湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



ALPHA
(フランス)


 パリに拠点を置くレーベル。発足当時はルネサンス,バロックの音楽を中心にリリースしていましたが、最近ではアンナ・ヴィニツカヤやパトリシア・コパチンスカヤなどの若手アーティストに着目。彼らのアルバムを次々とリリースしながらも“知られざる古楽作品”にも力を入れ続けるレーベルです。
 これらの新しいプロジェクトだけでなく、同じく関連レーベル“ZIG-ZAG TERRITOIRES”のアルバムの再発売もスタート、インマゼール/アニマ・エテルナのベートーヴェンなどの注目盤が新たな装いでALPHAレーベルより発売されています。


Collection(再発廉価盤シリーズ)


※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者
ALPHA-001
ベッレロフォンテ・カスタルディ(1580-1649):作品集
カスタルディ式アルペッジャータ
夜のこだま/
嘆きのフランス女/フォリア/
カンツォーネ「仮面の女」/
甘美なるは我が犠牲の日々/
カプリッチョ、通称「ずるい男」/
カンツォーネ「うずらの雛」/
誰が、わたしに幸せを見出そうか/
柔和なるタステッジョ〜第1ソナタ/
ガリアルダ「こおろぎ」/
カプリッチョ、通称
「スヴェリアトーイオ」(起きてるよ)/
カプリッチョ、通称
「エルマフローディト」(両性具有神)/
自信にあふれたステファニア/
コルレンテ「チェッキーナ」
〜コルレンテ「サドレッタ」/
ヘブライ人へレアザールから
皇帝ティトゥス・ヴェスパジアヌスへの手紙
ギュメット・ロランス(Ms)
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ)
ル・ポエム・アルモニーク

録音:1998年3月、スイス、フォンタジオン・ティボール・ヴァルガ・スタジオ
ALPHA-002
ドメーニコ・ベッリとフィレンツェの「新様式」
G.B.ブオナメンテ(1600-1643):フィオレンツァのアリア
ドメーニコ・ベッリ(?-1627):焼けつくように
 美しい眼差し、清らかな眼差し
 ああ、わが生の日々ぞ儚し
ロレンツォ・アッレーグリ(1573-1648):シンフォニア
ドメーニコ・ベッリ(?-1627):太陽をまとった美しい乙女よ
L.アッレーグリ:ニンフたちのバッロ
ドメーニコ・ベッリ(?-1627):わが魂よ、ああ何を思うか、ああ何をするのか
 このおれを見放そうというのか
L.アッレーグリ:バッロ「ラ・セレーナ」
ドメーニコ・ベッリ(?-1627):あなたの視線が、凍てついた心に火をつける
 あまたの戦利品も、勝利の冠も
 おれに冷たい、美しい眼差し
 人間は不幸、生まれたときから
ギュメット・ロランス(歌)
ヴァンサン・デュメストル(指)
ル・ポエム・アルモニーク
ALPHA-005
エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676):人間喜劇
さまざまな鳥のコンサート
おろか者のエール「まどろみの魔法を破れ」
ヴィオールの為のファンタジー第1番
対話「スペインの人、お願いです」/眼よ、生きていたなら
ガスコーニュの歌「茂みの小鳥よ」/天の下ではキューピッドも
器楽のアントレ(バレエ「ピエール・ド・プロヴァンスと
ラ・ベル・マゲローネの結婚」より)
さまよえるユダヤ人のエール他
ル・ポエム・アルモニーク
ヴァンサン・デュメートル(リュート、テオルボ、G)

録音:1999年
ALPHA-006
エリザベート・クロード・ジャケ・ド・ラ・ゲール(1665-1729):ユリシーズのまどろみ
クラヴサンの為の前奏曲イ短調(1687)
カンタータ「ユリッス(ユリシーズ)のまどろみ」(1715頃)
クラヴサンの為のシャコンヌ イ短調(1687)
ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ ニ短調(1707)
カンタータ「サムソン」(1711)
イザベル・デロシェ(S)
レ・ヴォワ・ユメーヌ
[アリス・ピエロ(Vn)
フランソワ・ニコレ(Fl−tr)
マルク・ウォルフ(G、テオルボ)
フレディ・アイヒェルベルガー(Cemb)
クリスティーヌ・バイユー(Vg)]
ALPHA-007
F.クープラン:ヴィオール組曲第1番/第2番
フォルクレ:ヴィオール組曲第1番
ニマ・ベン・ダヴィッド(Vg)
ジョナサン・ルービン(テオルボ、G)
ソフィー・ボーシェ(Vg)
エレーヌ・クレール・ムジエ(Cemb)
ALPHA-008
バッハ:ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ集
ソナタ BWV Anh.153/BWV.1023/BWV.1024/フーガ BWV.1026
ヴァイオリンとチェンバロの為の組曲 BWV.1025
エレーヌ・シュミット(Vn)
アラン・ジェルブロ(Vc)
ヤン・ヴィレム・ヤンセン(Cemb)

録音:2000年1月パリ
ALPHA-010
ミステリアス・モーニング
リゲティ:6つのバガテル*
タナダ・フミノリ:ミステリアス・モーニングII*
フランコ・ドナトーニ:RaschI/Rasch II*
クセナキス:Xas
グバイドゥーリナ:In Erwartung
ハバネラ・サクソフォンQ
[クリスティアン・ヴィルト
シルヴァン・マルジュー
ダブリツィオ・メンクーソ
ジル・トレソス]
ALPHA-011
エミリオ・デ・カヴァリエーリ(1550頃-1602):エレミアの哀歌 ル・ポエム・アルモニーク
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ)
ALPHA-012
カプスベルガー(1580頃-1651):「ラ・ヴィラネッラ」 ラルペッジャータ
[ヨハネッテ・ツォマー(S)
ピノ・デ・ヴィットーリオ、
ハンス=イェルク・マンメル(T)
クリスティーナ・ブリュアール(Hp、G、テオルボ)]
ALPHA-013
バッハ:様々な楽器による協奏曲集 Vol.1
チェンバロ協奏曲第1番 二短調 BWV.1052/
オーボエ・ ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV.1055R
(チェンバロ協奏曲第4番BWV.1055の復元曲)/
ヴァイオリン協奏曲第2番 ホ長調BWV.1042/
ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV.1050
カフェ・ツィマーマン

録音:2000年8月&2001年8月
ALPHA-015
ジャン・バリエール(1707-1747):チェロと通奏低音の為のソナタ集
ソナタ 第1番 ロ短調(第1巻)/
3声のソナタ 第2番 ニ短調(第3巻)/
ソナタ 第4番 ト長調(第4巻)/
ソナタ 第6番 ハ短調(第2巻)/
ソナタ 第3番 ニ短調(第2巻)/
ソナタ 第4番 変ロ長調(第3巻)
ブリュノ・コクセ(Vc/ベースVn/テノールVc)
レ・バス・レユニ
[ブランディーヌ・ラヌー(Cemb/Org)
エマニュエル・バルサ(Vc/ヴィオラ・ダ・ガンバ)
パスカル・モンテイエ(テオルボ/バロックG)
リチャード・マイロン(Cb/ヴィオローネ)]

録音:2000年10月
ALPHA-016
ヴェルサイユ〜魔法の島
リュリ:「プシュケー」序曲
ダングルベール:前奏曲 ト短調*
ランベール:あなたのさげすみは毎日
シャンボニエール:サラバンド ト長調
リュリ:「町人貴族」〜トルコ人の儀式の為の行進曲
ダングルベール:前奏曲 ト長調*
ランベール:恋しいひとの影よ
リュリ/ダングルベール:「アルミード」のパサカーユ
ル・ルー:ジーグ ト長調
リュリ:「町人貴族」より
カンプラ:「ギャラントなヨーロッパ人」〜夢
ルイ・クープラン:前奏曲 ト短調*/パサカーユ ハ長調*
シャンボニエール:パスシャリア
カンプラ:「ギャラントなヨーロッパ人」〜わが眼よ
F.クープラン:アルマンド
マレ:人の声/サラバンド
ダングルベール:前奏曲 ニ短調*
マレ:サラバンド
リュリ:「アマディス」〜シャコンヌ
ギユメット・ロランス(Ms)
ジェイ・バーンフェルド(バス・ド・ヴィオール)
オリヴィエ・フォルタン(Cemb)
スキップ・センペ(Cemb/Cembソロ)*(指)(*以外)
カプリッチョ・ストラガヴァンテO

録音:2001年7月
ALPHA-017
ボルドー、サン・クロワ聖堂のオルガン
F.クープラン:修道院の為のミサ〜抜粋
ケルクホーフェン(1618-1733):ファンタジア
ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー(1685-1746):シャコンヌ
ムッファト(1669-1732):トッカータI/V
ルイ・マルシャン(1669-1708):オルガン曲集第1巻〜ブラージュ/
オルガン曲集第5巻
〜クロモルネのバス/デュオ&レシ
ジョン・ブロウ(1649-1708):ヴォランタリーIV/VIII/XVIII
グスタフ・レオンハルト(Org)

録音:2001年6月
ALPHA-018
エルレバッハ(1657-1714):作品集〜天空の星座(仮題)
君を忍ぶ/弱い心/第4ソナタ/私のため息/
第2ソナタ/私の愛の苦しみ/私の想い/
第3ソナタ/天よ、君は私の苦悩を知っている
ビクトル・トレス(Br)
スティルス・ファンタスティクス

録音:2001年2月
ALPHA-019
ピエール・ゲドロン(1565頃-1620頃):作品集
リュートのアントレ(ロベール・バラール作曲)/
立ち直れる望みなど/私はまっとうな男です/
ああ、そもそも生まれて来なければ(コンプラント)/
ダンスのステップを教わりたいなら/
この美しい目に何が起ったのか
(クロード・ル・ジュヌ作曲)/
痴れ者のパサカーユ(アンリ・ルイ・バリー作曲)/
海辺に三人のきれいな娘がいて/器楽合奏によるエール/
暗き激怒(フランシーヌのレシ)/
死すべき運命に溜め息をつくのはおやめなさい/
数珠が好き(伝シャルル・テシエ作曲)/
パリの小さな橋の上/愛している、とはもう言わないで
ル・ポエム・アルモニーク
ヴァンサン・デュメストル(リュート/G)
ALPHA-020
ステファノ・ランディ(1586/87?-1639):作品集
その者、影のごとく去り(人生のパッサカーリャ)/
ブナと松の間に、小鳥がいて
シンフォニア(3つのヴァイオリン、ハープ、
リュート、チェンバロ、テオルボ、
ヴィオローネとリラによる)/
いまさら媚びようと/他の者ども、愛を避けよ/
カンツォネッタ「水たまり」
(リュート、テオルボ、ハープによる)/
こんなに長く、あなたを愛してきたけれど/
おろかな愛よ、何ゆえにまた弓を引くのか/
愛の戦へ、急げ、恋人たちよ/
美徳の場レット/灼熱の太陽の下、蝉は鳴く/
善行なんぞ知ったことか/
騎士リナルドがアルミーダを捨てた時/
ご婦人よ、この目をつたう涙は/
アマリッリ、ああ、ここへ来てくれ
ヨハネット・ゾーメル(S)
ステファン・ファン・ダイク(T)
アラン・ビュエ(Bs)
マルコ・ベアスレ(T)
クリスティーナ・プルハル(指)
ラルペッジャータ

録音:2001年6月
ALPHA-021
アンリ・デュ・モン(1610-1684):王室礼拝堂の為のモテット集
アルマンド/イエス、心の甘美さ/
愛する息子よ、何ということを/
アルマンド(オルガン独奏)/
汝をほめたたえん/皆、私のそばに寄りなさい/
荘重なアルマンド/夜の帳の下で/
何という感じがするのだろう/
4声のシンフォニア/
一人の女が死を迎え、一人の女が生を伝えた/
慈悲深き聖母よ/天の皇后よ/
理ある魂よ、どこから来たのか
フレデリック・ドザンクロ(Org)(指)
アンサンブル・ピエール・ロベール
[マルセル・ベークマン(CT)
ロベール・ムーゼ(Br)
ミリアム・ジュヴェルス、
ソフィー・ドムール(Vn)
アレックス・ヴェルズィエ(Vc)
ジェレミー・パパセルジオー(Fg)]

録音:2001年5月
ALPHA-022
14世紀イングランド王室における多声教会音楽
めざましきフランス王ルイよ/
ごきげんよう慈愛の母よ/
天上の御殿に喜びあれ/
私はあなたを憐れに思う、わが同胞ヨナタンよ
ーアブサロム、わが息子/
この曖昧な民は、なぜこんなにわめき立てるのか/
ユデアとイェルサレムよ、恐れることはない/
操高き乙女マリアよ/
マリアの部屋に、そっと天使が入って来た/
おお、たたえられる貞操よ/
天上を統べたる皇后に誇りあれ/
預言者に向かって、バラムが言うことには/
われらが父を孕みし娘、処女マリア
−海の上に輝く星よ−一つの花が咲いた
−処女マリア神聖なる花よ/
栄光、称賛、全聖人の避難所/
その乙女が全人類を救ったのだ/
百合は花咲き、白く輝く
−白鳩のごとき白い百合、棘もなしに花開く薔薇/
キリストの畑は刈り時を迎えた/
グローリア/アニュス・デイ/イテ・ミサ・エスト
ディアボルス・イン・ムジカ
[ラファエル・ブーレ、
オリヴィエ・ジェルモン(T)
アントワーヌ・ゲルベ(T、(指))
ジャン=ポール・リゴー(Br)
エマニュエル・ヴィストルスキ(Bs-Br)
フィリップ・ロシュ(Bs)]

録音:2001年11月
ALPHA-023
イル・ファーゾロ:作品集
ベルガマスカ「相乗り小舟」/
ルチア夫人の謝肉祭の山車〜
ルチア夫人の嘆きとコーラの返答/
愛が、富が、いかに心を打ち砕くか知らぬ者が
あろうか(ベネデット・フェラーリ作曲)/
丸腰にされ、情熱に満たされた私
(ベネデット・フェラーリ作曲)/
カンツォネッタ「媚びへつらうまなざし」
(ベネデット・パラヴィチーノ作曲)/
ヤカラ〜ナポリ風アリア
」 ロンバルディア方言によるセレナータ
「美食令嬢が謝肉祭閣下に差し上げた歌」
(ルチア夫人の謝肉祭の山車)
ル・ポエム・アルモニーク
ヴァンサン・デュメートル(テオルボ、G、コラシオーネ)
ALPHA-024
ベルリオーズ:ケルト風歌曲集
美しき旅の女/ハープの機嫌/
デンマークの狩人/酒席の唄*/
さらば、ベッシー/小鳥/
ブルターニュの若い牧人+/
戦の歌*/野原/
ブルターニュ人の歌/
朝/日の傾く頃/恋の始まりの熱狂#/
哀歌/聖歌**
ジェローム・コレアス(Br)
アルテュール・スホーンデルヴルト(P)
アラン・ガブリエル(T)*
クロード・モーリ(Hrn)+
クリストフ・コワン(Vc)#
マリー=ベネディクト・スーケ(S)**
クレール・ブリュア(Ms)**
ジャン=フランソワ・ロンバール(T)**
ジャン=フランソワ・ノヴェリ(T独唱)**
ヴァンサン・ドリオ(Br)**

録音:2001年9月
ALPHA-025
ゴセック:6つの弦楽四重奏曲 Op.15(1772) アド・フォンテスSQ
[アリス・ピエロ、
エンリコ・パリッツィ(Vn)
モニカ・エールサン(Va)
レト・キュオンズ(Vc)]

録音:2001年1月
ALPHA-026
フレスコバルディ:トッカータ第2番(1615)/
カンツォーナ第5番(1615)/
ファンタジア 第4番(1608)/
パッサ・フィアメンガによるカプリッチョ(1624)/
トッカータ第7番(1627)/
リチェルカーレ第1番(1615)/
カンツォーナ第3番(1627)/
トッカータ第8番(1615)
ルイ・クープラン:組曲 ニ長調/パッサカリア ト短調/
組曲 ホ短調/パヴァーヌ 嬰ヘ短調
グスタフ・レオンハルト(Cemb)
ALPHA-027
レヒシュタイナー・プレイズ・ペダルチェンバロ
バッハ:半音階幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.903/
ソナタ第4番 ホ短調 BWV.528
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
第1番 ト短調 BWV.1001
トッカータ ニ長調 BWV.912/
ソナタ第6番 ト長調 BWV.520
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ
第2番 ニ短調 BWV.1004〜シャコンヌ
トッカータ ハ長調 BWV.664〜アダージョ
イヴ・レヒシュタイナー(ペダルチェンバロ)

録音:2001年9月
ALPHA-028
アルベルティーニ(1644-1685?):ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ集
[第1番 ニ短調/第2番 ヘ長調/第3番 ロ短調/
第4番 ハ短調/第5番 イ長調/第7番 イ短調/
第8番 ニ短調/第10番 ホ短調/第11番 ト短調/
第12番 イ短調]
アンジェロ・ミケーレ・バルトロッティ:テオルボの為の前奏曲
フェルディナント・トビアス・リヒター:チェンバロの為の小トッカータ
アンジェロ・ミケーレ・バルトロッティ:テオルボの為の前奏曲
ヨハン・カスパール・ケルル:チェンバロの為のトッカータ第5番
エレーヌ・シュミット(Vn)
イェルク=アンドレアス・ベッティヒャー(Cemb/ポシティヴOrg)
カール=エルンスト・シュレーダー(テオルボ)
デイヴィッド・シンクレア(ヴィオローネ)

録音:2001年7月
ALPHA-030(2CD)
ド・ラランド:ミゼレーレ(1707)
 聖週間の為の第3ルソン・ド・テネブル(全3曲)
ボシュエ:死についての説教(朗読)
クレール・ルフィリアトル(S)
ウジェーヌ・グリーン(朗読)
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ)(指)
ル・ポエム・アルモニーク
ALPHA-032
クロード・ルジュヌ(1530頃-1600):旧教の為のモテトゥスと新教の為の詩編
ミューズよ我等を称えよ、
めざましくも偉大なるアンリは/
詩編第33編「主に従う人よ、
主に従って喜び歌え」(歌詞仏訳:A.バイフ)/
私の魂は主をあがめ(マニフィカト)/
二重合唱の為のモテトゥス
「お願いします、イェルサレムの娘たちよ」/
私は悲しみにとらわれて
(サヴォナローラの詩による)/
二声、四声と五声による詩編第88編
「主よ、わたしを救ってくださる神よ」
(歌詞仏訳:オービネのアグリッパ)/
五声と六声による詩編第114・115・116編
「イスラエルはエジプトを」
(歌詞仏訳:A.バイフ)/
二重合唱による詩編第136編「恵み深い主に感謝せよ」
(歌詞仏訳:A.バイフ)/
神であるあなたを、わたしたちは称え(テ・デウム)
(歌詞仏訳:オービネのアグリッパ)
オリヴィエ・シュネーベリ(指)
レ・パージュ・エ・レ・シャントル
器楽合奏団
フレデリック・デザンクロ(Org)

録音:2002年2月&3月
ALPHA-033
うるわしのヴァカンス〜グノー、サン=サーンス、ラロ:歌曲と二重唱曲集
グノー:それはきれいな夜だから/
森の花よ、野の花よ/セレナード
サン=サーンス:ゆめみ心地/田園詩
グノー:春に/木蔭で午睡/
その花をぼくにくれないか/ミニヨン
サン=サーンス:さあ、目に見えぬ笛よ/夜啼きうぐいす
グノー:あなたを愛する心もて
ラロ:そこではすべての魂が
グノー:石のベンチ/うるわしのヴァカンス/
数学は大事なこと
ラロ:プロヴァンスの暁の恋歌/踊りましょう
サン=サーンス:青い色の片隅で
グノー:おお、わが美しきあばずれ女
サン=サーンス:不運な恋わずらい/月の光/
丘に、宵がおとずれて
ソフィー・マラン=ドゥゴール(S)
クレール・ブリュア(Ms)
セルジュ・シフェルステン(P)
ALPHA-034
バッハ:「インヴェンションとシンフォニア」
2声のインヴェンション BWV.772-786
3声のシンフォニアBWV.787-801
エリザベート・ジョワイエ(Cemb)
ALPHA-035(2CD)
マッテゾン(1681-1764):12の新しい室内ソナタ集「誠実なるヴィルトゥオーゾ」 ディアーナ・バローニ(フラウト・トラヴェルソ)*
パブロ・バレッティ(Vn)#
ペトル・スカルカ(Vc)+
ディルク・ベルナー(Cemb)**
ALPHA-036
マラン・マレ:ヴィオール作品集
サント・コロンブ師(17世紀):シャコンヌ「ラ・ラポルテ」(二つのヴィオールの為の)
マラン・マレ:アルペッジョによるプレリュード
フォンテジー(3)/豪奢なバレー
奇想曲またはソナタ
ミュゼット(二つのヴィオールと通奏低音の為の)
フォリアのクープレ(二つのヴィオールと通奏低音の為の)
夢みる女(4)/対話(5)/嘆き(3)/
シャコンヌ(二つのヴィオールと通奏低音の為の)
サント・コロンブ氏を悼むトンボー
ソフィー・ヴァティヨン(低音ヴィオール)
フリーデリケ・ホイマン(低音ヴィオール)
ザビエル・ディアス(テオルボ/G)
エヴァンジェリーナ・マスカルディ(G)
ルカ・グリエルミ(Cemb)

録音:2002年3月
ALPHA-037
カルミナ・ガリカ〜12世紀のラテン語歌曲集
イルデベール・ド・ラヴァルダン:コンドゥクトゥス「天の恵みが世になされた約束を」
ピエール・ド・ブロワ:歌曲「愛に酔いしれ、喜びに満ちた人生を」/
歌曲「風が吹き荒れ」/歌曲「花を奪われし草原は」
作曲者不詳:ロンドー「世の王」/ロンドー「喜びあふれる集会に」/
歌曲「愛しい人よ、今すぐ来て下さい」
フィリップ・ル・シャンスリエ:コンドゥクトゥス「おお、はかなき運命よ」
作曲者不詳:ロンドー「おお、ローマ教皇よ」
ボドリ・ド・ブルグイユ:プランクトゥス「もしも世の栄光が」
フィリップ・ル・シャンスリエ:コンドゥクトゥス「真夜中の静寂の中」
イレール・ドルレアン:歌曲「歌うことで私の悲しき運命を」
作曲者不詳:コンドゥクトゥス「おおマリアよ、海の星よ」
フィリップ・ル・シャンスリエ:コンドゥクトゥス「おお魂よ、忘れるなかれ」
作曲者不詳:コンドゥクトゥス「敬虔なるシオンの娘らを」
アダン・ド・サン・ヴィクトール:セクエンツァ「救世主の母なる処女マリアは」/
セクエンツァ「この饗宴に感謝を捧げよう」
作曲者不祥:ロンドー「キリストの受難に」
アイノ・ルン=ラヴワピエール(S)
ラファエル・ブーレ(T)
ジャン=ポール・リゴー(Br)
ブリス・デゥイジ(ヴィエル)
アントワーヌ・ゲルベ(T/Perc)(指)
ディアボルス・イン・ムジカ

録音:2002年10月
ALPHA-038(2CD)
ビーバー:ロザリオのソナタ集(1674頃)
(ヴァイオリンと通奏低音の為の15の神秘、
および無伴奏ヴァイオリンの為のシャコンヌ)
アンサンブル
「レ・ヴェイユール・デ・ニュイ」
[アリス・ピエロ(バロックVn/ディレクション)
パスカル・モンティエ(テオルボ)
マリアンヌ・ミュラー(Gamb)
エリザベト・ガイガー
(クラヴィオルガヌム)]

録音:2002年7月
ALPHA-039
17世紀初頭、ミラノの教会音楽
ファルソボルドーネによる詩篇「善なる神を称えよ」/
モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく
「おお、栄光の殉教者よ」(作詩:A.コッピーニ)/
ヴィンチェンツォ・ルッフォ(1505頃-1587):4声のミサ曲〜キリエ/
モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく
「おお、不幸な中座者よ」(作詩:A.コッピーニ)/
ヴィンチェンツォ・ルッフォ:4声のミサ曲〜グローリア、クレド
モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく
「天にまたたく星は」(作詩:A.コッピーニ)/
モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく
「汝、神の前にて訴える魂よ」
(作詩:A.コッピーニ)/
ヴィンチェンツォ・ルッフォ:4声のミサ曲〜サンクトゥス、アニュス・デイ
モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく
「おお、イエス、わが命」(作詩:A.コッピーニ)/
ファルソボルドーネによる詩篇
「神は我が主に言われた」(ディキジット・ドミヌス)
ヴァンサン・デュメストル(ディレクター)
ル・ポエム・アルモニーク(古楽アンサンブル)

録音:2003年1月
ALPHA-040
プレイエル・ピアノによるショパン
ショパン:2つのポロネーズOp.26(第1番/第2番)/
3つのエコセーズOp.72/
ワルツ第6番 変ニ長調Op.64-1
「子犬のワルツ」/
ワルツ第7番 嬰ハ短調Op.64-2/
ワルツ第3番 ヘ長調Op.34-2
「華麗なる大ワルツ」/
ワルツ第4番 ヘ長調Op.34-3/
ワルツ第14番 ホ短調 遺作/
レントラーとトリオ 変イ長調 遺作/
タランテラ 変イ長調Op.43/
コントルダンス 変ト長調/
4つのマズルカOp.6(第1番−第4番)/
ボレロ ハ長調Op.19/カンタービレ
アルテュール・スホーンデルヴルト(P)

録音:2002年12月
ALPHA-041
グリーグ:組曲「ホルベアの時代より」
グラズノフ:サクソフォン四重奏曲 変ロ長調 Op.109G104
ドヴォルザーク:四重奏曲「アメリカ」
サクソフォン四重奏団「アバネラ」
[クリスチャン・ヴィルト(ソプラノSax)
シルヴァン・マレズュー(アルトSax)
ファブリツィオ・マンクーゾ(テナーSax)
ジル・トレソ(バリトンSax)]
ALPHA-042
イタリア音楽の遺産
H.L.ハスラー(1564-1612):カンツォン
N.ストッガース(1560-1575頃活躍):ファンタジア
W.バード(1542頃-1623):クーラント/女王のアルメイン/グラウンド
ジョン・ブル(1563-1628):ブルがおやすみなさいを言う
O.ギボンズ(1583-1625):ファンタジアII
J.パッヘルベル(1686-1764):ファンタジア/ト長調のトッカータ
J.C.バッハ(1642-1703):プラルデウム
C.リッター(1650-1725):スウェーデン国王
カール11世の死に寄せるアッレマンダ
バッハ:ファンタジアBWV.912/変奏つきアリアBWV.989/
「おお神よ、汝、慈悲深き神よ」の
旋律にもとづくパルティータBWV.767
グスタフ・レオンハルト(ドイツ式Cemb/クラヴィオルガン)

録音:2003年2月
ALPHA-043
カッチーニの庭園
カッチーニ:翼ある君、愛の神よ/かくも甘く、優美な諍いを/
戻れ、ああ、戻って来てくれ/
グリエルモ・ミニスカルキ(?-1620頃):愛の神よ、どうすればいいのか
エンリーコ・ラデスカ・ディ・フォッジァ(?-1625):もしも、二つの眼が
カッチーニ:オルフェウスの嘆き
「荒れ果てた大地、暗く恐ろしい野」/
灼けつくようなこの溜め息に
ジローラモ・カプスベルガー(1580頃-1651):死にゆく者に、どうか慈悲あれ
カッチーニ:東の門より/日がな一日、涙にくれて
フレスコバルディ:ご婦人、わたしたちは死に値するのです
カッチーニ:悲運と苦痛のさなかにあって/棘に隠れた美しき人
ジューリオ・サン・ピエートロ・デ・ネグリ(?-1610頃):心と、その傷に、糧を与えよう
ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575頃-1647):第1トッカータ
カッチーニ:私は去る、だが今この胸が/
強く輝かしい炎が、この貧弱な胸を焦がす
フランチェスカ・カッチーニ(1587-1640頃):この体を打ち砕いてしまおう、
いっそ燃やしてしまおうぞ
カッチーニ:ああ、誰に私を慰められよう
バールバラ・ストロッツィ(1619-1664頃):わが心の奥底から
マルコ・オルヴァ
(Vo/リュート/テオルボ/バロックG/リローネ)
オルガ・ピタルク(Vo)
エリック・ベロク(テオルボ/ルネサンスG)
ブリュノ・カイヤ(Perc)
アンジェリーク・モイヨン(ダブルHp)
イムケ・ダーフィト(リローネ)


録音:2003年2月
ALPHA-044
フォルテピアノ伴奏によるシューベルト歌曲集
シューベルト:幻想曲 ハ短調 D.2E(1811)/ズライカ Op.14(1819)/
ズライカII Op.31(1822)/メヌエット イ長調 D.344(1815)/
エレンの歌I Op.52-1(1825)/エレンの歌II Op.52-2(1825)/
エレンの歌III
〜聖母マリアに捧げる讃歌(アヴェ・マリア)Op.52-6/
アダージョ ト長調 D.178(1815)/
糸を紡ぐグレートヒェン Op.2(1814)/
メヌエット イ短調 D.277A(1815)/
ミニョンの歌「君よ知るや南の国」(1815)/
ミニョンの歌「わたしに語れと言わないで」Op.62-2(1826)/
ミニョンの歌 「ただ憧れを知る人のみが」Op.62-4(1826)/
ミニョンの歌 「どうかこのままの姿で」Op.62-3(1826)
ヨハンネット・ゾーメル(S)
アルテュール・スホーンデルヴルト(Fp)

録音:2003年1月
ALPHA-045
ダニエル・ダニエリス(1635-1696):作品集
我らに愛を垂れたもう比類なき慈愛により/祭壇を飾り立てよ/
おお善よ、おお愛よ/武器をとれ、忠実なるものたちよ/
皆の者、恐れおののけ、沈黙せよ/おお、めでたきホスチア/
愛の泉のほうへ/ここへ来て、神の御業を見るがいい/
詩篇第136編「バビロンの流れのほとりに座り」/
天上の喜びを深々と吸い込め、命限りある者どもよ/
私たちはどこへ行くのか、命限りある私たちは
フレデリク・デザンクロ(Org)(指)
アンサンブル・ピエール・ロベール(器楽・声楽アンサンブル)

録音:2002年11月、サン・レミ教会、デュエップ
ALPHA-046
カルボネッリ(1690頃-1772):ヴァイオリンと通奏低音の為の室内ソナタ集(1720頃出版)より
[第10番 ト短調/第1番 ニ長調/
第12番 ロ短調/第7番 イ短調/第6番 イ長調]
ニコラ・マッティス:ギター独奏の為のプレリュードとアリア
エレーヌ・シュミット(バロックVn)
アンドレア・マルキオイ(Cemb/Org)
ガエータノ・ナジッロ(バロックVc)
カール・エルンスト・シュレーダー(バロックG)

録音:2002年9月
ALPHA-047
ブクステフーデ:器楽&声楽作品集
ドイツ語によるカンタータ「主よ、天にはあなたのほかに」/
ソナタ ヘ長調 BuxWV.269/パッサカーリャ ニ短調BuxWV.161/
ソナタ イ短調BuxWV.272/ソナタ第3番 ト長調BuxWV.261/
チャコーナ第4番 ホ短調BuxWV.160/
ソナタ第6番 ホ長調 BuxWV.264/
ラテン語によるカンタータ「牡鹿が小川を恋しがるように」
ディートリヒ・ベッケル(1623-1679):ソナタ ニ長調
マリア・クリスティーナ・キール(S)
ビクトル・トーレス(Br)
スティルス・ファンタスティクス
[パブロ・バレッティ(Vn)
エドゥアルド・エグエス(テオルボ)他]

録音:2002年11月
ALPHA-048
バッハ:様々な楽器による協奏曲集 Vol.2
ブランデンブルク協奏曲第3番 ト長調 BWV.1048
2挺のヴァイオリン,弦楽合奏と通奏低音の為の協奏曲 二短調 BWV.1043
管弦楽組曲第1番 ハ長調 BWV.1066
オーボエ、ヴァイオリン、弦楽合奏と通奏低音の為の協奏曲 ハ短調 BWV.1060
カフェ・ツィマーマン

録音:2003年7月
ALPHA-050
シャルパンティエ:聖ルイの為の晩課
[プレリュード(ギョーム・ガブリエル・二ヴェル(1632-1714)作曲)/
フォブルドンによる単旋律聖歌
「神よ、早くわたしを解放してください」/
神よ、あなたは五つの力をくださいました(H.33)/
詩篇第109編「神は言われた」
(=ディキジット・ドミヌスH.197)/
よろしい、善良なる僕(しもべ)よ(H.375)/
詩篇第110編
「わたしは心を尽くして主に感謝をささげる」
(=コンフィテボル・ティビH.220)/
忠実にして思慮深き僕(しもべ)よ(H.34)/
詩篇111編
「いかに幸いなことか、主を畏れる人」
(=ベアトゥス・ヴィルH.221)/
フーガ;グラーヴェ
(ギョーム・ガブリエル・二ヴェル作曲)/
証聖者の為のモテ第3番
「いかに幸いなことか、
罪なくして造られた者は」(H.376)/
詩篇第112編「主の僕(しもべ)らよ、
主を賛美せよ」(ラウダーテ・プエリH.203)/
善良にして忠実なる僕(しもで)よ(H.35)/
詩篇第116編「すべての国よ、主を賛美せよ」
(=ラウダーテ・ドミヌムH.214)/
聖ルイの為のモテ「太鼓とオルガン、
高らかなる喇叭の音もて」(H.323)/
3声のマニフィカト(H.76)/
第2旋法によるプレリュード
(ギョーム・ガブリエル・二ヴェル作曲)/
主よ、王に勝利を与え(H.292)
フレデリク・デザンクロ(Org)
オリヴィエ・シュネーベリ(指)
レ・パージュ・エ・レ・シャントル(ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho)
ALPHA-051
デュファイ:4声のミサ「私の顔が蒼ざめているのは」
(ミサ・ス・ラ・ファス・エ・パル)/
アレルヤ/続唱/奉献唱/聖体拝領唱/他
ディアボルス・イン・ムジカ

録音:2003年9月
ALPHA-052
18世紀末オランダのピアノ協奏曲
ヨーハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772-1842):ピアノ協奏曲 ホ長調Op.3
ヨーゼフ・シュミット(1734-1791):ピアノ、トラヴェルソ、ヴァイオリンと
チェロの為の四重奏曲 ハ長調Op.9-1
シャルル・アントワヌ・フォドール(1768-1846):ピアノ協奏曲 ト短調Op.12
アルテュール・スホーンデルヴルト(Fp)*
アンサンブル・クリストフォリ
[イーゴリ・ルカーゼ、
レミ・ボーデ(Vn)
エミリオ・モレーノ(Va)
エマニュエル・バルサ(Vc)
デイヴィッド・シンクレア(Cb)
ヴィルベルト・ハーゼルゼット(トラヴェルソ)
フランク・ド・ブライン、
ペーター・フランケンベルク(Ob)
クロード・モーリ、
ヘレン・マクダウゴル(ナチュラルHrn)
カルロ・ヴィレムス(ティンパニ)
ヘールト・フェルスフラーヘン(トライアングル)]
ALPHA-053
フレスコバルディ:「器楽の為のカンツォーネ集」第1集(1628)
&「器楽の為のカンツォーネ集」第2集(1635)より(抜粋21曲)
ブリュノ・コクセ(テナー&バスVn)
レ・バス・レユニ
[エマニュエル・ジャック(テナー&バスVn)
エマニュエル・バルサ(バスVn)
リシャール・ミロン(ヴィオローネ/Cb)
ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)
ザビエル・ディアス=ラトレ(テオルボ)
クリスティーナ・プルハル(Hp)
ルーカ・グリエルミ、
ローラン・ステヴァール(Cemb/クラヴィオルガン)]
ALPHA-054
デュファイの時代の世俗歌曲と舞曲
マルグリット・ドートリッシュの手写本 より:アモローゾ
ルワゼ・コンペール(1445-1518):大いなる欲望
14世紀イタリアのエスタンピ(作者不詳):サルタレッロ
バイユーの手写本(1515)より:愚か者どもはそっとしとけ
マルグリット・ドートリッシュの手写本 より:クレーヴ地方の舞曲
バイユーの手写本 より:ああ、わが心よ
デュファイ(1400頃-1474):すてきな日だ、すてきな月だ/
さあ楽しもう、楽しくやろう、恋人たちよ/
みんな五月のほうへ行こう
作曲者不詳:些事こまごま
デュファイ:今日という日こそ楽しみたいものだ
14世紀イタリアのエスタンピ(作者不詳):パルラメント
デュファイ:美しき乙女よ
ロワゼ・コンペール(1445頃-1518):高貴なるフランス王万歳
ヘブライのグリエルムス(15世紀に活躍):バス・ダンス「ラ・スパーニャ」
作曲者不詳:馬に乗れ、者どもみな馬に乗れ
ローハム歌曲集版(1450)所収、
コンラート・パウマン
「オルガヌムの基礎」(1452)所収、
「ブクスハイムのオルガン曲集」所収:心ひとつに
デュファイ:天国へのやさしい風がわたしを導く/
わたしは堂々と嘆き、悲しむ
アルノール・ド・ランタン(15世紀に活躍):わたしたちを思い起こしてください、聖母マリアよ
「ラ・コロンビーナ」の楽匠(15世紀に活躍):ガレー船の歌
アンサンブル・アレゴリー
[カロリーネ・マガリャエス(Ms)
エマニュエル・ギグ(ヴィエル=フィドル)
マリー・ガルニエ=マルズュロ(コルネット/ミュート・コルネット)
フランシスコ・オロチョ(T/リュート)
ジャン=ポール・バザン(ギテルヌ)
ブリュノ・カイヤ(Perc)]

録音:2002年7月
ALPHA-055(2CD)
クロコディル〜ショスタコーヴィチ
ショスタコーヴィチ:自作品全集へ寄せる前書き−
前書きについてのささやかな反省いくつか Op.123
ピアノの為の前奏曲とフーガ第1番
ピアノ三重奏曲(第2番)ホ短調 Op.67(1944)
5つのロマンス Op.121(ピアノとバスの為の;「クロコディル」誌からの抜粋;1965)
[自首調書/実現には程遠い夢/つつましやかさ/
イリンカと牧人/あまりの美味さ]/
アレクサンドル・ブロークの詩による
7つのロマンス Op.127
(ソプラノとピアノ三重奏の為の;1967)
[オフィーリアの歌/ガマユン、予言の鳥/
おちつかない夜/町は眠る/雷雨/秘密のしるし/音楽]/
ピアノの為の前奏曲とフーガ第4番(24の前奏曲とフーガ Op.87 から)/
サーシャ・チョルニの詩による風刺 Op.109(1961)
[或る批評家へ/春のおとずれ/末裔たち/
誤解/クロイツェル・ソナタ]/
ヴァイオリンとピアノの為のソナタ Op.134(1969)/
レビアドキン中尉の4つの詩 Op.146(バスとピアノの為の;ドストエフスキー作「悪魔」より;1974)
[レビアドキン中尉の恋/ごきぶり/女家庭/
教師の為の慈善舞踏会/輝かしい人物像]
ナージャ・スミルノヴァ(S)
ペトル・ミグノフ(Bs)
アルテュール・スホーンデルヴルト(P)
グラーフ・ムーリャ(Vn)
マリー・ハリンク(Vc)
ALPHA-056
リュートで弾くバッハとブリテン
ブリテン:ノクターナル Op.70
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番
ニ短調 BWV.1004(リュート版)
エディン・カラマーゾフ(Lute)

録音:2003年1月
ALPHA-057
アントワーヌ・ブッセの宮廷歌曲とバレ
かのご婦人に、こんな調べの歌を寄せよう/
わたしをせかす別離の運命/
おばかさんたち、
及び脳みそに環のついた者たちのバレ/
争いあう勇者たちのバレ/
ジレーヌ(人魚)たちのレシ「何たる太陽」/
アンフィオンとジレーヌたちのレシ
「何たる甘美なこの苦しみ」/
夢の神のレシ「何たる驚異のこの事件」/
ムネモシーヌのレシ
「何たる美しさ、死すべき定めの者たちよ」/
よしんば何でも盗るにしたって/
死ぬこともなく死ぬるかに/
ついに、かの羊飼いの娘は/
どこへ行こうというのです、残酷なあなた/
梢をわたる涼しい風/
大がかりなチャッコーナ
(ルイ・デ・ブリセーニョ作)/
ラ・パシフィーク(大洋)
(ルイ・コンスタンタン作)/
おお神よ、わたしが涙を流すのは/
我らが魂は自由で幸せに満ち
クレール・ラフィリアトル、
J=F.ノヴェリ(歌)
ヴァンサン・デュメストル
(ディレクション、バロックギター、テオルボ)
ル・ポエム・アルモニーク/他
ALPHA-058
ニコラ・ベルニエ(1665-1734):カンタータ=ディヴェルティスマン集〜「ソー庭園の夜」より
[アポロン、または太陽の神/オロール(暁の女神)
レ・フォリー・フランセーズ
[ローベルト・ゲチェル(CT)
ガエル・ムシャリ(S)
アラン・ビュエ(Bs)
パトリック・コーエン=アケニヌ(Vn)他]
ALPHA-059
リスト:オルガンの為の作品集
B.A.C.H.の名による前奏曲とフーガ/
ソプラノとオルガンの為のアリア
「イェルサレムよ、おまえは預言者たちを殺め」
(原曲:メンデルスゾーン、オラトリオ「パウルス」より)/
ヴァイオリンとオルガンの為の無言歌 変ホ長調
(原曲:メンデルスゾーン「無言歌 Op.30-1」)/
バッハのカンタータ第12番
「泣き、嘆き、悲しみ、ためらい」による前奏曲/
ソプラノ、ヴァイオリンとオルガンの為のアリア
「哀れみたまえ、わが神よ」
(原曲:バッハ「マタイ受難曲」より)/
マイアベーアの歌劇「預言者」の
コラール主題にもとづく幻想曲とフーガ
イヴ・レヒシュタイナー(Org)*
モニク・シモン(Ms)
アマンディーヌ・ベイエール(Vn)
ALPHA-060(2CD)
バッハ:ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロの為の6つのソナタ
[ロ短調 BWV.1014/イ長調 BWV.1015/ホ長調 BWV.1016/
ハ短調 BWV.1017/ヘ長調 BWV.1018/ト長調 BWV.1019]
パブロ・バレッティ(Vn)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)

録音:2003年12月
ALPHA-061
トバイアス・ヒューム船長の音楽世界
トバイアス・ヒューム(1575?-1645):・「韻文にもとづく作品集Poeticall Musicke」
〜リュートを伴ったヴァイオルにのせて歌うための
数編の歌曲、および他の
2本のヴァイオルによるコンソート音楽
[兵士の歌/或る兵士のガリヤード/
偽りだ、私はその音符を変えるだろう/
タバコとは愛のようなもの/ジョージ殿の喜び/
鉛のようなまどろみなど追い払え/音楽の情熱/
あまりにひどい悲しみよ/ヒューム船長の悲哀]
・「ヒューム船長の音楽世界
Captaine Humes Musicall Humors」
〜リラ・ヴァイオル1本だけで弾くための
[ハーク、ハーク!/落ちる!/
ハンガリーの郷士ベックスの喜び/
ヒューム船長のパヴァーヌ/或る兵士の決意/
死/生/或るパヴァーヌ]
ニマ・ベン・ダヴィド(低音ヴィオール)
ブリュノ・ボテルフ(歌)
コンソート・ド・ラ・ベル・フイユ/他
ALPHA-062
F.クープランの室内楽とクラヴサンの為の練習曲
F.クープラン:クラヴサンの為の8つの練習曲
(指南書「クラヴサン奏法」に掲載)/
コンセール「ラ・スュルタン」
(1714年リヨン手稿譜版)/
アルマンド ニ短調/
「趣味の融合」〜コンセール第14番/
「趣味の融合」〜コンセール第9番「愛人の肖像」
フランソワ・フェルナンデス
(バロックVn)
エリザベート・ジョワイエ(クラヴサン)
アルフレード・ベルナルディーニ(バロックOb)
エマニュエル・バルサ、
ジェローム・アンタイ(低音ヴィオール)他
ALPHA-063
フランシス・トレギアンの曲集より
作者不詳:私の窓から去れ
ダウランド:私が呼んだら来て
アリソン:我の窓から去れ
ダウランド/ファン・エイク:彼女は言い逃れができるだろうか/
私に弁明を
フィリップス:悲しみのパヴァーヌ/
トレギアン/悲しみのガリアード
ダウランド:沈黙の夜から
フェラボスコ2世:鳩小屋のパヴァーヌ/
4音のパヴァーヌ「聞きたまえ、おお神よ」
バード:トレギアンのグラウンド
コプラリオ:暗闇に私は住みたい
ウォード:ファンタジア
作者不祥:羊飼いの喜び
〜「バラ・フォースタスの夢」の旋律で
モーリー:おお、我が愛する恋人よ
ダウランド/モーリー:パイパー船長のパヴァーヌ
ガリアード「彼女は言い逃れができるだろうか」
ダウランド:もし私の嘆きが情熱をかきたてるなら
ナタリー・マレク(S)
ブリュノ・ボテルフ(T)他
アンサンブル「レ・ウィッチ」
ALPHA-064
黄金時代のスペインの音楽
ムダラ:第10ファンタジア/イザベル
バルデラーノ:カライノスが馬駆けさす
ムダラ:パバナ第3番
バルデラーノ:あれ、山頂には
オルティス:レセルカーダ第4番「音階」
ナルバエス:結婚に失敗した美人
パレロ:ロマンサ
ナルバエス:モーロ人の王、馬にまたがり
アラウホ:第6旋法によるティエント第23番
エンシーナ:哀しきスペイン
カベソン:誰がために馬はいななく
ムダラ:私を呼んでおくれ
ミラン:ファンタジア第1番
オルティス:レセルカーダ第5番
作曲者不詳:あな、輝かしき月よ
カベソン:パバナ
ムダラ:主は眠る
カベソン:第4旋法によるティエント
ナルバエス:灼けつけ、わが心
ミラン:ファンタジア第8番
ナルバエス:何のために私は祈るのか
ミラン:ファンタジア第11番
ムダラ:澄んでさわやかな川の流れは
ミラン:パバナ第1番/パバナ第4番
ムダラ&ナルバエス:ビリャンシーコ「牛ども」
アラウホ:なべて世間、人の世は
ギユメット・ロランス(Ms)
ダミアン・コロン(Org)
フランソワーズ・ジョアネル(ダブルHp)
マイク・フェントロス(ビウエラ/バロックG)
フランシス・ラッシュ(打楽器)
ALPHA-065(2CD)
エミリオ・デ・カヴァリエーリ(1550頃-1602):オラトリオ「魂と肉体の劇」(全3幕) マルコ・ビズリー(T)
ヨハンネット・ゾーメル(S)
ドミニク・ヴィス(CT)
クリスティーナ・プルハル(指)
ラルペッジャータ/他
ALPHA-066
ルイ・クープラン:クラヴサンの為の作品集
組曲 ヘ長調/同 イ長調/パヴァーヌ 嬰へ短調/
組曲 ニ長調/同 イ長調/同 ヘ長調/同 ハ長調
スキップ・センペ (Cemb)

録音:2004年4月
ALPHA-067
ジャン=フィリップ・ラモーとフランス古典様式
ユベール・ル・ブラン著作:「ヴァイオリンの企みとチェロの野望に対する
ヴィオールの防衛」の朗読
ジャン=フィリップ・ラモー:トリオによる第5コンセール/
器楽伴奏付カンタータ「忠実なる牧人」/
トリオによる第1コンセール/カンタータ「テティス」/
トリオによる第3コンセール
バンジャマン・ラザール(語り)
レ・ミュジシャン・デュ・ムッシュウ・クロッシュ
ALPHA-068
陵辱された女神たち〜フランスのカンタータ集
フィリップ・クルボワ(1705-30):カンタータ「アリアーヌ」(1710)
ニコラ・クレランボー:カンタータ「レアンドルとエロー」(1713)
フランソワ・コラン・ド・ブラモン(1690-1760):カンタータ「シルセー」(1723)
ニコラ・クレランボー:カンタータ「メデー」(1710)
アニェス・メロン(S)
アリス・ピエロ(Vn)
ケネス・ワイス(Cemb)
リチャード・ブースビー(Vg)
アンサンブル・バルカロール/他
ALPHA-069
アンリ・デュモン(1610-84):王室礼拝堂の為のグラン・モテ集
オルガン独奏の為のアルマンド1/
詩編第136編「バビロンの流れのほとりで」/
オルガン独奏の為のアルマンド2/魂の対話/
オルガン独奏の為のアルマンド3/
見よ、山上から来る人を/
オルガン独奏の為のパヴァーヌ/
詩編第102編「わが魂よ、主を祝福せよ」/
オルガン独奏の為のアルマンド・グラーヴ
マルセル・ベーグマン(CT)
ロバート・ゲチェル(T)他
フレデリク・デザンクロ(Org)(指)
アンサンブル・ピエール・ロベール
ALPHA-070
ガエータノ・ドニゼッティ(1797-1848):フランス語とイタリア語による
サロン歌曲・二重唱曲集

さらば(T)/おお、残酷な人/遠く離れて/
これ以上、何がお望み?/
それは春のこと(F)/ゴンドリエラ/
アドリア海のゴンドラ漕ぎ(F)/
ラ・スュルターヌ(F)/さらば(U)(F)/
新たなるウリカ(F)/宿命/幻影(F)/
愛しているかと訊くのかい/
6つのイタリア語二重唱
[誓い/夜明け/ビーチェの息吹き/
愛、それは天の声/
眼差しひとすじ、声ひとすじ/
飲んだくれども]
アンサンブル「レ・ドモワゼル・ド...」
[ゾフィー・マラン=ドゴール(S)
クレール・ブリュア(Ms)
セルジュ・シフェルステン(P、スタインウェイ)]

録音:2004年5月
ALPHA-071
バッハ:さまざまな楽器による協奏曲集 Vol.3
ブランデンブルク協奏曲第4番 BWV.1049*/
オーボエ・ダモーレ協奏曲 BWV.1053#/
3台のチェンバロと弦楽合奏の為の協奏曲 BWV.1064+/
序曲(管弦楽組曲第2番) BWV1067**
パブロ・バレッティ(Vn)*
パトリック・ボージロー(Obダモーレ)#
ディルク・ベルナー、
セリーヌ・フリッシュ、
アンナ・フォンターナ(Cemb)+
ディアナ・バローニ(Fl−tr)**
カフェ・ツィマーマン

録音:2004年8月、アルスナル音楽堂
ALPHA-072
ベートーヴェン(ブロンドー編):弦楽四重奏によるピアノ・ソナタ第1番−第3番
ピエール・オーギュスト・ルイ・ブロンドー(18世紀末?-1863):「ベートーヴェンのソナタにもとづく
3つの協奏的四重奏曲」(1808/9出版)
(原曲:ベートーヴェン「ピアノの為の三つのソナタ」
Op.2(=ピアノ・ソナタ第1番・第2番・第3番))
アド・フォンテスSQ
[アリス・ピエロ(Vn)
エンリコ・パリッツィ(Vn)
モニカ・エーアサム(Va)
レト・キュオンツ(Vc)]
ALPHA-073
ウィリアム・バード:鍵盤の為の作品集
パヴァーン (16a)/ガリアード (16b)/
我を照らしたまえ、父よ (49)/誰が通ろう(19)/
アルメイン (89)/パヴァーン (14a)/
ガリアード (14b)/ラ・ヴォルタ (91)/
パヴァーン (23a)/ガリヤード (23b)/
ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラによるファンタジア(64)/
グラウンド(43)/ラウランド (7)/ファンタジア (13)
グスタフ・レオンハルト(Cemb)
ALPHA-074(2CD)
リュリの管弦楽、ダングルベールのクラヴサン
ジャン=アンリ・ダングルベール(1628-1691):クラヴサンの為の組曲第1番 ト長調/
クラヴサンの為の組曲第2番 ト短調/
「カドミュス」〜序曲/
「ロラン」〜妖精たちのリトルネロ/
「ファエトン」〜シャコンヌ/
「ラ・カルナヴァル」〜仮面行列の序曲/
「アルミード」〜エール/
「アティス」〜アティスの快き夢/
「愛の勝利」〜アポロンのエール/
「アルミード」〜パッサカーユ
リュリ(1632-1687):「カドミュス」〜序曲/
「ロラン」〜妖精たちのリトルネロ/
「ファエトン」〜小エールとシャコンヌ/
「アルミード」〜2つのエール/
「ラ・カルナヴァル」〜仮面行列の序曲/
「アティス」〜アティスの快き夢/
「ヴェヌス生誕のバレ」〜地獄の神のサラバンド/
「愛の勝利」〜アポロンのエール/
「アルミード」〜パッサカーユ
ジャン=アンリ・ダングルベール:同一主題による5つのフーガ
セリーヌ・フリッシュ(Cemb/Org)
カフェ・ツィマーマン
ALPHA-075
ジョセフ・コスマ(1905-1969):プレヴェールの詩による歌曲(シャンソン)集
バルバリーのオルガン/そして、それから/夜の喧騒/
朝の食卓/すばらしい季節/鳥刺しの歌/ノックします/
子供時代/愛し合う子供たち/パリース・アット・ナイト/
タクシー運転手の悪夢/ダンス(ピアノ独奏)/朝食/
絶望がベンチに腰掛ける/鉄の女/心配な小鳥たち/
コルセットにおしおきだ/幕間劇「家庭にて」/
家庭的な女/公現日/カプリチョーゾ(ピアノ独奏)/
血まみれの唄/庭/寓話/その子供を追いかけろ/
書きつけ一葉/冬の子供たちの為の唄う
ジェルサンド・フロランス(S)
アルノ・マルゾラティ(Br)
マーカス・プライス(P)
ALPHA-076
フランクール:ヴァイオリン・ソナタ3編およびエールさまざま
「ヴァイオリン独奏の為の
低音伴奏つきソナタ集」(1732)より
[ホ短調/イ長調/ニ短調]/
歌劇「テルシとゼリー」(1726)、
「ピラムとティスベ」(1728)、
「スカンデルベルグ」(1735) より
9つのエール(アリア)
ミラ・グロデアヌ(Vn)
イザベル・デロシェ(S)
アンサンブル・アウゾニア
ALPHA-077
ミケランジェロ・ロッシの鍵盤作品
ミケランジェロ・ロッシ(1601/02-56):「オルガンまたはチェンバロの為の
トッカータとコルレンテ集」(1657)
ルイージ・ロッシ:パッサカーユ(ボーアン写本より)
ベルナルド・ストラーチェ:チャコーナ
イェルク=アンドレアス・ベッチャー(Cemb)
ALPHA-078(2CD)
シラノ・ド・ベルジュラックと17世紀音楽(全25曲)
デュフォー、カプスベルガー(以上リュート曲)、
サント・コロンブ師、
デュビュイソン、マレ(以上ヴィオール曲)、
オルティス、プレイフォード(以上アンサンブル曲)/他の作品
+シラノ・ド・ベルジュラック
「日月両世界旅行記」からの朗読
バンジャマン・ペロー
(リュート、テオルボ)
フロランス・ボルトン(ヴィオール)
バンジャマン・ラザール(語り)
ALPHA-079
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調
ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調「皇帝」
アルテュール・スホーンデルヴルト(Fp)*
アンサンブル・クリストフォリ
[コルラード・ボルシ(第1Vn)
ヴィルベルト・ハーゼルゼット(トラヴェルソ)
ぺーター・フランケンベルク(Ob)
エリック・ホープリチ(Cl)
マールテン・ファン・デル・ケルク(ティンパニ)他]
ALPHA-080
ヴィオラ・ダ・ガンバの為の作品集
C.P.E.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート鍵盤の為の
ソナタ ト短調 Wq.88/
ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音の為の
ソナタ第1番 ハ長調 Wq.136/
ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音の為の
ソナタ第2番 ニ長調 Wq.137
カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバの為のアダージョ/
無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバの為の後奏曲
フリーデリケ・ホイマン(ガンバ)
ディルク・ベルナー(Fp)*
ガエターノ・ナシッロ(バロックVc)
ALPHA-082
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ&パルティータ Vol.1
無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ第1番 BWV.1001/
無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第1番 BWV.1002/
無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第2番 BWV.1004
エレーヌ・シュミット(バロックVn)
ALPHA-083
ルクレール:ヴァイオリンの為の作品集
トリオによる序曲 イ長調Op.13-3/
「ヴァイオリンと通奏低音の為の
ソナタ集第3集」Op.5 より
[ソナタ第7番 イ短調/
ソナタ第6番 ハ短調「トンボー」/
ソナタ第4番 変ロ長調]/
ヴァイオリン協奏曲 ト短調Op.10-6
パトリック・コーエン=アケニヌ(バロックVn)
アンサンブル
「レ・フォリー・フランセーズ」
ALPHA-084
ボッケリーニ:チェロの為のソナタと協奏曲
チェロ協奏曲 イ長調 G.475/
チェロと通奏低音の為の
ソナタ第7番 変ロ長調 G.565/
チェロと通奏低音の為のソナタ ハ長調 G.17/
チェロ協奏曲 ト長調 G.480/
チェロと通奏低音の為のソナタ第6番 イ長調 G.4
ブリュノ・コクセ(バロックVc)
アンサンブル・レ・バッス・レユニ
[エマニュエル・ジャック(バロックVc/テナーVn)
マチュラン・マタレル(バロックVc/テナーVn)
リチャード・マイロン(Cb)
ルカ・グリエルミ(Cemb)
ハビエル・ディアス=ラトル(G)]
ALPHA-085
トルヴェール(吟遊詩人)の歌の数々
森の夜鶯が、さえずるのを聞くと/
愛神が、またもや私を打ち負かし/
愛神の甘美なる調べは/
美しく甘美な、愛するわが恋人/
愛ゆえの憤怒、狂気、絶望が、もし/
歌を詠もうぞ、それが我が望みゆえ/
やってしまおう、夫が騒ぎ立てるなら/
愛神についての不平を聞かせようか/
愛神は、守護者と組み合って戦う/
愛の傷とわが痛みが、
恋焦がれ嬉しげな歌を歌わせる/
野に生きる夜鶯、夜となく昼となく/
苦しみを歌わねばならぬのだから/
寒さにも、
厳しい冬にも負けず愛の歌を/
美しきヨランは、彼女の部屋にいて/
わが婦人を喜ばすため、ひとつ/
天上の婦人よ、あなたの甘き心は/
五月は来たりぬ、美しき季節よ
ディアボルス・イン・ムジカ
アントワーヌ・ゲベル(ディレクター)
ALPHA-086
NX-B08
ウィリアム・バード他:鍵盤作品集
バード :ファンタジア ニ短調
 女王のアルメイン
ジョン・ブル (1563-1628):イン・ノミネ IX (ムジカ・ブリタニカ第14巻第28番)
ウィリアム・バード :パヴァーンとガリアード第3番 イ短調
ピーター・フィリップス(1561-1628):Pavan and Galliard
ウィリアム・バード:Ground in G Major
 ピーズコッド・タイム
 モンティーグル夫人のパヴァーヌ第7番 ト長調
 Fantasia No. 2 in G Major 12
ジョン・ブル:The King's Hunt
ウィリアム・バード :Pavan and Galliard in B-Flat Major:Pavan
ベルトラン・キュイエ (Cemb)

録音:2005年
ALPHA-087(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻
24の前奏曲とフーガ(全曲)/
前奏曲3曲の異版
[ハ長調 BWV.846/変ホ長調 BWV.853/
嬰ヘ長調 BWV.858]
アンドレイ・ヴィエル(P)
ALPHA-088
クリストファー・シンプソン(1606頃-1669):ヴァイオル・コンソート作品集(全16曲)
「四季」/「1年の12ヶ月」/
「ディヴィジョン・ヴァイオリスト」/
他からのコンソート作品
ソフィー・ワティヨン
(ディスカント・ヴァイオル/バス・ヴァイオル)
フリーデリケ・ホイマン(バス・ヴァイオル)
ブライアン・フランクリン(バス・ヴァイオル)
マティアス・シュペーター(テオルボ/アーチリュート)
ルカ・グリエルミ
ALPHA-089
F.X.リヒター&モーツァルト:弦楽四重奏作品集
フランツ・クサヴァー・リヒター(1709-1789):弦楽四重奏曲集 Op.5 より
[ハ長調Op.5-1/変ロ長調Op.5-2/イ長調Op.5-3]
モーツァルト:弦楽四重奏の為のアダージョとフーガ
(バッハ「平均律クラヴィーア曲集」第2巻、
BWV878 & 877からの編曲)
[ホ長調 K.405-3/ニ短調K.405-4]/
二度カノン ハ長調K.562c = K.anh.191
リンコントロSQ
[パブロ・バレッティ、
アマンディーヌ・ベイエール(Vn)
パトリシア・ガニョン(Va)
ペトル・スカルカ(Vc)]
ALPHA-090
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ&パルティータ Vol.2
無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ第2番 BWV.1003/
無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第3番 BWV.1006/
無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ第3番 BWV.1005
エレーヌ・シュミット(バロックVn)
ALPHA-091
シャルパンティエ:四旬節の瞑想 H.380-389(10篇のプティ・モテ集)/
なんと美味く、なんと筆舌尽くしがたき馳走よ H.270/
言葉は肉となり H.267/
おお、愛よ、善よ、慈しみよ H.253/復活祭の為のプローズ H.13
他、ニコラ・ド・グリニー(1672-1703)、
ニコラ・ルベーグ(1631-1702)によるオルガン独奏曲(4曲)
フレデリク・デザンクロ(Org)(指)
アンサンブル・ピエール・ロベール
[マルセル・ベークマン、
ロバート・ゲチェル、
ロッベルト・ミュース(独唱)
フロランス・ボルトン(Vg)
バンジャマン・ペロー(テオルボ)
アレクサンドル・サル(Fg)]
ALPHA-092
モーツァルト:セレナード第6番 ハ長調 K.239
「セレナータ・ノットゥルナ」/
ディヴェルティメント第15番
変ホ長調 K.287「ロドロンの夜会II」/
セレナード第13番 ト長調 K.525
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
パトリック・コーエン=アケニヌ(Vn)(指)
アンサンブル「レ・フォリー・フランセーズ」
ALPHA-094(3CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻
(24のプレリュードとフーガ;全曲)
アンドレイ・ヴィエル(P)
ALPHA-095
ラッスス(1532-94):「ヨブ記」による九つの聖務日課/
シビラの神託(全12編+プロロゴス)
ロベルト・フェスタ総(指)
アンサンブル・ダエダルス
[2S/A/CT/2T/Br]
ALPHA-096
フランス初期印象派音楽をピリオド楽器で
ドビュッシー
:六つの古代碑銘*/パンの笛(*/#)/
髪の毛(+/*)/半羊神(**/*)/ナイアードたちの墓(+/*)/
シュランクス#
アンドレ・カプレ(1878-1925):小さなワルツ(*/#)/夢(*/#)/
ほら、見えない笛が(**/*)/聴け、わが心(+/*)
アルベール・ルーセル(1869-1937):パンの歌(*/#)/夜鶯、いとしいおまえ(**/#)/
天よ、大気よ、風よ(**/#)
カミーユ・サン=サーンス(1835-1921):見えない笛(**/*/#)/ほら!(二重唱)
ガブリエル・ピエルネ(1863-1937):三つの小唄(+/*)
バンジャマン・ゴダール(1849-95):ほら!(**/*)
アルテュール・スホーンデルヴルト(P)*
ジル・ド・タルエ(Fl)#
サンドリーヌ・ピオ(S)+
エルヴェ・ラミ(T)**
ALPHA-098
シューマン:ピアノ作品集
蝶々Op.2/ダヴィッド同盟舞曲集Op.6
6つのインテルメッツォOp.4
エリック・ル・サージュ(P)
ALPHA-099
アントニア・ベンボ、太陽王時代のイタリア人女性作曲家
アントニア・ベンボ(1640頃-1710頃):イタリア語カンタータ「クリツィア、太陽に恋した女」
アリア「お願い、どうか私を憐れんで」
アリア「そむけて頂きたい、バジリスクのような眼差しを」
アリア「私の苦しみが、愛の法律ゆえならば」
アリア「ありがたいことに、何もぼくひとりが」
聖母の嘆き「全能の父から生まれたる、唯一の子が」
アリア「裏切り者の性根だな」
アリア「素早く過ぎるのが時間というもので」
アリア「麗しき海の精」
フランス語によるエール「ああ、離れているのは何と辛い」
アリア「もうたくさんだ!」
ロベール・ド・ヴィゼー(1655-1732/33):テオルボ独奏の為の小品
(プレリュードとシルヴァン/トンボー)
ジュゼッペ・マリア・ヤッキーニ(1667-1727):チェロと通奏低音の為のソナタ
エリザベート・ジャケ・ド・ラ・ゲル(1665-1729):シャコンヌ(クラヴサン独奏の為の)
コンヴォーチェ・ケルン
マリア・ヨナス(S)
ベルンハルト・ヘントリヒ(Vc)
ステファン・ラート(キタローネ/テオルボ)
マルクス・メルクル(Cemb)

ALPHA-100
シャルル・テシエと1600年前後のヨーロッパ音楽 ル・ポエム・アルモニーク
ALPHA-101
シューベルト:歌曲集「冬の旅」 ハンス=イェルク・マンメル(T)
アルテュール・スホーンデルヴルト(Fp)
ALPHA-102
ノートルダム楽派の音楽 1170-1240
3声のオルガヌム「わたしたちは神を祝福する」
(ベネディカムス・ドミノ)/
4声のコンドゥクトゥス「人間をあわれむ神」
(デウス・ミゼルトゥス)/
2声のコンドゥクトゥス「我らの心を高めよ」
(スルスム・コルダ)/ 3声のオルガヌム「彼は天から下りぬ」
(デシェンディト・デ・セリス)/
4声のコンドゥクトゥス「傾きかかった現世」
(ムンドゥス・ヴェルジェンス)/
単声のコンドゥクトゥス
「むかし、ヘラクレスの偉業が」
(オリム・スドル・ヘルクリス)/
3声のコンドゥクトゥス「まことの花の姿を借りて」
(ヴェリ・フロリス・スブ・フィグラ)/
3声のコンドゥクトゥス「神は自然を秩序だてた」
(ナトゥラス・デウス・レグリス)/
3声のコンドゥクトゥス
「おお、マリア、処女なる名誉の花」
(オ・マリア・ヴィルジネイ)
ディアボルス・イン・ムジカ
ALPHA-103
ルイ13世時代のエール・ド・クールとパロディ宗教歌曲集
P.フィリップス:信仰とは何か?
ゲドロン:パリの小さな橋の上/主はわが炎
ボエセー:おお、現世の幸せなど
ゲドロン:ダンスのステップを教わりたいなら
ムリニエ:死の床にありて
ボエセー:奇怪な絵を描く画家はまっぴら
ゲドロン:さあカロンよ、地獄の渡し守よ
ガストルディ:おまえを愛する奴は死ぬぞ
ボエセー:わが命の炎はどこへ/流れ出よ、血の涙/
流れ出よ、血の涙
ガストルディ:ああ、幸せな夜が来た
ゲドロン:祝福あれ、神よ、わが魂
マルコ・オルヴァ(指)(Bs)
アンサンブル・ファエンツァ
マッシモ・モスカルド、エリック・ベロク
(リュート、バロックG/他)
ロバート・ゲチェル(CT)他
ALPHA-104
マスネ、フランクの協奏的作品集
セザール・フランク(1822-90):交響的変奏曲/交響詩「レ・ジン(魔神たち)」
ジュール・マスネ:ピアノ協奏曲 変ロ長調(1900)
イディル・ビレット(P)
アラン・パリス(指)
ビルケントSO
ALPHA-105
ヴァイオリンとピアノの為の作品全集
リュシアン・デュロゾワール(1878〜1955):ピアノとヴァイオリンの為のソナタ(1921)
青い雛(1927)/夢(1925)/夜想曲(1950)/伝説(1923)
五つの水彩画(1920)/もの哀しき歌(1950)
聖母マリアへの祈り(1949)/リュシアン・デュロゾワールの肉声、
1950年(詩「ブルターニュ」朗読)
ジュヌヴィエーヴ・ロランソー(Vn)
ロレーヌ・ド・ラチュルド(P)
ALPHA-106
ヨゼフ・クリツカ、チェコ国民楽派のオルガンの巨匠
ヨゼフ・クリツカ(1855-1937):聖ヴェンツェスラスのコラールによる演奏会用幻想曲/
演奏会用幻想曲 嬰ヘ短調/
ハルモニウムの為の「伝説」
(オルガン編):M.エステレ=ブラン)/
演奏会用幻想曲 ハ短調
ミシェル・エステレ=ブラン(Org)
ALPHA-107
C.P.E.バッハ:「弦楽の為の交響曲」Wq.182(ハンブルク交響曲)より
[4声の交響曲第1番 ト長調/4声の交響曲第3番 ハ長調
4声の交響曲第5番 ロ短調/4声の交響曲第6番 ホ長調]/
チェロ協奏曲 イ長調 Wq.172
ペトル・スカルカ(バロックVc)
カフェ・ツィマーマン
ALPHA-108(1SACD)
ディエゴ・オルティス:ナポリの晩課 〜「第1曲集」(1565)より/
「麗しの聖母マリアの為の晩課」(1565)
マルコ・メンコボーニ(指)
アンサンブル・カンタール・ロンターノ
ALPHA-109
ヨーハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1622頃-80):ソナタ イ短調/チャコーナ イ長調/ソナタ 変ロ長調
チェンバロ独奏の為のトッカータ(W.エプナー作曲)
ソナタ ニ長調/無伴奏ヴァイオリンの為のジグ「胡椒のミル」
ソナティナ(ソナチネ) ト短調
テオルボ独奏の為の第2ソナタ/ソナタ ハ短調
エレーヌ・シュミット(バロックVn)*
ヤン・クリゴフスキー(Vc)
シュテファン・ラート(テオルボ)
イェルク=アンドレアス・ベッティヒャー(クラヴィオルガヌム)
ALPHA-110
シューマン:ピアノの為の作品集2〜クララのために・その2ソナタと即興
シューマン:ピアノ・ソナタ第1番 嬰ヘ短調 Op.11「大ソナタ」
幻想曲 ハ長調 Op.17
クララ・ヴィークのロマンスによる即興曲集 Op.5
エリック・ルサージュ(P)
ALPHA-111
バティスタン(1680-1751):カンタータ「待ちきれなくて」
マシッティ:トリオ・ソナタ第11番
バティスタン:カンタータ「嫉妬深いマルス」
デュヴァル:ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ
「エラクリートとデモクリート」
バティスタン:カンタータ「エラクリートとデモクリート」
アンサンブル・リュネジアン
ジャン=フランソワ・ノヴェリ、
アルノー・マルゾラティ(歌)
ALPHA-112
フランスの無伴奏合唱
ジャン=イヴ・ダニエル=ルシュル(1908-2002):七つの雅歌〜12声部の無伴奏混声合唱の為の
メシアン:五つのルシャン(返歌)〜12声部の無伴奏混声合唱の為の
ジョリヴェ:婚礼の歌〜12声部の声楽オーケストラの為の
セクェンツァ9.3
ALPHA-113
NX-B08
『おお甘美なる時』〜ブクステフーデ作品集
わたしの魂よ、主をたたえよ BuxWV71
わたしはこうつぶやいた BuxWV49
涸れた谷に、鹿が水を BuxWV92
弦楽合奏のためのカンツォーン ハ長調(ベッカー作曲)
主よ、今こそあなたは、お言葉どおり BuxWV37
新しい歌を主に向かって歌え BuxWV98
トッカータ ハ長調 BuxWV164
おお、幸せなるひととき BuxWV84
フーガ ト長調 BuxWV175
地上であなたを愛していなければ BuxWV38
ハンス=イェルク・マンメル(T)
ジャン=マルク・エム(Org)
ラ・フェニーチェ(古楽器使用)
ジャン・チュベリー((指)、木管コルネット)
ALPHA-114
ミヒャエル・プレトリウス:オルガン作品集
おお、うるわしき三位一体の光
太陽が昇り、地の果てに沈むまで
高貴なる父に栄光あれ/我らみな、唯一なる神を信ず
おとめの胎は膨らんで/いざ我が魂は主を讃えん
我らが主キリスト、ヨルダン川に来り
朝には歌であなたを讃え/聖なるいのち
我らが神は堅き砦
ジャン=シャルル・アブリツェール
ALPHA-115
ブリュネットと田園舞曲
三つのブランルを、組曲仕立てで(ボルジョン・ド・セレリ)
カントリーダンス3様[会釈するジョー/ちょっとすみない/赤い家](プレイフォード)
なぜ、やさしいロシニョルは(ド・ブーセ)
美しき羊飼い、ティルシ(作者不詳)
ヴィエルの為のカントリーダンス3様[ラ・マニョット/小さなジャネットちゃん/六つの顔](ルブール嬢)
あなたに恋した気でいたけれど(作者不詳)
ラ・フュルステンベルク(作者不詳)/ラ・ロワヤル(ルベル&フランクール)
恋をすると、なんだか自分が素敵なようで(シェドヴィル)
わが苦しみ、なんと快く/いとしき娘さんたち、どこへいった/おお!この森、この川、この泉(ボワモルティエ)
村のバレ ト長調(ボワモルティエ
涙する者は幸せ/若きイリスは、わたしに鎖を愛させる(リッペール)
われらが森で(伝リュリ)/木靴屋さん(ルブール嬢)
三国いちの誠実な恋人が(オトテール)
すてきなタバコがあるよ/イシスのムニュエ/ヘラクレスのムニュエ/4声のムニュエ(リュリ、マレ)
『エベの饗宴』のミュゼット(ラモー)/ニレの木蔭で、リゼットは(オトテール)
プロヴァンスの娘/『ポリュムニの祝典』のタンブラン/煙突掃除の娘(ルブール&ラモー)
フランソワ・ラザレヴィチ(各種ミュゼット/リコーダー/トラヴェルソ)
レ・ミュジシャン・ド・サン=ジュリアン
アニー・デュフレーヌ(S)
ドミニク・パリ(ミュゼット)
ステファニー・ポレ、ガブリエル・グロバール(バロックVn)
アレクシス・コセンコ、フィリップ・アラン=デュプレ(トラヴェルソ)
トビー・ミラー(ハーディガーディ)
ALPHA-116
デュファイの世俗シャンソン
デュファイ:さまざまなシャンソン(ロンドー、バラード、
ベルジェレット[牧歌])/
苦しみと悲しみのシャンソン(6曲)/
君子たちを讃えるシャンソン(3曲)/
恋に夢中のシャンソン(4曲)/
喜びと祝祭のシャンソン(6曲)
ディアボルス・イン・ムジカ
ALPHA-117
ナタリス・コルダ(1610-63):ノエル(計5曲)
ニコラ・サボリ(1614-75):ノエル(計8曲)
ダンドリュー(1682-1738):オルガン独奏の為のノエル
「アダムはかわいそうな男だった」
フランソワ・ペザン:ノエル「この家に集う者たちよ」
ブリュノ・ボヌール(T)
ジャン=リュク・タンビ(テオルボ/他)
ラ・カメラ・デッレ・ラクリメ
ALPHA-118
バッハ:世俗カンタータ BWV30a
「牧場に踊れ、愛しきヴィーデラウ」/
世俗カンタータ BWV207
「鳴り交わし争う弦もひとつに相和し」
グスタフ・レオンハルト(指)
カフェ・ツィマーマン
ヴェルサイユ・バロック
音楽センター青少年cho
モニカ・フリマー(S)
ロビン・ブレイズ(CT)
マルクス・シェファー(T)
ステファン・マクレオー(Bs)
ALPHA-119
リストの音楽と19世紀のピアノ
リスト:「詩的で宗教的な調べ」〜葬送/
「超絶技巧練習曲集」より
[第3番「風景」/第4番「マゼッパ」/
ショパン「ポーランド語歌曲集」からの編曲
[春/ちいさな指輪/バッカナール]/
巡礼の年第2年「イタリア」より
[婚礼/物思いに沈む人]/
愛の夢第2番「狂おしき死」/
愛の夢第3番「おお愛よ、かくも長く」
パトリック・シェデール:即興演奏
パトリック・シェデール(Fp)
ALPHA-121(2CD)
シューマン:ピアノ曲・室内楽作品集3
オーボエとピアノの為の3つのロマンス Op.94
クラリネットとピアノの為の幻想小品集 Op.73
ホルンとピアノの為のアダージョとアレグロ Op.70
ヴィオラとピアノの為の「おとぎの絵本」Op.113
ヴィオラ、クラリネットとピアノの為の
「おとぎ話」Op.132
チェロとピアノの為の民謡風の5つの小品 Op.102
ヴァイオリンとピアノの為のソナタ ニ短調 Op.121
ヴァイオリンとピアノの為のソナタ イ短調 Op.105
ヴァイオリンとピアノの為のソナタ イ短調(遺作)
エリック・ル・サージュ(P)
ジャン=ギァン・ケラス(Vc)
アントワーヌ・タムスティ(Va)
ゴルダン・ニコリッチ(Vn)
ブルーノ・シュナイダー(Hrn)
ポール・メイエ(Ob)
フランソワ・ルルー(Ob)
ALPHA-122
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
ピアノ協奏曲第6番 ニ長調Op.61a(ヴァイオリン協奏曲のピアノ協奏曲版)
アルテュール・スホーンデルヴルト(Fp)
アンサンブル・クリストフォリ
ALPHA-123
ジェミニアーニ:チェロと通奏低音の為のソナタ集
チェロと通奏低音の為の
六つのソナタ Op.5(1746年パリ刊)/
ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ イ短調Op.1-11
(テノール・ド・ヴィオロンによる演奏/
1740年パリ刊)/
タンドルマン(優美に)
(チェンバロ独奏/1743年ロンドン刊)/
タンドルマン(優美に)
(M.マタレルによるヴァイオリン、
チェロと通奏低音の為の三重奏版)
レ・バッス・レユニ
[ブリュノ・コクセ(バロック・チェロ/テノール・ド・ヴィオロン)
ルーカ・ピアンカ(テオルボ)
ベルトラン・ド・キュイエ(Cemb)
マチュラン・マタレル(バロック・Vc)
リチャード・マイロン(3弦コントラバス)
ALPHA-124(2CD)
シューマン:ピアノ曲・室内楽作品集 Vol.4
フモレスケ Op.20
ピアノ・ソナタ第1番 Op.11
色とりどりの小品 Op.99
交響的練習曲 Op.13
エリック・ル・サージュ(P)
ALPHA-125
デュロゾワール:弦楽四重奏曲全集
弦楽四重奏曲第1番(1920)
弦楽四重奏曲第2番(1922)
弦楽四重奏曲第3番(1934)
ディオティマSQ
ALPHA-126
バッハの愛した二つの楽器
シンフォニア BWV29(カンタータ第29番より)〜 編曲:マルセル・デュプレ(1876-1971)
ヴァイオリンとオブリガート鍵盤のためのソナタ ト長調 BWV1019a
前奏曲 ホ長調 〜無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番 BWV1006より
オルガン独奏のための協奏曲 ニ短調 BWV596 〜ヴィヴァルディの協奏曲 Op.3-11 より編曲
無伴奏vn.ソナタ 第1番 ト短調 BWV1001
前奏曲とフーガ ニ短調 BWV539
シンフォニア BWV146(カンタータ 第146番より)〜 編曲:マルセル・デュプレ(1886-1971)
ラファエル・オレグ(Vn)
ヴァンサン・デュボワ(Org)
ALPHA-127
フランス17世紀、牧歌趣味と音楽
ロベール・バラール(1570頃-1650):村のブランル/作者不詳:愛の神は弓を収めて立ち去り
バラール:リュートのアントレ1/アントワーヌ・ボエセー(1587-1643):私は惨めではないか
朗読「もしあなたがお聞きになれば」/エチエンヌ・ムリニエ(1587-1643):ついにイラスはとらえられ
エヌモン「老」ゴーチエ(1575-1651):シャコンヌ/朗読「しかしながら食卓はかたづけられ」
ジャン・ボワイエ(1600以前-1648):彼女の比類なき美しさは/ルネ・ムザンジョー(?-1638):プレリュード
ボエセー:私の苦しみを甘く煽るもの/バラール:リュートのアントレ3
ジョアシャン・チボー・ド・クールヴィル(17世紀):思い悩むからといって/朗読「殿方よ、どうかお聞き頂きたい」
ルイ・ド・リゴー(17世紀前半):苦しみ疲れて/朗読「それではコリラスよ」
ド・リゴー:私の羊飼いになりたいというのか/ジャン=アンリ・ダングルベール(1635-91):プレリュード
ニコラ・ル・ヴァヴァスール(1580頃-1658頃):彼女は私の心を変えた/バラール:クーラント
ボエセー:それが本当なら/朗読「私をお守りくださるからには」
ボワイエ:あなた以外の誰かを愛するくらいなら/ギヨーム・ミシェル(?):デュルフェはリニョン川を自慢する
朗読「なぜなら以前は」/フランソワ・デュフォー(?〜1682以前):サラバンド/ムリニエ:持ち上げる波よ
ボエセー:どれほどの恋人たちが/ボワイエ:私はクピドー、幼な神/朗読「カリドンよ、夕食のあとに」
ジュアン・シャルダヴォワーヌ(1538〜1580頃):私はいつまでも生きるのか/愛の神よ百度
ル・ヴァヴァスール:時は来た、断ち切ろう/ニコラ・シュヴァリエ(?):サラバンド
ムリニエ:もし言い伝え通りに/ピエール・ゲドロン(1565頃-1620):我らの五感に与えよう
マルコ・オルヴァ(リュート弾き語り)
アンサンブル・ファエンツァ
ALPHA-128
ハイドンの弦楽三重奏曲
ハイドン:三重奏曲 ト長調 Hob.XI-80/
三重奏曲 ニ長調 Hob.XI-85/
三重奏曲 ニ長調 Hob.XI-14/
三重奏曲 ニ長調 Hob.XI-97「誕生日」/
三重奏曲 ト長調 Hob.XI-59/
三重奏曲 ロ短調 Hob.XI-96/
アダージョ ニ長調
アンサンブル・リンコントロ
[パブロ・バレッティ(Vn)
パトリシア・ガニョン(Va)
ペトル・スカルカ(Vc)]
ALPHA-129(2CD)
シューマン:ノヴェレッテ集 Op.21
四つの行進曲 Op.76/
ピアノ・ソナタ第2番 Op.22
夜の小品集 Op.23/
三つの幻想小品 Op.111
暁の歌 Op.133
エリック・ル・サージュ(P;スタインウェイ)
ALPHA-131
ベランジェ:作品集
ピエール=ジャン・ド・ベランジェ(1780-1857):なにもかも小さい(老人政治)/錬金術師/婚礼の夜/
わが習慣/悪魔の死/教皇はイスラム教徒/
もはやリゼットではなく/醜さと美しさ/
わたしの埋葬/老上等兵/底辺の人々/年寄り浮浪者/
1階から6階まで/すてきな婆さま/我らの地球
アルノー・マルゾラティ(Br)
イヴ・レヒシュタイナー(ハルモニウム)
フレディ・エシェルベルジェ(P)*
ALPHA-132
マショー:「ノートルダム・ミサ」
(全曲・およびいくつかのグレゴリオ聖歌)
ディアボルス・イン・ムジカ
ALPHA-133
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第2番「内緒の手紙」
(新校訂版/通常の弦楽四重奏による演奏)/
弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」/
弦楽四重奏曲第2番「内緒の手紙」
(新校訂版・2挺のヴァイオリン、
ヴィオラ・ダモーレとチェロの為の
オリジナル版による演奏)
ディオティマSQ
ガース・ノックス(ヴィオラ・ダモーレ)
ALPHA-134
ラモー:三つのクラヴサン曲集より
組曲 イ短調[プレリュード/アルマンド/クーラント/
ジグ/サラバンド/ヴェネツィア風/ガヴォット/
ムニュエ]〜[クラヴサン曲集第1巻](1706)より/
組曲 ホ短調[アルマンド/クーラント/ロンドー式ジグ/
鳥の呼び声/リゴドン/ロンドー式ミュゼット/
タンブラン/村の娘]〜
「クラヴサン曲集」(1724/31)より/
組曲 ト短調[機織り/無関心な女/ムニュエ/めんどり/
三連符/未開人たち/エンハーモニック/
エジプトの女]〜
「新しいクラヴサン組曲集」(1728)より
セリーヌ・フリッシュ
(クラヴサン;使用楽器製作:フィリップ・ボーサン
(ジャン=アンリ・エムシュ1751年モデル))
ALPHA-135(2CD)
シューマン:ピアノ曲・室内楽作品集 6
クライスレリアーナ Op.16/四つのフーガ Op.72/
幻想小曲集 Op.12/
アンダンテと変奏〜2台のピアノ、
2面のチェロとホルンの為の*/
カノン形式の六つの練習曲 Op.56
(原曲:足鍵盤付ピアノの為の/
ドビュッシー編曲による2台ピアノ版)#/
六つの即興曲「東方絵画」Op.66/森の情景 Op.82
エリック・ル・サージュ(P;スタインウェイ)
ブルーノ・シュナイダー(Hrn)*
フランソワ・サルク、
ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエル(Vc)*
フランク・ブラレイ(P;*/#)
ALPHA-136(2CD)
クープラン:クラヴサン曲集第1・2巻より
『クラヴサン曲集第1巻』(1713)より
[第1組曲(英国の貴婦人/森の精たち/ラ・マノン/
サン=ジェルマン=アン=レーの愉しみ
他全19曲)/
第5組曲(ラ・ダンジェリューズ(危険な女)/
ラ・バディヌ/ラ・フロール/波、他全14曲)]/
『クラヴサン曲集第2巻』(1717)より
[第6組曲(刈入れをする人々/神秘のバリケード/
羊飼いたち/羽虫、他全8曲)/
第7組曲(メヌトゥー/ミューズ生まれる/
裾飾り/シャゼー、他全7曲)/
第8組曲(女性画家/上流詩人/
風変わり/パサカーユ、他全10曲)]/
『クラヴサン奏法』(1713)より
[プレリュード第3・5・6・7番]
フレデリク・アース(Cemb)
ALPHA-137
バッハ:さまざまな楽器による協奏曲 4
ヴァイオリン協奏曲 イ短調BWV1041*/
2台のチェンバロと弦楽合奏の為の
協奏曲 ハ長調BWV1061#/
三重協奏曲 イ短調BWV1044+/
ブランデンブルク協奏曲第2番 ニ長調BWV1047**
カフェ・ツィマーマン
パブロ・バレッティ(Vn)*,+,**
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)#,+
ディルク・ベルナー(Cemb)#
ディアナ・バローニ(フラウト・トラヴェルソ)+
ミヒャエル・フォルム(リコーダー)**
ALPHA-138
シャルパンティエ:王の子なる方の為の進言 H.166/
マグダラのマリア、ひとり洞穴で涙にくれ H.373/
逝ける者の為の懇願 H.328/
鹿が、谷間で水を求めるように H.174/
おお、清らかにして神々しき犠牲 H.248/
王太子の病より癒えたるを感謝する H.326
ルイ・マルシャン(1669-1732):4つのオルガン曲
[リード管によるフーガ/フォン・ドルグ/
中音域にティエルス管/フーガ]
フレデリク・デザンクロ(Org/(指))
アンサンブル・ピエール・ロベール
ALPHA-141
マッテイス(1660-1715頃):ヴァイオリンと通奏低音の為の小品集
[組曲 イ短調/組曲 ハ短調/組曲 ホ短調/
組曲 イ短調/組曲 ニ短調/組曲 ト長調]
ジョン・バニスター(1625-79):チェンバロ独奏曲2編[ガヴォット/ジグ]
エレーヌ・シュミット(バロックVn)
イェルク・アンドレアス・ベッティヒャー(Cemb/Org)
ガエータノ・ナシッロ(バロックVc)
エリック・ベロク(バロックギター/テオルボ)
ALPHA-142
ラモー:歌劇「ザイス」(1749)
〜[序曲/および12曲のエールと舞曲]/
歌劇「ゾロアストル」(1748/1756)
〜14曲のエールと舞曲/
歌劇「ダルダニュス」(1739)〜シャコンヌ
器楽合奏全容:2vn・2va・vc・cb・ft・ob・fg・perc
フレデリク・アース(Cemb/(指))
アンサンブル・オーゾニア
ウジェニー・ワルニエ(S)
アルノー・リシャール(Bs)
ミラ・グロデアヌ(Vn・コンサートマスター)
ALPHA-143(2CD)
マルティヌー:弦楽三重奏曲 H.136*
室内音楽第1番「夜ごとの祝祭」H.376
ピアノ四重奏曲 H.287/弦楽五重奏曲 H.164
モード・ロヴェット、サスキア・ルティエク(Vn)
カリーヌ・ルティエク、オディール・オーボワン(Va)
ロマン・ガリウー、フロラン・オディベール(Vc)
ジュリアン・エルヴェ(Cl)
サンドリーヌ・シャトロン(Hp)
フレデリク・ラガルド(P)
ALPHA-145(2CD)
シューマン:ピアノ曲・室内楽作品集7〜子供の為のアルバム&連弾作品さまざま
小さな子供と大きな子供の為の4手による
12の小品 Op.85*/
舞踏会の情景 Op.109#/子供の舞踏会 Op.130#/
子供の為のアルバム Op.68(独奏)
エリック・ル・サージュ(P)
ドゥニ・パスカル(P)#
フランク・ブラレイ(P)*
ALPHA-146
C.P.E.バッハ:フルートの為の協奏曲集 Vol.2
フルート協奏曲 ト短調 Wq.166/
フルート協奏曲 ニ長調 Wq.13/
フルート協奏曲 イ長調 Wq.168
アレクシス・コセンコ(Ft;クヴァンツ1745年モデル)
アルテ・デイ・スオナトーリ
ALPHA-147
プレイエル・ピアノで聴くショパン2
前奏曲第25番 嬰ハ短調Op.45/
バラード第1番 ト短調Op.23/
夜想曲第3番 ト長調Op.9-3/
バラード第3番 変イ長調Op.47/
夜想曲第1番 変ロ短調Op.9-1/
バラード第2番 ヘ長調Op.38/
夜想曲第2番 変ホ長調Op.9-2/
バラード第4番 ヘ短調Op.52/
夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作)
アルテュール・スホーンデルヴルト(P;プレイエル1836年製作)
ALPHA-148
フランス・ロココの牧歌的ソナタ
ピエール・ダニカン・フィリドール(1681-1731):フルートと通奏低音の為の第5組曲 ホ短調
ニコラ・シェドヴィル(1705-82)伝ヴィヴァルディ:ミュゼットと通奏低音の為の第6ソナタ
(「忠実な羊飼い」Op.13より)
ジャック・オトテール・ル・ロマン(1674-1763):フルートと通奏低音の為の第2組曲 ハ短調
ジャン=フェリ・ルベル(1666-1747):フルートの為のミュゼット ニ長調
ボワモルティエ(1691-1755):3本のフルートと通奏低音の為のソナタ イ短調
F.クープラン(1666-1733):フルートと通奏低音による「恋の小夜啼うぐいす」
ニコラ・シェドヴィル編:ミュゼットによる三つの小品
[モンテクレールの「イフィズの嘆き」/
クープランの「羊飼いたち」/
モンドンヴィル氏のエール]
デュグエ(詳細不詳、18世紀前半に活躍):トリオ・ソナタ ハ長調〜ミュゼット、
ハーディガーディと通奏低音の為の
レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン
フランソワ・ラザレヴィチ(ミュゼット/フラウト・トラヴェルソ/総(指))
アレクシス・コセンコ、
フィリップ・アラン=デュプレ(フラウト・トラヴェルソ)
ALPHA-149
少年バッハの音楽と、心の師匠たち
ヨハン・アダム・ラインケン(1645-1722):トッカータ ト長調
ブクステフーデ:組曲 ハ長調 BuxWV226
ヨハン・カスパー・ケルル(1623-1693):組曲 ヘ長調
ヨハン・ヤーコプ・フローベルガー(1616-1667):「1649年の曲集」より
[第2トッカータ ニ短調/第2組曲 ニ短調]
バッハ:トッカータ[ホ短調 BWV914/ト短調 BWV915]/
カプリッチョ「最愛の兄の別れに寄す」BWV992
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
ALPHA-150
デュフリ:クラヴサンの為の作品集
ジャック・デュフリ(1715-89):ラ・フォルクレ(ロンドー)+/
メデー(快活に)+/アルマンド ハ長調*/
クーラント「ラ・ブコン」*/ロンドー*/
ラ・ミレッティーナ*/
ラ・ポトゥアン(ロンドー:中庸の速さで)**/
シャコンヌ+/アルマンド ニ長調*/クーラント*/
ラ・ヴァンロー*/
レ・グラース(たおやかに)+/
ラ・ド・ベロンブル(快活に)+/
ラ・フェリクス(高貴に)#
第1曲集(1744)*、第2曲集(1748)#、
第3曲集(1756)+、第4曲集(1768)**
エリザベート・ジョワイエ(Cemb)
ALPHA-151
コミック協奏曲とコミック・カンタータの世界
ミシェル・コレット(1707-95):コミック協奏曲第5番「女はなんて厄介」/
コミック協奏曲第24番「ユロン族の行進」
マラン・マレ:ソナタ
「パリ、聖ジュヌヴィエーヴ=デュ=モン教会の鐘」
ピエール・ド・ラ・ギャルド(1717-92頃):カンタータ「ソナタとは?」
フィリップ・クルボワ(1705-30頃活躍):カンタータ「ドン・キホーテ」
ニコラ・ラコ・ド・グランヴァル(1676-1753):カンタータ「エフェソスの未亡人」
カフェ・ツィマーマン
ドミニク・ヴィス(CT)
ALPHA-152
バッハ:オルガン独奏の為の6つのトリオ・ソナタ
[変ホ長調 BWV525/ハ短調 BWV526/イ短調 BWV527/
ホ短調 BWV528/ハ長調 BWV529/ト長調 BWV530]
バンジャマン・アラール(Org)
ALPHA-153
サマニエーゴ17世紀アラゴンの名匠
ホセフ・ルイス・サマニエーゴ(1653-70頃活躍):降誕祭のハカラ「ようはサラダである」/
エル・ピラルの聖母に捧ぐビリャンシーコ
「風の妖女」/
楽師たちのトッカータ/
降誕祭のビリャンシーコ
「ベツレヘムは燃えているか」/
サクラメントのビリャンシーコ
「やさしき糧、神のパン」/
エル・ピラルの聖母に捧ぐビリャンシーコ
「大気は金で身を輝かせ」/
待降節に捧ぐビリャンシーコ
「愛に浴せば、愛に恵まれる」/
エル・ピラルの聖母に捧ぐビリャンシーコ
「よく通る声が大気に響きわたる」/
アッシジの聖フランチェスコに捧ぐビリャンシーコ
「もう無理、溺れてしまう」/
待降節に捧ぐビリャンシーコ「めでたし、海の星」
ルイス・アントニオ・ゴンザレス(Cemb/(指))
アンサンブル「閣下の楽師たち」
ALPHA-154(2CD)
シューマン:ピアノ曲・室内楽作品集8
演奏会用アレグロ Op.8/
ウィーンの謝肉祭の道化 Op.25/
四つのピアノ小品 Op.32/
子供の為のソナタ3編 Op.118a-c/
パガニーニの奇想曲による練習曲 Op.32/
パガニーニの奇想曲による演奏会用練習曲 Op.10
エリック・ル・サージュ(P)
ALPHA-155
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.19
アルテュール・スホーンデルヴルト(Fp)
アンサンブル・クリストフォリ
ALPHA-156
女吟遊詩人たち〜女声でうたう北フランスの中世音楽
傷ついた女、安らげない女
作者不詳:ああ...ああ...どうしよう/リシャール・ド・フルニヴァル:もう二度と恋はしない
作者不詳:ああ、なんたる不運か/人は、恋が素敵なことのように言うが
ジャン・ド・レスキュレル:やさしい恋人、わたしを癒して下さい
作者不詳:マルゴ、マルゴ、恋の作法とはひどいもの
あなただけじゃないの!
エティエンヌ・ド・モー:わたしの夫は嫉妬深すぎて
作者不詳:まっぴら、ひとりで森を通るなんて/神よ!わたしの恋路はひどいものだった/耐えて下さい、わが夫
祈る気持ちで
アントワーヌ・ゲルベによる同曲にもとづくエスタンピーつき:神よ、どうすれば脈ありかわかるだろうか
ジャン・ド・レスキュレル:恋する方、私はあなたに悪いことをしたね/あなたに慎ましくお仕えするということは
作者不詳:おとめの花/ジャン・ド・レスキュレル:恋人よ、わたしが恋ゆえに死んでもいいと
希望、そして気高き愛へ
作者不詳:いつでもイェスについて歌い、その教えに学ぶべき/あのおやさしいかたが、わたしを虜にする
アントワーヌ・ゲルベによる同曲にもとづくエスタンピつき:わたしは歌おう、はげしい恋心で/わたしのなかに輝く太陽、それはわたしの喜び/
作者不詳:恋人よ、恋人よ――こんなに長く、わたしを異国に追いやったままか
ディアボルス・イン・ムジカ(中世声楽集団)
ALPHA-157(2CD)
バッハ:鍵盤練習曲集第1巻(1731)
パルティータ
[第1番 変ロ長調 BWV825/第2番 ハ短調 BWV826/
第3番 イ短調 BWV827/第4番 ニ長調 BWV828/
第5番 ト長調 BWV829/第6番 ホ短調 BWV830]
バンジャマン・アラール(Cemb)
ALPHA-158(2CD)
シューマン:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.63/
ピアノ三重奏曲第2番 ヘ長調 Op.80/
ピアノ三重奏曲第3番 ト短調 Op.110/
ピアノ三重奏の為の幻想小曲集 Op.88/
カノン形式の六つの小品 Op.56
〜クラリネット、チェロ、ピアノによる三重奏版(テオドール・キルヒナー(1823-1890)編曲)
エリック・ル・サージュ(P)*
ゴルダン・ニコリッチ(Vn)
クリストフ・コワン(Vc)
ポール・メイエ(Cl)
ALPHA-159
ショスタコーヴィチ:交響曲第14番 ト短調 Op.135(1969) ユリア・コルパチェヴァ(S)
ペトル・ミグノフ(Br)
テオドール・クルレンツィス(指)
アンサンブル・ムジカエテルナ
ALPHA-160
NX-B08
ギュスターヴ・ナドー(1820-1893):声楽作品集
La vie moderne
L'aimable voleur
La femme du pompier
Le Feu/Satan marie
Le cigare/La Faculte
La Bouche and l'Oreille
L'ame qui chante
Les ruines de Paris
Le coucher/Mon nez
Les lamentations d'un reverbere
Mon claqueur
Les noces du Soleil and de la Terre
La mouche de Monsieur Letortu
Pandore
アルノー・マルゾラーティ(Br)
アレクダンドル・シャボー (Cl)
ステファニー・ポーレ (Vn)
アンドレ・イゾワール (P)他
アルノー・マルゾラーティ (指)
ALPHA-161
バッハ:ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ ホ短調 BWV1023(ヴィオラ・ダ・ガンバ版)/
ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロの為のソナタ ト長調 BWV1027/トッカータ ハ短調 BWV911*/
ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロの為のソナタ ニ長調 BWV1028/
ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロの為のソナタ ト短調 BWV1029
リュシル・ブーランジェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ;ティールケ・モデル;*以外)
アルノー・ド・パスクアル(Cemb;J-H.ジルバーマン・モデル)
ALPHA-162
フォーレ:13の舟歌 Op.26〜Op.116 デルフィーヌ・バルダン(P)
ALPHA-164
NX-B08
リュシアン・デュロゾワール(1878-1955):室内楽作品集
ジュバンス /カプリース
子守歌/仏教の呪文
ヴィトゥライユ/Au vent des Landes
ピアノ五重奏曲
アンサンブル・カリオペー
ルノー・ドジャルダン(指)
フローラン・オーディベール(Vc)
サンドリーヌ・シャトロン(ハープ)
アンヌ=セシル・キュニオ (Fl)
フレデリック・ラガルド (P)
カテリーヌ・コケット(ホルン)
フレデリック・ラガルド(P)
カリン・ルティエク(Va)
フレデリック・ラガルド (P)
アンヌ=セシル・キュニオ (Fl)
フレデリック・ラガルド (P)
カリン・ルティエク(指)
ALPHA-165
D.スカルラッティ:ソナタ〔ハ長調 K.420/ヘ短調 K.462/ハ長調 K.132/イ長調 K.65〕
アントニオ・ソレル(1729-1783):ファンダンゴ
D.スカルラッティ:ソナタ〔ト長調 K.144/ニ長調 K.119/ト短調 K.426/ハ短調 K.115/
ホ長調 K.206/嬰ヘ短調 K.25/変ホ長調 K.475/ト短調 K.30〕
ベルトラン・キュイエ(Cemb)
ALPHA-166
シューマン:ピアノ曲・室内楽作品集 Vol.10
ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44/
ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47
エリック・ル・サージュ(P)*
ゴルダン・ニコリッチ、
樫本大進(Vn)
リズ・ベルトー(Va)
フランソワ・サルク(Vc)
ALPHA-168
バッハ:さまざまな楽器の為の協奏曲 Vol.5
序曲(管弦楽組曲)第3番 ニ長調 BWV1068 /
チェンバロ協奏曲 ヘ短調 BWV1056 /
ブランデンブルク協奏曲第6番 変ロ長調 BWV1051 /
3台のチェンバロの為の協奏曲 ニ短調 BWV1063
カフェ・ツィマーマン
ALPHA-169(2CD)
シューマン:ピアノ曲・室内楽作品集 Vol.11
アベック変奏曲 Op.1/
トッカータOp.7/子供の情景 Op.15/
ベートーヴェンの主題による変奏曲 WoO.31
(ローベルト・ミュンスター校訂)/
謝肉祭 Op.9/3つのロマンスOp.28/
アラベスクOp.18/
アルバムのページ(20の小品集)Op.124/
花の曲 Op.19/7つのフゲッタOp.126/
主題と変奏 WoO.24(シューマン最後の作品)
エリック・ル・サージュ(P;スタインウェイ)
ALPHA-170
バッハ:ミサ・ブレヴィス〔BWV.233/BWV.236〕/
モテット
「おおイエス・キリスト、わが命の光」BWV.118
ラファエル・ピション(指)
アンサンブル・ピグマリオン
ユジェニー・ワルニエ(S)
テリー・ヴァイ(CT)
エミリアーノ・ゴンザレス=トロ(T)
クリスティアン・イムラー(Bs)
ALPHA-171
NX-B08
ホセ・ネブラ(1702-1768):喜歌劇「Amor aumenta el valor」 オラリャ・アレマン(S)
マリア・エウヘニア・ボア(S)
マルタ・インファンテ (Ms)
ソレダ・カルドーソ (S)
ホセ・ピサロ(T)
ロス・ムジコス・デ・ス・アルテジャ
ルイス・アントニオ・ゴンザレス (指)
ALPHA-173(2CD)
F.クープラン:クラヴサン曲集第3・4巻より
「クラヴサン曲集第3巻」(1722)より
〔第14組曲(恋する夜啼鶯/七月*/シテール島の鐘/他)/第15組曲(摂政夫人/ドードー鳥/ミュゼット*/他)/
第16組曲(比類ない恩寵/ウェスタの巫女達/大雑把な女/他)/第17組曲(フォルクレ/レティヴィル*/他)〕/
「クラヴサン曲集第4巻」(1730)より
〔第22組曲(戦利品/うなぎ/手品/他)/第24組曲(大旦那たち/若旦那たち/美しきおしゃべり女/他)/
第26組曲(病み上がりの女/きつい女/無言劇/他)/第27組曲(絶妙な女/機知/他)〕
フレデリク・アース(Cemb)#
パウラ・エルダス(第2Cemb)*
ALPHA-174
ヴィヴァルディ:協奏曲集
〔ト長調 RV435, Op.10-4/イ短調 RV440/ト長調 RV436/ホ短調 RV430/
断章 ホ短調 RV432/ト長調 RV438/ニ長調 RV429/ヘ長調 RV434, Op.10-5/
ニ長調 RV428, Op.10-3〜アンダンテ「ごしきひわ」/ニ長調 RV427〕
アレクシス・コセンコ(Fl−tr)
アルテ・デイ・スオナトーリ
ALPHA-175
NX-B08
デュロゾワール:作品集
ル・バルコン/子供のソネット
牧歌/トリロジー
ピアノ三重奏曲 ロ短調
子守歌
ディオティマSQ
カリーン・デュラン (S)
ジェフ・コーエン(P)
アキロン五重奏団
ラファエル・メルラン (Vc)
ジョアン・ファルジョ (P)
ホーボーケン・トリオ
エリック・ピカール (Vc)
ジェローム・グランジョン (P)
ALPHA-176
ラモー(ヘッセ編):歌劇=バレ「恋の神に驚かされて」(1748/57-58) モニク・ザネッティ(S)
シュテファン・マクロード(Br)
アンサンブル・ドゥ・ヴィオール・エガル
[ジョナサン・ダンフォード、シルヴィア・アブラモヴィチ(ヴィオール)
ピエール・トロスリエ(Cemb)]
ALPHA-177
モーツァルト:鍵盤とヴァイオリンの為のソナタ
〔変ホ長調 KV380/変ロ長調 KV454〕
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ長調 Op.12
エレーヌ・シュミット(Vn)*
レミ・カルディナル(Fp)#
ALPHA-178
モーツァルト:レクィエム ニ短調 KV626
(ジュスマイヤー版/T.クルレンツィス校訂)
ジモーネ・ケルメス(S)
ステファニー・ウゼール(A)
マルクス・ブルチャー(T)
アルノー・リシャール(Bs)
アンサンブル・ムジカエテルナ
ニュー・シベリアン・シンガーズ(ノヴォシビルスク歌劇場cho)
ALPHA-179
ダヴィデ王が歌うとき〜旧約聖書の「詩編」と17世紀ドイツ北方の巨匠たち
ブクステフーデ:主は言われた BuxWV17(ラテン語詩編第109編)/哀悼の句 BuxWV76
ザムエル・シャイト:コルネットによるカンツォン
ヨハン・フィリップ・フェルチュ(1652-1732):深い淵の底から(ドイツ語詩編第130編)
ユリウス・ヨハン・ヴァイラント(1605 頃-1663):全地よ、神に向かって喜びの叫びをあげよ(ドイツ語詩編第66編)
マティアス・ベックマン(1616-1674):4声(と通奏低音)の為のソナタ
ニコラウス・ブルーンス(1665-1697):前奏曲とフーガ ホ短調/全地よ、主に向かって喜びの叫びをあげよ(ドイツ語詩編第100編)
クリストフ・ベルンハルト(1628-1692):深い淵の底から(ドイツ語詩編第130編)
ヨハン・ゾンマー(1570頃-1627):主よ、至高のかたよ(ドイツ語詩編第8編)/4声(と通奏低音)の為の器楽シャンソン
ジャン・チュベリー(コルネット)(指)
アンサンブル・ラ・フェニーチェ
ハンス=イェルク・マンメル(T)
ダーフィト・ファン・バウヴェル(Org)
ALPHA-180
バッハ:鍵盤練習曲集第2巻〜2段鍵盤チェンバロの為の
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
フランス序曲 ロ短調 BWV831
バンジャマン・アラール(Cemb)
ALPHA-181
バッハ:さまざまな楽器による協奏曲 VI
管弦楽組曲第4番 ニ長調 BWV1069
チェンバロ協奏曲 イ長調 BWV1055
ブランデンブルク協奏曲第1番 ヘ長調 BWV1046
4台のチェンバロと弦楽合奏の為の協奏曲 ニ短調 BWV1065
カフェ・ツィマーマン
[パブロ・バレッティ(Vn/ヴィオリーノ・ピッコロ)
エマニュエル・ラポルト、ヤス・モイシオ(Ob)
ハンネス・ルクス(ナチュラルTp)
トーマス・ミュラー、
ラウル・ディアス(ナチュラルHrn)
セリーヌ・フリッシュ、ディルク・べルナー、
コンスタンス・ベルナー、アンナ・フォンターナ(Cemb)]
ALPHA-182
ルイス・デ・ブリセーニョ(1626年前後に活躍):スペイン風ギターの為の舞曲と歌さまざま
ビラーノ「子爵殿の馬は」/パサカーリェ「妻をちゃんと躾けておれば」/作者不詳:クリスマスのハカラ「御降誕を祝いに」/フランスのトノ「おお!恋は狂おし」/トノ・ウマーノ「泣け、泣くがいい、わが両の目よ」/エスパニョレータ/ロマンセ:ルイス氏が、彼のギターや歌を侮った者たちに歌った歌/作者不詳:ビリャンシーコ「違う、おれは違うんだ」
トノ・ウマーノ「ああ、なんとひどい」(フランシスコ・ベルヘス作曲)/サラバンダ「さあサラバンダだ」/
器楽4題*〜[パサカーイェ/ガイタス(作者不詳)/戦の踊り/カナリオ]/ビリャンシーコ/スペインのエール「小舟はいま岸辺にあって」/フォリア「山の乙女よ、あなたの目は」(バタイユ編)/セギディーリャ「おしえてくれ、なぜ泣いているのか」
ヴァンサン・デュメストル(バロックG)(指)
ル・ポエム・アルモニーク
クレール・ルフィリアトル(S)
イザベル・ドリュエ(Ms)
ミラ・グロデアヌ(Vn)
リュカ・ペレ(バス・ガンバ)
トル=ハラルト・ヨンセン、マッシモ・モスカルド(バロックG)
マリー・ブルニシアン(Hp)
トマ・ド・ピエルフュ(Cb)
ジョエル・グラール(Perc)
ALPHA-183
17世紀ローマ楽派の世界
作曲者不詳(おそらくL.ロッシ):5人の歌い手の為のカンタータ「悔悟する罪人」
マッツォッキ:3声のアリア「悔悟し、神に向きなおる者」/マリーニ:パッサカーリョ(パッサカリア)
カリッシミ:6人の歌い手の為のオラトリオ「イェフタ」
ルイス・アントニオ・ゴンサレス(Cemb)(指)
アンサンブル「閣下の楽師たち」〔ロス・ムシコス・デ・ス・アルテサ〕
ALPHA-185
シャルパンティエ(1643-1704):作品集
オフェルトリウム(奉献唱)H.514
アンティフォナ(交唱)H.532
サンフォニー(合奏曲)H.529
教区教会の儀式のための序曲 H.536
詩編第110編に続くアンティフォナ(交唱)H.516
幾多の殉教者のためのモテ(教会声楽曲)H.361*
聖週間の祭壇のための序曲 H.523 〜城壁での行列に寄せて
教区教会の儀式のための序曲 H.537
まだ手をつけられていない捧げ物 H.522
教会のための序曲 H.524
アンティフォナ(交唱)H.526
バス独唱による第1ルソン・ド・テネブルと序章 H.120〜122(聖水・木・金曜日のための)*
アレクシス・コセンコ(フラウト・トラヴェルソ、リコーダー、(指))
Ens.アルテ・デイ・スオナトーリ(古楽器使用)
ステファン・マクラウド(バス=ターユ独唱)

*=独唱入り、他は歌手抜きの器楽合奏曲
ALPHA-186
バッハ:フルートとチェンバロの為のソナタ〔ロ短調 BWV1030 /イ長調 BWV1032 〕/
フルートと通奏低音の為のソナタ〔ホ短調 BWV1034 /ホ長調 BWV1035 〕/
無伴奏フルートの為のパルティータ イ短調 BWV1035
フランソワ・ラザレヴィチ(Fl−tr)
レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン
リュシル・ブーランジェ(Vg)
ジャン・ロンドー(Cemb)
トーマス・ダンフォード(Lute)
ALPHA-188
バッハ:ミサ・ブレヴィス ロ短調
(1733年、ザクセン選帝侯フリードリヒ=アウグスト2世に献呈/後の「ミサ曲 ロ短調」)
ユジェニー・ワルニエ、アンナ・ラインホルト(S)
カルロス・メーナ(CT)
エミリアーノ・ゴンサレス・トロ(T)
コンスタンティン・ヴォルフ(Bs)
ラファエル・ピション(指)
アンサンブル・ピグマリオン
ALPHA-189
NX-B08
JE VOY LE BON TENS VENIR
不詳:Kere Dame - Je voy le bon tens venir (arr. S. Griot and N. Sansarlat)
デュファイ:Ce jour de l'an
不詳 :Donne moy de ton pain bis - Alons Commenchier - J'oy les cles [Virelai, 1400]
Mal vi loyaute [1400]
Et je ferai [Virelai, 1400]
Je commence / Et je feray / Soules viex [Motet, 1400]
ソラージュ:Tres gentil cuer (arr. S. Griot and N. Sansarlat)
ジャクマン・ド・サンレーシュ :En ce gracieux tamps
不詳:Tant plus vos voye - E dieus, conment j'ay grant desir (arr. S. Griot and N. Sansarlat)
Soit tart tempre - Ja falla - En ties, en Latim (arr. S. Griot and N. Sansarlat)
チコーニア(1370-1412):Gli atti col dancar Francesch'inanzi passa
不詳 :J'ay grant desespoir - J'ay grant espoir [Ballade, 1400]
Tres douche plasant bergiere - Reconforte toy, Robin [Virelai, 1400]
L'escu d'amors [Ballade, 1400]
Un fait d'armes [Ballade, 1400]
マッテーオ・ダ・ペルージャ(-1418):Pour Dieu vous pri
不詳 :トレ・ドゥ・コンパン(14世紀)
アダン・ド・ラ・アル(1245-1288):Le jeu de Robin et de Marion:Bergeronnete - Robin, par l'ame ten pere
ギード (1372-):Robin, muse, muse/Je ne say fere
不詳 :Prenes l'abre Peyronelle (arr. S. Griot and N. Sansarlat)
レ・ミュジシャン・ド・サン=ジュリアン
フランソワ・ラザレヴィチ (指)
ALPHA-190
ヴィヴァルディドレスデン宮廷の為の協奏曲さまざま Vol.1
ヴァイオリン協奏曲〔ヘ長調 RV569 /ヘ長調 RV568 /ニ長調 RV562「聖ロレンツォの祝日のために」/
ヘ長調 RV571 /ヘ長調 RV574 /ヘ長調 RV568 〜緩徐楽章「アダージョ」の別ヴァージョン〕
ゼフィラ・ヴァロヴァー(Vn)
アンネケ・スコット、ジョゼフ・ウォルターズ(Hrn)
アンナ・スタール、マルクス・ミュラー(Ob)
アレクシス・コセンコ(指)
アンサンブル・レザンバサデュール
ALPHA-191
英国の幻想、ドイツの幻想〜北海両岸のバロック・ヴァイオリン音楽など
作曲者不詳:ソナタと組曲(ウプサラ大学図書館の写本より)/ソナタ〔第21番/第27番〕(ダーラムD2写本より)/
ダフネ(ユトレヒト・カンプハイゼン写本より)/
何が一日でも/好機はわが仇敵(「マンチェスター・リラ・ヴァイオル・ブック」より)
ヘンリー・バトラー(?-1652):ソナタ〔ト短調/ト長調〕/アリア ホ短調
ウィリアム・ヤング(?-1662):ソナタ ニ長調/ディートリヒ・ベッカー(1623-1679):ソナタ ニ短調
ハインリヒ・シャイデマン(1595-1663):マスカラーダと変奏曲/クーラントと変奏曲
ジェンキンズ(1592-1678):アリア イ長調/クーラント イ短調/ヴィルヘルム・ブラート(1530-1660):コラール
ディートリヒ・シュテフケン(?-1673):前奏曲/アッレマンダ(アルマンド)
ジェローム・ヴァン・ワールベーク(Vn)
アンサンブル・ ラ・サント・フォリー・ファンタスティーク
ALPHA-192
パーセル:喇叭をあたりに響かせろ/ああ!恋をするのは何と喜ばしいこと/おお孤独よ、わたしは喜んでおまえを選ぼう/
アルマンド ニ短調/まだ、わたしは願いをかけている/あえて懸念の種を探すことはない/
クーラントとホーンパイプ ニ短調/音楽はつかのま/薔薇よりも芳わしく/新しいグラウンド ホ短調/
自然の声とはこういうものだ/薔薇を満たした揺籠で/ホーンパイプ ホ短調/
あなたは天におられ、何でもおできになると伺った/ああ、わたしたちは何と幸せなのだろう/
嘆きの歌〜ああ、泣かせておいて、いつまでも/或るグラウンド ニ短調/ロンド ニ短調/
ヴァイオルをかき鳴らせ、リュートをつま弾け/プレリュード イ短調/ただいたずらに、恋の笛は/
夕暮れどきの讃歌〜今や太陽は、その輝きに覆いをかけ
「使用楽譜典拠」◆『英国のオルフェウスOrpheus Britanicus』(1698/1702)
◆『音楽の祝宴 The Banquet of Musick』(1688)
◆『精選曲集:チェンバロ、またはスピネットの為の手習い
A choice Collection of Lessons for the Harpsichord or Spinett』(1705頃)
◆『聖なる音楽さまざま Harmonia Sacra』(1714)
レイナウト・ファン・メヘレン(T)
ニコラ・アクテン(Br/ヴァージナル/バロックHp)(指)
スケルツィ・ムジカーリ
ALPHA-193
ヴィヴァルディ:合奏協奏曲 ニ短調 Op.3-11 RV565/合奏協奏曲 ヘ長調 Op.3-7 RV567/合奏協奏曲 イ短調 Op.3-8 RV567/
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.3-9 RV230/チェロ協奏曲 ト短調 RV414/合奏協奏曲 ロ短調 Op.3-10 RV580/
ヴァイオリン、チェロ、弦楽合奏と通奏低音の為の協奏曲 ヘ長調「プロテーオ、または逆さまの世界」RV544
パブロ・バレッティ(Vn)
カフェ・ツィマーマン
ダヴィド・プランティエ、
ラウロ・ロペス=フェレイラ、
ニコラス・ロビンスン(Vn)
ペトル・スカルカ(Vc)
ALPHA-194
ベートーヴェンピアノ・ソナタ集
〔第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」/
第21番 変ホ長調 Op.53「ヴァルトシュタイン」/
第17番 ニ短調 Op.31-2「テンペスト」〕
アレクセイ・リュビモフ(Fp)
ALPHA-195
カプスベルガー(1580-1651):「リュートの為の奏法譜集第1巻」〜8つのトッカータ*
ぼくのアヴリッラ/わたしはもはや虫の息
カッチーニ(1551-1618):わたしは天から月を落とす者
 うるわしのアマリッリ
 苦しみと痛みのあいだで
モンテヴェルディ:この憂いを帯びたまなざしで(独唱による恋文)
メールラ(1595-1665):聖なる唱歌 〜子守歌に乗せて
ストロッツィ(1619-1677):カンタータ「恋するエラクリート」
トーマス・ダンフォード(アーチリュート)
アンナ・レノルド(Ms;*以外)
ALPHA-196
ハイドン:ソナタ集
〔ヘ長調 Hob.XVI: 23 /変ホ長調 Hob.XVI: 28 /ハ長調 Hob.XVI: 48 〕/アダージョ ヘ長調 Hob.XVII: 9 /アンダンテと変奏 ヘ短調 Hob.XVII: 6
ボビー・ミッチェル(Fp;)
ALPHA-197
トバイアス・ヒューム(1569-1645): 始まりの曲(サセックス夫人のお楽しみ)/或るアルメイン(ケインズ夫人のお楽しみ)/ユーモラスなパヴァン/
ヒューム大尉のガリアード/或るジグ/よき再会あれ/音楽熱(クリストファ・ハットン卿なら)/或る兵士の決意/
或る兵士のガリアード/これほど悲しいことがあろうか/やさしく触って/かるく触って/はやく、ちくりとやって/
ちくり、ちくり/ペンブルック伯のガリアード/ああ、憐れな者ども/やさしきエア(アランデル伯のお気に入り)/
音楽と素敵な喧噪(ハットン夫人のお楽しみ)/不注意なユーモア/謹聴! 謹聴!/ガンバ弾きの心意気(ドウィス公の
お気に入り)/わが婦人はかわいらしいものをお持ちで/恋の別れ/まちがえた、あの音は変えようか/この余興は
グイード・バレストラッチ(各種リラ・ヴァイオル)
ブリュノ・コクセ(ディスカント・ガンバ/リラ・ヴァイオル)
レ・バッス・レユニ
ALPHA-198
フランス・ルネサンスのノエルさまざま〜降誕節、名匠たちのシャンソンとともに
ジャン・ムートン(1459-1522)、クレマン・ジャヌカン(1485-1558)、クローダン・セルミジ(1495-1562)、
ロワゼ・ピエトン(1530年代活躍)、ジャック・アルカデルト(1507-1568)、クロード・グディメル(1514/20-1572)、
ギヨーム・コストレ(1530-1606)、ウスタシュ・デュ・コロワ(1549-1609)
ドミニク・ヴィス(CT)
クレマン・ジャヌカン・アンサンブル
ALPHA-199
バッハ:7つのモテット集
主に向かって新しい歌を歌え BWV225 /聖霊は、弱い私たちを助けて下さる BWV226 /
恐れるな、わたしはあなたと共にいる BWV228 /来て下さい、イエス、来て下さい BWV229 /
わたしはあなたを見捨てはしない BWVAnh.159 /イエス、わが喜び BWV227 /主を讃美せよ、すべての国よ BWV230
ファビオ・ボニッツォーニ(指)
カペラ・クラコヴィエンシス

ALPHA-200
テレマン:2本のオーボエ、ファゴット、2本のホルン、弦楽合奏と
通奏低音の為の序曲(管弦楽組曲) ヘ長調 TWV55: F3 /
ヴァイオリン協奏曲 イ短調 TWV51: A1 /フルート協奏曲 ニ長調 TWV51: D1 /
フルート、ヴァイオリン、弦楽合奏と通奏低音の為の協奏曲 ホ短調 TWV52: E4 /
フルート協奏曲 ニ長調 TWV51: D2
ゼーフィラ・ヴァロヴァ(Vn)
アレクシス・コセンコ(Fl−tr)(指)
アンサンブル・レザンバサドゥール
ALPHA-201
ベートーヴェン変奏と幻想
創作主題による32の変奏 ハ短調 WoO.80 /ピアノ・ソナタ第19番 ト短調 Op.49-1 /
ピアノの為の幻想曲 Op.77 /ピアノ・ソナタ第20番 ト長調 Op.49-2 /
「エロイカ」の主題による序奏、創作主題による15の変奏とフーガ Op.35
オリガ・パシチェンコ(Fp)
ALPHA-202
NX-B08
ヴィオラ・ダ・ガンバとフォルテピアノ 〜18世紀、ベルリン楽派の作曲家たち〜
グラウン:トリオ ハ長調 Wendt87〜鍵盤楽器、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
C.P.E.バッハ:ソナタ ニ長調 WQ71
(原作:鍵盤とヴァイオリンのためのソナタ)
C.P.E.バッハ:シンフォニア イ短調 WQ156
(原作:2挺のヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ)
ベルリン楽派(伝ヘッセ):ソナタ ニ長調
(公女アマーリエの蔵書より 写本番号565)
C.P.E.バッハ:ソナタ ハ短調「多血質の人、憂鬱質の人」WQ161-1(原作:2挺のヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ)
リュシル・ブーランジェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
アルノー・ド・パスクアル(フォルテピアノ)
ロラン・スチュワート(フォルテピアノ)グラウンのみ
ALPHA-203
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番 Op.35*
ピアノ協奏曲第2番 Op.102#
2台のピアノの為の小協奏曲 Op.94 +
2台のピアノの為のタランテラ+
アンナ・ヴィニツカヤ(P)
トビアス・ヴィルナー(Tp)*
クレメラータ・バルティカ
オメール・メイア・ヴェルバー(指)#
ドレスデン・シュターツカペレ管楽セクション#
イヴァン・ルーディン+
ALPHA-204
モーツァルトフルート四重奏曲全集
〔第1番 ニ長調 KV285* /第2番 ト長調 KV285a* /第3番 ハ長調 KV285b# /第4番 イ長調 KV298#〕
ジュリエット・ユレル(Fl)
ヴォーチェSQ [セシル・ルービン(Vn)*
サラ・ダヤン(Vn)#
ギヨーム・ベッケル(Va)
リディア・シェリー(Vc)]
ALPHA-205
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番
管弦楽の為の協奏曲
テディ・パパヴラミ(Vn)
エマニュエル・クリヴィヌ(指)
ルクセンブルクPO
ALPHA-206
ヤナーチェク:シンフォニエッタ
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
ヨス・ファン・インマゼール(指)
アニマ・エテルナ・ブリュッヘ
ALPHA-207
グリーグ、ヴォルフ、R.シュトラウス、バッケル=グロンダール:歌曲集 マリ・エリクスモーエン(S)
アルフォンス・スマン(P)
ALPHA-208
ペーテル・エートヴェシュ(1944-):3つの新しい協奏曲
ヴァイオリン協奏曲第2番「 DoReMi 」(2012)*
チェロ合奏協奏曲(2010-11)#
スピーキング・ドラムズ(2012-13) +
五嶋みどり(Vn)*
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)#
マルティン・グルービンガー(Perc)+
ペーテル・エートヴェシュ(指)
フランス放送PO
ALPHA-209
ウェーベルン:弦楽四重奏の為の緩徐楽章
 弦楽四重奏の為の5つの楽章
ベルク:叙情組曲
シェーンベルク:浄夜(弦楽六重奏の為の初演版)*
ベルチャSQ [コリーナ・ベルチャ、アクセル・シャハー(Vn)、クシシュトフ・ホジェウスキ(Va)、アントワーヌ・ルデルラン(Vc)]
ニコラ・ボーヌ(Va)*、アントニオ・メネセス(Vc)*
ALPHA-210
橋をかけてゆく〜祖国から、向こう側へ
アイスラー(シャシ―編):ハリウッド歌曲集(ハリウッド・ソングブック)より
〔小さなラジオに/亡命者の風景/春/その町は天使にちなんで名づけられ/1942年の食糧庫/カリフォルニアの秋〕
プロコフィエフ(シャシ―編):ピアノ協奏曲第2番 より/ヴァイオリン協奏曲第1番 より/ピアノ・ソナタ第6番「戦争ソナタ」より
ギヨーム・ド・シャシー(P)
ローラン・ナウリ(Bs-Br)
トマ・サヴィ(Cl)
アルノー・キュイジニエ(Cb)
ALPHA-211

NYCX-20002
日本語解説付国内盤
税込定価

TAKE TWO ヴァイオリニストとふたりで〜ヴァイオリンとさまざまな音の二重奏、中世から現代まで

「このアルバムに登場する作曲家たち」
レオ・ディック(1976-)ホルヘ・サンチェス=チョン(1969-)
マウリシオ・ソテロ(1961-)クロード・ヴィヴィエ(1948-1983)
ハインツ・ホリガー(1939-)オットー・マトイス・ツィカン(1935-2006)
ジョン・ケージ(1912-1992)ダリユス・ミヨー(1892-1974)
ボフスラフ・マルティヌー(1890-1959)マヌエル・デ・ファリャ
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・フォン・ビーバー(1644-1704)
ジュゼッペ・ジャンベルティ(1600-1662)
オーランドー・ギボンズ(1583-1625)
ギヨーム・ド・マショー(1300頃-1377)
『ウィンチェスター・トロープス集』(11世紀)
1.サンチェス=チョン:寝坊助たち 5 (2013)
〜ヴァイオリン、エレクトロニクス、およびターンテーブルのための
2.ジャンベルティ:かっこう(曲集『二筋の糸』より) (1657)
〜ヴァイオリンとオカリナによる
3.ホリガー:春のダンス(おちつかなげ) (2000/2011)
〜ヴァイオリンとダルブッカのための
4.ビーバー:描写的ソナタ (1669)
〜ヴァイオリンと通奏低音のための
5.レオ・ディック:バッタと蟻:荒唐無稽な導入曲 (2014)
〜ヴァイオリンとクラリネットのための
6.ウィンチェスター・トロープス集より アレルヤ (11世紀)
〜ヴァイオリンとディスカント・ガンバによる
7.サンチェス=チョン:寝坊助たち 4 (2013)
〜ヴァイオリン、エレクトロニクス、およびターンテーブルのための
8.ケージ:メロディNo.4 (1950)
(『ヴァイオリンと鍵盤のための六つのメロディ』より)
〜ヴァイオリンとチェンバロによる
9.ミヨー:遊び(快活に) (1939)
(『ヴァイオリン、クラリネットとピアノのための組曲』Op.157bより)
〜ヴァイオリン、クラリネットのための楽章
10.ファリャ:ホタ (1914)
11.ファリャ:ナナ(子守唄) (1914)
12.ファリャ:ポロ (1914)
パヴェウ・コハニスキ(1887~1934)編
『スペイン民謡組曲(七つのスペイン民謡)』より
〜ヴァイオリンとギターによる
13.ソテロ:四つの光の断片 (2013)
〜無伴奏ヴァイオリンと即興詩人のための
14.サンチェス=チョン:寝坊助たち 1 (2013)
15.サンチェス=チョン:寝坊助たち 2 (2013)
〜ヴァイオリン、エレクトロニクス、およびターンテーブルのための
16.ギボンズ:ファンタジア第4番(17世紀)
〜ヴァイオリンとディスカント・ガンバによる
17.マショー:バラード4 (14世紀)
〜ヴァイオリンとディスカント・ガンバによる
18.ヴィヴィエ:小品 (1975)
〜ヴァイオリンとクラリネットのための
19.ホリガー:ちいさなしずくの音楽
〜2挺のヴァイオリンのための
20.ツィカン:声もある何か (2001)
〜ヴァイオリンと声のための
21.マルティヌー:休符あり(アレグレット) (1931) (『リズム練習曲』より)
〜ヴァイオリンとチェンバロ、トイピアノによる
22.ホリガー:ちいさな何か(アリスのお話) (2014)
〜ヴァイオリンと声のための
23.サンチェス=チョン:寝坊助たち3 (2013)
〜ヴァイオリン、エレクトロニクス、およびターンテーブルのための
24.バッハ:チャコーナ(シャコンヌ) (1720頃)
(『無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番ニ短調』より)
〜ヴァイオリンとチェンバロによる
パトリツィア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン、バロック・ヴァイオリン、声)
アリス・コパチンスカヤ(声、色塗り、台本、インスピレーション)
レート・ビエーリ(クラリネット、オカリナ、ヴァイオリン)
ロランス・ドレイファス(ディスカント・ガンバ)
パブロ・マルケス(G)
アントニー・ロマニュク(チェンバロ、トイピアノ)
ホルヘ・サンチェス=チョン(ターンテーブル、エレクトロニクス)
マティアス・ヴュルシュ(ダルブッカ)
エルネスト・エストレリャ(声)

録音:2014年、シュトゥットガルト、トリトヌス録音スタジオ
解説日本語訳、補筆…白沢達生
パトリツィア・コパチンスカヤ。両親はともに旧ソ連モルドヴァきっての民俗音楽奏者で、オイストラフとシェフチークに連なる中東欧の演 奏伝統をひく教育を受けたあと、ファジル・サイやギドン・クレーメル、ハインツ・ホリガーといった大物たちと渡りあいながら、主に近現代作品で の痛快にきわだった解釈で頭角をあらわしました。その一方でフィリップ・ヘレヴェッヘとピリオド奏法でのベートーヴェン協奏曲を録音、バロック 以前の音楽への思いがけない適性も披露。NAIVEやECMでの録音も高い評価を受け、めざましい躍進が世界的に知れわたった2015 年、満を持してAlphaレーベルに登場した最初のアルバムがこの「TAKE TWO 〜ヴァイオリニストとふたりで」。娘アリスへのプレゼントとして、 自身が共演してきたさまざまな楽器の敏腕奏者たちとの二重奏ばかりを集めた小品集で、ブックレットは多くの一流奏者たちのアーティスト写 真で知られるマルコ・ボルググレーヴェが全面協力した書籍風の仕様。収録作品それぞれが「娘アリスへの説明」という体裁できわめて明快か つ的確に解説されており(国内仕様は日本語訳付)、中世写本からバロックをへて現代にいたる数々の作品や作曲家たちの世界へ向か う、未知分野への格好のイントロダクションにもなる1枚に仕上がっています。しかも個々の作品はその分野をよく知る人にとっても新鮮な解 釈で、たとえばチェンバロとトイピアノを併用したマルティヌーや通奏低音即興が添えられたバッハ「シャコンヌ」など、よく知っていたはずの世界が まったく斬新に塗り替えられてゆく驚きも……冒頭数十秒の超・前衛的なイニシエーションを越えた先には、驚くほどなじみやすくもエキサイ ティングな音の冒険が待ちかまえています。
ALPHA-212
修道士ヴァイヒライン『音楽の祝宴』、および17世紀ドイツ語圏の器楽作品さまざま
ヴァイヒライン:ソナタ〔第3番 イ短調/第11番 ロ短調/第9番 ニ短調/第6番 ヘ長調/第2番 ト短調〕
クーナウ:ソナタ6番 変ロ長調〜チャッコーナ(2台のチェンバロ用編曲版)
ベーム:カプリッチョ ニ長調/バッヘルベル:チャッコーナ ニ短調(2台のチェンバロ用編曲版)
ケルル:チャッコーナ ハ長調(2台のチェンバロ用編曲版)/ムファット:パッサカリア ト短調
ソフィー・ジェント、トゥオモ・スニ(Vn)
オリヴィエ・フォルタン(Cemb/Org)(指)
アンサンブル・マスク
スキップ・センペ(Cemb/2台チェンバロ曲)
ALPHA-213
エール・ド・クールの「心」〜16世紀末、フランス宮廷歌曲の誕生
ボーリュー:ああ、何をすればよいのか/カルーベル:ブルターニュのパスピエ(器楽合奏)/スパニョレット
ボワイエ:どうしよう?何と言おう?/作曲者不詳:ほらよ、あんたも残念な婆さんだな
ゲドロン:酷い苦しみでやつれても/本当にうんざり/優しい矢で傷つけた美しい人よ
ル・ブラン:さあ!リュートよ、悲しい調べで/船頭たちは晴れの日が大好き/何が救ってくれるのか、この苦痛を
カイエタン:ぼくの気持ちを見ておくれ/ロレンツィーニ:ファンタジア(器楽合奏)
コストレ:死の苦しみの方がまだましだ/ル・ロワ:ああ、なんという喜び/恋の炎を
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ/バロックG)総(指)
ル・ポエム・アルモニーク
クレール・ルフィリアトル(S)他
ALPHA-214
NX-B08
モーツァルト&ブラームス:弦楽五重奏曲
モーツァルト:弦楽五重奏曲第3番 ハ長調 K515
ブラームス:弦楽五重奏曲第2番 ト長調Op.111
ヴォーチェSQ
[セシル・ルーバン(Vn)
サラ・ダイヤン(Vn)
ギヨーム・ベケール(Va)
リディア・シェリー(Vc)
リズ・ベルトー(Va)]
ALPHA-215
フランス近代歌曲、三者三様の洗練
アーン:ネール(水の精)/ぶどう摘みの3日間/東屋で憩っていると/
リラの茂みに夜啼鶯/クロリスに/リュデ/テュンダリス/フォロエ/フュリス/春
デュパルク:悲しき小歌/ミニョンのロマンス/フィディレ/戦時下の国で/旅へのお誘い
ショーソン:7つの歌曲 Op.2 /実にやさしい小歌/リラの花さくとき
ヴェロニク・ジャンス(S)
スーザン・マノフ(P)
ALPHA-216(4CD)
シューベルトと19世紀の室内演奏会
シューベルト
:セレナーデ(第1稿) D920 /小川のそばで D853 /糸を紡ぐグレートヒェンD118 /夜 D983c /個性的な行進曲 D886-2 /
若い尼僧 D828 /ピアノ五重奏曲 イ長調「ます」D667 /森での夜の歌 D913(四重唱とホルン四重奏の為の)/
ガニュメデD544 /あなたはわたしを愛していない D756 /アンダンテ〜ピアノ三重奏曲第2番 D929より/
まなざしの魔法 D902-1 /欺かれた裏切り者 D902-2 /妻をめとるには D902-3 /
ハンガリー風ディヴェルティスマンD818 /幻想曲 ヘ短調 D940 /さすらい人 D489 /夜と夢 D827 /
テューレの王様 D367 /羊飼いの娘は草原に D513 /きみは憩い D776 /シルヴィアに D891 /
ヴァイオリンとピアノの為のソナタ ト短調 D408 /死と乙女 D531 /伝書鳩 D965 /岩の上の羊飼い D965 /
ゴンドラ漕ぎ D809 /こびと D771 /アレグロ〜「人生の嵐」D947より/海は穏やか D216 /
アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821(チェロ・ピッコロとフォルテピアノによる)/楽に寄す D547
ヨス・ファン・インマゼール(Fp)
ソ・イェリ(S)
マリアンネ・ベアーテ・シェラン(Ms)
トーマス・バウアー(Br)
バイエルンの森シューベルティアーデ四重唱団
クレール・シュヴァリエ(Fp/連弾)
アニマ・エテルナ・ブリュッヘ
[ミドリ・ザイラー(Vn)
マルティーナ・フォルニ(Va)
ステーファノ・ヴェジェッティ(Vc)
ベルターネ・ルイス・モリーナ(Cb)
リサ・シクリャヴェル(Cl)
アンネケ・スコット、マルティン・ミュルナー、
ヘレン・マクドゥガール、
イェルク・シュルテス(ナチュラルHrn)]
ALPHA-219
ヤナーチェク:野鴨 JW IV.18 (1885) /我々の樺の樹 JW IV.22 (1893) /
娘オルガの死に寄せる悲歌 JW IV.30 (1903-1904) /
ピアノ・ソナタ「1905年10月1日」JW VIII.19 (1905-1906)(室内楽編曲版)/
ハルファル先生 JW IV.33 (1906) /オオカミの尻尾 JW IV.39 (1916) /さまよえる狂人 JW IV.43 (1922) /
ピアノと室内楽の為の小協奏曲 JW VII.11 (1925) /わらべうた JW V.17 (1926)
ラインベルト・デ・レーウ(指)
アンサンブル・オクサリス)
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント
トーマス・ディールチェンス(P)
ALPHA-220
バリエール:チェロと通奏低音の為のソナタ集 Vol.2(パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオルの為のソナタ、クラヴサンの為の小品を含む)〜フランス史上初のチェロの凄腕奏者!
ソナタ〔ヘ短調 Op.2-2 (1735) /ヘ長調 Op.1-5 (1733) /ト長調 Op.5-4 (1740) /
ホ短調 Op.1-3 (1733) /ト長調 Op.3-6 (1739) /
ハ長調 Op.4-6 (1740) /ヘ短調 Op.5-6 (1740) 〕/
ラ・ブコン(1740) /ラ・トリボレ(1740)
ブリュノ・コクセ(各種バロックVc)
レ・バッス・レユニ
[ベルトラン・キュイエ(Cemb)
エマニュエル・ジャック(Vc/通奏低音)
リチャード・マイロン(Cb)]
グイード・バレストラッチ(パルドゥシュ・ド・ヴィオール〔高音域ガンバ〕)
ALPHA-221(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 全曲 セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
ALPHA-222
エルヴェ・ニケ〜ヴィヴァルディ
独唱、二重合唱、トランペット、オーボエ、弦楽合奏と通奏低音の為の グローリア ニ長調 RV 589 /
合唱、弦楽合奏と通奏低音の為の 詩編第122 (121)編「わたしは喜んだ」RV 607 /
二重合唱、弦楽合奏と通奏低音の為のマニフィカト RV 610a /
独唱、二重合唱、弦楽合奏と通奏低音の為の 詩編第148 (147)編「イェルサレムを讃えよ」RV 609
エルヴェ・ニケ(指)
ル・コンセール・スピリチュエル
ALPHA-223
ブラームスチェロ・ソナタ全集
〔第1番 ホ短調 Op.38 /第2番 ヘ長調 Op.99 〕
マリー=エリーザベト・ヘッカー(Vc)
マルティン・ヘルムヒェン(P)
ALPHA-224
ネルソン・ゲルナー〜ショパン:ポロネーズ第5番 嬰ヘ短調 Op.44 /子守歌 Op.57 /
舟唄 Op.60 /24の前奏曲集 Op.28
ネルソン・ゲルナー(P)
ALPHA-225(5CD)
フランス近代管弦楽の誕生
ベルリオーズ:幻想交響曲/序曲「ローマの謝肉祭」
ドビュッシー:交響詩「海」/管弦楽の為の「映像」/牧神の午後への前奏曲
ラヴェル:ボレロ/亡き王女の為のパヴァーヌ/左手の為のピアノ協奏曲/スペイン狂詩曲/
ラ・ヴァルス/マ・メール・ロワ(作曲者自身による管弦楽版)/
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」(管弦楽編曲版)
プーランク:2台のピアノと管弦楽の為の協奏曲/フランス組曲/田園のコンセール
ヨス・ファン・インマゼール(Cemb,指)
アニマ・エテルナ・ブリュッヘ
カテジナ・フロボコヴァー(Cemb)
クレール・シュヴァリエ(P)
ALPHA-226(5CD)
ショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲全集〔第1番−第15番〕 ダネルSQ
[マルク・ダネル、ジル・ミレ(Vn)、
トニー・ネイス(Va)、ギー・ダネル(Vc)]

録音:2001年-2005年
ALPHA-227
ベートーヴェン(リスト編):交響曲第9番調「合唱」(ピアノ独奏版/1865年初出) ユーリー・マルティノフ(P)

使用楽器:ブリュートナー、1867年製オリジナル)
ALPHA-228(5CD)
フォーレ:ピアノを伴う室内楽全集
チェロ・ソナタ第1番 Op.109
チェロ・ソナタ第2番 Op.117 〕
悲歌(エレジー) Op.24 /
セレナーデ Op.98 /蝶々 Op.77 /子守歌 Op.16 /ピアノ三重奏曲 Op.120(クラリネットを用いた初期構想版)/
ピアノ四重奏曲〔第1番 Op.15 /第2番 Op.45 〕/ピアノ五重奏曲〔第1番 Op.89 /第2番 Op.119 /ドリー Op.56 /
マスクとベルガマスク Op.112 /バイロイトの追憶(カドリーユの形式によるワーグナー幻想曲)/幻想曲 Op.79 /
課題小品/シシリエンヌ(「ペレアスとメリザンド」より) Op.78〔2種|Fl&P、Vc&P〕 /
ピアノ三重奏曲 Op.120(決定稿)/夢のあとに/ヴァイオリン・ソナタ〔第1番 Op.13 /第2番 Op.108 〕/
子守歌 Op.16 /初見試奏曲/ロマンス Op.28 /アンダンテ Op.75
エリック・ル・サージュ(P)
フランソワ・サルク(Vc)
ポール・メイエ(Cl)
樫本大進(Vn)
リズ・ベルトー(Va)
エベーヌSQ
アレクサンドル・タロー(P連弾)
ピエール・コロンベ(Vn)
ラファエル・メルラン(Vc)
エマニュエル・パユ(Fl)
ALPHA-229
チェンバロとピアノでバッハを〔バッハとフェルレの作品をほぼ交互に収録〕
エドゥアール・フェルレ(1971-): JE ME SOUVIENWS / APARTÉ / ENTRE ÉCORCE / APRÈS VOUS / PHÉNIX /
ERBARME DICH / JE ME SOUVIENS PLUS / MAGNETIC TANGO
バッハ:パルティータ第1番 BWV.825 〜ジーグ(2種)/平均律クラヴィーア曲集〜 BWV.855 より/
ソナタ ニ短調 より/フランス組曲4番〜アルマンド/
ゴルドベルグ変奏曲 BWV.988 より/無伴奏チェロ組曲第1番 より/マタイ受難曲 BWV.244 より
ヴィオレーヌ・コシャール(Cemb)
エドゥワール・フェルレ(P)
ALPHA-230
サティ&ストラヴィンスキー、100年前のピアノ
ストラヴィンスキー(作曲者編):ピアノ協奏曲「ダンバートン・オークス」(2台のピアノの為の版)/
2台のピアノの為の協奏曲
サティ(ジョン・ケージ編):プラトンの対話録に基づく管弦楽の為の
演劇「ソクラテス」(2台のピアノの為の編曲版)
サティ(ミヨー編):「本日休演」の為の幕間音楽「シネマ」(ピアノ連弾版/プリペアド・ピアノによる)
アレクセイ・リュビモフ、
スラヴァ・ポプルーギン(P)
ALPHA-231
ブラームス:中後期ピアノ作品集
バッハ(ブラームス編):シャコンヌ(左手の為の)
ブラームス:8つのピアノ小品 Op.76 /2つのラプソディ Op.79 /幻想曲(7つのピアノ小品) Op.116
アンナ・ヴィニツカヤ(P)
ALPHA-232
ルトスワフスキ:管弦楽の為の協奏曲(1950) /
小組曲(1954) /交響曲第4番(1988/92)
クシシュトフ・ウルバンスキ(指)
北ドイツ放送SO
ALPHA-233(3CD)
ラロ協奏曲全集&協奏的作品集
スペイン交響曲 Op.21* /ギター Op.28# /ノルウェー幻想曲** /ロマンス・セレナーデ** /
バレエ幻想曲** /「ナムーナ」〜序奏とスケルツォ** /ヴァイオリン協奏曲 第1番 ヘ長調 Op.20# /
チェロ協奏曲 ニ短調## /ロシア協奏曲 Op.29 + /ピアノ協奏曲 ヘ短調++
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
ベルギー王立リエージュPO
ロレンツォ・ガット(Vn)*
キム・ウヒョン(Vn)#
エレナ・ブクシャ(Vn)+
ヴラディスラヴァ・ルチェンコ(Vn)**
オリ・エプスタイン(Vc)##
ナタナエル・グアン(P)++
ALPHA-234
ピリオド楽器とアイルランド音楽〔17世紀-18世紀のゲール歌曲と舞曲〕
作曲者不詳:オロ・モー・ア・モイリン〜ゴローム/太鼓手/サガース・シェイマス・オフィン/バロウの海岸/
わたしは赤子を横たえ、ねかしつける/オニールはバラックの丘へと馬を走らせる〜ペットリー第94番
〜アイルランドのエア(「ヒベルニア〔アイルランド〕の諸芸神」第72曲)/目のみえない者たちの王/
抜け目ない若者/キルケニーへと続く道〜羽毛飛ばし水車のある川〜マニー・ムスク
ターロック・オカロラン(1670-1738):アリック・バーク卿/エドワード・コーコラン/ジェイムズ・ビター〜リクスンの奥方/
アーサー・シェーン卿〜アーウィン大佐〜ラッシーズ大佐〜妻はご機嫌ななめ/
ジョン・ピーコック(1756-1817):寝取られ男が出てきたのは/トマス・コンラン(1645-1668頃):セリア・コナロン
ウィリアム・コンラン(17世紀初頭-中頃活動):モリー・ニック・アルパン〔モリー・マカルパン〕
デイヴィッド・マーフィ(17世紀初頭活動):郷士マヨウ
ジェイムズ・オズワルド(1711-1769):客間に来るなり、彼女は夢中で〜子猫の願い
フランソワ・ラザレヴィチ(Fl/バグパイプ)(指)
レ・ミュジシャン・デュ・サン・ジュリアン
[ロバート・ゲチェル(T)
デイヴィッド・グリーンバーグ(Vn)
リュシル・ブーランジェ(Gamb)
ブリュノ・エルストフェル(テオルボ)
ビル・テイラー(ゲールHp)
マリー・ブルジニアン(Hp)]
ALPHA-235
フランス・バロックからロココへ〜カンタン&ギユマン:四重奏編成によるソナタと協奏曲
ジャン=バティスト・カンタン(1690-1750頃):4声部による協奏曲 Op.12 〜ラルゴ /四重奏ソナタ Op.15-3 /
4声部によるソナタ Op.8 /三重奏ソナタ Op.10-5
ルイ・ガブリエル・ギユマン(1705-1770):四重奏によるソナタ〔第1巻〜第3曲/第2巻〜第4曲〕
アンサンブル・ネヴァーマインド
[アンナ・ベソン(Flーtr)
ルイ・クレアック(Vn)
ロバン・ファロ(Gamb)
ジャン・ロンド(Cemb)]
ALPHA-236
NX-B08
R・シュトラウス:交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』
ツェムリンスキー:『人魚姫』〜アンデルセンの童話による全3楽章の幻想曲(1903)
エマニュエル・クリヴィヌ(指)
ルクセンブルクPO
ALPHA-237
バッハ6つのトリオ・ソナタ〜5曲(リコーダー編曲版)
〔第5番 ハ長調 BWV.529* /第4番 ホ短調 BWV.528# /第1番 変ホ長調 BWV.525* /
第3番 ニ短調 BWV.527# /第6番 ト長調 BWV.530* 〕
ヤン・ファン・ヘッケ(リコーダー)
ジョアンナ・マルヴィル(Cemb;*/Fp)#
ALPHA-238
ドヴォルザークピアノを伴う室内楽作品全集 Vol.1 〜ピアノ三重奏曲集 Vol.1
〔第3番 ヘ短調 Op.65 /第4番 ホ短調 Op.90 「ドゥムキー」〕
ブッシュ三重奏団[マテュー・ファン・ベリエン(Vn)
オリ・オプステイン(Vc)
オムリ・オプステイン(P)]
ALPHA-239
ネルソン・ゲルナー〜ベートーヴェン
ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」
6つのバガテル Op.126
ネルソン・ゲルナー(P)
ALPHA-240
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集
〔第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」/第4番 イ短調 Op.23 /第2番 イ長調 Op.12-2 〕
ロレンツォ・ガット(Vn)
ジュリアン・リベール(P)
ALPHA-241
NX-B08
バッハ〜私生活のなかの音楽
前奏曲 ニ長調 BWV936
カンタータ第158番「歓喜よ汝とともにあれ」(全)
わたしを忘れないでくださいSL36・SL44
レチタティーヴォとアリア「安らいであれ、疲れた両目よ」〜カンタータ第82番
来たれ甘き死よSL59
サラバンド 〜『無伴奏チェロ組曲』第5番
アリア「ようこそ!とわたしは言うだろう」〜カンタータ第27番
あなたに満足と静けさが SL45
クラント 〜『無伴奏チェロ組曲』第5番
(10)アリア「来たれ、わがイエス」〜教会カンタータ第21番
(11)コラール「ああ我らとともに、主イエス・キリスト」〜カンタータ第6番
(12)カンタービレ・マ・ウン・ポーコ・アダージョ 〜ソナタ BWV1019a
(13)コラール「もはや何も失われない」〜カンタータ第92番
(14)前奏曲「ただ神のみを愛する者は」BWV691
(15)アリア「荒れ狂う強風のなか」 〜カンタータ第92番
(16)アリア「か弱き小さな声さえも」 〜カンタータ第36番
(17)レチタティーヴォとアリア「わたしにはあなたが」 〜カンタータ第49番
アンドレアス・シュタイアー(cmb)
ペトラ・ミュレヤンス(バロックvn)
ルール・ディールティーンス(バロックvc)
アンナ・ルチア・リヒター(S)
ゲオルク・ニークル(Br)
ALPHA-242(2CD)
モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」 ジェイン・アーチボルド(S;コンスタンツェ)
ノルマン・ラインハルト(T;ベルモント)
ミッシャ・シェロミャンスキー(B;オスミン)
ジェレミー・ロレール(指)
ル・セルクル・ド・ラルモニーO、
アンサンブル・エデス (cho)
ALPHA-243
モーツァルト:ピアノ協奏曲集
〔第13番 ハ長調 K.415 /第5番 ニ長調 K.175 /第25番 ハ長調 K.503〕
オリヴィエ・カヴェー(P)
リナルド・アレッサンドリーニ(指)
ディヴェルティメント室内合奏団
ALPHA-244
フランス・ロマン派作曲家たちの童話にもとづく歌による、架空の室内歌劇
シャルル・シルヴェール(1868-1949):「眠れる森の美女」(1901) 〜どんな不思議が
オッフェンバック(1819-1880):「青ひげ公」(1866) 〜無垢な天使は
ローラン・ド・リレ(1828-1915):「親指小僧」(1868) 〜恋?恋ってなあに?
ニコラ・イズアール(1775-1818):「灰かぶり姫〔サンドリヨン〕」(1810) 〜まあ、なんて嬉しい
ショーソン(1855-1899):ピアノ四重奏曲 Op.30 (1897) 〜ラン〔遅く〕
ロッシーニ(1792-1868):「アルジェのイタリア女」(1813) 〜酷い運命!
ポーリーヌ・ヴィアルド(1821-1910):「灰かぶり姫」(1904) 〜あなたに希望を
フレデリク・トゥルムーシュ(1850-1909):「聖ヴァランタン祭」(1895) 〜恋の火遊び!
デオダ・ド・セヴラック(1872-1921):ペパーミント・ガット(1907)
ジュール・マスネ(1842-1912):「灰かぶり姫」(1895) 〜目の前に現れたあなた
フロラン・シュミット(1870-1958):「偶然の連続」Op.96 (1943) 〜導入曲
オッフェンバック:「月世界旅行」(1875) 〜あたしは心配/「鼓手隊長の娘」(1879) 〜私の顔を/
「月世界旅行」(1875) 〜神様!いまの感覚は何?
ガストン・セルペット(1846-1904):「電話交換手」(1896) 〜彼を愛してたの
ジョディ・ドヴォ(S)
ラファエル・マング(Ms)
ジャルディーニ四重奏団[ピエール・フーシェンヌレ(Vn)、ダグマール・オンドラーチェク(Va)、ポーリーヌ・ビュエ(Vc)、ダヴィド・ヴィオリ(P)]
ALPHA-245
NX-B08
テレマンとリコーダー/リコーダーまたはシャリュモーを伴う協奏曲・組曲・ソナタ
無伴奏リコーダーのためのプレリュード(ジャック=マルタン・オトテール(1674-1763)作曲)
リコーダー,弦楽と通奏低音のための組曲 イ短調TWV55:a2
リコーダー協奏曲 ハ長調 TWV51:C1
ヴァイオリン,2本のシャリュモーと通奏低音のためのソナタ ヘ長調 TWV43:F2
室内協奏曲 ト短調 TWV43:g3〜リコーダー、2挺のヴァイオリンと通奏低音のための
ジョヴァンニ・アントニーニ(リコーダー、シャリュモー)(指)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ステーファノ・バルネスキ、マルコ・ビアンキ、リアーナ・モスカ(vn,va)
パオロ・ベスキ(vc)
ジャン・カルロ・デ・フレンザ(cb)
エヴァンジェリーナ・マスカルディ(テオルボ)
リッカルド・ドーニ(cmb)
+エンリーコ・オノフリ( vn)
ティンダーロ・カプアーノ(シャリュモー)
ALPHA-246
モーツァルト:弦楽四重奏曲〔第16番 変ホ長調 K.428 /第19番 ハ長調 K.465 〕/
ディヴェルティメント ニ長調 K.136
ヴァン・カイックSQ
ALPHA-247
フォルクレ父子とクラヴサン〜ルイ14世の時代から18世紀へ
フォルクレ:小節線のないプレリュード
フォルクレ(フォルクレ編):第1組曲 ニ短調/第5組曲 ハ短調
ジャック・デュフリ(1715-1789):フォルクレ
F.クープラン:ラ・スュペルブ〔壮麗〕、またはフォルクレ
ジュスタン・テイラー [Justin Taylor] (Cemb)
ALPHA-248(2CD)
ベルチャSQ&フェルナーのブラームス
弦楽四重奏曲〔第1番 ハ短調 Op.51-1
弦楽四重奏曲第2番 イ短調 Op.51-2
弦楽四重奏曲第3番 変ロ長調 Op.67
ピアノ五重奏曲 ヘ短調 Op.34
ベルチャSQ
ティル・フェルナー(P)
ALPHA-249
NX-B08
モンテヴェルディと「七つの大罪」〜マドリガーレとオペラの真相
歌劇『オルフェーオ』〜われはオルフェーオ、エウリディーチェを追って来たりぬ(第3幕)
歌劇『ポッペーアの戴冠』〜希望よ、来たれ(第1幕第4場)何を話している?(第1幕第2場)わたしは決意したのだ(第1幕第9場)今やセネカは死んだのだ(第2幕第6場)
歌劇『ウリッセの帰郷』〜仲間たちよ、聞いているか(第3幕第5場)羊飼いは、羊の群れを率いながら(第2幕第3場)ここから学べ、いのちある者たちよ(第5幕第2場/作曲:レオナルド・ガルシア・アラルコン)
『道徳的・宗教的なる森』〜おお、目の見えない者たちよ
『マドリガーレ集 第3集』〜(10)もういなくなって、残酷なひと!
『同 第4集』〜(11)そう、わたしは死にたいのです
『同 第8集』〜(12)灼けつくようだ (13)他にいくらでも恋神の歌を、やさしき射手よ
『優美なるアリオーソ集 第4集』(1624)〜(14)苦しみはかくも優美
※曲順は(12)(10)(13)(11)(14)
マリアナ・フローレス、
フランチェスカ・アスプロモンテ(S)
クリストファー・ローリー(C-T)
エミリアーノ・ゴンザレス=トロ、マティアス・ヴィダル(T)
ジャンルーカ・ブラット(Bs)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(指)
カペラ・メディテラネア(古楽器使用)
ALPHA-250
クレオパトラとディドーネ、女たちの絶望とバロック・歌劇
パーセル:「ディドとエネアス」〜序曲とアリア/「妖精の女王」〜シャコンヌ
グラウプナー「ディド、カルタゴの女王」〜アリア(4曲)/ロック:「テンペスト」〜合奏曲(2曲)
サルトリオ:「エジプトのジューリオ・チェーザレ」〜アリア(2曲)
カストロヴィッラーリ:「クレオパトラ」〜アリア/ヘンデル:「エジプトのジューリオ・チェーザレ」〜アリア
ハッセ:「捨てられたディドーネ」〜アリア/「マルカントニオとクレオパトラ」〜アリア
カステッロ:「先進様式によるコンチェルタンテ形式のソナタ集」〜4声の第15ソナタ
カヴァッリ:「ディドーネ」〜アリア/L.ロッシ:パッサカリア(「ボーアン写本」(1660年頃)より)
ンナ・プロハスカ(S)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ
ALPHA-251
NX-B08
ケルビーニ:レクィエム.ハ短調 〜ルイ16世の思い出に捧ぐ
プランタード:死者のためのミサ曲 ニ短調〜マリー・アントワネットの思い出に捧ぐ
エルヴェ・ニケ(指)
ル・コンセール・スピリチュエル(古楽器使用)
ALPHA-252
NX-B08
バッハ:憐れみ給え、わが神よ
キリスト、神の独り子 BWV 96
イエスよ、あなたはわが魂を BWV 78
トリオ・ソナタ、ト長調3楽章 BWV 1039
汝何を悲しまんとするや, BWV 107
IV.アリア たとえ地獄から
主なる神よ、我らは皆汝を讃えんBWV 130
V. アリア おお、ケルビムたちの主君よ
コラール前奏曲 BWV 669-689:
XI. 我ら皆唯一の神を信ず, BWV 680
汝何を悲しまんとするや BWV 107
VI. Ariaゆえに私はこの身を捧げ
パルティータ イ短調, BWV 1013:III. サラバンド
ああ、愛しきキリスト人よ、心安んぜよ BWV 114
II.アリア この嘆きの谷のどこに
フルートソナタ、ホ短調3楽章BWV 1034
神のみ業こそ、善けれBWV 99
III. アリア ひるむなおののく心
コラール前奏曲, BWV 714-765
我を憐れみ給え、おお主なる神よ, BWV 721
我は哀れなる者、我は罪の僕, BWV 55
II. 私は神に逆らいt
我は哀れなる者、我は罪の僕, BWV 55
III.アリア憐れみ給え、わが神よ!
レイナウト・ファン・メヘレン(T)
アナ・べッソン(フラウト・トラヴェルソ)
バンジャマン・アラール(Org)
ロナン・ケローナ(バロックチェロ)
ALPHA-253
NX-B08
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調Op.94a
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ 「遺作」
R・シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調Op.18
トビアス・フェルトマン(Vn)
ボリス・クズネゾフ(P)
ALPHA-255
NX-B08
18世紀フランスとイタリアの凄腕弦楽器奏者たち
ロカテッリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ短調Op.6-12
ルクレール:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ハ短調Op.9-8
A.フォルクレ(J-B.フォルクレ編/鍵盤独奏版):第5組曲より〔ラモー/ギニョン/レオン/ボワソン〕
タルティーニ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト短調 「悪魔のトリル」
ヨス・ファン・インマゼール(Cemb/ベルリンのミートケ1714年モデル)
シュシャーヌ・シラノシアン(Vn/ナポリのジュゼッペ&アントニオ・ガリアーノ1795年製作オリジナル)
ALPHA-256
NX-B08
天才テレマンの室内楽劇場 〜弦楽のための組曲・協奏曲さまざま
序曲〔組曲〕イ長調 TWV 55:A1
序曲〔組曲〕変ロ長調 TWV 55:B5「お国柄さまざま(諸国の人々)」
ポーランド風協奏曲 ト長調 TWV43:G7
序曲〔組曲〕ト長調 TWV 55:G10「ドン・キホーテの風刺喜劇」
オリヴィエ・フォンタン(Cemb,指)
アンサンブル・マスク(古楽器使用)
ソフィー・ジェント、トゥオモ・スニ(vn)
カスリーン・カジオカ(va)
メリザンド・コルリヴォー(vc)
ブノワ・ヴァンデン・ベムデン(cb)
ALPHA-257
NX-B08
C.P.E.バッハ:室内楽と俗世の歌さまざま 〜ドイツの各地で
カンタータ「春」H688/Wq2379*
2挺のヴァイオリンと通奏低音のためのシンフォニア イ短調 H582/Wq156
テノール独唱による三つのアリア〔尊き自由/天なる乙女/雲まで届け〕*
トリオ・ソナタ 変ロ長調 H584/Wq158
アリア「殿様がたも、亡くなる前には」H761/Wq214*
アリア「愛しきゼルマ」H739/Wq236
ソナタ ニ短調 H463/Wq104*
カフェ・ツィマーマン(古楽器使用)
パブロ・バレッティ、
マウロ・ロペス・フェレイラ(vn)
パトリシア・ガニョン(va)
ペトル・スカルカ(vc)
カレル・ファルテル、レギーナ・グレイム(ft)
トーマス・ミュラー、リオネル・ポワンテ(Hrn)
セリーヌ・フリッシュ(cmb)
ルパート・チャールズワース(T)*
ALPHA-258
NX-B08
バッハ:最初期の教会カンタータ
「神の時こそ最上の時」BWV106(別名「哀悼の辞」/1708)
「主よ、あなたにこそ願いをかけます」BWV150(1707頃)
「深き淵より、主よ、あなたを呼びます」BWV131(1707)
「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」BWV12(1714)
リオネル・ムニエ(Bs/リコーダー,指)
Ens.ヴォクス・ルミニス(古楽器使用)
ズュシ・トート、クリステン・ヴィトマー(S)
ダニエル・エルヘルスマ、
バルナバーシュ・ヘギ(C-T)
レイナウト・ファン・メヘレン、
フィリップ・フレーリガー(T)
セバスティアン・メイルス、
トマーシュ・クラール(Bs)
ヤス・モイシオ(ob)
ルドルフ・レーリンツ(スライドTp)
バルト・ヤーコプス(org)
ALPHA-260(10CD)
NX-E03
Alphaフランス・バロック名盤BOX
CD(1)ヴェルサイユ、魔法の島〔Alpha016〕
CD(2)ムリニエ 人間喜劇〔Alpha005〕
CD(3)リュリの管弦楽曲〔Alpha074 CD II〕
CD(4)リュリとシャルパンティエのテ・デウム〔Alpha952〕
CD(5)シャルパンティエ 王太子のためのモテ〔Alpha138〕
CD(6)シャルパンティエ 詩編とモテ〔ZZT100601〕
CD(7)アンリ・ルドロワが遺したもの〔MRIC278〕
CD(8)シャルパンティエと聖週間〔Alpha185〕
CD(9)ダングルベールの鍵盤編曲〔Alpha074 CD I〕
CD(10)クレランボーのミゼレーレ、クープランのルソン・ド・テネブル〔Alpha957〕
(1)カプリッチョ・ストラヴァガンテ
(2)(4)(10)ル・ポエム・アルモニーク
(3)カフェ・ツィマーマン
(4)カペラ・クラコヴィエンシス
(5)アンサンブル・ピエール・ロベール
(6)アンサンブル・コレスポンダンス
(7)アンリ・ルドロワ(C-T)リチェルカール・コンソート
(8)アルテ・デイ・スオナトーリ
(3)(9)セリーヌ・フリッシュ(cmb・org)
ALPHA-261
NX-B08
アザハル(白い花) 〜近代音楽に潜む、中世音楽の気配
アルフォンス10世"賢王":『聖母マリアのカンティガ集』(1284頃)より
マショー:『ノートルダム・ミサ』(1360-1365)
ストラヴィンスキー:『合唱と2群の木管五重奏のためのミサ曲』(1948)
オハナ:『独唱、混声合唱と管弦楽のためのカンティガ』(1954)
シモン=ピエール・ベスティオンし
アンサンブル・ラ・タンペート(一部古楽器使用)
クレール・ルフィリアトル(S)
アンナ・レノールト(Ms)
フランシスコ・マナリク(T)
リザンドロ・アバディ(Bs-Br)
ALPHA-262(8CD)
ベルチャSQ 〜ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集
旧・Vol.1*:〔第6番 変ロ長調 Op.18-6 /第12番 変ホ長調 Op.127 /第2番 ト長調 Op.18-2 /
第9番 ハ長調 Op.59-3「ラズモフスキー第3番」/第11番 ヘ短調 Op.95「セリオーソ」/
第14番 嬰ハ短調 Op.131 /第1番 ヘ長調 Op.18-1 /第4番 ハ短調 Op.18-4 〕/
旧・Vol.2#:〔第3番 ニ長調 Op.18-3 /第5番 イ長調 Op.18-5 /第7番 ヘ長調 Op.59-1「ラズモフスキー第1番」/
第8番 ホ短調 Op.59-2「ラズモフスキー第2番」/第10番 ヘ短調 Op.74「ハープ」/
第13番 変ホ長調 Op.130 /第15番 イ短調 Op.132 /第16番 ヘ長調 Op.135-4 /大フーガ Op.133 〕
ベルチャSQ [コリーナ・ベルチャ(Vn1)
アクセル・シャヘル(Vn2)
クシシュトフ・ホジェルスキ(Va)
アントワーヌ・ルデルラン(Vc)]

録音:録音:2011年〜2012年
ALPHA-265

NYCX-20003
日本語解説付国内盤
税込定価

シューベルトの弦楽四重奏曲「死と乙女」
アウグストゥス・ネルミガー(1560-1613)/ミヒ・ヴィアンチコ編)):1.死の舞踏 -『楽器で演奏するための奏法譜集』(1598)より
作曲者不詳/パトリツィア・コパチンスカヤ編)):
ビザンティン聖歌:第140詩篇 -ヴァイオリンと弦楽のための
シューベルト:弦楽四重奏曲 第14番ニ短調「死と乙女」D810〜第1楽章 アレグロ(快速に)
ダウランド:パヴァーン「古い涙、新しい涙」-『ラクリメ、または七つの涙』(1604)より
シューベルト:「死と乙女」第2楽章 アンダンテ・コン・モート(歩く速さで、動きをつけて)
カルロ・ジェズアルド・ダ・ヴェノーザ(1560-1613):わたしは死ぬ、ああ、わたしの悲運ゆえに -『第6マドリガーレ集』(1613)より
シューベルト:「死と乙女」第3楽章 スケルツォ:アレグロ・モルト(きわめて快速に)
ジェルジ・クルターグ(1926-):リガトゥーラ:フランシス・マリアへのメッセージ〜『返事のない問いかけへの返事』作品31bより
休みなく -『カフカ断章』作品24より
シューベルト:「死と乙女」第4楽章 プレスト(急速に)
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)
セントポール室内O

録音:2015年3月27-29日、
セントポール(米国ミネソタ州)、
オードウェイ音楽堂(ライヴ収録)
解説日本語訳、補筆…白沢達生
2017年、クラシック室内楽&小編成アルバム部門でみごとグラミー賞に輝いたコパチンスカヤ近年の痛快ヒット作。シューベルトの四重奏曲 「死と乙女」という数々の団体が演奏しつくしてきた傑作をとりあげながら、まったく新鮮な感覚でこの有名曲の知られざる美に驚かされつづけ るプログラムは、まさに世界的な受賞に輝いただけのことはある充実度というほかありません。ビザンティン聖歌(コパチンスカヤは幼少の頃、故 郷モルドヴァで正教教会の礼拝を聴いて育ったそうです)やダウランドの「涙」、ジェズアルドの不協和音ぶくみのマドリガーレなどルネサンス期の 傑作なども弦楽編成で演奏、さらに現代作曲家クルターグの小品も交えて、作品の前と楽章のあいだにさまざまな音楽をはさみながら弦楽 合奏で演奏されてゆく『死と乙女』は、コパチンスカヤが首席奏者&ソリストとして共演するセントポール室内Oの精妙かつスリリング な演奏とあいまって、まるで今そこで作曲されたばかりの音楽のように感じられることでしょう。ブックレット解説(国内仕様は日本語訳付)では 冒頭にシューベルトが歌曲版の歌詞に用いたマティアス・クラウディウスの詩が掲げられ、死神と若き乙女という中世にまで遡るモチーフを話題 の発端に、コパチンスカヤ自身がプログラムを語った解題を寄稿。セントポール室内管のメンバーへのインタビューもあり、多角的に音楽を解き 明かしてゆく内容になっています。21世紀型のクラシック演奏の魅力がここに凝縮されているといってよいでしょう。
ALPHA-266
NX-B08
フランスの古いクリスマス音楽の世界 〜17・18世紀のノエルを中心に〜
シャトルの市民
ジェス・アントニナ(イエスがお生まれになった)
ポワトゥー地方のノエル「聖なる夜に」
さあ、マリアさま
神がクリスマスにお生まれになって
口のきけない少女が(ケベック地方の伝統歌)
クリスマス協奏曲 作品6-8(リコーダー独奏による)
クリスマスが来ると
もし、このいのちが
(10)うら若い少女ひとり
(11)ブレス地方のノエル「4人の王たちの物語を語ろう」
(12)スイスのノエル「ちいさな天使が」
(13)ルイ14世のためのサンフォニー
(14)ヨセフさまはよい結婚をなさった
フランソワ・ラザレヴィチ(各種バグパイプ、リコーダー、(指)
レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン(古楽器使用)
ジャン・ロンドー(org)
ソフィ・ジャナン(指)
フランス放送少年少女cho
ALPHA-269
NX-B08
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
交響詩「英雄の歌」op.111*
クシシュトフ・ウルバンスキ(指)
NDRエルプPO(ハンブルク北ドイツRSO)

録音:2016年6月 2015年12月* ライスハレ音楽堂,ハンブルク

ALPHA-271
NX-B08
フォーレ&フランク
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調Op.13
 ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ホ短調Op.108
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
テディ・パパヴラミ(Vn)
ネルソン・ゲルナー(P)
ALPHA-272
NX-B08
クルト・ヴァイルのまわりで
ヴァイル:ナナの歌
 海賊ジェニー/バーバラ・ソング(『三文オペラ』より)
 面倒な男(『星空に迷い込んだ男』より)
 千里もの道/ビッグ・モール(同)
 あんたなんて嫌い
 今は見ないで
 街路の風景:孤独/一緒に逃げよう
 別れの手紙
 賭ける奴がいるから(『マハゴニー市の興亡』より)
 ベルリンは光の中で(『夜勤シフトの相棒に』より)
マーラー:讃歌/静かな町
ツェムリンスキー:そしてその日、すべては彼の苦しみに
 至福のひととき
コルンゴルト:雪の鐘
 月よ、お前は遠くに
ケイト・リンジー(メゾソプラノ)
バティスト・トロティニョン(P)
ALPHA-273
NX-B08
サン=サーンス:管弦楽を伴う歌曲集
アンジェラス(夕暮れの鐘)/期待
夢/突風/恍惚/ポプラの葉
誘拐/妖精たち/回想/恋の願い
海の鐘/うつろな輝き
ジャン王の進軍/鐘/蝶々
嘆き/愛しあおう/墓地にて
死の舞踏
ヤン・ブーロン(T)
タシス・クリストヤニス(Br)
マルクス・ポシュナー(指)
スイス・イタリア語放送O
ALPHA-274
NX-B08
アンサンブル・アンテルコンタンポランがみたニューヨーク
ヴァレーズ:ンテグラル〜11の管楽器と打楽器のための (1925)
カーター:クラリネット協奏曲(1996)
ファルマー:時の神の、鎌の内側に〜ホルンと合奏のための(2015)
シェファード:ブラー 〜合奏のための(2011)
ライヒ:WTR 9/11 (2010)
ケージ:管楽器のための音楽〜木管五重奏の楽器のための (1938)
フェルドマン:楽器群 I〜六つの楽器のための(1974)
マティアス・ピンチャー(指)
アンサンブル・アンテルコンタンポラン
ジェローム・コント(cl)
ジェンス・マクマナマ(Hrn)
ALPHA-275
NX-B08
ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番 ハ短調
パガニーニの主題による狂詩曲
アンナ・ヴィニツカヤ(P)
クシシュトフ・ウルバンスキ(指)
NDRエルプPO
ALPHA-276
NX-B08
18世紀のケルト音楽
オカロラン:郷士ウッズの嘆き
アイルランドのラグ 〜或る紳士による
モーガン隊長/クリモニー/プランクスティ/ジョン・ドラリー(第2の調べ)/海は深いもの/ゴールウェイ伯の嘆き
ああ、客間に来た彼女は深くお辞儀をする
ジョン・オコナー
シーベッグとシーモア
ジョン・アーウィン大佐
オカハン:お手をこちらに
ジェミニアーニ:ソナタ ホ短調 作品1-3
アンダンテ〜合奏協奏曲 作品7-2より
カウデンノーズは花盛り/美しきクリスティ
オー・ベッシー・ベル
眠たげな体
アンダンテ・アフェットゥオーゾ〜舞踏劇『魔法をかけられた森』より
オズワルド:美しきボート漕ぎ
セヴァーン川の両岸
マレイの行進曲
北国の娘/俺を脅すなら
バーブラ・アレン
(彼女を乗りこなせ/彼女はもういない
スライゴウの岸壁
ボッキ:アイルランドの結婚式・イタリア流のさまざまな変奏で
ブリュノ・コクセ(テナー・ヴァイオリン&ヴィオラ・ベッテラ)
レ・バッス・レユニ(古楽器使用)
グイード・バレストラッチ(高音vg)
エマニュエル・ジャック(テナー・ヴァイオリン)
リチャード・マイロン(cb, ヴィオローネ)
エステル・ミリャム・フリフィウン(hrp)
ベルトラン・キュイエ(cmb,org)
ALPHA-277
NX-B08
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第3番 嬰へ短調 作品23
ラヴェル:組曲「鏡」
スクリャービン: ピアノ・ソナタ 第10番 ハ長調 作品70
アンドリュー・タイソン(P)
ALPHA-279
NX-B08
ブリュノー:『ジュヌヴィエーヴ』(1881)〜序奏、ジュヌヴィエーヴのレシとエール
フランク:『至福』(1879)〜悲しみの聖母
ニーダーマイヤー
『ストラデッラ』(1837)〜レオノールのレシとエール
ゴダール:『ゲルフ党の者たち』(1882)〜前奏曲とジャンヌのエール
ダーヴィド:『ララ・ルーク』(1862)〜ララ=ルークのエール
フェヴリエ:『ジスモンダ』(1919)〜ジスモンダのエール
サン=サーンス:『エティエンヌ・マルセル』(1879)〜ベアトリクスのレシとエール
マスネ:『聖処女』〜聖処女の最後の眠り/聖処女の法悦
アレヴィ:『女魔法使い』(1858)〜ブランシュのレシとエール
ビゼー:『クローヴィスとクロティルド』(1857)〜クロティルドの祈り
フランク:『贖罪』〜大天使のエール
ヴェロニク・ジャンス(S)
エルヴェ・ニケ(指)
ミュンヘン放送O

ALPHA-280
NX-B08
シューマン:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲 第2番 ヘ長調 Op.41-2
弦楽四重奏曲 第3番 イ長調 Op.41-3
エリアスSQ
【メンバー】
サラ・ビットロホ(Vn)
ドナルド・グラント(Vn)
マーティン・セイビング(Va)
マリー・ビットロホ(Vc)

録音:2016年5月 ライヴ
POTTON HALL,UNITED KINGDOM
エリアス弦楽四重奏団のアンサンブル名はメンデルスゾーンのオラトリオ「エリア」のドイツ語呼称からとられたもの。1998年、マ ンチェスターのノーザン音楽大学で結成され、クリストファー・ローランド博士に師事、そのほかアルバンベルク四重奏団やジョ ルジュ・クルターク、アンリ・デュティユーなどにも師事し、活動を始めるやいなや世界中で高く評価されています。彼らは既に、 ウィグモアホールでの「ベートーヴェン弦楽四重奏曲」全曲録音をリリースしていますが、今作は彼らが特別な感情を抱いてい るというシューマンの四重奏曲。「これらの曲には作曲家の個人的心情が反映されていて、作品の全てにニュアンスが溢れて いる」と語る彼らの演奏はとても魅力的です。
ALPHA-281
NX-B08
ヴィヴァルディ:花鳥風月の協奏曲と笛さまざま
協奏曲 ヘ長調「海の嵐」op.10-1/RV 433*
協奏曲 ニ長調「ごしきひわ」op.10-3/RV 428
協奏曲 ハ長調「春」op.8-1/RV 269**(シェドヴィル編)
協奏曲 ト短調「夏」op.8-2/RV 315
協奏曲 ヘ長調「秋」op.8-3/RV 293
協奏曲 ヘ短調「冬」op.8-4/RV 297
協奏曲 ト短調「夜」op.10-2/RV 439*
フランソワ・ラザレヴィチ(リコーダー、フラウト・トラヴェルソ(=バロックフルート)、宮廷式ミュゼット(=小型バグパイプ))
レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン(古楽器使用)

