湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



Agogique
(フランス)


バロック音楽と古楽を中心に扱うフランスのレーベル。世界的に活躍する演奏家だけでなく、新進気鋭の若手たちの録音にも意欲的なレーベル。


※表示価格は、全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者

AGO-001
ヴィターリ:パッサカリア.ニ長調
D.ガブリエッリ:チェロ独奏のためのリチェルカーレ第1番ト長調
 チェロと通奏低音のためのソナタ.ト長調(Version1)
 チェロ独奏のためのリチェルカーレ第2番イ長調
ヤッキーニ:ソナタ.イ長調 
D.ガブリエッリ:チェロ独奏のためのリチェルカーレ第3番 ニ長調 
ヤッキーニ:ソナタ 変ロ長調 
D.ガブリエッリ:チェロ独奏のためのリチェルカーレ第4番 変ホ長調
ヤッキーニ:ソナタ.ハ長調
D.ガブリエッリ:チェロ独奏のためのリチェルカーレ第5番ハ長調
 チェロと通奏低音のためのソナタ.イ長調 
 2つのチェロのためのカノン.ニ長調
 チェロ独奏のためのリチェルカーレ第6番ト長調
ヤッキーニ:ソナタ.ト長調
D.ガブリエッリ:独奏チェロのためのリチェルカーレ第7番ニ長調
デリ・アントーニ:チェロのためのリチェルカータOp.1〜第8番
D.ガブリエッリ:チェロと通奏低音のためのソナタ.ト長調
 チェロ独奏のためのリチェルカーレ第7番二重奏編成版(編:コクセ)
ヴィターリ:ルッジェーロ
 パッサカリア
ブリュノ・コクセ(Vc、バス・ヴァイオリン、テノール・ヴァイオリン、ヴィオラ・バスタルダ、指揮)、
レ・バッス・レユニ

録音:2008年6月14〜17日、2009年7月12日

※豪華カラーリブレット付き
マルク・ミンコフスキやウィリアム・クリスティらと共に古楽界を牽引してきた名手ブリュノ・コクセによるチェロ独奏作品集。「チェロの誕生」というタイトルの通り、チェロという楽器が誕生した17世紀後半のイタリアに焦点を当て、ヴィターリやドメニコ・ガブリエッリなど、初期バロックを代表する作曲家達の作品がたっぷりと収録されたCDです。卓越したコクセの演奏技術は圧巻の一言。一音一音粒の立ったクリアな発音で激しく奏でられる技巧的なフレーズと、艶のあるふくよかな音色で歌われる緩やかなメロディの対比に魅せられます。また、17世紀後半に用いられていた様々な楽器の音色を楽しめることも本CDの大きな魅力。収録にあたり、コクセはチェロ、バス・ヴァイオリン、テノール・ヴァイオリン、ヴィオラ・バルタルダといった複数の楽器を曲ごとに使い分けて収録しています。また、136ページにも及ぶ豪華なカラーリブレットには、コクセ自身による解説だけでなく、収録に使用された復元楽器の写真も挿入。数十枚にわたって、様々な角度から楽器の細部をうかがい知ることが出来ます。演奏を聴きつつ楽器に想いを馳せる…そんな楽しみ方が出来るのは、本CDならではといえましょう! (Ki)
AGO-002
バッハ:イギリス組曲第2番イ短調BWV809〜プレリュード
アダージョ ニ短調 BWV964
トッカータ.ニ短調 BWV813
前奏曲とフゲッタ.ト長調 BWV902
シンフォニア第11番ト短調 BWV797
前奏曲(幻想曲)ハ短調BWV922
6つのパルティータ第1番変ロ長調BWV825〜ジグ
前奏曲ハ短調BWV999
幻想曲とフーガ.ハ短調BWV906
3声のインヴェンション(シンフォニア)
第5番 変ロ長調 BWV791
6つのパルティータ第2番ハ短調BWV826〜カプリッチョ
前奏曲とフーガ.ヘ短調BWV881
組曲ヘ短調 BWV823〜サラバンド
ヴィオレーヌ・コシャール(Cemb)

