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スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指)NHK交響楽団 | |||||||||||||
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Altus ALT-028 |
録音年:1996年2月2日〜3日 NHKホール【デジタル・ライヴ録音】 | ||||||||||||
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カップリング/ベートーヴェン:序曲「レオノーレ」第2番 |
“純粋な曲への共感を理知的なこだわりで統制した、ミスターSならではのチャイ5!” |
細部に渡り、他の指揮者がさらりと流す箇所でも、声部のバランス、アーティキュレーションに対して徹底的に制御を施し、全く混濁感のない洗練度抜群のチャイ5像を築き上げています。映像での熱い指揮ぶりを見ても明らかなとおり、彼のそのようなこだわりは、決して理論先行のものではなく、あくまでも作品への一途な共感の表れに端を発するもので、第2楽章の副次主題の熱い歌いまわしや、終楽章コーダの知性とパッションの完全融合ぶりは、彼の音楽家魂が見事に開花した一例でしょう。N響も、若干思い切りの悪い(ソロの力量の問題)箇所があるものの、20年前のマタチッチ盤からのアンサンブルの精度向上ぶりを改めて思い知らせれ、熱い演奏を展開しています。これがNHKホールでなく、もっと響くホールであったなら、より感動的な名演奏になっていたことでしょう。 |
第1楽章のツボ | |
ツボ1 | クラリネットの陰影よりも、低弦の濃厚なバックアップが印象的。 |
ツボ2 | 木管のフレージングは平凡でそっけない。 |
ツボ3 | この8分音符同士だけでなく、手前の4分音符からレガートでしなやかにフレージング。この楽句が現われるたびに同じ処理をする。 |
ツボ4 | 楽譜どおり。 |
ツボ5 | スフォルツァンドからのクレッシェンドがスーッと伸びて、洗練されている。 |
ツボ6 | テンポ自体は変えていないが、呼吸が実に深い。 |
ツボ7 | 直前の雰囲気を壊さないように、弱音でさらっと駆け上がるという、このさりげない配慮! |
ツボ8 | 十分に共感を込めながら、洗練さを保ったフレージングを実現。 |
ツボ9 | テンポは変えていない。録音が良いせいか、16分音符の頭がわずかだが聞こえる。 |
第2楽章のツボ | |
ツボ10 | 弦の全ての符点2分音符をたっぷりと正確な音価で奏でている。樋口のソロは、強弱に豊かなニュアンスは感じられないが、20小節(2:20)のスタカートを忠実に実行しているのは流石。それに絡む木管は普通の出来ばえ。 |
ツボ11 | 直前に多少テンポを溜め込む程度。フォルティシシモは強靭に響かせている。 |
ツボ12 | 明快、かつハイセンスなクラリネットは横川晴児。結尾(70小節、5:43)をピアニッシモで吹くが、やや唐突な感じ。弦も一緒に弱めるので、明らかにスクロヴァの指示によるもの。 |
ツボ13 | この直前の低弦のゴリゴリ唸りをあげるトレモロが強烈!続くピチカートは、節度のあるメゾフォルテ。 |
ツボ14 | 冒頭でティンパニが強打するが、やや不発。2度目(146小節の頭)は名誉挽回で強靭に打ち込まれる。弦の高潮はN響の絶好調を示している。 |
ツボ15 | 美しい詩情が漂う。必要以上に表情を付けない。ヴィブラートが良く効いている。最後のクラリネットの消え入り方も絶品! |
第3楽章のツボ | |
ツボ16 | ほとんどテンポを変えない(後の再現時ではかなり落とす)。やや不安定な箇所がある。 |
ツボ17 | この機能美は、20年前には望めなかったもの。もちろんスクロヴァの手腕によるところも大きいだろう。 |
ツボ18 | 強く張り出さないが、美しい下行ラインを描く。 |
第4楽章のツボ | |
ツボ19 | 意志の力を感じる堂々たる進行。 |
ツボ20 | ホルンは木管と終始同等のバランスで奏でる。 |
ツボ21 | ティンパニは終始一定音量で、一切途中で山を築かない。その代わり、弦の刻みを前面に出して、激烈に推進力を増していく。主部は相当速い。70小節で、アバドのCSO盤とBPO盤では、ホルンを木管の動きに合わせて吹かせていたが、ここでは、フルートのみを突出させ(他の管は全く休ませているのか、映像でも映っていないので確認不可)、すっきりとしたテクスチュアに仕上げている。 |
ツボ22 | ほんの少しアクセントが付く。 |
ツボ23 | 全体のバランスの枠内でしっかり鳴っている。 |
ツボ24 | もしろテンポを落として、次のTempoTとのコントラストに備える。 |
ツボ25 | 中途半端な音。 |
ツボ26 | ガラッと主部冒頭のテンポに変える、この鮮やかな身のこなし! |
ツボ27 | 快速にして凄みも満点。 |
ツボ28 | 8分音符は本来の音価より長め。 |
ツボ29 | 標準的なテンポよりやや速め。決してゆったりとはせず、大勝利の前触れの雰囲気。 |
ツボ30 | 弦もトランペットも、一貫して音を繋いで演奏。 |
ツボ31 | ムラヴィンスキーに近い手法。499〜500小節の間はトランペットは聞こえず、だんだんと浮上させる。音型そのものは変えていない模様。また、501小節の頭(10:11)の符点4分音符にスタッカートをつけて、リズムに躍動感を持たせている。その際、弦も同じ動きをとる。 |
ツボ32 | 強靭に轟かせる。映像でベルアップが確認できる。 |
ツボ33 | ほとんどインテンポのまま突進。最後の最後、10:33程で一瞬全ての管を制し、弦の動きを強調し、11:00からも弦の低音部から高音部への移行のラインをはっきり浮き立たせる究極芸を披露!こんな細やかは配慮は、他の指揮者ではありえない。最後の4つの音の打ち込みも力が漲り、手応えあり。映像では、トランペットが一箇所派手に音を外すが、ここでは別の日の演奏に差し替えられているようだ。 |
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