無印:バロックフルート独奏
*:リコーダー独奏
**:ミュゼット独奏
ALPHA-282
NX-B08
ドヴォルザーク×グリーグ×ブラーム
ブラームス:ハンガリー舞曲集 第3・4巻(第11〜21盤)
グリーグ:ノルウェー舞曲集Op.35
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集 第1巻Op.46
クレール・シュヴァリエ、
ヨス・ファン・インマゼール(歴史的ピアノ)
使用楽器:ベヒシュタイン1870年製オリジナル
ALPHA-283
NX-B08
エルガー:チェロ協奏曲 他
エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 Op.85
5.ため息 Op.70(チェロと管弦楽編)
ピアノ五重奏曲 イ短調 Op.84
マリー=エリザベス・ヘッカー(Vc)
エド・デ・ワールト(指)
アントワープSO
カロリン・ヴィトマン(Vn)
デイヴィッド・マッキャロル(Vn)
パウリーネ・ザクセ(Va)
マルティン・ヘルムヒェン(P)

録音:2016年2月、2016年10月
ドイツ、ツヴィッカウ生まれのチェリスト、マリー=エリザベス・ヘッカーが演奏するエルガーのチェロを含む作品集。これまでに ALPHA-レーベルからはシューベルトのピアノ三重奏曲/アルペジョーネ・ソナタとブラームスのチェロ・ソナタをリリース。この2作で 見事な共演を披露したピアニストのヘルムヒェンとは、今回の「ピアノ五重奏」でも息のあった演奏を繰り広げています。他の 奏者たちにも注目。2018年夏に来日が予定されているヴァイオリニスト、カロリン・ヴィトマンを始め、錚々たるメンバーです。 メインであるチェロ協奏曲ではエド・デ・ワールトが指揮するアントワープSOを従え、息をのむような緊張感に満ちた演 奏を聴かせています。
ALPHA-284
NX-B08
シューベルト:ピアノ三重奏曲 変ホ長調 D.929
アルペジョーネ・ソナタ D.821
マリー=エリーザベト・ヘッカー(Vc)
アンティエ・ヴァイトハース(Vn)
マルティン・ヘルムヒェン(P)
ALPHA-285
NX-B08
パーセル:歓迎しよう、あらゆる喜びを Z.339(聖セシリアに捧ぐオード)
 メアリ2世の逝去を悼む葬送音楽 Z.860
クラーク:ヘンリー・パーセルの死に寄せるオード
ヴァンサン・デュメストル(指)
ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)
レ・クリ・ド・パリ(合唱)
キャスリーン・ワトスン(S)
ニコラス・タマーニャ(A)
ジェフリー・トンプソン(T)
ジョフロワ・ビュフィエール(Bs)
ALPHA-286
NX-B08
14世紀の北イタリア〜変わりゆく音楽世界
ランディー二:オルフェウスのリラがあって、優しい気持ちになれぬとは
 パオロ・ダ・フィレンツェ:もはや不幸ではなく
ヤコポ・ダ・ボローニャ:わたしは不死鳥でした
 ディアーナはもはや愛人を
 美しいユグアーネの歌のように
作曲者不詳:泉(器楽合奏)
ヴィトリ:鶏は悲しく嘆き歌う/霊の導きで、お話いたします
マショー:ピュトン、この恐るべき蛇
ソラージュ:地上の婦人であるカリストを
ザカラ:わたしはひどく傷つけられて/わが信仰よ
フィリポット・ダ・カゼルタ:賢きアリアーヌのすばらしき知恵で
ピエロ師:美しきユグレーナの歌のように
ニコロ・ダ・ペルージャ:ダフネのように
バルトリーノ・ダ・パドヴァ:手をとって(器楽合奏)
マッテオ・ダ・ペルージャ:もはやわが魂は、恋とは無縁の自由の身
ミケーレ・パゾッティ(中世リュート)(指)
Ens.ラ・フォンテ・ムジカ(古楽器使用)
ALPHA-287

NYCX-10009
日本語解説付国内盤
税込定価

ブクステフーデ:夕べの音楽
カンタータ「神よ、われを救いたまえ」 BuxWV34
ソナタ イ短調 BuxWV 272
カンタータ「来たれと天使に告げよ」BuxWV10
カンタータ「イエス、わが喜び」BuxWV60
ソナタ 変ロ長調 Op.1-4 BuxWV255
カンタータ「おお主よ、心からわれ汝を愛す」BuxWV41
リオネル・ムニエ(指)
オリヴィエ・フォルタン(Cemb)
アンサンブル・マスク(アンサンブル)
ヴォクス・ルミニス(声楽アンサンブル)

録音:2017年1月
1667年、ハンザ同盟の盟主として隆盛を極めた都市リューベックの聖母マリア教会オルガニストのフランツ・トゥンダーが死去。その後任に選出されたのはデンマークで活躍してい たブクステフーデでした。彼はトゥンダーの娘と結婚し、この誉れ高い職務にあたり、数々の新しい試みを導入します。 その中でも最も知られているのが「Abendmusik 夕べの音楽」の拡大です。これは前任者トゥンダーが始めた「夕方の礼拝時のささやかな演奏」ですが、ブクステフーデは合 唱、オーケストラを含む大編成で華やかな作品を上演、しかも入場無料であったため大人気を博しました。これを聴くために若きバッハさえも長い道のりを歩みリューベックまで やってきたと言われています。 このアルバムでは、ドイツ・バロックを得意とするヴォクス・ルミニスとアンサンブル・マスクによる演奏で「夕べの音楽」の演奏会を再現。2017年のルター宗教改革500周年にちな み、プログラムには4つのカンタータを中心に、器楽曲が配されています。 ヴォクス・ルミニス… フランスを中心に、世界中で活躍するヴォーカル・アンサンブル。アンサンブル名「vox luminis=光の声」の通り、温かい響きと正確無比のハーモニーが持ち味で。 Grammophone Editor's Choise(英)とDiapason d'Or(仏)を獲得するなど評価は高く、日本における古楽の雄、鈴木優人氏もしばしばアンサンブルに参加する ほど、その実力は折り紙付きです。。
ALPHA-288
NX-B08
ドヴォルザーク:ピアノ四重奏曲第1番二長調Op.23(B 53)
ピアノ四重奏曲第2番変ホ長調Op.87(B 162)
ミゲル・ダ・シルヴァ(Va)
ブッシュ・トリオ
マテュー・ファン・ベリエン(Vn)
オリ・エプステイン(Vc)
オムリ・エプステイン(P)
ALPHA-289
NX-B08
ガーシュウィン〜歿後80周年・時代考証型ピリオド解釈
キャットフィッシュ・ロウ 〜『ポーギーとベス』組曲
サマータイム
シュトラウスに倣って
パリのアメリカ人
恋した人は(The man I love)
あの人は行ってしまった(My man is gone now)
アイ・ガット・リズム
ラプソディ・イン・ブルー
クレアロン・マクファドゥン(S)
バルト・ファン・クラーネヘム(P/スタインウェイ1906年製)
ヨス・ファン・インマゼール(指)
アニマ・エテルナ・ブリュッヘ(古楽器使用)

ALPHA-291
NX-B08
恋心はうつろう 〜イタリア初期バロック、独唱とリュート
モンテヴェルディ:アリアンナの嘆き
 ああ!わたしは死ぬ/さあ、やさしい光が
 さらば、ローマよ(『ポッペアの戴冠』より)
カッチーニ:いとも甘美なるため息
 しき薔薇は紫いろ
 では死ななくてはならないのか
 あなたの美しい手を/麗しのアマリッリ
ストロッツィ:恋を語るエラクリート(ヘラクレイトス)
ディンディア:聞いてくださるか、あてどない詩歌を
 口づけしたい、おおフィッリ
 ディドーネの嘆き
 しかし何でしょう、むさくるしく薄暗く
ファルコニエーリ:アッレマンダ「村落の女」
 甘美なる調べ/ コルレンテ
ライモンド:リチェルカータ
メールラ:信じる者は愚か者
ルーカ・ピアンカ:トッカータ(即興)
ロベルタ・マメリ(S)
ルーカ・ピアンカ(アーチリュート)
ALPHA-292
(CD+Bluray)
NX-B08
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』 クシシュトフ・ウルバンスキ(指)
NDRエルプPO

【CD】
録音 2016年12月
【Blu-ray】
収録 2017年2月17日 ライヴ
スタジオ録音CDとライヴ映像BluRayの2枚組!2017年、世界中の音楽界を沸かせた出来事の一つに、ハンブルクの巨大ホール「エルプフィルハーモニー」のオープンがあり ました。そしてホールとともに改名した北ドイツ放送エルプ・フィルハーモニー交響楽団(旧北ドイツ放送交響楽団)も新たな一 歩を踏み出したのです。オーケストラを率いるウルバンスキは、まず2016年にスタジオで「春の祭典」を周到な準備のもとに CDに録音し、その翌年、1月にオープンしたばかりの新ホールで、同じく「春の祭典」をBlu-rayの映像に収録。素晴らしい ホールの内装と音響を披露することに成功しました。“春の祭典はヘヴィメタよりも賑やかだ”と断言するウルバンスキの刺激 的な演奏を存分に楽しめます。
ALPHA-293
(CD+DVD)
NX-B08
ベリオ×ベルク×ガーシュウィン×ハニガン
ベリオ:セクエンツァIII
 『ルル』組曲
ガーシュウィン:ール・クレイジー組曲(ビル・エリオット&バーバラ・ハニガン編)

■特典DVD
マティエス・アマルリックによる映像《Music is Music》(日本語字幕なし)
バーバラ・ハニガン(S)(指)
ルートヴィヒO

録音 2016年8月
2017年グラミー賞《最優秀クラシック・ソロヴォーカリスト賞》受賞アルバム!
カナダ出身の異才ソプラノ、バーバラ・ハニガン。レパートリーは幅広く、モーツァルトやグルック、パーセルなどのバロック作品も得意としていますが、何より彼女の名声を高めたのは一連の現代作品であり、映像でも公開されているリゲティの《グラン・マカーブル》の情景やB.A.ツィンマーマンの《兵士たち》での人知を超越したかの歌唱は聴き手に強い衝撃を与え続けています。様々な手法と技法が凝らされた、声のコレクションとも言えるベリオの「セクエンツァIII」で始まるこのアルバムは、ハニガンの魅力が存分に生かされているだけではなく、「ルル」組曲では指揮者としての才能も知ることができる、ハニガン入門にうってつけの1枚です。
ALPHA-295
NX-B08
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調Op.10
ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調 M.35
ショーソン:はてしない歌Op.37
ヴァン・カイック四重奏団
ケイト・リンジー(メゾソプラノ)
アルフォンス・セマン(P)
ALPHA-296
NX-B08
ベートーヴェン:ディアベッリの主題による33の変奏曲 フィリッポ・ゴリーニ(P)
ALPHA-297
NX-B08
A.ストラデッラ:涙とため息
オペラ『愛に死す』より エウリンダのアリア他
オラトリオ『洗礼者ヨハネ」より
サロメ(ヘロディアの娘)のアリア他
オペラ『父性愛の力』より アンティオコスのアリア他
オラトリオ『聖ペラギア」より ペラギアのアリア他
オラトリオ『スザンナ』より スザンナのアリア他
シャンタル・サントン=ジェフリー(S)
バンジャマン・シェニエ(Vn&(指))
ガリレイ・コンソート(古楽器)
ALPHA-299
NX-B08
パリのテレマン 〜「パリ四重奏曲集」さまざま
フーガ第14番(『20の小さなフーガ』TWV30より)
四重奏ソナタ 第4番 変ロ長調(『新しい四重奏曲集』(1738)より)
四重奏ソナタ 第2番 ヘ長調 TWV43:F1(『第4四重奏曲集』(1752)より)
四重奏ソナタ 第1番 ト長調 TWV43:G1(『四重奏曲集』(1730)より)
四重奏ソナタ 第6番 ホ短調 TWV43:e4(『新しい四重奏曲集』(1738)より)
アンサンブル・ネヴァーマインド(古楽器使用)
アンナ・ベッソン(クラウト・トラヴェルソ)
ルイ・クレアック(バロック・ヴァイオリン)
ロバン・ファロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジャン・ロンドー(Cemb)

ALPHA-300(2CD)
バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全曲)
第1番 ヘ長調 BWV1046 (ALPHA-181)
第2番 ヘ長調 BWV1047 (ALPHA-137)
第3番 ト長調 BWV1048 (ALPHA-048)
第4番 ト長調 BWV1049 (ALPHA-071)
第5番 ニ長調 BWV1050 (ALPHA-013)
第6番 変ロ長調 BWV1051 (ALPHA-168)
パブロ・バレッティ(Vn)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)(指)
カフェ・ツィマーマン
[ハンネス・ルクス(Tp)
トビアス・ミュラー(Hrn)
ミヒャエル・フォルム(BFl)
ディアーナ・バローニ(Fl−tr)
グイード・バレストラッチ(Vg)
ディルク・ベルナー、
アンナ・フォンターナ(Cemb)他]
ALPHA-301(2CD)
ブリュノ・コクセ〜バッハ:無伴奏チェロ組曲 BWV.1007-1012 全曲 ブリュノ・コクセ(Vc)

録音:2001年10月2日-7日
ALPHA-302
バッハ:モテット「正義は萎え衰えて」(クーナウ作曲/バッハ編曲)
ミサ・ブレヴィス ト短調 BWV235
ミサ・ブレヴィス イ長調 BWV234
アンサンブル・ピグマリオン
ALPHA-303(2CD)
セリーヌ・フリッシュ〜バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 /
ゴルトベルク変奏曲の最初の8音のバスによる14のカノン BWV.1087* /
ゴルトベルク変奏曲の変奏30のクオドリベットに使用された2つのドイツ民謡#
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
ドミニク・ヴィス(CT)#
パブロ・ヴァレッティ(指)
カフェ・ツィマーマン(*/#)

録音:2000年
ALPHA-304
C.P.E.バッハ:フルート協奏曲全集 Vol.1
フルート協奏曲 ト長調 Wq.169 /
フルート協奏曲 変ロ長調 Wq.167 /
フルート協奏曲 ニ短調 Wq.22
アレクシス・コセンコ(フラウト・トラヴェルソ)
アルテ・デイ・スオナトーリ
ALPHA-305
愛は妙なり〜エリザベス朝時代のシターン or リュート・コンソート集
ジョンスン:緑なす野のウェイクフィールド/コーサイン:ドリア旋法のプレリュード
ホルボーン:デクレヴィ(我は決せり)/作曲者不詳:キャリノウ/パーソンズ:ド−レ−ミ−ファ−ソ−ラ
ロビンスン:鐘の音で12通り/ブル:アイルランドのトイ/ジョンスン:セレンジャーのロンド
作者不詳:グリーン・スリーヴス(緑の袖)/ホルボーン:スペロウ(できれば...)
ジョンスン:ふさぎの虫/ダウランド:ラクリメ(涙)/ダニエル:パッシミージャー・ガリアード
モーリー:ガリアルダ/作者不詳:或るトイ/ジョンスン:トレンチモア
ギボンズ:イン・ノミネ第12番「喚声」/作者不詳(ラワラン写本):麦畑
コブラリオ:グレイの旅籠・最初の1編/作者不詳:愛は妙なり
作者不詳(ストラロッチ写本):カナリア/作者不詳:レ−ミ−ラの上で
ル・ポエム・アルモニーク
[ヴァンサン・デュメストル、マッシモ・モスカルド、エリック・ベロク、
バンジャマン・ペロー、ジャン=リュック・タンビ(リュート/シターン)]
ピエール・アンタイ(ヴァージナル)
ALPHA-306
モンテヴェルディ:マドリガーレ「今や天も地も、そして風さえも押し黙り」/
ニンファの嘆き/タンクレーディとクロリンダの戦い
マルコ・マラッツォーリ(1602?-1662):ファルファの市場
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ)(指)
ル・ポエム・アルモニーク
ALPHA-307
このジグは誰のもの?〜
ジョン・プレイフォード
(1623-1686)出版:「英国式舞踏指南」(1651)から
誰のものでないジグ−レイン氏-の気まぐれ/スティンゴ/処女王エリザベス/会釈するジョー/ダフネ/ポールの出まかせ/
ルパート侯のマーチ−マスコ/羊飼いの休日/あの人の歌はどんなふう/イベリア式・羽目の外し方/すすけたモリス/
ベティに健康を/マスク第6番/冬の寒さを追っ払おう−物乞いの少年/グラウンドによるディヴィジョン/やましぎ/
ワローンの野/からいばり−アルジェ/無題/野営地のヘイ/スコットランド舞曲/人の権利もろもろ
レ・ウィッチズ
[オディール・エドゥアール(Vn)
クレール・ミション(リコーダー/Fl-tr/Fl)
パスカル・ボケ(リュート/ルネサンスG)*
シルヴィー・モケ(バス・ヴィオール)
フレディ・エシェルベジェ(オクターヴCemb/シタール)]

録音:2001年10月、サン・レミ教会
ALPHA-308
スターバト・マーテル〜聖母の七つの苦悩の祭礼の為のナポリ音楽
グレゴリオ聖歌:スターバト・マーテル(詠唱)
作曲者不詳(ナポリ):タランテラ/3声のスターバト・マーテル(1715)
フランチェスコ・ドゥランテ(1684-1755):協奏曲第4番ホ短調
オスティーニュ写本(聖歌)/ペルゴレージ:スターバト・マーテル
パトリツィア・ボヴィ(S)
ピノ・デ・ヴィットーリオ(T)
ベルナルト・アリエッタ(Bs)
オリヴィエ・シュネーベリ(指)
ル・ポエム・アルモニーク、
レ・パージェ&レ・シャント・ド・ラ・シャペル、
ヴェルサイユ・バロック・センター聖歌隊

録音:2000年
ALPHA-309(2CD)
ラモー:クラヴサンの為の作品集〜1724年と1728年、二つの重要曲集
クラヴサンの為の第2曲集(1724)
〔鳥のさえずり/リゴドン/タンブラン/やさしい嘆き/つむじ風/一つ目巨人/他〕/
クラヴサンの為の新しい曲集(1728)
〔三本の手で/勝ち誇る女/未開地の人々/めんどり/エンハーモニック/エジプトの女/他〕
ブランディーヌ・ランヌー(Cemb)
ALPHA-310
ジュゼッペ・ヴァレンティーニ(1681-1753):合奏協奏曲 Op.7 より
〔第1曲 イ短調(4つのヴァイオリンの為の)/第7曲 ト長調/
第2曲 ニ短調/第3曲 ニ短調/第1曲 イ長調/第10番 イ短調〕
キアラ・バンキーニ(Vn)(指)
アンサンブル 415
[オリヴィア・チェントゥリオーニ、オディール・エドゥアール、
ダヴィド・プランティエール、
ステファニー・プフィステル(Vn)
ダヴィド・クルヴォワジェ(Va)
ヘンドリケ・テル・ブルッヘ(Vc)]
ALPHA-311
ヴィヴァルディ:協奏曲集「調和の霊感」より
協奏曲〔第1番 ニ長調 RV 549 /第4番 ホ短調 RV 550 /第7番 ヘ長調 RV 567 /第10番 ロ短調 RV 580 〕/
3つのヴァイオリンの為の協奏曲 ヘ長調 RV 551 /
4つのヴァイオリンの為の協奏曲 変ロ長調 RV 553
キアラ・バンキーニ(Vn)(指)
アンサンブル 415
ALPHA-312
ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」Op.8 Nos.1-4 /ヴァイオリン協奏曲〔 RV 578a / RV 372 / RV 390 〕 アマンディーヌ・ベイエ(バロックVn)(指)
グリ・インコグニティ

録音:2008年1月14日-18日
ALPHA-313
ヴィヴァルディ:チェロと通奏低音の為の知られざるソナタ集
〔イ短調(1740;パリ刊)/変ロ長調(シェーンボルン伯図書館蔵、手稿)/
イ短調(ナポリ音楽院図書館蔵、手稿)/ホ短調(ナポリ国立図書館蔵、手稿)/
ホ短調(パリ国立図書館蔵、手稿)/ト短調(シェーンボルン伯図書館蔵、手稿)/
変ホ長調(ナポリ音楽院図書館蔵、手稿)〕
ブリュノ・コセ(Vc)レ・パス・レユニ
[ブランディーヌ・ランヌー(Cemb/Org)
パスカル・モンテイエ(テオルボ/G)
リチャード・マイロン(Cb/ヴィオローネ)]

録音:1998年
ALPHA-315
チャールズ・エイヴィソン(1709-1700):7声による12の合奏協奏曲集
(D.スカルラッティのチェンバロ練習曲に基づく) (1744)(抜粋)
〔第6番 ニ長調/第5番 ニ短調/第11番 ト長調/第3番 ニ短調/第9番 ハ長調/第12番 ニ長調〕
パオロ・ヴァレッティ(Vn)(指)
カフェ・ツィンマーマン
[アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
パトリシア・ガニョン(Va)
ペトル・スカルカ(Vc)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)]

録音:2002年9月
ALPHA-316
バッハと中低音弦
バッハ
:コラール〔来たれ、異教徒の救い主よ BWV.659 /いと高き天にはただ神のみぞ BWV.711 /
ああ、我らと留まり給え BWV.649 /目ざめよ、と呼ぶ声聞こえ」 BWV.645 〕/
チェロと鍵盤楽器の為のソナタ〔ト長調 BWV.1027 /ニ長調 BWV.1028 /ト短調 BWV.1029 〕/
オルガンの為のトリオ〔 BWV.528a / BWV.583 〕
ブリュノ・コセ(ヴィオラ・バッテラ/各種Vc)
ベルトラン・キュイエ(Cemb/Org)
リチャード・マイロン(Cb)

録音:2007年4月2日-6日
ALPHA-319
Pescodd time 〜バード、ブル、フィリップス:鍵盤の為の作品集
ウィリアム・バード:ファンタジア MB 46 /女王のアルマン(アルメイン)/パヴァーン MB 16a /ガリアード MB 16b /
3つのフランス流コラント(クーラント)/グラウンド MB 9 /「エンドウ豆の季節/狩りはお終い」/
モンティグル女卿のパヴァーン/ファンタジア MB 62 /パヴァーン MB 23a
ジョン・ブル(1562/63-1628):イン・ノミネ MB 9 /王の狩猟
ピーター・フィリップス(1560頃-1628):パヴァーナ「ドロローザ」/ガリアルダ「ドロローザ」
ベルトラン・キュイエ(Cemb)

使用楽器:ユモー(フランス)製作〔モデル:アンドレアス・リュッケルス、フレミッシュ二段〕/
ヴァージナル:スコヴロネック製作、フレミッシュ・スタイル〕)

録音:2005年2月
ALPHA-321
フィレンツェ1616年、失われた恋の歌〜カッチーニとドメニコ・ベッリの時代、声楽小品3編
クラウディオ・サラチーニ(1586-1649):ああ死のう、もう死のう
カッチーニ(1551-1618):日がな一日、わたしは泣く/空の星とて、これほどには/インテルメディオ「チェファロの略奪」
ドメニコ・ベッリ(?-1627/活躍期:1610年代):音楽劇「悲しみにくれるオルフェオ」
ル・ポエム・アルモニーク

録音:2007年9月
ALPHA-322(2CD)
フォルクレ:クラヴサン曲集
組曲〔第5番/第2番/第1番/第3番/第4番〕
ブランディーヌ・ランヌー(Cemb)

録音:2007年11月
ALPHA-323
17世紀初頭、バロック前夜の北欧宮廷音楽
ヒューム:ホルシュタイン公のお愉しみ/ホルシュタイン公のアルメイン/シャイト:パドゥヴァン/アラマンダ
シンプソン:「ほっそり可愛いロビン」によるリチェルカール/ヴォルト/ブライヤー:クーラント
ロビンソン:スペインのパヴァン/或るトイ/或る単旋律聖歌/ペーザセン:我らが父は天界に/なんと甘美な二の腕
ローレンツ:我らが父は天界に/ショップ:題名のない作品/フィールダンク:カンツォネッタ
メルカー:パドゥヴァーナ/ボルフグレーフィンク:ガイヤルド
メイナード:或るパヴァーン/ジストゥー:パドゥヴァーナとガイヤール
レ・ウィッチズ

録音:2008年7月
ALPHA-325
ヴィヴァルディチェロと通奏低音の為のソナタ集
〔変ロ長調 RV.46, Op.14-6 /イ短調 RV.43, Op.14-3 /ト短調 RV.42 /ヘ長調 RV.41, Op.14-2 /
変ホ長調 RV.39 /ホ短調 RV.40, Op.14-5 〕/プレリュード RV.38
マルコ・チェッカート(Vc)
アカデミア・オットボーニ
[フランチェスコ・ロマーノ(バロックG/リュート)
アンナ・フォンターナ(Org/Cemb)
レベッカ・フェルリ(バロック・Vc/通奏低音)
マッテオ・コティコーニ(Cb)]

録音:2013年5月8日-12日
ALPHA-326
ダウランドのリュート、ダウランドの歌〜リュート独奏曲とリュート・ソングさまざま
ジョン・ダウランド(1563-1626): プレルディウム/ほら、もう一度!と恋神も誘っている(STTB)/好機よ、わが仇敵よ/デンマーク王のガリアード/
好きなひとが泣いていた(TB)/流れよ、わが涙(SB)/ダウランドは変わらず、憂いは変わらず/
悲しみよ、留まれ(SB)/憂愁のガリアード/彼女は許してくれるだろうか(STTB)/或る夢/ラクリメ(涙)/
落ちるがいい、水晶のごとき涙よ(STTB)/かえるのガリアード/もう、ああ、もう行かなくては(STTB)
トーマス・ダンフォード(Lute)
ルビー・ヒューグズ(S)
レイナウト・ファン・メヘレン、ポール・アグニュー(T)
アラン・ビュエ(Bs)

録音:2012年7月11日-12日
ALPHA-327
16世紀のバレット、カンツォネッタ、マドリガーレ
アントニオ・インチェルト(1584-1602頃活躍):パヴァーン「葬列」
ジョルジオ・マイネリオ(1535-1582):当世風のパッセ・メッツォ/テデースカとサルタレッロ/古風なパッセ・メッツォ/
パガニーナのパッセ・メッツォとサルタレッロ/イギリス風バッロとサルタレッロ
ジョゼフェ・グァミ(1540-1611):8声のカンツォネッタ第24番
オラーツィオ・ヴェッキ(1550-1605):5声のテデースカ「百合と薔薇の暁が」/5声のサルタレッロ、イル・ヴィッキ「みな音楽を奏で、楽しもう」/
ハンガリー風バッロ/「素敵な時間を過ごしているなと」〜フィナーレ*
ジョヴァンニ・ピッキ(1600-1625頃活躍):ポーランド風バッロ
フロリアーノ・カナーレ(1550-1603):8声のカンツォーナ「ラ・バルツァーナ」
ピエートロ・ラッピ(1575-1630):8声のカンツォン第18番「黒人の女」
ガスパロ・ザネッティ(1626-1645頃活躍):カラヴァッツォ子爵のイントラーダ
ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1553/56?-1612):カンツォン第2番
ギユメット・ロランス(Vo)*
スキップ・センペ(指)
カプリッチョ・ストラヴァガンテ・ルネサンスO

録音:2001年11月
ALPHA-329
NX-A11
C.P.E.バッハ:ヴァイオリンと鍵盤のための四つのソナタ
ヴァイオリンと鍵盤のためのソナタ 変ロ長調 H.513/Wq.77
ハ短調 H.514/Wq.78
ト短調 H.542.5 (伝J.S.バッハ作 BWV 1020)
ロ短調 H.512/Wq.76
アマンディーヌ・ベイエール(Vn/古楽器使用)
+エドナ・ステルン(フォルテピアノ)
ALPHA-330
NX-A11
バリエール:チェロと通奏低音のためのソナタ集Vol.1
ジャン・バリエール(1704-1747):チェロと通奏低音のためのソナタ ロ短調 op.1-1
3声のソナタ ニ短調 op.3-2
チェロと通奏低音のためのソナタ ト長調 op.4-4
同 ハ短調 op.2-6
同 ニ短調 op.2-3
同 変ロ長調 op.3-4
レ・バッス・レユニ(古楽器使用)
ブリュノ・コクセ(各種バロックVc)
+ブランディーヌ・ランヌー(Cemb)
リチャード・マイロン(Cb)他
ALPHA-331
NX-A11
ボエセーエール・ド・クールとバレ・ド・クール
(1)音楽を
(2)出発を急がねばならない
(3)「狂人と脳障害者のバレ」と「勇敢な戦士たちのバレ」
(4)シレーヌのレシ
(5)アンフィオンとシレーヌたちのレシ
(6)眠りの神のレシ
(7)モネモシュネ(記憶の神)のレシ
(8)「時」のレシ
(9)わたしは死ぬことなく息絶える
(10)ついにこの女羊飼いは
(11)どこに行くのか、残酷な女よ
(12)従僕たちのアントレ
(13)野原の甘美な風よ
(14)ラ・グラン・チャコンナ(ブリセーニョ作曲)
(15)ラ・パシフィーク(ルイ・コンスタンタン作曲)
(16)おお、神よ!
(17)私たちの自由で満足した心は
ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)
クレール・ルフィリアトル(S)
ジャン=フランソワ・ノヴェリ(T)他
上村かおり、アンヌ=マリー・ララ、
シルヴィア・アブラモヴィチ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)他
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ&総(指))
ALPHA-332
NX-A11
フランス18世紀、横笛とミュゼットの世界
P-D.フィリドール(1681-1731):第5組曲ホ短調
N.シェドヴィル(1705-1782):『忠実な羊飼い』より 第6ソナタ ト短調(伝ヴィヴァルディop.13-6)
ミュゼットとヴィエラルーによる組曲
オトテール(1674-1763):第2組曲ハ短調
ルベル(1666-1747):ラ・ミュゼット(オトテール編)
ボワモルティエ(1687-1755):3本の横笛と通奏低音によるソナタ イ短調 op.34-6
F..クープラン(1668-1733):恋の夜鶯
デゲー氏(18世紀前半?)
 トリオ・ソナタ 第1番 ハ長調
レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン(古楽器使用)
アレクシ・コセンコ、フィリップ=アラン・デュプレ(フラウト・トラヴェルソ)
マティアス・ロワブネール(ヴィエラルー…宮廷ヴィエル、ハーディガーディの一種)
フランソワ・ラザレヴィチ(宮廷ミュゼット、フラウト・トラヴェルソ、総(指))
ALPHA-333
NX-A11
ルイ・クープラン:クラヴサンのための組曲さまざま
(1)クラヴサンのための組曲 ヘ長調
(2)同 イ短調
(3)同 ニ短調
(4)同 ヘ長調
(5)同 ハ長調
(6)パヴァーヌ 嬰ヘ短調
(7)プレリュード「ル・ソリニ」(マラン・マレ作曲)
(8)サラバンド イ短調
(9)ピエモンテの娘
スキップ・センペ(Cemb)
使用楽器:ブルース・ケネディ1985年製作によるフランス式の再現楽器
ALPHA-334
NX-A11
ジョン・ダウランドのリュート歌曲さまざま
(1)彼女は許してくれるだろうか
(2)来たれ、来てくれ、やさしい恋人
(3)サー・ジョン・スミスのアルメイン*
(4)悲しみよ、留まれ
(5)涙よ、迸れ
(6)涙のガリアード*
(7)流れよ、わが涙
(8)エグランタイン、薔薇の枝*
(9)羊飼いがひとり、木蔭で嘆いていた
(10)寄せつけてはいけないべ若者たちはみな
(11)アラセイトウの花(作者不詳)*
(12)言ってみろ、恋の神よ
(13)女の人が好きなもの
(14)起きろ、甘き恋心
(15)好きな女(ひと)が泣いていた
(16)ダウランド氏の真夜中*
(17)いとしい人、きみが移り気なら
(18)ああ、もう時間だ、行かなくては
(19)来たれ、深き眠りよ
P・ロシター(1568-1623)
(20)なんということ、では恋とは
R・ジョンスン(1583頃-1634)
(21)アルメイン*
ダミアン・ギヨン(カウンターテナー独唱)
+エリック・ベロック(リュート・フォルテ)
ALPHA-335
NX-A11
ハイドンの後期弦楽四重奏曲によるフルートとピアノのための三つのソナタ
フルートとピアノのためのソナタ 変ホ長調 〜弦楽四重奏曲op.76-6による
フルートとピアノのためのソナタ ト長調 〜弦楽四重奏曲op.77-1による
フルートとピアノのためのソナタ ハ長調 〜弦楽四重奏曲op.74-1による
ジュリエット・ユレル(ベーム式木製フルート)
エレーヌ・クヴェール(ピアノ/エラール1903年製オリジナル)
ALPHA-336
NX-A11
イスタンピッタ 〜中世の地中海、フィレンツェの舞踏
(1)トリスターノの嘆きとロッタ/マンフレディーナの嘆きとロッタ
(2)ガエタ/恋の炎を感じる
(3)イン・プロ
(4)ドイツのチャコネッタ
(5)4拍子のサルタレッロ
(6)5拍子のサルタレッロ/トロット
(7)イザベッラ
(8)三つの泉
(9)6拍子のサルタレッロ
アンリ・アニェル(シトール、チェテリーナ、ウード(以上各種撥弦楽器)、総(指))
+マイクル・ニック(カントン…5弦ヴァイオリン)
アンリ・トゥルニエ(バンスリ…横笛)
ジャムシド・シェミラニ(ザルブ…ペルシャ太鼓)
イドリス・アニェル(ガタム…壺型打楽器)
ALPHA-337
NX-A11
ラッスス:「シビラの預言」, 「ヨブ記」による九つのレクツィオ
(1)旧約聖書『ヨブ記』による九つのレクツィオ
(2)シビラの預言〜序章と12編
ロベルト・フェスタ(指)
アンサンブル・ダエダルス(古楽声楽集団)
ALPHA-338
NX-A11
マレ:「スペインのフォリア」と「迷宮」、そして1701年の組曲 〜フランスのヴィオールと異国の空気
(1)スペインのフォリア 〜第2曲集(1701)より
(2)組曲 ホ短調 〜第2曲集(1701)より
(3)迷宮 〜『異国風の小品集』(1717)より
マリアンヌ・ミュレール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
アンサンブル・スピラール(古楽器使用)
シルヴィア・アブラモヴィチ(第2ガンバ)
シャルル=エドゥアール・フォンタン(バロックギター)
クレール・アントニーニ(テオルボ)
ヴィオレーヌ・コシャール(Cemb)
ALPHA-339
NX-A11
モーツァルト:三つの協奏曲
(1)2台のピアノと管弦楽のための協奏曲 変ホ長調 KV365
(2)フルート、ハープと管弦楽のための協奏曲 ハ長調 KV299
(3)ホルン協奏曲 第3番 変ホ長調 KV447
アニマ・エテルナO(現・アニマ・エテルナ・ブリュッヘ/古楽器使用)
(1)ヨス・ファン・インマゼール、金子陽子(フォルテピアノ)
(2)フランク・テュンス(横吹式フルート)
マリャン・ド・ハール(ハープ)
(3)ウルリヒ・ヒュープナー(ナチュラルHrn)
ALPHA-340
NX-A11
ウマイヤ朝時代のイベリア半島の音楽さまざま
(1)月の光さす
(2)或るガゼルに捧げるシャコンヌ
(3)あなたの眼差しが煌めく
(4)グラナダの風
(5)アルコール
(6)薄暗がりの中で
(7)即興演奏1
(8)約束
(9)あなたは、わたしの心を統治する
(10)即興演奏2
(11)酒を勧める人
(12)失われた忍耐
(13)即興演奏3
(14)眠れない
(15)昼さまざま/夜さまざま
(16)虎縞の美人
(17)私たちの朝はこうして明けゆく
(18)あなたしか愛せない
ミシェル・クロード(各種打楽器)アンサンブル・アロマート
イザベル・デュヴァル(各種フルート)
ジャン=バティスト・フリュジエ(Vn)
ジャン=ルー・デカン(中世フィドル、ヴィオラ)
フランソワーズ・エノク(中世フィドル、コラシオーネ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジュリアン・ブランシャール(Cb)
フレディ・エシェルベルジェ(オルガネット(携行型オルガン)、
オッタヴィーノ・チェンバロ)
エリーザベト・ザイツ(中世ダルシマー)
マッシモ・モスカルド(バロックギター、アーチリュート)
ALPHA-341
NX-A11
地中海周辺に伝わったセファルディの歌
(1)最愛の伴侶よ、忘れてしまったのか
(2)ナニ・ナニ(子守唄)
(3)囚われ人が連れて来られた
(4)ねむれ、愛するわが子
(5)この高貴な娘を引き立ててください
(6)汝、隊商で歌をうたう者/おお我らが岩よ、我らが楯よ
(7)高い高い、お月様
(8)わが魂の愛する方
(9)モッシェ(モーゼ)
(10)扉を開けてください、いとしい人
(11)わたしは黒いが、しかし美しい
(12)ようこそ、わたしのいとしい人
(13)どうしてわたしは知りえよう
ニマ・ベン・ダヴィド(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
+メラフ・ベン・ダヴィド=アレル(歌、打楽器、中世ハーディガーディ)
ヤレル・アレル(歌、タル(北アフリカの薄型太鼓)、その他打楽器)
ミシェル・クロード(各種打楽器)

ALPHA-342
NX-A11
18世紀フランスのブリュネットとコントルダンス
1.3つの村のブランルによる組曲 会釈するジョー-ちょっとすみません-赤い家
2.どうして、やさしい小夜啼鶯たち
3.あの美しき羊飼い、ティルシス
4.ラ・マニョット-小さなジャネットちゃん-6つの顔
5.あなたに思いを寄せるとは
6.ラ・フュルステンベルグ-王族の女
7.恋をすると、なんだか自分が素敵なようで-朝から起きて-無敵のマルブロウ-ラ・ミシシッピ
8.わが犠牲の苦しみは-いとしき娘さんたち-どこへいった-ああ!この森も
9.ロンド風に-陽気に-軽やかに(ボワモルティエ:村のバレ第4番 ト長調 Op.52 より)
10.優しく-シャコンヌの所作にあわせて(ボワモルティエ:村のバレ第4番 ト長調 Op.52 より
11.涙する者は幸いなり-うら若きイリスは、彼女の鎖を愛させる
12.ラ・カロリーヌ-木靴屋さん
13.われらが森で-この郷きっての、忠実な恋人
14.すてきなタバコがありますよ-イシスのムニュエ-アルシードのムニュエ-4人のムニュエ
15.「エベの祭典」のミュゼット-ニレの木蔭で、リゼットは
16.プロヴァンス風に-「ポリュムニの祝典」のタンブーラン-煙突掃除の娘
フランソワ・ラザレヴィチ(指)
フラウト・トラヴェルソ、ミュゼット)
レ・ミュジシャン・ド・サン=ジュリアン(古楽器使用)

録音:2006年11月
旧品番:ALPHA-115
18世紀フランスの人々を夢中にさせた音楽を集めたアルバム。ここに集められたブリュネットと呼ばれる歌や、英国のカントリー・ダンスが輸入されて発展したコン トルダンスなどは、農民の音楽を元にしたものとして貴族階級から火がつき、やがてパリの市民たちの間にまで広がっていきました。ふいご付きのバグパイプ(ミュ ゼット)を中心に、ハーディガーディ、フルートなどの多彩な音色が、当時の日常生活の中で豊かに奏でられた音楽の楽しさ、美しさを私達に存分に味あわせてく れます。
ALPHA-343
NX-A11
バッハ:喜ばしい安息、好ましい魂の歓喜 BWV170
トリオ・ソナタ第3番ニ短調 BWV527
心も魂も乱れはて BWV35
幻想曲とフーガ ト短調 BWV542
ダミアン・ギヨン(指、C.T)
モード・グラットン(Org)
ル・バンケ・セレスト(古楽器使用)

録音:2011年11月23-27日
旧品番:ZZT305 (Zig-Zag Territoires)
様々なレーベルからアルバムをリリースしており、自身が創設したアンサンブル「ル・バンケ・セレスト」との共演以外にも、ヘレヴェッヘや、鈴木雅明のバッハ・カン タータのプロジェクトにも参加するなど、カウンター・テナーとして指揮者として活躍目覚ましいダミアン・ギヨン。こちらは2011年に録音されZig-Zag Territoiresレーベルから発売された、彼が自らリーダーシップを取るカンタータ・アルバムです。こちらも近年活躍の場を広げている女性鍵盤楽器奏者、モード・ グラットンが弾くオルガン作品と組み合わせておりますが、収録されたカンタータ2曲においても、オルガンが通奏低音という立場を超え独奏楽器として活躍してお り、これとカウンター・テナーとが対話するように進行する音楽を全編で楽しむ趣向のアルバムとなっています。
ALPHA-344(2CD)
NX-A11
バッハ:イギリス組曲(全6曲) ブランディーヌ・ランヌー(Cemb)
使用楽器:パリのアントニ―・サイディ&フレデリク・バル1985年製作の再現楽器
(リュッケルス1636年製作楽器のパリ・エムシュ工房による1763年拡張改造版にもとづく)

録音:2003年9月16-20日、23-27日
旧品番:ZZT030401 (Zig-Zag Territoires)
Zig-Zag Territoiresレーベルを中心に、バッハほかのチェンバロ作品を多数リリースしているランヌー。パリ国立高等音楽院でも教鞭を取り、近年話題のジャ ン・ロンドーなどを育てたことでも知られます。「フランス組曲」全曲も既にALPHA-より再発売されましたが(ALPHA-328)、こちらは2003年に録音された「イギリ ス組曲」全曲。持ち前の高度な装飾法を自在に駆使し、全6曲を表情豊かに聴かせています。
ALPHA-345
NX-A11
C.P.E.バッハ:4つのハンブルク交響曲
交響曲 ハ長調 Wq.182/3,H.659
交響曲 ロ短調 Wq.182/5,H.661
チェロ協奏曲 イ長調 Wq.172,H.439
交響曲 ホ長調 Wq.182/6,H.662
交響曲 ト長調 Wq.182/1,H.657
ペトル・スカルカ(Vc)
カフェ・ツィンマーマン(古楽器使用)

録音:2005年8月29日-9月2日
t旧品番:ALPHA-107
ヴァイオリン奏者パブロ・バレッティと、鍵盤奏者セリーヌ・フリッシュを中心に結成されたカフェ・ツィンマーマン。バッハの協奏曲集が世界的な評価を受けてい る彼らですが、その活動のもう一つの柱が、C.P.E.バッハの作品です。今回再発売されるのは、2005年録音の最初の作品集。名付け親でもあるテレマンの 後任として赴任したハンブルクで書かれ、代表作の一つでもある弦楽のための6つの交響曲(ハンブルク交響曲)から4曲を収録し、人気のチェロ協奏曲を併せ るという聴き応えたっぷりの内容。1パート1人でのアプローチが多いカフェ・ツィンマーマンですが、ここでは比較的多い人数で臨んでおり、持ち味である細やかな アーティキュレーションの面白さに加え、響きの豊かさも楽しむことが出来ます。
ALPHA-346
NX-A11
C.P.E.バッハ:フルート協奏曲集
フルート協奏曲 イ長調 WQ.168,H.438
フルート協奏曲 イ短調 WQ.166,H.431
フルート協奏曲 変ロ長調 WQ.167,H.435
無伴奏フルートのためのソナタ イ短調 WQ132,H562
ジュリエット・ユレル(Fl)
アリー・ファン・ベーク(指)
オーヴェルニュO

録音:2006年10月25-28日
旧品番:ZZT070301 (Zig-Zag Territoires)
大のフルート愛好家として知られるフリードリヒ大王に仕えていた頃の、C.P.E.バッハが残したフルート協奏曲と無伴奏フルート・ソナタを収録。3つの協奏曲は チェロ協奏曲としても人気で、鍵盤楽器がソロを取る版も伝わります。ロッテルダム・フィルの首席奏者を長年務めるユレルはモダン・フルート奏者ながら、ピリオ ド・アプローチも柔軟に取り入れ独自に昇華させた解釈で古楽ファンにも高い人気を誇り、2003年録音のこのアルバムでもしなやかな演奏を聴かせています。
ALPHA-347
NX-A11
1600年前後のエア、バラードとブロークン・コンソート
作者不詳:わが窓より去れ
ダウランド:呼んだら来て
リチャード・アリソン(1609以前):わが窓より去れ
ダウランド/ヤーコプ・ファン・エイク(1583頃-1657):彼女は私の過ちを許すだろうか
フィリップス(1571頃-1628):悲しみのパヴァン
 悲しみのガリアード
ダウランド:静かな夜から
アルフォンソ・フェラボスコ2世(1572頃-1628):鳩小屋のパヴァン
 聞いてください、主よ
ウィリアム・バード(1539/40-1623):トレジアンのグラウンド
ジョヴァンニ・コペラリオ(1570頃-1626):私を暗闇に住まわせておくれ
ジョン・ウォード(1571-1638):幻想曲
作者不詳:羊飼いの喜び(BARA FAUSTUS' DREAMEの歌)
トーマス・モーリー(1557-1602):私の愛しき人
ダウランド:キャプテン・パイパースのパヴァン
 ガリアード 彼女は許してくれるだろうか
 私の嘆きで人の心を動かせるものなら
レ・ウィッチズ(古楽器使用)

録音:2003年4月
旧品番:ALPHA-063
1600年前後の歌曲や舞曲などをフリッツ・ウイリアム・ヴァージナル・ブックほかから集めたアルバム。ブロークン・コンソートとは、弦、管、鍵盤など多種にわたる楽 器の混合アンサンブルを指し、ここでもヴァイオリン、フルート、リコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、クラヴィオルガヌム、シターン、バンドーラなどの多彩な音色 の融合を楽しむことができます。
ALPHA-348
NX-A11
ウイリアム・バード:鍵盤作品集
1.パヴァン/2.ガリアード
3.解き明かしたまえ、主よ
4.この道を通る人は
5.アルメイン/6.パヴァン
7.ガリアード/8.ラヴォルタ
9.パヴァン/10.ガリヤード
11.ドレミファソ/12.グラウンド
13.ロウランド/14.ファンタジア
グスタフ・レオンハルト(ハープシコード)
使用楽器:マルコム・ローズ製作
ヴィクトリア&アルバート博物館所蔵ローデウェイク・テーウェス製作楽器(1579年ロンドン)のコピー

録音:2004年11月 Chapelle de
旧品番:ALPHA-073
様々なレーベルで長年録音を行い、古楽界に数々の金字塔を打ち立てた巨匠グスタフ・レオンハルト(1928-2012)。その最晩年には、立ち上がったばかりの 小レーベルであったALPHA-にてアルバム制作を行い、世界中の音楽ファンを驚かせました。このアルバムはその4枚目にあたり、公式に国際リリースされた最後 の鍵盤独奏アルバムとなります。(この後にロシアのマイナーレーベルへフォルクレの作品集を録音しているようですが、ほとんど流通しておりません。ALPHA-には この後にもう1枚、バッハのカンタータを指揮したアルバムを残しました。) 小さな部屋で少人数、あるいは一人で楽しむような鍵盤作品を数多く残したバード。レオンハルトは晩年まで最愛の作曲家のひとりとして、バードの名を挙げ 続けていました。ここでは当時の王室などで用いられた小型の楽器を用い、音の一つ一つを慈しむように奏でています。
ALPHA-349
NX-A11
ギヨーム・デュファイ:「花の中の花」〜モテット、讃歌、アンティフォン
1.めでたし、トスカナ人の花
2.祝福されしイェルサレムの町
3.花の中の花
4.めでたし、天の女王(単旋律聖歌)
5.めでたし、天の女王
6.めでたし、癒しの女王(作者不詳)
7.天使たちの女主人
8.めでたし、海の星
9.知られたる海の星
10.わが魂は消え
11.おとめの冠イエスよ
12.讃えられん、天にいます処女よ
13.喜べ、処女なるキリストの母
アンサンブル・ムジカ・ノーヴァ

録音:2004年5月10-14日
旧品番:ZZT050301 (Zig-Zag Territoires)
テノールのリュシアン・カンデル率いるアンサンブル・ムジカ・ノーヴァによる、デュファイの聖母を讃える作品を集めたアルバム。リヨンの古楽集団である彼らは、 aeon(エオン)レーベルで制作したオケゲムの『いかなる旋法にもなるミサ曲』(AECD0753/国内仕様初出時MAECD0753)が高い評価を博し、日本でも 『レコード芸術』でレコード・アカデミー賞音楽史部門を受賞するなど大いに注目を浴びました。声楽5人によるアンサンブルが、純度の高いハーモニーを奏でま す。
ALPHA-350
NX-A11
ド・ラランド:ルソン・ド・テネブル
1.ミゼレーレ
聖週間のためのルソン・ド・テネブル
2.聖水曜日のための第3ルソン
3.聖木曜日のための第3ルソン
4.聖金曜日のための第3ルソン
クレール・ルフィリアトル(S)
ヴァンサン・デュメストル(テオルボと指)
ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)

録音:2002年4月
旧品番:ALPHA-030
作曲者ド・ラランドはルイ14世の治世末期から18世紀にかけ、フランス王室礼拝堂の監督として大きな影響力をもち、歿後もその作品が末永く演奏されつづ けた教会音楽の大家。デュメストル率いるル・ポエム・アルモニークは2018年の最新盤でもこの作曲家の「テ・デウム」をとりあげています。 聖金曜日を挟む、聖木曜日・聖金曜日・聖土曜日の夜半過ぎから行われる礼拝「ルソン・ド・テネブル」。「エレミアの哀歌」に基づく第1から第3までのテキスト を各日朗読しますが、ド・ラランドはこのうち第3ルソンのための音楽のみ、3日分残しました。これらは、同時代の傑作と言われるクープランのものとは趣をやや 異にし、少し庶民的な、親しみやすい雰囲気を持ったもので、ソプラノ独唱のために書かれています。 冒頭で切々と歌い上げられる「ミゼレーレ」はソプラノのソロと男声のみの合唱、器楽のために書かれており、カウンターテナーのダミアン・ギヨン、ヴィオールの上村 かおりなどが参加しています。
ALPHA-351
NX-A11
ギヨーム・ド・マショー(1300頃-1377):ノートルダム・ミサ アントワーヌ・ゲルベ(指)
ディアボルス・イン・ムジカ

録音:2007年10月14-17日
Abbaye de Fontevraud (France)
旧品番:ALPHA-132
ミサの通常文を単独の作曲家が全て多声で作曲しているマショーの「ノートルダム・ミサ」のような例は、14世紀ではたいへん珍しいものです。ディアボルス・イン・ ムジカによる、テノールからバスまで男声のみ8人のアンサンブルは、バス声域の太い響きが音楽をがっしりと支え、中世音楽が持つある種の野性味を底辺としな がら、たいへん美しいハーモニーに包まれる喜びを十二分に感じさせてくれます。マショーの作品以外も3曲(8、10、15)挟み込んでいます。
ALPHA-352(2CD)
NX-A11
モーツァルト:交響曲集、ファゴット協奏曲
交響曲第39番変ホ長調 K543
交響曲第40番ト短調 K550
交響曲第41番ハ長調 K551「ジュピター」
ファゴット協奏曲 変ロ長調 K191*
ジェーン・ガワー(Fg)
ジョス・ファン・インマゼール(指)
アニマ・エテルナ・ブリュッヘ(古楽器使用)

録音:2001年9月18-20日De Spil, Roeselare, Roulers (Belgium)
2002年7月29日Concertgebouw Brugge, Bruges (Belgium)*

旧品番:ZZT030501 (Zig-Zag Territoires)
インマゼールによるモーツァルトの最後の3つの交響曲と、若き日に書かれたファゴット協奏曲を収録しています。力強く美しい39番、快速テンポが効いている40 番、41番。決して軽くも粗くもなくしっかりと歌い上げられる中で、速いテンポだからこその景色をみることが出来る快演です。協奏曲でガワーが奏でるファゴット の、柔らかな音色もたいへん魅力的。
ALPHA-353
NX-A11
タルティーニ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
作曲者不詳(タッソ詩):「心嬉しく、きみを抱き寄せよう」 *
タルティーニ:ソナタ 第17番ニ長調 +
作曲者不詳(タッソ詩):「そしてクロリンダは、マントを外した」 *
タルティーニ:ソナタ 第24番ニ長調 +
タルティーニ:ソナタ 第13番ロ短調 +
作曲者不詳(タッソ詩):「ほどなくエルミニアは、樹々の蔭なす」 *
タルティーニ:ソナタ イ短調 Brainard-A3 +
作者不詳(ロッリ詩):「ただひとり、森の中は薄暗い」 *
タルティーニ:ソナタ第2番ロ短調 +
タルティーニ(ロッリ詩):「ただひとり、森の中は薄暗い」 *+
キアラ・バンキーニ(Vn) +
パトリツィア・ボヴィ(S) *

録音:2006年3月13-17日、2007年11月3日
旧品番:ZZT080502 (Zig-Zag Territoires)
バンキーニが弾くタルティーニの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタと、タルティーニとは関係の深いアッシジ出身のソプラノ、ボヴィが無伴奏で歌うイタリアの伝承歌 などを収録。冒頭に収録された「心嬉しく、きみを抱き寄せよう」の旋律は、続くソナタ第17番に引用されるているなど、タルティーニのソナタに関係の深い歌が 選ばれており、謎に包まれたその創作の秘密に迫ろうというアルバムとなっています。最後に収められた数少ないタルティーニの歌曲で初めて、二人の共演を聴く ことが出来ます。
ALPHA-354
NX-A11
ヴィヴァルディ:フルート協奏曲集
協奏曲 ト長調 RV435(Op.10-4)
協奏曲 イ短調 RV440
奏曲 ト長調 RV436
協奏曲 ホ短調 RV430(275A)
協奏曲断章 ホ短調 RV432
協奏曲 ト長調 RV438
アンダンテ〜協奏曲 ニ長調 RV428(Op.10-3)「ごしきひわ」より
協奏曲 ニ長調 RV429
協奏曲 ヘ長調 RV434(Op.10-5)
協奏曲 ニ長調 RV427
アレクシス・コセンコ(フラウト・トラヴェルソ、指揮)
アルテ・デイ・スオナトーリ(古楽器使用)

録音:2009年6月
旧品番:ALPHA-174
近年は指揮者としても活躍する古楽系フルート奏者コセンコによる、ヴィヴァルディのフラウト・トラヴェルソ(Fl)のための協奏曲。断片や抜粋も含め10曲 も収録しています。聴きどころの一つは、象牙・黒檀・柘植といった材質の違う6つの楽器(いずれも18世紀の楽器のコピー)を吹き分けていること。多彩な音色 と軽やかなテクニックでそれぞれの作品の特徴を生かし、楽しませてくれます。
ALPHA-355
NX-A11
ゼレンカ:奉納ミサ(誓願のミサ) ヴァーツラフ・ルクス(指)
コレギウム・ヴォカーレ1704
コレギウム1704(古楽器使用)

録音:2007年8月23-24日
サブレ=シュル=サルト音楽祭
旧品番:ZZT080801 (Zig-Zag Territoires)
ボヘミア(現チェコ)に生まれ、ドレスデンを中心に活躍したゼレンカ。当地の宮廷楽団で長年楽長代理を務めていた彼ですが、結局楽長の地位は得られずじ まいでした。本作は晩年に大病を患ったさい、快癒した暁には神にミサを奉納する、と誓願したゼレンカが実際に快復後に作曲した作品。合唱のほかに4パー トのソリストと管弦楽を伴う大編成で、演奏時間も約70分を必要とする大がかりなものです。ゼレンカと同じくチェコ出身のヴァーツラフ・ルクスが自国で組織し た古楽器集団による、精緻な演奏でお楽しみいただけます。 2011年に『サライ』大賞(音楽部門)を受賞。
ALPHA-374(6CD)
NX-D11
ベートーヴェン(リスト編): ピアノ独奏による交響曲 S.464 〜リスト生前の歴史的ピアノによる
(1)交響曲 第1番 ハ長調 op.21
(2)交響曲 第2番 ニ長調 op.36
(3)交響曲 第3番 変ホ長調 op.55「英雄」
(4)交響曲 第4番 変ロ長調 op.60
(5)交響曲 第5番ハ短調 op.67「運命」
(6)交響曲 第6番 ヘ長調op.68「田園」
(7)交響曲 第7番 イ長調 op.92
(8)交響曲 第8番 ヘ長調 op.93
(9)交響曲 第9番 ニ短調op.125「合唱付」
ユーリ・マルティノフ(各種歴史的ピアノ)

使用楽器:(1)(2)(6)(7)パリのエラール1837年製オリジナル/(3)(8)(4)(5)(9)ライプツィヒのブリュートナー1867年製オリジナル
ALPHA-356
NX-B08
クレランボー:テノールのためのフランス語カンタータさまざま
アポロン(カンタータ集 第3巻(1716)より)
嫉妬(カンタータ集 第1巻(1710)より)
恋に癒された恋(カンタータ集 第4巻(1720)より)
ピラムとティスベ(カンタータ集 第2巻(1713)より)
レイナウト・ファン・メヘレン(T)
Ens.ア・ノクテ・テンポリス(古楽器使用)
アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ)
エマニュエル・レッシュ(Vn)
ミリアム・リニョル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
バンジャマン・アラール(クラヴサン)

録音 2017年3月
ALPHAレーベルではおなじみのバロック・テノール、メヘレンがうたうクレランボーのカンタータ集。クレランボーはフランス・バロック 盛期の代表的な作曲家であり、オルガニストとして活躍する傍ら、「フランス語カンタータ」というジャンルを確立、この分野で 右に出るもののない巨匠となった人です。このアルバムでは、2017年にベルギーの新聞「Caesilia Prix」が“今年のアーティ スト”に選定した期待の若手メヘレンが自らのアンサンブル「ア・ノクテ・テンポリス」を率い、技巧的で表現力豊かなカンタータ を縦横無尽に歌いこなしています。
ALPHA-357
NX-B08
シベリウス/ラウタヴァーラ:ヴァイオリン協奏曲集
ラウタヴァーラ:ヴァイオリン協奏曲
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
トビアス・フェルトマン(Vn)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
リエージュ王立PO

録音:2017年4月
1991年生まれのヴァイオリニスト、トビアス・フェルトマン。ALPHA-レーベルではラヴェル、プロコフィエフ、R・シュトラウス のヴァイオリン・ソナタ集(ALPHA-253)をリリース。この演奏における瑞々しい感性と高い技術は、同世代のヴァイオリニストの 中でも群を抜く存在感を放っています。世界中のオーケストラから共演を求められているフェルトマン、今回のアルバムでは ジャン=ジャック・カントロフが指揮するリエージュ王立フィルハーモニーOと共演を果たしました。同じく優れたヴァイオリ ニストであるカントロフのサポートにより、伸び伸びと演奏されるシベリウスと、神秘的な作風を持つラウタヴァーラの2曲をお聴 きください。
ALPHA-358
NX-B08

NYCX-10003
日本語解説付国内盤
税込定価

Bach Inspiration
バッハ:管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV1067
マタイ受難曲 BWV244-アリア「愛よりしてわが救い主は死にたまわんとす」
無伴奏フルート・ソナタ イ短調 BWV1013
復活祭オラトリオ「来い、急げ、走れ、逃げまどう者たちよ」 BWV249-アリア「魂よ、あなたの香油は」
フルート・ソナタ ト長調 BWV1038
コーヒー・カンタータ BWV211-アリア「ああ、なんて美味しいの、コーヒーは」
カンタータ 第82番「われは満ちたれり」-アリア「われは満ちたれり」
ジュリエット・ユレル(Fl)
マリ・ド・ヴィユトレイ(S)
アンサンブル・レ・シュルプリーズ

録音:2017年4月
フランス出身、パリ国立音楽院で学んだフルート奏者ジュリエット・ユレル。1998年よりロッテルダム・フィル首席フルート奏者 を務めています。数多くの録音があり、そのレパートリーはハイドン、モーツァルトからフランス近代作品、現代作品までと幅広 く、最近ではヴォーチェ四重奏団とのモーツァルト:フルート四重奏曲全集(ALPHA-204)でのチャーミングな演奏が話題と なりました。今回のアルバムはJ.S.バッハに焦点を当て、まずはフルートが活躍する「管弦楽組曲 第2番」と2曲の「フルート・ ソナタ」をピックアップ。それだけではなく、カンタータなどでフルートのオブリガードが付けられているいくつかの作品を、ソプラノ歌 手ヴィユトレイと共に演奏し、バッハ作品におけるフルートの役割を見せてくれます。アンサンブル・レ・シュルプリーズの洗練さ れた響きも、ユレルのフルートにマッチしています。
ALPHA-359(2CD)
NX-B08
ショパン:夜想曲全集
夜想曲Op.9/夜想曲Op.15
夜想曲Op.27/夜想曲Op.32
夜想曲Op.37/夜想曲Op.48
夜想曲Op.55/夜想曲Op.62
夜想曲 ホ短調Op.72-1
夜想曲 嬰ハ短調 遺作
夜想曲 ハ短調 遺作
ネルソン・ゲルナー(P)
ALPHA-360
NX-B08
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第3番/ピアノ五重奏曲 ト短調
ピアノ五重奏曲 ト短調 Op.57
弦楽四重奏曲 第3番 ヘ長調 Op.73
ピョートル・アンデルシェフスキ(P)…1-5
ベルチャSQ【コリーナ・ベルチャ(Vn1)
アクセル・シャハー(Vn2)
クシシュトフ・ホジェルスキー(Va)
アントワーヌ・レデルラン(Vc)】

録音:2017年6月
BRITTEN STUDIO, SNAPE
「伝統に捉われず、メンバーたちが持つ様々な文化的背景に裏打ちされたダイナミックで自由な音楽解釈」で知られるベル チャ弦楽四重奏団は、1994年、英国王立音楽大学の学生たちによって結成されたアンサンブル。幅広いレパートリーを持 ち、古典派、ロマン派の作品の演奏、録音だけでなく、タネジやペンデレツキ作品の世界初演を手掛けるなど、活発な活動 を行っています。なかでも2011年から2012年にかけて録音されたベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集と、2014年から 2015年録音のシェーンベルク&ベルク&ヴェーベルン:室内楽曲集は“エコー・クラシック賞”、ブラームスの弦楽四重奏曲 全集は“ディアパソン・ドール賞”を受賞、世界中で高く評価されています。彼らの新しいアルバムはショスタコーヴィチの2つの 作品を収録。彼らの卓越したアンサンブルと洗練された演奏は、交響曲第9番がソ連当局に批判された直後に書かれ、初 演時に改訂されたとされる問題作「弦楽四重奏曲 第3番」の本質を探求します。また、最高傑作とされるピアノ五重奏曲 には、名手アンデルシェフスキが参加。最高レベルの音楽性の出会いが実現しました。
ALPHA-361

NYCX-10010
日本語解説付国内盤
税込定価

バッハ:リュート編曲による作品集
無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007(T.ダンフォードによるリュート編)
リュート組曲 ト短調 BWV995
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 BWV100-第5曲「シャコンヌ」(T.ダンフォードによるリュート編)
トーマス・ダンフォード(アーチリュート;ジュゼッペ・トゥミアーティ 1993年製)

録音:2017年7月
J.S.バッハの作品をアーチリュート(大きいリュートの意。テオルボに代わる通奏低音楽器)で演奏するという意欲的なアルバ ム。有名な無伴奏チェロ組曲第1番と、無伴奏ヴァイオリン組曲第2番のシャコンヌは、演奏者トーマス・ダンフォード自身の 編曲により、巧みにリュートへと移し替えられており、とりわけヴァイオリンでも演奏困難なシャコンヌでの目のくらむような驚異 的な演奏が聴きものです。 1988年生まれのダンフォードは9歳から師クレア・アントニーニの元でリュートを学び、2006年からはパリ国立音楽院に進 学、高名なリュート奏者シャルル=エドゥアルド・ファンタンのクラスで一等賞を獲得しています。その後、バーゼルのスコラ・カト ルムで研鑽を積み、多くのコンクールで優勝。世界中で活躍する期待のリュート奏者です。リュートの響きを最大限に生かす 美しい残響を備えています。録音場所でたスイス、ラ・ショー=ド=フォンにあるホールでの録音です。
ALPHA-362
(2CD+BOOK)
NX-D11
ヘンデル:メサイア エルヴェ・ニケ(指)
ル・コンセール・スピリチュエル(古楽器使用)
サンドリーヌ・ピオー(S)
カトリーヌ・ワトスン(A)
ルパート・チャールズワース(T)
アンドレアス・ヴォルフ(Bs-Br)
ALPHA-364
ヴィヴァルディ: リコーダーによる協奏曲集
協奏曲ハ長調RV444*〜フラウティーノ(ソプラノ・リコーダー),弦楽と通奏低音のための
協奏曲ヘ長調RV433/作品10-1「海の嵐」*〜フルート(あるいはリコーダー),弦楽と通奏低音のための
協奏曲ハ長調RV443*〜フラウティーノ(ソプラノ・リコーダー),弦楽と通奏低音のための
「そのかたが,愛する者たちに眠りを授けてくださろうという時に」
(『主が,家を建てて下さらないとしたらNisiDominus』RV608より)〜シャリュモーと通奏低音による演奏
協奏曲ハ短調RV441*〜フルート(またはリコーダー),弦楽と通奏低音のための
協奏曲イ短調RV445**〜フラウティーノ(ソプラノ・リコーダー),弦楽と通奏低音のための
協奏曲ヘ長調RV442**〜楽器群は全て弱音器付で,フルート(またはリコーダー),弦楽と通奏低音のための
ジョヴァンニ・アントニーニ(各種リコーダー、シャリュモー、指揮)
*エンリーコ・オノフリ(Vn)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)【ステーファノ・バルネスキ(ヴァイオリン**、ヴィオラ)、マルコ・ビアンキ(Vn)、リアーナ・モスカ(ヴィオラ**)、パオロ・ベスキ*、マルチェロ・スカンデッリ**(Vc)、ジャンカルロ・デ・フレンザ(ヴィオローネ)、マルグレート・ケル*(バロックハープ)、エヴァンジェリーナ・マスカルディ(テオルボ)、リッカルド・ドーニ(Cemb)】

録音:2011年7月&2017年5月 ギスリエーリ音楽堂、アカデミア・モンティス・レガリス、 モンドーヴィ(イタリア北西部ピエモンテ地方)
【国内盤】日本語解説付
バロック音楽の本場イタリアは、古楽ムーヴメントが決して早くから受け入れられたわけではありませんでした。そのイタリアで1980年代から活 動を始め、オランダや英国、ドイツ語圏など古楽先進地とは大きく違った瑞々しい新感覚バロック演奏を披露、一躍世界で注目されるように なったイル・ジャルディーノ・アルモニコ。時は流れ、今やイタリア・バロック作品はイタリアの古楽グループの演奏に頼ることも現実味を帯びてき ました。逆に言えば、イタリアでさえ古楽シーンに競合が生まれるほど活況があるのが21世紀。次々とめざましい後進たちが登場するなか、 創設者=音楽監督アントニーニが再び独奏者としてリコーダーを手にし、あえて王道のヴィヴァルディ作品と向き合ったということは、今こそ確 かな勝算を確信したからに違いありません。 2019年に結成30年を迎えたイル・ジャルディーノ・アルモニコは、今やハイドンの交響曲全曲録音にも参画、音楽監督ジョヴァンニ・アント ニーニはベートーヴェンの交響曲の指揮でも注目される存在となりましたが、その出発点はあくまでイタリア・バロックにあり、アントニーニのリコー ダー奏者としての活動が軸にありました。その軸が今もぶれていないことは、Alphaでのテレマン協奏曲集(Alpha245)やアンナ・プロハスカを ゲストに迎えての『蛇と炎』(Alpha250)、前作『理性の死』(Alpha450/国内仕様NYCX-10060)でも立証されています。TELDECで の初期録音から四半世紀を経てのヴィヴァルディ協奏曲集がどのような充実をみせたか、アントニーニがいま何を聴かせたいか――本盤は全 トラックを通じて結成当初どおりの室内編成での演奏で、そのことを強く実感する鑑賞体験に出会えることでしょう。しかも結成当初のソリス トであるエンリーコ・オノフリやバロックハープのマルグレート・ケルなど、今となっては驚きの豪華ゲスト奏者の参加も聴き逃せません。
ALPHA-365
NX-B08
ベートーヴェン: 古楽器によるピアノ・ソナタ 〜熱情・告別・ヴァルトシュタイン
ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調Op.53 「ヴァルトシュタイン」
ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調Op.57 「熱情」
ピアノ・ソナタ 第26番 変ホ長調Op.81a 「告別」
オリガ・パシチェンコ(フォルテピアノ)
使用楽器:ウィーンノC.グラーフ 1824年製オリジナル
ALPHA-367
NX-B08
ブクステフーデ: 七つのソナタOp.1
ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ集Op.1(1694)
ソナタ 第1番 ヘ長調 BuxWV252
ソナタ 第2番 ト長調 BuxWV253
ソナタ 第3番 イ短調 BuxWV254
ソナタ 第4番 変ロ長調 BuxWV255
ソナタ 第5番 ハ長調 BuxWV256
ソナタ 第6番 ニ短調 BuxWV257
ソナタ 第7番 ホ短調 BuxWV258
Ens.アルカンジェロ(古楽器使用)
ソフィー・ジェント(バロック・ヴァイオリン)
ジョナサン・マンソン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジョナサン・コーエン(Cemb)
トーマス・ダンフォード(Lute)
ALPHA-368
NX-B08
オットボーニ枢機卿と、イタリア後期バロックのチェロ音楽さまざま
ボーニ:ソナタ ハ長調Op.1-8 ソナタ ト短調op.1-9
アマデイ:ソナタ ニ短調 WD896/10
ヘイム:ソナタ 第1番 イ短調&ホ短調
ペローニ:ソナタ 第1番 イ長調 ソナタ 第2番 ニ長調
コスタンツィ:シンフォニア ニ長調WD551
ボノンチーニ:ソナタ イ短調
ルリエ:アリア「あなたに求める愛は」(二つのチェロと通奏低音のための編曲版)
マルコ・チェッカート(バロックVc)
Ens.アカデミア・オットボーニ(古楽器使用)
アンナ・フォンターナ(cmb)
レベッカ・フェルリ(vc)
フランチェスコ・ロマーノ(テオルボ、バロックギター)
ALPHA-369(3CD)
NX-D11
レイハ/ベルリオーズの師と古典派音楽
(1)弦楽四重奏曲 ホ長調 作品95-1
(2)弦楽五重奏曲 ヘ長調 作品92-1
(3)ピアノ・ソナタ ホ長調
(4)練習曲「異名同音」
(5)アンダンテ・マエストーゾ
(6)『魔笛』の主題によるピアノ・ソナタ(変奏曲)ヘ長調
(7)フーガ第9番「和声の環」
(8)グルックの主題による変奏曲 作品87 ピアノ三重奏曲 ニ短調 作品101-2
(9)ピアノ三重奏曲 ニ短調 作品101-2
(10)チェロ三重奏曲 〜三つのチェロのための
(1)(2)ジラール四重奏団
(2)タンギー・パリゾ(va2)
(3)(4)(5)ジョスカン・オタル、
(6)ヴィクトリア・ヴァシリェンコ、
(7)(8)ジョルジェ・ラデフスキ(p)
(9)トリオ・メディチ
(10)ヨーン・ハンビン、カツペル・ノヴァク、
ジュスティーヌ・メトラル(vc)
ALPHA-370
NX-B08
バッハ:マニフィカト(わたしの魂は主をあがめ);
ヘンデル
:ディクシット・ドミヌス(主は言われた)
バッハ:マニフィカト ニ長調 BWV243〜独唱、合唱、合奏と通奏低音のための
ヘンデル:ディクシット・ドミヌス HWV232
〜独唱、合唱、弦楽と通奏低音のための
リオネル・ムニエ(Bs)(指)
Ens.ヴォクス・ルミニス(古楽器使用)
ズュジ・トート、カロリーヌ・ヴェイナンツ(S)
ヤン・クルマン、ダニエル・エルヘルスマ
ロバート・バックランド、(C-T)
フィリプ・フレーリガー(T)
ゼバスティアン・ミルス(Br)
バルト・ヤーコプス(org)
ALPHA-371
NX-B08
オペラ作曲家たちのアリアとカンタータ
ストラデッラ:聖水曜日のための哀歌
ブレーヴィ:カンタータ「おお、天使たちの霊よ」
トレッリ:独唱カンタータ「光、傷ついた光が」
グレーゴリ:合奏協奏曲 作品3-2
カルダーラ:『我らが主イエス・キリストの受難』〜序曲
ヴィヴァルディ:『ユディトの勝利』〜気まぐれな風に翻弄されながら
ポルポラ:独唱モテット「嵐のなか、頼れる星も見えず」
ヨンメッリ:『救われたベトゥーリア』〜囚われの身から戻った者が
デルフィーヌ・ガルー(C.A)
オッタヴィオ・ダントーネ(指)
アカデミア・ビザンティーナ(古楽器使用)
ALPHA-372(18CD)
NX-F01
バロック時代の巨匠たち

【CD1】…ZZT090202
アルビノーニ:5声のソナタ集op.2-3.11.7.9.1.5番

【CD2】…ALPHA258
バッハ:最初期のカンタータ
BWV12/BWV106/BWV131/BWV150

【CD3.4】…ALPHA300
バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第1番-第6番BWV1046-BWV1051

【CD5.6】…ALPHA029
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番-第6番
BWV1007-BWV1012

【CD8】…ALPHA130
バッハ:ミサ曲集 - BWV234/BWV235

【CD9】…ALPHA952
リュリとシャルパンティエの「テ・デウム」

【CD10】…ALPHA247
フォルクレ父子とクラヴサン
フォルクレ/F. クープラン/デュフリ:クラヴサン作品集

【CD11】…ALPHA249
モンテヴェルディと七つの大罪〜声楽作品集

【CD13】…ALPHA140
パーセル:歌劇「ダイドーとイニーアス」Z626

【CD14.15】…ALPHA309
ラモー:クラヴサン曲集
クラヴサン曲集 組曲 ホ短調
クラヴサン曲集 組曲ニ短調 - 長調 他

【CD16】…ALPHA222
ヴィヴァルディ:女声合唱のための作品集
グローリアRV589
マニフィカトRV 610a 他

【CD17】…ZZT080803
ヴィヴァルディ「四季」と三つの新発見協奏曲

【CD18】…ALPHA042
イタリア音楽の遺産 ハスラー
バード/ブル 他、鍵盤作品集
【CD1】…ZZT090202
キアラ・バンキーニ(指)
アンサンブル415
録音:2008年5月
【CD2】…ALPHA258
リオネル・ムニエ(指)
ヴォクス・ルミニス
録音:2016年4月.7月
【CD3.4】…ALPHA300
カフェ・ツィマーマン(古楽アンサンブル)
録音:2000-2008年
【CD5.6】…ALPHA029
ブリュノ・コクセ(Vc)
録音:2001年10月2-7日
【CD8】…ALPHA130
ラファエル・ピション(指)
アンサンブル・ピグマリオン
録音:2007年10月
【CD9】…ALPHA952
ヴァンサン・デュメストル(指)
カペラ・クラコヴィエンシス
ル・ポエム・アルモニーク 他
録音:2013年3月25日
【CD10】…ALPHA247
ジュスタン・テイラー(Cemb)
録音:2016年3月13-16日
【CD11】…ALPHA249
レオナルド・ガルシア・アラルコン(指)
カペラ・メディテラネア(アンサンブル) 他
【CD13】…ALPHA140
ジモーネ・ケルメス(S)
ディミトリス・ティリアコス(Br) 他
テオドール・クルレンツィス(指)
ムジカエテルナ
録音:2007年4月
【CD14.15】…ALPHA309
ブランディーヌ・ランヌー(Cemb)
録音:2000年7-10月
【CD16】…ALPHA222
エルヴェ・ニケ(指)
ル・コンセール・スピリチュエル
録音:2015年6月8-9日
【CD17】…ZZT080803
アマンディーヌ・ベイエ(ヴァイオリン・指)
アルバ・ロカ(Vn)/マルコ・チェッカート(Vc)
リ・インコーニティ(アンサンブル)
録音:2008年1月14-18日
【CD18】…ALPHA042
グスタフ・レオンハルト(クラヴィオルガヌム)
録音:2003年2月
バロック音楽と言えば、だれもが思い浮かべる数々の名曲・・・ヴィヴァルディの「四季」やバッハの「ブランデンブルク協奏曲」、「ゴ ルトベルク変奏曲」「無伴奏チェロ組曲」などはもちろんのこと、ラモーの「クラヴサン組曲」やパーセルの「ダイドーとイニーアス」など一度 は聴いておきたい作品を網羅した18枚組BOXが再プレスされました。 レオンハルトやコクセの定評ある名演に加え、クルレンツィスとムジカエテルナなどの最先端の演奏も含むこのBOXは、初めてバロック 音楽を聴く人だけでなく、この時代の作品に慣れ親しんでいる人にも新たな喜びをもたらします。
ALPHA-376
パーセル:歌劇「ダイドーとアエーネアス」 ジモーネ・ケルメス(S;ダイドー)
ディミトリス・ティリアコス(T;アエーネアス)
デボラ・ヨーク(S;ベリンダ)/他
テオドール・クルレンツィス(指)
アンサンブル・ムジカエテルナ、
ニュー・シベリアン・シンガーズ(ノヴォシビルスク国立アカデミー歌劇場室内cho)
ALPHA-377
NX-A11
モーツァルト:レクィエム ニ短調 KV626 (ジュスマイヤー補筆版) ジモーネ・ケルメス (S)
シュテファニー・ホウツェール(A)
マルクス・ブルッチャー(T)
アルノー・リシャール(B)
テオドール・クルレンツィス(指)
アンサンブル・ムジカエテルナ(古楽器使用)
ニュー・シベリアン・シンガーズ(合唱)
ALPHA-379(3CD)
NX-D11
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 ジャン=セバスティアン・ブー(ドン・ジョヴァンニ)
ロバート・グリアドウ(レポレッロ)
ミルト・パパタナシウ(ドンナ・アンナ)
ジュリー・ボーリアン(ドンナ・エルヴィーラ)
ユリアン・ベーア(ドン・オッターヴィオ)
アンナ・グレヴェリウス(ツェルリーナ)
マルク・スコフォニ(マゼット)
スティーヴン・ヒュームズ(騎士長)
ジェレミー・ローレル(指)
ル・セルクル・ド・ラルモニーO(古楽器使用)
ラジオ・フランスcho
ALPHA-380(6CD)
NX-D11
ベートーヴェン:交響曲全集&序曲集
【CD1】
1.バレエ音楽「プロメテウスの創造物」 Op.43
2-5.交響曲 第1番 ハ長調 Op.21
6-9.交響曲 第2番 ニ長調 Op.36
【CD2】
1-4.交響曲 第3番 変ホ長調 Op.55
5.「コリオラン」序曲 ハ短調 Op.62
6.劇音楽「エグモント」Op.84-序曲
7.劇音楽「アテネの廃墟」Op.113-序曲
8.劇音楽「アテネの廃墟」Op.113-トルコ行進曲
【CD3】
1-4.交響曲 第5番 ハ短調 Op.67
5-8.交響曲 第4番 変ロ長調 Op.60
【CD4】
1-5.交響曲 第6番 ヘ長調「田園」Op.68
6-9.交響曲 第8番 ヘ長調 Op.93
【CD5】
1-4.交響曲 第7番 イ長調 Op.92
5.献堂式序曲 Op.124
【CD6】
1-7.交響曲 第9番 ニ短調「合唱」Op.125
アンナ=クリスティーナ・カーポラ(S)
マリアンネ・ベアーテ・シェラン(Ms)
マルクス・シェーファー(T)
トーマス・バウアー(Br)
ジョス・ファン・インマゼール(指)
アニマ・エテルナcho
アニマ・エテルナ

録音:CONCERTGEBOUW BRUGGE
2005年12月10-12日…交響曲 第4番&第8番,プロメテウスの創造物
2006年5月1-4日…交響曲 第2番&第3番,エグモント、アテネの廃墟
2006年11月13-16日…交響曲 第6番&第7番 コリオラン
2007年4月20-21日…交響曲 第1番
2007年4月17-20日…交響曲 第9番
2007年12月20-21日…交響曲 第5番,献堂式序曲

ZIGZAG Territoires ZZT080402.6より移行盤
2008年、最初に発売された時には多くの聴き手が衝撃を受けたというインマゼールのベートーヴェン交響曲全集。以来10年を経て、ベートーヴェンを演奏すること自体が、使 用楽器や解釈も含めてここまで大きく変化すると想像していた人がどれほどいたのでしょう。だからこそ、今、ベートーヴェンの原点に立ち戻り、インマゼールが演奏するこの演奏に 耳を傾けてみてください。 ピリオド楽器による演奏ですが、解釈はあくまでも正統派。ピッチやテンポについてもベートーヴェンが記載したメトロノーム表示を忠実に守り(たとえ、その機械が狂っていたとし ても)ベートーヴェンが活躍していた当時の最新研究結果を踏まえ、ベートーヴェンの理想を丁寧に描き出しています。併せて収録されている数々の序曲も素晴らしい演奏で す。 (Ki)
ALPHA-384
NX-B08
ベリオ、ラヴェル、ファリャの歌を室内楽アンサンブルとともに
ベリオ:「民謡集」
ラヴェル: 序奏とアレグロ/「博物誌」
ファリャ:プシューケー
アン・ステファニー(Ms)
ラビュリント・アンサンブル
(室内楽アンサンブル)

録音 2017年6月
1948年より開催されている「エクサン・プロヴァンス音楽祭」。オペラを中心に数多くの演奏会が行われる夏の風物詩です。 1998年からは音楽祭に伴い「アカデミー」を開設、若い演奏家たちのマスタークラスや、創作オペラ、実験音楽などの刺激 的なワークショップが実施され、新しい才能が発掘される場となっています。 ALPHAレーベルはこのアカデミーとコラボレーションを行っており、定期的に若い才能を見出していますが、2006年にアカデ ミーに参加したアンナ・ステファニーもその一人。彼女は早い時期からベリオのフォークソングに興味を抱き、この作品をベース にしたコンサートを企画していました。今回、素晴らしい「ラビュリント・アンサンブル」との共演で実現したレコーディングでは、ベ リオとラヴェル、ファリャの作品を室内楽伴奏版で演奏。ベリオが要求する多彩な歌唱も含めた「言葉とイメージの融合」が図 られた新感覚の作品として表出されています。
ALPHA-385
NX-B08
ウィーン18世紀末とソナタ形式
ベートーヴェン:ソナタ第1番ヘ短調Op.2-1
ハイドン:ソナタ第47番ロ短調 Hob.XVI: 32
ベートーヴェン:ソナタ第2番イ長調Op.2-2
ハイドン:ソナタ第58番ハ長調 Hob.XVI: 48
ベートーヴェン:ソナタ第6番ヘ長調Op.10-2
オリヴィエ・カヴェー(P)

録音 2017年9月
ベートーヴェンがハイドンに初めて会ったのは1790年、彼が20歳の時でした。その2年後、ベートーヴェンはハイドンの弟子の 一人になりましたが、ハイドンも多忙を極めていたためか思うような指導を受けることができず、後に「私はハイドンから何も学 んだことはない」と語ったと言われています。その2人の作風と野心の違いは、こうして同じ頃に書かれた作品を並べて聴いて みることで明確になりますが、同時にウィーンが育んだ“共通項”も感じ取れることでしょう。演奏しているカヴェーはフォルテピア ノにも造詣の深いピアニストです。
ALPHA-387
NX-B08

NYCX-20004
日本語解説付国内盤
税込定価

DEUX ふたり・ふたつ
プーランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ FP119
エルンスト・フォン・ドホナーニ:ドリーブ『コッペリア』のワルツ〜ピアノ独奏のための編曲版
バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ 第2番 Sz.76
ラヴェル:ツィガーヌ
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)
ポリーナ・レシチェンコ(P)

録音:2017年6月
グルノーブル(フランス東部ドーフィネ地方)、MC2スタジオ
解説日本語訳、補筆…白沢達生
テーマは「2」(二重奏アルバムということもありますが、そこにはラヴェルとプーランクというフランス近 代きっての作曲家にたいし、ドホナーニとバルトークというハンガリー屈指の作曲家たちの音楽が対置されている……つまり東と西のヨーロッパ 両世界が交わるところ、というニュアンスも込められているようです。さらにはプーランク作品をオマージュとして捧げられたスペインの詩人ガルシ ア・ロルカのフラメンコ愛、ラヴェル「ツィガーヌ」でのロマ音楽への憧憬など、クラシック世界と民俗音楽世界という二つの世界の接点がここにあ る、といったメッセージ性も強く感じさせます。実際コパチンスカヤは故郷モルドヴァでも指折りの民俗音楽プレイヤーを両親に、民俗的な音楽 世界を深く感じながら育ってきた演奏家。かたやレニングラード(現サンクトペテルブルク)出身のレシチェンコはギロリフやマルグリスら名匠たちの 薫陶を受けてきたあと、アルゲリッチの激賞による世界的注目をへて躍進つづきの活躍をみせてきた俊才。縦横無尽のピアニズムは、野趣あ ふれるコパチンスカヤの感性の向こうを張るにふさわしい存在感がきわだちます。迫力と洗練のはざまをゆくバルトーク作品の存在感が、優美 なフランス近代のイメージを一新するプーランクやラヴェルでの名演と絶妙なコントラストをなすプログラム、演奏史は塗り替わりつづけるのだと あらためて実感させられる1枚です。

ALPHA-386
ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲 ハ長調 Op. 120 マルティン・ヘルムヒェン(P)

録音:2017年3月
“伸びやかさと繊細さが完全同居する類まれなピアニズム!”
 屈 託のない明るい音色と伸びやかな感性が魅力のヘルムヒェンの資質が最大に 生きた名演奏! 変奏曲の様式の堅牢性を殊更強調することなく「語り」に徹したそのアプローチ は、聴く者の心にスッと入り込みます。
 第3変奏の弱音の優しい幻想、第4〜第5変 奏の独りよがりにならないリズムの愉悦、第6変奏のタッチの粒立ちの良さ、第9 変奏のリズムの重心の張り巡らせ方、第10変奏のタッチの鮮やかな飛翔、22変奏 の微妙な間合いのさじ加減により天然のユーモラスが湧き立つ様など、印象的な 瞬間は数え切れませんが、ヘルムヒェンの才能が最も高次元で開花しているのは 、音符の少ない第14、20、29変奏!緊張感がしなやかに持続し、イマジネーショ ン豊かな静謐美を瞬時に築く手腕に触れたら、彼のセンスが並外れて高いことを 誰も否定できないでしょう。
 「爽やかで瑞々しい」演奏は数々あれど、そこに無限の含蓄を湛える演奏となる と、滅多に出会えるものではありません。【湧々堂】
ALPHA-388
NX-B08
男の子たちのように 〜2台のピアノのための音楽
トロティニョン:2台のピアノのための三つの小品
プーランク:2台のピアノのためのソナタ
 悲歌
ブルーベック:ポイント・オン・ジャズ
デュオ・ヤーテーコク(ピアノ・ユニット)
アデライード・パナジェ
ナイリ・バダル (P)
フランスの名手クレール・デゼールに教えを受けた「デュオ・ヤーテーコク」。彼女らがデゼールからレッスンを受けたクルタークの デュオ作品「ヤーテーコク」をアンサンブル名に冠し、ユニークな活動を行っています。このアルバムでは、プーランクの洒脱な作 品をジャズで挟むという面白いプログラムを提案。刺激的で柔軟な演奏が持ち味です。
ALPHA-389
NX-B08
ショスタコーヴィチ:交響曲第6番ロ短調Op.54*
シンフォニエッタOp.110b(原曲:弦楽四重奏曲第8番 (1961)〜アブラム・スタセヴィチによるティンパニと弦楽オーケストラ編)
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ((指))

録音:2016年7月17-19日*、2017年8月13-15日エストニア、パルヌ・コンサート・ホール
世界中のひのき舞台で強烈な存在感を放つだけでなく、NHK交響楽団の指揮者としても日本でおなじみとなった指揮 者パーヴォ・ヤルヴィ。最近では父ネーメにも迫る風格を備え、ますます素晴らしい音楽を奏でています。ヤルヴィのALPHA レーベル初登場となったこのアルバムは、彼の故郷における最高のオーケストラ「エストニア祝祭管弦楽団」とのショスタコー ヴィチ。メインの第6番と、珍しい弦楽四重奏曲第8番の管弦楽版というプログラムは、オーケストラの実力を存分に堪能でき る素晴らしい選曲です。
ALPHA-390

NYCX-10047
日本語解説付国内盤
税込定価

リスト:十字架への道 S.531
サルヴェ・レジーナ(ごきげんよう、皇后様)S.66
.我らが父なるかた S.29
アヴェ・ヴェルム・コルプス(めでたし、まことの御体)S.44
レインベルト・デ・レーウ(P&指)
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(合唱)
マルニクス・ド・カート(Org)

録音:2017年6月、ヘント(ベルギー)、聖マハリユス教会

【国内盤】
解説・歌詞日本語訳:白沢達生
異色のサティ解釈師として知られるピアニスト=作曲家、レインベルト・デ・レーウは古楽先進地オランダ生まれ...近年で は古楽系指揮者フィリップ・ヘレヴェッヘが立ち上げた老舗合唱団コレギウム・ヴォカーレ・ヘントとの共演も多く、すでにAlphaで はヤナーチェクの合唱作品集を指揮したアルバムで高い評価を博しました(Alpha219)。現代作品への適性と深い作品愛に 裏打ちされた近代作品との相性はどこか、ハンス・ツェンダーやギドン・クレーメルなどのロマン派音楽での実績を連想させるところ もあるデ・レーウですが、今回とりあげたのはリスト晩期の異色作。イエスが十字架にかけられるまで辿った14の場所をめぐる合 唱曲『十字架への道』はこの作曲家が後年たどりついた濃密かつ玄妙な和声言語が「ことば」との相性とあいまって独特な鑑賞 体験をもたらします。デ・レーウ自身のピアノと古楽系合唱のピュアな響きとが作品美をえもいわれぬかたちで体験させてくれるで あろう新録音、国内仕様では歌詞訳とあわせ解説の翻訳も添付されます。
ALPHA-391

NYCX-10011
日本語解説付国内盤
税込定価

テオルボに霊感をくれるのは〜17世紀のテオルボ音楽、21世紀に〜
ブリュノ・エルストロフェール

ピッチニーニ(1566-1638):リュートとキタローネの為のタブラチュア曲集第1巻より
PARTITE SOPRA QUEST’ARIA FRANCESE DETTA l’ALEMANA
「ドイツ風」の名で知られるフランスの歌にもとづくパルティータ(変奏曲)
CORRENTE VI SOPRA L’ALEMANA
「ドイツ風」(の歌)による第6コルレンテ
エルストロフェール/スタンドリー:COMME UN BEFFROI 鐘楼のように
カプスベルガー(1580-1651):TOCCATA NONA 第9トッカータ
エルストロフェール:PERIVOLI BLUE ペリヴォリの青色
 THANKS TOUMANI ありがとうトゥマニ
カスタルディ(1581-1649):ARPEGGIATA A MIO MODO 我流のアルペッジャータ
サティ:GNOCIENNES I グノシエンヌ 第1番
カプスベルガー:BERGAMASCA ベルガマスカ
カプスベルガー/ジャン=リュク・ドバティス:DANS LA CHAMBRE DE MON THEORBE 私のテオルボのある部屋で
エルストロフェール:CLAN 氏族
バッハ/エルストロフェール:A TEA WITH BACH バッハとお茶を
カプスベルガー:TOCCATA UNDICESIMA 第11トッカータ
エルストロフェール:VOS LUTHS 君たちのリュート
ブリュノ・エルストロフェール(テオルボ…スイス、パコ、モーリス・オッティガー 2009年製)
ローズマリー・スタンドリー(歌)
ジャン=リュク・ドバティス(詩、朗読)
ミシェル・ゴダール(セルパン)
エメク・エヴチ(Cb)

録音:2017年9月ノワルラック大修道院(フランス)
録音:2017年9月Abbaye de Noirlac ノワルラック大修道院(France)
国内盤解説訳・補筆:白沢達生
ドイツの若手テオルボ奏者、ブルーノ・ヘルシュトロッファー。17世紀以前の音楽と現代の音楽を自由に弾きこなす逸材として知られています。このアルバムは彼自身が 「logbook=日誌」と呼ぶもので、ヨーロッパからアメリカまで、数千キロメートルに及ぶ旅の印象から生まれた自作と、様々な時代に書かれた小品が並べられており、聴き手の 想像力を強く刺激します。現代の田舎と都市の風景、16世紀のイタリアの人々の歌、突然混じり合うサティの「グノシエンヌ」、そしてインドを思い描く曲までも聴くことができま す。ヘルシュトロッファーの感性を通じて生まれた作品も聴きどころです。
ALPHA-392
NX-B08
テレマン、タルティーニ、民俗音楽...
1.テレマン):組曲「ブルレスケ」変ロ長調 TWV 55:B8-第2曲 スカラムーシュ
2.作者不詳:ハンガリー舞曲(18世紀)
3.作者不詳:シカンジ舞曲(18世紀)
4.作者不詳:ハナック
5.作者不詳:ポロネーズ
6.伝承曲:Sol Paji Pe Luludjori(1940年 Puspokladanyコレクション)
7.テレマン:序曲 変ホ長調「リラ」TWV55:Es3-第3曲「ラ・ヴィエイユ」
8.ゲオルク・ベンダ(不詳-1795):チェンバロ協奏曲 ト長調-第3楽章 Allegro scherzando
9.ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調「グロッソ・モグール」RV208- 第2楽章 Grave recitativo
10.キルンベルガー:マスラ
11.伝承曲:Iai Devlale Ss Te Kerav(1953年 Tutzerコレクション)
12.パルーフ:トラーナ・ナンナ
13.パルーフ:ハイデュク舞曲
14.伝承曲:Cantec De Leag?n(1920年 Suceavaコレクション)
15.ラヴォッタ:Adagio Lamentoso
16.伝承曲:Saltus Pollonicus and Hungaricus(1742 Slovakiaコレクション)
17.タルティーニ:ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 D50-第2楽章 Grave
18.ビハーリ(1764-1827):Lassu Magyar
19.ヴィットリオ・ギエルミ/スタニスラフ・パルーフ:モーツァルト・ザ・ジプシー-モーツァルト・シルバ
スタニスラフ・パルーフ(Vn)…1.5.11-13.16.19
マルセル・コメンダント(ツィンバロン)…1-4.8-10.12.13.14.16
ヴィットリオ・ギエルミ(パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオール…2.3.10.13),(ヴィオラ・ダ・ガンバ…7.13.15)
ドロテー・オベルリンガー(リコーダー)…4.16
グラシエラ・ギベッリ(歌)…5.11.12.14
アレッサンドロ・タンピエーリ(Vn)…9.10.16.17-19
シャレフ・アド=エル(チェンバロ)…8.15
リッカルド・コエラーティ・ラーマ(コントラバス)…12
イル・スオナール・パルランテ

録音 2016年5月,2017年6月
レーベル創設以来、バロック以前の音楽の可能性を追求してきたALPHAレーベルらしい1枚。この「Gypsy Baroque」と 題されたアルバムは、若い頃にポーランドとスロヴァキアの間にあった貴族の邸宅に仕え、この地の民族音楽を知ったテレマン を中心に、ヴィヴァルディやタルティーニと言った、国境を越えて活躍した作曲家の作品を、彼らが影響を受けたであろう「民 族音楽」の関係性を探りながら演奏していくという企画盤。要所要所に挟まれた18世紀のジプシー音楽も含め、全てをバ ロック楽器と民族楽器の混合アンサンブルで演奏したことで、普段なら典雅な響きを放つテレマンの曲も野趣溢れた作品と して新たな魅力を見せています。アンサンブルの中心となるヴィットリオ・ギエルミは、イル・ジャルディーノの創設者であり、彼が 率いるイル・スオナール・パルランテはジャズと伝統音楽を探求するアンサンブル。革新的なプロジェクトで知られています。
ALPHA-393
NX-B08

NYCX-10013
日本語解説付国内盤
税込定価

ウィーン世紀末、六人の作曲家〜アルマ・マーラーのまわりで
シェーンベルク:四つの歌曲 Op.2(1899)
ウェーベルン:リヒャルト・デーメルの詩による五つの歌曲(1906-08)
ベルク:七つの初期歌曲(1907)
ツェムリンスキー:歌曲集 Op.2(1895〜1896)〜思いつくこと/春の日中/歌曲集 Op.5(1896〜1897)より/下衆なる期待/ただ眠りなさい
歌曲集 Op.5(1898〜1899)〜そこに二人の子供がいて/お誘い/44薔薇のイルメリン
アルマ・マーラー=ヴェルフル(1879〜1964):五つの歌曲(1910)〜静まりかえった都/甘やかな夏の夜/わたしは花のあいだを歩きまわる
四つの歌曲(1915)〜夜のさなかの光
フーゴ・ヴォルフ:ゲーテ歌曲集(1888)〜ミニョンの歌I/ミニョンの歌II/ミニョンの歌III/君よ知るや、かの国を
バーバラ・ハンニガン(S)
レインベルト・デ・レーウ(P)

録音:2017年10月
オムループ音楽センター(オランダ)
歌詞訳:小阪亜矢子・白沢達生
解説訳・補筆:白沢達生
ALPHA-394
NX-B08
シュッツとシャイン〜復活と涙
シュッツ:『復活の物語』SWV 50より(13曲)
シャイン:『イスラエルの泉』より(9曲)
クレール・ルフィリアトル(S)
ヴァンサン・リエヴル=ピカール(T)
ジョルジュ・アブダラ(ビザンティン歌謡)
シモン=ピエール・ベスティオン(指)
Ens.ラ・タンペート(古楽器使用)
17世紀英国の音楽を、ダンス・パフォーマンスとのコラボレーションで表現するかと思えば、ルネサンス期の代表作の一つ、マ ショーの「ノートルダム・ミサ」とストラヴィンスキーのミサを並べるという不思議なアルバムをリリースする“先鋭的バロック集団”ラ・ タンペート。このアルバムではドイツ・バロック正統派の作曲家シュッツとシャインの作品を粛々と演奏。選ばれている曲はどれ も「改悛」をテーマにしており、ドイツ17世紀のプロテスタントの心が的確に表現されています。 ル・ポエム・アルモニークのトップを飾ってきた名歌手ルフィリアトル、そしてビザンティン歌謡の歌手アブダラの存在感が際立つ 素晴らしいアルバムです。
ALPHA-395
NX-B01
ブラームス:ピアノ協奏曲 第2番 ネルソン・ゲルナー(P)
尾高忠明(指)NHK響

録音 2009年5月20日 東京 サントリーホール・ライヴ
1969年アルゼンチン生まれのピアニスト、ネルソン・ゲルナー。1990年のジュネーヴ国際コンクールで入賞して以来、日本に も度々来日して繊細、かつ美しい音楽を奏でて人気を獲得しています。この2009年のブラームスは、ゲルナーの堂々たる 独奏だけでなく、N響を完璧にコントロールした尾高の(指)にも注目が集まりました。冒頭のホルンソロや第3楽章のチェロな ど、要所要所での名技を含め、ピアノとオーケストラが拮抗しながら、ひたすら美しいブラームスを紡ぎ出していきます。
ALPHA-396
ジェミニアーニ:合奏協奏曲集 Op.7
協奏曲 ニ長調 H.115
協奏曲 ニ短調 H.116
協奏曲 ハ長調 H.117
協奏曲 ニ短調 H.118
協奏曲 ハ短調 H.119
協奏曲 変ロ長調 H.120
カフェ・ツィマーマン(アンサンブル)
【メンバー】
パブロ・バレッティ(コンサートマスター)
ダヴィド・プランティエ(Vn)
グアダルーペ・デル・モラル(Vn)
マウロ・ロペス・フェレイラ(Vn)
マティアス・ミュラー(Vn)
マリア・ゴミス(Vn)
パトリシア・ガニョン(Va)
リュシー・ユゼニ(Va)
ペトル・スカルカ(Vc)
フリスト・クズマノフ(Vc)
カレル・ヴァルテル(トラヴェルソ)
レギーナ・グライム(トラヴェルソ)
カルレス・クリストバル(Fg)
ルジェク・ブラニー(Cb)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)

録音:2017年9月
エクス=アン=プロヴァンス,
ダリウス・ミヨー音楽院
カンプラ・オーディトリアム
イタリア後期バロック期の作曲家フランチェスコ・ジェミニアーニは「コレッリからヘンデルをつなぐ存在」と言われています。ア レッサンドロ・スカルラッティに学び、ナポリの宮廷楽団のコンサート・マスターとして活躍していたところ、腕を買われてロン ドンに招かれ第3代エセックス伯ウィリアム・カペルの庇護を受けました。かなり気性の激しい性格であったようで「熱血漢 Il Furibondoと呼ばれたことでも知られます。 このアルバムに収録された作品番号7の合奏協奏曲は、ジェミニアーニ59歳頃の作品。それぞれ弦楽四重奏をソリス トに据えるという、当時としては画期的な編成で書かれているだけでなく、規則性を重視した時代にあって、彼の作品 はあまりにも気まぐれであり、この曲を録音することに決めたカフェ・ツィマーマンのメンバーたちもその斬新さに驚いてしまっ たといいます。そろそろ対位法を重視した時代から典雅なギャラント様式に移行しつつある時代に花開いたジェミニアー ニの華麗な協奏曲は、やはり熱血漢ならではの名曲です。
ALPHA-397
NX-B08

NYCX-10006
日本語解説付国内盤
税込定価

サンドリーヌ・ピオー/歌曲を歌う
レーヴェ:ああ、お願いです、苦しみの聖母さま
シューマン:ヴィルヘルム・マイスターよりの歌曲と歌 Op.98-1 ミニョン
 5つの歌曲 Op.127-2 あなたの顔は
 歌曲集「ミルテの花」 Op.25-7 はすの花
ドビュッシー:華やかな宴 第1集
ヴォルフ:アイヒェンドルフ歌曲集 第3番「秘めた愛」
 メーリケ歌曲集〜第45番:葦の根の妖精/第7番:見棄てられた娘/第38番:風に寄せる歌
ガーニー(1890-1937):5つのエリザベスの歌-第4番「眠り」
バクサ(1938-):あなた、彼を忘れましょう
プーランク:歌曲集「平凡な話」 FP107
バーバー:歌曲集「それでもなお」Op.41-4
プーランク:歌曲集「メタモルフォーゼ」第2番 あなたはこんなふう
プレヴィン(1929-):3つのディキンソンの歌
サンドリーヌ・ピオー(S)
スーザン・マノフ(P)

録音:2017年9月
名ソプラノ、サンドリーヌ・ピオーのALPHA-レーベルへの初のリサイタル・アルバム。タイトルの「CHIMERE−シメール」とはギリ シャ神話に登場する“ライオンの頭と山羊の胴体、毒蛇の尻尾を持つ怪物”(英語読みではキマイラ)のことですが、時には 理解できない夢の象徴や、様々な要素を併せ持つ存在=女性そのものを示す、まさにこのアルバムにふさわしい言葉です。 彼女が変幻自在に歌い上げるレーヴェ、ヴォルフ、ドビュッシー、プーランク、あまり聴くことのないガーニー、バクサ、そしてバー バー、プレヴィンの歌曲は、ドイツ語、フランス語、英語の3つの言語を行き来しながら、聴き手を詩的で親密な夢の旅へとい ざないます。伴奏のマノフのピアノもピオーの歌にぴったりと寄り添い、ユニークな世界を描き出しています。
ALPHA-398
NX-B08
ヒンデミット:歌曲集「マリアの生涯」Op.27(1922/23年版) ユリアーネ・バンゼ(S)
マルティン・ヘルムヒェン(P)

録音:2017年9月
独特の深い声質を持ち、現代から古典までを歌いこなすドイツのソプラノ、ユリアーネ・バンゼ。一連のロマン派作品の歌唱や 宗教曲での強い存在感を放つ彼女の歌は、一度耳にしたら忘れることはできないほどの印象を残します。 今アルバムでバンゼが取り組んだのは、ヒンデミットが1923年に作曲した歌曲集「マリアの生涯」。リルケの詩による15曲で構 成された詩集は、聖母マリアの誕生から死までが忠実に綴られており、ヒンデミットはこの詩にワーグナーの妖艶さとドビュッ シーの繊細さを兼ね備えた曲をつけました。当時のヒンデミットの作風はかなり前衛的で、ピアノ伴奏も歌も演奏が困難だっ たため、後の1948年にヒンデミット自身が曲を改訂。こちらの方が耳なじみが良いため、演奏される機会が多いのですが、か の名手グレン・グールドは初稿版をより高く評価しており、このバンゼの演奏も初稿版で歌われています。
ALPHA-399
NYCX-10074
日本語解説付国内盤
税込定価

リゲティとスカルラッティ
スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K141/L422/P271
 ソナタ ニ短調 K32/L423/P14
 ソナタ ハ短調 K115/L407/P100
リゲティ:ハンガリー風パッサカリア
スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K18/L416/P74
 ソナタ イ長調 K208/L238/P315
 ソナタ イ短調 K175/L429/P136
リゲティ:ハンガリアン・ロック(シャコンヌ)
スカルラッティ:ソナタ ニ長調 K492/L14/P443
 ソナタ ロ短調 K27/L449/P83
 ソナタ ニ短調 K213/L108/P288
 ソナタ ヘ短調 K239/L281/P56
 ソナタ ヘ短調 K519/L475/P445
リゲティ:ハープシコードのためのコンティヌム
スカルラッティ:ソナタ ヘ短調 K481/L187/P504
ジュスタン・テイラー(Cemb)

録音:2017年12月
イタリア、バロック時代の作曲家ドメニコ・スカルラッティと、ハンガリーの現代作曲家ジェルジ・リゲティ。一見何の繋がりもない ように思える2人の作曲家ですが、鍵盤音楽における技巧性の追求においては、大きな共通性があります。このアルバムで はスカルラッティの多彩なソナタに、リゲティの3つの壮観な作品を挟み込み、時代を超越した結びつきを体感させるというユ ニークな試みがなされています。演奏しているテイラーはフランスとアメリカの血を引く1992年生まれの若きハープシコード奏 者。グラモフォン誌の「エディターズ・チョイス」、フランス批評家サークルの「レヴェレーション・ミュージカル」など数多くの賞を獲 得、その柔軟な表現と音楽性により、現在最も活躍が期待されている演奏家の一人です。

ALPHA-400
NX-B08

NYCX-10004(1SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価

オラツィオ・ベネヴォリ(1605-1672):16声のミサ「SI DEUS PRO NOBIS 神が私たちと一緒なら」
1.聖アンブロジウス:Aeterna Christi Munera et Martyrum Victorias
2.モンテヴェルディ:カンターテ・ドミノ SV293
3.ベネヴォリ:16声のミサ「神が私たちと一緒なら」-キリエ
4.ベネヴォリ:16声のミサ「神が私たちと一緒なら」-キリスト
5.ベネヴォリ:16声のミサ「神が私たちと一緒なら」-キリエ II
6.パレストリーナ:モテット I「乙女マリアよ、御身は祝福されたもう」
7.ベネヴォリ:16声のミサ「神が私たちと一緒なら」-グローリア
8.作者不詳:Et ne averta faciem tuam a puero tuo
9.ベネヴォリ:16声のミサ「神が私たちと一緒なら」-クレド
10.フレスコバルディ:カンツォーナ
11.ベネヴォリ:16声のミサ「神が私たちと一緒なら」-サンクトゥス
12.作者不詳:Benedictus qui venit in nomine domini
13.ベネヴォリ:Regna Terrae 地のもろもろのくによ
14.ベネヴォリ:16声のミサ「神が私たちと一緒なら」-アニュス・デイ
15.ベネヴォリ:16声のマニフィカト
エルベ・ニケ(指)
ル・コンセール・スピリチュエル

録音:2018年2月
EGLISE NOTRE-DAME DU LIBAN(PARIS)
イタリア初期バロック時代に活躍した作曲家ベネヴォリ。長い間、有名な「53声部のザルツブルク・ミサ」の作曲者として認知 されていましたが、最近になってこの曲はビーバー(もしくはホーファー)の作品という説が有力になっています。 ベネヴォリ自身はおよそ20曲のミサをはじめ、モテット、詩篇などの声楽曲を書き、そのどれもが複雑なポリフォニーを駆使した 壮大な作品であり、演奏はなかなか困難です。エルヴェ・ニケは、このような作品を復活蘇演するのを好んでおり、このアルバ ムでは、2018年に結成30年を迎えた彼の楽団「ル・コンセール・スピリチュエル」を率いて、ベネヴォリのミサ曲「SI DEUS PRO NOBIS 神が私たちと一緒なら」に取り組みました。ニケは当時の様式を研究した上で、何人かの作曲家の曲や祈り の言葉をはさみ、ミサとしての形式が保たれています。実際の演奏は8組の合唱団と、4人の歌手、15人の通奏低音奏者 を要し、合唱団は聴衆を囲むように配置されており、この臨場感を全て伝えるために、SACDハイブリッド盤での発売となりま す。
ALPHA-401
ジュリアン・ベール〜アリア集
.グノー:歌劇「サンク=マルス」(1877)-前奏曲とカヴァティーナA VOUS, MA MERE… O CHERE ET VIVANTE IMAGE ああ、お母さん…生き生きとしたその面影
ドリーブ:歌劇「ニヴェルのジャン」(1880)-≪ J’AI VU LA BANNIERE DE FRANCE ! フランスの旗を見た
メサジェ(1853-1929):歌劇「フォルテュニオ」(1907)-≪ J’AIMAIS LA VIEILLE MAISON GRISE ≫ 私はあの古い灰色の家が好きだった
ジョンシエール(1839-1903):歌劇「騎士ジャン」(1885)-≪ PARLONS DE MOI, LE VOULEZ-VOUS ?… OUI J’AIME, HELAS ! ≫ わたしはどうなのです、大切に思えますか?ええ愛しております、ああ!
オルメス(1847-1907):歌劇「祖国愛の喜び」-LA NUIT ET L’AMOUR 夜と愛と
ビゼー:劇音楽「美しきパースの娘」(1867)-スミスのセレナーデ 「 PARTOUT DES CRIS DE JOIE…A LA VOIX D’UN AMANT FIDELE歓声がそこかしこから…頼れる恋人の声に」
ゴダール(1849-1895):歌劇「ジョスラン」(1888)-子守歌 ≪ CACHES DANS CET ASILE ≫神がお導きになった この安らぎの場所に隠れて
ドリーブ:歌劇「ラクメ」(1883)- ≪ PRENDRE LE DESSIN D’UN BIJOU宝石の形を描き取るなど…FANTAISIE AUX DIVINS MENSONGES ≫神をかたった絵空事の嘘ばかり
レハール:喜歌劇「微笑みの国」(1929)-≪ JE T’AI DONNE MON C?UR ≫ 君こそ我が心のすべて
シャブリエ:(1841-1894):ハバネラ(1885)
トマ(1811-1896):歌劇「ミニョン」-
ELLE NE CROYAIT PAS, DANS SA CANDEUR NAIVE うぶな彼女は信じなかった
レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」(1905)- VIENS DANS CE JOLI PAVILLON この素晴らしきあずまやに
デュパルク:AUX ETOILES 星たちへ(1874/1911改訂)
トレネ(1913-2001):VOUS, QUI PASSEZ SANS ME VOIR 去りゆく君
ジュリアン・ベール(T)
ピエール・ブルーズ(指)
リヨン国立歌劇場O
現代フランスで最も人気のあるテノール歌手の一人、ジュリアン・ベールのアリア集。モーツァルトを歌い、2009年に権威 あるADAMI最優秀オペラ歌手賞を獲得するなど評価を高めてきたベール、このファースト・アルバムでは19世紀のフラ ンス・オペラ・アリアを熱唱しています。 耳にする機会の少ないアリアも含まれた、熟考の上に厳選された収録曲ですが、彼のカリスマ・ヴォイスはどんな曲でも 見事に歌い上げ、苦悩から喜び、優しさ、ヒロイズム…多彩な感情を見せてくれます。フランス語で歌われたレハールの 2作の名喜歌劇「メリー・ウィドウ」と「微笑みの国」からのアリア、シャンソンのレジェンドとして知られるトレネの「去りゆく 君」も聴きどころ。ベールのレパートリーの幅広さが伺えます。若手指揮者ブルーズが振るリヨン国立歌劇場Oの サポートも完璧です。
ALPHA-403
ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲/バガテル
ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.5
バガテル Op.47
ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.81
ブッシュ三重奏団
マリア・ミルシテイン(Vn)
ミゲル・ダ・シルヴァ(Va)

録音:2017年12月
すでにALPHA-レーベルからドヴォルザークの作品をリリースしているブッシュ三重奏団。今作では1984年創設のイザイ四重 奏団のメンバーであり、ピアノ四重奏曲でも共演したヴィオラ奏者ダ・シルヴァとロシア出身のヴァイオリニスト、マリア・ミルシテイ ンを迎え、ドヴォルザークのピアノ五重奏曲と「バガテル」を演奏しています。 同じ調性を持ちながら、作曲年代に15年の開きがある2曲のピアノ五重奏曲では、作風の特徴をしっかりと捉えることで、ド ヴォルザークの芸術の変遷と内面の熟成をはっきりと感じさせ、またバガテルでは作品の持つ親密な雰囲気を存分に味わわ せてくれます。
ALPHA-404
NX-B08
ドビュッシー:ピアノ作品集
版画
12の練習曲より 第7番-第12番
映像 第1集
喜びの島
ネルソン・ゲルナー(P)

録音:2013年4月13-16日
Teldex Studio, Berlin, Germany
※ZIGZAG Territoires ZZT-326より移行盤
2013年11月9日付の「デイリー・テレグラフ」紙で絶賛されたゲルナーのドビュッシー。若い頃から「ドビュッシーにずっと魅了さ れていた」と語るゲルナーの演奏は、知的な明晰さ、奥深さ、高度な技術を全て結集させた、詩情あふれる仕上がりとなって います。
ALPHA-405
ベートーヴェン:三重奏曲集
三重奏曲 変ロ長調「街の歌」Op.11
三重奏曲 変ホ長調 Op.38(七重奏曲 Op.20からの編)
エリック・ル・サージュ(P)
ポール・メイエ(Cl)
クラウディオ・ボホルケス(Vc)

録音:2017年7月28-29日
エクサン=プロヴァンス・ミヨー音楽院カンプラ音楽堂/エクサン=プロヴァンス地方音楽院
フランス、南東部アヴィニョンの美しい街「サロン=ド=プロヴァンス」で毎年開催される室内楽の音楽祭。1993年にル・サー ジュ、メイエ、パユによって設立され、2018年には第26回目の開催が予定されており、最高峰の演奏家たちが素晴らしい 音楽の祭典を繰り広げます。この音楽祭から一連の録音を集め「サロンの音楽」と名付けた新しいシリーズが登場します。第 1作はクラリネットの名手、ポール・メイエと、長年共演を続けているエリック・ル・サージュ、1995年ジュネーブ国際コンクール で優勝したチェリストのクラウディオ・ボホルケスの3人が紡ぎ出すベートーヴェンの三重奏曲集です。ベートーヴェンが活躍して いた時代の室内楽の多くは、音楽的素養を持った貴族たちのために書かれており、一度評判を取ると、同じ曲を様々な編 成に編曲することが求められていました。「街の歌」は当時流行していたヴァイグルの歌劇のメロディが主題として用いられ、ま たクラリネットのパートは若干平易に書かれており、演奏者の利便が考慮されていますが、作品の完成度はとても高く、若く 野心的なベートーヴェンの姿が見えてくるような闊達さを持っています。七重奏曲も同じ理由で様々な形に編曲されました が、この三重奏版は簡素な美しさを放っています。
ALPHA-406
ジョヴァンニ・ロレンツォ・ルリエル(1660頃-1700):カンタータ&ソナタ集
カンタータ「AMOR, DI CHE TU VUOI 愛よ、あなたが望むものは」
ソナタ ニ長調
カンタータ「FERMA ALATO PENSIER 止まれ、翼を持つ思考よ」
ソナタ ヘ長調
.カンタータ「パフォスの都で」
カンタータ「ディドーネ」
フランチェスカ・ボンコンパーニ(S)
アカデミア・オットボーニ(アンサンブル)
マルコ・チェッカート(Vc&指)
テレサ・チェッカート(Vn)
アンナ・フォンターナ(Cemb)
フランチェスコ・ロマーノ(テオルボ&ギター)

録音:2017年10月4-8日イタリア、コーリ 聖フランチェスコ教会
17世紀後半から18世紀初頭のローマでは、貴族と枢機卿によって組織された「アカデミア」と呼ばれる芸術同人会が多数あり、有力な文学者や哲学者、さ らにはコレッリやアレッサンドロ・スカルラッティなどの音楽家を多く抱えていました。 コレッリやヴィヴァルディに資金援助を惜しまなかったことで知られるピエトロ・オットボーニ枢機卿(ローマ教皇アレクサンデル8世の親族)に仕え、とくにチェロ音 楽発展史において重要な役割をはたしたルリエルが、このアルバムの主人公。作曲家として数多くの作品を書いた一方、弦楽器とくに低音弦楽器の演奏で歴 史に名を残し、トロンボーン奏者としても活躍していたことが知られていますが、現在作品が残っているのはカンタータやオラトリオなど声楽作品が大半です。しか し彼は同世代の俊才アレッサンドロ・スカルラッティとともに、アリアの華麗さがきわだつレチタティーヴォ付の小編成ジャンル「室内カンタータ」の発展に寄与、ひと つのスタイルの確立に貢献しました。チェロの名手であったルリエルの作品らしく、ここで演奏されている曲も多くにおいてチェロの存在が重視されており、カンタータ と結びつけられているソナタでもチェロの活躍が目覚ましいものとなっています。美しい歌唱を披露しているのは1984年生まれのフランチェスカ・ボンコンパーニ。サ ラ・ミンガルドに声楽を学び、バロック・ソプラノとして活躍しています。 イタリア内外の古楽界でもとくに多忙なバロック・チェロ奏者のひとりマルコ・チェッカートが率いる、ルリエルと所縁の深い枢機卿の名を冠した「アカデミア・オット ボーニ」が全曲を見事に演奏しています。
ALPHA-407
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集
ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ニ長調 Op.12-1
ヴァイオリン・ソナタ 第10番 ト長調 Op.96
ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ヘ長調 Op.24「春」
ロレンツォ・ガット(Vn…ストラディヴァリウス“ヨアヒム”1698年製)
ジュリアン・リベール(ピアノ…クリス・マーネによる平行弦ピアノconcert grand
piano (cm017003), 2017年製)

録音:2017年12月3-5日ヒルフェルスュム、ファン・デ・オンループ音楽会館第1スタジオ
ベルギー出身の2人の若手奏者、ヴァイオリンのロレンツォ・ガットとピアノのジュリアン・リベールのデュオによる初アルバムの登 場。クレバース、デュメイに学び、エリザベート王妃国際音楽コンクール入賞で注目を浴びたガットと、名ピアニスト、マリア・ ジョアン・ピリスの弟子リベール。彼らの今の関心はベートーヴェンにあるといい、2016年から何度もベートーヴェンのソナタを 演奏、作品を存分に練り上げてからこの録音に臨んでいます。ストラディヴァリの豊潤な音色を包み込む、平行弦ピアノ(バレ ンボイムも愛用していることで知られるクリス・マーネ社製造の弦がまっすぐに張られたピアノ)のクリアーな響きは、良く知られた ベートーヴェンのソナタに、新たな光を当てています。 平行弦ピアノ・・・19世紀末までに通常用いられていた、若干古めかしいスタイルのピアノであり、典雅な音色と美しい響きを 有しています。マネーはこの楽器を良く知る修復家として広く知られています。
ALPHA-408
F.クープラン:クラヴサン奏法

1.クラヴサン奏法-第1前奏曲 ハ長調
2.『クラヴサン曲集 第1巻』第3オルドル-「陰鬱」サラバンド
3.『クラヴサン曲集 第4巻』第25オルドル-「さまよえる亡霊」
4.『クラヴサン曲集 第1巻』第3オルドル-「リュタン」
5.クラヴサン奏法-第2前奏曲 ニ短調
6.『クラヴサン曲集 第4巻』第22オルドル-「手品」
7.『クラヴサン曲集 第1巻』第2オルドル-「ガルニエ」
8.『クラヴサン曲集 第4巻』第22オルドル-「交差するメヌエット」
9.クラヴサン奏法-第8前奏曲 ホ短調
10.『クラヴサン曲集 第3巻』第17オルドル-「小さな鐘」
11.『クラヴサン曲集 第4巻』第21オルドル-「クープラン」
12.クラヴサン奏法-第4前奏曲 ヘ長調
13.『クラヴサン曲集 第3巻』第18オルドル-「ティク・トク・ショク、あるいはマイヨタン」
14.『クラヴサン曲集 第4巻』第23オルドル-「アルルカン」
15.クラヴサン奏法-第3前奏曲 ト短調
16.『クラヴサン曲集 第1巻』第1オルドル-「魅惑」
17.『クラヴサン曲集 第4巻』第20オルドル-「ケルビム、あるいは可愛いラズール」
18.クラヴサン奏法-第5前奏曲 イ長調
19.『クラヴサン曲集 第2巻』第9オルドル-「魅惑的な女」
20.『クラヴサン曲集 第4巻』第26オルドル-「パントマイム」
21.クラヴサン奏法-第7前奏曲 変ロ長調
22.『クラヴサン曲集 第2巻』第6オルドル-「バルサン」
23.クラヴサン奏法-第6前奏曲 ロ短調
24.『クラヴサン曲集 第2巻』第8オルドル-「アルマンド“オーゾニエーヌ”」
25.『クラヴサン曲集 第2巻』第8オルドル-「パッサカーユ」
オリヴィエ・フォルタン(クラヴサン=チェンバロ)

録音:2018年5月11-13日
ショーモン・ラギシュ城
譜面を一見すると、とても単純で易々と演奏できそうなフランソワ・クープランのクラヴサン(Cemb)音楽。しかし、クー プランの想起した世界を完璧に表現することは本当に難しく、もし良い演奏に出会えたら、それは得難い体験になるこ とでしょう。クープランの全作品の中で重要な位置を占める4巻のクラヴサン曲集は、単なる舞曲の集まりに見えます が、曲のそれぞれに趣向を凝らしたタイトルが付けられており、聴き手の想像力を自由に膨らませるのに役立ちます。オ リヴィエ・フォルタンは第1集から第4集までの曲を取り混ぜて、流麗な流れを持たせて演奏し、クープラン作品に新たな 光を当てています。また曲間には、演奏に際しての注意や、クープラン自身の雑感などが書き込まれた著作「クラヴサン 奏法」から採られた8曲の古風な作風による前奏曲が適宜挟み込まれています。
ALPHA-409
ボッケリーニ:チェロ作品集2

チェロ・ソナタ ト長調 G.5
独奏チェロと通奏低音チェロによる演奏
チェロ・ソナタ ハ短調 G.2(第1稿)
チェロとフォルテピアノによる演奏
チェロ・ソナタ ヘ長調 G.1
チェロとチェンバロ、通奏低音チェロによる演奏
チェロ・ソナタ イ長調 G.13
独奏チェロと通奏低音チェロによる演奏
チェロ・ソナタ 変ロ長調 G.12
チェロとチェンバロ、通奏低音チェロによる演奏
レ・バッス・レユニ
【メンバー】
ブリュノ・コクセ(チェロ…「ボッケリーニ-ベル・カント:2004年シャルル・リシェ製」
エマニュエル・ジャック(通奏低音チェロ…1999年シャルル・リシェ製-オリジナル:ガスパーロ・ダ・サロ)
モード・グラットン(フォルテピアノ…2012年ヘラルト・タインマン製2種(木製ハンマー/皮革材巻ハンマー)-オリジナル:シュタイン
SONATA G.2, MECHANISM WITH
WOODEN HAMMERS,&
SONATA G.12, MECHANISM WITH
LEATHER-COVERED HAMMERS
ベルトラン・キュイエ(チェンバロ…2007年フィリップ・ウモー製:オリジナル:ヴェーター)

録音:2017年10月28日-11月2日
ヴァンヌ(フランス・ブルターニュ地方)
カルメル修道会礼拝堂
現代では、あの愛らしい「メヌエット」1曲のみが知られるボッケリーニ。しかし1805年5月28日に彼がこの世を去った直 後にはライプツィヒとパリのジャーナリストがそれぞれ「彼の楽器が奏でる比類なき音と表現力豊かなメロディで聴衆を魅 了することができる優れたチェリスト」「素晴らしいチェロ奏者であった彼は、並ぶ者のないほどの表現力豊かな歌心で 我々を魅了した」と賛辞を贈ったほどでした。ボッケリーニはもともとイタリアで生まれ、13歳でチェリストとしてデビュー。そ の後はウィーンの宮廷に勤めましたが、1769年、26歳の時にスペインに招かれドン・ルイス皇子付きの音楽家となり、 生涯を終えるまでマドリッドで過ごしています。寂しい晩年を送ったとされますが、前述の賛辞の通り、チェリストとしては 高い名声を保っていたことは間違いありません。数多く残された弦楽五重奏曲は、とりわけチェロが活躍することで知ら れますが、チェロ・ソナタも同様で、ヴァイオリンを思わせるほどの広い音域を駆使したチェロのメロディはボッケリーニでなけ れば書き得ないほどに美しく完成度の高いものです。コクセは、他の名手たちとともにミラノ音楽院が所蔵するノセダ・コ レクションの写本に基づいて5つのソナタを演奏しています。
ALPHA-410

NYCX-10012
日本語解説付国内盤
税込定価

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 他
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64(1844 オリジナル・ヴァージョン)
弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20(1825 オリジナル・ヴァージョン)*
シュシャヌ・シラノシアン(Vn)
ヤーコプ・レーマン(指)
アニマ・エテルナ・ブリュッヘ
ヤーコプ・レーマン(Vn1)
バラーシュ・ボザイ(Vn2)
ニコラ・マッツォレーニ(Vn2)
ベルナデッテ・フェルハーヘン(Va)
カーチャ・ポーリン(Va)
ダヴィット・メルコニアン(Vc)
アストリッグ・シラノシアン(Vc)

録音:2016年11月24日ブリュッヘ・コンセルトヘボウ&2016年11月25日 オペラ・デ・ディジョン
2017年11月27-28日 ブリュッヘ・コンセルトヘボウ*
国内盤解説訳・補筆:白沢達生
輸入品番:ALPHA410
現在、古楽界で注目を浴びているヴァイオリニスト、シュシャヌ・シラノシアン。インマゼールが「アニマ・エテルナにおける次世代 のスター」と称賛する彼女のアルバムは、メンデルスゾーンの協奏曲と八重奏曲の組み合わせ。自らの作品を何度も改訂す ることで知られるメンデルスゾーンですが、有名な“ヴァイオリン協奏曲 ホ短調”もその例に漏れず、もともとピアノ協奏曲として 構想されたとも言い、ヴァイオリニストの知人の助言を得ながら、結局は完成までに6年を必要とした作品です。ヤーコプ・レー マン率いるアニマ・エテルナとシラノシアンは、この曲のオリジナル・ヴァージョンを演奏し、作品の真の姿を洗い出すことに成功 しています。同時収録の「八重奏曲」も珍しいオリジナル・ヴァージョンが選択されており、こちらも通常聴きなれた版とは多く の違いが見られる貴重な演奏です。
ALPHA-411
エドゥアール・フェルレ(1971-):作品集
BARTOK’N ROLL バルトークン・ロール(原曲:バルトーク 2挺のヴァイオリンのための44のデュオより)
LES CINQ SAUVAGES 5人の未開人(原曲:ラモー 優雅なインドの国々より)
ENTRE CIEL 天のはざまに(原曲:ブラスコ・デ・ネブラ セギディーリャより)
ENVOUTES 幻術(原曲:作者不詳 18世紀のイタリア舞曲)
DANSE DE PROFIL 横顔の踊り(原曲:サティ 冷たい小品より「ゆがんだ踊り 第2番」
LE BAL ETHYLIC 大気中の舞踏場(原曲:パーセル ホーンパイプ)
ブレリア・フラメンコ OMBRE D’OR 金の影
VALSE BLANCHE 白いワルツ
QUI-VIVE 誰かいるか?(かけ声)
REVERENCE めざましきこと(原曲:作者不詳 13世紀のトルコ舞曲)
OPPIDUM オッピドゥム(いにしえの要塞)(原曲:ムソルグスキー 展覧会の絵より「古い城」
ヴィオレーヌ・コシャール(Cemb)
エドゥアール・フェルレ(P)

録音:2018年1月フランス ラ・ガレンヌ・コロンブ スタジオ・オーディオラン
スペイン、トルコ、ロシア、イタリア、フランス、ハンガリー、イギリス… 様々な国の民族音楽や舞曲にインスパイアされたアルバム。ジャズ・トリオ「ジャン・フィリップ・ヴィレ・トリオ」でピアノを弾くエドゥアール・フェルレはこれまでにもチェ ンバロ奏者コシャールとのコラボでバッハ作品からインスパイアされたアルバム(ALPHA229)をリリース、バッハとミニマル的な音の動きを組み合わせた現代的な 感性と「チェンバロとモダンピアノ」から生まれる独特の響きで聴き手を魅了していますが、今作ではその方法と可能性を更に発展させた即興的な演奏が繰り広 げられています。響き、質感、音が描く世界、全てが個性的です。タイトルの「PLUCKED」には“弦をはじく=チェンバロ”の他“引き上げる”“かきならす”などの 意味があります。
ALPHA-412
スペイン古楽、ラテン音楽の「いま」と出会う
ホアン・マヌエル・セラ(1943〜):クロの物語(キート・ガート編)
ヴァイス:地中海(キート・ガート編)
リバヤス(1626〜1677):なにかといえば、人生は(キート・ガート編)
ヴァイス:さあ小恋神よ(キート・ガート編)
作曲者不詳:Eのハカラ
作曲者不詳:盗人の歌(カタルーニャ伝承歌/キート・ガート編)
カバニリェス(1644〜1712):死すべき人間、神を愛する者たちよ
ホアン・マヌエル・セラ(1943〜):父(キート・ガート編)
フレヒャ:ラ・ボンバ(偉容の歌)
作曲者不詳:リェイダの牢獄(カタルーニャ伝承歌/キート・ガート編)
モンポウ:静かな音楽(キート・ガート編)
ホアン・マヌエル・セラ(1943〜):たいしたことじゃない(キート・ガート編)
カペラ・メディテラネア(古楽器使用)
マリアナ・フロレス、マリア・イノホサ(S)
ジュゼッピーナ・ブリデッリ(Ms)
レアンドロ・マルシオッテ(C.T)
ヴァレリオ・コンタルド(T)
ウーゴ・オリヴェイラ(Bs)
キート・ガート(ビウエラ、ギター、打楽器)
モニカ・プスティルニク(バロックギター)
マリー・ブルニジアン(スペイン式ハープ)
マルゴー・ブランシャール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ディアーナ・ヴィナグレ(Vc)
ホドリーゴ・カルヴェイラ(リコーダー&木管コルネット)
アマンディーヌ・ソラノ、カン・セイン(Vn)
エリック・マトート(Cb)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(チェンバロ・総指揮)

録音:2017年2月、パリ、フィルハーモニー音楽堂/2018年1月、
ジュネーヴ、アンセルメ・スタジオ
地中海――イタリアのみならずスペインや南仏、さらにはモロッコやトルコなどさまざまな音楽伝統が入り乱れる、この大きな海の名を冠した古楽グループ「カペ ラ・メディテラネア」は、今や古楽の新たなる揺籃の地となりつつあるアルゼンチンから来た、欧州随一の古楽鍵盤奏者・合唱指揮者アラルコンが率いるラテン感 満点のアンサンブル。それぞれソリストとしても活躍を続けるラテン系の古楽器奏者・古楽歌手が多数加わるこのグループに、今回は『ブエノス・アイレス・マドリガ ル』(MA Reccordings)をはじめ数々の地方音楽フュージョン古楽を成功させてきた、リュートとギターの才人キート・ガートが参加。カタルーニャ出身の世界 的名歌手ホアン(ジュアン)・マヌエル・セラのヒットナンバーを、そこにひそむスペイン古楽との親和性を活かしながら縦横無尽、古楽器集団との精妙なパフォーマ ンスに昇華してみせました。ノンヴィブラートめのしなやかな古楽歌唱(ソロ録音も多いマリアナ・フロレスやウーゴ・オリヴェイラら、古楽界の超実力派が続々!)も 痛快、16世紀の黄金時代の音楽から18世紀を生きたヴァイスやカバニリェス、さらにモンポウの「静かな音楽」まで、カタルーニャに軸足を置きながらラテンの音 楽史をあざやかに見渡す自在なプログラムもきわめて魅力的。オーガニックなスペイン古楽ハープやバロックギターのサウンドにキート・ガートならではの迸る感性 が彩りを添える、どこか切ない南国の夜をじわりと思い起こさせてくれる逸品です。
ALPHA-413
R・シュトラウス:「ツァラトゥストラはこう語った」
「ドン・ファン」
「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
クシシュトフ・ウルバンスキ(指)
NDRエルプPO

録音(ライヴ):2016年3月17、20日、2016年9月22、25日  ライスハレ、ハンブルク
新作をリリースするたびに、よく聴き知った作品の新たな魅力に開眼させてくれるウルバンスキとエルプフィル。今回はR・シュトラウスの 人気作品3曲を収録した贅沢なアルバムとなっています。「ドン・ファン」冒頭から聴かせる素晴らしい躍動感は、まさに彼らの面目躍如。明 晰なスコア整理が生むクリアな解像度と細部まで行き渡ったコントロールが可能にした、繊細かつダイナミックな表現により、ともすれば冗長に なりがちな経過句までが意味を帯び、どの作品も聴く者を引き込んで離しません。色彩感豊かな「ティル」、大音響を濁りなく鳴らし切り、あら ゆるパートが雄弁に語りかけてくる「ツァラトゥストラ」も聴き応えたっぷり。オーケストラの巧さも特筆すべきものです。

ALPHA-414
フォーレ:13の夜想曲
第1番変ホ短調 Op.33-1
第2番ロ長調 Op.33-2
第3番変イ長調 Op.33-3
第4番変ホ長調 Op.36
第5番変ロ長調 Op.37
第6番変ニ長調 Op.63
第7番嬰ハ短調 Op.74
第8番変ニ長調 Op.84-8
第9番ロ短調 Op.97
第10番ホ短調 Op.99
第11番嬰ヘ短調 Op.104-1
第12番ホ短調 Op.107
第13番ロ短調 Op.119
エリック・ル・サージュ(P)

録音:2018年1月29-31日
ブラウヴェ・ザール-デ・シンゲル、
アントヴェルペン(アントワープ)、ベルギー
第1番は30歳頃、第13番は亡くなる3年前と45年以上に及ぶフォーレの創作期のほとんど全てに渡って書かれた13の夜想 曲。フォーレ特有の流麗かつ内省的な作風の中に、ロマン派から印象派、近代音楽へと変遷する音楽語法が垣間見える記 念碑的作品として知られています。作品は明確な調性感を持つ第1番から第5番、調性が揺らぎ始め、ユニークな和声感を 伴う第6番、第7番(第8番は出版社が付けたタイトル)、孤独で厳しい音に満ちた第9番、第10番を経て、切り詰められた 音で構成され、晩年の澄み切った境地が反映された第11番から第13番へと続いていきます。ル・サージュは1曲1曲に惜しみ ない愛情を注ぎ、磨き抜かれた音で、まるで万華鏡を覗いたかのような美しい響きを紡いでいきます。
ALPHA-415
2つのクラリネットの為の協奏曲集
カール・シュターミッツ(1745-1801):1-3. 協奏曲 第4番変ロ長調-2本のクラリネットと管弦楽の為の
テレマン:2本のシャリュモー、弦楽と通奏低音の為の協奏曲 ニ短調 TWV52:d1
ソナタ ホ短調 TWV40:102
チャイコフスキー(武満徹編):秋の歌 -クラリネットと弦楽四重奏による(独奏:ポール・メイエ)
メンデルスゾーン:2本のクラリネットと管弦楽の為の小協奏曲 第1番ヘ短調 Op. 113
 2本のクラリネットと管弦楽の為の小協奏曲 第2番ニ短調 Op. 114
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ:2本のクラリネットの為の二重奏曲 ハ長調 H.636
ミシェル・ポルタル(Cl)
ポール・メイエ(Cl/指)
ベルギー王立ワロニー室内O

弦楽編成:6/4/3/3/1
首席ヴァイオリン:ジャン=フランソワ・シャンベルラン

録音:2018年1月モンス(ベルギー南部エノー地方)、アルソニック音楽堂
Alphaレーベルではシュポアの協奏曲全曲録音やエリック・ル・サージュとのフォーレやシューマンの室内楽録音で名演を聴かせたフランス随一 のクラリネット奏者ポール・メイエ。確かな歴史を持つベルギー屈指の室内Oとともに彼が新たに録音した新譜はなんと、ジャズや現代 音楽にも通じながら古典的レパートリーでも抜群の解釈を聴かせつづける同業の異才ミシェル・ポルタルをゲストに迎えてのヴァラエティ豊かな 協奏曲集!両者の共演はもちろんこれが初めてではなく、すでに10年以上前にEMIで無伴奏二重奏のアルバムも制作しているほどではあ りますが、互いのキャリアがなお深まった今、丁寧な音盤作りで知られてきたAlphaというカリスマレーベルでこの二人が相まみえ、このように多 彩なプログラムを提案してくれるのは実に嬉しい驚きです。 ワロニー室内Oは、古楽大国ベルギーにあって現代楽器でのみずみずしい演奏を続けてきた知る人ぞ知る実力派集団。今回はクラ リネット黎明の時代にあたるバロック期のテレマン(中低音を活かした両ソリストの音作りが絶妙)、古典派のC.シュターミッツなどのほかメンデ ルスゾーンの隠れ名作2曲、チャイコフスキー作品の武満編曲版……と、緩急自在のプログラムが心を捉え続けます。作品の美しさを隅々 まで引き出す、圧倒的なブレスコントロールの妙と、積年の解釈の深み。Alphaならではの素晴らしい録音です。
Alpha-416

NYCX-10028
日本語解説付国内盤
税込定価

ジャン・ラディスラフ・デュセック(本名ヤン・ヴァーツラフ・ドゥスィーク) (1760〜1812):2台のピアノのための協奏曲と室内楽曲集

1-3.2台のピアノと管弦楽のための協奏曲 変ロ長調 Op.63
4-6.ピアノ五重奏曲 ヘ短調 Op.41
7-8.ピアノ、ヴァイオリンとホルンのための協奏的ノットゥルノ 変ホ長調 Op.68
1,2,3,7,8…アレクセイ・リュビモフ(フォルテピアノ)
1-6…オリガ・パシチェンコ(フォルテピアノ)
使用楽器…ヴァルター・モデル(1-3,7,8…リュビモフ、4-6…パシチェンコ)
ロングマン&クレメンティ・モデル(1-3…パシチェンコ)
1-3…フィンランド・バロック・オーケストラ+メタ4(古楽器使用)
4-8…シッカ=リーサ・カーキネン=ピルク(Vn)
4-6…リイッタ・リーサ・リスティルオマ(Va)
ユッカ・ラウタサロ(Vc)
アンナ・リンタ=ラフコ(Cb)
7-8…トンミ・ヒューティネン(Hrn)

録音:2018年1月ヘルシンキ、オラリ教会
【国内盤】
解説日本語訳、補筆…白沢達生
アレクセイ・リュビモフは、ゲンリフ・ネイガウスとレフ・ナウモフの門下で学んだ正統派のロシア・ピアニズムの継承 者でありながら、旧ソ連にあって早くから古楽器に関心を示し、チェンバロ奏者としての活躍をへて冷戦終結後は積極的に西側諸国をまわ り、自ら愛奏する作曲家たちが知っていた理想のフォルテピアノを探し求めてきた名手。フォルテピアノの世界ではロシア、オランダ、フランスなど を拠点に、導師のごとく多くのすぐれた門弟を育ててきたことでも有名です。その門下から颯爽と登場、いま躍進めざましくヨーロッパで最も注 目を集めているフォルテピアノ奏者のひとりオリガ・パシチェンコとの理想的な連携アルバムが登場! J-L.デュセック(モーツァルトと同時代のウィーンで活躍したF-X.ドゥシェクとは別人)といえば、パリでマリー=アントワネットの愛顧を受け、革命 期にはベルリンやロンドンにも渡りながら、すぐれた技量と桁外れの作曲センスでフォルテピアノという新型楽器(当時はまだチェンバロも根強く 使われていました)の性能をよく引き出す傑作ソナタを多く書いた作曲家。いわばモーツァルトとシューベルトをつなぐミッシングリンクといってもよ い存在ですが、当時の人々を熱狂させたその作品の真価は、当時の楽器の響きに立ち返ってこそわかるもの――作曲家でピアニストでも あったクレメンティが買収して伸ばした老舗鍵盤工房ロングマンの、あるいはウィーンの名工ヴァルターの残した歴史的楽器をモデルに、ポー ル・マクナルティとクリス・マーネという現代を代表する歴史的ピアノ復元製作家が作り上げた精巧な再現楽器から紡ぎ出される細やかな音 色表現は、この種の楽器の扱いを知り尽くした二人のソリストの手によって最大限の魅力を発揮します(Pan Classicsの室内楽録音でも 活躍してきた名技師フォクス=ガルのエンジニアリング)。当時はその音量の弱さから、協奏曲にピアノを使うのは難しいとも言われていたとこ ろ、事実上の協奏曲といってもよいピアノ五重奏曲やピアノ入りの室内楽といった曲目との聴き比べができる点も本盤の魅力のひとつで、ピア ノ史の展開を生々しく体感できる良い機会となるでしょう。
ALPHA-417
シューベルト:弦楽四重奏曲 第10番&第14番「死と乙女」 ヴァン・カイック四重奏団
【メンバー】
ニコラ・ヴァン・カイック(Vn1)
シルヴァン・ファーヴル=ビュル(Vn2)
エマニュエル・フランソワ(Va)
フランソワ・ロバン(Vc)

録音:2018年2月スイス、チューリヒ スイス放送協会
「作曲家にアプローチする時には、その作風の進化を理解するために、彼、または彼女の初期の作品に没頭するのが好 きです」と語るヴァン・カイック四重奏団のメンバーたち。そのアイデアは前作のモーツァルト・アルバムでも生かされていまし たが、今回はシューベルトをテーマに、一人の作曲家の成熟過程を探っています。収録されているのは、シューベルトが 16歳の時に書いたSQ第10番と、早すぎる晩年である27歳の作品「死と乙女」。親密な家のリビングで演 奏されたであろう幸せな第10番、苦難に満ちた暗さと悲痛さを持つ第14番。彼らの演奏は、全く違う雰囲気を持つ2 つの作品からシューベルトが辿った時間の経過を鮮やかに浮かび上がらせています。
ALPHA-418
『シューベルト・イン・ラヴ』 〜ポップス調アレンジで聴くシューベルト作品の魅力
1. セレナーデ (『白鳥の歌』 D957 No.4)
2. おやすみ (『冬の旅』 D911 Op.89)
3. 鬼火 (『冬の旅』 D911 Op.89)
4. アルペジョーネ・ソナタ D821 による即興
5. 野ばら D257 Op.3 No.3
6. しぼんだ花 (『美しき水車小屋の娘』 D795 Op.25)
7. 即興曲 変ト長調 D899 Op.90 No.3
8. 水の上で歌う D774 Op.72
9. 夜と夢 D827 Op.43 No.2
10. アヴェ・マリア D839 Op.52 No.6
11. 交響曲第8番ロ短調 D759「未完成」 による即興
12. 死と乙女 D531 No.7
13. あふれる涙 (『冬の旅』 D911 Op.89)
14. 楽興の時 第3番ヘ短調 D780 Op.94 No.3
15. 君はわが憩い D776 Op.59
ローズマリー・スタンドレー (ヴォーカル)
アンサンブル・コントラスト
(ヴィオラ、チェロ、ダブルベース、ギター、打楽器、ピアノ)
サンドリーヌ・ピオー (S)
エレル・ベッソン (Tp)
編曲…ジョアン・ファルジョ

録音:2019年9月ノアラック修道院、ランコントル文化センター(シエール)
フランスを中心に活躍し、1930-50年代のポップスを歌うバンド"モリアーティ"のヴォーカリストであるロー ズマリー・スタンドレーと、近現代音楽を中心にクロスオーヴァー系もアコースティックな楽器でセンスあざや かにこなす実力派集団、アンサンブル・コントラストが手を組んだシューベルトの作品集。ピアノを担当する グループの中心メンバー、ジョアン・ファルジョによる、原曲のイメージを生かした美しくも物憂いアレンジで 収めています。方々から引っ張りだこでALPHAレーベルお馴染みのソプラノ、サンドリーヌ・ピオーと、ヨー ロッパ・ジャズ界で話題の女性トランペッターでALPHAからアルバム(ALPHA298)をリリースしているエレ ル・ベッソンも参加。心地よく力の抜けたヴォーカルと演奏が、シューベルト作品が本質的に持つ魅力を新 しい角度から楽しませてくれます。ピオーがリードする「夜と夢」も絶品。
ALPHA-423(2CD)
NX-B08
メシアン:幼子イエスに注ぐ20のまなざし マルティン・ヘルムヒェン(P)

録音:2014年5月27-31日イエス=キリスト教会 ベルリン、ドイツ
1944年に作曲された「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」はメシアンの最も重要、かつ規模の大きなピアノ曲集の一つ。全曲を 演奏するためにはほぼ2時間を要すこの曲は、全編にわたって神への賛美や彼が愛した鳥の声などが混然一体となって盛り込 まれています。5曲目ごとに重要な内容を持つ曲が置かれ、曲の中にはしばしば“神の主題”を表す嬰ヘ長調の和音が顕れ、そ の柔らかい響きが全曲に統一感を与えるとともに、ある種の聴きやすさももたらされています。 ヘルムヒェンはこう語ります。「この20世紀最高の"鍵盤楽器による神聖な音楽"に魅了されてからというもの、作品を深く研究し 理解しようと努めました」「“決して官能的でも神秘的でもない”この作品は聴き手への大胆な挑発であり、メシアンの仕掛けた 冥想の世界に入ることで、神に出会い崇拝することになるのです」。その言葉どおり全ての曲で変幻自在な響きと静けさを対比 させながら、緊張感あふれる世界を描き出しています。
ALPHA-424
宇宙にインスパイアされた作品集
ァンサン・セガール:ベト・クラングBETH KLANG
キナン・アズメ:地に根ざした元素でIN THE ELEMENTS-GROUNDED
ケヴィン・セディッキ:瞑想/舞踏MEDITATION/DANSE
ガブリエル・シヴァク:カポエイラ組曲SUITE CAPOIERA
ヴァンサン・ペラニ:水田/美しき姫様SAWAH PADI/PUTRI CENING AYU
ハムザ・エル・ディン:水車ESCALAY
ヴォーチェ四重奏団
【メンバー】
セシル・ローバン(Vn)
サラ・ダヤン(Vn)
ギヨーム・ベッカー(Va)
リディア・シェリー(Vc)
ヴァンサン・セガール(芸術監督)
ヴァンサン・ペラニ(アコーディオン)
ケヴィン・セディキ(ザルブ=トンバク・・・足つきの太鼓)
キナン・アズメ(Cl)
クァトゥール・ヴォーチェは来日経験もあるSQで、古典派から近代作品を得意とするアンサンブル。この 「ITINERAIRE 旅程」と題されたアルバムでは、2006年にこの世を去ったハムザ・エル・ディンの「ESCALAY」を中心 にジャズ、ワールド・ミュージック、クラシック…ボーダーレスな音楽で描かれた「宇宙にインスパイアされた」作品を収録して います。時折聴こえるエスニックな楽器の響きにも心奪われます。 20世紀初頭、バルトークがハンガリーとルーマニアの村を巡って民謡を採取したように、あまり知られていない地域を探 検し、その地の作曲家たちに出会うことで新しい作品が生まれるという、クロノス・カルテットの活動にも似たアプローチ は、若きSQの可能性を限りなく広げることでしょう。
ALPHA-419
パーセル〜舞踏と歌のはざまで
パーセル
1.ミヌエ(メヌエット)/ホーンパイプ/ボレ(ブーレー)〜劇付随音楽『アンフィトリオン』Z.572より
2. ヴァイオルをかきならし、リュートをつま弾いて〜『1694年、メアリ王妃の誕生日に捧ぐオード』Z.323より
3.おお孤独よ、おまえを選んだことが何より甘美だ Z.406
4.パヴァーン ト短調 Z.752
5.ここで神々はお認めになる 〜『1683年、聖セシリアの祝日に捧ぐオード』Z.339より
6.ホーンパイプ 〜『年をとった独り者』Z.607より
7.どうか、彼女のめでたき模範が 〜『メアリ王妃の誕生日に捧ぐオード』より
8.なんとうるわしき島 〜歌劇『アーサー王』Z.628より
9.なんたる力を汝は 〜歌劇『アーサー王』Z.628より
10.エア 〜劇付随音楽『立派なる妻、または残り物に福』Z.6111より
11.あれは、エディンバラから2町ほど離れた先で 〜スコットランド民謡 Z.605-2
12.スコットランドの調べ 〜劇付随音楽『アンフィトリオン』Z.572より
13.わが人生が、できるかぎり静かに沈んでゆくよう〜カンタータ『はたして、さらなる金満を望んだことが』Z.544より
14.或るグラウンドに基づくファンタジア Z.731
15.これが自然の声だ 〜『1691年、聖セシリアの祝日に捧ぐオード』Z.338より
16.行進曲 〜劇付随音楽『結婚した美丈夫』Z.603より
17.幕間音楽 〜劇付随音楽『アテネのタイモン』Z.632より
18.歌の調べ 〜歌劇『インドの女王』Z.630より
19.とある素敵な夜 〜歌劇『妖精の女王』Z.629より
20.シャコンヌ 〜歌劇『妖精の女王』Z.629より
ティム・ミード(C.T)
レ・ミュジシャン・デュ・サン・ジュリアン(古楽器使用)
デイヴィッド・グリーンバーグ、オーギュスタン・リュソン、
ソフィー・イワムラ(バロックVa)
エルザ・フランク、ジョアンヌ・メートル(リコーダー、オーボエ)
ニールス・コパル(バロック・ファゴット、リコーダー)
リュシル・ブーランジェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジュスタン・テイラー(チェンバロ、オルガン)
ロマン・ファリク(テオルボ、ギター、シターン)
マリー・ブルジニアン (バロックハープ)
フランソワ・ラザレヴィチ(各種リコーダー、フラウト・トラヴェルソ、バグパイプ)

録音:2018年4月、パリ、統一プロテスタント聖霊教会
フラウト・トラヴェルソ(バロックフルート)の名手でありながら、同時に300年前のフランスでも流行していたバグパイプのエキスパートとしても知られ、古楽と民俗 音楽の世界を分け隔てなく行き来してきたフランスの異才奏者フランソワ・ラザレヴィチ。Alphaレーベルで続けられてきた彼のチームは、あるときはフランスのロコ コ期へ、またあるときはルネサンス宮廷舞踏へ……と本拠フランスの正統派古楽も手がける一方で、アイルランドやスコットランドなど英国諸島の民謡にも確か な適性を示してきた、クロスオーヴァー的立ち位置もとれる柔軟な本格派団体。その知見と圧倒的な経験値をもって彼らが「英国のオルフェウス」こと17世紀イ ングランド最大の作曲家パーセルと正面から向き合うと、どんな魅力的な世界が紡ぎ出されるのか?と期待値充分なアルバムが登場!たんなる17世紀音楽 として、あるいは宮廷寄りの正統派レパートリーとしてではなく、バグパイプも交えた民俗情緒をほんのり感じさせる、パーセル作品にひそむ舞踏の要素をあざや かに浮き彫りにしながら、17世紀の劇音楽・機会音楽の生々しい躍動感を伝えずにおかないプログラムが心そそります。リコーダー合奏、ヴァイオリン合奏、ある いは低音伴奏...アルバムの中で錯綜する音楽様式をへて、従来型のパーセル芸術家像をあざやかに覆す1枚の登場といえます! それでいて歌唱はカ ウンターテナー、つまり英国古楽的なパーセルの味わいを棄てるつもりは毛頭ないブレのなさも感じられます。これまでにもAlphaでリリースしてきたアルバムの全 てが、高い注目度のもと古楽ファンに満足と驚きを与えてきた彼らだけに、これは目が離せないリリースといえそうです。演奏陣の意図を伝える解説の日本語訳 がつく国内仕様もおすすめです。
ALPHA-425

NYCX-20006
日本語解説付国内盤
税込定価

ハンス・ツェンダー(1936-):シューベルトの「冬の旅」再創造-テノールと小オーケストラのための ユリアン・プレガルディエン(T)
ロベルト・ライマー(指)
ドイツ放送PO

録音:2016年1月22日 ライヴ
ザールブリュッケン ハルベルク放送局大ホール
国内盤解説・歌詞日本語訳:白沢達生
若きテノール歌手の中で強い存在感を放つユリアン・プレガルディエン。父クリストフ・プレガルディエンも優れたリート歌手 であり、ユリアンも宗教曲やリートの分野で大活躍しています。 彼がALPHAレーベルでの最初の録音に選んだのは歌曲集「冬の旅」。しかし、これはシューベルトが書いた曲集ではな く、後世の作曲家ハンス・ツェンダーが“まるでオペラか音楽物語のように”仕上げたオーケストラを伴う長大な歌絵巻で す。この作品は彼の父クリストフも歌い、作品の特異さを広く知らしめたもの。ツェンダー自身が「創造的な変容」と語る ように、シューベルト作品の極限まで切り詰めた美しさ、深さとは一線を画した“表現豊かな性格”を与えられた曲集で す。第1曲目の「おやすみ」から、歌手は歌い始めるまでに積もった雪の中を延々と歩かなくてはいけません。歌は時とし て叫び、嘆き、オーケストラは風景をとことん描写し、聴き手は目の前に迫る恐怖と諦念と戦うことになります。プレガル ディエンの清冽な歌唱は苦悩に満ちた世界を浄めるかのようです。
ALPHA-427
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調 Op.47 クシシュトフ・ウルバンスキ(指)
北ドイツ放送エルプPO

録音:2017年12月エルプハーモニー ハンブルク、大ホール
衝撃的かつスマートな解釈で人気を博した「春の祭典」から1年。ウルバンスキとNDRエルプフィルハーモニーの新作の登場 です。曲は「ショスタコーヴィチ:交響曲第5番」、今や、数多くの指揮者、オーケストラが演奏する名曲をウルバンスキは新し い視点で鮮やかに演奏しています。「春の祭典」をヘヴィメタに例えたウルバンスキですが、ショスタコーヴィチの第5番も彼のお 気に入りの作品ということで、作品の内面にまで深く踏み込み、曲の持つ表面的な明るさ、勇壮さの中に潜む悲劇的な面 をあぶり出しています。
ALPHA-429(1LP)
NX-B07
CALLING THE MUSE ミューズ召喚
テオルボのための古い曲と新しい曲


◆SIDE A
1.カプスベルガー(1580-1651):TOCCATA NONA 第9トッカータ
2.ヘルシュトロッファー:PERIVOLI BLUE ペリヴォリの青色
3.ピッチニーニ(1566-1638):PARTITE SOPRA QUEST’ARIA FRANCESE
DETTA l’ALEMANA
「ドイツ風」の名で知られるフランスの歌にもとづくパルティータ(変奏曲)
4.ピッチニーニ:CORRENTE VI SOPRA L’ALEMANA
「ドイツ風」(の歌)による第6コルレンテ
5.ヘルシュトロッファー/スタンドリー:COMME UN BEFFROI 鐘楼のように
◆SIDE B
1.ヘルシュトロッファー:THANKS TOUMANI ありがとうトゥマニ
2.サティ:グノシエンヌ 第1番
3.カプスベルガー:TOCCATA UNDICESIMA 第11トッカータ
4.ヘルシュトロッファー:VOS LUTHS 君たちのリュート
5.ヘルシュトロッファー:CLAN 氏族
ブルーノ・ヘルシュトロッファー(テオルボ…スイス、モーリス・オッティガー 2009年製)
ローズマリー・スタンドリー(歌)…SIDE A:5
ミシェル・ゴダール(セルパン)…SIDE A:5
エメク・エヴチ(Cb)…SIDE A:5
録音:2017年9月
Abbaye de Noirlac ノワルラック大修道院(France)
ブルーノ・ヘルシュトロッファー(テオルボ…スイス、モーリス・オッティガー 2009年製)
ローズマリー・スタンドリー(歌)…SIDE A:5
ミシェル・ゴダール(セルパン)…SIDE A:5
エメク・エヴチ(Cb)…SIDE A:5

録音:2017年9月Abbaye de Noirlac ノワルラック大修道院(France)
ALPHA-391からの抜粋。選りすぐりの作品がセンス良く並べられており、テオルボの深みのある音色が良く捉えられています。
ALPHA-430(2CD)
NX-D03
パーセル:音楽劇「アーサー王」Z.628 リオネル・ムニエ(指)
ヴォクス・ルミニス(アンサンブル)
ステファニー・トゥルー(S)…女司祭/女羊飼い/サイレン/彼女
カロリーヌ・ウェイナンツ(S)…フィリデル/ニンフ/パン
マーカス・ファーンズワース(Br)…ブリムバルド/アエロス/彼
ズュジ・トート(S)…女羊飼い/サイレン/ニンフ/ヴィーナス
ソフィー・ジュンケール(S)…クピド
オリヴィエ・ベルテン(Br)…羊飼い/農夫/家畜の群れ
ゼバスティアン・ミルス(Br)…第1のサクソンの司祭/凍れる守護神/シルヴァン/ネレイド/農夫/家畜の群れ
ロバート・バックランド(T)…第2のサクソンの司祭/英国の戦士/農夫
ヤン・クルマン(C.T)…女司祭/男/家畜の群れ
デイヴィッド・リー(C.T)…女司祭/男/コーモス
ダニエル・エヘルセマ(C.T)…ニンフ他・・・合唱メンバー
チェチーリア・ベルナルディーニ/ジャック・クジトウォ(Vn)
ヨハネス・フリッシュ(Va)
ロナン・ケルノア(バス・ド・ヴィオロン)
ブノワ・ローラン/グスタフ・フリートリヒソン/アルミン・コブラー(Ob)
リサ・ゴールドバーグ(Fg)
ルドルフ・レーリンク/ラッセル・ギルモー(Tp)
マリアンナ・ソロカ(パーカッション&ティンパニ)
シモン・リンネ(イングリッシュ・テオルボ&バロック・ギター)
アントニー・ロマニュク(オルガン&ラッセル)

録音:2018年1月 フランドル音楽祭
ベルギー、アントウェルペン(アントワープ)AMUZ
1642年から1649年にかけてイングランド、スコットランド、アイルランドで起きた「清教徒革命」。議会派を勝利に導いた独裁者オリバー・クロムウェルは、音楽 や演劇を嫌っていたため、イングランド国内では演劇の上演が禁止されていました。これが解禁されたのは1660年の王政復古の年。娯楽、とりわけ演劇を心 待ちにしていたイングランドで発達したのは歌手、語り手、ダンサーによって上演される「物語と音楽が半々=セミオペラ」という形式でした。1691年に上演さ れたパーセルの「アーサー王」はこのジャンルの代表的な作品で、演劇部分は「円卓の騎士」で知られるアーサー王の英雄譚が描かれ、音楽部分では主に 「ブリタニア賛歌」が繰り広げられるため、音楽本編では主人公のアーサーも、敵対するオズワルドも、盲目の美女エメラインも登場しないという、実に不思議 な作品となっています。しかし奏でられる音楽の美しいこと。本編で繰り広げられる魔法や恋愛、風刺物語のほかに様々なテキストが取り入れられた魅惑的な 旋律は聴きものです。 リオネル・ムニエと彼が率いるアンサンブル"ヴォクス・ルミニス"はレコーディングに先立ち、実際の上演を数多く行い、成功を収めたうえで、このアルバムを発表、 万全の演奏で聴き手を魅了します。
ALPHA-431
ブラームス :美しきマゲローネのロマンス Op.33 (全曲) ジョン・チェスト (Br)
マルセロ・アマラウ (P)

録音:2018年3月 パリ、聖マルセル新教教会
中世ドイツの騎士物語から題材を取られた、ティークによる小説「美しいマゲローネとプロヴァンス伯爵ペーターとの恋の物語」に収録された詩に、20〜30代の ブラームスが曲を付けた連作歌曲集。若い瑞々しさにあふれたこの作品を、グラインドボーン音楽祭やプロムスでも評判となったアメリカの若きバリトン、ジョン・ チェストの抒情的な美しい歌声で楽しむ一枚です。共演は、「最上級の伴奏者」とアメリカで絶賛されたブラジル出身のピアニスト、マルセロ・アマラウ。

ALPHA-432(2LP)
NX-E03
ウィーン世紀末、六人の作曲家 〜アルマ・マーラーのまわりで
シェーンベルク:四つの歌曲 Op.2(1899)
ウェーベルン:リヒャルト・デーメルの詩による五つの歌曲(1906-08)
ベルク:(七つの初期歌曲(1907)
ツェムリンスキー:歌曲集 Op.2(1895〜1896)〜いつくこと/春の日中
アルマ・マーラー=ヴェルフル(1879〜1964):五つの歌曲(1910)〜静まりかえった都/甘やかな夏の夜/わたしは花のあいだを歩きまわる
アルマ・マーラー=ヴェルフル:四つの歌曲(1915)〜夜のさなかの光
ヴォルフ:ゲーテ歌曲集(1888)より
 ミニョンの歌I
 ミニョンの歌II
 ミニョンの歌III
 君よ知るや、かの国を
バーバラ・ハンニガン(S)
レインベルト・デ・レーウ(P)

録音:2017年10月
オムループ音楽センター(オランダ)
DXD 352.8 KHz/24bit
アナログ盤仕様:33 1/3 rpm、180g重量盤、2LP、ダブルジャケット
欧文解説書、欧文歌詞カード付
20世紀レパートリーの演奏史をあざやかに塗り替え続けてきた異才歌手バーバラ・ハンニガンが、オランダを中心に現代音楽シーンを賑わせて きた指揮者であり「ユニークなサティ弾き」でもあるレインベルト・デ・レーウと「ウィーン世紀末(世紀転換期)」をテーマに、妖艶・蠱惑的にして 多彩な歌の数々を音世界に結晶させてみせました。音楽家だけでなく建築家や哲学者などさまざまな知の巨人たちとも交流をもち、時代に 独特の存在感を残した(グスタフ・マーラー夫人として知られる)アルマ・マーラー=ヴェルフルを軸に、ツェムリンスキーやヴォルフ、新ウィーン楽派 の異才たちがどんな空気感のなかに生きていたか、21世紀の気配と100年前とを軽やかに行き来するハンニガンの歌い口が聴覚体験の刷 新をもたらします。 2018年9月の発売以来、ベスト・セラーとなっているハンニガンとデ・レーウのウィーン世紀末歌曲集。DXD 352.8 KHz/24bitというハイス ペックの録音を生かした、180g重量盤アナログが登場します。限定プレス、シリアルナンバー入り。
ALPHA-433
NX-D07
シューベルト:最期の年のピアノ作品
ピアノ・ソナタ 第19番ハ短調 D958
ピアノ・ソナタ 第20番イ長調 D959
ピアノ・ソナタ 第21番変ロ長調 D960
3つのピアノのための小品 D946
アレクサンダー・ロンクヴィヒ(P)

録音:2017年2月&3月イタリア、ロニーゴ
ヴィラ・サン・フェルノ
シューベルトの命が燃え尽きた1828年に書かれた作品の中でも、3曲のピアノ・ソナタはとりわけ重要な位置にあります。3曲全てが亡くなる2か月前に一気に 書かれており、どの曲も30分から40分と長く、シューベルトが自らの死を予感したかのような深遠な内容を持っています。第19番はベートーヴェンを思わせる力 強い主題を持つ第1楽章、天国的な美しさに彩られた第2楽章、メヌエットと題されていても全く明るさのない第3楽章、軽快な終楽章で構成されています。 第20番は全体的に清澄な明るさに満ちていますが、第2楽章は不穏な雰囲気を感じさせます。最後のソナタとなった第21番は目まぐるしい転調が特徴。第 1楽章の冒頭から美しい旋律は、不気味なトリルに断ち切られ思いがけない曲調に変化します。3曲全編に渡って異様なまでの緊張感に満ちていますが、ロン クヴィヒはシューベルトの思いを丁寧に汲み取り、全ての作品に共感を持って演奏しています。即興曲と呼ばれることもあるD946の3つの小品も1828年5月 の作品。小品と言えども深い内容を持ち、ピアニスト泣かせの難曲としても知られています。
ALPHA-434(16CD)
NX-F01
カフェ・ツィマーマン〜ALPHA全録音集
【CD1】バッハ:様々な楽器のための協奏曲集 第1集・・・ALPHA013
1-3.チェンバロ協奏曲 ニ短調 BWV 1052
4-6.オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV 1055
7-9.ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV 1042
10-12.ブランデンブルク協奏曲 第5番ニ長調 BWV 1050
【CD2】バッハ:様々な楽器のための協奏曲集 第2集・・・ALPHA048
1-2.ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調 BWV 1048
3-5.2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043
6-12.管弦楽組曲 第1番ハ長調 BWV 1066
13-15.オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ハ短調 BWV 1060
【CD3】バッハ:様々な楽器のための協奏曲集 第3集・・・ALPHA071
1-3.ブランデンブルク協奏曲 第4番ト長調 BWV 1049
4-6.オーボエ・ダモーレ協奏曲 ニ長調 BWV 1053
7-9.3台のチェンバロのための協奏曲 ハ長調 BWV 1064
10-16.管弦楽組曲 第2番ロ短調 BWV 1067
【CD4】バッハ:様々な楽器のための協奏曲集 第4集・・・ALPHA137
1-3.ヴァイオリン協奏曲 イ短調 BWV 1041
4-6.2台のチェンバロのための協奏曲 ハ長調 BWV 1061
7-9.フルート、ヴァイオリン、チェンバロのための協奏曲 イ短調 BWV 1044
10-12.ブランデンブルク協奏曲 第2番ヘ長調 BWV 1047
【CD5】バッハ:様々な楽器のための協奏曲集 第5集
1-5.管弦楽組曲 第3番ニ長調 BWV 1068
6-8.チェンバロ協奏曲 ヘ短調 BWV 1056
9-11.ブランデンブルク協奏曲 第6番変ロ長調 BWV 1051
12-14.3台のチェンバロのための協奏曲 ニ短調 BWV 1063
【CD6】バッハ:様々な楽器のための協奏曲集 第6集・・・ALPHA181
1-5.管弦楽組曲 第4番ニ長調 BWV 1069
6-8.チェンバロ協奏曲 イ長調 BWV 1055
9-12.ブランデンブルク協奏曲 第1番ヘ長調 BWV 1046
13-15.4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調 BWV 1065(原曲:ヴィヴァルディの4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 Op.3-10 RV 580)
【CD7】バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988・・・ALPHA014(303)-1
【CD8】バッハ:ゴルトベルク変奏曲の主題に基づく14のカノン BWV1087 他・・・ALPHA014(303)-2
1-14.バッハ:ゴルトベルク変奏曲の主題に基づく14のカノン BWV1087
作者不詳:ドイツの歌による30の変奏より(クォドリベット)
15.カブラとキャベツが(ベルガマスカの調べによる)*
16.こんなにも長く、おまえと会わず
(別れの踊り:ビーバーとアルボーの作例を加味した即興)*
【CD9】バッハ:世俗カンタータ集 BWV30a&BWV207・・・ALPHA118
【CD10】C.P.E.バッハ:シンフォニア集&チェロ協奏曲・・・ALPHA107
1-3.シンフォニア ハ長調 Wq.182/3 H.659
4-6.シンフォニア ロ短調 Wq.182/5 H.661
7-9.チェロ協奏曲 イ長調 Wq.172 H.439
10-12.シンフォニア ホ長調 Wq.182/6 H.662
13-15.シンフォニア ト長調 Wq.182/1 H.657
【CD11】C.P.E.バッハ:声楽と室内楽作品集・・・ALPHA257
1.カンタータ「春」DER FRUHLINGk H.688 WQ237
2-4.トリオ・ソナタ イ短調 Wq.156 H.582
3つのアリア Wq.211 H.669
5.第1番:高貴なる自由よ、聖なる幸福よEdle Freiheit, Gottergluck
6.第2番:天の娘、魂の安らぎよ
Himmelstochter, Ruh der Seelen
7.第3番:雲に手が届いてもReiche bis zum Wolkensitze
8-10.トリオ・ソナタ 変ロ長調 Wq.158 H.584
11.殿様でも、人生の終りはFursten sind am Lebensziele, Wq.214,
12.小カンタータ「ゼルマ」Sie liebt, mich liebt die Auserwahlte Wq.236 H.739
13-15.ソナチネ ヘ長調 Wq.104 H463
【CD12】ヴィヴァルディ:調和の霊感 Op.3 他・・・ALPHA193
【CD13】ドン・キショット…カンタータ&コンチェルト・コミーク集・・・ALPHA151
1-3.ミシェル・コレット(1707-1795):コンチェルト・コミーク 第5番LA FEMME EST UN GRAND EMBARRAS 女は大いに面倒の種だ
4-6.ピア・デ・ラ・ガルデ(1717-1792頃):カンタータ「ラ・ソナタ」
7.マラン・マレ:LA SONNERIE DE STE GENEVIEVE DU MONT DE PARIS
パリのサン・ジュヌヴィエーヴ・ドゥ・モンの鐘
8-11.ニコラ・ラコ・ドゥ・グランヴァル(1676-1753):カンタータ「LA MATRONE D’EPHESE エフェソスの貴婦人」
12-14.ミシェル・コレット:コンチェルト・コミーク 第24番
「LA MARCHE DU HURON ユロンの行進」
15-18.フィリップ・クルボワ(1705-1730):カンタータ「ドン・キショット」
【CD14】チャールズ・エイヴィソン(1709-1770):エイヴィソン:スカルラッティの練習曲にもとづく7声の協奏曲・・・ALPHA030(315)
エイヴィソン:スカルラッティの練習曲にもとづく協奏曲集
1-4.第6番ニ長調
5-8.第5番ニ短調
9-12.第11番ト長調
13-16.第3番ニ短調
17-20.第9番ハ長調
21-26.第12番ニ長調
【CD15】ダングルベール(1628-1691):リュリの管弦楽作品にもとづくクラヴサン曲集・・・ALPHA074-1
1-10.組曲 ト長調
11.リュリ:「カドミュス」 〜序曲
12.リュリ:「ロラン」 〜妖精たちのリトルネロ
13.リュリ:「ファエトン」 〜シャコンヌ
14-22.組曲 ト短調
23.リュリ:「ラ・カルナヴァル」-仮面行列の序曲
24.リュリ:「アルミード」-Les Sourdines
d'Armide
25.リュリ:「アティス」 〜アティスの快き夢
26.リュリ:「愛の勝利」 〜アポロンのエール
27.リュリ:「アルミード」 〜パッサカーユ
【CD16】リュリ:歌劇からの管弦楽抜粋・・・ALPHA074-2
1.「カドミュス」 〜序曲
2.「ロラン」 〜妖精たちのリトルネロ
3.「ファエトン」 〜小エールとシャコンヌ
4.「アルミード」 〜第1のエール
5.「アルミード」 〜第2のエール
6.「ファエトン」〜シャコンヌ
7.「ラ・カルナヴァル」 〜仮面行列の序曲
8.「アティス」 〜アティスの快き夢
9.「ヴェヌス生誕のバレ 〜地獄の神のサラバンド
10.「愛の勝利」 〜アポロンのエール
11.「アルミード」 〜パッサカーユ
ダングルベール
12-16.同一主題による五つのフーガ
【CD1】
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ(ヴァイオリン&コンサートマスター)
アマンディーヌ・ベイエ/クレール・カティア/ダヴィド・プランティエ(Vn)
ディアナ・バローニ(トラヴェルソ)
アントワーヌ・トリュンチク(オーボエ・ダ・モーレ)
パトリシア・ガニョン/サビーヌ・ブティノン(Va)
ペトル・スカルカ(Vc)/ルジェク・ブラニー(コントラバス)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
録音:2000年8月&2001年8月パリ、ノートルダム・ド・ボンスクール病院礼拝堂
【CD2】
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ(ヴァイオリン&コンサートマスター)
アマンディーヌ・ベイエ/ダヴィド・プランティエ/ヘレナ・ゼマノヴァー/ファラン・ジェームス/ポーラ・ヴァイスマン(Vn)
パトリシア・ガニョン/ローラ・ジョンソン/ディアーヌ・フメラ(Va)
ペトル・スカルカ/フェリックス・クネヒト/ディミトリー・ディヒトヤー(Vc)
ルジェク・ブラニー(Cb)
アントワーヌ・トリュンチク/ジャン=マルク・フィリップ(Ob)
フランソワ・シャルエ(Fg)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
録音:2003年6月
【CD3】
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ(ヴァイオリン&コンサートマスター)
アマンディーヌ・ベイエ/ニック・ロビンソン/ダヴィド・プランティエ(Vn)
パトリシア・ガニョン(Va)
ペトル・スカルカ(Vc)
ルジェク・ブラニー(Cb)
パトリック・ボージロー(オーボエ・ダモーレ)ディアナ・バローニ(トラヴェルソ)
ミヒャエル・フォルム/ルイス・ベドゥスキ(リコーダー)
ディルク・ベルナー/セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
録音:2004年2月&8月
【CD4】
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ(ヴァイオリン&コンサートマスター)
ダヴィド・プランティエ/グアダルーペ・デル・モラル/ニック・ロビンソン(Vn)
パトリシア・ガニョン(Va)/ペトル・スカルカ(Vc)
ルジェク・ブラニー(Cb)/ディアナ・バローニ(トラヴェルソ)
ミヒャエル・フォルム(リコーダー)/ハンネス・ルクス(Tp)
セリーヌ・フリッシュ/ディルク・ベルナー(Cemb)
録音:2008年7月&2004年2月
【CD5】
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ(ヴァイオリン&コンサートマスター)
アンドーニ・メルセロ/グアダルーペ・デル・モラル/ダヴィド・プランティエ/マウロ・ロペス・フェレイラ/マリア・ゴミス(Vn)
パトリシア・ガニョン/ディアーヌ・フメラ(Va)
フリデリーケ・ホイマン/グィド・バレストラッチ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ペトル・スカルカ/ロビン・マイケル(Vc)
ケイト・オールドリッジ/デイヴィッド・シンクレア/ルジェク・ブラニー(Cb)
ディアナ・バローニ(トラヴェルソ)
ミヒャエル・フォルム(リコーダー)
エマヌエル・ラポルト/ヤス・モイシオ(オーボエ)/カルレス・バイェス(Fg)
ハンネス・ルクス/ヘレン・バーズビー/ウテ・ロートキルヒ(Tp)/ダニエレ・シェーベ(ティンパニ)
セリーヌ・フリッシュ/ディルク・ベルナー/アンナ・フォンタナ(Cemb)
録音:2004年2月&2010年3月,5月
【CD6】
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ(ヴァイオリン&コンサートマスター)
アンドーニ・メルセロ/グアダルーペ・デル・モラル/ダヴィド・プランティエ/マウロ・ロペス・フェレイラ/マリア・ゴミス(Vn)
パトリシア・ガニョン/ディアーヌ・フメラ(Va)
フリデリーケ・ホイマン/グィド・バレストラッチ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ペトル・スカルカ/ロビン・マイケル(Vc)
ケイト・オルドリッジ/デヴィッド・シンクレア/ルジェク・ブラニー(Cb)
エマヌエル・ラポルト/ヤス・モイシオ/グリエルモ・クイラー/ジルベルト・カゼリオ(Ob)
カルレス・バイェス/ローラン・ル・シュナーデク(Fg)
ハンネス・ルクス/ヘレン・バーズビー/ウテ・ロートキルヒ(Tp)
トーマス・ミュラー/ラウル・ディアス(Hrn)
ダニエレ・シェーベ(ティンパニ)
セリーヌ・フリッシュ/ディルク・ベルナー/アンナ・フォンタナ/コンスタンス・ベルナー(チェンバロ)
録音:2010年3月,5月
【CD7】
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
録音 2000年11月
【CD8】
「メンバー」
パブロ・バレッティ/クレール・カシア/ダヴィ
ド・プランティエ(Vn)
サビーヌ・ブティノン(Va)
ペトル・スカルカ(Vc)
ルジェク・ブラニー(Cb)
ドミニク・ヴィス(C.T)*
カフェ・ツィマーマン*
「メンバー」*
パブロ・バレッティ(Vn)
メラニー・フラオー(Fl)
クレール・ゴトロ(Vc)
録音:2000年8月、2001年3月
【CD9】
モニカ・フリンマー(S)
ロビン・ブレイズ(A)
マルクス・シェーファー(T)
ステファン・マクラウド(Bs)
ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho
グスタフ・レオンハルト(総指揮)
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ/マウロ・ロペス/セシル・ミル/ダヴィド・プランティエ、ペドロ・マルティン・ガンディア(Vn)
パトリシア・ガニョン/ホセ・マヌエル・ナバロ(Va)
ペトル・スカルカ/エティエンヌ・マンゴ(Vc)
ルジェク・ブラニー(Cb)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
エマニュエル・アレマニー/ルネ・マーズ/ギィ・フェルベール(無孔ナチュラル・トランペット)
ディアナ・バローニ/サラ・ファン・コーンウォール(トラヴェルソ)
パトリック・ボージロー/アンリ・ミシェル/クレマンティーヌ・ユモー(Ob)
ローラン・ル・シュナーデク(Fg)
ダヴィド・ヴァトヴィル(ティンバル)
録音:2007年5月
【CD10】
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ(ヴァイオリン&コンサートマスター)
ダヴィド・プランティエ/ファブリツィオ・ザネッラ/ファラン・ジェームズ/ニック・ロビンソン/ヘレナ・ゼマノヴァー/ホアン・ロケ・アルシナ/ローラ・ジョンソン(Vn)
パトリシア・ガニョン/ディアーヌ・フメラ(Va)
ペトル・スカルカ(チェロ&ソロ)
ディミトリー・ディヒトヤー/エティエンヌ・マンゴ(Vc)
ルジェク・ブラニー(Cb)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
録音:2005年8月29日-9月2日
【CD11】
ルパート・チャールズワース(T)
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ(Vn1)
マウロ・ロペス・フェレイラ(Vn2)
ペトル・スカルカ(チェロ)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
カレル・ファルテル(第1トラヴェルソ)
レギーナ・グライム(第2トラヴェルソ)
トーマス・ミュラー(Hrn)
リオネル・ポワンテ(Hrn)
録音:2016年4月
【CD12】
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ(ヴァイオリン&コンサートマスター)
ダヴィド・プランティエ/マウロ・ロペス・フェレイラ/ニック・ロビンソン/フラヴィオ・ロスコ/
マリア・ゴミス/オリオル・アルグェロ/ティモティ・フレーニ(Vn)
パトリシア・ガニョン/ペドロ・ルイス・アルテチェ・デ・ラ・フエンテ(Va)
ペトル・スカルカ(チェロ&ソロ)
エマニュエル・ジャック/マリーヌ・ロダレック(Vc)
ルジェク・ブラニー(Cb)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
録音:2011年11月11-14日 
【CD13】
ドミニク・ヴィス(C.T)
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ
(ヴァイオリン&コンサートマスター)
ディアナ・バロニ(Fl)
ダヴィド・プランティエ(Vn)
ペトル・スカルカ(Vc)
グイド・バレストラッチ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
エリック・ベロック(リュート&バロック・ギター)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
録音:2008年12月
【CD14】
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
(コンチェルティーノ)
パブロ・バレッティ(ヴァイオリン&コンサートマスター)
アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
パトリシア・ガニョン(Va)
ペトル・スカルカ(Vc)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
(トゥッティ)
クリストフ・ロベール/ファラン・ジェームス/ヘレナ・ゼマノヴァー/アルバ・ロカ/ポーラ・ヴァイスマン(Vn)
ナタン・パルゼル(Va)
フェリックス・クネヒト(Vc)
ルジェク・ブラニー(Cb)
録音:2002年9月
【CD15】
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
録音:2004年11月
【CD16】
カフェ・ツィマーマン
「メンバー」
パブロ・バレッティ(ヴァイオリン&コンサートマスター)
ポーラ・ヴァイスマン/ロドルフォ・マルケジーニ/マンリオ・パリス/ニック・ロビンソン/ローラ・ジョンソン(Vn)
パトリシア・ガニョン/ジョエル・ペルダーンス/ディアーヌ・フメラ(Va)
アントワーヌ・ラドレット/ニナ・ディール/エティエンヌ・マンゴ(Vc)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
パトリック・ボージロー/ジャン=マルク・フィリップ(Ob)
エドゥアルド・エグエス(Lute)
ディアナ・バローニ/ミヒャエル・フォルム/フランソワ・ニコレ(Fl)
セリーヌ・フリッシュ(Org)…12-16
録音:2004年11月
【カフェ・ツィマーマン】 18世紀、ライプツィヒの街にあったゴットフリート・ツィンマーマンのコーヒーハウスでは、毎週、テレマンが創設したアン サンブル「コレギウム・ムジクム」のコンサートが開催され、聴衆たちで大賑わいを見せていました。 このコーヒーハウスの雰囲気を継承するべく、1998年に創設されたのがアンサンブル「カフェ・ツィマーマン」。アルゼ ンチン出身のバロック・ヴァイオリン奏者アルゼンチン出身のバロック・ヴァイオリン奏者パブロ・バレッティとチェンバロ奏 者セリーヌ・フリッシュが中心となり、固定メンバーだけでなく、さまざまな奏者たちが参加し、バッハやテレマンなどを 演奏。バロック界における最も重要なアンサンブルとして世界中で活躍しています。 この16枚組は、彼らのALPHAレーベルにおける録音の集大成。得意のバッハをはじめ、リュリなどのフランスレパー トリーでも目覚ましい演奏を聴かせます。リュリの管弦楽曲集やC.P.E.バッハのハンブルク交響曲集など、長く入手 不可だった音源も収録しています。
ALPHA-435(10CD)
NX-E03
素晴らしき音楽の旅
【DISC 1】 <アイルランド> (ALPHA234)
「キルケニーへ続く道 〜古楽器とアイルランド音楽〜」
【DISC 2】 <イタリア> (ALPHA532)
「ナポリのことなら, いくらでも話せる。」
【DISC 3】 <フランス> (ALPHA500)
「宮廷の階段に」〜フランスの古いロマンスとコンプラント(哀歌)
アルモニーク、ヴァンサン・デュメストル
【DISC 4】 <スペイン> (ALPHA412)
「なにかといえば、人生は」〜スペイン古楽、ラテン音楽の「いま」と出会う
【DISC 5】 <北アフリカ> (ALPHA340)
「月の光さす」〜ウマイヤ朝時代の音楽
【DISC 6】 <トルコ> (ZZT314)
「幸福の門」〜1453年、コンスタンディヌポリスからイスタンブールへ
【DISC 7】 <アジア> (ALPHA523)
「パリ〜イスタンブール〜上海」
【DISC 8】 <バルカン半島> (ZZT101101)
「ティガネアスカ」〜パリ発ジプシー・バンド!
【DISC 9】 <ドイツ> (ALPHA241)
「バッハ 私生活のなかの音楽」
【DISC 10】 <英国> (ALPHA307)
「このジグは誰のもの」〜プレイフォード氏の"英国式舞踏指南"
【DISC 1】
フランソワ・ラザレヴィチ 、 レ・ミュジシャン・デュ・サン・ジュリアン
【DISC 2】
マルコ・ビズリー、グイード・モリーニ、アッコルドーネ
【DISC 3】
ル・ポエム・アルモニーク、ヴァンサン・デュメストル
【DISC 4】
レオナルド・ガルシア・アラルコン、カペラ・メディテラネア
【DISC 5】
ミシェル クロード、アンサンブル・アロマート
【DISC 6】
アンサンブル・ドゥルス・メモワール、ドニ・レザン=ダドル
【DISC 7】
ジョエル・グラール
【DISC 8】
レジュー・ノワール
【DISC 9】 )
アンドレアス・シュタイアー、ペトラ・ミュレヤンス、ルール・ディールチェンス
【DISC 10】
レ・ウィッチズ

