湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



RCO LIVE セール



世界屈指のオーケストラ、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団。オーケストラの自主レーベルの先駆けとして、SACDハイブ リッドの高音質盤で15年リリースを続けてきました。今回は現在現役タイトル約60タイトルを特価にてご提供いたします!


特価受付期間〜2018年12月中旬まで!!



※品番結尾に特に表記のないものは、全て1SACDです。
品番 内容 演奏者
RCO-04002
(1SACD)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」 マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO

録音:2003年6月、コンセルトヘボウ・ライヴ
RCO-04005
(1SACD)
R.シュトラウス:「英雄の生涯」 マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO
アレクサンダー・ケル(独奏Vn)

録音:2004年9月4日、コンセルトヘボウ、アムステルダム
RCO-05002
(1SACD)
ベートーヴェン:交響曲第2番
ブラームス:交響曲第2番
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2004年10月27日&28日、アムステルダム・コンセルトへボウ、ライヴ
RCO-05003
(2SACD)
ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調(ハース版) ベルナルト・ハイティンク(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2005年2月18日&20日、アムステルダム・コンセルトへボウ、ライヴ
RCO-05004
(1SACD)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ぺトルーシュカ」(1947年版)、
フマニノフ:交響的舞曲*
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO

録音:2004年10月29&31日、2004年12月22〜25日*
「ペトルーシュカ」は、ヤンソンスにとってはオスロ・フィル(92年 / EMI)以来の再録音となりますが、ともにライヴとしては初めて。この顔合わせが生み出す音楽のきびきびとして、なんとフレッシュなこと!生まれたてのこの時期にしか聴くことの出来ないかけがえのなさとでも言えばよいのでしょうか。新たなシェフを迎えたオケの、これからまったく新しい伝統を築き上げてゆこうという意気込みが溢れんばかり。たとえば冒頭から大活躍で聴かせどころいっぱいのフルート。バイノンに象徴されるように、とにかくあきれるほどの巧さと麗しい限りの美しさ!楽しく弾けるリズム!ソロをとるトランペットのダムロウほか、来日時とほぼ同じ顔触れによる演奏を聴き終えると、夢のような感銘がよみがえります。さらに、サンクト・ぺテルブルク・フィル(92年/ EMI)との録音で知られるヤンソンスお得意のラフマニノフ。アシュケナージ盤(83年 / DECCA)の高評価を裏付けるように、ここでも潤いに満ちたオケの美質が活かされて申し分ありません。 (Ki)
RCO-05005
(1SACD)
シベリウス:交響曲第2番 マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO

録音:2005年6月&8月アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
類稀なる美しさ!リリースのたびにフレッシュな感銘を約束してくれるヤンソンス&コンセルトへボウの最新録音はシベリウスの第2番。過去にオスロ・フィルとのシリーズが知られるヤンソンスのシベリウス。第2 番(92 年)は13 年ぶりの再録音となります。いわば「本場の強み」で聴かせた旧録音にたいして、新たな手兵とのライヴは、ホールとセットでヨーロッパ屈指と謳われるこのオケ固有の魅力が尽きません。いつもながら聴き進むうちに、生き生きとした音楽と極上にブレンドされた響きのとりこ。スケール雄大なフィナーレを迎えるまでの、ヤンソンスによる見事なドラマづくりも歳月の重みを感じさせます。また、コンセルトへボウとしてもシベリウスは、セル(64年)とのスタジオ盤があるくらいでたいへん珍しいものです。実演で練り上げた納得のレパートリーをリリースしてゆくレーベル・ポリシーのもと、ヤンソンス&コンセルトへボウの熱い意気込みがダイレクトに伝わるアルバムとなっています。 (Ki)
RCO-06001
(2SACD)
マーラー:交響曲第6番イ短調「悲劇的」、
ヘンツェ:夢みるセバスチャン(2003/04・世界初録音)*
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO

録音:2005年9月7 & 8日、2005年12月22日*
ヤンソンスにとってLSOとのライヴ(2002年)以来の再録音となるマーラー「悲劇的」。1903年に作曲者自身の指揮で第3交響曲を演奏したことにさかのぼる、RCOとマーラーとの深いゆかり。この伝統はメンゲルベルク、ベイヌムと途切れることなく培われ、ハイティンクやシャイーが全集を完成させているように、マーラーはすっかり当オケの看板レパートリーとなっています。こうしたオケの背景を踏まえての新たなるヤンソンスの「悲劇的」。2005 年前半を通じてルツェルン、ザルツブルク、ベルリンそしてプロムスと、本拠地でのライヴ録音に先立って行われ、大成功を収めた同一演目によるヨーロッパ・コンサート・ツアーを終えたのちに臨んだもので、まさに集大成、万全の出来栄えといって差し支えないでしょう。LSOの時と同じく第2 楽章に置いたアンダンテ。ビロードに喩えられる弦がしびれるように酔わせ、うねるように楽想が紡がれてゆきます。そしてカウベルが高らかに鳴るヤマ場、なんという輝かしく豊かな響き!オケの煌きも最高潮を迎えます。さらにこことは劇的なコントラストを形づくる両端楽章の緊張感と迫力も圧倒的。ただ、それでも独特のエレガントな美しさは決して失われないところがRCOの何よりの魅力でしょう。指揮する音楽すべてにいつもドキドキするようなスリリングな感覚を追い求めてやまないヤンソンスが、RCOのマーラー演奏史に新たな1 ページを刻んだ記念すべきアルバムです。カップリング「夢みるセバスチャン」は、べイヌム財団、チューリヒ・トーンハレ管、ニューヨーク・フィルそしてRCO-とによる共同委嘱作品で、昨年12月世界初演時の録音になります。演奏時間15分ほどのヘンツェの新作は、初期作品「アポロとヒュアキントゥス」(1948/49)からほぼ半世紀を経て、ザルツブルクの表現主義詩人ゲオルグ・トラクルの芸術に立ち返り、その同名の詩にもとづいて書かれたもの。作曲者によれば、「2003年に滞在したザルツブルク周辺の田園の、また子供時代の空想や霊安室の、それは衰え・人生の秋の夢想・神のお迎え・夕闇といった《夜》のイメージを扱ったメランコリックな内容」。やはり死を強く感じさせるマーラー風のメロディが時おり突然聞こえたりするのも、死のムードが充満する詩作にインスパイアされた楽曲だからこその不思議な符合なのかも知れません。豊潤な響きを誇るオケを率いるヤンソンスの指揮も素晴らしく、ヘンツェ特有の多彩で官能的な音の世界に誘ってくれます。
RCO-06002
(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」 マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2006年1月19&22日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
ここでは申し分なくパワフルでありながら、それにもまして磨き抜かれた美の表現に惹かれます。たとえば冒頭「人間の主題」。ここまで華麗なる色彩感をもって描かれたことがあったでしょうか。深深としたアダージョでも雄弁きわまる弦の威力にただただ息を呑むばかり。もちろんフィナーレも超弩級の輝きに溢れています。かつてヤンソンスではご当地レニングラード・フィル盤(88年)も話題となりましたが、コンセルトへボウ管の暖かく精緻な響きを活かし、ここに新たな魅力を提示してみせたといっても言い過ぎにはあたらないでしょう。陶然とするまでの美しさに彩られたきわめて純音楽的な「レニングラード」。まさしく作曲者生誕100 周年記念を迎えた新時代にふさわしい内容です。 (Ki)
RCO-06003
(1SACD)
プーランク:グローリア、
オネゲル:交響曲第3番「典礼風」*
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO、
ルーバ・オルゴナゾヴァ(S)、
オランダ放送cho

録音:2005年12月22,23,25 日、2004年9月4,6日*
プーランクの「グローリア」冒頭は、ぶ厚い弦の響きの上に鳴り響く管楽器パートの絢爛豪華で華やかな音色で聴くものの耳と心に直球で迫ってきます。5曲目のドミネ・デウスの冒頭、繊細な色彩で移ろいゆく管のかけあいも、名人集団コンセルトヘボウの本領発揮といったところです。1961 年生まれのオルゴナゾヴァは、アーノンクールやメスト、ガーディナーらとの共演も多い、ブラチスラヴァ(グルベローヴァと同郷)出身。今最もあぶらののったソプラノ歌手として、ヨーロッパを中心に活躍しています。ケント・ナガノ指揮「ベートーヴェン:オリーブ山上のキリスト」(HMC 901802)の録音にも参加していました。オネゲルの交響曲第3番は、オネゲルの戦争に対する罪の意識と平和への希求をテーマとした作品で、ヤンソンスの得意演目のひとつです。2004 年9 月に開かれた、首席指揮者就任記念コンサートで「ドヴォルザーク:交響曲第9 番(RCO-04002)」と一緒に演奏されており、かねてからファンの方々の間でもオネゲル待望論があったものです。第1楽章の冒頭からのただならぬ焦燥感、不安感からヤンソンスもオケもエネルギー全開、ものすごい迫力です。第3 楽章の終結部の祈りの音楽の部分は、ヴァイオリン・ソロの美しさも際立った、神がかりともいえる演奏です。 (Ki)
RCO-07001
(1SACD)
マーラー:交響曲第1番「巨人」 マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2006年8月28日&11月17 日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
ヤンソンスとしてはオスロ・フィルとのライヴ盤から7年、RCO-とは「悲劇的」(05 年 / RCO6001)以来のマーラー第 2弾となります。 ほかならぬ作曲者自身もその指揮台に幾度となく立った名門RCO。それだけに長い伝統の中で熟成されたまろやかな響きを駆使 して、これまでにいくつもの優れたマーラー演奏が残されてきました。そしていま、RCO-首席指揮者就任以来「きっと皆さんの 期待をさらに上回る“特別なもの”を提供したい」というヤンソンスの意気込みも熱い最新アルバムでも、レーベルの特色であ る念入りな下準備と実演での成果が存分に盛り込まれた形となっています。 艶やかに織り成すビロードの弦。黄金のブラス。こうしたオケの美質を見事なまでに顕しているのがスケルツォ。まったく指示 どおりに“力強く運動して”、実演そのままにとめどなくあふれる歌と躍動するリズムに思わず身を乗り出さんばかり。さらに、 横溢する生命力がまぶしい第1楽章、どことなく哀感を湛えときにユーモラスでさえある第3楽章、そして爆発沸騰のフィナー レ。もとよりどこをとっても作品本来の魅力をストレートに伝えて余すところがありません。 ヤンソンス自ら最高のオケと賞賛を惜しまないRCO-あってこその、かつてないほどの目くるめく煌きに満ち溢れたマーラー。ス リルと興奮で私たちを釘付けにしたあの記憶がここに鮮やかによみがえります。   (Ki)
RCO-07002
(1SACD)
ウィレム・ヴァン・オッテルロー:セレナード(1944 / 1976 改訂)(行進曲 / 夜想曲 / スケルツォ / 聖歌)、
ニック・ウート:ザ・コール(2004)、
ガブリエリ
:第12旋法による10 声のカンツォーナ〜サクラ・シンフォニア集第11 番C.180(1597)、
ヘンツェ
:ラグタイム&ハバネラ(1975)、
ウィリアム・シュミット
:ソロ・カデンツァを伴う変奏曲〜トランペット四重奏の為の(1979)、
デレク・ブルジョワ
:コンチェルト・グロッソOp.61(1979)
イヴァン・メイルマンズ(指)
ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス

録音:2007年アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
精鋭を揃えたメジャー・オケともなると、たいていセクションごとにアンサンブルを結成したり、アルバムをリリースしたりと自主 的に活動するケースがみられます。その例に漏れず、名門ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団(RCO)の看板のひとつ、黄金の輝き にたとえられる金管セクションがここにCDデビュー!その名も“ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス”。結成からわずか4年ほど、オ ケの長い歴史に比べればまだ日も浅いRCOブラス。幅広くブラス音楽の可能性に燃えるメンバーは現役のトップが名を連ねるだけにさ すがに華やか。たとえば当アルバムの先がけともなった「ファンファーレ・オーケストラ・オブ・ザ・ネーデルラント」にもフィーチャー されていた首席のふたり、トランペットのダムロウと、同じ首席奏者でも指揮にまわったメイルマンズよりも格上ともいわれるトロン ボーンのリーエン。スター・プレイヤーの顔触れに期待が大きく膨らみます。そもそもそのメイルマンズが、RCOの若手メンバーを奨 励する目的で始まったサロン賞を自ら獲得したことで実を結んだ当アルバム。シンプルゆえにごまかしの利かない恐さを秘めた定番ガ ブリエリのほかは、内容的にもかなり凝った選曲といえます。 ブラス、ハープ、チェレスタと打楽器の為のセレナードは、母国オランダの名指揮者オッテルローによるものでいまや20世紀の古 典ともいえる作品。ヘンツェの曲では、途中タンゴを織り交ぜながら、フォクストロット、チャールストン、ルンバそしてラグタイム と楽想が移り変わり楽しさいっぱい。ブラス・ファンの間で比較的名の通っているブルジョワは1941年英国キングストン生まれ。王 立音楽院でハウエルズに作曲を、指揮をボールトに師事して、このOp.61を含む12以上のブラスバンド用作品を書きました。2004 年 にここで演奏にも加わるRCO首席ティンパニ奏者ウートが作曲した「ザ・コール」は、翌2005年5月アメリカ・ツアー中のシカゴで当 アンサンブルによって初演されています。全体としてヴァラエティに富むつくりで、曲順にも単調を避けた工夫が施されているとはい え、レパートリーにもまして魅せられるのは、大編成ブラス・アンサンブルの華麗なるサウンド。マニアでなくとも、ちょっと耳を傾 けるだけで知らず知らずのうちにいつしかエレガントで輝かしい音色のとりことなってしまいます。しかもこれがライヴとは。最後に、 この6 月にRCO-を離れ、指揮者として新たなキャリアをスタートさせるメイルマンズにとってこのたびのアルバムは感慨も一入のはず で、なによりの思い出となったことでしょう。
【ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス】
フリッツ・ダムロウ、ペーテル・マシュルス、ハンス・アルティング、ベルト・ランゲンカンプ(トランペット)/ヤーコプ・スラフテ ル、フォンス・フェルスパーンドンク、ヤープ・ファン・デル・ヴリート、ヤスパー・デ・ワール、シャロン・サントンジュ(ホルン)/ イェルゲン・ファン・リーエン、バルト・クラーセンス、ニコ・シッパース、マーティン・シッパース、レイモント・ムネコム(トロン ボーン)/ペリー・ホーゲンダイク(チューバ)/ヘルマン・リーケン、バリー・ユルユス、グスターボ・ヒメノ(パーカッション)/ ニック・ウート(ティンパニ)イェルーン・バル(P)マルク・シモンズ(チェレスタ)/ぺトラ・ファン・デル・ヘイデ(ハープ) (Ki)
RCO-07003
(1SACD)
マーラー:交響曲第4番 クリスティーネ・シェーファー(S)、
ベルナルド・ハイティンク(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2006年11月7日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
1956年11月7日、まだ27歳の若さだったハイティンクは病気のジュリーニに代わり、初めてRCOの指揮台に立ちました。それから 半世紀、夫婦でいえば金婚式を迎えた昨年のちょうど同じ11月7日に、いまや桂冠指揮者となった巨匠が臨んだ特別記念コンサート。 RCO-Live にふたたび帰ってきたハイティンクの最新アルバムは、当夜のオール・マーラー・プログラム後半を飾った交響曲第4 番で す。(前半はラーションとディーン・スミス独唱による「大地の歌」) 現代屈指のマーラー指揮者として誰しも認めるハイティンク。なかでも第4 番については、すでにRCO-とは首席指揮者時代(1961-1988)をふくめて3 度(67 年、82 ライヴ、83年)も録音していることからもわかるように、よほど愛してやまないのでしょう。RCO-初のSACD による第4番は、ハイティンクにとっても、またRCO-にとっても両者のトレードマークであるマーラー演奏の真価をあらため て広く世に問うものとなっています。 首席指揮者ヤンソンスのもと新たな時代を迎えたいまも、ハイティンクが長年の手兵と培った結びつきは健在。しかもなんといっても 晴れの舞台、会場の祝賀ムードに包まれる中、当ライヴではいつにもまして黄金に輝くブラスにエレガントで潤いたっぷりの弦の音色 を誇る名門の持ち味が光っています。 そして、天上の世界を描いた第4 楽章。ポイントのソプラノにアメリング、ユーイング、アレグザンダーと歴代の名花が彩りを添えて きたところへ、このたび抜擢されたのはいまをときめくシェーファー。可憐な歌声がピッタリで、これはたいへんな魅力。なお、昨年 11 月に入り当コンビは、この7 の記念演奏会のほか、いずれもシェーファーの独唱で第4 番を本拠アムステルダムでは全部で5 回取 り上げており、さらに9日にフランクフルトのアルテオーパー、10日にはウィーンのムジークフェラインでもそれぞれ演奏しています。 ハイティンクのマーラーでは、これよりほんの少し前、同じ年の10 月に行われた首席指揮者就任ライヴにおけるシカゴ響との第3 番 (CSOR.901701)も大いに話題を集めていますが、ここ最近の充実ぶりは一瞬たりとも目を離すことの出来ないものといえるでしょう。 (Ki)
●ハイティンクのマーラー第4番 演奏時間比較
[RCO-/ 2006年ライヴ] T .16’38 +U .8’57 +V .20’01 +W .9’37 = 55’14
[BPO / 1992年] T .17’30 +U .9’17 +V .21’54 +W .9’35 = 57’36
[RCO-/ 1983年] T .16’57 +U .8’52 +V .20’21 +W .9’09 = 54’39
[RCO-/ 1982年ライヴ] T .16’45 +U .9’02 +V .21’15 +W .9’35 = 56’37
[RCO-/ 1967年] T .16’27 +U .8’37 +V .19’34 +W .8’48 = 52’46
RCO-08001
(1SACD)
ドビュッシー:交響詩「海」、
デュティユー
:ヴァイオリン協奏曲「夢の樹」*、
ラヴェル:ラ・ヴァルス
ドミトリー・シトコヴェツキー(Vn)、
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2007年2月1、2&4日、2007年6月7、8日*アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
とにかくオケを華麗に鳴らすことにかけては当代並ぶもののない手腕をみせるヤンソンス。たとえばドビュッシーの「海」。第1楽章、夜明けからやがて正午を迎えるまでの、やわらかく繊細な弦から紡ぎだされるグラデーションの妙。さらにダイナミックにうごめく音響が圧巻の第3楽章“風と海の対話”。それにしても驚かされるのは鮮やかに色彩を描き分けるパレットのなんともふんだんなこと。これにはドビュッシー、ラヴェルとも50年代にはベイヌム、70年代のハイティンクと録音のみならず、RCOがこれまでに幾度となく実演で取り上げてきたゆかりの演目ということもあるのでしょう。公演曲目にも組まれているラ・ヴァルスもまた、酔っ払ったようなリズムのうねりと溜めがなんともおどろどろしくなまなましいかぎり。ヤンソンスによる聴かせどころを心得たドラマづくりのうまさもますます堂に入って、いつものように興奮度満点の出来栄えです。そして目を引くユニークなカップリングはフランス現代の大御所デュティユーの傑作「夢の樹」。フランス国立放送の委嘱作で、被献呈者アイザック・スターンによって初演されたこのヴァイオリン協奏曲は全体が大きく4つの部分からなり、それらを間奏がつないで切れ目なく演奏されます。ドライで幻想的な無調作品からなんともいえない色気を漂わせるのは、黄金のひびきを誇るこのコンビならではのなせるわざ。作曲者とのつながりも深い名手シトコヴェツキーのソロも冴えています。2004年以来、一年おきのお約束としてすっかり定着したジャパン・ツアーを控え、美とスリルがぎっしり詰まったフランス・アルバムは回を重ねるごとに確実にパワーアップして帰ってくるかれらのいまを知るまたとない内容といえるでしょう。 (Ki)
RCO-08002
(1SACD)
ストラヴィンスキー:バレエ「火の鳥」組曲(1919年版)、
バレエ「春の祭典」*
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2007年6月7-8日&12月14日、2006年11月15-16日&2007年6月25日* 以上、アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
ヤンソンス&RCOによるストラヴィンスキー3大バレエがついに完結。「火の鳥」(バイエルン放送響/2004年ライヴ)、「春の祭典」(オスロ・フィル/1992年)とも再録にあたるヤンソンス。いっぽうRCOにとっては、前任のシェフ、シャイーが「火の鳥」(1945年版/1995年)と「ペトルーシュカ」(1947年版/1993年)を録音しているものの(ほかに2002年収録の「春の祭典」と1993年収録の「火の鳥」のライヴ映像あり)、やはり3作すべてとなると単独の指揮者としてはコリン・デイヴィス(76〜78年)以来の快挙となります。絶好調のこのコンビ、いつ聴いても驚くほど新鮮なのが一貫して変わらぬ魅力。前作デュティユー(RCO8001)と同日の公演を中心とする「火の鳥」。バリバリの無調現代曲「夢の樹」がえもいわれぬ幻想的な美に彩られグッと身近に感じられたほどですから、同じ流れで演奏された「火の鳥」がどのようなものであるかは容易に想像できるでしょう。フルート首席のバイノンがたちどころにそれと分かるように魅了する「王女たちのロンド」や「フィナーレ」でのホルン、「子守唄」でのファゴット・ソロと、木管はなにげないフレーズに至るまでしっかりと個性を主張しています。いっぽうで「魔王カスチェイたちの凶悪な踊り」や「春の祭典」はあざやかなコントラストを形作り、荒々しいパワーにも不足していません。ティンパニとバスドラが地獄の地鳴りのように迫り、これにブラス・セクションが応酬してすさまじい大音響。それでもささくれ立ったどぎつさが強調されないのがRCOを特徴づける美点といえるでしょう。かつてヤンソンスがRCO首席指揮者就任直後の「ペトルーシュカ」(2004年/RCO05004)は、コンビの輝かしい未来を予感させるフレッシュな魅力にあふれた内容でした。そしていま、当アルバムはその予感がまぎれもなく現実のものとなったことを証明するとてつもない充実ぶり。それぞれにとって得意のレパートリーということもあるのでしょうが、たっぷりとした響きのなかで比類なき美観が繰り広げられてゆくあたりはかれらのまさに真骨頂。名曲を理屈抜きに楽しませてくれます。なお、春祭の終演後には拍手が入ります。  (Ki)
RCO-08003
(1SACD)
ホライゾン1−プレミア2007
モーリッツ・エッゲルト(b.1965):ナンバー・ナインY:abiggersplash(2006−07)*
コリン・マシューズ(b.1946):ターニング・ポイント(2006)#
テオ・ファーベイ(b.1959):トロンボーンと管弦楽の為のリート(2007)
デトレフ・グラナート(b.1960):劇場的動物譜 Theatrum Bestiarum (2004−2005/2006改訂)
ヨルゲン・ファン・ライエン(Tb)、
マルクス・シュテンツ(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2007年6月21&22日*、2007年1月18日#、2007年9月18&19日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
1888年の創設以来、ことしで120年の伝統を誇るRCOは同時代の作品に理解あることで知られています。マーラーやシュトラウスのオランダ初演については数知れず、古くはセーケイ独奏でバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番(1939年)世界初演を果たしているほか、当オケはみずから作品を委嘱、その世界初演を通じて音楽界をリードしてきました。近いところでは2005年12月にヤンソンスの指揮でヘンツェの「夢みるセバスチャン」(RCO06001)が世界初演され、また、1987年には楽団創立100周年記念の委嘱作であるベリオのフォルマツィオーニがシャイーによって初演されています。こうした背景もあり、ここにRCOLiveよりわたしたちと同時代の音楽に光を当てるあらたなシリーズがスタートします。その名も「ホライゾン」(地平線)。その第1弾では、2007年にRCOのおこなった世界初演もしくはオランダ初演のライヴが集められています。「冥王星」で一躍その名を馳せたコリン・マシューズに、プロムス2005で初演されたBBC委嘱作のグラナートがオランダ初演。ハイデルベルク生まれのエッゲルトによる連作と、RCOの委嘱で首席奏者ライエンを念頭に書かれたファーベイのトロンボーン協奏曲が世界初演時のドキュメントになります。RCOによる世界初演ということで「オランダ音楽祭」の呼び物のひとつであったエッゲルトのナンバー・ナインY。副題は、プールサイドの風景を好んで描いたイギリスの現代画家デイヴィッド・ホックニーが、1967年初夏のカリフォルニアで制作した同名の絵画にもとづいています。プールから跳ね上がる‘とても大きな水しぶき’が見る者に強烈なインパクトを与えるこの作品、モダン・アート・シーンでたいへん有名な内容ですが、当曲はエッゲルトによると‘絵画では飛び込む瞬間が永遠に停止し続けますが、この永続性を時間芸術である音楽で表現するために、ミニマル風、パターン・ミュージックの手法を採用した’というもの。こちらは初稿のアルト・サックスとジャズ・ベースを除いたオケのみによる第2稿による演奏。そして、なんといってもアルバム一番の目玉はファーベイの新作。すでにRCOによるトロンボーン協奏曲委嘱の試みは2001年のトマジ、2004年のべリオに次いで3度目となりますが、緩−急−緩−急とテンポの異なる4つのブロックから構成される全曲を、‘黄金のブラス’の筆頭、RCO首席ライエンの音色と離れ技で一息に聴かせます。この作品のほか、すべてのナンバーで指揮を手がけるのは、ヘンツェに見出され、その実演や録音活動で知られる現代作品のスペシャリスト、シュテンツ。かれのもとRCOによって美しく磨き抜かれたサウンドの魅力で、一見取っ付き難そうな現代作品といえどもわたしたちを抵抗なく誘います。  (Ki)
RCO-08004
(1SACD)
ベルク:管弦楽の為の3つの小品、
 「ルル」組曲
アナート・エフラティ(S)、
ダニエレ・ガッティ(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO

録音:2006年9月27,28,29&30日、2005年10月19,20&23日* アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ)
2008年は楽団創立120周年のアニヴァーサリー、また9月にはレーベルがスタートして5周年の区切りを迎えるにあたり、RCOLiveはあらたな拡がりをみせようとしています。いざ、RCOLiveに新風を送り込むのはもっぱら実演での評判が鰻登りのガッティ。注目のプログラムは近年好んで取り上げているベルクの作品集。当日はベートーヴェンの「運命」、ヒンデミットの「器楽合奏の為の学習用作品」からの5曲とともに演奏された「ルル」組曲。そしてガッティがRCOのほかシュターツカペレ・ドレスデンやウィーン・フィルとのライヴでも大成功を収めた3つの小品。‘歌うように振る、というよりじっさいに歌いながら振る’と云われるガッティは、ここでまさしくイタリアの伊達男の面目躍如。同じイタリア勢の指揮者ではアバドがはやくからベルクを得意としていたことを思い起こさせますが、情熱たぎるガッティの指揮ぶりもまた思いのほかベルクへの適性をうかがわせます。加えてちょうどアバドにウィーン・フィルの音色が不可欠であったように、ガッティが手にしたのは黄金に譬えられるRCOのひびき。音色そのものになんともいえない魅力を備えたRCOを得て描かれる、ベルクの官能世界はまさに絶品。ルル組曲のソプラノは、すでにオリジナル版の全曲録音で表題役を歌い、これを当たり役としているイスラエル出身のエフラティ(1966年生まれ)。いま、ノリにのっているガッティとRCOの相性の良さは、このアルバムを聴けば一目瞭然。首席指揮者ヤンソンス、桂冠指揮者ハイティンクのほかに、RCOLiveにまたひとりとてもたのしみな顔触れが加わりました。   (Ki)
RCO-08006
(1SACD)
R・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」、
アルプス交響曲
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2007年10月18&21日-2008年1月16&17日、2007年9月19,20,21&23日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
記念すべき2004年9月4日首席指揮者就任記念コンサートの「英雄の生涯」(RCO04005/DVDはRCO04103)以来となる、ヤンソンス&RCOによるシュトラウス第2弾。組み合わせは、大管弦楽の為の最後の大曲「アルプス交響曲」と交響詩第1作目の「ドン・ファン」。これまでRCOとはレパートリーの再録を重ねてきたヤンソンスですが、ともに初録音となります。シュトラウスもまた、長い伝統を誇るRCOとはたいへんゆかりの深い作曲家。1897年から翌98年にかけて作曲された「英雄の生涯」がRCO第2代首席指揮者メンゲルベルクと当楽団に捧げられたことも少なからず関係してのことでしょうか。1915年10月の作曲者指揮による世界初演の翌年には、早くもメンゲルベルクの指揮で当RCOによるオランダ初演が行なわれた「アルプス交響曲」。さらにこの成功を受けて、一週間後には作曲者の指揮でもRCO再演が果たされています。こうした歴史的背景にも拘わらず、ここに至るまで録音といえばわずかにハイティンクによるただ一度きり(1985年)。作品の内容から考えて、天性の語り口のうまさで鳴らすヤンソンスによる新録となれば、これは期待しないわけにはゆきません。眼下に拡がる壮大なる音のパノラマ。日の出を迎えてのまばゆいばかりの輝きや、刻一刻と姿を変えゆく山の姿を、陰影ゆたかに、かつ破格のスケールで描いてゆきます。ヤンソンス自身は「アルプス交響曲」をウィーン・フィルとの実演などでも幾度となく取り上げてはいますが、こと録音に関して、ほかならぬRCOを起用したことは演奏の伝統を踏まえての納得の選択といえるでしょう。そして「ドン・ファン」。こちらもたくみなドラマづくりでライセンス・トゥー・スリルの異名をとるヤンソンスの独壇場。匂い立つような弦に、甘美なオーボエ・ソロ。ホルンによって力強く歌われるテーマ。その魅力を挙げてゆけばきりがありませんが、どんな場面においても磨き抜かれたRCOのひびきは雄弁このうえなく、たっぷりと酔わせてくれます。先ごろ一時は体調不良が伝えられたヤンソンスですが、その懸念を吹き飛ばすように手兵RCOとともに絶好調にあることを示すシュトラウス。このアルバムを聴くと、いよいよ今秋11月の来日が待ち遠しくてなりません。 (Ki) 
RCO-09001
(2SACD)
シューマン:ゲーテの「ファウスト」からの情景WoO3 クリスティアン・ゲルハーヘル(Brファウスト、天使に似た教父、マリア崇拝の博士)
クリスティアーネ・イヴェン(Sグレートヒェン、困窮、贖罪の女性、贖罪の女性のひとり)
アラステア・マイルズ(Bsメフィストーフェレス、悪霊)
ヴェルナー・ギューラ(Tアリエル、法悦の教父、成熟した天使)
モイカ・エルトマン(Sマルテ、憂愁、天使、昇天した少年、贖罪の女性、罪深い女性)
ビルギット・レンメルト(A罪障、昇天した少年、栄光の聖母、エジプトのマリア)
エリーザベト・フォン・マグヌス(A欠亡、昇天した少年、贖罪の女性、サマリアの女性)
フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(Bs瞑想の教父、成熟した天使)
オランダ放送合唱団(合唱指揮;サイモン・ハルジー)
オランダ児童合唱団(合唱指揮;ウィルマ・テン・ウォルデ)
ニコラウス・アーノンクール(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2008年4月18、20、21、23&24日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
1975年にJ.S.バッハのヨハネ受難曲、マタイ受難曲を振ってデビューして以来、実演や数多くのレコーディングで楽団との結びつきを強めながら、現在に至るRCO名誉客演指揮者ニコラウス・アーノンクール。RCOLive最新アルバムは、2005年のバイエルン放送響とのライヴ録音盤「楽園とペリ」を経て行なわれた2008年4月のライヴ録音で、その「楽園とペリ」とならびアーノンクールがシューマンによる声楽曲の双璧と位置付ける「ゲーテの『ファウスト』からの情景」です。「ゲーテの『ファウスト』からの情景」は、もともと文学への造詣が深かったシューマンが、ドイツ文学の最高峰のひとつ、ゲーテの戯曲『ファウスト』の音楽化を決意したのが始まりで、当初オペラ化を考えていたものの原作の持つ桁外れのボリュームと世界観の前にこれを断念、最終的にはオラトリオ的な性格の内容として、完成までに9年もの歳月を費やした労作。アーノンクールはこの作品についてつぎのように考察しています。「シューマンは『ファウスト』の、ある特定の側面、すなわち‘浄化(贖罪もしくは讃美)’に焦点を合わせたがっており、その狙いに基づいて決めた情景を原作から選びました。しかも彼は自分が準備したテクストの一語も変えませんでした。それぞれはゲーテ自身のものです。(中略)シューマンはあきらかにペシミストでした。心理学的なアプローチの見地から、かれはフロイトの一種の仲間です。『ファウストの情景』という作品をこれほどまでにとてつもないものにしているうちの1つが、贖罪というひとつの側面を例示するかくも巨大なドラマからそうした場面を正確に選び抜くシューマンの手腕です。」当作品に最大級の賛辞を惜しまないアーノンクールが‘音楽史で最も美しい瞬間のうちの1つ’と述べる第2部冒頭の「日の出の場面」。シューマンの管弦楽法のもっとも輝かしいパッセージがみられるこのくだりには弦楽器群を分奏させる指示がありますが、このあたりじっさいにヴァイオリン両翼配置が採用され、立体的な音響効果が確保されていることからも、アーノンクールのもとで培われたピリオド奏法の心得が活かされた好例といえるのではないでしょうか。多くのソリストと混声合唱、児童合唱を擁することからも、本作における声楽パートの重要性は「楽園とペリ」に共通するところも多く、先に触れた「楽園とペリ」のライヴ録音にも参加していたゲルハーヘルとギューラをはじめ、ここでもアーノンクールのプロダクションではおなじみの顔触れが揃えられているのも特徴。ちなみに、アーノンクールでは本録音に先立って、2006年にグラーツでヨーロッパ室内管と同曲を演奏した際にも、ゲルハーヘルがファウスト役を、同じくマイルズがメフィスト役を務めていたことに加えて、ほかにもエルドマン、フォン・マグヌス、レンメルトらがそれぞれキャスティングされていました。「シューマンのことを考えるとき、わたしはドレスデンのカフェに彼が居るところを思い浮かべます。そこでワーグナーとメンデルスゾーンに毎週会っているのです。かれらはだいたい同じくらいの年齢だったし、3人みなザクセンの生まれでした。ワーグナーの名声にとって幸いなことには、ほかの2人共若くして亡くなった。つまり、ワーグナーと同時に、シューマンとメンデルスゾーンがもっと長生きしていたら、音楽史はまったく違うものになっていたでしょうに。わたしはシューマンを3人の中でもっとも偉大な天才と考えます。」シューマンに対するアーノンクールの傾倒ぶりは誰しも認めるところで、その成果としてこれまでに交響曲全曲や主要な管弦楽曲、協奏曲のほかに、「ゲノフェーファ」や「楽園とペリ」などが発表され、いずれもすでに高い評価を得ているのは周知のとおり。こうした流れを受けて、2009年12月6日には80歳の誕生日を迎える巨匠アーノンクールが、いまあらためて世に問うシューマンの「ゲーテの『ファウスト』からの情景」は、未だに正当な評価を得ているとは云いがたい作品の真価を明らかにするばかりでなく、ながらく記憶され続ける圧倒的な内容といって差し支えのないものです。 (Ki)
RCO-08007
(1SACD)
マーラー:交響曲第5番 マリス・ヤンソンス(指)ロイヤル・コンセルトヘボウO