録音:2010年7月1〜29日、サン=ピエール聖堂にて(パリ)
使用楽器:J.D.ドゥルケン1740年製(アントワープ)(復元:2007年)
レ・ザール・フロリサンやアンサンブル・アマリリスなど、数々の名門古楽アンサンブルで活躍するチェンバロの名手、ヴィオレーヌ・コシャールによるJ.S.バッハのチェンバロ小品集。本CDのプログラムに関して「心の赴くままに選曲した」と語るコシャール。J.S.バッハに深い造詣と敬愛を抱くコシャールによって、各作品によって異なる曲調のコントラストと、そこに共通するJ.S.バッハの魅力の真髄を堪能するプログラムとなっています。芯の通った明瞭な響きと情感あふれるふくよかな響きを併せ持つコシャールの演奏によって、各作品のコントラストがより印象的に色づけられていると言えましょう。演奏にはかのレオンハルトも愛用していたものと同じモデルである、J.D.ドゥルケンモデルの1740年製のチェンバロを使用。2007年に復元され、現代によみがえった艶のある音色から生まれる極上の響きは必聴です! (Ki)
AGO-003
J.C.バッハ:2つの五重奏曲Op..22
第1番ニ長調/第2番ヘ長調 
6つの五重奏曲 op.11より
第6番ニ長調/第1番ハ長調 
第3番ヘ長調
六重奏曲op.3ハ長調
アマリリス{エロイーズ・ガイヤール(リコーダー,Ob)、
アメリー・ミシェル(リコーダー)、
ダヴィッド・プランティエ(Vn)、
アナベル・ルイス(Vc)、
ヴィオレーヌ・コシャール(Cemb)、
リオネル・ルノー(ナチュラルHrn)、
ピエール=イヴ・マデュフ(ナチュラルHrn)}

録音:2010年10月11~14日、サント=ジュヌヴィエーヴ教会(クルトメ、フランス)
表情豊かな音色と卓越したアンサンブルで高い評価を受ける名門アマリリスが、J.C.バッハの5重奏曲および6重奏曲を収録しました。ヨハン・クリスティアン・バッハはJ.S.バッハの末子にあたり、イタリアやロンドンを中心に活躍した作曲家。若きモーツァルトに多大な影響を与えたといわれる彼の音楽性は、優雅な旋律を基調としながらも、時折聴く者をハッとさせるような鮮やかな装飾と技巧性を併せ持ったもの。本CDも、18世紀の音楽会を思わせる上品な雰囲気に満ち溢れています。バロック界の名手達が集うアマリリスは今回も素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれます。管楽器やヴァイオリンの輝かしい音色と、中低音のコクのある響きが生み出すハーモニーは絶品。ナチュラルホルンを担当するピエール=イヴ・マデュフは、かのクイケン四重奏団とも共演した名手。六重奏曲では、ナチュラルホルンならではの柔らかな音色がアンサンブルに深みを添えます。活気と情感あふれる演奏で魅せるアマリリスの持ち味がいかんなく発揮された名演です! (Ki)
Agogique
AGO-004
モーツァルト:ピアノ協奏曲第14番変ホ長調 K.449
ピアノ協奏曲第27番変ロ長調 K.595
ピアノ協奏曲第13番ハ長調 K.415(ピアノと弦楽四重奏編成版)
ダニエル・イゾワール(フォルテピアノ)、
ラ・プティット・サンフォニー