録音:2001-2017年
ALPHAとZig Zag Territoiresレーベルの豊富なカタログより、ヨーロッパ各地それぞれの土地に特徴的な音楽を収めたアルバムを10枚集 めたセット。あるものは民族音楽、あるものはポップス、そしてあるものは古楽器でポップを演奏してみたりと、攻めた内容のアルバムを集めた、 ALPHAレーベルならではのBOXといえそうです。Alphaレーベルのレ・シャン・ドゥ・ラ・テル(白ジャケット)シリーズのヒット作まで数々投入されて いるほか、ジャンル越境型のアルバムも多いZig−Zag Territoiresの音源でもとくに見過ごせない伝統音楽系サウンドを含む2作もたまら ないアクセントに。聴いているだけでそれぞれの国の風景が目の前に浮かんでくるような、素敵な音楽ばかりです。
ALPHA-436
ジョエル・グラール(1961-):Des pas sous la neige 雪に隠れた足跡
1.雪に隠れた足跡 Pas sous la neige
2.超人性と超越性 Transhumance et Transcendance
3.羽ばたく音、霧のなかで Battements d’ailes dans le brouillard
4.幽霊のリズム Les rythmes fanto?mes
5.ホタルブクロの花 Campanula alpestris
6.結婚式するの? La noce feras-tu ?
7.霧 La bue?e
バルトーク:8.ルーマニア民俗舞曲より 第1番「帯踊り」
9.ルーマニア民俗舞曲より 第2番「踏み踊り」
10.ルーマニア民俗舞曲より 第3番「角笛の踊り」

ジョエル・グラール:11.夕暮れの鐘 Cloches Vespe?rales
12.牛の首 Le cou des vaches
13.グランド・ジョラス山の北側 Les Grandes Jorasses Face Nord
14.飛沫の輝く滝 La cascade des perles de rose?e
15.ドビュッシー、または鐘楼 Debussy ou la tour des cloches
16.野に響く鈴の音が雪を呼ぶ
Sonnerie de plein champ pour faire venir la neige
17.粉雪が山をダンスに誘う Les flocons invitent la montagne a? danser
18.雪の下に Sous la neige
ジョエル・グラール(パーカッション&作曲)
クラヴィクロシュ(鍵盤状の鐘)…1.2.3.6.8.16.18
サンツァ…5.11.12.14.17
カウベル…2.5.11.15/トゥパン…12.15.16
トロンピキ…2.11.15 /チェンバロ…2,10
和太鼓…5,13
ポジティヴ・オルガン…9,13 他
マチュー・デボルド(トゥパンとビリンバウ)…12,(ダーヴルと和太鼓)…
13,(歌)…16
ユラ・スリポヴィチ(ダーヴルと和太鼓)…13,(歌)…16
アンヌ・イサンベル(歌)…16
シモン・ビュフォー(Cb)…17
アリス・ジュリアン=ラフェリエール(Vn)…18

録音:2018年春-夏
ラ・シャペル・プロファーヌ・スタジオ
Alpha創設時から名盤を連発してきた古楽集団ル・ポエム・アルモニークの一員として活躍する一方、現代音楽 にも通じ常に新しい音を追求するパーカッション奏者、ジョエル・グラール。彼は自らを「音楽の農民」と呼び、カウベ ルから教会に至るまでの、様々な“鐘”の音を探し求め、世界中を巡っています。ソロ第3作目となるこのアルバム は、あらゆるサイズのカウベルを始めとした非常に珍しい打楽器を用い、インスピレーションの趣くままの音楽を奏で るというものです。曲によってはドビュッシーを思わせる印象派風の雰囲気を持っていたり、バルトーク風の民族色 豊かなものがあったりと、バラエティに富んでいます。彼の友人たちも太鼓や歌、弦楽器を携え演奏に加わり、曲を 盛り上げています。
ALPHA-438

NYCX-10093
日本語解説付国内盤
税込定価

ローマと北イタリアのバロック声楽芸術
アレグリ:ミゼレーレ(神よ、わたしを憐れんでください)
ロッシ:翼のある伝令が
モンテヴェルディ:これほどまでに甘美な苦しみ
作者不詳:主よ、どうかあなたの激しい怒りを
マッツォッキ:わたしたちの命は短い
アッバティーニ:シンフォニア〜『天国の劇』より
マラッツォーリ:誰が無垢なる日々を取り戻し得ようか
アリエッタ「ああ、かくも強く眠りが」 マラッツォーリ
モンテヴェルディ&コッピーニ:マリア、なぜ泣いているのですか
モンテヴェルディ&プローフェ:過越の祝いに
デボラ・カシェ、マルト・ダヴォ(S)
エヴァ・ザイシク(Ms)
アナイス・ベルトラン(A)
ニコラス・スコット、ヤン・ファン・エルサッケル(T)
マルク・モイヨン、ブノワ・アルヌー(Br)
ヴィルジル・アンスリ(Bs)

ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)
ミラ・グロデアヌ、フィオーナ=エミリー・プパール(Vn)
アドリアン・マビール(木管コルネット)
ルカス・ペレス(リローネ)
フランソワーズ・エノク(ヴィオローネ)
サラ・アゲダ(バロックハープ)
マルアン・マンカル(Org)
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ&総指揮)

録音:2018年6月、ボーム=レ=メシュー大修道院跡
【国内盤】解説・歌詞日本語訳:白沢達生
Alphaレーベルを創設期から盛り上げてきたフランス随一の古楽アンサンブル、ル・ポエム・アルモニーク待望の新譜……久々の本格的なイタ リア・バロック新録音です。中心をなす演目は、アッレーグリの『ミゼレーレ』――モーツァルトが暗記して記譜するまで楽譜が門外不出だったこ とで知られるこの作品に、可能なかぎり17世紀に書かれた当初の響きで迫ろうとするうち、プログラムはいつしかイタリア初期バロック最大の音 楽拠点でもあったローマの作曲家たちの世界へ。微妙な半音階や暗喩的な音使いが驚くほど官能的な、なまめかしい音で信仰心をかきた てる初期バロック特有の音世界がいかに魅力的か、肌感覚で伝わる至芸を存分に味わえます。 録音デビュー当初から重点的にイタリア初期バロックの知られざる音世界を探り、2003年の『ノヴァ・メタモルフォージ』で17世紀ミラノの独特 なア・カペラ教会音楽世界に迫ってみせたル・ポエム・アルモニーク、今回のメンバーには初期からの腕利き器楽陣に加え、声楽パートは長年 の演奏仲間であるブノワ・アルヌーやヤン・ファン・エルサッケルらだけでなく、近年ますます躍進めざましいエヴァ・ザイシクのようなソリストも! アッレーグリがいかに同時代人モンテヴェルディのバロックな音世界の近くにいたか、当時の宗教的替歌なども織り込みながら聴かせる注目の プログラムです。
ALPHA-439

NYCX-10034
日本語解説付国内盤
税込定価

フランス18世紀、カンタートからカンタティユへ
ルフェビュール:さあ、いとしき亡霊よ(カンタティユ「思い残し」より)
モンテクレール:カンタータ「羊飼いの少女」
 嘆きのやりとり
クルボワ:あなたは目覚めない(カンタータ「アリアーヌ」より)
ルフェビュール:静寂から現れる星(カンタティユ「曙は立ちのぼる」より)
 カンタティユ「アンドロメード」
クレランボー:シンフォニア IVa
 カンタータ「レアンドルとエロー」
クレランボー:シンフォニア II「幸福」(一部抜粋)
モンテクレール:カンタータ「寛大なる苦悩」
エヴァ・ザイシク(Ms)
ル・コンソート(古楽器使用)
テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト、ソフィー・ド・バルドネーシュ(Vn)
ルイーズ・ピエラール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジュスタン・テイラー(チェンバロ、オルガン)
アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ)
リュシル・ブーランジェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ティボー・ルーセル(テオルボ)

録音:2018年6月サン=ミシェル=アン=ティエラルシュ大修道院(フランス東北部)
【国内盤】解説、歌詩日本語訳:白沢達生
ブリュッヘ(ブルージュ)の国際古楽コンクールでの入賞を経て、注目すべき録音活動を進めているチェンバロ奏者ジュスタン・テイ ラーが、頼れる音楽仲間たちと結成した古楽アンサンブル「ル・コンソート」のAlphaデビュー録音。フランス18世紀の、意外に 録音がされないカンタティユ(小カンタータ)という分野に注目しながら、その前史ともいえる比較的大規模なカンタート(フランス 語カンタータ)も多数収録した充実企画です。独唱はル・ポエム・アルモニークやクリストフ・ルセのレ・タラン・リリークで実績をあげ つつある才人ザイシク……しかし器楽陣にもジャン・ロンドーとの共演が注目されるアンナ・ベッソンやピグマリオンの低音陣を支 えるリュシル・ブーランジェなど見逃せない逸材が続々。Alphaの真骨頂、フランス最前線の古楽シーンの活況をじっくり味わい たい1枚です(国内仕様には演奏者による解説の訳と訳詩が付属)。

ALPHA-440
シベリウス:交響曲第1番ホ短調 Op.39
「エン・サガ」 Op.9*
ウルバン・クレーソン(Clソロ)*
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ (指)
イェーテボリSO

録音:2018年5月28日-6月1日イェーテボリ音楽堂
2011年の初来日時から東京SOとの共演で大きな話題を呼んだフィンランドの俊英ロウヴァリは、北欧音楽のスペシャリ ストとして名高いハンヌ・リントゥの後任として20代にしてタンペレ・POの首席指揮者に就任。同管を率 いての2017年来日でも大いに注目を集める一方、その年の秋からは巨匠ネーメ・ヤルヴィとの長い蜜月で知られたスウェーデ ンの名門イェーテボリSOでもドゥダメル(2007-12)以来の首席指揮者をつとめることとなりました。ロウヴァリとイェーテボリ SOの記念すべき第一歩を飾るべく堂々Alphaレーベルへの録音デビューとなった本盤の演目は、まさに初来日時の演 目として絶賛を集めたシベリウスの交響曲第1番と、同じくシベリウス若き日の傑作「エン・サガ」という絶妙のカップリング。ジャ ケットを見てもお分かりの通りきわめてユニークなアクションでオーケストラの響きを存分に引き出してゆく才覚を、録音にこだわり あるAlphaが十全に伝えてくれることでしょう。
ALPHA-441

NYCX-10048
日本語解説付国内盤
税込定価

ショーソン:愛と海の詩 Op.19、
交響曲 変ロ長調 Op.20
ヴェロニク・ジャンス(S)…1-3
アレクサンドル・ブロック(指)
フランス国立リルO

録音:2018年9月、リル新世紀音楽堂(フランス)

【国内盤】
解説・歌詞日本語訳:白沢達生
フランスのめざましいバロック・歌劇復興の機運に乗じて燦然と世界舞台にあらわれて以来、古楽から近代まで幅広いレパート リーで名演をくりひろげてきたヴェロニク・ジャンス。名盤も多く、とくに近年ではAlphaレーベルで録音したデュパルク、ショーソン、 アーンらの歌曲集が世界的に評価され(Alpha215)英Gramophone誌でも年間大賞を勝ち取ったのが記憶に新しいとこ ろ。今回はジャン=クロード・カサドシュとの名盤の数々で知られたフランス北部の名門リルOとの共演で、満を持してフ ランス近代屈指の名作たるショーソン『愛と海の詩』を録音しました。近年フランス近現代作品の指揮でめざましい活躍をみせ るアレクサンドル・ブロックとの顔合わせは絶妙の采配で、同じ作曲家の交響曲とのカップリングにも注目。フランクやデュカスの作 品と並ぶフランス近代屈指の交響曲の至宝を、同国随一のみずみずしい演奏で聴ける嬉しい新録音です。

ALPHA-442
17-18世紀フランス・オペラの名曲により再構成された物語
ジャン=ジョゼフ・カサネア・ド・モンドンヴィル :英雄牧歌劇「ティトンとオロール」 (1752)より 序曲
トゥーサン・ベルタン・ド・ラ・ドゥエ (1680-1743):「パリスの審判」 (1718)より エール 「常に統べたる」 <姫>
ラモー :オペラ・バレ「エベの祭典」 (1739)より パントマイム
モンドンヴィル:「パルナッススの謝肉祭」 (1749)より 穏やかで優雅なエール
ラモー:叙情悲劇「イポリートとアリシー」 (1733)よりエール「たった一つの望み」 <魔女>
アンドレ・カンプラ (1660-1744):叙情悲劇「アシルとデダミー」 (1735)より 合唱「太鼓とラッパ」
ラモー:叙情悲劇「ダルダニュス」 (1744)より
エール「急ごう。栄光へ向かって急ごう」 <王子>
カンプラ:叙情悲劇「アシルとデダミー」より
デュオ「飛べ若き英雄よ、戦って飛べ」 <姫と魔女>
ラモー:オペラ・バレ「エベの祭典」より マルス神と軍役のエール
アントワーヌ・ドーヴェルニュ (1713-1797):「神殿の恋人たち」 (1752)より 前奏曲
ドーヴェルニュ:叙情悲劇「瀕死のヘラクレス」 (1761)よりエールと合唱「神よ、偉大なる神よ、私をご覧ください」 <魔女>
ドーヴェルニュ:「エネーとラヴィニー」 (1758)より合唱「なんという恐ろしい音が」
ラモー:オペラ・バレ「ポリムニーの祭典」 (1745)よりレシ「この男が勝利を高らかに告げる」 <姫>
ラモー:オペラ・バレ「栄光の神殿」 (1746)より
合唱「なんと高貴!なんと寛大!」
ラモー:オペラ・バレ「エベの祭典」よりエールと合唱「輝かしきラッパよ告げよ」 <魔女>
フランソワ・コラン・ド・ブラモン (1690-1760):英雄舞踏劇「ギリシャ人とローマ人の祭典」 (1723)より二重唱「愛し合いましょう」 <姫と王子>
ラモー:叙情悲劇「イポリートとアリシー」より
レシ「話を聞きましょう」 <魔女>
フランソワ・フランクール (1698-1787)、フランソワ・ルベル (1701-1775) 共作:「スカンデルベール」 (1735)よりレシとエール「準備は整った」 <魔女>
ジャン=マリー・ルクレール (1697-1764):叙情悲劇「シラとグロキュス」 (1746)より 前奏曲
マルク=アントワーヌ・シャルパンティエ :叙情悲劇「メデ」 (1693)より エール「私の愛のなんという代償」 <魔女>
同 エールと合唱「ステュクス川の不吉な娘たち」 <魔女>
ジャン=バティスト・シュトゥック (1680-1755):「メレアーグル」 (1709)より 前奏曲
ルクレール:叙情悲劇「シラとグロキュス」より レシと合唱「夜の燭台」 <魔女>
マラン・マレ :「アルシオーヌ」 (1706)より 嵐 <王子>
ラモー:叙情悲劇「ダルダニュス」 (1744)より エール「恐ろしい場所」 <王子>
カンプラ:オペラ・バレ「ミューズたち」 (1703)より レシ「彼はもっと…」 <魔女>
アンドレ・カルディナル・デトゥーシュ (1672-1749)、ドーヴェルニュ 共作:叙情悲劇「カリロエー」 (1743)より 幕間
ルベル:叙情悲劇「ピラムとティスベ」 (1726)よりレシ「私の愛のすべて」 <王女>
カンプラ:オペラ・バレ「ヴェニスの謝肉祭」 (1699)よりエール「私の眼よ、閉じよ永遠に」
ミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール (1667-1737):叙情悲劇「ジェフテ」 (1732)より レシと合唱「その涙はなぜ」
同 前奏曲
シャルル=ユベール・ジェルヴェ:叙情悲劇「イペルムネストル」 (1716)より情景と二重唱「お姫様、あなたに再び」 <王子、姫>
ジャン=バティスト・リュリ :叙情悲劇「アルミード」 (1686)より パッサカーユ <王子>
姫…キャサリン・ワトソン (S)
魔女…カリーヌ・デエ (Ms)
王子…レイナウト・ファン・メヘレン (オートコントル)
エルヴェ・ニケ (指)
ル・コンセール・スピリチュエル (古楽器使用)
録音:2017年10月 ヴェルサイユ旧王室歌劇場
2018年に結成30周年を迎えたエルヴェ・ニケ率いる「ル・コンセール・スピリチュエル」と、こちらも30周年の「ヴェルサイユ旧王室歌劇場」によるコラボレーション・ アルバム。フランス・バロックの知られざる名作からレシ(イタリアでいうレチタティーヴォ)とエール(同じくアリア)を抜き出して再構成し、新たな物語を紡いでいます。 そのあらすじは以下のようなもの。「魔女が姫と同様に王子に恋をして、どっちをとるかと民からも詰め寄られているなか、王子が戦争に出なくてはならなくなりま す。ハラハラさせる戦争の音楽をへて王子がぶじ勝利して帰還、姫といい関係になって魔女が怒るところまでが第1幕。魔女が鬱々と復讐を誓う第2幕をへ て、第3幕では魔女の力で嵐になり王子も他の人と同じく流されてしまいます。それで激しく後悔した魔女は入水して自らの運命を決し、かたや姫は生き延び て王子(生きていた)と再会、めでたしめでたし...。」いかにもニケらしい凝った選曲で楽しませてくれる内容ですが、なんとジャケットには往年の名ドラマ「奥さまは 魔女」のサマンサとダーリン、そしてママが。このアルバムに登場する3人に引っかけた遊び心溢れる装丁です。
ALPHA-443(11CD)
NX-E03
『ピアノの巨匠たち』〜バッハからショスタコーヴィチまで、ピアノの大作曲家たちの作品を集めて
【DISC 1】
バッハ(ブゾーニ編):「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV659
「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」BWV639
「目覚めよ、と呼ぶ声あり」BWV645
バッハ:『平均律クラヴィーア曲集第1巻』より、各前奏曲とフーガ
第2番BWV847、第6番BWV851、第7番BWV852、第9番BWV854、第10番BWV855、第11番BWV856、第12番BWV857、第15番BWV860、第17番BWV862、第19番BWV864、第21番BWV866、第22番BWV867
ブラームス:おお愛する魂よ、汝を飾れ Op.122-5
【DISC 2】
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ
第22番、第23番『熱情』、第24番『テレーゼ』、第25番、第28番
【DISC 3】
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番、3つのピアノ小品
【DISC 4】
ショパン:24の前奏曲、ポロネーズ第5番、舟歌、子守歌
【DISC 5】
シューマン:子供の情景、謝肉祭、ベートーヴェンの主題による変奏曲、
アベッグ変奏曲、トッカータ
【DISC 6-7】
リスト:詩的で宗教的な調べ、ピアノ・ソナタ ロ短調
【DISC 8】
バッハ(ブラームス編):左手のためのシャコンヌ
ブラームス:8つのピアノ小品、2つの狂詩曲、7つの幻想曲
【DISC 9】
ドビュッシー:版画、映像第1集、喜びの島、練習曲集第2巻
【DISC 10】
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、パガニーニの主題による狂詩曲
【DISC 11】 ALPHA203
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番、第2番、2台のピアノのためのコンチェルティーノ、2台のピアノのためのタランテラ
【DISC 1】 ZZT090104
エドナ・ステルン(P)
録音:2008年4月、セクエンツァ・スタジオ モントルイユ、フランス
【DISC 2】 ZZT304(DISC 3)
フランソワ=フレデリック・ギイ(P)
録音:2010年12月7、8日、2011年4月19、20日アルスナル小ホール、メス、フランス
【DISC 3】 ALPHA433(DISC 2)
アレクサンダー・ロンクヴィヒ(P)
録音:2017年2月、3月 ヴィラ・サン・フェルノ ロニーゴ、イタリア
【DISC 4】 ALPHA224
ネルソン・ゲルナー(P)
録音:2015年8月15日 ペンデレツキ音楽センター、ザクリチン、ポーランド
【DISC 5】 ALPHA169(DISC 1)
エリック・ル・サージュ(P)
録音:2010年4月 ルール・ブリュ音楽ホール ラ・ショー=ド=フォン、スイス
【DISC 6-7】 ZZT110301
フランソワ=フレデリック・ギイ(P)
録音:2010年11月8-11日
ルール・ブリュ音楽ホール ラ・ショー=ド=フォン、スイス
【DISC 8】 ALPHA231
アンナ・ヴィニツカヤ(P)
録音:2015年9月7-10日 ライトシュターデル ノイマルクト
【DISC 9】 ALPHA404
ネルソン・ゲルナー(P)
録音:2013年4月13-16日 テルデックス・スタジオ、ベルリン
【DISC 10】 ALPHA275
アンナ・ヴィニツカヤ(P)
クシシュトフ・ウルバンスキ(指) 北ドイツ放送エルプフィル
録音:2016年5月10-16日
ロルフ・リーベルマン・スタジオ、ハンブルク
【DISC 11】 ALPHA203
アンナ・ヴィニツカヤ(P)、イヴァン・ルーディン(P/2台Pf)
クレメラータ・バルティカ、オメール・メイア・ウェルバー(指揮/第2番)
録音:2014年9月
カール・マリア・フォン・ウエバー音楽院 ドレスデン
Alpha Classics(一部はZig-Zag Territoires)レーベルで制作されたアルバムから、ピアノの大作曲家たちそれぞれが1枚に収録されたア ルバムを選んだ11枚組のBOX。バッハに始まりショスタコーヴィチに終わる11人の作曲家たちの代表作を、時代を追って聴くことの出来る趣 向になっています。 古楽や古楽器の印象が強いAlphaですが、ここではレーベルを代表するモダン・ピアノの名手たちのアルバムが揃えられており、いずれもベスト セラーばかりとなっています。どれを取っても素晴らしい演奏内容と企画性。ピアノ・ファン垂涎のセットと言えるでしょう。
ALPHA-444

NYCX-10079
日本語解説付国内盤
税込定価

リュリ:怒りの日、深き淵より、テ・デウム
怒りの日 LWV 64-1
深き淵より LWV 62
テ・デウム(神であるあなたを讃えます)LWV 55
ソフィー・ジュンケル、ユディト・ファン・ヴァンロイ(ドゥシュ〔高音〕)
マティアス・ヴィダル、シリル・オヴィティ(オートコントル〔中高音〕)
ティボー・レナールツ(ターユ〔中音〕)
アラン・ビュエ(バス=ターユ〔中低音〕)
14-16) フィリップ・ファヴェット(バス〔低音〕)
ナミュール室内cho
ミレニアム・オーケストラ(古楽器使用)
コンサートマスター:パトリック・コーエン=アケニヌ
カペラ・メディテラネア(通奏低音/古楽器使用)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(総指揮)

録音:2018年2月
ヴェルサイユ宮殿内旧王室礼拝堂、ヴェルサイユ
【国内盤】 歌詞、解説日本語訳:白沢達生
カペラ・メディテラネアとはラテン系の古楽プレイヤーたちとともに地中海古楽の躍動感あふれる演奏を聴かせる一方、ミレニアム・オーケストラ では古典派作品のエキサイティングなピリオド演奏を聴かせてきたアラルコン。実はイタリア出身だったリュリの「前史」ともいうべき17世紀イタ リア古楽に通暁した彼だけに、傑作「テ・デウム」をはじめとするカトリック教会音楽へのアプローチは間違いなく注目に値するところ。緩急のダ イナミズムと細部への徹底した解釈(今回はフランス宮廷型弦楽研究の第一人者でもあるパトリック・コーエン=アケニヌが首席に招かれてい る点にも注目)、見逃しがたい新たなリュリ録音の登場です! フランス語圏を中心に今や欧州古楽界で絶大な存在感を放つアルゼンチンの異才アラルコン。最新録音は17世紀フランス最大の作曲 家リュリの豪奢な教会音楽3大作。折々の俊才が集いつづけるベルギーの精鋭集団ナミュール室内合唱団と、アラルコンが結成した実力 派揃いの器楽集団との共演に期待感が高まります。ルイ14世の治世下、教会でも起伏に富んだ精彩あざやかな音楽語法を操り独自の 音世界を紡いだリュリの作風の機微を、コントラバスではなく、バス・ド・ヴィオロンを使用した弦楽五部編成を中心に金管・打楽器まで揃う 17世紀当時の楽隊編成、適切な規模感の合唱でじっくり解き明かします。
ALPHA-445

NYCX-10063
日本語解説付国内盤
税込定価

19世紀フランスの管弦楽伴奏付歌曲集
<追憶>
1.サン=サーンス:恍惚
2.サン=サーンス:蝶々
3.シャルル・ボルド(1863〜1909):朝の散歩
4.ベルリオーズ:墓場にて 〜『夏の夜』H 81 より
5.マスネ:詩人と幽霊
6.ピエルネ:昔日の唄〜『我が小さき友たちのためのアルバム』作品14 より
7.テオドール・デュボワ(1837〜1924):話し相手は、恋の相手は
<欲望と誘惑>
8.ベルリオーズ:ヴィラネル 〜『夏の夜』H 81 より
9.デュボワ:沼への散歩 〜『水上の音楽』 より
10.ヴィエルヌ:立派な白い蝶々が 〜『三つの歌曲』作品11 より
11.デュパルク):星たちに
12.アレクサンドル・ギルマン(1837〜1911):静寂が語るのは
13.デュボワ:柳の下で 〜『マルジョリの歌集』 テオドール・
14.サン=サーンス:愛しあいましょう
15.バンジャマン・ゴダール(1849〜1895):きわめてゆったりしたワルツ
16.サン=サーンス:駆け落ち
17.ゴダール:荘重に 〜『ゴシック組曲』作品23 より
18.マルティーニ:愛の喜び 〔管弦楽編曲:ベルリオーズ〕
サンドリーヌ・ピオー(S)
ジュリアン・ショーヴァン(Vn&指)
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
アルスナル音楽堂、メス(フランス東部ロレーヌ地方)

【国内盤】
解説、歌詞日本語訳:白沢達生
「フランス音楽は管弦楽の色彩感」と言うなら、作曲家たちが思い描いていた当時のオーケストラの響きがどうだったか? とまず考えたい…そ の発想を最大限に活かして制作されたこのアルバムで、独唱者にサンドリーヌ・ピオーが迎えられているのはなんと喜ばしいことでしょう。「バロッ クの歌手として注目を集めてきた私ですが、実は子供の頃からフランス近代音楽がとくに好きで」と語る彼女と、モーツァルト以降の音楽を作 曲当時の楽器と奏法で演奏し急速に注目を集めつつあるル・コンセール・ド・ラ・ロージュが披露するのは、19世紀中盤以降、近代フランス 音楽がまさにオーケストラの色彩感において独特な存在感を発揮するようになっていた時代の音楽。1871年にサン=サーンスらが国民音 楽協会を立ち上げて以降、フランスでは「管弦楽伴奏を活かした歌曲が少ない」という欠如を埋めるべく続々とこうした作品が生み出されま したが、本盤は1850年に管弦楽版が楽譜出版されたベルリオーズ『夏の夜』にまで遡りながら、フランス音楽における19世紀本来のオーケ ストラの響きを妥協なく追及していった好企画。デュボワやボルド、ギルマンなど近年注目を集めつつある「忘れられた重要作曲家」たちの傑 作も多数収録されています。楽譜校訂を手がけた音楽学者ブノワ・ドラトヴィツキの記事をはじめ解説も充実。国内仕様は歌詞とともに日 本語訳付です。
ALPHA-446(2CD)
NX-C05
バッハ:鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲集〜第1番、第4番、第5番、2台、3台、4台(3台への編曲版)
(1)鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲 第1番ニ短調 BWV1052
(2)2台の鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲 ハ短調 BWV1060
(3)鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲 第7番ト短調 BWV1058
(4)2台の鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲 ハ短調 BWV1062
(5)3台の鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲 ハ長調 BWV1064
(6)鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲 第4番イ長調 BWV1055
(7)鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲 第5番ヘ短調 BWV1056
(8)2台の鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲 ハ長調 BWV1061
(9)3台の鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲 ニ短調 BWV1063
(10)4台の鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲 イ短調 BWV1065(ヘニング・フォーグラーによる3台ピアノへの編)
(1)エフゲニー・コロリオフ(P)
(2)ハジ=ゲオルギエヴァ(P1)、エフゲニー・コロリオフ(P2)
(3エフゲニー・コロリオフ(P)
(4)ハジ=ゲオルギエヴァ(P1)、アンナ・ヴィニツカヤ(P2)
(5)エフゲニー・コロリオフ(P1)、アンナ・ヴィニツカヤ(P2)、ハジ=ゲオルギエヴァ(P3)
(6)アンナ・ヴィニツカヤ(P)
(7)アンナ・ヴィニツカヤ(P)
(8)エフゲニー・コロリオフ(P1)、アンナ・ヴィニツカヤ(P2)
(9エフゲニー・コロリオフ(P1)、ハジ=ゲオルギエヴァ(P2)、アンナ・ヴィニツカヤ(P3)
(10)エフゲニー・コロリオフ(P1)、アンナ・ヴィニツカヤ(P2)、ハジ=ゲオルギエヴァ(P3)

カンマーアカデミー・ポツダム

録音:2018年4月、イエス・キリスト教会、ベルリン
洗練された解釈と思慮深い語り口で人々を魅了するピアニスト、コロリオフと、夫婦デュオでの録音も多い妻のハジ=ゲオルギエヴァ、そしてハ ンブルクでコロリオフに師事したヴィニツカヤという、3人のピアニストによるバッハの協奏曲集。バッハのスペシャリストと目されているコロリオフです が、その彼にバッハ演奏を認められているヴィニツカヤの参加は嬉しいところです。早すぎず遅すぎず、軽快ながらも心地良い重みを伴うテンポ 感覚は、幅広い世代の共演ならではの懐の深い解釈といえるでしょう。小編成でのアプローチと的確なテンポ、明確なフレージングにより、3 台のモダン・ピアノが絡んでも見通しの良い音楽が展開されていくのはさすがです。
ALPHA-447

NYCX-10041
日本語解説付国内盤
税込定価

ダブリンの庭〜17・18世紀のアイルランド音楽と古楽器
1.本場のブラックジョーク、ダブリン発
2.赤いジョック
3.真のジョーク/白いジョーク/青いジョーク/気まぐればかり
4.ああ! 憐れな羊飼いの涙すべき宿命
5.ジャック・ラティン
6.エレノア、秘めたる恋(古風な様式で)
7.エレン・ア・ルーン
8.エイレン・アルーン 王室劇場でクリーヴ嬢が歌ったアイルランドのバラッド
9.アイルランドの騎兵ティーグ
10.フランダースへ行かないか
11.キリークランキー
12.クレア氏によるアイルランドの調べ/ベリーシャノンの鷹
13.アンナ アイルランドでことのほか愛されている歌
14.モギー・ローサー
15.金髪の少年/若きドナルド
16.リスを狩れ/ジェニーに捧ぐリール/アップ・ウィット・アイリー/横笛のためのド/合唱ジグ
17.マイ・ナニー・オー
レイナウト・ファン・メヘレン(テノール独唱)
ア・ノクテ・テンポリス(古楽器使用)
アンナ・ベッソン(横吹式フルート)
サラ・リディ(トリプル・ハープ/アイルランド型ハープ)
ミリアム・リニョル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ロリス・バリュカン(Cemb)
クーン・プラーティンク(打楽器)
ドグ・バエリエット(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2018年6月
アイルランド会館礼拝堂
ルーヴェン(ベルギー中部)

【国内盤】
解説・歌詞日本語訳:白沢達生
17世紀末、アイルランドは対イングランド戦争に敗退。文化の礎を守ってきた貴族たちが殲滅ないし国外退去してしまったこと で、アイルランド音楽は擁護者を失い伝統が途絶えてしまったと言われています。しかし音楽家たちは簡単には死に絶えません でした。18世紀に入るとロンドンでは折々スコットランド音楽やアイルランド音楽が人気を誇り、伝説的名手たちから聴き取った 名旋律が楽譜になって出版もされていたのです。その再現に適任なのはやはり、当時の楽器と奏法で18世紀音楽を甦らせる ことに長けた古楽器奏者……天性の音楽感と民俗音楽への高い適性を示す若手が続々あらわれるフランス古楽界から、鍵 盤奏者ジャン・ロンドーのグループ「ネヴァーマインド」でも活躍するトラヴェルソ奏者アンナ・ベッソンを中心に名手が揃い、すでに AlphaやRicercarに名盤の多い新世代歌手レイナウト・ファン・メヘレンを迎え、周到な考証と抜群の音楽性が交錯する極 上アイリッシュ古楽アルバムをつくりあげました。同様の古楽器によるアイルランド音楽アンソロジーであるラザレヴィチ盤 (Alpha234)も人気のところ、新感覚アイリッシュ盤としても期待感が高まる1枚です。
ALPHA-448

NYCX-10049
日本語解説付国内盤
税込定価

バッハ:教会カンタータ第82・169番、他
教会カンタータ『わたしは満ち足りて』BWV 82
三つのコラール前奏曲〜『ライプツィヒ・コラール集』より
コラール前奏曲『いと高きところには神のみぞ栄光あれ』BWV662
コラール前奏曲『いと高きところには神のみぞ栄光あれ』BWV663
コラール前奏曲『いと高きところには神のみぞ栄光あれ』BWV664
教会カンタータ『わたしの心には神だけがある』BWV169
前奏曲とフーガ イ短調 BWV543
ダミアン・ギヨン(指)
ル・バンケ・セレスト(古楽器使用)
ダミアン・ギヨン(アルト独唱)、
パトリック・ボジロー(オーボエ&オーボエ・ダモーレ独奏)
モード・グラットン(オルガン独奏)
セリーヌ・シェーン(S)、ニコラ・スコット(T)、ブノワ・アルヌー(Bs)

録音:2018年12月、ストラスブール(フランス東部アルザス地方)、ブクリエ改革派教会

【国内盤】
解説・歌詞日本語訳:白沢達生
バッハ・コレギウム・ジャパンへの度重なるソリスト客演で日本の古楽ファンのあいだでも大いに注目されるようになった、フランスの世界的カウン ターテナー歌手ダミアン・ギヨン。自ら指揮するル・バンケ・セレストでは、ソリストとしてやはり注目が高まりつつあるモード・グラットン(ヘレヴェッヘ のレーベルPhiからバッハのオルガン曲集もリリースされています。LPH021)とも共演し、通奏低音以外は各パートひとりずつの極小編成で 数々の名演を披露してきました。今回はアルト=カウンターテナー独唱がきわだつバッハ屈指の名作BWV82と、オルガン独奏が印象的な立 ちまわりをみせるBWV169(冒頭シンフォニアはチェンバロ協奏曲第2番との転用関係で知られます)を主軸に据えながら、オルガンの存在 感が強く印象づけられる独奏曲を4曲あわせて収録。ストラスブールにある、歴史的オルガンに通じたドミニク・トマ工房が18世紀テューリン ゲン式のモデルで建造したバッハ向きのオルガンとともに、オルガニストとして生きた教会音楽家バッハの素顔に肉薄した古楽解釈を堪能させ てくれます。独唱のシェーンやオーボエのボジローなど、世界的に活躍するソリストの客演も頼もしいところ。国内仕様では充実解説・歌詞と もに日本語訳付です。
ALPHA-449

NYCX-10129
日本語解説付国内盤
税込定価

ペルゴレージ:スターバト・マーテル(立ち尽くす聖母)〜ソプラノ、アルト、弦楽と通奏低音のための
ニコラ・ポルポラ:サルヴェ・レジーナ(ごきげんよう、皇后様)〜ソプラノ独唱、弦楽と通奏低音のための
レオナルド・レーオ:ベアトゥス・ヴィル(主を畏れる者は幸いなり)〜アルト独唱、弦楽と通奏低音のための
サンドリーヌ・ピオー(S)
クリストファー・ロウリー(コントラルト=カウンターテナー)
クリストフ・ルセ指揮 レ・タラン・リリーク(古楽器使用)

録音:2018年7月 オヴェール=シュル=ウワーズ聖母被昇天教会 (フランス北部イル=ド=フランス地方)
【国内盤】
日本語解説・歌詞訳付
2019年秋の来日も全国で大好評だったクリストフ・ルセが、思いがけない新録音をAlphaからリリースします。 1995年、DECCA/OISEAU-LYREで録音してから四半世紀ぶりの時を経て、新たに録音されたペルゴレージ畢生の大作『スターバト・ マーテル』を、同じナポリ楽派に連なる押しも押されもせぬ2人の巨匠作曲家たちの厳選名品と並べたプログラム。前回の録音はペルゴレー ジ尽くしでしたが、これで名盤あまたの傑作にさらなる新たな光が当たりそうです。 ペルゴレージの『スターバト・マーテル』は、ナポリ楽派の大家アレッサンドロ・スカルラッティの作例を手本に、それを上書するかたちで早世直前 のペルゴレージが仕上げた作品。2人の独唱者と簡素な弦編成による抑制された美しさは、またたくまにナポリ外の各地でも高い評価にむ すびつきました。ルセが今回独唱に迎えたうちの一人はサンドリーヌ・ピオー! カップリングにはナポリ最大の人気作曲家ポルポラがオペラでの 経験値を教会音楽に反映させた独唱モテットと、宗教曲は珍しいレーオの同種作。「ナポリのペルゴレージ」の素顔に迫る企画、ナポリ楽派 研究の先端をゆくディンコ・ファブリスが解説文を書いているのも見逃せません。


ALPHA-450
(1CD+BOOK)

NYCX-10060
(1CD+BOOK)
日本語解説付国内盤
税込定価

ルネサンス、美と混沌の音楽芸術〜器楽作品集
1.ジョヴァンニ・アントニーニ:リコーダーによる導入部
2.作者不詳(16世紀イタリア):理性の死
3.ジョルジオ・マイネリオ(1535〜1582):ガリアルダ
4.クリストファー・タイ(1505頃〜1573以降):イン・ノミネ(物売りたちの声)
5.エーヌ・ファン・ヒゼヘム(1445頃〜1497):あらゆる美徳に満ちた彼女
6.ジョスカン・デプレ(1450頃〜1521):あらゆる美徳に満ちた彼女
7.アレクサンデル・アグリコーラ(1446頃〜1506):あらゆる美徳に満ちた彼女I
8.アレクサンデル・アグリコーラ:あらゆる美徳に満ちた彼女II (a)
9.アレクサンデル・アグリコーラ:あらゆる美徳に満ちた彼女III
10.アレクサンデル・アグリコーラ:あらゆる美徳に満ちた彼女II (b)
11.ジョン・ダンスタブル(1390頃〜1453):謎カノン
12.ジョスカン・デプレ:森の妖精たちよ(オケゲムの死を悼む嘆き歌)
13.作者不詳(16世紀イタリア):戦いのパヴァーナ
14.トーマス・プレストン(?〜1563頃)に帰属:ラ・ミ・レの調べで
15.ジョルジオ・マイネリオ:スキアラズーラ・マラズーラ、ウンガレスカとサルタレッロ
16.ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1540〜1612):8声の第13ソナタ
17.ジョヴァンニ・ド・マック(1550頃〜1614):第2ストラヴァガンツァ
18.ニコラ・ゴンベール(1495頃〜1560頃):バラの歌
19.ダリオ・カステッロ(生歿年不詳、17世紀前半に活躍):4声の第14ソナタ
20.ヴィンチェンツォ・ルッフォ(1508頃〜1587):その日、うとうとしていると
21.ロドヴィコ・グロッシ・ダ・ヴィアダーナ(1560〜1627):
ラ・ナポリターナ(シンフォニア)
22.ジョン・ボールドウィン(生年不詳〜1615):4声の調べ
23.カルロ・ジェズアルド(1566〜1613):貴公子のフランス風カンツォン
24.クリストフォロ・カレザーナ(1640〜1709):タランテッラ
25.ジョヴァン・ピエートロ・デル・ブオーノ(1641〜1652頃活躍):
「めでたし海の星」による第7ソナタ・ストラヴァガンテ
26.ヤーコプ・ファン・エイク(1590〜1657):ファンタジアとエコー
27.ザムエル・シャイト(1587〜1654):ガリアルド「戦い」
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジューリア・ジェニーニ(各種リコーダー&テナー・ドゥルツィアン)
アンドレーア・インギシアーノ(各種木管コルネット)
ガウェイン・グレントン(各種木管コルネット)
エミリー・ホワイト(テナー・トロンボーン)
エルコーレ・ニジーニ(バス・トロンボーン)
アルベルト・グエルラ(バス・ドゥルツィアン)
ステーファノ・バルネスキ(ヴァイオリン&ヴィエッラ)
リアーナ・モスカ(ヴァイオリン&ヴィエッラ)
パオロ・ベスキ(5弦チェロ)
ジャンカルロ・デ・フレンツァ(8フィート弦ヴィオローネ)
マルグレート・ケル(ルネサンスハープ、トリプルハープ)
リッカルド・ドーニ(Cemb)
シムソ・ヤング(室内オルガン)
ジョヴァンニ・アントニーニ(各種リコーダー、ドゥルツィアン&総指揮)

録音:2017年9月国立ミュージック・フォーラム・メインホー
ル、ヴロツワフ、ポーランド
【国内盤】
日本語解説:菅沼起一
原文解説日本語訳:白沢達生
エッジの効いたスリリングなヴィヴァルディ録音で注目を集め、本場イタリアに新たな古楽の息吹きあり!と、リコーダー奏者ジョヴァンニ・アントニーニとイル・ジャル ディーノ・アルモニコが世界を瞠目させたのが、今からおよそ30年前。その後アントニーニはレパートリーを古典派まで広げ、今ではハイドンやベートーヴェンの交 響曲でも驚くべき録音を世に送り出しています。しかし、彼はなによりリコーダー奏者。その原点に立ち返り、ルネサンス期の音楽に全てを捧げた思いがけない新 録音をAlphaレーベルからリリースします。神の秩序と理性的調和が全てだった16世紀にも、混沌は何かと人の世を脅かしもすれば、予測不能の奔放さが人 を強く惹きつけることもありました。英国からイタリアまで広範な地域にわたる音楽の実例から、アントニーニが厳選した選曲と曲順にぜひ振りまわされたいもの。 カラー図版満載の解説書(国内仕様では解説部分訳と、バーゼルで音楽学を専攻するリコーダー奏者菅沼起一氏による別途解題を封入)も見ごたえたっぷ り、選曲の妙を読み解く楽しみも尽きません。各種リコーダーと木管コルネット、古雅なる弦楽器を交えてのルネサンス・オーケストラ編成に酔いしれる痛快な新 録音です。
ALPHA-451

NYCX-10053
日本語解説付国内盤
税込定価

バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻 セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
使用楽器:クリスティアン・ファーター1738年製作モデル(ニュルンベルク・
ドイツ民族博物館所蔵)に基づくミラノのアンドレア・レステッリ
1998年製作の再現楽器
録音:2018年6月22日〜7月2日、
ALYSスタジオ、マンテイエール(南仏プロヴァンス地方レ・オートザルプ県)
【国内盤】
解説日本語訳・補筆:白沢達生
バロックの作曲家たちが生きた時代の楽器と奏法を見つめ直し、21世紀初頭からAlphaレーベルでの鮮烈なバッハ解釈で世 界を瞠目させてきたカフェ・ツィマーマン。その共同主宰者セリーヌ・フリッシュは、圧倒的なみずみずしさと丁寧な解釈が注目さ れた『ゴールトベルク変奏曲』の音源(現行盤ALPHA303)以来、稀代のバッハ解釈者として注目を集め続けてきました。『平 均律クラヴィーア曲集』はそんな彼女が満を持して近年重点的に取り組んできたレパートリー。好評を博した第1巻 (ALPHA221/日本語解説付再発売NYCX-20005)に続く第2巻が登場します。バッハ自身が生きた時代のモデルによる チェンバロで、構えず自然な佇まいのまま1音1音いつくしむように多声の綾を織り上げてゆく解釈のみごとさは、末永く聴き深め るに足る味わい。Alphaレーベル発足初期から数多くの名録音を生み出してきた敏腕技師アリーヌ・ブロンディオも、その泰然 自若の解釈が映える自然な響きを大切にした仕事をしています。生のままのバッハに迫れるAlphaならではの充実の新録音で す。
ALPHA-452
アンドレアス・ロンベルク(1767-1821):ヴァイオリン協奏曲集
ヴァイオリン協奏曲 第4番ハ長調
ヴァイオリン協奏曲 第12番ト短調
ヴァイオリン協奏曲 第9番イ長調
シュシャーヌ・シラノシアン(Vn)
カプリッチョ・バロック・オーケストラ(古楽器使用)

録音:2018年4月 チューリヒ=ブルネンホフ放送スタジオ、スイス
「知られざる昔日の巨匠」の世界に当時の楽器と奏法で触れることの出来る一枚。バーゼル・スコラ・カントルムで学んだ俊才たちが集うカプ リッチョ・バロック・オーケストラは、ベートーヴェンやその世代の音楽の発掘に余念がありませんが、現代楽器でさえ録音の少ないアンドレアス・ ロンベルクの協奏曲群を初期から後期までバランスよく収めたこの新録音は、その意味できわめて貴重といえます。ラインハルト・ゲーベル門 下の才人シラノシアンの惚れ惚れするようなガット弦演奏とともに、ベートーヴェンの3歳年上で天才少年としてデビューしたこの作曲家の音 世界を堪能することの出来るアルバム。古典派流儀のしっかりした曲構成のなか、トランペットなしティンパニありの編成のために綴られたオー ケストラ・パートが充実した音響で「生のままの200年前」に聴き手を誘う3曲。ロマン派にぐっと近づく世代の音楽らしい緩急自在で劇的な 展開が、古楽器演奏のコントラストでひときわ映える聴きどころの連続です。cpoにいくつか録音のある、いとこのチェロ奏者=作曲家ベルンハ ルト・ロンベルクとともに、ベートーヴェン・イヤーを経て今こそ知りたくなる音世界が詰まっています。
ALPHA-453

NYCX-10141
日本語解説付国内盤
税込定価

マラン・マレの音楽世界
嵐の場面〜歌劇『アルシオーヌ』より
人間の声〜『ヴィオル曲集 第2巻』より
水夫たちの小さな組曲〜歌劇『アルシオーヌ』より
水夫たちの行進曲
戯れ
水夫たちの第2エール
水夫たちの第3エール
ロンド「宝石」〜『ヴィオル曲集 第4巻』より
戯れ〜『ヴィオル曲集 第4巻』より
ジグ〜歌劇『アルシオーヌ』より
ラ・シャメーズ(タイ風の調べ)※世界初録音
ラ・ポロネーズ(ポーランド風の調べ)〜『ヴィオル曲集 第2巻』より
サラバンド「荒涼」〜『ヴィオル曲集 第2巻』より
アルマンド「海辺」〜『ヴィオル曲集 第5巻』より
サラバンド〜歌劇『アルシオーヌ』より
先立たれたことの悲しみ※世界初録音
幕間の序曲〜歌劇『アリアーヌとバッシュ』より
プレリュード:遅く、軽やかに〜『ヴィオル曲集 第2巻』より
主題とさまざまな変奏〜『ヴィオル曲集 第1巻』より
まどろみの合奏〜歌劇『アリアーヌとバッシュ』より
羊飼いたちの行進曲〜歌劇『アルシード』より
ロンド形式の舞踏曲 〜『ヴィオル曲集 第2巻』より
ヴィットリオ・ギエルミ(バス・ド・ヴィオル、パルドシュ・ド・ヴィオル〔ソプラノ・ガンバ〕、指揮)
ルカ・ピアンカ(アーチリュート、テオルボ)
イル・スオナール・パルランテ(古楽器使用)【クセニア・レフラー(Ob)、フラヴィオ・ロスコ、マクシム・アリオ、ボジェナ・アンゲローヴァ(Vn)、ニコラ・ペネル(ヴァイオリン、ヴィオラ)、ローラン・ガリアーノ(Va)、クリストフ・ウルバネツ(バス・ド・ヴィオル)、マルコ・テストーリ(チェロ、バス・ド・ヴィオロン)、パオロ・ファンタジマ(バスーン)、ブノワ・ベラット(Cb)、シャレヴ・アド=エル(クラヴサン〔=チェンバロ〕)、クレマン・ロスコ(ティンパニ、各種打楽器)】

録音:2019年3月&5月、ツェル・アン・デア・プラム(オーストリア北部オーバーエスターライヒ地方)
【国内盤】 日本語解説付
フランス・バロック最大のヴィオル(ガンバ)奏者のひとりであり、同時に宮廷楽団の重要人物としてリュリ亡き後のフランス王室歌劇場で指揮 者もつとめたマラン・マレ。生前に楽譜出版された500ものヴィオル作品では宮廷音楽の機微と多彩を縦横無尽に描き上げる一方、歌劇 作品にも合奏の可能性を活かしたフランス舞踏曲など注目すべきナンバーが数多く含まれていることは、意外に知られていないかもしれませ ん。ヴィットリオ・ギエルミは今回、生前に出版されなかった新発見の手稿譜曲まで収録。あえてクラヴサン(Cemb)を省いた編成で、圧倒 的な存在感をもってヴィオルを弾きこなしながら、折々に合奏曲を交え、そんなマレの活躍の二面性をあざやかに描き出してゆきます。弓奏 の音色に寄り添い、あるいは対等の立場で音を交わし合うルカ・ピアンカの撥弦も絶妙です。 古楽鍵盤奏者ロレンツォ・ギエルミの弟で、圧倒的存在感でヴィオラ・ダ・ガンバ(ヴィオル)を弾きこなすヴィットリオ・ギエルミ。超絶技巧をもの ともせず、さまざまなレーベルで名盤を作ってきたこの名手、ガンバ芸術の一大中心地でもあったフランスの音楽にも抜群にユニークな適性を 示してきました。イル・ジャルディーノ・アルモニコ初期メンバーでもある敏腕リュート奏者ルカ・ピアンカとのデュオを軸に、自らのアンサンブルであ るイル・スオナール・パルランテの俊才勢にも協力を仰ぎ、ここで満を持して向き合ったのは「天使のように弾く」と讃えられたマラン・マレ!
ALPHA-454

NYCX-10059
日本語解説付国内盤
税込定価

ヤナーチェク:弦楽四重奏曲 第1番、第2番
リゲティ:弦楽四重奏曲 第1番
ベルチャ四重奏団[コリーナ・ベルチャ(Vn1)、アクセル・シャシェル(Vn2)、クシシュトフ・ホジェルスキ(Va)、アントワーヌ・ルデルラン(Vc)]

録音:2018年5月&12月、フィルハーモニー音楽堂、ルクセンブルク
【国内盤】
解説日本語訳:白沢達生
来日公演でも話題を呼ぶ現代最高のSQのひとつ、ルーマニア出身のベルチャ(ベルチェア)四重奏団。Zig-Zag Territoiresレーベルから2013 年に突如リリースされた鮮烈なベートーヴェン弦楽四重奏曲全集は、もはや新時代のスタンダードといってよいでしょう。その後Alphaレーベルでは新ウィーン楽 派(Alpha209)やショスタコーヴィチ(ピョートル・アンデルシェフスキとの共演盤。Alpha360)でもすぐれた音源を制作。さらに今度は中東欧の20世紀へ―― ヤナーチェクの全2曲とリゲティで新境地を垣間見せてくれます。ロマン派作品に造詣の深い彼らが、作品に生々しい血脈を与える演奏解釈でこれら異色の 有名作をどう味あわせてくれるのか。とくに「夜の変容」はリゲティがまだバルトークの強い影響下にあった1950年代、近隣諸国の作曲家ではプロコフィエフやマ ルティヌーなどがまだ存命中だった頃の作。ヤナーチェク晩年の2傑作と並べてみることで、意外な伝統的書法とのつながりと先進性のせめぎあいが浮き彫りに なることでしょう。国内仕様ではプログラム解題につながる解説の日本語訳もついています。
ALPHA-455
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op. 27 (全6曲) カーソン・レオン(Vn)

録音:2019年10-11月 ドメーヌ・フォルジェ、ケベック
カナダ出身で、現在はベルギーなどでも活躍するヴァイオリニスト、カーソン・レオン。様々なレーベルからリリースしたアルバムは既に高い評価を 得ており、2017年に関西フィルのソリストとして来日した折には、その技巧と音色で聴衆を魅了しています。今回は満を持して、技巧的レ パートリーの定番といえるイザイの無伴奏(新発見を除く6曲)をリリース。並外れた表現力と圧倒的な存在感が大きな魅力です。
ALPHA-456
(1CD+BOOK)
NX-C05

NYCX-10061
(1CD+BOOK)
日本語解説付国内盤
税込定価

イタリア・ルネサンス 絵画における調和と音楽
『受胎告知』
1.修道士ペトルス:アヴェ・マリア
2.マルケット・カーラ(1470頃〜1525頃):アヴェ・マリア(4声で)
3.マルケット・カーラ:汚れなきおとめ(器楽)
4.マルケット・カーラ:アヴェ・マリア(5声で)
『或る音楽家の肖像』
5.ジョスカン・デプレ(1450頃〜1521):そしてダヴィデは嘆き
『美しき金属細工師』
6.作者不詳(『マグリアベキ写本』より):美の女神のバッサ・ダンツァ(器楽)
7.フランチェスコ・パタヴィーノ(1478〜1556):貴婦人たち、踊りにおいでください
8.マルケット・カーラ:こんなに何度も「はい」と
『聖アンナと聖母子』
9.ジャン・レリティエ(1480頃〜1551頃)めでたし母よ、神の母なるかたよ
『巌窟の聖母』
10.ドメニコ・ダ・ピアチェンツァ(1390頃〜1470頃):美しき花(器楽)
11.フランチェスコ・スピナチーノ(生歿年不詳、1507年前後に活躍):レチェルカーレ(器楽)
12.作者不詳(『グレイ写本』より):すると、心には(望みなき運命)
13.作者不詳(『ボローニャQ18写本』より):望みなき運命(器楽)
14.ヨアンネス・デ・ピナロル(1467頃〜1536頃):すると、心には
15.ハインリヒ・イザーク(1450頃〜1517):望みなき運命/聖ペトロ、私たちのために祈ってください
『救世主の洗礼』(ヴェロッキオ工房作)
16.ヤーコプ・オブレヒト(1457頃〜1505):神の仔羊(『“望みなき運命”のミサ』より)
『ラ・ジョコンダ』(モナ・リザ)
17.作者不詳(ペトルッチ編『第3フロットラ集』より):ペトラルカのソネット第18歌
18.作者不詳(ボローニャQ20写本より):愛らしきルクレチア(愛らしき我がリーザ)
『ジネヴラ・ベンチの肖像』
19.エーヌ・ファン・ヒゼヘム(1445〜1497):あらゆる美徳に満ちた彼女
『イザベッラ・デステの肖像』
20.バルトローメオ・トロンボンチーノ(1470頃〜1535):水ごときでは消えぬ
21.ミケーレ・ぺゼンティ(1475〜1521):水などでは消せぬ、我が心の炎は
22.マルケット・カーラ:日々、運もなく呪わしく
23.フィルミヌス・カロン(生歿年不詳、1460〜1475頃活躍):見放され、運にも恵まれず
『洗礼者聖ヨハネ』
24.ヨアンネス・ド・ラ・ファージュ(生歿年不詳、1520頃活躍):エリザベツは、ザカリアに
ドゥース・メモワール(古楽器使用)
クララ・クトゥリ(S)
マルニクス・ド・カート(A)
ユーグ・プリマール(T)
マチュー・ル・ルヴルール(Br)
マルク・ビュネル(Bs)
パスカル・ボケ(リュート、ルネサンスギター)
ベランジェール・サルダン(ルネサンスハープ)
ノルヴァン・ル・ゲルン(ルネサンスヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
バティスト・ロマン(中世フィドル、リラ・ダ・ブラッチョ)
ドゥニ・レザン=ダドル(アルト&テナー・リコーダー、総指揮)

録音:2018年9月、ノワルラク修道院
(フランス中部サントル地方)
【国内盤】
解説・歌詞日本語訳:白沢達生
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452〜1519)の歿後500周年にあたり、中世〜ルネサンス音楽を多角的なアプローチで「いま」に甦らせてきたフランスの精鋭集団 ドゥース・メモワールがおくる充実企画……書籍型ブックレットにはレオナルドの絵画作品10作を中心に美しいカラー図版が満載、この画家の生きた時代にイタ リアで知られていた音楽の数々を耳で愉しみながら、ルネサンス絵画と音楽とがどのように関わっていたのか、彼らの目線から周到に解き明かしてゆきます。徹底 した時代背景への研究と音楽学的見地から確かな実績を重ねてきたドゥース・メモワールだけに、選曲は絶妙。フランドル楽派とイタリアの緊密な関係も含め、 ルネサンス音楽の知られざる側面までも光をあてずにおきません。演奏の精妙さも特筆に値します。「秘められた音楽」という表題にかかわる解題(国内仕様は 訳付)も興味深く「読み解いてこそ」のアルバムであると言えるでしょう。ルネサンス芸術がいかに「耳だけ」「眼だけ」では真価にたどりつけないものだったか、さまざ まな角度から実感せずにおれない充実企画です。
ALPHA-457

NYCX-10058
日本語解説付国内盤
税込定価

シューマン夫妻の歌曲世界
シューマン:夜に 〜『スペインの歌の調べ』Op.74より
クララ・シューマン:ロマンツェ 第2番Op.11-1
シューマン:獅子の花嫁 〜『三つの歌』Op.31より
クララ・シューマン:もし、わたしが鳥だったなら
シューマン:もし、わたしが鳥だったなら
〜『三つの二重唱歌曲』Op.43(または『ゲノヴェーヴァ』Op.81)より
 ユダヤの歌から(わたしの心は重い)〜『ミルテの花』Op.25より
 『詩人の恋』Op.48
 つかの間の目覚め
〜『六つの初期歌曲』WoO.21より
 歌い手にとっての慰め〜『三つの歌曲と歌』Op.127より
 ロマンツェ 第1番 Op.28-1〜『三つのロマンツェ』Op.28より
 ロマンツェ 第2番 Op.28-2〜『三つのロマンツェ』Op.28より
 わが道は紆余曲折 〜『三つの歌』Op.142より
ユリアン・プレガルディエン(T)
エリック・ル・サージュ(P)
使用楽器:ライプツィヒのユリウス・ブリュートナー1856年製作によるオリジナル楽器
(復元:クリストフ・ケルン)
サンドリーヌ・ピオー(S)…1、3、4、5

録音:2018年9月、南西ドイツ放送スタジオ、シュトゥットガルト
【国内盤】
歌詞日本語訳:小阪亜矢子
解説・歌詞日本語訳:白沢達生
クララ・シューマン生誕200周年にあたり、その夫ロベルト・シューマンが書いた連作歌曲集『詩人の恋』を中心に、夫妻それぞれの歌曲を厳選したプログラム を。グスタフ・レオンハルトやニコラウス・アーノンクールら20世紀古楽復興の立役者たちの信頼を集めた名歌手クリストフ・プレガルディエンの息子、ユリアン・プレ ガルディエンがますます存在感を強くアピールする1枚です。「何を演奏するにも[作品成立時の状況に徹底的に立ち返ってみる]古楽的アプローチは重要」 と考えるユリアン・プレガルディエンは、すでに数年前『詩人の恋』を録音する予定だったところ、最新校訂譜が刊行されたことをきっかけに再度解釈を深めるべく 録音を延期。Alphaレーベルでシューマンのピアノ曲全曲録音も敢行したエリック・ル・サージュが弾くシューマン歿年製のオリジナル楽器に向かい、ピアニストで もあったクララ・シューマンの存在を意識した「19世紀当時の」作品像に迫ります。さらに二重唱トラックでは近年ますます歌曲でも注目の活動がつづくサンド リーヌ・ピオーが!解説には演奏者自身のコメント入り(国内仕様は歌詞とともに訳付)。ドイツ・ロマン派音楽史上きわめて重要な連作歌曲の思わぬ側面に ふれる豪華キャストの1枚です。
ALPHA-458
ヴァレシュ&バルトーク
(1)シャンドール・ヴェレシュ(1907-1992):弦楽三重奏曲 (1954)
(2)バルトーク:ピアノ五重奏曲 SZ.23 (1904)
(1)ヴィルデ・フラング (Vn)
ローレンス・パワー (Va)
ニコラ・アルトシュテット (Vc)
録音:2017年7月 ロッケンハウス教区教会、オーストリア

(2)バルナバーシュ・ケレメン (ヴァイオリンI)
ヴィルデ・フラング (ヴァイオリンII)
カタリン・コカシュ (Va)
ニコラ・アルトシュテット (Vc)
アレクサンダー・ロンクィヒ (P)
録音:2018年8月 ヤール教会、バールム、ノルウェー
アルファ・レーベルとロッケンハウス室内楽フェスティヴァルとの共同制作アルバム。2012年よりクレーメルからロッケンハウスの芸術監督を引き 継いだドイツ・フランス系チェリスト ニコラ・アルトシュテットを中心に、躍進著しいノルウェーのヴァイオリニスト ヴィルデ・フラング、英国のヴィオラ 奏者ローレンス・パワー、そしてハンガリーからヴァイオリンのバルナバーシュ・ケレメンとヴィオラの(ヴァイオリン奏者でもある)カタリン・コカシュとい うメンバーが、近代ハンガリー音楽史にとって重要な2人、バルトークとヴェレシュの作品を収録しています。 1907年に当時ハンガリー王国領であったコロジュヴァール(現ルーマニア、クルジュ=ナポカ)に生まれ、バルトークやコダーイに学んだヴェレ シュ。戦後、当時の前衛に傾倒したため政府の弾圧を受けスイスに亡命し、当地で長く活動を続けました。その後しばらくは知られざる作曲 家でしたが、近年はその教え子であったリゲティ、クルターク、ホリガーらとバルトークの世代を繋ぐ重要な役回りとして注目されています。ここに 収められた弦楽三重奏曲は、十二音階に複雑なリズム、自由な楽想といった前衛要素を多分に含みながらも、ハンガリーの田園風景を思 わせるフォーク・ミュージックがその下地となっていることも十分感じさせる興味深いものです。23歳のバルトークが作曲、自らピアノを務めて初 演を行ったピアノ五重奏曲は、若々しい野心が迸る聴き応えのある作品。第4楽章ではハンガリー舞曲風の楽想まで飛び出します。いずれ も芸術監督アルトシュテットが長年録音を目論んでいた作品で、若手を中心としたメンバーが瑞々しく躍動的な快演を聴かせます。
ALPHA-461

NYCX-10056
日本語解説付国内盤
税込定価

シューベルト:八重奏曲 ヘ長調 D803
ベルワルド(1796〜1868):大七重奏曲 変ロ長調
アニマ・エテルナ・ブリュッヘ(古楽器使用)
リザ・シクリャヴェル(Cl)
リザ・ゴールトベルク(Fg)
ウルリヒ・ヒュープナー(Hrn)
ヤーコプ・レーマン(ヴァイオリン1)
ラースロー・パウリク(ヴァイオリン2)
ベルナデッテ・フェルハーヘン(Va)
ダヴィト・メルコニアン(Vc)
ベルターネ・ルイス・モリナ(Cb)

録音:アカデミー・ワン・スタジオ、ベルギー、シント=アマンツベルフ
【国内盤】
解説日本語訳・補筆:白沢達生
1987年の創設以来、古楽鍵盤奏者ジョス・ファン・インマゼールのもと古典派からロマン派へ、さらに20世紀へ…とピリオド奏 法でのレパートリーを広げてきたアニマ・エテルナ・ブリュッヘは、近年さらなる新境地へ!結成当初の小編成に立ち返るかのよう に室内楽にも取り組む機会が増えてきました。さきのアルバムでもメンデルスゾーンの八重奏曲が収録されていましたが、今回は 更なる試みとして、シューベルトが「大管弦楽による交響曲への第一歩」と自ら位置づけた八重奏曲と、スウェーデンの大家ベ ルワルドの大七重奏曲を。前者の壮大なスケール感と、後者のえもいわれぬ室内楽的機微とのあいだで、19世紀というオーケ ストラの時代を問い返すにも絶好な内容になっています。使用楽器はことごとくオリジナル! ベルワルドの大七重奏曲は競合 盤も少なくないところ、古楽器演奏で聴ける機会も貴重。国内仕様の日本語解説では作曲家についての情報など原文解説 にはない要素も追補されます。
ALPHA-462
(2CD+BOOK)
NX-D07
16-17世紀、フランス宮廷歌曲の発祥と発展

【DISC 1】
<バレ(舞踏劇):エール(歌)、レシ(独唱の場面)とアントレ(見せ場)>
1.作者不詳:私たちの自由で満足した心は
作者不詳:サンジェルマンの森の妖精たちのバレ(器楽合奏)
2.I. 誘惑者たちのアントレ
3.II. 半ばおかしくなった者たちのアントレ
4.III. 酔狂な者たちのアントレ
5.アンリ・ド・バイイ(1585頃-1637):狂気のパサカーユ「わたしは狂気」
6.エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676):さまよえるユダヤ人の歌
7.エティエンヌ・ムリニエ:さまざまな鳥の合奏
<大自然は、打ち明け話を聞いてくれる>
8.ジャン・ボワイエ(1600以前-1648):どうしよう?何と言おう?
9.アントワーヌ・ボエセ(1587-1643):野原の甘美な風よ
<敵わない恋>
10.ピエール・ゲドロン(1565頃-1620頃):死すべき者よ、溜息をつくのをやめよ
<美しき女性とその恵み>
11.ファブリス=マリン・カイェタン(1540頃-1578以降):ぼくの気持ちを見ておくれ
<愛は見捨てられる>
12.ジラール・ド・ボーリュー(1540頃-1590)/カイエタン編曲:
ああ、何をすればよいのか
<恋の不幸に酔う者>
13.アドリアン・ル・ロワ(1520頃-1598)/ピエール・セルトン編曲:
ああ、なんという喜び/恋の炎を
14.エティエンヌ・ムリニエ:対話「スペインの人、お願いです」
<不誠実>
15.エティエンヌ・ムリニエ:なにもかも緑に満ちて
【DISC 2】
<無関心>
1.シャルル・テシエ(1550頃-?):もう、航海はたくさんだ
2.シャルル・テシエ:スペインの歌:私のより熱いものはなし
<報われた恋>
3.アントワーヌ・ボエセ:ついにこの女羊飼いは
<遠く離れて>
4.ディディエ・ル・ブラン(1579-1584頃活躍):さあ!リュートよ、悲しい調べで
5.ギヨーム・コストレ(1530頃-1606):死の苦しみの方がまだましだ
6.エティエンヌ・ムリニエ:ガスコーニュの歌「茂みの小鳥よ」
<軽い男>
7.ピエール・ゲドロン:パリの小さな橋の上
8.ルイス・デ・ブリセーニョ(1610-1630):サラバンダ「さあ踊ろう!サラバンダだ」
9.アントワーヌ・ボエセ:音楽を
<それは美徳なのか>
10.ルイス・デ・ブリセーニョ:パサカーリェ「おれが仕込んできたなら、おれの妻を」
<…これも小さな美徳>
11.シャルル・テシエ:数珠も嫌いじゃないね
12.作者不詳/カイエタン編曲:ほら、ご不自由なお婆さん
<酒の歌>
13.エティエンヌ・ムリニエ:友よ、共に酔おう
<舞踏歌>
14.ピエール・ゲドロン:ダンスのステップを教わりたいなら
15.ルイス・デ・ブリセーニョ:斧の踊り
16.ルイス・デ・ブリセーニョ:セギディーリャ「教えて、何がいやなの」
17.ピエール・ゲドロン:海辺に3人のきれいな娘がいて
18.ディディエ・ル・ブラン:船頭たちは晴れの日が大好き
19.作者不詳:ラ・グラン・チャコーナ
<トルコめかした偽言語>
20.シャルル・テシエ:
擬トルコ語による小唄 「ヘ・ヴェル・アケウル」/「タル・リシ・マン」
ヴァンサン・デュメストル
(バロック&ルネサンス・ギター、テオルボ、リュート、楽譜校訂&総指揮)
ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)
※ 代表的な参加メンバー
クレール・ルフィリアトル(S)
イザベル・ドリュエ(Ms)
ブリュノ・ル・ルヴルール(C.T)
ジャン=フランソワ・ノヴェリ、ヤン・ファン・エルサッケル(T)
マルク・モイヨン(Br)
マルコ・オルヴァ(Bs)
ジョアンヌ・メートル(ボンバルド〔ダブルリード管楽器〕、リコーダー)
ウィリアム・ドンゴワ(木管コルネット)
ジュリアン・ショーヴァン、ミラ・グロデアヌ(Vn)
上村かおり(ドゥシュ&バス・ド・ヴィオル〔高音&低音ガンバ〕)
酒井淳、ソフィー・ワティヨン、フリーデリケ・ホイマン
(ドゥシュ・ド・ヴィオル)
シルヴィア・アブラモヴィチ
(テノール&バス・ド・ヴィオル〔中音&低音ガンバ〕)
アンジェリーク・モイヨン(バロックハープ)
マッシモ・モスカルド
(バロックギター、アーチリュート、テノール・リュート)
ミシェル・クロード、ジョエル・グラール(各種打楽器)

録音:1999-2015年
21世紀フランスにおける「小資本レーベルの革命」と言われたAlphaレーベル の創設期から、看板グループとして活躍を続けるル・ポエム・アルモニーク。この フランス随一の古楽グループの本領ともいうべき初期録音の傑作『エール・ド・ クール三部作』をはじめとする、フランス・ルネサンス〜初期バロック音源の数々 からトラックを厳選して届けられた絶好企画。太陽王ルイ14世とその音楽監 督リュリが登場する以前、これら17世紀初頭までのフランス音楽の存在感は、 まさに彼らル・ポエム・アルモニークの録音群を通じて飛躍的に世界的注目が 高まったジャンルでもあり、フランスを拠点に活躍する彼らの最上の部分があら われた2枚組といってよいでしょう。 2枚のCDに収録されているトラックには、長くプレス切れが続いた、あるいは現 役盤がBOXにしかないような入手しにくい初期音源も含まれています。タイト ルは「エール・ド・クール(宮廷歌曲)」ながら、その歴史を知るうえで欠かせない バレ・ド・クール(宮廷舞踊)にも触れているのはさすが。今はグループを離れて しまった初期メンバーには、その後に古楽系ソリストとしてどんどん存在感を強 めている歌手も多数。上村かおりやウィリアム・ドンゴワらをはじめ、器楽勢には 超ヴェテランの名手も含まれています。美しい関連カラー図版に彩られた原文 解説も充実しており、フランスの歴史・音楽・諸文化にまつわる略年表など、 ジャンル理解を深めるうえでの配慮も行き届いています。
ALPHA-463
ヴィヴィ・ヴァシレヴァ (パーカッション)
ギジョ・エスペル(1959-):サンバ -あなたの居ない静寂に耳を傾けて〜マリンバ独奏
.エリック・サミュ(1968-):セイリング・フォー・フィル〜クインテット
マルコ・ペレイラ(1950-):バチコーシャ *〜ヴィブラフォン、ギター
グリゴラシュ・ディニク(1889-1949):ホラ・スタッカート *〜ヴィブラフォン、ギター
オリオール・クルイサン(1976-):マリンバ・モクシャ〜マリンバ独奏
安倍圭子(1937-):涙のパヴァーヌ 変奏曲〜マリンバ独奏
ヴィヴィ・ヴァシレヴァ(1994-):カリノ・モメ〜マリンバ、ヴィブラフォン、グロッケンシュピール、マルチパーカッション
ヴィヴィ・ヴァシレヴァ、ルカス・カンパラ・ディニ(1992-):ピペロ・ミストゥラード〜クインテット & ギター
オリオール・クルイサン:エル・パリオ(恵まれた子供)〜クインテット
*=ヴィヴィ・ヴァシレヴァ&ルカス・カンパラ・ディニス 編曲
ヴィヴィ・ヴァシレヴァ(マリンバ、ヴィブラフォン、パーカッション)
ヴィヴィ・ヴァシレヴァ・クインテット
マルアン・サーカス(P)
トマス・ガンゼンミュラー(Cb)
マキシーム・ピドゥー(ドラム、カホン)
ダニエル・マルティネス(コンガ、ボンゴ、パーカッション)
ルカス・カンパラ・ディニス(G)

録音:2017年12月、スタジオ・フランケン、ニュルンベルク
バイエルン州ホーフでブルガリア系音楽一家に生まれたヴァシレヴァ。幼いころからヴァイオリンを学んでいましたが、ある夏、ブルガリア滞在中に パーカッションの演奏に接し開眼して以来、並行してその習得をはじめました。ミュンヘンでペーター・ザードロに学んだのち様々なコンクールで 優勝を収め、今日ではドイツでも人気のソロ打楽器奏者へと成長しています。本格的な活動を始めてからは初めてとなる今回のアルバムで は、自らを通じた音楽で物語を伝えたいという彼女のコンセプトのもと、様々な国の作曲家による多様な作品が収められました。フォルクローレ の要素を取り込んだジャズで人気のアルゼンチンのギタリスト、ギジョ・エスペルによる「サンバ」(ブラジルのSambaと違い、アルゼンチンの優美 なZamba)、パリOの首席打楽器奏者で、作・編曲でも知られるエリック・サミュによる「セイリング・フォー・フィル」など、打楽器のレ パートリーとして比較的知られた作品も収録しています。マリンバの第一人者として世界的に評価されている安倍圭子の「涙のパヴァーヌ」 は、有名なダウランドの「ラクリメあるいは7つの涙」の主題によるたいへん美しい変奏曲。また2015年に結成されたヴァシレヴァのクインテット、 そしてブラジル出身のギタリスト、ルカス・カンパラ・ディニスの活躍も特筆もので、彼女と息の合った演奏を聴かせています。
ALPHA-684
HAYDN 2032 ハイドン交響曲全曲録音シリーズVol.9 〜別れのとき〜
交響曲第35番変ロ長調 Hob.I:35
交響曲第45番嬰ヘ短調 「告別」 Hob. I:45
ベレニーチェの告別の場面(レチタティーヴォとアリア) Hob.XXIVa:10
 レチタティーヴォ「ベレニーチェ、何をしているの?」
 カヴァティーナ「行かないで、美しい愛しい人」〜レチタティーヴォ「みじめなわたし!」
 アリア「どうして、そんなにひどい目にあわせておきながら」
交響曲第15番ニ長調 Hob.I:15
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
サンドリーヌ・ピオー(S)

録音:2018年11月1-5日グスタフ・マーラー・ホール(エウレジオ文化センター)、ドッビアーコ(イタリア北東部ボルツァーノ県)、イタリア
イタリアの古楽器合奏団イル・ジャルディーノ・アルモニコを主宰するジョヴァンニ・アントニーニが、この団体とバーゼル室内Oを指揮し て進める交響曲全曲録音シリーズHAYDN2032。作曲家の生誕300周年までの完成をめざし名演が次々現れるプロジェクトですが、今 回新たに登場する第9弾のテーマは「別れ」。旅立ちや人生の転機が何かしら作品成立の背景にあった3曲の交響曲のうち、中軸を占める のはやはり「告別」の綽名で知られる第45番……疾風怒濤期特有のスリリングな短調展開がクライマックスに達したところで突如ゆったり始 まる各楽器のソロ部分は、名手揃いのこの楽団だからこその頼もしさで、最後まで聴きどころに事欠かない精妙解釈を味わえます。エステル ハージ宮廷楽団着任後まもなく書かれた第15番、ニコラウス侯の人生に大きな影響を及ぼした旅からの帰還を祝う第35番も、それぞれダ イナミックかつスタイリッシュな逸品。最後の交響曲第104番とともに、ハイドンのロンドン滞在の末尾を飾った演奏会で披露された独唱曲 は、贅沢にも名歌手ピオーの歌で聴くことができます。発見に満ちた77分あまりを彩る、最新の研究成果が反映された解説も充実の内容 です。
ALPHA-466
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲曲集
ピアノ三重奏曲 第1番、第2番
ピアノ三重奏曲 第1番変ロ長調 Op.21
ピアノ三重奏曲 第2番ト短調 Op.26
ブッシュ三重奏団【マティウ・ファン・ベレン(Vn)、オリ・エプスタイン(Vn)、オムリ・エプスタイン(P)】

録音:2018年8月 ワーテルロー(ベルギー)、エリザベート音楽院ホール
2012年にロンドンで結成されたブッシュ三重奏団。メンバーのマティウがアドルフ・ブッシュの所有していたグァダニーニのヴァイオリンを使用していることから、この 名ヴァイオリニストの名前を冠しています。これまでALPHAレーベルからいずれもドヴォルザークの室内楽を集めたCD3枚をリリースしていますが、4枚目のこの アルバムで彼が残したピアノを含む室内楽曲を全曲録音したことになります。ここにはデビュー盤に続くピアノ三重奏曲を収めており、演奏機会の多くない第1 番、第2番という通好みの選曲。1875年に作曲された第1番はドヴォルザークの作風が確立されていない時期のものですが、彼らしい美しいメロディラインと ボヘミアの要素がたいへん魅力的な作品。第2番は愛娘の死を乗り越えて書かれた哀しくも美しい作品。まだ30代のドヴォルザークが残した若々しい作品 を、ほぼ同世代のブッシュ三重奏団が共感を持って歌い上げます。
ALPHA-467(4CD)
NX-D11
ドヴォルザーク:ピアノと弦楽のための室内楽作品全集
ピアノ三重奏曲第3番ヘ短調 Op.65 (1883)
ピアノ三重奏曲第4番ホ短調 Op.90 「ドゥムキー」 (1890-91)
ピアノ四重奏曲 第1番ニ長調 Op.23 (1875)
ピアノ四重奏曲 第2番変ホ長調 Op.87 (1889)
ピアノ五重奏曲 第1番イ長調 Op.5 (1872)
バガテル Op.47 (1878)
ピアノ五重奏曲 第2番イ長調 Op.81 (1887)
ピアノ三重奏曲 第1番変ロ長調 Op.21 (1875)
ピアノ三重奏曲 第2番ト短調 Op.26 (1876)
ブッシュ三重奏団[マティウ・ファン・ベレン(Vn)、オリ・エプスタイン(Vc)、オムリ・エプスタイン(P)]
ミゲル・ダ・シルヴァ(Va)
マリア・ミルステイン(Vn)

録音:2015年11月-2018年8月エリザベート音楽院ホール、ベルギー、ワーテルロー
2012年にロンドンで結成されたブッシュ三重奏団。メンバーのマティウがアドルフ・ブッシュの所有していたグァダニーニのヴァイオリンを使用してい ることから、この名ヴァイオリニストの名前を冠しています。ALPHAレーベルからリリースしたドヴォルザークの室内楽を集めたCD4枚を集めたこ のBOXは、ピアノと弦楽器による室内楽作品全集となっています。四重奏曲と五重奏曲では、ロシア出身の同世代のヴァイオリニスト マリア・ ミルステインと、フランス出身の一世代上のヴィオラ奏者ダ・シルヴァを迎え、彼らならではの瑞々しい音楽に奥深さを加えています。

ALPHA-468(1LP)
NX-E03
モーツァルト:レクイエム (ジュスマイアー版/クルレンツィス校訂) ジモーネ・ケルメス(S)
ステファニー・ハウツィール(A)
マルクス・ブルッチャー(T)
アルノー・リシャール(Bs)
テオドール・クルレンツィス(指)
ニュー・シベリアン・シンガーズ
ムジカエテルナ

録音:2010年2月
ノボシビルスク国立オペラ・バレエ劇場
HD 192 KHz/24bit
アナログ盤仕様:
DMMカッティング、45rpm、180g重量盤、2LP、ダブルジャケット
2011年3月の発売以来ロング・セラーを続けており、近年廉価盤化してから驚異的な勢いで売れているクルレンツィスの名盤(ALPHA377) が、アナログ・レコードで登場します。音源は192 KHz/24bitのハイレゾリューション。DMM(ダイレクト・メタル・マスタリング)カッティングの採用 により、マスター製作までの工程で発生するノイズやゴーストを低減し回転数45rpmで180g重量盤2枚に収録しています。演奏者のクレ ジットと欧文解説はダブルジャケットの内側に表記されており、歌詞カードは付属しておりません。限定プレス、シリアルナンバー入り。 今やメジャーレーベルで飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍を見せているクルレンツィス、CDデビューはALPHAレーベルからでした。3枚目のアルバムと なったのがこの「モーツァルト:レクイエム」。オーケストラと合唱の一体感、深く生々しい表情はまさにクルレンツィスの独壇場。また、古楽の世 界で高く評価されているケルメスの歌い出しの美しさも特筆ものです。最も一般的なジュスマイアー版を使用していますが、クルレンツィスの意 向でオルガンは省かれています。この盤で特徴的なのは、一般にモーツァルトの絶筆と言われる「涙の日(ラクリモサ)」の最後に鈴が鳴り響き、 モーツァルト自身がここで計画していた「アーメン・フーガ」が未完の草稿のまま歌われているという点でしょう。この名曲の録音史に深い印を刻 んだ記念碑的名盤です。
ALPHA-469(8CD)
★NX-D03
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集
弦楽四重奏曲 第6番変ロ長調 Op.18-6
6-9. 弦楽四重奏曲 第12番変ホ長調 Op.127
弦楽四重奏曲 第2番ト長調 Op.18-2
弦楽四重奏曲 第9番ハ長調 Op.59-3
「ラズモフスキー第3番」
弦楽四重奏曲 第11番ヘ短調 Op.95
「セリオーソ」
弦楽四重奏曲 第14番嬰ハ短調 Op.131
弦楽四重奏曲 第1番ヘ長調 Op.18-1
弦楽四重奏曲 第4番ハ短調 Op.18-4
弦楽四重奏曲 第3番ニ長調 Op.18-3
弦楽四重奏曲 第5番イ長調 Op.18-5
大フーガ 変ロ長調 Op.133
弦楽四重奏曲 第7番ヘ長調 Op.59-1
「ラズモフスキー第1番」
弦楽四重奏曲 第8番ホ短調 Op.59-2
「ラズモフスキー第2番」
弦楽四重奏曲 第10番変ホ長調 Op.74「ハープ」
弦楽四重奏曲 第13番変ロ長調 Op.130
弦楽四重奏曲 第15番イ短調 Op.132
弦楽四重奏曲 第16番ヘ長調 Op.135
ベルチャ四重奏団
コリーナ・ベルチャ(Vn1)
アクセル・シャハー(Vn2)
クシシュトフ・ホジェルスキー(Va)
アントワーヌ・レデルラン(Vc)
録音:2011-2012 年
オールドバラ、スネイプ・モルティングス、ブリテン・スタジオ
旧品番:ALPHA262 (ZZT315 & ZZT321)
来日公演も大成功を収めているベルチャ四重奏団。彼らがメジャーレーベルから移籍後、初の録音となったベートーヴェンの弦楽四重奏曲 全集は、上下巻分売で発売されて間もない頃から絶賛され大きな話題となりました(『レコード芸術』誌特選)。「ベートーヴェンの作風の 変転」を感じることを意図して録音されており、極めて高い集中力と強い熱意が感じられる名演に仕上がっています。Zig-Zag Territoires レーベルからの移行盤の再発売。21世紀の新たなスタンダードと呼ぶにふさわしい、丹念な解釈にもかかわらず絶妙にスリリングな迫真の16 曲+大フーガをじっくり味わえます。 (Ki)
ALPHA-470
NX-B08
ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調Op.35
交響曲第2番 ニ長調Op.36
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO(古楽器使用)
ALPHA-471
リスト:さまざまな管弦楽作品〜ヴァイマール宮廷楽団の響きを求めて
●シューベルト作品の管弦楽編曲
騎士の行進曲(2つの性格的な行進曲 D.888より)/葬送行進曲(6つの大行進曲 D.819 より)/
ハンガリー風行進曲(ハンガリー風ディヴェルティスマン D.818 より)/
ピアノと管弦楽の為の「さすらい人幻想曲」D.760
●リスト自身による作品
2つの葬送頌歌 S.112〔死者たち/夜〕/風にはためく王の旗〜十字架讃歌 S.185*
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO
ゴットリープ・ヴァリシュ(Fp:使用楽器:J.B.シュトライヒャー、1851年製オリジナル)
ALPHA-472(2CD)
ベートーヴェン Vol.3
劇付随音楽「エグモント」Op.84
〔CD1:ドイツ語原語版* /CD2:英語訳版# 〕
序曲「献堂式」Op.124
ベルナルダ・ボブロ(S;*/#)
ヘルベルト・フェッティンガー(語り)*
ジョン・マルコヴィッチ(語り)#
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO
ALPHA-473
ベートーヴェン Vol.2
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92
ウェリントンの勝利(戦争交響曲) Op.91
プレイエル(トルセク編):メルツェルの自動トランペットと管弦楽の為の「祝典行進曲」
デュセック(トルセク編):メルツェルの自動トランペットと管弦楽の為の「ブラウンシュヴァイク行進曲」
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO
ALPHA-474
NX-B08
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
七重奏曲 変ホ長調Op.20
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO(古楽器使用)
イリア・コロル(vn)
ラファエル・ハントシュー(va)
レオンハルト・バルトゥセク(vc)
ヴァルター・バッハケーニヒ(cb)
ペーター・ラープル(cl)
カタリン・ゼベッラ(fg)
ヘルマン・エープナー(Hrn)
ALPHA-475
NX-B08
リスト:ファウスト交響曲S.108 マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO(古楽器使用)
シネ・ノミネ合唱団
スティーヴ・デイヴスリム(T)
ALPHA-476
NX-B08
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」 マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO(古楽器使用)
シネ・ノミネ合唱団
ローラ・エイキン(S)
ミヒャエラ・ゼリンガー(Ms)
スティーヴ・ダヴィスリム(T)
ホセ・アントニオ・ロペス(Br)
ALPHA-477
NX-B08

NYCX-10008
日本語解説付国内盤
税込定価

RESOUND BEETHOVEN 第6集
ベートーヴェン:交響曲 第8番 ヘ長調 Op.93
ピアノ協奏曲 ニ長調 Op.61a(原曲:ヴァイオリン協奏曲)
ゴットリーブ・ヴァリッシュ(フォルテピアノ…1825年 ウィーン、フランツ・バイヤー製walnut veneer, compass F'to f''')
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO(ピリオド楽器使用)

録音:2017年11月 ライヴ オーストリア科学アカデミー
ベートーヴェン時代の楽器を用い、小編成で演奏を行うウィーン・アカデミーOとマルティン・ハーゼルベックが追求する 「RESOUND BEETHOVEN」のシリーズ、今回の第6集には、比較的小規模な編成ながら、独創的な工夫が凝らされた 「交響曲第8番」とベートーヴェン自身がクレメンティの勧めによって「ヴァイオリン協奏曲」をピアノ用に編曲した「ピアノ協奏曲 ニ長調」の2作を収録。独奏のヴァリッシュが演奏する楽器は、ベートーヴェンが活躍した時代に製作された1825年製のフォ ルテピアノで、演奏場所もベートーヴェンの重要作品が多く初演されたオーストリア科学アカデミー(旧大学)という凝ったシ チュエーション。18世紀初頭に響いたであろう音が余すことなく再現されています。
ALPHA-478
リサウンド・ベートーヴェン 第7集
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第4番ト長調 Op.58
交響曲第4番変ロ長調 Op.60
ゴットリープ・ヴァリッシュ(フォルテピアノ…フランツ・バイヤー ウィーン1825年製)
音域F’ to f’’’ クルミ材
ウィーン・アクション、ペダル4本(ダンパー、モデレーター、ファゴット、ウナコルダ)ウィーン、ゲルト・ヘッチャー提供
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO(ピリオド楽器使用)

録音:2018年4月 ライヴ
ウィーン ロプコヴィツ邸 エロイカ・ホール
マルティン・ハーゼルベックと彼が率いるウィーン・アカデミーOが2014年から取り組んでいるプロジェクト「リサ ウンド・ベートーヴェン」。音楽学者とともに、ベートーヴェンの初演時の状況を徹底的に解析、検証し、当時と同じ 楽器、編成を用い、初演会場までをも同じにし、録音を行うという取り組みです。 もちろん、初演会場が残存していない場合もありますが、そこは歴史あるウィーンの街。いくつかのホールは当時そ のままの姿で残っているのも、このプロジェクトが実現した要因の一つでしょう。 第7作となるこのアルバムは、ピアノ協奏曲第4番と交響曲第4番の組み合わせ。このほぼ同時期に作曲された2 曲は、1807年3月にウィーンのロプコヴィツ侯爵家の私的演奏会で初演されており、今回のライヴ録音も、由緒 あるロプコヴィツ邸で初演時の風景そのままに行われた演奏会をまるごと収録しています。ピアノを演奏しているの は、前作の“ニ長調”と同じくゴットリーブ・ヴァリッシュ。1825年製のピリオド楽器を使用し、ベートーヴェンのオリジナ ルに近い音を追求しています。
ALPHA-479

NYCX-10131
日本語解説付国内盤
税込定価

リサウンド・ベートーヴェン 第8集
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
交響曲第6番『田園』
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO(古楽器使用)
【弦編成】第5番:7/7/5/4/3 第6番:8/7/5/5/4

録音:2018年11月、2019年7月 ウィーン、ニーダーエスターライヒ宮殿
ニーダーエスターライヒ州議事堂
楽聖ベートーヴェンの活躍地ウィーンを拠点に、作曲家生前の楽器と奏法を徹底して採用するのみならず、初演時ないしその同時代の音 響環境を今に残している会場で演奏することによって、作曲者の同時代人たちを驚かせたオリジナルの響きに立ち返る――マルティン・ハー ゼルベック率いるウィーン・アカデミーOによるAlphaレーベルでのReSound Beethovenシリーズも、ついに佳境へ。作曲家生誕 250周年を記念するがごとく、1808年の伝説的演奏会でともに初演された第5・6交響曲の真相に迫ります。 「傑作の森」と呼ばれるほど名曲が多いベートーヴェン中期の作品のなかでも、とりわけ注目すべきは1808年の冬、アン・デア・ウィーン劇場 で同夜に相次いで初演された二つの交響曲でしょう。当の歴史的演奏会は練習時間の不足もあって大失敗だったそうですが、作品の魅力 に人々が気づくのにはその後そう時間はかかりませんでした。ハーゼルベックは200年の歴史で改装も相次ぎ当時とは姿を変えてしまった“因 縁の会場”アン・デア・ウィーン劇場を避け、当時から現存するニーダーエスターライヒ宮殿で少数精鋭の演奏編成を率い、作曲家の雪辱を 果たさんと本盤の収録に臨みました。作曲家・指揮者・演奏陣とともに2大傑作の誕生を追体験するスリリングな古楽器演奏、記念年なら ではのリリースから目が離せません!
ALPHA-480(5CD)
NX-D11
ベートーヴェン:交響曲全集

【DISC 1】
交響曲第1番ハ長調 Op. 35
交響曲第2番ニ長調 Op. 36

【DISC 2】
交響曲第3番変ホ長調 Op. 55 「英雄」
交響曲第4番変ロ長調 Op. 60

【DISC 3】
交響曲第5番ハ短調 Op. 67
交響曲第6番ヘ長調 Op. 68 「田園」

【DISC 4】
交響曲第7番イ長調 Op. 92
交響曲第8番ヘ長調 Op. 93

【DISC 5】
交響曲第9番ニ短調 Op. 125 「合唱」
ウィーン・アカデミーO (古楽器使用)
マルティン・ハーゼルベック(指)
ローラ・エイキン (S)
ミヒャエラ・ゼリンガー (Ms)
スティーヴ・デイヴィスリム (T)
ホセ・アントニオ・ロペス (Br)
シネ・ノミネ (合唱)

【DISC 1】
録音:2014年12月7-9日 (ライヴ)
ニーダーエスターライヒ宮ラントハウスザール、ウィーン
【DISC 2】
録音:2016年5月20-25日(ライヴ拍手入り/第3番)、2018年4月(ライヴ/第4番)
オーストリア演劇博物館(旧ロブコヴィッツ侯爵邸)エロイカ・ホール、ウィーン
【DISC 3】
録音:2018年11月、2019年7月
ニーダーエスターライヒ宮、ウィーン
【DISC 4】
録音:2015年3月10-14日(第7番)、2017年11月(ライヴ/第8番)
オーストリア科学アカデミーセレモニアル・ホール、ウィーン
【DISC 5】
録音:2015年9月26、27日 (ライヴ)
ホーフブルク宮レドウテンザール、ウィーン
マルティン・ハーゼルベックとウィーン・アカデミーOが2014年から進めており、楽聖生誕250年となる2020年に完結した「リサウンド・ ベートーヴェン」シリーズから、交響曲のみを抜き出し全集としてBOX化。作曲者存命中に近い年代の楽器、あるいはその復元を用いること はもちろん、演奏会場も共に鳴る楽器であるという考えから、初演場所あるいはそれに準じた歴史的建造物を録音場所とするこのシリーズ。 「第九」では当時の慣例に倣って、合唱とソリストを管弦楽の前に配するという凝りようです。力強い演奏が作品の素晴らしさを際立たせてい ることも大きな魅力。記念の年ならではの好企画と言えるでしょう。また、ゴットリープ・ヴァリッシュをソリストに迎えたピアノ協奏曲全集(ヴァイオ リン協奏曲の編曲版を含む全6曲)は、別途セット化されCPOレーベルより発売中(555329)です。
ALPHA-486
NX-A11
アルビノーニ:5声のソナタ(シンフォニア)集 Op.2
ソナタ 第2番ハ長調
ソナタ 第6番ト短調
ソナタ 第4番ハ短調
ソナタ 第5番変ロ長調
ソナタ 第1番ト長調
ソナタ 第3番イ長調
アンサンブル415
キアラ・バンキーニ(指,Vn)

録音:2008年3月ドイツ福音教会、パリ、フランス
旧品番:ZZT090202
バンキーニ率いるアンサンブル415が2010年の解散前、2008年に最後に刻んだ名盤が廉価盤で復活。アルビノー ニが1700年に出版したソナタ(シンフォニア)とコンチェルト集より、ソナタ第1番から第6番を収めたもの。妥協のない音 作りで知られるバンキーニですが、ここで聴かれる音楽はどれも柔らかな美しさを湛えており、冒頭から聴く者の心にすっ と入ってくるような魅力あふれる1枚です。
ALPHA-487
NX-A11
バッハ:ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのための6つのソナタ
ソナタ第1番ロ短調 BWV1014
ソナタ第3番ホ長調 BWV1016
ソナタ第5番ヘ短調 BWV1018
ソナタ第6番ト長調 BWV1019
ソナタ第4番ハ短調 BWV1017
ソナタ第2番イ長調 BWV1015
フローランス・マルゴワール(Vn)
ブランディーヌ・ランヌー(Cemb)

録音:2003年5月5-9日、12-16日ボンスクール聖母教会、パリ
旧品番:ZZT050801
父親であるジャン=クロード・マルゴワールを初め、S.クイケン、ルセ、ヘレヴェッヘ、クリスティなど名だたる古楽奏者のア ンサンブルで研鑽を積んできたフローランス・マルゴワールによるバッハ。Zig Zag Territoiresレーベルからリリースされ た多くのバッハ独奏曲アルバムでも世界的に高い評価を受けてきたランヌーとの共演による名盤が、2枚組で廉価盤1 枚価格という超特価で再発売です。
ALPHA-488
NX-A11
バッハ:トッカータ集
トッカータBWV910-916
トッカータ 嬰ヘ短調 BWV910
トッカータ ト短調 BWV915
トッカータ ニ長調 BWV912
トッカータ ホ短調 BWV914
トッカータ ハ短調 BWV911
トッカータ ニ短調 BWV913
トッカータ ト長調 BWV916
ブランディーヌ・ランヌー(Cemb)

録音:2005年1月3-8日
フラジェー・スタジオ、ブリュッセル
旧品番:ZZT050501
パリで学んだ後、アムステルダムでアスペレンに師事したランヌー。Zig Zag Territoiresからラモー、バッハのフランス組 曲・イギリス組曲、クープランとリリースした後のトッカータ集が、ALPHAレーベルから特価で再発売となりました。高い 評価を受けているバッハだけに、ここでの演奏も生き生きとしていながら奥深い、落ちついたテンポに必然性を感じられ る聴き応えのあるものです。
ALPHA-489
NX-A11
バッハ:オルガン作品集
1.「われ汝に別れを告げん」 BWV736
2.コラール「われ汝に別れを告げん」*
3.コレッリの主題によるフーガ ロ短調 BWV579
4.コラール「主イエス・キリストよ、われらを顧みたまえ」*
5.「主イエス・キリストよ、われらを顧みたまえ」 BWV655
6.前奏曲とフーガ ト長調 BWV550
7.コラール「装いせよ、わが魂よ」**
8.「装いせよ、わが魂よ」 BWV654
9.前奏曲 イ短調 BWV569
【DISC 2】
1-3.トリオ・ソナタ第1番変ホ長調 BWV525
4.「おお、穢れなき神の子羊」 BWV618
5.コラール「おお、穢れなき神の子羊」**
6.「いと高きところにいます神にのみ栄光あれ」 BWV717
7.コラール「いと高きところにいます神にのみ栄光あれ」**
8.「いと高きところにいます神にのみ栄光あれ」 BWV715
9.「いと高きところにいます神にのみ栄光あれ」 BWV711
10.前奏曲とフーガ ハ短調 BWV549 - 前奏曲
11.「キリストは死の縄目につながれたり」 BWV695
12.コラール「キリストは死の縄目につながれたり」**
13.コラール「われらの救い主なるイエス・キリスト」
14.「われらの救い主なるイエス・キリスト」 BWV688
15.前奏曲とフーガ 変ホ長調 「聖アン」 BWV552 - フーガ
フランシス・ジャコブ((Org)
キャロリーヌ・マガリャアエス(Ms)=**
フィリップ・フレーリガー(T)=*

録音:2000年6月19-23日セソルサイム教会、アルザス、フランス
元品番:ZZT001001 Zig Zag Territoires
1972年生まれのオルガニスト、フランシス・ジャコブによるバッハのオルガン名曲集。コラール前奏曲についてはその原 曲を独唱付きで収めているのが特徴で、メゾ・ソプラノあるいはテノールとの共演によるコラールがたいへん美しいものと なっています。ドイツ型の歴史的オルガンにも詳しい巨匠ベルナール・オーベルタンによる1995年建造のオルガンの音 色もたいへん華麗。Zig Zag Territoiresレーベル2000年発売の名盤が、2枚組で廉価盤1枚価格という特価で 復活です。
ALPHA-490
NX-A11
バッハ:フラウト・トラヴェルソのためのソナタと独奏曲
フルートとチェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV1030
フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV1034
フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調 BWV1035
無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013
フルートとチェンバロのためのソナタ イ長調 BWV1032
フランソワ・ラザレヴィチ(フルート、音楽監督)
ジャン・ロンドー(Cemb)
ルシール・ブーランジェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)…BWV1034、1035
トーマス・ダンフォード(アーチリュート)…BWV1034

録音:2013年12月20-22日
旧品番:ALPHA186
フルート、リコーダー、バグパイプの名手として様々な企画盤をリリースし、私たちを常に楽しませてくれるラザレヴィチ。 彼がじっくりと腰を据えてバッハが書いたフルート作品の魅力を堪能させてくれるアルバムです。無伴奏パルティータ以 外の全編で活躍するチェンバロには、今を時めくジャン・ロンドーが参加。ラザレヴィチとロンドーの音が時に寄り添い、 時に正面から対峙するというような、装飾の隅々にまでインスピレーションが溢れる素晴らしい共演を聴かせています。 そしてガンバはブーランジェ、リュートにダンフォードとどこまでも豪華。ALPHAレーベル初期の注目盤が大幅プライスダウ ンで待望の復活です。
ALPHA-491
NX-A11
ハインリヒ・イグナツ・フランツ・フォン・ビーバー(1644-1704):ロザリオのソナタ
【DISC 1】
<喜びの玄義>
1-2.ソナタ 第1番「受胎告知」
3-6.ソナタ 第2番「マリアのエリザベツ御訪問」
7-9.ソナタ 第3番「イエスの降誕」
10.ソナタ 第4番「神殿への拝謁」
11-14.ソナタ 第5番「神殿でのイエス」
<苦しみの玄義>
15.ソナタ 第6番「オリーブ山での苦しみ」
16-17.ソナタ 第7番「イエスの鞭打ち」
18-20.ソナタ 第8番「いばらの冠」
【DISC 2】
1-3.ソナタ 第9番「イエス、十字架を背負う」
4-6.ソナタ 第10番「イエスの磔刑」
<栄光の玄義>
7-9.ソナタ 第11番「イエスの復活」
10-12.ソナタ 第12番「イエスの昇天」
13-16.ソナタ 第13番「聖霊降臨」
17-18.ソナタ 第14番「聖母マリアの被昇天」
19-21.ソナタ 第15番「聖母マリアの戴冠」
<守護天使>
22.パッサカリア
パトリック・ビスミュート(Vn,指)
アンサンブル・ラ・テンペスタ(古楽器使用)

録音:2003年4月5-14日サン・ジュヌヴィエーヴ校教会、ヴェルサイユ
旧品番:ZZT040801
STILレーベルでバッハの無伴奏などの名盤を残したフランスのヴァイオリニスト、ビスミュート。”ピアノ・リュテアル"をラヴェ ルの指示通り使用した「ツィガーヌ」収録のアルバム「民俗風で〜鏡に映った」に続き、Zig Zag Territoires第2弾と なった大曲「ロザリオのソナタ」が再発売。ここで彼はオーストリア17世紀の大家ビーバーが綴った通常調弦と14通りの スコルダトゥーラ(変則調弦)に合わせ、5挺のヴァイオリンを弾き分けています。さらに通奏低音を担当するアンサンブル はチェロ、コントラバス、ヴィオラ・ダ・ガンバ×2、リローネ、テオルボ、ハープ、チェンバロが2人という編成を作品によって 描き分け、作品・調弦・楽器という3点を絶妙に掛け合わせて素晴らしい表現を聴かせています。廉価盤1枚価格 と、たいへんお買い求めやすくなりました。
ALPHA-492
NX-A11
ディートリヒ・ブクステフーデ(1637頃-1707):作品集
1.「主よ、あなたさえこの世にあれば」 BuxWV38
ソプラノ、2つのヴァイオリンと通奏低音のためのカンタータ
2.ソナタ ヘ長調 BuxWV269
2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
3.パッサカリア ニ短調 BuxWV161
2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための編曲版
4-5.ソナタ イ短調 BuxWV272
ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
6-7.[ディートリヒ・ベッカー(1623-1679):]二重奏ソナタ ニ短調
ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
8-12.ソナタ ト短調 Op.2-3 BuxWV261
ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
13.チャッコーナ ホ短調 BuxWV160
2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための編曲版
14-16.ソナタ ホ長調 Op.2-6 BuxWV264
ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
17.「谷川慕いて鹿のあえぐごとく」 BuxWV92
バリトン、2つのヴァイオリンと通奏低音のためのチャッコーナ
マリア・クリスティーナ・キール(S)
ヴィクトル・トレス(Br)
スティルス・ファンタスティクス(古楽器使用)
パブロ・バレッティ、アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
フリーデリケ・ホイマン、ソフィー・ワティヨン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
エドゥアルド・エグエス、ドロレス・コストヤス(テオルボ)
マリーナ・ボネッティ(バロック・ハープ)
ディルク・ベルナー(Org)

録音:2002年11月、ゼーヴェン教会、スイス
元品番:ALPHA047
ブクステフーデのヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバのための作品を集め、前後に声楽作品、中心にブクステフーデと同時 代のディートリヒ・ベッカーの作品を配するというコンセプチュアルなアルバム。冒頭でキールの美しい歌声が聴けるほか、 カフェ・ツィマーマンの名手たちも多数参加するスティルス・ファンタスティクスによる、スリリングかつ美しいアンサンブルが 大きな聴きものです。しばらく入手不能だったALPHAレーベル初期の名盤が、嬉しい低価格で再発売。
ALPHA-493
NX-A11
シャルパンティエ:聖ルイのための晩課
1.プレリュード [ギヨーム・ガブリエル・ニヴェル(1632-1714)作曲]
2.フォブルドンによる単旋律聖歌「神よ、早くわたしを解放してください」
3.神よ、あなたは五つの力をくださいました(H.33)
4.詩編第109編「神は言われた」(=ディキジット・ドミヌス H.197)
5.よろしい、善良なる僕(しもべ)よ(H.375)
6.詩編第110編「わたしは心を尽くして主に感謝をささげる」(=コンフィテボル・ティビ H.220)
7.忠実にして思慮深き僕(しもべ)よ(H.34)
8.詩編第111編「いかに幸いなことか、主を畏れる人」 (=ベアトゥス・ヴィル H.221)
9.フーガ:グラーヴェ [ギヨーム・ガブリエル・ニヴェル作曲]
10.証聖者のためのモテ第3番「いかに幸いなことか、罪なくして造られたる者は」(H.376)
11.詩編第112編「主の僕(しもべ)らよ、主を賛美せよ」(=ラウダーテ・プエリ H.203)
12.善良にして忠実なる僕(しもべ)よ(H.35)
13.詩編第116編「すべての国よ、主を賛美せよ」(=ラウダーテ・ドミヌム H.214)
14.聖ルイのためのモテ「太鼓とオルガン、高らかなる 喇叭の音もて」(H.323)
15.3声のマニフィカト(H.76)
16.第2旋法によるプレリュード [ギヨーム・ガブリエル・ニヴェル作曲]
17.主よ、王に勝利を与え(H.292)
レ・パージュ・エ・レ・シャントル
(ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho
フレデリク・デザンクロ(Org)
オリヴィエ・シュネーベリ(指)

録音:2003年7月
ヴェルサイユ宮殿礼拝堂
旧品番:ALPHA050
シャルパンティエの魅力をあますところなく引き出した名演奏! 清廉な歌声と柔軟な表現力によって、フランス古楽合唱界を代表する存在でありつづけるレ・パージュ・エ・レ・シャント ル(ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団)による、フランス・バロック宗教音楽の大御所シャルパンティエの作品 集!憂愁をおびて典雅なシャルパンティエの持ち味が、ただの少年少女合唱団には終わらない縦横無尽の表現性を そなえたレ・パージュ・エ・レ・シャントルと、的確なアンサンブル力をもって参画する器楽伴奏陣によって十二分に引き 出されてゆきます。同センターのオルガニストであるデザンクロのオルガン独奏にもますます磨きがかかり、あれよあれよと 聴き終えてしまう70分強の名演奏。待望の廉価盤再発売です。
ALPHA-494
NX-A11
F.クープラン:クラヴサン作品集
【DISC 1】
クラヴサン奏法 より
1.プレリュード第4番ヘ長調
クラヴサン曲集 第4巻 第23組曲 ヘ長調 より
2.大胆 3.アルルカン 4.サテュロス、羊の足をした者たち
クラヴサン曲集 第3巻 第18組曲 ヘ短調-長調 より
5.つむじ風 6.魅惑 7.ティク・トク・ショク、または矛を奮う者たち
クラヴサン奏法 より
8.プレリュード第7番変ロ長調
クラヴサン曲集 第4巻 第25組曲 変ホ長調-ハ長調-ハ短調 より
9. 幻影を見る者
クラヴサン曲集 第2巻 第6組曲 変ロ長調 より
10.ラ・ベルサン 11. 神秘の障壁
クラヴサン奏法 より
12.プレリュード 第3番ト短調
クラヴサン曲集 第2巻 第7組曲 ト長調-短調 より
13.ラ・シャーズ 14.さまざまな愉しみ 15.ラ・メヌトゥー
クラヴサン奏法 より
16.プレリュード 第1番ハ長調
クラヴサン曲集 第1巻 第3組曲 ハ長調-短調 より
17.影のある女 18.後悔さまざま 19.弔意 20.寵姫
クラヴサン曲集 第4巻 第25組曲 変ホ長調-ハ長調-ハ短調 より
21.さまよう亡霊たち
【DISC 2】
クラヴサン奏法 より
1.プレリュード 第8番ロ短調
クラヴサン曲集 第4巻 第21組曲 ホ短調 より
2.人気の姫
3.跳ね回り
4.ラ・クープラン
クラヴサン曲集 第3巻 第17組曲 ホ短調 より
5.至高、またはラ・フォルクレ
クラヴサン奏法 より
6.プレリュード第6番ロ短調
クラヴサン曲集 第4巻 第27組曲 ロ短調 より
7.快適 8.中国人たち 9.才女
クラヴサン曲集 第3集 第13組曲 ロ短調 より
10.フランスのフォリア、または謝肉祭仮装衣
クラヴサン奏法 より
11.プレリュード第2番ニ短調
クラヴサン曲集 第3巻 第19組曲 ニ短調 より
12.カロタンたちとカロティーヌたち、またはひとまずの曲
13.画家 14.とんでもないジャコバン党の連中
15.諸芸神、プファルツ公女
クラヴサン奏法 より
16.プレリュード第5番イ長調
クラヴサン曲集 第3巻 第15組曲 イ短調-長調 より
17.摂政、またはラ・ミネルヴ
クラヴサン曲集 第4巻 第24組曲 イ短調 より
18.両生類
ブランディーヌ・ランヌー(クラヴサン)

録音:2003年9月22日-10月3日ボンスクール聖母教会、パリ
旧品番:ZZT040401 Zig Zag Territoires
パリで学んだ後、アムステルダムでアスペレンに師事したランヌー。Zig Zag Territoiresからの第4弾となったクープラン が2枚組廉価盤1枚価格で登場。1716年に出版したクラヴサンの演奏論「クラヴサン奏法」に掲載された実例のプレ リュード8曲を軸として、それぞれにクラヴサン組曲からの抜粋を付し、新たに8つの組曲へと編み直すという興味深い 構成となっています。ラモー全曲録音で注目を集めたフランスの奏者だけに、お国ものでの好評録音盤の復活は見過 ごせません。
ALPHA-495
NX-A11
ギヨーム・デュファイ:ミサ「私の顔が青ざめているなら」
1.入祭唱 「聖なる三位一体に祝福あれ」
2.キリエ
3.グローリア
4.昇階唱「主よ、御身は祝せられ給う」
5.アレルヤ「主よ、御身は祝せられ給う」
6.続唱「唯一にして完璧なるかた」
7.クレド
8.奉献唱「父なる神に祝福あれ」
9.サンクトゥス
10.アニュス・デイ
11.聖体拝領誦「天の神の祝福」
12.行け、ミサは終わりぬ
アントワーヌ・ゲルベ(指)
ディアボルス・イン・ムジカ

録音:2003年9月シャンポー教会、フランス
旧品番:ALPHA051
中世からルネサンスの多声音楽を中心に、素晴らしいクオリティのアルバムを続々と発表してきたディアボルス・イン・ム ジカによる、デュファイの最重要作。自らの世俗歌曲「私の顔が青ざめているなら」を定旋律に用い、デュファイ自身が 完成させたといわれる四声の循環形式ミサを、カウンターテナー2、オートコントル2、テノール2、バス・バリトン、バスとい う男声のみの編成で、デュファイの描いた旋律の綾を美しく聴かせています。抑制を利かせていながら色香の漂う男声 アンサンブルの至芸はリリース当時世界的に高く評価され、日本でも『レコード芸術』特選に輝き入手難が続いたほど でした。待望の廉価盤再発売です。
ALPHA-496
NX-A11
「ドン・ルイ・ロッシの写本」
1.フランチェスコ・ランバルド(1587-1642):トッカータ
2.ヤコポ・ペーリ(1561-1633):「眠っているのか」
3.ジョヴァンニ・デ・マック(1550頃-1614):第2ストラヴァガンツァ
4.カルロ・ジュズアルド(1566-1613):「王のフランスの歌」
5.オラツィオ・バッサーニ(1540/1550-1615)/ラッスス原曲:スザンナはある日
6.ジョヴァンニ・デ・マック:第1ストラヴァガンツァ
7.モンテヴェルディ:「オリンピアの嘆き」
8.ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575頃-1647)/アルカデルト原曲:ハープのための「耐え難い苦痛が私を殺す」
9.ファブリート・フィリマリーノ(?-1594):半音階的カンツォン
10.作者不詳:「美しき東方の喜ばしき光」
11.オラツィオ・バッサーニ/デ・ヴェールト原曲:愛しき私の人生
12.ジョヴァンニ・デ・マック:レ・ファ・ミ・ソによるカプリチオ
13.モンテヴェルディ:「アリアンナの嘆き」
アンサンブル・ポイエシス(古楽器使用)
マリオン・フーキエ(音楽監督)

録音:1999年11月4日-12月7日
旧品番:ZZT000301
謎に包まれた作曲家ルイージ・ロッシ(1598頃-1653)の手書きによる、現在は大英博物館の収蔵となる写本。モン テヴェルディ「オリンピアの嘆き」とジュズアルド「王のフランスの歌」の唯一の譜例でも知られるこの写本に残された、 1600年前後のイタリア音楽を集めたアルバム。ソプラノとテノール、トリプルハープ、ガンバ、リローネという編成で、マン トヴァ、フィレンツェ、ローマからナポリに至るイタリア南北の初期バロックの魅力を縦横無尽に引き出した隠れた名録 音。Zig Zag Territoires初期の名盤が嬉しい低価格で再発売です。
ALPHA-497
NX-A11
ニコラ・マッテイス:ヴァイオリンのためのエア集

ニコラ・マッテイス(1672-1699に活躍)
「憂鬱が装う協和」〜ヴァイオリンのためのエア集
1. ソナタ(アダージョ)
2.古いサラバンドまたはチャコーナに乗せての、酔狂な楽想さまざま
3.壊れたパッサッジョを、よどみない歩調で
4.幻想曲
5.幻想的前奏曲
6.アレグロ
7.憂鬱なアリア(アダージョ)
8.ジグ(アレグロ)
9.愛のアリア
10.アリア(「憂鬱が装う協和」より)
11.前奏曲
12.音楽(グラーヴェ-プレスト)
13.サラバンド(アダージョ)
14.アリア(「憂鬱が装う協和」より)
15.ふざけたアリア(プレスト)
16 フーガ(プレスティシモ)
17.トルコ風ジグ
18.前奏曲
19.アダージョ
20.タルタリアの調べを模したアッレマンダ
21.お忍びの断章
22.愛のサラバンド(アダージョ)
23.ガヴォット
24.前奏曲 プレスト
25.愛のパヴァーヌ
26.夜啼き鶯
27.前奏曲アレグロ(プレスティシモ)-憂鬱に(アダージョ)
28.アリア(アダージョ-プレスト)
29.ヴィヴァーチェ エコー
30.フーガ(プレスト)
31.前奏曲(アダージョ)
32.プレスティシモ
33.イタリアの手管を少々:滑稽なアリア(プレスト)
34.アリア
35.幻想曲
36.固執音型による前奏曲:壊れたパッサッジョ
37.憂鬱な歩調:任意でディヴィジョンを添えて
38.グラーヴェ(アダージョ)
39.フルートのためのアリア
40.ジグ
リ・インコーニティ(古楽器使用)
アマンディーヌ・ベイエ(ヴァイオリン、指揮)
バルドメロ・バルシエーラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ロナルド・ロペス(バロック・ギター、テオルボ)
フランチェスコ・ロマーノ(バロック・ギター、テオルボ)
アンナ・フォンターナ(Cemb)

録音:2009年3月16-20日サン・マルティーニョ・デ・ティバネシュ修道院、ポルトガル
旧品番:ZZT090802 Zig Zag Territoires
ナポリに生まれ、1670年代にイギリスに渡り当地で成功を収めた作曲家・ヴァイオリニスト、ニコラ・マッテイス。親しみ やすい旋律と自由な楽想、不協和音や半音進行などを効果的に用いて人気を博しました。今やバンキーニの後任と してバーゼル・スコラ・カントルムのバロック・ヴァイオリン科教授を務める南仏出身のベイエが、2006年に設立した自ら のアンサンブル、リ・インコーニティを率いて作り上げた名盤が特価で再発売。生き生きとした表現がとにかく魅力的なア ルバムで、当時のロンドンの人々を魅了した地中海情緒あふれる音楽が甦ります。
ALPHA-498
NX-A11
モーツァルト:クラリネットを伴う室内楽曲
クラリネット五重奏曲 イ長調 K581
クラリネット 四重奏曲 変ホ長調 K380/374f (ヴァイオリン・ソナタ第36番)
クラリネット四重奏曲 変ロ長調 K378/317d(ヴァイオリン・ソナタ第34番)
フローラン・エオー(Cl)
マンフレッドQ

録音:2007年3月5-9日
旧品番:ZZT080503 Zig Zag Territoires
フランスのクラリネット奏者、エオーによるモーツァルト。モーツァルトが残した室内楽の中でも屈指の名作であるクラリネッ ト五重奏曲の魅力を存分に引き出しています。カップリングされたヴァイオリン・ソナタの編曲は、1985年に発見された 1799年の出版譜。編曲者は不明ですが、出版者であるヨハン・アントン・アンドレ(1775-1842)と推定されていま す。待望の廉価盤再発売。
ALPHA-499
NX-A11
テレマン:ダルムシュタットの組曲と協奏曲
2本のホルン、2本のオーボエ、バスーンと弦楽のための序曲(組曲) ヘ長調 TWV55:F3
ヴァイオリン協奏曲 イ短調 TWV51:A1
フルート協奏曲 ニ長調 TWV51:D1
フルートとヴァイオリンのための協奏曲 ホ短調 TWV52:E3
フルート協奏曲 ニ長調 TWV51:D2
レザンバサドゥール(古楽器使用)
ソリスト…
アレクシ・コセンコ(指,Fl)
ゼフィラ・ヴァロヴァ(Vn)
ジャン=フランソワ・マドゥーフ、ピエール=イヴ・マドゥーフ(Hrn)

録音:2014年9月3,4,7日
サン=マルセル新教教会、パリ、フランス
旧品番:ALPHA200
ダルムシュタットの図書館に残された、ヘッセン=ダルムシュタット方伯の宮廷楽団のために用意されていたテレマン作 品の楽譜より、ホルンとオーボエが活躍する組曲と、ヴァイオリン、フルートのための協奏曲を集めたアルバム。フルートの 名手コセンコが指揮に専念した組曲では、マドゥーフ兄弟がゲシュトップ奏法無しで素晴らしいナチュラル・ホルンを奏 でています。コセンコのフルート、そしてブルガリア出身の凄腕バロック・ヴァイオリン奏者ヴァロヴァの演奏はしっとりとした 味わいを基調にしながら、躍動的な曲想もアンサンブルとの絶妙な一体感で美しく聴かせています。待望の廉価盤再 発売。

ALPHA-500
フランスの古いロマンスとコプラント
狼や狐が騒いでた/ルノー王/ベルネットは起きる/いとしい人は
ロレーヌを通っていると/若い娘が/ルイ王の娘/8月31日に
宮廷の階段に/青ざめよ/美少女よ/王は太鼓を叩かせる
娘は持ってる、冠9つ/マンドリンの哀歌/サルミリョーク
ル・ポエム・アルモニーク
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ、G、シトール)
ALPHA-501
マリアの名には〜聖母マリアのカンティガ集
アルフォンソ10世「賢王」(1221-1284)編纂:「聖母マリアのカンティガ集」
[カンティガ第37番「驚くべき奇蹟の数々」/
カンティガ第200番「わたしは聖母マリアを称えた、
そして今また称え、これからも称えるだろう」/
器楽演奏「かように彼らは称えた」/
カンティガ第329番「罰せられて然るべし、
マリアの祭壇から盗む者」/
カンティガ第340番&第412番
「栄光に満ちたる童貞マリア」/
カンティガ第1番「今日より、わたしは
誉むべきマリアのために歌いたい」/
カンティガ第260番
「言うがいい、トロバドールよ」/
器楽演奏「すべての聖人たち」/
カンティガ第111番「我々を護りたもう
処女聖母に、どんな時も尽くしなさい」/
器楽演奏「そうはできまい」/
カンティガ第70番「マリアの名には
五つの文字あり、それ以上には何もなし」/
前口上「トロバドールたるものは」
ヨハンネット・ゾーメル(歌)
アンサンブル・アンテケーラ

録音:2001年12月
ALPHA-503(CD)
タランチュラの毒を清める方法
タランテッラ「ラ・カルピネーゼ」/
子守唄「猫がザンポーニャを爪弾けば」/
ナポリ風タランテッラ(ヒポドリア旋法による)/
ル・パッサリエリュ(カラスムギのタランテッラ)/
物乞いたちの悲哀/ピッジーカ「お月さん、お月さんよ」/
ああ美しきかな、人生よ/ガルガーノのタランテッラ/
わたしのピッジーカレッラ(タランテラ風ピッジーカ)/
恋人たちの沈黙/カラブリアのタランテッラ/
タランテッラによる子守唄「夢見てねむれ、わが花の君」/
イタリアのタランテッラ/
タランテッラ「ええ体つきの別嬪さんよ」/
ピッジーカ・ウッチ/
葬送の哀歌「あわれなアントヌッチオ」/
タランチュラの解毒剤
マルコ・ビズリー、
ルチッラ・ガレアッツィ(歌)
アルフィオ・アンティーコ(Perc)
エドゥアルド・エグエス(テオルボ)
クリスティーナ・プルハル(バッテンテ・ギター他)
ラルペッジャータ
ALPHASA-503(1SACD)
タランチュラの毒を清める方法
タランテッラ「ラ・カルピネーゼ」/
子守唄「猫がザンポーニャを爪弾けば」/
ナポリ風タランテッラ(ヒポドリア旋法による)/
ル・パッサリエリュ(カラスムギのタランテッラ)/
物乞いたちの悲哀/ピッジーカ「お月さん、お月さんよ」/
ああ美しきかな、人生よ/ガルガーノのタランテッラ/
わたしのピッジーカレッラ(タランテラ風ピッジーカ)/
恋人たちの沈黙/カラブリアのタランテッラ/
タランテッラによる子守唄「夢見てねむれ、わが花の君」/
イタリアのタランテッラ/
タランテッラ「ええ体つきの別嬪さんよ」/
ピッジーカ・ウッチ/
葬送の哀歌「あわれなアントヌッチオ」/
タランチュラの解毒剤
マルコ・ビズリー、
ルチッラ・ガレアッツィ(歌)
アルフィオ・アンティーコ(Perc)
エドゥアルド・エグエス(テオルボ)
クリスティーナ・プルハル(バッテンテ・ギター他)
ラルペッジャータ
ALPHA-505
吟遊詩人、アキテーヌ公ギヨーム9世
友よ、いまちょうどよい歌を作るから/
友よ、わたしはこれまで
数多くの憐れな人を見てきたのだ/
フィドルの間奏/
私は知りたい、この歌がはたして、
色鮮やかに描けているのか/
友よ、わたしは動揺をかくせない/
なにしろ、私たちは新しい花が
咲くのを見たのであるから/
喜びにあふれ、わたしは新たな恋に向かう/
本当の無為について歌おう/
風が吹くまえ、雪や雨がくるまえ、
ひとつ小さな歌を作ろう/
新たな季節が訪れた、
樹々は芽吹いて鳥たちは歌うよ/
眠りの中で歌を作ろう、
夜明けまで馬を走らせながら/
いまはそういう気分だから、
哀しい歌を歌おうと思う/フィドルの後奏
ブリス・デュイジ(歌/フィドル)

録音:2002年5月
ALPHA-509
ダニエル・ブレル(1950-):憂愁の道は四つ
冷たい太陽/夜と月/パレード/哀しい歌/
四つの道(2面のヴィオラ・ダ・ガンバの為の)/
すべりゆく小舟ひとつ(バンドネオン独奏の為の)/
小さなワルツ/筆致/
星たちのなかの眼
(無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバの為の)/
こだま/永遠の青春/オマージュ/ひと目で/
かもめ(バンドネオンとテオルボの為の)/
一皮むけば/子守唄
ル・ポエム・アルモニーク
ALPHA-510
14世紀フィレンツェ、地中海の舞曲
イスタンピッタ「トリスターノ&マンフレディーナ」/イスタンピッタ「ガエタ」/
イスタンピッタ「イン・プロ」/イスタンピッタ「ドイツのチャコネッタ」/
イスタンピッタ=サルタレッロ1/イスタンピッタ「サルタレッロ&トロット」/
イスタンピッタ「イザベッラ」/イスタンピッタ「三つの泉」/イスタンピッタ=サルタレッロ2
アンリ・アニェル(シトール/ウード/チェテリーナ)
マイクル・ニック(カントン=5弦Vn)
アンリ・トゥルニエ(バンスリ=横笛)
ジャムシド・シェミラニ(ザルブ=ペルシャの太鼓)
イドリス・アニェル(ガタム=壷型打楽器)
ALPHA-511
わが魂の愛する方〜スペインを去った、地中海各地のセファルディの音楽
最愛の伴侶よ、忘れてしまったのかい/ナニ・ナニ/
彼は捕らわれてしまう/ねむれ、愛するわが子/
この高貴な娘を引き立てたまえ/汝、隊商の歌を歌う者/
おお岩よ、我らが楯よ/高い高い、お月さま/
わが魂の愛する方/モーゼ/扉を開けて、いとしい人/
わたしは黒く、美しい/ようこそ、私のいとしい人/
私は知るだろう、そこで何を話すのか
ミシェル・クロード(各種打楽器)
ニマ・ベン・ダヴィッド(ヴィオラ・ダ・ガンバ/歌)
メイラフ・ベン・ダヴィド=ハレル(歌/打楽器/シフォニ)
ヤイル・ハレル(歌/タル/打楽器)
ALPHA-512
16人の即興変奏曲
家が欲しいな(サルデーニャの伝承曲による)/
ラ・フォリアによる即興/チャッコーナ(カッツァーティ)/
ロマネスカ(サンチャゴ・デ・ムルシア)/
ベルガマスカ「トゥルルル」/
D上のフォリア=パッサカーリャ/
チャッコーナ(シャコンヌ)による即興/
ロマネスカによる子守唄(ラツィオ地方の伝承曲による)/
チャッコーナ(ベルターリ)/
そよ風がため息つけば(フレスコバルディ作)/
トッカータ(ロンバルディ)/
即興演奏「カプスベルガー」/
フォリアス(ファルコニエーロ)/
スペインの小娘たち(デ・リビリャス)/
全音階的パッサカーリョによる歌唱(ポッツィ)
クリスティーナ・プルハル(Hp)総(指)
マルコ・ビズリー、
ルチッラ・ガレアッツィ(歌)
ブリュノ・コクセ(Vc)
エディン・カラマーゾフ(コラシオーネ)
エドゥアルド・エグエス(G)
ドロン・シャーウィン(コルネット)
リチャード・マイロン(Cb)
ジャンルイージ・トロヴェージ(Cl)
ALPHA-513
フランスの古い恋歌と小唄
馬どもを水飲み場につれてゆく途中/
ジャン・プティは踊る/ラ・ルイソン/
裏切りの尼僧/ペロネルを見たかい/
無敵のマールブロウ、その死と埋葬/
恋わずらい/
ブレー(ベリー地方伝承/ショパン編)/
白い雌鹿/兄弟三人あったとさ/
ああ、もう聞いてよママ
ミシェル・コレット:タンブラン
歌を聴きたい人はいるかね
ラ・フュルステンベール
マルティーニ:愛のよろこび
ル・ポエム・アルモニーク
アルテュール・スホーンデルヴルト(タンジェントP)
ALPHA-515
ミルテの花〜中世アンダルシアの音楽をピリオド楽器と民俗楽器で(中東におけるアンダルシアのメロディ)
ナワ・アタール序曲/ミルテの庭/
快楽の歩み/ガゼルの仔に恋をして/柳腰/かくも長き夜/
私から離れて/鋭い剣/リトゥルネロ/流しの歌手/ガゼルの腕
酔い/黒い瞳/小モロッコ
ミシェル・クロード(打楽器)
アンサンブル・アロマート
[フレディ・エシェルベルジェ(Cemb/小Org)
フランソワーズ・エノク(フィドル/ヴィオラ・ダ・ガンバ)
エリザベート・ザイツ(プサルテリウム)
Isabelle Duval, flûtes.
Jean-Baptiste Frugier, violon.
Jean-Lou Descamps,
vièle à archet & violon altO
Julien Blanchard, contrebasse.
Michèle Claude, zarb, daff, reqq,
darbouka, castagnettes, bendir,
tambour de basque, tambourello, grelots.]
Massimo Moscardo,
guitare baroque & archiluth.
Mazyar Izadpanah,
ney iranien. Mael Guezel, daff & zarb.

録音:2004年10月
ALPHA-516
コルヌミューズ、中央フランスのバグパイプ
〜羊飼いの踊り、狼の踊り

「狼たちが騒いでた」による組曲/気をもむ恋人たち/
五旬節の、とある日に/酒場のテーブルで/
ねえ、美しいひと/セキレイが一羽/ある晴れた朝/
我が家の裏に/そしてまたある日/狼に気をつけろ/
ひとつ見てこよう/ノヴィッシマ/ル・ミシウネリ/ナダレ/
生ける者たちと地獄の者たちの対話/
どこかでお会いしましたな/クレを伴うブーレー/
おいらは5スーしか持ってない/ラジャソーヌ/
やあ、フランソワーズ/ル・カルチエのポルカ/
狼どもを連れてくよ/川をわたる時/父の家にいた頃に/
シャド・ボフォールのブーレー/パラ・ル・ル/
狼どもを連れ去れ/狼の口/狼の尾/狼の牙/
羊飼いの娘、わが愛しき娘/ある羊飼いの娘がいて/
ブスカテルの大結婚行進曲/
オーベルニュの「狼たちが騒いでた」/
M.ティシエの「狼たちが騒いでた」/
プレリュード/ラショーのブーレー/
トレクのブーレー/ポルカ・ピケ3様
フランソワ・ラザレヴィチ(コルヌミューズ[フレンチ・バグパイプ])
レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン
ALPHA-517
薔薇を結婚させましょう〜オスマン・トルコ帝国におけるフランス音楽
美しき女庭師/薔薇を結婚させましょう/
詩編第2編(オランダ語版/
トルコ=アゼルバイャン語版)/おれの情婦/
高貴なる女/詩編第2編(フランス語版)/ラ・ルイソン/
ブルターニュのアンドロ(「ユスキュダル」風に)/
羊たちを水飲み場に連れてゆくと/ワ・ハビビ/
さらば、憐れな謝肉祭殿/詩編第42編/詩編第65編/
彼女は通りを散歩していた/高く、高く、月は高く/
詩編第24編/それは暗い夜だった/私は両家の若い娘で/
詩編第92編/もしも私が誰かの許婚なら/
そは五月、そよ風に花が揺らいで/
野に咲くクロッカス、夏の終わりに
アンサンブル・レ・ファナムルーズ
ALPHA-518
歯車のように 〜超絶的シングルリードの饗宴!
アレクサンドロス・マルケアス:歯車のように
ルイ・スクラヴィス:期待/ダンス
ジョエル・メラ:出会い
アラン・ベルロー:ちいさな炎いくつも
リオネル・ボール:あいまいな女たち
ファビアン・レヴィ:ドゥルフ
ルイ・スクラヴィス:分離
ヤセン・ヴォデニチャロフ/ルイ・スクラヴィス:黄金のしずく
即興演奏:東風(リゲティの「バガテル第3番」を
固執旋律に据えた即興)
ルイ・スクラヴィス/キャチュオール・アバネラ水の花
ルイ・スクラヴィス:その民なりの幼き日
アレクサンドロス・マルケアス:後日談
ルイ・スクラヴィス(Cl/Sax)
キャチュオール・アバネラ(サクソフォン四重奏団)
ALPHA-519
古楽歌手によるオーヴェルニュの歌〜マシフ・サントラルの伝統歌さまざま
ラ・モルト〜死せる女/セ・カント〜小鳥がうたう、また歌う
おいらは5スーしか持ってない/心地よい木立ちに夜啼鶯
薔薇よ咲き誇れ/ラ・ヨエット〜ヨエットに会いに行く
ラ・ムラリャド〜汚れた顔の娘さん
パストゥレル・デライ・ライオ〜対岸の女羊飼い
ライオ・デ・ロージョ〜おまえを殺す、この赤い水
兵隊少女/ル・ルシニョル〜夜啼鶯
セ・カント〜小鳥がうたう、また歌う(別ヴァージョン)
森を抜けて行こうとすると/タ・リン・タ・ルン〜露が落ちてきた
ラ・モルト〜死せる女(別ヴァージョン)
ラ・カティ〜きれいな歌を聴きたいかい
さらば、愛らしきイザボーよ!/ル・スダール〜或る兵士の歌
アンサンブル
「ラ・カメラ・デッレ・ラクリメ」
ブリュノ・ボヌール(T)
ジャン=リュク・タンビ(リュート/マンドーラ)
カラン・トゥレー(Perc)
パトリツィア・ボーヴィ(S)
アルノー・メティヴィエ(アコーディオン)
ALPHA-520
クレルモンの受難物語〜南フランス、紀元1000年の恐怖と希望〜
クレルモン=フェラン図書館
(南仏オーヴェルニュ地方)所蔵
『受難物語』(写本-189)より
ブリス・デュイジ(歌/ヴィエル=中世フィドル)
ALPHA-521
月の光さす〜ウマイヤ朝時代のスペインと、イスラム音楽
月の光さす/或るガゼルに捧げるシャコンヌ/
あなたの眼差しが煌めく/グラナダの風/アルコール/
薄暗がりの中で/約束/
あなたは、わたしの心を統治する/酒を勧める人/
失われた忍耐/眠れない/昼さまざま、夜さまざま/
虎縞の美人/私たちの朝はこうして明けゆく/
あなたしか愛せない/
即興3様(打楽器ザルブ、ヴァイオリン、鍵盤)
ミシェル・クロード(Perc)
アンサンブル・アロマート
ALPHA-522
中世フランス、聖なる芸術から宮廷の愛へ〜サン=マルティアル楽派と、南仏の吟遊詩人
ひとたび世界が誘惑を知ると*
けがされえぬマリア*
わたしは正気を欠いた人のようだった#
百合は花ざかり*
彼女の過ちのあったがゆえに*
森は、楡の林は、緑に燃えて#
この日、天上の国は歓喜する*
何の不思議があるだろう、
わたしが誰よりうまく歌うとて#
(ベルナール・ヴァンタドゥール)
天は聖なるしずくを滴らせ*
この御誕生を祝うべく*
わたしは見た、ヒバリが羽ばたき#
真実の陽の輝きが*
今のわたしに、太陽の輝きなど見えはしない#
わたしは見た#
(フィドル独奏、ベルナール・ヴァンタドゥール版)
サン・マルティアル修道院の歌(ラテン語)*
吟遊詩人の歌(南仏語)#
アンサンブル・ベアトゥス
ALPHA-524
ナポリの風、16世紀 〜ヴィラネスカとマスケラータ
ジョヴァンニ・ダ・ノーラ(生歿年不詳、16世紀):「ヴィラネスカさまざま」(1545)〜7曲
ヨハネス・デ・コロニア(生歿年不詳、16世紀):「村の歌(ヴィラネスカ)さまざま、
ナポリ仕立て」(1537)〜2曲
ダルツァ:「リュートの為の第4曲集」(1508)〜2曲
…その他 ラッスス、マイネリオ、トマーゾ・ディ・マイオ、
ボルローノ・ダ・ミラノ、バルベッタによる
ヴィラネスカとマスケラータを収録全22曲
アンサンブル・スォナーレ・カンターレ
ジャン・ガイヤール(笛/総(指))
ミシェル・クロード(Perc)他
ALPHA-525
アプンツェル地方の古い歌〜スイスの民謡を、ピリオド楽器と民俗楽器で〜
フルットのベットルヴェフ/
アッペンツェル地方の踊り/スイスの踊り/
若い伯爵殿の歌/
カッコウの小さな歌(オルガン独奏)/
ドゥルスリとベーベリ/ショティッシュ/
ハイナー・ゼービスの婚礼の踊り/
エメンタール地方の婚礼の踊り/
グッギスベルクの歌/
ベルガマスカ(オルテンシュタイン写本、1671)/
ランツ(牛飼いの笛歌)に乗せて/スイスの軍人/
アプンツェル地方の踊り/死の舞踏/
さあ、野営地に戻ろう/ショティッシュ II/
モンフェルリーネ
アンサンブル・アルプバロック
イヴ・レヒシュタイナー(室内Org;アッペンツェル地方、1811年製)
オディール・エドゥアール(Vn)
ギスレーヌ・ヴェルクリ、
ナンドー・ブリュッガー(歌)
ニキータ・プフィステル(ダルシマー)
アンリ=シャルル・カジェ(Perc)
ALPHA-526
フランダースのすてきな古楽
「シュザンヌ・ファン・ソルトの鍵盤音楽帳」
(1599 ロンドン)による復元楽曲

シャンパーニュのブランデー/
プレリュード/XXI(題名不詳)/
「私を修道女にしないで」のアルマンド/
フランスのガイヤルド/
詩編第80番「神よ、聞き入れたまえ」/
詩編第130番「おお神よ、心から」/
褐色の少女のアルマンド/
詩編第42番「追われた牡鹿のように」/
新しいパヴァーヌ/
詩編第9番「神よ、心の底からあなたを求めて」/
シュザンヌはある日/大工のアルマンド/
詩編第23番「主はわが牧人」/ロレーヌのアルマンド/
ブラバントの輪舞、またはブラント
アンサンブル・レ・ウィッチズ
[オディール・エドゥアール(Vn)
クレール・ミション(各種リコーダー/打楽器)
シルヴィー・モケ(バス・ガンバ)
パスカル・ボケ(リュート他)
フレディ・エシェルベルジェ(Org/シターン他)]
ALPHA-527
バルカン幻想
エキ/ドスパート/シルト/ダンス25/グロズデナ/ダイチェヴォ/ヴァルナ/ハッシ/
プレリュード/グラオフスコ/マナキ/オイザク・マネ/レレ・ネド/ドラガニナタ/ズレトスコ
ミシェル・クロード(各種打楽器)
アンサンブル・アロマートイザベル・デュヴァル(各種Fl)
ジャン=バティスト・フリュジエ(Vn)
エリーザベト・ザイツ(プサルテリウム)
ジャン=ルー・デカン、フランソワーズ・エノック(中世フィドル/ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジャン・ブランシャール(Cb)
フレディ・エシェルベルジェ(オルガネット)
ALPHA-528
近代作曲家たちとフランス民謡〜フランス中南部の歌、ショパンからカントルーブまで
こんばんは、栗毛色のかわいいお嬢さん(伝承曲)〜ジャネート、どこに羊たちを(ラヴェル)/
いこう、陽気な牛たちよ(ティエルソ)/ねえママ、恋神があたしを苦しめてるの(伝承曲)/
ブーレ(ショパン)〜ブーレ(ルメーグル)〜羊飼いの娘と狩人(シャブリエ)〜羊飼いの娘と狩人(伝承曲)/
あの緑なす草原に(シャブリエ)/アングラールの行進曲(伝承曲)/カッコウとヒバリは(ティエルソ)/
朗読:風吹きすさぶ馬車道で(アンリ・プラ作詩)/月の光に、女たちよ(オーギュスタ・オルメース)/
ノアン組曲(伝承曲):アンダンティーノ〜オロール・サンドのブーレー〜平野を抜けて、山々を超え/
わたしの恋人は遠くに行ってしまった(ビゼー)/
胡桃を手にしていたあいだは〜森に行こう、おちびさん(伝承曲)〜胡桃を手にしていたあいだは(エマニュエル)/
ブーズに住んでいる男たちは(エマニュエル)/『巡礼の年』より パストラーレ(リスト)/
走れ犬、はしれ。(カントルーブ)/あなたの優美な立ち姿を眺め(ヴィアルド=ガルシア)/
ヴィラジョワーズ〜ブーレー(ルメーグル)〜古い小唄(ヴィアルド=ガルシア)/
オーヴェルニュの子守唄(カントルーブ)/
アントワーヌ・シャブリエのブーレー(伝承曲)〜どこへ連れてって見張ろうか(カントルーブ)
レ・ミュジシャン・デュ・サン・ジュリアン
フランソワーズ・ティラール(P)
アンヌ=リズ・フォワ(ヴィエラルー)
バジル・ブレモー(Vn)
フランソワーズ・マセ(歌)
フランソワ・ラザレヴィチ(Fl/各種バグパイプ/歌)
ALPHA-529
英国諸島の伝統歌をピリオド楽器で
人魚の歌/舟は絶望的/舟は旅立つ/バーバリ海岸は高し/ボウインの流れ/モリスンのジグ*/
海草を引いて/ほっそりした乙女ふたり/アイルランドの岸/船を失うということ/
水夫のジャケット/釣れるのはウナギばかり*/海の魚は/ジェイムズ船長*/
うるわしのスーザン/メイガン船長*/水夫淑女*/アレン・ドゥイン(茶髪のアレン)/
ディニー・ディラニー*/キティ・メイジニーズ*/未踏の島/グリーンランドの鯨狩り*/
いきがる水夫/昆布を採りながら*/ドゥニーンの岸壁〔*は器楽のみのトラック〕
クアドリーガ・コンソート
ALPHA-532
ナポリのことなら いくらでも語れる〜故郷に帰ってきたアッコルドーネ
聖人たちのバッロ/アンドレーア・ファルコニエーリ(1585-1656):愛しい美しき薔薇
伝承歌:牢屋にぶちこめ、パン職人どもを* /チチェレネッラ「ひよこまめの君」
モリーニ/詩:ヌンツィアンテ・パガーノ(1683-1756):窓辺の夜曲/作者不詳:つめたい仕打ち
グイード・モリーニ(1959-):タランテラ・タパネッラ(田舎風タランテラ)*
モリーニ/詩:フランチェスコ・メロージオ(1609-1670):マッサニエッロの嘆き*
アドリアーノ・ヴィッラールト(1490-1562):怠け者の年増女たち*
ガエータノ・ラティッラ(1711-1788):おまえが好きでたまらない
ガエータノ・ラマ(1866-1950)/ベッペ・ガンベッタ編):モンテマラーノの聖母に捧ぐ歌
ヴィンチェンツォ・ヴァレンテ(1855-1921):あの古き良き日々
ルーチオ・ダッラ(1943-2012):カルーゾ「小さな丘」
ガエータノ・ラマ/ベッペ・ガンベッタ編):レジネッラ「女王さま気取り」
ジュゼッペ・チョッフィ(1901-1976)/ベッペ・ガンベッタ編):マッツァとペッツァとピッツォ
ピーノ・ダニエーレ(1955-):ナプール「ナポリは...」/ディアーナ、わが星*
マルコ・ビズリー(歌)
アンサンブル・アッコルドーネ
[グイード・モリーニ(Cemb/P)
ロセッラ・クローチェ、エリーザ・チッテリオ(Vn)
フランチェスコ・ガッリジオーニ(Vc)
ステーファノ・ロッコ(アーチリュート/バロックG)
ファビオ・アックルソ(Lute)
フランコ・パヴァン(テオルボ)
マウロ・ドゥランテ(Perc)]
ALPHA-533
新たなるヒスパニア
カスティーリャ兄弟:一番ふつうのラ・バンバ/フアン・コルナゴ(1400-1474):世界地図を見てみたんだが
作曲者不詳:スオラ写本(17世紀)〜マリサパロス/サンティアゴ・デ・ムルシア(1682-1735):クンベ
作曲者不詳(16世紀):ハエンのモーロ娘三人/サポテコ族伝統歌:巨人たちの踊り
フアン・デ・アンチエタ(1462-1523):愛をこめて、お母さん/作曲者不詳/キート・ガト編):ハカララファエル・アントニオ・カステリャノス(1765-1791):さあハカラだ、みんな
サンティアゴ・デ・ムルシア:ありえないことばかり/旅楽師の歌:泣き虫な彼女
ミステコ族の歌:七面鳥の調べ/ウアステコ族の歌:ラ・ペテネラ/味わい深きもの
メキシコ伝統歌:雄牛の調べ/旅楽師の歌:栗毛のむすめ
アンドレア・デ・カルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)総(指)
アンサンブル・マーレ・ノストルム
[ノラ・タッブシュ(歌)
キント・ガート(バロックギター/ビウエラ/打楽器)
ホズエ・メレンデス・ペラエス(木管コルネット/ハラナス/歌)
リンコルン・アルマダ(アルパ)
アンナマリア・ジェンティーレ(ヴィオラ・ダ・ガンバ/ヴィオローネ)]
ALPHA-534
ゴールウェイで、素敵なこと〜魔女たちのアイルランド音楽
彼女は起き上がり、わたしを招き入れた/とある紳士がまとめたラグ(アイルランドのラグ)/ギャラウェイ公の嘆き/
アリック・バーク卿/メアリ・オニール/冷たい大地の上に/ベッラミラ/モリーは貧乏人(モリー・オヘイルピン)/
リメリックの嘆き/お前を愛したことがある/リメリックは包囲された/顧問官マクダノーの嘆き/
ジェニーの気まぐれ、しわくちゃ小僧をもみくちゃに/ライトの少年たち/
ジョニー・コック、お前のビーバー:グラウンドによるスコットランドの調べ/
王様のホーンパイプ、ニューカッスル/ハミルトンのお嬢様/吾輩の手で(おまえの手を貸してくれ)
アンサンブル・レ・ウィッチズ
[クレール・ミション(各種笛/太鼓)
オディール・エドゥアール(Vn)
フレディ・エシェルベルジェ(Cemb/竪型Cemb/シターン)
ショバン・アームストロング(中世式アイリッシュHp)
パスカル・ボケ(リュート/バロックG)
シルヴィ・モケ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)]
ALPHA-535
アッコルドーネとイタリア17世紀の独唱モテット〜歌い手ひとり、神との対話
ボニファチオ・グラツィアーニ(1604-1664):めでたし、海の星
アレッサンドロ・グランディ(1586-1630):ああ、ありがたきヒエロニムス様
イグナツィオ・ドナーティ(1570-1638):歌え、神に
ビアージョ・マリーニ(1587-1663):3声部のソナタ「離れよ、傷ついた心よ」
クラウディオ・モンテヴェルディ:喜びにわきあがれ、町中の者たちよ
ジュゼッペ・ジャンベルティ(1600-1662):いとも思慮深きおとめ
グランディ:歌を捧げてまいります、神に/ジョヴァンニ・パオロ・チーマ(1570-1622):3声部のソナタ
ジョヴァンニ・フェリーチェ・サンチェス(1600-1679):聖母は立てり、悲しみにくれて[スターバト・マーテル]
ドナーティ:神よ、あなたに希望をかけましょう
ジョヴァンニ・パオロ・カプリオーリ(1580頃-1627頃):ごきげんよう、皇后さま[サルヴェ・レジーナ]
ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ(1571-1630):第7ソナタ
ケルビーノ・ブザッティ(?-1644):蘇えられた、よき羊飼いが
モンテヴェルディ:ごきげんよう、皇后さま[サルヴェ・レジーナ]
マルコ・ビズリー(歌)
グイード・モリーニ(Cemb/Org)(指)
アンサンブル・アッコルドーネ
ALPHA-537
グイード・モリーニ(1959-)/マルコ・ビズリー台本:歌劇「溶解と凝固」 マルコ・ビズリー(歌)
エリーザ・チッテリオ、ロセッラ・クローチェ(Vn)
ジョヴァンニ・マラルディ(Va)
マルコ・フレッツァート(Vc)
ヴァンニ・モレット(Cb)
フランコ・パヴァン(テオルボ
)アッコルドーネ
ALPHA-542

NYCX-10080
日本語解説付国内盤
税込定価

フランス宮廷のイタリア式ソナタの世界

ダンドリュー:ソナタ ト短調 作品1-3
 ソナタ イ長調 作品1-4
 ・コレッリ(ジュスタン・テイラーによるトリオ編成
版)
コレッリ:ソナタ ハ短調 作品4-1
ダンドリュー:ソナタ ヘ長調 作品1-5
 ソナタ ニ短調 作品1-1
 ソナタ ニ長調 作品1-2
コレッリ:ソナタ ロ短調 作品2-8
ダンドリュー:ソナタ ホ短調 作品1-6
コレッリ:チャコーナ(ソナタ)ト長調 作品2-12
ル・コンソート(古楽器使用)
テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト(ヴァイオリン 1)
ソフィー・ド・バルドネーシュ (ヴァイオリン 2)
ルイーズ・ピエラール (バス・ド・ヴィオル)
ハンナ・ザルツェンシュタイン(Vc)
ジュスタン・テイラー(クラヴサン、総指揮)

録音:2018年10月サン=ラザール教会、ボーヴェ(フランス中北部ウワーズ県)
【国内盤】
解説日本語訳:白沢達生
「そもそもダンドリューのソナタ集は、録音が必要なほど興味深いものなのでしょうか?」彼らがライナーノートの冒頭にわざわざこの質問を掲げ た企図は、実際に本盤を聴けば確実に伝わってくるのではないでしょうか?飛ぶ鳥を落とす勢いで世界の注目を集めつつある俊才古楽鍵 盤奏者ジュスタン・テイラーの最新録音はル・コンソートとの共演盤で、フランスにおけるコレッリ人気から生まれたバロック後期の傑作曲集。 彼らがアンサンブルを創設した直接のきっかけになったほど魅力的な作品の数々を、その霊感源でもあるコレッリの名品と併録しています。 ダンドリューは1720年代、ルイ15世の治世下で王室オルガン奏者となって以降に発表したクラヴサン(Cemb)曲集で知られてきた作曲 家ですが、この曲集はそのずっと前、ルイ14世時代のもの。ラモーとほぼ同い年ながら全く別の感性をもって諸様式融合期のパリを生きた才 人の音使いが、フランス最前線のバロック奏者たちの演奏であざやかに甦ります。Alphaならではの好企画、期待値充分のアルバムです。
ALPHA-543

NYCX-10087
日本語解説付国内盤
税込定価

「コーヒーの来た道」
〜パリ〜
ナイ・オスマン・デデ(1652?〜1729)
1) ネイの即興
2) ラストのディララのペシュレヴ
ニコラ・ベルニエ(1664〜1734)
3-9) フランス語カンタート「コーヒー」(第3カンタート集より)
ナイ・オスマン・デデ
10) ウードの即興
11) サズによる「ラストのディララのサマイ」
12) ネイの即興
マラン・マレ(1656〜1728)
13) コーヒーの才気(『第3ヴィオル曲集』より)
〜ロンドン〜
カスリーン・カジオカ(1973〜)
14) カマンの即興
15) カマンとザルブによる「ヴェーダのサラバンド」
マチュー・ロック(1621〜1677)
16) ファンタジア ニ短調
〜コンスタンディヌポリス〜
タンブリ・チェミル・ベイ(1873〜1916)
17) ヤイル・タンブールによる「ペシュレフのマフル」による即興
〜ライプツィヒ〜
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685〜1750)
18-27) カンタータ「おしゃべりはここまで、さあ謹聴!」BWV211
(通称「コーヒー・カンタータ」)
ハナ・ブラジコヴァー(S)
レイナウト・ファン・メヘレン(T)
リザンドロ・アバディ(Bs)

アドリアン・エスピヌズ(管楽器/ネイ)
エウゲニオス・ヴルガリス(打楽器/ヤイリ・タンブール)
ピエール・リヨプロス(打楽器/ザルブ、ダイレ)
アンサンブル・マスク(古楽器使用)
アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ)
ソフィー・ジェント、トゥオモ・スニ(Vn)
カスリーン・カジオカ(ヴィオラ、カマン)
メリザンド・コリヴォー(ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ)
ブノワ・ファンデン・ベムデン(ヴィオローネ、コントラバス)
オリヴィエ・フォルタン(チェンバロ&総指揮)

録音:2017年10月&2018年11月 ボンスクール新教教会(パリ)
【国内盤】解説・歌詞日本語訳:白沢達生
2019年ラ・フォル・ジュルネでの来日公演では別所哲也氏の絶妙な狂言回しとともに、300年前のヨーロッパ貴族の大旅行を音で活写し てみせたアンサンブル・マスク。満員公演続出だったのも頷ける国際多芸派の彼らがAlphaレーベルで問う最新アルバムのテーマは「コーヒー の伝播」。中近東からヨーロッパに流入してきたコーヒー文化の流れをたどりながら、中近東の伝統音楽をまじえ、バロック期の大都市での音 楽がいかに多様な魅力にあふれていたかを伝える好企画になっています。選曲の妙を活かすのは、多忙な名手ばかりで構成されたアンサン ブルの素晴しい音楽性……古楽器で聴くからこその18世紀音楽の魅力がここに詰まっています。 意外に新録音が少ないバッハの『コーヒー・カンタータ』が、これほど周到な企画盤の一部として全曲聴けるのも嬉しいところ。企画性の高いプ ログラムだけに解説の充実度も魅力。ルイ14世歿後の時代を支えた隠れ名作曲家ベルニエのカンタート、ネイやザルブなど民俗系の楽器を 活かした中近東の音楽が折々に興趣を添えるなか、バロック期の人々が味わったコーヒーの魅力が音楽的興奮と重なる体験は実にユニーク なものとなるでしょう。
ALPHA-544
R・シュトラウス:メタモルフォーゼン
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
エサ・ペッカ・サロネン(指)
シンフォニア・グランジュ・オ・ラック

録音:2018年7月、ラ・グランジュ・オ・ラック、フランス、エヴィアン
毎年夏にフランスはエヴィアンで行われる音楽祭、「ランコントル・ミュジカル・デヴィアン」2018年のライヴ。この音楽祭はダノンの創業者アント ワーヌ・リブーにより始められ、彼の友人であったロストロポーヴィチを音楽監督に招き、やがてヨーロッパ屈指の音楽祭へと成長しました。パト リック・ブシャンの設計により1993年に竣工したホール「ラ・グランジュ・オ・ラック」は、巨大な穀物倉庫を思わせる木の外観がまず目を引きま すが、内装まで木材で出来ており、ステージ後方の白樺の装飾も相まって、森の中にいるような、あるいは日本の古い劇場にも通じるような 温かい作りとなっています。またそれはあたかもチェロの内部にいるようでもあり、天井一面に貼られたアルミ板が唯一の反響素材として、素晴 らしい音響を作り出しています。 このホールに2018年、ヨーロッパ各地の有名オーケストラから優秀な奏者が集まった新しいオーケストラが誕生し、音楽祭の終盤にその結成 コンサートがサロネンの指揮により開催されました。このアルバムはその時の模様を収録したライヴで、ベートーヴェンの「英雄」をメインに、その 葬送行進曲の動機を用いたR・シュトラウスの沈痛な「メタモルフォーゼン」を収録。木のホールの豊かな響きを深く呼吸するような温 かみと大きなスケール、若々しい切れ味を併せ持った快演です。
ALPHA-545

NYCX-10086
日本語解説付国内盤
税込定価

つかの間と、永遠と〜ハルトマン『葬送協奏曲』とマルタン『複連祭壇画』を中心に〜
1) コル・ニドレ ユダヤ礼拝堂先唱者の朗誦
2) コル・ニドレ ジョン・ゾーン(1953〜)
3) 預言者エリヤ ジョン・ゾーン
4-7) 葬送協奏曲〜ヴァイオリンと弦楽のための カール・アマデウス・ハルトマン(1905〜1963)
8) 不死なる供物/戦争のカデンツァ 朗読と即興演奏
9) 父なる神よ、赦しとはなんと大きな恵み ポーランドの司祭による朗誦
10) ふたつの心臓 タデウシュ・シギェティンスキ(1896〜1955)
11) 主よ憐れみたまえ ギヨーム・ド・マショー(1300~1377)
12) 枝の主日の光景 フランク・マルタン(1890〜1974)
13) コラール「おお、偉大なる王」(弦楽合奏版) ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685〜1750)
14) 貴き者の部屋の光景 フランク・マルタン
15) コラール「救世主イエスはその夜」(弦楽合奏版)BWV265 ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
16) ユダのいる後景 フランク・マルタン
17) コラール「あなたの頸木に繋がれ」 ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
18) ゲツセマネの光景 フランク・マルタン
19) コラール「誰があなたをそんなに殴ったのですか」(弦楽合奏版) ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
20) 裁きの日の光景 フランク・マルタン
21) 十字架 〜ヴァイオリン、ティンパニとベルのための
ルボシュ・フィシェル(1935〜1999)
22) 栄光のイエスの光景 フランク・マルタン
23) イエスは復活した ロシア正教会の司祭による朗誦
24) コラール「おお、雄大なる愛」(弦楽合奏版) ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
カメラータ・ベルン(弦楽合奏 4/4/4/4/2)
パトリツィア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン独奏&音楽監督)
ペーター・フライシュリン(打楽器)
ベアータ・ヴュルステン、ザーラ・ヴュルステン、モニカ・ヴュルステン(歌)
ヴィェスラフ・ピプチンスキ(アコーディオン)
アンリ・ミュジエ(ベルン・ユダヤ協会先唱者)
ヴォイチェフ・マルシェフスキ(ベルン・ポーランド教会司祭)
ヨアン・ツィウリン(ベルン・ロシア正教会司祭)

録音:2018年9月チューリヒ放送局(SRF)
【国内盤】
解説・詩日本語訳:白沢達生
前半のハイライトとなるハルトマン作品は、ミュンヘン生まれのこの作曲家が1939年、ナチス・ドイツのチェコ・ポーランド侵攻への絶望から綴っ た意欲作。まさにコパチンスカヤの演奏でこそ聴きたい一編ではないでしょうか。中世から存在するベルンの教会で、蝋燭の光のもと彼女らが ライヴ演奏したプログラムが今回の選曲の軸にあるそうで、スイスの作曲家マルタンの作品もその関係から必然的に選ばれたと解説で言及さ れています。折々に挟まれるヘブライ語、ポーランド語、ロシア語による朗誦も、各40秒程度ながら収録曲の存在感に独特の雰囲気を添え ています。じっくり通して聴きたいアルバムです。 古今東西、破格の名手が少なくないヴァイオリンの世界でも、確実にひとつ頭飛び抜けたセンスと規格外の音楽性で世界中に麻薬的ファン を増やしつつあるパトリツィア・コパチンスカヤ。バルカン半島の北東部、ルーマニア語をキリル文字で綴っていた旧ソ連モルダヴィア共和国で生 まれ育ち、ドイツ語圏で頭角をあらわした彼女が、その多様なルーツと向き合いつつ、欧州東寄りの軸足で織り上げた充実選曲盤が登場し ます。バッハ『ヨハネ受難曲』とマルタン『複連祭壇画』、ハルトマン『葬送協奏曲』といずれ劣らぬ充実作品を3作を中心に、戦乱と絶望、死 と希望についての濃密なプログラム。若返り続ける老舗実力派集団カメラータ・ベルンとの頼もしい共演です。
ALPHA-546
LAN DSC APES
スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K.9
モンポウ:風景
スカルラッティ(タウジヒ編):ソナタ ホ長調 K.20 カプリッチョ
シューベルト:ソナタ 第13番イ長調 D.664
スカルラッティ:ソナタ ニ長調 K.96
アルベニス:イベリア 第1巻
スカルラッティ:ソナタ イ長調 K.322
アンドリュー・タイソン(P)

録音:2019年3月 テルデックス・スタジオ(ベルリン)
カーティス音楽院でクロード・フランクに、ジュリアード音楽院でロバート・マクドナルドに師事したタイソン。その個性的な解釈で知られますが、 聴く者にふと何かを気づかせるような演奏に惹かれ、日本をはじめ世界中にファンを増やしています。Zig Zag Territoroisからのショパン (ZZT347)、ALPHAからのラヴェルとスクリャービン(ALPHA277)に続く3枚目のアルバムが登場。上野の東京国立博物館で絵画を観て いた時、突然、モンポウの静寂を改めて理解した…という経験が発展し、スペイン、そして風景をテーマとした今回のアルバムの構想が出来た ということです。収録作品の多くは、2018年秋の来日リサイタルでも披露されたもの。 スペイン(カタルーニャ)の作曲家であるモンポウ、アルベニスをはじめ、後半生をマドリードで送り当地で多くのソナタを残したスカルラッティを収 録。二十代前半のシューベルトが上オーストリアを旅行中に作曲した、田園地帯の風景を思わせる美しいソナタ第13番を軸に、そのほかの 作品がシンメトリーに配された、タイソンらしく考えられた構成となっています。
ALPHA-547
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19
デニソフ:シューベルトの主題による変奏曲
ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール(Vc)
ヨナス・ヴィトー(P)

録音:2019年1月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
2017年に新設された、エリーザベト王妃国際音楽コンクール・チェロ部門の初代覇者となったジュリアン=ラフェリエール。それ以前にリリースし たブラームス、フランクとドビュッシーのソナタ(MIRARE)は、ディアパソン・ドール2017に選ばれており、2019年初頭にリリースしたヤン・ミサ、ア ダム・ラルームらとのトリオによるアルバム(SONY)も高い評価を得ています。ピアニストのヴィトーはラ・フォル・ジュルネなどの来日でもお馴染 み。 このアルバムには、ロシアを代表するチェロの名曲が収められていますが、社会主義台頭を避けて西側に亡命したラフマニノフ、体制の粛清に さらされ思うように作曲に打ち込めなかったショスタコーヴィチというように、母国の政治に翻弄されてきた作曲家たちの作品でもあり、もう一人 のデニソフもまた、社会主義リアリズムに反して西側の同時代音楽に呼応し続けていました。ジュリアン=ラフェリエールとヴィトーは、20世紀に おけるチェロ音楽の頂点ともいえる作品とその作者に深く寄り添った、美しも厳しい演奏を聴かせてくれます。

ALPHA-548

NYCX-10103
日本語解説付国内盤
税込定価

オリヴィエ・メシアン:作品集
輝ける墓 (1939)
忘れられた捧げもの-交響的瞑想 (1930)
ほほえみ (1989)*
キリストの昇天-4つの交響的瞑想 (1932/33)
パーヴォ・ヤルヴィ (指)
チューリヒ・トーンハレO

録音:2019年1月&4月トーンハレ・マーグ、チューリヒ・ライヴ、2019年1月トーンハレ・マーグ、チューリヒ*
【国内盤】
日本語解説:相場ひろ
2019年10月より、チューリヒ・トーンハレOの首席指揮者兼音楽監督に就任するパーヴォ・ヤルヴィ。これに先駆けて、メシアンの初 期及び晩年の管弦楽作品を取り上げた公演が行われ、そのライヴ・アルバムがALPHAより登場しました。会場は、現在大規模な改修が行 われているトーンハレに代わる代用ホールでありながら、響きも、古い工場を改装した造りも大きな評判となっているトーンハレ・マーグ。ヤル ヴィは自らが慣れ親しみ、唯一無二の個性を持つメシアンの作品でトーンハレとの共同作業を始めることを素晴らしいアイデアと確信した、と 語っています。 収録作品の中ではメインと言える「キリストの昇天」をはじめ第二次大戦前の作品が多く占められており、初期作品ならではの、大規模な管 弦楽による色彩豊かで輝かしい音響が聴かれますが、ここではトーンハレならではの繊細な技巧と、意外なほどのブリリアントなサウンドを楽し むことが出来ます。
ALPHA-549
SAGA〜シューマン、レーヴェ、イェンゼン、シューベルトの伝説世界
レーヴェ:詩人トム Op.135a
イェンゼン(1837-1879):ロマンスとバラード Op.41-花嫁
 ロマンスとバラード Op.41-リューベツァール
レーヴェ:バラード「オルフ氏」Op.2
 バラード「魔王」Op.1
イェンゼン:4つの歌 Op.5-第4番「森のささやき」
シューベルト:小人 D771
 タルタルスの群れ D583
シューマン:ベルシャザール Op.57
 ロマンスとバラード Op.49-第2番:憎み合う兄弟
 ロマンスとバラード Op.49-第1番:二人の擲弾兵
シューベルト:プロメテウス D674
レーヴェ:海をゆくオーディン Op.118
コンスタンティン・クリンメル(Br)
ドリアナ・チャカローヴァ(P)

録音:2019年3月クローネンツェントルム、ビーティヒハイム=ビシンゲン(ドイツ)
1993年、ドイツ生まれの若手バリトン歌手、コンスタンティン・クリンメルが歌う「サーガ=神話・叙事詩」と題されたバ ラード集。どの歌も大きな起伏と劇的な展開を持ち、歌い手の技量を披露するにはぴったりの題材です。冒頭に置かれ ているのはバラードの大家レーヴェの作品。詩人トムが妖精の女王に心惹かれる様子が、チャカローヴァが奏でる美しい ピアノの伴奏で表情豊かに歌われるこの曲は、壮大な物語が詰まったアルバムの幕開けにはぴったり。幸せな結末を迎 える作品からバッドエンドの作品まで、物語は多種多様。クリンメルは曲にあわせて絶妙に歌い方を変えながら音による 物語を綴っていきます。クリンメルとチャカローヴァは長年共演を重ねており、幅広いレパートリーを披露していますが、とり わけリートの演奏では高い評価を受けています。クリンメルは将来有望の若い歌手に与えられる権威ある「ヘルムート・ ドイチュ賞」の2019年受賞者。最も将来が期待される歌手の一人です。
ALPHA-550
NYCX-10101
日本語解説付国内盤
税込定価

ジュピテール/ヴィヴァルディ作品集
アリア「体じゅうの血が凍りつく思い」 〜歌劇『ファルナーチェ』 RV 711より
アリア「松明と毒蛇を携え、ものものしく」 〜オラトリオ『ユディトの勝利』 RV 644より
ファゴット協奏曲 ト短調 RV 495
アリア「そのかたが、愛する者たちに眠りを授けてくださろうという時に」〜詩篇曲『主が建ててくださるのでなければ(ニジ・ドミヌス)』 RV 608より
アリア「来たれ、忠実なる友よ」 〜オラトリオ『ユディトの勝利』 RV 644より
チェロ協奏曲 ト短調 RV 416
アリア「喜びのうちに見るだろう」 〜歌劇『ジュスティーノ』 RV 717より
リュート協奏曲 ニ長調 RV 93
アリア「あなたが眠っているあいだ、恋神が育むのは」〜歌劇『オリンピーアデ』 RV 725より
アリア「双方からの風に翻弄されながら」 〜歌劇『グリゼルダ』 RV 718より
ジュピテール(古楽器使用)【レア・デザンドル (Ms)、チェチーリア・ベルナルディーニ、ルイ・クレアック (Vn)、ジェローム・ヴァン・ワールベーケ (Va)、ブリュノ・フィリップ (Vc)、ダグラス・ボリエット (Cb)、ピーター・ウィラン (Fg)、エマニュエル・フランケンベルフ (Hrn)、ロベルタ・クリスティーニ (シャリュモー)、ジャン・ロンドー (チェンバロ、オルガン)】
トーマス・ダンフォード (リュート&総指揮)
録音:2018年11月、アラス歌劇場、フランス
解説:エリック・オルセンナ
【国内盤】
解説・歌詞日本語訳:白沢達夫
次々と新たな才人が現れる近年のフランス古楽界の競争率とクオリティ。その熾烈な世界から輝かしく世に出てきたチェンバロ奏者ジャン・ロ ンドーを通奏低音に迎え、才人ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の両親をもつ古楽界のサラブレッド的リュート奏者トーマス・ダンフォードが、信頼する 名手たちとともに結成したアンサンブル「ジュピテール」。その記念すべき第1弾録音は、バロック随一の作曲家ヴィヴァルディの才覚をさまざま な角度から浮き彫りにするプログラム。さまざまな楽器の独奏協奏曲だけでなく、声楽作品も見逃さない選曲が光ります。 ヴィヴァルディが頭角をあらわしたのは、まず何よりヴァイオリンの名手として――しかし当代きっての観光大国ヴェネツィアで名声を博すには、 何よりオペラでの成功が不可欠。そのハードルを易々と越えてみせた「赤毛の司祭」の才能の素晴らしさは、ピグマリオンやネヴァーマインドと いったフランス最前線の古楽器集団で活躍する猛者ばかりが集う小編成アンサンブルだからこそ実感できるところ。随所で聴かせる名歌唱と 敏腕名演、そして通奏低音の多彩さ……まさに今出会わずにいるのが惜しい、古楽シーン最前線を実感くださいませ。
ALPHA-551
モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番ト長調 K.387、
弦楽四重奏曲第15番ニ短調 K.421、
ディヴェルティメント ヘ長調 K.138
ヴァン・カイックQ【ニコラ・ヴァン・カイック(Vn1)、シルヴァン・ファーヴル=ビュル(Vn2)、エマニュエル・フランソワ(Va)、フランソワ・ロバン(Vc)】

録音:2019年4月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
2012年にパリで結成されたヴァン・カイック四重奏団。2016年に発表されたCDデビュー作『モーツァルト:四重奏曲第16番、第19番』(ALPHA246)は、 フランス「クラシカ」誌でChoc de Classica、「ディアパソン」誌でもDiapason Decouverteを受賞するなど、大きな評判となりました。続くアルバム『フランス の弦楽四重奏曲』(ALPHA295)、『シューベルト:死と乙女 ほか』(ALPHA417)も高い評価を受けてきた彼らですが、4枚目のアルバムはモーツァルトに 回帰し、デビューCDに収めた『ハイドン・セット』、そして『ザルツブルク・シンフォニー(ディヴェルティメント)』の続編という嬉しい内容となっています。セット中唯一 短調で書かれた第15番も収録しており、このカルテットならではの瑞々しい表情を多面的に鑑賞することが出来ます。残る第3弾への期待も膨らむ一枚で す。
ALPHA-552(2CD)
NX-C05
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り クレール・ルフィリアトル (S)
フィオーナ・マゴーン (Ms)
ユジェニー・ド・メ、アクセル・ヴェルネ (以上、アルト)
フランシスコ・マニャリッチ、セバスティアン・オブレクト、
ピエール=アントワーヌ・ショミアン、エドゥアルト・モンジャネル (以上、テノール)
アルノー・リシャール、ルノー・ブレス (以上、バス)
ラ・タンペート (古楽器使用)
シモン=ピエール・ベスティオン(指)

録音:2018年11月、レバノンの聖母聖堂、パリ
ベスティオンはこう語ります「私はこの有名な『晩祷』を、異教徒との親密で神聖な繋がりを伴う呪術的な儀式と捉えました。子供の頃聖歌 隊で歌っていた時に、晩夏から秋にかけての強い光が修道院にずっと差し込んで来るのをみて、私はそんなことを強く感じるという経験をしたの です」。ラ・タンペートの主宰者たる彼は、この録音のために、特に管弦楽の構成に関して特別な選択をしました。さまざまに異なる文化背景 を持つ楽器、例えばセルパンとキタローネ、2台のトリプル・ハープなどを加え、編成を充実させたのです。さらには曲の合間に17世紀の写本 から取られた作者不明のファルソボルドーネ(重唱唱法)による聖歌を挿入しています。この録音はそうしたものによって、一般に知られる姿と は大きく異なる色彩を帯びたモンテヴェルディ:の『晩祷』となりました。それらはコルシカ島、サルデーニャ島やジョージア(グルジア)などのポリフォ ニーの影響を強く受けています。
ALPHA-553

NYCX-10098
日本語解説付国内盤
税込定価

オッフェンバック:知られざる序曲と歌曲
喜歌劇『雪合戦』〜序曲/離婚のワルツ
ラ・フォンテーヌの六つの寓話(管弦楽編曲:ジャン=ピエール・アーク…世界初録音)
喜歌劇『おしゃべりな連中』〜序曲/「これぞスペイン」
喜歌劇『二人の盲人』序曲
喜歌劇『ファヴァール夫人』序曲
喜歌劇『シュフルーリ氏』序曲
学者のポルカ
ジャン=ピエール・アーク(指)
ノルマンディ・ルーアン歌劇場O
カリーヌ・デエー(Ms独唱)

