湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


バロック以前・新譜速報1


※発売済のアイテムも含めて、約3ヶ月間掲載しています。
※新しい情報ほど上の段に記載しています。
※表示価格は全て税込みです。



DUX
DUX-2027(1CD)
アーベル:ドレクセルの写本 クシシュトフ・フィルルス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
バロックから古典派へと移り変わる時代のドイツとイギリスで作曲家として、そしてヴィオラ・ダ・ガンバの偉大な名手としてその名を轟かせていたカール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787)のヴィオラ・ダ・ガンバ独奏作品集。
「ドレクセルの写本」いわゆる「ドレクセル・コレクション」は、アメリカの銀行家であり楽譜収集家であったジョセフ・ウィリアム・ドレクセル(1833-1888)が死の直前の1888年にレノックス図書館に寄贈し、アスター・コレクションとともに現在のニューヨーク公共図書館の始まりとなった作品集で、コレッリの17曲のソナタやアーベルの29曲のガンバ作品等を含む、6,000点以上の貴重な印刷譜や筆写譜、自筆譜等が含まれています。
ポーランド国立RSOの常任コントラバス奏者を務め、モダンやバロックのコントラバスから、稀少なパルドゥシュ・ド・ヴィオールを含む多種のヴィオラ・ダ・ガンバまで、様々な楽器を演奏するクシシュトフ・フィルルスが、ヴィオラ・ダ・ガンバの発展と復権に大きな影響を与えてきたアーベルの作品の魅力を雄弁に語ります。

Glossa
GCD-922812(2CD)
オラーツィオ・ヴェッキ:シエナの夜会(ヴェネツィア、1604年) ラ・コンパーニャ・デル・マドリガーレ〔カルロッタ・コロンボ(S)、フランチェスカ・カッシナーリ(S)、エレーナ・カルツァニーガ(A)、ジュゼッペ・マレット(T)、ラッファエーレ・ジョルダーニ(T)、マッテオ・ベッロット(Bs)〕
アントニオ・ファーヴァ(スピーカー)

録音:2023年7月7日-10日&8月1日-6日(ロレット、イタリア)
モンテヴェルディの傑作「聖母マリアの夕べの祈り」(OGCD- 922807)で2017年レコード・アカデミー賞「音楽史部門」を受賞し、一躍その名を世界へ轟かせた屈指のラテン系ヴォーカル・アンサンブル、“ラ・コンパーニャ・デル・マドリガーレ”。Glossaレーベルで20年超をかけて推し進めついに完結したカルロ・ジェズアルドのマドリガーレ・プロジェクト以来となるおよそ2年ぶりの新録音として、「ランフィパルナーソ」を筆頭に歌劇の先駆けともいえる“マドリガル・コメディ”の作曲家として名を馳せたイタリア・後期ルネサンスの作曲家、オラーツィオ・ヴェッキ(1550-1605)の晩年の作品、「シエナの夜会」をリリースします。3声〜6声の楽曲で構成されるヴォーカル・アンサンブルの鮮やかな演劇性が、コンメディア・デッラルテのパフォーマーとしても有名な現代の名優、アントニオ・ファーヴァによってさらに引き立てられています。

Hunnia Records
HRCD-2307(2CD)
ルクレール:2本のヴァイオリンのためのソナタ全集
ソナタ ロ短調 Op.12-1/ソナタ ニ長調 Op.12-3/ソナタ ハ長調 Op.3-3/ソナタ ホ短調 Op.3-5/ソナタ ヘ長調 Op.3-4/ソナタ ト短調 Op.12-5/ソナタ イ長調 Op.3-2/ソナタ ホ長調 Op.12-2/ソナタ ニ長調 Op.3-6/ソナタ イ長調 Op.12-4/ソナタ ト長調 Op.3-1/ソナタ 変ロ長調 Op.12-6
バルナバーシュ・ケレメン(Vn)、
カタリン・コカシュ(Vn)

録音:2020年6月7日-14日、ホーリー・トリニティ教会(ヴェレメール、ハンガリー)
ハンガリーの夫婦ヴァイオリン・デュオ、バルナバーシュ・ケレメン&カタリン・コカシュによるルクレールの「2本のヴァイオリンのためのソナタ」全曲を収録。1698年と1742年のピリオド・ヴァイオリンとガット弦を使用し、437Hzという低めのチューニングでエネルギッシュに演奏されるフランス・バロックの大作曲家の優れたソナタ集を、Hunnia Recordsが誇る抜群の高音質で楽しむことができます。
Hunnia Records
HRCD-2314(1CD)
アンファン・テリブル〜ゼレンカ:トリオ・ソナタ第3番&第5番
ゼレンカ(1679-1745):トリオ・ソナタ第3番変ロ長調 ZWV181/3
トリオ・ソナタ第5番ヘ長調 ZWV181/5
カルチャートーン・アンサンブル〔クララ・デント=ボガーニ(Ob)、マリー=ルイーズ・モーダーゾーン(Ob)、ベンツェ・ボガーニ(Fg)、ジョルト・フェイェールヴァーリ(Cb)、ブリギッテ・エンゲルハルト(ハープシコード)〕

録音:2023年6月、カルチャートーン・ファウンデーション・ベース(ヴァーツ、ハンガリー)
ザクセン選帝侯のもとで作曲家として活動し、バッハと同時代のドレスデンで確かな足跡を遺した作曲家、ヤン・ディスマス・ゼレンカ(1679-1745)の代表作の一つ、「6つのトリオ・ソナタ」から第3番、第5番を凄腕揃いのカルチャートーン・アンサンブルが演奏。第3番は本来ヴァイオリンとオーボエが1本ずつ使われますが、この録音では他のソナタと同様にオーボエ2本のヴァージョンで演奏されており、ゼレンカの音楽的概念とその根底にある独特の世界観に彼ら独自のアプローチを通じて敬意を表しています。
カルチャートーン・アンサンブルはハンガリーのヴァーツに拠点を置くカルチャートーン財団に属するアンサンブル。ベルリン放送響の首席オーボエ奏者でありソリストとしてラトル&ベルリン・フィルなどとも共演しているクララ・デント、20歳でベルリン・ドイツ響の首席オーボエ奏者となり、現在はミュンヘン・フィルの首席奏者を務めるマリー=ルイーズ・モーダーゾーン、同じくミュンヘン・フィルで首席ファゴット奏者のベンツェ・ボガーニ、ブダペスト祝祭管首席コントラバス奏者のジョルト・フェイェールヴァーリ、現在はザルツブルク・モーツァルテウム大学で教授も務める重鎮鍵盤楽器奏者のブリギッテ・エンゲルハルトと、ヨーロッパでも指折りの名だたる奏者たちで構成されています。

Audax Records
ADX-11211(1CD)
ベルリン楽派のチェンバロ協奏曲集
クリストフ・ニヒェルマン(1717-1762):協奏曲ニ短調
カール・ハインリヒ・グラウン(c.1704/05-1759):協奏曲ニ長調 WVC:XIII:72
クリストフ・シャフラト(c.1710-1763):協奏曲ハ短調 CSWV:C:11
エルンスト・ヴィルヘルム・ヴォルフ(1735-1792):協奏曲変ロ長調
フィリップ・グリスヴァール(Cemb)、
アンサンブル・ディドロ〔ヨハネス・プラムゾーラー(Vn&ディレクター)、ロルダン・ベルナベ(Vn)、アレクサンドル・バルド(Va)、チェ・グゥリム(Vc)、フランソワ・レリ(Cb)〕

録音:2023年4月25日-28日、マーラー・オーディトリアム(トブラッハ、イタリア)
※全曲世界初録音
☆日本語解説付き!
南チロルから世界へと羽ばたいた"21世紀世代"のバロック・ヴァイオリニスト、ヨハネス・プラムゾーラーと、彼が創設したアンサンブル・ディドロの新録音。アンサンブル・ディドロの中核メンバーであり、プラムゾーラーの伴奏としても多くの演奏&録音で共演しているフランスの名チェンバロ奏者、フィリップ・グリスヴァールがソリストを担う、18世紀ベルリン楽派の知られざるチェンバロ協奏曲集が登場!
1740年フリードリヒ2世の戴冠によって、空前の盛期を迎えたベルリンの音楽史。芸術や科学が冷遇されていた先王の時代から一転して、プロイセンの数々の宮殿は美しい響きに満たされ、高名で卓越した音楽家たちが集いました。そして、フリードリヒ2世に雇われた音楽家の多くが、当時の様々な宮廷で花開き始めていたジャンルである「鍵盤オブリガード付きソロ協奏曲」に兆戦したのでした。
このアルバムでは、フリードリヒが王太子時代に結成した楽団の創立メンバーの一人であり、熱狂的な「バッハ信者」であったとされるクリストフ・シャフラト、プロイセンの宮廷楽長カール・ハインリヒ・グラウン、ライプツィヒ聖トーマス教会の生徒時代にはバッハのカンタータをソプラノ歌手として歌い、フリードリヒ2世の宮廷で第二チェンバロ奏者となったクリストフ・ニヒェルマン、ヴァイマール大公の宮廷でコンサートマスターや宮廷楽長を務めたエルンスト・ヴィルヘルム・ヴォルフの4つのチェンバロ協奏曲を収録。最初の構想では、「ベルリンのバッハ」とも呼ばれた大バッハの次男カール・フィリップ・エマニュエル・バッハの作品も含まれていたとのことですが、グリスヴァールの研究によって多くの未出版の作品も発見され、熟考の末に、これらの知られざる作品が選ばれました。

TRPTK
TTK-0097(1SACD)
アムステルダムにて〜ヴァールゼ教会ライヴ
カール・ロジエ(1640-1725):ソナタ第1番(イタリア流の作品選集より)
セルヴァース・デ・コニンク(1653/54-c.1701):小品集(組曲&トリオ・ソナタ集 Op.1&4より)
シブラント・ファン・ノールト(1659-1705):ソナタ第1番(イタリアの混合物またはソナタ集 Op.1より)
コンラート・フリードリヒ・フルレブッシュ(1691-1765):フーガ第4番(チェンバロのための作品集より)
ヨハン・クリスティアン・シックハル(1682-1762):ソナタ第4番(フルートと通奏低音による12のソナタ Op.23より)
ヤーコプ・クライン(1688-1748):ソナタ第1番(Vc独奏と通奏低音のための6つのソナタ Op.4より)
ヴィレム・デ・フェッシュ(1687-1761):5つのデュエット(フルートまたはヴァイオリンのための30のデュエットより)
ピエトロ・ロカテッリ:ソナタ第2番(2本のフルートとチェンバロのための通奏低音のためのトリオ・ソナタ集 Op.5より)
アントワーヌ・マオー(1719-1785):ソナタ第6版(2本のフルートと通奏低音のための6つのトリオ・ソナタより)
ポストスクリプト〔アイシャ・ウィルズ(トラヴェルソ)、デイヴィッド・ウェストコーム(トラヴェルソ)、オクタヴィー・ドスタラー=ラロンド(Vc)、アルテム・ベログロフ(ハープシコード)〕

録音:2022年6月10日、ヴァールゼ教会(アムステルダム、オランダ)
カナダ、アメリカ、ラトヴィア、イギリス出身の若き音楽家たちによって2018年にアムステルダムで結成された古楽アンサンブル「ポストスクリプト」。2018年にドイツのグラウン兄弟コンクールで第1位に輝き、ドイツとオランダでコンサート・シリーズを開催。未知なるレパートリーを探求し、即興演奏を行い、歴史的音源を研究し、ミュージックビデオの製作などにも情熱的に取り組んでいます。ポストスクリプトのメンバーは、欧米やロシア、ウクライナ、日本でソロや室内楽の演奏を行っており、オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティック、エイジ・オヴ・インライトゥメント管、ユトレヒト・ニュー・フィル、オランダ・バッハ協会、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、モントリオール響、コンチェルト・ケルンなどの一流オーケストラ&アンサンブルと多数共演しています。
テレマン、CPEバッハなどギャラント様式の多様な作品を探求したデビュー・アルバム「イントロドゥクティオ(TTK0045)」に続く待望のセカンド・アルバムは、アムステルダムの音楽に捧げるスペシャル・プログラム! 2020年のパンデミックによって多忙なツアー・スケジュールが終わり、アムステルダムでより多くの時間を過ごすことになった彼らがアムステルダム市を次のプロジェクトの焦点にあてました。アムステルダムで出版された(そして殆どの場合は作曲もされた)作品を選出し、アムステルダムで作られた楽器(またはそのコピー)を各自が演奏できるように選び、市の中心部にある素晴しい音響を備えた歴史あるヴァールゼ教会でライヴ録音するという、とことんアムステルダムにこだわったアルバムです。

CPO
CPO-555450(1CD)
NX-B05
ヨハン・クリスティアン・シックハルト:6つのソナタ Op.22-2つのリコーダー、オーボエと通奏低音のために
ソナタ第1番ヘ長調
ソナタ第2番ニ長調
ソナタ第3番ハ短調
ソナタ第4番ト長調
ソナタ第5番ニ短調
ソナタ第6番イ短調
エポカ・バロッカ(古楽器アンサンブル)

録音:2021年2月5-7日
バッハよりも3年早く生まれ、10年以上長生きした作曲家ヨハン・クリスティアン・シックハルト。ドイツとオランダ で活躍、リコーダーを用いた作品を多く書き、存命中には作品を献呈した貴族や王族から高く評価され、作品を 愛奏したアマチュア奏者たちの人気を博しました。アムステルダムの出版社エティエンヌ・ロジェから少なくとも30組 以上の作品が出版されましたが、残念なことにその出版譜の多くは現存していません。しかし20世紀初頭、リコー ダー演奏に関心が集まるようになり、彼の一部の作品も再出版され、その優美な音楽が再び知られるようになりま した。このアルバムに収録された6つのソナタはエティエンヌ・ロジェから出版された曲集で、どれも2つのリコーダーを 主役とした親しみやすく素朴な旋律を持っています。 このアルバムで演奏するエポカ・バロッカの2人の奏者は、各々2種類の楽器(アルト・リコーダーとヴォイス・フルート) を使い分け、作品の性格を描きわけています。
CPO
CPO-555542(1CD)
NX-C04
テレマン:1721年の就任式カンタータ
カンタータ「Gesegnet ist die Zuversicht かたき望みに祝福あり」TVWV 1:616
ファンタジア第5番変ロ長調 TWV40:30
ファンタジア第12番変ホ長調 TWV40:37
カンタータ「Kommt her zu mir alle」 TVWV 1:1008
ファンタジア第9番ハ長調 TWV40:34
ファンタジア第10番ホ長調 TWV40:35
カンタータ「Es ist ein groser Gewinn」 TVWV 1:502
ハンナ・ツムザンデ(S)
ジュヌヴィエーヴ・チュミ(A)
ミルコ・ルートヴィヒ(T)
クラウス・メルテンス(Bs)
ハンブルク・ラーツムジーク(古楽器オーケストラ)
ジモーネ・エッケルト(ヴィオラ・ダ・ガンバ&指揮)

録音:2022年2月28日、3月2-3日
1721年、ハンザ自由都市ハンブルクの音楽監督ヨアヒム・ゲルステンビュッテルの死去に伴い、後任として選ばれ たのが当時40歳のテレマンでした。同年9月21日に彼はカントルとして初の演奏会を(指)教会の信者たちに一 連のプログラムを提供。説教の前後にはそれぞれカンタータが演奏され、終了時には、今後演奏する予定の作品 からの抜粋が披露され、聴衆たちは次の演奏会に多大な期待を寄せたということです。 このハンブルク・ラーツムジークの演奏は、歴史的な就任式を再現。カンタータにあわせ、指揮者を務めるエッケルト がヴィオラ・ダ・ガンバで「12のファンタジア」から4曲を演奏しています。
CPO
CPO-555543(1CD)
NX-C04
ハイニヒェン:ドイツ語による宗教的カンタータ集
カンタータ「Gelobet sei der Herr わが神なる主はたたえられん」
カンタータ「Lass dichs nicht irren」
カンタータ「Der Segen des Herrn machet reich」
カンタータ「Gott ist unser Zuversicht 神はわれらの確信なり
カンタータ「Der Herr ist nahe 主は近くにおられる」
マグダレーネ・ハラー(S)
ベルナデッテ・ベッカーマン(A)
トビアス・フンガー(T)
フェリックス・シュヴァントケ(Bs)
ザクセン声楽アンサンブル
バツドルファー・ホーフカペレ(古楽器オーケストラ)
マティアス・ユング(指)

録音:2022年1月28-30日
ヨハン・ダーフィト・ハイニヒェンはライプツィヒ大学で法律を学び弁護士資格を取得。1709年まで法曹界に身を置 きましたが、1710年に通奏低音に関する論文を発表した後、イタリアに留学。音楽的視野を広げ、1716年に はドレスデンの「強健王」アウグストの宮廷指揮者に任命されました。彼はドイツ語による宗教的カンタータを20曲 以上残してますが、その内容はさまざま。厳格なコラール楽章があれば、オペラを思わせる華やかなアリア、抒情的 で自然を描写したようなのどかな曲までを、独唱者、合唱、オーケストラが一体となって演奏しています。
CPO
CPO-555595(2CD)
NX-E07
チマローザ:歌劇「女の手管」 ドン・ジャンパオロ…ロッコ・カヴァルッツィ(Bs)
ベッリーナ…エレオノーラ・ベロッチ(S)
ドン・ロムアルド…マッテーオ・ロイ(Br)
フィランドロ…ヴァレンティーノ・ブッツァ(T)
エルシーリア…マルティーナ・リカリ(S)
レオノーラ…アンジェラ・スキザーノ(Ms)
テレジアO(古楽器オーケストラ)
アレッサンドロ・デ・マルキ(指)

録音:2022年10月6-9日 レアーテ音楽祭フラーヴィオ・ヴェスパジアーノ劇場(イタリア)
ウィーンの宮廷楽長時代に上演した「秘密の結婚」(1792)に続いて、故郷ナポリに帰ったドメニコ・チマローザが1794年に発表した「女の手管」は、前作に 負けずとも劣らない喜劇オペラの傑作。本作は、作曲家の代表作「秘密の結婚」の影に隠れて上演機会が少ないこの作品を、希少な古楽オペラ作品を 積極的に取り上げることで知られるレアーテ音楽祭(2022)で上演。先行発売された映像と同じプロダクションです。 バロック・古典派からベルカントまで、イタリア・オペラの名匠アレッサンドロ・デ・マルキと新進気鋭の若手奏者・歌手たちによる演奏。流麗な旋律と機知に溢 れたチマローザの知られざる傑作をお楽しみください。
CPO
CPO-555647(1CD)
NX-B05
ハンザ同盟の古都の音楽 第2集
クリストフ・ヴェルナー(1619頃-1650):いさかいは起れり18声-8人の独唱者、弦楽器、管楽器と通奏低音のために
バルタザール・エルベン(1626-1686):主イエス・キリストよ5声 -5人の独唱者のために
カスパー・フェルスター(1616-1673):ソナタ7声- 管楽器、弦楽器と通奏低音のたえに
フェルスター:武器をとれ、忠実なるものたちよ3声-2人のソプラノ、バスと通奏低音のために
作者不詳:ダンツィヒのタブラトゥーラより
Dulcis memoria et suavis recordation(1570頃) - オルガン独奏のために
ニコラウス・ツァンギウス(1570頃-1619):キリストは蘇り給えり8声 - 二部合唱のために
クラト・ビュットナー(1616-1679):10声-5人の独唱者、弦楽器、管楽器と通奏低音のために
パウル・ジーフェルト(1586-1666):Nu preis, mein Seel, den Herren lobesame7声-4人の独唱者、楽器群のために
ジーフェルト:ソナタ8声 - 管楽器、弦楽器と通奏低音のために
アンドレアス・ハーケンベルガー(1574-1627):Spiritus Domini12声
ジーフェルト:第1旋法によるファンタジア- オルガン独奏のために
ヨハン・ヴァンニング(1537-1603):Rogate quae ad pacem sunt8声- 8人の独唱者のために
ダニエル・ヤコビ(1605-1676):Pax aeterna 永遠の平和10声- 5人の独唱者、弦楽器と通奏低音のために
マルシン・ミェルチェフスキ(1600頃-1651):マニフィカート15声-8人の独唱者、弦楽器、管楽器と通奏低音のために
ヨーロッパ・ハンザ・アンサンブル(古楽声楽アンサンブル)
マンフレート・コルデス(指)

録音:2023年5月31日-6月2日
cpoのシリーズ「ハンザ同盟の古都の音楽」第2集。 今作のテーマはグダニスク(ドイツ名ダンツィヒ)です。ドイツ騎士団の支配下で近代化され経済成長したこの街には、ドイツからの移民やドイツ商人、ユダヤ 人たちも集まり1361年にハンザ同盟の正式な貿易加盟都市となりました。その後はポーランド王国の庇護を得て更に発展しましたが、18世紀には戦争に よって街は衰退。さまざまな国の支配下に置かれ、現在はポーランド最大の港湾都市として繁栄しています。 このアルバムには17世紀グダニスクの知られざる宗教作品を中心に収録。オルガン曲や合唱曲、大天使ミカエルの戦いを描いた作品など、激動の時代を 反映しながらも魅力的な曲を聴くことができます。この分野の第一人者マンフレート・コルデスとヨーロッパ・ハンザ・アンサンブルによる演奏で。

Channel Classics
CCS-46324(1CD)
NX-C04
取り戻されたミューズ 〜英国バロックの室内楽を集めて〜
ヘンデル:ソナタ ニ長調 Op.1-13/HWV 371
ウィリアム・ローズ:ファンタジア=組曲 第8番ニ長調
ジョン・ブロウ(1649-1708):グラウンド ト短調
マシュー・ロック(1621-1677):数人の友人たちと弾く2声の小コンソート ハ短調/ハ長調
パーセル:ソナタ ト短調 Z.780
ヨハン・ショップ(1590頃-1667):ラクリメ(涙)
ジョン・ジェンキンズ(1592-1678):ファンタジア=組曲 イ短調 VdGS Group IV-1
 ヴァイオリンと通奏低音によるメドレー
トーマス・バルツァー(1630頃-1663):プレリュード(『ディヴィジョン・ヴァイオリン』〔1688〕より)
フランチェスコ・バルサンティ(1690-1772):ロハバー湖(『スコットランド古謡集』より)
パーセル:新しいアイルランドの歌「リリバレロ」(1686)
ジェイムズ・オズワルド(1710-1769):アロウェイ館(『楽しいスコットランド曲集』より)
フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687-1762):オールド・ボブ・モリス(『音楽芸術における良い趣味についての論考』より)
リチャード・ジョーンズ(1680頃〜1744):ヴァイオリンと通奏低音のための室内エアー イ短調 Op.2-4
ブレコン・バロック(古楽器使用)
レイチェル・ポッジャー(Vn)
市瀬礼子(6弦バス・ガンバ)
フェリクス・クネヒト(Vc)
エリザベス・ケニー(テオルボ、アーチリュート、バロックギター、ルネサンス・リュート、バロック・リュート)
マルツィン・シフィオントキェヴィチ(チェンバロ、オルガン)

録音:2023年11月福音書記者聖ヨハネ教会、アッパー・ノーウッド、ロンドン
バロック・ヴァイオリンの世界を席捲する英国の名手レイチェル・ポッジャーによる、17〜18世紀初頭の英国室内楽を集めた充実プログラム。 15世紀から16世紀にかけたエリザベス女王の時代に欧州最大級の洗練された音楽文化を誇ったイングランドは、17世紀半ばの清教徒 革命による文化破壊でその伝統が途絶えかけたものの、1660年の王政復古を経て徐々にかつての活況と豊かさを取り戻し、フランスやイタ リアの最先端の流行からも大きな影響を受けつつ新たな音楽世界を花開かせます。本盤はその勢いの只中で活路を見出したドイツ人作曲 家ヘンデルのソナタに始まり、王政復古期の新潮流の礎を築いた革命前夜の室内楽まで時代を遡った後、バロック期の英国人たちを惹き つけたスコットランドやアイルランドの伝承音楽にも触れながら、徐々に18世紀へと年代を追って英国音楽の変化を辿ってゆく流れ。ポッ ジャーのヴァイオリンはもちろんのこと、英国を拠点に幅広い活躍をみせてきたガンバ奏者の市瀬礼子や、ルネサンス・バロック2種のリュートを 使いこなす撥弦奏者エリザベス・ケニーなど、全ての奏者が音楽的対話を通じみずみずしい存在感を示し続ける様子はさながら、自発性と 高いコミュニケーション感覚で紡ぎ出されていった英国貴族たちの語らいのよう。名技師ジャレッド・サックスならではの精妙なエンジニアリングも それぞれの古楽器の味わいを最大限に伝え、やんごとなき人々の社交の嗜みの中で大きな意味を持った当時の音楽芸術の素顔がありあり と蘇る奥深い1枚です。

H.M.F
HAF-8904106(3CD)
パーセル:2大傑作
[CD1]「ディドーとエネアス」
[CD2&3]「妖精の女王」
「ディドーとエネアス」ギユメット・ロランス(Ms/ディドー)、ジル・フェルドマン(S/ベリンダ)、フィリップ・カントール(Br/エネアス)、ドミニク・ヴィス(C-T/魔法使い)、アニェス・メロン(S/第一の魔女、第2の女)、バルバラ・ボードン(Ms/第2の魔女)ほか

「妖精の女王」ナンシー・アージェンタ(S)、サンドリーヌ・ピオー(S)、チャールズ・ダニエルズ(C-T)、ジャン=ポール・フシェクール(C-T)、ベルナルド・ルーネン(T)、フランソワ・バゾラ(Br)、ジェローム・コレアほか
ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン

録音:「ディドーとエネアス」1985年7月、「妖精の女王」1989年7月
「ディドーとエネアス」は、1985年の録音。冒頭の序曲から、気品に満ちており、悲しみをたたえたとにかく美しい録音が際立っております。ドミニク・ヴィスの 雰囲気たっぷりの魔法使い、カントール(ドミニク・ヴィスと共にアンサンブル・クレマン・ジャヌカンで演奏してもいた)の若々しいエネアス、そしてロランスがな んともやわらかに歌うディドー、すべての歌がクリスティのマジックともいえる指揮によってこれ以上なく豊かに響きます。
「妖精の女王」は、シェイクスピアの真夏の夜の夢に基づいた物語。印象的な愛の場面や超自然的現象の場面、音楽の機智に満ちた傑作です。才気迸る闊達な 音楽を、クリスティが、めくるめく鮮やかなコントラストと機智で描きだします。1989年7月のエクス=アン=プロヴァンス音楽祭で大反響を呼んだ上演を、公演 直後に録音したもので、コンサートマスターは寺神戸亮、通奏低音(チェンバロ、オルガン)にはクリストフ・ルセも参加しているというのもあらためて注目。歌唱陣 も、ピオーをはじめ、錚々たる顔ぶれです。 (Ki)

SUPRAPHON
SU-4338(5CD)
初期バロックの神秘
■CD1
●クロムニェジーシュのバロック音楽
作者不詳(17世紀後半):ソナタ(3声)
シュメルツァー(1623-1680):ソナタ第2番(5声)
ウォルフガング・エプナー(1612-1665):もろもろの国よ、主を讃めたたえよI
作者不詳(17世紀中頃):ソナタ〜2つのヴァイオリンのための
エプナー:いかに幸いなことか
ヘンリクス・アロイシウス・ブルックナー(17世紀):ソナタ(4声)
ヨハン・ヨーゼフ・フリクシウス(?-1709):主を賛美せよ
シュメルツァー:バレッティ(4声)
V.ラム(17世紀後半):マニフィカト
作者不詳(17世紀):チャッコーナ(3声)
■CD2
●初期バロック時代のイタリア音楽
マルコ・ウッチェリーニ(1603-1680):シンフォニア第2番(2声)
イグナツィオ・ドナーティ(?1575-1638):主よ、われ汝に望む
フランチェスコ・トゥリーニ(1589-1656):ソナタ第1番(2声)
タルクィニオ・メールラ(1595-1665)われは野の花
ジョヴァンニ・ピッキ(1572-1643):カンツォン第5番(2声)
P.A.マリアーニ(17世紀前半):バスタルダ風カンツォン(2声)
ドナーティ:喜んでください、乙女マリア
ウッチェリーニ:シンフォニア IXX(4声)
オラツィオ・タルディッティ(1602-1677):愛しきイエスよ
ピッキ:カンツォン第4番(2声)
ジャコモ・アッリゴーニ(17世紀前半):汝は我が心を痛めたり
ジョヴァンニ・パオロ・チーマ(1570?-1622):カプリッチョ(4声)
トゥリーニ:ミリーズ を 祈る
サラモーネ・ロッシ(1570-1630):対話形式によるソナタ「ラ・ヴィエーネ」
ビアージョ・マリーニ(1579-1665):シンフォニア「ラ・マルティネンガ」
マリオ・カプアーナ(?-1648?):見よ、天使のパンを
■CD3
アレッサンドロ・グランディとイタリア・バロックの巨匠たち
アレッサンドロ・グランディ(1586-1630):その口で私に口づけを〜アルト独唱、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、テオルボとオルガンのための
ジュゼッペ・スカラーニ(17世紀):ソナタ第1番(2声)〜ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのための
グランディ:子らよ、来たりてわれに聞け〜コルネット、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、テオルボとオルガンのための
グランディ:おお、清きものよ(2声)〜歌、アルト、テオルボとオルガンのための
グランディ:神がわたしたちを憐れみ〜ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバとオルガンのための
グランディ:カエキリア〜歌、テオルボとオルガンと通奏低音のための
カルロ・ミラヌッツィ(?-1647):カンツォン(5声)〜ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、テオルボとオルガンのための
グランディ:おお、イエスの優しき名〜テノール独唱、テオルボとオルガンのための
グランディ:シンフォニア(4声)〜ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオローネ、テオルボとオルガンのための
グランディ:主よ、我を救いたまえ(2声)〜歌、テオルボとオルガンのための
グランディ:おお、慈悲深きイエス〜2人のテノール、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、テオルボとオルガンのための
スカラーニ:ソナタ第3番(2声)〜ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのための
グランディ:聖霊来たりたまえ〜アルト独唱、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、テオルボとオルガンのための
グランディ:おお、いかに美しきことかな〜歌、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオローネ、テオルボとオルガンのための
■CD4
ジョヴァンニ・レグレンツ:ソナタとモテット集
ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):ソナタ「ラ・スクアルツォーナ」
宗教的モテット集より第1番
ソナタ「ラ・クレモナ」
ハルモニア・ダフェッティ・デヴォーティ第1巻より第1曲
宗教的モテット集より第2番
ソナタ「ラ・マリノーナ」(5声)
宗教的モテット集より第9番
ソナタ「ラ・ロゼッタ」(3声)
ハルモニア・ダフェッティ・デヴォーティ第1巻より第6曲
ソナタ第1番(5声)
宗教的モテット集より第4番
■CD5
●ボヘミア、バロック期のクリスマス音楽
アダム・ヴァーツラフ・ミフナ(1600-1676):クリスマスのマグネットとアーチャー
ミフナ:クリスマスの朝の露
アレッサンドロ・ポリエッティ(1600-1683):ソナタ ニ長調(4声)
ロヴェンスキー(1644-1717):眠れ、眠れ、ローズバッドよ
ロヴェンスキー:幼きイエスへ
アントニオ・ベルターリ(1605-1669):ソナタ第5番(5声)
ミフナ:クリスマスのゆりかご
ハンマーシュミット(1611-1675):パドゥアン(5声)
ロヴェンスキー:箱舟の愉快な鳩たち
 全世界が描写されたとき
ポリエッティ:ソナタ ト長調(4声)
ベドジフ・ブリデル(1619-1680):聞いて、おおクリスマス
ミフナ:クリスマスの歓び
ベルターリ:ソナタ第4番(5声)
ブリデル:愛しい子よ、私たちを訪ねておいで
アンナ・フラヴェンコヴァー(S)、マグダレ ーナ・コジェナー(C.A)、スタニスラフ・プジェドタ(T)、ミハエル・ポスピーシル(Bs)
ムジカ・アンティカ・プラハ、
パヴェル・クリカル(指)

録音:1988年1月〜1989年10月(CD1)、1989年4月〜1991年3月(CD2)、1993年〜1994年(CD3)、1996年4月(CD4)、1993年3月〜1993年6月(CD5)/チェコ同胞福音教会(プラハ)
長らく廃盤が続いていたムジカ・アンティカ・プラハの名盤5枚がセットになって登場!
当団はパヴェル・クリカルが1982年に創設したアンサンブル。クリカルは1920年代のアメリカのジャズとダンス音楽の演奏で有名なオリジナル・プラハ・シ ンコペーテッド・オーケストラのバンドリーダーとして活躍した音楽家で、トランペット、ピアノ、オルガンなどを演奏するマルチな才能の持ち主。そのクリカル率い る当団は17世紀初頭から18世紀初頭のバロック音楽の復活蘇演と録音に力を入れ、作曲された時代の響きを蘇らせるため、当日の楽器を探し、可能な限り復元。 もちろん当時の調律法で演奏しています。メンバーにはマグダレーナ・コジェナーら名歌手も参加しており、高水準の演奏もまた大きな魅力です。
彼らの功績は計り知れず、それまで知られていなかったイタリア初期バロックの音楽は、今では教会でも頻繁に演奏されるほど人気に。今日でも聴き手を魅了す るムジカ・アンティカ・プラハの演奏にご注目ください!
「バロック時代のプラハの音楽」(ANI-108)好評発売中!
SUPRAPHON
SU-4343(1CD)
ヤン・アントニーン・ロシ(1651-1721):作品集
(1)パルティア ニ短調〜リュート、ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバのための
(2)組曲 変ロ長調〜フルートと通奏低音のための
(3)組曲 ト長調〜チェンバロのための
(4)ジグ ニ短調〜ヴァイオリンのための
(5)コンツェントゥス イ長調〜リュート、ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバのための
(6)組曲 ハ長調〜チェンバロとリュートのための
(7)ヴァイス(1687-1750):ロジー伯爵のトンボー〜リュートのための
ヤン・チーシュマーシュ(バロック・リュート、バロック・ギター)
{oh!}アンサンブル【マルティナ・パストゥシカ(Vn)、マルタ・クラトチヴィーロヴァー(Fl)、アンナ・フィルルス(Cemb)、クシシュトフ・フィルルス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)】

録音:2022年6月〜2024年3月/PSMコンサートホール(ポーランド)
(1)〜(6)=世界初録音
ボヘミアのリュート奏者、作曲家とした活躍したロシンタール伯爵ヤン・アントニーン・ロシ(1650-1721)。音楽の分野だけではなくプラハのカレル大学で学 び、哲学博士号を取得し卒業しています。
リュート奏者としてフランス、イタリアで他の追随を許さないほどのヴィルトゥオーゾとなったロシは、リュリの作品に傾倒し、プラハでもフランス様式の普及に努 めました。
当アルバムにはリュートはもちろんのこと、ヴァイオリン、フルート、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェンバロのための作品を世界初録音しました。ロシといえばリュート というイメージがありますが、当時の資料を紐解くと彼の作品の多くはヴァイオリンや通奏低音を含む室内アンサンブルで演奏されていました。
演奏のヤン・チーシュマーシュは、ヨーロッパ中からロシの手稿を集め、それらの作品を再構築。ポーランドのアンサンブル、{oh!}オルキェストラ・ヒストリチナ のメンバーで構成された{oh!}アンサンブルとともに演奏しております。
ロシの死後、ヴァイスが伯爵を讃え、有名なトンボーを作曲しており、当アルバムの終曲として収録しております。 (Ki)

Arte dellarco Japan
ADJ-071(1CD)
ルカ・マレンツィオ:四声のマドリガーレ(1585)
1. 夜雨が上がり
 Non vidi mai dopo notturna pioggia
2. 星のごとく光る、愛する女性に僕は言った
 Dissi a l'amata mia lucida stella
3. 愛する人よ、あなたの瞳がこちらを向くと
 Veggo, dolce mio bene
4. アクタイオンは偶然にも
 Non al suo amante piu Diana piacque
5. 愛の神よ、見るがよい
 Hor vedi, Amor
6. 不思議な天使が、翼を巧く使いながら
 Nova angeletta sovra l’ale accorta
7. 愛しい女たちよ、僕がどのようにため息をついたか
 Chi vol udire i miei sospiri in rime
8. そんなある晩、僕の愛しい人が
 Madonna, sua merce, pur una sera
9. 青葉のなかで可愛らしい鳥たちが
 Vezzosi augelli, in fra le verdi fronde
10. ああ冷酷な死よ、ああ無情な生よ!
 Ahi dispietata morte, ahi crudel vita!
11. 甘美なのは、愛の神が突き刺す矢
12. (U)愛の神が喜びを与えてくれる時以外
 Come doglia fin qui fu meco et pianto
13. ある日、子羊たちを小川に連れていくと
 Menando un giorno gl’agni presso un fiume
14. かつて恋する者は幸せで、娘たちも愛情深く
 I lieti amanti e le fanciulle tenere
15. 私は一日中泣いている
 Tutto ’l di piango
16. (U)ああ、日が日を重ね
 Lasso, che pur da l’uno a l’altro sole
17. 西風が戻り
 Zefiro torna
18. (U)ああ、しかし僕のもとに戻ってくるのは
 Ma per me, lasso, tornano i piu gravi
19. 哀れな男は言った
 Lasso dicea
20. こっちに来て、モンターノ
 Vienne Montan
21. (U)意地悪カラス! 荒くれ熊
 Corbo malvaggio, ursachio aspro e salvatico
22. (V)聖なるパレスよ、僕の歌に耳を傾けて下さい
 La santa Pale intenta ode il mio canto
ラ・フォンテヴェルデ【鈴木美登里(S)、上杉清仁(C.T)、谷口洋介(T)、小笠原美敬(Bs)、金子浩(Lute)】

ン録音:2021年8月23-26日/秩父ミューズパーク音楽堂
鈴木美登里が中心となり2002年に結成されたラ・フォンテヴェルデ。16〜17世紀初頭イタリアの作品を中心に積極的な演奏活動を行う、日本では希少なマ ドリガーレ・アンサンブルです。演奏活動と並行し録音も行っており、『響きの文学』、『カルロ・ジェズアルドの芸術』、そしてモンテヴェルディのマドリガーレ集全 9巻のCDはいずれも好評を得ております。また、長年の活動が評価され、2022年度『ミュージック・ペンクラブ音楽賞』を受賞しております。
当アルバムではルネサンス音楽最後期の優れたマドリガル作曲家ルカ・マレンツィオ(c.1553-1599)の四声のマドリガーレを収録しています。マレンツィオ はローマ、フィレンツェで活躍。甘美な音を紡いだ天才で、作品にはルネサンスの香りが漂っています。リュートの調べとともに歌われるマレンツィオの世界をお楽 しみください。
鈴木美登里にいる序文「アルバムに寄せて」、落合理恵子による「マレンツィオと『アルカディア』」の日・英解説、及び歌詞対訳付。 (Ki)

Naive
V-8209[NA](1CD)
ユーハン・ヘルミク・ルーマン:無伴奏ヴァイオリンのためのアッサッジョ
ハ短調 BeRI310/ト短調 BeRI320
ロ短調 BeRI324/ニ短調 BeRI311
ハ長調 BeRI303/イ長調 BeRI301
ト短調 BeRI314
ファビオ・ビオンディ(Vn)

録音:2023年3月20-22日、アカデミア・モンティス・レガリス財団ギスリエリホール
2024年2月に単独で来日し、バッハの無伴奏を各地で演奏し、その豊かな歌と音色で日本の聴衆に深い感動をあたえたビオンディ。バッハの無伴奏全曲 のCD(2020年6月録音、KKC-4297)に続き、無伴奏ヴァイオリン作品を録音しました。今回は、バロック期のスウェーデンの作曲家にして名ヴァイオリ ン奏者、ルーマンの作品集です。ビオンデイは折に触れ、演奏会のアンコールなどでルーマンの作品を演奏し、そのたびに聴衆から非常によい反応があることも あり、今回録音のはこびとなったそう。Assaggioはイタリア語で「味(趣味など)」の意味ですが、これらのルーマンの作品は「ファンタジー」ともいえる、 特定の作品カテゴリーに分類したがいもの。瞑想的なハ短調 BeRI310、舞曲のような様相かつ超絶技巧もみられるハ長調 BeRI303など、ルーマンのイマ ジネーションの豊かな結晶のようなそれぞれの楽曲を、ビオンディはいつくしむように弾いており、聴き手の心と耳に、実にやさしくしみわたるようです。
ルーマンは王宮ヴァイオリン奏者の息子として生まれ、ヴァイオリンとオーボエに親しみ、7歳で宮廷でヴァイオリンを演奏し、絶賛されました。最初は無償で 楽団で演奏し、1711年から報酬が与えられるようになります。留学を許され、1715年頃ロンドンで過ごし、ヘンデル(通奏低音)やジェミニアーニ(ヴァ イオリン)からも指導を受けました。現地でヘンデルのオペラの楽団員として仕事もし、おそらくは「水上の音楽」の演奏にも参加したとのことで、その実力は 相当なものであったことがうかがわれます。自国でも、フレドリク1世の国葬のための音楽や、新しい王と女王の戴冠式の音楽を書くなど、重要な地位の音楽 家で、「スウェーデン音楽の父」とも称されます。 (Ki)

APARTE
AP-342(2CD)
シャルパンティエ:音楽悲劇「ダヴィデとヨナタン」 H.490
プロローグと5幕からなる音楽悲劇
ダヴィデ:クレマン・ドゥビューヴル(T)
サウル:ダヴィド・ヴィツァク(Br)
ヨナタン:ナターシャ・ブーシェ(S)ほか
オルケストル・レ・トン・プレゾン
ヴェルサイユ・バロック音楽センター・レ・パージュ&レ・シャントル
オリヴィエ・シュネーベリ(音楽監督・指揮)

録音:2021年7月6-9日、ヴェルサイユ宮殿王立歌劇場
シャルパンティエの宗教的悲劇「ダヴィデとヨナタン」。シャルパンティエというと宗教作品が多く録音されておりますが、モリエールやコルネイユといったパリの 人気劇作家達の音楽を担当し、数々の劇音楽作品を残しています。この作品は、1688年、イエズス会の大学の学生のために書かれました。ダヴィデとヨナタンの 友愛と、残酷な権力争いに翻弄されてゆく姿を描いています。プロローグにはおきまりの王や貴族への讃美はなく、レチタティーヴォやデヴェルティスマンもほぼ見 られません。登場人物が織りなすドラマや心理描写のために対位法技法が見事に用いられ、ハーモニーの洗練もあいまって、シャルパンティエの創作の絶頂のひと つといえます。
これまでにもクリスティら、名録音が存在はしておりますがこの録音は、フランスのバロック音楽を研究し普及させるための組織ヴェルサイユ・バロック音楽セン ターの肝いりのプロジェクトであることと、当時のイエズス会の状況をふまえて、男声(ヨナタンは女性ソプラノ)と児童合唱で歌唱陣を構成しているという点で、 他とはまた一線を画した特別なものとなっております。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187125(1CD)
コズウォフスキ(コズロフスキー):レクイエム(原典版) オリガ・ペレチャトコ(S)、オレーシャ・ペトロワ(Ms)、ボリス・ステパノフ(T)、クリストフ・ザイドル(Bs)
ハンス・グラーフ(指)シンガポールSO、同cho、同児童cho(ラテン語歌唱)

録音:2023年4月7、8日/エスプラネード・コンサート・ホール(シンガポール)
ユゼフ・コズウォフスキ(1757-1831)はモーツァルトより一歳年少のポーランド出身の作曲家。ペテルブルグ宮廷で活動したためオシップ・コズロフスキーと いうロシア名の方が知られています。
23歳でロシアへ移り露土戦争に将校として従軍しますが、その後宮廷音楽家となりオペラや舞曲を作曲。ロシア宮廷にポロネースを流行させ、チャイコフスキー のオペラ「スペードの女王」にも引用されるほどでした。
レクイエムはロシア在住だったポーランド・リトアニア連合最後の王スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキが自身の葬儀用に生前委嘱し、1798年に使われ ました。ポーランドは1795年にロシア、ドイツ、オーストリアによる三国分割で地図上から姿を消したため、コズウォフスキにとっては祖国へのレクイエムでもあっ たといわれます。
その後1825年、ロシア皇帝アレクサンドル一世の葬儀で再演されました。レクイエムはカトリックの鎮魂曲でロシア正教では使用されませんが、アレクサンドル 一世はポーランド王も兼ねていたためとされます。その際コズウォフスキはオーケストレーションと合唱を厚くしてドラマ性を増し、数曲追加しました。それが今日伝 わる版となっています。
この版はシンガポールSOの芸術監督ハンス・セレンセンが2018年にCDで聴きぜひ自分たちの団体で演奏したいと思ったのがきっかけでした。ようや く楽譜を入手するもパンデミックで演奏会ができなくなり、さらに当初予定していた指揮者ヴェデルニコフもコロナの合併症で2020年に急逝してしまいました。 ようやく実現のめどが立ち、指揮を執ることになったハンス・グラーフは慎重に原典稿へ戻す作業を行いました。
モーツァルトの名作の7年後に作られたこの作品、ウィーン古典派風でありながらスラヴ的な色彩も感じられ、最後は無へ消えてゆくはかなさがいろいろ考えさ せられる内容となっています。 (Ki)

MIRARE
MIR-716(1CD)
天国の鳥たち
F. クープラン:1. 恋のナイチンゲール(Le Rossignol en amour) - 勝利のナイチンゲール(Le Rossignol vainqueur)
ケヴィン・ジュイルラ (1987- ):鳥類の墓〜ル・グラン・テトラス(キジ科の鳥)(Le Grand Tetras)
ホーギー・カーマイケル (1899-1981):ひばり(Skylark) *
バリー・クロッコフト(1972- ):Ku Ku
ケヴィン・ジュイルラ:鳥類の墓〜カササギフエガラス(Le Cassican fluteur)
バンジャマン・アタイール (1989- ):常動曲(Perpetua Sempre)
サン=サーンス:白鳥(Le Cygne)
ピアソラ:ナイト・クラブ1960(Night Club1960)
ケヴィン・ジュイルラ:鳥類の墓〜コシギ(La Becassine sourde)
安部圭子 (1937- ):桜の夢(Dream of the Cherry Blossoms)
アンデシュ・ヒルボリ (1954- ):孔雀の瞬間(The Peacock Moment)
ピアソラ:迷子の小鳥たち
ケヴィン・ジュイルラ:鳥類の墓〜エリマキミツスイ(Le Meliphage Tui)
ジョン・レノン&ポール・マッカートニー:ブラックバード(Blackbird)
ヴァランティーヌ・ミショー(sax)、
ガブリエル・ミショー(打楽器)、
クルト・ローセンヴィンケル(G)

録音:2023年10月24-28日、フォントヴロー王立修道院
鳥のさえずりは、あらゆる時代の芸術家にとって、無尽蔵のインスピレーションの源です。サックス奏者ヴァレンティーヌ・ミショーと、その弟でもある打楽器奏者 ガブリエル・ミショーは、時代を超えて作曲家たちを魅了した鳥の歌声を、サックスと打楽器(時にギターも加わって)という組み合わせに編みなおし、楽器の音の パレットの驚異的な深さと広さとともに、新しいかたちで提示しています。バロックでもポップスの曲でも、現代の曲でも、源にあるのは鳥の声という部分で共通し ていますが、その豊かな展開に驚かされるます。ふたりが広げる翼に乗って、旅にいざなわれるような1枚です。
ヴァランティーヌ・ミショー(サックス)1993年生まれ。2020年クレディ・スイス・ヤング・アーティスト賞を受賞。2022年サロネンの指揮でルツェルン音楽祭 デビュー。衣装デザイナー、様々なアーティストとのコラボレーション・プロジェクトを率いるプロデューサーの顔ももっています。
ガブリエル・ミショー(パーカッション)2003年生まれ。TROPMP国際アイントホーフェンパーカッションコンクールで第一位、聴衆賞、批評家賞受賞。姉のヴァラ ンティーヌと共に、様々なアーティストとのコラボレーション・プロジェクトを率いるプロデューサーの顔ももっています。 (Ki)

ALPHA
ALPHA-1037(1CD)
レオナルド・ガルシア・アラルコン編曲:「シチリアの恋」 全2幕
 第1場
1. アルフォンソ・デ・リグオーリ(1696-1787): マリアの歌に、天も調和の響きを奏でるのをやめ〜ヴィンチェンツォ・トッツィ(1612-1679):その歌声とは
 第2場
2. トンマーゾ・カラペッラ(1665-1736):わたしの勝ちだ、恋の神よ(「わたしの勝ちだ、恋の神よ」より)
3. 作者不詳:泣け、さあ泣け
4. カラペッラ:痛みを受けることの甘美さよ(「わたしの勝ちだ、恋の神よ」より)
5. カタルド・アモデイ
(1650-1695):誰が抗えようか、恋の神の力に(「さあ、わたしに何をしたのだ」より)
6. カラペッラ:嵐に打たれた小舟は(「わたしの勝ちだ、恋の神よ」より)
7. 作者不詳:三人姉妹がおりまして(「チェチーリアの歌」より)
 第3場
8. アマデイ:さあ、わたしに何をしたのだ(「さあ、わたしに何をしたのだ」より)
9. ディンディア(1582-1629):憐みを!とわたしは泣きながら叫んだ
 第4場
10. パスクヮーレ・カルロッツァ(生歿年不詳、17世紀頃に活躍): シンフォニア(『この上なく愛しきイエス』より)
11. アモデイ:寂しい岸辺で(「寂しい岸辺で」より)
12. アモデイ:キューピッドの矢が(「寂しい岸辺で」より)
 第5場
13. 作者不詳:聞いてくれ、麗しのチェチーリアよ
14. コルラード・ボンフィリオ(生歿年不詳、17世紀頃に活躍): いとしき恋人、お慕いするあなた
15. ホセ・マリン(1618-1699):おれを蔑むその両目
<第2幕>
 第1場
16. ディンディア:情けはあれど容赦なく
17. アモデイ:La Parca 運命の女神
 第2場
18. アモデイ:美女の冷酷さ
19. 作者不詳:しかし夜半にかけて(「チェチーリアの歌」より)
20. 作者不詳:ツバメの歌
 第3場
21. サンティアゴ・デ・ムルシア(1673-1739):スペインのタランテッラ
22. 作者不詳:胸に悲嘆を宿して(「チェチーリアの歌」)
23. A・スカルラッティ:もう死ぬ、とあなたは言うが(「もう死ぬ、とあなたは言うが」より)
24. ディンディア:わが泣くを見て涙するは
25. レオナルド・ガルシア・アラルコン(1976-):「チェチーリアの歌」による5声のフーガ
26. A. スカルラッティこの優しき言葉で(「もう死ぬ、とあなたは言うが」より)
27. 作者不詳:それで、わたしの墓前で(「チェチーリアの歌」より)
録音:2022年10月
 グラン・マネージュ、ナミュール、ベルギー
チェチーリア…アナ・ヴィエイラ・レイテ(S)
ドンナ・イザベッラ…マリアナ・フローレス(S)
サンティーノ…レオ・フェルニク(C.T)
ドン・リディオ…ヴァレリオ・コタルド(T)
ジュゼッペ…マッテオ・ベロット(Bs)
カペラ・メディテラネア(古楽器使用)
ステファニー・ド・ファイー(Vn)
ホドリーゴ・カウヴェイラ(リコーダー、コルネット)
メラニー・フラオー(ドゥルツィアン)
マルゴ―・ブランシャール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
エリック・マトート(Cb)
ガブリエル・リニョル(アーチリュート)
キート・ガート(テオルボ、打楽器)
マリー・ブルニジアン(バロックハープ)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(オルガン、スピネット、指揮)
オペラや宗教曲などバロック期の声楽作品、とりわけイタリアやスペインの17世紀音楽に抜群の適性を示してきた古楽指揮者レオナルド・ガ ルシア・アラルコンが新たに臨んだのは、17〜18世紀の作曲家たちが残した知られざる声楽曲を再構成して一編のオペラに仕立て上げると いう新作パスティッチョの試み。スペインやオスマン帝国など大国に翻弄されてきた南イタリアやマルタに手稿譜などで残る楽曲を入念に並べ 直し、昔日のシチリアを舞台に繰り広げられる起伏豊かな恋と裏切りの物語を織り上げます。アリアや重唱などがレチタティーヴォを交えて進 行する展開は、さながら17世紀に実際に書かれた2幕物のオペラのような自然さ。地中海のパッションを感じさせるスペインやナポリ王国の作 曲家たちの音楽は、アラルコンと深い信頼で結ばれたフローレス、レイテ、コタルドら名古楽歌手たちの美声と敏腕古楽器奏者たちによって、 鮮明かつ生々しい息吹で蘇ります。器楽陣もアルゼンチン・タンゴと古楽の融合を実現した異才キート・ガート(撥弦&打楽器)、アラルコン との共演も多い多芸なバロック・ヴァイオリン奏者ド・ファイーらをはじめ強者揃い。ダイナミズムにも細やかさにも事欠かないアラルコン随一のバ ロック解釈をじっくりお楽しみください。

RICERCAR
RIC-461(1CD)
フランス18世紀、啓蒙主義時代のヴァイオリン音楽
ジャン=ピエール・ギニョン(1702-1774):ソナタ ハ短調 Op.1-9(1737)
ジャン=ジョゼフ・カサネア・ド・モンドンヴィル:ソナタ イ短調 Op.1-6(1733)
ジャック・オベール(1689-1753):ソナタ ニ長調(『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第5巻』より第6曲/1739)
ジャン=バティスト・カンタン(1690-1742): ソナタ ニ短調(『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第3巻』より第10曲/1728)
アントワーヌ・ドーヴェルニュ(1713-1797): ソナタ ハ短調 Op.2-6(1739)
シャルル=アントワーヌ・ブランシュ(1722-1779): ソナタ ロ短調 (『ヴァイオリン独奏と低音部のためのソナタ集 第1巻』より第12曲/1748)

* ジャン=バティスト・キュピ(1711〜1788):『ヴァイオリン独奏に通奏低音を添えたソナタ集 第1巻』第2曲より(1738)
** モンドンヴィル:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタOp.1-3より
レ・プレジール・ド・パルナス(古楽器使用)
ダヴィド・プランティエ(Vn)
アナベル・リュイ(Vc)
ヴィオレーヌ・コシャール(Cemb)
リュドヴィク・クティノー(Cb)

録音:2023年7月レ・モディヨン、ヴァンデル(フランス中西部シャラント県)
古楽研究の世界的中心地の一つバーゼル・スコラ・カントルムでキアラ・バンキーニ門下に学んだ後、バンキーニ率いるアンサンブル415や ALPHAに名盤の多いカフェ・ツィマーマンで中心メンバーとして活躍してきたバロック・ヴァイオリン奏者ダヴィド・プランティエ。今回のアルバムは 2021年にリリースされ日本でも『レコード芸術』誌特選に輝くなど高く評価されたルクレールのソナタ集(RIC431/国内盤仕様NYCX- 10263)の続編とも言うべきもので、大バッハと同世代のフランスでいち早く協奏曲集を出版したオベールから、グルックやC.P.E.バッハと同い 年でマリー=アントワネットの時代まで活躍したドーヴェルニュまで、フランス18世紀前半最大のヴァイオリン作曲家と言うべきルクレール「以 外」の重要なフランス人作曲家たちのソナタを厳選。コレッリやヴィヴァルディら本場イタリアの大家たちの様式をよく咀嚼、フランス古来の舞曲 様式も織り交ぜた典雅にしてダイナミックな作品の数々が、強い求心力のあるプランティエらの美音と精妙な解釈を通じ、各曲の魅力が際 立つ深い彫琢の演奏解釈で味わえます。ルクレール作品同様、重音奏法や急速なパッセージが映える曲が多いのも特徴の一つ。短調作 品での哀調と熱情も強く打ち出され、通奏低音にコントラバスも導入していることによって充実した響きが堪能できるのはレ・プレジール・ド・ パルナスの録音ならではと言えるでしょう。フランス18世紀音楽が軽妙洒脱なだけではない、探り甲斐のある奥深さに満ちていたことを伝える 充実の1枚です。

ARCANA
A-563(1CD)
ギャラント様式による古典派時代の室内楽曲集
エルンスト・アイヒナー(1740-1777):フルート四重奏曲 ト短調 Op. 4-6 (1772年頃ロンドン刊)
ハンス・ハインリヒ・ツィールヒェ(1741-1802):フルート四重奏曲 変ロ長調 Op.2a-5 (1779年ベルリン刊)*
ヨハン・フランツ・クサヴァー・シュテルケル(1750-1817):2つのヴァイオリンと低音部のための三重奏曲 イ長調 Op.6-3/StWV186-3(1776年パリ刊)*
ハイドン:フルート四重奏曲 ト長調 Op.5-2/Hob II-G4(1767年?アムステルダム刊)
ヴァーツラフ・ピフル(1741-1805):ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ニ長調Op.18-1(1791/92年ベルリン刊)*
ヨーゼフ・シュミット(1734-1791):フルート四重奏曲 ホ短調 Op.10-6 (1776年アムステルダム刊)*
WIGソサエティ(古楽器使用)
マッテオ・ジェモロ(フラウト・トラヴェルソ)
コナー・グリックマニス(Vn)
ブランカ・プリエト・アセラ(Vn、ヴィオラ)
エリアス・バルトロメウス(Cb)
リサ・コクヴェンダ・シュヴァイガー(Cemb)

録音:2022年10月3-6日 ラルディラゴ城、パヴィア(イタリア北部ロンバルディア地方)
*=世界初録音
ハイドン中期以降の近代型弦楽四重奏曲が普及するより前、ギャラント様式と呼ばれるメロディ中心のわかりやすい音楽様式が流行した 1770年代近辺の、フルートと弦楽器のための室内楽曲を集めたアルバム。現代では多くの場合フルートと弦楽三重奏による、いわゆるフ ルート四重奏の形態で演奏される曲が大半ですが、優れた古楽奏者が多く活躍するベルギーのブリュッセルで結成されたWIGソサエティの 演奏家たちはルーティン的な解釈を離れ、チェロ・パートと明記されていないこれらの曲の低音部にコントラバスを使用、さらに(18世紀後半 にも現役で使われていた)チェンバロを通奏低音楽器として導入し、驚くほど瑞々しい音響世界を描き出してゆきます。楽器の選択や細部 の装飾音などが演奏者に委ねられていた当時の楽譜の読み方として適切でありながら、導き出される音の印象は一般的なフルート四重奏 とは全く違う新鮮さ。高音部と離れたコントラバスの音の動きも、チェンバロのみならず各パートが繰り出す機知に富んだ装飾音も絶妙です。 世界初録音の知られざる逸品を多く含む選曲もポイントで、早世した初期古典派の才人アイヒナーや若きハイドンにも影響を与えた世代の ピフル、サリエーリと同い年の実力派シュテルケルなど、他の録音物でもキラリと光る名作に出会える作曲家たちの世界に触れられるのも嬉し いところ。18世紀音楽のイメージを一新する技あり古楽器録音です。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-143(2CD)
NX-E05
チマローザ:歌劇「オリンピーアデ」 クリステーネ…ジョシュ・ロヴェル(T)
アリステア…ロシオ・ぺレス(S)
リチーダ…マティルデ・オルトシャイト(Ms)
メガクレ…マイテ・ボーモン(Ms)
アルジェーネ…マリー・リ(S)
アミンタ…アレックス・バンフィールド(T)
レ・タラン・リリク(古楽器使用)
クリストフ・ルセ(フォルテピアノ、指揮)

録音:2023年12月18-22日 サル・コロンヌ、パリ
古典派時代のナポリ楽派を代表する大御所チマローザはサリエリより1歳年上で、同じ1740年代生まれのパイジェッロやハイドン世代のピッ チンニらと共に活躍しました。19世紀以降も根強く愛された彼のオペラは20世紀以来イタリアのライヴ収録を中心に数多く全曲録音され、 今世紀に入っても山田高誌氏による史料研究など日本含め世界で研究も進んでいますが、古楽器による全曲録音はきわめて貴重。バ ロックから古典派にかけての重要なイタリア・オペラ作曲家たちの復権に尽力するクリストフ・ルセ率いるレ・タラン・リリクは今回、チマローザの キャリア躍進期に巨匠メタスタージオの有名台本を用いて作曲されたオペラ・セリア「オリンピーアデ」を全曲収録、その類稀なるメロディセンス と絶妙なドラマ展開の魅力を18世紀当時の魅力そのままに伝えます。古代のオリンピア祭をめぐる男たちの友情と一人の女性をめぐる恋の 物語を扱った同作の台本は、他にもヴィヴァルディやミスリヴェチェクなど多くの作曲家による作例がありますが、1784年に北イタリアのヴィチェ ンツァで初演されたチマローザの作品はロンドンやミラノ、ヴェネツィア、リスボン、トリノなど当時の欧州屈指の歌劇の本場で続々とりあげられ、 遠くロシア皇室に及ぶ彼の名声拡大に寄与した名作。ルセの元に集まった実力派たちによる古楽器オーケストラの響きで聴けば、ハイドンや モーツァルトら同時代の名匠たちに全くひけを取らない作曲者の個性を強く実感できることでしょう。チマローザ再評価に資する注目のリリース です。

ACCENT
ACC-24392(1CD)
一つ目巨人のアリア
ヘンデル:『アチ、ガラテアとポリフェーモ』HWV72より
 アリア Sibillar gli angui d’Aletto
アルベルティ(1710-1746):『ラ・ガラテア』より
 レチタティーヴォ Fermati Galatea ...
 アリア Sanno l’onde e san l‘arene
ボノンチーニ(1670-1747):『ポリフェーモ』より
 レチタティーヴォ Intesi oppur sognai ...
 アリア Vanarella, pazzarella
 レチタティーヴォ Or che mi sei Fedele
 アリア Dieci vacche, otto vitelli ...
チェスティ(1623-1669):カンタータ『Amante gigante』*
カルダーラ:シンフォニア ハ長調
ヨハン・ゲオルク・シューラー(1720-1786):『ラ・ガラテア』より
 アリア Dalla spelonca uscite
 アリア Se scordato il primo amore
 シンフォニア
アルベルティ:『ラ・ガラテア』より
 レチタティーヴォ No, no, siegua quest’arte ... アリア Se scordato il primo amore
ポルポラ(1686-1768):『ポリフェーモ』より
 アリア M’accendi in sen col guardo
ヘンデル:『アチ、ガラテアとポリフェーモ』HWV72より
 アリア Fra l’ombre e gl’orrori
ルイージ・デ・ドナート(Bs)
テレザ・ジムコヴァー(ソプラノ*)
パヴラ・ラドストヴァー(ソプラノ*)
ヴァーツラフ・ルクス(指)
コレギウム1704

録音:2022年9月30日-10月2日/プラハ、ドモヴィナ・スタジオ
ギリシャ神話に登場するサイクロプス(一つ目巨人)のポリュペモス(イタリア語ではポリフェーモ)をテーマとしたアリア集です。ポセイドンの息子であり強大な 力を持つこの巨人は、バロックの作曲家が多く取りあげた題材でもありました。 ★イタリアのバス、ルイージ・デ・ドナートはポリュペモスを歌うに理想的な声質をもつ歌手。ルクス&コレギウム1704の万全のバックアップとともに力強い音楽 を聴かせてくれます。生き生きとしたモチーフを前にして創作意欲を駆り立てられた作曲家たちが目に浮かぶような快演。 (Ki)

ATMA
ACD2-2893(1CD)
狂った愛 〜時代を超えた愛の歌
フォーレ:河のほとりで Op.8-1
モンテヴェルディ:『ポッペアの戴冠』SV308より Pur ti miro
ヴィヴァルディ:カンタータ『愛よ、お前の勝ちだ』RV651より アリア「Passo di pene in pena」
ブラヴェ(1700-1768)&ジャン=バティスト・ド・ブーセ(1662-1725):Pourquoy doux rossignol ?
ラモー:コンセール第5番より キュピ
バルバラ(1930-1997):Dis, quand reviendras-tu ?
クリストフ・バラール(1641-1715):J’avois cru qu’en vous aimant
ヘンデル:フルート・ソナタ第2番 ホ短調『ハレ・ソナタ』HWV375より メヌエット
トマス・キャンピオン(1567-1620):Fain Would I Wed a Fair Young Man
 It Fell on a Summer’s Day
ジョン・バートレット(15??-1610):Of All the Birds that I Do Know
アーベル(1723-1787):アルペジオ ニ短調 WK205(バス・ヴィオールのための27の小品より第20番)
モンテヴェルディ:Si dolce e’l tormento, SV332
クレランボー:Amour, cruel amour
ジャック・ブレル(1929-1978):Ne me quitte pas
サンマルティーニ:フルートと通奏低音のためのソナタ 第4番より アレグロ
パーセル:I love and I must ("Bell Barr"), Z.382
キャンピオン:When To Her Lute Corinna Sings
作者不詳(13世紀):Bele Doette
ミリアム・ルブラン(S)
エレン・トリー(バロックギター)
アンサンブル・ミラビリア(古楽アンサンブル)

録音:2023年10月2-5日/ケベック
古楽を中心としつつ、フォーレや、シャンソン歌手のジャック・ブレルとバルバラの作品まで収録。バロックギターにフルート、ハープ、ガンバという編成のアンサンブルを加え演奏を展開。苦悩、絶望、甘い悲しみなど、さまざまな感情を駆使して800年以上にわたる愛の歌をうたいます。 (Ki)

Coviello
COV-92310(1CD)
つらい別れ、聖母マリアとマグダラのマリア 〜モンテヴェルディと同時代の音楽
サラモーネ・ロッシ(1570-1630):Sinfonia nona
モンテヴェルディ:Salve Regina
サラモーネ・ロッシ:Sonata Ottava sopra l’Aria e tanto tempo hormai
ジョヴァンニ・ロヴェッタ(1596-1668):O Maria Quam pulchra es
サラモーネ・ロッシ:Sonata terza sopra l’Arie della Romanesca
タルクィーノ・メルーラ(1595-1665):Canzonetta sopra la nanna
サラモーネ・ロッシ:Sinfonia seconda
パオロ・クアリアーティ(1555-1628):Aria sopra la Romanesca:O quante volte il di
フレスコバルディ:Partite sopra ?La Monica“
フレスコバルディ:Dopo si lungo error
フレスコバルディ:Maddalena alla croce
サラモーネ・ロッシ:Sonata prima detta la Moderna
モンテヴェルディ:Lamento della Maddalena
カプスベルガー(1580-1651):Toccata VIII
ドメニコ・マッツォッキ(1592-1665):Ciaconna: S’io mio parto, o mio Signore
ピア・ダヴィラ(S)
ベルンハルト・ライヒェル(テオルボ 、指)
アンサンブル・ムジカ・ゲトゥトシュト

録音:2023年1月24-28日/ベルリン
感情表現への関心が高まっていき劇的な様式に変化していった1600年前後の芸術分野。宗教音楽もまた淡々と事実を語るものから、人間の心理、情感を力強 く描くものに変わっていきます。音楽史に変革をもたらしたモンテヴェルディと同時代の作曲家たちは、キリストの受難を聖母マリアやマグダラのマリアの視点から 描き、つらい別れ、心の嘆きに重点を置いた新しい音楽を展開しました。そんな胸に迫る、生き生きとした音楽を集めたアルバムです。
ベルリン生まれのピア・ダヴィラはもともとクラシックギターを学び、後に声楽家に転向したという人物。レパートリーは広範でオペラだけでもパーセル、モーツァ ルト、ワーグナーから新作まで歌っています。このアルバムでは、バロック・スタイルのなかでの深く繊細な感情表現が楽しめます。 (Ki)

Perfect Noise
PN-2401(1CD)
ジェントルマン・フォー・ア・デイ
マシュー・ロック:劇付随音楽「テンペスト」組曲より抜粋
パーセル:歌劇「妖精の女王」より「エアー」
アンドリュー・パーチャム:ソロ
伝承曲(ジョン・プレイフォード編):「パディング・アンド・パイズ・オア・グリーンスリーヴス」による「ディヴィジョン」
ヘンデル:リコーダー・ソナタ ニ短調 HWV386a Op.2-1
伝承曲(ジョン・プレイフォード編):ロンドンの貴婦人
ヘンデル:歌劇「アグリッピーナ」 HWV6より「Vaghe fonti」
ウィリアム・ウィリアムズ:鳥を模倣したソナタ
伝承曲(プレイフォード編):イチゴとクリーム
ヘンデル
:歌劇「ジュリオ・チェーザレ」 HWV17より「シンフォニア」、トリオ・ソナタ ハ短調 HWV386a Op.2-1
ニコラ・マッテイス(1650-1714):グラウンド・アフター・ザ・スコッチ・ユーモア
ヤコブ・ファン・エイク:イギリスのナイチンゲール
パーセル:アテネのタイモン
伝承曲(プレイフォード編):ジョン,さあキスして
バルバラ・ハイントルマイアー(リコーダー)、
アンサンブル・ラ・ニンフェア

録音:2022年10月11日-14日
次世代を担う新進気鋭の古楽アンサンブル「ラ・ニンフェア」(イタリア語で睡蓮)による、「Perfect Noiseレーベル」2枚目のアルバムは、創立メンバーでありソリストとしても有名なリコーダー奏者バルバラ・ハイントルマイアーとの「ジェントルマン・フォー・ア・デイ」です。1700年頃のロンドンの紳士たちはポケットにリコーダーを忍ばせていたといいます。そんな彼らが楽しんでいたであろう音楽を、バロック装飾や即興演奏を持ち前の完璧な技巧で再現しながら奏でています。

fra bernardo
FB-2401574(1CD)
甘美な旋律 〜 16世紀から18世紀のイタリア器楽作品集
サラモーネ・ロッシ(c.1570-c.1639):シンフォニア第4番
カッツァーティ(c.1620-1677):バレ第4番、コレンテ第4番
パオロ・クアリアーティ(c.1555-1628):トッカータ第2番
ウッチェリーニ(1603-1680):ソナタ・ノナ
作者不詳:コラショー二
ベルナルド・ストラーチェ(c.1637-c.1707):パッサガリ
作者不詳:「牛を見張れ」 によるディファレンシア
ディエゴ・オルティス(c.1525-?):パッサメッツォ・アンティコ・プリモ
ベルナルド・ストラーチェ:戦いのバッロ
パオロ・クアリアーティ:トッカータ第1番
サラモーネ・ロッシ:シンフォニア第5番
アンドレア・ファルコニエーリ;甘美な旋律
ヴィヴァルディ:ソナタ イ長調 Op.13-4
カプスペルガー(c.1580-1651):トッカータ第2番
ウッチェリーニ:「ラ・ベルガマスカ」 によるアリア
ミヒャエル・オマン(リコーダー、ディレクター)、
オーストリアン・バロック・カンパニー
オーストリアのバロック・リコーダー奏者兼ディレクター、ミヒャエル・オマンが2001年に設立したバロック・アンサンブル、オーストリアン・バロック・カンパニー(ABC)。マッテイスやヘンデル、パーセル等様々な17世紀〜18世紀イギリスの作品を集めた「ロンドンの呼び声」(FB2001111)、ミヒャエル・オマンの華麗な技巧が存分に発揮された「ヴィヴァルディの協奏曲集」(FB2271745)に続くFra Bernardo第3弾は、オーストリア放送協会の自主制作レーベル(ORF)に録音された16世紀から18世紀の地中海地方の器楽作品集が復刻。

Christophorus
CHE-02312(1CD)
マンハイム楽派のオーボエ協奏曲集
ルートヴィヒ・アウグスト・ルブラン(1752-1790):協奏曲第7番ヘ長調
イグナーツ・ホルツバウアー(1711-1783):協奏曲ニ短調
ペーター・フォン・ヴィンター(1754-1825):協奏曲第2番ヘ長調
エルンスト・アイヒナー(1740-1777):協奏曲ハ長調
クルト・マイヤー(Ob)、
ハワード・グリフィス(指)、
ロイヤル・ノーザン・シンフォニア

録音:1995年9月1日-4日(イギリス)
18世紀、プファルツ選帝侯カール4世フィリップ・テオドールが莫大な財を投じて築き上げられたマンハイムは、文化的な黄金郷として輝いていました。
本アルバムでは、オーボエの名手としても活躍したルートヴィヒ・アウグスト・ルブランを筆頭に、マンハイム楽派を代表する4人の作曲家たちが残したオーボエ協奏曲を収録しています。ホルツバウアー、ヴィンター、アイヒナーの協奏曲は、ルブランのために書かれた作品とされています。
Christophorus
CHE-02332(1CD)
クルセイダーズ〜十字軍時代の音楽
グレゴリオ聖歌:アレルヤ
ナバラ王ティボー4世(ca.1235):Seigneurs, sachiez(十字軍の歌)
ギオ・ド・ディジョン(ca.1190):Chanterai por mon corage
ユオン・ドワジー(ca.1190):Maugrez touz sainz - Li almas mors
カルミナ・ブラーナ(1169):Imperator graecorum
グレゴリオ聖歌:真実の十字架よ
ペイロル(1188):Quant amors trobet partit
ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ(ca.1200):Ich han nach lieben friunde
コノン・ド・ベテュヌ(1188):Ahi, amors
作者不詳(ca.1300):トリスタンの哀歌
ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ(ca.1200):パレスチナの歌
作者不詳(ca.1200):Gaudens in domino
アレクサンダー・ヴェリャノフ&シラー(歌)、
エスタンピー

録音:1995年10月17日-26日(ドイツ)
1985年に設立されたミュンヘンを拠点とする古楽アンサンブル、エスタンピー。本アルバムは、1995年に録音されセンセーショナルな成功を収めたされた「十字軍」 が復刻。中世の歌や聖歌を使い、エスタンピーは聴く者を十字軍の世界へと誘います。様々な吟遊詩人が登場しますが、最も有名なものは、ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデの 「パレスチナの歌」 で、このプログラムの真髄を表現しています。
Christophorus
CHR-77472(1CD)
サラ・レヴィのサロンで〜ヴィオラのための室内楽
フランツ・ベンダ(1709-1786):ソロ ハ短調 LeeB3.137(ヴィオラと通奏低音のための)
ヨハン・ヴィルヘルム・ヘルテル(1727-1789);ソロ ヘ長調(ヴィオラと通奏低音のための)
C.P.E.バッハ:トリオ ハ長調 C-Dur Wq159(H587)(2本のヴィオラと通奏低音のための)
ヨハン・ゴットリープ・グラウン(1702/03-1771):トリオ 変ロ長調 GraunWV Cv:XV:132(ヴィオラとオブリガート・チェンバロのための)
ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュ(1708-1762):クアドロ ホ短調(3本のヴィオラと通奏低音のための)
フランチェスカ・ヴェントゥーリ・フェッリオーロ(Va)、
サロン・ヴァイオレット(ヒストリカル楽器)

録音:2022年9月&2023年5月、ドイツ
メンデルスゾーンの大叔母としても知られる18世紀後半〜19世紀のチェンバロ奏者であり音楽コレクターであったサラ・レヴィは、裕福なユダヤ系銀行家の娘で、ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのお気に入りのチェンバロ奏者であり、19世紀初頭のもっとも重要な音楽家たちがベルリンのサロンで演奏した音楽の後援者でした。彼女の重要な音楽コレクションは、第二次世界大戦後に長い間失われたと考えられていましたが、1999年にキエフで発見され、2001年にドイツに戻され、現在では公開されています。この作品集には驚くべき数のヴィオラのための室内楽作品が含まれており、イタリアの若き有望なヴィオリスト、フランチェスカ・ヴェントゥーリ・フェッリオーロがこのレパートリーをさらに詳しく探求するきっかけとなりました。彼女はピリオド楽器アンサンブル「サロン・ヴァイオレット」とともに、通奏低音付きのヴィオラ独奏曲だけでなく、珍しい2本、3本のヴィオラのための作品(その多くは世界初録音)も発掘しています。
イタリアのバロック・ヴィオラ奏者フランチェスカ・ヴェントゥーリ・フェッリオーロは、古楽アンサンブル「イル・クアドロ・アニマート」の共同創設メンバーであり、2015年にセリーファ国際古楽コンクールで優勝し、2016年にはグラウン兄弟コンクールでブランデンブルク文化祭特別賞を受賞。2020年にはデビュー・アルバム『冴えないリピエーノよりも! 〜ヴィオラのためのバロック時代のソナタ集』(C00280)をリリースし、好評を博しています。

ALPHA
ALPHA-1035(1CD)
甘美な静寂 〜17世紀フランス宮廷の歌曲と舞曲
1. ジョゼフ・シャバンソー・ド・ラ・バル(1633-1678):サラバンド「比類ないあの人を想って、この心は溜息をつく」イ調の組曲
2. オノレ・ダンブリュイ(1660-1702):Lわたしたちを優しく包む木々の静けさ
3. ・リュリ:リュリ氏のブランル〜ブランル・ゲ〜ブランル・ア・ムネ(『精選合奏曲集』〔1695〕より)
4. ベルトラン・ド・バシイ(1621-1690):不実な羊飼い女のせいで ニ調の組曲
5. ヴィゼー(1650/65頃-1732以降): ガヴォット〜ニコラ・ルベーグ(1631-1702): Gavotte ガヴォット
6. ミシェル・ランベール(1610-1696):胸に秘めた情熱に焦がれて、わたしは
7. リュリ:パサカーユ(「アシとガラテー」LWV 73より)
8. アントワーヌ・ボエセ(1587-1643):恋は罪というのなら
9. クープラン1世〔=シャルル・クープラン(1638-1678/79)?〕/ラ・シャテーニュレ嬢〔=アンドレ・ド・ヴィヴォンヌ(1612〜1670)?〕/アンヌ・ダニカン・フィリドール(1681-1728)/作者不詳:弦楽合奏とオーボエ・バンドのための組曲(1712) イ調の組曲
10. バシイ:甘き苦しみの中で幾千度も思い出したのは
11. ゴーティエ(1575-1651)/シャルル・ムートン(1617/26頃-1699以前):クラント「美しき殺戮者」とドゥーブル
12. ダングルベール(1629-1691)/クリストフ・バラ―ル(1641〜1715)編)): 羊飼いの娘アネット ト調の組曲
13. リュリ:Bourree ブーレ(『精選合奏曲集』〔1695〕より)
14. ピエール・ゴーティエ、通称「マルセイユのゴーティエ」(1642〜1696):ロンド式リゴードン(農夫たちと羊飼いたちのエール)〜リュリ: この静かな荒れ野にあって(「ヴェルサイユの洞窟」LWV 39より)
15. リュリ:オルフェのレシ「あまりに慎ましい恋人は」(「ミューズたちの舞踏劇」LWV 32より) ハ調の組曲
16. ド・ヴィゼー:陽気なジグ
17. ド・バシイ:わたしはかつて誓ったのだ〜リュリ/フランソワ(?)・クープラン:リゴードン(「アシとガラテー」LWV 73より)〜先掲のリゴードンの続き 〜先掲のリゴードンのためのクープラン氏によるドゥーブル
ジュリー・ロゼ(S)
リュシル・リシャルド(Ms)
レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン(古楽器使用)
フランソワ・ラザレヴィチ(フラウト・トラヴェルソ、リコーダー、ミュゼット〔=ふいご式バグパイプ〕、指揮)
リュシル・ブーランジェ(バス・ド・ヴィオル〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
エリック・ベロック(アーチリュート、バロック・ギター)
ベランジェール・サルダン(トリプルハープ)

録音:2022年9月
 聖ミシェル大修道院、ティエラシュ(フランス北部ピカルディ地方)
フランス17世紀のエール・ド・クール(宮廷歌曲)を中心に、当時のフランス文化を牽引したフランス王ルイ14世宮廷の舞曲を数多く盛り込ん だプログラム。民俗音楽のバグパイプも巧みに奏でる古楽フルート奏者フランソワ・ラザレヴィチを中心に、フランスの最前線をゆく古楽のソリス トたちが結集した、ALPHAレーベルならではの少数精鋭演奏陣が頼もしいアルバムです。独唱のジュリー・ロゼは、バロックオペラの異才指 揮者レオナルド・ガルシア・アラルコンのステージで名演を重ねてきた俊才、リュシル・リシャルドもピグマリオンやアンサンブル・コレスポンダンス、 レザール・フロリサンなどフランス随一のグループでソリストとして活躍してきた名歌手で、徹底した歌詞のニュアンスへのこだわりに裏打ちされた 細やかな歌唱が圧倒的な求心力で耳を惹きつけてやみません。本盤最大の特徴と言ってもよい器楽編成の的確さと充実も特筆に値しま す。リュートひとつで伴奏されることも多いエール・ド・クールには、ここでは曲の内容に応じてヴィオール、トラヴェルソ(バロック・フルート)、ミュ ゼットなど旋律楽器も参入。さながら後代のフランス語カンタートやオペラにも通じるその色彩感もさることながら、クレマン・ジャヌカン・アンサン ブルを支えてきた百戦錬磨のリュート奏者エリック・ベロック、ソロでの活躍も頼もしいヴィオール奏者リュシル・ブーランジェらがラザレヴィチならで はの霊妙な吹奏と共に音楽の深みを堪能させてくれます。舞曲のリズムへの圧倒的に自然な適性にも驚かされる、フランス古楽界の本領 発揮と言ってよい新名盤です。

ARCANA
A-561(1CD)
ローマのハープ 〜バロックハープを伴う17世紀ローマの声楽曲集
1. 作曲者不詳(17世紀):カンツォーナ
2. オラツィオ・ミーキ(1595頃-1641):おお恋人よ、なんと静かな夜だろう
3. ミーキ:もう情けの弦で濡らすまい、この竪琴を
4. フレスコバルディ:鍵盤独奏またはリュートのためのトッカータ
5. ミーキ:わが両目は陽光を失ってしまった
6. アンドレア・ファルコニエーリ(1585-1656): 竪琴の調べ
7. ミーキ:不幸なわたしの生涯よ
8. 作者不詳(17世紀):トッカータ「花よ咲き誇れ」
9. マリオ・サヴィオーニ(1606頃〜1685):恋が罪でないというなら
10. ステファノ・ランディ(1587-1639):Lラ・ラガナ
11. ジョヴァンニ・カルロ・ロッシ(1617頃-1692):行け、わが心よ、あの星々の輝くところへ
12. G. C. ロッシ:かくも甘美な、この身に感じる痛みよ
13. 作者不詳(17世紀):竪琴を構えて(器楽による演奏)
14. G. C. ロッシ:わたしに死んでほしいのか
15. ルイージ・ロッシ(1598-1653):ここで独りにさせてください
16. マルコ・マラッツォーリ(1602頃-1662):それでも恋に溺れたかったわたしに
17. レリオ・コリスタ(1629-1680):パラディグマ1
18. マラッツォーリ:哀れなものよ、しかし確かに
19. マラッツォーリ:ああ、わたしはいつも忘れてしまう
20. リナルド・トレマテッラ(生年不詳-1603): カンツォーナ
21. ヴェスパシアーノ・ロッチャ(1560-1625頃): 贖罪主の母なる方よ
リッカルド・ピザーニ(T)
ラ・スミズランツァ
キアーラ・グラナータ、マルタ・グラツィオリーノ、エレーナ・スポッティ(バロック・ダブルハープ)

録音:2022年8月13-16日サンタ・マリア・イン・カンポ教会、カヴェナーゴ・ディ・ブリアンツァ(イタリア中北部ロンバルディア州)
[4]以外は全て世界初録音
16世紀末から17世紀にかけて、音楽よりも先に建築や美術で後年「バロック」と呼ばれることになる新芸術が大きく開花したローマ。17世 紀にはフィレンツェで花開いたオペラの技法やヴェネツィア複合唱様式などの影響で、音楽でも独唱に重きを置いた新しい様式が発展しま す。ソナタなどの器楽芸術も躍進してゆくこの時代、ローマでは声楽の伴奏も含め撥弦楽器奏者たちが大活躍。特にハープは古代を思わ せる外観とあいまって、幾人かの名手の活躍を通じバロック期のローマで大いに愛されました。3人の古楽ハープ奏者たちが集うラ・スミズラン ツァは今回、ローマ生まれで教皇庁聖歌隊出身の古楽歌手リッカルド・ピザーニと共に、この時代にハープで奏でられたローマの作曲家たち の声楽作品と器楽曲を厳選。殆どの曲が世界初録音となる貴重なプログラムを通じ、半音階を多様した当時の音楽にも対応できるよう作 られたバロック型のダブルハープあればこその充実アルバムを編み上げました。ランディやカプスベルガーなど同時代の声楽作曲家たちの曲をと りあげた録音物でたびたび言及される「ハープのミーキ」ことオラツィオ・ミーキ、不協和音も取り入れた緻密な和声語法で独特の味わいを生 み出す異才マラッツォーリなどのユニークな音楽の魅力が、妙なる撥弦の重なりと古楽のスペシャリストによる美声で生々しく「いま」に蘇りま す。フレスコバルディやモンテヴェルディなど同時期のイタリア音楽の捉え方にも新たな光を投げかけてくれる、ARCANAならではの充実盤の 登場です。

RAMEE
RAM-2304(1CD)
グランド・ツアーの続き 〜18世紀中盤のオリジナル・チェンバロで巡る音楽紀行2
フィオッコ(1703-1741):「イタリア風ソナタ」 ト長調(『クラヴサン作品集』Op.1〔1730〕より)
C.P.E.バッハ:ソナタ ト短調 H47/Wq65-17(1746)
ゲオルク・アントン・ベンダ(1722-1795):ソナタ 第4番ヘ長調(『鍵盤独奏のための6つのソナタ』〔1757〕より)
ジェミニアーニ(1687-1762):「ソナタ」 ト短調(『さまざまな作品に基づくクラヴサン曲集』〔1743〕より)
デュフリ(1715-1789):「ソナタ」 ニ長調(『クラヴサン作品集 第2巻』〔1748〕より)
コルネール・ベルノレット(Cemb)
使用楽器:アントウェルペン(ベルギー)のヨアンネス・ダニエル・デュルケン(1706-1757)
1747年製作によるオリジナル楽器(フレーハイス博物館所蔵)

録音:2023年1月30-31日 フレースハイス美術館、アントウェルペン、ベルギー
豊かな歴史遺産が息づくベルギーの古都アントウェルペンで、同市に残る18世紀の貴重なオリジナル1段鍵盤チェンバロを使って18世紀各 地の鍵盤作品を辿るRameeレーベルの充実盤『グランド・ツアー』(RAM2009)に、嬉しい続編が登場。欧州各地それぞれの伝統の違い に光を当てた前作に対し、今回はブリュッセル、ハンブルク、ベルリン、パリという三つの大都市を巡りながら、古典派前夜の18世紀中盤に あって当時の二大潮流だったフランス様式とイタリア様式がどう各地の流行に浸透したかを探るプログラム。フランス語で「続き」をあらわす ensuiteの語に「フランス流の組曲で」〔仏〕または「そして組曲も」〔蘭〕の表現が重なるタイトルも頷けます。ブリュッセル生まれのイタリア系作 曲家フィオッコは、フランス流の表題を冠した鍵盤曲集にイタリア様式を柔軟に取り入れた作風が魅力。大バッハ次男とベンダ家の若き弟の 作品は、イタリア風ソナタをドイツ流に深めた書法にロココの感傷性を滲ませた仕上がりが美しく、ロンドンでのイタリア音楽人気を甘受した後 にパリ向けのフランス様式も模索したジェミニアーニ後期の鍵盤作品と好対照をみせます。イタリア様式が完全に浸透した頃のパリで活躍し たデュフリの音楽は、18世紀型のチェンバロの味わいが最も映える曲作りの連続。ジェミニアーニ、デュフリなどではフランス風小品集から曲を 選び、イタリア式のソナタの楽章に見立てた構成になっています。各作品の持ち味を最大限に引き出す経験豊かな名手ベルノレットの緩急 自在なタッチは、チェンバロという楽器の鍵盤1段だけで驚くほど多彩な表現ができる可能性を十全に示してやみません。元バロック・ヴァイオ リン奏者の技師ライナー・アルントによる的確かつ自然なエンジニアリングで、生のままの18世紀ヨーロッパの音世界をじっくりお楽しみくださ い。

RICERCAR
RIC-460(2CD)
NX-E05
ダーフィト・ポーレ:ソナタと舞踏曲(器楽合奏曲)全集
ダーフィト・ポーレ(1624-1695):4声〜8声〔と通奏低音のため〕のソナタ、ブランルと舞踏組曲(全31曲) G.1〜31
クレマチス(古楽器使用)
ステファニー・ド・ファイー(Vn、指揮)
ブリス・サイー(チェンバロ、指揮)

録音:2021年9月 サンテーユ聖母教会、シラン(フランス南部ラングドック地方エロ―県)
2022年5月聖アポリネール教会、ボラン(ベルギー東部リエージュ地方)
2024年に生誕400年を迎えるドイツの作曲家ダーフィト・ポーレは、17世紀ドイツ屈指の音楽拠点だったドレスデン宮廷で、名匠ハイ ンリヒ・シュッツに師事した中でも特に大きな業績を残した一人。ドレスデンを離れた後はヘッセン=カッセル方伯やシュレスヴィヒ=ホルシュタ イン公の宮廷を経て、1660年から亡くなるまでハレでマクデブルク公の宮廷楽団の長として活躍し、少年ヘンデルの父とも親交があったと言 われています。声楽作品も多数残していますが、注目すべきは最大8声までの多様な編成のために書かれた器楽合奏曲の数々。17世紀 初頭のポスト=ルネサンス的ドイツ器楽に似た編成を取りながら、ヴァイオリン属の楽器の特性を活かし、各パートの独立性を際立たせつつ 合奏としての響きも充実させた一連のソナタや舞踏曲は、後のバッハの『ブランデンブルク協奏曲集』第3番や第6番を予感させる先進的な 作風で興趣が尽きません。中声部が厚い編成の曲が多いのもこの時代ならでは。演奏は17世紀音楽の作法を知り尽くしたステファニー・ ド・ファイー、低音ダブルリードの名手ジェレミー・パパセルジオー、頼もしい低弦奏者マチュラン・マタレル、大ヴェテラン古楽鍵盤奏者ギィ・パン ソンら名手続々のアンサンブル、クレマチス。現存合奏曲を全て聴けるようにしたこの2枚組アルバムは、同じRICERCARレーベル創設初期 のリチェルカール・コンソートによる「ドイツ・バロックの室内楽曲」シリーズを通じ多くの人々に届けられたポーレ芸術の真髄に迫る21世紀なら ではの充実企画。各奏者の闊達なソロと驚くべきアンサンブル力(ブックレットには各トラックの参加奏者詳細一覧も掲載)を通じ、ドイツ古 来の多声芸術の伝統の上にみずみずしいイタリア新様式を息づかせたポーレの至芸をじっくり味わえるアルバムの登場です。

En Phases
ENP-016(1CD)
シュザンヌはある日 〜リュートの黄金時代とフランス音楽史〜
1. クロード・ジェルヴェーズ(1525-1583):パヴァーヌ
2. アドリアン・ル・ロワ(1520頃-1598):パスメズ(パッセメッゾ)
3. ベルナール・ド・ヴァンタドゥール(1120/30頃〜1194/95頃):木の葉は瑞々しくなり
4. 作者不詳:サルタレッロ「ゾルジ」
5. ピエール・アテニャン(1494-1552):バス・ダンス「友の名をわたしに告げた彼女は」
6. ジャン・シャルダヴォワーヌ(1538-1580頃):嬢さん、見に行こう
7. ピエール・ファレーズ(1510頃-1575頃):アルマンド「恋人に」
8. ル・ロワ:ねずみ
9. アテニャン:バス・ダンス「マグダレーナ」〜トゥルディオン
10. アテニャン:パヴァーヌ
11. トワノ・アルボー(1520-1595):ブランル「ピナゲ」
12. アルボー:B豆のブランル
13. ペイロル(1160頃-1225頃)/編曲者不詳:野がどこも緑萌えたつのを見て
14. ファレーズ:パヴァーヌ「レケルカルド」〜モービュイソンのクラント
15. アテニャン:ブランル「あなた、わたし思っていたのだけど」
16. アテニャン:バス・ダンス「砦」
17. プレトリウス: ヴォルト1&2
18. 作者不詳:生きてゆこう
19. ベルナール・ド・ヴェンタドゥール:わたしは見た、ヒバリが
20. ニコラ・ヴァレ(1583頃-1642頃):先掲のパスメズのガリヤルド
21. ジェルヴェーズ:ブランル〜ファレーズ:ブランル「小さな人」
22. アテニャン:バス・ダンス「整髪」
23. ディディエ・リュピ(生歿年不詳、16世紀中盤に活躍):シュザンヌはある日
24. ファレーズ:ブランル・ゲ
25. ジルベール・イズバン(1953〜):秋の贈り物
アルバン・ティクシエ(Lute)
ローラン・ティクシエ(歌)
エヴリーヌ・モーザー(歌、弓奏ヴィエル〔中世フィドル〕)

録音:2023年10月16-20日モンフォルタン教父礼拝堂、サン=ローラン=スュル=セーヴル(フランス中西部ポワトゥー地方)
中世からルネサンスにかけての詩歌に通じた古楽歌手ローラン・ティクシエを父に持つ新世代のリュート奏者、アルバン・ティクシエ。初のソロ・ アルバムでは、欧州知識人たちの間でリュートが重要な独奏楽器としてひときわ重宝された中世〜ルネサンス期のフランス音楽に光を当てま した。10才の頃には父が出演する古楽祭でルネサンス舞踏を披露、その頃からリュートを学んでいたアルバン・ティクシエの紡ぎ出す音楽は、 広範な活躍で知られる彼の師匠ミゲル・アンリが「現代人にとっては異質なはずのリュートという楽器と、驚くほど親密に打ち解けている」(ライ ナーノート序文より)と語る通り、全く気負いを感じさせずに数世紀前の音楽を「いま」に息づかせる泰然自若の語り口が大きな魅力。トルバ ドゥール(南仏の中世詩歌人)たちの黄金時代から、声楽名作の編曲を含むリュート独奏向け楽譜が激増したルネサンス期を経て、プレトリ ウスが書き留めたフランス宮廷舞踏の世界を垣間見つつ音楽史を広く概観できる選曲を、このうえなく自然な語り口で一編のプログラムにま とめています。ALPHAと並んで古楽の名盤が多いZig-Zag Territoiresレーベルでの仕事が知られるエンジニア=プロデューサーのフランク・ ジャフレが録音技師を務めており、精妙なエンジニアリングで、古楽器ならではの雑味を含んだ美音を細やかなニュアンスまで克明に伝えてく れるのも嬉しいところ。師や父と共に本人も執筆しているライナーノート(仏語、英語)の味わい深い文章と共に「古楽に接する」ことの魅力を 十全に味わえる1枚に仕上がっています。

