湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



OPUS蔵レーベル〜厳選50タイトル・セール





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※表示価格は、全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者
OPK-2028
アンリ・メルケル
サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番*、
ラロ:スペイン交響曲**、
サン=サーンス:死の舞踏#
アンリ・メルケル(Vn)、
ピエロ・コッポラ(指)パドルーO*,**、
フィリップ・ゴーベール(指)パリSO#

録音:1935年*、1932年**、不明#
OPK-2032
シューベルト:交響曲第8番「未完成」
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」、
 歌劇「恋の花作り」序曲*、
ハイドン:交響曲第96番「奇跡」#
ブルーノ・ワルター(指)VPO

録音:1936年、1938年*、1937年#
OPK-2041(2CD)
パブロ・カザルスのバッハ
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)
パブロ・カザルス(Vc)

録音:1936-39年
解説:鈴木秀美
OPK-2052
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第10番「ハープ」
 弦楽四重奏曲第15番
カペーQ

録音:1928年
OPK-2053
モーツァルト:弦楽四重奏曲K465「不協和音」
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番「ラズモフスキー1番」
カペーQ

録音:1928年
音楽評論の小林利之氏は、死と乙女について「これほど克明な復刻もめずらしく、生演奏の雰囲気を感じさせて」、ベートーヴェンの第15番は「序奏を支えるPPのチェロパートがオーパス蔵で初めて完全に聴き取れる。やっと音溝に刻み込めたと思われる最低音の収録をひろいとっているのだ!」と絶賛。
OPK-2056
フランク:ピアノ五重奏曲へ短調、
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番
カペーQ
マルセル・シャンピ(P)、
録音:1928年
「中低域重要視の見事な復刻」と小林利之氏も賞賛。
OPK-2057
ラヴェル:弦楽四重奏曲
ドビュッシー:弦楽四重奏曲、
シューマン:弦楽四重奏曲第1番
カペーQ
録音:1928年
OPK-2060
マーラー:交響曲第9番ニ長調 ブルーノ・ワルター(指)VPO

録音:1938 ウィーン・ライブ/US-RCA SP  (mat.HMV 2VH 7027-46)
良質のアメリカ盤を入手したのは2年ほど前になります。音は良かったのですが全面にヒスがあり、マスタリングでヒスを取ると音が変わるので、2回トライして棚上げにしました。その後ノイズ処理システムの更新やテクニックの工夫があり再トライし、さらに3度の挑戦で一応これならという線に来ました。ヴァージョンで言えばVer.5 となります。最後は意地になりました。  (Ki)
OPK-2061
フォイアマン、セル/ドヴォルザーク
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調*
 交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」#
エマニュエル・フォイアマン(Vc)
ミヒャエル・タウベ(指)ベルリン国立歌劇場O*
ジョージ・セル(指)チェコPO#

録音:1928年-1930年Berlin(Parlophon)、1937年 London(HMV)*、使用盤:J-Columbia、Victor SP#
OPK-2064
ヌヴーのシベリウス他
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲*
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲#
ラヴェル: ハバネラ形式の小品+
スカルラテスク:バガテル+
ジネット・ヌヴー(Vn)
イサイ・ドブロウェン(指)*
ワルター・ジュスキント(指)#
フィルハーモニアO
ジャン・ヌヴー(P)

録音:1946年(*/+)/1945年#
原盤:フランス盤SP
ノイズを徹底的に取る復刻が特にヨーロッパで流行でありますがどうも実在感の希薄な音になっているようです。ノイズを取ったあと恐らくはイコライザーで弱くなった音を補って聞かせる復刻は演奏家の息使いを取り去ってしまいます。ヌヴーもノイズの大きなイギリス盤でやらねばならないかと思っていましたら、レコード収集の名人がフランス盤を入手してくれました。恐らく他の復刻より実在感があると思います。ブラームスの方が録音は新しいのですが、シベリウスの方が緻密な音が捉えられています。これは他の盤でも同様なので、元の録音に差があるものと考えられます。 それにしても、シベリウスは名演です。SPでもこの弱音を再現できるのだということが実感できるものです。まだ活動を始めたばかりのフィルハーモニア管弦楽団ともども若さの勢いが感じられます。おまけに小品を2曲つけました。アンコールとしてお聴きください。 (オーパス蔵代表 相原了)
OPK-2065
ワインガルトナー〜ベートーヴェン録音集
「フィデリオ」序曲*
トリプル・コンチェルトOp.56#/
ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.39+
リカルド・オドノポソフ(Vn)#
S.アウベル(Vc)#
A.モラレス(P)#
マルグリット・ロン(P)+
フェリックス・ワインガルトナー(指)
LPO*、VPO#、パリ音楽院O+

録音:1938年*/1940年+他
ワインガルトナーのベートーヴェンを聴くと、ベートーヴェンはこのように演奏していたのではないかと思ってしまいます。今回は協奏曲を中心としたものです。「これらの演奏に関して感じられるとても大切なことは、これらは、レコードが今のように大量消費財ではなく、まだ音楽家達が演奏している音楽に没頭できた時代のものだということです。恐らく、これらの録音は、私たちがすばらしいクラシック音楽がただの娯楽の一形態ではなく、道徳的な力であった日々を思い起こさせるものなのです。」(Ralph Steiberg, New York ライナーノートより)
OPK-2070
オーブリー・ブレイン&アドルフ・ブッシュ
バッハ
:ブランデンブルク協奏曲第1番*[1935年録音]、
 シシリアーノ#[1933年録音]、
ブラームス:ホルン三重奏曲#[1933年録音]、
モーツァルト
:ホルン協奏曲第3番**[1940年録音]
オーブリー・ブレイン(Hrn)*/**、
アドルフ・ブッシュ(指)ブッシュCO*、
アドルフ・ブッシュ(Vn)#、
ルドルフ・ゼルキン(P)#
エイドリアン・ボールト(指)BBC響

録音:1935年*、1933年#、1940年** すべてSPより復刻
ブッシュ、ゼルキン、オーブリー・ブレインのブラームスのホルントリオ録音はこれを越えるものがないと言われる 位の名演奏・名録音です。録音の翌年の演奏会でも、「この演奏会を聴けた者は幸福である。トリオとして、昨日の演 奏者たちは申し分ない。技術的な卓越、また、音楽的な感性の点からも、まさに理想的なメンバーであった(Morning Post...1934 年3月8日付)」と絶賛されています。ブランデンブルク協奏曲第1 番はデニス・ブレインの始めての公開 演奏会で取り上げられたもので、ブッシュが指揮とヴァイオリンを担当、父のオーブリーが第1ホルンを吹いています。 録音では第2ホルンをブラッドショーが吹いています。モーツァルトのホルン協奏曲第3番は当時まさに絶頂期にあっ たオーブリーの演奏です。デニスの録音も複数残っているので、親子で聴き比べてみるのも興味深いでしょう。 (Ki)
OPK-2071
メンゲルベルク/最後のセッション録音
グルック:「アルチェステ」序曲
シューベルト:「ロザムンデ」序曲*
 交響曲第9番ハ長調 D944「グレート」#
ウィレム・メンゲルベルク(指)
ACO

録音:1935年(Decca SP)、1938年(Telefunken SP)*、1942年(Telefunken SP)#
《アルチェステ》は1935年にメンゲルベルクがデッカに録音した2曲のひとつであり、SP盤が出回るのは珍しいものです。
OPK-2068
フルトヴェングラー/1950年「ベト7」
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92*
J・シュトラウス:皇帝円舞曲#
ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲+
メンデスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」**
ワーグナー:「ニュルンベルクの名歌手」第1幕前奏曲##
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
VPO