録音:2007年10月18&21日、2008年1月16&17日アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ)
ことし2008年11月、第6代首席指揮者として就任5年目に突入したヤンソンスとともに、RCOは楽団創立120周年の節目を迎えます。これを飾るRCOLive最新アルバムはマーラーの第5番。マーラーこそは第2代首席指揮者メンゲルベルクの時代より受け継がれてきた当オケの看板であり、アニヴァーサリーにあたりこれをおいてほかにないプログラムといえるでしょう。ますます絶好調にあるヤンソンス初のマーラー第5。トランペット・ソロが高らかに鳴り渡ったあと、葬送行進曲はいたずらにドロドロと重く引きずるでもなく、未だ比較的淡々と進みます。けれども第2楽章になると全体が大きなうねりを形作り、つづくスケルツォや、さらにロンド・フィナーレでは、動と静、テンポが終始交替する内容がこの指揮者の本能を呼び覚ますのでしょうか、まぶしいくらいの躍動感が特徴的。それでもやはり白眉はアダージェット。開始はじんわりと染み出すように、やがて豊潤に押し寄せる、マーラー畢生というべき妖艶なる美の表現が閉じ込められた音楽では、ディナーミクにアゴーギク、そして弦のポルタメントが絶妙なバランス。大詰めではぐっとテンポを落としてきて、幾重にもビロードの弦が織り重なり、爛熟の美を咲かせます。どことなく、かつてその指揮ぶりで作曲者をも唸らせ、信頼も厚かったメンゲルベルクによる世界初録音を彷彿とさせるようでもあり、もはや、どこまでも溺れてみたいという衝動をおさえきれません。いまあらためて、マーラーを取り上げるときにRCOが奏でる音色のこのうえない適性といったらどうでしょう。その証しとして、これまでにハイティンク、シャイーと、歴代の首席指揮者たちとそれぞれ完成させてきた全集録音、ヤンソンスでは第6番(RCO.6001)、第1番(RCO.7001)が最高の評価を獲得してきました。ヤンソンスによる新たな第5番もまた、RCOの誇る輝かしいマーラー演奏の系譜がこれからもけっして揺るぎないことを物語る破格の出来栄えとなっています。  (Ki)
=トラックタイム=
T.12'24+U.15'01+V.18'40+W.9'16+X.15'45(+拍手0'30)=TT.71'49
RCO-09003
(1SACD)
ホライゾン2〜オリヴィエ・メシアン
デュカス(ゲールト・ファン・クーレン編):牧神の遥かな嘆き(1920/2007オーケストラ版)*
メシアン:忘れられた捧げ物
ダルバヴィー:lasourced’unregard(2007)*
メシアン:クロノクロミー
ロブ・ズイダム:アダム=インタリュード*,#
ジョージ・ベンジャミン(指)
インゴ・メッツマッハー(指)#
ロイヤル・コンセルトヘボウO

録音:2007年11月8,9日、2008年6月13、14日(ライブ録音)
*=ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団委嘱作品/世界初演、世界初録音
RCOによる現代ものシリーズ「Horizon」第2弾。RCOは、2007−08のシーズンで、メシアン作品を集中的に取り上げました。20世紀の最も偉大な音楽家の一人、オリヴィエ・メシアン(1908-1992)は、神学、鳥類学、音を色彩としてとらえる美学、リズム、和声的語法、旋法など、様ざまな要素を含む極めてユニークな音楽作品を多く残しました。思考者として、教師として、20世紀の後半の音楽世界を大きく変化させる功績を残し、メシアンという人物とその作品を超えるものは未だ現れていません。このCDは、メシアンへのオマージュと題されており、メシアン作品だけでなく、彼の音楽語法を受け継ぐ現代の作曲家達の作品も取り上げることにより、メシアンの作品の魅力と偉大さを様々な角度から再認識できる一枚となっています。指揮者ジョージ・ベンジャミン(b.1960)は、コンセルバトワールでメシアンに薫陶を受けた人物。現代ものを得意とするメッツマッハーも注目。二人が名人揃いのオーケストラから巧みに色彩感豊かな音色を引き出します。 (Ki)
RCO-09004
(1SACD)
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」 マリス・ヤンソンス(指)ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2008年5月22、23日&8月29日
アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
目にも組まれていたムソルグスキーの「展覧会の絵」。その3度目の来日に先がけて、楽団創立120周年を迎えた同じ年に本拠地コンセルトへボウで収録されたもので、このたびは特別にグーンとお求め易い価格での緊急リリースが決定いたしました。“管弦楽法の天才”ラヴェル編曲による「展覧会の絵」はコンサートの花形ともいえる人気のレパートリーだけに、さすがに名門RCOともなればレコーディングも豊富な点数を誇ります。ステレオ期に限定しても、RCOは1962年9月にハイティンクとセッション録音、1979年11月にはコリン・デイヴィスとセッション録音、さらに1986年8月にシャイーとセッション録音という具合に、なかでも過去2代に渡る首席指揮者ハイティンクとシャイーはいずれも就任前後の早い段階で録音をおこなっています。それでも気がつくと、RCOによる「展覧会の絵」の新録音としては、前回より23年もの歳月が経過している事実には驚かされます。いっぽうのヤンソンスも、ポスト就任より5年、いまここに首席指揮者たる勲章とでもいうべき手兵RCOとの「展覧会の絵」によって、1988年8月のオスロ・フィルとのセッション録音以来、じつに20年ぶりの再録音を果たしたことになります。ここでのヤンソンスの語り口のうまさは言うに及ばず、なにしろRCOといえば、華麗、繊細、陰影といかなる色彩の表現にかけても天下一品で知られるとおり、このようにオーケストラ・サウンドの醍醐味が満点の「展覧会の絵」ほどの作品ではなおのこと、その違いは歴然。黄金のブラスを象徴する冒頭の輝かしいトランペットから、首席奏者たちの名人芸が光るさまざまな性格的なナンバーを経て、やがてキエフの大門に至るまで、まばゆいばかりの大音響絵巻が繰り広げられているとみて間違いないものとおもわれます。さらに、シリーズを通じてすでに高い評価を獲得している優秀録音もまた、あらためておおきなポイントとして挙げられます。マリス・ヤンソンス(指)ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団録音:2008年5月22、23日&8月29日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)優秀録音首席指揮者就任5周年を記念して特別価格で緊急リリース!どこまでも華麗にしてみずみずしい響きヤンソンス&コンセルトへボウによる「展覧会の絵」≪RCOLive≫

◆ムソルグスキー=ラヴェル編:組曲「展覧会の絵」=RCOの「展覧会の絵」トータル・タイム=[ヤンソンス/2008年ライヴ](33’02”) [シャイー/1986年](32’53”) [デイヴィス/1979年](33’36”) [ハイティンク/1962年](31’28”)*[ヤンソンス&オスロ・フィル/1988年](32’52”)   (Ki)
RCO-10001
(2SACD)
ドヴォルザーク:交響曲第8番*、レクィエム マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO
クラッシミラ・ストヤノヴァ(S)、藤村実穂子(A)
クラウス・フロリアン・フォークト(T)
トーマス・クヴァストホフ(Bs)
ウィーン楽友協会cho

録音:2009年2月5日、6日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)、2007年12月19、20、21、23、25日&2008年10月23日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)*
※Disc2Track4と9は拍手あり
曲目・演奏・録音と三拍子揃って空前の大ヒットを記録したRCOLive第1弾「新世界より」(RCO04002)以来となるプログラムは、最盛期の傑作ふたつ、交響曲第8番とレクィエムという豪華な組み合わせです。【ウィーン楽友協会合唱団創設150周年記念公演のレクィエム】たいへん信仰の厚いクリスチャンであったドヴォルザークが遺した唯一のレクィエムは、2部構成、全13曲からなる大曲で、編成上4人のソリストと混声合唱を擁する点が共通するスターバト・マーテルと並んで2大宗教曲に位置付けられています。ある意味、特別な作品にふさわしく、ここでコーラスにはゲストとしてウィーン楽友協会合唱団が迎えられていますが、ヤンソンス指揮のもとRCOとの共演によるドヴォルザークのレクィエムのシリーズは、2008/09年のシーズンを通してウィーン楽友協会合唱団によって、その創設150周年を祝う記念事業のひとつとして行なわれたものです。ちなみに、レコーディングが行なわれた2月5日、6日のアムステルダムでの公演に引き続いて、11日と12日にも同じキャストによりウィーンのムジークフェラインでレクィエムを演奏しています。【ヤンソンス初の注目レパートリー】ヤンソンスはショスタコーヴィチのオペラ「ムツェンスク群のマクベス夫人」をリリースするなど、近年、声楽曲やオペラに力を入れ、来日時のインタビューでも今後いっそうこうしたジャンルへの夢を熱く語っていましたが、ドヴォルザークのレクィエムというあらたな取り組みはまさにそうした志向を裏付けるものといえるでしょう。「最高水準の出来ばえのものしか出さない」と自信をもって言い切るヤンソンスだけに、ドヴォルザークのレクィエムも、クヴァストホフといったソリストの魅力も併せて、十分な期待にこたえてくれる内容とおもわれます。【充実のラインナップ。RCOによる第8交響曲のディスコグラフィ】いっぽう、レクィエムとは創作時期を相前後する第8交響曲は、名門RCOにとって屈指の録音歴を誇るレパートリー。これまでにRCOは、1963年にハイティンクとセッション録音、1970年にアンチェルとライヴ録音、1978年にコリン・デイヴィスとセッション録音、1990年にジュリーニとライヴ録音、1998年にはアーノンクールとライヴで録音しています。【ヤンソンスのきわめつけドヴォルザーク第8番】意欲的な初レパートリーのレクィエムに対して、第8交響曲はファンの間ではヤンソンスの十八番としておなじみです。実演における心臓が破裂しそうなテンションの高さでは、2000年11月のベルリン・フィルとの来日公演での度肝を抜く快演は語り草となっているほど。もちろんヤンソンスはRCOとも実演で頻繁に取り上げており、第8交響曲を前回2008年のアジア・ツアーでもやはり、11月5日の北京、8日の上海、10日のサントリーホール、14日の横浜みなとみらい、15日の京都コンサートホールでの公演曲目に組んでいました。RCO弦楽セクションの真骨頂というべき、流麗きわまりない第3楽章。そしていつ聴いても手に汗握るフィナーレ。ヤンソンスは第8交響曲の収録にあたり、前作「新世界より」の録音を終えた時点の早い段階からRCOに決めて万全の準備を重ねてきたことをうかがわせます。ヤンソンスが1992年におこなったオスロ・フィルとのセッション録音との比較では、すべての楽章で演奏時間が長くなる傾向にあることからも、ここではスケールもパワーアップ、じっくりと旋律も歌い込まれているのは、まず間違いないところでしょう。ヤンソンスとRCOによるドヴォルザークの第8交響曲こそ、まさしくレーベルが当初より掲げる「ライセンス・トゥー・スリル」そのもの。すなわち、ゾクゾクするような興奮をきっとお約束いたします、というキャッチフレーズをダイレクトに届けてくれるにちがいありません。なお、両曲とも終演後に拍手が入ります。 (Ki)
RCO-10004
(2SACD)
マーラー:交響曲第3番(1893-96,1906年改訂/カール・ハインツ・フュッスル校訂版) ベルナルダ・フィンク(Ms)
オランダ放送cho女声合唱(合唱指揮:セルソ・アントゥネス)
ブレダ・サクラメントcho少年合唱、
ラインモンド少年cho
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2010年2月3日、4日&5日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
ヤンソンスは、マーラー生誕150周年の2010年に音楽出版社ウニフェルザール・エディツィオーンがおこなったインタビューのなかで、マーラーとの出会い、そして交響曲第3番について次のように述べています。「わたしが初めてマーラーを聴いたとき、若い時分、あれはまだ音楽院の学生の頃だったかな、たいへん感銘を受けたし、まるで天にも昇る気分だったよ。マーラーが天才で、偉大な作曲家であるとわかったし、マーラーは最初からすぐさま、わたしに“ぼくの作曲家なんだ”という感覚をもたらしたんだ。(中略)そういうわけで、たちまちこんなにも大きな愛着を抱いたし、決してなくなることはなかった。100パーセント確かとはいえないけれど、わたしが最初に聴いたマーラーの交響曲は、第3番だったとおもう。そう、いまわたしが指揮をしている第3番をね。」 c Universa lEdition