Incises
INC-005(1CD)
NX-C04
ルネサンス・フルート合奏による旅の歌
1. ジャイルズ・ファーナビー(1560頃-1640): 昔のスパニョレッタ(4声)
2. ルートヴィヒ・ゼンフル(1486頃-1542/43): ある朝、私は立ったまま(5声)
3. ゼンフル:ある朝、私は立ったまま(4声)
4. ゼンフル:ある朝、私は立ったまま(3声)
5. ダウランド(1563頃-1626):彼女はわたしの過ちを許してくれるだろうか(4声)*
6. ヤーコプ・ファン・エイク(1590頃-1657): 「彼女はわたしの過ちを許してくれるだろうか」による独奏曲(無伴奏フルート独奏)*
7. ダウランド:エセックス伯のガリア―ド(5声)*
8. アントワーヌ・ビュノワ(1430頃-1521):望みなき運命(3声)*
9. 作者不詳(16世紀):望みを運命にかけて(4声)*
10. ジョスカン・デプレ(1450/55-1521):望みなき運命(3声)*
11. ジャン・シャルダヴォワーヌ(1538-1580頃):若い娘ひとり(無伴奏独唱)
12. ウスタシュ・デュ・コロワ(1549-1609): 「若い娘ひとり」による五つのファンタジア (3〜5声)*
13. ウィリアム・バード(1539/40-1623):女王のアルメイン(4声)*
14. ダウランド:真実の涙のパヴァーヌ(ルネサンス・ギター独奏)
15. ダウランド/ファン・エイク:昔日の涙のパヴァーヌ (5声、ディミニューション付)*
16. トーマス・レイヴンズクロフト(1582頃-1635):ブラウニング・マダム(無伴奏独唱)
17. クレメント・ウドコック(1540頃-1590):ブラウニング・マダム(5声)
18. イルウェイ・ベヴィン(1554頃-1638頃): ブラウニング・マダム(3声)
19. バード:木の葉よ、萌え立て(5声)
20. フレスコバルディ:ラ・スパニョレッタの調べによるカプリッチョ(4声)
21. プレトリウス: エスパニョレット(5声) 〜二つのスパニョレッタ(5声/4声と5声)
22. ダウランド:流れよ、わが涙(2声)*
マルク・モイヨン(歌)[2,5,8,11,15,16]
レ・ジュユー・ド・トラヴェルス(古楽器使用)
リュシー・ユンベール(G管ソプラノ・ルネサンス・フルート、D管ソプラノ・ルネサンス・フルート、テナー・ルネサンス・フルート)
セシル・ラングレ、エレーヌ・ドゥト、ジャック=アントワーヌ・ブレシュ(テナー・ルネサンス・フルート)
セバスティアン・ヴィロワン(バス・ルネサンス・フルート、楽器製作)
クリスティアン・リヴェ(リュート、ルネサンス・ギター)[5,7,14,15,21,22]
無印(11,14,16以外)…クローバー模様の逸名製作家(16世紀末に活躍)による南ドイツまたは北イタリアのモデル(ヴェローナ楽友協会所蔵)に基づく再現楽器使用 (A=415Hz)
*…リヨンのC.ラフィ(生年不詳〜1553)製作モデル(ブリュッセル楽器博物館所蔵)に基づく再現楽器使用(A=392Hz)

録音:2021年8月23-27日福音書記者聖ヨハネ教会、シャシニェル(フランス中部ブルゴーニュ地方)
キーシステムに頼らない簡素な構造で、自然素材の持ち味が映える独特の音色が魅力の古楽器、ルネサンス・フルート。15〜16世紀に 広く知識人たちの間で愛され、大小の楽器による合奏(コンソート)も好まれたことが知られています。まとまった録音は今なお珍しいところ、 自ら古楽器の再現製作も手掛けるセバスティアン・ヴィロワンらのスペシャリストが集うレ・ジュユー・ド・トラヴェルスによる充実プログラムのアル バムが登場。当時の主たるレパートリーだった声楽曲編曲はもちろん、仏独英蘭さまざまな地域にわたり15〜17世紀初頭の広範な演目を ルネサンス・フルートのコンソートならではの響きで味わるのは実に貴重。フランス語圏のモデルと南ドイツまたは北イタリアのモデル、2種の歴 史的楽器を参考にした精巧な再現楽器2セットを使い分け、美しく掠れた音色の重なりがもたらす玄妙な響きの味わいをたっぷり楽しませて くれます。harmonia mundi franceやArcana、Zig-Zag Territoiresなどの古楽器を使った録音で抜群の仕事ぶりを見せてきたアル バン・モローの的確なエンジニアリングも頼もしく、レパートリーや使用楽器について詳述したライナーノート(仏語、英語)も充実しています。精 妙な演奏解釈で、知られざる昔日の音響体験を十全にお楽しみください。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0080(1CD)
トランペットとオルガンのための17世紀スペイン音楽
ホセ・ヒメネス:Batalla de6°tono
フランシスコ・ディエゴ・デ・コンセイサン:Batalha de5°tom
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ:Tres glosas sobre el canto de la Inmaculada Concepcion
アントニオ・コレア・ブラガ:Tiento de6°tom
アントニオ・コレア・ブラガ:Batalha de6°tom
フアン・カバニーリェス、ヨハン・カスパール・ケルル:Batalla Imperial
フランシスコ・ヴァルス:Kyrie de Quarti Toni
パブロ・ブルーナ:Batalla de6°tono
ペドロ・デ・アラウージョ:Batalha de6°tom
パブロ・ブルーナ/ヘンリー・モデラーク:「Pange lingua」 Variationes
セバスティアン・アギレラ・デ・エレディア:Obra de8°tono 「Ensalada」
フランシスコ・カルロス・デ・サンクト・ヨセフ:Obra de5°tom
アントニオ・デ・カベソン/ヘンリー・モデラーク:Pavana con su glosa
作者不詳:Batalla Famosa
ヘンリー・モデラーク(トラン ペット)
ジョアン・ボロナート・サンス(Org) 他

録音:2023年
バロックトランペットとオルガンで聴く17世紀スペイン音楽。曲によってはクラリーノを追加したりティンパニを入れたりしていて、様々な音響が楽しめます。 (Ki)
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0086(2CD)
ジョージ・ジェフリーズ(c.1610-1685):宗教歌曲とアンセム集
[Disc1](5声と通奏低音)
Hark, shepherd swains
Busy time this day
Brightest of days
Whisper it easily
Rise heart; thy Lord is risen
Look up, all eyes
The Lord in thy adversity *
A music strange
[Disc2](4声と通奏低音)
What praise can reach thy clemency *
Turn thee again *
Awake my soul *
How wretched is the state you all are in
In the midst of life
Turn thou us, O good Lord *
Great and marvelous are thy works *
He beheld the city
ソロモンズ・ノット

録音:2022年8月20-23日/イギリス、ノーサンプトンシャー、カービーホール
* 世界初録音
イギリスの知られざる作曲家、ジョージ・ジェフリーズ(1610年頃〜1685年)の4声および5声と通奏低音のための英語による声楽作品全集。驚くほど完 成度の高い作品ばかりで、音楽史から消えてしまっているのがまったく不思議です。イギリス気鋭の声楽グループ、ソロモンズ・ノットの歌唱がまた素晴らしく、ジェ フリーズの音楽との最高の出会いを作ってくれます。通奏低音はテオルボとオルガンを使用。
ジェフリーズはモンテヴェルディが提唱した第二作法(厳格なルネサンス書法に対する形で生まれた劇的で自由なバロック的手法)をイギリスにもたらした最初 の作曲家。当時の現代音楽だったイタリアのマドリガルを取り入れ、情感豊かに宗教声楽曲を書いた、非常に先駆的な人物です。パーセル以前のイギリスに初めて バロック音楽を響かせたと言っても過言ではない大きな存在と言えるでしょう。
ジェフリーズはオックスフォードでチャールズ1世のオルガニストを務めたのち、1648年頃から亡くなるまで、ノーサンプトンシャー州カービーのハットン家に勤 めました。ここが今アルバムの録音場所である歴史的建造物「カービーホール」です。作曲家が生涯の大半を過ごした建物の、同じ壁に音を反響させて、じっくり 丁寧に歌われた音楽はまさに格別。たまらない美しさが耳を満たします。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72990(1CD)
ベルンハルト・ロンベルク(1767-1841):ハープとチェロのための3つの大ソナタ Op.5
ソナタ第1番変ホ長調
ソナタ第2番ヘ長調
ソナタ第3番変ロ長調
シモーナ・マルケージ(Hp)
バルトロメオ・ダンドロ・マルケージ(Vc)
※古楽器による演奏

録音:2022年4月19-21日/イタリア、アグラーテ・コントゥルビア、サン・ジョルジョ教会
ベルンハルト・ロンベルクはベートーヴェンと親交があったチェロ奏者・作曲家。ベートーヴェンがロンベルクに宛てた手紙では「さようなら、偉大な芸術家。敬 具―」と結ばれており、大いに称賛し尊敬すべき音楽家であったことがうかがえます。
ハープとチェロ(またはヴァイオリン)のための3つの大ソナタ Op.5は1803年にパリで出版された作品。それぞれが3つの楽章で構成された、規模の大き な協奏的ソナタです。楽想は2つの楽器に均等に配分され、充実した対話が繰り広げられます。また当時におけるヴィルトゥオジティの極限に達した作品でもあり、 楽器の可能性を尽くした音楽が十二分に堪能できます。 (Ki)
Challenge Classics
CC-72979(1CD)
ミケーレ・マスチッティ(1663/1664-1760):3声のソナタ集 Op.1より
ソナタ第7番ニ長調(Vn、チェロと通奏低音)
ソナタ第8番イ短調(Vn、チェロと通奏低音)
ソナタ第9番ハ長調(Vn、チェロと通奏低音)
ソナタ第10番ホ短調(2つのヴァイオリンと通奏低音)
ソナタ第11番ニ長調(2つのヴァイオリンと通奏低音)
ソナタ第12番イ長調(2つのヴァイオリンと通奏低音)
マッテオ・チッキッティ(バセットヴィオラ、ヴィオローネ、指揮)
ムジカ・エレジェンティア

録音:2023年8月/イタリア、ヴィッラ・サンタ・マリア、サン・フランチェスコ・カラッチオーロ教会
※全曲世界初録音
ミケーレ・マスチッティはイタリア・バロックの作曲家。1704年からフランスに定住し、フランス音楽界で活躍しました。「作品1」であるこのソナタ集は1704 年にパリで出版されたもので、フランスにおける名刺代わりのような作品集と言えます。全12曲からなり、3曲ずつ〈教会ソナタ・二重奏〉〈室内ソナタ・二重奏〉 〈教会ソナタ・三重奏〉〈室内ソナタ・三重奏〉とグループ化された構成で、当盤には後半の6曲が収録されています。コレッリを思わせる作品構成と書法が当時 のイタリア音楽の流行を物語ります。全曲世界初録音。 (Ki)
Challenge Classics
CC-72880(1SACD)
白鳥の宴 〜ヒエロニムス・ボスの合唱曲集 第4集
アントワーヌ・ブリュメル(c.1460-c.1512):Sicut lilium inter spinas
聖歌:Ave Maria
聖歌/Tim Braithwaite編)):Ave Maria
クレメンス・ノン・パパ(?)(c.1510-c.1555):Ave Maria
ロイゼ・コンペール(c.1440/45-1518):Le grant desir d’aymer m’y tient
ベネディクトゥス・アッペンツェラー(c.1480-1558):Missa Benedicti (Ick had een boelken uutvercoren) 〜Kyrie, Gloria
ティールマン・スザート(c.1510/15-1570):Myns liefkens bruyn ooghen
イエロニムス・ヴィンデルス(fl.1510-1550):Missa Myns liefkens bruyn ooghen ? Sanctus
ロイゼ・コンペール:Dictes moy toutes voz pensees
マットイス・ピペラーレ(c.1450-c.1515)/ピエール・ド・ラ=リュー(c.1452-1518):Een vroulic wesen (instrumental)
ベネディクトゥス・アッペンツェラー:Missa Benedicti (Ick had een boelken uutvercoren) 〜Agnus Dei
作者不詳/Marc Busnel編)):Ick had een boelken uutvercoren / Oeverloos
クレメンス・ノン・パパ:Ave Maria
カペッラ・プラテンシス
ソッラッツォ・アンサンブル

録音:2023年3月6-9日
15〜16世紀のポリフォニーを得意とするヴォーカル・アンサンブル「カペッラ・プラテンシス」が、オランダの画家ヒエロニムス・ボス(1450-1516)の没 後500年記念として2016年に始めたシリーズの第4集。聖母マリア兄弟会の開催した「白鳥の宴」で演奏されていたような音楽を集めるというコンセプトのア ルバムです。 (Ki)

ALIA VOX
AVSA-9957(2SACD)
Mirrors of time
[CD1]
1. ダウランド:流れよ、わが涙(Lachrymae Antiquae)
2. ホセ・マリア・ガルシア・ラボルダ(b.1946-):流れよ、わが涙(Lachrimae Antiquae) (2012) *
3. カベソン:Tiento III Primer Tono4’30
4. テレサ・カタラン(b.1951):Tiento de tantos tonos (2011) *
5. モンセラートの朱い写本〜処女なる御母を賛美せん(Mariam Matrem)
6. Jesus Legido(イェスス・レジド)(b.1943):Glosas sobre el Mariam Matrem (2011) *
7. ルイス・デル・ミラ:パヴァーヌとガイヤルド(Pavana y Gallarda)*
8. カルロス・クルス・デ・カストロ(b.1941):パヴァーヌとガイヤルド(Pavana y Gallarda)(2011)*
9. F.クープラン:3日目のルソン・ド・テネブル
10. フランシスコ・ガルシア・アルバレス(b.1959):ル・クープラン・ド・フィゲーラス(2012)*
11. モンセラートの朱い写本〜声をそろえていざ歌わん(Cunctissimus concanentes)
12. アルマンド・グレボル(b.1958):La festa, la follia… (2011) *
13. ムッシュ・ド・サント=コロンブ:涙(Les Pleurs)(2つのヴィオラ・ダ・ガンバによるヴァージョン)
14. クラウディオ・プリート(1934-2015):Sentimientos (2011) *
[CD2]
1. F.クープラン:葬儀(Pompe Funebre)ヴィオール曲集第2巻より
2. ベネト・カサブランカス(b.1956):ユビルス(Jubilus)(2011)*
3. 聖母マリアのカンティーガ集より「サンタ・マリア、エストレラ・ド・ディア(Santa Maria, Estrela do dia)
4. カルル・ギノヴァール(b.1941):サンチャゴへの讃歌(Himno a Santiago)(2011) *
5. モンセラートの朱い写本〜輝ける星よ(Stella Splendens)
6. トマス・マルコ(b.1942):輝ける星よ(Stella splendens) (2011) *
7. ハイネ・ファン・ギゼゲム:De tous biens plaine
8. アルベルト・サルダ(b.1943):De biaute, de valour (2011) *
9. アントニオ・デ・カベソン:Pavana con su glosa
10. ドロレス・セッラーノ(b.1967):GloSavall (2011) *
11. シビラの歌よりEl jorn del judizi
12. カルメ・フェルナンデス=ヴィダル(b.1970):Sibil・la: L’Admonicio Apocaliptica (2011)*
13. マラン・マレ:サント=コロンブ氏のトンボー
14. ジョセプ・ソレル(b.1935):Pour le Tombeau de Wilde (2011) *
1. エスペリオンXX、コワン、ジョルディ・サヴァールほか
3. エスペリオンXX、ジョルディ・サヴァール
5. ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、ジョルディ・サヴァール
9. モンセラート・フェゲーラス、マリア・クリスティーナ・キール、エスペリオンXX
11. ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、ジョルディ・サヴァール
13. クリストフ・コワン&ジョルディ・サヴァール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

[CD2]
1. ジョルディ・サヴァール
3. ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、エスペリオンXXI、ジョルディ・サヴァール
5. ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、ジョルディ・サヴァール
7. ジョルディ・サヴァール、セルジ・カサデムント、エウニス・ブランダオ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
9. ジョルディ・サヴァール、セルジ・カサデムント、ファミ・アルカイ、フィリップ・ピエルロ、カルロス・ガルシア・ベルナルト、ラファエル・ボナヴィータ
11. モンセラート・フィゲーラス、ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、エスペリオンXXI、ジョルディ・サヴァール
13. ジェローム・アンタイ、ピエール・アンタイ、ロルフ・リスレヴァン、ジョルディ・サヴァール

ディエゴ・フェルナンデス・マグダレーノ(P)*
ディエゴ・フェルナンデス・マグダレーノ(P)が演奏のトラックは2015年録音
ジョルディ・サヴァールのこれまでの活動は、様々な人に大きな影響を与えています。ここでは、サヴァールの録音に影響を受けインスピレーションを受けた作曲 家がつくった楽曲を、ピアニストのディゴ・フェルナンデス・マグダレーノが演奏しています。ダウランドの涙のパヴァーヌをモチーフとした楽曲はプリペアード・ピ アノで、大変凝った作り。サヴァールのこれまでの録音の極上のトラックと、その演奏(作品)にインスパイアされた現代作品が交互に演奏されますが、まさに時代 と空間を超えた世界が展開されております。サヴァールのこれまでのあゆみの素晴らしさと深さをあらためて実感する内容です。 (Ki)

Paraty
PTY-1223396(1CD)
アメリカのフォリア〜1717年のマレから2012年のアルバレスまで
マラン・マレ:3本のヴィオールのための組曲ト長調(全11曲)
カリスト・アルバレス:アメリカのフォリアス(全13曲)
マラン・マレ:3本のヴィオールのための組曲ニ長調(全9曲)
アンサンブル・ベダード

録音:2021年11月11-14日/ディジョン大聖堂
キューバ系ヴァイオリニスト、ロナルド・マルティン・アロンソが2014年に創設したアンサンブル・ベダード。ボーダーレス指向で、国、時代、ジャンルを超越し た新時代の団体です。名称のベダードはキューバの首都ハバナの一地区で、故郷への愛が感じられます。
このアルバムはマラン・マレ1717年の作とキューバの作曲家カリスト・アルバレス2012年の作をつないでいます。「アメリカのフォリアス」は2012年にヴィ オラ・ダ・ガンバとチェンバロの曲として作られましたが、今回マレと合わせるため3つのヴィオール、バロック・ギター、チェンバロ・オブリガート用に改作。各変 奏がアルゼンチンのチャカレーラ、タンゴ、キューバのコンガ、アメリカのブルースなどアメリカ大陸のさまざまな音楽ジャンルの形をとり、アメリカ音楽のパノラマ を展開するため、クラベス、マラカス、ギーホなど民俗打楽器も加えていて刺激的。ワールドミュージック・ファンにもオススメです。 (Ki)

BIS
BISSA-256(1SACD)
ロベール・ド・ヴィゼ:テオルボのための独奏曲集
(1)組曲 イ短調
(2)組曲 ニ長調
(3)ニ短調の作品【プレリュード / アポロンのアントレ(リュリ) / エア / ラ・フェルスタンベール / パッサカリア】
(4)ハ短調の作品【プレリュード / 嘆き、または、ド・ヴィゼー嬢へのトンボー】
(5)ト長調の作品【プレリュード /スペイン風アントレ(リュリ)/ 森の精(クープラン)/ ミュゼット / シャコンヌ】
(6)組曲 ホ短調
(7)スペインのフォリア
ヤコブ・リンドベルイ(テオルボ)
楽器:Michael Lowe, Wootton-by- Woodstock 1979A'=392Hz

録音:2023年3月29日〜4月1日/レンナ教会
BISレーベルを代表するアーティスト、ヤコブ・リンドベルイがロベール・ド・ヴィゼ(ヴィゼー)(1650年頃〜1733)のテオルボのた めの独奏曲を録音しました。
フランスのギター奏者、テオルボ奏者、歌手、作曲家のロベール・ド・ヴィゼ。1680年頃にルイ14世付きの宮廷音楽家となり、テオルボ、リュート、ギターのた めの作品を作曲。フランス舞曲を中心としたテオルボの独奏作品は美しさの極み。リンドベルイの卓越した技術と表現力で同作品の魅力を引き出しております。
当演奏には現代の名工マイケル・ロウが17世紀初頭に製作された大型楽器のレプリカを使用しております。1970年代後半、リンドベルイとロウはパリを訪れ、 音楽博物館(ミュゼ・ド・ラ・ミュージック)にある2台のテオルボを測定。楽器のデザインや寸法をもとに、ロウは指板の弦長89センチ、最も長い低弦の弦長 160センチのテオルボを製作。以来、リンドベルイはこの楽器を使用し、独奏はもちろんのこと、室内楽、オペラ、オラトリオで演奏してきました。当録音では17〜 18世紀のフランス宮廷音楽に合わせ、現代のコンサート・ピッチより1音低い392Hzに調弦されています。

H.M.F
HMM-93271(2CD)
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り SV206 ピグマリオン 、
ラファエル・ピション(指)
ソプラノ/セリーヌ・シーン、ペリーヌ・ドゥヴィエ、
メゾ・ソプラノ/ルシール・リシャルドー、
テノール/エミリアーノ・ゴンザレス・トロ、ザカリー・ワイルダー、アントナン・ロンドピエール、エティエンヌ・バゾラ、
ニコラ・ブルーイマン、ルノー・ブレ

録音:2022年1月、パリ、聖霊教会(サンテスプリ教会)
ピション&ピグマリオンの、モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」。驚異的なまでにやわらかな響きの「マタイ受難曲」で2022年度レコード・アカデ ミー賞で大賞を受賞した彼らによる、こちらもまたかつてない極上の響きのモンテヴェルディが登場しました。冒頭のファンファーレから、作品の既成概念を覆すよ うなやわらかな響きに驚かされます。モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」は、"教会と王侯両家の "礼拝堂の音楽家が利用できるように、さまざまな 機会のために独自に作曲されたヴェスパーの楽曲を集めたアンソロジーであると位置づけられていますが、ピションは、「グローリア」の楽曲が全体を締めくくるの にふさわしい楽曲とか投げられることから、これは全体としてひとつの作品であると考えています。そして、作品のテキストを、全体でひとつの作品という観点から 再度読み解きなおし、言葉や場面にふさわしいハーモニーや表現を追求。モンテヴェルディが構想した作品の真の姿をつまびらかにすると同時に、作品固有の劇場 感覚までをも存分に引き出しています。圧倒的な体験です。 
ピションは、2023年ザルツブルク音楽祭で「フィガロの結婚」を指揮し、「ラファエル・ピション は、VPOを、そのクッションの効いたシロップのような心地よいサウンドからほど遠いところにある、歯切れのよい、硬派な古典主 義の世界へと駆り立てた。クシェイの演出は音楽的であり、ピションの指揮は演劇的です。両者の協働は通常では考えられない高いレベルで最大の効果を発揮し ています。細部に至るまで入念に考え抜かれ、その相乗効果には息をのむ。」(フィナンシャル・タイムズ)と絶賛されています。
HMM902710の再発売盤です (HMM902710は廃盤となります)。 (Ki)

ATMA
ACD2-2860(1CD)
ボワモルティエ:3幕のコミック・バレ『大公妃邸のドン・キホーテ』 アルトゥール・タンギー=ラブロッス(テノール;ドン・キホーテ)
ドミニク・コテ(バリトン;サンチョ・パンサ)他
マティアス・アマウテ(指)
アンサンブル・カプリース
ソナタ1704

録音:2022年3月3-5日/カナダ、ミラベル、サン・オーギュスタン教会
フランス国立図書館に保存されているボワモルティエの手稿譜をもとに、演奏者みずから書き起こしたスコアを使用。この手稿譜は作品が発表される前に書かれ たいわば「初稿」であり、現在世に知られている、初演後にまとめられた楽譜とはいくつか相違があるとのこと。またアリアや音楽の流れを重視し、レチタティーヴォ をカットするなどして独自に構成。ボワモルティエの音楽言語がシンプルに伝わってくる内容となっています。 (Ki)

PAN CLASSICS
PC-10457(1CD)
タルティーニの手紙 〜マッダレーナ・ラウラ・ロンバルディーニ=ジルメン(1745-1818):ヴァイオリン二重奏曲集 Op.4
1. 第2番ニ長調/2. 第5番イ長調
3. 第3番変ロ長調/4. 第4番ホ長調
5. 第6番ハ長調/6. 第1番変ホ長調
ゼフィーラ・ヴァロヴァ(Vn)1.-3.:第1ヴァイオリン
イスクレナ・ヨルダノヴァ(Vn)4.-6.:第1ヴァイオリン

録音:2023年7月8-10日/ポルトガル、ビラ・レアル、マテウス宮殿
ヴェネツィアの作曲家でありヴァイオリニストでもあったロンバルディーニ=ジルメンによる二重奏曲集。彼女はメンディカンティ(ヴィヴァルディが教えたピエタ と同種のヴェネツィアの養育院)に音楽学生として入学、たいへん優秀なヴァイオリニストであったため、パドヴァにいる大音楽家タルティーニに師事することを許 されます。しかし音楽院の制約ですぐには外出ができず、その間タルティーニが彼女にメソッドを手紙で書き送りました。この手紙は貴重な教本として、タルティー ニの弟子たちによって1770年に出版され、翌年にはチャールズ・バーニーの英訳版も出版されています。それから約5年、ロンバルディーニ=ジルメンはタル ティーニから直に教えを受けました。音楽家として独立後、ヨーロッパを演奏旅行してまわり、作曲した作品はパリ、オランダ、ドイツ、ロンドンの様々な出版社から 広く出版されるなど、非凡な才能を発揮しています。
当アルバムに収録された『ヴァイオリン二重奏曲』は、古典派時代の繊細さと室内楽の贅沢な音響を兼ね備えた、技巧的な名品。イル・ポモ・ドーロのコンサート マスター、ゼフィーラ・ヴァロヴァと、ディヴィーノ・ソスピーロのコンサートマスター、イスクレナ・ヨルダノヴァという名手ふたりによる演奏であることも見逃せま せん。

ACCENT
ACC-24402(1CD)
ツィアーニ(1653-1715):セポルクロ「十字架上の克服された死 La Morte vinta sul Calvario」(ウィーン、1706) 悪魔:ヤニス・フランソワ(Bs-Br)
人間性:ヴァンサン・ブショ(T)
死:マキシミリアーノ・バニョス(A)
信仰:ダグマル・シャシュコヴァ(S)
アダムの魂:カプシーネ・ケラー(S)
エ ティエン ヌ・メイヤー(指)
レ・トラヴェルセ・バロック

録音:2023年10月21-24日/フランス、トロワフォンテーヌ
セポルクロ(埋葬、墓地=聖墓の意)」とは17世紀後半の聖金曜日にウィーンの宮廷礼拝堂で上演されていた受難オラトリオ。世俗的なオペラの上演が禁止 される聖週間にオペラ的なもので音楽欲を満たすという側面もあり、演技つきの華麗な舞台作品といえるものもありました。1706年に宮廷楽長のマルカントニ オ・ツィアーニが書いたこの「十字架上の克服された死」も「信仰」「人間性」「アダムの魂」といった寓意的人物が登場し、キリストの死を喜ぶ「悪魔」と修辞的な 論争を繰り広げるという作品で、宗教的な内容でありながらほとんどオペラ。表情豊かなレチタティーヴォとアリアが繰り返し現れ、弦楽合奏にはコルネット、リコー ダー、サックバット、トロンボーン、ファゴットが彩りを添え、洗練された対位法もあり、豊かなコントラストを持つ音楽が展開されていきます。 (Ki)

Passacaille
PAS-1133(1CD)
フランドル楽派のポリフォニー音楽
イザーク(1450-1517):Missa Charge de deuil; a3; I. Kyrie ; II. Gloria
ヨハネス・トゥールー(fl. c.1460):Virgo restauratrix; a4
ヨハネス・トゥールー:Missa sine Kyrie (olim “Chorus iste”); a3; II. Credo ; III. Sanctus
ガスパル・ファン・ヴェールベケ(c.1452-after1517):Anima mea liquefacta est; a4
ガスパル・ファン・ヴェールベケ:Quem terra pontus; a4
ヨハネス・トゥールー:Pange lingua gloriosi; a4
作者不詳:Kyrie paschale
作者不詳:Victima paschali laudes
作者不詳:Ave Maria / Ave ancilla trinitatis
作者不詳:Paradisus trinitatis
ヨハネス・ヒセリン(fl.1491-1507):O gloriosa domina; a4
作者不詳:Michael; praepositus paradisi
作者不詳:O altissime
ヨハネス・トゥールー:Ave virgo gloriosa / O praeclare Jesu; a3
ガスパル・ファン・ヴェールベケ:O lumen Bohemiae
ガスパル・ファン・ヴェールベケ or ジャン・ジャパール(fl. c.1476-81):Salus aeterna
ヨハネス・トゥールー:Nova instant cantica; a3
ヴォイチェフ・セメラード(指)
カペラ・マリアーナ

録音:2023年7月/プラハ
15世紀から16世紀初頭の中央ヨーロッパの音楽文化を探求。知られざるフランドルの作曲家ヨハネス・トゥールーと、同時代の作曲家ガスパル・ファン・ヴェー ルベケとハインリヒ・イザークの作品も取り上げています。トゥールーの作品に特化したアルバム(PAS-1124)に次ぐ意欲作です。 (Ki)

Coviello
COV-92310(1CD)
つらい別れ、聖母マリアとマグダラのマリア 〜モンテヴェルディと同時代の音楽
サラモーネ・ロッシ(1570-1630):Sinfonia nona
モンテヴェルディ:Salve Regina
サラモーネ・ロッシ:Sonata Ottava sopra l’Aria e tanto tempo hormai
ジョヴァンニ・ロヴェッタ(1596-1668):O Maria Quam pulchra es
 Sonata terza sopra l’Arie della Romanesca
タルクィーノ・メルーラ(1595-1665):Canzonetta sopra la nanna
サラモーネ・ロッシ:Sinfonia seconda
パオロ・クアリアーティ(1555-1628):Aria sopra la Romanesca:O quante volte il di
フレスコバルディ:Partite sopra ?La Monica“
 Dopo si lungo error
 Maddalena alla croce
サラモーネ・ロッシ:Sonata prima detta la Moderna
モンテヴェルディ:Lamento della Maddalena
ジョヴァンニ・カプスベルガー(1580-1651):Toccata VIII
ドメニコ・マッツォッキ(1592-1665):Ciaconna:S’io mio parto, o mio Signore
ピア・ダヴィラ(S)
ベルンハルト・ライヒェル(テオルボ 、指)
アンサンブル・ムジカ・ゲトゥトシュト

録音:2023年1月24-28日/ベルリン
感情表現への関心が高まっていき劇的な様式に変化していった1600年前後の芸術分野。宗教音楽もまた淡々と事実を語るものから、人間の心理、情感を力強 く描くものに変わっていきます。音楽史に変革をもたらしたモンテヴェルディと同時代の作曲家たちは、キリストの受難を聖母マリアやマグダラのマリアの視点から 描き、つらい別れ、心の嘆きに重点を置いた新しい音楽を展開しました。そんな胸に迫る、生き生きとした音楽を集めたアルバムです。
ベルリン生まれのピア・ダヴィラはもともとクラシックギターを学び、後に声楽家に転向したという人物。レパートリーは広範でオペラだけでもパーセル、モーツァ ルト、ワーグナーから新作まで歌っています。このアルバムでは、バロック・スタイルのなかでの深く繊細な感情表現が楽しめます。 (Ki)

Aulicus Classics
ALC-0105(1CD)
シャルモーと通奏低音のためのソナタ集
ヴェラチーニ&サンマルティーニ&作者不詳:シャルモーと通奏低音のためのソナタ ヘ長調
作者不詳:シャルモーと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調
チャンピ:チェンバロ・ソナタ ヘ長調
作者不詳:シャルモーと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調
チャンピ:チェンバロ・ソナタ ハ長調
作者不詳:ソナタ 変ロ長調
チャンピ:チェンバロ・ソナタ 変ロ長調
作者不詳:シャルモーと通奏低音のためのソナタ ヘ長調
作者不詳:シャルモーと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調
エルンスト・シュラーダー(シャルモー)
エリック・テヤン・マン(Vc)
マリオ・アシャウアー(Cemb)

録音:2022年3月16-18日 ,8月3日 米国 テキサス州 ハンツヴィル
シャルモー独奏の作品集。シャルモーとはクラリネットの前進にあたるシングルリード楽 器。長さはクラリネットよりずっと短くキーはないかあっても僅か。クラリネットのように広い音域 はなく高音は出せず、しかし素朴で柔らかい中音域が楽しめる。シャルモーは今日ではクラ リネットのシャルモー音域で名前だけは知られているが、実際の楽器の音が聞けることは少 ないでしょう。ウィーンには、ベートーヴェンのパトロンとして高名なルドルフ大公(1788-1831) のコレクションとしてシャルモー曲集が伝わっており、このCD にはその中の9曲が収録され ています。作曲者は、フランチェスコ・マリア・ヴェラチーニ、ジュゼッペ・サンマル ティーニ、ヴィンチェンツォ・チャンピ(1719-1762)らだが、不詳な物も多い。最 初に収録されているヘ長調のソナタは複数作者の曲を寄せ集めたパスティッチョ。 エルンスト・シュラーダーはベルリン古楽アカデミーのソロ・クラリネット奏者で、ピリオド・クラリ ネットの第一人者です。古楽系でないクラリネット好きも、ご先祖様の音を聞いておくべきだ ろう。
Aulicus Classics
ALC-0108(1CD)
モンテヴェルディ:「アリアンナの嘆きと他の声楽作品集Vol.1
アリアンナの嘆き/ 竪琴の調子を合わせて/ 恋文/愛の別れ/緑の森の踊り /ああ私は倒れる/私のトルコ女/ 苦しみがそれほどに甘美なので/ ああ! 私は死にそうだ/ 愛しなさいニンファ
アントネラ・ジャネーゼ(S)
ヴィンチェンツォ・ディ・ドナート(T)
ヴァレンティーナ・コルテーゼ(歌)
ロベルト・ジーニ(指)
アンサンブル・コンチェルト

録音:2023年4月6,7,8日 イタリア ロンバルディア州 イタリア コルシコ、2007年7月 イタリア ロンバルディア州 ミラノ
ロベルト・ジーニ率いるアンサンブル・コンチェルトによるモンテヴェルディの「アリアンナの嘆き」 と他の声楽作品集。 数曲歌っているヴァレンティーナ・コルテーゼ(1923-2019)はイタリアの名女優。2007 年録音だと84歳の時の歌声ということになります。

MSR
MS-1806(1CD)
アリストテレスからオペラまでの中世の歌
作者不詳:ポイボスの明るい輝きはまだ昇っていない
フィリッペ・デ・ヴィトリ:名前の徳に
ギヨーム・ド・マショー:喜び、歓喜、そして甘い糧
作者不詳:豹のように
作者不詳:私が君に歌うことを望んでいるか?
ギヨーム・ド・マショー:誰もがただ星を数えるだけだ
朝に笑った者が晩に泣いている
ベルナール・ド・ヴァンタドルン:森林が花に満ちる時
ギヨーム・ド・マショー:愛されることは甘美だ
コンコーディアン・ドーン【クリストファー・プレストン・トムソン(テノール,中世ハープ,指揮)、カリン・ウェストン(S) 、ミシェル・ケネディ(S)、クリフトン・マシー(カウンターテノール)、デイヴィッド・ディッキー(カウンターテノール,リコーダー)、アンドルー・パジェット(Bs) 、ニッコロ・セリグマン(ヴィエル)】

録音:2021年6-9月 米国 ニューヨーク州 ウェストチェスター郡 マウント・キスコ
「フォルトゥナ・アンティクワ・エ・ウルトラ 〜中世の運命と幸運と恋の歌曲集」(MS-1805)に続く米 国の中世音楽団体、コンコーディアン・ドーンの CD。今回は、米国の中世音楽、詩の研究家、サ ラ・ケイの協力の元、中世のフランス語およびオック語の歌を取り上げています。 コンコーディアン・ドーンは2012年結成。ニューヨークなど米国東海岸を中心に活動しています。

CPO
CPO-555546(1CD)
NX-C04
テレマン:カンタータ『雷のオード』 晩年の教会音楽
Dich ruhmen die Welten TVWV1:329(1762)…世界初録音
Wie ist dein Name so gros(雷のオード 第1部) TVWV6:3a(1756年初演)
Wie lieblich sind auf den Bergen TVWV3:61(1754)…世界初録音
Mein Herz ist voll, vom Geiste Gottes erhoben(雷のオード 第2部) TVWV6:3b(1760)
ソロモンズ・ノット(声楽アンサンブル)
ジョナサン・セルズ(バス・バリトン&指揮)
レ・パシオン・ド・ラーム(古楽器オーケストラ)
メレト・リューティ(Vn&指揮)

録音:2022年3月18-23日「第25回テレマン音楽祭」マクデブルク(ドイツ)
テレマンは晩年になっても創作意欲が衰えることがなく、70歳を超えて書かれた「イエスの死」や81歳の時の「審判 の日」など高齢になっても次々と熟練の作品を生み出していきました。このアルバムに収録されたのは、テレマン晩 年の充実した声楽作品の一つである『雷のオード』を中心とした一連の作品です。 これは、雷鳴を思わせるバス二重唱とティンパニ・ソロが絡み合うなど当時としては先進的な書法が用いられた大 胆なカンタータで、1756年に初演された第1部「Wie ist dein Name so gros」と、1756年に書かれ1760 年にハンブルクで初演された(当時の新聞では「第2部が追加された」と報じられた)「Mein Herz is voll」を合わ せて『雷のオード』と呼ばれています。2つの作品の主題は異なりますが、どちらも創造神を崇拝するものです。アル バムには世界初録音となる2曲のカンタータも収録。イギリスのアンサンブル、ソロモンズ・ノットと、ビーバーなどの作 品を得意とするレ・パシオン・ド・ラームの素晴らしい演奏でお楽しみいただけます。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-122(2CD)
NX-E05
モンドンヴィル:英雄舞踏劇「パルナス山の謝肉祭」(序幕と全3幕) フロリーヌ、タリー…グヴェンドリーヌ・ブロンデール(S)
リコリス…エレーヌ・ギユメット(S)
クラリス、ユーテルプ、テルプシコールの侍女、老女…ハスナア・ベナニ(S)
羊飼い、アポロン…マティアス・ヴィダル(T)
モミュス…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
ドラント、ユーテルプの従者、テルプシコールの従者…アドリアン・フルネゾン(Bs)
ナミュール室内cho
レザンバサドゥール=ラ・グランド・エキュリー(古楽器使用)
ヨアン・ムーラン(クラヴサン〔チェンバロ〕)
アレクシス・コセンコ(指)

録音:2023年3月 ナミュール(ベルギー南部ワロニー地方)
既に数多くのグラン・モテ(管弦楽付き教会声楽曲)や舞台音楽が録音されてきたモンドンヴィルは、巨匠ラモーと共にフランス王ルイ15世の 公妾ポンパドゥール夫人の愛顧を受けた18世紀中盤の人気作曲家。「パルナス山の謝肉祭」はラモーと共に彼の名声も絶頂に達しつつ あった1749年に初演されて大成功を収め、その後も1759年と1767年、そして作曲家歿後の1774年にもリヴァイヴァルされた金字塔的 傑作。ニケやヴァシュヘーギら古楽シーンの俊才たちも折に触れ名場面をとりあげ録音もしていますが、全曲通しての録音はこれが初となりま す。26人の弦楽器奏者に対しフルート、オーボエ、バスーンをそれぞれ4人ずつ起用、一対のホルンとティンパニ、パイプ&テイバーが加わる 充実編成。これを率いメロディアスで精彩に富んだ作品美を十全に引き出すのは、近年バロックから初期ロマン派まで広範なレパートリーの 古楽器演奏で話題を呼んでいる指揮者アレクシス・コセンコ!ブロンデール、ギユメット、ヴィダルら今を時めく欧州歌劇界の名歌手たちと共 に、羊飼いたちが暮らす理想郷で少女リコリスへ思いを寄せる太陽神アポロンを巡る物語を起伏豊かに現代に蘇らせます。「英雄舞踏劇」 と銘打たれている通り、躍動感に富んだ舞曲ナンバーが多い点も魅力の一つ。モンドンヴィル随一の自然でメロディアスな音運びを通じ、古 典派前夜の流麗な音楽を抜群の古楽器オーケストラと名歌唱で堪能できる録音です。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-128(2CD)
NX-E05
アンドレ・カルディナル・デトゥーシュ:音楽悲劇「テレマークとカリプソ」 カリプソ…イザベル・ドリュエ(Ms)
テレマーク…アントナン・ロンドピエール(T)
アンティオープまたはユカリス…エマニュエル・ド・ネグリ(S)
アドラスト…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
恋の神、クレオーヌ、海神ネプテュルヌの巫女、水の精、船乗り女…ハスナア・ベナニ(S)
アポロン、イダス…アドリアン・フルネゾン(Bs)
軍神ミネルヴ、恋の神の巫女長…マリーヌ・ラフダル=フラン(S)
アルカス、諸芸神たちの代表、喜びの寓意…ダヴィド・トリクー(オートコントル)
海神ネプテュルヌの祭司長…コラン・イゾワール(T)
ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho
レゾンブル(古楽器使用)
コンサートマスター:バンジャマン・シェニエ(Vn)
ブリス・サイー(クラヴサン〔=チェンバロ〕)
シルヴァン・サルトル、マルゴー・ブランシャール(指)

録音:2023年10月2-4日 ジャン=バティスト・リュリ音楽院オーディトリアム、
 ピュトー(パリ郊外)
ヴィヴァルディやヘンデルが注目を集め始めた頃、1714年11月にパリの王室音楽アカデミー劇場(オペラ座)で初演された「テレマークとカリプ ソ」は、翌年9月に亡くなることになる老王ルイ14世が最晩期に賞賛した人気作曲家デトゥーシュの充実作。前年にオペラ座の総監査役を 任された彼は、王が愛した往年の大家リュリを彷彿とさせる活躍を劇音楽の世界で見せていました。古代ギリシャの英雄叙事詩『オデュッセ イアー』に取材した、オデュッセウスの息子テレマーク(テレマコス)が父を探しにゆく途中で海難の末たどりついた島での顛末を描いた序幕付き 全5幕の構成も、まさしくリュリの伝統を受け継ぐ正統派。全編を通じて合唱を効果的に用いつつ、いたるところに舞曲をふんだんに盛り込み ながら、フランス語の韻律をイタリア流の歌心に沿わせるデトゥーシュの確かな作曲手腕が活きています。小ぶりのアンサンブルで驚くほど雄弁 な音楽を織り上げてゆくのは、フランスのバロック・オペラ界で目覚ましい活躍を続ける才人集団レゾンブル!表題役のドリュエとロンドピエール を筆頭に、さまざまな役柄をこなすハスナア・ベナニや女主人公を演じるエマニュエル・ド・ネグリら独唱者には存在感ある歌手が揃い、名手 揃いの器楽合奏(弦楽合奏にはレ・タンブルの名手・川久保洋子も参加)と緊密なアンサンブルを通じて正統派のフランス・バロック劇音楽 世界を描き出します。再評価目覚ましいデトゥーシュの真髄に触れられる、本場ヴェルサイユ発の頼もしい全曲録音です。

ARCANA
A-560(1CD)
異教の天使 〜ボスニア・ヘルツェゴビナに伝わる中世の礼拝音楽〜
1. この石は誰のものか(墓碑銘/1411年以前)
2. 救世主の頭(14〜15世紀)
3. Iはじめに言葉があった(1444〜1461頃)
4. Zなぜ神はこの世をお創りになったか(14世紀)
5. Aここにブラトミオ・ブライコヴィチ眠る(16世紀)
6. お前に頼みたい、純潔ならぬ霊よ(1640)
7. 洗礼を受けていない者は誰であれ(14世紀)
8. 天にまします我らが父よ(1444〜1461頃)
9. 魂が肉を離れる時(1614)
10. おお至高の婦人、天に上げられた方よ(1726)
11. その時、偉大なしるしが(1444〜1461)
12. おお兄弟たちよ、葬りたまえ(14世紀)
13. 喇叭が不思議な音を奏で(16世紀)
14. 怒りの日、その日この世は(伝承歌)
15. 歌え友よ、山並に向かって(1726)
16. 神よ、わたしは久しい昔ここに倒れ(14〜16世紀)
17. わたしはここで神に祈るべく(14〜16世紀)
※記載されている年代は典拠史料の成立時期であり、作曲年を示すものではありません。
楽曲復元・再構成:カタリナ・リヴリャニチ、ヨシコ・ツァレタ、ユーレ・ミロシュ
ディアロゴス(中世アンサンブル)
カタリナ・リヴリャニチ(歌、指揮)
アルブレヒト・マウラー(弓奏ヴィエル〔中世フィドル〕、レベック)
ノルベルト・ローデキルヒェン(各種リコーダー)
カンタドゥリ(伝承歌アンサンブル)
ヨシコ・ツァレタ(歌、指揮)
ニコラ・ダミャノヴィチ、スレチコ・ダミャノヴィチ、トンコ・ポドルグ、ミリヴォイ・リロフ(歌)
ユーレ・ミロシュ(歌、グズレ〔弓奏弦楽器〕、ドヴォイニツェ〔二本笛〕)

録音:2023年1月12-16日 ノワルラック修道院文化センター(フランス中部シェール県)
古楽研究と並行して地元の伝統音楽からも多くを学びながら、バルカン半島の歴史遺産の素顔に迫り続けるクロアチアの古楽歌手カタリ ナ・リヴリャニチ。自身のグループであるディアロゴスと共に、男声アンサンブルでバルカン半島の伝統歌を追求し続けるカンタドゥリをゲストに迎 えての活動も長く続けていますが、今回はクロアチアからさらにバルカン半島の奥へ踏み込み、ユーゴ内戦後着実に復興を遂げてきたボスニ ア・ヘルツェゴヴィナの中世音楽に注目。音楽が記されず詩句だけが残る礼拝歌の復元版を中心に、先唱者が息が続く限り歌う長いフレー ズのなか他の歌手が声を添える伝統唱法を用いた碑文の朗誦も交えつつ、ア・カペラと数少ない中世楽器の伴奏で風格豊かな独特の音 世界を聴かせます。楽曲の復元は詩句の韻律や現代に残る口承伝統歌などを参照、東方正教のキリスト教だけでなく、イスラムやユダヤの 伝統も歴史を彩ってきたこの地ならではのサウンドスケープを浮き彫りにしてゆく意欲的な試みを、「試み」に終わらせない音楽性は圧巻の一 言!アドリア海を挟んでイタリアに伝わる笛やボスニア・ヘルツェゴヴィナの二本笛ドヴォイニツェ、独特の雑味を含んだ羊腸弦の響きが美しい 弓奏ヴィエル(中世フィドル)などが随所で独特な音色を聴かせ、美しい男声ア・カペラや女声独唱と響きあいながら織り上げてゆく音世界。 折に触れ何度も再訪したくなるユニークな魅力に満ちた1枚です。

Signum Classics
SIGCD-781(1CD)
ディアヴォロ〜タルティーニ:6つのヴァイオリン・ソナタ
ソナタ第6番(Op.1:1734より) ニ長調 B.D12/ GT2.D12(Vnと通奏低音のための)/ソナタ第9番(26のソナタより) イ長調 B.A1/ GT2.A01(Vnとチェロのための)/ソナタ第7番(Op.1:1734より) ニ長調 B.D6/ GT2.D06/ソナタ第6番(26のソナタより) ホ短調 B.e1/ GT.2e01(Vnのための)/ソナタ第1番(Op.1:1734より) イ長調 B.A14/ GT2.A14(Vnと通奏低音のための)/ソナタ 「悪魔のトリル」 ト短調 B.g5/ GT2.g05(Vnと通奏低音のための)
ラ・セレニッシマ、
エイドリアン・チャンドラー(指,Vn)

録音:2021年8月&2023年10月、シーダーズ・ホール、ウェルズ・カテドラル・スクール(サマセット、イギリス)
英国屈指のバロック・ヴァイオリニスト、エイドリアン・チャンドラーによって1994年に創設されたピリオド・アンサンブル、ラ・セレニッシマ。"赤毛の司祭"ヴィヴァルディを中心とする18世紀ヴェネツィアとその周辺の作曲家たちの知られざる作品や、再発見された作品の世界初録音を続々と世に送り出し、これまで2度のグラモフォン賞に輝いています(「セレニッシマ」は、「晴朗きわまるところ」という意味の、ヴェネツィアの別称)。
”赤毛の司祭”のスペシャリストであるエイドリアン・チャンドラーとラ・セレニッシマの最新アルバムは、ヴィヴァルディともよく比較されるイタリア・バロックの巨匠ジュゼッペ・タルティーニのヴァイオリン・ソナタ集。
タルティーニの代名詞とも言える『悪魔のトリル』を大トリに据え、1734年に出版された「12のヴァイオリン・ソナタとパストラーレ Op.1」からの3曲と、パドヴァのアントニアーナ図書館のマニュスクリプトに残された「26のソナタ」からの2曲を組み合わせた6曲のヴァイオリン・ソナタで、優れたヴァイオリニスト、教師、理論家として名を成したタルティーニの芸術を描きます。
Signum Classics
SIGCD-783(2CD)
トマス・ロージングレイヴ:8つのハープシコード組曲
組曲第1番変ホ長調/組曲第2番ハ短調/組曲第3番ニ短調/組曲第4番ヘ長調/組曲第5番ヘ短調/組曲第6版ホ短調/組曲第7番ト長調/組曲第8番ト短調/序奏/アルマンド 変ロ長調/祝祭協奏曲/祝祭レッスン(D.スカルラッティ作曲、ロージングレイヴ補作)
ブリジット・カニンガム(ハープシコード)

録音:2021年5月、セント・オーガスティン教会(ロンドン)
イギリスの女流チェンバリストでありオペラ指揮者、音楽学者のブリジット・カニンガム。Signum Classicsからリリースされる3枚目のソロ・ハープシコード・アルバムは、これまで見過ごされてきた18世紀の作曲家&オルガニスト、トマス・ロージングレイヴ(1690/1-1766)の音楽。イギリスに生まれたアイルランド人のロージングレイヴは、18世紀イギリスの鍵盤音楽の中でもっとも興味深く独創的な作曲的な一人でした。同じアイルランド系のルーツを持つカニンガムは、アイルランドの伝統を共有しており、この複雑だがこの上なく美しい音楽に、生命、空気、空間を吹き込んでいます。

Aeolus
AE-10376(1SACD)
ジャック・ビットナー:リュート小品集
ジャック・ビットナー(1604-c.1672):組曲イ長調/組曲ハ長調/組曲ホ短調/組曲嬰ヘ短調/組曲ト短調/組曲ロ短調
アンドレ・ヘンリッヒ(11コース・リュート)
2017年にリリースされたフランソワ・デュフォー(1604-c.1672)のリュート作品集(AE10296)に続くアンドレ・ヘンリッヒの2枚目のソロ・アルバムでは、フランスの最高の伝統に基づく17世紀のリュート組曲が再び取り上げられます。
おそらくオーストリア=ボヘミアの作曲家ヤコブ・ビュットナーによって書かれたもので、1682年と1702年にフランス語名のジャック・ビットナーの名前で出版されたリュート組曲集。ドイツ語圏ではロイスナーとヴァイスの間の11コース・リュートのための音楽としてよく知られていますが、殆どコンサートやレコーディングで取り上げられていませんでした(最後に録音されたのは40年前)。
アンドレ・ヘンリッヒは、ドイツ生まれ、2002年からはパリを拠点に活動するリューティスト。リュート、テオルボ、バロック・ギターのソリスト、室内楽奏者、通奏低音奏者として、レザール・フロリサン、ラ・サンフォニー・デュ・マレ、レ・ミュジシャン・ド・サン=ジュリアン、レ・フォリー・フランセーズ、オペラ・フオーコなど、フランスの主要な古楽アンサンブルと共演し、これまで40以上のアルバムに参加してきました。パートナーである鍵盤楽器奏者、畑野佳恵とともに、日本での公演も度々行っています。

TRPTK
TTK-0116(1SACD)
活気に満ちたヴェネツィア
ニコラ・ポルポラ:Salve Regina in F major
ヴィヴァルディ:歌劇「試練の中の真実」RV 739より「シンフォニア」、「その美しい頬だけ」、歌劇「オリンピアーデ」RV 725より「あなたが眠っている間,愛を育みます」、オラトリオ「勝利のユディータ」RV 644より「Armatae face et anguibus」、歌劇「ジュスティーノ」RV 717より「喜んで拝見させていただきます」
ヨンメッリ
:「La Betulia liberata」より「Prigionier che fa ritorno」
ロッテ・ボヴィ(Ms)、ローラ・ブルー

録音:2023年5月
ヴィヴァルディ、ヨンメッリ、ポルポラの三人が活躍した時代のヴェネツィアは音楽に溢れていました。そして彼らは三人とも孤児院で働いており、楽器を教え、孤児院の子供たちのために作品を作りました。
ロッテ・ボヴィとローラ・ブルーは個性的な演奏で当時のヴェネツィアの活気あふれる音楽を再現しています。
TRPTK
TTK-0120(1SACD)

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:O virtus Sapientiae
聖母マリアのカンティガ集:Gran poder a de mantar、Rosa das Rosas
作者不詳:El Misteri d’Elx:O Arbre Sanct
アイヴァン・ジアナキス:Percussion improvisation
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:O nobilissima viriditas
伝承曲:Song of Klidonas、Parakalo tin Panayia
マーガレット・マリー:Recorder improvisation
モニオ・ダラス:Ce fut en mai
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:Karitas habundat
シビュラ・アンサンブル

録音:2023年9月
シビュラ・アンサンブルは、古代から中世、そしてルネサンス期に渡って影響を与えた預言者シビュラからインスピレーションを受けています。シビュラは、その神聖な洞察力と予言のために文化を超えて尊敬されてきました。それらは人間の領域と神の世界とのパイプとして見なされ、歴史を通じて西洋文明の精神的信念を形成しました。作曲家としても活躍したヒルデガルト・フォン・ビンゲンも預言者のひとりと見なされていました。

GENUIN
GEN-24873(1CD)
クープラン:コンセール集
趣味の融合、または新しいコンセール(1724)より コンセール第9番「愛する人の肖像」/王宮のコンセール(1714/15)より コンセール第2番/趣味の融合、または新しいコンセールより コンセール第6番/趣味の融合、または新しいコンセールより コンセール第5番/王宮のコンセールより コンセール第4番
エマヌエル・アビュール(オーボエ、オーボエ・ダモーレ、コール・アングレ)、ダビド・トマス(Fg)、カルラ・サンフェリクス(バロック・チェロ)、ミクローシュ・シュパーニ(ハープシコード)、ブノワ・ファライ(テオルボ)

録音:2022年8月31日-9月3日&2023年10月5日-6日、フリーデンス教会(マンハイム)
アンドレ・ラルドロとハインツ・ホリガーに師事し、バーゼル響、ロッテルダム・フィル、ロンドン響の首席奏者を務めてきたスイス出身の名オーボイスト、エマヌエル・アビュール(エマニュエル・アビュール)が率いるクープランのコンセール集。
フランス・バロック音楽のもっとも意義深く重要な作曲家の一人であるフランソワ・クープランが、1714年から1724年にかけて作曲した「王宮のコンセール」と「趣味の融合、または新しいコンセール」全14曲のコンセール(フランス・バロックの管弦楽組曲)のうち、5つのコンセールを選択し、ダビト・トマス、ミクローシュ・シュパーニらの優れた仲間たちと協力して美しいコンセールを演奏。スタイル、色彩、テンポを最大限に尊重し、モダン楽器(オーボエとファゴット)とヒストリカル楽器を組み合わせて使用しています。

Hyperion
CDA-68407(1CD)
パドヴァーノ:ミサ曲 「甘い木陰に」、ミサ曲 「主よ, 欺きの舌と」
アンニーバレ・パドヴァーノ(1527-1575):ミサ曲 「甘い木陰に」
チプリアーノ・デ・ローレ(1515/16-1565):甘い木陰に/パドヴァーノ:主よ, 欺きの舌と、ミサ曲 「主よ, 欺きの舌と」*
チンクエチェント〔テリー・ウェイ(C.T)、アヒム・シュルツ(T)、トーレ・トム・デニス(T)、ティム・スコット・ホワイトリー(Br)、ウルフリート・シュターバー(Bs)〕、ベルント・オリヴァー・フレーリヒ(T)*、ヤン・ペトリカ(T)*

録音:2023年2月13日-15日、マウアーバッハ・カルトジオ会修道院(オーストリア)
ヨーロッパ各国(オーストリア、ベルギー、イギリス、ドイツ、スイス)のプロフェッショナルな歌手が集ったルネサンス系男声ヴォーカル・アンサンブルの最高峰、「チンクエチェント」。これまで、ジャン・リシャフォールやフィリップ・シェーンドルフ、フィリップ・デ・モンテ、ヤコブ・ルニャール、ハインリヒ・イザークなど、フランドル楽派を中心とするルネサンスの知られざるプログラムでアルバムを彩ってきました。
チンクエチェントが探求する16世紀ハプスブルク家の繁栄した音楽宮廷の深淵は、アンニーバレ・パドヴァーノ(1527-1575)の2つのミサ曲に到達! 1527年にパドヴァで生まれたパドヴァーノはヴェネツィアとグラーツの宮廷で活躍し、いくつかのミサ曲、モテット、マドリガーレの他、鍵盤楽器作品で主に知られている作曲家&オルガニスト。当時は「上手な演奏と上手な作曲の方法を本当に知っていた」(ヴィンチェンツォ・ガリレイ)や、「偉大な価値のある人物」(ジョヴァンニ・アルトゥージ)など称賛されていましたが、現在ではほとんど顧みられていない音楽家の一人です。チンクエチェントは、チプリアーノ・デ・ローレのマドリガーレ「甘い木陰に(美しい葉の甘い木陰に私は無慈悲な光から逃げて走った)」に基づくミサ曲と、パドヴァーノ自身のモテット「主よ, 欺きの舌と(主よ, 欺きの舌と敵の罠から私を救い出してください)」に基づくミサ曲で、カール2世のハプスブルク家の宮廷で開かれたかもしれないミサの典礼を、現代に呼び起こします。

Glossa
GCD-921634(2CD)
アンドレ・カルディナル・デトゥシュ:音楽悲劇 「カリロエ」(1743年版) エルヴェ・ニケ(指)
コンセール・スピリチュエル、
ステファニー・ドゥストラク(Ms)、
シリル・オヴィティ(オート・コントル)、
ジョアン・フェルナンデス(Bs)、
イングリッド・ペリューシュ(S)、
ルノー・ドレーグ(Bs)、
ステファニー・レヴィダ(S)

録音:2006年2月、フランス
日本の聴衆に衝撃を与えた2008年の来日公演における大編成でのヘンデルや、2010年のパーセルの歌劇「アーサー王」の上演などで群を抜いた演奏能力を示し、その音楽性が高く評価されてきたエルヴェ・ニケとコンセール・スピリチュエル。ヴェルサイユ・バロック音楽センターとパラツェット・ブル・ザネの協力を得て、フランス・バロックの埋もれた音楽悲劇(トラジェディ・リリック)の復活再演を実現させてきた彼らが2006年に録音した、アンドレ・カルディナル・デトゥシュ(1672-1749)の音楽悲劇「カリロエ」(1743年版)。廃盤・入手困難となっていたこの録音が新装再発売されました。
パストラーレ・エイロック「イセ」の初演を聴いた当時のフランス国王である太陽王ルイ14世から、「リュリ以来、これほど楽しい音楽はなかった」という最大級の賛辞を贈られたというエピソードを持つデトゥシュ。王立音楽アカデミーの総監督、指揮者などの要職を歴任し、1727年だけで46回もの演奏会をヴェルサイユ王妃の館で開くなど王族から厚い信頼を得ていたことが記録に残されています。斬新な手法を用いて数多くの独創的な作品を生み出したデトゥシュは、リュリからラモーへの橋渡しを行いフランス・オペラの発展に大きな影響を与えた作曲家でした。
1743年にパリで出版された「カリロエ」は、愛、嫉妬、権力、高貴さが組み合わさって魅力的な傑作を生みだした感動的な音楽ドラマで、
コンセール・スピリチュエルを率いる奇才エルヴェ・ニケのタクトによって、「カリロエ」の全貌と魅力が明らかとなった貴重な記録です。

Coviello
COV-92309(1CD)
女王の仮面 〜16世紀イギリスのコンソート音楽における女性の権力表現
ロバート・パーソンズ:De la court
ジョン・ベネット:Eliza, her name gives honour
ダニエル・ノルコム:With Angel’s face and brightness
ピーター・フィリップス:Pavan, Galliard
作者不詳:Galliard
ダニエル・バチェラー:Daniel’s Almain
モーリー:The Frog Galliard
ジョン・ヒルトン:Fair Oriana, Beauty’s Queen
トマス・ウィールクス:Hark, I hear some dancing
リチャード・ニコルソン:The Jew’s Dance
ウィリアム・バード:The fair young virgin
作者不詳(アンサンブル・フォイエルフォーゲル編):The kyngs pawvyon
ジョン・ウィルビー(アンサンブル・フォイエルフォーゲル編):Lady, when I behold
ダウランド:Sir John Souches Galliard / My thoughts are winged with hope
モーリー:Hard by a crystal fountain
デリング:Pavan in Four Parts
作者不詳:Gallyard
モーリー:La Coranto
ヒュー・アシュトン:Hugh Ashton’s Maske
ジョン・マンディ:Were I a king
作者不詳:Pavana
作者不詳:Gallyard
ウィリアム・バード(アンサンブル・フォイエルフォーゲル編):My Lord of Oxenfords Maske
ウィリアム・バード(ジブ・ブラハ編):Mounsiers Almaine
モーリー(アンサンブル・フォイエルフォーゲル編):The Lord Souches Maske
作者不詳:My mind to me a kingdom is
エドワード・ジョンソン:Eliza is the fairest Queen
カリーヌ・ティニー(S)
ジブ・ブラハ(Lute)
アンサンブル・フォイエルフォ-ゲル

録音:2023年
16世紀に数少ない女性君主として名を刻んだエリザベス1世。彼女は妖精、吟遊詩人、聖母…と自らの地位を表現するため、まるで仮面舞踏会のようにさまざ まな顔を演出しました。当時大流行した仮面劇の音楽もまた、女王賛美を歌い、彼女のイメージを作り上げていきます。バード、ダウランド、モーリー、パーソンズら の仮面劇の音楽とともに王室の仮面の裏側に迫るというプログラム。
燃え尽きた灰のなかから蘇りはばたく「火の鳥」を名前に冠したアンサンブル・フォイエルフォーゲルによる、新たな生命が吹き込まれたかのような清新な演奏 です。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0085(1CD)
フックス(c.1660-1741):皇帝レクイエム
ペルゴレージ:ミサ曲 ニ長調
ルーカス・ヴァナー(指)
ゼロノーヴェ(声楽アンサンブル)
イ・ピッツィカンティ(古楽アンサンブル)
スイスのアンサンブルによる演奏。対位法の大家として知られたフックスの『レクイエム』と、2015年に現代譜がきちんと出版されてようやく取り上げられるよ うになったペルゴレージの『ミサ曲 ニ長調』を収録。どちらも非常に美しい作品です。 (Ki)

ARCANA
A-562(1CD)
旧約聖書『雅歌』に基づくイタリア初期バロックのモテット集
1. ヴァレンティーニ(1582頃-1649):あなたはわたしの心を傷つけてきた(1615)*
2. フランチェスコ・カザーティ(生歿年不詳、1615-1617頃に活躍):あなたはわたしの心を傷つけてきた(1617)*
3. セラフィーノ・パッタ(生歿年不詳、1606-1619頃に活躍):起きてください、愛しき君(1609-1611)*
4. アレッサンドロ・グランディ(1590-1630):ああ、きみはなんと美しい(1610-1628)
5. オラツィオ・タルディーティ(1602-1677):なんと美しい、エルサレムの娘よ(1629 ?/1638)*
6. ジューリオ・チェーザレモンテヴェルディ(1573-1630頃):わが想い募る人よ(1620)
7. ジョヴァンニ・バンチ(生歿年不詳、1619頃に活躍):わたしは野の花(1619)*
8. アドリアーノ・バンキエーリ:わたしは自分の庭園に入っていった(1610-1616)*
9. イグナツィオ・ドナーティ(1568頃-1638):おお愛しきマリア(1619)*
10. フェデリーコ・マルガリーニ(生歿年不詳、1618頃に活躍):なんと美しいことか(1618)
11. クラウディオ・モンテヴェルディ:わたしの肌は黒くても(『聖母マリアの夕べの祈り』〔1610〕より)
12. ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチオ(生歿年不詳、1609-1621頃に活躍):あなたはひたすらに美しい(1620)*
13. C. モンテヴェルディ:わたしは眠っていても(1625)
14. レオーネ・レオーニ(1560頃-1627):行け、シオンの娘たちよ(1606-1621)*
15. ジョヴァンニ・ロヴェッタ(1596/99-1668):起きてください、愛しき君(1635-1640)*
16. ジョヴァンニ・アントニオ・リガッティ(1613頃-1648):起きて、わが白鳩の君(1643)*
17. ジョヴァンニ・ベルナルド・コロンビ(生歿年不詳、1603-1621頃に活躍): わたしは常に主の前にあり(1619)*
イ・ディズィンヴォルティ(声楽&古楽器アンサンブル)
マッシモ・アルティエーリ(T)
マッシモ・ロンバルディ(テノール、指揮)
グリエルモ・ブオンサンティ(Bs)
ノエリア・レヴェルテ・レーケ(テノール・ガンバ、バス・ガンバ、リローネ)
マルコ・サッカディン(テオルボ)
ニコラ・ラモン(オルガン、チェンバロ)
1/4コンマ ミーントーン A=440Hz

録音:2020年6月14-18日、2021年7月14、15日殉教者聖マウリツィオ&聖コンパーニ教会、ブレーノ(イタリア北部ロンバルディア地方ブレーシア県)

*は世界初録音
17世紀初頭、モンテヴェルディやカッチーニ等と同時代の北イタリア各地で活躍した作曲家たちの教会音楽を、3人の歌手と3人の通奏低 音奏者のさまざまな組み合わせで変幻自在に聴かせてゆくアルバム。複数声部の絡み合いを大前提としたルネサンス・ポリフォニー教会音 楽から、独唱パートの存在感を強く際立たせたバロック的コンチェルタート様式が生まれ、そこからオペラという独唱ありきの新しい舞台芸術が 誕生したのが1600年前後で、ここではその10年ほど後、通奏低音に支えられた独唱パートを幾つか重唱させる小編成の新しい教会音楽 (モテット)が定着しつつあった頃の作品を中心にプログラムが編まれています。モンテヴェルディを例外として大半は滅多にとりあげられない作 曲家ばかりと思いきや、はっとするほど官能的な旋律美やきわめて大胆な転調あり、語りのような独唱もあればルネサンス語法の新解釈のよ うな興味深い展開もあり、トラックごとに新鮮な驚きが詰まったアルバムの充実度は本場イタリアにおける古楽研究と演奏実践の緊密な連 携、経験値の集積を強く印象づけます。「初期バロックは教会の内と外の音楽が互いに驚くほど近かった」とライナーノートに解説されている 通り、まさに世俗のマドリガーレと聴き違えるほどの内容は、聖書の中でもとりわけ煽情的・官能的な描写が相次ぐ『雅歌』から歌詞をとった 作品ばかりを集めているからこその特色と言えるでしょう。その聖俗の近似性を際立たせるべく、たとえば当時オペラの名場面を彩った共鳴弦 付き擦弦楽器リローネを使ったり、モンテヴェルディ『聖母マリアの夕べの祈り』からの一章はあえてリュートソングのように撥弦楽器一つの伴奏 に絞って聴かせるなど、演奏編成に工夫が凝らされている点も注目です。

Linn
CKD-738(1CD)
王様のプレイリスト 〜ルイ14世の宮廷音楽
1. シャルパンティエ:序曲 (「花咲ける芸術」より)*
2. リュリ: 第1&第2エール (「ファエトン」より)*
3-7. フランソワ・クープラン:第2コンセール ニ長調 (『王宮のコンセール』より)
 3. Prelude
 4. Allemande fugue
 5. Qir tendre
 6. Air contrefugue
 7. Echos
8-13. ミシェル=リシャール・ド・ラランド(1657-1726):第1組曲 (『王の晩餐のためのサンフォニー集』より)*
 8. Prelude
 9. Air grave
 10. Trio
 11. Gigue
 12. Petit air
 13. Passacaille
14. 作者不詳:序曲 (「王の夜の舞踏劇」より)*
15. ジャン・ド・カンブフォール(1605頃-1661):夜のレシ「悩ましき明るさよ」 (「王の夜の舞踏劇」より)
16. 作者不詳:日の出を演じる王 (「王の夜の舞踏劇」より)*
17-21. マラン・マレ:組曲 ト短調 (抜粋/『王の御就寝に捧ぐトリオ集』より)
 17. Prelude
 18. Sarabande
 19. Rondeau
 20. Plainte
 21. Menuet

*=編曲:サトコ・ドイ=ラック
アンサンブル・モリエール(古楽器使用)
フラヴィア・ハーティ(フラウト・トラヴェルソ)
アリス・アール(Vn)
ケイト・コンウェイ(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
カトリオーナ・マクダーミッド(Fg)
サトコ・ドイ=ラック(Cemb)

録音:2023年3月6-8日セント・マーガレット教会国立古楽センター、ヨーク、UK
2021年、英国のBBC Radio3とロンドン王立音楽大学(RCM)が共同推薦するニュー・ジェネレーション・バロック・アンサンブルの輝かしき 初代団体に選ばれたアンサンブル・モリエールによる、トリオ・ソナタ編成でルイ14世お気に入りの作曲家たちの名作を辿るアルバム。ヴェルサ イユの各所に楽隊を配し、朝から晩まで音楽漬けで政務を続けた王の一日を辿るかのように、序曲から室内楽、正餐時のBGM、宮廷劇 場の音楽、そして就寝時の音楽へと続くプログラムで構成されています。ルイ14世に最も愛された作曲家リュリはもちろん、その歿後に王室 関係者のため音楽を綴り続けたシャルパンティエ、王室鍵盤教師も務めたクープラン、王室におけるリュリの実質的後継者ド・ラランド、そして ルイ14世の中央集権が決定的になった頃に王自らが太陽の寓意像を演じた「王の夜の舞踏劇」を経て、就寝時に奏でられたというマレ初 期の傑作曲集に収束するその展開は、バロック・ファンならずともつい先へ、先へ…と聴き続けてしまうに違いありません。ロンドンを拠点に 活躍するチェンバロ奏者サトコ・ドイ=ラック(土井聡子)の手で声楽曲や管弦楽曲が室内楽編成に凝縮された巧みなアレンジも聴きどこ ろ。バロック・バスーンの参加で室内楽的な親密さにオーケストラ風の広がりも加わり、フランス・バロック特有の高雅さを多彩な響きの中で楽 しめる1枚です。

MUSIS
MUSIS-05(1CD)
UHQCD
税込定価
ゴヤの生きたスペインより 第2弾 Goya‘s era-2
 ナルシソ・パス (1750頃-?):
1. ラ・カチュチャのボレロニ長調
 ソル(1778-1839):
2. 無頓着な女変ロ長調
3. 幸せな女ヘ長調
 サンティアゴ・デ・マサルナウ(1805-1882);
4. ゴミスの「お母さん、僕のお母さん」による変奏曲op. 4
 アリアーガ
5. ロマンスト長調
 マテオ・フェレール(1788-1864):
6. ソナタ ニ長調
 ソル
7. 傲慢な女ハ長調
8. 憂鬱な女ハ長調
 アリアーガ
9-11.3つの練習曲、または奇想曲
 9. 第1番変ロ長調
 10. 第2番変ロ長調
 11. 第3番イ短調
 カルロス・バゲル(1768-1808):
12. ソナタホ長調
 ジョセフ・マルティ(c.1768-c.1834)またはジュゼップ・アントニ・マルティ(1719-1763):
13. ファンダンゴニ短調
 マリアーノ・ロドリゲス・デ・レデスマ(1779-1847):
14. ワルツ第3番ニ長調
 アルベニス(1795-1855):
15. スペイン民謡「トリポリとカチュチャ」による華麗なるロンド op.25ト長調
 ソル
16. 田舎風の女ニ短調
川口成彦(フォルテピアノ)
使用楽器(修復:エドウィン・ボインク)
ジョン・ブロードウッド&サン1807年製…1, 5-6,12-14,16
イグナーツ・プレイエル1829年製…2-4, 7-11, 15

録音:2023年5月22-23日 ドープスヘジンデ教会 (オランダ、ハールレム)
「ゴヤの生きたスペインより」の第1弾から5年の月日が流れ、「再出発」といった思いでようやく第2弾を発表することとなりました。予期せぬパ ンデミックもあって前作から大分時間も経ってしまいましたが、その間に私自身がまだ知らなかった作品と数多く巡り会うことが出来ました。前 作では主に18世紀の作品を扱いましたが、今回は主に19世紀に入ってからの作品に光を当てています。18世紀ではスペインの多くの作曲 家がスペイン国内で音楽活動を展開することが多かったのですが、19世紀に入るとフランスやイギリスなど他国に渡る音楽家が増えていきま す。そうした時代の流れでスペイン人作曲家はどのような音楽を世に送り出して下さっていたのでしょうか。前作同様に私の録音がゴヤの生き たスペインへの架け橋となることを願っています。  ―― 川口成彦 川
口成彦がこよなく愛するスペインの知られざるピアノ曲を集め、大きな反響を呼んだ企画の第2弾。今回も選曲から楽器の選択までこだわ りぬき、それぞれの作品の愛らしい魅力を堪能させてくれます。

FIRST HAND RECORDS
FHR-145(1CD)
ヴェネツィアのドイツ人
シュッツ(1585-1672):Lobet den Herrn, SWV 350(シンフォニエ・サクレ第2集より)
モンテヴェルディ:Messa a quattro voci et salmi concertati No.4, Confitebor tibi Domine,
SV193
シュッツ:O suser, O freundlicher, SWV285(小宗教コンチェルト集より)
サラモーネ・ロッシ(1570-1630):Il terzo libro de varie sonate, sinfonie, gagliarde, brandi e corrente, Op.12(pub.
1623):4Sonata sopra l’aria di Ruggiero
シュッツ:Exultavit cor meum, SWV258(シンフォニエ・サクレ第1集より)
ジョヴァンニ・フェリーチェ・サンチェス(1600-1679):Stabat Mater (pub.1638)
シュッツ:Paratum cor meum, SWV257(シンフォニエ・サクレ第1集より)
アレッサンドロ・グランディ(1586-1630):Lauda Sion Salvatorem (pub. 1621)
シュッツ:Ich werde nicht sterben, SWV346(シンフォニエ・サクレ第2集より)
サラモーネ・ロッシ:Il terzo libro de varie sonate, sinfonie, gagliarde, brandi e corrente, Op.12(pub. 1623):A
Sonata ottava sopra l’aria E tanto tempo hormai
シュッツ:Cantabo Domino in vita mea, SWV 260(シンフォニエ・サクレ第1集より)
カヴァッリ(1602-1676):O quam suavis es (pub.1625)
シュッツ:Herr, unser Herrscher (Psalm8), SWV343(シンフォニエ・サクレ第2集より)
アレッサンドロ・グランディ:Decantabat populus Israel (pub.1641)
シュッツ:Ich danke dir Herr, SWV347(シンフォニエ・サクレ第2集より)
デヴィッド・デ・ウィンター(T)
ブロック・ストリート・バンド

録音:2023年2月6-8/ノーフォーク、オックスニード・ホール
ハインリヒ・シュッツはバッハ以前のドイツを代表する巨匠で、500を超える曲が現存しています。若いころにヴェネツィアを2度訪れ、ガブリエリとモンテヴェル ディに会うなどしてイタリア音楽を吸収。ドイツに持ち込み、主に教会音楽の分野で活躍し、ルネサンスからバロックへと歴史を進めた音楽家でもあります。このアル バムは華麗で技巧的なイタリア音楽とシュッツの音楽を交互に聴いていくもの。シュッツの受けた影響と、自らの語法の獲得とが両方感じられる興味深い内容です。 (Ki)

Audax Records
ADX-11212(1CD)
ニコデモの福音書に基づく受難曲集 G23

1. Pange lingua gloriosi (hymn)(フィリップ・ランプレヒト編)
2. Die nacht wirt schier dez hymmels gast*
3. Gein Zedron ging Jhesus*
4. Instrumental “Contemplatio”
5. Zu prymzyt*
6. Estampie “Tenebrae”
7. Geseczet wart Jhesus*
8. Christe qui lux es et dies (hymn)
9. Die juden teilten sin gewant*
10. Instrumental based on “G23”
11. Instrumental “Planctus”
12. Jhesus enpfalch sin muter*
13. Instrumental based on a melisma from “G23”
14. Estampie super “Crux fidelis” (hymn)(アンネ=ズーゼ・エンスレ編)
15. Man brach den schachern ire beyn*
16. Stabat mater (sequence)
17. Zu complet (G23, VIII)*
18. Instrumental “Iubilatio”
19. Estampie super “Christus factus est”(エンスレ編)
20. Ein absteig die besliessung*
21. Eya der grossen liewe(ランプレヒト編)
*ザルツブルクの修道士
デュオ・エンスレ=ランプレヒト〔アンネ=ズーゼ・エンスレ(リコーダー、ハープ、バグパイプ、ブロンズ・トライアングル)、フィリップ・ランプレヒト(パーカッション、ヴォーカル)〕、スザンヌ・アンソルグ(中世フィドル)

録音:2023年12月18日-21日、プロクルス・ミュージアム(イタリア)
リコーダーとパーカッションで中世の音楽を現代へ再現する「デュオ・エンスレ=ランプレヒト」のAudax Records第3弾。中世のザルツブルクの名もなき修道士が作曲した「ニコデモによる福音書をベースとした受難曲(受難ソング)集」に、ランプレヒト、エンスレによるアレンジ作品をカップリング。名手たちが中世の楽器を見事に駆使して、官能的かつ詩的に奏でます。
2008年にザルツブルクで結成されたリコーダーとパーカッションによるアンサンブル、「デュオ・エンスレ=ランプレヒト」。初期の笛、様々な打楽器を使用した幻想的な演奏で、中世の神聖な音楽を現代に再現します。リコーダーは、2013年にロンドンのSRPメック国際リコーダー・コンクール(ドロテー・オーバーリンガーを排出したことでも知られる名門コンペティション)で最優秀賞を受賞した1988年ドイツ生まれの若き名手、アンネ=ズーゼ・エンスレ。2017年にリリースした「Tesserae」(ADX13712)はICMA(国際クラシック音楽賞)2017にノミネートされました。

Da Vinci Classics
C-00835(1CD)
ド・ラ・フェルテ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 Vol.2
シャルル=フランソワーズ=グレゴアール・ド・ラ・フェルテ(18世紀頃):ソナタ第7番〜第12番
ラ・ヴェルトゥオーソ・コンパーニャ・デ・ムジチ・ディ・ローマ〔ヴァレリオ・ロジート(Vn)、マウリツィオ・ロパ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、エマヌエラ・ピエトロチーニ(ハープシコード)〕

録音:2022年9月28日-30日、ジャングル・ミュージック・ファクトリー(ローマ)
※世界初録音
ヴィオール奏者であったのではないかということ以外、その生涯と音楽活動についてはほとんど何も知られておらず謎に包まれているド・ラ・フェルテの唯一の作品である「ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集」。1707年にパリで出版され、オルレアン公フィリップ2世に献呈されたこの12曲のソナタ集から第7番〜第12番を収録。第1番〜第6番を収録した前作(C00541)に続き全曲世界初録音で、このリリースにより意欲的なプロジェクトが完結します。

ALTO
ALC-1486(1CD)
バード:声楽作品集
Psallite Domino/Ne irascaris/Laetentur caeli/Senex puerum portabat/Sing joyfully/Non vos relinquam/Vigilate/Justorum animae/Haec dies/Teach me, O Lord/Rorate coeli desuper/アヴェ・ヴェルム・コルプス/マニフィカト/Nunc dimittis/Exsurge, Domine/Sacerdotes Domini/マニフィカト/Nunc dimittis/Laudibus in sanctis
ヘレフォード大聖堂cho
ジェレイント・ボーエン(指)、
ピーター・ダイク(Org)

録音:2005年
ルネサンス期にイギリスで活躍した作曲家ウィリアム・バードによるアンセムやモテット集。彼は同じ時代に生きたパレストリーナやビクトリアといった作曲家と同じくこの時代を代表する作曲家の一人です。プロテスタントの国でカトリック教徒であったバードが弾圧を受けながらも書き上げた作品は必聴に値するものばかりです。

NoMadMusic
NMM-011(1CD)
音楽サロン
(1)マレ:トリオ曲集〜ホ調のパサカイユ (1692)
(2)オトテール:トリオ・ソナタ ロ短調Op.3の3 (1712)
(3) ピエール・ダニカン=フィリドール:2つの高音楽器のための組曲第3番(1717)
(4)ドルネル:トリオ・ソナタ第3番(1713)
(5)マレ:ヴィオール曲集第3巻〜組曲第3番ト長調 (1711)
(6)ドルネル:4声のソナタ
(7)ロベール・ド・ヴィゼ:ヴォドリ・ド・セズネの写本
(8)マレ:トリオ曲集〜苦しみ/ト調のパサカイユ
アンサンブル・レゾナンス

録音:2013年8月21-24日/サン=ローラン教会(ラヴァル=アン=ブリ)
リヨン音楽院の学生により結成されたアンサンブル・レゾナンス。2本のリコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバ、テオルボ、チェンバロの5人から成り、17-8世紀の 室内楽をピリオド楽器で奏する貴重な団体です。2014年にリリースされた彼らのデビュー・アルバムで、フランス・バロックの秘宝を美しく再現。オシャレな作品 を荘厳なパサカイユで引き締めています。 (Ki)

MIRARE
MIR-698(1CD)
E IL VIOLONCELLO SUONO〜そしてチェロは奏でられる
1. ジュリオ・タリエッティ(1660-1718):チェロと、スピネットあるいはヴィオローネで弾くアリア・ダ・スオナーレ19番よりアダージョ
2. ジューリオ・デ・ルヴォ(c.1650-c.1716):シャコンヌ
3. ヴィヴァルディ:チェロと通奏低音のためのソナタ ホ短調 RV40
4. ジュゼッペ・マリア・ダッラーバコ(1710-1805):独奏チェロのためのカプリッチョI ハ短調
5. ヴィヴァルディ:チェロと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調 RV46より「ラルゴ」
6. プラッティ(1607-1763):チェロと通奏低音のためのソナタ第3番/イ長調より「ラルゴ」
7. ジョルジョ・アントニオット(1681-1776):チェロと通奏低音のためのソナタ第4番 ニ短調 作品1より「ラルゴ」
8. ダッラーバコ:無伴奏チェロのためのカプリッチョ第4番ニ短調
9. マルチェッロ:チェロと通奏低音のためのソナタ第3番 ト短調より「ラルゴ」
10. ガスパロ・ガラヴァリア(18世紀):チェロと通奏低音のためのソナタ ト短調
11. ダッラーバコ:無伴奏チェロのためのカプリッチョ第4番ホ短調
12. ヴィヴァルディ:トリオ・ソナタ(Vn、チェロと通奏低音)ト長調 RV820
13. ジューリオ・デ・ルヴォ:タランテラ
ハンナ・ザルツェンシュタイン(Vc)、
ジュスタイン・テイラー(Cemb)、
ティボー・ルーセル(アーチリュート)、
アルベリク・ブ ルノワ(Vc)、
テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ(Vn)、
マリー=アンジュ・プティ(パーカッション )

録音:2023年10月9-13日、パリ、ドイツ福音主義教会
18世紀にソロ楽器として台頭してきたチェロの声をたどる1枚。18世紀、音楽家たちは自分が書いた作品の楽譜と楽器を携えて、ヨーロッパを旅していました。 そうした音楽家たちの作品を取り上げています。
18世紀、通奏低音の要であったチェロは次第にソナタ、独奏チェロなどの作品によって光をあびるようになります。ヴィヴァルディも、急速なパッセージなど、 ヴァイオリンの技巧をとりいれたパートをチェロのために書きました。アントニオットはミラノで生まれたヴァイオリン奏者で、政治的な理由でイタリアを追われスペイ ン、フランス、英国、スイスなどの宮廷で活躍しました。パリに居を構えた時に剣で手を負傷、その後チェロに転向しました。パリの聴衆は18世紀もなおヴィオラ・ ダ・ガンバの親密でより内省的な音色が好まれており、チェロが台頭してきていることに対して警鐘を鳴らす論文が発表されるなど、彼らがチェロを受け入れるに は時間がかかりました。このアントニオットの作品も、コントラスト、執拗なパッセージなど、チェロの楽器の魅力が発揮されるように書かれている一方、当時のパリ の人が挙げたチェロの「特徴(ヴィオラ・ダ・ガンバと比べて、当時のパリの人々にとっては刺激が強すぎた)」がよくもわるくも見られる作品となっています。ま た、無伴奏チェロの作品を書いたジュゼッペ・マリア・ダッラーバコは、95歳と長寿(ボッケリーニと同じ年に亡くなった)ですがバイエルンの宮廷に務めながらも 自由に音楽旅行もできたという恵まれた立場で、ギャラント様式および前古典派スタイルをとりながらも、バロックの余韻も色濃く残す作風が魅力です。音楽史的 にも音楽的にもきわめて興味深いプログラムとなっています。
ハンナ・ザルツェンシュタインは、パリ音楽院でロラン・ピドゥのもとで学び、その後はラ・フォル・ジュルネ音楽祭(ナント)など音楽祭などで、あるいはパリ音 楽院オーケストラのソリストとして、活躍しています。クリストフ・コワンのもとでバロック・チェロを学んだあと、ジュスタン・テイラー、テオティム・ラングロワ・ド・ スワルテらとともにル・コンソール(コンソート)を設立。ディヒター・トリオのメンバーでもあります。2023年、アタイールの新作(3つのチェロとソプラノのため の「アフリカの庭」)の初演にも携わりました。 (Ki)

H.M.F
HMX-2904100(2CD)
クリスティ&レザール・フロリサンの「テ・デウム」
■CD1(HAF8901298)]
フィリドール・ル・カデ(1657-1708):行進曲、
シャルパンティエ:テ・デウム H.146
ミサ「聖母マリアの被昇天」H.11、
「聖母マリアのリタニー」 H.83
■CD2
ミシェル=リシャール・ド・ラランド(1657-1726):「テ・デウム」
「Super flumina Babilonis」「Confitebor tibi Domine」
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

■CD1(HAF8901298)
録音:1988年10月4-7日
■CD2(HAF8901351)
録音:1990年9月
クリスティ&レザール・フロリサンによるテ・デウムが2枚組お買い得セットで登場! CD1はシャルパンティエの「テ・デウム」を収録。1699年、シャルパンティエが王宮礼拝堂に仕えていた頃に書いた「テ・デウム」は彼の最高傑作のひとつとさ れています。輝かしい有名なプレリュードにつづき、独唱者や合唱が活躍する楽曲がならぶこの名作を、クリスティは純粋に音楽する喜びに満ちた、生き生きとした 表情で響かせています。30年以上前の録音ながら、シャルパンティエの魅力をこれ以上なくはつらつと引き出した名演です! CD2はドラランドの「テ・デウム」。ヴェルサイユ宮殿がまだ隆盛を誇っていた頃、宮殿で行われた礼拝のためにグラン・モテを作曲し、リュリの後継者とも言われ たドラランド。1684年の「テ・デウム」はドラランドの最高傑作と名高いもの。詩篇に音楽を付していますが、他の作曲家による同様の作品とは比べ物にならな いくらい感情に直接訴えるドラランドのその力量に圧倒される内容です。 (Ki)

Avie
AV-2656(2CD)
ビーバー:ロザリオのソナタ アラン・チュー(Vn)、
アポロズ・ファイア、
ジャネット・ソレル(指,ハープシコード)

録音:2021年〜2023年、セント・ポール聖公会教会(クリーヴランド、アメリカ)
アムステルダムでグスタフ・レオンハルト、アメリカでロジャー・ノリントン、レナード・バーンスタインに師事した才女ジャネット・ソレルが創設したクリーヴランドのピリオド・オーケストラ、アポロズ・ファイア。ニューアルバムでは、アポロズ・ファイアのコンサートマスター(リーダー)と副芸術監督(Assistant Artistic Director)を務めるシンガポールのヴァイオリニスト、アラン・チューを主役に据えて、ハインリヒ・ビーバーの代表作、「ロザリオのソナタ(ミステリー・ソナタ)」の全曲をレコーディング!
1644年にボヘミアのヴァルテンベルクで生を受け、17世紀を代表するヴァイオリン奏者、作曲家として現在までその名を語り継がれるハインリヒ・イグナツ・フランツ・フォン・ビーバー。ビーバーの代表作「ロザリオのソナタ」は、聖母マリアへの祈りを表した15のソナタに、無伴奏のパッサカリア(守護天使)からなる大作で、最初のソナタと終曲のパッサカリア以外はすべてスコルダトゥーラ(変則調弦)が用いられた難曲としても知られています。アラン・チューはこの特殊調弦に対応するために6本のヴァイオリンを用い、それぞれの異なる色彩と音色を強調し、ビーバーが描いたロザリオの絵画的なテーマに光をあてています。

Hyperion
CDA-68439(1CD)
ジョルジュ・ド・ラ・エル:ミサ曲 「万物の連なりを超えて」
ジョルジュ・ド・ラ・エル(1547-1586):ミサ曲 「万物の連なりを超えて」
ピエール・ド・マンシクール(c.1510-1564):その口で私に口づけを、よりよき生活のうちに、レジナ・チェリ*
ニコラ・ペイヤン(c.1512-after 24April1559):いと聡明なる乙女*
フィリップ・ロジエ(c.1561-1596):カンタンティブス・オルガニス、レジナ・チェリ*
エル・レオン・デ・オロ、
ピーター・フィリップス(指)、
マルコ・アントニオ・ガルシア・デ・パス(指)*

録音:2023年2月17日-19日、サン・サルバードル・デ・コルネッジャーナ王立修道院教会(アストゥリアス、スペイン)
「エル・レオン・デ・オロ」は、マルコ・アントニオ・ガルシア・デ・パスが創設し2017年には20周年を迎えているスペインの合唱団。2014年ロンドン国際ア・カペラ合唱コンクール最優秀賞や、スペイン・クラシック音楽祭協会の「Circuitos FestClasica2020award」の古楽部門など、多くの賞を受賞してきた実力派です。世界最高峰のポリフォニー・グループ、タリス・スコラーズの創設者兼ディレクターとして名声を誇り、日本を含む世界各地でマスタークラスや合唱ワークショップを開いているピーター・フィリップスがエル・レオン・デ・オロの名誉指揮者を務めており、毎年タリス・スコラーズとのコラボレーションなども行っています。
名匠ピーター・フィリップスとエル・レオン・デ・オロによるレコーディング第3弾は、今回初めて全曲録音が実現したというジョルジュ・ド・ラ・エルのミサ曲「万物の連なりを超えて」(自然の摂理に逆らって)を中心に、スペイン王フェリペ2世に雇われ、ルネサンス末期にマドリッドに住んでいたフランドルの作曲家たちの知られざるコレクションを紹介しています。

IBS CLASSICAL
IBS-172023(1CD)
シュッツ:音楽による葬送/ バッハ:神の時こそいと良き時
シュッツ(1585-1672):宗教的合唱曲集 Op.11- 第23曲 今から後、主のもとに死ぬ人々は幸せである SWV391
プレトリウス:シオンの音楽 第8巻- 安らぎと喜びもてわれは行く
バッハ:カンタータ第106番神の時こそいと良き時(哀悼行事) BWV106
シュッツ:小宗教コンチェルト集 第1部 Op. 8- 第6曲 おお、愛する主なる神よ SWV287
ヨハン・クリストフ・バッハ(1642-1703):泣くことからはじまった、このみじめな生涯(ヴィオラ・ダ・ガンバとオルガン編)
シュッツ:音楽による葬送より
 ドイツ埋葬ミサの形式によるコンチェルト SWV279
 主よ、我にそなたさえあれば SWV280
 主よ、今こそあなたはあなたの僕を SWV281
コンチェントゥス・ケーニヒ(合唱&古楽器アンサンブル)
ホルヘ・スアレス(指)

録音:2022年6月22-25日
2022年、ハインリヒ・シュッツの没後350年を記念して制作されたこのアルバムには、ドイツ・バロック期におけ る2つの重要な葬送音楽を中心に収録。シュッツの代表作のひとつ『音楽による葬送』は1636年に作曲さ れ、彼と生涯親交のあった人文主義者ハインリヒ・ロイスに献呈されたドイツ語の声楽作品。バッハの『哀 悼行事』は当時の死生観を反映した作品として知られており、どちらも死をテーマにしながらも、魂の平安と 深い休息の感覚を願う人々の思いが強く反映されています。演奏するコンチェントゥス・ケーニヒは2017年設 立のアンサンブル。バッハの作品を中心に、シュッツ、プレトリウス、モーツァルト作品を演奏し指揮者のホ ルヘ・スアレスとともに高い評価を受けています。

