湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


声楽曲・新譜速報1


※発売済のアイテムも含め、約3ヶ月間掲載しています。
※新しい情報ほど上の段に記載しています。
※表示価格は全て税込みです。



ALPHA
ALPHA-929(1CD)
シューベルト:美しき水車小屋の娘 コンスタンティン・クリンメル(Br)
ダニエル・ハイデ(P)

録音:2022年3月マルクス・シティクス・ホール、ホーエネムス、オーストリア
1993年ドイツ生まれのバリトン、コンスタンティン・クリンメルのALPHAレーベル3枚目のソロ・アルバム。ド イツ・ロマン派のバラード集(ALPHA549)、ウィーン古典派のアリア集(ALPHA892)に続く今作は、待 望の正統派歌曲集「美しき水車小屋の娘」となりました。彼の美しく滑らかな歌声をこれまで以上に堪 能できるアルバムです。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0058(1CD)
それでも、愛は 〜ブラームス:歌曲とピアノ曲
青春の歌 Op.63-5
永遠の愛について Op.43-1
お前の青い瞳 Op.59-8
日曜日の朝 Op.49-1
間奏曲 Op.116-4*
ドイツ民謡集 WoO33より
 第5曲 太陽はもう輝かない
 第6曲 谷底で
 第25曲 私の恋人の唇はバラ色
心変わり Op.48-2
カプリッチョ Op.116-3*
2つの歌曲 Op.91**
カプリッチョ Op.116-1*
4つの厳粛な歌 Op.121(ジャン=ピエール・メクリ編、弦楽四重奏伴奏版) ***
*=ピアノ独奏曲
マリー=クロード・シャピュイ(Ms)
クリスティアン・シャモレル(P)
ハンス・エディジ(Va)**
シネ・ノミネQ***

録音:2021年1月14-16日/スイス、ラ・ショー=ド=フォン、サル・ド・ミュジーク
ブラームス晩年の傑作歌曲『4つの厳粛な歌』を頂点に据え、声楽曲とピアノ独奏曲を絡めて構成したアルバムです。愛について歌いながらも、どこか超越した 雰囲気をもつ形而上学的な音楽が続き、最後の『4つの厳粛な歌』が本来のピアノ伴奏ではなく弦楽四重奏伴奏になっていることで、特別感のあるクライマックス が築かれています。この曲のもつ懐の深さ、一音一音を踏みしめる重みが、原曲とは一味違った質感で表現された魅力的な編曲です。
マリー=クロード・シャピュイはスイスのメゾソプラノ歌手。バロック・オペラや宗教曲での活躍が多く、ノリントン、ヤーコプス、アーノンクール、シャイーらと共演 しています。 (Ki)

SUPRAPHON
SU-4314(1CD)
ドヴォルザーク:合唱曲集
(1)ミサ曲 ニ長調 Op.86B175
(2)聖書歌曲集 Op.99B189より第1〜5曲
(3)テ・デウム Op.103B176
マルチェラ・マホトコヴァー(S)(1)、
スタニスラヴァ・シュカトゥロヴァー(A)(1)、
オルドルジヒ・リンダウアー(T)(1)
ダリボル・イェドリチカ(Bs)(1)、
インジフ・インドラーク(Br)(2)、
マリア・ヘレニタ・オリヴァレス(S)(3)、
ジャンニ・マッフェオ(Br)(3)
プラハ・フィルハーモニーcho
ヴァーツラフ・スメターチェク(指)
プラハSO

録音:(1)1970年3月11日&12日、(2)1969年11月6-10日、(3)1970年4月4日&6日/ルドルフィヌム(プラハ)
ヴァーツラフ・スメターチェク(指)プラハSOの名盤、ドヴォルザークの「ミサ曲 ニ長調」、「聖書歌曲集」より第1〜5曲、「テ・デウム」が再発売いたし ます!ドヴォルザークは信仰心の厚い人であり、宗教曲、教会音楽など聖書に基づく作品はドヴォルザークにとって最も大切にしてきました。
「ミサ曲 ニ長調」はドヴォルザークのパトロンで有力な建築家ヨゼフ・ハラーフカが礼拝堂の落成式のための委嘱作。「聖書歌曲集」はドヴォルザークが好んだ 詩篇をチェコ語訳に合わせた全10曲の作品で当録音では第1〜5曲を収録。そして「テ・デウム」はアメリカ発見400年祭のために作曲された祝祭のための壮 大なカンタータ。他の2作品と同様ドヴォルザークらしい美しいメロディで彩られています。録音当時最高の独唱陣を迎えた記念碑的名盤です。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187064
(1SACD)
メンデルスゾーン:合唱曲集
(1)詩篇第100番「全地よ、主に向かいて歓呼の声をあげよ」MWV B45
3つの詩篇モテット Op.78
(2)第1番〜詩篇第2番「いかなれば諸々の民の立ち騒ぎ」(改定版)MWV B41
(3)第2番〜詩篇43番「神よ、わたしを裁きたまえ」(改定版) MWV B46
(4)第3番〜詩篇第22番「我が神よ、我が神よ、なにゆえわたしを見捨てられるのか」MWV B51
2つの宗教的合唱曲 Op.115
(5)第1番「死せる者は幸いなり」
(6)第2番「思慮深きひとは、さらに輝き」
ドイツの典礼より MWV B57より
(7)第3番「キリエ」
(8)第4番「いと高きにある神に栄光あれ」
(9)第10番「聖なるかな」
(10)夕べの祈り「主よ、わたしたちを憐れみたまえ」 MWV B12
(11)「目を上げて」〜オラトリオ「エリヤ」Op.70より
(12)主はあなたのために天使に命じ MWV B53
3つモテット Op.69
(13)第1番「今こそ主よ、僕を去らせたまわん」 MWV B60
(14)第2番「全地よ、主に向かいて歓呼の声をあげよ」 MWV B58
(15)第3番「わたしの魂は主をあがめ」 MWV B59
(16)聖なるかな MWV B47(世界初録音)
フィリップ・アーマン(指)
MDRライプツィヒ放送cho

録音:2022年9月/パウル・ゲルハルト教会(ライプツィヒ)
名合唱指揮者マーカス・クリードに師事し、主にドイツの放送合唱団で指揮者を務めてきた合唱指揮者フィリップ・アーマン(1974年生) が、現在首席指揮者を務めるMDRライプツィヒ放送合唱団とメンデルスゾーンの宗教合唱曲を録音。
「スコットランド」「イタリア」「真夏の夜の夢」といったオーケストラ作品や、「無言歌」「歌の翼に」といった愛らしい小品の影に隠れがちですが、メンデルスゾー ンにとって合唱曲は、大変重要なジャンルでした。メンデルスゾーンは、パレストリーナやバッハらのルネサンスやバロックの様式だけでなく、ユダヤ教の伝統音楽 の様式も取り入れ、独自の合唱音楽の様式を作り上げました。そのすばらしい音楽は、19世紀ドイツの教会音楽の頂きとされています。このアルバムには、有名な 詩篇のドイツ語訳に付けられた作品からラテン語の作品(Op.115)、そして世界初録音となる「聖なるかな」MWV B47まで、メンデルスゾーンの宗教合唱曲 の概要と言える楽曲が選ばれ、収録されています。約70名という大規模な合唱団をまとめあげ、精緻な響きを生み出すアーマンの手腕はさすがです。
メンデルスゾーンの重要なジャンルである合唱音楽の貴重なアルバムというだけでなく、日本のアマチュア合唱団にとってのまたとないお手本となる歌唱と言え るでしょう。 (Ki)

カメラータ
CMBK-30006
(1CD+BOOK)
税込定価
2023年5月31日発売
古代からの声〜伊福部昭の歌曲作品/藍川由美
平安朝の秋に寄する三つの詩
 秋の夜も名のみなりけりあふといへは事そともなくあけぬるものを(小野小町『古今和歌集』巻十三「恋三」六三五)
 人はこす風にこのはゝちりはてゝよなよなむしはこゑよはるなり(曾禰好忠『新古今和歌集』巻五「秋歌 下」五三五)
 うき事もこひしき事も秋のよの月にはみゆる心ちこそすれ
 人きてかへりぬる十月ばかりに(和泉式部『和泉式部集 正集』五七〇)

ギリヤーク族の古き吟誦歌(伊福部昭 詞)
サハリン島先住民の三つの揺籃歌(伊福部昭 採録)
摩周湖(更科源蔵 詩)
蒼鷺(更科源蔵 詩)
藍川由美(ヴォーカル)
蓼沼明美(P)、百武由紀(Va)、神農広樹(Ob)、竹田勉(Cb)

書籍付きCD
●三方背ケース
●書籍52P+4P
●DVDトールケース

録音:2022年1月
 作曲家・伊福部昭から四半世紀にわたり指導を受け、これまでに演奏 会シリーズ、全歌曲集CDやCDブックなどで彼の音楽の真価を伝えてき た藍川由美。  今回、藍川由美がリリースするのは、2007年に手稿譜が見つかった伊 福部昭作曲「平安朝の秋に寄する三つの詩」を藍川自身が校訂、録音し た音源を中心に、伊福部昭の歌曲作品集CDとその解説本をセットした CDブックです。  知られざる伊福部のこの作品の重要性を、藍川が自身の歌唱と筆で解 き明かし、伊福部昭歌曲の真髄を伝える伊福部ファン必携の労作です。(カメラータ)

Gramola
GRAM-99297(1CD)
シューマン:歌曲集
リーダークライス Op.24
二人の擲弾兵 Op.49No.1
ベルシャザール Op.57
詩人の恋 Op.48
ダニエル・グートマン(Br)
マクシミリアン・クロマー(P)

録音:2022年12月16-19日
オーストリア出身、ゲルトナープラッツ劇場のアンサンブル・メンバーとして活躍するバリトン歌手、ダニエル・ガットマンと マクシミリアン・クロマーによるシューマンの歌曲集。"歌の年"に書かれたハイネの詩による「リーダークライス」と「詩人 の恋」では若者の切ない心情を、甘やかな声で切々と歌い上げています。ピアノのクロマーは室内楽と歌曲伴奏に 力を入れ、国際フェスティヴァルやコンサートホールで幅広く活動するピアニストです。

DIVINE ART
DDX-21106(1CD)
NX-B07
アメリカの合唱作品集
ランドール・トンプソン(1899-1984):アレルヤ
バーバー:アニュス・デイ
エリック・ウィテカー(1970-):黄金の光
コープランド:シンプル・ギフト
コープランド:初めに
バーバー:この輝く夜にきっと
アイヴズ:詩篇67篇
ガーシュウィン:サマータイム - 歌劇「ポーギーとベス」より
伝承曲:シェナンドー(ロビン・ホワイト編)
コープランド:私は猫を買ってきた
バーバラ・ネイラー(Ms)
アルバン・ヴォイシズ(合唱)
ピーター・ジェイケル(P)
ロビン・ホワイト(指)

録音:2022-2023年

アメリカ近現代の作曲家たちの合唱曲を集めた1枚。バーバーの「アダージョ」を無伴奏合唱曲に編曲した心にしみ いる「アニュス・デイ」から、コープランドの愉しい「私は猫を買ってきた」まで様々な曲が集められています。合唱指揮 者のロビン・ホワイトはアレンジャーとしても名高く、このアルバムでも有名なアメリカ民謡「シェナンドー」を見事な合唱 曲に編曲しています。アルバン・ヴォイシズはロビン・ホワイトと故フリーダ夫人によって設立された室内合唱団。ホワ イトが作曲したクリスマスソング「世界の光」が好評を博しています。

Orchid Classics
ORC-100247(2CD)
NX-B03
サミュエル・コールリッジ=テイラー(1875-1912):合唱作品集
【CD1】…宗教曲
1. Te Deum Laudamus
2. The Lord is my strength
3. In thee, O Lord
4. Jubilate Deo
5. O ye that love the Lord
6. Benedictus
7. By the waters of Babylon
8. Arietta アリエッタ(オルガンのための3つの小品)
9. Lift up your heads
10. Magnificat
11. Nunc Dimittis
12. Now late on the Sabbath Day
【CD2】…世俗曲
1. Sea Drift 海流
2. By the lone Sea Shore 孤独な海辺で
3. Whispers of Summer 夏のささやき
4. The Evening Star 宵の明星
5. Elegy エレジー(オルガンのための3つの小品)
6. The Lee Shore リー・ショア
7. Song of Proserpine プロセルピンの歌
8. Summer is gone 夏は去った
9. Melody メロディ(オルガンのための3つの小品)
10. Viking Song ヴァイキングの歌
アリソン・ポンスフォード=ヒル(S)
ジェイムズ・オーフォード(Org)
ロンドン・コーラル・シンフォニアcho
マイケル・ウォルドロン(指)

録音:2023年1月17-19日
ロンドンに生まれ、アフリカ系音楽家のパイオニア的存在として特にアメリカで高い評価を得たサミュエル・コールリッジ=テイラー。この2枚組は彼の宗教的な 合唱曲と世俗的な合唱曲が収録されており、多くは初めて録音されたものです。 コールリッジ=テイラーの合唱音楽に興味を持ち、その音楽性の深さと多様性に感銘を受けた指揮者のマイケル・ウォルドロンによってこのリリースが実現しま した。収録された作品はシンプルな曲からカンタータを思わせる壮大な曲まで多彩な雰囲気をもっています。

Acte Prealable
AP-0549(1CD)
ユゼフ・クログルスキ(1815-1842):宗教音楽集 Vol.2
ミサ曲 ニ長調
アニュス・デイ/葬送ミサ(レクイエム) ニ短調
ハンナ・ザヨンチキエヴィチ(S)、
ドナタ・ズリアーニ(Ms)、マチェイ・ナチク(Br)、
リアン・ユー(Br)、ロベルト・カチョロフスキ(バリトン、オルガン)

録音:2022年11月&12月
わずか27歳でその生涯を終えた作曲家、ユゼフ・クログルスキ(1815-1842)による合唱作品集の第2弾!クログルスキは父親から音楽を学び始め、その後一般音楽学校でカロル・クルピンスキやユゼフ・エルスネルに作曲を師事しました。彼の最初の公開演奏会は1825年に行われ、この時わずか10歳であった音楽家の名声は一気に高まり、「将来有望なピアニスト」と見なされ、「ポーランドのモーツァルト」、「若きリスト」と呼ばれるようになりました。創作活動の面でも驚くほど豊かな才能に恵まれていた彼は、27歳という短い生涯であったにも関わらず、「ピアノとオーケストラのための序曲 ニ短調」のような管弦楽作品、2つのピアノ協奏曲、室内楽、ピアノ、声楽、11の声楽器カンタータ、10のミサ曲という膨大の数の作品を残しています。

Rondeau
ROP-620607(2CD)
フォーレ:宗教音楽全集
汝はペテロなり(c.1872)
詩篇第136篇「バビロンの川のほとりに」(1863)
アヴェ・マリア Op.93
サルヴェ・レジーナ Op.67-1
アヴェ・マリア Op.67-2
小ミサ曲(1881, rev.1906)/祈り(1890)
サンクタ・マーテル(c.1894)
タントゥム・エルゴ Op.55
ベネディクトゥス(c.1880)
アヴェ・マリア(c.1894)
アヴェ・ヴェルム Op.65-1
タントゥム・エルゴ Op.65-2
見よ忠実なしもべ Op.54
アヴェ・マリア Op.posth.(1871)
ラシーヌ讃歌 Op.11
レクイエム Op.48(1888/89年版)
おお サルタリス Op.47-1
恵み深き御母マリア Op.47-2
子どもたちの降誕祭(c.1888-1890)
神のみ子がお生まれになった(1888)
降誕祭 Op.43-1/夜想曲 Op.43-2
レクイエム Op.48(1893年版) より 第2曲「奉献唱」、第6曲「リベラ・メ」
タントゥム・エルゴ(1904)
シュプリンゲ・キリスマ青年cho、
ハノーファー宮廷楽団、
ケノ・ウェーバー(指)、
ロビン・フリンカ(Org)、
ユセフィーネ・ミンドゥス(S)、
ルート・ヘーデ(A)、シュテッフェン・クルーゼ(T)、
コンスタンティン・インゲンパス(バリトン、バス)、
ケア・ラドンス(ソプラノU)、
クリスティアン・ペイシ(P)

録音:2021年8月31日-9月5日、聖ミカエル聖堂(ヒルデスハイム、ドイツ)
2014年から2021年まで芸術監督を務めたケノ・ウェーバーの指揮の下、北ドイツを代表する青年合唱団として知られるシュプリンゲ・キリスマ青年合唱団がフォーレの宗教音楽を初めて全曲録音しました。このプロジェクトは2018年、彼らが「Totensonntag」(死者の日曜日)の礼拝で初めてフォーレのレクイエムを歌ったことがきっかけとなってスタート。1888/89年版レクイエムの親密さ、音色の調和、器楽の鮮やかさに魅せられた彼らはレコーディングを行うことにします。Rondeau Produktionがこのアイデアに共感し、さらには宗教音楽を全曲録音するという提案が生まれ、この大きなプロジェクトに発展していきました。ようやく録音のスケジュールも固まり具体的に動き始めた2020年初めにはCovid-19の拡大によって中断を余儀なくされたものの、少人数での屋外リハーサルやオンライン・リハーサルを重ねることでメンバー全員がその情熱を絶やすことなく燃やし続け、ついに2021年8月から9月にかけて行われたレコーディングをもってこの素晴らしいプロジェクトを完成させました。1877年から1905年にかけてパリの教区教会「ラ・マドレーヌ」で有名なレクイエムをはじめほぼすべての宗教音楽を作曲し、「ラ・マドレーヌ」の少年合唱団を自ら指揮して演奏していたというフォーレの宗教音楽の全貌を、シュプリンゲ・キリスマ青年合唱団の若い歌手たちが瑞々しい歌声で美しく表現します。

Rondeau
ROP-6241(1CD)
R.シュトラウス:歌曲集(無伴奏混声合唱版)
4つの歌 Op.27より 第4曲「明日!」(無伴奏混声16部合唱と独奏ヴァイオリン版)/4つの最後の歌 Op.150(無伴奏混声16部合唱と独奏ヴァイオリン版)/6つの歌 Op.68より 第1曲「夜に」, 第2曲「私は花束を編みたかった」(無伴奏混声6部合唱版)/8つの歌 Op.10より 第3曲「夜」, 第7曲「イヌサフラン」, 第8曲「万霊節」(無伴奏混声8部合唱版)/3つの歌 Op.29より 第3曲「夜の逍遥」(無伴奏混声5部合唱版)/5つの歌 Op.32より 第1曲「愛を抱いて」(無伴奏混声5部合唱版)/5つの歌 Op.15より 第1曲「マドリガル」(無伴奏混声5部合唱版), 第5曲「帰郷」(無伴奏混声8部合唱版)/「はすの葉」の詩による6つの歌 Op.19より 第4曲「二人の秘密をなぜ隠すのか」(無伴奏混声8部合唱版)/5つの歌 Op.48より 第2曲「さまよう心」, 第4曲「冬の霊感」(無伴奏混声4部&5部合唱版)
ザールブリュッケン室内cho
ヘルムート・ヴィンケル(Vn)、
ゲオルク・グリュン(指)

録音:2020年2月22日-24日&2022年2月26日-28日、ザールラント放送協会大ホール(ザールブリュッケン、ドイツ)
R・シュトラウスの有名な歌曲の数々を無伴奏混声合唱のためのアレンジで聴く1枚。歌曲を原曲のアイデアをできるだけ損なわずに無伴奏合唱のために編曲するにはピアノやオーケストラのパートも人間の声に変換する必要がありますが、フランツ・ツィムノルとクリトゥス・ゴットヴァルトの2人は、前奏や後奏などの純粋な器楽部分にも歌詞を加えることで声楽と器楽の間の境界を解消させるなど、様々な手法を駆使して作品の全体性を形成しており、いずれもシュトラウスの意図を確実に保ちながらも作品に新しい聴感と視点を提供しています。声楽パートの歌詞と旋律を伝えると同時に器楽伴奏の役割も担うという非常に高い技術を要求されるアレンジながら、ドイツの著名な室内合唱団の一つに数えられるザールブリュッケン室内合唱団はハイレベルな歌唱技術とアンサンブル能力を披露し見事に歌い上げています。
KLANGLOGO
KL-1546(1CD)
R.シュトラウス:歌曲集
フリードリヒ・リュッケルトによる5つの詩 Op.46
5つの歌 Op.47/3つの歌 Op.29
4つの歌 Op.27より 〔第3曲、第4曲〕
「最後の葉」による8つの詩 Op.10より 〔第1曲、第2曲、第3曲、第8曲〕
トーマス・ラスケ(Br)、
ヴェレーナ・ロイス(P)

録音:2021年9月、ドイツ
ドイツの名バリトン、トーマス・ラスケが歌うR・シュトラウスの歌曲集。学生時代からシュトラウスの音楽に触れ、常にレパートリーの中で大きな役割を果たし、1997年にはミュンヘンのR・シュトラウス・コンクールでも優勝したラスケが、200曲以上に及ぶシュトラウスの豊穣なリート作品から選りすぐりの5つの歌曲集(一部抜粋)をセレクトし、濃密で贅沢な歌唱でお届けします。
トーマス・ラスケはシュトゥットガルト生まれのバリトン歌手。1997年にミュンヘンで行われたR・シュトラウス・コンクールで第1位を獲得。シャイー、ヤンソンス、コープマン、サヴァリッシュなどの著名な指揮者、バイエルン放送響、ベルリン・ドイツ響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ケルンWDR響、サンクトペテルブルク・フィル、アムステルダム・バロック・オーケストラなどの世界的なオーケストラやアンサンブルと共演してきました。

Eudora
EUDSACD-2304(1SACD)
ヘスス・レギド(b.1943):歌曲集
生(Vida)-Violetas mojadas、Romances del bajo Duero
死(Muerte)-Oracion en silencio
愛(Amor)-Triptico lorquiano、Soledades
ラケル・ロヘンディオ(S)、
イレーネ・アルファゲメ(P)

録音:2022年11月14日-15日、ミゲル・デリーベス文化センター・シンフォニーホール(バリャドリッド、スペイン)
スペインの高音質レーベル、Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様のシリーズから、スペインで最も偉大な現代芸術歌曲の作曲家の一人である、ヘスス・レギドの作品集が登場。
1975年のデビュー以来、スペインを代表する歌曲作曲家の一人として活躍するヘスス・レギドは、80年代には多くの作曲賞を受賞し、中でもオルガン曲ではクリストバル・アルフテル賞をしています。
本アルバムでは、レギドの詩的で力強い言葉の3本柱である愛、死、生を巡る作品の数々を、ベルリン・フィル、ボストン響、BBCフィルなど、世界最高峰のオーケストラとの共演や、スペインの名ピアニスト、アレクシス・ムニョスからも絶賛されるソプラノ、ラケル・ロヘンディオの美声で彩ります。
フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。


SOMM

SOMMCD-0670(1CD)
NX-B04
Stimme der Liebe 愛の声〜イアン・パートリッジの85歳を記念して
シューベルト:歌曲集

春に Op.101No.1/D882
初めての喪失 D226
それらがここにいたことは Op.59No.2/D775
孤独な男 Op.41/D800
夜咲きすみれ(花大根) D752
わが心に D860
囚われの歌人たち D712
月に寄せて Op.57No.3/D193
盲目の子 Op.101No.2/D833
ヴィルデマンの丘をこえて D884
わが揺りかごの前で D927
ただあなたのそばに Op.95No.2/D866
愛は裏切られ Op.23No.1/D751
恋人はそばに D162
アリンデ Op.81No.1/D904
彼女の絵姿 D957/漁師の娘 D957
夜と夢 D827/愛の声 D412
挨拶を送ろう Op.20No.1/D741
イアン・パートリッジ(T)
ジェニファー・パートリッジ(P)
イアン・パートリッジ(P)
アーネスト・ラッシュ(P)

1968-72年 BBC放送音源より初CD化
2023年6月12日に85歳の誕生日を迎えるイギリスの名テノール歌手イアン・パートリッジ。モンテヴェルディやエリザベス朝のリュート曲から、シェーンベルクとブ リテンなどまで幅広いレパートリーを持つパートリッジですが、このアルバムは彼が1968年から72年にかけてBBCラジオで歌った、彼が最も愛するというシューベ ルトの歌曲を20曲収録したものです。多くの曲の伴奏を務めるのは彼の妹ジェニファーで、二人は長らく共演し、多くのリサイタルと録音を行っています。アー ネスト・ラッシュも彼が信頼するピアニスト。またパートリッジ自らピアノを演奏して歌った3曲も収録されています。

CD ACCORD
ACD-318(2CD)
NX-E07
ロッシーニ:小荘厳ミサ曲(1863) Agnieszka Rehlis(Ms)
Andrzej Lampert(T)他
Agnieszka Kopacka-Aleksandrowicz(P)
ワルシャワ・フィルハーモニーcho
バルトシュ・ミハウォフスキ(指)

録音:2018年5月18、19日(ライヴ)
ワルシャワ・フィルハーモニー合唱団の創立70周年記念アルバム。2018年5月18日と19日に行われたロッシーニ 「小荘厳ミサ曲」のライヴを収録した2枚組です。 この作品はロッシーニが晩年に作曲した宗教音楽ですが、90分近い長さにもかかわらず、オーケストラの代わりに ピアノ・デュオとハルモニウムが伴奏するという小さな編成で書かれているため「小荘厳ミサ曲」という名前が付けられ ています。しかしオペラの大家ロッシーニのこと、歌のパートはオペラを思わせる伸びやかで美しい旋律に溢れていま す。全てポーランドの歌手、奏者たちによる華やかな演奏をお楽しみください。

ALPHA
ALPHA-912(1CD)
禁断の果実
作者不詳:恋人にりんごを
フォーレ:楽園にて 〜『レクイエム』 (P独奏)
  「主なる神はエデンの園に木をはえさせた」
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):りんご畑
  「主なる神は人を連れてエデンの園に置いた」
ヴォルフ:ガニュメート 〜『ゲーテの詩による歌曲集』第50番
クルト・ヴァイル:ユーカリ
 「人が一人でいるのはよくない」
プーランク:捧げもの 〜『陽気な歌』 FP42-6
  「喜びの園」
レイナルド・アーン(1874-1947):クロリスに
R・シュトラウス:ばらの花輪 〜『4つの歌』 Op.36-1
ヴォルフ:恋人に
  「アダムとその妻は、いずれも裸であったが、恥ずかしいとは思わなかった」
ロジャー・クィルター(1877-1953):今、深紅の花びらは眠り 〜『3つの歌』 Op.3-2
  「そして彼らは結び合い、一体となる」
ヴォルフ:恋人の死を見たいなら 〜『イタリア歌曲集』
ドビュッシー:髪 〜『ビリティスの3つの歌』 L90-2
 「おまえは園のどの木からでも心のままに取って食べてよい」
プーランク:バッカスのクプレ 〜『陽気な歌』 FP42-5
シェーンベルク:アリア 〜「アルカディアの鏡」
  「その木の実は目に美しいかった」
レオネッロ・カスッチ(1885-1975):ジャスト・ア・ジゴロ
グリーグ:悪魔へ
 さて、野の生き物の中で蛇が最も狡猾であった」
プーランク:蛇 〜『動物詩集』 FP15b-1
  「しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない」
シューマン:ローレライ 〜『ロマンスとバラード』 第3集 Op.53-2
シューマン:春の旅 〜『ロマンスとバラード』 第1集 Op.45-2
29. 「おまえは神のようになり、善悪を知るものとなった」
ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル(1805-1847):尼僧
 「彼女はその実を取って食べた」
ローター・ブルーネ(1900-1958):愛は罪になりうるか? 〜『Der Blaufuchs 青狐』
ジェイク・ヘギー(1961-):蛇 〜『イヴの歌』
  「二人の目が開けた」
シューベルト:野ばら D257
シューベルト:糸を紡ぐグレートヒェン D118
ハンス・アイスラー:パラグラフのバラード218
 「蛇が私をだましたのです、それで私は食べました」
シューマン:涙とともにパンを食べたことのない者は 〜『「ヴィルヘルム・マイスター」による歌曲集』 Op.98a-4
「神はケルビムを置き命の木への道を守らせた」
フォーレ:楽園にて 〜『レクイエム』 (P独奏)
マーラー:原光 〜『子供の不思議な角笛』
ベンヤミン・アップル(Br)
ジェームズ・ベイリュー(P)

録音:2020年7月27-30日
フィッシャー=ディースカウ最後の弟子と言われるドイツのバリトン、ベンヤミン・アップルのALPHAレーベル第2弾。エデンの園でアダムとエバ(イ ヴ)が食べた禁断の果実をモチーフとした、民謡からロマン派、近代、現代、そしてミュージカルのナンバーまでを収め、その解釈の多様性を巡 りながら、現代の禁断の果実とはなにか、蛇は今もどこかに潜んでいないかと、問いかける内容となっています。長くパートナーを務めるジェー ムズ・ベイリューとの息もぴったり。曲間にはアップルが語る『創世記』からの語句が短く添えられ、彼の美声と幅広い表現力を様々な角度か ら堪能することの出来るアルバムです。

Linn
CKD-695(1CD)
シューマン:詩人の恋 Op.48
12の詩 Op.35
フローリアン・ベッシュ(Br)
マルコム・マルティノー(P)

録音:2021年12月11-14日 クレア、キルベリー、アーガイル、UK
LINNからの前作「シューマン:リーダークライス/マーラー: さすらう若者の歌」(CKD511)が、2019年BBCミュージック・マガジン・アウォード のヴォーカル部門を制したフローリアン・ベッシュとマルコム・マルティノーのコンビによる、「詩人の恋」が登場。ベッシュは作品に込められた愛と 喪失を深い味わいで歌い上げ、寄り添うようなマルティノーのピアノは歌とほぼ同等の立場で歌詞を補完し、さらに新たな景色を広げていま す。カップリングは歌われる機会の多くはないユティヌス・ケルナーの詩による12の歌曲で、「詩人の恋」と好対照をなす多彩な世界観を楽し ませてくれます。

Linn
CKD-720(1CD)
ニュー・カレッジの委嘱作品と初演作品
ウイリアム・ハリス(1883?1973):天は美し
ハウエルズ(1892?1983):New College Service
ケネス・レイトン(1929?1988):我らのために十字架に架けられ Op.38
ポール・ドレイトン(1944-):New College Service
ケイトリン・ハリソン(1996-):O pastor animarum 魂の牧者
デボラ・プリッチャード(1977-):New College Service
トビー・ヤング(1990-):O God、make the door of this house
オックスフォード・ニュー・カレッジcho
ロバート・クィニー(指)
ドナル・マッカン(Org)

録音:2022年7月18-22日ニュー・カレッジ・チャペル、オックスフォード、UK
オックスフォード・ニュー・カレッジ合唱団が、1920年代から2020年代までの間に委嘱した、あるいは初演をした作品を集めたアルバム。600 年以上の歴史を誇る世界屈指の合唱団がその実力を存分に発揮し、その直近100年を彩った様々な顔を持つ作品を歌い上げていま す。

Capriccio
C-5500(1CD)
NX-B07
クルト・ワイル:作品集

(1)カンタータ『預言者たち』- 音楽劇『永遠の道』(1935)より/デイヴィッド・ドリュー構成
(2)ウォルト・ホイットマンの詩による4つの歌*
(1)ザロモンの声…アルベルト・ドーメン(Br)
僧…クルト・アツェスベルガー(ヴォーカル)
第1の白い天使/時の終わりの天使…ミヒャエル・パプスト(T)
敵対者…ゴットフリート・ホーニック(Br)
ナレーター…アンゼルム・リプゲンス(朗読) 他
ウィーン・ジュネスcho、ウィーン・モテットcho
グンポルツキルヒェン・シュパーツェン(合唱)
(2)トーマス・ハンプソン(Br)

ウィーンRSO
デニス・ラッセル・デイヴィス(指)

録音:オーストリア(ライヴ):1998年5月28日(世界初録音)
2001年7月30日*
「預言者たち」は、当初音楽劇『約束の国への道』の最終第4幕として構想されました。ヴァイルがヨーロッパで書いた最後の作品で、ドイツ語による大規模 な作品としても最後のものです。しかし『約束の国への道』はヨーロッパでの上演機会が得られず、ヴァイルは反ユダヤ主義の風潮を逃れて渡米。1937年に 歌詞を英語にして『永遠の道』と改題してニューヨークで初演されたものの、その長大さゆえか、初演以後に演奏された記録がありませんでした。ここに収録 されたのは、ヴァイルの研究で知られるイギリスの音楽ジャーナリストで評論家デイヴィッド・ドリューがBBCプロムスの委嘱で演奏会用のカンタータとして再構 成したもの。歌詞を当初のドイツ語に戻し、イスラエル人の指揮者Noam Sheriffがオーケストレーションをサポートしています。1998年5月に初演され(当 盤がそのライヴ録音)、同年7月にはプロムスでも上演されました。 併録の『ウォルト・ホイットマンの4つの歌』ではトーマス・ハンプソンの表現力豊かな歌唱が聞けます。

Hanssler
HC-23011(8CD)
バッハ:世俗カンタータ集
■CD1
フェーブスとパンの争い「急げ、渦巻く風ども」 BWV201

■CD2
(1)結婚カンタータ「いまぞ去れ、悲しみの影よ」 BWV202
(2)「裏切り者なる愛よ」 BWV203
(3)「われはおのがうちに満ち足れり」 BWV204

■CD3
(1)「破れ、砕け、壊せ」(鎮まれるアイオルス) BWV205
(2)クォドリベット(断片) BWV524(偽作?)

■CD4
(1)「忍びよれ、たわむれる波よ」 BWV206
(2)「いざ、勇ましきラッパの嚠喨たる調べよ」 BWV207a
(3)「鳴り交わす絃の相和せる競いよ」 BWV207

■CD5
(1)狩のカンタータ「わが楽しみは、元気な狩のみ」 BWV208
(2)「悲しみを知らぬ者」 BWV209

■CD6
(1)結婚カンタータ「おお、やさしき日、待ち望みし時」 BWV210
(2)コーヒー・カンタータ「そっと黙って、お喋りなさるな」 BWV211

■CD7
(1)農民カンタータ「おいらは新しい領主様をいただいた」 BWV212
(2)「われらにまかせて見張りをさせよ」 BWV213

■CD8
(1)「太鼓よとどろき、ラッパよ響け」 BWV214
(2)「恵まれしザクセンよ、汝の幸いをたたえよ」 BWV215
全て、ヘルムート・リリング(指)、

■CD1
シビラ・ルーベンス(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、ロタール・オディニウス(T)、ジェームズ・テイラー(T)、マティアス・ゲルネ(Br)、ディートリヒ・ヘンシェル(Bs)、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1996年9月シュタートハレ・レオンベルク
■CD2
(1)シビラ・ルーベンス(S)、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1997年4月リーダーハレ・シュトゥットガルト、モーツァルトザール
(2)ディートリヒ・ヘンシェル(Bs)、ミヒャエル・ベーリンガー(Cemb)、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1998年1月シュタートハレ・ジンデルフィンゲン
(3)シビラ・ルーベンス(S)、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1998年1月シュタートハレ・ジンデルフィンゲン
■CD3
(1)シビラ・ルーベンス(S)、イヴォンヌ・ナエフ(A)、クリストフ・ゲンツ(T)、アンドレアス・シュミット(Bs)、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1999年9月シュタートハレ・レオンベルク
(2)シビラ・ルーベンス(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、マークス・ウルマン(T)、アンドレアス・シュミット(Bs)、マイケル・グロス(Vc)、ハッロ・ベルツ(Cb)、ミヒャエル・ベーリンガー(Cemb)/録音:1998年9月シュタートハレ・ジンデルフィンゲン
■CD4
(1)クリスティーネ・シェーファー(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、スタンフォード・オルセン(T)、ミヒャエル・フォッレ(Br)、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1994年6月シュタートハレ・レオンベルク
(2)クリスティーネ・シェーファー(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、スタンフォード・オルセン(T)、ミヒャエル・フォッレ(Br)、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1995年1月シュタートハレ・レオンベルク
(3)マルリス・ペーターゼン(S)、マークス・ウルマン(T)、クラウス・ヘーガー(Bs)、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:2000年3月シュタートハレ・レオンベルク
■CD5
(1)シビラ・ルーベンス(S)、エヴァ・キルヒナー(S)、ジェイムズ・テイラー(T)、マティアス・ゲルネ(Bs)、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1996年9月シュタートハレ・レオンベルク
(2)シビラ・ルーベンス(S)、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1998年1月シュタートハレ・ジンデルフィンゲン
■CD6
(1)シビラ・ルーベンス(S)、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1998年1月シュタートハレ・ジンデルフィンゲン
(2)、クリスティーネ・シェーファー(S)、ジェームズ・テイラー(T)、トーマス・クヴァストホフ(Bs)、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1996年5月ヘレンベルク参事会教会
■CD7
(1)クリスティーネ・シェーファー(S)、トーマス・クヴァストホフ(Bs)、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、ュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1996年5月ヘレンベルク参事会教会
(2)シビラ・ルーベンス(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、コンスタンツェ・シューマッヒャー(A)、マークス・ウルマン(T)、アンドレアス・シュミット(Bs)、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1999年9月シュタートハレ・ジンデルフィンゲン
■CD8
(1)シビラ・ルーベンス(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、マークス・ウルマン(T)、アンドレアス・シュミット(Br)、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1999年1月、1999年4月シュタートハレ・ジンデルフィンゲン
(2)シビラ・ルーベンス(S)、マルクス・シェーファー(T)、ディートリヒ・ヘンシェル(Bs)、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/録音:1999年6月シュタートハレ・レオンベルク
2023年5月29日に90歳を迎える巨匠ヘルムート・リリング。卒寿を記念してヘンスラー・レーベルから過去の名録音からのボックスをリリース。当セットは バッハの世俗カンタータを集めた8枚組です。
2000年にバッハの歿後250年を記念して独ヘンスラー・レーベルがリリースした172枚組の「新バッハ・エディションによる大全集」。この全集から世 俗カンタータを集めたのが当セットです。当録音は国際的バッハ研究家として著名なヘルムート・リリング自ら校訂に参加したベーレンライター新バッハ・エディショ ンを用いて録音され、今では決定的名盤に数えられています。世俗カンタータ集は1994年から2000年にかけて録音され、シビラ・ルーベンス、クリスティーネ・ シェーファー、マティアス・ゲルネら充実の独唱陣を迎えているのも最も大きな魅力です。リリング渾身の演奏をお楽しみください! (Ki)
Hanssler
HC-22008(2CD)
ベルンハルト・セクレス:18の歌曲集 Op.15(詩経〜中国の歌より)(リュッケルト詩)
ピアノのための24の小品集「幻想」 Op.42
ピアノのための組曲第1番Op.34
テヒラ・ニニ・ゴルトスタイン(S)
ヤーシャ・ネムツォフ(P)

録音:2021年3月31日、2021年4月14日、2021年8月11日/ゼンデザール
ナチスの迫害の犠牲となった音楽家・作曲家は数多くいますが、ベルンハルト・セクレス(1872-1934)もその一人。セクレスは生前、同世代で最もよく知ら れた作曲家であり、ドイツのクラシック音楽シーンで極めて重要な存在でした。またホッホ音楽院では10年間院長を務めるなど、後進の育成にも力を注いだ人物 です。温かい人間性が音楽にもあらわれ、生命力あふれる作品を数多く残しております。
当アルバムでは知られざる作曲家に焦点を当て録音を進めているピアニスト、ネムツォフとソプラノ、ゴルトスタインがセクレスの18の歌曲集とピアノのための 作品を演奏しております。 (Ki)
Hanssler
HC-23019(1CD)
エマニュエル・キルシュナー:「シナゴーグの聖歌」より16曲 ニコラ・ダーヴィト(カントール)、ベッティナ・ストリューベル(Org)、オッフェンバッハ声楽アンサンブル・プロフェット、クリストフ・ジーベルト(指)

録音:2022年11月、2023年1月/ルター派福音教会、オッフェンバッハ(ヘッセン)
エマニュエル・キルシュナー(1857-1938)が作曲したユダヤ教の会堂(シナゴーグ)で歌われる聖歌を集めた「シナゴーグの聖歌」からの作品集。当アルバ ムではニコラ・ダヴィドが選曲し、アシュケナジム(ドイツ語圏や東欧諸国などに定住したユダヤ人)からセファルディム(スペイン、ポルトガル、北アフリカ家系であ るユダヤ人)の発音にカントールが音訳した16曲を収録しております。
ブックレットには知られざる作曲家に焦点を当てて演奏・録音活動しているピアニスト、ネムツォフによる解説付(独英)。
「将来的にキルシュナーの音楽がユダヤ教の礼拝で頻繁に取り上げてられるだけでなく、19世紀後半から20世紀前半にかけてのドイツの音楽文化の貴重な一 面として「シナゴーグの聖歌」は歌われることを期待してやまない」(ヤーシャ・ネムツォフ)

FIRST HAND RECORDS
FHR-143(1CD)
ブルックナー:モテット集
見よ、大いなる司祭を WAB13(1885)
アヴェ・マリア WAB6(1861)
タントゥム・エルゴ 変イ長調 WAB41/4(1846 rev.1888)
この場所は神が造り給う WAB23(1869)
パンジェ・リングァ WAB33(1868)
乙女たちは王の前に招き入れられ WAB1(1861)
オルガンのための前奏曲とフーガ ハ短調 WAB131 (1847)
愛する者よ、あなたはすべてに美しい WAB46 (1878)
正しき者の唇は知恵を語る WAB30(1879)
王の御旗は翻る WAB51(1892)
エサイの枝は芽を出し WAB52(1885)
タントゥム・エルゴ ニ長調 WAB32(1845)
ダビデを見出し WAB19(1868)
オルガンのための後奏曲 ニ短調 WAB126(c.1846)
御身の民を救いた給え WAB40(1884)
キリストは従順であられた WAB11(1884)
デヴィ・リース(Org)
アンドリュー・ルーカス(指)
セント・オールバンズ大聖堂cho

録音:7月12・13・20・21日/イギリス、ハーフォードシャー、セント・オールバンズ大聖堂
ブルックナーと言えばなんといっても交響曲ですが、それに次いで存在感のある曲種が宗教的な声楽曲です。敬虔なカトリックであった作曲者の「祈り」がスト レートに表れているという点では交響曲以上とも言えましょう。
11世紀に建てられたセント・オールバンズ大聖堂での録音で、非常に優れた音響がたのしめます。女声ではなく少年合唱を起用した演奏。オルガン曲も収録し ています。 (Ki)

SWR music
SWR-19532CD(4CD)
NX-C05
ベートーヴェン、ベルリオーズ、ブラームスの大作宗教音楽集

【CD1】
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス

【CD2&3】
ベルリオーズ:レクイエム

【CD4】
ブラームス:ドイツ・レクイエム
シュトゥットガルトRSO
ロジャー・ノリントン(指)
【CD1】
アマンダ・ハルグリムソン(S)、コルネリア・カリッシュ(A)、ジョン・エイラー(T)、アラステア・マイルズ(Bs)、南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル、北ドイツ放送cho
録音:1999年7月21-23日
【CD2&3】
トビー・スペンス(T)、南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル、ライプツィヒ放送cho
録音:2003年5月9日
【CD4】
クリスティーナ・ランツハーマー(S)、フローリアン・ベッシュ(Bs)、南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル、北ドイツ放送cho
録音:2014年2月20-21日(ライヴ)
1998年から2011年の13年間にわたりシュトゥットガルトRSOの首席指揮者を務めたロジャー・ノリント ン。このコンビの演奏はどれも、ノリントンが長年積み重ねて来た作品成立当時の演奏法研究の成果を機能性の 高いモダン・オーケストラにつぎ込んだもので、作品のイメージをリフレッシュしたと高く評価されました。この4枚組はノ リントンが得意とした3人の作曲家の宗教曲の大作を収録したもので、ノリントンの看板のひとつであるノン・ヴィヴ ラートから生まれる「ピュア・トーン」はここでも健在です。とはいえ、例えばベートーヴェンの「荘厳ミサ曲」ベネディク トゥスでのヴァイオリンの独奏の美しい旋律にはたっぷりとヴィヴラートが用いられており、その使い分けの見事さにも改 めてうならされます。とりわけダイナミック・レンジが広いことで知られる「死者のための大ミサ曲(レクイエム)」では、3 組の合唱団とバンダを含む規模の大きなオーケストラを率いて、神々しいまでの音楽を聴かせます。2014年録音の ブラームスの「ドイツ・レクイエム」もピュア・トーンを生かした透明感ある美しい響きが特徴です。

ALPHA
ALPHA-981(1CD)
ドビュッシー:海、管弦楽編曲歌曲集
ドビュッシー:夢ごこち - ポール・ヴェルレーヌの詩による10の歌曲【ロビン・ホロウェイ編曲 (Op.118)2012】
 I. やるせない夢ごこち〜忘れられたアリエッタ
 II. 巷に雨の降るごとく〜忘れられたアリエッタ
 III. 木々の影は〜忘れられたアリエッタ
 IV. グリーン〜忘れられたアリエッタ
 V. 角笛の音は森に向かって訴える〜3つの歌曲
 VI. 垣根のつらなり〜3つの歌曲
 VII. 憂鬱〜忘れられたアリエッタ
 VIII. 木馬〜忘れられたアリエッタ
 IX. マンドリン
 X. 海はさらに美しく〜3つの歌曲
 XI. エピローグ (ホロウェイ作曲)
ヴァンニーナ・サントーニ(S)
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2022年9月 オーディトリアム、ラジオ・フランス、パリ
ALPHAレーベルからの、ミッコ・フランクとフランス放送フィルによるドビュッシー第2弾。「選ばれし乙女」と「夜想曲」ほかを組み合わせた前作 (NYCX-10297/ALPHA777)同様、声楽を伴う管弦楽曲と純粋な管弦楽曲を組み合わせていますが、今回収録された声楽曲は、ブ ラームスの編曲などでも高い評価を得ている現代イギリスの作曲家ロビン・ホロウェイが、ドビュッシーの「忘れられたアリエッタ」と「3つの歌曲 (メロディ)」ほかを管弦楽伴奏の歌曲集に仕立てたもの。作品へのリスペクトが溢れた編曲で、それぞれの曲が持つ世界観をぐっと広げまし た。歌うのは今注目されているフランスのソプラノ、ヴァンニーナ・サントーニ。大きな評判となったロトとレ・シエクルによる「ペレアスとメリザンド」 (HMF)でメリザンドを歌ったことも記憶に新しい彼女が、艶やかな歌声を披露しています。併せて収録された「海」では、暗い海から立ち上が る色彩感をじっくりと豊かに描いており、ミッコ・フランクとフランス放送フィルの面目躍如たる素晴らしい演奏を聴かせています。

J.S.Bach-Stiftung
C-222CD(1CD)
NX-E03
J. S. バッハ:カンタータ第42集
カンタータ 第2番「ああ神よ、天より見そなわし 】BWV2
カンタータ 第185番「永遠の愛の慈悲深き心よ」 BWV185
カンタータ 第37番「信じて洗礼を受けし者は」 BWV37
アレックス・ポッター(A)
ゲオルク・ポプルッツ(T)
マルクス・フォルペルト(Bs)
レジーナ・カービス(S)
イェンス・ウェーバー(T)
ベルンハルト・ベルヒトルト(T)
マティアス・ヘルム(Bs)
バッハ財団O&cho(古楽器使用)
ルドルフ・ルッツ(指)

録音(ライヴ):2019年6月28日、2007年7月29日、2021年5月21日
第2番「ああ神よ、天より見そなわし」は1724年6月18日の三位一体後第2日曜日用の作品。オルガンに導かれた冒頭の厳格な合唱にはじまり、テノール のレチタティーヴォ、独奏ヴァイオリンが活躍するアルトのアリア、そして美しいバスのレチタティーヴォに続く執拗なリズムの反復が特徴的なテノールのアリアが歌 われ、最後はオルガン独奏が絡むシンプルなコラールで幕を閉じます。 第185番「永遠の愛の慈悲深き心よ」は1715年の三位一体後第4日曜日に初演されたカンタータ。冒頭のソプラノとテノールの二重唱は、神の慈悲と人 間への憐れみが描かれています。その後はさまざまな形でイエスの教えが描かれ、最後はヴァイオリン独奏を伴うコラールで締めくくられます。 第37番「信じて洗礼を受けし者は」は1724年5月18日、キリスト昇天祭のカンタータ。イエスを讃える曲であるにも関わらず、弦楽合奏とオーボエ・ダモーレ 2本という簡素な編成が特徴。第3曲はコラール・コンチェルトの形式で書かれており、歌唱パートと通奏低音の掛け合いが華やかに展開します。バスのレチタ ティーヴォとアリアが続き、最後には晴れやかなコラールが置かれています。
J.S.Bach-Stiftung
C-177CD(1CD)
NX-E03
J. S. バッハ:カンタータ第43集
カンタータ第39番「 飢えたる者に汝のパンを分けあたえよ」 BWV39
カンタータ第89番「エフライムよ、われ汝をいかにせん」 BWV89
カンタータ第138番「何ゆえに悲しむや、わが心よ」 BWV138
ウルリケ・ホーフバウアー(S)
デルフィーヌ・ガルー(A)
マティアス・ヘルム(Bs)
ヌリア・リアル(S)
マルクス・フォルスター(A)
ラファエル・ヘーン(T)
ドミニク・ヴェルナー(Bs)
ユリア・ゾフィー・ワーグナー(S)
アレックス・ポッター(A)
櫻田亮(T)
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(Bs)
バッハ財団O&cho(古楽器使用)
ルドルフ・ルッツ(指揮/チェンバロ)

録音(ライヴ):2022年3月18日、2013年10月25日、2010年9月10日
第39番「飢えたる者に汝のパンを分けあたえよ」は1726年6月23日の三位一体後第1日曜日に初演された作品。貧民ラザロと傲慢な金持ちの末路が比 較されるというエピソードを主に、隣人愛と困っている同胞への助力、そして神の庇護への感謝が描かれています。旧約聖書の言葉を引用した長大な第1曲 をはじめ、美しいアリアが3曲含まれた傑作のひとつ。 第89番「エフライムよ、われ汝をいかにせん」は1723年の三位一体後第22日曜日のための作品。罪深い世の現状に対する神の怒りと、裁きと報復につい ての警告。そして罪深い人がやがて神の救済を待ち望む心境へと変化する様が描かれており、最後は力強いコラールで締めくくられます。 第138番「何ゆえに悲しむや、わが心よ」は1723年9月5日、三位一体後第15日曜日に初演されたカンタータ。この世の富に振り回されてしまう人間の苦 悩を、神に祈ることで解放される様子が、作者不詳のコラールを中心に描かれています。アリアは、メヌエット風の明るさを持つ1曲のみ。これは後にミサ曲ト 長調BWV236に転用されました。

Alba
ABCD-525(1CD)
シューベルト:歌曲集「美しい水車屋の娘」 D795 エーリク・ロウシ(Bs-Br)
ユスタス・スタセフスキー(P)

録音:2021年4月1日-4日 ニューパヴィリオン(カウニアイネン、フィンランド)
フィンランドのバス・バリトン歌手、エーリク・ロウシとピアニストのユスタス・スタセフスキーは、ともに、ヘルシンキとウィーンで学び、2015年からコラボ レーションをスタートさせました。歌曲集「美しい水車屋の娘」を歌ったこのアルバムは、シューベルト歌曲のスペシャリストと言われるようになったデュオの最初の シューベルト録音です。 「わたしたちは「美しい水車屋の娘」をできるだけ多くの『色』をもった、コンサートを彷彿とさせる録音に創りあげることを目標にしました。結果、セッション録音 ではあっても、ストーリーテリングと感情表現を行き渡らせることができました」とロウシは語り、スタセフスキーは、高声のために書かれた歌を音程を下げて歌い ながらも作品の求める若々しい情熱と緑あふれる明るさを保つことができた、と言います。 録音セッションは、カウニアイネンのニューパヴィリオンで行われました。マルユット・ハンヌラがプロデュース、マルック・ヴェイヨンスオ がエンジニアリングを担当。 シューベルトの「冬の旅」を「24景の劇」のように歌ったジェームズ・ラザフォードとユージーン・アスティの「冬の旅」(BIS SA-2410)と同様、歌と歌の間の「空 白の時」を巧みに設計したアルバム作りが行われています。 (Ki)
Alba
ABCD-523(1CD)
愛ってほんとうは〜ブリテン、ウルマン、メシアン歌曲集
ブリテン:キャバレー・ソング(1937-39)
ヴィクトル・ウルマン:リカルダ・フーフによる5つの恋歌 Op.26a(1939)
メシアン:地と天の歌(1938)
イーダ・アントラ(S)
キリル・コズロフスキ(P)

