湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



東武レコーディングズ・セール



東武レコーディングズ・レーベル、エレクトレコード東武レコーディングズ共同制作、読響アーカイブ・シリーズから37タイトルをセレクトし、特価にて提供させていただきます。


特価受付期間〜2020年2月末まで!!



※表示価格は、全て期間限定特価(税込み)。品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
東武レコーディングズ

TBRCD-0008-2(4CD)
朝比奈隆/モーツァルト作品集
交響曲第34番、
ピアノ協奏曲第21番
交響曲第35番「ハフナー」*
交響曲第36番「リンツ」**
交響曲第38番「プラハ」#
交響曲第39番##
交響曲第40番+
交響曲第41番「ジュピター」++、
歌劇「フィガロの結婚」序曲++
朝比奈隆(指)倉敷音楽祭祝祭O
江尻南美(P)

録音:1995年3月21日、1994年3月27日*、1993年3月23日**、1992年3月24日#、1991年3月24日##、1990年3月25日+、1989年3月19日++
全て倉敷音楽祭(倉敷市民会館大ホール)に於けるデジタル・ライヴ録音
※解説(日英):ヘンリー・フォーゲル(元シカゴ響総裁)、マスタリング:WEITBLICK
何と朝比奈隆によるモーツァルト:後期6大交響曲+αです。第39番、第40番、「フィガロの結婚」序曲以外は全て音盤初レパートリー!最近ではWEITBLICKから発売のハイドンの名演が高く評価された巨匠朝比奈隆。ベートーヴェン以降の音楽のスペシャリストと看做されがちですが、古典音楽においては、ロマン性に傾斜しつつも格調高い名解釈で聞き手を納得させます。晩年の朝比奈はほとんどモーツァルトの交響曲を指揮しませんでしたが、数少ない例外が倉敷音楽祭に於けるこれらの演奏です。朝比奈は、第2回の倉敷音楽祭から第10回まで登場。臨時編成の倉敷音楽祭祝祭Oを指揮してベートーヴェンの交響曲を若い番号から、モーツァルトの交響曲を後ろの番号から順に取上げました。この倉敷音楽祭祝祭Oのメンバーが凄いのです。日本を代表するソリスト、コンサートマスタークラスの名手がずらりと並び、ざっと名前を挙げるだけでも(順不同)、田中千香士、原田幸一郎、藤原浜雄、久保陽子、潮田益子、数住岸子、川井郁子(以上、ヴァイオリン)、菅沼準二、店村眞積(以上、ヴィオラ)、安田謙一郎、毛利伯郎、上村昇、山崎伸子、趙静(以上、チェロ)、金昌国、白尾隆(以上、フルート)、松崎裕、山岸博(以上、ホルン)等々、とても書ききれません。詳しくはCD解説書をご覧下さい。毎回30人を超える程度の編成で、朝比奈の分厚いサウンドはそのままにキビキビとした快活さに満ちた魅力的な演奏が毎回展開されました。さらに名手江尻南美との協奏曲第21番というのも聴き物でロマンチスト朝比奈の面目躍如たる美しさです。倉敷市が記録していた録音が現存していたことは有難かったのですが、各演奏家の連絡先を調べ上げることから作業は始まり、企画から数年を経て、やっとリリースに漕ぎ着けました。今回もリリースを快諾なさった巨匠のご子息千足氏も「倉敷から帰る度に、その様子を家族に話していた」と仰っています。朝比奈にとっても新鮮な体験だったことが偲ばれます。
※協力:アルスくらしき倉敷文化振興財団
TBRCD-0009-2
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
 交響曲第1番〜第3楽章*
朝比奈隆(指)倉敷音楽祭祝祭O

録音:1990年3月25日、1988年3月21日*、
全て倉敷音楽祭(倉敷市民会館
大ホール)に於けるデジタル・ライヴ

協力:アルスくらしき倉敷文化振興財団、
解説(日英):ヘンリー・フォーゲル(元シカゴ響総裁)、サウンド・マスタリング:WEITBLICK
モーツァルトの交響曲が一挙に6曲以上も登場して度肝を抜いた「倉敷音楽祭の朝比奈シリーズ」ついに「英雄」の登場です。ご承知の通り朝比奈の18番中の18番ですが、1989年ベルリン芸術週間への客演で見せたじっくり、ゆったりのテンポはそのままに、ここでは壮年期の動的なアプローチも蘇っており魅力は尽きません。30人を超える人数のほぼ室内オーケストラを振っても厚みのあるサウンドや腰の据わった響きはまるで変らないところが如何にも巨匠朝比奈と言えましょう。唸り足踏みも凄く、気合入ってます。第1番の第3楽章は、第2回音楽祭のアンコールとして演奏されたものです。
TBRCD-0010
マーラー:交響曲第4番ト短調 朝比奈隆(指揮)大阪PO
樋本栄(S)

録音:1968 年9 月2 日東京文化会館(大阪フィル第7 回東京定期演奏会)
モノラル・ライヴ録音
音源提供:朝日放送(レコーディング & ミキシング・エンジニア:幸西徹昌)、
サウンド・マスタリング:WEITBLICK
ついに封印が解かれました!朝比奈初のレパートリー、マーラー「第4」の登場です。朝比奈はこの曲を2 回(3 回とも言われております)しか取上げませんでした。それも全て初演の1968 年のみ。なぜこの曲をレパートリーから外してしまったかは判りません。それほどこの演奏は素晴らしいのです。第1 楽章の嵐の豪快さは、60 歳になったばかりの巨匠のエネルギーをいやというほど見せ付けます。そして第3 楽章は21 分を超えるゆっくりさで丹念に歌われ、美と恐れの両立した演奏を繰広げ、当演奏の白眉と申せましょう。クライマックスも凄まじい迫力です。残念ながらラジオ放送用の収録でモノラルですが、収録状態、保存状態ともに極上で、例えるならばバイエルン放送による当時のライヴ収録に匹敵する水準と言えます。今後「朝比奈はマーラー指揮者」という新概念ができるかも知れません。
■ヘンリー・フォーゲル(元シカゴ響総裁)の解説より
朝比奈の演奏がすばらしいのはあらゆるものを把握して表現している点である。朝比奈の指揮ぶりについてよく知っている人たちはアダージョの最初のパートで美しく内面を見つめるような演奏を予想するところだが、楽章の終わり、クライマックスの爆発における獰猛な様にびっくりするかもしれない。マーラーのスコアでは多くの箇所で記載されているが、しばしば控えめに演奏されてしまうポルタメント(ある音から次の音へスライドしていく)を実に効果的に使って、朝比奈は鋭く辛辣で奥深い感情をすみからすみまで付け加えていく。そしてスケルツォの恐ろしさで身震いするような低音(表面からかなり離れて下方にあるわけでは決してない)はこの解釈からすればはっきりと明確に奏でられる。
TBRCD-0011
ベートーヴェン:交響曲第8番
交響曲第7番*
朝比奈隆(指)倉敷音楽祭祝祭O

