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チャイコフスキー:交響曲第5番
アルトゥール・ロジンスキー(指)ニューヨーク・フィルハーモニック
第2楽章ホルン・ソロ:
AS disc
AS-514
録音年:1945年10月28日  【モノラル・ライヴ録音】
演奏時間 第1楽章 13:20 / 第2楽章 12:35 / 第3楽章 5:45 / 第4楽章 9:40
※カップリング/チャイコフスキー:歌劇「エフゲニ・オネーギン」〜ポロネーズ
“ロジンスキーの不名誉な録音”
最初から最後まで、ほとんど心をときめく瞬間がありません。オケの全てのパートから、表情と呼べるものが感じられず、フレージングも画一的で、指揮者共々、人に何かを伝えようと意思が見受けらないのです。極めて事務的な音が続いたまま、遂に曲が終わってしまいます。ドライなホールの響きと録音年代的なハンディもありますが、原因はそれだけではないと思われます。終楽章で、短縮版を採用しているのが特徴的。
第1楽章のツボ
ツボ1 最初の2小節が欠落。淡々と進行し、色彩感は希薄。
ツボ2 標準的なテンポで、ココも比較的淡白な進行。リズムは小気味良いが、軽薄さはない。
ツボ3 全く情に溺れるそぶりを見せない。
ツボ4 あっさりと流す。強弱の振幅も大きくない。
ツボ5 この第2主題から、一段テンポを落とし、インテンポで直進。表情に乏しい。
ツボ6 animatoの箇所から若干テンポを落とすが、呼吸は深くない。
ツボ7 急速に元気一杯に駆け上がる。
ツボ8 フレーズの結尾で少しリタルダンドする程度で、ほとんどインテンポ。歌心に欠ける。
ツボ9 少しテンポアップする。速めのインテンポで直進するが、ここもメカニックで表情が感じられない。
第2楽章のツボ
ツボ10 弦は、ロジンスキらしい高潔なテクスチュアを湛えて美しい。ホルンは共感を込めて十分に歌い込んでいるが、ヴィブラートが痙攣のように聞こえる。
ツボ11 響きは凝縮力が強いが、やはり表情に乏しい。
ツボ12 9連符が12連符くらいに聞こえるのは気のせい?テンポはほとんど不変。
ツボ13 ピチカートは鋭利な響き。刹那的。しかし、その後の弦のフレーズは入念に歌っている。
ツボ14 縦割りのリズムがフィルテ4つの頂点まで続く。音は大きくなっていくが、音楽が熱くならない。
ツボ15 丁寧なフレージングだが、優しさがない。
第3楽章のツボ
ツボ16 ほとんどテンポを落とさずに入る。歌い方に特徴なし。
ツボ17 全て機械的。
ツボ18 ほとんど聞き取れない。
第4楽章のツボ
ツボ19 弦の響きは充実し、威厳と意志の力を感じる。
ツボ20 木管とホルンはほぼ同等のバランス。
ツボ21 ティンパニは最初に壮絶なクレシェンドを掛け、かなり引っ張ったあとに一撃を加える。テンポは標準的。
ツボ22 多少アクセント気味。
ツボ23 210小節から再現部の315小節まで演奏カット。セル&ケルンRSO盤などと同じ。
ツボ24              〃
ツボ25              〃
ツボ26              〃
ツボ27 434〜435小節の2小節間だけ一旦テンポを落とし、この436小節からもとのテンポに戻る。452小節と454小節で、ティンパニに一打追加あり。
ツボ28 本来の音価より長め。
ツボ29 直前の全休止が短い。運命動機は終始メカニックに響く。テンポはやや速め。
ツボ30 弦もトランペットもきっぱりと音を切る。
ツボ31 改変型。
ツボ32 良く鳴っている
ツボ33 ストレートにインテンポのまま終えるが、最後の2小節はテンポを落として、確実にリズムを刻んで終える。


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