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チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64
セルゲイ・クーセヴィツキー(指)ボストン交響楽団
第2楽章ホルン・ソロ: ウィレム・ヴァルケニエ
BSO
BSO-441122
録音年:1944年11月22日 ボストン・シンフォニー・ホール 【モノラル・ライヴ録音】
演奏時間 第1楽章 15:18 / 第2楽章 13:53 / 第3楽章 6:21 / 第4楽章 11:46
カップリング/ベルリオーズ:ローマの謝肉祭、ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲、コレッリ:弦楽のための組曲
“閃きと知的制御が織り成す、クーセヴィツキーの真の芸術性!”
前回の録音から1年後の録音なので、演奏スタイル、細かい表情のつけ方などは前回の録音とほとんど変わっていません。異なるのは、録音状態が安定していること、テンポの伸縮がより滑らかになっていること、インテンポのこだわりをやや緩めて、歌心を加味していることなど、前回よりも練れた表情を味わえる点でしょう。どちらかと言えば、全ての点で安定しているこの録音をおススメしますが、テンポの鋭いメリハリ、激烈なまでの超高速感は、'43年盤の方が明らかに優っています。いずれにしても、特に日本では、ベートーヴェンの「運命」がドイツの本流の演奏と比較され、ランクの低い指揮者の烙印を押されてしまって以来、クーセヴィツキーの芸術を真正面から掘り下げてくれた評論も、CD発売もお目にかかっていません。もうそろそろ勇気を出して、彼の芸術性の高さを説く人が現われてもよさそうなものですが…。
※EMの2枚組CDI(5751182「20世紀の偉大な指揮者シリーズ」)収録の演奏と同一。音質は大差ありません。
第1楽章のツボ
ツボ1 弦もクラリネットも、線が克明。情に溺れない毅然とした進行。
ツボ2 強弱の振幅をほとんどつけずに直進。
ツボ3 多少ポルタメント気味にして、程よくアクセントを施す。しかし品位が保たれている。
ツボ4 楽譜どおり。
ツボ5 少しテンポを落とす。119小節で一旦フレーズを区切る。
ツボ6 アニマートに入ってからもテンポは変えない。
ツボ7 この直前で徹底的にリタルダンドする。ピチカートから、元のテンポに戻る。この響きが素晴らしい!
ツボ8 厳格なアーティキュレーションの中で、フレーズが呼吸と共に伸縮。
ツボ9 16分音符ははっきり聞えない。ここからエンジン全開で突進し、最後に落ち着いたテンポに戻すのは、'43年盤と同じ。
第2楽章のツボ
ツボ10 低弦はフレージングが入念。ホルンは流麗と言うより、朴訥とした味わい。
ツボ11 フォルティシシモを強調しない。
ツボ12 '43年盤よりも表情が濃く、切々と訴え掛けてくる。
ツボ13 この直前の全休止の間隔は、'43年盤に比べてずっと長い。ピチカートの威力が尋常でない。
ツボ14 テンポもフォルテ4つの直前まで不変。音そのものが熱い。
ツボ15 '43年盤の方に、よりデリカシーを感じる。
第3楽章のツボ
ツボ16 直前の弦のフレーズからテンポを落とし、そのテンポでファゴットが入り、少しづつ元のテンポに戻す。
ツボ17 各パートの筆致が太く、語り掛けも強い。
ツボ18 一音一音を丁寧に吹いている。ここから最後までテンポ変化が激しいが、ニュアンスのメリハリ付けに効を奏している。
第4楽章のツボ
ツボ19 貴族的な威厳に満ちている。目立った表情こそないが、全ての音が確信が漲っている。
ツボ20 ホルンと木管はほぼ同等のバランス。
ツボ21 ティンパニは、最初にクレッシェンドして一撃。その後一定音量でトレモロ。弦に切込みが壮絶!テンポは高速。
ツボ22 アクセントは考慮していない。高速進行を続けるなか、167小節の運命動機斉奏部からガクンとテンポを落とす。しばらくその低速進行を続け、展開部冒頭から、再び元の超高速に戻る。このテンポ操作は'43年盤と全く同じだが、その切り替えの鋭さは'43年盤が優る。
ツボ23 強い意志を込めて弾き切っている。線はあまり克明ではない。
ツボ24 この直前でも一旦超低速に転じ、この再現部から再び超高速に戻る。ますます全体の構成がくっきりと浮き上がる結果になっている。
ツボ25 ちょっと鈍い感じトランペットの神々しさが印象的。
ツボ26 そのままのテンポで猛突進!
ツボ27 ここもかなりの高速。
ツボ28 8分音符の音価は、かなり長め。
ツボ29 凄い重量感!命動機を弦が弾き始めてすぐの、金管の符点音型をきちんと処理している。
ツボ30 弦もトランペットも音を切る。
ツボ31 改変なし。
ツボ32 少し音が遠い。
ツボ33 546小節から遅いテンポでそのまま最後まで進行する。最後の4つの和音はテンポを落として、明確に打ち出す。


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