録音:1950年(*/#/+)/1949年(**/##)。マトリックス: 2VH7181-89 * / 2VH7202-03 # / 2VH7216-17 +/ 2VH7108-09 ** / 2VH7168-20 ##。全て UK-SP より復刻
「フルトヴェングラーのベートーヴェン7番。ぼくは長いこと、この50年のスタジオ録音をベスト・ワンに挙げて来たが、高音がきんきんするのが気になることは確かだった。そこへオーパス蔵が43年のベルリン・ライヴをすばらしい音で復刻したので、この方をベストとしたのが、つい一、二年前。ところが同じオーパス蔵が前述の50年盤を初出のLPそのままの姿でCD化した。こうなると、さすがのぼくも迷う。ウィーン盤の高音には相変わらずピークはあるものの、中低音がどっしりと鳴るので,ほとんど気にならなくなった。フルトヴェングラーも聴衆の居ないスタジオなのに大いに燃えており、この勝負、引き分けか、あるいはわずかにウィーン盤が上か。本当にオーパス蔵は人さわがせだ。」(宇野功芳)
OPK-2073(2CD)
クライスラー/電気録音期のヴァイオリン協奏曲集
ベートーヴェン
:ヴァイオリン協奏曲、
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番*
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲**
メンデルスゾーン
:ヴァイオリン協奏曲ホ短調#
メンデルスゾーン
:ヴァイオリン協奏曲ホ短調〜アンダンテ(mat.Edison-BellCK4021-22)##
フリッツ・クライスラー(Vn)、
レオ・ブレッヒ(指)ベルリン国立歌劇場O、
ラランドンロナルド(指)管弦楽団*、
ブルメスター(Vn)##、
ピアニスト不明##

録音:1926年、1924年*、1927年**、1926年#、1932年##
ヴァイオリンのCDでスタートしたオーパス蔵としては、クライスラーとブレッヒによる協奏曲録音は長年の課題でした。これらの曲にはWardMarston(Biddulph)の復刻という高い壁がありそれを超えることは復刻にかかわるものとしては大きな目標でした。何度かの試行を行い復刻とマスタリングの両輪がうまくかみ合いやっと満足のゆく音が得られたと思います。復刻に用いた盤は英、米、独、日、濠と多岐にわたりましたがヴァイオリンのきれいな盤を中心にまとめました。 ブルメスターはクライスラーに匹敵するヴァイオリニストであり、彼のメンデルゾーンは極めて珍しい盤でもあり、クライスラーとの比較が可能なように付録としてつけました。(相原 了)
OPK-2076
ウィレム・メンゲルベルク
J.C.バッハ:シンフォニア変ロ長調Op.18-2*
ラヴェル:ボレロ#
R.シュトラウス:「英雄の生涯」Op.40+
ウィレム・メンゲルベルク(指)NYO、ACO#

録音:1929年*/1930年#/1928年+
「シンフォニア」が始まったとたん、わが耳を疑ったのである。弦を弓がこする音まで克明に聴こえるではないか。歪みもなく、音楽自体の美しさが100 パーセント伝わってくる。・・・・SPにはこれだけの音が刻まれていたわけである。もちろん、それにはオーケストラの技術の高さ、それ以上に各パートを見事な棒でさばき、主旋律、対旋律、重要な音、それを支える音を完璧なバランスに整えたメンゲルベルクの能力の高さこそ、第一に讃えなければならないであろう。」(宇野功芳)
OPK-2078
モーツァルト:ディヴェルティメント第17番ニ長調K334
ベートーヴェン:七重奏曲Op.20*
レナーQ、オーブリー・ブレイン(Hrn)
デニス・ブレイン(Hrn)、
チャールズ・ドレイパー(Cl)*、
アーネスト・ヒンチクリフ(Fg)*、
クロード・ホブデイ(Cb)*

録音:1939年、1930年*
レナー四重奏団のベートーヴェンはリズムの冴え、非の打ちどころのないアンサンブル、音色の暖かさという点で出色の出来を示している。今回はじめて復刻された七重奏曲は、クロード・ホブデイ、チャールズ・ドレイパー、オーブリー・ブレイン、アーネスト・ヒンチクリフが加わって1930年3月4日に録音された。一般にはBBC交響楽団の主席奏者たちによるHMVのライバル盤よりも人気があった。一方1939年2月16日に収録されたレナー最後の録音にあたるニ長調のディヴェルティメントは、演奏のスマートさのみならず、ブレイン親子が共演した数少ない録音という点でも注目に値する。これはデニス・ブレインがはじめて独奏を担当した録音である。原典通りチェロなしで、代わりにホブデイのコントラバスが加わっていたら音楽学的により満足すべき録音になっていただろうが、既にこれほど楽しい演奏なのだから文句など口にすべきではないのかもしれない。(Tully Potter)
OPK-2079
ホルスト:組曲「惑星」
エルガー:エニグマ変奏曲*
エイドリアン・ボールト(指)BBC響、女性cho
ジョン・バルビローリ(指)ハレO*

録音: 1945 年、1947 年*
「ボールトの『惑星』とバルビローリの『エニグマ』、それぞれの初録音におけるこうした爽やかなテンポ感は、その後1960 年代から20 世紀の終りまで、忘れられていたものだった。」―山崎浩太郎―
OPK-2080
ドヴォルザーク:交響曲第7番、
 スラヴ舞曲Op.46〜第1、2、4、5、6、7、8番
ヴァーツラフ・ターリヒ(指)チェコPO

録音:1935年
ターリッヒとチェコ・フィルの第2弾は、1935年のイギリス演奏旅行の折にHMVのAbbey Road Studioで録音されたドヴォルザーク。スラヴ舞曲はスプラフォンのターリッヒシリーズでも復刻されなかったものです。カットはあるが全曲録音されています。オリジナルはばらばらの組み合わせですが、ここでは曲順に並べました。  (Ki)
OPK-2082
ラロ:スペイン交響曲、
ショーソン
:詩曲*、
サン・サーンス:ハバネラ**、
 序奏とロンド・カプリチオーソ#
エルネスト・アンセルメ(指)スイス・ロマンドO
ウジェーヌ・ビゴー(指)ラムルーO*、
ピエール・モントゥー(指)サン・フランシスコSO**、
タッソ・ヤノポーロ(P)#

録音:1941年5月1日、1947年 SP:仏Polydor*、1947年**、1939年3月20日パリ#
#=世界初CD化
ティボーのディスコグラフィーには海外版にはないが日本版にはあるという録音がいくつかあります。恐らく原盤が日本に入り海外には出回らなかったことと思いますが、1939年3月20日BBCスタジオ録音と言われるアセテート盤、サン=サーンスの《序奏とロンド・カプリチオーソ》もそのひとつでしょう。いつも貴重な原盤を提供していただいている広川氏が、今回このアセテート盤を入手され、CD化が実現しました。ただ英国のPotter氏に照会したところ、その時期にティボーはフランスにいたらしいことがわかり、録音日に疑問が出ました。さらにPotter氏がBritish LibraryでBBCの放送記録を調べたところ、確かにその日にBBCの放送はありました。ただしそのティボーの演奏はパリでなされたもので、BBCはそれをリレー放送したものでした。このアセテート盤は誰かイギリスの金持ちかオーディオマニアがラジオ放送をエアチェックしたものらしいとわかりました。録音は12インチ(30cm)盤SPの片面になされており、8分に及んでいます。そのため溝は細くピアノの音は遠くなっていますが、ティボーの《序奏とロンド・・・》は電気録音以前のものと最晩年のものしかなく、まだ50歳代のこのエアチェックの演奏は貴重なものです。(裏面はティボーではありません。)サン=サーンスと組み合わせるのは、フランスものということで探しましたら、ティボーにはかなり放送録音がありますので、それらと組みました。またショーソンの《詩曲》のスタジオ録音はCDもないようなのでここに含みました。まさに「オーパス蔵」の10年目を記念するアルバムとなりました。(東工大教授オーパス蔵代表相原了) 
OPK-2087
フルトヴェングラーの「悲愴」
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 
R・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯*
ワーグナー:ジークフリートの葬送行進曲#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO

録音:1930年*、1933年#、1937年
交響曲の録音3作目にしてフルトヴェングラーは録音スタジオの慣行に習熟したのだろうか。この「悲愴」の録音には、先の「運命」で時折見られたような流れの中断や、テイク再開の際の不自然な強調は全く見られない。各楽章ともまるでワンテークで収録したように自然な流れのスムースさを聴くことができる。フルトヴェングラーが中断を最も嫌がりそうな部分である、2面と3面、および4面と5面のテイク番号が同じなのはこの部分を2台のカッティング・マシンを用いて中断なしに録音したのでは、と想像できる。 (フルトヴェングラー研究家:末廣輝男)
OPK-2088
フルトヴェングラー〜管弦楽小品集
J・シュトラウス:「こうもり」序曲+
モーツァルト:「後宮よりの逃走」序曲*
モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲*
ロッシーニ:「セヴィリアの理髪師」序曲#
ロッシーニ:「どろぼうかささぎ」序曲
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク##
バッハ:アリア*
ブラームス:ハンガリー舞曲第10番/第1番
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO

録音:1929年*、1930年、1933年**、1935年#、1936-7年##、1937年+
「こうもり」は37年の録音なので、フルトヴェングラーがポリドールに残した最後のレコードであり、音はすばらしく良い。目もさめるような明るい生々しさだ。オーパス蔵の面目躍如である。こんなに細部までくっきり聴こえる優秀録音とは思わなかった。「セヴィリアの理髪師」と「どろぼうかささぎ」はフルトヴェングラーが録音した数多いレコードの中で、たった二曲しかないロッシーニである。ロッシーニ・クレッシェンドのコーダはフルトヴェングラーの芸風がぴたりと決まって凄みがある。(宇野功芳)
OPK-2090
クーレンカンプ〜協奏曲録音Vol.1
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番*
ゲオルク・クーレンカンプ((Vn)
ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指)BPO
アルトゥール・ローター(指)ベルリン国立歌劇場O*

録音:1936年、1939年*
OPK-2094
クーレンカンプ/協奏曲録音Vol.5
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ブラームス:二重協奏曲*
レーガー:無伴奏ソナタイ短調Op91-1〜アンダンテ・ソステヌート#
ゲオルク・クーレンカンプ(Vn)
カール・シューリヒト(指)チューリヒ・トーンハレO
エンリコ・マイナルディ(Vc)*、
カール・シューリヒト(指)スイス・ロマンドO*

録音:1947年、1937年#
原盤:英Decca-SP, 独-TelefunkenSP#
クーレンカンプは大戦末期にスイスに亡命し戦後もそこを拠点としました。新興のDeccaは当時同じようにスイスに移っていたシューリヒトと組んだ録音を2つ残しています。中でもチェロのマイナルディと組んだブラームスの二重協奏曲は貴重な録音です。録音もDeccaの優秀録音を思い出させるものです。またレーガーのアンダンテ・ソステヌートは、ブラームスの協奏曲(OPK2091)の最後の面の穴埋め用に録音されたものですが、TullyPotter氏はクーレンカンプの最高の演奏と絶賛しており、氏のリクエストで含んだものです。き
OPK-2099
シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」
ベルリオーズ:劇的交響曲「ロメオとジュリエット」第2部より〜ロメオひとり−キャプレット家の饗宴−星の出ている夜、愛の情景
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢〜スケルツォ*
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響

録音:1947年、1946年*
音源:米 RCA‐SP
トスカニーニの ‘ザ・グレート’ はLPとCDを何種か持っていますが、1947年の演奏が最もトスカニーニらしいと感じていました。SP盤を入手し改 めてそのよさを実感しましたので、復刻しました。組合せは同じ年に録音されたベルリオーズの ‘ロメオとジュリエット’(抜粋)が入手できましたので、組 み合わせました。(オーパス蔵代表 相原了)
この録音におけるOPUS蔵が用いた音源はすべてSP用のラッカー盤。音質はじつに生々しく、響きに伸びがあってメリハリが利き、迫力も豊かだ。 SP特有のサーフェース・ノイズが消されずに残っているが、そのぶん、音楽の活力も自然に残されている。また、SPの盤面に合わせて曲を分割して録音 したかどうかわからないが、流れはきわめて自然で、変化に富んでいる。演奏も、1953年盤よりも旺盛な生命力にみちている。このCDに収録のロミジュ リ第2部抜粋は、カーネギー・ホールでセッション録音されたものである。また《真夏の夜の夢》のスケルツォは1946年11月6日に、カーネギー・ホー ルではなく、NBC放送のスタジオ3Aでセッション録音されたもの。SPでは《ザ・グレート》のセットの最終面に収められていた。軽捷な運動性、弾力 とスピード感など、短い時間に、トスカニーニ芸術のエキスがつまった演奏である。(山崎浩太郎
OPK-2104
ブラームス:交響曲第4番ホ短調
ボロディン:中央アジアの草原にて*
チャイコフスキー:大序曲「1812年」#
ウィレム・メンゲルベルク(指)
アムステルダム・コンセルトヘボウO

録音:1938年11月29日、1941年4月*、1940年4月9日#
メンゲルベルクが1937年以来録音していたテレフンケンはドイツの会社であるので、ブラームスの録音は極めて普通の企画であるが、チャイコフスキー とボロディンについては歴史的背景も気になるところである。ドイツから見たこの前後の出来事を書いておくと、
1939年9月1日、ポーランド侵攻。以後、北欧、バルカン諸国へ侵攻
【1940年4月9日、チャイコフスキー大序曲「1812年」他、録音】
1940年5月10日、オランダ・フランス侵攻開始 5月17日、オランダ降伏
1940年6月14日、パリ無血入場 6月22日、フランス降伏 調印式
【1941年4月25日、ボロディン:「中央アジアの草原にて」録音】
1941年6月22日、独ソ不可侵条約破棄、ソ連侵攻開始
1943年2月、スターリングラードで敗北 以後ドイツの敗退続く
ボロディンの録音日はまだソ連とは仲のよい時であるが、発売の頃は戦闘の真最中ではなかったろうか。しかし、内容的に興味深いのは「1812年」である。 オランダやフランスへの侵攻が噂される中での、侵攻される側の録音である。メンゲルベルクはドイツ信仰が強かったから余り動揺はなかったかもしれない が、楽団員はどうだったであろうか。しかも曲はフランス軍の敗退を描いたものである。実際、録音のちょうど1月後にはナチスドイツのオランダ侵攻が始 まっている。レコードの発売はいつか不明であるが、フランスの降伏が早かったので進軍の景気づけには間に合わなかっただろう。しかしフランス敗北の記 念録音としては役に立ったかもしれない。 (Ki)

OPK-2109
ジネット・ヌヴー〜ソナタと小品集
(1)グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」〜メロディ(ヴィルヘルミ編)
パラディス:シチリア舞曲(ドゥシキン編)
(2)R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18
タルティーニ:コレルリの主題による変奏曲(クライスラー編)
(3)ラヴェル:ツィガーヌ
ショパン:夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作)(ロディオノフ編)
スーク:4つの小品Op.17
ディニーク:ホラ・スタッカート(ハイフェッツ編)
ファリャ:歌劇『はかなき人生』〜スペイン舞曲(クライスラー編)
全て、ジャネット・ヌヴー(Vn)

(1)ブルーノ・ザイドラー・ヴィンクラー(P)
録音:1938年、ベルリン
(2)グスタフ・ベック(P)
録音:1939年、ベルリン
(3)ジャン・ヌヴー(P)
録音:1946年、ロンドン