Resonus
RES-10329(1CD)
NX-B08
ヨハン・ルートヴィヒ・クレープス(1713-1780):鍵盤のための作品集 第3集
パルティータ第6番変ホ長調 Krebs-WV827a
ソナタ第1番ハ長調 Krebs-WV832*
ソナタ第2番ト長調 Krebs-WV833*
ソナタ第3番変ロ長調 Krebs-WV834*
ソナタ第4番ニ長調 Krebs-WV835*
ソナタ第5番ヘ長調 Krebs-WV836*
ソナタ第6番二短調 Krebs-WV837*
スティーヴン・デヴァイン(Cemb)
使用楽器:2段鍵盤チェンバロ … コリン・ブース製(2000年)
ヨハン・クリストフ・フライシャー(ハンブルク 1710年)製の1段鍵盤楽器を参考にして
a=415Hz/調律:ヴェルクマイスターIII

録音:2022年4月25-26日
*…世界初録音
スティーヴン・デヴァインが演奏するヨハン・ルートヴィヒ・クレープスの鍵盤楽曲集の第3集。パルティータ1曲と、世 界初録音となるソナタ6曲を収録。これらのソナタは、第2次大戦中の1943年に持ち出されて1999年にキーウ で発見された楽譜集の中にありました。2001年にベルリンに戻された楽譜をカタログ作成のために整理していて発 見されるまで、その存在が知られていなかったものです。バッハに「卓越した音楽家、鍵盤楽器、ヴァイオリン、 リュートの演奏家、熟練した作曲家」と評されたクレープスの魅力的な作品をお楽しみください。

ALPHA
ALPHA-1023(2CD+BOOK)
NX-E10
チェロの誕生 〜ナポリ、ボローニャ、モデナ〜
【CD 1】 ナポリのチェロ音楽
1. ディエゴ・オルティス(1510-1570):低音弦のための第1レセルカーダ
2. オルティス:定旋律による第1レセルカーダ
3. オルティス:定旋律による第4レセルカーダ
4. オルティス:「甘き思い出」に基づくレセルカーダ
5. アンドレア・ファルコニエーリ(1585/86-1656):甘美な調べ
6. ファルコニエーリ:コルレンテ「ラ・プルデンツァ(思慮深さ)」
7. ファルコニエーリ:ラ・モナルカ(君主)
8. ロッコ・グレコ(1667-1718):二つのヴィオラ[・ダ・ガンバ]のための第22シンフォニア
9. グレコ: 二つのヴィオラ[・ダ・ガンバ]のための第19シンフォニア
10. グレゴリオ・ストロッツィ(1615-1687):二重奏曲「あらゆる悪徳は歳を経て衰えるが、貪欲さだけは勢いを増す」
11. クリストファロ・カレザーナ(1640-1709):二重奏曲
12-17. アレッサンドロ・スカルラッティ(1660〜1725)&ジュリオ・デ・ルーヴォ(1650〜1716):チェロと通奏低音のためのソナタ ニ短調
18. フランチェスコ・パオロ・スプリアーニ(1678-1753):チェロ独奏のための第10トッカータ ニ短調
19. ジョヴァンニ・ボノンチーニ(1670-1747):ラルゴ([チェロのための]第1シンフォニアより)
20-22. フランチェスコ・アルボレア(1691-1739): ソナタ ニ長調
23. ニコラ・フィオレンツァ(1700-1764):アモローゾ・エ・ラルゴ(リコーダー独奏のためのソナタより)
24. スプリアーニ:チェロ独奏のための第5トッカータ(ディミニューション付き)
25. ペルゴレージ:アンダンティーノ(トリオ・ソナタホ短調より)
26-28. サルヴァトーレ・ランゼッティ(1710-1780):ソナタ イ短調
29. フィオレンツァ:ラルゴ(シンフォニア ニ長調より)
【CD 2】ボローニャとモデナのチェロ音楽
1. ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィターリ:パッサ・ガッリ(パッサカリア)ニ短調
2. ドメニコ・ガブリエッリ(1659〜1690):リチェルカーレ 第1番ト短調
3-6. ガブリエッリ:ソナタ ト長調(第1版)
7. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第2番イ短調
8-11. ジュゼッペ・マリア・ヤッキーニ(1667-1727):ソナタ イ短調(ソナタ集 Op.1より)
12. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第3番ニ長調
13-16. ヤッキーニ:ソナタ 変ロ長調(ソナタ集 Op.1より)
17. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第4番変ホ長調
18-21. ヤッキーニ:ソナタ ハ長調(ソナタ集 Op.3より)
22. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第5番ハ長調
23-26. ガブリエッリ:ソナタ イ長調
27. ガブリエッリ:二つのチェロのためのカノン ニ長調
28. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第6番ト長調
29-31. ヤッキーニ:ソナタ ト長調(ソナタ集 Op.3より)
32. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第7番ニ長調
33. ジョヴァンニ・バッティスタ・デリ・アントニイ(1636-1698):第8リチェルカーレ
34-37. ガブリエッリ:ソナタ ト長調(第2版)
38. ガブリエッリ(ブリュノ・コクセ編):リチェルカーレ 第7番ニ長調(2声版)
39. ヴィターリ:ルッジェーロ
40. ヴィターリ:パッサ・ガッリ(パッサカリア)
レ・バッス・レユニ(古楽器使用)
ブリュノ・コクセ(ヴェネツィア式ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオラ・バスタルダ、ヴィオローネ〔バッソ・ダ・ブラッツォ〕、小型ヴィオローネ〔ヴィオロンチーノ〕、ヴィオラ・ベッテラ、バセット・ダ・ブラッツォ、4弦チェロ、5弦チェロ)
エマニュエル・ジャック(ヴィオローネ、バセット・ダ・ブラッツォ)
マチューラン・マタレル(Vc)
リチャード・マイロン(コントラバス、3弦コントラバス)
ベルトラン・キュイエ、モード・グラットン(チェンバロ、ポジティフ・オルガン)

録音:2022年10月7-11日、ボラン(ベルギー南東部リエージュ州)…CD 1/2008年6月14-17日&2009年7月12日、パンピニ(スイス西部ヴォー州)…CD 2
ALPHAでレーベル創設初期からアルバム制作を続け、バロック〜古典派の低音弦楽器のための音楽の真相を問い続けてきたバロック・チェ ロ奏者ブリュノ・コクセとレ・バッス・レユニ。今回は「チェロ」という呼称が定まる前の時代まで遡って、イタリアでどのように低音弦楽器のための 音楽が発展し、今日知られるチェロのイメージが形成されていったかを探ります。軸になるのは学術都市として知られると共に、弦楽器のため の音楽に通じた知識人たちが多かったボローニャとモデナ、そして南の王都ナポリ。それぞれの地域で16〜18世紀に活躍した作曲家たちの 作品を厳選、時に高音部も演奏できる楽器なども交え、一筋縄ではいかないチェロ芸術の多様なルーツを精妙に解きほぐしてゆくプログラム の妙は興味が尽きません。今回もこれまで通り古い弦楽器の構造に通じた製作家シャルル・リシェ、初期のチェロの研究に通じた音楽学者 マーク・ヴァンスヘーウェイクの全面協力のもと、多種多様な楽器を使い、60ページに及ぶブックレット(英・仏語)でそれぞれの使用論拠もカ ラー写真入りで詳述。近年では他のバロック・チェロ奏者たちもさかんにとりあげているヤッキーニ、ガブリエッリ、スプリアーニなどの作品の数々 ですが、抜群の音楽性と作品理解を誇るコクセらの解釈による演奏は目が覚めるような新鮮な体験をもたらし、低音弦楽器の世界の奥深 さに改めて開眼させられるに違いありません。ALPHA初期からの名技師ユーグ・デショーのこだわりぬいた仕事ぶりにも驚かされ、各楽器その ものの音色はもちろん会場の気配まで克明に伝えるそのエンジニアリングは見事なもの。充実の2枚組です。

Linn
CKD-739(2CD)
NX-E05
ゴットリープ・ムッファト:鍵盤のための組曲集
『チェンバロのための音楽作品集』(1739頃)
組曲 第1番ハ長調/組曲 第2番ト短調
組曲 第3番ニ長調/組曲 第4番変ロ長調
組曲 第5番ニ短調/組曲 第6番ト長調
組曲 第7番ト長調(38の変奏によるチャッコーナ〔シャコンヌ〕)
アレクサンドラ・ネポムニャシチャヤ(Cemb)
使用楽器:アントウェルペンのリュッケルス工房1638年製作楽器に基づく アムステルダムのジョエル・カッツマン1991年製作の再現楽器
ピッチ:A=409Hz
調律:ヤング=ヴァロッティ

音:2023年4月11-12日ルター派教会、ハーレム、オランダ
コレッリと同い年だったゲオルク・ムッファトの息子で、オーストリア皇室の信頼を得て長く活躍した鍵盤奏者ゴットリープ・ムッファトの代表的組 曲集の全曲録音。1704年に父ゲオルクが亡くなった後、対位法の大家フックスが楽長を務めるウィーンの皇室楽隊に1711年から歌手と して参加したゴットリープは、1717年に第3オルガニストに就任したのを皮切りに、カール6世の宮廷で皇室の子女の音楽教師としても活 躍。皇位後継者となったマリア・テレジアのもと1741年に首席オルガニストとなり、高齢で演奏が困難になった後も年金を受けられる立場を 保持できたほど深い崇敬を集めました。1739年に出版された鍵盤曲集に収められた7つの組曲全てを収録したこのアルバムでは、リチャー ド・エガーのパートナーでもある俊才アレクサンドラ・ネポムニャシチャヤの解釈で、同時期に発表されたバッハの『6つのパルティータ』などにも 比しうる聴きごたえある音楽を満喫できます。バッハの組曲群と同じく冒頭をフランス風序曲やファンタジアなど充実した楽章で飾り、その後 にチェンバロの特性が映える煌びやかな和声や繊細な多声書法が続く舞曲群が続く構成の音楽は、名工カッツマンによる精巧な再現楽器 の美音でひときわ見事に響き、作品の魅力を探る面白さを深く味わわせてやみません。

CPO
CPO-555603(1CD)
NX-C04
テレマン/ハイニヒェン:初期カンタータ集
ヨハン・ダーフィト・ハイニヒェン:Der Herr ist nahe 主は近くにおられる
テレマン:私に永遠の場所などない TVWV1:1101
 ああ、主よ、私を罰しないでください TVWV 7:3
 死に至るまで誠実であれ TVWV1:1284
アンサンブル・ポリハルモニーク
オルキェストラ・ヒストリチナ(古楽器アンサンブル)
アレクサンダー・シュナイダー(指)

録音:2021年9月14-16日
プロテスタントの神学者で詩人のエルドマン・ノイマイスター(1671-1756)が教会歴のすべての日曜日と祝日のた めの一連のテキストを集めて1702年に出版した「Geistliche Cantaten(聖なるカンタータ)」は、変化に富んで 文学的にも充実しており、レチタティーヴォ、アリア、合唱、コラールを組み合わせた曲作りに適していました。ここで は、若きテレマンがこのテキストを用いて様々な作曲技法を駆使したカンタータを収録。同じ頃にライプツィヒに住ん でいたハイニヒェンの、オペラティックなカンタータも収録されています。声楽も器楽も各パート1名で演奏。見通しの よいテクスチュアで聞かせます。
CPO
CPO-555438(2CD)
NX-E07
テレマン:フランス風典礼歴カンタータ集
【CD1】
Weichet fort aus meiner Seele TVWV1:1537
コラール前奏曲「Vater unser im Himmelreich 天にいますわれらの父
よ」
Ein Aussatz ist die Sunde TVWV1:417
コラール前奏曲「Ach Gott vom Himmel sieh darein ああ神よ、天より見そなわし」
Graulich sind die letzten Zeiten TVWV1:700
Werd ich denn zu deiner Rechten TVWV1:1579
【CD2】
Ich bin getrost im Leben TVWV1:821
Ach, wie beisst mich mein Gewissen TVWV1:36
コラール前奏曲「Durch Adams Fall ist ganz verderbt アダムの堕落によりてすべては朽ちぬ」
as fehlt dir doch TVWV1:1507
コラール前奏曲「O Haupt voll Blut und Wunden おお、血と涙にまみれた御頭よ」
Brich dem Hungrigen dein Brod TVWV1:134
【CD1ソリスト】
アンネマリー・プファーラー(S)
リゼロッテ・フィンク(A)
カルロス・ネグリン・ロペス(T)
クラウス・メルテンス(Bs)
【CD2ソリスト】
カトリン・ローレンツェン(S)
ユリー・グルツカ(S)
エティエンヌ・ヴァルフ(A)
ファビアン・ケリー(T)
ハンス・イェルク・マンメル(T)
ゴットホルト・シュヴァルツ(Bs)
グーテンベルク・ソロイスツ(合唱)
ノイマイヤー・コンソート(古楽器オーケストラ)
フェリックス・コッホ(指)

録音:2022年7月、11月…CD1
2021年11月、2022年7月…CD2
テレマン作品の復興に力を注ぐcpoレーベル、このアルバムは1714/15の教会歴(典礼歴)のために作曲され た大きな編成によるカンタータ全72曲の録音プロジェクトの第3弾にあたります。 第3集となるこの2枚組には7曲の三位一体節後の日曜日のカンタータと、聖ミカエルの祝日のカンタータ、そして4 曲のコラール前奏曲を収録。ここでもテレマンの熟練の作曲技法に支えられた音楽表現が楽しめます。 演奏はこれまでと同じ、フェリックス・コッホの指揮で、クラウス・メルテンスやハンス・イェルク・マンメルといったバロック 歌唱に実績のあるヴェテラン歌手がソリストを務め、このプロジェクトのために選抜された若き歌手たちが組織する ヴォーカル・アンサンブル「グーテンベルク・ソロイスツ」が合唱を務めています。テレマン・ファンだけではなく多くの人に お聴きいただきたい1枚です。
CPO
CPO-555609(2CD)
NX-E07
ヨハン・ジギスムント・クッサー(1660-1727):歌劇「アドニス」全3幕(1699/1700年初演) アドニス…ヤニック・デブス(Br)
ヴェーヌス…ウルリケ・ホフバウアー(S)
クピド…アニータ・ロザーティ(S)
ダフネ…ニーナ・ベルンシュタイナー(S)
アポロ…ニルス・ヴァンデラー(A)
パラス…セダ・アミール=カラヤン(A)
ヴルカヌス…モーガン・ピアース(Bs)
ユピテル…ドニミク・ヴェルナー(Bs)
イル・グスト・バロッコ(古楽器オーケストラ)
イェルク・ハルベック(チェンバロ&指揮)

録音:2022年9月4、5日リーダーハレ、モーツァルトザール、シュトゥットガルト(ドイツ)
1660年ドイツで生まれたクッサーの歌劇「アドニス」の貴重な録音。クッサーはパリでリュリに教えを受けた後、 1690年以降ドイツ各地の劇場で楽長として活動。1704年にはロンドンに渡り、1711年からはアイルランドのト リニティ・カレッジ (ダブリン大学)の楽長として活躍しました。「アドニス」はシュトゥットガルト宮廷歌劇場の音楽監 督時代の作品で、当時流行していたギリシャ神話のヴィーナスとアドニスの恋物語を題材にしています。他の作曲 家の同種の作品に比べると、クッサーのものは神々が生き生きと人間的に描かれているのが特徴。作品は長らく 行方不明でしたが、2005年に音楽学者サマンサ・オーエンズがヴュルテンベルク州立図書館で発見し、復元作 業を経て初演の地で復活上演がなされました。充実の歌手陣にも注目です。
CPO
CPO-555664(1CD)
NX-C04
18世紀トリノのオペラ・アリア集
ジョヴァンニ・パイジェッロ:歌劇「フラスカターナ」(1774) - ヴィオランテのアリア
パイジェッロ:歌劇「ペテン師の帽子作りの女」(1787)- ニネッタのアリア
フェリーチェ・アレッサンドリ(1747-1798):歌劇「アルゲア」(1772) - リッチアルドのアリア
ジュゼッペ・スコラーリ(1720-1744):歌劇「ラ・カッシーナ」(1755) - ラヴィニアのアリア
スコラーリ:歌劇「ラ・カッシーナ」(1755)-チェッカのアリア
ジョアッキーノ・コッキ(1712-1804):歌劇「ラ・パッツォ・グロリオーソ」(1753) - エウジェニアのアリア
コッキ:歌劇「アンドロメダ」(1755) - アンドロメダのアリア
バルダッサーレ・ガルッピ:歌劇「田舎の哲学者」(1754) - レナのアリア
ガルッピ:歌劇「田舎の哲学者」(1754)- レスビーナのアリア
ニッコロ・ピッチンニ(1728-1800):歌劇「賢い小間使い またはチェッキーナ」(1760) - チェッキーナのアリア
ピッチンニ:歌劇「認められた奴隷、あるいは贅沢な二人」(1765) - アルミンダのアリア
ジョヴァンニ・バッティスタ・ボルギ(1738-1796):歌劇「シリアのアドリアーノ」 (1758)- ファルナスペのアリア
ピエール=アレクサンドル・モンシニー(1729-1817):歌劇「脱走兵」(1769) - ルイーズのアリア
アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリ(1741-1813):歌劇「ゼミールとアゾール」(1771) - ゼミールのアリア
ステファニー・ヴァルヌラン(S)
ラストレー(古楽器アンサンブル)

録音:2023年9月8-10日
トリノのアカデミア・フィラルモニカは1814年に50人のアマチュア音楽家によって設立された伝統ある教育機関で、ここには18世紀にレージョ劇場を運営して いた団体が持っていた約3000冊の楽譜が所蔵されています。これらの中からレージョ劇場とカリニャーノ劇場で初演、上演された作品のアリアを選び、ステ ファニー・ヴァルヌランとラストレーによる生き生きとした歌唱と演奏で現代によみがえらせました。

Delphian
DCD-34314(1CD)
ヘンデルの家から〜ヘンデル・ヘンドリックス・ハウスの鍵盤楽器
ヘンデル(ヘンデル編):歌劇 「ロデリンダ」 への序曲 HWV456-4
ウィリアム・バベル(c.1689-1723):トッカータ第9番ト短調
ヘンデル
:ヴォランタリーまたは天使の飛行 HWV600、組曲第2番ヘ長調 HWV427
ヘンデル(バベル編):なんて素敵な喜び
テレマン:ファンタジア ニ短調 TWV33:2
ヘンデル(編曲者不詳):フーガ ト長調(合奏協奏曲 Op.6-1より)
ジョン・スタンリー(1712-1786):ヴォランタリー ニ長調 Op.5-5
ヘンデル:フーガ第5番イ短調 HWV609
テレマン:ファンタジア 変ロ長調 TWV33:24
ヘンデル
(ヘンデル編):エア ト長調 「O the pleasure of the plains」 HWV 474
トマス・ロージングレイヴ(c.1689-1766):スカルラッティのレッスンへの序奏
D・スカルラッティ:ソナタ ト短調 K4、ソナタ ト短調 K124
ヘンデル:2台の鍵盤楽器のための組曲 ハ短調 HWV446
リアン・サミュエル(b.1944):サラバンド(アイソレーション組曲より)
ジュリアン・パーキンズ(ハープシコード、オルガン、スピネット)、
キャロル・セラシ(ハープシコード)

※使用楽器:Double-manual harpsichord (after Ioannes Ruckers,1624) by Bruce Kennedy, 1998
Single-manual harpsichord (after William Smith, c.1720) by Michael Cole,1998
Single-manual organ (after Richard Bridge and Thomas Parker,1749) by Martin Goetze & Dominic Gwynn,1998
Spinet by Joseph Mahoon,1749
Bureau Organ by John Snetzler,1752
Double-manual harpsichord by Jacob Kirckman, London1754

録音:2023年5月、ヘンデル・ヘンドリックス・ハウス(ロンドン)
ロンドンのメイフェアにあるヘンデル・ヘンドリックス・ハウス(旧ヘンデル・ハウス博物館)は、ヘンデルが1723年から1759年に亡くなるまで住んでいた部屋と、ジミ・ヘンドリックスが1968年から1969年まで住んでいた隣の部屋が再現されており、バロック音楽の巨匠とロック・スターという時代もジャンルも異なる2人の偉大な音楽家を扱う異色のミュージアムです。ハープシコード、スピネット、オルガンなど、当時のオリジナル楽器と復元楽器の多数の名器をコレクションしており、このアルバムでは、ポートランド・バロック・オーケストラ(米オレゴン州)の芸術監督を務め、ケンブリッジ・ヘンデル・オペラとサウンズ・バロックの芸術監督としても活動するイギリスの指揮者&鍵盤楽器奏者、ジュリアン・パーキンズがこれらの貴重な楽器を用いて、巨匠自身と同時代の作曲家たちによる作品(最終トラックのみ、現代ウェールズの作曲家リアン・サミュエルが2020年夏のロックダウン中に作曲したバロック舞曲風の作品)を演奏し、ヘンデルと彼の同僚がまさにこれらの部屋で音楽を愉しんだときに聴こえたであろうサウンドを呼び起こしています。2台ハープシコード組曲に参加している名手キャロル・セラシとの共演にも注目。
※Tri-fold DigiWallet仕様の特殊価格となります。

Christophorus
CHR-77476(1CD)
ヴィットーリオ・キッケーリのためのアリア集
ピエトロ・パオロ・ベンチーニ(1670-1755):「Giuditta」より「序奏」、アリア「All’armi, o guerrieri」
ジョヴァンニ・ロレンツォ・ルリエル(1662-1700):「Santa Genuinda」よりアリア「O voglio morte, Amor」、レチタティーヴォ「Alla citta men’ volo」、アリア「Fosca notte」
アレッサンドロ・スカルラッティ:「San Casimiro, Re di Polonia」よりレチタティーヴォ「Fra contrari pensieri」、アリア「Gia di Fede, Amor, Speranza」
ヘンデル:「復活」よりアリア「Caro Figlio」
A.スカルラッティ:「San Filippo Neri」より二重唱「Serafini, voi che siete」、「San Casimiro, Re di Polonia」よりアリア「In te solo, sommo Nume」
アントニオ・カルダーラ:「La Castita al cimento」より二重唱「Con la forza del Nume」
ヘンデル:「時と悟りの勝利」よりアリア「Folle, dunque, tu sola presumi」、「復活」よりアリア「Ecco il sol ch’esce dal mare」
ベンチーニ:シンフォニア
A.スカルラッティ:「San Filippo Neri」よりレチタティーヴォ「Vieni, mio Dio」、アリア「Mio Gesu, sento tua voce」、「Cantata a5con stromenti」よりレチタティーヴォ「Gia nel sen di Giacobbe」、アリア「Bella gloria avra il Giordano」
ヴィットーリオ・キッケーリ(16??-1754):Ecce nunc benedicite
A.スカルラッティ
:「La principessa fedele」よりアリア「Troppo e timido il tuo core」
キッケーリ:カンタータ「A penar son tanto avvezzo」
A.スカルラッティ:「La Santissima Annunziata」よりレチタティーヴォ「Maria, nell’alma tua piu non ha sede」、アリア「Io ti lascio, e mi contento」
ルカ・チェルヴォーニ(T)、
アレッサンドロ・クアルタ(指)、
コンチェルト・ロマーノ、他

録音:2022年11月
18世紀初頭の音楽的に華やかなローマで、若きヘンデルは芸術家として素晴らしい成長を遂げることができました。その成長を支えたのが当時ローマで最高のテノールであったヴィットーリオ・キッケーリ、その人でした。彼のしなやかで柔軟性に富んだ歌声がヘンデルの作品をより引き立てることとなりました。その他にも当時ヴィットーリオ・キッケーリが歌ったであろう作品を彼の自作の作品と共に多数収録しています。

Glossa
GCDP-32118(1CD)
ブリュメル:地震ミサ
マヌエル・モタ(b.1970):Il Culto delle Pietre(器楽)
アントワーヌ・ブリュメル(c.1460-1512/13):キリエ、グローリア(ミサ曲 「見よ、大地が大きく揺れ動き」より)
モタ:Kleist(器楽)
ブリュメル:クレド(ミサ曲 「見よ、大地が大きく揺れ動き」より)/モタ:On the Natural History of Destruction(器楽)
ブリュメル:サンクトゥス、ベネディクトゥス(ミサ曲 「見よ、大地が大きく揺れ動き」より)/モタ:The Parasite(器楽)
ブリュメル:アニュス・デイ(ミサ曲 「見よ、大地が大きく揺れ動き」より)
グランドラヴォア、
ビョルン・シュメルツァー(指)、
マヌエル・モタ(エレクトリック・ギター)

録音(ライヴ):2023年9月9日ー10日、グロッセ・ハレ(ベルン、スイス)
古楽大国ベルギーの音楽学者としても高名なビョルン・シュメルツァーが1999年に創設した古楽アンサンブル「グランドラヴォア」。ギヨーム・ド・マショーの傑作「ノートル・ダム・ミサ曲」の録音(PGCD-P32110)で「レコード・アカデミー賞」を受賞し、その野性的で迫力のある「古楽演奏」で世界に大きな衝撃を与えました。
その後もジェズアルドやジョスカンの話題作をリリースしてきたグランドラヴォアのニュー・アルバムでは、アントワーヌ・ブリュメルの驚くべき12声のミサ曲 「見よ、大地が大きく揺れ動き」(地震ミサ)を取り上げました。シュメルツァーが「奇怪でユニーク」と評するこのミサ曲は、当時には前例がなく他の曲とはまったく比較出来ない特異な作品で、その後の多くのジャンルや現代のスタイルさえも呼び起こします。
2023年のヨーロッパ・ツアー中にレコーディングされたこのアルバムでは、通常の歌手陣に4人の管楽器(セルパン、ツィンク、ナチュラル・ホルン×2)が加わり、更にポルトガルの作曲家兼ジャズ・ギタリスト、マヌエル・モタが招待され、壮大な歌唱とシームレスに融合する興味深いサウンドスケープが展開されています。

CORO
COR-16204(1CD)
ビクトリア:聖週間のレスポンソリウム ロバート・ホリングワース((指)朗読)
イ・ファジョリーニ

録音:2023年7月18日-20日&12月12日(イギリス)
ロバート・ホリングワースによって1986年にオックスフォード大学で結成され、2006年5月にはロイヤル・フィルハーモニック協会から”アンサンブル・アウォード”を授与されたイギリスの実力派古楽系アンサンブル、イ・ファジョリーニ。ザ・シックスティーンの自主レーベルであるCoro第5弾は、ビクトリア作曲による「聖週間のレスポンソリウム」に、2009年コスタ・ブック・オヴ・ザ・イヤーを受賞したクリストファー・リードの詩集『A Scattering』から、妻の死と死にまつわる感動的な9篇の詩の朗読を織り交ぜたもの。
16世紀後半、当時の作曲家が目指した多声合唱曲のような過剰なものではなく、いかに単純なテクスチュアで作品を描くかということを選んだビクトリア。このアルバムでは作曲者が意図した低いピッチで収録するという試みも行われています。
CORO
COR-16203(1CD)
模倣の達人
単旋聖歌:エルサレムよ,主をほめたたえよ
オルランド・ディ・ラッソ(c.1532-94):その口で私に口づけを
マッダレーナ・カスラーナ(f.1566-83):我が心は死なぬ
ラッソ:ミサ曲「その口で私に口づけを」より「クレド」
ジョスカン・デ・プレ(c.1450/55-1521):祝されたり,天の女王
ラッソ:歌い,泣く、エルサレムよ,主をほめたたえよ
ジャン・ギヨー・ド・シャトレ(1522-88):祝されたり,天の女王
ラッソ:6声のサルヴェ・レジーナ
カスラーナ:Vagh’ amorosi augelli
ラッソ:マニフィカト-祝されたり,天の女王
ボブ・チルコット(b.1955):エルサレムよ,主をほめたたえよ
ハリー・クリストファーズ(指)
ザ・シックスティーン

録音:2023年11月7日-9日、オール・ハロウズ教会(ロンドン)
1979年にハリー・クリストファーズが設立し、それ以来世界最高クラスの合唱団として活動し続けている英国合唱界の至宝、ザ・シックスティーン。今回のアルバムでは「模倣」をテーマに16世紀後半に活躍したオルランド・ディ・ラッソ(ラッスス)の作品を中心に収録しています。他人のモテットやシャンソン、単旋聖歌(グレゴリオ聖歌)等からインスピレーションを得て、再加工して別の作品として形成する「パロディ」として知られる手法は16世紀後半のヨーロッパで非常に人気があり、ラッソはその最も有名な提唱者の一人でした。「模倣の達人(Masters of Imitation)」と題された今回のプログラムでは、当時の「パロディ(模倣)」の秀逸な例を披露しながら、ラッソの最も優れた世俗的マドリガルを、ザ・シックスティーンの委嘱でボブ・チルコットが「模倣」した作品や、マッダレーナ・カスラーナの珍しい作品も収録されました。カスラーナは、西洋音楽史上初めて自身の音楽が全編印刷され出版された女性作曲家であり、ラッソからも称賛を受けた人物でした。尚、これらの作品は、2024年の合唱巡礼(Choral Pilgrimage2024)のプログラムとなっています。

Pentatone
PTC-5187053(1CD)
ペルゴレージ:スターバト・マーテル P.77*
ヴィヴァルディ:ニジ・ドミヌス RV6087)
マール テン・エンゲルチェス(C.T、指)
シラ・パ チョルニク(S)*
PRJCTアムステルダム(バロック・オーケストラ)

録音:2023年4月23、24、26日スヘリングヴァウデ教会(アムステルダム)
世界的な活躍を見せ、高い実力を示している1984年生まれのオランダのカウンターテナー、マールテン・エンゲルチェスが若手ピリオド楽器奏者たちと2017 年に結成したバロック・オーケストラ、PRJCTアムステルダムがPENTATONEレーベルに初登場!これまでSONY CLASSICALに2枚のバッハ・アルバムを発表 していましたが、PENTATONEデビューとなるこのアルバムには、ペルゴレージの「スターバト・マーテル」とヴィヴァルディの「ニジ・ドミヌス」を収録しています。 エンゲルチェスとPRJCTアムステルダムにとって2017年の最初のプロジェクトで取り上げたプログラムとのことで、まさに満を持してのリリースとなります。
26歳で夭逝したペルゴレージが死の年に作曲した「スターバト・マーテル」。ソプラノとアルトの二重唱で歌われる、言わずと知れた18世紀の宗教音楽の傑作 です。18世紀で最も出版を重ねた作品とされ、ペルゴレージの死後もヨーロッパ各地で数多く演奏されました。フランスの定期演奏会コンセール・スピリチュエル では、最も頻繁に取り上げられたレパートリーの一つとなり、あのバッハも歌詞をドイツ語の詩篇に変え、編曲した作品を残しています(BWV1083)。天才ペルゴ レージの表現力が遺憾なく発揮された傑作を、美声と高い表現力で世界の注目を集めるエンゲルチェスが、1993年生まれの若きイスラエル人ソプラノ、シラ・パ チョルニクと、どのように聴かせてくれるか、楽しみな録音です。
またカップリング曲はヴィヴァルディの「ニジ・ドミヌス」。詩篇127篇「主が家を建てられるのでなければ」に付けられたアルト独唱の宗教音楽です。各楽章が 多様な様式で書かれたドラマティックな作品で、ヴィオラ・ダモーレの響きが印象的なヴィヴァルディの意欲的作品です。名歌手たちが歌ってきたカウンターテナー の試金石ともされるこの楽曲でのエンゲルチェスの表現力にも期待が高まります。
18世紀イタリアの傑作宗教曲を、若き才能たちの歌唱・演奏で聴くことのできる注目の1枚です。 (Ki)

PAN CLASSICS
PC-10453(1CD)
バルバラ・ストロッツィ(1619-1677):アリアと二重唱
二重唱 Sonetto Proemio dell'opera, “Merce di voi” Op.1-1(1644)
アリア L’Eraclito amoroso, “Udite amanti” Op.2-14(1651)
アリア Pensaci ben mio core Op.7-7(1659)
二重唱 Duetto La riamata da chi amava Op.2-18 (1651)
アリア Amor dormiglione Op.2-22(1651)
二重唱 Begli occhi Op.3-9(1654)
アリア Lagrime mie. Lamento Op.7-4(1659)
二重唱 I baci Op.2-23(1651)
アリア Che si puo fare Op.8-6(1664)
アリア Costume de grandi Op.2-4(1651)
アリア La vendetta Op.2-9(1651)
二重唱 Sospira, respira Op.6-17(1657)
ガブリエル・ガリード(指)
イル・セグレート・デッレ・ムーゼ

録音:2022年11月21-27日/フランス、ノートルダム・ド・マルパ
バルバラ・ストロッツィ(1619-1677)は女性音楽家が公の場に出ることが殆ど難しい時代において、その並外れた才能で認められた人物でした。声楽家・作曲家としてヴェネツィアで活躍し、8曲ものオペラを出版しています。そんな彼女の類まれな音楽性を如実に伝えるアリアと二重唱の数々を収録。1950年ブエノ
スアイレス生まれのベテラン指揮者にしてイタリアとラテン・アメリカのバロック音楽のスペシャリストであるガリードによる、探求心溢れる演奏です。 (Ki)

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-117(1CD)

NYCX-10457(1CD)
日本語解説付国内盤税込定価
ジャック・ダニカン・フィリドール(1657-1708)通称「若きフィリドール」:若きフィリドールによるティンパニの行進曲
アンドレ・ダニカン・フィリドール(1652-1730):王の行進曲(トランペットとティンパニ)
リュリ:テ・デウム LWV55
 グラン・モテ「苦難の最中、主があなたの声に耳を傾けますように」(詩編第19篇)LWV77-15
レゼポペー(声楽&古楽器アンサンブル)
ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho、同少年cho
ステファーヌ・フュジェ(指)

録音:2023年3月6-10日、ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂

※国内仕様盤 解説・歌詞日本語訳…白沢達生
21世紀のフランス古楽界で実力ある音楽家たちと信頼関係を深めながら、声楽指揮者として着実に存在感を高めてきたステファーヌ・フュ ジェ。Chateau de Versailles Spectaclesレーベルでは太陽王ルイ14世の王室音楽総監督リュリが残したグラン・モテ(大規模な器楽 合奏と合唱で演奏される教会音楽)の体系的録音を進めてきましたが、第4作となる今回のアルバムでは王室祝賀行事など晴れがましい 場面で愛奏される、リュリの傑作『テ・デウム』(リュリはこの作品の演奏中拍子をとる杖で自らの足を傷つけ、これが元となり2か月後に亡くな りました)を中心とする選曲が見逃せません。華やかな金管の吹奏で始まる冒頭部(少し後にシャルパンティエも同種の傑作でこの手法を踏 襲しています)が印象的なこの作品の演奏に際し、フュジェはその頃の習慣を踏まえてルイ14世の入場を暗示するティンパニとトランペットを 使った当時の祝典音楽でアルバムを開始。レザ―ル・フロリサンやレ・タラン・リリクなど古楽シーン最前線の楽団を支えてきた名手マリー=ア ンジュ・プティの鮮烈な撥捌き、野趣と気高さを兼ね備えたマドゥーフ兄弟らのナチュラル・トランペットの吹奏が導くリュリ作品の解釈は緩急自 在、後続の詩篇第19篇と共に細部まで深い味わいをよく引き出してやみません。総勢50に上る合唱はヴェルサイユ・バロック音楽センター の合唱団に加え、フュジェの楽団レゼポペーのソリストたちが小合唱を構成。こちらもクレール・ルフィリアトルやシリル・オヴィティなど実力派が 揃い、24人の弦楽器奏者に多くの管楽器奏者と鍵盤・撥弦各2名が加わる器楽勢と共に、いかなる局面でも精緻な音作りで自発性豊 かな演奏を聴かせてくれます。

ALPHA
ALPHA-1059(1CD)
輝かしき時代 〜18世紀フランスにおけるヴァイオリンとヴィオールの共存
ルクレール:ソナタ ニ短調 Op.4-1(1732)
ボワモルティエ:ソナタ ニ長調 Op.50-6(1734)
ルイ・アントワーヌ・ドルネル(1680?-1757?):ソナタ ロ短調 Op.3-3(1713)
ジャン=フェリ・ルベル:ソナタ ホ短調 第2巻第4番(1713)
フランクール(1698-1787):ソナタ ホ長調 第2巻第12番(1733)
ルクレール:ソナタ ロ短調 Op.13-2(1753)
リュシル・ブーランジェ(バス・ド・ヴィオール〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
シモン・ピエール(Vn)
オリヴィエ・フォルタン(クラヴサン〔=チェンバロ〕)
ピッチ…A=406Hz

録音:2022年10月 フラジェ第1スタジオ、ブリュッセル
フランスで近年めざましい活躍をみせるソリストたちによる18世紀フランス室内楽作品集。ルイ14世の治世に、歌心に富み技巧的な演奏に 秀でたヴァイオリンを独奏楽器として扱うイタリア風の音楽に抵抗を示したフランスの人々も、老王の逝去後イタリア音楽愛好で知られたオル レアン公が摂政となった時代を経て、ルイ15世の治世下では急速にこの楽器のための音楽を愛好するようになります。他方、前世紀以来フ ランスで愛奏されてきたヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)は徐々に姿を消してゆくのですが、本盤はその直前、どちらの楽器もフランスで名手が 腕を競っていた頃に書かれた作品を集めており、ヴァイオリンが主役を占めるソナタでも低音部でヴィオールに大きな活躍の場が与えられた曲 が多いのが特徴。アルバムの名義はヴィオール奏者のリュシル・ブーランジェが先に立っており、両者が対等の立場で対話を繰り広げる稀有 な音楽世界をじっくり味わえます。鍵盤のオリヴィエ・フォルタンも自身の楽団アンサンブル・マスクで重ねた豊かな室内楽経験を存分に活か し、ボルドー出身のシモン・ピエールのニュアンスに富んだヴァイオリンやブーランジェの雄弁なヴィオールに全く負けない存在感で各作品の魅力 を豊かに引き出してゆきます。

RAMEE
RAM-2206(2CD)
NX-E05
フィレンツェ黄金時代の音楽1250〜1750
【CD1】
〜中世後期〜
1. 作者不詳:おお気高き祭司、聖なるエウジェニウス [LM]
2. 作者不詳:全ての民よ、声を高らかに上げ十字架を讃えよ [LM]
3. 作者不詳:V純潔なる乙女にして皇后であらせられる方 [LM]
4. ゲラルデッロ・ダ・フィレンツェ(1320/25頃-1362/63): I’ vo’ bene わたしが愛するのは [LM]
5. フランチェスコ・ランディーニ(1325頃-1397): 最も愛おしき領分に [LM]
6. 作者不詳:マンフレディーナとそのロッタ [LM]
7. アンドレア・ダ・フィレンツェ(?-1415頃) :憎しみは死に絶えることなく [LM]
〜初期ルネサンス〜
8. 作者不詳:言葉は肉となり [LM]
9. ジョン・ベディンガム(生歿年不詳、1460頃活躍): 慎ましき婦人よ [LM]
10. 作者不詳:お恵み深い心をお持ちのあなたですから [LM]
11. ピエトルカン・ボネル(生歿年不詳、15世紀後半に活躍):Adieu Florens la yolye さらば、麗しき花の都 [LM]
12. アレクサンデル・アグリコーラ(1445/46頃?-1506):私の感覚では [LM]
13. イザーク(1450/55頃-1517): さらに美しくも価値ある者など[LM]
14. パウルス・スコトゥス(生歿年不詳、1507-1514に活躍):イエスさま、最も深き慰め [LM]
15.ジョヴァンニ・セルラーリ(生歿年不詳、1502-1527に活躍):ご婦人よ、わたしは泣き悲しむことで [LM]
〜後期ルネサンス〜
16. 作者不詳:祭司よ、司教よ [LM]
17. フランチェスコ・コルテッチャ(1502-1571): 祭司よ、司教よ [TDC]
18. ヤーコポ・ペーリ(1561-1633):ザゼリーノ[=ぺーリ]の第1旋法によるリチェルカーレ [FC]
19. クリストファーノ・マルヴェッツィ(1547-1599):過ぎ去った日々を思って嘆くばかりだ [TDC]
20. ルカ・バーティ(1546-1608):千もの恋が花開く中 [TDC]
21. アレッサンドロ・ストリッジョ1世(1536/37-1592): わが胸に苦しみが生じ [TDC]
22. ストリッジョ1世:わが胸に苦しみが生じ(鍵盤独奏版)[FC]
23. セラフィーノ・ラッツィ(1531-1611):立ち尽くす聖母(スターバト・マーテル) [TDC]
【CD2】
〜後期ルネサンス(続き)〜
1. ルカ・マレンツィオ(1553/54-1599):私たちの声の調子が [TDC]
2. カヴァリエーリ(1550頃-1602): 歓喜せよ、死せる定めの者たちよ [TDC]
3. マルヴェッツィ:4声のフーガ第2番[FC]
4. フィリップ・ヴェルドロ(1480/85頃-1530/32頃):神から善きものを授かる私たちは [TDC]
〜バロック期〜
5. ジョヴァンニ・パオロ・フォスカリーニ(生歿年不詳、1629-1647に活躍):フィレンツェの調べ [TDC]
6. アントニオ・ブルネッリ(1577-1630):ぼくが好きな、あの容赦なく冷たい女羊飼い [TDC]
7. フレスコバルディ: フィレンツェの調べ [FC]
8. ブルネッリ:太陽が姿を現すとき [TDC]
9. 作者不詳:フィレンツェの調べ [FC]
10. ブルネッリ:主に向かって新しき歌を歌え [TDC]
11. ジョヴァンニ・ピエトロ・ブッキャンティ(1608-1627以降): やつれはてたまま私は去ろう [TDC]
12. ジョヴァンニ・バッティスタ・フェルリーニ(1601頃-1674): Aria di Fiorenza フィレンツェの調べ [FC]
13. ブルネッリ:輝け、清らかに [TDC]
14. ブルネッリ:あの裸身の坊やは頼もしき射手 [TDC]
15. 作者不詳:フィレンツェの調べ〜ラ・ロッタ〜サルタレッロ [FC]
16. ドメニコ・アングレージ(1610/15頃-1674): ラ・サルヴィアータ [TDC]
17. マルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643):アフリカの砂漠で [TDC]
18. 作者不詳:リガトゥーレを伴うプレルディオ・カンタービレ [FC]
19. 作者不詳:フランス風アリア [FC]
20. 作者不詳:パストラーレ風パッサカリア [FC]
21. ドメニコ・ツィポリ:パストラーレ [FC]
22. ツィポリ:カンツォーナ [FC]
23. ツィポリ:聖餐式後の調べ [FC]
24. ツィポリ:昇階の調べ [FC]
25. ツィポリ:All’Offertorio 奉献の調べ [FC]
26. フランチェスコ・フェローチ(1673-1750): 灰褐色のパストラーレ [FC]
LM…
ラ・モルラ(声楽&古楽器アンサンブル)
コリーナ・マルティ、ミハウ・ゴントコ(指)

TDC…
テアトロ・デイ・チェルヴェッリ(声楽&古楽器アンサンブル)
アンドレス・ロカテッリ(テノール、打楽器、指揮)

FC…
フランチェスコ・コルティ(オルガン、チェンバロ)
録音:2022年9月28日-10月3日 サンタ・マリア・ヌオーヴァ教
会、コルトーナ(イタリア中部トスカーナ地方)

2023年1月9-12日 聖レオデガル教会、メーリン(スイス)
イタリア屈指の大都市にして、文化遺産の多さから観光名所として同国随一の人気を誇る“花の都”フィレンツェ。中世の都市国家時代に 遡る富の蓄積がもたらしたこの都の芸術的充実は何よりボッティチェッリやフラ・アンジェリコ、マザッチオなど大画家たちの至芸が知られていま すが、音楽もまた同じ時代に豊かでなかったはずがありません。古い時代の知られざる魅力的な音楽世界発掘にすぐれた実績を持つレーベ ルRameeは今回、CD2枚にわたって中世からバロック期に至るフィレンツェの音楽的繁栄を広く概観できるアルバムを制作。すでに同レーベ ルで多くの注目すべきプロジェクトを発信してきたバーゼルの実力派集団ラ・モルラの名手たち(中世〜初期ルネサンス作品)に加え、気鋭の イタリア系アルゼンチン人指揮者アンドレス・ロカテッリ率いるテアトロ・デイ・チェルヴェッリ(ルネサンス後期以降)、躍進めざましい古楽鍵盤奏 者フランチェスコ・コルティらも参加し、編成も様々な多岐にわたる充実作をじっくり聴かせてくれます。共和政の中で都市生活者たちが宗教 歌の合唱を楽しんだ13世紀に始まり、アルス・ノーヴァ期の盲目の名匠ランディーニを経て多声音楽や舞曲の栄光を追い、バロックも後期の 鍵盤芸術へと至るプログラムの妙は、アルバムを通しても数トラックごとに聴いても深い鑑賞体験が得られる抜群の充実度。ブックレットには 歌詞の英語対訳や楽譜出典の詳細、演奏者リストと使用楽器の内訳などはもちろん、演奏陣が連名で協力者としてクレジットされた音楽 学者アントニー・M.カミングスの詳細な背景&プログラム解説も情報が的確に整理されており、読み応えがあります(英・独・仏語)。

RICERCAR
RIC-458(1CD)
フランス王室楽団のオーボエ・バンドによる室内楽の世界
〜プロローグ〜
1. リュリ:序曲(「病は気から」第1ディヴェルティスマンより)
〜王の起床〜
2. フランソワ・クープラン:第2プレリュード ハ短調(『クラヴサン奏法』〔1716〕より)
3. クープラン:四重奏ソナタ「ラ・スュルターヌ(トルコ太子の寵姫)」
〜王の礼拝〜
4. シャルパンティエ: 教会[での礼拝]のための序曲 H524
5. カンプラ:神は天の栄光を宣言し(ラテン語旧約聖書『詩篇』第20篇/モテ集第5巻〔1720〕より)
〜王のための音楽会〜
6-10. クープラン:コンセール 第10番
11. ドルネル(1680-1765):四重奏ソナタ(『器楽合奏曲集 第2巻』〔1709〕より)
〜王宮での舞踏会の音楽〜
12. アンドレ・ダニカン・フィリドール(1652-1730): 中国の王様の行進曲
13. マラン・マレ/フィリドール編)): 結びのジグ
14. マレ:ロンド式ガヴォット(『トリオによる作品集』〔1692〕より)
15. ミシェル・ド・ラ・バル(1675頃-1745): カナリー(『トリオ集 第1巻』〔1694〕より)
16. マレ:リゴードン(『トリオによる作品集』〔1692〕より)
17. ド・ラ・バル:ムニュエ(メヌエット/『トリオ集 第1巻』〔1694〕より)
18. リュリ/ロベール・ド・ヴィゼー(1650/65頃-1732以降)編)):スカラムーシュ、トリヴェラン、アルルカン〔=道化たち〕のシャコンヌ(「町人貴族」より)
19. フィリドール:緑の行進曲
20. フィリドール:コントルダンス(「2声の低音部のための組曲」〔1700〕より)
21. ピエール=ダニカン・フィリドール(1681-1731): P第1&第2パスピエ(『第1曲集』〔1717〕より)
〜王の就寝〜
22-24. オトテール: 第2組曲 ハ短調(『フラウト・トラヴェルソのための曲集 第2巻』〔1715〕より)
26. リュリ:プロテーのエール「かの岸を目にする者の幸せさよ」(「ファエトン」より)
27. ミシェル=リシャール・ド・ラランド(1657-1726): 四重奏曲(『王の晩餐のための合奏曲集』より)
シンタグマ・アミーチ(古楽器使用)
エルザ・フランク
 (オーボエ、ターユ・ド・オーボワ〔=中音域オーボエ〕、リコーダー)
ソフィー・ルブレイェン(オーボエ、リコーダー、指揮)
アナイス・ラマージュ(バスーン、リコーダー)
ジェレミー・パパセルジオー
 (バスーン、バス・ド・クロモルヌ、リコーダー、フラジオレット、指揮)
エレーヌ・ウゼル(Vn、ターユ・ド・ヴィオロン〔=ヴィオラ〕)
マノン・パパセルジオー
 (バス・ド・ヴィオール〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕、
 ドゥシュ・ド・ヴィオール〔=ディスカント・ガンバ〕、
 小型バス・ド・ヴィオロン)
ガブリエル・リニョル(テオルボ、バロックギター、シェレンバウム)
ブリス・サイー(クラヴサン〔チェンバロ〕、オルガン)
ロマン・ボクレール(Br)…5、26

録音:2022年10月 サンテーユ聖母教会、シラン(フランス南部ラングドック地方エロー県)
バロック期のフランスで音楽文化を躍進させた立役者である太陽王ルイ14世の宮廷には、礼拝堂楽団や室内楽団の他にダブルリード楽器 を携えた吹奏楽団(大厩舎楽団)が雇われ、主に軍楽や屋外での式典を彩る役割を与えられていました。とはいえ当時の音楽家は複数の 楽器をプロとして演奏できるのが常で、大厩舎楽団の楽員たちもしばしばリコーダーやフラジオレットなどの笛を扱いながら、屋外ではなく城内 での室内楽やオペラ上演にも動員され、当初こそ「騒々しい」と驚かれながらも、ついにはオーボエやバスーンも諸々の通奏低音楽器や弦楽 器と共に繊細な音楽を奏で得ることを立証していったのでした。『大厩舎楽団の祝宴』と銘打った2022年のアルバム(RIC439)で彼らの屋 外吹奏楽のレパートリーを披露した古楽器楽団シンタグマ・アミーチは今回、この大厩舎楽団が室内空間に動員された時どのような音楽を 披露したか、入念に再現製作された当時の楽器と共に探ってゆきます。王の起床時から就寝時まで、ヴェルサイユ宮殿の随所に響いたオー ボエ、リコーダー、クロモルヌ(クルムホルンとは異なるダブルリード管楽器)、バスーンといった管楽器が奏でるのは、王室音楽総監督リュリのオ ペラからの抜粋やクープランの室内楽、シャルパンティエの宗教合奏曲、大厩舎楽団の演奏家を多く輩出したフィリドール一族の作品など多 岐にわたる演目。この種の古楽器探求に優れた実績を示してきたエルザ・フランクとジェレミー・パパセルジオーをはじめとする名手勢が、芸術 諸分野に通じたルイ14世を喜ばせた至芸を21世紀にありありと甦らせてくれる1枚です。

Linn
CKD-660(2CD)
NX-E05
錬金術師 〜多声楽曲をモデルとしたマニフィカト集 第1集 - マドリガーレに基づくマニフィカト集
【CD1】
1. フィリップ・ヴェルドロ(1480/85頃〜1552以前): Ultimi miei sospiri わが今際の溜息は
2. ラッスス:Magnificat Ultimi miei sospiri 「わが今際の溜息は」によるマニフィカト
3. ノレット(生歿年不詳、1538-1546年に活躍): Quanto in mille anni 千年もの時ほど
4. ラッスス:Magnificat Quanto in mille anni 「千年もの時ほど」によるマニフィカト
5. アンセルモ・デ・リュー(生歿年不詳、1524-1557年頃に活躍):S’io credessi per morte わたしが思う通り、死によって
6. ラッスス:Magnificat S’io credessi per morte「わたしが思う通り、死によって」によるマニフィカト
7. チプリアーノ・デ・ローレ(1515/16-1565): Alma real 王なる者の魂が
8. ラッスス:Magnificat Alma real 「王なる者の魂が」によるマニフィカト
9. ジャケ・デ・ベルヘム(1505頃-1567):O s’io potessi donna ああご婦人、お伝えできたら
10. ラッスス:Magnificat O s’io potessi donna「ああご婦人、お伝えできたら」によるマニフィカト
11. デ・ローレ:Vergine bella 美しき乙女よ
12. ラッスス:Magnificat Vergine bella 「美しき乙女よ」によるマニフィカト
13. モラレス(1500頃〜1553):Quando lieta sperai 幸せな気持ちで日蔭に座していると
14. ラッスス:Magnificat Quando lieta sperai「幸せな気持ちで日蔭に座していると」によるマニフィカト
【CD2】
1. オラツィオ・ヴェッキ(1550-1605):O che vezzosa aurora おお、なんと美しき曙
2. ラッスス:Magnificat O che vezzosa aurora 「おお、なんと美しき曙」によるマニフィカト
3. ジョヴァンニ・マリア・ナニーノ(1543/44〜1607):Erano i capei d’oro そのとき、あの黄金色に輝く髪が
4. ラッスス:Magnificat Erano i capei d’oro「そのとき、あの黄金色に輝く髪が」によるマニフィカト
5. アレッサンドロ・ストリッジョ1世(1536/37頃〜1592):D’ogni gratia e d’amor 全き恵みと愛に満ちた母
6. ラッスス:Magnificat D’ogni gratia e d’amor「全き恵みと愛に満ちた母」によるマニフィカト
7. ストリッジョ1世:Ecco ch’io lasso il core わたしは今やこの気持ちに疲れ果て
8. ラッスス:Magnificat Ecco ch’io lasso il core「わたしは今やこの気持ちに疲れ果て」によるマニフィカト
9. デ・ローレ:Anchor che col partire 別れのとき
10. ラッスス:Magnificat Anchor che col partire 「別れのとき」によるマニフィカト
11. デ・ローレ:Da le belle contrade 美しき東の郷から
12. ラッスス:Magnificat Da le belle contrade 「美しき東の郷から」によるマニフィカト
13. ラッスス:S’io esca vivo もし、わたしが生きて逃れ出て
14. ラッスス:Magnificat S’io esca vivo 「もし、わたしが生きて逃れ出て」によるマニフィカト
マニフィカト(声楽アンサンブル)
フィリップ・ケイヴ(指)

録音:2023年1月9-14日、16-17日 聖マーティン教会、イースト・ウッドヘイ (英国南部ハンプシャー州)
イタリアのパレストリーナと共に16世紀を代表する作曲家オルランドゥス・ラッスス。多声音楽の名匠を数多く輩出したスペイン領ネーデルラン ト(現在のベルギー)で生まれ、ミュンヘンのバイエルン選帝侯宮廷に長く仕えながらイタリアでも活躍、多岐にわたる作曲活動を通じて国際 的な名声を誇ったこの巨匠が残した膨大な作品のうち、重要な部分を占めるのが教会音楽です。そこには救世主の懐胎を喜ぶ聖母マリア の讃歌=マニフィカトが実に100曲以上も含まれ、それらを追ってゆくだけでもラッススの作曲手法の多様さに驚かずにおれません。ルネサンス 音楽に精通する英国の才人フィリップ・ケイヴ率いるマニフィカトは、団体名の由来でもあるこの讃歌形式を通じてラッススが示したルネサン ス・ポリフォニーの至芸を系統的に紹介する録音シリーズを開始。多くの場合グレゴリオ聖歌の旋律を元に作られた当時の多声教会音楽の 世界にあって、ここに紹介されるラッススの作品群はあえて聖歌旋律ではなく、往年の大家や同時代人たちのポリフォニー楽曲を下敷きにし て書かれています。第1弾となる当盤に集められたのは、非宗教的なマドリガーレを元にしたもの。それぞれの曲でラッススが参照したヴェルド ロ、デ・ローレ、モラレスら先人たちによる関連曲も突き止め、合わせて収録することで作品理解がより深まるプログラム構成になっています。 女声歌手2人を含む10人からなるアンサンブルが織りなす緻密にして静謐な演奏解釈は、個々の作品に秘められていた雄弁な音楽力を 十全に引き出しながら、汲めど尽きせぬラッススならではの多声技法を他の作曲家たちのそれと比べて知る面白さを堪能させてくれます。ポリ フォニー歌唱の本場たる英国から届いた充実の2枚組、じっくりお楽しみください。

Gramola
GRAM-99310(1CD)
NX-C01
南イタリアのバロック作品と民謡集
シチリア民謡:Mamma mi l’ati persu lu rispettu*
ナポリ民謡:Lu guarracino*
ニコラ・マッテイス(1650以降-1713頃):Aria amorosa
シチリア民謡:Cu ti lu dissi*
ギリシャ伝承曲:Oriamu pisulina*
ペルゴレージ:シンフォニア ヘ長調 - チェロとチェンバロのために
マッテイス:グラウンド after the Scotch humour
プーリア州民謡:Tarantella di Sannicandro
マッテイス:Aria malinconica
シチリア民謡:Ninna nanna ニンナ・ナンナ
チマローザ:ソナタ イ短調- シチリアーノ
チマローザ:ソナタ 変ロ長調−Allegro
エマヌエレ・バルベッラ(1718-1777):ソナタ第4番ト短調
ナポリ民謡:Tarantella napoletana
ギリシャ伝承曲:Aremu rindineddha*
*…マリンカ・ブレチェリによる編曲
フィオーリ・ムジカーリ・オーストリア(古楽器アンサンブル)
Irene Coticchio(歌/タンブリン)
Alenka Brecelj(バロック・ヴァイオリン/歌)
Carles Munoz Camarero(バロック・チェロ/歌)
Marinka Brecelj(チェンバロ/音楽監督)

録音:2023年6月
前作「バロック・アラベスク」(GRAM99279)では、セファルディ伝承曲やギリシャの伝承曲などを披露した2012年結成のアンサンブル“フィオーリ・ムジカーリ・ オーストリア”。当盤のタイトル「風のバラ Rosa dei Venti」とは羅針盤・羅針図のことで、ヴェネツィア共和国が盛んなりし頃の船乗りたちが海に吹く様々な 風に名前を付け、その方向を書き込んだ図がバラの花びらのようであったことに由来します。このアルバムでもさまざまな方角からイタリアに吹き寄せられたバ ロック時代の音楽と伝統音楽が楽しめます。収録曲は南イタリアに伝わるギリシャ由来の音楽や、東洋やアラビアの影響を感じさせる作品まで多種多彩。今 回もチェンバロ奏者のマリンカ・ブレチェリの趣味のよいアレンジが施された作品が 巧みに組みこまれています。

Challenge Classics
CC-72925(1CD)
アントニオ・ボノンチーニ(1677-1726):コントラルトとヴァイオリンのためのカンタータ集
Lontananza 遥かな隔たり 〜Cantata in contralto con VV. di Antonio Bononcini (1708)
Tanto avezzo 私の心は泣くことに慣れている 〜Cantata con violini
Sopra l’orme d’Irene イレーネの足跡の上で 〜Cantata
アロイス・ミュール バッハー(カウンター テナー)
グナール・レツボール(Vn、指揮)
アルス・アンティクヮ・アウストリア

録音:2022年11月23-26日/聖フローリアン修道院
※全曲世界初録音
かつては人気ボーイソプラノとして注目され、今や気鋭のカウンターテナーとして活躍しているアロイス・ミュールバッハーが、古楽ヴァイオリンの巨匠レツボール と共演。アントニオ・ボノンチーニの3曲のカンタータを世界初録音しました。当時としては革新的で進歩的、未来に向けた作品として受け止められていたという名 作です。
カンタータはすべてイタリア語で歌われ、遥かな恋への憧れがテーマとなっています。またヴァイオリンのオブリガートを伴う編成であるのも特色で、レツボール の奏でる官能的なヴァイオリン・パートが、憧れに満ちたミュールバッハ―の歌唱と美しいデュオを繰り広げます。
「ボノンチーニは音楽的修辞法の達人であり、音楽的図形と詩的フレージングを見事に組み合わせている・・・彼の博学なシンボリズムは、イタリア語のテキスト の言語的雄弁さと絵画的性質を反映している」(レツボールの解説より) (Ki)

ACCENT
ACC-24400(1CD)
ソロ 〜ヴァイオリン、スパッラ、ガンバのための作品集
【ヴィオラ・ダ・ガンバ】
ディエゴ・オルティス(1510-1570):『変奏論』(1553)より
リチェルカータ第1番/ リチェルカータ第2番 / リチェルカータ第3番/ リチェルカータ第2番〈Sobre Tenores
Italianos〉
【ヴァイオリン】
トマス・バルツァー(c1631-1663):前奏曲 ト長調 / アルマンド ハ短調
【ヴァイオリン】
ビーバー(1644-170):『ロザリオ・ソナタ』より
パッサカリア
【ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ】
バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番 BWV1009より
ブーレI & II / サラバンド / ジーグ
【クラヴィコード】
バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番BWV1008より
アルマンド(ト短調で演奏)
【ヴァイオリン】
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 BWV1004より
アルマンド / サラバンド / クーラント
【ヴィオラ・ダ・ガンバ】
カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):ソナタ ト長調 AbelWV A3
シギスヴァルト・クイケン(各種楽器)
[使用楽器] ヴァイオリン:attr. to Giovanni Grancino (Milano, beginning18th c.)
ヴィオラ・ダ・ガンバ:attr. to Pierre Prevost (Paris,1634)
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ:Anonymous (Germany, mid-18th c.)
クラヴィコード:Joris Potvlieghe (Tollembeek, Belgium,21th c.) after instructions from Jacob Adlung (1699-1762)

録音:2023年6月/ベルギー、ティールト、ペーター教会
幼いころから一貫して古楽に取り組み、あごあてを使わないヴァイオリン奏法の確立や歴史に埋もれていたヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ(肩掛けチェロ)の復 活導入など、古楽演奏に大きな変革をもたらしたシギスヴァルト・クイケン。2024年2月16日に80歳の誕生日を迎える彼が、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、 ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ、クラヴィコード(!)を弾き分けたソロ・アルバムを発表。古楽演奏における重要なパイオニアとして知られる彼の「今」を聴く注 目の1枚です。
ガンバの経典オルティスの『変奏論』に始まり、イギリス・バロックに強い影響を与えたバルツァー、無伴奏ヴァイオリンの名作ビーバーの『パッサカリア』、クラ ヴィコードを含む種々の楽器で聴くバッハ不朽の無伴奏、そして「最後のガンバ奏者」アーベルと、音楽史上の重要なポイントをおさえながら年代順に構成された 収録内容。貫禄あるシギスヴァルトの妙演で聴くと、音楽の歴史と奏者の歴史が一体となって流れていくような感覚を味わえます。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187072(1CD)
テレマン:「イーノ」&後期作品集
(1)序曲(管弦楽組曲)ニ長調 TWV55:D21〜2つのホルン、2つのオーボエ、弦楽と通奏低音のための
(2)劇的カンタータ「イーノ」TVWV20:41
(3)ディヴェルティメント 変ホ長調 TWV50:21〜2つのホルン、2つのフルート、弦楽と通奏低音のための
(4)シンフォニア・メロディカ ハ長調 TWV50:2〜2つのオーボエ、弦楽と通奏低音のための
クリスティーナ・ランツハマー(S)
ベルリン古楽アカデミー(コンサートマスター:ベルンハルト・フォルク)

録音:2022年6月10-13日/ニコデモ教会(ベルリン)
ベルリン古楽アカデミー(AKAMUS)のPENTATONE最新盤はテレマンの作品集です。harmonia mundiやCAPRICCIOなどレーベルに数多くのテレマ ン録音を行ってきたベルリン古楽アカデミー。その録音プログラムは、管弦楽作品から協奏曲、声楽曲まで多岐に渡り、すべてのアルバムでテレマンの作品の魅力 をクラシック・ファンに伝えてきました。
PENTATONEレーベルでは、21世紀になって復活上演されたという歌劇「ミリヴァイス」(PTC-5186842)をライヴ録音していますが、このアルバムでは、 晩年の作品を集めています。
プログラムのメインとなるのは、ドイツ語によるソプラノ独唱のための劇的カンタータ「イーノ」。1765年、84歳のテレマンが、ギリシャ神話の登場人物「イー ノー」の物語を題材に、一気に書き上げたという演奏時間が30分を超える大作です。テレマンの声楽作品の中では、例外的に録音の多く、名歌手たちが名唱を残 していますが、今回はドイツを中心に古楽、オペラ、リートに大活躍中のソプラノ、クリスティーナ・ランツハマーが、ベルリン古楽アカデミーの鋭い演奏をバックに、 変化に富んだこの名作を表情豊かに歌い上げています。
また「イーノ」の他に、3曲の管弦楽作品を収録。1765年に作曲された「序曲 ニ長調」TWV55:D21は、ヘッセン=ダルムシュタット方伯ルートヴィヒ8世のた めに書かれた管弦楽組曲で、狩猟好きのルートヴィヒ8世のためとあってか、ホルンとオーボエが活躍する楽曲となっています。フランス様式の序曲から始まる典 型的な組曲の形式ながら、第4楽章の鐘を模した旋律(ダルムシュタットの宮廷の鐘の音を模倣したとされています)が印象的な<カリヨン>など工夫が凝らされ た楽章構成が楽しめます。「ディヴェルティメント 変ホ長調」TWV50:21と「シンフォニア・メロディカ ハ長調」TWV50:2は、対照的にイタリア様式の協奏曲形 式が中心を占める構成となっています。躍動感ある管楽器の活躍と各楽章で異なる趣向が凝らされた構成が聴きどころです。テレマンのベルリン古楽アカデミー の切れ味鋭い生き生きとした演奏は、作品の個性だけでなく、各楽章の個性まで際立たせ、テレマンの作品の魅力を存分に教えてくれます。フルート、オーボエ、ホ ルンといった管楽器の妙技も注目点でしょう。
最晩年まで旺盛な作曲意欲を持ち続けた天才作曲家テレマンの円熟の作曲技法を堪能できるすばらしいアルバムです。 (Ki)

H.M.F
HMM-902373(2CD)
協奏曲で描くヴィヴァルディの生涯
[CD1]
ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):アリア「私の目は眠る (Occhi miei si dormire)」〜オペラ「世界の分裂(分割) La divisione del mondo」[世界初録音]
ヴィヴァルディ
・シンフォニア ロ短調 RV168(抜粋)
・ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 RV813
・アダージョ ホ長調〜ヴァイオリン協奏曲 RV 768より[世界初録音]
・ヴァイオリン協奏曲 イ短調 RV536
・ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調 RV256「隠れ里」
・チャッコーナ 変ロ長調(未完)〜ヴァイオリン協奏曲 RV370より[世界初録音](O,フレによる再構成版)
・ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV315「夏」(ジェノヴァ版)[世界初録音]
・ファンタジア〜アンナ・マリアに捧ぐ〜ヴァイオリン協奏曲 イ長調 RV349より
・ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 RV267a「アンナ・マリアに捧ぐ」(第2楽章 アンダンテはヒストリカル楽器による初録音)
・フォルラーナに基づくディミヌーション(縮小)〜ファゴット協奏曲 RV478ホ長調(O.フレによるディミューション)
・ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 RV171「S.M.C.Cのために(カール6世(神聖ローマ皇帝)のために)」
・レチタティーヴォ〜ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV212より(世界初録音)
[CD2]
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 RV278
レグレンツィ:アリア「Lumi potete piangere」〜オペラ「世界の分裂(分割) La divisione del mondo」より
ヴィヴァルディ
・ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 RV37a(2022再発見されたもの)[世界初録音](第3, 4楽章のバス・パートはO.フレによる再構成版)
・ファンファーラ ヘ長調〜2つのホルンのための RV539(O.フレ編)
・海の嵐(ヘ長調)〜オペラ「忠実なニンファ」RV 714より
・シンフォニア・アル・バッロ(ヘ長調)〜オペラ「テンペのドリッラ」RV 709より
・ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調 RV250〜世界初録音
・ヨハン・パウル・フォン・ヴェストホフ(1656-1705):鐘の模倣〜ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調より
ヴィヴァルディ
・ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 RV237「ピゼンデルに捧ぐ」
・ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調 RV252
・ファンファーレ〜ジャン=ジョゼフ・ムーレ(1682-1738)に基づく
・ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 RV569
・アリア ソプラノのためのカンタータ「美しい夜明けは深紅に天にむかって Sorge vermiglia in ciel」RV667より(イ短調)
・チャッコーナ 変ロ長調〜ヴァイオリン協奏曲(2つのアンサンブルとヴァイオリンのための) RV583より(変ロ長調)
ル・コンソール 、
テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ

録音:2023年5,7月、ポワティエ劇場オーディトリウム(フランス)
フランスの(バロック・)ヴァイオリン界の注目すべき新星、ド・スワルテによる、ヴィヴァルディの協奏曲集の登場。自らが結成したアンサンブル「ル・コンソー ル」を率いて、驚くべきみずみずしさと鮮やかなテクニック、そしてセンスある装飾でヴィヴァルディの生涯を作品を通じて描きます。ヴァイオリン学習者が必ず 演奏するイ短調の協奏曲も、初めて耳にするような新鮮さ。
レングレンツィは、ヴィヴァルディよりも50年以上前に生まれていますが、ヴィヴァルディの父と近しい関係があり、幼い頃のヴィヴァルディに音楽の手ほど きをしたのでは、とかんがえられている人物。ド・スワルテは、ヴィヴァルディの作風の先駆的な何かを感じさせる作品を収録したかったということで、ヴィヴァ ルディが生まれる3年前に書かれたレグレンツィのオペラからの楽曲を、ディスク冒頭に収録。また、ヴェストホフの作品「鐘の音の模倣」は、ピゼンデルがヴィ ヴァルディに弾いて聴かせたと言われているもので、その場面を再現するために敢えてヴァイオリン独奏のみで演奏しております。ヴィヴァルディがこの作品を通 してドイツの新しいヴァイオリン技法を知ったのかもしれません。
『四季』の「夏」は、ヴィヴァルディが1725年に出版する前のオリジナル版を使用した世界初録音。出版されたものと大きな違いはありませんが、「カッ コウ」の場面などはより極端で、出版にあわせてヴィヴァルディはより演奏しやすく、理解されやすいように少しシンプルにしたのかもしれません。いずれにして もここでの演奏は実に細かい部分まで丁寧に行き届き、嵐の場面も勢いに流されない精緻さ。版の違いだけでなく、演奏も既存の録音とはまた違った新世代を 感じさせるものとなっております。それぞれのトラックに聴きどころ満載。2つの世紀を超えて研究され続けているヴィヴァルディの、2022年に再発見された 楽曲も含む、強力盤の登場です!
ル・コンソールはド・スワルテとジュスタン・テイラーらによって2015年に設立された気鋭のアンサンブル。2017年、クリスティが審査員長を務めるヴァ ル・ド・ロワール国際古楽コンクールで第1位と聴衆賞を受賞、以降飛躍的に活躍の場を広げています。 ド・スワルテは、クリスティ率いるレザール・フロリサンのメンバーとして、そして現在はソリストおよび指揮者として同楽団と共演、2025年春にはレザール・ フロリサンと共演(指揮・ヴァイオリン)してヴィヴァルディの「四季」を演奏予定ということです。また、ソリストとして、クリスティやジュスタン・テイラー、 さらにリュートのトーマス・ダンフォード、ピアニストのタンギ・ド・ヴィリアンクールらともしばしば共演しております。バロックはもちろん、ロマン派作品もレパー トリーとしており、フランスの新世代のバロック・ヴァイオリンおよびヴァイオリン奏者として熱い注目を集める存在です。 (Ki)

APARTE
AP-319(1CD)
黄金時代をたのしもう
フランソワ・ルベル&フランソワ・フランクール:「ターシスとゼリー」より「猛烈な激流、その脅威の波(Impetueux torrent, dont l'onde menacante)」
アントワン・ドーヴェルニュ:「テンペの恋人たち」より「涼しい木陰にたくさんの愛らしい鳥たちが(Mille tendres
oiseaux sous cet ombrage frais)」*
ラモー:「カストールとポリュックス」よりサラバ ンド
ラモー:「レ・ボレアド」より「黄金時代をたのしもう(Jouissons de nos beaux ans)」
モンドンヴィル:「パフォスの宴」より「愛はこの魅力的なものに続き(L'Amour suit cet objet charmant)」
フランソワ・ルピアン・グレネ:「ハーモニーの勝利」より「愛について歌え(Chantez l'Amour)」*
ラモー:「ダフニスとエグレ」より第1、第 2タンブーラン
パンクラス・ロワイエ:ツァイーデより ロンド形式によるトルコ人のためのエア
アントワン・ドーヴェルニュ:「テンペの恋人たち」より「注げ、愛よ(Verse, Amour)」*
ラモー:「ツァイース」より序曲
ルイ=ジョゼフ・フランクール:「オーロールとセファル」より「むごい神々よ(Dieux cruels)」*
フランソワ・ルピアン・グレネ:「ハーモニーの勝利」より場面「この木立にとどまろう〜残酷な幸運があなたを足止めする「 Arretons-nous dans ce boccage… 」〜「Hylas ! ou vous retient la fortune cruelle ?...」」*
ピエール・モンタン・ベルトン:「デュカリオンとピラ」より「この運命の瞬間に(Dans ce fatal instant)」
ラモー:「ポリムニの宴」より「幸せな人々よ(Peuples heureux)」
ベルナール・ド・ビュリ:「Les Caracteres de la Folie」より「盲目の神、魂の抑圧者(Aveugle dieu, tyran des ames)」
ジャン=バティスト・フィリベール・カルドンヌ:「オーヴィードとジュリー」より「わが心よ、炎がわが身を焼き尽くすふりをせよ(Deguisez bien, mon coeur, le feu qui vous devore)」
ピエレイソ:「ファエトゥーズ」より「とどろけ、はげしい雷鳴よ(Eclatez, bruyant tonnerre)」
モンドンヴィル:「ティトンとオーロール」より「この目に映るものははなんだろう?(Que vois-je ?)」
ラモー:「レ・ボレアド」よりポリムニの降臨
ラモー:「花飾り(魔法の花)」より「輝かしい音、清澄なハーモニー・・・Sons brillants, celeste harmonie…」
パンクラス・ロワイエ:「愛の力」より「遊戯と娯楽のためのエール」
ドーヴェルニュ:「テンペの恋人たち」より「私の心を燃え立たせる若き美女(La jeune beaute qui m’enflamme)」*
ラモー:「 プラテー」 より
パントマイムのエア
「バッカスを歌おう、モミュスを歌おう(Chantons Bacchus, Chantons Momus)」
シリル・デュボワ(T)、
オルフェオ・オルケストラ、
ジェルジ・ヴァシェギ(指)、
パーセルcho

録音:2021年11月15-17日、コダーイ・センター(ハンガリー)
フランスのテノール歌手、シリル・デュボワが、自身もっとも思い入れのあるバロックの作品の中でもフランス・バロックに特化した1枚をリリースします。世界 初録音も含む注目盤です。収録されているのはどれもファルセットで歌うカウンターテナーのための作品ですが、デゥボワのような非常に高いテノールも当時から 少なかったけれども存在し、そうした歌手たちも歌っていたことが文献から知られています。ヴェルサイユ・バロック・センターと、フランス・バロックに注力してい るジェルジ・ヴァシェギの協力も得て、18世紀のフランス・オペラの名曲から、知られざる名曲まで、高声のための作品が、合唱も加わったかたちで収録されて います。天井知らずかと思わせるようなデュボワの自然な高声が美しい、ぜいたくな1枚です。 (Ki)
APARTE
AP-314(2CD)
エジディオ・ドゥーニ(1709-1775):オペラ・コミック「モデルに恋をした画家」(Le peintre amoureux de son modele)

オペラ・コミック「二人の猟師と農婦」(Les deux chasseurs et la laitiere)
オルケステル・ノルド、マルティン・ヴァルベルク(指)

「モデルに恋をした画家」
ポーリーヌ・テシエ(ロレット)、エリック・フシェ(アルベルティ)、ダヴィド・トリコ(ゼルバン)
「二人の猟師と農婦」
ポーリーヌ・テシエ(ペレット)、ダヴィド・トリコ(コラ)、ジャン=ガブリエル・サン=マルタン(グイヨ)

録音:2022年2月7-10日、ノルウェー
作曲家ドゥーニは、イタリアに生まれ、イタリア伝統のオペラ・セリアを作曲していました。1757年頃までにはパリに移り、以降亡くなるまでパリで活躍します。 名前のスペルも最初はDuniでしたが、Dunyとフランス風に変わりました。フランスでは、オペラ・コミック(もともとは喜劇的内容のものを指しましたが、むしろ 歌と地の台詞を併用しているものを意味します)の新しいスタイルあるいは、アリエッタをもつコメディ(Comedie melee d’ariettes)の旗手として名を馳せ ました。ここではドゥーニの代表作にして初のオペラ・コミックである「モデルに恋をした画家」(1757)と、世界初録音の「二人の猟師と農婦」(1763)を収 録しました。
「モデルに恋をした画家」は、年老いた画家アルベルティのアトリエにモデルとしてやってきたロレットという女性にアルベルティが恋をするも、彼女はアルベル ティの弟子であるゼルバンと結ばれる、というもの。恋の話よりは古い芸術と新しい芸術との対比などに重きがおかれ、また、フランス語の言語の美しさがきわだ つ音楽作りがなされています。「二人の猟師と農婦」は世界初録音。コラとグイヨという哀れな2人の猟師と、ペレットという農婦が一攫千金を夢見るも事態は変 わらぬまま終わる、という教訓めいたお話です。イタリア風のシンフォニアで始まり、アリアの伴奏に弦楽器のピツィカートが効果的に用いられています。 (Ki)

Aulicus Classics
ALC-0101(1CD)
17世紀英国のヴィオラ・ダ・ガンバ作品集
シンプソン:前奏曲第2番ニ短調
ノーコム:ディヴィジョンズ第7番ニ長調
シンプソン:前奏曲第5番ヘ長調
作者不詳:ディヴィジョンズ第25番イ長調
ディヴィジョンズ第17番ロ長調
ノーコム:ディヴィジョンズ第19番イ長調
 ディヴィジョンズ第4番イ長調
 ディヴィジョンズ第16番ホ長調
シンプソン:前奏曲第6番
ノーコム:ディヴィジョンズ第18番イ長調
シンプソン:前奏曲第4番
ノーコム:ディヴィジョンズ第28番ヘ長調―ハ長調
作者不詳:ディヴィジョンズ第3番イ長調
シンプソン:前奏曲第3番
ノーコム:ディヴィジョンズ第11番ヘ長調
作者不詳:ディヴィジョンズ第24番イ長調
 ディヴィジョンズ第26番ニ長調
ロベルト・ジーニ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
グイード・アンドレオッリ(Cemb)
ダーリオ・ランディ(Lute)
マルコ・アンジレッラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2021年7月15―17日 イタリア
ロンバルディア州 コルシコ
イタリア古楽界の重鎮、ロベルト・ジーニと仲間たちによる17 世紀英国のヴィオラ・ダ・ガン バ作品集。中心となるのはクリストファー・シンプソン(1602/1606―1669)とダニエル・ノーコ ム(1576-1647?)。クリストファー・シンプソンは17 世紀の英国を代表するヴィオラ・ダ・ガンバ 奏者、作曲家として知られています。一方ダニエル・ノーコムの生涯はあまりよく分からないが (名前の綴りすら確定していない)、作品を聞けばその非凡な腕前に感嘆するでしょう。これま でノーコムの作品を収録した CD は皆無に近かったはずなので、巨匠ジーニによる演奏は 歓迎されるでしょう。

Hyperion
CDA-68427(1CD)
ヴェネツィアの秘宝
ジョヴァンニ・ガブリエリ(c1554/7-1612):Jubilate Deo omnis terra C136、Beata es virgo Maria C8、Ego sum qui sum C29、O quam suavis a 7C10
ジョヴァンニ・バッサーノ(1560/1-1617):Dic nobis Maria
クラウディオ・メールロ(1533-1604):Adoramus te Domine、Beata viscera
モンテヴェルディ:Adoramus te Christe SV289、Cantate Domino a6SV293
ジャコモ・フィネッティ(fl1605-1631):O crux ave, spes unica
アンドレア・ガブリエリ(c1510-1586):Laetare Jerusalem、Maria Magdalene, Maria Jacobi, et Salome
ジョヴァンニ・クローチェ(c1557-1609):Cantate Domino、O sacrum convivium a4、In spiritu humilitatis、Buccinate in neomenia
ロンドン・オラトリー・スコラ・カントルム少年cho
チャールズ・コール(指)
『ルネサンス・ポリフォニーの偉大なる遺産を紹介する「Sacred treasures」シリーズ』第2弾!1996年に設立されたロンドン・オラトリー・スクールの聖歌隊、ロンドン・オラトリー・スコラ・カントルムは、7歳から18歳のカトリックの少年たちが公的な教育制度の中で高度な合唱教育の機会を享受し、毎週土曜日の典礼と主要な祝祭日でミサを歌いながら、アメリカとヨーロッパの演奏ツアーや多くのレコーディングに参加しています。
ヴェネツィアの初期バロックの時代は最終的にモンテヴェルディが中心となりますが、それ以前に活躍したのが「3人のジョヴァンニ」でした。ジョヴァンニ・ガブリエリ、ジョヴァンニ・バッサーノそしてジョヴァンニ・クローチェの3人です。当時のサン・マルコ寺院ではガブリエリが第一オルガニスト、器楽の巨匠としてバッサーノ、ア・カペラの巨匠としてクローチェがおり、素晴らしい音楽を生み出していました。

Urania Records
LDV-14109(1CD)
ジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニ:深き淵より〜詩篇&ミサ曲 アンサンブル・ムジカーレ・サン・ピエトロ、ほか
イタリアの前古典派音楽の作曲家で、音楽理論家、神父として活躍し、ヨハン・クリスティアン・バッハやモーツァルトといった高名な作曲家に影響を与えたことでも知られているジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニ。
本アルバムでは、国際音楽博物館のライブラリーとボローニャのサン・ピエトロ大聖堂の教区大司教座アーカイブから、カトリックの典礼年で最も感動的な典礼のひとつである死者の儀式を再構築。4声と弦楽器で満たされたバリトン独唱のための「深き淵より(De Profundis)」は、マルティーニの作曲家としての類まれな能力を表しています。

Christophorus
CHR-77477(1CD)
ハンス・ユーデンケーニヒ:リュート弾きの芸術
ハンス・ノイジードラー
(1508/09-1563):プリアメル
メルヒオール・ノイジードラー(c.1531-c.1591):Der Fuggerin Danz
マテウス・ヴァイゼル(c.1540-1602):ファンタジア1(TABVLATVRA ...1575)、ファンタジア1(Tabulatura ... 1592)、ファンタジア3(Tabulatura ...1592)、ダンス&ジャンプ、Susanne ung iour (Orlando di Lasso)
ハンス・ユーデンケーニヒ(c.1450-1525):プリアメル第1番、その他のプリアメル、プリアメル第3番、Das fierd Priamel、プリアメル第5番、Kalata ala Spagnola、Elsein liebes Elsein mein (Ludwig Senfl)、Zucht er und lob (Paul Hofhaimer)、Ain trium、Tropolus Secret (Pierre La Rue)、ヴェネツィア風パヴァーヌ
ハンス・ノイジードラー:Adieu mes amours (Josquin Desprez)
メルヒオール・ノイジードラー:Fantasia super anchor que col partire
マテウス・ヴァイゼル:Preambulum2
メルヒオール・ノイジードラー:Mir ist ein fein brauns magetlin & hupffauff
ハンス・ノイジードラー:Wascha Mesa、Ein guter gassenhauer auff die Welischart
マテウス・ヴァイゼル:Preambulum1
レオンハルト・レヒナー(c.1553-1606):Ohn dich muss ich mich aller freuden massen
ゼバスティアン・オクセンクン(1521-1574):Innsbruck, ich muss dich lassen (Heinrich Isaac)
マックス・ハットヴィヒ(ルネサンスLute)
ルネサンス時代に「Lautenschlager」や「Lautenzwicker」(直訳すると「リュートを打つ人」、「リュートをつまむ人」といった意味)として知られたドイツのリュート奏者たちは、複雑な楽曲と高度な演奏技術によりヨーロッパ中で有名な存在でした。そのうちの一人ハンス・ユーデンケーニヒはリュートが重要な役割を果たしたドイツ・ルネサンス音楽の先駆者の一人です。ドイツの「Lautenschlager」のレパートリーは音符の代わりに指使いで表記されるドイツのリュート・タブ譜で書かれており、ハンス・ユーデンケーニヒは1523年にリュート・タブ譜による初期の教則本「Ain schone kunstliche Underweisung」を出版。これには多くのサンプル曲も掲載されており、このアルバムでは、「Ain schone kunstliche Underweisung」からの作品を中心に、ユーデンケーニヒに影響を受けた次の世代のドイツのリュート奏者たちの作品を組み合わせ、ドイツ・ルネサンスのブルジョワと貴族の邸宅へリスナーを連れてゆきます。
1991年ベルリン生まれのマックス・ハットヴィヒはクラシック・ギターを学んだあと歴史的な撥弦楽器の演奏に専念し、ルネサンス・リュート、アーチ・リュート、テオルボ、バロック・ギターなどを演奏しています。2人の歌手とリュートによる古楽アンサンブル「Due sopra il Basso」の創設メンバー&芸術監督を務めるとともに、ベルリン大学ではデボラ・ヨーク教授の歌唱クラスの伴奏者として活動しています。

Glossa
GCD-923537(1CD)
ポルポラ:ヴェネツィアのオスペダレットための音楽
ポルポラ:Placida surge, Aurora S232
Salve Regina S308
チェロ協奏曲 ト長調*
Qualis avis cui perempta S234
ホセ・マリア・ロ・モナコ(Ms)、
ステーファノ・アレージ(指)、
スティーレ・ガランテ、
アグニェシュカ・オシャンツァ(Vc)*
後期バロック音楽の専門家、ステーファノ・アレージをディレクターとして2010年に結成された18世紀のイタリア音楽に特化したアンサンブル「スティーレ・ガランテ(ギャラント様式)」によるヴェネツィアのオスペダレットための音楽。
基礎的な音楽教育と優れた音楽アンサンブルとソリストを備えた孤児のためのヴェネツィアの4つの有名なオスペダーレ(養育院、慈善院)は、長い間ヴェネツィアの最も重要な文化施設の1つでした。有名な歌手、歌唱教師、オペラ作曲家であったニコラ・ポルポラを含む多くの著名な音楽家がオスペダーレで働いており、ポルポラは1729年から1747年まで4つのオスペダーレのうち3つのオスペダーレで働きました。4つのオスペダーレのうちもっとも有名なのは、ヴィヴァルディが教えた「ピエタ院」ですが、ポルポラは「オスペダレット」と呼ばれるオスペダーレで女子生徒たちに歌を教え、その中には「アンツォレッタ」の名前で知られる非常に優秀なソロ歌手アンジョラ・モーロも含まれていました。彼女のために書かれたソロ・パートは非常に難しいものでしたが、ホセ・マリア・ロ・モナコは見事な歌唱をみせています。世界的に活躍するメゾ・ソプラノである彼女の歌声にご注目ください。

Indesens Calliope Records
IC-031(1CD)
ブクステフーデ:主よ、あなたさえこの世にあれば BuxWV38
ブクステフーデ:主よ, あなたさえこの世にあれば BuxWV38
アンドレアス・ネラー:前奏曲ニ短調
ゲオルク・ベーム:天にまします我らの父よ IGB24
ダヴィット・ポーレ:主よ, あなたさえこの世にあれば
ネラー:前奏曲ト長調、前奏曲ヘ長調
ヨハン・ローゼンミュラー:主よ, あなたさえこの世にあれば
ネラー:前奏曲ト長調(未完成)、いざ来ませ, 異邦人の救いの主よ Versus1a8
ブクステフーデ:主よ, あなたさえこの世にあれば BuxWV39
ローレーン・ストゥリグ=ティンヌ(S)、
ヴァンサン・ベルナール(オルガン、指揮)
サン=マルク礼拝堂アンサンブル

録音:2022年9月7日ー9日、ブゾンヴィル教会(フランス)
メス、リヨンからシュトゥットガルト音楽大学、バーゼル・スコラ・カントルムへと渡り、オルガン、チェンバロ、通奏低音、ヒストリカル・オルガンの演奏法の研鑽を積み、多くの国際コンクールで入賞、国際的に活躍する古楽演奏家、音楽学者のヴァンサン・ベルナールと、ベルナールが2022年から音楽監督を務めるルクセンブルクのサン=マルク礼拝堂アンサンブル。
本アルバムでは、詩篇第73篇の25節と26節に基づいた4つのカンタータを収録。17世紀ドイツの神秘と詩の世界へと誘います。これら声楽曲に加えて、現代のオルガンの名匠として知られるフランスのマルク・ガルニエ(日本では、東京芸術劇場のオルガンなどを手掛けている)が、ブゾンヴィルに建てたオルガンによる、アンドレアス・ネラーのオルガン作品全曲を初録音しています。

Tactus
TC-710703(1CD)
グルック:オペラ・アリア集
歌劇「L’Ippolito」より「Dirai all’ idol mio」/歌劇「La Sofonisba」より「Tremo fra dubbi miei」/歌劇「Il Tigrane」より「Se spunta amica stella」/歌劇「La Sofonisba」より「 La sul margine di Lete」/歌劇「Il Tigrane」より「Parto da te mio bene」/歌劇「Poro」より「Se viver non poss’io」/歌劇「La Sofonisba」より「Oh frangi i lacci miei」/歌劇「Il Tigrane」より「Si ben mio, morro’ se il vuoi」、「Rasserena il mesto ciglio」
エレーナ・デ・シモーネ(Ms)、
アンサンブル・イル・モザイコ

録音:2022年8月
メゾ・ソプラノのエレーナ・デ・シモーネ自身による企画で収録されたグルックのオペラ・アリア集。このアルバムに収められている作品は、1743年から1745年までにグルックによって作曲されたものです。30歳前後の若さでこれらのオペラを作曲し、その作品はトリノやミラノなどの重要なイベントで演奏されました。代表作である「オルフェオとエウリディーチェ」(1762年)よりも20年ほど前に書かれたとは思えない、若きグルックの才能を感じさせる作品であふれています。
Tactus
TC-560101(1CD)
グレゴール・アイヒンガー:ヴィルジナリア(1607) コンツェントゥス・ヴォクム

録音:2019年10月
※世界初録音
ドイツの作曲家グレゴール・アイヒンガー(1564-1628)は、イタリアの音楽にも触れることにより、通奏低音を用いた最初のドイツ人作曲家となりました。アイヒンガーが聖母マリアに捧げた曲集「ヴィルジナリア」は、序奏に続いて第2曲から第6曲までが歓喜の秘蹟、第7曲から第11曲までが悲しみの秘蹟、第12曲から第16曲までが栄光の秘蹟の小品となっています。最後の4曲は聖母マリアが、この世を超えた光と次元で、人間と神との仲介者として映し出されています。

Prelude Classics
PCL-2300601S
(1SACD+GOLD-CDR)

PCL-2300601(1SACD)
テレマン:無伴奏ヴィオラのための12のファンタジ
テレマン:無伴奏ヴィオラのための12のファンタジア TWV40:26-37(原曲:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための/ミハウ・ブリワ編曲ヴィオラ版/世界初録音)
●ボーナス・トラック 〜ファンタジア第7番変ホ長調 TWV40:20より ドルチェ(原曲:無伴奏ヴァイオリンのための/フロリアン・ブリワ編曲ヴィオラ版)
ミハウ・ブリワ(Va)

録音:2023年6月、聖カジミェシュ教会(コビウカ、ポーランド)
ポーランドの音楽ファミリーに生まれ(父親はヴァイオリニスト、母親はチェンバリスト)、ショパン音楽大学とポズナン音楽アカデミーで学び、ヤン・ラコフスキ国際ヴィオラ・コンクール第1位&ポズナン市長賞(2003、ポズナン)、ブラームス国際コンクール第1位(2004、ペルトシャッハ)、若い演奏家のための20〜21世紀音楽コンクール第1位(2007、ワルシャワ)、ブレッド国際ヴィオラ音楽祭&コンクール第1位&特別EMCY賞(スロヴェニア)、マックス・レーガー国際室内楽コンクール第1位&2つの特別賞(2009年、ゾンダースハウゼン)、他多数の国際コンクールで受賞してきたポーランドのヴィオリスト、ミハウ・ブリワ。2007年に結成されたメッコーレSQのヴィオリストを務めるとともに、2019年からはショパン音楽大学の助教授としても活躍するミハウ・ブリワが自ら設立した新レーベル「Prelude Classics」からリリースするテレマンの無伴奏ヴィオラ・ファンタジア。2015年の春に再発見されてから多くのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者やチェリストが演奏・録音してきた傑作ファンタジアを自身のアレンジで世界初録音。ボーナス・トラックとして、祖父のフロリアン・ブリワが半世紀ほど前に編曲していたという「無伴奏ヴァイオリン」のためのファンタジアからの1曲も収録。
SACDハイブリッド盤1枚の通常盤(PCL-2300601)と、更にドバイ(!)で専用にカスタムメイドされたという24金の「GOLD CD-R」がセットになった豪華盤(ラグジュアリー・オーディオファイル・セレクション)(PCL-2300601S)の2ヴァージョンで発売されます。(SACDとGOLD CD-Rの収録曲目は同一)

Musikmuseum
MMCD-13032(1CD)
スモール・イズ・ビューティフル〜室内アンサンブルのためのバロック管弦楽作品集
ゴットフリート・フィンガー:トランペット、オーボエと通奏低音のためのソナタ、
 2つのヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ Op.5-3、
 2つのフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタ Op.4-6、
 2つのトランペット、2つのオーボエ、2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ
テレマン:クラリネット、2つのオーボエと通奏低音のための協奏曲 TWV43:D7、
 フルート、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための四重奏曲 TWV43:G6
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第2番 ヘ長調 BWV1047
チロル・バロックインストゥルメンタリステンのソリスト・アンサンブル