録音:1995年3月21日,1994年3月27日*
共に倉敷音楽祭(倉敷市民会館大ホール)に於けるデジタル・ライヴ

※協力:アルスくらしき倉敷市文化振興財団、
解説(日英):ヘンリー・フォーゲル(元シカゴ響総裁)
、サウンド・マスタリング:WEITBLICK
朝比奈隆が室内管弦楽団の規模で唯一残した「ベートーヴェン・ツィクルス」から第8番、第7番の登場です。第8番のソリスティックな味わいは、名手を揃えた「倉敷音楽祭祝祭管弦楽団」ならではの魅力で、こういう曲を小編成で聴くと隅々までクリアで朝比奈が施したマジックの手の内が理解できるというものです。軽いようで軽くない、小さいようで小さくない、この名曲を朝比奈は自由自在にテンポを動かしてドラマを作っており、普段の悠揚迫らぬ音楽と一味違う所が実に興味深いです。第7番も運動神経抜群のオーケストラを駆使し、立派な展開から大見得を切るような豪快なアッチェレランドに至るまで、手に汗握る名演となっております。いずれの演奏も朝比奈自身が演奏を楽しんでいる感があり、一年に一度の顔合わせの倉敷音楽祭が巨匠にとってのリラックス・タイムであったのではないかと当時が偲ばれます。いずれも音質に不足はなくホールアコースティックも相俟って直接音による硬質でクリアな肌合いです。
TBRCD-0013
ベートーヴェン:交響曲第2番
交響曲第5番「運命」
朝比奈隆(指)
倉敷音楽祭祝祭O

録音:1989年3月17日,1992年3月24日*
全て倉敷音楽祭(倉敷市民会館大ホール)に於けるデジタル・ライヴ録音

※協力:アルスくらしき倉敷市文化振興財団、
サウンド・マスタリング:WEITBLICK
朝比奈隆が室内管弦楽団の規模で唯一残した「ベートーヴェン・ツィクルス」から第2番、第5番「運命」の登場です。ソリスト、コンサートマスター級の名手を集めた倉敷音楽祭祝祭管弦楽団、朝比奈もルーチンワークから離れ刺激に満ちた演奏を行います。特に「第2番」、多くの指揮者が敬遠する難曲ですが、朝比奈はぶれることなくロマンティックな交響曲として堂々と奏でます。第2楽章の深深とした趣には抗し難い魅力があります。「運命」は十八番だけに腰の据わったテンポ設定、大胆なアゴーギグなど定番中の定番といった感じです。いずれもキビキビとして明確なリズム、テンポ。大編成オーケストラとの共演だと時としてリズムの不明確や旋律の膨張が指摘されることもなくはなかった巨匠ですが、それらの欠点がまるでなく、如何にオーケストラが重要な要素であるかを知らしめます。いずれの演奏も朝比奈自身が演奏を楽しんでいる感があり、一年に一度の顔合わせの倉敷音楽祭が巨匠にとってのリラックス・タイムであったのではないかと当時が偲ばれます。いずれも音質に不足はなくホールアコースティックも相俟って直接音による硬質でクリアな肌合いです。日英文の解説つき。

TBRCD-0014
シューマン:交響曲第1番「春」
交響曲第2番 ハ長調Op.61*
ペーター・マーク(指)東京都SO

録音:1993年4月17日サントリーホール・都響第368回定期演奏会ライヴ
1990年12月18日東京文化会館・都響第321回定期演奏会ライヴ* (共にデジタル・ライヴ)
※サウンド・マスタリング:WEITBLICK
“世界に向けて誇りたい、蜜月の名コンビが生んだ世紀の名演奏!”
前回リリースのブルックナーに続き、これまた超名演!録音も極上で、都響の機能美と柔軟性の高さにも改めて驚かされる1枚です。
「第1番」冒頭のファンファーレから、幽玄の雰囲気を湛えて実に深淵な響きにイチコロ。いかにもトランペットという輝きとは異なるこんな憂いを含んだ響きは、サヴァリッシュ&ドレスデン盤以来ではないでしょうか?その直後の弦と一体となった響きは透明感に溢れ、トゥッティでは派手さを排した大造型美を打ち立てる…というように、短い序奏部だけでもあまりのニュアンスの豊かに心躍らされます。主部に入るとティンパニの雄渾な打ち込みと共にリズムが湧き立ち、第2主題では憧れに満ちた表情が泣かせます。コーダ直前の静かな経過句(10:46〜)では、空前絶後のふくよかで芳しい香気に満ちたフレージングを行ない、マークのドイツ・ロマン派音楽の真のスペシャリストとしての確信的な棒さばきに全面降伏するしかありません!第2楽章は強弱の微妙な入れ替えだけとっても心の震えが如実に反映し尽くされており、各声部のバランス操作からは、他の方法などあり得ないと思わせるほどの迫真のニュアンスが続々と溢れます。第3楽章も単なる3拍子のスケルツォではありません。精神的な深みと、響きそのものから抽出される愛情の結晶の純度の高さは、他に比肩しうる演奏が思い当たりません。この楽章をこんなに真剣に食い入って聴く自分自身に驚くほどです。終楽章も響きの純度の高さはは相変わらずで、全声部に渡って明瞭に鳴らしているに関わらず雑然とした感じを与えず、唐突とも思える金管の突出も、造型に立体感を与えるのに有効に作用。ほのぼのとした春の雰囲気と、頑丈な骨格を持つ交響曲としての風格美という、一見結びつきにくい要素をこれほど見事に同居させた演奏はかつて聴いたことがありません。
「第2番」はマークの音盤初出曲。第1楽章導入は、トランペットの朴訥とした表情と、夢に彷徨うような弦とのコントラストが美しく、1:07からピチカートが入ると途端に内省的なニュアンスを深めます。主部に入ると、あのシューリヒトの存在も忘れるほどフレーズごとのニュアンスは多彩を極めます。「第1番」とは演奏会場が異なりますが、オケから同質の佇まいを引き出しているのも驚異で、マークのイマジネーションの高さと響きの鋭敏な感性を改めて痛感します。第2楽章は落ち着いたテンポを堅持することで、フレーズが自発的に語り、その全てが琴線に触れます。トリオでのアゴーギクの巧妙さも必聴。第3楽章は衒いのない一途な歌が感動的で、大げさ泣きじゃくることなく作品ありのままの佇まいが滾々と溢れます。1:27からの経過句のハーモニーの美しさも格別で、こういう響きを実現できるオーケストラを持つ国に生まれたことに感謝せずにはいられません。5:46から木管におよる主題と弦のリズムが流れる箇所から終盤までの深々とした味わい深さは、もはや形容のしようのない素晴らしさで、日本のオーケストラ演奏史に刻むべき事件です!終楽章は瑞々しさ一杯。既にここまでの演奏で、マークという指揮者がどの系統にも属さない独自の感受性の持ち主であり、それが作品の個性と調和した時のニュアンスの広がり方が尋常ではなことはどなたも思い知るでしょうが、この楽章では、第1主題、クラリネットとファゴットによる楽句、第2主題と、それぞれの性格が克明に浮き上がり、しかも恣意性を感じさせずに自然にメリハリ感を引き出すという高次元の音楽性が最も顕著に際立ち、コーダではあえてテンポを前のめりにして推進力を高めながら、風格は堅持するという妙技も大発揮。
ペーター・マークは「個性的」であることは知っていても、「ただ変な解釈をする人」を思っている方も少なくないと思います。この演奏はそういう方々に真っ先に触れて欲しいものです。【湧々堂】