原盤:SP Electrora HMV
これまでオーパス蔵のSPやLPの復刻は一部の例外を除いて安原暉善の手によるものでした。今回は初めての試みでCD全部の復刻が広川陽一氏に よるものです。実はまだオーパス蔵が誕生する前に安原氏が広川氏にSPの音をきちんと取り出す手順を指導しており、その後広川氏がさらに自分なりに 技術を発展させております。言ってみれば師匠と弟子の関係にあるわけで、広川の音には安原のDNAが入り込んでいます。弟子の音をお楽しみいただけ れば幸いです。(復刻者:広川陽一)
今回のCDには、彼女がまだ10代だった貴重な戦前のSP録音と、LP時代から有名だった戦後のSPの名演奏を、広川氏のコレクションから御自身 の復刻でまとめたものです。ヴァイオリンのオーパス蔵の評判に相応しいオーパス蔵のリアリスティックな音質で復刻されています。グルックの「メロディ」 とパラディスの「シシリエンヌ」が1938年4月13日、ベルリンにおけるヌヴーの記念すべき最初のセッション録音です。 翌年1939年3月、同じく ベルリンでリヒャルト・シュトラウスのヴァイオリン・ソナタを録音しました。シュトラウスは今年(2014年)生誕150年を迎えましたが、1939年は生 誕75年にあたり、おそらくはその記念録音だったのでしょう。ヌヴーの本格的な録音は戦後すぐにロンドンで始まりました。協奏曲はシベリウス、ブラー ムスが残されましたが(OPK 2064)、ここでは小品を集めております。(OPUS蔵 相原了) (Ki)
OPK-2111
シュヴァルツコップ〜オペラ&オペレッタのSP録音集
(1)フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」
 第1幕 踊りの2重唱*
 第2幕 眠りの精の歌#、夕べの祈りの2重唱#

(2)R.シュトラウス:「ばらの騎士」第2幕〜銀のばらの献呈の場

(3)ビゼー:歌劇「カルメン」第3幕〜ミカエラのアリア(何を恐れることがありましょう)
(4)プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」第1幕リュウのアリア(お聞きください、王子様)
 歌劇「蝶々夫人」第2幕 蝶々さんのアリア(ある晴れた日に)*
 歌劇「ラ・ボエーム」第3幕ミミの別れ#
(5)ヴェルディ:歌劇「椿姫」第3幕ヴィオレッタのアリア(さようなら、過ぎ去った日々よ)
(6)ヴェルディ:歌劇「椿姫」第1幕ヴィオレッタのアリア(ああ、そはかの人か…花より花へ)<英語版>
(7)スッペ:「ボッカチオ」セレクション(録音:1939年9月4日)
(8)J.シュトラウス:喜歌劇「ウィーン気質」セレクション
エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)

(1)録音:1947年9月27日*
  録音:1947年9月26日#
  グレーテル、眠りの精:シュヴァルツコップ、ヘンゼル:イルムガルト・ゼーフリート
 ヨゼフ・クリップス(指)フィルハーモニアO
(2)録音:1947年12月9日
 ゾフィ:シュヴァルツコップ、オクタヴィアン:ゼーフリート
 ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)VPO
(3)録音:1950年10月19日
(4)録音:1950年10月18日
録音:1950年10月18日*
録音:1950年10月18日#
(5)録音:1950年10月19日
 以上、アルチェオ・ガリエラ(指)フィルハーモニアO
(6)録音:1948年4月12日
 ニコラス・ブレスウェイト(指)フィルハーモニアO
(7)録音:1939年9月4日
(8)録音:1940年8月17日
 ルーペルト・グラヴィッチュ(T)
 ヴァルター・ルッツェ(指)ベルリン・ドイツ歌劇場O

原盤:SP(英、独盤)
「今回オーパス蔵から発売された《シュヴァルツコップ/オペラ&オペレッタ・アリア集:1939−1950》の収録曲目には、「ええっ?これがあのエリー ザベト・シュヴァルツコップのレパートリーだっていうんですか?」と、びっくりするとか、驚かずにはいられないと思います。このCDのプログラムには、 聴くからに愛らしく可憐な少女であるグレーテルに「眠りの精」をはじめ、ミカエラにリュウ、蝶々さんにミミといった悲しい運命につつまれたヒロインたち、 それにこれもご存じ『椿姫』のヴィオレッタ。そして『ばらの騎士』のゾフィ…といった有名オペラの若い娘役のアリアとか2重唱がならんでいます。そし て最後に1939−1950という録音年代が記されている。ということは、これらの歌は、シュヴァルツコップがまだ若くて、伯爵夫人とか元帥夫人の役に は向かない時期の録音だったということになります。ここに聴くシュヴァルツコップ若き日の歌声は、あくまでも愛らしく、ひたすらチャーミングに訴えて、 ときにはその歌の一音一語の中に、自らを律する思いの強さを感じさせるといった歌唱なのではないでしょうか。と同時に、若い初々しさの中にもキラリ と輝くものを秘めている歌のひとふしであると思います。つまり、これらは、いわば「(歌の)女王以前のシュヴァルツコップ」を聴くアリア集なのです。」 (小林利之 ライナーノーツ)
OPK-2115
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲
マイアベーア:歌劇「預言者」〜戴冠式行進曲*
ベートーヴェン:「エグモント」序曲
ウィレム・メンゲルベルク(指)NYO

録音:1930年、1929年*
原盤:SP
メンゲルベルクを聴くなら後年のアムステルダム・コンセルトヘボウとのもの、一般的にはそう思われている。しかしながら、改めてこのディスクの演奏 を聴くと、このニューヨーク時代も十分に個性的であり、完成度の高いものだということがわかる。音質に関しても、強いハム音が混入したりして、ばら つきのあるテレフンケン盤に比べれば、このアメリカ・ビクターの録音の方がずっと安定している。この「英雄」を最初にCD化したのはBiddulph(WHL020、 1994 年)だが、このレーベルは消滅してしまったので、このオーパス蔵盤はそれ以来の、信頼出来る復刻盤だ。久しぶりに耳にしたが、メンゲルベルクらしさがこれほどまでに刻印されているとは驚いた。テンポは常に揺れているが、テレフンケン盤のように不自然 ではないし、フレーズの処理や、管楽器の音色(特徴的なのがトランペットの扱い)など、まさにメンゲルベルクそのものである。また、テレフンケン盤 や同時期のライヴ録音よりも、ずっと若々しいのも魅力である。なお、この時代に第 1 楽章の提示部が繰り返されているのは、非常に珍しい(この曲の反 復を敢行した最初の録音 ?)。テレフンケン盤では反復は行われていない。(ライナーノートより)

OPK-2120
宇野功芳追悼企画/2017年最新リマスタリング
ブルーノ・ワルター〜ウィーン、ロンド ン、そしてニューヨ ー クへ
ワーグナー:ジークフリート牧歌
ハイドン:交響曲第86番 ニ長調*
シューマン:交響曲第3番「ライン」#
ブルーノ・ワルター(指)
VPO、LSO*、NYPO#