来日公演に臨むにあたり行われた記者会見でも、ヤンソンスは次のように述べていました。「RCOとマーラーとの関係は皆さんもよくご存じのことと思います。ウィレム・メンゲルベルクとマーラーが特別な信頼関係にあったことから、RCOにとってマーラーは特別な存在となりました。マーラー自身も、ウィーンよりも多くコンセルトヘボウで自作の指揮をしています。 今回日本ツアーに携えてきた交響曲第3番は、大作ばかりのマーラーの交響曲の中でも“もっとも偉大な作品”と言うことができるでしょう。第3番では、大きな質問が提示されています。それは世界中の人類すべてに問われる大きな質問です。まったくの無から始まった世界における神との対話、人生そのものに対する問いかけがこの作品の中にはあるのです。そういった意味でも、この作品はあらゆる人々に訴えかける力があると思っています」「指揮者にとって、複雑で大きな意味を持つマーラーの作品を演奏すること自体が大きなイベントです。RCOとマーラーとの関係を考えると、それはよりいっそう大きなものになります。 RCOとマーラーを演奏すると“あぁ、彼らの音楽なんだ”とすごく感じるのです。彼らの血の中、身体の中にマーラーがいる。ここまで言えば、今回の公演が特別なものであることがお分かりいただけるでしょう。」以上、2010/11/1616:24cCDJournal.comより引用・c株式会社音楽出版社このように、ヤンソンスが若き日にすでに「ぼくの作曲家だ」と自認し、またRCOを率いてまた「かれらの音楽なのだ」との思いを強くするというマーラー。交響曲第3番は、マーラー生誕150周年アニヴァーサリーに合わせて、2010年11月の来日公演でも21日にミューザ川崎、22日にサントリーホールで演奏され、このコンビの持ち味としてすっかり浸透した華麗で精緻極まりない音楽づくりで、おおきな期待を持って詰め掛けた聴衆を「至福の体験」へと誘いました。前作の第2交響曲の出来ばえもすばらしいものがありましたが、上記の個人的な記憶や記者会見での意気込みからもうかがい知れるように、ヤンソンスが第3番に寄せる思い入れは格別のようで、RCOとは本拠地コンセルトヘボウを皮切りに、この来日公演に至るまでの間に、2月10日のマドリード、続く17日にニューヨークのカーネギー・ホール、さらには8月31日のエジンバラ、9月3日のルツェルンと、交響曲第3番を精力的に取り上げています。こうしたなかで、このたびリリースされる手兵RCOとの第3番は、なんといってもやはり、かれらのホームグラウンドであり、シューボックス型ホールの筆頭格とされる「コンセルトヘボウ」で収録されていることがあらゆる面でプラスに働いているようにおもわれます。ウィーンのムジークフェラインザールと双璧をなす、このホールが織り成す響きは、今日に至る名門RCOと絶妙になじみ、マーラー屈指の長大で奥深い内容に対して、刻一刻と驚くほどゆたかな表情をみせてゆきます。ほんとに夢見るように最高の気分ということでは、きっとヤンソンスもまた、RCOとの実演を通して「天にも昇るような気持ち」を呼び起されたにちがいありません。マーラーの伝統を受け継ぐオーケストラとして名高いRCOだけに、マーラーの交響曲第3番のアルバムもこれまでに歴代の首席指揮者たち、それぞれハイティンクの全集とシャイーの全集におけるセッション録音のほか、ベイヌム、ハイティンクとのライヴ録音などが発表されており、それぞれにみごとなものがありましたが、この作品への愛着一入ということでは現首席指揮者ヤンソンスによるあらたなアルバムの仕上がりにもおおきく期待が膨らみます。 (Ki)
RCO-10102
(2SACD+DVD)
マーラー:交響曲第2番「復活」
(2006年レナーテ・シュタルク=フォイト&ギルバート・キャプラン改訂版)

■ボーナスDVD
マーラー:交響曲第2番「復活」(収録:AVROtelevision/監督:ヨースト・ホンセラール)
リカルダ・メルベート(S) 
ベルナルダ・フィンク(Ms)
オランダ放送cho、
セルソ・アントゥネス(合唱指揮)
マリス・ヤンソンス(指)ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2009年12月3日-4日&6日
2009年12月3日[DVD] アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
【RCOによるマーラー交響曲全曲演奏会シリーズ】
2010/11年シーズンは、マーラーの生誕150周年および歿後100年に当たるということで、RCOではこれに照準を合わせて、2009/10年、2010/11年と2シーズン連続で、交響曲全曲を演奏する大型プロジェクトが進行中です。これはヤンソンスを含む総勢9人の指揮者が、11の交響曲を時代順に振り分けるというユニークなもので、その内訳はハーディング指揮の第1番に始まり、第4番をイヴァン・フィッシャー、第5番をガッティ、第6番をマゼール、第7番をブーレーズ、第9番をハイティンク、「大地の歌」をルイジがそれぞれ指揮し、2011年6月のインバル指揮による第10番をもって完結する予定となっています。ヤンソンスは第2番のほかに、2010年11月の来日公演曲目でもある第3番を2010年2月に取り上げ(2011年春リリース予定)、さらには2011年3月に第8番も指揮する予定で、シリーズ中最多の3曲を担当しています。
【ヤンソンスによる20年ぶりの再録音】
ヤンソンスはRCOとのレコーディングに先立って、マーラーの第2交響曲を1989年にオスロ・フィルとセッション録音しています。オスロ・フィルの首席指揮者就任よりちょうど10年目を迎えた時期におこなわれたこの録音は、ヤンソンス初のマーラー録音でもありましたが、したがって、手兵RCOとのライヴ・レコーディングは20年ぶりの再録音ということになります。「私は、若いころに演奏したよりも明らかに、マーラーの交響曲のより良い演奏をしたいと思っています。しかし、それは、テンポ1つ取っても、そう簡単なことではなく、端的に言えば、その瞬間に最良と思われるテンポを選択しているのです。音楽においては、絶対的なテンポというものは存在しません。作曲家が楽譜に書いたメトロノームのテンポさえ、全てを表現しているわけではないのです。私はムラヴィンスキーからそれを学びました。彼はいつも言っていました。『ショスタコーヴィチが楽譜に記したメトロノームのテンポを頭の中から追い払いなさい。』」
マーラーの演奏についてヤンソンスはこのように述べていますが、確かなことは、ヤンソンスが最適なテンポを選択した結果、オスロ・フィルとの録音と比較してRCO新盤のケースでは、第4楽章を除いたすべての楽章で演奏時間が長くなる傾向にあり、全曲では3分以上拡大しているという事実でしょう。
【深化を続けるヤンソンスの緻密なアプローチ、名門RCOと魅力的なソリストたち】
ここでのじっくりとしたテンポ設定が、それだけ細部への彫琢の徹底につながっていることはあきらかで、持ち前の巧みな構成力と緻密なアプローチに磨きをかけたヤンソンスは、マーラー作品の演奏史に燦然と輝く名門RCOから極上の美観を引き出すことに成功しています。加えて、過去よりも現在、つねにベストのマーラー演奏を追求したいという意欲は使用楽譜にも反映されており、ヤンソンスはRCOとの公演に際して、最新の研究成果であるシュタルク=フォイト&キャプランによる校訂譜を採用しているのも注目されるところです。こうしたヤンソンスの意図をしっかり汲んで、ソリストも一体感を保持したみごとな歌唱で応えます。2011年3月の同シリーズ第8番にも参加するリカルダ・メルベートは、ケムニッツ出身のドイツのソプラノ。ウィーン国立歌劇場のメンバーとして活躍したメルベートは、新国立劇場での2006年の「コジ・ファン・トゥッテ」のフィオルディリージ、2007年「タンホイザー」のエリーザベトで日本のファンにもおなじみ。2009年の「東京のオペラの森」でもロマン派歌曲の夕べで好評を博しています。また、抑制のきいた表現と深く落ち着いた声質が魅力のベルナルダ・フィンクは、1955年ブエノスアイレス生まれ。古楽から近現代まで幅広いレパートリーを誇るアルゼンチンのメッツォは、スロヴェニア人の両親を持ち、これまでにドヴォルザークをはじめマーラーともゆかりあるスラヴ系演目のキャリアも豊富。ふたりは本拠アムステルダムに続き、12月13日ロンドンのバービカン、16日ウィーンのムジークフェライン、17日パリのサル・プレイエルのすべてに帯同して公演を大成功に導いています。最後に、コンセルトヘボウの音響をよく活かした完成度の高い録音もやはり見逃せないところで、このたびのアルバムは総合的にみてヤンソンスが掲げる最高の内容を成し得たものに違いないでしょう。
【全曲演奏の音と映像を収めた特典DVD】
ボーナスDVDには、2009年12月3日、本拠地コンセルトへボウでのコンサート初日の模様を完全収録。これはなんともうれしい配慮で、目と耳で追体験できる楽しみも格別ながら、感銘をより強く深いものにしてくれるものとおもわれます。 (Ki)

RCO-11001
(2SACD)
ホライゾン4
(1)マーラー(マシューズ編):Nicht zu Schnell(速すぎないように) 
(2)へールト・ヴァン・クーレン:5つの悲劇的な歌
(3)デトレフ・グラナート:岸辺なき流れ
(4)ウィレム・イェス:スケール「マーラーの墓」
(5)ユーイ・ラウケンス:制御不能
(6)ロディオン・シチェドリン:オーボエ協奏曲
(7)ベリオ:ソロ
(8)マシュー・ハインドソン:クリッシーティナのマジック・ファンタジー
全て、ロイヤル・コンセルトヘボウO

(1)ローター・ツァグロセク(指)
 録音:2009年11月12、13日(ライヴ)
(2)デトレフ・ロート(Br)、ローター・ツァグロセク(指)
 録音:2009年11月12、13日(ライヴ)
(3)マルクス・シュテンツ(指)
 録音:2010年4月9日(ライヴ)
(4)エド・スパンヤール(指)
 録音:2010年12月9、10日(ライヴ)
(5)デイヴィッド・ロバートソン(指)
 録音:2011年3月24、25日(ライヴ)
(6)アレクセイ・オグリンチュク(Ob)、スザンナ・マルッキ(指)
 録音:2010年6月18、19日(ライヴ)
(7)ヨルゲン・ヴァン・ライエン(Tb)、エド・スパンヤール(指)
 録音:2004年12月16、17日(ライヴ)
(8)マレイン・メインダース&モニカ・ナセロウ(Vn)
 録音:2009年11月18日(ライヴ)

収録場所:全てアムステルダム、コンセルトヘボウ
RCOLiveレーベルの現代音楽シリーズ第4弾は2枚組にパワーアップしての登場。“オマージュ”をキーワードに、ツァグロセク、シュテンツ、ロバートソンら現代音楽の分野ですでに目覚ましい業績を上げている顔ぶれが指揮する充実のラインナップです。まず、ディスク1は、グスタフ・マーラーへのトリビュート・アルバムとなっています。RCOは作曲家生誕150周年および歿後100周年を記念して、2009/10年、2010/11年と2シーズン連続で、交響曲全曲を演奏する大規模なプロジェクトに取り組んできましたが、そこでは、すべてのシンフォニーを時系列順に演奏するだけでなく、1925年、1995年に続く、アムステルダムで開催された3度目のマーラー・フェスティヴァルを形作る上で効果を挙げたように、RCOはマーラーの作品と強いつながりを示す作品をフューチャーしたコンサート・シリーズを組みました。ディスク1の4曲と、ディスク2の1曲目がその演目で、このシリーズのためにRCOによって委嘱され、世界初演されたものです。続いて、ディスク2収録の残り3作品では、ソリストおよびアンサンブルとして注目すべき役割を果たすRCO個々のメンバーに焦点を絞り、それによってRCOを構成する120名の音楽家たちそれぞれの名人芸、音楽的な知性、柔軟性を讃える象徴的な内容となっています。RCO首席オーボエ奏者オグリンチュクによるシチェドリン、首席トロンボーン奏者ライエンによるベリオの両作品はいずれも世界初演時のドキュメント。RCO副首席ヴァイオリニストのメインダースと、第2ヴァイオリンのメンバー、ナセロウとのデュオによるハインドソンの曲は、2009年にRCO創立75周年記念を祝して、楽団とコンセルトヘボウ友の会(the Society of Friends of the Concertgebouw) によっておこなわれた室内楽連続演奏会の時の白熱のライヴになります。こうしてふりかえると、当時のRCOも同時代の音楽であったマーラーに積極的に関わり、今日の受容に道を開いたわけですが、このアルバムを通してあらためて浮き彫りになるのは昔も今も変わらず懐の深さをみせる名門の姿といえるでしょう。 (Ki)
RCO-11003
(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第15番イ長調Op.141 ベルナルド・ハイティンク(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2010年3月17日、18日、19日&21日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
巨匠ハイティンクが長年の手兵RCOを率いて、得意のレパートリーであるショスタコーヴィチの交響曲第15番をレコーディング。2010年3月におこなわれた定期公演の模様をライヴ収録したものです。西側初となる交響曲全集録音の完成という偉業を通じて、「ショスタコーヴィチのエキスパート」として広く認められることになるハイティンクは、ロンドン・フィルを指揮して、全集プロジェクト開始間もない1978年3月に交響曲第15番を録音しているので、このたびは32年ぶりの再録音ということになります。ハイティンクは、全集完成以後も継続的にショスタコーヴィチの交響曲をコンサートで精力的に取り上げており、第4番を2008年5月にシカゴ響とライヴ録音、第10番をRCOと1985年にライヴ録音、翌1986年にも第10番をロンドン・フィルとライヴ録音しています。このたびのRCOとの演奏は、ハイティンクが第15番を集中的に取り上げていた時期のもので、ハイティンクが首席指揮者を務めるシカゴ響とも、2009年5月の定期公演のほか、同年9月のヨーロッパ・ツアーでも、ベルリンのフィルハーモニー、ルツェルンのカルチャー&コンヴェンション・センター、ウィーンのムジークフェラインザールで演奏していました。上記のハイティンクによる全集録音では、第5番、第6番、第8番、第11番から第14番までの7曲がRCOによる演奏で、そこでは輝かしい響きでショスタコーヴィチのあらたな魅力を強く印象付けていましたが、いままたハイティンクが桂冠指揮者として毎年客演して、良好な関係を保っているRCOとの顔合わせは、興味の尽きないところといえるでしょう。さらに、近年のハイティンクのこの上ない充実ぶりは、上述のシカゴ響との第4番ライヴからも知られるところで、ここでも同様に破格の内容を聴かせてくれるものとおもわれます。 (Ki)
=トラック・タイム=
・コンセルトヘボウ管(2010年) I.8:11+II.16:45+III.4:17+IV.17:46=TT.47:11
・ロンドン・フィル(1978年) I.8:05+II.16:28+III.4:12+IV.16:57=TT.45:42
RCO-13001
(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第10番ホ短調 op. 93 マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2009年1月29日、2月1日&4日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
ヤンソンスとRCOは本拠を皮切りに、2008/09年のシーズンを通じて交響曲第10番を実演で取り上げており、1月30日にブリュッセルのパレ・ド・ボーザール、2月9日にバーゼルのシュタットカジノ、2月10日にウィーンのムジークフェラインでも演奏していたほか、さらに8月22日にコンセルトヘボウで再演したのちに、29日のザルツブルク祝祭大劇場、9月1日のロイヤル・アルバートホール、9月4日のルツェルン・カルチャー&コンヴェンション・センター内コンサート・ホール、9月5日のベルリン・フィルハーモニー、9月8日のフランクフルト・アルテオーパーでも演奏して大成功を収めています。ヤンソンスが首席指揮者就任より5シーズン目に入り、RCOとの関係をさらに深めていたのがこの時期であり、この収録直後の2月5日、6日にはヤンソンスはドヴォルザークの「レクィエム」(RCO.10001)を演奏して高い評価を獲得していました。
【ヤンソンスが得意とするショスタコーヴィチの交響曲】
 豊富な録音点数が端的に示す通り、ロシア音楽を得意とするヤンソンスがチャイコフスキーとならびもっとも力を傾けてきたレパートリーが、ショスタコーヴィチの交響曲。 2005年に完結した全集シリーズで、ヤンソンスは交響曲第10番を1994年にフィラデルフィア管とセッション録音していたので、このたびは15年ぶり2 種目の録音ということになります。
 ヤンソンスとRCOにかかると、スターリンの肖像を音で描写したといわれる第2楽章アレグロも近代オーケストラの機能美全開、優雅な気品さえ漂うのはまさしく当コンビならでは。従来のロシア勢による演奏モデルを特徴づけていた、ささくれ立った弦、悲鳴にも似た木管、粗暴なブラスに替えて、ここでは磨き抜かれた美の表現にこそその真骨頂があるといってよいでしょう。 荒々しい場面や目まぐるしいパッセージでも響きはけっして混濁することなく、あくまで美感を損なうことがないというところは、やはり2006年に収録された前作「レニングラード」とも重なるばかりか、格段の洗練をみせている面も。 緻密な精度を誇るRCOを得てヤンソンスは純器楽的なアプローチにより、かつてない美感で全曲を染め上げ、作品に流れる痛ましいまでの抒情美をみごとに表現し尽くしています。これには、演奏の傾向を踏まえたポリヒムニアのチームによるすぐれた録音がまた大きく貢献して、すばらしい効果を生んでいるといえます。ショスタコーヴィチは「この作品のなかで、わたしは人間の感情と情熱を描きたかったのだ」とも述べていますが、ヤンソンスがあらたにRCOと取り組んだ交響曲第10番のレコーディングは、抑圧やあらゆる非人道的行為に対するプロテストがこれほどまでに壮絶なる美しさを備え得ることを提示したもので、作曲から60年目を迎える2013年に、この傑作の普遍的な真価をあらためて問いかける内容といえるでしょう。 (Ki)
RCO-13002
(1SACD+Bluray)

RCO-13003
(1SACD+DVD)
マー ラー:交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」 クリスティーン・ブルーワー(ソプラノ1:罪深き女)
カミッラ・ニールンド(ソプラノ2:贖罪の女)
マリア・エスパーダ(ソプラノ3:栄光の聖母)
ステファニー・ブライス(アルト1:サマリアの女)
藤村実穂子(アルト2:エジプトのマリア)
ロバート・ディーン・スミス(テノール:マリア崇拝の博士)
トンミ・ハカラ(バリトン:法悦の神父)
シュテファン・コツァーン(バス:瞑想の神父)
バイエルン放送Cho
ラトビア国立アカデミーCho
オランダ放送Cho
オランダ国立少年Cho
オランダ国立児童Cho
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