録音:2011年 8月3-6日、ロヨモン修道院(フランス)
2006年に創始された新進気鋭の古楽器演奏団体ラ・プティット・サンフォニーがファーストアルバムをリリース!注目の収録内容はモーツァルトのピア ノ協奏曲集です。フォルテピアノを担当するのは、オルガン奏者アンドレ・イゾワールの息子であり、ラ・プティット・サンフォニーの創始者でもあるダニエル・ イゾワールです。今回のCDに関して「特に室内楽的な3つの協奏曲を選んだ」と語ったイゾワール。小編成に焦点を当てた選曲の中でも特に注目され るのはピアノ協奏曲第13番!一般的には、トランペットやティンパニを含む華やかな編成で演奏されるこの作品。ここではモーツァルトが当時の広告など でも提案したとおり、管楽器や打楽器のない弦楽四重奏(2Vn,1Vla,1Vc/当時はこうした編成変換をして家庭などで も 演 奏 が 楽 し ま れ て い ま し た 。) に よ る伴奏で演奏されています。親密な雰囲気ながらも作品の華やかさもそこなわれておらず、瑞々しい室内楽の響きが展開されています。第14番もオーボエ、 ホルン、弦楽器5本という小編成。協奏曲というより室内楽曲を思わせる小さな編成ながらも壮大に広がる音楽世界に、若きモーツァルトの才を改めて 実感させられます。さらに、本CDではモーツァルト最後のピアノ協奏曲である第27番も収録。編成はフルート、オーボエ、ファゴット、ホルン、弦楽器 と他2曲に比べて大きめですが、楽器間で密に交わされるアンサンブルは圧巻です。ロヨモン修道院の音楽図書館での録音ということで、貴族の邸宅や 小規模な演奏会を想起させる密な響きを堪能することが出来る仕上がりとなっています。 (Ki)
AGO-005
テレマン:3つのヴァイオリンのための協奏曲ヘ長調
組曲 ト長調「ドン・キホーテのブルレスカ」
ヴィオラ協奏曲 ト長調
2本のヴァイオリンのための協奏曲ハ長調 
組曲ト長調「風変わり」
ファビオ・ビオンディ(Vn&指)
アンドレア・ロニョーニ(Vn)、
ステファノ・マルコッチ(Va)、
ファビオ・ラヴァシ(Vn)
エウローパ・ガランテ

録音:2011年2月13-16日
1989年にファビオ・ビオンディによって設立されたイタリアの古楽器演奏団体、エウローパ・ガランテが待望の最新盤をリリースしました!ヴィヴァルディ やコレッリをはじめ、これまでにもバロック期の室内楽作品を多く手がけてきた名門が今回収録したのは、ドイツ後期バロックの大家テレマン!彼が残した 多くの作品の中から、本アルバムでは3つの協奏曲と2つの組曲を収録。鬼才ビオンディ率いるエウローパ・ガランテは、相変わらず躍動感に満ちた鮮 烈な演奏を聴かせてくれます。ビオンディだけに限らず、ロニョーニ、マルッコチ、ラヴァシそれぞれのソロも見事。巨人ガリバーと小人たちの物語を描い た組曲「ドン・キホーテのブルレスカ」では、楽章ごとにガラリと変わる多彩な音色に魅せられます。2006年のオペラシティ来日公演でも演奏され、鮮 やかな描写力が高い評価を受けただけに、待望の録音といえましょう!全体的にテンポは前向き。エウローパ・ガランテ節炸裂の、迷いのない決然とした アンサンブルに圧倒される1枚です。 (Ki)
AGO-006
オンスロー:弦楽四重奏曲ニ短調 op.10-2*
弦楽四重奏曲ヘ短調op.9-3
弦楽四重奏曲変ホ長調op.21-3*
ルッジェーリQ
【ジローヌ・ゴベール=ジャック(Vn)、
シャルロット・グラタール(Vn)、
デルフィーヌ・グランベール(Va)、
エマニュエル・ジャック(Vc)】