TBRCD-0015
朝比奈隆/管弦楽名曲集
チャイコフスキー:弦楽セレナード
リムスキー=コルサコフ:序曲「ロシアの復活祭」*
リャードフ:八つのロシア民謡〜愁いの歌**
ウェーバー:「オイリアンテ」序曲#
J・シュトラウス:春の声##
 トリッチ・トラッチ・ポルカ##
 皇帝円舞曲##
朝比奈隆(指)大阪PO
録音:1981年2月16日第172回定期演奏会
1981年2月16日第172回定期演奏会*
1976年11月26日第136回定期演奏会**
1974年9月11日第118回定期演奏会#
1980年3月14日ABC創立三十周年記念オープニング・コンサート##
(ウェーバーのみモノラル)
演奏会場:フェスティバルホール

音源提供:朝日放送
※日本語、英語による解説付
サウンド・マスタリング:WEITBLICK
「春の声」とリャードフ作品以外はこれが初の音盤化。
朝比奈の音楽作りの特徴の一つといえる「手作りの風合い」をとことん堪能できる一枚。面白く聴かせるための小細工などお呼びではなく、愚直に音楽を再現しながら各作品の持ち味を自然と湧き上がらせる手法は本当にかけがえのないものでした。
チャイコフスキーは、特に両端楽章でのゴツゴツとした感触が印象的。スマートさとは無縁ながら音楽は決して停滞せず、終楽章第2主題のピチカートの瑞々しさ、落ち着いたテンポによる第2楽章ワルツの木目調の感触が忘れられません。
J・シュトラウス作品でダントツに素晴らしいのが「春の声」。まさに歌舞伎の大見得そのものの導入からびっくり!リズムの腰の強靭さ、アゴーギクの濃厚さなど、甘美なウィーン風の香気とは無縁。最後まで大和魂を貫徹する潔さに鳥肌!是非フル・ヴォリュームで愉しみたいのものです。
そして全収録曲の中で極めつけが「オイリアンテ」!もう同曲最高峰の名演と讃えずにはいられません。一瞬アーベントロートかと思うほどの噴射力!根源的なリズムの凄みと求心力ははまさに朝比奈の絶頂期を象徴するもので、第1主題で突然テンポを落としてじっくり刻印する様や、第2主題直前のティンパニ・ソロを徹底的にテンポを落として見得を切る威厳は、簡単に真似のできない至芸。その第2主題(1:53〜)のフレージングの張りのある響きと呼吸の深さ、決して媚びない愛情の滲ませ方も聴きもの。ラルゴの亡霊のシーンのピアニッシモも音像が克明で、音が痩せるなどあり得ません。再現部からコーダにかけての輝き比類なく、他の表現などあり得ぬという確信に満ち溢れた職人技が大炸裂。このティンパニを伴うトゥッティの熱さに心を動かされない人などいるでしょうか?なお、この曲のみモノラル録音でレンジが低めに収録されていますので、こちらも可能な限りヴォリュームを上げて感動に浸って下さい!【湧々堂】

TBRCD-0016
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 朝比奈隆(指)倉敷音楽祭祝祭O
渡辺美佐子(S)、伊原直子(A)
若本明志(T)、勝部太(Bs)
倉敷音楽祭「第九」cho(岩城拓也指導)

録音:1996年3月24日
倉敷音楽祭(倉敷市民会館大ホール)に於けるデジタル・ライヴ録音
※日本語、英語による解説付。
※協力:アルスくらしき倉敷市文化振興財団、サウンド・マスタリング:WEITBLICK
朝比奈隆が室内管弦楽団の規模で唯一残した「ベートーヴェン・ツィクルス」からついに「第九」の登場です。ソリスト、コンサートマスター級の名手を集めた倉敷音楽祭祝祭管弦楽団、朝比奈もルーチンワークから離れ刺激に満ちた演奏を行います。音楽祭第10回を記念し、さらにはベートーヴェンの交響曲全曲演奏の完結編として高らかに鳴り響いた「第九」!この年、96年は、朝比奈は八十八歳を迎えますが、多忙を極め、東京でのブラームス・ツィクルス、シカゴ交響楽団への初客演が控えている重要な年でもありました。エネルギッシュな指揮ぶりは相変らずで、第三楽章の深遠なアポロ芸術から、奔流のようになだれ込む感動的なフィナーレまで聴き所は満載です。音質に不足はなくホールアコースティックも相俟って直接音による硬質でクリアな肌合いです。

TBRCD-0017
ペーター・マークの「新世界」!!
ドヴォルザーク
:交響曲第9番「新世界より」
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死*
ペーター・マーク(指)東京都SO

録音:1986年3月31日東京文化会館,第232回定期演奏会デジタル・ライヴ
1995年10月17日サントリーホール,第416回定期演奏会デジタル・ライヴ*

※サウンド・マスタリング:WEITBLICK
。巨匠マークにとっても音盤初レパートリーです。今までのリリース同様に「他の誰からも聴けない解釈」を展開してくれます。マークは真の叙情派交響曲としてこの有名曲を分解しております。冒頭の予期せぬ柔らかさ、ブラームス的というよりシューマン的といった感じの詩情豊かなドヴォルザークで、知られざる魅力を教えてくれます。カプリングの「トリスタン」も初出レパートリーです。これまた軽やかで明るい音色、しかし、ところどころに神経質な心の揺れがあり、それがドラマを掻き立てます。オーケストラの上手さも特筆ものです。優秀なデジタル録音。

TBRCD-0021
東武レコーディングズ・ローマ聖チェチリア音楽院共同制作第1弾
ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調Op.36
交響曲第3番5「英雄」
ジョルジュ・プレートル(指)
ローマ聖チェチリア音楽院O