録音:1935年、1938年*、1941年#
演奏解説:宇野功芳
宇野功芳先生追悼シリーズの締めとして、ワルターがアメリカに移ってからの録音で、最初の高い評価をされたシューマンの交響曲「ライン」をSPレコードから復刻しました。組合せはナチスのオーストリア併合でヨーロッパを離れる過程で録音したロンドン響とのハイドン、ウィーン時代の「ジークフリート牧歌」を組みました。(2017年-新リマスター)
「ライン」は当時アメリカで多用されてきた長時間録音可能なアセテート盤に録音したものをもとにSPレコードを作ったもののようです。SP録音時の細切れ録音と違い音楽全体に流れがあります。米コロンビアはLPの開発に力を入れており、その開発段階の録音だったのでしょうか。(オーパス蔵 相原了)
■宇野功芳氏解説からの抜粋
<ハイドン:交響曲第86番>
ハイドンの「第86番」はウィーンを追われたあと、同年9月13日にロンドン交響楽団を振って録音されたもので、「第99番」同様ほとんど演奏されないが、ぼくの愛惜する逸品だ。第1楽章のワルターは序奏部から微笑みの音と歌が満ち、第2楽章は落ち着いたテンポで歌にあふれているが、この時代のワルターのしゃれた味わいを保ち、音楽を完全に自分のものとして物語を進めてゆくうまさは、前述のシューリヒトとともに最高峰の名に値する。メヌエットは遅めだ。トリオで気分を変えるのも見事だが、この楽章だけはワルターならばもっと出来そうである。しかし、わずかな不満はフィナーレで完全に解消される。第一楽章に対応した格別に速いテンポと、それに伴う敏感なリズム、しかも一本調子に陥らない気分の変化は、やはり若きワルターの心の爆発であり(62歳)、ロンドン交響楽団が彼らとしてはベストの雄弁さでこれに応えてゆく。
<シューマン:交響曲第3番「ライン」>
「エロイカ」(注:1941年1月録音)と同時期の録音にもかかわらず、このほうは非常な名演奏だ。・・・とくに遅いテンポでゆったりと揺れるようなカンタービレをみせる第2楽章もロマンの極みだ。第1楽章と共にワルターの最も上出来な部分といえよう。そして終楽章では見得を切るようなルバートさえ現われ、やがて荒れ狂うコーダへ進んでゆくのである。オーケストラの固さもここではプラスに作用し、当時のワルターとしては造形がすこぶる雄大で立派だ。・・・アメリカのオーケストラの威力を楽しんで、のびのびと棒を振った結果が「エロイカ」では失敗し、「ライン」では成功したのであろう。
OPK-7002
ベートーヴェン:交響曲第4番、第7番 フルトヴェングラー(指)BPO

録音:1943年<放送録音メロディア盤>、
1943年<)戦時録音メロディア盤>
OPK-7004(2CD)
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」 キルステン・フラグスタート(S)、
ユリウス・パツァーク(T)、
パウル・シェフラー(Br)、ハンス・ブラウン(Br)、
ヨゼフ・グラインドル(Bs)、
エリザベート・シュワルツコプフ(S)、
アントン・デルモータ(T)、
フルトヴェングラー(指)VPO

録音:1950年ザルツブルク
オーパス蔵の相原氏によると「BJR-LPのずしんと響くバスに特徴があり、通常に歌が重厚にフラグスタートの力強い歌が堪能。」とのこと。フルトヴェングラーの有名演奏「フィデリオ」の決定的復刻。
OPK-7008
シュトラウス・ファミリーのウィンナワルツ1
我が人生は愛と喜び /風車
オーストリアの村つばめ /エジプト行進曲
ハンガリー万歳 / 朝の新聞 /ピチカートポルカ
ジプシー男爵(序曲)/ とんぼ /憂いもなく
春の声 /鍛冶屋のポルカ /観光列車
ウィーンの森の物語
クレメンス・クラウス(指)VPO

録音:1950-52年
※音源:Decca LP

OPK-7029
チャイコフスキー:交響曲第5番
 組曲「くるみ割り人形」
デニス・ブレイン(Hrn)
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)
フィルハーモニアO

録音:1952年 キングスウェイ・ホール、ロンドン
使用LP:英Columbia (33CX シリーズ)
1952年カラヤンがフィルハーモニアと録音を本格化したころの録音です。彼が録音したチャイコフスキーの第5番は5種類ありますが、これは最初のものです。この演奏はじつに雄大かつしなやかな情感を表現した優美なものです。勝手な推測ですが、カラヤンはまだムラヴィンスキーの同曲の演奏を耳にしていなかったのではないでしょうか。後年の演奏と違い、ドイツロマン派を思わせるゆったりした歩みはデニス・ブレインの優美なホルンと相俟って魅力をたたえています。当時のフィルハーモニアの実力を感じるにもってこいの録音です。  【オーパス蔵代表 相原了】
OPK-7031
モーツァルト:クラリネット協奏曲K622
 クラリネット五重奏曲 K581#
レオポルド・ウラッハ(Cl)
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)VPO*
シュトロースSQ#

音源:私家版SP
オーパス蔵としてもモーツァルト生誕250年にあたって何か、と思いましたが、ウラッハに落ち着きました。どちらもウェストミンスター盤が有名で、その前に録音されたものは評価も購入も後回しにされる傾向があります。そこでマイナーレーベルの特権を(面子が要らない)利用して2つの録音を一緒にまとめました。協奏曲もロジンスキー盤よりいいと思っています。いかがでしょう。 (レーベル・オーナー 相原氏談)
OPK-7033
ハイドン:交響曲第92番「オクスフォード」、R・ シュトラウス:「ドン・キホーテ」* アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響、
エマニュエル・フォイアマン(Vc)

録音:1944年、1938年*
フォイアマン、トスカニーニとNBC交響楽団の「ドン・キホーテ」はこれまで何度も出ておりCDも複数ありますが、 それらは単に歴史的記録のレベルでした。ところが今回「これは音がよいよ」と紹介された私家盤LPは素晴らしい音で びっくりしました。フォイアマンの細かいニュアンスもよくわかります。ただときどきハムが出てきます。これまでの 音源がハムを嫌ってカットしたため貧相な音になったものか、別装置による録音なのかはわかりません。本CDでは音を 優先させハムを残しています。慣れれば気にならなくなると期待して。(相原 了)
OPK-7038
アルトゥーロ・トスカニーニ〜ヴェルディ
ヴェルディ
:「ナブッコ」〜「行け我が思いよ黄金の翼にのって」*、
「イタリアのロンバルディア人」〜序奏と三重唱、
「シチリア島の夕べの祈り」序曲、
「ルイザ・ミラー」序曲、
「ルイザ・ミラー」〜「この静かな夜には」
「リゴレット」第3幕#
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響、
ウェストミンスターcho*、
ジャン・ピアース、
ヴィヴィアン・デラ・キエサ、
ニコラ・モスコーナ、ジンカ・ミラノフ、
ナン・メリマン、レナード・ウォーレン

録音:1943年、1944年#
原盤:UK-HMV LP
RCA等の記述から推察するに、RCAによるトスカニーニLPの音は、トスカニーニ家の石造りのホールにおいて大音量で再生した場合にベストに聴こえるように設定されたようですが、英HMVの音は一般家庭の絨毯やカーテンのある普通の部屋で聴くにふさわしい設定がなされているようです。実際にホールで聴衆が耳にした音はどちらだったのでしょうか。どちらが正しいかも大切でしょうが、所詮どちらも仮定の話しです。むしろ、我々は両者の違いを楽しむことができるのを喜ぶべきではないでしょうか。最近のマスタリングはきれいになりすぎ、まるでトスカニーニがサイボーグのように響く例があります。ひと昔前のヨーロッパではどんな音が聴かれていたのか興味がありませんか。(制作者)
OPK-7039
ベートーヴェン:交響曲第2番、
交響曲第4番*、「エグモント」序曲#
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響

録音:1949&51年、1951年*、1952年#
原盤:UK-HMV LP
《第4》は’51年2月3日、カーネギーホールでの演奏のNBCによる放送録音だが、これがすごくリアリスティックな録音で、復刻されたCDRでも、鮮度みなぎる再生音となった。演奏も最高にトスカニーニ的でみずみずしく、第1楽章導入部の優美だがぐっと抑えた表情から、やがて訪れる主部への期待をふくらませていくのだが、35小節のヴァイオリンの急激なクレッシェンドで爆発する全合奏のffと、アレグロ・ヴィヴァーチェになだれ込んでからのぐいぐいとしゃくり上げるリズミックな疾走ぶりと前進力。にもかかわらず曲の造型的な構成感は緊密の極。瞬時も乱れず走り続けるアンサンブルの冴えとともに圧巻そのもの。こんなすごい演奏と録音だったとは、全く信じられないことだった。  (小林利之) 
OPK-7046
トスカニーニ・アンソロジー1
ブラームス:ハンガリー舞曲集#〜第1、17,20,21番
トマ:歌劇「ミニヨン」序曲
カタラーニ:歌劇「ラ・ワリー」第4幕前奏曲
カタラーニ:歌劇「ローレライ」水の精の踊り
ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクァーレ」序曲**
ポンキエルリ:歌劇「ラ・ジョコンダ」〜時の踊り
エロルド:歌劇「ザンパ」序曲
デュカス:交響詩「魔法使いの弟子」*
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響