収録:2011年3月4日& 6日/アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
SACDと同内容の全曲演奏を収録した映像特典つき!演奏内容は、2012年秋にリリースされた「マーラー 交響曲全曲ライヴ映像」に含まれていたものと同じですが、このたびその映像もボーナスとして、ブルーレイ、DVDのふたつのフォーマットで用意される といううれしい配慮がなされています。  マーラーの第8交響曲は、オーボエ4、イングリッシュホルン1、ホルン8のほか、チェレスタ、ピアノ、ハルモニウム、オルガン、ハープ2、マンドリン も擁する巨大オーケストラに加えて、児童合唱団や2組の大合唱団、さらには多くの独唱者たちというその特異な編成もさることながら、全曲の最初と最 後に山場が置かれる独特の構成や、その間のさまざまな楽器の組み合わせによる多様なひびきのおもしろさ、カンタータやオラトリオをおもわせるセレモ ニアルな性格に特徴があります。  また、そのいっぽうで、長丁場のドラマ作りが難しい作品ともいえますが、そこはヤンソンスのこと、中盤過ぎまで抒情的な部分が占める第2部では、 埋もれがちな細部の掘り起こしにも余念がなく、第1部の冒頭主題が回帰する第2部終結部に至る道のりをていねいな音楽づくりで手堅くまとめあげてい ます。  このたびの第8番のリリースにより、第2番、第3番と併せてヤンソンスがシリーズ中に担当した3曲すべてがすべてSACDで出揃うことになります。 (Ki)
RCO-14001
(1SACD)
同時代音楽シリーズ『ホライゾン』第5弾

(1)作者不詳(ジェームズ・マクミラン管弦楽編):今日嬰児(みどりご)が生まれた

(2)デトレフ・グラナート:インソムニウム [20’59”]

(3)クラース・ド・フリース:プロビデンス
(4)リシャルト・ラインフォス:南極(アンタルクティク)
(5)カイヤ・サーリアホ:サークル・マップ
全て ロイヤル・コンセルトヘボウO

(1)作界初演
 ウエルガス・アンサンブル
 パウル・ファン・ネーヴェル(合唱指揮)
 マーティン・ブラビンズ(指)
 録音:2012年4月13日アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ)
(2)マルクス・シュテンツ(指)
 録音:2011年11月15、16日アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ)
(3)デイヴィッド・ロバートソン(指)
 録音:2012年1月26、27日アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ)
(4)(5)世界初演
 スザンナ・マルッキ(指)
 録音:2012年6月22、23日ウェステルガスファブリーク(ライヴ)
名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管が同時代音楽に意欲的に取り組むシリーズ、ホライゾンも5作目をかぞえます。今回選ばれた5作品も、RCOのレ ジデンス・コンポーザーを務めるふたり、グラナートとラインフォスから、マクミランやサーリアホといった有名どころにいたる個性豊かな顔ぶれが揃い、 このジャンルですでに目覚ましい業績を上げているシュテンツ、ロバートソン、ブラビンズ、マルッキが指揮する充実のラインナップとなっています。
アルバム1曲目は、自身敬虔なカトリックで宗教音楽を数多く作曲してきたマクミランがオーケストレーションを施したもので、副題は「14世紀キプロ ス宮廷における作者不詳のアンティフォナにもとづく合唱とアンサンブルのためのモテット」。中世宗教音楽のスペシャリスト集団、パウル・ファン・ネーヴェ ル率いるウエルガス・アンサンブルの参加も注目です。
大管弦楽のためのアダージョというサブタイトルを持つグラナートの曲は、映画監督アンドレイ・タルコフスキーやスティーヴン・ソダーバーグもインス パイアされた、有名なスタニスワフ・レムの小説にもとづく自作オペラ「ソラリス」のさきがけとなった作品。 1944年オランダ南西部のテルネーゼンに生まれたド・フリースの「プロビデンス」は、アラン・レネ監督の1977年の同名映画にインスパイアされた という通り、映画同様に回想、予言、期待、実現についての錯綜とした内容となっています。
スザンナ・マルッキが指揮した2作品は共に、かつてガス工場であった、円形のコンサート・ホールのために委嘱されたもので、オランダ音楽祭におけ る世界初演時のライヴ録音。いずれも建物の構造を念頭に置いた音響効果がユニークですが、ラインフォスの曲では、12人以上からなるパーカッション・ セクション奏者のそれぞれが “サラウンド効果” で時計の動きを形成するところが特徴的。ヨーロッパで注目を集めるリシャルト・ラインフォスは1964 年オランダ北ブラバント州ティルブルフ出身。ハーグの王立音楽院でブライアン・ファーニホウとヤン・ファン・フライメンに師事したのち、モートン・フェ ルドマンとジョン・ケージと親交を結びおおきな影響を受け、権威あるマテイス・フェルメウレン賞を授与されています。 (Ki)
RCO-14002
(1SACD)
モーツァルト:レクィエム(ジュスマイヤー版) ゲニア・キューマイアーs
ベルナルダ・フィンク(C.A)
マーク・パドモア(T)
ジェラルド・フィンリー(Bs)
オランダ放送Cho
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2011年9月14-16日/アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
ヤンソンスがコンセルトヘボウ管を指揮して、モーツァルトの「レクィエム」をレコーディング。コンセルトヘボウ管がマーラーの交響曲全曲シリーズに 沸いた2011年、ヤンソンスの受け持つ最後のナンバーであった第8番の演奏から半年後の9月におこなわれたコンサートの模様をライヴ収録したもので、 この年を皮切りに、2012年のブラームス、2013年のヴェルディへとつづく、当コンビによるレクィエム・シリーズの第1弾でもありました。  現代のもっとも多忙な指揮者のひとりとして知られるヤンソンスは、その輝かしいキャリアにふさわしく、すでにかなりの点数に上るディスコグラフィを 構築しています。  中身についていえるのは、ベルリオーズの幻想交響曲のように、コンセルトヘボウ管(1991年セッション)、ベルリン・フィル(2001年ライヴ/※映 像作品)、バイエルン放送響(2013年ライヴ)と折に触れて録音を重ねている例とは対照的に、モーツァルトがヤンソンスにとってきわめてレアなレパートリー であるという意外な一面であり、まさにそこへ現われたのが、このたびの「モツレク」ということになります。  ここではヤンソンスとのマーラーの交響曲録音で熱演を聴かせたオランダ放送合唱団とともに、ソリストがまたこのうえなく魅力的。当楽団の名誉客演 指揮者である “アーノンクール組” ともいうべき、実績もゆたかな顔ぶれががっちりと固め、ヤンソンス初の「モツレク」を強力に盛り立てます。  ソプラノのキューマイアーは、アーノンクールが創設、主宰するシュティリアルテ音楽祭2007で、ハイドンの「四季」のハンネを歌い、同年のムジークフェ ラインにおけるブラームスの「ドイツ・レクィエム」で注目を集めていましたし、コントラルトのフィンクとバスのフィンリーのふたりは、アーノンクールが 2003年にウィーン・フィルを指揮した「モツレク」のライヴ録音盤でもおなじパートを歌っていました。  バスのフィンリーもアーノンクールによる数多くのレコーディングで起用され、最近では2012年にアーノンクールがコンセルトヘボウ管を指揮したベー トーヴェンの「ミサ・ソレムニス」のライヴ映像作品にも出演して、指揮者の意図を汲んだ精緻な表現で応えていました。  近年、声楽曲やオペラに力を入れ、かねてインタビューなどでもこうしたジャンルへの豊富を表明してきたヤンソンスですが、この言葉どおりコンセルト ヘボウ管の顔合せでは、2009年にライヴ収録されたドヴォルザークの「レクィエム」のように、着実に成果を示してもいたので、このモーツァルトもまた おおいに期待の高まる内容といえそうです。 (Ki)
RCO-14004(2CD)
ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」 クワンチュル・ユン(Bs;ダーラント)
アニヤ・カンペ(S;ゼンタ)
クリストファー・ヴェントリス(T;エリック)
ジェーン・ヘンシェル(Ms;マリー)
ラッセル・トーマス(T;舵手)
テリエ・ステンスヴォルト(BR;オランダ人)
バイエルン放送Cho、NDR合唱団 
マルティン・ライト(合唱指揮)
ケルンWDR 放送Cho
アンドリス・ネルソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

時期:2013年5月24 & 26日/アムステルダム、コンセルトへボウ(演奏会形式によるライヴ上演)
2010年に「ローエングリン」を振って以来、この夏で5年連続、通算5度目のバイロイト音楽祭への出演を果たしたネルソンスは、これからの世代 を担う期待のワーグナー指揮者といえる存在。そのネルソンスがコンセルトヘボウ管を指揮して、ワーグナーの「さまよえるオランダ人」をレコーディング。 このたびRCO Liveより登場するアルバムは、ワーグナー・アニヴァーサリーに沸いた2013年5月に、音響の良いことで知られる本拠コンセルトヘボウ でおこなわれた上演のライヴ録音で、オペラの舞台では無く、演奏会形式による上演ということで音質面でも恵まれているのが特徴とい えます。コンセルトヘボウ管がピットに入ることは珍しく、長い伝統に比してコンセルトヘボウ管のオペラ録音自体はあまりないので、その意味でも貴重です。 オランダ人役には、1943年ノルウェー出身の大御所、テリエ・ステンスヴォルト。重ねた年輪が孤独と苦悩の役どころにリアルな厚みを与えています。加えて、 ゼンタにアニヤ・カンペ、ダーラントにクワンチュル・ユンと、実績あるワーグナー歌いを配しているのも魅力です。 コーラスもバイエルン放送合唱団、NDR合唱団、ケルンWDR放送合唱団と、ドイツ屈指の3団体を迎えた強力な布陣。 ネルソンスがコンセルトヘボウ管を指揮したソフトではほかに、ルツェルン音楽祭2011におけるショスタコーヴィチの交響曲第8番、リムスキー=コルサ コフの「シェエラザード」のライヴ映像作品などがあり、たいへん相性のよいところをみせてもいたので、このたびの出来ばえにはかなりの期待が持てそ うです。 (Ki)
RCO-14005
(2SACD)
ブルックナー:交響曲第6番イ長調WAB. 106
交響曲第7番ホ長調WAB. 107*
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2012年3月7-9日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
2012年12月23日& 25日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)*
2015年3月20日のコンセルトヘボウ管とのコンサートをもって、2004年9月の就任以来10年半に亘る首席指揮者より勇退を表明したマリス・ ヤンソンス。そのヤンソンスが2012年にコンセルトヘボウ管を指揮してブルックナーの交響曲2篇を演奏したアルバムがRCO Liveより登場します。 第6番が2012年3月、第7番が2012年12月、共にアムステルダムのコンセルトヘボウでおこなわれたコンサートからのSACD化で、ヤンソンスは 第7番を2007年11月にバイエルン放送響を指揮してウィーンのムジークフェラインザールでライヴ録音していたので2種目の内容となりますが、第6 番はヤンソンス初のレパートリーとなります。 収録された2012年といえば、ウィーン・フィルとのニューイヤー・コンサートに始まり、同じく8月のザルツブルク音楽祭への出演など、ヤンソンスが相 変わらず多忙を極めていた年でもありますが、11月から12月にかけての来日公演ではバイエルン放送響を指揮してベートーヴェン・シリーズを大成功に 導くなど、シーズンを通して気力、体力ともにたいへん充実していたようで、これらの模様を収めたソフトからも確認することができます。 コンセルトヘボウ管によるブルックナー演奏では、2013年10月にアーノンクールが指揮した第5番のライヴ映像作品のみごとな出来栄えも記憶にあた らしいところですが、ヤンソンスが首席指揮者在任中に培ってきた、どこまでも磨き抜かれた美の表現にはやはり格別なものがありました。 ヤンソンス指揮による2007&08年収録の第3番、2007年収録の第4番が、名門から極上の響きを引き出したと評判を取ったように、ここでの演奏内 容にもおおいに期待が高まります。 (Ki)
RCO-14010
(1SACD)
ブラス・トゥー/ロイヤル・コンセルトヘボウ・ブラス

(1)ショスタコーヴィチ(スティーヴン・ヴェルハート編):「馬あぶ」組曲op. 97a
(2)デトレフ・グラナート:Concertgeblaas 
(3)トマジ:歌劇「マニャーラのドン・ファン」より典礼ファンファーレ
(4)ピアソラ(スティーヴン・フェルヘルスト編):「ブエノスアイレスのマリア」組曲
(5)ヒンデミット:弦楽合奏と金管のための演奏会用音楽op. 50
ロイヤル・コンセルトヘボウ・ブラス

(1)ロイヤル・コンセルトヘボウ・ブラス
 録音:2014年3月14日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(セッション)
(2)ロイヤル・コンセルトヘボウ・ブラス
 録音:2013年12月20日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(セッション)
(3ロイヤル・コンセルトヘボウ・ブラス
 録音:2014年3月6日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(セッション)
(4)イヴァン・メイルマンズ(指) ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス
 録音:2013年5月27日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(セッション)
(5)クルト・マズア(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウOのブラスおよび弦楽セクション

録音:2011年1月26-28日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ
名門コンセルトヘボウ管のブラス・セクションのトップ・プレイヤーらによって、2003年に結成された「ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス」。おおい に好評を博したデビュー・アルバム(RCO07002)から7年を経て、注目の続篇の登場です。  TWO【2作目】をもじったタイトルの「BRASS TOO」には、ブラスの枠を(超えて)“さらにまた” というアルバムのねらいが込められています。  多彩で凝った選曲はまさにそのコンセプトの証しで、たとえば、ショスタコーヴィチとピアソラのナンバーは、オリジナル作品ではないことをつい忘れて しまうような仕上がりで、ブラス・アレンジによりあらたな魅力を掘り起こすことに見事成功。 また、コンセルトヘボウ管のレジデント・コンポーザーとして、当レーベルおなじみのグラナートの新作は、まったく次元の異なるサウンドで、ブラスのあ らたな可能性を切り開くものです。  コンセルトヘボウ管の弦楽セクションが加わるヒンデミットの名作でも、“ビロードの弦” とのコントラストも鮮やかに、ソロ・パートのふんだんな見せ 場もこなして、曲の真価をあらためて教えてくれます。 メンバーの顔ぶれに一部交替がありますが、全篇さすがの腕前で、よりいっそうの磨きのかかった “黄金のブラス” をたっぷりと楽しめます。 (Ki)
RCO-14103
RCO-14106(Bluray)
ブルックナー:交響曲第5番(原典版) ニコラウス・アーノンクール(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