録音:2007年 9月12日ローマ聖音楽
堂、デジタル・ライヴ
(サウンド・マスタリング:WEITBLICK)
世界最古の音楽院としても知られる名門ローマ聖チェチリア音楽院。1584 年にグレゴリウ ス8世が創設した音楽学校がその母体と申しますから日本で言えば戦国時代の創設です。 1908 年から現在のスタイルで管弦楽団は演奏会を主催するようになったと伝えられます。そ の一端は昨年紹介しました8枚組のセット(SCO1937-2010)で聴くことができます。 東武レコーディングズはさらに踏み込んで、貴重なアーカイヴからのCDリリースを提案し、ここに第 1 弾とし て、巨匠プレートルによるベートーヴェンをリリースする運びとなりました。イタリア語も堪能な マエストロとローマ聖チェチリア管の共演の歴史は50 年を超え、昨年はそれを記念し「第9」 のコンサートが企画されましたが、巨匠の病によりキャンセルしたことは痛切の極みです。し かし、来年2014 年1 月には聖チェチリアの指揮台への復帰がアナウンスされたところです。 プレートルの「エロイカ」と言えば 2010 年のウィーン・フィル来日公演に於けるスピード感満 点、変幻自在、スリリングな演奏が印象的でしたが、当演奏もそれに負けず劣らず、突然の 間が見事にウィーン・フィルとの演奏と一致している点融通無碍のようで厳しい練習が窺え ます。1 枚に収まっていることも嬉しい限りです。今年後半の超話題盤と言えましょう。

TBRCD-0022
ブラームス:交響曲第1番
R・シュトラウス:交響詩ドン・ファン」
山田一雄(指)
東京都SO

録音:1989 年3 月28 日東京文化会館(都響第288 回定期演奏会)ライヴ・デジタル録音
(サウンド・マスタリング:WEITBLICK)
当日のコンサートは一曲目が「ドン・ファン」、2 曲目にアファナシエフ(!)をソリストに迎えたシューマンのピアノ協奏曲、そしてブラームスの交響曲第1 番でした。ドイツ・ロマン派音楽の歴史的変遷を辿るかのような見事なプログラミングで、当盤に収録されている演奏を聴けば、如何に山田一雄がロマン主義に傾倒し、そこを軸足に屹立した存在であったかが明らかです。「ドン・ファン」は 20 分近くも掛けたねっとり濃厚な色気ある演奏で、官能的。ブラ1は冒頭こそ朝比奈隆と見紛うような気宇壮大な揺るがぬテンポで開始されますが、次第に凝りに凝った表現、驚きに満ちたスリリングな演奏へと変貌して参ります。フィナーレなど遅いテンポで点描の様に細部を開示していきます。都響もこの頃からコンディションは絶妙で既出の名演「ローマ三部作」の二日前のライヴというのも頷けます。

TBRCD-0023(2CD)
ジョルジェスク/スプラフォン全録音集
ベートーヴェン:交響曲第7 番
R・シュトラウス:交響詩「死と変容」*
リスト:ピアノ協奏曲第1 番*
ラフマニノフ:パガニーニの主題による変奏曲
ジョルジュ・ジョルジェスク(指)チェコPO
ヴァレンティン・ゲオルギュ(P)

録音:1952年スタジオ録音、1953年* スタジオ録音
※音源:スプラフォン
ジョルジェスク氏のご息女、イオアナさんから「亡父の最も音質の良い演奏」として、スプラフォンへのチェコ・フィルとのスタジオ録音の復刻の提案をいただきました。この度キング・インターナショナル様の無私のご協力を得まして、スプラフォンのマスターテープを用いての全世界初復刻が没後 50 周年に登場します。再生、マスタリングは、キング関口台スタジオの至宝須賀孝男氏が担当し万全の布陣を取りました。かつてのDANTE/LYS はLP からの劣悪な復刻であったために、クオリティの差は歴然です。チェコ・フィルにとっては、戦後の混乱を克服しての絶頂期の幕開きの時代で(ターリヒの『我が祖国』もこの時期の録音)、アンサンブルの充実にも見るべきものがあります。ジョルジェスクはチェコ・フィルと馴染みが深く、「プラハの春」にも度々出演、相性の良さも抜群です。演奏は折紙付きの名演で、ベートーヴェンの第7 番のキビキビしたリズム感は心地良いものです。「死と変容」は、シュトラウスとは同時代で親交も深く、フルトヴェングラーよりシュトラウス自身の表現に似たスタイリッシュなものです。ジョルジェスクが高く評価し今なお現役で活躍するルーマニアの名手ヴァレンティン・ゲオルギュー(1928〜)との楷書の味わいのリスト、ラフマニノフも傾聴に値するものです。 (Ki)
TBRCD-0025
ストラヴィンスキー:「火の鳥」組曲(1945年版)
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番「革命」
エフゲニ・スヴェトラーノフ(指)
ロシア国立SO

録音:1995年5 月19日東京芸術劇場ライヴ・デジタル録音
(サウンド・マスタリング:WEITBLICK)
巨匠スヴェトラーノフのショスタコ5番は一体何枚目になるのでしょうか?しかしながら、スヴェトラーノフ本来のオーケストラ配置であるヴァイオリン両翼の古典配置の演奏となると意外や少なく、音質も優れません。ここに登場の東京芸術劇場ライヴは音質も最高で、今では聞けなくなったロシア国立響の独特の音色が見事に収録されております。まだまだ巨匠が元気だったころなので、強引とも思えるオーケストラ・ドライヴの凄み、乱暴なだけでない緻密な歌い方、リズム感の見事さも堪能できる仕上がりです。「火の鳥」も意外や良好な音質に恵まれない楽曲なので必聴です。

TBRCD-0028
ブラームス:ピアノ四重奏曲(シェーンベルク編)
ブラームス:交響曲第4番*
ジョルジュ・プレートル(指)
ローマ聖チェチリア音楽院O

録音:2009 年3 月17 日 、2010 年5 月31 日*、ローマ聖音楽堂デジタル・ライヴ
(サウンド・マスタリング:WEITBLICK)
東武レコーディングズ・ローマ聖チェチリア音楽院共同制作第2弾 。シェーンベルクの手が入ったことにより当然のことながらロマンと色彩を増した「ピアノ四重奏曲」。プレートルの18 番で、ギーレン、若杉、ツェンダーのような現代音楽のスペシャリストによる殺伐とした解釈の正反対の熱情的でメランコリックな凄演です。第 4 番も自由自在なテンポ変化、心情の揺れと迷いをそのまま音楽にした魅力的な名演。両曲ともに巨匠音盤初レパートリー。
巨匠は昨年秋から、ヨーロッパ各地で予定されていた 90 歳記念コンサートシリーズを軒並みキャンセル。今年 3 月のミラノ・スカラ座管とのブルックナー第 8 番もキャンセルし周囲を心配させておりますが、今も必ず指揮台に復帰すると執念を燃やしております。

TBRCD-0029(2CD)
マガロフ〜1991年4月12日ライヴ
ラヴェル:クープランの墓
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23 番「熱情」
ショパン:24 の前奏曲Op.28
 ワルツ第2 番変イ長調Op.34-1
 夜想曲第20 番嬰ハ短調
 練習曲ハ短調Op.10-12「革命」
ニキタ・マガロフ(P)