録音:2017年9月11日-15日
チロル地方のバロック楽器奏者が集まって行った今回のプロジェクトは、バロック・トランペット奏者のシュテファン・エンネモーザーによって行われたクラウドファンディングから始まりました。このプロジェクトの最大の目的は「ブランデンブルク協奏曲第2番」を弦楽器トゥッティのない4つの独奏楽器と通奏低音だけを備えたオリジナルと思われるバージョンでどのように聞こえるかということです。極限までしぼられた編成による響きをお楽しみください。
Musikmuseum
MMCD-13040(2CD)
スティレ・ヌーヴォー
クリストフ・セッツル:みどり児ベツレヘムに生まれたまえり
ジャコモ・フィネッティ:天使は羊飼いに言った
オルフェオ・ヴェッキ:いと高きにある神に栄光あれ
ベルナルド・ストラーチェ:パストラーレ
セッツル:賛美の歌を響かせよ、Dormi fili
ヴィンチェンツォ・パーチェ:今日われらのために天より真の平和が降り来た
ヨハン・シュタットルマイアー:Quis mutuos amores
ストラーチェ:パッサカリア
セッツル:博士たちは星を見て
フェリーチェ・アネリオ:すべての者はシバより来たらん
フィネッティ:言葉は肉となり
セッツル:Hodie beata virgo Maria
不詳:Deus in adiutorium-Domine ad adiuvandum
シュタットルマイアー:Dixit Dominus
セッツル:御身はまことに幸いなる者
シュタットルマイアー:主の僕たちよ、主をほめたたえよ
セッツル:愛する者よ,あなたはすべてに美しい
シュタットルマイアー:われ喜びに満てり
ダリオ・カステッロ:ソプラノとバスのためのソナタ第2番
セッツル:Hodie beata virgo Maria
シュタットルマイアー:Nisi Dominus
セッツル:Veni electa mea
シュタットルマイアー:エルサレムよ、主を讃めたたえよ
カステッロ:Sonata decimaterza a due sporani e due bassi
不詳:めでたし、海の星よ
シュタットルマイアー:5声のマニフィカト
オデカトン、ラ・ヴェネクシアーナ、
アンサンブル・プリシュナ、他

録音:2016年1月7日-8日&2000年7月29日
このアルバムは曲集『Promptuarium musicum』(1627年)に収められたクリスマスの楽曲と1641年にイタリアのブリクセンで聞かれた可能性のある晩課のための音楽を組み合わせたものです。チロル出身の作曲家であるクリストフ・セッツルやヨハン・シュタットルマイアー及び彼らと同時代の作曲家の作品が収められており、アルプス以北にもイタリア風の教会音楽が広まっていたことを証明しています。
Musikmuseum
MMCD-13033(1CD)
鍵盤楽器のためのバロック作品集
ヤン・ツァハ:フーガ ト短調
アレッサンドロ・ポリエッティ:Aria alemagna con alcuni variazioni sopra l’eta della Maesta Vostra
ゲオルク・ムッファト:チャコーナ、パッサカリア、 Nova Cyclopeias harmonica
ヘンデル:フーガ第1番HWV605、フーガ第2番 HWV606、フーガ第3番HWV607、フーガ第4番HWV608、フーガ第5番 HWV609、フーガ第6番HWV610
レオポルト・マリアン・シュテッヒャー:フーガ
ペーター・ヴァルトナー(ハープシコード、オルガン、クラヴィコード)

録音:2017年
南チロルのマリエンベルクのベネディクト会修道院の音楽図書館に残されていた作品を、ペーター・ヴァルトナーがハープシコード、オルガン、クラヴィコードを弾き分けて収録しました。その中でもアレッサンドロ・ポリエッティの作品は世界で唯一印刷版の曲集が残されており、非常に貴重なものです。
Musikmuseum
MMCD-13036(1CD)
アレクサンダー・ウテンダル(ca.1530-1581):改悛詩篇&マニフィカト集 プロフェティ・デッラ・クインタ、
エラム・ローテム(バス&音楽監督)

録音:2017年
アレクサンダー・ウテンダルは、オーストリア・チロル大公フェルディナント2世の宮廷歌手であり、楽長でもありました。その卓越した作曲技術により、当時最高の評価を得ており、フェルディナント2世のチロル・ハプスブルク宮廷における盛んな音楽生活の中心人物の一人としても見なすことができます。彼の精巧な4部からなる「改悛詩篇」は1570年に印刷され、君主に献呈されました。
エラム・ローテム率いるバーゼルを拠点とするアンサンブル、プロフェティ・デッラ・クインタは、ヴィオラ・ダ・ガンバ・アンサンブルのサポートを得て、後期ルネサンスのこれら重要な作品を取り上げています。世界初録音であり、2017年9月9日にインスブルックのシュロス・アンブラスのスペイン・ホールで行われたフェルディナント大公の即位450周年を記念する祝典コンサートの記録です。
Musikmuseum
MMCD-13030(1CD)
Ein musikalisches Gipfeltreffen1503〜マクシミリアン1世の時代のルネサンス宮廷の音楽
ゲブルダー・ヘス:パヴァーヌ「Jamais j’aymeray Masson」
作曲者不詳:L’homme arme
ニコラウス・アーペル:バス・ダンス「La Spagna」
ド・ラ・リュー
:Vexilla regis prodeunt
イザーク:Gaudeamus omnes in Domino - Virgo prudentissima
コラール「Virgo prudentissima」
イザーク:ミサ曲「Virgo prudentissima」
作曲者不詳:Dit le Bourgignon
ヘス:Passamezzo antico
ペニャローサ:Nunca fue pena mayor
ヤコブ・オブレヒト:Rompeltier
ピエール・ド・ラ・リュー:死者のためのミサ曲
フランシスコ・デ・ラ・トレ:Adoramoste, Senor
ヴィルテン少年cho、
カペラ・デ・ラ・トーレ、
ヨハネス・シュテッヒャー(指)、
カイ・ヴェッセル(C.T)、
ベルント・フレーリヒ(T)、
ハリー・ファン・ベルネ(T)、
マティアス・ルッツェ(Bs)

録音:2015年9月21日-23日
インスブルックに都を置いた神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の時代の宮廷音楽を再現したアルバムで、ルネサンス時代の合唱曲と室内楽曲を収録しています。チロル州インスブルックに拠点を置くヴィルテン少年合唱団は、13世紀に設立され、ヨーロッパで最も長い歴史を誇る合唱団のひとつとして、世界各国で演奏活動を行っています。
Musikmuseum
MMCD-13051(1CD)
チロラー・グレステル1710〜声楽作品集
ヘンデル:カンタータ「決して心変わりしない」 HWV140/Fiktiver Brief von Georg Friedrich Handel an Silvius Leopold Weiss - Teil1
ヴァイス(1687-1750):La belle Tiroloise
カルロ・アゴスティーノ・バディア(1672-1738):Augellin vago e canoro/Fiktiver Brief von Georg Friedrich Handel an Silvius Leopold Weiss - Teil2
A.スカルラッティ:Piu non m’alletta e piace
ボノンチーニ
(1670-1747):Clori svenar mi sento/Fiktiver Brief von Georg Friedrich Handel an Silvius Leopold Weiss - Teil3
ピエトロ・ニコロ・ソロジーナ(ca.1645-1732):2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ
ヨハン・クリストフ・ペープシュ(1667-1752):When Love’s soft passion/Fiktiver Brief von Georg Friedrich Handel an Silvius Leopold Weiss - Teil4
アンサンブル・ロザルム・フローレス、
クリストファー・ノヴァーク(朗読)

録音:2020年7月3日-5日
1709年から1710年にかけての冬の期間、ヘンデルはチロル州インスブルックに滞在したと云われ、それをテーマに制作されたアルバム。音楽的かつ文学的な内容となっており、チロル出身の作家クリストフ・W・バウアーが書き上げた朗読パートが4箇所に散りばめられています。
Musikmuseum
MMCD-13046(1CD)
ジョヴァンニ・レグレンツィ:宗教作品集
ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):ラ・フガッツァ(2本のヴァイオリン、アルト・ヴィオラ・ダ・ブラッツォ、テノーレ・ヴィオラ・ダ・ブラッツォ、ヴィオローネと通奏低音のための5声のソナタ)/主よ,早く私を助けに/喜び踊れ、シオンの娘よ/ニシ・ドミヌス/Hodie collaetantur coeli cives/エルサレムよ、主を褒めたたえよ/Dialogo delle due Marie “Quam amarum est Maria”/主がシオンの捕われ人を帰された時/おお、大いなる神秘/マニフィカト/サルヴェ・レジナ
カペラ・クラウディアーナ、
マリアン・ポリン(指)

録音:2018年6月、インスブルック
17世紀ヴェネツィアで活躍したイタリア・バロックの音楽家、ジョヴァンニ・レグレンツィの宗教作品集。歌うのは、音楽を愛し擁護したチロル公妃(オーストリア大公レオポルト5世の妃)、クラウディア・デ・メディチの名を冠した合唱団「カペラ・クラウディアーナ」です。


ALPHA
ALPHA-1012(1CD)
メディテーション 〜チェンバロによる瞑想
ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー(1656-1746):前奏曲とフーガ ホ長調(『音楽のアリアドネ』〔1702〕より)
フックス(1660頃-1741):フーガ(『パルナスス山への階梯』〔1725〕より)
フィッシャー:前奏曲とフーガ 嬰ハ短調(『音楽のアリアドネ』より)
ルイ・クープラン(1626頃-1661):パヴァーヌ 嬰ヘ短調(1661?)
フィッシャー:前奏曲とフーガ ニ長調(『音楽のアリアドネ』より)
フローベルガー:リチェルカール第4番(1658頃)
フィッシャー:前奏曲とフーガ イ長調(『音楽のアリアドネ』より)
フローベルガー:来たるべき自らの死についての瞑想
フローベルガー:ファンタジア 第2番(1649)
アンドレアス・シュタイアー(1955-):アンクランゲ 〜チェンバロのための6つの小品(2020)
バッハ:前奏曲とフーガ ホ長調 BWV 878 (『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』〔1738-39?〕より)
アンドレアス・シュタイアー(Cemb)

録音:2022年10月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
ルネサンスから19世紀に至る鍵盤音楽の素顔を、作品が書かれた時代の楽器と奏法によって弾き、深く追求してきたドイツの名匠アンドレ アス・シュタイアー。今回ALPHAから初のソロ・アルバムでは、ドイツ語圏とフランスの17世紀鍵盤音楽を中心とした選曲に、その理念を受け 継いだバッハと自作曲(!)を加え、「瞑想」と題した精妙なプログラムを組み上げました。シュタイアーによれば、ここに収められた楽曲の多くに は定旋律(ここでは13世紀にさかのぼる聖歌「パンジェ・リングァ」)と特定の音型を音高を変えつつ繰り返すゼクエンツの2つの技法が用いら れており、彼の作品もこの技法に沿っているとのこと。アンクランゲ(こだま、余韻などの意味がある)と題された自作曲は、作曲家ブリス・ポゼと の対話から着想を得てスケッチしたものを、コロナ禍で演奏会が激減したのを機に完成させた作品で、全6曲から成り、演奏時間は30分を 越える大作。2024年秋には日本でも披露する予定です。アルバムを通して聴くと、圧巻というほかないシュタイアーの自然なタッチが紡ぎ出 す解釈の味わいと相俟って、収録曲相互の連関性と作曲技法の伝統が静かに浮き上がります。シュタイアーは今後もALPHAより数枚のア ルバム・リリースを予定しています。
ALPHA
ALPHA-1022(1CD)

NYCX-10447(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

コレッリとカンタン〜フラウト・トラヴェルソによるソナタ集
ジャン=バティスト・カンタン(1690頃-1742頃):第6ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第3巻』 より)
 ラルゴ 〜第10ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第2巻』 より)
コレッリ:ソナタ 第4番ヘ長調 (『通奏低音を添えたフラウト・トラヴェルソのために編曲されたコレッリの曲集』 Op.5より)
カンタン:アンダンテ 〜第2ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第2巻』 より)
 第4ソナタ(『通奏低音を添えたフルート独奏のためのソナタ集』 Op.14より)
コレッリ:ソナタ 第3番ハ長調(『通奏低音を添えたフラウト・トラヴェルソのために編曲されたコレッリの曲集』 Op.5より)
カンタン:ラルゴ 〜第10ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第3巻』 より)
コレッリ:ソナタ 第5番ト短調 (『通奏低音を添えたフラウト・トラヴェルソのために編曲されたコレッリの曲集』 Op.5より)
カンタン:第4ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第3巻』 より)
アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ)
ミリアム・リニョル(7弦バス・ド・ヴィオル〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
ジャン・ロンドー(クラヴサン〔チェンバロ〕、ポジティフ・オルガン)

録音:2022年7月、ホランツコレージュ、ルーフェン(ベルギー)
2023年の来日公演で新たな成果をあげ、ますます注目が集まる新世代の古楽鍵盤奏者ジャン・ロンドーと、彼と共に凄腕揃いのユニッ ト、ネヴァーマインドのメンバーでもあるトラヴェルソ奏者アンナ・ベッソン、様々なアンサンブルで引く手あまたであり、ソロでも「バッハ: 無伴奏 チェロ組曲 ヴィオール版」などのリリースで注目を集めるミリアム・リニョル。この3人の顔合わせによる「18世紀フランスのイタリア式ソナタ」を テーマとしたアルバムがリリースとなりました。18世紀フランスの人々をイタリア音楽に開眼させたコレッリの作品5のヴァイオリン・ソナタ集から当 時の編曲版で3曲と、ネヴァーマインドのデビュー盤でもスリリングな演奏を聴かせたタルティーニ世代のフランスの作曲家カンタンのソナタを収 録しています。全て当時流のフラウト・トラヴェルソで吹きこなすアンナ・ベッソンの出どころ・引きどころを踏まえた味わい深い吹奏の傍ら、阿吽 の呼吸で巧みな合いの手を入れてゆくリニョルとロンドーも随所に聴きどころを散りばめます。コレッリ作品は重音奏法を前提としたフーガ楽章 もありながら、編曲版でその処理を自然に聴かせる手腕も圧巻。ALPHAの名技師アリーヌ・ブロンディオの丁寧な仕事で、個々の楽器の美 音が最大限に味わえるのも嬉しいところです。作品解説はベッソン自身が執筆(国内仕様盤は日本語訳付)。隅々まで音楽愛に満ちたフ ランス最前線の古楽アルバムです。

Dynamic
CDS-8001(1CD)
NX-B06
オルフェオ・ヴェッキ(1551頃-1603):6声のモテット集 第3巻
6声のモテット集 第3巻(1598年ミラノにて出版)
1. Consolamini popule meus
2. Prudentes virgines
3. Virgo prudentissima
4. Surrexit pastor bonus
5. Deus in nomine tuo
6. Vide Domine
7. Quem vidistis pastores?
8. Quem quaeris Magdalena?
9. Gloria in excelsis Deo
10. Veni dilecte mi
11. Hodie lucerna
12. Deus in adiutorium
13. Eructavit cor meum
14. Maria Magdalena [prima pars]
15. Et valde mane [secunda pars]
16. Coelorum candor splenduit
17. Alleluia. Christus resurgens
18. Aspice Domine
19. Ardens est [prima pars]
20. Mulier quid ploras? [secunda pars]
カペッラ・ムジカーレ・エウセビアーナ(声楽アンサンブル)
カルロ・モンタレンティ(Org)
デニス・シラーノ神父(指)

録音:2023年2月24-28日
ヴェルチェッリ(イタリア)、
カペッラ・デル・セミナリオ・アルチヴェスコヴィレ
※トラック9以外、世界初録音
16世紀後半に広くヨーロッパで名声を得たオルフェオ・ヴェッキ。現代では埋もれていた彼の作品集に光と当てる画期的な録音が登場。1551年頃にミラノ で生まれヴェッキは、ミラノのサンタ・マリア・アッラ・スカラ教会(後に取り壊され、その敷地にスカラ座が建てられた)を中心に活動した人物で、文献によれば 4,5,6,8声のミサ、モテット、賛歌など教会音楽を多数作曲、出版されたものだけで24巻に及びます。その洗練された書法から生まれる荘厳な効果はイタ リア国内はもとよりヨーロッパ各国で注目されました。ここに初めて全容を現した6声のモテット集第3巻も、ミラノで初版が出た後、アントワープでも出版され、 収録曲のいくつかはライプツィヒやストラスブールなどでも出版されたことがわかっています。ここでは10世紀にさかのぼる貴重な文献と宝物を所蔵するヴェル チェッリ大聖堂(オルフェオ・ヴェッキの任地だったこともある)に伝わる作品の蘇演に取り組む音楽家たちによって演奏されています。

CPO
CPO-555622(2CD)
NX-D11
ペルゴレージ:歌劇「奥様女中」/歌劇「リヴィエッタとトラコッロ」
【CD1】
歌劇「誇り高き囚人」-シンフォニア
歌劇「奥様女中」-インテルメッツォ 第1部
歌劇「誇り高き囚人」-シンフォニアより Allegro
歌劇「奥様女中」-インテルメッツォ 第2部
【CD2】
歌劇「イル・フラミーニオ」-序曲
歌劇「リヴィエッタとトラコッロ」-インテルメッツォ 第1部
歌劇「リヴィエッタとトラコッロ」-インテルメッツォ 第2部
レオナルド・レーオ(1694-1744):歌劇「Onore vince amore」 - Fa L’Alluorgio Cammenare
「奥様女中」
アマンダ・フォーサイス(S)
クリスティアン・イムラー(Bs-Br)

「リヴィエッタとトラコッロ」
カルロッタ・コロンボ(S)
ジェシー・ブルムバーグ(Br)
ボストン古楽音楽祭室内アンサンブル(古楽器使用)
ポール・オデット&スティーヴン・スタッブス(音楽監督)
ロバート・ミーリー(コンサートマスター)

録音:2023年1月17-25日
16世紀の終わり頃に成立したとされる「歌劇」。もともとはギリシャ悲劇の再来を目指した舞台芸術でしたが、17 世紀になると観客の要求に応え、偉大な英雄劇のはざまにコミカルな要素が組み込まれるようになりました。いつ しか英雄劇はオペラ・セリアとして発展、コミカルな劇は「インテルメッツォ(幕間劇)」として歌劇のストーリーとは別に 演じられ、これらはオペラ・ブッファとして親しまれるようになります。 このアルバムではペルゴレージの代表的なインテルメッツォ2作を、バロックの舞台作品で定評あるポール・オデット &スティーヴン・スタッブスが音楽監督を務めるボストン古楽祭室内アンサンブルの演奏で紹介。演目は「奥様女 中」と「リヴィエッタとトラコッロ」ですが、オデットとスタッブスはここに他のペルゴレージとレーオの作品を組み合わせるこ とで、テンポよい展開を持たせています。2014年に初演、17年に再演されたプロダクションを2023年1月にブレー メンで上演した際にセッションを含めて収録したのが当CD。練り上げられた音楽の流れに乗ってアマンダ・フォーサイ スやクリスティアン・イムラーといったバロック作品を得意とする歌手たちが生彩あふれる歌唱を聴かせます。
CPO
CPO-555552(1CD)
NX-B10
フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ 他 17〜18世紀の様々なアリア集と器楽曲
フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ(1682-1732):ソプラノのためのレチタティーヴィとアリア「Voi dunque ardite ... Scelta idea di nobilta」- カンタータ『Fra queste umrose piante』より
ソプラノのためのアリア「Se mai dal crudo artiglio」- 歌劇「Archelao, re di Cappacia」より
アリア「Non lascio no d'amar」 - 歌劇「Creso」より
バリトンのためのレチタティーヴォ、前奏曲とアリア「Bravo bene」 - 歌劇「Penelope」より
アルトのためのアリア「Volgendo al nido il volo」 - 歌劇「Sesostri」より
ボノンチーニ(1677-1726):ソプラノのためのアリア「Mare irato」- 歌劇「Feraspe」(F.B.コンティのために作曲)
フーガ ヘ短調(2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、テオルボとチェンバロ)
ジュゼッペ・ポルジーレ(1680-1750):歌劇「Dei colli nostr」 序曲 - サルテリオとハープによる
コンティ:ソプラノのためのアリア「Dei colli nostri」- 歌劇「Il trionfo dell'amicizia e dell'amore」より
歌劇「David」 - 前奏曲
序奏とアルトのためのアリア「Cor costante, ed umil」 - 歌劇「Galatea vendicata」より
ボノンチーニ:Sinfonia vaga, e suave - 歌劇「Il trionfo della grazia」より
コンティ:ソプラノのためのアリア「Bramo un core」 - オラトリオ『Il Gioseffo』より
ハナ・ブラジーコヴァー(ソプラノ/バロック・ハープ)
ヴァレル・サバドゥス(C.T)
フランツ・フィッツトゥム(A)
フローリアン・ゲッツ(Br)
ヌオヴォ・アスペット(古楽器オーケストラ)

録音:2022年3月6-9日
イタリア・バロックの作曲家、テオルボ奏者フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ。彼は若い頃から撥弦楽器の名手として知られ、1701年、20歳の時にはその 名声を聞きつけたウィーンの宮廷楽団にテオルボ奏者として雇われ、1713年には宮廷作曲家に任命されるなど昇進を重ねながら1726年まで在職しまし た。また、1706年には歌劇作曲家としてもデビュー。1732年に亡くなるまで16の歌劇、9作のオラトリオの他、多数の舞台作品を残し、これらはヘンデルや バッハらにも大きな影響を与えました。このアルバムでは、コンティの作品を中心に、彼と同時代の作曲家ボノンチーニ、ポルジーレの作品を収録。コミカ ルな雰囲気を持つ曲から、歌と楽器の絶妙な対話を聴かせる曲まで、幅広い作品が楽しめます。 ヌオーヴォ・アスペットは、ハイドンが多くの楽曲を書いた楽器バリトンを含む種々の弦楽器と、マンドリンやサルテリオを含む多彩な撥弦楽器にオーボエの前 身シャリュモーにトラヴェルソが加わったアンサンブルで、練達の歌手陣と見事な共演を聞かせます。
CPO
CPO-555605(1CD)
NX-B10
テレマン:パスティッチョによるクリスマス・オラトリオ
見よ、私はあなた方に大いなる喜びを告げる TVWV1:1333
喜びを響かせよ、にぎやかなトランペットよ TVWV1:1410
その時、神の愛が示された TVWV1:166
エルサレムに幸いあれ TVWV1:1726
汝ら諸々の民よ、主に持ち来たれ TVWV 1:919
ライニッシェ・カントライのソリストたち
ヴェロニカ・ヴィンター(S)
アンネ・ビーアヴィルト(A)
ゲオルク・ポプルッツ(T)
マティアス・フィーヴェーク (Bs)
ダス・クライネ・コンツェルト(古楽器使用)
ヘルマン・マックス(指)

録音:2020年12月20日-21日
バッハのクリスマス・オラトリオBWV248がカンタータ6曲の連作であるように、クリスマスにちなんだテレマンのカンター タ5作をつなぎ合わせることによって「クリスマス・オラトリオ」を構成するという試みです。発案者はライニッシェ・カント ライとダス・クライネ・コンツェルトの指揮者ヘルマン・マックス。ドイツ・バロック音楽の大ベテランならではの楽しいアル バムです。声楽陣は各パート1人、器楽は弦が3/3/2/1/1という室内楽に近い編成で、木管のあたたかな彩りと トランペットの華やいだ響きがクリスマス気分を盛り立てます。
CPO
CPO-555610(1CD)
NX-B02
フランツ・ベンダ(1709-1786):ソナタとカプリッチョ集
ソナタ ハ短調 L3.10-ヴァイオリンと通奏低音のための
カプリッチョ第2番ヘ短調
ソナタ第27番ト長調 L3.86- ヴァイオリンとバスのための
カプリッチョ第27番とメヌエット ニ短調(伝:カール・ヘクー作)
ソナタ第17番イ短調 L3.118-ヴァイオリンとチェロのための
カプリッチョ第35番とアングロワーズ 嬰ヘ短調(伝:カール・ヘクー作)
カプリッチョ第38番とポロネーズ ト長調(伝:カール・ヘクー作)
ソナタ 変ロ長調 L3.125-ヴァイオリンと通奏低音のための
ルードゥス・インストゥルメンタリス
エフゲニー・スヴィリドフ(バロック・ヴァイオリン)-作者不明(北イタリア)1730年頃製作のオリジナル
Stanislav Gres(Cemb)-ミートケ製作のモデルによるブルース・ケネディによるレプリカ
Alexander Scherf(バロック・チェロ)-アンドレア・ カスタニェーリ(パリ)1745年製作のオリジナル
Liza Solovey(テオルボ)-ヤコブ・ファン・デ・ゲースト 1973年製作

録音:2022年12月19-21日
フランツ・ベンダはバロックから古典派をつなぐ世代の作曲家。ヴァイオリンを得意とし、卓越した技巧を持ちながら、 それをひけらかすことはなく、自然な流れの中で人の心を打つ演奏が非常に高く評価されました。このディスクでは 古典派様式に近い均整の取れた低音パート付きソナタと、バロックの幻想曲に近い自由なスタイルの無伴奏のカ プリッチョを収録。ベンダが生きた時代を実感させます。 エフゲニー・スヴィリドフはブルージュの国際古楽コンクールの優勝者。ビー・ロックやイル・ポモ・ドーロといった躍進目 覚ましいオーケストラのコンサートマスターを務める逸材で、ここではヴァイオリンで囁き、語り、歌う、ベンダ音楽の神 髄を聴かせます。

Linn
CKD-737(1CD)
フラットでシャープなコンソート 〜マシュー・ロック: ヴァイオル合奏曲集
マシュー・ロック(1621/23頃-1677):組曲 第5番イ短調/イ長調
組曲 第10番ニ短調/ニ長調*
組曲 第7番ト短調/ト長調*
組曲 第9番変ロ長調*
組曲 第3番ニ短調
組曲 第8番イ短調*
組曲 第6番ヘ長調*
組曲 第4番変ロ長調

無印…『親族ケンブルに捧ぐフラット・コンソート集』より
*…『小さなコンソート集』より
ファンタズム(古楽器使用)
ローレンス・ドレフュス(トレブル・ヴァイオル&ディレクター)
ジョナサン・マンソン(テナー&ベース・ヴァイオル)
マルック・ルオラヤン=ミッコラ(ベース・ヴァイオル)
エリザベス・ケニー(テオルボ)

録音:2023年5月17-19日セント・アンドリューズ教会、トディントン、イングランド
「英国のオルフェウス」と呼ばれた大家パーセルが現れる前、17世紀中盤の英国楽壇で大きな活躍をみせたマシュー・ロックによる過渡期な らではの室内楽曲を集めたアルバム。1640年代の清教徒革命による文化活動への妨害によって、他の地域のように通奏低音を使ったイ タリア・バロック流の音楽の導入が大きく遅れたイングランドでしたが、1660年の王政復古はその流れを大きく変え、ルイ14世を頼って亡命し ていた新王チャールズ2世によるフランス音楽推進のかたわら最新のイタリア音楽にも注目が集まります。その活況を準備したのは1650年代 以来、共和政時代の文化抑圧を尻目に大陸の音楽をじっくり学んでいた新世代の作曲家たちで、1620年代初頭生まれのロックもまさに その一人でした。ルネサンス期以来この国で愛されてきたヴァイオル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)を使いながら、声部の数を3パートに絞り軽快な曲構 造で仕上げられた一連のコンソート作品は、英国古来のポリフォニー偏愛を垣間見せながら新しいトリオ・ソナタ流儀への志向を如実に感じ させる、まさに美意識の転換点を飾る名品揃い。フラット系の調の曲を多く含むところから「フラット・コンソート」と呼ばれるようになった曲集か らの作品をアクセントに、1656年にまとめられた『小さなコンソート集』からの名品を多数収録。宮廷舞踏のリズムと英国音楽特有の高雅な 浮遊感が同居する作品の魅力を、コンソート音楽に通暁した英国屈指のアンサンブル、ファンタズムのシャープな名演でじっくりお楽しみくださ い。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-119(2CD)
NX-E05
エリザベート・ジャケ・ド・ラ・ゲル:歌劇「セファルとプロクリス」 セファル、海の神ネレ…レイナウト・ファン・メヘレン(T)
暁の女神…エマ・ニコロフスカ(Ms)
プロクリス…デボラ・カシェ(S)
花の女神フロール、ドリーヌ…ロール・ビノン(Ms)
イフィス、女司祭、ニンフ1…グヴェンドリーヌ・ブロンデール(S)
嫉妬の女神、海の神、トラキアの男…マルク・モイヨン(T)
北風の神ボレー、牧神パン…リザンドロ・アバディ(Bs-Br)
アルカス…サミュエル・ナモット(Br)
ニンフ2、アテナイの女1、快楽の神の側女…フアン・ウェイリャン(S)
アテナイの女2、牧人の女…ポリーヌ・ド・ラノワ(Ms)
羊飼い、ヘルト=ヤン・フェルビュケン(T)
王、絶望の神…ローラン・ブルドー(Br)
ア・ノクテ・テンポリス(古楽器使用)
レイナウト・ファン・メヘレン(指)
ナミュール室内cho

録音:2023年1月17、18、21、22、23日グラン・マネージュ(ナミュール音楽堂)、ナミュール(ベルギー南部ワロン地方)
大クープランと同世代で、早くからフランス王室に愛された女性作曲家ジャケ・ド・ラ・ゲルが1695年、満を持してパリのオペラ座で披露した 本格歌劇「セファルとプロクリス」。これまで部分的にしか録音が出ていなかった幻の名作ですが、ついに待望の全曲録音が登場します。自 身もバロックオペラ復興に大きく寄与する歌手として活躍するレイナウト・ファン・メヘレンが主役セファルを演じながら、自ら主宰するア・ノクテ・ テンポリスを指揮。不幸な思い違いから二人とも命を落としてしまう若き男女の悲恋は『ロミオとジュリエット』にも通じる筋書きで、神話の登 場人物たちによる序幕まで含め物語は詩的かつスリリングな展開の連続。前評判が大きすぎたためか初演は成功せず数日で舞台から下げ られてしまったそうですが、満を持して行われたこの録音はその不運が信じられなくなるほど、起伏豊かな作品本来の面白さを十全に引き出 してやみません。カシェ、ビノン、ブロンデールら頼もしい女声陣にモイヨン、アバディら男声も実力派揃い。台本への精緻な読み込みを感じさ せる歌唱を支えるオーケストラにもトラヴェルソのアンナ・ベッソン、オーボエのブノワ・ローラン、トランペットのジャン=フランソワ・マドゥーフらソリス トが続々名を連ねているだけあり、歌の流れを盛り上げる味わい深い演奏を随所で楽しませてくれます。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-121(2CD)
NX-E05
デュヴァル嬢:歌劇「精霊たち、または恋の諸相」 リュシル、ザイール、イスメニド、フロリス…マリー・ペルボスト(S)
恋の神アムール、ザミード、風の精(女)…フロリー・ヴァリケット(S)
ニンフたちの代表者、ピルカリード…アンナ・レノルド(Ms)
レアンドル…エティエンヌ・ド・ベナゼ(T)
インド人、風の精(男)…パコ・ガルシア(T)
ゾロアストル、ニュマピール…ギレム・ヴォルムス(Bs-Br)
ゼルバン、アドルフ…マチュー・ヴァレンジク(Br)
アフリカ人、ニンフ…セシル・アシル(S)
アンサンブル・イル・カラヴァッジョ(古楽器使用)
カミーユ・ドラフォルジュ(指揮・クラヴサン〔=チェンバロ〕)
ヴェルサイユ王室歌劇場cho

録音:2023年3月8日 ヴェルサイユ宮殿「十字軍の間」
「イポリートとアリシ」(1733)と「優雅なインドの国々」(1735/36)でラモーが新たな時代の寵児となりつつあったパリのオペラ座で、1736年 に初演された女性作曲家デュヴァル嬢の「精霊たち、または恋の諸相」全曲録音。才能豊かな女性が多かった17〜18世紀のフランスに あってもオペラの作曲は圧倒的に男性優位で、パリの王立音楽アカデミー歌劇場(オペラ座)で女性作曲家の作品が扱われたのは1694年 のジャケ・ド・ラ・ゲル「セファルとプロクリス」(本盤と同じレーベルからの世界初全曲録音〔CVS119〕参照)が初、それ以降デュヴァル嬢の作 品まで40年以上も全く例がなく、1784年にボーメニル嬢の新作がこれに続いたきりフランス革命までは女性作曲家のオペラは一切披露さ れませんでした。作曲者デュヴァル嬢は高位聖職者とオペラ座の舞踏家の間に生まれた婚外子で、1730年にオペラ座の合唱団員になった ものの翌年とある不祥事に巻き込まれ離職。数年パリから離れた後、実父の後援で「精霊たち」の初演が実現、当人も鍵盤奏者として参 画しました。やや保守的ながらイタリア流の歌謡性にも事欠かない作風は当時こそ人気につながらなかったものの、21世紀フランスのすぐれ た古楽演奏家たちによるみずみずしい解釈は、様々な精霊が多様な恋物語を繰り広げる作品の味わいを十全に引き出し魅力が尽きませ ん。ペルボスト、ヴァリケット、レノルドら上り調子の歌手たちが聴かせる歌唱が紡ぎ出すバロック音楽劇を、古楽器それぞれの音色美とスリリ ングなアンサンブルが魅力的なアンサンブル・イル・カラヴァッジョの充実オーケストラが支え、多数の舞曲トラックも起伏豊かに楽しませてくれま す。

Channel Classics
CCS-46024(1CD)
シュポア・コレクションVol.3〜18世紀製オリジナル楽器によるフルート作品集
1-3. モーツァルト:フルート四重奏曲 第1番K.285
※使用楽器:ドレスデンのA. グレンザー1770年頃製作、黒檀製に象牙製リングと銀製キー
4. ジョン・フレデリック・ランペ(1703-1751): 愛らしいムシクイ鳥よ(歌劇「ディオーネ」より)
※使用楽器:ロンドンのC. ジェドニー1760年頃製作、柘植製に象牙製リングと銀製キー
5-8. ヴィヴァルディ:ソナタ ホ短調 RV50(ストックホルムの手稿譜より)
※使用楽器:ヴェネツィア(?)のG.カステル1730年頃製作、柘植製に象牙製リングと銀製キー
9-10. ウォルター・クラゲット(1742-1798):スコットランドの調べ
 9. Logie O’Buchan ロジー・オブハン
 10. The Lass of Paties mill パティーズ製粉所の少女
※使用楽器:ロンドンのR. ポッター1770年頃製作、柘植製に象牙製リングと銀製キー
11-13. ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1784):ソナタ ホ短調 IBW58
※使用楽器:ライプツィヒのJ. A. クローネ1780年頃製作、象牙製に銀製キー
14. トーマス・チルコット(1700-1766):リュートを携えたオルフェウス
※使用楽器:ロンドンのT. カユザック1世1750年頃製作、象牙製に銀製キー
15-18. ロカテッリ:ソナタ ヘ長調 Op.2-8
※使用楽器:セルトーヘンボスまたはユトレヒトのF. エーレンス1740年頃製作、象牙製に銀製キー
19-20. フランチェスコ・バルサンティ(1690-1772):スコットランドの調べ
 19. アボイン卿の歓待、またはカンバーノールド荘
 20. Lochaber ロハーバー湖
※使用楽器:ロンドンのT. カユザック1世1780年頃製作、柘植製に象牙製リングと銀製キー
21-24. ヨハン・クリストフ・ペープシュ(1667-1752): ソナタ 第16番ロ短調
※使用楽器:ロンドンのJ. J. シュチャート1740年頃製作、象牙製に銀製キー
フロリレジウム(古楽器使用)
アシュリー・ソロモン(フラウト・トラヴェルソ)
ローワン・ピアース(S)…4、14
アガタ・ダラスカイテ、アリス・エヴァンズ(ヴァイオ
エリツァ・ボグダノヴァ(Va)
ジェニファー・モーシェス(Vc)
フレッド・ヤーコプス(テオルボ)
スティーヴン・ディヴァイン(Cemb)

録音:2023年4月 ローン教会(ロッテルダム近郊)
歴史的フルートのコレクターとして世界的に有名なフランクフルトの蒐集家ペーター・シュポアのコレクションから、貴重な18世紀製のオリジナル 楽器を厳選、それぞれの楽器が出来た地域と時代に合った名曲を通じてその魅力を紹介してゆくシリーズ第3弾。第1弾のソナタ集 (CCS43020)も第2弾の協奏曲集(CCS45323)もバロック寄りの選曲でしたが、今回はモーツァルトの時代に至るロココ〜古典派の作品 を演目に選び、18世紀後半製の楽器も選ばれている点が目を引きます。21世紀では考えられない総象牙製の楽器も何本か登場。温も り豊かな音色から芯のある頼もしい響きまで、楽器それぞれの特質と音域ごとの魅力を最大限に引き出すアシュリー・ソロモンの妙技は今回 も惚れ惚れするばかり。英国屈指の古楽器楽団フロレジウムの層の厚い共演陣も、それぞれに随所でセンス良いアンサンブルを聴かせてく れます。ソナタの形式による収録作品群の合間で、18世紀にも広く愛されたスコットランド民謡の気品ある素朴さが興を添える曲順も絶 妙。ライナーノート(英・仏・独語)には各楽器の詳述も掲載されています。末永く味わい続けたい奥深い1枚です。

ONDINE
CDS-8011(1CD)
NX-B03
カヴァッリ(1602-1676):賛歌、詩篇とカンツォン
フランチェスコ・カヴァッリの宗教音楽コレクション
Musiche Sacre concernenti Messa, Salmi concertati con istromenti,
Imni, Antifone et Sonate e basso continuo" published by Alessandro
Vincenti (Venice,1656)より
1. Confitebor 「主よ、心をこめてあなたに告白します」 詩篇110(111)篇
 8声、2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための…世界初録音
2. Beatus vir 「主を畏れる人は幸いである」 詩篇111(112)篇
 3声(アルト、テノール、バス)、2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
3.3声のカンツォン
 2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための(器楽演奏)
4. Deus tuorum militum 「神よ、御身の戦士の」 賛歌
 3声(アルト、テノール、バス)、2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
5. Exsultet orbis 「世界が喜びを、天国が賞賛をもたらしますように」 賛歌
 4声(ソプラノ、アルト、テノール、バス)、2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと
 通奏低音のための
6. In convertendo 「主がシオンの繁栄を回復されたとき」 詩篇125(126)篇
 5声(ソプラノ2、テノール2、バス)と通奏低音のための
編曲と再構築:アントニオ・ノビリ
装飾、ディミニューション、通奏低音のリアリゼーション:マッシモ・ロレギアン
432Hz、ヴァロッティ音律
ソリスト…クレマ・クラウディオ・モンテヴェルディ合唱団のメンバー
クリスティーナ・ファネッリ(S)
フランチェスカ・サンティ(S)
マルタ・フマガッリ(A)
ヤコポ・ファッキーニ(A)
マッテオ・マジストラーリ(T)
パオロ・トルメーネ(T)
アレッサンドロ・ラヴァシオ(Bs)
クレマ・クラウディオ・モンテヴェルディ・アンサンブル(古楽器使用)
ピエルフランチェスコ・ペラ(Vn1)
マウロ・スピナッツェ(Vn2)
アルテム・ジェガノフスキー(Vn2)
マルコ・アンジレッラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
マリオ・フィリッピーニ(ヴィオローネ)
ニコラ・ドルチ(Org)
クレマ・クラウディオ・モンテヴェルディ合唱団
ブルーノ・ジーニ(指)

録音:2022年6月22-24日、2023年4月27-28日
イタリア・バロック期の作曲家フランチェスコ・カヴァッリの宗教的作品集。現在では優れた歌劇作曲家として名を遺すカヴァッリですが、宗教曲の分野でも、 ヴェネツィア楽派伝統の複合唱様式の中に、持前の流麗で美しい旋律を融合した作品を多く書き上げており、これらはモンテヴェルディ作品と比較しても遜 色のないほどの出来栄えを誇っています。声楽パートの充実も見事ですが、器楽パートにも凝った手法が用いられており、声と楽器が織りなすポリフォニーが 聴きどころです。 讃歌と詩篇集(CDS-7902)に続くこのアルバムには、1656年に出版されジャン・カルロ・デ・メディチ(1611-1663)に捧げられた28曲の作品集の中から6 曲が収録されています。その中の Confitebor「主よ、心をこめてあなたに告白します」は世界初録音。4声部のコーロ・ファヴォリート(ここでは1パート1人で 演奏)と、2群のコーロ・ディ・リピエーノ(各パート3~4人の合唱)に器楽を伴う壮麗な作品です。

H.M.F
HAF-8901308(2CD)
パーセル:歌劇『妖精の女王』 ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1989年7月
イギリス・バロック最大の作曲家パーセル。その豊かな楽才が本領を見せる珠玉の舞台作品の中でも、最も精緻な作風を見せる傑作が、この『妖精の女王』とい えるでしょう。『ディドーとエネアス』、『アーサー王』の成功の後に書かれたこの作品は、シェイクスピアの真夏の夜の夢に基づいた物語。印象的な愛の場面や超自 然的現象の場面、音楽の機智に満ちた傑作です。。16名の語り手、音楽の場面にも多数の歌手とダンサーを要する大規模にして才気迸る闊達な音楽を、クリスティ が、めくるめく鮮やかなコントラストと機智で描きます。コンサートマスターは寺神戸亮、通奏低音のチェンバロおよびオルガンにはクリストフ・ルセも参加、という 充実の布陣です。 (Ki)

Passacaille
PAS-1145(1CD)
パルナッソスのナルキッソ 〜フランス大世紀におけるリュートとテオルボのための作品集
エヌモン・ゴーティエ(1575-1651):リュート小品集
ピエール・デュビュ(父)(c1610-before1681)&ピエール・デュビュ(子)(after1642-c1700):リュート小品集
ロベール・ド・ヴィゼー(1660-1720):シャコンヌ
ロベール・ド・ヴィゼー:Allemande “La Royalle” / Courante / Les tricotets / Sarabande / Mascarade
ロベール・ド・ヴィゼー:パッサカリア
アントワーヌ・フォルクレ(1672-1745):ヴィオール小品集
ロベール・ド・ヴィゼー:テオルボ小品集
チャールズ・ユレル(fl1665-1692):ガヴォット“La Lionne”
ルカ・ピアンカ(リュート、テオルボ)
by Luc Breton, Vaux-sur-Morges (CH), 1987 &1999

録音:2022年4月24-27日/スイス
イル・ジャルディーノ・アルモニコ創設メンバーでもある名手ルカ・ピアンカによるフランス音楽集。ルイ14世時代の「大世紀」を舞台に、優雅に洗練された楽 曲たちをお届けします。フォルクレのヴィオール作品はド・ヴィゼーとピアンカ本人の編曲によるリュート版で収録。
「フランス音楽の音は、〈明るく打楽器的な〉イタリア音楽よりも、〈暗く、柔らか〉であるべきだと考えられているが、ここに科学的な根拠はない。フランス人は 非常に明瞭なアタックの音をまったく軽んじていなかった。かつ、長くよく響く音を好んでいた。」(ルカ・ピアンカ) (Ki)

Passacaille
PAS-1143(1CD)
フィリップ・デ・モンテ:マドリガーレ・スピリチュアーレ
フィリップ・デ・モンテ(1521-1603):
5声のマドリガーレ・スピリチュアーレ第1巻(1581)
L’alto consiglio alhor
Perche non la lego
Un foco sol la Donna
Cangiar obietto
Quando il turbato mar
E se talhor la barca
S’el breve suon
Che fia, quando udira(コスタンツォ・ポルタ:4声のマドリガーレ第1巻(1555))
Vorrei l’orecchia haver
Amor alza le voci
Signor chi n’esporra
O pur perche dobbiam
6声のマドリガーレ・スピリチュアーレ第1巻(1583)
Vergine pura(チプリアーノ・デ・ローレ:5声のマドリガーレ第3巻(1548))
Vergine pura
Stella del nostro mar
6声と7声のマドリガーレ・スピリチュアーレ第2巻(1589)
Padre nostro e del ciel
Dal fermo stato
Signor cui gia fu poco
Signor la notte e’l giorno
Signor cui piacque ornare
La bella Donna
La bella Donna(ピエトロ・ヴィンチ:14のスピリチュアルなソネット(1580))
Signor gia cui fu poco(ルカ・マレンツィオ:マドリガーレ・スピリチュアーレ(1584))
Quanta gioia
ヴォイチェフ・セメラード(指)
カペッラ・マリアーナ

録音:2023年3月2日/プラハ、2023年5月5-7日/ヘフェルレー
フランドル出身のフィリップ・デ・モンテ(1521-1603)は16世紀における重要な作曲家の一人。宗教作品・世俗作品を問わず大量の声楽曲を書き、約40 曲のミサ曲、250曲のモテットのほか、1000曲以上のマドリガーレを作曲したとされています。ここに収められた「神聖なマドリガーレ」はモンテの音楽を味わう 絶好の作品。ルネサンスを得意とするカペッラ・マリアーナの美しい歌唱でお聴きください。 (Ki)

Hanssler
HC-22018(1CD)
ヨプスト・フォム・ブラント(1517-1570):歌曲集
(1)Drei Laub auf einer Linden
(2)Zu trost erwelt
(3)Preambulum
(4)Ich armes Kauzlein kleine
(5)Der Nonnen Tantz mit Hupff auff
(6)So wunsch ich mir ein gute Nacht
(7)Marr, wie Du wilt
(8)Ach herzigs Herz
(9)Preambulum
(10)Von deinetwillen bin ich hie
(11)Het mir ein espes Zweigelein
(12)Der Zeuner Tantz mit Hupff auff
(13)Thu gleich ein jeder, was er wil
(14)Ich arme Metz
(15)Mancher wunschet im groses Gut
(16)Ich hoff, es sei fast wohl muglich
(17)Der Bethler Tantz mit Hupf auff
(18)Nun schurz dich Gretlein
ベティアン・パーン(S)、
イェロン・フィンケ(Br 、打楽器 )、
ユリアーネ・ラーケ(ヴィオラ・ダ・ガン バ )、
ヨアヒム・ヘルト(Lute)

録音:2022年2月15〜17日/ゼンデザール・ブレーメン(ドイツ)
ドイツの作曲家、行政官だったヨプスト・フォム・ブラント(1517-1570)。オーバープファルツの貴族で、選帝侯ルートヴィヒ5世に仕えたキャリアを持ちます。 歌曲を多く残したフォム・ブラント。彼を高く評価したゲオルク・フォルスターが最初の2巻の歌曲集を編纂。その後フォム・ブラントは第3巻をフォルスターに捧 げています。このアルバムではソプラノ歌手ベティアン・パーンがフォム・ブラントの表情豊かな歌曲を歌い上げます。バリトン歌手で打楽器奏者のイェロン・フィ ンケ、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者ユリアーネ・ラーケ、リュート奏者ヨアヒム・ヘルトという名奏者との共演であることも注目です。 (Ki)

BONGIOVANNI
GB-2607(2CD)
ピエトロ・ジェネラーリ(1773-1832):歌劇『ハーディ・ガーディ弾きのチェッキーナ』
[ボーナス]
ピエトロ・ジェネラーリ:『ラ・テスタ・メラヴィリオーザ』より シンフォニア
  『パメラ・ヌビーレ』より Sorgera La Nuova Aurora
イオランダ・マッシモ、アラン・スタロヴォイトフ、パオロ・イングラシオッタ
ピエルルイジ・ダロイア、ラミロ・マトゥラーナ、アンニャ・ピント
ダニエレ・アジマン(指)
G.ロッシーニSO

録音:2022年8月23日/ペーザロ、ロッシーニ劇場(ベルカント・リトロヴァート音楽祭ライヴ)
ロッシーニが最初のオペラ『婚約手形』でヴェネツィアのサンモワゼ歌劇場にデビューした数週間後の1810年12月26日、同じ歌劇場で上演されたのがピエ トロ・ジェネラーリ(1773-1832)の『ハーディ・ガーディ弾きのチェッキーナ』です。両作品ともガエターノ・ロッシによる台本で、ファルサ(笑劇)と呼ばれ る一幕形式の作品。
『チェッキーナ』は主役4人と脇役2人、オーケストラは必要最低限に絞られ、合唱はなしという編成。いきいきとしたシンフォニアに始まり、ソロ、デュエット、ア ンサンブルが聴けます。中盤でチェッキーナが再び愛用のハーディ・ガーディを手にする場面では実験的なオーケストレーションで楽器を再現するなど面白い筆致 も見られます。 (Ki)
BONGIOVANNI
GB-2360(2CD)
カルダーラ:歌劇『ティートの慈悲』 ミア・フラカッシーニ、オルネッラ・プラテージ、エレオノーラ・コントゥッチ
パトリツィア・ザナルディ、ルクレツィア・ラッファエッリ、アウリオ・トミチク
セルジオ・バレストラッチ(指)
スタジオーネ・アルモニカ・オーケストラ
ヴィテルベーゼ・カメラータ・ポリフォニカcho

録音:2003年9月11・12日/トゥスカーニア、聖ピエトロ教会
グルックやモーツァルトをはじめとする多くの作曲家によって音楽化されている『ティートの慈悲』。ここに収録されたカルダーラの作品はピエトロ・メタスター ジオの詩的なテキストをもとに、政治的かつ感傷的な筋書きを綿密に練り上げた、作曲家の円熟期を象徴する清冽な作品です。
1枚価格で再発売。同品番・同内容のオリジナル既発盤(バーコード:8007068236022)は廃盤になります。 (Ki)

PAN CLASSICS
PC-10454(2CD)
ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ集(ザルツブルク、1681年)
[CD1]ソナタ第1番〜第4番
[CD2]ソナタ第5番〜第8番
グナール・レツボール(Vn)
アルス・アンティクヮ・アウストリア
ザルツブルク・リュート・コンソート

録音:2023年1月23-27日/オーストリア、聖フローリアン修道院
レツボールがビーバーの『1681年のソナタ集』を再録音!ベストセラーの『ロザリオ・ソナタ』再録音(PC-10409/KKC-6182:2020年度レコードアカ デミー賞受賞)に続く、注目必至のアルバムです。
1681年に出版されたこのソナタ8曲は、レツボール曰く「ビーバーの芸術的発展のマイルストーン」。1994年に一度目の録音を行って以来、コンサートでも 積極的に取り上げてきたレパートリーです。当時まだまだビーバーは一般的でなく『ロザリオ』以外の知名度は低かったと言えますが、今ではレツボール長年の尽 力もあり、バロック時代の重要な作曲家と認識されています。
荒唐無稽なアイデア、形式からの逸脱、常識を超えたヴァイオリン技巧、感情の限界といった「前衛性」こそがビーバーであると語るレツボール。長きにわたって 弾き込んできたからこその圧倒的解釈が冴えわたる最新録音、心してお聴きください。 (Ki)

ACCENT
ACC-24399(2CD)
ファッシュ:種々の楽器のための協奏曲集
[CD1]
協奏曲 ニ短調 FWV L:d7(フルート2、オーボエ2、ファゴット2、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ニ短調 FWV L:d4(オーボエ、ヴァイオリン、弦楽と通奏低音)
協奏曲 イ長調 FWV L:A3(オーボエ、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ニ長調 FWV L:D11(フルート、オーボエ、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ト短調 FWV L:g1(オーボエ、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ニ長調 FWV L:D22(フルート2、オーボエ2、ファゴット2、弦楽と通奏低音)
[CD2]
協奏曲 ニ長調 FWV L:D3(トランペット3、ティンパニ、オーボエ2、ファゴット、ヴァイオリン、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ロ短調 FWV L:h1(フルート、オーボエ、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ト長調 FWV L:G11(オーボエ・ダ・カッチャ2、ヴィオラ2、ファゴット2、通奏低音)
協奏曲 ニ長調 FWV L:D9(フルート2、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ハ短調 FWV L:c2(ファゴット、オーボエ2、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ニ長調 FWV L:D1(トランペット、オーボエ2、弦楽と通奏低音)
イル・ガルデリーノ

録音:[CD1]2007年6月/アントワープ、アウグスティヌス教会 [CD2]2011年1月/アントワープ、AMUZ
バッハと同時代の作曲家で、作品の質も非常に高いファッシュの様々な編成による協奏曲が楽しめる2枚組アルバム。かつて2枚に分かれて出ていたもの (ACC-24182、ACC-24252:どちらも廃盤)をひとまとめにして再発したアルバムです。
ファッシュが楽長を務めていたアンハルト=ツェルプストの宮廷楽団は管楽器への関心が高く、名手も多く在籍していました。その手腕を大いに振るうべく書かれ たであろうこれらの協奏曲は、フルート、オーボエ、トランペット、ファゴットなどが、時にヴァイオリン、ヴィオラとも組み合わされる大所帯の独奏群を持っていて、 とにかく華やかで演奏効果抜群。ヤン・デ・ウィンネ(Fl)、マルセル・ポンセール(Ob)、寺神戸亮(Vn)といった一流奏者がひしめくイル・ガルデリーノによる 演奏が曲のおもしろさを存分に知らしめてくれます。 (Ki)
ACCENT
ACC-24393(1CD)
2つのトランペットのためのハプスブルク音楽
シュメルツァー(c1623-1680):アリア付きソナタ
アントニオ・ベルターリ(1605-1669):ソナタ「Sublationis」(1665)
作者不詳(クロムニェジーシュ):6声のソナタ
シュメルツァー:4声のソナタ「Amabilis」
ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(attr.):4声のソナタ
フィリップ・ヤコプ・リットラー(c1637-1690):8声のバレ(1675)
ビーバー:二重奏曲第5番
パヴェル・ヨセフ・ヴェイヴァノフスキー(1639-1693):ソナタ「Sancti Mauritii」(1666)
ビーバー:5声のソナタ 第7番
アントニオ・ドラーギ(1634-1700):Sinfonia avanti il Santissimo Sepolcro:Il Terremonto (1682)
フェルディアンド・トバイアス・リヒター(1651-1711):7声のソナタ(1689)
ジャン=フランソワ・マドゥフ(Tp)
ユリアン・ツィンマーマン(Tp)
バルバラ・コンラート(Vn、指揮)
ロゼッティ・プレーヤーズ

録音:2022年9月24-26日ウィーン、フランツィスカーナー教会
17世紀においてトランペットは特別な楽器でした。皇帝や高貴な人々にのみ許された楽器として存在し、また次第に教会の礼拝でも特別な場面で使われるよう になり、ウィーンのハプスブルク宮廷やザルツブルクの教区が音楽の中心地となり、質の高いトランペットの音楽が生み出されていったのです。
この時代のさまざまなトランペット作品をあつめ、ナチュラル・トランペットで演奏したのが当盤。ラ・プティット・バンドをはじめ数多くの古楽団体と共演してい るナチュラル・トランペットの大名手ジャン=フランソワ・マドゥフと、彼の弟子でもある若い世代の逸材ユリアン・ツィンマーマンによる見事な演奏です。 (Ki)
ACCENT
ACC-24397(1CD)
ヨハン・クリストフ・ペープシュ(1667-1752):シャンドス・アンセム集
主にあって喜びなさい
マニフィカト
オーボエ独奏のための協奏曲 変ロ長調
主を讃えよ、主の御名を讃えよ
シアラ・ヘンドリック(S)
アレックス・ポッター(C.T)
ヒュー・カッティング(C.T)
ニコラス・マルロイ(T)
ニコラス・トッド(T)
ヴィタリ・ロジンコ(Bs)
エドワード・グリント(Bs)
デイヴィッド・ニューショルム(指)
カンタベリー大聖堂少女cho
ロバート・ローソン(指)
ティクル=フィドル・ジェントルメン音楽協会

録音:2023年4月21-23日/ギリス、ビショップスボーン、聖メアリー教会
『シャンドス・アンセム』というとヘンデルの作品を思い浮かべる人が多いでしょう。これは初代シャンドス公爵ジェームズ・ブリッジスのために書かれた一連の カンタータですが、ヘンデルは次第にオペラに専念するようになり、ヨハン・クリストフ・ペープシュがその後任として作曲を引き継いでいました。ベルリンからロン ドンにうつり『乞食オペラ』で名をあげたペープシュはこの仕事に大いに力を入れ、楽器編成を拡大し、声楽の効果的な使い方を駆使して見事な作品を作り上げた のです。ヘンデルとの聴き比べてみるのもおすすめです。 (Ki)

Stradivarius
STR-37270(1CD)
アルマン=ルイ・クープラン(1727-1789):ヴァイオリンの自由な伴奏を伴ったクラヴサン小品のソナタ集
ソナタ第1番/ソナタ第2番/ソナタ第3番/ ソナタ第4番/ソナタ第5番/ソナタ第6番
リアナ・モスカ(Vn)、
ピエール・ゴワ(Cemb)
アルマン=ルイ・クープラン(1727-1789)は、クープラン一族の中ではフランソワ・クープ ラン(1668-1733いわゆる 大クープラン)、ルイ・クープランに次いで有名な 人物。ルイは彼の祖父の兄、大クープランは彼の祖父の弟の子。アルマン=ルイ・クープラ ンは優れたオルガン、クラヴサン奏者で、その名前はよく知られているものの、録音となると クープラン一族の作品集に含まれることが多く、単独のCDはもっぱらクラヴサン曲のみ。し かし18世紀に生まれ生きたアルマン=ルイはハイドンより5歳だけ年上で、古典派直前の作 風を備えおり、それはクラヴサン曲よりもこのヴァイオリン伴奏つきのクラヴサン・ソナタに良 く表れているでしょう。ヴァイオリンが決して前に出ることなく、クラヴサンに寄り添って引き立 て役に徹する音楽はたいへん素晴らしい。 リアナ・モスカはチューリヒ生まれのヴァイオリン奏者。ミラノ、ウィーンで学び、グスタフ・マ ーラー・ユーゲント・オーケストラで活動したのち、1998年からジャルディーノ・アルモニコの メンバーとなり活躍した。現在はバロック・ヴァイオリン奏者として広く活動しています。1760 年、ルイ・ゲルサン製作のヴァイオリンを使用。ピエール・ゴワはスイスを中心に活動するチ ェンバロ、フォルテピアノ奏者。1777年、リヨンのジャコブ・スティルヌマン製作のクラヴサン を使用。

Challenge Classics
CC-72968(2CD)
ヨハン・シェンク(1660-ca.1712):ソナタ集『ドナウのこだま』 Op.9 ソフィア・ディニス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
トーベン・クラエス(通奏低音ヴィオラ・ダ・ガンバ)
フェルナンド・ミゲル・ヤロート(Cemb)

録音:2022年2月16・17日(第5・6番)、2022年6月14-17日(第1-4番)/ドイツ、マリア・ラーハ修道院
ヨハン・シェンクはガンバ奏者としても活躍した音楽家。詩的なタイトルを持つソナタ集『L'Echo du Danube(ドナウのこだま)』は、1703/04年頃にアム ステルダムのロジェ社から出版されたシェンクの重要作品。全6曲からなり、最初の2曲は通奏低音伴奏付き、次の2曲は「任意の」通奏低音伴奏付き、最後の2 曲は無伴奏となっています(当アルバムではこの3つが交互に現れるように曲を配置)。ガンバを知り尽くした作曲家ならではの、幅広い跳躍や重音を駆使しなが らも繊細なカンタービレを聴かせる、和声的にも旋律的にも深みのある音楽。無伴奏曲の表現の豊かさにもおどろきです。一部の曲の録音はこれまでもありました が、全曲録音はこれが世界初となります。
ツィパーリング、W.クイケン、ピエルロの薫陶を受けたガンバ奏者、ソフィア・ディニスによる明朗かつ味わい深い好演。長く忘れられた作品にかかったもやをは らい、輝かしい音色で曲の魅力を存分につたえてくれます。 (Ki)

MDG
MDG-92623016(1SACD)
ヴィルトゥオーゾの芸術 Vol.3〜〜ソロ・コンチェルト集
テレマン:序曲(組曲)ヘ長調 TWV 55:F3
ヴィヴァルディ:四重奏曲(リコーダー、ヴァイオリン、オーボエ、ファゴット、通奏低音)
ヨハン・ゴットリープ・グラウン(1703-1771):四重奏曲(Graun WV Av:XIV:10)
フランツ・ベンダ(1709-1786):フルート協奏曲 ホ短調
バッハ:シンフォニアBWV1045
カテルヴァ・ムジカ
ソリスト;オリヴァー・ニコライ(ホルン1/テレマン)、マリア・フォルフセン(ホルン2/テレマン)
ライナー・ヨハンセン(リコーダー、ドゥドゥク/ヴィヴァルディ)
ベンジャミン・フォルケル(オーボエ/ヴィヴァルディ)
ヴォルフガング・ファブリ(Vn/ヴィヴァルディ)
レベッカ・メルテンス(ファゴット/ヴィヴァルディ)
クリスティアン・ツィンケ(ヴィオラ・ダ・ガンバ/グラウン)
コンスタンツェ・ケストナー(トラヴェルソ/ベンダ)
エルケ・ファブリ(Vn/バッハ)

録音:2022年9月1日、10月1-3、29日、マリエンミュンスター修道院コンツェルトハウス
ドイツのルール地方の西部に位置するヴェストファーレンで活動する古楽アンサンブル、カテルヴァ・ムジカ。同団は、1998年にエルケ・ファブリ、ヴォルフガン グ・ファブリ夫妻によって設立。オリジナル楽器による演奏で、歴史的な音楽をただ蘇らせるだけではなく、現代的なアプローチを取り込んだ生き生きとした演奏 で定評があります。 カテルヴァ・ムジカの創立25周年記念録音シリーズ「ヴィルトゥオーゾの芸術」第3弾。18世紀のソロ協奏曲を集めた曲集で、フランツ・ベンダのドラマティック なフルート協奏曲、テレマン、グラウン、ヴィヴァルディによる活気に満ちた室内楽、そして珍しいバッハのシンフォニア BWV1045が収録されています。 フランツ・ベンダは、18世紀ボヘミアで活躍した音楽家一族のひとり。1771年にフリードリヒ大王の宮廷楽団のコンサートマスターに任命され、生涯その地位に ありました。交響曲やヴァイオリン協奏曲など数多くの作品を残していますが、フルート協奏曲は手稿譜のまま残された6曲がカールスルーエのバーデン州立図書 館に保存されています。フリードリヒ大王のサン・スーシ宮殿では、毎夜、宮廷楽団のC.P.E.バッハ、クヴァンツ、ベンダ、グラウン兄弟など優れた音楽家の作品や、 大王自身の作品などが演奏されており、ベンダのフルート協奏曲からも当時の活気が伝わってきます。 バッハのシンフォニア BWV1045は、失われた教会カンタータの導入楽章として伝えられる作品で、独奏ヴァイオリンと弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲 が原曲だったと思われます。149小節までしか残されておりませんが、短いカデンツァを挿入し冒頭のリトルネッロの主題を演奏して締めくくられます。 (Ki)

MIRARE
MIR-720(6CD)
D.スカルラッティ:100のソナタ集/ピエール・アンタイ
[Disc1]
ソナタ ニ長調 K.535/イ短調 K.3/イ短調 K.175/イ短調 K.208/イ短調 K.54/ヘ短調 K.185/変ロ長調 K.248/変ロ長調 K.249/変ロ長調 K.310/ニ長調 K.299/ニ長調 K.484/ホ長調 K.162/ハ長調 K.199/ニ長調 K.145/ニ短調 K.141/ホ短調 K.531/ニ長調 K.177/ニ長調 K.492
[Disc2]
フーガ ニ短調 K.58/ヘ短調 K.239、変ホ長調 K.370、変ホ長調 K.371、ホ長調 K.135、ホ長調 K.215、ホ長調 K.216、嬰へ短調 K.25、ロ長調 K.261、ロ長調 K.262、ホ短調 K.263、ホ長調 K.264、ト長調 K.314、ト長調 K.259、ト長調 K.260、ハ短調 K.84
[Disc3]
ニ短調 K.213、ニ長調 K.214、ロ短調 K.227、ニ長調 K.511、ト短調 K.8、ハ短調 K.56、ハ短調 K.526、ヘ長調 K.468、ヘ長調 K.525、ヘ短調 K.466、ヘ長調 K.366、ヘ長調 K.276、ヘ長調 K.151、ニ短調 K.517、ロ短調 K.27、ト長調 K.146
[Disc4]
イ長調 K.212、ニ短調 K.247、ト長調 K.144、ハ長調 K.133、ヘ短調 K.204a、イ長調 K.279、イ長調 K.533、イ長調 K.405、ホ短調
K.402、ホ長調 K.403、ホ長調 K.381、イ長調 K.208、イ長調 K.456、イ長調 K.457、ハ短調 K.302、ト長調 K.201、ニ長調 K.45
[Disc5]
変ロ長調 K.551、変ホ長調 K.474、変ホ長調 K.475、変ホ長調 K.252、変ホ長調 K.253、ト長調 K.547、ロ短調 K.87、ホ長調 K.28、
イ長調 K.211、ニ長調 K.401、ニ長調 K.388、ニ長調 K.277、ト長調 K.124、ハ長調 K.157、ヘ短調 K.238、ヘ長調 K.205
[Disc6]
ニ長調 K.119、ト短調 K.179、ト短調 K.234、ハ長調 K.501、ハ長調 K.502、ヘ短調 K.69、ト短調 K.43、ハ長調 K.384、ハ長調
K.487、ハ長調 K.170、ヘ長調 K.6、変ロ長調 K.550、ニ短調 K.18、変ロ長調 K.544、変ロ長調 K.273、ニ長調 K.161、ト長調 K.477
ピエール・アンタイ(Cemb)


[Disc1] 録音:2002年
[Disc2] 録音:2004年
[Disc3] 録音:2005年
[Disc4] 録音:2015年
[Disc5] 録音:2016年
[Disc6] 録音:2003年
ピエール・アンタイがMIRAREで録音したドメニコ・スカルラッティのソナタ集(6枚)がボックスで登場します。チェンバロ1台のはずなのに、まるでオーケス トラによるオペラの序曲を聴いているかのような迫力の作品から、民族音楽の香りが感じられる作品まで、D.スカルラッティの一曲一曲のキャラクターが色鮮やか な絵画のように響きます。アンタイという存在を通して、18世紀のヴィルトゥオーゾ・スカルラッティの演奏を追体験しているような感覚になる充実のボックスです! (D.スカルラッティは555はくだらないという数のソナタをのこしており、このボックスには100のソナタ+フーガ1曲が収録されています)

APARTE
AP-340(1CD)
フランティシェク・トゥーマ(1704-1774):S.ジョアンヌ・バプティスタのモテット(1743)
モテトゥム・デ・テンポーレ(1750)
四声のシンフォニア
Motetto per ogni Tempo(1746)
Dixit Dominus(1743)
アンドレアス・ショル(C.T)
ロマーナ・クルシコヴァー(S)、
オンドレイ・ホ ルブ(T)
イルジー・ミロスラフ・プロハスカ(Bs)
チェコ・アンサンブル・バロック
ロマン・ヴァーレク(指)

録音:2023年6月2-6日、サン=ミシェル教会、チェコ
チェコに生まれたトゥーマ(1704-1774)は、18世紀中頃のウィーンの最重要人物の一人。特に宗教作品で高く評価されており、オルガンの通奏低音を伴う 合唱から、器楽伴奏による合唱と独唱まで、ともに対位法の高度な技術を用いて作曲しました。18世紀後半の作曲家(ハイドンやモーツァルト)が典礼のための音 楽を書く際のモデルとなりました。 トゥーマはカントールでオルガン奏者だった父のもとに4人兄弟の長男として生まれ、プラハの教会でもテノール歌手を務める傍ら、テオルボやヴィオラ・ダ・ガン バの演奏にも非常に長け、1723年、カール6世の戴冠式がプラハで行われた折にも演奏したとされています。カール6世の妻エリザベス・クリスティーナの宮廷 で寵愛を受けた後、その作風は当時としては古風なものの仲間入りをし始めていましたが、クリスティーナの娘マリア・テレジアにも大切にされ、手厚い年金を受 け取るなどよい境遇を過ごし、最後は僧籍に入り、教会で亡くなりました。
このディスクには、エリザベス・クリスティーナの宮廷に仕えていた頃の作品が収められています。15名ほどの器楽奏者と5名の歌手たちのアンサンブルによ る編成のものを多く書いておりました。当時の最高レベルの歌手たちがトゥーマのもとには集っていたと考えられ、技巧的なパッセージも見られます。また器楽作 品も多く残しており、三楽章による弦楽四重奏曲は古典派時代の到来を思わせます。後期バロックの円熟した対位法技法と、新時代の表現の両方が合わさった、 トゥーマの魅力を存分に味わうことができます。モテットでは、アンドレアス・ショルのビロードのような音色、音域、見事なテクニックが、トゥーマの男性アルト・ソ ロのヴィルトゥオーゾ的要求に完璧に応えています。
アンドレアス・ショルとチェコ・アンサンブル・バロックのコラボレーションは、ヘンデルのオラトリオ『サウル』のチェコ初演にショルが参加したことをきっかけに 始まりました。カウンターテナー独唱によるトゥーマのモテットの演奏は世界初録音となります。

ALPHA
ALPHA-1018(1CD)

NYCX-10445(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

シャルパンティエ&デマレ:テ・デウム
シャルパンティエ:テ・デウム H. 146
アンリ・デマレ(1661-1741):テ・デウム 通称「リヨンのテ・デウム」 …世界初録音
ジャンヌ・アムザル、ユジェニー・ルフェビュール(S)
クレマン・ドビュヴル、フランソワ=オリヴィエ・ジャン(オートコントル〔高音テノール〕)
フランソワ・ジョロン(T)
ジャン=クリストフ・ラニエス、ダヴィド・ヴィチャク(Br)
アンサンブル・レ・シュルプリーズ(声楽&古楽器アンサンブル)
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(指)

録音:2022年12月アルスナル、シテ・ミュジカル=メス、メス(フランス北東部ロレーヌ地方)
※国内仕様盤 解説・歌詞日本語訳…白沢達生
毎年正月、VPOのニューイヤー・コンサート世界放送時に番組テーマ曲として流れる「トランペットの前奏」が有 名な、17世紀フランスの大家シャルパンティエの「テ・デウム」。かの作曲家が生きたルイ14世時代のフランスでは、晴れがましい祝典を彩る 華麗な讃美の詩篇曲として「テ・デウム」が数多く書かれました。その活況は、ルイ14世の療養からの快癒を祝う場が王国中に設けられた 1687年初頭、最初の絶頂を迎えています(王室音楽総監督リュリは、この機会に自作の「テ・デウム」を指揮していた時の事故がもとで亡く なっています)。その当時も演奏されたと考えられているシャルパンティエの傑作に加え、ここでは老王の後を継いだルイ15世が1725年にマ リー・レグザンスカ妃を迎えたさい演奏された「リヨンのテ・デウム」も収録。作曲者デマレはフランス王室音楽の立役者リュリ亡き後、その至芸 を受け継ぐ世代として若い頃から注目されながら、人間関係の問題で長く亡命を余儀なくされており、当の作品も王宮から遠く離れたロレー ヌの宮廷で作曲されました。バロック時代の管楽器ならではのアクセント豊かな響きを十全に活かし、緩急豊かな音作りでフランス音楽の玄 妙と華やぎを伝える指揮者ベスティオン・ド・カンブラは、近年の古楽シーンで大きな躍進をみせALPHAにも録音の多い俊才。フランス語圏 のメンバーにボスニアのブラニスラフ・ラキチや日本の出口実祈など次世代の注目奏者も混じる古楽器楽団の濃やかな表現が、熱気と一体 感に満ちた声楽勢の活躍と美しいハーモニーを見せ、作品の魅力を十全に伝えてやみません。
ALPHA
ALPHA-1020(3CD)
NX-E02
シャルパンティエ:歌劇「メデ」 メデ…ヴェロニク・ジャンス(S)
ジャゾン…シリル・デュボワ(T)
クレユーズ…ユディト・ファン・ヴァンロイ(S)
クレオン…トマ・ドリエ(Br)
オロント…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
勝利の女神、ネリーヌ、恋の神…エレーヌ・カルパンティエ(S)
民衆の長、住民、アルゴスの民1、復讐の神…アドリアン・フルネゾン(バス=バリトン)
ベローヌ…フロリアーヌ・アスレール(Ms)
羊飼い1、コリントの民1、アルゴスの民2、囚人3、ダヴィド・トリクー(T)
羊飼い2、アルカス、コリントの民2、嫉妬の神…ファビアン・ヨン(T)
イタリアの民、クレオーヌ、女羊飼い1、囚人1、幽霊1…ジャンヌ・アムザル(S)
栄光の神、女羊飼い2、囚人2、幽霊2…マリーヌ・ラフダル=フラン(S)
ル・コンセール・スピリチュエル(合唱&古楽器アンサンブル)
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2023年3月 シテ・ド・ラ・ミュジーク・エ・ラ・ダンス、
 ソワソン(フランス北東部ピカルディ地方)
フランス語による音楽劇の古典的形式(抒情悲劇)を創出したリュリ亡き後、後続世代の作曲家が続々発表したフランス語オペラの一つで あるシャルパンティエの「メデ」。尽くした甲斐なく恋敵クレユーズの元へ去ったジャゾンへの憎悪から、彼との間に生まれた子供たちまで自らの 手で殺してしまうメデの恐ろしい復讐劇です。1693年の初演こそ失敗に終わりましたが、その充実したドラマは20世紀に入ってシャルパン ティエへの再評価が進む中で見直され、今や同作曲家の劇音楽への適性を示す重要作の一つに数えられています。それにもかかわらず滅 多に出ない全曲録音が、劇的起伏と高雅な表現に長けたニケの指揮で待望のリリース!独唱陣はヴェロニク・ジャンスとシリル・デュボワとい う申し分ない主役二人を始め今のフランス歌劇界を代表する第一線の名歌手揃い。通奏低音陣はヴィオール(ガンバ)とチェロ、テオルボが 二人ずつ配され、ヴィオールの齋藤由香やチェロのトゥルモー・ダレンら名手たちによる頼もしい声楽サポートが光ります。クラヴサン(チェンバ ロ)は大ベテランのエリザベート・ガイガー。リコーダーのエロイーズ・ガイヤール、無孔ナチュラル・トランペットのジャン=フランソワ・マドゥーフなど 世界的ソリストの名も見られるオーケストラは弦だけで30名。いわばルイ14世の弦楽合奏団「24のヴァイオリン」を凌ぐ規模で、ニケの指揮 の下での一体感と才気に満ちた音作りは管楽器勢の活躍と相俟って実に聴きごたえ充分です。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-126(3CD)
NX-E02
リュリ:歌劇「アティス」(全曲 アティス…レイナウト・ファン・メヘレン(T)
フロール…マリー・リス(S)
シベール…アンブロワジーヌ・ブレ(Ms)
セレニュス…フィリップ・エステーフ(Br)
イダス…ロマン・ボクレール(Bs)
ドリス、イリス、三重唱…グヴェンドリーヌ・ブロンデール(S)
サンガル川の神、フォベトル、時の神…オリヴィエ・チェザリニ(Br)
眠りの神、西風の精、三重唱…キーラン・ホワイト(T)
モルフェ…ニック・プリッチャード(T)
ファンターズ…アントナン・ロンドピエール(T)
メリス、メルポメーヌ、三重唱…アポリーヌ・ライ=ヴェストファル(S)
無残な夢の精…ヴラド・クロスマン(Bs)
レ・タラン・リリク(古楽器使用)
ナミュール室内cho
クリストフ・ルセ(クラヴサン〔チェンバロ〕、指揮)

録音:2023年7月12-14日 ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場
イタリアからもたらされたオペラという新しい舞台芸術に触発され、フランス語の台本を朗唱しながら舞踏や独唱歌を交えつつ一大悲劇を描 きあげてゆく抒情悲劇という形式を確立、フランス歌劇史の扉を開いたジャン=バティスト・リュリ。太陽王ルイ14世の王室音楽総監督とし て、彼はこの形式で王室のための新作を続々と披露しましたが、その中でもとくに太陽王の気に入り「王のオペラ」として後代まで再演された のが、1676年に初演された「アティス」でした。女神シベールの恋慕を逃れ川の妖精サンガリードとの仲を深めたアティスが、女神の怒りで樹 木に変えられてしまう悲恋の物語。20世紀のバロック・オペラ復権の流れの中、ウィリアム・クリスティ指揮レザ―ル・フロリサンが決定的成功 を収めた演目でもありますが、それ以降の音楽学研究の進展を経た21世紀の新録音として、近年リュリ作品の演奏で絶大な成果をあげて いるクリストフ・ルセ&レ・タラン・リリクの解釈がヴェルサイユ宮殿のレーベルChateau de Versaillesから登場。近年ますます活躍の場を広 げているレイナウト・ファン・メヘレンを表題役に、濃やかな歌唱で緻密な心情描写を聴かせる名歌手たちの至芸がルセ随一のコントロール で、一貫性と一体感に満ちた演奏へ昇華されてゆく希代の名演に仕上がりました。自身もアンサンブル指揮者であるコルネール・ブロンデット とルセが2台の鍵盤楽器に向かい、バス・ド・ヴィオロンのエマニュエル・ジャック、ヴィオールのミリアム・リニョルなど充実の通奏低音陣はじめオー ケストラにも経験豊かな名手が続々。バロック・オペラ録音史に新たなページを飾るリリースと言ってよいでしょう。

ARCANA
A-556(1CD)
王のギター〜フランチェスコ・コルベッタのギター音楽
ジャン=バティスト・リュリ
1. La Generalle de la Garde francoise フランス衛兵隊の将(打楽器による独奏/ヴェルサイユ市立図書館の筆写譜168より)
フランチェスコ・コルベッタ(1615-1681):フランスとスイスの喇叭と太鼓 〜マーストリヒト制圧に寄せて
ホ調のフォリア
モンマス公のお気に入りのガヴォット「フィッリはぼくを哀れに思い」
イ調のパッサカリア
ファンファーレ
もう一つのファンファーレ
王のお気に入りのアルマンド「恋の神には抗い切れぬ」
2声のシンフォニア
イ調のサラバンド
フォリア
マントヴァの調べ
ヨーク公のお気に入りのアルマンド「自由が欲しけりゃ」
王の御出立に寄せるサラバンド
王のお気に入りのジグ
サラバンド「王太子妃」
ホ調のコンセール
ロベール・ド・ヴィゼー(1650-1725):フランチェスコ[・コルベッタ]氏のトンボー(追悼曲)
 コルベッタ
王弟妃殿下のトンボー「恋の神が統べていた空から」
イ・バッシフォンディ(古楽器使用)
シモーネ・ヴァッレロトンダ(バロックギター、コラショーネ、テオルボ、指揮)
ステファノ・トダレッロ(コラショーネ、テオルボ、キタラバッテンテ)
ガブリエーレ・ミラークレ(打楽器、コラショーネ)
ボル・ズリヤン(バロックギター)
モニカ・ピッチニーニ、フランチェスカ・ボンコンパーニ(S)
ダヴィデ・ベネッティ(Bs)

録音:2023年2月1-5日 ヴィッラ・トーニ・ジア・アヴェロルディ、グッサーゴ(イタリア北部ロンバルディア州ブレシア県)
フランスの太陽王ルイ14世が私的に愛奏したスペイン式ギター(バロックギター)の名手で、フランスと英国をまたにかけ活躍した名手コルベッ タ。17世紀初頭にボローニャで生まれ、世紀半ばまではイタリア半島を拠点にスペイン式ギターのための曲集を何冊か出版していましたが、 1650年代にルイ14世の祭典に加わり頭角をあらわし、1660年代には王政復古期のイングランドでも新王チャールズ2世や有力貴族たち から広く愛顧を受けました。それぞれ英仏両王に捧げられた2集の『王のギター』(1671年と1674年に出版)は今日でもバロックギター奏者 たちの重要なレパートリーとして有名ですが、イタリアの異才撥弦奏者が集うイ・バッシフォンディの主宰者シモーネ・ヴァッレロトンダはここで、イ タリア時代に遡ってコルベッタの作品を集めた網羅的な選曲でこの作曲家の至芸を概観。ギター二重奏を中心に、曲によっては打楽器や歌 唱も加え、長いネックが特徴的な南イタリアの民俗楽器コラショーネ、かき鳴らす奏法に特化したキタラバッテンテなども使いつつ、欧州各地 の宮廷文化に留まらないこの作曲家の着想源の豊かさを広く伝える選曲と解釈を聴かせてくれます。ギター二重奏のパートナーは、中世ま で遡るリュート研究と幅広い演奏スタイルの使い分けで注目を集めるスロヴェニア出身の名手ボル・ズリヤン!作品背景を適切にふまえなが ら流麗なサウンドを自在に駆使するヴァッレロトンダと共に、モンテヴェルディ存命中のイタリアからリュリ全盛期のフランス様式まで、既存の録 音群とは一味違った新鮮なコルベッタ像をお楽しみください。

RICERCAR
RIC-448(1CD)
純朴なる羊飼い 〜ヴィエラルーのための18世紀フランス音楽
ルイ・ルメール(1693頃-1750):カンタティユ「ラ・ミュゼット」
ラヴェ氏(生歿年不詳、1750年前後に活躍):第1ソナタ「田園情緒」
ジャン=バティスト・デュピュイ(生年不詳〔18世紀前半〕-1759):二つのヴィエル[=ヴィエラルー]のための第6ソナタ
ルメール:カンタティユ「田園の楽しみ」
セルヴェ・ベルタン(1687頃-1759):リゼット、ぼくの話なんて聞いてないんだね
デュピュイ:第1&第2エール 〜『二重奏の戯れ』第6組曲より
ジョゼフ・ボダン・ド・ボワモルティエ:第5のお楽しみ 〜『新たなお楽しみの曲集』Op.100より
作者不詳:Le Berger innocent 純朴なる羊飼い
ジャン=フランソワ・ボユアン(1716頃-1781頃):田園風ディヴェルティスマン第4番「スペインのフォリア」
アンサンブル・ダンギー(声楽&古楽器アンサンブル)
トビー・ミラー(ヴィエラルー〔宮廷風ハーディガーディ〕、指揮)
モニカ・マウフ(S)
フランソワ・ラザレヴィチ(ミュゼット〔ふいご式バグパイプ〕)
アリス・アンベール(ヴィエラルー)
エリー・ニメロスキ(Vn)
カロライン・リッチー(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕、チェロ)
ノラ・ハンゼン(Fg)
サム・チャップマン(テオルボ、バロックギター)
ナージャ・ルソーニエ(クラヴサン〔チェンバロ〕)

録音:2022年10月19-22日サン=レジェ教会、ライメン(フランス東部アルザス地方)
木製の箱の端につけたハンドルで楽器内の車輪を廻し、その車輪が接する弦を擦ることで音を出す楽器ハーディガーディ。その歴史を中世 まで遡れば知識人社会では一時廃れ、農村で伝承曲を奏でる楽器として辛うじて残りましたが、そのイメージが逆に牧歌的な理想郷での 田園生活への憧れと結びついたのが18世紀のフランスでした。フランス語でヴィエラルー(車輪式ヴィエル)の名のもと、愛奏者の激増に合わ せて上流階級向けの楽器が多く作られ、同時期に同じ事情で流行したミュゼットと共に多くの曲が誕生しました。21世紀にその名手として 活躍、中世音楽からバッハの無伴奏曲までヴィエラルーで弾きこなす俊才トビー・ミラーはここで、独奏楽器としてのヴィエラルーの可能性の 広さや声楽との相性を十全に示すべく、多角的な視点で作品を厳選。ミュゼット(演奏は横笛とバグパイプの名手ラザレヴィチ!)やヴァイオリ ンとの共演やヴィエラルー二重奏なども盛り込むことで、2017年にリリースした技巧派ソナタやカンタートを集めたアルバム(RIC382)とはまた 異なる角度からロココのヴィエラルー芸術の面白さを堪能させてくれます。ふくよかで柔軟なミュゼットの音との対比も、同じ弦を擦るヴァイオリ ンとの特性の違いも聴きどころ。通奏低音付きソナタではトビー・ミラーが細やかな装飾音や急速なパッセージを流麗に弾きこなし、時に異界 感さえ感じさせる曲作りの面白さと相俟って、伸縮自在の音作りでこの楽器の味わいを最大限に楽しませてくれます。楽器や音色の珍しさ に全く甘んじない、圧巻の音楽性あればこその聴きごたえ。多くの人に届いてほしい21世紀ならではの古楽アルバムです。

TUDOR
TUD-7213(1CD)
フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687-1762):ヴァイオリン・ソナタ集 Op.1によるトリオ・ソナタ集(1757) (管弦楽版)
トリオ・ソナタ第1番イ長調 H.25
トリオ・ソナタ第2番ニ短調 H.26
トリオ・ソナタ第3番ホ短調 H.27
トリオ・ソナタ第4番ニ長調 H.28*
トリオ・ソナタ第5番変ロ長調 H.29
トリオ・ソナタ第6番ト短調 H.30
トリオ・ソナタ第7番ハ短調 H.31*
トリオ・ソナタ第9番ヘ長調 H.33
トリオ・ソナタ第11番イ短調 H.35

フランチェスコ・ジェミニアーニによるトリオ・ソナタ版、管弦楽による演奏
*…チャールズ・エイヴィソン(1709-1770)編曲による合奏協奏曲版
カプリッチョ・バロックO(古楽器使用)
ドミニク・キーファー(音楽監督)

録音:2021年4月23-25日、5月27日
イタリアに生まれイギリスに渡って活躍したバロック期のヴァイオリニスト、作曲家フランチェスコ・ジェミニアーニ。彼の作品1は1716年に出版されると大 きな注目を浴び、バルサンティ、エイヴィソン、ルーマンらの編曲も登場しました。ジェミニアーニは後の1739年に多くの変更を加えた改訂版を出版、 更に1757年にはトリオ・ソナタ版を出版します。2つのヴァイオリン・パートはオリジナルの旋律を重ねたり、パラフレーズしたり、あるいはまったく新規に作 曲されたものとなりましたが、更に「ヴァイオリン・パートを複数の奏者で演奏する場合に加える第4のパート」つまりリピエーノ用の低音パートが加えられ ていました。このことから、このトリオ・ソナタ版はコンチェルティーノとリピエーノの対比効果を生かした合奏協奏曲という演奏形態も想定していたことがう かがわれます。原盤解説筆者は、それが70歳のジェミニアーニが第三者の編曲を自ら越えようとする挑戦だったと想像しています。 当ディスクでは9曲中7曲でジェミニアーニ作品全集の編集主幹であるルドルフ・ラーシュが校訂した楽譜(2020年出版)を使用。第5番のみリピエー ノ・パートを加えず1パート1人のトリオ・ソナタとして演奏し、第1,2,3,6,9、11番は人数を増やして合奏協奏曲として演奏しています。更に一部の 曲では、当時ジェミニアーニが活躍していたロンドンの嗜好を鑑みて木管楽器を追加するなど、楽譜に無い工夫も凝らしています。また第4番と第7番 をエイヴィソン版で収録することで、ジェミニアーニとのオーケストレーションの違いを聴かせるという念の入れよう。オーケストラのメンバーには朝吹園子 (Vn、ヴィオラ)、菅間周子(ヴィオローネ)、木下恵子(Fl)、福井美穂(Fg)といったスイスで活躍する日本人演奏家が参加してい るのも注目です。

Ars Produktion
ARS-38642(1CD)
アズ・ユー・ライク・イット
ヘンリー8世(1491-1547):ヘラス夫人
ジョルジョ・マイネリオ(c.1535-1582):Schiarazula Marazula
ピエール・アテニャン(1494-1552):バス・ダンス&トルディオン
ルカ・マレンツィオ(1553-1599):Zefiro torna e’l bel tempo rimena - Ma per me, lasso
ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575-1647):La Talianella
ジョヴァンニ・ピッキ(c.1571-1643):Pass’e mezzo
作曲者不詳
:Si la noche
クオドリベット「Waldeinsamkeit」
作曲者不詳:Besame
ヨハン・ショップ(1590-1667): パヴァーヌ
クオドリベット「Remember my Flow in Hell」
ショップ:ガイヤルド
作曲者不詳:Mojica
トラバーチ:La Talianella
ビアージョ・マリーニ:パッサカリア
クオドリベット「O schone Welt」
モンテヴェルディ:Si Dolce
オピア〔エヴァ・レオニー・フェガース(リコーダー&ソプラノ)、
アリーナ・レーヴェニヒ(リコーダー)、
ファビオ・カペラー(打楽器)、
フリーデリケ・ヴォラート(リコーダー)、
ジュリア・ヴィライトナー(ヴィオール)、
アレクサンダー・ゲルゲリフィ(ハープシコード)〕

録音:2022年1月(ウィーン、オーストリア)
古楽アンサンブル、オピアは2019年にエヴァ・レオニー・フェガース、アリーナ・レーヴェニヒ、ファビオ・カペラーによって結成されました。オーストリア、ドイツ、イタリアなどヨーロッパ各地でコンサートを開催し、中世後期、ルネサンス、初期バロック音楽を新鮮な解釈と編曲で奏でています。

Signum Classics
SIGCD-776(2CD)
バード:宗教作品集
父よ, 我を明らかにしたまえT/彼, 彼らをやしなう/キリエ(4声のミサ曲より)/グローリア(4声のミサ曲より)/コレクト(祈り)/イピスル(書簡朗読)/主よ, すべての者の目は/アレルヤ, 弟子たちは知りぬ/ゴスペル/父よ, 我を明らかにしたまえ(単旋聖歌)/我を明らかにしたまえU(Org)/クレド(4声のミサ曲より)/主の司祭/Sursum corda & Proper Preface/サンクトゥス(4声のミサ曲より)/ベネディクトゥス(4声のミサ曲より)/主の祈り&平和のあいさつ/アニュス・デイ(4声のミサ曲より)/このパンを食べ/われは命の糧なり/世界の救世主T/おお聖なる晩餐/アヴェ・ヴェルム・コルプス/世界の救世主U/パンジェ・リングァ/天使の糧/主は皆さんと共に/おお救い主なるいけにえよ/ファンタジア ニ短調/ザ・グレート・サーヴィス(1981年録音)*
ニューヨーク五番街・聖トーマス男声cho&少年cho、
聖トーマス・ブラス、
ジェレミー・フィルセル(Org、指)、
ジェレ・ハンコック(Org、指)*
録音:2022年5月、ニューヨーク&1981年5月、ニューヨーク*
アメリカの聖公会合唱の伝統における主要団体、ニューヨーク五番街・聖トーマス男声合唱団&少年合唱団のSignum第2弾は、ウィリアム・バードの没後400周年記念盤。傑作「4声のミサ曲」を中心に、ラテン語のモテットや聖歌、祈りの言葉、聖書の朗読なども組み込み、バードが16世紀後半に体験したであろう聖体祭のカトリック・ミサを再現したプログラムです。
後半に収録された「ザ・グレート・サーヴィス」(英国国教会の典礼のために英語で書かれた作品)は、元合唱団長でオルガニストのジェレ・ハンコック(1934-2012)が1981年に録音していたLPからの復刻(初CD化)音源です。

Indesens Calliope Records
IC-030(1CD)
ドルチェ・プピッロ
ニコラ・ポルポラ:アリア “Empi se mai disciolgo”
A・スカルラッティ:アリア”Dormi o fulmine di guerra”
ヘンデル:二重唱”Son nata a lagrimar”
ヴィヴァルディ:歌劇「テンペのドリッラ」RV 709より「シンフォニア」
ボノンチーニ
:アリア”l’augelletto finche stretto nel suo carcere”*
ヴィヴァルディ:アリア”Gelido in Ogni Vena”
ヨハン・カスパール・ケルル:2つの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ
ステッファーニ:レチタティーヴォ “Ohime, non piu perdoni a un cieco error”、
 アリア”Deh, non far colle tue lagrime al mio cor la morte amara”
ヘンデル:アリア”Furibondo spira il vento”
レグレンツィ:二重唱”Pur ch’il foco ond’io m’infiammo”*
ジョヴァンニ・パオロ・コロンナ:シンフォニア Parte seconda Oratorio il Mose*
レグレンツィ:アリア”Lumi, potete piangere” Opera La divisione del mondo
ヘンデル:歌劇「アルチーナ」第三幕 より「シンフォニア」
ロッティ
:アリア”Discordi Pensieri”
カリッシミ:二重唱”Rimanti in pace omai”
アルビカストロ
:協奏曲 Op.7-4より 第3楽章アダージョ
ヘンデル:アリア”Mi lusinga il dolce affetto”
ボノンチーニ:二重唱”Se t’abborro e la tua morte”*
ソニア・プリナ(C.A)、
ルアン・ゴエス(C.T)、
レ・フリオーシ・ギャランテス

録音:2022年7月11日-17日、ソーヴテール教会
*世界初録音
「師匠と弟子」をテーマにした17世紀から18世紀のアリア集。歌うのは、「Glossa」レーベルからもソロ・アルバムをリリースする他、ファビオ・ビオンディ&エウローパ・ガランテ、カルロ・イパタ&アウセル・ムジチ、アラン・カーティス&イル・コンプレッソ・バロッコなどのバロック・オペラ録音にも参加し人気を博してきた古楽系コントラルト(A)歌手ソニア・プリナ。カウンターテナーのルアン・ゴエスを迎えて見事な二重唱も繰り広げるなどその超絶技巧を余すことなく発揮しています。
2022年にソニア・プリナはファビオ・ビオンディ&エウローパ・ガランテと共に来日し、ヘンデルの「シッラ」を上演し高い評価を得ました。