録音:2021年5月27日?30日 ニューパヴィリオン(カウニアイネン、フィンランド)
フィンランドのソプラノ歌手、イーダ・アントラのデビュー・アルバム。第二次世界大戦の前から戦中にかけて作曲された3つの歌曲集を歌っています。 ブリテン の「キャバレー・ソング」、ヴィクトル・ウルマン の「リカルダ・フーフによる5つの恋歌」、オリヴィエ・メシアンの「地と天の歌」。3人の 作曲家は全員、戦争が彼らの人生に大きく関わっています。ブリテンは、開戦が近づくとアメリカに渡り、イギリスに戻ってからは良心的兵役拒否者の申請をしまし た。メシアンは、開戦とともにフランス陸軍の医療部隊に徴募され、ドイツ軍の捕虜となってから1年間を収容所で過ごしました。ウルマンは、ユダヤの家系だった ため、1942年にテレージエンシュタットの収容所に送られたあと、1944年に移送先のアウシュヴィッツ強制収容所で殺害されました。こうした背景をもつ3つの 歌曲集は「愛と希望の真実を伝えるもの」としてアントラの最初のアルバムのプログラムに選ばれました。 ブリテンの「キャバレー・ソング」は、友人のW・H・オーデン(1907?1973)の詩集『Another Time(もうひとつの時代)』に収められていた4つの詩をテ クストにした作品。ウルマンの曲集の詩を書いたリカルダ・フーフ (1864?1947)は、言論の自由を擁護する代表的なひとりだったため、1933年にナチスが 権力を握った時、彼らの教義を支持することを拒否。プロイセン芸術アカデミーの教職を辞任しました。「5つの恋歌」は、彼女が学生時代に書いた詩集『Neue Gedichte (Liebesgedichten)(新しい詩(愛の詩))』から選んだ詩に作曲されました。メシアンの「地と天の歌」は、最初の妻クレール・デルボス(「Mi」) との間に息子パスカル(愛称「ピリュール」)が生まれた一年後、1938年夏に作られた作品です。作曲者自身の書いたテクストは、彼の結婚と家庭生活は神の愛 があってこそ、という信念の表明とみなされています。 イーダ・アントラの執筆した詳細なライナーノートが、ウルマンとメシアンの曲集の歌詞と英訳とともにブックレットに掲載されています。 (Ki)

Albion Records
ALBCD-055(1CD)
ヴォーン・ウィリアムズ:「旅の歌」(1954年初録音音源)
ヴォーン・ウィリアムズ:歌曲集「旅の歌」、静かな午後、ウォーター・ミル、リンデン・リー
フレデリック・キール:3つの海水の歌
マイケル・ヘッド:6つの海の歌より第2曲、第6曲
スタンフォード:海の歌 Op.91より第1曲、第5曲
ジョン・アイアランド:海熱
アルバート・マリンソン:フォー・バイ・ザ・クロック
マルコム・デイヴィッドソン:クリスマス・キャロル
ウォーロック
:ストラットン船長の空想
リチャード・スタンデン(Bs-Br)、
フレデリック・ストーン(P)

録音:1954年秋(ロンドン)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの知られざる作品、埋もれていた作品、未発表作品などを取り上げてきた、ヴォーン・ウィリアムズ協会の自主レーベル「アルビオン・レコーズ(Albion Records)」から、埋もれていた貴重な録音が復刻されます。
1954年の秋にロンドンで録音され、翌年に米Westminster RecordsからLPでリリースされたリチャード・スタンデン&フレデリック・ストーンによるヴォーン・ウィリアムズの「旅の歌」の初の全曲録音(ヴォーン・ウィリアムズの死後に発見され出版された「坂を上り、坂を下りた」を除く8曲)。この録音の存在はヴォーン・ウィリアムズ本人も知っており高く評価していたとされていますが、1960年代初頭にWestminster Recordsを買収したABC-Paramount Recordsやその後原盤権を取得したMCA、そして現在原盤権を保有するDeutsche Grammophonからこれまでにリイシューされたことはありませんでした。ヴォーン・ウィリアムズ協会のロナルド・グレイムズは1959年に再発売された時の2枚のLPから、音の劣化を最小限に抑えてLPの原音にできるだけ近づけるため丁寧な復刻とリマスターを実施、この貴重な名録音が久しぶりにスポットライトを浴びることになりました。カップリングにもしばらく入手できなくなっていた録音を含むブリテン諸島の様々な作曲家による歌曲が収録されています。
リチャード・スタンデンはイギリスの多くの主要な音楽祭で歌い、BBCのリサイタルやコンサートの放送に数多く出演したほか、ヴォーン・ウィリアムズの指揮でバッハの2つの受難曲のソロを務め称賛されるなど、当時のヨーロッパでは名前を知られた歌手でした。フレデリック・ストーンはBBCのスタッフ伴奏者として1930年代からおよそ30年間にわたって活動し、BBCの放送のあらゆる場面で活躍したピアニストです。

Hyperion
CDA-68434(1CD)
アンセム集 Vol.1
エルガー:主は偉大なり Op.67、主に捧げよ Op.74
サミュエル・セバスチャン・ウェズリー(1810-1876): 荒野
ハウエルズ:ハウス・オヴ・ザ・マインド
ポール・スパイサー(1952-):出でよ、ラザロ
パトリック・ガワーズ(1936-2014):ガリラヤの人々
ジェームズ・マクミラン(1959-):主に感謝せよ
フランシス・ポット(1957-):トッカータ
デヴィッド・ベドナル(1979-):エブリワン・サング
ケンブリッジ・トリニティ・カレッジcho、
スティーヴン・レイトン(指)、
ハリソン・コール(Org)、ジョナサン・リー(Org)

録音:2022年1月&2023年1月、イーリー大聖堂(イギリス、ケンブリッジシャー)
イギリス合唱界の名指揮者スティーヴン・レイトンが音楽監督を務める名門ケンブリッジ・トリニティ・カレッジ合唱団、待望のアンセム集がスタート!第1巻はアンセムの歴史において重要な作曲家サミュエル・セバスチャン・ウェズリー(1810-1876)の「荒野 The wilderness」に、ウェズリーを称賛していたエルガーによる2つの代表作「主は偉大なり Great is the Lord」 「主に捧げよ Give unto the Lord」、そして20世紀後半から21世紀に書かれたハウエルズやマクミランらの作品を加えた計9作品を収録(フランシス・ポットのトッカータのみオルガン独奏曲)。古楽から近現代音楽まで幅広いレパートリーを誇る彼らならではのプログラムといえるでしょう。

Records
IC-007(1CD)
愛の歌〜バクリ、デュパルク、フォーレ
デュパルク:旅へのいざない
カントルーブ:センチメンタルな対話
フォーレ
:歌曲集 「優しい歌」
ニコラ・バクリ:歌曲集 「愛の歌」 Op.126-2b
ルクー:夜想曲
ジャケ・ド・ラ・プレール:婚礼の行進
ロズリーヌ・マルテル(S)、
ロレーヌ・ド・ラチュルド(P)、ギヨーム・ラトゥール(Vn)、タニア・パッセンジ(Vn)、モード・ガスティネル(Va)、エレーヌ・ラトゥール(Vc)、パブティスト・アンドリウ(Cb)

録音:2022年5月、フランス
IndesensとCalliopeがリニューアルし再出発したフランスのレーベル、Indesens Calliope Records(アンデサンス・カリオペ・レコーズ)。
20世紀前半のフランスを代表するコンポーザー=オルガニスト、ジョゼフ・エルマン・ボナルの孫娘であるソプラノ歌手、ロズリーヌ・マルテル(=ボナル)。
近代フランスの大作曲家たちの歌曲を歌った『太陽の反射』(CAL2074)に続くロズリーヌ・マルテルのニュー・アルバム『愛の歌(Chants D'amour)』は、ボードレール、ヴェルレーヌ、ヴェルハーレン、ユゴー、アロクールら、フランス語の情感豊かな詩を題材にした、ソプラノとピアノ&弦楽四重奏(or弦楽五重奏)のための歌曲集。David Mawが作曲者自身のオーケストラ版を参考にしながらアレンジしたデュパルクの「旅へのいざない」から始まり、フォーレ自身が声楽、弦楽五重奏とピアノ版に編曲した「優しい歌」、マコンのフランス歌曲コンクールの委嘱で2015年に作曲されたニコラ・バクリの「愛の歌」、ギヨーム・ルクーの「3つの詩」(1892)の第3曲にあたる「夜想曲」、そして未出版であったジャケ・ド・ラ・プレールの「婚礼の行進」の初録音などを収録しています。

299 MUSIC
NIKU-9053(1CD)
税込定価
至福の憧れ〜ゲーテ歌曲の現在
R・シュトラウス:見つけたものOp.56-1 (1903)
クララ・シューマン:すみれ(1853)
ウェーベルン:花の挨拶(1903)
グリーグ:バラの咲く時にOp.48-5 (1889)
シューベルト:5月に寄せてD296 (1815-16) [05:10]
リスト:喜びも悲しみもS280/2 (1849)
リスト:全ての山の頂きに安らぎがS306/2(1859)
リスト:天から来たあなたはS279/1(1842)
ツェムリンスキー:妖精の歌Op.22-4 (1934)
ツェムリンスキー:さすらい人の夜の歌Op.27-12 (1938)
リヒャルト・トゥルンク(1879-1968):ズライカOp.40-5(vor1927)
パウル・デッサウ:愛の歌(1955)
アイスラー:ゲーテ断章(1953)
ウェーベルン:似たもの同士Op.12-4(1917)
伊藤祐二(1956- ):「J.W.v.ゲーテの4つの詩」(2019)〜リーナへ/至福の憧れ
ヴォルフ:「ミニョンの4つの歌」(1888)
 ミニョン第1曲「語らずともよいと言ってください」
 ミニョン第2曲「ただ憧れを知る人だけが」
 ミニョン第3曲「もうしばらくこのままの姿に」
 ミニョン「君よ知るや南の組」
(21)アイヴズ:イルメナウ(vor 1902)
長島剛子(S)、梅本実(P)

録音:2022年8月7、11、16日、相模湖交流センター(ラックスマン・ホール)
ドイツが生んだ文豪が生涯書き続けた「詩」とその世界に心を奪われた作曲家たち ※詩人や劇作家、小説家だけではなく政治家、自然科学者、画家としても才能を発揮したヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲ ーテ(1749-1832)。その豊かな人生を映し続けた「詩」は、時代を超えて多くの作曲家を魅了しています。長年ゲーテ歌曲に 取り組んできたリート・デュオが、今もなお愛される彼の詩と歌曲の因果を紐解き、その真髄に迫る。

PAU
PANU-7014(1CD)
税込定価
「松の舞」〜間宮芳生の音風景
間宮芳生(b.1929):
(1)-(7)「日本民謡集」より(1955-68)
 (1)さそり節(岩手県民謡)/子守唄(秋田県民謡)
 杓子売唄(秋田県民謡)/まいまい(富山県民謡)
 さんさい踊り(富山県民謡)/ちらん節(鹿児島県民謡)
 草切節(鹿児島県民謡)
空の向こうがわ(詩:友竹辰)(1992)
ピアノのための三つのプレリュード(1978)
 夕日のなかの子供たち/鹿おどりの日
 ひかげ通りの子守唄
チェロとピアノのための六つの日本民謡
 田植唄(富山県民謡)/ちらん節(鹿児島県民謡)
 銀鶴節(鹿児島県民謡)/田の草取り唄(愛媛県民謡)
 から臼搗(岩手県民謡)/米搗まだら(長崎県民謡)
「日本民謡集」より(1957-68)
でいらほん(東京都民謡)/南部牛追唄(岩手県民謡)
とのさ(山形県民謡)/銭吹唄(青森県民謡)
松の舞(青森県民謡)
駒ヶ嶺ゆかり(Ms)
水月恵美子(P)、大澤 久(Vc)

録音:2022年8月8-10日逗子YUI コミュニティホール
間宮芳生の声楽作品の中核をなす「日本民謡集」から 12曲と「チェロとピアノのための六つの日本民謡」、「ピアノのための三つ のプレリュード」を併録。日本民謡を出発点とし、その要素を現代の芸術作品へと昇華させた間宮芳生の創作活動を俯瞰すること ができる選曲になっています。 ※間宮芳生先生が 26歳から手がけていらっしゃる日本民謡を題材にした独唱曲は、95 歳の現在まで継続的に作曲されています。 人間の営みが息づく民謡を生身の人間が声にし踊るとき、そこに生命が生き生きと湧き立ってくる。命ある者への慈しみと畏敬の念 がここには流れています。そして人々にとっていかに「音楽」が必要であったかを私達に訴えています。

H.M.F
HMM-905367(1CD)
プッチーニ:グローリア・ミサ&管弦楽作品集
プッチーニ:4声による管弦楽をともなうミサ(グローリア・ミサ)
弦のためのスケルツォ SC56
交響的カプリッチョ SC55
「菊」〜弦楽四重奏のためのエレジーSC65
グスターボ・ヒメノ(指)
ルクセンブルクPO
シャルル・カストロノーヴォ(T)
ルドヴ ィク・テジ エ(Br)
オルフェオ・カタラ

録音:2022年5月14日、6月29日、フィルハーモニー・ルクセンブルク、大ホール
ヒメノ&ルクセンブルク・フィルの2022年録音盤は、オペラ作曲家プッチーニの、宗教作品および管弦楽(器楽)作品という注目の内容です。 ★プッチーニは、5代にわたる教会音楽家一家の末裔でした。10歳前後から聖歌隊員として活動、同時にヴァイオリン、ピアノ、オルガン、作曲 などの教育を受けるようになります。そして14歳の時には、教会オルガニスとして演奏していました。若い頃に作曲された宗教的な作品に、モテット、クレド、そし て1880年に作曲されたこのグローリア・ミサがあります。1876年にヴェルディの「アイーダ」にふれてオペラに専念するようになった、と記述されることも多 いですが、プッチーニの初期の業績が聖歌、室内楽、管弦楽曲であり、そのキャリアを通じて、頻繁ではないにしてもこれらのジャンルの作品を書き続けていたこと を忘れてはなりません。ここには、オペラ以外の初期の作品で最も重要なものが厳選されて収録されております。スケルツォは、1881-83年に書かれた弦楽四重 奏曲の中のひとつの楽章です。
ディスク冒頭はグローリア・ミサですが、男声2つ(テノール、バリトン)をソロにもつ、オーケストラと合唱という大編成。非常にきらびやかな作品で、非常に重 みのある作品。オペラではないのですが、やはり、声の扱いが素晴らしいことがよくわかります。そして声を支える管弦楽も表情豊かで充実。ヒメノ率いるルクセン ブルク・フィルが懇親の力で演奏していることが感じられます。
「交響的カプリッチョ」は、ミラノ音楽院を卒業する際の最終試験のための楽曲。冒頭から壮大なオペラの序曲かはたまた映画の幕開けか、というドラマティック さで、さらにAllegro vivaceの部分は、10年後に作曲した「ラ・ボエーム」の序曲冒頭とまるっきり同じであることに驚かされます。
イタリアでは亡くなった人に「菊」の花を捧げる風習があり、この「菊」(もともとは弦楽四重奏作品ですが、ここでは弦楽オーケストラで演奏)は、スペイン王 (1870-73在位、イタリアのヴィットリオ・エマヌエーレ2世の次男)の死を悼むエレジー。非常にドラマティックな作品です。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187035(1CD)
The Folly of Desire
●Brad Mehldau:The Folly of Desire[The Sick Rose / Leda and the Swan / Sonnet147 / Sonnet75/
Uber die Verfuhrung von Engeln / Ganymede I / Ganymede II / the boys i mean are not refined /
Sailing to Byzantium / Night II / Lullaby]
●Strachey & Maschwitz:These Foolish Things
●Mann & Hilliard:In the Wee Small Hours of the Morning
●Cole Porter:Every Time We Say Goodbye
●Franz Schubert:Nacht und Traume D.827
●Cole Porter:Night and Day
イアン・ボストリッジ(T)、
ブラッド・メルドー(P)

録音:2022年7月/アルトフン・ニュー・モルティングス、サドベリー(イギリス)
現代ジャズの先駆者ブラッド・メルドーと、現代最高のテノール歌手イアン・ボストリッジという、共にグラミー賞の受賞歴を持つ最高級の布陣で紡ぎだした歌曲 集『The Folly of Desire』がPENTATONEレーベルからリリース!
2016年にドイツ・南バイエルンで出会った二人は、食事をするうちに意気投合し、そこからお互いのコンサートへ足を運ぶようになり、そこでメルドーがボスト リッジのために曲を書くことを思いついたのが今作を作るきっかけとなりました。
ウィリアム・ブレイクが書いた詩『The Sick Rose』から始まり、シェイクスピア、ゲーテ、カミングスといった詩人たちの作品群をもとに、メルドーの鮮やかな ピアノとボストリッジのパワフルな歌声が、何とも奇妙な雰囲気を漂わせています。
さらに、アルバム後半にはコール・ポーターの『Night and Day』やボブ・ヒリヤードの『In the Wee Small Hours of the Morning』などといったジャ ズリスナーには馴染み深いジャズスタンダードが数曲、そしてリート歌手ボストリッジが得意とするシューベルトの『夜と夢』D.827を収録しており、作品ごとにス タイルの多様性が強調されています。
この作品集には、”純粋な欲望からの脱却”というテーマがあり、”欲望から解放された愛こそが人生の最高到達点である”、という哲学的かつ道徳的なメッセー ジが込められています。 (Ki)

ACCENT
ACC-25321(1CD)
バッハ:カンタータ第108番『わが去るは汝らの益なり』 BWV108
カンタータ第86番『まことに、まことに汝らに告ぐ』 BWV86
カンタータ第11番『神をそのもろもろの国にて頌めよ』 BWV11(昇天祭オラトリオ)
カンタータ第44番『ひとびと汝らを除名すべし』 BWV44
シーリ・ソーンヒル(S)
ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
クリストフ・ゲンツ(T)
ヤン・ファン・デル・クラッペン(Bs)
シギスヴァルト・クイケン(指)
ラ・プティット・バンド

録音:2008年4月30日-5月1日/ベルギー、ルーヴェン
復活祭の40日後にある昇天祭のために書かれたカンタータ第11番と、近い時期に演奏されるカンタータを組み合わせたアルバム。2005-2014年にクイケ ンとラ・プティット・バンドが取り組んだカンタータ録音シリーズからの音源です。声楽も器楽も各パート1人で演奏していて、透明度の高い響きが魅力的。
バッハ自らも『昇天祭オラトリオ』と呼んだカンタータ第11番は30分近くある大曲で、他のカンタータとは一線を画す作品です。 (Ki)

Coviello
COV-92303(1CD)
菩提樹と蓮華 〜ドイツと中国の芸術歌曲
シューマン:ジャスミンの木 Op.27-4
江蘇省民謡:ジャスミン [茉莉花](He Fang & SHEN Wujun編)
黄自 HUANG ZI(1904-1938):3つのバラの祈り
R.シュトラウス:花束を編みたかった Op.68-2
青海省民謡:四季 [四季歌](Tang Qijing編)
マーラー:私は仄かな香りを吸い込んだ
羅忠鎔 LUO ZHONGRONG(1924-2021):黄昏時の杏の花 [杏花天影]
クララ・シューマン:もの言わぬ蓮の花
羅忠鎔 LUO ZHONGRONG:遥かなる恋人への蓮華
シューマン:月夜 Op.39-5
モンゴル民謡:牧歌
黄永熙 HUANG YONGXI(1917-2003):憧憬の歌]
シューベルト::漁師の愛の幸福 D933
雲南省民謡:せせらぐ小川 [小河淌水]
シューベルト:水上に歌う D774
四川省民謡:アカシアはいつ咲く](DING Shande編)
シューベルト:菩提樹
アンナ・ハープスト(S)
トニ・ミン・ガイガー(P)

録音:2021年9月14-17日
アジアの芸術を、ヨーロッパのものと同列に並べて提示し、新しい耳を向けさせる趣向のアルバム。ケルン生まれのソプラノ歌手とミュンヘン生まれのピアニスト、 ふたりの若い音楽家による意欲作です。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0068(2CD)
モノローグ
[CD1]
ニコロ・ジンガレッリ:声とピアノのためのモノローグ『私は…だった』
ドニゼッティ:声とピアノのためのカンタータ『サッフォー』
ロッシーニ:声とピアノのためのカンタータ『ジョヴァンナ・ダルコ』
[CD2]
ワーグナー:声とピアノのための『メアリー・スチュアートの別れ』 WWV61
ポーリーヌ・ヴィアルド:コントラルトとピアノのための『ヘルミオネーの情景』
メル・ボニ:ピアノのための舞曲『サロメ』 Op.100
レスピーギ:ピアノのための短詩『アレトゥーザ』
アンナ・ボニタティブス(歌)
アデーレ・ダロンツォ(P)

録音:2022年5月/チューリッヒ、SRFスタジオ
モノローグ(独白)の技法はオペラや歌曲においても特別な表現力を持っています。感情のわずかな機微までも視覚化するような効果があり、語りすぎると冗長 なものになりかねない側面もあります。作曲家にとって絶妙なバランス感覚を強いられる技法と言えるでしょう。
アンナ・ボニタティブスは1999年にスカラ座デビューして以降、多くのベルカント・オペラ出演やレコーディングを行ってきたイタリアのメゾ・ソプラノ歌手。様々 な作曲家が用いたモノローグ技法に注目し、熱意をもって表現しています。
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0054(1CD)
月はわが友
テオドール・キルヒナー:歌曲集 Op.1(全10曲)
ドビュッシー:ベルガマスク組曲より「月の光」、忘れられた小唄(全6曲)
グリーグ:叙情小曲集より「夜想曲」 Op.54-4、歌曲集 Op.48(全6曲)
キルヒナー:幻想的小品集より「夜想曲」 Op.14-4
ピエール・モーリス:中国の歌(全7曲)
カトリン・ホッティガー(S)
エドワード・ラシュトン(P)

録音:2020年7月25日、2021年8月22・26・27日
夜と月をテーマにした歌曲とピアノ曲をあつめたアルバム。キルヒナーやピエール・モーリスといっためずらしい作品も。
カトリン・ホッティガーはルツェルン応用科学芸術大学で学んだスイスのソプラノ歌手。バロック・オペラや、フランスとスカンジナビアのリートなどに力を注いで いて、ピアノのエドワード・ラシュトンと定期的にリートのリサイタルを行っています。 (Ki)
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0062(1CD)

ヴァレー地方からの歌/スイスの作曲家による歌曲集
オイゲン・マイアー(1934-):Chiajeri (Taugwalder)
エミル・フレイ(1889-1946):Junges Madchen in den Bergen (Morgenstern) op.49/1
オイゲン・マイアー:Wela Wag (Taugwalder)
ヴェルナー・ベルッチ(1950-):Die Felswand (Meyer) Wege III
オイゲン・マイアー:Ds Hittuliechtje (Taugwalder)
ヨゼフ・ラウバー(1864-1952):Fruhlingsnacht (Hesse) op.37/2
オイゲン・マイアー:Dr Schuelschatz (Taugwalder)
ハンス・フーバー(1852-1921):Mir traumte von einem Myrtenbaum (Heyse) op.61/32.47
オイゲン・マイアー:Dr Bluusuchnopf (Taugwalder)
ワルター・クルヴォワジエ(1875-1931):Morgens (Storm) op.2/7
オイゲン・マイアー:Herbschtwind (Taugwalder)
ハインツ・ホリガー(1939-):Herbst (Morgenstern) Sechs Lieder VI

フランツィスカ・ハインツェン(S)
ベンジャミン・ミード(P)

録音:2022年5月
スイスのソプラノ歌手フランツィスカ・ハインツェンが歌う、故郷ヴァレー州とスイスの歌の芸術への愛に満ちたアルバム。ヴァレー語の詩によるオイゲン・マイアー の作品を中心に、過去2世紀のスイスの作曲家による歌曲を収録しています。 (Ki)

THE CHOIR OF KINGS COLLEGE
KGS-0067(1CD)
MY SOUL, WHAT FEAR YOU? わが魂よ、何をおそれているのか?
R.シュトラウス:〈見出されたもの〉、〈おくれたボートで〉(「6つの歌」 op.56より)、〈夜の逍遥〉(「3つの歌」op.29より)
プフィッツナー:〈牢獄のフス〉(「4つの歌」op.32より)
バッハ:カンタータ第82番BWV82より第1番アリア「われは満ちたれり」
シューベルト:〈勝利〉D805、〈墓堀人の歌〉D 44、〈人間の限界〉 D716
シューマン:〈宝を掘る人〉、〈春の旅路〉(「ロマンスとバラード」第1集 op.45より)
アイスラー:〈カリフォルニアの秋〉〈小さなラジオに〉〈ヘルダーリン=フラグメント〉(「ハリウッド・ソングブック集」より)
マーラー:〈少年鼓主〉(「子供の魔法の角笛」)
クルト・ワイル:ベルリン・レクイエムより〈未知の兵士に関する第2の報告:私が話したことすべて〉
クリストファー・パーヴス(Br)、
サイモン・レッパー(P)
ミロシュ・ミリオイエヴィチ(アコーディオン)、
サラ・フィールド(サックス)、
ルーシー・ショウ(Cb)、
リリー・ヴァーノン=パーヴス(Fl)、
ラファエル・オニエット(G)

録音:2922年2月21-23日、聖ヨハネ福音教会、オックスフォード
キングス・カレッジの卒業生にして英国が世界に誇るバリトン、クリストファー・パーヴスが、英国屈指のピアニスト、サイモン・レッパーと共演した、当レーベル 初の歌曲アルバムの登場。R.シュトラウス、シューベルト、プフィッツナー、マーラーの歌曲が、オペラ界でも活躍するパーヴスのドラマチックな演奏で響き渡ります。 バッハ、アイスラー、ワイルの作品が、アコーディオン、サックス、ギター、フルート、コントラバスを効果的に組み合わせた編成で演奏されており、聴きごたえがあり ます。
クリストファー・パーヴス(Br)は、キングス・カレッジの聖歌隊で音楽を学び、その後ロック・グループHarvey and the Wallbangersのメンバーと しても活躍。オペラ歌手としても活躍しており、バイエルン国立歌劇場でボルストロード(ピーター・グライムズ)、ロイヤル・オペラ・ハウス等でファルスタッフ(ファ ルスタッフ)、グラインドボーン音楽祭でゴロー(ペレアスとメリザンド)、チューリヒ歌劇場のリング・サイクルでアルベリヒを歌うなど、各地の歌劇場に登場し、そ の歌唱と存在感で聴衆を魅了しています。また、グレの歌(ラトル指揮LSO)など、演奏会でも活躍しています。 (Ki)


APARTE
AP-311(1CD)
ほかに好きな人がいるから
ギター伴奏によるフランスとヒスパニックのレオ・フェレ:ロマンス集

フォーレ:夢のあとにOp.7の1
 秋Op.18の3/愛の歌Op.27の1
 ゆりかごOp.23の1
マスネ:スペインの夜
イソリーナ・カリージョ:くちなしの花をふたつ
モレーノ・トローバ:マドローニョス(ギター・ソロ)
カルロス・エレタ・アルマラン:ある恋の物語
レオ・フェレ:芸術家の人生
サティ:グノシエンヌ第1番(ギター・ソロ)
ファリャ:7つのスペイン民謡
イネス・アリミ:キエロ
マスネ:エレジー
ジャック・ブレル/ジェラール・ジュアネスト:懐かしき恋人たちの歌
ロッシーニ:踊り
ポリーヌ・ヴィアルド:星
マリーナ・ヴィオッティ(Ms)、
ガブリエル・ビアンコ(G)
レオナルド・ディッセルホルスト(Vc)、
ジェリー・ロペス(Sax)
録音:2022年5月12-14日/TWLスタジオ(シュレーヌ)
マリーナ・ヴィオッティはスイス出身のメゾソプラノ。ジャズ、ゴスペル、ヘヴィメタに親しみ大学で哲学と文学を専攻し、卒業後本格的に声楽を学んだ変わり種。 オペラ、宗教曲のほか、ジャンルにとらわれぬ活動を繰り広げています。
最新盤はフォーレとマスネのフランス歌曲と、スペイン・ラテンアメリカの歌をギター伴奏で聴かせてくれる魅力的なアルバム。またレオ・フェレやジャック・ブレ ルのシャンソンもイキに聴かせます。ファリャの「7つのスペイン民謡」や南米系のものはもちろんながら、フォーレやマスネの歌曲がギター伴奏と合うのに驚かされ ます。

Avie
AV-2605(2CD)
バッハ:ヨハネ受難曲 BWV245 ニコラス・マギーガン(指)、
カンタータ・コレクティヴ、
トーマス・クーリー(T)、ポール・マックス・ティプトン(Bs-Br)、ノラ・リチャードソン(S)、アリエ・ヌスバウム・コーエン(C.T)、デレク・チェスター(T)、ハリソン・ヒンツェ(Br)

ライヴ録音:2022年3月21日、バークレー第一会衆派教会(カルフォルニア)
長年フィルハーモニア・バロック・オーケストラの音楽監督として活躍し(現在は桂冠音楽監督)、バロック音楽のエキスパートとして知られるニコラス・マギーガン。そして彼が指揮台に立っていたフィルハーモニア・バロック・オーケストラの首席奏者やソリストたちによって創設されたカンタータ・コレクティヴによるバッハの「ヨハネ受難曲」が登場です。このアルバムはカンタータ・コレクティヴのAvieレーベルへの最初の録音となり、今後もバッハの合唱作品を録音していく予定で、次回作以降も期待されます。
指揮者のニコラス・マギーガンは、フィルハーモニア・バロック・オーケストラの音楽監督の他、クリーブランド、シカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、フィラデルフィア、サンフランシスコなどのアメリカの主要なオーケストラ、香港、シドニー、ロイヤル・コンセルトヘボウといった世界の主要なオーケストラと共演。海外での音楽活動への貢献によって大英帝国勲章(OBE)を授与されています。またイエール大学の定期演奏会に頻繁に客演するなど後進の指導にもあたっています。

Diapason
DIAP-157(2CD)
ベルリオーズ:ファウストの劫罰、他

(1)劇的物語「ファウストの劫罰」

(2)「ファウストの劫罰」より
メフィストフェレスの歌「やさしい蚤が一匹」(蚤の歌)
メフィストフェレスのセレナード「家の前で」

(3)交響曲「イタリアのハロルド」
(1)リシャール・ヴェロー(ファウスト)
ミシェル・ルー(メフィストフェレス)
コンスエロ・ルビオ(マルグリート)
ピエール・モレ(ブランデル)
フランス国営放送児童cho
エリーザベト・ブラッスールcho
コンセール・ラムルーO
イーゴリ・マルケヴィチ(指)
録音:1959年
(2)ジェラール・スゼー(メフィストフェレス)
パリ国立歌劇場O&cho
アンドレ・クリュイタンス(指)
録音:1959年
(3)ウィリアム・プリムローズ(Va)
ボストンSO
シャルル・ミュンシュ(指)
録音:1959年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第157巻として登場するのは、イーゴリ・マルケヴィチ(指)劇的物語「ファウストの劫罰」と、シャルル・ミュンシュ(指)交響曲「イタリアのハロルド」のカップリング。「ファウストの劫罰」はマルケヴィチとコンセール・ラムルー管がその実力をフルに発揮し、今なお語り継がれる名盤として知られており、マルケヴィチの棒から生み出される豪快さと繊細さを併せ持つ名演をご堪能いただけます。「イタリアのハロルド」では往年の名ヴィオラ奏者ウィリアム・プリムローズがソリストとして登場。こちらも同曲の名盤のひとつとして名高くミュンシュとの息の合った名演を繰り広げています。

Da Vinci Classics
C-00719(1CD)
イタリアへの旅〜ドイツ・リートにおけるイタリアの影響
リスト:ペトラルカの3つのソネット S.270A
ヴォルフ
:イタリア歌曲集より 6つの歌 〔あなたはこの世で一番美しい(第1巻, 第3曲)、祝福あれ,この世を創られた方に(第1巻, 第4曲)、さあ仲直りしよう(第1巻, 第8曲)、そして,君が恋人の焦がれ死にするさまを見たいなら(第1巻, 第17曲)、幸せな母に祝福あれ(第2巻, 第35曲)、君が僕をちら見して笑い出し(第2巻, 第38曲)〕
R.シュトラウス:マドリガル Op.15-1
ヴォルフ:ミケランジェロの3つの詩
シューベルト:3つのイタリア歌曲 D.902
ルチオ・ガッロ(Br)、
エーリク・バッターリア(P)

録音:2022年10月
ロマン派とポスト・ロマン派のドイツ語圏の作曲家たちによるイタリアに思いをはせた歌曲集。リストの「ペトラルカの3つのソネット」(後にピアノ版に編曲されています)から始まり、ヴォルフのイタリアでの経験を表している6つの歌曲を収録。さらにはミケランジェロの詩を用いたR.シュトラウスやヴォルフの作品、最後にはシューベルトがイタリア語の詩を基に書かれた「3つの歌」を収めています。

Da Vinci Classics
C-00714(1CD)
デュリュフレ:レクイエム Op.9
オルガン組曲 Op.5
ギユー・コンソート、マルコ・サッカルディン(Br)、
シルヴィア・アリーチェ・ジャノッラ(Ms)、
エミリオ・ゴネッラ(Vc)、
アレッサンドロ・ペリン(Org)、
マッテオ・チェザロット(指)

録音:2021年10月(ヴィッラサンタ、イタリア)
フランスの作曲家、モーリス・デュリュフレは、プーランクのオルガン協奏曲の初演をするなど、卓越したオルガニストとしても活躍しました。
本アルバムでは、生涯に14曲しか残していないデュリュフレの作品の中で、代表作にあげられる 「レクイエム」 を収録。この作品は、グレゴリオ聖歌の『死者のためのミサ曲』から多くの主題を用いており、フォーレの『レクイエム』と多くの類似点が見られ、曲の構成についてもフォーレの構成を踏襲していることも特徴です。前奏曲、シシリエンヌ、トッカータの三部作からなるオルガン組曲がカップリングされています。
Da Vinci Classics
C-00708(1CD)
ボッケリーニ:スターバト・マーテル G.532
レチタティーヴォとアカデミックなアリア 「あわれ、私はどこにいる?…ああ、話しているのは私ではない」G. 548
交響曲第18番ヘ長調 G.512
バルバラ・フリットリ(S)、
マッティア・ロンデッリ(指)、
ミラノ・スカラ座ヴィルトゥオーゾO

録音:2008年5月(ボローニャ、イタリア)
ボッケリーニが「スターバト・マーテル」を完成させた1781年頃、「スターバト・マーテル」と言えばペルゴレージの作品であり、ヨーロッパ中の聴衆を魅了していました。しかし、ボッケリーニは中世のラテン語の詩を鮮やかに読み解き、この感動的な作品が生まれました。ソプラノと弦楽合奏という編成のこの作品では、独唱に名ソプラノであるバルバラ・フリットリが登場します。彼女のドラマティックな歌唱は、ロンデッリ指揮ミラノ・スカラ座のヴィルトゥオーゾたちによる芳醇な響きによってよりその魅力が引き出されています。聖母の悲しみを鮮やかに表現しているバルバラ・フリットリの歌唱にぜひご注目ください。

Hyperion
CDA-68420(1CD)
ヴォーン・ウィリアムズ、マクミラン、タヴァナー:合唱作品集
ヴォーン・ウィリアムズ:ミサ曲 ト短調、味わい見よ*
マクミラン:主を恐れる人はだれか#、
 エドワード懺悔王のミサ曲#、特別な訴え*、
 誰がキリストの愛からわたしたちを離れさせるのか
タヴァナー:マニフィカトとヌンク・ディミッティス 「コレギウム・レガーレ」、アテネのための歌 
ウェストミンスター寺院聖歌隊、
ジェームズ・オドンネル(指)、
ピーター・ホルダー(Org)*

録音:2022年6月&10月
(世界初録音#)
ウェストミンスター寺院聖歌隊によるヴォーン・ウィリアムズ、マクミラン、そしてタヴァナーの合唱作品集。このアルバムの中にはマクミランの世界初録音作品が二曲含まれています。ヴォーン・ウィリアムズの「味わい見よ」は、エリザベス2世の戴冠式のために委嘱された作品で、1953年6月2日にウェストミンスター寺院にて歌われました。
世界遺産にも指定されている英国国教会の教会、ウェストミンスター寺院の聖歌隊は、30名の少年合唱と12名のプロの成人歌手からなる合唱団で、教会聖歌隊の最高峰として知られており、長年に亘って典礼や祝典の場で国際的に重要な役割を果たしています。先日行われたエリザベス2世の追悼式でもその美しい歌声を響かせていました。

Skani
SKANI-146(1CD)
ラトビアの川の歌
ライモンツ・パウルス(b.1936):合唱曲集「ラトビアの川の歌」〔サラツァ川、ガウヤ川、リエルぺ川、オグレのシチリアーナ、イルべ川、ヴェンタ川、ダウガヴァ川、アイヴィエクステ川、川の詩*〕
ユースクワイア「バルシス」、
インツ・テレロヴスキス(指)、
イネセ・ザンデレ(朗読)*、ライモンツ・パウルス(P)*

録音:2021年10月13日&12月2日、リガ改革派教会(ラトビア)
『ラトビアの川の歌』は、ラトビアの3人の芸術家のコラボレーションで実現したアルバムです。ミュージカル、バレエ、映画、合唱曲、ジャズ、ポップソング作曲家として活躍し、1988年から1993年まで文化省の大臣を務めたライモンツ・パウルス(b.1936)。児童文学の執筆と編集、出版の活動で知られる詩人のイネセ・ザンデレ(b.1958)。そしてラトビア音楽アカデミーで学び、イギリスとドイツのバロック音楽演奏のコースに参加し、「バルシス(Balsis)」と「ティアデ(Tiade)」のユースクワイアを指揮するインツ・テレロヴスキス(b.1972)。本アルバムは、サラツァ川、ガウヤ川、リエルぺ川、オグレ川が流れこむ〈オグレのシチリアーナ〉など、ラトビアの川をテーマにした8つのアカペラ合唱曲と、ザンデレがパウルスのピアノ伴奏で朗読する『川の詩』で構成されています。合唱曲を集成した『川の歌』という「特別な旅」が始まってからすでに10年が経過しました。「ザンデレが川を詩に書き、若い世代がラトビア合唱音楽に応えるかぎり、『バルシス』(ラトビア語で「声」)は、小さな川と大きな川として流れ、広大な海や湖へと注いでいく」。指揮者のテレロヴスキスは、このアルバムが作られた目的と意義をそう語っています。
Skani
SKANI-150(1CD)
ルツィーヤ・ガルータ:神聖な愛
ルツィーヤ・ガルータ(1902-1977):空と海/私にできさえすれば/夕映に/ああ, 私の大切な女の子/しゃべらないほうがいい/別れ際/さあ早く神のところへ行け, 愛しの太陽よ/異国のコーカサスの子供の歌/山の子供の子守歌/ジャネマの歌/困難な瞬間に/子守歌/秋/小雨/生まれ故郷は春に/春はもうじき/提供者/月の舟/またやって来たね/神聖な愛
ユリヤ・ヴァシリエヴァ(S)、
マーリス・スクヤ(P)
ルツィーヤ・ガルータ(1902-1977)は音楽学者の間で、ラトビアのジェルメーヌ・タイユフェールとも呼ばれています。ガルータが学生になったばかりの頃、フランスで起きた新しいトレンドに興味をもち、海外で学ぶ夢をもっていたことが、いわゆる「フランス六人組」の作曲家とくらべられる理由だと言われています。彼女は、ラトビア音楽院を卒業後、パリで、アルフレッド・コルトーと、ドビュッシーの友人であったイシドール・フィリップにピアノを、作曲家で指揮者のポール・ル・フレムに管弦楽法を学び、二度目にフランスに渡った際にはエコール・ノルマル音楽院のポール・デュカスに作曲法を師事しました。
このガルータの歌曲アルバムで伴奏を務めるマーリス・スクヤは、ガルータにピアノを学びました。「ガルータの音楽を伝えるという使命は、精薄さに戦いを挑むことだ。現代の音楽は多様な効果に長けてはいるが、ややもすると実質に欠ける。対照的にガルータの音楽は、内容が豊かだ」(マーリス・スクヤ)。彼のステージ・パートナーであるソプラノ歌手、ユリヤ・ヴァシリエヴァが共演。比較的初期の1926年に書かれた「空と海」に始まり、ガルータが生涯にわたって作りつづけた「小世界」の作品が20曲、初めてのスタジオ録音を含むプログラムで歌われます。

Danacord
DACOCD-961(1CD)
シューベルト:歌曲集
さすらい人の月に寄せる歌 D.870/春に D.882/船乗り D.536/双子座に寄せる船乗りの歌 D.360/夜の曲 D.672/漁夫の歌 D.881/シルヴィアに D.891/月に寄す D.193/小人 Op.771/万霊節のための連祷 D.343/ます D.550/恋する者のさまざまな姿 D.558/さすらい人の夜の歌 D.224/セレナード D.957/4/ブルックにて D.853/春のおもい D.686/夕映に D.799
マティアス・ヘーゼゴー(T)、
トーヴェ・レンスコウ(P)

録音:2021年11月15日-18日、ガーニソン教会(コペンハーゲン、デンマーク)
デンマークのテノール歌手マティアス・ヘーゼゴー(b.1978)とベテラン・ピアニスト、トーヴェ・レンスコウの共演によるシューベルトの第2作。ヘーゼゴーは、彼の世代のデンマーク芸術歌曲のもっとも優れた歌い手として評価され、シューベルトの 「冬の旅」 を歌った前作(DACOCD-865)は、デンマーク放送(DR)P2 が選ぶ2021年の「最優秀クラシカル・アルバム」賞を獲得しました。新しいアルバムでは、ザイドルの詩による 「さすらい人の月に寄せる歌」 からカール・ラッペの詩による 「夕映に」 まで、「シューベルティアーデ」を偲ばせるプログラムを歌っています。

Danacord
DACOCD-959(1CD)
オダマキの花が二本
クララ・シューマン:6つの歌曲 Op.13(ハイネ、ガイベル、リュッケルトの詩)〔暗い夢のなかにいた、彼らは愛しあっていた、愛の魔法、月は静かに昇った、私はあなたの瞳に、もの言わぬはすの花〕、3つの詩 Op.12(フリードリヒ・リュッケルトの「愛の春」から)〔風雨の中を彼はやってきた、美しいがために私を愛するのなら、なぜ他の人にたずねるのか〕
リリ・ブーランジェ:空のひろがり(フランシス・ジャムの詩)〔彼女は野原から谷へ下りていった、彼女はとてもおおらかだ、時どき僕は悲しくなる、ある詩人が言った、僕のベッドの足元に、これが全部ただのくだらない夢で、言葉にしなくてもいいくらい愛し合おう、あなたは魂をこめて僕を見つめた、去年咲いたライラックは、オダマキの花が二本、どうして僕が苦しんだかというと、彼女のもっていたメダルが僕の手元にある、明日でちょうど一年だ〕
デュオ・ボルス&ビャアケー〔ニナ・ボルス・ロングレーン(S)、クリスティーナ・ビャアケー(P)〕
ファニー・メンデルスゾーンの「一年」(DACOCD-957)をリリースしたクリスティーナ・ビャアケーとリリック・ソプラノのニナ・ボルス・ロングレーンの「デュオ・ボルス&ビャアケー」が、2022年で結成から5年が経ちました。二人は、コペンハーゲンのホルメン教会で行われ、デンマーク放送からラジオ中継されたニルス・W・ゲーゼを祝うコンサートにソリストとして出演して初めて出会い、以後、デュオとしてコンサートやデンマーク国内のツアーを重ねました。クララ・シューマンとリリ・ブーランジェの歌曲を歌うアルバム「オダマキの花が二本」は、2020年にロスキレ音楽協会の提案で行われた女性作曲家作品のコンサートがきっかけで生まれました。このコンサートは、デンマーク放送が放送のために録音していましたが、好評だったためこのセッション録音が行われました。
クララ・シューマンの詩の嗜好は夫ロベルトと重なり、このアルバムで歌われる「6つの歌曲」と「3つの詩」もロベルトが好んだハインリヒ・ハイネ、エマヌエル・ガイベル、フリードリヒ・リュッケルトといった同時代の重要な詩人たちの詩に作曲されています。またリリ・ブーランジェも同時代の詩をテキストに選んでいます。フランシス・ジャムの「空のひろがり」は、さまざまな感情を呼び起こす花や鳥といった言葉をちりばめ、ノスタルジアと憧れの気分にひたった作品です。彼女の時代に好まれた“サロン”的雰囲気からは遠い、輝かしい、当時としては前衛の音楽が、この曲集の際立った魅力と言われています。

DACAPO
MAR-8.224736(1CD)
NX-B07
フーギ・グズムンドソン(1977-):オラトリオ『メアリーのゴスペル(福音)』(2021) ベリト・ノルバッケン(S)
オーフス・シンフォニエッタ
レイキャヴィク・スコラ・カントルム
ホルズル・アウスケルソン(指)

録音:2022年6月15-17日
全て世界初録音
アイスランドの作曲家フーギ・グズムンドソンの宗教的オラトリオ。 19世紀に発見された新約聖書の外典『マリアによる福音書』からインスピレーションを受けて書かれたもので、ここ に登場するマリアは"マグダラのマリア"と考えられています。グズムンドソンの劇的な音楽描写とノルバッケンの美しい 歌声が聴きどころです。

Resonus
RES-10317(1CD)
NX-B05
エリザベス・マコンキー&ヴォーン・ウィリアムズ:歌曲集 第2集
ヴォーン・ウィリアムズ:4つの最後の歌
エリザベス・マコンキー(1907-1994):The Exequy/花束
Sailor’s Song of the Two Balconies
The Disillusion
The Swallow
The Poet-Wooer
Sleep Brings No Joy To Me
In Fountain Court
ヴォーン・ウィリアムズ:命の家
マコンキー:How Samson Bore Away the Gates of Gaza(1937年オリジナル版)
ジェイムズ・ギア(T)
ロナルド・ウッドリー(P)

録音:2022年9月6-9日
2022年に生誕150年を迎えたヴォーン・ウィリアムズと彼の弟子エリザベス・マコンキーの歌曲を紹介するプロジェク ト、第1集(RES-10299)の続編です。今作の収録曲は、ヴォーン・ウィリアムズ初期を代表するロセッティの詩によ る歌曲集「命の家」(1940年初演)と、1954年から1958年に書かれた晩年の歌曲集「4つの最後の歌」の2作 品。またマコンキーの歌曲は、1920年代半ばにヴォーン・ウィリアムズに師事してから、1960年代から70年代にか けて英国モダニズムの美学に傾倒するまでの間に作曲されたもので、ほぼ未発表の作品です。 今作でもテノール歌手のジェイムズ・ギアとピアニストのロナルド・ウッドリーが、長年のパートナーシップの継続から生 まれる、息の合った演奏を披露しています。

SOMM
SOMMCD-0668(1CD)
NX-B04
ブリテン諸島の民謡集
1. She Moved Through the Fair
2. The Lark in the Clear Air
3. By the Short Cut to the Rosses
4. Si Bheag Si Mor
5. Give Me Your Hand
6. The Last Rose of Summer
7. Down by the Salley Gardens
8. Can Ye Sew Cushions
9. My Love Is Like A Red, Red Rose
10. Skye Boat Song
11. Ye Banks and Braes
12. The rowan tree
13. Dance te Thi Daddy
14. Blaydon Races
15. Blow the Wind Southerly
16. Sweet Polly Oliver
17. Oliver Cromwell
18. English Folk Song
19. Can yr Arad Goch
20. Myfanwy
21. The Foyy, Foggy Dew
22. Bugail Aberdyfi
23. My Little Welsh Home
24. Sospan Fach
25. Drink to Me Only
26. The Oak and the Ash
27. Song for Gwyn…世界初録音
ジャニス・ケリー(S)…10-12
イヴォンヌ・ハワード(Ms)…15-17
マリア・ヤグシュ(Ms)…25-27
エレイン・デルマー(ジャズ・シンガー)…18
ニッキー・スペンス(T)…7-9
ウェイン・エヴァンス(T) …21-22、24
マーク・リュウェリン・エヴァンス(Br)…19-20、23-24
カロライン・マコーズランド(歌/ギター)…1、3、6

フィオナ・ケリー(Fl)…2、4-5
ジーン・ケリー(Hp)…2、4-5
マイケル・ポロック(P)…19-24
ジョン・ウィルソン(P)…7-9、11-17、25、27


録音:2022年7月26日、8月3日、2022年9月13日
時代を超えて息づく英国とアイルランド民謡。このアルバムではよく知られる「The Last Rose of Summer 夏の なごりのバラ(庭の千草)」や「Down by the Salley Gardens サリー・ガーデン」などの名曲から、世界初録音と なる「Song for Gwyn」まで、ブリテン諸島4地域の民謡を27曲集めました。 ピアノ伴奏による英国の歌手たちのこなれた歌唱(トラック18にはジャズ・ヴォーカルの重鎮エレイン・デルマーも登 場)や、フルートとハープのデュオなど、さまざまな演奏で伝統的な民謡の旋律をお楽しみいただけます。
SOMM
SOMMCD-0667(1CD)
NX-B04
ケネス・レイトン(1929-1988):合唱作品集
Laudes animantium, Op.61*
London Town*
Lord, When the Sense of Thy Sweet Grace*
3つのキャロル Op.25(1948)
Nativitie
A Hymn to the Trinity
レベッカ・リー(S)
ニナ・ベネット(S)
キアラ・ヘンドリック(Ms)
ニック・プリチャード(T)
フィンチリー児童cho
ロンディニウム(合唱)
アンドルー・グリフィス(指)

録音:2022年6月17-19日
20世紀イギリスの作曲家ケネス・レイトン。ヨークシャーで生まれ、地元のウェークフィールド大聖堂の聖歌隊で活 躍後、王立音楽院でピアノと声楽、オックスフォード音楽院で作曲を学び、教会音楽の分野で目覚ましい活動を 行った人です。彼の没後35年を記念して作られたこのアルバムには、5曲の世界初録音を含む合唱作品が収録 されています。メインは「Laudes animantium」で、ニ重合唱、ソリスト、児童合唱によるさまざまな動物を賛美 した魅力的な作品。他にはキャロルやパートソングなど、レイトンの得意分野の作品を聴くことができます。 演奏はアンドルー・グリフィスが2005年に設立した「ロンディニウム」。現代作品を得意とする室内合唱団で、ここで もレイトンの活気に満ちた作品を見事なアンサンブルで聴かせます。

Dynamic
CDS-7986(1CD)
NX-B03
メルカダンテ:荘厳ミサ曲 フランチェスコ・メーリ(T)
マッテオ・リッピ(T)
マリオ・カッシ(バッソ・カンタンテ(Br)
ニコラ・ウリヴィエーリ(Bs-Br)
フランチェスコ・ビラガ(コールアングレ)
ジョヴァンニ・バッティスタ・ファブリス(Vn)
ジェノヴァ・カルロ・フェリーチェO&cho
ファブリツィオ・カッライ(指)

録音:2021年3月2-9日
カルロ・フェリーチェ劇場、ジェノヴァ(イタリア)
世界初録音
ロッシーニとヴェルディを結ぶ世代の歌劇作曲家の中でも重要な存在だったメルカダンテ。その晩年のミサ曲が 150年余りを経て蘇りました。当CDの演奏時間76分が示すとおりの大作で、充実した書法は作曲家の円熟を 示しています。男声合唱と4人の男声ソリストのために書かれ、1868年1月19日にジェノヴァで初演されました。 その後は忘却の淵に沈んでいたものの、近年行われた同地のドラッツォ=ジュスティニアーニ資料館の調査で発見 されました。世界初録音の栄誉を担ったのはジェノヴァのカルロ・フェリーチェ劇場、指揮者と花形のテノール・ソロ二 人の生まれもジェノヴァです。

Solo Musica
SM-421(1CD)
NX-B03
近現代のユダヤに根差す歌曲集
ラヴェル:2つのヘブライの歌
コルンゴルト:6つの簡素な歌 Op. 9より
 Schneeglockchen/Sommer
マーラー:『子供の魔法の角笛』より
 トランペットが美しく鳴り響くところ
 ラインの伝説
リュッケルト歌曲集より
 私はこの世に捨てられて
ヴァイル:ナナの歌
ジョエル・エンゲル(1868-1927):Nor noch dir
 A mol iz geven a Maise
 Minhag chadash
エヤル・バト(1966-):Ha'hakara sheli nemoga
 Ke'tzitz ha'amakim
サーシャ・アルゴフ(1914-1995):Az haya la
 Hakol zahav/Lo yada'ati ma
デイヴィッド・ゾンネンシャイン:Elei tashuv
ナーマ・ゴールドマン(Ms)
ジューリオ・ザッパ(P)

録音:2022年10月16-18日
イスラエル出身でベルリンを拠点に活躍するナーマ・ゴールドマンが歌う、自身のルーツを探る1 枚。彼女が傾倒す るドイツの後期ロマン派の作品と、自らのアイデンティティを強く意識するというユダヤ系の作品とを組み合わせまし た。陰影と力強さを合わせ持つメゾ・ソプラノの声質が作品のドラマや深みを伝えます。