収録:2013年10月25日& 27日/アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
◆DVD
NTSC 16 : 9
音声:ドルビー・デジタル 5.0
/ LPCMステレオ
リージョン:ALL
◆Bluray
1080i 16 : 9
音声: DTS HD Master Audio 5.0
/ドルビー・デジタル 5.0
/LPCMステレオ
リージョン:ALL
▼アーノンクールによるブルックナーの交響曲録音
オリジナル楽器使用のウィーン・コンツェントゥス・ムジクスを率いる時代考証派の草分けとしてすでに名を馳せていたアーノンクールが、コンセルトヘボウ管を指揮して、ブルックナーの交響曲第3番をライヴ・レコーディングしたのは1994年のこと。ベイヌム、ヨッフム、ハイティンク、シャイーら歴代の首席指揮者に加え、クレンペラー、セル、ジュリーニといった大物の客演陣とも、ブルックナー演奏の独自の伝統を培ってきた名門楽団を相手に取り組んだ、アーノンクール初のブルックナーは、持ち前の過激で先鋭的な指揮ぶりと、荒々しい作品の性格とが相性も抜群で、当時大きな話題を集めたものでした。この第3番を皮切りにアーノンクールは、1997年にコンセルトヘボウ管を指揮して第4番をライヴ録音、1999年にウィーン・フィルを指揮して第7番をライヴ録音、2000年にベルリン・フィルを指揮して第8番をライヴ録音して、自身と同じこのオーストリアの交響曲作家に強い関心を寄せ、力を注いできました。また、2002年にウィーン・フィルを指揮して第9番をライヴ録音した際には、第1楽章から第3楽章までは、ベンヤミン=グンナー・コールス校訂による「ブルックナー協会版全集」の一環として2001年に出版された新クリティカル・エディションを初めて使用。加えて、ジョン・A・フィリップスが補完した第4楽章のフラグメントをアーノンクール自身の解説つきで収録するなど、最新の研究成果を貪欲に取り込むあたりに、学究肌のアーノンクールらしいこだわりの一面を示してもいました。
▼親密なるロイヤル・コンセルトヘボウ管との最後の取り組み、第5交響曲の再録音
こうした流れを汲むRCO Liveのリリースは、2004年にアーノンクールがウィーン・フィルを指揮して第5番をライヴ録音して以来9年ぶりのブルックナー、第5番のソフトとしては2種目の内容になります。このたびの第5番を含め、アーノンクールのブルックナー録音を語るうえで欠かせないコンセルトヘボウ管ですが、1975年にアーノンクールが指揮したJ. S. バッハのマタイ受難曲とヨハネ受難曲の伝説的公演に遡る、両者の結びつきにはかなりのものがあり、以来38年間に276回の演奏会をおこなってきました。さらに2006年12月、アーノンクールはオランダの音楽生活全般、とりわけコンセルトヘボウ管への多大な貢献に対して、オランダ王国獅子勲章を授与されています。アーノンクールが80代も半ばに近づき、コンセルトヘボウ管とのあいだによりいっそう親密な関係が保持されていることは、やはり同じ顔合わせで、2012年4月にライヴ収録されたベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」の映像作品を通じても伺えました。ここでの解釈の深化と仕上がりに自然と期待が高まるところですが、第3番以来、ブルックナーの交響曲を共に探求してきた長年の手兵との最後の機会に、こうしてまた第5番を取り上げたアーノンクール自身の意気込みもひしひしと伝わる、総決算にふさわしい演奏内容といえるでしょう。 (Ki)
RCO-14108(3Bluray)
RCO-14109(3DVD)
I・フィッシャー〜ベートーヴェン:交響曲全集
[Disc 1]
・交響曲第1番ハ長調op. 21
・交響曲第2番ニ長調op. 36
・交響曲第3番変ホ長調op. 55「英雄」
[Disc 2]
・交響曲第4番変ロ長調op. 60
・交響曲第5番ハ短調op. 67
・交響曲第6番ヘ長調op. 68「田園」
[Disc 3]
・交響曲第7番イ長調op. 92
・交響曲第8番ヘ長調op. 93
・交響曲第9番ニ短調op. 125「合唱」
ミルト・パ パタナシウ(S)
ベルナルダ・フィンク(Ms)
ブルクハルト・フリッツ(T)
ジェラルド・フィンリー(Br)
オランダ放送Cho
イヴァン・フィッシャー(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

収録:2013年5月11日(第1番、第2番&第5番)、2013年5月31日(第3番&第4番)、2014年1月9-10日(第6番&第7番)、2014年2月20-21日(第8番&第9番)/
アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
◆Bluray
1080i 16 : 9
音声: DTS HD Master Audio 5.0
(24bit/96kHz)
LPCMステレオ(24bit/96kHz)
リージョン:All
◆DVD
NTSC 16 : 9
音声:ドルビー・デジタル 5.0 /
LPCMステレオ
リージョン:All
2013年5月と、2014年1月 および2月の2シーズンに亘り、世界有数の音響で知られる本拠アムステルダムのコンセルトヘボウにおいて繰り広げられ、大好評を博したシリーズの全貌が ここにあきらかとなります。  1951年にブダペストで音楽一族の家系に生まれたイヴァン・フィッシャーは、自らが創設し音楽監督として率いるブダペスト祝祭管との活動で、高い評価を 獲得してきたハンガリーの名匠。オーケストラ・ビルダーとしての腕前には確かなものがあり、その手兵を指揮してフィッシャーがおこなったベートーヴェンの交 響曲録音は、2006年9月収録の第7番、2010年2月収録の第4番と第6番の3曲がありましたが、全曲の録音はこのたびのコンセルトヘボウ管が初めて。  いっぽう、コンセルトヘボウ管によるベートーヴェンの交響曲録音は、単独の指揮者による全集に限って言えば、戦前ではメンゲルベルク盤(1940年セッショ ン&ライヴ)、ステレオ期に入りヨッフム盤(1967〜69年/セッション)、デジタル時代にはハイティンク盤(1985〜87年/セッション)、サヴァリッシュ盤(1991 〜93年/セッション&ライヴ)が製作されています。  メンゲルベルク、ヨッフム、ハイティンクといった歴代の首席指揮者が名を連ねているのはもっともなところですが、ここで大役へのイヴァン・フィッシャーの 起用は、楽団からの信頼感の厚さと、本企画に対する力の入りようがうかがい知れるというものです。  そもそもイヴァン・フィッシャーがコンセルトヘボウ管に初登場したのが1987年なので、すでに四半世紀に及ぶ間柄ということになります。さらに、ここ数 年は毎シーズン客演を重ねて結びつきを強めており、2009年から2011年にかけて収録された「マーラーの交響曲全曲ライヴ映像作品」では、フィッシャー は第4番を担当して、精緻で美しい演奏を聴かせ存在感を示していたのも強く思い起こされます。 こうしたフィッシャーのコンセルトヘボウ管への貢献を踏まえると、その成果が凝縮したベートーヴェンのあらたな全集は、おおいに期待の持てる内容といえる でしょう。  なお、フィッシャー率いるコンセルトヘボウ管は2015年4月にルクセンブルクとソウルへのツアーを予定していますが、いずれの日程も本拠アムステルダム での公演とまったく同じ曲目の組み合わせと順番とで、ベートーヴェンの交響曲全曲演奏会を行うことになっています。  (Ki)
RCO-15001
(1SACD+DVD)
ホライゾン6

(1)デトレフ・グラナート:フレネシア(2013) 
(2)ミシェル・ヴァン・デル・アー:ヴァイオリン協奏曲(2014)
(3)ルク・ブレヴァイス:交響曲第6番(1999-2000)
(4)ルク・ブレヴァイス:アロング・ザ・ショアーズ・ブ・ローン(2004-2005)

■ボーナスDVD
・ルイ・アンドリーセン:ミステリエン[Version No. 1](2013)
すべてロイヤル・コンセルトへボウO

(1)シャン・ジャン[張弦](指)/収録:2014年1月23 & 24日(ライヴ)※世界初演
(2)ジャニーヌ・ヤンセン(Vn)、ウラディーミル・ユロフスキ(指)/収録:2014年11月6 & 7日(ライヴ)※世界初演
(3)デイヴィッド・ロバートソン(指)/収録:2014年12月12日(ライヴ)
(4)オットー・タウスク(指)/収録:2012年12月14日(ライヴ)

■ボーナスDVD
マリス・ヤンソンス(指)/収録:2013年11月3日(ライヴ)※世界初演

カラーNTSC 16 : 9
音声: LPCM ステレオ / ドルビー・デジタル 5.0
収録場所:アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管が同時代音楽を取り上げるシリーズ、ホライズンの第6集。現代オランダの大家ルイ・アンドリーセンとその門下の 俊才ヴァン・デル・アー、そしてコンセルトヘボウ管レジデンス・コンポーザー、グラナートによる最新作の世界初演時のライヴを中心に、演奏陣も現首 席指揮者マリス・ヤンソンス、オランダの生んだ名手ジャニーヌ・ヤンセンといったビッグ・ネームが集った注目の内容となっています。
アルバム1曲目の「フレネシア」は、2013年に生誕150周年を迎えたリヒャルト・シュトラウスに敬意を表すコンセルトヘボウ管に対して、グラナー トが対極をなす作品として捧げたもので、グラナート曰く、真摯な意味で「アンチ英雄の生涯」と理解してほしいと述べています。「ジャニーヌ・ヤンセンとコンセルトヘボウ管との組み合わせは、わたしにとってドリーム・チームのようなもの」と語るヴァン・デル・アーのヴァイオリ ン協奏曲は、その彼女のための、そしてまた、コンセルトヘボウ管委嘱シリーズの一環でもある2014年の最新作。抽象的な第1楽章、より単刀直入で 旋律的な第2楽章、そして急速のフィナーレからなる伝統的な3楽章の形式を踏襲しつつ、ヤンセンに特徴的な “アップ・フロント” 奏法を表現しようと 趣向を凝らした力作とのことで、本アルバム屈指の聴きものといえます。 さらに、シリーズ初の試みとしてボーナスDVDに収録されているのがアンドリーセン作の「ミステリエン」。中世の神秘思想家トマス・ア・ケンピスの 著した書物に由来するタイトルを持ち、6楽章からなる演奏時間30分ほどの作品は、45年に及ぶアンドリーセンの作曲活動初の大編成のオーケストラ 曲で、アムステルダムのコンセルトヘボウならびにロイヤル・コンセルトヘボウ管創設125周年記念のために委嘱されたもの。これはその記念演奏会を飾 る歴史的ドキュメントで、独特の色彩的な内容は美観表現に長けたヤンソンスの腕前が愉しみなところでもあります。 ほかに、1959年ベルギーのモルツェル生まれ、ブリュッセル王立音楽院出身で、アンドレ・ラポルテ、フランコ・ドナトーニ、ブライアン・ファーニホ ウに作曲を師事したルク・ブレヴァイスの2作品を収録。こちらは当シリーズの常連で、アメリカの実力派ロバートソンと、1970年ユトレヒト生まれで、 2004年から2006年にかけて、ゲルギエフのもとでロッテルダム・フィルのアシスタント・コンダクターを務めたタウスクのふたりが、それぞれ指揮を務 めています。 (Ki)

RCO-15002
(13CD+DVD)
M・ヤンソンス&ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団/ライヴ放送録音集1990-2014

■CD1
(1)ベルリオーズ:幻想交響曲
(2)ラヴェル:ラ・ヴァルス
■CD2
(1)ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲
(2)チャイコフスキー:交響曲「悲愴」
■CD3 
(1)バルトーク:管弦楽のための協奏曲
(2)マーラー:交響曲第7番「夜の歌」
〜第1楽章、第2楽章
■CD4
(1)マーラー:交響曲第7番「夜の歌」〜第3楽章、第4楽章&第5楽章
(2)ヒンデミット:ヴェーバーの主題による交響的変容
(3)ペーテル=ヤン・ワーヘマンス(b.1952):Moloch (1999-2000, 2000改訂)
■CD5
(1)R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
(2)ヴェーベルン:夏風のなかで
(3)ブラームス:交響曲第1番
■CD6
(1)シューマン:交響曲第1番「春」
(2)シベリウス:交響曲第1番
■CD7
(1)バルトーク:弦楽器,打楽器とチェレスタのための音楽
(2)ベートーヴェン:「エグモント」序曲
(3)ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
■CD8
(1)シェーンベルク:ワルシャワの生き残り
(2)ムソルグスキー(ショスタコーヴィチ編):歌曲集「死の歌と踊り」
(3)ヤナーチェク:狂詩曲「タラス・ブーリバ」
(3)グバイドゥーリナ:ペスト時の酒宴(2005)
■CD9
(1)ストラヴィンスキー:ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ
(2)ヴァレーズ:アメリカ
(3)メシアン:聖体秘蹟への賛歌(1932)
(4)ストラヴィンスキー:詩篇交響曲
■CD10
(1)ロッシーニ:「どろぼうかささぎ」序曲
(2)ベリオ:管弦楽のための4つの奉献曲
(3)プーランク:オルガン協奏曲
(4)ルイ・アンドリーセン(b.1939):ミステリエン[Version No. 1(2013)
■CD11 (78’18)
(1)R. シュトラウス:交響詩「死と浄化」
(2)ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調[完全全曲版]
■CD12
(1)ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死
(2)ブルックナー:交響曲第3番[1889年第3稿・ノヴァーク版]
■CD13
(1)マルティヌー:ヴァイオリン協奏曲第2番
(2)プロコフィエフ:交響曲第5番
■DVD
マーラー:交響曲第4番ト長調
全て、マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO
■CD1 (66’02)
(1)録音:1990年4月1日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(NOS/RNW)
(2)録音:2007年2月4日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
■CD2 (76’09)
(1)録音:2005年9月2日/ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール(BBC)
(2)録音:2004年10月31日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
■CD3 (78’35)
(1)録音:2003年6月6日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(2)録音:2000年12月7日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO/RNW)
■CD4 (76’13)
(1)録音:2000年12月7日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO/RNW)
(2)録音:2007年6月8日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(3)録音:2007年6月8日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
■CD5 (77’09)
(1)録音:2008年10月24日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(2)録音:2008年5月29日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(3)録音:2005年9月2日/ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール(BBC)
■CD6 (73’08)
(1)録音:2008年5月23日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(2)録音:2009年8月31日/ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール(BBC)
■CD7 (72’52)
(1)録音:2010年9月5日/ベルリン、フィルハーモニー(RBB)
(2)録音:2006年9月11日/ベルリン、フィルハーモニー(Deutschlandradio Kultur)
(3)録音:2008年5月29日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
■CD8 (75’30)
(1)ベルリン放送Cho
 サイモン・ハルシー(合唱指揮)
 セルゲイ・レイフェルクス(語り手)
 録音:2012年9月4日/ベルリン、フィルハーモニー(RBB)
(2)フェルッチョ・フルラネット(Bs)
 録音:2010年8月25日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(3)録音:2010年11月5日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(3) 録音:2011年10月21日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
■CD9 (77’42)
(1)エマニュエル・アックス(P)
 録音:2011年10月21日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(2)録音:2011年10月21日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(3)録音:2008年9月5日/ベルリン、フィルハーモニー(RBB)
(4)録音:2012年9月4日/ベルリン、フィルハーモニー(RBB)
■CD10 (77’02)
(1)録音:2014年9月21日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(2)録音:2010年9月5日/ベルリン、フィルハーモニー(RBB)
(3)録音:2008年8月28日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(4)録音:2013年11月3日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)※世界初演
■CD11 (78’18)
(1)録音:2013年1月24日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(2)録音:2010年1月31日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
■CD12 (76’15)
(1)録音:2011年2月4日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(2)録音:2008年9月5日/ベルリン、フィルハーモニー(RBB)
■CD13 (70’18)
(1)フランク・ペーター・ツィンマーマン((Vn)
 録音:2010年12月23日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
(2)録音:2014年9月21日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
■DVD (65’01)
 アンナ・プロハスカ(S)
 収録:2014年12月25日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(AVRO)
 監督:ヨースト・ホンセラール
 照明:パスカル・ネイバー
 編集 & ポスト・プロダクション: Castus culture*music*media
 画面:カラー、NTSC、16 : 9
 字幕:無/NTSC/ Region All
2004年9月から2015年3月までの10年半に亘り、コンセルトヘボウ管の首席指揮者を務めたマリス・ヤンソンスの未発表のライヴ録音を集めたボッ クスセットが登場。  CD13枚とDVD1枚に作曲家30名全35作品というボリューム満点の構成は、最初に、ヤンソンスが首席指揮者就任以前の1990年4月収録で、ちょ うどこの翌年にEMIへおこなったコンセルトヘボウ管との初録音曲でもあったベルリオーズの「幻想交響曲」に始まり、最後が2014年12月25日にコ ンセルトヘボウで収録されたライヴ映像で、話題のコロラトゥーラ・ソプラノ、アンナ・プロハスカをソリストに迎えたマーラーの「交響曲第4番」となっ ています。  ヤンソンスは同曲異演盤の多いことで知られますが、これが3種目の録音となるラフマニノフの「第2交響曲」をはじめ、プロコフィエフの「第5交響曲」、 ベートーヴェンの「運命」、バルトークの「管弦楽のための協奏曲」といった人気のプログラムも、この顔合せでぜひとも聴きたかったものです。  もちろん、上記マーラーの「第4交響曲」をはじめ、シューマンの「第1交響曲」やストラヴィンスキーの「詩篇交響曲」など、ヤンソンスにとって初 のレパートリーが数多く収録されているのも見逃せません。 また、収録場所はアムステルダムのコンセルトヘボウに加えて、ベルリンのフィルハーモニーでのブルックナーの「第3交響曲」、ロンドンのロイヤル・アルバー ト・ホールにおけるブラームスとシベリウスの「交響曲第1番」ほか、条件の異なる演奏が含まれており、響きの傾向の違いも興味深いポイントといえそ うです。  極上のオーケストラ・サウンドに仕上げる手腕にかけては当代きっての巨匠が、「ビロードの弦」と「黄金のブラス」に譬えられる名門楽団を指揮した 充実のドキュメント。実演での評判の高さに比して、当コンビによるリリース点数はけっして多いとはいえなかっただけに、これまでの不満を一気に解消し てくれる、途轍もなく豪華な内容といえます。 (Ki)
RCO-15003
(1SACD)
ブラームス:ドイツ・レクィエム ゲニア・キューマイアー(S)
ジェラルド・フィンリー(Br)
オランダ放送Cho
ロイヤル・コンセルトへボウO
マリス・ヤンソンス(指)