録音:1950年*、1951年**、1952年、1953年#、カーネギー・ホール、スタジオ8H*
魔法のタクトだとしか思えない。それをなにかに例える言葉が見つからない。譜面の上では単純な、ただの音階に見える音符たち。そんな音符のつらなりなのに、トスカニーニのタクトが閃くと、ただの音階は黄金の輝ける名旋律に姿を変えて行く。さらに、これまた単なる弦のピチカートの音の散らばりが、研ぎ澄ました音の粒立ちでオーケストラの分厚い和弦の雲間から現れるとき、突如それらのピチカートは、きらめく光を放射する紫ダイヤの結晶に似て響いている音楽を忘れがたい美の一瞬とする。弾いているオーケストラは、世界の名手を選りすぐってあつめたNBC交響楽団のアンサンブル。(音楽評論家:小林利之)
OPK-7047
トスカニーニ・アンソロジー2
ビゼー:「カルメン」組曲第1番
ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」#
ベルリオーズ:マブ女王のスケルツォ**
サン‐サーンス:死の舞踏*
フンパーディンク:「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲
スメタナ:交響詩「モルダウ」*
シベリウス:フィンランディア
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響

録音:1950年*、1951年**、1952年、1953年#、カーネギー・ホール、スタジオ8H*
最初の「カルメン」組曲から完全にノック・アウトだ。「アラゴネーズ」の圧倒的な明晰さとリズムの弾力、最高にうまいオケの迫力。フルートがハープの伴奏で歌う「間奏曲」の美しさ。「アルカラの竜騎兵」の生々しい打楽器など、フルトヴェングラー的なムードやニュアンスはいっさい考えておらず、音楽の本来あるべき姿が純正な姿で出現する。情緒で汚されていない最高級の音楽がここにある。そして最後の「フィンランディア」!これは史上最高の名演ではあるまいか。こんなに凄みのある演奏は他に絶対に皆無。金管やティンパニのドスの利いた怒りは全曲を荒れ狂い、後者はスコアにない部分でさえつけ加えられて、ものをいう。トスカニーニはスコア通り?とんでもない!やるときはやるのだ。(音楽評論家:宇野功芳)
OPK-7051
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」*
ラファエル・クーベリック(指)CSO

録音:1951年、1953年*
原盤 HMV-LP(オリジナルMercury録音)
「新世界から」は、ティンパニの凄まじいクレッシェンドとともにアレグロ・モルトの主部に突入、第1主題がホルンに出ます。このあたりの凄みは、今回の復刻ではじめて再現されたもので、オリジナルの録音にはこんな鮮烈の響きがはいっていたのかと驚かずにはいられませんでした。また「プラハ」をクーベリックは、最晩年の1991年10月11日というプラハでの生涯最後の演奏会で「新世界から」と一緒にとりあげた際のライヴ録音があり、この2曲を宿命的なプログラムと考えていたもののようです。39歳という若いクーベリックのアメリカ録音は、オーケストラの自発性にゆだねるところ顕著だった1961年ウィーン盤の流麗かつ自然な演奏に対して、あらゆる面でクーベリックならではの知的に構成され、冴えて品位を失わぬ演奏で、節度ある美しさが印象的なモーツァルトを聴かせてくれます。今回のオーパス蔵盤の復刻技術とマスタリング感覚の冴えっぷりは、お見事というに値しましょう。(小林利之)

OPK-7054(2CD)
リパッティ〜ジュネーヴ1950年7月、スタジオ録音
バッハ:パルティータ第1番変ロ長調BWV825
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番イ短調K.310
バッハ(ブゾーニ編):コラール前奏曲「来たれ、異教徒の救いの主よ」
バッハ(ブゾーニ編):コラール前奏曲「イエス、わたしは主の名を呼ぶ」
バッハ(ケンプ編):シシリアーナ
バッハ(へス編):「主よ人の望みの喜びよ」
付録:SPの音 (UKColumbia)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番イ短調K.310
バッハ(ブゾーニ編):コラール前奏曲「来たれ異教徒の救いの主よ」
バッハ(ブゾーニ編):コラール前奏曲「イエス、わたしは主の名を呼ぶ」
ショパン:ワルツ集(全14曲)/マズルカOp.50-3
ディヌ・リパッティ(P)

録音:1950年7月
音源:F-Columbia(ワルツ)、US-Columbia-LP(その他)
オーパス蔵の初回発売は2000年秋6枚のヴァイオリン小品集でした。最初に海外で注目してくれたのは、英ClassicRecordCollector誌の編集長であったTullyPotter氏で‘RealisticTransfer’と評してくれました。それから10年SPレコードの復刻だけでなく、初期LPレコードの復刻を行なうようになり、マイナーレーベルによるフルトヴェングラー板起こし合戦のきっかけを作ったと考えています。 昨年は新録音にも挑戦し、ホミリウスの《ヨハネ受難曲》がレコード芸術で特選盤に選ばれました。国内ではほとんどが推薦盤に選ばれていますが、国外でもメルケルの《サンサーンス:ヴァイオリン協奏曲他》《リパッティ:グリーク、シューマン:ピアノ協奏曲》がアメリカ、台湾で受賞、トスカニーニの《ヴェルディ・ライブ集》が英Gramophone誌今月の復刻盤に選ばれたほか、フランスでは「ディアパソン・ドール(推薦盤)」に選ばれています。オーパス蔵の特長をまとめると「生々しい実在感のある復刻音」「海外でもっともレヴューの出る日本のレーベル」と言えるでしょう。(OPUS蔵)
オーパス蔵10周年記念盤。リパッティのCDは曲目や作曲者を中心にまとめられることが多く、そこでは1947年録音と1950年の録音が同列に組合せられています。しかし47年は純粋にSP録音であり、50年録音はSPマスタの介在もあるが、テープ録音です。初期LPを聴くと違いは明瞭です。初期盤の音は明瞭ですが、やや割れ気味の音が散見します。またマスタに用いたSP(といっても39回転周期か?)を思わせる周期ノイズが聴かれます。LPでも後のものはノイズも取られますが、音も角がなくなり低音も甘くなってきます。打楽器としてのピアノにとっては大きな損傷といえます。そこで初期盤を用いて50年録音しまとめました。多分既存CDとは印象が変わるであろうと期待しています。なおこれらはすべてSPも発売されています。中で音に魅力のある3曲をSP復刻し付録としてつけました。 (Ki)

OPK-7057
バルビローリ〜「金と銀」
レハール:ワルツ「金と銀」(1952HMV&1957PYE)*
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(1953年録音)
チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」組曲<第2幕の情景/4羽の白鳥たちの踊り/白鳥の女王の踊り/第1幕のワルツ/ハンガリーの踊り>(1950年録音)
シャブリエ:狂詩曲「スペイン」(1954年録音)
ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクヮーレ」序曲(1954年録音)
リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲(1953年録音)
ジョン・バルビローリ(指)ハレO