ALPHA
ALPHA-936(1CD)
黒人霊歌と黒人作曲家による歌曲集
1. 時には母のない子のように
2. WERE YOU THERE 君もそこにいたのか
3. I GOT A ROBE 私はローブを持っている
4. バティスト・トロティニョン(1974-):WHY (P・ソロ)
5. フローレンス・プライス(1887-1953):BECAUSE
6. STEAL AWAY イエスの元へ逃れよう
7. SAVE ME LORD, SAVE ME
8. BRIGHT SPARKLES IN THE CHURCHYARD
9. NOBODY KNOWS THE TROUBLE I’VE SEEN 誰も知らない私の悩み
10. プライス:RESIGNATION
11. A GREAT CAMPMEETIN’
12. プライス:SUNSET
13. MY LORD, WHAT A MORNING 星かげ落ち
14. ハリー・バーリー(1866-1949):JEAN
15. BY AN’ BY - THERE IS A BALM IN GILEAD
16. バレット・ストロング(1941-2023):I HEARD IT THROUGH THE GRAPEVINE 悲しいうわさ
17. 深い河

※編曲:バティスト・トロティニョン…1、2、3、7、8、9、11、13、15(THERE IS A BALM IN GILEAD)、17
パトリック・デュプレ・クイッグレー…6
ハリー・バーリー…15(BY AN’ BY)
レジナルド・モブリー(C.T)
バティスト・トロティニョン(P)

録音:2021年10月 サル・コロンヌ、パリ
ジョン・エリオット・ガーディナーなど一流の古楽指揮者に信頼を置かれているアメリカ出身のカウンターテナー、レジナルド・モブリー。ジャズや ポップスでの活動も多く、プロとしての初舞台は日本のミュージカル・シアターで、当時は東京ディズニーランドのアクター/シンガーとして働いて いたのだそう。今回の彼にとって初めてのソロ・アルバムは、黒人霊歌と黒人作曲家による歌曲を集めたもので、共演はクラシカルな作品の発 表も多いフランスのジャズ・ピアニスト、バティスト・トロティニョン。黒人霊歌の多くはトロティニョンによるアレンジで収められており、冒頭から フュージョンを思わせるビートに乗せた疾走感溢れる演奏で惹きつけられます。さらに、初の黒人女性作曲家と言われるフローレンス・プライス の作品から、モータウン・レコードのソングライター、バレット・ストロングによるソウル・ナンバーまでを収録、張りのあるカウンターテナーで楽しむこ とが出来ます。

ONDINE
ODE-1428(2CD)
NX-C07
グレツキ:教会の歌集 Op.84(ラテン語版全曲) ポーランド室内cho
ヤン・ウカシェフスキ(指)

録音:2021年8月9-13日
交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」の世界的なヒットで一躍有名となったグレツキ。その音楽的な原点とも言える 宗教合唱曲集が登場。1990年代後半にイギリスのヒットチャートを席巻し、「癒しのクラシック」の代名詞的存在になった「悲歌のシンフォ ニー」。後期のグレツキにとってインスピレーションの源泉の一つがポーランドに伝わるカトリック音楽でした。この無伴 奏混声合唱のための「教会の歌」は、ポーランドの教会で歌い継がれて来た旋律と歌詞を素材にグレツキがアレン ジしたもので、敬虔な祈りに満たされた静謐な曲もあれば、民族舞踏を思わせる楽しい雰囲気の曲もあります。グ レツキはこの曲集をコンサートでも教会の典礼でも歌えるように作りました。ポーランド語版の録音は過去にありま したが、ラテン語版の全曲盤はこれが初。グダンスクの聖堂で行われた演奏は、かなりゆったりとしたテンポをとり、 祈りや瞑想的な気分へと誘います。

FUGA LIBERA
FUG-796(1CD)

NYCX-10399(1CD)
国内盤仕様
税込定価
アルマ・マーラー:歌曲全集
穏やかにひらくはじめての花
私の夜をご存じか
5つの歌曲【 静かな街/お父さんの庭で/ 気だるい 夏の夜/あなたのそばが 心地良い/花のあいだを さまよって/独りの歩み】
4つの歌曲【 夜の光/ 森のしあわせ/ 激しい想い/ 収穫の歌】
5つの歌曲【 賛歌/悦楽/ 知っているひと/ほめたたえる歌/夜の賛歌】
エリーゼ・カールワールツ(S)
マリアンナ・シリニャン(P/1895年製 Steinway C)

録音:2022年1月3日 アンリ・ル・ブフ・ホール、ブリュッセル
2022年6月22-23日 ボザール、ブリュッセル
マーラーとの結婚生活のほか、多くの音楽家、芸術家と交流を持ったアルマ・マーラー。彼女自身様々な才能に恵まれていたと言わ れており、作曲家としては歌曲が残されています。このアルバムには、最晩年のマーラーによって出版の準備がなされた5つの歌曲(トラック3- 7)から、2018年に出版された「独りの歩み」まで、全17曲が初めて収録されています。ソプラノのエリーゼ・カールワールツは母国ベルギーを 中心にヨーロッパ各地で活躍、モーツアルトからベルクまで幅広いレパートリーを持ち、これまで2枚のアルバムをリリースしています。ボーイ・ソ プラノを思わせる澄んだ中高音域から、深い憂いを帯びた低音域まで多彩な表現力で、作品の魅力を伝えています。ピアノは来日経験も あるアルメニア出身のマリアンナ・シリニャン。アルマが生きた時代のスタインウェイから美しい音色を引き出しています。
※ 使用ピアノについて原盤ブックレットには1899年製とありますが、確認の結果1895年の可能性が高いとのことです。
※原盤ブックレットには歌詞の掲載がなくインターネットを参照するようになっておりますが、国内仕様盤には広瀬大介氏による日本語対 訳付きで歌詞の掲載を予定しております。


CLAVES
50-3068(2CD)
バッハ:ヨハネ受難曲BWV245(+1725年第2稿の異稿5曲) ヴェルナー・ギュラ(テノール / エヴァンゲリスト)
ソフィー・ガラヘル(ソプラノ / アリア)
アレクサンドラ・レヴァンドフスカ(ソプラノ / アリア、侍女)
アレックス・ポッター(ア ルト)
クリステル・モネー(アルト / リピエーノ)
マクシミリアン・フォクラー(テノール / アリア)
オリヴィエ・コワフェ(テノール / 従僕)
ドリュー・サンティーニ(バス / イエス)
ステファン・マクラウド(バス / アリア、ユダ、ペテロ、ピラト)
リ・アンジェリ・ジュネーヴ 、
ステファン・マクラウド(指)

録音:2022年3月/グロッサー・フェストザール、ランドガストホフ・リーエン(スイス)
「マタイ受難曲」「ミサ曲ロ短調」とバッハの宗教音楽の大曲を録音し、世界的に高い評価を得ているステファン・マクラウドとリ・アンジェリ・ジュネーヴが、「ヨ ハネ受難曲」を録音!
「ヨハネ受難曲」は、バッハの生前の1724年、1725年、1732年、1739年、1749年と、5度の改訂稿が作成され、そのうち少なくとも4回は演奏され ています。再演するたびに手を入れ、楽譜を書き直していたのです。現在では、最後の演奏となった1749年稿で演奏・録音されることが多くなってきており、マ クラウドも第4稿を基にしていますが、録音に当たっては、それ以外の稿も参照にして、曲の構成・楽器編成・歌詞の選択を行っているようです。例えば、通奏低 音には、チェンバロとオルガンが併用され、曲や場面によってうまく使い分けられ、巧みな変化が付けられています。
た、今回の録音では、1725年の第2稿の際に入れ替えられた5つの異稿曲もボーナストラック*として収録。トラックを入れ替えて聴くことで、全体を1725 年の第2稿の曲構成として聴くこともできるようになっています。
最大でも9人の歌手という小編成での歌唱ながら、その緊張感は冒頭からただならぬものがあり、「十字架に付けろ」などの合唱の迫力も圧巻。現代最高のエ ヴァンゲリストの一人、ヴェルナー・ギュラを中心に、これまでの「マタイ受難曲」「ミサ曲ロ短調」に勝るとも劣らない最高峰の完成度で演奏されています。優れ た実力を持つ歌手たちによる独唱もすばらしいですが、コラールの充実度も特筆すべきでしょう。歌手と楽器奏者たちのアーティキュレーションが統一され、歌も 楽器も一体となり、テキストの内容をかみしめるように歌われています。終曲の透き通るような美しさを持つコラールまで聴き通せば、心が動かされること間違い ありません。
2005年ステファン・マクラウドによって結成されたリ・アンジェリ・ジュネーヴはスイスを中心に活動するピリオド楽器グループで、世界中から実力ある演奏家 が集っています。バッハ演奏の最前線にいる彼らのすばらしい演奏を聴き逃すことがありませんように! (Ki)

BRAVO RECORDS
BRAVO-10011(1CD)
税込定価
アモーレ
ジョルダーニ:カロ・ミオ・ベン
トスティ:最後の口づけ
ベッリーニ:激しい希求(いつその日は訪れるだろう)〜「3つのアリエッタ」より
ベッリーニ:せめて私にかなうなら〜「6つのアリエッタ」より
ベッリーニ:喜ばせてあげて〜「6つのアリエッタ」より
ベッリーニ:追憶
メルカダンテ:どんなに感謝していることか、おお平和よ!(パオロのカヴァティーナ)〜歌劇「フランチェスカ・ダ・リミニ」より
ロッシーニ:今の歌声は〜歌劇「セビリアの理髪師」より
モーツァルト:あの人でなしは私を欺き〜歌劇「ドン・ジョヴァンニ」より
ロッシーニ:苦しみと涙のうちに生まれて〜歌劇「ラ・チェネレントラ」より
リスト:「ペトラルカの3つのソネット」
第1番 平和は見出せず
第2番 祝福があるように、かの日
第3番 私は地上に天使のような姿を見た
脇園彩(Ms)、丸山貴大(P)

録音:2022年10月11〜13日/府中の森芸術劇場・ウィーンホール
日本語帯・解説・歌詞対訳付
ミラノ・スカラ座をはじめ、世界の舞台で活躍をつづけるメゾ・ソプラノの脇園彩が、ついに CD をリリース。
収録曲目は、ジョルダーニ、ベッリーニ、トスティのイタリア歌曲から、また、モーツァルト、メルカダンテ、ロッシーニの有名歌劇・アリア、さらにはリスト の「ペトラルカの3つのソネット」を収録。脇園彩の魅力全開のアルバムとなっています。
ピアノ伴奏は、ミラノ在住でコレペティトール及び指揮者を務める丸山貴大が担当。日ごろから親交のある脇園と息のあった名演を聴かせてくれます。
2022年10月に、府中の森芸術劇場・ウィーンホールにおけるセッション録音。脇園本人が納得いくまで練り上げた最良の作品となりました。
36ページ・フルカラー解 説 書 には 、脇 園 自身 の 翻 訳 による 歌 詞 対 訳と、アー ティスト写 真を満 載 、世 界を 駆 けるプリマドン ナに ふさ わしい 豪 華 な 仕 上 がりとなっ ています。

ALPHA
ALPHA-934(1CD)
シューベルト、レーヴェ、シューマン、ヴォルフ: 歌曲集
シューベルト:すみれ D786
 子を抱く父 D906
レーヴェ:魔王 Op.1-3
 歩き回る鐘 Op.20-3
 エーバーシュタイン伯爵 Op.9Heft VI-5
 抑揚の狂った詩 Op.62-5
 やさしいお弔い Op.62-4
 魔法使いの弟子 Op.20-2
シューマン(1810-56):5つのリート Op. 40
 レーヴェ:海をゆくオーディン Op.118
ヴォルフ:ムンメル湖の精霊たち
 月の黄色い蝶/古い絵に
 鼠捕りの男/炎の騎士
 レーヴェ:オールフ殿 Op.2-2
ゲオルク・ニグル(Br)
オルガ・パシチェンコ(P、フォルテピアノ)
使用楽器:ウィーンのコンラート・グラーフ1826年製楽器による、シュタウフェン・イム・ブライスガウのクリストフ・ケルン2019年製作の再現楽器
ニューヨーク・スタインウェイ・コンサート・グランド・ピアノ1875年製

録音:2022年2月 ベートーヴェン・ハウス、ボン、ドイツ
バロックや現代のオペラで活躍するバリトン歌手ニグルと、歴史的な楽器での演奏を中心に世界的に活躍するピアニスト、パシチェンコの共 演によるアルバム第2弾。演奏に15分もかかるシューベルトの「すみれ」ほか、物語性の高いバラードを集めたアルバムです。ニグルの歌唱は やさしく語り掛けるような表現がたいへん印象的ですが、時折聴かせるドラマティックな高揚や、品の良いユーモアも大変魅力的。寄り添うよ うなパシチェンコのピアノも素晴らしく、一部ではグラーフの楽器が装備するヤニチャーレン・ペダル(トルコ風の打楽器が鳴るペダル)や、特殊な ストップによる音色の変化も楽しむことが出来ます。ジャケットは前作(ALPHA646)に続き作曲家パスカル・デュサパンによる写真。

Forgotten Records
fr-1866(1CDR)
バッハ:マニフィカト.ニ長調 BWV.243*
カンタータ第78番BWV.78「イエスよ、汝わが魂を」
マリア・シュターダー(S)
エルンスト・ヘフリガー(T)
エルザ・カヴェルティ(A)
ヘルマン・シャイ(Bs)
カール・マッテイ(Org)
トゥティ・フンツィカー=ドゥルアイ(Cemb)
ワルター・ラインハルト(指)ヴィンタートゥールSO、
チューリヒ・ラインハルトcho、
ヴィンタートゥール混声cho

録音:1950年5月、シャフハウゼン国際バッハ音楽祭、ライヴ
※音源: Musical Masterpiece Society MMS 31他

ALIA VOX
AVSA-9953(1SACD)
KKC-6708(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
モーツァルト:レクイエム KV626 レイチェル・レドモンド(S)
マリアンヌ・ベアーテ・キーランド(Ms)
ミンジェ・レイ(T)
マヌエル・ヴァルサー(Br)
ラ・カペラ・ナショナル・デ・カタルーニャ(合唱)
ジョルディ・サヴァール(指)

録音:2022年5月11-13日、カタルーニャ自治州カルドーナ城参事会教会
※国内盤=日本語帯・解説・歌詞訳付
幼い日、サヴァールが教会に足を踏み入れると、そこではモーツァルトのレクイエムのリハーサルが行われていました。サヴァールはそれを聴いて「音楽という ものがこんなにもすごい力を持っているなら、僕は音楽家になりたい・・・」と思ったといいます。それから長い年月が流れ、これまでに約230の録音をし てきたサヴァールが、モーツァルトの「レクイエム」をリリースします。
サヴァールはこれまで、中世からモーツァルトの時代(さらに最近ではベートーヴェンやシューベルト)まで、ありとあらゆる音楽をヴィオラ・ダ・ガンバや指 揮で演奏してきました。その中には宗教音楽も多くありましたが、サヴァールは、暗い悲しみと威嚇的な死、というものをスペインのカトリック主義という絵筆と 色彩で描いてきました。音楽家として、そして学者としてまさに「啓蒙」の人であるサヴァール。ここで、死者のためのミサ、という本来のレクイエムの宗教的 意義と効果を見事に私たちに提示してくれます。
残響が非常に豊か、かつ過剰ではない絶妙な会場「怒りの日」での激しさもありつつ、とてもやわらかな響きは、かつてない聴体験。「奇しきラッ パの響き」での神聖な響きには驚かされます。音楽史を生きてきたサヴァールにしかなしえない表現がここにあります。
2023年にはエスペリオンXXIとの来日も予定されており、80歳を超えてなおその躍進がとまらないサヴァールの動向から目が離せません。 (Ki)

ACCENTUS Music
ACC-80571CD(3CD)
ACCENTUS MUSICレーベル〜カンタータ集
■CD1:バッハ:バスのためのソロ・カンタータ集
カンタータ第21番BWV21「ライプツィヒ時代にバッハが残した」よりシンフォニア
カンタータ第82番BWV82「われは満ちたれり」
カンタータ第42番BWV42「この安息日の夕べに」よりシンフォニア
カンタータ第158番BWV158「平安なんじにあれ」*
カンタータ第169番BWV169「神にのみわが心を捧げん」よりシンフォニア
カンタータ第56番BWV56「われ喜びて十字架を担わん」
■CD2:バッハ:カンタータ集〜とどまれ かたえに天使よ わが かたえに
カンタータ第19番「かくて戦おこれり」BWV19
カンタータ第169番「神ひとり、わが心を知りたまわん」BWV169
カンタータ第158番「平和汝とともにあれ」BWV158
カンタータ第149番「人は喜びもて勝利の歌をうたう」BWV149
■CD3:バッハ:カンタータ集
カンタータ第33番「ただ御身へと、主イエス・キリスト」BWV33
カンタータ第17番「感謝の供えものを献ぐる者は、われを讃う」BWV17
カンタータ第99番「神のみわざはすべてなされ」BWV99
■CD1:
ミヒャエル・フォッレ(Bs)
ロビン・ヨハンセン(S)*
RIAS室内cho、
ベルリン古楽アカデミー
ラファエル・アルパーマン(オルガン、音楽監督)
録音:2016年12月ベルリン・イエスキリスト教会

■CD2:
シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)
レンネケ・ライテン(S)
アンケ・フォンドゥング(A)
ベネディクト・クリスティアンソン(T)
ピーター・ハーヴェイ (Bs)
デヴィッド・フランケ(Org)
録音:2018年9月、聖ヴェンツェル教会、ナウムブルク

■CD3:
ライプツィヒ聖トーマス教会少年cho
ゴットホルト・シュヴァルツ(指)
ザクセン・バロックオーケストラ
ジュリア・ソフィー・ワーグナー(S)
シュテファン・カーレ(A)
ヴォルフラム・ラトケ(T)
トビアス・ベルント(Bs)
ACCENTUS MUSICからリリースされている、優れた3つの合唱団とオーケストラによるバッハのカンタータ集をまとめたボックス・セット。 ★ディスク1は、ベルリン古楽アカデミーとミヒャエル・フォッレによるライプツィヒ時代にバッハが残した独唱カンタータの中でも傑作揃いのバスのためのカンター タ3曲を収録した1作。貫禄たっぷりの深みのある声をもつベテランのフォッレとベルリン古楽アカデミーとRIAS室内合唱団の安定した緻密なアンサンブルは必 聴。ディスク2には、合唱指揮者として確固たる地位を築いているハンス=クリストフ・ラーデマンとシュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊によるバッハのカンター タ集。「大天使ミカエルの祝日」用に書かれたカンタータを中心にしたアルバム。そして最後ディスク3には、世界で最も歴史ある少年合唱団の聖トーマス教会合唱 団とその第17代トーマスカントルのゴットホルト・シュヴァルツ(2016〜2021年)によるカンタータ集。ソリストには、ドイツのソプラノ歌手ジュリア・ソフィー・ ワーグナー、アルトとテノールには同合唱団に在籍していたシュテファン・カーレとヴォルフラム・ラトケ、そしてフィッシャー=ディースカウにも師事したバリトンの トビアス・ベルントらが登場します。12世紀の聖トーマス教会完成とともに創設された、聖トーマス教会少年合唱団。バッハはこの教会の音楽監督を務め、少年た ちに指導をしながら作曲活動を行いました。ここに収録されている3つのカンタータ(BWV33,17,99)はバッハがライプツィヒにいた頃のものです。 (Ki)

Signum Classics
SIGCD-725(1CD)
神聖な音楽〜イングリッシュ・ソングブック
パーセル(ブリテン編):主よ、人とは?
パーセル(トーマス・アデス編):4つの歌
ウィリアム・クロフト(ブリテン編):神聖な音楽による讃歌
ニコ・ミューリー(b.1981):ニュー・メイド・タング
パーセル(ブリテン編):シリウスを目印に舟を進めよう
ハウエルズ:ダビデ王
ニコ・ミューリー:オールド・ボーンズ
トーマス・アデス:ザ・ラヴァー・イン・ウィンター
バターワース:「シュロップシャーの若者」 からの6つの歌
ニコ・ミューリー:4つの民謡
トーマス・アデス:歌劇 「皆殺しの天使」 の第2幕より コーヒー・スプーン・カヴァティーナ
イェスティン・デイヴィス(C.T)、
ジョゼフ・ミドルトン(P)

録音:2020年8月28日ー31日、ポットン・ホール(サフォーク、イギリス)
イェスティン・デイヴィスは、その美しく器用な声と知的なミュージシャンシップによって、世界でもっとも優れた歌手の一人として広く知られるイギリスのカウンターテナー。これまで2度のグラモフォン賞受賞、グラミー賞受賞、ローレンス・オリヴィエ賞ノミネートなどの実績を誇り、その功績から2017年には大英帝国勲章(MBE)を授与されています。
マイケル・ナイマン(とヘンリー・パーセルの音楽を組み合わせるという衝撃のプログラムで話題を呼び、英グラモフォン誌で「エディターズ・チョイス」(2019年5月)、「クリティクス・チョイス」(2019年12月)に選ばれるなど好評を博した「If」(SIGCD-586)。シューベルトの傑作「美しき水車小屋の娘」(SIGCD-697)に続く、シグナム・クラシックス(Signum Classics)からリリースされる3枚目のリサイタル・アルバムでは、"神聖"の様々な解釈やニュアンスを包含した作品を選曲。世界初録音となる「4つの歌」(パーセル/アデス)、「スプーンのアリア」(アデス)、「4つの民謡」「オールド・ボーンズ」(ミューリー)をはじめ、イェスティン・デイヴィスが収録する機会を待ち望んでいた英語圏の作曲家たちによる神聖な作品を集成しています。

Avie
AV-2562(7CD)
C.T.ニッケル:オラトリオ 「マルコによる福音書」(GATM) クライド・ミッチェル(指)、
バンクーバー・コンテンポラリー・オーケストラ、
キャサリン・レディング(S)、
ファビアナ・カッツ(Ms)、
カーマン・J.プライス(T)、
スティーヴン・ベランガー(Br)

録音:2019年6月〜7月、バンクーバー(カナダ)
カナダの人気現代作曲家、クリストファー・タイラー・ニッケル(b.1978)による超大作、オラトリオ「マルコによる福音書(The Gospel According to Mark / GATM」!1月〜3月にかけて配信限定で3つの抜粋盤がリリースされていましたが、ついにCD7枚組の全曲セットが発売となりました。
テキストには伝統的なラテン語やドイツ語ではなく、英語プロテスタントのテキストが選択され、欽定訳聖書(King James bible)の「マルコによる福音書」第1章〜第16章全文(!)を用いているという規格外のオラトリオ。室内楽サイズの弦楽オーケストラに2本のホルン、オーボエ(オーボエ・ダモーレ)、コール・アングレ(バス・オーボエ)を加えた編成に、ソプラノ、アルト(Ms)、テノール、バス(Br)の独唱で構成され、他のオラトリオとは異なり、歌手は特定の人物を表すのではなく、語り手と合唱を兼ねています。全部で約7時間に及ぶという超大作のオラトリオで、平和と動乱、闇と光のコントラストを通してリスナーを福音書の旅に誘います。
クリストファー・タイラー・ニッケル(1978-)はコンサートホール用の作品だけでなく、映画、テレビ、劇場のための音楽も得意とするカナダの作曲家。代表作には、各種オーボエ&オーボエ・ダモーレのための作品(無伴奏、ソナタ、室内楽、協奏曲)やクライド・ミッチェルが指揮した交響曲第2番、ノースイースタン・ペンシルヴェニア・フィルハーモニックが4万人の聴衆を集めた「自由のためのファンファーレ」、演劇ではジュール・ヴェルヌの「海底二万里」を題材にしたミュージカルやCatchingART Contemporary Balletのためのバレエ音楽、バンクーバーのシェイクスピア・フェスティヴァル「Bard on the Beach」の音楽などがあり、イギリスのAvieレーベルから、オーボエ協奏曲集(AV-2433)、交響曲第2番(AV-2456)、オーボエのためのソナタ&室内楽作品集(AV-2558)などがリリースされています。これまで、SOCAN(カナダ作曲家・著者・音楽出版社協会)賞4回、パークシティ映画音楽祭2004年金賞、レオ賞(カナダ、ブリティッシュコロンビア州の映画・テレビ業界向けの賞)2回(ノミネート14回)、西カナダ音楽賞ノミネートなどの栄誉に輝いています。
カナダ=アメリカの指揮者クライド・ミッチェルは、コロンビアSO(コロンビア共和国の首都ボゴタ)とツーソンSO(米アリゾナ州)で首席ホルン奏者を務めた後、シャルル・デュトワが指揮する名門モントリオールSOで副首席ホルン奏者も経験。モントリオール大学で教鞭を執り、バンクーバーSOのレジデント兼アソシエイト・コンダクターの役職を9年間務めた後、自身でライオンズ・ゲート・シンフォニア(バンクーバーのプロ・オケ)を創設し、クリストファー・タイラー・ニッケルの交響曲第2番などを初演しています。

DUX
DUX-1737(1CD)
グレツキ:作品集
イントロダクション/詩篇「Beatus Vir」 Op.38*
コンチェルト-カンタータ Op.65
カンティクム・グラドゥム Op.27
シモン・メフリンスキ(Br)*、
ウカシュ・ドゥウゴシュ(Fl)#、
ミロスワフ・ヤツェク・ブワシュチク(指)*、
ヤロスラフ・シェメット(指)、
シレジア・フィルハーモニーcho*、
シレジア・フィルハーモニーSO

録音:2020年12月、ヘンリク・ミコワイ・グレツキ・シレジア・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ポーランド)
戦後ポーランドの最も興味深い作曲家の一人であるヘンリク・ミコワイ・グレツキの優れた作品を集めた1枚。教皇ヨハネ・パウロ二世のポーランド訪問を記念してバリトン、混声合唱、管弦楽のために作曲された「Beatus vir」は記念碑的な作品で、歴史的な出来事と現代両方への象徴的な言及に満ちています。フルートと管弦楽のための「コンチェルト-カンタータ」は、瞑想的なものから荒々しいものまで、コントラストに富んだ4楽章からなる名作。長く続く和音のブロックを基調とした管弦楽のための「カンティクム グラドゥム」は声楽曲ではありませんが、作曲のタイトルや集中力に満ちた全体の雰囲気から、作曲者が愛した宗教音楽を思わせる作品です。
DUX
DUX-1927(1CD)
ルジツキ:歌曲集
8つの歌曲 Op.9(1905)
4つの歌曲 Op.12(1906)
歌曲集 Op.14(1906)
6つの歌曲 Op.16(1906)
3つの歌曲 Op.19(1908)
ラファウ・マイズネル(T)、
マテウシュ・ラサトヴィチ(P)

録音:2022年8月
シマノフスキやフィテルベルクらと共に「若きポーランド」の一員となったポーランドの作曲家、ルドミル・ルジツキの歌曲集。ルジツキの歌曲創作は若い頃に集中しており、本作に収録された26曲はすべて20代のうちに書かれています。

Da Vinci Classics
C-00697(1CD)
スピリチュアル・アリア集
ベートーヴェン:ゲレルトによる6つの歌 Op.48
シューベルト:天の火花 D651、
 連祷 D343、星々 D444、
 御身らの平安を祈る D551
バッハ(ブリテン編):5つのスピリチュアル・ソング(世界初録音)
バッハ(ブラームス編):ああ神よ、いかに多き胸の痛みを(世界初録音)
ブラームス:4つの厳粛な歌 Op.121
マウロ・ボルジョーニ(Br)、
キアーラ・ベルトリオ(P)

録音:2021年7月22日-23日&12月16日
この「スピリチュアル・アリア集」は世界的に活躍しているバリトン歌手のマウロ・ボルジョーニと、ピアニストのキアーラ・ベルトリオの選曲によってプログラムされました。ここで選ばれた霊歌にはバッハの作品をブリテンやブラームスが編曲した重要な世界初録音作品も含まれています。ベートーヴェンの「ゲレルトによる6つの歌」やブラームスの「4つの厳粛な歌」にはバッハの影響が見られ、シューベルトの作品には、祈り、死、希望、自然の美しさといったテーマが繊細かつ深い感情表現で描かれています。これらの作品は、音楽芸術という手段を通じて、私たちを瞑想と霊性の世界へと導いてくれるでしょう。

B RECORDS
LBM-050(1CD)
イントゥ・ザ・ウッズ 〜ドイツ、フランス、アメリカの歌曲
ソンドハイム(1930-2021):どんな時も 〜ミュージカル『イントゥ・ザ・ウッズ』
ブリテン:鰐
サン=サーンス:ジャン王の軍隊行進
デュパルク:旅への誘い
リスト:ガスティベルツァ
シューベルト:魔王
シューベルト:影法師
シューベルト:さすらい人の夜の歌
シューベルト:御者クロノスへ
レーヴェ:エドワード
ボルコム(1938-):ブラック・マックスの歌 〜『キャバレー・ソング第1集』
マイク・ストーラー(1933-)/ジェリー・リーバー(1933-2011):オートバイの男
ソンドハイム:みんなひとりじゃない 〜ミュージカル『イントゥ・ザ・ウッズ』
オーストラリアの伝承曲
ボタニー湾/ワルツィング・マチルダ
/Dying Stockman/ Wild Colonial Boy
サティ:3つの歌曲
ブロンズの彫像/ダフェネオ/帽子屋
ソンドハイム:Everybody Says Don’t 〜ミュージカル『口笛は誰でも吹ける』
ダミアン・パス(Br)
アルフォンス・スマン(P)

録音:2022年3月14日 アテネ・ルイ・ジューヴェ劇場、パリ (ライヴ/一部に拍手入り)
オーストラリア生まれでパリに学んだバス・バリトン、ダミアン・パスと、フランスでソロからアンサンブルまで幅 広く活躍するピアニスト、アルフォンス・スマンが贈る洒脱なライヴ。ミュージカル、フランス近代歌曲、そし てドイツ歌曲までを抜群の表現力、演技力で歌い分け、聴衆を沸かせています。

CD ACCORD
ACD-312(1CD)
NX-C03
ズザンナ・コジェイ(1994-):合唱作品集
混声合唱の為の(2018)
混声合唱の為の(2018)
混声合唱の為の(2017)
混声合唱の為の(2021)
混声合唱の為の(2020)
スターバト・マーテル - 女声合唱の為の(2017)
信頼のミサ- ソプラノ独唱、混声合唱と室内オーケストラの為の(2016-17)
アレクサンドラ・トゥラルスカ(S)
ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージックcho
N-ハーモニー室内O
アグニェスカ・フランクフ=ジェラズニ(指)

録音:2022年1月4-5日、7月7-8日
全て世界初録音
作曲家・アレンジャーとして活躍するポーランド出身のスザンナ・コジェイの合唱作品集。 コジェイはワルシャワのショパン音楽大学を卒業後、多くの作曲家のもとで研鑽を積みました。彼女の 作品は、2015年に"‘Universitas Cantat'in Pozna?"のコンペティションで演奏された他、数多くの合唱コン クールで賞を受賞し、ヨーロッパやアメリカで頻繁に演奏されています。このアルバムに収録されているのは「スターバ ト・マーテル」と「信頼のミサ」を中心とした2016年以降に書かれた合唱作品。どの曲にもラテン語の典礼文と聖 書がテキストに用いられており、彼女がモットーとしている信頼、調和、平和の概念が反映されています。作品には 難解なハーモニーは使われておらず、どこか民謡を思わせる聴きやすく耳なじみのよい音楽です。

ALPHA
ALPHA-945(1CD)

NYCX-10390(1CD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:カンタータ 第78番ト短調 「わが魂なるイエスよ」 BWV78
オルガン・ソナタ(トリオ・ソナタ) 第2番ハ短調 BWV526
カンタータ 第60番ニ長調 「おお永遠よ、汝恐ろしき言葉」 BWV60
前奏曲 ハ短調 BWV546
カンタータ 第47番ト短調「みずから高ぶるものは、いやしめらるべし」 BWV47
ル・バンケ・セレスト(古楽器使用)
 編成:ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、トラヴェルソ、オーボエ2、ファゴット、チェンバロ
ダミアン・ギヨン(カウンターテナー、指)
セリーヌ・シェーン(S)
トーマス・ホッブズ(T)
ブノワ・アルヌー(Bs)
モード・グラットン(ソロ・オルガン)

録音:2022年5月28日-6月2日
 ブクリエ改革派教会、ストラスブール
※国内仕様盤日本語解説、歌詞日本語訳…藤原一弘
日本でも高い知名度と人気を誇るカウンターテナー、ダミアン・ギヨン率いるル・バンケ・セレストによるバッハ。ALPHAとZIG-ZAGからこれま でアルト独唱を中心としたカンタータのアルバム2枚をリリースしましたが、今回は三位一体節に関わる、全くの趣の異なった3つの作品を収録 しています。声楽器楽ともに世界中で活躍する名手たちが、1パート1人で担当する声部の綾が素晴らしく、さらにきめ細かかつダイナミックな 表現も楽しめるアルバムです。また使用されているオルガンは、歴史的オルガンに通じたドミニク・トマ工房が18世紀テューリンゲン式のモデル で建造したもので、カンタータの間には名手モード・グラットンによる独奏も収録。カンタータ第47番の前には、その冒頭合唱曲の主題の元と なったBWV546の前奏曲も聴くことが出来ます。

Passacaille
PAS-1092(1CD)
バッハ:カンタータ第35番『心も魂も乱れ迷い』 BWV35
トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564
カンタータ第169番『神にのみ心を捧げん』 BWV169
アレックス・ポッター(C.T)
レオ・ファン・ドゥセラール(Org)
イル・ガルデリーノ

録音:2020年9月7-9日/ドイツ、ゴスラー
バッハのカンタータ2作を収録。いずれも表情ゆたかなレチタティーヴォと技巧的なアリアが盛り込まれており、イタリア・オペラからの影響がみられます。ま たオルガン独奏を伴う協奏的なシンフォニアで始まるのも特徴。同じ音楽がチェンバロ協奏曲としても残されているので耳にしたことのある方も多いでしょう (BWV35のシンフォニアはBWV1059の第1楽章、BWV169のシンフォニアはBWV1053の第1楽章として知られるもの)。オルガン独奏曲『トッカータ、 アダージョとフーガ』をカップリングしており、全編でオルガンが活躍するアルバムとしても楽しめます。レオ・ファン・ドゥセラールはベルリン芸大教授で、オルガ ン、ピアノ、ピアノフォルテを弾き、数世紀にわたるレパートリーをもつ奏者です。

Hanssler
HC-22079(1CD)
「ルーツのある鳥たち」
サラ・ネムツォフ(1980-):8つの歌曲「郷愁」【世界初録音】
ブラームス:アルトのための2つの歌
ヤノト・ロスキン(1884-1946):3つのユダヤの歌【世界初録音】
アドルフ・ブッシュ(1891-1952):3つの歌 Op.3a
ヴァルター・ツィンマーマン(1949-):外へ【世界初録音】
テヒラ・ニニ・ゴルトスタイン(S)
ユリア・レ ベッカ・アドラー(Va)
ヤーシャ・ネムツォフ(P)

録音:2022年8月29日〜9月1日/ハウス・デス・ルンドフンクス、ゼンデザール(ドイツ)
知られざる作曲家に焦点を当て世界初録音を進めているピアニスト、ヤーシャ・ネムツォフ。当アルバムでは歌、ヴィオラ、ピアノという珍しい編成の作品を集め ました。アルバムの主軸はブラームスのオリジナル作品、アルト、ヴィオラ、ピアノのための「2つの歌 Op.91」です。1863年、ブラームスは友人であったヴァイ オリニストのヨーゼフ・ヨアヒムとコントラルトのアマリー・シュニーヴァイスの結婚祝いに「聖なる子守歌 Op.91-2」を作曲。ブラームスもヨアヒムもヴィオラの 音色が大好きでこの楽器にしか出せない音色を効果的に発揮し、歌とピアノの楽曲に仕上げました。
この他、当アルバムでは実に3世紀にわたるトリオのための作品が収録されており、オリジナル作品とサラ・ネムツォフとヴァルター・ツィンマーマン(1949-) の新作委嘱にも注目です。それぞれの詩は迫害、追放、ホームレスそして孤独といった現代の問題をテーマとし、この編成でしか表現できない密度の濃い世界を展 開しております。 (Ki)

APARTE
AP-297(1CD)
リスト:「聖人の伝説」集 vol.1
(1)ストラスブール大聖堂の鐘 S.6(バリトン、合唱とオーケストラのための)(1874)
(2)カンタンティブス・オルガニス S.7(アルト、合唱とオーケストラのための)(1879)
(3)2つの伝説 S.354〔水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ/小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ〕(1862-3)
(4)聖フランチェスコ S.665(1880)
(5)アッシジの聖フランチェスコの太陽の讃歌 S.4(バリトン、男声合唱とオーケストラのための(1862年/1879年改訂))
(6)ホザンナ S.677(バス・トロンボーンとオルガンのための)(1862-3)
トマシュ・コニエチュニ(Br)
ステファニー・ハウツィール(Ms)
ヴィエネンシスcho、
アド・リビトゥムcho
マルティン・ハーゼルベック(指揮およびオルガン(S.665)) 
ウィーン・アカデミーO

録音:(1)(2)(4)(5)2021年10月9,10日、ウィーン・イエズス会教会
(3)2015年6月5日、リスト・ホール
(6)1983年9月22日、ウィーン・コンツェルトハウス
ハーゼルベック(指)ウィーン・アカデミー管による、リストのシリーズがスタートします。1865年に僧籍に入ったリストは、キリスト教を題材とした作品を多く 書くようになります。そして、ほかの作曲家にはあまり例をみませんが、絵画や書物から題材をとった、聖人にまつわる音楽を多く書いています。ここでは、「聖人 の伝説」として、キリスト教上の様々な聖人にまつわる物語を音楽にした作品をシリーズとしてお届けします。第1弾は、聖チェチリア((2))、ふたりの聖フランチェ スコ(「2つの伝説」(3))などが取り上げられています。
リストが交響詩を多く書いたのは1850年でした。1862年頃の「2つの伝説」はピアノ版でも広く知られる作品ですが、ピアノ版とこの管弦楽版、どちらが先 に完成したかについては定かになってはいません(P版とは順序が逆になっています)。ピアノ版でも既に豊かな情景に満ちた音楽ですが、交響詩などと比べ ても遜色ないクライマックスの見事な演出など、管弦楽版ならではの魅力に満ちています。「小鳥」の音色を管楽器で奏でたりと、より一層豊かな色彩感をもって、 聖フランチェスコが説教するシーンが響きます。
ほかにも、アッシジの聖フランチェスコが自然を讃えた祈り「太陽の讃歌」に基づいた「アッシジの聖フランチェスコの太陽の讃歌」を収録。バリトン・ソロを務め るのはバイロイト音楽祭や東京・春・音楽祭などでもおなじみのトマシュ・コニエチュニ。「ストラスブール大聖堂の鐘」では、まるでワーグナーを思わせる管弦楽 と合唱をバックに、力強くもドラマティックな歌声を聴かせます。演奏会用小品の「ホザンナ」など、演奏機会の少ない作品が収録されております。
ハーゼルベックの指揮が導く音楽が非常にドラマティックにして敬虔な空気に満ちており、教会の荘厳な空気までをも伝えてくれるようです。
ハーゼルベックはオルガン奏者、指揮者として数多くのリリースと受賞を重ねた重鎮。1985年にピリオド楽器のウィーン・アカデミーOを設立し、バロッ クからロマン派作品まで、ウィーン楽友協会および世界中で演奏会シリーズを重ねました。

KLARTHE
KLA-152(1CD)
フォーレ:レクイエム(オルガン伴奏版)
 ラシーヌ賛歌Op.11
プーランク:黒衣の聖母への連祷
マルク・アンリク:メリオル・エスト・サピエンティア
ブーシュ・デュ・ローヌ聖歌隊アスマラ室内cho
マルク・スコフォーニ(Br)、
レニー・バルデ(Boy-S)
エマニュエル・アラケリアン(Org)
サミュエル・コカール(指)

録音:2022年6月15-17日サン・ヴァンサン・ド・ロクヴェール教会
南仏ブーシュ・デュ・ローヌにある青少年声楽芸術センターの合唱団による心洗われる宗教曲の世界。指揮は同センターでも教えているサミュエル・コカール。 彼は1999年に23歳でノートルダム大聖堂合唱団の指揮者となり、2002年からブーシュ・デュ・ローヌ聖歌隊の音楽監督を務めています。後者の急速なレベ ルアップを認められています。
このアルバムはオペラ歌手として活躍するマルク・スコフォーニを招き、コカールの教え子たちが無垢な児童合唱とボーイソプラノ独唱を聴かせてくれます。伴 奏もオーケストラではなくオルガンで、あたかも天上の響きのような清純極まりないひとときをもたらしてくれます。カップリングの「ラシーヌ賛歌」とプーランクの 「連祷」も静かな感動を味わせてくれます。
KLARTHE
KLA-154(1CD)
秘密の変奏曲
イッポリトフ=イワノフ:タゴールの4つの詩
シャミナード:メヌエット
サン=サーンス:夕べのヴァイオリン
リュカ・ドゥバルグ:ボードレールの詩による5つのメロディ
ユーリ・ガリペリン:オデッサの宇宙
ショスタコーヴィチ:アレクサンドル・ブロークの詩による7つの歌曲*
デンツァ:あなたがわかっていてくれたなら
ヴィクトリア・シェレシェフスカヤ(Ms)、
アレクサンドラ・スム(Vn)、
レミ・ジュニエ(P)
ヤン・レヴィオンノワ(Vc)*

録音:2022年3月/セブヴィル城
ヴィクトリア・シェレシェフスカヤはアレクサンドル・カントロフの師レナ・シェレシェフスカヤの娘で、ピアノの英才教育を受けピアニストとして知られています。 しかし生来の美声を惜しまれ、声楽を学び直しました。歌手としてのデビュー・アルバムは人気のアレクサンドラ・スム、レミ・ジュニエと組んで室内楽と歌のアンサ ンブルという興味深い内容となっています。
いずれもオリジナルで、「コーカサスの風景」で知られるイッポリトフ=イワノフ、「フニクリ・フニクラ」で知られるデンツァ、知人のリュカ・ドゥバルグ、ユーリ・ ガリペリンの曲など意欲的。さらにチェロのヤン・レヴィオンノワを加え、ショスタコーヴィチの「ブロークの7つの詩」に挑戦しているのも注目。フレッシュなアン サンブルが魅力です。
KLARTHE
KLA-156(1CD)
覚えていますか ?〜古への音楽オマージュ
(1)ウジェーヌ・ソゼー:八行詩/(2)同:春
(3)ラパラ:私が虜になった時
(4)ダンディ:古風な旋法によるマドリガル
(5)プーランク:平和への祈り
(6)アーサー・メッツナー:古い歌
(7)ラパラ:スシ追放/この金髪
(9)グノー:おお、わがつれなき美女
(10)ルイ・ピット:枝に咲き広がり
(11)ラヴェル:クレマン・マロの2つの風刺詩
(12)アーン:ラテンのエチュード〜サリヌム;ネール;タンダリス;フォロエ
フォーレ編:アポロへの賛歌
(14)フォーレ:マンドリン
(15)ラパラ:私は時々好き/(16)同:死と不運
(17)サン=サーンス:メヌエット
(18)ベロー:装飾のタンゴ
(19)ジュリエット:なんとなくセレナード
(20)フェルレ:エウリディーチェ*
ジャン =フランソワ・ノヴェッリ(T)
モード・グラットン(P)、
エドゥアール・フェルレ(P)*

録音:2021年4月、9月、2021年12月
ジャン=フランソワ・ノヴェッリは1970年生まれのフランスのテノール。パトリシア・プティボンとともにアンサンブル・アマリリスのメンバーとして活躍しまし た。主にバロック・オペラで定評のあるノヴェッリが近代フランス歌曲に挑戦。といっても、用いられている詩がクレマン・マロ、シャルル・ドルレアン、ピエール・ド・ ロンサール、ジャン=アントワーヌ・ド・バイフら中世・ルネサンス期の大物が中心で、作曲者たちのいにしえの時代への憧れを表しています。近代作品ながらノヴェッ リは古楽的アプローチにより、これまで聴いたこともなかったような新鮮な世界に誘ってくれます。

コウベレックス
KRS-5616(1CD)
税込定価
フォーレ:レクイエムop.48
 ラシーヌの聖なる賛美op.11
※ピアノ伴奏版(日本語監修:谷口惠一、ピアノ伴奏編曲:沢田真智子)
太田務(指)神戸市混声cho
沢田真智子(P)

録音:2022年11月25日西神中央ホール(神戸市)ライブ
谷口惠一は神戸市の職員として奉職し2013年退職。これまで音楽や合唱をこよ なく愛し、神戸クリスチャンクワイアの指揮や演奏などに携わり、宗教音楽の演奏活 動を広げてきた。2012年より、ブラームス「ドイツ・レクイエム」の日本語歌詞化に取り組み、15 年に楽 譜を出版し初演は16年。18年に神戸新聞松方ホールで延原武春指揮テレマン室 内オーケストラによる演奏会を開催。その後フォーレの「J. ラシーヌによる聖なる賛 美(ラシーヌ讃歌)」の日本語訳版を出版する。 1995年阪神淡路大震災後に開催されてきた「レクイエムの夕べ」(神戸市主催)で 神戸市混声合唱団により歌われてきたフォーレのレクイエムは、市民にとって大きな 心の慰めのコンサートであったが、残された人々の心、希望の光となる聖書的な部 分をもっと身近なことばで伝わらないのかと日本語化に取り組み、2021 年に楽譜を 出版(出版社:エピック)。2022 年に出版記念コンサートを神戸市の西神中央ホー ルで開催し、CD はそのライブ録音です。谷口のたっての希望で神戸市混声合唱 団に依頼した。プロの演奏家としてソリストとしても名を馳せるメンバーばかりの16 名 が、初心にかえって日本語演奏に取り組んだ。同団の副指揮者として歌い手達の ハーモニーと個性を引き出す太田務と、33年間専属ピアニストを務めた沢田真智 子の伴奏という贅沢な組み合わせです。ラテン語のイメージだけにひっぱられ ず、日本語ならではのフレーズ感と和声の響かせ方が聞きどころ。 ピアノ伴奏編曲は沢田真智子、カルマス版スコアとピアノ伴奏譜を参考にした丁寧 な構成で、美しくオーケストラやオルガン的な豊潤な音色が浮かびあがってくる。 この貴重なライブ録音からは、演奏会の来場者たちが、ことばの新鮮な世界にひき 込まれ、温かい思いに包まれている様子が伝わってくるのではないだろうか。

DUX
DUX-1874(1CD)
ヴァインベルク:歌曲集
アカシア Op.4
ジプシー・バイブル Op.57
記憶 Op.62/古い手紙 Op.77
アレクサンドラ・クバス=クルク(S)、
アンナ・ベルナツカ(Ms)、
モニカ・クルク(P)

録音:2022年(ヴロツワフ、ポーランド)
ポーランドのDuxレーベルから展開され人気を博し、ヴァインベルクの近年の再評価にも繋がっているシリーズ「ヴァインベルク・シリーズ」から歌曲集が登場。波乱に満ちた生涯を送ったヴァインベルクの素朴で美しく、どこか切ない歌曲集が4作収められています。すべて世界初録音。

Nimbus Alliance
NI-6437JP(1CD)
SONY DADCプレス盤
日本向け限定生産

ヴェルディ:レクイエム(リチャード・ブラックフォード編曲による合唱、2台ピアノ、オルガンとパーカッション版) デイヴィッド・ヒル(指)、バッハcho、ヘレナ・ディックス(S)、キャサリン・カービィ(Ms)、ルイス・ゴメス(T)、ジフン・キム(Bs)、イアン・ファリントン&アンナ・ティルブルック(2台ピアノ)、フィリップ・スクリヴン(Org)、ピーター・フライ(パーカッション)

録音:2022年2月11日-12日、ホーリー・トリニティ教会(スローン・スクエア、イギリス)
「グレート・アニマル・オーケストラ」や、サン=サーンスの「動物の謝肉祭」の新編曲などの意欲作を続々と世に送り出しているイギリスの作曲家、リチャード・ブラックフォードによる前代未聞のアレンジで描く、ヴェルディの傑作「レクイエム」。
1876年に創設され、バッハのミサ曲ロ短調を英国で初めて演奏したのが始まりとされる最高峰の合唱団のひとつ、バッハ合唱団。およそ150年におよぶ歴史の中で、スタンフォード、ヴォーン・ウィリアムズ、デイヴィッド・ウィルコックスといった著名な音楽監督の下で合唱の伝統を後世に伝えるために、バッハ、モーツァルト、ヴェルディから現代作曲家まで、幅広いジャンルの作曲家たちの作品を取り上げてきました。
現在の音楽監督を務める名匠デイヴィッド・ヒルの提案により、これまでになかった合唱、2台ピアノ、オルガン、パーカッションという驚愕のアレンジ版レクイエムが誕生。本来フルオーケストラが奏でる幅広い色彩感を、ピアノと打楽器のダイナミックな輝きと、オルガンの持つ多様な音色で見事に再現するだけでなく、独自の特徴ある音世界を持つオーケストレーションの可能性を追求。オリジナル版が持つ魅力をそのままに、一線を画すサウンドでこの偉大な名曲に新たな世界を広げています。

※「NI6437JP」はSONY DADCプレスによる、日本向けの限定生産盤となります。海外で発売される「NI6437」品番の商品はCD-R盤です。予めご了承ください。

Signum Classics
SIGCD-742(1CD)
マニフィカト3
パーヴェル・チェスノコフ(1877-1944):混声合唱のための6つの合唱曲 Op.40-4より「ヌンク・ディミティス」
ハウエルズ:マニフィカト&ヌンク・ディミティス(St Paul’s Service)
フィリップ・ムーア(b.1949):マニフィカト&ヌンク・ディミティス(Sancti Johannis Cantabrigiense)
ケネス・レイトン(1929-1988):マニフィカト&ヌンク・ディミティス(Collegium Magdalenae Oxoniense)
ハウエルズ:マニフィカト&ヌンク・ディミティス(Westminster Service)
ジョージ・ダイソン(1883-1964):マニフィカト&ヌンク・ディミティス ヘ長調
チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード:マニフィカト&ヌンク・ディミティス 変ロ長調
ブライアン・ケリー(b.1934):マニフィカト&ヌンク・ディミティス ハ長調
アンドルー・ネスシンガ(指)、
ケンブリッジ・セント・ジョンズ・カレッジcho
ジョージ・ハーバート(Org)

録音:2022年1月12日-13日&4月21日-23日、セント・ジョンズ・カレッジ教会(ケンブリッジ、イギリス)
1670年代に創設され、世界でも有数のカレッジ聖歌隊として活動を続けるケンブリッジ・セント・ジョンズ・カレッジ合唱団と、2007年の音楽監督就任後、数多くの名演を共に創り上げてきた名指揮者アンドルー・ネスシンガ。英グラモフォン誌では「エディターズ・チョイス」に選ばれるなど、好評を博した『マニフィカト』シリーズの第3弾。このアルバムでは、1945年から1965年までの20年間の音楽に焦点をあてています。フィリップ・ムーアの「マニフィカト&ヌンク・ディミティス」は、ケンブリッジ・セント・ジョンズ・カレッジ合唱団のために特別に委嘱された作品です。また、ハウエルズによる二作品は、それぞれセントポール寺院とウェストミンスター寺院のために書かれたもので、ハウエルズの没後40年を記念して収録されました。
Signum Classics
SIGCD-746(1CD)
私は美しき人をみたり〜宗教合唱音楽
作者不詳/単旋聖歌:おお祝福されし天の光
パレストリーナ
:鹿が谷川を慕うごとく
ビクトリア
:ミサ曲 「私は美しき人をみたり」(ミサ・ヴィディ・スペチオザム)
アロンソ・ロボ:わがハープは悲しみの音に変わり
タリス
:おお聖なる饗宴よ
パーソンズ:私は知っている、贖い主は生きておられると
ジョヴァンニ・クローチェ:謙虚な精神で
フェルナンド・デ・ラス・インファンタス
:御身をたたえんわれを認めたまえ
作者不詳/単旋聖歌:アヴェ・マリア
デイヴィッド・ベヴァン:第7旋法によるマニフィカト
ホルスト
:ヌンク・ディミッティス
 アヴェ・マリア
スタンフォード
:いかに幸いなことでしょう
ベヴァン・ファミリー・コンソート、
グレアム・ロス(指)
メンバー:アグニス・ベヴァン(S)
アナスタシア・ベヴァン(S)
メアリー・ベヴァン(S)
ソフィー・ベヴァン(S)
リジー・ベヴァン(A)
フランシス・ベヴァン(A)
テス・ベヴァン(A)
ドミニク・ベヴァン(T)
エドワード・ベヴァン(T)
ハリー・ベヴァン(T)
デイヴィッド・ベヴァン(Br)
ヘンリー・ベヴァン(Br)
ベネディクト・ベヴァン(Bs)
ヒュー・ベヴァン(Bs)
マイケル・ベヴァン(Bs)

