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チャイコフスキー:交響曲第5番
ノーマン・デル・マー(指)ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団  
第2楽章ホルン・ソロ:
EMI
5758012[cfp]
録音年:1979年1月10日、11日 ワットフォード・タウン・ホール 【ステレオ録音】
演奏時間 第1楽章 14:09 / 第2楽章 13:03 / 第3楽章 6:18 / 第4楽章 12:26
カップリング/組曲第3番
“ムラヴィンスキーの存在危うし!品格と迫力を兼ね備えた世紀の名演!”
長年CDショップで働いてきて、このCDほど埋もれさせてはならない!と心から願ったものはありません!元ホルン奏者(フィルハーモニア管とロイヤル・フィル)で、D.ブレインの親友でもあったデル・マーの指揮者としての統率力と強烈な個性に、どなたも驚愕すること必至!このチャイ5はLPでも日本では発売されなかったので、広く知られていないのは当然ですが、一度聴けばお決まりの名盤をあげつらうことなど空しくなることでしょう。何が彼をここまで駆り立てるのか、と思うほどの共感の深さ、急緩自在なテンポ(特に加速のキマり方!)、天空を突き抜ける金管の雄叫び…、全てが異常なテンションながら、風格と品格も充分。目も眩む多彩な表情の応酬です。体を張って望むLPOの健闘も予想外。第1楽章コーダの意味深い大見得の切り方、ストコフスキー異常にビシッとはまる、終楽章主部突入の加速の鮮やかさ、一発勝負的にテンポを畳み掛けて終わる激烈なコーダ等々、全ての表情が聴き手の全身を揺さぶるのです。これほど全楽章を通じて隙がなく、純音楽的な感動をもたらしてくれる演奏はそう滅多になく、ロシア的な民族性に寄り掛からず、自身の音楽性一つで勝負したチャイ5としては、今のところ最高位に君臨するものだと確信しています。なお、LPOの他のチャイ5のようなティンパニ・パートの改変は、ここでは行なっていません。カップリングの「組曲」も過去最高の面白さで、後にも先にも、最後までワクワクしながら聴き通したことは他にありません。
第1楽章のツボ
ツボ1 2本のクラリネットのブレンド感が満点。テンポは粘らないが、弦との融合で悲壮感を漂わす。
ツボ2 ひっそりと囁くように開始。弦の刻みは終始デリケート。クラリネットとファゴットの音色には陰影がある。
ツボ3 特に意識していない。
ツボ4 楽譜どおり。
ツボ5 この第2主題直前のテンポ感に注目!急激なテンポルバートを掛け、そこから一挙に加速して第2主題に突入する巧妙さは前代未聞!
ツボ6 スフォルツァンドを強調し、共感たっぷりにフレーズを大きく膨らませる。フォルティッシモは声高になり過ぎず、切々と入念に歌い上げる。
ツボ7 ピチカートに気品あり。弦がアルコで登場するたびにテンポを落とし憧れのニュアンスを醸し出すのも前代未聞、かつ感動的!
ツボ8 どの演奏もそれなりに綺麗に歌われているが、ほとんどがスタイリッシュに偏りがち。ここでは一音ごとに微妙に色合い、表情が変化し、副次主題結尾では、素朴な共感に満ちたテンポルバートに心奪われる。その夢見心地から脱した後、更に絶妙なアゴーギクを駆使し、展開部まで怒涛の迫力で突き進む様は圧巻!もちろん、こんなハイセンスな技は類例なし!
ツボ9 この入りはインテンポのままだが、驚きはその後!なんと504小節から一気にテンポを落として圧倒的なフォルティシシモを築き、荘厳なうちに息を潜めていく。この後、あの安らぎの第2楽章が置かれていることをこんなに幸せに感じたことはない。
第2楽章のツボ
ツボ10 弦の導入は1小節ごとに柔らかく呼吸。ホルンはシルクのような感触!終始安定した弱音を聴かせ、距離感も絶妙。チャイ5録音史に残る名場面!
ツボ11 ティンパニの物凄いトレモロでフォルティシシモを築く。その直後、微かにテンポを伸縮させる芸の細かさ
ツボ12 8分音符に付いているテヌート記号をこれほど音楽的に生かした例もない!
ツボ13 縦の線を合わせただけの演奏とは別次元の心のこもり方。
ツボ14 142小節で、硬く強固に一撃されるティンパニが、フォルテ3つの意味を強調。その後のフォルテ4つの箇所では、ティンパニが更に輪をかけて轟音を立て、伸縮自在なテンポ変動と共に、圧倒的な高潮点を築き、早くも感動は極限に。
ツボ15 楽譜どおりだが、全てから救済されたような安らぎと優しさに満ちている。
第3楽章のツボ
ツボ16 フォゴットの冒頭で一瞬テンポを落とす。
ツボ17 各パートが次のパートへ優しく手を差し伸べるような至福の連携を見せる。
ツボ18 ただ巧いだけでなく、軽いスパイスとして生きている。
第4楽章のツボ
ツボ19 まさにマエストーソ!
ツボ20 木管とホルンはほぼ同等にバランスを保って発言。
ツボ21 一撃アクセントを加えず、終始トレモロのままだが、怒涛のうねりを見せる。その間、ホルンのアクセントの挟むことで、壮麗さが更に倍加!一切演出なしで、トレモロのまま。弦の力感だけで盛り上げる。重心の低いテンポで引っ張るだけ引っ張っておいて、主部直前から急加速する技は、この演奏の最大の聴き所!
ツボ22 完全に無視。
ツボ23 バスはそれほど鋭く張り出さないが、その代わりクラリネットが聳え立つので、独特の色彩が生まれる。
ツボ24 多少テンポアップする。
ツボ25 強烈な一撃!しかも品格がある!!
ツボ26 312小節でガクッとテンポを落とし、“ツボ21”同様の急加速を再現。
ツボ27 436小節冒頭で、ティンパニの一撃あり!その後はかなりの快速だが、決してスポーツ的快感に陥らない。
ツボ28 8分音符で、ほんの一瞬音を切り上げて大団円を築く。ティンパニのロールの威力がここでも凄い!
ツボ29 テンポこそゆったりしているが、威厳に満ちている。トランペットの合いの手のセンスが抜群。
ツボ30 4分音符を短めに切っている。直前の弦のフレーズはそれほど切っていない。
ツボ31 501小節までは楽譜どおりで、502小節から改変型をとっているように聞こえる。
ツボ32 トランペットとバランスの取れた鳴りっぷり。特にホルンの高鳴り方は英国ブラスならではの輝き!元ホルン奏者のデル・マーの面目躍如。
ツボ33 そのホルンの直後からじりじりと加速し、なんとそのまま突進して終わるという設計。それでも腰が軽くならないので、感動もひとしお!!


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