録音:2011年6月13-17日、ポール・ロワイヤル・デ・シャン(フランス)
*=世界初録音(また、いずれの作品もガット弦による演奏は世界初録音)
「レ・タラン・リリク」や「アマリリス」といった名門の中核で活躍する名手たちが2007年に結成した室内楽アンサンブル、「ルッジェーリ四重奏団」 によるジョルジュ・オンスロー(1784-1853)の弦楽四重奏曲集。オンスローは19世紀に活躍したフランスの作曲家ですが、生前はむしろドイツで高 い評価を受けたことでも知られます。近年ようやく再評価の動きが生まれつつある作曲家を取り上げたこと自体も魅力的ですが、何よりもまず注目される のは、本アルバムが世界初録音となるガット弦を用いた演奏であることでしょう!しかも、ニ短調と変ホ長調の作品はそれ自体が世界初録音!アンサンブル の響きは全体的に柔らかく、ガット弦ならではの絶妙なまろやかさを持った強弱のコントラストが絶品です。ハイドンやモーツァルトの作風を思わせながら も、所々にシューベルトのようなドラマティックかつメランコリックな響きが垣間見えるオースローの弦楽四重奏曲。誇張されたしつこさを控えた、清廉な 情感にあふれた旋律の数々に聴き入ります。最後に収録された変ホ長調op.21は、彼がオペラジャンルへと作曲活動を転身する前に書いた作品。瞑想に ひたるような第3楽章のラルゲットの美しさは、かのベルリオーズのお墨付きとか。アルバムを通して躍動感と鷹揚感の対比が美しく、ルッジェーリ四重 奏団の清廉とした演奏がその魅力をさらに引き立てます。彼らの演奏は一つ一つの音の輪郭が非常に明瞭で、アンサンブルがクリアに響いてくるのも印象 的。古典派とロマン派ファン、双方の方々に是非聴いて頂きたい注目盤です!(Ki)
AGO-007
パーセル:ヴィオラ・ダ・ガンバのためのファンタジア&イン・ノミネ
6声のイン・ノミネ/7声のイン・ノミネ
ファンタジア〔1(ラ)、2(ド)、3(レ)、4、5、6、7、8(シ)、9、10、11、12〕
1つの音に基づくファンタジア(レ)
ブリュノ・コセ(指&Va&テノール・ド・ヴィオロン)、
レ・バッス・レユニ

録音:2011年8月20-24日、聖ジュヌヴィエーヴ教会(クルトメ、フランス)
古楽界屈指の名手ブリュノ・コセ(コクセとも)率いるピリオド楽器集団「レ・バッス・レユニ」が待望の最新盤をリリースしました!コセが今回取り上 げたのは、17世紀イギリス・バロックの大家ヘンリー・パーセル!1680年頃に作曲された「ヴィオラ・ダ・ガンバのためのファンタジア集」から、珠玉 の15作品を収録しています。この作品集は、チェロの台頭を前に、ヴィオラ・ダ・ガンバ最後の隆盛期にあるイギリスで作曲された屈指の作品集として 近年再注目され、このジャンルを代表する名作としても知られるもの。作品によって楽器編成は異なるものの、いずれもヴィオラ・ダ・ガンバの暖かみのあ る低音と、その他古楽器との柔らかいハーモニーが美しい作品ばかりです。フーガのように織り成していく各楽器の典雅な掛け合いも愉しく、コセ&レ・バッ ス・レユニが作り上げる深い音響世界にしっとりと聴き入ります。本アルバムの収録にあたり、レ・バッス・レユニは今回も多彩な古楽器を使用。チェロ黎 明期の作品を収録したアルバム『チェロの誕生』(AGO 001)とはまた異なる視点から、17世紀の楽器が作り上げる魅惑のハーモニーを堪能するアルバ ムに仕上がっています! (Ki)
AGO-008
オケゲム:ミサ・プロラツィオーヌム(種々の比率のミサ 曲) アンサンブル・ムジカ・ノヴァ
リュシアン・ カンデル(指)