録音:2022年4月18日-21日、イギリス
メアリー・ベヴァンを筆頭に、声楽や教会合唱の分野で活躍するイギリスの音楽一家ベヴァン・ファミリー。オリジナルのベヴァン・ファミリー・クワイア(ベヴァン・ファミリー合唱団)は14人のきょうだいのうち11人で構成され、父親のロジャーが指揮を執って1975年にデビュー・アルバム(LP)をリリースしました。その後次男のデイヴィッドが引き継ぎ、デイヴィッドはウェストミンスター大聖堂の副音楽監督にも就任しました。ファミリーでの音楽活動の伝統はその後も盛んになり、2013年に2世代目の親戚の何人かが新しいファミリー合唱団を結成し、「ベヴァン・ファミリー・コンソート」と名づけられました。53人に及ぶ親類のうち15人から22人のメンバー(そのうち7人はプロの歌手)で活動しており、このアルバムでは、パレストリーナやタリスからホルスト、スタンフォード、そしてデイヴィッド・ベヴァン(メアリーの父)の作品まで、これまでファミリーが歌い親しんできた教会音楽がプログラムされています。

CAvi music
85-53516(1CD)
シューベルト:さすらい人 D489
墓掘人の郷愁 D842/死と乙女 D531
哀しみ D772
歌曲集 「白鳥の歌」 D957
岩の上の羊飼い D965
アンドレアス・バウアー・カナバス(Bs)、
ダニエル・ハイデ(P)
ドイツのバス歌手であるアンドレアス・バウアー・カナバスによる「白鳥の歌」を中心にしたシューベルトの歌曲集。音楽一家に生まれたカナバスは、音響技師になるための訓練を受けた後、ドレスデンのカール・マリア・フォン・ウェーバー音楽大学などで声楽を学びました。そして、2007年から2012年にベルリン国立歌劇場、2013年よりフランクフルト歌劇場に所属し、これまでに、バレンボイムやネルソンス、そしてメッツマッハーなどの指揮者の下歌っています。その後もアバドやラトルなどと共演しその成熟した解釈と美しい歌声は、高く評価されています。このアルバムでもその実力を存分に発揮し、シューベルトの名曲の数々を歌い上げています。また、近年開かれたリサイタルでは、ますますその評価を高めており、人気実力ともに急上昇しているアーティストの一人です。

Delphian
DCD-34291(1CD)
オーケストラル・アンセムズ〜英国の管弦楽伴奏付き頌歌集
1. エドワード・ベアストウ(1874-1946):Blessed city, heavenly Salem
2. エルガー:見よこれぞ大祭司
3-4. ジョージ・ダイソン(1883-1964):マニフィカトとヌンク・ディミッティス(イヴニング・サーヴィス ニ長調)(ダグラス・ホプキンズ編曲オーケストラ版世界初録音)
5. ハウエルズ:Behold, O God our defender
6. パーセル:Jehova, quam multi sunt hostes mei(エルガー編曲オーケストラ版)
7. ヴォーン・ウィリアムズ:テ・デウム ト長調(アーノルド・フォスター編曲オーケストラ版)
8. フィンジ:Lo, the full, final sacrifice
9. エルガー:The Spirit of the Lord
ベンジャミン・ニコラス(指)、
オックスフォード・マートン・カレッジcho、
ブリテン・シンフォニア、アイネ・スミス(ソプラノ/tr.1, 8)、
ルアリー・ボーウェン(テノール/tr.6, 8)、
ウィリアム・トマス(バス/tr.6, 8)、
オックスフォード・マートン・カレッジ少女cho

録音:2022年7月1日-2日、オール・ハロウズ教会(ゴスペル・オーク)
英国合唱界の2人の名匠ベンジャミン・ニコラスとピーター・フィリップスの指導の下、瞬く間にオックスフォード大学の混声合唱団の代表的存在の1つとなったマートン・カレッジ合唱団。ブリテン・シンフォニアとの初コラボレーションとなった本アルバムでは、ベンジャミン・ニコラスは20世紀前半の神聖な合唱音楽をセレクト。ダイソン、ハウエルズ、エルガー、フィンジの元々オーケストラとの演奏を想定していた作品と、作曲者や親しい同僚が後にオーケストレーションを行った作品。それぞれ、王位継承式や戴冠式、イギリスのもっとも盛大な合唱祭のために書かれた華やかで荘厳な音楽をお贈りします。

Hyperion
CDA-68418(1CD)

PCDA-68418(1CD)
国内盤仕様
税込定価
スタンフォード:レクイエム Op.63 マーティン・ブラビンズ(指)、
バーミンガム市SO、
バーミンガム大学cho
キャロリン・サンプソン(S)、マルタ・フォンタナルス=シモンズ(Ms)、ジェイムズ・ウェイ(T)、ロス・ラムゴビン(Br)

録音:2022年7月2日-3日、シンフォニー・ホール(バーミンガム、イギリス)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
2003年から2016年まで名古屋フィルの常任指揮者を務め、その後も度々来日公演を成功させ、2016年からはイングリッシュ・ナショナル・オペラの音楽監督という大役を任されているイギリスの名指揮者マーティン・ブラビンズが、アイルランド人である作曲家スタンフォードの「レクイエム」を収録!
スタンフォードはわずか10歳の時にイギリスの著名な画家フレデリック・レイトンの絵画を観てその作品から影響を受けています。その作品は新古典派に属するもので、スタンフォードにとって共感できる部分が多かったのでしょう。カトリック信者であったレイトンが1896年に亡くなると、それを契機に「レクイエム」を作曲することになりました。そのスタイルもスタンフォード自身が20年前にケンブリッジに持ち込んだブラームスの「ドイツ・レクイエム」のように慰めと再生をテーマにしており、決して審判や天罰の恐怖をテーマにしているものではありませんでした。四人のソリストと合唱団、オーケストラという大きな編成で書かれてはいますが、スタンフォードの初期の作品である交響曲とオペラの側面が見事に融合しており、合唱団は複雑な対位法よりも讃美歌的なハーモニーで歌うことが多くなっています。

Ars Produktion
ARS-38633(1CD)
伝説と英雄
シューマン:歌人の呪い Op.139、
 3つの詩 Op.30
リスト:ローレライ S273.1、
 ラインの美しき流れのほとり S272.1
 シラーの「ヴィルヘルム・テル」からの3つの歌 S292.2
エミール・シェーグレン(1853-1918):ユリウス・ヴォルフの「タンホイザー」から6つの歌 Op.12
シューマン:リーダークライス Op.39
セバスティアン・コールヘップ(T)、
アンドレアス・フレーセ(P)

録音:2021年8月3日-4日&6日-7日
ドイツのテノール歌手セバスティアン・コールヘップは、同世代の中でも今後を期待されている一人で、2022/23年シーズンにはバイエルン国立歌劇場やウィーン国立歌劇場に出演、また2023年にはミラノ・スカラ座デビューが決まっています。これまでにもオペラ公演だけでなく、シュターツカペレ・ドレスデン、SWRSO、そしてボストンSOといった一流のオーケストラとの共演も数々行っている期待のテノール歌手です。

TUDOR
TUD-7503(1CD)
NX-A14
シューベルト:ドイツ・ミサ曲/ブラームス: 四重唱曲 Op.92他
シューベルト:ドイツ・ミサ曲
ロッシーニ:ゴンドラ乗り
小さな旅
ブラームス:四重唱曲 Op.92- 合唱とピアノのために
ルツェルン・ヴォーカル・ゾリステン
【メンバー】
ブリギッテ・クーン/ハイディ・ロイトホルド/コリンネ・リュシャー
ブリギット・シュミット(S)
ブリギッタ・フルーリー/ヨハンナ・クラウス/ヨハンナ・モン
クリスティーネ・ヴァルザー(A)
エルンスト・デスター/ローベルト・ランカー/宇佐美 尊(T)
ミシェル・ジャカール/ミヒャエル・パヴル/シェルドン・パイン
ペーター・タールマン(Bs)
イル・ディヴェルティメント
【メンバー】
ハンス=ルドルフ・シュタルダー/リヒャルト・シェーネンベルガー(Cl)
レナーテ・ヒルデブラント/ランドール・クック(Ob)
トーマス・ミュラー/ユルク・アーレマン(Hrn)
ヴァルター・シュティフトナー/ドンナ・アグレル(Fg)
アンサンブル・エドワード・H・タール
【メンバー】
エドワード・H・タール/ボー・ニルソン(Tp)
ハインリヒ・フーバー/ポール・シャピュイ/ハワード・ウェイナー(Tb)
エーリッヒ・ジンガー(ティンパニ)
マルティン・ミュラー(Cb)
ミェチスワフ・ホルショフスキ(P)
フランツ・クサヴァー・ヤンス(指)

録音:1980年12月20、21日
1970年、ルツェルン音楽祭でアレッサンドロ・スカルラッティの「聖チェチーリアの夕べの祈り」の世界初演をきっ かけに、フランツ・クサヴァー・ヤンスとハンス・イェルク・ヤンスの2人によって創設された声楽アンサンブル「ルツェ ルン・ヴォーカル・ゾリステン」。ペーター・マークやヴォルフガング・サヴァリッシュ、ミシェル・コルボら錚々たる指揮 者たちとも共演し、バロックから近現代まで幅広い演目を歌いましたが、出発点となったアレッサンドロ・スカル ラッティには特に注力、1983年から88年まで毎年ルツェルン音楽祭の期間中に、聖レオデガー教会でハン ス・イェルク・ヤンスの指揮のもと演奏を重ねました。 1980年に録音されたこのアルバムには、2つの器楽アンサンブル"イル・ディヴェルティメント"と"アンサンブル・エ ドワード・H・タール"との共演による、シューベルトの「ドイツ・ミサ曲」を中心にしたプログラムが収録されていま す。絶妙に溶け合う美しい声の饗宴が繰り広げられます。ブラームスの四重唱曲にピアノ伴奏で参加してい るのは名手ミェチスワフ・ホルショフスキ。この時点ですでに88歳という年齢にもかかわらず味わい深い演奏を 聞かせます。*既発のLPより復刻となります。

LSO Live
CCR-000(1SACD)
ライヒ:18人の音楽家の為の音楽 コリン・カリー・グループ、
シナジー・ヴォーカルズ

録音:2022年11月16日、アビイ・ロード・スタジオ
ライヒが認めるパーカッショニスト、コリン・カリー。カリーが、自身結成したコリン・カリー・グループを率いて、ライヒの「18人の音楽家の為の音楽」 を録音しました。ビートルズで有名なアビイ・ロード・スタジオでの録音です。2006年、ライヒの「ドラミング」を演奏するために結成されたのがこのコリン・ カリー・グループ。ライヒも認めるその正確さとグルーヴ感はますます研ぎ澄まされています。2023年4月には、来日してこの「18人の音楽家の為の音 楽」ほかを披露する予定。少しずつ変容しながら繰り返され重なり合い、シンクロし、またずれてゆくリズムが織りなす、”鮮烈な”トランス状態をぜひ、実感し てください!
「コリン・カリー」
1976年エディンバラ生まれ。2000年ロイヤル・フィルハーモニック・ソサエティ・ヤングアーティスト賞、2005年ボルレッティ=ブイトーニ・トラスト賞受賞。 圧倒的なパーカッショニズムで世界を魅了する存在。ソリストとしてコンセルトヘボウ管、フィラデルフィア管、ロサンゼルス・フィル、ロンドン響、フィルハーモ ニア管などとの共演多数のほか、リサイタルや室内楽でも活躍。ライヒ、カーター、アンドリーセン、マクミラン、ラウタヴァーラ、アホ、ターネイジらの作品の 初演を手がています。

PREISER
PRCD-90845(1CD)
ベートーヴェン:歌曲集
恋する男 WoO139
希望に寄せて Op.94
遥かなる恋人に寄す Op.75-5/追想 WoO136
満ち足りたもの Op.75-6
恋人に寄せて WoO140
異郷の若者 WoO138
私を思いだして WoO130
山の呼び声 WoO147/口づけ Op.128
ゲレルトの詩による6つの歌 Op.48(全6曲)
星空の下の夕べの歌 WoO150
憧れ Op.83-2/新しい恋、新しい人生 Op.75-2
憧れ WoO146/
遥かなる恋人に寄す Op.98(全6曲)

ヴォルフガング・ホルツマイアー(Br)
マルクス・フォルツェルナー(P;1874年製ベーゼンドルファー)

録音:2022年2月2-6日/ウィーン

フィリップスはじめ多くのレーベルに録音を残してきた、1952年オーストリア生まれのバリトン、ヴォルフガング・ホルツマイアー。ウィーンのレーベル 「PREISER」から、2022年録音のベートーヴェン歌曲集が登場

GENUIN
GEN-23798(1CD)
信仰について - 肖像
バード:喜んで歌いなさい
ガブリエリ:新しい歌を主に向かって歌え
スウェーリンク:喜べ、エルサレムよ
ブジニャック:ハレルヤ、神は言う
キンベルガー:バビロン川のほとりで
トーマス:神は彼らの目から涙をすっかり拭いとるだろう
ポーラーズ:ああ主よ、あなたの怒りで私を罰しないでください
ヴァイスマン:詩篇121「わたしは山にむかって目をあげる」
ブラウティガム:神は私たちの確信である
ラミン:来なさい、聖なる聖霊よ
ヘラー/アベル:良い力によって
チルコット:今こそ去らせなさい(シメオンの賛歌)
タウベ:海がこんなに輝いたことはなかった
キーホー:流水
マクドナルド:星の昨夜
スウェーデン民謡:古い羊飼いの賛歌
ヴォイスメイド【リリ・ハイン(S) 、ヨハンナ・ヤーガー(Ms) 、エバ・レジョンクロウ(A) 、ヨハン・ヤコブ・ヴィンター(T) 、フリーデマン・マインハルト(Br) 、ヴィンセント・ベルガー(Bs)】

録音:2022年2月5,6日,3月12,13日 ドイツ デベルン35
ドイツの声楽六重唱団、ヴォイスメイド voicemeade のおそらくデビューCD。ルネサンスか ら近年の作品まで様々な作品が収録されています。 ヴォイスメイドは2017年結成の若い団体。ライプツィヒを拠点に活動しています。透明で精緻な 歌の絡み合いは古い歌も新しい歌もいずれも見事で素晴らしい。 (Ki)
GENUIN
GEN-23817(1CD)
シマノフスキ、ラビリチ、シューベルト、スミルノフ、シュトラウス歌曲集
シマノフスキ:ミチンスキの詩による4つの歌
ラビリチ(b.1988):イワノフの詩による連作歌曲〜私に話して,寒さが来る,私の憧れは打ち負かされない
シューベルト:夜の曲 D672Op.36-2
 小人 D771 Op.22-1
 丘の上の若者 D702Op.8-1
スミルノフ(b.1952):「淀み」〜ロルカの4つの詩による女声低声とピアノの為の連作歌曲
R.シュトラウス:庭で野薔薇を摘んで来た AV-49
 愛そうと思う者は Op.49-7
 薔薇のリボン Op.36-1/夜の散歩 Op.29-3
 憩えわが心 Op.27-1
ナタリア・ボエヴァ(Ms)
ポリーナ・スピリナ(P)

録音:2021年11月1-4日 ドイツ ミュンヘン
二人のロシア人による歌曲集。ナタリア・ボエヴァはソ連末期のレニングラード(ほどなくサ ンクトペテルブルクに改称)の生まれ。サンクトペテルブルク音楽院で学んだ後、同地でデビ ュー。2012年にイタリアの進出し、2013年8 月、イタリア、ペーザロのロッシーニ・歌劇・フェ スティヴァルの「ランスへの旅」に出演。その後はミュンヘンを拠点とし、また 2018/19年のシーズンからアウグスブルク州立歌劇場に所属した。ロシア人ならではの暗めのしっとりした美 声が映え、しかも歌い口はとても丁寧。また 1988年生まれのアレクサンドル・ラビリチや 1952年生まれのディミトリ・スミルノフ(1948 年生まれのベラルーシの同名の作曲家とは別人)のロ シア語の歌曲も加えています。ポリーナ・スピリナもサンクトペテルブルク出身のピアニスト。

BIS
BISSA-2595(1SACD)
『灰燼に帰す』
ジョナサン・ダヴ(1959-):今夜眠るものはみな(All You Who Sleep Tonight)
ジョージ・バタワース(1885-1916):死者の為の祈り(Requiescat)
レベッカ・クラーク:シールマン(海から来た男)(The Seal Man)
フィンジ(1901-1958):歳月の時計(The Clock of the Years)
 花輪をささげよう(Let Us Garlands Bring)
ジョン・アイアランド(1879-1962):三羽のカラス(The Three Ravens)
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):棺台の脇で(By a Bierside)
エルガー:心からの願い(Pleading) Op.48nO1
ヴォーン・ウィリアムズ:空は屋根の上にあって(The Sky above the Roof)
アーサー・サマヴェル:シュロプシャーの若者(A Shropshire Lad)
ブリテン(編):トム・ボウリング(Tom Bowling)
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):最愛のあなた、私が死んでも(Dearest, when I am dead)
リザ・レーマン:ヘンリー王(Henry King)
エロリン・ウォレン(1958-):このあたりは(About Here)
ウォルズリー・チャールズ(1889-1962):緑色の目をした竜(The Green-eyed Dragon)
ジェームズ・ニュービー(Br)、
ジョーセフ・ミドルトン(P)

録音:2022年1月31日-2月3日/ゼンデザール(ブレーメン)
「BBC New Generation Artists(2018?2022)」のひとりに選ばれたイギリスのバリトン歌手、ジェームズ・ニュービー(1993-) は、2020年、デビューアルバム『彷徨いながら不思議に思う』(BIS SA-2475)をリリース。「素晴らしく均質なバリトンの声は、ビロードのようになめらかで、 ゆるぎない技術により全声域で安定している」(”Opera Today”)と好意的な評価を受け、共演のジョーセフ・ミドルトンのピアノとともに、「りっぱなデビュー ディスク」(”BBC Music Magazine”)と言われました。
アルバム第2作『灰燼に帰す』は、イギリスの作曲家たちの音楽によるプログラムで作られました。「2015年、姉妹のローラが亡くなった。それからというもの、 何か彼女に捧げることをしたいと願ってきた。そして、彼女の葬儀でフィンジの「照りつける太陽をもう恐れるな」を歌ったことから、この曲の入った 曲集「花輪をささげよう」をメインにしたプログラムがふさわしいのではないかと思った」(ジェームズ・ニュービー)。『十二夜』『ヴェローナの二人の紳士』『お 気に召すまま』といったシェイクスピアの戯曲をテクストにしたフィンジの曲集とともに、A・E・ハウスマンの『シュロプシャーの若者』の10の詩に曲をつけたアー サー・サマヴェルの作品も「ハイライト」です。 (Ki)

Maguelone
MAG-358443(1CD)

KKC-6694(1CD)
国内盤仕様
税込定価
メシアン:「ハラウイ―愛と死の歌―」 小林真理(Ms)
棚田文紀(P)

録音:2008年10月/モントロイユ、コンセルバトワール内ホール
現在フランスを拠点に演奏・教育の両面で活躍し続ける、日本を代表するメゾ・ソプラノ小林真理がメシアンの「ハラウイ」を録音しました。
小林はレジーヌ・クレスパンのもとで学び、ウィリアム・クリスティのクラスを1等賞で卒業した実績をもち、フランス歌曲、古楽から現代音楽まで知性とテクニッ ク、豊かな音楽で魅了しています。その小林の東京芸術大学博士課程論文のテーマがメシアンの「ハラウイ」でした。そのライフワークともいえる作品を、パリ 留学時代からの信頼おけるピアニスト、棚田文紀を迎えて満を持してリリースしました。
メシアンが1945年に作曲した異国趣味の作品「ハラウイ」は、ペルーに伝わるインカ帝国の民謡からインスピレーションを得た12からなる歌曲。「ハラウイ」 はケチュア語で「愛と死の歌」を意味し、戦争という体験の中で死に近づいた後、再びメシアンが新しく生まれた如く生き始めたころに作曲された悲恋物語です。 小林と棚田が思いを込めて演奏しております。
日本語解説書付の国内仕様版(KKC-6694)には小林真理による楽曲解説および歌詞対訳付です。 (Ki)

CORO
COR-16196(1CD)
戴冠式〜王室行事の為の音楽
ヘンデル:戴冠式アンセム 「司祭ザドク」 HWV 258
バード:おお主よ、御身のしもべエリザベスが
ブリテン:合唱舞曲集(第4、第5&第6の踊り)(「グロリアーナ」より)
ギボンズ:神の偉大なる王
パーセル:主に向かって新しき歌をうたえ(抜粋)
セシリア・マクドウォール:おお主よ、御身のしもべエリザベスが(世界初録音)
ティペット:踊れ 、クラリオン・エアを(「女王の為のガーランド」より)
バード:この甘く陽気な5月
作曲者不詳:ディス・デイ・デイ・ドーズ
ブリテン:ユビラーテ・デオ
パーセル:恋の食べ物の音楽(「いざ、全能の王の代理人を迎えん」より)
バード/タリス:ミゼレーレ・ノストリ
ヘンデル:戴冠式アンセム 「主よ、王はあなたの力に喜びたり」 HWV260
タリス:歌え、賛美せよ
ザ・シックスティーン、
ハリー・クリストファーズ(指)
1979年にハリー・クリストファーズが設立し、それ以来世界最高クラスの合唱団として活動し続けている英国合唱界の至宝、ザ・シックスティーン。これまで、ザ・シックスティーンが録音してきた様々な「王室行事の為の音楽」を集成したロイヤル・コンピレーション!
英グラモフォン賞2009で“バロック声楽部門賞”に輝いたヘンデルの「戴冠式アンセム」や、タリスの40声のモテット『御身よりほかにわれは(Spem in alium)』の英語版である『歌え、賛美せよ(Sing and glorify)』など、500年にわたる王室音楽の歴史を俯瞰。個人的な祈りから戴冠式などの国家的行事の音楽まで、祝典、祈祷、記念の為の様々なスケールの音楽を、ザ・シックスティーンの壮麗な歌声で彩ります。
2014年に英国作曲家賞(現:アイヴァーズ作曲家賞)を受賞した現代イギリスのもっとも著名な作曲家の一人、セシリア・マクドウォール(b.1951)の新作『おお主よ、御身のしもべエリザベスが』は、エリザベス2世の人生と治世を記念した作品で、ジェネシス財団の委嘱により作曲され、今回世界初録音されています。
2023年5月に予定されているチャールズ3世の戴冠式に向けても必携のアイテムとなることでしょう!

Da Vinci Classics
C-00674(1CD)
エリザベト・ジャケ=ド=ラ=ゲール(1665-1729):クラヴザン作品集
第1組曲 ニ短調/第2組曲 ト短調/第3組曲 イ短調/第4組曲 ヘ長調
サルヴァトーレ・カルキオロ(ハープシコード)

録音:2005年9月、スコルディーア(イタリア)
エリザベト・ジャケ=ド=ラ=ゲール(1665-1729)は、音楽家の家庭に生まれ、その才能を開花させる機会に恵まれ、総合的な文化教育を受けながら、宮廷音楽家として独自のキャリアを築いていきました。彼女の作品は出版され高い評価を得ており、特にそのクラヴザンの為の作品に用いられた作曲技法は、その卓越した技術を証明しています。
同世代の中でも最も優れたチェンバロ奏者の一人であるサルヴァトーレ・カルキオロが、これらの歴史的な作品の音楽的価値を詳細に体現するような演奏で聴かせてくれています。
Da Vinci Classics
C-00665(1CD)
家庭の音楽〜クラヴィコード作品集
パッヘルベル:トッカータ ニ短調 P154- フーガ ニ短調 P461
テレマン:ああ、私は貧しい罪人 TWV31:21
パッヘルベル:心から望んでいます P378
テレマン:幻想曲 ヘ長調 TWV33:25
パッヘルベル:神の子羊よ、無垢なる者よ P 393
シャイト(1587-1654):私はあなたを呼ぶ SSWW114
カウフマン:我らが父
テレマン:幻想曲 ニ短調 TWV33:2、Christ lag in Todesbanden TWV31:27
ミケーレ・キアラミダ(クラヴィコード)

録音:2022年7月18日-20日、ローマ(イタリア)
バロック時代のドイツではルター派のコラールは教会の公式の礼拝だけでなく、家庭や家族のプライベートな領域にも広く浸透しており、音楽・宗教文化全体の枠組みを構成していました。家庭内で愛用されたクラヴィコードは、特に女性たちによるコラールの歌唱に寄り添い、より自由な前奏曲やより複雑なパルティータという形で、コラールの曲調をより緻密な音楽にすることを可能にしました。
ミケーレ・キアラミダは、歴史に根ざした演奏活動の第一人者であり、クラヴィコード製作者としても高く評価されている人物です。彼の演奏は、クラヴィコードの無限に広がる繊細なニュアンスを生き生きと表現し、時に新進気鋭の歌手の若々しい歌声と相まって、その澄んだ音色は宗教的で感情的な経験の神秘的な親密さを呼び起こします。
Da Vinci Classics
C-00686(1CD)
R.シュトラウス:歌曲集
8つの歌 Op.10/4つの歌 Op.27
商人の鑑 Op.66
ジョー・チョー(S)、
マリノ・ナオン(P)

録音:2022年3月(イタリア)
「8つの歌」はR.シュトラウスにとって最初の本格的な歌曲集で、「4つの歌」は才能あるソプラノ歌手であった妻への結婚祝いのために作られました。そしてこのアルバムに収められた最後の作品「商人の鑑」は滅多に聞くことの出来ない作品です。なんと出版社への復讐劇を描いたもので卑猥なセリフで出版社を揶揄し、厳しく批判するという珍しい作品となっています。
ソプラノのジョー・チョーはソウル生まれで、ヴェルディ音楽院を卒業しました。その後ペーター・シュライアーやヘルムート・ドイッチュに師事し、ヨーロッパやアジアで活動しています。

Tactus
TC-810003(1CD)
19世紀の未出版歌曲集
ファビオ・カンパーナ(1819-1882):ボローニャへのオマージュ
スタニスラオ・ロンジ(18223-1893):ロマンツァ
アントニオ・サンペリ(1828-1893):Una serenata a Sorrento
ガエターノ・コルティチェッリ(1804-1840):The ariette da camera
ミケーレ・レイチェル(19世紀):La rosa
ピエトロ・アントニオ・コッポラ(1793-1876):Rapito nell'estasi
ジュゼッペ・ビレッタ(1810-1894):Una memoria
フェデリコ・ヴェラーニ(1822-1907):Le rocher des aveux
アルトゥーロ・クィリチ(19世紀):バルカローラ
アレッサンドロ・ニーニ(1805-1880):La serenata del pastore
クリト・モデラッティ(1830-1907):Penso a te
ルイジ・ザンボ-ニ(1767-1837:La fioraia fiorentina
バルバラ・ヴィニュデッリ(S)、
ステファノ・マルフェッラーリ(P)

録音:2021年10月
19世紀、人々が音楽を楽しむのに身近にあったのは室内楽でした。それらを演奏するのはプロだけでなくアマチュアも参加し楽しんでいました。そういった音楽はロッシーニ、ドニゼッティ、ヴェルディなどの有名な作曲家によって残されたものもありますが、無名の作曲家によって残されたものも多数あります。ボローニャのリスト研究所に残されていた未出版の作品をこのアルバムでは収録しています。

Hyperion
CDA-68425(1CD)
イーヴォ・アントニーニ:合唱作品集
我がもとに来たれ
主に向かいて歌え
おお、偉大なる神秘よ
永遠の光
天の元后 喜びたまえ
希望は羽をまとった姿で
立ち上がれ友よ
天のいと高きところに栄光あれ
トリニティー・サーヴィス/記憶
主をほめたたえよ/アレルヤ
優しい言葉/神を喜びたたえよ
天使
スティーヴン・レイトン(指)、
ケンブリッジ・トリニティ・カレッジcho

録音:2021年7月、聖ペテロ&パウロ教会(イギリス、サール)
イギリス合唱界の名指揮者、スティーヴン・レイトンが音楽監督を務める名門ケンブリッジ・トリニティ・カレッジ合唱団。バッハ、ヘンデルなどの古楽からスタンフォード、フィンジ、ハウエルズ、マクドウォール、オワイン・パークなどの近現代音楽まで広いレパートリーを誇る彼らの最新盤は、スイス出身の作曲家イーヴォ・アントニーニ(1963-)の合唱作品集!現在は合唱音楽の作曲に専念しているアントニーニですが、もともと映画、テレビ、ジャズの分野で活躍していたこともあり、どの作品も親しみやすく甘美なものに仕上がっています。彼のいくつかの作品は国際的な賞を獲得しており、2016年にはニューヨークのリンカーン・センターで彼の作品だけを取り上げたコンサートが開催されました。初の主要な大規模作品である『合唱、オーケストラ、ソプラノ、ピアノの為の「母なる大地への祈り」』はカーネギー・ホールで初演が行われています。

Challenge Classics
CC-72962(3CD)
バッハ:マタイ受難曲 BWV244 ゲルリンデ・ゼーマン(ソプラノ1)
マリー・クイケン(ソプラノ2)
ペトラ・ノスカイオヴァ(アルト1)
パトリツィア・ハルト(アルト2)
クリストフ・ゲンツ(テノール1、福音史家)
ベルンハルト・フンツィカー(テノール2)
ヤン・ファン・デル・クラッベン(バス1、イエス)
マルクス・ニーダーマイア(バス2)
エミリエ・デ・フォフト(リピエーノ、下女、ピラトの妻)
オリヴィエ・ベルテン(ペテロ、ピラト、祭司長2)
ニコラス・アクテン(ユダ、大祭司カヤバ、祭司長1)
シギスヴァルト・クイケン(指揮)
ラ・プティット・バンド

録音:2009年4月5-9日/ベルギー、ルーヴェン、プレディクヘーレン教会
盤として知られるシギスヴァルト・クイケン&ラ・プティット・バンドによる2009年録音の『マタイ』が再発売。ソリストが合唱パートもこなし、オケは少人数 に切り詰められ、研ぎ澄まし磨き上げられた演奏です。少年合唱をソプラノに置き換えるなど発表当時は賛否両論な面もありました。しかしすべては、作品を堅苦 しいアカデミズムに陥らせるのではなく、真に生きたものとして響かせんとする姿勢からきているのであり、だからこそ今もなお鮮烈な名演として評価され残り続 けているのでしょう。『マタイ』録音史に輝く名盤です。 ※2019年発売のハイブリッド盤(CC72821)は廃盤になっております。 (Ki)

REFERENCE
FR-750(1CD)
Le Dolce Sirene / Bach Aria Soloists
モンテヴェルディ:苦しみが甘美なものならば SV332
ヘンデル:「メサイア」より”シオンの娘よ大いに喜べ”
メンデルスゾーン:オルガン・ソナタ 変ロ長調 Op.65,-4より第4楽章
ヘンデル:「甘い静けさ、やさしい泉よ」 HWV.205
バッハ:カンタータ「わたしは自分に満ち足りている」 BWV.204より”Die Schatzbarkeit der weiten Erden”
セシリア・マクドウォール(1951-):シェイクスピアの詩による4つの歌
バッハ・アリア・ソロイスツ:ラ・フォリアによる変奏曲(即興)
バッハ・アリア・ソロイスツ
エリザベス・スー・レーン(Vn)
サラ・タンヒル・アンダーソン(S)
エリサ・ウィリアムズ・ビッカース(ハープシコード、オルガン、ピアノ)
ハンナ・コリンズ(Vc)
ヴァイオリン奏者のエリザベス・スー・レーンが創設したバロック・アンサンブル、バッハ・アリア・ソロイスツによるアルバム。ヴァイオリン、ソプラノ、鍵盤楽器、 チェロという楽器編成の女性アンサンブルで、モンテヴェルディ、ヘンデル、メンデルスゾーン、バッハ、そしてイギリスの現代作曲家セシリア・マクドウォールの作 品を収録しています。本作は、ソプラノのサラ・タンヒル・アンダーソンのソロを中心とした選曲ですが、4人の多才さと演奏の妙技が存分に発揮された1枚です。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187031(1CD)
「折れた枝」
(1)ダウランド:「時が静止する」
(2)ハーヴェイ(1939-2012):「Sufi Dance」
(3)カッチーニ:「東の門より」
(4)モンテヴェルディ:「かくも甘い苦悩が」
(5)モンテヴェルディ:「私のトルコ女」
(6)「La prima vez」(セファルディの伝承曲)(ショーン・シベ&カリム・スレイマン編)
(7)「Lamma bada yatathanna」(アラブ・アンダルシア伝統歌曲のムワッシャハ)(シベ編)
(8)サイード・ダルウィーシュ(1892-1923):「El helwa di」(ロニー・マレー編に基づくシベ&スレイマン編)
(9)ファイルーズ(1934-):「Li Beirut」(原曲:ロドリーゴ:アランフェス協奏曲より第2楽章「アダージョ」)(シベ&スレイマン編)
(10)ラヤーレ・シャケール(1990-):「A Butterfly in New York」
(11)武満徹:「ウェインスコット・ポンド」〜ギターの為の3つの小品『森のなかで』より
(12)ブリテン:『中国の歌』
カリム・スレイマン(T)
ショーン・シベ(G)

録音:2022年8月8-12日/セント・マーティン教会、イースト・ウッドヘイ(ニューベリー)
色の天才ギタリスト、ショーン・シベのPENTATONE第3弾アルバムが早くも登場。今回はテノール歌手のカリム・スレイマンとの共演でダウランド、モンテヴェ ルディ、ブリテン、ロドリーゴ、武満徹、ハーヴェイ、シャケールから中東の伝統歌曲まで、東洋と西洋の文化や音楽の密接なつながりを表したコンセプト・アルバム 「折れた枝」です!
レバノン系アメリカ人であるスレイマンと日本人とイギリス人の間に生まれたシベはともに民族的ルーツは東洋であり、西洋で育った2人のアーティストが“中間 的な”アイデンティティを体験したことがこのコンセプトのきっかけ。「折れた枝(Broken Branches)」は、ギターとテノールがディアスポラ(民族離散)として 知られる歴史の分裂を表現しています。
カリム・スレイマンはシカゴ児童合唱団で活動し、少年時代にはアルトのソリストとしてゲオルク・ショルティ(指)シカゴSO、レナード・スラットキン(指) セントルイスSOとも共演しています。2018年にソロとしてのデビュー・アルバムをリリースし、2019年の第61回グラミー賞にノミネートされています。
ショーン・シベはスコットランド王立音楽院で学び、その後イタリアでパオロ・ペゴラーロに師事。その後の活躍は目覚ましく2017年のロイヤル・フィルハーモニッ ク協会音楽賞で「ヤング・アーティスト賞」を受賞しています。PENTATONEレーベルより「巡礼」(PTC-5186870)、「ロスト・アンド・ファウンド」(PTC-5186988)をリリースしております。 (Ki)

Cypres
CYP-8622(1CD)
NX-B10
ソプラノ、ヴァイオリンと弦楽合奏のための作品集
バッハ:憐れみたまえ、神よ 『マタイ受難曲』 BWV244より
バッハ:ヴァイオリン協奏曲 ト短調 BWV1056R
マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲(カール・シンプソンによるソプラノと弦楽合奏のための編曲版)
パーセル:私が地の下に横たわる時 歌劇「ディドとエアネス」より
メンデルスゾーン:ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲 ニ短調
メンデルスゾーン:不幸な女よ Op.94(イーゴリ・バディンシテインによるソプラノと弦楽合奏のための編曲版)
ヴェルディ:アヴェ・マリア
R・シュトラウス:あすの朝 Op.27-4 (マティアス・サムイルによるソプラノ、ヴァイオリンと弦楽合奏のための編曲版)
アンナ・サムイル(S)
タチアナ・サムイル(Vn)
ワロニー王立室内O
ヴァハン・マルディロシアン(通奏低音、指揮)

録音:2021年3月24-27日 アルソニック、モンス、ベルギー
モルドヴァの音楽一家に生まれた姉妹、アンナ・サムイルとタチアナ・サムイルのアルバム。いずれも伸びやかな歌が魅力の、姉タチアナのヴァイ オリンと妹アンナのソプラノが、親密な音楽を聴かせます。ギトリスとの来日でピアニストとしても有名なアルメニア出身の指揮者マルディロシア ンのタクトも、広い時代にわたる作品それぞれの魅力を丁寧に引き出してゆきます。

Gramola
GRAM-99276(1CD)
NX-B08
春のおもい
モーツァルト:夕べの想い K.523
 楽しい安らぎが(ミスリヴェチェクによる声とピアノ編)
 ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K.570? 第2楽章 Adagio
シューベルト:ます D550
 春のおもい D686
 セレナード D957
 アヴェ・マリア D839
 楽興の時 第2番変イ長調
ブラームス:永遠の愛について Op. 43No.1
 調べのように私を通り抜ける Op.105No. 1
シューベルト:楽興の時 第6番変イ長調
作者不詳:Herdsman Song 牧歌
Peidong Xu (1954-):Songs of my Hometown
マリー・チョー(S)
ニルス・ムース(P)

録音:2021年11月&2022年6月
中国語とクラシックの曲を収録した前作「私はこの地を愛す」(GRAM99275)の続編とも言える1枚。今作ではソ プラノのマリー・チョーがモーツァルト、シューベルト、ブラームスのドイツ・リートと2曲の中国の歌を披露しています。ピ アノは前作と同じニルス・ムース。アルバム内ではモーツァルトとシューベルトのピアノ曲を演奏し、花を添えました。 マリー・チョーは香港出身。香港舞台芸術大学のオペラ・音楽部門を卒業し、現在は北京のAcademy of Performing Artsで教鞭を執っています。

SWR music
SWR-19128CD(2CD)
NX-C09
ジェルジ・リゲティ:無伴奏合唱曲全集
【CD1】
1. Haj, ifjusag! おお、若さよ(1952)
2. Papaine パーパイ夫人(1953)
Kallai kettos カーライ・ケットゥシュ -2つのハンガリー民謡の編曲(1950)
3. I.
4. II
Matraszentimrei Dalok マートラセンティムレの歌 (1955)
5. I. Harom hordo3つの樽
6. II. Igaz szelerem 真実の愛
7. III. Gomb, gomb ボタン、ボタン
8. IV. Erdobe, erdobe 森の中へ、森の中へ
9. Magany 孤独(1946)
Ejszaka - Reggel 夜、朝(1955)
10. I. Ejszaka 夜
11. II. Reggel 朝
12. bn Husvet イースター(1946) 
13. Betlehemi kiralyok ベツレヘムの3人の王(1945-46)
14. Chorlied nach Goethe ゲーテによる合唱曲(1942)*
15. Choral コラール(1941)*
16. A varro lanyok お針子(1942)        Idegen foldon 異国の地で(1945-46)
17. I. Siralmas nekem それは私にとって悲惨だった
18. II. Egy fekete hollo 黒いカラス
19. III. Vissza ne nezz 振り返らないで
20. IV. Fujdogal a nyari szel 夏の風が吹く
21. Bujdoso お尋ね者(1946)
22. Magos k-sziklanak 高い崖のそばで(1946)
23-26. Negy lakodalmi tanc4つの結婚式の踊り(1950)
27. Lakodalmas 婚礼の歌(1950)
28-30. Inaktelki notak3つのハンガリー民謡(1953)
【CD2】
1. Hortobagy ホルトバージ(1952)
2. Temetes a tengeren 水葬(1943)*
Hajnal 夜明け (1949-50)*
3. Hajnal I 夜明け I
4. Hajnal II 夜明け II
5. Hajnal III 夜明け III
6. Burjat aratodal ブリヤートの収穫祭の歌(1945)
7. Nagy idok 偉大な時(1946/48)
8. Dereng mar a hajnal もう夜明けだ(1945)
9. Tel 冬(1950)*
Ket Balassa Balint-korus バラッシャ・バーリントの詩による2つの合唱曲(1946)*
10. Csillagok palotaja 星の宮殿
11. Mezok illatoznak … 香る牧草地
12. Orban オルバーン(1942)*
13. Az asszony es a katona 女と兵士(1951)
Ket kanon2つのカノン(1947/52)
14. I. Ha folyoviz volnek
15. II. Pletykazo asszonyok
16. Lux aeterna 永遠の光(ルクス・エテルナ)(1966)
Magyar Etudok nach Gedichten von Sandor Weores
シャーンドル・ヴェレシュの詩によるハンガリーのエチュード(1983)
17. I. Etude No.9
18. II. Etude No.49, Etude No.40
19. III. Etude No.90
Drei Phantasien nach Friedrich Holderlin フリードリヒ・ヘルダーリンによる3つのファンタジー(1982)
20. I. Halfte des Lebens 生の途上
21. II. Wenn aus der Ferne 彼方から
22. III. Abendphantasie 夕べの幻想
SWRヴォーカル・アンサンブル
ユヴァル・ワインバーグ(指)

【CD1】
12. 独唱:ドロテア・ヴィンケル(S)
15. 独唱:ミシェル・ライアン(S)
18. 独唱:中曽和歌子(S)
21独唱:ゲオルク・ゲドカー(Br)
23-26. 独唱:ヨハンナ・ジマー(S)、キルステン・ドローペ(S)、ユディト・ヒルガー(A)/ピアノ:辺見智子
28-30. I独唱:フィリップ・ニーダーベルガー(Br)

【CD2】
1. 独唱:クリストファー・カプラン(T)
14.15. 独唱:クリストファー・カプラン(T)、フィリップ・ニーダーベルガー(Br)、アレクサンドル・ユデンコフ(T)、ベルンハルト・ハルトマン(Br)

録音:SWR Funkstudio, Stuttgart (CD2:1のみSt. Michael, Sillenbuch)
2022年10月4-5日…CD1:1
2021年11月8-12日…CD1:2、14、17-22
2019年9月9-13日…CD1:3、4、9-12、27-30
2022年9月19-23日、10月7日…CD1:5-8、15-16、23-26、 CD2:2、8-11
2020年12月18日…CD1:13
2022年10月4-5日…CD2:1
2021年11月8-12日…CD2:3-7、12-15
2022年10月14-15日…CD2:16
2020年6月3-5日…CD2:17-19
2021年3月16-18日、22日…CD2:20-22
*・・・世界初録音
ハンガリーの作曲家ジェルジ・リゲティの無伴奏合唱作品集。 彼の合唱曲と言えば、ラテン語をテキストにする無伴奏16声部の「ルクス・エテルナ」がよく知られています。それぞれのパートが複雑に絡み合い、移り 行くハーモニーを紡いでいくこの演奏至難な曲は映画『2001年宇宙の旅』で効果的に用いられ、聴く人を魅了しました。 しかし、リゲティはコダーイの影響で合唱作品を作るようになったということで、この「ルクス・エテルナ」とドイツ語の歌詞を持つ「フリードリヒ・ヘルダーリンに よる3つのファンタジー」を除いた彼の合唱作品は全てハンガリー語の歌詞が用いられ、特有のリズムやイントネーション、アクセントを大切にしたものば かりです。 この2枚組のアルバムでは、世界初録音を含むリゲティの無伴奏合唱曲をすべて収録。 曲のスタイルは年代を追って変化、時には前出の「ルクス・エテルナ」のような実験的な作品もありますが、基本的には豊かな響きと簡潔なリズムで書 かれた合唱の魅力を引き出すものばかり。たとえ言葉を理解していなくても、存分に楽しむことが可能です。 アルバムで歌っているのは、創立75年以上の歴史を持つ南西ドイツ放送合唱団の選りすぐりのメンバーたちによる「SWR(南西ドイツ放送)ヴォーカ ル・アンサンブル」。20人ほどの少人数で結成されており、現代作品を中心に250曲以上のレパートリーを持つ彼らは世界中のコンサートホールで見 事なハーモニーを披露しています。2004年から2020年まではマーカス・クリードが首席指揮者をつとめアンサンブルの向上に寄与してきました。 2020/21年シーズンからは、1990年生まれでテルアヴィヴで音楽を学びベルリンとオスロで研鑽を積んだユヴァル・ワインバーグが新しい首席指揮者 に就任。このアルバムが彼とアンサンブルの初録音となります。

BIS
BISSA-2573(1SACD)
「楽園」〜シューベルト・リサイタル
(1)妹の挨拶(1822) D.762
(2)ガニュメート(1817) D.544
(3)月に寄せて(1815-26) D.193
(4)水の上で歌う(1823) D.774
(5)若い尼僧(1825) D.828
(6)春の神(1816) D.448
(7)夜と夢(1823) D.827
(8)星(1828) D.939
(9)月に寄せて(1815-26) D.259
(10)万霊節の連祷(1816) D.343
(11)ナイチンゲール(1816) D.497
(12)ミューズの息子(1822) D.764
(13)愛らしき星(1825) D.861
(14)子守歌(1826) D.867
(15)君はわが憩い(1823) D.776
(16)楽園(1817) D.584
(17)別れ(1826) D.829
キャロリン・サンプソン(S)、
ジョゼフ・ミドルトン(P)

録音:(1)(8)(10)2020年9月21-23日、(2)-(7)(9)(11)-(17)2021年7月6-8日/ポットン・ホール、サフォーク州(イギリス)
バッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとしてもおなじみの名歌手キャロリン・サンプソン。BISレーベルから数多くのディスクをリリー スしておりますが、当アルバムは『ズライカ』(BIS SA-2343)に続く、シューベルトの第2弾となります。
サンプソンは「完璧なコロラトゥーラ技術と豊かにのびる輝かしい声」と評され、世界の聴衆を魅了し続けています。バロック・古典派の歌曲からオペラまで幅広 いレパートリーで積極的な演奏活動を展開しておりますが、なかでもシューベルトは非常に評価が高く美しい発音と歌声で魅了します。
共演は名ピアニスト、ジョゼフ・ミドルトンで、サンプソンとはヴォルフの「イタリア歌曲集」(BIS SA-2553)、『女性のためのアルバム〜ロベルト&クララ・ シューマンのリート集』(BIS SA-2473)、『「コントラスト」〜イギリス名詩による歌曲集』(BIS SA-2413)、『狂気のなかの正気』(BIS SA-2353)、『「私 の安らぎは消え失せた」〜デュエットと独唱曲集』(BIS SA-2279)、『花にまつわる歌曲集』(BIS SA-2102)、『ヴェルレーヌの詩による歌曲集』(BIS SA-2233)など、数多くの録音でも共演しております。 (Ki)
BIS
BISSA-2611(1SACD)
ベント・サーアンセン(1958-):マタイ受難曲(2019) 独唱:ディテ・マリーエ・ブレイン(S)、
マーリ・アスクヴィーク(A)、
オイスタイン・ステンスハイム(T)、
ハルヴォル・フェステルヴォル・メリン(Bs)
ノルウェー・ソリストcho
アンサンブル・アレグリア,
グレーテ・ペーデシェン(指)

録音:2022年3月24-26日/リス教会、オスロ(ノルウェー)
デンマークのベント・サーアンセン(1958-)は、北欧の音楽シーンでもっとも作品が演奏され、もっとも賞賛を集めている作曲家のひ とりです。三重協奏曲「都市の島(L’isolda della Chitta)」で2018年のグローマイアー音楽賞を受賞しました。イプ・ヌアホルムとペア・ヌアゴーに学び、早 い時期に見つけた自身の「声」に忠実に作曲をつづけています。
「マタイ受難曲」は、2014年ごろの「なによりも「マタイ受難曲」を作曲したい」という思いが発端となって生まれました。構想を練り、作品の姿が整ってきた ころ、受難曲のことを発表。オスロ国際教会音楽祭とデンマーク国立SOの共同委嘱が決まりました。
「霧の中の旅 - 光に入り、光から出る。磔刑に向かう旅、さらにいえば復活に向かう旅。自信を信じること、死というより復活を信じることを感じた」(サーアン セン)。〈霧のヴェールの中に〉から〈霧の中〉まで10章による音楽として作られ、一部ラテン語の部分をのぞく、基本的に英語によるリブレットは、王立デンマー ク音楽アカデミーのヤコブ・ホルツェがサーアンセンの意図を汲み、まとめあげました。『聖書』のほか、エーディト・セーデルグラン、アンナ・アフマートヴァ、エミ リ・ディキンソン、セーアン・ウルリク・トムセン、オーレ・サーヴィー、フランク・イェーヤの作品が引用され、第4章〈嵐の夜〉は、ディキンソンの『嵐の夜、嵐の 夜に』の全詩と『イザヤ書』の「恐れるな、わたしはあなたを贖う……」(43章)がテクストに使われました。「磔刑と復活によるキリストの人類すべてへの愛の表 明というだけでなく、つましく美しい愛」(サーアンセン)。サーアンセンの音楽に固有の「光と影のグラデーション」と「静寂」のテクスチュアによる「愛の情熱(love passion)」の作品です。
2022年3月27日、グレーテ・ペーデシェン指揮のノルウェー・ソリスト合唱団とアンサンブル・アレグリアがオスロ大聖堂で初演。アルバムは、バッハの『モ テット』(BIS SA-2251)と同じオスロのリス教会で初演に先立って行われたセッションで録音されました。 (Ki)

WERGO
WER-6439(1CD)
ゲノエル・フォン・リリエンシュテルン(1979-):クチュール
(1)広告的音声 Voz Comercial 〜声楽家とアンサンブルのための(2017)
(2)クチュール Couture 〜ふたりのシンセサイザー独奏と管弦楽のための(2014)
(3)大きな絵 Big Picture 〜声楽家とアンサンブルのための(2018/21)
(4)頂上 Top 〜アンサンブルのための(2012/13)
(1)ヨハンナ・ヴァル ガス(歌 )、マリアーノ・キアッキアリー ニ(指 揮 )、アンサンブ ル・ガレージ
(2)ベンジャミン・コブラー(オーバーハイム OB-Xa、ローランド JUNO-106)、ラース・ヨンソン(ヤマハ DX7、ローランド D-50)、イラン・ヴォルコフ(指)、南西ドイツRSO
(3)ソエトキン・エ ル バース(歌 )、マリアーノ・キアッキアリー ニ(指 揮 )、アンサンブ ル・ガレージ
(4)スコット・ボイルズ(指)、アンサンブル・インターフェース

録音:2013-2021年
1979年生まれのリリエンシュテルンは、CM音声や80年代ポップスなど、自分が繰り返しよくきいた音をサンプラー素材として作品を作っています。それらは いわば高度に商業化された音であり、コラージュ素材として意味ありげな素材に見えますが、なにか別の意味を含ませるとか、主観的な良し悪しをほのめかす、と いった感じはまったくなく、気持ち良いくらいにあからさまに引用しています。それによって獲得された独特な雰囲気は実に個性的。
シンセサイザーとオーケストラという編成で書かれた『クチュール Couture』は南西ドイツRSOの委嘱作品。機械音と生音、新しさと伝統が対比される イメージ…かと思いきや、およそまるで違う音楽が展開されます。使われるシンセサイザーはどれも80年代のもので、名器とされながらもすでに時代遅れとみな されている楽器であり、オーケストラもまた、同じ存在感をもつ「音源」という扱い。曲調としては80年代シンセ音楽が基礎にあり、その中で両者の音は溶け合う ように織り込まれ、どこまでシンセか、どこからオケか、判然としないサウンドでたゆたいます。これがスコアに実際に書かれ、伝統によって高められたSOが 演奏しているというのも不思議な感覚にさせられます。
『頂上 Top』はゲートリバーブのかかったスネアに始まります。80年代のヒット曲が使われ、終盤にヴァン・ヘイレンの「ジャンプ」が登場。 (Ki)

Naive
OP-7901(1CD)
ヴィヴァルディ:3つの声のためのセレナータ RV690 アンドレア・ブッカレッラ((指)チェンバロ)
アブコルディス・アンサンブル
マリー・リス(ソプラノ/ エウリッラ)、ゾフィー・レンネル(メゾ・ソプラノ/ ニース)、
アンチオ・ゾルツィ・ジュスティニアーニ(テノール/アルシンド)

録音:2022年6月4-7日、リーエン(スイス)
18世紀の声楽ジャンルの「セレナータ」といえば、祝祭、誕生日、政治的イベント、あるいは結婚などといったお祝い事で演奏されることが多く、神話を題材と するものを指します。野外で(ごく稀に簡単な舞台を伴う)、松明の明かりのもとで演奏されました。2部構成をとり、合間に聴衆は飲み物などを手にします。ヴィ ヴァルディは全部で8つのセレナータを作曲したとされていますが、手稿譜が現存しているのはそのうちの3曲のみ。その中で、このRV 690はフランスの貴族トゥ レイユ氏が、平民との女性との自身の結婚を祝うためにヴィヴァウルディに発注したと考えられています。このセレナータのストーリーは、妖精のエウリッラが羊飼 いのアルシンドにアプローチするが、アルシンドは妖精と羊飼いという身分の違いから、本気ではないと考え拒絶する。しかし、アルシンドがエウリッラの思いに気 づいて心を開くと今度はエウリッラが彼を拒絶する、というなんともいえないものですが、これは貴族と平民との結婚を暗喩していると考えられます。美しいアリア がそろい、『テウッツォーネ』『ティート・マンリオ』にもこの作品のアリアが転用されています。 (Ki)

DUX
DUX-1843(1CD)
モニューシュコ:声楽作品集
主イエスへの賛歌/主の意志を賛美する/Zgadzanie sie z wola boska/Sub tuum praesidium/Modlitwa.W poswistach wichrow losu/老人と老婆/コラール/コザック/ああ、我が母/船員の歌/兵士の歌/Rada/私の心/市長/老兵/異国の歌手/晩鐘/Znasz-li ten kraj/古時計
スビグニェフ・ステンプニャク(Bs)、
クシシュトフ・キエルツル (P)