録音:2018年12月、スタジオRIFFX-1、パリ
【国内盤】解説・歌詞日本語訳:白沢達生
2019年が生誕200周年にあたるフランス随一の喜歌劇作曲家オッフェンバック。記念年にふさわしいリリースが相次ぐ中、世界的に知られ たフランスの気鋭レーベルAlphaが世に問うさらなる新録音は、単に稀少なレパートリーを集めただけで終わってはいません。演奏陣の選択 も的確ならプログラムの厳選度にも舌を巻く、これまで知られてきたオッフェンバック像のあり方に一石を投じる充実盤に仕上がっているので す。 1858年の『地獄のオルフェ(天国と地獄)』の成功に代表されるとおり、フランスの作曲家オッフェンバックの傑作喜歌劇は第二帝政期、つま り1850〜60年代に最も多く書かれていますが、実はこのドイツ生まれの作曲家、ショパンやドニゼッティ同様、早くも1830年代にはパリに 来ていました。本盤にはその初期の意欲作『六つの寓話』(独唱はここ数年躍進めざましいカリーヌ・デエー!)ほか、青年オッフェンバックに 日々の糧をもたらした舞曲作品なども収録。珍しい序曲の数々も含め、活動歴を辿る絶好のプログラムとなっています。新たな取り組みで 近年ますます注目されるルーアン(パリの北、ノルマンディ地方)の歌劇場のオーケストラとともに、ピリオド解釈も横目に見据えた快調演奏で どうぞ。
ALPHA-554
フランス・バロックのアリア集「リュリによるフランス歌劇の草創期」
リュリ:
1.歌劇『イシス』 LWV54 (1677)〜序曲
2.歌劇『ペルセー』 LWV60 (1682)〜「残酷な運命を恐れない」
3.歌劇『アルミーデ』 LWV71 (1686)〜「見れば見るほど素晴らしい所」
4.歌劇『アマディス』 LWV63 (1684)〜「暗い森は陰を濃くして」
5.歌劇『アシスとガラテ』 LWV73 (1686) 〜 「また帰るのを待って」
6.同〜リトルネッロ
「リュリの死と後継者たち」
リュリ:7.歌劇『アシールとポリュクセーヌ』 LWV74 (1687)〜 「パトロクルが戦い、命を賭すのを」
8.ミゼレーレ LWV25 (1664)
パスカル・コラッス (1649-1709):歌劇『アシールとポリュクセーヌ』 補筆 (1687) 〜 「残酷な苦しみのあと」
10.同〜幕間
11.同〜「ああ、よりによって愛の神は私に」-前奏曲
マラン・マレとルイス・ド・リュリ(1664-1734):12.歌劇『アルシード』 (1693)〜「わが愛の気がかり」
13.同〜「癒す術はないのだろうか」
「自由な道」
コラッス:14.歌劇『テティスとペレ』 (1689)〜「神よ、このみごとな神殿を前にして」
15.歌劇『エネとラヴィニー』 (1690)〜「快い合奏が聴こえる」
アンリ・デマレ (1661-1741):16.歌劇『ディドン』 (1693)〜「あわれな私はどうすればよいのか」
17.同〜「太陽の勝利」(器楽合奏)
シャルパンティエ
18.歌劇『メデ』 H.491 (1693)〜「むしろ愛されていなければよかったのに」
19.同〜アルゴス人のための第2のエール-サラバンド
「歌手デュメニの活躍は終わる」
エリザベト・ジャケ・ド・ラ・ゲール(1665-1729):
20.歌劇『セファールとプロクリス』 (1694) 〜 「愛神よ、おまえの残酷な掟のもとで」
デマレ
21.歌劇『テアジェーヌとシャリクレ』 (1695) 〜 「私の力は道を譲る」
22.バレエ『モミュスの恋人たち』 (1695) 〜 「魅力的な場所、静かな隠れ家」
シャルル=ユベール・ガルヴァ (1671-1744):
23.歌劇『メデュース』 (1697)-エール、サラバンド、メヌエ
デマレ
24.歌劇『雅びな祝祭(フェート・ギャラント)』 (1698)
〜 「心からそれを望んでいます」
25.歌劇『シルセ』 (1694)
〜 「眠り(ああ!眠りのなんと魅力的なことか)」
アンドレ・カルディナル・デトゥーシュ(1672-1749):
26.歌劇『ギリシャのアマディス』 (1699)
~ 「ああ!何も和らげはしない」
アンドレ・カンプラ(1660-1744):
27.歌劇『優雅なヨーロッパ』 (1697)〜「眠り(毎晩の眠り」
ア・ノクテ・テンポリス
レイナ
ウト・ファン・メヘレン(オートコントル、指揮)
録音:2018年8月、聖アウグスティヌス音楽センター・ベルギー、アントウェルペン
フランスのバロック期に活躍した、裏声は使わない高音域のテノールをオートコントルといいます。17世紀の中盤、既に歴史に名を残したオー トコントルは存在しましたが、その生涯のうちに名を馳せたということでは、ルイ・ゴーラル・デュメニ(またはデュメニル)が最初の重要なオートコン トルと言えるでしょう。リュリが見出した時、彼はなんと料理人でした。1677年にデビューした頃には、彼の演技と声の力強さを誰もが称賛 し、音楽の全てを吸収して益々磨きをかけてゆくその耳の良さに驚かされたといいます。 数世紀を経た現代、バロックのスター・テノールであるレイナウト・ファン・メヘレンは、リュリ、ラモー、グルックが生きた各時代に活躍した、オート コントルを讃えるアルバム三部作を企画、こちらはその第一弾です。リュリはもちろん、マレやシャルパンティエなど、デュメニの輝かしい経歴を 彩った作品の数々を、生き生きとした快演で収めています。

ALPHA-555
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」*
マルティン・ヘルムヒェン (P)
アンドルー・マンゼ (指)
ベルリン・ドイツSO

録音:2018年10月テルデックス・スタジオ・ベルリン 、2019年5月ベルリン・フィルハーモニー *
1982年、ベルリン生まれのヘルムヒェンが、生まれ故郷で録音したベートーヴェンの協奏曲。共演は、ヴァイ オリニストとして1990年代以降の古楽ブームを牽引した重要人物の一人で、近年は指揮者としてモダン・オーケストラも広く手掛けている英 国のマンゼ。オーケストラは地元のベルリン・ドイツSOとなっています。 母国ドイツの音楽をメイン・レパートリーに据えながらも重心は低過ぎず、端正な美しさを引き出す技能に長けたヘルムヒェンと、シャープで伸 びやかな表現が魅力であるマンゼとはぴったりとかみ合っており、作品の雄大さを存分に感じさせながらも決して重苦しくなく、瑞々しい魅力に あふれたベートーヴェンを聴かせてくれます。ロングトーンの切り方やアクセントなどにピリオド解釈の影響も感じられ、これも良いスパイスといえ るでしょう。

ALPHA-556

アメリカとイギリスの近現代歌曲集
コープランド:『古いアメリカの歌』OLD AMERICAN SONGS より
1.「シオンの壁」Zion’s Walls
2.「遠い昔」Long Time Ago
レイフ・ヴォーン・ウイリアムズ:『命の家』THE HOUSE OF LIFE より
3.「サイレント・ムーン」Silent Noon
ブリテン:『波立たぬ湖の魚』FISH IN THE UNRUFFLED LAKES より
4.「夜は硬い大地を覆い」Night covers up the rigid land
『4つのキャバレー・ソング』FOUR CABARET SONGS より
5.「ジョニー」Johnny
バーバー:『それでもなお』DESPITE AND STILL OP.41 より
6.「孤独なホテル」Solitary Hotel
グレン・ローヴェン(1958-2018):『サンタフェ・ソングス』The Santa Fe Songs より
7.「ジャズを聴こう」Listening to jazz
ジェイク・ヘギー(1961-):『月への歌』SONGS TO THE MOON より
8.「月の北風のクッキー」The Moon’s the North Wind's Cooky
ウイリアム・ボルコム(1938-):『キャバレー・ソングス第1集』CABARET SONGS VOL.1 より
9.「愛」Amor
10.「待つ」Waitin
ブリテン:『4つのキャバレー・ソング』より
11.「弔いのブルース」
コープランド:『エミリー・ディキンソンの12の詩』TWELVE POEMS OF EMILY DICKINSON より
12.「心よ、彼のことは忘れよう!」Heart, we will forget him!
バーバー:『隠者の歌』 OP.29
13.「棲家の欲求」The Desire for Hermitage
チャールズ・アイヴス:『114の歌』114 SONGS より
14.「記憶」Remembrance
バーバー:『4つの歌』FOUR SONGS OP.13 より
15.「夜想曲」Nocturne
ジェラルド・フィンジ:『私は恋人に言った』I said to Love op.19b より
16.「2つの唇」 Two Lips
バーバー:『4つの歌』FOUR SONGS OP.13 より
17.「この輝く夜にきっと」 Sure on this shining night
18.「老人の秘密」 The Secrets of the Old
マデレーン・ドリング(1923-1977):
19.「ナイトクラブの女経営者の歌」 Song of a Nightclub Proprietress
ヘギー:『自然界の選択』Natural Selection より
20.「動物の情愛」 Animal Passion
アイヴス:『114の歌』114 SONGS より
21.「わが母の教えし歌」 Songs my mother taught me
ロジャー・クィルター(1877-1953):『7つのエリザベス朝の抒情詩』
7 Elizabethan Lyrics Op.12 より
22.「もう泣かないで」
コープランド:『古いアメリカの歌』OLD AMERICAN SONGS より
23.「川にて」 At the River
アデル・シャルヴェ(Ms)
スーザン・マノフ(P)
録音:2019年2月テルデックス・スタジオ、ベルリン
2017年にヴェルビエ音楽祭アカデミーで最優秀賞を得たほか数々の受賞歴を誇り、ジョディー・デヴォスのオッフェンバック作品集 (ALPHA-437/国内盤:NYCX-10039)へのゲスト参加やヨーロッパ各地の歌劇場への出演、ル・ポエム・アルモニークやピグマリオンとの共 演、ガーディナー指揮『ヴェンベヌート・チェッリーニ』公演への参加など、活動の場を広げているメゾ・ソプラノ、アデル・シャルヴェのソロ・デビュー 盤。親交の篤いスーザン・マノフの伴奏を得て、アメリカとイギリスの近現代歌曲を収録しています。 歌劇場での活発な活動のなか歌曲への強い情熱も持ち合わせているシャルヴェは、マノフと共演するデビュー盤作成にあたり、幼い頃ニュー ヨークで過ごした記憶という共通点を拠りどころとして、アメリカの王道的なレパートリーからキャバレー・ソング、そしてイギリスにもちょっと寄り道 するといったプログラムを構成しました。アメリカの片田舎の風景から教会のゴスペル、裏町の猥雑さまで、様々な情景が目に浮かぶような素 晴らしい表現力を堪能することが出来ます。
ALPHA-557
ブラームス:ピアノ曲集
ピアノ・ソナタ 第3番ヘ短調 Op.5
パガニーニの主題による変奏曲 イ短調 第1巻 Op.35-1
パガニーニの主題による変奏曲 イ短調 第2巻 Op.35-2
ネルソン・ゲルナー(P/STEINWAY)

録音:2019年3月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
若き日の作ながら既にブラームスとして完成していると言われるこれらの作品を、ゲルナーの持ち味である高度な技術に裏打ちされた知的なアプローチと奥行き のある表現でじっくりと聴かせます。 当初は歴史的ピアノの弾き手としてポーランド・ショパン協会のレーベルに登場、その経験を近年では専ら現代ピアノで活かし、度々の来日で日本でも人気を 博しているアルゼンチン出身ピアニスト、ゲルナー。尾高忠明指揮NHKSOとのライヴ録音「ブラームス:ピアノ協奏曲第2番」(ALPHA395)が大きな 話題となった彼ですが、ブラームスのソロ作品は今回がCDとして初めての登場となります。
ALPHA-558

NYCX-10218
日本語解説付国内盤
税込定価

ヤーコプ・ファン・エイク(1590頃-1657):『笛の楽園』
1. プレルディウム、または前奏
2. ヤンネマンとアーレムール
3. 麗しのアマリッリ
4. イングランドのナイチンゲール
5. 涙のパヴァーヌ
6. ファンタジアとエコー
7. ロバート侯の仮面劇
8. わが喜び、その幸せ
9. 静かに、どうか今ひととき
10. あるスペインの調べ
11. そのとき、美しき乙女ダフネは
12. 空威張り
13. ラウラ
14. わたしを癒したいなら
15. 道化師たち
16. 戦い
17. いかれたシモン
18. 詩篇 第9篇
19. あるスコットランドの小唄
20. おお、祝福されし聖なるベツレヘムよ
21. 鐘が鳴り
22. 何をしようか、日が暮れたら
フランソワ・ラザレヴィチ(各種リコーダー、円筒管フラウト・トラヴェルソ、ミュゼット)

録音:2020年7-8月、ベフェル・ロザリオ修道院、ベルギー
※国内盤に日本語解説付き
曇りない目で「作曲当時の作品の姿」を見据える研究的姿勢と、圧倒的な演奏能力とを兼ね備えた「古楽の笛」の達人フランソワ・ラザレ ヴィチ。ALPHAレーベルではフランス中南部の伝統音楽を集めたバグパイプ・アルバムでデビューしたという異色プレイヤーでもありますが、バッ ハやテレマンなどのフルート作品の本質に生々しく迫ったトラヴェルソ演奏を聴かせる一方、古楽器でアイルランド音楽と向き合うなど、アルバ ムごとに目が離せない存在です。そのラザレヴィチが、リコーダー史上の聖典ともいうべき17世紀オランダの曲集『笛の楽園』と正面から対峙。 ユトレヒトの教会から町の人に素晴らしい演奏を聴かせたという盲目のカリヨン奏者が綴った、あらゆる笛で演奏しうるというこの曲集の世界 を、自身の主たる楽器である横笛はもちろん、ソプラノからバスまで大小さまざまなリコーダー、さらにはバロック-ロココ期に使われたミュゼット (ふいご式バグパイプ)まで駆使して解き明かします。徹底しているのは、異色ともいえるその楽器選択を忘れさせる卓越した演奏クオリティ! 17世紀の名旋律をたくみに変奏してゆくファン・エイクの機微をとらえた味わい深い演奏は、古楽の枠内に留めておけない圧倒的な存在感 です。解説に寄せられた本人のインタビューも興味深い内容。ALPHAならではの特徴的なアルバムがまたひとつ世に生み出されました。
ALPHA-559
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第15番ニ短調 K.421
シューベルト:弦楽四重奏曲 第15番ト長調 D.887
ヴォーチェQ[セシル・ローバン(Vn)、サラ・ダヤン(Vn)、ギヨーム・ベッカー(Va)、リディア・シェリー(Vc)]

録音:2019年1月、ポワティエ・オーディトリウム劇場
2004年にパリで結成され、数々の名だたるコンクールを制して話題となったヴォーチェ四重奏団。数度の 来日公演で日本でも人気の高い彼らによる、結成15周年記念盤です。傑作ぞろいの「ハイドン・セッ ト」中唯一の短調で書かれたモーツァルトの15番。生涯最後の弦楽四重奏曲であり、シューベルトが試 み続けた、管弦楽的手法の室内楽への応用が大きな成果を上げた15番。彼らの持ち味である、親密 なアンサンブルとしなやかな表現を堪能することが出来るプログラムです。
ALPHA-560
ブリッジ、ブリテン、ドビュッシー:チェロ・ソナタ集
ブリッジ:チェロ・ソナタ ニ短調 H. 125
ドビュッシー:チェロ・ソナタ L. 135
ヤナーチェク:おとぎ話
ブリテン:チェロ・ソナタ Op. 65
トルルス・モルク(Vc)
ホーヴァル・ギムセ(P)

録音:2021年6月 ソフィエンベルク教会、オスロ、ノルウェー
ノルウェー出身の名手トルルス・モルクが、20世紀に生まれた4つのチェロ作品を収録したアルバムをALPHAからリリース。第1次世界大戦中 に書かれたブリッジとドビュッシーのソナタは、戦争への絶望、抵抗、平和や美への希求など当時の世相と作曲家の心理状態が大きく反映し たもの。ブリッジに才能を見出されたというブリテンが1961年に書いたソナタは名手ロストロポーヴィチとの出会いから生まれており、彼に捧げ られています。ヤナーチェクが1910年に書いた3楽章の作品は「おとぎ話」と名付けられ、ヴァシリー・ジュコーフスキーの詩に基づいて作曲され たもの。モルクはこれらの作品に寄り添いうように歌い、大きな包容力で聴かせます。ピアノは長年共演を続けるホーヴァル・ギムセ。
ALPHA-561
フランク:交響曲 ニ短調 Op.48
交響詩 「人、山上で聞きしこと」
ミッコ・フランク(指)
フランス放送PO

録音:2019年
数度の来日で日本でもお馴染みのフィンランドの指揮者ミッコ・フランクと、彼が2015年からシェフを務めるフランス放送フィルとの(セザール・) フランクの交響曲が登場。カップリングは、ヴィクトル・ユゴーの詩に触発され、リストの同名作品よりも先に書かれた交響詩です。オペラも得意 とするフランクならではの見通しの良いサウンドと、劇的な音楽づくりが聴きどころ。フランス放送フィルとAlphaの共同制作第1弾。
ALPHA-562
ラヴェル、アタイール:管弦楽曲集
ラヴェル:ラ・ヴァルス M.72
アタイール:Adh-Dhohr 〜セルパンと管弦楽のための協奏曲
ラヴェル:スペイン狂詩曲
パトリック・ヴィバール(セルパン)
アレクサンドル・ブロック(指)
リール国立O

録音:2018年10月 リール新世紀音楽堂
カップリングはブロックと同世代のフランスの作曲家アタイールによる、セルパンと管弦楽のための協奏曲『Adh-Dhohr』。イスラム教徒の祈り の習慣サラートにヒントを得た作品で、東洋の伝統音楽に習い旋律の対話で構成され、和声は盛大に鳴り響くことがほぼ無く、多くの場合リ ズム的に処理されます。複数の楽器のユニゾンや、絡み合うフレーズが生み出すリズムが非常に面白い作品です。ブックレットにはこの作品に ついて、シリアのアレッポの廃墟を舞台とした兵士の対話という設定の、フランスの作家ランスロ・アムランによるテキスト(仏・英・独)が掲載され ています。ここでセルパンを聴かせるのは、レ・シエクルでオフィクレイドを担当し、ソロ・アルバム(RIC362)も発表しているピリオド系低音金管 楽器の名手ヴィバール。セルパンのソロをホールで聴くという滅多にない状況で、音程を安定させるのも難しいこの楽器を見事なテクニックで 制御し、独特のふくよかで柔らかな音色を聴かせます。 近年、フランス近現代作品の演奏で高い評価を得ている、1985年生まれのフランスの指揮者アレクサンドル・ブロック。ジャンスとの共演によ るショーソン(ALPHA-441/国内盤:NYCX-10048)も高い評価を得た彼とリール国立Oによるラヴェルが登場。オーケストラを重 心低く鳴らす中から様々な楽器の音色が折々に際立ち、ラヴェルならではの巧みなオーケストレーションを最大限の色彩で描きあげる手腕は 見事なものです。
ALPHA-563

NYCX-10135
日本語解説付国内盤
税込定価

オルティス『変奏論』と、16世紀の低音弦〜チェロとガンバの源流
ディエゴ・オルティス(1510頃〜1570):『変奏論』より
1) 低音弦独奏のための第3レセルカーダ*
2)「ラ・スパーニャ」の調べによる第1レセルカーダ*
3)「ラ・スパーニャ」の調べによる第2レセルカーダ*
4)「ラ・スパーニャ」の調べによる第3レセルカーダ*
5)「ラ・スパーニャ」の調べによる第4レセルカーダ*
6)「ラ・スパーニャ」の調べによる第5レセルカーダ*
7)「ラ・スパーニャ」の調べによる第6レセルカーダ*
ルイス・ミラン(1500〜1561):8) 第一・第二旋法にもとづく第12ファンタジア(ビウエラ独奏)
ディエゴ・オルティス:『変奏論』より
9) アルカデルトのマドリガーレ「おお、わが幸福なる両目よ」による第1レセルカーダ*
10) アルカデルトのマドリガーレ「おお、わが幸福なる両目よ」による第2レセルカーダ**
11) アルカデルトのマドリガーレ「おお、わが幸福なる両目よ」による第3レセルカーダ**
12) アルカデルトのマドリガーレ「おお、わが幸福なる両目よ」による第4レセルカーダ*
アントニオ・デ・カベソン(1510〜1566):
13)「ミラノのガリアルダ」による変奏曲(オルガンとチェンバロ)
トマス・ルイス・デ・ビクトリア(1548〜1611):
14) おお、偉大なる玄義(合奏)
ディエゴ・オルティス:『変奏論』より
15) 低音弦独奏のための第4レセルカーダ*
16) サンドランの歌曲「甘やかなる追憶」による第1レセルカーダ**
17) サンドランの歌曲「甘やかなる追憶」による第2レセルカーダ**
ルイス・デ・ミラン
18) 第一旋法による第1ファンタジア(ビウエラ独奏)
ディエゴ・オルティス:『変奏論』より
19) サンドランの歌曲「甘やかなる追憶」による第3レセルカーダ*
20) サンドランの歌曲「甘やかなる追憶」による第4レセルカーダ**
21) 低音弦独奏のための第1レセルカーダ**
22) 低音弦独奏のための第2レセルカーダ**
23)「古きパッサメッツォ」の定旋律による第1レセルカーダ**
24)「古きパッサメッツォ」の定旋律による第2レセルカーダ**
25)「古きパッサメッツォ」の定旋律による第3レセルカーダ**
26)「ラ・フォリア」の定旋律による第4レセルカーダ**
27)「古きパッサメッツォ」の定旋律による第5レセルカーダ**
28)「ロマネスカ」の定旋律による第6レセルカーダ**
29)「ロマネスカ」の定旋律による第7レセルカーダ**
30)「ラ・フォリア」の定旋律による第8レセルカーダ**
アントニオ・デ・カベソン
31)「騎士の歌」による変奏曲(オルガン独奏)
ディエゴ・オルティス『変奏論』より
32)「ルッジェーロの歌」の低旋律による5声のレセルカーダ*
レ・バッス・レユニ (古楽器使用)【ブリュノ・コクセ (ディスカント・ガンバ、テノール・ガンバ、バス・ガンバ)*、グイード・バレストラッチ (ディスカント・ガンバ、バス・ガンバ)**、エマニュエル・ジャック (バス・ガンバ)、リチャード・マイロン (バス・ガンバ)、モード・グラットン (Org)、ベルトラン・キュイエ (Cemb)、シャヴィエル・ディアス=ラトレ (ビウエラ&ルネサンスギター)

録音:2019年2月 ヴァンヌ・カルメル会礼拝堂(フランス北西部ブルターニュ地方)
【国内盤】日本語解説付
バロック初期から初期古典派にかけての低音弦音楽を、それぞれの作品にあわせて周到に研究、「チェロ」の定型に甘んじることなく、時代ご との低音弦のあり方を追求してきたバロック・チェロ奏者ブリュノ・コクセ。Alphaレーベルでリリースがあるたび、必ず何か新たな発見がそこに詰 め込まれているのですが、それは彼が低音弦研究に秀でた音楽学者マルク・ファンスへーウェイクや古楽器製作家シャルル・リシェなど、協力 者に恵まれてきたことの結実と言えるでしょう。しかも最近ではヴィオラ・ダ・ガンバの名手グイード・バレストラッチとも協力関係を続け、チェロと ガンバの歴史が互いに不可分だった17世紀前後の作品演奏にも積極的に取り組んでいます。本盤はまさにそうしたコクセの活動あればこ そ、の注目すべき新録音です。 フレスコバルディのカンツォーナ集やガンバの異才トバイアス・ヒュームなど17世紀の低音弦世界の真相を探ってきたコクセは、ここでさらに時を 遡り、まだチェロという楽器ができる前の、さまざまな低音弦楽器が併存していた16世紀に光をあてます。重点的に扱われるのは、ガンバの ための作曲家として知られたスペイン生まれのローマの巨匠、ディエゴ・オルティス。コクセは俊才バレストラッチ(アルペジョーネを使ったユニーク な新譜を出したばかり!)の協力のもと、シャルル・リシェ制作のガンバ属の楽器を自らもさまざまに弾き分けながら、16世紀の低音弦楽器 音楽がどのような世界だったかをくまなく探ってゆきます。オルガンやチェンバロ、ビウエラ(ルネサンス期の撥弦楽器)などで同時代音楽を混ぜ てゆくアルバム制作姿勢も好感度大。今回も闊達な弓さばきと丁寧な解釈に期待です。
ALPHA-564
ベルリオーズ:荘厳ミサ曲H20 アドリアーナ・ゴンサレス(S)
ジュリアン・ベール(T)
アンドレアス・ヴォルフ(Bs)
ル・コンセール・スピリチュエル(合唱・管弦楽/古楽器使用)

録音:2019年6月、ヴェルサイユ宮殿旧王室礼拝堂、フランス
解説:ブルノ・メッシーナ、エルヴェ・ニケ
ベルリオーズが、まだ医学生としてパリで勉強していた頃からそう時間も経たない頃、サリエーリのオペラを聴いて本格的に音楽の道を志し、つ いに書きあげた最初期の大作……ベートーヴェン『荘厳ミサ曲』の数年後、ケルビーニやシューベルトのミサ曲と同時期に書かれたベルリオー ズの『荘厳ミサ曲』は、作曲者自身が楽譜を破棄したという証言に基づき長く未知の存在でした。しかし20世紀の終わりに奇跡的にベル ギーで楽譜が発見され、ジョン・エリオット・ガーディナーが間もなく録音。ピリオド楽器で19世紀の作曲家の作品が世界初録音されたことも 当時としては斬新でしたが、以後めったに新録音が現れないというのは作曲家像を見極めるうえであまりに惜しい事態でした。そこへ今回、 かつてヘンデルの『王宮の花火の音楽』の徹底した古楽器再現で話題を呼んだエルヴェ・ニケがまったく新しい録音をAlphaからリリースすると いうのは、大きな朗報ではないでしょうか。 『荘厳ミサ曲』はベルリオーズ齢21の頃、まるで音楽教育を施されていないに等しい状態で書きあげた大管弦楽つきの大作。初演には大き な困難が伴いましたが、その結果に当時のパリの音楽通たちは息をのみ、常軌を逸した異才の登場に驚きました。『幻想交響曲』誕生の5 年前のことです(この『荘厳ミサ曲』には、『幻想』第3楽章のメロディが合唱付きで現れるほか、『レクイエム』の「テューバ・ミルム」の原曲など、 他の作品に転用された箇所が散見されます)。作曲家は後に自筆譜を破棄、1991年にベルギーのアントウェルペン(アントワープ)で楽譜が 奇跡的に発掘されるまで長らく幻の作品となっていたこの大作を、古楽器演奏に通じたエルヴェ・ニケ率いるル・コンセール・スピリチュエルの演 奏で聴くことが出来ます。管弦楽には無孔ナチュラル金管のパイオニアたるマドゥーフ兄弟や、セルパンの名手パトリック・ヴィバール(レ・シエク ルのオフィクレイド奏者)のような敏腕ソリストたちも名を連ね、パリの人々を驚かせた生まれたての19世紀サウンドに最新の古楽的知見とと もに迫ります。
ALPHA-565
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3集
ソナタ第3番変ホ長調 Op.12-3
ソナタ第7番ハ短調 Op.30-2
ソナタ第6番イ長調 Op.30-1
ソナタ第8番ト長調 Op.30-3
ロレンツォ・ガット(Vn)
ジュリアン・リベール(P)

録音:2019年4月、スタジオ・フラジェー、ブリュッセル
2019年5月、ロマンド大衆劇場音楽ホール、ラ・ショー=ド・フォン、スイス
ベルギー出身の2人の若手奏者、ヴァイオリンのロレンツォ・ガットとピアノのジュリアン・リベールのデュオによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ 全集第3集。第1弾(ALPHA-240)は2016年のディアパソン・ドール室内楽と最優秀録音に選出されたほか、『春』ほかを収録した第2弾 (ALPHA-407)もたいへん高い評価を得ています。クレバース、デュメイに学び、エリザベート王妃国際音楽コンクール入賞で注目を浴びた ガットはピリオド系のサウンド作りにも通じた新世代。マリア・ジョアン・ピリスの弟子リベールとのデュオによる、生き生きとした演奏が楽しめます。
ALPHA-566

NYCX-10118
日本語解説付国内盤
税込定価

シャルパンティエ:『オルフェ、冥府へ下る』 H 471 
『オルフェの冥府下り』 H 488
ア・ノクテ・テンポリス(古楽器使用)【デボラ・カシェ(ソプラノ独唱)、レイナウト・ファン・メヘレン(オートコントル独唱)、エマニュエル・レシェ、アンネリース・デコック(Vn)、アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ)、モルガン・エウザン(リコーダー、フラウト・トラヴェルソ)、ミリアム・リニョル、サロメ・ガスラン(バス・ド・ヴィオル)、ロナン・ケルノア(バス・ド・ヴィオル、バス・ド・ヴィオロン)、ソフィー・ファンデン・エインデ(テオルボ)、アントニー・ロマニュク(クラヴサン&オルガン)】

ヴォクス・ルミニス(合唱)【ズュジ・トート、ステファニー・トゥルー、クララ・クトゥリ(ドゥシュ〔=ソプラノ〕)、ヴィクトリア・カッサーノ(バ=ドゥシュ〔=アルト〕)、ラファエル・ヘーン(オートコントル〔=高音部テノール〕)、フィリップ・フレーリガー(ターユ〔=テノール〕)、リオネル・ムニエ(バス=ターユ〔=バリトン〕)
、ジョフロワ・ビュフィエール(Bs)】

録音:2019年2月、ケイホフ礼拝堂(ベルギー中部フラームス=ブラバント地方)
【国内盤】歌詞・解説日本語訳、補筆:白沢達生
Alphaレーベルでの録音を通じ、フランス17〜18世紀の音楽を積極的に世界へ発信しつづけている古楽歌手レイナウト・ファン・メヘレンの グループ、ア・ノクテ・テンポリス。かたやフランス、ベルギー、ドイツなどの実力派古楽歌手たちを軸に、各パート2〜3人に絞った小規模編成 でドイツ三大S(シュッツ、シャイン、シャイト)からヘンデルまで、幅広いレパートリーを世に問うてきた古楽声楽集団ヴォクス・ルミニス。ヨーロッ パの古楽研究とライヴ・パフォーマンスの最前線をゆく二つの俊才集団が手を組み、フランス・バロック最大の作曲家のひとりシャルパンティエの 2傑作と正面から対峙した充実アルバムを録音してくれました。 ルイ14世の宮廷で王室音楽総監督リュリが活躍しているあいだ、シャルパンティエは王室での仕事から遠ざけられ、リュリの妨害のもと大がか りなオペラは作曲できなかったのですが、そのかわりに小編成・小規模の声楽曲で名品を数多く残しています。早世した恋人ユリディスを冥府 まで取り返しに行く竪琴の名手オルフェ(オルフェウス)の物語では長短二つの作品を残しましたが、ここで両作品の対比をきわだたせながら、 精彩あざやかな古楽器演奏でファン・メヘレンの歌を彩ってゆくア・ノクテ・テンポリスのアンサンブルはみごとなもの。クラヴサン(Cemb)奏者 としてパトリツィア・コパチンスカヤの名盤『TAKE TWO』でも活躍した異才アントニ―・ロマニュクが加わっているのも注目です。実力派声楽 集団ヴォクス・ルミニスの参与も頼もしく、演劇性に満ちたシャルパンティエの音楽が21世紀の今こそ対峙すべき音世界であることを説得力 豊かに伝えています。
ALPHA-567(2CD)
NX-D07

NYCX-10168(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

ハイドン:オラトリオ『天地創造』 アンナ・ルツィア・リヒター(S)
マクシミリアン・シュミット(T)
フローリアン・ベッシュ(Br)
ジョヴァンニ・アントニーニsi
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用/弦楽編成6/6/4/4/2)
バイエルン放送cho

録音:2019年5月8-11日 ヘルクレスザール、ミュンヘン
【国内盤】日本語解説、歌詞日本語訳(新訳)付き
かつて古楽器演奏への適応が一足遅れたイタリアで、本場のヴィヴァルディを独特のクセと味わいをもって聴かせる団体として登場し、一気に 「イタリアに古楽シーンあり」を印象づけた実力派集団イル・ジャルディーノ・アルモニコ。その音楽監督ジョヴァンニ・アントニーニは、近年ますま す古典派への取り組みをみせ、バロック演奏の経験値あればこその周到なハイドン交響曲全曲録音シリーズ(HAYDN 2032)をAlpha レーベルで進行中。そのさなかに突如、同シリーズの番外編のようなかたちで、ハイドン晩期の傑作『天地創造』の全曲録音が登場します。 ハイドン本来の驚くほどのウィットや、型破りな音使いの妙を表現するのに長けたアントニーニだけに、このリリースは聴き逃せません。 『天地創造』はハイドンが100曲以上におよぶ交響曲を全て作曲した後、ロンドン渡航を終えて戻ったウィーンで1798年に披露した大作オ ラトリオ。後続の『四季』とともに、ヘンデル作品が根強い人気を保っていた英国での経験もふまえて仕上げられた充実の音作りで、交響曲 で培った管弦楽作法の魅力もぞんぶんに発揮されており、圧巻の聴きごたえとなっています。アントニーニは作品の隅々まで意識を向け、単 に鋭角的な音作りでインパクトを狙うことなく、よく考えられたテンポ設定とアゴーギグでじっくり作品美を炙り出してゆきます。通奏低音はフォ ルテピアノではなくチェンバロを使用。宗教曲演奏に定評ある独唱者3人の立ちまわりも実に堂に入ったものがあり、総じて聴くほどに旨みが 滲み出る演奏解釈に仕上がっています。交響曲録音シリーズと併せ、ハイドンの真価に改めて気づかされる新録音です。
ALPHA-569(10CD)
NX-E03
アーリー・ピアノ〜フォルテピアノ・歴史的ピアノによる21世紀の精選名盤集〜
【DISC 1】
「ヴィオラ・ダ・ガンバとフォルテピアノ〜18世紀、ベルリン楽派の作曲家たち〜」
(1)ヨハン・ゴットリープ・グラウン(1703-1771):トリオ ハ長調 Wendt 87
(2)C.P.E.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Wq. 71, H. 502(ヴィオラ・ダ・ガンバとフォルテピアノ編)
(3)C.P.E.バッハ:シンフォニア イ短調 Wq. 156, H. 582 *(ヴィオラ・ダ・ガンバとフォルテピアノ編)
(4)不詳:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ニ長調(アマーリエ蔵書585、伝L.C. ヘッセ作)
(5)C.P.E.バッハ:2つのヴァイオリンと通奏低音のための三重奏曲 ハ短調「快活の人、憂鬱の人」 Wq. 161/1, H. 579(ヴィオラ・ダ・ガンバとフォルテピアノ編)
【DISC 2】
「ハイドン: 鍵盤のためのソナタ3編, アダージョと変奏曲」
(1)ソナタ ヘ長調 Hob. XVI:23
(2)ソナタ 変ホ長調 Hob. XVI:28
(3)ソナタ ハ長調 Hob. XVI:48
(4)アダージョ ヘ長調 Hob. XVII:9
(5)アンダンテと変奏 ヘ短調 Hob. XVII:6
※各ソナタの後に、演奏者による即興演奏付き
【DISC 3】
「ベートーヴェン: 最後のソナタ」
(1)ピアノ・ソナタ 第30番ホ長調 Op.109
(2)ピアノ・ソナタ 第31番変イ長調 Op.110
(3)ピアノ・ソナタ 第32番ハ短調 Op.111
【DISC 4】
「ベートーヴェン: 変奏と幻想」
(1)創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO 80
(2)ピアノ・ソナタ第19番ト短調 Op. 49, No. 1
(3)幻想曲 ト短調 Op. 77
(4)ピアノ・ソナタ第20番ト長調 Op. 49, No. 2
(5)15の変奏曲とフーガ 変ホ長調 「エロイカ変奏曲」 Op. 35
【DISC 5】
「フランス初期ロマン派の歌曲王 -ベランジェ傑作集」
ピエール=ジャン・ド・ベランジェ(1780-1857):1. なにもかも小さい(老人政治) 2. 錬金術師
3.婚礼の夜 4.着古した服 5.悪魔の死 6.教皇はイスラム教徒
7. もはやリゼットではなく 8. 醜さと美しさ 9. わたしの埋葬
10. 老上等兵 11. 底辺の人々 12. 年寄り浮浪者
13. 1階から6階まで 14. すてきな婆さま 15. 我らの地球
【DISC 6】
シュベルト: 『冬の旅』 D.911 (全24曲)

【DISC 7】
「プレイエル・ピアノによるショパン1」
1.ポロネーズ第1番嬰ハ短調 Op. 26, No. 1
2.3つのエコセーズ Op. 72 No. 3
3.ワルツ第14番ホ短調
4.タランテッラ 変イ長調 Op. 43
5.レントラーとトリオ 変イ長調 Op. posth.
6.ワルツ第4番ヘ長調 「華麗なる円舞曲」 Op. 34 No. 3
7.ポロネーズ第2番変ホ短調 Op. 26, No. 2
8.コントルダンス 変ト長調 - B 17
9.ワルツ第6番変ニ長調 「子犬のワルツ」 Op. 64, No. 1
10.ワルツ第7番嬰ハ短調 Op. 64, No. 2
11.カンタービレ 変ロ長調
12.ボレロ Op. 19
13.ワルツ第3番イ短調「華麗なる円舞曲」 Op. 34 No. 2
14.4つのマズルカ Op. 6
【DISC 8&9】
シューマン:室内楽曲
(1)ピアノ三重奏曲 (全4曲) (2)幻想小曲集 Op. 88
(3)ペダル・ピアノのための練習曲集 Op. 56(クラリネット、チェロとピアノ編)
【DISC 10】
「マゼッパ」 〜1846年製プレイエル・ピアノで奏でるリスト名作集〜
1.詩的で宗教的な調べ S173/R14 - 第7曲 葬送
2.超絶技巧練習曲集 S139/R2b (抜粋)
3.ショパン - 6つのポーランドの歌 S480/R145 (抜粋)
4.巡礼の年 第2年 イタリア S161/R10b (抜粋)
5.愛の夢 S541/R211 (抜粋)
6.即興演奏
【DISC 1】 (ALPHA202)
アルノー・ド・パスクアル(フォルテピアノ)
ジルバーマン1749年製作モデルによる、ケルスティン・シュヴァルツ再現製作楽器
*クリストフォリ1722年製作モデルと1726年製作モデルによる、ケルスティン・シュヴァルツ再現製作楽器
リュシル・ブーランジェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ライプツィヒのヨアヒム・ティールケ18世紀製作の7弦モデルによる、フランソワ・ボダール2006年製作の再現楽器
【DISC 2】(ALPHA196)
ボビー・ミッチェル(フォルテピアノ)
使用楽器: シュタイン・モデル 18世紀末製オリジナル(修復: クリス・マーネ)
【DISC 3】 (ZZT110103)
アレクセイ・リュビモフ(フォルテピアノ)
使用楽器: アントン・グラーフ1828年製作によるオリジナル古楽器
【DISC 4】 (ALPHA201)
オルガ・パシチェンコ(フォルテピアノ)
ウィーンのフリッツ1818年頃製作モデルによる、クリストファー・クラーク再現製作楽器(製作番号11)
【DISC 5】 (ALPHA131)
アルノー・マルゾラティ(Br)
イヴ・レヒシュタイナー(ハルモニウム=足踏式室内オルガン)
フレディ・エシェルベルジェ(P)
使用楽器: プレイエル1845年製アップライト
【DISC 6】 (ZZT101102)
トーマス・バウアー(Br)
ヨス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ)
ウィーンのヴァルター(1752〜1826)工房製作モデルによるクリストファー・クラーク1988年製作再現古楽器
【DISC 7】 (ALPHA040)
アルテュール・スホーンデルヴルト (P)
パリのプレイエル1836年製作によるオリジナル古楽器
【DISC 8&9】 (ALPHA158)
ゴルダン・ニコリッチ (Vn)
クリストフ・コワン (Vc)
ポール・メイエ (Cl)
エリック・ル・サージュ (P)
ニューヨークのスタインウェイ1875年製作によるオリジナル古楽器
【DISC 10】 (ALPHA119)
パトリック・シャイダー(P)
パリのプレイエル1846年製作によるオリジナル古楽器

録音:2002-2014年
ALPHAとZig-Zag Territoiresからリリースされた膨大なカタログから、現代ピアノとは違う、作曲家たちが知っていた18〜19世紀当時のフォルテピアノ・歴史 的ピアノで録音された重要盤を集めた10枚組BOX。使用楽器は個々それぞれに全く違う楽器と言っても過言ではないほどですが、演奏者はどのアルバムでも 演奏作品に最適な楽器を厳選、どのアルバムでも作曲家自身が聴き知っていた音のイメージに肉薄してみせています。演奏者もインマゼール、リュビモフ、ル・ サージュ、スホーデンヴルト、パシチェンコなど、楽器ごとに最適な歴史的奏法でずばぬけた解釈を体現してきた新旧世代の一流ぞろい。シューベルト作品に寄 り添うヴァルター・モデルの響きからチェンバロ風のジルバーマン・モデルによるC.P.E.バッハ、曲中の隠れた面白さに次々と気づかされるハイドン演奏、楽器のス ペックすれすれに攻めるスリルがたまらないプレイエルでのリストまで、このBOXひとつで歴史的ピアノの多彩さと深さが概観できる、よく練られた決定盤的内容に なっています。
ALPHA-568(20CD)
NX-F09
ヴァンサン・デュメストルと、ル・ポエム・アルモニークの芸術〜16世紀から17世紀へ バロックのフランスとイタリア、そして英国

【DISC 1】 (ALPHA002)
ドメーニコ・ベッリ(?-1627)とフィレンツェの「新様式」
【DISC 2】 (ALPHA057/ALPHA331)
アントワーヌ・ボエセー(1587-1643): わたしは死ぬことなく息絶える 〜エール・ド・クールとバレ・ド・クール
【DISC 3】 (ALPHA182)
「パリの不死鳥」 ルイス・デ・ブリセーニョ(1614-1627頃活躍):1626年パリで出版された、スペイン風ギターのための舞曲と歌
【DISC 4】 (ALPHA001/ALPHA320)
ベレロフォンテ・カスタルディ(1580頃-1649): 奔放なる芸術家の肖像
【DISC 5】 (ALPHA011)
エミーリオ・デ・カヴァリエーリ(1550頃-1602):エレミヤの哀歌
【DISC 6】 (ALPHA952)
リュリ、シャルパンティエ:テ・デウム
【DISC 7】 (ALPHA285)
パーセル、クラーク(1674〜1707)~英国に愛された作曲家
【DISC 8】 (ALPHA957)
F.クープラン:ルソン・ド・テネブル/クレランボー(1676-1749):ミゼレーレ
【DISC 9】 (ALPHA968)
MAJESTE ~ド・ラランド「(1657-1726):テ・デウム
【DISC 10】 (ALPHA030/ALPHA350)
ド・ラランド(1657-1726): ルソン・ド・テネブル
【DISC 11】 (ALPHA003)
「会話」 ロベール・ド・ヴィゼー(1659頃-1733頃): テオルボ作品集、テオフィル・ド・ヴィオー(1590-1626)のソネットを添えて
【DISC 12】 (ALPHA019)
ピエール・ゲドロン(1565-1620頃)作品集〜さまざまな編成で
【DISC 13】 (ALPHA005)
「人間喜劇」 エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676)作品集
【DISC 14】 (ALPHA100)
シャルル・テシエ(1550頃-?)と、16世紀末のヨーロッパ音楽
【DISC 15】 (ALPHA172/ALPHA306)
「戦い!」 モンテヴェルディ:「タンクレーディとクロリンダの戦い」, 他
【DISC 16】 (ALPHA213)
エール・ド・クールの「心」〜16世紀末, フランス宮廷歌曲の誕生〜
【DISC 17】 (ALPHA120/ALPHA321)
「フィレンツェ1616年, 失われた恋の歌」 〜カッチーニ, ドメーニコ・ベッリ, サラチーニ
【DISC 18】 (ALPHA023)
イル・ファーゾロ作品集〜17世紀イタリア、謎の偽名作曲家の正体〜
【DISC 19】 (ALPHA081/ALPHA305)
「愛は妙なり」 英国エリザベス朝の撥弦楽器のためのコンソート
【DISC 20】 (ALPHA039)
「ノヴァ・メタモルフォージ」 〜17世紀紀初頭、ミラノの教会音楽〜
ヴァンサン・デュメストル((指)テオルボ、バロックギター ほか)
ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)

録音:1998-2017年
1998年にヴァンサン・デュメストルによって結成された古楽器合奏団、ル・ポエム・アルモニーク。その20周年を記念するBOXが登場します。その結成とほぼ同 時期に発足したALPHA CLASSICSからCDのリリースを開始した彼らのディスコグラフィから、記念すべき商品番号ALPHA001(カスタルディ作品集)をはじ め、白ジャケット・シリーズ以外のスタンダード・シリーズから大半の重要アルバムを網羅。このグループを一躍有名にしたリュリ登場以前のフランスのエール・ド・ クールやイタリア初期バロックから、ルイ14世時代のフランス音楽やそこから絶大な影響を受けた英国17世紀音楽など「フランス」「イタリア」「英国」の3地域を 軸に、16世紀末〜17世紀のいわゆる「バロック」のターニングポイントを辿れる選曲。リリース時に高い評価を博した名盤ぞろいのBOXです。
ALPHA-570(7CD)
NX-D03
『アレクセイ・リュビモフの芸術』〜18世紀から現代までのピアノによる
【DISC 1】 キリストの最後の七つの言葉
(作曲者監修による編曲者不明のクラヴィーア版)
【DISC 2】
モーツァルト:2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448
ラルゲットとアレグロ 変ホ長調 K.無し (ロバート・レヴィン補筆完成版)
アダージョとフーガ ハ短調 K.546 (フランツ・バイヤー版)ピアノ四重奏曲第2番変ホ長調 K.493(イヴァン・プラッチェ編曲による2台クラヴィーア版)
【DISC 3】
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番嬰『月光』
ピアノ・ソナタ第21番『ワルトシュタイン』
ピアノ・ソナタ第17番 『テンペスト』
【DISC 4】
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番ホ長調 Op.109
ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111
【DISC 5】
シューベルト:即興曲 Op.90 D899、即興曲 Op.142 D935
【DISC 6】
ストラヴィンスキー:協奏曲 変ホ長調 『ダンバートン・オークス』(作曲者による2台ピアノ版)
サティ:ソクラテス (ジョン・ケージ編曲による2台ピアノ版)
ストラヴィンスキー:2台のピアノのための協奏曲
シネマ - 『本日休演』のための幕間音楽
(ダリウス・ミヨーによる4手ピアノ版/リュビモフによるプリペアド)
【DISC 7】
アイヴズ:ピアノ・ソナタ第2番『マサチューセッツ州コンコード、1840年〜60年』
ウェーベルン:ピアノのための変奏曲 op.27
ベルク:ピアノ・ソナタ op.1
アレクセイ・リュビモフ(P)
ユーリ・マルティノフ(P)…DISC 2
ヴャチェスラフ・ポプルーギン(P)…DISC 6
マリアンネ・ヘンケル(Fl)…DISC 7、TRACK 4

【DISC 1】 ZZT341
使用楽器:1794年シュペート&シュマール製タンジェント・ピアノによる
クリス・マーネ製復元楽器
録音:2013年6月17-20日 ドープスヘジンデ教会、オランダ
【DISC 2】 ZZT306
使用楽器:1790年頃製作のフォルテピアノ、1785年頃製作のフォルテピアノ
録音:2011年9月19-22日 聖ピエトロ教会、ベルギー
【DISC 3】 ALPHA194
使用楽器:1802年エラール製による2011年クリス・マーネ製復元楽器
録音:2012年6月27-29日 シテ・ド・ラ・ミュジーク円形劇場、パリ
【DISC 4】 ZZT110103
使用楽器:1828年グラーフ製オリジナル エートヴィン・ビュンク修復
録音:2009年7月 ドープスヘジンデ教会、オランダ
【DISC 5】 ZZT100102
使用楽器:1810年ミュラー製オリジナル、1830年シャンツ製オリジナル
エートヴィン・ビュンク修復
録音:2009年7月13-14日 ドープスヘジンデ教会、オランダ
【DISC 6】 ALPHA230
使用楽器:1920年製プレイエル、1906年製ガヴォー、
1909年製ベヒシュタイン
録音:2015年6月16-18日 ドープスヘジンデ教会、オランダ
【DISC 7】 ZZT362
録音(ライヴ):1997年クロイト、ドイツ (アイヴズ)
1999年モスクワ(ウェーベルン、ベルク)
1944年モスクワに生まれ、モスクワ音楽院でネイガウスとナウモフに師事したのち、西側の同時代音楽をソビエト国内に広めたことで当局の 批判を浴びたリュビモフ。古楽器、歴史的ピアノに打ち込んだのはその後で、現在では当時の楽器を使用した古典派からモダン楽器による 現代作品まで、幅広いレパートリーにおいて作品の本質に寄り添う求道的な演奏が高い評価を得ています。また2019年には突然の「引退 宣言」を行い、世界中のファンを驚かせました。 そんな彼が2010年前後からZig-Zag TerritoiresとAlpha Classicsで製作してきた、作品に応じた楽器を使用した特色あるアルバムを 集めたBOXセットが登場します。ピアノよりむしろチェンバロに近い音色を持つタンジェント・ピアノによるハイドンから、1909年のベヒシュタイン を使用したプリペアド・ピアノによる面白さ抜群のサティまでを収録。また7枚目には1990年代終わりのライヴが収録されており、使用楽器は 明記されていませんが、リュビモフならではの集中力による研ぎ澄まされた素晴らしい演奏を聴くことが出来ます。
ALPHA-572
バッハ:2台のチェンバロのための協奏曲集 BWV1060-1062〜チェンバロ2台と弦楽器5名の室内楽編成による
2台のチェンバロ〔と4部の弦楽〕のための協奏曲 ハ短調 BWV 1060
2台のチェンバロ〔と4部の弦楽〕のための協奏曲 ハ長調 BWV 1061
2台のチェンバロ〔と4部の弦楽〕のための協奏曲 ハ短調 BWV 1062
オルガン独奏のための前奏曲とフーガ 変ホ長調 BWV 552 「聖アン」〜2台のチェンバロによる演奏
オリヴィエ・フォルタン、エマニュエル・フランケンベルフ(チェンバロ独奏)
アンサンブル・マスク(古楽器使用)
ソフィー・ジェント、トゥオモ・スニ(Vn)
カスリーン・カジオカ(Va)
メリザンド・コリヴォー(Vc)
ブノワ・ヴァンデン・ベムデン(Cb)

録音:2018年11月ノートルダム・ド・ボン・スクール新教教会
バッハは若い頃からオルガンの名手として頭角をあらわし、後年はチェンバロ演奏でもたくみな即興を聴かせたことで知られています。息子たち をはじめ腕利きの門弟も多く、ライプツィヒに移りコレギウム・ムジクムの指揮も任されるようになってからは、複数台のチェンバロと弦楽器が共 演する二重協奏曲・三重協奏曲も続々仕上げてゆきました。バッハの伝記作者フォルケルによれば、ただでさえ独奏者の数が多いためか、 これらの協奏曲は弦楽器奏者が各パートひとりずつの室内編成で演奏される、という前提があったようです。しかし今日、これら2台のチェン バロのための協奏曲をそのような室内楽編成で録音した例というのは、きわめて稀といわざるを得ません。 ラ・フォル・ジュルネTOKYOでたびたび来日もしている国際派の古楽器集団アンサンブル・マスクの最新新譜は、そうした当時流儀の極小編 成でバッハの二重鍵盤協奏曲全3曲を網羅したアルバム! チェンバロには18世紀ドイツの楽器をモデルとした綿密な再現楽器が使われ、 俊才二人の闊達なソロのかたわら、弦楽パートは低音部をチェロ&コントラバスで重ねている以外は各パートひとりずつ。この編成だからこそ の見通しのよいサウンドのなか、明確に浮かび上がる音の綾の複雑さ……バッハの偉大さにも改めて気付かされる充実の新録音、さすが Alphaのリリースだけはある傑作盤の登場と言えるでしょう。ライプツィヒ・バッハ協会にも名を連ねる碩学ペーター・ヴォルニーが、最新の知見 にもとづいた作品解説を寄せている点も注目に値します。
ALPHA-573
20世紀初頭フランスの女性作曲家によるフルートとピアノのための作品集
メル・ボニ(1858-1937):ソナタ
リリー・ブーランジェ(1893-1918):夜想曲
春の朝に
クレマンス・ド・グランヴァル(1828-1907):組曲
メル・ボニ:小品 OP.189
 スケルツオ(フィナーレ) OP.POSTHUME 187
シャミナード(1857-1944):星のセレナード Op.142
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):3つの小品
ジュリエット・ユレル(Fl)
エレーヌ・クヴェール(P)

録音:ウエストフェスト教会、スキーダム、オランダ
女性が芸術家として生活することが難しかった20世紀初頭。社会の逆風にさらされながらも音楽に生涯を捧げた、フランスの女流作曲家た ちの作品を集めたアルバム。ロッテルダム・フィルの首席奏者として活躍するユレルと盟友クヴェールが、先人たちに敬意と共感を持って作品に 寄り添っています。 収録曲は短いもので2分弱、長くても5分台といういずれも短いものですが、フルートとピアノの美しい音色が生きた特徴的な作品ばかり。印 象派からベル・エポック、そしてヨーロッパを席巻したワグネリズムの影響も感じさせるたいへん興味深いものです。
ALPHA-574
シベリウス:交響曲第2番ニ短調 Op.43
組曲「クリスティアン2世」 Op.27
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指)
イェーテボリSO

録音:2019年6月 イェーテボリ・コンサート・ホール、スウェーデン
首席指揮者を務めるイェーテボリSOとのシベリウス、交響曲第1番と「エン・サガ」のカップリング(ALPHA440/NYCX-10035)に続く 第2弾は、第2番と『クリスティアン2世』という組み合わせです。第1番でも聴かせた、フレージングとデュナーミクに関する個性的な解釈をここ でも随所で発揮。それが新たなストーリーを紡ぎ出し、これまでとは違う視点で作品を描きつつ、最終的には雄大な風景に包まれるようなク ライマックスへと到達します。カップリングの『クリスティアン2世』は、シベリウスが交響曲第1番を完成する直前に書き上げた劇音楽からの組 曲。16世紀にスカンジナビアを統治した実在の王をモデルとする、友人のアドルフ・パウルによる戯曲のために書かれ、若々しい筆致の中に 素朴な美しさと大きなスケールを併せ持ったシベリウスらしい佳作です。 最近のインタビューで、ネーメ・ヤルヴィの書き込みが入ったイェーテボリSOに伝わるシベリウスのスコアについて熱心に語ったロウヴァリ。 母国フィンランドが誇る作曲家シベリウスへの強い愛着と深い作品理解に根ざした、たいへん美しく力強い演奏を聴かせます。
ALPHA-575
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 Op.15
ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 Op.58*
マルティン・ヘルムヒェン (P)
アンドルー・マンゼ (指)
ベルリン・ドイツSO

録音:2018年10月、2019年5月* ベルリン・フィルハーモニー
ベルリン出身のヘルムヒェンが地元のオーケストラと共演するベートーヴェン、「皇帝」と第2番を収録したアルバムに続く第2弾。マンゼらしい軽 やかな美しさと、ヘルムヒェンならではのリリカルなピアノが生きた素晴らしい演奏で、まだ古典的な要素の強い第1番、ピアノ独奏で始まるなど 独創性が花開き始めた第4番という、2つの作品の個性を巧みに描き分けています。
ALPHA-576

NYCX-10122
日本語解説付国内盤
税込定価

『アリアンナ』〜スカルラッティ、ヘンデル、ハイドンが描くアリアンナ(アリアドネ)の物語
A・スカルラッティ:カンタータ「アリアンナ(愛に酔いながら彼女は逃避し)」H 242
ヘンデル:カンタータ「ああ!惨酷な人、わたしは泣きながら」HWV 78
ハイドン:カンタータ「ナクソス島のアリアンナ」Hob.XXVIb:2(管弦楽版)
ケイト・リンジー(Ms)
アルカンジェロ(古楽器使用)
総指揮:ジョナサン・コーエン

録音:2019年8月聖オーガスティン教会、ロンドン

【国内盤】
解説・歌詞日本語訳:白沢達生
アメリカから世界へ活躍の場を大きく広げ、ジャズや近代作品から古楽まで広範な演目で注目を集め、ついに英国さえ席巻しつつある新世 代歌手ケイト・リンジー。ヴァイオリンのアリーナ・イブラギモヴァやテノール歌手イェスティン・デイヴィスら、気鋭プレイヤーたちとの共演盤がめだつ 英国随一の古楽器集団アルカンジェロとともに、Alphaレーベルから新たに世に問うアルバムのテーマは「捨てられたアリアドネ(イタリア語でア リアンナ)」。恋する男に思いがけないタイミングで捨てられてしまった女性の心情を、3人の巨匠の作例を通じてじっくり解き明かしてゆきます。 アリアドネは古代神話に登場するミノス王の娘で、王国の迷路にひそむミノタウロスを彼女の手引きで倒した勇者テーセウスに恋し、ともに国 を離れたものの、ナクソス島で思いがけず見捨てられてしまいました。卑怯な勇者への怒りと絶望を巧みに描き出した傑作楽曲は過去少な からず、本盤ではバロック後期のA.スカルラッティ(イタリア)とヘンデル(ドイツ&英国)、そして古典派のハイドン(オーストリア)らの圧倒的な作 風の違いを、アルカンジェロのセンス抜群な古楽器演奏とともに堪能できます。当初ピアノひとつで伴奏できるよう作曲されていたハイドン作 品が、大がかりな管弦楽伴奏版で聴ける点も見過ごせません。アルカンジェロとの共演でその魅力をさらに引き出されたケイト・リンジーの面 目躍如。今後への大きな躍進も垣間見える圧倒的な解釈にご注目ください。
ALPHA-577(2CD)
NX-D07
ベートーヴェン:チェロ・作品全集
ヘンデル『マカベウスのユダ』の「見よ、勇者は還る」による12の変奏 ト長調
WoO 45
チェロ・ソナタ 第1番 ヘ長調 Op. 5-1
チェロ・ソナタ 第2番 ト短調 Op. 5-2
ーツァルト『魔笛』の「恋人か女房が」による12の変奏 ヘ長調 Op.66
チェロ・ソナタ 第3番 イ長調 Op. 69
モーツァルト『魔笛』の「恋を知る男たちは」による7つの変奏 変ホ長調 WoO 46
チェロ・ソナタ 第4番 ハ長調 Op. 102-1
チェロ・ソナタ 第5番 ニ長調 Op. 102-2
ニコラ・アルトシュテット(Vc/ピアチェンツァのジョヴァンニ・バッティスタ・グヮダニーニ1749年製)
アレクサンダー・ロンクヴィヒ(フォルテピアノ/ウィーンのコンラート・グラーフ1826〜27年頃製)

録音:2019年7月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
2018年にはアイゼンシュタット・ハイドン・フィル(旧オーストリア=ハンガリー・ハイドン・フィル)とともに来日し、ピリオド奏法への適性をぞんぶん に活かしたハイドン解釈で絶賛を博したアルトシュテット。さまざまなレーベルからリリースされてきた多彩なレパートリーでも、若々しい勢いと明 敏・明晰な作品理解を示し、1作ごとに瞠目させられる21世紀最前線の俊英チェリストがAlphaから新録音を発表!しかも記念年に合 わせてベートーヴェンのソナタ全集、そのうえパートナーは百戦錬磨にして近年さらなる新境地を見せつつあるロンクヴィヒというのは、今まさに 聴きたいベートーヴェン演奏の極致といってよいでしょう。 ベートーヴェンは生前さまざまなチェロの名手と接しながら、初期・中期・後期とそれぞれの時代に、自家薬籠中の楽器であるピアノとの二重 奏作品を書いています。その創意の真相は、作曲家生前のモデルによる楽器を然るべき奏法で鳴らしてこそ初めて浮かび上がるところ。20 世紀末以来、現代楽器でもウィーン古典派やシューベルトの解釈で圧倒的な成果をあげ、ピリオド楽器にも抜群の適性をみせるロンクヴィ ヒはここで、ベートーヴェンが晩年所有していたものと同時期・同製作者のフォルテピアノ(C.グラーフ)を使用。グヮダニーニのチェロを縦横無 尽、古典期の弓と奏法で奏でるアルトシュテットは15年来の共演仲間で、阿吽の呼吸が映える充実した演奏を存分に味あわせてくれま す。Alphaならではの記念年リリースといえます。
ALPHA-578

NYCX-10151
日本語解説付国内盤
税込定価

モーツァルトとマンボ
モーツァルト:ホルン協奏曲 断章 変ホ長調 K. 370b
ダマソ・ペレス・プラード(ジョシュア・デイヴィス編):エル・マンボ
モーツァルト:ホルンと管弦楽のためのロンド 変ホ長調 K. 371
エドガー・オリヴェロ(1985-):サラナード・マンボ(「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」による)
モーツァルト:ホルン協奏曲第3番変ホ長調 K.447
ジョシュア・デイヴィス & ユニエト・ロンビーダ・プリエト:ロンド・アラ・マンボ(K. 447 第三楽章による)
イソリーナ・カリージョ(ホルヘ・アラゴン編):Dos Gardenias くちなしの花をふたつ
モイセス・シモン(ホルヘ・アラゴン編):El Manisero 南京豆売り 〜ライヴ収録
サラ・ウィリス (Hrn)
ハロルド・マドリガル・フリアス (Tp)
ユニエト・ロンビーダ・プリエト (Sax)
ホルヘ・アラゴン (P)
ハバナ・リセウム・オーケストラ
ホセ・アントニオ・メンデス・パドロン(指)
ザ・サラバンダ(THE SARAHBANDA)【ユニエト・ロンビーダ・プリエト (Sax)、アデル・ゴンザレス・ゴメス (ボンゴ)、エドゥアルド・ラモス・エルダンデス (ティンバレス)、アレハンドロ・アギアル・ロドリゲス (コンガ)、オリビア・ロドリゲス・カバレロ (ベース)、エリオ・エルナンデス・ロハス (P)】
ハバナ・ホーンズ(サラ・ウィリスと14人のホルン奏者たち)

録音:2020年1月オラトリオ・サン・フェリペ・ネリ教会 ハバナ、キューバ

【国内盤】日本語解説付き
ベルリンPOで活躍するホルン奏者、サラ・ウィリスのアルバムがALPHAレーベルから登場です。職人揃いのベルリン・ フィルにおいて、その明るいキャラクターを生かした司会などの活動でも大活躍の彼女。以前から趣味でサルサなどに親しんでいたそうですが、 初めてキューバを訪れた際、当地の音楽に直に接して天国だと感じたこと、またクラシックの素晴らしい音楽家たちがたくさんいるにも関わらず 世界に知られていないこと、さらに当地の音楽家が「モーツァルトはきっと素晴らしいキューバ人になったはず」と語ったことがヒントとなり、この不 思議な取り合わせのアルバムが誕生しました。モーツァルト作品で共演するハバナ・リセウム・オーケストラは、ピアニスト、シモーネ・ディナースタ インとの共演でソニーにも録音している実力派オーケストラ。サラ・ウィリスの高音から低音までむらなく安定した技術と豊かな表現力も相まっ て、素晴らしい演奏を聴かせます。そしてマンボの巨人ダマソ・ペレス・プラードなどによるキューバ音楽の数々は、まさに血の通った面白さ。セ ンチメンタルなメロディで人気の「くちなしの花ふたつ」なども収録し、ラストは「ピーナッツ・ベンダー」という英名でも知られる名作「南京豆売り」 のライヴで雰囲気たっぷりに締めています。モーツァルトもマンボも理屈じゃないんだと、とにかく楽しませてくれるアルバムです。
ALPHA-579
アレッサンドロ・ストラデッラ(1643-1682):『洗礼者聖ヨハネ』 ポール=アントワーヌ・ベノス・ジアン(C.T)…洗礼者ヨハネ
アリシア・アモ(S)…ヘロディアの娘
オリヴィエ・デジャン(Bs)…ヘロデ王
ガイア・ペトローネ(Ms)…ヘロディア(ヘロデの妻)
アルタヴァスト・サルキシャン(T)…宮廷顧問官
ティボール・ギヴァヤ(T)…弟子
ダミアン・ギヨン(チェンバロ、指揮)
ル・バンケ・セレスト(古楽器使用)

録音:019年5月 フォンテヴロー修道院、フランス
実質上の合奏協奏曲の創始者であり、その革新的な作品で当時の人々を魅了しながら、放蕩生活がたたりジェノヴァで刺客の手に倒れた ストラデッラ。彼の『洗礼者聖ヨハネ』は宗教劇の要素を劇的なオラトリオに仕上げた作品で、1675年の初演時には大きな成功を収めました が、そのスコアは1949年に再発見されるまで図書館の奥深くで深い眠りについていました。ペルージャで行われた蘇演時にヘロディアの娘(一 般にサロメと呼ばれますが、この作品に名前は出てきません)を歌ったのは、あのマリア・カラスであったと伝わります。 イエスに洗礼を授けたとされる聖ヨハネを演じるのは、現在パリで最も注目され来日経験もあるカウンターテナー、ポール=アントワーヌ・ベノ ス・ジアン。そのヨハネの首を取るようヘロデ王に求めるヘロディアの娘に、コルセッリの宗教カンタータ(iTinerant Earlyレーベル)が高い評価を 得たアリシア・アモ。そのほかガイア・ペトローネやアルタヴァスト・サルキシャンなど、古楽を中心に活躍する旬の歌手たちが集結。宗教的声楽 作品を生き生きと表現することに長けたギヨン率いるル・バンケ・セレストと共に、歴史に埋もれた天才の傑作に新たな命を吹き込みます。
ALPHA-580
『照らし出された快楽』〜弦楽合奏の20世紀 〜
(1)シャーンドル・ヴェレシュ(1907-1992):12の弦楽器のための協奏的音楽(ムジカ・コンチェルタンテ) - カメラータ・ベルンに捧ぐ
(2)ジェルジ・クルターグ(1926-):しるしVI (『サイン、ゲームとメッセージ』より) - 弦楽三重奏のための
(3)ヒナステラ:弦楽のための協奏曲 作品33
(4)バルトーク:2挺のヴァイオリンのためのピツィカート二重奏曲
(5)リゲティ:バラードとダンス - 2挺のヴァイオリンのための
(6)フランシスコ・コーイ(1985-):照らし出された快楽 - ヴァイオリン、チェロと室内管弦楽のための二重協奏曲
(7)ラルラうた LalulaLied
即興
(8)カメラータの鳥たち
カメラータ・ベルン
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)
ソル・ガベッタ(Vc)、
フランシスコ・コーイ(指)

(2)パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)、マルコ・ミレンコヴィチ(Va)、トーマス・カウフマン(Vc)

(4)ソーニャ・シュタルケ、パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)
(5)パトリツィア・コパチンスカヤ、カン・スヨン(Vn)

(7)パトリツィア・コパチンスカヤ(声&ヴァイオリン)
カン・スヨン(Vn)、ケティ・シュトイリ(Cb)

録音:2019年6月 スイス放送(SRF)チューリヒ放送局
世界各地のステージに素足で現れ、他の誰にも成しえない音楽体験で客席を魅了し、アルバム発表ごとに話題騒然の企画を実現してきた 21世紀的唯一無二のヴァイオリニスト、パトリツィア・コパチンスカヤ。2020年秋にはイル・ジャルディーノ・アルモニコとタッグを組み、古楽器 演奏への愛着を独特の形で結晶させた『ヴィヴァルディ、その先へ』(Alpha624/国内仕様NYCX-10161)で大いに注目を集めたところ、 その興奮も冷めやらぬうちに次のアルバムが発表されます。 20世紀屈指の異才画家ダリの初期作品『照らし出された快楽 Plaisirs illumines』(1929/短編映画『アンダルシアの犬』にも登場)に 着想を得た現代スペインの作曲家コーイの二重協奏曲(チェロに名手ガベッタが客演!)を表題に、現代ハンガリーを代表する室内楽作品 にアルゼンチンのヒナステラを加えた選曲からして、コパチンスカヤの明敏な感性が窺えます。彼女のアルバム『つかの間と、永遠と』 (Alpha545/国内仕様NYCX-10086)でも鮮烈な存在感を示したカメラータ・ベルンは、曲によってメンバーがソロでも抜群のパフォーマ ンスを披露。数十年前のバロックの名盤群からは想像もつかないほどみずみずしい音を紡ぐソリスト集団への変貌は、コパチンスカヤという希 有の触媒的ソリストとの共演あればこそでしょう。そうした交感力が絶好の刺激を導き出したアルバム、彼女からますます目が離せません!
ALPHA-581

NYCX-10140
日本語解説付国内盤
税込定価

様々な地域と時代における、楽園と追放の歌
「楽園の朝」
ラヴェル:楽園の美しい3羽の鳥〜『3つの歌』 M.69 より
バーンスタイン:シルエット(ガリリー)〜レバノン民謡による
メシアン:こんにちは お前 緑の鳩よ『ハラウィ』より
「イヴの目覚め」
フォーレ:楽園〜『イヴの歌』 Op.95 より
ドビュッシー:まぼろし L.53
ダニエル=ルシュール:アダムがイヴに言ったこと〜『陽の光のように明らか』 より「理想郷/田園の牧歌」
ストラヴィンスキー:パストラーレ
ヴォルフ:お澄まし娘〜『ゲーテ歌曲集』より
心変わりした娘〜『ゲーテ歌曲集』より
「火遊び/イヴと悪/人間の堕落」
ブラームス:サラマンドラ〜『5つの歌曲』 Op.107 より
アリベルト・ライマン:リンゴをちょうだい〜『子供の歌』 より
ブリテン:毒のある木
プフィッツナー:ローズはリンゴをかじった〜『古い歌』 Op.33 より
ラヴェル:火のエール〜『子供と魔法』 M.71 より
「追放/出立/思い出」
ラフマニノフ:おおい!〜『6つのロマンス』 Op.38 より
アイヴズ:夕暮れ〜『114の歌』 より
パーセル:眠れ、アダムよ、眠れ Z195
シューベルト:消失 D.807
 夕べの星 D.806
シューマン:今や輝く黄昏が暮れる〜『楽園とペリ』 Op.50 第三部より
待ってくれ、荒くれ船乗りさん!〜『リーダークライス』 Op.24
「地上の暮らし」
アイスラー:毎朝パンを得るために〜『ハリウッド・エレジー』 より
 この街は私に教えてくれた〜『ハリウッド・エレジー』 より
マーラー:浮世の生活〜『子供の不思議な角笛』 より
ジョージ・クラム:風のエレジー〜『3つの初期の歌』 より
アンナ・プロハスカ(S)
ジュリアス・ドレイク (P)

録音:2019年7月バイエルン放送スタジオ2、ミュンヘン

【国内盤】日本語解説・歌詞訳付
特に近・現代音楽の解釈と歌唱で高い評価を得ながら、持ち前の高い感性で古楽の世界にまで鋭く切り込むアンナ・プロハスカが描く『失 楽園』。楽園でのアダムとイヴ、その堕落と追放の物語、あるいはそれに触発された歌曲を収録しています。ロマン派から近代、そして20世 紀に至る各時代から独自の選曲を行っており、歌詞も仏・独・英・露と4ヵ国語に及ぶもの。圧倒的な充実度で、プロハスカの企画力、歌唱 力、言語力と、現在の彼女が持てる実力が余すところなく発揮された、聴き応え十分のアルバムです。
ALPHA-582(2CD)
NX-D07
アントニオ・ドラーギ(1634-1700):歌劇『エル・プロメテオ(プロメテウス)』(1669年) ファビオ・トリュンピ (T)…プロメテオ
スコット・コナー (Bs)…ペーレウス
マリアーナ・フローレス (S)…テティス
ジュゼッピーナ・ブリデッリ (Ms)・・・ニセア
ボルハ・キサ (Br)…サティーロ
ザカリー・ワイルダー (T)…メルクリウス
アナ・キンタンス (S)…ミネルヴァ
カミル・ベン・フサイン・ラシリ (Br)…ヘルクレス
ビクトル・トレス (Br)…ネレオ
アンナ・レインホルト (Ms)…パンドラ
アレハンドロ・メーラプフェル (Br)…ジュピター
ルシア・マルティン=カルトン (S)…アラクネ
ナミュール室内cho
カペラ・メディテラネア (古楽器使用)
レオナルド・ガルシア・アラルコン (総指揮・第3幕補筆)

録音:2018年6月 ディジョン音楽堂、フランス
イタリアのリミニに生まれ、当時オペラ歌手として特にカヴァッリ作品への出演で名を挙げたドラーギ。オペラの作曲家としても多くの作品を発表 しましたが、今日ではほとんど上演されることはありません。ドラーギはウィーンの皇室で本場イタリア出身の作曲家として活躍、彼をはじめとす るイタリア人の圧倒的活躍ゆえにシュメルツァーらドイツ語話者らが最重要職を得られない時代が続いたほどでした。ウィーンの図書館に残さ れている全3幕のオペラ『エル・プロメテオ(プロメテウス)』は、ハプスブルク家がオーストリアとスペインをともに治めた17世紀ならではの作。第1 幕、第2幕は現存するものの、第3幕については台本のみで楽譜は紛失していました。この失われた第3幕をアラルコンが当時の音楽作りに 合わせて大幅に補筆し蘇演した版が今回のCDに収められています。ゼウスに逆らい人間に火を与えたため、罰として山の頂に磔にされるプロ メテウス。生きながら鷲に内臓を啄まれるうえ、その内臓が毎日復活するのため苦痛が永遠に続くという、厳しい罰でした。 スペイン語で書かれた台本を意識して、カスタネットなどを導入し、アラルコンの得意とするスペインの色にすっかり染まった躍動的な音楽。特に アラルコンが補筆し完成させた第3幕は、よく馴染む音楽づくりとなっているものの、さらに情熱を帯びた盛り上がりを聴かせてくれます。トリュン ピ、ブリデッリ、キサといった、ソロ・アルバムを制作するレベルの名歌手たちが揃い、丁々発止のやり取りを聴かせていることも大きな魅力です。
ALPHA-583
モンタルベッティ:室内楽作品集
ヴァイオリンとピアノのための二重奏 「友情あふれる人生への感謝の歌」
クラリネットと女声のための3つのヴォカリーズ 「マティスを讃えて」
ヴァイオリン,チェロ,ピアノのための三重奏曲
弦楽四重奏のための 「調和する不協和音」
クリスティアン・テツラフ(Vn)、
アレクサンドル・ヴォロンツォフ(P)
デルフィーネ・ハイダン(Ms)
ピエール・ジェニソン(Cl)
ヘサン・カン(Vn)
エリック=マリア・クテュリエ(Vc)
永野英樹(P)
レ・ディソナンスSQ【ダヴィッド・グリマル、ステファン・シモンカ=オプリタ(Vn)、ダヴィッド・ガイヤール(Va)、グザヴィエ・フィリップ(Vc)】

録音:2019年6月-2020年1月
その管弦楽作品が山田和樹や板倉康明によって演奏されている、フランスの作曲家モンタルベッティ。ソロ作品集(ALPHA263)に続くアルバ ム第2弾が登場です。パパヴラミやゲリエ参加の前作も豪華でしたが、今回も名手テツラフや、永野英樹ほかアンサンブル・アンテルコンタンポ ランのメンバーによるトリオをはじめ、指揮者無しの見事な「春の祭典」ライヴ映像をWEBに公開して世間を騒然とさせた、グリマル率いるオー ケストラ"レ・ディソナンス"のメンバーによる弦楽四重奏など、素晴らしいアーティストが参加しています。 アルバムのタイトル"HARMONIEUSES DISSONANCES"は収録の弦楽四重奏曲の曲名でもありますが、「調和する(心地よい響きの) 不協和音」といった意味で、これはモンタルベッティの作風そのものを表している言葉といえます。不協和音や音の跳躍を随所に用いた前衛 的な作風ながらも、どの作品も音楽そのものがたいへん魅力的に響くことに驚かされます。

ALPHA-584(10CD)
NX-G03
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ(全32曲) コンスタンチン・リフシッツ(P/スタインウェイ)
録音:2017年11月、2019年4月、7月
香港大学MUSE大ホール(ライヴ、拍手入り)
2020年のベートーヴェン・イヤーを記念し、リフシッツによるソナタが全て新録音での全集で登場します。リフシッツのベートーヴェンは近年の 日本ライヴも数枚リリースされ高い評価を得ていますが、その力強さとテクニックに裏打ちされた、考え抜かれた解釈はここでも健在。CD全 10枚に収められた、たいへん濃厚な12時間をじっくりとお楽しみいただけます。なお第5番のインテルメッツォとして作曲されたと考えられている 「アレグレット WoO 53」は、その第2楽章と第3楽章の間に配置されています。録音された香港大学MUSE大ホールは定員900人規模 の木の美しいホールで、世界的に評判となっているその響きを聴くことが出来るのも大きなポイントです。
ALPHA-585
ベートーヴェン:弦楽五重奏曲 ハ長調 Op.29
弦楽五重奏曲 ハ短調 Op.104
フーガ ニ長調 Op.137
ケルンWDR響チェンバー・プレイヤーズ【イェ・ウー(Vn1)、クリスティアン=パウル・スヴァイアラ(Vn2)、ミッシャ・ファイファー(Va)、トマシュ・ノイゲバウアー(Va)、スザンネ・アイヒミュラー(Vc)】

録音:2019年8月、ケルン・フィルハーモニー
ケルンWDR放送響のメンバーにより様々なアンサンブルのアルバムをリリースする企画の第一弾。2017年にPentatoneレーベルからリリース したブラームスが好評を博した弦楽五重奏のメンバー(第2ヴァイオリンのみ入れ替え)による、ベートーヴェンが登場です。まだ若々しさを残す 1801年作曲のOp.29と、手法も曲想もたいへん充実した1817年作曲のダイナミックなOp.104、同じ年に書かれごく短い曲の中に複雑な 技法を盛り込んだフーガOp.137を収録。経験豊富なメンバーならではの深い譜読みとしなやかで力強いアンサンブルが、作品の魅力を十 二分に伝える快演です。
ALPHA-586

NYCX-10136
日本語解説付国内盤
税込定価

『ラ・パッショーネ』
ルイージ・ノーノ:ジャミラ・ブーパシャ 〜ソプラノ独唱のための
ハイドン:交響曲第49番ヘ短調 Hob.I: 49 「受難」(第1ヴァイオリン8,第2ヴァイオリン8,ヴィオラ6,チェロ5,コントラバス3,オーボエ2,ホルン2,ファゴット,チェンバロ)
ジェラール・グリゼー:戸口を抜けるための四つの歌 〜ソプラノと合奏のための(フルート1,クラリネット2,サクソフォン2,トランペット1,チューバ2,ヴァイオリン1,チェロ1,コントラバス1,打楽器3,ハープ1)
バーバラ・ハンニガン (ソプラノ、指揮)
ルートヴィヒO

録音:2019年6月、7月 オムループ音楽センター、オランダ
【国内盤】日本語解説付
2019年のAlphaレーベルからは、パトリツィア・コパチンスカヤによる戦争の惨禍を見据えた『つかの間と、永遠と』という驚くべき新譜がリリー スされ大いに話題を呼びました(Alpha545/NYCX-10086、『レコード芸術』リーダーズ・チョイス2019第8位)。その成果への返歌のよう に、同じくAlphaレーベルから音盤リリースするようになったバーバラ・ハンニガンも苦難の時代を見据えた新録音を発表します。オランダの精 鋭集団ルートヴィヒOを自ら指揮しての本盤に選ばれたのは、これまでもすでに演奏会シーンで彼女が追求しつづけ、絶賛を博して きた三つの演目――すでに亡くなって久しい20世紀の前衛ふたり(グリゼーもノーノも、日本の近現代系オーケストラ音楽ファンにはとくになじ み深い名前ではないでしょうか)と、なんとハイドン中期の交響曲! 「受難」をテーマに掲げるこのアルバムは、二つの20世紀前衛作品のあいだに、ハイドンが受難節の音楽をもとに仕上げたとも言われる交響 曲第49番をはさむという、一見意外な展開。ハイドン作品も通り一遍等の交響曲ではなく、短調の長大な緩徐楽章で始まる異色作です が、この作品はハンニガンが指揮者としても超一流であることを端的に示す絶好のプログラムとなっています。周到に作品美をあぶりだす演奏 の前後に、スペクトル楽派や電子音楽のムーヴメントを経験しながら独自の作風へと帰結していったノーノの無伴奏独唱曲と、ハンニガンが ラトル指揮ベルリン・フィルとの共演でも歌ったグリゼーの連作が続き、ハイドン作品の現代性が逆に浮き彫りになる流れは絶妙というほかあり ません。人間性が徐々に失われてゆくさまを古代から現代にいたるさまざまな詩句の引用であぶりだすグリゼー作品は、まさにこの構成でこそ 聴きたい一編。アルバムとしての聴覚体験にひときわ意義のある1枚といえます。
ALPHA-587
モーツァルト:弦楽五重奏曲 第3番ハ長調 K.515
弦楽五重奏曲 第4番ト短調 K.516
ヴァン・カイックSQ【ニコラ・ヴァン・カイック (Vn)、シルヴァン・ファーヴル=ビュル (Vn)、エマニュエル・フランソワ (Va)、フランソワ・ロバン (Vc)、アドリアン・ラ・マルカ (Va)】

録音:2019年3月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
2012年にフランスで結成され、2015年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクールで優勝、ALPHAレーベルからモーツァルト、ドビュッ シー&ラヴェル、シューベルトと次々にアルバムをリリースし、2019年春の初来日の成功も記憶に新しいヴァン・カイックSQ。今回 はモーツァルトの弦楽五重奏曲を2曲収録しており、共演はフランス・ヴィオラ界期待の新星アドリアン・ラ・マルカという豪華さです。彼らが作り 出す音楽はその流れがとにかく美しく、瑞々しさと歌心に溢れたもの。むしろ落ち着いた音運びでありながら、隅々まで行き届いた細やかな表 情が、自然な躍動感を生んでいるのも魅力です。

ALPHA-588(2CD)
NX-C05

NYCX-10152(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

20世紀初頭、ウィーンの室内楽
【DISC 1】
コルンゴルト:ピアノ三重奏曲 Op. 1
ツェムリンスキー:クラリネット三重奏曲 ニ短調 Op. 3

【DISC 2】
マーラー(コーンフェイル(1979-)によるフルートとピアノための編):「ラインの伝説」 - 『子供の不思議な角笛』 より
「いつも思う、子供たちはちょっと出かけただけなのだと」- 『亡き子をしのぶ歌』 より
ベルク:ピアノ・ソナタ ロ短調 Op. 1
クラリネットとピアノのための4つの小品 Op. 5
 Adagio- 室内協奏曲より(クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのための編曲版)
シェーンベルク:室内交響曲第1番Op. 9(ウェーベルンによるフルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための編曲版)
樫本大進 (Vn)
エマニュエル・パユ (Fl)
ポール・メイエ (Cl)
ズヴィ・プレッサー (Vc)
エリック・ル・サージュ (P)

録音:2018年7月23-28日 ダリウス・ミヨー音楽院カンプラ音楽堂 エクサン・プロヴァンス、フランス
【国内盤】日本語解説付き
ウィーンを中心に活躍していた5人の作曲家が、1896年から1923年にかけて作曲した室内楽作品を集めたアルバム。新しい響きを求めて サロンに集まった音楽好きを唸らせた当時最先端の芸術にして、今なお色あせない魅力を放つ名作を集めています。ベルクの室内協奏曲 は作曲者自身、シェーンベルクの室内交響曲はウェーベルンによる編曲版を収録。いずれも元の小さな編成をさらに小さくし、作品のエッセン スを濃縮した素晴らしい編曲です。フルートにより旋律の美しさが際立ったマーラーの歌曲は、現代の作曲家ロナルド・コーンフェイルがパユの ため編曲したもの。 アルバムの魅力はなんといっても豪華な演奏陣。ル・サージュを筆頭に、樫本大進、パユ、メイエ、プレッサーと、ヨーロッパ各地で活躍するか たわら、世界中の音楽祭で顔馴染みの名手たちならではの、個々の鋭い表現と濃密なアンサンブルが高次元で融合した素晴らしい音楽を 聴かせます。
ALPHA-589

NYCX-10146
日本語解説付国内盤
税込定価

『夜』 ベル・エポック歌曲集〜「夕暮れ/愛の夜」
ルクー:『3つの詩曲』より 「夜想曲」
フォーレ:『優しい歌』より 「白い月は 森の中に輝く」*
ベルリオーズ:『夏の夜』より 「未知の島」*
「夢/異国の夜」
トンベル:「東洋」 (器楽)*
マスネ:「スペインの夜」*
サン=サーンス:「東洋の夢」*
「悪い夢/不安な夜」
ショーソン:「終わりなき歌」
リスト:「悲しみのゴンドラ」チェロとピアノのための
ロパルツ:『ハインリヒ・ハイネの抒情的間奏曲からの4つの詩』より
「愛の死によって」*
フォーレ:「夢のあとに」*
「陶酔/祝宴の夜」
ヴィドール:『ピアノ五重奏曲第1番』Op.7 より
第3楽章モルト・ヴィヴァーチェ
ルイギ(ルイ・グリエルミ):「薔薇色の人生」*
メサジェ:歌劇『仮面の愛』より「恋人がふたり」*
アーン:オペレッタ『レヴュー』より 「最後のワルツ」*

*=アレクサンドル・ドラトヴィツキ編曲
ヴェロニク・ジャンス (S)
イ・ジャルディーニ
岡田修一、パブロ・シャッツマン (Vn)
レア・エンニーノ (Va)
ポーリーヌ・ビュエ (Vc)
ダヴィド・ヴィオリ(P)

録音:2019年8月26-29日
リエージュ・フィルハーモニー・ホール、ベルギー
【国内盤】 日本語解説・歌詞訳付
19世紀末から第一次世界大戦前、一般にベル・エポックと呼ばれる時代を中心としたフランス歌曲を集めた一枚。デビュー時から得意とし ているバロック作品のほか、近年は近代作品でも高く評価されているフランスのソプラノ、ヴェロニク・ジャンスと、ボルドー生まれの気鋭のヴァイ オリニスト岡田修一率いるアンサンブル、イ・ジャルディーニによる共演です。 華やかなベル・エポックの作品から、「夜」が持つ様々な顔と魂の関りをテーマに、4つの側面に分けた興味深い選曲。ジャンスならではの豊か な表情で、それぞれの作品が持つ世界を掘り下げます。エディト・ピアフの名曲「薔薇色の人生」が聴けるのも嬉しいところ。室内アンサンブル の編曲は、ロマン派フランス音楽センター(PALAZZETTO BRU ZANE)のデイレクター、ドラトヴィツキによる、深い理解に基づいた作品愛 あふれるものです。
ALPHA-590
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番ヘ長調 Op.18-1
陳銀淑:パラメータストリングス-弦楽四重奏とテープのための※世界初録音
ブリッジ:3つのノヴェレッテ H.44
エスメSQ

録音:2019年8月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
2016年にケルン音楽大学で結成され、「愛する」という意味の古いフランス語からその名を取ったエスメSQ。韓国出身の女性4 人組で、みな幼馴染というのも面白いところです。2018年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクール優勝をはじめ4つの賞に輝くな ど、ヨーロッパ各地のコンクールで高い評価を得ています。 このデビュー・アルバムに収録されたのはベートーヴェン若き日の弦楽四重奏曲とブリッジによる情景的な美しい作品、そしてドイツ(ベルリン)で 活躍する韓国の女性アーティストということで彼女たちと共通項の多い、陳銀淑(チン・ウンスク)による前衛的な作品という、個性の全く違う3 曲を収録してレパートリーの幅広さを印象付けています。高い技術力と豊かな歌心に支えられた、丁重な表現が彼女たちの持ち味。若々し さと奥深い音楽、個性的な魅力に溢れた素晴らしいアルバムです。
ALPHA-591
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第29番 「ハンマークラヴィーア」
ピアノ・ソナタ 第32番ハ短調 Op.111
フィリッポ・ゴリーニ(P)

録音:2019年8月 ベートーヴェン・ハウス、ボン、ドイツ
イタリアに生まれアルフレート・ブレンデルに師事し、2015年ボン・ベートーヴェン国際コンクールで第1位と聴衆賞を獲得したフィリッポ・ゴリー ニ。その後発売されたファースト・アルバムでは大胆にも『ディアベリ変奏曲』を演目に選び(ALPHA296)、ディアパソン誌、BBC、ル・モンドで いずれも高い評価を得ました。満を持して発売となった第二弾は「ハンマークラヴィーア」とベートーヴェン最後のソナタ。現在20代前半のゴ リーニにとって、ベートーヴェンは人生の逆境に立ち向かう勇敢さを象徴するもので、深く心を揺すぶられる存在だといい、後半のピアノ・ソナタ にはそういった物語を特に感じるとのこと。その強い思いが、若さと力強さが漲る力演を生みました。
ALPHA-592
マーラー:交響曲第7番 「夜の歌」 アレクサンドル・ブロック(指)
リール国立O

録音:2019年 リール新世紀音楽堂、フランス
前作のラヴェル&アタイール(ALPHA562)で管弦楽をぐいぐいと引っ張り、色彩感と重量感の溢れる演奏を聴かせてくれたアレクサンドル・ブ ロックが、なんとマーラーをリリース。しかも、純器楽交響曲では最も難曲と言える第7番です。その演奏は余計な力みを排除したもので、技術 的曲想的に困難な箇所も意外なほど滑らかに聴かせています。2つの「夜の歌」のしっとりとした味わいや、ともすると力任せになりがちな金管 群の美しさなど、これまでにないマーラー像を展開するたいへん興味深い一枚です。
ALPHA-593
レーラ・アウエルバッハ(1973-):72天使 〜輝く光の中で〜混声合唱とサクソフォン四重奏のための
1 Angels 1 to 6 7’46
1 Vehevyah/ヴェヘイア 2 Yeliel’/イェリエル 3 Sitaёl’/シタエル
4 Elemiyah/エレミア 5 Mahashiyah/マハシア 6 Lelahel’/レハヘル
2 Angels 7 to 12 5’56
7 Ahaiyah/アカイア 8 Kahetel’/カヘテル 9 Haziel’/ハジエル
10 Aladiyah/アラディア 11 Laviyah/ラウヴィア 12 Ahayah/ハハイア
3 Angels 13 to 18 7’53
13 Yezel’el’/イェイアゼル 14 Mebahel’/メバヘル 15 Hariel’/ハリエル
16 Hakamiyah/ハカミア 17 Lеviyah/レヴィア 18 Kaliel’/カリエル
4 Angels 19 to 24 4’57
19 Lavavyah/レウウイア 20 Pahaliyah/パハリア 21 Nel’kaёl’/ネルカエル
22 Yeyael’/イエイアイエル 23 Melahel’/メラヘル 24 Ha’evayah/ハフイア
5 Angels 25 to 30 5’47
25 Nitayah/ニライハ 26 Ha’ayah/ハアイア 27 Yoratel’/イエラテル
28 She’eyah/セエヒア 29 Reyiel’/レイイエル 30 Ormaёl’/オマエル
6 Angels 31 to 36 5’15
31 Lekabel’/レカヘル 32 Vasariyah/ヴァサリア 33 Yehaviyah/イエヒア
34 Lehahiyah/レハヒア 35 Kavakiyah/カヴァキア 36 Manadel’/メナデル
7 Angels 37 to 42 3’49
37 Aniel’/アニエル 38 Ha’amiyah/ハアミア 39 Rehaёl’/レハエル
40 Yeyazel’/イヒアゼル 41 Hahael’/ハハヘル 42 Mikaёl’/ミカエル
8 Angels 43 to 48 5’51
43 Vevaliyah/ヴェヴァリア 44 Yelahiyah/イエラヒア 45 Sealiyah/セアリア
46 Ariel’/アリエル 47 Asaliyah/アサリア 48 Mihaёl’/ミハエル
9 Angels 49 to 54 5’20
49 Vehevel’/ヴェフエル 50 Daniel’/ダニエル 51 Hahashiyah/ハハシア
52 Imamiyah/イマミア 53 Nanaёl’/ナナエル 54 Nitaёl’/ニタエル
10 Angels 55 to 60 7’43
55 Mebahiyah/メハイア 56 Poiel’/ポイエル 57 Nemamiyah/ネマミア
58 Yeyel’el’/イエイアレル 59 Harahel’/ハラヘル 60 Mitzrael’/ミズラエル
11 Angels 61 to 66 5’53
61 Vamebel’/ウマベル 62 Yehaёl’/イアヘル 63 Anayuel’/アナウエル
64 Mehiel’/メヘキエル 65 Damebiyah/ダマビア 66 Manakel’/マナケル
12 Angels 67 to 72 13’05
67 Eyaёl’/エイアエル 68 Habahiyah/ハブイア 69 Rehel’/ロケル
70 Yabamiyah/イァバミア 71 Hayael’/ハイアイエル 72 Mevamyah/ムミア
13 Amen 4’37  TTL:83'59"
ペーター・ダイクストラ(指)
ラッシャー・サクソフォン四重奏団
オランダ室内cho

録音:2019年 ワールス教会、アムステルダム
アルバム『トルストイのワルツ』やラ・フォル・ジュルネへの参加などで日本でもお馴染みの、ロシアの作曲家・ピアニスト、レーラ・アウエルバッハ が、サクソフォンと混声合唱のために書いた大作。ダイクストラと手兵オランダ室内合唱団、そして現代作品の演奏で高く評価されるラッ シャー・サクソフォン四重奏団の共演で登場しました。72の天使の名を冠した”Prelude-evocations"(呪術的前奏曲)とエピローグ(アーメ ン)で構成され、異なった宗教や神話などが共通して持つ神秘や霊感を描こうとしています。シュニトケやリゲティの合唱曲に通じるような浮遊 感と神秘性を帯びた合唱に、サクソフォンの多彩な音色がアクセントとなった、ある種麻薬的な魅力を持つ作品です。 旧約聖書の『出エジプト記 14章19節-21節』。モーゼが海を割る有名な場面と、天使が雲の柱(夜は火の柱)となって一行を守ったことが 描かれていますが、それぞれの節が72文字で書かれており、それらを決まった法則に並べて縦に読むと、ユダヤ教およびキリスト教の神秘思想 であるカバラ(数秘学)で語られる72の天使の名が現れるとされます。ここでは短い楽想に、この天使たちの名が順番に付けられています。
ALPHA-594(3CD)
NX-D07
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集〜1800年前後の作品を中心に、「悲愴」「月光」「田園」ほか〜
ピアノ・ソナタ 第5番ハ短調 Op. 10-1(1798)
ピアノ・ソナタ 第7番ニ長調 Op. 10-3(1798)
ロンド・ア・カプリッチョ ト長調「失くした小銭への怒り」Op. 129
ピアノ・ソナタ 第8番ハ短調 Op. 13「悲愴」(1799)
ピアノ・ソナタ 第9番ホ長調 Op. 14-1(1799)
ピアノ・ソナタ 第10番ト長調 Op. 14-2(1799)
葬送行進曲 〜ピアノ・ソナタ第12番変イ長調 Op. 26(1801)より
ピアノ・ソナタ 第14番嬰ハ短調 Op. 27-2「月光」(1802)
ピアノ・ソナタ 第15番ニ長調 Op. 28「田園」(1801)
ロンド ト長調 Op. 51-2(1802)
ピアノ・ソナタ 第18番変ホ長調 Op. 31-3(1802)
アンダンテ・ファヴォリ 変ホ長調 WoO 57(1804)
ヨス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ)
使用楽器:ウィーンのアントン・ヴァルター1800年頃製作モデルに基づく
クリュニー(フランス)のクリストファー・クラーク1988年製作の再現古楽器

録音:2019年7月22日〜8月1日シント・トライデン修道院会堂(ベルギー)
解説:ヨス・ファン・インマゼール
インマゼール率いる古楽器集団アニマ・エテルナが、あの痛快というほかないベートーヴェン交響曲全曲録音をBOXで一挙リリースしたのが 2008年。それから12年の年月が過ぎ、インマゼールは今や同楽団の名誉音楽監督的立場となり、その指揮を若き才人たちにも任せなが ら、フォルテピアノ奏者としての自身のキャリアを新境地へと向かわせはじめました。作曲者生誕250周年、満を持してベートーヴェンのピアノ・ ソナタに正面から向き合った3枚組アルバムを新録音。当時の楽器(フォルテピアノ)で作曲家の真意に迫る、新たなスタンダードの予感に満 ちたリリースとなります。 チェンバロ奏者として古楽への造詣を深めながら、半世紀近く前から歴史的なモデルのピアノの奏法と向き合ってきたインマゼールが、彼と同 じく生前は卓越した奏者として活躍、この楽器の発展に大きく寄与したベートーヴェンの独奏曲群へ向かう日が来たというのは、いわば必然 かつこのうえない運命と言えましょう。18世紀末以降ウィーンで絶大な人気を誇った鍵盤製作家ヴァルターのモデルにもとづき、現代最高の フォルテピアノ職人のひとりクリストファー・クラークが入念に再現製作した銘器を通じ、ここでは1800年前後の最も充実したソナタ群の世界 が探求されています。「悲愴」「月光」「田園」といった名前で知られる名曲をはじめ、楽器の特徴をよくふまえた奏者でなくては辿りつけない 境地へ……ロンド・ア・カプリッチョ「失くした小銭への怒り」など、小品も織り交ぜ作曲家の音楽世界をくまなく探求してゆくプログラム構成 は、今後さらなる録音の登場にも高い期待を掻き立てずにおきません。
ALPHA-595
エリッキ=スヴェン・トゥール(1959-):交響曲第9番「ミトス」、
「テンペストの呪文」*
「風を蒔いて…」#
パーヴォ・ヤルヴィ(指)
エストニア祝祭O

録音:2016年7月 パルヌ・コンサートホール、エストニア*
2018年1月 エストニア・コンサートホール
2019年7月 パルヌ・コンサートホール#
エストニアのヒーウマー島に生まれたトゥールは、タリンでパーカッションとフルート、さらに作曲を学んだ後、プログレッシブ・ロック・グループ「IN SPE」で活躍し人気を博したという経歴の持ち主。現在は作曲に専念しています。ミニマル、スペクトル分析、十二音技法、音響作曲法など の影響を受けた前衛的な作風ではありますが、その多彩なリズムと刺激的な音響の面白さで、いずれもたいへん聴き応えのあるものです。 パーヴォ・ヤルヴィは同世代にあたり、故国を代表する彼の作品を積極的に取り上げてきました。 パーヴォ・ヤルヴィに捧げられた単一楽章の交響曲第9番は、神話あるいは信仰などを意味する「ミトス(MYTHOS)」の副題が付けられてお り、30分以上に渡り大管弦楽が色彩豊かに響く大作。カオスを思わせる冒頭から上昇系のフレーズが執拗に繰り返されるクライマックス、 ヴェールに包まれるようなラストまで、高い緊張が続き耳を離せません。2019年の来日公演でお披露目され話題となった「テンペストの呪文」 (嵐を呼び寄せる声、といった意味)は、リズムが特徴的な高揚感のある小品。「風を蒔いて…」は、ヘブライ語聖書(旧約聖書)のホセア書に ある教訓「風を蒔いて、つむじ風を刈り取る」(因果応報、自業自得といった意味)からタイトルを取っており、リズムと音響の面白さに加え、特 に打楽器の使い方にプログレッシブ・ロックの影響も感じさせる作品です。
ALPHA-597
中世からルネサンスの名曲を古楽器による新しいアレンジで
ダウランド:プレリュード
 もどっておいで、私の愛
カッチーニ:麗しのアマリッリ
作者不詳:クチリェロス
イザーク:インスブルックよ、さようなら
作者不詳:マリサパロス
フアン・デル・エンシーナ:ああ、悲しみがわたしに!
ジョスカン・デプレ:千々の悲しみ
アドリアン・ル・ロワ:パスメーズ(パッサメッツォ)
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお、何と驚くべき予見が
クローダン・ド・セルミジ:花咲く日々に生きるかぎり
タラセア【ベレン・ニエト (リコーダー、フラウト・トラヴェルソ)、ライナー・ザイフェルト (ビウエラ、編)、ミゲル・ロドリガニェス (ダブルベース)】
イサベル・マルティン (歌、パーカッション)
ダヴィド・マヨラル (パーカッション)
ミシェル・ゴダール (セルパン)

録音:2019年6月 エル・パラシオ、カセレス、スペイン
マドリードに本拠地を置き、古楽とジャズ、即興を組み合わせた演奏形態で活動するアンサンブル、タラセアのデビュー・アルバム。「タラセア」と は、グラナダに伝わる工芸品の寄木細工のこと。スペインに住み、ルネサンス期スペインのギター型撥弦楽器ビウエラを巧みに操るドイツ人ライ ナー・ザイフェルトを中心に、サヴァールのアンサンブルの常連であるフルートとリコーダーのスペシャリスト、ベレン・ニエト、そしてジャズやフラメンコ で活躍するダブルベース奏者ミゲル・ロドリガニェスというメンバーです。このアルバムには、彼らの活動の先人ともいえるセルパンでジャズを奏で る奇才、ミシェル・ゴダールも参加。洋の東西を超えた様々な打楽器を奏でるダヴィド・マヨラル、スペインの若きシンガー兼パーカッショニスト、 イサベル・マルティンのサポートを得て製作されました。 アルバムタイトルの"AKOE"とは、「聴く」という意味。中世からルネサンスまでの有名曲・無名曲に光を当て、それぞれの時代の演奏形態を 念頭に置きながらも、ジャズやロックを消化した現代の彼らならではの心地よいアレンジで楽しませてくれます。聴き知ったメロディ・ラインの美し さに、改めて気付かされる一枚です。
ALPHA-596

NYCX-10130
日本語解説付国内盤
税込定価

タルティーニ:ヴァイオリン協奏曲集
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 D56
ヴァイオリン協奏曲 イ長調 D96
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 D45
4声の協奏曲(Vn協奏曲)ト長調 D deest(世界初録音)
4声の協奏曲(Vn協奏曲)ニ短調 D44
シュシャーヌ・シラノシアン(Vn独奏)
ヴェニス・バロック・オーケストラ(古楽器使用)

録音:2019年9月、エデン劇場、トレヴィゾ(イタリア北部)
【国内盤】
日本語解説付
来日講演でも話題を呼び、G.カルミニョーラやA.ベイエなどバロック・ヴァイオリン界のスタープレイヤーと続々実績をあげてきたイタリア随一の 古楽器集団ヴェニス・バロック・オーケストラ。フランスのカリスマ的レーベルAlphaから最新盤が登場するのも驚きですが、選ばれた作曲家は タルティーニ――「悪魔のトリル」だけが突出して有名ながら21世紀にもなお正当に評価されているとはいいがたい巨匠。2020年に歿後 250周年を迎えるこの知られざる大作曲家の素顔に、新発見作品も交えて迫ります。 タルティーニが生まれた現スロヴェニア領ピランは、のちに彼が晩年まで長く活躍することになる北イタリアの古都パドヴァと同様、当時はヴェネ ツィア共和国の一部でした。ヴェニス・バロック・オーケストラがこの作曲家を意識するのはいわば必然。主宰マルコン曰く、3年がかりでこのプ ロジェクトを進めてきたとのこと。独奏者シラノシアンはムジカ・アンティクヮ・ケルンの主宰者ラインハルト・ゲーベルやジョス・ファン・インマゼールな どの大御所たちが大いに推すアルメニア系フランス人古楽器奏者で、Alphaではインマゼールとのデュオでタルティーニやルクレールのソナタも 録音しています(Alpha255)。数あるヴァイオリン協奏曲から初期〜晩期まで長調・短調バランスよく選曲、新発見作品は記念年だからこ そ話題にしたい後期作品。タルティーニ後年のユニークな和声理論がどう作品に生かされているか、磨き抜かれた古楽器演奏でじっくり味わ い尽くしたいものです。
ALPHA-598(17CD)
NX-F01
『ベートーヴェン再発見』〜ピリオド楽器によるベートーヴェンを集めて
交響曲全集、序曲集、交響曲全集(リスト編曲ピアノ版)、ピアノ協奏曲全集(室内楽編成による)、ピアノ曲集

【DISC 1-6】
交響曲第1番-第9番
『プロメテウスの創造物』序曲、『コリオラン』序曲、『エグモント』序曲、『アテネの廃墟』より序曲、トルコ行進曲 、『献堂式』 序曲
【DISC 7-12】
交響曲第1番-第9番(リスト編曲ピアノ版)

【DISC 13-15】
アノ協奏曲第1番-第5番、第6番(Vn協奏曲からの編)
【DISC 16】
ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2 『月光』
ピアノ・ソナタ第21番ハ長調 Op.53 『ワルトシュタイン』
ピアノ・ソナタ第17番ニ短調 Op.31-2 『テンペスト』

【DISC 17】
創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO 80
ピアノ・ソナタ第19番ト短調 Op.49-1
幻想曲 ト短調 Op.77
ピアノ・ソナタ第20番ト長調 Op.49-2
15の変奏曲とフーガ 変ホ長調 「エロイカ変奏曲」 Op.35
【DISC 1-6】
ジョス・ヴァン・インマゼール(指)
アニマ・エテルナ・ブリュッヘ (古楽器使用)
<第9番>
アンナ・クリスティーナ・カーポラ(S)
マリアネ・ベアーテ・シェラン(A)
マルクス・シェーファー(T)
トーマス・バウアー(B)
アニマ・エテルナcho
録音:2005-2007年

【DISC 7-12】
ユーリ・マルティノフ(P)
1837年エラール製…交響曲1,2,6,7番
1867年頃ブリュートナー製…交響曲3-5,8,9番
録音:2011-2015年
【DISC 13-15】
アルテュール・スホーンデルヴルト(P)
1810年頃フリッツ製ピアノ…4,5,6番
1800年ヴァルター製による1996年
パウル・ポレッティ&ヘラルト・タインマン製復元楽器…1,2,3番
クリストフォリ(古楽器使用/ヴィオラとチェロ各2名、他各パート1名)
録音:2004-2009年
【DISC 16】 ALPHA194
アレクセイ・リュビモフ (P)
録音:2012年6月27-29日 シテ・ド・ラ・ミュジーク円形劇場、パリ
【DISC 17】 ALPHA201
オリガ・パシチェンコ(P)
1818年フリッツ製によるクリストファー・クラーク製復元楽器
録音:2014年3月14-16日 サン・マルセル聖堂、パリ
インマゼールと手兵アニマ・エテルナ・ブリュッヘによる、編成や配置、録音機材まで細部にこだわり抜いた交響曲全集は、「トルコ行進曲」と 「第九」の打楽器にトルコ風のものを用いるなど、独自の研究成果が生かされたたいへん興味深い内容。名手マルティノフによるピアノ版交 響曲全集には、編曲者リストの時代の楽器を使用しています。2Vn、2Va、2Vc、Cbの弦7名に完全二管とティンパニという、公開初演前 にパトロンのロプコヴィツ侯爵邸で行われていた試演会の時の演奏編成を徹底検証のうえ再現した、スホーンデルヴルトとクリストフォリによる ピアノ協奏曲全集には、クレメンティの依頼でピアノ協奏曲へと改作されたヴァイオリン協奏曲も「第6番」として収録。これに、大御所リュビモ フとその門弟パシチェンコという歴史的ピアノの名手によるソナタと小品を加えた17枚組。いずれもベストセラーとなった企画を贅沢に盛り込ん だ、ベートーヴェン・イヤーならではのBOXです。

ALPHA-600
フォーレ:ロマンスOp.69
チェロ・ソナタ第1番 Op.109/エレジーOp.24
チェロ・ソナタ第2番 Op.117/セレナーデOp.98
蝶々 Op.77/子守唄 Op.16
ピアノ三重奏曲 Op.120
フランソワ・サルク(Vc)
ポール・メイエ(Cl)
エリック・ル・サージュ(P)
ALPHA-601
フォーレピアノ四重奏曲集〔第1番 ハ短調 Op.15 /第2番 ト短調 Op.45 〕 エリック・ル・サージュ(P)
樫本大進(Vn)
リズ・ベルトー(Va)
フランソワ・サルク(Vc)
ALPHA-602
フォーレピアノを含む室内楽作品集 Vol.3
ピアノ五重奏曲〔第1番 Op.89 (1905) /第2番 Op.115 (1922) 〕
エリック・ル・サージュ(P)
エベーヌSQ
[ピエール・コロンベ(Vn1)
ガブリエル・ル・マガデュール(Vn2)
マテュー・エルツォグ(Va)
ラファエル・メルラン(Vc)]
ALPHA-603
フォーレピアノを伴う室内楽作品集 Vol.4
ピアノ連弾の為の作品〔ドリー Op.56 /マスクとベルガマスク Op.112 /バイロイトの追憶〕/
フルートとピアノの為の幻想曲 Op.79* /フルートとピアノの為の課題小品* /
シシリエンヌ Op.78〜フルートとピアノによる* /ピアノ三重奏曲 Op.120# /
夢のあと〜チェロとピアノによる + /シシリエンヌ Op.78 〜チェロとピアノによる+
エリック・ル・サージュ(P)
アレクサンドル・タロー(P)
エマニュエル・パユ(Fl)*
フランソワ・サルク(Vc)+
ピエール・コロンベ(Vn)#
ラファエル・メルラン(Vc)#
ALPHA-604
フォーレ:ピアノを伴う室内楽全集 Vol.5 〜ヴァイオリンとピアノの為の作品全集(完結編)
ヴァイオリンとピアノの為のソナタ〔第1番 イ長調 Op.13 /第2番 ホ短調 Op.108 〕/
子守歌 Op.16 /初見視奏の為の小品/ロマンス Op.28 /アンダンテ Op.75
樫本大進(Vn)
エリック・ル・サージュ(P)
ALPHA-605(2CD)
シュポアクラリネット協奏曲集
〔第1番 ハ長調 Op.26 /第2番 変ロ長調 Op.57 /
第3番 ヘ短調 WoO.19 /第4番 ホ短調 WoO.20 〕
ポール・メイエ(Cl)(指)
ローザンヌ室内O
ALPHA-606
セルゲイ・カスパロフ〜我がピアノとの探訪
ラモー:前奏曲 イ短調
ラモー(ゴドフスキー編):メヌエット/サラバンド/リゴードン
リュリ:アルマンド/クーラント
リュリ(ゴドフスキー編):サラバンド/ジグ
ジャン=バティスト・レイエ(ゴドフスキー編):ジグ
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ ロ短調 K.87 /ソナタ ホ長調 K.162
ドメニコ・スカルラッティ(タウジヒ編):パストラーレ/カプリッチョ
バッハ:組曲 イ短調 BWV818a
バッハ(ラフマニノフ編):無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 変ホ長調 BWV.1006 より〔前奏曲/ガヴォット/ジグ〕
セルゲイ・カスプロフ(P)
ALPHA-607
ベートーヴェン後期ピアノ・ソナタ集
〔第30番 ホ長調 Op.109 /第31番 変イ長調 Op.110 /第32番 ハ短調 Op.111 〕
エリック・ル・サージュ(P)
ALPHA-608
シェイクスピアの「テンペスト」〜マシュー・ロックの劇音楽を中心に、17世紀と現代とのあいだで
ロック:劇音楽「テンペスト」より
パーセル:アンセム Z.15, 24, 36
讃歌 Z.135
ドラーギ:劇音楽「テンペスト」〜不思議な精霊たちの踊り/マルタン:アリエルの歌(「テンペスト」による)
エルサン:堕ちる星
ハート:劇音楽「テンペスト」〜ドリンダの歌
ペクー:空想上の連祷のために
シモン=ピエール・ベスティオン(指)
アンサンブル・ラ・タンペート
シャンタル・サントン=ジェフリ(S)
リュシル・リシャルド(Ms)
ブリュノ・ル・ルヴリュール(CT)
ユ・シャオ(T)
リザンドロ・アバディ(Bs)
ALPHA-609
NX-A11
バッハ:トリオ・ソナタ (全6曲)
ソナタ 第1番変ホ長調 BWV 525
ソナタ 第2番ハ短調 BWV 526
ソナタ 第3番ニ短調 BWV 527
ソナタ 第4番ホ短調 BWV 528
ソナタ 第5番ハ長調 BWV 529
ソナタ 第6番ト長調 BWV 530
バンジャマン・アラール(Org)

録音:2008年11月 サン=ルイ・アン・イル教会、パリ
kome 旧品番:ALPHA152
1985年フランス生まれの古楽鍵盤奏者バンジャマン・アラールが、ブリュッヘ(ブルージュ)古楽コンクール優勝を経て、活躍の場を大きく広げよ うとしていた時期の録音。このトリオ・ソナタ集は、バッハが長男ヴィルヘルム・フリーデマンのオルガン演奏技法を伸ばす最終課題として与えたと 言われ、両手それぞれを別のパートに見立て足鍵盤を低音伴奏とし、1人で3人分の演奏を披露するポリフォニーの傑作です。アラールはどっ しり落ち着いたテンポでこれを演奏。パリの只中セーヌ川の中洲にあるドイツの歴史的オルガン構造を踏まえた新作楽器を使用し、足鍵盤の じんわりとした響きも穏やかな風格を醸し出します。『レコード芸術』特選を始め日本を含む世界各地で絶賛された名盤。
ALPHA-610(2CD)
NX-A11
バッハ:無伴奏ソナタとパルティータ
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番 ロ短調 BWV 1002
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第2番イ短調 BWV 1003
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第3番 ハ長調 BWV 1005
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 BWV 1001
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 ホ長調 BWV 1006
ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755):無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ イ短調
アマンディーヌ・ベイエ(バロック・ヴァイオリン)

録音:2010年12月19-21日、2011年2月5日 ルール・ブルー、ラ・ショー・ド・フォン、スイス

※旧品番:ZZT110902
名手キアラ・バンキーニの重要な門弟の一人アマンディーヌ・ベイエ。バンキーニのアンサンブル415での活躍のほか、カフェ・ツィマーマンが Alphaに残したバッハ協奏曲録音でも存在感をあらわし、21世紀初頭からは自身が主宰するリ・インコーニティでも名演を連発しました。この バッハ録音は、彼女がバーゼルでの教授職に就任した年に発表されるや世界中で話題となり、日本でも『レコード芸術』特選ほか、バッハ研 究家礒山雅氏もイザベル・ファウスト盤と甲乙つけがたい最高峰に挙げています。自然な佇まいに息づく深い作品理解と惚れ惚れするような 音色の美しさが圧倒的な魅力。バッハに大きな影響を与えたドレスデンの名手ピゼンデルの無伴奏作品も収録。
ALPHA-611
NX-A11
ジョヴァンニ・マリア・ボノンチーニ(1670-1747): 3声のセレナータ『恋の敵』(1693) クローリ…アドリアーナ・フェルナンデス(S)
ティルシ…マルティン・オロ(C.T)
フィレーノ…フリオ・ザナシ(Br)
アンサンブル415(古楽器使用)【キアラ・バンキーニ、ステファニー・プフィステル、ダヴィド・プランティエ、オリヴィア・チェントゥリオーニ、ヘレナ・ゼマノヴァー、ビルギット・ゴリス (Vn)、アンドレアス・トルゴルセン、マルティン・シュノルク (Va)、 ガエターノ・ナジッロ、ヘンドリッケ・テル・ブリュッヘ (Vc)、野入志津子 (アーチリュート)、エヴァンジェリーナ・マスカルディ (テオルボ)、ミカエル・シャニュ (Cb)、アンドレア・マルキオル (チェンバロ、オルガン)】
キアラ・バンキーニ(指)

録音:2002年10月7-12日 フレーヌ=ル=シャトー教会、フランス
※旧品番:ZZT030801
キアラ・バンキーニ率いる伝説的古楽合奏団アンサンブル415によるボノンチーニ作品。ダヴィド・プランティエ、ガエターノ・ナジッロ、エヴァンジェ リーナ・マスカルディと今からすれば豪華な器楽勢をバックに、90年代以来のバロック音楽シーンを支えてきたザナシやオロら名歌手たちが伸び やかな歌唱を聴かせる隠れた名盤。ボノンチーニは後年ヘンデルの好敵手として知られることになる存在ですが、すでに20代の頃からイタリア 半島を魅了した天才作曲家でもあり、10歳年上のA.スカルラッティと人気を競ったほどでした。そんな若き日のボノンチーニが、羊飼いの男女 やニンフたちが恋に悩む牧歌的世界を描いた半オペラ的作品(セレナータ)を絶妙解釈で楽しめます。
ALPHA-612
NX-A11
『天のしるし』〜 フィリップ・ハインリヒ・エルレバッハ(1657-1714): 教訓的アリアと合奏曲
耐えよ、苦境にある魂よ
弱った心よ
ソナタ 第4番
わがため息、わが嘆き
ソナタ 第2番
この愛の痛みにあって
わが五感よ、放っておけ
ソナタ 第3番
天よ、あなたはわが災いをご存じです
ビクトル・トレス(Br)
スティルス・ファンタスティクス(古楽器使用)【パブロ・バレッティ(Vn、ヴァイオリン・ピッコロ)、フリーデリケ・ホイマン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、エドゥアルド・エグエス(テオルボ、バロック・ギター)、シオヴァン・アームストロング(ダブルハープ)、ディルク・ベルナー(チェンバロ、オルガン)、ダヴィド・プランティエ(Vn)、ソフィー・ワティヨン(トレブル・ガンバ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ブライアン・フランクリン(テノール・ガンバ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)】

録音:2001年2月、ゼーヴェン、スイス
※旧品番:ALPHA018
フィリップ・ハインリヒ・エルレバッハは17世紀半ば、マラン・マレやコレッリらと同世代のドイツ中部の作曲家。テューリンゲン地方ルドルシュタットの 宮廷に仕え、1714年に亡くなるまで膨大な作品を残しながら、その大半は焼失の憂き目に遭ってしまいました。しかし残された作品はどれも 輝かしい魅力を放っており、とくにシュッツとバッハの間をゆくような教訓的アリアの数々は、複数のヴィオラ・ダ・ガンバを伴奏に使ったドイツ17世 紀型のアンサンブルを従えながら、独唱が伸びやかな旋律美でドイツ語詩句を歌い上げてゆく逸品揃い。ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバが対 等に立ち回るトリオ・ソナタの数々も独特の魅力に満ちています。このアルバムは、カフェ・ツィマーマンとしても録音多き名手たちをはじめ、撥 弦奏者にアルゼンチン出身のエドゥアルド・エグエスも加わった俊英揃いの布陣だからこその息を呑む名演になっており、エルレバッハという作曲 家の存在感に注目が集まるきっかけにもなりました。お求めやすくなった今、改めて聴き込みたい名盤です。
ALPHA-613
NX-A11
フェヴァン:レクイエム
ピエール・ムリュ(1480/90頃-1550頃):あまりにも残酷な呪いが
ヤン=ファンシュ・ケメネール(1957-2019):SKOLADER YAOUANK (ブルトン語による独唱)
ジョスカン・デ・プレ:心よ、嘆くがよい/涙に暮れて(器楽による演奏)
コスタンツォ・フェスタ(1485/90頃-1545):誰ゆえに、我らの両目は涙の泉となるのか
ケメネール:ANNAIG AR GLAZ (ブルトン語による独唱)
アントワーヌ・ド・フェヴァン(1470頃-1512):死者のためのミサ曲(レクイエム): 入祭唱-詠唱
ルプス(ルプス・へリンク? 1493/94-1541):わたしを憐れんで下さい(ミゼレーレ/器楽による演奏)
フェヴァン:死者のためのミサ曲(レクイエム):奉献唱?祝福あれ(ベネディクトゥス)
ピエール・ド・ラ・リュー(1460頃-1518):心よ、嘆くがよい/怒りの日(器楽による演奏)
フェヴァン:死者のためのミサ曲(レクイエム):神の仔羊?天国にて
ケメネール:悲しみの聖母(スターバト・マーテル)
ヤン=ファンシュ・ケメネール(ブルターニュ民俗歌唱)
ドゥース・メモワール【ポラン・ビュンドゲン(C.T)、ユーグ・プリマール(T)、ヴァンサン・ブーショ(Br)、マルク・ビュネル、フィリップ・ロシュ(Bs)】

エヴァ・ゴダール(ミュート・コルネット)
フランク・ポワトリノー(サックバット)
ジョアンヌ・メートル、エルザ・フランク、ジェレミー・パパセルジオー、ドゥニ・レザン・ダドル(リコーダー、ドゥルツィアン、指揮)

録音:2010年9月20-24日、フォントヴロー修道院、フランス
※旧品番:ZZT110501
ドゥニ・レザン・ダドルが中心となって、中世末期からルネサンスにかけての様々な音楽を徹底した研究と絶妙な演奏で披露しているドゥース・ メモワール。レオナルド・ダ・ヴィンチにまつわる音楽を徹底解剖したALPHAレーベルでの名録音(ALPHA456/日本語解説付き NYCX- 10061)でもその技量は改めて印象づけられましたが、テーマ性のあるプログラムを数百年の時を超えて、21世紀の「いま」にみずみずしく蘇ら せる技量は本盤でも圧倒的。フランス15世紀末、ルイ12世の宮廷に仕えたアントワーヌ・ド・フェヴァンが残した美しいレクイエムを中心に、 1514年に世継ぎなく世を去ったブルターニュ最後の公女アンヌ(ルイ12世の妃)の追悼ミサを再現するプログラムで、500年前の世界へと私 たちをいざないます。Zig-Zag Territoiresレーベル初出時すぐに入手難となっていた名録音。2019年に亡くなったブルターニュの民俗歌手 ヤン=ファンシュ・ケメネールが、独特な味わいをたたえた歌唱を折々に聴かせ、フランス領となった後にも独自のケルト文化を脈々と培ってきた ブルターニュという土地の歴史と気配を感じられる1枚となっています。
ALPHA-614
ジローラモ・フレスコバルディ: 器楽のためのカンツォーネ集
二つの低音部と高音部のための第24カンツォーネ (3声のための第1カンツォーネ)「ラ・ノービレ(高貴)」
低音部独奏のための第8カンツォーネ「ランビティオーザ(野心的)」
中高音部、中低音部、低音部からなる4声のための第1カンツォーネ「ルジェールの調べに乗せて」
高音部独奏のための第2カンツォーネ「ラ・ベルナルディーニア」
二つの高音部のための第11カンツォーネ「ラ・プレッテンベルジェル(プレッテンベルガー)」
二つの低音部のための第1カンツォーネ
第35カンツォーネ「ラレッサンドリーナ」
高音部と低音部からなる2声のための第2カンツォーネ
高音部と低音部からなる2声のための第3カンツォーネ
低音部独奏のための第1カンツォーネ(第6カンツォーネ「ラルテーラ〔中軸〕」)
中高音部、中低音部、低音部からなる4声のための第5カンツォーネ
二つの低音部のための第17カンツォーネ「ラ・ディオダータ」
二つの高音部と二つの低音部からなる4声のための第4カンツォーネ
高音部と低音部からなる2声のための第1カンツォーネ
二つの低音部のための第15カンツォーネ「ラ・リエヴォラッタ」
低音部独奏のための第7カンツォーネ「ラ・スペルバ(上等)」
二つの低音部のための第16カンツォーネ「ラ・サンミニアータ」
二つの高音部と二つの低音部からなる4声のための第2カンツォーネ
二つの高音部と低音部からなる3声のための第5カンツォーネ
高音部独奏のための第3カンツォーネ「ラ・ドナティナ」
. 高音部、中高音部、中低音部、低音部からなる4声のための第2カンツォーネ「ロマネスカの調べに乗せて」
レ・バッス・レユニ(古楽器使用)【ブリュノ・コクセ(テナー・ヴァイオリン、バス・ヴァイオリン)、エマニュエル・ジャック(テナー・ヴァイオリン、バス・ヴァイオリン)、エマニュエル・バルサ(バス・ヴァイオリン)、リチャード・マイロン(ヴィオローネ、コントラバス)、ウィリアム・ドンゴワ(木管コルネット)、シャヴィエル・ディアス=ラトレ(テオルボ)、クリスティーナ・プルハル(バロックハープ)、ルカ・グリエルミ(チェンバロ、クラヴィオルガヌム)、ローラン・ステヴァール(チェンバロ、クラヴィオルガヌム)】

録音:2003年9月ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂、パリ
※旧品番:ALPHA053
多声音楽優勢のルネサンスから、独唱中心のバロックへと、イタリア音楽に新たな息吹がもたらされつつあった17世紀初頭に、ローマ教皇庁 のオルガン奏者として活躍し、時代のはざまをゆく鍵盤作品の傑作を連発したフレスコバルディ。彼が器楽合奏のために残したカンツォーネ集 は、門弟グラッシがまとめた版とヴェネツィアで刊行された別版とが知られており、ヴィオラ・ダ・ガンバ優位の時代を経てヴァイオリン属が独自の 音楽語法を見出し始めた当時の、ルネサンスの蓄積の上に花開きつつあったバロック語法が聴かれる注目の内容になっています。低音2部や 低音独奏などユニークな編成の曲も多く、さながら同時代に発表されたモンテヴェルディの後期マドリガーレに通じる世界を器楽で表現してい るような面白さ。レ・バッス・レユニは録音企画ごとに新たな研究のもと再現製作された楽器を使うグループで、ここでもチェロより小ぶりのテ ナー・ヴァイオリン、チェロよりやや大きなバス・ヴァイオリンなど、17世紀のユニークな低音弦楽器のオーガニックな響きが聴き手を魅了します。 鬼才技師ユーグ・デショーによる自然派エンジニアリングがとらえた「場」の空気感に魅了される1枚です。
ALPHA-615
NX-A11
アッコルドーネによるイタリア・バロック名品集
ジョヴァンニ・ステファニ(17世紀に活躍):プロローグ 「しあわせな恋人」 ステファニ
モンテヴェルディ:それは甘美な苦しみ 「苦しみはかくも甘美」 モンテヴェルディ
カッチーニ:それは愛のつばさ 「愛神よ、おまえには翼があるから」
 ああ、わが愛しき御婦人よ 「うるわしのアマリッリ」
 これは、心からの歌なのです 「お聞きなさい、恋人たち」
ビアージオ・マリーニ(1587-1663):そよ風が、ひっきりなしに 「恋する女性から遠く離れた男の歌」
マルコ・ビズリー(1957-):語りつづけているのは 「タランテッラ I・II・III」
リグーリア伝承歌:そんな恋の歌 「すてきな知らせ」
コットラウ編)):愛の戦の歌なのです 「小魚の戯れ歌」
アレッサンドロ・グランディ(1580年頃?-1630):わが大空に 「おお、なんとあなたは美しい」
グイード・モリーニ(1959-):内なる音色がひびく 「聖なるコンチェルト」
モンテヴェルディ:星いっぱいの丸天井に 「ラウダーテ・ドミヌム」より
アッコルドーネ編:なんと不思議、しびれるよう 「アレルヤ、全霊は主をたたえ」
アッコルドーネ
マルコ・ビズリー(歌)
グイード・モリーニ(チェンバロ、オルガン、指揮)
マウロ・ロペス・フェレイラ、ナタリー・フォンテーヌ(Vn)
ユディト=マリア・ベッカー(バロック・チェロ)
フランコ・パヴァン(Lute)
ステファノ・ロッコ(アーチリュート、バロック・ギター)

録音:2003年4月ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂、パリ
※旧品番:ALPHA508
Alphaレーベル初期の白ジャケット・シリーズでも特にヒットを記録した「ラ・ベッラ・ネーヴァ(すてきな知らせ)」。キャシー・バーベリアンに師事した のち、故郷ナポリの民俗歌唱と古楽歌唱の粋を取り入れ独特なスタイルを確立した「声の魔術師」マルコ・ビズリーと、通奏低音技法での作 曲も自らこなす鍵盤奏者グイード・モリーニによる個性派古楽ユニット「アッコルドーネ」が、それまでの「録音はしない、ライヴのみ」という姿勢か ら一転、Alphaから初めてリリースしたアルバムでもあります。モンテヴェルディとカッチーニを中心とした、1600年前後のイタリア・バロック最初期 の独唱系レパートリーから名品を厳選、オスティナート・バスに乗せて荒唐無稽な「ひとりオペラ」のごとき変幻自在の歌唱を聴かせるナポリ伝 統歌「グヮラチーノ(小魚)の戯れ歌」までも古楽器で演奏しながら、イタリア南部の「生のまま」のバロック世界が鮮やかに蘇る圧巻のアルバム に仕上がっています。撥弦楽器にもフランコ・パヴァンやステファノ・ロッコら実力派が名を連ね、2001年に録音されたラルペッジャータとの共演 盤「ラ・タランテッラ」同様、ビズリーの歌の存在感際立つ仕上がりでファンの記憶に刻まれている屈指の必聴盤です。
ALPHA-617
NX-A11
『夢見る女』〜マラン・マレのヴィオール作品さまざま
サント・コロンブ(1640頃-1700頃):シャコンヌ・ラポルテ〜二つのヴィオールのための
マラン・マレ:分散和音によるプレリュード
ファンタジア/グラン・バレ(大舞踏曲)
カプリース(奇想)、またはソナート(ソナタ)
ミュゼット/フォリア/夢みる女
対話/嘆き/シャコンヌ
サント・コロンブ氏の逝去を悼むトンボー
ソフィー・ワティヨン(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)、フリーデリケ・ホイマン(バス・ド・ヴィオール)、シャビエル・ディアス=ラトレ(テオルボ、バロックギター)、エヴァンジェリーナ・マスカルディ(バロックギター)、ルカ・グリエルミ(クラヴサン〔チェンバロ〕)

録音:2002年3月、フラン=ワレ教会、ナミュール、ベルギー
※旧品番:ALPHA036
この録音から数年後、2005年8月に齢40手前で早世してしまったベルギーのヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)奏者ソフィー・ワティヨンは、フィ リップ・ピエルロや上村かおりとともにリチェルカ―ル・コンソートのガンバ・セクションで無数の録音を残してきた俊才。アンサンブルでの的確な立 ち回りもさることながら、独奏者としても聴き手をはっとさせる芳醇な演奏で注目を集めていただけに(かのジョルディ・サヴァールも同業の若手と して彼女には一目も二目も置いていたそう)、その早世はファンや共演者たちを大いに悲しませました。そんなワティヨンがソロ奏者としての存在 感を存分に発揮して知名度を高めたのが、このAlphaレーベルでの最初の録音。「天使のごとく弾く」と讃えられたヴィオール音楽の巨人マラ ン・マレの五つの曲集から厳選、それぞれ多忙な活躍で知られる4人の奏者たちを迎えた多彩な通奏低音と共に織り上げる、フランス・バロッ ク一大音絵巻。冒頭にはマレの師匠サント・コロンブの傑作を配し、最後はその師を悼むマレの追悼曲で締めくくっています。「フォリア」「夢み る女」など有名作を盛り込みながら、入念に整えられたプログラムの起伏に富んだ流れは、最後まで飽きさせない求心力に満ちたもの。フラン ス古楽のヴィオールで1枚と言われたらまずこれを推すべきといえる、21世紀の決定的名盤の一つです。
ALPHA-618
NX-A11
モーツァルト:コンチェルトーネ ほか
(1)2セレナード 第6番ニ長調 「セレナータ・ノットゥルナ」 K. 239
(2)カッサシオン 第1番ト長調 K. 63
(3)コンチェルトーネ ハ長調 K. 190
アンサンブル415(古楽器使用)

(1)キアラ・バンキーニ、ダヴィド・プランティエ(Vn)、パトリシア・ガニョン(Va)、ミカエル・シャニュ(Cb)、マティアス・ヴュルシュ(ティンパニ) ほか
(2)キアラ・バンキーニ(Vn) ほか
(3)キアラ・バンキーニ、アマンディーヌ・ベイエ(Vn)、ジル・ヴァンソン(Ob)、ガエターノ・ナジッロ(Vc) ほか

録音:2005年7月24-28日 フォルクスハウス、バーゼル、スイス
※旧品番:ZZT060301
選曲の面白さもさることながら、ソリスト陣にその後ソロで注目されるようになった名手が多く揃っており、聴きどころに満ちた充実の演奏内容に なっている名盤。モーツァルトがまだザルツブルクにいた頃、音楽好きの大司教のために作曲した大掛かりな合奏音楽を集めたプログラムで、 中でも10代の作であるカッサシオンは録音が少ない作品。コントラバスの独奏もありティンパニが独特な活躍をみせるセレナータ・ノットゥルナで の大きな抑揚感のある演奏もさることながら、長大な展開をまったく飽きさせずに聴かせてしまうコンチェルトーネの充実度も圧巻です。リ・イン コーニティのベイエ(ALPHA610)、レ・プレジール・デュ・パルナスのプランティエ(ALPHA621)ら今回のAlpha Collectionシリーズで後年の 活躍が見られる俊才たちもソロ参加。プレス切れが長く続いていただけに待望の新装再リリースと言えるでしょう。
ALPHA-619
NX-A11
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ集
ソナタ ニ長調 K.492
ソナタ ホ長調 K.381
ソナタ ト長調 K.427
ソナタ ホ短調 K.394
ソナタ 変ホ長調 K.193
ソナタ ヘ長調 K.107
ソナタ ニ長調 K.118
ソナタ ト長調 K.125
ソナタ ニ短調 K.64 「ガヴォット」
ソナタ ト長調 K.454 「ホタ」
ソナタ ヘ短調 K.239 「ファンダンゴ」
ソナタ ト長調 K.470
ソナタ ニ短調K.32 「アリア」
ソナタ ニ長調 K.45
ソナタ ト長調 K.547
ソナタ イ長調 K.39
ソナタ ト長調 K.124
オリヴィエ・カヴェー(P)

録音:2007年10月 ティボール・ヴァルガ・スタジオ、グリミシュア(スイス西部)
※旧品番:AECD0874
一見オーソドックスな選曲をこのうえなく面白く聴かせてくれるアルバム。オリヴィエ・カヴェーはスイス生まれながらナポリ系イタリア人の家系で、 同じナポリ系の巨匠アルド・チッコリーニとマリア・ティーポの教えを受けながら、18世紀作品の紹介に熱心だったこの二人と同様に古典派以 前のレパートリーで絶妙な演奏を聴かせています。フォルテピアノやチェンバロなどの演奏にも親しみ、現代ピアノの演奏にその「粋」を反映させ ることのできる才覚は、リナルド・アレッサンドリーニが絶大な信頼を寄せているところからも裏付けられるところ。スタッカートの踏み込み加減も 考えつくされた、チェンバロを彷彿させながらも現代ピアノならではの味わいを湛えた独特な演奏、ぜひ体感下さい。
ALPHA-620
NX-A11
ヴィヴァルディ:グローリア、マニフィカト
グローリア ニ長調 RV 589
詩篇 第121篇 「われ喜びに満てり」 RV 607
マニフィカト ト短調 RV 610a
詩篇 第147篇 「エルサレムよ、主を讃めたたえよ」 RV 609
ル・コンセール・スピリチュエル(合唱&古楽器アンサンブル)
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2015年6月8-9日 ノートルダム・デュ・リバン教会、パリ
※旧品番:ALPHA222
フランス・バロックの声楽曲をダイナミックに面白く聴かせるエルヴェ・ニケですが、実はイタリア音楽も抜群の感性で聴かせます。限られた音域の 中で多声の展開が続くバロックの女声合唱に魅了されてきたという彼が、Alphaレーベルで最初に選んだプログラムがこのヴィヴァルディ教会音 楽集。有名なグローリアは管楽器を使わない版を選び、だからこそ際立つ劇的起伏の面白さをじっくり味あわせてくれます。他の作品でも勢い を演出しやすい「ヴィヴァルディらしさ」に甘んじることなく、歌詞の細やかさをすくい取った入念な解釈ながら少しも小難しくせず、ドラマティックな 展開に昇華してみせているところはさすが。隠れた名曲マニフィカトでの堂に入った音作りにも魅了されます。
ALPHA-621
NX-A11
ヨハン・パウル・フォン・ヴェストホフ(1656-1705): ヴァイオリンと通奏低音のための六つのソナタ(1694)
ソナタ 第4番ニ短調
ソナタ 第3番ニ短調
ソナタ 第2番イ短調
ソナタ 第5番ト短調
ソナタ 第6番ト短調
ソナタ 第1番イ短調
レ・プレジール・デュ・パルナス(古楽器使用)【ダヴィド・プランティエ(Vn)、マヤ・アムライン(Vc)、アンドレア・マルキオル(Cemb)、入志津子(アーチリュート)】

録音:2004年4月4-9日 フレーヌ=ル=シャトー教会、フランス
※旧品番:ZZT050201
ヴェストホフはマラン・マレと同じ年に生まれたドイツの音楽家。ヴァイオリン演奏の腕前は当時のドイツ語圏でも指折りで、ビーバーやシュメル ツァー、ヴァルターらと並ぶ名声を誇りました。シュッツ亡き後17世紀末のドレスデン宮廷で活躍したのちヴァイマールに移った彼には、当地で宮 廷楽員として働いていた10代のバッハも強い影響を受けたようです。特に無伴奏ヴァイオリンのために重音を多用したパルティータ集を残して おり、これがバッハにも大きな影響を与え録音も少なくないのですが、本盤はそれより2年早く出版された通奏低音つきソナタ集の全曲録音。 アンサンブル415やカフェ・ツィマーマンなどで経験を積んだ名手プランティエが、自身の主宰するアンサンブルと刻んだ17世紀ドイツ・ヴァイオリン 音楽の集大成ともいうべき作品の決定盤で、いまだ競合が現れない貴重な録音が待望の復活です。通奏低音陣にもアンサンブル415の俊 才が集い、巧みなサポートで「伴奏」以上の活躍を聴かせて飽きさせません。
ALPHA-622
NX-A11
ゼレンカ(1679-1745):オラトリオ『贖い主の墓前の悔悛者たち』 ZWV63 (1736年ドレスデンにて初演) マグダラのマリア…マリアナ・レヴェルスキ(C.A)
ダヴィデ王…エーリック・シュトックロッサ(T)
使徒ペトロ…トビアス・ベルント(Bs)
コレギウム1704(古楽器使用)
コレギウム・ヴォカーレ1704(合唱)
ヴァーツラフ・ルクス(指)

録音:2008年11月11-14日 トロヤ城、プラハ
※旧品番:ZZT090803
ドレスデン宮廷にコントラバス奏者として、また作曲家として仕えたチェコ出身のゼレンカの音楽は、とくに教会音楽の分野で近隣のバッハにも 比しうる、あるいは「それ以上」とさえ絶賛されるほどで、どの録音も聴き逃せません。こちらは、ポーランド王位を継承するためカトリックに改宗 したドレスデン宮廷にあっても、故郷オーストリアでの宗派の礼拝習慣に従っていたザクセン選帝侯妃マリア・ヨゼファのためのセレナータ風の受 難週音楽。同じ宮廷にいたハッセが使いこなしたイタリア・オペラの語法ともやや異なる、ゼレンカならではの迫真の表現力に満ちた音使いが 聴かれ、作曲家後年の充実した作風をじっくり味わうことができます。チェコSupraphonレーベルでも録音をリリースしてきたヴァーツラフ・ルク ス率いるコレギウム1704は、フランスやベルギーなどの古楽先進国でも高い評価を博してきた俊英集団。1730年代の後期バロックの充実 を、古楽復興の進んだヨーロッパならではの「発見の面白さ」とともに感じられる1枚です。
ALPHA-623
メルラン:パサージュ・エクレール Passage Eclair
シューベルト:八重奏曲 ヘ長調 D.803
ピエール・フシュヌレ、岡田修一 (Vn)、マルク・デスモン(Va)、ヤン・レヴィオノワ(Vc)、ヤン・デュボスト(Cb)、ニコラ・バルデイルー(Cl)、ジュリアン・アルディ(バソン)、ダヴィド・ゲリエ(Hrn)

録音:2018年4月 サントメール音楽堂、フランス
フランスを中心とした、程よい広さと優れた音響で室内楽を楽しむ劇場のネットワーク、ラ・ベル・セゾンとAlphaによる共同企画。ル・サージュ によるB Recordsレーベルのブラームス・プロジェクトで妙技を聴かせ、昨年はヴァイオリン・ソナタ(LBM020)もリリースしたフシュヌレを中心 に、ボルドーに生まれ、B Recordsで活躍のほかMIRALEレーベルでもソロを発売しているヴァイオリンの岡田修一、来日経験もあるチェロの レヴォノワ、フランス放送フィル首席クラリネット奏者でラ・フォル・ジュルネでも来日、日本での人気も安定しているバルデイルー、やはりフランス 放送フィルのバソンの名手アルディ、トランペットとホルンの二足のわらじを巧みにこなすゲリエなどが参加。ラ・ベル・メゾンの企画公演で素晴ら しい演奏を聴かせているフランスの若き才能が集まったシューベルト。それぞれの奏者の自発的な表現が絶妙に絡み合う、生き生きとした演 奏を聴かせます。カップリングは、シューベルトと同じ編成の八重奏のために、エベーヌ・カルテットのチェリストでありジャズ・ピアニストでもあるメル ランが作った「パサージュ・エクレール(通り過ぎる閃光)」。スリルのあるリズムとスピード感が楽しめる作品です。
ALPHA-624

NYCX-10161
日本語解説付国内盤
税込定価

『ヴィヴァルディ、その先に』〜パトリツィア・コパチンスカヤのヴィヴァルディ・アルバム、イタリアの“いま”との対話実験
ヴィヴァルディ(1678 -1741):ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調「海の嵐」Op.8-5/RV253
ことばのラッツォ(即興劇)
アウレリアーノ・カッタネオ(1974-):エストローゾ(きまぐれに)〜ヴァイオリン、リコーダー、テオルボとチェンバロの為の*
ヴィヴァルディ:弦楽の為の(4声の)協奏曲 ト短調 RV 157
ルーカ・フランチェスコーニ(1956-):飛び立つスピッカート 〜ヴァイオリン独奏の為の
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 RV 191
シモーネ・モヴィオ(1978-):インカント(呪文)XIX 〜リコーダー、ヴァイオリンと弦楽合奏の為の
ヴィヴァルディ:協奏曲 ホ短調 Op.3-4/RV 550(『調和の霊感』より)〜四つのヴァイオリン、弦楽と通奏低音の為の*
マルコ・ストロッパ(1959-):わたしは陶然となって千切る〜リコーダーと二つのヴァイオリンの為の**
ジョヴァンニ・ソッリマ(1962-):ムガール〜ヴァイオリン、リコーダー、弦楽と通奏低音の為の
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV 208「ムガール大帝」
バルトーク:バグパイプ (44の二重奏曲 より)〜リコーダーとヴァイオリンの為の
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)
使用楽器:ナポリのフェルディナンド・ガリアーノ1780年頃製作オリジナル楽器
ジョヴァンニ・アントニーニ(指揮&リコーダー)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)【ステーファノ・バルネスキ*/**、マルコ・ビアンキ**(Vn)、エルネスト・ブラウヒャー**(Va)、マルチェッロ・スカンデッリ**(Vc)、ミケーレ・パゾッティ(テオルボ)、リッカルド・ドーニ(Cemb)】

録音:2018年11月ヴェルス市立劇場(オーストリア)
【国内盤】日本語解説付き
フィリップ・ヘレヴェッヘとともにベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲をピリオド奏法で録音したかと思えば、現代作品満載のプログラムにマショーやビーバーといった 古楽のレパートリーを忍び込ませ、時には民俗音楽のプロである両親と故郷モルドヴァの伝統に身を浸し、あるいはトルコの異才ピアニスト=作曲家ファジル・ サイとの共演で他に類をみないアルバムを作ってしまう――21世紀に入って以来、私たちはパトリツィア・コパチンスカヤという桁外れのヴァイオリン奏者の存在 によって常に目を見張らされ、まるで飽きることのない音楽体験を味わいつづけてきました。そんな彼女がヴィヴァルディと向き合ったアルバムを制作する……と いうとき、どうしてそれが平穏なバロック・アルバムに落ちつくはずがあるでしょう?ルーマニアに隣接する小国モルドヴァ(旧ソ連モルダヴィア共和国)で生まれ、さ まざまな文化が交錯する世界で腕を磨いてきた奇才コパチンスカヤは、既存の作品像を問い直すアルバム制作でたびたび世界を瞠目させてきました。「ヴィ ヴァルディ作品と、イタリアの“いま”との対話実験」として構想された今回のアルバムでは、なんと結成以来数十年にわたって古楽シーンを騒がせてきたジャル ディーノ・アルモニコとの共演! 現代作曲家5人の刺激的な小品を挟んでのヴィヴァルディ鑑賞体験は、この300年前の作曲家の音楽にたいする通念をど んな演奏よりも鮮烈に覆せずにおきません。バロック演奏の「その先」を問う、注目必至の問題作です。
私たちはヴィヴァルディを、時代を越えた実験の場に引き込んでみました――いまのイタリアで聴こえる創作者たちの声と対話させてみようというわけです。 ――パトリツィア・コパチンスカヤ
ALPHA-626
『ラメント』 〜バロック期ドイツ語圏の器楽と声楽のための哀歌をあつめて
シュメルツァー (1623頃-1680):1. 五声のセレナータ
ビーバー (1644-1704): おお甘美なイエスよ
食卓の音楽 第3部
ヨハン・ミヒャエル・バッハ (1648-1694): ああ,いかにその時を待ちこがれることか
ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー: フェルディナンド3世の死に寄せる哀歌
ヨハン・クリストフ・バッハ (1642-1703):あ、私の頭が水で満ちていたなら
フローベルガー (1616-1667): トッカータ第2番(第2巻 1649年より)、リチェルカール第1番 (第4巻 1656年より)
クリストフ・ベルンハルト (1628-1692): なにゆえに悲しむのか
ビーバー: パッサカリア (ロザリオのソナタ より)
ダミアン・ギヨン (C.T)
カフェ・ツィマーマン (古楽器使用)【パブロ・バレッティ、マウロ・ロペス・フェレイラ (Vn)、パトリシア・ガニョン、デアドル・ダウリング (Va)、ペトル・スカルカ (Vc)、ダヴィデ・ナーヴァ (Cb)、野入志津子 (テオルボ)、セリーヌ・フリッシュ (Org)】

録音:2019年5月20-23日 サン=ミシェル修道院 サン=ミシェル=アン=ティエラシュ、フランス
古くは13世紀からあり、ルネサンスを経てバロックに入る頃、声楽曲としてのみならず、器楽曲としてもその形式を確立した「ラメント(哀歌・悲 歌)」。ここにはオーストリアを中心に活躍したシュメルツァーとビーバー、存命中に大きな名声を得ていたヨハン・クリストフ・バッハ、その弟で大 バッハの先妻マリア・バルバラの父でもあるヨハン・ミヒャエル・バッハ、フレスコバルディに学んだ鍵盤音楽の重要作曲家フローベルガー、ドレスデ ンにおけるシュッツの高弟で後年ハンブルクに移り多くの教会音楽を残したベルンハルトらによる、ラメントの性格を持った作品を収録していま す。カフェ・ツィマーマンはこのアルバム制作にあたり、長年共演を重ねてきたダミアン・ギヨンを招き、しっとりとした表現に留まらず、時に波打つ ような動きを生き生きと歌い上げ、美しくもメリハリのある一枚に仕上げています。バレッティとフリッシュという、グループの中心人物二人それぞ れのソロも収められた多彩なプログラムです。
ALPHA-627

NYCX-10279
日本語解説付国内盤
税込定価

エサ=ペッカ・サロネン(1958-):チェロ協奏曲
ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ*
ニコラ・アルトシュテット(Vc)
ペッカ・クーシスト(Vn)
ロッテルダムPO
ディーマ・スロボデニューク(指)

録音:2018年12月、2019年10月*
ロッテルダム・フィルハーモニック
※国内盤日本語解説…片桐卓也
ヨーヨー・マのために書かれ、2017年、彼をソリストにシカゴで初演されたサロネンのチェロ協奏曲でしたが、作曲者の母国フィンランド初演の ために、指揮も担当したサロネンが招いたのがアルトシュテットでした。カオスを表現する冒頭の響きからチェロの音が立ち上がってくる神秘的 な冒頭、コンガやボンゴによるリズミカルなマントラとチェロとの対話、チェロが弾く音型をエレクトロニクスでループさせて作られた鳥の鳴き声のよ うな効果。12音をはじめ現代的な技法が用いられながらも、エスニックな味わいもありたいへん面白く聴ける作品です。これを独自の感性で 練り上げたアルトシュテットの手腕も素晴らしいもの。カップリングはサロネンと同じフィンランドのヴァイオリニスト、クーシストとの共演によるラヴェ ルのソナタ。こちらの切れ味鋭い表現にも注目です。
ALPHA-628
バリトンとエレキ・ギターによるフランス歌曲
フォーレ: この世では Op. 8-3
 ゆりかご Op. 23-1/愛の歌 Op. 27-1
 ひそやかに Op. 58-2
 プーランク:最後の詩〜葉書
フォーレ:5月 Op. 1-2
 牢獄 Op. 83-1/憂鬱 Op. 51-3
プーランク:みやびな宴
ドビュッシー:君の顔をみて私はおののく
噴水
フォーレ:永遠に Op. 21-2
 秘密 Op. 23-3
プーランク:マズルカ
フォーレ:祈り (インストゥルメンタル)
ローラン・ナウリ (Br)
フレデリク・ロワゾー (エレキ・ギター)

録音:2019年6月27-29日スタジオ・ラ・ビュイゾンヌ、ペルヌ=レ=フォンテーヌ、フランス
フランス・オペラの大御所にして、バロック作品も評価の高いローラン・ナウリによる、フォーレを中心としたフランス近代歌曲集、ですが、伴奏を 務めるのはジャズ・ギタリストのフレデリク・ロワゾーという、風変わりなアルバムです。彼らのアレンジはジャズのイディオムこそ積極的に用いられて はいませんが、譜面を起こすようなきっちりとしたものではなく、即興的な要素を多分に含んでおり、これらの歌曲が潜在的に持っている、ポップ スのような自由さを上手く引き出しています。ナウリは決して朗々と歌わず、またロワゾーのエレキ・ギターも終始柔らかく、アルバムのタイトルど おり囁くような音作りで、優しいシャンソンを聴く雰囲気に包み込まれるアルバムです。ナウリは見事な口笛も披露。
ALPHA-630
ピエール・アンリ(1927-2017):第10交響曲 〜ベートーヴェンを讃えて ブノワ・ラモー(T)
マルゼーナ・ディアクン(指)
ブルーノ・マントヴァーニ(指)
パスカル・ロフェ(指)
フランス放送PO
パリ音楽院O
フランス放送cho、パリ青年cho

録音:2019年11月23日 フィルハーモニー・ド・パリ
2017年に亡くなったピエール・アンリが、ベートーヴェンの残した9つの交響曲を大胆にコラージュ。1979年にテープ作品として発表されて以 来、1988年にエレクトロアコースティック、1998年にリミックスとしてアルバム・リリースされましたが、今回初めて、アンリ自身が熱望していた生 楽器による録音となりました。本来12楽章の作品ですが、ここではそのうち1、2、8、9を省いた8つの楽章を全楽章として構成しています。 ベートーヴェンの交響曲からの様々なフレーズを細切れにして再び繋ぎ合わせたスコアを、3人の指揮者が3つに分けたオーケストラをフルに活 用し、終盤には声楽も投入しつつ、全く違うテンポで重ね合わせていきます。それはまるで、複数のターンテーブルあるいは予め録音した演奏 を用いているかのようであり、アンリが祖の一人とされるミュジック・コンクレートを生で再現する非常にスリリングな試みでもあります。一聴すると ばらばらで無秩序のようですが、重なる和声やリズムは緻密に計算されており、その音響に身を任せているとどうしたわけかたいへん心地良いと いう、実に不思議な作品です。ブックレットには、ヘッドフォンで立体的な音響を体験できるバイノーラル・ヴァージョンのダウンロード・リンク付き。
ALPHA-631

NYCX-10300
日本語解説付国内盤
税込定価

『BELLS 鐘』 〜ピアノ、チェンバロ、フォルテピアノ、フェンダー・ローズによる、古今東西鍵盤音楽の旅
バルトーク:ミクロコスモス SZ. 107 より
1. バグパイプの音楽 アレグレット ト長調 - ピアノ
バッハ:イギリス組曲 第2番イ短調 BWV 807 より
2. I. 前奏曲 - ピアノ
3. I. 前奏曲 - フェンダー・ローズ
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 より
4. 帆 (ヴェール) - ピアノ
ジョルジ・リゲティ 1923-2006):ムジカ・リチェルカータ より
5. VII. カンタービレ、モルト・レガート - ピアノ
ウィリアム・バード (1539-1623):6. 鐘 T 442 - チェンバロ
ジョージ・クラム (1929-):マクロコスモス 第2集 より
7. IV. 双子の太陽 - ピアノ
ベートーヴェン:6つのバガテル Op.126 より
8. IV. プレスト - ピアノ
バルトーク:ルーマニア民族舞曲 SZ. 56 より
9. III. 踏み踊り アンダンテ - フォルテピアノ
フェデリコ・モンポウ (1893-1987):ひそやかな音楽 第2巻 より
10. XIII. トランクィロ - ピアノ
モーツァルト :11. アダージョ ロ短調 K540 (即興の前奏曲付き) - フォルテピアノ
チック・コリア (1941-):12. チルドレンズ・ソング - フェンダー・ローズ
モンポウ:ひそやかな音楽 第1巻 より
13. V. レガート・メタリコ - ピアノ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第15番ニ長調 Op.28 より
14. IV. ロンド、アレグロ・マ・ノン・トロッポ - フォルテピアノ
ラモー: クラヴサン曲集と運指法 より
15. ロンドー形式のミュゼット、即興の前奏曲付き - チェンバロ
作者不詳 (1300年頃、フランドル):フルートフーセ写本 II.108 より
16. さらば愛しい人、私は行かねばならぬ - フェンダー・ローズ
パーセル:17. 単音によるファンタジア ヘ長調 Z.745 - ピアノ
バッハ:イギリス組曲 第2番イ短調 BWV 807 より
18. VI. ブーレー - チェンバロ
19. コラ(即興) - チェンバロ
20. 「辻音楽師」による即興 - フォルテピアノ
ショスタコーヴィチ:21. 前奏曲とフーガ 第1番ハ長調 Op.87 (即興の前奏曲付き) - ピアノ
アンソニー・ロマニウク
ピアノ…ファツィオーリ F228
フォルテピアノ…1802年頃アントン・ヴァルター製に基づく2018年デトマール・ハンゲルベルクによる復元楽器
チェンバロ…作者不明のイタリア製楽器に基づく2006年デトマール・ハンゲルベルクによる復元楽器 フェンダー・ローズ

録音:2019年4月 アカデミー・ワン・スタジオ、ヘント、ベルギー
国内盤日本語解説…矢澤孝樹
原盤解説日本語訳…後藤菜穂子
フォルテピアノやチェンバロなどの古楽系鍵盤奏者として各方面に出演するほか、同時代の作品解釈にも一家言あり、パトリツィア・コパチンスカヤのアルバム 『TAKE TWO』(ALPHA211/NYCX-20002)ではチェンバロとトイ・ピアノで共演しているアンソニー・ロマニウク。生まれ育ったオーストラリアでジャズにどっぷり とはまった後、アメリカへ渡りクラシック・ピアノを学習、数年後から古楽を学んだ彼は、当地でロックや電子音楽にも深く熱中していきました。そんな彼が思い描く 鍵盤楽器の音楽を存分にやり遂げた、目の覚めるような構成によるソロ・デビュー・アルバムが登場です。バードからチック・コリアまでの作品を、モダン・ピアノを 中心としながらも、フォルテピアノ、チェンバロ、そしてフェンダー・ローズ(金属音叉を使用したフェンダー社製の電子ピアノで、ジャズからソウル、ロックまで幅広いポ ピュラー音楽に1970年代を中心に使用され、現在も多くのファンが存在)までを縦横無尽に駆使して演奏しています。その楽曲解釈は、確固たるアカデミック な基礎の上にロックやヒップホップを吸収した世代ならではの小気味よい風通しの良さが感じられ、彼がどの作品からもそれぞれが持つ美しさを聴く者に示してく れる抜群の才気の持ち主であることを知らしめています。フェンダー・ローズによるバッハの面白さなど意外性も相まって、最後まで一気に聴かせるアルバムです。
ALPHA-632
シューベルト:ピアノ三重奏曲集
ピアノ三重奏曲 第2番変ホ長調 Op. 100 D. 929
ピアノ三重奏曲 変ロ長調 D. 28 「ソナタ楽章」
ノットゥルノ 変ホ長調 D. 897
ブッシュ三重奏団【マティウ・ファン・ベレン(Vn)、オリ・エプスタイン(Vc)、オムリ・エプスタイン(P)】

録音:2019年12月 ムジークハーフェン、ザーンダム、オランダ
2012年にロンドンで結成されたブッシュ三重奏団。メンバーのマティウがアドルフ・ブッシュの所有していたグァダニーニのヴァイオリンを使用してい ることから、この名ヴァイオリニストの名前を冠しています。ALPHAレーベルで、ドヴォルザークのピアノを含む室内楽作品全集を完結させた彼 らが、次に挑むのはシューベルト。死の一年前に書かれた第2番は、ほぼ同時期の作とされる比較的温和な第1番と共に溢れるような歌が魅 力ではありますが、第2番ではダイナミックな筆致が際立ち、また闇を垣間見るような寂寥感をも感じさせるという、やや趣を異にした傑作で す。穏やかで美しい「ノットゥルノ」もまた晩年の作品。とはいえ当時のシューベルトはまだ30歳前後であり、ここで演奏している3人とはほぼ同 年代。病身にむち打ち、亡くなるまでその才能を振り絞り続けた若き作曲家に対する深い共感の感じられる、美しくも情熱的な演奏をお楽し みいただけます。「ソナタ楽章」は作曲家15歳の作品で、早熟さと共に初々しさも感じられ、アルバム全体の奥深い味わいの中で一服の清 涼剤となってくれています。なおブッシュ三重奏団は第2番のフィナーレで出版時にカットされた98小節を復元した版を使用。ただし提示部の リピートは省略しています。 シューベルトのほぼ1世紀後のウィーンに於いて28歳で亡くなった画家エゴン・シーレ。この二人には、若くして病に倒れることへの深い苦悩と 実存への憾み、それらを表現する強烈な個性と才能、そのほか大きな類似点があるというのが、このアルバムの一つのテーマ。ジャケットはシー レの「日没(Versinkende Sonne)」ですが、シューベルトのピアノ三重奏曲 第2番第2楽章もスウェーデン民謡の「日は沈みゆく(Se Solen Sjunker)」が元になっていることから、この絵が掲げられました。ちなみにシーレは「死と乙女」という作品も残しています。

ALPHA-633

NYCX-10162
日本語解説付国内盤
税込定価

マーラー:『大地の歌』
レインベルト・デ・レーウ(1938-2020)による声楽と室内アンサンブルの為の編曲版
ルシール・リシャルド(Ms)
イヴ・サーレンス(T)
ヘット・コレクティーフ【トーン・フレット (フルート、ピッコロ)、ピート・ヴァン・ボックスタル (オーボエ、コーラングレ)、ブルーノ・ボナンシア (Cl)、ネレ・デラフォンテイネ(クラリネット、バス・クラリネット)、ピーテル・ナイッテン (ファゴット、コントラファゴット)、エリーズ・エルカルプ (Hrn)、ヴィバート・アーツ、リースベト・バーリュス (Vn)、ヴェロニカ・レナルトヴァ (Va)、マルテイン・フィンク(Vc)、ヨナタン・フォクヴァールト (Cb)、アストリッド・ハーリング (Hp)、ディルク・ライメス(ハーモニウム)、トーマス・ディールチェンス (ピアノ、チェレスタ)、トム・デ・コック(打楽器)】 

レインベルト・デ・レーウ(指)
2020年2月14日、81歳で亡くなったピアニスト、指揮者レインベルト・デ・レーウ。亡くなる前の月に、自らが編曲した『大地の歌』の録音を 残していました。2010年に編曲されたこの版では、アルト(Ms) とテノールという独唱はそのままに、大管弦楽は木管五重奏、弦 楽四重奏を基本に、低音楽器、鍵盤楽器、ハープ、打楽器を加えた15名編成のアンサンブルに置き換えられています。近現代音楽を積 極的に取り上げ研究してきたデ・レーウらしく、各楽器の特性をよく引き出した編曲で、有名なシェーンベルク&リーン版に比して、木管楽器 を増しハープを加えたことで表現がたいへん豊かになり、打楽器を整理して見通しと親密感が増しました。演奏はこれまでも『ベルク、ツェムリ ンスキー歌曲集』(ZZT345)などでデ・レーウと共演してきたヘット・コレクティーフ。やはり近現代の演奏解釈に長けた彼ららしく、個人の高い 積極性が表情に生きています。歌手陣も伸びやかな歌唱でこの演奏に応えており、最近ではガーディナーとのベルリオーズの映像ソフト (CVS011/NYDX-50016)で素晴らしい歌唱を聴かせたリシャルドによる「告別」は、この録音からわずか数週間後にこの世を去るとは思 えぬデ・レーウの細やかなニュアンスも相まって絶品。
ALPHA-634
エデン・パールトシュ(1907-1977):イズコール (追悼)
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D821
ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ ハ長調 Op. 147
アミハイ・グロス (Va)
キム・ソヌク (P)

録音:2019年9月テルデックス・スタジオ、ベルリン
ベルリン・フィルの首席ヴィオラ奏者、エルサレム出身のアミハイ・グロスによるソロ・アルバムが登場。ピアノを韓国出身の俊英キム・ソヌクが務 めていることも注目です。ハンガリーのユダヤ人作曲家エデン・パールトシュ(パールトシュ・エデン)による「イズコール(Yizkor)」は、ヘブライ語の 「思い出」から取られたユダヤの祈りの言葉をタイトルとしており、これは現代ではホロコーストの犠牲者たちを追悼する意味合いを持ちます。 深い祈りと強い想いを感じさせるこの作品に、グロスは深い共感を寄せた演奏を披露しています。広く親しまれる「アルペジョーネ・ソナタ」で は、その特徴であるシューベルトならではの美しい歌謡性を存分に味わうことの出来る、軽やかで歌心溢れる表情を聴かせています。そして ショスタコーヴィチ最後の作品となったヴィオラ・ソナタは、謎の多いこの作品の深淵を覗き込むような奥行きのある表現で魅了します。一般に 地味な印象の強いヴィオラですが、その多彩な顔を様々見せて楽器の魅力を存分に味わうことの出来る、名手ならではのアルバムです。
ALPHA-635
『ディア・マドモアゼル』〜ナディア・ブーランジェに捧ぐ
アストル・ピアソラ(1921-1992):ル・グラン・タンゴ
ストラヴィンスキー(ピアティゴルスキー編): イタリア組曲
ナディア・ブーランジェ(1887-1979):チェロとピアノのための3つの小品
エリオット・カーター(1908-2012):チェロとピアノのためのソナタ
フィリップ・グラス(1937-)/シラノシアン&グーアン編曲: Tissue No.7
ミシェル・ルグラン(シラノシアン&グーアン編): メドレー【「ロバと王女」〜「風のささやき」〜「シェルブールの雨傘」】
クインシー・ジョーンズ(シラノシアン&グーアン編): ソウル・ボサノヴァ
アストリグ・シラノシアン(チェロ/1676年製フランチェスコ・ルッジェーリ)
ナタナエル・グーアン(P/1966年製スタインウェイ)
ダニエル・バレンボイム(P/バレンボイム・マーネ)

録音:2019年11月 テアトル・ポピュレール・ロマン、サル・ド・ミュジーク ”ルール・ブリュ”、ラ・ショー=ド=フォン、スイス
近代フランスを代表する偉大な音楽教育者の一人、ナディア・ブーランジェ。彼女の教え子や、親交を待ち影響を受け合った音楽家たち は、国籍を超え、敬愛を込めて彼女を「マドモアゼル」と呼びました。深い尊敬で結ばれたストラヴィンスキーのほか、教師としては、閉鎖的な タンゴの世界に限界を感じてその門を叩いたピアソラ、後に十二音技法で個性を発揮するカーター、ミニマルを経て抒情的作風を確立する グラス、ジャズや映画音楽で活躍した稀代のメロディ・メーカー、ルグラン、ジャズのみならずポピュラー・ミュージック全体に大きな足跡を残すク インシー・ジョーンズという、多種多様なアーティストたちに音楽の基礎を教え、種を蒔いたことで知られます。これらの作品を、ラ・フォル・ジュル ネ・オ・ジャポンでも共演しているアストリグ・シラノシアンとナタナエル・グーアンによる、多彩な作品の肝をよく捉えた歌心の溢れる、息の合った 演奏でお楽しみいただけます。ラストのグラス、ルグラン、ジョーンズという流れは、現代まで続くナディア・ブーランジェの影響をよく伝えており大 変興味深いものです。 ナディア・ブーランジェ自身の「3つの小品」は、作曲家としてその才能を高く評価していた6歳年下の妹リリーが亡くなり、ナディアもまた作曲の 筆を折ってしまう3年前に書かれたもの。ここでのピアノには、自身ナディア・ブーランジェの教えを受けている巨匠ダニエル・バレンボイムが登 場。フォルテピアノのコレクションと修復でも知られるクリス・マーネと共に開発した独自の平行弦ピアノの澄んだ音色と、優しく繊細なタッチでシ ラノシアンのチェロを支え、恩師の残した美しい作品に花を添えています。 なお、アストリグ・シラノシアンは姉のシュシャヌ・シラノシアンによるメンデルスゾーン・アルバム(ALPHA410)に参加しているものの、ソロとして はこちらがALPHAレーベル第1弾。今後さらに数タイトルがリリース予定です。
ALPHA-636
17-18世紀英国のカントリー・ダンスと歌
1. 「ボニー・カシャーン・ロギー」
2. ベッラミラ…ソロモン・エックレス(1618-82)による
 グリーンスリーヴス…ジェームズ・オズワルド(1710-69)
3. 「ウィッティ・ウエスタン・ラッセ」(ベガー・ボーイ)
4. 月の皇帝-オーモンド・ハウス
5. 「なんと下劣なる陰謀の悪徳よ」…ヘンリー・パーセル(1659-95)
6. セフォーチの別れ…ヘンリー・パーセルによる
7. 「イタリアの歌(逃げろ、逃げろ)」…ヘンリー・ローズ(1595-1662)による
8. 誰のものでもないジグ〜黒と灰色〜私たちのいい人はどこに横たわる〜メイデン通り
9. 「冬の寒さなど、どこかへ行ってしまう」
10. ジョン、今すぐ来てキスして…トーマス・バルツァー(1630頃-63)、クリストファー・シンプソン(1605頃-69)、ディヴィス・メル(1604-62)、ソロモン・エックレスによる変奏
11. 「ダフネが、公正なるポイボスのもとを去ったとき」
12. スコットランドのラント〜アルジェ…ヤコブ・ファン・エイク(1590-1657)による変奏
13. 「レイン氏の気まぐれ」
14. モンク卿のマーチ…ヘンリー・パーセル
 野営への呼びかけ…ジェームズ・オズワルド
15. 「町の若者たち」…ヘンリー・パーセルによる
16. バッカスの健康(ポール
レ・ミュジシャン・ド・サン=ジュリアン【フィオナ・マクゴウン (Ms)、エネア・ソリーニ (バリトン、打楽器、ダルシマー)、フランソワ・ラザレヴィチ (フルート、ミュゼット、指揮)、デイヴィッド・グリーンバーグ (Vn)、リュシル・ブーランジェ (ヴィオラ・ダ・ガンバ)、エリック・ベロック (リュート、シターン)、マリー・ブルニジアン (トリプル・ハープ)】

ニック・スコット (T)
オリヴァー・ポスティック、アイヴァー・アンドレアス・エルヴュー、デイヴィッド・コー、
エネア・ソリーニ、フランソワ・ラザレヴィチ (コーラス)

録音:2019年11月、12月 サル・コロンヌ、パリ
各種のフルートとバグパイプの名手フランソワ・ラザレヴィチ。バッハやテレマンなどフルートのためのバロック作品をそのレパートリーの一つの軸とす れば、小型のバグパイプであるミュゼットなどを使った故国フランスの古い作品がもう一つの軸、そしてもう一つの大切な軸が英国やその周辺国 の作品で、得意とするバグパイプやフルート類はその響きにぴったりです。今回のアルバムには、1651年から1728年の間にジョン・プレイフォー ド(1623-86)の出版社より20冊以上刊行され、大ヒットした「英国式舞踏指南」に掲載されたメロディを収録しています。ラザレヴィチ自身 が彼の主催するレ・ミュジシャン・ド・サン=ジュリアンとの演奏のため編曲を行い、「イタリアの歌」でのヴァイオリンの変奏はディヴィッド・グリーン バーグによるもの。聴いていると体を動かさずにはいられない、そんな楽しくも美しい音楽が次々と繰り出されます。
ALPHA-638
『私の中のゴッホ』 〜ゴッホとクリムトの時代を巡るア・カペラ・コーラスの旅
サン=サーンス:2つの合唱曲 Op. 68
ドビュッシー:お告げの鐘 L. 76 (クリトゥス・ゴットヴァルト編)
 シャルル・ドルレアンの3つの歌 L. 98
 雪の上の足跡 (ゴットヴァルト編) 〜前奏曲集 第1巻 より
サティ:ジムノペディ 第1番(ウィリアム・ナイト編曲、ティド・フィセルの発案による)
R・シュトラウス:夢の中の光
マーラー:原光 (ゴットヴァルト編)
アルマ・マーラー(1879-1964):なま暖かい夏の夜 (ゴットヴァルト編)
マーラー:夕映えに (ゴットヴァルト編曲、交響曲第5番アダージェットによる)
A.マーラー:静かな町 (ゴットヴァルト編)
マーラー:私はこの世に捨てられて 〜リュッケルトによる5つの歌曲 より
シェーンベルク:千年を三たび Op. 50a
 地には平和を Op. 13
オランダ室内cho
ペーター・ダイクストラ(指)

録音:2022年2月 ハーレム・フィルハーモニー、オランダ
ペーター・ダイクストラ率いるオランダ室内合唱団による、ゴッホとクリムトが生きた19世紀末近辺のフランスとドイツの音楽を集めたア・カペラ・ アルバム。サン=サーンス、ドビュッシー、R・シュトラウス、シェーンベルクといった大家の合唱作品が聴けますが、サティの「ジムノペディ 第1番」(この編曲による世界初録音)などの合唱編曲版などが収録されているのが嬉しいところ。中でも、妻アルマの作品と会話のように交 互に収められたマーラーの編曲版に注目で、彼らならではの高純度のア・カペラで歌われる「原光」や交響曲第5番「アダージェット」の美しさ は、まさに天国的と言えるでしょう。合唱編曲の多くは、この分野で定評のあるドイツの作曲家クリトゥス・ゴットヴァルトによるものです。またこ の作品はイタリアのアート集団「fuse*」とのコラボレーションとなっており、実演では、ステージ上の大きなスクリーンにゴッホとクリムトの絵を元 にしたイメージを投影し、それが観客と演奏者の生体反応をリアルタイムに反映して次々と変化していく、インスタレーションの要素を導入して いました。その様子もブックレットにカラーで掲載されています。
ALPHA-639
民謡による変奏曲集〜19世紀のフルートとピアノで〜
フランツ・ドップラー(1821-1883):ハンガリー田園幻想曲 Op.26
ベートーヴェン:六つの変つき民謡 Op.105より
 アイルランドの歌「夏の名残のバラ」
 オーストリアの歌「シュッセルルとラインドル」
フリードリヒ・クーラウ(1786-1832):フルートを添えたピアノのための大ソナタ Op.83-1より 「スウェーデンの古謡による変奏曲」
ベートーヴェン:10の変奏つき民謡 Op.107より
 チロルの歌「お母さん、ああお母さん」
 スコットランドの歌「ハイランドの見張番」
 スコットランドの歌「麗しき青年、ハイランドの青年」
 ロシアの歌「美しきミンカ」
ウジェーヌ・ワルキエ(1793-1866):『笛吹作品拾遺』Op.47より 「オーヴェルニュのロンド」
ドップラーヴァラキア地方の歌
アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ)
使用楽器A:ドレスデンのヴィルヘルム・リーベル1830年頃製作楽器に基づくフリートヨフ・アウリンによる再現楽器
使用楽器B:モンジャン1850年頃製作によるテュルー型オリジナル楽器
オリガ・パシチェンコ(フォルテピアノ)
使用楽器:ウィーンのコンラート・グラーフ1825年頃製作によるオリジナル楽器(クリス・マーネ工房により修復済)

録音:2019年9月ダダ・スタジオ、ブリュッセル
【国内盤】日本語解説付き
ロシア・ピアニズムの系譜をひくアレクセイ・リュビモフ門下出身で、世界的に注目を浴びている歴史的ピアノ奏者オリガ・パシチェンコと、鬼才 チェンバロ奏者ジャン・ロンドーも加わる室内アンサンブル、ネヴァーマインドの一員で、民俗音楽にも適性抜群の古楽器フルート奏者アンナ・ ベッソン。欧州古楽シーンの最前線をゆく二人の夢の共演ともいうべき本盤のテーマは「民謡」……19世紀音楽の重要なキーワードでもあ るこの分野がいかにフルートや鍵盤の音楽とかかわりが深かったか、絶妙な選曲と抜群の演奏で解き明かしてゆきます。 ここでいう「民謡」とは、ヨーロッパ各地の民衆社会に口伝えで残ってきた伝統歌のこと。地元文化のルーツに敏感だった19世紀の人々は、 その素朴で独特な魅力に想像力を刺激され、作曲家たちも積極的に自作品でその可能性を追求しました。広く知られた民謡のメロディを 自身の感性でどう料理するか?を端的に示せる変奏曲という分野で花開いたその創意は、彼ら自身が知っていた当時の楽器を使ってこそ 真価がわかるというもの。ベートーヴェンやその同時代人クーラウのほか、キー付フルートの発展期に活躍したドップラーの大作も含め、リストや ブラームスの時代へ向かう19世紀音楽の源泉に迫った好企画。2種の古楽器フルート(うち1本は19世紀のオリジナル)と、晩年のベートー ヴェンが愛したグラーフ製のフォルテピアノ(オリジナル)が織りなす、耳を澄ますほど新たな発見に出会う一枚です。
ALPHA-640(4CD)
NX-D11
『謎めいた幸運の神』 ザカラ・ダ・テラモ(1360頃-1416):作品全集

【DISC 1】 教会音楽
1. グローリア(I)
2. クレド(II)
3. めでたし、海の星(編者不詳・器楽)
4. 英国のグローリア
5. 村落のクレド
6. コンスタンティア(編者不詳・器楽)
7. グローリア「栄光あれ、誉れに賛美を」
8. クレド(III)
9. 「それぞれの風が」の調べによるグローリア
10. クレド(I)
11. 表題のない曲(編者不詳・器楽)
12. ミチネッラの調べによるグローリア
13. クルソルの調べによるクレド
【DISC 2】 世俗音楽にもとづく教会音楽と、その原曲
1. ロゼッタの調べによるグローリア
2. スカビオーゾの調べによるクレド
3. 恋に悩み
4. ロゼッタ(編者不詳・器楽)
5. ロゼッタ
6. おまえはこの上なく落ちぶれ
7. わたしたちの弁護をしてくださる方よ
8. おまえはこの上なく落ちぶれ(編者不詳・器楽)
9. 優美な花が一輪
10. 「優美な花が一輪」の調べによるグローリア
11. 神の中の神プルートよ
12. 「神の中の神プルートよ」の調べによるクレド
【DISC 3】 世俗曲 I
1. ごちそうのために狩猟を/騒々しく音を立てろ
2. わたしはカッコウのように求めてやまない
3. 恋心は、咳のように抑えが効かない
4. 「おまえはこの上なく落ちぶれ」の調べによる即興
5. わたしは泣きに泣きました
6. その時はすぐにやってくる
7. あの方は裸ではなかった
8. それぞれの風が
9. ロゼッタ(編者不詳・器楽)
10. 神に向かい続けてあれ
11. たとえ遠く離れていても
12. ご婦人よ、わたしの酷い死を願うのはやめてください
13. チャラメッラ、愛しきチャラメッラ
【DISC 4】 世俗曲 II
1. お受け下さい、親愛なる首長たちよ
2. 情けを見せてください、ご婦人よ
3. もう生きてはいけない(編者不詳・器楽)
4. 美しい鷲が、ただの一度で心を貫いた
5. たとえ、この世の金をすべて積まれても
6. 幸運の神よ、また不満を言わせてくれ
7. なあ幸運の神よ、確か以前きみは
8. ご婦人よ、期待してもよいのでしょうか
9. これだけは、あなたにはっきり申し上げられます
10. 美しい鷲が、ただの一度で心を貫いた(器楽)
11. すでに恋の矢がわたしを傷つけ
12. 神様はご存知でしょう、
わたしがまだ純潔であると
13. わたしはいつも炎に焦がされている
14. 心を棘に貫かれて
15. わたしはひどく傷つきました
/お受け下さい、聖書にかけて
ラ・フォンテ・ムジカ(声楽&古楽器アンサンブル)
ミケーレ・パゾッティ(中世リュート、指揮)

録音:2017年7月-2018年10月 サン・ザカリア教区教会、ロッカ・スゼッラ、イタリア
初期ルネサンスのデュファイやバンショワらブルゴーニュ楽派よりもさらに早く、マショーやランディーニら中世末期の多声音楽作曲家たちより少し 後の世代に属するザカラ・ダ・テラモ。近年ようやく研究が進んだことで、14世紀末から15世紀にかけての多声音楽の過渡期に活躍したこの 才人が、その多彩な表現で時代をいかに賑わせていたかが明らかになってきました。14世紀アルス・ノーヴァの複雑な多声技法にも、15世紀 以降のルネサンス・ポリフォニーにも通じる多面的な魅力を、中世楽器を使いこなす名手たちが多数集うイタリア随一の声楽&古楽器アンサ ンブルが徹底解剖。よく考え抜かれた楽器構成もさることながら、伸縮自在のダイナミックな演奏は教会音楽でも俗世向けの音楽でも、これ らがルネサンス多声芸術の萌芽を解き明かすのではないかという好奇心を強く掻き立てずにおきません。ミケーレ・パゾッティは14世紀イタリア 音楽を集めたアルバムですでに注目を集めている新世代の俊才。ハープのマルグレート・ケルのような大御所古楽器奏者のゲスト参加も頼も しいところ。充実したブックレットとあわせ、古楽ファンの関心を存分に満たしてくれるALPHAレーベルならではの4枚組です。
ALPHA-642
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op. 37、
三重協奏曲 ハ長調 Op. 56*
マルティン・ヘルムヒェン(P)
アンティエ・ヴァイトハース(Vn)
マリー=エリザベート・ヘッカー(Vc)
ベルリン・ドイツSO
アンドルー・マンゼ(指)
指揮者なし*

録音:2019年9月 テルデックス・スタジオ、ベルリン*、2020年2月 フィルハーモニー、ベルリン
ヘルムヒェンのピアノとマンゼ指揮ベルリン・ドイツSOによる、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集が 完結。マンゼならではのよく統率された見通しの良い響きの中に、作曲家の個性が強く発揮されたこの作 品の力強さがよく表現されており、また第2楽章の詩情の豊かさなども格別です。カップリングの三重協奏 曲は指揮者無しで録音されており、ヘルムヒェンのピアノと、CPOなどにも多くの録音を行っている名手 ヴァイトハース、エネルギッシュな表現と高度な技術でヘルムヒェンの信頼篤く、長年共演しているヘッカー によるアンサンブルとオーケストラが息を合わせ、たいへんダイナミックな演奏を聴かせてくれます。
ALPHA-644(2CD)
NX-D07
ヘンデル: ブロッケス受難曲 HWV 48 サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ/シオンの娘)
ステュアート・ジャクソン(テノール/福音史家)
コンスタンティン・クリンメル(バリトン/救世主イエス)
マイリ・ローソン(ソプラノ/下女、祝福された魂)
メアリー・ビーヴァン(ソプラノ/下女、マグダラのマリア、祝福された魂)
アレックス・ポッター(カウンターテナー/ヨハネ、ユダ、祝福された魂)
デイヴィッド・オールソップ(カウンターテナ/ヤコブ、兵士、下女、祝福された魂)
マシュー・ロング(テノール/ペトロ)
アンドルー・トータイズ(テノール/祝福された魂)
マーカス・ファーンズワース(バリトン/ピラト、百人隊長)
ウィリアム・ゴーント(バス/大祭司長、祝福された魂)
アルカンジェロ(古楽器使用)
ジョナサン・コーエン(チェンバロ、指揮)