Resonus
RES-10325(1CD)
NX-B05
トマス・ウィールクス(1575-1623):Gentleman Extraordinary
1. Alleluia, I heard a voice
2. Pavan No.1パヴァン 第1番Mr Weelkes his Lachrymae
3-4. Evening Service for Trebles トレブルのための夕べの祈り
5. Pavan No.5a5パヴァン 第5番5声
6. Give the king thy judgements, O God 神よ、あなたの公平を王に
7. Most mighty and all-knowing Lord 最も力強く全知の主よ
8. O Lord, arise into thy resting place おお主よ、あなたの安息の地に
9. Fantasia of Six Parts6部のファンタジア
10. Voluntary [I] ヴォランタリーI
11-12. Ninth Evening Service 夕べの祈り 第9番
13. Voluntary [II] ヴォランタリーII
14. O Lord, grant the king a long life おお主よ、われらが王に長き命を
15. Give ear, O Lord 主よ、耳を傾けたまえ
16. Pavan No.6a5パヴァン 第6番5声
17-18. Evening Service in medio chori 中声部のための夕べの祈り
19. Hosanna to the Son of David ダヴィデの子にホザナ
リサーガム(声楽アンサンブル)
イングリッシュ・コルネット&
サックバット・アンサンブル(古楽器アンサンブル)
マーク・ドゥーリー(指)
ピッチ a'=470Hz

録音:2023年2月28日-3月3日
チューダー朝のイングランドで活躍した作曲家の一人トマス・ウィールクス。彼は22歳の時にウィンチェスター・カレッジのオルガニストに任命され、同じ時期に3 冊のマドリガル集を出版。やがてチチェスター大聖堂に移り、オルガニスト、合唱指揮者を務めます。彼は当時の他の主要な作曲家よりも多くの英国国教会 の礼拝曲を書いたものの、生活状況と健康状態が悪化し、1623年にこの世を去りました。1608年に出版されたマドリガル集の表紙に「王室礼拝堂のジェ ントルマン」と記していますが、礼拝堂には彼についての記述がないため「Gentleman Extraordinary(Extraordinaryには"傑出した"のほかに"非正規 "の意味もある)」と呼ばれています。 このアルバムではウィールクスの没後400年を記念し、イングリッシュ・コルネット&サックバット・アンサンブルと声楽アンサンブル"リサーガム"が宗教的作品とい くつかの器楽曲を演奏。16世紀から17世紀のイギリス古楽の魅力を伝えます。
CPO
CPO-555402(1CD)
NX-B02
フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687-1762):チェロと通奏低音のためのソナタ集 第1番-第6番
ソナタ第1番イ長調
前奏曲 ニ短調*
ソナタ第2番ニ短調
前奏曲 ハ長調*
ソナタ第3番ハ長調
ソナタ第4番変ロ長調
前奏曲 ヘ長調*
ソナタ第5番ヘ長調
ソナタ第6番イ短調

*…ジルヴィウス・レオポルト・ヴァイス(1687-1750)作曲
クリスティン・フォン・デア・ゴルツ(バロックVc)
アンドレアス・キュッペルス(Cemb)
ヒレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
クリストフ・ダンゲル(バロックVc)
トーマス C. ボイセン(リュート/テオルボ)

録音:2022年1月3-6日
バロック期の作曲家フランチェスコ・ジェミニアーニのチェロと通奏低音のためのソナタ集。作曲家としてはコレッリから ヘンデルの橋渡しを務め、優れたヴァイオリン奏者としてイタリアのみならずロンドンで活躍、チェンバロ奏者として は、ヘンデル作品でジョージ1世に御前演奏を披露するなど、まさに「万能の人」として名を馳せました。このアルバ ムにはチェロを主役とした6つのソナタを収録。ジェミニアーニ自身によって、当時の皇太子であるフレデリック・ルイス に捧げられた作品です。このアルバムではフォン・デア・ゴルツやヒレ・パールら名手がエキサイティングな演奏を繰り 広げるとともに、ところどころにヴァイスの前奏曲が演奏され、次に演奏されるジェミニアーニのソナタへの前奏として の効果を上げています。
CPO
CPO-555579(1CD)
NX-B10
ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792):序曲集
歌劇「カルタゴのアエネアス」 - プロローグの序曲 [VB23]
劇音楽『漁師たち』 - 序曲 [VB40]
劇音楽『オリュンピア』 - 序曲 [VB33]
劇音楽『ソリマン』 - 序曲 [VB22]5'28
歌劇「カルタゴのアエネアス」 - 第5幕へのイントロダクション [VB23]
歌劇「カルタゴのアエネアス」 - 第1幕の序曲 [VB23]
劇音楽『Afventyraren 冒険家』 - 序曲 [VB 32]
グスタフ3世のための葬送カンタータ - 第1部への序奏 [VB42]
グスタフ3世の誕生日のためのカンタータ - 序曲 [VB41]
歌劇「プロセルピナ」 - 序曲 [VB19]
グスタフ3世のための葬送カンタータ - 第2部への序奏 [VB42]
テレジアO(古楽器使用)
クラウディオ・アストロニオ(指)

録音:2019年8月20-23日
スウェーデンで活躍したドイツ生まれの指揮者、作曲家ヨーゼフ・マルティン・クラウス。若い頃からグルックに憧れて いたクラウスは劇音楽を好んでおり、ストックホルムのグスタフ3世の宮廷作曲家となったのちに宮廷のために歌 劇、劇音楽を数多く書き上げました。添えられている序曲は各々の物語の内容を示す大きな役割を果たす魅力 的な音楽です。なかでも、1790年に書かれた歌劇「カルタゴのアエネアス」には、3つの長大で劇的な序曲が書 かれるほどに、クラウスにとって重要な作品でした。アルバムには彼が仕えたグスタフ3世のためのカンタータ用の3曲 の序曲も含まれています。 テレジアOは歴史的考証を踏まえた古典派作品の演奏実践を目的に2012年にEUと共同で創設され たユース・オーケストラで、28歳未満の楽団員で構成されます。CPOでは今後、クラウスの管弦楽作品の全集 録音が予定されています。
CPO
CPO-555424(2CD)
NX-D11
ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):白鳥の歌 SWV482-494
【CD1】
詩篇119篇 SWV482-489
【CD2】
.詩篇119篇 SWV490-492
詩篇第100篇「全地よ、主に向かって喜びの叫びをあげよ」 SWV493
ドイツ語のマニフィカト「わたしの魂は主をあがめ」SWV 494
ラ・カペラ・ドゥカーレ(声楽アンサンブル)
ムジカ・フィアタ(古楽器アンサンブル)
ローランド・ウィルソン(指)

録音:2020年8月31日-9月2日
バッハの100年前に生まれたドイツ初期バロック音楽の巨匠シュッツ。その生涯最後の作品『白鳥の歌』に、この 分野で実績豊富なベテラン、ローランド・ウィルソンによる録音が登場。2度にわたりイタリアで学び、ガブリエリとモン テヴェルディから影響を受けたシュッツが、復合唱やコンチェルトといったルネサンスから初期バロックの諸様式を統 合し、ドイツ語の宗教的テキストと融合させた渾身の作品です。この作品は8声部の二重合唱のうち2声部の楽 譜が逸失しており、ここではウィルソンが復元しています。また器楽は2台のオルガンがあれば演奏可能ですが、 ウィルソンはシュッツ自身が書き遺した言葉やドレスデン宮廷楽団のバス歌手デデキントがシュッツから聞いたという 言葉を参考に器楽パートを補強しており、これにはシュッツの初期の大作『ダヴィデ詩篇曲集』に取り組んだ経験 が参考になったと原盤解説で語っています。合唱は1パート1人の計8名で鮮明なテクスチャーを実現。2つに分か れた合唱にはそれぞれ木管コルネット(ツィンク)とトロンボーン(サクバット)のアンサンブルを重ね、曲によってヴァイオ リンやヴィオラを加えています。また通奏低音は2台のオルガンに加えてドゥルツィアン、キタローネなども加わり、やや もすれば禁欲的に演奏されがちなこの曲集に壮麗な色合いを加えています。初期バロック音楽のファンにとっては 注目の録音です。
CPO
CPO-555478(1CD)
NX-B02
アンドレアス・オスヴァルト(1634-1665):ソナタ集
1. ソナタ ト長調4声
2. ソナタ ニ長調3声
3. ソナタ イ短調2声
4. ソナタ ヘ長調3声
5. ソナタ ニ長調3声
6. ソナタ ハ長調3声
7. ヴァイオリンのためのソナタ イ短調
8. ソナタ ニ長調3声
9. ソナタ ト長調2声
10. ソナタ イ短調2声
11. ソナタ ニ長調3声
12. ソナタ もしくはアリア イ長調2声
カペッラ・イェネンシス(古楽器アンサンブル)
(Vn4/ヴィオラ2/ヴィオラ・ダ・ガンバ1/ヴィオローネ1/
サックバット1/ドゥルシアン1/テオルボ&バロックギター1/チェンバ
ロ1)

録音:2021年4月25-27日
ワイマールのオルガニスト、作曲家アンドレアス・オスヴァルトのソナタ集。ワイマールで宮廷オルガニストを務めてい た父の後を継ぎオルガニストとして活動したのち、アイゼナハでもオルガン奏者として活躍。同時期にヴァイオリン、 その他の楽器の名手としても名声を確立しましたが、わずか31歳で世を去りました。現存する作品はあまり多くあ りませんが、1662年に彼の雇い主であるブラウンシュヴァイク=ヴォルフェンビュッテル公アウグスト2世への誕生日 プレゼントとしてゴータの宮廷音楽家ヤコブ・ルートヴィヒが編纂した「Partiturbuch Ludwig」にオスヴァルトの作 品が17曲収録されており、この写本が貴重な資料となっています。 このアルバムではカペッラ・イェネンシスの奏者たちが世界初録音を含むオスヴァルトの12曲のソナタを演奏。短命 でありながら、才能に恵まれ三十年戦争の復興期にあたるドイツで個性を発揮したオスヴァルトの作品をじっくりと 味わえます。

299 MUSIC
NIKU-9057(2CD)
税込定価
フランソワ・クープラン(1688-1733) クラヴサン曲全集4
■DISC-1
@クラヴサン奏法/前奏曲第5 番 イ長調(1716) [02’28”]
A-Nクラヴサン曲集第1巻 第5 オルドル イ調 (1713)
Aロジヴィエール/アルマンド(威厳をもって、遅くなく) [05’00”]
B第1 クラント [02’34”]/C第2 クラント [01’40”]/ D危険/サラバンド(荘重に) [03’05”]/Eジーグ[02’00”]/ F優しいファンション(優美に) [04’25”]/G戯れ(軽やかに、なでるように) [01’32”]
Hバンドリーヌ(軽やかに、速くなく) [03’04”]/Iフローラ(優美に) [02’35”]/ Jアンジェリーク(節度のある軽やかさで) [02’54”]
Kヴィレール(優美に− 幾分か、もう少し生き生きと) [04’43”]
Lぶどう摘み [02’01”]/M装飾(優美に、遅くなく) [05’51”]
N波(優美に、遅くなく) [03’27”]
O?Sクラヴサン曲集第2 巻 第11 オルドル ハ調 (1717)
Oカストラーヌ(流れるように) [03’10”]/ P光輝、あるいはボンタン(極めて生き生きと) [01’47”]
Q生まれながらの気品/ボンタンの続き(情愛をこめて、遅くなく) [03’38”]
Rゼノビ(軽やかに優美に、つなげて) [04’37”]
S偉大にして古き吟遊詩人組合の年代記: [10’52”]
第1 幕 吟遊詩人組合の名士と組合員(遅くなく)
第2 幕 ヴィエル弾きと乞食
第3 幕 熊と猿を連れた旅楽師と軽業師と大道芸人(軽やかに)
第 4 幕 傷痍軍人、または偉大な吟遊詩人組合お抱えのかたわ(右手は下手な演奏で、左手はびっこ風に)
第5 幕 酔っ払いと猿と熊の引き起こした無秩序と潰走(極めて速く)
■DISC-2
@-Fクラヴサン曲集第3 巻 第16 オルドル ト調 (1722)
@比類なき気品、あるいはコンティ(威厳をもって) [02’59”]/A結婚?愛(威厳をもって ? 華やかに) [04’32”]/ B巫女たち(優雅に、遅くなく) [05’22”]/C可愛いテレーズ(優美に) [04’39”]/D奇怪なやつ(ふざけて) [03’35”]
Eそこつ者(優雅に、極めてなめらかに) [04’05”]/Fレティヴィル [01’51”]
G-Mクラヴサン曲集第4 巻 第20 オルドル ト調 (1730)
G王妃マリー (優美に、遅くなく ? 生き生きと) [03’48”]/H道化役者(ふざけて) [01’51”]/ Iケルビム、あるいは可愛いラジュール(軽やかに) [03’22”]/ Jクルイイ、あるいはクープリネット(繊細に、速くなく ? 素朴に) [04’51”]
K華奢なマドロン(情愛を込めて)- 優しいジャヌトン(より官能的に) [06’58”]
Lセジル/下鍵盤だけで交差する曲(優美に) [02’39”]/Mタンブーラン(極めて軽やかに) [01’29”]
中野振一郎(Cemb)
DISC-2F築山茉以(チェンバロ2)、DISC-2J品川 聖(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2021 年9 月28-39 日、2022 年5 月30 日 岐阜・サラマンカホール
ロココの戯れ、フランス的甘さ、そして謎めいたムードなど、ユニークかつ多様な作品群の情緒あふれる世界を、その流麗 で円熟味を増した表現と時折垣間見える遊び心で深みと新鮮さを与え展開する。長年にわたりチェンバロ界をリードし続け る中野振一郎が映し出す、フランソワ・クープランの成し遂げた偉業の真価。

MIRARE
MIR-602(1CD)
ローマの晩祷
ピエトロ・パオロ・ベンチーニ:神よ、わが保護に心を向けたまえ1.
 めでたし、海の星よ(アヴェ・マリス・ステラ)
 その方の左手が、わが頭の下に
 詩篇第109篇「主は言われた」
 王が宴におられる間
 詩篇第111篇「主を信ずる者は幸いなり」(ベアトゥス・ヴィル)
 私は黒い
アレッサンドロ・スカルラッティ:主の僕たちよ、主をほめたたえよ
マニフィカト
ジョエル・スービエ(指)アンサンブル・ジャック・モデルヌ
ソプラノ:セシル・ディボン=ラファルジュ、シプリール・メイエル、ジュリエット・ペレ、ユリア・ヴィシニェフスキ
アルト:マルゴ・メルーリ、ギレーム・テライユ
テノール:マルク・マノドリッタ、ギヨーム・ザベ
バス:ディディエ・シュヴァリエ、マチュー・ル・ルヴルール

録音:2021年5月20-23日サン・フロラン・ル・ヴィエイユ修道院
17世紀半ばから18世紀初頭にかけ、ローマは宗教音楽の最盛期を呈していました。大半は今日忘れられていますが、華麗で壮大な音楽が数多く生まれました。 なかでもとりわけ重要な作曲家がピエトロ・パオロ・ベンチーニ。晩年にはサン・ピエトロ寺院の礼拝堂楽長も務め尊敬を集め、同院では19世紀末まで彼の宗教 曲が歌われていました。このアルバムはベンチーニの作品を用いてカトリックの聖務日課のひとつ晩祷を再構築しています。足りない部分は先人アレッサンドロ・ス カルラッティのマニフィカトで補完、感動の世界を作り上げています。
アンサンブル・ジャック・モデルヌは1973年創立の古楽団体。2016年のフォルジュルネ音楽祭で来日公演も行いました。指揮のジョエル・スービエはテノー ル歌手としてクリスティのレザール・フロリサンやヘレヴェッヘのコレギウム・ヴォカーレで経験を積んだ実力派。 (Ki)

Naive
OP-7547(11CD)
モンテヴェルディ:マドリガーレ全曲
[CD1] マドリガーレ集 第1巻(初出)
マドリガーレ集 第9巻(初出)
[CD2] マドリガーレ集 第2巻
[CD3] マドリガーレ集 第3巻
[CD4] マドリガーレ集 第4巻
[CD5] マドリガーレ集 第5巻
[CD6] マドリガーレ集 第6巻
[CD7-8] マドリガーレ集 第7巻
[CD9-11] 愛と戦いのマドリガーレ
リナルド・アレッサンドリーニ(指)
コンチェルト・イタリアーノ

録音:第1巻:2021年1月23-25日、第2巻:1994年5月、第3巻:2019年5月31日-6月2日、第4巻:1993年5月、第5巻:1996年5月、第6巻:2005年12月、第7&9巻:2020年10月、第8巻:1997年2月&1998年1月
アレッサンドリーニ&コンチェルト・イタリアーノによる、モンテヴェルディ:マドリガーレ全曲録音が完成しました!ボックスで登場いたします。1993年に第1弾と して第4巻を録音してから実に約30年という長い時間をかけての録音となりましたが、こうしてまとめて聴いてみても、93年の録音もまったく古さを感じさせ ない「アレッサンドリーニ」流。歌い手たちから実にやわらかな声を引き出し、旋律の美しさを全面に出しながらもポリフォニーの醍醐味も味わわせてくれる素晴ら しものです。ぜひ持っておきたいボックスといえるでしょう。 (Ki)

のすたるぢあ
Nostalgia-2301(1CD)
時と巡合〜イギリスのリュートソングとフランスのエール・ド・クール
ダウランド:時はじっと立ち止まる
 暗闇の中にわたしを住まわせておくれ
 ラクリメへのガリアード
ピエール・ゲドロン:わたしの傷ついた魂が
エティエンヌ・ムリニエ:様々な鳥たちの歌声
 ついに僕の愛する美しい人が
アントワーヌ・ボエセ:わたしの眼よ、もう願うな
 わたしの過酷な運命を訴えよ
ロバート・バラード:リュートのアントレ第1番
トーマス・カンピオン:コリーナがリュートに歌うとき
 夜に糸杉のカーテンが
フランシス・ピルキントン:杉の木陰で
 おやすみ、優しいニンフたち
加藤佳代子(S)、櫻田亨(Lute)

録音:2023年1月11日-13日、新城地域文化広場 大ホール
※日本語解説:佐藤豊彦
リュート界の第一人者であり、日本が誇る世界的巨匠、佐藤豊彦の自主レーベル「のすたるぢあ」からのリリース。オランダで学んだ日本の古楽界を担う二人の音楽家、加藤佳代子と櫻田亨によるリュート歌曲集。2019年にリリースされた『夕べの讃歌』(Nostalgia 1802)に続く第2弾は、『時と巡合(めぐりあい)』と題された、17世紀イギリスのリュートソングとフランスのエール・ド・クールの歌曲集。歌とリュートという小さな世界で行われる小宇宙的なドラマでもあり、耳を傾けて聞くと取り合わせの美しさや響き合うことで際立つ美など様々に拡がる空間から繊細なニュアンスが聞こえてきます。
加藤佳代子は名古屋音楽大学、オランダ国立ズボレ音楽院、ディルブルグ音楽院で学び、現在は東海バロックプロジェクト、ヴォーカルアンサンブル・リラ、愛知日本歌曲研究会に所属して活動するソプラノ歌手。櫻田亨はハーグ王立音楽院で佐藤豊彦に師事し、現在リュート&アーリーギターソサエティ・ジャパン事務局長を務める古楽系弦楽器奏者です。

Prima Classic
PRIMA-036CDEN(1CD)
音楽の放浪〜チャールズ・バーニーの調和を求めたヨーロッパ旅行
オープニング・クレジット
イントロダクション/パリ
コレット:コミックな協奏曲第25番ト短調 V. 「未開人とフュルスタンベール」
ヴェニス
ハッセ:ヴェネツィアの舟歌 「親愛なるアンゾレッタ」
フローレンス
ヴィヴァルディ
:協奏曲ト短調 「夜」
ウィーン
シュメルツァー:4声のパストレッラ
プラハ
トゥーマ:パルティータ第8番 より アンダンテ、アレグレット‘レ・クロッシェ’
ライプツィヒ
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988より変奏曲第1番、第30番‘クォドリベット’
ブクステフーデ:キャベツとかぶ
ハンブルク
テレマン
:歌劇 「寛容なソクラテス」 TWV21:9より Mich trostet die Hoffnung
ヘント
ルイエ:ソナタ第2番(2本のフルートのための2声の6つのソナタ より)よりラルゴ-アレグロ
アムステルダム/Den man te quart staande, zingt/The end of my tour
チャールズ・バーニー:絶望する羊飼い/An Ode to Music/Bonny Jean/The Duke of Norfolk/John Come Kiss Me Now
アポロズ・キャビネット、
アレクサンダー・アームストロング(ナレーター/英語)
イギリスのオルガン奏者、音楽史家、作曲家、音楽家、音楽学者として多岐にわたり活躍したチャールズ・バーニー。1770年と1772年、バーニーは『音楽通史』執筆のため、ヨーロッパを2度にわたって旅をし、ヴェニスのカーニヴァルからフランスのバレエ、ドイツ宮廷の子守唄、イングランドの居酒屋の民謡まで、彼はあらゆる場所で音楽を追いかけ8カ国の作曲家や音楽家と出会いました。
本アルバムは、バーニーの旅を追ったバロック音楽の旅であり、彼が18世紀に書いたオリジナルの日記の朗読を挟みながら、彼が訪れたヨーロッパ各地のバロック音楽を万華鏡のように楽しむことができる好企画。プログラムには、オーストリアの作曲家、ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァーと、チェコの作曲家フランティシェク・イグナーツ・アントニン・トゥーマのめったに聴くことのできない作品、ディートリヒ・ブクステフーデの「キャベツとかぶ」の新しい編曲、バッハのゴルトベルク変奏曲から 「クォドリベット」 や、テレマンのオペラ音楽、そして、18世紀に作曲されて以来演奏されることがなかった、チャールズ・バーニー自身が作曲したカンタータ 「絶望する羊飼い」(世界初録音)までが収められています。
2022年にゲッティンゲン・ヘンデル・コンクールとマウリツィオ・プラトーラ・コンクールで優勝したアポロズ・キャビネットは、演技、ダンス、詩、おかしみをミックスした特徴的なスタイルで、歴史的なパフォーマンスを現代のリスナーに披露しています。さらに、音楽と詩の融合によりブライアン・ニスベット賞、最近ではバロック音楽の革新と新たな発見によりビーバー国際コンクールのF・J・オーマン賞を受賞しています。

Globe
GLO-5285(1CD)
友人たちに〜ジョン・ジェンキンズ&マシュー・ロック
マシュー・ロッ
(1621/2-1677):組曲第8番ニ短調(「友人たちに」より)
ジョン・ジェンキンズ(1592-1678):エア イ短調 VdGS64、
 エア イ短調 VdGS61、
 コラント イ短調 VdGS62、
 サラバンド イ短調 VdGS 63
ロック:組曲第5番ヘ長調(「友人たちに」より)
ジェンキンズ:エア ニ短調 VdGS40、
 コラント ニ短調 VdGS 41、
 サラバンド ニ短調 VdGS42、
 アルマンド ニ短調 VdGS43、
 サラバンド ニ短調 VdGS44
ロック:組曲第2番変ロ長調(「友人たちに」より)
ジェンキンズ:エア ト短調 VdGS14、
 コラント ト短調 VdGS 15、
 エア ト長調 VdGS30、コラント ト長調 VdGS 31
ロック:組曲第4番ホ短調(「友人たちに」より)
リーデヴァイ・ファン・デル・フォールト(Vn)、
フレッド・ヤコブス(テオルボ)

録音:2022年11月15日-17日、オランダ
17世紀の音楽を専門として活動するオランダのバロック・ヴァイオリン奏者、リーデヴァイ・ファン・デル・フォールト(リーデウェイ・ヴァン・デル・ヴォールト)と、現代最高のテオルボ&リュート奏者の1人、フレッド・ヤコブスによるデュオのデビュー・レコーディング。
一般的にヴィオール・コンソートの作品で知られるマシュー・ロックとジョン・ジェンキンズが作曲した、2つの楽器のための珍しい音楽を探求する1枚。マシュー・ロックの2声のためのコンソート集「友人たちに」からの組曲に、ジョン・ジェンキンズの小品をカップリングしています。
リーデヴァイ・ファン・デル・フォールトはアムステルダム音楽院でモダン・ヴァイオリンを学んだあとバロック・ヴァイオリンへの情熱が高まり、ブリュッセルでシギスヴァルト・クイケンに師事。ムジカ・アンティクヮ・ケルン、オランダ・バッハ協会、キングズ・コンソート等の一流アンサンブルで演奏し、バッハプラス、イル・ガルデリーノ、アニマ・エテルナ、ヴォクス・ルミニス等のコンサートマスターも務め、ニュー・ダッチ・アカデミー、オランダ・バロック、B’Rockの創設者として活動。現在はフレッド・ヤコブスとのデュオとして、バロック・ヴァイオリンとテオルボの幅広いレパートリーに焦点をあてています。

Hortus
HORTUS-227(1CD)
バッハ-シャイン
(1)バッハ:「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV599
(2)シュッツ:「おお主よ、助けたまえ」
(3)シャイン:「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」
(4)シャイン:「神の子イエス・キリストよ」
(5)パッヘルベル:シャコンヌ ニ短調
(6)シャイン:「天にいますわれらの父よ」
(7)バッハ:イギリス組曲第2番イ短調 BWV807より「サラバンド」
(8)シャイン:「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」
(9)バッハ:「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」BWV639
(10)バッハ:トリオ・ソナタ第5番ハ長調 BWV529(リコーダーとオルガン編)
(11)バッハ:「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV661
(12)シャイン:「キリストは死の縄目につながれたり」
(13)シュッツ:「神は我に味方し」SWV329
(14)バッハ:「キリストは死の縄目につながれたり」BWV625
(15)シャイン:「イエス・キリストよ、賛美をうけたまえ」
(16)バッハ:「イエス・キリストよ、賛美をうけたまえ」BWV604
アルメル・モルヴァン(S)(2)(3)(6)(8)(12)(13)(15)、
エロディー・ブルフトゥール(リコーダー)(2)(3)(6)(8)(10)(12)(13)(15)、
マキシム・シュヴロ(Tb)(2)(3)(6)(8)(12)(13)(15)
マルタ・グリオッツィ(オルガン/ベルナール・ユルヴィ製作)

録音:2022年10月24〜29日/ノートルダム大聖堂、ル・フォゴエ(フランス)
オルガニスト、マルタ・グリオッツィがバッハ、シャインのコラール作品を中心としたアルバムをリリース。バッハ、シャインそれぞれが作曲したコラール「い ざ来ませ、異邦人の救い主よ」、「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」、「キリストは死の縄目につながれたり」、「イエス・キリストよ、賛美をうけたまえ」。 同じコラールでも作曲家の個性や表現方法の違いをこのアルバムで堪能することができます。ル・フォゴエのノートルダム大聖堂に据え付けられたオルガンはベル ナール・ユルヴィ製作。ユルヴィはフランスのオルガン製作者アリスティド・カヴァイエ=コル(1811〜1899)の歴史的楽器の修復・再建にも携わる現代の名匠。 フランス・オルガンの伝統を受け継ぐ豊かな音色が魅力です。 (Ki)

APARTE
AP-338(1CD)
ジョスカン・デ・プレ:不運が私を打ち / ステファン・マクラウド、リ・アンジェリ・ジュネーヴ
1. ミサ「Malheur me bat(不運が私を打ち)」よりキリエ
2. Douleur me bat(悲しみが私を打ち)
3. ミサ「Malheur me bat(不運が私を打ち)」よりグローリア
4. Nymphes des bois(森の妖精)〜オケゲムの死に
5. ミサ「Malheur me bat(不運が私を打ち)」よりクレド
6. 主よ、われをあわれみたまえ
7. ミサ「Malheur me bat(不運が私を打ち)」よりサンクトゥス
8. 千々の悲しみ(Mille regretz)
9. ミサ「Malheur me bat(不運が私を打ち)」よりアニュス・デイ
10. Preter rerum seriem(この世の秩序を超えて)
リ・アンジェリ・ジュネーヴ(声楽アンサンブル)
ステファン・マクラウド(指)

録音:2023年1月、スイス
ジョスカンは15-16世紀を代表する作曲家であり、世俗曲と宗教曲の両方でヨーロッパ中に名を馳せました。これは、世俗曲と宗教曲を交互にプログラムした 1枚です。どちらにも共通しているのは、ジョスカンの多声音楽作曲の天賦の才に満ちていること。さらに、ひとつの作品(「Preter rerum seriem(この世の秩 序を超えて)」)を除いてすべてフリギア旋法(あるいはホ調)のものであることも、ディスクに一貫性をもたらしています。声楽アンサンブル「リ・アンジェリ・ジュ ネーヴ」はここで、各パート2名という編成で、研ぎ澄まされた美しさの演奏を展開しています。指揮のマクラウドはバス・パートを歌いながらの指揮。ジョスカン の音楽の深く感動的な面が存分に引き出されており、聴き手は、親密かつ瞑想的な静謐の世界にどっぷり浸かることができます。 (Ki)

CRD
CRD-3543(1CDR)
ラモーの再創造
エジプトの女/気まぐれの蝶*/鳥のさえずり/平和な森*/花の精たちの快活なガヴォット/ロンドー形式のミュゼット/タンブラン**/Musettes, resonnez/Les Niais de Sologne,1er and2e doubles/Viens Himen*/やさしい訴え/Amants seurs de plaire*/ミューズたちの対話/L’hiver dans nos jardins*/L’enharmonique/Fra le pupille*/一つ目の巨人**
エドワード・ヒギンボトム(Org)、
ホーリー・ティーグ(S)*、
フェリックス・ヒギンボトム(パーカッション)**

録音:2022年7月3日-5日
このアルバムではラモーのチェンバロ作品をオルガン作品に再創造しています。1724年にまとめられたクラヴサン曲集と1729年にまとめられたクラヴサン組曲を基にしており、一部の作品にはソプラノとパーカッションも加えられています。エドワード・ヒギンボトムは、1976年から2014年までニューカレッジ合唱団の監督を務め、英国のみならず国際的に活躍しています。フランス・バロック音楽にも大学院時代から精通しており、これまでに多数の録音を残しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Christophorus
CHR-77475(5CD)
聖トーマス教会のクリスマス
■CD1
ヨハン・シェレ(1648-1701):門を開け
トビアス・ミヒャエル(1592-1657):門を開け
讃歌:幸福な日
セバスティアン・クニュプファー(1633-1676):幸福な日
ヨハン・カスパール・ホルン(1636-1722):その頃皇帝アウグストより勅令出で
ヨハン・クーナウ(1660-1722):歓喜せよ汝ら地の民よ
■CD2
ヨハン・シェレ:御空より天使の群れ来たり
セバスティアン・クニュプファー:ああ、最愛のイエス
ヨハン・シェレ:クリスマスのアクトゥス・ムジクス
ヨハン・クーナウ:マニフィカト ハ長調
■CD3
バッハ:カンタータ第91番「讃美を受け給え、汝イエス・キリストよ」 BWV91、
カンタータ第57番「試練に耐えうる人は幸いなり」 BWV57、
カンタータ第151番「甘き慰め、わがイエスは来ませり」 BWV151、
カンタータ第122番「新たに生まれしみどり児」 BWV122
■CD4-5
バッハ:クリスマス・オラトリオ BWV248
■CD1〜アントニア・ブルヴェ(S)、シモーネ・シュヴァルク(S)、ヨハンナ・クレル(A)、フローリアン・クラーマー(T)、ハンス・イェルク・マンメル(T)、マルクス・フライク(Bs)、スザンネ・ローン(指)、バート・ホンブルク救世主教会室内cho、アルノ・パドゥフ(指)、ヨハン・ローゼンミュラー・アンサンブル
■CD2〜モニカ・マウフ(S)、ハンナ・ツムザンデ(S)、フランツ・ヴィッツム(A)、ゼバスティアン・ヒュープナー(T)、エッケハルト・アベーレ(Bs)、ペーター・ゴートナー(指)、カールスルーエ・キリスト教会室内cho、クリストフ・ヘッセ(指)、ラルパ・フェスタンテ
■CD3〜シギスヴァルト・クイケン(指)、ラ・プティット・バンド
■CD4-5〜ダニエラ・ドルチ(ハープシコード&指揮)、グンタ・スミルノヴァ(S)、フラヴィオ・フェッリ=ベネデッティ(A)、ハンス・イェルク・マンメル(テノール/エヴァンゲリスト)、ライティス・グリガリス(Br)、ムジカ・フィオリータ

録音:CD1:2020年1月、ドイツ/CD2:2019年12月、ドイツ/CD3:2010年12月、ベルギー/CD4-5:2017年12月、スイス
ドイツの老舗レーベルChristophorusが贈る充実のクリスマスBOX。Christophorus、Accent、Pan Classicsなどのクリスマス・アルバムを集成したもので、ヨハン・シェレ(ヨハン・シェッレ)、セバスティアン・クニュプファー(クヌッファー)、ヨハン・クーナウ、トビアス・ミヒャエルら、大バッハ以前にライプツィヒ聖トーマス教会のカントル(トーマスカントル)を務めた音楽家たち(ヨハン・カスパール・ホルンのみトーマスカントル経験なし)のクリスマス作品に、シギスヴァルト・クイケン&ラ・プティット・バンドがOVPPで録音したバッハのクリスマス・カンタータ集、そしてシチリア出身の名手ダニエラ・ドルチが率いるムジカ・フィオリータによる「クリスマス・オラトリオ」を組み合わせた充実のバロック・クリスマス・セットとなっています。

DUX
DUX-1985(1CD)
ムジカ・サクロモンターナ
ヴァーツラフ・ピフル:シンフォニア ハ長調
ユゼフ・ザイドレル:ネポムクの聖ヨハネへの連祷 ト長調、天よ, 露をしたたらせよ
シレジア室内O、
カトヴィツェ・シティ・シンガーズ・アンサンブル 「カメラータ・シレジア」、
ミハウ・クラウザ(指)

録音:2022年10月3日ー4日(ポーランド)
ゴスティン近郊の聖なる山のバシリカで毎年開催されるムジカ・サクロモンターナ音楽祭のコンサートを記録したアルバム。その生涯の大部分は謎に包まれており、当時在職していた修道院の豊富な書籍から音楽を学び、当時の有力な音楽家から作曲を学んだとも伝わるポーランドの音楽家、ユゼフ・ザイドレル(1744-1806)。ザイドレルの作品は、音楽祭のすべての回で紹介されており、本アルバムでは、2022年に上演された2作品が収められています。ザイドレルの典礼音楽に加えて、チェコの作曲家ヴァーツラフ・ピヒル(1741-1805)のシンフォニアがカップリングされています。

Etcetra
KTC-1793(1CD)
ルーベンスの時代のクリスマス・キャロル集
ペトルス・ウルタド(?-1671):Nu Coridon ‘t is tijdt/オリヴェリウス・ル・フェーヴル(?-?)/Pijp op, pijp op met blij gheschal/バルタザール・リチャード(c.1600-1664):Ballet de l’archiducq Leopolde/ギリエルムス・ムニンクス(1593-1652):O quam amabilis es bone Iesu/フィリップス・ファン・スティーラント(1611-1670):Ras herders nacht ghesellekens/ニコラウス・ア・ケンピス(c.1600-1676):Symphonia 6a3./作曲者不詳:Terwijl ‘t gheheele lant/フランシスクス・ムニンクス(1631-1671):Aria - Sarabande - Ballo3- Ballo1/作曲者不詳(ピート・ストリケルス編):Maene, sterren, nachtplaneten/ヘンリクス・リベルティ(c.1610-1669):Nato Deo gloria solemnis/作曲者不詳:Herderkens en herderinnekens van Bethlem/ヨハネス・デ・ヘーゼ(?-?):Aria flegmatica - Corante - Agricola chorea/スティーラント:Wel hoe wie light daer soo/フィリップス・ファン・ヴィッヘル(1614-1675):Sonata Sexta a3./ヨアンネス・ヴァンダー・ヴィーレン(1644/45-1679):Herderkens met uwe Fluyt/ル・フェーヴル:Wilt u al verblijden
フランダース少年cho、
ディーター・ファン・ハンデンホーフェン&アンサンブル
1600年頃、アントワープ大聖堂の異母兄弟団によって、クリスマスの期間をキャロルで彩る習慣が生まれました。早くも1604年にはそれらは「Laudes Vespertinae」というタイトルで出版されており、その内容は主にマリア賛歌でしたが、ラテン語のキャロルも含まれていました。それ以降、数多くのキャロルが出版されるようになり、このアルバムにはルネサンス様式の初期の作品から、17世紀半ばの通奏低音付きの独唱を伴う新しいバロック様式を取り入れた作品を取り上げています。

ALTO
ALC-1495(1CD)
ヒルデガルド・フォン・ビンゲンの賛美歌集
Hodie Aperuit - Antiphon/O Gloriosissimi Lux - Antiphon/O Viridissima Virga - Sequence/Caritas Habundat in Omnia - Antiphon/O Ignis Spiritus Paracliti - Sequence/O Tu Illustrata ? Antiphon - instrumental/O Lucidissima Apostolorum Turba - Responsory/O E terne Deus - Antiphon/アヴェ・マリア - Responsory/Deus enim rorem - instrumental/Vos Flores Rosarum - Responsory/Cum Erubuerint - Antiphon - instrumental/Ave Generosa - Hymn/O Ecclesia - Sequence
ローザ・ラモロー(S)、ヘスペラス

録音:1998年
特にバッハの歌唱で知られるアメリカのソプラノ歌手ローザ・ラモローによるヒルデガルド・フォン・ビンゲンの賛美歌集。初出時には英グラモフォン誌「エディターズ・チョイス」を獲得した優秀録音です。

Urania Records
LDV-14106(1CD)
パスクィーニ:ハープシコード作品集
ベルナルド・パスクィーニ(1637-1710):トッカータ第8番
フォリアによるパルティータ
リチェルカーレ ニ長調 「ソ、レ」
フランチアのための変奏曲
フランス風カンツォン へ短調 「ファ、レ」
ミローネのためのタスタータ(ナポリ、98年7月)
アルマンド/コレンテ/パッサカリア
パストラーレ/サルタレッロによるパルティータ/タスタータ第4番 「フランチアのために」
アルトラ-アルマンド/コレンテ/ジーガ
ファンタジア ホ短調 「ラ、ミ」
タスタータ(1708年12月4日) /ソナタ
アンドレア・ケッツィ(ハープシコード)
イタリア・バロックの作曲家、ベルナルド・パスクィーニは、初期バロックのフレスコバルディと、後期バロックのドメニコ・ツィポーリの間の時代に活躍し、鍵盤作品を多く残しています。
イタリア、パルマ出身のハープシコード奏者アンドレア・ケッツィは、イタリア全土でソリストとして活動しています。また数多くの音楽祭にも出演し、さまざまな声楽アンサンブルや器楽アンサンブルとも共演しています。
Urania Records
LDV-14107(1CD)
カルダーラ:グローリア
カルダーラ:グローリア*
レスピーギ:主の降誕への賛歌
インテンド・ヴォーチ・アンサンブル、
カノーヴァ室内O、
ミルコ・グァダニーニ(指)、ほか

*世界初録音
イタリア・バロックの作曲家、アントニオ・カルダーラは、オペラと宗教曲において重要な人物としてその名を残しています。このアルバムに収録された「グローリア」は世界初録音となっています。
カルダーラとともに収録されたのは、およそ2世紀後に生まれたイタリアを代表する作曲家、レスピーギ。レスピーギはイタリア・バロック音楽の研究に熱心な一面も持っており、この2人の作曲家の楽曲が並べられることで、バロックと20世紀の結びつきを再確認できる一枚となっています。

Da Vinci Classics
C-00805(2CD)
スプリアーニ:チェロのための作品全集
フランチェスコ・パオロ・スプリアーニ
(1678-1753):トッカータ第1番〜第13番
ソナタ第1番〜第13番/シンフォニア ハ長調
ソナタ イ短調/練習曲 イ長調
レザミ・パルティモンティスト(ピリオド楽器使用)

録音:2023年4月&5月、トレント(イタリア)
イタリア・ナポリがチェロ・ヴィルトゥオーゾたちの活気あふれる拠点となった17世紀後半から18世紀初頭、チェロ愛好家にとってもとりわけ魅力的な時代へとタイムスリップできる1枚!輝かしいナポリのチェリストのたちのなかでもっとも著名なひとり、フランチェスコ・パオロ・スプリアーニ(1678-1753)はその才能を買われてスペインのバルセロナ王立礼拝堂の奏者にも抜擢されました。(イタリアに戻ってからはナポリの王立礼拝堂に雇われました。)イタリア最古のチェロのためのメソッドを著した人物としても知られており、本作に収録された2本のチェロと通奏低音のためのソナタはそのメソッドがもとになっています。

Rondeau
ROP-7025(1CD)
世界のクリスマス
モンテヴェルディ(ヨハネス・コールマン編):オープニング・トッカータ(クリスマス・キャロル 「歓べ, キリストは生まれた」による)/15世紀フランスのクリスマス・キャロル(コールマン編):久しく待ちにし主よとく来たりて/16世紀ドイツのクリスマス・キャロル(コールマン編):羊たちのそばで目覚めると/16世紀スペインのクリスマス・キャロル(ドミニク・ヨハネス・ディーターレ編):リウ, リウ, チウ/17世紀カナダのクリスマス・キャロル(アンドレアス・ルカ・ベラルド編):ヒューロン・キャロル/16世紀ドイツのクリスマス・キャロル(コールマン編):歓べ, キリストは生まれた/コレッリ(マティアス・ブハー編):パストラーレ(合奏協奏曲 Op.6-8より)/バッハ(コールマン編):目覚めよと, われらに呼ばわる物見らの声(カンタータ第140番より)/ディーターレ&コールマン編曲:クリスマスのロンド〔きらきら星、凍った12月、明日はサンタクロースがやってくる、神が歓びをくださるように、ああ, お母さん聞いて、子供たち, 明日は何かあるでしょう〕/19世紀ドイツのクリスマス・キャロル(シュテファン・クラース編):マリアはいばらの森を歩み/ロシアのクリスマス・キャロル(マティアス・ブハー編):Eta Notsch swjataja/アンドレアス・ルカ・ベラルド編曲:ベツレヘムの降誕〔ウシと灰色のろばの間、荒野の果てに、神の御子は生まれ給えり〕/18世紀ドイツのクリスマス・キャロル(ブハー編):「子供たち, 明日は何かあるでしょう」による幻想曲/19世紀オーストリアのクリスマス・キャロル(ディーターレ編):きよしこの夜/19世紀オーストリアのクリスマス・キャロル(ディーターレ編):スティル, スティル, スティル/20世紀イングランドのクリスマス・キャロル(ブハー編):ウィンター・ワンダーランド/19世紀アメリカのクリスマス・キャロル(ピアポント&ブハー編):ジングル・ベル/19世紀アメリカのクリスマス・キャロル(ブハー編):もろびとこぞりて
ハノーファー少年合唱団、
ロンドン・ブラス、
アンドレアス・グライター(パーカッション)、
イェルク・ブライディング(指)

録音:2022年12月8日-10日&2023年1月14日-15日、ハノーファー
ドイツ、ハノーファー少年合唱団とイギリス、ロンドン・ブラスの豪華コラボレーションで、音楽の歴史を巡る魅力的な旅に乗り出すクリスマス・アルバム。欧米各地の伝統的なアドヴェント・キャロルとクリスマス・キャロルのレパートリーが、実力派の編曲家たちによって、このコラボレーションのための「合唱と金管アンサンブル版」として特別にアレンジされています。
1950年に創設されたハノーファー少年合唱団はヨーロッパにおいては比較的新しい合唱団ですが、ドイツ国内でもトップレベルの少年合唱団の一つとして重要な役割を担っており、また世界各地でその気高く柔らかな歌声を響かせています。2002年に創設者のハインツ・ヘニッヒが死去し、その後はイェルク・ブライディングが芸術監督として伝統と誇りを受け継いで活動しています。

Aeolus
AE-10366(1SACD)
テレマン:トリオ・ソナタ&四重奏曲集
フルート、オーボエとチェンバロのためのソナタ ホ短調 TWV42:e6
オーボエ、リコーダーとチェンバロのためのソナタ ハ短調 TWV42:c2
フルート、オーボエとチェンバロのためのソナタ ヘ長調 TWV42:F9
協奏曲イ短調 TWV43:a3
リコーダー、オーボエと通奏低音のためのトリオ ヘ長調 TWV42:F15
リコーダー、オーボエ、ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ ト長調TWV43:G6
オーボエ、リコーダーと通奏低音のためのソナタ ハ短調 TWV42:c7
リコーダー、オーボエとチェンバロのためのソナタ イ短調 TWV42:a6
コンパーニャ・トランサルピーナ
アンドレアス・ベーレン(リコーダー、音楽監督)
アンドレアス・ヘルム(バロック・オーボエ)
スザンネ・ショルツ(バロック・ヴァイオリン)
ダニエル・ロジン(バロック・チェロ)
トマシュ・ヴェソウォフスキ(バロック・バスーン)
ミヒャエル・ヘル(ハープシコード)
テレマンのトリオ・ソナタは、同世代の作曲家たちから「この種の模範」と見なされており、テレマンの想像力豊かな作曲スタイルを示しています。コンパーニャ・トランサルピーナは、管楽器とのトリオ・ソナタに焦点を当て、現存するリコーダーとオーボエとのソナタ全曲と、ヴァイオリンを加えた2曲の四重奏曲を取り上げています。
リコーダーとオーボエの華やかな音色が、バスーン、チェロ、チェンバロを組み合わせた豊かなベースラインによって引き立てられています。高音部にはテレマン自身の著作にインスピレーションを得た豪華な装飾が施されており、ダイナミックで華やかなアンサンブル演奏を実現しています。スイスのバーゼル・スコラ・カントルムのリコーダーの教授を務め、ジャズ・サックス奏者としても活躍するアンドレアス・ベーレンとバロック・オーボエ奏者の名手、アンドレアス・ヘルムが中心になり、歴史的楽器によるこの録音プロジェクトが実現しました。Aeolusが誇る高音質録音で、歴史的楽器の音色をお楽しみ下さい。

ATMA
ACD2-2828(1CD)
王宮の晩餐
ミシェル=リシャール・ドラランド(1657-1726):Recueil d’airs detaches et d’airs de violons […] 第5組曲(抜粋)
アンドレ・カルディナル・デトゥーシュ(1672-1749):謝肉祭とフォリア(抜粋)
フランソワ・コラン・デ・ブラモン(1690-1760):ギリシアとローマの祭典(抜粋)
ラモー:ポリムニーの祭典(抜粋)
フランクール(1698-1787):アルトワ伯の祝宴のためのサンフォニー 第4組曲(抜粋)
マテュー・ルシエ(指)
アリオン・バロックO

録音:2022年4月29日-5月1日モントリオール、ブルジー・ホール
ルイ14世の宮廷楽団で活躍したミシェル=リシャール・ドラランドの代表作『王宮(の晩餐)のためのサンフォニー』からタイトルを取ったフランス・バロック作 品集。トランペットやパーカッションをともなう豪華な編成で華やかに奏される舞曲の数々を堪能できる贅沢感いっぱいのアルバムです。
アリオン・バロックオーケストラとパートナーシップを結ぶヴェルサイユ・バロック音楽センター(CMBV)から提供された楽譜を使用。フランス音楽遺産の再発 見と普及につとめる人々による貴重な録音です。
アリオン・バロックオーケストラはカナダにおける古楽器のパイオニアとして40年以上にわたり活動している老舗楽団。指揮者のマテュー・ルシエはファゴット奏 者でもあります。 (Ki)
ATMA
ACD2-2870(1CD)
リチェルカーレ
D・ガブリエリ(1651or1659-1690):リチェルカーレ第5番 ハ長調
アレクシーナ・ルイ(b.1949):カデンツァのように
D・ガブリエリ:リチェルカーレ第3番 ニ長調
ニーナ・C・ヤング(b.1984):原色
D・ガブリエリリ:リチェルカーレ第7番 ニ短調
ジョルダン・パル(b.1983):艦隊
D・ガブリエリ:リチェルカーレ第2番 イ短調
ダニエル・アルヴァラード・ボニッラ(b.1985):Senderos
D・ガブリエリ:リチェルカーレ第4番 変ホ長調
Benoit Sitzia(b.1990):Eloge du Chant II - Priere
D・ガブリエリ:リチェルカーレ第1番 ト短調
キャメロン・クロズマン(b.1995):Falling Forward
D・ガブリエリ:リチェルカーレ第6番 ト長調
ケリー=マリー・マーフィー(b.1964):The Book of Elegant Feelings
キャメロン・クロズマン(Vc)

録音:2023年6月27-30日ケベック、ミラベル、聖オーギュスタン教会
カナダのチェリスト、キャメロン・クロズマンによるソロ・アルバム。無伴奏チェロのための最も古い名作とされるドメニコ・ガブリエリの『リチェルカーレ』を、 自作を含む現代作品と組みあわせた野心的な内容。作曲当時に未開の地を探求するように書かれたであろう作品から、現代の音楽家がいかに刺激を受けている のかを思い知らされます。
「ガブリエリのリチェルカーレを演奏するのは、いつも迷宮に入り込むような感覚だ。"探求"という意味のイタリア語(Ricercare)ほどふさわしいタイトルはな いでしょう。この作品は、演奏者と聴き手の双方に、チェロ独奏のための音楽が真新しいアイデアであった時代にタイムスリップする機会を与えてくれる」(キャメロ ン・クロズマン) (Ki)
ATMA
ACD2-2871(1CD)
優雅なる響き
ブラヴェ
(1700-1768):フルートと通奏低音のためのソナタ ニ短調 Op.2-2
F.クープラン:フルートと通奏低音のための王宮のコンセール第2番
マレ:ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための組曲第1番 ニ短調(フルート編曲版・抜粋)
F.クープラン:クラヴサン曲集第3巻 第14組曲 ニ長調(フルート編曲版・抜粋)
ルクレール:フルート、ヴィオラ・ダ・ガンバ、通奏低音のためのトリオ・ソナタ ニ長調 Op.2-8
アンヌ・ティヴィエルジュ(フラウト・トラヴェルソ)
メリザンド・コリヴォー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
エリック・ミルンズ(Cemb)

録音:2022年5月26-28日ケベック、ミラベル、聖オーギュスタン教会
17、18世紀フランスのフルート作品集。ガンバやチェンバロの響きと溶け合うように奏される典雅な音楽がならびます。
アンヌ・ティヴィエルジュはカナダ、シャルルボワ出身のフルート奏者。モダン楽器と古楽器の両方を使いこなし、アンサンブル・コレスポンダンス、ピグマリオン、 ル・コンセール・デ・ナシオン等とも共演しています。 (Ki)

ARCANA
A-553(1CD)
歌の世紀 〜ヴェネツィアにおけるバロック歌劇の開花
1. フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):Prologo-序幕(歌劇「オルミンド」〔1644〕より)
2. ベネデット・フェラーリ(1603頃-1681):天が、そなたの幸せとともに(『独唱のためのさまざまな楽曲』〔1637〕より)
3. モンテヴェルディ:希望よ、わたしのもとに来て(歌劇「ポッペーアの戴冠」〔1642/43〕より)
4. モンテヴェルディ:他の女王たちが(歌劇「ウリッセの帰郷」〔1640〕より)
5. マルコ・ウッチェリーニ(1603-1680):第6コルレンテ、通称「ラ・コルセッタ」 (『ソナタ、アリアおよびコルレンテ集 第3巻』〔1642〕より)
6. フランチェスコ・サクラーティ(1605-1650):戦士たちよ、さあ武具をとれ!(歌劇「狂気を装った女」〔1641〕より)
7. ミケランジェロ・ブルネリオ(1610頃-歿年不詳):この世の音楽の中でも(『低音部歌集』〔1641〕より) 世界初録音
8. ウッチェリーニ:第3コルレンテ、通称「不誠実」
9. バルバラ・ストロッツィ(1619-1677):別れ際の対話(『マドリガーレ集 第1巻』〔1644〕より)
10. モンテヴェルディ:聖母の嘆き(『宗教的・倫理的な森』〔1641〕より)
11. ウッチェリーニ:第9コルレンテ、通称「ラ・シモーナ」(『ソナタ、アリアおよびコルレンテ集 第3巻』〔1642〕より)
12. カヴァッリ:羽ばたいて去るがよい(歌劇「オルミンド」〔1644〕より)
エマミュエル・ド・ネグリ(S)
ブランディーヌ・スタスキエヴィチ(Ms)
ポール=アントワーヌ・べノス=ジャン(C.T)
ザッカリー・ワイルダー(T)
サルヴォ・ヴィターレ(Bs)

レ・スタジョーニ(古楽器使用)
パオロ・ザンズ(チェンバロ、オルガン、指揮)
※編成:ヴァイオリンまたはヴィオラ3、ヴィオラ・ダ・ガンバ1、チェロまたはリローネ1、コントラバスまたはヴィオローネ1、テオルボ2、チェンバロまたはオルガン
A=440Hz ミーントーン

録音:2022年10月4-7日フランス国立声楽センター、ヴェズレ(フランス中部ブルゴーニュ地方)
1600年前後のイタリアで、閉ざされた特権階級向けの知的な催事劇として始まった新しい舞台芸術、オペラ。その閉鎖空間の芸術が広く 公衆に開かれた興業となったのはその少し後、1630年代に水の都ヴェネツィアで相次いでオープンした歌劇場を通じてのことでした。このアル バムはそうした近代型オペラの原型ともいうべきものが育まれた17世紀前半のヴェネツィアの歌劇界に光を当て、同時期に出版された声楽 曲集・器楽曲集からの抜粋を交え、バロック初期の「歌いながら語る」歌唱様式がどのように発展し、人々の心を掴んだかを概観できる選曲 になっています。この時期のヴェネツィア歌劇界の立役者たるカヴァッリの作品を冒頭と末尾に配し、その師匠でもあったモンテヴェルディ晩期 の傑作群、大衆に開かれた最初の歌劇場で作品を発表した作曲家の一人ベネデット・フェラーリの声楽作品、彼らの声楽作法を横目に独 自の器楽スタイルを追求したウッチェリーニのソナタなど、バラエティ豊かな選曲から「水の都」の活況を浮かび上がらせるのは、21世紀のヨー ロッパでさまざまなアンサンブルの一員として頭角を現してきた俊才古楽歌手5人と、幅広い世代の俊才が集うレ・スタジオーニ。撥弦のシ モーネ・ヴァッレロトンダやガンバのイザベル・サン=ティヴ、全体の指揮をとる鍵盤のパオロ・ザンズら経験豊かな才人が加わり、豪華な通奏 低音勢と各パート一人ずつの弦楽が織りなす古楽器サウンドが、歌手たちの迫真の歌唱の味わいを幾倍にも引き立ててやみません。歴史 的背景を踏まえたザンズ自身の解説(伊、英、仏語)も充実した内容になっています。

RICERCAR
RIC-438(1CD)
3つの世紀の鍵盤芸術
. アンドレア・ガブリエーリ(1533-1586):第10旋法による快活なファンタジア(『第3リチェルカーレ集』 〔1596・没後出版〕より)
ウィリアム・バード(1539/40-1623):ファンタジア イ短調 BK13
スヴェーリンク(1562-1621):半音階的ファンタジア SwWV258
ジョン・ブル(1562-1628):レオーナに捧ぐファンタジア
フレスコバルディ:単一主題による第2ファンタジア
フローベルガー:ウト・レ・ミ・ファ・ソル・ラによるファンタジア
パッヘルベル:ファンタジア 変ホ長調
バッハ:ファンタジア ハ短調 BWV 906
バッハ:ファンタジア(幻想曲)とフーガ イ短調 BWV904
バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903
アンドレア・ブッカレッラ(各種チェンバロ〔小型イタリアン、大型イタリアン、大型ジャーマン〕)
使用楽器製作:フィリップ・ユモー

録音:2022年9月 サンテーユ聖母教会、シラン(フランス南部ラングドック地方エロ―県)
2018年のブルージュ(ブルッヘ)古楽コンクールで独奏者として優勝、近年さらに注目を集めつつあるイタリア出身の古楽鍵盤奏者アンドレ ア・ブッカレッラ。トッカータという曲種の変遷を辿ったRICERCARデビュー盤(RIC407)に続き、今回のアルバムではファンタジア(幻想曲)と いう曲種の歴史を概観します。トッカータ同様に鍵盤奏者の即興演奏に由来する比較的自由な作曲形式であるこの曲種の歴史は古く、 ここでは前作同様に演奏作品の時代に合わせ三つの楽器を使い分けながら、16世紀のイタリアとヨーロッパ北部(英国、オランダ)の伝統に 遡ったのち17世紀を概観、18世紀初頭のバッハに流れ着くという、音楽史の変遷を追えるプログラムとなっています。古い作品では粒立ち のよいイタリア型のチェンバロから驚くほど瑞々しくも整った音の流れを紡ぎ出し、ドイツ後期バロック作品では楽器の味わいを活かしたダイナ ミックな音楽展開が魅力的。ピアニストたちの名盤も多いバッハの2傑作も、この流れで聴くと歴史的文脈に沿った作品だったことが改めてよ くわかり、才気豊かな演奏が作品像を新鮮に洗い直します。フランス語圏を中心に古楽器奏者たちの信頼も厚い古楽器鍵盤製作家フィ リップ・ユモーの精緻な仕事を十全に活かした雄弁な解釈によって、チェンバロという楽器の可能性に改めて目を見開かされる充実盤になっ ています。

Lauda
LAU-024(1CD)
アントニオ・ロドリゲス・デ・イタ:ラテン語による教会音楽作品集
アントニオ・ロドリゲス・デ・イタ(1722-1787): 8声の詩篇曲「主を讃えよ」(1759)*
8声のモテット「大天使ガブリエルは乙女マリアのもとへ遣わされ」(1777)*
8声の詩篇曲「わたしは信じたがゆえに」(1766)*
第7旋法による3声のカンツォーナ 第7番(1751)
4声の讃歌「めでたし、海の星」(1772)*
聖水曜日のための哀歌第2番「ラメド、彼らは母にこう言った」(1770)* (1)
第3旋法による3声のカンツォーナ 第3番(1751)
7声のレスポンソリウム第4番「東から三博士が来て」(1769)*
8声のレスポンソリウム第4番「照り輝け、エルサレムよ」(1766)*
5声のレスポンソリウム第5番「シェバから来た人々はみな」(1770)*
ラ・グランド・シャペル(声楽&古楽器アンサンブル)
編成…ソプラノ3、カウンターテナー2、テノール2、バス=バリトン1、ヴァイオリン2、チェロ1、コントラバス1、ハープ1、オーボエ2、ホルン2、ポジティフオルガン1
アルベルト・レカセンス(指)

録音:2022年1月25-27日サン・ヘロニモ王立修道院教会、グラナダ
*=世界初録音
18世紀中盤から後半にかけ、スペイン王室の愛顧を受けて活躍した作曲家イタの作品集。LAUDAレーベルはイタの魅力をいち早く見出 し、すでに器楽作品集(LAU005)とミサ曲(LAU009)をリリースしていますが、今回は独唱から8声合唱までバラエティ豊かな作品を味わう ことができます。イタはスペイン中北部パレンシアの伝統ある大聖堂で20年ほど楽長を務めたのち、王室に迎えられマドリードのエンカルナシ オン王立修道院で生涯にわたり楽長の座を守り続けました。音楽劇サルスエラの振興にも大きな貢献を果たしただけあって、教会音楽でも ポリフォニーを鮮やかに処理しながら同時に同時代のイタリア・オペラさながらの流麗な音楽様式を駆使。ホルンやオーボエを加えた古典派式 の器楽合奏を巧みに使いこなし、独唱と合唱を鮮やかに交錯させてゆきます。バロック初期の手法を古典派スタイルで再解釈したようなその みずみずしい音楽を、声楽・器楽とも各パート一人ずつの緊密なアンサンブルで仕上げてゆくラ・グランド・シャペルの演奏も見事なもの。ヨー ロッパのさまざまな古楽器楽団で活躍するバロック・ヴァイオリン奏者ヘレナ・ゼマノヴァーが随所で素晴らしい立ち回りを聴かせるのも頼もしい ところです。

Musique en Wallonie
MEW-2307(1CD)
ジョスカン・デ・プレ:モテットとシャンソン
●モテット
アヴェ・マリア(めでたし、マリア様) (4声)
貞淑なる乙女/アヴェ・マリア (5声)
アヴェ・ヴェルム・コルプス(めでたし、まことの御体は) (2声および3声)
ミゼレーレ(わたしを憐れんでください、神よ) (5声)
その輝きは太陽神の/ウト・レ・ミ・ファ・ソル・ラ (4声)
スターバト・マーテル(悲しみの聖母)/慰めを失った婦人は (5声)
天にまします我らが父よ/アヴェ・マリア (6声)
●シャンソン
ビスカヤの少女が一人 (4声)
愛しき人を喪ったなら (3声)
深き悲しみ (5声)
金がないのが一番辛い (5声)
わたしに口づけをください (4声)
茂みの蔭、河原にて (3声)
かわいい獅子鼻のお嬢さん (6声)
スカラメッラが戦争に行く (4声)
森の精たち、海の精たちよ/死の苦しみがわたしを襲う (6声)
カット・サークル(声楽アンサンブル)
ジェシー・ローディン(指)

録音:2022年5月
 フトゥラ・プロダクションズ、ロスリンデイル(米国マサチューセッツ州)
2003年にアメリカで結成され、北米はもちろん大西洋をまたにかけヨーロッパでも演奏活動を展開、着実に成果を挙げてきたカット・サーク ル。創設20周年となる2023年、ついに満を持してフランドル楽派の最重要作曲家と言っても過言ではないジョスカン・デ・プレの作品集をリ リースします。ジョスカン作品だけのアルバムは、この時代の音楽に高い適性を示してきた彼らにとっては意外にもこれが初。教会音楽ばかり に光が当たりやすいジョスカンですが、その驚くべき多声書法は俗世向けの歌、なかんずくフランス語の詩句による短い重唱歌曲(シャンソン) でも発揮されており、ここではその双方での実績を探求すべく、恋愛をテーマにした曲が多い分野であるシャンソンと教会向けのモテットを初 期から晩期まで幅広く選曲。最古の楽譜史料があるジョスカン最初期の作「アヴェ・マリア」(アルバム冒頭曲)からおそらく最後の作と言われ る1520年の「天にまします我らが父よ」まで、幅広い作品を通じてCD1枚でジョスカン芸術の粋を解き明かしてゆきます。各パート1人ずつ の編成ならではの見通しの利いたポリフォニー体験をさらに盛り上げるのがライナーノート。音楽学者でもある指揮者ジェシー・ローディンの音 楽愛に満ちた明快な解説(英・仏・独・蘭語)に加え、多くのカラー図版で写本の実例や同時代の装飾画なども味わえ、時代の空気と共に ジョスカン随一の精妙な音作りをじっくり味わえるアルバムに仕上がっています。
Musique en Wallonie
MEW-2305(1CD)
君に歌って聴かせたい 〜ラッスス:リュート独奏・重奏のための編曲による作品集
1. ラッスス(1531頃-1594)/エヴァンジェリーナ・マスカルディ編)):Io ti vorria cantar 君に歌って聴かせたい
2. ラッスス/ジャン=バティスト・ベザール(1567頃-1625頃)編)): 夫が外に出ているあいだ
3. 作者不詳:戦い
4. 伝ラッスス/ジクスト・カルゲル(1540頃-1594以降)編)):わたしには夫がおり
5. ラッスス/エマニュエル・アドリアーンセン(1540/55-1604)編)):わが愛しき人よ、お願いです
6. 作者不詳/編曲者不詳:イタリアのパッソメッツォ
7. ラッスス(マスカルディ編):この体に心臓はなく
8. ラッスス/メルヒオール・ノイジードラー(1531-1591)編)):あなたと共に
9. ラッスス/マスカルディ編)):寒く暗い夜
10. ベザール:Balletto 舞踏曲
11. ヴィンチェンツォ・ガリレイ(1520-1591): 第9旋法によるリチェルカーレ
12. ジョヴァンニ・アントニオ・テルツィ(1580-1620) :ラッススの「シュザンヌはある日」によるリュート二重奏のための対位法曲
13. テルツィ:フランス風舞踏曲
14. テルツィ:フランス風ヴォルタ 第4番
15. 伝フィオレンツィーノ・マスケーラ(1540-1584)/テルツィ編)): 第1カンツォーナ
16. ガリレイ:チパリッサ・ガリアルダ
17. ラッスス/テルツィ編)):来たれ、わが庭に
18. ガリレイ:ガリアルダ
19. ヨアヒム・ファン・デン・ホーフェ(1567〜1620)/マスカルディ編)):シュサンネケン(シュザンヌはある日)
20. ラッスス/編曲者不詳:ラッススの「シュザンヌはある日」
21. 作者不詳/ジョン・ダウランド編)):ロビンは森に去り
22. ラッスス/ダウランド編)):ライル子爵のガリアード(シュザンヌはある日)
23. アルフォンソ・フェラボスコ1世(1543-1588): Fantasia ファンタジア
エヴァンジェリーナ・マスカルディ(ソプラノ・リュート、アルト・リュート)
フレデリク・ジガント(アルト・リュート、テナー・リュート)[1,3,5,10,12,19]
コルネリア・デンマー(バス・リュート)[1,5,6,7,9,19]

録音:2022年9月10-12日フラン=ワレ教会(ベルギー中南部ナミュール州)
16世紀の多声音楽の大家オルランドゥス・ラッスス(オルランド・ディ・ラッソ)の曲を、リュート独奏や二重奏、三重奏などによる編曲で縦横無 尽に味わうアルバム。ラッススはネーデルラント出身ながらミュンヘンのバイエルン選帝侯家に仕え、イタリアへも度々訪れて活躍、さまざまな教 会音楽およびフランス語やイタリア語の世俗声楽曲を数多く残しました。ローマのパレストリーナと並ぶルネサンス最大の作曲家の一人で、そ の名声は生前からきわめて高く、楽譜はオリジナルのほか様々な編曲の形でヨーロッパ中に残っています。16世紀当時、知識人たちが好ん で独奏あるいはアンサンブル演奏した楽器リュートのための楽譜も少なくありません。ここでは独奏からアンサンブルまで多様なスタイルで活躍 を続けるイタリアの名手エヴァンジェリーナ・マスカルディが、16〜17世紀当時に作られた編曲版を中心に、曲によっては当時の出版譜・筆 写譜などをもとに自分自身も編曲を手掛け、声楽向けの多声音楽を歌い手ぬきに独奏や重奏で味わった昔日の音楽愛好家たちの喜び の粋を現代に蘇らせてゆきます。テルツィやノイジードラー、アドリアーンセンらリュート音楽の文脈でも有名な作曲家たちの作品に加え、遠く 英国で活躍したダウランドの作品にまでラッススの影響を見出しているのは驚くべき発見。刺激に満ちたプログラムの深さを裏切らない、欧州 最前線の古楽シーンのクオリティを十全に感じさせる名演をお楽しみください。

CARPE DIEM
CD-16332(1CD)
たまらない喜び 〜18世紀中盤以降のヴィオラ・ダ・ガンバとチェロのための作品集
フランツ・クサヴァー・ハンマー(1740-1817)またはアンドレアス・リドル(1750頃〜1788以前):ヴィオラ・ダ・ガンバとチェロのためのソナタ ニ長調
カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのアダージョ ニ短調
 ヴィオラ・ダ・ガンバと低音部のためのソナタ ホ短調
 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェロのための二重奏曲 ニ長調
ハンマー:アダージョ(ヴィオラ・ダ・ガンバ[と低音部]のためのソナタ イ長調より)
アーベル:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのアレグレット イ長調
リドル:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェロのためのソナタ 第2番ハ長調
アーベル:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのアダージョ ニ長調
ヴィオラ・ダ・ガンバ[と低音部]のためのソナタ ト短調
モーツァルト(編曲者不詳):無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのアリア「この神聖な殿堂に」 (歌劇「魔笛」K. 620より)
ヴィクトール・テペルマン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
※使用楽器:ロンドンのバラク・ノーマン1722年製のオリジナル楽器
ゲルハルト・ダルムシュタット(Vc)
※使用楽器:アルトヴィシュテットのラインハルト・オッセンブルンナー1986年製(五弦チェロのようですが明記がありません)

録音:2023年3月14-17日
17世紀の終わりにかけて音楽シーンの表舞台から徐々に姿を消していったヴィオラ・ダ・ガンバですが、この楽器が18世紀後半まで偏愛され ていた地域もヨーロッパ各地にありました。このアルバムで聴けるのは、そうした地域で古典派の時代になお活発に作曲されていたガンバ音楽 のうち、同じ中低音の弓奏弦楽器であるチェロとの二重奏として仕上げられた作品の数々と、2023年が生誕300年となるアーベルの無伴 奏曲。使われているガンバはアーベルが活躍したロンドンで18世紀初頭に活躍しチェロも製作していたバラク・ノーマンによるオリジナル楽器 で、ヴィクトール・テペルマンはこれを18世紀末に高い名声を誇ったダッド一族による弓(こちらも1800年頃のオリジナル)で演奏。ガンバ特有 の伸びやかな妙音を素早いフレーズでも巧みに弾きこなし、カンタービレの味わいも豊かに引き出します。アーノンクールとビルスマに師事した ゲルハルト・ダルムシュタットが弾くチェロも、低音伴奏にもなればガンバと対等なデュオ・パートナーとしても立ち回り、微妙な音の違いからくる コントラストをたっぷり楽しませてくれます。ハイドンやエステルハージ侯爵との関係でも知られるボッケリーニ世代のガンバ奏者ハンマーの作品 に聴く歌心も、大バッハの末男ヨハン・クリスティアンとの共演で知られたアーベルの流麗と深遠を兼ね備えた作風も、ドイツと英国をまたにか けて活躍したリドル(リーデル)の作品のみずみずしい響きも、知らずにいては惜しい魅力的な音世界ばかりです。

Audite
AU-97819(1CD)
「第3集:ミサ曲とモテット集」
グレゴール・ヨーゼフ・ヴェルナー(1693-1766):ミサ曲「スント・ボナ・ミクスタ・マリス」III/19
モテット「あがない主の恵み深い御母」III/160
モテット「アヴェ・レジーナ・チェロールム」
ソナタ第1番
モテット「御身の憐れみの下に」III/249
モテット「レジーナ・チェリ」III/189
ミサ・ソレムニス「雲の向こうに太陽」
マグダレーネ・ハラー(S)
アンネ・ビアヴィルト(A)
トビアス・フンゲル(T)
マルクス・フライク(Bs-Br)
ヴォクテット・ハノーファー(8人の声楽アンサンブル)
ラヨシュ・ロヴ ァトカ イ(指)
ラ・フェスタ・ムジカーレ

録音:2023年1月1〜5日聖ヨハニス市立教会(ハノーファー)
古楽の名人集団ラ・フェスタ・ムジカーレによるヴェルナーの作品集第3弾は「ミサ曲とモテット集」です。オーストリア生まれのグレゴール・ヨーゼフ・ヴェルナー (1693-1766)はウィーン古典派の誕生に貢献した作曲家。1728年からエスターハージ家の宮廷楽長に就任し、以後生涯この座を務めました(ヴェルナーの 歿後、あのハイドンが当宮廷の楽長に就任しています)。多作曲家として知られるヴェルナーですが、その多くは教会音楽に関係する声楽曲です。ハイドン以前の対 位法の芸術ともいえるヴェルナーの音楽は絶品。ドラマティックな旋律が魅力です。ミサ曲の2篇の合唱は4人の独唱と8人の声楽アンサンブル「ヴォクテット・ハ ノーファー」が歌っております。
当団の指揮者ラヨシュ・ロヴァトカイは長きに渡りヴェルナーの作品を研究しており、当録音はまさに満を持して行われました。ドラマティックな旋律が魅力のヴェ ルナーの作品をバロック音楽に精通した豪華歌手たちが歌います。第1集「サルヴェ・レジナとパストレッラ」(AU-97799)、第2集「レクイエム」(AU-97808) と併せてお楽しみください。

arcantus
ARC-22042(1CD)
親愛なる子よ〜ヴェルナー・ファブリキウス(1633-1679):クリスマス音楽集
(1)カンツォン ニ長調
(2)主キリストの誕生
(3)イエスの飼い葉桶
(4)アリア「イエスの親愛なる魂の友よ」
(5)プレゼントの渡し方〜「生まれたばかりの幼子イエスに」より
(6)パドゥアン〜組曲 ヘ長調より
(7)ゆりかごの歌〜「生まれたばかりの幼子イエスに」より
(8)アルマンド〜組曲 ヘ長調より
(9)クーラント〜組曲 ヘ長調より
(10)子守歌〜「生まれたばかりの幼子イエスに」より
(11)バッロ〜組曲 ヘ長調より
(12)サラバンド〜ヘ長調 組曲より
(13)親愛なる子よ
ラ・プロテツィオーネ・デラ・ムジカ(管弦楽・声楽)
イェルーン・フィンケ(指)

録音:2022年1月聖マリエン教会(リリエンタール)
気鋭の古楽アンサンブル「ラ・プロテツィオーネ・デラ・ムジカ」がヴェルナー・ファブリキウス(1633-1679)のクリスマス音楽を録音しました。
オルガニスト、作曲家として活躍したヴェルナー・ファブリキウス。フレンスブルクのオルガニストであった父アルベルト・ファブリキウスと同地のカントルであっ たパウル・モトに音楽の手ほどきを受け、ハンブルクでハインリヒ・シャイデマンにオルガンと作曲を師事しました。その後、ライプツィヒ大学に進み、哲学、神学、 法律も学んでいます。
当アルバムは同団の創設者イェルーン・フィンケが中心となり、ファブリキウスのクリスマス祝祭のための声楽曲、器楽曲を集め録音しました。
2015年イェルーン・フィンケによって設立した古楽アンサンブル「ラ・プロテツィオーネ・デラ・ムジカ」は16世紀後半から17世紀前半の作品を中心とした レパートリーで演奏活動を展開している新進気鋭の団体。ARCANTUSレーベルからヨハン・キリアクス・キーリング(1670-1727)の「マタイ受難曲」の世界 初録音(ARC-20020)、ミヒャエル・プレトリウスの「シオンの音楽」より(ARC-21027)をリリースしております。 (Ki)
arcantus
ARC-23040(1CD)
短編集!
(1)F・クープラン:波
(2)ラモー:ミューズたちの対話
(3)ラモー:タンブラン
(4)ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ:ラ・ツァイーデ
(5)ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ:めまい
(6)F・クープラン:幸福な思い
(7)F・クープラン:神秘の防壁
(8)バルバトル:ラ・カステルモール
(9)ブクステフーデ:カンツォネッタ ト長調 BuxWV171
(10)ヨハン・カスパール・ケルル:「カッコウ」によるカプリッチョ
(11)バッハ:パルティータ「ようこそ、慈悲あつきイエスよ」 BWV768よりコラールと第1変奏
(12)作者不詳:Brande champanje
(13)クリスティアン・フリードリヒ・ヴィット:パッサカリア ニ短調
(14)バッハ:ゴルトベルク変奏曲 ト長調 BWV988より「アリア」
(15)ゲオルク・ベーム:ただ愛する神の摂理にまかす者
(16)F・クープラン:恋のうぐいす
ラット=エレナ・ボイシャウ((1)-(8)ハープシコード、(9)-(16)オルガン)

録音:2022年8月グローステン宮殿内バロック教会(デンマーク)
オルガニスト、ハープシコード奏者ラット=エレナ・ボイシャウがアルバム『短編集!』をリリース。
ブカレスト生まれでボンで育ったラット=エレナ・ボイシャウ。ケルン音楽大学でオルガン、チェンバロを学び、その後ハレで教会音楽を学びました。これまでにミ ヒャエル・ラドゥレスク、ジャン・ギユー、ルイ・ロビヤール、トン・コープマンら名演奏家から薫陶を受けております。
収録はグローステン宮殿のバロック教会で、楽器はクリスティアン・フックス製作のチェンバロと、ヘンク&ニールス・クロップ製作のオルガンを使用。ともにバロッ ク時代の響きを追求した素晴らしい楽器で、クープラン、バッハ、ラモーなどの演奏に適しております。 (Ki)

Passacaille
PAS-1127(1CD)
ルシタニア帝国 〜ポルトガル・バロックの秘宝
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ(1692-c.1755-):ディヴェルティメント第1番 ハ短調 *
ジョヴァンニ・ボノンチーニ(1670-1747):Mio sposo t’arresta
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第2番ト長 調 *
フランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダ(1703-1754):Nell’incognito soggiorno / Ogni fronda ch’e mossa dal vento
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第3番イ短 調 *
リナルド・ディ・カプア(c.1705-c.1780):Nacqui agli affanni in seno
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第4番ニ短調 *
フランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダ:Camminante che non cura
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第5番ホ短調 *

* F.M.Jalotoによる合奏協奏曲版
アナ・クインタンス(S)
フーゴ・オリベ イラ(Br)
エンリコ・オノフリ(Vn,指)
レアル・カマラ

録音:2022年11月23-26日ポルト、サン・ベント・ダ・ビトリア修道院
18世紀のポルトガルとイタリアの音楽のつながりに焦点を当て、知られざる音楽を探求するべく結成された、名ヴァイオリニスト・オノフリ率いる「レアル・カマ ラ」のデビュー盤。ポルトガル王ジョアン5世(1689-1750)の時代に宮廷で演奏された音楽を取り上げ、いきいきと命を吹き込みます。
宮廷楽団のコンマスを務めていたピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノのディヴェルティメントに、ローマで学んだポルトガルの作曲家フランシスコ・アントニオ・ デ・アルメイダのアリア、イタリアの作曲家リナルド・ディ・カプアとジョヴァンニ・ボノンチーニのアリアを挟み込んで構成。イタリア風でありながら一癖ある響き が極上の演奏で楽しめます。 (Ki)

APARTE
AP-326(2CD)
ナポリ!
[CD1]
ディエゴ・オルティス:「ラ・フォリア」に関する8番目と4番目のリチェルカーダ
ニコラ・マッテイス:プレリュード(Vnのためのアリア集第2巻より)、
サラムッチャ(Vnのためのアリア集第1巻より)
アンドレア・ファルフォニエーリ:La suave melodia & su corrente(カンツォーネ集第1巻)
A.スカルラッティ:チェロ・ソナタ第1番ニ短調
ドメニコ・ナタレ・サッロ:“Sapro ben con tanto piangere” (San Ermenegildo)(涙を流して私は知るだろう)(世界初録音)*
ニコラ・フィオレンツァ:チェロ協奏曲第1番ヘ長調
ジュゼッペ・ボンノ:Non turbar quand’io mi lagno”(悲しむ私を惑わせないでください)**
エマヌエーレ・バルベッラ:アルレッキーノ、アルレッキネッサ、ロゼッタとプルチネッラ・ソナタ(世界初録音)
タランテラ「ラ・ヴァルブレッラ(傘)」(作曲者不詳)
[CD2]
アンドレア・ファルコニエーリ:セニョーラ・ドーラのフォリア
ニコラ・マッテイス:もう一つのサラバンド(Vnのためのアリア集第1巻より)、ジーグ(Vnのためのアリア集第1巻より)
フランチェスコ・コルセッリ:聖木曜日の第2の哀歌*
フランチェスコ・ドゥランテ:協奏曲第2番ト短調
フランチェスコ・アルボレア(フランチスケッロ):チェロ・ソナタ第1番 ニ長調
レオナルド・レオ:チェロ協奏曲 ニ短調 L.60
ニコラ・ポルポラ:“Tu spietato, non farai”(冷酷なあなたはしないだろう)**
サルヴァトーレ・ランゼッティ:チェロ・ソナタ第7番ト長調 op.1
ポルポラ:”Fiero il ciel balena intomo”(誇らしげに空が渦を巻く)(テミストーデ)(世界初録音)***
ペルゴレージ:ラルゴ(Vn協奏曲 変ロ長調)
ニコラ・ポルポラ:”Se morrai per me”(私のために死ぬなら)***
マッテイス:アリア・マリンコニカ(Vnのためのアリア集 第1集より)、ジーグ(Vnのためのアリア集 第1集より)
オフェリー・ガイヤール(Vc/1737年製ゴフリラー、ピッコロチェロ/オランダ製、製作者不明)
*サンドリーヌ・ピオー(S) 
**マリーナ・ヴィオッティ(Ms)
***ルアン・ゴエス(C.T)
プルチネッラ・オーケストラ

録音:2023年5月15-17日
センシティヴな音色と表現、そして凝ったプログラムでいつも聞き手を幸せにしてくれるガイヤール。今回彼女が取り上げたのはバロックのナポリ。タンバリンの 軽やかにしてエキゾチズムも感じさせる音色に続いて、ガイヤールが縦横無尽にラ・フォリアを奏でるというディスク冒頭から一挙に世界に引き込まれます。
これまでにも「ロンドンの夜」(AP274)やマドリードを舞台にした「ボッケリーニ作品集」(AP 194)など、ひとつの町をテーマにしたアルバムを発表してき たガイヤール。「チェロという楽器の隆盛を理解するうえで避けて通れない町」ナポリを取り上げました。18世紀後半のナポリでは街角でナポリの民謡が歌われ、 その傍らにはマンドリンやヴァイオリン、そして打楽器が伴奏しているという風景がよく見られたようです。ガイヤールもこの雰囲気を再現したいと考え、音楽学者 にも協力をあおぎながらプログラムを組んだということです。タランテラやラ・フォリアのフォークロアの味わいあり、そして当時のヴァイオリン奏者だったニコラ・ ヴィオレンツァによる超絶技巧の協奏曲あり、とヴァラエティにとんだ内容です。今回もピオーを始めたとした声楽陣もゲストに迎え、バロック時代のナポリの町に 迷い込んだような楽しい気分になれるアルバムとなっています。ガイヤールのチェロの音色がますます磨き上げられいることにも感じ入る演奏です。 (Ki)

King International
KKC-6764(5SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価


[ALIA VOX]
AVSA-9872
マレ:ヴィオール曲集 第1巻〜第5巻(抜粋)
[Disc1] 第1巻、1686年
1-7組曲 ニ短調
8シャコンヌ ト長調
9-16組曲 ト長調
[Disc2] 第2巻、1701年
1スペインのフォリア
2人間の声
3-14組曲 ロ短調
[Disc3] 第3巻、1711年
1-7組曲 イ短調
8-13組曲 ニ長調
14-22組曲 ト長調
[Disc4] 第4巻、1717年
1-11異国趣味の組曲
[Disc5] 第5巻、1725年
1-10組曲 ト短調
11-20組曲 ホ短調/長調
ジョルディ・サヴァール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
トン・コープマン(Cemb)、
ホプキンソン・スミス(テオルボ、ギター)、
クリストフ・コワン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、アンヌ・ギャレ(Cemb)

録音:第1巻:1978年4月/第2巻:1975年7月/第3巻:1992年1月/第4巻:1977年1月/第5巻:1983年3月
1992年レコード・アカデミー賞(音楽之友社)音楽史部門受賞の名盤。当初は〈ASTREE〉レーベルからのリリース(分売)でしたが、2011年にサヴァー ル自身のレーベル〈ALIA VOX〉から、SACDハイブリッド・ボックスとして再発売されたものです。1991年の映画「めぐりあう朝」(マレと、その師サント= コロンブの愛憎が描かれた映画で、そのサウンドトラックと演奏をサヴァールが担当)の大成功もあって、マレの再発見・再評価の第一人者ともいえるサヴァール の、深い情感に満ちた感動の名演です。共演陣も、コープマン(Cemb)、ホプキンソン・スミス(テオルボ)、そして現在は“バロック・チェロの帝王”とも 称されるクリストフ・コワン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)ら、当時としても、今から見ても、最高の布陣です。 (Ki)

Indesens Calliope Records
IC-022(1CD)
ラ・フォリア
コレッリ&ジェミニアーニ
:合奏協奏曲《ラ・フォリア》
ロカテッリ:アリアナの嘆き
エヴァリスト・ダッラーバコ:教会協奏曲 Op.2-4
コレッリ:合奏協奏曲 Op.6-3
ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲《アラ・ルスティカ》
D.スカルラッティ:シンフォニア第3番
ロカテッリ:合奏協奏曲 Op.1-3
ジル・コリャール(Vn、指)、
トゥールーズ室内O

録音:2009年6月29日−7月1日(フランス)
イタリアのバロック時代のアンソロジー・アルバム。演奏するのは古楽の専門家であるジル・コリャール率いるトゥールーズ室内管弦楽団です。ルネサンス時代からバロック時代に至るまでイタリアの聴衆は、常に新たな音楽を求め、それに答えるように作曲家たちは素晴らしい作品を作り続けました。このアルバムでは、イタリア・バロック時代の作品を思う存分お楽しみいただけます。

Audax Records
ADX-11203(1CD)
J.G.ゴルトベルク&W.F.バッハ:トリオ・ソナタ集
ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756):トリオ・ソナタ ハ長調 DurG13、
 トリオ・ソナタ イ短調 DurG 11
W.F.バッハ(1710-1784):トリオ・ソナタ 変ロ長調
J.G.ゴルトベルク:トリオ・ソナタ ト短調 DurG12、トリオ・ソナタ変ロ長調 DurG 10
ヨハネス・プラムゾーラー(Vn)、アンサンブル・ディドロ〔ヨハネス・プラムゾーラー(Vn)、ロルダン・ベルナベ(Vn)、チェ・グゥリム(Vc)、フィリップ・グリスヴァール(ハープシコード)〕

録音:2022年1月12日-15日、マーラー・オーディトリアム(トブラッハ、イタリア)
南チロルから世界へと羽ばたいた"21世紀世代"のバロック・ヴァイオリニスト、ヨハネス・プラムゾーラーは、アンサンブル・ディドロやインターナショナル・バロック・プレーヤーズを主宰し、師であるレイチェル・ポッジャーのブレコン・バロックのメンバーとしても活躍する次世代の名手。2013年に自身のレーベルAudax(オーダックス)を立ち上げ、数々の知られざるバロック・レパートリーを開拓してきました。
2008年に設立したアンサンブル・ディドロは今年で創設15周年を迎えました。これまで、柔軟に編成を変えながら協奏曲や様々な形の室内楽に取り組んできましたが、この15周年記念盤では、彼らの中核レパートリーである「トリオ・ソナタ」という原点に立ち返り、バッハの弟子であり有名な変奏曲にもその名を残すヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルクのトリオ・ソナタ(ゴルトベルク作と考えられている全4作)と、大バッハの長男であるヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのトリオ・ソナタ1曲を収録しています。
バッハのトリオ・ソナタといえば、6つのオルガン・トリオ・ソナタ(BWV 525-530)が有名で、この作品はW.F.バッハの教育用に書かれ、ゴルトベルクもこの作品を通じて作曲家兼演奏家としての手腕を磨いたと考えられていますが、「2本のヴァイオリンと通奏低音」という標準的な編成のトリオ・ソナタは遺されていません。そのため、編曲物を除外すれば、標準的な編成のトリオ・ソナタの合奏団体にとって、現存するゴルトベルクの4つのソナタ以上にバッハに近づく作品はありません。ゴルトベルクのソナタはレパートリーの中心的位置を占め、その音楽的内容、創造的アイデア、作曲技法上の洗練は、最も偉大な作曲家たちの作品に比肩するに十分であり、トリオ・ソナタの最高峰、すなわちバッハの『音楽の捧げもの』のトリオの系譜に連なるとさえ、プラムゾーラーは語っています。ゴルトベルクの洗練された濃密な対位法はバッハの作品とも非常に似ており、ハ長調のソナタ(DurG 13)は、かつてはバッハの作品(BWV1037)として知られていました。

QUERSTAND
VKJK-2306(1CD)
ヨハン・エルンスト・バッハ(1722-1777):クラヴィーアとヴァイオリンのための6 つソナタ
ソナタ イ長調(1772/U)/ソナタ ニ長調(1770/T)
ソナタ ト短調(1772/T)/ソナタ ト長調(1770/V)
ソナタ ハ長調(1772/V)/ソナタ ヘ長調(1770/U)
クラウディア・メンデ(Vn)
ゲルト・アメルング(フォルテピアノ)

録音:2022年9月14-16日 ドイツ テューリンゲン
J.S.でもJ.C.でもなくJ.E.、ヨハン・エルンスト・バッハ(1722-1777)のクラヴィーアとヴァイオ リンのためのソナタ集。ヨハン・エルンスト・バッハはドイツのアイゼナッハの生まれ。ゼバスティアン のはとこに当たるヨハン・ベルンハルト・バッハの息子で、エルンストの高祖父(4 代 前)とゼバスティアンの曾祖父(3代前)が共通しています。 ヨハン・エルンスト・バッハの作品はこれまでバッハ一族の作品集の中で取り上げられている程度 で、彼の作品だけのCD はこれが初めてかもしれない。ここに収録された6 つのソナタは1770年 から1772年に出版されたもので、古典派の初期の様式。それまでのピアノが主でヴァイオリンが オブリガートのソナタから一歩踏み出して、ヴァイオリンがだいぶ活躍するようになっています。6 曲い ずれも素朴ながらも魅力的で、大バッハとの関係など忘れて、初期の古典派の素敵な作品として 聞けば大いに楽しめるでしょう。 こうした曲にはピリオドの演奏が相応しい。クラウディア・メンデはドイツのヴァイオリン奏者。バロッ ク音楽を得意としており、様々な団体のコンサートマスターとしても活躍しています。ゲルト・アメルン グは今ドイツで最も活躍しているバロック、古典派の鍵盤楽器奏者。チェンバロ、クラヴィコード、 初期のピアノを弾き、また指揮者としても活躍しています。

ARCANA
A-552(1CD)
18世紀パリのマンドリン音楽
ジョヴァンニ・バッティスタ・ジェルヴァジオ(1730頃-1786以降):マンドリン独奏と低音部のためのソナタ ハ長調(2)
ニコラ・ドゼール(1740-1798):エール「リゾンが茂みで眠っていると」(歌劇「ジュリー」〔1772〕より)(2)
作者不詳(フランチェスコ・マンチーニ〔1672-1737〕とフランチェスコ・バルトローメオ・コンティ〔1681/82-1732〕の原曲による):ソナタ 第1番 ハ長調*(2)
作者不詳(マンチーニとコンティの原作による): ソナタ 第6番ト短調*(1)
アントワーヌ・フォルクレ(1672-1745):ラ・マンドリーヌ
作者不詳(ニコラ・フランチェスコ・アイム〔1678-1729〕、マンチーニとコンティの原曲による): ソナタ 第4番ト長調*(2)
ジェルヴァジオ:マンドリンと低音部のためのソナタ ニ長調(2)
アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリー(1741-1813):セレナーデ「草木も眠るこの時に」(歌劇「嫉妬深い恋人」〔1778〕より)(2)
作者不詳:ラ・フュルステンベルク(3)
マルク・モイヨン(T)[4、22]
ピッツィカール・ガランテ(古楽器使用)
アンナ・スキヴァザッパ(マンドリン)

使用楽器:
(1) ナポリのアントニウス(アントニオ)・ヴィナッチア1768年製作のオリジナル楽器
(2) ミラノのティツィアーノ・リッツィ2017年製作の18世紀ナポリ型マンドリン
(3) ミラノのアントニオ・モンツィーノ1792年製作の6コース・ロンバルディア型モデルに基づくミラノのティツィアーノ・リッツィ2010年製作の再現楽器
ロナルド・マルティン・アロンソ(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
ダニエル・ド・モレ(テオルボ、アーチリュート、バロックギター)
マリア・クリスティナ・クリアリー(トリプルハープ、シングルアクションハープ)
アンナ・フォンターナ(クラヴサン〔チェンバロ〕)

録音:2022年11月17-21日パルコ・ボラスコ荘祝宴ホール、カステルフランコ・ヴェネト(イタリア北東部ヴェネト地方トレヴィゾ県)
*は世界初録音
今でこそ19世紀以降のイタリア観光ブームの影響で「マンドリンといえば南イタリア」のイメージが強いものの、この小ぶりの撥弦楽器が18世 紀に一時ヴァイオリンや鍵盤楽器にも追い迫る人気を誇り、パリやウィーンなどの都市部で多くのアマチュア演奏者に求められていたことは意 外に知られていません。近年の古楽器研究の成果でその栄華に迫る録音も増えてきましたが、歴史的マンドリンの研究と演奏実践で注目 を集めてきたイタリアの名手アンナ・スキヴァザッパは今回、ルイ15世時代のフランスにおけるマンドリン人気に着目。ヴァイオリンとの調弦の共 通性なども幸いし奏者人口を増やしていった頃、花の都パリでどのような音楽がこの楽器の妙音で奏でられていたかを多角的に解き明かし ます。ヴィオールの名手フォルクレの名曲「ラ・マンドリーヌ」やグレトリー他の声楽曲も盛り込みながら、マンドリンが蔭に日向に活躍する室内 楽曲をバランスよく集め、特に編曲者不詳ながら往年の人気作曲家たちの音楽をセンス良くマンドリン向けにアレンジした一連のソナタには 世界初録音の作品もあり。メロディアスで心地よい音作りの曲が多いだけに、歴史的に検証されたマンドリン(一部18世紀製のオリジナル楽 器も使用)の軽やかで奥深い響きの魅力が、ひときわ際立つトラックの連続となっています。パリで絶大な人気を誇ったグレトリーの作ほか声 楽曲では、ジョルディ・サヴァール指揮のモンテヴェルディ「オルフェオ」の表題役で聴かせた圧巻の名演の記憶も新しいマルク・モイヨンの歌唱 が絶品。他にもリ・インコーニティの鍵盤奏者アンナ・フォンターナ、多様な歴史的ハープを弾きこなすマリア・クリスティナ・クリアリーらの共演も 頼もしく、ポンパドゥール夫人やマリー=アントワネットらが生きた時代ならではの優雅な空気を存分に楽しめます。そこにマンドリンの響きがい かに自然に馴染むか、嬉しい驚きに出会える1枚です。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-084(1CD)
田園幻想 〜ジャック=クリストフ・ノード: 協奏曲集 Op.17(全6曲) 他
ジャック=クリストフ・ノード(1690-1762):6つの協奏曲』 Op.17(1742)
協奏曲 ト長調 Op.17-6 (ミュゼット〔ふいご式バグパイプ〕、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
協奏曲 ハ長調 Op.17-2 (リコーダー、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
協奏曲 ト長調 Op.17-5(フラウト・トラヴェルソ、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
三重奏による田園風ディヴェルティスマン(ミュゼット、フラウト・トラヴェルソとヴァイオリンによる)〔1749〕
協奏曲 ハ長調 Op.17-4(ヴィエラルー〔ハーディガーディ〕、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
協奏曲 ハ長調 Op.17-1(バロック・ピッコロ、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
協奏曲 ハ長調 Op.17-3(ミュゼット、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
レザンバサドゥール&ラ・グランド・エキュリー(古楽器使用)
アレクシス・コセンコ(リコーダー、フラウト・トラヴェルソ、バロック・ピッコロ)
ジャン=ピエール・ヴァン・エース(ミュゼット)
トビー・ミラー(ヴィエラルー)
ステファノ・ロッシ、ダイアナ・リー(Vn)
ハジェル・ハナナ(Vc)
ダヴィド・ドゥソ(Fg)
エマニュエル・アラケリアン(クラヴサン〔チェンバロ〕)