録音:1991 年4 月12 日東京・芸術劇場大ホール、ライヴ
リサイタル初日。生前のラヴェルとも親交のあったマガロフの貴重な演奏。かなり頻繁にテンポを動かし、ラヴェルが持つ退嬰的脱力感も兼ね備えた色気溢れる名演。ベートーヴェンは、ぐっと硬派な演奏で、シリアスかつ迫力満点。ショパンの前奏曲を全曲通しで聞くと一貫した物語性が浮び上がります。当然その辺を意識してマガロフはピアノに向かいます。アンコールも全てショパン。「ワルツ」、「夜想曲」のしみじみ感は中々他で聴けません。最後が「革命」というのも凄いサービスです。

TBRCD-0031(2CD)
マガロフ〜1991年4月14日ライヴ
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第3 番
スカルラッティ:ソナタL.33、L.361
ショパン:ピアノ・ソナタ第3 番
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
グリンカ(バラキレフ編):ひばり
モーツァルト:トルコ行進曲
メンデルスゾーン:紡ぎ歌
ニキタ・マガロフ(P)

録音:1991 年4 月14 日東京・芸術劇場大ホール、ライヴ
モーツァルト、スカルラッティは、マガロフの音盤初レパートリー。直球勝負のケレン味のないモーツァルト。とは言っても味も素っ気もない演奏とは一線を画すところがベテランの至芸です。マガロフでシンプルな曲を聴くと如何に巨匠が美音の持主であったかが理解出来ようと言うものです。ショパンのピアノ・ソナタは、ハードボイルドな佇まいを見せる格好いい演奏。そして「展覧会の絵」。ムソルグスキーの演奏となるとマガロフが胸の中に秘めていたロシア魂が炸裂します。極めてファナティックで凶暴な趣さえあるマガロフとしては異色の名演。アンコールの愛奏曲、グリンカの歌曲のメロディをバラキレフが編曲したロシア色の強い作品「ひばり」も泣かせます。最後の締め括りは、強い共感を新たにメンデルスゾーンの無言歌集より「紡ぎ歌」です。

TBRCD-0033
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調 ヘルベルト・ケーゲル(指)
東京都SO

録音:1985年6月20日東京文化会館/都響第217回定期演奏会ライヴ・デジタル
ケーゲル+都響の二回目の共演で最後となった 1985 年のライヴ。あのマーラー「夜の歌」(TBRCD-0003)の5 日前の大熱演です。ケーゲルのブル9というと、ライプツィヒ放送響とのやはり強烈な演奏が2 種類知られていますが、69 年と75 年のライヴでありました。衝撃的な死にまっしぐらの 1985 年、しかも日本における演奏に興味は尽きません。69 年盤が 61 分、75年盤が55 分、そして当85 年盤は何と53 分台!巨匠がさらに解釈を練り上げたらどうなったのか恐ろしくなります。都響は絶好調で、反応の見事さ音色の透明感は手兵以上。ケーゲルは厳格なリズムを保持し、しかもかなりのスピードで突っ走ります。

TBRCD-0035
<東京芸術劇場アーカイヴ・シリーズ>
ギーレン東京ライヴ1992
ウェーベルン:パッサカリアOp.1
モーツァルト:ピアノ協奏曲第16番ニ長調K.451
マーラー:交響曲第10番〜「アダージョ」
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」
ミヒャエル・ギーレン(指)
バーデン=バーデン南西ドイツRSO
カルメン・ピアッツィーニ(P)

録音:1992 年11 月25 日東京芸術劇場ライヴ・デジタル
2014 年に引退表明し指揮台を降りてしまった巨匠ギーレン。クールで情感、情緒を排してひたすらシビアな演奏を繰り広げた 1990 年代前半までの演奏と活動晩年のロマンティックな憧憬に傾斜したスタイルは、見違える程の変貌ぶりで、まるで別人のようです。当CDの 1992 年、手兵南西ドイツ放送響とのツアーが最後の来日となってしまいました。演奏スタイルはやはり辛口そのものです。ウェーベルン、マーラーのドライさは、尋常じゃありません。お気に入りのピアッツィーニをソリストに迎えてのモーツァルトのピアノ協奏曲も第 16 番を選ぶところがギーレンらしく、「プラハ」交響曲は意外や恰幅の良い演奏ですが、縛りのキツさには目を見張ります。ギーレンの凄さはクールな演奏を熱をもって仕上げるところで、ここが凡百と異なるところでしょう。一説には空席が目立つことに腹を立てて、来日をその後
拒絶したとも噂されておりましたが、そんなことは決してなく、リリースへの快諾を頂戴しました。 80分を超える長時間収録。

TBRCD-0036
<東京芸術劇場アーカイヴ・シリーズ>
シューベルト:交響曲第5番変ロ長調D.485
シューマン:交響曲第4番ニ短調Op.120
シモン・ゴールドベルク(指)
新日本フィルハーモニーSO

録音:1993 年2 月9 日東京芸術劇場ライヴ・デジタル
東京芸術劇場アーカイヴ・シリーズ。相性抜群の新日本フィルとの最後の共演。弦楽器出身の指揮者だけに、隅々まで厳しい眼が光っております。新日本フィルの弦も定評あるものだけに聴き応えがあります。シューベルトの抒情と愉悦には、心洗われるばかりです。フルトヴェングラーを敬愛していたゴールドベルクだけにシューマンは超名演。無論、スタイルはフルトヴェングラーと違い、キリリと引締った精悍な造形を見せますが、熱の孕み方にはやはり強い影響を感じます。この演奏会のあと 4 月に水戸室内管に客演しましたが、それが生涯最後の演奏会となった模様です。

TBRCD-0042
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
モーツァルト:交響曲第1番変ホ長調K.16 *
山田一雄(指)東京都SO
小林健次(Vn)

録音:1980年5月16日新宿文化センター、都響第131 回ファミリー・コンサート
1985年5月1日杉並公会堂、都響第182 回ファミリー・コンサート *
何れもライヴ録音・ステレオ
山田一雄の初出レパートリーの「シェエラザード」です。この演奏は実演に触れたマニアには語り草になっている名演です。今聞いてもかなりの衝撃的演奏で、意識的な金管のロシア的咆哮は、ロシア音楽のエキスパートが当時朝比奈だけではなかったことを物語ります。70歳直前の山田一雄は、終始緊張感を伴ったそして熱狂的なオーケストラ・ドライヴで楽員と聴衆を煽ります。当時の名コンマス、小林健次の色気たっぷりのソロもこれは聴きもの!そして指揮台のアクションとは正反対な様式感の見事さ、厳格なリズム感といい、折り目正しいヤマカズ先生の一面も垣間見ることが出来ます。カプリングは巨匠が偏愛したモーツァルトが僅か8歳で書いた作品、交響曲第1番。山田一雄はベートーヴェン風の厳格さで音を紡ぎだします。