音源:EP(HMV,PYE)*、他は10インチLP(HMV)
これこそ真実の“価千金”と言うべきか。オーパス蔵の音楽性重視による卓抜無類の名復刻によってよみがえった《バルビローリ/ハレ管弦楽団による》レハールの「金と銀」を聴いて、その演奏の、魅惑そのものというほかない弦が歌いあげる流麗のフィーリング。そして、生き生きと、はずんで聴くものの全身をゆりうごかせるワルツのリズムに、驚きあわてました。1950年代というハレ管弦楽団が目覚ましい発展の上り坂にあった時期の、バルビローリ壮年期の録音である今回の名曲名演集は、生涯を通じて多数のファン層に愛され親しまれてきた、愛の人バルビローリの、芸術家としての素顔を知ることのできる親しみ深い1枚となっています。(小林利之) (Ki)
OPK-7058(2CD)
トスカニーニのプッチーニ
(1)歌劇「ラ・ボエーム」
(2)歌劇「マノン・レスコー」間奏曲と第3幕全曲
(1)アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響
ミミ:リチア・アルバネーゼ(S)、
ロドルフォ:ジャン・ピアース(T)
ムゼッタ:アン・マックナイト(S)、
マルチェルロ:フランチェスコ・ヴァレンティーノ(Br)
ショナール:ジョージ・チェハノフスキー(Br)、
コリーネ:ニコラ・モスコーナ(Bs)
ベノア/アルチンドロ:サルヴァトーレ・バッカローニ(Bs)
録音:1946年2月3、10日、スタジオ8H
音源:ラボエーム:UK-HMVLP(ALP)

(2)アルトゥーロ・トスカニーニ(指)
ミラノ・スカラ座O&cho
マノン:マファルダ・ファヴェロ、
デ・グリュー:ジョヴァンニ・マリピエロ、
レスコー:マリアノ・スタービレ
点灯手:ジュゼッペ・ネッシ、
船長:カルロ・フォルティ
録音:1946年5月11日、ミラノ・スカラ座
音源:マノン・レスコー:Private-LP
歌劇<ボエーム>は、「主たるテーマが青春群像で、ある意味、一種のアンサンブル・オペラとしての性格上、指揮者の棒によって語られるところが多い」といわれている。そこで、登場人物の誰の歌がどうだということ以上に、ドラマの内容とその進行を、指揮者が音楽でどのように描いてくれるかという点にその成果の大半が懸かってきます。すなわち歌劇《ボエーム》というオペラ全体が、歌とオーケストラの微妙なバランスによって構成される作品になっています。そのあたりを、この全曲盤のトスカニーニの指揮で聴いていると、いま舞台に立っている誰が何をどう思っているかなどということを、オーケストラの精緻をきわめた動機の出現、モチーフの微妙な調性の変化などで完璧に表現されていることがわかります。(小林利之) (Ki)
OPK-7066(2CD)
チャイコフスキー:眠りの森の美女(完全全曲版)
 プロローグ「オーロラ姫の洗礼」
 第1幕:「オーロラ姫と4人の求婚者」16年後
 第2幕:「デジレ王子の狩」100年後
 第3幕:「デジレ王子とオーロラ姫の結婚式」
アンタル・ドラティ(指)ミネアポリスSO

録音:1955年
音源:EMI-LP(Mercury録音)
原テープが破損したのかMercuryからのCD化はなく、日本ではほとんど知られていない録音だと思いますが、演奏はバレエの指揮者として指揮活動 を始めたドラティの本領が発揮された名演奏です。後のコンセルトヘボウ管弦楽団との穏やかなステレオ録音にはないステージの躍動感が伝わってくる録 音です。まさに最高の「眠りの森の美女」と言って良いのではないでしょうか。有名な「パノラマ」も見事です。(相原了)
全曲収録という当時としては画期的な録音を今聴き直すことで、ドラティ盤で《眠れる森の美女》を聴いた人々には当時聴いたときの興奮を思い起こさ せるだろうし、近年の穏やかな演奏を聞き慣れている人々は驚愕するだろう。 例えば「オーロラ姫とデジレ王子のグラン・パ・ドドゥ」ではドラマと優雅 さが合わさって表現されており、ドラティの凄腕を伺うことができる。さらにこの録音のいろいろな所で、コンサートマスターのラファエル・ドルイアンの 素晴らしいソロを聴くことができ、上に出てきた間奏曲のソロは印象的である。 ドルアインはその後ジョージ・セルのクリーブランド管弦楽団のコンサート マスターになるのだが、彼がマーキュリー盤に残したドラティとのオーケストラ録音は一聴の価値がある。他の聴きどころとしては、「赤ずきんと狼」での 不吉さを予兆させる演奏や、オーロラ姫とリラでのドラマティックな演奏などが印象的だ。 これらはドラティが持つ劇場音楽への研ぎ澄まされた感性を象 徴している。 どのトラックを聴いても、指揮者とオーケストラが真に一体となっているため半世紀以上経っているにもかかわらず、録音の技術的限界を感 じ取れなくなるほどの仕上がりである。(ロブ・コーワン氏〜ライナーノートより)
OPK-7071
チャイコフスキー:交響曲第4番へ短調 Op.36
 大序曲「1812年」Op.49 
ウェーバー:「オベロン」序曲
ニコライ・マルコ(指)
フィルハーモニアO

録音:1953 年
原盤:UK-HMV LP
第一次大戦で多くの音楽家を失ったイギリスは、第二次大戦では優秀な若手演奏家を軍の音楽隊(オーケストラ)に隔離し守りました。戦後レッグが設立したフィルハーモニア管弦楽団の主要メンバーに彼らが加わったのは当然で、フィルハーモニアは最初から優秀なオーケストラでした。まだベルリン・フィルやウィーン・フィルが戦後の再建で苦しんでいる頃、1952年の演奏旅行時には世界最高のオーケストラと称えられています。当初からEMI(Columbia, HMV)の看板オーケストラであり、モノラル時代も優秀録音が揃っています。そこでこれら録音をいくつか復刻することにしました。第2弾は名指揮者ニコライ・マルコです。指揮の先生として有名なムーシンの先生でもあり、あのムラヴィンスキーの前任指揮者でもあります。なお、本CDのブックレットには彼の子息ジョージよりお気に入りの写真の提供があり使用しています。
ウクライナのブライロフ生まれの指揮者、ニコライ・マルコ(1883-1961)は1902年にロシアのサンクトペテルブルク音楽院に入学。 08年より同市のマリインスキー劇場の指揮者をつとめているとき、ロシア革命に遭遇。25年からレニングラードと名前をあらためた同市の音楽院の指揮科教授と歌劇場の芸術監督、そしてレニングラード交響楽団の指揮者を、29年までつとめた。この間、26と27年にはソ連期待の新進作曲家、ショスタコーヴィチの交響曲第1番と第2番の世界初演を指揮している。しかし1929年に出国、亡命。デンマーク放送交響楽団の常任客演指揮者となり、第2次世界大戦中はアメリカに移住し、市民権を得ていた。戦後はヨーロッパに戻り、30年代同様にデンマーク放響を中心に、各国のオーケストラに客演していた。そして、1945年から録音と実演を開始したばかりの、フィルハーモニア管弦楽団のレコーディングに招かれたのである。当盤収録のチャイコフスキー交響曲第4番のレコーディングは、LP時代に移った53年1月30日と31日、キングズウェイ・ホールにて。マルコにとっては48年のボロディンの交響曲第2番以来、ひさびさの交響曲の録音だった。《1812年》は53年2月6日にキングズウェイ・ホールでレコーディングされている。マルコの指揮を聴いていると、私はときにかれがスラヴ系の指揮者であることを忘れてしまう。カタカナで書くと、スラヴ系というよりもラテン系のような印象があるからかも知れないが、それ以上に、この人がサンクトペテルブルクの洗練された、貴族的な芸風をもっているからだろう。この交響曲第4番にも、すっきりと品のいい響きが随所に登場して、その個性をよく感じることができる。同年5月1日にアビー・ロード・スタジオで録音された、ウェーバーの《オベロン》序曲にただよう幻想性と豊かな生命力にも、よく発揮されている。マルコはこの後もHMVに録音を続け、そのなかではレーベル初のステレオ録音といわれた、1955年のプロコフィエフの交響曲第7番が有名だ。なおマルコは59年12月に唯一の来日公演を行なっており、このときに東京交響楽団を指揮したプロコフィエフの交響曲第7番の録音がCD化されている。(山崎浩太郎)

OPK-7072
R.シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」〜最後の場面“明日のお昼の11時ですって?”*、
 4つの最後の歌*