録音:2011年4月23-27日ブリュエール-アリシャン、フランス
フランドル楽派初期の最も重要な作曲家の一人ヨハネス・オケゲム。「対位法の巨匠」と称されるほど高度な作曲技法を持っていました。その中でも対 位法を極限まで追求した作品が「ミサ・プロラツィオーヌム」です。二重構造のカノンや比例カノンを用いた数学的で難解な技法で作曲されています。し かし実際の演奏で聴いてみると、複雑な構造とは反して透明感のある美しい作品。アンサンブル・ムジカ・ノヴァの美しく緻密な表現が際立った演奏です。 (Ki)
AGO-009
ジャック・デュフリ(1715-1789)&モーツァルト:作品集
デュフリ:序曲(デュフリ)
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調 KV 7
デュフリ:ラ・ドゥ・タイリ
 ラ・ドゥ・ヴァルマレット
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第4番 ト長調 KV 9
 ヴァイオリン・ソナタ第1番 ハ長調 KV 6
デュフリ:ラ・ドゥ・マイ
 ラ・マダン
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第3番 変ロ長調 KV 8
デュフリ:ラ・ドゥ・カソボン
ステファニー=マリ・デュガン(Vn/Joseph et Antoine Gagliano, 1770, Naples)
ヴィオレーヌ・コシャール(Cem/Christian Kroll, 1776, Lyon)

録音:2010年7月27-29日
2006年のモーツァルト生誕250周年の時にヴェルサイユでの音楽祭で演奏したプログラム。デュフリのヴァイオリン・ソナタ集は1756年、ちょうどモー ツァルトの生誕年に出版されました。1763年にモーツァルト一家がヨーロッパを旅していた時、ルイ15世の次女の招きを得ましたが、この女性に、デュ フリは鍵盤作品集第2巻を献呈しています。モーツァルトも彼女のサロンを訪れた時、あたたかなおもてなしを受け、1764年、初めての出版譜となるヴァ イオリン・ソナタは彼女に献呈されています。そんな不思議な関連のあるデュフリとモーツァルト、二人の作品をまとめた1枚。典雅な旋律に心も踊ります。 したたるようなレコーディングの質の高さも魅力の盤です。 (Ki)
AGO-010
ミシェル・ドゥ・ラ・バール(c.1675-1745):作品集
ドゥ・ラ・バール氏のトリオ、
第3組曲、「ヴェネツィア女」〜レオノーレのアリア、
「芸術の勝利」〜カンパストのアリアほか
セルジュ・サイッタ(指、Fl)
ル・メルキュール・ギャラント

録音:2010年9月
ミシェル・ドゥ・ラ・バールは、18世紀に活躍したフルート奏者。王宮や宮廷で活躍し、フランスのアイエンの宮廷がスペインを訪れた際、ド・ララン ドやルベルらと一緒に音楽家として同行したという記録が残っています。このような重要な行事に参加したということは、当時ドゥ・ラ・バールが音楽家と して相当の地位を築いていたことを示していますが、が、古楽復興運動の中でなぜか埋もれてしまった存在で、フランスで初のフルートと通奏低音のため の曲集の楽譜を出版(1702)した人物として、フルート界では知られている程度といえるかもしれません。この1枚は、ミシェル・ドゥ・ラ・バールの様々 な作品を組み合わせ、この作曲家の全貌を明らかにしようとしたもの。マレ、シャルパンティエら先人達のスタイルにヒントを得つつ書かれた作品が並び ます。また、珍しい声楽作品も収録されており、ドゥ・ラ・バールの典雅な世界を堪能できる一枚です。 (Ki)
AGO-011
“Padre e figlio”(父と子)−カプリッチョ&もう一つのカンツォーネ集
エヴァリスト・フェリーチェ・ダッラーバコ(1675-1742):ソナタ第T、U、W、X、Y、Z、XI番
ジョゼフ・マリー・クレマン・ダッラーバコ(1710-1805):カプリッチョ第1〜11番
レ・バッス・レユニ
〈ブリュノ・コクセ(Vc、ヴィオラ、テノール・ド・ヴィオロン、ヴィオラ)、
エマニュエル・ジャック(テノール・ド・ヴィオロン)、
エスメ・ドゥ・ヴリ(Vc)、
ベルトラン・キュイエ(Cem)〉