録音:2022年1月3-7日ヴィルファヴァール農園(フランス中南部リムーザン地方)
18世紀前半、コレッリやヴィヴァルディをはじめとするイタリアのソナタや協奏曲に強く感化されたパリの人々向けに、当時のフランスの嗜好を 大きく取り入れながら数々の作品を発表したノード(ノドー)の傑作協奏曲集を、楽譜の表紙の指定に合わせてさまざまな楽器で全曲演 奏。ノードはバッハやラモーより少し年下、タルティーニやボワモルティエと同世代のフランス人作曲家で、生前とくに王室などの公的機関でポ ストを得ていなかった一方、印刷譜が少なからず現存するところから音楽教師としての仕事を通じて高い人気を誇っていたことが窺えます。 作品17の協奏曲集は楽譜の売れ行き向上への配慮から、表題ページには色々な楽器の名が独奏パート用に提案されていますが、そこで フルートやリコーダーより先に大書されているのがヴィエラルー(ハーディガーディ)とミュゼット(ふいご式バグパイプ)。1740年代のフランスではこ れらが長閑な田園地帯を連想させる楽器としてロココ好みの都市民に愛され、とくにノードはヴィエラルーの名手ダンギーやミュゼット演奏の見 事さで知られたコラン・シャルパンティエとの親交を通じ、これらの楽器の機構をよく踏まえた作品を多く出版していたのでした。バロックから近 代に至る多様なフルート作品を時代に応じた楽器で巧みに演奏、近年ますます話題を呼んでいるアレクシス・コセンコを中心に集まった今 回の演奏陣も、ヴィエラルーの天才的名手トビー・ミラーや18世紀バグパイプ研究でも注目されるジャン=ピエール・ヴァン・エースらをはじめ 頼もしい顔ぶれ。18世紀流の室内楽編成で緊密かつ優美なアンサンブルをくりひろげ、ロココ情緒に満ちた作品の魅力を存分に楽しませて くれます。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-106(1CD)
ムファット(1653-1704):24声のミサ曲「労働のさなかに休息を」(ミサ・イン・ラボレ・レクイエス)より
ジョヴァンニ・ヴァレンティーニ(1582頃-1649):カンツォン(オルガン独奏)
ヨハン・シュタットルマイアー(1575頃-1648):13声のソナタ(器楽合奏)
. ムファット:24声のミサ曲「労働のさなかに休息を」より
ビーバー:モテット「主は言われた(ディクシット・ドミヌス)」
ムファット:24声のミサ曲「労働のさなかに休息を」より
 サンクトゥス
 ベネディクトゥス
 アニュス・デイ
ラ・バンケ・セレスト(声楽&古楽器アンサンブル)
ダミアン・ギヨン(指)
ラ・ギルド・デ・メルスネール(声楽&古楽器アンサンブル)
アドリアン・マビル(指)
ジャン=リュク・オー(Org)

録音:2022年9月26-29日 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
17世紀末の南ドイツ・パッサウ大聖堂で楽長となり、短い生涯で多くの器楽合奏曲やオルガン曲を残した17世紀後半の天才作曲家ム ファットの、唯一現存する教会音楽作品を俊才続々のアンサンブルが演奏。ゲオルク・ムファットは現在のフランス南東部、イタリアのピエモン テ地方にまたがるサヴォワ地方でスコットランドの血をひく家に生まれ、若い頃はリュリの下でフランス式の弦楽器奏法を習得、後年はローマで オルガニストとしても研鑽を積みました。一時ザルツブルク大聖堂にも奉職したものの後年はパッサウ大聖堂に迎えられ、イタリアとフランスの 先進様式をいちはやくドイツ語圏に伝えました。多様なバックグラウンドを持ちながらも当人は自分をドイツ人と認識していたとのこと。ミサ曲 「労働のさなかに休息を」は同名曲の旋律を全章の多声展開の軸に使う古いパロディ・ミサの手法をとりながら、声楽・器楽からなる24もの パートを四つの楽隊に分け、響きを対置させてゆく複合唱形式の大作。金管・打楽器と弦楽・合唱が艶やかな音の交錯を続けながら、バ ロック中後期ならではの耳になじみやすい語り口で展開してゆく名品です。木管コルネットにアドリアン・マビルとボルク=フリトヨフ・スミス、サッ クバット=トロンボーンにアレクシス・ラーエンス、トランペットにピエール=イヴ・マドゥーフ、ドゥルツィアンにジェレミー・パパセルジオーと多くの名 手が居並ぶ頼もしいアンサンブルを、日本でもファンの多いカウンターテナー歌手ダミアン・ギヨンらが確かな一体感でまとめあげ、ヴェルサイユ 宮殿の歴史ある礼拝堂に響き渡る至福の音のひと時を届けてくれます。ザルツブルクでの同胞で『53声のミサ曲』でも知られるビーバーのモ テットの併禄も嬉しいところ。

ALPHA
ALPHA-1011(1CD)
「フィラルモニカ夫人」と17世紀末のロンドンの音楽愛好家たち
ニコラ・マッテイス(1649頃-1699以降〔1713長〕):憂鬱な足取り (組曲 ト短調 より)
パーセル:ソナタ ト短調 Z807(『4声部の為の10のソナタ』〔1697〕より)
フィラルモニカ夫人(生歿年不詳、1715年前後に活躍):第3ソナタ ト短調 (『2挺のヴァイオリンとチェロ、およびヴィオローネまたはチェンバロの為のソナタ集 第1部』より)
マッテイス:組曲 ハ短調
パーセル:トランペット・チューン
フィラルモニカ夫人:第6ソナタ ト長調(『2挺のヴァイオリンとチェロまたはチェンバロの為の室内ディヴェルティメント集』より)
マッテイス:昔のサラバンダの調べに乗せた様々な異趣、またはチャコーナ
フィラルモニカ夫人:第5ソナタ ハ短調 (『2挺のヴァイオリンとチェロまたはチェンバロの為の室内ディヴェルティメント集』より)
パーセル:The Queen’s Dolour 女王の悲しみ Z670(2挺のヴァイオリンによる演奏)
マッテイス:組曲 イ短調
フィラルモニカ夫人:第4ソナタ ロ短調(『2挺のヴァイオリンとチェロ、およびヴィオローネまたはチェンバロの為のソナタ集 第1部』より)
マッテイス:組曲 ト短調
パーセル:同じ調べを二人で、低音上で(同度カノン)Z 627-16(劇付随音楽「ダイオクリージャン」Z 627より)
マッテイス:イタリア流儀の装飾技法
ル・コンソート(古楽器使用)
テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト、
ソフィ・ド・バルドネーシュ(Vn)
ハンナ・ザルツェンシュタイン(Vc)
ジュスタン・テイラー(Cemb)
ルイーズ・エアトン(Vn)

録音:2023年2月 ドイツ新教教会、パリ
これまで2度の来日公演を成功させ2020年代の古楽シーンを日本でも賑わせているフランスのチェンバロ奏者ジュスタン・テイラーが、ウィリアム・クリスティとの 共演でも注目される気鋭バロック・ヴァイオリン奏者テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルトをはじめ、新世代の名手たちと伸縮自在の編成で新鮮な演奏を聴か せる古楽器アンサンブル、ル・コンソート。好評が続くALPHAレーベルでのリリース最新作は、バロック後期の英国を舞台にしたアルバムです。18世紀初頭、 声楽の本場イタリアで成功を重ねた若きヘンデルの渡英後すぐロンドンで歌劇が流行しましたが、それはその頃までに同地でイタリア人音楽家たちの技量が 定評を得ていたため。このアルバムでは17世紀後半にナポリからロンドンに渡ったヴァイオリンの名手マッテイスを筆頭に、イタリアのトリオ・ソナタに大きな影響を 受けた世代であるパーセルの小編成作品、そしてヘンデル渡英の時期に「フィラルモニカ〔=音楽愛好〕夫人」の筆名の下、イタリア語の表題を添えロンドンで 刊行された2つの曲集から選曲し、起伏に満ちたプログラムで1700年前後の英国人たちのイタリア熱狂を活写します。いずれ劣らぬ気品に満ちた構成が美 しい英国の音楽と、マッテイスが綴った情熱的な響きとのコントラストも絶妙。英国の大都市の気風と南国の音楽家とが互いに刺激を与えあった300年前の 世界の躍動を、ル・コンソートならではの精緻とパッションの調和する演奏が遺憾なく甦らせてゆくさまが、古楽器の味わいをよく捉えた俊才技師ユーグ・デ ショーのエンジニアリングで克明に味わえます。

King International
KKC-108(1CD)
ヤコブ・ファン・エイク:「笛の楽園」より
(1)第136曲 リッケ・ポット第2(酒飲み歌)
(2)第68曲 アマリリ麗し
(3)第11曲 ローゼモント
(4)第51曲 夜には何をしましょうか
(5)第52曲 夜には何をしましょうか(異なる変奏)
(6)第25曲 クーラント
(7)第39曲 フィリスとフィランダーが出逢いました
(8)第34曲 クーラント
(9)第88曲 詩篇150番「ハレルヤ、神の聖所で神をほめたたえよ」
(10)第37曲 私の魂の光
(11)第48曲 美しき羊飼いの娘
(12)第86曲 王女様、夜になったらここに来ます
(13)第97曲 王妃
(14)第105曲 詩篇119番「幸いなことよ」
(15)第112曲 迷える王妃
(16)第63a曲 最初のカリヨン(1644年版)
(17)第70曲 あぁ、眠りよ、甘い眠りよ
(18)第138曲 フランスのエア(わたしのために)
(19)第15曲 ちょっと、静かに、静かに
ファン・エイク:「笛の楽園」よりVol.2
濱田芳通(リコーダー、コルネット)、高本一郎(Lute)(6)(8)(10)(13)(17)、中山美紀(S)(4)、花井尚美(S)(10)

録音:2020-21年/キング関口台第2スタジオ
2022年10月にリリースした第1集が各紙で絶賛された濱田芳通の「笛の楽園」。その驚くべき技巧と表現力、さらには聴き手の心を鷲掴みにするエンターテ イメント性に度肝を抜かれました。 ★第2集要望の声の高さのため、今回は19曲を披露。「アマリリうるわし」のような人気作が入っているのもうれしいかぎりです。 ★ヤコブ・ファン・エイク(1590頃-1657)はオランダの作曲家。1646-54年に刊行された「笛の楽園」は約150曲から成り、リコーダー音楽のなかでも特 に重要な作品のひとつ。大半が無伴奏で、多くは当時の流行歌や民謡、舞曲に基づき、エンターテイメント性も兼ね備えた曲集でした。リコーダーを学ぶ人のみなら ず観賞曲としても魅力的なメロディや巧みな描写を楽しめます。 ★濱田の超絶的テクニックと表現力にかかればどの曲も引き込まれますが、楽譜を仔細に研究のうえ原曲が声楽曲のものを復元しリコーダーも数種使い分け、曲 よってはリュートの伴奏を付け典雅な音世界を作り上げます。 (Ki)

Opus Arte
OA-1372D(DVD)
NX-B06
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」 オルフェオ…ジャネット・ベイカー(メ
エウリディーチェ…エリーザベト・シュパイ
アモーレ…エリザベス・ゲイル(ソ
グラインドボーン音楽祭cho
LPO
レイモンド・レッパード(指)
演出:ピーター・ホール

収録:1982年8月22日 グラインドボーン
収録時間:124分
音声:イタリア語
Dolby Digitalステレオ2.0
字幕:英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語
(日本語字幕はありません)
画角:4/3NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
2023年8月に90歳の誕生日を迎えたイギリスの名歌手ジャネット・ベイカーが、1982年グラインドボーン音楽祭の「オルフェオとエウリディーチェ」のオルフェオ 役として、自身最後のオペラ・ステージを務めた貴重な舞台映像が復活します。 ジャネット・ベイカーはプロの歌手としてデビューした1959年、グラインドボーン音楽祭に合唱団のメンバーとして参加。その後バロック音楽から古典派、ロマン 派そして近・現代音楽に至る広いレパートリーを誇る20世紀後半の英国を代表するメゾ・ソプラノ歌手として、オペラ、コンサート、リサイタルで活躍し、その 比類ないキャリアを築きあげました。 この映像は1982年6月、7月に行われた音楽祭期間中の「オルフェオとエウリディーチェ」の10回の公演の後、ジャネット・ベイカーの最後のオペラ・ステージと なった8月22日の観客を入れた会場でのライヴ収録。数多くの共演を重ねてきたレイモンド・レッパードのタクトに導かれる気品に溢れたグルックの音楽と、イ ギリス演劇界の巨匠ピーター・ホールの幻想味豊かな演出を背景に、ジャネット・ベイカーの端正で確信に満ちた歌唱と舞台姿が見事に捉えられています。

FS Records
FSR-181(1CD)
NX-B06
ファンタジア 〜16世紀前半のリュート音楽
1. ハンス・ノイジードラー(1508-1563):オルガン風プレアンベル
2. ジョスカン・デ・プレ(1455-1521)/ノイジードラー編)):千々の悲しみ
3. 作者不詳(16世紀)/ハンス・ユーデンケーニヒ(1445-1526)編)):あなたは実に美しい
4. ヨハネス・ヒセリン(1455-1507)/ノイジードラー編)): ファヴス・ディスティランス
5. ヨハネス・デ・シュトケム(1445-1501)/ノイジードラー編)):ああ、不実な愛
6. ロワゼ・コンペール(1445-1518)/ノイジードラー編)): 我が思い
7. ジョスカン/ノイジードラー編)):ラ・ベルナルディーナ
8. ジョスカン/ノイジードラー編)):最上の中の最上
9. イザーク(1455-1517)/ノイジードラー編)): ベネディクトゥス
10. ノイジードラー:プレアンベル (3)
11. ヨハネス・ヒセリン(1455-1507)/ノイジードラー編)):ラ・アルフォンシーナ
12. ノイジードラー:プレアンベル (2)
13. ジョスカン/ノイジードラー編)):A さらば、わが恋
14. フランチェスコ・ダ・ミラノ(1497-1543): 48リチェルカール 第48番
15. ダ・ミラノ:リチェルカール 第73番
16. ジャン・リシャフォール/ダ・ミラノ編)): 私の悲しみ
17. ダ・ミラノ:ファンタジア 「私の悲しみ」
18. ペリーノ・フィオレンティーノ(1523-1552): ファンタジア(1)
19. 作者不詳(16世紀):リチェルカール(1)
20. フィオレンティーノ:ファンタジア(2)
21. ダ・ミラノ:チェルカーレ 第34番「ラ・コンパーニャ」
22. フィオレンティーノ:ファンタジア(3)
23. 作者不詳(16世紀):リチェルカール(2)
24. ダ・ミラノ:ファンタジア 第15番
マーティン・シェパード(Lute)

録音:2018年7月31日-8月6日サントワーヌ教会、ヴォドゥバリエ、フランス
現在ブルゴーニュに工房を持ち、世界中でその楽器が愛用されるリュート製作者、マーティン・シェパードによる初めてのソロ・アルバム。16世 紀前半ドイツとイタリアの、あまり知られていない作品を多く収めています。宗教曲世俗曲問わず多声音楽により親しく接することが出来るよ う、当時身近なリュートに編曲されたもの、その主題を元に発展させたもの、その影響を受けたものなどを聴くことができ、この時代の音楽の 広がりがよくわかる選曲となっています。

Ars Produktion
ARS-38640(1CD)
アントニオ・チェスティ:カンタータ集
アントニオ・チェステ:私を放っておいて
ジョヴァンニ・ブオナヴェントゥーラ・ヴィヴィアーニ:「教会と室内のためのカプリッチョ・アルモニコ」よりアリア第6番
チェスティ:雪深く厳しいアルプス、Insegnatemi a morire
ヴィヴィアーニ:「教会と室内のためのカプリッチョ・アルモニコ」よりシンフォニア第2番
チェスティ:Ricordati mio core、Quanto siete per me pigri,o momenti!
ヴィヴィアーニ:「教会と室内のためのカプリッチョ・アルモニコ」よりアリア第3番
チェスティ:Ferma Lachesi,Fileno、Ferma Lachesi,ohime
アリーチェ・ボルチアーニ(S)、
イル・ザバイオーネ・ムジカーレ〔エヴァ・サラディン(Vn)、朝吹園子(Vn)、オリ・ハルメリン(テオルボ)、エラム・ロテム(ハープシコード)

録音:2021年11月&2022年2月
朝吹園子参加の古楽アンサンブル、イル・ザバイオーネ・ムジカーレによるアントニオ・チェスティ(1623-1669)のカンタータ集。チェスティは歌手やオペラ作曲家としてフィレンツェ、インスブルック、ウィーンなどで成功を収め有名でしたが、ジョヴァンニ・フィリッポ・アポローニの詩を基にしたカンタータも残しており、このアルバムに収録されました。
バーセル・スコラ・カントルムで出会った音楽家たちによって結成された古楽アンサンブル『イル・ザバイオーネ・ムジカーレ』に参加する朝吹園子は、バロック・ヴァイオリン&ヴィオラ奏者として活躍しており、東京藝術大学大学院修士課程修了後、ドイツのフライブルク音楽大学でヴィオラを、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムでバロック・ヴァイオリンの研鑽を積み、スイスを拠点に国際的な演奏活動を行っています。

KLANGLOGO
KL-1401(1CD)
バード:歌曲集
Terra tremuit/Make ye joy to God/Prostrate O Lord I lie/5声のためのミサ曲/Alleluia, Ave Maria - Virga Jesse/How shall a young man prone to ill/O Lord my God/Laetentur coeli(聖歌集 第1巻より)/Laetentur coeli(聖歌集 第2巻より)/Miserere mei, Deus/Lord, make me to know/Ne irascaris Domine
ウィーン・ヴォーカル・コンソート
2001年に結成されたウィーン・ヴォーカル・コンソートは、オーストリアで最も有名な古楽アンサンブルのひとつです。5人のメンバーはそれぞれ、イタリア語教師、海洋生物学者、テクノロジー・ジャーナリスト、ランドスケープ・プランナー、建築家という非常にユニークな経歴を持っています。
イギリス・ルネサンスの巨匠であるウィリアム・バードの作品を取り上げたこのアルバムは、ウィーン中心部の歴史的なマリア・アム・ゲシュターデ教会で録音され、豊かで深みある美しい響きを聴かせます。

Urania Records
LDV-14105(1CD)
パヴォーナ:オルガンと宗教音楽
ピエトロ・アレッサンドロ・パヴォーナ(1728-1786):ソナタ ニ長調、ソナタ ト長調*、ソナタ ハ長調*、モテット「QUANDO VENIT E TORRENTE」*、パストラーレ ニ長調、ソナタ ハ長調*、ソナタ ヘ長調*、ソナタ 変ロ長調*、ソナタ ヘ長調*、シンフォニア ハ長調*
【ボーナストラック】レナート・ミアーニ(b.1965):トッカータ(B・マリアエ・ヴィルギニスに敬意を表して)
アルベルト・ガスパルド(Org)、
クリスティーナ・モスカ(S)、
クラウディオ・ラード(Vn)、
マウロ・スピナッツェ(Vn)、
マウロ・ザヴァーニョ(ヴィオローネ)

*世界初録音
18世紀の作曲家、ピエトロ・アレッサンドロ・パヴォーナのソナタは何世紀にも渡り、今日まで手稿が残されてきました。このアルバムにはそのソナタが収録され、ほとんどが世界初録音となっています。パヴォーナのソナタはヴェネツィアの巨匠たちが愛したスカルラッティのような単旋律と二部構成からなる古いスタイルと、当時すでにオーストリアを中心に流行していた二主題の新しいソナタ形式の間で揺れ動き、多様性を感じさせます。

Hyperion
CDA-68404(1CD)

JCDA-68404(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

明けの明星
1. コルネリウス(1824-1874)(サー・アイヴァー・アルジャーノン・アトキンズ/オワイン・パーク編):ケルンの三王〔=東方の三博士〕 Op.8の3
2. 単旋聖歌:イントロイトゥス(入祭唱)「見よ、全能の主が来るのを」
3. ヨハネス・エッカルト(1533-1611):マリアは聖所に行って
4. ウィリアム・バード(1539/40-1623):見よ、全能の主が来るのを
5. 単旋聖歌:グラドゥアーレ(昇階唱)「シバの人はみな」
6. ジョアンナ・マーシュ(b.1970):冬の家の中に
7. ヤコブス・ハンドル(1550-1591):不思議な神秘が
8. ハウエルズ:ここに小さな扉がある
9. 単旋聖歌:アレルヤ「その星を見たので」
クレメンス・ノン・パパ(c.1510/15-1555/6):東から来た博士たちが-10. 東から来た博士たちがエルサレムに着いて、11. 博士たちがその星を見ると
12. ペルト(b.1935):明けの明星
13. エイドリアン・ピーコック(b.1962):それほどの徳を持ったばらはない
14. 単旋聖歌:オッフェルトリウム(奉納唱)「タルシシュの王たちが」
15. ラッスス(1530/32-1594):三つの奇跡
16. オワイン・パーク(b.1993):あなたの光を送って
17. 単旋聖歌:コンムニオ(拝領唱)「その星を見たので」
18. ジュディス・ビンガム(b.1952):マリアの愛の中で
ピエール・ド・マンシクール(c.1510-1564):光を放て, エルサレムよ-19. 光を放て, エルサレムよ、20. あなたの子らは遠くから来
21. 伝承曲(オワイン・パーク編):ベツレヘムよ, もっとも高貴な都市のどれも(「シュトゥットガルト」)
ジェズアルド・シックス〔ガイ・ジェームズ(C.T)、ジョゼフ・ウィックス(T)、ジョシュ・クーター(T)、マイケル・クラドック(Br)、サミュエル・ミッチェル(Bs)〕、
オワイン・パーク(指、Bs)、
ウィル・プライアー(C.T)

録音:2022年9月13日-15日、トリニティ・カレッジ礼拝堂(ケンブリッジ)
2014年に設立されたイギリスの若き男声ア・カペラ・アンサンブル、「ジェズアルド・シックス」。ディレクターを務めるオワイン・パークは、1993年生まれ、若くして作曲家、指揮者、歌手、オルガニストなど多彩に活動を拡げる天才ミュージシャンです。ジェズアルド・シックスは、イギリスのルネサンス期を代表する作曲家ウィリアム・バード(c.1543-1623)の没後400周年を記念したスペシャル・コンサート「シークレット・バード」を企画し、英米の大規模なツアーを行っています。
Hyperionからリリースされる8枚目のアルバムとなる本作では、ラッスス、バードからハウエルズ、ジュディス、ビンガム、オワイン・パーク、そしてペルトまで、16世紀から現代にかけての傑作を集成。有名な季節のキャロル、ルネサンス時代の珠玉の作品や21世紀のハイライトを織り交ぜています。レコーディングは、クリスマス・アルバム(『Christmas』CDA-68299)が制作されたケンブリッジのトリニティ・カレッジのチャペルにて行われ、このアルバムを通して、彼らの音楽的喜びを聴衆の心に贈ります。

Paladino Music
PMR-0125(1CD)
テレマン:2本のフルートのための6つのソナタ
テレマン:ソナタ第1番ト長調 TWV 40:101/ソナタ第2番ホ短調 TWV40:102/ソナタ第3番ニ長調 TWV40:103/ソナタ第4番ロ短調 TWV40:104/ソナタ第5番イ長調 TWV40:105/ソナタ第6番ホ長調 TWV40:106
エリック・ラム(Fl)、コナー・ネルソン(Fl)

録音:2022年6月27日-28日、ヴァインベルク城(オーストリア、ケーファーマルクト)
ドイツ・バロック音楽の大家、テレマンの創造性と多才さを示す代表的な作品のひとつに数えられる傑作を、現代の卓越したフルーティスト達の演奏で贈ります。
数多くの現代作曲家やアーティストたちと協力し200以上もの作品を初演してきたエリック・ラム。彼の働きにより21世紀のフルートのレパートリーは拡がり、17〜18世紀に作られ長く忘れられていた作品は陽の目を見ることになりました。カナダのフルート奏者コナー・ネルソンは、カーネギーホールのワイル・リサイタル・ホールでリサイタル・デビューを果たして以来、ソリストとしてミネソタSO、トロントSO、フリントSOなどと共演。WASMOヤング・アーティスト・コンペティションでグランプリを受賞した唯一の管楽器奏者です。

H.M.F
HMM-902678(1CD)
SOLO
ニコラ・マッテイス・Jr(息子)(1670年代後半〜1737):ファンタジア イ短調“Alia Fantasia”(ソロ・ヴァイオリンの為の2つのファンタジアより)
ニコラ・マッテイス・Sr(父)(1650年頃-1713以降):ヴァイオリンの為のエア集(Ayres for the Violin (抜粋))
 ・プレリュード
 ・パッサッジョ・ロット - アンダメント・ヴェローチェ
 ・ファンタジア
ヨーハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755):ソナタ イ短調
ルイ=ガブリエル・ギユマン(1705-1770):ソロ・ヴァイオリンの為のアミュズモン op.18(抜粋)
 〔アレグロ - アレグレット - アンダンティーノ - アレグロ/マエストーゾ- アリア/グラティオーゾ - ヴァリアツィ
 オーネ - アルトロ - アルトロ〕
ヨハン・ヨーゼフ・ヴィルスマイアー(1663-1722):パルティータ第5番ト短調
ビーバー:パッサカリア ト短調「守護天使」(ロザリオのソナタより)
イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブス・シュタイナー(1658))

録音:2020年4月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
世界最高峰のヴァイオリン奏者、イザベル・ファウスト。深遠極まりない、無伴奏による新譜の登場。奏でている音色はやわらかく、フレーズのひとつひとつ にふくよかな息遣いの音楽が宿っていながら、驚異的な集中にはただならぬオーラと鬼気迫るものすら感じさせるような演奏。ファウストの音楽だけでなく、彼 女が音楽に向かう姿勢までもが鮮烈にとらえられているかのうような、圧倒的な録音です。
プログラムはバロック後期の無伴奏ヴァイオリン作品。冒頭のマッテイス(息子)の作品は3分半ほどの作品。ファウストの演奏は静かに始まりますが、次第 にこの楽曲のもつバッハのシャコンヌのような鬼気迫る凝縮された世界に、聴き手は金縛りにあったように引き込まれてしまいます。ニコラ・マッテイス(息子) は当時コレッリのソナタを非常に優雅に演奏した、という記録が残されており、卓越した技術と音楽性を兼ね備えていた奏者だったことがうかがわれます(ハプ スブルク家の宮廷に仕え、残されている作品はヴァイオリン作品よりむしろバレエ音楽が多い)。
ピゼンデルはドレスデン宮廷楽団に仕えたドイツの最高のヴァイオリン奏者でした。イタリアを訪れ、ヴィヴァルディに師事し親交を深めたことでも名を残してい ます。彼のソナタはバッハにも影響を与えたと考えられています。
ギユマンはルイ15世やポンパドゥール夫人に仕えたヴァイオリン奏者・作曲家で、当時知名度・俸給の高さで群を抜いた存在でした。しかし浪費癖があり晩 年は借金に苦しみ飲酒も過ぎるようになるなど、波乱の人生を送ったといわれています。舞曲風の楽曲が連なるこのop.8は美しい装飾的な旋律が魅力です。
ヴィルスマイヤーは、ザルツブルク生まれで、ビーバーが率いる楽団の奏者でした。この作品は彼の唯一の出版譜に含まれるもので、楽譜の表紙には通奏低 音を伴う作品を意図していた形跡もありますが、現在はソロ・パートのみが現存。ビーバーのスコルダトゥーラの技法も取り入れた作品となっています。
ディスクの最後に収められているビーバーのパッサカリアは、無伴奏ヴァイオリン作品の最高峰のひとつ。ファウストの音楽は、たしかな歩みで音楽を運びつ つ、音の余白にまで、研ぎ澄まされた神経が行き届いていることが感じられるもの。なにかに突き動かされているように激しさを増す装飾は美しさを一切失わず、 その音の連なりが織りなす空気は、人智を超えた神秘の領域を感じさせます。

APARTE
AP-325(3CD)
リュリ:歌劇「テゼ」

クリストフ・ルセ(指)
レ・タラン・リリク
ナミュール室内cho
テゼ:マティアス・ヴィダル(T)
メデ:カリーヌ・デエ(Ms)
エグレ:デボラ・カシェ(S)ほか

録音:2023年3月3-5日

クリストフ・ルセとレ・タラン・リリクが探求を続けているリュリ。このたび、リュリの3作目の歌劇である「テゼ」が登場します。録音がきわめて少ない作品で、 このルセによる録音はまさしく大歓迎の新録音といえるでしょう。テゼ(=テセウス)はギリシャ神話の人物で、ミノタウロス(牛頭人身)退治などで知られますが、 ここではテゼの若い頃が舞台となっています。筋書きは、テゼに思いを寄せるエグレ(アグラエア)とメデ(メデア)を中心に、魔術師が登場、宮殿(ヴェルサイユ) やアテネなど舞台もめまぐるしく変わるなか、最後はエグレとテゼが結ばれる、というもの。ヘンデルのテゼオ(1713年)など、リュリ以降も多数の作曲家たちに よってこの物語を歌劇の題材にしています。 初演に際し、ちょうどのタイミングでフランス軍が戦いに勝利したというしらせを受け、リュリと台本作者のキノーは、急遽プロローグを朗らかな内容に変えるなど し、ルイ14世を戦いの神とするようなテキストも盛り込まれています。器楽編成も、当時絶大な権力を誇ったリュリの力をフル活用し、大編成をとりました(「王の 24のヴァイオリン」さらに「21の小ヴァイオリン」(ラ・プティット・バンド)が参加)。さらにあのオトテール兄弟(フルートとオーボエ)も参加、そしてトランペッ ト奏者には王のボディーガードを起用するなど、大編成な管弦楽と、王を喜ばせるポイントも多数盛り込んだ編成にしています。はたしてこの作品は大成功をおさ め、初演の1675年1月15日から翌年4月まで、休止期間はあったものの週3回のペースで上演されました。また、1754年のルイ16世の生誕の祝宴などで も演奏されるなど、フランスという国を代表する歌劇でありつづけました。 リュリの音楽の驚くべき声楽の雄弁さは圧倒的。また、器楽のみの楽曲も、たとえばトランペットやティンパニが活躍する第1幕第10場の「生贄の司祭の行進」な ど、実に華やかにして贅沢。ルイ14世とリュリ、両者が当時圧倒的な力をもっていたことも実感させられる壮麗な作品です。 ドラマの中心にいるのはメデ(=カリーヌ・デエ)。意志が強く悲劇的なメデの姿を華麗に演じ、リュリの歌劇の中でも最も熱狂的な作品である本作の魅力を存分 に引き出し、聴かせます。マティアス・ヴィダルとデボラ・カシェのデュエットにも胸をうたれるなど、聴きどころ満載。リュリがつくりあげた壮大な音楽を、ルセが 最高の歌唱陣と器楽奏者たちを率いて、これ以上ないかたちで壮麗に響かせます。 (Ki)

OEHMS
OC-1727(1CD)
NX-B07
タリス、バード、ギボンズ:鍵盤作品集
1. トマス・タリス(1505頃-1585):御身はまことに幸いなる者 I*
 (フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック109)
2. バード(1540頃-1623):おお、わが愛しの人よ
3. バード:勝利に寄せるガリアード
4. オーランド・ギボンズ:リンカンの旅籠
5. バード:ウト・レ・ミ・ファ・ソル・ラ*
6. ギボンズ:ファンタジア ト短調
7. ギボンズ:ナンのマスク、もしくはフランスのアルメイン
8. ギボンズ:マスク「おかえりなさい」
9. バード:ウォルシンガム(フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック 68)
10. ギボンズ:アルメイン:「王の宝石」(ムジカ・ブリタニカ 36)
11. ギボンズ:ああ、私をいじめないで、よき人よ(ムジカ・ブリタニカ 31)
12. バード:幸運(フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック 65)
13. ギボンズ:ファンタジア ハ長調
14. バード:パヴァン BK14a
15. バード:ガリアード BK14b
16. タリス:御身はまことに幸いなる者 II*(フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック 110)

※*…オルガンでの演奏
フリーデリケ・シュレク(チェンバロ&オルガン)
チェンバロ…ボッカラーリ(ナポリ)1699年ナポリ製のオリジナル楽器。マティアス・グリーヴィッシュが2019年にレストア
オルガン…ヨハン・クリストフ・ロイ製作 ライナウ、修道院教会 1715年

録音:2022年10月3-5日 ライナウ、修道院教会(スイス)…1、5、16
2023年2月6-8日 アーハーン、Alte Kirche Fautenbach(ドイツ)…2-4、6-15
バードとイギリス・ルネサンスの音楽をこよなく愛するフリーデリケ・シュレクによるバードの没後400周年記 念盤。 バーゼル・スコラ・カントルムでチェンバロを学んだシュレクはこれまでにOEHMSレーベルで「バード:鍵盤作品集」 (OC1724)、「時よとどまれ」(OC1864)、「From Byrd to Byrd - バードからバードへ」(OC1702)を発表し ています。バードの没後400年を記念した当アルバムは、バードとその師タリス、バードの後輩でイギリス・バロックの 鍵盤音楽に大きな貢献を成したギボンズの作品を合わせて収録しています。これらは「ヴァージナル音楽」と呼ばれ ますが、17世紀半ばまでのイギリスでは「ヴァージナル」は撥弦鍵盤楽器の総称で、実質的にチェンバロと同義でし た。当ディスクのチェンバロ演奏では、イギリスに大きな影響を与えたイタリア製の楽器を使っています。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-118
(DVD+Bluray)
NX-D09
モンテヴェルディ:歌劇「ポッペーアの戴冠」 ポッペーア…エルサ・ブノワ(S)
ネローネ…ジェイク・アルディッティ(C.T)
オッターヴィア、ヴィルトゥ(美徳)…アンブロワジーヌ・ブレ(Ms)
オットーネ…イェスティン・デイヴィス(C.T)
セネカ…アレックス・ローゼン(Bs)
アルナルタ、乳母、近親者1…スチュワート・ジャクソン(T)
フォルトゥーナ(幸運)、ドゥルジッラ…マヤ・ケラニ
アモーレ(愛)、ヴァレット…ジュリー・ロゼ(S)
ルカーノ、兵士1、近親者2…ローレンス・キルスビー(T)
リベルト、兵士2…リカルド・ロメオ(T)
リットーレ、近親者3…ヤニ・フランソワ(Bs-Br)
カペラ・メディテラネア(古楽器使用)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(指)
テッド・ハフマン(演出)

収録:2023年1月28、29日 ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場
収録時間:224分
DVD/Blu-ray(同内容)共通
片面二層ディスク、Dolby Digital2.0、NTSC、All Regions
字幕…日本語、仏語、英語、独語
※解説(日本語、仏語、英語、独語)、  歌詞(オリジナル伊語、日本語・仏語・英語・独語訳)入り
200ページを超えるフルカラー・ブックレット付属
日本語字幕、解説・歌詞翻訳…岡田Victoria朋子
2022年のエクサン・プロヴァンス音楽祭で上演され高い評価を得た、テッド・ハフマン演出、レオナルド・ガルシア・アラルコン指揮による「ポッペーアの戴冠」。そのプロダクション をヴェルサイユ宮殿王室歌劇場で収録した映像作品が登場しました。皇帝ネローネ(ネロ)を誘惑し強大な権力を我が物にする妖婦ポッペーアに、近年古楽ばかりでなく古 典派からマーラーまで幅広いレパートリーで躍進するエルサ・ブノワ、ネローネ役にはバロック・歌劇を中心に幅広い活動をしながら現代音楽にも定評のあるジェイク・アルディッ ティ、ネローネの皇后として夫の横暴に抗うべく策略を巡らすオッターヴィアに、安定した技術と卓越した演技力で古楽界に信頼の篤いアンブロワジーヌ・ブレという万全の布 陣。現在残る楽譜に楽器指定のないアンサンブルは、アマンディーヌ・ソラノとステファニー・ド・ファイー2人のヴァイオリンとコルネット2(うち一人は世界的名手ドロン・シャーウィ ン)、リコーダー2にコントラバスという編成に加え、通奏低音はマルゴー・ブランシャールほかヴィオラ・ダ・ガンバ2、キート・ガートほか3人の撥弦楽器にチェンバロとオルガンが加 わる強力なものとなっており、アラルコンの指揮のもと、カペラ・メディテラネアらしい熱い演奏で物語を盛り立てています。演出のハフマンは、バロックから現代までの幅広い歌劇 で現代社会と交錯させるなど、先鋭的でありながら説得力のある演出で定評のあるアメリカの演出家。ロシアによるウクライナ侵攻などの社会問題を鏡のように映し出し、観 るものの道徳的価値観に直接疑問を投げかける見事な舞台となっています。

OUR recordings
OU-6.220682(1SACD)
NX-B06

NYCX-10432(1SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価
コレッリマニア
コレッリ:教会ソナタ(トリオ・ソナタ)ロ短調 Op.3-4
バッハ:コレッリの主題によるフーガ BWV579
ヘンデル:ソナタ ニ短調 HWV 367- アルト・リコーダーと通奏低音の為の
 組曲 変ロ長調 HWV434- チェンバロの為の
バッハ:4つのデュエット- リコーダーとヴィオラ・ダ・ガンバ編
 ホ短調 BWV802
 ヘ長調BWV803
 ト長調 BWV804
 イ短調 BWV805
テレマン:コレッリ風ソナタ第2番 イ長調(トリオ・ソナタ)
バッハ:ライプツィヒ・コラールより「われ神より去らじ」 BWV
658
コレッリ:ソナタ ト短調 Op.5-12「ラ・フォリア」
ミカラ・ペトリ(リコーダー)…1-12、17-26 (使用楽器…2022年製 ピッチ a=415)
ヒレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)…1-12、17-26 (使用楽器…1686年 マティアス・アルバン製)
マハン・エスファハニ(Cemb)…1-26 (使用楽器…ドイツのマティアス・クラーマー 2003年製作のイタリア・モデル)

録音:2022年11月27-29日
1653年イタリア生まれのヴァイオリニスト・作曲家コレッリ。13歳でボローニャに移り17歳で「アカデミア・フィラルモニカ」の会員になりヴァイオリンの演奏と作曲を学びます。パリからイタリアでヴァイオリン奏者として成功を収め、1681年にはバイエルン選帝侯の下に仕え、1681年にトリオ・ソナタ作品1を発表。この「ヴァイオリンなどの旋律楽器、通奏低音を受け持つ低弦楽器とチェンバロ」で構成されたトリオ・ソナタの形式はコレッリが完成したものとされ、当時のヨーロッパ各国の作曲家たちに多大な影響を与えました。このアルバムでは、コレッリの代表的なトリオ・ソナタと、バッハ、ヘンデル、テレマンがコレッリに倣って書いたトリオ・ソナタの数々を収録。軽やかな旋律はミカラ・ペトリがリコーダーで演奏し、ヒレ・パールのヴィオラ・ダ・ガンバがこれを支え、マハン・エスファハニのチェンバロが旋律を彩っていくさまは見事という他ありません。コレッリ作品の持つ影響力の大きさをまざまざと感じさせる選曲も興味深いものです。アルバムの最後には、コレッリの極めつきともいえる、18世紀に異例のヒットを放ったテーマによる人気曲「ラ・フォリア」が置かれています。
ミカラ・ペトリはこの録音のために、通常より低いピッチの"特別な"リコーダーを準備。レーベルが誇る高音質録音によるくっきりとした音も魅力です。
※国内仕様盤には矢澤孝樹氏による日本語解説が付属します。

Urania Records
LDV-14103(2CD)
ランゼッティ:チェロ・ソナタ Op.5&6
サルヴァトーレ・ランゼッティ:ソナタ Op.5-1イ短調/ソナタ Op.5-2変ロ長調/ソナタ Op.5-3ニ長調/ソナタ Op.5-4ト長調/ソナタ Op.5-5ハ長調/ソナタ Op.5-6/ソナタ Op.6-1 ト長調/ソナタ Op.6-2イ短調/ソナタ Op.6-3 ヘ長調/ソナタ Op.6-4ハ長調/ソナタ Op.6-5 ニ長調/ソナタ Op.6-6ホ短調
クラウディオ・ロンコ(Vc)、
エマヌエラ・ヴォッツア(Vc)
ピリオド楽器使用
サルヴァトーレ・ランゼッティ(c.1710-c.1780)は、チェロ奏者として活躍しました。名手として活躍したランゼッティはいくつかの新しい技巧を完成させるなどチェロの演奏技術の発展に貢献しました。
クラウディオ・ロンコは、1980年にクレマンシック・コンソート(クレメンチッチ・コンソート)のソロ・チェロ奏者に就任し、アンサンブル415やエスペリオンXXでも活躍。さらには、セビリア古楽音楽祭をはじめとするヨーロッパの著名な古楽音楽祭から定期的に招聘されるなど、現在のイタリア古楽界における重鎮の1人。
現在は2001年に出会ったボローニャのアンサンブDSGとルサン・ペトロニオ・カペラ・ムジカーレで首席チェロ奏者を務めていたエマヌエラ・ヴォッツアと夫婦デュオを組み、コンサートやレコーディングに精力的に取り組んでいます。

Glossa
GCD-923540(1CD)
パラシオ・ソングブック〜3声とリュートのための音楽
1. フアン・デ・ウレーデ(c.1430-after1482):Nunca fue pena mayor
2. アントワーヌ・ブリュメル(c.1460-1513):Ave, ancilla trinitatis
3. ペニャローサ(c.1470-1528):Unica est columba mea
4. フアン・デル・エンシーナ(1468-1520):Romerico tu que vienes
5. アレクサンダー・アグリコラ(c.1446-1506):Tandernaken
6. ジル・バンショワ(c.1400-1460)/アグリコラ:Comme femme desconfortee
7. エンシーナ:Es la causa bien amar
8. バルトロメオ・トロンボンチーノ(c.1446-1506):Vox clamantis in deserto
9. 作曲者不詳:Zagaleja del Casar
10. ジャコモ・フォリアーノ(1468-1548):L’amor dona ch’io te porto
11ジョアン・アンブロージオ・ダルツァ(fl. 1508):Ricercar
12.ルイス・ミラン(c1500-c1561):O vos omnes qui transitis por esta via d'amor
13. 伝ハインリヒ・イザーク(c.1450-1517):Salve Sancta facies
14. ヨハネス・デ・クァドリス(before1410-1457?):Cum autem venissent ad locum
15. 作曲者不詳:Romance de Pasion - Tierra i cielos se quexaban
16. 作曲者不詳:Desecha de Pasion - Pues es muerto el Rey del cielo
17. 作曲者不詳:Adoramus te Domine
18. ギヨーム・デュファイ(c.1400-1474):Je vous prie
19. ウレーデ:De vos i de mi quexoso
20. 作曲者不詳:Amours, amours, vostre service
21. 作曲者不詳:Oya tu merced y crea
22. 作曲者不詳:Ora baila tu
ダ・テンペーラ・ヴェーリャ〔フロレンシア・メンコーニ(Ms)、ホナタン・アルバラド(T)、ブレノ・キンデレ(Br)、アリエル・アブラモビチ(Lute)〕

録音:2022年6月、スイス
中世後期およびルネサンス音楽のヒスパニック系レパートリーに特化したアンサンブル「ダ・テンペーラ・ヴェーリャ」がGlossaからレコーディング・デビュー。メゾ・ソプラノ、テノール、バリトンの3声とリュート伴奏のための知られざるスペイン歌曲集。
1870年初頭にマドリードの王宮図書館で発見され1890年に現代版が出版された15世紀の写本「Cancionero de Palacio」からの音楽を中心に、イベリア起源やヨーロッパの他の地域の類似レパートリー、関連レパートリーを含む様々な写本の音楽が対比され、初期イベリア音楽、スペイン声楽のより広い視野を提供します。

Christophorus
CHR-77474(2CD)
夢と幻影〜素晴しい夜を巡る詩的な旅
1. シュテファン・ツヴァイク(1881-1942):ノットゥルノ*
2. ドビュッシー:夢想
3. ヴァルター・カレ(1881-1904):Die Nacht winkt vor dem Fenster*
4. フランシス・ピルキントン(c.1570-1638):Thanks, gentle Moon, for thy obscured light /ダウランド:ダウランド氏の真夜中
5. 作曲者不詳(c.1610):暗闇は私の歓び
6. ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフ(1788-1857):夜は静かな海のように*
7. エドゥアルト・メーリケ(1804-1875):真夜中に*
8. マラン・マレ:夢みる乙女
9. ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616):ロメオとマーキュリオ*
10. マシュー・ロック(c.1630-1677):ファンタジー(組曲第5番より)
11. ロック:ファンタスティック ― コラント
12. ロック:エア ― サラバンド(組曲第5番より)
13. ライナー・マリア・リルケ(1875-1926):そしてそれはほとんど少女のようで*
14. フリッツ・カイル(b.1957):Il sogno di Giulia
15. ロマン・ビュシーヌ(1830-1899):夢のあとに*
16. フォーレ:夢のあとに(3つのメロディ Op.7より)
17. ベルトルト・ブレヒト(1898-1956):マリー・Aの思い出*
18. ハイドン:弦楽四重奏曲ヘ長調 Op.50-5「夢」より ポコ・アダージョ
19. コンラート・フェルディナント・マイヤー(1825-1898): 夜のざわめき*
20. ソロボダン・ヨヴァノヴィチ(b.1977):オデッセウスの夢の狭間で
21. シェイクスピア:ソネット第43番「目を閉じればものがよく見える」*
22. ーセル:ロンドー ― 第1幕の旋律〜ジグ(歌劇「妖精の女王」より)
23. ゲルトルート・ゴーズ(1878-1915):Traumgesindel*
24. パーセル:夜の従者たちの踊り ― 妖精の踊り(歌劇「妖精の女王」より)
25. ツェムリンスキー:真夜中に(リート集 Op.2より) / ユリウス・ローデンベルク(1831-1914):真夜中に*
セバスティアン・ミロー(朗読)*、
レゼスカパード(ヴィオール・コンソート)

録音:2023年2月、ドイツ
女流奏者4名からなるヴィオール・コンソート(ヴィオラ・ダ・ガンバ・アンサンブル)「レゼスカパード(Les Escapades)」が「夢」と「幻影」をテーマに素敵な夜を巡る詩的な旅。シェイクスピアやアイヒェンドルフ、メーリケ、リルケらの偉大な作家、詩人たちの作品を俳優&歌手として活躍するクリスティアン・ミローが朗読し、それらの詩に関連するような音楽をレゼスカパードが演奏。バロック、古典派、ロマン派、印象派の様々な時代の楽曲が取り上げられており、特にガット弦のヴィオールのためにバロック様式に特別にアレンジされたフォーレの「夢のあとに」やドビュッシーの「夢想」のまったく新しいサウンドにも注目です。
コンセプションとアレンジはレゼスカパードのメンバーであるザビーネ・クロイツベルガー。CD1は朗読と音楽がほぼ交互に収録されており、CD2は音楽部分だけがまとめて収録されています。

Hyperion
CDA-68408(1CD)
ゲレーロ:ミサ曲「偉大なる祭司を見よ」、マニフィカト&モテット集
フランシスコ・ゲレーロ(1528-1599):喜べ、バルバラ/どうして主の歌をうたえようか?/天国は、ある家の主人が(6声)/おお星よりも輝かしい十字架よ/さて、イエスは(4声)/ミサ曲「偉大なる祭司を見よ」/日々罪を犯し/あなたは祝福され、それは良いことです(5声)/かくも美しいあの女性はだれか?/第2旋法のマニフィカト
ブラバント・アンサンブル、
スティーヴン・ライス(指)

録音:2022年8月11日-13日、オール・セインツ教会(イースト・フィンチリー、ロンドン)
ネーデルラント、フランドル楽派を中心に未知なる音楽、ポリフォニーの発掘、研究に情熱を注ぐブラバント・アンサンブルとスティーヴン・ライス。これまでグラモフォン賞に3度ノミネートされているほか、ジョスカン・デ・プレの没後500周年にリリースされた「ジョスカン・デ・プレ:モテットとミサの楽章」(PCDA-68321)がレコード芸術特選盤に選出されるなど今や英国でも指折りのヴォーカル・アンサンブルとして日本でも認知度を高めてきた彼らが今回取り上げるのは、スペイン・ルネサンスの巨匠、フランシスコ・ゲレーロのミサ曲「見よ、大いなる司祭を」を中心とした作品集。
モラレスなどに師事し若くして成功を掴んだアンダルシア楽派のフランシスコ・ゲレーロは、スペイン・ポリフォニーの黄金時代の歴史においてビクトリアと並び重要視されている作曲家の一人。今回のアルバムではミサ曲「偉大なる祭司を見よ」をメインに様々なマニフィカトやモテットを収録しています。ジョスカン・デ・プレにばかり注目されがちな同時代の多くの優れた作曲家の作品に新たな命を吹き込み、現代へ伝承し続けるブラバント・アンサンブルの一切無駄のない洗練されたサウンドに耳を奪われることでしょう。

Signum Classics
SIGCD-767(1CD)
アンロックド〜ブレシャネッロ Vol.2
ジュゼッペ・アントニオ・ブレシャネッロ
(c.1690-1758):協奏曲とシンフォニア集 Op.1第2巻〔協奏曲第4番ホ短調(Vn、弦楽と通奏低音のための)、
 シンフォニア第4番変ロ長調(弦楽と通奏低音のための)、
 協奏曲第5番ハ短調(Vn、弦楽と通奏低音のための)、
 シンフォニア第5番ヘ長調(弦楽と通奏低音のための)、
 協奏曲第6番イ長調(Vn、弦楽と通奏低音のための)、
 シンフォニア第6番変ホ長調(弦楽と通奏低音のための)〕、序曲-組曲イ長調
ヴィヴァルディ:協奏曲 RV.366より「アダージョ」(ピセンデル編)
ラ・セレニッシマ、
エイドリアン・チャンドラー(指、Vn)

録音:2022年2月13日-16日、シーダーズ・ホール、ウェルズ・カテドラル・スクール(サマセット、イギリス)
英国屈指のバロック・ヴァイオリニスト、エイドリアン・チャンドラーによって1994年に創設されたピリオド・アンサンブル、ラ・セレニッシマ。"赤毛の司祭"ヴィヴァルディを中心とする18世紀ヴェネツィアとその周辺の作曲家たちの知られざる作品や、再発見された作品の世界初録音を続々と世に送り出し、これまで2度のグラモフォン賞に輝いています(「セレニッシマ」は、「晴朗きわまるところ」という意味の、ヴェネツィアの別称)。
シュトゥットガルトのヴュルテンベルク宮廷でカペルマイスターを務めたイタリアの作曲家&ヴァイオリニスト、ジュゼッペ・アントニオ・ブレシャネッロ(c.1690-1758)は、ヴィヴァルディと同時代の作曲家ですが、その音楽は比較的無名のままです。正当な理由で歴史の闇に包まれてしまう作曲家もいますが、ブレシャネッロの音楽には、復元すべき多くの説得力ある論拠がありました。ラ・セレニッシマは2014年のシーズンに初めてブレシャネッロを取り上げ、その後オペラ「ティスベ」を上演し、ヴァイオリン協奏曲(『エクストラ・タイム』〔SIGCD-641〕)、トリオ・ソナタ(『セッテチェント』〔SIGCD-663〕)などを録音してきました。
このアルバムは、前作『ビハインド・クローズド・ドアーズ』〔SIGCD-693〕でも取り上げられた、協奏曲とシンフォニア集 Op.1の後半が収録されています。また、終盤の序曲-組曲イ長調は盛り上がる「Giga」で締め括られ、コロナ禍により閉ざされていた(「Behind Closed Doors」)ところから、解き放たれ(「Unlocked)、高揚する気持ちが表れるようなプログラムとなっています。

Da Vinci Classics
C-00767(2CD)
フランチェスコ・レッチェ:ソナタとパルティータ(無伴奏ヴァイオリンのための67の作品集) ヴィンチェンツォ・ビアンコ(バロックVn)

録音:2022年12月8日&2023年5月10日
※世界初録音
1740年頃に生まれたと考えられるフランチェスコ・レッチェによる無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ。レッチェは、作曲家としても活躍しましたがヴァイオリニストの巨匠としても知られていて、当時ナポリの王立礼拝堂でコンサートマスターを務め、さらにサン・カルロ劇場でも働いていました。このアルバムに収められているソナタとパルティータは、ナポリで18世紀から19世紀にかけて作られた無伴奏ヴァイオリンのための作品としては初めてのものと言えるでしょう。

Glossa
GCD-923539(1CD)
大公のカストラート〜ガエターノ・ベレンシュタットのためのアリア集
ヘンデル
1. アリア「Sorte amor vuol che quest’alma」
2. アリア「Ogni tua bella stilla」
3. アリア「Pregio e sol d’un alma forte」
(歌劇 「リナルド」より)
アッティリオ・アリオスティ(1666-1729):
4. 序曲 (歌劇 「ティート・マンリオ」より)
ロッティ(1667-1740):
5. アリア「L’incauto che non teme」
(歌劇 「アスカニオ」より)
ガスパリーニ(1661-1727):
6. アリア「Vezzosetta tra questi fiori」
(歌劇 「アスティアナッテ」より)
カペッリ(1648-1726):7. アリア「Piaccia agl’astri ed al senato」
(歌劇 「ジューリオ・フラヴィオ・クリスポ」より)
ヘンデル
8. 序曲
9. アリア「Bel labro formato per farmi beato」
(歌劇 「オットーネ」より)
オリオスティ
10. アリア「Nel tuo figlio e nel tuo sposo」
(歌劇 「カイオ・マルツィオ・コリオラーノ」より)
ボノンチーニ(1670-1747):
11. アリア「O della sorte favor instabile」
(歌劇 「ファルナーチェ」より)
ヨハン・アドルフ・ハッセ
12. 序曲
13. アリア「Al fato io t’abbandono」
(歌劇 「アスタルト」より)
レオナルド・ヴィンチ(1696-1730):
14. アリア「Tra lo splendor del trono」
(歌劇 「捨てられたディドーネ」より)
ドメニコ・サッロ(1679-1744):
15. アリア「Gelido in ogni vena」
(歌劇 「ペルシャ王シロエ」より)
ジョヴァンニ・アントニオ・ジャイ(1690-1764):
16. Aria「Non fidi al mar che freme」
(歌劇 「デメトリオ」より)
フィリッポ・ミネッチャ(C.T)、
イ・ムジチ・デル・グラン・プリンチーペ、
サムエーレ・ラストルッチ(指)

録音:2023年2月、イタリア
ラ・ヴェネクシアーナやアントニオ・フローリオ&カペラ・ナポリターナ(旧イ・トゥルキーニ)、カルロ・イパタ&アウセル・ムジチなどの多くの録音・公演に参加し、極めて創造的な活動で注目を浴びるイタリア、フィレンツェ出身のカウンターテナー、フィリッポ・ミネッチャ。
ミネッチャの最新アルバム「大公のカストラート(Il castrato del granduca)」は、フィレンツェの偉大な先輩であるカストラート、ガエターノ・ベレンシュタットのために作曲された数々のアリアを集成し、ベレンシュタットの音楽の足跡を辿ります。
ベレンシュタットは生涯を通じてメディチ家とトスカーナ大公に仕え、イタリアのすべての重要なオペラハウスとロンドンでも歌い、ヘンデルを始め、アリオスティ、ボノンチーニ、ガスパリーニ、ハッセ、サッロ、ヴィンチなど、当時もっとも人気を誇った作曲家たちがこぞって彼の歌声と演技力を高く評価し、彼のために多くのアリアを作曲しました。

Glossa
GCD-924015(2CD)
ルクレール:音楽悲劇 「スキュラとグラウコス」 ジェルジ・ヴァシュヘージ(指)、オルフェオO、パーセルが、ユディト・ファン・ヴァンロイ(スキュラ)、シリル・デュボワ(グラウコス)、ヴェロニク・ジャンス(キルケ)、ジャンヌ・アムザル(L’Amour, Temire, une Bergere, une Sicilienne, 1ere Fille du choeur)、ハスナー・ベンナーニ(Venus, Dorine, une Dryade,2e Fille du choeur)、ダヴィド・ヴィチャク(Le Chef des Peuples, un Sylvain, Hecate)、ヨージェフ・ガール(1ere Propetide, un Berger)、マールトン・コマーロミ(2e Propetide)

録音:2022年3月24日-26日、リスト・フェレンツ音楽院大ホール(ブダペスト、ハンガリー)
20世紀末まで顧みられることのなかった数々の知られざるフランス・バロック作品を蘇らせ、次々と世に発信して注目を集めてきたハンガリー出身の奇才ジェルジ・ヴァシュヘージと、彼が結成したオルフェオO&パーセル合唱団。本アルバムでは、「フランスのコレッリ」とも呼ばれる18世紀フランスのヴァイオリン音楽の巨匠、ジャン=マリー・ルクレールが唯一残した音楽悲劇 「スキュラとグラウコス」 を取り上げています。
ルクレールは、コレッリの系譜を継ぐヴァイオリンの大家、ジョヴァンニ・バッティスタ・ソミスに師事、フランスでいち早く独自のヴァイオリン芸術を確立し、演奏家としても作曲家としても高い名声を確立していました。ヴァイオリンのためのソナタや協奏曲、トリオ・ソナタなどの器楽作品で知られるルクレールが、ルイ15世の皇太子の結婚祝賀として書いた唯一の音楽悲劇 「スキュラとグラウコス」 は、 美しい海の精(ニンフ)スキュラに思いを寄せる海神グラウコスに恋をした魔女キルケが、グラウコスに拒絶され、恋敵であるスキュラに恐ろしい呪いをかけるというプロローグと5幕からなる抒情悲劇です。
ヴァシュヘージと手兵のオルフェオO&パーセル合唱団、そして、豪華歌手陣がこの知られざる作品の魅力を再発見させてくれます。また、ヴァシュヘージは、このレコーディングに臨むにあたり、オリジナルの演奏稿を用いていることも注目ポイントのひとつと言えるでしょう。

Signum Classics
SIGCD-769(1CD)
インフィニット・リフレイン〜愛の隠れ家の音楽
モンテヴェルディ:Vorrei baciarti(マドリガーレ集第7巻より)、Se i languidi miei sguardi(マドリガーレ集第7巻「Lettera amorosa」より)/ヤコポ・メラーニ(1623-1676):Da torbido nembo(歌劇「Ercole in Tebe」第2幕第8場より)
モンテヴェルディ:Perche fuggi(マドリガーレ集第7巻より)
メールラ
(1595-1665):Ballo detto Pollicio(歌曲集第3巻より)
ダニエレ・ダ・カストロヴィッラーリ(1613-1678):Dove, m’ascondo(歌劇「La Cleopatra」第3幕第11場より)
モンテヴェルディ:Soave libertate(マドリガーレ集第7巻より)
カヴァッリ
(1602-1676):Io resto solo?… Misero, cosi va(歌劇「Eliogabalo」第1幕第11場)
フレスコバルディ:トッカータ第4番(トッカータ集第1巻より)
モンテヴェルディ:Tornate, o cari baci(マドリガーレ集第7巻より)
ボレッティ:Crudo Amor(歌劇「Ercole in Tebe」第1幕第3場より)
ストラデッラ(1643-1682):Oh quanti soli…Ahime, gl’e meglio piangere(歌劇「Il Trespolo Tutore」第3幕第5場より)
モンテヴェルディ:Se pur destina e vole(マドリガーレ集第7巻「Lettera amorosa」より)
レグレンツィ(1626-1690):Ballo del Granduca
ボレッティ:Entro l’orrida mole… Se per te lieto mi lice(歌劇「Ercole in Tebe」第2幕第14場より)
モンテヴェルディ:Con che soavita(マドリガーレ集第7巻より)/モンテヴェルディ、フランチェスコ・サクラティ(1605-1650):Pur ti miro, pur ti godo(歌劇「ポッペアの戴冠」第3幕より)
ランドール・スコッティング(C.T)、
ホルヘ・ナバーロ・コロラド(T)、
ローレンス・カミングス(指)、
エンシェント室内O

録音:2022年10月31日-11月2日、(ロンドン、イギリス)
17世紀、同性愛者たちの隠れ家となっていたヴェニス。何世紀にもわたって覆い隠されていたゲイの愛の物語がこのアルバムによって幕を開けます。モンテヴェルディのマドリガル集第7巻からの鮮やかで魅力的なデュエットや、秘められた愛の憧れを描くカヴァッリとストラデッラのソロ・アリア、さらにはあまり知られていないボレッティ、メラーニ、カストロヴィラーリの作品も収録しています。
ロイヤル・オペラ・ハウスやメトロポリタン歌劇場、バイエルン国立歌劇場に出演している圧倒的な歌唱力を誇るカウンターテナーのランドール・スコッティングと、歴史あるゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭をはじめ、数々のオペラに出演しているテノールのホルヘ・ナバーロ・コロラド。この2人の歌唱を支えるエンシェント室内Oは2023年に創立50周年を迎えたオリジナル楽器オーケストラで、世界中で高い評価を得ています。

Aeolus
AE-10356(1CD)
ルクレール:ヴァイオリン・ソナタ集 Op.9Vol.1
ソナタ第6番ニ長調 Op.9-6/ソナタ第10番 嬰ヘ短調 Op.9-10/ソナタ第3番ニ長調 Op.9-3/ソナタ第8番 ハ長調 Op.9-8
エレーヌ・シュミット(Vn)、
フランソワ・ゲリエ(ハープシコード)、フランシスコ・マニャリヒ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/ジョナサン・ペシェク(バロックVc)
フランスを代表するバロック・ヴァイオリニストの1人、エレーヌ・シュミットのAeolus第2弾! ルクレールのソナタ集Op.9の全曲録音プロジェクトがスタート!
1743年に出版されたルクレールの「ヴァイオリン・ソナタ集 Op.9」はフランス・バロック期のヴァイオリン作品の中でも最高傑作とされています。ルクレールのこの作品はヴァイオリンの技術を最高まで高めた難曲として知られており、滅多に演奏されることはありません。この録音にあたって何年も準備を積み重ねたエレーヌ・シュミットによって見事なヴァイオリンが披露されている他、各パートも最高の技術で演奏されています。

H.M.F
HMM-902710(2CD)
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り SV206 ピグマリオン 、
ラファエル・ピション(指揮 )
ソプラノ/セリーヌ・シーン、ペリーヌ・ドゥヴィエ
メゾ・ソプラノ/ルシール・リシャルドー
テノール/エミリアーノ・ゴンザレス・トロ、ザカリー・ワイルダー、アントナン・ロンドピエール、
エティエンヌ・バゾラ、ニコラ・ブルーイマン、ルノー・ブレ

録音:2022年1月聖霊教会(サンテスプリ教会)
ピション&ピグマリオンが、モンテヴェルディの聖母マリアの夕べの祈りを録音しました。冒頭のファンファーレから、かつてない極上のやわらかな響き。モンテ ヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」は、"教会と王侯両家の "礼拝堂の音楽家が利用できるように、さまざまな機会のために独自に作曲されたヴェスパーの 楽曲を集めたアンソロジーであると位置づけられていますが、ピションは、「グローリア」の楽曲が全体を締めくくるのにふさわしい楽曲であることから、これは全 体としてひとつの作品であると考えています。そして、作品のテキストを、全体でひとつの作品という観点から再度読み解きなおし、言葉や場面にふさわしいハー モニーや表現を追求。モンテヴェルディが構想した作品の真の姿をつまびらかにすると同時に、作品固有の劇場感覚までをも存分に引き出しています。圧倒的な体 験です。
ピションは、2023年ザルツブルク音楽祭で「フィガロの結婚」を指揮し、「ラファエル・ピションは、VPOを、そのクッションの 効いたシロップのような心地よいサウンドからほど遠いところにある、歯切れのよい、硬派な古典主義の世界へと駆り立てた。クシェイの演出は音楽的であり、ピ ションの指揮は演劇的です。両者の協働は通常では考えられない高いレベルで最大の効果を発揮しています。細部に至るまで入念に考え抜かれ、その相乗効果に は息をのむ。」(フィナンシャル・タイムズ)と絶賛されています。 (Ki)
H.M.F
HAF-8905374(1CD)
シュッツ(1585-1672):イタリア語のマドリガーレ集第1巻 ポール・アグ ニュー(指)
レザール・フロリサン

録音:2022年5月、フィルハーモニー・ド・パリ
シュッツのイタリア語のテキストによるマドリガーレ集第1巻(第2集以降は存在しない)。出版は1611年。イタリアで、ガブリエリのもとで2年間修業を積んだ のちの、いわば「卒業制作」的なものでした。ふたつの合唱隊のために書かれており、モンテヴェルディのマドリガーレ集第5巻から6年後のもので、16世紀から 続くポリフォニックなマドリガーレの伝統の最高到達点とも言われています。テキストと音楽が実に見事に融合した、素晴らしい傑作として世に残されています。イ タリア語の言葉のニュアンスや、言葉の感情を、音楽で見事に表現しています。ポール・アグニューの的確な指揮が、若き日のシュッツが作品に込めた思いを美しく 響かせています。 (Ki)

BIS
BISSA-2589(1SACD)
『夜もすがら』
(1)R・シュトラウス(エリック・ムーレ編):メタモルフォーゼン(Metamorphosen) ArV290AV142(1944-45)
(2)マッダレーナ・カスラーナ(c.1544-c.1590)(サイモン・パーキン編):わが心は死ねぬ(Morir non puo il mio cuore)〜マドリガーレ集 第1巻(Il primo libro di madrigali)(1566)より
(3)ダニエル・キダン(1986-):じっとして(Be Still)(2020)〜弦とクロタルの為の
(4)ジェズアルド(c.1560-1613)(ミチ・ウィアンコ編):わが魂は死ぬばかりに悲しい(Tristis est anima mea)(1611)
(5)シェーンベルク:浄められた夜(Verklarte Nacht) Op.4【1943年弦楽オーケストラ版】
(6)パーセル(c.1659-1695)(レオポルド・ストコフスキー編):ディドーの嘆き(Dido’s La-ment)〜歌劇「ディドーとエネアス」 Z626〜
ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ、
ジュリアン・アズクール(指)
(3)ベイベイ・ワン(クロタル)

録音:(4)2020年8月12日、(6)2021年11月9日セント・シラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン)、
(1)(3)2022年5月26&27日、(2)(5)2022年10月10&11日/オール・セインツ教会(ダラム・ロード、ロンドン、イングランド)
ジュリアン・アズクールがリーダーを務める「ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ United Strings of Europe」(USE) は、王立音楽アカデミーの学生により結成され、2012年から活動を始めました。2020年に最初のアルバム『In Motion(動いている)』(BIS SA-2529)を リリース。「巧みな演奏と注目されるプログラム」(”BBC Music Magazine”)「魅惑的なぬくもりのあるビロードの音色」(”The Strad”)と表されました。 『Renewal(リニューアル)』(BIS SA-2549)、「弦楽セレナード」や「フィレンツェの思い出」の『チャイコフスキー』(BIS SA-2569)と BISレーベルで アルバムを作り、いずれも高く評価されました。
第4作『Through the Night(夜もすがら)』は「夜」をコンセプトに制作されたアルバムです。「主要テーマが、夜は変化と変形の為の空間と時間になりえ るという考え」(ジュリアン・アズクール)。16世紀から21世紀まで、500年ほどの時間を隔てた6作品のプログラムが組まれました。
R・シュトラウスが第二次世界大戦の末期に作曲した「メタモルフォーゼン」。「23のソロ弦楽器」の為の原曲をヴァイオリニストのエリック・ムーレが「8 つのヴァイオリン、4つのヴィオラ、3つのチェロ、コントラバスのため」に編曲した「オリジナルの荘重さとテクスチュアの多彩さを保ちながら、対位法が的確にわ かる」(アズクール)版による初録音です。
イギリスの作曲家サイモン・パーキンが「弦楽四重奏をともなう弦楽オーケストラ」のために編曲したマッダレーナ・カスラーナの「Morir non puo il mio cuore(わが心は死ねぬ)」。イギリスのダニエル・キダンが作曲した「Be Still(じっとして)」は、COVID-19のロックダウン下、「過ぎゆく一年の『時』を深く 考えた」という作品です。弦と打楽器のクロタル(アンティークシンバル)によって演奏されます。
アメリカの作曲家でヴァイオリニストのミチ・ウィアンコが「弦楽オーケストラ」用に編曲したカルロ・ジェズアルドの6声のモテット「Tristis est anima mea(わ が魂は死ぬばかりに悲しい)」。シェーンベルク自身の「1943年弦楽オーケストラ版」による「浄められた夜」。パーセルの「ディドーとエネアス」からのアリア「ディ ドーの嘆き」は、レオポルド・ストコフスキーが「個性的な響きに変容させた」版による演奏です。

Profil
PH-21053(2CD)
エディション・シュターツカペレ・ドレスデン53
ハッセ:三幕の音楽劇「オリンピーアデ」
クリステネ(シキオンの支配者):クリストフ・プレガルディエン(T)
アリステア(その娘):キャサリン・ロビン(Ms)
アルジェーネ(クレタの王女);ドロテア・レシュマン(S)
メガークレ(リチーダの友人):デイヴィッド・コーディア(T)
リチーダ(クレタの王子):ランドール・ウォン(男性ソプラノ)
アミンタ(リチーダの裁判官)、
アルカンドロ(クリステネの側近):スティーヴン・リッカーズ(C.T)
カペラ・サジタリアーナ・ドレスデン、
シュトゥットガルト室内cho
フリーダー・ベルニウス(指)

録音:1992年5月31日/ゼンパーオーパー(ライヴ)
大人気「エディション・シュターツカペレ・ドレスデン」シリーズの第53弾は1992年5月31日にゼンパーオーパーで行われたベルニウス指揮によるハッセの 音楽劇「オリンピーアデ」全曲。ドレスデン国立図書館所蔵の1756年版スコアを使用した演奏会形式での上演で、名のみ知られたこの作品が優れた演奏で復活し た記念すべき公演でした。
ヨハン・アドルフ・ハッセはドイツの作曲家ながらナポリでポルポラやスカルラッティに学び、イタリアで作曲家として成功しました。1731年 にドレスデン宮廷楽長となり、ナポリ楽派様式による歌劇を上演しました。
「オリンピーアデ」は1756年の作。古代ギリシャのオリンピックを題材にしているのも興味津々。メタスタージオの台本でも最も人気が高く、多くの作曲家が作 品化しています。カストラート用に書いた役はカウンターテナーのスティーヴン・リッカーズと男性ソプラノのランドール・ウォンが担い、当時の雰囲気を味わわせ てくれます。主役は実力派クリストフ・プレガルディエン。ヤーコプスとモンテヴェルディの「ウリッセの帰還」を録音したのと同時期です。
ドイツ合唱界の大御所フリーダー・ベルニウスは1985年以降古楽合唱へ転向、まさに実績を積んだ解釈が光ります。手兵シュトゥットガルト室内合唱団の美し さも光ります。

PAN CLASSICS
PC-10451(1CD)
エミリオ・デ・カヴァリエーリ(c1550-1602):エレミアの哀歌 エラム・ロテム(バス、音楽監督)
プロフェティ・デッラ・クインタ

録音:2023年3月23-27日スイス、フェアスアム、改革派教会
カヴァリエーリは外交官・振付師・オルガニスト・作曲家という経歴を持つ異才で、現存する作品はごく少ないものの、当時の最先端をゆくスタイルを用い、声楽・ 歌劇の発展に大きく寄与した人物。『エレミアの哀歌』は彼の代表作と言え、伝統的な5声のア・カペラ合唱だけでなく通奏低音つきの独唱や二重唱も登場しま す。またおどろくような和声進行など、およそルネサンス・ポリフォニーの枠から逸脱した革新性を持っていますが、同時にたまらない美しさをたたえた感動的な 名作です。
声楽アンサンブル「プロフェティ・デッラ・クインタ」はエラム・ロテムによってイスラエルのガリラヤ地方で創設され、現在はスイスのバーゼルを拠点として活動 しています。10年かけて『エレミアの哀歌』を研究・演奏してきた団体であるため、とても高い完成度の演奏がお聴きいただけます。 (Ki)

Chopin University Press
UMFCCD-101(1CD)
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジア パヴェウ・ウォサキエヴィチ(Vn)
国際的ソリスト、室内楽奏者として活躍し、ワルシャワのショパン音楽大学のヴァイオリン科教授や室内楽部門の責任者などを歴任したポーランドの重鎮パヴェウ・ウォサキエヴィチ。
本アルバムでは、バロック期の無伴奏独奏曲の中でも最も重要な位置を占める作品を取り上げています。ウォサキエヴィチの解釈で、テレマンの描いた美しい旋律を奏でます。

RICERCAR
RIC-456(1CD)
アルカデルト:ミサ・ノエ・ノエ 〜ルネサンスのクリスマス音楽
1. ジョスカン・デプレ(1450/55-1521):純血なる乙女、神の育て親
2. ジャック(ヤコブス)・アルカデルト(1507-1568): キリエ*
3. アルカデルト:グローリア*
4. ジャン・ムートン(1459-1522):ノエ・ノエ(クリスマスの歌/器楽による演奏)
5. アルカデルト:クレド*
6. アルカデルト:この日、祝福されし乙女マリアは
7. アルカデルト:サンクトゥス*
8. アルカデルト:アニュス・デイ*
9. アルカデルト:天の母后(レジーナ・チエリ)
10. アルカデルト:第1旋法によるマニフィカト
11. アルカデルト:その時、嬉しいことには
12. ジョスカン・デプレ/ジャン・ギヨ・ド・シャトレ(1512-1588):祝福あれ、天の母后よ

*=『Missa Noe Noe ミサ・ノエ・ノエ』より
ナミュール室内cho
カペラ・メディテラネア(古楽器使用)
レ・パストゥロー(グレゴリオ聖歌歌唱/指揮&独唱: フィリップ・ファヴェット)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(指)

録音:2021年11月 グラン・マネージュ、ナミュール、ベルギー
地中海周辺諸国のバロック作品を、比類ないパッションと精緻な解釈を兼ね備えた名演で聴かせ話題を呼んできた、アルゼンチン出身の指 揮者レオナルド・ガルシア・アラルコン。近年は古典派以降の管弦楽作品の解釈でも注目すべき実績をあげていますが、今回の演目は意外 にもルネサンス。フランス語圏ベルギーの主要都市の一つナミュールに拠点を置く実力派集団ナミュール室内合唱団と共に、同市が出身地 と言われる名匠アルカデルトのミサ曲を中心とした選曲をお届けします。英国のタリスやスペインのカベソン、オルティスなどと同世代のアルカデ ルトは、若くしてローマ教皇庁のシスティナ礼拝堂ジュリア聖歌隊に加わり、そこで長く活躍した後にフランス王アンリ2世やシャルル9世に仕え た大家。『最後の審判』の芸術家ミケランジェロとも親交があったと言われています。今回の演目は聖母マリアにまつわる作品が集められてお り、中心を占めるのは同じく教皇庁で活躍したフランス語圏出身の作曲家ジャン・ムートンによるクリスマス音楽の旋律を軸に作曲された「ミ サ・ノエ・ノエ」。アラルコンは4声の端正な多声展開に複数の木管コルネットとトロンボーンからなる合奏、さらにリコーダー、ドゥルツィアン(ファ ゴットの前身)、オルガンといった楽器を添え、教皇庁やフランス王室など強力な為政者のもとで活躍したアルカデルトの在りし日を彷彿させる 壮麗な響きを再現。古楽器ならではの純正な和声の美しさ、決して迫力に頼らないしなやかな音作りで、多声音楽ならではの魅力を存分 に味わわせてくれます。バッハ解釈にも定評があるアラルコンならではの精緻な解釈に惹きつけられる名演です。

RAMEE
RAM-2205(1CD)
ごきげんよう、スザートさん 〜ティールマン・スザートの出版譜の世界〜
1. ティールマン・スザート(1510/15頃-1570以降): 千々の悲しみが、わたしの哀れな心を
2. トマ・クレキヨン(1505頃-1557頃):わたしは美ゆえに愛されて
3. クレキヨン:死がわたしを、残虐な妬みから
4. ニコラ・ゴンベール(1495頃-1560頃):悲痛な別れがわたしを苦悩に追いやり
5. スザート:Mon Amy わが友(器楽による演奏)
6. ジョスカン・デプレ(1450/55頃-1521):森のニンフたちよ(オケゲム追悼歌)
7. ジョスカン・デプレ:千々の悲しみ
8. スザート:わたしの方でも
9. スザート:もし今、私が辛い苦痛を耐え忍んでいるならば(器楽による演奏)
10. スザート:永遠なる父であらせられる方よ
11. スザート:サンクトゥス(『ミサ・イン・イッロ・テンポレ』より)
12. スザート:アニュス・デイ(『ミサ・イン・イッロ・テンポレ』より)
13. スザート:ホーブーケン〔ホーボーケン〕の踊り(器楽による演奏)
14. ジャン・ルコック(生歿年不詳、1514年頃活躍) :羊飼いの男女が
15. クレメンス・ノン・パパ(1510/15頃-1555/56頃):飲みすぎたせいなら
16. スザート:Ronde ロンド(器楽による演奏)
17. クレメンス・ノン・パパ:美しき女神が一柱
18. ピエール・ド・マンシクール(1510頃-1564):めでたし、明けの明星
19. スザート:おお、残酷なる運命よ
20. ラッスス: それを見たわたしは悲しくて
21. スザート:あなたはどこにいるのか(器楽による演奏)
22. スザート:人間には、何ひとつ確かなものなどなく
23. ラッスス:愛しき婦人よ、お願いです
24. スザート:ごきげんよう、薔薇の冠を戴いた方よ
ユートピア・アンサンブル
ミヒャエラ・リーナー(Ms)
バルト・ユーフェイン(C.T)
アドリアーン・デ・コステル(T)
リーフェン・テルモント(Br)
ギヨーム・オルリ(Bs)
ヤン・ファン・アウトレイフェ(Lute)

録音:2022年7月6-8日 聖パオロ教会、アントウェルペン、ベルギー
ラ・カピーリャ・フラメンカやウエルガス・アンサンブルといったベルギー随一の古楽アンサンブルで活躍してきた実力派古楽歌手たちが結集、そ れぞれの曲は決して長くないものの、どれも精巧な多声の歌の魅力が凝縮されたポリフォニー傑作集を録音しました。テーマはティールマン・ス ザート、16世紀屈指の印刷業界人です。15世紀にヨーロッパで発展した活版印刷術が16世紀初頭に楽譜印刷に応用されるや、音楽 は手書きで楽譜を書き写すしかなかった時代には考えられなかったほどの勢いで広範囲に届くようになりました。その大きな恩恵を受けたのが 15世紀末〜16世紀に活躍したフランス=フランドル楽派のポリフォニー作曲家たち。そして彼らの名声拡大に大きく寄与したのが、ヴェネ ツィアやアントウェルペン、パリなど多くの人々が行き交う大都市で活動していた出版業界人たち。おそらく自身も音楽家だったスザートはフラ ンドル地方随一の国際的な港湾都市アントウェルペンに拠点を構え、クレキヨンやクレメンス・ノン・パパ、ゴンベールといった同時代のフランド ル人作曲家たち、あるいはジョスカン・デプレのような往年の大御所たちの傑作を数々の曲集に編んで印刷、その普及に大きく貢献します。 スザートによって選ばれた作品の確かさをじっくり、リュート独奏を交えながら堪能できるプログラムには「千々の悲しみ」や「森のニンフたちよ」 など往年の名曲から、宗教曲・世俗曲を問わず仏・蘭・伊・ラテン語などさまざまな言語の佳品が並び、細部までよく整えられた演奏の確か さとあいまって、5世紀前の世界に軽々と私たちを誘ってくれる仕上がりになっています。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-104(1CD)

NYCX-10429(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ジャン・ジル(1668-1705):モテ「主よ、わが神、あなたが頼りなのです」
死者の為のミサ曲(レクイエム)
ユジェニー・ルフェーヴル(S)
クレマン・ドビューヴル(オートコントル〔高音テノール〕)
セバスティアン・モンティ(T)
ダヴィド・ヴィチャク(Br)
レ・パージュ・エ・レ・シャントル(ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団、少年合唱団)
レ・フォリー・フランセーズ(古楽器使用)
コンサートマスター:パトリック・コーエン=アケニヌ(Vn)
ファビアン・アルマンゴー(指)

録音:2022年12月8-9日 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
※ 国内仕様盤には、白沢達生氏による原盤解説の日本語訳が付属。
南フランスのプロヴァンス地方出身の天才作曲家ジャン・ジル。大クープランと同じ1668年に生まれ、生涯を通じて専らフランスの南側で活 躍しパリにもヴェルサイユにも来ないまま早世しましたが、ルイ14世の治世下で作曲したレクイエムが王室でもとりあげられ注目を浴び、18世 紀を通じて王室の葬儀で頻繁に再演されるという栄に浴しました。有名な定期演奏会コンセール・スピリチュエルも発足20年前に亡くなった この昔日の巨匠の作品を何度も演奏、パリの人々にも喝采を博し続けました。20世紀の古楽復権の流れでもシャルパンティエやデュ・モンと 並んで注目されてきた彼のレクイエムに、ブルボン家歴代の王たちの祈りの場となってきたヴェルサイユ宮殿の王室礼拝堂での最新録音が登 場。手稿譜の形でのみ残る珍しいグラン・モテ(合奏付き合唱曲)と共に演奏を聴かせるのは、フランス17〜18世紀音楽の知られざる魅力 を実演と録音を通じて根強く紹介し続けてきた実力派ファビアン・アルマンゴー率いるヴェルサイユ・バロック音楽センター(CMBV)の合唱団。 器楽陣にはCMBVでの研究成果を比類ない演奏に昇華してきた精鋭集団レ・フォリー・フランセーズが加わり、残された楽譜の持ち味を最 大限に引き出す精妙な解釈に仕上げられています。モテ「主よ、わが神、あなたが頼りなのです」では時として舞踏劇や歌劇を思わせる音 使いもあり、メリハリの利いた古楽器演奏と相俟ってジルの作風の広がりを印象づけてやみません。CMBVの音楽学者ジュリアン・デュブリュク による解説(仏・英・独語/国内仕様盤には日本語訳付)も充実、フランス・バロックの奥深さと欧州古楽界の層の厚さに改めて驚かされる 新録音です。

TOCCATA
TOCCATA NEXT
TOCN-0018(1CD)
NX-B03
18世紀ロンドンの声楽曲集
1-20. ヨハン(ジョン)・エルンスト・ガリアルド(1666/87-1747):アダムとイヴへの讃歌(1728年出版)*
21-23. ジェレマイア・クラーク(1674頃-1707):詩篇13篇 * - 宗教音楽集第2集(1801年出版)より (リチャード・ジョン・サミュエル・スティーヴンス 1757-1837編)
24. モーリス・グリーン(1696-1755):竪琴を持ったオルフェウス - カンタータと4つの英語の歌(1745/46年出版)より
25. エリザベッタ・デ・ガンバリーニ(1730-1765):Behold, and listen - イタリア語と英語の歌によるチェンバロの為のレッスン(1748年出版)より
26-31. ガリアルド:アポロとダフネ*- イタリア流儀に倣った6つの英語カンタータ(1716年出版)より
32-39. ヘンリー・キャリー(1688頃-1743):カンタータ「I go to the Elisian Shade」(狂気の歌)- 伴奏付き声の為のカンタータ(1724年出版)より
40. ジョン・ブロウ(1649-1708):前奏曲 イ短調(1700頃)
41-44. グリーン:詩篇119篇 *- 宗教音楽集第2集(1801年出版)より
(リチャード・ジョン・サミュエル・スティーヴンス編)
Lux et Umbrae(古楽声楽アンサンブル)
ロバート・クロウ(S)…1-2、5-6、9-10、13-14、17-23、
25、32-39、41-44
アネッテ・フィッシャー(S)…1-4、7-8、11-12、15-16、17-
20、24、26-31、41-44
ジュリア・ニルセン=サヴェージ(Vc)…21-23、26-31、41-44
シグルン・リヒター(Lute)…1-20、24、26-31、41-44
ミヒャエル・エーベルト(Cemb)…1-23、26-44

録音:2021年5月29、30日、2022年10月23-30日
*…世界初録音
18世紀前半のロンドンではイタリアを経てやってきたヘンデルが圧倒的な人気を誇っていました。彼は1719年に貴族たちによって設立された「王立音 楽アカデミー」で演奏するための大部分の歌劇を担当した他、ジョージ2世の為の「戴冠式アンセム」を上演するなど大活躍。イタリアから優れた歌 手を呼び寄せ、ロンドンにおける歌劇文化の興隆をもたらしました。もちろん同時代のロンドンにも優れた作曲家たちは存在していましたが、彼らのほと んどはヘンデルの名声の影に隠れてしまい、その作品の多くは忘れられてしまったのです。このアルバムでは6人の作曲家の作品を収録。曲の多くは神 話や旧約聖書から題材が取られており、演奏者や歌手たちには高い技巧が要求されます。なかでも注目はヘンデル作品の歌手として活躍し、後に 自作を発表したという、当時では珍しいイタリア系の女性作曲家エリザベッタ・デ・ガンバリーニの作品でしょう。イタリア・バロックの様式に基づく美しい 歌曲は上品な味わいを持っています。 演奏する「Lux et Umbrae=光と影の意」は2014年にソプラノ歌手ロバート・クロウとリュート奏者シグルン・リヒターによって設立されたアンサンブ ル。17世紀から18世紀のほとんど知られていない声楽作品の研究と演奏に尽力しています。

CORO
COR-16201(1CD)
オラツィオ・ベネヴォリ:ミサ曲「汝はペテロなり」
パレストリーナ:汝はペテロなり
オラツィオ・ベネヴォリ(1605-1672):ミサ曲「汝はペテロなり」-キリエ、グローリア
ボニファツィオ・グラツィアーニ(1604-/5-64):主よ、汝の憤りをもてわれを責めたもうなかれ
ベネヴォリ:ミサ曲「汝はペテロなり」-クレド
グラツィアーニ:さあ、諸人よ
ネヴォリ:ミサ曲「汝はペテロなり」-サンクトゥス、アニュス・デイ
グラツィアーニ:Ad mensam dulcissimi、Justus ut palma
イ・ファジョリーニ、
ザ・シティ・ムジク、
ロバート・ホリングワース(指)

録音:2023年6月28日-7月1日、セント・オーガスティン教会(ロンドン)
ロバート・ホリングワースによって1986年にオックスフォード大学で結成され、2006年5月にはロイヤル・フィルーハーモニック協会から"アンサンブル・アウォード"を授与されたイギリスの実力派古楽系アンサンブル、イ・ファジョリーニ。
Coroからのリリース第4弾となる新録音は、イタリア初期バロックの重要人物オラツィオ・ベネヴォリ(1605-1672)の多声合唱の芸術を探求!
パレストリーナの著名なモテット「汝はペテロなり」を基に作曲されたベネヴォリのミサ曲「汝はペテロなり」は、ローマに新しく建設されたサン・ピエトロ大聖堂のために書かれたものと思われます。この作品は編成が非常に特殊で、4つの合唱団〔合唱1:ソプラノ、ハイ・テノール、バリトン、バス/合唱2:ソプラノ、コルネット(ツィンク)、ハイ・テノール、バリトン、バス、トロンボーン/合唱3:メゾ・ソプラノ、ヴァイオリン、ハイ・テノール、バリトン、バス、バス・ヴァイオリン/合唱4:メゾ・ソプラノ、リコーダー、ハイ・テノール、バリトン、バス、バス・ドゥルツィアン/通奏低音1:オルガン、ハープ/通奏低音2:オルガン、キタローネ の、器楽も含めた4グループ(+通奏低音)〕によって構成されています。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-087(1CD)
リュリ:グラン・モテ集Vol.3
リュリ:ガリアよ、歓呼の声を上げて喜べ LWV37
アンリ・デュ・モン(1610-1684):聖母マリアの讃歌「わたしの魂は主を崇め」(マニフィカト)
リュリ:ザカリアの讃歌「祝福あれ、イスラエルの主なる神よ」LWV 64-2
 主よ、王を救い給え LWV77-4
 神はユダヤの地で知られ LWV77-17
レゼポペー(声楽&古楽器アンサンブル)
ステファーヌ・フュジェ(指)

録音:2022年3月18-21日ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
精鋭メンバーによる2022年来日が好評を博したレゼポペーが、本場ヴェルサイユ宮殿の礼拝堂で進めるリュリのグラン・モテ録音第3弾。 18世紀以前の作品研究を反映させた古楽解釈が盛んなフランスにあって、21世紀を担う逸材として高い評価を得ているステファーヌ・フュ ジェは今回、ルイ14世の筆頭後継者たる男子誕生を祝う「ガリアよ、歓呼の声を上げて喜べ」でプログラムを始め、リュリの急逝2年前に書 かれた「神はユダヤの地で知られ」まで、この作曲家がフランス王室で最も確たる権勢を見せていた時期の作を幅広く選んでいます。また同シ リーズ初の試みとして、リュリの傍ら彼より前から王室に迎えられ、ルイ14世時代ならではの教会音楽の確立に先んじて寄与していた大家 デュ・モンの充実作「マニフィカト」も収録、両者の作風の違いを軸にリュリ流儀の教会音楽の特徴が自ずと浮かび上がるようにしています。 25〜37名編成の合唱にはグヴェンドリーヌ・ブロンデール、クレール・ルフィリアトル、シリル・オヴィティ、マルク・モイヨンら個性派ソリストも多く、 坂本久美、湯川亜也子ら日本の気鋭歌手の名も。加えてオルガンとチェンバロをそれぞれ2台、曲によっては30人を超える弦楽奏者を含 む大編成の古楽器オーケストラ(オルガンにマリー・ファン・レイン、低弦にエマニュエル・ジャック、リコーダーとバスーンでメラニー・フラオー……と 多面的活躍で知られる名手たちも参加)が奏でる響きは、当時これらの作品の演奏に求められていた壮麗さはもちろん、両作曲家の細部 まで考え抜いた音使いの繊細さにも柔軟に対応。きわめて幅広い表現力で17世紀フランスの王室礼拝堂音楽の至芸を追求、各作品の 魅力を十全に引き出してゆきます。ヴェルサイユ・バロック音楽センターの音楽学者トマ・ラコントによる解説も充実(仏・英語)。舞台音楽ば かりではないリュリ芸術の真価を実感できる1枚です。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-099(1CD)
フランソワ・クープラン:王宮のコンセール
コンセール 第1番/コンセール 第2番
コンセール 第3番/コンセール 第4番
レ・フォリー・フランセーズ(古楽器使用)
【ジョスラン・ドービネ(フラウト・トラヴェルソ)、ニエルス・コラン=コッパル(リコーダー、バスーン)、ジャン=マルク・フィリップ(Ob)、エマニュエル・バルサ(Vc、バス・ド・ヴィオル〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)、ベアトリス・マルタン(クラヴサン〔=チェンバロ〕)】
パトリック・コーエン=アケニヌ(Vn・指揮)