ワーグナー:・歌劇『さまよえるオランダ人』第2幕、ダーラントのアリア「わが子よ」
 歌劇『タンホイザー』第2幕、領主ヘルマンのアリア「この殿堂に」
 楽劇『パルジファル』第3幕、聖金曜日の音楽、「これこそ聖金曜日の奇蹟」
 楽劇『ローエングリン』第1幕、王の挨拶「親愛なるブラバントの方々よ」、第1幕、王の祈り「主なる神よ、この試合を」
 楽劇『ワルキューレ』第3幕、ヴォータンの告別と魔の火の音楽
エリザベート・シュワルツコップ(S)*
オットー・エーデルマン(Bs-Br)
オットー・アッカーマン(指)
フィルハーモニアkann

録音:1953年*、1957年
原盤:UK-ColumbiaLP
アッカーマンは日本ではオペレッタ指揮者として知られていますが、ケルン、チューリッヒ、ウィーンと歌劇場で活躍していた指揮者です。当時のヨーロッ パでは歌劇場の音楽家は多かったのですが、日本に彼らの活躍は伝わりませんでした。特にアッカーマンは50歳という若さで亡くなったことで埋もれて しまいました。また、エーデルマンは1950、60年代のワーグナー歌手として一流でしたが、日本ではホッターの陰に隠れてしまいました。シュワルツコッ プと共演したフルトヴェングラーのバイロイトの「第9」、映像となったカラヤンとの「ばらの騎士」がありながらです。EMIがワーグナーの全曲を録音す るようになったのはエーデルマンがピークを過ぎてからのことです。実際ライブCDが出るようになって、初めてエーデルマンのオペラでの活躍を知ること になりました。ここではアッカーマンの指揮をバックにした、シュワルツコップとエーデルマンの歌声をお聴きください。(OPUS蔵)
「アッカーマン指揮による《メリー・ウィドウ》全曲は、前述のフランスACCディスク大賞「オペレッタ部門賞」に輝く成功作だったのだが、当事者のレッ グ/シュワルツコップ/アッカーマンのトリオとしては、自分たちが本当に聴いて欲しい真実の芸術的自信作は、そんなオペレッタではなくて、同じ1953年の 9月25日と26日、ロンドンでもいつものキングズウェイ・ホールとは別のワトフォード・タウンホールで録音したR・シュトラウスの《4つの最後 の歌》と歌劇《カプリッチョ》最後の場が、秘められた珠玉の1枚だったのである。《メリー・ウィドウ》の「ヴィリアの歌」をあでやかに歌うシュワルツコッ プの円熟の名唱を伴奏しながら、いま38歳、声と表現と魅力が絶頂期にあるこのソプラノには、もっと深い真実の芸術を歌う作品を…とアッカーマンは 切望していた。スイス在住という身軽さ、一流歌劇場の主宰者でもある職業柄、アッカーマンは昨年(1952年) 1月のミラノ・スカラ座での《バラの騎士》 公演ではじめて元帥夫人を歌い、同じくはじめてオックス男爵を歌うオットー・エーデルマンに侵すべからざる凛とした威厳の美しさを示したシュワルツコッ プの歌唱のすばらしさを思うと、若き元帥夫人とも想像される《カプリッチョ》の伯爵令嬢マドレーヌの独り舞台となるラスト・シーンこそ、いまの彼女の ソプラノで聴きたいと考えたという。偶然だがレッグもシュワルツコップのオペラでの持ち役を決めるべき時期が来ていることを痛感していたから、かねて 考えていたR・シュトラウスの《4つの最後の歌》《カプリッチョ》最後の場をアッカーマン/フィルハーモニア管の伴奏で録るべきと確信したのだろう。(中略) 1951年に戦後初めて再開されたバイロイト音楽祭で、あの世紀に残るフルトヴェングラーのベートーヴェン《第9》にシュワルツコップとエーデルマンの 素晴らしいソロを聴いた人のすべてにこのワーグナー・プログラムを捧げたい。1916年2月 5日、ウィーンでうまれたバス・バリトンのエーデルマンは 1951年のバイロイトでは《マイスタージンガー》の主役ハンス・ザックスで、シュワルツコップのエーファと共演してデビューするが、アッカーマン/フィルハー モニア管弦楽団の伴奏での6曲の録音が残されていたことはよろこばしい。大袈裟なハッタリや面白がらせる誇張を排したアッカーマンのワーグナー演奏、 細部の自然な流れとともにアッカーマンの人間味を感じさせて爽やかな気分に誘うプログラムをを聴いていただけることと筆者は思います。」(小林利之)

OPK-7075
ドヴォルザーク:交響曲第6番
シューマン:交響曲第1番「春」
エーリッヒ・ラインスドルフ(指)
クリーヴランドO

録音:1946年12月/クリーヴランド
原盤:US-Columbia LP
本CDは1946年にクリーヴランドOの本拠、セヴァランス・ホールで録音されたラインスドルフによるドヴォルザークの交響曲第6番とシュー マンの「春」です。当時ColumbiaはLP発売に備えて16インチ(40cm)33 1/3rpmのアセテート盤に長時間録音していたそうです。この録音もアセテー ト盤使用と思いますが。数日の間にLP4、5枚分を録音していますので、楽章ごとに録音するというより、全曲を一気に録音したのではないでしょうか。 とすれば途中の中断もなく、ライヴ録音に近いものと言えるでしょう。ラインスドルフはLP後期にダイレクトカッティングという演奏を直接LP原盤に刻 むことをしていますが。これはこのときの録音の記憶があったからでしょうか。
本CDの演奏は息をつかせぬ突進力が聴きものです。またそれについていくクリーヴランドOの技術・馬力も凄いものです。ラインスドルフはオー ストリア・ハンガリー帝国生まれのユダヤ人で、後にトスカニーニの助手にもなっていますが、演奏はトスカニーニの影響というより、ドラティにも通じる ものがあります。(OPUS蔵 相原了)
OPK-7076
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢(抜粋)(序曲/ケルツォ/だら模様のお蛇さん/間奏曲/夜想曲/結婚行進曲/道化師の踊り/終曲「ほのかな光」)
シューベルト:交響曲第8番「未完成」*
クレメンス・クラウス (指)
ウィーンSO、バンベルクSO
ダグマール・ヘルマン(S)
イローナ・スタイングルーバー(S)
ウィーン国立歌劇場Cho

録音:1951年、1950年*
使用原盤:VOX LP、Amadeo LP*
メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」の音楽は、米ヴォックス(VOX)原盤ですが、第2次大戦中の 1943 年にアメリカで創立された VOXレーベルは、 社長のジョージ・H・メンデルスゾーンが系図を遡ればドイツ・ロマン派の大作曲家フェリックス・メンデルスゾーンの遠縁にあたることもあって、クラウス自身、 この録音を「ある日、メンデルスゾーンとおっしゃる方からのお電話です」と言われて「嬉しくなり、引き受けた仕事だった」とか。バンベルク交響楽団を 指揮したシューベルトの交響曲第 8(7)番ロ短調「未完成」(D.759)は、オーパス蔵から届いた資料によれば、1951 年にバイエルン放送局から放送 された録音によるアマデオ原盤の CD 化というが、聴いてびっくり!この 51 年録音の「未完成」が、同じ CD の前半に収録されていたメンデルスゾーン「真 夏の夜の夢」の指揮者と同じクラウスの録音だとは、まったく信じられぬほどの表現の凄絶さで、聴いている私の意識を揺さぶったのです。これがクラウ スの「未完成」なのか、なにげなくはじまった感じの速めのテンポによる「未完成」の第 1 楽章、だが曲がすすんでいくあいだに、何処かいつもと違う厳 しい切迫感が潜むのに気がつきました。これは戦時の生死の危機感を体験した者にしかできぬ音楽の表現だったのではないかと。(ライナーノートより小 林利之)


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