録音:2021年5月10日-13日
バス歌手スビグニェフ・ステンプニャクによるモニューシュコの声楽作品集。「神聖なもの」と「世俗的なもの」を表題にした歌曲を組み合わせて対比させたプログラムにしています。その歌声は周囲を優しく包み込むような特徴を持っており、温かみのある歌曲集に仕上がっています。

Signum Classics
SIGCD-749(1CD)
セシリア・マクドウォール(b.1951):ダ・ヴィンチ・レクイエム*
零下70度**
ウィンブルドンcho、シティ・オヴ・ロンドン・シンフォニア、ニール・フェリス(指)、ケイト・ロイヤル(S)*、ロデリック・ウィリアムズ(Br)*、ベンジャミン・ヒューレット(T)**

録音:2022年2月22日-23日、聖オーガスティン教会(ロンドン、イギリス)
2014年に英国作曲家賞(現:アイヴァーズ作曲家賞)を受賞した現代イギリスのもっとも著名な作曲家の一人、セシリア・マクドウォール(b.1951)による「ダ・ヴィンチ・レクイエム」は、作曲者が「死者のためのミサ」から選んだラテン語のテキストとレオナルド・ダ・ヴィンチのノートからの抜粋を組み合わせたものをテキストとしており、7つの楽章で構成されており芸術的かつ哲学的な作品となっています。「零下70度」はテノールのソリストと室内オーケストラのために書かれた3楽章の作品となっています。南極探検家ロバート・ファルコン・スコットが妻へと当てた手紙を基としたもので、スコットたちが集めた過去のデータが今日の研究の基盤となっており、「過去」と「現在」を結びつけたいという思いが込められているとセシリア・マクドウォールは語っています。
ウィンブルドン合唱団は、記録によるとそのルーツは1870年まで遡ることが出来ます。イングランド南東部で最高のアマチュア合唱団として高く評価されています。

Chandos
CHAN-20182(1CD)
ジェイド・マウンテン〜ラッブラ:歌曲集
エドマンド・ラッブラ:1.ロサ・ムンディOp.2/2.子守歌 Op.8-1/3.Nod/4.オルフェウスとリュート Op.8-2/5.シルヴィアとは? Op.8-3/6.アウト・インザ・ダーク Op.13-1/7.イット・ワズ・ア・ラヴァー Op.13-3/8.夜 Op.14/9.ルーン・オヴ・ホスピタリティ Op.15/10.ア・デュアン・オヴ・バッラ Op.20/11.ア・ウィドウ・バード・セイト・モーニング Op.28/12.祈り Op.17-1/13-14.2つの歌 Op.22/15.イン・ダーク・ウェザー Op.33/16. インヴォケイション・トゥ・スプリング Op.17-2/17-18.ウィリアム・アラバスターによる2つのソネット Op.87/19-20.2つの歌 Op.4/21.聖母賛歌 Op.13-2/22-26.ジェイド・マウンテン Op.116/27.夜想曲 Op.54/28.サルヴェ・レジナ Op.119/29. ノー・スワン・ソウ・ファイン Op.91/30.フライ・エンヴィアス・タイム Op.148/31-33.3つの詩篇 Op.61/34.親愛なるリザ Op.7
ルーシー・クロウ(ソプラノ/tr.5-7,10,11,15,16,19-26,29,30)
クレア・バーネット=ジョーンズ(メゾ・ソプラノ/tr.1,2,12-14,17-18,31-34)
マーカス・ファーンズワース(バリトン/tr.3,4,8,9,27,28,34)
ティモシー・リダウト(ヴィオラ/tr.17-18)
カトリン・フィンチ(Hp)
イアン・バーンサイド(P)

録音:2022年2月6日、7日&23日、ポットン・ホール(サフォーク、イギリス)
シリル・スコットとグスタフ・ホルストに師事し、同時代のジェラルド・フィンジと親交があったイギリスの作曲家エドマンド・ラッブラ。本アルバムでは、ラッブラが作曲家としての生涯を通じて書き続けた多くの作品の中から、ピアノとハープ伴奏による歌曲全作品を収録しています。
英国王立音楽院で学び、パーセル、ヘンデル、モーツァルトからドニゼッティのアディーナ、ヴェルディのジルダまで幅広いレパートリーを持つ現代を代表するリリック・ソプラノの一人、ルーシー・クロウを筆頭に豪華ソリスト陣が名を連ね、名歌曲伴奏者のイアン・バーンサイド、「ハープの女王」とも称されるカトリン・フィンチ、次世代のスター・ヴィオラ奏者ティモシー・リダウトという伴奏陣も万全のサポートで臨んだ1枚です。

NovAntiqua Records
NA-77(1CD)
ルイジ・グイダ:歌曲集(全22曲) カンディダ・グイダ(A)、
エウフェミア・マンフレディ(P)

録音:2022年2月(イタリア、ナポリ)
パヴァロッティが何度も録音した「おお優しいイエス様 O Jesu mi dulcissime」などいくつかの声楽曲で名を残すイタリア近代の作曲家、ルイジ・グイダ(1883-1951)の貴重な歌曲集。ブックレットにはイタリア語の歌詞が掲載されています。

H.M.F
HMM-902356(3CD)
明るい時〜ナディア&リリ・ブーランジェ作品集
■Disc1
ナディア・ブーランジェ
(1)わが心(サマン)
(2)聴いておくれ、いとも甘美な歌を(ヴェルレーヌ)
(3)落日(ヴェルレーヌ)
(4)銀の湖を見に行こう(シルヴェストル)二重唱
(5)ヴェルサイユ(サマン)
(6)大いなるゆううつな眠り(ヴェルレーヌ)
(7)イルダ(サマン)
(8)私の恋人(サマン)
(9)愛の詩(シルヴェストル)
(10)カンティーク(メーテルリンク)
(11)チェロとピアノのための3つの小品
(12)うつろな時(メーテルリンク)
(13)シャンソン(ドラキ)
(14)冬の夜(ナディア・ブーランジェ)
(15)新生活に向って【ピアノ曲】
(16)疑惑(モークレール)
(17)道端で(モークレール)
(18)私は手を打った(ジャン=フランソワ・ブルギニョン)
■Disc2
ナディア・ブーランジェ
(1)恍惚(ユゴー)
(2)オーバード(ティルスラン)
(3)絶望(ヴェルレーヌ)
(4)エレジー(サマン)
(5)シレーヌ(アドニス&デヴォー=ヴィリテ)
(6)おお、誓うな(ハイネ)
(7)孤独な涙は何を望む(ハイネ)
(8)ああ、またもその瞳(ハイネ)
(9)祈り(バタイユ)
(10)明るい時(ヴェルハーレン)【ラウル・プーニョとの合作。全8曲】
(11)小品【ピアノ曲】
(12)美しき船(ドラキ)
(13)海(ヴェルレーヌ)
(14)交換(モークレール)
(15)ナイフ(モークレール)
(16)シャンソン(モークレール)
■Disc3
リリ・ブーランジェ
(1)小品【ヴァイオリンとピアノ】
(2)待ちぼうけ(メーテルリンク)
(3)反映(メーテルリンク)
(4)夜想曲【ヴァイオリンとピアノ】
(5)帰郷(ドラキ)
(6)序奏と行列【ヴァイオリンとピアノ】
(7)天空の広間(フランシス・ジャム)(全13曲)
(8)無限の悲しみの中で(ギャロン・ド・カロンヌ)
(9)春の朝に【ヴァイオリンとピアノ】
(10)悲しみの夕べに【チェロとピアノ。ナディア・ブーランジェ編】
■Disc1
ルシール・リシャルドー(メゾソプラノ:11、15以外)、
アンヌ・ド・フォルネル(P)、
ステファヌ・ドゥグー(Br)(4)、
エマニュエル・ベルトラン(Vc)(11)

■Disc2
ステファヌ・ドゥグー(Br)(1)(2)(6)(8)(10)(15)(16)、
ルシール・リシャルドー(Ms)(3)(4)(7)(10)(12)(13)(14)、
ラケル・カマリーナ(S)(5)(9)、
アンヌ・ド・フォルネル(P)

■Disc3
サラ・ネムタヌ(Vn)(1)(4)(6)(9)、
エマニュエル・ベルトラン(Vc)(10)、
ステファヌ・ドゥグー(Br)(2)(3)、
ルシール・リシャルドー(Ms)(5)(8)、
ラケル・カマリーナ(S)(7)、
アンヌ・ド・フォルネル(P)

録音:2022年2月、6月セーヌ・ミュジカルRIFFXスタジオ(ブローニュ・ビリヤンクール
ブーランジェは、姉ナディアが名教師としてコープランドやバーンスタイン、マルケヴィチ、リパッティ、バレンボイム、グラスから、ミシェル・ルグラン、ピアソラ、 キース・ジャレット、クィンシー・ジョーンズらを育てたことで知られ、24歳で夭折した妹リリの作も近年演奏、録音が増えている天才姉妹。
ナディアは妹に比べ自分の作曲の天分を卑下して、1920年代に断筆してしまいます。その先入観ゆえかたいした作品を残していないと思われがちですが、14 歳の時のユゴーの詩による「恍惚」をはじめ、20世紀の最初20年間に少なくとも38篇の歌曲を書いたとされ、そのすべてがこのアルバムに収録されています。 さらにチェロ曲やピアノ曲も収録。それらを聴く限り彼女の作は決してつまらないものでなく、魅力的なメロディと洗練された技法が光る逸品ばかり、認識を改め させられます。
同様に作品数の少ない妹リリ作品22曲を収め、「悲しみの夕べに」はナディアが編曲したチェロとピアノ版でアルバムを終わらせています。未出版や世界初録音 も含まれ、国際ブーランジェ・センターの協力で歌曲全集が実現しました。
ルシール・リシャルドーは27歳までジャーナリストとして働いていたフランスのメゾソプラノ。中世から現代まで、研ぎ澄まされた声質で注目されています。フラ ンス系アメリカ人ピアニスト、アンヌ・ド・フォルネルの清潔なピアニズムで理想的なブーランジェ姉妹の音世界を作り上げています。 (Ki)
H.M.F
HMM-937504(1CD)
ラフマニノフ:晩祷 Op.37 ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィル室内cho

録音:2004年5月24-27日、エストニア
ラフマニノフといえば華麗なピアノ曲や甘美なオーケストラ音楽のイメージがありますが、アカペラ合唱のみ50分以上という世界でも感動的な傑作を残していま す。もともとラフマニノフのメロディは聖歌を引用によるものもあり、本物の聖歌を作っても何の違和感もありません。非常な難曲であるこの作品を、ヒリアーとエ ストニア・フィル室内合唱団が見事に再現。透明で深々とした美声にすっかり酔わされる、至福の50 分です。 ※かつて HMU907384、HMU807384(SACDハイブリッド)、HMU 807504(SACDハイブリッド)で出ていました(すべて廃盤)が、このたびの再発売 はCD版のみとなります。 (Ki)
H.M.F
HMM-931365(1CD)
バッハ:バスのためのカンタータ集
カンタータ第82番「われは満ち足れり」BWV82
同第56番「われ喜びて十字架をになわん」BWV56
同第158番「平安、汝とともにあれ」BWV158
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴ ェッヘ(指)
ラ・シャペル・ロワイヤル

録音:1991年1月、パリ
1991年、フィリップ・ヘレヴェッヘとシャペル・ロワイヤルは、苦しみと死をテーマにした、バスを中心としたバッハによるカンタータを3曲録音しました。バス のソロを務めるのは、シャペル・ロワイヤルと長年にわたり共演を重ねているだけでなく、バッハのあらゆる声楽作品のに欠かせない実力者、ペーター・コーイ。 30年前のコーイの、すでに熟している表現と完璧さにもあらためて驚かされます。これらの作品の決定的名演といえるでしょう。

SUPRAPHON
SU-4322(1CD)
マーラー:『子供の不思議な角笛』より
 「歩哨の夜の歌」
 「ラインの伝説」
 「美しきトランペットが鳴り響くところ」
「スケルツォ」〜交響曲第1番ニ長調『巨人』より
『子供の不思議な角笛』より
 「この世の暮らし」
 「少年鼓手」
 「塔に囚われて迫害を受けし者の歌」
「花の章」〜交響曲第1番ニ長調『巨人』(1893年版)より
『子供の不思議な角笛』より
 「三人の天使がやさしい歌を歌ってた」
 「高遠なる知性のおほめの言葉」
 「魚に説教するパドヴァのアントニウス」
 「 はじめての 灯り」
ペーター・シェーネ(Br)
フィルハーモニア・オクテット【ヴィレム・ヴェヴェルカ(Ob)、モニカ・ボウシュコヴァー(オーボエ、イングリッシュホルン)、カレル・ドーナル(Cl)、イルヴィン・ヴェニシュ(Cl)、ヴァーツラフ・ヴォナーシェク(Fg)、マルチン・ペトラーク(Fg)、オンドジェイ・ブラヴェッツ(Hrn)、プジェミスル・ヴォイタ(Hrn)】

録音:2022年1月5-7日/ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)
権威あるARDミュンヘン国際音楽コンクールで優勝し、世界から注目されるドイツのバリトン歌手ペーター・シェーネが、フィルハーモニア・オクテットとの共演 アルバムをリリースします。収録曲はマーラーの歌曲集『子供の不思議な角笛』からの抜粋で管楽器アンサンブルに合う10曲を選曲しました。
イーグラウ(現チェコのイフラバ)に生まれたマーラーは幼少から民謡や軍楽隊の音楽に親しんでいたことからこの歌曲集を管楽アンサンブルで演奏するのは理 にかなっており、マーラーの描く世界に陶酔できます。歌曲集に挟んでフィルハーモニア・オクテットが交響曲第1番から「スケルツォ」と「花の章」を演奏。こちら も見事なアンサンブルを聴かせてくれます。
フィルハーモニア・オクテットは、チェコPO、BPO、ケルンWDRSOなど世界の名門オーケストラ の首席演奏者が集まった名人集団。オーボエのヴィレム・ヴェヴェルカ、ファゴットのヴァーツラフ・ヴォナーシェク、ホルンのプジェミスル・ヴォイタなどのメンバー で構成されております。結成10周年を記念してリリースした「ベートーヴェン、モーツァルト、クライン」(SU-4214)も好評発売中です。 (Ki)

Pentatone
PTC-5186953(1CD)
ハイドン:スターバト・マーテル(1803年、ジギスムント・ノイコム編曲による管楽器拡張版) ビル ギッテ・クリステンセン(S)、クリスティーナ・ハンマーシュトレ ーム(A)、スティーヴ・ダヴィスリム(T)、クリスティアン・イムラー(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指)、
バーゼル室内O
チューリッヒ・ジング・アカデミー

録音:2021年2月ドン・ボスコ、パウル・ザッハー・ザール、バーゼル(スイス)
ヤコポーネ・トーディという中世イタリアの修道士が書いた宗教詩「スターバト・マーテル」は、ジョスカン・デ・プレ、パレストリーナ、ヴィヴァルディ、スカルラッ ティ親子、ペルゴレージと、ルネサンス以来、数々の傑作を生んできました。古典派の時代には、ここにハイドンの作品が加わります。1767年の作とされるハイド ンの「スターバト・マーテル」は、ハッセらウィーン周辺で活躍していた後期バロック音楽の巨匠たちの影響を受けて作曲された大規模宗教音楽です。発表されて すぐに、パリのコンセール・スピリチュエルでは4回も演奏されるなど、ヨーロッパ中で演奏される有名曲となりました。度重なる上演の中で、楽器の付加によるオー ケストレーションの変更が行われていたようですが、1803年には、ハイドンの弟子のノイコムが大幅にオーケストレーションを変更した改定版が作られました。オリ ジナルの楽器編成が、弦楽合奏、オルガン、オーボエ(イングリッシュホルンの持ち替えあり)のところ、ノイコムによる編曲版では、管楽器が大幅に拡張され、フルー ト1、オーボエ2、クラリネット2、バスーン2、ホルン2、トランペット2、トロンボーン2となり、さらにティンパニーが加えられています。このことで、よりダイナミッ クで華やかな作品へと装いを変えたのです。
「天地創造」「四季」とハイドンのオラトリオを録音してきたルネ・ヤーコプスは、「スターバト・マーテル」の録音に当たり、このノイコムによる改定版を採用し、 オペラを思わせるほど劇的な音楽として聴かせてくれます。ノルウェーのソプラノで古楽を得意とするビルギッテ・クリステンセン、スウェーデンの古楽を得意とす るアルト、クリスティーナ・ハンマーシュトレーム、マレーシア出身のオーストラリアのテノール歌手、スティーヴ・ダヴィスリム、ヤーコプスとの共演も多く、バッハ・ コレギウム・ジャパンでもおなじみのバス、クリスティアン・イムラーと、ソリストも充実。バーゼル室内Oは、モダン楽器、ピリオド楽器を持ち替えて演奏す る注目のオーケストラで、ジョヴァンニ・アントニーニやハインツ・ホリガーと多くの録音を行っており、アントニーニ指揮によるハイドンの交響曲全集シリーズ(進 行中)など、ハイドンの演奏でも注目を浴びています。ヤーコプスとは初めての録音となります。チューリッヒ・ジング・アカデミーは、スイスの名合唱団で、ここでは、 SATB各8人計32人で録音に臨んでいます。ヤーコプスとは「ウェーバー:魔弾の射手」(KKC-6532)、「ベートーヴェン:フィデリオ」(KKC-6133)で共演 しています。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72936(1SACD)
クピードー〜ハイドン、ジュリアーニとウィーンの愛の歌
ハイドン:Cupido (Gottlieb Leon) / Die zu spate Ankunft der Mutter (Ch.F. Weise)
ヨーゼフ・アントン・ステファン(1726-1797):Dein suses Bild (Friedrich Gottlieb Klopstock)
カール・フリーベルト(1736-1816):Warnung an die Madchen (in Ramlers Blumenlese)
ハイドン:She never told her love (Shakespeare) / Eine sehr gewohnliche Geschichte (Ch.F. Weise) / Trost unglucklicher Liebe
ジュリアーニ:Romance
ハイドン:Der erste Kuss (J.G. Jacobi)
コジェルフ(1747-1818):Vogelstellerlied (Moritz August von Thummel)
ジュリアーニ:Mon coeur soupire
ヨハン・ホルツァー(1753-1818):Zwei Augen (Alois Blumauer)
ステファン:Das Madchen am Ufer (Joh. Gottfried Herder)
ヨハン・ホルツァー:Kupido (Gottlieb Leon)
カール・フリーベルト:Das ungetreue Madchen (Graf v. Schlieben o. Putbus)
コジェルフ:An die kleine Schone (Gotthold Ephraim Lessing)
ヨハン・ホルツァー:Liebeslied (Gottlieb Leon)
マルティン・ルプレリト(1758-1800):Romanze
ホフマイスター:Der Entschluss
マルクス・ミーセンベルガー(T)
エーリヒ・トラクスラー(フォルテピアノ)
クリスティアン・ハイメル(G)

録音:2022年9月15-17日/オーストリア、ザンクト・マリエン、聖ミカエル教会
これまでほとんど録音のない歌曲も取り上げた貴重な内容。テノール歌手のマルクス・ミーセンベルガーが、フォルテピアノとギターの古楽器専門家とともに、 ウィーンの愛の歌を演奏しています。
ヨハン・ゲオルク・グレーバーの手によるグランドピアノ(1815年インスブルック)と、ヨハン・ゲオルク・シュタウファー製のギター(1850年、作者不詳のウィー ン・ギターに基づく)を使用。 (Ki)

APARTE
AP-300(1CD)
ストラヴィンスキー:作品集
(1)ロシア民謡「つまらん連中」
(2)ストラヴィンスキー:結婚(1919年版)(テオ・フェルベイ完成版)
(3)ラヴェル(ロビン・メルヒオール編):ボレロ(合唱と小器楽アンサンブル版)
マチュー・ロマーノ(指)
アンサンブル・エデス、レ・シエクル
アメリ・レゾン(S)、ポリーヌ・ルロワ(Ms)、マルシャル・ポリア(T)、ルノー・ドレーグ(Bs)

録音:2022年1月23日パリ音楽院(3)、2月4-5日ブローニュ=ビヤンクール、RIFFXスタジオ(1)(2)
ストラヴィンスキーのバレエ・カンタータ「結婚」は合唱、4台のピアノと打楽器が織りなす強烈な音響で知られますが、その形態に落着くまで紆余曲折がありま した。まず1917年に管弦楽用に執りかかるものの中断、1919年には合唱とピアノラ(自動ピアノ)、ハルモニウム、2台のツィンバロン、打楽器用に着手しますが、 生演奏と機械(Pラ)の共演やツィンバロンの名手を2人揃える非現実性に気づき前半で中止、最終的に現行版となりました。
2007年にオランダの作曲家テオ・フェルベイが1919年版を意図通りに完成させる許可をストラヴィンスキーの遺族から得て、全曲が日の目をみました。ハ ルモニア・ムンディからルネ・ボスが2005年に完成させた版もリリースされていましたが、当アルバムはピリオド楽器のレ・シエクルのメンバーと、その手兵的合 唱団アンサンブル・エデスの演奏であることが特別。声楽も正式なロシアの方言指導を受け、農民調に歌っているのが注目です。また、ピアノラ(自動ピアノ)は最 新コンピューター制御を駆使。プログラミングをさきの補筆完成したルネ・ボスが務めているのも、作品を熟知する点で重要です。
アンサンブル・エデスのノン・ヴォブラート唱法はリアルで終始ボルテージが高く、ツィンバロンの効果も抜群。ロシアの民謡唱法も巧みに真似し、あたかも前衛 演劇を見るような、3大バレエに劣らぬエネルギーの発散と衝撃に満ちています。
もうひとつ興味深いのは同じ編成に編曲されたラヴェルの「ボレロ」。リズムは打楽器が担当し、ヴォカリーズによる各歌手とハルモニウムがメロディを受け継ぎ ますが、音楽自体は原曲に忠実。こちらもノン・ヴォブラート歌唱が高貴さから最後の狂気じみた物凄い盛りあがりまで、声の力を堪能させてくれます。ロト指揮の 「ボレロ」はまだディスクがありませんが、レ・シエクルのメンバーのリズム感と引き締まった演奏から想像が広がります。 (Ki)
APARTE
AP-303(1CD)
魔術〜ライナー・マリア・リルケを讃えて
アレクサンドル&コンスタンチン・ヴラディゲロフ兄弟:(1) 豹/(2)オルフォイスのソネットT-22/(3)愛の歌/(4)/オルフォイスのソネットT-9/(5)魔術/(6)別離/(7)時?集T/(8)オルフォイスのソネットT-19/(9)人間の言葉は怖い/(10)私/(11)私は自分自身をさらけ出す/(12)ピエタ/(13)降臨祭/(14)時?集U/(15)結び/(16)魔術ふたたび

作曲:アレクサンドル・ヴラディゲロフ(1)(2)(4)(8)(10)(15)、コンスタンチン・ヴラディゲロフ(3)(5)(7)(9)(11)(13)(14)(16)、トリフォン・シヤノフスキー(6)(12)
アンドレアス・ショル(C.T)(1)
(4)(8)(11)、
クラッシミラ・ストヤノヴァ(S)(3)、
ヤン・ムキアン(S)(2)、
サラ・トローベル(S)(6)(9)、
テオドラ・ネステロヴァ(S)(12)
ウィーン少年合唱団メンバー(5)(10)(13)、
クリスティアン・ライナー(朗読)(5)(7)(9)(11)(14)(16)、
ロベルト・ライナー(朗読)(9)
コンスタンチン・ヴラディゲロフ(P、バ スクラリネット)、
アレクサンドル・ヴラディゲロフ(トラン ペット、フリューゲルホルン )、
モーフィング室内Oメンバー

録音、ミキシング:2020-21年
アレクサンドル&コンスタンチン・ヴラディゲロフ兄弟は1978年ブルガリア生まれの双子音楽家。同国の大作曲家パンチョ・ヴラディゲロフの孫にあたり、ジャ ズの世界でも活躍しています。
このアルバムは大詩人ライナー・マリア・リルケへのオマージュとして彼の詩に作曲。ヴラディゲロフ兄弟の人脈を示すようにアンドレアス・ショルやクラッシミラ・ ストヤノヴァ、ウィーン少年合唱団など世界的な演奏陣が並びます。
ジャケットは「ドクトル・ジバゴ」で有名なボリス・パステルナークの父で画家レオニード・パステルナークによる友人リルケの肖像画。ヴラディゲロフ兄弟の曾 祖母はパステルナーク家の出で、その人脈にも驚かされます。
作風は現代的でなく、ヒーリング系ポップス風。リルケのファン、ドイツ文学研究家にもオススメです。
APARTE
AP-310(1CD)
女たち
(1)カスティーリャのバラ(器楽版)(メキシコ伝承曲)/(2)マリア、すべてがマリア(ボリビア伝承曲)/(3)小さな花(メキシコ伝承曲)/(4)神は苦しみのために生まれたもうた(フアナ・イネス・デ・ラ・クルス。メキシコ)/(5)ラ・マルティニアーナ(アンドレス・エネストローサ。メキシコ)/(6)ロンヒーナ(マヌエル・コローナ・ライムンド。キューバ)/(7)アルフォンシーナと海(アリエル・ラミレス&フェリクス・ルナ。アルゼンチン)/(8)泣き虫(メキシコ伝承曲)/(9)ペテネーラ(メキシコ伝承曲)/(10)海の波(メキシコ伝承曲)/(11)呪われた心(ビオレータ・パラ作曲。チリ)/(12)あなたの悲しみに泣く(ルシアーナ・オルティス・エレッラ。アルゼンチン)/(13)別れ(ボリビア伝承曲)/(14)カスティーリャのバラ(声楽版)(メキシコ伝承曲)
ディアナ・バローニ(歌、トラヴェルソ、キハーダ)、
ロナルド・マルティン・アロンソ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ラファエル・グエル・フリアス(バロックギター、笛。打楽器、歌)

録音:2021年4月 シルヴァネス修道院
アルゼンチン出身のディアナ・バローニは、古楽のみならずラテンアメリカのフォークロアを探求する興味深い活動を見せるトラヴェルソ奏者。このアルバムはラ テンアメリカ女性の作あるいは女性を讃えた音楽を集めた興味深い内容となっています。
ラテンアメリカの音楽ならではの情熱と明るさも感じさせ、トラヴェルソ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、バロックギターの温かみのある音色と妖艶な歌声で植民地時代 から今日まで、新世界の傑出した女性たちに敬意を表しています。 (Ki)
APARTE
AP- 304(1CD)
ランデヴー
フレデリック・シャスラン:ランデヴー(2021)〜ソプラノ、トランペットとピアノのための6つの歌
(1) 手(アリエル・ビュトー詩:朗読)/(2)巣から落ちた手(アラン・デュオー詩)/(3)夜(アリエル・ビュトー詩:朗読)/(4)美しい恋人たち(ジャン・コクトー詩)/(5)ドレープ(アリエル・ビュトー詩:朗読)/(6)私たちが残すもの(アラン・デュオー詩)/(7)6月(アリエル・ビュトー詩:朗読)/(8)そこにはいない熊へのバラード(ボリス・ヴィアン詩)/(9)白(アリエル・ビュトー詩:朗読)/(10)忘却(アラン・デュオー詩)/(11)緑(アリエル・ビュトー詩:朗読)/(12)僕はスノッブ(ボリス・ヴィアン詩)
ジュリー・シェリエ =ホフマン(S)、
リュシエンヌ・ルノーダン・ヴァリ(Tp)、
フレデリック・シャスラン(P)、
ピエール・アルディーティ(朗読)(1)(3)(5)(7)(9)(11)

録音:2022年1月10-14日 マリ=エコール(ヴィーニュル・レ・アトンシャテル)
歌曲にピアノとトランペットを組み合わせることはジャズやタンゴでは日常に行われますが、クラシックではあまり例がありません。この編成の6曲から成る最新 作「ランデヴー」の作曲者はフレデリック・シャルラン。パリ管等でバレンボイムのアシスタントを務め、アンサンブル・アンテルコンタンポランの指揮者も務めた鬼 才で、ここでは見事なピアノ伴奏も披露しています。
ジャン・コクトー、ボリス・ヴィアン、アラン・デュオーの詩により、作風は現代的でなく、シャンソンのようにオシャレでシックな世界。1999年生まれのトランペッ トのスター、リュシエンヌ・ルノーダン・ヴァリが共演しているのも豪華。まさに「ジャンルを超えた新星」の呼び声通りのポップな感覚で主役のような存在感。ま た各曲の間にアリエル・ビュトーの詩をはさみ、名匠ピエール・アルディーティがフランス語の美しい朗読も味合わせてくれます。 (Ki)

Hortus
HORTUS-213(1CD)
リタ・ストロール:ピエール・ルイスの「ビリティスの歌」からの12の詩による歌
【リカス、お手玉遊びの勝負、糸巻棒、パンの笛、髪、夜の薔薇、後悔、さまたげられた眠り、ビリティス、誓い、夜、子守歌】
マリアンヌ・クルー(S)、
アンヌ・ベルタン=ユゴー(P)

録音:2022年/エクス・アン・プロヴァンス聖堂
19世紀後半から20世紀初頭のフランスの女性画家エロディー・ラ・ヴィレット(1848-1917)の娘として生まれたリタ・ストロール・ラ・ヴィレット (1865-1941)は13歳でパリ音楽院に入学した才女で、作曲家としてもサン=サーンス、ダンディ、フォーレらに称賛される才能の持ち主でした。あのパブロ・ カザルスも彼女のチェロ作品を気に入り、演奏していたそうです。「12のビリティスの歌」は、ピエール・ルイスによる散文詩「ビリティスの歌」からの12の詩に 付けられた歌曲集。技巧的で表現力あふれるピアノの上で優美に歌われる歌曲集で、この録音が世界初。2018年エリザベート王妃音楽コンクールに入賞し、パリ・ オペラ座などで活躍するベルギーのソプラノ、マリアンヌ・クルーの美しい声と、ハンス・レイグラフ、アンヌ・ケフェレック、ジャン=クロード・ペヌティエらに学ん だピアニスト、アンヌ・ベルタン=ユゴーの歌に寄りそうピアノによってストロールの美しい作品が見事によみがえっています。
Hortus
HORTUS-199(1CD)
「春」〜フランス合唱曲集
サン=サーンス:夜
ジャック・ド・ラ・プレル:平原の夕暮れ
ジャック・ド・ラ・プレル:夕暮れ
ジャック・ド・ラ・プレル:四月(「春の2つの合唱団」より)
ジャック・ド・ラ・プレル:六月(「春の2つの合唱団」より)
ジャック・ド・ラ・プレル:夏
ロベール・カビ:そは五月の甘き夜(「7つのフランスの詩」より)
ロベール・カビ:時は花なり(「10の小二重唱と合唱」より)
ロベール・カビ:秘密の仲
ロベール・カビ:四月(「ジェラール・ド・ネルヴァルの合唱曲集」より)
ロベール・カビ:冬(「ジェラール・ド・ネルヴァルの合唱曲集」より)
ロベール・カビ:ゆりかごの歌(「無垢の歌」より)
シャミナード:白い帆の下に
シャミナード:アルルの娘たち
シャミナード:船乗りたちのノエル
シャミナード:森の妖精
フィアト・カントゥス(混声合唱団)
カロリーヌ・ジェステ(S)
リサ・シャイブ=オーリオル(S)
ベランダ・プパール(Ms)
カエリク・ボシェ(T)
ヒョウォン・ペドロ・チ(Fl)
ドミティーユ・ベス(P)
トマ・タッケ(P&指 )

録音:2021年6月26-29日/Riffxスタジオ(オー=ド=セーヌ県)
サン=サーンスからはじまり、ジャック・ド・ラ・プレル、ロベール・カビ、セシル・シャミナードの作品で構成された、「春」を主題としたフランス合唱作品集。テ オフィル・ゴーティエ、ジェラール・ド・ネルヴァル、アルマン・シルヴェストルらの詩と融合した20世紀フランスの合唱の伝統を知る格好の1枚です。1997年 に結成された混声合唱団フィアト・カントゥスが、エラール・ピアノの伴奏で表情豊かに歌っています。 (Ki)
Hortus
HORTUS-212(1CD)
動物寓話〜歌の中の動物たち(1698-1734)
フランソワ・クープラン:うなぎ
ジャン=バティスト・ド・ブセ:なぜなの、二羽の夜鳴鶯
マラン・マレ:小さなパッサカーユ
オトテール:忠実な恋人
シェドヴィル:フォンテーヌブローの即興
ルイ・ド・ケ・デルヴロワ:バッタ
作者不詳:「王が欲しかった蛙」、「オランダのチーズの中のネズミ」、 「2匹のラバ」「獅子の宮廷」「カラストキツネ」、他
マルコ・オルヴァ(指)、ファエンツァ
マルコ・オルヴァ(歌、アーチリュート、バロック・ギター、ヴィエール)
サラ・ルフェーヴル(歌、リコーダー)
オルガ・ピタルフ(歌)
フランソワーズ・エノク(バス・ド・ヴィオール、コラショーネ)
エルミヌ・マルタン(リコーダー、ミュゼット)
中川亜由美(チェンバロ、オッタヴィーノ)
ニコラ・ロザンフェルト(バスーン、リコーダー)
ロマン・ファリク(バロック・ギター、テオルボ)

録音:2021年/ヴァランセ城(アンドル県)
18世紀フランスで出版された曲集「Nouvelles poesies spirituelles et morales」の中から、ラ・フォンテーヌの「寓話集」の動物の詩に付けられた作 者不詳の楽曲と、フランス・バロックの作曲家たちの器楽曲による動物寓話集。リュートやギターを弾きながら歌う才人マルコ・オルヴァ率いる古楽技巧派集団ファ エンツァが、教訓的な内容の詩に付けられた音楽を、動物や自然の描写をまじえて、雰囲気豊かに歌い、演奏している楽しい1枚です。フランスを中心に活躍して いるチェンバロ奏者、中川亜由美が参加しています。 (Ki)

BAM International
BAM-22602(1CD)
19世紀ヴェネチアの宗教音楽
ペロッティ(1769-1855):オルガン・ソナタ 変ホ長調 / Ave del mar o Stella / O Jesu mi dulcissime / Ave Maris Stella / グラーヴェ ト長調
アントニオ・ブッツォッラ(1815-1871):Preghiera a Maria / La campana del tramonto
ニコロ・コッコン(1826-1903):フーガ ハ短調 / Crucem tuam / Tantum ergo
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956):O Sacro convivium / O Salutaris Hostia / ロマンツァ / エレジーハ長調
アロイジア・パスクアロット(1903-1963):Ecce Sacerdos / 聖母マリアのオラトリオ
ミッリ・フッリン(指)
スキヴィアス・アンサンブル女声cho
アルヴィゼ・メイソン(Org)他

録音:2021、2022年
ロマン派あたりの時代の、めずらしいイタリア宗教曲集です。

ALPHA
ALPHA-919(1CD)

NYCX-10382(1CD)
国内盤仕様
税込定価
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K. 626(未完/1804年パリ初演版)(ニコロ・ヨンメッリ[1714-1774]: レクイエムより入祭唱 を冒頭に挿入)
パイジェッロ:ナポレオン1世戴冠式のためのミサ曲(ニコラ・シャルル・ボクサ[1789-1856]: ハープのための前奏曲 を途中に挿入)
サンドリーヌ・ピオー、シャンタル・サントン・ジェフェリ(S)
エレオノール・パンクラツィ(Ms)
マティアス・ヴィダル(T)
トマ・ドリエ(Br)
ナミュール室内cho
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
 コンサートマスター:古川沙織(Vn)
 フレデリク・リヴォアル(Org)
 サンドリーヌ・シャトロン(Hp)
ジュリアン・ショーヴァン(指)

録音:2022年2月 アルスナル、メス(フランス東部ロレーヌ地方)
※ 国内仕様盤、解説・歌詞日本語訳…白沢達生
ソリストとしても活躍してきたヴァイオリン奏者ジュリアン・ショーヴァンと共に、フランスの古楽器演奏シーンの最前線をゆくル・コンセール・ド・ラ・ ロージュ。ALPHAで好評のうちにスタートしたモーツァルト後期作品シリーズ第3弾は『レクイエム』が演目の中心ですが、革命期前後のフラン スにおける演奏習慣を常に意識している団体だけに、一般的なジュスマイヤー補筆版に手を加えた1804年パリ初演版という意外なヴァー ジョンで臨みます。1800年前後は歿後間もないモーツァルトの作品復権が進み、フランスでも『フィガロの結婚』や『魔笛』が上演され話題を 呼んでいた頃で、その成功を受け1804年12月21日にケルビーニ指揮によるこのヴァージョンで披露された『レクイエム』も熱狂をもって迎え られました。パリでも人気のあった18世紀ナポリ楽派の巨匠ヨンメッリの同題作冒頭が最初に盛り込まれているほか、ジュスマイヤーの手によ る後半を中心に大胆なカットも加えられて演奏時間は30分あまり。しかしながら、バセットホルンの代わりにコーラングレ(イングリッシュホルン) が使われ、「喇叭は不思議な響きをTuba mirum」のトロンボーン独奏が冒頭は堂々たる金管のユニゾン、その後はバスーンに置き換えら れるなど随所に聴きどころが秘められており、その魅力をショーヴァンの元に集まった古楽器の名手たちがコントラスト豊かに伝えます。カップリ ングは人気オペラ作曲家として欧州を席巻した後、ナポレオンに忠誠を誓い、充実したイタリア歌劇様式でこのフランス皇帝を魅了した大御 所パイジェッロが、同年12月2日のナポレオン皇位着任を祝う式典のために書いたミサ曲。こちらも当時流の管楽器が聴かせる豊かな響きと 相俟って聴き応え充分。「クレド」に挿入されたハープ独奏も美しさに満ちています。ピオー、サントン=ジェフェリ、ヴィダル……とフランス最前 線の実力派が揃った申し分ない独唱陣の立ちまわりも聴き逃せません。

RICERCAR
RIC-449(2CD)
NX-D09
ヘンデル:オラトリオ『ソロモン』 HWV 67 イスラエルの王ソロモン…クリストファー・ロウリー(C.T)
シバの女王、遊女1…アナ・マリア・ラビン(S)
ファラオの娘、ソロモンの妻、遊女2…グヴェンドリーヌ・ブロンデール(S)
祭司ザドク、神官、従者…マシュー・ニューリン(T)
レヴィ人…アンドレアス・ヴォルフ(Bs)
ミレニアム・オーケストラ(古楽器使用)
ナミュール室内合唱団
レオナルド・ガルシア・アラルコン(指)

録音:2022年7月28日(ライヴ)
レオナルド・ガルシア・アラルコンのヘンデル・シリーズ第3作は『ソロモン』全曲。アルゼンチン生まれのアラルコンは、モンテヴェルディをはじめイタ リアやスペインなど地中海諸国の声楽作品の解釈で際立った成果をあげ、近年はモーツァルトやヘンデルなどの傑作でも出色の演奏を聞か せています。世界的に知られた実力派集団ナミュール室内合唱団の信頼も厚く、同国の古楽レーベルRICERCARでは『サムソン』 (RIC411)、『セメレ』(RIC437)とヘンデル後期大作の全曲録音を相次いで成功させてきました。その流れを受けての今回の新録音は 1748年、名声の絶頂にあったヘンデルの新作オラトリオとして大きな成功を収めた『ソロモン』。2本ずつのトランペットとホルンを含む充実の 管楽編成を動員、至るところ二重合唱が効果的な対話を聴かせる聴きどころに事欠かない大作を、俊才歌手たちの持ち味を引き出しな がら充実した音の饗宴へと織り上げてゆくアラルコンの手腕は今回も痛快というほかありません。真の母親を見極めるソロモン王の裁きの場 面をはじめ、通奏低音楽器一つ一つまで解像度の高い解釈を聴かせるレチタティーヴォも魅力たっぷり。有名な「シバの女王の入城」など器 楽合奏はもちろん、全編を通じて古楽器オーケストラの自発性に満ちた演奏がたっぷり味わえるのも嬉しいところ。ヘンデル後期の起伏に富 んだ音作りの深みに改めて気づかされる全曲録音です。

Channel Classics
CCSBOX-7523(10CD)
NX-F10
バッハ:マタイ受難曲、ヨハネ受難曲、クリスマス・オラトリオ、ミサ曲 ロ短調


【DISC 1-2】
ヨハネ受難曲 BWV 245
【DISC 3】

教会カンタータ「我らが口を笑いにて満たすべし」BWV 110
マニフィカト(わたしの魂は主を崇め)ニ長調 BWV 243

【DISC 4-5】
ミサ曲 ロ短調 BWV 232

【DISC 6-8】
マタイ受難曲 BWV 244

【DISC 9-10】
クリスマス・オラトリオ BWV 248
フェン、オランダ
オランダ・バッハ協会O&cho(古楽器使用)
ヨス・ファン・フェルトホーフェン(指)

【DISC 1-2】
〔独唱〕
カロリン・スタム(S)、ペーテル・デ・グロート(アルト=カウンターテナー)、ゲルト・テュルク(T):福音史家、チャールズ・ダニエルズ(T)、ステファン・マクラウド(Bs):救世主イエス、バス・ラムセラール(Bs):ペトロ、ピラト
〔合唱〕
マリオン・ストライク(S):使用人の女、マルレーネ・ホルトステイン、エルスベト・ヘルリツェン(A)、サイモン・ウォール(T):使用人の男、コンサートマスター:アントワネット・ローマン(Vn、ヴィオラ・ダモーレ)
録音:2004年3月、ワロン教会(Waalse Kerk)、アムステルダム
【DISC 3】
〔独唱〕
ドロテー・ミールズ、ヨハネッテ・ゾマー(S)、ウィリアム・タワーズ(アルト=カウンターテナー)、チャールズ・ダニエルズ(T)、ステファン・マクラウド(Bs)、コンサートマスター:山縣さゆり(Vn)
録音:2009年12月、コンセルトザール、ティルブルフ (ベルギー中部ノルトブラバント地方)
【DISC 4-5】
〔独唱〕
ドロテー・ミールズ、ヨハネッテ・ゾマー(S)、マシュー・ホワイト(アルト=カウンターテナー)、チャールズ・ダニエルズ(T)、ピーター・ハーヴェイ(Bs)、コンサートマスター:ヨハンネス・レールタウヴェル(Vn)
録音:2006年12月、ワロン教会(Waalse Kerk)、アムステルダム
【DISC 6-8】
〔独唱〕
ゲルト・テュルク(T):福音史家、ピーター・ハーヴェイ(Bs):救世主イエス、ドロテア・ヤーコプ(S):使用人の女1、マリオン・ストライク(S):使用人の女2、ピラトの妻、マシュー・ベイカー(Bs):ペトロ、ピラト、祭司1、フィリップ・ファヴェット(Bs):ユダ、祭司2、カンペン少年cho
コンサートマスター:ヨハンネス・レールタウヴェル、山縣さゆり(Vn)
録音:2010年4月、ナールデン大教会、オランダ
【DISC 9-10】
〔独唱〕
ヨハネッテ・ゾマー(S)、アンネッテ・マルケルト(A)、ゲルト・テュルク(T)、ピーター・ハーヴェイ(Bs)、コンサートマスター:ヨハンネス・レールタウヴェル(Vn)
録音:2002年12月、フリッツ・フィリップス音楽センター、エイントホー
ウィレム・メンゲルベルクやカール・リヒターらによる現代楽器によるバッハ解釈に、古楽器による新解釈で新風を巻き起こしたアーノンクールや ガーディナーら大家たちに続き、古楽先進国オランダならではの21世紀の瑞々しいバッハ像を打ち出したヨス・ファン・フェルトホーフェン率いる オランダ・バッハ協会。18世紀の演奏習慣を見据えた洞察に満ちた解釈と、抜群の音楽性を兼ね備えた演奏の機微を隅々まで伝える Channel Classicsのエンジニアリングを得て、バッハの大作群を彼らが録音してきたのは今世紀初頭の10年間においてのことでした。リリー スされるたび大きな反響を呼んできたこれらの名盤が、このたび10枚組BOX仕様で登場!他の名指揮者たちの元でもソリストとして多くの 名盤を刻んでいるテュルク、ゾマー、マクラウド、ハーヴェイ、ダニエルズら名歌手たちが続々参入、各パートの員数はほぼ1人で最大でも3人 程度と適切に絞り込まれた編成で精緻に綴られてゆくその演奏は、隅々まで聴きどころが詰まっていて興味が尽きません。通奏低音はオル ガンだけでなくチェンバロやテオルボも参入、撥弦のフレッド・ヤーコプスやマイク・フェントロス、チェンバロのピーター・ヤン・ベルダーやシーベ・ヘン ストラなど今やソリストとしても名の通った名手たちがオーケストラの各セクションに見つかり、聴きながら誰の音か確かめてゆく楽しみも。知らず にいるのが惜しい名盤群、この機会にぜひお求め下さい。(ブックレットに歌詞の掲載はございません。)

GENUIN
GEN-23811(1CD)
ドイツ後期ロマン派歌曲集
(1)アルマ・マーラー:静かな町
 森の孤独/激情/賛歌
(2)コルンゴルト:「不滅であること」 Op.27
(3)R.シュトラウス:希望と失望 Op.19-5
 もしも Op.31-2
 静かな散歩 Op.31-4
 解き放たれて Op.39-4
(4)R.シュトラウス:夜の散歩 Op.29-3
 忍耐 Op.10-5
 美しく、しかし冷たい空の星よ Op.19-3
 私の心は沈黙し冷える Op.19-6
(5)ツェムリンスキー:6つの歌曲 Op.13
(1)ジュリア・ムーアマン(S)
(2)アメリー・ペトリヒ(S)
(3)ミヒャエル・ポーター(T)
(4)マルセル・ブルンナー(Bs-Br)
(5)ノラ・シュトイアーヴァルト(メッゾソプラノ)
(1)-(5)フリーデリケ・ジーバー(P)

録音:2022年2月2-5日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
アルマ・マーラー(1879-1964)、エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト、リヒャ ルト・シュトラウス、アレクザンダー・フォン・ツェムリンスキーという後 期ロマン派を汲む作曲家の歌曲を、5人の若い歌手が歌い分けた CD。歌手一人一人を紹 介したいところだが、いずれもドイツ各地の歌劇場で活躍している優秀な人たちである(ジュリ ア・ムーアマンのみ米国人)。中でも、フリッツ・ヴンダーリヒを思わせる甘い美声と泣きが魅力 的なテノール、ミヒャエル・ポーターは今後が期待できそうだ。フリーデリケ・ジーバーはドイ ツ・リートのピアニストとして知られています。

RUBICON
RCD-1115(1CD)
詩人のこだま〜プーシキンの詩による歌曲集
プロコフィエフ:プーシキンによる3つのロマンス Op.73
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ Op.40、
 プーシキンによる4つのロマンス Op.46
ブリテン:詩人のこだま Op.76(フリーマン&ハイド=スミス編
ジェマ・サマーフィールド(S)、
ギャレス・ブリンモア・ジョン(Br)、
アビ・ハイド=スミス(Vc)、
ジョセリン・フリーマン(P)
プロコフィエフとショスタコーヴィチがプーシキン没後100年を記念して作曲した2組の歌曲と、ブリテンのプーシキンの詩に基づく連作歌曲「詩人のこだま」(ショスタコーヴィチの弟子であったムスティスラフ・ロストロポーヴィチと、その妻ガリーナ・ヴィシネフスカヤのために作曲)の編曲版を収録。時代を超えたロシア文学の美しさを体験できるだけでなく、収録曲にはプロコフィエフのピアノ・ソナタを予期させる瞬間や、ショスタコーヴィチの交響曲第5番との強い繋がりもあり、クラシック音楽と文学の両方を愛する人にとって必携の内容となっています。

Skani
SKANI-142(1CD)
武装した男
ウギス・プラウリンシュ(b.1957):ミサと間奏曲「武装した男」(5声のヴォーカル・アンサンブル、2つのサックバッドとオルガンのための)
アルス・アンティカ・リガ〔ルードルフス・ベールティンシュ(C.T)、ノルムンツ・チルシス(T)、ヤーニス・クルシェフス(T)、ヴィターリス・スタンケヴィチス(Br)、ペーテリス・ヴァイツコフスキス(バス、指揮)〕、ヤーニス・ペルシェ(Org)、ヴァイリス・ナルティシュス(サックバット)、カルパルス・マヨルス(サックバット)

録音:2020年、聖ヨハネ教会(リガ、ラトビア)
ラトビアのウギス・プラウリンシュ(b.1957)は、ジャンルや時代の境界を無視する折衷的ポストモダンの作曲家のひとり。ルネサンスのポリフォニーから今のロックミュージックまで幅広いスタイルを結びながら、独自の作品を発表しています。
「ミサと間奏曲」の「武装した男」は、ルネサンス期フランスの俗謡「武装した男」を素材にした作品です。この歌をインスピレーションにした曲は過去にも作曲されており、デンマークのヌアゴーが独奏チェロのために書いた作品や、ノルウェー海軍音楽隊のアルバム『武装した男』(LAWO Classics LWC1223)で演奏されたノルウェーのシェティル・ヴォスレフの作品が注目されました。プラウリンシュの作品は「武装した男に気をつけろ」と歌う「武装した男」を〈キリエ〉〈グローリア〉といったラテン語の「ミサ通常文」に織り込み、ペーテリス・ヴァイツコフスキスがアーティスティック・ディレクターを務める「アルス・アンティカ・リガ」を念頭において5声のヴォーカル・アンサンブル、2つのサックバットとオルガンのために作曲されています。
Skani
SKANI-136(1CD)
そして白樺と芝生と…
エミリス・メルンガイリス:月明かりはなく, 咲く花もない、ひっそりと、羊飼い、新しい光、三月はじめての日
クリスタプス・ペーテルソンス(b.1982):ピアノのための音楽
エミリス・メルンガイリス:小さな話、ウサギが道を横切った、朝方に、黄金色の葉
クリスタプス・ペーテルソンス:エドゥアルツ・ヴェイデンバウムスの詩による歌
エミリス・メルンガイリス:私に星がひとつ輝いた、太陽のない日のように、孤独(P曲集「ちょっとしたスケッチ」より)
クリスタプス・ペーテルソンス:芝生
エミリス・メルンガイリス:アヒルの呼び声、白樺と虹、ふたつの小さな手、アルプスの情熱)
イェヴァ・パルシャ(Ms)、
アンドレイス・オソキンス(P)

録音:2021年10月25日-28日、グレート・アンバー・コンサートホール(リエパーヤ、ラトビア)
ラトビアの作曲家エミリス・メルンガイリスは、シェーンベルクと同じ年、ヴォーン・ウィリアムズの2年後の生まれ。民俗学者と合唱音楽の作曲家として知られ、ムソルグスキーの音楽をいち早く理解したひとりだったと言われます。メルンガイリスの曲作りは、ヴォーン・ウィリアムズと共通するところが多く、ムソルグスキーの姿も投影されていることも指摘されています。このアルバムは、彼の歌曲と彼よりずっと若い世代のラトビアの作曲家、クレメラータ・バルティカのコントラバス奏者でもあるクリスタプス・ペーテルソンス(b.1982)の作品を組み合わせて作られました。
イェヴァ・パルシャは、合唱指揮と音楽教育のディプロマを取得、古典時代と20世紀の音楽を主なレパートリーに室内楽の歌手として活動しています。メルンガイリスは、彼女のもっともお気に入りの作曲家のひとりだと言います。共演のアンドレイス・オソキンスもラトビアの音楽家。コンサート・ピアニストとアンサンブル・プレーヤーとして活動しています。

Signum Classics
SIGCD-735(1CD)
ヴィジオン・イルミネ
フォーレ:月の光 Op.46-2
ブリテン:ヴィジオン・イリュミネ Op.18
ラヴェル:暗く果てしない眠り(ロビン・ホロウェイ編)
デュパルク:悲しき歌
シャブリエ:あなたの青い目(作曲者自身の編曲による弦楽オーケストラ伴奏版/世界初録音)
ショーソン:終わりなき歌 Op.37
ドビュッシー
:ヴェルレーヌの詩による4つのメロディ(ロビン・ホロウェイ編曲/世界初録音)
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):セレナード(作曲者自身の編曲によるピアノ五重奏伴奏版/世界初録音)
メアリー・ベヴァン(S)、
12アンサンブル、ルイージQ
ジョゼフ・ミドルトン(P)

録音:2022年3月16日-19日、オール・ハロウズ教会(イギリス)
イギリスのソプラノ、メアリー・ベヴァンのSignumレーベル第3弾となるリサイタル・アルバムは、フランス歌曲集。その第1弾となった「ボヤージュ(SIGCD-509)」は、英グラモフォン賞2018にノミネート、第2弾の「ディヴァイン・ミューズ(SIGCD-606)」もBBCマガジン誌や英グラモフォン誌によって高い評価を得ました。今作でも第1弾、第2弾引き続き名伴奏者ジョゼフ・ミドルトンとの共演で、「ボヤージュ」を録音した際に、より興味が湧いてきたというフランス歌曲に挑みます。
メアリー・ベヴァンは英国ロイヤル・フィルハーモニック協会のヤング・アーティスト賞や英国批評家サークル賞を受賞し、オペラとコンサート・プラットフォームの両面で輝かしい活躍を見せるソプラノで、2019年には栄誉あるMBE(大英帝国五等勲爵士)を受勲し、益々その存在感を高めています。