録音:2019年10月9-13日、聖ジュード教会、ロンドン
英hyperionレーベルでの数々の名盤、また近年ではALPHAからも注目盤を連発している英国の古楽器グループ、アルカンジェロ。イブラギ モヴァ(Vn)やアルトシュテット(Vc)ら注目の器楽奏者たちとの共演でも知られていますが、少数精鋭の編成で声楽作品でも素晴ら しい演奏を聴かせてきた彼らが、名歌手たちとともにヘンデルの隠れ人気作品を録音しました。2年前にもカミングズ(ACCENT)とエガー (AAM)の新録音が登場するなど注目度が高まりつつある『ブロッケス受難曲』は、ロンドンで名声を築きつつあったヘンデルが、ドイツ語の台本 に作曲した異色作。ハンブルクの政治家で芸術にも明るかったB.H.ブロッケス(1680-1747)が、新約聖書の受難物語をもとに書き上げた 台本はカイザーやテレマンの作曲でも知られ、ヘンデル作品もそれらと同じくゆかりのハンブルクで1719年に初演されました。自筆譜が失われ ているため謎も多い作品ながら、バッハやシューマンなども一部を自作に引用、ハイドンも筆写譜を手にしていたことが知られる重要作。本盤 での細部まで練り上げられた解釈による充実した演奏も、この作品の持つ価値を明らかにしていると言えるでしょう。オーケストラは11人から なる弦楽編成に2本のオーボエと1本のターユ(テナー・オーボエ)、ファゴット2本、テオルボ2挺(名手トーマス・ダンフォード参加!)、歌手はソリ ストが合唱を兼ねるスタイルで、曲の造形をとらえた柔軟かつ起伏豊かな演奏の味わいは格別です。
ALPHA-645
シベリウス:交響曲第3番ハ長調 Op. 52
交響曲第5番変ホ長調 Op. 82
ポヒョラの娘 Op. 49
イェーテボリSO
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指)

録音:2018年5月、2019年6月、2022年6月 イェーテボリ・コンサート・ホール、スウェーデン
世界各国で高い評価を得た第1番、第2番に続く、ロウヴァリとイェーテボリ響によるシベリウス交響曲全集の第3弾が登場。これまで第2番 はレコード芸術誌2021年11月号「新時代の名曲名盤500」で同曲の第1位に、第1番は第2位に選出されています。今回はシベリウス 転換期の重要作第3番と高い人気の第5番、そして第3番の前年に書かれた交響詩「ポヒョラの娘」を収録。これまでのアルバム同様、今 回もテンポやダイナミクスの設定に個性的な解釈が聴かれますが、新鮮であると共に大きな説得力を持つことに驚かされます。 交響曲第3番はヘルシンキ郊外の豊かな自然に触発されたと言われる美しい作品ですが、その純朴な主題や展開は扱いがやや難しいとこ ろ。ロウヴァリは第1楽章冒頭の低弦から躍動的に歌わせ、その後も大きなメリハリを付けながら熱く迷いのない音楽を展開。それは、シベリ ウスの中後期交響曲の始まりとされるこの作品にの中にも息づく、初期作品に顕著であったロシア音楽の影響と、フィンランドの民族性を併 せて強く認識させるものとなっています。また第5番はシベリウス自らの50歳を祝う演奏会のために作曲された祝典的な内容で、近年特に人 気のある作品。ロウヴァリはここでもオーケストラをたっぷりと鳴らしてクライマックスを形作り、作曲家が、頭上を16羽の白鳥が旋回する様の 美しさに触発されたと語った自然描写を雄大に描ききっています。何曲も書かれるうち、長さも楽器編成もどんどん小さく濃密になっていった シベリウスの交響曲に対して、比較的大規模な編成で書かれ続けた交響詩ですが、ここに収録された「ポヒョラの娘」も三管編成。フィンラン ドの民族抒情詩『カレワラ』に登場する英雄ワイナミョイネンと、彼が出会ったポヒョラの娘の物語を、ロウヴァリは活き活きと描いています。
ALPHA-646
ベートーヴェン、シューベルト、リーム:バリトンとピアノのための歌曲集
シューベルト:.戸外にて D. 880
 夏の夜 D. 289/鳩の使い D. 965A
 ます D. 550
 さすらい人が月に寄せて D. 870
 臨終を告げる鐘 D. 871/夕星 D. 806
 漁師の歌 D. 881
ベートーヴェン:遥かな恋人に Op. 98
リーム(1952-):混ざりあう夢 (グリューフィウス断章、バリトンとピアノのための/2017)
シューベルト:冬の夕べ D. 938
 星 D. 939/音楽に寄せて D. 547
 さすらい人の夜の歌 D. 768
ゲオルク・ニグル(Br)
オリガ・パシチェンコ(フォルテピアノ/ポール・マクナルティによるC.グラーフ1819年制作Op. 318の複製)…シューベルト、ベートーヴェン
(P/スタインウェイ)…リーム

録音:2020年2月 マナン教会、パリ
バロックや現代のオペラで活躍し、クルレンツィスとの共演による「ヴォツェック」(BAC068)の名唱でも知ら れるニグルと、歴史的ピアノの演奏で今急速に評価を高めつつあるパシチェンコの共演盤。アルバム・タイ トルの「ヴァニタス」は人生や繁栄の空虚さを表現するラテン語で、漁師に捕らわれる先行きを歌う有名 な「ます」や、さすらい人をテーマにした作品などを収録しています。高音域まで豊かに響きながらどこか陰 りを感じさせるニグルの声、そして気持ちを少し引きずるようなパシチェンコの絶妙な表現、いずれも収録 作品の美しさと虚しさを十二分に引き立てます。ジャケットは作曲家パスカル・デュサパンによる写真。
ALPHA-648
ブラームス:ヴィオラ三重奏曲他
ヴィオラ三重奏曲 イ短調 Op. 114
ヴィオラ・ソナタ 第2番変ホ長調 Op. 120
ヴィオラ・ソナタ 第1番ヘ短調 Op. 120
ミゲル・ダ・シルヴァ(Va)
フランソワ=フレデリック・ギィ(P)
グザヴィエ・フィリップ(Vc)

録音:2019年12月 アルセナル・ドゥ・メッツ、フランス
カントロフ、ロジェ、メイエら大御所から若手まで幅広い層の信頼篤く、ソリストや室内楽の共演者として引っ張りだこのヴィオラ奏者ミゲル・ダ・ シルヴァ。ALPHAレーベルでもブッシュ三重奏団のドヴォルザーク・シリーズに参加している彼が、ブラームス・アルバムをリリースします。共演は 2020年にリリースしたベートーヴェンのピアノ協奏曲全集(Printemps des Arts de Monte-Carlo)がたいへん高い評価を得ているフラ ンソワ=フレデリック・ギィと、ベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集(Evidence)などでギィと共演しているグザヴィエ・フィリップという、ダ・シルヴァとも 気心の知れた二人。収録作品はいずれも元々はクラリネットのために書かれたものですが、ブラームス自身がヴィオラのために編曲しているも ので、その深い音色が晩年のブラームスならではの奥行きを際立たせ、さらに彼らの緊密なアンサンブルが特有のリズムをキレ良く聴かせると 共に、溢れんばかりの歌心と深く鳴らされるハーモニーが劇的な効果も引き立てています。美しい録音も相まって作品の魅力を最大限に引き 出した、世のブラームス好きを唸らせる素晴らしい一枚です。
ALPHA-649
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第1番ハ長調 Op. 15
ピアノ協奏曲 第2番変ロ長調 Op. 19
オリヴィエ・カヴェー (P)
カンマーアカデミー・ポツダム (コンサートマスター: 笠井友紀)
パトリック・ハーン(指)

録音:2018年9月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
バッハの小品、ハイドンやスカルラッティ、クレメンティ、初期のベートーヴェンのソナタなどをリリースしてきたオリヴィエ・カヴェーによる、ベートーヴェ ンの協奏曲が登場。マリア・ティーポとアルド・チッコリーニの系譜をひくナポリ・ピアノ楽派の申し子であるカヴェーは、自身フォルテピアノも弾きな がら軸足は現代ピアノ演奏に置き、古楽奏法を現代楽器での演奏に反映させてきた新世代型のピアニストであり、古楽器演奏の専門家リ ナルド・アレッサンドリーニとの共演によるモーツァルト協奏曲(Alpha243)でも驚くべき実績をあげてみせた才人です。今回は記念年に寄せて のベートーヴェン。指揮は、1995年生まれながら既に来日経験もある若き俊英パトリック・ハーン。コンサートマスターは、ジョヴァンニ・アント ニーニによるハイドン交響曲全曲録音シリーズHAYDN 2032でもバーゼル室内Oの一員として活躍をみせる笠井友紀。ここではピ アノもオーケストラもモダン楽器による小編成ながら、たいへん恰幅良く表情豊かな力強い演奏で、古典派以前を主なレパートリーとしている ピアニストでありながら、作品をこじんまりとした方向へ決して持っていかないところが、むしろ多くの共感を呼びそうです。
ALPHA-650(1SACD)
NX-D07
ラモー:オルガン作品集
歌劇「優雅なインドの国々」 - 序曲(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「プラテー」 - 第3幕 ミュゼット(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「ゾロアストル」 - 第2幕 メヌエット - 第2メヌエット(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「プラテー」(抜粋)(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「ゾロアストル」 - 第1幕 Air dans le gout de la romance (編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「イポリートとアリシー」 - 第3幕 タンブーラン(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「優雅なインドの国々」 - 未開人の踊り(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「ボレアド」 - 第4幕 アントレー(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「プラテー」 - 第2幕 メヌエット (編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「優雅なインドの国々」(抜粋)(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「ダルダニュス」(抜粋)(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「イポリートとアリシー」(抜粋)(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「カストールとポリュックス」 - 第1幕 エール 「悲しい支度」(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「ゾロアストル」 - 第1幕 トリオの形式によるサラバンド(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「ダルダニュス」 - フルートによる優雅なエール(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「エベの祭典」 - ロンドーの形式によるタンブーラン - 二重唱(編曲:Y. レヒシュタイナー)
歌劇「優雅なインドの国々」(抜粋)(編曲:Y. レヒシュタイナー)
イヴ・レヒシュタイナー - Yves Rechsteiner (Org)
アンアリ=シャルル・カゲ - Henri-Charles Caget (打楽器)
ALPHA-652(1SACD)
NX-D07
ベートーヴェン/ベルリオーズ他:オルガン作品集
サン=サーンス :死の舞踏 (Y. レヒシュタイナーによるオルガン編)
ショパン:夜想曲第2番Op.9-2(Y. レヒシュタイナーによるオルガン編)
ベートーヴェン :交響曲第7番〜第2楽章 (Y. レヒシュタイナーによるオルガン編)
ルイ・ルフェビュール=ヴェリー (1817-1869):Elevation ou Communion in A Minor
フランク:3 Pieces for Organ:No. 1. Fantaisie in A Major, M. 35
ヴィドール:Symphonie gothique, Op. 70:II. Andante sostenuto
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番〜第3楽章 葬送行進曲(Y. レヒシュタイナーによるオルガン編)
ベルリオーズ:幻想交響曲〜第4,5楽章(Y. レヒシュタイナーによるオルガン編)
イヴ・レヒシュタイナー(Org)
ALPHA-653
ベフゾド・アブドゥライモフ
ドビュッシー:子供の領分 L.113
ショパン:24の前奏曲 Op. 28
ムソルグスキー:展覧会の絵
ベフゾド・アブドゥライモフ(P)

録音:2020年1月テルデックス・スタジオ、ベルリン
1990年ウズベキスタンの首都タシュケント生まれのベフゾド・アブドゥライモフ。2009年にロンドン国際ピアノ・コンクールで優勝し、Deccaか ら2枚のアルバムをリリース、驚異的なテクニックで世界中のピアノ・ファンを虜にしました。その後プロムスにデビューするなど、日本を含む世界 各地の演奏活動で深みを増した彼が、ALPHAレーベルからアルバムをリリースします。第1弾はドビュッシー、ショパン、そしてムソルグスキーに よる人気作品を集めた贅沢な一枚。いずれも小さな曲を集めた作品で、隣り合う曲同士の類似と相違の関係性が織りなす色彩感を万華 鏡のように楽しむことをテーマとしています。豊かな経験による成長を感じさせる軽やかさの中に、高い技術力に裏打ちされた高度な表現を 聴かせ、時折挟む、ちょっとしたテンポの揺れなどもたいへん魅力的です。なお、『展覧会の絵』はバウアー版あるいはラヴェル編曲版の影響 か、「ビドロ」は弱音で始まり5つ目の「プロムナード」は省略しています。ALPHAからは数枚のアルバムが予定されており、今後の展開が楽し みなところです。

ALPHA-654(7CD)
NX-D11
アニマ・エテルナ・ブリュッヘBOX 〜国民楽派からガーシュウィンまで〜
【DISC 1】
リスト:死の舞踏 S.126
ハンガリー狂詩曲第1番ヘ短調 S.244
交響詩 「レ・プレリュード」 S.97
ハンガリー狂詩曲 第3番ニ長調 S.244
交響詩 「揺り籠から墓場まで」 S.107
交響詩 「マゼッパ」 S.100
【DISC 2】
オルフ:世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
【DISC 3】
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」 Op. 35
 序曲「ロシアの謝肉祭」 Op. 36
ボロディン:中央アジアの平原にて
 歌劇「イーゴリ公」〜だったん人の踊り
【DISC 4】
J・シュトラウス:トリッチ・トラッチ・ポルカ Op. 214
喜歌劇「こうもり」序曲
チャルダーシュ 〜喜歌劇「こうもり」RV 503より
ワルツ「北海の絵」 Op. 390
ポルカ「突進」 Op. 348
新ピツィカート・ポルカ Op. 449
常動曲 Op. 257(第2版)
ワルツ「春の声」 Op. 410
喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
ワルツ「美しく青きドナウ」 Op. 314
エジプト行進曲 Op. 335
ポルカ「ハンガリー万歳!」 Op. 332
フリオーゾ・ポルカ Op. 260
【DISC 5】
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調 Op. 36
組曲「くるみ割り人形」 Op. 71a
【DISC 6】
ヤナーチェク:シンフォニエッタ Op. 60
ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調 Op.95「新世界より」
【DISC 7】
ガーシュウィン:キャットフィッシュ・ロウ (スティーヴン・D.ボーウェン編)
歌劇「ポーギーとベス」による組曲
サマータイム〜歌劇「ポーギーとベス」より
シュトラウス流
パリのアメリカ人
わたしの愛する男 〜ミュージカル「レディ・ビー・グッド」より
あの人は逝ってしまった〜歌劇「ポーギーとベス」より
アイ・ガット・リズム
ラプソディ・イン・ブルー (ファーディ・グロフェ、ポール・ホワイトマン編曲、ジャズバンドとピアノ版)
アニマ・エテルナ・ブリュッヘ(古楽器使用)
ジョス・ファン・インマゼール(指)

【DISC 1】
リアン・デ・ヴァール(P/パリのエラール1886年製オリジナル)
録音:2003年9月、コンセルトヘボウ、ブリュッヘ、ベルギー
※ブックレットにミスプリントがあり、トラック2が「in F」となっております。正しくは「in F minor」です。ご了承ください。
【DISC 2】
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント、カンターテ・ドミノ(合唱)
徐藝俐(イェリー・スー)(S)
イヴ・サーレンス(T)
トーマス・バウアー(Br)
録音:2014年2月、コンセルトヘボウ、ブリュッヘ、ベルギー
※ブックレットのトラック表記にミスプリントがあり、トラック25の表記がなく、代わりにトラック12-14がもう一度表記されています。ご了承ください。
【DISC 3】
ミドリ・ザイラー(Vn)
録音:2004年6月、コンセルトヘボウ、ブリュッヘ、ベルギー
【DISC 4】
録音:1999年9月、アルスナル、メス、フランス
【DISC 5】
録音:2000年、パレ・デ・ボザール、ブリュッセル、ベルギー
【DISC 6】
ファンファーレ・ヤナーチェク(古楽器使用)
録音:2016年3月、コンセルトヘボウ、ブリュッヘ、ベルギー
【DISC 7】
クラロン・マクファーデン(S)
バルト・ファン・カネヘム(P/スタインウェイ1906年製オリジナル)
録音:2017年3月、デ・シンヘル、アントウェルペン& コンセルトヘボウ、ブリュッヘ、ベルギー

※DISC7は収録時間が86分以上のため、一部のプレイヤーでは再生できない場合があります。
現代のピアノではなく、19世紀以前の作曲家たちが知っていた当時のモデルの歴史的ピアノを早くから弾きこなし、バロックやモーツァルトから ドビュッシー、ラフマニノフに至る広範な演目で「作曲当時の姿」を解き明かしてきた古楽大国ベルギーの才人ジョス・ファン・インマゼール。信 頼できる古楽器奏者たちを集めてのアニマ・エテルナ(現在の呼称は拠点都市の名を冠しての「アニマ・エテルナ・ブリュッヘ」)では、モーツァル トのピアノ協奏曲に始まりベートーヴェン作品での画期的録音で注目を集めましたが、その後Zig-Zag Territoiresではヨハン・シュトラウ ス、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、さらにオルフやガーシュウィン……と、オーケストラ演奏の王道演目にどんどん切り込み、その発表当初の 響きを探り続け世界を驚かせました。同レーベルの音源を受け継いだAlphaからは、ベートーヴェンの交響曲全集やフランス音楽BOXに続 いて今回、ロマン派以降の作曲家たちのBOXが登場。2018年にAlphaから発表されたガーシュウィン古楽器演奏アルバム(!)まで含め、 客観性を重視しながらパッションに溢れた妥協のない解釈の数々を、改めて味わい尽くす好企画となっています。 なおDISC7は86分を超える収録時間のため、一部のプレイヤーでは正常に再生できない場合があります。商品の仕様となりますので、ご 了承ください。またブックレットに一部誤記がございますが、そのままでのご提供となります。
ALPHA-657
『アレクサンドル・デュマ(1802-1870)と音楽』 〜 大デュマとその同時代の詩による歌曲を集めて
1. ジュール・マスネ:悲歌 (ヴィクトル・ユゴー)
2. ベルリオーズ:美しきイザボー (アレクサンドル・デュマ)
3. エドモン・ギヨン(1799-1849):愛、春 - 春、愛!(デュマ)
4. リスト:火刑台上のジャンヌ・ダルク (デュマ)
5. デュパルク:かけおち (テオフィル・ゴーティエ)
6. ゴダール(1849-1895):歌劇「ジョスラン」より 子守歌 (ヴィクトール・カプール)
7. アレクサンドル・ピエール・ジョゼフ・ドッシュ(1799-1849): 天使 (デュマ)
8. ジルベール・デュプレ(1806-1896):ゴンドラの少女、ニタ (デュマ)
9. ゴダール:君は覚えているだろうか? (バンジャマン・ゴダール)
10. ベルリオーズ:囚われの女 (ユゴー)
11. マスネ:夕日 (ユゴー)
12. イポリート・モンプ(1804-1841):歌劇「ピキリョ」より 三重唱 (デュマ)
13. フランク:シルフ(風の精) (デュマ)
14. アンドレ・メサジェ(1853-1929):歌劇「アルマンタルの騎士」より エール (デュマ)
15. アルフォンス・ヴァルネ(1811-1879):
歌劇「赤い館の騎士」より ジロンド派の合唱 (デュマ)
16. アンリ・ルベル(1807-1880):庭 (デュマ)
17. フランシス・トーメ(1850-1909):庭 (デュマ)
カリーヌ・デエ (Ms)
マリー=ロール・ガルニエ (S)
カエリグ・ボシェ (T)
ラファエル・ジュアン (Vc)
アルフォンス・スマン (P)

録音:2020年5月 サル・コロンヌ、パリ
「三銃士」「巌窟王」などの作者で、多作家で有名だった大デュマことアレクサンドル・デュマ・ペール(「椿姫」の原作者アレクサンドル・デュマ・ フィスの父)の詩による歌曲、戯曲を用いた歌劇などからの曲を中心に、ユゴーなど同時代の詩人による作品も収めたアルバム。有名作曲家 のみならず、当時の歌手や指揮者などの手による、今では忘れられてしまった作品も集められているのが大きなポイントです。19世紀中盤、 ベル・エポックを前にやや混乱していた時期のフランス文化を象徴する作品を、今のフランスを代表する生きのいいアーティストたちが聴かせる 好企画。
ALPHA-658
『救済〜コロナ禍のなかのバッハ』 バッハ: カンタータからのソプラノのためのアリア集
1. アリア 「かかる時にもまた祈り求めよ」 - カンタータ 『わが心よ、汝備えをなせ』 BWV 115 より
2. 合唱 「わがからだ健やかならず」 - カンタータ 『わがからだ健やかならず』 BWV 25 より
3. コラール 「栄光 天の御座をめぐりて」
- カンタータ 『ああ主よ、哀れなる罪人なるわれを』 BWV 135 より (器楽)
4. アリア 「われ速やかにこの世を生き終えん」 - カンタータ 『その人は幸いなり』 BWV 57 より
5. アリア 「羊は安らかに草をはみ」 - カンタータ 『わが楽しみは、元気な狩のみ』 BWV 208 より (器楽)
6. アリア 「キリストの徒の変わりなき慰め」 - カンタータ 『かれらは汝らを追放せん』 BWV 44 より
7. アリア 「いかにおののきて揺れ動くことよ」 - カンタータ 『主よ、裁きたもうな』 BWV 105 より
8. シンフォニア - カンタータ 『主よ、われは汝を求む』 BWV 150 より
9. 合唱 「主よ、われは汝を求む」 - カンタータ 『主よ、われは汝を求む』 BWV 150 より
10. コラール 「わが死の時に臨みて」前半 BWV 430 (器楽)
11.アリア「最期の時よ、臨むがいい、この目を閉じておくれ」 - カンタータ 『天は笑い、地は歓呼す』 BWV 31 より
12. コラール 「わが死の時に臨みて」後半 BWV 430 (器楽)
13. アリア「いと尊き御神よ、憐れみたまえ」 - カンタータ 『心せよ、汝の敬神いつわりならざるか』 BWV 179
14. 合唱 「われを汝の真の道に導きたまえ」 - カンタータ 『主よ、われは汝を求む』 BWV 150 より
15. アリア 「われは満ち足れり」 - カンタータ 『われは満ち足れり』 BWV 82 より
16. アリア 「われ、わが死を喜びて待ち望まん」
- カンタータ 『われは満ち足れり』 BWV 82 より
17. コラール 「いまこそ、われ知る、汝は鎮めたもうべし」
- カンタータ 『主よ、裁きたもうな』 BWV 105 より (器楽)
18. アリア 「魂はイエスの御手に憩うなり」
- カンタータ 『まことの人にして神なる主イエス・キリスト』 BWV 127 より
19. アリア 「いまぞ去れ、悲しみの影よ」
- カンタータ 『いまぞ去れ、悲しみの影よ』 BWV 202 より
20. 合唱 「苦しみの日々を」 - カンタータ 『主よ、われは汝を求む』 BWV 150 より
アンナ・プロハスカ (S)
ラウテン・カンパニー (古楽器使用)
ヴォルフガング・カチュナー(指)
スザンヌ・ラングナー (A)、
クリスティアン・ポーラース (T)、
カーステン・ミュラー (Bs)

録音:2020年6月 キリスト教会、
オーバーシェーネヴァイデ、ベルリン
「この困難の時、音楽に人を癒すことが出来るだろうか?」―――世界がコロナ禍に見舞われる中、アンナ・プロハスカ、ヴォルフガング・カチュ ナーとラウテン・カンパニーは、こんな時だからこそ人々に癒しと力を与える音楽を共に創り出そうと、アルバム『救済』の制作に乗り出しました。 原題はイエスが自らの死という代償によって人々の罪の対価を払った…という意味のキリスト教用語ですが、それがコロナ渦により活動自粛を 余儀なくされた時期を「代償」として、この宗教音楽アルバム制作期間が確保できたことの暗示になっています。収録曲はバッハのカンタータか らのアリアを中心に、人々の不安、キリストの自己犠牲などをテーマとし、最後は「苦しみの日々を 主は喜びに変えたもう」と救いが歌われて います。プロハスカのソプラノ独唱のほか、合唱曲はアルト、テノール、バスが参加して1パート1人の計4人で歌われ、作品によっては器楽のみ の編成に編曲のうえ収録。後に『マタイ受難曲』で重要なコラールの旋律となるトラック3や、トラック5などの有名曲も収録し、さらには、いつ だってユーモアのセンスを忘れないという姿勢も大切にされています。2020年の世界が生んだ象徴的なアルバムといえる注目作です。

ALPHA-659
NYCX-10175
日本語解説付国内盤
税込定価

チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op. 64*
幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2019年10月、2020年1月* マーク・ハレ、チューリヒ、スイス
【国内盤】日本語解説付き
2019年にトーンハレOの音楽監督に就任したパーヴォ・ヤルヴィ。彼にとって、またスイスのオーケストラにとっても初めてという、チャイ コフスキーの交響曲全集録音が開始されます。第1弾として選ばれたのは第5番。華やかな内容といい人気といい、申し分ない選曲と言え ますが、実は1895年にチューリヒで初めて演奏されたチャイコフスキーの交響曲でもあり、翌年に「悲愴」が、そして1901年に「フランチェス カ・ダ・リミニ」が演奏されて以来、その管弦楽作品はトーンハレOの重要なレパートリーであったという、歴史的な経緯もあります。 その第5番では、パーヴォ特有の軽やかさとトーンハレの力強い音の鳴りのブレンドが心地よいメリハリと推進力を生み、細部にまで歌心が感 じられながらも、押しの強さだけで聴かせるチャイコフスキーとは一線を画す演奏に仕上がっています。フィナーレ冒頭での一つ一つの音を深く 歌いながらノーブルさを失わないバランス感覚、テンポが明確にキープされつつも圧倒的な盛り上がりを聴かせる主部も格別。カップリングの 「フランチェスカ・ダ・リミニ」は、チャイコフスキーの交響曲を除く純管弦楽作品では比較的長く、どちらかというと難解とされるものですが、パー ヴォは嵐のような曲想を見通しよく整理しながらも猛然と鳴らし、ロマンあふれる旋律をオーケストラに積極性を持って歌わせ、全体をテンポよ く聴かせることで作品の魅力を最大限に引き出しています。今後のシリーズも大いに楽しみな、期待を上回る素晴らしいアルバムです。
ALPHA-660

NYCX-10172
日本語解説付国内盤
税込定価

『ルートヴィヒを探して』〜ベートーヴェン、ジョヴァンニ・ソッリマ、レオ・フェレ
レオ・フェレ(1916-1993):‘Muss es sein? Es muss sein!’(かくあらねばならぬか?かくあるべし!)- ヴァルター・シヴィロッティによるチェロ、弦楽合奏と打楽器のための編曲版、レオ・フェレ自身の語りと共に
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第16番 ヘ長調 Op. 135 (弦楽合奏版)
ジョヴァンニ・ソッリマ(1962-):NOTE SCONTE(隠された音) (弦楽合奏版) より ※
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第14番嬰ハ短調 Op. 131 (弦楽合奏版)

※ NOTE SCONTEのうちCD未収録の下記楽章は、デジタル配信版に収録されています。
・II. Un Canone Allegro カノン アレグロ
・III. Dal Quartetto op.131 di Ludwig van Beethoven Presto
マリオ・ブルネロ (Vc、指揮)
ギドン・クレーメル (Vn、指)
クレメラータ・バルティカ

録音:2019年10月、2011年7月
【国内盤】日本語解説付き
ベートーヴェン生誕250年を記念する、趣向を凝らしたアルバムがまた一つ誕生します。クレーメルとブルネロという二人の名手がタッグを組 み、クレメラータ・バルティカと共に、名作とされる晩年の弦楽四重奏曲を弦楽合奏版で収録したという嬉しいもの。さらにはベートーヴェンに 触発された近年の作品2つを収録し、楽聖の遺産が現代の私たちにどのような影響を与えているかを掘り下げるという、興味深いものです。 アルバムのメインは何と言っても2曲の弦楽四重奏曲。ベートーヴェン最後のまとまった作品である第16番はブルネロの指揮による演奏。そし て第14番はヴァイオリンを担当しながらのクレーメルの指揮となっています。いずれもクレーメルの念頭にはバーンスタインがウィーン・フィルと残 した録音があったようですが、その濃厚な味わいとは違う、クレメラータ・バルティカらしい歌心と生き生きとしたフレージング、見通しの良いサウ ンドが、現在ならではのベートーヴェン像を感じさせる素晴らしい演奏に仕上がっています。 冒頭に収録されているのは、モナコに生まれフランスでシャンソン歌手として活動したレオ・フェレによる作品。革新的な思考を持った彼はベー トーヴェンに深い共感を抱いていたようで、「エグモント」序曲に詞を付けていたり、「コリオラン」序曲を指揮する映像が残っていたりします。こち らに収録された作品は、弦楽四重奏曲 第16番の自筆譜に書きつけられた「かくあらねばならぬか?かくあるべし!」という言葉がモチーフと なったもの。イタリア語でまくしたてるように語られるテキストは、「音楽はどこにあった?それは特別なところではなく、民衆の元にあるべきだ。 ベートーヴェンはストリートにある!」といった内容。フェレ自身がオーケストラを指揮しながらアジる版や、ギターなどによる版がありますが、ここ ではイタリアの作曲家シヴィロッティによる編曲版にフェレの声をかぶせています。 ヴェネツィアの方言で「隠された音」を意味するタイトルのソッリマの作品は、ブルネロの師でありヴェネツィア出身だったイタリアSQの チェリスト、フランコ・ロッシに捧げられたもので、彼が子弟によく語った「楽譜の中に隠された音に注意を向けなさい」がタイトルのモチーフ。 1968年にトリノで刊行された、ベートーヴェンの未出版作品から走り書きまでを網羅した作品目録「ビアモンティ目録」の中からソッリマが見 つけた宝のようなフレーズの数々を元に、チェロ・アンサンブルのために書かれました。ここでは弦楽合奏への編曲版にて収録しています。ベー トーヴェンの発想を詰め込んだような、魅力的な曲想が次々と登場します。
ALPHA-662
『王のヘンデル』〜ロンドン1720年代のヘンデル・アリア集
ヘンデル:グイードのアリア「わたしは罠を砕き、矢をことごとく折る」-「ランゴバルド族の王フラヴィオ」HWV 16(1723)より
アッティリオ・アリオスティ(1666-1729):ヴェトゥリアのアリア「聖なる神々よご加護を」-「カイオ・マルツィオ・コリオラーノ」(1723)より
ヘンデル:アルチェステのアリア「嫉妬に容赦せず、おおアレットよ」-「テッサリアの王アドメート」HWV 22(1727)より
シローエのレチタティーヴォとアリア「ああ疲れた-わたしは死ななくてはならないのか」-「ペルシアの王シローエ」HWV 24(1728)より
トローメオのレチタティーヴォとアリア「人でなしの兄弟-苦々しい雫が」-「エジプトの王トローメオ」HWV 25(1728)より
エルミーラのアリア「しかしわたしはまもなく、その星々が沈むのを見るだろう」-「フロリダンテ」HWV 14(1721)より
セストのアリア「あの暴君は、息をするのも」-「エジプトの王ジューリオ・チェーザレ」HWV 17(1724)より
マティルダのアリア「ああ、あなたは知らないのですね」-「ジェルマニアの王オットーネ」HWV 15(1723)より
アリオスティ:ヴェトゥリアのアリア「実に喜ばしいことね」-「カイオ・マルツィオ・コリオラーノ」(1723)より
ジョヴァンニ・ボノンチーニ(1670-1747):アムリオのアリア「責め苦と殺戮と、激怒と死が」-「クリスポ」(1721)より
ヘンデル:ラダミストのアリア「いとしき妻の亡霊よ」-「ラダミスト」HWV 12(1720)より
リッカルドのアリア「おそろしい嵐に翻弄されて」-「英国の王リッカルド1世」HWV 23(1724)より
エヴァ・ザイシク(Ms)
ル・コンソート(古楽器使用)
ジュスタン・テイラー(Cemb)

録音:2020年6月、パリ聖霊教会
すでにAlphaで数々の注目盤を連発してきた、フランス新世代のチェンバロ奏者ジュスタン・テイラーを中心とする少数精鋭楽団ル・コンソー ト。2019年にはフランス・バロックへの圧倒的適性を示すカンタータ集で批評誌からも高い評価を得ましたが、そのときソロで参加していたエ ヴァ・ザイシクとの新しいアルバムはバロック王道中の王道、ヘンデル躍進期のオペラ・アリア集! ザイシクは2010年までパリのノートルダム大 聖堂聖歌隊にいた若手ですが、その後はパリ音楽院在学中から数々のバロックオペラ公演に登場、ル・ポエム・アルモニークやレザール・フロリ サンなど最前線のフランス古楽グループのオペラ公演で注目を浴び続け、2018年に音楽院の専門コースを卒業するまでにはすっかりバロック オペラの新鋭として名を知られる存在になっていました。このアルバムではヘンデルがロンドン楽壇で最も注目を浴びた1720年代、王室歌劇 場で披露された傑作群からのナンバーを集め、今回が初録音となる仇敵アリオスティやボノンチーニらロンドンのイタリア人たちのアリアも併録。 起伏に富んだ一本筋ある選曲に、ル・コンソートの引き締まった編成による血脈の通ったアンサンブルが、音楽をいっそう精彩あふれるものにし ています。
ALPHA-663
『暴君の愛』〜英国バロックの舞台音楽に現れる暴君たち〜
1. 第2幕のホーンパイプ -「アーサー王」Z 628より(H.パーセル)
2. わたしの頭は燃え尽き、灰となる -「ドン・キホーテの愉快な物語 第2部 」より(エックルズ)
3. 哀れなセラドン、どうしようもなくため息をつくばかりで(ブロウ)
4. 憤怒の鬼たちの踊り -「預言者、またはダイオクリージャンの物語」Z 627より(H.パーセル)
5. この世には豚一匹どころではなく -「妻は御すべし」Z 587より(H.パーセル)
6. ホーンパイプ -「妖精の女王」Z 629より(H.パーセル)
7. 妖精たちの踊り -「妖精の女王」Z 629より(H.パーセル)
8. グリーンマンたちの踊り -「妖精の女王」Z 629より(H.パーセル)
9. 汝は2000の神に匹敵し -「インドの女王」Z 630より(H.パーセル)
10. シンフォニア(合奏曲) -「インドの女王」Z 630より(H.パーセル)
11. あえて懸念の種を探すことはない -「インドの女王」Z 630より(H.パーセル)
12. 恵みの精たちのサラバンド -「ヴィーナスとアドニス」より(ブロウ)
13. 女ほどどうしようもないものもない -「愚者の昇進、または3人のダンスタブル公爵」Z 571より(H.パーセル)
14. 序曲 -「立派なる妻」Z 611より(H.パーセル)
15. お眠りなさい若者よ、安らかに -「ドン・キホーテの愉快な物語 第1部」より(エックルズ)
16. 遅いエア -「立派なる妻」Z 611より(H.パーセル)
17. エア -「立派なる妻」Z 611より(H.パーセル)
18. ヨークシャーの祭りの歌 Z 333(H.パーセル)
19. アナクレオンの敗退 Z 423(H.パーセル)
20. グラウンド ニ短調 -「聖母被昇天の歌」より(クラーク)
21. いとしき麗しの君、恋しくてたまりません
-「亡国の徒ポーサニアス」Z 585より(D.パーセル)
22. さあ、わがダミルカルよ
-「暴君の愛、高貴な殉教者」Z 613より(H.パーセル)
23. シャコンヌ -「アーサー王」Z 628より(H.パーセル)
アンサンブル・レ・シュルプリーズ(古楽器使用)【ウジェニー・ルフェビュール(S)
エティエンヌ・バゾラ(バリトン、打楽器)
ガブリエル・グロスバール、ガブリエル・フェリ(Vn)
リカ・ラルーン(Va)
ローラ・デュテュイレ、グアヴィエ・ミケル(オーボエ、リコーダー)
リュシル・テシエ(ドゥルツィアン、リコーダー、テナー・オーボエ)
ジュリエット・ギニャール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
エティエンヌ・ガルティエ(テオルボ、バロックギター)
ギィ・ルー・ボワノー(タンバリン)
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(チェンバロ、オルガン&総指揮)】

録音:2020年2月 ヴィルファヴァール農園(フランス)
「疫病、飢饉、宗教にかかわる内戦、あるいは対外戦争……17世紀の英国がこのうえなく動乱に満ていたからこそ、人々は他の時代より いっそう強く精力的に、輝きにみちた演劇空間をつくりだそうと意欲を燃やしたのでした」――そう語るアンサンブル主宰者ルイ=ノエル・べスティ オン・ド・カンブラ。彼らフランス語圏の古楽奏者たちは、整然とした折り目正しさに貫かれた理知的英国文化のイメージを越えた、躍動感あ ふれる17世紀の生々しい英国音楽の素顔をあざやかに甦らせてきましたが、ここにまたひとつエキサイティングな新録音が登場しました。テーマ は『暴君の愛』。古代神話や中世伝説、悪漢小説などに登場する暴君・猛女たちが、いかに英国の舞台を賑わせ、人間味に満ちた恋物語 を劇場に現出せしめていたか、17世紀の英国人作曲家たちの思いがけない付随音楽を通じて炙り出す充実のプログラム。天才パーセルの 名品が大部分を占めながらも、その大先輩ブロウや人気作曲家エックルズら同時代の他の作曲家たちの演目もそれぞれに聴きごたえある逸 品ばかり。随所で打楽器がアクセントを添えるスリリングな音楽作りもさることながら、パーリー・オヴ・ザ・インストゥルメンツの主宰者でもある音 楽学者ピーター・ホルマンの充実した解題を通じて選曲の妙が解き明かされる解説も貴重。1枚のアルバムを通じて昔日文化の一端を味わ い深く伝えようとする意欲にみちた、Alphaならではの充実盤に仕上がっています。
ALPHA-664
『ピアソラ・リフレクションズ』
アストル・ピアソラ(1クラウディオ・コンスタンティーニ編):さよなら、パリ
セルゲイ・ヴォイテンコ(1973-):リヴェレーション
ピアソラ:カフェ 1930 (『タンゴの歴史』より)
ピエトロ・ロッフィ(1992-):ノクターン 私たちがまだ過ごしていない時間の子守唄のように
ピアソラ:バンドネオン協奏曲「アコンカグア」-バンドネオン(アコーディオンで演奏)、弦楽と打楽器のための
 孤独(組曲『リュミエール』より)
 私はマリア(『ブエノスアイレスのマリア』より)
フランク・アンジェリス(1962-):ピアソラの主題による幻想曲「チキリン・デ・バチン(バチンの少年)」
ピアソラ:悪魔のロマンス
バッハ:アダージョ (チェンバロ協奏曲 ニ短調 BWV 974 マルチェロのオーボエ協奏曲による より)
セルゲイ・アフノフ(1967-):ヨシフ・ブロツキーの1つの詩への2つの鍵
ピアソラ(ジョン・レネハン編):リベルタンゴ
クセーニャ・シドロワ(アコーディオン)

アレクサンダー・シトコヴェツキー(Vn)
クラウディオ・コンスタンティーニ(P)
ロベルト・コッホ(ダブルベース)
レーントコ・ディルクス(G)
ゴルトムントSQ
BBCウェールズ・ナショナルO
クラーク・ランデル(指)
NDRエルプPO
トーマス・ヘンゲルブロック(指)

録音:2020年9-10月 シュロス・エルマウ、ドイツ
2018年6月 エルプフィルハーモニー、ハンブルク
2012年9月24日 BBCホディノット・ホール、カーディフ
ラトヴィア出身のクラシカル・アコーディオン奏者、クセーニャ・シドロワ。名門ドイツ・グラモフォンから「カルメン」の編曲版をリリースし、世界中を 虜にした彼女が、ALPHAレーベルより待望のピアソラをリリースします。バンドネオン奏者としても著名なコンスタンティーニによるピアノ、名手ア レクサンダー・シトコヴェツキーのヴァイオリン、そして協奏曲の指揮はヘンゲルブロックが務めるなどバックも強力で、ピアソラと、その影響を受け た作品を収録しています。名曲「リベルタンゴ」「孤独」などのほか、ソリストとして登場した2017年のN響公演に於いてアンコールで披露した 「リヴェレーション」なども収録。情熱的なパフォーマンスを聴かせます。

ALPHA-683(2LP)
NX-E03
HAYDN 2032 第8集「ラ・ロクソラーナ」 〜ハイドンと東方〜
【SIDE A】
ハイドン:交響曲第63番ハ長調 Hob.I:63 「ラ・ロクソラーナ」
【SIDE B】
交響曲第43番変ホ長調 Hob.I:43「マーキュリー」 第1楽章-第2楽章
【SIDE C】
交響曲第43番変ホ長調 Hob.I:43「マーキュリー」 第3楽章-第4楽章
バルトーク:ルーマニア民族舞曲集 Sz 68/BB 76
作曲者不詳(クロムニェジーシュ修道院所蔵の手稿譜より、1673〜1680年頃):ジュクンダのソナタ
【SIDE D】
ハイドン:交響曲第28番イ長調 Hob.I:28
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)

録音:2018年5月18-22日
グスタフ・マーラー・ホール(エウレジオ文化センター)、
ドッビアーコ(イタリア北東部ボルツァーノ県)、イタリア
今回は作曲者不詳の17世紀作品に加え、20世紀のバルトーク作品がカップリングされるという、初めて18世紀の枠から飛び出たゲスト作 曲家選択がなされています。18世紀の楽器で奏でられるバルトークの鮮烈さはさすがアントニーニで、民俗音楽にも通じるテイストがさらに浮 き彫りになりました。というのも、今回のテーマは「東」。オーストリアの東部、ハンガリーとの国境地帯に所領をもっていたハイドンの雇用主エス テルハージ侯爵のもと、現地で聴かれたスロヴァキア人たちの伝統音楽やロマ、トルコ文化などへのハイドンの関心が浮き彫りになる選曲。初 期と中期の傑作群3作のなか、異国情緒をほんのり漂わせた艶やかな緩徐楽章が美しい交響曲第63番「ラ・ロクソラーナ」を最新の古楽 器演奏で聴けるのは実に貴重と言えるでしょう。
ALPHA-666
『ユダヤの歌』
伝承曲:コル・ニドレ/問い/詩篇/会話
ジャン=フランソワ・ジジェル(1960-):ニーグン
伝承曲:祈り/ 歌/ カディッシュ
ジジェル:詩編誦/シェマ
伝承曲:疑念/ 踊り/ハシディズムの歌/ 悲歌
ラヴェル:ヘブライの歌(マイエルケ) - 民謡集より
2つのヘブライの歌【 カディッシュ/ 永遠の謎】
ソニア・ヴィーダー=アサートン(Vc)
ダリア・オヴォラ(P)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ヤーノシュ・フュルスト(指)

録音:1989年1月 ロワイモヨン修道院…1-14
2006年4月 ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ、ワルシャワ…15-17
25歳でロストロポーヴィチ国際チェロ・コンクールの入賞を果たした、フランス系アメリカ人チェリスト、ソニア・ヴィーダー=アサートン。1989年 ADDAレーベルから発売され、彼女のターニングポイントとなった名盤『ユダヤの歌』(14曲/「コル・ニドレ」の別ヴァージョンが最後に入った15 トラック)は、その後レーベルを変えて何度か再発売されておりますが、2006年RCAに録音されたラヴェルの歌曲3曲を組み合わせた形で、 今回ALPHA-レーベルから登場します。ヴィーダー=アサートンの彫りの深いフレージング、2017年に亡くなったダリア・オヴォラの優しく寄り添う ようなピアノが大きな魅力。ブックレットには、ヴィーダー=アサートンと交流があり、中国の水墨画から大きな影響を受けたフランスの画家、コ レット・ブランシュウィグの作品が掲載されています。
ALPHA-667

NYCX-10200
日本語解説付国内盤
税込定価

『カデンツァ』〜ボッケリーニのチェロ協奏曲による自由な編曲とカデンツァ
ボッケリーニ(/ソニア・ヴィーダー=アサートン & フランソワーズ・リヴァラン 編):チェロ協奏曲 ニ長調 G.479
1. I. ALLEGRO
2. カデンツァ:エリック・ドルフィー「ゴット・ブレス・ザ・チャイルド」
3. II. ADAGIO
4. カデンツァ:ヴィーダー=アサートン「マイルス・デイヴィスの足跡」
5. III. ALLEGRO

チェロ協奏曲 ハ長調 G.477
6. I. ALLEGRO
7. カデンツァ:マイケル・リーズマン
8. II. LARGO
9. カデンツァ:ヴィーダー=アサートン
10. III. ALLEGRO
11. カデンツァ:ヴィーダー=アサートン&リヴァラン

チェロ協奏曲 ニ長調 G.476
12. I. ALLEGRO
13. カデンツァ:イーゴリ・ストラヴィンスキー「イタリア組曲」
14. II. LARGO
15. カデンツァ:ジェルジ・クルターグ「ヴィトルト・ルトスワフスキの思い出に」
16. III. ALLEGRO PIACERE
17. カデンツァ:ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル「アルチーナ」抜粋
(ヴィーダー=アサートン編)
ソニア・ヴィーダー=アサートン(Vc)
フランソワーズ・リヴァラン(ツィンバロム)
アマリリス・ビレ(Vn)
ロバン・ビレ(Fg)…12-17
レミ・マニャン(Cb)…12-17

録音:2020年2月 ミディライヴ・スタジオ、フランス
【国内盤】日本語解説付き
25歳でロストロポーヴィチ国際チェロ・コンクールの入賞を果たした、フランス系アメリカ人チェリスト、ソニア・ヴィーダー=アサートン。Valois、 RCAやNaiveなど数々のレーベルで録音を行い高い評価を得てきた彼女が、「バッハ: 無伴奏」のLP盤(ALPHA-599)に続いてALPHA- レーベルからリリースするのはボッケリーニの協奏曲、と思いきや、原曲を元に自由な編曲(改曲)を行ったという個性的なアルバムとなりまし た。まずは楽器編成からユニークで、自身が弾くチェロのほか、舞曲的な性格を強調したかったという理由で選ばれたツィンバロムと、対旋律と の絡みを描くためのヴァイオリンという三重奏によるもの。さらに、よりポリフォニックなテクスチャを持つG.476にはファゴットとコントラバスを加えて います。各楽章は原曲のチェロ独奏部を中心に自由に再構成されており、さらにその間に、様々な作品の編曲からなる「カデンツァ」が挿入さ れています。その原曲もジャズあり現代音楽ありバロックありと実に多彩。これらがたいへんスリリングな音楽を作り上げますが、違和感なく実に 面白く聴けることが驚きです。ヴィーダー=アサートン自身と、トラディショナルはもちろん実験音楽にも積極的なフランスのツィンバロム奏者フラ ンソワーズ・リヴァランが鋭い感性でまとめ上げた作品構成、そして奏者たちの親密さが伺える息の合った温かいアンサンブルが作り上げた、素 晴らしい一枚です。
ALPHA-668
イギリス、フランス、ベルギーの英語歌曲
フランク・ブリッジ:夢の中で会いに来て H.71
 愛は翼に乗って H.114
イレーヌ・ポルドフスキ(1879-1932):無垢の導き
ヴォーン・ウィリアムズ:『旅の歌』〜 美しい人よ目覚めよ
ロジャー・クィルター(1877-1943):愛の哲学
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):『5つのエリザベス朝の歌』
ポルドフスキ:愛に
ブリテン:『この島国で』 Op. 11
ミヨー):『2つの愛の歌』 Op. 30 〜 愛よ、私の心は昼も夜も憧れる
パトリック・ルテルム(1981-):『オスカー・ワイルドの2つの詩』
ミヨー:『2つの愛の歌』 Op. 30〜静まれ、私の思いよ
ウォルトン:『ファサード』の3つの歌
タイユフェール(1892-1983):TU MI CHAMAS あなたが私を呼ぶ
フレディ・マーキュリー(1946-1991):テイク・マイ・ブレス・アウェイ
ジョディ・デヴォス(S)
ニコラス・クリューガー(P)

録音:2020年8月 オムループ音楽センター、ヒルフェルスム、オランダ
古楽界における新世代の精鋭たちから巨匠エルヴェ・ニケまで幅広い層のアーティストに信頼篤く、バロックから近代までフランスを中心としたオ ペラや声楽作品に、近年引っ張りだこのジョディ・デヴォス。大好評だったオッフェンバックのアリア集(ALPHA437/NYCX-10039)に続くソロ 第2弾は、ベルギーに生まれイギリスで学び現在フランスに住むという、彼女自身深い思い入れのある3つの国から、様々な形の愛が歌われた ものを中心に英語の歌曲を集めたというもの。ブリテン、ヴォーン・ウィリアムズ、ミヨーといった有名作曲家から、ポルドフスキの名で活躍した、 大ヴァイオリニスト・作曲家ヘンリク・ヴィエニャフスキの娘イレーヌ・レジーヌ・ヴィエニャフスカや、ピアニストとしてデヴォスとの共演も多いベルギー のパトリック・ルテルムの作品なども収録。そして最後にはなんとクイーンの名曲を聴かせてくれます。「私はオペラよりも前に、クイーンの魅力を 発見していました。ハイドパークでピアノを弾きながら”テイク・マイ・ブレス・アウェイ”を歌うフレディ・マーキュリーに、圧倒されたのです。リサイタル では私もこのラヴ・ソングを歌っています。」と彼女は語っています。
ALPHA-669(2CD)
NX-C05
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 BWV 846-869 アーロン・ピルザン(P)

録音:2020年6月 ドイチュラントフンク・カンマームジークザール、ケルン
1995年オーストリア生まれのアーロン・ピルザンは、モーツァルテウムでカール=ハインツ・ケマーリングに学んだのち、ハノーファー音楽学校のラ ルス・フォークトのもとで研鑽を積みました。2014年19歳にしてNaiveレーベルよりベートーヴェンとシューベルトの作品を収めたアルバムで CDデビュー、2018年にはチェロ奏者キアン・ソルターニとのデュオで名門ドイツ・グラモフォンからもアルバムを発表しています。 バッハの『平均律クラヴィーア曲集』はドイツ語でDas Wohltemperierte Klavierといい、これはどの調も程よく美しく響くように調律された 鍵盤楽器という意味になります。その調律法はそれぞれの音程差が均一ではない不等分律だったので、1オクターヴを十二等分する「平均 律」とは、実は違うものでした。 アーロン・ピルザンがALPHAレーベルから初めてリリースする『平均律』では、この「不等分律」にこだわり、調律師と共に楽器を理想的な調律 に仕上げています。その効果は冒頭のハ長調のプレリュードから絶大で、たいへん美しいピュアな響きが生まれました。さらにこの調律によっ て、調によっては逆に特徴的に発生する音の濁りをバッハがどのように利用しているか、という点にも着目し意識的に解釈に取り入れた、画期 的な演奏となっています。メリハリが明快ですっきりとした中に聴く者を惹きつける細やかな表現力が持ち味の彼の演奏は、これまでも特にバッ ハに於いて高い評価を得ていますが、曲ごとに極端なテンポ設定を施すようなことなく曲間の繋がりを大切にしながらも、それぞれの個性を見 事に引き出す瑞々しい音楽運び、そして美しいタッチは実に見事。多くは先に存在していた小曲を元に構成されたという成立過程を持つ曲 集ながらも、彼の手に掛かれば当初から必然的に構築された巨大な作品を聴いているかのような、自然な説得力を帯びて響きます。天才 の呼び声高く世界中で賞賛されるピルザンですが、ここに来てやっと本領発揮のCDアルバムが登場したといっても過言ではないでしょう。 日本語解説書には、ピアニストで録音プロデューサーの内藤晃氏書下ろしの解説と、アーロン・ピルザンのインタビュー邦訳を掲載しており、 不等分律の意図と背景が説明されています。
ALPHA-670
ハイドン交響曲全集 Vol.1
〔第39番 ト短調 Hob.I: 39 /第49番 ヘ短調 Hob.I: 49「受難」/第1番 ニ長調 Hob.I: 1 〕
グルック(1714-1787):ドン・ジュアン、または石像の宴〜無言舞踏劇(1761年初稿版)
ジョヴァンニ・アントニーニ(Fl−tr)(指)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ
ALPHA-671
ハイドン交響曲全集2「哲学者」〜ハイドン2032プロジェクト Vol.2
ハイドン:交響曲〔第46番 変ロ長調/第22番 変ホ長調「哲学者」/第47番 ト長調〕
W.F.バッハ:交響曲 ヘ長調「不協和音」
イル・ジャルディーノ・アルモニコ
PHA-672
Haydn 2032 Volume 3: Solo e pensoso 〜ハイドン:交響曲〔第42番 ニ長調/第64番 イ長調/第4番 ニ長調〕/
「無人島」序曲/アリア「孤独に、物思いにふけり」 Hob. XXIVb: 20
フランチェスカ・アスプロモンテ(S)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ
ALPHA-674
NX-B08
ハイドン:交響曲 第60番 ハ長調 Hob.I: 60
 交響曲 第70番 ニ長調 Hob.I: 70
 交響曲 第12番 ホ長調 Hob.I: 12
チマローザ:カンタータ「宮廷楽長」
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
リッカルド・ノヴァロ(Bs)

ALPHA-675(1LP)
NX-E03
ハイドン:交響曲第60番他
ハイドン:交響曲 第60番 ハ長調 Hob.I: 60
交響曲 第70番 ニ長調 Hob.I: 70
交響曲 第12番 ホ長調 Hob.I: 12
チマローザ:カンタータ「宮廷楽長」
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
リッカルド・ノヴァロ(Bs)*
ALPHA-676
NX-B08
ハイドン交響曲全集 Vol.5
ハイドン:交響曲第80番 ニ短調 Hob.I:80
 交響曲第81番 ト長調 Hob.I:81
クラウス:交響曲 ハ短調 VB142
ハイドン:交響曲第19番 ニ長調 Hob.I:19
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
バーゼル室内O

ALPHA-677(1LP)
NX-E03
ハイドン:交響曲第80番他
ハイドン:交響曲第80番 ニ短調 Hob.I:80
 交響曲第81番 ト長調 Hob.I:81
クラウス:交響曲 ハ短調 VB142
ハイドン:交響曲第19番 ニ長調 Hob.I:19
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
バーゼルCO
ALPHA-678
NX-B08

NYCX-10005
日本語解説付国内盤
税込定価

「ハイドン2032」第6集-ラメンタツィオーネ
交響曲 第3番 ト長調 HOB.I:3
交響曲 第26番 ニ短調 HOB.I:26「ラメンタツィオーネ」
交響曲 第79番 ヘ長調 HOB.I:79
交響曲 第30番 ハ長調 HOB.I:30「アレルヤ」
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
バーゼル室内O(ピリオド楽器使用)

録音:2017年3月2-7日
ハイドン生誕300年にあたる2032年。この年までにハイドンの交響曲全曲を録音しよう!と2013年から始まったプロジェク ト「HAYDN 2032」。イル・ジャルディーノ・アルモニコとジョヴァンニ・アントニーニの演奏で録音が開始されましたが、第5集か らはバーゼル室内Oが演奏を担当、更に刺激的なハイドンを楽しむことができます。第6集に収録されているのは、ア ルバムタイトルにもなっている第26番「ラメンタツィオーネ」を始めとした、第3番、第30番、第79番の全4曲。グレゴリオ聖歌 の旋律が用いられた第26番はシュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)期の始まりを告げる作品とされ、ドラマティックな構成 が愛されています。他の3曲も含めアントニーニのきめ細やかな解釈が光る闊達な演奏が素晴らしく、聴きどころもたっぷりで す。 また今回の第6集は、これまでのように他の作曲家の作品や、ハイドンの声楽曲などをカップリングすることなく、全てをハイドン の交響曲でまとめた潔い選曲であることも見逃せません。
ALPHA-679(2LP)
NX-E03
「ハイドン2032」
交響曲集 第6集

【SIDE A】
交響曲 第3番 ト長調 HOB.I:3
【SIDE B】
交響曲 第26番 ニ短調 HOB.I:26「哀歌-ラメン【SIDE C】
交響曲 第79番 ヘ長調 HOB.I:79
【SIDE D】
交響曲 第30番 ハ長調 HOB.I:30「アレルヤ」
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
バーゼル室内O(ピリオド楽器使用)

録音:2017年3月2-7日リーエン迎賓館(スイス、バーゼル近郊)

(ALPHA678と同内容)
36ページのブックレットには写真が満載。音源ダウンロード・コードも入っています。
ハイドン生誕300年にあたる2032年。この年までにハイドンの交響曲全曲を録音しよう!と2013年から始まったプロジェク ト「HAYDN 2032」。イル・ジャルディーノ・アルモニコとジョヴァンニ・アントニーニの演奏で録音が開始されましたが、第5集か らはバーゼル室内Oが演奏を担当、更に刺激的なハイドンを楽しむことができますハイドンが味わえます。第6集に収 録されているのは、アルバム・タイトルにもなっている第26番「ラメンタツィオーネ」を始めとした、第3番、第30番、第79番の 全4曲。グレゴリオ聖歌の旋律が用いられた第26番はシュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)期の始まりを告げる作品とさ れ、ドラマティックな構成が愛されています。他の3曲も含めアントニーニのきめ細やかな解釈が光る闊達な演奏が素晴らし く、聴きどころもたっぷりです。
ALPHA-680

NYCX-10042
日本語解説付国内盤
税込定価

HAYDN 2032 Vol.7
ハイドン:交響曲第67番ヘ長調 Hob.I:67
モーツァルト:劇付随音楽『エジプトの王タモス』〜管弦楽のための5つの楽章(2,3,4,5,7a)
ハイドン:交響曲第65番イ長調 Hob.I:65
 交響曲第9番ハ長調 Hob.I-9
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
バーゼル室内O(古楽器使用/弦楽編成6/5/4/3/2)
笠井友紀(コンサートミストレス)

録音:2017年10月2〜6日
リーエン迎賓館
(スイス北部バーゼル近郊)

【国内盤】
解説日本語訳:白沢達生
ハイドン生誕300周年となる2032年へ向け、古楽演奏の異才ジョヴァンニ・アントニーニが着実に進行させつつある交響曲全 曲収録シリーズ第7巻のテーマは「宮廷劇場とその監督」。古楽器・現代楽器を使い分ける俊才集団バーゼル室内管弦楽 団と自ら結成したイル・ジャルディーノ・アルモニコ、2団体を振り分けてゆく企画ですが今回のパートナーは前者。みずみずしい 才気があふれる初期作と充実のきわみとも言える中期2作はいずれも、エステルハージ侯爵家の宮廷劇場での催しをとりし きった劇場監督の采配と関連づけられる、オペラやカンタータの音楽をもとにした作品……とのことで、同じ劇場監督の一人が 上演に関わったという『エジプトの王タモス』にモーツァルトが添えた音楽(アーノンクールの単独録音も今は昔、の充実作)も併 録されているのは密かな注目ポイント。スタイリッシュかつ自発性あふれる音作りもさることながら、今回もテーマを読み解くため の充実解説(国内仕様は日本語訳付)が見逃せません。
ALPHA-682
ハイドン:交響曲第63番ハ長調 Hob.I:63「ラ・ロクソラーナ」
交響曲第43番変ホ長調 Hob.I:43「マーキュリー」
バルトーク:ルーマニア民族舞曲集 Sz 68/BB 76
作曲者不詳(クロムニェジーシュ修道院所蔵の手稿譜より、1673〜1680年頃)
 ジュクンダのソナタ
ハイドン:交響曲第28番イ長調 Hob.I:28
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ

録音:2018年5月18〜22日マーラー文化センタートープラハ/ドッビアーコ(イタリア北東部トレンティーノ・アルト・アディジェ地方)
100曲以上の楽譜が伝えられているハイドンの交響曲を、作曲者生誕300周年にあたる2032年まで全曲録音してゆくジョヴァンニ・アント ニーニの体系的録音シリーズ。毎回テーマが設定され、必ずハイドン以外の作曲家の関連作が取り上げられるのがこの全曲録音の特徴で すが、今回は実に驚くべきことに、作曲者不詳の17世紀作品に加え、なんと20世紀のバルトーク作品がカップリングされるという、初めて18 世紀に偏らないゲスト作曲家選択がなされています。 演奏はこのシリーズを担う二つの団体のうちのひとつ、イル・ジャルディーノ・アルモニコ。18世紀の楽器で奏でられるバルトーク作品の鮮烈な 解釈はさすがアントニーニで、民俗音楽にも通じるテイストがさらに浮き彫りに……というのも、今回のテーマは「東」。オーストリアの東部、ハ ンガリーとの国境地帯に所領をもっていたハイドンの雇用主エステルハージ侯爵のもと、現地で聴かれたスロヴァキア人たちの伝統音楽やロ マ、トルコ文化などへのハイドンの関心が浮き彫りになる選曲。初期と中期の傑作群3作のなか、異国情緒をほんのり漂わせた艶やかな緩 徐楽章が美しい交響曲第63番「ラ・ロクソラーナ」を最新の古楽器演奏で聴けるのは実に貴重と言えるでしょう。今回もテーマをじっくり解き 明かすアントニーニ自身の言葉をはじめ、Magnum Photoから提供された美麗図版満載の解説書の充実度も目を見張るばかりです。

ALPHA-683(2LP)
NX-E03
HAYDN 2032 第8集「ラ・ロクソラーナ」 〜ハイドンと東方〜
【SIDE A】
ハイドン:交響曲第63番ハ長調 Hob.I:63 「ラ・ロクソラーナ」
【SIDE B】
交響曲第43番変ホ長調 Hob.I:43「マーキュリー」 第1楽章-第2楽章
【SIDE C】
交響曲第43番変ホ長調 Hob.I:43「マーキュリー」 第3楽章-第4楽章
バルトーク:ルーマニア民族舞曲集 Sz 68/BB 76
作曲者不詳(クロムニェジーシュ修道院所蔵の手稿譜より、1673〜1680年頃):ジュクンダのソナタ
【SIDE D】
ハイドン:交響曲第28番イ長調 Hob.I:28
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)

録音:2018年5月18-22日
グスタフ・マーラー・ホール(エウレジオ文化センター)、
ドッビアーコ(イタリア北東部ボルツァーノ県)、イタリア
今回は作曲者不詳の17世紀作品に加え、20世紀のバルトーク作品がカップリングされるという、初めて18世紀の枠から飛び出たゲスト作 曲家選択がなされています。18世紀の楽器で奏でられるバルトークの鮮烈さはさすがアントニーニで、民俗音楽にも通じるテイストがさらに浮 き彫りになりました。というのも、今回のテーマは「東」。オーストリアの東部、ハンガリーとの国境地帯に所領をもっていたハイドンの雇用主エス テルハージ侯爵のもと、現地で聴かれたスロヴァキア人たちの伝統音楽やロマ、トルコ文化などへのハイドンの関心が浮き彫りになる選曲。初 期と中期の傑作群3作のなか、異国情緒をほんのり漂わせた艶やかな緩徐楽章が美しい交響曲第63番「ラ・ロクソラーナ」を最新の古楽 器演奏で聴けるのは実に貴重と言えるでしょう。

ALPHA-685
(2LP+1CD)
NX-F03
ハイドン交響曲全曲録音シリーズ Vol.9 〜別れのとき
【SIDE A】
交響曲第35番変ロ長調 Hob. I:35
【SIDE B】
交響曲第45番嬰ヘ短調 「告別」 Hob. I:45
【SIDE C】
交響曲第45番嬰ヘ短調 「告別」 Hob. I:45(続き)
ベレニーチェの告別の場面(レチタティーヴォとアリア) Hob. XXIVa:10
レチタティーヴォ「ベレニーチェ、何をしているの?」
カヴァティーナ「行かないで、美しい愛しい人」〜レチタティーヴォ「みじめなわたし!」
アリア「どうして、そんなにひどい目にあわせておきながら」
【SIDE D】
交響曲第15番ニ長調 Hob. I:15
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
サンドリーヌ・ピオー(S)…告別の場面

録音:2018年11月1-5日マーラー・ホール(エウレジオ文化センター)、ドッビアーコ(イタリア北東部ボルツァーノ県)、イタリア

収録時間:77分
・DMMカッティング /180g 重量盤
・同内容のCD及び、ハイレゾ音源(192kHz/24 bit)ダウンロード・コード同梱
・1000組限定シリアルナンバー入り
イタリアの古楽器合奏団イル・ジャルディーノ・アルモニコを主宰するジョヴァンニ・アントニーニが、この団体とバーゼル室内Oを指揮し て進める交響曲全曲録音シリーズHAYDN2032。作曲家の生誕300周年までの完成をめざし名演が次々現れるプロジェクトですが、第 9弾のテーマは「別れ」。旅立ちや人生の転機が何かしら作品成立の背景にあった3曲の交響曲のうち、中軸を占めるのはやはり「告別」の 綽名で知られる第45番。疾風怒濤期特有のスリリングな短調展開がクライマックスに達したところで突如ゆったり始まる各楽器のソロ部分 は、名手揃いのこの楽団だからこその頼もしさで、最後まで聴きどころに事欠かない精妙解釈を味わえます。エステルハージ宮廷楽団着任 後まもなく書かれた第15番、ニコラウス侯の人生に大きな影響を及ぼした旅からの帰還を祝う第35番も、それぞれダイナミックかつスタイリッ シュな逸品。最後の交響曲第104番とともに、ハイドンのロンドン滞在の末尾を飾った演奏会で披露された独唱曲は、贅沢にも名歌手ピ オーの歌で聴くことができます。発見に満ちた77分あまりを彩る、最新の研究成果が反映された解説(仏、英、独語)も充実の内容です。
ALPHA-686

NYCX-10231
日本語解説付国内盤
税込定価

ハイドン:交響曲「朝」「昼」「晩」
交響曲第6番ニ長調 Hob.I:6 「朝」
交響曲第7番ハ長調 Hob.I:7 「昼」
交響曲第8番ト長調 Hob.I:8 「晩」
モーツァルト:セレナード第6番ニ長調 K. 239 「セレナータ・ノットゥルナ」
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2019年1月18-22日グスタフ・マーラー・ホール(エウレジオ文化センター)、ドッビアーコ(イタリア北東部ボルツァーノ県)
ハイドン生誕300周年となる2032年までに、その100曲を越える交響曲を全て実演・録音してリリースするプロジェクトHAYDN 2032も 10作目に突入。毎回テーマ性ある選曲が興味深く、そこに他の作曲家の作品などが適宜盛り込まれるのも面白いところですが、今回は作 曲当初から連作として構想されていたことが明らかな初期の3曲「朝」「昼」「晩」が待望の登場! ハイドンがエステルハージ侯爵家に副楽長 として雇われて間もなくの1761年に発表されたと考えられるこれらの作品は、宮廷楽団の名手たちの技量と新任副楽長の才覚を存分に印 象づけるべく、多様な作曲様式が盛り込まれた傑作。弦楽器で奏でられるレチタティーヴォ、フルートからコントラバスまで様々な楽器が随所 で繰り広げるソロなど聴きどころ満載で、現代の演奏団体にとっても腕が試される連作ですが、イル・ジャルディーノ・アルモニコは流石の腕利 き揃いで、隅々まで才気あふれる演奏を味わえます。選び抜かれた古楽器の素材感に満ちたサウンドもさることながら、アンサンブル全体が 一つの生き物のような一体感で伸縮自在のダイナミズムを堪能でき、ハイドンならではの曲作りの面白さが存分に伝わる痛快さ。各交響曲 が朝から晩(夕)まで、一日の三つの時間をそれぞれ表現しているハイドン作品の続編として、モーツァルトがザルツブルクの音楽夜会のために 書いた「セレナータ・ノットゥルナ」を”夜”にあたる曲として併録。こちらも首席ヴァイオリンのバルネスキによる当意即妙な即興パッセージが心地 良く、全編を通じて生気に満ちた音作りがたまりません。当シリーズの常通り、音楽学者モーリッツ・バウアーによる最新研究をふまえた作品 解説も添えられています。
ALPHA-688
ハイドン交響曲全曲録音シリーズVol.11『パリの人々のお気に入り』
交響曲第82番ハ長調「熊」Hob. I-82
交響曲第87番イ長調 Hob. I-87
交響曲第24番二長調 Hob. I-24
交響曲第2番ハ長調 Hob. I-2
バーゼル室内O(古楽器使用)
ステファノ・バルネスキ(コンサートマスター)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2019年5月18-22日、2020年8月13日 ラントガストホフ、リーエン(スイス北部バーゼル近郊)
作曲家の生誕300周年にあたる2032年に向けて、ハイドンの交響曲全てを録音してゆくアントニーニのプロジェクトは今回11作目。中期 の作品が中心となっていたこれまでの選曲から一歩進んで、作曲家50過ぎの重要作2作が軸となるプログラムです。 テーマは「パリの人々のお気に入り」。オーケストラ演奏会が新たな娯楽として注目され始めていた当時のパリでは、ドイツ語圏で書かれた交 響曲が人気を集めていましたが、その活況に大きく貢献した作曲家の一人がハイドンでした。彼の交響曲第82〜87番の6曲は、かのフラン スの首都で開催されていた演奏会の一つコンセール・ド・ラ・ロージュ・オランピークのために作曲されたため「パリ交響曲集」と呼ばれており、今 回は「熊」の綽名で知られる大編成向け第82番と、やや小ぶりの編成が緻密に活かされた第87番の2曲がこのセットから選ばれています。 他の2曲はいずれも初期作品で、それらの作曲に至る「前史」となった重要作。その経緯を含め、今回も指揮者アントニーニと音楽学者モー リッツ=バウアーによって現場経験と最新研究をふまえ書かれた解説文は興味深い内容となっています。バーゼル室内Oは今回、コ ンサートマスターや管楽器のトップ奏者に平素イル・ジャルディーノ・アルモニコで活躍するプレイヤーたちも編入、ピリオド楽器を使う意義が十 全に伝わってくるメリハリの効いた解釈は今回も絶好調。初期のエステルハージ宮廷楽団のサイズまで員数を絞った第2番のクリスピーさか ら、トランペットとティンパニが存分に存在感を発揮する「熊」の豪奢な響きまで、変幻自在の創意が秘められているハイドン世界の魅力を存 分にお楽しみください。

ALPHA-689(1CD+2LP)
ハイレゾ・ダウンロード付
限定盤

HAYDN2032Vol.11〜パリの人々のお気に入り〜
1-4. 交響曲第82番ハ長調「熊」Hob. I:82
5-8. 交響曲第87番イ長調 Hob. I:87
9-12. 交響曲第24番二長調 Hob. I:24
13-15. 交響曲第2番ハ長調 Hob. I:2
バーゼル室内O(古楽器使用)
ステファノ・バルネスキ(コンサートマスター)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2019年5月18-22日、2020年8月13日 ラントガストホフ、リーエン(スイス北部バーゼル近郊)

・1000セット限定
・180g重量盤
・DMMカッティング
・331/3rpm
・CD及び24bit/192khzハイレゾ・ダウンロードカード同梱
・36ページブックレット
作曲家の生誕300周年にあたる2032年に向けて、ハイドンの交響曲全てを録音してゆくアントニーニのプロジェクトの11作目にハイスペッ ク・アナログ盤が登場。中期の作品が中心となっていたこれまでの選曲から一歩進んで、作曲家50過ぎの重要作2作が軸となるプログラム を高音質でお楽しみいただけます。 テーマは「パリの人々のお気に入り」。オーケストラ演奏会が新たな娯楽として注目され始めていた当時のパリでは、ドイツ語圏で書かれた交 響曲が人気を集めていましたが、その活況に大きく貢献した作曲家の一人がハイドンでした。彼の交響曲第82〜87番の6曲は、かのフラン スの首都で開催されていた演奏会の一つコンセール・ド・ラ・ロージュ・オランピークのために作曲されたため『パリ交響曲集』と呼ばれており、今 回は「熊」の綽名で知られる大編成向け第82番と、やや小ぶりの編成が緻密に活かされた第87番の2曲がこのセットから選ばれています。 他の2曲はいずれも初期作品で、それらの作曲に至る「前史」となった重要作。その経緯を含め、指揮者アントニーニと音楽学者モーリッツ =バウアーによって現場経験と最新研究をふまえ書かれた解説文(独・英・仏語)は興味深い内容となっています。バーゼル室内O は今回、コンサートマスターや管楽器のトップ奏者に平素イル・ジャルディーノ・アルモニコで活躍するプレイヤーたちも編入、ピリオド楽器を使 う意義が十全に伝わってくるメリハリの効いた解釈はここでも絶好調。初期のエステルハージ宮廷楽団のサイズまで員数を絞った第2番のクリ スピーさから、トランペットとティンパニが存分に存在感を発揮する「熊」の豪奢な響きまで、変幻自在の創意が秘められているハイドン世界の 魅力を存分にお楽しみください。
ALPHA-690
ハイドン交響曲全曲録音シリーズVol.12〜遊びと愉しみ
ハイドン:交響曲第61番ニ長調 Hob. I:61
 交響曲第66番変ロ長調 Hob. I:66
作曲者不詳(伝ヨハン・ミヒャエル・ハイドン〔1737-1806〕):おもちゃの交響曲 ハ長調 Hob. II:47(ベルヒテスガーデンの音楽)
ハイドン:交響曲第69番ハ長調「ラウドン」Hob. I:69
バーゼル室内O(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2020年8月14-17日、2021年6月1-5日
ドン・ボスコ・バーゼル、スイス
2032年の作曲家生誕300周年に向け、100曲以上が現存しているハイドンの交響曲の全てを録音してゆくジョヴァンニ・アントニーニの HAYDN 2032プロジェクト。今回はハイドンがエステルハージ侯爵家での作曲経験を充分に積み、ひときわ充実した楽器編成のために交 響曲を書く機会が増えてきた1775〜76年の作品3曲に、「おもちゃの交響曲」を加えた選曲。20世紀にハイドン作ではないと判 明して以降、レーオポルト・モーツァルトかエドムント・アンゲラーかなど、異説が多く提唱されながらも今なお作曲者が確定していない「おもちゃ の交響曲」ですが、少なくとも1760年代には楽譜が存在していた真正の18世紀作品であることだけは間違いなく、滅多になされない古楽 器での録音を俊才アントニーニによる技ありの指揮で聴けるのは画期的です。ハイドン作の3曲のうち比較的知られている第69番は、晩年 まで戦果を上げ続けた老将軍ラウドン(ロウドン)にちなんだ作品。トランペットとティンパニが響きに華やぎを添えます。第66番は比較的小ぶ りの編成ながら、豊かな音作りにハイドンの芸術性の充実が感じられるもの。イル・ジャルディーノ・アルモニコやゼフィーロでも活躍する名手エ ミリアーノ・ロドルフィ(Ob)や、引く手あまたのカルレス・クリストバル(Fg)など俊才古楽器奏者も加わるバーゼル室内Oの 機動力も頼もしく、音楽学者クリスティアン・モーリッツ・バウアーによる最新研究を踏まえた恒例の解説(英・仏・独語/国内仕様には日本 語訳付)とともにハイドン作品の奥深さを十全に伝えてくれます。
ALPHA-692
ハイドン交響曲全曲録音シリーズ Vol.13
1-4. 交響曲第31番ニ長調 Hob. I:31「ホルン信号」
5-8. 交響曲第59番イ長調 Hob. I:59「火事」
9-12. 交響曲第48番ハ長調 Hob. I:48「マリア・テレジア」
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
 コンサートマスター:ステファノ・バルネスキ(Vn)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2021年4月10-16日、マーラー・ホール(エウレジ
オ文化センター)、ドッビアーコ(イタリア北東部ボルツァーノ県)
ハイドン生誕300周年にあたる2032年までに、この「交響曲の父」が残した107曲の交響曲全てを録音してゆくジョヴァンニ・アントニーニの 注目企画が、第1巻(ALPHA670)がリリースされた2014年から8年を経てますます充実をみせています。エステルハージ侯爵家での30年 近くに及ぶ現役活動中、ウィーンから遠く離れた侯爵領で世評を気にせず試行錯誤を繰り返しながら書かれたハイドンの一連の交響曲は、 ティンパニやトランペット、クラリネットを使わない小規模な二管編成でも驚くほど多彩な音楽作法で聴きどころが尽きませんが、今回はその 中でも特に味わい深い中期前半の3曲を厳選。各パートのソロが多く聴きどころに事欠かない長大な第31番「ホルン信号」、独立した管楽 器パートが一対のオーボエとホルンだけの小規模編成で変幻自在の展開が続く第59番「火事」、打楽器が入らないオリジナル版の演奏で も勇壮なスケールを存分に感じさせる第48番「マリア・テレジア」、といずれもアントニーニ自身の楽団であるイル・ジャルディーノ・アルモニコな らではの、全奏者の個性が生かされながら豊かな一体感あふれる解釈が映える作品ばかり。特に「ホルン信号」では、圧倒的かつ痛快な吹 奏でデュナーミク豊かなサウンド作りをみせる4人のナチュラルホルン奏者たちの活躍もさることながら、コントラバスやヴィオラにまでソロが出てく る終楽章での大規模室内楽風アンサンブルが絶妙で、個々の楽器の妙味をじっくり味わえます。最新研究を反映した解説(国内仕様盤 は日本語訳付き)でも、各曲の表題にまつわる謎やアントニーニの解釈上の見解など情報満載。どこまでも見逃せない内容です。
ALPHA-694

NYCX-10417
日本語解説付国内盤
税込定価

ハイドン交響曲全曲録音シリーズ Vol.14〜帝国の響き
交響曲第53番ニ長調 Hob. I:53「帝国」
交響曲第54番ト長調 Hob. I:54
交響曲第33番ハ長調 Hob. I:33
序曲 ニ長調 Hob. Ia:7(人形音楽劇『ゲノフェーファ 第4部』〔本編は音楽消失〕の為の序曲、交響曲第53番の異版終楽章に転用)
バーゼル室内O(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2021年3月-10月ドン・ボスコ、バーゼル、スイス
作曲家生誕300周年となる2032年までに「交響曲の父」ハイドンが残した107曲もの交響曲を全て録音してゆくHAYDN 2032シリーズ では、指揮を務めるジョヴァンニ・アントニーニ自身のグループであるイル・ジャルディーノ・アルモニコと共に、古楽器を使いこなし瑞々しい演奏 を聴かせるバーゼル室内Oも既に多くの名演を聴かせてくれています。第14弾の演目に選ばれたのは、作曲家の生前から高い人 気を誇り、19世紀半ばに「帝国 L’Imperiale」の綽名が添えられた交響曲第53番をはじめ、トランペットとティンパニが添えられ勇壮な響 きが堪能できる中期の充実作3編。当初は契約により、エステルハージ侯爵家のために書いた作品の宮廷外での発表を禁じられていた宮 廷楽長ハイドンでしたが、この頃には主君の計らいもあってパリやロンドン、アムステルダムなど大都市を中心に多くの作品が各地でさかんに演 奏されるようになり、急速に国際的な知名度を築きつつあった時期でした。短期間のうちに何度か手直しされ序奏や金管パートの拡張が あった第54番、初期作品では異例とも言える大編成をとる第33番に加え、第53番フィナーレの異稿としても使われた人形音楽劇のため の序曲も収録。舞台音楽でも経験を積みつつあったハイドンの真相に迫ります。今回もアントニーニ自身のコメントや最新研究を踏まえた作 品解説などライナーノートも充実(英、仏、独語/国内仕様盤は日本語訳付)。
ALPHA-696
HAYDN2032Vol.15〜王妃〜
ハイドン:交響曲第85番変ロ長調 Hob. I:85「王妃」
交響曲第62番ニ長調 Hob. I:62
交響曲第50番ハ長調 Hob. I:50
バーゼル室内O(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2021年3月16-18日&10月10-15日ドン・ボスコ、バーゼル、スイス
40年近くの歳月を通じて100曲以上の充実した交響曲を書き、門弟ベートーヴェンの同分野における新境地の開拓を導いた“交響曲の 父”ハイドン。作曲家生誕300周年の2032年までに、時に関連作も交えつつ現存する彼の交響曲を全て録音する「HAYDN 2032」プロ ジェクトで指揮を務めるのは、古楽器演奏の分野で目覚ましい存在感を発揮し続けてきた異才ジョヴァンニ・アントニーニ。2014年の企画 開始以来、指揮者と演奏者たちの才気と深い洞察が隅々まで行き届いた才気煥発な新解釈で注目を集めてきました。入念かつ順調に 中盤に差し掛かったプロジェクトの第15弾に選ばれたのは、ハイドンの作曲活動の拠点エステルハージ侯爵家での創造力の結実が遠隔地 から注目を集めつつあった作曲家40〜50代の充実作3曲。宮廷劇場を沸かせた舞台音楽に由来するドラマティックな書法を駆使、民俗 調と知的洗練の間でスリリングなバランスを聴かせるハイドン随一の手腕の魅力に、アントニーニのタクトが余すところなく光を当ててゆきます。 ナチュラル金管やティンパニが華やかに活躍する第50番、全楽章が同一調による異色の第62番、そしてフランス王妃マリー=アントワネット が愛したという逸話で知られる「パリ交響曲」中の白眉・第85番…古楽器を使いこなすバーゼル室内Oの妙演もさることながら、最 新研究を踏まえた背景解説(英仏独3言語、国内仕様盤では追補情報を含む日本語全訳付き )、テーマに沿った美麗写真を多数含む ブックレットの充実もこのシリーズならでは。作風の深まりに垣間見るハイドンの底知れぬ深さに気づかされる3曲、今回もじっくりお楽しみくだ さい。
ALPHA-698

NYCX-10495
日本語解説付国内盤
税込定価

HAYDN2032Vol.16〜驚き〜
交響曲第98番変ロ長調 Hob. I:98
交響曲第94番ト長調 Hob. I:94「驚愕」
交響曲第90番ハ長調 Hob. I:90
ロッシーニ:歌劇「絹のきざはし」序曲
イル・ジャルディーノ・アルモニコ
バーゼル室内O (古楽器使用)
ステファノ・バルネスキ(コンサートマスター)
アンドレア・ブッカレッラ(Cemb)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2021年10月11-15日 ドン・ボスコ、バーゼル、スイス
「交響曲の父」ことハイドンの生誕300周年となる2032年までに、現存する彼の交響曲全107曲を全て、最新の知見をふまえた古楽器 演奏で演奏・録音する「ハイドン2032」シリーズ。2014年からALPHAレーベルで進行中の録音プロジェクトも今や中盤ですが、初期と中 期の知られざる充実作群の面白さを重点的に紹介してきた過去15作の後に登場する今回のリリースは「驚き」の副題通り、後期の最も有 名な大編成作品群(通称『ロンドン交響曲』)を収録した1枚となりました。副題の出自である第94番「驚愕」(緩徐楽章が静かに始まって 間もなく、不意に総奏のフォルティシモが鳴り響く有名作)はもちろん、他の2曲も終楽章終盤まで気が抜けない思いがけぬ展開が潜んでお り、18世紀の演奏様式をふまえダイナミックかつ濃密な解釈を聴かせるアントニーニがここまで披露してきた若きハイドンの機知が、これら後 期作でも同様に脈々と生きていたことを深く実感できる名演を存分に愉しめます。今回はプロジェクトを共同で担ってきた2楽団の合同で (弦楽編成は8/8/5/5/3)コンサートマスターのバルネスキ他、ソリストとして活躍する古楽器奏者も多数参加。ブルージュの古楽コンクール 優勝者のブッカレッラが、通奏低音ではなく第98番第4楽章のごく一部で聴かれるソロのみに参加するという贅沢さ。アルバム末尾にロッシー ニ初期作の序曲があるのもまた驚きですが、音楽学者モーリッツ=バウアーの解説(独・英・仏語/国内仕様盤は日本語全訳付き)を踏ま えてこの流れの古楽器演奏で聴くことによって、イタリア歌劇の巨匠がいかにハイドンに多くを負っていたかも実感できることでしょう。

ALPHA-700(2DVD)
NX-E07
リュリ:「町人貴族」

<映像特典>
「モリエールとリュリの子供たち」
収録監督:マルタン・フロドロー
企画:ジャン=ポール・コンベ(Alpha)、
オディール・カルロティ(Amiral LDA)
制作:Alpha Productions / Amiral LDA / ARTE France
演出:バンジャマン・ラザール、ルイーズ・モアティ
バレエ振付:セシル・ルーサ、ジュリアン・リュベク
音楽総(指):ヴァンサン・デュメストル
ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)
ムジカ・フロレア(弦楽合奏・古楽器使用)
コンサートマスター:アニェシカ・リフリク(vn)
チェンバロ:フランソワ・サン=ティヴ
【俳優・女優】
オリヴィエ・マルタン・サルヴァン(ジュルダン氏)
ニコラ・ヴィアル(ジュルダン夫人)
ルイーズ・モアティ(リュシル)
バンジャマン・ラザール(クレオンテ、哲学教師)
アンヌ=ゲルサンド・ルドゥー(ドリメーヌ)
ロレンゾ・シャロワ(ドランテ、フェンシング教師)
アレクサンドラ・リュプナー(ニコル、音楽教師)
ジャン=ドゥニ・モノリ(コヴェイユ、仕立職人)
ジュリアン・リュベク(舞踏教師)
【歌唱】
アルノー・マルゾラティ(バス=バリトン)
クレール・ルフィリアトル(ソプラノ)
フランソワ=ニコラ・ジェスロ(カウンターテナー)
セルジュ・グビウ(T)
リザンドロ・ネシス(T)
ベルナール・アリエッタ(バス)
【舞踏】
カロリーヌ・デュクレ、ジュリアン・リュベク、
セシル・ルーサ、フローラ・サンス、
グードルン・シュカムニッツ、アキコ・ヴォー

収録:2004年11月 パリ,トリアノン劇場
【仕様】
4時間22分/リージョンコード:なし/NTSC/16:9/Dolby Digital 5.1 Stereo/フランス語(17世紀式)/字幕:フランス語・英語・スペイン語・オランダ語・ドイツ語・イタリア語・日本語
ALPHA-701(DVD)
リュリ:「カドミュスとエルミオーヌ」(1673)
フィリップ・キノーの台本による序幕付き全5幕の叙情悲劇
楽譜総監修:マルタン・フロドロー
演出:バンジャマン・ラザール
バレエ振付:グードルン・シュカムレッツ音楽総(指):ヴァンサン・デュメストル
ル・ポエム・アルモニーク)
クレール・ルフィリアトル(S;エルミオーヌ)
アンドレ・モルシュ(Br;カドミュス)
アルノー・マルゾラティ(Bs-Br;アルバス、パン)
ジャン=フランソワ・ロンバール(T;乳母/田園の神)
イザベル・ドリュエ(S;慈愛/メリッス)
ALPHA-703(DVD
ジョン・ブロウ(1649-1708):歌劇「ヴィーナスとアドニス」(序幕と全3幕)/
聖セシリアの為のオード「歌を始めよ」/フランス第3放送によるメイキング
ベルトラン・キュイエ(Cemb)(指)
レ・ミュジシャン・デュ・パラディ
セリーヌ・シェーン(S;ヴィーナス)
マルク・モイヨン(Br;アドニス)
グレゴワール・オーギュスタン(ボーイS;クピドン)
カーン歌劇場少年cho
ALPHA-704(DVD)
クリスティ&レザール・フロリサン〜ラモー:英雄牧歌劇「ダフニスとエグレー」(1753) /舞踏音楽劇「オシリスの誕生、またはパミーユの祭典」(1754) レイナウト・ファン・メヘレン(T;ダフニス)
エロディ・フォナール(S;エグレー)
マガリ・レジェ(S;パミリ)
アルノー・リシャール(Br;大祭司)他
ウィリアム・クリスティ(指
)レザール・フロリサン
ALPHA-705
(1DVD+Bluray)
NX-D09
モンテヴェルディ:聖母マリアの晩課 ジョン・エリオット・ガーディナー(指)
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(古楽器使用)
モンテヴェルディcho
シルヴィア・フリガート(S)
エマヌエラ・ガッリ、ラファエレ・ペー(A)
クリスティアン・アダム、ニコラ・ミュルロワ、ガレス・トリシーダー(T)
アレクサンダー・アシュウォース、ロバート・デイヴィス(B)

〔映像監督〕:ステファン・オーベ
※同内容のDVDとBlu-rayが同梱されています。
ALPHA-706(DVD)
パーセル:歌劇「ダイドーとイニーアス」 ヴィヴィカ・ジュノー(S;ダイドー)
ヘンク・ネーフェン(T;イニーアス)
マルク・モワイヨン(A;魔女/水夫)
アナ・キンタンス(S;ベリンダ)
ヴァンサン・デュメストル(指)
ル・ポエム・アルモニーク、
アクサンテュス(cho)
ALPHA-707(DVD[PAL])
リュリ:コメディ=バレ「町人貴族」(3幕)(1670) クリストフ・コワン(指)
リモージュ・バロック・アンサンブル団員
ドゥニ・ポダリデス(演出)
伊藤郁女〔かおり〕(舞踏振付)
マルタン・フロドロー(映像監督)
出演:パスカル・レネリク、
エメリーヌ・バヤール、マノン・コンベ、
ベネディクト・ジルベール、
ジュリアン・カンパニ、レスリー・ムニュ、
アレクサンドル・シュタイゲール、
ティボー・ヴァンソン
ALPHA-708(DVD)
オネゲル:歌劇「火刑台上のジャンヌ・ダルク」 マリヨン・コティヤール(ジャンヌ)
グザヴィエ・ガレー(修道士ドミニク)
ヤン・ビュロン、マリア・イノホザ、
マルタ・アルマハノ、
アウデ・エクストレモ/他
マルク・スーストロ(指)
スペイン国立カタルーニャ・バルセロナSO、
リーダーカメラcho、
マドリガルcho、
カタルーニャ・ヴィヴァルディ少年少女cho
ALPHA-709
オネゲル:歌劇「火刑台上のジャンヌ・ダルク」 マリヨン・コティヤール(ジャンヌ)
グザヴィエ・ガレー(修道士ドミニク)
ヤン・ビュロン、マリア・イノホザ、
マルタ・アルマハノ、
アウデ・エクストレモ/他
マルク・スーストロ(指)
スペイン国立カタルーニャ・バルセロナSO、
リーダーカメラcho、
マドリガルcho、
カタルーニャ・ヴィヴァルディ少年少女cho
ALPHA-711(DVD)
ボワモルティエ:「ドン・キホーテ、公爵夫人に招かれて」(初演:1748年、パリ王立音楽アカデミー劇場) シャンタル・サントン・ジェフェリ、
フランソワ=ニコラ・ジュスロ、
マルク・ラボネット、
コリンヌ・ベニジオ、
ジル・ベニジオ、
ヴィルジル・アンセリ/他
エルヴェ・ニケ(指)
ル・コンセール・スピリチュエル
ALPHA-714(1DVD)
NX-D09
ベルリオーズ:幻想交響曲

※ボーナストラック
・指揮者クリヴィヌによる解題
・アントワーヌ・ペクールによるバソン紹介
・アリーヌ・ポタンによるティンパニ紹介
・クリストフ・ロベールによるヴァイオリン紹介
エマニュエル・クリヴィヌ(指)
ラ・シャンブル・フィラルモニーク(古楽器使用)

DVD9(片面2層) 125分収録/収録方式NTSC(全地域向け)/画面寸法比16:9/言語:フランス語 字幕:英語・ドイツ語
ALPHA-715(2Bluray)
NX-F03
ヘンデル: オペラ集
「アルチーナ」
「タメルラーノ」
クリストフ・ロセ(指)
レ・タラン・リリク(古楽オーケストラ)
ピエール・オーディ(演出)
ALPHA-717(DVD)
NX-C05
ヴォルフガンク・リーム(1952-):歌劇「ヤーコプ・レンツ」 レンツ…ゲオルク・ニグル(Br)
オーベルリーン:レンツの友人…ヘンリー・ウォディントン(Bs-Br)
カウフマン:友人…ジョン・グラハム=ホール(T)
【コーラス】
イルマ・ミヘリック/オルガ・ヘイッキラ/マリア・フィーセリエール/スタイン・マリー=
フィッシャー/ドミニク・グローセ/エリック・アンダー
マルティン・ブコウセク:ヤーコプ・レンツのスタントマン 他
フランク・オルー(指)
モネSO
アンドレア・ブレス(演出)
マルティン・ツェートグルーバー(装置)
エヴァ・デセッカー(衣装)
アレクサンダー・コッペルマン(照明)
セルジオ・モラビト(ドラマトゥルギー)
ミリアム・ホイアー(映像監督)
映像:世界初収録
モネ劇場
収録時間:73'28”
歌唱:ドイツ語
LPCM 2.0/DTS Digital Surround 5.1(DVD)
字幕:フランス語・ドイツ語・英語
画面:16:9
NTSC Region All 片面二層ディスク
「ヤーコプ・レンツ」の原作となったのは、シュトゥルム・ウント・ドランク期に実在した劇作家ヤーコプ・ミヒャエ ル・ラインホルト・レンツをモデルにしたゲオルク・ビューヒナーの小説。レンツが山を越えて牧師オーベルリーン の元を訪れ、彼の家に長期滞在するうちに次第に狂気に陥っていく様子が描かれています。この小説を 元にしたリームの「ヤーコプ・レンツ」は、無調ながらも耳に残る音楽や、時にはコロラトゥーラの技術を用い るなど様々な技法を駆使した精巧な筆致で書かれており、20世紀ドイツにおいて“最も上演回数の多い 現代オペラ”として知られています。初収録となる映像は、少しずつ狂気に陥る一人の人間を赤裸々に 描くとともに、彼が体現した逃れようのない現実と妄想、彼を目の当たりにしてなすすべのない友人たちを 対比することで、説得力ある世界が表現されています。主役のレンツを歌うニグルはオーストリア出身のバ リトン歌手。バッハと現代作品を得意とする中堅歌手です。
ALPHA-720(2CD)
NX-C05

NYCX-10243(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

モンテヴェルディ:歌劇「オルフェオ」 オルフェオ…ヴァレリオ・コンタルド(T)
ムジカ(音楽)、エウリディーチェ…マリアナ・フローレス(S)
女の使者…ジュゼッピーナ・ブリデッリ(Ms)
スペランツァ(希望)、プロセルピナ…アナ・キンタンシュ(S)
プルトーネ…アレハンドロ・メーラプフェル(Br)
カロンテ…サルヴォ・ヴィターレ(Bs)
羊飼いI、精霊III、エコー…ニコラス・スコット(T)
羊飼いIII、アポロ…アレッサンドロ・ジャングランデ(C.T)
羊飼いII…カルロ・ヴィストーリ(C.T)
ニンフ…ジュリー・ロゼ(S)
羊飼いIV…マッテオ・ベロット(Bs)
精霊…フィリップ・ファヴェット(Bs)
ナミュール室内合唱団
カペラ・メディテラネア(古楽器使用)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(チェンバロ、指)

録音:2020年1月12-16日 デ・シンヘル、アントウェルペン、ベルギー
音楽と劇との組み合わせは古くからありますが、現在の歌劇の形に最も近いものという観点から「史上初めての大掛かりな歌劇」と呼ばれる こともあるモンテヴェルディの「オルフェオ」。名盤ひしめくこの作品に、注目すべき新たな録音が登場しました。アルゼンチン出身で1997年から ヨーロッパで活動し、近年躍進目覚ましいレオナルド・ガルシア・アラルコンと、彼の率いるカペラ・メディテラネアらによるこのアルバムは、確固と した研究成果に根差しながらも、彼らの持ち味であるラテン的な音楽性を存分に発揮させた素晴らしい演奏に仕上がっています。バロック・ オペラの録音や公演で現在引っ張りだこのテノール、ヴァレリオ・コンタルドによるオルフェオ、オペラからバロック歌曲までを表情豊かに歌い上げ ることで定評のあるマリアナ・フローレスによるエウリディーチェ、ポルポラとヘンデルのアリアを集めたアルバム(ARCANA A461/NYCX- 10055)で驚異的な表現力を見せつけたジュゼッピーナ・ブリデッリによる女の使者など、万全の布陣による歌手陣の切々とした歌唱も聴き どころ。通奏低音だけでも名手キート・ガートをはじめとした10名もの奏者を揃えており、冒頭のトッカータから既に凄まじい気合を感じさせま す。
ALPHA-721

NYCX-10213
日本語解説付国内盤
税込定価

『ラモーの一族』 〜ラモー家と18世紀フランスの鍵盤音楽〜
ジャン=フィリップ・ラモー
1. 優しい嘆き
2. 一つ目の巨人
3. ラ・ラモー〔ジュスタン・テイラー編〕
4. ムニュエ・バロセー(バロス風メヌエット)〔クロード・ラモー(1689-1761)〕
5. めんどり
6. 未開人〔ラモー/ジャン=フランソワ・タプレ(1738頃-1819頃)〕
7. 「未開人」に基づく変奏曲〔タプレ〕
8. トリオレ
9. ラ・フォルクレ〔クロード=フランソワ・ラモー(1727-1788)〕
10. エジプト風
11. アルマンド ホ短調
12. 優美なロンド -第1ソナタより〔ラザール・ラモー(1757-1794)〕
13. 鳥のさえずり
14. アルマンド イ短調
15. クラント イ短調
16. サラバンド イ長調
17. ガヴォットとドゥーブル
18. ラモーを讃えて - 『映像 第1集』より〔クロード・ドビュッシー〕*
ジュスタン・テイラー(クラヴサン/ピアノ…18)
使用楽器
クラヴサン(Cemb):リヨンのドンズラグ18世紀製オリジナル
ピアノ:パリのエラール1891年製オリジナル

録音:2020年10月 アサス城、フランス
2020年11月 フィラルモニー・ド・パリ*
2021年1月、新型コロナ感染拡大のなか隔離待機期間を経て来日ツアーを成功させ、フランスをはじめとするヨーロッパでの注目度の高さ を裏書きしたクラヴサンの名手ジュスタン・テイラー。ブリュッヘ(ブリュージュ)国際古楽コンクールで成功をおさめ、ALPHAレーベルで着実にリ リースするアルバムの多くがフランス内外でも高評価を博す新世代の俊才が、新たに世に問うアルバムは「ラモーの一族」。啓蒙主義思想家 として知られるディドロの対話劇風論考『ラモーの甥』でも知られる通り、ラモーは一族にも音楽家が幾人かおりましたが、ここでは大御所ジャ ン=フィリップ・ラモーのクラヴサン作品に加え、古典派時代にいたる一族の系譜をたどりながら彼らの作品も併せて収録しています。さらに、 18世紀後半の重要な鍵盤音楽家タプレの作品や、19世紀末のピアノの銘器を使用してのドビュッシー作品をプログラムに編み込み、アル バムとしての面白さがひときわ多層的に(解説は演奏者自身が執筆)。クラヴサンは故スコット・ロスが愛奏したことで有名な南仏アサス城の 18世紀の楽器。歴史的ピアノはパリのシテ・ド・ラ・ミュジークにある楽器博物館所蔵のオリジナル。惚れ惚れするような美音と空間の響きを ALPHA初期からの名技師ユーグ・デショーが鮮明に収録しており、テイラーの自然体から立ちのぼる音楽の味わいを空気感ともども伝えてい ます。

ALPHA-722
(1CD+BOOK)

NYCX-10211
(1CD+BOOK)
日本語解説付国内盤
税込定価

シェーンベルク:月に憑かれたピエロ、他
月に憑かれたピエロ Op. 21
J・シュトラウス(シェーンベルク編):皇帝円舞曲 Op. 437
シェーンベルク:ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 Op. 47
ウェーベルン:ヴァイオリンとピアノのための4つの小品 Op. 7
クライスラー:ウィーン小行進曲 - ヴァイオリン、クラリネット、チェロ、ピアノによる演奏
シェーンベルク:6つの小さなピアノ曲
パトリツィア・コパチンスカヤ(シュプレヒゲザング、Vn)
ミーサン・ホン(Vn&Va)
ジュリア・ガレゴ(Fl)
レト・ビエリ(Cl)
マルコ・ミレンコヴィチ(Va)
トーマス・カウフマン(Vc)8)
ヨーナス・アホネン(P)

録音:2019年12月 チューリヒ放送スタジオ、スイス
※公演写真や資料図版の豊富な95ページに及ぶカラーブックレット付属
異才のヴァイオリニストとして不動の地位を築いたといえるパトリツィア・コパチンスカヤ。彼女がヴァイオリンではなく歌でソロをとり、派手なピエロ の衣装を着てベルリン・フィルハーモニーほか欧米各国で公演した「月に憑かれたピエロ」が、遂にCDで登場します。このシェーンベルクの問題 作は、5人の奏者による室内アンサンブルと、「語るように歌う」シュプレヒゲザング(あるいはシュプレヒシュティンメ)と呼ばれるソロのために書か れおり、現在はソプラノ歌手がソリストを務めることが多く、演奏至難なことで知られています。コパチンスカヤのアプローチは、歌うことよりも演 劇的にダイナミックな表情を付けて語ることに主眼が置かれており、これは、この作品を委嘱し初演したアルベルティーネ・ツェーメが歌手では なく女優であったことを踏まえると、彼女なりに原点を追求した形と言えるかもしれません。時に叫び声に近い激しい表現を加えながらも、コパ チンスカヤが持つ音楽的な下地がその芸術性をしっかりと支えており、彼女の、そして作品の新たな魅力を堪能することの出来る素晴らしい 出来栄えとなっています。そのほかの作品では、コパチンスカヤはいつも通りヴァイオリンで参加しており、シェーンベルクが「私的演奏協会」のた めに編曲したのち、「ピエロ」に近い編成で再編曲した版の「皇帝円舞曲」などを収録しています。
ALPHA-723
ジュリアン・ジュベール(1973-):ヴェルレーヌの詩による作品集
1-9. 忘れられたアリエッタ
1. アリエッタ1:それは悩ましき恍惚 C’EST L’EXTASE LANGOUREUSE
2. アリエッタ2:私は聞き取る、囁きの中に JE DEVINE, A TRAVERS UN MURMURE
3. アリエッタ3:私の心に雨が降る II PLEURE DANS MON COEUR
4. アリエッタ4:ねえ、諦めなんて覚えちゃいけないよ
II FAUT, VOYEZ-VOUS, NOUS PARDONNER LES CHOSES
5. アリエッタ5:ピアノが、か細い手先に口づけをする
LE PIANO QUE BAISE UNE MAIN FRELE
6. アリエッタ6:ジャン・ド・ニヴェルの犬が C’EST LE CHIEN DE JEAN DE NIVELLE
7. アリエッタ7:ああ、わが心は悲痛であった O TRISTE, TRISTE ETAIT MON ME
8. アリエッタ8:野原はどこまでも憂鬱で
DANS L’INTERMINABLE ENNUI DE LA PLAINE
9. アリエッタ9:木々の影は L’OMBRE DES ARBRES
10-16. 水彩画
10. 緑 GREEN
11. 憂鬱 SPLEEN
12. 街角(I)〔ジグを踊ろう〕STREETS(I)
13. 街角(II)〔通りの下を流れる川よ〕STREETS (II)
14. 幼い母親 CHILD WIFE
15. 憐れな牧人の若者 A POOR YOUNG SHEPHERD
16. 日差し BEAMS
17-19. 三つの歌
17. 秋の歌〔秋の日の、ヰオロンの〕CHANSON D’AUTOMNE
15. 行け、歌よ、翼を広げて VA, CHANSON, A TIRE-D’AIL
19. この歌を聴いて、優しい歌なんだ ECOUTEZ LA CHANSON BIEN DOUCE
アンサンブル・ロマンス・サン・パロール(合唱)
マリー=ノエル・マールテン(指)
ジュリアン・ジュベール(P)
レオニー・スシュ=バルベロン(Fg)…10-16
アニー=ロール・ピ(Vc)…10-16
クリストフ・アンドリヴェ(Cb)…10-16

録音:2019年2月26日-3月1日 セクスタン・スタジオ、モンルージュ(フランス)
フランス19世紀後半の詩壇を代表する一人ポール・ヴェルレーヌ(1844-1896)の詩はフォーレやドビュッシーをはじめ、さまざまな作曲家た ちによって歌曲化されてきましたが、ここで曲をつけているのは1973年生まれのフランスの作曲家ジュリアン・ジュベール。オルレアン音楽院で 教鞭をとり後進の育成にもあたっているジュベールが紡ぐ音楽は、前衛的実験的な語法とは一線を画した耳になじみやすい音作り。ポスト・ ドビュッシー世代やデュリュフレ、デュティユーなどにも通じるフランス近代路線の語法を基調に、時としてルネサンスのマドリガーレにも通じるよう な響きで歌われるヴェルレーヌの美しい詩は、添えられた器楽オブリガートとともに新鮮な魅力で私たち21世紀の聴き手に訴えかけてきます。
ALPHA-724
対抗宗教改革期からバロック期にかけての独唱教会音楽
1. セラフィーノ・ラッツィ(1531-1613):讃歌「おお、聖なる乙女よ」
2. フランシスコ・ソト・デ・ランガ(1534-1619):讃歌「イエス、快き花婿」
3. 作曲者不詳(単旋律聖歌):主が建ててくださらなければ(ニジ・ドミヌス)
4-5. ヴィヴァルディ:シンフォニア「聖墓の傍で」 RV 169
6-8. ヴィヴァルディ:モテット「不屈の者たちよ、戦え」 RV 628
9. ラッツィ:おお、天使たちと聖人たちの優しさよ
10-14. ロカテッリ:葬送シンフォニア D2.2
15-23. ヴィヴァルディ:モテット「主が建ててくださらなければ(ニジ・ドミヌス)」 RV 608
エヴァ・ザイシク(Ms)…1、6-8、15-23
デボラ・カシェ(S)…1、9
ブノワ=ジョゼフ・メイエール(T)…2、9
フランシスコ・マニャリチ(テノール…2、9、バロックギター)
ヴィルジル・アンスリ(Bs)…2、3、9

ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)
 コンサートマスター:フィオナ・プルナール(Vn、ヴィオラ・ダモーレ)
ヴァンサン・デュメストル(バロックギター、コラシオーネ、指揮)

録音:2020年8月ラ・シャペル・コルネーユ、オーディトリアム・ド・ノルマンディ・ルーアン(フランス中北部ノルマンディ地方)
フランス屈指のユニークなレーベルAlphaの創設当初から、作曲家の知名度にかかわらず破格のクオリティを誇る注目盤を連発、年を追うご とにレーベルそのものとともに世界的注目度を高めてきたル・ポエム・アルモニーク。17世紀以前の音楽に合わせた編成だったアンサンブル発 足時からメンバーは大きく変わり、演目によってはバロック式のオーケストラや歌劇界のソリストたちを交えたカンパニーとしても活躍、演目の幅 も大きく広がりました。しかし音楽監督ヴァンサン・デュメストルの感性は一貫してぶれることがなく、結成当初と同じく口承で残ってきた民俗 伝統と宮廷音楽との交錯も見据えながら、常に新たな古楽のあり方を追求し続けています。そんな彼らの最前線を示す、ルネサンス末期か らバロックに至るイタリア音楽の「ありのまま」を追求した新録音が登場。主宰者デュメストルはイタリア南部の伝統楽器コラシオーネとバロック ギターを適宜持ち替え、時に民俗音楽をも思わせる柔軟な歌唱を聴かせる声楽陣とともに、生々しいイタリア教会音楽の真相に迫ります。 ヴィヴァルディやロカテッリでは弦楽合奏の精緻な響きもさることながら、欧州各地の歌劇場での活躍もめざましいエヴァ・ザイシクの清らかな 歌が圧巻。クレジットされている16名の弓奏弦楽器奏者にはフランスの名手たちもさることながら、パリでの活躍が長いヴァイオリンの川久保 洋子や畑野達哉、チェロの五味敬子ら日本からの奏者も目立ちます。静かな緊迫感と穏やかさをたたえた場の空気感まで伝えるAlphaな らではの自然派録音も絶妙な、古楽というフィールドの魅力を再認識させてくれる1枚です。
ALPHA-725
フィリップ・ハインリヒ・エルレバッハ(1657-1714): 『調和の喜び、音楽の友』 より
1. 人の苦しみについて正しく考えるには
2. 可笑しくてならない、あらさがしをする連中の刺々しさ
3. 愛は不在のなか、誠実によって育まれる
4-8. 第5ソナタ 〜ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
9. 天に身をゆだねる者は、安らぎと幸いを得る
10. 惨状と苦役は、この下界では決してなくならない
11. 十字架のある暗い場所から、太陽が昇ってくる
12-18. 第2ソナタ 〜2挺のヴァイオリンと通奏低音のための
19. 気づきのないまま喜ぶなら、それは悪
20. 時間が変えてくれる、わたしたちの苦しみの源を
ラ・バンケ・セレスト(古楽器使用)
ダミアン・ギヨン(カウンターテナー&指揮)
マリエ・ルキエ、シモン・ピエール(Vn)
イザベル・サンティヴ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
フィオーナ=エミリー・プパール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)…3、9-11
トマ・ド・ピエルフ(ヴィオローネ)
アンドレ・アンリク(アーチリュート)
ケヴァン・マナン=ナヴラティル(チェンバロ&オルガン)

録音:2020年9月、レンヌ歌劇場(フランス)
バッハ・コレギウム・ジャパンへの客演などで日本では知られるフランス随一のカウンターテナー歌手ダミアン・ギヨン。彼が主宰する古楽アンサン ブル、ラ・バンケ・セレストは、さまざまなアルバムでその名を見かける経験豊かな古楽器奏者が集い、その結束の強さ、演奏水準の高さで定 評があります。今回取り上げるエルレバッハはバッハ前夜のドイツ中部で活躍した作曲家で、その世界がどれほど魅力的であったか、彼らなら ではの細やかな解釈で様々な角度から伝えています。フランスのマラン・マレやイタリアのコレッリ、英国のパーセルなどと同世代のエルレバッハ は、イタリア様式に影響を受けながら、フランスの新しい音楽潮流をいちはやくソナタに取り入れたドイツの作曲家の一人。バッハ一族の活躍 地からそう遠くないルドルシュタットという地の宮廷に仕え、ガンバとヴァイオリンをたくみに用いた作品を数多く残しました。声楽作品では、ル ター派の教訓的示唆をたっぷり詰め込んでいながら決して説教がましくなく、それでいて説得力あふれる独唱歌が魅力。その再評価の機運の 静かな高まりが明確に形をとったアルバムと言ってよいでしょう。
ALPHA-726
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第9番変ホ長調 K. 271「ジュノム」
ピアノ協奏曲 第17番ト長調 K. 453
オルガ・パシチェンコ(フォルテピアノ)
J.A.シュタイン1788年製作モデルに基づく再現楽器(製作: ポール・マクナルティ)…1-3
アントン・ヴァルター1792年頃製作のオリジナル楽器 …4-6
イル・ガルデリーノ(古楽器使用)
主宰:ヤン・デ・ヴィンネ(フラウト・トラヴェルソ)
マルセル・ポンセール(Ob)

録音:2020年10月 アウグスティヌス音楽センター(AMUZ)、アントウェルペン、ベルギー
モーツァルトが知っていた当時のピアノ(フォルテピアノ)を、当時流儀の古楽器を使ったオーケストラと弾いてこそ、彼が企図したとおりの作品像 に近づける……そうした考え方のもとで録音される機会も少なくないモーツァルトのピアノ協奏曲の数々。今や単に「古楽器で弾いた」という だけでは注目されにくいとすれば、オルガ・パシチェンコとイル・ガルデリーノの演奏は、その解釈の確かさと卓越した演奏クオリティ、どちらにおい ても出色の仕上がりとなっており、古楽に実績ありのAlphaレーベルが、この競合盤多き演目であえて今、新たな録音を世に問うたのも頷け る内容です。 古楽活況の地オランダやベルギーを活動拠点にしているロシア出身の才人パシチェンコの師は、ゲンリヒ・ネイガウスの系譜を汲むロシア・ピア ニズムを出発点に、現代音楽から古楽まで幅広いフィールドで活躍してきた名匠アレクセイ・リュビモフ。パシチェンコがその指導のもと培った、 歴史的検証と音楽性のどちらでも強い探究心を発揮してきた成果が、満を持してこの録音に結実しています。細部に至るまでタッチの妙が 際立つ緩徐楽章、スリリングな推進力と確たる音楽展開が同居するアレグロ……AccentやPassacailleに名盤の多いイル・ガルデリーノ は、ヘレヴェッヘやミンコフスキ、ピエルロら古楽器演奏の立役者たちの楽団で実績を積んできたバロック・オーボエの名手マルセル・ポンセール が、多忙なトラヴェルソ奏者兼プロデューサーのヤン・デ・ヴィンネと共同主宰する俊才集団(Vnに中丸まどか、近藤倫代らが参加)。 管楽器の痛快な活躍といい、弦楽器の巧みなチームワークといい、まさに絶好調と言えるでしょう。欧州古楽シーンの最前線から届いた Alphaならではのモーツァルト録音、見逃せません!
ALPHA-727

NYCX-10203
日本語解説付国内盤
税込定価

『光と影』〜 R・シュトラウス:4つの最後の歌,他
ツェムリンスキー:森での対話 - ソプラノ、2つのホルン,ハープとヴァイオリンのためのバラード
R・シュトラウス:あすの朝 Op. 27-4
 わが子に Op. 37-3
ベルク:7つの初期の歌
R・シュトラウス:4つの最後の歌
 あおい
サンドリーヌ・ピオー(S)
ヴィクトル・ユーゴー・フランシュ=コンテO
ジャン=フランソワ・ヴェルディエ(指)

録音:2020年3月 ブザンソン国立地方音楽院オーディトリアム
【国内盤】日本語解説・歌詞訳付き
フランスの歌姫ピオーが歌う管弦楽伴奏のドイツ歌曲集。「4つの最後の歌」「あすの朝」「7つの初期の歌」などの有名曲、そしてリヒャルト・ シュトラウスが最後に残した歌曲とされる「あおい」が聴けるのが大きな魅力です。アルバム・タイトルの「CLAIR-OBSCUR(クレール-オブス キュール)」は、絵画における明暗法あるいは陰影法を指す言葉ですが、光と影など相反するものの対比や移り変わりなどにピオー自身がこだ わりを持ち続けているということで、ここに彼女の母国語であるフランス語がわざわざ使われているのもその内面を表現してのことでしょう。それ ぞれの歌曲に描かれた光と影を敏感に感じ取り、滑らかな歌声と持ち前の技術と表現力で丁重に歌い上げています。指揮はパリ国立歌劇 場Oの首席クラリネット奏者でもあるジャン=フランソワ・ヴェルディエで、管弦楽は彼が音楽監督を務めるヴィクトル・ユーゴー・フラン シュ=コンテOです。オリジナル・ブックレットには、陰影法が印象的な有名絵画の図案を多数掲載しています。
ALPHA-728
ショパン:4つのバラードと4つの即興曲 アンナ・ヴィニツカヤ(P)

録音:2020年5-6月フリードリヒ・エーベルト・ハレ、ハンブルク、ドイツ
ロシア出身で2007年のエリザベート王妃国際音楽コンクールのほか数々のコンクールを制し、2009年のデビュー盤以来、リリースするアルバ ムも常に話題となってきたヴィニツカヤ。これまで祖国ロシアの作品を中心に、ラヴェルなどでもダイナミックさと繊細さを両立させた素晴らしいア プローチを聴かせてきた彼女が、久しぶりにリリースするソロ・アルバムは待望のショパンです。即興曲第1番の軽やかさの中に含みを待たせた 独特の表情など実に見事。細やかで優しいフレーズを大きなクライマックスへ運んでゆく思い切った音作りや、一音一音を美しく響かせながら 決して甘さに浸らない情感コントロールなど、期待通りの素晴らしいショパン像を作り上げています。

ALPHA-730(2LP)
(ヴァイナル・ヴァージョン)
NX-D07




ALPHA-730A(2LP)
(カラー・ヴァイナル・ヴァージョン)
NX-D11
『MOZART y MAMBO モーツァルトとマンボ』 (2ヴァージョン)

【SIDE A】
モーツァルト:ホルン協奏曲 断章 変ホ長調 K. 370b
ダマソ・ペレス・プラード(1916-1989)/ジョシュア・デイヴィス編曲:エル・マンボ
【SIDE B】
モーツァルト:ホルン協奏曲 第3番変ホ長調 K.447
ジョシュア・デイヴィス & ユニエト・ロンビーダ・プリエト:ロンド・アラ・マンボ (K. 447 第三楽章による)
【SIDE C】
エドガー・オリヴェロ(1985-):サラナード・マンボ (「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」による)
モーツァルト:ホルンと管弦楽のためのロンド 変ホ長調 K. 371
【SIDE D】
イソリーナ・カリージョ(1907-1996)/ホルヘ・アラゴン編曲:くちなしの花をふたつ
モイセス・シモン(1889-1945)/ホルヘ・アラゴン編曲:南京豆売り 〜ライヴ収録
サラ・ウィリス (Hrn)
ハロルド・マドリガル・フリアス (Tp)
ユニエト・ロンビーダ・プリエト (Sax)
ホルヘ・アラゴン (P)
ハバナ・リセウム・オーケストラ
ホセ・アントニオ・メンデス・パドロン(指)
ザ・サラバンダ(THE SARAHBANDA)
ハバナ・ホーンズ(サラ・ウィリスと14人のホルン奏者たち)

録音:2020年1月 オラトリオ・サン・フェリペ・ネリ教会・ハバナ、キューバ

180g重量盤 45 rpm(ブラック、カラーいずれも)

https://youtu.be/ZFiX1F2r_p8
大ヒットを記録したベルリンPOホルン奏者、サラ・ウィリスのアルバムがアナログで登場、遊び心あるブルーのカラーヴァイ ナルもご用意しました。職人揃いのベルリン・フィルにおいて、その明るいキャラクターを生かした司会などの活動でも大活躍の彼女。以前から 趣味でサルサなどに親しんでいたそうですが、初めてキューバを訪れた際、当地の音楽に直に接して天国だと感じたこと、またクラシックの素晴 らしい音楽家たちがたくさんいるにも関わらず世界に知られていないこと、さらに当地の音楽家が「モーツァルトはきっと素晴らしいキューバ人に なったはず」と語ったことがヒントとなり、この不思議な取り合わせのアルバムが誕生しました。モーツァルト作品で共演するハバナ・リセウム・オー ケストラは、ピアニスト、シモーネ・ディナースタインとの共演でソニーにも録音している実力派オーケストラ。サラ・ウィリスの高音から低音までむら なく安定した技術と豊かな表現力も相まって、素晴らしい演奏を聴かせます。そしてマンボの巨人ダマソ・ペレス・プラードなどによるキューバ音 楽の数々は、まさに血の通った面白さ。モーツァルトもマンボも理屈じゃないんだと、とにかく楽しませてくれるアルバムです。
ALPHA-731
ドヴォルザーク、マルティヌー:チェロ協奏曲
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 Op. 104 (1895)
マルティヌー:チェロ協奏曲 第1番H196 (1955改訂版)
ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール(Vc)
ベルギー王立リエージュPO
ゲルゲイ・マダラシュ(指)

録音:2020年9月 サル・フィラルモニーク、リエージュ
2017年に新設されたエリーザベト王妃国際音楽コンクール・チェロ部門の初代覇者となった、1990年フランス生まれのジュリアン=ラフェリ エール。ブラームス、フランクとドビュッシーを収録したアルバムはディアパソン・ドール2017に選ばれており、ALPHAからは2019年にショスタコー ヴィチ、ラフマニノフ、デニソフのチェロ作品集(ALPHA547)をリリースし、高い評価を得ています。今回のアルバムはチェロ協奏曲の王道と言 えるドヴォルザークと、同じくチェコの大作曲家で民族性にジャズなど新時代のイディオムも盛り込んだマルティヌーの傑作。指揮を務めるのは 2019年9月からリエージュ・フィルの音楽監督となった1984年ブタペスト生まれのゲルゲイ・マダラシュ。若い二人が卓越したテクニックと瑞々 しい感性で、チェロ協奏曲の名曲2作に新しい風を吹き込みます。
ALPHA-732

NYCX-10192
日本語解説付国内盤
税込定価

『ホルン・ディスカヴァリーズ』
ダヴィッド・リニケル(1970-):ヴェルヴェット・ヴァルヴス- 6つのロマンティック・トリオ編曲集
リチャード・ビッシル(1959-):新世界の歌
メイソン・ベイツ(1977-):メインフレーム・トロピックス
クラウス・ヴァレンドルフ(1948-):ウィリザベサン・サラナーデ*
サラ・ウィリス(Hrn)
町田琴和(Vn)
フィリップ・メイヤーズ(P)
クラウス・ヴァレンドルフ(Hrn)*

録音:2014年 ベルリン・フィルハーモニー室内楽ホール
オリジナル発売:Gebr. Alexander 番号無し
2014年ホルンの有名メーカー「アレキサンダー」から発売され、一部の楽器店などに流通したCDが、曲順を組み替えてALPHAレーベルから リリースとなります。2020年にはアルバム『モーツァルトとマンボ』を世界的に大ヒットさせた、ベルリン・フィルの人気ホルン奏者サラ・ウィリスが、 同オーケストラのヴァイオリン奏者町田琴和らと共に制作したアルバムです。こちらもベルリン・フィルのチェロ奏者リニケルが、チャイコフスキーや ドヴォルザークの名旋律をアレンジした作品を筆頭に、ホルンの幅広い表現力が詰め込まれた内容。さらに2020年某カップ麺「旨辛豚骨」 のテレビCMで、ベルリン・フィル・ホルン・カルテットのアンコール・ピース「地下鉄ポルカ」の替え歌を歌い、日本中のホルン・ファンをのけぞらせた クラウス・ヴァレンドルフも、ダジャレを満載した自身の作品でゲスト参加。ベルリン・フィルを既に定年退職しているとは思えない張りのある高 音を彼が聴かせ、ここではサラも得意の魅力的な低音を存分に吹きまくります。
ALPHA-733
R・シュトラウス:ブルレスケ
管楽器のためのセレナード 変ホ長調 Op. 7*
交響詩「死と変容」#
ネルソン・ゲルナー(P)
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2020年9月、2021年1月*、2019年6月# オーディトリアム、ラジオ・フランス、パリ
ミッコ・フランクと、彼が2015年から音楽監督を務めるフランス放送POとのR・シュトラウス。冒頭を飾る「ブルレス ケ」にはアルゼンチン出身のピアニスト、ネルソン・ゲルナーが参加していることにも注目です。古典派からショパン、現代までの幅広いレパート リーを持ち、どの作品でもピアノをとにかく美しく響かせることに定評のあるゲルナーと、高い機能性を誇るオーケストラからフランクの棒が引き出 す硬軟メリハリの利いたサウンドが、時に激しいくぶつかり合い、時に親密に調和しながら曲の魅力を引き立てる「ブルレスケ」。コントラファゴット とコントラバスを重ねた14人編成で、若きシュトラウスの音楽性を瑞々しく歌い上げる「セレナード」。そして「死と変容」は、作品が持つ振幅の 激しい場面展開をめくるめく色彩感と大きな高揚で見事に描き、救済の高みへと導く終盤も至福の美しさです。性格の異なる3曲を上質の 演奏で聴くことにより、シュトラウスの幅広い作風を堪能出来る一枚。ALPHAレーベルとラジオ・フランスの共同企画第2弾。
ALPHA-735
チャイコフスキー:交響曲第2番「小ロシア」
.交響曲第4番ヘ短調 Op. 36*
チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2019年10月*、2020年1月 トーンハレ・マーグ、チューリヒ
パーヴォ・ヤルヴィとチューリヒ・トーンハレOによ るチャイコフスキー交響曲全集第2弾。わずか12年ほどの間に次々と交響曲を発表した時期の最後、そして後期3大交響曲の最初を飾る 第4番と、小規模ながらロシア民謡を多用した親しみやすい作風で人気の第2番の組み合わせです。第4番にも第4楽章にロシア民謡の引 用が聴かれるほか、その発表直後に第2番の大規模な改訂が行われているという点で、実は繋がりの深い2曲のカップリング。ヤルヴィは第2 番を躍動的に駆け抜けたと思うと、第4番では深く情熱的な音楽運びを聴かせています。テンポを絶妙に揺らし旋律を深く歌いながら圧倒 的なクライマックスを形作る様は、彼が敬愛するバーンスタインを思わせつつも、さらにスタイリッシュな爽快さも持ち合わせたヤルヴィならではの チャイコフスキー像を築き上げています。
ALPHA-736
暴君ネロにまつわる作品集
アレッサンドロ・スカルラッティ:カンタータ「ネローネ」(1698?)
ヘンデル:カンタータ「死に導かれるアグリッピーナ」 HWV 110(1707-09頃)
モンテヴェルディ:歌劇「ポッペアの戴冠」(1643) 〜さあ、セネカが死んだからには(第2幕第5場)
 おまえの愛しい唇は稀少なルビーのよう(第2幕第5場)
 さらば、ローマよ!(第3幕第6場)
 ただあなたを見つめ(第3幕フィナーレ)
バルトロメオ・モナーリ(1662-1697):カンタータ「ポッペア」(1685/世界初録音)
A.スカルラッティ:カンタータ「ネローネの死」(1690年代?/世界初録音)
ケイト・リンジー(Ms)
ナーダス・ウィリアムズ(S)
アンドルー・ステイプルズ(T)
アルカンジェロ(古楽器使用)
ジョナサン・コーエン(チェンバロ、指揮)

録音:2020年10月19-21日 セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会、ロンドン
クルト・ヴァイルやフェイルーズなど20世紀のナンバーで味わい深い歌唱を聴かせる一方、ショーソンやラヴェルなどフランス近代作品にも秀で、 さらに近年はバロック・オペラ界の名手たちとも素晴らしい演奏を披露する、まさに21世紀型といえる才人歌手ケイト・リンジー。躍進めざまし い英国の古楽器アンサンブル、アルカンジェロとの2枚目となるこのアルバムは、暴君として歴史に記憶され、数々の文学・演劇・音楽作品に 登場している古代ローマの皇帝ネロをテーマに、裏切られ翻弄されてきた女性たちにまつわるイタリア・バロックの作品を厳選したプログラムで す。これが世界初録音となるアレッサンドロ・スカルラッティの室内カンタータ「ネローネの死」をハイライトに、モンテヴェルディや(こちらも初録音と なる)モナーリといった17世紀前半・後半の作品を交え、ヘンデルが青年期にイタリアで書いたカンタータ(息子への愛と復讐に燃えるネロの母 アグリッピーナの物語)までの広範な選曲。アルカンジェロは少人数のトリオ・ソナタ編成ながら通奏低音にはテオルボとハープも加わり、その多 彩なサウンドはリンジー特有の耳に残る歌声とこの上ないコラボレーションを聴かせます。一貫して上質なバロック世界に引き合わせてくれる、 ALPHAならではの充実盤です。
ALPHA-737
コダーイ:ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 Op. 7
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲 第4番Op. 90 「ドゥムキー」
 「ドゥムキー」 III (初稿/断片)
バルナバーシュ・ケレメン(Vn)
ニコラ・アルトシュテット(Vc)
アレクサンダー・ロンクヴィヒ(P)

録音:2020年7月 聖ニコラス教会、ロッケンハウス
ドイツ・フランス系チェリストのニコラ・アルトシュテットはピリオド楽器とモダン楽器いずれも弾きこなす才人。ジョヴァンニ・アントニーニ指揮イル・ ジャルディーノ・アルモニコやグスタボ・ドゥダメル指揮ウィーン・フィルと共演し、サロネンの新作チェロ協奏曲初演では作曲者からソリストに招か れるなど現役作曲家の信頼も篤く、更にウィーンのハイドン・フィルの音楽監督兼指揮者としてピリオド・スタイルを取り入れた鮮やかな演奏を 聴かせ...と今最もボーダーレスな活躍を見せています。その彼が2012年から音楽監督を務めるロッケンハウス音楽祭とALPHAとのプロジェ クト、2020年のグラモフォン・アウォード室内楽部門を受賞したバルトークとヴェレシュの作品集に次ぐアルバムが登場。音楽祭常連のバルナ バーシュ・ケレメンとのデュオによるコダーイは、楽器がゴリっと鳴るような激しさの冒頭から耳を奪われますが、全編に漲る緊張感と、特にケレメ ンが故国の大作曲家に寄せた共感が心地よい、聴き応えのある出来栄えです。やはり音楽祭でお馴染みのアレクサンダー・ロンクヴィヒが加 わったドヴォルザークは、スラヴ色の強いメロディの歌謡性やリズムの躍動感が素晴らしい演奏。この「ドゥムキー」には、最後に第3楽章の初 稿(未完)という興味深いおまけも収録されています。
ALPHA-738
ブクステフーデ:トリオ・ソナタ集 Op. 2(全7曲)
ソナタ 変ロ長調 BUXWV 259
ソナタ ニ長調 BUXWV 260
ソナタ ト短調 BUXWV 261
ソナタ ハ短調 BUXWV 262
ソナタ イ長調 BUXWV 263
ソナタ ホ長調 BUXWV 264
ソナタ ヘ長調 BUXWV 265
アルカンジェロ
ソフィー・ジェント(Vn)/使用楽器:アプサム(オーストリア)のヤコブス・シュタイナー工房/1686年製作(オリジナル)
トーマス・ダンフォード(Lute)/使用楽器:ストラデッラ(イタリア)のジュゼッペ・トゥミアティ1995年製作
ジョナサン・マンソン(6弦ヴィオラ・ダ・ガンバ)/使用楽器:作者不明の英国1690年頃製作(オリジナル)
ジョナサン・コーエン(チェンバロ、指揮)/使用楽器:ロンドンのマキノン&ウェイツマン1997年製作/リヨンのピエール・ドンズラグ1711年製作の2段鍵盤モデルに基づく

録音:2020年2月、セント・オーガスティン教会、ロンドン
青年時代の大バッハが、ドイツ中部のアルンシュタットからバルト海沿岸のリューベックまで徒歩で演奏を聴きに行ったことでも知られる、北ドイ ツ・オルガン楽派の巨匠ディートリヒ・ブクステフーデ。バッハにも多大な影響を与えたオルガン音楽が特に有名ですが、その一方で彼はドイツ 北方におけるイタリア音楽模倣の重要な担い手の一人として、声楽曲や室内楽曲の発展にも大きく貢献していました。なかでも、イタリアで コレッリが2挺のヴァイオリンと通奏低音のための曲種としてトリオ・ソナタの形式を整えつつあった17世紀末、ブクステフーデが相次いで刊行し た二つのソナタ集は、主役格の楽器としてヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバが対等な活躍をみせる異色作。同種の編成の音楽はドイツ語圏 で数多く刊行されていましたが、ブクステフーデの2集はその充実度と多彩さで群を抜いています。英国を拠点に世界的活躍をみせる俊才 集団アルカンジェロは、ALPHA-レーベルで2017年に録音した「作品1」(ALPHA-367)の経験を経て、ブクステフーデの作風のさらなる充実を 示す作品2を全曲録音。若き名手トーマス・ダンフォードのリュート、オペラ指揮にも秀でたジョナサン・コーエンのチェンバロからなる通奏低音 は、弓奏楽器がないことで主役格の2者をことのほか引き立てる効果も抜群!ガンバとヴァイオリンの音色の違いとその味わいも、ALPHA-なら ではの自然派録音で際立ち、整然さと躍動感の間で揺れる不思議な作風の面白さをよく引き出しています。
ALPHA-739

NYCX-10389
日本語解説付国内盤
税込定価

聖女マリア/母マリア/娼婦マリア
ホルスト(1874-1904):I. やさしきイエスよ 〜『4つの歌』 Op.35
ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ(1170-1230): パレスチナの歌*
ジョージ・クラム(1929-2022):Return I. God-Music〜『ブラック・エンジェルズ 暗黒界からの13のイメージ』
デュファイ:Ave Maris Stella めでたし、海の星*
マルタン:アヴェ・マリア 〜『マリア三部作』
ビクトリア:アヴェ・マリア*
クルターグ(1926-):Teil1「子守歌」 〜『カフカ断章』 Op.24
作者不詳:アドヴェント・ソング「マリアはいばらの森を行った」**
マルタン:マニフィカト 〜『マリア三部作』
ロッティ(1667-1740):十字架に架けられて*
リリ・ブーランジェ:ピエ・イエズ*
パトリツィア・コパチンスカヤ(1977-):Felino フェリーノ
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098-1179): おお、血の赤さよ
ハイドン:ソナタIII「女よ、これがあなたの息子です」〜十字架上の7つの言葉』Hob.XX:1
クルターグ:Teil4「またもや、またもや」 〜『カフカ断章』 Op.24
マルタン:スターバト・マーテル 〜『マリア三部作』
ハンス・アイスラー/ベルトルト・ブレヒト(1898-1956): Kuppellied*
クルターグ:Teil3「罰としての性交」 〜『カフカ断章』 Op.24
ハイドン:地震 〜『十字架上の7つの言葉』Hob.XX:1
カルダーラ:アリア「私の涙の海に」 〜『キリストの足元のマッダレーナ』

*…ミチ・ウィアンコ編曲
**…ヴォルフガング・カチュナー編曲
アンナ・プロハスカ(S)
パトリツィア・コパチンスカヤ(ソロ・ヴァイオリン、リーダー)
カメラータ・ベルン

録音:2019年12月、2020年夏・スイス放送協会ドイツ語放送スタジオ、チューリヒ
※日本語解説付国内盤解説・歌詞日本語訳…伊東信宏
2022年に発売されたイザベル・ファウストとの共演盤『カフカ断章』(HMF)が高い評価を受けたアンナ・プロハスカ。ALPHAレーベルからも個 性的なアルバムをリリースしてきている彼女が、今回は長年の盟友、奇才パトリツィア・コパチンスカヤと手を組み、新約聖書に登場する聖母 マリアとマグダラのマリアという2人の物語に挑みます。コパチンスカヤにとっては2019年リリースの『つかの間と、永遠と』の流れを汲む企画と言 え、そこでマルタンの『キリスト受難の6つの印象(複連祭壇画)』を中心に据えたのと同様、今回も同じマルタンの『マリア三部作(三連祭壇 画)』を核とした選曲により、聖なるマリア、母としてのマリア、そして卑しい身分の象徴としてのマリアとその救済という側面に切り込み、西洋世 界に於ける女性のイメージの二面性を描き出すとともに、その意味を問うという内容となっています。2人が絶大な信頼を置く作曲家、ヴァイ オリニストであるミチ(美智)・ウィアンコが多くの曲で編曲を務めており、カメラータ・ベルンの高いアンサンブル能力と、その音色が持つ煌びやか さを内に秘めたほの暗さを魅力的に引き出しました。さらにはプロハスカとコパチンスカヤによる、作品の振幅の激しさをものともしない表現力 と強烈な個性が、時に寄り添い時に激しくぶつかり合いながら、このアルバムの得も言われぬ魅力を作り出しています。
ALPHA-740
ENIGMA 〜エニグマ
アンドレアス・ツィアルタス(1986-):Lamento Turco トルコの嘆き
ラフマニノフ:ヴォカリーズ Op. 34No.14
ラフマニノフ:おーい! Op.38No.6
シューベルト:岩の上の羊飼い Op. 129D965
メシアン:惑星の周期運動 〜ハラウィ(No. 6)
即興 エニグマ 〜ダニエル・アルカディ・ゲルツェンベルクの詩による
ヴォルフ:エオリアン・ハープに寄せて 〜メーリケ歌曲集(No.11)
ラヴェル:乳香を集める女たちの歌 〜5つのギリシャ民謡(No.4)
シューベルト:夜曲 Op.36No.2D672
メシアン:階段は太陽の姿を繰り返し語る 〜ハラウィ(No. 9)
イェルク・ヴィトマン(1973-):スフィンクスの言葉と謎のカノン
サラ・アリスティドゥ(S)
ダニエル・アルカディ・ゲルツェンベルク(P/作詩)
イェルク・ヴィトマン(クラリネット/作曲)

録音:2022年6月22-25日 テルデックス・スタジオ、ベルリン
キプロス島に生まれ、現在はフランスを中心に活躍するサラ・アリスティドゥ。持ち前の驚異的なテクニックで様々な現代作品を全身で表現す るほか、バロックからロマン派までの作品を豊かな表現で歌い上げる柔軟性を併せ持つ彼女は、同時代のアーティストたちから既に多くの信 頼を得ており、今やヨーロッパ中のホールや歌劇場から声が掛かる存在です。ファースト・アルバムにはその才能を高く評価するダニエル・バレ ンボイムやエマニュエル・パユの参加がありましたが、今回は前回も新曲を提供したイェルク・ヴィトマンがクラリネットでも参加するという豪華 さ。冒頭を飾るギリシャ出身のツィアルタスの作品を始めとした現代作品で炸裂する超絶技巧がまず聴きどころですが、ラフマニノフやシューベ ルトで聴かせる声色や歌いまわしにも異能ぶりが発揮されて聴きごたえ十分。新しい時代を感じさせる素晴らしい表現力をぜひご体験くださ い。
ALPHA-741
(DVD+Bluray)
NX-C09
『モーツァルトとマンボ ライヴ・イン・ハバナ』 (ドキュメンタリー付き)

モーツァルト:歌劇「後宮からの誘拐」序曲
 ホルン協奏曲 第3番変ホ長調 K. 447
ダマソ・ペレス・プラード(1916-1989)/ジョシュア・デイヴィス編曲:エル・マンボ
エドガー・オリヴェロ(1985-):サラナード・マンボ (「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」による)
ジョシュア・デイヴィス & ユニエト・ロンビーダ・プリエト:ロンド・アラ・マンボ (K. 447 第三楽章による)
イソリーナ・カリージョ(1907-1996)/ホルヘ・アラゴン編曲:くちなしの花をふたつ
モイセス・シモン(1889-1945)/ホルヘ・アラゴン編曲:南京豆売り

■ドキュメンタリー:『サラ・ウィリスと旅するキューバ』
■ボーナス映像
「ロンド・アラ・マンボ」 「モーツァルトとの出会い」 「ロンド・アラ・マンボ-フラッシュモブ」 「アルバム・ジャケットのメイキング」 「コンサートを終えて」 「ダンスとドミノ」 「キューバに楽器を贈ろう」
サラ・ウィリス (Hrn)
ハロルド・マドリガル・フリアス (Tp)
ユニエト・ロンビーダ・プリエト (Sax)
ホルヘ・アラゴン (P)
ハバナ・リセウム・オーケストラ
ホセ・アントニオ・メンデス・パドロン(指)
ザ・サラバンダ(THE SARAHBANDA)【 ユニエト・ロンビーダ・プリエト (Sax)、アデル・ゴンザレス・ゴメス (ボンゴ)、エドゥアルド・ラモス・エルダンデス (ティンバレス)、アレハンドロ・アギアル・ロドリゲス (コンガ)、オリビア・ロドリゲス・カバレロ (ベース)、エリオ・エルナンデス・ロハス (P)】
ハバナ・ホーンズ(サラ・ウィリスと14人のホルン奏者たち)

ライヴ収録(コンサート):2020年1月4日オラトリオ・サン・フェリペ・ネリ教会 ハバナ、キューバ
収録時間:コンサート(55分12秒)
ドキュメンタリー(29分26秒)
ボーナス映像(約15分)
字幕:無し
片面二層ディスク
画像:16:9 NTSC All Regions
音声:2ch Stereo & 5.1ch
DVD、Blu-ray 共通
マンボに魅せられキューバを訪れたベルリン・フィルの人気ホルン奏者サラ・ウィリスが、地元のミュージシャンと録音して2020年7月に発売、世 界的な大ヒットを記録したアルバム『モーツァルトとマンボ』。このアルバム録音時にハバナで行ったライヴの映像が登場します。ベルリン・フィルで は下吹きを担当するウィリスが、人前で初めてと言いながら見事な演奏を聴かせるモーツァルトはもちろん、キューバのミュージシャンたちと共に 陽気なグルーヴで繰り広げるマンボが大きな見どころ。世界が新型コロナウイルスによるパンデミックに見舞われる直前、今思えば奇跡のような 素晴らしいコンサートが記録されています。全ての映像監督とドキュメンタリーの構成を担当するのは、『ベートーヴェンと生きる』(サイモン・ラト ルとベルリン・フィル)、『ヴィオラは私の声』(タベア・ツィンマーマン)などのドキュメンタリー映像で大きな評価を得ているマグダレーナ・ジェンバ= シュヴィント。NHK-BSでの放送でも話題になりました。同内容のDVDとBlu-rayがセットとなっています。
ALPHA-742(2CD)
NX-C05
ヘンデル:オルガン協奏曲集 Op. 4 & Op. 7、オルガン協奏曲「カッコウとナイチンゲール」

【CD 1】
オルガン協奏曲集 Op. 4(1739)
オルガン協奏曲第1番ト短調 Op. 4-1/HWV 289
オルガン協奏曲第2番変ロ長調 Op. 4-2/HWV 290
オルガン協奏曲第3番ト短調 Op. 4-3/HWV 291
オルガン協奏曲第4番ヘ長調 Op. 4-4/HWV 292
オルガン協奏曲第5番ヘ長調 Op. 4-5/HWV 293
オルガン協奏曲第6番変ロ長調 Op. 4-6/HWV 294
オルガン協奏曲第13番ヘ長調 HWV 295
「カッコウとナイチンゲール」
【CD 2】
オルガン協奏曲集 Op. 7(1750)
オルガン協奏曲第7番変ロ長調 Op. 7-1/HWV 306
オルガン協奏曲第8番イ長調 Op. 7-2/HWV 307
オルガン協奏曲第9番変ロ長調 Op. 7-3/HWV 308
オルガン協奏曲第10番ニ短調 Op. 7-4/HWV 309
オルガン協奏曲第11番ト短調 Op. 7-5/HWV 310
オルガン協奏曲第12番変ロ長調 Op. 7-6/HWV 311
マルティン・ハーゼルベック(DISC 1:Org/DISC 2:Cemb〔通奏低音〕)
ジェレミー・ジョゼフ(DISC 1:Cemb〔通奏低音〕/DISC 2:Org)
ウィーン・アカデミーO(古楽器使用)

録音:2021年1月、ウィーン楽友協会大ホール「黄金のホール」
ベートーヴェンの九つの交響曲と管弦楽作品を、当時の楽器と奏法はもちろん、初演場所に可能な限り近い環境の歴史的建造物で録音 して好評を博した古楽器オーケストラ、ウィーン・アカデミーO。今回、ハイドンやモーツァルトをはじめ古典派以降のウィーン音楽に少 なからぬ影響を与えた作曲家ヘンデルのオルガン協奏曲を録音するにあたって、彼らが選んだ会場と楽器はウィーン・フィルのニューイヤー・コン サートでもおなじみの楽友協会大ホールと、そのオルガン。1872年フリードリヒ・ラーデガストにより建造された初代のオルガンでは、同年12月 にこれらのオルガン協奏曲も演奏されたそうです。4代目となる現在の楽器は2011年に設置されたリーガー社製で、ロマン派向けのシンフォ ニックな響きだけでなく、ヘンデルが想定した劇場用小型オルガンのような音も再現可能。ハーゼルベックらはチェンバロの通奏低音も交えなが ら、この楽器の魅力を最大限に引き出しています。オルガンとチェンバロはハーゼルベック自身のほか、南アフリカ出身でドイツ語圏を中心に注 目を集めている俊才ジェレミー・ジョゼフが担当し、ソロと通奏低音をCDごとに彈き分け、ソロをとった曲の解説執筆もそれぞれが受け持つとい うアルバム作り。古楽器奏者たちから高く評価されてきた敏腕技師ニコラ・バルトロメーのもと、勇壮さと細やかさを兼ね備えたメリハリのある演 奏が、由緒あるホールの響きとともに克明に録音されています。ウィーン音楽史・古楽復興史・ヘンデル自身の音楽作り、さまざまな角度から 「本物」を味わえる、頼もしい新たな録音の登場です。 (Ki)
ALPHA-743
ブルッフ:弦楽五重奏曲 変ホ長調 Op. posth. (1918)
弦楽五重奏曲 イ短調 Op. posth. (1918)
弦楽八重奏曲 変ロ長調 Op. posth. (1920)
ケルンWDRSOチェンバー・プレイヤーズ
イェ・ウー(Vn1)
クリスティアン=パウル・スヴァイアラ(Vn 第2/第3)
サラ・エテレヴォリ(第2ヴァイオリン)
ジョルジェタ=イオアナ・イオルダーケ(第4ヴァイオリン)
トマシュ・ノイゲバウアー(ヴィオラ 第1/第2)
ミッシャ・ファイファー(ヴィオラ 第1、第2)
スザンネ・アイヒミュラー(Vc)
ミヒャエル・ガイスマン(Cb)

録音:2020年5月、6月ケルン・フィルハーモニー
2020年10月WDR放送局クラウス・フォン・ビスマルク・ザール
「ヴァイオリン協奏曲第1番」「スコットランド幻想曲」「コル・ニドライ」などの名曲を残し、2020年には歿後100年を迎えたブルッフが、最晩年 に書いた室内楽作品を集めたアルバム。ヴィオラを2本用いる弦楽五重奏曲と、亡くなる年に書かれた弦楽八重奏曲(Vn4、ヴィオラ 2、チェロ、コントラバス)を収録。いずれの作品も、作曲当時の他の作品に比すると古典的な構成でありながらも自由な発想が生きており、さ らに随所に親しみやすい旋律がちりばめられるという、ブルッフが持つ作風が生涯ゆるぎないものであったことを明らかにしています。ベートーヴェ ン(ALPHA585)に続く、ケルンWDRSO員のアンサンブルによるALPHAレーベルからのリリース第2弾で、彼らが活動するケルン出身 の大作曲家の作品に共感を持って歌い上げています。また各メンバーの高い技術力と切れ味鋭い表現が、作品が待つ深い味わいに程よい 締まりも与えています。
ALPHA-744
ウェーバー:作品集
序曲 「精霊の支配者」 ニ短調 Op. 27 (歌劇「リューベツァール」 序曲)
ピアノと管弦楽のための小協奏曲(コンツェルトシュトゥック) ヘ短調 Op. 79
歌劇「魔弾の射手」〜序曲/エンヒェンのロマンツェ、レチタティーヴォとアリア「死んだ従姉が見た夢よ」 (第3幕)/エンヒェンのアリエッタ「凛々しい青年の姿を見れば」 (第2幕)
歌劇「オベロン」 序曲
マルティン・ヘルムヒェン(P)
アンナ・プロハスカ(S)
ベルリン・コンツェルトハウスO
クリストフ・エッシェンバッハ(指)

録音:2020年11月21-23日、2021年2月15-16日 コンツェルトハウス大ホール、ベルリン
1821年5月26日、躍進めざましいプロイセン王国の首都ベルリンに新しい王立劇場がオープンしました。直後の6月18日にはウェーバーの 歌劇「魔弾の射手」の初演が大成功を収めてドイツ・ロマン派音楽に決定的一歩をもたらし、翌週には同じ作曲家の「ピアノと管弦楽のた めの小協奏曲」も同劇場で初演されました。後にケルン大聖堂を完成に導くことになる大建築家シンケルが設計したこの劇場は、第二次大 戦での損壊を経ながら1984年10月に「シャウシュピールハウス」と名を変えて復活。東ドイツ時代にはクルト・ザンデルリング率いるベルリン交 響楽団(現ベルリン・コンツェルトハウスO)の拠点となったほか、「ベルリンの壁」開放直後の1989年12月にはバーンスタイン指揮の 下に第二次大戦での対戦国の音楽家が集まり記念コンサートが開催されるなど、ベルリンの音楽史において独自の伝統を誇っています。 2021年は劇場落成200周年を記念すべく、来日機会も多いベルリン生まれの俊才ヘルムヒェン、ベルリンを拠点に際立った個性を発揮し てきたプロハスカをゲストに迎え、2019年にコンツェルトハウス管音楽監督となったクリストフ・エッシェンバッハの指揮のもと、「魔弾の射手」の 重要ナンバーを軸としたウェーバー・アルバムを録音!やはり同劇場ゆかりの小協奏曲、作曲家最後の傑作「オベロン」の序曲、演奏会用に 転用された「リューベツァール」序曲と、ウェーバーの天才を多角的に味わえる選曲も嬉しいところです。2008年からコンサートマスターを務め る日下紗矢子も参加。名技師シュテファン・レーの適切なエンジニアリングによって劇場空間の音響が鮮やかに収められ、抑揚鮮やかな名演 の魅力がきわだつ記念盤となりました。
ALPHA-745
『死の中にありて生を讃えよ』
1. グレゴリオ聖歌:怒りの日
2. 作者不詳詳(フランス伝承歌):狼たちが騒いでいるのが見えた
3. 作者不詳(ドイツ伝承歌):あれは刈入れをする者、その名も「死」
4. 作者不詳(スペイン伝承歌):わたしは黒肌女と呼ばれ
5. ロレンツォ・ダ・フィレンツェ(生歿年不詳、1350-1370頃活躍):自分でも、どうしたいのかわからない
6. サロモーネ・ロッシ(1570頃-1630頃):対話形式によるソナタ
7-8. カヴァッリ(1602-1676): レチタティーヴォ「去れ、生ける敵よ」/アリア「仕え続けて苦しむがいい、わが心よ」〜歌劇「エリオガバロ」より
9. ブルーンス(1655-1697):拭い去るがいい、流れる涙を
10-18. グラウプナー(1683-1760):教会カンタータ「病がわたしを圧し潰す」GWV1155/09b
19-22. フランツ・トゥンダー(1614-1667):教会カンタータ「ああ主よ、どうかあなたの大切な御使いたちを」
23. ヴォルケンシュタイン(1376-1445): 誰なのか、太陽よりも強く輝くのは
24. マショー(1300頃-1377): 美しく愛らしき貴婦人よ
25. パーセル:梅毒だの伝染病だのが Z 471
26. 作者不詳(オーストリア伝承歌、伝マルクス・アウグスティン 1643-1685):おお親愛なるアウグスティンどの
27. トゥンダー:怒りを収めてください、愛しき主よ、どうか憐れみをもって
28. レノン=マッカートニー:エリナー・リグビー
29. ブクステフーデ: 嘆きの歌 BuxWV 76
30. ブクステフーデ:主よ、あなたが傍にいて下さらないなら BuxWV 38
31. レナード・コーエン(1934-2016):ハレルヤ
アンナ・プロハスカ(S)
ラ・フォリア・バロックオーケストラ(古楽器使用)【ロビン・ペーター・ミュラー(Vn、指揮)、エミリー・ディーンズ(Vn、ヴィオラ)、ロバート・スミス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ヴァネッサ・ハイニシュ(テオルボ)、フェルナンド・オリバス(テオルボ、バロックギター)、マヌエラ・マリア・ミッテラー(各種リコーダー)、レベッカ・メルテンス(Fg)、アンドレアス・キュッパース(チェンバロ、オルガン)、ノラ・ティーレ(打楽器、ハーディガーディ、各種バグパイプ)】

録音:2020年7月、ライトシュターデル
ノイマルクト・イン・デア・オーバープファルツ、ドイツ
中世から現代までの様々な重要作で名演を聴かせてきただけでなく、ソロ・アルバムにおいては独自の観点から知名度の低い曲も積極的に とりあげ、現代社会を見据えた挑戦的なプログラムを提案しつづけてきた異才アンナ・プロハスカ。コロナ禍により全世界の人々が新たな暮ら しを模索しはじめた2020年夏、隔離体制の中録音されたバッハ・アルバム『救済』(ALPHA658)も記憶に新しいところ、パンデミックを見据 えたテーマに基づくさらなるアルバムが登場しました。中世音楽や伝承歌、17-18世紀のバロック作品を中心に「生」と「死」、そして「疫病」を 軸として集められた有名・無名の傑作群を、ドレスデンで発足した古楽器グループと縦横無尽に歌い上げてゆきます。ベルリオーズやラフマニ ノフも引用した有名なグレゴリオ聖歌が、ハーディガーディの異界的な響きのなかで唱えられる幕開けに続き、玄妙な中世音楽を経てバロッ クへ至る多様なスタイルに一貫性を与えるのは、確かな存在感で聴く者を惹きつけてやまないプロハスカの美声。トラック26はヘルマン・ヘッセ の『車輪の下』にも登場し、そのメロディがロックに取り入れられたり日本でもCMで使われた有名曲ですが、もともとの歌詞はペストの蔓延を 嘆く内容なのだそう。さらには"すべての孤独な人々よ" "誰一人救われることはなかった"と歌われるビートルズの「エリナー・リグビー」、"なに 一つ上手くいかなかったが、いつか私は、歌の神の前でひたすら唱えることだろう、ハレルヤと"と歌う、ヨーヨー・マなど多くのクラシックのアーティ ストもカバーするレナード・コーエンの「ハレルヤ」といった、普遍的なメッセージを持つポップスの名曲も収録。打楽器や撥弦楽器のサウンドも 魅力的な古楽器奏者たちの共演も頼もしく、プログラムの中軸を見据えた解釈の充実度が、選曲の妙に奥行きを与えています。
ALPHA-746

NYCX-10230
日本語解説付国内盤
税込定価

ニーノ・ロータ:室内楽作品集
フルート、ヴァイオリンとピアノのための三重奏曲
BACHの名による2つのワルツ
ささやかな音楽の捧げ物
九重奏曲
チェロ、クラリネットとピアノのための三重奏曲
15の前奏曲 より【Prelude XIII. Andante cantabile/Prelude II. Allegro, ma espressivo e delicato】
樫本大進(Vn)
ホアキン・リケルメ・ガルシア(Va)
クラウディオ・ボホルケス(Vc)
オーレリアン・パスカル(Vc)
エマニュエル・パユ(Fl)
ポール・メイエ(Cl)
フランソワ・メイエ(Ob)
ジルベール・オダン(バソン)
ブノワ・ド・バルソニー(Hrn)
オリヴィエ・ティエリ(Cb)
エリック・ル・サージュ(P)

録音:2020年8月6-7日 ラ・クロエ、アントレーグ=シュル=ラ=ソルグ、フランス
樫本大進とエリック・ル・サージュを中心に、エマニュエル・パユ、ポール・メイエ、フランソワ・メイエ、ジルベール・オダンといったベルリン・フィルやレ ヴァン・フランセなどで活躍するの名手たちに加え、注目の若手チェリスト、オーレリアン・パスカルといった話題のアーティストたちを惜しげもなく 揃え、イタリアの巨匠ニーノ・ロータの室内楽作品とピアノ作品を収録したアルバム。『ゴッドファーザー』に代表される映画音楽が世界中の人 の心を掴んだロータですが、本人はあくまでもクラシックの作曲家という立場にこだわっていたと伝わります。それらは近年注目されてきていると はいえ、その映画音楽ほど高い人気にはなっていないのが実情。ところがこのアルバムで聴くことの出来る音楽の生き生きとして魅力的なこ と。『道』や『ロミオとジュリエット』を思わせる切ないメロディ、ユーモアとアイロニー、心躍る躍動感。その面白さ、美しさは、これまであまり日が 当たらなかったことが全く信じられないほど。最高の表現者たちを得て若々しい生命を吹き込まれた、本人が望んだであろうニーノ・ロータ像を 聴くことの出来る素晴らしいアルバムです。
ALPHA-747
『PASSION〜リュリと17世紀フランスの抒情悲劇』
〜第1幕 地獄の呼び声〜
1. 汝はこの墓の中 〜「アマディス」LWV 63より (リュリ)
2. プレリュード 〜「アマディス」LWV 63より (リュリ)
3. そう不満を漏らさずに 〜「アシルとポリクセーヌ」より (コラス)
4. 嵐の場面 〜「テティスとペレ」〜(コラス)
〜第2幕 不幸な母〜
5. 絶望と恍惚が 〜「シルセ」〜(デマレ)
6. 第2エール 〜「プロセルピーヌ」LWV 58より (リュリ)
7. ブルターニュ人たちのアントレ/パスピエ
〜「平和の神殿の舞踏劇」LWV 69〜(リュリ)
8. おお、不幸な母 〜「プロセルピーヌ」LWV 58〜(リュリ)
9. わたしの怒りが皆に伝われば 〜「プロセルピーヌ」LWV 58〜(リュリ)
〜第3幕 残酷な恋〜
10. いとも素晴しく甘やかなる希望 〜「アティス」LWV 53〜(リュリ)
11. 地獄の神々のサラバンド 〜「美の女神誕生の舞踏劇」LWV 27〜(リュリ)
12. カナリー(舞曲) 〜「町人貴族」LWV 43より (リュリ)
13. ついに、あの男はわが術中に 〜「アルミード」LWV 71〜(リュリ)
14. 序曲 〜「ペルセ」LWV 60〜(リュリ)
〜第4幕 静かな眠り、残虐な死〜
15. 今こそ好ましい時間(夜のエール) 〜「恋の神の勝利」LWV 59〜(リュリ)
16. 眠りの合唱 〜「フォンテーヌブローのディアーヌ」より (デマレ)
17. 葬儀の威厳 〜「アルセスト」LWV 50より (リュリ)
18. 死よ、野蛮なる死よ 〜「アルセスト」LWV 50〜(リュリ)
〜第5幕 猛り狂うメデ〜
19. この恋の代償は 〜「メデ」H 491〜(シャルパンティエ)
20. 忘却の川の暗澹たる娘たちよ 〜「メデ」H 491〜(シャルパンティエ)
21. 北風と四つの風のアントレの為のエール
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(指)
アンサンブル・レ・シュルプリーズ(古楽器使用)
ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho

録音:2020年11月 アルスナル音楽堂、メス(フランス北東部ロレーヌ地方)
フランス語による歌劇の最も古典的な形式である抒情悲劇(トラジェディ・リリーク)の確立者であり、序曲や舞曲の形式でドイツ語圏の音 楽にも大きな影響を与えたジャン=バティスト・リュリ。その音楽史上の重要度は認識されていながらも、本領ともいえる劇音楽分野での偉 業を実感できる機会は日本で多いとは言えません。そんな中、ヴェルサイユ・バロック音楽センターの頼もしい協力のもと、同国の古楽シーン を支えてきたAlphaレーベルから、それらをCD1枚で堪能するのに絶好の企画盤が登場します。今ではロマン派や近現代の作品でも大きな 評価を得ているヴェロニク・ジャンスを中心に、フランス古楽界の精鋭が集いお届けするのは、さまざまなリュリ作品からの抜粋に彼の後継者・ 好敵手たちの傑作を交え、全5幕の抒情悲劇仕立てで「逞しくも恋に翻弄される女」を描きあげたプログラム(ブックレット解説は知られざる フランス語劇音楽に豊かな知見を誇る研究者ブノワ・ドラトヴィツキ)。恋の悲しみや絶望、復讐に燃える怒りや喜びの恍惚など、リュリの巧 みな音使いあればこその変幻自在な作品をみごと一貫性ある物語として歌い上げます。躍進めざましいフランスの指揮者ベスティオン・ド・カ ンブラのもと、フランス古楽特有の音の機微を巧みに捉えた解釈を聴かせる器楽陣も、ジャンスの圧倒的な存在感に負けることなく、互いに 引き立て合い鮮やかな音楽を聴かせます。合唱指揮は大ヴェテランのシュネーベリ。
ALPHA-748(2CD)
NX-C05
シューベルト:白鳥の歌、弦楽五重奏曲
【DISC 1】
シューベルト:歌曲集『白鳥の歌』 D.957 より【別れ/はるかな土地で/セレナーデ/春への憧れ/兵士の予感/愛の使い/ わが宿】
メンデルスゾーン:無言歌(「瞑想」) Op. 30-1
シューベルト:白鳥の歌 D.744
  歌曲集『白鳥の歌』 D.957 より【漁師の歌/海辺にて/街/影法師/彼女の絵姿。アトラス】
メンデルスゾーン:白鳥の歌 (詩…ハインリヒ・ハイネ)
【DISC 2】
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956
ユリアン・プレガルディエン (T)
マルティン・ヘルムヒェン (P)
クリスティアン・テツラフ、フローリアン・ドンダラー (Vn)
レイチェル・ロバーツ (Va)
ターニャ・テツラフ、マリー=エリザベート・ヘッカー (Vc)

録音:2020年6月、2020年10月 ゼンテザール、ブレーメン、ドイツ
ユリアン・プレガルディエンとマルティン・ヘルムヒェンによる『白鳥の歌』を中心としたDISC1、クリスティアンとターニャのテツラフ兄妹を中心とした メンバーによる弦楽五重奏曲を収めたDISC2という、シューベルト最晩年の2曲をカップリングした興味深い企画盤。 シューベルトの死後、遺稿からまとめて出版されたのが『白鳥の歌』ですが、この中から唯一ヨハン・ガブリエル・ザイドルの詩にもとづき、作品 整理番号も単独で別途D.965aを振られている「鳩の使い」を省いた、レルシュタープとハイネによる13曲がここには収められています。さらに メンデルスゾーンの『無言歌集』第2集から第1曲と、ヨハン・ゼンの詩にシューベルトが曲をつけた「白鳥の歌」をタイトルに持つ歌曲を間に挟 み、ラストにはファニー・メンデルスゾーンがハイネの「白鳥の歌」に作曲した歌曲を収録という凝ったプログラム。プレガルディエンの滑らかな歌 声にヘルムヒェンの端正なピアノが絡み、シューベルトならではの詩情の世界を、淡々とした表情の中にも奥深く表出しています。 シューベルトが唯一残した弦楽五重奏曲であるD.956は、死のわずか2カ月ほど前に完成されたもの。体調不良が続いた晩年とはいえ彼 の創意は衰えず、作品も常に発展し続けました。この作品も、弦楽五重奏というとヴィオラを2本というのが通例だった当時に、ボッケリーニと 同じくチェロを2本という編成で低音域の充実を図った意欲的なもの。結果、安定した響きの上でシューベルトならではの歌謡性が引き立っ ています。テツラフ兄妹に指揮者としても活躍するドンダラーなどを加えたメンバーによるこの演奏は、作品の情感を実にバランスよく表現して おり、人気の高い第2楽章でも動的な熱量が程よく、どこか彼岸を感じさせる美しさも一層際立っています。
ALPHA-749
サン・サーンス:動物の謝肉祭 ほか
サン・サーンス:動物の謝肉祭*
プーランク:2台のピアノのための協奏曲*
アンリ・カザリス(1840-1909)詩:死の舞踏
サン・サーンス:死の舞踏 Op. 40
デュオ・ヤテコック(P・デュオ)
アレックス・ヴィゾレク(語り)
リール国立O
リュシー・ルゲ(指)*

録音:2020年9月 ヌーヴォー・シエクル、オーディトリアム、リール
現代音楽を中心としたパフォーマンスが人気を呼び、フランスで大いに受けているデュオ・ヤテコック。名前の由来はハンガリー語で「遊び」を意 味し、クルターグが同名のピアノ曲を書いています。彼女たちと、ラジオ・フランスで人気のパーソナリティー、アレックス・ヴィゾレクが手を組んだ 『動物の謝肉祭』が登場。ヴィゾレク自身が新たに書いたテキストを用いており、演奏との親密さがたいへん好感の持てる出来栄えです。「ピ アニスト」で聴かせるデュオ・ヤテコックの”外しぶり”もさすが。そして同時収録されたプーランクの協奏曲では、彼女たちの本領発揮ともいえる 鋭い演奏と、抒情性とクールさのバランスが絶妙な緩徐楽章も楽しむことが出来ます。「死の舞踏」の前には、ヴィゾレクの朗読によって作品 の元になったアンリ・カザリスの詩も収録。サン=サーンス歿後100年記念リリースです。ブックレットはフランス語のみ。
ALPHA-752(2CD)
NX-C05

NYCX-10240(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

ドビュッシー:歌劇「ペレアスとメリザンド」 ペレアス…スタニスラス・ド・バルベラク(T)
メリザンド…キアラ・スケラート(S)
ゴロー…アレキサンドル・デュアメル(Br)
アルケル…ジェローム・ヴァルニエ(Bs)
ジュヌヴィエーヴ…ヤニナ・ベヒレ(Ms)
イニョルド…マエリグ・ケレ(S)
牧童、医師…ジャン=ヴァンサン・ブロ(Bs)
ボルドー国立O合唱団
ボルドー・アキテーヌ国立O
ピエール・デュムソー(指)

録音:2020年11月 オーディトリウム、ボルドー歌劇場、フランス
新型コロナ・ウイルスによるパンデミックが世界を覆う中、ボルドー国立歌劇場で再演が予定されていた「ペレアスとメリザンド」も公演中止と なってしまいましたが、劇場はALPHAレーベルと組み、この作品の録音へと取り組むことになりました。2018年にプレミアを迎えたこのプロダク ションは、同年ミンコフスキ指揮オーケストラ・アンサンブル金沢の演奏で金沢と東京でも披露され、大きな成功を収めたものです。ソリストも ジュヌヴィエーヴ役以外は日本公演と同一というのが嬉しいところ。ペレアス役のバルベラク、メリザンドを演じるスケラートの安定した歌唱力か ら生まれる強い意志と繊細さの両立が聴きどころで、ゴロー役のデュアメルはじめ脇を固めるメンバーも素晴らしい出来栄えです。ボーイ・ソプ ラノの起用もあるイニョルドを演じるケレはまだ十代のソプラノで、微妙な役どころをうまく演じています。デュムソーの操る音楽も、大きな起伏 を描きながら全体の流れを上手くコントロールしており、申し分ありません。
ALPHA-753
ラモーを虜にしたオートコントル歌手
<1733-41、名脇役としての台頭>
ラモー
1. 序曲 〜歌劇「イポリートとアリシ」RCT 43より
2. エール「快楽は優しい征服者」 〜歌劇「イポリートとアリシ」R 43より
フランソワ・コラン・ド・ブラモン(1690-1760):
3. 競技走者たちのエール「栄光のあるところ代償あり」 〜歌劇「ギリシャ人たちとローマ人たちの饗宴」より
ルベル(1701-1775)&フランクール(1698-1787):
4. エール「ミューズたちよ、わたしは再びやって来たぞ」 〜歌劇「スカンデルベルグ」より
<1741-50、躍進期に掴んだ主役の座>
シャルル=ルイ・ミオン(1698-1775):
5. エール「恵み豊かなる大河よ」 〜歌劇「ニテティス」より
ラモー
6. エール「なんと過酷な場所だろう」 〜歌劇「ダルダニュス」RCT 35(1744年版)より
7. 序曲 〜歌劇「プラテ―」RCT 53より
8. エール「このひとときが快いものであれば!」 〜歌劇「プラテ―」RCT 53より
9. 舞踏に向かう行進曲 〜歌劇「プラテ―」RCT 53より
ピエール・ド・ジェリオット(1713-1797):
10. エール「ここでは笑いと遊びが」 〜歌劇「ゼリスカ」より
<1750-55年、オペラ座でのキャリアの終わり>
ラモー
11. エール「鳥たちが甘美なさえずりで」 〜歌劇「栄光の神殿」RCT 59より
ジャン=マリー・ルクレール(1697-1764):
12. 美の女神の降臨を彩る合奏曲 〜歌劇「シラとグロキュス」より
アントワーヌ・ドーヴェルニュ(1713-1797):
13. エール「花咲く野原に」 〜歌劇「タンペの恋路」より
14. ロンド風ミュゼット/リゴードンI&II 〜歌劇「タンペの恋路」より
ラモー
15. エール「永遠の平安が留まるところ」 〜歌劇「カストールとポリュクス」RCT 32より
モンドンヴィル
16. エール「ああ!何がわたしをここに引き戻したか」 〜歌劇「ダフニスとアルシマンデュル」より
17. ムニュェ(メヌエット) 〜歌劇「ダフニスとアルシマンデュル」より
18. エール「かわいい羊飼いの娘」(地元言葉のエール) 〜歌劇「ダフニスとアルシマンデュル」より
<1762-65年、再び宮廷へ>
ピエール=モンタン・ベルトン(1727-1780):
19. エール「恋しているなら、それは罪とは言えますまい」 〜歌劇「エロジーヌ」より
ジャン=バンジャマン・ド・ラ・ボルド(1734-1794):
20. エール「どうして、残酷な恋の神よ」 〜歌劇「イスメーヌとイスメニアス」より
ラモー
21. エール「あまりに危険な魅力」 〜歌劇「ボレアド」RCT 31より
22. リゴードン 〜歌劇「ボレアド」RCT 31より
23. ミューズたちの場面 〜歌劇「ボレアド」RCT 31より
24. エール「恋が人生を華やかにしますように」 〜歌劇「ボレアド」RCT 31より
レイナウト・ファン・メヘレン(オートコントル、指)
ア・ノクテ・テンポリス(古楽器使用)

録音:2020年9月 アウグスティヌス音楽センター(AMUZ)、アントウェルペン(ベルギー)
17世紀から18世紀にかけてのフランスで、合唱の中音域を受け持つとともに幾多の名歌手がソリストとして活躍した、独特の男声高音部 オートコントル。裏声を使わない高音域のテノールで、歌いこなすのが難しい声部ではありますが、近年は古楽復興の流れを受けて俊才が 続々登場しています。ベルギーの名歌手で広く国際的に活躍をみせるレイナウト・ファン・メヘレンもその一人。すでにAlphaやRicercarなど で数多くの録音に参加している彼ですが、2019年にリュリお気に入りの名歌手デュメニに光を当てたアルバム(Alpha554)でフランス・バロッ クへの適性を改めて印象づけました。その続編ともいうべき今回は、日本でも上演機会が増えてきたラモーの傑作「プラテー」のタイトルロール を始め、性格的な登場人物を歌いこなして18世紀中盤のフランスで絶大な人気を誇った名歌手ピエール・ド・ジェリオットに光を当てていま す。ラモーの重要作品で数多くの名場面を彩った人物で、本盤ではそのラモーを中心に、17世紀生まれのルクレールからジェリオットの同時 代人で世紀末まで生きたドーヴェルニュに至るさまざまな作曲家の作品から曲が選ばれています。平素は室内楽編成で活躍するア・ノクテ・ テンポリスも今回はやや拡大した編成で、数多く含まれている器楽トラックも含め、豪奢な響きで緩急メリハリのついた音楽展開を聴かせてく れます。
ALPHA-755(2CD)
NX-C05
バッハ:フーガの技法 BWV 1080 フィリッポ・ゴリーニ(P)

録音:2020年9月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
1995年イタリアに生まれ、アルフレート・ブレンデルに師事し、2015年ボン・ベートーヴェン国際コンクールで第1位と聴衆賞を獲得したフィリッ ポ・ゴリーニ。ALPHAレーベルから『ディアベリ変奏曲』(ALPHA296)で大胆なCDデビューを飾り、続く『ハンマークラヴィーア』(ALPHA591) と共に、ディアパソン誌、BBC、ル・モンドなどで高い評価を得ました。そして2020年のボルレッティ=ブイトーニ財団アワードを受賞したことによ り、その援助のもとバッハの『フーガの技法』を様々な分野から多角的に探究するプロジェクトを始動。その一環として、この難曲が3枚目のア ルバムとして選曲されました。大バッハが自身の作曲技法の粋を集めた一連の作品に師ブレンデル譲りの端正なピアニズムで向き合い、じっく りと、時に程よい躍動感も加えて声部の綾を紡いでいます。最後の3声のフーガは未完のままでの収録ですが、その完結までに思いを馳せる ための長い無音を付すという演出。そしてブックレットには、T.S.エリオットの『4つの四重奏』にインスパイアされたという、14のコントラプンクトゥ スに呼応した自作詩、さらにカノンに対応していると思われる自作の4つの英語俳句も掲載しているという多才ぶりで、自ら主宰するプロジェク トの大きな一歩を踏み出しています。
ALPHA-756(2CD)
NX-C05
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ 全6曲 BWV 1001-1006 テディ・パパヴラミ(Vn)

録音:2020年10月 アルスナル、メス、フランス
バルカン半島のアルバニアからフランスへ若くして拠点を移し、パガニーニ『カプリース』の全曲ライヴ録音を無修正でリリース(AECD0985)す るほどの圧倒的な技術を持ちながら、硬派なキャリア形成を続けてきた俊才テディ・パパヴラミ。同じアルバニア出身の世界的作家イスマイ ル・カダレの専属翻訳家も務めるほど文才も高く、多岐にわたる視野をそなえた新時代の名手で、2016年には自伝の邦訳も出版されまし た(『ひとりヴァイオリンをめぐるフーガ』山内由紀子訳、藤原書店)。バッハ『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ』はaeonレーベル で2004年に制作された旧録音(AECD0535)もありますが、今回の新録音では徹底的にヴィブラートを抑え、音の造形を改めて考え抜い たピリオド・アプローチ寄りの解釈。しかも理念的な堅苦しさに傾くことがまったくない、驚くほど丹精で自然な演奏は何度も聴き深めたくなる 充実度です。文芸批評や音楽評論でも活躍するジャーナリストのジャック・ドリヨンが解説を寄せている点も、文人音楽家の録音らしい一面 といえるかもしれません。Alphaレーベルならではの筋の通ったバッハ盤がまた一つ増えました。
ALPHA-757
『SOL & PAT ソル&パット』〜ヴァイオリンとチェロの二重奏による作品集
ルクレール:タンブーラン ハ長調 〜ヴァイオリン・ソナタ Op. 9-3 第4楽章
イェルク・ヴィトマン(1973-):ヴァイオリンとチェロのための24の二重奏曲(2008) より
 英国風小トッカータ (小トッカータ・アングレーズ)
 バイエルン風ワルツ (ワルツ・ババロア)
C.P.E.バッ:プレスト Wq 114/3, H. 230
フランシスコ・コーイ(1985-):Rizoma リゾマ(地下茎) (2017)
ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ イ短調 M. 73
マルチン・マルコヴィチ(1979-):間奏曲 (2018?)
ジュリアン=フランソワ・ツビンデン(1917-2021):村の祭り Op. 9 (1947)
クセナキス:ディプリ・ジーア(2人の踊り) (1951)
リゲティ:ヒルディング・ルーセンベリへのオマージュ(1982)
コダーイ:ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 ニ短調 Op. 7
バッハ:前奏曲 第15番ト長調 〜 平均律クラヴィーア曲集 第1巻 より
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)
ソル・ガベッタ(Vc)

録音:2014年8月、2018年8月
アルバムをリリースする度にただならぬ企画で世界中の音楽ファンを驚かせ、今最も目の離せないモルドヴァ出身の鬼才ヴァイオリニスト、パト リツィア・コパチンスカヤ。協奏曲やソロ、様々な企画盤など多くのアルバムをリリースしてきたアルゼンチン出身の人気チェリスト、ソル・ガベッ タ。一見大きく違う個性を持つ二人は、2002年の出会い以来の親友であり、実演での共演も多く、コパチンスカヤのアルバム『照らし出さ れた快楽』(ALPHA-580/NYCX-10180)ではフランシスコ・コーイの二重協奏曲で共演していましたが、今回満を持してデュオ・アルバムが 届けられました。ラヴェルとコダーイの作品を軸に、クセナキスやリゲティ、ヴィトマン、マルコヴィチに至る作曲家たちによるデュオ作品、鍵盤作 品の右手と左手をデュオに振り分けたC.P.E.バッハやバッハなど、多彩な作品を収録。期待にそぐわぬはじけた演奏で、冒頭のルクレー ルから原曲を大きくデフォルメした表現で楽しませてくれます。タイトルのSOLもPATも彼女たちの名前からとられていますが、SOLはガベッタの 母国語(スペイン語)で「太陽」、PATはコパチンスカヤの母国語(ルーマニア語)で「ベッド」あるいは「ザック(袋)」という意味もあります。
ALPHA-758

NYCX-10262(
日本語解説付国内盤
税込定価

バッハ:ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ ト長調 BWV 1021
ファリーナ(1600頃-1639):第5ソナタ 「ラ・ファリーナ」
ヨハン・ゴットフリート・ヴァルター(1684-1748):パッサカリア 〜ソナタ 第6番より
伝バッハ:アダージョ 〜ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ ハ短調 BWV 1024 [ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755)作曲] より
バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためフーガ BWV 1026
ムファット(1653-1704):ソナタ ニ長調
バッハ:ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ ホ短調 BWV 1023
ヨハン・パウル・フォン・ヴェストホフ(1656-1705):ソナタ 第3番「鐘の模倣」
シュメルツァー(1653-1701):キリスト教徒の勝利(Vnと通奏低音の為のソナタ) [ハインリヒ・ビーバー: 『ロザリオのソナタ』 ソナタ第10番による]
シュシャーヌ・シラノシアン(Vn)
バラージュ・マーテー(Vc、バス・ヴァイオリン)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(Cemb)

録音:2020年6月 歌劇・ド・ディジョン、フランス
大バッハが、ヴァイオリン音楽の最高傑作のひとつ『無伴奏ソナタとパルティータ』に至るまでに書いた作品や、大きな影響を受けたであろう作 曲家をテーマとしたアルバム。イタリアからヴァイオリン芸術をドイツに持ち込んだファリーナから、その後のドイツ・オーストリアを支えた巨匠ム ファットやヴェストホフ、バッハのソナタ2曲と若き日のフーガ、シラノシアンがザルツブルクでラインハルト・ゲーベルに学んでいたころから親しんでい るヴァルターのパッサカリア、かつてバッハの作とされていたものの、今では同時代のドレスデン宮廷楽団でコンサートマスターを長年務めたピゼ ンデルの手によると目されているソナタからの楽章などを収録しています。アルメニア系フランス人の血を引くシラノシアンと、アルゼンチン出身の アラルコン、ハンガリー出身のマーテーという血筋もあってか、息の合った3人がどの作品でもたいへん熱い演奏を聴かせてくれるのが嬉しいとこ ろ。大家ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァーの息子A.A.シュメルツァーがビーバーの作品を書き換えた「キリスト教徒の勝利」では、一部でチェロ の弦に紙を挟んで演奏し、17世紀の戦場を思わせる効果音を加えて驚かせています。
ALPHA-759
C.P.E.バッハ:作品集
C.P.E.バッハ(ロバン・ファロ&ネヴァーマインド編):アダージョ-鍵盤独奏のためのソナタ イ長調 Wq 48-6/H 29(プロイセン・ソナタ第6番)より
C.P.E.バッハ:3つの四重奏曲
  四重奏曲 イ短調 Wq 93/H 537
  四重奏曲 ニ短調 Wq 94/H 538
  四重奏曲 ト長調 Wq 95/H 539
C.P.E.バッハ(ロバン・ファロ&ネヴァーマインド編):アンダンテ・コン・テネレッツァ -鍵盤独奏のためのソナタ イ長調 Wq 65-32/H 135より
ネヴァーマインド
アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ)
ルイ・クレアック(Va)
ロバン・ファロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジャン・ロンドー(Cemb)