TBRCD-0043(4CD)
デプリースト〜ベートーヴェン傑作集
(1)ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
(2)ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
 「プロメテウスの創造物」序曲
(3)ベートーヴェン:交響曲第7番
(4)ベートーヴェン:交響曲第8番
(5)ベートーヴェン:交響曲第9番
 「コリオラン」序曲
ジェイムズ・デプリースト(指)
東京都SO、
澤畑恵美(S)、竹本節子(Ms)
福井 敬(T)、福島明也(Br)、
二期会cho

録音:(1)2005 年11 月19 日サントリーホール、 (2)2004 年11 月20 日東京芸術劇場、(3)1997 年3 月20 日東京文化会館、 (4)2008 年3 月30 日サントリーホール、(5)2006 年12 月26 日サントリーホール
人格の大きさをそのまま音楽にしたかのような、包容力満点のデプリーストのベートー ヴェン傑作集が特価で登場。(ライナーノートより) デプリーストが亡くなって、早くも今年で3年になる。東京都交響楽団の常任指揮者とし て、数々の名演を披露したが、ベートーヴェンの交響曲がここに初めてCDとなる。 デプリーストは少なからぬレコーディングを遺したが、ベートーヴェンの楽曲は一切録音 しなかったので、このリリースは大歓迎である。 デプリーストはあるインタビューで、自身に最も重要な作曲家は、モーツァルトとマーラー であると発言している。その実、ブルックナー、ショスタコーヴィチの演奏解釈にも非凡な ところを見せて高い評価を得ているし、もちろん当盤のベートーヴェンの解釈も見事なも のである。このコンビでベートーヴェンの交響曲全てを演奏しなかったことが今更ながら 惜しまれる。
TBRCD-0047
<東京芸術劇場アーカイヴ・シリーズ>
メンデルスゾーン: 交響曲第4番「イタリア」(1834 年版)
序曲「ヘブリディーズ諸島(フィンガルの洞窟)」(ローマ版第2稿)
交響曲第3番「スコットランド」(1842 年稿)*
有田正広(指)
クラシカル・プレイヤーズ東京

録音:2015 年7 月12 日、(3)2016 年2 月6 日*、
何れも東京芸術劇場ライヴ・デジタル録音
日本の古楽界をリードするフルート奏者有田正広は、国内外の数々のコンクールで輝かしい受賞歴を持ち、クイケン兄弟やトレヴァー・ピノックなど世界的なアーティストともしばしば共演。2009 年4 月には、ロマン派までをレパートリーとする日本初のオリジナル楽器によるオーケストラ「クラシカル・プレイヤーズ東京(CPT)」を結成。このCD は彼らの最新ライヴ録音である。 メンデルスゾーンの作品は、2009 年にテーマ・カタログが刊行され、ようやくその作品の全体像が明らかにされた。また、作品の研究も進み、いくつかの出版社からは信頼の置ける楽譜の出版も行われるようになり、その成果として「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64」の初期稿なども出版され、演奏もされるようになってきている。 このCD に収録された交響曲 第4 番 イ長調「イタリア」、序曲「ヘブリディーズ諸島(フィンガルの洞窟)」、交響曲 第3 番 イ短調「スコットランド」の3 曲についても同様に、新しい研究成果に基づいた楽譜を使用している。
また、本格的なピリオド楽器でメンデルスゾーンの管弦楽曲を演奏する試みは、CD の録音で見る限り1988 年ごろから始まったようである。日本でも2000 年以降にごくわずかに録音されたものがあるとはいえ、まだ本格的な状況には至っていない現在、有田=CPT によるメンデルスゾーンの演奏は画期的と言えるだろう。 ※版についてはライナー・ノートに小川恒行氏の詳細な解説がございます。

TBRCD-0048(2CD)
シモン・ゴールドベルク・ラスト・コンサート
バッハ:管弦楽組曲第2番ロ短調BWV1067
モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
ヒンデミット:弦楽のための5 つの小品Op.44-4(器楽合奏のための
学校用作品Op.44 より)、
ハイドン:交響曲第82番ハ長調「熊」
 交響曲第82番「熊」〜終楽章(アンコール)
シモン・ゴールドベルク(指)
水戸室内O
工藤重典(Fl)

録音:1994 年4 月11 日、水戸芸術館コンサートホールATM
1993 年の4 月、シモン・ゴールドベルクは1990 年に創設されたばかりの水戸室内 管弦楽団と 2 回のコンサートを持った。そして、この 2 回の演奏会が結果として彼の 最後の演奏会となった。その3 か月後の7 月19 日に急逝することになる。正にゴー ルドベルクの白鳥の歌がこのCD に収録されている。 ここに収録されているヒンデミット作品は1927 年に書かれ、当時ゴールドベルクはベ ルリン・フィルのコンサート・マスター、ヒンデミットはベルリン音楽大学の教授であっ た。この楽曲についてゴールドベルクが特別な発言を残している訳ではないが、ヒン デミットの作曲の経緯をつぶさに知っていたとみる方が自然であろう。録音の少ない 珍しいこの作品がゴールドベルクの指揮で聴けることが嬉しい。 バッハ、モーツァルト、ハイドンはゴールドベルクの愛奏曲。バッハでは名手、工藤重 典共々緊張感は高いのに温かみのある独特の味があり、モーツァルトではテンポを 遅めにし、当時流行していた古楽風演奏とは一線を画したロマンティックな演奏と言 っても過言ではない。ハイドンもまた恰幅がよく、愉悦、余裕というものが全曲を通じ て感じられる。またこの演奏会ではこの交響曲のフィナーレがアンコールとして演奏 されているが、肌触りが全く違うリラックスした表情で奏でられている。演奏の一回性 を重んじたゴールドベルクの魔術がここに明らかである。

TBRCD-0050
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
ムソルグスキー:交響詩「禿山の一夜」 *
アントン・ナヌート(指)
スロヴェニアRSO