Avie
AV-2592(1CD)
ディス・アイランド
ヘンリエッテ・ボスマンス(1895-1952):この島、雨の中で、海の砂に空を描く
エリザベート・クレース(fl.1922-23):4つのメロディー(世界初録音)
イレーヌ・フエリソン(1875-1931):歌曲集「明るい時間, 昼の時間, 夜の時間」 Op.50(世界初録音)
ナディア・ブーランジェ(1887-1979)&ラウール・プーニョ(1852-1914):歌曲集「明るい時間」より〔第1曲、第3曲、第4曲、第6曲〕
マリオン・バウアー(1882-1955):4つの詩 Op.16(世界初録音)
スーザン・ナルッキ(S)、
ドナルド・バーマン(P)

録音:2022年5月&6月、カリフォルニア大学サン・ディエゴ校(アメリカ)
スーザン・ナルッキはカリフォルニア大学サン・ディエゴ校の音楽教授を務め、2000年にグラミー賞を受賞したジョージ・クラムのアルバム「スター・チャイルド」に参加。他、2度のグラミー賞ノミネートを含む多くの賞を受賞し、オペラ、コンサート、レコーディングの舞台で100以上の世界初演を果たすなど、現代音楽のスペシャリストとして知られるアメリカの名ソプラノです。クルターグの作品を歌った前作「The Edge of Silence」(AV-2408)も、2019年のグラミー賞(Best Classical Solo Vocal Album)にノミネートし、ニューヨーク・タイムズの「Recordings of the Year 2019」に選ばれるなど極めて高い評価を得ています。
現代音楽の素晴らしき挑戦と発掘を続けるスーザン・ナルッキが新たに歌うのは、20世紀前半の女性作曲家たちによる作品集。ナディア・ブーランジェとパリ音楽院の教師ラウール・プーニョの共作から、ベルギーのイレーヌ・フエリソン、オランダのヘンリエッテ・ボスマンス、パリに留学しブーランジェやプーニョと出会ったアメリカの作曲家・教育者マリオン・バウアー、そして謎のフランス人作曲家エリザベート・クレースまで、お馴染みの作曲家とほとんど知られていない作曲家の作品を見事に組み合わせています。

Danacord
DACOCD-951(1CD)
スヴェン・S・シュルス(1913-1998):アカペラ合唱のための作品全集 第1集
年間最優秀合唱作曲家賞受賞に際しての4つの歌 〜夕べの賛美歌、誰もひとりぼっちではない、二月の春の日、長い冬/森の歌/デューアヘーヴェンの静かな祈り/自作の詩による4つの合唱曲 「デンマークの天気」〜霜、風、太陽、雨/まさかの不品行/混声合唱のための3つのマドリガル 〜四月の歌、雨が降っている、詩と現実/こだま
オーフス大学cho、
ヨーナス・ラスムセン(指)
スヴェン・シモン・シュルスは、作曲家と指揮者として20世紀デンマークの音楽に重要な貢献をしたひとりです。王立デンマーク音楽アカデミーでポウル・シアベクに作曲を学び、コペンハーゲンの新聞「ポリティケン」の音楽批評を1942年から1949年まで担当。その後、デンマーク放送室内合唱団の指揮者を務めながら、映画と放送劇の音楽、オペラ、管弦楽と室内楽のための作曲を行いました。とりわけ、抒情的な作風の合唱曲で知られ、代表作の 「デンマーク再訪」 や 「デンマークは香しく」 は、デンマークの合唱団のレパートリーに欠かせない作品として歌われ、愛されています。
Danacord Records のこのアルバムは、シュルスが作曲した音楽的にも技術的にも最高のレベルにある約90曲のアカペラ合唱作品の全曲を5枚のディスクに録音するプロジェクトの最初の一枚です。
オーフス大学合唱団は、1985年に創設され、ヨーナス・ラスムセンが現在、指揮者を務めています。20人から35人のメンバーで構成され、オーフス大学とオーフス王立音楽アカデミー(ユラン音楽院)の音楽的環境の下、アマチュア合唱団としてプロ活動を続けています。
指揮者のラスムセン(b.1992)は、王立ストックホルム音楽大学でフレードリク・マルムベリとマッツ・ニルソンの下で学び、学士号を得て卒業。スティーヴン・レイトンとティム・ブラウンに学んだケンブリッジ大学の優等修士号を取得、オーフス王立音楽アカデミーでカーステン・サイアー=ハンセンとセーアン・K・ハンセンに学び、ソリスト・クラスを修了しました。

Urania Records
LDV-14096(2CD)
エンリコ・カルーソ:9つの歌曲集&34の委嘱作品集
Adrables Tourments/No!Nun Di Ca So Stato I(世界初録音)/Fenesta Abbandunata(世界初録音)/Dreams of Long Ago/Canzona a Dispietto(世界初録音)/Tiempo Antico/Per Sempre Liberta/Liberty Forever(世界初録音)/Campane a Sera/Serenata/34の委嘱作品
マーク・ミルホーファー(T)、
マルコ・スコラストラ(P)
イタリアが生んだ名テノール、エンリコ・カルーソは、約60作品のオペラと約500曲もの歌曲をレパートリーとし、豊かな声量と声域の広さで当時の最も著名なスター歌手として活躍しました。
本アルバムでは、2023年で生誕150周年を迎えるカルーソの作曲家としての一面に焦点を当て、カルーソによる9つの歌曲と、アントニオ・ピー二=コルシ(ヴェルディの 「ファルスタッフ」 や、プッチーニの 「ラ・ボエーム」 の初演に参加したバリトン歌手)、フランチェスコ・パオロ・トスティ(イタリアの作曲家、声楽教師)など、34人のオペラ歌手や作曲家によって献呈された作品を収録しています。四半世紀にわたり主要な国際オペラハウスで活躍してきたイギリスのテノール歌手、マーク・ミルホーファーが偉大なイタリア人テノールへその歌声を捧げます。

H.M.F
HMM-902616(1CD)
ブラームス:愛の歌(ワルツ)op.52(全18曲)
新・愛の歌(ワルツ)op.65(全15曲)
ハンガリー舞曲 第7番イ長調、第20番ホ短調、第4番 ヘ短調、第14番ニ短調、第9番ホ短調
RIAS室内cho
ジャスティン・ドイル(指)
4手連弾ピアノ:アンゲラ・ガッセンフーバー&フィリップ・マイヤース

録音:2021年4月、ベルリン
ブラームスによる四重唱の中でも抜群の人気を誇る愛のワルツop.52を、名門RIAS室内合唱団が録音しました。ブラームス自身「印刷された楽譜をみて初め て笑顔になることができた」という手紙を残しているくらいに、この作品を気に入っていたもの。ブラームスの全作品の中でもとりわけ明るさに満ちた作品で、四 重唱+ピアノ連弾という編成をとり、ワルツやレントラー、そして当時のウィーンの居酒屋などで流れていた音楽のリズムで書かれており、どれも基本的には男女の 間で交わされる歌となっています。声楽の四重唱は、当時の家庭内での音楽活動のための編成で、大変に人気のあるジャンルでした。このop.52は、正式には「四 手ピアノ(連弾)のためのワルツ集(そして歌も自由に加えてよい)」という題がつけられています。これは、四重唱(声楽による四重奏)よりもさらに楽譜需要の 高かった、ピアノ連弾という編成を全面に打ち出すための出版社の作戦でもありました。ブラームスはロシア語、ポーランド語、そしてハンガリーの詞に基づいてゲ オルク・フリードリヒ・ダウマーが編んだ詩集をたいそう気に入り、作曲を始めました。出版社には「声楽パートなしで印刷・出版することのないように」と念を押 していたほど。実際、やはり需要があり、後年になって、ブラームスはピアノ連弾のためにあらたに編曲をしなおすことになりますが、その連弾の楽譜にはダウマー の詩が掲載されていました。このop.52の成功をうけて書かれたop.52に加え、ブラームスのピアノ連弾の代表格、ハンガリー舞曲からの抜粋を挟み込んだ充実 のプログラムとなっています。 (Ki)

MIRARE
MIR-650(1CD)
冬のセレナード
(1)ドビュッシー:冬は嫌いだ(「シャルル・ドルレアンの3つの歌」より)
(2)ドリーブ:寒気の合唱
(3)フランス民謡:新しいノエル
(4)クロード・グディメル:精霊たち、聖なる夜に歌おう
(5)ウスタシュ・デュ・コロワ:ようこそ、栄光なる聖母
(6)プーランク:クリスマスのための4つのモテット
(7)パトリック・ブルガン:雪の夜
(8)サン=サーンス:冬のセレナード
(9)プーランク:白雪
(10)同:雪の夜
(11)ザド・ムルタカ:フランマ
(12)バスク民謡:若き乙女がいた
(13)アントワーヌ・ビュノワ:ノエル、ノエル、ノエル
(14)アントワーヌ・ブリュメル:ノエ、ノエ、ノエ
(15)フランス民謡:聖母よ、われらに歌いたまえ(クリストフ・バラールによる)
(16)ニコラ・サボリ:カンボが私を傷つける
(17)クローダン・ド・セルミジ:声のかぎりノエと叫ぼう
(18)アンリ・マルティネ:プチ・パパ・ノエル
※(2)(3)(15)(16)(18)ピエール・ジャノ編
ジョエル・シュービエット(指)
レ・ゼレマン

録音:2022年2月28日-3月5日 サン・ピエール・デ・キュイジーヌ教会(トゥールーズ)
トゥールーズを本拠とするアカペラ合唱団「レ・ゼレマン」は1997年創設。古楽から現代音楽まで幅広いレパートリーを持つ彼らがクリスマスなどの祭事や冬 の寒さを歌います。
ドビュッシーやサン=サーンス、プーランクのほか、ルネサンス期の作曲家、民謡までフランスの冬の寒さと暖炉のあたたかさを音で味わえます。 (Ki)

Hanssler
HC-22041(1CD)
シューベルト:ミサ曲第5番変イ長調 D.678 ヨハンナ・ヴィンケル(S)
エ ルヴィラ・ビル(A)
フロリアン・シーヴェルズ(T)
ア ルットゥ・カタヤ(Br)
シュトゥットガルト室内cho
シュトゥットガ ルト・ホープカペレ
フリーダー・ベルニウス(指)

録音:2021年10月6-8日シュトゥットガルト・リーダーハレ、ヘーゲルザール(ドイツ)
ドイツ合唱界を代表する名指揮者フリーダー・ベルニウス率いるシュトゥットガルト室内合唱団がシューベルトのミサ曲第5番を録音しました。
ミサ曲第5番変イ長調 D.678はシューベルトがのこしたラテン語の6曲のミサの1曲。この作品は未完成交響曲と同時期に書かれており、いかにもシューベル トらしい抒情性と豊かな楽想を示し和声的にも対位法にも大きな意欲を感じせる、この上なく美しいハーモニーが魅力です。
シュトゥットガルト室内合唱団をバックにヨハンナ・ヴィンケル、エルヴィラ・ビル、フロリアン・シーヴェルズ、アルットゥ・カタヤという豪華なソリスト陣を迎え た当録音は、新たな名盤登場といえましょう!
フリーダー・ベルニウス(指)シュトゥットガルト室内合唱団は積極的な録音を続けており、ヘンスラー・レーベルからは「メンデルスゾーン:テ・デウム」(HC-20034)、「カンナビヒ:エレクトラ」(HC-20062)、「バッハ一族のモテット集」(HC-18014)などを発売しております。 (Ki)

Chandos
CHAN-20177(1CD)
ミュラー=ヘルマン、マーラー、R.シュトラウス、シュヴァイカート:歌曲集
マルガレーテ・シュヴァイカート(1887-1957):Wolke I, Totenhausen, Zusammen sterben, Unser Haus, Die Entschlafen
R.シュトラウス:Befreit, Allerseelen, Auf ein Kind, Ruckleben, Morgen!
ヨハンナ・ミュラー=ヘルマン(1878-1941):Wie eine Vollmondnacht, Der Letzte Abend, Die stille Stadt, Herbst, In Memoriam
マーラー:亡き子をしのぶ歌
キティ・ウェイトリー(Ms)、
ジョセフ・ミドルトン(P)

録音:2022年2月、ポットン・ホール(イギリス、サフォーク)
キャスリーン・フェリアー賞受賞、BBCニュージェネレーション・アーティストにも選出されたメゾソプラノのキティ・ウェイトリーが歌う、20世紀初頭のロマンティックな歌曲集。マーラーとR.シュトラウスに加え、同時代のあまり知られていない作曲家として、ツェムリンスキーやフランツ・シュミットに師事したヨハンナ・ミュラー=ヘルマンと、ヨゼフ・ハースに学んだマルガレーテ・シュヴァイカート、2人の女性作曲家の作品を収録しています。プログラムの選定にあたっては、死に関するさまざまな主題、特に解放としての死について考察している作品を注意深く探したといい、パンデミックを体験した音楽家ならではの悲しみや死別に対する想いが反映されています。

Da Vinci Classics
C-00646(1CD)
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626(ジュスマイヤー補完版) フランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリ(S)、
エレーナ・ビスキュオーラ(A)、
ミルコ・グァダニーニ(T)、
フルヴィオ・ベッティーニ(Bs)、
マニフィカト・クワイアー&コンソート(ピリオド楽器使用)、
マッシモ・グレキ(指)

録音(ライヴ):2021年6月、サン・フェルモ・エ・ルスティコ教会(カラヴァッジョ、イタリア)
モーツァルトがその晩年に作曲し、未完成のまま終わり、依頼者も謎に包まれたままの名作「レクイエム」。
故郷のイタリアで研鑽を積んだ後、スイスのイタリア語圏の都市ルガーノのスヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院で「ルネサンス・ポリフォニー演奏法」を専門的に学んだマッシモ・グレキが率いるイタリアのピリオド・アンサンブル、マニフィカト・クワイアー&コンソートがその荘厳な響きと精神性に深く迫っています。
イタリア古楽界の若き精鋭たちによって構成されるマニフィカト・クワイアー&コンソートの「モツレク」のために集まったソリストたちは、ソプラノのフランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリを筆頭に世界的名手ばかり。
イタリアからピリオド楽器による「モツレク」の注目盤の登場です。

ALPHA
ALPHA-911(1CD)

NYCX-10377(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ドイツ、オーストリアとフランスの歌曲集
リスト:漁師の少年(『ヴィルヘルム・テルからの3つの歌』 S. 292より)
ヴォルフ:『メーリケ歌曲集』 より. 古い絵に/ めぐりあい/ 隠棲
シューベルト:『ヴィルヘルム・マイスターから』 D 877OP.62より ミニョンの歌 II このよそおいをお許し下さい/ ミニョンの歌 I 私に言わせないで
クララ・シューマン:彼らは愛し合っていた(『6つの歌曲』 Op. 13より)
C. シューマン:ローレライ
C. シューマン:スケルツォ 第2番Op. 14(P独奏)
シューベルト:魔王 D 328
シューベルト:死と乙女 D 531
シューベルト:君よ知るや南の国 D 321
デュパルク:旅への誘い
デュパルク:前世
リリ・ブーランジェ:もしもこれがちっぽけな夢に過ぎなかったら( 『空の開けたところ』 より)
ドビュッシー:瞑想(『ボードレールの5つの詩』 より)
L.ブーランジェ:あなたはぼくを見た、あなたの魂すべてで( 『空の開けたところ』 より)
L.ブーランジェ:行列 (P独奏)
ドビュッシー:『ボードレールの5つの詩』 より噴水/ 恋人たちの死
リスト:「どうやって」彼らは尋ねた S. 276
サンドリーヌ・ピオー(S)
ダヴィッド・カドゥシュ(P)

録音:2022年9月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
初めて行ったデュオでのリサイタルを成功させたサンドリーヌ・ピオーとダヴィッド・カドゥシュによる、待望のアルバムが登場。新たな出会いの喜び とそこから見えるもの、憧れの地への旅、到達できない場所への探求といったものを出発点として、様々な作曲家と詩人たちによる言葉の交 差を楽しむというのがテーマとなっており、結果的には有名作を多く含むドイツ語圏とフランスの作品を収めた内容となっています。どの作品で も詩情を奥深く表現するピオーの特性が生きており、「魔王」での切迫した表情も歌姫の貫禄十分。フランスを中心にソリストとして活躍めざ ましいカドゥシュのピアノも、これにそっと寄り添う素晴らしいサポートを聴かせてます。

B RECORDS
LBM-048(1CD)
ノスタルジック歌曲集
フォーレ:やさしき歌 Op. 61
ショーソン(1855-1899):終わりなき歌 Op. 37
シャルロット・ソヒー(1887-1955):3つのノスタルジックな歌 Op. 7
ショーソン(フランク・ヴィラール編):愛と海の詩 Op. 19
マリー=ロール・ガルニエ(S)
セリア・オヌト・ベンサイド(P)
ハンソンQ【アントン・ハンソン、ジュール・デュサップ(Vn)、ガブリエル・ラフェ(Va)、シモン・ドゥシャンブル(Vc)】

録音:2022年3月31日L’Estran、ギデル、ブルターニュ、フランス(ライヴ/各曲集の後に拍手入り)
フランスの作曲家による、ノスタルジックな愛の歌を集めたアルバム。いずれもピアノと弦楽四重奏のための作品(あるいはその版)であり、元々 管弦楽伴奏である「愛と海の歌」はフランスの作曲家フランク・ヴィラールによって編曲されています。アルバム「トリスタンの後に」(LBM036) で名唱を聴かせた今注目のソプラノ、マリー=ロール・ガルニエの豊かな声量で訴えかける歌唱が聴きもの。クラムの「ブラック・エンジェルズ」 (LBM040)で素晴らしい演奏を聴かせたハンソン四重奏団、Nomad Musicからリリースしたアルバム「メタモルフォシス」も好評のピアニス ト、セリア・オヌト・ベンサイドの共演も嬉しいところで、実に表情豊かな演奏を聴かせています。

Alba
ABCD-518(1CD)
イラリ・ラークソ(1952-):ジャムポット- ピアノとソプラノのための作品
・Villa(ヴィラ)(2007)(Pのための4つの小品)【
Jam Pot(ジャムポット)(2022)(クリス・ソルトの6つの詩)(女性歌手、ピアニストと詩人のための)*
Beyond(向こうに)(2016/22)(Pのための)
Writing These Poems(こうした詩を書いて)(クリス・ソルトの4つの詩)(女声とピアノのための)
From behind the Wallpaper(壁紙の向こうから)(2020)(Pのための)
En tieda milloin jaat ovat lahteneet(いつ氷が消えてしまったか、私は知らない)(2021)
ピア・フロイント(ソプラノ、シュプレッヒシュティンメ *)
アンア・ラークソ(P、シュプレッヒシュティンメ *)
クリス・ソルト(シュプレッヒシュティンメ *)

録音:2022年2月14日?18日 クーサーホール(クーサンコスキ、フィンランド)
1960年代の後期、フィンランドの音楽シーンでモダニズムが脇に追いやられ、「古かったもの」に新しい道を求める人たちが台頭してきました。モダニズムの流 れを嫌い、教えることに専念していたエイナル・エングルンドが作曲に復帰。ジャズやフォークミュージックの要素をコンテンポラリー・ミュージックに融合させる手 法の作曲家や「自由調性」を重視する作曲家が演奏者と聴衆から注目されるようになりました。1952年生まれのイラリ・ラークソ Ilari Laakso もそうした作曲 家のひとりです。 『Jam Pot(ジャムポット)』と題したアルバムには、「家族と親族、演奏者との関わり」という共通点をもつ3つの歌曲集と3つのピアノ曲が収録されています。 作曲家マルティン・ヴェゲリウスが建て、現在、音楽関係者のレクリエーションと仕事の場として使われている「ヴィラ・ヴィーカン」に由来する「ヴィラ」。イギリス の詩人クリス・ソルト Chrys Salt の詩による「ジャムポット」と「こうした詩を書いて」。「隠れていて、ほとんど聞こえない」と「目に見えて、騒々しい」という 生活の2つの状態による「向こうに」。「ヨウコ・トロネン教授を追悼」する「壁紙の向こうから」。「最後の歌曲 - リトヴァ・パルッシネンの詩による女声とピアノ のための歌(Canzoni Domestici ? Laulusarja naisaanelle ja pianolle Ritva Parssisen runoihin)」「いつ氷が消えてしまったか、私は知らない」 は、ラークソの姉妹、2021年に病気で亡くなったリトヴァ・パルッシネン Ritva Parssinen が「家族」を詠んだ詩に作曲されました。 (Ki)

2L
2L-170SA BD
(Blu-ray Disc Audio
+SACD Hybrid)
ユグドラシル
ヘンニング・ソンメッロ(1952-):牡鹿(Hirtir)
アンデシュ・エーデンロート(1963-):樹の歌(Tree Song)
マリアンネ・ライダシュダッテル・エーリクセン(1971-):今、女が世界に樹を植える(No plantar)
エルルン・ユースタ(1965-):母に捧げる三つの詩(Tre vers til mor)
クリスティーン・ドンキン(1976-):円(Sirkel)
エリック・ウィリアム・バーナム(1979-):ユグドラシル(Yggdrasil)
ハリングダール民謡(ラグナル・ラスムセン(1966-) 編):天の砦を知っている(Eg veit i himmerik ei borg)
トリュグヴェ・ブロスケ(1973-):ラタトスクル(Ratakoskr)
松下功(1951-)(アイヌ伝承の旋律と詩):カムイ(Kamuy)
ミア・マカロフ(1970-):詩編9番(Psalm 9)
エリック・ウィリアム・バーナム(1979-):満天の星(Heaven Full of Stars) カントゥス
カントゥス
トーヴェ・ラムロ=ユースタ(指)

録音:2018年?2021年 ラーデモーエン教会(トロンハイム、ノルウェー)
制 作・バランスエンジニア・編 集・ミクシング・マスタリング:モッテン・リンドベルグ
[Disc 1:SACD hybrid (5.1multichannel DSD/2.0 stereo DSD) RedBook PCM:MQA CD]
[Disc 2:Blu-ray:2.0LPCM (192kHz/24bit), 5.1DTS HD-MA (192kHz/24bit), 7.1.4. Auro-3D (96kHz),
9.1.4. Dolby Atmos (48kHz), mShuttle: MQA + FLAC + MP3 Region:ABC worldwide]
『Spes - 希望』(2L 110SABD)が話題を呼んだノルウェーの女声合唱団「カントゥス」の新作『ユグドラシル』。北欧神話の「世界樹」をテーマに作られま した。豊かに茂り複雑に絡み合うトネリコの木からインスピレーションを得て作曲された多様な音楽語法と表現の作品が歌われます。
ヘンニング・ソンメッロ Henning Sommerro(1952?)の「牡鹿」は、古代北欧語の詩集『エッダ』の「グリームニルの歌(Grimnismal)」の一節をテクス トに作曲された作品です。「四頭の牡鹿もいて、彼らは首をうしろにまげ、樹の皮から若芽をむしって食べている……」。ザ・リアル・グループのメンバーだったア ンデシュ・エーデンロート Anders Edenroth(1963?)の「樹の歌」は、神話の「樹」を現代の気候変動になぞらえて作詞作曲されました。マリアンネ・ライダシュ ダッテル・エーリクセン Marianne Reidarsdatter Eriksen(1971?)は、第二次世界大戦で荒廃した土地に樹を植える女の姿に希望を見るハルディス・モー レン・ヴェソース(1907?1995)の詩に作曲。美しいメロディで知られるシンガーソングライター、エルルン・ユースタ Ellrun Ystad(1965?)の「母に捧げ る三つの詩」もヴェソースの詩に作曲されました。
クリスティーン・ドンキン Christine Donkin(1976?)は、合唱に対する挑戦的な姿勢が刺激的だ、とカントゥスのメンバーがいう、カナダの作曲家です。世 界樹を語る「円」は、カントゥスが彼女から求められて歌詞を書いた作品です。アメリカのエリック・ウィリアム・バーナム Eric William Barnum(1979?)は、 2曲。スウェーデンの詩人ヴィクトル・リュードベリ(1828?1895)の詩に作曲された「ユグドラシル」とアメリカのサラ・ディーズデール(1884?1933)の詩 による「満天の星」。ラグナル・ラスムセン Ragnar Rasmussen(1966?)の「天の砦を知っている」は、ノルウェー民謡をアレンジした作品です。トリュグヴェ・ ブロスケ Trygve Broske(1973?)の「ラタトスクル」は、鷲のことばを運ぶためにユグドラシルの上をかけまわるリスを描いたアリス・メージャー(1949?) の詩に作曲されました。
松下功(1962?)は、指揮者のトーヴェ・ラムロ=ユースタ Tove Ramlo-Ystad と長年の友情で結ばれる音楽家のひとり。「アイヌ伝承の旋律と詩」による「カ ムイ」をこのアルバムに寄せています。フィンランドのミア・マカロフ Mia Makaroff(1970?)の「詩編9番」は、パレスチナの詩人マフムード・ダルウィーシュ Mahmoud Darwish(1941?2008)の詩がテクストです。イスラエルに占領された祖国を離れねばならない、その悲しみと祖国への愛を歌った作品です。
録音セッションは、トロンハイムのラーデモーエン教会で2018年から2021年にかけて5回に分けて行われました。アルバム「幸いなるかな」(2L 171SABD)が「第65回グラミー賞」の「ベスト・イマーシヴ」と「ベスト・エンジアド」のアルバム部門にノミネートされたモッテン・リンドベルグ Morten Lindberg のプロダクションによる録音です。 (Ki)
※[Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu?ray ディスクにはインデックスを除き映像は収 録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu?ray プレーヤーもしくは Blu?ray 対応のPCをお使いください]

Pentatone
PTC-5187019(1CD)
ラフマニノフ:晩祷Op.37 スティーブン・フォックス(指)クラリオンcho

録音:2020年1月 至聖三者大聖堂(ニューヨーク)
ニューヨークに本拠を置くクラリオン合唱団が2023年ラフマニノフ生誕150年に贈る新録音。ロシアのレパートリーに定評のある彼らにとり、ラフマニノフはロ シア人ながら後半生をアメリカで送っていたゆえ特別の愛着をもっているそうです。
ラフマニノフの「晩祷」はキリストの復活を象徴する夜明けに向かい徹夜で吟じられる賛歌。リーダーのスティーブン・フォックスは現在ウクライナで起こってい る紛争と人々の苦しみを、曲およびラフマニノフが革命時に味わった故郷から離れるという経験と重ね合わせています。
ラフマニノフが作った15の部分に加え、4、5、8、12、14曲の前にはラフマニノフが基にしたオリジナルのキエフ聖歌やズナメニー聖歌を歌っているのも注目。
これまで複数のグラミー賞にノミネートされたクラリオン合唱団、実用的教会音楽として作られたラフマニノフの「晩祷」がコンサート用作品としても魅力的なこ とを証明してくれます。ペンタトーンならではの高音質録音が人の声の凄さを再認識させてくれます。 (Ki)

Simax
PSC-1397(1CD)
名もなき〜ノルウェーの民謡
1.シーリダールの歌(Siri Dale-visa)
2.1匹の狐がやってきた(Der kom en rev )
3.フルドリが山の斜面の老女に向かって叫んでいる( sHuldri rop pa kjerring i li)
4.オーラの谷で、オーラの湖で(I Ola-dalom, i Ola-tjonn)
5.子守歌(Badnlatar)
6.子牛の踊り/黒褐色の馬(Kalven dansa / Dei svartbrune hestar)
7.ランヴェイ(Ranveig)
8.わが青春の日に(Det var i min ungdom)
9.ひとりの王がオステルダールを統治した(En konge hersket i Osterdal)
10.スロット(明日は君の婚礼の日・小さなアストリ)(Slatt (I morgon, Astrid) )
11.牛を呼ぶ声(Lokkar)
12.その少年は小さかった(Liten var guten)
13.伯爵の歌(Grevevisa)
14.深く想いをめぐらせて(Jeg gar i tusen tanker)
15.小さな灰色の男(En liten gra mann)
16.父なる神はかくも素晴らしい(Gud fader mig sa underlig)
ユンニ・ローヴリ(ヴォーカル)
アンネ・ヒュッタ(ハリングフェレ)
イングフリー・ブライエ・ニューフース(P、ハルモニウム)
[楽器 Piano:Steinway grand, 1893/Hand-piped harmonium from India/5-stringed Hardanger fiddle:Salve Hakedal, 2010]

録音:2022年3月14日-17日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
ルウェーの民俗音楽は、何世代にもわたって人々とともに生き、人から人へと伝えられてきました。人々が、それぞれ必要にかられ、それぞれの能力に応じて 作った音楽は、いつの時代も人々のアイデンティティとして聴かれ、演奏されてきました。作者や楽器のプレーヤーたちと同様に重要だったのが、女性の存在です。 女性たちは、仕事をしながら牛寄せの歌やバラードを歌い子守歌を歌うことで、伝統を伝えることに深く関わりをもっていました。そうした「名もなき」人たちが伝 えた音楽は、その後、エドヴァルド・グリーグをはじめとする音楽家に影響を与え、ノルウェーの芸術音楽創造の原動力ともなりました。
このアルバムの3人の女性、ヴォーカルのユンニ・ローヴリ、ハリングフェレのアンネ・ヒュッタ 、ピアノのイングフリー・ブライエ・ニューフースは、グリーグも「伝 承による19のノルウェー民謡」(Op.66)の素材に使ったグーブランスダーレン、ロム、ソグンなどの谷に伝わる音楽を吟味し、それぞれの音楽語法とアプローチ によって多様な音響空間という共通基盤の上に再構築しました。
録音セッションは、オスロのソフィエンベルグ教会で行われ、作曲家でもあるレーネ・グレナーゲルがプロデュースを担当しました。 (Ki)

Rondeau
ROP-6201(1CD)
シューベルト(シェーン・ウッドボーン編):冬の旅(弦楽三重奏伴奏版) クラウス・メルテンス(Bs-Br)、
ダニエル・ゼペック(Vn)、
ドナータ・ベッキング(Va)、
パトリック・ゼペック(Vc)

録音:2020年6月3日-5日
ン・ウッドボーンによって編曲された「冬の旅」は、シューベルトの音楽をより美しく、明るく、それでいて暗く、細かなニュアンスまで原曲以上に引き出しています。
バッハの名手として知られているクラウス・メルテンスは、ヤーコプス、ブロムシュテット、アーノンクールなどの多くの巨匠たちと共演を果たしています。2002年にはベルティーニ指揮東京都SOのマーラー交響曲第4番の演奏に参加し来日しています。その幅広いレパートリーを活かしてこのアルバムでも高い表現力で「冬の旅」を歌い上げています。
Rondeau
ROP-6162(2CD)
バッハ:ヨハネ受難曲 BWV.245 ペーター・シュライアー(指)
ザクセン室内cho、ミッテルドイチュ・ヴィルトゥオーゼン
ヴィクトリア・ウィルソン(S)、マリー・ヘンリエッテ・ラインホルト(A)、マルティン・ペツォールト(T)、パトリック・グラール(T)、エグベルト・ユングハンス(Bs)、ラース・コンラート(Bs)

録音(ライヴ):2018年2月24日、聖トーマス教会(ドイツ
惜しくも2019年12月にこの世を去った20世紀を代表するリリック・テノールとして知られたドイツの歌手・指揮者のペーター・シュライアーによる、バッハの名作、ヨハネ受難曲のライヴ録音。シュライアーは、バッハのカンタータや受難曲の歌唱で高く評価され、歌手生活引退後は、教育者、指揮者としても国際的に評価されています。本アルバムでは、最高峰のエヴァンゲリスト(福音史家)としての解釈でバッハの傑作の真の魅力を引き出しています。
Rondeau
ROP-6203(3CD)
バッハ:マタイ受難曲 BWV 244 ドレスデン聖母教会室内cho、
ドレスデン聖母教会アンサンブル
マティアス・グリュナート、他

録音:2020年2月5日-8日、ドレスデン聖母教会
バッハの「マタイ受難曲」は声楽曲の中でも間違いなく名曲中の名曲といえるでしょう。この演奏では福音史家とイエスを除いたソリストをダブルキャストで録音しています。ドレスデン聖母教会では毎年2月13日に追悼コンサート(1945年2月13日のドレスデン爆撃のためと思われる)を行っておりこの「マタイ受難曲」はその直前に収録されました。編成は小さいながらも細部まで歴史的な背景を伴った丁寧な音作りが魅力の演奏です。
Rondeau
ROP-6202(1CD)
フンパーディンク:ドイツの子供の歌の本  クラウス・メルテンス(Bs-Br)、
ハノーファー少年cho、
トーマス・フリッツィヒ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
マルギット・ウーベルラッカー(ダルシマー)、
マサコ・アルト(Hp)

録音:2020年2月27日-29日
フンパーディンクと言えば「ヘンゼルとグレーテル」を思い浮かべるかもしれません。しかしフンパーディンクはアデルハイド・ヴェッテと協力し、ドイツの民謡やモーツァルト、シューマンなどの曲も引用して多くの童謡を出版していました。「きらきら星」や「カッコウ」、「ぶんぶんぶん」といった有名なものから今では忘れ去られてしまった美しい小曲をクラウス・メルテンスとハノーファー少年合唱団の歌声でお楽しみください。
Rondeau
ROP-6181(1CD)
グノー:ミサ曲集
ミサ・ブレヴィス第5番「神学校のミサ曲」
聖セシリア荘厳ミサ曲
マインツ大聖堂O&cho
カルステン・シュトルク(指)、他

録音(ライヴ):2019年5月20日-21日、2018年12月22日-23日
グノーの宗教音楽家としての力量を示した旋律美に溢れた名作、聖セシリア荘厳ミサ曲。本アルバムでは、マインツ大聖堂でのクリスマス・コンサートの一環として行われた演奏を収録。宗教作品でありながら、オペラの劇的な要素が組み合わされた大作を、1866年に創設された歴史ある合唱団の聖なる歌声と、オーケストラのダイナミックかつ色彩感に富んだサウンドで描きます。
Rondeau
ROP-6179(1CD)
ケルビーニ:宗教作品集
Exulta e lauda/Cum invocarem/Qui habitat/Nunc dimittis/Kyrie et Pater noster/O salutaris hostia/Inclina、Domine
ドレスデン聖母教会室内cho、ドレスデン聖母教会アンサンブル、マティアス・グリュナート(指)、シビラ・ルーベンス(S)、ブリッタ・シュヴァルツ(A)、トビアス・フンガー(T)、トビアス・ベルント(Bs)

録音:2019年2月7日-9日
イタリア出身のフランスの作曲家、ルイジ・ケルビーニの世界初録音となる宗教作品集。ケルビーニが若き日にイタリアで書いたとされるCum invocarem、Qui Habitat、Nunc dimittisの3つの作品は、パリの国立図書館で長い間発見されずに眠っていました。200年以上の時を経て、これらの美しい作品が再び蘇ります。
Rondeau
ROP-6172(1CD)
愛の歌〜声楽作品集
コルネリウス:Liebe, dir ergeb ich mich、 Ich will dich lieben, meine Krone、Thron der Liebe, Stern der Gute
タリス
:光よ、お前の消える前に
シェルシ(1905-1988):グロリア
ヴァツロヴァス・アウグスティナス(b.1959):聖マルティヌスの賛美歌
ブリテン:聖チェチーリア賛歌
トムキンズ:ごらん、羊飼いの女王様
マーラー(C.ゴットヴァルト編):思い出
シベリウス:ラカスタヴァ
メンデルスゾーン
:主は御使いたちに命じて
ブラームス:私の胸の思いのすべて
伝承曲(H.ヴォルムスバッヒャー編):Dat du min Leevsten bust
ヴォクテット・ハノーファー

録音:2018年9月9日-12日
8人の声楽アンサンブル、ヴォクテット・ハノーファーによる「愛」をテーマとした作品集。人間同士の愛を考える作品もあれば、神への霊的な愛に取り組む作品など、古典的作品から現代まで幅広く集約。アンサンブルは、2012年に結成され、2018年ドイツ合唱コンクールの声楽アンサンブル部門第1位受賞など、様々な国際コンクールで優秀な成績をおさめ、ポリフォニーから現代曲まで多岐に渡るレパートリーで、アルブレヒト・マイヤーなど著名なアーティストとも共演を果たしています。このアルバムでもその幅広いレパートリーを存分に活かし、美声を聴かせてくれています。
Rondeau
ROP-6170(1CD)
CHOR. KLANG. SAXOPHON.〜讃美歌とラッシャーの出会い
バッハ:主よ人の望みの喜びよ BWV.147-10、
 イタリア協奏曲ヘ長調 BWV.971
ラッソ:バビロンの河のほとりに
バッハ:モテット第6番 「すべての国よ、主を讃美せよ」 BWV.230
モンテヴェルディ:詩篇第121 「われは喜びに満ちたり」
ジョン・タヴナー:神の御母への賛歌
アルトゥール・ヘイメ(1925-2009):天にいますわれらの父よ
ペルト:天にいますわれらの父よ
クリストフ・グルント(b.1961):Alle Flusse fliesen ins Meer, doch wird das Meer nicht voll
シュトゥットガルト・ヒムヌス少年cho
ラッシャー・サクソフォン四重奏団、
ライナー・ヨハネス・ホンブルク(指)、他

録音:2018年7月18日-21日
1969年に結成されたラッシャー・サクソフォン四重奏団は、確立された伝統を受け継ぎつつ、これまでに世界有数のオーケストラや様々な楽器、声楽とのコラボレーションなど、新たな可能性を追求してきました。本アルバムでも、ルネサンスからバロック、現代まで、様々な時代の合唱作品とサクソフォン四重奏によるコラボレーションという好企画で、リスナーに新たな体験をもたらすことでしょう。

Epitagraph
EPITA-030(3CD)
UHQCD
宗教曲集(ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス/モーツァルト:レクイエム/ヴェルディ:レクイエム) / ワルター【3UHQCD】

■DISC 1 
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス ニ長調 Op.123

■DISC 2 
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K. 626(ジュスマイヤー版)

■DISC 3 
ヴェルディ:レクイエム
ブルーノ・ワルター(指)

■DISC 1
エレノア・スティーバー(S)/ナン・メリマン (Ms)/ウィリアム・ヘイン (T)/ロレンツォ・アルヴァリ(Bs)/ウェストミンスターcho/NYO
録音:1948年4月18日 カーネギー・ホール、ニューヨーク(ライヴ)
■DISC 2
イルムガルト・ゼーフリート (S)/ジェニー・トゥーレル (Ms)/レオポルド・シモノー(T)/ウィリアム・ウォーフィールド (Br)/ウェストミンスターcho/NYO
録音:1956年3月11日 カーネギー・ホール、ニューヨーク(ライヴ)
■DISC 3
ジンカ・ミラノフ(S)&ハイディ・クロール(S)/ロザリンド・エリアス(A)/カルロ・ベルゴンツィ(T)/ジョルジョ・トッツィ(Bs)/メトロポリタン歌劇場O&cho
録音:1959年3月29日 メトロポリタン歌劇場、ニューヨーク(ライヴ)

Produced by Epitagraph(原盤:エピタグラフ)
エピタグラフ・レーベルによるワルター没後60年企画のライヴ録音シリーズ。モーツァルト、ブラームス、マーラー、ブルックナーと続けてきて、今回は3大宗教 曲集(1)ベートーヴェンのミサ・ソレムニス(2)モーツァルトのレクイエム(3)ヴェルディのレクイエム。
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス・・・宇野功芳氏がクレンペラー盤と並ぶこの名曲の代表的名演として海外盤を著作で紹介してきましたが、「欠点は録音の、 あまりの悪さ」でした。それが今回、目覚ましく音の状態が良いのが登場! 「これはワルターの最高傑作の一つであるばかりでなく、同曲CD中、クレンペラーのそれと並んで演奏面では一、二を争うものです。・・・クレンペラーの、遅 いテンポを一貫させた堂々たる造型に対し、ワルターのはテンポを緩急自在に動かした極めて動的な表現で、好みからいえば、ぼくは断然ワルターを採りたい。」 (『名指揮者ワルターの名盤駄盤』宇野功芳著、講談社+α文庫1995年刊) また、「放送録音ディスクが良い音で残っています。残念なことに、最近出ているグロテスクに歪んだ音源によるコンパクト・ディスクは、1948年4月半ばにカーネ ギーホールで聴かれた崇高な演奏をひどく不当に扱っています。」(『ブルーノ・ワルター 音楽に楽園を見た人』エリック・ライディング&レベッカ・ペチュフスキー 共著、高橋宜也訳、音楽之友社2015年刊)として、本書籍では「数ヶ所の乱れを別とすれば、これはワルターの名演の一つです。キリエで醸し出される優しさ、 唖然とするようなグローリアでの歓喜の激しい爆発、クレドの力強い信念の表出、サンクトゥスの揺りかごを揺らすような祝福、そして人生の重荷を厳かに思い、平 安を乞い願うアニュス・デイ。スティーバーとメリマンは特に見事で、甘美な声色というのではなくて自分のパートを息づかせるドラマがすばらしく、神々しい熱狂 にすっかり我を忘れているようであるが、オーケストラと合唱も、神にささげる恍惚とした喜びの音を奏でるのにひと役買っています。ワルターの、自分の巨大なヴィ ジョンを大編成の演奏家に伝達する能力と、テンポを変化させて歌手とオーケストラから多彩な抑揚を引き出す技は、時には息をのむほどです。」と称賛されて おります。
モーツァルト:レクイエム・・・1956年3月10・12日、モーツァルト生誕200年記念にワルターは米コロンビア・レコードにセッション録音し、この名曲の代 表盤を完成していますが、11日にカーネギー・ホールでのモーツァルト・フェスティバルで披露していました。ワルターは4人の独唱者(ゼーフリート、トゥーレル、 シモノー、ウォ―フィールド)とのピアノ・レッスンの際、本番中は暗譜して歌うように要請。はたして本番では、四重唱として室内楽的なまとまりのある美しい音楽 となったと、ウォ―フィールドは後年の雑誌インタビューで語っています。音も良好。最後の拍手歓声がすごく、当時のワルターのモーツァルトへの人気ぶりがうか がえるドキュメントとなっております。
ヴェルディ:レクイエム・・・「ミサ・ソレムニス」と同様、ワルター唯一の録音。何度も演奏してきましたが、レコーディングの機会に恵まれず、1959年3月 27日と29日、つまり聖金曜日と復活祭の日にメトロポリタン・オペラでのお別れコンサートでこの曲を演奏、2日目の記録が本ディスクになりました。当時激しい 合唱を含むこの曲を指揮するには老年のワルターには無理ではないかとの声も出ていた中、「首尾一貫した力強い演奏ができなくなっているとうかがわせるもの はない。彼の熱のこもった気合の声や独唱者たちへのしばしばこちらまで聞こえる指示の言葉は、演奏行為に完全に没入している人間の様を表しています。― ニューヨーク・タイムズ紙‘59.3.29」(前掲『ブルーノ・ワルター 音楽に楽園を見た人』) なお、ソプラノ・パートのミラノフは「怒りの日」を歌い終わってから体調不良で降板、代役で控えていたクロールに替っています。
以上3曲とも、曲の最初から終わりまで途切れはなく、終了後の拍手も入っています。それぞれ1枚のディスクに収録。いずれも放送原盤ディスクからの復刻 にともなうスクラッチ・ノイズが多少ありますが、従来の海外盤をも凌駕する明瞭な音質で登場!国内盤初発売になります。さらに“高音質CDの決定版”である UHQCD仕様で発売!歌詞対訳付き。

TOCCATA
TOCC-0679(1CD)
NX-B03
ガリーナ・グリゴリエヴァ(1962-):男声合唱曲集
人生の夜-男声合唱のために(2006-08)
Diptych 二部作 - 男声合唱のために(2011)
神は主なり-チェロと男声合唱のために(2014)…世界初録音
祈り-チェロと男声合唱のために(2005/2022) …このヴァージョンでの世界初録音
神の子羊 - 男声合唱のために(2022)…世界初録音
楽園にて - 男声合唱のために(2012)
テオドール・シンク(Vc)
アレクサンドル・ミハイロフ(Bs)
アレクサンダー・エルダー(T)
マルグス・フェルマン(T)
グリゴーリ・ルトシュキン(T)
エストニア国立男声cho
ミック・ウレオヤ(指)

録音:2012年2月14、16日、2013年1月27日、2022年5月24、25日
ウクライナのシンフェローポリで生まれ、タリンを拠点に活躍する女性作曲家ガリーナ・グリゴリエヴァの合唱作品 集。 彼女の音楽は正教会の伝統とロシアの伝統、スラヴ民話に深く根差しており、その作品には時代を超越した 魅力が備わっています。ほとんどの作品にはスピリチュアルなメッセージが内包されており、時には刺激的なハー モニーをあしらいながら、力強い旋律を紡いでいきます。ここ数年、彼女はエストニア国立男声合唱団のため に作品を書いていますが、このアルバムにもチェロを伴う詩篇117篇のテキストを用いた「God is the Lord」 や「Prayer」など、この合唱団のために特別に作曲、または編曲を行った作品が収録されています。

Gramola
GRAM-99278(1CD)
大西洋を越えて
マーラー:交響曲第1番(1888年 第1稿)-花の章
マーラー:さすらう若人の歌(管弦楽伴奏版)
マーラー:子供の不思議な角笛− 天上の生活(交響曲第4番 終楽章)
ウェーバー:歌劇「3人のピント」(マーラー補筆)- 間奏曲
ジグマント・ロンバーグ(1887-1951):恋人よ我に帰れ*
クルト・ヴァイル:Berlin im Licht#
ヴァイル:Je ne t’aime pas#
ヴァイル:That’s Him#

*=フランク・トルティエ&ジャン・ゴビネ(編)…8
#=フランク・トルティエ&アンジェロ・ペトロニオ(編)
ダニエル・シュムッツハルト(Br)
アメル・ブライム=ジェルール(S)
オーケストラ・ジャズ・フランク・トルティエ
オーケストラ・パドルー
ヴォルフガング・デールナー(指)

録音:2020年12月16-18日
「大西洋を越えて」と題されたこのアルバムは、「渡米」をキーワードにドイツ語文化圏からアメリカへ渡った作曲家3人の作品を収め、20世紀前半の 雰囲気を伝えます。 マーラーは1907年以降、ニューヨーク・フィルやメトロポリタン歌劇場に招かれて何度も欧米間を往復しました。ここではマーラー自身の作品 に加え、マーラーが補筆完成させたウェーバーの歌劇「3人のピント」の間奏曲も収録。ハンガリー生まれのジグマンド・ロンバーグはウィーン風オペレッタ で成功を収めた後、1909年以降ニューヨークを拠点としてミュージカルの作曲を手掛け、ヒット作を生みました。ドイツ生まれのクルト・ヴァイルはベルリ ンで名声を得ますが、ナチスの圧迫を受けてまずパリへ逃れ、その後アメリカへわたります。彼の作品からはベルリンとパリにちなんだ歌とブロードウェイ・ソ ングを収録し、旅の軌跡をたどります。 ロンバーグとヴァイルのナンバーではジャズ・オーケストラを加えたアレンジで時代を感じさせるサウンドを奏でます。

Delphian
DCD-34296(1CD)
ラフマニノフ:徹夜祷 Op.37 ロンドン・キングズ・カレッジcho、
ジョゼフ・フォート(指)

録音:2022年2月、オール・ハロウズ教会(イギリス、ロンドン)
英国国教会の聖歌隊による、正教会の奉神礼音楽の傑作、ラフマニノフの徹夜祷(晩祷)の名録音!
最初の1秒から惹きこまれる本作のレコーディングは、2023年のラフマニノフ生誕150周年を記念して行われたもので、名門ロンドン・キングズ・カレッジ合唱団の澄み切った歌声と、全曲を通して鳴り響く鐘のようなフレーズが見事に捉えられています。ブラームスの「イングリッシュ・レクイエム」(ドイツ・レクイエムの英語歌唱版、DCD34195)でも話題を呼んだジョゼフ・フォート&ロンドン・キングズ・カレッジ合唱団の、大胆で迫力のある、名曲の新たな表現にご期待ください。

Rondeau
ROP-6218(1CD)
抱擁
ファニー・ヘンゼル(メンデルスゾーン)(1805-1847):夜行者 Op.7-1、
 白鳥の歌 Op.1-1、
 憧れ Op.9-7、Ach, die Augen
リスト:マルリンクの鐘、Wie singt die Lerche schon、それは素晴らしいことに違いない、私の歌は毒されている、Ein Fichtenbaum steht einsam、Uber allen Gipfeln ist Ruh
ヴィクトル・ウルマン:人間とその日 Op.47
グリーグ:6つの歌曲 Op.48
エネアス・ヒュム(Br)、
レナーテ・ロールフィンク(P)

録音:2021年2月1日-4日
このアルバムで温かみのある特徴的な美しい歌声を披露しているエネアス・ヒュムは数々の受賞歴をもつバリトン歌手です。「抱擁」と題された今作ではそれぞれの状況下に置かれた作曲家たちの知られざる作品を中心に収録しており、例えばアウシュビッツ強制収容所で死と相対しながら作曲を続けたヴィクトル・ウルマンや、天才である弟フェリックス・メンデルスゾーンからの影響を受けたファニー・ヘンゼルなどの作品が収められています。
Rondeau
ROP-6231(1CD)
フリードリヒ・ゲルンスハイム(1839-1916):混声合唱作品集
Hafis Op.56
Ausgewahte Volkslieder
Der Zaubermantel Op.55
ヴォックス・クアドラータ、
トリスタン・マイスター(指)

録音:2021年11月5日-7日
今日ではあまり知られていませんが、生前は非常に尊敬されていた音楽家フリードリヒ・ゲルンスハイムによる混声合唱作品集。ゲルンスハイムは、王立ベルリン芸術アカデミーの会員となりその後作曲家アカデミー高等学院の院長に任命されるなど存命中は楽壇に大きな影響力を持っていました。ゲルンスハイムの合唱作品は当時としては前衛的で現在になってその作品は再評価されています。

Christophorus
CHR-77467(1CD)
バッハ一族のモテット集
ハン・バッハ(1604-1673):我らが人生は影のごとく
 私の魂よ、再び安らうがよい
ハン・ミヒャエル・バッハ(1648-1694):持っているものを大事にしなさい
ヨハン・クリストフ・バッハ(1642-1703):主よ、今こそあなたはこの僕を安らかにいかせ給う
ヨハン・ミヒャエル・バッハ:今、私は苦難を乗り越え
ヨハン・ルートヴィヒ・バッハ(1677-1731):私たちの苦悩のために
ヨハン・セバスティアン・バッハ:すべての国よ、主を賛美せよ BWV230
テルツ少年cho、
ミヒャエル・ホフシュテッター(指)、
ゼーレン・ロイポルト(テオルボ)、アクセル・ヴォルフ(Lute)、
ミヒャエル・シェーンフェルダー(ヴィオローネ)、
トーマス・ライニンガー(ポジティブ・オルガン&ハープシコード)

ロバート・シュレーター(ポジティブ・オルガン)

録音:2022年8月、ドイツ
ほぼ70年間にわたり、その優れた均一性、光り輝くトレブル、正確なイントネーション、明確なアーティキュレーションによってドイツを代表する少年合唱団の1つとして活動するテルツ少年合唱団が、ドイツの古楽系老舗レーベルChristophorusより初登場。2022年の夏から首席客演指揮者となったミヒャエル・ホフシュテッターとともに、バッハ一族のモテットを収録するという意欲的なアルバムを贈り出します。
全部で約80人もの音楽家で構成されるバッハ・ファミリーですが、今日知られている作曲家は一握りとなります。このアルバムでは、17世紀のバッハ・ファミリーから、バッハの大叔父であるヨハン・バッハから始まり、バッハの父の従兄弟であるヨハン・クリストフとヨハン・ミヒャエルの兄弟、遠い親戚となるがバッハが高く評価したとされているヨハン・ルートヴィヒ・バッハの作品をセレクトし、最後に一族を代表する大バッハことバッハの偉大なモテットで終わります。

ALPHA
ALPHA-914(1CD)
『聖と俗と』 〜ヴィヴァルディ独唱作品集
詩篇第127(126)篇「主が建てて下さるのでなければ(ニジ・ドミヌス)」 RV 608
弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ短調 RV 128
カンタータ「やめてください、本当にやめて」 RV 684
「ごきげんよう皇后(サルヴェ・レジーナ)」 RV 618
弦楽と通奏低音のためのシンフォニア「聖墓の傍らで」 ロ短調 RV 169
カンタータ「恋の神よ、わかった、おまえの勝ちだ」 RV 683
ティム・ミード(C.T)
アルカンジェロ(古楽器使用)【コンサートマスター: サラ・シクストン(Vn)、ボヤン・チチッチ(ヴィオラ・ダモーレ)】
ジョナサン・コーエン(チェンバロ、指揮)