録音:2021年7月27-29日プロヴァン楽器博物館、プロヴァン(パリ郊外イル・ド・フランス地方)
ウィリアム・クリスティのレザ―ル・フロリサンやジェラール・レーヌのイル・セミナリオ・ムジカーレなど、フランスにおける古楽復興の躍進を担った重 要団体で長くコンサートマスターを務めたパトリック・コーエン=アケニヌが、2000年に自ら結成したレ・フォリー・フランセーズ。Pierre Verany、ALPHA-、Cypres、NoMadMusicなど常にシーン最前線のレーベルで名盤を刻んできたこのアンサンブルが、満を持して自国の 音楽史に名高い傑作室内楽曲を録音しました。クープランの『王宮のコンセール』はルイ14世の治世末期に書かれたイタリア風の編成によ るフランス様式の曲集で、かつてはイタリア風の音楽を演奏することさえ憚られたフランス王室にあって、異国の様式を適切に取り込み「趣味 の融合」を図ったこの作曲家ならではの細やかな趣向が凝らされた充実曲集。ヴィヴァルディ『四季』と同時期の1724年に出版され、20世 紀以降は多くの名盤にも恵まれてきましたが、18世紀当時のフランス宮廷音楽の演奏再現を徹底追及してきたコーエン=アケニヌらの様 式感豊かな演奏はやはり格別。アンサンブル創設期から長く共演してきた重要メンバーに新世代の気鋭バスーン奏者ニエルス・コラン=コッ パルが加わる顔ぶれが、それぞれの楽器から引き出しうる音色の多彩さを最大限に生かした精妙な解釈を織り上げてゆきます。作曲者と同 じフランス語話者たちだからこそ探り当てうる機微の妙、じっくりお楽しみください。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-111(1CD)
ルイ15世時代のフランス舞台音楽における恋の歌
1. ラモー :天体のエール「照り映えろ、新たに生まれ出でた星々よ」 (「カストールとポリュクス」〔1737〕第5幕第7場より)
2. ジャン=バティスト・ニエル(1690頃-1771):恋の神のエール「わが両目を襲う眠りに」 (「ローマ人たち」〔1736〕第1幕第6場より)
3. フランソワ・ルベル(1701-1775)&フランソワ・フランクール(1698-1787):ガヴォット(「イスメーヌ」〔1747〕より)
4. エジディオ・ロムアルド・ドゥーニ(1708-1775):ロジーヌのエール「おお、この村で敬われてきたお父様」 (「収穫に勤しむ人々」〔1763〕第3幕第7場より)
5. ラモー:狂気の女神のエール「恋の神よ、さあ矢をつがえて」 (「プラテー」第3幕第4場より)
6. ルベル&フランクール:イスメーヌのエール「おお、わたしたちに声を聴かせた者よ」 (「イスメーヌ」〔1747〕第3場より)
7. ラモー:プレリュード(「イポリートとアリシ」〔1733〕第3幕より)
8. ラモー:フェードルのエール「恋の神の残虐なる母よ」 (「イポリートとアリシ」〔1733〕第3幕第1場より)
9. ラモー:テライルのエール「悲痛なる衣装、青ざめた炎に」 (「カストールとポリュクス」〔1737〕序幕第1場より)
10. ジャン=ジョゼフ・ムーレ(1682-1738):イフィスのエール「さあ恋をしましょう、ためらっていてはだめ」 (「タリーの祭典」〔1714〕第2幕第5場より)
11. ラモー:シャコンヌ(「プラテー」〔1745〕より)
12. モンドンヴィル:プシュケと悪鬼たちの対話「駄目だ、この苦しみが終わると思うなよ」 (「パフォスの祭典」〔1758〕第3幕第6場より)
13. モンドンヴィル:プシュケのエール「わたしの美しさは失われ」 (「パフォスの祭典」〔1758〕第3幕第6場より)
14. ルベル&フランクール:恋の神のエール「心ここにあらずで」 (「スカンデルベルク」〔1735〕序幕第3場より)
15. ラモー:諸芸術の精たちと喜びの精たちの歌「美の女神ヴェニュス、あなたこそ」 (「カストールとポリュクス」〔1737〕序幕第1場より)
16. ラモー:狂気の女神のエール「いそしみましょう、いとも華やかな音楽に」(「プラテー」第2幕第5場より)
マリー・ペルボスト(S)
ヴェルサイユ王室歌劇場O&cho
ガエタン・ジャリ(指)

録音:2023年1月7-9日 ヴェルサイユ宮殿「マレンゴの間」
フランスの音楽著作権協会ADAMIから2016年の新星歌劇歌手賞に選ばれて以来、ヨーロッパのシーンで演技力豊かな声が急速に話 題となり、歌劇界に留まらずバロック・歌劇蘇演や知られざるフランス近代歌曲の発掘で早くも注目すべき実績を次々と挙げているマリー・ ペルボスト。ヴェルサイユ宮殿を舞台に刻まれた新たなソロ・アルバムはルイ15世時代のフランスに光を当て、多様な劇音楽から有名・無名 にかかわらず魅力的なナンバーを厳選。ルイ15世の長く比較的安定した治世の中で育まれた、多角的な様相をみせる恋物語の数々の魅 力に迫ります。軸となる巨匠ラモーの3傑作(「イポリートとアリシ」〔1733〕、「カストールとポリュクス」〔1737〕、「プラテー」〔1745〕)からして 音楽面でも物語面でもそれぞれに異なり、同時期の王室を魅了したルベル&フランクールのタッグや世紀半ばのパリの寵児ドゥーニなど、他 の作曲家たちの作品にもバロック後期からロココの柔和さを経て古典派前夜まで、18世紀フランス音楽の多彩さと一貫性を矛盾なく実感さ せてくれる奥深い魅力がたっぷり。ソプラノ歌手でありながら低い音域でも豊かな情感描写を聴かせるペルボストならではの、演技性あればこ そのエールが集められているのも流石です。ヴェルサイユの王室歌劇場ほか数々のステージで名演を披露してきたガエタン・ジャリの経験値が 十全に活かされたオーケストラの音作りも頼もしく、どこから聴いても引き込まれずにおれないアルバムに仕上がっています。

ALPHA
ALPHA-992(1CD)
フランス17〜18世紀のオートコントル歌手たちVol. 3
ジャン=バンジャマン・ド・ラ・ボルド(1734-1794):歌劇「Thetis et Pelee テティスとプレ」(1765)より
1. Ouverture 序曲
2. Air Que mon destin est deplorable プレのエール「わが運命の忌々しさよ」
3. Air Ciel ! En voyant ce temple redoutable
   プレのエール「天よ! このみごとな神殿を前に」
 ピエール=モンタン・ベルトン(1727-1780)&ジャン=クロード・トリアル(1732-1771): 歌劇「Sylvie シルヴィ」(1765)より
4. Air Conduisez ces captifs
   アミンタスのエール「どうかこの囚われ人たちを連れて行ってください」
5. Air pour les Cyclopes 一つ目巨人たちのエール
6. Air gracieux 優美なエール
 トリアル:歌劇「La Fete de Flore フロールの祭典」(1771)より
7. Air Amour, si tu te plais a ma douleur mortelle
   イラスのエール「恋の神よ、わたしが死ぬほど苦しんでいるのがそんなに嬉しいか」
 グルック:歌劇「Iphigenie en Aulide オリードのイフィジェニー」(1774)より
8. Ouverture 序曲
9. Air J’obtiens l’objet que j’aime アシルのエール「ついに愛する相手を得て、わたしは」
 グルック:歌劇「Orphee et Eurydice オルフェとユリディス」
    (1774/「オルフェオとエウリディーチェ」パリ版)より
10. Air Accable de regrets オルフェのエール「後悔に苛まれて」
11. Ballets des Ombres heureuses 精霊たちの踊り
12. Air Quel nouveau ciel pare ces lieux !
   オルフェのエール「ここまで来ると空が見違えるようだ」
13. Air Malheureux, qu’ai-je fait... J’ai perdu mon Eurydice
   オルフェのエール「やりきれない、わたしはなんということをしてしまったのだ
   〜エウリディーチェを喪って」
 ゴセック:歌劇「Alexis et Daphne アレクシとダフネ」(1775)より
14. Air Loin des ces bois charmants a regret entraine
   アレクシのエール「この愛おしい森を心ならずも離れ」
15. Air Vers le sommet de la montagne
   アレクシのエール「この山の頂に辿り着き、わたしは」
 グレトリー(1741-1813):歌劇「Cephale et Procris セファルとプロクリス」(1773/1777改訂)より
16. Air Parais, mortel amoureux
   セファルのエール「さあ出ておいで、命限りある恋人よ」
17. Ballet des nymphes de Diane ニンフたちとディアーヌの舞踏
18. Contredanse コントルダンス
19. Air Deese des beaux jours セファルのエール「好日の女神よ」
 ジョゼフ・ルグロ(1739-1793):歌劇「Hylas et Egle イラとエグレ」(1775)より
20. Air C’est ici que j’ai vu pour la premiere fois イラのエール「ここでわたしは初めて」
 ニコロ・ピッチンニ(1728-1800):歌劇「Atys アティス」(1780)より
21. Air O funeste amitie; Confiance accablante !
   アティスのエール「おお残酷なる友情、恐ろしき秘密よ!」
 ヨハン・クリスティアン・バッハ:歌劇「Amadis de Gaule ゴールのアマディス」(1779)より
22. Largo ラルゴ
 グルック:歌劇「Iphigenie en Tauride トーリドのイフィジェニー」(1779)より
23. Air Quel Langage accablant pour un ami qui t’aime !
   ピラドのエール「そなたを慕ってきた友に、なんという言葉を」
ア・ノクテ・テンポリス(古楽器使用)
 コンサートマスター:ロドルフォ・リヒター
レイナウト・ファン・メヘレン(オートコントル〔高音テノール〕、指揮)

録音:2022年12月 AMUZ、アントウェルペン(ベルギー北部フランデレン州)
17〜18世紀のフランス音楽史を彩り、数々の重要作品の名舞台を華やがせた名歌手たちの活躍に光を当てたアルバムが、近年ALPHA-から続々登場して います。その中でも特に当時のフランスならではのオートコントルと呼ばれる高音域男声歌手たちを紹介してきたのが、この困難な声域で鮮やかな美声を自在 に操り、欧州古楽シーンを賑わせてきたベルギーの名歌手レイナウト・ファン・メヘレンと、彼を中心に名手が集まるア・ノクテ・テンポリス。17世紀にリュリの傑作 を続々初演したデュメニ、18世紀半ばにラモーと仕事を重ねたジェリオットに続いて彼らが今回紹介するのは、モーツァルトのパリ訪問時の手紙にもたびたび登 場する歌手=興行主ジョゼフ・ルグロ(1739〜1793)です。ルイ15世の治世後半、ドイツ語圏の交響曲や協奏曲がパリで注目されつつあった1760年代に 頭角を現し、広い音域にわたって演技力の高い柔軟な歌唱を聴かせたその技量は多くの人々に注目され、マリー=アントワネット妃の実家ウィーンから招か れパリを沸かせた名匠グルックも数々のフランス語歌劇でルグロを起用、とりわけ『オルフェオとエウリディーチェ』パリ版の表題役は歴史に残る配役となりました。 作曲家の知名度にかかわらず1760〜70年代のさまざまな名品からルグロの為の歌を厳選。ロマン派前夜のドラマティックな表現からロココ絶頂期の艶やか な旋律美まで、充実した古楽器オーケストラと共に古典派時代のフランス音楽特有の味わいをファン・メヘレンの美声で堪能できる興奮と発見に満ちたプログ ラムは見逃せません。ヴェルサイユ・バロック音楽センターの二コラ・ソーによる監修を経た珍しい18世紀フランス型のクラリネットの導入など、管弦楽パートの演 奏解釈にも趣向が凝らされています。
ALPHA
ALPHA-998
バッハとイタリア
A.スカルラッティ:アルペッジョ 〜トッカータ ニ短調
バッハ:半音階的幻想曲 BWV903
 協奏曲 ニ短調 BWV974 (アレッサンドロ・マルチェッロ[1669-1747]: オーボエ協奏曲 ニ短調 による)
 ラルゴ・エ・スピッカート 〜オルガン協奏曲 ニ短調 BWV596 (ヴィヴァルディ[1678-1741]: 調和の霊感 Op.3-11による)
 アレグロ〜〜オルガン協奏曲 ハ長調 BWV 594(ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV208「ムガール大帝」 による)
 イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
マルチェッロ:アダージョ 〜チェンバロの為のソナタ 第7番
バッハ:アンダンテ 〜協奏曲 ハ長調 BWV Anh.151
 前奏曲(幻想曲) BWV921
 協奏曲 ヘ長調 BWV978(ヴィヴァルディ: 調和の霊感 Op.3-3による)
A.スカルラッティ:ラルゴ 〜チェンバロの為のトッカータ 第6番ト短調
ヴィヴァルディ(ジュスタン・テイラー編): ラルゴ 〜フルート協奏曲 ハ長調 RV443
バッハ:アンダンテ 〜協奏曲 ロ短調 BWV 979
 トッカータ ホ短調 BWV914
 協奏曲 ニ長調 BWV972(ヴィヴァルディ: 調和の霊感 Op.3-9による)
 ラルゴ 〜協奏曲 ト長調 BWV973 (ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ト長調 RV299による)
ジュスタン・テイラー(Cemb)
使用楽器:アサス城所有1730年頃のオリジナル楽器

録音:2023年3月 アサス城、フランス
コロナ禍に二度も来日し、私たちに素晴らしい音楽を停滞なしに届けてくれたチェンバロの若き俊才、ジュスタン・テイラーが大バッハとイタリア の関係を紐解く一枚。バッハは故郷のザクセン地方を離れることは滅多にありませんでしたが、ヨーロッパ中の最新の音楽情報を常に収集し ていました。なかでもコンチェルタンテ様式の発祥の地であるイタリアの革新的な音楽に細心の注意を払い、ヴィヴァルディやマルチェッロ兄弟 の作品を研究し、自身の鍵盤作品に、アルプスの向こうの煌びやかな輝きを巧みに盛り込んでいました。このアルバムには、バッハが研究のた めに鍵盤独奏用に編曲したイタリアの作品や、その集大成である半音階的幻想曲やイタリア協奏曲を収録。イタリアのオリジナル作品などの 小品で収録曲を繋いでゆく構成も興味深いものです。スコット・ロスが愛奏したことで知られるアサス城の名器を自在に操るテイラーの生き生 きとした表現がたいへん魅力的で、チェンバロにもここまで振幅のある表現が出来るのかと感心させられる一枚です。

ARCANA
A-548(1CD)
フックス:歌劇「アリアンナの冠」 ヴェネレ(美の女神ウェヌス)…モニカ・ピッチニーニ(S)
アリアンナ(クレタの王女アリアドネ)…カルロッタ・コロンボ(S)
テーティ(海の精テティス)…マリアンネ・ベアーテ・キーラント(A)
バッコ(酒の神バッコス)…ラファウ・トムキェヴィチ(C.T)
ペレオ(アイギナの王子ペレウス)…リ・メイリ(C.T)
シェーンベルクcho
ゼフィーロ・バロック・オーケストラ(古楽器使用)
アルフレード・ベルナルディーニ(指)

録音:2022年6月28日ヘルムート・リスト・ハレ、グラーツ、オーストリア
ウィーン古典派の三大作曲家が対位法を学んだ理論書『パルナスス山への階梯』の著者で、三代にわたる神聖ローマ皇帝に楽長として仕 えた大作曲家フックス。その晩年の知られざる傑作音楽劇が、欧州古楽シーン最前線をゆく演奏陣によって全曲録音されました。バッハや ヘンデルより四半世紀早く、A.スカルラッティやパーセルなどと同じ頃に生まれたフックスは1690〜1710年代が活動全盛期でしたが、 1723年プラハでの主君の戴冠式を祝う「権勢と貞節」を書きながら脚を悪くして随行できず半ば引退状態に。その中で1726年の皇妃誕 生日を祝うべく書かれた「アリアンナの冠」は、数々の木管・金管と打楽器が加わる充実編成の楽団と合唱を従え、5人のソリストが旋律美 豊かな歌を交わしてゆく一種のセレナータ。多声処理のたくみさや種々の楽器を活かして効果的な書法を繰り出す引き出しの多さはさすが 巨匠の至芸というほかなく、ヴィヴァルディやヘンデルら当時の現役世代にも比肩しうる緩急自在の音楽内容は、フックスが理論好みの書斎 派などではなく常に最前線の現役気質を失わなかったことを強く印象づけてくれます。物語は怪物ミノタウロスを退治した英雄テーセウスがナ クソス島に置き去りにしたアリアンナ(アリアドネ)を酒神バッコ(バッコス)が慰め、傍らで王子ペレオと海の精テーティが結ばれるというもの(北半 球の星座「かんむり座」はこの作品の表題に示された冠に由来)。キーラントやピッチニーニらシーン最前線の名歌手たち、頼もしくも切れ味 抜群なゼフィーロの古楽器演奏に加え、アーノンクールとの共演歴でも名高いシェーンベルク合唱団の参加も頼もしいところ。充実した作品 解説(英・独・伊語)と併せ、ウィーン音楽史を再訪したくなる刺激豊かな新録音と言ってよいでしょう。
ARCANA
A-551(1CD)
パオロ・デル・ビーヴィ、通称 パオロ・アレティーノ(1508-1584):聖土曜日の為の哀歌と応唱
第1の夜課
第2の夜課
第3の夜課
ザカリアの讃歌「祝福あれ、イスラエルの主なる神よ」
オデカトン【ジャンルイージ・ギリンゲッリ(C.T)、ジュゼッペ・マレット、マッシモ・アルティエーリ、マウロ・コッリーナ、ヴィンチェンツォ・ディ・ドナート、ジャンルーカ・フェラリーニ(T)、マウロ・ボルジョーニ、ガブリエーレ・ロンバルディ(Br)、エンリーコ・バーヴァ、マッテオ・ベロット(Bs)】
パオロ・ダ・コル(指)

録音:2021年8月24-27日聖イグナツィオ教会、アレッツォ(イタリア中部トスカーナ州)
徹底した音楽学的検証を経た上での充実した演奏解釈で、ルネサンス期のイタリア音楽の「生まれたての姿」の味わいを現代に蘇らせ続け るパオロ・ダ・コル指揮の男声アンサンブル、オデカトン。今回はフランドル楽派の精緻な多声音楽に大きな影響を受けていた作曲家が多かっ た16世紀中盤、フィレンツェのメディチ家にも仕えながら故郷アレッツォを中心に活躍した知られざる名匠パオロ・アレティーノ(「アレティーノ」は アレッツォ出身者を意味する通称、本名はパオロ・デル・ビーヴィ)の受難節音楽という秘曲中の秘曲に迫ります。この時期には現代で言うコ ントラルトから男声の中低音域までバランスよく、各声部が独立した動きを見せるポリフォニーの魅力を追求した音楽が多かったところ、パオ ロ・アレティーノはここでテノール、バリトン、さらにバスの低音域まで使ってバランスを低音寄りとし、随所で多声の綾よりも歌われる詩句の味 わいを優先させた朗読調とも言える音運びを使用。人肌の温もりを感じさせながらも隅々まで精緻にコントロールされたオデカトンの面々の 歌唱が、その作品が持つ不思議な魅力をこの上なく明晰に伝えてやみません。色彩感より構図や描線にこだわったというフィレンツェ画派の 名作群にも通じる奥深い音楽の響きが、16世紀イタリア音楽のさらなる豊饒さを改めて強く印象づけてくれる好企画です。

Channel Classics
CCS-455233(2CD)
NX-E02
18世紀パリのクラヴサン 〜フランスの鍵盤音楽と同時代の名器
【DISC1】
1-6.ルイ・マルシャン(1669-1732):ニ調の組曲 〜『クラヴサン曲集 第1巻』(1702年パリ刊)より
 1. Prelude プレリュード
 2. Allemande アルマンド
 3. Courante クラント
 4. Sarabande サラバンド
 5. Gigue ジグ
 6. Chaconne シャコンヌ
7-11. フランソワ・クープラン: ト長の組曲 〜『クラヴサン曲集 第1巻』(1713年パリ刊)第1組曲より
 7. Prelude プレリュード
 8. Courante クラント
 9. Sarabande La Majestueuse サラバンド「壮麗」
 10. La Milordine, Gigue ジグ「英国の青年貴族」
 11. Les Silvains 森の精たち
12-14. クープラン:ハ調の組曲〜『クラヴサン曲集 第1巻』第3組曲より
 12. La Tenebreuse, Allemande アルマンド「暗がり」
 13. Chaconne a deux temps, La Favorite 2拍子のシャコンヌ「寵姫」
 14. La Lutine 小鬼
【DISC2】
1-5. ラモー: 組曲  〜『新しいクラヴサン組曲集』(1728年パリ刊)より
 1. Allemande アルマンド
 2. Sarabande サラバンド
 3. Les Sauvages 未開の人々
 4. L’Enharmonique 異名同音
 5. L’Egyptienne エジプト風
6-10. アントワーヌ・フォルクレ(1672-1745)/ジャン=バティスト・フォルク(1699〜1782)編):組曲 ニ長調〜『クラヴサン曲集に編みかえられた
   父フォルクレ氏のヴィオール曲集』(1747年パリ刊)第1組曲より
 6. Allemande, La Laborde アルマンド「ラボルド」
 7. La Cottin コタン
 8. La Bellmont ベルモン
 9. La Portugaise ポルトガル風
 10. La Couperin クープラン
11-15. A.フォルクレ/J=B.フォルクレ編)):
   組曲 ハ長調〜『クラヴサン曲集に編みかえられた
   父フォルクレ氏のヴィオール曲集』第5組曲より
 11. La Rameau ラモー
 12. La Guignon ギニョン
 13. La Boisson ボワソン
 14. La Sylva シルヴァ
 15. Jupiter ジュピテール
ジョス・ファン・インマゼール(クラヴサン)

使用楽器:
【DISC1】
パリのジャン=アンリ・エムシュ1761年製作のオリジナル楽器(修復: エミー
ル・ジョバン)
【DISC2】
アントウェルペンのアンドレアス・リュッケルス(ルッカ―ス)1646年製作、パリの
パスカル・タスカンにより1780年に拡張改造済のオリジナル楽器(修復: フォ
ン・ナーゲル工房)
【DISC3】
パリのジャン=クロード・グージョン1749年頃製作、パリのジャック=ジョアシャ
ン・スワネンにより1784年に拡張改造済のオリジナル楽器(修復: マルク・デュコルネ工房)

録音:2022年11月7日、12月12日、2023年2月20日フィラルモニー・ド・パリ
クラヴサン〔チェンバロ〕奏者として研鑽を重ねつつ早くから18〜19世紀モデルのフォルテピアノを演奏、LPレコードの時代からモーツァルトや ベートーヴェンが馴染んでいた響きの真相に迫ってきたベルギーの大御所ジョス・ファン・インマゼール。その後も古楽器を使ったレパートリーは 20世紀まで及び、古楽器オーケストラ指揮の傍らドビュッシーやラフマニノフの鍵盤作品も当時のピアノで録音していますが、今回は満を持 して、そうした後の時代の響きまで細やかな解像度で解釈してきた彼ならではのクラヴサン独奏曲集を録音。使用楽器は現代随一の古楽 鍵盤製作家3人の手で丁寧に修復された、18世紀パリ屈指の製作家たちによるオリジナル楽器3台。ルイ14世の治世末期から古典派前 夜の1768年までに刊行された重要なクラヴサン曲集群から名品を厳選、さまざまな世代の巨匠7人の至芸に、18世紀パリそのままの響き を通じて迫ります。前世紀からの伝統を受け継いだマルシャンやクープラン、バロック末期に新機軸を打ち出したラモーやフォルクレ、タッチで音 量に強弱がつかない特性を逆手に取りピアノとは違ったダイナミックな音楽表現を聴かせるバルバストルやデュフリ、A-L.クープランと、深い作 品分析を経ての趣き豊かな演奏でそれぞれの世界の違いを味わえる喜びは格別。国内仕様盤では各楽器について詳述された原盤解説 の訳に加えて各作曲家紹介も付属します。時代が進むにつれクラヴサンより人気を得ていったフォルテピアノの機微を知る奏者ならではのク ラヴサン芸術後期の世界、じっくりお楽しみください。

ANALEKTA
AN-29196(1CD)
PARIS1790〜ビダル氏によるフランス革命期のギター音楽〜
 ビダル氏(ファーストネーム不明)(生年不明-1803):
1-2. Concerto pour la guitare ギター[と弦楽の為の]協奏曲
 1. Allegretto
 2. Rondo-Allegretto
3. Prelude general 総前奏曲(『新しいギター奏法』より)
4. Variations sur les Folies d’Espagne
   スペインのフォリアによる変奏曲(生前未出版)
5-6. Sonate pour la guitare avec accompagnement de violon
   ヴァイオリン伴奏付きのギター・ソナタ(生前未出版)
 5. Allegro
 6. Presto
7-9. Trios Contredanses 三つのコントルダンス
   (『歌劇・コミークのエール、メヌエット、コントルダンスによる
    ギターの為の変奏曲集』Op.18より)
 7. コントルダンス第10番「ラ・デュフール」
 8. コントルダンス第11番
 9. コントルダンス第12番
10-11. Duo pour gutare et violon
   ギターとヴァイオリンの為の二重奏曲 Op.28-5
 10. Allegretto
 11. Allegro
12. Variations sur Pierrot dit a Madeleine
   「ピエロがマドレーヌにこう言った」による変奏曲
   (『ギターとクラヴサンの伴奏付き歌曲集 諸々の小品や変奏曲と
    1片の通奏低音付きソナタを含む』Op.19より)
13-14. Duo pour gutare et violon
    ギターとヴァイオリンの為の二重奏曲 Op.24-3
 13. Allegretto
 14. Rondo
15. Sonate pour guitare avec la basse
   ギターと通奏低音の為のソナタ
   (『ギターとクラヴサンの伴奏付き歌曲集 諸々の小品や変奏曲と
    1片の通奏低音付きソナタを含む』Op.19より)
パスカル・ヴァロワ(バロック・ギター)
 使用楽器:ストラディヴァリのモデルによるクロード・ギボール製作の再現楽器
ジャック=アンドレ・ウル(Vn)[1-2、5-6、10-11、13-15]
オリヴィエ・B.ブロー(Vn)[1-2]
ジェシー・デュベ(Va)[1-2]
アマンダ・ケースマート(Vc)[1-2、15]
ジャン=ギィ・コテ(バロック・ギター)[15]

録音:2023年1月4-6日コレージュ・ダルマ・スタジオ(カナダ・ケベック州)
バーゼル・スコラ・カントルムでホプキンソン・スミスに師事、18〜19世紀初頭のギター音楽の真価を古楽器で探り続けるフランス語圏カナダ 出身のパスカル・ヴァロワが、フランスとベルギーの音楽院図書館の蔵書に作品を見つけ、その質の高さに驚いたという18世紀末の謎めいた ギター作曲家「ビダル(ヴィダル)氏」。ギター発祥の地スペイン出身であることと、フランス革命の寵児ナポレオンが皇帝になる直前の1803年 に亡くなったこと以外は、ファーストネーム含め生涯について殆ど知られておらず、ただ楽譜と同時代の絶賛だけが残っていたこのギター奏者 =作曲家の作品群から室内楽曲と独奏曲を厳選、1776年にコンセール・スピリチュエルで披露された作品と思われる1曲の室内編成協 奏曲を含むプログラムでその作曲家像に迫ります。単弦6コースの楽器が登場し始める過渡期の作品ながら、ヴァロワは熟慮の末に複弦5 コースのバロック・ギターを使用。この種の楽器ならではのダイナミックな和音の魅力も、細やかな音運びの妙味も余さず伝える解釈は聴きど ころに事欠きません。他の弦楽勢も作品に潜む機微をよく捉えたアンサンブルを聴かせ、グルックやサリエリ、グレトリー、ケルビーニといった作 曲家たちの傍らに広がっていたフランス・ギター音楽の豊かさにはっとさせられる1枚です。

Chateau de Versailles Spectacless
CVS-098(1CD)
シャルパンティエ:わたしの魂は主を崇め(マニフィカト) H79
ジャック・ダニカン・フィリドール(通称「若きフィリドール」1657-1708):トランペット隊のファンファーレ
 トランペット隊だけで奏でる行進曲
 フォンテーヌブロー
 ティンパニ演奏
シャルパンティエ:わたしたちは神であるあなたを讃えます(テ・デウム) H.146
ラ・シャペル・アルモニーク(声楽&古楽器アンサンブル)
ヴァランタン・トゥルネ(指)

ソリスト:グヴェンドリーヌ・ブロンデール(ドゥシュ〔=ソプラノ〕1)
 セシル・アシル(ドゥシュ2)
 ダヴィド・トリクー(オートコントル〔=高音テノール〕)
 マティアス・ヴィダル(ターユ〔=テノール〕)
 ジョフロワ・ビュフィエール(バス=ターユ〔=バリトン〕)

録音:2022年11月19-22日、ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
古楽器演奏に長年の実績がある国フランスで、2020年代に最も注目されている若手指揮者の一人ヴァランタン・トゥルネの最新録音は、 有名曲「テ・デウム」を含むシャルパンティエの大規模声楽作品集。太陽王ルイ14世が治める17世紀フランスにあって、活動初期には王室 音楽総監督リュリの妨害で王室関係の仕事を得られなかったにもかかわらず、パリ市内のさまざまな機関から作曲依頼を受け、膨大な量の 傑作を残したのがシャルパンティエでした。20世紀にその真価が再評価されてゆく過程で最も注目されたのが、さまざまな規模の合奏を伴う 教会向けの声楽曲の数々。特に、トランペットによる前奏がウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」を始めとしたヨーロッパの放送番組で 多用される「テ・デウム」はシャルパンティエの代表作の一つですが、トゥルネは持ち前のフランス音楽への適性をここでも存分に生かし、豊か な合唱の響きはもちろん、室内楽的なアンサンブルが映える局面も細やかに仕上げてゆき、この作曲家ならではの伸縮自在の音作りの妙 味をじっくり堪能させてくれます。17人の合唱と5人のソリストが織りなす音響美を支えるオーケストラは、弦楽14名に数々の管楽器群が加 わる手堅い構成。サヴァールやモルテンセンなど歴戦の古楽人たちとの共演で知られるバロック・ヴァイオリン奏者マンフレード・クレーメルや、民 俗音楽越境系の活躍でも知られるリュート奏者キート・ガートなど超ベテラン奏者たちも加わって、多層的な古楽器演奏の魅力も存分に 味わえる演奏内容となっています。長年のシャルパンティエ研究で知られるカトリーヌ・セサックの詳細な解説(仏・英・独語)も読みごたえたっ ぷり。

RICERCAR
RIC-455(1CD)
秘密のコンチェルト 〜ルッツァスキの女声重唱の為の声楽作品群〜
ルッツァスコ・ルッツァスキ(1545頃-1607):『1、2、3部のソプラノ[と通奏低音]の為のマドリガーレ集』(1601)より
1. あなたを愛しています、わが命の君
2. 恋の神がもたらす、いとも苦き甘やかさ
3. 鋭く射抜く、恋の神の矢
4. 優しきそよ風
5. こうして穏やかに風は吹き
   (『2声または3声のマドリガーレとカンツォーナ集』〔1661〕より/モンテヴェルディ〔1567〜1643〕作曲)
6. シレーナたちの歌「花咲ける青春の只中にある者は」
   (歌劇「アルチーナの島からのルッジェーロの解放」〔1625〕より/フランチェスカ・カッチーニ〔1587〜1641〕作曲)
7. ああ戻ってこい、わが心よ
8. あまりにも多くの力を
9. わが心よ、憔悴するな
10. わが心の君、あなたのことはもう愛していないのだから
11. 苦しみの何たるやを知らないのは
12. Belle ne fe’ natura 美しき者たちが、自然とは何かを教えてくれる
   (「ラ・ペッレグリーナ」〔1589〕より/ルーカ・マレンツィオ〔1553/54〜1599〕作曲)
13. おお春よ
14. 少女たちの合唱「喜びの中で申せましょう」
   (歌劇「アルチーナの島からのルッジェーロの解放」〔1625〕より/F.カッチーニ作曲)
15. わたしはほんの小娘よ
16. 泣いているわたしの、この両目
17. 魔法にかかった者たちの嘆きの歌「ルッジェーロはひどく不幸せで」
   (歌劇「アルチーナの島からのルッジェーロの解放」〔1625〕より/F.カッチーニ作曲)
ラ・ネレイード(声楽アンサンブル)
カミーユ・アレア、ジュリー・ロゼ、アナ・ヴィエイラ・レイテ(S)
ヨアン・ムーラン(Cemb)
マノン・パパセルジオー(ヴィオラ・ダ・ガンバ、トリプルハープ)
ガブリエル・リニョル(アーチリュート)

録音:2022年8月サンテーユ聖母教会、シラン(南仏ラングドック地方エロ―県)
ヨーロッパ最前線で活躍する気鋭の女性歌手3人が、巨匠ルッツァスキの作品を中心に、女声トリオというユニークな編成で歌われていた作 品を集めたアルバム。物語の始まりは、教皇領として接収される17世紀初頭までに、名門エステ家の本拠として欧州屈指の高度な宮廷文 化が花開いた古都フェラーラ。美術史でも重要な画家たちの活躍地として知られるその宮廷では、ルネサンス期からすぐれた多声音楽の担 い手たちの至芸が聴かれました。ジョスカン・デプレやオブレヒト、ヴィラールト、チプリアーノ・デ・ローレといった往年のネーデルラント楽派の巨匠 たちとの縁を経て、この宮廷で16世紀末に高い名声を誇ったのが「コンチェルト・デッレ・ドンネ」と呼ばれる女性音楽家の集い。その技量の 高さは他のイタリア諸都市の音楽家たちを嫉妬させたほどで、ローマでは「麗しのアマリッリ」の作曲家ジュリオ・カッチーニが自身の娘たちととも に同様のアンサンブルを組織したほど。ここではフェラーラ宮廷のために数多くの名品を提供したルッツァスキの曲集からの音楽を軸に、カッチー ニの娘フランチェスカの傑作歌劇に含まれる女声三重唱や同時代の重要マドリガーレ作曲家マレンツィオとモンテヴェルディの曲も収録。同 じ音域で重なり合うメロディが織りなす和声変化の妙を存分に楽しませつつ、この編成をよく生かしたルネサンス末期〜バロック初期のユニー クな音世界を探ります。通奏低音にはRICERCARにソロ録音も多いヨアン・ムーランら実力派が集い、弦をはじく音と弓奏する音の交錯が 歌の機微を的確にサポートしてゆくところも魅力的です。

INVENTA
INV-1012(2CD)
NX-C08
ヒエロニムス・フィンデルスのミサ曲と同時代の世俗曲集
【CD1】
1. 作者不詳(アンドルー・ローレンス=キングの即興付き):愛しい人の褐色の瞳
2. ベネディクトゥス・アッペンツェラー(1480頃-1558頃):愛しい人の褐色の瞳5声
3-7. ヒエロニムス・フィンデルス(1525-26に活躍):ミサ曲「愛しい人の褐色の瞳」
8. マットイス・ピペラーレ(1450頃-1515頃):愛しい人の褐色の瞳
9. ヨハネス・ヒセリン=フェルボネット(1491-1507に活躍):あなたは最も素晴らしい人
10. フィンデルス:「あなたは最も素晴らしい人」によるサルヴェ・レジーナ
11. 作者不詳(アンドルー・ローレンス=キングの即興付き):「あなたは最も素晴らしい人」によるパヴァヌとガリアルド
【CD2】
1. アントワーヌ・ド・フェヴァン(1470頃-1512頃):今はただ死を待つばかり
2-6. ヴィンデルス:ミサ曲「今はただ死を待つばかり」
ヨハネス・ヒセリン=フェルボネット:今はただ死を待つばかり
マットイス・ピペラーレ:今はただ死を待つばかり
ケンブリッジ・シドニー・サセックス大学cho
アンドルー・ローレンス=キング(プサルタリー&ハープ)
デイヴィッド・スキナー(指)

録音:2022年9月19-22日
ジョスカン・デ・プレに続く世代の作曲家の一人、ヒエロニムス・フィンデルスのミサ曲をとりあげた貴重なアルバ ム。フィンデルスがジョスカンの訃報に接して書いた哀歌「おお、避けがたき死よ O mors inevitabilis」は 当時大いに人気を博したようですが、その生没年さえ定かではなく、16世紀前半に活躍したフランドル楽派 の中で謎の多い作曲家の一人です。ここでは当時の流行歌の旋律を引用したパロディ・ミサを2曲とサル ヴェ・レジーナを収録。解説(英語のみ)によれば、ミサ曲「今はただ死を待つばかり」はゴンベール作との説も あり、またミサ曲「愛しい人の褐色の瞳」は近年までフィンデルス作とはされていなかったとのことですが、研究 が進んで現代譜が出版されたことで、こうして演奏・録音が可能になったそうです。「あなたは最も素晴らしい 人」によるサルヴェ・レジーナには素材となった旋律が二つあり、恋人を「この地上で比べる者が無いほど素晴 らしい」と賛美する曲とグレゴリオ聖歌の旋律とを巧みに組み合わせて聖母マリア賛歌としています。それぞれ の「元唄」も収録してあるので、曲の構造がわかりやすくなっています。

Tactus
TC-660201(1CD)
ビアンケッリ:カンタータとアリア集
マリオ・ビアンケッリ
(1660-1730):Torna o core/ため息ばかり/Sciolto il cor/Penero se m'odii/Per tutto ove il pensier/A Lidia ch'agli amanti/Son disperato/Vendetta,vndetta/Brillando il ciel/A voi che l'accendeste
アルスエンブル

録音:2022年8月
イタリアのリミニ出身の作曲家マリオ・ビアンケッリ(1660-1730)のカンタータとアリア集。リミニのガンバルンガ図書館には17世紀の古文書や典礼写本などが残されています。それらの中にはギターやヴァイオリンなどの楽器の演奏技術でヨーロッパ中に賞賛された音楽家ビアンケッリの貴重な作品も残されていました。それらの作品はこの知られざる作曲家ビアンケッリの唯一現存が確認されている楽曲となります。
Tactus
TC-840003(1CD)
ダンテの詩による歌曲集
ルイジ・コンフィダーティ(1772-1847):Francesca da Rimini
ドミニコ・アラレオーナ(1881-1928):Canti di Maggio Op.6-3
スタニスラオ・ガスタルドン(1861-1939):Il Sonetto di Dante
ルイジ・マンチネッリ(1848-1921):Sei Melodie n.1- Tanto gentile e tanto onesta pare
フィリッポ・マルケッティ(1831-1902):La Pia
ボーイト:Due Melodie di R. Schumann n.1- Canzone della sera
カステルヌオーヴォ=テデスコ:4 Sonetti da La Vita Nova - i. Cavalcando l’altr’ier per un cammino, ii. Negli occhi porta la mia donna Amore, iii. Tanto gentile e tanto onesta pare, iv. Deh, peregrini che pensosi andate
アントニーノ・パルミンテリ(1846-1915):La Pia
ハンス・フォン・ビューロー(1830-1894):Sonetto di Dante Alighieri op.22
ロッシーニ:Francesca da Rimini - Recitativo ritmato Faro come colui che piange e dice
プッチーニ:Storiella d’amore - Melodia Noi leggevamo insieme
ポンキエッリ:Noi leggevamo insieme
マリオ・ピラティ(1903-1938):Sonetto xv da La Vita Nova
フランチェスコ・モルラッキ(1784-1841):Lamento del Conte Ugolino
マヌエラ・カスター(Ms)
ラッファエーレ・コルテージ(P)、
ダフネ四重奏団

録音:2021年8月
偉大な詩人であるダンテは、何世紀にもわたりさまざまな芸術家にインスピレーションを与え続けてきました。本アルバムでは、19世紀〜20世紀半ばまでの時代に焦点を当て、プッチーニやロッシーニなどの著名な作曲家から、あまり知られてはいないものの、この時代において非常に重要な作曲家たちの音楽が散りばめられています。
Tactus
TC-490002(1CD)
イザベラ・デステの手紙の中の音楽と音楽家
ロレンツォ・ダ・パヴィア:Lettera a Isabella d'Este, Venezia,4Settembre1503
マルコ・カーラ:Farsi che si forsi che no
バルトロメオ・トロンボンチーノ:Se mi duol esser gabato
チェーザレ・ゴンザーガ:Lettera a Isabella d'Este, Modena,2Dicembre1510
マルコ・カーラ:Cantai mentre nel core、Non e tempo d'aspectare
アノーニモ=マルコ・カーラ?:Dulces exuviae
イザベラ・デステ:Lettera a Ercole 1, Mantova,30Agosto1490
ヨハネス・マルティーニ:Flos Virginum、Les biens/Des biens d'amours、[senza testo]/[textless]、Tan que Dieu voldra
フェランテ・デステ:Lettera a sua sorella Isabella d'Este, Roma,20Ottobre 1495
アノーニモ:Morte! - Che Voy?、Non te smarrir cor mio
イザベラ・デステ:Lettera ad Anna d'Alencon, Mantova,24Novembre1517
アノーニモ:De tus biense
ジョスカン・デ・プレ?:Fortuna desperata
フランチェスコ・スピナチーノ:Adiu mes amours
ギャレオット・デル・カッレット:Lettera a Isabella d'Este, Casali,14Gennaio1497
バルトロメオ・トロンボンチーノ:Lassa donna i dolci sguardi、Se gran festa me mostrasti
エルコレ1世・デステ:Lettera a sua figlia Isabella d'Este, Ferrara,25 Ottobre1490
ピエトレクイン、コンペレ:Mais que ce fust secretement
アントワーヌ・ブリュメル:Esmu suy que plus ne porroie
ジョスカン・デ・プレ
:Una mosque de Biscayo
アノニマ・フロットリスティ

録音:2022年2月
イタリア・ルネサンス期の文化・芸術、そして政治に大きな影響を与えたマントヴァ侯妃、イザベラ・デステ(1474-1539)は、熱狂的な音楽愛好家であり、また自身も音楽家でありました。彼女がしたためた、或いは受け取った膨大な手紙の数々は、現代の古楽研究において、非常に重要な情報源と言えるでしょう。
アノニマ・フロットリスティは2008年に結成されたイタリアの古楽アンサンブルで、中世〜ルネサンス期の楽曲をレパートリーとし、活動しています。

Hyperion
CDA-68414(1CD)
ルートヴィヒ・ダーザー:ミサ曲「パーテル・ノステル」
ルートヴィヒ・ダーザー(1526-1589):
1. 主をほむべきかな
2. パーテル・ノステル(われらの父よ)
3-18. ミサ曲「パーテル・ノステル」(9. アヴェ・マリア)
19-20. あなたに向かってわたしは目を上げます
21. わたしは主を愛する
22. われらはみな神に感謝します
23-24. このことを覚えていなさい、ヤコブとイスラエルよ
25. わたしをお救いください
26. 長い間活動が遮られ
27. 兄弟よ、身を慎み、目を覚ましていなさい
28-32. 光であり昼間の明るさであるキリストよ
チンクエチェント

録音:2022年10月、聖母教会(ドイツ、アドラースベルク)
ヨーロッパ各国(オーストリア、ベルギー、イギリス、ドイツ、スイス)のプロフェッショナルな歌手が集ったルネサンス系男声ヴォーカル・アンサンブルの最高峰、「チンクエチェント」。これまで、ジャン・リシャフォールやフィリップ・シェーンドルフ、フィリップ・デ・モンテ、ヤコブ・ルニャール、ハインリヒ・イザークなど、フランドル楽派を中心とするルネサンスの知られざるプログラムでアルバムを彩ってきたチンクエチェントの新録音は、ルートヴィヒ・ダーザー(1526-1589)の宗教音楽集!
その生涯と作品がミュンヘンとシュトゥットガルト、カトリックとルター派の両方にまたがっているドイツ・ルネサンス期の作曲家、ルートヴィヒ・ダーザー。フランドル楽派の影響を受け、同時代人からは非常に尊敬されていた作曲家でしたが、ミュンヘンで彼の後任を務めたオルランド・ディ・ラッソ(ラッスス)の登場により、音楽史上ではすっかり影が薄くなってしまいました。本作は充実のミサ曲「パーテル・ノステル」のほか、ラテン語のモテットやドイツ語のコラールのセレクションを含んでおり、両者の様々なスタイルを楽しむことができます。知られざる巨匠ダーザーの入門に最適な1枚です。

Caprice
CAP-21940(1CD)
ラテン・バロックの祭り〜17世紀・18世紀ラテン・アメリカの歌と踊り
フアン・デ・アラウホ
(1646-1712):!Vaya de gira!
作者不詳:Cachua Nino il mijor
マヌエル・デ・メーサ・イ・カリーソ(1725-1773):!Oigan, escuchen, atiendan!
アラウホ:Corderito, por que te escondes?
ガスパル・フェルナンデス(1566-1629):Venimo con glan contento
作者不詳:(H)ara vale hava
作者不詳:Tata guasu ana retamengua
アラウホ:Morenita con gracia es Maria
作者不詳:Cachua serranita
作者不詳:!Oigan todos y todas!
作者不詳:Tonada del Chimo
フライ・マヌエル・コレイア(c.1600-1653):Dime Pedro, por tu vida
ベルナルド・ハヴェシュタット(1714-1781):Cad Burenieve - Jesus cad - Ventenlu
フランシスコ・ロペス・カピリャス(1614-1674):Alleluia dic nobis Maria
作者不詳:Tonada el Congo
フアン・グティエレス・デ・パディーリャ(c.1590-1664):Circumdederunt me dolore mortis
アンサンブル・ビヤンシコ〔イェシカ・ベックルンド(S)、カトリン・ロレンツェン(S)、カルロッタ・ヘードベリ(A)、カスパル・フォン・ヴェーベル(C.T)、ルーヴェ・トロンネル(T)、エマヌエル・ロール(T)、ヤマンドゥ・ポントヴィーク(Br)、エーリク・アルネローヴ(Bs)、ヨーラン・モンソン(リコーダー、打楽器)、ドーヒョ・ソル(バロック・ギター)、マグダレーナ・モルディング(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ノーラ・ロール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ロルフ・ランドベリ(打楽器)、イェスペル・ラーグストレム(打楽器)、ペーター・ポントヴィク(音楽監督)〕

録音:2022年4月、スウェーデン
『ラテン・バロックの祭り』は、17世紀から18世紀のバロック期、ラテン・アメリカの歌と踊りのプログラムによるアルバムです。古楽器アンサンブル「アンサンブル・ビヤンシコ Ensemble Villancico」は、1995年、デンマークの指揮者ペーター・ポントヴィク Peter Pontvik によってストックホルムに設立されました。初期ワールド・ミュージック、特にラテン・アメリカのバロック音楽と北欧地域に関連する古楽をレパートリーに活動し、「自発性のある、軽やかで洗練されたスタイル」と評されてきました。このアルバムで演奏されるキリスト教カトリックの世界観を反映する曲も、『ウプサラの歌本』など過去のアルバムと同様、オリジナルの言語で歌われます。南アメリカ先住民のグアラニー語、マプチェ語(マプドゥングン語)、モチカ語、スペイン語あるいはラテン語。先住民やアフリカ人とヨーロッパ人の子孫たちの日常の宗教生活と「祭り」を思い起こすアルバムとして作られました。
『!A la xacara!(バロック期のジャングルブック)』(CAP 21658)と『Hy hy hy hy hy hy hy(バロック期の新ジャングルブック)』(CAP 21688)以来の Caprce Records 録音です。

PARNASSUS ARTS
PARARTS-003(3CD)
ポルポラ(1686-1768):歌劇『ポリフェーモ』(3幕のオペラ・セリア、1735年初演) アーチ:ユーリ・ミネンコ(C.T)
ウリッセ:マックス・エマヌエル・ツェンチッチ(C.T)
ポリフェーモ:パヴェル・クディノフ(Bs)
ガラテア:ユリア・レージネヴァ(S)
カリプソ:ソーニャ・ルニェ(C.A)
ネレーア:ナレア・ソン(S)
ジョルジュ・ペトルー(指)
アルモニア・アテネア

録音:2021年7月1-3・5・9日&8月20日、2022年8月23-27・29日/アテネ・コンサートホール
名カウンターテナー、ツェンチッチがアーティスティックディレクターを務める「PARNASSUS ARTS」からポルポラの3幕のオペラ・セリア『ポリフェーモ』が 登場。2021年のバイロイト・バロック・オペラ・フェスティヴァルでも披露された演目で、当代随一の歌手が結集した古楽オペラ・ファン垂涎のたまらない内容で す。
1730年頃、イギリスでは絶大な人気を誇っていたヘンデルに対抗する団体として「貴族オペラ」が設立されました。ポルポラはこの団体お抱えの作曲家として ロンドンで5つのオペラを作曲、その最後の作品が『ポリフェーモ』です。ヘンデルがバレエや合唱を巧みに用いて人気を得ていたのに対し、貴族オペラは歌手の 技巧で勝負。声楽教師でもあったポルポラに師事し、伝説的カストラートとして名を残すファリネッリもここで大いに活躍し、バロック・オペラ黄金期が築かれるこ とになります。
「ポリフェーモ」(=ポリュペモス)はキュクロプス(=サイクロプス)のことで一つ目の巨人。物語はこの巨人が登場する2つのギリシア神話が組み合わされてい ます。まずニンフのガラテアと羊飼いのアーチ(=エイシス)の恋仲を邪魔するポリフェーモの話。巨人が岩を投げアーチを殺してしまいますが、アーチは川の神と して復活するというもの。次にウリッセが出てきて、ポリフェーモにワインを飲ませ酔っぱらわせ、目を潰し撃退するという八岐大蛇的物語が続きます。
演奏は言わずもがなたいへん充実。器楽も声楽も物語の展開に合わせ変幻自在に音楽を繰り出してきます。技巧的なアリアから叙情的に歌いあげるアリアまで、 役者それぞれの歌の多彩さにも注目です。映画『カストラート』の日食シーンでも有名なアーチのアリア「アルト・ジョーヴェ」は、スローテンポの音楽にのった歌 声がぐさりと胸を突きぬく迫真の出来。

H.M.F
HMM-902613(1CD)
1740年頃のロンドン〜ヘンデルの音楽家たち
チャールズ・ワイデマン(カール・フィリップ・ヴァイデマン)(c.1705-1782):ジャーマン・フルート(トラヴェルソ)のた
めの協奏曲第6番ホ短調 op.2
ヘンデル:トリオ・ソナタ第5番 ト短調 op.2HWV390
サンマルティーニ:リコーダー協奏曲 ヘ長調
ピエトロ・カストルッチ(1679-1752):ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ ト短調
ジェイムズ・オズワルド(1710-1769):カレドニアン・ポケット・コンパニオン〔Hugar Mu Fean, Sleepy Maggy, The
Cameronian’s Rant, Up in the Morning Early〕、スコットランド民謡に基づくソナタ〔O Mother what shall I do (Largo),
Ettrick Banks (Adagio), She rose and let me in (Andante), Cromlit’s Lilt (Largo), Polwart on the Green (Andante)〕
ヘンデル:ヴォクソールの演奏会のためのホーンパイプ HWV356
ラ・レヴーズ

録音:2021年10月、パリ
ラ・レヴーズの新譜は、1740年代のロンドンの音楽をプログラムにした1枚。当時のロンドンといえばヘンデル。ヘンデルが自身のオーケストラに招いた奏者 はみな、ヨーロッパを代表するヴィルトゥオーゾたちでした。彼らはまた、作曲家としても活躍し、楽器の普及など、イギリスの音楽生活に力強い変化の風をもたら しました。当時のヘンデル周辺には多大な影響力があったことに感じ入る内容です。
ジュゼッペ・サンマルティーニは当時のヨーロッパ中で知られていた大名手で、ヘンデルのオペラOの首席オーボエ奏者でした。ここに収録された作品は 彼の作品の中でも今でも人気のある作品です。ヴァイオリン奏者のカストルッチはローマ時代からヘンデルと共に活動しており、1715年にヘンデルと共にロンド ンにうつり、コンサートマスターに就任しました。ワイデマン(英国で知られた名。本名はカール・フリードリヒ・ヴァイデマン)はヘンデルのオーケストラに1725 頃に参加しました。フルートの名手であっただけでなく、作曲でも名を成した存在で、ここに収録された作品もギャラント様式風で、彼に続く世代の作品を先取りし たようなスタイルとなっています。また、スコットランド人のジェイムズ・オズワルド(1710-1759)は、1761年ジョージ三世の室内楽作曲家に就任する一方、 スコットランド民謡に基づく作品集の楽譜がベストセラーとなり(フルートやヴァイオリンで演奏可)、ひいては自国の音楽をロンドンの客間で流行させたという成 果を残しています。
ラ・レヴーズは2004年にバンジャマン・ペローとフロランス・ボルトンによって結成された、ソロで活躍する音楽家たちによる古楽アンサンブル。17-18世紀 の音楽に注力しています。劇場や文学など、他分野の芸術と関連づけられた興味深いプログラムの数々は世界の注目を集め、高く評価されています。 (Ki)
H.M.F
HMM-905334(2CD)
SANCTISSIMA〜聖母マリアの被昇天の祝日のための晩祷と祝祷
■CD1Vespers
1Bells
2パレストリーナ (c.1525-1594):Assumpta est Maria
3作曲者不詳(聖歌):Deus in adjutorium
4作曲者不詳(聖歌):Assumpta est Maria in calum
5ダヴィド・ベドナル (b.1979):Assumpta est Maria*3’36
6作曲者不詳(聖歌):Dixit Dominus1’59
7作曲者不詳(聖歌):Assumpta est Maria 0’27
8作曲者不詳(聖歌):Maria Virgo assumpta est0’29
9オリヴィエ・ターネイ (b.1984):In Homeward Flight*4’48
10作曲者不詳(聖歌):Laudate pueri1’47
11作曲者不詳(聖歌):Maria Virgo assumpta est0’32
12作曲者不詳(聖歌):In odorem unguentorum quorum currimus0’24
13ジョン・ジュベール (1927-2019):Reflection on the plainchant antiphon ‘In odorem’* 3’54
14作曲者不詳(聖歌):Latatus sum2’04
15作曲者不詳(聖歌):In odorem unguentorum quorum currimus0’27
16作曲者不詳(聖歌):Benedicta filia tua Domino0’29
17ジル・スウェイン (b.1946):Benedicta filia*3’51
18作曲者不詳(聖歌):Nisi Dominus1’45
19作曲者不詳(聖歌):Benedicta filia tua Domino0’31
20作曲者不詳(聖歌):Pulchra es et decora filia Jerusalem0’29
21キム・ポーター(b.1965):Pulchra es et decora*3’47
22作曲者不詳(聖歌):Lauda Jerusalem Dominum 2’19
23作曲者不詳(聖歌):Pulchra es et decora, filia Jerusalem0’29
24作曲者不詳(聖歌):Ave Maris Stella2’56
25ジェイムズ・マクミラン (b.1959):Ave Maris Stella4’26
■CD2Vespers & Benediction
Vespers
1作曲者不詳(聖歌):Exaltata est0’38
2作曲者不詳(聖歌):Hodie Maria Virgo calos ascendit0’32
3ジュリアン・アンダーソン (b.1967):Magnificat* 9’16
4作曲者不詳(聖歌):Hodie Maria Virgo calos ascendit0’35
5作曲者不詳(聖歌):Benedicamus Domino 0’31
Benediction
6サンドストレム (1942-2019):O salutaris hostia*4’03
7フランシスコ・ゲレーロ (1528-1599):Ave Virgo sanctissima4’01
8マシュー・マルタン (b.1976):Sanctissima* 4’15
8サンドストレム (1942-2019):Tantum ergo* 2’58
10作曲者不詳(聖歌):Adoremus1’39
11作曲者不詳(聖歌):Ave Regina calorum 1’26
12フェリーチェ・アネーリオ (1560-1614):Ave Regina calorum5’19
ORAシンガーズ

録音:2017年1,8月
聖母マリアの被昇天を祝う晩祷と祝祷の礼拝を、ルネサンスの名曲と現代の名作、そして伝統的な聖歌によって作り上げたプログラム。礼拝に実際に参加してい るような厳かな気分になると同時に、幻想的で奥深い合唱曲の世界にいざなわれる魅惑の2枚組です。 ORAシンガーズは、英国の合唱アンサンブル。何世紀にもわたる英国の合唱の伝統を現代風にアレンジしており「音楽の彗星」とも評されています。現代合唱曲の 世界有数の委嘱者であり、100名の作曲家に100の新曲を委嘱することを目標に掲げています。2018年のオーパス・クラシック賞でアンサンブル・オブ・ザ・ イヤーに選ばれ、その「揺るぎないエレガントな」演奏と「素晴らしくエキサイティングな」録音の両方で批評家の称賛を浴びています。 (Ki)
H.M.F
HMX-8904057(8CD)
シャルパンティエ・ボックス


■CD1〜61:02
(1)聖チェチーリアの殉教 H.413
(3)マニフィカト H.73(3つの声、フルートと通奏低音のためのモテット)
■CD2〜46:45
(1)歌劇「アクテオン」 H.481
(2)「強制結婚」と「エスカルバーニャ伯爵夫人」(H.494)序曲
■CD3,4,5〜61:08+59:01+61:06
歌劇「メデ」 H.491
■CD6〜48:41
(1)聖ペテロの否認 H.424
(2)四旬節のための瞑想 H.380-389
■CD7-8〜60:16+62:19
歌劇「ダヴィデとヨナタン」 H.490
レザール・フロリサン(器楽・合唱)
ウィリアム・クリスティ((指)チェンバロ、オルガン)
(※[CD1](3)および[CD6](1)(2)以外)

■CD1〜61:02
ドミニク・ヴィス(C-T)、ミシェル・ラプレニ(T)、フィリプ・カントール(Bs)、ワルター・ファン・ホーヴェ(Fl)、クリストフ・コワン(Vc)ほか
録音:(1)(2)1979年11月 (3)1981年5月
■CD2〜46:45
ドミニク・ヴィス(C-T)、ミシェル・ラプレニ(T)、フィリップ・カントール(Br)
録音:1982年4月
■CD3,4,5〜61:08+59:01+61:06
メデ:ジル・フェルドマン(S)、ジャゾン:ジル・ラゴン(T)、クレオン:ジャック・ボナ(Bs)、ネリーヌ:ゾフィー・ブーラン(S)、クレウス:アニェス・メロン(S)、オロンテ:フィリップ・カントール(Br)他
録音:1984年4月ヴェルサイユ宮劇場
■CD6〜48:41
(1)オスティアリア:アニェス・メロン(S )、アン キッラ:モニク・ザネッティ(S ) 、ドミニク・ヴィス 、ジェラール・レーヌ (C-T ) ほか、エリザベス・マティファ(バス・ヴィオール)、イヴォン・ルペラン(Cem)、エリック・ベロ(テオルボ)
(2)ドミニク・ヴィス、ジェラール・レーヌ(C-T)、イァン・ハニーマン、ミシケル・ラプレニ(T)、フィリップ・カントール、フランソワ・フォシェ(Bs)、エリザベス・マティファ(バス・ヴィオール)、イヴォン・ルペラン(Cem)、エリック・ベロ(テオルボ)
録音:1985年4月
■CD7-8〜60:16+62:19
ダヴィデ:ジェラール・レーヌ(C-T)、ヨナタン:モニク・ザネッティ(S)、女予言者:ドミニク・ヴィス(C-T)、サウル:ジャン=フランソワ・ガルデイユ(Bs)、ヨアベル:ジャン=フランソワ・フシェクール(T)ほか
録音:1988年6月
レザール・フロリサンの40年にわたる録音活動からシャルパンティエ作品の選りすぐりがボックスで登場!1979年にクリスティによって設立されたアンサンブ ル「レザール・フロリサン」。シャルパンティエの音楽劇「花咲ける芸術」から名前をとっており、シャルパンティエはクリスティにとって特別な存在であることがわ かります。クリスティはこれまでにシャルパンティエの作品を25ほど録音しております。このたび、最初期の録音も含むかたちで再発売のはこびとなりました。最 初期のドミニク・ヴィスの他では得難い歌声、第二期ともいえる時期の中心メンバーであったジェラール・レーヌやモニク・ザネッティらと、体系的にグループの歴 史を感じることができます。また「メデ」に関してクリスティは2度録音を行っていますが1984年の最初の録音が復刻されており、当時のシャルパンティエ再興 への熱量が感じられる演奏には圧倒されます。 〜シャルパンティエはこれまでも、そしてこれからも、レザール・フロリサンの礎であり続けるのです〜と、リュリなどのフランス・バロックも知り尽したクリスティが 今なお特別な思いを寄せているシャルパンティエの名録音の数々、ご堪能ください! ブックレットには、クリスティのインタビュー、および各作品についての解説が掲載されています(日本語訳なし)。歌唱歌詞はハルモニアムンディのホームページに 掲載されています。 (Ki)

WAON RECORDS
WAONCD-530(1CD)
HQCD
アレッサンドロ・ピッチニーニ:リュートとキタローネのためのタブラチュア曲集
1 トッカータ第1番(1623)
2 真のスペイン風カポーナのチャッコーナ( 1639)
3 トッカータ第16番(1623)
4 トッカータ第23番(1623)
5 ベルガマスカ(1639)
6 ロマネスカ風フォリアにもとづく変奏曲( 1623)†
7 変奏曲形式のチャッコーナ(1623)†
8 若い娘(1623)†
9 アルマンドとして知られるフランスの俗謡にもとづく変奏曲( 1623)†
10 アルマンドにもとづくコレンテ第6番(1623)†
11 "半音階的"トッカータ第3番(1623)†
12 パッサカリア(1639)
13 トッカータ第1番(1639)
14 "半音階的"トッカータ第12番 (1623)
15 トッカータ第2番(1623)
16 変奏曲形式のサラバンダによるアリア( 1623)
17 情念豊かなアリア第1番(1623)
〔( )は出版年〕
佐藤亜紀子〔アーチリュート/テオルボ†〕

録音:2021年11月8-11日、千葉市美浜文化ホール 音楽ホール
[5.6448MHz DSD Recording &192kHz24bit Editing ]
Microphones:PureT Records current transmission microphones with Schoeps MK2H capsules,
designed and manufactured by Mouri Tadaharu 毛利忠晴 (PureT Records),2015(last modified2018), Tokyo
Stereo setting:A-B pair microphones
Preamplifier:PureT Records PT-CMP01, designed and manufactured
by Mouri Tadaharu 毛利忠晴 (PureT Records), 2015(last modified2016), Tokyo
AD converter:Mytek Digital Brooklyn ADC
Recorder:TASCAM DA-3000
Master clock:Grimm Audio CC2
DSD/PCM to PCM converter:Weiss Saracon-DSD
17世紀初頭を代表するリュート奏者・作曲家のアレッサンドロ・ピッチニーニによる、アーチリュートとキタローネのための独奏曲集。演奏するのは佐藤亜紀子。 故左近径介氏と水戸茂雄氏、さらにユングヘーネル、ホプキンソン・スミスらのもとでも学び、BCJなどにも参加しています。ピッチニーニはアルフォンソ2世といっ た君主、貴族らに仕え、その楽曲はボローニャで出版された2冊の出版譜を通じて知られています。2023年が出版記念400年となる『リュートとキタローネの ためのタブラチュア曲集第1巻』(1623)は、作品自体が素晴らしいのはもちろん、リュートの演奏その他に関する重要な序文(当時のイタリアにおけるリュート 奏法に関する詳細かつ具体的な指南であるだけでなく、ほかの器楽曲にもあてはまる助言や、ピッチニーニによる楽器の発明などに関する記述など)を含んでい るという点でも重要な楽譜です。リュートの重要な作品を体系的に録音した貴重な録音の登場といえましょう。佐藤は一音一音を慈しむように奏でており、驚くほ ど色彩豊かな音色を引き出しています。たっぷりとした息遣いの自然な音楽の流れ、舞曲での活き活きとしたリズムと表情も魅力です。楽器の音色を色彩豊かにと らえた録音も見事です。ピッチニーニの最初の曲集(1623年)出版400周年記念。 (Ki)

Audite
AU-97803(1CD)
ダーフィット・ポーレ:愛の歌
ダーフィット・ポーレ(1624-1695):「12の愛の歌」より第1曲〜第6曲(パウル・フレミングの詩による)
ヨハン・フィリップ・クリーガー(1649-1725):ソナタ第1番ニ短調 Op.1-1
ポーレ:「12の愛の歌」より第7曲〜第12曲
ベンヤミン・リコ、アレックス・ポッター(C.T)
エー・ゲー・バロック【e.g.baroque】
イリーナ・グラノフスカヤ、アンヌ・マリー・アレル(Vn)
レア・ラヘル・バダー(Vc)
ベルンハルト・ライヒェル(リュート&ギター)
シモン・ボルツキ(リコーダー)
ペーター・クーンシュ(パーカッション)
クレメンス・フリック(チェンバロ、オルガン、音楽監督)

録音:2021年9月28日〜10月1日/イエス・キリスト教会(ベルリン)
ベルリン古楽アカデミー、ラウテン・カンパニー、フライブルク・バロック・オーケストラで活躍する奏者たちによって2021年の結成されたピリオド楽器アンサ ンブル、e.g.batoque(エー・ゲー・バロック)のCDデビュー・アルバムです。二人の俊英カウンターテナーをゲストに迎え、17世紀ドイツの作曲家ダーフィット・ ポーレの声楽曲という世界初録音となる珍しいレパートリーを録音しています。
1625年マリエンベルク生まれの作曲家ダーフィット・ポーレは、おそらくドレスデンにおいて、ドイツ・バロック初期の巨匠ハインリヒ・シュッツに学んだとされ ています。師であるシュッツとは生涯に渡り良好な関係を保ち、シュッツはポーレの子供の代父(名付け親)にもなっているようです。ポーレは数多くの作品を残し たようですが、現在ではその多くは失われてしまっています。
パウル・フレミングの詩による「12の愛の歌」は、1650年にポーレが仕えていたカッセル宮廷での雇い主であった、ヘッセン=カッセル方伯ヴィルヘルム6世 へ捧げた最初の作品でした。当時人気のあった詩人パウル・フレミングの詩によるこのドイツ語の歌曲は、二人の歌手と2つのヴァイオリンと通奏低音のために書 かれていて、愛、喪失、痛み、幸福、決意、禁欲といった内容を歌っています。ドイツ・バロックの録音は、現在でも教会音楽中心で、宗教世俗音楽が取り上げられ ることは少ないので、大変貴重な録音になります。ポーレが、シュッツが取り込んだイタリア音楽の要素をどのようにドイツ語のテキストに適応させているのかと いった作曲技法の点でも注目です。
またアルバムにはポーレの作品をはさんで、同時代の作曲家ヨハン・フィリップ・クリーガーのトリオ・ソナタ1曲を収録しています。イタリアにも赴き、その最新 の作曲技法を学び、トリオ・ソナタや鍵盤音楽など、質の高い音楽を残したクリーガーの作品も聴きどころになるでしょう。
ドイツの若きカウンターテナー、ベンヤミン・リコ、とauditeでの録音も多い実力派カウンターテナー、アレクッス・ポッターの二重唱、そしてバーゼル・スコラ・ カントールムで学んだ鍵盤奏者クレメンス・フリックが、主にドイツの優れたピリオド楽器グループで活躍するメンバーを集めて2021年に結成したe.g.baroque (e.g.とは、現在では英語でも用いられるラテン語のexempli gratiaの略で、日本語では「例えば」に当たります)による演奏も楽しみな1枚となるでしょう。
CDの装丁には、フェルメールの「手紙を読む女」の2021年の修復後の画像が使用されています。修復後に発見されたキューピッドが描かれた「画中画」によ り、女性が読んでいる手紙の内容が恋文であるという可能性が濃厚になってきました。CDジャケットだけでなく、ブックレット全体にもこの絵画がうまくあしらわ れていて、ポーレの歌曲の内容を連想させるようなすてきな装丁になっています。

BONGIOVANNI
GB-2604(3CD)
モンテヴェルディ:歌劇『ウリッセの帰還』 ウリッセ:レオナルド・デ・リージ
ペネロペ:ソヨン・チョイ
ミネルヴァ:ミラ・ドツィオ
ネットゥーノ:ロレンツォ・トージ
ジョーヴェ、アンフィノモ:ミケーレ・フラカッソ
メラント、ジュノーネ:木本真唯子他
フェデリコ・バルダッツィ(指)
アンサンブル・サン・フェリーチェ

録音:2022年6月22日フィレンツェ
モンテヴェルディの傑作『ウリッセの帰還』全曲。比較的若い歌手を起用していて、若々しく力強い歌唱がたっぷり聴ける録音です。モンテヴェルディならではの ドラマ性がうずまくサウンド。
BONGIOVANNI
GB-2589(2CD)
パイジェッロ:世俗カンタータ『復讐された愛』 愛:サブリナ・サントロ
アポロ:ロベルタ・アンダロー
ダフネ:マリナ・エスポジト
アルチェオ:レオポルド・プンツィアーノ
栄光:ヴァレリア・ラ・グロッタほか
マリアーノ・パッティ(指)
ジョバンニ・パイジェッロ音楽祭室内O

録音:2015年9月11日ターラント
パイジェッロの知られざる作品『復讐された愛』の復活蘇演ライヴ。ソリスト、合唱、オーケストラのために書かれ、カンタータともオペラとも言えるような内容 です。 (Ki)

ATMA
ACD2-2831(1CD)
カルカッタ1789〜ヨーロッパとインドの交点
作者不詳:Sakia*(ヒンドゥスターン・アリア c.1789) 〜アンサンブルの為の
J.C.バッハ:五重奏曲 ヘ長調 Op.22-2(1785) 〜オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとオブリガート・チェンバロの為の
 五重奏曲 ニ長調 Op.22-1(1785) 〜トラヴェルソ、オーボエ、ヴァイオリン、チェロとオブリガート・チェンバロの為の
ヘンデル::四重奏曲 ト長調『私はとこしえに歌います』(c.1717) 〜オーボエ、2つのヴァイオリンと通奏低音の為の
パーセル::愛が甘き情熱なら*(『妖精の女王』) / 美しき島*(『アーサー王』)
アーベル(1723-1787):四重奏曲 変ロ長調 Op.12-5(1774) 〜オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音の為の
バード(vers/c.1750-1805):オリエンタル・ミセラニー(1789)より第15曲 Rekhtah “Mera peara ab ia re” * 〜アンサンブルの為の
ヘンデル:Ahi perche, giusto ciel(『ロデリンダ』) / Will the sun forget to streak(『ソロモン』) / Falsa imagine(『オットーネ』) 〜ジャーマンフルートorオーボエ、声、チェンバロの為の
バード:オリエンタル・ミセラニー(1789)より第13曲 Terana “Dandera vakee” * 〜チェンバロとシタールの為の
パーセル:ロンドー(『インドの女王』)*

*=ノットゥルナによる編曲版
クリストファー・パラメータ(Ob、指 )
ノットゥルナ

録音:2021年11月15-18日/ケベック、ミラベル、サン・オーギュスタン教会
インドの伝統音楽とパーセル、ヘンデル、J.C.バッハなどを組み合わせ、イギリス植民地時代の18世紀インドの音楽生活を魅力的に描いたアルバム。カルカッタ の公文書館で発見された1789年のコンサート・プログラムが基になっています。古楽アンサンブルにシタールやタブラといった楽器を加えた演奏で、独特な官能 性をもつ大変おもしろいサウンドが生まれています。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187032(1CD)
パーセル:歌劇『ダイドーとイニーアス』 Z.626 ダイドー:フルア・バロン(Ms)
イニーアス:マシュー・ブルック(Bs-Br)
ベリンダ:ジュリア・セメンツァート(S)
ソーサラー(魔女の親玉):エイヴリー・アムロー(A)
女2:ヒラリー・クローニン(S)
水夫:ニッキー・スペンス(T)
精霊:ティム・ミード(C.T)
魔女1:ヘレン・チャールトン(Ms)
魔女2:マーサ・マクローリン(Ms)
デイヴィッド・ベイツ((指)オルガン)
ラ・ヌオヴァ・ムジカ

録音:2022年11月16〜18日ハムステッド・ガーデン・サバーブ、セント・ジュード教会(ロンドン)
グルックの『オルフェオとエウリディーチェ』(PTC-5186805)やヘンデルの楽器オブリガート付きのアリアを集めた『歌劇・アリア集』(PTC-5186892) など注目の録音をPENTATONEレーベルで行うデイヴィッド・ベイツ率いるイギリスの気鋭の古楽グループ、ラ・ヌオヴァ・ムジカによるヘンリー・パーセル の『ダイドーとイニーアス(ディドーとエネアス)』が登場です。
バロック・歌劇を代表する作品の一つであるだけでなく、英語による最も有名な歌劇とも言えるパーセルの『ダイドーとイニーアス』。全編が歌われる完全な 歌劇としてはパーセルが残した唯一の作品で、古代ローマの詩人ウェルギリウスの叙事詩「アエネーイス」のひとつのエピソードである英雄アイネイアースとカルタ ゴの女王ディードーの悲恋を原作として、パーセルと同時代の人気劇作家ネイハム・テイトが台本を書いた作品です。
ダイドーを歌うのはイギリス人の父とシンガポール人の母のもと、北アイルランドに生まれた、フルア・バロン。欧米各国の劇場で引く手あまたの注目のメゾ・ソ プラノです。イニーアスを歌うマシュー・ブルックは現在世界で最も活躍するバス・バリトン歌手の一人であり、バロック音楽のソリストとしても定評があります。タ イトルロールの二人以上に美しい持ち歌が割り振られているダイドーの侍女ベリンダには、バロックから古典派作品を得意とするイタリア人ソプラノ、ジュリア・セメ ンツァートを起用。これまでにも名歌手が歌ってきた美しいアリアのあるベリンダを若き実力派がどのように歌うかにも注目です。典型的なヴィランながら物語の 黒幕である魔女たちの親玉であるソーサラーはエイヴリー・アムロー、出番は短いながらストーリーに強烈な印象を残す精霊にはこのグループと共演の多いカウン ターテナー、ティム・ミードなど、全歌手に実力派を配した豪華なキャストとなっています。またオーケストラは弦楽器4-4-2-4でコントラバスなし、通奏低音には、 テオルボ、ギター、ハープと撥弦楽器が多く配置され、チェンバロとオルガンも各2台用いられています。ここに打楽器奏者も二人、オーボエ&リコーダー奏者が加 わり、合唱団も14人と、ピリオド楽器によるこの作品の演奏としてはかなり大規模な編成となっています。オーケストラには、古楽ファンにはお馴染みのイギリス のベテラン、ヴィオラ奏者ジェーン・ロジャーズも参加しています。
この大きな編成で、音楽と物語のコントラストを重要視したという指揮者のベイツは、1時間ほどの短い歌劇をスピーディに、一気呵成に聴かせてくれることで しょう。劇音楽を得意とするグループだけに期待が高まる録音です。 (Ki)

CPO
CPO-555458(1CD)
NX-B10
ブクステフーデ:われらがイエスの四肢 Bux WV75
げに彼はわれらの病をにないたもう BuxWV31
歌劇・ムジカ(声楽&古楽器アンサンブル)
グレゴール・メイヤー(指&Org)

録音:2021年1月22-24日
ブクステフーデの受難カンタータを収めた1枚。連作カンタータ「われらがイエスの四肢」はブクステフーデ唯一のラテ ン語詞によるカンタータで、彼の代表作の一つとされるもの。磔刑に処されたイエスの身体の各所に思いを馳せつ つ、瞑想的で神秘的なサウンドが時に驚くほどの不協和音を伴って聴き手の心に強く訴えかけます。併録の「げに 彼はわれらの病をにないたもう」は、より劇的な起伏を持つ作品。歌劇・ムジカは2011年創設、ドイツ初期バ ロックの声楽作品に取り組んでいます。ここではSSATBの5名の歌手にヴァイオリン2、ヴィオラ・ダ・ガンバ2、ヴィオ ローネ、トゥルツィアン、リュートとオルガンが加わり、繊細緻密な演奏を披露しています。
CPO
CPO-555456(2CD)
NX-D11
1700年前後のコラール・カンタータ集
【CD1】
ブクステフーデ:Nimm von uns,Herr
ヨハン・トプフ(1700頃):Mit Fried und Freud
パッヘルベル:Was Gott tut, das ist wohlgetan
ヨハン・バレンティン・メーダー(1649-1719):Ach Herr, mich armen Sunder
クリーガー(1649-1726):Ein feste Burg ist unser Gott
エマヌエル・ケーゲル(1654-1724):Meinem Jesum lass ich nicht
ヨハン・ザムエル・ヴェルター(1560-1720):Wer nur den lieben Gott
【CD2】
ヴェルター:Jesu, meine Freude
ゲオルク・エスターライヒ(1664-1735):Herr Jesu Christ
クリスティアン・アウグスト・ヤコビ(1688-1725):Komm, heilger Geist
コンラート・ミヒャエル・シュナイダー(1673-1752):Du Friedefurst, Herr Jesu Christ
バッハ:Christ lag in Todes Banden
ラルパ・フェスタンテ(声楽&古楽器アンサンブル)
クリストフ・ヘッセ(指)

録音:2019年2月27-29日、2020年3月3-5日
17世紀後半のドイツで流行したコラール・カンタータ "Per Omnes Versus"の様式による作品を集めた セット。ドイツ・バロックに力を注ぐcpoらしい企画です。この様式によるカンタータではテキストはすべてルター 派コラールの言葉から採られているのが特徴。自由詩等を交えてよりドラマティックな展開を可能にしたカン タータとは一線を画しています。素材が限られるだけに各作曲家の腕が問われるところ。アルバムの最後はこ のジャンルの最後の大輪の花と呼ぶべきバッハのカンタータ第4番「キリストは死の絆につかせたまえり」で結ば れます。

Da Vinci Classics
C-00762(1CD)
サント=コロンブ:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ作品集(全35曲) シルビア・デ・ロッソ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2022年4月
ヴィオラ・ダ・ガンバの歴史において謎めいた存在であり続けている17世紀の人物、ムッシュ・ド・サント=コロンブの作品集。サント=コロンブはヴィオラ・ダ・ガンバ独奏のために作曲した最も多作な作曲家であり、200曲以上の無伴奏曲を残しています。本作では1992年にフランス・トゥールニュの図書館の司書によって発見された1690年頃の手稿から、世界初録音を含む35の組曲楽章(プレリュード、アルマンド、サラバンド、ガヴォット、ジーグなど)を収録。この手稿は不規則な記譜法が特徴でボウイングやフレージングの指示がないため、演奏者によって様々な解釈が可能となっています。サント=コロンブが発明したという説もある7弦のヴィオラ・ダ・ガンバを使用した演奏です。

GENUIN
GEN-23830(1CD)
エロスと暴力
カルロ・ジェズアルド
(1566-1613):5声のマドリガーレ(第5巻と第6巻より)
クロード・ヴィヴィエ(1948-1983):7人の女声と打楽器のための聖歌
ミケランジェロ・ロッシ:(1601/2-1656):5声のマドリガーレ(第1巻と第2巻より)
ヴァルター・ナスバウム(指)、
ミヒャエル・ロートショプフ(朗読)、
スコラ・ハイデルベルク

録音:2007年8月、2021年9月
ルネサンスから現代まで幅広いレパートリーを誇るスコラ・ハイデルベルク。このアルバムでもその特徴を活かしたプログラムとなっています。指揮者であるヴァルター・ナスバウムによって設立されたスコラ・ハイデルベルクは、1600年前後のイタリアの音楽と現代音楽は非常に近いものであると考えています。このアルバムではヨーロッパを代表する合唱団であるスコラ・ハイデルベルクの多様なテクニックを活かしたハイレベルな歌唱によって、そのことを体現できるものとなっています。

Chopin University Press
UMFCCD-106(1CD)
シェドルツェのパイプオルガン
バッハ:協奏曲ヘ長調 BWV978(原曲:ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ト長調 Op.3-3RV310)、コラール「親愛なるイエスよ、我らここに集いて」 BWV731
7世紀ワルシャワのオルガン曲集より:第1旋法によるカンツォーナ
スターリー・ソンチの聖クレア修道会の写本より:アリア50、Sub Elevatione
ブクステフーデ:前奏曲、フーガとチャコーナ ハ長調 BuxWV137
ヴワディスワフ・ジェレンスキ(1837-1921):前奏曲ト長調 Op.38-17
レオン・ボエルマン(1862-1897):神秘的な詩 Op.30-2
フランク
:前奏曲、フーガと変奏曲 Op.18
モーツァルト:ピアノ・ソナタ ヘ長調 KV332より「アダージョ」
パッヘルベル:シャコンヌ へ短調
フレスコバルディ:音楽の花束 Op.12より「主日のミサ」
ドメニコ・ツィポーリ:パストラーレ
パドリー・ダヴィデ・ダ・ベルガモ(1791-1863):Suonatina
ジャック・ボワヴァン(1649-1706):第1旋法による組曲
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584-1654):Tiento de medio registro de dos tiples de segundo tono
アントニオ・デ・カベソン:パバーナとそのグローサ
パッヘルベル:トッカータ ト短調
マウゴジャタ・トジャスカリク=ヴィルヴァ(Org)
マーク・コードル(Vc)、
マレク・トポロフスキ(ハープシコード)

録音:2017年(シェドルツェ、ポーランド)
オルガニストのマウゴジャタ・トジャスカリク=ヴィルヴァは、演奏活動の傍ら、オルガンの修復や保存にも大きく関わっており、2000年からポーランドの都市、シェドルツェで幅広く活動してきました。
シェドルツェには、11台ものオルガンが現存し、本アルバムでは、そのうちの7つのオルガンの音色を楽しむことができます。

DUX
DUX-1667(1CD)
400年前の音楽1662Vol.1
ジョヴァンニ・ステファーニ
(?-c.1626):Filli vezzosa、Tirinto mio tu mi feristi、Se per voi、Torna, torna ostinato core
ビアージョ・マリーニ(1594-1663):Novello Cupido、Hor che l’alba、Mirate nel Cielo notturno、O dolci brine
カルロ・ミラヌッツィ (c.1590-c.1647):Fuggi, fuggi dolente core、Ah fallace infido Amore、Ecco un legato d’Amore、Ut, re, mi, fa, sol, la
アンサンブル・デル・パッサート

録音:2022年11月
ソプラノ、ヒストリカル・ギター、キタローネの組み合わせが生み出す繊細な響きを愛する古楽アンサンブル「アンサンブル・デル・パッサート」のデビュー・アルバム。今日、後期バロック音楽の影に隠れてしまっている17世紀イタリアの3人の作曲家を取り上げ、およそ400年前のヨーロッパの音楽文化の姿を魅力的なサウンドとともに紹介します。これらの作品からは、当時流行していた愛の主題や、宮廷舞踊、民俗的なテキストに基づくイベリア起源の歌曲の影響を聴くことができます。

Aulicus Classics
ALC-0087(1CD)
ジョン・ジェンキンズ(1592-1678)&ウィリアム・ローズ:ファンタジア組曲集
ジェンキンズ:ファンタジア組曲 ト短調
ローズ:ファンタジア組曲 ハ短調
ジェンキンズ:ニューアーク包囲戦
ローズ:ファンタジア組曲 ハ短調
ジェンキンズ:ファンタジア組曲 イ短調
アンサンブル・コンチェルト【クラウディア・コンブス(Vn)、マッシモ・ペルチヴァルディ(Vn)
ロベルト・ジーニ(指,ディヴィジョン・ヴィオル)、 マルコ・アンジレッラ(ディヴィジョン・ヴィオル)、サラ・ディエーチ(Org)】

録音:2015年7月29-31日 イタリア パルマ
17世紀英国の作曲家、ジョン・ジェンキンズ(1592-1678)とウィリアム・ローズのファンタジア組曲を、イタリアのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、ロベルト・ジーニ率 いるアンサンブル・コンチェルトが演奏しています。 ジョン・ジェンキンズは主として地方の宮廷で活動したために高い名声を得ることはな かったが、17世紀の英国のリュート奏者、作曲家の中でも傑出した人物であった。一 世代下のウィリアム・ローズは対照的にロンドンの宮廷で華々しく活躍したが、清教徒 革命の際の内戦で戦死した。二人は友人だったという。 パーセルなども含め英国人作曲家のバロック音楽をイタリアの団体が演奏したCDは 多くはなく、特にジェンキンズのようにもともとCDがあまり多くないと極めて珍しい。モ ンテヴェルディなど17世紀のバロック音楽を主とするロベルト・ジーニの演奏は瑞々し さが際立って魅力的だ。

Paradizo
PA-0021(1CD)
我が騎士の歌 〜アントニオ・デ・カベソンと、スペイン・ルネサンスの器楽合奏曲
 第1部
1. カベソン: Pパバーナに装飾をつけて
2. A.カベソン:「騎士の歌」の調べによる変奏曲
3. ムダーラ(1510-1580):ロマンセ「牛を見張れ」
4. ニコラ・ゴンベール(1495-1560):あの騎士に伝えてください
5. 作者不詳:牛を見張れ
 第2部
6. カベソン(1541-1602):ピエール・サンドランの「甘き思い出」
 第3部
7. ルイス・デ・ナルバエス(1500頃-1555):ロマンセ「モーロ人の王がグラナダの街を歩いていると」
8. チプリアーノ・デ・ローレ(1515-1565):親愛なる殿方よ
9. ナルバエス:ジョスカン・デ・プレの「千々の悲しみ(皇帝の歌)」
 第4部
10. A.カベソン:イタリアのパバーナ
11. A.カベソン:ミラノのガリャルダによる変奏曲
12. A.カベソン:「ご婦人のお望みは」の調べによる変奏曲
13. 作者不詳:愛しきもの
 第5部
14. A.カベソン:トーマス・クレキヨンの「わたしは苦しき死を受け入れよう」
15. A.カベソン:別れを告げて去る者は
16. ディエゴ・オルティス(1510-1570):レセルカーダ第2番「甘き思い出」
17. A.カベソン:「牛を見張れ」による変奏曲
 第6部 
クリストバル・ド・モラレス
(1500-1553):ミサ「あの騎士に伝えてください」
18. キリエの祈り
19. いと高きところにホサナ/祝福あれ
20. Agnus Dei 神の仔羊
 第7部
21. A.カベソン:チプリアーノ・デ・ローレの「別れの時」
22. ジャック・アルカデルト(1505頃〜1568): 白く愛おしい白鳥は
カプリッチョ・ストラヴァガンテ(古楽器使用)【ジェイ・ベルンフェルド、アンヌ=マリー・ララ、クリスティーヌ・プリュボー、フランソワーズ・エノック(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、パトリシア・ラヴァーユ(リコーダー)、マイク・フェントロス(ビウエラ、キタローネ、ギター)、マッシモ・モスカルド、バンジャマン・ペロー(G)、フランソワーズ・ジョアネル(Hp)】
スキップ・センペ(チェンバロ、ヴァージナル、指揮)

録音:1998年(Astree)
アメリカ屈指のジャズの本場にして、同国の歴史の上でもフランス文化と深いつながりを持つニューオリンズ出身のチェンバロ奏者スキップ・セン ペ。フランスの精鋭古楽器奏者たちを集めて1986年に彼が結成したカプリッチョ・ストラヴァガンテはDeutsche Harmonia MundiやAstr ee/Naive、発足初期のALPHAなどシーン最前線の古楽レーベルに数々の名盤を刻んだのち、2005年からはセンペの自主レーベル Paradizoで快進撃を続けています。別レーベルで制作された充実盤も折に触れてParadizoから再発売されていますが、今回は1998年 に録音されAstree/Naiveレーベルから発売されたものの、長くプレスが切れていた幻のスペイン・ルネサンス作品集が新装復活。ALPHA レーベル初期の立役者である古楽器録音の天才技師ユーグ・デショーによるリマスターを経て、数百年前の音楽を奏でる名手たちの素材 感溢れる古楽器の響きが一層生々しく甦ります。ル・ポエム・アルモニークやクレマン・ジャヌカン・アンサンブル、ラルペッジャータなどでも大活 躍をみせる俊才たちばかりの編成で、たおやかに音を重ねるガンバ合奏はスペイン・ルネサンスの精妙な音作りの中、躍動感を秘めた血脈を 触感確かに伝える比類ない解釈を続けてゆきます。スペイン王室の絶大な信頼を得ていた盲目の鍵盤奏者カベソンの傑作変奏曲群を中 心に、ナルバエスやオルティス、ムダーラらスペイン音楽史上の大家たちの重要作品群に、彼らに影響を与えたデ・ローレやゴンベールらフラン ドル楽派の傑作群を添えた選曲の確かさも出色。入手難が惜しまれたこの名盤の新装版は、亡き元メンバーのチェロ奏者ミシェル・ミュルジ エの思い出に捧げられています。

ARCANA
A-549(1CD)
華やげるヴィオラ・ダ・ガンバ芸術の晩期
アーベル(1723-1787):アレグロ ニ長調 A18
C.P.E.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音の為のソナタ ハ長調 Wq136/H558
C.P.E.バッハ:ロンド II ハ短調 Wq.59-4/H 283
アーベル:ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音の為のソナタ イ短調 B93
テレマン:ファンタジア XI ニ短調 TWV40:36
バッハ:ヴァイスのリュート・ソナタ WeissSW47によるトリオ・ソナタ イ長調 BWV 1025より
アーベル:アンダンテ ニ長調 A10
アンドレ・リスレヴァンド(ヴィオラ・ダ・ガンバ)[1-4,6-16]
 使用楽器:パリのギヨーム・バルベ1687年製作モデルに基づく、パリのジュディト・クラフト2017年
製作の再現楽器
ジャドラン・ダンカム(バロックリュート[6-8,12-15]、テオルボ[3])
 使用楽器:
 〔バロックリュート〕レーゲンスブルクのG.D.ブッフシュテッター1747年モデル(ウンヴェルドルベン作の
リュートを改作)に基づく、ホルムファース(イギリス)のトニー・ジョンソン2012年製作の再現楽器
  〔テオルボ〕ニュルンベルクのゼバスティアン・シェッレ1728年製作モデルに基づくベルゲン(ノル
ウェー)のラース・テレセン2021年製作の再現楽器
エミール・ダンカム(フォルテピアノ)[2-4,6-8]
 使用楽器:ウィーンのアントン・ヴァルター1792年製作モデルに基づくディヴィショフ(チェコ)のポー
ル・マクナルティ2022年製作の再現楽器

録音:2022年3月23-30日、8月4-8日ムーシカ・スタジオ、リスレヴァンド エヴイェ、ノルウェー
ヴェテラン古楽撥弦奏者ロルフ・リスレヴァンドの子で、2022年ARCANAから『解き放たれたフォルクレ』(A486)でソロ録音デビューを果たし た新世代のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者アンドレ・リスレヴァンド。フランス音楽に特化していた前作から一転、今度はドイツと英国で18世紀に活 躍した作曲家たちに焦点を当て、ガンバと同じく当時すでに全盛期を過ぎ廃れかかっていたリュート(およびテオルボ)と、新たに普及していった フォルテピアノを交えた編成で「ヴィオラ・ダ・ガンバ史の秋」の比類ない魅力に迫ります。テレマンのファンタジアやアーベルの小品など無伴奏作 品で聴かせる、パッションを秘めた人間味豊かな音楽性もさることながら、フォルテピアノの玄妙な響きがガンバのたおやかな美音やリュートの 撥弦音と重なり合う、C.P.E.バッハやアーベルの前古典派流ソナタの味わいは何ともユニーク。鍵盤ぬきにガンバとリュートだけで奏でられる ヴァイス原作のバッハ編曲作品も魅力的な響き。自身バロック・ヴァイオリン奏者としての活動歴を持ち古楽器の機微をよく知る名技師ライ ナー・アルントの的確なエンジニアリングを得て、古楽器ならではの音色美や音作りをじっくり味わえる仕上がりになっています。

Channel Classics
CCS-45823(1CD)
ブーレのステップで 〜宮廷舞踏と18世紀ヨーロッパ諸国の様式〜
カンプラ:舞踏歌劇「優雅なヨーロッパ」組曲
ヨハン・ヘルミヒ・ルーマン:『ゴロヴィン伯爵邸祝宴音楽』BeRI 1による組曲
バッハ:チェンバロ協奏曲 第4番 イ長調 BWV1055
テレマン:序曲 ト長調 「昔日と現代の諸国民」TWV 55:G4による組曲
ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンの為の協奏曲 ホ短調 RV550(『調和の霊感』作品3-4)
パーセル:歌劇「妖精の女王」Z 629による組曲
カメラータ・エアソン(古楽器使用)
 ヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ、コントラバス、テオルボ&ギター、チェンバロ

録音:2021年6月7-11日ガーニソンス教会、コペンハーゲン
コペンハーゲンを拠点に2010年から活動を続けてきた古楽器アンサンブルのカメラータ・エアソンが、フランス様式とイタリア様式という二大潮 流だけでは語りつくせないバロック後期のヨーロッパ音楽世界を概観。東はオスマン帝国領のあったバルカン半島から西はスペインまで、南はイ タリア半島から北はデンマークやスウェーデンまで…と欧州各地にルーツを持つ、あるいはそれらの土地にインスパイアされた楽曲を丁寧に 集め、組曲形式と協奏曲形式の間を行き来しながら至高のガット弦サウンドを堪能させてくれます。時に舞曲のリズムをはっきり際立たせた 彫琢の深い音楽作りも聴かせながら、しなやかなカンタービレの味わいは古楽器ならではの音運びの魅力が存分に生かされ、何筋ものメロ ディラインが音を重ねてゆく心地良さがCHANNEL CLASSICSならではの克明なエンジニアリングで伝えられる快感は格別。アンサンブルの メンバーはデンマークに限らずスウェーデン、ノルウェー、アイスランドなど北欧諸国や英国で研鑽・活動歴を重ねてきた実力派たちで、北欧の グループだけにスウェーデン宮廷の俊才ルーマンやテレマンの北欧向け音楽まで視野に入れているのも頼もしいところ。夏には清涼感、冬に は季節との親和性を楽しめそうな極上バロック・アルバムと言ってよいでしょう。

RAMEE
RAM-2204(1CD)
鏡 Kagami 〜ヴィオール小曲集〜
●プロローグ
ヒューム(1569頃-1645頃):良きこと、再び
●第1幕
マラン・マレ:アルペジオによるプレリュード ヘ長調
マレ:気まぐれ
バッハ:アダージョとアレグロ(ソナタ ニ長調 BWV1028より)
●第2幕
シャルル・ドレ(1710頃-1755):組曲 第1番ト長調
●第3幕
バッハ:アンダンテ(ソナタ ニ長調 BWV1028より)
パーセル(坂本龍右 編):わたしが地に横たえられる時(ダイドーの嘆き/歌劇「ダイドーとイニーアス」より)
フランソワ・クープラン:葬式
バッハ:アンダンテ(イタリア協奏曲 BWV971より)
●エピローグ
マレ:ファンタジア
上村かおり(ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
アリーン・ジルベライシュ(Cemb)
リカルド・ロドリゲス・ミランダ(ヴィオール/通奏低音)

録音:2022年6月29日-7月2日聖母被昇天教会、 バス・ボドゥー(ベルギー南東部リエージュ州)