録音:2009年6月14-17日(スイス)
18世紀を代表する存在の作曲家、ダッラーバコ父子の作品集。父であるエヴァリスト・フェリーチェ・ダッラーバコは、1675年ヴェローナ生まれ。ヴェロー ナ大聖堂の楽長、そしてトレッリらからヴァイオリンおよびチェロの手ほどきを受け、1704年にはバイエルン選帝侯マクシミリアン2世エマヌエルの宮廷 チェリストとして活躍するようになります。マクシミリアン2世エマヌエルは、フォルクレ、マラン・マレら多数の音楽家が、彼のために作品を遺したほどのヴィ オールの名手でもありました。彼の宮廷のための室内楽を中心とした作品が残されています。 息子のジョゼフ・マリー・クレマン・ダッラーバコは1710年生まれ。父の手ほどきでチェロを始め、バイエルンの宮廷に勤める傍ら、ヨーロッパ各都市 でも自由に演奏活動を行えるという地位でした。1805年、95歳で亡くなりました(同年、ボッケリーニ(1743-1805)も亡くなっています)。ギャラン ト様式および前古典派スタイルをとりながらも、バロックの余韻も色濃く残す作風で、チェロのための作品が多く残されています。 そんなダッラーバコ父子の作品を交互に収めた興味深いこの盤、父の作品はゆったりとしたアンサンブルがたのしめます。息子の作品では、ボッケリーニ より少し前の世代の作曲家による、こんなにも軽やかな独奏曲が存在したのかと驚かされます。コントラストに満ちたプログラムと心地よい弦楽器の音色 がたまらない1枚です。 (Ki)
AGO-012
C.P.E.バッハ:ガ ンバとフォル テピアノのためのソナタ、ロンド、幻 想 曲 集
ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ.ハ長調Wq136
幻想曲ハ長調Wq59-6
ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ.ニ長調Wq137
ロンド.ニ短調Wq61-1
チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ.ト短調 Wq88
ロンド.変ホ長調Wq61-4
エマニュエル・ギグー(ヴィオラ・ダ・ガンバ:Edward Lewis,ciraca 1660-1680)
ダニエル・イゾワール(フォルテピアノ:Ryo Yoshida & Daniel Isoir,La Gaudaine,200-d’apres Stein1780)

録音:2011年9月1-4日セント・ジェネビーブ、フランス
フランスの女流ヴィオール奏者エマニュエル・ギグーによるC.P.E.バッハのガンバ・ソナタ集。ヴィオラ・ダ・ガンバのソナタというと、あの大バッハの 無伴奏チェロ・ソナタを連想しますが、C.P.E.バッハのソナタは、大バッハのような深い精神性を感じさせるものではなく、伸びやかで優美な雰囲気を漂 わせる作品集。ハ長調Wq136とニ長調Wq137はヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ であるのに対し、ト短調 Wq88はチェンバロとヴィ オラ・ダ・ガンバのためのソナタとされ、チェンバロとガンバ2つの楽器が旋律を受け持ち、トリオ・ソナタの形態となっています。闊達とした2つの旋 律楽器の陰影に富んだ掛け合いが魅力です。 このアルバムには幻想曲とロンドがソナタの間に収録されており、ソナタよりさらに自由に楽想を展開させる躍動的な音楽。ギグーとイゾワールの息のあっ た演奏、そして生々しい鮮やかな録音が、C.P.E.バッハの音楽をより生き生きとリズミカルに聴かせてくれます。 (Ki)
AGO-013
伝説のハープ奏者〜デッラルパ
オラツィオ・ミーキ・デッラルパ:コンソナンツェ・ストラヴァガンティ(トラバーチ)
罪深き心/かくも世を愛した私
スピナッティーナのためのトッカータ(フレスコバルディ)
十字架上のキリストについての教皇ウルバン8世のソネット
スパニョーラ風のガリアルダ第4番(トラバーチ)
彼が正気を失っているとは
優美な夜明けがバラの花を咲かせるか見よ
ラ・ジョアンニーナ(ランディ)
朱色の夜明け/昔、私はよく愛の炎の歌を
パッサカリア(カプスペルガー)
我らが主キリストの死についてのソネット
この血の気のない幹/華麗なガリアルダ第1番(トラバーチ)
私は恋人/美しき季節/魂よ、甘き光へ
カンツォン(プリウリ)/じゃまをした
我が命/ガリアルダ第1番(ド・マク)
彼らは私のもの/やめろ
楽しい考えは天にのぼり
ラ・ジョアンニーナ
【フランソワ・マセ(S)、
ナーニャ・ブレーデエイク(Hrp)、
レミ・カセーニュ(Lute, Theorbe, Guit)】