録音:2021年7月1-4日
 洗礼者聖ヨハネ教会、アッパー・ノーウッド、ロンドン
聖職者として研鑚を積み司祭になったにもかかわらず、教会の仕事もそこそこにヴェネツィアのピエタ慈善院の音楽教員として女子生徒たち からなるオーケストラを(指)自らもヴァイオリンを圧倒的な腕前で弾きこなしたヴィヴァルディ。作曲家として彼が残した作品は「四季」の4曲 のような独奏協奏曲やソナタなどの器楽ばかりでなく、謝肉祭シーズンの水の都を湧かせたオペラや教会向けの声楽作品も多く残していま す。バロック・オペラの世界を中心に、本拠の英国に留まらない活躍をみせるジョナサン・コーエン指揮の古楽器楽団アルカンジェロが、この大 作曲家と本格的に録音物で向き合うのは今回のアルバムが初。やはり声楽中心の選曲で、パートナーに選ばれたのは躍進めざましい英国 のカウンターテナー歌手、ティム・ミード!温もりと透明感を兼ね備えた圧倒的な美声は、ヴィオラ・ダモーレ独奏の典雅な響きに彩られる「ニ ジ・ドミヌス」から、躍動感豊かに恋の栄光を歌いあげる「恋の神よ、分かった、おまえの勝ちだ」まで、ヴィヴァルディの聖と俗の両面を鮮やか に描き出してゆきます。弦楽のための協奏曲やシンフォニアでの立ちまわり含め、アルカンジェロの一体感ある音楽性も絶妙のアンサンブルで 存在感豊かに音楽の魅力を伝えてくれます。

Halle
CDHLL-7559(1CDR)
シュロップシャーの若者〜ロデリック・ウィリアムズ編曲による英語の歌
アイアランド:グレイト・スィングス、海熱
アイナ・ボイル:地球の喜び
ウィリアム・デニス・ブラウン:グラティアナの踊りと歌に
ジョージ・バターワース:「シュロップシャーの若者」より6つの歌
ルース・ギップス:The pulley
ヴォーン・ウィリアムズ:ザ・ハウス・オヴ・ライフ
マデリーン・ドリング:Take, O take those lips away
ジェイムズ・バートン:When I set out for Lyonesse
レベッカ・クラーク:The seal man
アーネスト・ファーラー:静かな午後
ロデリック・ウィリアムズ(Br)、
ハレO、
マーク・エルダー(指)
イギリスを代表するバリトン奏者であるロデリック・ウィリアムズの夢であったというこの集大成のアルバムは、第一次世界大戦で犠牲になった人々へと捧げられています。このアルバムは、ヴォーン・ウィリアムズなどイギリスを代表する20世紀の作曲家と現代の作曲家の作品を、ロデリック・ウィリアムズがオーケストレーションを行い歌ったものです。マーク・エルダーの味わいたっぷりの伴奏で、2016年にはロイヤル・フィルハーモニー協会のシンガー・オブ・ザ・イヤー賞を受賞し、イギリスで今最も注目されるバリトンの一人であるロデリック・ウィリアムズが歌い上げます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

WAON RECORDS
WAONCD-540(1CD)
(HQCD)
日本語の夢と目醒め
平野一郎:邪宗門・魔睡 (2012) 
女声とピアノによる連作歌曲
 詩|北原白秋 
1 No.1:邪宗門扉銘
2 No.2:邪宗門秘曲
3 No.3:室内庭園
4 No.4:赤き僧正
5 No.5:赤き花の魔睡
6 No.6:空に眞赤な
7 No.7:接吻の時

武満徹:ソングスより
 編曲|鷹羽弘晃
詞|武満 徹 8,10,12
詞|谷川俊太郎 9,11,14
詞|秋山邦晴 13
8 翼 
9 恋のかくれんぼ 
10 小さな空
11 死んだ男の残したものは
12 明日ハ晴レカナ、曇リカナ
13 さようなら
14 うたうだけ
林光:アメリカ・アメリカ
  竜の尻尾を見つけた黒い犬のことなど
  詞|佐藤 信
吉川真澄(うた)
河野紘子(P)(1-7)、
水戸見弥子(8-14)、Momo(15)

録音:2021年11月24-26日、富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ メインホール
現代音楽のエキスパート吉川真澄による、平野一郎、武満徹、林光の歌曲。日本語の詞に寄り添い、時に激しく渡りあう三者三様の音楽を、それぞれに個性きわだ つ三人のピアニストと共に収録した1枚です。
特殊発声やボディ・パーカッションで、自然に満ちる声や音を再現したWAONCD-330「平野一郎「四季の四部作〜春夏秋冬」」(本作などを実演した舞台で 2015年佐治敬三賞を受賞)とはまた違って、今回は、ことばのある作品を選んで演奏しています。
「邪宗門・魔睡」は、平野一郎が14歳の時から魅了されていた北原白秋の「邪宗門」をモノオペラにしたものがもととなった作品。もともとは全6章からなり、 15楽器と指揮者、そして声(母音唱や歌唱、朗唱、朗読などおよそ6段階に大別される多様な発声が要求される)、という編成ですが、吉川真澄がこの作品の第I部 「魔睡」をぜひ連作歌曲として再編してほしいと平野に打診して完成したのがここに収録されたもの。現実とも夢ともつかない吉川の言葉の表現に、世界に引き込 まれます。
武満作品は、鷹羽弘晃のあらたな編曲を得ての録音。林光作品は未出版ですが、「アメリカ」にまつわる佐藤信(劇作家・演出家)の詩に林光が、語るようにうた い、かと思うとうたうように語り、時にシャウトやウェスト・サイド・ストーリーの断片、ジャズまでもが登場する音をつけた作品。少ない音符とコードネーム、リズム のアウトラインを記した譜面がそのまま遺されているだけの作品なので(委嘱者の伊藤淑と林光による録音が存在)、奏者は大胆にアプローチすることが求められる 作品です。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0059(1CD)
スイスのクリスマス
アルベルト・ベッカー(1834?1899):Joseph, lieber Joseph
カール・リュッティ(1949-):O nata lux de lumine
シャイト:(1587?1654):Puer natus in Bethlehem
ギオン・アントニ・デルングス(1935?2012):Tut ils fideivels
ジュリア・シュヴァルツ(1963-):Das Christkind im Wald
ゴットフリート・ヴォルタース(1910?1989):Maria durch ein Dornwald ging
ピーター・アッペンツェラー(1955-):Maria va tras un god spinus
ハインリヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルク(1843?1900):Meine Seele erhebt den Herrn
アンドレ・サラ(1899?1968):Que j’aime ce divin Enfant
カルロ・ボラー(1896?1952):Dormi bel bambin
マスクス・フリッカー(1943-):Advent
メンデルスゾーン(1809?1847):聖夜 Op.79-1
ピーター・アッペンツェラー:Neues Quempas-Lied I
ピーター・アッペンツェラー:Neues Quempas-Lied II
アンドレ・デュクレ(1945-):La Marche des Rois
ロバート・ルーカス・ピアサル(1795?1856):In dulci jubilo
マルクス・フリッカー(1943-):Liislig fallt de Schnee
ブルクハルト・キンツラー(1963-):Still, still, still
ツェザール・ブレスゲン(1913?1988)/マルクス・シュミードル(1971-)編)):O du stille Zeit
マルコ・アマード(指)
シュヴァイツァー・ヴォーカルコンソート

録音:2022年7月4-6日/チューリッヒ放送スタジオ
1988年生まれで指揮とオルガン、経済学を学び、合唱指揮者として活躍しているスイスの指揮者マルコ・アマードと、彼が2018年に設立した合唱団「シュヴァ イツァー・ヴォーカルコンソート」によるクリスマスアルバム。 (Ki)

MDG

MDG-61322712(1CD)
ミヨー:歌曲集 Vol.1
ジャン・コクトーの3つの詩 Op.59
リオの街で Op.44a
ユダヤの詩 Op.34
ペトログラードの夜 Op. 55
レオ・ラティールの4つの詩 Op.20
最初の家庭 Op.193より2曲
ヴォカリーズ Op.105
ホルガー・ファルク(Br)
シュテッフェン・シュライエルマッヒャー(P)
ハンス・アイスラーの歌曲集やオネゲル:歌曲集(MDG-61322032)など知られざる作品を録音してきたバリトン歌手のホルガー・ファルク、ピアニストのシュ テッフェン・シュライエルマッヒャーがこの度、フランス6人組のメンバーの一人ダリウス・ミヨーの歌曲の録音シリーズをスタートさせます。ミヨーの歌曲は華やかな キャバレー・ソングからシリアスな歌曲まで音楽の幅が非常に広く、その全貌を把握するのは困難です。その巨大なミヨーの迷路に二人がどのように挑んでいくのか 非常に楽しみなシリーズ・スタートといえるでしょう。
ミヨーは、同時代の作曲家たちが無調や十二音技法を追及していく中、生涯調性音楽に忠実でありました。ただ楽曲の中で、同時に複数の調性を使用する多調性は ミヨーの特徴とも言えます。8分の5拍子の「ヴォカリーズ・エチュード」は、発声練習というより南米の踊りのような独特な響きが感じられます。また「リオの街で」は、 ブラジルに滞在した際の思い出が影響されています。またロシアの移民団の録音をもとにした「ペトログラードの夜」はユニークなキャバレー音楽のような印象を受け ます。多彩で豊富な楽想を駆使したミヨーの世界を十分に楽しむことのできる1枚です。 (Ki)
MDG
MDG-10200032(2CD)
ロッシーニ:小荘厳ミサ曲 ゲルダ・ハーグナー(S)
ガブリエレ・シュナウト(A)
アルド・バルディン(T)
カール・フェイス(Bs)
マリー=テレーズ・アンゲリッシュ(P)
クリスティアン・デ・ブリュイン(P)
マルティン・ルッカー(ハーモニウム)
ギュータースロー・バッハcho
ヘルマン・クロイツ(指)

録音:1976年11月7日、マリーエンフェルト修道院(ライヴ)
MDGレーベル始まりの録音がこの度満を持してCD化されました。曲目は、ヘルマン・クロイツ指揮によるロッシーニの「小荘厳ミサ曲」で、1976年マリーエ ンフェルトの修道院でライヴ収録されました。音楽的にも音響的にも妥協が一切ない見事な録音で、46年間培われたMDGレーベルの首尾一貫した録音のスター トを感じることができます。MDGの録音信条は、音楽が第一優先であり、過度な録音技術に頼らず、会場の響きを最大限取り込み、必要最低限のマイクセッティン グで収録するものです。このロッシーニの「小荘厳ミサ曲」はLPでリリース直後、大きな反響があり「お気に入りレコードだ!傑出した音響空間を捉えている!」(ス テレオプレイ誌)、「音楽的にも録音として最高峰だ!」(フォノフォーラム誌)と業界でも高い評価を受けました。
そしてギュータースロー・バッハの演奏も必聴です。この合唱団はヘルマン・クロイツが何十年もかけて育て上げた地域に根付いた最高のアンサンブルです。4 人のソリストと2台のピアノとハルモニウムという特徴的な楽器編成でロッシーニの美しい音楽を見事演奏しています。
今回のプロデューサーのヴェルナー・ダブリングハウス氏が丁寧にリマスタリングを行い、惜しくも数年前に亡くなった録音パートナーであったライムント・グリ ム氏の思い出と共に、最良の形で蘇らせました。 (Ki)

BR KLASSIK
BR-900530(1CD)
NX-B09
モーツァルト:ミサ曲 ハ長調 「戴冠式ミサ」 K. 317- キリエ、グローリア
教会ソナタ K. 326
ミサ曲 ハ長調 「戴冠式ミサ」 K. 317-クレド
.創造主の御母 K. 277
ミサ曲 ハ長調 「戴冠式ミサ」 K. 317-サンクトゥス、ベネディクトゥス、アニュス・デイ
主日のための晩課 K. 321
カタリナ・コンラディ(S)
ソフィー・ハームセン(Ms)
スティーヴ・ダヴィスリム(T)
クレシミル・ストラジャナッツ(Bs)
ラファエル・アルパーマン(Org)
バイエルン放送cho
ベルリン古楽アカデミー(ピリオド楽器使用)
ハワード・アーマン(指)

録音:2022年5月19-21日
ミュンヘン、ヘルクレスザール(ライヴ録音)
モーツァルトがザルツブルク時代後期に作曲した教会音楽によるコンサートのライヴ録音が登場。 「戴冠式ミサ」の名はモーツァルトの命名ではありませんが、ウィーンの宮廷では人気があったらしく、1791年の神聖ローマ帝国皇帝レオポルト2世の戴 冠式で宮廷楽長アントニオ・サリエリの指揮により演奏されています。作曲当時は教会で演奏される音楽が過度に複雑になるのを禁じていたため、わ かり易く華やいだ曲想が好まれた理由かもしれません。ここではほぼ同時期に書かれたと見られる教会ソナタや晩課を加え、祝祭的な雰囲気を演出 しています。ソリストに実力派の若手・中堅を揃えた、気鋭の古楽アンサンブルとの共演で、バイエルン放送合唱団もアクセントの利いた精彩に富んだ 演奏を聞かせます。 (ブックレットに歌詞は掲載されていません)

BR KLASSIK
BR-900342(1CD)
NX-B09
アンドレ・カプレ:オラトリオ「イエスの鏡」(1923) アンケ・フォンドゥング(Ms)
バイエルン放送cho
ミュンヘン放送O
ハワード・アーマン(指)

録音:2019年4月4&5日ミュンヘン、イエスの聖心教会(ライヴ)
2023年はドイツの公共放送100周年にあたり、これを記念した企画がBR-KLASSIKから登場。 ベルリンのポツダム広場の一角からドイツの公共放送サービスが始まったのが1923年。カプレの『イエスの鏡』 は同年春から秋にかけて作曲されました。聖母マリアという「鏡」に映ったキリストの生涯を描いたアンリ・ゲオン の詩をテキストとするオラトリオで、マリア役のメゾ・ソプラノが時に歌い、時に語るように物語を進め、カプレが研 究した中世音楽のような響きと無調的な瞬間が入れ替わります。小編成の女声合唱がもたらす透明感と浮 遊感に弦楽合奏とハープを交えたサウンドが、キリストの苦悩と受難を描く第2部にあっても物語を神秘的に 彩り、最後の被昇天の法悦感も見事に演出。 1923年は第1次世界大戦が終わってから5年目で、戦争の傷跡もそこかしこに残っていました。カプレも第1 次大戦従軍中の負傷による後遺症に苦しみ、彼の作品中でも屈指の大作となった『イエスの鏡』を仕上げた 後、2年も経たずに亡くなりました。

OMF
KCD-2094(1CD)
税込定価
山田耕筰歌曲集
1. 赤とんぼ(野口雨情)
2. 中国地方の子守唄* (中国地方民謡)
3. 曼珠沙華(AIYAN の歌)(北原白秋)
4. 待ちぼうけ (北原白秋)
5. 山百合(川路柳虹)
6. 野道(川路柳虹)
7. 七夕(川路柳虹)
8. 燕 (川路柳虹)
9. かへろかへろと(北原白秋)
10. この道(北原白秋)
13. 砂山(北原白秋)
14. 赤とんぼ(三木露風)
15. あわて床屋(北原白秋)
16. からたちの花II (北原白秋)
17. からたちの花(北原白秋)
18. 夜中(北原白秋)
19. 雪こんこん(北原白秋)
20. ペイチカ(北原白秋)
21. 雪こんこん(野口雨情)
22. 子守謡* (日本古謡)
23. さくらさくら* (近世筝曲)

*採譜編曲:山田耕筰
阿部雅子(S)
西山まりえ(バロックハープ)
ハマ(パーカッション)

録音:2021年11月2日-4日神奈川県立相模湖交流センター
【阿部雅子 ソプラノ】
国立音楽大学声楽科、同大学大学院修士課程、後期博士課程音楽研究科声楽研究領域修了。博士論文『C. モンテヴェルディの 歌劇「ポッペーアの戴冠」におけるポッペーア像の研究』とそれに関する演奏で博士号(音楽)取得。C. モンテヴェルディ「ポッペーアの戴 冠」タイトルロール、W. A. モーツァルト「イドメネオ」イリア、G. プッチーニ「つばめ」リゼット、N. ロータ「かしこいリス」タイトルロール、G. F. ヘン デル「メサイア」、L. V. ベートーヴェン「第九」、G. B. ペルゴレージ「スターバト・マーテル」等のソリストを務める。中でも「ポッペーアの戴冠」は これまで4回タイトルロールを務め、深い人物像解釈に基づく歌唱と高い演技力でいずれも好評を博す。バロック時代の音楽を中心とする 傍ら、N響団友会との共演や、イタリアで開催されたAMI Festival(2012)、NYの国連イベント日本歌曲コンサート(2014)、東京・春・ 音楽祭(2018)への出演、また高い演技力と「四大気質」に基づく人物像分析の研究を生かした演技指導・演出などで、演奏以外で も幅広く活躍の場を広げています。2018年7月に「Ego flos campi わたしは野の花」(レコード芸術誌・準特選盤/OMFレーベル)を リリース。 現在は得意の絵を生かし、イラストレーターとしても活動を開始。本CDのカヴァーイラスト、挿絵も本人によるものです。

LAWO Classics
LWC-1231(1CD)
カラーズ・オヴ・クリスマス
キム・アンドレ・アルネセン(b.1980):クリスマスの夜
ジョン・ラッター(b.1945):カラーズ・オヴ・クリスマス
キム・アンドレ・アルネセン:フライト・ソング
フレードリク・シクステン(b.1962):娘シオンよ、大いに踊れ
トーヴェ・クヌートセン(b.1951):いちばん小さい星
カーリン・レーンクヴィスト(b.1957):暗闇をこわがらないで
キム・アンドレ・アルネセン:ゆりかごの歌、こんどのクリスマスにはキャンドルに火を灯そう
ジョン・ラッター:キャンドルライト・キャロル
伝承曲(エド・ロジェスキ(1942-2020)編):ディンドン、空高く
キム・アンドレ・アルネセン:愛を探り
スヴァイン・モッレル(1958-1999):命のある限り恵みと慈しみはいつも
Z・ランドル・ストループ(b.1953):永遠の光
ミコラ・レオントヴィチ(1877-1921):鐘のキャロル
フレードリク・シクステン(b.1962):神よ、あなたをほめ讃えましょう!
ブラゲーネス教会ユースcho、器楽アンサンブル〔ボグミラ・ドヴラシュ・ニューステット(Vn)、アマンダ・ホーオイ・ホルン(Vn)、ヘンニンゲ・ランドース(Va)、アンネ・スティーネ・ダール(Vc)、フローデ・ベルグ(Cb)、スンニヴァ・ロードラン(Hp)、イングリ・ホルメン(Fl)、ヤン・ベッテルセン(Ob)、オッド・ニルセン(Tp)、アンデシュ・アイステン・ダール(オルガン、ピアノ)、アンデシュ・クレグネス・ハンセン(打楽器)〕、ベアーテ・ストロンメ・フェヴァング(指)

録音:2019年4月27日&6月16日、2021年5月2日-3日&5月10日、ブラゲーネス教会(ドランメン、ノルウェー)/Recorded in DXD 24bit/352.8kHz
ノルウェーの首都オスロの南西44キロほどのところにあるドランメン市は、多くの詩人、哲学者、画家、音楽家、スポーツ選手を育んできました。ブラゲーネス教会は、この町の音楽活動の一翼を担い、聖歌隊、少女合唱団、少年合唱団などがさまざまな活動を行っています。このアルバムで素晴らしい歌声を聴かせてくれる「ブラゲーネス教会ユース合唱団」もその団体のひとつ。終身指揮者ベアーテ・ストロンメ・フェヴァングの下、十代の女性たちが集まってコンサートとツアーを行い、ニューヨークのセント・パトリック大聖堂やウィーンのシュテファン大聖堂でも歌いました。このクリスマス・アルバム『カラーズ・オブ・クリスマス』では、「クリスマスのメッセージ」を伝えるキャロルの中からメンバーが選んだ、初録音の作品も含む15曲を歌っています。
ノルウェーでもっとも国際的に人気のある作曲家のひとり、キム・アンドレ・アルネセンの作品からは、ユアン・テイト(b.1968)、アイザック・ワッツ(1674-1748)、ハワード・サーマン(1899-1981)の詩に作曲した5曲を収録。同じくノルウェーのトーヴェ・クヌートセンはアルヴィド・ハンセン(1932-1998)の詩、スヴァイン・モッレルは『詩編23番』をテキストに使っています。スウェーデン生まれでニーダロス大聖堂のカントルを務めたフレードリク・シクステンは今もトロンハイムに住んで宗教作品を中心に作曲しており、「娘シオンよ、大いに踊れ」は『旧約聖書』の『ゼカリア書』と『新約聖書』の『ヨハネによる福音書』を、「神よ、あなたをほめ讃えましょう!」は、マルティン・ルターをテキストにした作品。イギリスのジョン・ラッターの「キャンドルライト・キャロル」とウクライナのミコラ・レオントヴィチの「鐘のキャロル」は、クリスマスの季節の歌として定着しています。アメリカのZ・ランドル・ストループ「永遠の光」は、「レクイエム・ミサ」のラテン語の典礼文による作品です。アカペラのほか、オスロ・フィルハーモニックのボグミラ・ドヴラシュ・ニューステットをはじめとするプレーヤーたちのアンサンブルとの共演、ブラゲーネス教会のオルガニストで音楽監督のアンデシュ・アイステン・ダールによるオルガンとピアノの伴奏で歌われています。

SOMM
SOMMCD-279(1CD)
NX-B04
グスターヴ・ホルスト:宗教的合唱作品集
1. Nunc Dimittis 今こそ主よ、僕を去らせたまわん
2. Gird on Thy Sword 汝の剣を身に着けよ
2つの詩篇
 詩篇第86篇
 詩篇第148篇
5. 4Hymns for Songs of Praise:
No. 2. In This World, the Isle of Dreams
6. Not Unto Us, O Lord*
7. Our Blest Redeemer
8. Short Festival Te Deum(I. ファリントンによる合唱とオルガン編)*
9. 3Hymns for The English Hymnal:
No. 2. From Glory to Glory Advancing
10. Man Born to Toil
11. Eternal Father
12. By Weary Stages the Old World Ages
13. Christ Hath a Garden
14. Ave Maria, Op. 9b
15. I Vow to Thee, My Country
16. 3Festival Choruses 3つの祝祭合唱曲 Op. 36a -No. 3. A Festival Chime(I. ファリントンによる合唱、チューブラー・ベルとオルガン編)*
17. All People That on Earth Do Dwell
18. 3Festival Choruses 3つの祝祭合唱曲 Op. 36a -No. 1. Let All Mortal Flesh Keep Silence(I. ファリントンによる合唱とオルガン編)*
19. 3Festival Choruses 3つの祝祭合唱曲 Op. 36a -No. 2. Turn Back, O Man (I. ファリントンによる合唱とオルガン編)*
ジョシュア・ライアン(Org)
リチャード・ホーン(チューブラー・ベル/バス・ベル)
ロイヤル・ホスピタル・チェルシー・チャペルcho
ウィリアム・ヴァン(指)


録音:2021年7月21-22日
世界初録音…6、8、16、18、19
20世紀英国を代表する作曲家ホルスト合唱作品集。このアルバムは、現在知られている彼の宗教的合唱作品を全て集めたものであり、演奏はアンサン ブルに定評あるロイヤル・ホスピタル・チェルシー・チャペル合唱団が担っています。ホルストの作品では組曲『惑星』が知られますが、宗教音楽も多数手がけ ており、オリジナルからアレンジまで様々な作品を遺しています。ここで聴ける英国国教会の「夕べの祈り」のための「Nunc Dimittis 今こそ主よ、僕を去ら せたまわん」や、充実した内容を持つ「2つの詩篇と4つの祝祭合唱曲」では、ホルストが聖書や16世紀の音楽、バッハなどの作品から得たであろうイン スピレーションが感じられます。他には8声部からなる無伴奏女声合唱で歌われる「アヴェ・マリア」など官能的な響きを持つ作品も含まれています。更に 2020年に初演されたトラック6「Not Unto Us, O Lord」や、有名な「木星」の旋律を転用した「I Vow to Thee, My Country」、英国ホルスト協会 がイアン・ファリントンに編曲を依頼した4作品などが演奏されており、英国に脈々と受け継がれる合唱作品の伝統を感じることができる1枚です。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ
SOMM
SOMMCD-0659(1CD)
NX-B04
スティーヴン・ドッジソン(1924-2013):The Peasant Poet 農民詩人- 歌曲集 第1集
ジョン・クレアの4つの詩*
Mrs. Hen
Heaven-Haven
Five Eyes
The Monk and his Cat
Bush Ballads 茂みのバラード 第2集
8つの空想的な小品より
  No. 1. A Leaf in the River
  No. 2. Shrovetide Procession
Irishry アイリッシュリー
Tideways 潮汐
Inversnaid
Slow, Slow Fresh Fount
アイリッシュ・タイナン(S)
ケイティー・ブレイ(Ms)
ジェイムス・ギルクリスト(T)
ロデリック・ウィリアムズ(Br)
クリストファー・グリン(P)
マーク・エデン(G)
イアン・ウィルソン(リコーダー)

録音:2021年2月4-7日、9月6-8日
*以外=世界初録音
SOMM RECORDINGSは、2013年に89歳で亡くなった作曲家スティーヴン・ドッジソンの10周忌を記念して、その豊かで多彩な歌を収録した全3巻の 「歌のアルバム」のリリースを予定しています。第1巻の「農民詩人」では、ジェイムズ・ギルクリスト(T)、ロデリック・ウィリアムズ(Br)をはじめとした英 国を代表する4人の名歌手をフィーチャーし、ピアノやギターの伴奏による様々な歌曲を紹介。象徴主義の画家ジョン・アーサー・ドッジソンの息子で、ルイ ス・キャロルの遠縁にあたる作曲家の作品を存分に味わうことができます。アルバム・タイトルでもある「農民詩人」は農民労働者の息子であった詩人、ジョ ン・クレアの4つの詩からの1篇。悩める詩人の揺れ動く心情が描かれた美しい作品です。他の曲も時にはシンプルに、時には豊かなハーモニーを持つ多彩な もの。ほとんどの作品が世界初録音であり、英国における芸術歌曲の一端を知る有益な1枚です。

TOCCATA
TOCC-0644(1CD)
NX-B03
ハンス・ガル(1890-1987):声楽作品集 第2集
ライナー・マリア・リルケの詩に基づく3つの歌曲 Op. 31(1928)
3つの歌曲 Op. 37(1929-30)
遅い収穫 Op. 91(1966)
トーマス・ロッジの詩による2つのマドリガル(1939-40)
3つの習作肖像画 Op. 34(1929)
若人の歌 Op. 75(1959)
トーマス・ムーアの詩による3つの抒情歌 (1942)
ボレアリス(声楽アンサンブル)
イアン・バックル(P)
ブリジット・バッジ(指)
スティーヴン・ミューア(指)

録音:2020年1月3-6日
全て世界初録音
ハンガリー系ユダヤ人としてドイツ、オーストリアを経てイギリスで活躍した作曲家ハンス・ガルの声楽作品集第2集。彼はナチスによってドイツを追われるも、 移住先の英国エジンバラで音楽界の中心人物となり、本国ドイツやオーストリアの伝統を継ぐ数多くの歌劇や交響曲などを書き上げています。また、人々を 音楽に参加させる手段としての合唱を提案し、自ら合唱団を創設、指揮するとともに合唱作品を多く遺しました。このアルバムでは混声合唱、女声合唱、 男声合唱、ア・カペラ、ピアノ伴奏による合唱など40年にわたって書かれた室内合唱曲を収録。演奏は、指揮者スティーヴン・ミューアが創設した合唱団ボ レアリス(「北、北風」の意味を持つ)が担当。ケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジで合唱を研究し、現在はイギリスやドイツでオペラやオラトリオのソリストとし て活躍するブリジット・バッジも指揮者として加わり、演奏が難しいとされるガルの作品の数々を歌いこなしています。

J.S.Bach-Stiftung
C-111CD(1CD)
NX-E03
バッハ:カンタータ 第41集
カンタータ 第27番「わが終わりの近きをだれぞ知らん」 BWV 27
カンタータ 第165番「おお聖なる洗礼」 BWV 165*
カンタータ 第122番「新たに生まれしみどり児」 BWV 122#
リア・アンドレス(S)
マーゴット・オイツィンガー(A)
ゼーレン・リヒター(T)
マルクス・フォルペルト(Bs)
マリー・ルイーゼ・ヴェルネブルク(S)*#
エルヴィラ・ビル(A)*#
コリン・バルザー(テノール*#2
ドミニク・ヴェルナー(Bs)*#
ミリアム・ヴェルンリ(S)#
リザ・ヴァイス(A)#
ラファエル・ヘーン(T)#
ステファン・マクロード(Bs)#
ルドルフ・ルッツ(指)
バッハ財団O&cho(ピリオド楽器使用)

録音:Evangelischen Kirche Trogen AR (スイス)(ライヴ)
2021年8月20日、2012年3月19日*、2021年12月17日#
第27番「わが終わりの近きをだれぞ知らん」は1726年10月6日の三位一体後第16日曜日に初演された作品。世の終わりに際し、自らの死について思い を巡らすという深刻な内容が、冒頭の合唱から丁寧に描かれています。オーボエ・ダ・カッチャを用いたアルトのアリア、諦観と世の喧噪を鮮やかに対比させた バスのアリアも聴きどころです。第165番「おお聖なる洗礼」はワイマール時代(1708-1717)の作品。"洗礼"の重要性を説く内容を持ち、1715年の三位 一体日に初演されたと推定されています。管楽器を用いない室内楽的な編成によるカンタータです。第122番「新たに生まれしみどり児」は1724年に書か れた降誕祭後の日曜日のための作品。この年はこの日が大晦日にあたったため、年の変わり目を祝す賛美歌が選ばれています。メヌエットの形式による第1 曲にはじまり、厳かなバスのアリアとソプラノのレチタティーヴォが続き、三重唱のアリアで頂点を迎え、喜びに包まれたバスのレチタティーヴォと、冒頭と同じく三 拍子で書かれた簡潔なコラールで曲は締めくくられます。

STEINWAY&SONS
STNS-30208(1CD)
NX-B07
アルトゥール・シュナーベル(1882-1951):歌曲全集
5つの歌曲…世界初録音
10の歌曲 Op. 11
7つの歌曲 Op. 14
ノットゥルノ Op. 16
サラ・クーデン(C.A)
ジェニー・リン(P)

録音:2022年4月23-25日
ベートーヴェン弾きとして知られる名ピアニスト、アルトゥール・シュナーベル(1882-1951)。実は作曲家としても精 力的に活動し3曲の交響曲をはじめ、ピアノ曲や声楽曲を遺しました。このアルバムは、彼の歌曲を全て収録した もので、台湾で生まれ現在はアメリカで活躍するピアニスト、ジェニー・リンと、同じくアメリカのコントラルト、サラ・クー デンの演奏によるもの。ジェニー・リンはシュナーベルのピアノ作品全集(STNS-30074)を2019年にリリースしてお り、シュナーベル作品の紹介に取り組んでいます。

EUROARTS
20-45093F(Bluray)

20-45099F(2DVD)
バッハ:クリスマス・オラトリオ

【ドキュメンタリー】
・「歓呼の声を放て、喜び踊れ!」〜ガーディナー、カンタータ巡礼の旅
・バッハ再訪〜ガーディナー、ザクセン=テューリンゲンを訪れる
ジョン・エリオット・ガーディナー( 指)
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
クラロン・マクファーデン(S)
ベルナルダ・フィンク(A)
クリストフ・ゲンツ(T)
ディートリヒ・ヘンシェル(Bs)
モンテヴェルディcho

収録:1999年12月23,27日、ワイマール、ヘルダー教会(ライヴ)
◆Bluray
画面:16:9、Full HD
音声:PCMステレオ、
DD5.1、DTS-HDMA5.1
リージョン:A l l
字幕:英独仏韓、日本語
本編145分
ドキュメンタリー52分
◆DVD
画 面:16:9、N T S C
音声:PCMステレオ、
DD5.1、DTS5.1
リージョン:A l l
字幕:英独仏韓、日本語
本編145分
ドキュメンタリー52分
大家ガーディナーによる演奏で聴く6曲のカンタータからなるバッハの傑作『クリスマス・オラトリオ』。ガーディナーはバッハ没後250年企画として、ヨーロッパとアメリカの約50都市の教会を訪れ、バッハの教会カンタータ全曲を演奏するという壮大な企画「バッハ:カンタータ巡礼」を打ち立て見事完走しました。この演奏は、その巡礼の旅の出発点ともなった記念碑的コンサート。収録されたワイマールにあるヘルダー教会は、バッハの子供たちが洗礼を受けた場所で、クラーナハの祭壇画で知られています。ガーディナーの明晰な解釈と細部までコントロールされた合唱陣、深々とした祈りの音楽を完璧に表現しています。さらに巡礼の旅へかけた思いと同様、ガーディナーの情熱が聴衆を感動に導きます。ドキュメンタリーでも、ガーディナーはこの巡礼の旅への思いを語っています。 (Ki)

Signum Classics
SIGCD-729(1CD)
チルコット:カンティクルズ・オヴ・ライト
ボブ・チルコット:カンティクルズ・オヴ・ライト、ムーヴ・ヒム・イントゥ・ザ・サン
セシリア・マクドウォール:スタンディング・アズ・アイ・ドゥ・ビフォー・ゴッド
フランシス・ポット:ラメント
ジェイムズ・マクミラン:子供の祈り
チルコット:シング・ザ・カラー・オヴ・ピース
NFM合唱団、 NFMヴロツワフPO団員、
アグニェシュカ・フランクフ=ジェラズニ(指)

録音:2019年3月23日-26日
Signumレーベル9枚目となるボブ・チルコットの作品集「カンティクルズ・オヴ・ライト」。同時収録されたセシリア・マクドウォール、フランシス・ポットやジェイムズ・マクミランの作品は、指揮者であるアグニェシュカ・フランクフ=ジェラズニによって慎重に選ばれました。最終トラックに収録された「シング・ザ・カラー・オヴ・ピース」はボブ・チルコットがNFM(National Forum of Music/国立音楽フォーラム)合唱団のために書き上げた作品です。
ボブ・チルコットは英オブザーバー紙によって「英国の合唱音楽の現代的英雄」と称される作曲家兼指揮者で、特に合唱作品に精通しておりオックスフォード大学出版から出版された膨大なカタログはその幅広い音楽スタイルを反映したものとなっています。

Ars Produktion
ARS-38353(1SACD)
シュナイダー:オラトリオ「幼児キリスト」  ドロテア・ブラント(S)、エルヴィラ・ビル(A)、サンティアゴ・サンチェス(T)、クリストフ・シェーベン(Bs)、ヴッパータールSO、カントライ・ブレーメン=ゲマルケ、アレクサンダー・リューケン(指)

録音:2021年11月
ドイツのピアニスト、オルガン奏者でもあった作曲家のフリードリヒ・シュナイダー(1786-1853)による三部作のオラトリオ。デッサウ宮廷音楽監督であったシュナイダーは1820年代にキリストの生涯に基づいた長編オラトリオの構想を持っていました。初演から190年以上が経った2021年に出版された版による世界初録音です。

Rondeau
ROP-622122(2CD)
バッハ:クリスマス・オラトリオ BWV 248 アンサンブル・ポリハルモニーク、
テューリンゲン・バッハ・コレギウム、
ベンヤミン・グラウビッツ(T)、
イェルク・レディン(Org)、
ゲルノート・ジュスムート(指)

録音:2020年12月18日-20日&2021年4月6日-9日、バッハ教会(アルンシュタット、ドイツ)
バッハがオルガン奏者を務めていたアルンシュタットのバッハ教会のオルガンを用いた「クリスマス・オラトリオ」が登場です。声楽には古楽合唱に定評のある8人の歌手によるアンサンブル・ポリハルモニークが参加し、器楽演奏はバッハが30年間過ごしたテューリンゲンに拠点を置くテューリンゲン・バッハ・コレギウム。バッハやその一族の作品を中心に演奏活動を行っており、シュターツカペレ・ベルリンのコンサートマスターでもあったゲルノート・ジュスムートが率いています。

Rondeau
ROP-6220(1CD)
スィングス・オヴ・ジョイ
メンデルスゾーン:Im Advent
プレトリウス:いざ来ませ、異教徒の救い主よ
ヤン=オーケ・ヒッレルード(b.1938):久しく待ちにし主よとく来たりて
レーガー:Es kommt ein Schiff, geladen
メンデルスゾーン:クリスマス
セバスチャン・ナップ(b.1989):Kommet, ihr Hirten
コルネリウス(クリトゥス・ゴットヴァルト編):羊飼い、Die Konige
ゴットフリート・ヴォルタース(1910-1989):マリアはいばらの森を歩む
ヒューゴ・ディストラー:Es ist ein Ros entsprungen
ハインリヒ・シュッツ
:Ein Kind ist uns geboren
プレトリウス:もろびと声あげ
デイヴィッド・ウィルコックス:明日は私の踊る日
ナップ:Tidings of Comfort and Joy
ヒュー・マーティン&ラルフ・ブレイン(ピーター・グリットン編):ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス
ジェームス・ロード・ピアポント(1822-1893)(ベン・パリー編):ジングル・ベル
アーヴィング・バーリン(1888-1989)(ジェレミー・デイヴィス編):ホワイト・クリスマス
ヴォクテット・ハノーファー

録音:2021年3月27日-31日、ハノーファー(ドイツ)
8人の声楽アンサンブル、ヴォクテット・ハノーファーによるクリスマス・アルバム。学生時代に結成されたアンサンブルは様々な国際コンクールで優秀な成績をおさめ、ポリフォニーから現代曲まで多岐に渡るレパートリーで、アルブレヒト・マイヤーなど著名なアーティストとも共演を果たしています。このアルバムでもその幅広いレパートリーを存分に活かし美声を聴かせてくれています。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0052(2CD)
故郷の歌、500年
[CD1]
1ハインリヒ・イザーク(ca.1450-1517):インスブルックよさようなら
2「人にはどれほどの家が必要か?」ジャン・アメリー*
3ミシャ・スポリアンスキー(1898-1985):人には家がなくてはならない
4ブラームス:ドイツ民謡集 WoO 33より 谷底で
5リヒャルト・トルンク(1879-1968):都市
6「友へ」テオドール・シュトルム
7シューベルト:魔王 D328
8ドヴォルザーク(アンドレ・フィッシャー編):家路
9「郷愁、とは何?」マーシャ・カレコ
10ハンス・ナウミルカート(1919-1994):私たちの家
11民謡:クルプファルツの狩人
12「丘の上から見下ろす私の世界」ベッティーナ・フォン・アルニム*
13クルシェネク(1900-1991):オーストリア・アルプスからの旅日記 Op.62より 雨天
14ダニエル・ベーレ(1974-):家とは鍵のあるところ
15シューベルト:海の静けさ
16「家の祝福」著者不明*
17ブラームス:荒野の上を
18伝承曲:鳥が飛んできて
19「孤独」フリードリヒ・ニーチェ*
20ワーグナー:聖杯伝説(彼方の国に)
[CD2]
21クルシェネク:オーストリア・アルプスからの旅日記 Op.62より モティーフ
22「モットー」フリードリヒ・ヘルダーリン*
23アイスラー:故郷
24アイスラー:逃避行
25ウィリー・エンゲル=ベルガー(1890-1946)、ウィル・マイゼル(1897-1967):新しい春
26ヘルマン・レオポルディ(1888-1959):ブーヘンヴァルトの歌
27カルロ・ジグムンド・タウベ(1897-1944):ユダヤの子
28「浮浪」マックス・ヘルマン=ナイセ*
29ヴェルナー・アイスブレンナー(1908-1981):難民の歌
30マーラー:この世の暮らし
31シューベルト:さすらい人の夜の歌
32「旅の途中」李白/リヒャルト・デーメル*
33スウェーデン民謡:朝露に濡れた山の中で
34クルシェネク:オーストリア・アルプスからの旅日記 Op.62より 上へ下へ
35ゲオルク・クライスラー(1922-2011):ウィーン人のいないウィーン
36「異国にて」フランツ・グリルパルツァー*
37ヨハネス・オルディング(1981-):故郷
38ヴェルナー・ボッホマン(1900-1993):故郷、あなたの星
39テオ・マッケベン(1897-1953):そして私たちの上には空が

※14・20を除き、アレクサンダー・クランペによるホルン四重奏とテノールのための編曲
ダニール・ベーレ(T)
ジャーマン・ホルンサウンド(ホルン四重奏)
クリストフ・エス、セバスティアン・ショール、ステファン・ショットシュテット、ティモ・シュタイニンガー
マリオ・アドルフ(朗読*)

録音:2021年1月9-13日、2022年4月4日
2017年に知り合ったテノール歌手ダニエル・ベーレとホルン四重奏団ジャーマン・ホルンサウンドによるアルバムです。彼らは「家」から派生し「故郷・母国」 といった意味を持つドイツ特有の言葉〈Heimat〉をテーマとして曲を集め、自分たちの編成に合わせてアレンジするというプロジェクトを行い、最終的にあらゆる 時代とジャンルの歌を50曲集めました。そこからCD2枚分選曲し、実演でも共演した著名な俳優マリオ・アドルフの朗読を絡めて構成。家や故郷、自身のルーツ について考えさせる労作に仕上がっています。 (Ki)


ATMA
ACD2-2411(13CD)
マスネ:歌曲全集
■CD1
1聞いてよマドレーヌ[未出版]
2幼年時代の思い出[未出版]
3花嫁花婿のセレナード
4ソネット/5子供の肖像
6古いエールに基づく新しい歌[未出版]
7花と蝶※初録音
8あなたのおそばに[未出版]
9バラの命/10四月の詩
11枝の下で/12奴隷
13バラの季節のことだった※初録音
14内なる歌
15リッツィオのバラード(カンタータ「デヴィッド・リッツィオ」より)
16リッツィオの歌[未出版]
17通りがかりのセレナード
18即興詩人
19ブルターニュのメロディ(歌劇「大おばさん」より)
20ラ・ロシェルの娘たち(歌劇「大おばさん」より)
■CD2
1悲歌(付随音楽「復讐の3女神」より)
2十字架[未出版]/3思い出の詩
4不安[未出版]/5夕べ(二重唱)
6夜の対話(二重唱)
田園詩
7I.合唱付きパストラール
8II.ミュゼット
9III.あけぼの
10IV.風景
11V.たそがれ
12VI.羊飼いの別れ
13即興詩人
14ようこそ春よ!(二重唱)
15ジュデッカ風に(ヴェネツィアの歌)(二重唱)
16亡命者(ロマンスOp.21)[未出版]
17ゆったりと(二重唱)[未出版]
18東洋の思い出(ロマンスOp.2)[未出版]
19ナポレターナ[未出版]
■CD3
1秋のセレナード
2プロヴァンスの歌
3口づけ―即興曲
410月の詩/5雨が降っていた
6夢見よう、今はその時(二重唱)
7マグダラの女たち(付随音楽「マグダラのマリア」より)
8マドリガル
9スタンス(またはジルベールとの別れ)
10別れ
3つのメロディと3つの重唱
11I.おやすみ
12II.松林
13III.果樹園
14IV.海(二重唱)
15V.喜び(二重唱)
16VI.夏の朝(三重唱)
17スペインの夜(愛の時)
18セビリャーナ(歌劇「バザルのドン・セザール」より)
19眠れ、友よ(歌劇「バザルのドン・セザール」より
20私は決して見ることがない(ピレネーの歌)
21ジュデッカ風に
22ミュゼットの歌(付随音楽「ボヘミアの生活」より)
23コロンビーヌに/24カプリの歌
■CD4
1アルキヨン/2誕生日
3ユゴー賛歌※初録音
4オーバード
5雛鳥(付随音楽「3人の泥棒」より)
6この前の春/7知っているかい?
8願い/9見えなくなった小道(牧歌)
愛の詩
10I.雉鳩に訴えた
11II.夜はたしかに美しすぎた
12III.君の青い目を開けて(二重唱)
13IV彼女に僕の人生を捧げたので
14V.どうして泣くの?
15VI.おお、やめないで(二重唱)
16悲歌(Vc助奏付き版)(付随音楽「復讐の3女神」より)
17ネーレ(付随音楽「復讐の3女神」より)
18泉のほとりのナルキッソス(付随音楽「ナルキッソス」より)
19おおいとしい泉よ(付随音楽「ナルキッソス」より)※初録音
20モードよ、庭にお入り
21私から遠く離れて君の唇は偽り
22告白
23セレナード「ド・モリエール」
24異教徒のソネット
25もし君が望むなら、かわしい人よ
26スペインの夜(愛の時)(J.ホルマン編)
27ギター/28婚礼の日
■CD5
1冬の詩
2私が歌い上げたいのはこの子供たち
3聖ニコラウスの伝説※初録音
4神の分け前※初録音
5子供たち/6乳母の歌
73つの純潔の詩
8来たれ、聖なるメシア(クリスマスの歌)※初録音
9異教徒のクリスマス
10花のクリスマス
11貧者のクリスマス
12幼子イエスの宵
13雪/14幼子イエス
15憶えていてください聖母マリア
16アヴェ・マリア(タイスの瞑想曲)
■CD6
1出発/2詩人と幽霊
3もっと速く!/4フルヴィエール
5理想※初録音/6星へ(二重唱)
7アルバムのページ※初録音
8摘まれた花々/9花の魂
10あなたを愛しています
11心を与えないで
12夜の美女たち/13魅惑
14小道で/15アンダルシアの歌
16ホラティウスとリディア(二重唱)
彼と彼女(二連画)/17I.彼
18II.彼女
19フランスだけのものでなく(「フロレアル」より)
20祝婚歌(二重唱)(「フロレアル」より)
21範囲/22侯爵夫人
23愛する時(セレナード)/24春の思い
25九月/26秋の思い
■CD7
1愛の賛歌
2あなたを愛しています(オリヴィエ・ゴダン編)
3愛されて/4唇の歌
5私の好きな美しい目
6追憶※初録音/7夕べの詩
8春の夕べ※初録音
9魂/10花(二重唱)
11最初の銀の糸
12母/13母の涙
14コサックの戦の歌
15ジプシーの嘆き(付随音楽「ゴム」より)※初録音
16彼女は行ってしまった
17別離/18最後の歌
19無限を前にして
20幸福を追い求めて
21彼女のための歌
22詩人は王様
■CD8
1私のもの/2恋する女
3恋の誘惑/4永遠
5アモルよ、祝福したまえ
6意中の人に
7あなたは通り過ぎて
8あなたがあえてそうするなら
9古い手紙/10情熱的に
11両手/122人で泣いて!
13口づけ[未出版]
14選ばれし修道女
15巣/16鳥の魂
17魂/18アントワネットのために
19おちびさん/20子守歌
21酩酊の杯
■CD9
1春が大地を訪れ
2四月はそこに/3四月は恋
アマランサスの森の歌
4I.おお楽しい春よ(三重唱)
5II.森の鳥(二重唱)
6III.大切な花々(四重唱)
7IV.小川よ(三重唱)
8V.歌っておくれ!(四重唱)
9川/10聖なる花※初録音
11おお、花に目があったなら(オリヴィエ・ゴダン編)
12天使と子供/13ちいさなミレイユ
14幸あれ、マルガリータ
15子供のまなざし
16私の愛しい母は泣いた
17女たちの声
18祝福されし愛(オリヴィエ・ゴダン編)
19迂回路※初録音
20人の噂/21森の美女のロンデル
22ムスメ/23最初の踊り
■CD10
1盗まれた時間/2ミティスの詩
3目を閉じて
4いくつかの薄紫色の歌
5甘美な時/6口づけのメロディ
7人の噂/8お眠り、マグダ!
9あなたの笑顔に私は気掛かる※初録音
10おお、花に目があったなら
11春の法悦/12目覚め/13君と!
14ヴァン・アセルトの詩により
15私は愛に向って立ち去り/16口説き歌
17拒否(二重唱)※初録音
18恋する女は気もそぞろ
19私の小姓/20幸せな苦悩
21先に※初録音
22収穫(二重唱)※初録音
23カルロ・バルディのナポリ行進曲(マスネ編)※初録音
24戦争前(ライヒスホッフェン)(二重唱)※初録音
25歌いながら※初録音
26みなしご/27鐘が告げること
28夢のかなたに
29聖女テレーズの祈り
■CD11
1白雪姫(付随音楽「白雪姫と7人の小人」より)
2感傷的な夢(オリヴィエ・ゴダン編)
3手紙
4目を閉じて(オリヴィエ・ゴダン編)
5森の春(試験用小品第4番)※初録音
6叙情的表現(朗誦付版)
7私はあなたより死ぬ(「敬意の頌歌」より)
8君の髪/9百合のなかで眠ろう
10夢の商人/11恋に酔いしれて
12時と愛(二重唱)/13それから…
14春だ/15小川の歌(二重唱)
16孤独な時間(二重唱)
■CD12
1蝉の死/2それが愛
3彼が好きだと伝えてください/4鳥の帰巣
5ピュイジョリのガヴォット(二重唱)
6君の思い出/7星の恋人※初録音
8いつも/9すべてが過ぎて
10鎮静/11何も起こらず!
花の詩/12I.前奏曲(三重唱)
13II.花の賛歌
14III.小枝の踊り(二重唱)
15IV.5月の歌(三重唱)
16ギター[未出版,オリヴィエ・ゴダン&H.オレオン完成]
17絶望の歌
18感傷的な夢想
19メランコリー(初版)※初録音
20最後の眠り※初録音
21夕べの悲しみ(偽作?)
22神が砂漠を作られた※初録音
23それを言っていただけるなら
24コモディア※初録音
25ロチの光景※初録音
■CD13
1芳香/2黒檀の小箱
3生きられた時間/4至高の声
5夕日/6叙情的表現(歌曲版)
7本当の人生[遺作・初録音]
8感動/9もし私を愛してくれるなら
10無名の魂/11異教のあけぼの
12恍惚/13極楽鳥/14夜
15夢のような夕べ/16愛が泣いて
17いとしい嘘つきさん/18もう決して!
■CD1
ソプラノ:アンナ=ソフィー・ネーハー(3) (15)、
カリーナ・ゴーヴァン(5) (12) (13) (17) (19) (20)、
マガリ・シマール=ガルデス(9)
コントラルト:マリー=ニコル・ルミュー(1) (7)
テノール:アントニオ・フィゲロア(2) (4) (18)、
ジョー・ランプロン=ダンドノー(16)
バリトン:ジャン=フランソワ・ラポワント(6) (8) (10) (11)、
マルク・ブーシェ(14)
オリヴィエ・ゴダン(P)
■CD2
ソプラノ:カリーナ・ゴーヴァン(1) (4) (5) (14)、
アンナ=ソフィー・ネーハー(6) (7) (8) (12)、
マガリ・シマール=ガルデス(7) (9) (12) (15)
メゾソプラノ:ジュリー・ボーリアン(15) (17)
コントラルト:フローレンス・ブルジェ(5) (7) (11) (12)、
マリー=ニコル・ルミュー(14)
テノール:アントニオ・フィゲロア(6) (10) (12) (13)、
エマヌエル・ハスラー(16) (18)、エーリク・ラポルテ(19)
バリトン:ヒューゴ・ラポルテ(2)、
ジャン=フランソワ・ラポワント(3)、
マルク・ブーシェ(17)
オリヴィエ・ゴダン((4)以外ピアノ)、
ダヴィッド・ジャック(G) (4)
■CD3
ソプラノ:アンナ=ソフィー・ネーハー(5) (11) (14)、
カリーナ・ゴーヴァン(6) (7) (8) (15) (16)?、
マガリ・シマール=ガルデス(12) (14) (18)
メゾソプラノ:ミシェル・ロジエ(1) (2) (3) (13)、
ジュリー・ボーリアン(15) (16)
コントラルト:マリー=ニコル・ルミュー(16)、
フローレンス・ブルジェ(19)
テノール:エマヌエル・ハスラー(6)、
アントニオ・フィゲロア(17)、
ジョー・ランプロン=ダンドノー(20) (23) (24)
バリトン:マルク・ブーシェ(4)、
ヒューゴ・ラポルテ(9) (10)
オリヴィエ・ゴダン(P)
■CD4
ソプラノ:アンナ=ソフィー・ネーハー(2) (5)、
ソフィー・ノベール(12) (15)、
マガリ・シマール=ガルデス(19)
メゾソプラノ:ミシェル・ロジエ(27)、
ジュリー・ボーリアン(19) (26)
コントラルト:フローレンス・ブルジェ(22)
テノール:エマヌエル・ハスラー(6)、
アントニオ・フィゲロア(7) (8) (9) (17) (18)、
ジョー・ランプロン=ダンドノー(23) (25(28)
フレデリック・アントウン(16) (24)
バリトン:マルク・ブーシェ(2) (3) (4) (10) (11) (12) (13) (14) (15)、
ヒューゴ・ラポルテ(20) (21)、
ジャン=フランソワ・ラポワント(1)
オリヴィエ・ゴダン(P)、
ステファン・テトロー(Vc) (16) (26)
■CD5
ソプラノ:アンナ=ソフィー・ネーハー(14)、
カリーナ・ゴーヴァン(3) (4) (8) (10) (15)
メゾソプラノ:ジュリー・ボーリアン(2) (9)
コントラルト:マリー=ニコル・ルミュー(6) (7) (16)、
フローレンス・ブルジェ(5) (11) (12) (13)
バリトン:ジャン=フランソワ・ラポワント(1)
オリヴィエ・ゴダン(P、(16)のみハルモニウム)、
アントワーヌ・バライル(ヴァイ
オリン) (16)、ヴァレリー・ミロト(Hp) (16)、
ジャン・マルシャン(語り) (6)
■CD6
ソプラノ:アンナ=ソフィー・ネーハー(23)、
カリーナ・ゴーヴァン(6) (9)、
マガリ・シマール=ガルデス(1) (11) (12) (20) (24)
メゾソプラノ:ミシェル・ロジエ(18)、
ジュリー・ボーリアン(3) (14) (15) (16) (21) (25)
コントラルト:マリー=ニコル・ルミュー(5) (6) (10)、
フローレンス・ブルジェ(20)
テノール:アントニオ・フィゲロア(2) (4) (13) (22) (2)、
エーリク・ラポル(17)
バリトン:マルク・ブーシェ(19)、
ヒューゴ・ラポルテ(7) (8) (16)
オリヴィエ・ゴダン(P、(19) (20)のみチェンバロ)
■CD7
ソプラノ:ソフィー・ノベール(5)、
アンナ=ソフィー・ネーハー(9) (21)、
カリーナ・ゴーヴァン(2) (4) (6) (11) (13)、
マガリ・シマール=ガルデス(10)
メゾソプラノ:ミシェル・ロジエ(1) (12) (15)
テノール:フレデリック・アントウン(3)、
ジョー・ランプロン=ダンドノー(10) (14) (16)、
アントニオ・フィゲロア(18) (19) (20)、
エマヌエル・ハスラー(22)
バリトン:ヒューゴ・ラポルテ(7) (17)
オリヴィエ・ゴダン((11)以外ピアノ)、
ステファン・テトロー(Vc) (2)、
ヴァレリー・ミロト(Hp) (11)、
ジャン・マルシャン(語り) (8)
■CD8
ソプラノ:アンナ=ソフィー・ネーハー(17) (18)、
カリーナ・ゴーヴァン(2) (6) (9) (11) (13) (14)
メゾソプラノ:ミシェル・ロジエ(15) (16) (19) (20)、
ジュリー・ボーリアン(3) (4) (5)
テノール:エマヌエル・ハスラー(1)、
フレデリック・アントウン(7) (8)、
エーリク・ラポル(10) (21)、
ジョー・ランプロン=ダンドノー(12)
オリヴィエ・ゴダン(P)
■CD9
ソプラノ:カリーナ・ゴーヴァン(1) (4) (5) (6) (7) (8) (11) (18) (19)、
マガリ・シマール=ガルデス(9) (15) (17) (21) (23)
メゾソプラノ:ミシェル・ロジエ(3) (12) (13) (14)、
ジュリー・ボーリアン(16)
コントラルト:マリー=ニコル・ルミュー(4) (5) (6) (7) (8) (10)
テノール:アントニオ・フィゲロア(2)、
アントワーヌ・ベランジェ(4) (6) (7) (8)、
ジョー・ランプロン=ダンドノー(22)
バリトン:マルク・ブーシェ(6) (8)、
ジャン=フランソワ・ラポワント(20)
オリヴィエ・ゴダン(P)、
ステファン・テトロー(Vc) (11) (18)、
マリー・エーヴ=ペルティエ(語り) (4) (5) (6) (7) (8)
■CD10
ソプラノ:アンナ=ソフィー・ネーハー(12) (21)、
ソフィー・ノベール(21)、
カリーナ・ゴーヴァン(9) (28) (29)、
マガリ・シマール=ガルデス(18)
メゾソプラノ:ジュリー・ボーリアン(17) (23) (24) (26) (27)
ミシェル・ロジエ(10) (11)
コントラルト:フローレンス・ブルジェ(19) (20)、
マリー=ニコル・ルミュー(3) (5) (6) (7) (25)
テノール:フレデリック・アントウン(8)、
アントニオ・フィゲロア(13) (14) (15) (16)
バリトン:マルク・ブーシェ(22) (24)、
ジャン=フランソワ・ラポワント(22)、
ヒューゴ・ラポルテ(1) (2) (4) (17)
オリヴィエ・ゴダン(P)、
ステファン・テトロー(Vc) (9)
■CD11
ソプラノ:カリーナ・ゴーヴァン(4) (11) (15) (16)
メゾソプラノ:ジュリー・ボーリアン(2) (3)、
ミシェル・ロジエ(1) (5)
コントラルト:フローレンス・ブルジェ(9)、
マリー=ニコル・ルミュー(6) (15) (16)
テノール:エーリク・ラポル(12)、
ジョー・ランプロン=ダンドノー(13) (14)
バリトン:マルク・ブーシェ(7) (8) (10) (12)
オリヴィエ・ゴダン((1)以外ピアノ)、
ステファン・テトロー(Vc) (2) (4)
■CD12
ソプラノ:ソフィー・ノベール(18)、
カリーナ・ゴーヴァン(12) (14) (15) (16)、
マガリ・シマール=ガルデス(1) (2) (4) (5) (25)
メゾソプラノ:ジュリー・ボーリアン(12) (15)、
ミシェル・ロジエ(6)
コントラルト:フローレンス・ブルジェ(10) (25)、
マリー=ニコル・ルミュー(12) (13) (14) (15) (19) (20) (21)
テノール:フレデリック・アントウン(11)、
アントニオ・フィゲロア(3) (9) (25)、
ジョー・ランプロン=ダンドノー(17)
バリトン:マルク・ブーシェ(5) (25)、
ジャン=フランソワ・ラポワント(7) (8)、
ヒューゴ・ラポルテ(22) (23) (24)
オリヴィエ・ゴダン(P)、
ステファン・テトロー(Vc) (21)、
ジャン・マルシャン(語り) (25)
■CD13
ソプラノ:カリーナ・ゴーヴァン(1) (2) (18)、
アンナ=ソフィー・ネーハー(9) (10)、
マガリ・シマール=ガルデス(13)
メゾソプラノ:ジュリー・ボーリアン(3) (4)
コントラルト:フローレンス・ブルジェ(16)、
マリー=ニコル・ルミュー(6) (12)
テノール:アントニオ・フィゲロア(11)、
ジョー・ランプロン=ダンドノー(14) (15)
バリトン:マルク・ブーシェ、ジャン=フランソワ・ラポワント、ヒューゴ・ラポルテ(5) (7) (8) (17)
オリヴィエ・ゴダン(22以外ピアノ)、ヴァレリー・ミロト(Hp) (22)