録音:2012 年10 月4 日スタジオ録音
1999 年5 月17 日ライヴ録音*
※日本語・英語解説付。
謎の指揮者として存在すらも怪しまれたナヌート。しかし日本では紀尾井シンフォニエッタへの3 度の客演で幻どこ ろか今や最後の巨匠と呼んでも過言ではないほど骨太の名演で大評判を得ました。1932 年にスロヴァニアのゴリツァ 出身、第2 次大戦時はイタリア領となった土地で、イタリア語で若年の教育を受けました。バレエ、オペラの指揮から交 響楽団の指揮に進んだ典型的な叩上げタイプ。一つのオーケストラと長く仕事をする土地に同化した指揮者です。野 武士の風格とでも呼びたいナヌートは「尊敬する指揮者は?」という問いに、ワルターとマタチッチを挙げます。手触りの粗いゴツゴツした構えの音楽づくりはなるほどマタチッチとの共通項もあります。(ライナーノートより)
ナヌートは「尊敬する指揮者は?」という問いに、ワルターとマタチッチを挙げます。 手触りの粗いゴツゴツした構えの音楽づくりはなるほどマタチッチとの共通項もありま す。(ライナーノートより) 2012 年9 月、ナヌートは80 才を祝うコンサートを行った。その直後に行われたスタジオ・ セッション録音である。コンサートでも演奏された「悲愴」交響曲は、正にナヌート畢生 の名演奏と言えよう。まるでライヴ録音のような高揚感が漲っている。第1 楽章が 20 分 を超える。目一杯遅い。ここでナヌートは十分な感情移入をしてみせる。冒頭の低弦の 神経の張り詰めた、しかし絶望感の漂い方、ここは凄い。ヴァイオリンなどまるで人の声 の様に切実である。
TBRCD-0051
シューマン:交響曲第4 番
「マンフレッド」序曲
アントン・ナヌート(指)
スロヴェニアRSO

録音:986 年2 月6 日ライヴ録音
1998 年5 月29 日ライヴ録音*
※日本語・英語解説付。
交響曲第4 番は、ナヌートの出身地である、ヌオヴァ・ゴリツァにおけるライヴ録音。まるでクナッパーツブッシュが甦ったような演奏。物凄い遅いテンポが採用され、長靴でぬかるみを歩くような歩みの重さが実にユニーク。「マンフレッド」序曲も巨匠の至芸と言える立派な演奏。重厚さとともに、ある種の怖さ、恐ろしさを伴った悪魔的演奏です。ワーグナーの森にも直結する陰鬱で、ロマンティックな世界が展開されております。

TBRCD-0054(2CD)
<東京芸術劇場アーカイヴ・シリーズ>
ペーター・シュライヤー/1996年10月16日東京芸術劇場ライヴ
モーツァルト:すみれK. 476
 クロエに寄すK.524
 ラウラに寄せる夕べの思いK.523
ベートーヴェン:アデライデOp.46
 アリエッタDer KussOp.128
 私はあなたを愛す(優しき愛)
シューベルト:白鳥の歌より「セレナード」D.957-No.4
 「野ばら」D.257
 「ます」D.550
 「ミューズの子」D.764
シューマン:ミルテの花より「くるみの木」Op.25-No.3
 リーダークライスより「月の夜」Op.35-No.5
メンデルスゾーン:6つの歌曲より「挨拶」Op.19a-No.5
 6つの歌曲より「歌の翼に」Op.34-No.2
シューマン:「詩人の恋」(全曲)
 「恋の曙」より天は一滴の涙を残し
シューベルト:さすらい人の夜の歌「山々に憩いあり」
 春の想い
ブラームス:子守歌
ペーター・シュライヤー(T)
ヘルムート・ドイチュ(P)

録音:1996年10月16日東京芸術劇場ライヴ
一晩にこの曲数!さすが超人テノール、シュライヤーだけのことはありま す。その安定した歌唱は予測通りですが聴衆と対話するかのような当意即妙 な語り口にもしみじみと打たれます。そしてほのかに香る男の色気というの か、実にロマンティックでハードボイルドな歌声であります。伴奏のドイチュ が良いのは当然。この世の幸福なコンサートのCD 化を両マエストロが快諾し てくださったのも当然かも知れません。芸術劇場のライヴは高音質ばかりで すが、安心して身をゆだねられるサウンドです。


エレクトレコード&東武レコーディングズ共同制作

ERT-1006(2CD)
F・グルダ/エレクト・レコード・全録音集
(1)モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番&第27番
 バッハ:イギリス組曲第2番〜ブーレ
(2)ドビュッシー:水に映る影、
 ヴィーノの門、デルフィの舞姫、
 花火、亜麻色の髪の乙女/
ラヴェル:高雅にして感傷的なワルツベートーヴェン:メヌエット、狩り
グルダ:シャッフル
■ボーナス・トラック
(3)グルダ:ブルース(オリジナルLP「ジャム・セッション」に収録)
フリードリヒ・グルダ(P)
エミール・シモン(指)クルジPO、他

録音:(1)1967年9月10日ルーマニア放送大ホール・ライヴ
(2)1967年9月12日パレスホール・ライヴ
(3)1967年エレクトレコード・スタジオ
※CD日本プレス。英語、日本語によるライナーノート付。
大指揮者ジョルジュ・ジョルジェスクの提唱により始まった「ジョルジュ・エネスコ国際音楽祭」のライヴ。第4回はグルダが登場。得意のモーツァルトの協奏曲、リサイタル、さらには地元ジャズ・メンとのセッション録音も行いました。特筆すべきは音色の美しさ。真珠を転がすようなキラキラと輝くような眩いばかりの輝きです。そして軽妙で流れのよい音楽は全盛期のグルダならではと言えましょう。モノラルですが、音質は至上です。ELECTRECORD は、音楽祭のLP を毎年出していましたが流通はルーマニア国内が主だったため、広く知れ渡らず、流通枚数もすくなかったため高額にてLP が取引されているのが現状です。日本ではほぼ初紹介と言って良いでしょう。
ボーナス・トラックの自作ジャズもこれまた珍しい録音です。ジャズ・ファンが血眼で探しているものです。

ERT-1030
ルービンシュタイン/オール・ショパン・リサイタル
即興曲第3 番Op.51
夜想曲第8番Op.27−2
スケルツォ第2 番Op.31
バラード第1 番Op.23
練習曲第5 番Op.25
ワルツ第7 番Op.64-2
ポロネーズ第6番Op.53「英雄」
アルトゥール・ルービンシュタイン(P)

録音:1964 年 9 月 19 日パレス・ホール、ブカレスト(ライヴ)
1964 年のジョルジュ・エネスコ国際音楽祭は、超豪華出演陣が特徴で既出のカラヤンに続き大ピアニストルービンシュタインの名演が登場です。しかもお得意のショパン・プログラム。巨匠は既に 77 歳でしたが気力、体力とも絶頂の頃で華やかな音色、芝居がかった大胆な表現力を駆使し圧倒的な感銘を与えます。リサイタルの締め括りに相応しい「英雄ポロネーズ」の堂々たる威容は正にルービンシュタインならではと申せましょう。このリサイタルの後10 月には久々にソビエトを訪問しております。EFE16 として、ルーマニア国内のみでリリースされた超レア盤で、ブカレストの猛暑、激寒を耐えて良好な状態で保存されていたマスター・テープから再生復刻しております。良好な音質!ジャケ写には 1966 年の来日時の格好良い写真が見つかり、録音と近い時期の写真ということで用いております。