日本語解説…上村かおり
日本語の固有語である「かがみ」は、「神(かみ)」が「我(が)」を囲んでいると読み解くこともできます。鏡を見ると、そこに映るのは神性に囲まれた我である、と。 わたしは、音楽が内にある感情を鏡で見るように浮き上がらせ、その伴奏をしてくれることを思い、この物語のタイトルを「かがみ」とした。このCDはまた、バロック 時代の作曲家たちが、音楽を、神による天地創造を映し出す鏡であるだけではなく、人間の感情を「フィグーラ」(音形の上行や下行、また跳躍、調性、フラッ ト、シャープなど)によって表現し、「アフェクト」(特定の感情を喚起する作用)を生み出し得るものと考えていたことへのオマージュでもある。  ――上村かおり(解説より) ベルギーのブリュッセルを拠点に、リチェルカール・コンソートやレザール・フロリサン、ル・ポエム・アルモニークといった幅広い世代の第一線古楽アンサンブルで中心 的なメンバーとして活躍を続けるヴィオール奏者の上村かおり。長く充実したキャリアを経て2021年に満を持してリリースされた初のソロ・アルバム『優 Yuu』(『レコード芸術』誌特選)は、ヴィオールという楽器ひとつで驚くほど豊かな世界が紡ぎ出される無伴奏作品集でしたが、今回新たに届けられたアルバムは世 界中に共演者を持つフランスのチェンバロ奏者アリーン・ジルベライシュと、やはりベルギーやフランスで多忙な活躍を続けるリカルド・ロドリゲス・ミランダという頼も しい演奏仲間との室内楽。17〜18世紀の英仏独さまざまな地域のヴィオール作品を自在かつ入念に配したプログラムは3幕仕立ての演劇風に編まれ、冒 頭の無伴奏曲から静かに動き出すその音楽物語は起伏に富んで変幻自在、まさに数百年前のヨーロッパで、客席と親密な距離感の舞台に心を吸い寄せ られるような静かな求心力に満ちています。18世紀半ばに活躍したドレの珍しい曲集やマレ、クープランなどフランス宮廷流音楽の見事な演奏もさることなが ら、美しい陰翳を感じさせる鍵盤の低音に続いて主旋律がヴィオールで描き出される「イタリア協奏曲」の緩徐楽章や、パーセルの傑作歌劇「ダイドーとイニー アス」の名場面から紡ぎ出された坂本龍右の編曲による思わぬ独奏など、知っていたはずの曲が思わぬ装いで登場するトラックも実に魅力的。演奏者の上 村自身が書き下ろした日本語解題とともに、擦弦と撥弦の交錯に深く引き込まれるアルバムです。

ALPHA
ALPHA-1007(1CD)
魂は音 〜アンリ・グルヌラン:ギターによるフランス風組曲集(1680)
アンリ・グルヌラン(1625/35頃-1700頃):ギター曲集、およびその他の通奏低音を弾く手引きを添えた合奏向け作品の数々』
 (1680年出版)…15と22を除く
組曲 イ短調
組曲 ニ長調
アントワーヌ・ボエセ(1587-1643):わたしは死ぬことなく息絶える
組曲 ト短調
ジャン・ド・カンブフォール(1605-1661)?:月のレシ(「夜の王室舞踏劇」第3部より)
組曲 ニ短調
パサカーユ(パッサカリア)
ブリュノ・エルストロフェール(バロックギター)
 使用楽器:パリのアレクサンドル・ヴォボアン1676年製作モデルに基づくアルベ(フランス)のフィリップ・モテ=リオ2023年製作楽器
 A=400Hz
シャンタル・サントン=ジェフリ(S)

録音:2023年4月
 ボシェ城(フランス西部オート・ブルターニュ地方)
フランス・バロックの独奏曲といえば何といってもクラヴサン(Cemb)やヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)の音楽が有名ですが、同国の音楽美 学を確立させた一大文化人である国王ルイ14世はそれらの名手を宮廷に多く抱えながら、自身はスペイン風ギターを好んで奏でていまし た。世紀初頭にスペイン人ブリセーニョによってパリに紹介され、当時クラヴサン音楽家たちもその作品を手本と仰いだリュートより弾きやすく、 和音を中心に鳴らす奏法の手軽さもあって、世紀末頃にはテオルボの名手でもあったド・ヴィゼーが、ギター向けの音楽で王から信頼を得て いたことも知られています。しかしルイ14世の治世全盛期のギター音楽は意外に知られておらず、王室音楽総監督リュリと同世代のアンリ・ グルヌランという作曲家の作品が、4編の組曲他こうしてまとめて紹介されることとなったのは画期的というほかありません。グルヌランについて はこれまでその作品が顧みられず、生涯もほとんど知られていません。しかし1680年に発表された彼の曲集には、ルイ・クープランのクラヴサン 曲を連想させる「小節線のない」プレリュードや分散和音を生かした書法がギターに合うよう応用されており、同時代のリュート音楽とはまた 違った機動性豊かな舞曲の魅力を味わうことができます。世紀前半と後半の様式をそれぞれ代表するボエセとカンペールの声楽作品では、 バロックから近代歌曲までフランス作品に抜群の適性をみせるサントン=ジェフェリも参加。テオルボの名手として現代と17世紀の作品を行 き来するブリュノ・エルストロフェールの自在な撥弦、細やかな音使いを的確に収めたALPHAならではの自然派録音で、その魅力をじっくりお 楽しみください。
ALPHA
ALPHA-988(1CD)
サン=ジャンの私の恋人 〜バロックから近代シャンソンまで
 <青春時代>
1. テッド・グルヤ(1910-2000) &ジョルジュ・マルティーヌ:わたしの青春時代はなくなった
2. マラン・マレ:人間の声
3. 作者不詳:うちの庭の暗がりで
4. 作者不詳:ルイ王の娘
 <古い歌をいくつか>
5.フィーアダンク(1605-1646):カンツォーナ ハ長調
6. モンテヴェルディ(1567〜1643):わたしを死なせてください
   (歌劇「アリアンナ」より)
7. カヴァッリ(1602-1676):ああ、わたしは生きている(歌劇「エジスト」より)
 <いつかの恋景色>
8. ポール・マリニエ(1866-1953):彼女からのお返事
9. ポール・デルメ(1862-1904):小さい敷石
10. シャルル=アンドレ・カシャン(1896-1955):恋人たちは何処へ
11. レイモン・ルグラン(1908-1974):あるお嬢さんの夜
12. レオン・フォセー(1829-1877):チロルの鴨の群れ
13. アンリ・コル(生歿年不詳、20世紀に活躍)、ラルフ・カルセル(生年不詳-1968):圧巻のタンゴ
14. エミール・カララ(1915-1973):サン・ジャンの私の恋人

※編曲:ヴァンサン・デュメストル、ルカス・ぺレス、ヴァンサン・ブショ
ル・ポエム・アルモニーク(声楽&古楽器アンサンブル)
 ステファニー・ドゥストラック(Ms)
 ヴァンサン・デュメストル(テオルボ、指揮)
 フィオナ=エミリー・プパール、サンドリーヌ・デュペ(Vn)
 ルカス・ぺレス、アリス・トロスリエ(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
 シリル・プーレ(Vc)
 ヴァンサン・レルメ(アコーディオン)
 二コラ・ローゼンフェルド(バスーン、各種リコーダー)
 マリー・ヴァン・レイン(クラヴサン〔チェンバロ〕、オルガン)

録音:2022年10月
 タンデム、アラス(フランス北東部パ=ド=カレー地方)
16〜17世紀のエール・ド・クールやフランス各地に口承で伝わってきた民衆歌など、ルイ14世の時代よりもさらに古いフランス音楽を高雅で 自然に現代に蘇らせ、世界中から熱いまなざしを集めてきた21世紀のユニークな古楽グループ、ル・ポエム・アルモニーク。イタリア・バロックで も実績を示しつつ、中心メンバーの母語であるフランス語を歌詞とする音楽への適性はやはり抜群で、詩句の味わいを最大限に引き出す新 鮮で薫り高い演奏解釈はどの時代の作品でも出色の仕上がりを誇ります。その親和性が「古楽」の枠に縛られないことを立証するユニーク な選曲のアルバムが登場。彼らと同じくフランス民衆世界の古謡を得意とするレ・リュネジアンの『うんざりだ、冬ってやつは』(ALPHA887)で も絶妙な妙声を聴かせたステファニー・ドゥストラックの味わい深い歌い口は、さりげなく織り交ぜられたバロック宮廷音楽と近代シャンソンを 易々と行き来し、無理なく即興的な音を紡いでゆくアコーディオンと共に、時にはシャンソンを古楽のように、また古楽をシャンソンのように聴か せる巧妙さ。古楽器アンサンブルをバックバンドとして、サティやトゥルーズ=ロートレック、モディリアーニらが生きた1900年前後から20世紀中 盤までの、古き良きフランスの芳香に満ちたシャンソンの名曲群をしなやかに歌いこなすそのセンスは、もはやクロスオーヴァ―やジャンル越境 などといった表現が陳腐に思えるほど、圧倒的に自然な「フランスの息吹」に貫かれています。聴くほどに惹きつけられるその魅力に、主宰者 デュメストルが学究性に閉じこもらないセンス抜群の古楽プレイヤーであることを改めて強く認識する1枚です。

TOCCATA
TOCCATA NEXT
TOCN-0024(1CD)
NX-B03
コロンビア万歳! 第2集
マウリシオ・アリアス=エスゲーラ(1984-):Improvisacion-1, ‘Recuerdos’ (2022)
ホアン・ドミンゴ・コルドバ(1971-):Pasillo de concierto ヘ長調(2006)
カタリナ・ペラルタ(1963-):Solo de piano I(1990/2014改訂)
ペラルタ:Solo de piano II(1990/2014改訂)
アリアス=エスゲーラ:Improvisacion-2, ‘Criatura en movimiento’ (2022)
ペドロ・サルミエント(1977-):Sarta para piano(2019)
コルドバ:Pasillo fiestero, El Intachable(2001頃)
カロリナ・ノゲラ(1978-):Danzas Fugitivas(2020)
アンパロ・アンヘル(1944-):前奏曲第6番 ‘Franz Liszt, homenaje a Chopin’- ピアノのために(2021)
ペドロ・フェリペ・ラミレス(1979-):Los siete juegos de Agustin(2022)
アリアス=エスゲーラ:Improvisacion-3, ‘Petit hommage a Cowell’(2022)
パーチョ・カサス(1978-)3つのリフレクションズ(2015)
ホアン・アントニオ・クエリャ(1966-):3つのアンコール ハ調(2022)
マウリシオ・アリアス=エスゲーラ(P)

録音:2022年6月12-15日
コロンビアを拠点に活躍する若きピアニスト・作曲家マウリシオ・アリアス=エスゲーラによる現代コロンビアのピアノ作品集。第1集(TOCN0015)に続く今作 でも、自作も含めた9人の作曲家の作品を紹介しています。 アンパロ・アンヘルによるショパンとリストへのオマージュ「前奏曲」や、耳なじみのよい舞曲、前衛的な曲まで幅広いスタイルの作品を楽しめます。エスゲーラ自 身の作品はオーケストラの響きを思わせる曲からコロンビアの伝統的な舞曲をアレンジしたものなど、即興演奏のように聞こえますが、実は緻密に書かれてい ます。アルバムを締めくくるのは、コロンビア国立SOのCEOなどコロンビア音楽界で要職を務めるホアン・アントニオ・クエリャの「3つのアンコール」。これ は30年以上前のコンサートバンド用の組曲をエスゲーラの委嘱により編曲したもので、コロンビア音楽の歴史を振り返る"アンコール"にもなっています。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-095(2CD)
NX-D09
グルック:歌劇「エコーとナルシス」 エコー…アドリアナ・ゴンザレス(S)
ナルシス…シリル・デュボワ(T)
恋の神アムール…ミリアム・ルブラン(S)
シニル…サヒ・ラティア(T)
エグレ…セシル・アシル(S)
アグラエ…アデル・カルリエ(S)
タナイス…ローラ・ジャレル(S)
シルフィ…リュシー・エデル(Ms)
ル・コンセール・スピリチュエル
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2022年10月20-23日 ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場
バロック期以来のイタリア・歌劇作法への違和感から、作品全編がオーケストラと共に一貫性ある物語を紡ぎ出す独特な歌劇を確立、後 年のワーグナー楽劇の先駆ともいうべき「改革歌劇」の語法を大成させたグルック。ウィーンの神聖ローマ皇室で絶対的信頼を得た後、マ リー=アントワネットの導きで訪れたパリでも注目され、フランス・歌劇の世界でも新しい模範となりました。しかし最後の完成作「エコーとナル シス」はパリでもウィーンでも驚くほど上演回数が伸びず、失敗作との印象からか後世にも顧みられる機会が少なく録音物さえ滅多にありませ ん。18世紀のフランス語歌劇復権に精力的なエルヴェ・ニケは今回、ルネ・ヤーコプス指揮の1987年録音以来40年近く全曲録音がな かったこの幻の重要作と正面から向き合ってみて、上に引用した通り作品本来の充実度に驚きを禁じ得なかったとのこと。神々の呪いにより ナルシスは水面に映った自分の姿に恋焦がれ、エコーは他者の言葉をオウム返しに語る以外に話せなくされたがゆえにナルシスへの思いを伝 えられない…物語を味わい深く描き取ったグルックの音楽はクラリネットを含む管楽器群を生かした色彩感にあふれ、ニケのタクトで起伏豊 かな解釈を聴かせるル・コンセール・スピリチュエルの演奏はまさしく抒情的の一言。最前線歌手二人がつとめる表題役の頼もしさに加え、ニ ンフらを演じる女声歌手たちも精彩に富んだ音楽の機微をよく伝えてくれます。グルックの晩年を見直す好機となりそうな待望のリリースと言 えるでしょう。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-101(2CD)

NYCX-10411(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
18世紀フランス王室の祝典 〜1773年、アルトワ伯の結婚に寄せて〜
【DISC1】
1-8. 第1の組曲
 1. フランクール(1698-1787)&フランソワ・ルベル(1701-1775):
   序曲(「トロフィ」より)〜エール(リュリの「アルミード」に加筆した楽曲)
 2. フランクール&ルベル:荘重なエール〜快活に (「平和の舞踏劇」第2部「イフィスとヤント」に加筆した楽曲)
 3. ピエール=モンタン・ベルトン(1727-1780): 快速なエール
   (カンプラの「ヴォルスクの王妃カミーユ」に加筆した楽曲)
 4. ブラサック伯ルネ・ド・ガラール・ド・ベアルン(1698-1771): エール
   (「恋の神の帝国」第3部「炎の精たち」より)
 5. アントワーヌ・ドーヴェルニュ(1713-1797): 陽気なエール(「エネーとラヴィニ」より)
 6. ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ(1703-1755): 優美で穏やかなエール(「ザイード」より)
 7. ロワイエ:ロンド形式による狩猟の調べ(「ザイード」より)
 8. フランクール&ルベル:シャコンヌ(「平和の舞踏劇」第2部「イフィスとヤント」より)
9-20. 第2の組曲
 9. フランクール&ルベル:序曲(「スカンデルベルク」より)
 10. ラモー: 壮麗なエール
   (「結婚の神と恋の神の祭典」第2部「カノープ」より)
 11. フランクール&ルベル:優美なエール(「ピラムとティスベ」に加筆した楽曲)
 12. フランクール:快速なエール(『フランクール氏の様々な合奏用エール集』より)
 13. フランクール:ガヴォットI&II(リュリの「アルミード」に加筆した楽曲)
 14. ドーヴェルニュ:きわめて快速なエール(「エネーとラヴィニ」より)
 15. フランクール&ルベル:仮面のエール
   (「幸福の舞踏劇」からの転用により「スカンデルベルク」に挿入した楽曲)
 16. ベルナール・ド・ビュリ(1720-1785): 快速なシャコンヌによるエール
   (リュリの「アルミード」に加筆した楽曲)
 17. ジャン=ジョゼフ・カサネア・ド・モンドンヴィル: ガヴォットI&II(「イスベ」より)
 18. フランクール:快速なエール(『フランクール氏の様々な合奏用エール集』より)
 19. ラモー:ガヴォットI&II(「ダルダニュス」第2版より)
 20. フランクール:コントルダンス(『フランクール氏の様々な合奏用エール集』より)
【DISC2】
1-9. 第3の組曲
 1. ラモー:行進曲(「結婚の神と恋の神の祭典」より)
 2. ド・ビュリ:遅いエール〔「イマとゼリス」より〕
 3. ド・ビュリ:軽やかなロンド〔「イマとゼリス」より〕
 4. ラモー:優美なロンド(「恋の驚き」第2部より)
 5. ラモー:快速なエール(「イポリートとアリシ」に追加した楽曲)
 6. ジョゼフ・イアサント・フェラン(1709-1791): 優美なロンド(「ゼリ」より)
 7. ジャン=クロード・トリアル(1732-1771): 快速なコントルダンス(「花の女神の祭典」より)
 8. フランクール&ルベル:シャコンヌ(「ノワジの公子殿」より)
 9. ベルトン:シャコンヌ(デマレとカンプラ「[トーリドの]イフィジェニー」に加筆した楽曲)
10-23. 第4の組曲「トランペット、ティンパニとホルン群を交えて」
 10. ラモー:序曲(「ザイス」より)
 11. ラモー:優美なムニュエ〔メヌエット〕(「栄光の神殿」より)
 12. ラモー:ロンド(「ダルダニュス」第2版より)
 13. フランクール&ルベル:穏やかなエール (ファヴァールの「サランシの薔薇冠の乙女」に加筆した楽曲)
 14. フランクール:ロンド形式によるエール(リュリの「アルミード」に加筆した楽曲)
 15. ルイ・グラニエ(1725-1800):優美なエール
 16. ドーヴェルニュ:狩人たちのアントレ(「エネーとラヴィニ」より)
 17. フランクール&ルベル:ロンドI&II(「ピラムとティスベ」に加筆した音楽)
 18. フランクール:陽気なロンド(「ノワジの公子殿」より)
 19. モンドンヴィル:ミュゼット(「ティトンとオロール〔曙の女神〕」より)
 20. モンドンヴィル:ミュゼット(「パルナスス山の謝肉祭」より)
 21. ルベル:ムニュエI〜フランクール:ムニュエII (いずれもカンプラの「優雅なヨーロッパ」に加筆した楽曲)
 22. ロワイエ:シャコンヌ(「ピリュス」より)
 23. ラモー:タンブランI&II(「ダルダニュス」第2版より)
レザンバサドゥール=ラ・グランド・エキュリ(古楽器使用)
アレクシス ・コセンコ(指)
ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場

※国内仕様盤解説日本語訳…白沢達生
フランス随一のフラウト・トラヴェルソ奏者として注目を集め、録音ではポーランドの気鋭古楽器楽団アルテ・デイ・スオナトーリや自身が創設 したレザンバサドゥ―ルの指揮者としてALPHAやChateau de Versailles Spectacles、Aparteなどの気鋭レーベルで活躍をみせてきた アレクシス・コセンコ。レザンバサドゥールは近年、古楽器による管楽合奏団ラ・グランド・エキュリ(創設者は近年亡くなった古楽器シーンの大 先達ジャン=クロード・マルゴワール)を吸収してさらに勢いを増し、メンデルスゾーンの交響曲録音(Aparte)でも注目されているなか登場す るこのアルバムでは、18世紀後半のユニークな王室音楽祭典の再現に挑みます。テーマは1773年のアルトワ伯(翌年ルイ16世となる王太 子ルイ=オーギュストの弟、革命と王政復古の後1825年にシャルル10世として戴冠)の結婚祝宴。そこでは王室音楽総監督を務めた大 御所フランクールが音楽をとりしきり、彼の長年の共作者F.ルベル(「四大元素」の作曲家J-F.ルベルの子)やドーヴェルニュ、モンドンヴィルと いった同時代作曲家たちの往年の傑作群から曲が厳選され、古典派時代にありながらルイ14世時代以来の流儀にならったバロック風の食 卓音楽が続きました。最新監修の楽譜に基づくこの録音は、過去いくつか出ていた同祭典音楽の再現録音より曲数がはるかに多いうえ、 1773年当時の王室楽団とほぼ同じ70人規模の大編成(弦楽器12/11/9/12/4、フルート2、オーボエ5、クラリネット2、ファゴット6、ホ ルン4、トランペット1、ティンパニ1)で、まさにその頃オープンしたヴェルサイユ宮殿王室歌劇場の音響の中、革命前夜のフランス王室音楽の 壮麗さを追求。シーン最前線をゆく名手たちの妙技もさることながら、これほどの編成で一体感あるスリリングな演奏を実現したコセンコの巧 みな指揮にも驚かされます。なお国内仕様盤では原盤解説の翻訳に加え、登場する各作曲家の紹介も添えられます。

Challenge Classics
CC-72955(1CD)
ユニコ・ヴィルヘルム・ファン・ヴァッセナール(1692-1766):6つのコンチェルト・アルモニコ
第1番ト長調/第2番ト長調
第3番イ長調/第4番ヘ短調
第5番変ホ長調/第6番変ロ長調
マイク・フェントロス(指)
ラ・スフェラ・アルモニオーサ

ライヴ録音:2022年10月30日/オランダ、アルクマール
古楽アンサンブル「ラ・スフェラ・アルモニオーサ」による、ウィレム・デ・フェッシュ(CC-72829)、ピーテル・ヘレンダール(CC-72911)に続くオランダ 古楽作曲家シリーズ第3弾。ひと昔前はペルゴレージ作とされ、ストラヴィンスキーの『プルチネッラ』に使われた(協奏曲第2番第4楽章→タランテッラ)ことで も有名なヴァッセナールの『コンチェルト・アルモニコ』をライヴ録音。
『コンチェルト・アルモニコ』は1740年にハーグで出版されましたが、作曲者でありオランダの高名な貴族家系の人物であったヴァッセナールが名を明かさず に発表したため、長いこと作曲者が不明でした。当初は出版した人物のカルロ・リッチョッティが作曲者ではないかとされ、20世紀には、曲の内容からペルゴレー ジ作と推測されていました。1980年にオランダの音楽学者アルバート・ダニングが自筆譜を発見し、ようやく歴史家のみが知っていたヴァッセナールの名が音楽 学者にも知られることになったのです。
作品は6曲とも独奏者を置かずアンサンブルとしての協奏を行うタイプで、緩・急・緩・急の4楽章形式で書かれています。弦楽と通奏低音のみのシンプルな 編成でイタリア風の美しい旋律にあふれながらも、楽章間で劇的な転調を見せるなど刺激的な側面もありとても充実した曲集。演奏もたいへん力強く聴き応えあ り、ヴァッセナールの巧みな筆致がじっくりと堪能できるディスクです。 (Ki)
Challenge Classics
CC-72961(1CD)
マンハイムからベルリンへ 〜チェロ・ピッコロのためのソナタ集
クリストフ・シャフラート(1709-1763):チェロとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ハ長調*
フランツ・ベンダ(1709-1786):チェロと通奏低音のためのソナタ ニ長調*
アントン・フィルツ(1733-1760):チェロと通奏低音のためのソナタ イ長調Op.5-2
ゲオルク・ザート(1708-ca.1778):独奏チェロとチェンバロのためのソナタ ヘ長調*
ヨーゼフ・ベネディクト・ジカ(ca.1720-1791):チェロと低音のためのソナタ ト長調*
ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795):チェロとフォルテピアノのためのソナタ イ長調
オクタヴィ・ドスタラー=ラロンド(Vc・ピッコロ)
アルテム・ベログロフ(フォルテピアノ)
ヴィクトル・ガルシア・ガルシア(Vc)

録音:2021年11月19-21日オランダ、フェルップ
*世界初録音
カナダのチェリスト、オクタヴィ・ドスタラー=ラロンドは2018年に小ぶりなバロック・チェロを手に入れました。これは4弦のチェロ・ピッコロ(調弦G-d-a-e')として弾くべきものと思い、すぐに試したところ、明るくクリスタルのような美しい高音が得られたそう。そしてこの楽器を存分に活躍させるプログラムを練 り、録音したのが当盤。
18世紀半ばのマンハイムとベルリンで書かれたギャラント様式のチェロ作品集。初録音も多く、初めて聴く曲ばかりです。チェロ・ピッコロの独特な音色はもち ろん、木製のハンマーが金属弦を叩くフォルテピアノもニュアンス豊か。多様な表情がたのしめるアルバムです。 (Ki)

H.M.F
HMM-902398(1CD)
ロカテッリ〜ヴィルトゥオーソ、詩人
ロカテッリ:合奏協奏曲 ハ短調 op.1-11
ヴァイオリン協奏曲 イ長調 op.3-11
合奏協奏曲 変ホ長調 「アリアンナの嘆き」 op.7-6
ヴァイオリン協奏曲 ハ短調 op.3-2
パストラーレ(合奏協奏曲 ヘ短調 op.1-8より)
イザベ ル・ファウスト(Vn)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2022年12月13-17日、エウレギオ・マーラー文化センター(イタリア、トブラハ)
世界最高峰のヴァイオリン奏者としての存在感を確かなものにしているイザベル・ファウスト。毎回注目の新譜ですが、今回は、アントニーニ率いるイル・ジャ ルディーノ・アルモニコと共演して、「18世紀のパガニーニ」と謳われるロカテッリの作品を録音しました。グラモフォン・アワードなど世界的に大変高い評価 を得たモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全曲(KKC-5691/HMC-902230、2015-16年録音)以来の録音での共演。気品に満ちつつも華があり、「ア リアンナの嘆き」でのやわらかくも劇的な響きなど、天下一品。演奏と作曲の両面で破格の才の持ち主であった音楽家ロカテッリの天才ぶりを実感させてくれる プログラムです。
「18世紀のパガニーニ」と呼ばれるロカテッリ。1733年に24曲の無伴奏カプリース集『ヴァイオリンの技法 op.3』をしておりますが、それぞれに超絶 技巧のカデンツァが含まれ、今なお実現可能すれすれの技術的難曲ばかり。まるでパガニーニといえます。また、しばしば奏者が要求される左手の極限までの 伸長(当時のヴァイオリンよりも、現代のヴァイオリンのほうが指板が長いですが、ファウストは、ロカテッリが、ヴァイオリンの指板が長くなったきっかけでは、 とすら言っています)、高音域の多用、弦の上での弓の頻繁な跳躍(ロカテッリは1年で12本の弓を消耗させたという伝説もある)など、ありとあらゆる高 い技術が要求されます。しかしその音楽は、じつに典雅にして、オペラのような劇的な表現をも擁しています。ここに収録された作品にも、前例のないヴィルトゥ オジティで、ヴァイオリンの音楽を劇的に進化させたロカテッリの神髄が詰まっています。ディスク最後に収録されているパストラーレは、独奏ヴァイオリンと管 弦楽を含まないアンサンブルによる演奏ということを忘れる瞬間もあるような、多彩な音色に驚かされます。ファウストとイル・ジャルデイーノ・アルモニコ、そ してアントニーニのアンサンブルの妙で聴く、ロカテッリの決定盤の登場です。 (Ki)

CORO
COR-16199(1CD)
ストリッジョ:40声&60声のミサ曲 「かくも幸せな日が」
アレッサンドロ・ストリッジョ:40声のモテット 「見よ, 至福の光を」、ミサ曲 「かくも幸せな日が」
ヴィンチェンツォ・ガリレイ:コントラプンクト第2番
ストリッジョ:Fuggi, spene mia、O giovenil ardire、Altr’io che queste spighe、D’ogni gratia et d’amor、O de la bella Etruria invitto Duce、Caro dolce ben mio、Miser’oime
単旋聖歌:「御身よりほかにわれは」
タリス:40声のモテット 「御身よりほかにわれは」
イ・ファジョリーニ、
ロバート・ホリングワース(指)

録音:2010年9月29日-10月1日、トゥーティング・オール・セインツ教会(ロンドン、イギリス)
ロバート・ホリングワースによって1986年にオックスフォード大学で結成され、2006年5月にはロイヤル・フィルーハーモニック協会から"アンサンブル・アウォード"を授与されたイギリスの実力派古楽系アンサンブル、イ・ファジョリーニ。ザ・シックスティーンの自主レーベルであるCoro第3弾は、2011年にデッカからリリースされ、グラモフォン・アーリー・ミュージック賞やディアパゾン・ドール賞を受賞したアレッサンドロ・ストリッジョの名録音が復刻。
イタリア後期ルネサンス音楽の作曲家、アレッサンドロ・ストリッジョは、膨大なマドリガーレや劇音楽を作曲するとともに、その両者を融合させた「マドリガル・コメディ」の発案者としても知られています。本アルバムでは、約400年間消失しており現代になってパリで発見された、40声&60声のミサ曲 「かくも幸せな日が」 を中心に、トマス・タリスの傑作、「御身よりほかにわれは」 など、数多の声部が緻密に絡み合い壮麗な盛り上がりを魅せる16世紀の偉大な合唱芸術を取り上げています。

NovAntiqua Records
NA-72(1CD)
闇夜の静寂の中で〜ヴィオール・コンソートのためのナポリの音楽
シピオーネ・ステッラ(1558-1622):Partite sopra la Romanesca
フランチェスコ・ランバルド(1587-1642):Partite sopra Fidele
イッポーリト・タルタリーノ(1539-1582):Canzon sopra Susanna
ジョヴァンニ・デ・マック(1548-1614):Seconde Stravaganze、 Prima Gagliarda
ジェズアルド:Canzon francese del Principe
リナルド・ダッラルパ(15??-1603):Partite sopra Zefiro
デ・マック:Capriccietto
ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575-1647):Sesto tono cromatico
デ・マック:Canzone detta Le Due Sorelle
アスカニオ・マヨーネ(1570-1627):Ricercare
ステッラ:Seconda breve canzon
タルタリーノ:Canzon d'Ippolito
トラバーチ:Gagliarda prima
ランバルド:Gagliarda
トラバーチ:Seconda Gagliarda
デ・マック:Prime Stravaganze
ヘクトール・デッラ・マッラ(1570-1634):Spagnoletto
ジョヴァンニ・マリア・サビーニ(1588-1649):Gagliarda falsa
ビクトリア:Tenebrae factae sun
コンソルテリア・デッレ・テネブレ〔テオドーロ・バウ(トレブル・ヴィオール)、ロジータ・イッポーリト(テノール・ヴィオール)、マルコ・カソナート(バス・ヴィオール)、ノエリア・レヴェルテ・レシェ(バス・ヴィオール)〕

録音:2021年、4月24日-27日(イタリア)
大英図書館に保存されているルイージ・ロッシ(1598-1653)の写本から、ナポリの音楽を集めたヴィオール・コンソートのための作品集。ルイージ・ロッシはイタリアの初期バロック音楽の作曲家で、その生涯の大部分が謎に包まれてはいるものの、室内カンタータを主とする数多くの作品が自筆譜で遺されています。
コンソルテリア・デッレ・テネブレは、2016年に結成されたイタリアのヴィオラ・ダ・ガンバ四重奏団。デビュー作となった本アルバムは、2021年のブルージュ国際古楽コンクールで優勝したテオドーロ・バウにとって、初となるガンバ・コンソートの録音でもあります。

Perfect Noise
PN-2205(1CD)
ドリーミング・アンド・ウェイキング
ゴットフリート・フィンガー:ア・グラウンド、チャコーナ(ソナタ第10番 Op.3-10)、チャコーナ(ソナタ 第8番Op.3-8)
ジャコモ・カリッシミ:ソナタ ニ短調
ソロモン・エクレス:Bellamira
カプスペルガー:トッカータ、コレンテ
ベネデット・マルチェッロ:ソナタ第12番Op.2-12
サンマルティーニ:無伴奏フルートのためのソナタ
ジョヴァンニ・ザンボーニ・ロマーノ:ソナタ第6番
ヴァイス:ソナタ第6番
作曲者不詳:イタリアン・グラウンド
アイリス・リヒティンガー(バロック・リコーダー、ルネサンス・リコーダー)、
アクセル・ヴォルフ(リュート、テオルボ)

録音:2021年3月
古楽界のスペシャリストであるアイリス・リヒティンガーとアクセル・ヴォルフによるリコーダーとリュートのための作品集。今作では、多国籍のるつぼであったバロック時代のロンドンで生まれた、様々な国の作曲家の作品を取り上げました。人工的なサウンド・シェイプやデジタル・リバーブを使用しない、もっと自然なレコーディングが行われています。
演奏者のアイリス・リヒティンガーは、このアルバムで披露しているリコーダー以外にも声楽、さらにピアニストとしても活躍しています。その深い洞察力と豊かな表現力で音楽の本質的な部分を誰にでも分かるように伝える能力に優れた音楽家です。このアルバムでもリュートのアクセル・ヴォルフと共にそれぞれの作品の魅力を伝えてくれています。
Perfect Noise
PN-2206(1CD)
生涯の旅〜セバスティアン・ゲオルゲ:室内楽作品集
フォルテピアノ、2つのヴァイオリンとチェロのためのソナタ(四重奏曲)ロ長調 SG V13/2つのフルート、ヴィオラとチェロのための四重奏曲 ヘ長調 SG VII1/2つのヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための四重奏曲 ニ短調 SG VI9/フォルテピアノとフルートのためのソナタ ニ長調 SG V4/チェロ・オブリガート、フルート、ヴァイオリンと通奏低音のための四重奏曲 ロ長調 SG VII2/2本のフルート、2本のヴァイオリンとチェロのための五重奏曲 ロ長調 SG VIII4
アンサンブル・アルテラ・パルス

録音:2022年1月24日-26日
マインツ出身でモスクワやサンクトペテルブルクで活躍した作曲家セバスティアン・ゲオルゲの室内楽作品集。この知られざる作曲家は、1766年頃にモスクワを訪れ活躍しました。当時のモスクワは音楽活動が盛んで高賃金を求めて海外から作曲家が多く訪れていました。セバスティアン・ゲオルゲもその一人で、新たなインスピレーションを得て様々な作品を作曲し、カペルマイスターとしてモスクワ大学などでも活躍しました。

MUSICAPHON
M-56995(1CD)
ブローネンミューラー:ソナタとアリエッタ集
エリアス・ブローネンミューラー(1666?-1762?):オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための6つのソナタより 第1番変ロ短調、第2番変ロ長調、第3番変ホ長調
ハープシコードのための3つのトッカティーナ イ短調
ソプラノ、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための4つのアリエッタ
オーボエのためのソロ ト短調
ヴァイオリンのためのソロ ホ長調
オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための6つのソナタより 第4番イ短調、第5番ホ短調、第6番ニ長調
アンサンブル・コンサート・ロイヤル・ケルン

録音:2022年3月6日-8日(ドイツ)
コンサート・ロイヤル・ケルンは、バロック・オーボエの名手カルラ・シュレーターによって結成されたドイツのピリオド・アンサンブル。18世紀以降、演奏されていない貴重な作品をアーカイヴやライブラリーで探し出し、これらの作品の蘇演を目指しています。本アルバムでは、ドイツの作曲家、エリアス・ブローネンミューラーが残した知られざる作品を探求しています。

Raumklang
RK-4104(1CD)
向かい合って
ビーバー:パルティア第6番(2つのヴァイオリンと通奏低音のための)、ソナタ第4番「 神殿での奉献」(「ロザリオのソナタ」より)(スコルダトゥーラ・ヴァイオリンと通奏低音のための/2本のヴァイオリン版)
パッヘルベル:コラール・パルティータ「神の御業はすべて善きことなり」(ソロ・オルガンのための)
ビーバー:無伴奏ヴァイオリンのためのパッサカリア 「守護天使」(「ロザリオのソナタ」より)(Vnとヴィオラ版)
バッハ:ソナタ BWV1038(2つのヴァイオリンと通奏低音のための)、前奏曲とフーガ BWV550(ソロ・オルガンのための)
パッヘルベル:パルティア第2番ハ短調(「音楽の喜び」より)(2本のスコルダトゥーラ・ヴァイオリンと通奏低音のための)
アーバン・ストリングス〔ゲオルク・カルヴァイト(Vn、ヴィオラ)、タベア・ヘーファー(Vn)、レオ・ファン・ドゥセラール(Org)、ヴァルター・ルーマー(ヴィオローネ)〕

録音:2022年11月&12月
ベルリン古楽アカデミーのコンサートマスター兼ソリストであるゲオルク・カルヴァイトを中心としたアーバン・ストリングス。このアルバムで彼らは17世紀の慣習に従って個々の声部がはっきりと聴こえるように配置し、音響空間を意識した録音を行っています。国際的に活躍する4人のアーティストたちはスコルダトゥーラの有無にかかわらずヴァイオリンの調律を変え、神秘的な響きを生み出しています。

Hyperion
CDA-68403(1CD)
マガリャンイス:ミサ曲集
フィリーペ・ヂ・マガリャンイス(c1563-1652):目覚め給え,なんぞ眠り給いたるや,主よ
フランシスコ・ゲレーロ(1528-1599):主よ,きたれ
マガリャンイス:ミサ曲「主よ,きたれ」、第1旋法によるマニフィカト
ピエール・ド・マンシクール (c1510-1564):まことに主が
マガリャンイス:ミサ曲「まことに主が」、私は自らの罪を恐れ
ルイス・トスカノ(指)、
クペルチノス

録音:2022年6月24日-27日、ボム・ジェズ教会(ブラガ、ポルトガル)
ファースト・アルバム「カルドーゾのレクイエム」(CDA-68252)が、いきなり2019年度の『グラモフォン賞古楽部門賞』を受賞するという快挙を達成し、前作「ペドロ・デ・クリストのマニフィカト」(CDA-68393)は英グラモフォン誌の『エディターズ・チョイス』を獲得したクペルチノスの最新盤は、ポルトガルの作曲家フィリーペ・ヂ・マガリャンイス(c1563-1652)によるミサ曲集。マガリャンイスは16〜17世紀に活躍し、当時教育者としても名高かった作曲家マヌエル・メンデスの愛弟子であったと考えられています。そして、1623年から1641年まで王立礼拝堂の司祭を務め、最も尊敬されるポルトガルの音楽家の一人でした。
指揮者のルイス・トスカノはブラバント・アンサンブル、アルス・ノヴァ・コペンハーゲン、ムジカ・フィクタなどのアンサンブルに参加するポルトガルのテノールです。2009年にクペルチノ・デ・ミランダ財団によって設立されたクペルチノス(Cupertinos/元:Cappella MusicalCupertino de Miranda)は、コインブラ大学とのパートナーシップ、ディレクターのルイス・トスカノ、音楽学者のホセ・アブレウらの研究によって、広大なポルトガルのポリフォニー音楽を専門的に取り上げています。

Tactus
TC-680002(1CD)
カンタータ&シンフォニア集
ボノンチーニ(1670-1747):Non ardisco pregarti, amata bella
カルダーラ:Io soffriro tacendo
ジョヴァンニ・ボノンチーニ:チェロのためのシンフォニア第1番
カルダーラ:Arda il mio petto amante
フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ(1681-1732):Dimmi, o sorte nemica
カルダーラ:チェロのためのシンフォニア
エマヌエーレ・ダストルガ(1680-1757):Che ti giova, Amor crudele
アンドレア・ステファノ・フィオーレ(1686-1732):Di quel sguardo fatal
アウラータ・フォンテ〔神谷美穂(S)、ペリクリ・ピーテ(Vc)、ジャンジャコモ・ピナルディ(アーチリュート)、ヴァレリア・モンタナーリ(ハープシコード)〕

録音:2021年6月(バニャカヴァッロ、イタリア)
神聖ローマ皇帝レオポルト1世の時代以降ウィーンが音楽の都として発展しつつあった18世紀初頭、当時のウィーンで最も高く評価され深化していったスタイルの中でもとりわけ際立っていた室内カンタータ。中でもイタリア各地からやってきた作曲家や文人たちによって確立されたイタリア語のカンタータは、宮廷の教養ある娯楽のために好んで作曲され、写本の形で大量に流通し、主に1810年代から1840年代にかけて作られた膨大な量の書物に収集されました。現在、これらのカンタータは様々なコレクションや図書館に散在しており、重要な音楽学的研究の対象となっています。ここに収録される6曲のカンタータは、すべてウィーンのオーストリア国立図書館に所蔵されている写本から抜粋されたもので、いくつかの歴史的データと他の同時代の資料との照合によっておそらくすべてが1710〜1712年頃に作曲されたものと考えられています。
2021年にリリースされたボノンチーニのカンタータ集(TC670202)でも柔らかく響く歌声を聴かせた日本人ソプラノ、神谷美穂が今回も秀逸な歌唱を披露。カンタータと同時期に作曲されたボノンチーニとカルダーラによるチェロと通奏低音のためのシンフォニア2作品も収録されています。

Gimell
CDGIM-053(1CD)
シェパード:ミサ・カンターテ
ジョン・シェパード(c.1515-1558):1-30. ミサ・カンターテ
31-38. 称賛のことばを述べよ
39-45. イエス、時代の救い主よ
46-50. 神の殉教者は
51-67. 喜べ、喜べ、喜べ、聖母マリアよ
68-74. 祝福されたわたしたちに喜びを
75-80. 喜べ、キリストを産んだ聖母よ
タリス・スコラーズ、
ピーター・フィリップス(指)
1973年の結成から現在まで、ルネサンス宗教音楽演奏の世界最高峰としての地位を確立し続けてきた"究極のポリフォニー" タリス・スコラーズ。タリス・スコラーズの記念すべき結成50周年を祝う2023年リリースのニュー・アルバムは、なんとジョン・シェパードのミサ曲とモテット集!
イングランド・ルネサンス期の作曲家ジョン・シェパードはオックスフォード大学モードリン・カレッジの少年聖歌隊員監督(Informator Choristarum)を務め、王室礼拝堂のジェントルマンにも叙された音楽家。タリス・スコラーズは1989年に最初のシェパード・アルバム「メディア・ヴィタ」(CDGIM016)をリリースしており、これが2枚目のシェパード録音となります。多くの作品を遺しながらも比較的録音の少ないシェパードの知られざる傑作を、50年間この時代の音楽だけを追究し続けてきたタリス・スコラーズの歌声でお届けします。
 1989年にリリースされたタリス・スコラーズのシェパードの最初のディスク ― 「メディア・ヴィタ(人生の中で)」 ― は、イングランド・ルネサンス期のポリフォニーの、新たなアイコンを生み出した。今回は、私たちの2番目のシェパードのアルバムであり、「ミサ・カンターテ」や、祝祭的な規模で書かれた唯一の奉納アンティフォナ「喜べ、キリストを産んだ聖母よ」といった傑作を収録しています。これらは、シェパードが自ら作り出した16世紀中期の様式による傑作です。彼は、同時代のほとんどだれよりも多くの作品を書いたので ― そしてまた、録音の数が今でも比較的少ないので ― 彼とともに進むためのまだ長い道が残されているのです。ピーター・フィリップス(日本語訳:SOREL)

CLAVES
50-3065(1CD)
明暗法
(1)ダリオ・カステッロ(1602-1631):ソナタ第2番
(2)ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ(1525頃-1594)―フランチェスコ・ロニョーニ(1570頃-1626):私の愛しい人よ、汝は麗しい
(3)ウィリアム・バード(1543頃-1623):第3パヴァーヌのためのガリアード
(4)ヤコブ・ファン・エイク(1590-1667):最も美しい娘ダフネが
(5)ミケランジェロ・ロッシ(1601頃-1656):トッカータ第2番
(6)ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1623頃-1680):ソナタ「カッコウ」
(7)ヨハン・カスパール・ケルル(1627-1693):「カッコウ」によるカプリッチョ
(8)シュメルツァー:ソナタ第2番
(9)エイク:今夜は何をいたしましょう
(10)ロッシ:トッカータ第7番
(11)ダリオ・カステッロ(1602-1631):ソナタ第1番
(12)パレストリーナ(ロニョーニ編):ああ私はこんなに傷ついて
(13)バード:第5パヴァーヌのためのガリアード
デュオ・エオリーネ【シャルロッテ・シュナイダー(Fl)、ギィ=バティスト・ジャコテ(オルガン/ユルゲン・アーレント製作(1999年)A’=440Hz)】

録音:2022年7月修道院教会、パイェルヌ(スイス)
フルート奏者シャルロッテ・シュナイダーと鍵盤奏者ギィ=バティスト・ジャコテによるデュオ・エオリーネは2017年結成。2つの楽器の組み合わせが生み出す 音楽を探求しており、16世紀から17世紀にかけてのレパートリーを中心に、自らデュオ版に編曲しています。歴史的な演奏法に基づいた彼らの音楽は説得力が あり、同時代の様々な音楽のキャラクターの違いを見事に表現しております。
フルート(トラヴェルソ)は7種類の楽器を、作品にあわせて使い分けて演奏。またオルガンは現代最高のオルガンビルダー、ユルゲン・アーレントが1999年に 製作した楽器で演奏。フルートとオルガンの透き通った響きが、スイス、パイェルヌの修道院教会に美しく交わります。 (Ki)

CPO
CPO-555483(1CD)
NX-B02
ヨハン・アンドレアス・シュトライヒャー/アンナ・マリア(ナネッテ)・シュトライヒャー:ピアノ曲集
J. A. シュトライヒャー(1761-1833):ロンドー、またはカプリース Op. 1No.1
 La pensee de l‘objet cheri
 ピアノのための7つの変奏曲 Op.2
 4手クラヴサンのための6つの変奏曲
アンナ・マリア(ナネッテ)・シュトライヒャー(1796-1833):Klage uber den fruhen Tod derr Jungfer Ursula Saboma Stage in Augsburg
 ピアノフォルテのための2つの行進曲
 ピアノフォルテのための大ソナタ
クリスティアン・フリードリヒ・ダニエル・シューバルト(1739-1791):私のクラヴィーアに
ザラ・ヴェゲナー(S)
ステファニア・ネオナート(フォルテピアノ)

使用楽器:ナネッテ・シュトライヒャーが1814年にウィーンで製作したオリジナル
ヨハン・アンドレアス・シュトライヒャーが1784年にアウクスブルクで製作したオリジナル

録音:2021年4月26-28日
トラック1を除き、全て世界初録音
古典派からロマン派へと移り行く時代のウィーンで鍵盤楽器とその音楽に大きな影響を与えたのがヨハン・アン ドレアス・シュトライヒャーとアンナ・マリア(ナネッテ)・シュトライヒャーの夫妻。その2人の作品を2人が作った楽 器(シュトゥットガルトにあるヴュルテンベルク歴史博物館所蔵)で演奏した、cpoらしいこだわりの企画です。 シュトライヒャー夫妻はピアノ製造だけでなく、演奏家として活動。アンドレアスはコンサートピアニストとしても 高い評価を獲得し、ナネッテは自宅でサロンを開き若い芸術家たちに活躍の機会を与えました。ここに収録 された作品も、サロンでの繊細で親密な雰囲気が似合いそうな音楽です。シューベルト、シューマン、ショパン などロマン派時代の歴史的鍵盤楽器での録音が数多いトビアス・コッホの演奏で。
CPO
CPO-555365(2CD)
NX-D11
ゲオルク・フリードリヒ・カウフマン(1679-1735):宗教作品全集
昇天祭オラトリオ『Rustet euch, ihr Himmelschore』備えよ、天の聖歌隊よ
2. ディアローグ・カンタータ 「O, ich elender Mensch, wer wird mich erlosen」 われは幸うすき者、だれかわれを救わん
【CD2】
1. ペンテコステ初日のカンタータ 「Die Liebe Gottes ist ausgegossen」
2. ペンテコステ初日のカンタータ 「Komm, komm, du freudenvoller Geist」
3. カンタータ 「nverzagt, beklemmtes Herz」
4. マリア訪問の祝日のためのカンタータ「Nicht uns Herr, sondern deinem Namen gib Ehre」
イザベル・シッケタンツ(S)
エリザベート・ミュックシュ(S)
ブリッタ・シュヴァルツ(A)
トビアス・フンガー(T)
クリストフ・プファラー(T)
トビアス・ベルント(Bs)
コレギウム・ヴォカーレ・ライプツィヒ
メルゼブルガー・ホーフムジーク(古楽器使用)
ミヒャエル・シェーンハイト(指)

録音:2022年
ゲオルク・フリードリヒ・カウフマンはドイツ、テューリンゲン州オストラモンドラで生まれた作曲家。その生涯については不明なことが多いのですが、オルガン の名手であり、パッヘルベルの弟子で後継者となったヨハン・ハインリヒ・ブットシュテットに師事した模様です。その後、ザクセンのメルゼブルクで当時大聖 堂のオルガニストを務めていたヨハン・フリードリヒ・アルベルティに師事。アルベルティの退任後は後を継ぎ、メルゼブルクの宮廷音楽家と大聖堂のオルガ ニストとなって、亡くなるまでこの任を務めたとされています。 カウフマンはその職務上、数多くの作品を書いたと考えられますが、現存する作品はごく少なく、宗教的な作品はここに収録されたものがすべて。どれも 当時の流行の様式と作曲技法を採り入れ、声楽と器楽を適切に扱って十分な効果をあげる術を心得ていたことが伝わります。カンタータではレチタ ティーヴォ・アッコンパニャートやオブリガート楽器付きのアリアのように声楽と器楽を巧みに組み合わせた楽曲が多く、また壮麗さを求める場面ではトラン ペットとティンパニを効果的に使っています。

Chopin University Press
UMFCCD-103(1CD)
ペルゴレージ:スターバト・マーテル
パヴェウ・ウカシェフスキ:聖母マリアの追悼曲
アンナ・ミコワイチク=ニェヴィエジャウ(S)
ワンダ・フラネク(メゾ・ソプラノ、アルト)
ズビグニェフ・ピルフ(Vn)
ラドスワフ・カミエニャシュ(Vn)
ピオトル・フルペク(Va)
ヤロスワフ・ティール(Vc)
ヤヌシュ・ムシャウ(Cb)
マルタ・ニェジヴィエツカ(ポジティフ・オルガン、ハープシコード)

録音:2017年7月28日ー31日(ポーランド)
イタリアのナポリ楽派オペラ作曲家、ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージは、26年という短い生涯の中でオペラ・ブッファの基礎を築き、古典派音楽の様式を最も早く示した人物として音楽史に名を遺しています。
本アルバムでは、1736年に作曲され18世紀で最も再版された作品でもある宗教音楽 「スターバト・マーテル」 に、2010年、ペルゴレージの生誕300周年を記念して、ポーランドを代表する作曲家のひとり、パヴェウ・ウカシェフスキが作曲した 「聖母マリアの追悼曲」 (本アルバム世界初録音)がカップリングされています。この作品は、ペルゴレージのスターバト・マーテルと類似した構造と、同様のメッセージを持つ現代ラテン語の詩に基づいて書かれており、ウカシェフスキは、構造(アリアとデュエットに分かれた13のパート)、配役、感情面の点での類似性を維持しながら、ペルゴレージのスタイルに拡張された調性、歌手に要求される声の質感に適した現代的な表現手段を用いています。
Chopin University Press
UMFCCD-119120(2CD)
ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756):ハープシコード独奏作品全集
前奏曲とフーガ ヘ短調/ソナタ ヘ長調*/ソナタ ニ長調/前奏曲 ハ長調/24のポロネーズ
アリナ・ラトコフスカ(ハープシコード)

録音:2018年1月(ポーランド、ニエシャバ)
*世界初録音
「ゴルトベルク変奏曲」の逸話に名を残すヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756)のハープシコード独奏曲全曲を、ゴルトベルクの研究者でもあるアリナ・ラトコフスカが録音した画期的な1枚。ポーランド・グダニスクに生まれたゴルトベルクは、バッハとその息子W.F.バッハに師事したとされ、鍵盤楽器の名手として歴史に名を残しました。数としては少ないながらも魅力的なゴルトベルクの作品は、古楽界で高く評価されています。ハープシコードの国際コンクールでの優勝経験もあるアリナ・ラトコフスカは、ゴルトベルグの名を冠した音楽祭の発起人、ゴルトベルクに関する書籍の著者、彼の2つの協奏曲の楽譜の編集者として、長年にわたってゴルトベルグ作品の研究と普及活動に携わってきた人物です。これまで知られていなかった3楽章制のソナタ(ヘ長調)は、コレクションの所有者から許可を得て今回初録音されました。

Snakewood
SCD-202301(1CD)
もうひとつのヴェネツィア
ディオゲニオ・ビガーリャ:ヴァイオリンと通奏低音のためのドレスデン・ソナタ第2番 ハ長調
アントニオ・カルダーラ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ヘ長調 E.M.28
アルビノーニ
:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調 E.M.651
ジョルジョ・ジェンティーリ:チェロと通奏低音のためのソナタ イ長調 CORRER Busta128.108、
 カプリッチョ第11番 ロ短調(Vnとチェロ、もしくはチェンバロのための室内カプリッチョ集 Op.3より)、
 チェロと通奏低音のためのソナタ ト長調 CORRER Busta128.109
アルビノーニ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト短調 E.M.65f
ジョヴァンニ・バッティスタ・レアーリ:ソナタ第7番 変ロ長調(Vnと通奏低音のための室内ソナタ集 Op.2より)
スカラムッチャ〔ハビエル・ルピアニェス(Vn&ディレクター)、イネス・サリナス(Vc)、パトリシア・ヴィンテム(ハープシコード)〕

録音:2022年5月2日-6日、オランダ/DAD
マイケル・タルボット教授によって最近発見されたアルビノーニの2つのヴァイオリン・ソナタを収録したハビエル・ルピアニェス率いるアンサンブル・スカラムッチャの最新作。その他にもヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂コンサートマスターであったジョルジョ・ジェンティーリが作曲したチェロと通奏低音のためのソナタなども収録し、18世紀初頭のヴェネツィアに私たちを誘います。その頃のヴェネツィアというとヴィヴァルディが印象深いですが、その他にも様々な知られざる名曲が残っています。 ハビエル・ルピアニェスは、オランダのハーグ王立音楽院でエンリコ・ガッティに師事しバロック・ヴァイオリンの学士号を取得後、ガッティの指導の下ヴィヴァルディの新作を発見し修士号を取得。2013年には、知られざるバロック・レパートリーの発掘のためにピリオド・アンサンブル、「スカラムッチャ」を結成し、2018年にスカラムッチャのメンバーらとともに、バロック音楽専門のレコード・レーベル&楽譜出版社「Snakewood」を設立しています。

Indesens Calliope Records
IC-019(1CD)
ヴァイオリンとの旅〜トレッリ:ヴァイオリン作品集
トレッリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 A.1.3.8
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ イ長調 A.1.3.11
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト短調 A.1.3.10
アッレマンダ ホ短調 A.1.3.4(Medulla Musica より)
コレンテ ホ短調 A.1.3.3(Medulla Musica より)
ヴィヴァーチェ イ長調 A.1.3.1(Medulla Musica より)
ジーガ イ長調 A.1.3.2(Medulla Musica より)
ヴァイオリンとチェロによる室内楽のためのシンフォニア ニ短調 A.4.1.8
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調
アッレマンダ イ短調 A.1.3.5(Medulla Musica より)/コレンテ イ短調 A.1.3.7(Medulla Musica より)
ジーガ・スタシャート イ短調 A.1.3.
ヴァンサン・ベルナール(ハープシコード&オルガン)、
シューイン・コン(Vn)、
ディアナ・ヴィナグレ(Vc)、
パルシバル・カストロ(テオルボ&ギター)

録音:2022年9月13日-16日、テンプル・ド・ジャンジャン(スイス)

※ソナタ A.1.3.8を除く作品は世界初録音
イタリア盛期バロック音楽の作曲家、ヴァイオリニストとした活躍したジュゼッペ・トレッリは、合奏協奏曲や独奏楽器のための協奏曲の発展に大きく貢献した人物として広く知られています。本アルバムでは、ほとんどが世界初録音となるヴァイオリンと通奏低音のための作品を取りあげています。
EUバロック・オーケストラに参加した後、ラ・チェトラ・バロック・オーケストラや、フライブルク・バロック・オーケストラ、アンサンブル・ジル・バンショワ、RIAS室内合唱団などと共演を重ね、2009年にはリヨン大聖堂のオルガニストに就任した古楽演奏家、ヴァンサン・ベルナールを筆頭に、ヴァルマンステ音楽祭などでヴァンサン・ベルナールと共演し、リエージュ・フィルの第2ヴァイオリン・リーダーを7年間務めたあと古楽に目覚め、ジュネーヴ音楽学校で歴史的楽器を学んだバロック・ヴァイオリニスト、シューイン・コンなど、国際的に活躍する古楽演奏家たちによって、トレッリの知られざる側面に光を当て、ヨーロッパ中に点在するこれら作品が持つ音楽の多様性を明らかにしています。

Challenge Classics
CC-72943(1SACD)
Unico ウニコ 〜18世紀初頭オランダのリコーダー・ソナタ集
ジャン=バティスト・ルイエ・ド・ガン(1688-ca.1720):ソナタ第3番ト長調(フルートと通奏低音のための12のソナタ Op.1より)
シブランドゥス・ファン・ノールト(1659-1705):フルートと通奏低音のためソナタ第1番 ヘ長調(『イタリア趣味の混合』より)
ウィレム・デ・フェッシュ(1687-1761):ソナタ第3番ト長調(12のソナタ Op.8より)
シブランドゥス・ファン・ノールト(1659-1705):チェンバロ独奏のためのソナタ第4番 イ短調(『イタリア趣味の混合』より)
ウニコ・ヴィルヘルム・ファン・ヴァッセナール(1692-1766):ソナタ第1番ヘ長調 / 第2番 ト短調 / 第3番ト短調
テウン・ヴィッセ(リコーダー)
テウン・ブラケン(Cemb)

録音:2022年10月17-20日オランダ、ウェストザーン
バロック時代のアムステルダムは、作曲・楽器制作・楽譜出版において、ヨーロッパのなかでも重要な都市のひとつでした。器楽音楽の花形であったイタリアと も深く関係し、イタリアの人気作曲家の多くはアムステルダムで作品を出版しています。オランダはいわば、最新のイタリア音楽に一番早く触れることのできた場所 であり、オランダのリコーダー音楽を集めたこのアルバムからも、イタリア音楽からの大きな影響が感じられるでしょう。
ヴァッセナール(Unico Wilhelm van Wassenaer)の3曲あるリコーダーとチェンバロのためのソナタがプログラムの中心になっています。これらはヴァッ セナールがパリを訪れて演奏した際に「まったくコレッリのソナタのようだ」と評されたものですが、それだけに留まらず、作曲家の確かな個性(unico 伊)が刻 まれた作品であることにも注目です。
5本のリコーダーと2種のチェンバロから、それぞれのソナタにふさわしい楽器を選んで演奏。また録音会場はオランダの18世紀の教会で、音楽と音響が完璧 に一致した世界を聴かせてくれます。 (Ki)

ATMA
ACD2-2858(1CD)
なんかあやしげ 〜クープラン、マレ、ラモー:ヴィオール二重奏曲集
[FANTAISIES VOLANTES 空飛ぶファンタジア]
マレ:空飛ぶ戯れ(ヴィオール曲集第5巻)*
F.クープラン:2つのヴィオールのためのコンセール第13番より 第1、2楽章(『趣味の融合』)
マレ:エコー・ファンタジア(ヴィオール曲集第1巻)
F.クープラン:2つのヴィオールのためのコンセール第13番より 第3楽章(『趣味の融合』)
マレ:庭の張り出し(ヴィオール曲集第5巻)* / シャコンヌ ト長調(ヴィオール曲集第1巻)
[LA MUSETTE DU ROI DE PERSE ペルシャ王のミュゼット]
ラモー:クリカン(コンセールによるクラヴサン曲集)*
F.クープラン:2つのヴィオールのためのコンセール第12番より 第1、2楽章(『趣味の融合』)
ラモー:リヴリ(コンセールによるクラヴサン曲集)*
F.クープラン:2つのヴィオールのためのコンセール第12番より 第3、4楽章(『趣味の融合』) / 第15組曲(クラヴサン組曲第4巻)より「ショワジのミュゼット」「居酒屋のミュゼット」
[ANGUILLE SOUS ROCHE 岩陰のうなぎ]
F.クープラン:第22組曲(クラヴサン組曲第4巻)より「戦利品」「戦利品の続きのエール」
マレ:人間の声(ヴィオール曲集第2巻)
F.クープラン:第22組曲(クラヴサン組曲第4巻)より「夜明け」「うなぎ」
*レ・ヴォワ・ユメーヌ編曲版
レ・ヴォワ・ユメーヌ [スージー・ナッパー(バス・ヴィオール)、メリザンド・コリヴォー(バス・ヴィオール)、トマス・アヨーティ(声)]

録音:2021年5月4-6日/ケベック
2023年に来日公演もあったヴィオール・アンサンブル「レ・ヴォワ・ユメーヌ」の最新盤。今作は20年来の共演仲間であるスージー・ナッパーとメリザンド・ コリヴォーの二重奏アルバムです。
アルバムのタイトルになっている「something fishy何か魚のような」「anguille sous roche岩の下のうなぎ」は(魚臭いものが立ち込めるイメージから) 何か臭うぞ、あやしいぞ、という意味を持っています。選ばれた楽曲も、やさしく楽しいものでありながら、どこか不思議でつかみどころのない幻想的な性格や標 題をもち、フランス・バロックならではのウィットに富んだものばかり。超現実的な響きがたのしめます。 (Ki)
ATMA
ACD2-2824(1CD)
おしゃべりはもうたくさん 〜17世紀イタリアの器楽音楽
ダリオ・カステッロ(1602?-1631):3声のソナタ第10番ニ短調(新様式による協奏ソナタ集第2巻)
ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):3声のソナタ第1番ニ短調『ラ・コルナーラ』(2声または3声のための18のソナタ集 Op.2)
ジョヴァンニ・バッティスタ・グリッロ(15??-1622):4声のカンツォン第16番ト長調(種々の楽器のためのカンツォン集)
タルクィニオ・メールラ(1594or1595-1665):カンツォーネ第24番 ハ短調『ラ・ヴァルカレンガ』(2声または3声のためのカンツォーネ集第4巻 Op.17)
ビアージョ・マリーニ(before1597-1663):2重音を含むヴァイオリン・ソナタ第4番 イ短調(ソナタ、シンフォニア、カンツォーネ、パッサメッツォ、バレ、協奏曲、ガイヤルドとリトルネッロ集 Op.8)
マリー・ナドー・トランブレ(1991-):即興曲
タルクィニオ・メールラ:カンツォーネ第18番ニ長調『騎士』(2声または3声のためのカンツォーネ集第4巻 Op.17)
ビアージョ・マリーニ:『ラ・モニカ』によるトリオ・ソナタ ニ短調(ソナタ、シンフォニア、カンツォーネ、パッサメッツォ、バレ、協奏曲、ガイヤルドとリトルネッロ集 Op.8)
フランチェスコ・ロニョーニ・タエッジョ(16世紀後半-1626?):パレストリーナのマドリガル『丘や野原は』に基づくディミニューション ニ短調(『種々のパッサッジョの森』)
ネイサン・モンドリー(1991-):即興曲
ダリオ・カステッロ:3声のソナタ第12番イ短調(新様式による協奏ソナタ集第2巻)
タルクィニオ・メールラ:カンツォン第19番ハ長調『ラ・プステルラ』(2声または3声のためのカンツォーネ集第4巻 Op.17)
ダリオ・カステッロ:ソナタ第4番ニ短調(新様式による協奏ソナタ集第2巻)
マリー・ナドー・トランブレ(Vn)
ル・バロクダ(古楽器アンサンブル)

録音:2022年6月13・14日/ケベック
17世紀イタリアで花ひらいた器楽音楽の芸術を、ヴァイオリンとリコーダーを主役として紹介するアルバム。ダイナミックで実験的、当時ほとんど過激とまでみら れた「普通じゃない」作品が集められており、火花が飛び散るような鮮烈な演奏が繰り広げられています。ルネサンス時代に大きく発展し完成をみた声楽の芸術に 替わって、器楽が新しいパラダイムとして登場し、さまざまな探求や発明、研究がおこなわれたバロック時代特有の熱気がまざまざと感じられます。アルバムタイト ル「Basta parlare!」(話すのをやめて、もう十分!)も、声に替わる新たな表現としての器楽を極めていくのだという決意表明なのでしょう。 (Ki)

Paraty
PTY-2622131(1CD)
ハープによるラモー
ラモー(ルッツァーティ編):クラヴサン曲集ニ長調〜一つ目の巨人/ミューズたちの対話/歓喜(ロンドー)/ため息/優しい訴え(ロンドー)
クラヴサン曲集ホ長調〜アルマンド/ロンドー形式のジグ/鳥のさえずり/タンブラン/村娘(ロンドー)
王太子妃
新クラヴサン組曲ト長調〜雌鶏/メヌエット/未開人/エンハーモニック
コンスタンチェ・ルッツァーティ(Hp)
※カマック製

録音:2021年12月ロワイモヨン修道院
コンスタンチェ・ルッツァーティはイザベル・モレッティ門下のフランスのハープ奏者。演奏家としてのみならず、18世紀フランスのクラヴサン音楽のハープ編曲 を研究し、自身も実践してレパートリー拡充に努めています。
当アルバムも彼女自身の編曲によるラモー作品集。もともとクラヴサンとハープは弦をはじく奏法など共通点も多く、自然な仕上がりとなっています。ヴェルサ イユ宮殿を彷彿させる典雅な雰囲気に満ちています。

Coviello
COV-92302(1CD)
トーマス・ゼッレ(1599-1663):ラテン語の宗教コンチェルト 第1巻
Veni Domine et noli tardare
Beatus qui miseretur
Domine exaudi orationem meam
Ecce nunc benedicite
Non mortui laudabunt te Domine
Jubilate Deo omnis terra
Ecce quam bonum
Confitebor tibi Domine
Cantate Domino
Kyrie eleison / Gloria in excelsis Deo
Ecce quomodo moritur
アントニウス・アダムスク(指)
ゲッティンゲン・バロックO

録音:2021年9月2-5日ドイツ、ビュッケン
ハンザ同盟の中心都市として栄え、多くの著名人が集まり、音楽家も多かったハンブルク。この地で1641年からカントールとして働いていたのがトーマス・ゼッ レ(1599-1663)です。1650年頃、彼は自分の作品を後世に残すため、書き続けてきた宗教曲から自信作を選び曲集としてまとめました。それがこのアルバ ムに収録された楽曲。編成にもバリエーションがあり、ゼッレの残した貴重な音楽遺産がたのしめます。 (Ki)

PAN CLASSICS
PAS-1135(1CD)
「闇から光へ」〜1575-1577年、ペスト時代におけるヴェネツィアの悔悛音楽
アンドレア・ガブリエーリ(1532/33-1585):O crux splendidior(8声)*
Nativitas tua, Dei genetrix virgo(7声)*
詩編31〈Beati quorum remissae sunt / Delictum meum / Tu es refugium meum /In camo et fraeno maxillas eorum〉(6声)**
Usquequo Domine(7声)*
Eructavit cor meum(6声)*[器楽演奏]
Deus, Deus meus, respice in me(10声)*
ロバート・キール(1952-):ヴィジリア『闇から光へ』(2022)
ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1557-1612):
Deus, Deus meus ad te de luce vigilo(10声)*
アンドレア・ガブリエーリ:詩編6〈Domine ne in furore tuo / Quoniam non est in morte / Discedite a me〉(6声)**
ジョヴァンニ・クローチェ(1557-1609):Miserere mei(6声)〜『6声のための7つの悔悛詩篇(1599年、ニュルンベルク)』より
ジョヴァンニ・バッティスタ・グリッロ(d.1622):Exaltabo te Domine(8声)〜『宗教的コンチェルトとシンフォニー(1618年、ヴェネツィア)』
ジョヴァンニ・ガブリエーリ:Jubilate Deo(8声)〜『サクレ・シンフォニーエ(1597年、ヴェネツィア)』

* 『アンドレアとジョヴァンニによるコンチェルト集』(1587年、ヴェネツィア)より
** 『ダビデ悔悛詩篇』(1583年、ヴェネツィア)より
ブルース・ディッキー(コルネット、音楽監督)
ハナ・ブラシコヴァ(S) 他
コンチェルト・パラティーノ

録音:2022年11月14-17日/アントワープ、AMUZ
コルネットや、神の楽器トロンボーンの音色を基調とし、声楽と重ね合わせ天上の音楽を聴かせる名門アンサンブル「コンチェルト・パラティーノ」による美しい アルバム。声と器楽の絶妙な混じりあい、微妙な響きの無限のグラデーションを堪能できます。
1575から1577年にかけて、ヴェネツィアはペストの猛威によって人口の3分の1を失うという大打撃を受けました。人々は伝染病の収束と神への感謝を祈 念するために「レデントーレ教会」の建設をはじめ、1599年に教会が完成、当時最高の音楽家たちによる音楽が無事演奏されるに至りました。
このアルバムはレデントーレ教会で響いた音楽の再現でありながら、現代のポスト・コロナにおける音楽の在り方をも考えさせるもの。2022年の新作であるロ バート・キールの『闇から光へ』を収録し2つの時代を往来します。『闇から光へ』はコンチェルト・パラティーノに寄り添う編成で、響きもバロック語法を採り入 れて書かれた楽曲。ひどく美しく、それでいて強い祈りを感じる作品です。ふたりのガブリエーリをはじめヴェネツィア・バロックの巨匠たちの音楽も絶品。嘆き悔 みながらも光のほうへと進んでいく感覚がアルバム全体に流れていて感動的です。 (Ki)

Tactus
TC-690203(1CD)
ブレシャネッロ:無伴奏ガリコーネのためのパルティータとシンフォニア集
ブレシャネッロ(1690-1757):前奏曲/シンフォニア第1番 ハ長調/パルティータ第5番変ロ長調/パルティータ第6番 ト短調/シンフォニア第7番ハ長調/シンフォニア第9番 変ロ長調/パルティータ第11番ハ短調/パルティータ第12番 ハ長調/パルティータ第15番ト短調/パルティータ第16番 ニ短調
ダヴィデ・レブッファ(ガリコーネ)

録音:2020年10月
リュート属の楽器の一種であるガリコーネのために書かれたブレシャネッロの作品集。ガリコーネは18世紀前半に流行した弦楽器で、一般的には「マンドーラ」と呼ばれ、地域や形状等によってカリション、コラション、ガリコーネ、ガリコン、カルケドン、ガリゾーナ、カレッツォーノ、コロチオン、ガリモンなど様々な名前で呼ばれています。13コース前後のリュートに比べ、6コース前後のこれらの楽器はよりシンプルで演奏しやすく、ドイツ、オーストリア、ボヘミアの貴族(一般的にプロの器楽奏者から排除されていた女性を含む)から愛用されていました。
ジュゼッペ・アントニオ・ブレシャネッロ(1690-1757)は、シュトゥットガルトのヴュルテンベルク公に仕えたカペルマイスター(宮廷楽長)でした。ブレシャネッロが1737年以降に作曲されたと思われるこの作品を演奏している楽器は、1754年製作のオリジナル楽器です。
Tactus
TC-670203(1CD)
ビガーリャ:ソプラノと通奏低音のためのカンタータ集
ディオゲニオ・ビガーリャ(1678-1745):Ah Santi Numi/Aure dolci,erbe molli,ameni fiori/Bel piacer d'un amante/Dove vai mio ben crudele/Ecco perfida Irene/Erano ancor immote/Filli,che vedo o cieli/Gran crudelta di stella/Non lasciarmi o bella speme
イ・ソリスティ・アンブロジアーニ

録音:2021年7月
18世紀前半にヴェネツィアで活躍した作曲家ディオゲニオ・ビガーリャ(1678-1745)によるソプラノと通奏低音のためのカンタータ集。同時代に活躍した作曲家アルビノーニ、特にヴィヴァルディの作品の一部にはビガーリャのからの引用が見られ、影響を受けていたことが窺えます。当時の作曲家たちに影響を与えた知られざるビガーリャの作品をお楽しみください。
Tactus
TC-670291(2CD)
ビガーリャ:12のヴァイオリン・ソナタ Op.1
ディオゲニオ・ビガーリャ(1678-1745):ソナタ第1番/ソナタ第2番/ソナタ第3番/ソナタ第4番/ソナタ第5番/ソナタ第6番/ソナタ第7番/ソナタ第8番/ソナタ第9番/ソナタ第10番/ソナタ第11番/ソナタ第12番/チェロと通奏低音のためのソナタ ト長調
イ・ソリスティ・アンブロジアーニ

録音:2021年7月
18世紀前半にヴェネツィアで活躍した作曲家ディオゲニオ・ビガーリャ(1678-1745)によるヴァイオリン・ソナタ集。同時代に活躍した作曲家アルビノーニ、特にヴィヴァルディの作品の一部にはビガーリャのからの引用が見られ、影響を受けていたことが窺えます。当時の作曲家たちに影響を与えた知られざるビガーリャの作品の中から、1722年頃にアムステルダムで出版された『ベネディクト会の神父ビガーリャ氏によるヴァイオリン独奏またはフルートとチェロまたは通奏低音のための12のソナタ 作品1』の全曲と、1曲のチェロ・ソナタを収録しています。

Glossa
GCD-C80419(1CD)
ガンバの魂〜トバイアス・ヒュームの音楽
ヒューム(c.1569-c.1645):ムシケー(音楽)
スピリット・オヴ・ガンボ(ガンバの魂)
ヒューム大佐/愛
エマ・カークビー(S)、ラビリント〔パオロ・パンドルフォ(ヴィオラ・ダ・ガンバ&ディレクター)、グイド・バレストラッチ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、フアン・マヌエル・クインターナ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、アルバ・フレスノ(コンソート・バス)、エドゥアルド・エゲス(テオルボ、リュート、バンドラ、ギター)〕

録音:1995年12月、ソルヌタン教会(スイス)
話題盤を次々と生み出すヴィオラ・ダ・ガンバの革命家、パオロ・パンドルフォ率いるラビリントが古楽系ソプラノの第一人者、エマ・カークビーをゲストに迎えてのトバイアス・ヒュームの作品集。「ヒューム大佐」の別名でも知られ、軍人として生計を立てながらディレッタントの音楽家としてヴィオール演奏、作曲の両面で底知れぬ才能を発揮したイギリスの奇才ヒューム。パンドルフォが躍動する「ガンバの魂」、そして名ソプラノ、カークビーの歌声の素晴らしさにも改めて感嘆させられるアルバムです。

Da Vinci Classics
C-00736(1CD)
アーベル:ドレクセルの写本
カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):ドレクセルの写本よりヴィオラ・ダ・ガンバのための29の小品
ガエターノ・シモーネ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2022年3月
アメリカの銀行家であり楽譜収集家であったジョセフ・ウィリアム・ドレクセル(1833-1888)のコレクションに含まれている、カール・フリードリヒ・アーベルが作曲した無伴奏のガンバのための作品集。アーベルはバロックから古典派への過渡期の時代にヴィオラ・ダ・ガンバの極めて優れた名手としてヨーロッパ中に名を馳せました。またヨハン・クリスティアン・バッハとともに西洋音楽史における最初の予約制定期演奏会「バッハ=アーベル・コンサート」を設立したことでも知られています。この写本に含まれる作品は自身が演奏するための草稿や覚書のメモのような簡潔で短いものも含まれ、即興演奏をそのまま記録したかのような新鮮なインスピレーションに満ちていて、アーベルの豊かな演奏技術やスタイルを想像しながら楽しむことができます。
ガエターノ・シモーネはパオロ・パンドルフォなどに学び、ヴィオラ・ダ・ガンバやチェロの演奏家としてイタリア国内および海外で定期的に演奏活動を行っているほか、次の世代の優秀な音楽家を育てるため教育活動にも力を入れています。

MIRARE
MIR-668(1CD)
ブクステフーデ:救世主〜受難と復活のカンタータ集
1. Jesu, meines Lebens Leben(イエスは我が生命の生命) BuxWV62
2. Furwahr, er trug unsere Krankheit(げに彼は我らの病を負い)BuxWV 31
3. Ich bin die Auferstehung(我は蘇りなり) BuxWV44
4. Laudate pueri(主をほめたたえよ)BuxWV 69
5. Befiel dem Engel, das er komm(来たれと天使に告げて言え) BuxWV10
6. Quemadmodum desiderat cervus(鹿の谷川を慕いあえぐがごとく) BuxWV92
7. Herr, ich lasse dich nicht(主よ、我汝を去らじ) BuxWV36
8. Herzlich lieb hab ich dich, o Herr(心より我汝を愛す、おお主よ) BuxWV41
リチェルカール・コンソート
フィリップ・ピエルロ(指&ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ハンナ・バヨディ=ヒルト、イェツァベル・アリアス(S)
ダヴィド・サガストゥム(A)
ユーゴ・イマ(T)
マティアス・ヴィエヴェグ(Bs)

録音:2022年10月10-15日
ピエルロ率いるリチェルカール・コンソートの新譜はブクステフーデ。キリストの受難と復活を主題にしたカンタータを中心に選曲されています。劇的かつ慰めの 柔らかさもあわせもつサウンドは、聴き手をこの世の苦しみから解き放ってくれるようです。柔らかく、かつ鮮烈、そして自然な音楽に魅了される1枚です。レオナ ルド・ダ・ヴィンチ作とされる同名の絵画がジャケットに使用されています。

BIS
BISSA-2663(1SACD)
ウィリアム・バードの名誉
ウィリアム・バード(c.1540-1623):
(1)「汝詩人の友よ(Thou poet’s friend)」
(2)4声のイン・オミネ第1番
(3)「哀れなアルビヌス(Wretched Albinus)」
(4)6声のファンタジー第2番
(5)「白百合とともに(With lilies whites)」
(6)5声のファンタジー:ブラウニング「木々の葉は青く(Browning ‘The Leaves be Greene’)」
(7)「この心地よく楽しい五月(This sweet and merry month of May)」
(8)「おお主よ、御身のしもべエリザベスを女王に(O Lord, make thy servant, Elizabeth)」
(9)「すべて海のように(All as a sea, the world no other is)」
(10)5声のファンタジー
(11)「悲しみよ、永遠にわれに来たれ(Come to me, grief, for ever)」
(12)「セレンジャーのラウンド(Sellenger’s Round)(arr. F. H. Mountney and Walter Bergmann)」
(13)「幸なるかな主を恐れる者(Blessed is he that fears the Lord)」
(14)「なぜ私は神とインクとペンを使うか(Why do I use my paper, ink and pen)」
(15)6声のファンタジー第1番
(16)「ああ、おろかな魂よ!(Ah silly soul!)」
(17)「主に向かいて高らかに喜べ(Rejoice unto the Lord)」
(18)4声のファンタジー第1番
(19)「汝、聖なるミューズよ(Ye sacred Muses)」
チェリス・ヴィオール・コンソート
【イブラヒム・アジズ(トレブル・ヴィオール 、テナー・ヴィオール) 、アリソン・キンダー(トレブル・ヴィオール 、テナー・ヴィオール) 、ケイト・コンウェイ(テナー・ヴィオール) 、サム・スタドレン(テナー・ヴィオール 、バス・ヴィオール)、 ジェニファー・ブロック(バス・ヴィオール) 、ハリー・バーコック(テナー・ヴィオール)(4)(15)】
ヘレン・チャールストン(Ms) (1) (3) (5) (7) (8) (9) (11) (13) (14) (16) (17) (19)

録音:2022年11月7〜9日/セント・マーティン教会、イースト・ウッドヘイ、ハンプシャー、イングランド
「信仰と女王と国と友人たちを讃えた」イギリスの音楽家ウィリアム・バードの歿後400年の記念アルバム。イギリスを代表するプレーヤー を集めて結成されたアンサンブル「チェリス・ヴィオール・コンソート」(チェリス・コンソート・オブ・ヴァイオルズ)によるコンソート曲と、メゾ・ソプラノのヘレン・ チャールストを加えたマドリガルなどの声楽曲が演奏されています。
このコレクションでは、バードの音楽とそれぞれの作品に反映された「人としてのバード」に焦点をあてることがめざされました。「献身的なカトリックの信仰を もちながら、その信仰を違法にしたプロテスタントの女王に気に入られ、深く考えることのできるまじめな性格でありながら、鋭いウィットとユーモアをもつ。師で あり友であったトマス・タリスを失い、個人的な、深く心に訴える音楽を寄せた忠実な友人」。それぞれの音楽とその背景にある「誇り高きイギリス人」の姿が探ら れていきます。ライナーノート(英語、ドイツ語、フランス語)をメンバーのアリソン・キンダーが手がけ、それぞれの曲とバードのつながりを述べています。
ソロを歌うヘレン・チャールストは、2018年のロンドン・ヘンデル歌唱コンペティションで第1位を獲得、2021年から2023年の「BBC ニュージェネレーショ ン・アーティスト」のひとりに選ばれました。サンフランシスコのフィルハーモニア・バロックO、ベルリン古楽アカデミー、ロンドンのガブリエリ・コンソート、 スコットランドのドゥネディン・コンソートなど、イギリスと世界のクラシカル音楽シーンの最前線で活動。2022年に「BBC プロムス」にデビュー、ウィグモア・ホールのリサイタルも行っています。『パーセル・ファンタジア』(BISSA-2583)につづく、チェリス・ヴィオール・コンソートの新録音です。 (Ki)

RICERCAR
RIC-450(1CD)
アントワーヌ・ゴスワン:作品集
アントワーヌ・ゴスワン(またはアントニウス・ユソニウス、1546頃-1598頃):
1. Ist keiner hie, der spricht zu mir ここじゃ誰も俺に話しかけないのか(器楽による演奏)
2. Eolo crudel come turbasti l’onde 風の神アイオロスよ、おまえは容赦なく波を荒立て
3. Missa ferialis, Kyrie キリエ 〜『平日のミサ曲』より(器楽による演奏)
4. Laetatus sum わたしは嬉しいのです
5. Der Wein, der schmeckt mir also wohl ワインほど旨いものはない
6. Im Land zu Wirtenberg so gut ヴュルテンベルク公の土地は素晴しく(器楽による演奏)
7. Vatter unser im Himelreich 天にまします我らが父よ
8. Ich ruf zu dir Herr Jesu Christ 我は汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ
9. Missa invidiosa amor, Agnus Dei アニュス・デイ 〜『“嫉妬深き恋人よ”によるミサ曲』より
10. Missa cognovi Domine, Kyrie キリエ 〜『“お気に留めてください、主よ”によるミサ曲』より
11. Im Maien hort man die Hannen kreen 五月、雄鶏の啼き声が聞こえ
12. Qual meraviglia se mi piacqu’il boscoなんと素晴しい、森で楽しみを見つけられたなら
13. Non trovo cosa alcuna s'io non pago 何も手には入らないんだ、俺が金を払わなきゃ
14. Missa ferialis, Sanctus サンクトゥス 〜『平日のミサ曲』より
15. Frohlich zu sein ist mein Manier / Wer frisch will sein陽気でいるのが俺の流儀さ/快適でいたい者は(器楽による演奏)
16. Missa cognovi Domine, Sanctusサンクトゥス 〜『“お気に留めてください、主よ”によるミサ曲』より
17. Die Fasnacht ist ein schone Zeit 謝肉祭こそは麗しき季節(器楽による演奏)
18. Ad te levavi oculos meos わたしはあなたを見上げ
19. Vor Zeiten was ich lieb und werth かつてはわたしも親切で裕福だったが
ル・ミロワール・ド・ミュジーク(声楽&古楽器アンサンブル)【ミリアム・トレヴィザン(S)、ザビーネ・ルッツェンベルガー、テッサ・ロース(Ms)、イヴォ・アウン・デ・オリヴェイラ、ジェイコブ・ローレンス(T)、ティム・スコット・ホワイトリー(Bs)、クレール・ピガニオル(ゴシックハープ、トリプルハープ)、アリエノール・ヴォルテーシュ(ルネサンス・ヴァイオリン)、エリザベス・ラムジー、ブライアン・フランクリン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、マルク・レヴォン(シターン、ヴィオラ・ダルコ)、カタリナ・アンドレス(ボンバルド、テノール・ドゥルツィアン)、ジルケ・シュルツェ(バス・ドゥルツィアン)、エティエンヌ・アスラン(木管コルネット)、ヘンリー・ヴァン・エンゲン(サックバット)】
バティスト・ロマン(ルネサンス・ヴァイオリン&指揮)

録音:2022年10月 サン=レジェ教会、ライメン(フランス東部アルザス地方)
ルネサンス後期、16世紀後半に活躍したフランドル楽派のゴスワンは、現在のフランス語圏ベルギー東部にあたるリエージュ司教領で生まれ 育ち、巨匠ラッススに見出されミュンヘンのバイエルン選帝侯宮廷の音楽家となりました。その後ケルン選帝司教の宮廷のあるボンにも活動 拠点を得、さらにニュルンベルクで幾つかの曲集を出版しています。リエージュ司教領にも近いマーストリヒトやスロヴェニア、オーストリア南部な どでも写本が見つかっており、さらにヴェネツィアで出版されたマドリガーレ集アンソロジーにも曲が含まれているところからも生前の高い名声が 窺えます。この録音はゴスワン一人に捧げられた極めて珍しいアルバムで、マルク・レヴォンやエリザベス・ラムジーら中世と初期ルネサンスに通 じた精鋭古楽プレイヤーたちが妥協のない作品解釈でその魅力を網羅的に紹介。ミュンヘンの宮廷では16世紀の時点でヴァイオリン奏者と して記録もされているゴスワンの活動を、初期ヴァイオリン研究の先端をゆくバティスト・ロマン(英訳も添えられたライナーノートの執筆者でも あります)を含む演奏陣の解釈で聴けるのも頼もしいところ。ガンバやバロック・ヴァイオリンとも一味違うルネサンス期の羊腸弦楽器の響きを 得て、多声の世俗曲も教会音楽もひときわ生々しい響きで味わえます。

CPO
CPO-555475(2CD)
NX-D11
カール・ハインリヒ・グラウン(1704-1759):歌劇「アウリスのイフィゲニア」 イフィゲニア…ハンナ・ツムザンデ(S)
ダイダミア…サンタ・カルニーテ(S)
クリュテムネストラ…ジュヌヴィエーヴ・チュミ(Ms)
アナクシメネス…テリー・ウェイ(A)
アキレス/長老…ミルコ・ルートヴィヒ(T)
セルシテス…アンドレアス・ハイネマイヤー(Bs)
アガメムノン/長老…ドミニク・ヴェルナー(Bs)
バロックヴェルク・ハンブルク(古楽器使用)
イラ・ホッフマン(指)

録音:2021年3月11-13日
世界初録音
フリードリヒ2世に重用され、プロイセンの宮廷楽長を務めたカール・ハインリヒ・グラウン。その作品群の録音に熱心に取り組んでいるcpoレーベルから、オペラ 「アウリスのイフィゲニア」の世界初録音が登場。この作品はグラウンが特に高い評価を得ていたイタリア語のオペラ・セリアで、ギリシャ悲劇の一つ、ギリシャ軍 の総大将アガメムノンのためにその娘イフィゲニアがアルテミスへの生贄となる物語を題材としています。 1731年にハンブルクで上演された後、楽譜が散逸して上演機会を失っていましたが、ハンブルク所縁の作品に取り組むバロックヴェルク・ハンブルクとイラ・ ホッフマンにより復活。レチタティーヴォと3曲の合唱等の楽譜は失われたものの、序曲と35曲ものアリアなど残存する素材から再構築し、すぐれた歌手陣に よって充実した音楽を聴くことができます。
CPO
CPO-555594(3CD)
NX-G11
アンリ・デマレ(1661-1741):歌劇「シルセ」 シルセ…ルシール・リシャルド(Ms)
ユリス…アーロン・シーハン(T)
アステリー…テレサ・ワキム(S)
エルフェノール…ジェシー・ブルムバーグ(Br)
アマンダ・フォーサイス(S)
ダグラス・ウィリアムズ(Bs-Br)
ミレイユ・ルベル(Ms)
ジェイムズ・リーズ(T) 他
ボストン古楽音楽祭O(古楽器使用)
ロバート・マーリー(指)
ポール・オデット&スティーヴン・スタッブス(音楽監督)

録音:2022年8月7-19日
アンリ・デマレはルイ14世時代のフランス楽壇で高く評価され、1687年にリュリが世を去るとその後継者の一人と目されました。「シルセ」は1694年の 作品。先輩リュリが打ち立てた抒情悲劇のスタイルでドラマティックかつ格調高く書かれており、色彩豊かなオーケストラも魅力です。当盤と同じく 2022年に録音されたセバスティアン・デラン指揮の盤が最近リリースされるなど、欧米でにわかに注目を集めている模様。 当盤は、ボストン古楽音楽祭とブレーメン放送とcpoの共同制作により、ブレーメンで2週間近くをかけて収録したもの。フランスの中堅メゾ・ソプラノ、 ルシール・リシャルドが題名役を熱唱し、アメリカのテノールでグラミー賞を受賞したアーロン・シーハンらと共演しています。本拠ボストンでは2023年6 月に上演が予定されています。
CPO
CPO-555578(1CD)
NX-B02
ハンザ同盟の古都の音楽 第1集
 ヨハン・フィーアダンク (1605-1646):
1. Der Herr Zebaoth ist mit uns
 Ander Theil Geistlicher Concerten,1643
 2人のソプラノ、2人のテノール、管楽、弦楽と通奏低音のために
2. Das ist ein kostlich Ding
 Erster Theil Geistlichen Concerten,1641
 2人のソプラノ、バスと通奏低音のために
3. ソナタ4声
 Ander Theil darinnen … Capricci, Canzoni vnd Sonaten,1641
 2つのヴァイオリン、2つのツィンクと通奏低音のために
 カルパー・モヴィウス(1610-1671):
4. Schaffe in mir, Gott, ein reines Herz
 Triumphus Musicus,1640
 4声部からなる2つの合唱のために
5. Gott ist unser Zuversicht und Starke
 4声部からなる2つの合唱のために
 フィーアダンク
6. カプリッチョ イ短調
 Ander Theil darinnen … Capricci, Canzoni vnd Sonaten,1641
 2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のために
7. ソナタ ニ短調
 2つのツィンク、3つのサクバットと通奏低音のために
 オイハリウス・ホフマン(1540頃-1588):
8-11. Kompositionen fur Stralsunder Honoratioren (XXIIII Cantiones,1577)
 8. Fur Thomas Brandenburg:Doce me, Domine
 9. Fur Heinrich Busch:Cantabo Domino
 10. Fur Joachim Ketel:Vigila super nos
 11. Fur Heinrich Hagemeister:Desine ab ira
12. Ich suchte des Nachts
 Ander Theil Geistlicher Concerten,1643
 5つの声部、2つのヴァイオリンと通奏低音のために
13. ソナタ ニ短調
 Ander Theil darinnen … Capricci, Canzoni vnd Sonaten,1641
 ツィンク、3つのサクバットと通奏低音のために
14. Meine Harfe ist zur Klage worden
 Erster Theil Geistlichen Concerten,1641
 4つの声部と通奏低音のために
 モヴィウス:
15. In dich hab ich gehoffet, Herr
 Hymnodia Sacra,1639
 2人のソプラノ、バスと通奏低音のために
16. Mein Gott, warum hast du mich verlassen?
 2人のソプラノ、バスと通奏低音のために
 フィーアダンク
17. Ich beschwore euch
 Ander Theil Geistlicher Concerten,1643
 ソプラノ、アルト、テノール、5部の弦楽と通奏低音のために
18. Ich freue mich im Herren
 Hochzeitskomposition1643
 4つの声部と弦楽、管楽と通奏低音のために
ヨーロッパ・ハンザ・アンサンブル(古楽器使用)
マンフレート・コルデス(指)

録音:2022年6月7-9日
cpoの新シリーズ「ハンザ同盟の古都の音楽」がスタート。第1集はシュトラールズントです。シュトラールズントは13世紀にハンザ同盟に加入し、14世紀から 15世紀にかけて栄えました。その歴史地区はヴィスマールの歴史地区とセットでUNESCO世界遺産に指定されています。 このアルバムには同地で17世紀に活躍した作曲家たちの器楽曲と宗教的声楽作品が収録されています。声楽も器楽もヴィルトゥオーゾ的な扱いがなさ れ、当時の演奏水準の高さをうかがわせます。ヴァイオリンに加え、サクバット、ツィンクなどが初期バロックに相応しい音彩を添えています。この分野の第一人 者マンフレート・コルデスとヨーロッパ・ハンザ・アンサンブルによる演奏で。

Linn
CKD-684(1CD)
カール・シュターミッツ(1745-1801):フルート、ヴァイオリンとチェロ(または2つのヴァイオリンとチェロ)のための6つの三重奏曲 Op.14
三重奏曲 第1番ト長調
三重奏曲 第2番ハ長調
三重奏曲 第3番ヘ長調
三重奏曲 第4番ト短調
三重奏曲 第5番へ長調
三重奏曲 第6番イ長調
ラポテオーズ(古楽器使用)【ラウラ・ケサダ(フラウト・トラヴェルソ)、ビクトル・マルティネス(Vn)、カルラ・サンフェリクス(Vc)、アシス・マルケス(Cemb)】

録音:2022年3月28-31日ナショナル・センター・オヴ・アーリー・ミュージック、ヨーク、UK
バロック後期とウィーン古典派の間にあって、ドイツ語圏の器楽の発展に大きく貢献したマンハイム楽派の中心人物ヨハン・シュターミッツを父 に持ち、自身ヴァイオリンやヴィオラ・ダモーレの名手としても活躍しながらヨーロッパ各地を渡り名声を博したカール・シュターミッツ。ボッケリーニ やチマローザと同世代のこの実力派が、高まる名声を英国やオランダに伸ばそうとしていた時期にロンドンで出版された作品14の三重奏曲 集を、ここではチェンバロ入りの編成による古楽器演奏で全曲堪能できます。元の楽譜はフルート、ヴァイオリン、チェロ(または2つのヴァイオリ ンとチェロ)で演奏するようにできており低音部に数字は付されていませんが、鍵盤楽器は英国やオランダの音楽愛好家たちも好んで使った 楽器で、当時の絵にもチェンバロを加えて室内楽に興じる人々の姿が頻繁に描かれています。チェンバロを通奏低音楽器として加えることに よりアンサンブルは煌びやかで安定感が生まれ、チェロがソロとして立ち回る場面もより効果的に聴こえるのが頼もしいところ。現代楽器では 伝わりにくい音色対比や響きの溶けあいが作品の魅力を一段と引き立て、スペインの古楽器奏者たちによる巧みな演奏と相俟って、カー ル・シュターミッツの他の作品も改めて聴いてみたくなる面白さが秘められた1枚になっています。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0066(1CD)