録音:2020年8月]
ロザリオ、べーフェル(ベルギー中部フラームス=ブラバント地方)
古楽の通念に縛られず、しかし筋の通った理念から決して離れない、みずみずしい演奏解釈で知られる新世代のチェンバロ奏者ジャン・ロン ドー。この異才に負けず劣らぬ強い個性を全員が持ちながら、それに溺れることのない稀有なアンサンブルを織り上げてゆく、新感覚の古楽 器四重奏団ネヴァーマインドの快進撃は目を見張るばかり。今回の録音は生前から同時代人とは一線を画した作風で知られ国際的名声 を博した「大バッハの次男」C.P.E.バッハ。それも残された作品でも特に個性的な最晩年の謎めいた「四重奏曲」を中心に、充実した編曲 楽章2曲が添えられた好選曲です。鍵盤パートは作曲者が楽器の指定をしていないためチェンバロでもフォルテピアノでも弾けてしまい、「四 重奏曲」と言っても鍵盤の左手と右手それぞれに1パートずつが充てられているため3人で演奏することが可能でもあり、解釈が演奏者の裁 量で大きく変わってくる構成。ヴァイオリン抜きでヴィオラに大きな活躍の場が与えられている点もユニークです。これら3曲はモーツァルトがピア ノ協奏曲の大半を作曲し終えた古典派時代の只中、C.P.E.バッハの最晩年に作曲されていながら当人の初期・中期にむしろ近い作風 で、ロンドーはあえてチェンバロを選び、他の3人の自由闊達な音作りと絶妙のやりとりを繰り広げてゆきます。編曲作品2曲は鍵盤独奏曲 が原曲ながら、さながら最初から最晩年のこの作品と同じ編成で書かれていたかのような自然さ。アンサンブルのメンバーによる解説も充実し ており、古楽シーンの最前線ならではのエキサイティングな音楽体験を満喫できる1枚に仕上がっています。
ALPHA-761
『ブリュネットをご所望なら…』 〜フランス18世紀の流行歌の世界〜
1. 作者不詳::コランは、思いを寄せる羊飼いの少女に言いました(1711)
2. 作者不詳:この愛おしい川辺で(1711)
3. 作者不詳:もう恋なんてしたくない(1703)
4. ルネ・ドルアール・デュ・ブッセ(1703-1760): この美しい谷間で(1731)
5. ルクレール:わが友人たちよ、恋の神は好きにさせて杯を取ろうではないか(1719)
6. 作者不詳:どこへ行ってしまったのだ、美しい女たちよ(1704)
7. ジュゼッペ・サッジョーネ(生年不詳・17世紀-1733):わたしが恋をしたなら(1728)
8. ジュリー・ピネル(1710-1737):爽やかな木陰で(1737)
9. エリザベート・ジャケ・ド・ラ・ゲール(1665-1729):夜啼鶯たちよ、夜が明けるなり(1721)
10. ジャン=バティスト・デュピュイ(1720?-1769?):ヴィエラルーの為のサラバンド「ラ・デュピュイ」*
11. 作者不詳:あなたを信じていたのに(1703)
12. ニコラ・ランドルミ(生歿年不詳、1760年頃に活躍): ロンド「ラ・デメ」*
13. ジャック・ノーデ(1690年代頃-1765):まったく、マルゴときたら容赦がない(1731)
14. 作者不詳::いや、もう一人で森には行かない(1704)
15. ノーデ:かわいい夜啼鶯たちよ(1731)
16. 作者不詳::きみはそんなに人を喜ばせるのが得意で(1704)
17. 作者不詳::頼もしい羊飼いのティルシスは(1703)
18. ニコラ・オトマン(1610頃-1663):シャコンヌ 〜ヴォドリ・ド・セズネ写本(1699)より*
19. 作者不詳:ニコラはジャンヌの様子を探りに(1703)
20. ロベール・ド・ヴィゼ(1650/55-1732以降): ラ・ヴィラネル*
21. ジュリー・ピネル(1710-1737):どうして、あの羊飼いは約束してくれたのに(1737)
22. サッジョーネ:愛人と飲みたい時には(1730)
23. 作者不詳::言わせてほしい、あなたが好きです(1704)
24. 作者不詳::コントルダンス -ヴォドリ・ド・セズネ写本(1699)より*
25. ミシェル・ランベール(1610-1696):岩山よ、おまえたちには聞こえないのか(1666)
26. ラモー:ワインとともに、いざ我ら微睡まん(1719)

*は器楽演奏トラック
レ・カプスベルガールズ【アリス・デュポール=ペルシエ(S)、アクセル・ヴェルネ(Ms)、ガランス・ボワゾ(バス・ド・ヴィオール、ドゥシュ・ド・ヴィオール〔=バス&ソプラノ・ガンバ〕)、アルバーヌ・アンブス(アーチリュート、テオルボ、バロックギター、ティオルビーノ、指揮)】

録音:2020年9月 モーゼススタジオ、エヴィ、ノルウェー
Alphaレーベル創設当初の名盤群を思わせる、フランス古楽シーンならではの洒脱さと発見の喜びが詰まった好企画。18世紀初頭、クー プランやラモーが活躍した時代のフランス人たちが大いに好んだ流行歌に光を当て、当時のスタイルをふまえた演奏再現に徹しているのです が、その音作りがきわめて新鮮で香気にあふれており、古楽ファンはもちろん、フランス近代音楽のリスナーにも強く訴えうる魅力が詰まってい ます。たわいない羊飼いの男女の恋を歌ったブリュネットと呼ばれる俗謡、あるいは「まじめな歌・酒の歌」と総称されるタイプの軽い歌に器楽 を交えつつ、2015年結成のフランス新世代といえるレ・カプスベルガールズがいかに秀逸なプレイヤーの集まりであるか、トラックごと実感せず におれません。巨匠サヴァールの傍らでソロや歌唱伴奏、通奏低音など多面的に活躍してきた撥弦楽器の俊才ロルフ・リスレヴァンドがプロ デュースを手掛けている点も、同団体の卓越した技量と、欧州古楽シーンが寄せている期待値をよく表しているのではないでしょうか。長大 なバロック・歌劇を聴く上でも、こうした18世紀のフランスの聴き手たちが日頃なじんでいた音楽を知り、当時の感覚に近づいてみることには 大きな意義がある……と聴くほどに感じられるアルバムです。
ALPHA-762
『BLEU』 〜ショパン、プーランク:チェロ・ソナタ
ショパン:チェロ・ソナタ Op. 65
プーランク:メランコリー
 チェロ・ソナタ FP 143
 あなたはこんなふう 〜メタモルフォーシス FP 121 より
バルバラ(1930-1997):9月(なんて素敵な季節)
イ・ジャルディーニ【ポーリーヌ・ビュエ(Vc/ヴォーカル)、ダヴィド・ヴィオリ(P)】

録音:2020年10月 ピエール・ベルジェ・オーディトリアム、イヴ・サン・ローラン美術館、マラケシュ、モロッコ
アルバム『夜』(ALPHA589/NYCX-10146)でヴェロニク・ジャンスと共演したアンサンブル、イ・ジャルディーニからチェロとピアノの2人による アルバム。ショパンとプーランクのチェロ・ソナタを中心とした内容で、幅広く豊かな表情がたいへん魅力的です。ラストにはフランスの伝説的 シャンソン歌手バルバラの名曲を収録し、チェロのピュエが、ここでは美しい歌声を披露しています。
ALPHA-763
ユダヤの祈りの音楽
ブロッホ:『ヘブライ組曲』より I. ラプソディ
ラヴェル:『2つのヘブライの歌』より I. カディッシュ
ジョン・ウィリアムズ(ジョアン・ファルジョ編): 『シンドラーのリスト』のテーマ
ブルッフ:『8つの小品』 Op. 83より V. ルーマニアの歌
伝承曲/ファルジョ編:モレニカ
ブロッホ:『ユダヤ人の生活から』(全曲)
ショスタコーヴィチ:『ユダヤの民族詩より』 Op. 79より IX. よい生活
ベーラ・コヴァーチ(1937-2021):ショレム・アレイヘム、ロヴ・ファイドマン!
ブルッフ:コル・ニドライ Op. 47
プロコフィエフ:ヘブライの主題による序曲 Op. 34
アンサンブル・コントラスト【アルノー・トレット(Va)、アントワーヌ・ピエルロ(Vc)、ジョアン・ファルジョ(P)】

カリーヌ・デエ(S)
ピエール・ジェニソン(Cl)
デボラ・ネムタヌ(Vn)
サラ・ネムタヌ(Vn)
ブロッホの作品を軸に、ユダヤの人々の祈りが込められたクラシックの室内楽作品を収めたアルバム。全体に、静かな祈りに動的な要素も加 わった、たいへん美しいアルバムです。唯一収められた映画音楽の「シンドラーのリスト」は、ヴィオラとチェロのみによる味わい深い編曲。
ALPHA-764
サン=サーンス:チェロ協奏曲 第1番、他
チェロ協奏曲 第1番イ短調 Op. 33
交響曲第1番変ホ長調 Op. 2
歌劇「サムソンとデリラ」 Op. 47 より 「バッカナール」
アストリグ・シラノシアン(Vc)
南ヴェストファーレンPO
ナビル・シェハタ(指)

録音:2021年1月 レオンハルト=グレーザー=ザール、ジーゲン、ドイツ
ベルリン・フィルの首席を務めたコントラバス奏者でもあるナビル・シェハタによるタクトと、彼が2006年から首席指揮者を務める南ヴェスト ファーレンPOによるサン=サーンス。チェロ協奏曲でソロをとるのはラ・フォル・ジュルネでの来日で日本でも人気のチェリ スト、アストリグ・シラノシアンで、その艶やかな音色と隅々にまで行きわたる豊かな歌心で、壮年期のサン=サーンスらしい東洋趣味も感じさ せるこの作品の魅力を最大限引き出しています。続く交響曲第1番は作曲者18歳の作品で、早熟を感じさせる巧みなオーケストレーション と若さ漲る爽快な曲想が特徴ですが、シェハタはこれを瑞々しく、また力強く歌い上げました。最後を飾る「バッカナール」の熱いクライマックス も実に見事。聴き応えたっぷりのアルバムです。
ALPHA-766

NYCX-10250
日本語訳解説付国内盤
税込定価
『空想のバッハ音楽帳』〜カンタータを中心とした作品を室内楽編成で
バッハ:シンフォニア ニ長調 ~教会カンタータ『我ら汝に感謝せん、神よ』 BWV 29 より
C.P.E.バッハ:トリオ・ソナタ 変ロ長調 Wq. 161-2/H. 578
伝ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:前奏曲とフーガ K. 404a より第4曲
 アダージョ (バッハ「オルガン独奏のためのトリオ・ソナタ 第3番」BWV 527より第2楽章)
 フーガ (バッハ「フーガの技法」BWV 1080より第8曲)
バッハ:アリア「アレルヤ、強さと力は」〜教会カンタータ『我ら汝に感謝せん、神よ』BWV 29より
シンフォニア ト長調 ~教会カンタータ『天の王よ、汝を迎え奉らん』BWV 182より
アリア「神のみにぞ我が心を捧げん」〜教会カンタータ『神のみにぞ我が心を捧げん』BWV 169より
アリア「口を塞がれ、声は弱くとも」〜教会カンタータ『喜びて舞い上がれ』BWV 36より
アリア「飾りなき心ぞ」~教会カンタータ『飾りなき心ぞ』BWV 24より
王の主題によるトリオ・ソナタ ~『音楽の捧げもの』BWV 1079より
コラール前奏曲「汝が玉座に我は進み出で」BWV 668
カフェ・ツィマーマン(古楽器使用)【カレル・ヴァルテル(フラウト・トラヴェルソ)、パブロ・バレッティ(Vn)、ペトル・スカルカ(Vc)、セリーヌ・フリッシュ(Cemb)】

録音:2020年11月サン=ジャン教会
ミュルーズ(フランス東部アルザス地方)
21世紀のクラシック・レコード界を古楽の領域から活性化させ「小資本レーベルの革命」と謳われたALPHA-レーベル。その発足当初から看板 アンサンブルの一つとして注目を集めてきたカフェ・ツィマーマンは、独特の香気と熱気をまとったバッハ解釈で世界を瞠目させてきました。全6 タイトルからなる『さまざまな楽器による協奏曲』シリーズの完成から10年、新たなバッハ演奏として彼らが提案するのは「プライベートな音楽 帳」。楽譜出版業が活性化しはじめた18世紀も手書きで楽譜を写す習慣は健在で、私的な仲間同士で音楽を楽しむ場では、自分たち に演奏可能な編成への編曲も兼ねて楽譜を記したと考えられますが、今回のプログラムはまさにそうした時代の習慣にあわせた選曲。教会 カンタータの器楽合奏曲やアリアを室内楽向けに直した興味深いトラックの数々に加え、フリードリヒ大王の宮廷で活躍するようになった頃に 次男が書いた曲、大王のために書かれた『音楽の捧げもの』など、晩年のバッハをとりまく世界に響いた18世紀的日常を追体験できる1枚に なっています。モーツァルトがバッハ作品を編曲した『前奏曲とフーガ』の再編曲もスリリングな演奏。21世紀ならではの進化型古楽器アルバ ム、彼らの協奏曲録音との比較も面白そうです。
ALPHA-767
イェルク・ヴィトマン(1973-):「コン・ブリオ」管弦楽のための演奏会用序曲(2008)
R・シュトラウス:二重小協奏曲(クラリネット、ファゴットと弦楽のための)TRV 293
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 Op. 92
アイルランド室内O
イェルク・ヴィトマン(指、Cl)
ディエゴ・ケンナ(Fg)

録音:2020年2月ICOスタジオ、リムリック大学構内、アイルランド
現代を代表する作曲家であり、クラリネット奏者そして指揮者であるヴィトマンと、彼の手兵アイルランド室内O(ICO)によるアルバ ム。冒頭に収録された「コン・ブリオ」は、マリス・ヤンソンスとバイエルンRSOによるベートーヴェン・チクルスの際、交響曲第7番と第 8番とに組み合わせる新作を依頼されたヴィトマンが、第7番の主題を元に自由に展開して書き上げた作品(ヤンソンスとBR響によるサント リーホール・ライヴがBR-KLASSIKより発売済み 900137)。今回が作曲者自身による待望の初録音となります。晩年のリヒャルト・シュト ラウスによる二重小協奏曲は、バロックの合奏協奏曲を連想させる古典的な構成の中に劇的要素を盛り込んだ小さいながらも聴き応えの ある作品で、ヴィトマンのクラリネットに加え、ハインツ・ホリガーとの来日公演などで日本でもファンの多いファゴット奏者、ディエゴ・ケンナの妙 技が聴けるのも嬉しいところです。メイン演目のベートーヴェンでは、舞踏の聖化と評されたそのリズムが躍動的であるだけでなく、実に瑞々し く響くたいへん魅力的な演奏に仕上がっています。
ALPHA-768

NYCX-10286
日本語訳解説付国内盤
税込定価
C.P.E.バッハ:フルート・ソナタ集
フルートとオブリガート鍵盤のためのトリオ・ソナタ ニ短調 Wq 145/H 569
フルートとオブリガート鍵盤のためのトリオ・ソナタ ニ長調 Wq 83/H 505
無伴奏フルートのためのソナタ イ短調 Wq. 132/H 562
フルートとオブリガート鍵盤のためのトリオ・ソナタ ハ長調 Wq 149/H 573
鍵盤のための自由なファンタジア 嬰ヘ短調 Wq 67/H 300
フルートとオブリガート鍵盤のためのトリオ・ソナタ ロ短調 Wq 143/H 567
フランソワ・ラザレヴィチ(フラウト・トラヴェルソ)
使用楽器:ドレスデンのアウグスト・グレンザー(18世紀)製作のモデルによるアングレーム(フランス)のウジェーヌ・クライネン2002年製作の再現楽器

ジュスタン・テイラー(フォルテピアノ)
使用楽器:ウィーンのアントン・ヴァルター(1752-1826)製作のモデルによるディヴィショフ(チェコ)のポール・マクナルティ2017年製作の再現楽器

録音:2019年、ベーフェル、ベルギー
※国内仕様盤 解説日本語訳…白沢達生
フラウト・トラヴェルソ(古楽器フルート)だけでなく民俗楽器にも通暁、フランス各地の伝統的なバグパイプやミュゼットの名手としても知られる 俊才フランソワ・ラザレヴィチ。ALPHAレーベルで幾多の名盤を制作してきた彼の共演者には、大バッハのソナタ集(ALPHA490)でのチェン バロの鬼才ジャン・ロンドー、アイルランド伝統音楽のアルバム(ALPHA234)での異才ヴァイオリン奏者デイヴィッド・グリーンバーグなど抜きん 出た個性の持ち主が目立ちますが、今回は近年躍進目覚ましいフランスの古楽鍵盤奏者ジュスタン・テイラーとの録音となっています。しか も大バッハの次男、個性という点ではこちらも申し分ないユニークな天才C.P.E.バッハの作品集は嬉しいリリース。父の多声音楽への関心を 受け継ぎながら、刻一刻と変わりゆく人心の機微を音の響きへと変えてゆく多感主義的作風は時代に先駆けた存在感で、18世紀半ばの 作品にしてロマン派を先取りするような瞬間があちこちに聴かれます。彼を長く雇いながら冷遇し続けたフリードリヒ大王はフルートを愛奏し、 フォルテピアノに普及当初から関心を寄せ続けた音楽愛好家。C.P.E.バッハがその宮廷で綴った作品を中心に、ラザレヴィチとテイラーは楽 器の自然な響きの魅力を十全に引き出しながら、一瞬ごと音楽性に満ちたデュオを繰り広げてゆきます。この二人の間にしか生まれえない 音空間の味わいを、ALPHAならではの自然なエンジニアリングの響きで楽しめるのも嬉しいところ。奏者二人それぞれの音楽小宇宙を堪能 できる独奏曲も収録されており、隅々まで聴き深め甲斐のある1枚に仕上がっています。
ALPHA-769(2CD)
NX-C05
マティアス・ピンチャー(1971-):作品集
【DISC 1】
ネメトン(ソロ・パーカッションの為の)
MAR'EH(Vnとアンサンブルの為の)
VERZEICHNETE SPUR(コントラバス、3つのチェロ、器楽アンサンブルとライヴ・エレクトロニクスの為の)
NUR(P・ソロとアンサンブルの為の)

【DISC 2】
BEYOND(A SYSTEM OF PASSING) ビヨンド(フルート・ソロの為の)
歌と雪の写真(ソプラノとピアノの為の)
音蝕
ヴィクトル・ハンナ(パーカッション)
ディエゴ・トージ(Vn)、
アンサンブル・アンテルコンタンポラン
ニコラ・クロッス(Cb)、
アンサンブル・ユリシーズ、
ディミトリ・ヴァシラキス(P)、
ソフィー・シェリエ(Fl)
イェリー・スー(S)、
デミトリ・ヴァシラキス(P)
クレマン・ソーニエ(Tp)、
ジャン=クリストフ・ウェルヴォワット(Hrn)

録音:2014年11月 シテ・ド・ラ・ミュジーク、サル・ド・コンセール、パリ
日本の音楽ファンを大いに沸かせた、2021年8月のアンサンブル・アンテルコンタンポラン来日公演。特にその音楽監督マティアス・ピンチャー がテーマ作曲家に選ばれた「サントリーホール サマーフェスティバル 2021」は注目され、これまでのテーマ作曲家がそうであったように、彼の日 本での認知度を格段に引き上げるものとなりました。そこで初演された『音蝕』を含む、Alphaレーベルからの作品集第2弾が登場です。「ネ メトン」とは、ケルト文化圏で聖なる場所を意味する言葉。この冒頭のパーカッション作品から、前衛的でありながらも、緻密に計算された音 の一つ一つや多彩な音色が、聴く者の感性を直接刺激するような彼の作品の特性が強く出ています。管弦楽の響きを出発点として、ドイ ツ、フランス、アメリカといった音楽環境を消化して進化し続ける、ピンチャーの様々な作風を楽しむことのできるアルバムです。
ALPHA-770
弦楽九重奏で聴くマーラー
マーラー(ティボー・ベルタン=マギ編):自然の音のように 〜交響曲第1番『巨人』より
 狩人の葬送 〜交響曲第1番『巨人』より
 葬送行進曲 〜交響曲第2番『復活』より
 レントラー 〜交響曲第2番『復活』より
 僕の胸の中には燃える剣が 〜『さすらう若者の歌』より
 葬送行進曲 〜交響曲第5番より
 告別 〜『大地の歌』より
フィリップ・エルサン(1948-):カロ風の幻想曲
マーラー(ベルタン=マギ編):ドン・ファンの幻想 〜『若き日の歌 第1集』 より
コレクティフ9(弦楽九重奏/4Vn、2Va、2Vc、1Cb)

録音:2018年3月21-24日
サン=オーギュスタン教会、ミラベル、ケベック、カナダ
マーラーの交響曲と歌曲を弦楽九重奏への自由なアレンジで収録したアルバム。演奏は、革新的なプログラム構成と個性的な編曲でクラ シック作品の数々を聴かせるモントリオールの弦楽アンサンブル、コレクティフ9。今回の編曲は、コントラバスを担当するベルタン=マギによるも のです。基本的には各曲の要素を印象的にまとめ上げて伝える原曲に沿った編曲ですが、突然クレズマー風にデフォルメされたりして驚かさ れるところも。「僕の胸の中には燃える剣が」など、詩の内容を鮮烈に伝えるアレンジと演奏も見事です。「カロ風の幻想曲」は、フランスの人 気作曲家フィリップ・エルサンが、マーラーの交響曲第1番のフレーズを自由にコラージュした小品ですが、原曲のように大きく盛り上がることは なく、消え入るように終わります。その雰囲気を受けた「ドン・ファンの幻想」で遠く彼方に過ぎ去っていくようにアルバム全体が閉じられる、美し い作りとなっています。
ALPHA-771

NYCX-10261
日本語解説付国内盤
税込定価

『ヴェネツィアの鏡』 〜G.B.レアーリとヴィヴァルディ
プレリュード(即興演奏)
ジョヴァンニ・バッティスタ・レアーリ(1681-1751):シンフォニア 第12番(ラ・フォリア) *
レアーリ:シンフォニア 第2番(カプリッチョ) ニ短調 *
レアーリ:シンフォニア 第4番(カプリッチョ) ニ長調 *
ヴィヴァルディ:トリオ・ソナタ 第1番ト短調 RV 73(Op. 1-1)
レアーリ:シンフォニア 第1番(ソナタ) ニ短調 *
ヴィヴァルディ:ラルゴ〜チェロと通奏低音の為のソナタ 第5番ホ短調 RV 40(Op. 14-5) より
レアーリ:シンフォニア 第10番(カプリッチョ) イ長調 *
ヴィヴァルディ:アンダンテ 〜2つのヴァイオリンと任意参加の通奏低音の為のソナタ ヘ長調 RV 68 より
レアーリ:シンフォニア 第9番(ソナタ) ニ短調 *
バッハ:ラルゲット 〜ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV 230(Op. 3-9)による
鍵盤独奏の為の協奏曲 ニ長調 BWV 972 より
ヴィヴァルディ:ラ・フォリア RV 63(Op. 1-12)

* 『2つのヴァイオリンおよび通奏低音を弾くチェロの為の12のトリオ・ソナタ』 Op. 1  (1710年アムステルダム刊)より(「ラ・フォリア」以外は世界初録音)
ル・コンソート(古楽器使用)【テオティム・ラングロワ・ド・スワルト(Vn)、ソフィ・ド・バルドネーシュ(Vn)、アナ・ザルゼンシュタイン(Vc)、ジュスタン・テイラー(オルガン&チェンバロ)】
ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール(Vc)】

録音:2021年3月、フランス銀行トゥルーズ館「黄金の間」、パリ
イタリア・バロック屈指の才人ヴィヴァルディの作風はあまりにも個性的で、その作風は彼一代で成し遂げた偉業といってよいのかもしれません が、そこにもまたルーツは存在するのだということが近年、1700年前後のヴェネツィアにおける作曲家たちの仕事が解き明かされるにつれ明白 になってきました。今回、初期のものを中心としたヴィヴァルディ作品と対置されるのは、彼より3歳年下のヴァイオリン奏者レアーリ。ヴィヴァル ディとほぼ同じ頃に作曲家としてもデビューし、優れた才覚を発揮しました。遠く離れたアムステルダムの版元が彼の『シンフォニア集』と題した トリオ・ソナタ集を出版したのは、ヴィヴァルディの『調和の霊感』より2年早い1709年のこと。生涯については未だ謎の多いこの作曲家の音 楽は、トリオ編成に「チェロ」と明記したソロ・パートを添えて華やかな活躍の場を与えるなど、ヴィヴァルディ初期の試行錯誤に通じる様々な 仕掛けに満ちています。両者の「ラ・フォリア」を冒頭と末尾に配したプログラム展開も絶妙。近年ウィリアム・クリスティとのデュオ・アルバムもリ リースした俊才ラングロワ・ド・スワルトを筆頭に、名手たちが弾く弦楽器は全てが18世紀以前に高く評価されていた製作家のオリジナル。テ イラーの細やかな通奏低音演奏とあいまって、18世紀初頭のヴェネツィアという「ヴィヴァルディを育てた世界」の面白さを実感できる1枚で す。
ALPHA-772

NYCX-10446
日本語解説付国内盤
税込定価

Take3〜プーランク、バルトーク、シェーンフィールド、ニキフォル
プーランク:ためらいのワルツの動機 〜『城への招待』 F.P.138
ポール・シェーンフィールド(1947-):クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのための三重奏曲
プーランク:ボストンのテンポで 〜『城への招待』 F.P.138
 ヴァイオリンとピアノのためのバガテル ニ短調
 狂おしく速く陽気に 〜『城への招待』 F.P. 138
 クラリネット・ソナタ FP.184
 タランテッラのテンポで 〜『城への招待』 F.P. 138
バルトーク:ヴァイオリンとピアノのためのブルレスク Op.8c-2
プーランク:非常に速く、非常にいたずらっぽく 〜『城への招待』 F.P.138
バルトーク:ヴァイオリン、クラリネット、ピアノのためのコントラスツ Sz.111
プーランク:タンゴ 〜『城への招待』 F.P.138
シェルバン・ニキフォル(1954-):クレズマー・ダンス
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)
レト・ビエリ(Cl)
ポリーナ・レシチェンコ(P)
イリヤ・グリンゴルツ(Vn)
ルスラン・ルツィック(ダブルベース)

録音:2020年11月 SRF放送チューリヒ・スタジオ、スイス
パトリツィア・コパチンスカヤのALPHAデビュー盤であり、様々なアーティストとの二重奏を集めて大きな話題となった『Take Two』から10年。 そのアルバムにも参加したクラリネット奏者のレト・ビエリと、こちらも長年の盟友ポリーナ・レシチェンコとの共演による『Take 3』が登場しまし た。タイトルはもちろん、デイヴ・ブルーベックの演奏で知られる名曲「Take Five」にちなんだものと思われますが、このアルバムでも奏者が3人 ということに加え三拍子が重要なテーマとなっています。プログラムはプーランクとバルトークの作品を中心としたものですが、コパチンスカヤなら ではのはち切れんばかりのダイナミックな表現はそのルーツに深く切り込み、これらの作品がオーストリアなどのワルツのみならず、東欧の伝承曲 やクレズマー、ロマなどと深い関連があることを際立たせています。またジャズやフォークなどのイディオムを取り込むクロスオーヴァーな作風で知 られるアメリカの作曲家ポール・シェーンフィールドの作品を収録しているほか、ルーマニアのシェルバン・ニキフォルによる小品にはイリヤ・グリンゴ ルツなどのゲストも参加、アルバムに色を添えています。

ALPHA-773(1LP)
NX-C05
サン・サーンス:動物の謝肉祭*
死の舞踏 Op. 40
デュオ・ヤテコック(P・デュオ)
アレックス・ヴィゾレク(語り)
リール国立O
リュシー・ルゲ(指)*

録音:2020年9月 ヌーヴォー・シエクル、オーディトリアム、リール
現代音楽を中心としたパフォーマンスが人気を呼び、フランスで大いに受けているデュオ・ヤテコック。名前の由来はハンガリー語で「遊び」を意 味し、クルターグが同名のピアノ曲を書いています。彼女たちと、ラジオ・フランスで人気のパーソナリティー、アレックス・ヴィゾレクが手を組んだ 『動物の謝肉祭』が登場。ヴィゾレク自身が新たに書いたテキストを用いており、演奏との親密さがたいへん好感の持てる出来栄えです。「ピ アニスト」で聴かせるデュオ・ヤテコックの”外しぶり”もさすが。「死の舞踏」の前には、ヴィゾレクの朗読によって作品の元になったアンリ・カザリス の詩が収録されています。サン=サーンス歿後100年記念リリース。ブックレットはフランス語のみ。 ※CD版に収録されている「プーランク:2台ピアノのための協奏曲」は、収録されておりません。
ALPHA-774(10CD)
NX-F01
ハイドン交響曲全曲録音シリーズ 1st BOX(Vol.1-10)
■Disc 1〜『ラ・パッショーネ ~情熱と受難~』(ALPHA670
ハイドン:交響曲第39番ト短調 Hob.I- 39
グルック:ドン・ジュアン、または石像の宴 〜無言舞踏劇(1761年パリ版)
ハイドン:交響曲第49番ヘ短調「受難」Hob.I- 49
 交響曲第1番ニ長調 Hob.I-1
■Disc 2〜 『哲学者』(ALPHA671)
ハイドン:交響曲第46番ロ長調 Hob.I-46
 交響曲第22番変ホ長調 Hob.I-22「哲学者」
W.F..バッハ(1710-1784):交響曲 ヘ長調 BR C-2/Fk 67 〜弦楽合奏と通奏低音の為の
ハイドン:交響曲第47番ト長調 Hob.I-47
■Disc 3〜 『ひとり、物思いに』
ハイドン:交響曲第42番ニ長調 Hob.I-42
歌劇「無人島」HOB.XXVIII-9 〜序曲
交響曲第64 番イ長調 Hob.I-64
アリア「ひとり、物思いに」Hob/XXIVb-20
交響曲第4番二長調 Hob.I-4
■Disc 4〜 『迂闊者』(ALPHA674)
ハイドン:交響曲第60番ハ長調 Hob.I-60「迂闊者」
 交響曲第70番ニ長調 Hob.I-70
  交響曲第12番ホ長調 Hob.I-12
チマローザ:カンタータ「宮廷楽長」
■Disc 5〜『才気の人』(ALPHA676)
ハイドン:交響曲第80番ニ短調 Hob.I-80
 交響曲第81番ト長調 Hob.I:81
ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792):交響曲 ハ短調 VB 142
ハイドン:交響曲第19番ニ長調 Hob.I:19
■Disc 6〜 『哀歌』(ALPHA678/国内仕様: NYCX-10005)
ハイドン:交響曲第3番ト長調 Hob.I-3
 交響曲第26番ニ短調 Hob.I-26「哀歌(ラメンタツィオーネ)」
  交響曲第79 番ヘ長調 Hob.I-79
  交響曲第30番ハ長調 Hob.I-30「アレルヤ」
■Disc 7〜 『劇場監督たち 〜宮廷劇場にまつわる交響曲集〜』(ALPHA680/国内仕様: NYCX-10042)
ハイドン:交響曲第67番ヘ長調 Hob.I-67
モーツァルト:劇付随音楽『エジプトの王タモス』KV345/336a(抜粋)
ハイドン:交響曲第65番イ長調 Hob.I-65
 交響曲第9番ハ長調 Hob.I-9
■Disc 8〜 『ラ・ロクソラーナ 〜ハイドンと東方〜』(ALPHA682/国内仕様: NYCX-10120)
ハイドン:交響曲第63番ハ長調 Hob.I-63「ラ・ロクソラーナ」
 交響曲第43番変ホ長調 Hob.I-43「マーキュリー」
バルトーク:ルーマニア民族舞曲集 Sz 68/BB 76
作曲者不詳:ソナタ・ユクンダ(愉しき奏楽)-クロムニェジーシュ修道院所蔵の手稿譜より(1673-1680年頃)
ハイドン:交響曲第28番イ長調 Hob.I-28
■Disc 9〜 『別れのとき』(ALPHA684/国内仕様: NYCX-10185)
ハイドン:交響曲第35番変ロ長調 Hob. I-35
 交響曲第45番嬰ヘ短調「告別」Hob. I-45
 ベレニーチェの告別の場面(レチタティーヴォとアリア)Hob.XXIVa: 10
 交響曲第15番ニ長調 Hob. I-15
■Disc 10〜 『一日の時の移ろい』(ALPHA686/国内仕様: NYCX-10231)
ハイドン:交響曲第6番ニ長調「朝」Hob. I-6
 交響曲第7番ハ長調「昼」Hob. I-7
 交響曲第8番ト長調「晩」Hob. I-8
モーツァルト:セレナード第6番ニ長調 KV 239「セレナータ・ノットゥルナ」
■Disc 1
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
録音:2013年10月24-24日、テルデックス・スタジオ、ベルリン
■Disc 2
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
録音:2014年6月16-20日、テルデックス・スタジオ、ベルリン
■Disc 3
フランチェスカ・アスプロモンテ(S)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
録音:2015年11月18-22日、テルデックス・スタジオ、ベルリン
■Disc 4
リッカルド・ノヴァーロ(Br)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
録音:2016年3月13-17日、テルデックス・スタジオ、ベルリン
■Disc 5
バーゼル室内O(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
録音:2016年10月24-25日、ラントガストホフ、リーエン(スイス北部バーゼル近郊)、2016年6月23-27日、ベルリン、テルデックス・スタジオ…5-14
■Disc 6
バーゼル室内O(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
録音:2017年3月2-7日、ラントガストホフ、リーエン(スイス北部バーゼル近郊)
■Disc 7
バーゼル室内O(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
録音:20017年10月2-6日、ラントガストホフ、リーエン(スイス北部バーゼル近郊)
■Disc 8
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ((指)トラヴェルソ、シャリュモー)
録音:2018年5月18-22日、マーラー・ホール(エウレジオ文化センター)、ドッビアーコ(イタリア北東部ボルツァーノ県)
■Disc 9
サンドリーヌ・ピオー(S)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
録音:2018年11月1-5日、マーラー・ホール(エウレジオ文化センター)、ドッビアーコ(イタリア北東部ボルツァーノ県)
■Disc 10
イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
録音:2019年1月18-22日、マーラー・ホール(エウレジオ文化センター)、ドッビアーコ(イタリア北東部ボルツァーノ県)
20世紀末のイタリアで、生命感あふれる演奏でバロック音楽解釈に新風を巻き起こした才人古楽器集団イル・ジャルディーノ・アルモニコを 率いるリコーダー奏者ジョヴァンニ・アントニーニ。近年はルネサンス作品を集めた驚くべきアルバムを作ったり、古楽器と現代楽器を使い分け ながら多角的な活動を続けるバーゼル室内Oとも痛快なベートーヴェン交響曲全集をリリースするなど、その活動領域の広がりは目 を見張るばかり。2013年以降はAlphaレーベルを録音パートナーに選び、ハイドン生誕300周年となる2032年までにこの作曲家の100 曲以上ある交響曲を全て録音するというプロジェクトも手がけ、アルバムが出るたび大きな話題を呼んできました。自身のグループであるイ ル・ジャルディーノ・アルモニコと精鋭集団バーゼル室内Oという二つの楽団を共演に選び、イタリア古楽界の先端で活躍する名手た ちもメンバーとして加えながら、今夏までにリリースされてきた10枚がこのたびBOX化。起伏のドラマに富んだ鮮烈な演奏はどの巻をとっても比 類なく、細部に至るまで考えられた新鮮な解釈が思いがけないハイドン芸術の粋を十全に伝えてやみません。時代背景や作品成立の経緯 を伝えるハイドン作品以外の併録作も絶好の名演揃いです。なおバーゼル室内管では笠井友紀がコンサートマスターを務めています。
ALPHA-776
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
ヴァイオリン協奏曲 第3番ト長調 K. 216
交響曲第41番ハ長調 K. 551「ジュピター」
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
ジュリアン・ショーヴァン(Vn、指揮)

録音:2021年2月12-14日、シャトレ座、パリ
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
ジュリアン・ショーヴァン(Vn、指揮)
Aparteレーベルでの数々の名盤、特に一連のハイドン『パリ交響曲』の録音では、同時代の知られざる名作を次々と併せて紹介し、注目 を浴びた古楽器合奏団コンセール・ド・ラ・ロージュ。古典派解釈の確かさは、それらのアルバムにフランスの批評メディアが続々絶賛を寄せて きたことからもわかります。シュシャーヌ・シラノシアン、ジュスタン・テイラー、タミ・クラウスといった新世代の古楽器奏者たちとの連携もさることな がら、創設者・指揮者のジュリアン・ショーヴァンがピリオド奏法のヴァイオリン奏者としてもずば抜けた技量を誇っている点は見逃せません。サ ンドリーヌ・ピオーによるフランス19世紀歌劇・アリア集『恋の相手は...』(ALPHA445/NYCX-10063)でALPHAからもリリース実績のある 彼らが、同レーベルでモーツァルトの重要作品を定期的に発表してゆくことになり、その記念すべき第一弾がこの申し分ない選曲の一枚とな ります。モーツァルトの全管弦楽曲中最も注目度の高い作品の一つ「ジュピター」をはじめ、隅々まで考え抜かれた解釈により各作品が驚く ほどみずみずしく蘇る古楽器演奏で、細やかな音楽言語への徹底した読み込みがいたるところで効果を発揮。それでいて冒頭に掲げられた 「フィガロの結婚」序曲の沸々と盛り上がる勢いといい、ヴァイオリン協奏曲におけるショーヴァンの濃密かつ圧倒的な「格」といい、一糸乱れぬ 統率力と各奏者の自発性の絶妙なバランスといい、それらがまさに新時代の画期的名演と呼びうる強い存在感をこのアルバムに与えていま す。作曲家自身の手紙からの引用を多数盛り込んだ解説も興味深く、生の18世紀の音像に迫ろうという強い気概が演奏の上質さにみご と結実した、頼もしい新シリーズの始まりと言えるでしょう。
ALPHA-777
ドビュッシー:「選ばれた乙女」
交響的断章「聖セバスティアンの殉教」
夜想曲
メロディ・ルルジアン(S)
エマヌエラ・パスク(Ms)
フランス放送少年少女cho
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2019年9月、2020年9月、2020年8月 オーディトリアム、ラジオ・フランス
ミッコ・フランクとフランス放送フィルによるドビュッシー。「選ばれた乙女」ではソフィ・ジャナン率いるフランス放送少年少女合唱団が素晴らしい 歌唱を聴かせ、作品の透明度をさらに上げるたいへん美しい効果を生んでいます。アンドレ・カプレの協力によりまとめられた「聖セバスティア ンの殉教」からの交響的断章では、室内楽的なアンサンブルと大管弦楽の響きの対比を堪能。そして夜想曲は「雲」での澱みと揺らぎの 妙、色彩感高く聴かせる「祭」を経て、再び合唱が加わり、より広がりのある音楽を聴かせる「シレーヌ」に回帰することにより、アルバム全体 で弧を描くような構成にまとめて上げています。

ALPHA-778(5CD)
NX-E03
チャイコフスキー:交響曲全集、管弦楽作品集
【DISC 1】(ALPHA-659/NYCX-10175)
交響曲第5番ホ短調 Op. 64
幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
【DISC 2】(ALPHA-735/NYCX-10212)
交響曲第2番「小ロシア」
交響曲第4番ヘ短調 Op. 36
【DISC 3】(ALPHA-782/NYCX-10249)
交響曲第6番「悲愴」
幻想序曲 「ロメオとジュリエット」
【DISC 4】(初出)
交響曲第1番「冬の日の幻想」
イタリア奇想曲 イ長調 Op. 45
「エフゲニー・オネーギン」〜「ワルツ」
【DISC 5】(初出)
交響曲第3番「ポーランド」
「エフゲニー・オネーギン」〜「ポロネーズ」
戴冠式祝典行進曲 ニ長調
チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2019年10-11月…交響曲第4番、第6番、フランチェスカ・ダ・リミニ、「ワルツ」「ポロネーズ」
2020年1月…交響曲第2番、第5番
2021年1月…交響曲第1番、第3番、イタリア奇想曲、ロメオとジュリエット、戴冠式祝典行進曲
トーンハレ・マーグ、チューリヒ、スイス
新音楽監督パーヴォ・ヤルヴィ就任の記念として、2019/20のシーズンに肝いりで計画されたトーンハレOによるチャイコフスキー・チ クルス。新型コロナ・ウイルスの世界的パンデミックの影響で予定変更を余儀なくされていましたが、アーティストと関係者たちの熱意により約1 年遅れで完結し、併せて行われた録音が、スイスのオーケストラ初のチャイコフスキー交響曲全集として発売されることとなりました。リリース済 みの第5番、第2番と第4番、全集と同時発売の第6番に加え、2021年1月に無観客ライヴが行われた第1番と第3番を収録し、さらに厳 選された管弦楽作品も収められる嬉しい内容です。初登場の第1番でのロシア民謡的なフレーズの躍動感も素晴らしいもの。緊密なアンサ ンブル、各奏者の生き生きとした表現、濃密なオーケストラのうねりが作品のロマン性を引き立て、それでいて気品も感じさせるという、パー ヴォ・ヤルヴィならではチャイコフスキー像が刻まれています。
ALPHA-780
パーセル:英国王室のためのオードとウェルカム・ソング集
かくも静謐にして激しき歓びから Z 326(1684)
大胆な反逆者よ、失せよ Z 324(1683)
なぜに全てのミューズは黙するや Z 343(1685)
ダミアン・ギヨン(カウンターテナー&指)
ル・バンケ・セレスト(古楽器&声楽アンサンブル)【セリーヌ・シェーン、シュザンヌ・ジェローム(S)、ポール=アントワーヌ・ベノス=ジアン(C.T)、ニコラス・スコット、ザカリー・ワイルダー(T)、ブノワ・アルヌー、ニコラ・ブローディマン(Bs)】
マリー・ルキエ、ポール・モンテロ(Vn)
デルドル・ダウリング(Va)
ジュリアン・バル(Vc)
トマ・ド・ピエルフ(Cb)
アンドレ・ヘンリヒ(Lute)
ケヴァン・マナン=ナヴラティル(Org)
ブリス・サイー(Cemb)

録音:2021年2月
ポワチエ・テアトル・オーディトリアム
(TAP/フランス中部ポワティエ地方)
バロックの声楽曲ジャンルの中でも、ドイツの教会カンタータやフランスのグラン・モテなどと同じく、ほどよい長さで充実した名曲が多いのが英国 のオードとウェルカム・ソング(貴人に捧げられた詩句を歌詞に、複数の歌手と合奏で演奏される音楽)。とくに17世紀後半の王政復古期に 彗星のごとく現れ、35年余の短い生涯のうちに絶大な人気を確立し「英国のオルフェウス」と讃えられたヘンリー・パーセルの作品群は、バッ ハの教会カンタータにも比しうる名作の宝庫で、これらを通じてパーセルに開眼する人も少なくありません。およそ1680-90年代にかけ英国 王室のために書かれた24作から1680年代半ばに作曲された3作を厳選、多様な楽器で彩られる通奏低音以外は各パート1人、声楽陣 も独唱と合唱を兼ねつつ各パート2人の引き締まった編成でその魅力に迫るのは、来日経験豊富でファンも多いカウンターテナー、ダミアン・ ギヨン率いる古楽アンサンブル、ル・バンケ・セレスト。これまでALPHAでリリースしてきたバッハ録音群と同じく、室内楽的な親密さで曲構造 を明快に示しながら瑞々しく聴かせるパーセルの味わいは、その芸術性に新たな光を当てるものとなっています。精鋭歌手陣には、欧州バ ロック・オペラの世界で絶大な人気を誇るセリーヌ・シェーンやブノワ・アルヌーなど実力派が参加。リュートのアンドレ・ヘンリヒやチェンバロのブリ ス・サイーをはじめ、器楽陣に加わる名手たちの的確な音使いもあり、フランス語圏の古楽器奏者たちが浮き彫りにする「フランス王室音楽 に影響を受けた世代の英国音楽」の魅力は興趣が尽きません。
ALPHA-781
サラ・アリスティドゥ
1.ヴァレーズ:暗く果てしない眠り
2. プーランク:私に負わせてください 〜『スターバト・マーテル』FP 148 より
3. ドリーブ:星を散りばめた空の下を〜歌劇「ラクメ」 第3幕 より
4. スウェーデン民謡(クリスティアン・リヴェ編): ネッケンのポルスカ
5. トマ:ほら、彼の声が聞こえる気がする〜歌劇「アムレ(ハムレット)」 第4幕 より
6. イェルク・ヴィトマン(1973-):迷宮V ソプラノ独唱の為の (初公開)
7. ドビュッシー:私の長い髪〜歌劇「ペレアスとメリザンド」 第3幕第3場 より
8. ドリーブ:若いインドの娘はどこに(鐘の歌) 〜歌劇「ラクメ」 第2幕 より
9. ストラヴィンスキー:夜鳴きうぐいすの歌〜歌劇「夜鳴きうぐいす」 より
10. トーマス・アデス(1971-):アリエルの歌 〜歌劇「テンペスト」 第1幕 第5場 より
11. ヘンデル:天からの選ばれし使者よ 〜オラトリオ『時と悟りの勝利』 HWV 46a 第2部 より
12. ウド・ツィンマーマン(1943-):一度、もう一度 〜歌劇「白いバラ」 より
13. プーランク:肉体の滅びる時には 〜『スターバト・マーテル』FP 148 より
サラ・アリスティドゥ(S)
ダニエル・バレンボイム(P)…1
エマニュエル・パユ(Fl)…12
クリスティアン・リヴェ(バロック・ギター)…4
オルケスター・デス・ヴァンデルス…2、3、5、7、8、9、10、11、13
クラングフェルヴァルトゥングcho…2、5、13
トーマス・グガイス(指)

録音:2021年5月 ブーレーズ・ザール/フンクハウス/国立歌劇場、ベルリン
キプロス島に生まれ、現在はフランスを中心に活躍するサラ・アリスティドゥ。持ち前の驚異的なテクニックで様々な現代作品を全身で表現す るほか、バロックからロマン派までの作品を豊かな表現で歌い上げる柔軟性を併せ持つ彼女は、同時代のアーティストたちから既に多くの信 頼を得ており、今やヨーロッパ中のホールや歌劇場から声が掛かる存在です。2019年にはヴィトマンの「迷宮IV」をバレンボイム指揮ブーレー ズ・アンサンブルと共に初演。ヴィトマンは続けて「迷宮V」を彼女のために作曲し、これはこのアルバムでお披露目となっています。これまでラト ルやロトといった指揮者たちとも共演、2020年には、このアルバムにもゲスト参加しているバレンボイムやパユらと共に、アテネ生まれの作曲 家イリニ・アマルギアナキの「エウメニデス」をブーレーズ・ザールにて上演、大きな評判となりました。初めてのアルバムとなる今回は、 バロックから最新作までの幅広い作品で彼女の実力を堪能できるもので、一見統一感のない選曲は、彼女が最も好きな国と語るアイスラン ドへの強い思いを軸としたイメージで繋がれています。共演の「オルケスター・デス・ヴァンデルス(変革のオーケストラの意)」はドイツ各地から集 まったアーティストで構成されており、高い演奏技術を誇るほか、環境問題への発言も行うオーケストラ。このアルバムも製作段階での二酸 化炭素排出量をコントロールしており、パッケージはプラスチック素材を用いておらず、インクはオーガニックなものを使用、オーケストラが取り組 むマダガスカルの森林再生事業にALPHAレーベルも協力しています。
ALPHA-782
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
幻想序曲「ロメオとジュリエット」*
チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2019年11月、2021年1月* トーンハレ・マーグ、チューリヒ、スイス
2019/20のシーズンに予定されていた、トーンハレOと新音楽監督パーヴォ・ヤルヴィによるチャイコフスキー・チクルス。新型コロナ・ウ イルスの世界的パンデミックの影響で予定変更を余儀なくされていましたが、アーティストと関係者たちの熱意により、2021年1月に無観客 ライヴにて約1年遅れで完結し、併せて行われた録音が交響曲全集として発売されることとなりました。先に発売されていた第5番、第4番 (と第2番)に続き、後期3大交響曲の完結として第6番「悲愴」の分売も決定。パーヴォ・ヤルヴィにとって2007年のシンシナティ響との盤 (Telarc)以来の再録音となる「悲愴」ですが、実は第4番と並んでチクルス最初期に演奏・録音されていたもの。しかしながら、新たにタッグ を組んだ彼らの相性の良さを示す、各奏者の自発的な表現とアンサンブルの緊密さの同居、全体がうねるような濃密さを既に聴くことが出 来ます。木管楽器同士のやり取りが室内楽的な印象を与えながら、オーケストラが高みに導かれるフォルテもまた雄大で、映像に例えれば 高解像度かつ被写界深度の深い演奏といえ、比較的速めのテンポ設定の中でも、作品の魅力を十二分に引き立てています。「ロメオとジュ リエット」はチクルス終盤に収録されたもの。こちらも美しく力強い演奏です。
ALPHA-783(2CD)
NX-C05
無伴奏ガンバによる、バッハとアーベル
【DISC 1】 <魂>
バッハ:組曲 ニ長調
1. プレリュード(原曲:『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』プレリュード第1番BWV 846/846a)
2. アルマンド(原曲:無伴奏チェロ組曲 第6番 BWV 1012)
3. クラント(原曲:無伴奏チェロ組曲 第3番 BWV 1009)
4. サラバンド(原曲:無伴奏チェロ組曲 第6番 BWV 1012)
5. ガヴォット(原曲:無伴奏チェロ組曲 第6番 BWV 1012)
6. アーベル(1723-1787): ジグ(原曲:アレグロ イ長調 WKO 212)
アーベル:ニ短調の三つの無伴奏曲
7. アダージョ WKO 209
8. 無題の無伴奏曲(アンダンテ)WKO 206
9. アレグロ WKO 207
バッハ:ト短調の二つの無伴奏曲
10. プレリュード(原曲:リュートの為のプレリュード BWV 999)
11. 英国風ブーレ(原曲:無伴奏フルートの為のパルティータ BWV 1013)

【DISC 2】 <肉体>
アーベル:ニ短調の二つの無伴奏曲
1. 無題の無伴奏曲(アルペッジョ)WKO 205
2. 無題の無伴奏曲(モデラート)WKO 208
アーベル:ニ長調の二つの無伴奏曲
3. アレグロ WKO 186
4. フーガ WKO 196
5. 無題の無伴奏曲(アダージョ)WKO 187
6. メヌエットのテンポで WKO 200
7. ヴィヴァーチェ WKO 190
バッハ:ソナタ イ短調
8. グラーヴェ(原曲:無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ第2番 BWV 1003/鍵盤の為のソナタ BWV 964〔BWV 1003の鍵盤編曲版〕)
9. フーガ(原曲:無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ 第1番BWV 1001/リュートの為のフーガ BWV 1000)
10. シチリアーナ(原曲:無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ 第1番BWV 1001)
11. アレグロ(原曲:無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ第2番 BWV 1003)

※原曲の表記のあるものは全て演奏者自身による編曲
リュシル・ブーランジェ (ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2020年12月ノワルラク修道院文化センター
古楽先進国フランスの俊才集団ピグマリオンの一員で、Alphaにはバッハのソナタ全曲録音もあるヴィオラ・ダ・ガンバ奏者リュシル・ブーラン ジェは、チェロやコントラバスよりも先に子供の頃からガンバに親しんできた古楽ネイティヴ世代。今回の無伴奏2枚組は、ガンバ奏者=作曲 家アーベルの無伴奏作品に、バッハのさまざまな独奏曲からの編曲を組み合わせたプログラム。ケーテン時代からのバッハの仕事仲間クリス ティアン・フェルディナント・アーベルの息子で、バッハ自身の末男ヨハン・クリスティアン・バッハのロンドンにおける仕事仲間となったカール・フリー ドリヒ・アーベルは、ガンバの作曲家としては大物であるにもかかわらず、単独の無伴奏曲が散発的にあるだけで大作がないため、群小作曲 家の一人と見なされがちな存在。「アーベルをバッハと対等の存在として扱えるように」(ブーランジェ談)と周到に編まれたプログラムは、この作 曲家の小品を組み合わせた小ソナタ仕立てのセクションと、意外にもガンバの響きになじみやすい他の楽器の為のバッハの名曲群をもとに、 自由に編まれた組曲とソナタが軸になりました。生前は多くの自作を色々な別編成のために編曲し続けたバッハですが、ここで広く知られた 曲まであたかもオリジナルのガンバ作品であるかのように響かせるブーランジェの手腕は圧巻。無題の作品も多いアーベルの音楽も、無伴奏 のソナタを前提として書かれていたかのような味わい深い魅力とともに甦ります。
ALPHA-784
ペルゴレージ:スターバト・マーテル(悲しみの聖母) 〜1769年パリ版*
ハイドン:交響曲第49番ヘ短調「受難」 Hob.I:49 (1768)
ジョディ・デヴォス(S)
アデル・シャルヴェ(Ms)
フランス放送少年少女cho
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
オーレリアン・ドラージュ(チェンバロ、オルガン)
カミーユ・ドラフォルジュ(Org)
ジュリアン・ショーヴァン(Vn、指揮)

録音:2021年4月 フランス放送オーディトリアム、パリ*
カーン歌劇場、カーン(フランス北部バス=ノルマンディ地方)
フランスのシーン最前線で最もダイナミックな活躍をみせている古楽器オーケストラの一つで、とりわけ古典派以降の作品解釈で評価が高い ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ。ここで聴かせるのは競合多きペルゴレージの傑作『スターバト・マーテル』……と思いきや、演奏陣にはこちらも 近年ますます存在感を強めつつあるフランス少年少女合唱団の名が。ごく一般的な独唱二人版と音楽そのものは同じでありながら、ここで は1769年にパリで楽譜出版された合唱入りヴァージョンを使用。随所で合唱が響きに膨らみを持たせ絶妙なアクセントとなっており、それは 冒頭から素晴らしい効果をあげています。ナポリの作曲家ペルゴレージが1736年に早世した後も、彼の『スターバト・マーテル』は畢生の傑 作として愛され、特にイタリア音楽の愛好者が増えつつあったパリでは定期演奏会コンセール・スピリチュエルの定番曲として、折々に編成を 変えながら再演され続けました。指揮者ショーヴァンは今回グヮダニーニ1780年製オリジナルのヴァイオリンを携えコンサートマスターとして楽 隊を率い、20名程度の合奏を40名規模の合唱と効果的に対話させながら、俊才デヴォスとシャルヴェの美声とともにメリハリある音楽作り を聴かせます。さらに興味深いことに、アルバム後半には当の楽譜がパリで出版される前年、ハイドンが古来の教会音楽作法を駆使して作 曲した、交響曲第49番「受難」を併録(作品の性質をふまえ通奏低音楽器としてオルガンを導入)。演奏の精妙さとあいまって両作は驚く ほど自然に繋がり、これらの作品が人気を誇った18世紀後半のパリの気配が鮮やかに甦るかのよう。ヴェルサイユ・バロック音楽センターの ジュリアン・デュブリュクとショーヴァンによる、当時の演奏実践をふまえた解説も興味深い内容となっています。
ALPHA-786
『HYPNOS(ヒュプノス) 眠り』
ピエール・ド・マンシクール(1510頃-1564): 入祭唱〜『レクイエム・ミサ』より
イザーク(1450頃-1517):私の頭に水を湧かせるのは誰か
オリヴィエ・グレーフ(1950-2000):永遠の安らぎを〜『レクイエム』より
ルートヴィヒ・ゼンフル(1490-1543):キリエ〜『復活祭ミサ曲』より
ローマ聖歌(11世紀):キリエ、主の名において〜『サンタ・チェチーリア・ディ・トラヴェステレ教会ミサ曲集』より
ジャチント・シェルシ(1905-1988):永遠の安らぎを〜『三つの聖歌』より
マルセル・ペレス(1956-):グローリア〜『ミサ・エクス・テンポレ』より
アンブロジオ聖歌(12世紀):主は言われた〜『大英博物館アンブロジア聖歌集』より
ペドロ・デ・エスコバル(1465頃-1535以降): サンクトゥス&ベネディクトゥス〜『死者の為のミサ曲』より
マルブリアヌス・デ・オルト(1460頃-1529): ギメル〜『預言者エレミアの哀歌』より
アントワーヌ・フェヴァン(1470頃-1512頃): アニュス・デイ〜『死せる信者の為のミサ曲』より
フアン・エ・アンチエタ(1462頃-1523):わたしを解き放ってください、主よ
ジョン・タヴナー:アテネの歌〜アテネ・ハリアデスの思い出に
マッテオ・パストリーノ(バス・クラリネット)
アドリアン・マビール(木管コルネット)
ラ・タンペート(声楽アンサンブル)
シモン=ピエール・ベスティオン(指)

録音:2020年12月、ロワイヨーモン修道院跡
古楽レパートリーに希有ともいえる適性を見せながら、アルバム作りに際しては必ず20世紀以降の作品など近現代の要素をバロック以前の 音楽に交え、あくまでオーガニックな響きを保ちながら常に新鮮な音楽体験へ誘ってくれるフランスの声楽アンサンブル、ラ・タンペート。これま でにも近東伝統歌謡とドイツ初期バロック、ないしマショーとストラヴィンスキーなどを並列的に扱ったユニークなアルバムをリリースしています が、今回のテーマは「眠りと死」。表題のヒュプノスとは古代ギリシャの眠りの神で(「催眠術」をあらわす欧州言語ヒュプノシスの語源)、神話 では兄弟のタナトス(死の神)とともに夜の女神から生まれたとされています。指揮者ベスティオンは原初のキリスト教会における礼拝を想像 上で自由に再現することを意識しながら、西と東が交わるギリシャの地にも思いを馳せつつ、ほのかな異界感を漂わせたグレゴリオ聖歌以前 のカトリック聖歌にまで遡る、ルネサンス以前の音楽を味わい深いア・カペラ中心の響きで今に甦らせてゆきます。それらの音と違和感なく並 ぶ20世紀作品もみな自然な響きの魅力を活かした楽曲ばかり。ピュアな和声感に二度や七度の不協和なはずの音の重なりが自然と隣り 合うサウンドは、ラ・タンペートのやや東洋的趣きも感じられる独特な古楽歌唱の効果と言ってよいでしょう。現代性と昔日らしさの補助線の ように、バス・クラリネットと古楽器コルネットが声楽を支える音作りも精妙。「深く聴く」という体験の余韻をじっくり味あわせながら、此岸と彼 岸の境が静かに溶けてゆく音の流れに出会える1枚です。
ALPHA-788(2CD)
NX-D07
セバスティアン・ドゥロン(1660-1716):「コロニス」 全2幕のサルスエラ 水の精コロニス…アナ・キンタンス(S)
トリトン…イザベル・ドリュエ(Ms)
プロテオ…シリル・オヴィディ(T)
メナンドロ…アンテア・ピシャニク(C.A)
シレーネ…ヴィクトワール・ビュネル(Ms)
太陽神アポロ…マリールー・ジャクアール(Ms)
海の神ネプトゥーノ…カロリーヌ・マング(Ms)
イリス…ブレンダ・プパール(Ms)
合唱の歌い手…オリヴィエ・フィシェ(T)
ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)
ヴァンサン・デュメストル(指)

録音:2021年4月2-5日 サル・コロンヌ、パリ
その古雅な響きに満ちた卓越した演奏解釈で注目され、フランスから欧州古楽シーンを牽引するル・ポエム・アルモニークによる、スペイン後 期バロックの劇音楽という意外なレパートリー!イタリアのA.スカルラッティやフランスのカンプラと同い年のスペイン人作曲家ドゥロンは、21世 紀に急速に復権が進み録音が増えつつある隠れた大物の一人で、ハプスブルク家最後のスペイン王カルロス2世の宮廷に迎えられ、数多く のサルスエラを作曲し音楽劇の世界に新境地を拓きました。「コロニス」は1705年、スペイン王室が継承戦争の流れの中でブルボン家に渡 ろうという頃に披露された重要作(長く作者不詳とされていましたが、2009年にドゥロン作と確定)。海の神ネプテューン(ネプトゥーノ)と太陽 の神アポロ(アポロン)が水の精コロニスとの恋をめぐって争い、最終的にアポロが勝つ……という筋書きはまさにブルボン家の勝利宣言と取れ る内容ですが、17世紀末イタリア音楽風のメロディセンスを軸に据えながら、スペインや新大陸の民衆音楽に通じる躍動感あふれる要素を そこかしこに盛り込むドゥロン随一の作曲感覚はここでも十全に発揮され、時代を越えて私たちを惹きつけてやみません。キンタンス、マング、 オヴィディら21世紀の古楽シーンで躍進めざましい独唱者たちに加え、器楽勢では8人にも及ぶ通奏低音をはじめ、スペイン古楽に欠かせ ないバホン(バスーン)の名手パパセルジオーをはじめ手練のプレイヤーが続々。ル・ポエム・アルモニークならではのノーブルな抒情に随所で絶 妙なアクセントを添える打楽器や撥弦楽器のサウンドも痛快で、スペイン宮廷音楽の魅力を十全に味わえる演奏に仕上がっています。
ALPHA-789
『ロマンス』 〜オーボエとピアノのための作品集
シューマン:3つのロマンス Op. 94 オーボエとピアノのための
エルガー:愛の挨拶 Op. 12 (オーボエとピアノのための編曲)
レオポルト・ヴァルナー(1847-1913):ロマンティックなスタイルによる3つの小品 オーボエとピアノのための
マリーナ・ドラニシニコヴァ(1929-1994):詩曲 オーボエとピアノのための
クララ・シューマン:3つのロマンス Op. 22 (オーボエとピアノのための編曲)
カブリエル・ピドー(Ob)
ホルヘ・ゴンサレス・ブアハサン(P)

録音: 2021年1月 サル・コロンヌ、パリ
フランスの権威ある音楽賞「ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジーク・クラシック」に於いて2020年「インストゥルメンタル・ソリスト・オブ・ザ・イヤー」を受 賞した、パリ生まれの若きオーボエ奏者ガブリエル・ピドー。弦楽器奏者の家系に生まれヴァイオリンを学んでいましたが、7歳のころ敢えて弦 楽器から離れオーボエに転向したという彼は、パリ国立高等音楽院に学びモダン楽器はもちろんピリオド楽器の奏法も身につけ、 Sarbacanes(サルバカーヌ/フランス語で吹き矢の意)というピリオド管楽器合奏団の主要メンバーでもあります。またVIVALDI GUYSと いうユニット名で、テクノ調にアレンジされたヴィヴァルディの協奏曲に合わせてオーボエを吹き、踊る動画を公開して話題になったという一面 も。そんな彼のデビュー・アルバムは、オーボエのためのロマンティックな作品を集めたもの。ロベルト・シューマンの有名作、素晴らしい作品なが ら知られておらず、今回が初めての録音と思われるヴァルナーの「3つの小品」、逆にこの作品のみで知られるドラニシニコヴァの「詩曲」を収 録。さらにエルガーの「愛の挨拶」とクララ・シューマンの「3つのロマンス」という、ヴァイオリンのために書かれた作品も軽やかな味わいで演奏して います。さらっとした歌いまわしでメロディラインの美しさを十二分に表現する手腕は、新しい世代の器楽奏者らしい素晴らしいもの。共演は キューバ出身のピアニストで、ソロやアンサンブルで既に高い評価を得ているホルヘ・ゴンサレス・ブアハサン。
ALPHA-790

NYCX-10288
日本語訳解説付国内盤
税込定価
『ダンス・ウィズ・ミー』 〜20世紀のダンス・ミュージック
グレン・ミラー(ビル・エリオット編):ムーンライト・セレナーデ - スロー・フォックス
カルロ・ベルトラン・ルイス(エリオット編)):キエン・セラ - チャ-チャ
クルト・ワイル、ロジェ・フェルネ(エリオット編):ユーカリ - タンゴ-ハバネラ
バニー・マニロウ(グレッグ・アンソニー・ラッセン):コパカバーナ - サルサ
ジョージ・ハミルトン・グリーン、ウォレス・アーウィン(ビル・カーン編):フラッフィー・ラッフルズ - ワン-ステップ
ロベルト・シュトルツ(1880-1975):君を愛す - イングリッシュ・ワルツ
ジョン・シェーンベルガー(エドムンド・ヘンシュ編):ささやき - クイック-ステップ
ザビア・クガート(エリオット編):マイ・ショール - ルンバ
フレデリック・ロウ、アラン・ジェイ・ラーナー(エリオット編):一晩中踊れたら - ウィンナ・ワルツ
ウィンギー・マノン(エリオット編):イン・ザ・ムード - ジャイブ
カオマ(アンソニー・ラッセン編):ランバダ - サンバ
エルガー(レオ・アルトク編):愛の挨拶 - スロー・ダンス
バーバラ・ハンニガン(S)
ルシエンヌ・ルノダン=ヴァリ(Tp)

ベルラーヘ・サクソフォン・クァルテット【ラエス・ニーダーシュトラッサー(ソプラノ・サクソフォン)、ペーター・ヴィフ(アルト・サクソフォン)、フアニ・パロップ(テナー・サクソフォン)、エヴァ・ヴァン・フリンスヴェン(バリトン・サクソフォン)】

ルートヴィヒO【イングリッド・ヘーリングス(Fl)、バート・デ・カーター(Cl)、ルシエンヌ・ルノダン=ヴァリ(Tp)、ラエス・ニーダーシュトラッサー(ソプラノ・サクソフォン)、エヴァ・ヴァン・フリンスヴェン(バリトン・サクソフォン)、ナディア・ウェイゼンベーク、フロール・ル・クルトレ(Vn)、フランク・ブラッケー(Va)、ミヒャエル・ミュラー(Vc)、ウィルマー・デ・ヴィッサー(Cb)、ヘンリー・ケルダー(P)、ヤン・ルル・ハメルスマ、ニルス・メリフステ(パーカッション)】

録音:2021年5月 スタジオ5、ヒルフェルスムMCO、オランダ
※国内仕様盤 日本語解説・歌詞大意…片桐卓也
オランダの6つのオーケストラのメンバーが、新たなる表現の場として2012年に結成したルートヴィヒO。オーケストラ発足時からコラボ レーションを続けているバーバラ・ハンニガンと共にこれまで、『クレイジー・ガール・クレイジー』(ALPHA293)、『ラ・パッショーネ』(ALPHA586 /NYCX-10136)といったアルバムをリリースしており、いずれも世界的に高い評価を得ています。そのメンバーによる小編成のバンドが演奏 するダンス・アルバムが登場。ハンニガンが4曲でヴォーカルを担当するほか、2枚のソロ・アルバムも好調でクラシックからジャズまでこなす″裸足 のトランペッター″ルシエンヌが「コパカバーナ」でソロを聴かせ、バンドのメンバーとしても参加しています。また2021年に「ゴルトベルク変奏曲」 のリリースで大きな話題となったベルラーヘ・サクソフォン・クァルテットも登場。「愛の挨拶」から「ランバダ」まで、様々なダンス・ミュージックが次 から次へと現れる、たいへん楽しいアルバムです。
ALPHA-791

NYCX-10301
日本語訳解説付国内盤
税込定価
ロッシーニ:アリアと二重唱
歌劇「セビリアの理髪師」より
 アリア「私は町の何でも屋」(フィガロ)
 二重唱「言ってください、フィガロさん/それでは私なのね」(ロジーナ、フィガロ)
歌劇「絹のはしご」より
 アリア「恋は甘く」(ジェルマーノ)
歌劇「チェネレントラ」より
 二重唱「重要な秘密を」(ダンディーニ、ドン・マニフィコ)
歌劇「セビリアの理髪師」序曲
歌劇「アルジェのイタリア女」より
 合唱「万歳、偉大なカイマカン」
 二重唱「運命の悪戯には」(イザベッラ、タッデーオ)
 序曲
歌劇「なりゆき泥棒」より
 アリア「なんという運命、なんたる偶然」(ドン・パルメニオーネ、マルティーノ)
歌劇「オリー伯爵」より
 エール「この人けのない場所には」(ランボー)
フロリアン・センペイ(Br)
カリーヌ・デエ(Ms)
ナウエル・ディ・ピエロ(Bs)
ヨアン・デュブリュク(Br)
ボルドー国立歌劇場cho

ボルドー・アキテーヌ国立O
マルク・ミンコフスキ(指)

録音:2021年1月 ボルドー国立歌劇場
※国内仕様盤日本語解説、歌詞日本語訳…水谷彰良
2009年、ボルドー国立歌劇場での「魔笛」のパパゲーノ役でデビューしたフロリアン・センペイ。その後はヨーロッパ各地の劇場で活躍し、特に 「セビリアの理髪師」のフィガロを当たり役として、2020年2月の新国立劇場公演でも見事な歌唱を披露しました。そんな彼の待望のソロ・ アルバムが、縁の深いボルドー国立歌劇場のオーケストラと、総監督マルク・ミンコフスキのサポートを得て登場。自家薬籠中のロッシーニのナ ンバーに活き活きとした生命力を与え、その魅力を十二分に伝えてくれます。
ALPHA-792
ブラームス:弦楽六重奏曲集
弦楽六重奏曲 第1番変ロ長調 Op. 18
弦楽六重奏曲 第2番ト長調 Op. 36
ベルチャSQ【 コリーナ・ベルチャ(Vn)、アクセル・シャシェル(Vn)、クシシュトフ・ホジェルスキ(Va)、アントワーヌ・ルデルラン(Vc)】
タベア・ツィンマーマン(Va)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)

録音:2021年3月 ウィーン・コンツェルトハウス
人気、実力共に現在最高のアンサンブルの一つ、ベルチャSQ。ブラームスの名作、弦楽六重奏曲を演奏するにあたり 演者に選んだのは、いずれも現代を代表する名手であり、友人でもあるタベア・ツィンマーマンとジャン=ギアン・ケラスでした。6人は 3月、コロナ禍の中ヨーロッパ・ツアーを敢行、キャンセルとなった公演もあったものの、ルクセンブルクやハンブルクで大きな成功を収め 音に臨んでいます。前向きな躍動感を常に感じさせるテンポ、旋律の美しさを余すところなく表現する伸びやかな歌、6人のテクニッ 性、親密さと緻密さを併せ持つ鉄壁のアンサンブルが、作品の魅力を十二分に引き出しています。アマデウスQ、アルバン・ベルクQ 年の名四重奏団の伝統を引き継ぐとともに、ピリオド解釈など現代の風を呼吸する彼らならではのブラームス像を感じ取ることの出 晴らしいアルバムです。
ALPHA-793(2CD)
NX-D09
モーツァルト:歌劇 「皇帝ティートの慈悲」 ティート…ニッキー・スペンス(T)
ヴィテリア…シモナ・シャトゥロヴァー(S)
セスト…アンナ・ステファニー(Ms)
セルヴィッラ…キアラ・スケラート(S)
アンニオ…アントワネット・デンヌフェルド(Ms)
プブリオ…ダーヴィト・シュテッフェンス(Bs)
フリオ・カバリェロ・ペレス(フォルテピアノ)
アクサンチュス/ノルマンディ・ルーアン歌劇場cho
ノルマンディ・ルーアン歌劇場O
ベン・グラスバーグ(指)

録音:2020年11月、ノルマンディ・ルーアン歌劇場(フランス)
齢23にしてブザンソン国際指揮者コンクールで優勝したのが2017年。20代の新世代シェフ、英国出身のベン・グラスバーグが音楽監督を 務めるフランスのノルマンディ・ルーアン歌劇場は、21世紀に入ってからの急成長で話題をふりまくオペラハウスです。このタッグで、近年リート や近現代作品の録音が増えているニッキー・スペンスをタイトルロールに迎えて、モーツァルトが最晩年に遺したオペラ「皇帝ティートの慈悲」を 聴くことは、いわば2020年代初頭時点におけるヨーロッパ歌劇界の先端を体感することと同義と言ってよいでしょう。タイトルロールの他にも シモナ・シャトゥロヴァー(ヴィテリア)やキアラ・スケラート(セルヴィッラ)ら躍進めざましい歌手たちが続々登場、迫真の表現と細やかな解釈で モーツァルト最晩年の光と影を捉え、堂々たるドラマを織り上げてゆきます。レチタティーヴォのスリリングな展開に寄り添うフォルテピアノも見事 なら、オーケストラの立ち回りも実に緩急鮮やかで聴きどころに事欠きません。中低音に比重を置いた弦楽セクション(6/6/5/5/3)も伸縮 自在の機動力をみせ、18世紀の二管編成でも最大級と言ってよいオーケストレーションを立体的に楽しませてくれます。
ALPHA-794
『次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.1』
ヴァイオリン協奏曲 第1番変ロ長調 K. 207 (カデンツァ: ステファン・ワーツ)
ピアノ協奏曲 第8番ハ長調 K. 246 「リュッツォウ」(カデンツァ: ジャン・チャクムル)
ホルン協奏曲 第4番変ホ長調 K. 495(カデンツァ: イヴォ・ドゥドラー)
ステファン・ワーツ(Vn)
ジャン・チャクムル(P)
イヴォ・ドゥドラー(Hrn)
カメラータ・シュヴァイツ
ハワード・グリフィス(指)

録音:2021年3月 オーバーシュトラース教会、チューリヒ
30年以上にわたり若いアーティストたちを支援しているスイスのオルフェウム財団とALPHAが協力し、次 世代の若いソリストたちによるモーツァルトの協奏曲をリリースするシリーズ。第1弾には、2014年メニュー イン国際コンクールの覇者、オランダのステファン・ワーツ、2018年浜松国際ピアノコンクールの覇者、ト ルコのジャン・チャクムル、ハノーファー北ドイツ放送POのソロ・ホルン奏者、スイス 出身のイヴォ・ドゥドラーが登場。若手とはいえ既に国際的な評価を得ている彼らならではの高い技術 力と個性的な表現を聴かせてくれます。カデンツァもそれぞれ自作を披露。
ALPHA-795
『次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.2』
ヴァイオリン協奏曲 第3番ト長調 K. 216(カデンツァ: サム・フランコ)
ファゴット協奏曲 変ロ長調 K. 191(カデンツァ: テオ・プラート)
ピアノ協奏曲 第5番ニ長調 K. 175(カデンツァ: メロディ・チャオ)
ジユ・ヘ(何子毓) (Vn)
テオ・プラート(Fg)
メロディ・チャオ(趙梅笛) (P)
ザルツブルク・モーツァルテウムO
ハワード・グリフィス(指)

録音:2021年6月 オルケスターハウス、ザルツブルク
30年以上にわたり若いアーティストたちを支援しているスイスのオルフェウム財団とALPHAが協力し、次 世代の若いソリストたちによるモーツァルトの協奏曲をリリースするシリーズ。第2弾には、2016年ユー ディ・メニューイン国際コンクールの覇者、中国のジユ・ヘ、hrSO(フランクフルトRSO) 首席ファゴット奏者で既にソロ・アルバムの発売もある、ドイツのテオ・プラート、こちらもCD発売歴は既に 長く、2021年にはハイドンのピアノ協奏曲全集(CPO 555400)もリリースした中国系でスイス出身の メロディ・チャオらが登場。若手とはいえ既に国際的な評価を得ている彼らならではの高い技術力と個性 的な表現を聴かせてくれます。カデンツァはジユ・ヘがサム・フランコ作のもの、プラートとチャオはそれぞれ 自作を披露しています。
ALPHA-796
セルゲイ・ラフマニノフ:歌曲集
不調和 Op. 34-13
わが子よ、おまえは花のように美しい Op. 8-2
私はあなたを待っている Op. 14-1
ああ、悲しまないで Op. 14-8
私ははすべてを奪われた Op. 26-2
夕暮れ Op. 21-3
彼女たちは答えた Op. 21-4
私を信じないで、友よ! Op. 14-7
ここはすばらしい場所 Op. 21-7
美しい人よ、私のために歌わないで Op. 4-4
私は預言者ではない Op. 21-11
何という苦しさ Op. 21-12
リラの花 Op. 21-5
春の洪水 Op. 14-11/夢 Op. 8-5
なんというしあわせ Op. 34-12
夜の静けさに Op. 4-3
ミュッセからの断片 Op. 21-6
息がつけるでしょう Op. 26-3
アスミク・グリゴリアン(S)
ルーカス・ゲニューシャス(P)

録音:2021年4月 サル・コロンヌ、パリ
ザルツブルク音楽祭、バイロイト音楽祭、コヴェント・ガーデン王立歌劇場などのステージにおいて、圧倒的な歌唱力と表現力で聴衆を魅了 し続けているアスミク・グリゴリアンのソロ・アルバムが、ALPHAから登場。演目はオペラではなく、ラフマニノフの歌曲です。しかし彼女自身が、 「ラフマニノフの歌曲はオペラなみの力強い表現が必要。彼は数分のオペラを何曲も書いた。」と語るように、ここで聴かせる彼女のダイナミック な歌唱には驚かされます。そしてそれをピアノで支えるのは、ショパン・コンクール、チャイコフスキー・コンクールなどでの輝かしい受賞歴のほか、 世界中の大ホールでの演奏実績を誇るルーカス・ゲニューシャスという万全の布陣。グリゴリアンの幅広い表現の魅力を存分に味わうことの 出来る、聴き応えたっぷりのアルバムです。
ALPHA-797
アンタイル、フェルドマン、ケージ、ベートーヴェン作品集
フェルドマン(1926-1987):小品 〜ヴァイオリンとピアノのための (1950)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第7番 ハ短調 Op. 30-2 (1802)
ジョン・ケージ:夜想曲 〜ヴァイオリンとピアノのための (1947)
アンタイル:ヴァイオリン・ソナタ 第1番(1923)
フェルドマン:エクステンション 1 〜ヴァイオリンとピアノのための (1951)
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)
ヨーナス・アホネン(P)

録音:2020年12月 ラジオ・スタジオ・チューリヒ、スイス
鬼才パトリツィア・コパチンスカヤがジョージ・アンタイルを取り巻く世界を描きあげたアルバム。「未来派ピアニスト」を自称していたアンタイルは ベートーヴェンを崇拝しており、リサイタルの際自らの作品の前に好んでその曲を演奏していたということで、ここにはベートーヴェンの個性が色 濃く出始めた時期のヴァイオリン・ソナタ第7番を収録。はじけるような個性的な解釈はコパチンスカヤならではです。アルバムの核となっている もう一つの作品は、アンタイル自身のヴァイオリン・ソナタ第1番。ヨーロッパに渡り、「狂乱の時代」のパリでピカソやストラヴィンスキーらと交流を 持った彼は、詩人エズラ・パウンドに恋人でヴァイオリニストのオルガ・ラッジを紹介され、彼女のためにこの作品を書きました。当時のパリの雰 囲気をよく反映した、サティやミヨーなどにも通じる洒脱で躍動感のある作品です。その後生まれ故郷のアメリカに戻って親交を深めたのが モートン・フェルドマンやジョン・ケージで、彼らによる実験性あふれる作品も収録しています。ここでコパチンスカヤと共演するのは、彼女が自 分の「ドッペルゲンガー」と呼ぶフィンランドのピアニスト、ヨーナス・アホネン。二人の息の合った切れ味鋭い演奏が、それぞれの曲の魅力を引き 立てています。
ALPHA-798
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ほか
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op. 10 L. 85
 フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ L. 137
イヴ・バルメール(1978-):風に舞う断片
ドビュッシー(バルメール編):抒情的散文 L. 84
ジュリエット・ユレル(Fl)
エマニュエル・セイソン(Hp)
ジョディ・デヴォス(S)
ヴォーチェQ【サラ・ダヤン(Vn)、セシル・ローバン(Vn)、ギヨーム・ベッカー(Va)、リディア・シェリー(Vc)】

録音:2021年4月 ポワチエ・テアトル・オーディトリアム(TAP)、フランス
ヴォーチェ四重奏団が新たに取り組むプロジェクト、「POETIQUES DE L'INSTANT 瞬間の詩」。ドビュッシーとラヴェルが弦楽四重奏のた めに書いた名作を他の作品や新作と併せて並べ、一対の絵画のように関連付けたプログラムを構成しようとする企画の第1弾。ドビュッシー の名作弦楽四重奏曲では心地よい緊張感を湛えながら美しい演奏を聴かせ、名手ユレルとセイソンがヴィオラのベッカーと共に奏でるソナタ では、その先進性をよく捉えた刺激的な音楽が楽しめます。パリ高等音楽院の教授を務めるイヴ・バルメールによる、ベルギーのワロン地方の 詩人フィリップ・ジャコテの作品にインスパイアされた弦楽四重奏のための「風に舞う断片」は、ノイズを取り入れた激しい表現。これが一つの頂 点となり、ドビュッシーが自身の散文に曲をつけた歌曲をバルメールが弦楽四重奏とソプラノのために編曲した「抒情的散文」では、活躍目覚 ましいデヴォスが登場し、余韻が美しく後を引いて幕を閉じます。
ALPHA-799
『これは彼女の詩』 〜女性作曲家による歌曲集
クララ・シューマン:フリードリヒ・リュッケルトによる3つの歌 Op. 12 より
 美しさゆえに愛するのなら
 なぜほかの人たちに尋ねようとするの?
海辺にて
ローレライ
エミーリエ・マイヤー(1812-1883):魔王
3つの歌曲 Op. 7 より
 .あなたは花のように
 宵の明星がバラになる時
レベッカ・クラーク:リー・ガーデン〜柳の庭
 虎/子守唄/シールマン
ナディア・ブーランジェ(1887-1979):海は美しい
 祈り/エレジー/歌
キャサリーン・タッグ(1977-)/詩:リラ・パルマー(1986-):これは彼女の詩
ゴルダ・シュルツ(S)
ジョナサン・ウェア(P)

録音:2021年4月 バイエルン放送 スタジオ 2、ミュンヘン
ドイツ、オーストリアをはじめとするヨーロッパの歌劇場で活躍し、2017年の新国立劇場「ばらの騎士」ではゾフィー役で大きな評判となった 南アフリカ出身のソプラノ、ゴルダ・シュルツ。オペラだけでなく歌曲のリサイタルにも積極的な彼女が、デビュー・アルバムのプログラムに選んだの は、ロマン派から現代までの女性作曲家たちによる歌曲集。リュッケルトの有名な詩にクララ・シューマンが作曲した作品に始まり、近年注目 が集まるエミーリエ・マイヤーがシューベルトと同じゲーテの「魔王」に作曲した珍しい作品、英国のヴィオラ奏者だったレベッカ・クラークがイェー ツの詩に美しい曲をつけたものなど、有名なものから知られざるものまで、独自の感性で選ばれた数々の歌曲を、深い共感を持って歌い上げ ています。ラストに収められたのは、シュルツと直接親交のある南アフリカのピアニスト、キャサリーン・タッグと、アメリカでオペラの脚本家として活 躍するリラ・パルマーによる作品で、ピアノの内部奏法も駆使し、高い緊張感とポップスのように親密な美しさを併せ持っています。ピアノは シュルツとの共演歴の長いジョナサン・ウェア。

ALPHA-800
パリのモーツァルト〜歴史的録音1938-1951
(1)協奏交響曲 変ロ長調 K.Anh.1-9 K.297b

(2)ピアノと管楽器の為の五重奏曲 変ホ長調 K.452(ピアノ、オーボエ、クラリネット、バスーン、ホルンの為の)

(3)オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314 271b

(4)フランス語による歌曲「暗く淋しい森の中で」K.308*
 歌曲「クローエに」K.524#

(5)歌曲「ひめごと」K.518
(1)ピエール・ピエルロ(Ob)、ピエール・ルフェビュール(Cl)、モーリス・アラール(バソン[Fg])
ジャン・ドヴェミ(Hrn)、フェルナン・ウーブラドゥ(指)フェルナン・ウーブラドゥ室内O
[初出:VSM SL143-146 /マトリックス:2LA4560-2LA4566 /録音:1946年]
(2)
ピエール・ピエルロ(Ob)、ユリス・ドレクリューズ(Cl)、モーリス・アラール(バソン[Fg])
ジャン・ドヴェミ(Hrn)イヴ・グリモー(P)
[初出:Classic C 2 017-C 2 019 /マトリックス:6454 6455 /録音:1948年]
(3)ピエール・ピエルロ(Ob)、アルトゥール・ゴールトシュミット(指) コンセール・ラムルーO
[初出:Pathé PDT 263-264 /マトリックス:CPTX977-21 CPTX978-21 /録音:1951年、シャンゼリゼ劇場、パリ]
(4)イレーネ・ヨアヒム(S)、ルートヴィヒ・ベルクマン(P)
[初出:Grammophone DA 4 917#1* & DA 4 917# /
マトリックス:OLA2634* & OLA2633# /録音:1938年]
(5)イレーネ・ヨアヒム(S)、ジャン・ジェルマン(P)
[初出:BAM (Et Fine Fleur et Alvarez) 49 /マトリックス:PART4785-1 /録音:1947年]
ALPHA-801
ゴーベール:歴史的録音集1907-1936
・作曲家ゴベール・
四つの交響的絵画「町の門札さまざま」(1933-34)*/
三つの交響的絵画「海の歌」(1929)#
・フルート奏者ゴベール・
バッハ:バディネリ BWV1067+
ゴベール:平原での夕べ(1914)**/マドリガル(1908)##
・(指)者ゴベール・
ウェーバー:「魔弾の射手」序曲++
サン=サーンス:交響詩「死の舞踏」(***)
デュパルク:間奏曲「星空に」(###)
ラヴェル:ラ・ヴァルス(+++)
ゴベールの肉声(1938年の祝辞)(****)
フィリップ・ゴベール(Fl;+/**/++/##)(指)(*/#/++/***/###/+++)
パリ音楽院O*、
SO(パリ音楽院O?(#/+++)、
SO(++/***/###)
アンリ・メルケル(Vn;***)
ALPHA-802
オネゲル:自作自演集 1929-1947
(1)管弦楽の為の断章第1番「パシフィック231」H,53(1923)*
管弦楽の為の断章第2番「ラグビー」H.67(1928)#
(2)交響曲第3番「典礼風」H.186(1945/46)
(3)低声の為の四つの小唄 H,184より(1940/45; 管弦楽伴奏版)
黒く、強烈な眠りが我が人生におそいかかる(詩:ポール・ヴェルレーヌ)/
花に囲まれたミュルシーの後ろに(詩:ウィリアム・アゲ)
詩編第130編(1946/ 管弦楽伴奏版; 1947)
(4)アポリネールの『アルコール』による歌曲集 H.12より(1915/17)
(1.乾杯。/6.鐘/5.さらば/4.曲芸師たち)
(5)『詩編』より3編 H.144(1940/41)
(テオドール・ド・ベズとクレマン・マロのフランス語訳による)
低声の為の四つの小唄 H,184より(1940/45; ピアノ伴奏版)
(黒く、強烈な眠りが我が人生におそいかかる(詩:ポール・ヴェルレーヌ)/
大地が、水という水を飲んで(詩:ピエール・ド・ロンサール))
(6)「秋」〜アポリネールの『アルコール』による歌曲集 H.12より(1915/17)
小さな人魚の三つの小唄 H.63より(1926)
(アンデルセンの『小さな人魚』にもとづくルネ・モラの詩による)
(人魚たちの小唄/人魚の子守唄)
(1)オネゲル(指)大SO/初出:Odéon 170 111*/ 170 112# /
マトリックス:XXP 7038-39* 7040-41# /録音:1929年、パリ音楽院ホール

(2)[オネゲル(指)SO/初出:DECCA GAG15004〜007(78回転盤)
マトリックス:FO 1792-99/録音:1947年(1949年フランス音盤大賞受賞)

(3)マドレーヌ・マルティネッティ(A)オネゲル(指)O/
初出:Columbia LFX 741 /マトリックス:OCLX 2522-1 2523-1 /
録音:不詳、1947年以降

(4)ドロレス・デ・シルベラ(A)オネゲル(P;プレイエル)
初出:Columbia D12060 /マトリックス:L 1601 1602 /録音:1947年

(5)[エリエット・シェンネベルク(A)オネゲル(P)
初出:Columbia LFX 690 /マトリックス:CLX2448-1 2449-1/録音:1946年]

(6)[クレール・クロワザ(Ms)オネゲル(P/プレイエル)
初出:Columbia D13082 /マトリックス:L1294 1295/
録音:1932年(1928年との説もあり)]
ALPHA-810
フランス革命と音楽〜1789年、サンキュロットと王党派
アンフィグリ(器楽合奏による即興演奏)〜バスティーユ襲撃/自分はほんとうに目ざめているのか/
囚人たちの解放/冬の讃歌/執政官は恩知らず/放埓の歌/人権宣言/王族だった家族のなりゆきと帰還/新しい歌/
フランス国民に対するルイ16世の不平と、その不平のパロディ/罰せられた裏切り/ラ・ギヨティーヌ(ギロチンの歌)/
聞きなさい、この暮らしも終わりだ/ルイ・カペーの死/デュシェーヌ親父のとてつもない怒り/愛国的アンフィグリ/
4リーヴル分のパンしかない/フランソワ・ジョゼフ・ゴセック(1734-1829):至高なるものへの讃歌/
ロベスピエールの尻尾/自由万歳/ジョゼフ・ルジェ・ド・リル(1760-1836):ラ・マルセイエーズ〜マルセイエーズ反歌
アンサンブル・レ・リュネジアン
[ジャン=フランソワ・ノヴェリ(T)、
アルノー・マルゾラティ(Br)、
ユーグ・プリマール、
アルノー・ルデュ(T)
ステファニー・ポレ(Vn)
メラニー・フラオ―(フラジョレット/Fg)
ミシェル・ゴダール(セルパン)
セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
イヴ・レヒシュタイナー(P/Org)
ジョエル・グラール(各種Perc)
ALPHA-811(6CD)
バッハ:さまざまな楽器による協奏曲シリーズ全巻 BOX
ALPHA-013, 048, 071, 137, 168, 181 のセット
カフェ・ツィマーマン
ALPHA-813(13CD)
シューマンピアノ独奏作品全集
蝶々 Op.2 /6つのインテルメッツォ Op.4 /ダーヴィト同盟舞曲集 Op.6 /ピアノ・ソナタ第3番 Op.14 /
クララ・ヴィークの主題による即興曲 Op.5 /幻想曲 ハ長調 Op.17 /フモレスケ Op.20 /ピアノ・ソナタ第1番 Op.11 /
色とりどりの小品 Op.99/交響的練習曲 Op.13 /ノヴェレッテ Op.21 /4つの行進曲 Op.76 /ピアノ・ソナタ第2番 Op.22 /
4つの夜曲 Op.23 /幻想小曲集 Op.111 /暁の歌 Op.133 /幻想小曲集 Op.12 /クライスレリアーナ Op.16 /4つのフーガ Op.72 /
子供の為のアルバム Op.68 /アレグロ Op.8 /ウィーンの謝肉祭の道化 Op.26 /4つのピアノ小品 Op.32 /
子供の為の3つのソナタ Op.118 /アベッグ変奏曲 Op.1 /子供の情景 Op.15 /謝肉祭 Op.9 /3つのロマンス Op.28 /
パガニーニの奇想曲による大練習曲集 Op.3 /パガニーニの奇想曲による演奏会用大練習曲集 Op.10 /アラベスク Op.18 /
トッカータ Op.7 /アルバムの綴り Op.124 /花の曲 Op.19 /フゲッタ形式による七つのピアノ曲 Op.126 /
天使の主題による変奏曲(幽霊変奏曲)WoO.24 /ベートーヴェンの主題による変奏曲/森の情景 Op.82
エリック・ル・サージュ(P)
ALPHA-816(3CD)
ヨーハン・クーナウ(バッハ編):モテット「正義は萎えおとろえて」
バッハ:ミサ・ブレヴィス〔ト短調 BWV235 /イ長調 BWV234 /ヘ長調 BWV233 /ト長調 BWV236 〕/
モテット「おおイエス・キリスト、わが人生の光」BWV118 /ミサ・ブレヴィス ロ短調 BWV232(ミサ曲 ロ短調初期稿)
ラファエル・ピション(指)
アンサンブル・ピグマリオン
ALPHA-817
ル・ポエム・アルモニーク「オスティナート」〜フランス発・まわりのバロックに恋して
クラウディオ・モンテヴェルディ、ルイ・デ・ブリセーニョ、フランチェスコ・マネッリ、ジョン・ジョンスン、トーマス・ロビンスンの声楽曲・室内楽曲(全16曲)
ヴァンサン・デュメストル(Lute)(指)
ル・ポエム・アルモニーク
ALPHA-818(6CD)
ラルペッジャータ Alpha 録音全集〜17世紀イタリアから、20世紀へ...
CD1 (Alpha-012)ジローラモ・カプスベルガー作品集/CD2 (Alpha-021)ステーファノ・ランディ作品集
CD3-4 (Alpha-065)カヴァリエーリ:オラトリオ「魂と肉の劇」/CD5 (Alpha-503)ラ・タランテラ
CD6 (Alpha-512)アル・インプロヴィゾ〜鬼才たちが織りなすルネサンス&バロック即興変奏曲集
クリスティーナ・プルハル(バロックHp/テオルボ)
アンサンブル・ ラルペッジャータ
マルコ・ビズリー、ドミニク・ヴィス、ヨハネット・ゾメル、ハンス・イェルク・マンメル、ルチッラ・ガレアッツィ(Vo)
ミシェル・クロード、アルフィオ・アンティーコ(Perc)
ドロン・シャーウィン(コルネット)
ブリュノ・コクセ、酒井淳(Vc)
エドアルド・エグエス(バロックG)
エディン・カラマゾーフ(アーチリュート)
ヴェロニカ・スクプリク(Vn)他
ALPHA-819(4CD)
バッハ平均律クラヴィーア曲集 全曲 BWV846-893 フレデリク・デザンクロ(Org)
ALPHA-820(3CD)
NX-C07
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
(1)ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 op.15
(2)ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 op.19
(3)ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 op.37
(4)ピアノ協奏曲 第6番 ニ長調 op.61a
(5)ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 op.58
(6)ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」
アルテュール・スホーンデルヴルト(fp)
アンサンブル・クリストフォリ(古楽器使用)
ALPHA-821(3CD)
アレクシス・コセンコ〜C.P.E.バッハ: トリオ・ソナタ集〔ト長調 Wq.150, H.574 /ホ短調 Wq.124, H.551 /ト長調 Wq.144, H.568 /
イ長調 Wq.146, H.570 /変ロ長調 Wq.77, H.513 /ニ長調 Wq.151, H.575 〕/
フルート協奏曲集〔ト長調 Wq.169, H.445* /変ロ長調 Wq.167, H.435* /ニ短調 Wq.22, H.425* /
ト短調 Wq.166, H.431# /ニ長調 Wq.13, H.416# /イ長調 Wq.168, H.438# 〕
アレクシス・コセンコ(各種Fl−tr)
アンサンブル・レザンバサドゥール(*,#以外)、
アルテ・デイ・スオナトーリ(*/#)

録音:2014年3月4日-6日
ALPHA-822(3CD)
ル・ポエム・アルモニークのフランス「宮廷の階段に〜フランスの古い恋歌と哀歌」(ALPHA-500)/
「愛の喜び〜フランスの古い恋歌と小唄」(ALPHA-513)/「ダニエル・ブレル:憂愁への道は四つ」(ALPHA-509)
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ他)
ル・ポエム・アルモニーク
クレール・ルフィリアトル(S)
アルテュール・スホーンデルヴルト(タンジェントP)
ALPHA-823(3CD)
NX-C07
エブリバディ・チューン - 17世紀ブリテン諸島とフランドルの音楽(レ・ウィッチェ)
■CD1
ジョン・プレイフォード (1623-1686):英国式舞踏指南
スティンゴ
英国式舞踏指南 - 第1部(抜粋)
ディヴィジョン・ ヴァイオリン
英国式舞踏指南 - 第2部
イタリアン・ラント
英国式舞踏指南 - 第2部
英国式舞踏指南 - 第1部
英国式舞踏指南 - 第1部 マスク第6番
英国式舞踏指南 - A Division on a ground
英国式舞踏指南 - 第1部 Woodycock
■CD2
不詳:Brande Champanje
Preludium [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
XXXI (untitled) [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
Almande de La nonette [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
De frans galliard [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
Ghij Herder Israels Wylt Hooren, den 80 sallem [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
Wt de diepte o Heere, 130 sallem [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
Almande Brun Smeedelyn [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599
Als een Hert gejaecht, den 42 sallem [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
Pavane dan Vers [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
Heer ich wil V Wt's Herten gront, den 9 sallem [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
Susanna Vung Jour [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
Almande de symmerman [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
Myn God Voet mij als myn Herder ghepressen
Allemande Loreyne [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
Brabanschen ronden dans ofte Brand [Manuscrit Susanne van Soldt, 1599]
■CD3
不詳 :She Rose and Leit Me In [Gaelic, 16th-17th Century]
The Ragg Set by a Gentlemen [Gaelic, 16th-17th Century]
Ld Gallaways Lamentation [Gaelic, 16th-17th Century]
Sr Ulick Burk [Gaelic, 16th-17th Century]
伝承:Mary O' Neill [Gaelic, 16th-17th Century]
On the Cold Ground [Gaelic, 16th-17th Century]
不詳 :Bellamira [Gaelic, 16th-17th Century]
Molly Halfpenny [Gaelic, 16th-17th Century]
Limbrick's Lamentation [Gaelic, 16th-17th Century]
I Loved Thee Once [Gaelic, 16th-17th Century]
Siege of Limerick [Gaelic, 16th-17th Century]
Counsellor Mc Donoghs Lamentation [Gaelic, 16th-17th Century]
Jennys Whim, Role the Rumple Sawny [Gaelic, 16th-17th Century]
Lads of Leight [Gaelic, 16th-17th Century]
Johney Cock Thy Beaver:A Scotch Tune to a Ground [Gaelic, 16th-17th Century]
Kings Hornpipe, Newcastle [Gaelic, 16th-17th Century]
Miss Hamilton [Gaelic, 16th-17th Century]
Da Mihi Manum (Tabair Dom Do Lamh) [Gaelic, 16th-17th Century]
レ・ウィッチェ
パスカル・ブーケ (Lute)
フレディ・アイヒェンベルガー (Cemb)
シヴァーン・アームストロング (アイリッシュ・ハープ)他

録音:20-23 March 2012, La Courroie, Entraigues sur la Sorgue, France
ALPHA-824
『ライヴァルたち』 〜フランス・オペラ、オペラ・コミークからのエールと二重唱
(1)ピエール=アレクサンドル・モンシニー(1729-1817): 歌劇「美しきアルセーヌ」(1773) よりエール「ここはどこ?」(アルセーヌ)
(2)ジャン・フレデリック・エデルマン(1749-1794): 歌劇「ナクソス島のアリアーヌ」(1782) より情景「でも テゼはいない」(アリアーヌ)
(3)J.C.バッハ: 歌劇「シピオーネの慈悲」(1778) より二重唱「なんて不幸なの!何ですって?」(アルシンダ、ルチェイオ)
(4)グルック:歌劇「皇帝ティートの慈悲」(1752) よりアリア「あなたの顔を 優しい風が」(セスト)
(5) 歌劇「アルセスト」(1776) よりエール「ステュクスの神々」(アルセスト)
(6)ルイ=リュック・ロワゾー・ド・ペルスュイ(1769-1819):歌劇「ファニー・モルナ」(1799) よりエール「おお、聖なる守護神よ」(ポーリーヌ)
(7)アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリ(1741-1813): 歌劇「有り余る富」(1782) よりエール「幼い頃から 私たち2人は」(ロゼット)
(8)ケルビーニ:歌劇「デモフォン」(1788) より情景「少しだけ 彼女が祭壇に」(ディルセ、イルシーユ)
(9)アントニオ・サッキーニ(1730-1786):歌劇「ルノー」(1782)よりエール「野蛮な愛 心の暴君よ」(アルミード)
(10)グレトリ:歌劇「オーカッサンとニコレット」(1779)より エール「私の大切な想い人」(ニコレット)
(11)ニコラ ダレラック(1753-1809):歌劇「カミーユ あるいは地下牢」(1791)より 二重唱「不幸な者の守護者たる天よ」(カミーユ、アドルフ)
ヴェロニク・ジャンス(S)…2、3、5、7、8、9、11
サンドリーヌ・ピオー(S)…1、3、4、6、8、10、11
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
ジュリアン・ショーヴァン(指)

録音:2021年6月21-22日 サン=ミシェル=アン=ティエラルシュ修道院、フランス東北部
バロックからロマン派まで幅広いレパートリーを持ち、録音はもちろんヨーロッパ各地の歌劇場にひっぱりだこのジャンスとピオーという2人が、 ショーヴァンという理想的なパートナーと共に作り上げた、録音希少レパートリー満載のアルバム。それぞれのソロはもちろん、デュオでのダイナ ミックな表現はまさに女王の風格といえるものです。ル・コンセール・ド・ラ・ロージュの溌溂とした演奏も花を添えており、たいへん聴き応えのあ るアルバムとなっています。
ALPHA-825
18世紀ファゴット協奏曲集
バッハ(マティス・シュティーア編):ファゴット協奏曲 ト長調 BWV 1055R(オーボエ・ダモーレ協奏曲〔原曲: チェンバロ協奏曲第4番BWV 1055〕)
ヘルテル(1727-1789):ファゴット協奏曲 イ短調
モーツァルト:ファゴット協奏曲 変ロ長調 K. 191
マティス・シュティーア(Fg)
アンサンブル・レフレクトーア

録音:2021年8月、西部ドイツ放送(WDR)放送局、ケルン
20代でケルンWDRSOの首席奏者となり、2019年にはARDミュンヘン国際音楽コンクールのファゴット部門で1位なし2位(アンドレ ア・チェッラッキと同位)に輝いた新世代の俊才マティス・シュティーアが、18世紀の前半・中盤・後半から1作ずつ名作を選んだプログラムで協 奏曲アルバムをリリース。共演のアンサンブル・レフレクトーアは、ベートーヴェンの交響曲第5番にラモーとテュールの作品を加えたアルバムで CDデビューしたのち、近年はバッハをテーマにした音楽祭をリューネブルクで立ち上げ、古典的名作からジャンル越境型の現代作品まで幅広 く手掛ける異才集団。彼らの相乗効果で、「穏当なバロック&古典派の協奏曲アルバム」という印象を良い意味で裏切る聴き応えに仕上 がっています。古楽器奏者としても知られるリンドン・ウォッツ門下に学んだシュティーアは隅々まで歌心に満ちていながら甘すぎない、確かな 様式感ある演奏を披露。室内楽のように緊密な連携でオーケストラと共に音楽を作り上げてゆきます。疾風怒濤期の陰影鮮やかなヘルテ ルの短調の作品では古楽器風とも言える音作りが際立つ一方、オーボエ・ダモーレ独奏版として復元されることの多いバッハの協奏曲では ファゴットの美音が驚くほど自然に馴染み、普遍的な編曲作品としての価値さえ感じさせます。味わい充分のモーツァルト作品まで含め、新 世代の活躍にますます期待が高まるアルバムと言えるでしょう。
ALPHA-826
ボノンチーニ兄弟:チェロと通奏低音のためのソナタ集
ジョヴァンニ・ボノンチーニ(1670-1747):シンフォニア ト短調
アントニオ・マリア・ボノンチーニ(1677-1726):ソナタ ト長調
ジョヴァンニ・ボノンチーニ:ソナタ イ短調
シンフォニア ニ長調
アントニオ・マリア・ボノンチーニ:ソナタ・ダ・カメラ イ長調「ラ・コモディーナ」
ソナタ 第4番
シンフォニア・ペル・カメラ ハ短調
アカデミア・オットボーニ(古楽器使用)【マルコ・チェッカート(Vc)、シモーネ・ヴァッレロトンダ(テオルボ)、アンナ・フォンターナ(Cemb)、レベカ・フェルリ(Vc/通奏低音)】

録音:2020年1月 聖フランチェスコ修道院、 コーリ(イタリア中部ラツィオ州ラティーナ県)
近年ますます研究が進むとともに、抜群の腕前を誇る名手たちも続々登場、刺激が絶えることのないバロック・チェロの世界。現代でいう 「チェロ」の標準形が定まる前の、イタリア17世紀〜18世紀初頭における低音弦楽器向け独奏曲の研究はとりわけ熱い領域の一つで、ヴィ ヴァルディの有名なソナタ集以前にどれほど魅力的なチェロ音楽の世界があったかが徐々に明らかになりつつあります。ここではイタリア古楽界 を低音域から支える多忙な俊才の一人マルコ・チェッカートが、リ・インコーニティの中心メンバーでもあるアンナ・フォンターナや異能撥弦集団 イ・バッシフォンディの名手シモーネ・ヴァッレロトンダといった強力な共演陣を迎え、近年にわかに解き明かされつつあるボノンチーニ兄弟のチェ ロ音楽世界の面白さをじっくり紹介。兄ジョヴァンニ・ボノンチーニは後年ヘンデルの好敵手としてロンドンでも活躍しましたが、実は17世紀の うちからイタリアを席巻していた早熟の天才でした。弟アントニオ・マリアも兄に劣らぬ俊才ぶりで、早くに亡くなったもののウィーンの皇室でも抜 擢された他、やはりロンドンでも曲集が刊行されるなど国際的名声を博しました。兄弟は弦楽芸術の一大拠点だったモデナ出身で、特に兄 はチェロ奏者としても卓越した腕前を誇っていましたが、近年まで彼のチェロ作品とされるものは歿後出版されたイ短調のソナタ1曲しか知ら れておらず、本盤では近年発見された17世紀末作曲のシンフォニア2曲をチェッカートの名演で味わえる点も大きな魅力。弟は兄の作品の さらに上をゆく技巧性で奏者の腕前を際立たせる内容で、フックス楽長時代のウィーンの音楽世界の奥深さも垣間見えます。聴きどころの尽 きないALPHA-ならではの古楽器アルバムです。
ALPHA-828(2CD)
NX-D07
ブリテン:歌劇「ねじの回転」 女家庭教師…サリー・マシューズ(S)
ピーター・クィント…ジュリアン・ハバード(T)
グロース夫人…キャロル・ウィルソン(Ms)
ジェッセル嬢…ジゼル・アレン(S)
プロローグ…エド・ライオン(T)
マイルズ…トーマス・ハイネン(Boy-S)
フローラ…カタリーナ・ビアヴァイラー(S)
モネ劇場室内O
ベン・グラスバーグ(指)

録音:2021年4月30日、5月4-5日 モネ劇場、ブリュッセル、ベルギー
伝統あるベルギーのモネ劇場によるブリテンの歌劇「ねじの回転」。とある少年と少女の元へやってきた新任の女性家庭教師が、子供たち と、彼らを連れ去ろうと狙う亡霊たちとのやり取りに追い詰められていくという、サイコホラーです。指揮は、コロナ禍直前の2020年1月に東京 SOとの共演で初来日も成功させた、イギリスの若き俊英ベン・グラスバーグ。小編成のアンサンブルから実に色彩豊かな響きを導き出 しています。メイン・キャストの家庭教師を演じるのは、グラインドボーンの「ルサルカ」(DVD: OA1302D/BD:OABD7266D/NYDX- 50106)でもダイナミックな歌唱と切々とした表情を両立する素晴らしい演技を見せたサリー・マシューズ。ここでも徐々に追い詰められていく 表現が実に見事。2021年4月に上演された舞台が非常に高い評価を受け、その後すぐにセッション録音されたアルバムです。
ALPHA-829
アルベニス:イベリア ネルソン・ゲルナー(P)

録音:2021年7月 フラジェ、ブリュッセル、ベルギー
1969年アルゼンチン生まれ、何度かの来日で日本でも人気のネルソン・ゲルナー。彼がスペイン語話者として強い共感を受けるという「イベ リア」が登場。ドビュッシーやメシアンも絶賛した20世紀ピアノ史に残る名曲を、高い技術はもちろん、その奏でる音の美しさで世界中から支 持を集めている彼ならではの、繊細なタッチとダイナミックな表現で聴くことができます。「ラバピエス」での高度でピアニスックティックなフレージン グとポリフォニックで複雑なリズムの箇所での目の覚めるようなテクニック、夜の神秘を思わせる「ヘレス」での祈りなどが大きな聴きどころです。
※こちらのCDの収録時間は82分41秒と長時間になっているため、一部のプレイヤーでは正常に再生できない可能性がございます。予めご了承ください。
ALPHA-830
アリオスト『狂えるオルランド』によるバロック独唱曲集
ルイージ・ロッシ(1597頃-1653):
太鼓を鳴らし、喇叭を響かせよ 〜歌劇「魔法をかけられた宮殿」(1642)より
ほんの一時そっとしておいて 〜歌劇「魔法をかけられた宮殿」より
ニコラ・ポルポラ(1686-1768):あなたが命を吹き返したら 〜歌劇「アンジェリカ」(1720)より
貞淑に、忠実に 〜歌劇「アンジェリカ」より
ベルナルド・サバディーニ(1650頃-1718):より恐ろしいわたしを、彼は戦場で知るだろう〜歌劇「中国のアンジェリカ」(1702)より
アゴスティーノ・ステッファーニ(1654-1728):大切な松明よ、お前が消えてしまったら 〜歌劇「寛大なるオルランド」より
ヘンデル:わたしを不実とは呼ばせまい 〜歌劇「オルランド」HWV 31(1733)より
カルロ・フランチェスコ・ポッラローロ(1653-1723):わたしを裁いておきながら、その同じ手で 〜歌劇「アリオダンテ」(1718)より
ヘンデル:飛べ、愛の天使たちよ 〜歌劇「アリオダンテ」HWV 33(1735)より
涙がわたしを離してくれず 〜歌劇「アルチーナ」HWV 34(1735)より
わたしは容赦なき憤怒の鬼たちをことごとく呼び覚まし 〜歌劇「ガウラのアマディージ」HWV 11(1715)より
ジュリア・セメンツァート(S)
バーゼル室内O

録音:2021年1月、ドン・ボスコ・バーゼル(スイス)
17世紀のバロック・オペラや18世紀ナポリ楽派の宗教曲からプッチーニ「三部作」に至るまで、広い時代のイタリア歌劇作曲家たちの解釈 で、欧州の明敏な聴き手たちをすでに虜にしつつある新世代のイタリア人歌手ジュリア・セメンツァート。古楽にこだわりありのレーベルAlpha から堂々リリースとなるソロ・アルバムのテーマは、近世イタリアで大いに愛された詩人アリオストの傑作『狂えるオルランド』の女主人公アンジェ リカを標題に、その悪魔的ともいえる激しい感情の起伏を音楽化した17〜18世紀のオペラから名場面を厳選。アルチーナや「ガウラのアマ ディージ」のメリッサなど、他の物語に登場する女妖術師たちの歌も交え、濃やかな歌詞のニュアンスが活きるバロック特有の表情豊かな音楽 世界を一本筋の通ったプログラムで聴かせます。共演は古楽器演奏にも秀でた新時代型の才人集団バーゼル室内O。Alphaで はジョヴァンニ・アントニーニ指揮のもとハイドンの交響曲全曲録音にも参画する彼らの音作りも、冒頭の勢いよい打楽器とバロックギター掻き 鳴らしから折々の金管・木管ソロ、しなやかな通奏低音の扱いなど各セクションが実に巧みで、曲ごとの声楽パートの魅力を精緻に盛り上げ ます。 歌やその詩句と器楽とが混然一体となったバロック舞台の真髄を味わえ、作曲家ごとの音作りの違いの面白さにも気づかせてくれま す。ヴィヴァルディ登場以前からヴェネツィアを湧かせてきたポッラローロや、ドイツで活躍しヘンデルにも多大な影響を与えたステッファーニなど、 近年再評価めざましい作曲家たちの音世界を発見する喜びもさることながら、ヘンデル作品で聴かせるアルト音域の深みから圧倒的に力 強いコロラトゥーラまで、セメンツァートの堂に入った歌いこなしは今後ますますの活躍を期待させてやみません。
ALPHA-832
バッハ:管弦楽組曲(初期稿)
序曲(管弦楽組曲) 第1番ハ長調 BWV 1066
序曲(管弦楽組曲) 第2番イ短調(原調: ロ短調) BWV 1067
序曲(管弦楽組曲) 第3番ニ長調 BWV 1068
序曲(管弦楽組曲) 第4番ニ長調 BWV 1069
アンサンブル・マスク【ヤス・モイスィオ(Ob)、リデウェイ・デ・ステルク(Ob)、マチュー・ルー(Ob)、ジュリアン・デボルド(Fg)、ソフィー・ジェント、ルイ・クレアック(Vn)、ファニー・パクー(Va)、オクタヴィ・ドスタレ=ラロンド(Vc)、ブノワ・ファンデン・ベムデン(Cb)、オリヴィエ・フォルタン(Cemb)】

録音:2021年2月ポワチエ・テアトル・オーディトリアム(TAP)、フランス
カナダ出身のチェンバロ奏者オリヴィエ・フォルタンほか、世界各地の有名古楽器アンサンブルで活躍する名手たちが集ったアンサンブル・マス ク。来日公演で日本での知名度も上がっている彼らは、それぞれの高い技術と音楽性、そして極小編成での親密なコミュニケーションを生か し、作品本来の姿を明らかにするパフォーマンスで定評があります。ここでもバッハの名曲、管弦楽組曲を各パート1人の編成で収録していま すが、それだけではなく、現在知られている形の原型とされる、弦楽とオーボエを中心とした編成を再現してみせました。中でも特徴的なのは 通常フルートの独奏が入る組曲第2番で、調を全音下げてイ短調としたうえでオーボエが独奏を受け持ちます。フルートの重要レパートリーと なっている「バディネリ」も、もちろんオーボエが演奏。さらに、通常トランペットとティンパニが入る華麗な第3番は弦楽器のみ、同じく第4番で は3本のオーボエが加わります。いずれも、バッハが本来構想したであろう形であることも興味深いですが、通常と全く違う響きが味わえること にまず興味を惹かれるアルバムと言えそうです。
ALPHA-833
フランス・バロックのブリュネットの世界
1. 作曲者不詳:ああ行ってしまったのか、麗しき栗毛の君 〜クリストフ・バラール(1641-1715)編『ブリュネットまたは小恋歌集 第2巻』(1704)より
2. 作曲者不詳:見目麗しき羊飼いティルシスは 〜バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第1巻』(1703)より
3. ジャック・コシュロー(1680?-1734):嘆くがよい、わがミュゼットよ〜『真面目な歌、酒の歌』(1714)より
4. 作曲者不詳:音を潜めよ、わがミュゼットよ〜バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第2巻』(1704)より
5. マラン・マレ:プレリュード 〜『ヴィオール曲集 第3巻』(1711)より
6. 作曲者不詳:ある日、ぼくのクロリスは 〜バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第1巻』(1703)より
7. マレ:サラバンド 〜『ヴィオール曲集 第3巻』(1711)より
8. マレ:ロンド式ガヴォット 〜『ヴィオール曲集 第3巻』(1711)より
9. 作曲者不詳:もう恋なんてしたくない 〜バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第1巻』(1703)より
10. ジャック=マルタン・オトテール: 前奏曲 ト短調 〜『前奏曲の技法』(1719)より
11. 作曲者不詳:セーヌ川のほとりで 〜バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第2巻』(1704)より
12. ロベール・ド・ヴィゼー(1650-1725):シャコンヌ 〜『テオルボないしリュートのための作品集』(1716)所収の組曲 イ短調より
13. ジョゼフ・ヴァレット・ド・モンティニ(1665-1738): おさまれ、ぼくの苦悩よ 〜『真面目な歌と酒の歌による曲集』(1713)より
14. 作曲者不詳:それはよくない、若きリゼットよ 〜バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第1巻』(1703)より
15. フランソワ・クープラン:田園詩 〜『クラヴサン曲集 第2巻』(1717)所収の第6組曲より
16. 作曲者不詳:一人のスペイン人がいて、玉葱を商っておりました 〜バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第3巻』(1711)より
17. ジャン=フランソワ・ダンドリュー(1682-1738): 鳥たちの合奏(囀り)〜『クラヴサン曲集 第1巻』(1724)より
18. 夜啼鶯たちは、その優しい囀りで〜バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第2巻』(1704)より
19. ミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール(1667-1737): 山鳩のつがい 〜『横笛のためのコンセール集』(1724)より
20. フェロネリー氏(詳細不明):時よ、しばし留まれ 〜『真面目な歌、酒の歌』(1719)より
ア・ノクテ・テンポリス(声楽&古楽器アンサンブル)
レイナウト・ファン・メヘレン(オートコントル)
アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ、宮廷ミュゼット〔=鞴式バグパイプ〕)
ミリアム・リニョル(バス・ド・ヴィオール、ドシュ・ド・ヴィオール 〔=低音&高音ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
シモン・リンネ(テオルボ)
ロリス・バリュカン(クラヴサン〔=チェンバロ〕)

録音:2021年2月、シント・トライデン(ベルギー)
文化百般に通じた絶対君主ルイ14世のもと、前世紀以来の高雅な宮廷歌曲(エール・ド・クール)が発展、王室音楽総監督リュリもフラン ス語の韻文を鮮やかに音楽化し傑作フランス語オペラを続々発表した17世紀フランス。しかし上流階級の人々はそうした堅固な芸術様式 ばかりでなく、他愛ない恋物語を短くシンプルな詩句に歌い込んだ、より軽く短い歌も喜んで愉しんでいました。古代の理想郷に暮らす羊飼 いの青年が「栗毛(ブリュネット)の君よ」と歌いかける設定の歌が多いためブリュネットと総称されるようになったこの曲種は、王室勅許のもと 楽譜出版を任されていたバラール出版局から3度にわたり集大成的曲集が編まれたほど人気があり、今に伝わります。このアルバムはクープ ランやマレなど同時代の王室周辺で活躍した名手たちの器楽作品を交え、ブリュネットの名品の数々をフランス・バロック後期の宮廷音楽世 界に文脈づける試み。さまざまなバロック・オペラや教会音楽・歌曲の解釈にすぐれ人気絶頂の名歌手ファン・メヘレンを中心に、器楽では ジャン・ロンドーのアンサンブルであるネヴァーマインドで活躍する横笛奏者アンナ・ベッソン、バッハの無伴奏チェロ組曲をフランス式にヴィオール で録音したミリアム・リニョルら4人の俊才が機微鮮やかな演奏を聴かせます。驚くほど巧みなアンサンブルで彼らが支えるファン・メヘレンの美 声にも酔いつつ、知られざるフランス・バロックの素顔に迫れるALPHA-ならではの好企画盤です。
ALPHA-834
『幼き日の印象』
エネスコ:協奏的即興曲
ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ L.140
イザイ:子供の夢 Op.14
エネスコ:幼き日の印象 Op.28
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ 第2番ト長調 M.77
ニーノ・ロータ:即興詩
サラ・ネムタヌ(Vn)
ロマン・デシャルム(P)

録音:2021年2月 ロング・ディスタンス・スタジオ、モントルイユ、フランス
フランス国立Oのコンサート・マスターを20年務めるサラ・ネムタヌと、ピアニスト、ロマン・デシャルムによるルーマニアとフランスを中心と した作曲家によるヴァイオリン作品集。フランスでルーマニア系の家庭に生まれたネムタヌが自らのルーツに迫るべくここに収めた作品群は、高 度なテクニックと濃厚さと鋭さを併せ持つ彼女の個性にうってつけのものばかり。豊かな表現力でこれらの作品の持つ魅力を新たな側面から 引き出しています。最後にアンコールのように収められたニーノ・ロータも素晴らしい演奏。
ALPHA-835
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第1集
チェロ・ソナタ 第1番ヘ長調 Op. 5-1
チェロ・ソナタ 第2番ト短調 Op. 5-2
チェロ・ソナタ 第3番イ長調 Op. 69*
ブリュノ・コクセ(Vc)
アントニオ・ストラディバリウス1726製作楽器(ロマン派様式に調整)によるシャルル・リシェ2019年製作の再現楽器
モード・グラットン(フォルテピアノ)
ウィーンのヨハン・アンドレアス・シュタイン18世紀後期製作楽器によるヘラルト・タインマン2012年製作の再現楽器
ジョン・ブロードウッド1822年製オリジナル楽器*

録音:2020年11月23-27日ヴィルファヴァール農園、リムーザン、フランス
チェロを中心に様々な中低弦古楽器を操り、最新研究成果を反映させた数々の企画盤で私たちを楽しませ続けているブリュノ・コクセが、 十代の頃からの夢だったというベートーヴェンのソナタを録音しました。フォルテピアノは、フィリップ・ヘレヴェッヘはじめ多くの古楽演奏家から篤 い信頼を集め、コクセ率いるアンサンブル、レ・バッス・レユニでも鍵盤を担当するモード・グラットン。使用されたフォルテピアノは、第1番と第2 番ではベートーヴェンが初めて手に入れたメーカーと考えられるシュタインの再現楽器、第3番では作曲家が最後まで所持していたとされる メーカー、ブロードウッドのオリジナルを使用。いずれも作曲年代にあわせた選択ということではないようですが、音色の違いを聴けるのは大き な楽しみです。活き活きとしたコクセのチェロに、多彩な表現で知られるグラットンのピアノが絡み、両者とも楽器の限界に挑むかのような振幅 の激しい表現を聴かせてくれるのが魅力で、第2番冒頭の強打と直後の弱音などでは、何ごとかと驚かされるほど。演奏に全く堅いところがな く、聴いていてどこかすっきりとした感覚を呼び起こすほどに自由で闊達、さらに古楽器ならではの個性的な響きがアクセントとなり、非常に気 持ちの良いアルバムに仕上がっています。たくさんの巨匠たちが残してきたこれら傑作の名盤の系譜に、新たに連なる一枚といっても過言では ないでしょう。
ALPHA-837

NYCX-10310
日本語解説付国内盤
税込定価

フランス18世紀クラヴサン作品で辿る、ルイ15世の一日
●一日の始まりと祈りの時間
フランソワ・クープラン:目覚まし時計 〜『クラヴサン曲集 第1巻』(1713)第4組曲より
フランソワ・ダジャンクール(1684-1758):『クラヴサン曲集』(1733)第1組曲より
 アルマンド「王冠」
 クラント
 サラバンド「立派」
ピエール・ダンドリュー(1664-1733):Carillon ou cloches カリヨン、または鐘
●狩猟の楽しみ
ルイ=クロード・ダカン(1694-1773):『クラヴサン曲集』(1735)組曲「狩猟の愉しみ」
 狩人たちの合図:ロンド形式によるファンファーレ
 行進
 犬たちの合図
 鹿の捕獲
 争奪:ファンファーレ
 狩人たちの歓喜
●恋心と田園情緒を味わう散歩のひととき〜
F.クープラン:さえずり 〜『クラヴサン曲集 第2巻』(1717)第6組曲より
ジョゼフ=ニコラ・パンクラス・ロワイエ(1703-1755):『クラヴサン曲集』(1746)より
 恋する気持ち
 好ましきもの
F.クープラン:恋する夜啼鶯 〜『クラヴサン曲集 第3巻』(1722)第14組曲より
●宮廷の遊びと余興
F.クープラン:気晴らし 〜『クラヴサン曲集 第2巻』(1717)第7組曲より
ダジャンクール:目隠し鬼遊び 〜『クラヴサン曲集』(1733)第2組曲より
クロード=ベニーニュ・バルバストル(1724-1799):ラモーの「ピグマリオン」より 序曲、無言劇、ジグ、コントルダンス〜『クラヴサン向けに編曲された数々のオペラからのエール集』(1761頃)より
●王の御就寝
ミシェル・コレット(1707-1795):Les Etoiles 星々 〜『クラヴサン曲集 第1巻』Op.12(1734)第3組曲より
セリーヌ・フリッシュ(クラヴサン〔=チェンバロ〕)
使用楽器:ジャン=クロード・グージョン1749年以前製作、ジョアキム・スワネ
ン1784年拡張改修(パリ楽器博物館所蔵)に基づく再現楽器(製作: ミラノ
のアンドレア・レステッリ)
録音:2020年8月ジュジュリュー(フランス南東部ローヌ=アルプ地方アン県)
18世紀のフランス音楽では、ドイツ音楽の堅牢さともイタリア音楽の歌心とも違う、独特な繊細さが大きな魅力となっていますが、作品が生み出された当時 の状況や生活様式などを知ることで、その本来の魅力をより深く味わうことが出来ます。歴史的背景への知見を大切にしてきたフランスの気鋭集団カフェ・ ツィマーマンの共同主宰者でもあるセリーヌ・フリッシュは今回、そうした文脈の中に作品を並べることで、いかに豊饒な音楽世界が紡ぎ出されているか、各曲 の機微を捉えた演奏でありありと示してゆきます。ポンパドゥール夫人を愛人として迎え、ロココの華やぎに彩られたフランスを長く治めたルイ15世(1710- 1774)を主人公に、王室の暮らしの一端を連想させるクラヴサン小品を並べ、その一日を目覚めから就寝まで追体験する本盤は、知名度の低い作曲家た ちからクープランの有名作まで驚くほど新鮮に聴こえる画期的プログラム。多彩な音色を使い分けられる使用楽器はロココの繊細な響きそのまま、18世紀音 楽の知られざる側面をたっぷり味あわせてくれます。国内仕様盤には、グスタフ・レオンハルトとの思い出など興味深いエピソード満載の解説訳付き。
ALPHA-838
チャイコフスキー:交響曲第1番「冬の日の幻想」
イタリア奇想曲
歌劇「エフゲニー・オネーギン」〜ワルツ*
チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2019年10-11月*。2021年1月 トーンハレ・マーグ、チューリヒ、スイス
新型コロナ・ウイルス感染症による世界的パンデミックを乗り越えて完成、2021年10月に発売され大 ヒットとなったパーヴォ・ヤルヴィとチューリヒ・トーンハレOによるチャイコフスキーの交響曲全集。 セットのみでの発売だった交響曲第1番が待望の分売にて登場しました。ロシア民謡的なフレーズの躍 動感も素晴らしく、緊密なアンサンブル、各奏者の生き生きとした表現、濃密なオーケストラのうねりが 作品のロマン性を引き立て、それでいて気品も感じさせるという、パーヴォならではチャイコフスキー像が刻 まれています。
ALPHA-839
チャイコフスキー:交響曲第3番ポーランド」
歌劇「エフゲニー・オネーギン」 〜ポロネーズ
戴冠式祝典行進曲 ニ長調*
チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)


録音:2019年10-11月*、2021年1月 トーンハレ・マーグ、チューリヒ、スイス
新型コロナ・ウイルス感染症による世界的パンデミックを乗り越えて完成、2021年10月に発売され大 ヒットとなったパーヴォ・ヤルヴィとチューリヒ・トーンハレOによるチャイコフスキーの交響曲全集。 セットのみでの発売だった交響曲第3番が待望の分売にて登場しました。第1楽章第1主題やスケル ツォ、終楽章のポラッカなどでのキビキビとしたリズムの処理、そして各パートまで行きわたった細やかな歌 心はパーヴォならでは。作品の魅力を最大限引き出しており、現状、ほかの交響曲と比べて人気がある とは言えない評価を引き上げるに十分です。やはりリズムのキレが際立つ「ポロネーズ」、「1812年」と同 じロシア帝国国歌をラストで高らかに歌い上げる「戴冠式祝典行進曲」も素晴らしい演奏。
ALPHA-851
ブラームス: ピアノ・ソナタ 第3番、
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ
ジョナタン・フルネル(P)

録音:2021年5月 サル・ド・ミュジーク、ラ・ショー=ド=フォン、スイス
務川慧悟と阪田知樹の入賞で、日本でも大きく沸いた2021年エリザベート王妃国際音楽コンクール・ピアノ部門。ここで優勝したのみなら ず、マチルド王妃賞、聴衆賞も受賞したジョナタン・フルネルによるブラームスがALPHAから登場です。1993年にフランスのサールブールに生 まれた彼ですが、ブラームスへの憧れはこの数年どんどん大きくなってきており、特にこの2曲が持つピアノの音色の奥深さと壮大さを顕わにす る驚くべき手法への愛着は大きく、デビュー・アルバムの演目とすることは自然の成り行きだったとのこと。それは彼のダイナミックな演奏ぶりとも たいへんマッチしており、国民性や時代性を超えた現代の若い世代ならではの、グローバルで幅広い表現を聴かせてくれます。エリザベート・コ ンクール最終ラウンドで第1位を勝ち取ったのもブラームスのピアノ協奏曲第2番。ヘンデル変奏曲もこのコンクールでも披露しており、そのライ ヴも発売されております(QEC2021)が、ここに収録されているのはコンクール前に行われたセッション録音です。
ALPHA-854
シューベルト:冬の旅 D. 911 ベンヤミン・アップル(Br)
ジェームズ・ベイリュー(P/ベヒシュタイン model D #209776)

録音:2021年10月

殉教者聖シラス教会、ケンティッシュ・タウン、ロンドン
1982年にドイツのレーゲンスブルクに生まれたベンヤミン・アップル。フィッシャー=ディースカウが2012年に亡くなる2週間前までレッスンを受け ていたという、最後の弟子による『冬の旅』がALPHA CLASSICSから登場。生涯をかけて8回、ライヴも入れると十数種の『冬の旅』録音を 残した師から受け継いだ表現は、この歌曲集の暗い影ばかりを追うものからは遠く、持ち前の美声を生かしてそれぞれの曲が持つ美しさを豊 かに歌い上げています。「辻音楽師」の浮遊するような表情も絶妙。アップルは今後も数枚のアルバムをALPHA CLASSICSよりリリース予 定です。
ALPHA-855
ロシアのピアノ作品集
チャイコフスキー:夜想曲 へ長調 〜2つの小品 Op. 10 より
 10月 秋の歌 〜四季 Op. 37a より
 11月 トロイカ 〜四季 Op. 37a より
 幻想的スケルツォ 〜18の小品 Op. 72 より
 瞑想曲 〜18の小品 Op. 72 より
プロコフィエフ:4つの練習曲 Op. 2
ラフマニノフ:ショパンの主題による変奏曲 Op. 22
ティアンス・アン(安天旭)(P)

録音:2021年8月 星海音楽庁(シンハイ・コンサート・ホール)、広州、中国
藤田真央の第2位入賞で日本中が沸いた2019年のチャイコフスキー国際コンクール。このファイナルでスタッフの手違いにより、想定と違う 曲順でオーケストラの演奏が始まるというハプニングに遭いながらも、素晴らしい反射神経でこれに応え、第4位と特別賞を受賞した当時19 歳の中国のピアニストが、ティアンス・アンでした。審査員のデニス・マツーエフが「人並外れた成熟」と絶賛、2021年にはコロナ禍の中、ロシ アと中国の19の都市でヴァレリー・ゲルギエフとの共演を含む公演を行うなど、世界中で活躍しています。ALPHAレーベルから発売となるデ ビュー・アルバムは、そんなゆかりの深いロシアの作品を集めたもの。チャイコフスキーで聴かせる儚いタッチの絶妙さと歌心、プロコフィエフでの 若々しさ漲る激しい打鍵、ラフマニノフでの余裕あるヴィルトゥオジティと瑞々しい表現。現在の彼の高度なテクニックとピアニズムを十二分に 味わうことのできる、素晴らしいアルバムとなっています。
ALPHA-856
シューマン、イェルク・ヴィトマン: 歌曲集
シューマン:「ヴィルヘルム・マイスター」による歌曲集 Op. 98a より
 II. 竪琴弾きのバラード/ IV. 涙と共にパンを食べたことのない者は/ VI. 孤独に身をゆだねる者は/VIII. 戸口に忍び寄り
 レーナウの6つの詩とレクイエム
イェルク・ヴィトマン(1973-):DAS HEIsE HERZ 世界初録音
クリスティアン・イムラー(Bs-Br)
アンドレアス・フレーセ(P、T)

録音:2020年9月、11月マルクス・シティックス・ザール、ホーエネムス、オーストリア
バッハ・コレギウム・ジャパンとの共演でも知られるドイツのバス=バリトン歌手クリスティアン・イムラーが歌う、シューマンとヴィトマンの歌曲集。 持ち前の滑らかな声と豊かな歌唱力で、作品の世界を奥深く表現しています。現代最も多忙な作曲家の一人イェルク・ヴィトマンが、ドイツ の詩人クレメンス・ブレンターノやクラブント、ハインリヒ・ハイネ、子供の不思議な角笛などの詩に曲をつけ、2018年に初演された「DAS HEI sE HERZ (「燃ゆる心」の意)」は、今回が初録音。ピアニストのアンドレアス・フレーセがトラック18で1フレーズだけ、美しいテノールでハーモ ニーを重ねています。
ALPHA-857

NYCX-10298
日本語解説付国内盤
税込定価

シューマン:8つのノヴェレッテ Op. 21
クララ・シューマン:音楽の夜会 より. No.2 /No.5 /No.1
シューマン:暁の歌 Op. 133
マルティン・ヘルムヒェン(フォルテピアノ/ベヒシュタイン1860年製、クリス・マーネ・コレクション)

録音:2021年 ゼンテザール、ブレーメン、ドイツ
※国内仕様盤 日本語解説…内藤 晃
「子供の情景」「クライスレリアーナ」に続き1838年に生み出された「8つのノヴェレッテ(短編小説の意)」は、第8番を除けば概ね小品ながら も、全体で大きな幻想的物語を紡ぐような、シューマン絶頂期の傑作。「暁の歌」は彼が精神的錯乱を起こす数カ月前に作曲さ れ、自身の手によって出版された最後の作品であり、夜明けに心の中を巡る様々な感情を音楽で表現したものと言われます。これらロベル トの作品に、クララ・シューマンがロベルトと恋愛関係になったとされる1835年に作曲した「音楽の夜会」から3曲を収録。ヘルムヒェンは彼ら が活躍した時代に近い19世紀のベヒシュタインを用い、インスピレーション溢れる多彩な表現で、これらの作品本来の響きを堪能させるととも に、その音楽的充実度の高さに改めて気付かせる、素晴らしい演奏を聴かせてくれます。
ALPHA-858
『波と影』 〜弦楽九重奏によるドビュッシー:海 他
ドビュッシー:練習曲 第4番〜練習曲集 第1巻 より
 雪の上の足跡 〜前奏曲集 第1巻 より
 パスピエ 〜ベルガマスク組曲 より
 月の光 〜ベルガマスク組曲 より
ルナ・パール・ウールフ(1973-):コンタクト
ドビュッシー:海
※ドビュッシー作品の編曲は全てティボー・ベルタン=マギによる
コレクティフ9(4Vn、2Va、2Vc、1Cb)

録音:2021年9月13-15日 サン=オーギュスタン教会、ミラベル、ケベック、カナダ
マーラー作品の編曲を収めたアルバム(ALPHA-770)で大きな話題を集めたモントリオールの弦楽九重奏アンサンブル、コレクティフ9によるド ビュッシーほか。ドビュッシー作品の編曲は全て、コントラバスを担当するメンバーのベルタン=マギによります。「雪の上の足跡」の静謐な味わ い、コラールのフレーズが帯びる美しさなど、なるほどと思わせる上手い編曲で、ピアノとはまた一味違う色彩を帯びているのがなんとも魅力 的。また「月の光」の編曲は、冨田勲のモーグ・シンセサイザー版へのオマージュとなっています。アメリカの女性作曲家ルナ・パール・ウールフに よる「コンタクト」は、クジラの親子が水中で呼び合う声にインスパイアされた、コレクティフ9のためのオリジナル作品。
ALPHA-861
『CREATION』 〜ロッケンハウス室内楽音楽祭40周年記念

(1)ヘレナ・ヴィンケルマン(1974-):アトラス 〜チェロ、ティンパニと弦楽のための協奏曲 (2019)
(2)ソネット74(2020-21)
(3)マタン・ポラト(1982-):三重奏による断章 (2021)
(4)エリッキ=スヴェン・トゥール(1959-):メモ (2021)
(5)オッリ・ムストネン(1967-):インヴェンティオ (2021)
(6)PATKOP(パトリツィア・コパチンスカヤ)(1977-): ギリビッツィ(気ままな小品)
(7)マヤ・ソールヴェイ・シェルストルプ・ラトシェ(1973-):賛歌 (2021)
(8)クルト・シュヴェルツィク(1935-):.ロッ
(9)エサ=ペッカ・サロネン(1958-):ロッケンハウスのための2つの断章(2021)
 典礼
(10)ペンタトニック・チェイン
(11)ラファエル・メルラン(1982-):チェロ協奏曲 (2016)
(12)ヨハネス・ユリウス・フィッシャー(1981-):スティル・ヒア (2021)
(13)レーラ・アウエルバッハ(1973-):DON’T PROLONG GOODBYES (別れは手短に) (2021)
(1)ニコラ・アルトシュテット(Vc)、ヨハネス・ユリウス・フィッシャー(打楽器)、ロッケンハウス・ストリングス、バルナバス・ケレメン(指)
(2)ジョルト・フェイェールヴァーリ(Cb)、イリヤ・グリンゴルツ(VnI),ヘレナ・ヴィンケルマン(VnII)、ペーテル・サボー(Vc)
(3)イリヤ・グリンゴルツ(Vn)、ニコラ・アルトシュテット(Vc)、ユリアン・洋・ヘーデンボルク(P)
(4)ミースン・ホン=コールマン(Vn)、ニコラ・アルトシュテット(Vc)、ヨーナス・アホネン(P)
(5)ニコラ・アルトシュテット(Vc)
(6)ヴィルデ・フラング(Vn)、ニコラ・アルトシュテット(Vc)
(7)イリヤ・グリンゴルツ(Vn)、ティモシー・リダウト(Va)、ニコラ・アルトシュテット(Vc)、ニコラス・リマー(P)、ヨハネス・ユリウス・フィッシャー(打楽器)
(8)イリヤ・グリンゴルツ(Vn)、ティモシー・リダウト(Va)、ニコラ・アルトシュテット(Vc)、ニコラス・リマー(P)
(9)タチアナ・グリンデンコ(Vn)、ニコラ・アルトシュテット(Vc)、クレメラータ・バルティカ
(10)ギドン・クレーメル(Vn)、ニコラ・アルトシュテット(Vc)、クレメラータ・バルティカ
(11)ラニコラ・アルトシュテット(Vc)、ロッケンハウス・ストリングス、ラファエル・メルラン(指)
(12)ニコラス・リマー(P)
(13)ニコラ・アルトシュテット(Vc)、ロッケンハウス・ストリングス

録音:2021年7月 ロッケンハウス教区教会
ギドン・クレーメルが中心となり、1981年にオーストリアのロッケンハウスで始められた室内楽音楽祭。40周年となる2021年はコロナ禍の中 ながら無事に開催され、ヘレナ・ヴィンケルマンとラファエル・メルランによるチェロ協奏曲2曲が現在の芸術監督ニコラ・アルトシュテットのソロで 初演されたほか、音楽祭に所縁のあるアーティストたちが多数の新作を寄せました。ヴィンケルマンの協奏曲が25分で「ソネット74」が9分ほ ど、メルランの協奏曲が15分ほどあるほかは、ほとんどが1分前後、長くて3分台という演奏時間の小品ばかり。エサ=ペッカ・サロネン、レー ラ・アウエルバッハ、エリッキ=スヴェン・トゥールなどの人気作曲家や、パトリツィア・コパチンスカヤ、オッリ・ムストネンといった気鋭の演奏家たち による作品が次々と現れ、まるで万華鏡のような面白さです。音楽祭の創立者クレーメルのほか、参加アーティストの豪華さもこの音楽祭な らでは。
ALPHA-863
現代エストニアの管弦楽作品
トヌ・クルヴィッツ(1969-):T月の光に (2020)
ウロ・クリグル(1978-):コルダ (2013)
ヘレナ・トゥルヴェ(1972-):影はあなたの後ろに (2011)*
タウノ・アインツ(1975-):序曲エストニア (2014)
クリグル:ザ・ボウ (2021)
レポ・スメラ(1950-2000):オリンピック・ミュージック I (1980)
マテ・スーチュ(Va)*
インドレク・レイヴァテギヤ(Vc)*
マリウス・ヤルヴィ(Vc)*
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2012年7月-2021年7月 パルヌ・コンサート・ホール、エストニア
パーヴォ・ヤルヴィが生まれ故郷エストニアで開始したパルヌ音楽祭をきっかけに、2011年に創設されたエストニア祝祭O。ALPHA- からの3枚目のアルバムは、エストニアを代表する5人の作曲家の作品集です。詩的かつ情景的な作風で知られるトヌ・クルヴィッツが、世界 的パンデミックで人々が孤独にさらされた2020年、パーヴォ・ヤルヴィに献呈した「To The Moonlight」は「管弦楽のための3つのブルース」 の副題を持ち、ブルースのイディオムを用いつつ、困難の時代を生きる人々の心情を表し、またこれに寄り添う美しさを湛えた作品となってい ます。管弦楽作品からエレクトロニクス、映画音楽などでも知られるウロ・クリグルによる「Chordae」は元々古代ギリシャ語とラテン語から取っ た表題に、「和音」、楽器の「弦」、「同意」など様々な言語に引っかけた意味を含ませており、多くの音が重なり合って作られる様々な和音 やリズムが次々と現れるドラマティックな作品。また「The Bow」も、「お辞儀」や楽器の「弓」など様々な意味を含むタイトルを持つ力強く美 しい作品。いずれもパーヴォ・ヤルヴィに捧げられています。グレゴリオ聖歌や東洋音楽から影響を受けているエレナ・トゥルヴェによる「L’ ombre derriere toi」は、3つのヴィオラ・ダ・ガンバと弦楽のために書かれた作品で、ここではヴィオラと2つのチェロがソロをとって演奏されま す。オペラなど舞台作品が有名なタウノ・アインツの「序曲エストニア」は、2012年にエストニアの詩人ジャン・ペクの「Mu isamaa(我が祖 国)」に作曲した際に、その詩から受けた印象を管弦楽で表現したというもの。エストニアで最も重要な交響曲作曲家とされるレポ・スメラによ る「オリンピック・ミュージック I」は、1980年モスクワ・オリンピックの際、タリンで開催されたヨット・レースのオープニングのために作曲されました。 いずれも調性的で聴きやすいながらも刺激的な作品で、まだまだ知られざるエストニア音楽界の奥深さを教えてくれるアルバムです。
ALPHA-864
『光に寄す』 〜サン=サーンス、アーン:合唱曲集
サン=サーンス:夕暮れのロマンス Op. 118
 2つの合唱曲 Op. 68
 並木道の足跡 Op. 141-1
 サルタレッロ Op. 74Saltarelle
レイナルド・アーン(1874-1947):『歌とマドリガル』〜さあ、優美な方よ(リュリのリズムで)
 私と一緒に泣いて下さい
 夏めく季節
 暗部 …世界初録音
 光に寄す …世界初録音
 『ロンデル』より 昼(第1曲) /夜 (第11曲)
 アテネ式の朝の歌*
アクサンチュス(合唱)
クリストフ・グラッペロン(指)
エロイーズ・ベッラ・コーン(P)
マリー・ピコー(S)*
ジュヌヴィエーヴ・シラス(A)*

録音:2021年10月20-21日
オーディトリアム、ラジオ・フランス、パリ
合唱という形態が聴かせる表現の驚くべき幅広さを、気鋭指揮者ローラン・エキルベイとともに世界に印象づけてきたアクサンチュス。彼らの 拠点でもあるフランスにおいて、21世紀の音盤世界でユニークな立ち位置を占めるレーベルAlphaからのリリースは、19世紀フランス楽壇に 新境地を切り開いた名匠サン=サーンスと、早くから才能を開花させ世紀をまたいで音楽シーンを賑わせたアーンの合唱作品集です。どちら もそれぞれの関心から、バロック以前のポリフォニー音楽を作風の一助としてきた作曲家だけに、注目される機会が多いとは言えない合唱曲 の分野にも名品が続々。ロマン派時代ならではの音作りながら古楽との相性が意外にも良い彼らの音楽と、美しい響きに独特の人間的温 もりをたたえたアクサンチュスの歌唱が相まって、このアルバムに大きな存在感を与えています。指揮はエキルベイのもとで経験を積み、ミンコフ スキを支える合唱指揮者としても19世紀フランスの声楽作品で実績を上げてきたクリストフ・グラッペロン。俊英室内合唱団の輝かしい新時 代の幕開けを飾る注目の新録音です。

ALPHA-865(1LP)
NX-C05
『シューベルト・イン・ラヴ』 〜ポップス調アレンジで聴くシューベルト作品の魅力 (LPヴァージョン)
【SIDE A】
セレナーデ (『白鳥の歌』 D957No.4)
おやすみ (『冬の旅』 D911Op.89)
鬼火 (『冬の旅』 D911Op.89)
野ばら D257Op.3No.3
しぼんだ花 (『美しき水車小屋の娘』 D795Op.25)
水の上で歌う D774Op.72
【SIDE B】
夜と夢 D827Op.43No.2
アヴェ・マリア D839Op.52No.6
死と乙女 D531Op.7No. 3
あふれる涙 (『冬の旅』 D911Op.89)
君はわが憩い D776Op.59

※全て、ジョアン・ファルジョ編
ローズマリー・スタンドレー (ヴォーカル)
アンサンブル・コントラスト (ヴィオラ、チェロ、ダブルベース、ギター、打楽器、ピアノ)
サンドリーヌ・ピオー (S)エレル・ベッソン (Tp)

録音:2019年9月 ノアラック修道院、ランコントル文化センター(シエール)
フランスを中心に活躍し、1930-50年代のポップスを歌うバンド"モリアーティ"のヴォーカリストであるローズマリー・スタンドレーと、近現代音楽 を中心にクロスオーヴァー系もアコースティックな楽器でセンスあざやかにこなす実力派集団、アンサンブル・コントラストが手を組んだシューベル トの作品集。ピアノを担当するグループの中心メンバー、ジョアン・ファルジョによる、原曲のイメージを生かした美しくも物憂いアレンジで収めて います。方々から引っ張りだこの人気ソプラノ、サンドリーヌ・ピオーと、ヨーロッパ・ジャズ界で話題の女性トランペッターでALPHAからアルバム (ALPHA298)をリリースしているエレル・ベッソンも参加。心地よく力の抜けたヴォーカルと演奏が、シューベルト作品が本質的に持つ魅力を 新しい角度から楽しませてくれます。ピオーがリードする「夜と夢」も絶品。
2020年発売のアルバム(ALPHA418)から、器楽のみによる4つ のトラックを省いてアナログ化したもの。

ALPHA-866
モーツァルト:ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲 第24番ハ短調 K. 491(第1楽章カデンツァ…ガブリエル・フォーレ)
ピアノ協奏曲 第17番ト長調 K. 453
エリック・ル・サージュ(P)
イェヴレSO
フランソワ・ルルー(指)

録音:2021年9月 イェヴレ、スウェーデン
フランス音楽のスペシャリストとしてはもちろん、ドイツ音楽の解釈でも定評があり、シューマンやブラームスの体系的録音で高く評価されている エリック・ル・サージュ。意外にもモーツァルトに関しては、これまでフランク・ブラレイとのデュオやアンサンブルでしか録音を行ってきませんでした が、今回ついに、盟友フランソワ・ルルーのサポートを得た2つの協奏曲が登場します。古典派における短調協奏曲の傑作第24番では、 フォーレによるカデンツァを使用しているのがル・サージュらしいところ。演奏はピリオド・アプローチとは言えませんが巨匠風の重たいものでもな い、様々な解釈を越えて全くのオリジナルにまとめ上げた、まさにル・サージュならではのもの。軽やかさと伸びやかさ、力強さと抒情性の絶妙 なバランスが素晴らしい、聴き応えたっぷりで後味の良い演奏に仕上がっています。
ALPHA-867
室内楽編成によるシェーンベルクとベルク作品集
シェーンベルク:浄夜 Op. 4(エドゥアルト・シュトイアーマン〔1892-1964〕編曲/ピアノ三重奏版)
 室内交響曲第1番Op. 9(アントン・ウェーベルン〔1883-1945〕編曲/五重奏版)
ベルク:ピアノ・ソナタ ロ短調 Op. 1(ティム・ミューレマン〔1993-〕編曲/五重奏版)
 アダージョ 〜室内協奏曲(作曲者自身の編曲によるクラリネット、ヴァイオリン、ピアノの三重奏版)
ヘット・コレクティーフ【トーン・フレット(フルート、ピッコロ)、ジュリアン・エルヴェ(Cl)、ヴィバート・アーツ(Vn)、マルテイン・フィンク(Vc)、トーマス・ディールチェンス(P)】

録音:2020年12月-2021年9月 ベルギー
もともと小さな編成のために書かれている、シェーンベルクの「浄夜」「室内交響曲」やベルクの「室内協奏曲」といった作品を3〜5名という極 小編成に編曲したものと、逆にベルクのピアノ・ソナタを五重奏へと拡大した編曲版を収録したアルバム。いずれの作品でもテクスチャがより 明確になっており、近現代作品の解釈に長けたヘット・コレクティーフらしい高い緊張感としなやかさを併せ持った演奏が、原曲とは一味違っ た魅力を最大限引き出しています。
ALPHA-868

NYCX-10331
日本語解説付国内盤
税込定価

ヘンデル:戴冠式アンセム 〜英国王ジョージ2世のための
デッティンゲン・テ・デウムHWV 283
ル・コンセール・スピリチュエル(古楽器&声楽アンサンブル)
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2021年6月 オーディトリアム・ド・ラ・セーヌ・ミュジカル、ブローニュ=ビヤンクール(パリ郊外)
ヘンデルの合唱曲の中でも、金管や打楽器を交えたオーケストラが壮麗な響きを作り出す大作はロマン派時代にも人気が高く、19世紀に も多くの作品が蘇演され評判を呼んでいました。その迫力はヘンデル生前の演奏様式に立ち返っても有効なだけでなく、時に現代楽器演 奏をも凌ぐインパクトさえ与えうるものであることを、欧州古楽シーンの最前線をゆく才人エルヴェ・ニケがありありと伝える痛快な名演が登場 します。『メサイア』作曲の2年後、オーストリア継承戦争中の英国軍勝利を祝して書かれた1743年の『デッティンゲン・テ・デウム』と、英国 王室の式典で今なお演奏される「司祭ザドク」をはじめとする『戴冠式アンセム』(1727年、ジョージ2世の戴冠式のために作曲)のカップリン グですが、注目は初演時に近づけた編成の大きさ! 総勢35名の合唱、コントラバス2を含む弦20名、2パートのオーボエ各5にファゴット 6、トランペット8にティンパニ2組という大編成を採用。金管には18世紀流の指孔なしナチュラルトランペットの名手マドゥーフ、木管には『王 宮の花火の音楽』録音から楽器再現も含めてニケの協力を続けるジェレミー・パパセルジオーら、最前線の名手たちが加わっての演奏はまさ に圧倒的。古楽器ならではの響きを伴うファンファーレの痛烈な迫力から、合唱と器楽の玄妙な交錯まで、聴き手をはっとさせる強い存在感 の解釈がそこかしこに詰まっています。ニケとヘンデルの相性の良さを改めてよく示す新時代の名盤です。
ALPHA-869
アビイ・ロード・コンチェルト
ガイ・ブラウンシュタイン(1971-)作・編曲:アビイ・ロード・コンチェルト
ヴォーン・ウィリアムズ: 揚げひばり
ディーリアス:ヴァイオリン協奏曲
ガイ・ブラウンシュタイン(Vn)
ベルギー王立リエージュPO
アロンドラ・デ・ラ・パーラ(指)

録音:2021年11月 サル・フィラルモニーク、リエージュ、ベルギー
ビートルズ最後のスタジオ録音アルバムである『アビイ・ロード』。これをベルリン・フィルの第一コンサートマスターを2000年から約14年務めた ガイ・ブラウンシュタインが編曲し、クラシカルな楽曲に仕立てて自ら奏でるアルバムが登場。「アイ・ウォント・ユー」のリフによる序曲、「ストロベ リー・フィールズ・フォーエバー」のフレーズを挿入したカデンツァなどビートルズへの愛が全編に詰まっており、技巧的なアクセントも随所に散りば められた聴き応えたっぷりの35分間です。 併せて同じく英国由来の名曲2作、ヴォーン・ウィリアムズの「揚げひばり」とディーリアスの協奏曲を収録。どちらもゆったりとした作品ですが、 ブラウンシュタインの歌心が冴えわたり、作品の美しさを満喫することが出来ます。特にひばりの描写は天国的。 2024年からマドリード州立Oの首席指揮者兼芸術監督への就任が決まっているアロンドラ・デ・ラ・パーラによる、隅々まで行き届き 抑制の効いたコントロールも素晴らしいものです。
ALPHA-870
『ユリスのごとく旅する者の幸せよ』 〜フランスの詩聖ジョアシャン・ド・ベレーと16世紀の作曲家たち〜
1. ディディエ・ル・ブラン(生歿年不詳、1575-1585頃活躍): 誰が言葉を貸してくれよう
2. クワル(朗読):ユリスのごとく旅する者の幸せよ
3. ジャック・アルカデルト(1507-1568):わたしが恋をしていた頃
4. アルカデルト:わたしが恋をしていた頃(器楽による演奏)
5. ラッスス:寒く暗い夜が
6. ラッスス:おお弱き心よ、そんなに傷を負って
7. ル・ブラン:見た目だけはノミや絵筆で取り繕えようが
8. ニコラ・ゴンベール(1495-1556):羨望を越えて(器楽による演奏)
9. アルカデルト:わが貴婦人よ、もしあなたがご自身ばかりを
10. コルネーユ・ド・モンフォール(1530-1610): わが貴婦人よ、もしあなたがご自身ばかりを
 作曲者不詳(ピエール・アテニャン〔1494-1551〕編): ブランル(器楽による演奏)
 ジャン・シャルダヴォワーヌ(1538-1580):わが貴婦人よ、もしあなたがご自身ばかりを
11. アルカデルト:この心地良き月に
12. アルカデルト:この心地良き月に(器楽による演奏)
13. ニコラ(詳細不詳、1558年の曲集より):この心地良き月に
14. コルネリス・フェルドンク (1563-1625): ただひとり、物思いに沈み
15. クワル(朗読):わたしに夜が短く、昼はあまりにも長く感じる
16. ジャン・ド・カストロ(1540-1611):わたしに夜が短く、昼はあまりにも長く感じる
17. フェルドンク:美徳に貫かれた人間は豊かである
18. 作曲者不詳(アテニャン編):パヴァーヌ(器楽による演奏)
19. アントワーヌ・ド・ベルトラン(1540-1581):この目が潤うのは
20. クワル(朗読):足取りは重く、俯きがちに
21. カストロ:ごきげんよう、どうかこの死せる季節に負けず
22. アルカデルト:この上ない幸運に、わたしが恵まれようという時に
23. クレマン・ジャヌカン(1485-1558);かけがえなく高貴な樹を見たいなら
24. アルカデルト:隠し切れません、お慕いする気持ちを
25. アルカデルト:その古きこと、天地創造まで遡るほど
ドゥース・メモワール(古楽器&声楽アンサンブル)
クワル(朗読)…2、15、20
カミーユ・フリッチュ(S)
オリヴィエ・コワフェ(アルト=カウンターテナー)
ユーグ・プリマール、フランソワ=オリヴィエ・ジャン(T)
マルク・ビュネル(Bs)

フローラン・マリー(8コース・リュート、4コース・ルネサンスギター)
バティスト・ロマン(ルネサンス・ヴァイオリン、リラ・ダ・ブラッチョ)
セバスティアン・ヴォネール(ルネサンス・スピネット)
ドゥニ・レザン・ダドル(アルト&テノール・リコーダー、指揮)

録音:2022年1月ジャン・リュルサ現代タピスリー美術館、アンジェ(フランス)
フランス・ルネサンスの詩人といえば、同時代の作曲家たちの他ラヴェルやプーランクなど近代作曲家たちもその詩に作曲したピエール・ド・ロン サール(1524-1585)が有名ですが、このロンサールと交流を持ち、知識人の文語だったラテン語ではなくフランス語で詩作した7人の重要 詩人たちが「プレイヤッド(すばる=七星に例えた同時代の優れた詩人7人)」と呼ばれ、文学史では重視されてきました。中でも早くからロン サールと知遇を得ていたジョアシャン・デュ・ベレー(1522-1560)は、1549年に『フランス語の擁護と顕揚』を著しラテン語に劣らぬフランス語 の洗練と重要性を説きつつ、美しい詩作の魅力で宮廷人たちに高く評価されました。作品は音楽家たちにも注目され、フランドル楽派のア ルカデルトやラッススら音楽史上名高い重要作曲家が曲をつけた例も少なくありません。フランス中部トゥールを拠点に、古楽研究と筋の 通った演奏実践を続けるドゥース・メモワールは今回、デュ・ベレーの詩にもとづく多様な同時代作曲家たちの作品を厳選。詩句の味わいを 活かしながら抜群の古楽歌唱を聴かせる声楽陣、素朴にして妖艶な音色が美しい古楽器奏者たちが織りなす多様な編成で、詩の洗練 を大前提とした16世紀フランス声楽の美の真相に迫ります。ア・カペラ編成でも独唱でも歌われる多声シャンソンや器楽演奏に加え、古楽 器の伴奏に乗せフランス語ラップ界の俊才クワルが端正に聴かせるデュ・ベレー作品の朗読も絶美。文学的洗練の音声的側面を、世界的 古楽グループの入念なプログラムで堪能できるAlphaならではの充実盤に仕上がっています。
ALPHA-871
ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調 (Pと八重奏版)ほか
1. フィリップ・グラス(リーズ・ボレル編):Invitation 〜映画『フォッグ・オブ・ウォー』 より
2. ダヴィッド・シャルマン(1980-):ゲタリー …世界初録音
3. サン=サーンス:水族館(ソロ・ピアノ版) 〜『動物の謝肉祭』 より
4. アルベルト・イグレシアス(1955-):O Night Divine 〜映画『O Night Divine』 より
5-7. ラヴェル(ルカ・アンリ編):ピアノ協奏曲 ト長調 (Pと八重奏版)
8. アルベルト・イグレシアス:Piano Bar y coro infantil (「 Salvador 」)〜映画『ペイン・アンド・グローリー』 より
9. ストラヴィンスキー:ロシアの踊り 〜『ペトルーシュカ』 より
10. ホセ・アントニオ・ドノスティア(1886-1956):悩み 〜『21のバスク風前奏曲』 より
11. アルベニス:海辺にて 〜『旅の思い出』 より
12. ラモー:未開人 〜『新クラヴサン組曲集』 より
13. サラサーテ:ピエールと子守歌 Op. 17
14. クープラン:バスク人 〜『クラヴサン曲集第2巻』 より
15. アルマン・アマール(1953-):ゲルシュタインのテーマ(Vnとピアノ版) 〜映画『ホロコースト-アドルフ・ヒトラーの洗礼-(Amen.)』 より
16. マックス・リヒター(ドミトリー・スミルノフ編):Andante/Reflection (End Title) 〜映画『戦場でワルツを』 より
17. イーグルス/ニコラ・ヴォルムス編曲:ホテル・カリフォルニア
18. ラ・ファム/ニコラ・ヴォルムス編:Sur la planche
オーレル・マルタン(P、芸術監督)
ドミトリー・スミルノフ(Vn)…5-7、13、15、16
アドリエン・ボワソー(Va)…5-7、16
カロリーヌ・シプニエフスキ(Vc)…5-7、16
セレスタン・ゲラン(Tp)…5-7
マチルド・カルデリーニ(Fl)…5-7
アモリ・ヴィデュヴィエ(Cl)…5-7
ニコラ・ラモト(打楽器)…5-7
ドミ・エモリーヌ(アコーディオン)…5-7
ヴィクトル・ジャコブ(指)…5-7

録音:2022年4月ラ・ファブリク・ド・オンド、サンペー=シュル=ニヴェール、フランス
パリ音楽院のほかクレモナやロンドンでも学んだピアニスト、オーレル・マルタンが、故郷であるフランス領バスクの港町ゲタリーに思いを馳せて 作ったアルバム。メインとなるのはバスク地方出身の大作曲家ラヴェルによるピアノ協奏曲で、ここではピアノと8人の奏者による小規模編成 にアレンジされた版を使用しており、気心の知れた友人たちと息の合った演奏を聴かせます。そのほかバスクや海の印象を元にした、あるいは 近い雰囲気を持つ有名無名の曲が集められた、たいへん美しいアルバム。ラストには、原曲の持つイメージを大胆にデフォルメして重いピアノ 曲に生まれ変わった「ホテル・カリフォルニア」と、フランスのバンド、ラ・フェムの曲をほぼそのままピアノに置き換え中間部にサン=サーンスの「水 族館」のフレーズを挿入した「Sur la planche(サーフボードの上で)」という、ロック作品を2曲収録しています。
ALPHA-872
憧れ〜ライヴ・イン・ロッテルダム
ベルク:初期の7つの歌 (レインベルト・デ・レーウ編)
 4つの歌曲 Op. 2(ヘンク・デ・フリーヘル編)
マーラー:交響曲第4番ト長調 (エルヴィン・シュタイン編)
バーバラ・ハンニガン(S)
ラウル・ステファニ(Br)
カメラータRCO
ロルフ・フェルベーク(指)

録音:2021年4月30日 デ・ドゥーレン、ロッテルダム、オランダ (無観客ライヴ)
主にオランダで指揮者、編曲者として活躍しているロルフ・フェルベークと、ロイヤル・コンセルトヘボウOの団員で組織される室内アン サンブル、カメラータRCOによるベルクとマーラー。ベルクの『初期の7つの歌』では、ピアニストとして活躍したレインベルト・デ・レーウがオリジナ ルのピアノ譜から編曲した版(作曲者自身による管弦楽版も参考にしていると思われます)、『4つの歌曲』はオランダ放送フィルの打楽器奏 者であり、デ=メイ「指輪物語」の管弦楽編曲などでも知られるヘンク・デ・フリーヘルによる版を使用。マーラーの交響曲第4番は、シェーンベ ルクの弟子であったエルヴィン・シュタインが「私的演奏協会」のために編曲したもの。ソリストを務めるのは後期ロマン派、新ウィーン楽派から 同時代音楽までのスペシャリストであるバーバラ・ハンニガンと、オランダの若きバリトン、ラウル・ステファニ。2020年からの世界的パンデミックの 中で、様々な管弦楽作品を小編成のカメラータRCOのために編曲してきたというフェルベークとアンサンブルの意思疎通は非常に親密なもの で、ハンニガンらも奥行きのある表情でこの秀演をさらに表現豊かなものにしています。このアルバムはロッテルダムのデ・ドゥーレンにて収録さ れたストリーミング用無観客公演の様子を収めたもの。今の時代ならではのライヴ・パフォーマンスと言えるでしょう。
ALPHA-873
メンデルスゾーン弦楽四重奏曲全集 第1集 〜第1-3番
弦楽四重奏曲 第2番イ短調 Op. 13
弦楽四重奏曲 第1番変ホ長調 Op. 12
弦楽四重奏曲 第3番ニ長調 Op. 44-1
ヴァン・カイックQ【ニコラ・ヴァン・カイック(Vn)、シルヴァン・ファーヴル=ビュル(Vn)、エマニュエル・フランソワ(Va)、アンソニー・コンドウ(Vc)】

録音:2021年7月 アルスナル・ドゥ・メス、フランス
2012年にフランスで結成され、2015年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクールで優勝、ALPHAレーベルからモーツァルトを軸に 次々とアルバムをリリースし、2019年春には初来日も成功させたヴァン・カイック四重奏団が、メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全集に臨み ます。第1弾には第1番から第3番までを作曲順に収録。作曲家十代後半の作品で当時まだ冒険的であった短調で書かれた第2番、二 十歳の頃に書かれ第2番同様ベートーヴェンの影響が強い第1番、作曲家として演奏家として多忙な日々を送っていた二十代の終わりに 書かれた3曲のうちの1曲である第3番。ヴァン・カイック四重奏団は、若き日の2作品の瑞々しさと第3番の充実ぶりを、彼ららしい流麗な音 楽の語り口と躍動的な表現で聴かせます。
ALPHA-874
ジョン・アダムズ:管弦楽作品集
スロニムスキーのイアーボックス(1995)
父はチャールズ・アイヴズを知っていた(2003)
トロンバ・ロンターナ(1985)
ロラパルーザ(1995)
チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2022年3月 トーンハレ、チューリヒ、スイス
パーヴォ・ヤルヴィとチューリヒ・トーンハレOによる、現代アメリカを代表する作曲家ジョン・アダムズの管弦楽作品集。ミニマル、ポス ト・ミニマル、ネオ・ロマンティックなどと分類されるアダムズですが、実際はそのどれでもあると同時に一つには括れない柔軟な作風を持ってお り、同時代のジャズやポップスともお互いに刺激を与え合っています。ここにはそんな彼が約20年に渡って書いた作品を収録。「スロニムス キーのイアーボックス」は、ストラヴィンスキーの「ナイチンゲールの歌」のいくつかの瞬間がモチーフになっており、管弦楽の爆発的な色彩を楽し める作品。「父はチャールズ・アイヴズを知っていた」のタイトルは、アダムズによるとモートン・フェルドマンの「フュルステンベルク通りでハイネに 会った」に無意識に触発されたようだとのことで、彼の父親カール・アダムズ(この父親からクラリネットを習ったことが、ジョン・アダムズの音楽の 原点でした)がアイヴズの知り合いだった事実はないそうですが、マサチューセッツとコネティカットという隣りあわせの州に住んでいた彼らが出会 うことがあれば、お互い昼はビジネスマン、夜はアーティストの顔を持つ二人として意気投合しただろうとのこと。曲は、引用を多用したアイヴズ の作品をさらに引用するという手法が用いられた、アメリカならではの作品を作り続けた大作曲家へのオマージュとなっています。「トロンバ・ロ ンターナ」はポスト・ミニマル的な手法で書かれたファンファーレで、「離れたトランペット」を意味する名が示すように、左右に振り分けられた2つ のトランペットが呼び交わす様を神秘的な音響が支える作品。ちなみに「ショート・ライド・イン・ア・ファスト・マシーン」と共に『2つのファンファー レ』として出版されていますが、これは作曲家が意図したカップリングではないとのことです。「ロラパルーザ」は「傑出したもの(人)、とんでもない もの」といった意味を持つアメリカの俗語で、サイモン・ラトル40歳のプレゼントとして書かれた作品。この語感をもとにしたモチーフがトロンボー ンに現れるほか、様々な要素が組み合わされており、吹奏楽にも編曲された人気曲です。作曲家監修のもと、パーヴォ・ヤルヴィとトーンハレ 管は作品のツボを心得た躍動感あふれる演奏を聴かせており、聴き込むほどにその面白さを実感できるアルバムに仕上がっています。
ALPHA-875

NYCX-10342
日本語訳解説付国内盤
税込定価
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
ピアノ協奏曲 第23番イ長調 K. 488
交響曲第40番ト短調 K. 550「十二音技法」
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ)
使用楽器:ウィーンのアントン・ヴァルター1790年頃製作モデルに基づくクリストフ・ケルン製作の再現楽器
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
ジュリアン・ショーヴァン(Vn、指揮)

録音:2021年9月アルスナル、メス(フランス北東部ロレーヌ地方)
※日本語解説付国内盤解説日本語訳…白沢達生
Aparteレーベルでのハイドン「パリ交響曲」シリーズで注目すべき実績を上げた後、ALPHAでモーツァルトの重要な管弦楽作品を体系的に 録音してゆくSimply Mozartシリーズを開始したフランス最前線の古楽器オーケストラ、ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ。「ジュピター」などを 収録し世界中で高い評価を博した第1弾(ALPHA776/NYCX-10256)に続き、第2作は同じ後期交響曲群中唯一の短調作品である ト短調の第40番と、パリに自筆譜が残っている2作(「ドン・ジョヴァンニ」序曲、ピアノ協奏曲第23番)という重要作揃いのプログラムです。協 奏曲のソリストに迎えられたフォルテピアノの大御所アンドレアス・シュタイアーは、意外にもモーツァルト協奏曲の録音が決して多くはなく、20 世紀終わりにTeldecからリリースされたコンチェルト・ケルンとの4曲(第9、17、18、19番)以来の満を持しての新録音!随所に聴こえる通 奏低音としての即興含め、当時の演奏習慣を踏まえた装飾が盛り込まれた解釈の流麗さはますます冴えわたるばかり。シュタイアーとともに 自筆譜を検討し演奏に反映させたというル・コンセール・ド・ラ・ロージュの各セクションも古楽器ならではの機微に満ちた解釈で、ヴァイオリン を弾きながら指揮するショーヴァンのもと意欲溢れる一体感で各作品の深みと迫力をあざやかに伝えてやみません。なおここではクラリネットの 入った版を使用。終楽章の半音階的楽想をふまえ第40番にあえて添えられた「十二音技法」という副題(彼らのコンサートの聴衆から募集 し、団員によって選ばれたものとのこと)にも現れている通り、作品本来の姿を徹底して見つめ直した先に垣間見えるモーツァルトの先進性に 改めて驚かされます。自筆譜がパリに辿り着いた経緯やシュタイアーへのインタビューなど、解説も貴重な情報満載です(仏・英・独語/国 内仕様盤は日本語訳付)。
ALPHA-876
『ラモー、ポンパドゥール夫人の庇護下で』 〜「アストレの帰還」と「シバリスの住民たち」
ラモー:アストレの帰還 〜「愛の驚き」1748年初演版に添えられた序幕(世界初録音)
シバリスの住民たち(1753)〜「愛の驚き」1757年版第2幕の未出版初期稿
アストレ、エルシリード…マリー・ぺルボ(S)
フィロエ…ウジェニー・ルフェビュール(S)
快楽の精…アンヌ・アムザル(S)
ヴュルカン…フィリップ・エステーフ(Br)
時の神、アストール…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
アジス…クレマン・ドビュヴル(オートコントル〔高音テノール〕)
アンサンブル・レ・シュルプリーズ(古楽器&声楽アンサンブル)
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(指)

録音:2021年8月オディセー劇場、ペリグー(フランス南部アキテーヌ地方)
1733年、齢50の年に初めてのオペラ「イポリートとアリシ」で物議を醸して以来、遅咲きながら瞬く間にフランスで最も話題の舞台音楽作曲 家となったラモー。独自の作風を見出し名声の絶頂を迎えた彼の評判は間もなくルイ15世の王室に届き、1740年代には王の公妾となった 稀代の文化人ポンパドゥール夫人からの愛顧を受けつつ、独特な作風をより洗練されたものへと進化させてゆきます。フランス最前線の古楽 シーンから届いた今回の録音では、そんな時期にポンパドゥール夫人の肝煎りで複数回上演された音楽劇「愛の驚き」から、過去に録音さ れることのなかったプロローグ(序幕)と、1757年の再演時に新たに挿入された第2幕の原型となった「シバリスの住民たち」を収録。すでに名 歌手ヴェロニク・ジャンスとの共演盤『PASSION』(ALPHA747/国内仕様NYCX-10234)でフランス古楽との抜群の相性を印象づけたア ンサンブル・レ・シュルプリーズが、俊才歌手たちとともに、両作品の細部にいたるまで徹底的に吟味した解釈で比類ない名演に昇華。詩句 の味わいを活かした歌唱もさることながら、無孔ナチュラル・トランペットを吹きこなすマドゥーフ兄弟やボンポルティ国際コンクール優勝者でもあ るヴァイオリンの出口実祈など、注目すべき演奏家たちが多数揃った器楽勢の頼もしい共演も見事です。ラモー特有の音使いのユニークな 魅力を心ゆくまで味わえる一編です。
ALPHA-877
『失われた宝石の数々』 〜19世紀フランス歌劇のコロラトゥーラ秘曲集〜
ヴィクトール・マッセ(1822-1884): 竪琴の歌「何を言っているの? 聞こえたけれど意味が分からない」〜歌劇「ガラテー」(1852)より
マイアベーア:影の歌「淡い影が私についてくる」 〜歌劇「プロエメルのパルドン祭、またはディノーラ」(1859)より
トマ:エリザベートのカヴァティーヌ「またあの人と会うとは!」〜歌劇「夏の夜の夢」(1850)より
アレヴィ:ジャガリタの歌「こちらへ来て、私の頼もしい戦士よ」〜歌劇「インドの娘ジャガリタ」(1855)より
アダン(1802-1856):トワノンの歌「この住処に留まろうと」 〜歌劇「失われた宝石」(1853)より
オーベール:マノンの歌「もう夢に振り回されるのはたくさん」〜歌劇「マノン・レスコー」(1856)より
オーベール:カルロの歌「なんとも不思議な話を聞いたな」〜歌劇「悪魔の取り分」(1843)
マイアベーア:歌劇「北極星」(1854)よりカトリーヌの祈り「彼らをずっと見守っていてください」
舟歌(合唱)「さあ行こう、悲しみはもうたくさん」
トマ:エリザベートの歌「これは夢よ」 〜歌劇「夏の夜の夢」(1850)より
トマ:フィリーヌの独唱とポロネーズ「そう、今日のわたしは妖精の女王」〜歌劇「ミニョン」(1866)より
ジョディ・デヴォス(S)
フランダース放送cho
ブリュッセルPO
ピエール・ブルーズ(指)

録音:2022年2月 スタジオ4、フラジェ、ブリュッセル
イタリアのベルカント作品やワーグナーの楽劇などの傍ら、フランス19世紀のオペラは近年までやや日陰の存在に甘んじていましたが、21世 紀に入って急速に復権が進み、かつてヨーロッパ全域の歌劇世界を牽引した当時の勢いが生々しく思い起こされつつあります。現代蘇演さ れる幻の名作も少なくありませんが、ここではそうした19世紀の知られざる声楽作品の再発見に大きく寄与している新世代の名歌手ジョ ディ・デヴォスの独唱で、オーベール、マイアベーア、トマらをはじめとする重要作曲家たちの作品に盛り込まれた華麗なコロラトゥーラ・ソプラノ のためのナンバーを厳選。中には「ディノーラ」の影の歌のようにモッフォ、サザーランド、ダムラウら新旧の名歌手たちが歌いこなした作品もあり つつ、多くは滅多に録音されない稀少作品ばかり。18世紀の名カストラート、ファリネッリを主人公にしたオーベール「悪魔の取り分」や、バレ エ「ジゼル」の作曲者アダンの秘作でタイトルの元にもなっている「失われた宝石」など、多くは他ではまず聴けない稀少さでありながら、デヴォ スの伸びやかな歌唱もあり、どの曲も第一級のイタリア・オペラにもひけをとらない抜群の存在感で耳を捉えてやみません。ブルーズ率いるブ リュッセル・フィルも、作品の魅力をよく捉えた迫力満点の演奏で好サポートを聴かせます。ロマン派フランス音楽の面白さを再認識させ、未 知の音楽への探求心を改めて掻き立ててくれる1枚です。
ALPHA-880
『デュオ/ソロ』 〜無伴奏チェロ作品とアルメニア民謡の出会い
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV 1007
1. I. 前奏曲
2. アルメニア民謡:Alakyaz アラガツの山
3. II. アルマンド
4. アルメニア民謡:Noubar ヌーバル(愛するヌーバル)
5. III. クーラント
6. アルメニア民謡:Garuna ガルナ(雪に覆われた春に)
7. IV. サラバンド
8. アルメニア民謡:Chinar es あなたはプラタナスのよう
9. V. メヌエット I & II
10. アルメニア民謡:Shogher djan 愛しのショゲル
11. VI. ジグ
12-13. リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ
14. アルメニア民謡:Sareri Hovin Mernem 山の風に吹かれて死のう
15-17. コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ Op. 8
アストリグ・シラノシアン(Vc、歌)
使用楽器:1756年製ジェナーロ・ガリアーノ、1676年製フランチェスコ・ルッジェーリ

録音:2022年2月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
リヨンの生まれでアルメニアの血を引くアストリグ・シラノシアンが、無伴奏チェロのための名曲と、自らのルーツであるアルメニアの伝承歌を並べ た興味深いアルバムをリリース。特に大バッハの無伴奏チェロ組曲第1番では、各楽章の間にアルメニアのごく短いメロディを挟み込み、西洋 クラシックを代表する名曲と東洋的な節回しが対話するような興味深い構成となっています。各民謡では、チェロのみによって奏でられる「ア ラガツの山」を除く5曲で、自らのチェロの伴奏に乗って歌うシラノシアンの美しい弾き語りも堪能。人の声と、それに最も近いと言われるチェロ との、いわばデュオを披露して楽しませてくれます。
ALPHA-881
『ザ・ホィール』 〜キャロライン・ショウ室内楽作品集
キャロライン・ショウ(1982-):1000個めのオレンジ 〜ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとピアノのための
ギュスターヴ・ル・グレイ 〜ピアノ独奏のための
ザ・ホィール 〜ピアノとチェロのための (イ・ジャルディーニ委嘱作品)
ボリス・ケルナー〜チェロとフラワー・ポッド(植木鉢)のための
あなたの御手に 〜チェロ独奏のための
石灰岩と石綿 〜チェロとヴィオラのための
イ・ジャルディーニ【岡田修一(Vn)、レア・エンニーノ(Va)、ポーリーヌ・ビュエ(Vc)、南 恵理子(パーカッション)、ダヴィド・ヴィオリ(P)】

録音:2021年10月ダリウス・ミヨー音楽院オーディトリアム、エクサン・プロヴァンス、フランス
1982年に生まれ、ニューヨークを拠点としてヴォーカル、ヴァイオリン、作曲、プロデュースで活躍するキャロライン・ショウ。2013年作曲の「8 声のためのパルティータ」でピュリッツァー賞を最年少で受賞、2020年のグラミー賞ではアルバム「オレンジ」が最優秀室内楽・小編成アンサン ブル・パフォーマンス賞を受賞し、今アメリカで最も話題となっている若手作曲家の一人です。ここではフランスを中心に活躍するアンサンブ ル、イ・ジャルディーニのメンバーによる室内楽作品を収録。どの作品も美しく、抒情性の中に前衛性やジャズ、エスニックなどの要素をスパイ スのように効かせており、聴きやすいだけでなく、凝った音がたいへん興味を引く音楽となっています。素焼きの植木鉢を音程別に並べ堅いマ レットで叩く独特な楽器が活躍する作品も収録。
ALPHA-882
次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.3
ヴァイオリン協奏曲 第4番ニ長調 K. 218(カデンツァ…ヨーゼフ・ヨアヒム)
フルート協奏曲 第1番ト長調 K. 313(カデンツァ…ジョセフィーヌ・オレック)
ピアノ協奏曲 第6番変ロ長調 K. 238(カデンツァ…スリマ・ストラヴィンスキー[第1楽章]、モーツァルト[第3楽章])
ルズヴィ・グディム(Vn)
ジョセフィーヌ・オレック(Fl)
ジェネバ・カネー=メイソン(P)
ウィーンRSO
ハワード・グリフィス(指)