読響アーカイブ・シリーズ

YASCD-1005(2CD)
ドラティ&読売日響・全録音集
ハイドン:歌劇「無人島」序曲*
 交響曲第104 番「ロンドン」*
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲*
バルトーク:バレエ「中国の不思議な役人」組曲*
ハイドン:ピアノ協奏曲ニ長調#
マーラー:交響曲第1番「巨人」##
アンタル・ドラティ(指)読売日本SO
イルゼ・フォン・アルペンハイム(P)#

録音:1982年3月13日東京文化会館 第183&定期演奏会*
1982年3月18日東京厚生年金会館 第188 回名曲シリーズ#,##
全てライヴ・ステレオ・アナログ録音(サウンド・マスタリング:WEITBLICK)
オーケストラ・ビルダーとして尊敬を集めたアンタル・ドラティ(1906〜1988)の 2 回目にして最後の来日となった、1982 年の読響客演の全プログラムをCD化。マーラーの「巨人」は初紹介となるレパートリーです。マーラーとドラティの相性は、WEITBLICK から既出の第9 番で証明済み。若書きなどという前置きを無視するかのような立派、堅牢な造形で、特に終結部では撒き散らされたモチーフそれぞれが、金属部品の様に音を立てながら合体していくかのような鮮烈さ。やはり個性的なマーラーです。
この年、1982 年はパパ、ハイドンの生誕 250 年に当たり、権威であるドラティは意識して作品を取上げております。「無人島」の荘重な歌、「ロンドン」に於ける典雅さ、夫人であるアルペンハイムをソロに迎えた協奏曲の清潔さ、非の打ち所がありません。「ハイドン変奏曲」、「中国の不思議な役人」組曲では、水先案内人のように楽団、聴衆を納得に導いてくれます。
ドラティ夫人イルゼさんはスイスにて壮健で今回のリリースを心待ちにしておられます。

YASCD-1009
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」 ルドルフ・バルシャイ(指)
読売日本SO

録音:1989 年11 月25 日東京文化会館第267 回定期演奏会ステレオ・ライヴ
(サウンド・マスタリング:WEITBLICK)
鬼才バルシャイ、ディスク初レパートリーとなる「悲劇的」。これはギーレン盤以上の問題作と申せましょう。極限までシェイプアップされたアスリート的なボディに、感情注入の欠片もないドライでクールな表現。何も考えずに音化してもそれなりの抒情的な演奏に聞こえてしまう傑作交響曲ですが、バルシャイの意図はどの箇所でも常に明確です。特に緩徐楽章(第3 楽章)をここまで色気なく(色気を否定して)紡いだ演奏が他にあるでしょうか。非ロマン的解釈と呼ぶには余りにも問題提起の多い演奏。読響が献身的に従う様が恐ろしいほどです。

YASCD-1010(2CD)
モーツァルト:交響曲集
交響曲第35番「ハフナー」
交響曲第39番変ホ長調K.543
交響曲第40番ト短調K.550*
交響曲第41番「ジュピター」*
ルドルフ・バルシャイ(指)
読売日本SO

録音:2006年4月14日東京芸術劇場第127 回芸劇名曲シリーズ
1989年11月19日サントリーホール第280 回名曲シリーズ*
全曲ライヴ・ステレオ録音(サウンド・マスタリング:WEITBLICK)
楷書風の端正な筆致の中に厳しい造形力を秘めたバルシャイならではのモーツァルトを堪能できます。
「第40番」は音の隈取は明快そのものですが、ニュアンスは常に内省味を湛えており、心に迫ります。第2楽章はリピートを敢行しますが、高度な高潔美に少しも冗長さをさ感じさせません。「ジュピター」も音楽の清潔さが際立ち、コンドラシンが振ったらかくやと思わせるスタイリッシュな美しさが魅力。
全体的に、音価の保ち方、響きの硬軟の使い分けに関して極めて細かく指示した痕跡が伺えますが、バルシャイの経験に基づく美学が客演のオケに対しても徹底され、完全に「バルシャイの音」に変貌している事実に、改めて驚きを禁じえません。【湧々堂】

YASCD-1012
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
グルック:「アウリスのイフィゲニア」序曲
ルドルフ・バルシャイ(指)読売日本SO

録音:1979年6月13日東京文化会館第145回定期演奏会
全曲ライヴ・ステレオ・アナログ録音(サウンド・マスタリング:WEITBLICK)
1979 年は、バルシャイ+読響の初共演で、多くの演奏会が持たれましたが、その中からブルックナーとグルックをご紹介。驚くべきは、読響のスマートな反応で、とても巧い!バルシャイの細かく、うるさい指示が隅々まで行き届いております。こういう極度に厳しい演奏を聴くと、世界中でどこのオーケストラとも常任的ポジションは長く続かず、客演指揮者としての活動がメインとなったことが頷けます。バルシャイはマーラー程ブルックナーを取上げなかったようで、その点も貴重。予想通りの快速で、全く「ロマンティック」ではない演奏を聴かせております。

YASCD-1013
マーラー:交響曲第1 番「巨人」 ハインツ・レーグナー(指)
読売日本SO

録音:1997年3月7日サントリーホール、ライヴ(読響第368 回名曲シリーズ)
ブルックナーの個性的名解釈で知られるレーグナーですが、同様にマーラー演奏にも非凡な才能を示しました。しかしながらスタジオ録音は僅かに第3 番、第6 番が遺されるばかりでした。読響とは、「大地の歌」、「第 9」、「巨人」の順に名演を聴かせてくれました。ここに「巨人」が初CD化となります。レーグナーは余裕のあるテンポを採用して、読響からコクがあって渋みのある音色を引き出した演奏で、いつもの歌わせ上手の魅力もふんだんに味わえます。フィナーレは壮麗に盛り上がっています。有難いことにサントリーホールにおける優秀なデジタル録音。
YASCD-1014
ドヴォルザーク:交響的変奏曲Op.78*
交響曲第7 番ニ短調Op.70
スラヴ舞曲第10番Op.72‐2(アンコール)
ハインツ・レーグナー(指)
読売日本SO

録音:1994年2月10日(読響第314回定期演奏会)*
1994年1月27日(読響第330回名曲シリーズ)
いずれもサントリーホール、ライヴ
レーグナーはドヴォルザークの交響曲を一切スタジオ録音で遺しませんでした。しかし 94年の読響客演時にはドヴォルザークを纏めて取上げております。交響曲的変奏曲はなかなか実演では聴けない曲です。ドヴォルザークらしい郷愁に満ちた香り高い演奏。圧巻は第7番の交響曲で、レーグナーはこの曲をドイツの伝統的な交響曲の系譜を継ぐ名曲として解釈。正にブラームス然としたドヴォルザークで、聴いていて心の落ち着く温かみを持っております。リズム感の良さは、スケルツォで如何なく発揮され、怒涛のフィナーレになだれ込みます。交響曲のアンコールがスラヴ舞曲で、こういう時はレーグナーもリラックスしきって、メランコリックに歌いに歌い、美音を伸ばしに伸ばしてロマンティックなところを隠そうともしません。録音優秀。



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