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チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64
小泉和裕(指)ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
第2楽章ホルン・ソロ:
ASV
CDRPO-8011
録音年:1988年2月27日〜28日 セント・ペーターズ教会 【デジタル録音】
演奏時間 第1楽章 15:14 / 第2楽章 13:55 / 第3楽章 6:06 / 第4楽章 13:01
オリジナル・カップリング/チャイコフスキー:スラブ行進曲
“日本の小泉が名門ロイヤル・フィルを相手に大健闘”
堅実を絵に描いたような演奏。聴き手をうっとりさせたりスカッとさせたりといった心理的な衝撃がほとんどなく、一切冒険せずに模範的な演奏に徹しています。演奏上の瑕疵もこれといってないですが、全般に小泉ならではの表現意欲を感じさせる瞬間が少なく、重量感にも欠けます。録音が明快なのは良いとしても、高域に寄り過ぎていて、金管ばかり浮き立って、終楽章まで聴き通すと耳が疲れます。ただそんな中、、第2楽章で副次旋律が弦で弾き始める箇所(4:25)からのフレージングは、なぜか入念に心からの共感が込められているのが不思議です。編集で継ぎはぎした形跡もないので、実に不可解ですが、この部分は本当に心に染みます。
第1楽章のツボ
ツボ1 憂いよりも明確に旋律線を立ち上がらせて、充実の響きで突き進む。テンポは決して粘らない。
ツボ2 英国オケにありがちな16分音符の切れの良さがここでも見られる。その分、憂いは感じさせない。音色は美しい。テンポは中庸。
ツボ3 多少アクセントが付く。
ツボ4 ほとんどエネルギーを減衰させず、ほぼ一定音量で進むので、やや平板。
ツボ5 ほぼ楽譜どおり。
ツボ6 ここで初めて、はっきりとテンポを変えるが、やや取って付けたように聞こえる。
ツボ7 ピチカートは美しい。木管の音色は硬質。
ツボ8 テンポを落としてたっぷり歌っているが、ニュアンスが膨らまない。
ツボ9 テンポを変えない。やや遅めのテンポ。16分音符は聞こえる。堂々と風格のある進行だが、音にやや量感がかける。
第2楽章のツボ
ツボ10 テンポは普通。導入の弦は、際立ったニュアンスは特にない。ホルンは、安定感抜群。オーボエも巧い。
ツボ11 素晴らしいフォルティシシモ!響きの厚味、バランス、呼吸が見事に一体化している。
ツボ12 クラリネットが入る直前の2分音符は、音を長く保つ普通だが、ここでは音価どおりにすぐ吹き始める。ここに至るまでのアゴーギクも自然で洗練されている。クラリネットの歌のセンスも最高。
ツボ13 ピチカートには目立ったニュアンスは感じられないが、アルコの弦と木管の絡みが美しい。
ツボ14 録音バランスによるものかもしれないが、直前のトロンボーン&チューバの下行音型を強力に押し出しているのが珍しい。フォルテ4つまでの緊張持続も見事。
ツボ15 美しいが、表情は意外と淡白。
第3楽章のツボ
ツボ16 ほんの少しだけテンポを落とす。
ツボ17 安定したアンサンブル。
ツボ18 自然な下行ラインを描く。
第4楽章のツボ
ツボ19 テンポは程よいアンダンテ。ごく模範的な演奏。
ツボ20 ホルンは木管と同等に発言。
ツボ21 ティンパニが最初にクレッシェンドしてから弦が入り、すぐにティンパニは音量を弱める。後はそのまま音量を変えずにトレモロを続ける。テンポはやや遅め。少なくとも痛快なノリを目指していないのは明らか。
ツボ22 律儀にアクセントを付けている。
ツボ23 輪郭が克明ではなく、このパートの力感をことさら強調はしています。
ツボ24 直前でいったんテンポを落としてから、主部冒頭のテンポをとる。
ツボ25 鈍い音。
ツボ26 そのままインテンポ
ツボ27 やや速めのテンポ。金管がうるさい。
ツボ28 8分音符の音価は長く、どこか不器用。
ツボ29 楽譜どおりという程度。際立った表情はない。音は美しい。
ツボ30 弦はレガートでトランペットは音を切る不均衡型。このトランペットも妙に耳に障る。高域よりの録音のせいと思われる。
ツボ31 改変なし。
ツボ32 聞こえすぎるくらい聞こえる。
ツボ33 後のモルト・メノ・モッソから、完全なインテンポを守り通して終わる演奏は、ありそうでなかなかない。ただ、この通常よりやや遅いテンポを持ちこたえるだけの根源的なパワーと音の量感が不足している。


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