録音:2022年3月
30年以上にわたり若いアーティストたちを支援しているスイスのオルフェウム財団とALPHAが協力し、次世代の若いソリストたちによるモー ツァルトの協奏曲をリリースするシリーズ第3弾。ルズヴィ・グディムはオスロ出身でジュリアード音楽院に学び、ユーディ・メニューイン国際コン クールなど数多くのコンクールに入賞、イツァーク・パールマン、クリスティアン・テツラフを始め数多くの巨匠たちと共演を重ねている俊英。ジョゼ フィーヌ・オレックはフランス出身で2017年よりロッテルダム・フィルの首席フルート奏者を務め、2019年にはカール・ニールセン国際音楽コン クールで優勝し、Es-durやORCHIDといったレーベルから既にソロ・アルバムもリリースしています。ジェネバ・カネー=メイソンはイギリス出身 で音楽一家に育ち(チェリストのシェク・カネー=メイソンは兄)、数多くのコンクールに入賞しヨーロッパ各地で活躍している2003年生まれの 若きピアニスト。才能豊かな3人による演奏が楽しめます。
ALPHA-883
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第23番イ長調 K. 488
 カデンツァ…ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
ピアノ協奏曲 第24番ハ短調 K. 491
 カデンツァ(第1楽章)…ヨハン・ネポムク・フンメル
 カデンツァ(第3楽章)…ジュリアン・トレヴェリアン
ジュリアン・トレヴェリアン(P/ベーゼンドルファーVC 280)
ウィーンRSO
クリスティアン・ツァハリアス(指)

録音:2022年1月オーストリア放送スタジオ6/大ホール、ウィーン
1998年英国生まれの若きピアニスト、ジュリアン・トレヴェリアンが弾くモーツァルトを2曲収録。2015年のロン=ティボー国際コンクールにお いて1位なしの2位に史上最年少の16歳で入賞して以降、様々なコンクールで入賞を繰り返している俊才です。今回はモーツァルトを得意 としてきた名ピアニスト、クリスティアン・ツァハリアスによる絶好のサポートを得て、自作カデンツァを含むプログラムを披露。柔らかいタッチと多彩 な表現が大きな魅力です。
ALPHA-884
シューベルト:ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調 Op. 99D 898
ピアノ五重奏曲 イ長調 「鱒」 D 667
ブッシュ三重奏団【マティウ・ファン・ベレン(Vn)、オリ・エプスタイン(Vc)、オムリ・エプスタイン(P)】
ダニエル・パルミツィオ(Va)
ナオミ・シャハム(Cb)

録音:2020年12月、 2021年1月ムジークハーフェン、ザーンダム、オランダ
2012年にロンドンで結成されたブッシュ三重奏団。メンバーのマティウがアドルフ・ブッシュの所有していたグァダニーニのヴァイオリンを使用して いることから、この名ヴァイオリニストの名前を冠しています。ALPHAレーベルで、ドヴォルザークのピアノを含む室内楽作品全集を完結させた 彼らが、続いて取り組んでいるシューベルトの第2弾。「冬の旅」などと同時期の作品ながら伸びやかな美しさを湛えたピアノ三重奏曲第1 番、二十代前半に書かれ活き活きとした曲想と親しみやすいメロディで広く人気のピアノ五重奏曲「鱒」を収録。彼ららしく起伏に富んだ 瑞々しい演奏で、これらの作品の魅力を最大限引き出しています。「鱒」で共演のダニエル・パルミツィオは数々のコンクールで入賞し、ソリス トとして活躍するヴィオラ奏者、指揮者。バッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ(ヴィオラ版)とブラームスのヴィオラ・ソナタを集めた録音(Zefir Records)などで高く評価されています。ナオミ・シャハムはゲヴァントハウス管のコントラバス奏者を経て、ブタペスト祝祭管、マーラー・チェン バー、ウエスト・イースト・ディヴィアン管などで活躍しています。

ALPHA-885
ヤナーチェク、ブラームス、バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ集
ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第3番ニ短調 Op. 108
バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ 第1番Op. 21、Sz. 75、BB 84
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)
ファジル・サイ(P)

録音:2022年8月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
今や鬼才の名を欲しいままにしているヴァイオリニスト、パトリツィア・コパチンスカヤ。2008年にリリースされた彼女のデビュー・アルバムでパート ナーを務めたのが、こちらも当時から鬼才の呼び声高いコンポーザー・ピアニスト、ファジル・サイでした。その後も共演を重ね、名コンビとしての 評判を揺るぎないものにしているこの二人が、およそ15年ぶりに録音に臨んだのがこちらのアルバム。お互いに「火山のように不屈の精神力と エネルギーを持つピアニスト」、「公演の度に異なったキャラクターと新しいストーリーを自然に繰り出してくる変幻自在なヴァイオリニスト」と評す る二人がここで聴かせるのは、バルトーク、ブラームス、ヤナーチェクによる全く異なった性格を持つソナタ3曲。2つの個性が時に寄り添い、時 にせめぎ合いながら紡ぐ音楽は、他では味わえない陶酔感と火花が飛ぶような激しさを併せ持つ唯一無二のもの。特にコパチンスカヤが「始 まりから終わりまで実に素晴らしい」と評するバルトークがハイライトで、終楽章の緊張感溢れる掛け合いは格別です。
ALPHA-887
『うんざりだ、冬って奴は』〜路傍の人たちの嘆きの歌を集めて〜
1. 作者不詳(13世紀):怒りの日〔器楽による演奏〕
2. 作者不詳:うんざりだ、冬って奴は〔I〕(ジャン・リクテュス〔1867-1933〕の詩「貧者の独白」〔1903〕による)
3. アリスティード・ブリュアン(1851-1925): これがコレラだ(『通りでは』〔1889〕より)
4. ヴァンサン・スコット(1874-1952):舗道の毒蛇(作詞: ジャン・ロドール〔1881-1967〕)
5. フランシス・ポピー(1874-1928):憂愁 〜ためらいのワルツ(1921)〔器楽による演奏〕
6. 作者不詳(「ザクセン元帥の歌」の調べによる): フュアルデスの嘆き(1818)
7. ワルトトイフェル(1837-1915): ワルツ「恋と春」(1880)〔器楽による演奏〕
8. ギュスターヴ・グブリエ(1856-1926):女工をしている娘(1898/ジュール・ジュイ〔1855-1897〕の詩による)
9. ジャン・ヴァルネ(1868-1904):舗道のセレナーデ(1894)
10. ポール・ベルナール(1825-1879):鳥たちが怖がるので(1864)〔器楽による演奏〕
11. デュクリュ&ベレッタ:道化師の嘆き(1903?)
12. 作者不詳:放浪歌手の独白(リクトゥスの詩「貧者の独白」〔1903〕による)
13. キュイ:路傍の子ら (『ジャン・リシュパンの詩による20の歌』Op.44より)
14. ガストン・ガバロシュ(1884-1961):夜型の者たち(1914/ラウル・ル・ペルティエ〔1870頃-1926〕とシャルル・クリュニー〔1882-1962〕の詩による)
15. 作者不詳(15世紀):ラ・ペロネル (作者不詳〔伝ラブレー〕『パンタグリュエル第五之書』〔1564〕より)
16. 作者不詳:うんざりだ、冬って奴は〔II〕 (ジャン・リクテュス〔1867-1933〕の詩「貧者の独白」〔1903〕による)
ステファニー・ドゥストラック(Ms)
アルノー・マルゾラーティ(バリトン、構成、音楽監督)
レ・リュネジアン【エルサ・モアッティ(Vn)、メラニー・フラオー(バスーン、リコーダー、声、歌)、ピエール・キュサック(アコーディオン)、ペルネル・マルゾラーティ(Hp)、クリストフ・テラール(ハーディガーディ、バグパイプ)、アントワーヌ・ビトラン(手回しオルガン)、ジョエル・グラール(打楽器)】
サントメール・オードマリア女声cho

録音:2020年6月22-29日 ムーラン・ア・カフェ劇場、サントメール(フランス北部パ=ド=カレー県)
童謡や民俗舞踊などの伝統音楽にも光を当て、ALPHAに名盤も多いル・ポエム・アルモニークで創設以来重要な役割を演じてきた歌手ア ルノー・マルゾラーティが、同団体の仲間も含めた経験豊かな古楽プレイヤーを集め、自ら主宰する個性派団体レ・リュネジアン。フランス革 命以降の時代を中心に、西洋音楽史の主流がすくい切れずにいた音楽領域を探り続けてきた彼らは『セントヘレナ 〜ナポレオンの伝説』 (MU044/国内仕様盤NYCX-10219)でもユニークな名演を聴かせました。今回は時代をぐっと下り第一次大戦前後、ベル=エポックか ら狂乱の時代に至る華やかなフランス文化の裏で辛酸をなめ、路傍に追いやられた人々の暮らしを扱った詩句にもとづく歌の数々に光を当 てます。俳優として研鑽を積んだ後クリスティに見出され、今やミンコフスキやマナコルダら実力派指揮者たちとの共演が続く個性派歌手ドゥ ストラックとともに、マルゾラーティは演技力抜群の朗読と鮮やかな歌唱を自在に行き来し、小劇場の極上レビューのごとく変幻自在の音楽 世界を展開。ル・ポエム・アルモニークの伝統音楽系アルバムでも活躍した名手続々の器楽勢も、雑味交じりの民俗楽器や手廻しオルガン など楽器の持ち味を最大限に引き出し、冒頭の「怒りの日」から鮮烈な存在感で歌を彩り続けます。土臭いシャンソン風味と表裏一体の高 雅なワルツも魅力なら、唯一19世紀初頭生まれの歌「フュアルデスの嘆き」での堂々たる展開も聴きごたえあり。いかにもALPHAレーベルら しい1枚です。
ALPHA-890(5CD+BOOK)
NX-F09
チェロの歴史
オルティス:レセルカーダI
ボニッツィ:パッサジャータ
フレスコバルディ:『カンツォーナ集』(1628/1635)より 17曲〔Alpha053〕
ヴィターリ:ベルガマスカ/チャコーナ
デリ・アントニ:第5ソナタ
ガッリ:チェロとヴァイオリンのためのリチェルカータ
ヴィヴァルディ:2000年前後に発見された手稿譜による三つのソナタ〔Alpha004〜イ短調RV44/変ロ長調RV47/ホ短調RV40〕
マルチェッロ:二つのチェロのための第2ソナタ ニ短調
バリエール:二つのソナタ他〔Alpha015〜ハ短調Op.2-6/変ロ長調Op.3-4/アリア(ソナタ ニ短調 Op.3-2より)〕
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3・5・6番/同 抜粋〔Alpha029〜第1番よりサラバンド/第2番よりプレリュード/第4番よりサラバンド〕/ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタBWV1027-1029、コラール〔Alpha139〜チェロとチェンバロによる〕
ジェミニアーニ:チェロと通奏低音のための三つのソナタ 他〔Alpha123〜イ短調Op.1-11/ニ短調Op.5-2/変ロ長調Op.5-4/鍵盤独奏のためのタンドルマン〕
チルリ:第5ソナタ ハ長調
ボッケリーニ:チェロと通奏低音のための二つのソナタ 他〔Alpha084 〜ソナタ 変ロ長調G.565/ソナタ ハ長調G.17/協奏曲 ト長調G.480〕
ブリュノ・コクセ(各種vc)
レ・バッス・レユニ(古楽器使用)
ベルトラン・キュイエ、ルーカ・グリエルミ、ブランディーヌ・ランヌー、ローラン・ステヴァール(cmb)
エマニュエル・バルサ、エマニュエル・ジャック、マチュラン・マタレル(vc)
リチャード・マイロン(cb)
パスカル・モンテイエ、ルーカ・ピアンカ(テオルボ)
シャビエル・ディアス=ラトル(バロックg)
クリスティナ・プルハル(バロックハープ)
ウィリアム・ドンゴワ(木管コルネット)
ALPHA-891(3CD)
NX-E02
ラモー:「ゾロアストル」 〜全5幕の抒情悲劇(1749) アメリート…ジョディ・デヴォス(S)
エリニス…ヴェロニク・ジャンス(S)
ゾロアストル…レイナウト・ファン・メヘレン(オートコントル)
アブラマーヌ…タシス・クリストヤニス(Br)
アベニス、オロスマード、憤怒の鬼…マティアス・ヴィダル(T)
ゾピール、アリマン、精霊ジェニー、復讐の鬼…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
セフィ、セニード…グヴェンドリーヌ・ブロンデール(S)
ゼリーズ、妖精、憤怒の鬼…マリーヌ・ラフダル=フラン(S)
憤怒の鬼…ティボー・レナールツ(テノール、合唱指揮)
ナミュール室内cho
レザンバサドゥール、ラ・グランド・エキュリー(古楽器使用)
アレクシ ・コセンコ(指)

録音:2022年4月ナミュール・コンサート・ホール、グランド・マネージュ、ナミュール、ベルギー
バッハやヘンデルとほぼ同世代で、遅咲きながらフランス王室のみならずパリ市民の音楽シーンを牽引する存在となっていった大御所ラモー。 リュリの歿後、少しずつ時代遅れになりつつあった全5幕形式のフランス正統派歌劇(抒情悲劇)に新たな活況を呼び込んだのも彼で、「ダル ダニュス」から10年のブランクを経て1749年に発表した「ゾロアストル」は、初演こそ意欲的・先進的な構成が無理解にさらされ失敗に終 わったものの、1756年の改訂版上演以降はフランスの人々にも受け入れられ喝采を浴びました。そして今回ここに登場するのは、ヴェルサイ ユ・バロック音楽センターの全面協力を得て実現した幻の初演版!映像含め既存録音もいくつかある改訂版では音楽構造の分かりやすさ を優先させたため失われてしまった、ラモーと台本作家カユザックによる当初の哲学的・先進的アイデアを本来の姿のままに辿れる、最新校 訂の楽譜による貴重な初録音です。初演当時のオペラ座の編成に合わせ管楽器奏者を増やし、低音を左右に振り分けるなど楽器配置 も当時流にこだわりながら、故マルゴワールから音楽監督の座を受け継いだ名門楽団ラ・グランド・エキュリーを加えた大編成でこの録音に臨 むのは、トラヴェルソ奏者コセンコのもとALPHAやAparte、SONYなど多くのレーベルで名盤を連発しているレザンバサドゥール。頼もしい通 奏低音勢に支えられながら、題名役のファン・メヘレンを筆頭に、デヴォス、ジャンスら世代を越えての注目女声歌手、そしてヴィダルにクリスト ヤニスと、欧州歌劇界の大御所たちが演技力たっぷり織り上げてゆく物語。序曲から絶好調のオーケストラも、随所の聴きどころでの強い求 心力で存在感を発揮します。素顔のラモー芸術の真価を知らしめる新たな名演の登場と言ってよいでしょう。
ALPHA-892
『魔法のオペラ』 〜モーツァルト、ハイドン、サリエリ ほか ウィーン古典派のアリア
ベネディクト・シャック(1758-1826)、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、フランツ・クサヴァー・ゲルル(1764-1827)、ヨハン・バプティスト・ヘンネベルク(1768-1822) 共作::歌劇「賢者の石、または魔法の島」(1790)より
1. 序曲
2. ルバノのアリア「なんたることだ、妻が狂ってしまった!」
3. ルバノのアリア「若い娘に心を預け過ぎてはならない」
4. オイティフロンテのアリア「ナディール、きみなら勝てる」
モーツァルト:歌劇「魔笛」K. 620(1791)より
5. パパゲーノのアリア「おいらは鳥刺し」
ペーター・フォン・ヴィンター(1754-1825):歌劇「魔笛 続編」(1798)より
6. パパゲーノのアリア「いざさらば!おいらは旅立つよ、愛しき者たちよ」
パウル・ヴラニツキー(1756-1808):歌劇「オベロン、妖精たちの王」(1789)より
7. アルマンゾルのアリア「なんたる魅力、なんたる奥ゆかしさ」
8. シェラスミンのアリア「あれはわたしが8歳の頃」
アントニオ・サリエリ:歌劇「トロフォニオの洞窟」(1785)より
9. 序曲
10. アリストーネのアリア「同じ一つの泉から」
11. アリストーネのアリア「夫があまりに陽気なら」
ハイドン:12. 序曲〜歌劇「哲学者の魂、またはオルフェオとエウリディーチェ」 Hob. XXVIII-13(1791)より
13. ロドモンテのアリア「千もの爛々たる輝きが」〜歌劇「遍歴騎士オルランド」Hob. XXVIII-11(1782)より
14. クレオンテのアリア「万物には思惑が宿っている」 〜歌劇「哲学者の魂、またはオルフェオとエウリディーチェ」より
15. ロドモンテのアリア「血気盛んな人間よ、よく聞いて慄け」〜歌劇「遍歴騎士オルランド」より
16. クレオンテのアリア「息があるのに希望がないなら」 〜歌劇「哲学者の魂、またはオルフェオとエウリディーチェ」より
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」(1762)より
17. 精霊の踊り
コンスタンティン・クリンメル(Br)
ホフカペレ・ミュンヘン(古楽器使用)
リュディガー・ロッター(指)

録音:2021年9-10月フリードリヒ=アレクサンダー大学教会、エアランゲン(ドイツ南西部バイエルン地方ニュルンベルク近郊)
ヘンデルやモンテヴェルディのようなバロック作品からRシュトラウス、ブリテンといった近代作品に至るまで、さまざまな指揮者たちとステージを重 ねオペラ、歌曲、宗教音楽と幅広い分野で注目を集めている1993年生まれのドイツのバリトン歌手、コンスタンティン・クリンメル。骨太の選 曲で好感を呼んだALPHAデビュー盤のドイツ歌曲集(ALPHA549)に続き、新作は実力派の古楽器オーケストラとの共演によるウィーン古 典派のアリア集。今回も注目のプログラムで、モーツァルトが活躍し人気を失ってゆく頃のウィーンにどれほど精彩に富んだ歌劇世界が広がっ ていたか、作曲家の知名度に惑わされることなく見事に伝えてくれる選曲になっています。テーマは「魔法」。18世紀末の大都市に暮らす 人々を喜ばせた奇術的パフォーマンスの奥にフリーメイソン思想にも通じる哲学的神秘が息づく、妖術・魔法の類が題材となったオペラからバ リトン歌手のためのナンバーを厳選。この分野の嚆矢となったヴラニツキー「オベロン」、国際的名声を爆発させつつあった頃のサリエリの隠れ 名作「トロフォニオの洞窟」、モーツァルト「魔笛」のヒットに続いたシカネーダー劇団の合作「賢者の石」にヴィンターの「魔笛 続編」、見過され がちなハイドン後期の充実歌劇「哲学者の魂」など、ぴりっと風刺が効いた短い曲から充実の大作までの作品美をじっくり堪能させてくれま す。ホフカペレ・ミュンヘンの的確な演奏解釈も頼もしく、18世紀ウィーンの息吹を脈々と感じられる1枚に仕上がっています。
ALPHA-886
デュティユー、デュサパン:チェロ協奏曲
デュティユー:チェロ協奏曲「遙かなる遠い国へ」
パスカル・デュサパン(1955-):チェロ協奏曲「アウトスケイプ」(改訂版)*
ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール(Vc)
フランス国立O
デイヴィッド・ロバートソン(指)
クリスティーナ・ポスカ(指)*

録音2022年2月17日 オーディトリアム、:2021年2月4日* ラジオ・フランス、パリ (いずれもライヴ)
*…世界初録音
1990年フランス生まれのジュリアン=ラフェリエール。2017年に新設されたエリザベート王妃国際音楽 コンクール・チェロ部門の初代覇者となり、ALPHAからは既に2枚のアルバムをリリース、高い評価を得て います。今回のアルバムは現代のチェロ協奏曲を2曲収録。1970年にロストロポーヴィチによって初演さ れたデュティユーの「遥かなる遠い国へ」は、ボードレールの『悪の華』をモチーフにした5楽章からなる作 品。2015年に作曲されたデュサパンの「アウトスケイプ」は、今回が世界初録音となっています。高度な テクニックと鋭い感性で、近現代作品にこれまでも高い親和性をみせてきたジュリアン=ラフェリエールらし く、ここでも冴えわたる演奏で作品の世界観を表現しきっています。
ALPHA-894
ストラヴィンスキー:カプリッチョ 〜ピアノと管弦楽のための K050
八重奏曲 〜8つの管楽器のための K040*
春の祭典 K015#
ナターリア・ミルステイン(P)
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2021年9月*、10月#、12月
ラジオ・フランス・オーディトリアム
ミッコ・フランクと手兵フランス放送POによる、ストラヴィンスキーの3様の作品を収めた興味深いアルバム。「ピアノと管 楽器のための協奏曲」(1920)に続き、弦楽器を含む編成で1929年に完成した2曲目のピアノ協奏曲とも言える作品が、ここに収められ た「カプリッチョ」。フランスでロシア系音楽一家に生まれた若き名手ナターリア・ミルスタインが、力強くも瑞々しい演奏を聴かせます。1920年 代のストラヴィンスキーは管楽器に重きを置いていましたが、1923年完成の「八重奏曲」は木管と金管の混成でオーボエやホルンを欠くやや 特殊な編成で書かれたもの。ここではフランス放送フィルのメンバーによる妙技を楽しむことが出来ます。1910年にバレエ・リュスのために書か れた代表作「春の祭典」ですが、ミッコ・フランクは大規模な編成をいたずらに鳴らすことなく、深いスコアの読み込みとメリハリの効いたリズム 処理により、作品の持つ狂気と物語性を、決して表面的にならずに緻密に奥深く表現しています。
ALPHA-895

NYCX-10347
日本語解説付国内盤
税込定価

『フランクール兄弟とその周辺』 〜フランス18世紀、ヴァイオリンとクラヴサンのための作品集
フランソワ・フランクール(1698-1787)&フランソワ・ルベル(1701-1775):ミューズたちと喜びの精たちのガヴォット: 優美に 〜ディヴェルティスマン「トロフィ」(1745)より
第2のエール 〜ディヴェルティスマン「トロフィ」(1745)より
 戦士たちのエール 〜抒情悲劇「ピラムとティスベ」(1726)より
 「舞台は暗くなり、雷鳴が聞こえてくる」〜ディヴェルティスマン「アウグストゥスの臣下たち」(1744)より
ジャン=ジャック・バティスト・アネ(1676-1755):ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ 第11番ハ短調(1724)
F. フランクール&F. ルベル:ミュゼット 〜ディヴェルティスマン「アウグストゥスの臣下たち」(1744)より
F. フランクール:ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ ト短調 Op.2-6(1730)
F. フランクール&F. ルベル:
16. 「舞台に光がさす」〜ディヴェルティスマン「アウグストゥスの臣下たち」(1744)より
ルイ・フランクール(1692-1745):ラルゴ 〜ヴァイオリン独奏と低音部のためのソナタ ロ短調 Op.1-6(1715)より
F. フランクール&F. ルベル:ロンド:優美に 〜抒情悲劇「タルシスとゼリー」(1728)より
 第1、第2エール 〜音楽悲劇「スカンデルベルク」(1735)より
L. フランクール:ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ ホ短調 Op.1-4(1715)
ルイ=ジョゼフ・フランクール(1738-1804):叔父に捧げるシャコンヌ
テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト:ヴァイオリンによるプレリュード(即興演奏)
F. フランクール:ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ ト長調 Op.1-10(1720)
ジャン・デュロシェ(生歿年不詳、18世紀に活躍):プレリュード 〜第1組曲 ハ長調(1733)より
テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト(Vn)
 使用楽器:ヤーコプ・シュタイナー1668年製作のオリジナル楽器
ジュスタン・テイラー(クラヴサン〔=チェンバロ〕)
 17世紀リヨン製(製作者不詳)、ジョゼフ・コレス1747年鍵盤拡張によるオリ
ジナル楽器 (修復:ローラン・スマニャ、2003年)

録音:2021年12月、フランス銀行トゥルーズ館「黄金の間」、パリ
※国内仕様盤解説日本語訳…白沢達生
フランス新世代を担うクラヴサン奏者ジュスタン・テイラーの快進撃が止まりません。独奏者としての注目度もさることながら、声楽家との共演や室内楽への関 心の高さは録音活動にもよく表れています。彼とともにアンサンブル「ル・コンソート」を創設したバロック・ヴァイオリン奏者テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト(ス ワルト)も同様に躍進めざましい新世代名手で、こちらはharmonia mundi franceでの大御所ウィリアム・クリスティとの二重奏盤も話題を呼びました。こ の若き俊才2人が阿吽の呼吸で紡ぎ出す演奏が、いかに瑞々しい音楽のひと時を生むかを強く印象づけるアルバムが登場。フォルクレ、ラモーと「一族」単位 で音楽遺産を追ってきたテイラーの録音活動の一環として、今回はクライスラーの偽作で名前だけは有名なフランクールを紹介。フランソワ・フランクールは『四 大元素』で有名なジャン=フェリ・ルベルの息子フランソワ・ルベルとオペラで共作を続け、マリー=アントワネット婚礼祝典でリュリの作品を古典派風に改作す るなど世紀後半まで活躍しましたが、若い頃にはヴァイオリン奏者として鮮烈なソナタも続々発表。彼の兄や甥などの作品を交え、共作舞台音楽の足跡も 追う体系的な選曲は、全く未知の作品ばかりであるにもかかわらず、たおやかに伸縮するラングロワ・ド・スヴァルトの弦の魅力、これに呼応するテイラーの優美 というほかないタッチの妙で、次へ、また次へ……と聴き進めずにおれません。フランス古楽シーンの充実を圧倒的に印象づける鮮烈な1枚、ALPHAならでは の見逃せないリリースです。
ALPHA-896
シューマン:クライスレリアーナ、他
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
イェルク・ヴィトマン(1973-):11のユモレスク(フモレスケ)
シューマン:創作主題による変奏曲 WoO24
アーロン・ピルザン(P)

録音:2015年9月 ゼンテザール、ブレーメン、ドイツ
1995年オーストリア生まれのアーロン・ピルザンは、モーツァルテウムでカール=ハインツ・ケマーリングに学 んだのち、ハノーファー音楽学校のラルス・フォークトのもとで研鑽を積みました。2014年にCDデビュー、 2021年にはALPHAより、こだわりの不等分律によるバッハの「平均律」をリリースし、大きな話題を呼ん でいます。ALPHA第2弾となる今作ではシューマンの2作品と、シューマンから大きな影響を受けていると いうヴィトマンを収録。シューマン若き日の傑作の一つ「クライスレリアーナ」は際立った構成力で物語を 語るように聴かせ、シューマンの生涯最後の作品とされる変奏曲では、慈しむような美しいタッチで魅了 します。ヴィトマンによる「ユモレスク」はその第10曲に、後に収められたシューマンの変奏曲が1小節引用 されているなど、関連性の深い作品。ピルザンはこの作品でも持ち前のメリハリの効いたコントロールで、 現代的な音の間に散りばめられた美しいフレーズをごく自然に引き立て、浮かび上がらせています。
ALPHA-897
『ノクターン』 〜ラフマニノフ:徹夜祷、ビザンティン聖歌
ラフマニノフ:徹夜祷 Op. 37
<徹夜祷>
1. ビザンティン聖歌:Anixandaria
2. O come, let us worship
3. Bless the Lord, O my soul (greek mode)
4. ビザンティン聖歌:Makarios anir
5. Blessed is the man
6. ビザンティン聖歌:Kyrie ekekraxa
7. hail, gladdening light (kievan mode)
8. Nunc Dimittis (kievan mode)
9. ビザンティン聖歌:Litia ? Kyrie eleison
10. Ave Maria ? Rejoice, O Virgin
<早課>
11. The Six Plams (Glory to God in the highest)
12. ビザンティン聖歌:Dhouli kirion
13. Praise ye the name of the Lord (znamenny mode)
14. ビザンティン聖歌:les Antiphones
15. Blessed art thou, O Lord (znamenny mode)
16. ビザンティン聖歌:Evloghitos i Kyrie
17. Having beheld the Resurrection of Christ
18. Magnificat ? My soul doth magnify the Lord
19. ビザンティン聖歌:Tin timioteran
20. Great Doxology (znamenny mode)
エイドリアン・シルブ(ビザンティン聖歌)
マティルド・ガトゥイヤ(A)
エドゥアルト・モンジャネル(T)
ラ・タンペート(合唱)
シモン=ピエール・ベスティオン(指)

録音:2021年12月 サンテスプリ教会、パリ
様々な時代、地域の音楽をユニークな形で組み合わせるコンセプト・アルバムで、世界の合唱シーンを常に刺激するフランスの声楽アンサン ブル、ラ・タンペート。今回は指揮者ベスティオンが、一見シンプルな印象を与えながら、実際は合唱をオーケストラのように扱う複雑な手法が 当時としては革新的と語る難曲、ラフマニノフの「徹夜祷(晩祷)」に臨みました。この作品に深い感動を覚えたというベスティオンは、ロシアと ルーマニアで経験した正教会の儀式を踏まえ、その典礼的な文脈の中に位置付けてみるために、ビザンティン聖歌と交互に演奏するという 手法を採用しています。宗教音楽らしい奥深さをぐっと増した、たいへん興味深いアルバム。
ALPHA-898
フランク:交響曲 ニ短調
交響詩「贖罪」 (管弦楽の断章) 第1版
交響詩「呪われた狩人」
フランクフルトRSO
アラン・アルティノグル(指)

録音:2022年1月、2022年6月 HRゼンデザール、ヘッセン放送、フランクフルト
コンサートのみならずオペラでも世界的に高い評価を得ているアラン・アルティノグル(アルティノグリュ)が、2020/21のシーズンからシェフを務め る(パンデミックのため実質2021/22シーズンから)フランクフルトRSOとの初録音に選んだのは、2022年が生誕200年であるフラ ンクの作品集。有名な交響曲と、演奏機会の多くない2曲を組み合わせたプログラムとなっています。特に「贖罪」は、オラトリオ『贖罪』の間 奏曲として1872年に作曲されたものの、翌年別の曲に差し替えられお蔵入りとなったもので、2021年に世界初録音(FUG791)が行われ た貴重な作品。今回の録音にあたっては「呪われた狩人」と共に、最新の出版譜が使用されています。故国フランスの近代音楽史に大きな 影響を与えたフランクの作品を、アルティノグルは深い共感を持って歌い上げます。
ALPHA-899
プーランク:モノ・オペラ「人間の声」
シンフォニエッタ
ヴェロニク・ジャンス(S)
リール国立O
アレクサンドル・ブロック(指)

録音:2021年1月7、8、25-29日リール新世紀音楽堂(オーディトリアム・ドゥ・ヌーヴォー・シエクル)
別れを告げられた恋人からの電話を深夜に受け、精神的に追い詰められていく女性を描くコクトーの脚本にプーランクが作曲した「人間の 声」。フランス・オペラに格別の相性を示す歌姫ヴェロニク・ジャンスが鬼気迫る演技で歌い上げ、フランス近代音楽で高い評価を得ているア レクサンドル・ブロック率いるリール国立Oが緊張感溢れる鋭い響きでこれを支える、注目のアルバムです。演奏される機会もそう多く はないこの難曲に、最新の録音として多くの期待に応える一枚といえるでしょう。カップリングは「人間の声」の10年ほど前に作曲された「シン フォニエッタ」。こちらは打って変わってフランスらしいエスプリに溢れた愛らしい作品で、ブロックの多彩な表現力を堪能することが出来ます。

ALPHA-909
NX-B08
ジョン・プレイフォード:『英国式舞踏指南』(1651)より
1. 誰のものでないジグ/レイン氏の気紛れ
2. スティンゴ
3. 処女王エリザベス
4. 会釈するジョー
5. ダフネ
6. ポールの出まかせ
7. ルパート侯のマーチ/マスコ
8. 羊飼いの休日
9. あの人の歌はどんなふう
10. イタリア式・羽目の外し方
11. すすけたモリス
12. ベティに健康を
13. マスク第6番
14. 冬の寒さを追っ払おう/物乞いの少年
15. グラウンドによるディヴィジョン
16. やましぎ
17. ワローンの野
18. からいばり/アルジェ
19. 無題
20. 野営地のヘイ
21. スコットランド舞曲
22. 人の権利もろもろ
アンサンブル・レ・ウィッチズ(古楽器使用)
ALPHA-911

NYCX-10377
日本語解説付国内盤
税込定価

ドイツ、オーストリアとフランスの歌曲集
リスト:漁師の少年(『ヴィルヘルム・テルからの3つの歌』 S. 292より)
ヴォルフ:『メーリケ歌曲集』 より. 古い絵に/ めぐりあい/ 隠棲
シューベルト:『ヴィルヘルム・マイスターから』 D 877OP.62より ミニョンの歌 II このよそおいをお許し下さい/ ミニョンの歌 I 私に言わせないで
クララ・シューマン:彼らは愛し合っていた(『6つの歌曲』 Op. 13より)
C. シューマン:ローレライ
C. シューマン:スケルツォ 第2番Op. 14(P独奏)
シューベルト:魔王 D 328
シューベルト:死と乙女 D 531
シューベルト:君よ知るや南の国 D 321
デュパルク:旅への誘い
デュパルク:前世
リリ・ブーランジェ:もしもこれがちっぽけな夢に過ぎなかったら( 『空の開けたところ』 より)
ドビュッシー:瞑想(『ボードレールの5つの詩』 より)
L.ブーランジェ:あなたはぼくを見た、あなたの魂すべてで( 『空の開けたところ』 より)
L.ブーランジェ:行列 (P独奏)
ドビュッシー:『ボードレールの5つの詩』 より噴水/ 恋人たちの死
リスト:「どうやって」彼らは尋ねた S. 276
サンドリーヌ・ピオー(S)
ダヴィッド・カドゥシュ(P)

録音:2022年9月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
初めて行ったデュオでのリサイタルを成功させたサンドリーヌ・ピオーとダヴィッド・カドゥシュによる、待望のアルバムが登場。新たな出会いの喜び とそこから見えるもの、憧れの地への旅、到達できない場所への探求といったものを出発点として、様々な作曲家と詩人たちによる言葉の交 差を楽しむというのがテーマとなっており、結果的には有名作を多く含むドイツ語圏とフランスの作品を収めた内容となっています。どの作品で も詩情を奥深く表現するピオーの特性が生きており、「魔王」での切迫した表情も歌姫の貫禄十分。フランスを中心にソリストとして活躍めざ ましいカドゥシュのピアノも、これにそっと寄り添う素晴らしいサポートを聴かせてます。
ALPHA-912
禁断の果実
作者不詳:恋人にりんごを
フォーレ:楽園にて 〜『レクイエム』 (P独奏)
  「主なる神はエデンの園に木をはえさせた」
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):りんご畑
  「主なる神は人を連れてエデンの園に置いた」
ヴォルフ:ガニュメート 〜『ゲーテの詩による歌曲集』第50番
クルト・ヴァイル:ユーカリ
 「人が一人でいるのはよくない」
プーランク:捧げもの 〜『陽気な歌』 FP42-6
  「喜びの園」
レイナルド・アーン(1874-1947):クロリスに
R・シュトラウス:ばらの花輪 〜『4つの歌』 Op.36-1
ヴォルフ:恋人に
  「アダムとその妻は、いずれも裸であったが、恥ずかしいとは思わなかった」
ロジャー・クィルター(1877-1953):今、深紅の花びらは眠り 〜『3つの歌』 Op.3-2
  「そして彼らは結び合い、一体となる」
ヴォルフ:恋人の死を見たいなら 〜『イタリア歌曲集』
ドビュッシー:髪 〜『ビリティスの3つの歌』 L90-2
 「おまえは園のどの木からでも心のままに取って食べてよい」
プーランク:バッカスのクプレ 〜『陽気な歌』 FP42-5
シェーンベルク:アリア 〜「アルカディアの鏡」
  「その木の実は目に美しいかった」
レオネッロ・カスッチ(1885-1975):ジャスト・ア・ジゴロ
グリーグ:悪魔へ
 さて、野の生き物の中で蛇が最も狡猾であった」
プーランク:蛇 〜『動物詩集』 FP15b-1
  「しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない」
シューマン:ローレライ 〜『ロマンスとバラード』 第3集 Op.53-2
シューマン:春の旅 〜『ロマンスとバラード』 第1集 Op.45-2
29. 「おまえは神のようになり、善悪を知るものとなった」
ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル(1805-1847):尼僧
 「彼女はその実を取って食べた」
ローター・ブルーネ(1900-1958):愛は罪になりうるか? 〜『Der Blaufuchs 青狐』
ジェイク・ヘギー(1961-):蛇 〜『イヴの歌』
  「二人の目が開けた」
シューベルト:野ばら D257
シューベルト:糸を紡ぐグレートヒェン D118
ハンス・アイスラー:パラグラフのバラード218
 「蛇が私をだましたのです、それで私は食べました」
シューマン:涙とともにパンを食べたことのない者は 〜『「ヴィルヘルム・マイスター」による歌曲集』 Op.98a-4
「神はケルビムを置き命の木への道を守らせた」
フォーレ:楽園にて 〜『レクイエム』 (P独奏)
マーラー:原光 〜『子供の不思議な角笛』
ベンヤミン・アップル(Br)
ジェームズ・ベイリュー(P)

録音:2020年7月27-30日
フィッシャー=ディースカウ最後の弟子と言われるドイツのバリトン、ベンヤミン・アップルのALPHAレーベル第2弾。エデンの園でアダムとエバ(イ ヴ)が食べた禁断の果実をモチーフとした、民謡からロマン派、近代、現代、そしてミュージカルのナンバーまでを収め、その解釈の多様性を巡 りながら、現代の禁断の果実とはなにか、蛇は今もどこかに潜んでいないかと、問いかける内容となっています。長くパートナーを務めるジェー ムズ・ベイリューとの息もぴったり。曲間にはアップルが語る『創世記』からの語句が短く添えられ、彼の美声と幅広い表現力を様々な角度か ら堪能することの出来るアルバムです。
ALPHA-913
Perpetuum 〜無窮動
ジョン・アダムズ(1947-):中国の門 a
サティ:歪んだ踊り 1〜『冷たい小品』 より c
バッハ(ロマニウク編):前奏曲 ホ長調 BWV 1006a 〜『リュート組曲』 より d
ペンギン・カフェ・オーケストラ、サイモン・ジェフス(ロマニウク編):パーペテュム・モービル a
リゲティ:ピアノのための練習曲 第4番ファンファーレ a
シューベルト:即興曲 第3番変ト長調 D 899-3c
 陰影 (即興) a
パーセル:新しいグラウンド ZT 682b
サティ:歪んだ踊り 2〜『冷たい小品』 より d
 放物線 (即興) e
ストラヴィンスキー:ピアノ・ソナタ 第1楽章 a
バッハ:トッカータ ホ短調 BWV 914b
フィリップ・グラス(1937-):エチュード 第2番 a
シューマン:IV. 間奏曲 〜『ウィーンの謝肉祭の道化』 Op. 26より c
ラヴェル:前奏曲(Vif) 〜『クープランの墓』 M.68より a
作曲者不詳:ラ・ミ・レの調べで e
ショスタコーヴィチ:前奏曲 イ短調 Op. 87-2 a
 ラ・ミ・レの調べで」による即興 d
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第17番Op. 「テンペスト」フィナーレ c
サティ:歪んだ踊り 3〜『冷たい小品』 より a
ヨハン・ヒエロニムス・カプスベルガー(1580-1651)/ロマニウク編曲:トッカータ・アルペッジアータ f/a
アンソニー・ロマニウク
 ピアノ 〈ファツィオリ F228〉…a
 チェンバロ 〈17世紀後半リヨン製(製作者不詳)、
   リヨンのジョゼフ・コレスが1748年に拡張改造〉…b
 フォルテピアノ 〈コンラート・グラーフ1835年製〉…c
 YAMAHA CP80(電子ピアノ)…d
 ミュゼラー・ヴァージナル 〈ルッカース1623年製モデルによる
   アンドレアス&ヤコブ・キルストレム製作の再現楽器〉…e
 シンセサイザー〈Prophet Rev2〉…f

録音:2022年7月 スタジオ1、フラジェ、ブリュッセル
バロックからロマン派、現代に至るまで幅広い時代の作品を、広く深い知見とテクニックに裏打ちされた類まれな適応力で演奏し、世界各地 のアーティストから篤い信頼を得ているアンソニー・ロマニウク。来日公演でもその個性で聴衆を魅了した彼のセカンド・ソロ・アルバムは、前作 『BELLS 鐘』(NYCX-10300/ALPHA631)の方向性をさらに推し進めたものといえ、古楽器から現代楽器、そして電子楽器までを操 り、バロックから現代音楽、ポップスに至るまでを、まさに縦横無尽に行き交う内容となっています。一見ばらばらな選曲ですがその流れが極め て自然なことにまず驚かされ、聴き進むほどに、それぞれの作品を引き立てる楽器選択の素晴らしさにも気付かされることでしょう。これからの 鍵盤楽器のありようを提案しつつ、際立って優れた構成力で全体を美しくまとめ上げた、新しい魅力に溢れるアルバムです。
ALPHA-914
『聖と俗と』 〜ヴィヴァルディ独唱作品集
詩篇第127(126)篇「主が建てて下さるのでなければ(ニジ・ドミヌス)」 RV 608
弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ短調 RV 128
カンタータ「やめてください、本当にやめて」 RV 684
「ごきげんよう皇后(サルヴェ・レジーナ)」 RV 618
弦楽と通奏低音のためのシンフォニア「聖墓の傍らで」 ロ短調 RV 169
カンタータ「恋の神よ、わかった、おまえの勝ちだ」 RV 683
ティム・ミード(C.T)
アルカンジェロ(古楽器使用)【コンサートマスター: サラ・シクストン(Vn)、ボヤン・チチッチ(ヴィオラ・ダモーレ)】
ジョナサン・コーエン(チェンバロ、指揮)

録音:2021年7月1-4日
 洗礼者聖ヨハネ教会、アッパー・ノーウッド、ロンドン
聖職者として研鑚を積み司祭になったにもかかわらず、教会の仕事もそこそこにヴェネツィアのピエタ慈善院の音楽教員として女子生徒たち からなるオーケストラを(指)自らもヴァイオリンを圧倒的な腕前で弾きこなしたヴィヴァルディ。作曲家として彼が残した作品は「四季」の4曲 のような独奏協奏曲やソナタなどの器楽ばかりでなく、謝肉祭シーズンの水の都を湧かせたオペラや教会向けの声楽作品も多く残していま す。バロック・オペラの世界を中心に、本拠の英国に留まらない活躍をみせるジョナサン・コーエン指揮の古楽器楽団アルカンジェロが、この大 作曲家と本格的に録音物で向き合うのは今回のアルバムが初。やはり声楽中心の選曲で、パートナーに選ばれたのは躍進めざましい英国 のカウンターテナー歌手、ティム・ミード!温もりと透明感を兼ね備えた圧倒的な美声は、ヴィオラ・ダモーレ独奏の典雅な響きに彩られる「ニ ジ・ドミヌス」から、躍動感豊かに恋の栄光を歌いあげる「恋の神よ、分かった、おまえの勝ちだ」まで、ヴィヴァルディの聖と俗の両面を鮮やか に描き出してゆきます。弦楽のための協奏曲やシンフォニアでの立ちまわり含め、アルカンジェロの一体感ある音楽性も絶妙のアンサンブルで 存在感豊かに音楽の魅力を伝えてくれます。
ALPHA-916
LUMEN〜バッハ、ショパン、C.エル=バシャによる前奏曲と即興
カミーユ・エル=バシャ(1989-):前奏曲 I - VISIONS
バッハ:前奏曲 ニ短調 BWV 851
エル=バシャ:第1間奏曲(即興)
ショパン:前奏曲 変ロ短調 Op. 28-16
エル=バシャ:前奏曲 II - CONTE D’HIVER
エル=バシャ:第2間奏曲(即興)
バッハ:前奏曲 ト短調 BWV 885
ショパン:前奏曲 ト長調 Op. 28-3
ショパン:前奏曲 ホ短調 Op. 28-4
エル=バシャ:前奏曲 III - JEU D’OMBRES
11. エル=バシャ:第3間奏曲(即興)
12. エル=バシャ:前奏曲 IV - PRIERE
13. バッハ:前奏曲 ニ短調 BWV 875
14. エル=バシャ:前奏曲 V - LUMEN
15. ショパン:前奏曲 ヘ短調 Op. 28-18
16. エル=バシャ:第4間奏曲(即興)
17. バッハ:前奏曲 嬰ハ長調 BWV 872
18. ショパン:前奏曲 変ニ長調 Op. 28-15「雨だれ」
19. エル=バシャ:前奏曲 VI - ICARE
20. ショパン:前奏曲 イ短調 Op. 28-2
21. バッハ:前奏曲 ヘ長調 BWV 880
22. エル=バシャ:前奏曲 VII - DANSE
23. ショパン:前奏曲 ヘ長調 Op. 28-23
24. ショパン:前奏曲 ニ短調 Op. 28-24
25. エル=バシャ:前奏曲 VIII - NUAGES LUNAIRES
26. バッハ:前奏曲 ハ長調 BWV 846
カミーユ・エル=バシャ(P)

録音:2022年9月 サル・コロンヌ、パリ
ピアニスト、アブデル・ラーマン・エル=バシャの息子、カミーユ・エル=バシャ。ソロや父親とのデュオなどで ピアニストとして活躍するほか、作曲家としても活動し、Leone Jadisというエレクトロ・ミュージックのユ ニットでもアルバムをリリースしている彼のソロ・デビュー・アルバムは、バッハとショパン、そして自作の「前奏 曲」を即興で有機的につなげたもの。生命力あふれるアルバムに仕上がっています。
ALPHA-918
ショスタコーヴィチ:交響曲第14番 「死者の歌」 Op.135
5つの断章 Op.42
アスミク・グリゴリアン(S)
マティアス・ゲルネ(Br)
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2021年6月、2022年8月 オーディトリアム、ラジオ・フランス、パリ
ドイツの実力派バリトン、マティアス・ゲルネと、ミッコ・フランク指揮フランス放送POが、ショスタコーヴィチが残したバスと 管弦楽の為の作品のリリースを開始。第1弾の交響曲第14番には今世界で最も注目されているソプラノの一人、2022年にはヤナーチェ ク「イェヌーファ」でレコード・アカデミー賞ビデオ・ディスク部門を受賞し、ノット指揮東京SOによる「サロメ」で成功を収めたのも記憶に 新しい、アスミク・グリゴリアンが参加しています。深みのある声で低音域も美しく響かせるゲルネと、豊かな声量と艶を持つグリゴリアン、2人の 表情が死について歌われたこの作品に奥行きを生み、フランクによるオーケストラの繊細なコントロールと相まって、濃厚な陰影を感じさせる 秀演となっています。今後は交響曲第13番「バビ・ヤール」と、「ミケランジェロの詩による組曲」のリリースを予定。
ALPHA-919

NYCX-10382
日本語解説付国内盤
税込定価

モーツァルト:レクイエム ニ短調 K. 626(未完/1804年パリ初演版)(ニコロ・ヨンメッリ[1714-1774]: レクイエムより入祭唱 を冒頭に挿入)
パイジェッロ:ナポレオン1世戴冠式のためのミサ曲(ニコラ・シャルル・ボクサ[1789-1856]: ハープのための前奏曲 を途中に挿入)
サンドリーヌ・ピオー、シャンタル・サントン・ジェフェリ(S)
エレオノール・パンクラツィ(Ms)
マティアス・ヴィダル(T)
トマ・ドリエ(Br)
ナミュール室内cho
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
 コンサートマスター:古川沙織(Vn)
 フレデリク・リヴォアル(Org)
 サンドリーヌ・シャトロン(Hp)
ジュリアン・ショーヴァン(指)

録音:2022年2月 アルスナル、メス(フランス東部ロレーヌ地方)
※国内仕様盤、解説・歌詞日本語訳…白沢達生
ソリストとしても活躍してきたヴァイオリン奏者ジュリアン・ショーヴァンと共に、フランスの古楽器演奏シーンの最前線をゆくル・コンセール・ド・ラ・ ロージュ。ALPHAで好評のうちにスタートしたモーツァルト後期作品シリーズ第3弾は『レクイエム』が演目の中心ですが、革命期前後のフラン スにおける演奏習慣を常に意識している団体だけに、一般的なジュスマイヤー補筆版に手を加えた1804年パリ初演版という意外なヴァー ジョンで臨みます。1800年前後は歿後間もないモーツァルトの作品復権が進み、フランスでも『フィガロの結婚』や『魔笛』が上演され話題を 呼んでいた頃で、その成功を受け1804年12月21日にケルビーニ指揮によるこのヴァージョンで披露された『レクイエム』も熱狂をもって迎え られました。パリでも人気のあった18世紀ナポリ楽派の巨匠ヨンメッリの同題作冒頭が最初に盛り込まれているほか、ジュスマイヤーの手によ る後半を中心に大胆なカットも加えられて演奏時間は30分あまり。しかしながら、バセットホルンの代わりにコーラングレ(イングリッシュホルン) が使われ、「喇叭は不思議な響きをTuba mirum」のトロンボーン独奏が冒頭は堂々たる金管のユニゾン、その後はバスーンに置き換えら れるなど随所に聴きどころが秘められており、その魅力をショーヴァンの元に集まった古楽器の名手たちがコントラスト豊かに伝えます。カップリ ングは人気オペラ作曲家として欧州を席巻した後、ナポレオンに忠誠を誓い、充実したイタリア歌劇様式でこのフランス皇帝を魅了した大御 所パイジェッロが、同年12月2日のナポレオン皇位着任を祝う式典のために書いたミサ曲。こちらも当時流の管楽器が聴かせる豊かな響きと 相俟って聴き応え充分。「クレド」に挿入されたハープ独奏も美しさに満ちています。ピオー、サントン=ジェフェリ、ヴィダル……とフランス最前 線の実力派が揃った申し分ない独唱陣の立ちまわりも聴き逃せません。
ALPHA-923
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第19番 ハ長調 K.465「不協和音」
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲 第1番ニ長調 Op.11
スヨン・リュー(1980-):Yessori (Sound From The Past) (2016) 世界初録音
エスメSQ【ペ・ウォンヒ、ハ・ユナ(Vn)、キム・ジウォン(Va)、ホ・イェウン(Vc)】

録音:2022年4月
2016年にケルン音楽大学で結成され、「愛する」という意味の古いフランス語からその名を取ったエスメSQ。韓国出身の女性4 人組で、2018年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクール優勝をはじめ4つの賞に輝くなど、ヨーロッパ各地のコンクールで高い評価 を得ています。2022年には初来日公演も成功させました。彼女たちのアルバム第2弾となる今作には、モーツァルトの『ハイドン・セット』から 「不協和音」、「アンダンテ・カンタービレ」を第2楽章に持つチャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番という有名作を披露。さらに朝鮮半島伝 統の二胡であるヘグム(奚琴/けいきん)の名手スヨン・リューが、2016年にクロノス・クァルテットのために書いた「Yessori」(You Tubeにはス ヨン・リューが弾くヘグムとクロノス・クァルテットの5人による演奏がアップされていますが、ここでは弦楽四重奏版)を高い技術と表現センスでた いへん面白く聴かせます。彼女たちの音楽が持つ幅広い表現力、力強さと推進力の魅力をたっぷりと味わうことの出来るアルバムです。
ALPHA-924
『SO ROMANTIQUE !』 〜19世紀フランスのオペラ・アリア集
オーベール:「静けさに満ちた隠れ家で」 歌劇「舟歌」(1845) より
ゴダール(1849-1895):「何度、彼女を夢見たことか」 歌劇「サラメアのペドロ」(1884) より
トマ:「ああ、神のおかげか!…至高の力を持つ方よ」- 歌劇「エルヴィーラの物語」(1860) より
ボワエルデュー:「さて、そろそろ出てくるか…さあこちらへ、優美なる婦人よ」-歌劇「白衣の婦人」(1825) より
アレヴィ:「ついに、このうえなく優しい太陽が昇り」 -歌劇「王妃の銃士」(1846) より
ルイ・クラピソン(1808-1866):「夢見て待とう、いつか素敵な日が来て」-歌劇「GIBBY LA CORNEMUSE バグパイプ吹きのジビ」(1846) より
ドニゼッティ:「ああ!友よ!何と楽しい日!」 -歌劇「連隊の娘」(1840) より
グノー:「わたしが籠に飼っているのは」 歌劇「いやいやながら医者にされ」(1858) より
シャルル・リュス=ヴァルレ(1781-1853):「その姿を夢見て…さあ思い浮かべ、旋律よ」-歌劇「L’ELEVE DE PRESBOURG プレスブルクの学生」(1840) より
ビゼー:「ここか、奴が恥も臆面もなく…なんと酷いことだろう」-歌劇「美しいパースの娘」(1867) より
デュボワ(1837-1924):「晴天の朝、山肌に陽光が差し」 歌劇「グザヴィエール」(1895) より
シルヴェール(1868-1949):「ただひとり!とわたしは呟く」 -歌劇「ミリアーヌ」(1913) より
トマ:「さようなら、ミニョン!」 -歌劇「ミニョン」(1866) より
ドリーブ:「宝石の絵を描く…高貴な儚い幻影よ」 -0歌劇「ラクメ」(1883) より
トマ:「王の子として生まれながら…そんな不平も全く顧みられず」-歌劇「レーモン」(1851) より
サン=サーンス:「慎ましく貧しいままで…尋ねてみたまえ、あの鳥に」-歌劇「銀の呼び鈴」(1864) より
クラピソン:「いえ、この奴隷はあなたのものにはなりません…さようなら、かわいそうな母さん」-歌劇「LE CODE NOIR ル・コード・ノワール」(1842) より
シリル・デュボワ(T)
リール国立O
ピエール・デュムソー(指)

録音:2021年7月リール新世紀音楽堂(オーディトリアム・ドゥ・ヌーヴォー・シエクル)
バロックからロマン派まで、フランス・オペラを中心に目覚ましい活躍をみせるフランスのテノール、シリル・デュボワによる、19世紀のフランスに於 けるオペラ・アリアを集めたアルバム。ドニゼッティがパリで作曲した「連隊の娘」や、トマの「ミニョン」、ドリーブの「ラクメ」など有名な作品はほん の一握りで、現在では全曲はおろかその一部の演奏も珍しくなってしまった数々のオペラのアリアが収録されているのがポイントですが、さらに は、それらがたいへん魅力的であることに驚かされます。豊かな表現力と高度なテクニック、余裕のある高音の張りなど、デュボワの実力が作 品の美しさを十二分に引き立てており、こちらもフランス・オペラのスペシャリストであるピエール・デュムソーの棒もオーケストラ全体をたっぷりと 歌わせて、その歌唱にぴたりと寄り添っています。
ALPHA-926(2CD)
NX-D09
マレ:歌劇「アリアーヌとバッキュス」 アリアーヌ(アリアドネ)…ユディト・ファン・ヴァンロイ(S)
栄光の女神、コルシーヌ…マリー・ペルボスト(S)
舞踏の女神テルプシコル(テレプシコーレ)、 夢の精…エレーヌ・カルパンティエ(S)
セーヌ川のニンフ、女神ジュノン(ユノー)…ヴェロニク・ジャンス(S)
酒の神バッキュス(バッコス)、夢の精…マティアス・ヴィダル(T)
ジェラルド、大神ジュピテール(ユピテル)…マチュー・レクロアール(Br)
アドラスト…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
王、祭司長…トミスラフ・ラヴォワ(バス=バリトン)
牧神パン、水夫2、リカス、悪夢の神フォペトル(ポベトル)、ファンタス、アルクトン…フィリップ・エステーフ(Br)
恋の神、エリーズ、ナクソス島民…マリーヌ・ラフダル=フラン(S)
喜びの精、王の従者、水夫1、商業神メルキュール(メルクリウス)…ダヴィド・トリクー(T)

ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho
ル・コンセール・スピリチュエル(声楽&古楽器アンサンブル)
 コンサートマスター…オリヴィエ・ブリアン(Vn)
 通奏低音…トゥルモー・ダーレン、マルジョレーヌ・カンボン(バス・ド・ヴィオロン)
  斎藤由香(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
  エリザベート・ガイガー(クラヴサン〔チェンバロ〕)
  マリー・ラングレ、ニコラ・ワティンヌ(テオルボ)
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2022年4月 ピュトー・リュリ音楽院オーディトリアム(パリ郊外)
ヴィオールの比類ない名手として名を馳せたフランスの作曲家マラン・マレは、王室楽団でオペラ指揮者としても活躍。1693年にはジャン= バティスト・リュリの後を継いで王室音楽総監督の座にあった息子ルイ・リュリとの共作で「アルシード(エルキュールの勝利)」を作曲、その後 「アリアーヌとバッキュス」(1696)、「アルシオーヌ」(1706)、「セメレ」(1709)と3編の抒情悲劇を独力で完成させ、オペラを書く手腕でも高 く評価されました。18世紀以前のフランス・オペラ蘇演に確かな実績を持つ鬼才エルヴェ・ニケによる今回の録音は、リュリ亡き後の歌劇作 曲家としてマレが本格的な歩みを始めた重要作でありながら全曲録音に恵まれてこなかった「アリアーヌとバッキュス」の全貌に触れられる待 望のプロジェクト! ミノタウロス退治の恋人テーセウスに去られ悲しむアリアーヌに迫る酒神バッキュスの物語で、同じパリを沸かせたルーセル 作品を130年以上先取りする名品をダイナミックに聴かせます。抜群の心理表現を見せるヴェロニク・ジャンス、21世紀のフランス歌劇界で 圧倒的な活躍をみせるマティアス・ヴィダルと活躍目覚ましいファン・ヴァンロイによる表題役の鮮やかな歌唱もさることながら、二人のテオルボ 奏者が加わる豪華な通奏低音勢をはじめ、1700年頃のパリ・オペラ座の編成を忠実に再現したオーケストラも存在感抜群!ALPHAレー ベルの真骨頂ともいうべきバロックオペラ録音です。
ALPHA-927
17世紀ヴェネツィアの教会音楽、世俗音楽
1. モンテヴェルディ: D主は言われた(ディクシット・ドミヌス)第2番 SV264〜『宗教的・倫理的な森』第13曲
2. ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690): アダージョ 〜4声のソナタ集『ラ・チェトラ』作品10 第6ソナタより*
3. アレッサンドロ・グランディ(1590-1630): おお、あなたはなんと美しいことか
4. タルクィニオ・メールラ(1595-1665):舞踏曲「エッカルド」〜『カンツォーネ集または教会様式および室内様式によるコンチェルト式ソナタ集』Op.12 第19曲より*
5. ジョヴァンニ・アントニオ・リガッティ(1613-1648): わたしの魂は主を讃え(マニフィカト)〜『ミサ曲、および3声のコンチェルト式アリアによる詩篇曲集』第9曲
6. モンテヴェルディ:わたしはイエスさまから遠く隔たれ 〜『マドリガーレ集 第7巻』所収の「哀れなわたしは語るべきか、それとも黙すべきか」SV 136によるコントラファクトゥム
7. モンテヴェルディ:腕達者にもほどがある、恋の神という暴君は SV102〜『マドリガーレ集 第5巻』より*
8. モンテヴェルディ:あなたの頬は美しく〜『マドリガーレ集 第5巻』所収の「その胸を傷つけるというの」(連作マドリガーレ「見たまえシルヴィオ」第4部SV 97d)によるコントラファクトゥム
9. モンテヴェルディ:主を誉め讃えよ(ラウダーテ・ドミヌム)第1番 SV272〜『宗教的・倫理的な森』第21曲
10. レグレンツィ:わたしは呻き苦しんでいます 〜『死者に捧ぐ続唱』より
11. レグレンツィ:わたしは祈ります、跪き頭を低くして 〜『死者に捧ぐ続唱』より
12. アントニオ・ロッティ(1667-1740):8声の「その方は十字架にかけられ」
13. サロモーネ・ロッシ(1570-1630):5声の荘重なシンフォニア 〜『シンフォニアとガリアルダ集 第1巻』より*
14. ロッシ:ガリアルダ「ラ・マサラ」 〜『シンフォニアとガリアルダ集 第1巻』より*
15. ロッシ:ガリアルダ「ラ・ノルシーナ」〜『シンフォニアとガリアルダ集 第1巻』より*
16. カヴァッリ(1602-1676): Agnus Dei 神の仔羊(アニュス・デイ) 〜「コンチェルト式ミサ曲(ミサ・コンチェルタータ)」より
17. ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ(1589-1630): ソナタ第16番〜『1、2、3声の為の18のソナタ』より*
18. レグレンツィ:元后あわれみの母(サルヴェ・レジーナ) 〜『連祷・応唱精選曲集』作品7 第6曲
19. レグレンツィ:深き淵より 〜『コンチェルト式の聖唱歌・祝典歌集』作品9 第16曲

*…器楽曲
アンサンブル・レ・シュルプリーズ(古楽器使用)
【ジャンヌ・アムザル、ウジェニー・ルフェーヴル(S)、ジュリア・ボーミエ(Ms)、ポラン・ビュンドゲン(アルト=カウンターテナー)、クレマン・ドビューヴル、セバスティアン・オブレシュト(T)、フランソワ・ジャロン、ギヨーム・オルリ(Bs)、ガブリエル・グロスバール、アナエル・ブラン=ヴェルダン(Vn)、サラ・デュビュ(木管コルネット、リコーダー)、ジュリエット・ギニャール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、リュシル・テシエ(ドゥルツィアン、リコーダー)、ガブリエル・リニョル(テオルボ、バロックギター)、マチュー・ブティノー(Cemb)[1,17]、ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(オルガン、チェンバロ、指揮)

録音:2022年5月セント女子大修道院(フランス中西部シャラント地方)
ヴェロニク・ジャンスやマティアス・ヴィダルといった名歌手たちとの緊密なアンサンブルで、フランス17〜18世紀の知られざる声楽作品の魅力を脈々と伝えてきた アンサンブル・レ・シュルプリーズ。演奏作品が作曲された当時のあり方と妥協なく対峙し、現代のリスナーの興奮を誘う演奏へと昇華させるそのセンスは、フラ ンスのバロック音楽様式にも大きな影響を与えたイタリア音楽にも抜群の適性をみせることが、今回のアルバムで立証されました。17世紀の“水の都”ヴェネ ツィアを舞台に、その音楽活動の一大拠点だったサン・マルコ教会の音楽監督として巨匠モンテヴェルディが迎えられていた時代に光を当て、知られざる作曲 家たちの作品も含め声楽・器楽および聖俗両面の作品を鮮やかに組み合わせ、17世紀後半に至る豊かな音楽遺産を起伏に富んだプログラムで堪能させ てくれます。弦・管・鍵盤8人からなる器楽勢のアンサンブルも魅力なら、詩句とメロディの官能性を鮮やかに引き出してゆく歌手それぞれの声と各楽器の音色 の溶けあいや交錯も実にエキサイティング。サン・マルコ教会に限られない諸々の教会や貴族の私邸、アーケードの下に陣取った楽隊などの音楽によるヴェネ ツィアの祝祭シーズンを再現したかったと語る指揮者ベスティオン・ド・カンブラの狙いは、ALPHAならではの自然派録音が捉えた響きの克明さも手伝って十二 分に実現していると言ってよいでしょう。
ALPHA-928
次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol. 5
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第16番 ニ長調 K.451
ピアノ協奏曲 第15番変ロ長調 K.450
ピアノ協奏曲 第17番ト長調 K.453
※カデンツァは全てモーツァルト作
クレア・フアンチ(P/スタインウェイ)
ザルツブルク・モーツァルテウムO
ハワード・グリフィス(指)

録音:2021年5月 オルケスターハウス、ザルツブルク
2006年浜松国際ピアノコンクール奨励賞、2011年ミュンヘン国際音楽コンクールに最年少で出場して第2位、2018年にゲザ・アンダ国 際ピアノコンクール優勝など多くの入賞歴を持つクレア・フアンチ。既に様々なレーベルからCDを発売し来日公演も成功させている彼女が、 次世代アーティストによるモーツァルトの協奏曲のシリーズに登場します。モーツァルトが独自のピアノ協奏曲を確立した1784年作曲の3曲 を収録していますが、フアンチは作品を自己のものとして完全に消化し、溌溂として瑞々しい音楽を繰り広げています。彼女との共演も多く、 このシリーズではお馴染みのハワード・グリフィス率いるモーツァルテウムOのサポートも素晴らしく、ピアノと丁々発止のやり取りを展開 しスリリングで躍動的な音楽づくりに貢献しました。
ALPHA-929
シューベルト:美しき水車小屋の娘 コンスタンティン・クリンメル(Br)
ダニエル・ハイデ(P)

録音:2022年3月マルクス・シティクス・ホール、ホーエネムス、オーストリア
1993年ドイツ生まれのバリトン、コンスタンティン・クリンメルのALPHAレーベル3枚目のソロ・アルバム。ド イツ・ロマン派のバラード集(ALPHA549)、ウィーン古典派のアリア集(ALPHA892)に続く今作は、待 望の正統派歌曲集「美しき水車小屋の娘」となりました。彼の美しく滑らかな歌声をこれまで以上に堪 能できるアルバムです。
ALPHA-930
MEETING MY SHADOW
ベートーヴェン:エロイカ変奏曲 Op.35
D・スカルラッティ:ソナタ ハ長調 K.487
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第9番Op.68「黒ミサ」
メシアン:XV. 幼子イエスの口づけ〜『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』 より
スカルラッティ:ソナタ ニ長調 K.29
ブラームス:3つの間奏曲 Op.117
スクリャービン:ワルツ 第4番変イ長調 Op. 38
ギオルギ・ギガシュヴィリ(P)

録音:2022年11月、12月
2000年ジョージア(グルジア)生まれのギオルギ・ギガシュヴィリ。現在ネルソン・ゲルナーに師事している彼は、2019年のブゾーニ国際ピアノ・ コンクール第3位と聴衆賞、2021年ゲザ・アンダ国際ピアノコンクールでオルタンス・アンダ=ビュールレ賞など数多くの受領歴を誇り、同じく ジョージア出身のヴァイオリニスト、リサ・バティアシュヴィリのアルバム(ドイツ・グラモフォン)ではフランクのソナタで共演しています。またエロクトロ・ ユニットTsdunebaのシンガーでもあり、ポップスを最も愛するという彼に、マルタ・アルゲリッチは「ピアノも一緒に続けるように」と強く勧めたとい います。そんな彼の初めてのアルバムがALPHAから登場。彼にとってクラシックのピアノ演奏は自分の「影」の面ということかもしれませんが、弱 冠22歳にしてその表現の幅広さと奥深さには驚くべきものがあり、時代も国も多岐にわたるプログラムに統一感と物語性を与える構成力も 素晴らしいものです。
ALPHA-931
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲全集 Vol. 2
弦楽四重奏曲 第6番ヘ短調 Op. 80
弦楽四重奏曲 第4番ホ短調 Op. 44-2
弦楽四重奏曲 第5番変ホ長調 Op. 44-3
ヴァン・カイックQ【ニコラ・ヴァン・カイック(Vn)、シルヴァン・ファーヴル=ビュル(Vn)、エマニュエル・フランソワ(Va)、アンソニー・コンドウ(Vc)】

録音:2022年6月 アルスナル・ドゥ・メス、フランス
2012年にフランスで結成され、2015年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクールで優勝、 ALPHAレーベルからモーツァルトを軸に次々とアルバムをリリースし、2019年春には初来日も成功させ たヴァン・カイック四重奏団によるメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全集、完結となる第2弾です。姉ファ ニーの死を乗り越えようとする時期に書かれ悲愴感のあふれる最後の弦楽四重奏曲第6番、その活動 が最も充実していた時期に書かれた第4番、第5番と続きます。ヴァン・カイック四重奏団はそれぞれの 作品に深く寄り添い、しなやかで力強い演奏を聴かせます。
ALPHA-932
ブルックナー:交響曲第7番 チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2022年1月 チューリヒ・トーンハレ
※ 国内仕様盤日本語解説…舩木篤也
フランクフルトRSOと11年の歳月をかけて完成させたブルックナー交響曲全集の発売が記憶に新しいパーヴォ・ヤルヴィが、その第 7番を再び取り上げました。先の全集の中でも第7番はパーヴォ初のブルックナー録音として2006年11月の収録であったため、再録音のタ イミングとして近すぎるとは言えないでしょう。旧盤と収録時間を比較すると全ての楽章で速くなっており、特に第2楽章では1分30秒近い差 が出ていますが、演奏はくっきりとした音楽の輪郭を感じさせながら、むしろロマンティックな印象を与えるもので、フレーズ感のメリハリの効い た、個性的な解釈も随所に聴くことが出来ます。また今回は版の明記がされておりませんが、第2楽章での打楽器の使用を始め旧盤同様 ノーヴァク版を基調としながらも、第4楽章冒頭の頻繁なリタルダンドなどは前回以上にイン・テンポで進められている印象です。対位法的な 面白さをしっかり味わえるヴァイオリンの両翼配置に加え、ワーグナー・チューバをホルンとは反対となる右側、トロンボーンとバス・チューバの前 に持ってくることでアンサンブルの親和性を向上させるとともに、響きに奥行きを与えることにも成功。再録音の期待に応える素晴らしいアルバ ムです。パーヴォ・ヤルヴィとチューリヒ・トーンハレ管は、ブルックナー生誕200年となる2024年までに、さらに第8番、第9番の録音を予定し ているということです。
ALPHA-933
ラヴェル、B.マントヴァーニ:室内楽作品集
ラヴェル:弦楽四重奏曲
 マ・メール・ロワ (エマニュエル・セイソン編曲 七重奏版)
ブルーノ・マントヴァーニ(1974-):弦楽四重奏曲 第5番*
ラヴェル:序奏とアレグロ
ジュリエット・ユレル(Fl)
レミ・ドゥラングル(Cl)
エマニュエル・セイソン(Hp)
ヴォーチェQ

録音:2021年4月、2021年12月 ポワチエ・テアトル・オーディトリアム(TAP)、フランス
*=世界初録音
ヴォーチェ四重奏団のプロジェクト、「POETIQUES DE L'INSTANT」。ラヴェルあるいはドビュッシーによる弦楽四重奏のための名作を他 の作品や新作と併せて並べ、一連の絵画のように関連付けたプログラムを構成する企画の第2弾が登場です。ドビュッシーの弦楽四重奏 曲をメインに据えた前作(ALPHA798)に続き、今回はラヴェルの弦楽四重奏曲を中心として、「序奏とアレグロ」とハープのエマニュエル・セイ ソンが編曲した「マ・メール・ロワ」でゲストと共演しています。近代フランスに於いて多いとは言えない弦楽四重奏曲の作例の中でも、ドビュッ シーと並んで傑作とされるラヴェルの作品は、新進作曲家としての地位を確立した27歳の頃に書かれ、循環形式の応用のほか、美しいメロ ディと変拍子やポリリズムを前向きな曲想の中に盛り込んだ、たいへんラヴェルらしもの。またセイソンの編曲による「マ・メール・ロワ」は、鳥の 鳴き声や銅鑼の模倣など、耳を惹く意外性も併せ持った美しい出来栄えとなっています。新作は現代フランスの作曲家ブルーノ・マントヴァー ニがヴォーチェ四重奏団のために書いた弦楽四重奏曲第5番。鋭いアクセントや半音階進行などを盛り込みトレモロを多用したフレーズが、 4つの楽器に次々と伝播していくような構造を持っており、バラバラなようでいて楽器同士が忙しく会話をしているような統一感のあるたいへん 興味深い作品です。ジュリエット・ユレル、レミ・ドゥラングルといった豪華なゲストとヴォーチェ四重奏団は、これらの作品を活き活きと瑞々しく 聴かせ、その魅力を十二分に表出しています。
ALPHA-934
シューベルト、レーヴェ、シューマン、ヴォルフ: 歌曲集
シューベルト:すみれ D786
 子を抱く父 D906
レーヴェ:魔王 Op.1-3
 歩き回る鐘 Op.20-3
 エーバーシュタイン伯爵 Op.9Heft VI-5
 抑揚の狂った詩 Op.62-5
 やさしいお弔い Op.62-4
 魔法使いの弟子 Op.20-2
シューマン(1810-56):5つのリート Op. 40
 レーヴェ:海をゆくオーディン Op.118
ヴォルフ:ムンメル湖の精霊たち
 月の黄色い蝶/古い絵に
 鼠捕りの男/炎の騎士
レーヴェ:オールフ殿 Op.2-2
ゲオルク・ニグル(Br)
オルガ・パシチェンコ(P、フォルテピアノ)
使用楽器:ウィーンのコンラート・グラーフ1826年製楽器による、シュタウフェン・イム・ブライスガウのクリストフ・ケルン2019年製作の再現楽器
ニューヨーク・スタインウェイ・コンサート・グランド・ピアノ1875年製

録音:2022年2月 ベートーヴェン・ハウス、ボン、ドイツ
バロックや現代のオペラで活躍するバリトン歌手ニグルと、歴史的な楽器での演奏を中心に世界的に活躍するピアニスト、パシチェンコの共 演によるアルバム第2弾。演奏に15分もかかるシューベルトの「すみれ」ほか、物語性の高いバラードを集めたアルバムです。ニグルの歌唱は やさしく語り掛けるような表現がたいへん印象的ですが、時折聴かせるドラマティックな高揚や、品の良いユーモアも大変魅力的。寄り添うよ うなパシチェンコのピアノも素晴らしく、一部ではグラーフの楽器が装備するヤニチャーレン・ペダル(トルコ風の打楽器が鳴るペダル)や、特殊な ストップによる音色の変化も楽しむことが出来ます。ジャケットは前作(ALPHA646)に続き作曲家パスカル・デュサパンによる写真。
ALPHA-935

NYCX-10402
日本語解説付国内盤
税込定価

18世紀のヴェネツィア共和国とヴァイオリンの名手たち
ヴェラチーニ:8つの楽器のための協奏曲 ニ長調
ロカテッリ:ヴァイオリン協奏曲 第2番ハ長調 Op.3-2〜『ヴァイオリンの技法』より(無伴奏ヴァイオリンのための二つのカプリッチョを含む)
タルティーニ:ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 D61
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV208「ムガール大帝」
シュシャーヌ・シラノシアン(Vn)
ヴェニス・バロック・オーケストラ(古楽器使用)
アンドレア・マルコン(チェンバロ、指揮)

録音:2022年7月 ロニーゴ(イタリア北東部ヴェネト州内陸部)
収録時間:76分
※国内仕様盤解説日本語訳…白沢達生
鬼才インマゼールとのデュオ・アルバムや古楽器によるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲録音で話題を呼び、その後もタルティーニ、ロンベ ルク、バッハと幅広い時代の音楽で痛快な名演を聴かせ続けるヴァイオリン奏者シュシャーヌ・シラノシアン。タルティーニの協奏曲集に続くアン ドレア・マルコン&ヴェニス・バロック・オーケストラとの新たな録音は「赤毛の司祭」ヴィヴァルディが自ら鮮やかなカデンツァまで書いた協奏曲 「ムガール大帝」に、いずれ劣らぬ同時代の実力派作曲家3人の協奏曲をカップリングした充実企画! いずれもバロック期にしてはかなり長 大と言ってよい力作ばかりで、ヴェラチーニの管楽器入り協奏曲、無伴奏カプリッチョをカデンツァ風に添えてのロカテッリ『ヴァイオリンの技法』か らの1編、タルティーニの艶やかな旋律と和声に陶然とさせられるD 61と、それぞれの作曲家の個性の違いが明確になる選曲が絶妙。シラノ シアンはますます冴えわたる弓さばきで18世紀イタリアならではの歌心とヴィルトゥオジティを縦横無尽に披露し、マルコン率いる合奏勢もこれ に応えて地中海の情熱をはらんだ起伏豊かなドラマを聴かせてくれます。バロック舞踏とヴィヴァルディ研究で注目されるオリヴィエ・フレの解説 (国内仕様盤は日本語訳付)も的確かつ注目の情報を盛り込んだ読み応えある内容。多角的に生々しい18世紀へ引きずり込まれること 必至の、ALPHAレーベルならではの突き抜けたイタリア・バロック・アルバムの登場です。
ALPHA-936
黒人霊歌と黒人作曲家による歌曲集
1. 時には母のない子のように
2. WERE YOU THERE 君もそこにいたのか
3. I GOT A ROBE 私はローブを持っている
4. バティスト・トロティニョン(1974-):WHY (P・ソロ)
5. フローレンス・プライス(1887-1953):BECAUSE
6. STEAL AWAY イエスの元へ逃れよう
7. SAVE ME LORD, SAVE ME
8. BRIGHT SPARKLES IN THE CHURCHYARD
9. NOBODY KNOWS THE TROUBLE I’VE SEEN 誰も知らない私の悩み
10. プライス:RESIGNATION
11. A GREAT CAMPMEETIN’
12. プライス:SUNSET
13. MY LORD, WHAT A MORNING 星かげ落ち
14. ハリー・バーリー(1866-1949):JEAN
15. BY AN’ BY - THERE IS A BALM IN GILEAD
16. バレット・ストロング(1941-2023):I HEARD IT THROUGH THE GRAPEVINE 悲しいうわさ
17. 深い河

※編曲:バティスト・トロティニョン…1、2、3、7、8、9、11、13、15(THERE IS A BALM IN GILEAD)、17
パトリック・デュプレ・クイッグレー…6
ハリー・バーリー…15(BY AN’ BY)
レジナルド・モブリー(C.T)
バティスト・トロティニョン(P)

録音:2021年10月 サル・コロンヌ、パリ
ジョン・エリオット・ガーディナーなど一流の古楽指揮者に信頼を置かれているアメリカ出身のカウンターテナー、レジナルド・モブリー。ジャズや ポップスでの活動も多く、プロとしての初舞台は日本のミュージカル・シアターで、当時は東京ディズニーランドのアクター/シンガーとして働いて いたのだそう。今回の彼にとって初めてのソロ・アルバムは、黒人霊歌と黒人作曲家による歌曲を集めたもので、共演はクラシカルな作品の発 表も多いフランスのジャズ・ピアニスト、バティスト・トロティニョン。黒人霊歌の多くはトロティニョンによるアレンジで収められており、冒頭から フュージョンを思わせるビートに乗せた疾走感溢れる演奏で惹きつけられます。さらに、初の黒人女性作曲家と言われるフローレンス・プライス の作品から、モータウン・レコードのソングライター、バレット・ストロングによるソウル・ナンバーまでを収録、張りのあるカウンターテナーで楽しむこ とが出来ます。
ALPHA-937

NYCX-10412
日本語訳解説付国内盤
税込定価
モーツァルトとマンボ3〜美しきキューバ娘
モーツァルト:ホルン協奏曲 第4番 変ホ長調 K.495
エドガー・オリヴェロ(1985-):ルンバ風ロンド
協奏交響曲 変ホ長調 K.297b
ホセ・ホワイト・ラフィット(ホルヘ・アラゴン編):美しきキューバ娘
ホセイト・フェルナンデス(アラゴン編):グァンタナメラ
サラ・ウィリス(Hrn)
ジョナサン・ケリー(Ob)
ヴェンツェル・フックス(Cl)
シュテファン・シュヴァイゲルト(Fg)
ハロルド・マドリガル・フリアス(Tp)
サラバンダ【サラ・ウィリス(Hrn)、ジュニエト・ロンビーダ(Sax)、ジャネル・ラスコン(P)、レオ・A. ルナ(ベース)、アレハンドロ・アギアル(カホン、マラカス)、アデル・ゴンサレス(コンガ)、エドゥアルド・ラモス(ティンバレス)】
ハバナ・リセウム・オーケストラ
 アデル・ゴンサレス(パーカッション/スペシャル・ゲスト)
ホセ・アントニオ・メンデス・パドロン(指)

録音:2022年4月 ハバナ、キューバ
国内仕様盤日本語解説…今泉晃一
ベルリン・フィルの人気ホルン奏者サラ・ウィリスがキューバのミュージシャンたちと録音し、世界的な大ヒットとなった2020年のアルバム「モーツァルトとマンボ」 (ALPHA578/NYCX-10151)、2022年の「キューバン・ダンス」(ALPHA878/NYCX-10336)に続く三部作の完結編が登場。「モーツァルトはきっと 素晴らしいキューバ人になったはず」という現地の友人の一言がきっかけとなり、彼女自身が大好きなキューバの音楽とモーツァルトを取り合わせるというなんと も不思議な企画が立ち上がりましたが、これが非常に面白い相乗効果を生みました。 3つのアルバムを合わせてサラ・ウィリスとハバナ・リセウム・オーケストラによるモーツアルトのホルン協奏曲全4曲が揃いますが、ここにもう1曲モーツアルトを加え たいという彼女の熱意に応えて、ベルリン・フィルから3人の首席奏者たちがハバナへ駆けつけ協奏交響曲の録音が実現しました。彼らはアンコールとして19 世紀にフランスで活躍したキューバ出身の作曲家・ヴァイオリニスト、ホセ・ホワイト・ラフィットが作曲した「美しきキューバ娘」も演奏。4人のソリストもオーケスト ラも肩の力を抜いて、音楽を心から楽しんでいるのが伝わる素晴らしい演奏を聴かせています。最後はキューバ国内はもとより世界中で親しまれている名曲 「グァンタナメラ(グァンタナモの娘)」のライヴ感覚溢れるパフォーマンスで、コロナ禍を乗り越えて完結したこのシリーズを締めくくります。
ALPHA-938

NYCX-10388
日本語解説付国内盤
税込定価

ヴィヴァルディと同時代のオペラ・アリア集
ミケランジェロ・ガスパリーニ(1670-1732):わたしの酷い恋人は無邪気に振舞うが〜歌劇「見下されたロドモンテ」(1714)より*
フォルトゥナート・ケッレーリ(1690-1757):不幸の星よ、不幸の星よ〜歌劇「アマラズンタ」(1719)より*
ジョヴァンニ・アルベルト・リストーリ(1692-1753):涙の言葉で語れ、おお二つの泉よ〜歌劇「クレオニーチェ」(1718)より*
ヴィヴァルディ:わたしたちは二艘の舟、凍てつく波に揺られ〜歌劇「オリンピーアデ」RV 725(1734)より
ヴィヴァルディ:太陽はよく、その輝きを空の雲に〜セレナータ「救出されたアンドロメダ」RV Anh.117(1726)より
リストーリ:力いっぱいやれ、さあ何度も打ち据えろ〜歌劇「狂える者は百度そうする、またはドン・キショッテ」(1727)より*
リストーリ:手痛い後悔やみがたくも 〜歌劇「テミストークレ」(1738)より*
リストーリ:きらめく波間にあろうとも 〜歌劇「アリアンナ」(1736)より*
ケッレーリ:いかなる小舟も、ついに陸地が見えたなら 〜歌劇「アマラズンタ」(1718)より*
リストーリ:わたしが泣いているのを見ているあなた 〜歌劇「クレオニーチェ」(1718)より*
ケッレーリ:アダージョ 〜トリオ・ソナタ ト短調より(器楽のみ)
ヴィヴァルディ:ああわからない、このわたしの今の気持ちを〜歌劇「ポントの女王アルシルダ」RV 700(1716)より*
ヴィヴァルディ:さらなる快楽を授けようと 〜歌劇「試練の中の真実」RV739(1720)より
ヴィヴァルディ:ぼくを責めようとしても 〜歌劇「試練の中の真実」RV739(1720)より
リストーリ:なんと残酷な生き方か 〜歌劇「クレオニーチェ」(1718)より*
ヴィヴァルディ:色白の、髪のきれいなあの娘は 〜歌劇「ダリオの戴冠」RV719(1717)より*
ジョヴァンニ・ポルタ(1675-1755):美しき奥方よ 〜『最新舟唄集』(1719)より*
アデル・シャルヴェ(Ms)
ル・コンソート(古楽器使用)(編成:ヴァイオリン7、ヴィオラ2、チェロ3、コントラバス1、オーボエ2、バスーン2、テオルボ3、打楽器1、チェンバロ1、オルガン1)
テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト(Vn&指揮)

録音:2022年2月 サンテスプリ(聖霊)教会、パリ
*は世界初録音
※国内仕様盤 解説・歌詞日本語訳…白沢達生
バロック・オペラが歌劇界を沸かせ、古楽に高い適性を持つ歌手たちが広く活躍するフランス。その最前線で躍進を見せるメゾ・ソプラノのア デル・シャルヴェが、同国の新世代を代表するチェンバロ奏者ジュスタン・テイラーとバロック・ヴァイオリン奏者テオティム・ラングロワ・ド・スヴァル トを中心とする才人集団ル・コンソートと共に、待望のソロ名義によるオペラ・アリア集をALPHAレーベルに録音しました。「赤毛の司祭」ヴィ ヴァルディが熾烈な競争社会で人気を博した頃のヴェネツィア歌劇界に光をあて、当時の水の都を席捲した人気劇場の一つサンタンジェロ 劇場を沸かせた作品の数々をじっくり聴かせます。近年ヴィヴァルディ研究に大きな貢献を果たしている音楽学者で、自身バロック・ヴァイオリ ンを弾く古楽舞踏の専門家でもあるオリヴィエ・フレ(ライナーノートも担当)の協力のもと、収録作の大半は今回が世界初録音! ヴィヴァル ディはもちろんのこと、後年ドイツやスウェーデンでも重用されたケッレーリ、バッハも憧れたドレスデン宮廷楽団での活躍も知られるリスト―リ ら、ヴィヴァルディ作品に全く遜色のない音楽を書く作曲家たちがヴェネツィアにひしめいていたことが強く実感できる選曲に驚かされます。いか なる秘曲もこれほど瑞々しく味わえるのは、リート歌手として先に注目を集めたシャルヴェならではの緻密で繊細な表現力もさることながら、 柔軟に各作品の機微に触れてゆくル・コンソートの精妙な解釈あればこそ。大型リュートの一種テオルボをチェロと同数(3挺)起用し、数人 だけの室内楽的な語らいから精悍なオーケストラ・サウンドまで伸縮自在の編成が、来るべきロココへの一歩を予感させるバロック後期の音 楽世界の魅力を余すところなく伝えてやみません。
ALPHA-939
バッハ:リコーダーとチェンバロによるソナタ編曲集
バッハ:ソナタ ヘ長調(原曲:フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調 BWV1035)
アンダンテ(原曲:ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV1014第3楽章)
トリオ・ソナタ ホ短調 BWV527(原曲: オルガン独奏のためのトリオ・ソナタ 第3番 ニ短調)
シャコンヌ ト短調(ピエール・グアンによるチェンバロ独奏版)(原曲: 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番ニ短調 BWV1004第5楽章)
コラール「今ぞ来たれ、異邦人の救い主よ」(原曲: オルガン独奏のための同名のコラール前奏曲 BWV659)
組曲 ニ短調(原曲:リュートまたはラウテンヴェルクのための組曲 ハ短調 BWV997)
ラルゴ (原曲:ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ハ短調 BWV1017 第1楽章)
ジュリアン・マルタン(リコーダー)
オリヴィエ・フォルタン(Cemb)

録音:2021年11月 ヴィトリ=レ=クリュニー城(フランス東部ブルゴーニュ地方)
バッハのさまざまな独奏曲や室内楽曲から自由に作品を選び、この2つの楽器の味わい を最大限に引き出した編曲を通じて、傑作群の思いがけない美に光を当ててゆくアルバム。バッハが自作品をさまざまな編成のために編曲し たことはよく知られていますが、教会カンタータや協奏曲などでも印象的な活躍の場を与えられていながら彼自身のオリジナルの室内楽曲が ほとんど残されていないリコーダーが、バッハ自身も演奏を得意としたチェンバロの響きとのミニマムな二重奏で驚くほど自然な活躍をみせるの は、演奏者二人の豊かな演奏経験と並外れた音楽性あればこそのことでしょう。中音域での深々とした味わい、高音域まで一貫して丁寧 な粒立ちの音でのびやかに奏でられるリコーダーの傍ら、フォルタンのチェンバロも細部までキメ細かな解釈を聴かせ、両者の対照的な響きの 交錯にどこまでも聴き入ってしまうプログラム。ピエール・グアン編曲のチェンバロ独奏版で聴かれる有名なシャコンヌも、ごく自然な佇まいで壮 大な音世界が繰り広げられてゆくさまがたまりません。
ALPHA-941
フローラン・シュミット:劇付随音楽『サロメの悲劇』 Op.50(1907年オリジナル版)
悲歌 Op.24(Vcと管弦楽版)*
アンバー・ブライド(S)
フィリップ・シュテムラー(Vc)
フランクフルトRSO
アラン・アルティノグル(指)

録音:2021年1月、2022年6月* フランクフルト放送ゼンデザール
コンサートのみならずオペラでも世界的に高い評価を得ているアラン・アルティノグル(アルティノグリュ)と、彼が2021年から首席指揮者を務め るフランクフルトRSOとのアルバム第2弾。フローラン・シュミットの人気曲『サロメの悲劇』は、1907年に黙劇の付随音楽として小 管弦楽のために書かれ、その後バレエ・リュスの依頼を受け大編成の管弦楽によるバレエ音楽として1913年に改作上演されました。1907 年版は管楽器10パート(Fl&Picc、Cl、Ob、Eh、Fg、Tp、2Hr、2Tb)と打楽器3名、弦五部とハープという編成で、小さなオーケストラ・ ピットに対応する人数で演奏することも可能ですが、今回の演奏では弦楽器だけでも30人以上を導入しており、大編成版に劣らないシン フォニックな解釈で聴き応え十分。高い演奏技術で知られるフランクフルト放送響の妙技を通じ、作品の持つ美しさと躍動、そして大きなクラ イマックスを十二分に楽しむことが出来ます。チェロとピアノのために1899年から1903年の間に書かれた「悲歌」は、30歳前後の感性で 瑞々しく書かれた美しい小品ですが、ここでは管弦楽に熟練した1911年に作曲者自ら編曲した版で聴くことが出来ます。
ALPHA-942
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466(カデンツァ:オルガ・パシチェンコ)
ピアノ協奏曲 第23番イ長調 K.488(カデンツァ: モーツァルト)
オルガ・パシチェンコ(フォルテピアノ、リーダー)
使用楽器:ウィーンのアントン・ヴァルター1792年頃製作モデルに基づくポール・マクナルティ製作の再現楽器
イル・ガルデリーノ(古楽器使用)
コンサートマスター:エフゲニー・スヴィリドフ(Vn)

録音:2021年6月6-9日コンセルトヘボウ、ブリュッヘ(ベルギー)
アムステルダムとヘントの音楽院で教鞭をとりながら世界的な活躍を続けるフォルテピアノ奏者オルガ・パシチェンコと、ベルギーの実力派古楽 器集団イル・ガルデリーノによるモーツァルトのピアノ協奏曲録音シリーズに待望の第2弾が登場。『レクイエム』などと並ぶニ短調の傑作=第 20番と、オーボエの代わりに一対のクラリネットが印象的な響きを添える第23番、いずれもモーツァルトがウィーンで希代のピアニストとして活 躍しながら間もなく「フィガロの結婚」で新たな成功を掴む躍進期の充実作2曲が選ばれています。パシチェンコはもはや「アレクセイ・リュビモフ 門下」と紹介するまでもなく強い存在感を欧州第一線で発揮していますが、今作も冒頭総奏部分の通奏低音から絶妙の立ち回りで、経 験豊かな奏者たちと対話を続けながら各曲それぞれの物語を引き出してゆく演奏は抜群の瑞々しさ。緩徐楽章の息をのむようなカンティ レーナから説得力豊かなアレグロの音使いまで隅々まで聴きどころに事欠かず、ニ短調の協奏曲ではファンタジーに満ちた独自のカデンツァま で披露してくれます。他の奏者たちも古楽器の音ならではの玄妙なニュアンスや鮮烈なアクセントを大いに活かし、「これらの協奏曲をオペラ と同じと考え、加わる楽器全てを主人公たちと認識する」(パシチェンコ談、本盤解説より)という一貫した姿勢がありありと示された解釈を披 露。トラヴェルソのデ・ヴィンネやオーボエのポンセ―ル、クラリネットのボウドら管楽器奏者にも世界的名手が続々。同レーベルのHAYDN 2032シリーズでも活躍中の技師J-D.ノワールによる古楽器の機微をよく踏まえた録音でお楽しみください。
ALPHA-944

NYCX-10387
日本語解説付国内盤
税込定価

ダウランド:ラクリメ、あるいは7つの涙
ジョン・ダウランド:ラクリメ、あるいは7つの涙 (1604/全曲)
1. 昔のままの涙
2. デンマーク王のガリアード
3. 新たにした昔の涙
4. ジョン・ソーチ卿のガリアード
5. ため息の涙
6. ニコラス・グリフィス氏のガリアード
7. 悲しみの涙
8. ジャイルズ・ホビー氏のガリアード
9. 偽りの涙
10. エセックス伯のガリアード
11. 愛の涙
12. ディゴリー・パイパー船長のガリアード
13. 真実の涙
14. ヘンリー・ノエル氏のガリアード
15. ヘンリー・アンプトン卿の葬送
16. バクトン氏のガリアード
17. ジョン・ラングトン氏のパヴァン
18.2つのトレブル声部を伴うトーマス・コリアー氏のガリアード
19. ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルメイン
20. ニコルス夫人のアルメイン
21. いつも悲しむダウランド
ミュジカル・ユモール(ヴィオール合奏)
 ジュリアン・レオナール
 ニコラス・ミルン
 ミリアム・リニョル
 リュシル・ブーランジェ
 ジョシュ・チータム
 トーマス・ダンフォード(Lute)

録音:2018年10月15-18日 コンダ=シュル=トリンクー教会、フランス
※国内仕様盤 解説日本語訳…佐々木勉
ジュリアン・レオナールを中心に、フランスほかヨーロッパで活躍するヴィオール(=ヴァイオル、ヴィオラ・ダ・ガンバ)奏者たちとリュートのトーマス・ダ ンフォードによるアンサンブル、ミュジカル・ユモールが奏でるダウランド。1604年に出版された『ラクリメ、あるいは7つの涙』全21曲を収録して います。トレブル、テナー、ベースそれぞれ2種類の楽器を使用。通常続けて演奏される7つの「涙」を、間に動きのあるガリアードを挟んで分 ける曲順とすることで各曲の個性と美しさが際立ち、たいへん新鮮に響きます。名手たちそれぞれが奏でる声部の綾もたいへん魅力的。
ALPHA-945

NYCX-10390
日本語解説付国内盤
税込定価

バッハ:カンタータ 第78番ト短調 「わが魂なるイエスよ」 BWV78
オルガン・ソナタ(トリオ・ソナタ) 第2番ハ短調 BWV526
カンタータ 第60番ニ長調 「おお永遠よ、汝恐ろしき言葉」 BWV60
前奏曲 ハ短調 BWV546
カンタータ 第47番ト短調「みずから高ぶるものは、いやしめらるべし」 BWV47
ル・バンケ・セレスト(古楽器使用)
 編成:ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、トラヴェルソ、オーボエ2、ファゴット、チェンバロ
ダミアン・ギヨン(カウンターテナー、指)
セリーヌ・シェーン(S)
トーマス・ホッブズ(T)
ブノワ・アルヌー(Bs)
モード・グラットン(ソロ・オルガン)

録音:2022年5月28日-6月2日
 ブクリエ改革派教会、ストラスブール
※国内仕様盤日本語解説、歌詞日本語訳…藤原一弘
日本でも高い知名度と人気を誇るカウンターテナー、ダミアン・ギヨン率いるル・バンケ・セレストによるバッハ。ALPHAとZIG-ZAGからこれま でアルト独唱を中心としたカンタータのアルバム2枚をリリースしましたが、今回は三位一体節に関わる、全くの趣の異なった3つの作品を収録 しています。声楽器楽ともに世界中で活躍する名手たちが、1パート1人で担当する声部の綾が素晴らしく、さらにきめ細かかつダイナミックな 表現も楽しめるアルバムです。また使用されているオルガンは、歴史的オルガンに通じたドミニク・トマ工房が18世紀テューリンゲン式のモデル で建造したもので、カンタータの間には名手モード・グラットンによる独奏も収録。カンタータ第47番の前には、その冒頭合唱曲の主題の元と なったBWV546の前奏曲も聴くことが出来ます。
ALPHA-946
ブリテン、ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲
ブリテン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.15
ブルッフ:イン・メモリアム Op. 65
 ヴァイオリン協奏曲 第1番ト短調 Op.26
カーソン・レオン(Vn)
フィルハーモニアO
パトリック・ハーン(指)

録音:2022年1月 フェアフィールド・ホール、クロイドン、UK
ALPHA第1弾「イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」(ALPHA455)も高い評価を得ているカーソン・レオンが弾く協奏曲集。ブリテンが第2次 世界大戦が始まった1939年にレオンの祖国カナダで書き上げた協奏曲と、高い人気を誇るブルッフの協奏曲第1番、そして演奏機会が多 くは無いもののその美しさに魅了されるファンが多い「イン・メモリアム」を収録しています。レオンの目の覚めるようなテクニック、切れ味鋭い表 現力などが随所で発揮されるほか、その音色の美しさも素晴らしく、それぞれの作品が持つ魅力を十二分に引き出しています。
ALPHA-948
シェーンベルク:弦楽三重奏曲 Op. 45(1946)
コンスタンティン・レガメイ(1907-1982):クラリネット、ファゴット、ヴァイオリン、チェロとピアノのための五重奏曲(1942-44)
イリヤ・グリンゴルツ(Vn)
ニコラ・アルトシュテット(Vc)
ローレンス・パワー(Va)
レート・ビエリ(Cl)
ブラン・ファン・サムベーク(Fg)
アレクサンダー・ロンクヴィヒ(P)

録音:2022年6月…1-5、7月 ロッケンハウス教区教会
1946年、心筋梗塞で倒れ生死をさまよったシェーンベルクがその直後に書き始め、身体的心象的状況を反映させた弦楽三重奏曲は、通 しても20分に満たない演奏時間ながら、3挺の弦楽器のみによる表現の限界に挑むかのような起伏の激しい難曲。クリンゴルツ、パワーそし てアルトシュテットの3人が、息もつかせぬ緊張感の高い演奏を聴かせています。1907年、現ウクライナのキーウにスイス・ポーランド系のユダ ヤ人として生まれたコンスタンティン・レガメイは、作曲家のほか、ピアニスト、音楽評論家としても活躍し、1936年からはワルシャワ大学でイ ンド言語学の講師も務めていたという多才な人物。収録された五重奏曲は彼がポーランドのレジスタンス運動に加わった1942年に作曲が 始められ、ノルマンディー上陸作戦当日の1944年6月6日、秘密裏に初演されました。特異な編成であることも含めてメシアンの「世の終わ りのための四重奏曲」を連想させますが、時代の重い空気を帯びているものの動きある作品で、メンバーの妙技が随所で発揮されています。
ALPHA-949
『無骨なる美しさ』 〜テレマンとバロック期の民衆伝承音楽〜
作者不詳(フランソワ・ラザレヴィチ編):ポーランドの二つの伝承曲
作者不詳(ラザレヴィチ編):ウフロヴェツ 写本(1730)とポーランドの伝承曲による組曲
 [表題なし] 〜Hungaricus(ハンガリー風)〜Hajdukujymy ハイドゥクを踊ろう (ジヴィエツ地方〔ポーランド〕の伝承歌)〜Hungaricus
テレマン:さまざまな序曲(管弦楽組曲)よりモスクワの人々(序曲 変ロ長調 TWV55:B5より)
 イェニチェリたち(序曲 ニ長調 TWV55:D17より)
 トルコの道化師(序曲 変ロ長調 TWV55:B8より)
 ハナー風ロンド(序曲 ホ長調 TWV55:E2より)
作者不詳(ラザレヴィチ編):ミサの後、教会から出ると(モラヴィア地方〔チェコ〕の伝承歌)
テレマン:フルート協奏曲 ニ長調 TWV 51:D2
作者不詳(ラザレヴィチ編):沈むよ、お陽さまが(クルピェ地方の伝承歌)
テレマン&作者不詳(ラザレヴィチ編&ユリエ・モラル編):組曲 ロ短調
 Allegro(テレマン:トリオ・ソナタ ロ短調 TWV42:h2より〔ラザレヴィチ編〕)
 Hora din caval(ルーマニアの伝承曲/モラル編)
 Adagio(テレマン:フルート協奏曲 ニ長調「ポーランド風協奏曲」TWV51:D3より〔ラザレヴィチ編〕)
 Presto(テレマン:トリオ・ソナタ ロ短調 TWV42:h2より〔モラル編〕)
作者不詳(ラザレヴィチ編):(モラヴィア地方の伝承曲)
作者不詳:ウフロヴェツ写本による組曲(ラザレヴィチ編)
 [表題なし]〜Olacs〜[表題なし]〜[表題なし]〜[表題なし]
テレマン:二つのハナーツ(ハナー地方の舞曲)〜ロストック写本による
テレマン:ハナスキー(ハナー地方の舞曲)〜序曲(管弦楽組曲)ホ長調 TWV55:E1より
テレマン&作者不詳(ラザレヴィチ&モラル編): Vivement(ロストック写本より)〜Braul Oltenesc(ルーマニアの伝承曲)
作者不詳(ヨセフ・ジャーク編):陽気に行こう、娘さん(スロヴァキアの伝承歌)
テレマン:二つのポロニエ(ポーランドの舞曲)
作者不詳:ウフロヴェツ写本による組曲(ラザレヴィチ編)
 [表題なし]〜Hungaricus(ハンガリー風)〜Hungaricus〜[表題なし]〜Olas
レ・ミュジシャン・デュ・サン=ジュリアン(古楽器使用)【フランソワ・ラザレヴィチ(フラウト・トラヴェルソ〔ロッテンブルフ・モデル〕、 フラウト・トラヴェルソ〔デンナー・モデル〕、ヴェルヴィエ〔ベルギー〕のバグパイプ、ヴェルヴィエのミュゼット〔鞴式バグパイプ〕、フルラ〔セルビアの縦笛〕、フルイエル〔ルーマニアの縦笛〕)】

 ヨセフ・ジャーク、アマリリ・ビレ(Vn)
 ディアーヌ・シュメラ(Va)
 エレーヌ・リショー(Vc、歌)
 クロエ・リュカ(コントラバス、ヴィオローネ)
 ユリエ・モラル(ツィンバロム〔ダルシマー〕)
 エリック・ベロック(アーチリュート、シターン)
 ピエール・リゴプロス(ザルブ〔イランの脚付太鼓〕、
  バラバン〔アゼルバイジャンのダブルリード管楽器〕、
  ダヴル〔トルコの両面太鼓〕、サガット〔フィンガーシンバル〕)

録音:2022年12月3-6日、ヴィルファヴァール農園(フランス)
今や世界的な活躍をみせるフランスの個性派フラウト・トラヴェルソ(バロックフルート)奏者フランソワ・ラザレヴィチは、世界各地の横笛や各 種の縦笛、バグパイプなども使いこなす名手。バロックの古典的レパートリーだけでなく、時に民俗音楽プレイヤーも加わる主宰団体レ・ミュジ シャン・ド・サン=ジュリアンでは中世音楽からフランス17〜19世紀の俗謡、アイルランド伝統音楽など広範な演目に柔軟な音楽性を発 揮。今回のアルバムでは、生前は同世代のバッハよりも高い人気を誇ったテレマンを扱いますが、いかにもラザレヴィチらしい変幻自在の選曲 に驚かされます。20代の頃ポーランドのシロンスク(シュレジエン)地方の貴族に仕えていた頃、スラヴ系の民俗音楽の豊かな「無骨なる美し さ」に衝撃を受け、後年も「彼らの即興に接していれば、僅か数週間で一生分のメロディに出会える」と語ったほど大きな影響を受けたテレマ ンの音楽から、民俗音楽との関連を示す作品を厳選、伝統音楽のフィールドで活躍する奏者を交えつつ、ツィンバロムやバラバン、フルラと いった民俗楽器を使って野趣あふれる演奏を繰り広げます。原盤解説でも「18世紀音楽の再現より、テレマン作品に潜むエネルギーを引き 出したかった」と語りながら、作品の本質を見失わず確かな筋道を探り当ててゆくセンスはさすが新時代の本格古楽器奏者と言えるでしょ う。民衆音楽から大きな影響を受けていたバロック期の宮廷音楽の素顔に、意外な角度から迫った1枚。ALPHA初期から活躍する技師 アリーヌ・ブロンディオの丁寧なエンジニアリングも魅力の一端を担っています。
ALPHA-950(2CD)
NX-C07
ニコラ・ルベーグ(1631-1702):オルガン小品第1番 - 第6旋法による組曲(抜粋)
 オルガン曲集第3巻 - 第8番 陽気な羊飼いはどこへ
ジャック=ドニ・トムラン (1640-1693):讃歌 「めでたし、海の星よ」
ギヨーム=ガブリエル・ニヴェル(1632-1714):ミサ曲と教会讃歌を含むオルガン曲集 第2巻(抜粋)
クープラン:修道院のためのミサ曲
ルイ・マルシャン(1669-1732):オルガン曲選集(抜粋)
 オルガン作品集 第3巻 - グラン・ダイアローグ
 オルガン曲集 第1巻 - 組曲第6番 イ長調(抜粋)
ダンドリュー (1681-1738):オルガン曲集 第1巻 - 組曲第1番 ニ短調(抜粋)
バルバトル(1727-1799):ノエルの形式による4つの組曲集 組曲第2番 - 第2曲
ルイ=クロード・ダカン(1694-1772):ノエルの新しい曲集 Op. 2 (抜粋)
ジャン=バティスト・ロバン(Org)
フランソワ・エスピーナス(Org)
ミシェル・ブヴァール(Org)
フレデリック・デサンクロ(Org)

録音:4-9 April 2011, Chapelle Royale du Chateau de Versailles, France
ALPHA-954
太陽王ルイ14世の王室礼拝堂〜「偉大なる世紀」の巨匠たち
シャルパンティエ:テ・デウム/神よお救い下さい/ドラランド:ミゼレーレ
デュモン:雅歌/2声のプティ・モテ/クープラン、ダンドリュー、マルシャン、ルベーグのオルガン小品(5曲)
ラ・フェニーチェル・ポエム・アルモニーク/他
アンリ・ルドロワ(CT)ミシェル・ブヴァール、
フレデリク・デザンクロ、
ジャン=バティスト・ロバン、
フランソワ・エスピナス(Org)
ALPHA-955
フランス王室の響き〜宮廷の愉しみ、劇場の愉しみ
リュリ:序曲「プシュケー」「カルナヴァル」/「町人貴族」トルコの行進/
「アマディス」「ファエトン」シャコンヌ/「アルミード」パサカーユ/他
クープラン:「神秘の障壁」/他、クラヴサン小品4曲/シャルパンティエ、カンプラ:小歌曲/マレ:スペインのフォリア
カフェ・ツィマーマンカプリッチョ・ストラヴァガンテ
リチェルカール・コンソート
フレデリク・ハース(Cemb)
ソフィー・ワティヨン(Vg)
ALPHA-957
クレランボー:女声3声の為のミゼレーレ
F.クープラン:第1のルソン/第2のルソン/第3のルソン
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ)総(指)
ル・ポエム・アルモニーク
ハスナー・ベンナニ、イザベル・ドリュエ、クレール・ルフィリアトル(独唱)
シルヴィア・アブラモヴィチ(Vg)
フレデリク・リヴォアル(Cemb/Org)
ALPHA-958(3CD)
NX-D11
カンプラ:歌劇「タンクレディ ブノワ・アルヌール (Br)
イサベル・ドゥルエ(Ms)
シャンタル・サントン (S)
エリック・マルタン・ボネ(Bs)
アラン・ビュエ (Bs)
エルウィン・アローシュ(C.T)
アンヌ=マリー・ボデット (S)
マリー・ファヴィエ (Ms)
ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho
レ・タン・プレゼン
オリヴィエ・シュネーベリ(指)

録音: 6-7 May 2014, Opera Royal du Chateau de Versailles
ALPHA-959
ヴェルサイユ宮殿の大噴水〜ルイ王朝と歌い手たちの文化
シャルパンティエ:「テ・デウム」〜前奏曲・二つの楽章
リュリ:「ファエトン」〜シャコンヌ/「アルミード」〜パサカーユ/「プシュケー」〜序曲/
「町人貴族」より〔トルコ人の儀式への行進/エール〕/「アマディス」〜シャコンヌ
ロワイエ:「ピュリュス」〜エール/ルクレール:「シラとグロキュス」〜序曲・第5幕第2〜3場
カンプラ:「タンクレード」〜第4幕第1場・第5幕第1場
ラモー:「ダルダニュス」〜序曲・シャコンヌ・タンブラン・全員の合唱
ヴァンサン・デュメストル(指)
ル・ポエム・アルモニークカフェ・ツィマーマン
スキップ・センペ(指)
カプリッチョ・ストラヴァガンテ
マイクル・グリーンバーグ(指)レザンファン・ダポロン
セバスティアン・エラン(指)アンサンブル・レ・ヌヴォー・カラクテール
オリヴィエ・シュネーベリ(指)アンサンブル・レ・タン・プレザン&レ・シャントル・エ・パージュ
ラファエル・ピション(指)アンサンブル・ピグマリオン(すべてピリオド楽器使用)
ALPHA-960(3CD)
ルクレール:叙情悲劇「シラとグロキュス」(序幕と全5幕)
(初演:1746年、パリ王立音楽アカデミー劇場〔通称「歌劇座」〕)
エメーケ・バラート、マロリーヌ・ミュテル(S)アンデシュ・J.ダーリン(T)
セバスティアン・デラン(指)レ・ヌヴォー・キャラクテール
ALPHA-961(3CD)
太陽王ルイ14世、その豪奢な宮廷音楽〜私室の調べ、礼拝堂の響き

CD1(ALPHA-952):リュリとシャルパンティエの「テ・デウム」
CD2(ALPHA-069):デュモン:王室礼拝堂の為のグラン・モテ集
CD3(ALPHA-016):ヴェルサイユ魔法の島
CD1:ヴァンサン・デュメストル(指)
ル・ポエム・アルモニーク、カペラ・クラコヴィエンシス
CD2:フレデリク・デザンクロ(Org)(指)
アンサンブル・ピエール・ロベール
CD3:スキップ・センペ(指)カプリッチョ・ストラヴァガンテ
ALPHA-963
ルイ15世に捧ぐテ・デウム〜アンリ・マダン(1698-1748):
神よ、わたしたちはあなたを讃える(テ・デウム)/主よ、わたしたちはあなたを慕う(ディリガム・テ)
ダニエル・キュイエ(指)
アンサンブル・ストラディヴァリア、
レ・クリ・ド・パリ(cho)
ALPHA-964(2CD)
ラモー:歌劇「ダルダニュス」(序幕付 全5幕の叙情悲劇)(1739) ベルナール・リクテル、
ガエル・アルケズ、ブノワ・アルヌー、
ジョアン・フェルナンデシュ、
アラン・ビュエ、
サビーヌ・ドヴィエイル/他
ラファエル・ピション(指)
アンサンブル・ピグマリオン
ALPHA-965
NX-B08
ロヴェッタ:ルイ14世の生誕を祝うミサ 〜1638年, ヴェネツィアにて
ロヴェッタ:『コンチェルト様式による詩編曲とミサ曲』(1639)より キリエ グローリア クレード
『聖なる精華』(1625)よりおおマリア様、なんとあなたは美しい
『コンチェルト様式による詩編、およびモテット、ないし器楽によるカンツォーナ集』(1626)より サルヴェ・レジーナ
『聖なる唱歌さまざま』(1624)より この日、天の聖なる方々は喜びに湧き
ガブリエーリ:トッカータ(ディルータの写本より)
リガッティ:カンツォーナ サンクトゥス (10)聖体奉挙のためのソナタ (11)アニュス・デイ
モンテヴェルディ:(12)キリスト、あなたを讃えます(器楽合奏版)(13)キリスト、あなたを讃えます
バッサーノ:(13)すべての民よ、手を叩いて讃えよ
バンジャマン・シェニエ(指)
ガリレイ・コンソート(古楽器使用)
アンジェリーク・モイヨン(ハープ)
マティアス・シュペーター(テオルボ)他
ALPHA-966
NX-B08
ノイコム:葬送行進曲/ミゼレーレ
レクィエム・ミサ曲(1815)
ジャン=クロード・マルゴワール(指)
ラ・グランデキュリー・エ・ラ・シャンブル・デュ・ロワ(古楽器使用)
クレマンス・ティルカン(S)
ヤスミーナ・ファヴル(Ms)
ロバート・ゲチェル(T)
アラン・ビュエ(Br)
ALPHA-967(2CD+BOOK)
NX-D11
リュリ: 歌劇「ペルセー」 〜1770年ヴェルサイユ版 エルヴェ・ニケ(指)
ル・コンセール・スピリチュエル(古楽器使用)
独唱:マティアス・ヴィダル、
エレーヌ・ギルメット、
カトリーヌ・ワトソン、
タシス・クリストヤニス、他
ALPHA-968
NX-B08

NYCX-10007
日本語解説付国内盤
税込定価

ミシェル=リシャール・ドラランド(1657-1726):ルイ14世を讃える作品集
DEITATIS MAJESTATEM
神聖なる国王陛下
1.DEITATIS MAJESTATEM これは神たる方
2.HIC ENIM MISERICORS 憐み深き方
3.SIMPHONIE サンフォニー
4.O CARO CHRISTI VERA ああ真実の肉体よ
5.TE OMNES ANGEL すべての天使たち
6.O MENTIS JUBILATIO ああ、喜びよ
7.QUAM DULCIS EST なんて優しい方
8.O BONITATIS PRODIGIUM ああ神なる奇跡
ECCE NUNC BENEDICITE 見よ、祝福の時
9.ECCE NUNC BENEDICITE DOMINUM 今、主は祝福せり
10.IN NOCTIBUS EXTOLLITE あなたの手を取り
11.BENEDICAT TE DOMINUS EX SION シオンからあなたを祝福します
12-29.テ・デウム
エマニュエレ・ド・ネグリ(S)
ダグマル・シャシュコヴァ(S)
ショーン・クレイトン(オートコントル)
シリル・オーヴィティ(T)
アンドレ・モルシュ(Bs)
ヴァンサン・デュメストル(指)
アンサンブル・エデス
ル・ポエム・アルモニーク

録音:2017年5月
CHAPELLE ROYALE DU CHATEAU DE VERSAILLES
フランス・バロック時代に活躍した作曲家ドラランド。1683年、25歳のドラランドは“太陽王”ルイ14世の宮廷音楽家として 召し抱えられ、すぐに王のお気に入りの一人となり、王女の音楽教師を務めながら、1714年には王室礼拝堂(シャペル・ ロワイヤル)の楽長となり、亡くなるまでその職務にあたりました。40年に渡る年月の中で、王はドラランドを信頼し、新しい王 室礼拝堂を建築する際には、協議メンバーにドラランドを加えていました。またドラランドも王を心から崇拝し、お互いに良い 関係を築いたようです。このアルバムでは、ドラランドが新しいシャペル・ロワイヤルのために作曲した壮大な「グラン・モテ」(管 弦楽伴奏や室内楽伴奏を伴う大規模なモテット)と、テ・デウムを作品所縁の場所でデュメストル率いるル・ポエム・アルモ ニークが演奏、時を超えた感動をもたらしています。
ALPHA-969
NX-B08
ヴェルサイユ宮殿の噴水 〜ルイ王朝と三つの世紀 享楽、祈り、そして...
リュリ:『町人貴族』〜トルコの儀式への行進
 『テ・デウム』HM28(抜粋)
 『ペルセー』1770年版第1・2幕(抜粋)(ベルナール・ド・ビュリ(1720-1785)&フランソワ・ルベル(1701-1775)編による)
シャルパンティエ:『テ・デウム』H.146(抜粋)
カンプラ:『タンクレード』第4・5幕(抜粋)
ラモー:『ダルダニュス』序曲とシャコンヌ
ルクレール:『シラとグロキュス』序曲・第5幕(抜粋)
ロワイエ:『ピリュス』〜さあ、恐怖をまき散らすのだ
ケルビーニ:『レクィエム ハ短調』(ルイ16世を悼んで)〜続唱
バッサーノ:全ての民よ、手を叩いて誉めよ
ル・ポエム・アルモニーク
カペラ・クラコヴィエンシス
カプリッチョ・ストラヴァガンテ
レザンファン・ダポロン
レ・ヌヴォー・カラクテール
アンサンブル・ピグマリオン
コンセール・スピリチュエル
レ・パージュ・エ・レ・シャントル
ガリレイ・コンソート(全て古楽器使用)
ALPHA-973
(2CD+BOOK)
NX-D11
リュリ:抒情悲劇「アルミード」 アルミード…ヴェロニク・ジャンス(S)
ルノー…レイナウト・ファン・メヘレン(T)
イドラオ、憎悪…タシス・クリストヤニス(Br)
フェニス、リュサンド…シャンタル・サントン=ジェフリー(S)
シドニー、水の精、快楽…キャスリーン・ワトソン(S)
アロンテ、アルテミドール、ウバルド…フィリップ=ニコラ・マルタン(Br)
騎士ダノワ…ザッカリー・ワイルダー(T)
ル・コンセール・スピリチュエル(合唱と管弦楽/古楽器使用)
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2019年4月 アルセナール音楽ホール、メス、フランス
※ 1778年版世界初録音
リュリ最晩年の傑作であり、長年タッグを組んだ詩人キノーと最後に完成させることが出来た歌劇「アルミード」。1686年の初演以降、オペラ 座の上演の柱として長く君臨し続けましたが、流行の変化もあり1766年を最後に舞台に掛けられる機会はなくなりました。折しもウィーン皇 室から輿入れしてきたマリー=アントワネットの招きで、パリではグルックが新しいフランス語オペラの王者として君臨しつつあった頃。1777年に はリュリ作品をさしおいてグルックが新版「アルミード」を書き成功を収めていました。しかしフランス国粋派のなかにはグルックに猛反発する勢力 もあり、彼らは1770年にヴェルサイユ王室歌劇場落成記念で上演された「ペルセー」(ニケによる1770年版の録音あり/ALPHA967)のよう に、リュリ作品を新時代に合わせて改稿することで復権をねらいます。当時パリ・オペラ座で活躍していたルイ=ジョゼフ・フランクール(長命作 曲家フランソワ・フランクールの甥)による改稿ではクラリネットやホルンなど、古典派時代のフランスならではの楽器が効果的に用いられ驚くほど 新鮮な響きでありながら、リュリ作品の魂はそのまま生きた独特の仕上がりになっています。しかしこの改訂版は未完に終わり上演はされず、そ のまま忘れ去られてしまいました。フランスの埋もれた名作を蘇らせることに定評あるエルヴェ・ニケが、史上初めてこの版による上演を行い、そ の後録音されたのが今回のアルバムです。手つかずだった第5幕第3場以降は、音楽学者ブノワ・ドラトヴィツキとジュリアン・デュブルクが周到 に補筆。歌手陣もジャンス、メヘレン、クリストヤニスほかというこの上ない豪華な面々を揃え、作品の真価を問う素晴らしい演奏となりまし た。またオリジナル版から100年の、フランスに於ける音楽事情の変化を聴くことが出来る点でも、たいへん貴重な録音と言えるでしょう。フラン ス語のリブレットとその英訳、多くの資料画像を掲載した80ページ以上におよぶカラーブックレット付き。
ALPHA-975
ジョヴァンニ・レグレンツィ:オラトリオ『悔悛者の心の死』 罪を犯した人間…ラファエレ・ジョルダーニ(T)
悔悛する心の寓意…クリスティーナ・ファネッリ(S)
希望の寓意…ハナ・ブラジコヴァー(S)
痛みの合唱…ウィリアム・シェルトン(C.T)、マヌエル・ヌニェ ス・カメリーノ(T)、ロマン・ボクレール(Bs)
アンサンブル・マスク(古楽器使用)【ソフィー・ジェント、トゥオモ・スニ(Vn)、カスリーン・カジオカ(Va)、メリザンド・コリヴォー(Vc)、ブノワ・ファンデン・ベムデン(Cb)、マノン・パパセルジオー(ハープ、リローネ)、アンドレ・ハインリヒ(テオルボ)】
オリヴィエ・フォルタン(チェンバロ、指揮)

録音:2022年8月洗礼者聖ヨハネ御生誕教会、コラヴィレール(フランス東部フランシュ=コンテ地方)
17世紀半ばから後半にかけ、ミラノやボローニャ、ヴェネツィアなどで活躍した作曲家レグレンツィは、カヴァッリやカリッシミら17世紀中盤のイタ リアを代表する作曲家たちの後を受け、コレッリやA.スカルラッティら後期バロックと呼びうる時代の大家たちとの橋渡しをなす存在。複数の ヴァイオリンが歌い交わす室内楽曲の発展に大きく寄与した一方、声楽作品も多く残していますが、録音は必ずしも多くありません。ここでは ヴェネツィア滞在中の1673年に初演された、人間の罪深さを自覚し信心深く生きることを促すカトリック寓意物語『悔悛者の心の死』を、長 くスキップ・センペの頼れるアシスタントとして活躍してきたオリヴィエ・フォルタンを中心に集まった名手たちがコントラスト鮮やかに全曲演奏。コ レッリやムファットなどにも通じる端正な音作りやA.スカルラッティやボノンチーニの初期作品にも比しうる歌心には、すでに次の世紀の到来さえ 予感させるものがあります。鈴木雅明やフィリップ・ヘレヴェッヘらとの共演でも注目されるハナ・ブラジコヴァーを筆頭に表現力きわだつ歌手た ちの妙技を、欧州各地で多忙な活躍を続ける腕利きの器楽勢が鮮やかにサポート。通奏低音以外は各パート一人ずつとは思えない変幻 自在の響きの聴きごたえに唸らされます。
ALPHA-981
ドビュッシー:海、管弦楽編曲歌曲集
ドビュッシー:夢ごこち - ポール・ヴェルレーヌの詩による10の歌曲【ロビン・ホロウェイ編曲 (Op.118)2012】
 I. やるせない夢ごこち〜忘れられたアリエッタ
 II. 巷に雨の降るごとく〜忘れられたアリエッタ
 III. 木々の影は〜忘れられたアリエッタ
 IV. グリーン〜忘れられたアリエッタ
 V. 角笛の音は森に向かって訴える〜3つの歌曲
 VI. 垣根のつらなり〜3つの歌曲
 VII. 憂鬱〜忘れられたアリエッタ
 VIII. 木馬〜忘れられたアリエッタ
 IX. マンドリン
 X. 海はさらに美しく〜3つの歌曲
 XI. エピローグ (ホロウェイ作曲)
ヴァンニーナ・サントーニ(S)
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2022年9月 オーディトリアム、ラジオ・フランス、パリ
ALPHAレーベルからの、ミッコ・フランクとフランス放送フィルによるドビュッシー第2弾。「選ばれし乙女」と「夜想曲」ほかを組み合わせた前作 (NYCX-10297/ALPHA777)同様、声楽を伴う管弦楽曲と純粋な管弦楽曲を組み合わせていますが、今回収録された声楽曲は、ブ ラームスの編曲などでも高い評価を得ている現代イギリスの作曲家ロビン・ホロウェイが、ドビュッシーの「忘れられたアリエッタ」と「3つの歌曲 (メロディ)」ほかを管弦楽伴奏の歌曲集に仕立てたもの。作品へのリスペクトが溢れた編曲で、それぞれの曲が持つ世界観をぐっと広げまし た。歌うのは今注目されているフランスのソプラノ、ヴァンニーナ・サントーニ。大きな評判となったロトとレ・シエクルによる「ペレアスとメリザンド」 (HMF)でメリザンドを歌ったことも記憶に新しい彼女が、艶やかな歌声を披露しています。併せて収録された「海」では、暗い海から立ち上が る色彩感をじっくりと豊かに描いており、ミッコ・フランクとフランス放送フィルの面目躍如たる素晴らしい演奏を聴かせています。
ALPHA-982
自然のロマン 〜ドイツ・ロマン派のフルート音楽
ウェーバー:フルート、チェロ、ピアノのための三重奏曲 ト短調 Op.63
シューベルト:羊飼いの嘆きの歌 D121(フルートとピアノのための編曲版)
カール・ライネッケ(1824-1910):フルート・ソナタ「ウンディーネ」 Op.167
シューベルト:「しぼめる花」の主題による変奏曲 D802
シューベルト:しぼめる花 〜『美しき水車小屋の娘』 D795 (フルートとピアノのための編曲版)
ジュリエット・ユレル(Fl)
エレーヌ・クヴェール(P)
エマニュエル・ベルトラン(Vc)

録音:2022年12月 シテ・ド・ラ・ミュジーク・エ・ド・ラ・ダンス、ソワソン、フランス
ロッテルダム・フィルの首席フルート奏者を1998年から務めるジュリエット・ユレルと、ピアニスト、エレーヌ・ クヴェールの共演30周年を記念するアルバムで、「水の精」を意味するライネッケの「ウンディーネ」を中 心とした、自然から与えられるロマンティックなインスピレーションへのオマージュとなっています。ウェーバー のトリオでは二人の盟友エマニュエル・ベルトランも参加。それぞれの作品に深く寄り添い、歌心溢れる 音楽を聴かせています。
ALPHA-984
さすらい人
リスト:さすらい人 〜シューベルトの12の歌 S558
ワーグナー:私の眠りは夢を見ることで 〜「ジークフリート」第3幕 第1場*
シューベルト:3つのピアノ曲(即興曲) D946
 はるかな土地で 〜白鳥の歌 D957-6*
マーラー:私はこの世に捨てられて 〜リュッケルト歌曲集*
シューベルト:さすらい人の夜の歌 II D768*
マーラー(ヨーゼフ・フォン・ヴェス編):友は馬から降りて 〜『大地の歌』第6楽章「告別」*

*=ジュリエット・ジュルノーによるトランスクリプション
ジュリエット・ジュルノー(P/STEINWAY & SONS MODEL D-274‘EDWARD’)

録音:2022年10月
 エウレジオ文化センター、マーラー・ホール、ドッビアーコ
フランス出身で数々のコンクールに入賞、歌劇・コミック座やリール・歌劇座などでコレペティートルとしても活躍したジュリエット・ジュルノー。日 本では、2018年に放送されたアニメ「ピアノの森」でソフィ・オルメッソンの吹き替えピアノを担当したことでも知られる彼女にとって、初めてのリ サイタル盤が登場です。「言葉のない”さすらい人”」というテーマからは孤独をイメージするところですが、彼女の表現はむしろ輝かしく、内面に 籠るだけではなく外に目を向けたときの美しさや憧憬を感じさせ、「さすらい人」に対する新しい感覚を聴く者に与えてくれるものとなっていま す。
ALPHA-985
バッハ・ミニマリスト 〜バッハ、グレツキ、アダムズ
バッハ:チェンバロ協奏曲 第1番 ニ短調 BWV1052
1. I. Allegro
 ヘンリク・グレツキ:チェンバロ協奏曲 Op.40
2. I. Allegro molto
 クヌート・ニーステッド(1915-2014)/シモン=ピエール・ベスティオン編曲:
3. 不滅のバッハ(弦楽合奏)
 ジョン・アダムズ(1947-):シェーカー・ループス
4. I. Shaking and Trembling
 ジャン・アラン(1911-1940)/ベスティオン編曲:
5. リタニ
 アダムズ:シェーカー・ループス
6. II. Hymning Slews
 バッハ//ベスティオン編曲:
7. パッサカリア ハ短調 BWV582
 ニーステッド/ベスティオン編曲:
8. 不滅のバッハ(無伴奏合唱)
 バッハ:チェンバロ協奏曲 第1番ニ短調 BWV 1052
9. III. Allegro
 グレツキ:チェンバロ協奏曲 Op.40
10. II. Vivace marcatissimo
 アダムズ:シェーカー・ループス
11. III. Loops and Verses
12. IV. A Final Shaking
 バッハ
13. コラール「汝の御座の前に、われ進み出で」 BWV668(弦楽合奏)
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(Cemb)
ラ・タンペート(弦楽合奏、合唱…8)
シモン=ピエール・ベスティオン((指)編)

録音:2022年4月 サン=ピエール・ルーテル教会、パリ
シモン=ピエール・ベスティオンが2015年に結成したラ・タンペート。これまで主に声楽アンサンブルとしてCDをリリースしてきましたが、器楽アン サンブルにも力を入れている彼らならではの、目の覚めるような弦楽合奏によるアルバムが届けられました。ベスティオンが「まるで現代の曲の ように聴こえる」という大バッハのチェンバロ協奏曲第1番第1楽章から、同じニ短調で書かれたグレツキの協奏曲になだれ込むというオープニ ングからたいへんスリリング。チェンバロは、指揮者ベスティオンの弟でアンサンブル・レ・シュルプリーズの共同主宰者でもあるルイ=ノエル・ベス ティオン・ド・カンブラが担当しています。またガット弦を用いているため、ジョン・アダムズなどはたいへん新鮮な響き。現代ノルウェーの作曲家ク ヌート・ニーステッドが、バッハのコラール「甘き死よ来たれ」BWV 478を元にゆったりとしたインプロヴィゼーションの要素を加えて作曲した合唱 曲「不滅のバッハ」は、弦楽合奏版とラ・タンペートの為のア・カペラ版と2回収録しており、トーンクラスターが美しく響くこの作品で、今回た だ1曲だけ彼らの高度な合唱(メンバーはアンサンブルと兼任)を聴くことが出来ます。最後は、視力を失った死の床のバッハが口伝で譜面を 起こさせたという伝説を持つ美しいコラールを小編成で収録。これまでのアルバムでも古楽と現代を行き来する先鋭的なプログラムを得意と してきた彼らですが、今回はより刺激的な構成になっているといえるでしょう。
ALPHA-987
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調 WAB108 ノーヴァク版 第2稿(1890) チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2022年9月 トーンハレ、チューリヒ
収録時間:81分
パーヴォ・ヤルヴィとチューリヒ・トーンハレOによるブルックナー後期3大交響曲の第2弾として、フランクフルト放送響との全集録音から 10年ぶりの再録音となる第8番が登場。約15年ぶりの再録音となった前回の第7番では全ての楽章においてテンポが速くなっているのが特 徴でしたが、第8番では逆に全楽章で遅くなっており、特に第4楽章では2分30秒を超える差が生じています。しかしながら演奏は、むしろよ り引き締まった印象を与えるもので、たいへん力強く聴きごたえのある出来栄え。またホールの特性もあってか各パートのフレーズが際立ち、 見通しのよい録音であることも良い結果をもたらしているといえるでしょう。 今回もヴァイオリンを両翼、左奥にコントラバスという弦の配置を採用していますが、金管楽器については、前回第7番で右に独立して配置 したワーグナー・チューバはホルンと持ち替えとなるために左へ集約、その代わりバス・チューバ(シンカポールSOの夏目友樹がエキストラ 参加)をティンパニ隣の最上段ほぼ中央に配してワーグナー・チューバとのアンサンブルに親和性を持たせ、その右にトロンボーン、さらに右にト ランペットという、やや特殊な配置となりました。中央に低音金管楽器が置かれることで得られる安定感に加え、第1楽章クライマックスではト ランペットとホルンによるリズム動機が左右から鳴り響くという効果も得られています。
ALPHA-988
サン=ジャンの私の恋人 〜バロックから近代シャンソンまで
 <青春時代>
1. テッド・グルヤ(1910-2000) &ジョルジュ・マルティーヌ:わたしの青春時代はなくなった
2. マラン・マレ:人間の声
3. 作者不詳:うちの庭の暗がりで
4. 作者不詳:ルイ王の娘
 <古い歌をいくつか>
5.フィーアダンク(1605-1646):カンツォーナ ハ長調
6. モンテヴェルディ(1567〜1643):わたしを死なせてください
   (歌劇「アリアンナ」より)
7. カヴァッリ(1602-1676):ああ、わたしは生きている(歌劇「エジスト」より)
 <いつかの恋景色>
8. ポール・マリニエ(1866-1953):彼女からのお返事
9. ポール・デルメ(1862-1904):小さい敷石
10. シャルル=アンドレ・カシャン(1896-1955):恋人たちは何処へ
11. レイモン・ルグラン(1908-1974):あるお嬢さんの夜
12. レオン・フォセー(1829-1877):チロルの鴨の群れ
13. アンリ・コル(生歿年不詳、20世紀に活躍)、ラルフ・カルセル(生年不詳-1968):圧巻のタンゴ
14. エミール・カララ(1915-1973):サン・ジャンの私の恋人

※編曲:ヴァンサン・デュメストル、ルカス・ぺレス、ヴァンサン・ブショ
ル・ポエム・アルモニーク(声楽&古楽器アンサンブル)
 ステファニー・ドゥストラック(Ms)
 ヴァンサン・デュメストル(テオルボ、指揮)
 フィオナ=エミリー・プパール、サンドリーヌ・デュペ(Vn)
 ルカス・ぺレス、アリス・トロスリエ(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
 シリル・プーレ(Vc)
 ヴァンサン・レルメ(アコーディオン)
 二コラ・ローゼンフェルド(バスーン、各種リコーダー)
 マリー・ヴァン・レイン(クラヴサン〔チェンバロ〕、オルガン)

録音:2022年10月
 タンデム、アラス(フランス北東部パ=ド=カレー地方)
16〜17世紀のエール・ド・クールやフランス各地に口承で伝わってきた民衆歌など、ルイ14世の時代よりもさらに古いフランス音楽を高雅で 自然に現代に蘇らせ、世界中から熱いまなざしを集めてきた21世紀のユニークな古楽グループ、ル・ポエム・アルモニーク。イタリア・バロックで も実績を示しつつ、中心メンバーの母語であるフランス語を歌詞とする音楽への適性はやはり抜群で、詩句の味わいを最大限に引き出す新 鮮で薫り高い演奏解釈はどの時代の作品でも出色の仕上がりを誇ります。その親和性が「古楽」の枠に縛られないことを立証するユニーク な選曲のアルバムが登場。彼らと同じくフランス民衆世界の古謡を得意とするレ・リュネジアンの『うんざりだ、冬ってやつは』(ALPHA887)で も絶妙な妙声を聴かせたステファニー・ドゥストラックの味わい深い歌い口は、さりげなく織り交ぜられたバロック宮廷音楽と近代シャンソンを 易々と行き来し、無理なく即興的な音を紡いでゆくアコーディオンと共に、時にはシャンソンを古楽のように、また古楽をシャンソンのように聴か せる巧妙さ。古楽器アンサンブルをバックバンドとして、サティやトゥルーズ=ロートレック、モディリアーニらが生きた1900年前後から20世紀中 盤までの、古き良きフランスの芳香に満ちたシャンソンの名曲群をしなやかに歌いこなすそのセンスは、もはやクロスオーヴァ―やジャンル越境 などといった表現が陳腐に思えるほど、圧倒的に自然な「フランスの息吹」に貫かれています。聴くほどに惹きつけられるその魅力に、主宰者 デュメストルが学究性に閉じこもらないセンス抜群の古楽プレイヤーであることを改めて強く認識する1枚です。
ALPHA-990
ヴィラ=ロボス:組曲「アマゾンの森」
ヴィラ=ロボス:組曲「アマゾンの森」
フィリップ・グラス(1937-):メタモルフォシス I 〜「アマゾンの流れ」
カミラ・プロヴェンツァーレ(S)
フィルハーモニア・チューリッヒ
シモーネ・メネセス(指)

録音:2022年10月 チューリッヒ歌劇場
ブラジル出身でパーヴォ・ヤルヴィの助手を務め、現在はフランスを拠点に活躍するシモーネ・メネセス。2019年には初来日を成功させ、 2022年にリリースされたドキュメント映像『メタノイア』(Accentus Music)は世界各地でたいへん高い評価を得ています。近現代とブラジル の作品を得意とする彼女が深い愛情を寄せているのが、晩年のヴィラ=ロボスが映画『緑の館』のために書いた曲を演奏会用に再構成した 「アマゾンの森」。今回はAcademia Brasileira de Musicaの新校訂版から、メネセスが管弦楽とソプラノ独唱の為の11曲(約45分) を抜粋、組曲版として収録しています。全曲版に聴かれる合唱の参加こそないものの、熱帯雨林の厳しい自然と熱量を大オーケストラで表 現する音楽を雄大に歌い上げています。ソプラノ独唱にはメネセスと同じイタリア系ブラジル人のカミラ・プロヴェンツァーレ(プロヴェンサリ)が参 加、深みのある歌声を聴かせます。併せて収録されたのは、フィリップ・グラスがブラジルの創作パーカッション・グループ、ウアクチのために書き 下ろし、後に管弦楽版も作成した「アマゾンの流れ」から終曲「メタモルフォシス I」。ループするように繰り返されるリズムが心地よい作品で す。またこのプロジェクトは報道やドキュメント写真で名高いセバスチャン・サルガドとのコラボレーションとなっており、「アマゾンの森」の各曲に対 応する美しい写真をサルガドが提供、メネセスのコンサート会場で展示されるほか、このアルバムのブックレットにも掲載されています。
ALPHA-991
次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.6
ピアノ協奏曲 第11番ヘ長調 K.413(カデンツァ…モーツァルト)
ピアノ協奏曲 第13番ハ長調 K.415(カデンツァ…モーツァルト)
オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314(カデンツァ…ガブリエル・ピドー)*
ロマン・ボリソフ(P/ベーゼンドルファーVC280)
ガブリエル・ピドー(Ob)*
ウィーンRSO
ザルツブルク・モーツァルテウムO*
ハワード・グリフィス(指)*

録音:2022年9月 オーストリア放送スタジオ6/大ホール、ウィーン
2022年3月 オルケスターハウス、ザルツブルク*
無名の若き名手から中堅まで幅広いソリストの登場が話題を呼んでいる<次世代ソリストたちによるモーツァルト>の第6弾。数々の受賞 歴と古楽器での活躍、YouTubeでのパフォーマンスと話題を振りまきながら、2022年にALPHAからデビュー・アルバム「ロマンス」 (ALPHA789)を発売したオーボエのガブリエル・ピドーと、2021年のルール・ピアノ・フェスティバルに参加しラフマニノフの素晴らしいパフォーマ ンスで聴衆を圧倒したロマン・ボリソフが登場。両者とも、明朗ながら細やかな歌いまわしで、作品の素晴らしさをごくシンプルかつ効果的に打 ち出す才は、まさに新世代の俊英だといえるでしょう。
ALPHA-992
フランス17〜18世紀のオートコントル歌手たちVol. 3
ジャン=バンジャマン・ド・ラ・ボルド(1734-1794):歌劇「Thetis et Pelee テティスとプレ」(1765)より
1. Ouverture 序曲
2. Air Que mon destin est deplorable プレのエール「わが運命の忌々しさよ」
3. Air Ciel ! En voyant ce temple redoutable
   プレのエール「天よ! このみごとな神殿を前に」
 ピエール=モンタン・ベルトン(1727-1780)&ジャン=クロード・トリアル(1732-1771): 歌劇「Sylvie シルヴィ」(1765)より
4. Air Conduisez ces captifs
   アミンタスのエール「どうかこの囚われ人たちを連れて行ってください」
5. Air pour les Cyclopes 一つ目巨人たちのエール
6. Air gracieux 優美なエール
 トリアル:歌劇「La Fete de Flore フロールの祭典」(1771)より
7. Air Amour, si tu te plais a ma douleur mortelle
   イラスのエール「恋の神よ、わたしが死ぬほど苦しんでいるのがそんなに嬉しいか」
 グルック:歌劇「Iphigenie en Aulide オリードのイフィジェニー」(1774)より
8. Ouverture 序曲
9. Air J’obtiens l’objet que j’aime アシルのエール「ついに愛する相手を得て、わたしは」
 グルック:歌劇「Orphee et Eurydice オルフェとユリディス」
    (1774/「オルフェオとエウリディーチェ」パリ版)より
10. Air Accable de regrets オルフェのエール「後悔に苛まれて」
11. Ballets des Ombres heureuses 精霊たちの踊り
12. Air Quel nouveau ciel pare ces lieux !
   オルフェのエール「ここまで来ると空が見違えるようだ」
13. Air Malheureux, qu’ai-je fait... J’ai perdu mon Eurydice
   オルフェのエール「やりきれない、わたしはなんということをしてしまったのだ
   〜エウリディーチェを喪って」
 ゴセック:歌劇「Alexis et Daphne アレクシとダフネ」(1775)より
14. Air Loin des ces bois charmants a regret entraine
   アレクシのエール「この愛おしい森を心ならずも離れ」
15. Air Vers le sommet de la montagne
   アレクシのエール「この山の頂に辿り着き、わたしは」
 グレトリー(1741-1813):歌劇「Cephale et Procris セファルとプロクリス」(1773/1777改訂)より
16. Air Parais, mortel amoureux
   セファルのエール「さあ出ておいで、命限りある恋人よ」
17. Ballet des nymphes de Diane ニンフたちとディアーヌの舞踏
18. Contredanse コントルダンス
19. Air Deese des beaux jours セファルのエール「好日の女神よ」
 ジョゼフ・ルグロ(1739-1793):歌劇「Hylas et Egle イラとエグレ」(1775)より
20. Air C’est ici que j’ai vu pour la premiere fois イラのエール「ここでわたしは初めて」
 ニコロ・ピッチンニ(1728-1800):歌劇「Atys アティス」(1780)より
21. Air O funeste amitie; Confiance accablante !
   アティスのエール「おお残酷なる友情、恐ろしき秘密よ!」
 ヨハン・クリスティアン・バッハ:歌劇「Amadis de Gaule ゴールのアマディス」(1779)より
22. Largo ラルゴ
 グルック:歌劇「Iphigenie en Tauride トーリドのイフィジェニー」(1779)より
23. Air Quel Langage accablant pour un ami qui t’aime !
   ピラドのエール「そなたを慕ってきた友に、なんという言葉を」
ア・ノクテ・テンポリス(古楽器使用)
 コンサートマスター:ロドルフォ・リヒター
レイナウト・ファン・メヘレン(オートコントル〔高音テノール〕、指揮)

録音:2022年12月 AMUZ、アントウェルペン(ベルギー北部フランデレン州)
17〜18世紀のフランス音楽史を彩り、数々の重要作品の名舞台を華やがせた名歌手たちの活躍に光を当てたアルバムが、近年ALPHA-から続々登場して います。その中でも特に当時のフランスならではのオートコントルと呼ばれる高音域男声歌手たちを紹介してきたのが、この困難な声域で鮮やかな美声を自在 に操り、欧州古楽シーンを賑わせてきたベルギーの名歌手レイナウト・ファン・メヘレンと、彼を中心に名手が集まるア・ノクテ・テンポリス。17世紀にリュリの傑作 を続々初演したデュメニ、18世紀半ばにラモーと仕事を重ねたジェリオットに続いて彼らが今回紹介するのは、モーツァルトのパリ訪問時の手紙にもたびたび登 場する歌手=興行主ジョゼフ・ルグロ(1739〜1793)です。ルイ15世の治世後半、ドイツ語圏の交響曲や協奏曲がパリで注目されつつあった1760年代に 頭角を現し、広い音域にわたって演技力の高い柔軟な歌唱を聴かせたその技量は多くの人々に注目され、マリー=アントワネット妃の実家ウィーンから招か れパリを沸かせた名匠グルックも数々のフランス語歌劇でルグロを起用、とりわけ『オルフェオとエウリディーチェ』パリ版の表題役は歴史に残る配役となりました。 作曲家の知名度にかかわらず1760〜70年代のさまざまな名品からルグロの為の歌を厳選。ロマン派前夜のドラマティックな表現からロココ絶頂期の艶やか な旋律美まで、充実した古楽器オーケストラと共に古典派時代のフランス音楽特有の味わいをファン・メヘレンの美声で堪能できる興奮と発見に満ちたプログ ラムは見逃せません。ヴェルサイユ・バロック音楽センターの二コラ・ソーによる監修を経た珍しい18世紀フランス型のクラリネットの導入など、管弦楽パートの演 奏解釈にも趣向が凝らされています。
ALPHA-993(2CD)
NX-E05
リゲティ作品集
【CD1】
1-5. ヴァイオリン協奏曲(1990-1992)
6-7. チェロ協奏曲(1966)
8-12. ピアノ協奏曲(1985)
【CD2】
1-4. 室内協奏曲 -13人の奏者のための(1969-1970)
5-6.2つの奇想曲 - ピアノのための(1947)
7-15.5つの小品 -4手ピアノのための(1942-1950)
16-21. 無伴奏ヴィオラのためのソナタ(1991-1994)
22-25. ホルン三重奏曲(1982)
カン・ヘスン(Vn)…CD1/1-5
ルノー・デジャルダン(Vc)…CD1/6-7
ディミトリ・ヴァッシラキス(P)…CD1/8-12、CD 2/5-15
セバスティアン・ヴィシャール(P)…CD 2/7-15、22-25
ジョン・ストゥルツ(Va)…CD2/16-21
デイエゴ・トージ(Vn)…CD2/22-25
ジャン=クリストフ・ヴェルヴォワット(Hrn)…CD 2/22-25
アンサンブル・アンテルコンタンポラン
ピエール・ブリューズ(指)

録音:2023年2月、6月 フィラルモニ・ド・パリ
アンサンブル・アンテルコンタンポランと、2023/24年のシーズンからその音楽監督を務めるピエール・ブリューズによるリゲティの作品集が2枚 組で登場。1枚目にはメンバーが務めるソリストと20-30人規模のアンサンブルによる3つの協奏曲を収録。これらはアンサンブル・アンテルコ ンタンポランにとって約10年ぶりの再録音となります。2枚目には小規模な編成のための作品を収録。1940年代から1990年代までリゲティ の活動期間をほぼカバーしており、様々な新しい手法を取り入れ発展させた作風の変転を俯瞰することが出来る、有意義な作品集となっ ています。
ALPHA-992
フランス17〜18世紀のオートコントル歌手たちVol. 3
ジャン=バンジャマン・ド・ラ・ボルド(1734-1794):歌劇「Thetis et Pelee テティスとプレ」(1765)より
1. Ouverture 序曲
2. Air Que mon destin est deplorable プレのエール「わが運命の忌々しさよ」
3. Air Ciel ! En voyant ce temple redoutable
   プレのエール「天よ! このみごとな神殿を前に」
 ピエール=モンタン・ベルトン(1727-1780)&ジャン=クロード・トリアル(1732-1771): 歌劇「Sylvie シルヴィ」(1765)より
4. Air Conduisez ces captifs
   アミンタスのエール「どうかこの囚われ人たちを連れて行ってください」
5. Air pour les Cyclopes 一つ目巨人たちのエール
6. Air gracieux 優美なエール
 トリアル:歌劇「La Fete de Flore フロールの祭典」(1771)より
7. Air Amour, si tu te plais a ma douleur mortelle
   イラスのエール「恋の神よ、わたしが死ぬほど苦しんでいるのがそんなに嬉しいか」
 グルック:歌劇「Iphigenie en Aulide オリードのイフィジェニー」(1774)より
8. Ouverture 序曲
9. Air J’obtiens l’objet que j’aime アシルのエール「ついに愛する相手を得て、わたしは」
 グルック:歌劇「Orphee et Eurydice オルフェとユリディス」
    (1774/「オルフェオとエウリディーチェ」パリ版)より
10. Air Accable de regrets オルフェのエール「後悔に苛まれて」
11. Ballets des Ombres heureuses 精霊たちの踊り
12. Air Quel nouveau ciel pare ces lieux !
   オルフェのエール「ここまで来ると空が見違えるようだ」
13. Air Malheureux, qu’ai-je fait... J’ai perdu mon Eurydice
   オルフェのエール「やりきれない、わたしはなんということをしてしまったのだ
   〜エウリディーチェを喪って」
 ゴセック:歌劇「Alexis et Daphne アレクシとダフネ」(1775)より
14. Air Loin des ces bois charmants a regret entraine
   アレクシのエール「この愛おしい森を心ならずも離れ」
15. Air Vers le sommet de la montagne
   アレクシのエール「この山の頂に辿り着き、わたしは」
 グレトリー(1741-1813):歌劇「Cephale et Procris セファルとプロクリス」(1773/1777改訂)より
16. Air Parais, mortel amoureux
   セファルのエール「さあ出ておいで、命限りある恋人よ」
17. Ballet des nymphes de Diane ニンフたちとディアーヌの舞踏
18. Contredanse コントルダンス
19. Air Deese des beaux jours セファルのエール「好日の女神よ」
 ジョゼフ・ルグロ(1739-1793):歌劇「Hylas et Egle イラとエグレ」(1775)より
20. Air C’est ici que j’ai vu pour la premiere fois イラのエール「ここでわたしは初めて」
 ニコロ・ピッチンニ(1728-1800):歌劇「Atys アティス」(1780)より
21. Air O funeste amitie; Confiance accablante !
   アティスのエール「おお残酷なる友情、恐ろしき秘密よ!」
 ヨハン・クリスティアン・バッハ:歌劇「Amadis de Gaule ゴールのアマディス」(1779)より
22. Largo ラルゴ
 グルック:歌劇「Iphigenie en Tauride トーリドのイフィジェニー」(1779)より
23. Air Quel Langage accablant pour un ami qui t’aime !
   ピラドのエール「そなたを慕ってきた友に、なんという言葉を」
ア・ノクテ・テンポリス(古楽器使用)
 コンサートマスター:ロドルフォ・リヒター
レイナウト・ファン・メヘレン(オートコントル〔高音テノール〕、指揮)

録音:2022年12月 AMUZ、アントウェルペン(ベルギー北部フランデレン州)
17〜18世紀のフランス音楽史を彩り、数々の重要作品の名舞台を華やがせた名歌手たちの活躍に光を当てたアルバムが、近年ALPHA-から続々登場して います。その中でも特に当時のフランスならではのオートコントルと呼ばれる高音域男声歌手たちを紹介してきたのが、この困難な声域で鮮やかな美声を自在 に操り、欧州古楽シーンを賑わせてきたベルギーの名歌手レイナウト・ファン・メヘレンと、彼を中心に名手が集まるア・ノクテ・テンポリス。17世紀にリュリの傑作 を続々初演したデュメニ、18世紀半ばにラモーと仕事を重ねたジェリオットに続いて彼らが今回紹介するのは、モーツァルトのパリ訪問時の手紙にもたびたび登 場する歌手=興行主ジョゼフ・ルグロ(1739〜1793)です。ルイ15世の治世後半、ドイツ語圏の交響曲や協奏曲がパリで注目されつつあった1760年代に 頭角を現し、広い音域にわたって演技力の高い柔軟な歌唱を聴かせたその技量は多くの人々に注目され、マリー=アントワネット妃の実家ウィーンから招か れパリを沸かせた名匠グルックも数々のフランス語歌劇でルグロを起用、とりわけ『オルフェオとエウリディーチェ』パリ版の表題役は歴史に残る配役となりました。 作曲家の知名度にかかわらず1760〜70年代のさまざまな名品からルグロの為の歌を厳選。ロマン派前夜のドラマティックな表現からロココ絶頂期の艶やか な旋律美まで、充実した古楽器オーケストラと共に古典派時代のフランス音楽特有の味わいをファン・メヘレンの美声で堪能できる興奮と発見に満ちたプログ ラムは見逃せません。ヴェルサイユ・バロック音楽センターの二コラ・ソーによる監修を経た珍しい18世紀フランス型のクラリネットの導入など、管弦楽パートの演 奏解釈にも趣向が凝らされています。
ALPHA-994(2CD)
NX-E05
バッハ:6つのパルティータ
パルティータ 第1番変ロ長調 BWV825
パルティータ 第3番イ短調 BWV827
パルティータ 第4番ニ長調 BWV828
パルティータ 第2番ハ短調 BWV826
パルティータ 第5番ト長調 BWV829
パルティータ 第6番ホ短調 BWV830
マルティン・ヘルムヒェン(タンジェント・ピアノ〔=タンゲンテンフリューゲル〕)
使用楽器…レーゲンスブルクのシュペート&シュマール工房1790年製オリジナル

録音:2022年9月5-8日、2023年1月3-6日
ドイツの最前線を代表するピアニストの一人マルティン・ヘルムヒェン。これまでも協奏曲の録音でフィリップ・ヘレヴェッヘ(メンデルスゾーン/ Pentatone)やアンドルー・パロット(ベートーヴェン/ALPHA)など古楽器畑出身の指揮者たちと共演していますが、今回バッハ作品の録 音に初めて臨むにあたって選んだ楽器は、タンジェント・ピアノ。18世紀中盤以降ドイツ西部を中心に普及した、打鍵時にタンジェント(タンゲ ンテ)と呼ばれる小片が弦を打つ構造の鍵盤楽器です。チェンバロと違い打鍵のニュアンスを音に反映できる点はバッハも好んだクラヴィコード に似ており、普及した時代こそバッハの活躍期より遅く分布地域もやや異なるものの「チェンバロでも現代ピアノでも辿り着き得ないバッハ作 品の一面に触れられる」と語るヘルムヒェン(詳細はライナーノートの本人コメント〔独・英・仏語〕を参照)。現代ピアノを通じての彼ならではの 誠実な解釈姿勢そのままに、バッハの想定していた音作りの真意に迫る機微豊かな演奏の魅力を、ヘルムヒェンの録音の多くを手掛けガー ディナーのバッハ教会カンタータ録音群(SDG)などでも実績のあるトーンマイスター、ゼバスティアン・シュタインの丁寧な仕事が隅々まで隈な く伝えます。
ALPHA-995
幻燈 アコーディオンの世界 〜バロックから現代まで
ラモー:ガヴォットと6つのドゥーブル 〜イ調の組曲
レジス・カンポ(1968-):幻燈
バッハ:トッカータ 〜パルティータ 第6番ホ短調 BWV830
トーマス・ギュービッチ(1957-):この調子でいけば
モーツァルト:フィナーレ 〜ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 K.304
カンポ:パガマニア!
ギュービッチ:ナウエル・ウアピ湖のほとりで
チャイコフスキー:ロマンス ヘ短調 Op.5
ショスタコーヴィチ:フィナーレ 〜チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40
ギュービッチ:タンゴ・タンジェント
グラナドス:スペイン舞曲 第2番 「オリエンタル」
バッハ(ブゾーニ編):シャコンヌ ニ短調 〜無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ 第2番BWV1004
カンポ:星々へ
テオ・ウルド(アコーディオン)
ルカ・ファウリーシ(Vn)
リサ・ストロース(Vc)
ナタリヤ・スタンコヴィチ(声/アルト)
山田容子(トイ・ピアノ、moulin a musique)
アミネ・ソウファリ(ウード)
ジーン・フィリップ・グレゴワール(エレキ・ギター)
レジス・カンポ(声/バス、口笛、シタール、シンギング・ボール=鈴[りん])
ジョエル・ヴェルサヴォー(ドゥドゥク)
ヴァンサン・ベア=ドゥモンデ(マンドリン)

録音:2023年4月 スタジオ・フェルベール、パリ
2023年現在25歳の若きアコーディオン奏者テオ・ウルド。6歳でマルセイユ地方音楽院、16歳でパリ国立高等音楽院に進学、在学中か ら数々のコンクールで入賞し、2019年に卒業以来幅広い活動でアコーディオンの可能性を追求し続けています。アコーディオン4人の「エオ リーナ四重奏団」、ヴァイオリンとチェロとの「フィリア・トリオ」としても活動、現代作曲家とのコラボレーションから古典作品の編曲・演奏など、 彼の活動が集約されているのが今回のアルバムと言えそうです。電子楽器との共演によって生み出される多彩な響きから、バッハの「シャコン ヌ」での圧巻の表現力まで、彼の演奏とアコーディオンの魅力を堪能できる一枚です。
ALPHA-997
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第1番 ニ短調 Op.28(オリジナル版) 世界初録音
前奏曲集 Op.32〜-2/.-7
ルーカス・ゲニューシャス(P)
※使用楽器:スタインウェイからラフマニノフへ贈られた Model D

録音:2023年 ヴィラ・セナール、ヴェッギス、スイス
ショパン・コンクール、チャイコフスキー・コンクールなどで輝かしい受賞歴を誇るルーカス・ゲニューシャス。アスミク・グリゴリアンとの共演によるラフ マニノフに続くALPHA第2弾は、やはりラフマニノフによるピアノ・ソナタ第1番。しかもゲニューシャス自身がロシア国立音楽博物館にコンタクト を取り、そこに保管されているオリジナルの手稿譜を使っての初録音が実現しました。難曲として知られるこの作品ですが、1907年にドレス デンで作曲されるも周囲に受け入れられず、翌年初演を行うピアニスト、コンスタンティン・イグムノフらの提案で大幅なカットが施されていま す。しかしモスクワに保管されている未出版の手稿譜には元の形が完全に残されており、それは現在演奏されるものより100小節以上も長 く、特に第1楽章後半、第3楽章の中盤以降に大きな違いが聴かれ、難易度はさらに上がっています。ゲニューシャスはこの作品に「圧倒的 な力強さと壮大さはピアノ協奏曲第3番に並ぶ」と惚れ込んでおり、持ち前の技術力と強靭な表現力でその魅力を最大限に引き出しまし た。今回はさらに、スイスのルツェルン湖畔に残るラフマニノフの別荘に於いて、彼の60歳の記念にスタインウェイが贈った楽器を使って録音。 生誕150年没後80年となる2023年にふさわしい、記念すべき一枚となりました。
ALPHA-998
バッハとイタリア
A.スカルラッティ:アルペッジョ 〜トッカータ ニ短調
バッハ:半音階的幻想曲 BWV903
 協奏曲 ニ短調 BWV974 (アレッサンドロ・マルチェッロ[1669-1747]: オーボエ協奏曲 ニ短調 による)
 ラルゴ・エ・スピッカート 〜オルガン協奏曲 ニ短調 BWV596 (ヴィヴァルディ[1678-1741]: 調和の霊感 Op.3-11による)
 アレグロ〜〜オルガン協奏曲 ハ長調 BWV 594(ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV208「ムガール大帝」 による)
 イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
マルチェッロ:アダージョ 〜チェンバロの為のソナタ 第7番
バッハ:アンダンテ 〜協奏曲 ハ長調 BWV Anh.151
 前奏曲(幻想曲) BWV921
 協奏曲 ヘ長調 BWV978(ヴィヴァルディ: 調和の霊感 Op.3-3による)
A.スカルラッティ:ラルゴ 〜チェンバロの為のトッカータ 第6番ト短調
ヴィヴァルディ(ジュスタン・テイラー編): ラルゴ 〜フルート協奏曲 ハ長調 RV443
バッハ:アンダンテ 〜協奏曲 ロ短調 BWV 979
 トッカータ ホ短調 BWV914
 協奏曲 ニ長調 BWV972(ヴィヴァルディ: 調和の霊感 Op.3-9による)
 ラルゴ 〜協奏曲 ト長調 BWV973 (ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ト長調 RV299による)
ジュスタン・テイラー(Cemb)
使用楽器:アサス城所有1730年頃のオリジナル楽器

録音:2023年3月 アサス城、フランス
コロナ禍に二度も来日し、私たちに素晴らしい音楽を停滞なしに届けてくれたチェンバロの若き俊才、ジュスタン・テイラーが大バッハとイタリア の関係を紐解く一枚。バッハは故郷のザクセン地方を離れることは滅多にありませんでしたが、ヨーロッパ中の最新の音楽情報を常に収集し ていました。なかでもコンチェルタンテ様式の発祥の地であるイタリアの革新的な音楽に細心の注意を払い、ヴィヴァルディやマルチェッロ兄弟 の作品を研究し、自身の鍵盤作品に、アルプスの向こうの煌びやかな輝きを巧みに盛り込んでいました。このアルバムには、バッハが研究のた めに鍵盤独奏用に編曲したイタリアの作品や、その集大成である半音階的幻想曲やイタリア協奏曲を収録。イタリアのオリジナル作品などの 小品で収録曲を繋いでゆく構成も興味深いものです。スコット・ロスが愛奏したことで知られるアサス城の名器を自在に操るテイラーの生き生 きとした表現がたいへん魅力的で、チェンバロにもここまで振幅のある表現が出来るのかと感心させられる一枚です。

ALPHA-1000
終わりなき航海
ヒンデミット:メランコリー Op.13
ベルク:弦楽四重奏曲 Op.3
ショーソン(1855-1899):終わりなき歌 Op.37
シェーンベルク:弦楽四重奏曲 第2番 嬰へ短調 Op.10
エマーソンSQ【ユージン・ドラッカー(Vn)、フィリップ・セッツァー(Vn)、ローレンス・ダットン(Va)、ポール・ワトキンス(Vc)】
バーバラ・ハンニガン(S)
ベルトラン・シャマユ(P)

録音:2022年8月 放送音楽センター、ヒルフェルスム、オランダ
2023年10月をもって解散することを発表した、現代弦楽四重奏の雄エマーソンSQ。ラスト・アルバムの中心演目に選ばれたの は、2015年のバーバラ・ハンニガンとの初共演から録音を決めていたという、シェーンベルクの弦楽四重奏曲第2番。調性から無調への流れ を1つの作品の中で体験するようなこの作品を彼らは「私たちを未知の音響的領域へと誘う、深い感情的な根を持つ、登らなければならな い高い樹」に例えており、第3楽章から加わるソプラノ独唱についてハンニガンは「世紀末の原始的な叫びで愛からの解放を願う、重い一撃」 だと語ります。併せて収録されたのは、シェーンベルクの元で学び本格的な作曲家としてデビューしてまもなくのベルクによる弦楽四重奏曲、 二十代前半の若きヒンデミットによって書かれ、ハンニガンが「宝石のような作品」と大切にしている「メランコリー」、そしてベルトラン・シャマユが 加わり美しく歌い上げられるショーソンの傑作「終わりなき歌」。半世紀近くに渡る彼らの芸術の余韻を重く美しく引くアルバムです。
ALPHA-1001
モーツァルト:協奏曲集
ピアノ協奏曲 第19番ヘ長調 K.459(カデンツァ…モーツァルト)
ホルン協奏曲 第1番ニ長調 K.412/514(386b)*
フルートと管弦楽のためのアンダンテ ハ長調 K.315(カデンツァ…ディレン・ドゥラン)
フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K. 299(カデンツァ…ハインツ・ホリガー)
アーロン・ピルザン(P/ベーゼンドルファー)
ニコラ・ラメズ(Hrn)
ディレン・ドゥラン(Fl)
エリーザベト・プランク(Hp)
ウィーンRSO
ハワード・グリフィス(指)
トマス・ツェートマイヤー(指)*

録音:2021年3月、12月、2022年9月、2023年3月  オーストリア放送スタジオ6/大ホール、ウィーン
無名の若き名手から中堅まで幅広いソリストの登場が話題を呼んでいる<次世代ソリストたちによるモーツァルト>の第7弾。今回は ALPHAからリリースした2タイトルのソロ・アルバムが既に高い評価を得ているアーロン・ピルザンが登場。リリカルでよく澄んだピアノを聴かせま す。フランスの若きホルン奏者ニコラ・ラメズはストラスブール・フィルの首席を2021年から務めるほか、アンサンブルやソリストとして国内外で活 躍して高く評価されており、ここでも安定感抜群のテクニックと伸びやかな音色で素晴らしい演奏を聴かせます。ドイツのフルート奏者ディレ ン・ドゥランは、Gramolaなどで既にソロ・アルバムをリリースして活躍しているハープ奏者エリーザベト・プランクと共に、溌溂とした演奏で楽し ませてくれます。
ALPHA-1002
ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲 第2番ホ短調 Op.67
ブッシュ三重奏団【マティウ・ファン・ベレン(Vn)、オリ・エプスタイン(Vc)、オムリ・エプスタイン(P)】

録音:2022年10月11-14日 テルデックス・スタジオ、ベルリン
ドヴォルザークとシューベルトの一連の録音が好評を博しているブッシュ三重奏団による、ラヴェルとショスタコーヴィチ。対照的とも言える2人の 作曲家が生み出したこれらの作品は、自身のルーツであるバスク地方の舞曲などにインパイアされたラヴェル、友人イワン・ソレルチンスキーの 追悼のために書かれたショスタコーヴィチと、曲の成り立ちも性格的にも違っていながら、いずれも第3楽章にパッサカリアが採用されており、さ らにそれぞれ第一次、第二次の世界大戦が影を落としているという共通点を持っています。どちらも聴衆の心を深く揺さぶる力を持つこれら の作品を、ブッシュ三重奏団はごく自然な流れで一枚のアルバムに収めました。彼ららしい瑞々しい表情で陰りも深く刻み、それぞれの特色 を明確にしながら、これらの作品の新しい側面を開くことにも成功しています。
ALPHA-1004(4CD)
NX-F06

NYCX-10463(4CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

メンデルスゾーン:交響曲全集、劇音楽『夏の夜の夢』(抜粋)

【CD1】
交響曲第1番ハ短調 Op.11
交響曲第5番「宗教改革」
【CD2】
交響曲第2番「讃歌」
【CD3】
交響曲第3番「スコットランド」
交響曲第4番「イタリア」
【CD4】
劇音楽『夏の夜の夢』 Op.61(抜粋)
1. 序曲
2. No.1スケルツォ
3. No.3合唱付きの歌
4. No.5間奏曲
5. No.7夜想曲
6. No.9結婚行進曲
7. No.11道化師たちの踊り
8. フィナーレ
チェン・レイス、マリー・ヘンリエッテ・ラインホルト(S)
パトリック・グラール(T)
チューリヒ・ジング・アカデミー
カタリナ・コンラディ、ソフィア・ブルゴス(S)
チューリヒ・ジング・アカデミー女声cho
チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2021年3月 トーンハレ・マーグ …CD 1&3
2021年5月 トーンハレ・マーグ …CD4
2023年1月 チューリヒ・トーンハレ …CD2
交響曲全5曲に『夏の夜の夢』まで収録した4枚組のボリュームで登場の、パーヴォ・ヤルヴィによるメンデルスゾーン。この作曲家らしい瑞々 しいメロディと躍動的なリズム、そして若々しい疾走感といった各作品の魅力を十二分に生かした、美しくもテンションの高い演奏を聴かせて います。ドイツを中心とした歌劇場で活躍するチェン・レイスとカタリナ・コンラディ、バロックから古典派の宗教作品を得意とするマリー・ヘンリ エッテ・ラインホルトとパトリック・グラール、来日ツアーも成功させているプエルトリコ系アメリカ人ソプラノのソフィア・ブルゴスと、個性的な歌手陣 が随所で持ち味を生かしているのもポイント。さらに低音金管古楽器の名手パトリック・ヴィバールが『夏の夜の夢』にオフィクレイドで、「宗教 改革」には(原盤ブックレットに表記がありませんが)セルパンで参加、「讃歌」のオルガンは名手クリスティアン・シュミットが務めています。
ALPHA-1005

NYCX-10456
日本語解説付国内盤
税込定価

ヴィヴァルディ:四季、ラ・フォリア
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 Op.8-3RV293「秋」
ヴァイオリン協奏曲 ヘ短調 Op.8-4RV297 「冬」
アリア 「太陽の強い輝きは」 〜歌劇「救われたアンドロメダ」 RV Anh.117*
ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 Op.8-1RV269 「春」
ァイオリン協奏曲 ト短調 Op.8-2RV315「夏」
トリオ・ソナタ ニ短調 Op.1-12RV63「ラ・フォリア」
ポール=アントワーヌ・ベノス=ディアン(C.T)*
ジュリアン・ショーヴァン(Vn)
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ

録音:2023年2月 在仏イタリア大使館シチリア劇場、パリ
モーツアルトの後期交響曲や「レクイエム」のような有名作をこれまでにない視点からの新解釈で披露し、世界中の音楽ファンを新鮮な驚き と共に楽しませてくれているジュリアン・ショーヴァンによる『四季』が登場。子供たちや俳優など様々な人々とこの作品で共演してきたという彼 ら。特に、パリ五輪の公式ダンスでも話題のフランスの振付師ムラッド・メルズキのダンサー達からは大きな影響を受けたと言い、極端な独創 性や誇張されたダイナミクスなどに頼ることなく、自然な身体的バランスと呼吸、自発性から今回の演奏が生まれたということです。とはいえ、 ここに聴く演奏は十分に刺激的。曲順は通常の「春」からではなく「秋」から始められており、間に近年発見されたヴァイオリンのオブリガート付 きアリアを挟み、最後にはフォリアを置くという構成となっています。弦楽を各パート一人ずつに絞った緊密なやり取りの中で映えるショーヴァン の緩急織り交ぜた妙技のほか、テオルボとバロック・ギターには名手キート・ガートも参加してアンサンブルを支え、時には煽るように先導するこ とも。名盤あまたの『四季』ですが、異彩を放つ注目盤がまた一つ加わりました。
ALPHA-1006
トゥビン(1905-1982):バレエ音楽『クラット(悪鬼)』からの組曲(1943/1961)
グラジナ・バツェヴィチ:弦楽のための協奏曲(1948)
トゥビン:弦楽のための音楽(1963)
ルトスワフスキ:葬送音楽(1958)
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2021年7月 パルヌ・コンサート・ホール、エストニア
パーヴォ・ヤルヴィとエストニア祝祭OによるALPHAレーベル第4弾。彼らの祖国エストニアが誇る大作曲家トゥビンの出世作である 『クラット』からの組曲と弦楽のための音楽、そしてバルト三国のお隣ポーランドの2曲を収録しています。トゥビンの出世作でありエストニアの 音楽史上初めてのバレエ音楽とされる『クラット』は、ブタペストで出会ったコダーイから民謡を研究するよう勧めらた後に構想され、ストラヴィ ンスキーやバルトークの手法も参考に書き上げられた、エストニアに伝わるクラット(悪鬼=ゴブリン)の神話を元にした作品。1943年ナチス・ ドイツ占領下のエストニアで初演され、1961年には組曲が編まれました。多彩な管弦楽法が用いられた、たいへん聴き映えのする作品で す。また新古典主義的な「弦楽のための音楽」では、トゥビンの様々な手法のエッセンスを味わうことが出来ます。バツェヴィチの「弦楽のため の協奏曲」はバルトークの「管弦楽のための協奏曲」をヒントに、バロックの合奏協奏曲の様式とポーランドの民族舞踊の要素を昇華させた 作品。ルトスワフスキの「葬送音楽」は、バルトークの「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」に影響され、その思い出に捧げられた代表 作の一つで、独自の解釈による十二音技法を展開させています。ヤルヴィとエストニア祝祭管はそれぞれの作品への深い共感とエッジの効い た演奏で、その魅力を十二分に伝える快演を聴かせます。
ALPHA-1007
魂は音 〜アンリ・グルヌラン:ギターによるフランス風組曲集(1680)
アンリ・グルヌラン(1625/35頃-1700頃):ギター曲集、およびその他の通奏低音を弾く手引きを添えた合奏向け作品の数々』
 (1680年出版)…15と22を除く
組曲 イ短調
組曲 ニ長調
アントワーヌ・ボエセ(1587-1643):わたしは死ぬことなく息絶える
組曲 ト短調
ジャン・ド・カンブフォール(1605-1661)?:月のレシ(「夜の王室舞踏劇」第3部より)
組曲 ニ短調
パサカーユ(パッサカリア)
ブリュノ・エルストロフェール(バロックギター)
 使用楽器:パリのアレクサンドル・ヴォボアン1676年製作モデルに基づくアルベ(フランス)のフィリップ・モテ=リオ2023年製作楽器
 A=400Hz
シャンタル・サントン=ジェフリ(S)

録音:2023年4月
 ボシェ城(フランス西部オート・ブルターニュ地方)
フランス・バロックの独奏曲といえば何といってもクラヴサン(Cemb)やヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)の音楽が有名ですが、同国の音楽美 学を確立させた一大文化人である国王ルイ14世はそれらの名手を宮廷に多く抱えながら、自身はスペイン風ギターを好んで奏でていまし た。世紀初頭にスペイン人ブリセーニョによってパリに紹介され、当時クラヴサン音楽家たちもその作品を手本と仰いだリュートより弾きやすく、 和音を中心に鳴らす奏法の手軽さもあって、世紀末頃にはテオルボの名手でもあったド・ヴィゼーが、ギター向けの音楽で王から信頼を得て いたことも知られています。しかしルイ14世の治世全盛期のギター音楽は意外に知られておらず、王室音楽総監督リュリと同世代のアンリ・ グルヌランという作曲家の作品が、4編の組曲他こうしてまとめて紹介されることとなったのは画期的というほかありません。グルヌランについて はこれまでその作品が顧みられず、生涯もほとんど知られていません。しかし1680年に発表された彼の曲集には、ルイ・クープランのクラヴサン 曲を連想させる「小節線のない」プレリュードや分散和音を生かした書法がギターに合うよう応用されており、同時代のリュート音楽とはまた 違った機動性豊かな舞曲の魅力を味わうことができます。世紀前半と後半の様式をそれぞれ代表するボエセとカンペールの声楽作品では、 バロックから近代歌曲までフランス作品に抜群の適性をみせるサントン=ジェフェリも参加。テオルボの名手として現代と17世紀の作品を行 き来するブリュノ・エルストロフェールの自在な撥弦、細やかな音使いを的確に収めたALPHAならではの自然派録音で、その魅力をじっくりお 楽しみください。
ALPHA-1008
シベリウス:交響曲第4番イ短調 Op.63
森の精 Op.15
悲しきワルツ Op.44
エーテボリSO
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指)

録音:2021年11月、2022年6月、2023年3月  エーテボリ・コンサート・ホール、スウェーデン
サントゥ=マティアス・ロウヴァリが手兵エーテボリSOと進めるシベリウスの交響曲チクルス第4弾は、全7曲の交響曲の中で最も難解と 見られがちながら、傑作の呼び声もまた高い第4番です。シリーズのこれまでのアルバムで個性的でありつつも説得力のある解釈を聴かせ、 作品の新しい魅力を知らしめてきたロウヴァリ。今回も終始暗い影が支配するこの作品から、彼ならではの際立って精緻なスコア整理と、細 部まで行き届いたコントロールと表現力によって様々な側面を引き出し、その充実した内容をあぶり出すことに成功しています。併せて収録 されたのは、30歳を目前にしたシベリウスがスウェーデンの詩人ヴィクトル・リュードベリの詩に基づいて書き上げた標題音楽「森の精」。20分 を超える演奏時間を要する力作ながら、なぜか半世紀以上忘れられていたというこの作品をロウヴァリは素晴らしい躍動感と物語性で描き 上げ、その完成度の高さを証明してみせました。そして最後は人気曲「悲しきワルツ」のメリハリのある引き締まった演奏で、余韻を残すラスト の引きも見事。
ALPHA-1009

ALPHA-1003(1LP)
NX-D07
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009
無伴奏チェロ組曲 第4番変ホ長調 BWV1010
ソニア・ヴィーダー=アサートン(Vc)

録音:2021年1月ノワルラック大修道院(フランス中部ベリー地方)
■アナログ・レコード=180g重量盤45rpm 2枚組、全世界1000組限定/シリアル・ナンバー入り
1986年のロストロポーヴィチ国際コンクール入賞以降、ソリストとしての広範な活躍を通じて古典的レパートリーでの名演はもちろん、現代 作曲家たちの新作初演や伝統音楽・古楽レパートリーへの独特なアプローチ、演劇とのコラボレーションなど意欲的な活動でも注目されてき たソニア・ヴィーダー=アサートン。RCAとNAIVEでの数々の名盤を経て近年はフランスのALPHAで録音を続けていますが、満を持しての バッハ無伴奏組曲の録音はアルバム1作ごと2編ずつリリースするというこだわりを感じさせる丁寧な取り組み。NAIVEで長く仕事をしてきた 録音技師ピエール=アントワーヌ・シニョレと共に、フランスの古い修道院で新たに2つの組曲を収録、2020年の第1弾(組曲第1・2番/ア ナログ・レコード限定盤)に続く待望の第2弾の登場です。深々とした呼吸でじっくり綴られながら過剰な気負いとは全く無縁、曲本来の舞曲 的性質を捉えた安定と独特なインスピレーションとが共存をみせ、聴き深めるほどに味わい深い解釈は聴き逃がせません。「バッハの組曲を 弾くと、ジャコメッティ(細身の人物像で知られる造形芸術家)の手がこねた土から人間の表情が生み出される様子を思い出す」と語るヴィー ダー=アサートンは、修道院で陽が落ちるのを待ち、夜の静寂の中で録音し始めたとのこと。稀代の傑作と現代屈指の名演奏家との出会 いがもたらした深い音楽体験がここに詰まっています。アナログ・レコードは今回も高音質盤での限定リリース。

ALPHA-1010(2LP)
NX-E02
モーツァルトとマンボ3〜美しきキューバ娘 (カラーヴァイナル)
【SIDE A】
モーツァルト:ホルン協奏曲 第4番 変ホ長調 K.495
【SIDE B】
エドガー・オリヴェロ(1985-):ルンバ風ロンド
モーツァルト:協奏交響曲 変ホ長調 K.297b 第1楽章
【SIDE C】
モーツァルト:協奏交響曲 変ホ長調 K.297b 第2楽章、第3楽章
【SIDE D】
ホセ・ホワイト・ラフィット/ホルヘ・アラゴン(1988-)編曲:美しきキューバ娘
ホセイト・フェルナンデス(1908-1979)/アラゴン編曲:グァンタナメラ
サラ・ウィリス(Hrn)
ジョナサン・ケリー(Ob)
ヴェンツェル・フックス(Cl)
シュテファン・シュヴァイゲルト(Fg)
ハロルド・マドリガル・フリアス(Tp)

サラバンダ
【サラ・ウィリス(Hrn)
ジュニエト・ロンビーダ(Sax)
ジャネル・ラスコン(P)
レオ・A. ルナ(ベース)
アレハンドロ・アギアル(カホン、マラカス)
アデル・ゴンサレス(コンガ)
エドゥアルド・ラモス(ティンバレス)】

ハバナ・リセウム・オーケストラ
アデル・ゴンサレス(パーカッション/スペシャル・ゲスト)
ホセ・アントニオ・メンデス・パドロン(指)