録音:2012年10月8-12日/聖ジュヌヴィエーヴ教会(クルトメ、フランス)
ソプラノ、トリプル・ハープ、リュート(ギター)のフレッシュなトリオ、ラ・ジョアンニーナのデビュー・アルバム。バロック期のイタリアのハープの名 手オラツィオ・ミーキ・デッラルパ(1595頃-1641)の声楽作品15篇と、彼と同時代のトラバーチ、フレスコバルディらの器楽曲を集めています。彼の 声楽作品はほぼ未出版で、このような美しい宝石がまだ残っていたのは喜びの限り。同時期のイタリアの大家たちのカンタータのような複雑さと無縁ながら、 現世の愛の苦しみ、受難の恐怖、心の苦痛と救済への望みにあふれています。ハープの名手らしい美しい効果にも注目です。ソプラノのマセは不思議な悲 しみのこもった美声で酔わせてくれます。 (Ki)
AGO-014
テレマン(1681-1767):通奏低音を伴わない、フルートのための12のファンタジー
第7番 ニ長調、第3番 ニ短調、
第12番 ト短調、第9番 ト長調、
第8番 ホ短調、第10番 イ短調、
第6番 ニ短調、第2番 ニ短調、
第1番 イ長調、第5番 ハ長調、
第4番 変ロ長調、第4番 変ホ長調、
第11番 変ロ長調
エロイーズ・ガイヤール(リコーダー)

録音:2011年 8月
魅惑のリコーダー奏者、エロイーズ・ガイヤール。類稀なる技巧と音楽性、そして美貌を兼ね備えた彼女は、アンサンブル・アマリリスを率いての録音 も多いですが、待望のソロ録音の登場です!テレマンのこの曲集の正確な出版年は不明ですが、1721から28年の間に出版されたものとされています。 大バッハが残した無伴奏ヴァイオリンや無伴奏チェロ、無伴奏フルートのための作品群と同様、当時の単旋律の無伴奏作品としてバロック時代の様式・趣 味が反映されています。即興的な要素、効果的なコントラスト、豊かな装飾が印象的です。テンポのゆったりとした楽章の冒頭などではテレマン自身によ る装飾記号が記されており、装飾技法の教則本的な一面もあったのでは、とガイヤールはライナーノートで語っています。ガイヤールの華やかな技巧と音 楽をあまさず捉えた、木のぬくもりも存分に感じられるあたたかみのある録音も魅力です。 (Ki)
AGO-017
トルバドゥールとジョングルール
若葉はいつ現れるか
私は可愛いのにとても苦しんでいる
雪どけ水はいつ、他全14曲
ブリジット・レーヌ(歌、ハープ、プサルテリオン)、
ピエール・アモン(バグパイプ)、
ヴィヴァビアンカルナ・ビッフィ(歌、中世フィドル)、
カルロ・リッツォ(タンブーラン、鐘)