録音:2012年9月20日& 21日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
ヤンソンスがコンセルトヘボウ管を指揮して、ブラームスの「ドイツ・レクィエム」を演奏したアルバムがRCO Liveに登場。モー ツァルトの「レクィエム」(RCO14002)以来一年ぶり、当コンビによるレクィエム・シリーズの一環として、2012年9月に本拠コンセルトヘボウでおこ なわれたコンサートの模様をライヴ収録したものです。 現代屈指のマエストロとして人気のヤンソンスのレパートリーには幅広いものがありますが、ブラームスは実演でひんぱんに取り上げていて、交響曲のレ コーディングは映像作品も含めるとすでに複数回おこなっていますが、「ドイツ・レクィエム」の録音は初登場となります。いっぽうで、過去の首席指揮者 ベイヌム、ハイティンク、シャイーを通じても、名門コンセルトヘボウ管によるこの名曲の録音がなかったというのは少々意外におもわれるところです。 やはりヤンソンスにとって初の録音であった前作の「モツレク」は、美をきわめた表現で注目を集めましたが、この「ドイツ・レクィエム」も息を呑むほど の美しさ。ソリストには「モツレク」でも起用されていたキューマイアーとフィンリーがここでもそのまま、美しく情感のこもった歌唱を聴かせてこのうえな く魅力的。1945年創設で2010/11年のシーズンで65周年を迎えたオランダ放送合唱団の充実ぶりにも目を瞠ります。 2015年3月に首席指揮者を勇退したヤンソンスとコンセルトヘボウ管の顔合わせが生んだ最良の記録といえるアルバムの登場です。 (Ki)
RCO-15004
(1SACD)
マーラー:交響曲第4番ト長調 ドロテア・レシュマン(S)
マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO

録音:2015年2月11日& 12日アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
マリス・ヤンソンスがコンセルトヘボウ管を指揮してマーラーの第4交響曲を演奏したアルバムの登場。ヤンソンスは、先ごろ も同じコンセルトヘボウ管との顔合わせによる同曲のライヴ映像作品(コンセルトヘボウ管弦楽団ライヴ録音集1990-2014 / RCO15002)を発表して いますが、このたびの演奏は時期とソリストが異なり、そのライヴ映像作品より一カ月あまりのちの2015年2月にライヴ収録されたものです。 気になる終楽章ではドイツの名ソプラノ、ドロテア・レシュマンの起用が光ります。シューベルトをはじめドイツ・リートの実績もゆたかで、マーラーの歌 曲に造詣の深いレシュマンは、歌曲と交響曲とが楽想も共通し相互にリンクして多面的な様相をみせるマーラーのユニークな作風を考えると、うってつけ の人選であるとおもわれます。同時にまた、ヤンソンスによる前作のコロラトゥーラ・ソプラノ、プロハスカとの聴き比べも楽しみなところです。なお、レシュ マンはこの曲を2004年1月にハーディング指揮マーラー室内管とレコーディングしていたので、11年ぶりの再録音ということになります。 2005年の第6番に始まるヤンソンス&コンセルトヘボウ管によるマーラー・シリーズは、極上の音響で知られる本拠コンセルトヘボウ大ホールでのきわ めて優秀な録音が評判を呼んできましたが、すべてエヴェレット・ポーター率いるポリヒムニアのチームが手掛けており、このたびも高水準の仕上がりが 期待できます。 (Ki)
RCO-15008
(1SACD)
ロイヤル・コンセルトヘボウ・ウッドウインズ
(1)ヤナーチェク:青春 (1924)#
(2)マルティヌー:ピアノと木管楽器のための六重奏曲 H. 174*
(3)ヴェレシュ:オーボエ,クラリネットとファゴットのためのソナティナ (1931)
(4)プーランク:六重奏曲 (1932-39)
エミリー・バイノン(Fl首席)
ルーカス・マシアス・ナバロ(Ob首席)
オリヴィエ・パテー(Cl首席)
ダヴィデ・ラットゥアーダ(バスCl)#
グスターボ・ヌニェス(FG首席)
ヨス・デ・ランゲ(Fg)*
フォンス・フェルスパーンドンク(Hrn)
イェルーン・バル(P)

録音:(1)2015年1月9日アムステルダム、コンセルトヘボウ(セッション)
(2)2015年5月19日アムステルダム、コンセルトヘボウ(セッション)
(3)2015年6月16日アムステルダム、コンセルトヘボウ(セッション)
(4)2015年6月26日アムステルダム、コンセルトヘボウ(セッション)
「ロイヤル・コンセルトヘボウ・ブラス」による2枚(RCO 07002、RCO 14010)で黄金の金管セクションをフィーチャー したのに続いて、こんどは楽団の誇る木管メンバーが注目のアルバムをRCO Liveよりリリース。 名門コンセルトヘボウ管弦楽団のほとんどの団員は、オーケストラとしての活動と同じように、伝統的に室内楽への取り組みに目がなく、木管セクションも 例外ではありません。過去にはコンセルトヘボウ六重奏団(1909-37)やダンツィ五重奏団(1958-78)といったアンサンブルがオランダ国内だけでな く国際的に成功を収めてきました。 そうした伝統に対して敬意を表して製作されたこのアルバムには、ルーセル作の「ディヴェルティスマン」に触発されたヤナーチェク、敬愛するルーセルに 師事した時期のマルティヌー、やはりルーセルの「ディヴェルティスマン」をモデルとしたプーランクの傑作、そして母国ハンガリーの民俗音楽の影響が色 濃いヴェレシュの初期作品と、すべて20世紀に書かれた、このジャンルの重要レパートリーが収められています。 それにしても、フルートのバイノン、オーボエのナバロ、クラリネットのパテー、ファゴットのヌニェスら首席奏者たちが集った顔触れの豪華なこと。ふくよ かでやわらかく、カラフルな音色にうっとりさせられるのはもちろん、アンサンブルの呼吸もばっちりで、極め付きの演奏を楽しめます。 (Ki)
RCO-16001
(1SACD)
ブルックナー:交響曲第9番 (1887-96) ロイヤル・コンセルトへボウO
マリス・ヤンソンス(指)

録音:2014年3月19、21日& 23日/アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
マリス・ヤンソンスがコンセルトヘボウ管を指揮してブルックナーの第9交響曲を演奏したアルバムの登場。  コンセルトヘボウ管によるブルックナー演奏といえば、第3代首席指揮者のベイヌム以来、ヨッフム、ハイティンクと、脈々と受け継がれてきた伝統はよ く知られるところでもあり、新しいところでは、ヤンソンスの首席指揮者在任中の2013年にアーノンクールが指揮した第5交響曲のライヴ映像作品も高 い評価を集めていました。  ヤンソンスはこれまでにブルックナーの交響曲をコンセルトヘボウ管との顔合わせで、2008年に第3番と第4番、2012年に第6番と第7番をライヴ・ レコーディングしていますが、その磨き抜かれた美しさにはひときわ印象深いものがありました。  2014年3月にライヴ収録されたこの第9番は、名門に培われたゆたかな流れを汲みつつ、ヤンソンスが取り組んできたコンセルトヘボウ管とのたしか な成果をあらためて感じさせるもの。エヴェレット・ポーター率いるポリヒムニアのチームの優秀な録音により、きわめて情報量の多い内容を味わうこと ができるのもおおきな魅力といえます。 (Ki)
RCO-16002
(1SACD)
プロコフィエフ:交響曲第5番変ロ長調Op.100 マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO

録音:2014年9月17-19、21日/アムステルダム・コンセルトヘボウ(ライヴ)]
ヤンソンスは1987年10月にレニングラード・フィルと当交響曲をライヴ録音していますが、17年を経て再挑戦。前回はムラヴィンスキー在任中のレ ニングラード・フィルだったこともあり、アンサンブルは驚異的なもののヤンソンスらしさはあまり感じられませんでした。今回は手兵ロイヤル・コンセルト ヘボウ管弦楽団で、巧さは互角なうえヤンソンスの円熟ぶりもあいまって魔術的な演奏が実現しました。 プロコフィエフの交響曲第5番は、第2次世界大戦末に作曲され、1945年1月13日の戦勝祝賀コンサートで初演されました。プロコフィエフにとり、 創作面でも評価の面でも最後の輝きを示した作品で、この後彼は健康面での問題に加え、1948年のジダーノフ批判で糾弾されたことが作品に影を帯び るようになります。 ヤンソンスの解釈は巨大で、極めて豪華。しかしスケルツォ楽章やフィナーレで示す奇妙な屈折感が、プロコフィエフの複雑な性格を表しているようで 目から鱗が落ちます。
この録音は2015年に発売された13枚組BOX (RCO 15002)に含まれていましたが、今回はSACDハイブリッド盤となり単独でリリース。大音響 の迫力もさることながら、プロコフィエフ独特の明快なオーケストラ・サウンドがすみずみまで鳴りきり、たっぷり味わえます。 (Ki)
RCO-16003
(1SACD)
ホライゾン7

(1)ジョージ・ベンジャミン(1960-):Dream of the Song

(2)マグヌス・リンドベルイ(1958-):Era

(3)リシャルト・ラインフォス(1964-):fuoco e fumo

(4)タン・ドゥン(1957-):The Wolf
すべてロイヤル・コンセルトへボウO

(1)ベジュン・メータ(C.T)
 オランダ室内Cho
 ジョージ・ベンジャミン(指)
 録音:2015年9月25-26日

(2)デヴィッド・ロバートソン(指)
 録音:2013年1月17-18日

(3)ダニエル・ハーディング(指)
 録音:2015年6月12日

(3)タン・ドゥン(指) 
 ドミニク・セルディス(コントラバス)
 録音:2015年1月29-30日

収録場所:アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管が同時代音楽を取り上げるシリーズ、ホライズンの第7集。ジョージ・ベンジャミンの新作を人気カウンターテナー のベジュン・メータ歌い、オーケストラ専属の作曲家リシャルト・ラインフォスをハーディングが振り、タン・ドゥンのコントラバス協奏曲をコンセルトヘボ ウ管の首席コントラバス奏者ドミニク・セルディスが弾くなど注目の内容です。 アルバム冒頭に収録されたのは、ジョージ・ベンジャミンの新作「Dream of the Song」を作曲者自身が指揮したもの。ベジュン・メータの美声が楽 曲の美しさを一層際立たせます。マグヌス・リンドベルイの「Era」は、2012/2013シーズンに発表され、ちょうど創立125周年を迎えたコンセルトヘ ボウ管への特別な誕生日プレゼントとなりました。そしてタン・ドゥンのコントバス協奏曲「The Wolf」とラインフォスの「fuoco e fumo」は、1996 年に2度目の火災に見舞われたヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場をテーマに書かれた作品。 (Ki)
RCO-16004
(1SACD)
ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調Op.27 マリス・ヤンソンス(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO

[録音:2010年1月28-29、31日/アムステルダム・コンセルトヘボウ(ライヴ)]
ヤンソンスはラフマニノフの交響曲第2番を1986年にフィルハーモニア管と、1993年にサンクトペテルブルグ・フィルと録音していますが、17年を 経て3度目の挑戦を遂げました。過去2枚はいずれも誉れ高い名盤ですが、前回のサンクトペテルブルグ・フィルとの演奏はひたすら美しいものの、ヤン ソンスらしさはあまり感じられませんでした。今回は手兵ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団で、巧さは互角なうえヤンソンスの円熟ぶりもあいまって驚 異的な演奏が実現しました。
ヤンソンスの解釈は巨大で説得力満点。第3楽章の夢のような美しさやコーダでの大きな煽りなど、まるでマーラーの交響曲を聴いているかのよう。こ れまでのアルバムとは次元の違う成熟ぶりを示しています。 この録音は2015年に発売された13枚組BOX (RCO 15002)に含まれていましたが、今回はSACDハイブリッド盤となり単独でリリース。迫力も さることながら、ラフマニノフ独特な細かいパッセージまで鳴りきり、ゴージャスな音の世界にたっぷり浸れます。 (Ki)
RCO-16006
(1SACD)
ベルリオーズ:幻想交響曲 ダニエレ・ガッティ(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO

録音:2016年3月31日、4月1&3日(ライヴ)、アムステルダム・コンセルトヘボウ
2016年9月9日の就任記念演奏会≪RCOオープニング・ナイト≫をもって、128年の歴史をもつロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の第7代首 席指揮者として正式に着任するダニエレ・ガッティ。これを記念して、客演指揮者としてのガッティと楽団との白熱ライヴがリリースされます。ガッティとい えば、音楽へのきわめて真摯な姿勢、音楽へのリスペクトの比類なき高さということがよく言われますが、その姿勢はこの演奏にも表れています。と同時に、 これからいよいよ本格始動するオーケストラと音楽する喜びにも満ちたパワー漲る演奏となっています。
「幻想交響曲」は何度も演奏しつくされている名曲ではありますが、ガッティのこの演奏は、1830年の本作初演時に当時の聴衆が体験したであろう 驚きを現代の私たちにも味わわせてくれるもの。スコアの綿密な読み込みが、すべてがこの瞬間に生まれているような新鮮さを導いています。ガッティと RCO、今後の活動に期待が高まる内容の演奏です。
SACD HybridおよびLPでの登場。LPは11月頃入荷予定、限定生産となります。 (Ki)

RCO-16108
(Bluray)

RCO-16109(DVD)
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲(ドレスデン版、1845)
リスト:交響詩「オルフェウス」
ベルリオーズ:幻想交響曲
ダニエレ・ガッティ(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO

収録:2016年3月31日、4月1&3日(ライヴ)、アムステルダム・コンセルトヘボウ
◆Bluray
画面:16:9/1080p24
音声:DTS-HD MA 5.0 (96/24)
LPCM 2.0 (96/24)
◆DVD
画面:16:9 /NTSC Region All
音声:LPCM 2.0、DD 5.0/85’ 38”
2016年9月9日の就任記念演奏会≪RCOオープニング・ナイト≫をもって、128年の歴史をもつロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の第7代首席 指揮者として正式に着任するダニエレ・ガッティ。これを記念して、客演指揮者としての「ガッティと楽団との白熱ライヴがリリースされます。ガッティといえば、 音楽へのきわめて真摯な姿勢、音楽へのリスペクトの比類なき高さということがよく言われますが、その姿勢はこの演奏にも表れています。と同時に、これ からいよいよ本格始動するオーケストラと音楽する喜びにも満ちたパワー漲る演奏となっています。
19世紀の革新的な3人の作曲家による作品は、どれも明確な表現の対象や物語がある標題音楽であり、さらに「女性」が作品の大きな軸となっている など、歴史やテーマをみても一貫性のあるプログラムとなっているのも、さすがガッティというところ。ガッティとRCOが、今後どのような演奏活動を展開 していってくれるのか、期待が高まります。
壮麗な「タンホイザー」序曲では文句なしに管・弦ともにオーケストラの妙技を堪能できます。そしてリストの「オルフェウス」でガッティの指揮がオー ケストラから引き出す瞑想的で詩的な雰囲気は絶品。ガッティの指揮の緻密さ、構築性の巧みさが際立つ選曲といえます。そして「幻想交響曲」は何度も 演奏しつくされている名曲ではありますが、ガッティのこの演奏は、1830年の本作初演時に当時の聴衆が体験したであろう驚きを現代の私たちにも味わわ せてくれるもの。スコアの綿密な読み込みが、すべてがこの瞬間に生まれているような新鮮さを導いています。 (Ki)
RCO-17001
(2SACD)
ブラームスのコンチェルト集

(1)ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
(2)シューマン:ピアノ四重奏曲変ホ長調 Op.47
(3)ブラームス:ピアノ協奏曲第1番
フランク・ペーター・ツィンマーマン((1)ヴァイオリン)
エマニュエル・アックス((2)ピアノ)
ヴェスコ・エシュケナージ((2)ヴァイオリン)
ヘ ンク・ルビンフ((2) ヴィオラ )
グレゴール・ホルシュ((2)チェロ)
ベルナルト・ハイティンク((1)指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO


録音:(1)2010年3月17-19、21日アムステルダム・コンセルトヘボウ(ライヴ)
(2)2016年6月20日アムステルダム、ヴァールゼ教会(セッション)
(3)2010年12月15、17、19日アムステルダム・コンセルトヘボウ(ライヴ)
1956年に初めてロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮、その後長きに渡って同楽団と深い関係が続くベルナルト・ハイティンク。1961年から 1988年にかけて首席指揮者として活躍し、1999年には名誉指揮者の称号を得ています。このアルバムには彼の指揮で2010年に行われたブラームス の協奏曲ライヴを収録。エマニュエル・アックスとのピアノ協奏曲第1番に、フランク・ペーター・ツィンマーマンとのヴァイオリン協奏曲という聴きごた えある2曲がお聴き頂けます。カップリングのシューマンのピアノ四重奏曲(2016年セッション録音)は、エマニュエル・アックスとロイヤル・コンセル トヘボウ管弦楽団の首席奏者たちによる演奏。こちらも世界最高峰の名手たちの共演です。それぞれ別日の演奏ではありますが、クララやヨアヒムを含め たシューマンとブラームスの関係性を匂わせる統一感のあるプログラムとなっています。 (Ki)
RCO-17002
(3SACD)
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」
(コンサート形式)
クラウス・フロリアン・フォークト(ローエングリン/テノール)
カミラ・ニールント(エルザ/ソプラノ)
ファルク・シュトルックマン(ハインリヒ王/バス)
エフゲニー・ニキーチン(テルラムント/バリトン)
カタリー・ダライマン(オルトルート/ソプラノ)
サミュエル・ユン(伝令使/バリトン)
オランダ放送cho
ナショナル・オペラcho
ロイヤル・コンセルトヘボウO
マーク・エルダー(指)

録音:2015年12月18、20日、コンセルトヘボウ、アムステルダム(ライヴ)
2015年12月にコンセルトヘボウで行われたコンサート形式によるワーグナーの「ローエングリン」。強力な歌手陣にまず注目。ヘルデン・テノール、 クラウス・フロリアン・フォークト。日本でも新国立劇場に2012年、2015年と登場し、「理想的なローエングリン」と称され、ローエングリン役を歌 わせたら当代一の輝かしい美声で見事な歌いぶりを聴かせます。エルザ役には、R.シュトラウス、ワーグナー作品を中心に活躍するソプラノ、カミラ・ニー ルント。ハインリヒ王には、もはやワーグナー歌手としての揺るぎない評価を獲得しているファルク・シュトルックマン。ロシア出身のエフゲニー・ニキー チンはテルラムント役、重要な人物オルトルート役のカタリー・ダライマンは大胆不敵な歌唱で圧倒、伝令使役には近年注目を集めている韓国人歌手サミュ エル・ユンが起用されています。 指揮は、イギリスの指揮者サー・マーク・エルダー。緊密で透明度の高いアンサンブルを積み上げてゆく見通しの良い指揮ぶりでロイヤル・コンセルトヘ ボウ管を統率しています。豪華な顔ぶれが一堂に会して行われた充実の演奏会の記録です。 (Ki)

RCO-17003
(2SACD)
RCO-17108
(Bluray)
RCO-17109(DVD)
マーラー:交響曲第2番「復活」 [SACD]ロイヤル・コンセルトヘボウO
ダニエレ・ガッティ(指)
チェン・レイス(S)
カレン・カーギル(Ms)
オランダ放送cho
録音:2016 年9月14-16日、コンセルトヘボウ・アムステルダム(ライヴ)

[Blu-ray・DVD] ロイヤル・コンセルトヘボウO
ダニエレ・ガッティ(指)
アンネッテ・ダッシュ(S)
カレン・カーギル(Ms)
オランダ放送cho

収録:2016 年9月18日、コンセルトヘボウ・アムステルダム(ライヴ)
◆Bluray
画面:16:9 1080p24
音声:DTS-HD MA 2.0(192kHz/24bit)
DTS-HD MA 5.0(96kHz/24bit)
Auro-3D 9.0 (96kHz/24bit)
DD2.0 (48kHz/16bit)、88’25
◆DVD
画面:16:9 NTSC
音声:LPCM 2.0,DD5.0、88’25
2016年、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の第7代目首席指揮者に就任したダニエレ・ガッティ。2017年11月には就任後初の来日公演が予定され、 今最も注目されるコンビといえるでしょう。 今回の新譜は、2016/17シーズンの幕開けとなった2016年9月に行われたライヴをSACD Hybrid盤とブルーレイ、DVDの映像でリリース。プログ ラムは、新・首席指揮者ダニエレ・ガッティの本格始動となったマーラーの交響曲第2番です。マーラー自身が指揮をし、深い関係にあったコンセルトヘ ボウ管弦楽団にはマーラー演奏の特別な伝統があり、それを最初のシーズンのプログラムに持ってきたガッティの自信がうかがえます。マーラーの2番の 交響曲はRCO liveレーベルから、ヤンソンス(2009年録音/RCO.10102)のディスクが発売されています。このヤンソンス盤は、マーラー作品の演 奏史に燦然と輝く名門RCOから極上の美観を引き出し高く評価されました。コンサートでは各国で精力的にマーラー作品を指揮するガッティですが、録 音ではロイヤル・フィルと第4番と第5番をCDリリースしています。濃密に細部を描きあげドラマティックな展開を志向するガッティのスタイルは、コン セルトヘボウ管弦楽団の豊かなサウンドに見事にマッチしています。 第4楽章は歌曲集「子供の不思議な角笛」の第7曲「原光」のアルトソロ、第5楽章のフィナーレにはフリードリヒ・クロプシュトック歌詞の賛歌「復活」 (マーラー加筆)が高らかに歌われます。SACD Hybrid盤では、イスラエル出身のソプラノ、チェン・レイスが、ブルーレイ、DVDの映像では、世界中 のマエストロから指名が絶えないドイツのソプラノ、アンネッテ・ダッシュと異なるキャスティングで楽しむことができます。 さらにブルーレイには、いま話題の次世代オーディオ・フォーマットのAuro-3Dが収録されています。Auro-3Dは、2010年にベルギーで設立された AURO TECHNOLOGIESによって開発された技術。ノルウェーの高音質レーベル2Lのディスクには数年前から収録されています。Auro-3Dは、従 来のサラウンドフォーマットと同じく各チャンネルで “立体音響” を実現します。フロントスピーカー2chとリアスピーカー2chそれぞれの上部に、合計 4ch分のハイトスピーカーを足した9.0chを可能としています。この最新技術によって、世界最高峰の響きを誇るアムステルダムのコンセルトヘボウの極 上の音質をご自宅で再現することができます。(* Auro-3D対応の再生機器をご利用ください)
RCO-17004
(1SACD)
ホライズン8

(1)ジェームズ・マクミラン:トロンボーン協奏曲
(2)オリヴァー・ナッセン:ホルン協奏曲
(3)フランギス・アリ=ザデー:ナシミ受難曲
全て、ロイヤル・コンセルトヘボウO
(1)ヨルゲン・ファン・ライエン(Tb)
 イヴァン・フィッシャー(指)
 録音:2017年4月20,21,23日(世界初演)
(2)フェリックス・デヴォー(Hrn)
 ライアン・ウィグルスワース(指)
 録音:2017年5月11,12日
(3)イヴズ・アブドゥーラ(Br)
 オランダ放送cho
 マーティン・ブラビンズ(指)
 録音:2017年4月7、9日(世界初演)
名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管が同時代音楽を取り上げるシリーズ、ホライズンの第8集。今回はコンセルトヘボウ管によって委嘱された2作品の 世界初演を含みます。 まず、スコットランド出身の作曲家、ジェイムズ・マクミランのトロンボーン協奏曲。コンセルトヘボウ管の首席トロンボーン奏者ヨルゲン・ファン・ライエ ンがマクミランにトロンボーンのための協奏曲を書いてほしいとお願いしたところ、元々トロンボーンという楽器に夢中だったマクミランは断ることなく作曲 したといいます。5つのオーケストラの共同委嘱作品として書かれ2017年4月にコンセルトヘボウで初演されました。 アゼルバイジャン出身の女性作曲家フランギス・アリ=ザデーによる「ナシミ受難曲」。14世紀アゼルバイジャンの詩人イマードゥッディーン・ナシミのテ キストを用いた作品。コンセルトヘボウ管は、毎年定例で復活祭の前の日曜日にマタイ受難曲を演奏しており、その伝統は1898年に開始したメンゲル ベルク、そしてアーノンクールらによって引き継がれてきました。現在では、バッハの受難曲に加えて現代作曲家による受難曲を交互に演奏しており、これ までにジェームズ・マクミラン、フランク・マルタンらの作品が演奏され、この度2017年4月にはフランギス・アリ=ザデーの「ナシミ受難曲」が初演 されました。 そして、オリヴァー・ナッセンのホルン協奏曲。イギリスのホルンの名手、バリー・タックウェルのために書かれ、1994年サントリーホール国際作曲委嘱 シリーズの作品です。ここでは元コンセルトヘボウ管の首席ホルン奏者フェリックス・デヴォーによる演奏で録音されています。 (Ki)
RCO-17005
(1SACD)
デトレフ・グラナート(1960-):ヒエロニムス・ボスのためのレクイエム(世界初録音) ロイヤル・コンセルトヘボウO
マルクス・シュテンツ(指)
オランダ放送cho
デイヴィット・ウィルソン・ジョンソン(Br/ 語り)
アガ・ミコライ(S)
ウルズラ・ヘッセ・フォン・デン・シュタイネン(Ms)
ゲアハ ルト・ジーゲル(T)
クリストフ・シュトレール(Bs)
レオ・ファン・ドゥセラール(Org)

録音:2016年11月5日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ
初期ネーデルランド絵画の中で異彩を放つヒエロニムス・ボス。現存する作品は約45点余りと少なく、悪魔、天使、聖人などが描かれ、幻想的な独 特の世界観は、後世の画家に大きな影響を与えました。 2016年没後500周年を迎え、ロイヤル・コンセルトヘボウ管がレジデンス・コンポーザーであ るデトレフ・グラナートに作品を委嘱。ソリスト、合唱、オルガン、オーケストラのための「ヒエロニムス・ボスのためのレクイエム」が2016年11月 5日にアムステルダム、コンセルトヘボウで初演されました。デトレフ・グラナートは国立ケルン音楽大学でハンス・ヴェルナー・ヘンツェに作曲を学ぶ。 1988年にヘンツェが創設した現代音楽祭ミュンヘン・ビエンナーレで最初のオペラを発表し、以来現代ドイツを代表するオペラ作曲家として知られてい ます。彼の作風は、現代的な視点からロマン派や古典派の音楽を新たに再構築した抒情的な音楽を特徴としています。2011年から2017年までロイヤル・ コンセルトヘボウ管のレジデント・コンポーザーとして作品を発表しています。グラナートはボスの絵画とテキストを対応させ、通常のレクイエムの典礼文 に、カルミナ・ブラーナの写本を組み合わせた様式で作曲。そしてボスの初期の代表作「七つの大罪と四終」に倣い、レクイエムの各楽曲には七つの大 罪の詩が付けられています。 (Ki)
RCO-17006
(2SACD)
マーラー:交響曲第7番「夜の歌」 ロイヤル・コンセルトヘボウO
マリス・ヤンソンス(指)

録音:2016年9月28-30日アムステルダム・コンセルトヘボウ、ライヴ
21世紀を代表するマーラー指揮者のひとり、マリス・ヤンソンス。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の音楽監督在任中には、マーラーのチクルス を録音しませんでしたが、ここにきて 2016年9月にライヴ録音された交響曲第7番が発売。これで1から8番までリリースされたことになり、ヤンソン スとRCOのマーラー・プロジェクトは完成に近づいています。 とはいえ、ヤンソンスのマーラー交響曲第7番の録音がないわけではありません。オスロ・フィル(2000年3月)、RCO(2000年12月/放送用録音 集RCO15002に収録)、バイエルン放送響(2007年)との録音があります。そしてコンセルトヘボウ管とマーラーの伝統は、マーラー自身が指揮をす るなど深い関係にあり、この7番も1909年にオランダ初演するためにマーラー自身がコンセルトヘボウ管を振りにきています。 ヤンソンスの演奏は、前衛的な響きとされる7番を、明確に丹念に描きだし、コンセルトヘボウの滑らかな音色も功を奏し、そこから生まれる自然な音楽 の流れをみごとにまとめあげています。 (Ki)

RCO-17110(Bluray)

RCO-17111(DVD)
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
 交響詩「海」
ストラヴィンスキー:春の祭典
ロイヤル・コンセルトヘボウO
ダニエレ・ガッティ(指)

収録:2017年1月11-12日、コンセルトヘボウ、アムステルダム(ライヴ)
◆Bluray
画面:16:9,1080p24
音声:DD2.0(48kHz/16bit),
DTS-HD MA 2.0(192kHz/24bit),
DTS-HD MA 5.0(96kHz/24bit),
Auro-3D 9.0(96kHz/24bit),
収録時間:78’ 35
◆DVD
画面:16:9,NTSC
音声:LPCM2.0,DD5.0
収録時間:78’ 35
2016/17シーズンからロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の第7代目首席指揮者として本格始動したダニエレ・ガッティ。「ベルリオーズ:幻想交響曲」、 「マーラー:交響曲第2番」のリリースに続いて、2017年1月に行われたコンサート映像が発売されます。演目は、20世紀の音楽語法に大きな影響 を与えた、ストラヴィンスキーの「春の祭典」とドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」「海」という刺激的な内容。ガッティは同プログラムをフランス 国立管と録音しており、いずれも高い評価を得ています。 刻一刻と変化する海の表情を見事に音化させたドビュッシーの「海」は、50年代にはベイヌム、70年代のハイティンク、2007年にはヤンソンスと RCO歴代の指揮者によって脈々と演奏されてきた重要な楽曲。ガッティの緻密な指揮、RCOの鮮やかに色彩を描き分ける表現力は圧巻です。そして鮮や かなコントラストで聴かせるストラヴィンスキーの「春の祭典」。RCOにとっても、録音のみならず、幾度となく実演で取り上げてきたゆかりの演目です。 RCOのアーカイヴには1924年以来118回もの公演が行われたと記録されています。1926年にはストラヴィンスキー自身がRCOを振り、ベイヌム以 降すべて首席指揮者が「春の祭典」を演奏しています。そしてここに、ガッティの記念すべき演奏がRCOの歴史に刻まれることになりました。それぞれにとっ て得意のレパートリーということもあって、両コンビの輝かしい未来を予感させるアグレッシヴかつ密度の濃い演奏が繰り広げられています。 さらにブルーレイには、いま話題の次世代オーディオ・フォーマットのAuro-3Dが収録されています。Auro-3Dは、2010年にベルギーで設立された AURO TECHNOLOGIESによって開発された技術。ノルウェーの高音質レーベル2Lのディスクには数年前から収録されています。Auro-3Dは、従 来のサラウンドフォーマットと同じく各チャンネルで “立体音響” を実現します。フロントスピーカー2chとリアスピーカー2chそれぞれの上部に、合計 4ch分のハイトスピーカーを足した9.0chを可能としています。この最新技術によって、世界最高峰の響きを誇るアムステルダムのコンセルトヘボウの極 上の音質をご自宅で再現することができます。(*Auro-3D対応の再生機器をご利用ください)
RCO-18004(1SACD)
マーラー:交響曲第4番ト長調 ロイヤル・コンセルトヘボウO
ダニエレ・ガッティ(指)
ユリア・クライター(S)

録音:2017年11月8、9日コンセルトヘボウ・アムステルダム(ライヴ)
*初回生産限定ハードカバー仕様
2016年、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の第7代目首席指揮者に就任したダニエレ・ガッティによるマーラー・チクルス第2弾。2017年11 月には就任後初の来日公演が行われ、日本の聴衆を沸かせました。今回の演目は、前作「復活」に続くいわゆる≪角笛三部作≫のひとつで、来日公演でも 演奏された交響曲第4番。録音は来日直前の11月8,9日のライヴです。いわずと知れたコンセルトヘボウ管弦楽団のマーラーの伝統。マーラー自身が指 揮をし、深い関係にあったコンセルトヘボウ管にはマーラー演奏の特別な伝統があり、世界有数のコンサートホールである本拠地で行われるこのマーラー・ チクルスには大きな期待が寄せられます。来日公演でも披露したガッティの繊細な感性と確かな構築力はもちろんのこと、息をのむようなピアニッシモから、 壮麗でダイナミックなサウンドまで、卓越した音楽表現を存分に発揮する手腕には脱帽です。ガッティの確信に満ちた指揮振り、さらにそれを受容するオケ の技量はさすが。第4楽章のソリストは、日本公演では体調不良でキャンセルとなったソプラノ、ユリア・クライターが出演。楽曲の印象を支える重要な部 分でもありますが、「天上の生活」をクライターの澄んだ美しい声で高らかに聴かせます。   (Ki)



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