録音:2022年4月 ハバナ、キューバ
収録時間:66分
331/3rpm
既発CD:NYCX-10412/ALPHA937
ベルリン・フィルの人気ホルン奏者サラ・ウィリスがキューバのミュージシャンたちと録音し、世界的な大ヒットとなった2020年のアルバム「モーツァルトとマンボ」 (ALPHA578/NYCX-10151)、2022年の「キューバン・ダンス」(ALPHA878/NYCX-10336)に続く三部作の完結編にカラーヴァイナルが登場。重量 盤でこそないものの、情熱的な赤い盤面は多くのファンを喜ばせることでしょう。 「モーツァルトはきっと素晴らしいキューバ人になったはず」という現地の友人の一言がきっかけとなり、彼女自身が大好きなキューバの音楽とモーツァルトを取り 合わせるというなんとも不思議な企画が立ち上がりましたが、これが非常に面白い相乗効果を生みました。3つのアルバムを合わせてサラ・ウィリスとハバナ・リセ ウム・オーケストラによるモーツアルトのホルン協奏曲全4曲が揃いますが、ここにもう1曲モーツアルトを加えたいという彼女の熱意に応えて、ベルリン・フィルの首 席奏者を始め3人の友人たちがハバナへ駆けつけ、協奏交響曲の録音が実現しました。彼らはアンコールとして19世紀にフランスで活躍したキューバ出身の 作曲家・ヴァイオリニスト、ホセ・ホワイト・ラフィットが作曲した「美しきキューバ娘」も演奏。4人のソリストもオーケストラも肩の力を抜いて、音楽を心から楽しん でいるのが伝わる素晴らしい演奏を聴かせています。最後はキューバ国内はもとより世界中で親しまれている名曲「グァンタナメラ(グァンタナモの娘)」のライヴ 感覚溢れるパフォーマンスで、コロナ禍を乗り越えて完結したこのシリーズを締めくくります。
ALPHA-1011
「フィラルモニカ夫人」と17世紀末のロンドンの音楽愛好家たち
ニコラ・マッテイス(1649頃-1699以降〔1713長〕):憂鬱な足取り (組曲 ト短調 より)
パーセル:ソナタ ト短調 Z807(『4声部の為の10のソナタ』〔1697〕より)
フィラルモニカ夫人(生歿年不詳、1715年前後に活躍):第3ソナタ ト短調 (『2挺のヴァイオリンとチェロ、およびヴィオローネまたはチェンバロの為のソナタ集 第1部』より)
マッテイス:組曲 ハ短調
パーセル:トランペット・チューン
フィラルモニカ夫人:第6ソナタ ト長調(『2挺のヴァイオリンとチェロまたはチェンバロの為の室内ディヴェルティメント集』より)
マッテイス:昔のサラバンダの調べに乗せた様々な異趣、またはチャコーナ
フィラルモニカ夫人:第5ソナタ ハ短調 (『2挺のヴァイオリンとチェロまたはチェンバロの為の室内ディヴェルティメント集』より)
パーセル:The Queen’s Dolour 女王の悲しみ Z670(2挺のヴァイオリンによる演奏)
マッテイス:組曲 イ短調
フィラルモニカ夫人:第4ソナタ ロ短調(『2挺のヴァイオリンとチェロ、およびヴィオローネまたはチェンバロの為のソナタ集 第1部』より)
マッテイス:組曲 ト短調
パーセル:同じ調べを二人で、低音上で(同度カノン)Z 627-16(劇付随音楽「ダイオクリージャン」Z 627より)
マッテイス:イタリア流儀の装飾技法
ル・コンソート(古楽器使用)
テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト、
ソフィ・ド・バルドネーシュ(Vn)
ハンナ・ザルツェンシュタイン(Vc)
ジュスタン・テイラー(Cemb)
ルイーズ・エアトン(Vn)

録音:2023年2月 ドイツ新教教会、パリ
これまで2度の来日公演を成功させ2020年代の古楽シーンを日本でも賑わせているフランスのチェンバロ奏者ジュスタン・テイラーが、ウィリアム・クリスティとの 共演でも注目される気鋭バロック・ヴァイオリン奏者テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルトをはじめ、新世代の名手たちと伸縮自在の編成で新鮮な演奏を聴か せる古楽器アンサンブル、ル・コンソート。好評が続くALPHAレーベルでのリリース最新作は、バロック後期の英国を舞台にしたアルバムです。18世紀初頭、 声楽の本場イタリアで成功を重ねた若きヘンデルの渡英後すぐロンドンで歌劇が流行しましたが、それはその頃までに同地でイタリア人音楽家たちの技量が 定評を得ていたため。このアルバムでは17世紀後半にナポリからロンドンに渡ったヴァイオリンの名手マッテイスを筆頭に、イタリアのトリオ・ソナタに大きな影響を 受けた世代であるパーセルの小編成作品、そしてヘンデル渡英の時期に「フィラルモニカ〔=音楽愛好〕夫人」の筆名の下、イタリア語の表題を添えロンドンで 刊行された2つの曲集から選曲し、起伏に満ちたプログラムで1700年前後の英国人たちのイタリア熱狂を活写します。いずれ劣らぬ気品に満ちた構成が美 しい英国の音楽と、マッテイスが綴った情熱的な響きとのコントラストも絶妙。英国の大都市の気風と南国の音楽家とが互いに刺激を与えあった300年前の 世界の躍動を、ル・コンソートならではの精緻とパッションの調和する演奏が遺憾なく甦らせてゆくさまが、古楽器の味わいをよく捉えた俊才技師ユーグ・デ ショーのエンジニアリングで克明に味わえます。

ALPHA-1012
メディテーション 〜チェンバロによる瞑想
ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー(1656-1746):前奏曲とフーガ ホ長調(『音楽のアリアドネ』〔1702〕より)
フックス(1660頃-1741):フーガ(『パルナスス山への階梯』〔1725〕より)
フィッシャー:前奏曲とフーガ 嬰ハ短調(『音楽のアリアドネ』より)
ルイ・クープラン(1626頃-1661):パヴァーヌ 嬰ヘ短調(1661?)
フィッシャー:前奏曲とフーガ ニ長調(『音楽のアリアドネ』より)
フローベルガー:リチェルカール第4番(1658頃)
フィッシャー:前奏曲とフーガ イ長調(『音楽のアリアドネ』より)
フローベルガー:来たるべき自らの死についての瞑想
フローベルガー:ファンタジア 第2番(1649)
アンドレアス・シュタイアー(1955-):アンクランゲ 〜チェンバロのための6つの小品(2020)
バッハ:前奏曲とフーガ ホ長調 BWV 878 (『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』〔1738-39?〕より)
アンドレアス・シュタイアー(Cemb)

録音:2022年10月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
ルネサンスから19世紀に至る鍵盤音楽の素顔を、作品が書かれた時代の楽器と奏法によって弾き、深く追求してきたドイツの名匠アンドレ アス・シュタイアー。今回ALPHAから初のソロ・アルバムでは、ドイツ語圏とフランスの17世紀鍵盤音楽を中心とした選曲に、その理念を受け 継いだバッハと自作曲(!)を加え、「瞑想」と題した精妙なプログラムを組み上げました。シュタイアーによれば、ここに収められた楽曲の多くに は定旋律(ここでは13世紀にさかのぼる聖歌「パンジェ・リングァ」)と特定の音型を音高を変えつつ繰り返すゼクエンツの2つの技法が用いら れており、彼の作品もこの技法に沿っているとのこと。アンクランゲ(こだま、余韻などの意味がある)と題された自作曲は、作曲家ブリス・ポゼと の対話から着想を得てスケッチしたものを、コロナ禍で演奏会が激減したのを機に完成させた作品で、全6曲から成り、演奏時間は30分を 越える大作。2024年秋には日本でも披露する予定です。アルバムを通して聴くと、圧巻というほかないシュタイアーの自然なタッチが紡ぎ出 す解釈の味わいと相俟って、収録曲相互の連関性と作曲技法の伝統が静かに浮き上がります。シュタイアーは今後もALPHAより数枚のア ルバム・リリースを予定しています。
ALPHA-1013

NYCX-10427
日本語解説付国内盤
税込定価
バルトーク:管弦楽の為の協奏曲 Sz.116
ヴィオラ協奏曲 Sz.120
アミハイ・グロス(Va)
リール国立O
アレクサンドル・ブロック(指)

録音:2022年7月 リール新世紀音楽堂(オーディトリアム・ドゥ・ヌーヴォー・シエクル)
※国内仕様盤には、増田良介氏による日本語解説が付属。
アレクサンドル・ブロックとリール国立OによるALPHA第5弾は、バルトークの管弦楽の為の協奏曲とヴィオラ協奏曲という組み合わ せ。細部まで行き届いたコントロールと全体を見通す堅固な構築力で、高いテンションを保ちながら難曲を鋭利にまとめ上げるブロックの高い 統率力と、それに十全に応えるリール国立管の集中力と演奏技術は今回も健在で、両作品の素晴らしさを十二分に引き出しています。 ヴィオラ協奏曲ではベルリン・フィル首席奏者のアミハイ・グロスが登場。見事な技術で緊張感漲る演奏を聴かせますが、一瞬の弛緩や解放 で表情に幅を持たせつつ集中を持続させる表現力の高さはさすがの一言に尽きます。
ALPHA-1014
NX-C04
フォーレ:レクイエム、グノー:クローヴィスのミサ ほか
フォーレ:レクイエム Op.48
グノー:クローヴィスのミサ
オベール(1877-1968):おお、救いのいけにえ
アンドレ・カプレ:ヴァイオリンとピアノのためのアダージョ
エメーケ・バラート(S)
フィリップ・エステフ(Br)
シュシャーヌ・シラノシアン(Vn)
ル・コンセール・スピリチュエル
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2022年コンフラン礼拝堂、シャラントン=ル=ポン、フランス
エルヴェ・ニケとその手兵ル・コンセール・スピリチュエルによるフォーレのレクイエムが登場。ニケは2014年にもフランダース放送合唱団と共に フォーレを録音しているので、約8年をあけての再録音ということになります。前回同様今回も1893年版を元に、ファゴット、トランペット、トロ ンボーンとティンパニを省くという処置を取りました。演奏は作品の美しさをたっぷりと歌い上げるとともに、ニケらしい筋肉質の表現も随所に聴 かれ、なかでも「サンクトゥス」の力強さは特徴的。「レクイエム」の定番の新たな魅力を引き出しています。 カップリングにはグノーが1891年に着手し、その歿後1896年に出版された混声合唱とオルガンのためのミサ曲を収録。1871年の普仏戦 争敗北後のフランスで守護的な象徴として注目されていた、メロヴィング朝フランク王国の初代国王クローヴィス1世(466頃-511)の洗礼 1400年記念を意識して書かれたものとされ、「クローヴィスのミサ」の名が付けられています。グレゴリオ聖歌を元にし、パレストリーナなどルネ サンスの手法を参考にしつつ、グノーらしいユニークさも兼ね備えた作品です。 これら2曲の後奏として収められているのは、ルイ・オベールによるソプラノ独唱、ヴァイオリン独奏、合唱とオルガンによる宗教的な小品と、アン ドレ・カプレが宗教的儀式のために書いたヴァイオリンとオルガンのための一種の瞑想曲。なかでもルイ・オベールは1888年に行われたフォーレ のレクイエム初版の初演時に、ボーイ・ソプラノとして「ピエ・イエズ」を歌った縁があります(さらに後年にはピアニストとして、ラヴェルの「高貴で 感傷的なワルツ」の初演も行っている才人)。ヴァイオリンのソロはル・コンセール・スピリチュエルのコンサートマスターを務めるほか、ソリストとし て世界中で活躍するシュシャーヌ・シラノシアンが担当、技術と表現の両面で冴えわたった演奏を聴かせています。
ALPHA-1015
ヴァイル、ブレヒト&ハウプトマン:「三文歌劇」の音楽
「三文歌劇」の音楽
作曲…ヴァイル
原作…ジョン・ゲイ(1685-1732):『ベガーズ・歌劇』
作詞…ベルトルト・ブレヒト(1898-1956)
   エリザベート・ハウプトマン(原案/1897-1973)
フランス語新訳…アレクサンドル・パトー
脚色・演出…トーマス・オスターマイアー
「貧しいピーチャム夫人」作詞…イヴェット・ギルベール(1865-1944)
コメディ・フランセーズ
シーリア・ピーチャム…ヴェロニク・ヴェッラ
ジェニー…エルザ・ルポワーヴル
ジョナサン・ジェルマイア・ピーチャム…クリスティアン・エック
ロバート、スミス…ニコラ・ロルモー
タイガー・ブラウン…バンジャマン・ラヴェルヌ
マクヒース…ビラーヌ・バ
ルーシー、モリタートの歌い手…クライナ・クラヴァロン
ポーリー・ピーチャム…マリー・オペール
フィルチ、サウル…セファ・イェボア
マティアス…ジョルダン・レズギ
ヤーコプ…セドリック・エーカウト
パスレル合唱団
フィリップ・フランチェスキ(合唱指揮)
ル・バルコン
マキシム・パスカル(指)
語り…トーマス・オスターマイアー

録音:2023年7月 アルシュヴェシェ劇場 エクサン・プロヴァンス音楽祭に於けるライヴ
2023年7月のエクサン・プロヴァンス音楽祭で行われた公演のライヴ。ジョン・ゲイの『ベガーズ・歌劇』のエリザベート・ハウプトマンによるドイツ 語訳を元に、ブレヒトが脚色して台本を作成、ヴァイルが曲を付けて大ヒットした「三文歌劇」の音楽を収めています。歌はコメディ・フラン セーズの役者たち、演奏をマキシム・パスカル率いるル・バルコンが担当するという興味深いもので、彼らの相互作用によりたいへん活き活きと した音楽となっており、作品本来の味わいに加え現代的な風合いがセンス良く加えられているのがポイントです。歌詞は新しいフランス語訳を 使用。音楽は1928年に初演された時の熱狂を再現するべく、当時の形を元に若干のアレンジが加えられているようです。またロートレックら を魅了した伝説の歌手イヴェット・ギルベールの詞にヴァイルが曲を付けた「PAUV’ MADAME PEACHUM 貧しいピーチャム夫人」は、今 回が初録音という貴重なもの。本来台詞を挟む音楽劇(歌劇/ミュージカル)ですが、このアルバムでは曲の間を今回の演出を担当するトー マス・オスターマイアーが口上役として語りで繋ぐという趣向となっています。
ALPHA-1018

NYCX-10445
日本語解説付国内盤
税込定価

シャルパンティエ&デマレ:テ・デウム
シャルパンティエ:テ・デウム H. 146
アンリ・デマレ(1661-1741):テ・デウム 通称「リヨンのテ・デウム」 …世界初録音
ジャンヌ・アムザル、ユジェニー・ルフェビュール(S)
クレマン・ドビュヴル、フランソワ=オリヴィエ・ジャン(オートコントル〔高音テノール〕)
フランソワ・ジョロン(T)
ジャン=クリストフ・ラニエス、ダヴィド・ヴィチャク(Br)
アンサンブル・レ・シュルプリーズ(声楽&古楽器アンサンブル)
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(指)

録音:2022年12月アルスナル、シテ・ミュジカル=メス、メス(フランス北東部ロレーヌ地方)
※国内仕様盤 解説・歌詞日本語訳…白沢達生
毎年正月、VPOのニューイヤー・コンサート世界放送時に番組テーマ曲として流れる「トランペットの前奏」が有 名な、17世紀フランスの大家シャルパンティエの「テ・デウム」。かの作曲家が生きたルイ14世時代のフランスでは、晴れがましい祝典を彩る 華麗な讃美の詩篇曲として「テ・デウム」が数多く書かれました。その活況は、ルイ14世の療養からの快癒を祝う場が王国中に設けられた 1687年初頭、最初の絶頂を迎えています(王室音楽総監督リュリは、この機会に自作の「テ・デウム」を指揮していた時の事故がもとで亡く なっています)。その当時も演奏されたと考えられているシャルパンティエの傑作に加え、ここでは老王の後を継いだルイ15世が1725年にマ リー・レグザンスカ妃を迎えたさい演奏された「リヨンのテ・デウム」も収録。作曲者デマレはフランス王室音楽の立役者リュリ亡き後、その至芸 を受け継ぐ世代として若い頃から注目されながら、人間関係の問題で長く亡命を余儀なくされており、当の作品も王宮から遠く離れたロレー ヌの宮廷で作曲されました。バロック時代の管楽器ならではのアクセント豊かな響きを十全に活かし、緩急豊かな音作りでフランス音楽の玄 妙と華やぎを伝える指揮者ベスティオン・ド・カンブラは、近年の古楽シーンで大きな躍進をみせALPHAにも録音の多い俊才。フランス語圏 のメンバーにボスニアのブラニスラフ・ラキチや日本の出口実祈など次世代の注目奏者も混じる古楽器楽団の濃やかな表現が、熱気と一体 感に満ちた声楽勢の活躍と美しいハーモニーを見せ、作品の魅力を十全に伝えてやみません。
ALPHA-1019

NYCX-10444
日本語解説付国内盤
税込定価

反映 〜管弦楽伴奏によるフランス歌曲集
ベルリオーズ:夏の夜 H81〜薔薇の幽霊
デュパルク:悲しき歌
 旅への誘(いざな)い
ケクラン:エドモン・アロクールの4つの詩 Op.7〜一面の水/妖精の時代
3つのメロディ Op.17〜エピファニー
ドビュッシー(アンドレ・カプレ編):ベルガマスク組曲〜月の光 (管弦楽のみ)
ラヴェル(1875-1935):ステファヌ・マラルメの3つの詩
ドビュッシー(アンセルメ編):6つの古代の墓碑銘 L.131〜第6曲 朝の雨に感謝するために (管弦楽のみ)
ブリテン:4つのフランスの歌
サンドリーヌ・ピオー(S)
ヴィクトル・ユーゴー・フランシュ=コンテO
ジャン=フランソワ・ヴェルディエ(指)

録音:2022年11月 ブザンソン国立地方音楽院 オーディトリアム
2019年にリリースされ世界的ヒットとなった『恋の相手は…』以来となる、サンドリーヌ・ピオーの管弦楽伴奏フランス歌曲集。前作では、特 にバロック歌手として成功してきた彼女に馴染み深いピリオド・オケとの共演でしたが、今回はモダン・オケとの共演となっており、さらに磨きをか けた彼女の幅広い表現を堪能することが出来ます。ドイツ歌曲を集めた『光と影』でも共演したヴェルディエ指揮ヴィクトル・ユーゴー管弦楽 団は、ピオーの奥行きのある歌声に終始柔らかく寄り添い、それぞれの作品が持つ浮遊感、儚さ、神秘性などを纏った世界感を美しく描き 出します。管弦楽のみによる2曲のドビュッシー作品は、場面転換のようにアルバム全体を引き締める効果を発揮。歌曲ファンのみならずフラ ンス音楽を愛する広い層にお薦めしたい、たいへん優美な一枚です。
ALPHA-1020(3CD)
NX-E02
シャルパンティエ:歌劇「メデ」 メデ…ヴェロニク・ジャンス(S)
ジャゾン…シリル・デュボワ(T)
クレユーズ…ユディト・ファン・ヴァンロイ(S)
クレオン…トマ・ドリエ(Br)
オロント…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
勝利の女神、ネリーヌ、恋の神…エレーヌ・カルパンティエ(S)
民衆の長、住民、アルゴスの民1、復讐の神…アドリアン・フルネゾン(バス=バリトン)
ベローヌ…フロリアーヌ・アスレール(Ms)
羊飼い1、コリントの民1、アルゴスの民2、囚人3、ダヴィド・トリクー(T)
羊飼い2、アルカス、コリントの民2、嫉妬の神…ファビアン・ヨン(T)
イタリアの民、クレオーヌ、女羊飼い1、囚人1、幽霊1…ジャンヌ・アムザル(S)
栄光の神、女羊飼い2、囚人2、幽霊2…マリーヌ・ラフダル=フラン(S)
ル・コンセール・スピリチュエル(合唱&古楽器アンサンブル)
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2023年3月 シテ・ド・ラ・ミュジーク・エ・ラ・ダンス、
 ソワソン(フランス北東部ピカルディ地方)
フランス語による音楽劇の古典的形式(抒情悲劇)を創出したリュリ亡き後、後続世代の作曲家が続々発表したフランス語オペラの一つで あるシャルパンティエの「メデ」。尽くした甲斐なく恋敵クレユーズの元へ去ったジャゾンへの憎悪から、彼との間に生まれた子供たちまで自らの 手で殺してしまうメデの恐ろしい復讐劇です。1693年の初演こそ失敗に終わりましたが、その充実したドラマは20世紀に入ってシャルパン ティエへの再評価が進む中で見直され、今や同作曲家の劇音楽への適性を示す重要作の一つに数えられています。それにもかかわらず滅 多に出ない全曲録音が、劇的起伏と高雅な表現に長けたニケの指揮で待望のリリース!独唱陣はヴェロニク・ジャンスとシリル・デュボワとい う申し分ない主役二人を始め今のフランス歌劇界を代表する第一線の名歌手揃い。通奏低音陣はヴィオール(ガンバ)とチェロ、テオルボが 二人ずつ配され、ヴィオールの齋藤由香やチェロのトゥルモー・ダレンら名手たちによる頼もしい声楽サポートが光ります。クラヴサン(チェンバ ロ)は大ベテランのエリザベート・ガイガー。リコーダーのエロイーズ・ガイヤール、無孔ナチュラル・トランペットのジャン=フランソワ・マドゥーフなど 世界的ソリストの名も見られるオーケストラは弦だけで30名。いわばルイ14世の弦楽合奏団「24のヴァイオリン」を凌ぐ規模で、ニケの指揮 の下での一体感と才気に満ちた音作りは管楽器勢の活躍と相俟って実に聴きごたえ充分です。
ALPHA-1020(3CD)
NX-E02
シャルパンティエ:歌劇「メデ」 メデ…ヴェロニク・ジャンス(S)
ジャゾン…シリル・デュボワ(T)
クレユーズ…ユディト・ファン・ヴァンロイ(S)
クレオン…トマ・ドリエ(Br)
オロント…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
勝利の女神、ネリーヌ、恋の神…エレーヌ・カルパンティエ(S)
民衆の長、住民、アルゴスの民1、復讐の神…アドリアン・フルネゾン(バス=バリトン)
ベローヌ…フロリアーヌ・アスレール(Ms)
羊飼い1、コリントの民1、アルゴスの民2、囚人3、ダヴィド・トリクー(T)
羊飼い2、アルカス、コリントの民2、嫉妬の神…ファビアン・ヨン(T)
イタリアの民、クレオーヌ、女羊飼い1、囚人1、幽霊1…ジャンヌ・アムザル(S)
栄光の神、女羊飼い2、囚人2、幽霊2…マリーヌ・ラフダル=フラン(S)
ル・コンセール・スピリチュエル(合唱&古楽器アンサンブル)
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2023年3月 シテ・ド・ラ・ミュジーク・エ・ラ・ダンス、
 ソワソン(フランス北東部ピカルディ地方)
フランス語による音楽劇の古典的形式(抒情悲劇)を創出したリュリ亡き後、後続世代の作曲家が続々発表したフランス語オペラの一つで あるシャルパンティエの「メデ」。尽くした甲斐なく恋敵クレユーズの元へ去ったジャゾンへの憎悪から、彼との間に生まれた子供たちまで自らの 手で殺してしまうメデの恐ろしい復讐劇です。1693年の初演こそ失敗に終わりましたが、その充実したドラマは20世紀に入ってシャルパン ティエへの再評価が進む中で見直され、今や同作曲家の劇音楽への適性を示す重要作の一つに数えられています。それにもかかわらず滅 多に出ない全曲録音が、劇的起伏と高雅な表現に長けたニケの指揮で待望のリリース!独唱陣はヴェロニク・ジャンスとシリル・デュボワとい う申し分ない主役二人を始め今のフランス歌劇界を代表する第一線の名歌手揃い。通奏低音陣はヴィオール(ガンバ)とチェロ、テオルボが 二人ずつ配され、ヴィオールの齋藤由香やチェロのトゥルモー・ダレンら名手たちによる頼もしい声楽サポートが光ります。クラヴサン(チェンバ ロ)は大ベテランのエリザベート・ガイガー。リコーダーのエロイーズ・ガイヤール、無孔ナチュラル・トランペットのジャン=フランソワ・マドゥーフなど 世界的ソリストの名も見られるオーケストラは弦だけで30名。いわばルイ14世の弦楽合奏団「24のヴァイオリン」を凌ぐ規模で、ニケの指揮 の下での一体感と才気に満ちた音作りは管楽器勢の活躍と相俟って実に聴きごたえ充分です。
ALPHA-1021
ファンタジー
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 ハ長調 Op.159/D934
ストラヴィンスキー(サミュエル・ドゥシュキン編):ヴァイオリンとピアノのためのディヴェルティメント 〜バレエ『妖精の口づけ』より
シューマン:おとぎ話の絵 Op.113
メシアン:ヴァイオリンとピアノのための幻想曲
アリョーナ・バーエワ(Vn)
ヴァディム・ホロデンコ(P)

録音:2023年4月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
キルギス出身のヴァイオリニスト、アリョーナ・バーエワとウクライナ出身のピアニスト、ヴァディム・ホロデンコ。バーエワは2022年5月に、ホロデン コは2023年12月に来日し、いずれも強い印象を日本の聴衆に遺しました。ルクセンブルクを拠点に活躍する二人は共演歴も長く、他レー ベルに録音もあります。ALPHAレーベルでの初アルバムは「幻想」をテーマに、幻想曲形式の作品や童話世界に取材した4つの傑作を厳 選。19世紀初頭から20世紀まで、ロマン主義文化の源泉に触れながら近代まで多様な音楽的ファンタジーを絶妙な音の対話で綴ってゆ きます。ここぞというところでソリストらしい存在感をみせるホロデンコのピアニズムと比類ないアンサンブルを聴かせるバーエワのヴァイオリンは、 過剰に凄むことなしに縦横無尽、曲それぞれの圧倒的に強い個性を十二分に引き出してゆく柔軟さに、各作品への真摯な傾倒が垣間見 えます。ヴィオラで演奏されることが多いシューマン『おとぎ話の絵』は初版譜でもヴァイオリンが演奏楽器の一つとして指定されており、2人の 奥深い解釈と相俟って新鮮さに満ちた作品像がみずみずしく浮かび上がります。
ALPHA-1022

NYCX-10447
日本語解説付国内盤
税込定価

コレッリとカンタン〜フラウト・トラヴェルソによるソナタ集
ジャン=バティスト・カンタン(1690頃-1742頃):第6ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第3巻』 より)
 ラルゴ 〜第10ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第2巻』 より)
コレッリ:ソナタ 第4番ヘ長調 (『通奏低音を添えたフラウト・トラヴェルソのために編曲されたコレッリの曲集』 Op.5より)
カンタン:アンダンテ 〜第2ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第2巻』 より)
 第4ソナタ(『通奏低音を添えたフルート独奏のためのソナタ集』 Op.14より)
コレッリ:ソナタ 第3番ハ長調(『通奏低音を添えたフラウト・トラヴェルソのために編曲されたコレッリの曲集』 Op.5より)
カンタン:ラルゴ 〜第10ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第3巻』 より)
コレッリ:ソナタ 第5番ト短調 (『通奏低音を添えたフラウト・トラヴェルソのために編曲されたコレッリの曲集』 Op.5より)
カンタン:第4ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第3巻』 より)
アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ)
ミリアム・リニョル(7弦バス・ド・ヴィオル〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
ジャン・ロンドー(クラヴサン〔チェンバロ〕、ポジティフ・オルガン)

録音:2022年7月、ホランツコレージュ、ルーフェン(ベルギー)
2023年の来日公演で新たな成果をあげ、ますます注目が集まる新世代の古楽鍵盤奏者ジャン・ロンドーと、彼と共に凄腕揃いのユニッ ト、ネヴァーマインドのメンバーでもあるトラヴェルソ奏者アンナ・ベッソン、様々なアンサンブルで引く手あまたであり、ソロでも「バッハ: 無伴奏 チェロ組曲 ヴィオール版」などのリリースで注目を集めるミリアム・リニョル。この3人の顔合わせによる「18世紀フランスのイタリア式ソナタ」を テーマとしたアルバムがリリースとなりました。18世紀フランスの人々をイタリア音楽に開眼させたコレッリの作品5のヴァイオリン・ソナタ集から当 時の編曲版で3曲と、ネヴァーマインドのデビュー盤でもスリリングな演奏を聴かせたタルティーニ世代のフランスの作曲家カンタンのソナタを収 録しています。全て当時流のフラウト・トラヴェルソで吹きこなすアンナ・ベッソンの出どころ・引きどころを踏まえた味わい深い吹奏の傍ら、阿吽 の呼吸で巧みな合いの手を入れてゆくリニョルとロンドーも随所に聴きどころを散りばめます。コレッリ作品は重音奏法を前提としたフーガ楽章 もありながら、編曲版でその処理を自然に聴かせる手腕も圧巻。ALPHAの名技師アリーヌ・ブロンディオの丁寧な仕事で、個々の楽器の美 音が最大限に味わえるのも嬉しいところです。作品解説はベッソン自身が執筆(国内仕様盤は日本語訳付)。隅々まで音楽愛に満ちたフ ランス最前線の古楽アルバムです。
ALPHA-1023
(2CD+BOOK)
NX-E10
チェロの誕生 〜ナポリ、ボローニャ、モデナ〜
【CD 1】 ナポリのチェロ音楽
1. ディエゴ・オルティス(1510-1570):低音弦のための第1レセルカーダ
2. オルティス:定旋律による第1レセルカーダ
3. オルティス:定旋律による第4レセルカーダ
4. オルティス:「甘き思い出」に基づくレセルカーダ
5. アンドレア・ファルコニエーリ(1585/86-1656):甘美な調べ
6. ファルコニエーリ:コルレンテ「ラ・プルデンツァ(思慮深さ)」
7. ファルコニエーリ:ラ・モナルカ(君主)
8. ロッコ・グレコ(1667-1718):二つのヴィオラ[・ダ・ガンバ]のための第22シンフォニア
9. グレコ: 二つのヴィオラ[・ダ・ガンバ]のための第19シンフォニア
10. グレゴリオ・ストロッツィ(1615-1687):二重奏曲「あらゆる悪徳は歳を経て衰えるが、貪欲さだけは勢いを増す」
11. クリストファロ・カレザーナ(1640-1709):二重奏曲
12-17. アレッサンドロ・スカルラッティ(1660〜1725)&ジュリオ・デ・ルーヴォ(1650〜1716):チェロと通奏低音のためのソナタ ニ短調
18. フランチェスコ・パオロ・スプリアーニ(1678-1753):チェロ独奏のための第10トッカータ ニ短調
19. ジョヴァンニ・ボノンチーニ(1670-1747):ラルゴ([チェロのための]第1シンフォニアより)
20-22. フランチェスコ・アルボレア(1691-1739): ソナタ ニ長調
23. ニコラ・フィオレンツァ(1700-1764):アモローゾ・エ・ラルゴ(リコーダー独奏のためのソナタより)
24. スプリアーニ:チェロ独奏のための第5トッカータ(ディミニューション付き)
25. ペルゴレージ:アンダンティーノ(トリオ・ソナタホ短調より)
26-28. サルヴァトーレ・ランゼッティ(1710-1780):ソナタ イ短調
29. フィオレンツァ:ラルゴ(シンフォニア ニ長調より)
【CD 2】ボローニャとモデナのチェロ音楽
1. ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィターリ:パッサ・ガッリ(パッサカリア)ニ短調
2. ドメニコ・ガブリエッリ(1659〜1690):リチェルカーレ 第1番ト短調
3-6. ガブリエッリ:ソナタ ト長調(第1版)
7. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第2番イ短調
8-11. ジュゼッペ・マリア・ヤッキーニ(1667-1727):ソナタ イ短調(ソナタ集 Op.1より)
12. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第3番ニ長調
13-16. ヤッキーニ:ソナタ 変ロ長調(ソナタ集 Op.1より)
17. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第4番変ホ長調
18-21. ヤッキーニ:ソナタ ハ長調(ソナタ集 Op.3より)
22. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第5番ハ長調
23-26. ガブリエッリ:ソナタ イ長調
27. ガブリエッリ:二つのチェロのためのカノン ニ長調
28. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第6番ト長調
29-31. ヤッキーニ:ソナタ ト長調(ソナタ集 Op.3より)
32. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第7番ニ長調
33. ジョヴァンニ・バッティスタ・デリ・アントニイ(1636-1698):第8リチェルカーレ
34-37. ガブリエッリ:ソナタ ト長調(第2版)
38. ガブリエッリ(ブリュノ・コクセ編):リチェルカーレ 第7番ニ長調(2声版)
39. ヴィターリ:ルッジェーロ
40. ヴィターリ:パッサ・ガッリ(パッサカリア)
レ・バッス・レユニ(古楽器使用)
ブリュノ・コクセ(ヴェネツィア式ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオラ・バスタルダ、ヴィオローネ〔バッソ・ダ・ブラッツォ〕、小型ヴィオローネ〔ヴィオロンチーノ〕、ヴィオラ・ベッテラ、バセット・ダ・ブラッツォ、4弦チェロ、5弦チェロ)
エマニュエル・ジャック(ヴィオローネ、バセット・ダ・ブラッツォ)
マチューラン・マタレル(Vc)
リチャード・マイロン(コントラバス、3弦コントラバス)
ベルトラン・キュイエ、モード・グラットン(チェンバロ、ポジティフ・オルガン)

録音:2022年10月7-11日、ボラン(ベルギー南東部リエージュ州)…CD 1/2008年6月14-17日&2009年7月12日、パンピニ(スイス西部ヴォー州)…CD 2
ALPHAでレーベル創設初期からアルバム制作を続け、バロック〜古典派の低音弦楽器のための音楽の真相を問い続けてきたバロック・チェ ロ奏者ブリュノ・コクセとレ・バッス・レユニ。今回は「チェロ」という呼称が定まる前の時代まで遡って、イタリアでどのように低音弦楽器のための 音楽が発展し、今日知られるチェロのイメージが形成されていったかを探ります。軸になるのは学術都市として知られると共に、弦楽器のため の音楽に通じた知識人たちが多かったボローニャとモデナ、そして南の王都ナポリ。それぞれの地域で16〜18世紀に活躍した作曲家たちの 作品を厳選、時に高音部も演奏できる楽器なども交え、一筋縄ではいかないチェロ芸術の多様なルーツを精妙に解きほぐしてゆくプログラム の妙は興味が尽きません。今回もこれまで通り古い弦楽器の構造に通じた製作家シャルル・リシェ、初期のチェロの研究に通じた音楽学者 マーク・ヴァンスヘーウェイクの全面協力のもと、多種多様な楽器を使い、60ページに及ぶブックレット(英・仏語)でそれぞれの使用論拠もカ ラー写真入りで詳述。近年では他のバロック・チェロ奏者たちもさかんにとりあげているヤッキーニ、ガブリエッリ、スプリアーニなどの作品の数々 ですが、抜群の音楽性と作品理解を誇るコクセらの解釈による演奏は目が覚めるような新鮮な体験をもたらし、低音弦楽器の世界の奥深 さに改めて開眼させられるに違いありません。ALPHA初期からの名技師ユーグ・デショーのこだわりぬいた仕事ぶりにも驚かされ、各楽器その ものの音色はもちろん会場の気配まで克明に伝えるそのエンジニアリングは見事なもの。充実の2枚組です。
ALPHA-1024
パサージュ・スクレ 〜フランスの4手ピアノ作品集
ビゼー:子供の遊び Op.22(1871)
ドビュッシー:小組曲 L65(1886-89)
フォーレ:ドリーOp.56(1894-97)
ラヴェル:マ・メール・ロワ M. 60(1908-10)
オーベール(1877-1968):イマージュの一葉 (1930)
リュドミラ・ベルリンスカヤ 、 アルトゥール・アンセル (4手ピアノ)

録音:2022年4月 サル・コロンヌ、パリ
ロシア出身のリュドミラ・ベルリンスカヤと、フランス出身のアルトゥール・アンセルの夫婦によるピアノ・デュオ。MELODIYAを中心に数々のアル バムをリリースしてきた彼らが初めてALPHAからリリースするのは、フランスの作曲家たちによる4手ピアノの作品集です。しかも、どの作品も有 名ながらこれまで彼らが録音してこなかった曲ばかりという嬉しい内容。フレーズ感、テンポ感、バランス、全てにおいて息の合ったアンサンブル はこのデュオならではのもので、ベル・エポックの薫り高いこれらの作品を色彩豊かに、楽しく美しく聴かせています。アルバム・タイトル 「Passage Secret」には音楽的なパッセージを引っかけていると思われますが、フランス語で「密航」というやや意味深なもの。
ALPHA-1025(3CD)
NX-E10
ヘンデル:オラトリオ『テオドーラ』 テオドーラ…ルイーズ・オルダー(S)
ディディムス…ティム・ミード(C.T)
イレーヌ…アンナ・ステファニー(Ms)
セプティミウス…ステュアート・ジャクソン(T)
ヴァレンス…アダム・プラヘトカ(Bs-Br)
アルカンジェロ(合唱&古楽器オーケストラ)
ジョナサン・コーエン(チェンバロ、指揮)

録音:2023年3月31日-4月6日 聖オーガスティン教会、キルバーン、ロンドン
英国で揺るぎない名声を確立したヘンデルが晩年、その豊かな技量を注ぎ込んだ傑作オラトリオ『テオドーラ』。作曲家が視力を失う直前の 時期に仕上げられ1750年3月に初演されたものの、少し前にロンドンを襲った地震の影響で重要な顧客たちが客席にいない状態での上 演は失敗に終わりました。当時の英国におけるオラトリオの通例を離れた殉教物語も理解されませんでしたが、その音楽的充実は後にヘン デル声楽作品が見直されてゆく中で評価が高まり、今や多くの全曲録音にも恵まれている一作となっています。その上でなお、古楽器演奏 の名盤群で知られるALPHAが世に問う新録音は、英国を中心に世界的な注目を集めるジョナサン・コーエン率いるアルカンジェロと気鋭歌 手陣によるもので、瑞々しく音楽愛に貫かれた名演に仕上がっています。ローマ帝国末期、ヴィーナス信仰を受け入れずキリスト教徒として 命を全うする悲運の女性テオドーラを演じるのは、サイモン・ラトルやキリル・ペトレンコとの共演でも知られロマン派や近代作品の録音でも高 い評価を博しているルイーズ・アドラー。ヒロインに寄り添うディディムス役ではドーヴァー海峡の両岸で活躍をみせるティム・ミードが細やかな 作品解釈を雄弁な歌唱へと昇華させ、他のソリストたちと共に起伏豊かなドラマを盛り上げます。古楽器演奏の場のニュアンスを的確に捉 えるユーグ・デショー&アリーヌ・ブロンディオらALPHA古参のエンジニアたちの仕事も見事なもので、ホルンやトランペットも加わる色彩豊かな オーケストラの活躍も際立ち、劇音楽に通じたコーエンならではの聴きごたえある音楽展開を何度でも聴き確かめたくなるに違いありません。
ALPHA-1026
モーツァルト:ダ・ポンテ三部作名場面集
「ドン・ジョヴァンニ」K.527より
1.四重唱「信用してはなりませんよ、お気の毒な方」
2. レチタティーヴォ「ドン・オッターヴィオ、わたし生きた心地がしない」
3. アリア「もうお分かりですわね、誰が名誉を」
「フィガロの結婚」K.492より
4. レチタティーヴォ「ついにその時が来た」
5. アリア「さあおいで、遅れないで」
「コジ・ファン・トゥッテ」K.588より
6. レチタティーヴォ「向こう見ずな人たちね」
7. アリア「岩のように動かずに」
8. 二重唱「もう少しで、真心ある許婚の」
「ドン・ジョヴァンニ」K.527より
9. レチタティーヴォ「なんと酷いことを」(K. 540c)
10. アリア「あの恩知らずはわたしを裏切った」
「フィガロの結婚」K.492より
11. 手紙の二重唱「穏やかな西風が」
「コジ・ファン・トゥッテ」K.588より
12. 六重唱「麗しのデスピーナに」
「フィガロの結婚」K.492より
13. レチタティーヴォ「スザンナはまだ来ない」
14. アリア「あの素晴しい日々はどこへ」
「コジ・ファン・トゥッテ」K.588より
15. レチタティーヴォ「あの方は行ってしまう」
16. ロンド「お願いです、愛しい人、許してください」
「フィガロの結婚」K.492より
17. 第4幕フィナーレ「皆の者、武器を取れ」
ゴルダ・シュルツ(S)
ジュリー・ロゼ(S)…12、17
アミタイ・パティ(T)…1、8、12、17
アシュリー・ディクソン・サンテッリ(Ms)…12、17
ミラン・シリャノフ(Bs-Br)…12、17
シモーネ・アーソープ(S)…1、17
パヴェウ・ホロディスキ(Bs)…17
サミュエル・デイル・ジョンソン(Br)…12、17

録音:2023年2月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
欧州歌劇界の舞台のみならず歌曲リサイタルでも躍進中の南アフリカ出身歌手ゴルダ・シュルツによる、モーツァルト後期の重要なオペラ3作 から名場面を集めたアルバム。基本的には彼女が主役のアリア集ですが、かなり大掛かりなアンサンブルや二重唱も意欲的に選曲されてい ます。その共演歌手たちについても、今まさに注目を集めつつある新時代の気鋭ソリストが多く名を連ねている点からも、ゴルダ・シュルツとい う歌手へのシーン全体の期待感が伝わります。アルバムを通して彼女の歌唱はきわめてドラマティックでありながら繊細な表情も圧巻で、アン サンブルでの真に迫った対話や心情描写と共に深い作品理解のあり方が窺えます。各オペラの物語全体を見据えながら1枚のアルバムとし て意義ある形を構築する見識の高さは、古今東西の女性作曲家たちの歌曲を集めた先行アルバム(ALPHA799)にも通じるところ。近年 相次ぐ来日公演でも話題を呼んでいるアントネッロ・マナコルダ指揮のもと、18世紀の奏法を踏まえた抜群の解釈を響かせるカンマーアカデ ミー・ポツダムと共に、21世紀ならではのモーツァルト像を存分に味わわせてくれます。
ALPHA-1028
父祖たちの影〜プロコフィエフ、ラヴェル、サイダミノヴァ
プロコフィエフ:『ロメオとジュリエット』からの10の小品 Op.75
ディロロム・サイダミノヴァ(1943-):古代ブハラの壁
ラヴェル:夜のガスパール
ベフゾド・アブドゥライモフ(P)

録音:2023年6月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
2009年のロンドン国際ピアノ・コンクールで優勝して以降、着実に演奏経験を重ねてきたウズベキスタン出身の新世代ピアニスト、ベフゾド・ アブドゥライモフ。ムソルグスキー『展覧会の絵』とドビュッシー『子供の領分』にショパンの24の前奏曲を組み合わせた2021年のALPHAデ ビュー盤に続く待望の第2弾は、2023年6月に東京で行われたリサイタルで披露された演目。個性的な小品が続くプロコフィエフ『ロメオと ジュリエット』と神秘的な三つの章からなるラヴェル『夜のガスパール』という対照的な2作の間に、同じウズベキスタン出身でソ連時代から活躍 する作曲家ディロロム・サイダミノヴァの作品を挟んだ意欲的なプログラムです。抜群のコントロールで各作品の機微を鮮やかに浮き彫りにし ながら、全体としてスケール豊かな音楽を紡いでゆく解釈は聴きどころ満載。サイダミノヴァの作品は故郷の古都ブハラを古代まで遡りながら 描出する組曲で、アブドゥライモフは楽章ごとに異なる音響構成を鮮やかに描き分け、スリリングな展開から詩情豊かな余韻まで多彩な味わ いを堪能させてくれます。静謐さと蠱惑な絢爛さの間を自在に行き来する『夜のガスパール』での幅広い表現と的確な構成力も隅々まで耳 を惹く解釈。彼の新たな一面に驚かされる1枚です。
ALPHA-1029
子羊の旅〜ギボンズからバーバーまで、合唱が紡ぐ物語
1. ジョアンナ・マーシュ(1970-):屠られし子羊 *
2. ハウエルズ:世界の救世主 〜『レクイエム』
3. ズザンナ・コジェイ(1994-):神の子羊 *
4. プーランク:アニュス・デイ(神の子羊) 〜『ミサ曲 ト長調』
5. パヴェウ・ウカシェフスキ(1968-):おお、全ての人よ 〜『レスポンソリア・テネブレ』
6. ケネス・レイトン(1929-1988):涙はゆるやかに流れ
7. アントニオ・ロッティ(1667-1740):十字架にかけられて (8声)
8. ブルックナー:アニュス・デイ(神の子羊) 〜『ミサ曲 ホ短調』
9. 黒人霊歌(マイケル・ギャレピー編):あなたもそこにいたのか *
10. ザムエル・シャイト(1587-1654):今日キリストは蘇られた
11. オーランド・ギボンズ:手を打ち鳴らせ
12. フランシス・グリア(1955-):天使のパン
13. メシアン:おお、聖なる饗宴
14. エーリクス・エシェンヴァルズ(1977-):おお、救いのいけにえよ
15. バーバー:アニュス・デイ(神の子羊) - 弦楽のためのアダージョによる
アンサンブル・アルテラ
クリストファー・ローリー(C.T)

録音:2022年8月セント・ポール教会 ケンブリッジ、マサチューセッツ州
アメリカのカウンターテナー、クリストファー・ローリーがアメリカ合唱界の中心を担うべく組織したヴォーカル・アンサンブル、アルテラによるアルバ ム。「神の子羊」をテーマに様々な時代の合唱作品を集めており、その結成意図に見合った精緻なアンサンブルとダイナミックな表現でたいへ ん美しい響きを聴かせてくれます。
ALPHA-1030

NYCX-10462
日本語解説付国内盤
税込定価

風景 〜フランス・ロマン派の歌曲、管弦楽曲集
デュボワ(1837-1924):私の愛する人 〜『マルジョリの歌』
アーン(1874-1947):風景
デュボワ:アンダンティーノ 〜『子供の小さな夢』 *
フォーレ:月の光〜『2つの歌』 Op.46
デュボワ:天国にて 〜『マルジョリの歌』
サン=サーンス:虚ろな華やぎ 〜『ペルシャの歌』 Op.26
マスネ:祈り 〜『復讐の女神たち』 *
ショーソン(1855-1899):死者 〜『ミアルカの歌』 Op.17
フェルナン・ド・ラ・トンベル:夢想 *
アーン:5月/グノー:つぐみ
マスネ:パストラル 〜歌劇「エスクラルモンド」 *
デュボワ:白き翼 〜『水上の音楽』
グノー:瞼を閉じて
フォーレ:イスファハンの薔薇 〜『4つの歌』 Op.39
デュボワ:アンダンティーノ・グラツィオーソ 〜『子供の小さな夢』 *
デュボワ:変わらぬもの
マスネ:孤独 〜歌劇「サッフォー」 *
アーン:牢獄にて
フォーレ:夜想曲 〜組曲『シャイロック』Op.57 *
フォーレ:漁師の歌 〜『2つの歌』 Op.4
サン=サーンス:愛し合おうALPHA1005
*=弦楽のみによる演奏
アレクサンドル・ヴァイ(Vc)*
ミュンヘン放送O
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2021年1月 バイエルン放送スタジオ1、ミュンヘン
豪華共演によるフランス・ロマン派の管弦楽伴奏歌曲を集めた一枚。パラツェット・ブリュ・ザーネ(ロマン派フランス音楽センター)の全面協力 のもと、歌曲はもとより間奏曲のように挿入された管弦楽曲も含め、現在ではほとんど知られていない作品ばかりなのも嬉しいところです。 ゆったりとしたテンポながら大きな山を築く曲想が多く、ジャンスの柔らかな声質とドラマティックな表現が、ニケにより妥協なく組み上げられる構 成に支えられ作品の中で美しく映えています。
ALPHA-1032
HIMMELFAHRT 〜バッハ、テレマン:昇天祭のための教会カンタータ
バッハ:教会カンタータ「御国にまします神を讃えよ」 BWV11(昇天祭オラトリオ)
テレマン:教会カンタータ「我いざ旅立たん、我が父のもとへ」 TWV1:825*
バッハ:教会カンタータ「ただキリストの昇天によりてのみ」BWV 128
ヴォクス・ルミニス(独唱・合唱)
独唱:
フィオラ・ブラッヘ、ズュジ・トート(S)
アレクサンダー・チャンス、ウィリアム・シェルトン(C.T)
ラファエル・ヘーン(T)
ゼバスティアン・ミルス、トビアス・ヴィッキー(Bs)
フライブルク・バロックO(古楽器使用)
コンサートマスター:ライラ・シャイエーク(Vn)
リオネル・ムニエ(バス、指揮)

録音:2022年5月 聖ペトロ&パウロ福音教会、ゲニンゲン (ドイツ南西部バーデン=ヴュルテンベルク州)
*=世界初録音
各パート2〜3人の小編成で古楽シーンを牽引する名歌手が集い、欧州各地の古楽祭を中心に見事なアンサンブル歌唱を聴かせてきた ヴォクス・ルミニス。世界的古楽器オーケストラのフライブルク・バロックOとの共演による今回のアルバムでは、十字架で亡くなった後に 復活した救世主イエスが天に上げられたことを祝う昇天祭のため、バッハとテレマンが残した3傑作をとりあげます。トランペットとティンパニが祝 祭感を盛り上げるバッハの活動後期の充実作「昇天祭オラトリオ」は、大編成の迫力に甘んじない緩急自在の音作りのしなやかさが圧巻。 残る2作はそれぞれテレマンがハンブルクの、またバッハがライプツィヒの音楽監督職に就いて間もない時期の作で、いずれもふくよかなナチュラ ルホルンの響きが美しい1720年代の名品。高音域まで見事なナチュラル金管の美音もさることながら、コンサートマスターに迎えられた名手 ライラ・シャイエークを筆頭に、ヴィオラの朝吹園子、バスーンのシャビエル・サフラ、リュートのリー・サンタナら器楽勢も鮮やかなサポートを聴か せます。ヘレヴェッヘとの共演でも名唱が多いズュジ・トートやバッハ・コレギウム・ジャパンでも活躍する水越 啓、近年躍進めざましいアレクサ ンダー・チャンスら歌手勢も俊才揃いなのはヴォクス・ルミニスならでは。ドイツ語圏の春を寿ぐ充実の音楽を通じて欧州最前線の古楽シーン の活況に触れられる素晴しいアルバムの登場です。
ALPHA-1033
メシアン:地と天の歌 - ソプラノとピアノのための
ミのための詩 - ソプラノとピアノのための
多くの死 - ソプラノ、テノール、ヴァイオリンとピアノのための
バーバラ・ハンニガン(S)
ベルトラン・シャマユ(P)
チャールズ・シー(T)
ヴィルデ・フラング(Vn)

録音:2021年7月、2022年11月オムループ音楽センター、ヒルフェルスム、オランダ
近現代声楽作品における世界最高峰の表現者として北米やヨーロッパで活躍するバーバラ・ハンニガンと、こちらも現代音楽で高く評価さ れるピアニスト、ベルトラン・シャマユが組んだメシアン歌曲集。収録作品はいずれもメシアン自身が歌詞を手掛けており、妻のクレール・デル ボス(愛称ミ)の名を冠し官能と神聖の間を行き来する「ミのための詩」、2人の間の息子が生まれた直後に書かれ、家族との愛情と宗教的 な愛の暗喩を絡めた「天と地の歌」、宗教的な主題にさらに踏み込んだ「多くの死」までを収録しています。劇的な激しいフレーズから恍惚と した表情までを自在に行き来するハンニガンの歌唱力、表現力がフルに発揮された聴き応えのある内容。人気ヴァイオリニストのヴィルデ・フ ラングらが参加した「多くの死」の、余韻を引く美しさも素晴らしいものです。
ALPHA-1035
甘美な静寂 〜17世紀フランス宮廷の歌曲と舞曲
1. ジョゼフ・シャバンソー・ド・ラ・バル(1633-1678):サラバンド「比類ないあの人を想って、この心は溜息をつく」イ調の組曲
2. オノレ・ダンブリュイ(1660-1702):Lわたしたちを優しく包む木々の静けさ
3. ・リュリ:リュリ氏のブランル〜ブランル・ゲ〜ブランル・ア・ムネ(『精選合奏曲集』〔1695〕より)
4. ベルトラン・ド・バシイ(1621-1690):不実な羊飼い女のせいで ニ調の組曲
5. ヴィゼー(1650/65頃-1732以降): ガヴォット〜ニコラ・ルベーグ(1631-1702): Gavotte ガヴォット
6. ミシェル・ランベール(1610-1696):胸に秘めた情熱に焦がれて、わたしは
7. リュリ:パサカーユ(「アシとガラテー」LWV 73より)
8. アントワーヌ・ボエセ(1587-1643):恋は罪というのなら
9. クープラン1世〔=シャルル・クープラン(1638-1678/79)?〕/ラ・シャテーニュレ嬢〔=アンドレ・ド・ヴィヴォンヌ(1612〜1670)?〕/アンヌ・ダニカン・フィリドール(1681-1728)/作者不詳:弦楽合奏とオーボエ・バンドのための組曲(1712) イ調の組曲
10. バシイ:甘き苦しみの中で幾千度も思い出したのは
11. ゴーティエ(1575-1651)/シャルル・ムートン(1617/26頃-1699以前):クラント「美しき殺戮者」とドゥーブル
12. ダングルベール(1629-1691)/クリストフ・バラ―ル(1641〜1715)編)): 羊飼いの娘アネット ト調の組曲
13. リュリ:Bourree ブーレ(『精選合奏曲集』〔1695〕より)
14. ピエール・ゴーティエ、通称「マルセイユのゴーティエ」(1642〜1696):ロンド式リゴードン(農夫たちと羊飼いたちのエール)〜リュリ: この静かな荒れ野にあって(「ヴェルサイユの洞窟」LWV 39より)
15. リュリ:オルフェのレシ「あまりに慎ましい恋人は」(「ミューズたちの舞踏劇」LWV 32より) ハ調の組曲
16. ド・ヴィゼー:陽気なジグ
17. ド・バシイ:わたしはかつて誓ったのだ〜リュリ/フランソワ(?)・クープラン:リゴードン(「アシとガラテー」LWV 73より)〜先掲のリゴードンの続き 〜先掲のリゴードンのためのクープラン氏によるドゥーブル
ジュリー・ロゼ(S)
リュシル・リシャルド(Ms)
レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン(古楽器使用)
フランソワ・ラザレヴィチ(フラウト・トラヴェルソ、リコーダー、ミュゼット〔=ふいご式バグパイプ〕、指揮)
リュシル・ブーランジェ(バス・ド・ヴィオル〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
エリック・ベロック(アーチリュート、バロック・ギター)
ベランジェール・サルダン(トリプルハープ)

録音:2022年9月
 聖ミシェル大修道院、ティエラシュ(フランス北部ピカルディ地方)
フランス17世紀のエール・ド・クール(宮廷歌曲)を中心に、当時のフランス文化を牽引したフランス王ルイ14世宮廷の舞曲を数多く盛り込ん だプログラム。民俗音楽のバグパイプも巧みに奏でる古楽フルート奏者フランソワ・ラザレヴィチを中心に、フランスの最前線をゆく古楽のソリス トたちが結集した、ALPHAレーベルならではの少数精鋭演奏陣が頼もしいアルバムです。独唱のジュリー・ロゼは、バロックオペラの異才指 揮者レオナルド・ガルシア・アラルコンのステージで名演を重ねてきた俊才、リュシル・リシャルドもピグマリオンやアンサンブル・コレスポンダンス、 レザール・フロリサンなどフランス随一のグループでソリストとして活躍してきた名歌手で、徹底した歌詞のニュアンスへのこだわりに裏打ちされた 細やかな歌唱が圧倒的な求心力で耳を惹きつけてやみません。本盤最大の特徴と言ってもよい器楽編成の的確さと充実も特筆に値しま す。リュートひとつで伴奏されることも多いエール・ド・クールには、ここでは曲の内容に応じてヴィオール、トラヴェルソ(バロック・フルート)、ミュ ゼットなど旋律楽器も参入。さながら後代のフランス語カンタートやオペラにも通じるその色彩感もさることながら、クレマン・ジャヌカン・アンサン ブルを支えてきた百戦錬磨のリュート奏者エリック・ベロック、ソロでの活躍も頼もしいヴィオール奏者リュシル・ブーランジェらがラザレヴィチならで はの霊妙な吹奏と共に音楽の深みを堪能させてくれます。舞曲のリズムへの圧倒的に自然な適性にも驚かされる、フランス古楽界の本領 発揮と言ってよい新名盤です。
ALPHA-1036
リスト:3つのペトラルカのソネット S270
忘れられたワルツ 第2番S215
ピアノ・ソナタ ロ短調 S178
3つの演奏会用練習曲 S144より 第2番「軽やかさ」
ハンガリー狂詩曲 第6番変ニ長調
ネルソン・ゲルナー(P)

録音:2023年5月 サル・フィラルモニーク、リエージュ、ベルギー
1969年アルゼンチン生まれ、日本でも多くのファンを持つネルソン・ゲルナーによるリスト。Cascavelleレーベルに残した2枚のアルバム以来 のまとまったリスト録音となります。高い演奏技術に裏打ちされた鮮やかな場面描写と色彩感、そして気品に溢れる表現が大きな魅力。堅 録音と なっています。
ALPHA-1037
レオナルド・ガルシア・アラルコン編曲:「シチリアの恋」 全2幕
 第1場
1. アルフォンソ・デ・リグオーリ(1696-1787): マリアの歌に、天も調和の響きを奏でるのをやめ〜ヴィンチェンツォ・トッツィ(1612-1679):その歌声とは
 第2場
2. トンマーゾ・カラペッラ(1665-1736):わたしの勝ちだ、恋の神よ(「わたしの勝ちだ、恋の神よ」より)
3. 作者不詳:泣け、さあ泣け
4. カラペッラ:痛みを受けることの甘美さよ(「わたしの勝ちだ、恋の神よ」より)
5. カタルド・アモデイ
(1650-1695):誰が抗えようか、恋の神の力に(「さあ、わたしに何をしたのだ」より)
6. カラペッラ:嵐に打たれた小舟は(「わたしの勝ちだ、恋の神よ」より)
7. 作者不詳:三人姉妹がおりまして(「チェチーリアの歌」より)
 第3場
8. アマデイ:さあ、わたしに何をしたのだ(「さあ、わたしに何をしたのだ」より)
9. ディンディア(1582-1629):憐みを!とわたしは泣きながら叫んだ
 第4場
10. パスクヮーレ・カルロッツァ(生歿年不詳、17世紀頃に活躍): シンフォニア(『この上なく愛しきイエス』より)
11. アモデイ:寂しい岸辺で(「寂しい岸辺で」より)
12. アモデイ:キューピッドの矢が(「寂しい岸辺で」より)
 第5場
13. 作者不詳:聞いてくれ、麗しのチェチーリアよ
14. コルラード・ボンフィリオ(生歿年不詳、17世紀頃に活躍): いとしき恋人、お慕いするあなた
15. ホセ・マリン(1618-1699):おれを蔑むその両目
<第2幕>
 第1場
16. ディンディア:情けはあれど容赦なく
17. アモデイ:La Parca 運命の女神
 第2場
18. アモデイ:美女の冷酷さ
19. 作者不詳:しかし夜半にかけて(「チェチーリアの歌」より)
20. 作者不詳:ツバメの歌
 第3場
21. サンティアゴ・デ・ムルシア(1673-1739):スペインのタランテッラ
22. 作者不詳:胸に悲嘆を宿して(「チェチーリアの歌」)
23. A・スカルラッティ:もう死ぬ、とあなたは言うが(「もう死ぬ、とあなたは言うが」より)
24. ディンディア:わが泣くを見て涙するは
25. レオナルド・ガルシア・アラルコン(1976-):「チェチーリアの歌」による5声のフーガ
26. A. スカルラッティこの優しき言葉で(「もう死ぬ、とあなたは言うが」より)
27. 作者不詳:それで、わたしの墓前で(「チェチーリアの歌」より)
録音:2022年10月
 グラン・マネージュ、ナミュール、ベルギー
チェチーリア…アナ・ヴィエイラ・レイテ(S)
ドンナ・イザベッラ…マリアナ・フローレス(S)
サンティーノ…レオ・フェルニク(C.T)
ドン・リディオ…ヴァレリオ・コタルド(T)
ジュゼッペ…マッテオ・ベロット(Bs)
カペラ・メディテラネア(古楽器使用)
ステファニー・ド・ファイー(Vn)
ホドリーゴ・カウヴェイラ(リコーダー、コルネット)
メラニー・フラオー(ドゥルツィアン)
マルゴ―・ブランシャール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
エリック・マトート(Cb)
ガブリエル・リニョル(アーチリュート)
キート・ガート(テオルボ、打楽器)
マリー・ブルニジアン(バロックハープ)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(オルガン、スピネット、指揮)
オペラや宗教曲などバロック期の声楽作品、とりわけイタリアやスペインの17世紀音楽に抜群の適性を示してきた古楽指揮者レオナルド・ガ ルシア・アラルコンが新たに臨んだのは、17〜18世紀の作曲家たちが残した知られざる声楽曲を再構成して一編のオペラに仕立て上げると いう新作パスティッチョの試み。スペインやオスマン帝国など大国に翻弄されてきた南イタリアやマルタに手稿譜などで残る楽曲を入念に並べ 直し、昔日のシチリアを舞台に繰り広げられる起伏豊かな恋と裏切りの物語を織り上げます。アリアや重唱などがレチタティーヴォを交えて進 行する展開は、さながら17世紀に実際に書かれた2幕物のオペラのような自然さ。地中海のパッションを感じさせるスペインやナポリ王国の作 曲家たちの音楽は、アラルコンと深い信頼で結ばれたフローレス、レイテ、コタルドら名古楽歌手たちの美声と敏腕古楽器奏者たちによって、 鮮明かつ生々しい息吹で蘇ります。器楽陣もアルゼンチン・タンゴと古楽の融合を実現した異才キート・ガート(撥弦&打楽器)、アラルコン との共演も多い多芸なバロック・ヴァイオリン奏者ド・ファイーらをはじめ強者揃い。ダイナミズムにも細やかさにも事欠かないアラルコン随一のバ ロック解釈をじっくりお楽しみください。
ALPHA-1038
プロコフィエフ:『ロメオとジュリエット』第2組曲 より
 I. モンターギュー家とキャピュレット家
 II. 少女ジュリエット
 III. 僧ローレンス
第1組曲 より
 V. 仮面
 VI. ロメオとジュリエット
 VII. ティボルトの死
第2組曲 より
 V. 別れの前のロメオとジュリエット
 VII. ジュリエットの墓の前のロメオ
エリザベス・オゴネク(1989-):この輝くものすべて
ラヴェル:『ダフニスとクロエ』 第2組曲
アントワープSO
エリム・チャン(指)

録音:2023年8月 エリザベート王妃ホール、アントウェルペン
香港に生まれアメリカで指揮を学んだエリム・チャン(陳以琳)。2014年ドナテッラ・フリック指揮者コンクールで女性として初めて優勝、2019 年からアントワープSOの首席指揮者を務めています。これまで協奏曲の伴奏やコンクールのライヴはあったものの、初めてのフル・アル バムのテーマとして今回彼女が選んだのは舞曲。プロコフィエフ『ロメオとジュリエット』の組曲から独自に選曲した8曲とラヴェル『ダフニスとクロ エ』第2組曲では、大仰な表現は控えながら細部まで歌い込み、さらに引き締まったリズムとしなやかさを兼ね備えた深い音楽を聴かせます。 そしてアメリカの作曲家オゴネクによる「管弦楽のための3つの舞曲」のサブタイトルの付いた『ALL THESE LIGHTED THINGS』では、曲 の特性の深い理解に基づき、多彩なパーカッションと弦や管によるリズムの交感を巧妙に描き、たいへん魅力的に仕上げています。巨匠然と した重さとも鋭角的な表現とも違う、創造性と柔軟性の高い音楽を作り上げる新しい才能を感じさせるアルバムです。
ALPHA-1039
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第18番 変ロ長調 K.456
ピアノ協奏曲 第21番ハ長調 K.467(カデンツァ…ディヌ・リパッティ)
ジョナタン・フルネル(P/ベーゼンドルファー)
ザルツブルク・モーツァルテウムO
ハワード・グリフィス(指)

録音:2023年2月22-24日アンジェラ・フェルストル・ザール、オルケスターハウス、ザルツブルク
若手から中堅までの注目ソリストが登場するモーツァルトの協奏曲シリーズ第8弾に、2021年エリザベート王妃コンクールの覇者ジョナタン・ フルネルが登場。2021年にALPHAから発売されたブラームスはコンクール直前のセッション録音だったということもあり、彼にとって待望の新 録音でもあります。曲は、そのエリザベート王妃コンクールのセミ・ファイナルでも素晴らしい演奏を披露した第18番と、人気曲第21番という 絶好の組み合わせ。CPOでのリース交響曲全集など古典派や初期ロマン派の解釈に秀でたハワード・グリフィス率いるモーツァルテウム管弦 楽団と共に、隅々までよく歌いつつたいへん伸びやかなモーツァルトを聴かせおり、持ち前の高い表現力を存分に発揮しています。第21番で リパッティのカデンツァを弾いているのも嬉しいところ。
ALPHA-1042
アルト・コスキネン:FUGA INDIANA インドのフーガ
アルト・コスキネン(1947-):プレリュード
サーランガによるファンタジア
インドのフーガ/自由のフーガ
TRIAMONIA
ヤマンによるファンタジア
厳格なフーガ
ヨーナス・アホネン(P)

録音:2022年6月 マーラー・ザール、トーブラッハ・エウレジオ文化センター、ドッビアーコ、イタリア
フィンランドの作曲家、ピアニストのアルト・コスキネンは、北インドの古典音楽をヨーロッパの伝統的な多声音楽に取り込んで発展させ、さら にはアフリカ系アメリカ人の即興性にも強い影響を受けるという独特な作品を発表し続けています。様々なラーガの要素によるファンタジアな どを収録したこの作品集はニューエイジ・ミュージックを思わせる聴きやすさと美しさで、楽想の激しい発展や技巧的なフレーズなども時折挿 入され、華やかな印象も与えています。コパチンスカヤとのデュオでもお馴染みで、現代音楽の初演なども多く手掛けているフィンランドのヨー ナス・アホネンが、作品に寄り添った透明感と神秘性のある演奏を聴かせています。
ALPHA-1043
大家C.P.E.バッハと躍進期のモーツァルト
C.P.E.バッハ:交響曲 ニ長調 Wq183-1/H663
チェンバロとフォルテピアノ〔と管弦楽〕のための協奏曲変ホ長調 Wq47/H479
モーツァルト:ディヴェルティメント ヘ長調 K.138(ザルツブルク交響曲第3番)
ピアノ協奏曲 第17番ト長調 K.453
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ)
セリーヌ・フリッシュ(チェンバロ、フォルテピアノ)

「使用楽器」
フォルテピアノ:ウィーンのアントン・ヴァルター1795年製作モデルに基づくシュタウフェン・イン・ブレイスガウ(ドイツ)のクリストフ・ケルン2007年製作の再現楽器
チェンバロ:ベルリンのミヒャエル・ミートケ1710年製作モデルに基づくシュタウフェン・イン・ブレイスガウのクリストフ・ケルン2013年製作の再現楽器
カフェ・ツィマーマン(古楽器使用)
パブロ・バレッティ(Vn&指揮)

録音:2023年1月 ベギン女子修道会教会、シント・トライデン(ベルギー東部リンブルフ州)
ALPHAレーベル創設直後から数々の名盤を世に送り出してきた古楽器楽団カフェ・ツィマーマン。高い評価を博した大バッハの協奏曲& 管弦楽組曲シリーズに象徴される通りバロック作品の録音が目立つ彼らが今回、ついに18世紀後半の古典派時代に充実編成で臨みまし た。同団創設以来の中心メンバーで独奏者としても活躍するセリーヌ・フリッシュがチェンバロ独奏を務め(通奏低音ではフォルテピアノも使 用)、ゲストはなんと来日公演でもおなじみの俊才アレクサンドル・メルニコフ!1770〜80年代には既に国際的な名声を誇る巨匠となった ハンブルク市の音楽監督C. P. E. バッハ(大バッハの次男)、かたやザルツブルクとウィーンで続々名曲を生みつつあった躍進期のモーツァル ト、同時期とは思えないほど対照的な作風の両者それぞれ2作品ずつ収録。C. P. E. バッハが最晩年に手がけた協奏曲はオーケストラの 傍ら二つの鍵盤楽器を対置させた異色作で、両独奏者それぞれに異なる才気煥発なソロが音色の違いと共に十全に味わえる一方、モー ツァルトのピアノ協奏曲では総奏部分からメルニコフがフォルテピアノで通奏低音も演奏。充実の管楽器セクションにはオーボエのボジローや ファゴットのル・シュナーデクらバッハ録音でも活躍をみせた名手たちも参加、どの曲でも各パートの自発性と楽団の一体感が不思議な共存 をみせながら、じっくり曲を聴かせる解釈の深みはまさにカフェ・ツィマーマンならでは。名技師アリーヌ・ブロンディオの丁寧な仕事やバーゼル出 身の作曲家テュリング・ブレムによる洞察に富んだ解説(国内仕様では全訳付)まで、示唆と音楽性に富んだ演奏を十全に堪能できる1枚 です。
ALPHA-1044
ピアノのための舞曲集
ラヴェル:高貴で感傷的なワルツ
ショスタコーヴィチ:人形の踊り
イェルク・ヴィトマン(1973-):サーカス・ダンス
ラヴェル:ラ・ヴァルス
アンナ・ヴィニツカヤ(P)

録音:2023年6月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
ロシア出身で2007年のエリザベート王妃国際音楽コンクールのほか数々のコンクールを制し、2009年にCDデビュー、同年より母校でもあ るハンブルク音楽演劇大学で後進の指導にもあたっているヴィニツカヤ。2021年の「ショパン: バラードと即興曲」以来3年ぶりとなる今作の テーマは舞曲。ラヴェルの名作2曲では、持ち前のテクニックに支えられた繊細かつダイナミックな表現を存分に聴かせます。ショスタコーヴィチ の「人形の踊り」は彼が映画などのために書いた曲を再構成した子供のための易しいピアノ曲ながら、ヴィニツカヤはほんの10年ほど前に出 会ってぜひ録音したいと願っていたもので、愛らしい曲想を慈しむように聴かせます。カーネギーホールの依頼で2012年に書かれたヴィトマン の「サーカス・ダンス」は、芸術的あるいはピアニスティックな視点のみならず、彼自身の履歴書のような意味合いがある作品とされ、ヴィニツカ ヤは今回の録音の前にヴィトマンと語り合う機会を得たことで、作品理解が大きく深まったと語っています。その終曲はヴィトマン自身のオペラ 「バビロン」から引用された軍楽隊の賑やかな行進曲。
ALHA-1046

NYCX-10451
日本語解説付国内盤
税込定価

R・シュトラウス:4つの最後の歌(管弦楽伴奏版)
4つの最後の歌(P伴奏版編曲:マックス・ヴォルフ、ジョン・グリッベン)*
アスミク・グリゴリアン(S)
マルクス・ヒンターホイザー(P)
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2022年6月 オーディトリアム、ラジオ・フランス、パリ
2023年3月 ヘルクレスザール、ミュンヘン*
今世界で最も注目されているソプラノの一人、2022年にはヤナーチェク「イェヌーファ」でレコード・アカデミー賞ビデオ・ディスク部門を受賞し、 ノット指揮東京SOによる「サロメ」で成功を収めたのも記憶に新しい、アスミク・グリゴリアンによる「4つの最後の歌」が登場。しかも管 弦楽とピアノの伴奏版2つを組み合わせるという興味深い内容となっています。伴奏を務めるのはそれぞれミッコ・フランク指揮フランス放送フィ ルと、ロマン派から現代までを得意とするマルクス・ヒンターホイザーという万全の布陣。グリゴリアンも管弦楽版ではよりダイナミックに、ピアノ版 ではより繊細にと大きく違いをつけ、歌曲からオペラまで幅広い表現力に定評のある彼女の実力をありありと見せつけるとともに、リヒャルト・ シュトラウス最晩年の傑作が持つ様々な表情を聴かせてくれます。
ALPHA-1047
ヴィヴァルディ:『四季』と3つの協奏曲
2つのヴァイオリン、チェロ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト短調RV578a(合奏協奏曲Op.3-2初期稿)
ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調 RV372「キアーラ夫人に」
ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 Op.8-1/RV269「春」
ヴァイオリン協奏曲 ト短調 Op.8-2/RV315「夏」
ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 Op.8-3/RV293「秋」
ヴァイオリン協奏曲 ヘ短調 Op.8-4/RV297「冬」
ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 RV390
リ・インコーニティ(古楽器使用)
アマンディーヌ・ベイエ(Vn独奏、指揮)
アルバ・ロカ(Vn独奏2)
マルコ・チェッカート(Vc独奏)

録音:2008年1月14-18日 ドイツ教会、パリ
2008年にZig-Zag Territoiresレーベルで制作されリリース直後から熱烈な反響を巻き起こし、リ・インコーニティという古楽器合奏団の名 を世界に知らしめた名盤がALPHAで新装再登場!2015年にALPHA COLLECTIONシリーズの1枚として限定再発売され、そのプレス が切れて以来の待望のカタログ復活です。自身もバロック・ヴァイオリン奏者でバロック・ダンスの専門家でもある音楽学者オリヴィエ・フレの全 面協力により、『四季』のほか録音プロジェクト進行中に発見された曲も含め3曲の協奏曲を併録(RV 578a と372は当時世界初録 音)。弦楽は各パート1人ずつに絞った室内楽編成で、通奏低音にはチェンバロと撥弦奏者が加わり、南フランスやイタリア、スペイン、コロン ビアから集まったプレイヤーたちが緊密なアンサンブルで繰り広げる演奏はきわめてスリリング、それでいてヴィヴァルディ作品の魅力を隅々まで 精緻に捉えた充実度。カフェ・ツィマーマンやアンサンブル415でも活躍していた時代を経て、本格的にリ・インコーニティに活動の軸を移した 頃にあたる録音時を振り返って、ベイエ自身が内容を紹介する2015年再発売時のインタビュー(仏・英・独語)も、アルバムの面白さをよく 伝える内容になっています。
ALPHA-1048
トリスタン・ミュライユ(1947-):Stalag VIIIa (2018)*
メシアン:世の終わりのための四重奏曲 (1941-42
ヘット・コレクティーフ【ヴィバート・アーツ(Vn)、マルテイン・フィンク(Vc)、
ジュリアン・エルヴェ(Cl)、トーマス・ディールチェンス(P)】

録音:2021年1月 デシンゲル、アントウェルペン、2022年12月 デ・バイローケ、ヘント*
少人数での引き締まったアンサンブルで定評のあるヘット・コレクティーフによるメシアンの傑作が登場。高 い緊張感を持続しながらもしなやかさを併せ持つ豊かな表現で、絶望的な状況の中で書かれたこの作 品が持つ独特の色彩感を引き出しています。併せて収録されたミュライユの作品は、メシアンの四重奏 曲が書かれたゲルリッツのナチス捕虜収容所の名であるStalag VIIIaをタイトルとして同じ編成で書か れた、歴史的名作へのオマージュです。
ALPHA-1051
次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol. 9
(1)協奏交響曲 変ホ長調 K.364(カデンツァ…モーツァルト)
(2)ホルン協奏曲 第2番変ホ長調 K.417
(3) ピアノと管弦楽のためのロンド イ長調 K. 386(カデンツァ…アリエル・ラニ)
(4) ピアノと管弦楽のためのロンド ニ長調 K. 382(カデンツァ…モーツァルト)
(1)ユーハン・ダーレネ(Vn/ストラディヴァリウス1736年製「スペンサー・ダイク」)
(1)アイヴィンド・リングスタッド(ヴィオラ/アンドレア・グァルネリ1676年製「コンテ・ヴィターレ」)
(2)アレクサンドル・ザネッタ(ナチュラル・ホルン)
(3)(4)アリエル・ラニ(P/ベーゼンドルファー)
ザルツブルク・モーツァルテウムO
ハワード・グリフィス(指)

録音:2021-2023年 オーストリア
2000年ノルウェー生まれのユーハン・ダーレネは、スウェーデンBISより2019年からこれまで4枚のアルバムをリリース、2度の来日公演を通じ て日本の聴衆にも大きなインパクトを与えている俊英。2012年のユーロビジョン・ヤング・ミュージシャンズの覇者であるアイヴィンド・リングス タッドと共に、切れ味のよい演奏を聴かせています。ホルンのアレクサンドル・ザネッタは1990年生まれのフランス出身、ベルリンでマリー=ル イーズ・ノイネッカーに師事するなど研鑽を積んだ後、バーゼル・スコラ・カントルムでナチュラル・ホルンを習得しました。ここでも細やかなトリル や装飾音など見事な技巧とセンスを聴かせ、作曲家が本来想定したホルンの音色で作品を楽しませてくれます。1997年イスラエル生まれ のアリエル・ラニは2023年、ルドルフ・ブッフビンダーが選出する若いアーティストのためのピアノ賞プリ・セルダンに選出された新鋭で、粒のそ ろった音色で安定した美しい演奏を聴かせます。
ALPHA-1054(2CD)
NX-C10
スカルラッティ、ドヴォルザーク: スターバト・マーテル(
D・スカルラッティ(シモン=ピエール・ベスティオン編): スターバト・マーテル〜独唱、合唱、弦楽合奏と通奏低音による
ドヴォルザーク(シモン=ピエール・ベスティオン編): スターバト・マーテル〜独唱、合唱、ピアノ独奏と弦楽合奏による
【CD1】
1. プロローグ 〜スカルラッティの『スターバト・マーテル』による
2. スカルラッティ:Stabat Mater dolorosa 立ち尽くす聖母、悲しみにくれて
3. ドヴォルザーク:Stabat Mater dolorosa 立ち尽くす聖母、悲しみにくれて
4. スカルラッティ:Cujus animam gementem 悲嘆にくれるその胸は
5. スカルラッティ:Quis non posset いったい誰が、心を痛めずにおれようか
6. スカルラッティ:Eja Mater, fons amoris おお、聖母よ、愛の泉よ
7. ドヴォルザーク:Qui est homo, qui non fleret いったい誰が、涙を流さずにいられよう
8. ドヴォルザーク:Eja Materm fons amoris おお、聖母よ、愛の泉よ
9. ドヴォルザーク:Fac, ut ardeat cor meum わたしの心に、ひとつの炎を
【CD2】
1. スカルラッティ:Sancta Mater, istud agas 聖なる母よ、おやりになってください
2. ドヴォルザーク:Tui nati vulnerati あなたの息子は傷めつけられました
3. スカルラッティ:Fac me vere tecum flere どうかわたしも、あなたのそばで泣かせてください
4. 作者不詳(シモン=ピエール・ベスティオン編): 続唱「立ち尽くす聖母、悲しみにくれて」(ソレム修道院のグレゴリオ聖歌による)
5. ドヴォルザーク:どうかわたしにも、救世主の死を担わせてください
6. ドヴォルザーク:Inflammatus et accensus 炎にさらされ、焼かれることもある
7. スカルラッティ:Juxta crucem 十字架のそば、あなたのそばにいさせてください
8. スカルラッティ:Inflammantus 炎にさらされ、焼かれることもある
9. スカルラッティ:Fac ut animae どうかこの魂が、浴せるようにしてください
10. スカルラッティ:Amen アーメン
11. ドヴォルザーク:Quando corpus moietur この肉体が滅びる時も
ラ・タンペート(声楽&器楽アンサンブル)
シモン=ピエール・ベスティオン(指)

独唱:
アメリー・レゾン(S)
アリーヌ・カンタン(A)
エドゥアール・モンジャネル(T)
フローラン・マルタン(Bs)

独奏:トマ・タケ(P、ポジティフ・オルガン)
依田幸司、カティア・ヴィエル(Vn)
クロエ・パリゾ(Va)
クロティルド・ラクロワ(Vc)
ピエール・リンデルクネヒト(テオルボ)

録音:2022年7月23-26日、イル・ド・フランス国立Oオーディトリアム、アルフォールヴィル(フランス中北部イル・ド・フランス地方)
中世、ルネサンス、バロックなど古楽のレパートリーを、20世紀以降の近・現代音楽と組み合わせたステージパフォーマンスで大きな成果をあ げてきたフランスの声楽&器楽アンサンブル、ラ・タンペート。ALPHAレーベルではその成果の一端を音響面で味わえる注目すべきアルバム 制作を続けていますが、本作では作曲された時代が大きく異なる二つの「スターバト・マーテル」の傑作を組み合わせたユニークなプログラムに 驚かされます。555曲を超える鍵盤ソナタで知られるドメニコ・スカルラッティの『スターバト・マーテル』は、指揮者ベスティオンが「古楽のレパー トリーで最も美しい作例」と讃える名作で、ルネサンスを意識した多声様式で書かれた異色作。ベスティオンはまた、大管弦楽を伴うドヴォル ザークの『スターバト・マーテル』を思春期に歌う機会を得て大きな衝撃を受けた経験があり、どちらも同じ中世の宗教詩に根ざしたこれら2曲 を組み合わせてみたかったと語っています。後者はドヴォルザーク自身のピアノ譜も参考にベスティオン自身が編曲、ピアノを通奏低音のように 使いながら、テオルボを軸にした解釈による前者(こちらもベスティオンが演奏譜を調えています)のバロック様式と驚くほど一貫性ある響きに。 十字架で苦しむ我が子=救世主を前にした聖母マリアの嘆きを歌った原詩の真意に迫る独特の音響体験は、指揮者インタビューを掲載し た解説(仏・英・独語)と共に味わうことでいっそう深いものとなるでしょう。

ALPHA-1055(6CD)
NX-E10
フォーレ:ピアノを伴う室内楽曲全集、夜想曲全集
【CD1】 チェロとピアノのための作品、ピアノ三重奏曲(P、クラリネットとチェロ版)
1. ロマンス Op.69
2-4. チェロ・ソナタ 第1番ニ短調 Op.109
5. エレジー(悲歌)Op.24
6-8. チェロ・ソナタ 第2番ト短調 Op.117
9. セレナーデ Op.98
10. 蝶々 Op.77
11. 子守唄 Op.16
12-14. ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120 (P、クラリネットとチェロ版)
【CD2】 ピアノ四重奏曲(全2曲)
1-4. ピアノ四重奏曲 第1番ハ短調 Op.15
5-8. ピアノ四重奏曲 第2番ト短調 Op.45
【CD3】 ピアノ五重奏曲(全2曲)
1-4. ピアノ五重奏曲 第1番ニ短調 Op.89
5-8. ピアノ五重奏曲 第2番ハ短調 Op.115
【CD4】 ピアノを伴う二重奏曲、三重奏曲
1-6. ピアノ連弾のための「ドリー」Op.56
7-10. ピアノ連弾のための「マスクとベルガマスク」Op.112
11-15. ピアノ連弾のための「バイロイトの思い出」
16. フルートとピアノのための幻想曲Op.79
17. フルートとピアノのためのコンクール用小品
18. 「ペレアスとメリザンド」よりシシリエンヌOp.78(フルートとピアノによる)
19-21. ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120
22. 夢のあとに(Vcとピアノによる)
23. 「ペレアスとメリザンド」よりシシリエンヌOp.78(Vcとピアノによる)
【CD5】 ヴァイオリンとピアノのための作品
1-4. ヴァイオリン・ソナタ 第1番イ長調 Op. 13
5-7. ヴァイオリン・ソナタ 第2番ホ短調 Op. 108
8. 子守唄 Op.16/9. 初見視奏曲
10. ロマンス Op.28/11. アンダンテ Op.75
【CD6】 ピアノ独奏のための夜想曲(全13曲)
1. 夜想曲 第1番変ホ短調 Op.33-1
2. 夜想曲 第2番ロ長調 Op.33-2
3. 夜想曲 第3番変イ長調 Op.33-3
4. 夜想曲 第4番変ホ長調 Op.36
5. 夜想曲 第5番変ロ長調 Op.37
6. 夜想曲 第6番変ニ長調 Op.63
7. 夜想曲 第7番嬰ハ短調 Op.74
8. 夜想曲 第8番変ニ長調 Op.84-8
9. 夜想曲 第9番ロ短調 Op.97
10. 夜想曲 第10番ホ短調 Op.99
11. 夜想曲 第11番嬰ヘ短調 Op.104-1
12. 夜想曲 第12番ホ短調 Op.107
13. 夜想曲 第13番ロ短調 Op.119
【CD1】
フランソワ・サルク(Vc)
エリック・ル・サージュ(P)
ポール・メイエ(Cl) …12-14

【CD2】
エリック・ル・サージュ(P)
樫本大進(Vn)
リズ・ベルトー(Va)
フランソワ・サルク(Vc)

【CD3】
エリック・ル・サージュ(P)
エベーヌ四重奏団…
ピエール・コロンベ(Vn1)
ガブリエル・ル・マガデュール(Vn2)
マチュー・エルツォーグ(Va)
ラファエル・メルラン(Vc)

【CD4】
エリック・ル・サージュ(P)
アレクサンドル・タロー(P〔連弾〕) …1-15
エマニュエル・パユ(Fl) …16-18
ピエール・コロンベ(Vn) …19-21
ラファエル・メルラン(Vc) …19-21
フランソワ・サルク(Vc) …22,23

【CD5】
樫本大進(Vn)
エリック・ル・サージュ(P)

【CD6】
エリック・ル・サージュ(P)

録音:2010年10月、2011年3月、2012年10月グルノーブル文化会館(メゾン・ド・ラ・キュルチュール)、グルノーブル
2012年1月 サル・フィラルモニーク、リエージュ …CD1-5
2018年1月29-31日ブラウヴェ・ザール、デシンゲル、アントウェルペン …CD6
創設当初から新鮮な音楽体験に満ちた古楽アルバムで注目されてきたALPHAレーベルが初めて本格的にタッグを組んだ現代ピアノの名 手、エリック・ル・サージュ。シューマンのピアノ曲・室内楽作品全集の成功に続き2011〜13年にリリースされ大きな反響を呼んだフォーレの ピアノ入り室内楽シリーズは、2015年にBOX化されたものの長くプレス切れのまま再登場が期待されていました。フォーレ歿後100周年の 2024年を記念すべく登場する待望の新仕様には、旧BOXリリース後に登場したル・サージュ独奏の夜想曲全集も加わり、より充実した内 容になっています。最初期の歌曲「夢のあとに」のチェロ版から作曲家が亡くなる直前に完成されたピアノ三重奏曲(通常のものに加えて、 フォーレが当初考えていたクラリネット三重奏版も収録)まで、パユ(Fl)、タロー(P連弾)、樫本大進(Vn)、サルク(Vc)、 エベーヌSQと、豪華な共演陣と共にじっくり向き合った名演の数々は、フランスの現在を知る奏者たちならではの機微と精妙な 客観性とのバランスが素晴らしく、作曲家が生涯を通じて書き続けた夜想曲という曲種での名作群と併せ、記念年を機にフォーレの音楽世 界へ分け入ってゆく絶妙の伴侶となることでしょう。ア・カペラ古楽から近現代まで多様な音楽の味わいを適切に伝える名技師ジャン=マル ク・レネーのエンジニアリングも頼もしい、筋の通ったBOXです。
ALPHA-1056
ユリ・レインヴェレ:管弦楽作品集
ユリ・レインヴェレ(1971-):And Tired from Happiness, They Started to Dance
2つのフルート、弦楽と打楽器のための協奏曲
On the Ship of Fools - 大管弦楽のための
マーリカ・ヤルヴィ、モニカ・マティエセン (Fl)
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音2023年7月、8月 パルヌ・コンサートホール
1971年エストニアのパルヌに生まれた作曲家ユリ・レインヴェレの作品集。彼は、パーヴォ・ヤルヴィが設立しエストニアの同時代音楽の紹介 に力を入れているパルヌ音楽祭で、かつて同国の文化大臣を務めた作曲家レポ・スメラの名を冠した賞を2019年に受賞しています。また 2021年には、「隣の部屋で目覚めたアンナ・マリア」がアンドリス・ネルソンスの指揮でベルリン・フィルの公演で取り上げられ、好評を博しまし た。そしてこのアルバムに収められた「2つのフルートのための協奏曲」は同じソリストにより、2019年日本でも紹介されています。詩人でもあ るレインヴェレの音楽の多くは詩的な言葉に触発されたものですが、その音楽はドビュッシーのような美しさを湛えた室内楽的な響きから、大 音量のカオス、ブルックナーを思わせる輝かしい金管楽器、多彩な打楽器の野性的なリズムを伴うものまでさまざま。アルバムのタイトルにも なった「Ship of Fools(阿呆船)」は16世紀のベストセラー小説にあったラテン語のフレーズ「Mundus vult decipi, ergo decipiatur (世界は欺かれることを願っている、故に欺かれる)」からインスピレーションを得たもので、SNSを通じて常に欺き合っているような現代人に対 する風刺が含まれているということです。
ALPHA-1057
マーラー:交響曲第9番(ピリオド楽器によ
る)
マーラー・アカデミーO
フィリップ・フォン・シュタイネッカー(指)

録音:2022年9月 マーラー・ザール、トーブラッハ文化センター、イタリア
第一次大戦終結までオーストリア領だったイタリアの南チロル州で、クラウディオ・アバドによって創設された「マーラー・アカデミー・ボルツァーノ= ボ―ゼン」の活動の一環として、世界各国から集まった若い音楽家たちとヨーロッパの有名オーケストラの団員が共に演奏する機会を作る マーラー・アカデミーO。そのOriginalklang(ドイツ語で「本来の響き」)プロジェクトとして、マーラーの交響曲第9番が初演された 1912年にウィーンで使われていた楽器を世界中から集め(後世の再現楽器含む)、その演奏習慣を研究・習得して行われた録音が登場 します。この作品が生まれた地であるトーブラッハで行われた今回の録音は、ピリオド楽器によるおそらく初めてのもの。管楽器はヴィブラートを ほぼかけず、ガット弦を張った弦楽器のヴィブラートも控えめながらポルタメントを多くかけ、テンポは比較的速めという方向で作られる音楽 は、この作品に付きまとう死や情念といったイメージからはほど遠い、清涼感に溢れたものとなっています。特に第4楽章の澄み渡るような美し さは特筆もの。マーラー録音史に残る一枚と言えそうです。 指揮者のフィリップ・フォン・シュタイネッカーは、マーラー室内管やオーケストラ・レヴォリューショネル・エ・ロマンティークの首席チェロ奏者を務め た後、モダン楽器とピリオド楽器のオーケストラ双方で活躍する指揮者。当CDの巻末には後援者として内田光子氏の名前もクレジットされ ています。
ALPHA-1058
シェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド」 Op.5
フォーレ:組曲「ペレアスとメリザンド」 Op.80*
フランクフルトRSO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2012年10月 フランクフルト・アルテ・オーパー 、2014年1月 hrゼンデザー*
これまでALPHAではエストニア祝祭管、トーンハレ管とタッグを組んできたパーヴォ・ヤルヴィが、2006年から13年にかけて首席指揮者を務 めたフランクフルト放送響との録音を開始。第1弾はメーテルリンクの戯曲を元にした「ペレアスとメリザンド」2曲を合わせるという興味深いもの です。無調音楽に入る前のシェーンベルクによる大管弦楽のための交響詩は、ドビュッシーが歌劇「ペレアスとメリザンド」を成功させた1902 年から翌3年にかけて書かれたもので、物語の筋を追いながら全体で単一楽章の交響曲のような構造を取ったもの。かたやフォーレの劇音 楽はドビュッシーの歌劇の数年前に発表されており、組曲版(ここでは声楽の入る「メリザンドの歌」を除く4曲版)は小規模な二管編成で書 かれ、親しみやすい旋律を多く残したフォーレの代表作の一つと言える「シシリエンヌ」を含みます。パーヴォ・ヤルヴィはシェーンベルクの巨大な 編成と複雑なスコアを的確に整理しつつ、弦楽器をたっぷりと歌わせるとともに、高い技術力を誇る管楽器が芯のあるアクセントと輪郭をしっ かりと固める役も担い、芳醇で濃厚な世界観と引き締まった造形を見事に両立しています。フォーレでは見透し良い響きとすっきりとした表 情で、作品の美しさを最大限引き出しました。近代音楽とフランス音楽で聴かせる、鋭さと柔和さを併せ持つ彼の感性を存分に味わうこと の出来るアルバムです。
ALPHA-1059
輝かしき時代 〜18世紀フランスにおけるヴァイオリンとヴィオールの共存
ルクレール:ソナタ ニ短調 Op.4-1(1732)
ボワモルティエ:ソナタ ニ長調 Op.50-6(1734)
ルイ・アントワーヌ・ドルネル(1680?-1757?):ソナタ ロ短調 Op.3-3(1713)
ジャン=フェリ・ルベル:ソナタ ホ短調 第2巻第4番(1713)
フランクール(1698-1787):ソナタ ホ長調 第2巻第12番(1733)
ルクレール:ソナタ ロ短調 Op.13-2(1753)
リュシル・ブーランジェ(バス・ド・ヴィオール〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
シモン・ピエール(Vn)
オリヴィエ・フォルタン(クラヴサン〔=チェンバロ〕)
ピッチ…A=406Hz

録音:2022年10月 フラジェ第1スタジオ、ブリュッセル
フランスで近年めざましい活躍をみせるソリストたちによる18世紀フランス室内楽作品集。ルイ14世の治世に、歌心に富み技巧的な演奏に 秀でたヴァイオリンを独奏楽器として扱うイタリア風の音楽に抵抗を示したフランスの人々も、老王の逝去後イタリア音楽愛好で知られたオル レアン公が摂政となった時代を経て、ルイ15世の治世下では急速にこの楽器のための音楽を愛好するようになります。他方、前世紀以来フ ランスで愛奏されてきたヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)は徐々に姿を消してゆくのですが、本盤はその直前、どちらの楽器もフランスで名手が 腕を競っていた頃に書かれた作品を集めており、ヴァイオリンが主役を占めるソナタでも低音部でヴィオールに大きな活躍の場が与えられた曲 が多いのが特徴。アルバムの名義はヴィオール奏者のリュシル・ブーランジェが先に立っており、両者が対等の立場で対話を繰り広げる稀有 な音楽世界をじっくり味わえます。鍵盤のオリヴィエ・フォルタンも自身の楽団アンサンブル・マスクで重ねた豊かな室内楽経験を存分に活か し、ボルドー出身のシモン・ピエールのニュアンスに富んだヴァイオリンやブーランジェの雄弁なヴィオールに全く負けない存在感で各作品の魅力 を豊かに引き出してゆきます。
ALPHA-1061
彼女らと共に 〜女性にまつわるフランスのフルート作品
シャミナード(1857-1944):コンチェルティーノ 〜フルートとピアノのための
ドビュッシー(ロジェ・ブリソン編):亜麻色の髪の乙女 L.117〜フルートとピアノのための
メル・ボニス(1858-1937):フルート・ソナタ Op.64
ドビュッシー(カール・レンスキ編):6つの古代の墓碑銘 L.131〜フルートとピアノのための
クロード・アリュー(1903-1990):フルート・ソナタ
ドビュッシー:シランクス L.129
リーゼ・ボレル(1993-):鏡 〜フルートとピアノのための
プーランク:フルート・ソナタ FP 164
マチルド・カルデリーニ(Fl)
オーレル・マルタン(P)

録音:2023年10月 サンペー=シュル=ニヴェール、フランス
2013年神戸国際フルート・コンクールの覇者であり、フランスを中心にソリストとして、またアンサンブルの一員として活躍しているマチルド・カ ルデリーニ初のソロ・アルバム。母国フランスの作品から女性作曲家によるもの、あるいは女性にインスピレーションを受けたものというコンセプト で選曲されています。長年同じアンサンブルで活動を続けているオーレル・マルタンとの共演で、作品に深い共感とともに寄り添う美しい演奏 を聴かせています。
ALPHA-1063
儚い城 〜クラシカル・ギターによる20世紀のメロディ
ジミ・ヘンドリックス(1942-1970):Castles Made of Sand 砂のお城
レナード・バーンスタイン:Some Other Time サム・アザー・タイム 〜「オン・ザ・タウン」より
ガーシュウィン:Embraceable You エンブレイサブル・ユー〜「ガール・クレイジー」より
バーデン・パウエル(1937-2000):Valsa Sem Nome 名もなきワルツ
リチャード・ロジャース/ジョー・パス(1929-1994)の演奏による:.ジョーンズ嬢に会ったかい?
ヴィラ=ロボス:Mazurka-Choro マズルカ・ショーロ
セバスティアン・リナレス(1978-):即興曲
  バガテル1
  バガテル2
ジョン・ルイス(1920-2001)/チャーリー・バード(1925-1999)の演奏による:ジャンゴ
ルーファス・ウェインライト(1973-):ヴァイブレイト
エルネスト・アルフテル(1905-1989):ハバネラ
レナード・コーエン(1934-2016):ハレルヤ
セバスティアン・リナレス(G)

録音:2023年8月 モンカブリエ教会、フランス
ラジオ・フランスの音楽チャンネル「フランス・ミュジーク」の番組「Guitare, guitares」で演奏者兼プロデューサーを務めるフランスのギタリス ト、セバスティアン・リナレス。かつて「ゴルトベルク変奏曲」やサティ作品のギター編曲版をリリースして話題を呼んだ彼が、ALPHAに登場で す。その内容は通常のギター作品集の枠には収まらない、クラシックはもちろんロックからジャズ、オリジナルまで幅広く収録した彼らしいもの で、「このプログラムの各作品は、私が好きな時に避難できる儚い城のようなものです」と彼が語るように、個人的な思い入れがたいへん強い 選曲となっています。今回のプログラムを組むきっかけとなったジミ・ヘンドリックス「砂のお城」とヴィラ=ロボスを繋ぐ開放弦の響き、古代から伝 わるメロディのように奏でられるレナード・コーエンの「ハレルヤ」など、時代を超えた美しさが印象的なアルバム。明記は無いですが、編曲は全 て演奏者自身によるものと思われます。
ALPHA-1064
NX-C04
ショパン、シマノフスキ:ピアノ作品集
シマノフスキ:変奏曲 変ロ短調 Op. 3
ショパン:ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58
シマノフスキ:ポーランド民謡の主題による変奏曲 Op.10
ジョナタン・フルネル(P)

録音:2023年10月28日-11月1日ロマンド大衆劇場音楽ホール、ラ・ショー=ド=フォン、スイス
2021年エリザベート王妃コンクールの覇者ジョナタン・フルネル、ブラームスとモーツァルトに続くALPHA第3弾は、長年弾き込んできた作品 を組み合わせたプログラム。なかでもショパンのピアノ・ソナタ第3番とシマノフスキのOp. 10は、2024年1月の日本公演でも披露して大きな 評判となりました。「私はショパンの第3ソナタが好きです。メロディだけですでに美しく、さらなる装飾を必要としないからです。それはモナ・リザ に化粧がいらないのと似ています。シマノフスキによる、より技巧的な作品も同様です。それらは急速に発展したスクリャービンを思わせます が、時にはウィーン風のスタイルに近づくこともあります。私はその内面を探求することが好きですが、ラフマニノフほどには技巧的でありません。 彼らの作品の素晴らしいところは、すべての要素が重要で、何かを表現していることです」と語るフルネル。作品の陰影を巧みに描きながら輝 かしいクライマックスへと自然に導く、彼の持つ技術と感性が最大限発揮されたアルバムです。
ALPHA-1065
NX-C04
モーツァルト:フルート協奏曲集
フルート協奏曲 第2番ニ長調 K.314(カデンツァ:フランソワ・ラザレヴィチ)
フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K. 299*(カデンツァ:ピエール・シェペロフ[1979-])
フルート協奏曲 第1番ト長調 K.313(カデンツァ:フランソワ・ラザレヴィチ)
フランソワ・ラザレヴィチ(フラウト・トラヴェルソ、指揮)
使用楽器:1キーのバロック・モデル/ルドルフ・トゥッツ1790年代製作楽器に基づく8キー・モデル*
サンドリーヌ・シャルトン(Hp)
使用楽器:フランソワ=ジョゼフ・ナーデルマン(1781-1835)製作のオリジナル楽器
レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン(古楽器使用)

録音:2023年6月 サル・コロンヌ、パリ
レーベル創設者ジャン=ポール・コンベに希代のバグパイプ奏者として見出されて以来、ALPHAレーベルで録音を続けているフランソワ・ラザ レヴィチ。各種の民俗管楽器を驚くべき音楽性で吹きこなすだけでなく、古楽器奏者としても徹底した同時代史料の検証や音楽史研究の 成果を演奏に反映させ、信頼できる音楽仲間と結成したレ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアンと共に、16〜18世紀の宮廷音楽から民俗系 レパートリーまでその録音の幅広さは他に類をみません。その一貫した解釈姿勢を保ちつつ今回はなんと古典派に進出し、モーツァルトの協 奏曲3曲を自らソロに立ち録音。弦楽合奏だけでも過去のアルバムのどれよりも多い13名が居並ぶ17人編成ですが、培われた一体感は 見事というほかなく、きわめて滑らかでメロディアスかつ機知に富んだラザレヴィチの吹奏と絶妙のアンサンブルを展開してゆきます。両フルート 協奏曲では「モーツァルト自身のピアノ協奏曲のものも大いに参照した」(本人談、ライナーノートより)ラザレヴィチ自身による即興性に富んだ カデンツァを、近年ソロ活動でも注目されているサンドリーヌ・シャルトンとの「フルートとハープのための協奏曲」ではソロ楽器の二重奏を鮮や かに織り上げたピエール・シェペロフ作曲の18世紀室内楽風カデンツァを披露。充実したインタビューによる解説(仏、英、独語)も、参照した 同時代教本や音楽史研究書、使用楽器の根拠などがあげられており読み応えがあります。
ALPHA-1066
NX-C04
カスタルディのテオルボ曲、ペッレグリーニのギター曲
1. ベッレロフォンテ・カスタルディ(1581-1649):カプリッチョ「私は目覚めた」
2. カスタルディ(アルバーヌ・インブス編): Laurina Corrente コルレンテ「ラウリーナ」
3. ドメニコ・ペッレグリーニ(1617頃-1682): Balletto Primo 第1舞踏曲
4. ペッレグリーニ:Corrente detta la Grimalda コルレンテ「グリマルダ」
5. カスタルディ:Capriccio detto Bischizzoso カプリッチョ「ビスキッゾーゾ」
6. カスタルディ:Sonata13a ソナタ 第13番
7. ペッレグリーニ(インブス編):Alemanda Quarta アレマンダ 第4番
8. ペッレグリーニ:Corrente detta Savellina コルレンテ「サヴェッリーナ」
9. カスタルディ:Arpesca Gagliarda アルぺスカ・ガリアルダ
10. カスタルディ:Capricetto Galante 雅びな小カプリッチョ
11. カスタルディ:Arpeggiata a mio modo 我流のアルペッジャータ
12. カスタルディ:Ferita d’Amore Gagliarda ガリアルダ「恋の神に傷つけられて」
13. ペッレグリーニ(インブス編):Alemanda Seconda アレマンダ 第2番
14. カスタルディ:Capriccio detto Spagnolino カプリッチョ「スペインの少年」
15. カスタルディ:Farfanicchia Corrente コルレンテ「ファルファニッキア」
16. ペッレグリーニ:Toccata Prima トッカータ 第1番
17. カスタルディ:Cecchina Corrente コルレンテ「盲目の娘」
18. カスタルディ:Ritornello Primo リトルネッロ 第1番
19. カスタルディ:Capriccio detto Hermafrodito カプリッチョ「両性具有」
20. カスタルディ:Furiosa Corrente コルレンテ「激憤」
21. カスタルディ:Sonata10a ソナタ 第10番
22. カスタルディ:Grilla Gagliarda ガリアルダ「こおろぎ」
23. ペッレグリーニ:Toccata Seconda トッカータ 第2番
24. カスタルディ:Capriccio detto Cermonioso カプリッチョ「盛儀流」
25. ペッレグリーニ(インブス編):Corrente Decima コルレンテ 第10番
26. カスタルディ:Fantastica Gagliarda 気まぐれのガリアルダ
27. カスタルディ:Perfidiosa Corrente コルレンテ「不実」
28. カスタルディ:Lusinghevole Passeggio 愛想のよいパッサッジョ
出典:
カスタルディ『Capricci a due stromenti cioe tiorba e tiorbino2つの楽器、す
なわちテオルボとティオルビーノで弾くカプリッチョ集』(1622年モデナ刊)
ペッレグリーニ『Armoniosi concerti sopra la chitarra spagnuola スペイン式ギ
ターで弾く和声的コンチェルト集』(1650年ボローニャ刊)
アルバーヌ・インブス(テオルボ、ティオルビーノ、バロックギター)
ロルフ・リスレヴァンド(テオルボ)

録音:2020年6月、2021年1月、2022年9月 モーセスタジオ、エヴィヤ、ノルウェー
ノルウェー出身で早くからジョルディ・サヴァールの楽団の撥弦楽器奏者として活躍してきたロルフ・リスレヴァンドが録音技師および共演者とし て参加し、17世紀前半のイタリアで際立った活躍をみせながら長く忘れられていた2人の重要作曲家の撥弦楽器作品を幅広く取り上げる アルバムを制作。アルバーヌ・インブスはフランスのストラスブール出身で、今やリスレヴァンド同様サヴァールのエスペリオンXXIの通奏低音セク ションを支えつつ、さまざまなアンサンブルで幅広い実践経験を積んできた実力派です。演奏曲のうち、バロックギター向けの作品は教養都 市ボローニャで世紀半ばに楽譜出版がなされたペッレグリーニの曲集からのもの。この作曲家は詳細が未だ詳しく判っていないものの、生前 は鍵盤におけるフレスコバルディや声楽におけるモンテヴェルディ同様の巨匠として高く評価されていました。多くの弦をそなえた通奏低音楽器 テオルボの可能性を独奏、ないし小型テオルボに相当するティオルビーノとの二重奏で十全に引き出す作品を数多く書いたカスタルディは、 ALPHAレーベルが記念すべき最初のCDでフィーチャーした17世紀の貴族音楽家。分散和音や舞曲のリズムを効果的に活かし、謎めいた 表題で想像を掻き立ててくれる作品の魅力を、古楽のみならず現代ギターで近現代やジャンル越境型の作品も弾きこなすインブス、深い音 楽性に満ちた大御所リスレヴァンドの妙演でじっくり味わえる1枚です。
ALPHA-1067
NX-C04
パリの印象 〜フランス近代のピアノ曲と歌曲を、弦楽四重奏で〜
プーランク(ジャン=クリストフ・マソン編):ルイ・アラゴンの2つの詩
 花々 FP101-6(『偽りの婚約』より)
 愛の小径 FP106-1a
 ホテル FP107-2(『月並みな話』より)
 気まぐれ FP174
バティスト・トロティニョン(1974-):フランシス
ラヴェル(1ジルダス・ギヨン編):亡き王女のためのパヴァーヌ M19
トロティニョン:モーリス
サティ(1ジルダス・ギヨン編):あなたがほしい
トロティニョン:エリック
ドビュッシー(エマニュエル・フランソワ編):小組曲
トロティニョン:クロード
フォーレ(ジルダス・ギヨン編):ゆりかご Op. 23-1(『3つの歌』より)
 月の光 Op.46-2(『2つの歌曲』より)
 夢のあと Op.7-1(『3つの歌』より)
 マンドリン Op.58-1(『5つのヴェネツィアの歌』より)
トロティニョン:ガブリエル
ヴァン・カイックQ【ニコラ・ヴァン・カイック、シルヴァン・ファーヴル=ビュル(Vn)、エマニュエル・フランソワ(Va)、アンソニー・コンドウ(Vc)】

録音:2023年10月3日-11月2日 スタジオ1、フラジェ・アーツ・センター、イクセル(ブリュッセル郊外)
ALPHAレーベルでモーツァルト、シューベルト、メンデルスゾーン……と正統派のレパートリーを中心に着実な録音活動を続けてきた2012年 創設のフランスのSQ、ヴァン・カイック四重奏団。ドビュッシーとラヴェルの四重奏曲にショーソンの重要作を加えた2017年作 (ALPHA295)以来となるフランス音楽アルバムとなった今回の録音は、これまでとは趣の異なる瀟洒さに貫かれた小品集。フランス近現代 のピアノ伴奏歌曲の傑作とピアノ曲を弦楽四重奏向けに編曲、ジャンル越境型のピアニスト作曲家バティスト・トロティニョンがそれらの作曲 者5人それぞれに捧げた小品を交えて送る「言葉のない歌曲集」と形容すべきアルバムに仕上がっています。打鍵した瞬間から減衰してゆく ピアノの音のテクスチュアを離れ、人間の声のような抑揚をしなやかに描く弦楽器の音に移し替えられたそれらの音楽を、そこかしこで原曲に 秘められていた意外な魅力にさりげなく光を当てながら綴ってゆく彼らの演奏は、単なる表面的な洒脱に終わらない深い洞察に裏打ちされ ており、心地よい流し聴きから一歩踏み込んだ聴き方でも刺激に富んだひとときを与えてくれることでしょう。ジャズ・シーンでの活動も目立つ トロティニョンのトリビュート的作品の数々も「なぜそうなるのか」を考える程に面白い、それぞれにスタイリッシュかつ知的な佳品に仕上がってお り興趣が尽きません。ヴァン・カイック四重奏団はこのプログラムの一部を2024年5月にサルビアホールで披露して喝采を浴びました。
ALPHA-1068
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調 WAB109 (原典版) チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2023年9月 トーンハレ、チューリヒ
パーヴォ・ヤルヴィとトーンハレ管によるブルックナー後期三大交響曲のラストを飾るのは、フランクフルト放送響との録音から15年ぶりとなる第 9番。版は今回「原典版」としか表記されていませんが、旧録音で使用したコールス版ではなくノーヴァク版を基調としている模様です。旧録 音と比較するとスケルツォを除いて両端楽章は大幅に速くなっており、第1楽章で約1分40秒、第3楽章に至っては約3分も演奏時間が短 くなっています。旧録でゆったりめであった第1楽章は今回全体が引き締められた印象ですが、緩急を大きめに取って各主題の特性を生かし ており、コーダでは思い切ったためも聴かせています。第2楽章では詳細なスコアリーディングに基づくコントロールで各パートが埋もれることなく 明快に鳴り、オーケストレーションの面白さを鮮明に打ち出してブルックナーの意図した響きを強調。加えてタイトなアクセントで躍動感のある 音楽を生み出しています。音楽的な流れを強く意識した第3楽章はたっぷりとした表情で速いという印象はほとんど無く、コラールが際立った 極めて美しい演奏に仕上がりました。 オーケストラは前作第8番同様ヴァイオリンを両翼に配置し、チェロの後ろとなる左奥にコントラバス、その右隣りにホルン・セクションが並び、そ の後列ワーグナー・チューバ持ち替えの隣、全体の中央奥にバス・チューバ、その右にトロンボーン、一番右にトランペットというもの。低音金 管楽器とティンパニが中央に配され、独特の安定感が得られています。国内仕様盤には舩木篤也氏による日本語解説が付属します。
ALPHA-1070
女使者 〜17世紀と21世紀を行き交うヴィオラ・ダ・ガンバの肖像
サント=コロンブ氏(1640頃-1700頃):組曲 ニ短調(トゥルニュ写本〔1690頃〕より)
 1. Prelude プレリュード
 2. Allemande アルマンド
 3. Courante et son double クラントとドゥーブル
 4. Sarabande サラバンド
 5. Gavotte ガヴォット
 6. Chaconne シャコンヌ
フィリップ・エルサン(1948-):ファンファーレ(『ある疑惑の影』〔2008〕より)
クレール=メラニー・シニュベール(1973-):11時の貴婦人 〔2022〕
エルサン:女使者(『ある疑惑の影』より)
ニコラ・オトマン(生年不詳-1663):組曲 ニ短調(クラクフ写本より)
 10. Prelude de Sieur Dubuisson デュビュイソン氏のプレリュード
 11. Ballet 舞踏曲
 12. Courante et ses variations クラントと変奏
 13. Sarabande et sa variation サラバンドと変奏〔ドゥーブル〕
 14. Gigue et ses variations ジグと変奏
マラン・マレ:アラベスク(『ヴィオール曲集 第4巻』〔1717〕より)
エルサン:亡霊たちの影(『ある疑惑の影』より)
ジェラール・ペソン(1958-):La Fugitive 捉え得ぬ女〔2024〕
エルサン:オルフェオの竪琴(『ある疑惑の影』より)
ドマシー氏(生年不詳〜1692)&マレ:組曲 ト短調
 19. Prelude ドマシー氏:プレリュード(『ヴィオール曲集』〔1685〕より)
 20. Allemande マレ:アルマンド(『ヴィオール曲集 第1巻』〔1686〕より)
 21. Sarabande マレ:サラバンド(『ヴィオール曲集 第1巻』〔1686〕より)
 22. Gigue マレ:ジグ(『ヴィオール曲集 第1巻』〔1686〕より)
 23. Gavotte ドマシー氏:ガヴォット(『ヴィオール曲集』〔1685〕より)
 24. Menuet ドマシー氏:ムニュエ〔メヌエット〕(『ヴィオール曲集』〔1685〕より)
25. エルサン:L’ombre d’un doute:V. Les Esprits
     精霊たち(『ある疑惑の影』より)
26-27. マレ:組曲 ニ長調(『ヴィオール曲集 第1巻』〔1686〕より)
 26. Prelude プレリュード
 27. Chaconne シャコンヌ
リュシル・ブーランジェ(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
使用楽器:ハンブルクのヨアヒム・ティールケ1699年製作モデルに
よるベルギーのフランソワ・ボダール2006年製作の再現楽器(作品
により6弦または7弦を張り演奏)
弓:ルイス・エミリオ・ロドリゲス・カリグトン製作

録音:2024年1月 ベギン会修道院教会、シント・トライデン(ベルギー)
2024年4月 ジュヴィニ聖母教会
フランス語ではヴィオールと呼ばれ、ブルボン王朝時代の同国を象徴する楽器として愛され続けたヴィオラ・ダ・ガンバ。生まれて初めて学んだ のがこの楽器だったというフランス古楽器演奏シーンの申し子リュシル・ブーランジェは今回、その黄金時代とも言うべき17世紀に活躍した名 匠4人の無伴奏作品を厳選。エルサン、ペソン、シニュベールと世代の異なる現代作曲家たちの新作(ライナーノートに各作曲家自身による 解説も仏、英、独語で掲載)を組み合わせ、使者のごとく17世紀と21世紀を行き来しながら、この楽器の本質と可能性を鮮やかに引き出 す無伴奏アルバムを作り上げました。気負いを感じさせない自在な音作りで綴られながら、一貫して端正な様式感に貫かれたバロック作品 群の傍ら、ヴィオラ・ダ・ガンバを通じて描き出しうる音響表現を多面的に活かした21世紀作品の数々は「響きに耳を澄ます」という鑑賞体 験をより明敏にし、交互に演奏される17世紀音楽とその解釈に秘められた繊細な機微にも改めて気づかされます。画家カラヴァッジョに関す る映像のためモンテヴェルディの『オルフェオ』に基づき作曲されたエルサン作品、リュシル・ブーランジェに捧げられ彼女の愛奏曲となったシニュ ベールの独奏曲、アルバム発売年に仕上がったペソンの最新委嘱作と、突飛な表現に走らない現代の古楽器音楽の味わい深さに気づか され、同時にフランス・バロックの奥深さや各作曲家の作風の本質をより深く味わえる充実のプログラムを、ALPHAレーベル初期からの名技 師アリーヌ・ブロンディオが細やかな感性で克明に収録した好アルバムです。
ALPHA-1071
Made in USA 〜ガーシュウィン、ビーチ、バーバー
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー(作曲者によるピアノ独奏版)
ビーチ(1867-1944):バルカンの主題による変奏曲 Op.60
バーバー:ピアノ・ソナタ 変ホ短調 Op.26
アール・ワイルド(1915-2010):ガーシュウィンによる7つの超絶技巧練習曲
クレア・フアンチ(P/YAMAHA CFX)

録音:2024年2月 ライプニッツ・ザール、ハノーファー、ドイツ
「次世代ソリストたちによるモーツァルト」に続くクレア・フアンチのALPHA第2弾は、ソロによるアメリカの作品集。9歳にして奨学金を得て国 際的なキャリアをスタートし、カーティス音楽院で学んだ後、2006年浜松国際ピアノコンクール奨励賞、2011年ミュンヘン国際音楽コンクー ル最年少出場で第2位、2018年にゲザ・アンダ国際ピアノコンクール優勝など輝かしい経歴を持つ彼女にとって、育ったアメリカの音楽を集 めたアルバムは待望のものと言えるでしょう。絞り込むのにかなりの苦労をしたというプログラムの中でも、ビーチの『バルカンの主題による変奏 曲』はフアンチによると「アルバムの中心であり魂」であって、登場する4つのバルカン半島の伝承曲のうち冒頭に現れる”O Maiko Moya”は 隣国の支配下で迫害される人々の訴えであり、今日の世界にとっても不気味なほど重い意味を持っていると語ります。アメリカを体現する作 曲家とも言えるガーシュウィンについては、代表作『ラプソディ・イン・ブルー』のほか、ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、アール・ワイルドが超絶技巧 練習曲に編曲した数々の歌を収録。ウラディミール・ホロヴィッツが初演したバーバーのソナタともども、持ち前の軽やかなテクニックと表現力で 洒脱に聴かせています。
ALPHA-1072(2CD)
NX-E05
ワーグナー(ジョセフ・スヴェンセン編曲:リング・オデッセイ 〜ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」ハイライト
【CD1】
楽劇「ラインの黄金」 より
1. 前奏曲〜ラインの乙女たちの歌
2. アルベリヒは愛の力を放棄してラインの黄金を手に入れる 〜指輪が鍛えられる
3. 神々の城、ヴァルハラ
4. ヴォータンとローゲがニーベルハイムに降り立つ
5. ドンナーが嵐を巻き起こし、ヴァルハラ城が姿を現す
楽劇「ワルキューレ」 より
6. 前奏曲〜嵐の中ジークリンデはジークムントを館にかくまう
7. 愛の二重唱1〜ジークリンデとジークムントの背徳の密会
8. 冬の嵐は去り春が来て、ジークムントは剣を手に入れる
9. 第2幕 前奏曲〜ヴォータンとフリッカはジークムントの不道徳について言い争う
10. 第3幕 ワルキューレの騎行〜 ブリュンヒルデとワルキューレたちは亡き英雄たちの魂を取り戻す
11. ブリュンヒルデとの絶縁を嘆くヴォータン、彼はローゲを召喚しブリュンヒルデが横たわる山の頂に火を放つ
12. ヴォータン「我が槍を恐れるものは、決してこの火を踏み越えるな」〜 最も勇敢な英雄だけがブリュンヒルデを解き放つだろう
【CD2】
楽劇「ジークフリート」 より
1. 第2幕 前奏曲〜竜の洞窟
2. 「愛らしい小鳥よ」〜ジークフリートと森の小鳥
3. ジークフリートと、竜と化したファーフナーの戦い
4. 第3幕 前奏曲
5. 「私はかつても今も永遠です」〜 ブリュンヒルデはジークフリートの愛を受け入れ、神々の栄光を放棄する
楽劇「神々の黄昏」 より
6. 夜明け
7. 愛の二重唱2〜ジークフリートが荒野へ旅立つ
8. ブリュンヒルデは彼に二人の愛に留まるよう説得する(ジークフリートのラインへの旅)
9. ハーゲンがギービヒ家の家臣たちを軍勢として召喚する
10. 第3幕 前奏曲〜 ラインの乙女たちがジークフリートに指環をラインに還すよう促す
11. ジークフリートがハーゲンに殺される
12. ジークフリートは死に、運ばれてゆく(ジークフリートの葬送行進曲)
13. ブリュンヒルデはジークフリートの手から指環を抜き取り、自身を葬るため薪に火をつける
14. ブリュンヒルデの自己犠牲、世界は洪水と炎に包まれる
クリスティアーネ・リボー(S)…CD1(7、8、10)/CD2(5、7、13、14)
ミカエル・ヴェイニウス(T) …CD1(7、8)/CD2(2、7、11)
デレク・ウェルトン(バリトン、バス) …CD1(12)/CD2(9、11、14)
ボルドー国立歌劇場合唱団 …CD2(9、11)
ボルドー・アキテーヌ国立O
ジョセフ・スヴェンセン(指)

録音:2024年4月 ボルドー・オーディトリアム、ボルドー歌劇場
2024/25シーズンからボルドー・アキテーヌ国立Oの音楽監督に就任するジョセフ・スヴェンセンが、「ニーベルングの指環」を自らハイ ライト版に編曲して披露した演奏会のライヴ。時の流れを表す繋ぎとしてティンパニのロールを加えるほかは全てワーグナーの書いた音符のみ で、物語の筋をなぞっていきます。重要箇所には歌手も登場し、オーケストラと共に、期待に応える力演を聴かせています。
ALPHA-1073(2CD)
グルック:悲歌劇「オーリードのイフィジェニー」 イフィジェニー…ユディト・ファン・ヴァンロイ(S)
クリテムネストル…ステファニー・ドゥストラック(Ms)
アシル…シリル・デュボワ(T)
アガメムノン…タシス・クリストヤニス(Br)
カルカス…ジャン=セバスティアン・ブー(Br)
パトロクル、アルカス、ギリシャ人…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
ギリシャの女1…アンヌ=ソフィ・プティ(S)
ギリシャの女2…ジャンヌ・アムザル(S)
ギリシャの女3…マリーヌ・ラフダル=フラン(S)
ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
ジュリアン・ショーヴァン(指)

録音:2022年10月 ソワソン(フランス北東部ピカルディ地方)
オーストリア出身のグルックによる「オーリードのイフィジェニー(アウリスのイフィゲニア)」は彼のパリ進出の成功を決定づけた重要作品で、リュリ が確立したフランス・オペラにおいて新境地を拓いた傑作。ワーグナー編曲版で序曲だけ単独演奏されることも少なくありませんが、グルック自 身の想定した姿に迫る古楽器での全曲録音CDはなぜか全くありませんでした(ミンコフスキ指揮は映像ソフトのみ、ERATOのガーディナー 盤はリヨン国立歌劇場Oとの現代楽器演奏、OEHMSのシュペリング盤はワーグナー編曲版)。その渇を潤して余りある当録音は、 近年ハイドンの『パリ交響曲集』やモーツァルトの後期作品の録音でシーンを賑わせるフランスの古楽器集団ル・コンセール・ド・ラ・ロージュに よるもの。指揮者ショーヴァンは細部まで徹底して作曲家の企図を読み解き、ソリストも初演歌手たちの個性をふまえて選出、後に付加さ れた女神ディアーヌ降誕の場面は大道具での劇的効果をきらったグルックの考えに沿うよう排し、神官カルカスへの託宣でフィナーレが導き出 される初演版を採用(この版も当盤が世界初録音)。随所で存在感をあらわす合唱もヴェルサイユの精鋭陣が見事に歌い上げます。レチタ ティーヴォとアリアが延々交互に続く形式を避け、オペラ全体を一続きの音楽として通作する「改革オペラ」の真骨頂、名歌手たちのドラマ ティックな歌唱と迫真の古楽器演奏でじっくりお楽しみ下さい。
ALPHA-1075(3CD)
リスト:巡礼の年(全曲) ロジェ・ムラロ(P、ハルモニウム)

録音:2023年10月ジェペット・スタジオ、ジュジ(フランス東部ブルゴーニュ地方)
17歳までサクソフォンを吹き独学でピアノを弾いていた後、パリ音楽院に入学しイヴォンヌ・ロリオ門下に才能を伸ばし、彼女のパートナーであ るメシアンの音楽にも深く親しむようになったフランスのピアニスト、ロジェ・ムラロ。超絶技巧のヴィルトゥオーゾ作品でも精緻なフランス近現代 曲でも深い解釈を聴かせるそのピアニズムは、度重なる来日公演と録音を通じて多くの人々を虜にしてきました。深い作品愛に裏打ちされ たリスト解釈はライヴでもCD録音でも話題を呼んでいますが、このたびリスト中期から後期にかけての作風変遷を象徴する充実曲集『巡礼 の年』全3巻を補遺『ヴェネツィアとナポリ』を含めて完全収録したアルバムがALPHAから登場。並外れたテクニックでパリを席捲した若き日、 ダグー伯爵夫人との3年にわたる逃避行の最中リストがスイスやイタリアで書き留めたスケッチをもとに後年再編され、断続的に刊行されたこ れらの曲集は、リスト特有の先進的和声とダイナミックな展開とが併存する難曲揃い。ムラロは作品の細部まで徹底して掘り下げた解釈を 機微あざやかな演奏に昇華させ、鍵盤から繰り出される響きの起伏を追いながら音楽を聴き深める喜びを堪能させてくれます。この連作を 「世界に及ぶ親しみ Intimite universelle」と表現し、作品への愛着を強く感じさせるムラロ自身のライナーノートも端的かつ興味深い内 容(仏・英・独語)。「異質さを際立たせるべく」ハルモニウム演奏で始まる「第3年」まで次々聴き進めずにおれない充実の録音です。

ALPHA-1076

ALPHA-1077(2LP)
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第5番、第6番 ソニア・ヴィーダー=アサートン(Vc)

録音:2023年5月サン=ピエール=オ=ノナン教会、シテ・ミュジカル=メス、メス(フランス東部ロレーヌ地方)
LP…331/3rpm1000組限定シリアルナンバー入り
RCAとNAIVEでのユニークかつ充実したディスコグラフィを築いた後、2020年にバッハ『無伴奏チェロ組曲』第1・2番を収録したアナログ盤を リリースしALPHAレーベルにデビューしたソニア・ヴィーダー=アサートン。2023年の後続巻(組曲第3・4番)まではフランス中部のノワルラック 大修道院の音響と一心同体の相性で収録されてきましたが、全曲録音シリーズ最後を飾る今回のアルバムは「バッハの組曲の最後の2編 を録音するならここだ」と直感したというロレーヌ地方メスの教会での収録です。かつてNAIVEでモンテヴェルディ作品を扱った独特なプログラ ムを披露した時に使った会場でもあり、その音響空間で綴られる一切こわばりのない自然な風格に満ちた充実のバッハ解釈は、何物にも代 えがたい豊かさに満ちています。今回も前作同様CDとアナログ同時発売。チェロという楽器を通じてバッハを探求する芸術体験の粋がここに 詰まっています。
ALPHA-1078

NYCX-10493
日本語解説付国内盤
税込定価
運命に選ばれて 〜フランス17、18世紀の女性作曲家たち〜
1. アンヌ=マドレーヌ・ゲドン・ド・プレル(1687-歿年不詳〔18世紀〕):新しい趣味によるアリエット(1731)
2. エリザベート=ルイーズ・パパヴォワーヌ(1735頃-1755以降):嵐の場面(カンタティユ「二輪馬車」より)
3. ローラン嬢(生歿年不詳、1690年頃活躍): 第1エール(1690)
4-10. エリザベート・ジャケ・ド・ラ・ゲル(1665-1729):ヴァイオリンとクラヴサンのためのソナタ ニ短調(1707)
11. アンヌまたはマルグリット・ボケ(生年不詳-1660以降): プレリュード ニ長調
12. フランソワ=シャルロット・ド・セヌテル、通称メヌトゥー嬢(1679-1745):ガヴォット(2声の真面目な歌)
13-18. ジャケ・ド・ラ・ゲル:ソナタ イ短調(1712)
19. ラ・ショセ夫人(生歿年不詳、1712年頃活躍): ムニュエ(メヌエット)
20. ジャケ・ド・ラ・ゲル:プレリュード イ短調(1707)
21-25. ジャケ・ド・ラ・ゲル:ヴァイオリンとクラヴサンのためのソナタ イ短調(1707)
26. デュヴァル嬢(1718頃-1775頃):ロンド(歌劇「精霊たち、または恋の諸相」より)
27. マリー=クリスティーヌ・フュメロン(1720-1756):ロンド(牧歌劇「恋の神と結婚の女神の勝利」より)
28. ローラン嬢:序曲(1690)
29. ローラン嬢:ジグ(1690)
30. タロン夫人(生歿年不詳、1695頃活躍):ムニュエ(1695)
31. デュヴァル嬢:サラバンド(歌劇「精霊たち、または恋の諸相」より)
32. デュヴァル嬢:パサカーユ(歌劇「精霊たち、または恋の諸相」より)
ソフィ・ド・バルドネーシュ(Vn)
リュシル・ブーランジェ(バス・ド・ヴィオール〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
ジュスタン・テイラー(クラヴサン〔=チェンバロ〕)
ルイーズ・エアトン(Vn)…2、3、28、29、32
マルタ・パラモ、クレマン・バトレル=ジュナン(Va)…3、28、29
ハンナ・ザルツェンシュタイン(Vc)…2、3、28、29、32

録音:2024年2月 ドイツ教会、パリ
※ 国内仕様盤解説日本語訳…白沢達生
作曲は圧倒的に男性の仕事だったかのように印象づけられてきた17〜18世紀のフランスで、実は驚くほど多くの才能豊かな女性作曲家が 活躍をみせていたことを瑞々しい演奏で立証するアルバムの登場です。フランス新世代の名チェンバロ奏者ジュスタン・テイラーと共に、古楽 器楽団ル・コンソートで創設メンバーの一人として共演してきたバロック・ヴァイオリン奏者ソフィ・ド・バルドネーシュを中心に、独奏から弦楽合 奏まで変化に富んだ楽器の組み合わせを通じ、太陽王ルイ14世の頃からロココ文化華やぐルイ15世の時代にかけての名品群を絶妙なプ ログラムで紹介。王室の要人リュリ、マレ、クープラン、ド・ラランドら男性たちの影に追いやられ、後世から忘れられていた女性たちの作曲手 腕がどれほど明敏だったか、その息吹の粋をよく捉えた演奏解釈でじっくり伝えてくれます。ソロ活動も目覚ましいヴィオラ・ダ・ガンバ奏者リュシ ル・ブーランジェの味わい深く流麗な低音も美しく、他の弦楽器奏者を交えてのオペラや声楽曲からの器楽部分抜粋もドラマティック。ライ ナーノート(仏・英・独語/国内仕様盤は日本語訳付)にはバルドネーシュ自身のコメントに加えて的確な背景解説を収録。比較的有名 なジャケ・ド・ラ・ゲルひとりで終わらない、女性の才覚に支えられていた昔日のフランスの真相に迫る好企画です。
ALPHA-1081(2CD)
シェエラザードの物語 〜リムスキー=コルサコフ: シェエラザード(室内管弦楽版/室内管弦楽版による音楽物語)
ニコライ・リムスキー=コルサコフ
ヴァンサン・ポーレ(1962-)の協力による室内管弦楽編曲:
【CD1】
1-4. シェエラザード(音楽物語)
台本:サイモン・スカーディフィールド、リン・サーファティー、シモーネ・メネセス
【CD2】
1-4. シェエラザード(音楽のみ)
アンサンブル K
シモーネ・メネセス(音楽監督、指揮)
シェエラザード…ゴルシフテ・ファラハニ(語り) …CD1
ディナールザード…クリスティン・ウィンターズ(語り) …CD1

録音:2023年11月 サル・コロンヌ、パリ
新しい編曲の室内管弦楽版による「シェエラザード」。弦五部、ピアノ、フルート&ピッコロ、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペッ ト、トロンボーン、打楽器の全パートが各1名というミニマムな編成となっています。これにより原曲の大管弦楽の響きとは異なり、全体に親密 さの増したきめの細かい音楽を楽しむことが出来ます。さらにCD1には、『千夜一夜物語』をはじめ古代の恋愛詩などから自由に構成された 台本による語り(英語)も収録。王に毎夜物語を語り続けたとされるシェエラザード姫と、傍らで物語の盛り立て役を演じたとされる妹のディ ナールザードの対話の形を取っており、台本の作成にも関わった音楽監督のシモーネ・メネセスによれば、登場人物の二人を通して、人類 全体にとって自由な未来の展望を拓く結末になっているということです。ブックレットにはこの英語の台本と、仏語、独語の訳も掲載。
ALPHA-1083
魔法
リスト(サン=サーンス編):ピアノ・ソナタ ロ短調(2台ピアノ版)
ファリャ:火祭りの踊り(2台ピアノ版) 〜バレエ『恋は魔術師』
デュカス(作曲者編):魔法使いの弟子(2台ピアノ版)
ムソルグスキー(アルツィバーシェフ編):禿山の一夜(4手連弾版)
デュオ・ヤテコック【ナイリ・バダル(P)、アデライード・パナジェ(P)】

録音:2023年2月13-16日スタジオ・ド・ラ・ビュイソンヌ、ペルヌ=レ=フォンテーヌ、フランス
現代音楽を中心としたパフォーマンスが人気を呼び、フランスで大いに受けているデュオ・ヤテコック。「Les Boys」(ALPHA388)、「動物の 謝肉祭」(ALPHA749/LP ALPHA773)に続くALPHA3枚目のアルバムは、リストのピアノ・ソナタをサン=サーンスが2台ピアノに編曲し た版のほか、クラシックの名曲をずらっと並べて2台ピアノで演奏したたいへん楽しい一枚。息の合った2人の積極的な音楽表現が作品に魔 法をかけるように、その魅力を大きく引き立てています。なお「火祭りの踊り」の編曲については明記がありません。また「禿山の一夜」は連弾 用の編曲ですが、ここでは2台で演奏している模様です。
ALPHA-1084
ORLANDO ある憂鬱な男の肖像 〜ラ・タンペートによるラッスス〜
オルランドゥス・ラッスス(またはオルランド・ディ・ラッソ 1532-1594)/シモン=ピエール・ベスティオン編)):
1. Lectio prima:Parce mihi Domine
   第1の聖書朗誦:私をお赦しください、主よ(『ヨブ記による朗誦』より)
2. De profundis clamavi 深き淵より
3. La nuict froide et sombre 寒く暗い夜に
4. Sine textu7[I] 歌詞のない音楽7[I]
5. No giorno t’haggio havere いつかおまえを捕まえてやるぞ
6. Dulces exuviae 甘き追憶
7. Super flumina Babyronis バビロン川のほとりで
8. Luxuriosa res vinum かけがえなき葡萄酒の王よ
9. Prophetiae Sibyllarum:Carmina chromatico
   この半音階の歌は(『シビラの預言』より)
10. Quam pluchra es あなたはなんと美しいことか
11. Susannen frumb スザンナはある日
12. Allala, pia calia さあさあ外へ、この悪党ども
13. Peccantem me quotidie日々、罪を犯しているわたしは
14. In monte Oliveti オリーヴ山で
15. Memento peccati tui 心に刻んでおけ、おまえの罪を
16. La Cortesia 宮廷の婦人よ
17. Si du malheur わが恋する女性の不運をご存知か
18. Sine textu7[II] 歌詞のない音楽7[II]
19. Eripe me 私を救い出してください
20. Une puce j’ai dedans l’oreille おれの耳にノミがいて
21. Requiem a5:Introit 入祭唱(『5声のレクイエム』より)
ラ・タンペート(声楽&器楽アンサンブル)
シモン=ピエール・ベスティオン((指)ピアノ、オルガン、シンセサイザー、フェンダー・ローズ)

録音:2024年4月 ミディリヴ・スタジオ、ヴィルタヌーズ(フランス中部イル=ド=フランス地方)
柔軟な音楽性の持ち主であるシモン=ピエール・ベスティオンを中心に、選び抜かれた声楽家たちと器楽奏者たちが集まり、テーマ性の強い 独特なステージ体験を提供しつづけるラ・タンペート。古楽から近現代までさまざまな作曲家の作品を意外なコンテクストに置き直し、ジャン ルの垣根を超えさまざまなアーティストをゲストに招きつつ意欲的な企画を聴かせてきました。今回のプロジェクトでは、フランス語圏ベルギーの 古都モンス出身でバイエルン選帝侯家から絶大な信頼を得、イタリアやフランスに旅し広範な音楽性を養った16世紀の巨匠ラッススに光を あて、自在なアプローチでその音楽世界に迫ります。この作曲家を紹介するドキュメンタリーへの音楽提供依頼から生まれたプログラムで、ベ スティオンはそれまで殆ど知らなかったラッススについて学ぶうち、その多面性のある作品と生涯に急速に惹かれてゆき、できるだけ自由にその 音楽を捉えたいと考えたとのこと。ア・カペラ作品のピアノ独奏アレンジに始まり、ヴィオラ・ダ・ガンバ合奏や木管コルネット&サクバット、トリプル ハープなどを使った古楽色の強いラ・タンペートの演奏陣が紡ぎ出すサウンドを軸に、ドラムスやサクソフォンなど現代楽器がごく自然に加わっ て、ロックやジャズを日常的に知る21世紀人の音感覚に驚くほどすんなり16世紀ポリフォニーの響きがなじむ独特な音楽体験が詰まっていま す。ジャズや現代音楽の側から古楽の魅力を知る一歩になりそうな異色の1枚です。
ALPHA-1085
見えざるものたち 〜ジャン・クラ、ピエール=オクターヴ・フェルー、マルセル・スラージュ: チェロ・ソナタ集
ジャン・クラ(1879-1932):チェロ・ソナタ(1901)
ピエール=オクターヴ・フェルー(1900-1936):チェロ・ソナタ イ短調(1932)*
マルセル・スラージュ(1894-1970):チェロ・ソナタ 嬰へ短調(1919)*
アストリグ・シラノシアン(Vc)
ナタナエル・グーアン(P)

録音:2024年4月 ビブリオテーク・ラ・グランジュ=フローレ、パリ
※*=世界初録音
リヨン出身、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンの出演などで日本でもお馴染みのチェリスト、アストリグ・シラノシアンと、彼女と長く共演を続けて いるナタナエル・グーアンによる、知られざる作品を集めたアルバム。アンリ・デュパルクと生涯親交を持ち、軍人でもあったジャン・クラがまだ22 歳の若きフランス海軍士官だった頃のソナタは30分の演奏時間を要する立派なもので、形式とテクスチャー構成の習得における彼の早熟さ を物語っています。フローラン・シュミットに師事し音楽評論家としても活躍したピエール=オクターヴ・フェルーのソナタは、小規模ながら洒脱 な親しみやすい作品。将来を嘱望された彼ですが、このソナタを作曲した4年後に交通事故で亡くなってしまいます。マルセル・スラージュはパ リのコンセルヴァトワールでナディア・ブーランジェの教えを受け、その作品は多くの賞を受賞し戦後はコンセルヴァトワールで音楽理論の教授も 務めていました。現在ではその名前を聴くことはあまりありませんが、ここに収められたソナタも独創性に溢れています。シラノシアンはフランス近 代音楽史からいつの間にか見えなくなってしまったこれらの作品に深く寄り添い、その魅力と重要性を引き出す素晴らしい演奏を聴かせてい ます。
ALPHA-1086
アデル・ユゴー:ヴィクトル・ユゴーの詩による歌曲集
アデル・ユゴー/リシャール・デュビュニョン(1968-)編曲:ヴィクトル・ユゴーの詩による歌曲集
1. Nuits de juin6月の夜
2. Chatiments 懲罰
3. Chants du crepuscule (I) たそがれの歌 (I)
4. Sans titre 無題 ヘ長調 - クラリネットとピアノのための
5. Flebile nescio quid 何故か分からぬ哀しさ
6. Regret 悔恨
7. Chanson de Jean Prouvaire ジャン・プルーヴェールの歌
8. Simple melodie (II)
   シンプルなメロディ (II) 変イ長調 - フルートとピアノのための
9. Ce que chantait Gavroche1ガヴローシュが歌っていたこと 1
10. Ce que chantait Gavroche2ガヴローシュが歌っていたこと 2
11. Ce que chantait Gavroche3ガヴローシュが歌っていたこと 3
12. Bourdon ブルドン(ドローン) ヘ短調 - クラリネットとピアノのための
13. Hymne des transportes 流刑囚の讃歌
14. Chant sans paroles 無言歌 イ長調 - チェロとピアノのための
15. Chants du crepuscule (II) たそがれの歌 (II)
16. L′Oiseau passe 鳥は過ぎゆく
17. Simple melodie (I)
   シンプルなメロディ (I) ハ長調 - クラリネットとピアノのための
18. Encore a toi まだあなたのもの
19. Priez pour les morts 祈れ 死者のために
カリーヌ・デエ(Ms)…1、6
サンドリーヌ・ピオー(S)…2、7
イサベル・ドリュエ(Ms)…3、19
アクセル・ファニョ(S)…5、15、18
アナイス・コンスタン(S)…9-11、16
ローラン・ナウリ(Br)…13
トマ・ソーレ(Fl)…8
アナイド・アプリアン(Cl)…4、12、17
ソフィー・ポール=マニャン(Vc)…14
ロリアンヌ・コルネイユ(P)…4、8、12、14、17
ディジョン歌劇場cho…13
ヴィクトル・ユゴーO
ジャン=フランソワ・ヴェルディエ(指)

録音:2023年4月 ブザンソン芸術文化センター オーディトリアム、2024年7月5日 イル・ド・フランス国立Oスタジオ、アルフォールヴィル
ヴィクトル・ユゴーの次女(5番目の末子)アデル・ユゴー。繊細で感受性豊かな彼女は幼いころから音楽への強い情熱を抱き、ピアノを習得 するとすぐに作曲を始めるなど、若くしてその才能を開花させました。しかしその後は精神の不安定に苦しみ総合失調症を発症、24歳の頃 出会ったイギリスの将校に恋をし、その後41歳になるまで彼を世界中追いかけて生きたという劇的な半生は、フランソワ・トリュフォーの映画 『アデルの恋の物語』の下地となりました。フランスに戻ってからは42歳から85歳で亡くなるまで、パリ郊外の精神病院で後半生を過ごしたと いわれます。そして近年、若い日の彼女の手による多くの手稿譜が発見されました。ヴィクトル・ユゴー博物館はこれをローザンヌ生まれの作 曲家リシャール・デュビュニョンに託します。デュビュニョンは、彼女の父ヴィクトル・ユゴーによる詩や『レ・ミゼラブル』のテキストに基づく、断片を 含むこれらの手稿を研究して再構築のうえ伴奏にオーケストレーションを施し、管弦楽伴奏による歌曲と、ピアノ伴奏の5つの器楽作品へと 仕上げました。作品は優しく繊細な美しさを感じさせるものが多く、『レ・ミゼラブル』に登場する浮浪児ガヴローシュの歌での快活さなど(そして ラストは哀しい運命の暗示)も聴きもので、いずれもアデルの豊かな才能を今に伝えてくれる秀作揃いです。フランス楽壇きっての名歌手たち とユゴーの名を冠したOが、活き活きとした演奏で作品の素晴らしさを引き立てます。
ALPHA-1087
モーツァルト:協奏曲集
ピアノ協奏曲 第10番変ホ長調 K.365(2台のピアノのための)*※カデンツァ…モーツァルト
ヴァイオリンと管弦楽のためのロンド 変ロ長調 K.269※カデンツァ…ビラル・アルネムル、マーク・ナイクルグ
ヴァイオリンと管弦楽のためのアダージョ ホ長調 K.261※カデンツァ…ビラル・アルネムル
ヴァイオリンと管弦楽のためのロンド ハ長調 K.373※カデンツァ…ビラル・アルネムル、イツァーク・パールマン
協奏交響曲 変ホ長調 K.297b(オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンのための)
坂本彩・リサ(P/ベーゼンドルファー)
ビラル・アルネムル(Vn)
ガブリエル・ピドー(Ob)
ブラーシュ・シュパロヴェツ(Cl)
テオ・プラト(Fg)
ニコラ・ラメズ(Hrn)
ウィーンRSO
ハワード・グリフィス(指) *
トマス・ツェートマイヤー(指)

録音:オーストリア放送大ホール
2021年12月27-29日、2022年9月13-15日*
<次世代ソリストたちによるモーツァルト>第10弾。第21回シューベルト国際ピアノ・デュオ・コンクール(チェコ)で第1位など数々の国際コン クールで入賞、Piano Duo Sakamotoとして活動してきた姉妹デュオの坂本彩・リサが弾く、2台のピアノのための協奏曲を収録していま す。名匠ハワード・グリフィスのサポートのもと、瑞々しく溌溂とした表情でぴったりと息の合ったパフォーマンスを聴かせている彼女たちは、ピア ノ・デュオとして4年半のドイツ留学から今年(2024年)帰国、今後の活躍が楽しみです。併せて、全員がALPHAほかからソリストとして既に デビューしている豪華メンバーの共演による管楽器のための協奏交響曲、シリア出身でウエスト=イースタン・ディヴァンOでも活躍す るヴァイオリニスト、ビラル・アルネムルによる協奏的作品を収録。
ALPHA-1088
神話 〜フランツ・シューベルト、カール・レーヴェ: 歌曲集
1. シューベルト:トゥーレの王 D367
2. レーヴェ:アーチボルド・ダグラス Op.128
3. シューベルト:冥府への旅 D526
4. レーヴェ:航行 Op.93
5. シューベルト:墓掘人の郷愁 D842
6. レーヴェ:死の舞踏 Op.44-3
7. シューベルト:魔王 D328
8. レーヴェ:霊の生活 Heft1, Op.9-4
9. シューベルト:春の小川 D361
10. レーヴェ:やさしいお弔い Op.62-4
11. シューベルト:さすらい人 D493
12. レーヴェ:さすらい人の夜の歌 Heft1, Op.9-3b
13. シューベルト:御者クロノスへ D369
14. レーヴェ:時計 Op.123-3
コンスタンティン・クリンメル(Br)
アミエル・ブシャケヴィッチ(P)

録音:2024年2月 バイエルン放送スタジオ2、ミュンヘン
情熱、孤独、郷愁、世界の苦しみ、飛翔、死――これらはロマン主義の典型的なテーマです。コンスタンティン・クリンメルは、彼の最初のリ サイタル・アルバム『Saga』(ALPHA549)でこの感傷の時代を特徴づける作品をすでに探求していましたが、今回はこの世界にさらに深く分 け入ります。「私は物語を語るのがとても好きです。子供の頃から、古い伝説や物語を聞くのが好きでした」と語るクリンメルはピアニストのアミ エル・ブシャケヴィッチと共に、これらの偉大なテーマを具現化するフランツ・シューベルトとカール・レーヴェの歌曲を対比させました。2人の作曲 家はどちらもリートの巨匠でありながら、シューベルトは31歳にして亡くなり、レーヴェは72歳まで生きるという対照的な人生を送っています。 2019年の「ヘルムート・ドイチュ賞」受賞など既に第一級の表現者として認められており、秀でたストーリーテラーでもあるクリンメルの魅力 が、大いに発揮されたアルバムです。
ALPHA-1090
バッハ:鍵盤楽器のための協奏曲 ニ短調 BWV1052
セルゲイ・アフノフ(1967-):スケッチ III
協奏曲「シャコンヌ」
バッハ:われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BWV639
ドブリンカ・タバコヴァ(1980-):II. Horizons 地平線 〜「The Quest 冒険」
ガブリエラ・モンテーロ(1970-)/ジョージ・モートン&クセーニャ・シドロワ編): Beyond Bach バッハを越えて
クセーニャ・シドロワ(アコーディオン)
シンフォニエッタ・リガ
ノルムンズ・シュネー(指)

録音:2023年9月リガ・サウンド・レコーディング・スタジオ、ラトヴィア
DGレーベルからリリースされた「カルメン」や、前作のピアソラで情熱的かつ繊細なアコーディオンを聴かせ、クラシック音楽で決してメジャーとは 言えないこの楽器の素晴らしさを存分に知らしめてくれたクセーニャ・シドロワ。ALPHAから2枚目となるこのアルバムでは、大バッハの作品とそ の影響を受けた現代の作品を収録。冒頭の協奏曲では意外性を越えた抜群の相性にまず驚かされ、オルガンのためのコラール「われ汝に 呼ばわる」ではぐっと落としたテンポでの深い歌とアコーディオンならではの音遣いで新鮮な味わいをもたらしています。併せて収録された現代 作品はいずれもゆったりとした曲想を基調としており、クラシカル・アコーディオンならではの多彩な音色と、左右の鍵盤を超絶技巧的に駆使 しながらも豊かな表情で楽しませつつ、その美しさで魅了します。彼女の祖国ラトヴィアのオーケストラとの息の合った共演も魅力。アコーディ オンのまた別の一面を提示し、その幅広い魅力を堪能させてくれるアルバムです。
ALPHA-1096(15CD)
ALPHA CLASSICS録音全集〜ベルチャSQ



■CD1-8
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 (全16曲、大フーガ)
■CD9
ブラームス:弦楽六重奏曲 第1番 変ロ長調 Op.18
弦楽六重奏曲 第2番ト長調 Op.36
■CD10-11
ブラームス:弦楽四重奏曲全集(全3曲)
ピアノ五重奏曲 ヘ短調 Op.34
■CD12
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲 第1番 ホ短調 「クロイツェル・ソナタ」
弦楽四重奏曲 第2番「ないしょの手紙」
■CD13
ウェーベルン:緩徐楽章
5つの楽章 Op.5
ベルク:抒情組曲
シェーンベルク:浄められた夜 Op. 4
■CD14
ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲 ト短調 Op.57
弦楽四重奏曲 第3番ヘ短調 Op.73
■CD15
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲 第1番ホ短調 「クロイツェル・ソナタ」
弦楽四重奏曲 第2番「ないしょの手紙」
リゲティ:弦楽四重奏曲 第1番「夜の変容」
ベルチャQ
コリーナ・ベルチャ(Vn1)
アクセル・シャシェル(Vn2)…CD 12を除く
クシシュトフ・ホジェルスキ(Va)
アントワーヌ・ルデルラン(Vc)…CD12を除く】
■CD1-8
録音:2011年12月-2012年12月ブリテン・スタジオ、スネイプ、オールドバラ
■CD9
録音:2021年3月 コンツェルトハウス、ウィーン
タベア・ツィンマーマン(Va)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
■CD10-11
録音:2014年11月-2015年12月ブリテン・スタジオ、スネイプ、オールドバラ
ティル・フェルナー(P)…ピアノ五重奏曲
■CD12
録音:2001年3月5-9日 ボンスクール教会、パリ
※ 原盤ブックレットには「2011年」と誤記があります。
ベルチャQ【コリーナ・ベルチャ(Vn1)、ローラ・サミュエル(Vn2)、クシシュトフ・ホジェルスキ(Va)、アラスデア・テイト(Vc)】
■CD13
録音:2014年11月-2015年5月 ブリテン・スタジオ、スネイプ、オールドバラ
ニコラ・ボヌ(第2ヴィオラ)…浄められた夜
アントニオ・メネセス(第2チェロ)…浄められた夜
■CD14
録音:2017年6月ブリテン・スタジオ、スネイプ、オールドバラ
ピョートル・アンデルジェフスキ(P)…ピアノ五重奏曲
■CD15
録音:2018年 フィルハーモニー・ルクセンブルク
1994年、ロンドンの王立音楽院の学生たちで結成されたベルチャSQ。2001年にZig Zag Territoiresから発売された、彼ら の初めてのアルバムであるヤナーチェクはディアパソン・ドールを受賞、その後は世界中での演奏活動の傍らEMI(現Warner Classics)を 中心に多くのアルバムをリリースしました。2012年から古巣Zig Zag Territoiresよりベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を発表、これが 世界中で高く評価され、現在まで続く大ロングセラーとなります。それからは同レーベルとその活動を引き継いだALPHA CLASSICSで精力 的な活動を展開、タベア・ツィンマーマンとジャン=ギアン・ケラスを招いたブラームスの弦楽六重奏曲のヒットは記憶に新しいところです。その Zig ZagとALPHAでの全録音を集めたBOXが15枚組のボリュームで登場。彼らの代名詞とも言えるベートーヴェン全集はもちろん、ブラー ムス、ショスタコーヴィチ、新ウィーン楽派、そして17年ぶりとなったヤナーチェク新録音のほか、入手困難となっていた結成メンバーによるヤナー チェク旧録音も含まれるのが嬉しいところです。
ALPHA-1099

NYCX-10486
日本語解説付国内盤
税込定価

サラバンダ
1. Sandunguera サンドゥンゲーラ
 フアン・フォルメル・イ・ロス・バン・バン/エドガル・オリベロ 編曲
2. Chan Chan チャン・チャン
 フランシスコ・レピラード(コンパイ・セグンド)/ホルヘ・アラゴン 編曲
3. Romanza ロマンサ 〜ホルン協奏曲 第3番 K.447第2楽章より
 モーツァルト/エドガル・オリベロ 編曲
4. Nostalgias ノスタルヒアス
 アイリン・ピノ、フリオ・セサル・ゴンサレス
5. Contigo En La Distancia 遠く離れていても一緒
 セサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルス/ホルヘ・アラゴン 編曲
6. Pare Cochero パレ・コチェーロ
 マルセリーノ・ゲーラ(ラピンデイ)/ジュニエット・ロンビーダ 編曲
7. Habanera ハバネラ(恋は野の鳥) 〜歌劇「カルメン」より
 ビゼー/エドガル・オリベロ 編曲
8. La Comparsa ラ・コンパルサ
 レクオーナ/ホルヘ・アラゴン 編曲
9. Guajira Sencilla グアヒーラ・センシージャ
 ジュニエット・ロンビーダ
10. Mambo Influenciado マンボ・インフルエンシアード
 バルデス/サラバンダ 編曲
サラ・ウィリス(Hrn)
ジュニエット・ロンビーダ(Sax)
アイリン・ピノ(Vn)
ホルヘ・アラゴン(P)
カルロス・ガルシア(ベース)
アレハンドロ・アギアル、アデル・ゴンサレス(パーカッション)

録音:2024年2月 トラウムトン・スタジオ、ベルリン
ベルリン・フィルの人気ホルン奏者サラ・ウィリスがキューバの友人たちと2020年から録音とリリースを開始し、コロナ禍の困難を乗り越えてアル バム3部作と映像作品を無事にリリースした「モーツァルトとマンボ」シリーズ。そこでキューバ音楽の演奏を受け持ったのが、サラ・ウィリスを中 心としたバンド「サラバンダ」でしたが、今回彼らの演奏をたっぷりと聴くことの出来るアルバムが登場となりました。冒頭からサラが得意の低音 を挨拶代わりに吹き鳴らし、陽気な掛け声も入って独特の音楽世界に一気に引き込まれます。有名なヒット曲からクラシックのアレンジ、オリ ジナルまでを幅広く収録。哀愁を帯びたメロディ、体を動かさずにいられないリズム、音を通じたプレイヤー同士の会話と一体感、キューバ音 楽の魅力と音楽の素晴らしさが凝縮されたアルバムです。ラストは各プレイヤーのテンション高いアドリブを盛り込んだ、10分を超えるスリリング なナンバー。国内仕様盤には、キューバ音楽に詳しいスペイン語通訳の太田亜紀氏による日本語解説が付属します。

ALPHA-1104
輝かしい鉄 〜騎士と中世の物語
アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリ(1741-1813):歌劇「獅子心王リシャール」 よりおお、リシャール!おお、我が王よ
ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのリュシー(ルチア)」(フランス語版) より暗いお顔だ - 愛のため 私に逆らうとは/来たれ 闇の天使よ
オルフ:『カルミナ・ブラーナ』 より 胸のうちは抑えようもない 〜「酒場にて」
チャイコフスキー: バレエ『眠りの森の美女』 より 第1幕フィナーレ
オルフ:『カルミナ・ブラーナ』 より 我こそは修道院長なり 〜「酒場にて」/おいらが酒場にいる時にゃ 〜「酒場にて」
トマ:歌劇「アムレット(ハムレット)」 より. 酒よ 悲しみをかき消しておくれ
ロマン・デュマ(1985-):歌劇「シュヴァリエ・デオンの素晴らしい冒険」 より 私はブルゴーニュの果実
ダンディ:歌劇「フェルヴァール」第3幕への前奏曲
グノー:歌劇「ロミオとジュリエット」 CG9よりマブ、妄想の女王
マイアベーア:歌劇「ディノーラ - プロエルメルのパルドン祭」 より おお、力強い魔法よ!
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」 WWV70より 夕星の歌
チャイコフスキー:バレエ『眠りの森の美女』 より 第1幕より幕間と第10景
トマ:歌劇「アムレット(ハムレット)」 より. 疲労が 私の足取りを重くする - 墓石を吹く風に
チャイコフスキー:歌劇「チャロデイカ」 より. フィナーレ
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲
フロリアン・センペイ(Br)
ヨアン・ル・ラン(T)
ボルドー国立歌劇場cho
ボルドー・アキテーヌ国立O
ヴィクトル・ジャコブ(指)

録音:2024年2月 ボルドー国立歌劇場
2009年にボルドー国立歌劇場で「魔笛」のパパゲーノを歌ってデビューしたフロリアン・センペイ。その後は欧米各地の有名歌劇場で成功を 収め、日本でも大きな評判を呼んでいるのは周知の通りです。2022年のロッシーニ・アルバムに続く2枚目のソロは、初期古典派から現代ま での歌劇に限らない様々な作品から、中世のファンタジーと騎士をテーマにセンペイ自身が選曲したコンセプト色の強い内容となりました。所 縁のボルドーのOと共に、一夜のプログラムのように管弦楽作品も間に挟みつつ進められるバラエティに富んだ内容で、センペイの深 みと艶のある歌声を堪能することが出来ます。タイトルの「輝かしい鉄」は彼の母方の祖父が鍛冶屋で剣などを作っていたことに由来し、長い 年月をかけて輝かしく鍛え上げられる声ともかけているとのこと。アルバムは今年(2024年)若くして亡くなったソプラノ歌手ジョディ・デヴォスに 捧げられています。
ALPHA-1105
人間喜劇 〜バルザックの時代の歌
マルク=アントワーヌ=マドレーヌ・デゾージエ(1772-1827):
1. Tableau de Paris (cinq heures du matin) パリの絵巻(午前5時)
ピエール・デュポン(1821-1870):
2. Le livre 書物
 エミール・ドゥブロー(1796-1831):
3. Les relieurs 製本家
ダニエル=フランソワ=エスプリ・オベール
4. Amour et folie 愛と狂気
ピエール=ジャン・ド・ベランジェ(1780-1857):
5. Le corps et l’ame 肉体と精神
ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン(1755-1826):
6. Ne poursuivons plus la gloire もう栄光を追い求めない
ドゥブロー
7. Les chapeaux 帽子
 ベランジェ:
8. Les escargots エスカルゴ
デュポン
9. Les Louis d’or ルイ金貨
ベランジェ
10. L’or 金
デゾージエ
11. Cadet Buteux au Faubourg du Temple
     フォブール・デュ・タンプル通りのカデ・ビュトゥー
ウジェーヌ=フランソワ・ヴィドック(1775-1857):
12. Chanson 歌
アレクサンドル・ピエール・ジョゼフ・ドッシュ(1801-1849)〔作曲〕、
ジョゼフ・フィリップ・シモン・(通称ロックロワ)(1803-1891) &アドルフ・アンヌ・フランソワ・ショカール(1800-1859)〔詞〕:
13. Madame Barbe Bleue 青髭夫人
ベランジェ
14. Les quatre ages historiques 歴史上の4つの時代
15. Ma grand-mere うちのおばあちゃん
デゾージエ
16. Tableau de Paris a cinq heures du soir (conclusion)
     午後5時のパリの絵巻(結び)
リュシール・リシャルド(Ms)
シリル・デュボワ(T)
アルノー・マルゾラーティ(バリトン、音楽監督)
ジェローム・ヴァルニエ(Bs)
レ・リュネジアン(古楽器使用)
クリスティアン・ラボリ(Cl)
クリストフ・テラール(ヴィエラルー〔ハーディ・ガーディ〕)
パトリック・ヴィバール(セルパン、オフィクレイド)
エティエンヌ・ガラティエ(G)
ダニエル・イゾワール(P/1844年製プレイエル)

録音:2022年7月18-21日ムーラン・ア・カフェ劇場、サントメール
様々な階級の人々の生活、その目を通して見た社会を描いた小説を多数発表し、それらを『人間喜劇』という題でくくった作家オノレ・ド・バ ルザック(1799-1850)。彼が描いた人々の暮らしと同じ目線で作られた同時代の歌を集めたアルバムが登場します。演奏はアルノー・マル ゾラーティ率いるレ・リュネジアン。流動的なメンバーによる伸縮自在の編成で、ナポレオンの生涯を当時の歌で綴った「セントヘレナ」などコン セプチュアルな良質アルバムを多数リリースしている彼ららしく、今回も精鋭のアーティストが揃っています。リュシール・リシャルド、シリル・デュボ ワらによる表情豊かな歌はもちろん、ダニエル・イゾワールが弾く19世紀中盤のプレイエルの端正ながら粒のそろった美しさが花を添えているほ か、低音金管ピリオド楽器の名手パトリック・ヴィバールの巧みな伴奏も大きな聴きどころです。

国内仕様
NYCX-10003
国内仕様
税込定価
バッハとフルート〜合奏曲・無伴奏曲・声楽曲
バッハ:5声の序曲 ロ短調(管弦楽組曲第2番) BWV1067
アリア「愛のために、わが救世主は死を願うのです」〜『マタイ受難曲』BWV244 より
無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013
アリア「わが魂よ、おまえが喜んで味わうのはもはや」〜『復活祭オラトリオ』BWV249 より
トリオ・ソナタト長調 BWV1038〜フルート、ヴァイオリンと通奏低音のための
アリア「ああ!なんてすてきなコーヒーの味わい」〜『コーヒー・カンタータ』BWV211 より
アリア「わたしはただ満足です」〜教会カンタータ『わたしはただ満足です』BWV82a より
ジュリエット・ユレル(Fl)
マイリス・ド・ヴィルトレー(S)
アンサンブル・レ・シュルプリーズ

録音:2017 年4月
サント女子大修道院(フランス中西部シャラント=マリティム県)
解説訳・補筆、歌詞訳:白沢達生
輸入品番:ALPHA358
教会カンタータ、受難曲、あるいはミサ曲...といった教会向けの音楽では、彼はオーボエやヴァイオリンと同じように、縦笛や横笛をさまざまな作品に盛り 込みました。とくに教会カンタータ(彼が仕えていたルター派プロテスタント教会で、日曜や祭日の礼拝のたび演奏されていた、合奏を伴う声楽作品)では、20 あまりの作品のなかにリコーダー(縦笛)が使われているのが知られています。そのかたわら、小人数の楽器奏者たちだけで演奏できる室内楽曲を書くとなれ ば、彼はむしろ横笛、すなわちフルートをことさらよく使ったのでした。(解説文より)
NYCX-10004(1SACD)
国内仕様
税込定価
ベネヴォロ(ベネヴォリ):16声のミサ
〜17世紀ローマの多重合唱〜
1.聖アンブロジウス:王なる救世主の永遠の賜物(入祭の行進)
2) モンテヴェルディ:主に向かって新しい歌を歌え(カンターテ・ドミノ)SV293
3) ベネヴォロ:16声のミサ曲:主よ、憐れみたまえ(キリエ)
4) ベネヴォロ:16声のミサ曲:救世主、憐れみたまえ
5) ベネヴォロ:16声のミサ曲:主よ、憐れみたまえ(II)
6) パレストリーナ:あなたは祝福に浴しておられます、おとめマリアよ
7) ベネヴォロ:16声のミサ曲:栄光あれ(グローリア)
8) 作者不詳:背けてしまいませんよう(昇階唱/単旋律聖歌)
9) ベネヴォロ:16声のミサ曲:わたしは信じます(クレード)
10) フレスコバルディ:第29 カンツォーナ(奉献唱に代えて)
11) ベネヴォロ:16声のミサ曲:聖なるかな(サンクトゥス)
12) 作者不詳:祝福あれ(ベネディクトゥス/単旋律聖歌)
13) ベネヴォロ:10声のモテトゥス「地上の王国よ」
14) ベネヴォロ:16声のミサ曲:神の仔羊(アニュス・デイ)
15) ベネヴォロ:16声のマリア讃歌:崇めずにはおれません(マニフィカト)
エルヴェ・ニケ(指)
ル・コンセール・スピリチュエル

録音:2018 年2月
パリ、レバノン聖母教会(ノートルダム・デュ・リバン)
解説訳・補筆、歌詞訳:白沢達生
輸入品番:ALPHA400
このアルバムの中軸をなすミサ曲は、1660 年の作。「もし神があなたのために... SiDeus pro nobis」という歌い出しで始まる教会歌のメロディを軸に して、全16 声部ものパートのために書かれたこの作品は当時大いに人気を博したようで、イタリア各地はもとよりドイツ語圏にも手書きで書き写された楽譜 が残っているほどです。そこには実にさまざまな作曲様式が凝縮されていて、コントラストあざやかに変化をつけた小さな部分の連続からなる音楽は概して、詩 句を聴き取りやすくした総唱部分と、その間に配された独唱がきわだつ部分、そして多声同時進行の精妙な作曲技法が生きる部分...と、きわめて多 様な音作りで聴き手を飽きさせません。ーードゥニ・モリエ(解説文より)
NYCX-10005
国内仕様
税込定価
「ハイドン2032」第6集・哀歌
交響曲第3番ト長調 HOB.I:3
交響曲第26番ニ短調 HOB.I:26「哀歌」
交響曲第79番ヘ長調 HOB.I:79
交響曲第30番ハ長調 HOB.I:30「アレルヤ」
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)
バーゼル室内O(古楽器使用)

録音:2017 年3月2〜7日リーエン迎賓館(スイス北部バーゼル近郊)
解説訳・補筆:白沢達生
輸入品番:ALPHA678
“もうずいぶん前から、私は(これまでに何度か耳にしたり記事で読んだりしてきた)とある件について、ハイドンにぜひ 伺ってみたい...と思っていました。それは、彼が[歌詞をうたう歌手なしに]楽器だけで演奏できるよう曲を書く とき、何かしら自分がことばで説明したかったことを音楽に託していたのか...?という疑問です。「いやめったにそう いうことはありませんでしたね」、ハイドンはそう答えてくれました。「楽器だけのために曲を書くとき、私はだいたいにおい て、純粋に音楽のことしか考えていません――どこまでも、ただ音楽に引きまわされるがままにしてきたまでのこと。しか し、例外がただ一度だけありました――ある交響曲の緩徐楽章アダージョを通じて、神と、愚かな罪人との対話を描 いたことがありましたよ。”アルベルト・クリストフ・ディース、1806年5月27日付――『ヨーゼフ・ハイドン評伝』 (1810 年ウィーン刊)に所収 (解説文より)
NYCX-10006
国内仕様
税込価格
夢想のおもむくところ
レーヴェ:ああ向けて下さい、悲しみの聖母よ(ゲーテ作詩)
シューマン:君よ知るや
 君の顔を/はすの花(以上3曲「ゲーテ『ヴィルヘルム・マイスター』による歌曲集」Op.98a)
ドビュッシー:ひそやかに
 あやつり人形/月の光(以上3曲「雅やかな宴」第1集/ヴェルレーヌ作詩)
ヴォルフ:秘められた恋(「アイヒェンドルフ歌曲集」より)
 ニクセ(水の精)のビンセフース(「メーリケ歌曲集」より)
 捨てられた乙女(「メーリケ歌曲集」より)
 風の歌(「メーリケ歌曲集」より)
ガーニー:眠り(「エリザベス朝の五つの歌」より/フレッチャー作詩)
バスカ:心よ、あの人を忘れよう(ディキンソン作詩)
プーランク:オルクニーズの唄
 ホテル/ワロンの沼地
 パリへの旅/すすり泣き(以上5曲「よくある話」/アポリネール作詩)
バーバー:峠に孤立したホテル(「それでも、と、まだ」Op.41より/ジョイス作詩)
プーランク:お前はこんなふう(「転身物語」より/ド・ヴィルモラン作詩)
プレヴィン:悲しみのように気配を消して
 朝はまた来るのだろうか?
 おはよう、夜更けよ(以上3曲「三つのディキンソンの歌」)
サンドリーヌ・ピオー(S)
スーザン・マノフ(P)

録音:2017年9月
ベルリン、テルデクス・スタジオ
解説訳・補筆:白沢達生
輸入品番:ALPHA397
ウィリアム・クリスティやエルヴェ・ニケらの指揮でフランス・バロック作品の復権に大きく寄与したのち、ロマン派以降の歌曲歌手としても鮮烈な存在感を放ちつづ けるフランスの名歌手サンドリーヌ・ピオー。新作のテーマに掲げられたのは「夢想」。人々の空想から生まれた古代神話の怪物キマイラに由来する Chimeres(とりとめのない空想、夢想)という単語を軸に、南国への夢想をつのらせたゲーテの詩やメーリケの詩集にもとづくドイツ語歌曲、過去への憧憬をに じませたヴェルレーヌの詩や空想ゆたかなアポリネール作品など、フランスの傑作詩にもとづくドビュッシーやプーランクのフランス語歌曲、そして英語詩の歴史に独 特の立ち位置を占めるディキンソン作品やエリザベス朝時代の古めかしい詩を歌詞にしたガーニーの、あるいは指揮者として名高いプレヴィンの手がけた英語歌 曲……解説に寄せられたピオーの言葉(日本語訳付)をひもときながら、ヨーロッパ最前線で音楽愛好家たちが接している洗練されたプログラムを、ピオーとの 信頼も深い名伴奏者スーザン・マノフとの共演でじっくり味わえる1枚です。
NYCX-10007
国内仕様
税込価格
ド・ラランド(1657-1726):神の荘厳さを、その力強さを
さあ今こそ、主を祝い迎えよう
テ・デウム(神よ、わたしたちはあなたを讃えます)
総指揮:ヴァンサン・デュメストル
アンサンブル・エデス
ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)

録音:2017年5月、ヴェルサイユ旧王室礼拝堂
解説訳・補筆:白沢達生
輸入品番:ALPHA968
ヨーロッパの流行は、フランスから――その立役者となったルイ14世が、壮麗なヴェルサイユ宮殿を建てさせ自ら住みはじめたのは、王室音楽総監督リュリが亡く なる少し前のこと。そのころ新たに王の寵愛を得た俊才作曲家ド・ラランドは、組織改編あいなった王室礼拝堂楽団の長としても敏腕をふるい、充実したオー ケストラ書法がきわだつ先進的なグラン・モテ(大規模教会音楽)を続々発表しました。リュリの作法よりもさらに踏み込んだ楽器の活かし方もきわだつこれらの 傑作から、初期の2名品と、作曲家晩年まで改変が続いた金字塔的名作「テ・デウム」――やがてラモーを準備することになる、世紀の変わり目のフランス王 室を彩った壮麗なる音世界を、バロック期の同国の音楽にきわめて造形の深いヴァンサン・デュメストルがあざやかな解釈で伝えます。 デュメストル&ル・ポエム・アルモニークはすでに数年前、リュリとシャルパンティエの「テ・デウム」(Alpha952)でも独自のテンポ設定や徹底した楽器再現など、 随所で入念さをパフォーマンスとむすびつけてみせる適性の高さを印象づけたところ。マーケットの期待値に応え、さらなるその上をゆく企画力は、音楽学者ト マ・ルコントを迎えての解説文(訳付)にもありありと示されています。
NYCX-10008
国内仕様
税込価格
RESOUND BEETHOVEN 第6集
ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調 Op.93
ピアノ協奏曲 ニ長調 Op.61a(原曲:ヴァイオリン協奏曲)
ゴットリーブ・ヴァリッシュ(フォルテピアノ…1825年 ウィーン、フランツ・バイヤー製
walnut veneer, compass F'to f''')
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO(ピリオド楽器使用)

録音:2017年11月 ライヴ
オーストリア科学アカデミー
解説訳・補筆:白沢達生
輸入品番:ALPHA477
ベートーヴェンの交響曲を「当時の楽器と奏法で」解釈する古楽器録音……そのような試みはすでに40年ほどの歴史が刻まれているところ、作曲家自身が活 躍した地である古都ウィーンを拠点としている強みを活かし、初演場所だった(ないしそれに準ずる)歴史的建造物を会場にして、もちろん初演時の状況も周 到に検証したうえでの演奏編成と楽器で「初めて世に出た時の響き」に迫ろうとするハーゼルベック&ウィーン・アカデミーO。その圧倒的な説得力の一 端は、昨年4月に武蔵野市民文化会館リニューアル記念で行われた、あのベートーヴェン交響曲全曲演奏会にもあらわれていました。関連作を交えて Alphaレーベルで進められてきた録音プロジェクト第5作は、創作の節目をしめす隠れ重要作たる第8交響曲と、英国での楽譜出版を見込んでピアノ協奏 曲へと編曲されたヴァイオリン協奏曲の異版を収録! 作曲家生前のウィーンのピアノを用いた音響世界が、交響曲での充実解釈とあいまって、ベートーヴェン のすぐ間近に私たちを誘います。
NYCX-10009
国内仕様
税込価格
ブクステフーデ:教会音楽と室内楽曲
神よお救いください、水かさがすでに BuxWV34 〜6声の合唱、〜2つのヴァイオリン、2つのヴィオラ、ヴィオローネと通奏低音のための
トリオ・ソナタ(またはチャコーナ) イ短調 BuxWV272〜ヴァイオリン、バス・ガンバと通奏低音のための
お命じください、御使いに BuxWV10〜4声の独唱群、2つのヴァイオリン、ヴィオローネと通奏低音のための
イエスはわが喜び BuxWV60〜3声の独唱群、2つのヴァイオリン、ファゴットと通奏低音のための
トリオ・ソナタ 変ロ長調 BuxWV255〔作品1−4〕〜ヴァイオリン、バス・ガンバと通奏低音のための
心からあなたを愛してやみません、おお主よ BuxWV41〜5声の合唱、2つのトランペット、2つのヴァイオリン、2つのヴィオラ、ヴィオローネと通奏低音のための
トリオ・ソナタ ニ長調 BuxWV267
〜バス・ガンバ、ヴィオローネと通奏低音のための
イエスはわが命のなかの命BuxWV62〜4部の独唱群、2つのヴァイオリン、2つのヴィオラ、ヴィオローネと通奏低音のための
リオネル・ムニエ(総(指)バス)
オリヴィエ・フォルタン(器楽曲(指)オルガン、チェンバロ)
ヴォクス・ルミニス(古楽声楽集団)
アンサンブル・マスク(古楽器使用)

録音:2017年1月アントウェルペン、AMUZ音楽堂(フランデレン音楽祭期間)
解説訳・補筆:白沢達生
輸入品番:ALPHA287
夕べの音楽……それは北ドイツの港湾大都市リューベックで、取引所の近くにあった聖母教会を会場にして行われていた音楽会のこと。17世紀末、スウェーデ ンとデンマークで経験を積んだ名匠ブクステフーデが運営していたこの集いは国際的に知られ、年若い頃のバッハもわざわざ大旅行をして聴きに来たほどでした。 聖母教会はルター派プロテスタントを奉じており「必ず訪れる死を前に、人はどうすべきか」を考える機会が多かった――畢竟、ブクステフーデがそこで書いた音 楽にも「人生の夕べ」に想いを馳せる音楽が少なくありません。8人の精鋭歌手によるソリスト編成でバロック期の傑作を続々録音してきたヴォクス・ルミニス が、彼らと同様ドイツ語圏の17世紀音楽を得意とする古楽器集団アンサンブル・マスクと手を携え制作したブクステフーデ・アルバムは、バルト海に面した北方 世界で、バッハ以前の人々が触れていた「人生の夕べ」をいつくしもうとする音楽のひとときを、ありありと今に甦らせます。歌詞の語句をわかりやすく伝える極小 編成の歌唱、ヴェテランぞろいの室内楽編成の魅力をみごと収めた自然派録音。低音楽器ばかりの珍しいトリオなど、室内楽曲の選曲も絶妙です。
NYCX-10010
国内仕様
税込価格
バッハ:リュートによる二つの組曲とシャコンヌ BWV995・1004 ・1007
組曲 ト長調 BWV 1007 〜無伴奏チェロ組曲 第1番にもとづくトーマス・ダンフォードによる編曲版
組曲 ト短調 BWV 995 〜無伴奏チェロ組曲 第5番にもとづく作曲者自身による編曲版
チャコーナ(シャコンヌ)BWV1004 〜無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番の終楽章にもとづくトーマス・ダンフォードによる編曲版
トーマス・ダンフォード(アーチリュート)
使用楽器:クレモナのジュゼッペ・トゥミアーティ1993年製作

録音:2017年7月ラ・ショー・ド・フォン(スイス)、ロマン民衆劇場 音楽室
解説訳・補筆:白沢達生
輸入品番:ALPHA361
さまざまなかたちで自作品を編曲しつづけ、曲そのものの深みを自ら探究しつづけたバッハ。日々の仕事の成果である教会カンタータにも数々の再構成版が存 在しますが、とくに室内楽曲や器楽曲を、同じ音楽でありながら異なる楽器で奏でるようアレンジした楽譜を残してくれていることは、この作曲家の脳裡に広がっ ていた音楽世界に迫るうえでも有難い状況といってよいのではないでしょうか。編曲作品の多さゆえ「バッハ流儀の編曲」を通じて既存作の思わぬ側面に光を あてる試みも、かつて巨匠グスタフ・レオンハルトが弦楽独奏曲をチェンバロ独奏曲へと整えなおした名盤での解釈をはじめ、さまざまに試みられてきたこと―― 今を生きる古楽、ともいうべき試みを自ら手がけながら、バッハ自身も愛したリュートの響きで無伴奏曲を縦横無尽に解き明かしてゆくのは、フランス古楽界随 一のガンバ奏者夫妻を両親にもつトーマス・ダンフォード! 精巧さと大胆さの相半ばする解釈の妙、克明な音色が美しいアーチリュートの響きが絶妙な新録 音です。

NYCX-20005
日本語訳解説付国内盤
税込定価
バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻 セリーヌ・フリッシュ(Cemb)
使用楽器:ジルバーマンのモデルに基づく
アントニー・サイディとフレデリク・バル1995年製作の再現楽器

録音:2014年10月19〜25日
サン=レミ教会、フラン=ワレ(ベルギー中部ナミュール州)
解説日本語訳・補筆:白沢達生
【輸入品番:ALPHA221】
…輸入盤も価格改定がございます。
※マーキュリー社取扱い旧国内盤ALPHA221の改訂値下げ再発売。
徹底的に作品に忠実でありながら鮮烈にみずみずしいバッハ解釈で知られた古楽器集団カフェ・ツィマーマンで、バロック・ヴァイ オリンのパブロ・バレッティとともに共同主宰者をつとめてきたセリーヌ・フリッシュ。ソロ録音で彼女の名を不動のものにした『ゴール トベルク変奏曲』から14年の時をへて、2015年にリリースされた『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』は、並居る過去の競合盤 の存在にもかかわらず『ディアパゾン』『クラシカ』などフランス批評誌から相次いで最高のレビュー賞を授けられました。まさに「満 を持して」の登場だったこの名盤も、「第2巻」リリースにあわせてお求めやすい価格で再登場。国内仕様では「第2巻」同様、ラ イプツィヒ・バッハ協会の中心人物で21世紀バッハ研究を牽引する学者のひとりペーター・ヴォルニーによる解説の日本語訳が 添付されます。


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