録音:2013年7月19-23日/聖ジュヌヴィエーヴ教会(クルトメ、フランス)
中世ヨーロッパのトルバドゥール(吟遊詩人)とジョングルール(大道芸人)の音楽は、当時の庶民をおおいに熱狂させたといわれます。大半は即興 演奏でしたが、記譜され残っているものを再現したアルバム。北フランス伝承のものと、南フランスのオック語によるもの、さらに器楽曲も収められていま すが、不思議な癒しとフラメンコを思わすノリの良さに満ちていて、当時の聴衆が興奮したのも納得の美しさ。録音の良さも特筆で、演奏に興じるトルバ ドゥールとジョングルールが眼前に現れるような鮮やかさ。宝物にしたくなるアルバムです。 (Ki)
AGO-018
ジュリオ・サント・ピエトロ・デ・ネグリ:恋する不死鳥/私が誓うなら/恋人よ、知らぬなら(ギッツォロ)/フィッリ、どうして私を殺すのか/愛は笑いか涙か/愛の犠牲者(ヴァレーラ)/ああ、あなたは残酷すぎる/私のオーロラ/かわいいゼフィーロが甘く吹いた/お前は行くのか/美しい私の金髪/その母斑/おお、私はかくも辛く/彼女は歌いに行った/ああ、あなたがそんなに愛しているなら(ギッツォロ)/ティルシ、クロリス、アミンタの対話/汝芸術は美し(ロニョーニ)/恋する後家さん/春は丘を彩り(ロニョーニ)/わが心は弱り/クロリスとアミンタの対話 マルコ・オルヴァ(指、歌、テオルボ、ギター、リローネ)、
オルガ・ピタルチ(S)、
ブリジット・ヴァンソン(Ms)、
ジェフリー・トンプソン(T)、
エマニュエル・ヴィストルキー(Bs)、
マガリ・アンベール(Fl、タンブラン・ア・サンバレット)、
クリスチーヌ・プリュボー(ソプラノ&バス・ヴィオール)
シャルル=エドゥアール・ファンタン(テオルボ、バロック・ギター)、
マチュー・ブティノー(チェンバロ、クラヴィシテリウム、ラウテンヴェルク)

[録音:2013年9月23-26日/聖ジュヌヴィエーヴ教会(クルトメ、フランス)
ジュリオ・サント・ピエトロ・デ・ネグリ(1570頃-1630頃)は17世紀初頭のイタリアの歌曲作曲家。今日ほとんど忘れられていますが、当時はか なり人気があり、少なくとも11巻の楽譜集が出版されていました。それを忠実に演奏したのが当アルバム。研究家必携の貴重な資料の登場ですが、音 楽そのものも典雅で流麗、リュートの弾き語りで知られるマルコ・オルヴァが絶美の世界を堪能させてくれます。 (Ki)
AGO-019
シャルパンティエとパーセルの魅惑芸術
パーセル:バラの花よりかぐわしく
 聞け、とどろく大気よ/シャコンヌ.ト短調
 おお、私を泣かせておくれ
 グラウンド. ニ短調/おお、孤独よ
シャルパンティエ:火のそばで愛し合う 春の楽しみ/わびしい孤独
 ああ、なんと不幸なことか
 いいえ、私はあの人をもう愛していません
 この森に恐怖はなく
 ああ、夢想に浸らせておいてくれ
ルイ・クープラン:アルマンド.ニ短調
サント=コロンブ:パサカイユによるサラバンド
ブロウ:狂乱歌
シャンボニエール:シャコンヌ第3番ヘ長調
ドマシー氏:ロンドーによるガヴォット
シャンタル・サントン=ジェフリー(S)、
ヴィオレーヌ・コシャール(Cem)、
フランソワ・ジュベール=カイエヴィオラ・ダ・ガンバ)、
トーマス・ダンフォード(アーチリュート)、
ステファニー=マリー・デュギャン(Vn)

録音:2014年5月28-31日/聖ジュヌヴィエーヴ教会(クルトメ、フランス)
イギリスのヘンリー・パーセル(1659-1695)とフランスのマルカントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704)という同時代作曲家を軸に「オルフェリー ク芸術(目に見えない神秘的芸術)」を追求したアルバム。しばしば来日公演を行っているフランスのソプラノ、シャンタル・サントン=ジェフリーのピュア な歌唱が、ひとときいにしえの世界へと誘ってくれます。


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