録音:2020年9月〜2022年4月
ありそうでなかったマスネの歌曲全集が最新録音で登場します。何とCD13枚、独唱、2重唱、3重唱、4重唱を含む全333曲、うち13曲が未出版作品、31 曲世界初録音という快挙。カナダのATMA Classique渾身の制作で、カナダ史上最大の歌曲アルバムとなりました。
マスネはまずオペラ作曲家として知られ、生前は絶大な人気を誇っていました。オシャレでメロディアスな歌は、ちょうど今日のポップスのようにブティックの店 員や飲食店のスタッフが鼻歌で歌うほど浸透していたといわれます。オペラの多くは今日録音で楽しむことができますが、終生書き続けた歌曲はいくつかを除き聴 く機会がありませんでした。日本を題材とした「ムスメ」なる秘曲から遺作の「本当の人生」まで興味深い曲が並びます。
このアルバムは、バリトン歌手マルク・ブーシェのイニシアティブのもと、ケベック州で最も美しい歌声の持ち主たちが集結。オリヴィエ・ゴダンが1854年製エラー ルのコンサート・グランドピアノで伴奏を務めました。マスネはピアノの名手だったこともあり、歌曲のピアノ・パートも冴えた筆致が光り存在感にあふれているこ とがわかります。ピアノは1859年当時のパリで制定されていたピッチ435Hzによるのも注目です。
伴奏はピアノだけでなくチェンバロ、ギター、ハープによるものもあり、変化に富み聴きごたえ満点。音楽史上最も旋律の泉に恵まれた作曲家と称されるマスネ の絶美の世界を存分に堪能できます。資料としても超貴重です。 (Ki)

QUERSTAND
VKJK-2111(1CD)
ヴォルフ:イタリア歌曲集(全46曲)
小さなものでも/噂によると/あなたはこの世の中で/ 祝福あれ、この世をお創りになった方に/幸いなるかな、盲目の者は/誰があなたを呼んだのか/月はひどい嘆きを抱えて/さあ平和を締結しよう/ あなたの魅力のすべてが/あなたは 細い一本の糸で/どれほど長い間/ いいや、若いお方よ!/あなたは高慢だ/友よ、修道服に身を包もう/ 私の恋人は背が低い/戦場に向かう若い人たちよ/ あなたが恋人の死を見たいなら/金髪の頭を/私たち二人は長いこと/ 私の恋人が家の前で歌う/人が言うには/あなた方にセレナーデを/ いったいどんな歌を/私はもう乾いていないパンを食べることはない/ 私の恋人が私を食事に誘った/聞いた話では/ベッドに疲れた身を投げたのに/ 私は侯爵夫人じゃないと言うけれど/あなたの身分は分かっている/ 放っておけばいい!/どうして陽気でいられようか?/ 何を怒っているのかい/私が死んだら/あなたが朝早くにベッドから起きて/ あなたの亡くなったお母さまに祝福があるように/ あなたが、愛する人よ、もし天国に召されるようなことがあれば/ どれだけたくさんの時間を私は無駄にしたことか/あなたは私を一瞥すると/ 緑に幸いがあるように!/もしあなたの家がガラスのように透明だったら/ 昨夜私が目を覚ますと/もうこれ以上私は歌えない/ちょっと静かに黙りなさい!/ あああなたは知っているのか、どれほど私があなたのために/ 深淵が私の恋人の小屋を飲み込むがいい/私にはペンナに住む恋人がいる
ミレッラ・ハーゲン(S)、
トビアス・ベルント(Br)
フランク=インモ・ツィヒナー(P)

録音:2020年7月23―24日 ドイツ ベルリン ダーレム
ヴォルフの傑作、イタリア歌曲集に素晴らしい録音が登場。ズバリ申し上げて、これは今 メキメキと人気ソプラノへと駆け登っているミレッラ・ハーゲンを聞くべきCD。ミレッラ・ハーゲ ンは1984年、バイエルン州ヴュルツブルクの生まれ。彼女の美声はクリスタルに喩えられる ほどの透明で硬質で素晴らしい響き。バロックやモーツァルトを得意とする一方、ピンと張っ た声はロマン派でも圧倒的で、2013年から 2015 年に渡ってバイロイト音楽祭でヴォークリ ンデと森の小鳥を歌った。そして彼女はヴォルフには強い思い入れがあるようで、2012 年、 シュトゥットガルトでの歌曲コンクールでヴォルフを歌ってファイナリストに入っています。それ から 8年後のハーゲンは表現もしっかり練られています。CD では歌曲の録音はどうしてもベ テランが受け持ちがちだが、若く瑞々しい声の歌手によるドイツリートは実に新鮮だ。一方 のバリトンのトビアス・ベルントも素晴らしい。1979 年、ベルリン生まれの中堅。一声聞けば 偉大なフィッシャー=ディースカウの伝統に連なる歌手と分かる逸材。バッハのバリトンとし て大活躍しています。
QUERSTAND
VKJK-2205(1CD)
子供のための歌曲
シューベルト:子守歌 D304
ムソルグスキー:「子供部屋」―ばあやといっしょ,部屋の隅
シューベルト;子守歌 D498
ムソルグスキー:「子供部屋」―カブトムシ,人形と
ルビ:アーメンの歌
ムソルグスキー:「子供部屋」―夕べの祈り
ブラームス:子守歌 Op.49-4
ムソルグスキー:「子供部屋」―木馬に乗って,いたずら猫
チャイコフスキー:嵐の中の子守 Op.54-10
ツァイスル:子どもの歌曲集―眠りの歌
ツェムリンスキー:眠りの歌
ヴァインベルク:7つのイディッシュ語の歌 Op.13
6つの子供の歌 Op139―子守歌
イルゼ・ウェーバー:そして雨が滴る
ヴァインベルク:私が子供を揺すって寝かせると Op.110-4
フックス:子供の死によって
イルゼ・ウェーバー:タニウツギ(ヴィーガラ)
シューベルト:私の揺りかごに D927
アンナ・グラーフ(S)
ハン=リン・ユン(P)

録音:2022年2月21-23日
曲名を見れば分かる通り、子守歌など子供のための歌曲を集めた面白い内容のCD。シ ューベルトの歌曲や、ムソルグスキーの「子供部屋」(全 7曲収録)などの有名曲から、ヴァ インベルクのイディッシュ語の歌、アウシュビッツ強制収容所で処刑された悲劇の詩人、イ ルゼ・ウェーバーの子供のための歌まで、さまざま。 アンナ・グラーフは、ロシア南西部、カフカス(コーサカス)地方のカバルダ・バルカル共和 国の首都ナリチク出身。現地で学んだ後、21 歳でケルンに留学。元々は合唱指揮者にな るつもりだったそうだが、素晴らしく優しく温かい美声の持ち主で、歌手としての活動が主に なった。まだデビューして数年だが既にドイツの地方歌劇場では人気のソプラノです。こ こでの子供向けの歌曲は絶品で、若い母親が愛情いっぱいに子供に歌って聞かせている ような安らぎに満ちています。ハン=リン・ユンは台湾出身のピアニスト。

GENUIN
GEN-22561(1CD)
「境界の影」 〜クリスティアン・FP・クラム(b.1968):歌曲集
(1)境界の影(2004/10)〜6つの歌曲
(2)サルゴン(2001)〜サルゴン・ボウルスの詩による 5つの歌曲
(3)ニーチェ格言集(2019)〜11の格言
(4)静かな反響(2002)(全2曲)
(5)雪は降る(2012)(全10曲)
(1)(3)(5)クリストファー・ユング(Br)、ヤン・ローロフ・ヴォルトハウス(P)
(2)(4)マライケ・シェレンベルガー(Ms)、オリヴィエ・ルシャルドゥール(P)

録音:(1)(3)(5)2021年9月14-15日、(2)(4)2021年10月28-29日、ライプツィヒ
※(2)-(5)世界初録音
ドイツの作曲家クリスティアン・FP・クラム(Christian FP Kram) はエッセンのフォルクヴァン ク大学で音楽理論とピアノを学び、デュッセルドルフのシューマン大学でマンフレー ト・トロヤーンに作曲を、ライプツィヒ音楽大学でペーター・ヘルマンとディミトリ・テルザキスに 師事した。また 2002年から 2004年にかけて、ライプツィヒの HMT で 電気音響作曲コースを受講しました。現代音楽的な無調で硬派な作風。

ANTARCTICA
ANTAR-039(1CD)
ロベール・グロスロ(1951-):作品集
室内オペラ『I Will Come Back』
ウィリアム・バトラー・イェイツの6つの詩
フラマン放送cho
トーマ ス・オリーナン ス(バリトン )
エロイーズ・マス(S)
ブリュッセル・フィルハーモニック
録音:2020年、2021年
ベルギーの作曲家ロベール・グロスロによる、文学と音楽をつなぐ作品集。『I Will Come Back』はオランダの作家アドリアン・ファン・ディス著の同タイトル の小説『Ik kom terug』を原作とした室内オペラ。台本は作曲者の手によるもの。アイルランドの詩人ウィリアム・バトラー・イェイツの詩を用いた歌をカップリ ングしています。どの曲も幻想的で美しい響きと、管楽器と打楽器が活躍する手の込んだ伴奏が印象的。

MSR
MS-1784(1CD)
レスピーギをめぐる友人の輪と彼らの歌曲集
リムスキー=コルサコフ:西は遥か遠く
マルトゥッチ:3つの歌曲Op.84
レスピーギ:森の神々
エルザ・サンジャコモ・レスピーギ(1894-1996):ルバイヤートの四行詩による歌曲
ヴィットリオ・リエッティ(1898-94):マックス・ジャコブの4つの詩の歌曲より
エルザ・サンジャコモ・レスピーギ:3つのスペインの詩による歌曲
レスピーギ:雪が降る、夜、霧、雨
リムスキー=コルサコフ:ニンフ
ガブリエル・ヘーグ(S)
ランドール・フスコ(P)

録音:2020年11月10-12日カリフォルニア、聖ステファン司教教会
レスピーギと彼と関わりの深かった作曲家による歌曲を収録。エルザ・サンジャコモ・レスピーギ はオットリーノ・レスピーギの妻で元は彼の弟子であり歌手でもあったが、作曲家としてもいくつか の作品を残しています。マルトゥッチはレスピーギの師匠です。リムスキー=コルサコフとレスピー ギの関係は意外に思われるかもしれないが、レスピーギは若い頃、コルサコフに師事していた。 収録されている歌曲はいずれも19世紀末から20 世紀初頭の成熟した和声書法と優美でたおや かな旋律に溢れており、楽しめる。ソプラノのガブリエル・ヘーグのリリカルな歌声も素晴らしい。

NIFC
NIFCCD-135(1CD)
モニューシュコ:歌曲集 第3巻
四季/ジグムントの柱の下/3つの花/穏やかな川の上で/運命/マズールへの呼びかけ/私のコロヴァイ/小さなナイチンゲール/即興曲/天使の子/氷上のボール/鹿毛の雄馬を飼っていた/水を求めて/村長の歌/盗癖/涙/幸せな日々/夕暮れに/村のハーディー・ガーディー・マン(3)/漁師/歌「Lo the sun it’s dial’s hidden」/ラメント第5番/酔い騒ぐ老人/マチェク
マリウシュ・ゴドレフスキ(Br)、
ラドスワフ・クレク(ピリオド・ピアノ/クラール&ザイトラー1864)

録音(ライヴ):2021年1月3日-6日、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
2019年に生誕200年を迎えNI-FC(ポーランド国立ショパン研究所)がその作品の再発見、再評価に総力を挙げている作曲家、スタニスワフ・モニューシュコの歌曲集第3弾!モニューシュコは「ポーランド・オペラの父」と言われ、フレデリック・ショパンと並ぶポーランドを代表する作曲家の一人です。近年ではピリオド楽器による主要なオペラ作品のリリースが続いており、歌曲集も継続しています。前作(NI-FCCD116)に引き続き、ポーランドの国内外の多くのオペラ・シーンで活躍し、ドイツ・リート、イギリス・バロックなどもレパートリーとするポーランド有数のバリトン歌手、マリウシュ・ゴドレフスキが歌います。今作では1864年製のクラール&ザイトラーのピアノが使用されており、前作までとはまた違った響きを出しています。

Lyrita
SRCD-409(1CDR)
ウィリアム・ブッシュ:歌曲集
ジェラルド・フィンジ:ぼくが早朝の太陽の中に横になっているとき**
エリザべス・ポストン:スウィート・サフォーク・オウル*
フィンジ:ただ放浪する者だけが**
ウィリアム・ブッシュ:まどろみの歌§、
中秋の名月**、スウィート・コンテント*
マイケル・ヘッド:ホワイ・ハヴ・ユー・ストールン・マイ・デライト?§
フィンジ:おお, 見るも美しい**
ブッシュ:妖精たち*、休憩*
フィンジ:喜びに**/ヘッド:歌手§
ブッシュ:ケンタウロス**、
秋へのオード**、もう泣かないで*、
こだまする野辺§、羊飼い§、
ベルマン**、青い鳥**、幸せな日々だった*、ロウエスト・ツリーズ・ハヴ・トップス**、イフ・ゾウ・ウィルト・イーズ・シン・ハート§、スノードロップ・イン・ザ・ウィンド§
フィンジ:収穫**
ポストン:スノードロップ・イン・ザ・ウィンド*
ブッシュ:来たれ, 来たれ, 私の人生の喜びよ§
ヘッド:親愛なる喜び§
ポストン:スウィート・サフォーク・オウル*
ダイアナ・ムーア(Ms)*、
ロデリック・ウィリアムズ(Br)**、
ロビン・トリッチュラー(T)§、
ジョン・レイド(P)

録音:2021年6月21日-23日、ワイアストン・レイズ(イギリス)
20世紀前半にコンサート・ピアニストとしても活躍したイギリスの作曲家、ウィリアム・ブッシュの歌曲集。アルバムには、ブッシュと同世代のイギリスの作曲家、ジェラルド・フィンジ、エリザベス・ポストン、マイケル・ヘッドの作品をカップリング。
2016年ロイヤル・フィルハーモニック協会賞を受賞、リーズ・リーダー音楽祭2016の芸術監督も務め、日本ではバッハ・コレギウム・ジャパンとの定期的な共演でも知られる名バリトン、ロデリック・ウィリアムズなど、イギリスを代表する豪華歌手陣による万全の態勢で、知られざるブッシュの作品の魅力を伝えていきます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Avie
AV-2547(1CD)
ヘヴンリー・バッハ〜バッハ:アリアとカンタータ集
バッハ:カンタータ第51番「全地よ、神に向かいて歓び呼ばわれ」 BWV.51
ヨハネ受難曲BWV.245より アリア 「わが心よ、溢れる涙となり溶け出し」
カンタータ第202番「いまぞ去れ、悲しみの影よ」 BWV.202(結婚カンタータ)
ヨハネ受難曲 BWV.245より アリア 「われもまた汝に従い行かん」
アマンダ・フォーサイス(S)、
アポロズ・ファイア、
ジャネット・ソレル((指)ハープシコード)

録音:2021年4月23日-26日、ファースト・バプテスト教会(シェーカー・ハイツ、アメリカ)
2016年3月5日-7日、2018年2月9日&12日、セント・ポール教会(クリーブランド・ハイツ、アメリカ)
ビルボード・チャート第1位、2015年の第57回グラミー賞では「BEST OPERA RECORDING」に輝いたアメリカのソプラノ、アマンダ・フォーサイスと、アムステルダムでグスタフ・レオンハルト、アメリカでロジャー・ノリントン、レナード・バーンスタインに師事した才女ジャネット・ソレルが創設したアメリカ、クリーヴランドのピリオド・オーケストラ、アポロズ・ファイアによるバッハの神聖な音楽。
本アルバムでは、ソプラノの重要レパートリーとして挙げられる2つのカンタータに、ヨハネ受難曲から崇高なアリアをカップリング。高音域による技巧を要求されるこれらの作品で、フォーサイスは芯のある歌声と妙技を見事に発揮。天上へと響き渡る至高のひと時を聴かせてくれます。

Etcetra
KTC-1731(1CD)
リエラント:グイード・ゲゼルの詩による歌曲集
ヨーゼフ・リエラント(1870-1965):Avondstemmen Op.8-4/k’En hoore u nog niet Op.46-1/Ego Flos(1920) Op.77/5つの霊歌(1905) Op.44/Liederenkrans(1904) Op.38/Eerste communielied(1904)/Smeeklied Op.68-3/Zielzuchten(1901) Op.34
エミリエ・デ・フォフト(S)、
ピーター=ヤン・フェルホーエン(フォルテピアノ)
ベルギー出身の司祭であり詩人であるグイード・ゲゼルの詩による歌曲集。ヨーゼフ・リエラント(1870-1965)は同郷であったゲゼルの詩を広めるためにこの歌曲集を作ったと言われています。現在では19世紀のベルギーを代表する詩人と考えられているゲゼルの詩は抒情性に満ちており、リエラントにインスピレーションを与えました。
Etcetra
KTC-1725(1CD)
ガーランド〜ソプラノ、ヴァイオリンとハープのための16の歌曲
ブリテン:Bonny at morn、She’s like the Swallow
ヘンデル:燃えるようなバラ HWV210
リムスキー=コルサコフ:Plenivshis’rozoy, solovey - Enslaved by the Rose, the Nightingale Op.2-21
パンクラス・ロワイエ:L’Aimable
ブリテン:イリュミナシオン Op.18
R.シュトラウス:明日 Op.27-4
ヘンデル:甘い静けさ、やさしい泉よ HWV205
ブリテン:I wonder as I wander、キャロルの祭典 Op.28
ピアソラ:チキリン・デ・バチン
トリオ・ギリュー
ソプラノ、ヴァイオリンそしてハープという珍しい編成のトリオによる歌曲集。2021年に結成された若いこのトリオは、特に20世紀と現代作曲家の作品に力を入れながらも、その他の時代の音楽もレパートリーにしています。それぞれ国内外のコンクールで受賞歴のある三人の編成に合わせた特別な編曲でお楽しみいただけます。

Signum Classics
SIGCD724(1CD)
ペンブルックのクリスマス
1. パトリシア・ファン・ネス:Archangelus/2. エイドリアン・ピーコック:Venite, Gaudete!/3. メリッサ・ダンフィ:Halcyon Days、4. O Oriens/5. ジェイムズ・マクミラン:O Radiant Dawn/6. エマ・ジョンソン:I Sing of a Maiden/7. ケレンザ・ブリッグス:A Tender Shoot/8. ペンブルック・カレッジ少女合唱団:Gaudete!/9. ルーシー・ウォーカー:My Heart, O God/10. ケタキ・プラティヴァディ:オン・クリスマス/11. ロデリック・ウィリアムズ:おお,神よ/12. ウィル・トッド:我が主,来たりて/13. エレノア・デイリー:The Huron Carol/14. ペンブルック・カレッジ少女合唱団:The Pembroke Carol/15. オラ・イェイロ:Serenity/16. セシリア・マクドウォール:Lo! He Slumbers/17. ベン・ポニア:Seeing the Star/18. サミュエル・コールリッジ=テイラー:The Evening Star/19. エリック・ウィテカー:Lux Aurumque/20. ペンブルック・カレッジ少女合唱団:きよしこの夜/21. ジョン・ラッター(オワイン・パーク編):The Very Best Time of Year
ケンブリッジ・ペンブルック・カレッジ礼拝堂cho、
アナ・ラップウッド(指)、
ペンブルック・カレッジ少女cho (3,6-8,12-14,17,20)、
エマ・ジョンソン(クラリネット、6)、
ウォリス・パワー(Vc、15)

録音:2022年3月25日-27日、セント・ジョージ教会(ケンブリッジ、イギリス)
ケンブリッジ・ペンブルック・カレッジ礼拝堂合唱団とアナ・ラップウッドによる初めてのクリスマス・アルバムが登場!21歳という若さでケンブリッジ・ペンブルック・カレッジ礼拝堂合唱団の音楽監督となったアナ・ラップウッドの指揮で、伝統的なキャロルからジェイムズ・マクミラン、メリッサ・ダンフィといった現代作曲家の作品まで幅広く収録されています。そのうち半数近くの曲ではラップウッドが創設したペンブルック・カレッジ少女合唱団も参加し、ケンブリッジ・ペンブルック・カレッジ礼拝堂合唱団とともに美しいアンサンブルを聴かせています。その美しさは驚異的でまさに聖なる夜を祝うにふさわしいものとなっています。

Nimbus Alliance
NI-6431(1CDR)
ソングズ・オヴ・セレブレーション
エマ・ジョンソン:ソングズ・オヴ・セレブレーション
ジョナサン・ダヴ:パイド・パイパー
ミコラ・レオントヴィチ(ジョンソン編):鐘のキャロル
伝承曲(ジョンソン編):コヴェントリー・キャロル
グルーバー(ジョンソン編):きよしこの夜
ジョンソン:「クリスマスおめでとう」による変奏曲(クラリネットとピアノ版)
バッハ(ジョンソン編):主よ、人の望みの喜びを
エマ・ジョンソン(クラリネット、ナレーター)、
グロスター大聖堂聖歌隊、
エイドリアン・パーティントン(指)、
ジョン・レネハン(P)

録音:2022年3月9日-11日、グロスター大聖堂(イギリス)
イギリスで最も有名なクラリネット奏者のひとり、エマ・ジョンソンによるクリスマス・アルバム。これまでに30以上の録音があり、 一部の録音はSpotifyで300万回再生されるなど世界的にも人気を誇るエマ・ジョンソンの自作や「きよしこの夜」や「主よ、人の望みの喜びを」などの編曲を含むクリスマス・アルバムは、彼女がナレーションも務めた「ハーメルンの笛吹き」を題材にしたジョナサン・ダヴの作品も含めた充実の内容です。ジョンソン作曲の「ソングズ・オヴ・セレブレーション」は、近年ダブリン、ロンドン、そして東京でも演奏されています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ODRADEK RECORDS
ODRCD-421(2CD)
エミーリオ・アリエータ(1823-1894):芸術歌曲全集
ジプシー女(第1版)/夕べに/ある赤子の死に/漕げ!/ジプシー女(第2 版 ポロネーズ風)/運命/コレラ伝染病/気紛れ/美女/ オアシス/憂鬱/追放された娘/湖上で/天才/欲求/悲哀/溜め息/ トルクワートへのエレオノーラの告別/君に!/モリスコのセレナータ/ 棘のない薔薇/少女たちの眼差し/少女一人/親交/影/ レパントの海戦でのセルバンテス/捨てられた娘 第1番/春/国民の嘆き/ ああ、天の快さよ!/平和/哀れなグラナダよ!/独白/捨てられた娘 第2番
ソフィア・エスパルサ(S)、
リナルド・ゾック(P)
アリシア・グリフィツ・トゥリーリャス(ハープ;悲哀)

録音:2021年2月17-22日,12月7―9日 イタリア アブルッツォ州 モンテシルヴァーノ
19世紀のスペインの作曲家、エミーリオ・アリエータ(1823-1894)の芸術歌曲を集めた CD。正確なことは分からないが世 界初録音の曲が多く含まれていると思われます。アリエータはナヴァラのプエンテ・ラ・レイナの生まれ。マドリードで学んだ後、 イタリアに渡りミラノ音楽院でイタリアの音楽を学び、1846 年には最初のイタリア・オペラ「イルデゴンダ」を初演。その後マドリ ードに戻るもしばらくはイタリア直伝の音楽を書いていたが、後半生はサルスエラに身を投じた。アリエータの CD はほとんど がサルスエラとそのアリア、それにイタリア・オペラが加わるだけで、当時人気を博した彼の歌曲はあまり顧みられなかった。 ここに CD2枚に彼の歌曲がまとまったことは大変意義深くまた未知の宝との出会いが生まれた。イタリア語ありスペイン語あ り、音楽もイタリア風ありスペイン風あり、ともかくいずれも素敵な曲ばかりだ。 ソフィア・エスパルサはスペイン、ナヴァラ州パンプローナ生まれのソプラノ。美声のソプラノで、スペインを中心に活躍してい る。リナルド・ゾックはイタリア、トリエステ生まれのピアニスト。ODRADEK からはリストのヴェルディによるパラフレーズ集 (ODRCD 309)、アルトゥール・ピサロと組んだドヴォルザークのピアノ連弾曲集(ODRCD 323)、同じくベートーヴェンの4手ピ アノ作品全集(ODRCD 335)、ヘスス・ガルシア・レオス作品集(ODRCD 347)と立て続けに録音が出ています。 ※ブックレットに歌詞は掲載されておりません。 ※※CD の収録曲は上記34曲です。デジタル配信に含まれるボーナス2 曲は含まれていません。

ACCENT
ACC-26504(2CD)
エステルハージ・ミュージック・コレクション Vol.4
M・ハイドン:オラトリオ『皇帝コンスタンティヌス1世の遠征と勝利』(1769)
エメーケ・バラート(ソプラノ;神学)
クラーラ・コロニツ(ソプラノ;弱気)
テオドーラ・ラフティス(ソプラノ;哲学)
シャンタル・サントン =ジェフェリー(ソプラノ;信仰)
ストレーリ・カタリン(ソプラノ;勇気)

ジェルジュ・ヴァシェジ(指揮 )
オルフェオO、パーセルcho

録音:2016年5月25-27日 / ハンガリー、ベラ・バルトーク国立コンサートホール
今では完全に兄ヨーゼフの影に隠れているものの、生前は高く評価されていたミヒャエル・ハイドン。近年、ミヒャエルの作品とその画期的な書法が再発見され つつあります。ここに収められたオラトリオはブダペストのエステルハージ音楽資料館で発見されたもので、当盤が世界初録音になります。エステルハージ家の音楽 遺産を紹介する「エステルハージ・ミュージック・コレクション」の第4弾。
四旬節のためのオラトリオとして書かれ、1762年にザルツブルクで初演された『皇帝コンスタンティヌス1世の遠征と勝利』。312年ローマ帝国のミルウィウ ス橋の戦いにおいて、神から印を授かった皇帝コンスタンティヌス1世が勝利を収め、キリスト教に改宗する場面を取り上げており、信仰、勇気、弱気、神学といっ た登場人物がキリスト教の教義や信仰について、コンスタンティヌスの勝利について論争を繰り広げます。
ミヒャエル・ハイドンはこの神学論争をみずみずしい音楽で色彩豊かに表現しており、その充実した書法は当時の宮廷歌手や管楽器奏者の質の高さを物語って います。 (Ki)

CPO
CPO-555360(1CD)
NX-B10
カール・ヴァイグル(1881-1949):作品集
3つの歌曲 - ソプラノと管弦楽のために
狂詩曲 - 弦楽オーケストラのために
ピアノ協奏曲 ヘ短調 Op. 21
リナ・ジョンソン(S)
オリヴァー・トリンドル(P)
イェナPO
ジモン・ガウデンツ(指)

録音:2022年4月28-29日、2021年6月21-22日、2022年6月21-22日
オーストリアの上流階級出身のカール・ヴァイグル。シェーンベルクと親交を育みながらも、自身は決して十二音技 法には手を染めず、若い頃に影響を受けたマーラーの作風を受け継ぎ生涯後期ロマン派の曲調を貫いた作曲家 です。1925年にはウィーン市賞を受賞、フルトヴェングラーら著名な演奏家たちが挙って彼の作品を演奏しました が、ユダヤ系であったため、ナチスの侵攻に伴い自身はアメリカに亡命。作品の演奏を禁じられたため長い間忘れ られてしまいました。しかし、20世紀の終りに巻き起こった「退廃音楽」の発掘と再評価によって近年注目が高 まっています。 このアルバムには1906年作曲の弦楽六重奏曲を原曲として1931年に書かれた弦楽オーケストラのための「狂 詩曲」、同じく1931年の「ピアノ協奏曲」、1916年に書かれた「3つの歌曲」の3作品を収録。ピアノ協奏曲だけ は少しだけ先進的な味わいを持っていますが、基本的には調性感のある耳なじみのよい作品に仕上がっていま す。ピアノ協奏曲を演奏するのはヴェテラン、オリヴァー・トリンドル。ノルウェー出身の若きソプラノ、リナ・ジョンソンの 美しい歌声も聴きどころです。

Gramola
GRAM-99280(1CD)
R・シュトラウス/ロット/マーラー: 歌曲集
R・シュトラウス:献呈 Op. 10-1
 万霊節 Op. 10-8/峡谷 Op. 51-1
 孤独 Op. 51-2
 黒髪を この頭上に拡げ Op. 19-2
 ひそやかな誘い Op. 27-3
 解き放たれて Op. 39-4
ハンス・ロット(1858-1884):歌い手
 精霊の挨拶
 さすらい人の夜の歌
マーラー:二度と会えない
 死んだ鼓手
 シュトラスブルクの砦の上
 少年鼓手/原光
ギュンター・グロイスベック(Bs)
マルコム・マルティノー(P)

録音:2022年8月14-16日
オーストリアのバス歌手ギュンター・グロイスベック。これまでにもブラームスやマーラーなどのドイツ・リートの録音で、 その深く力強い声を披露、絶賛されました。今作では、長く共演を重ねるピアニスト、マルコム・マルティノーととも に、R・シュトラウスの様々な歌曲、マーラーの「子供の不思議な角笛」と「若き日の歌」から、そしてハン ス・ロットの3つの歌曲を歌っています。中でもマーラーに影響を与えたハンス・ロットの歌曲は録音が少なく、ここで 聴ける3曲は貴重なものと言えるでしょう。

BIS
BISSA-2568(1SACD)
『エコー(Echo)- 時代を越える歌』
バッハ:サラバンド(Sarabande)(「パルティータ第4番 ニ長調 BWV 828」から)
●思え、わが心よ(Gedenke doch, mein eist, zurucke)(ブリテンによる編曲「5つの宗教的歌曲」第1曲)
バッハ:サラバンド(Sarabande)(「フランス組曲第3番 ロ短調 BWV 814」から)
甘き死よ来たれ(Komm, susser Tod)(ブリテンによる編曲「5つの宗教的歌曲」第4曲)
バッハ:コレンテ(Corrente)(「パルティータ第6番 ホ短調 BWV 830」から)
いと尊きイエスよ(Liebster Herr Jesu)(ブリテンによる編曲「5つの宗教的歌曲」第3曲)
ヒュー・ワトキンズ(1976-):エコー(Echo)(2017)(ソプラノとピアノのための)
  T.エコー(Echo)
  U.恍惚の一瞬には(For each ecstatic instant)
  V.悲しみが燃え尽きるものなら(If grief could burn out)
  W.あなたが年老いたとき(When you are old) 
  X.青ざめた赤子(Baby blue)
パーセル(c.1659-1695):
 美しい柔和さが(By beauteous softness)(トーマス・アデスによる編曲(2017))
 しばし楽の音に(Music for a while)(マイケル・ティペットとウィルター・バーグマンによる編曲(1949))
伝承曲(ブリテン編)
彷徨いながら不思議に思う(I wodner as I wander)(c.1941)
ホワイト・ロックのデイヴィッド(Dafydd y Garreng Wen) (「8つの民謡の編曲」(1976)から コリン・マシューズによるピアノ版)
なんと優しいエコーの答え(How sweet the answer)(「民謡の編曲 第4巻」(1957)から)
デボラ・プリチャード(1977-):世界(The World)(2021)
シェリル・フランシス=ホード(1980-):嘆き(Lament)(2012)
エロリン・ウォレン(1958-):地に平和を(Peace on Earth)(2006)
ルビー・ヒューズ(S)、
ヒュー・ワトキンズ(P)

録音:2021年4月28日-5月1日/ポットンホール(ウェスルトン、サフォーク、イングランド)
イギリスのソプラノ歌手、2011年から2013年の BBC New Generation Artists に選ばれたひとり、ルビー・ヒューズ Ruby Hughes は、2014年の『ヴェネツィアのクリスマス』(BIS SA-2089)、ヴァンスカとミネソタSOのマーラーの「復活」(BIS SA-2296)、ユナイテッド・ ストリングズ・オブ・ヨーロッパの『リニューアル』(BIS SA-2549)の録音に参加、『愛と喪失のヒロインたち』(BIS SA-2248)に始まる3枚のリサイタル・ アルバムをリリースしてきました。
作曲家でピアニストのヒュー・ワトキンズ Huw Watlkins(1976-)と共演した新作の『エコー(Echo)』は、「時代を越える歌(songs across the ages)」の副題をもち、それぞれの音楽で語り、たがいに愛情をこめて「響きあう」17世紀から現代の作曲家たちの作品によるプログラムのアルバムです。「時 を越える感情の結びつきを示唆する」バッハのソロ・キーボードのための「サラバンド」と「コレンテ」、ブリテンがバッハの曲を「現代の音楽」に作っ た「5つの宗教的歌曲」と、イギリスの民謡の編曲。「8つの民謡の編曲」の〈ホワイト・ロックのデイヴィッド〉は、ウェールズ生まれのヒューズとワトキンズに敬意 を払って選ばれ、コリン・マシューズが作ったピアノ共演版で演奏されます。パーセルの「美しい柔和さが」と「しばし楽の音に」は、トーマス・アデス、マイケル・ティ ペットとウィルター・バーグマンによる版による演奏です。
ヒュー・ワトキンズの歌曲集「エコー」は、クリスティーナ・ロセッティ、エミリ・ディキンソン、フィリップ・ラーキン、W・B・イェイツ、デイヴィッド・ハーセン トの詩がテクストに使われています。メイン・プログラムにふさわしい、詩情と内省の音楽です。カーネギーホールとウェールズのプレスティン音楽祭からルビー・ ヒューズのために委嘱され、2017年10月にニューヨークで初演されました。
プログラム最後の3つの歌は、イギリスの作曲家による作品です。デボラ・プリチャード Deborah Pritchard(1977-)が、ヘンリー・ヴォーン Henry Vaughan(1621-95)の詩に作曲した、ルビー・ヒューズのための「The World(世界)」。シェリル・フランシス=ホード Cheeryl Frances-Hoad (1980-)のアンドルー・モーション Andrew Motion(1952-)の詩による「Lament(嘆き)」。エロリン・ウォレン Errollyn Wallen(1958-)が自身で 詩を書いた「クリスマスキャロル」の「Peace on Earth(地に平和を)」。 前作の『新しい命と愛の歌(Songs for New Life and Love)』(BIS SA-2468)に「ガーディアン」紙が呈した「美しい演奏による、想像力あふれるリ サイタル」の賛辞が「こだま」するアルバムです。 (Ki)

CALLIOPE
CAL-22103(1CD)
夜に〜シューマン&シューベルト
シューマン:幻想小曲集 Op.73(クラリネットとピアノのための)、
 「4つの二重唱曲」Op.78より第3曲「君を想う」(ソプラノ、バセット・ホルンとピアノのための)、
 アダージョとアレグロ Op.70(バセット・ホルンとピアノのための)
シューベルト
:歌劇「謀反人たち」D.787より「ヘレーネのロマンス」(ソプラノ、バセット・ホルンとピアノのための)、
 岩の上の羊飼い D.965(ソプラノ、クラリネットとピアノのための)
シューマン:3つのロマンス Op.94(クラリネットとピアノのための)、
 3つの二重唱曲 Op.43(ソプラノ、バセット・ホルンとピアノのための)、
 「スペインの歌遊び」Op.74より第4曲「夜に」(ソプラノ、バセット・ホルンとピアノのための)
フランク・ルッソ(クラリネット、バセット・ホルン)、
リア・ナヴィリアット・クンチッチ(S)、
ロリアンヌ・コルネイユ(P)

録音:2020年9月7日-10日、パリ(フランス)
1986年生まれのフランスのクラリネット奏者フランク・ルッソによるファースト・アルバム、シューマンとシューベルトのクラリネット作品集。パリ国立高等音楽院で学び「プラハの春」クラリネット国際コンクール、ドビュッシー国際クラリネットコンクールなどの受賞歴のあるフランク・ルッソが、クラリネットとバセット・ホルンを駆使し、クラリネット、ソプラノとピアノといった珍しい編成の楽曲まで、温かみのある音色を存分に活かして紡いでいきます。

Da Vinci Classics
C-00625(1CD)
フェルナンド・ロペス=グラサ(1906-1994):フェルナンド・ペソアの詩による歌曲集 シルヴィア・レガッツォ(Ms)、
クラウディオ・プロイエッティ(P)

録音:2020年9月、クラシカル・レコーディング・スタジオ(ペルージャ、イタリア)
フェルナンド・ロペス=グラサ(1906-1994)が20世紀を代表するポルトガル人作曲家であるとすれば、詩人フェルナンド・ペソア(1888-1935)はこのレコーディング・プロジェクトの真の魂を構成し、この2人が共に大きく多面的で、そして非常に複雑な宇宙(歌曲集)を創造することになったのだと言えるでしょう。
メゾ・ソプラノのシルヴィア・レガッツォの歌声が、この20世紀ポルトガルの作曲家と詩人の精神を現代に蘇らせます。

DUX
DUX-1726(1CD)
アレクサンドラ・ブレイザ:夜想曲風に〜声楽とピアノのための作品集
レクサンドラ・ブレイザ(b.1963):イン・ア・ポアー・A
日本の鳥*/ヌースへのオマージュ
3つの歌*/夜想曲風に/雲**/我が祖国にて**/ノモスのスタディ
マウゴジャタ・フルヘ=ユルチク(P)、
イリナ・ウシャノヴァ=ルドコ(S)*、
アダム・ザレンバ(Br)**

録音:2021年(ポーランド)
ポーランドの現代作曲家、アレクサンドラ・ブレイザは、フェリクス・ノヴォヴィエイスキ音楽院で作曲と音楽理論を学び、これまでに、タデウシュ・バイルト若手作曲家コンクールで2度入賞、ニュー・ロンドン室内合唱団主催の国際作曲家コンクールでファイナリスト、カトヴィツェで開催された国際詩篇コンクールで第2位に輝くなど、多くのコンクールで入賞を果たしています。
本アルバムでは、ブレイザがメインとしているピアノ作品と、アート・ソング(P伴奏付き詩歌)を収録。ピアノは、多くの現代作曲家の作品を初演してきたマウゴジャタ・フルヘ=ユルチク。ユルチクは、フェリクス・ノヴォヴィエイスキ音楽院と、ショパン音楽院ではタチアナ・シェバノワの下で研鑽を積み、7年間ティーチングアシスタントも務めています。
DUX
DUX-1693(1CD)
フェリクス・ノヴォヴィエイスキ:オラトリオ 「放蕩息子の帰還」 (オリジナル版/ドイツ語歌唱)
アグニェシュカ・レーリス(メゾ・ソプラノ/母親)、アルノルト・ルトコフスキ(テノール/息子)、ウカシュ・コニェチュニ(バス/父親)、マレク・パヴェウェク(Org)、クラクフ・シマノフスキ・フィルハーモニーcho、フェリクス・ノヴォヴィエイスキ・ヴァルミア=マズリPO、ピオトル・スウコフスキ(指)

録音:2020年9月&2021年6月(ポーランド)
ポーランド後期ロマン主義の作曲家、指揮者、教師、オルガン奏者、フェリクス・ノヴォヴィエイスキによる最初の大編成作品、オラトリオ 「放蕩息子の帰還」。この作品は、ベルリンでブルッフの下で研鑽を積んでいた1901年に作曲され、ローマ賞を受賞。1993年に世界初演がされました。それ以降は、ほとんど上演される機会はありませんでしたが、合唱指揮者やオルガン奏者としての経験も活かされ、楽器の特性を多用途に用いたオーケストラの華々しく力強いサウンドと、旋律美溢れる合唱、オルガンの重厚なハーモニーの調和が見事に取れた作品です。今日では、シマノフスキ、カルウォヴィチらと並び、ポーランドの同世代の作曲家として重要視されているノヴォヴィエイスキの大作が甦ります。
DUX
DUX-1853(1CD)
ヴワディスワフ・ジェレンスキ(1831-1921):ピアノ作品集と歌曲集
1. 幻想的アレグロ「夢」Op.15/2. 牧歌 Op.63-2/3-5. Wiazanie dla buni/6. マズルカ Op.31-1/7. マズルカ Op.31-2/8. 空想 Op.48/9. Opuszczona Op.10-3/10. Teschnota Oo.25-3/11. Zazulka Op.10-1/12. 真夏の夜の夢 Op.23-1/13. Slowiczku moj/14. 優雅な女の子 Op.25-5/15. Co bym ci chciala dac Op.25-6/16. Mlodo zaswatana Op.19-1/17. Czarna sukienka Op.12-1/18. Marsz uroczysty ku czci Mickiewicza Op.44/19. ショパンの影/20. Wspomnienie Op.8-3
マリア・ガブリス=ヘイク(P)、
マルタ・トリブレツ(ソプラノ、9-17,19-20)

録音:2021年
音楽教師として活躍しクラクフ音楽アカデミーの院長としても活躍したポーランドの作曲家、ヴワディスワフ・ジェレンスキ(1831-1921)。彼が遺したピアノ曲と歌曲の著名な作品と、最近発見された作品をこのアルバムでは収録しています。ジェレンスキは交響曲を始めとした管弦楽作品の他、特に声楽作品を多く作曲しました。

Rondeau
ROP-6211(1CD)

PROP-6211(1CD)
国内盤仕様
税込定価
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626(1791)(編曲・補筆完成:ビルガー・ピーターゼン、フランツ・クサヴァー・ジュスマイヤー)
ゲオルク・ヨーゼフ・フォーグラー(1749-1814):ルイ16世のための葬送音楽(SCHV 154)(ハルモニームジーク版/世界初録音)
アントーニオ・サリエーリ:深き淵より(合唱と管弦楽のための/世界初録音)
グーテンベルク室内cho
ノイマイヤー・コンソート、
フェリックス・コッホ(指)、
谷垣千沙(S)、
レベッカ・シュトルツ(A)、
ファビアン・ケリー(T)、
クリスティアン・ヴァークナー(Bs)

録音:2019年10月23日-26日、ゼンガーハレ(ザウルハイム、ドイツ)
マインツ音楽大学の教授、ヨハネス・グーテンベルク大学マインツのコレギウム・ムジクムの指揮者、フランクフルト古楽フォーラムの芸術監督などを務める指揮者、チェリスト、音楽教師のフェリックス・コッホと、コッホが2007年に設立したドイツのバロック・オーケストラ「ノイマイヤー・コンソート」。そしてヨハネス・グーテンベルク大学マインツ合唱アカデミーのエリート合唱団として2013年に設立されたグーテンベルク室内合唱団。新たに再構築されたバッハの「マルコ受難曲」の1744年版録音(CHR77423)などでも話題を呼んできた彼らの次なる注目すべきレコーディング・プロジェクトは、モーツァルトのレクイエム!
モーツァルトの弟子フランツ・クサヴァー・ジュスマイヤー(ジュースマイヤー)が補筆完成させた版をベースに、マインツ音楽大学音楽理論科教授のビルガー・ピーターゼンが「ラクリモーサ」の後の「アーメン・フーガ」をモーツァルトのスタイルと精神で完成させ、コッホが「マインツ版モーツァルト・レクイエム」と呼ぶ作品が生まれました。
更に、モーツァルトと同世代の作曲家、アントーニオ・サリエーリ(アントニオ・サリエリ)とゲオルク・ヨーゼフ・フォーグラーの2つの世界初録音作品が、このレパートリーを補完し、アルバムをより魅力的なものとしています。
Rondeau
ROP-6196(1CD)

PROP-6196(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ヴェルディ:レクイエム ライプツィヒ大学cho
ライプツィヒ・メンデルスゾーンO、
ダヴィット・ティム(指)、
ヴィクトリヤ・カミンスカイテ(S)、マリー・ヘンリエッテ・ラインホルト(Ms)、アンドレ・ハマスミー(T)、ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(Bs)

録音(ライヴ):2018年11月24日、ライプツィヒ聖トーマス教会(ドイツ)
2005年にライプツィヒ大学の音楽監督に就任し、同大学で様々な学問を修めながら音楽に情熱を注ぐ若い学生たちによって構成されるライプツィヒ大学合唱団を指揮してライプツィヒ音楽界を支えるダヴィット・ティム(ダーフィト・ティム)。ライプツィヒ音楽演劇大学(フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学ライプツィヒ)の卒業生を中心に結成され、現在は地元の音楽家に加えドイツ全土、場合によっては海外からの演奏家も加わって演奏会ごとに新しく結成されるというライプツィヒ・メンデルスゾーンO。ダヴィット・ティムと歴史的な演奏を得意とするメンデルスゾーンOによるライヴ録音は、ピリオド楽器によるヴェルディの「レクイエム」という注目プログラムが登場!
バッハやモンテヴェルディの演奏ではもちろん、モーツァルトやメンデルスゾーンの作品でもピリオド楽器による録音は珍しくなくなりましたが、ヴェルディではまだ限られているピリオド楽器演奏。19世紀末には近代的なオーケストラが定着してきましたが、個々の楽器については地域差が大きく、新しい楽器が普及するスピードもまちまちでした。今回の録音では、弦楽器はガット弦を使用し、当時の標準的なピッチであったA4=438Hzを選び、ヴェルディになじみのある音色を探求。特に管楽器は当時使われていたものとかなり違っており、4本のファゴットに加え、4本のトロンボーン、更に低音域はオフィクレイド(ここではキー式ではなくヴェルディの時代に発展したヴァルヴ式のオフィクレイド)が補っています。作曲家が意図した音色を細部に至るまで再現し自在に操るライプツィヒ・メンデルスゾーンOと、情熱的で感情的なライプツィヒ大学合唱団の若々しい合唱、ドイツの優れた声楽ソリストたち、そしてヴェルディが考えていたような楽器の組み合わせによって、魅力的で刺激的な「レクイエム」の録音が完成しました。
Rondeau
ROP-6244(1CD)
フリードリヒ・テオドール・フレーリヒ(1803-1836):リート&悲歌集
8つのドイツ風カンツォーネ Op.3(Pのための)
Deklamatorische Gesange
クラウス・メルテンス(Bs-Br)、
ヴォロディミール・ラヴリネンコ(P)

録音:2022年7月6日-8日
1803年にスイスのブルックに生まれたフリードリヒ・テオドール・フレーリヒは、33歳の若さで亡くなってしまいましたが、スイスの初期ロマン派の重要な作曲家のひとりです。現在その作品はあまり演奏される機会に恵まれていませんが、バーゼル大学図書館のアーカイヴには700以上の作品が保管されています。それらの作品は、2017年以降ブルックに拠点を持つ国際フリードリヒ・テオドール・フレーリヒ協会によって再発見され、少しずつ編集されるとともにコンサートで演奏されました。バス・バリトンのクラウス・メルテンスは、フレーリヒの足跡を辿りながら、リート伴奏の名手であるヴォロディミール・ラヴリネンコを迎えて歌い上げます。
Rondeau
ROP-8003(1CD)
ア・セレブレーション・オヴ・ブリティッシュ・フォークソング
デイヴィッド・デ・ワーレン編:4つのイングリッシュ・フォークソング
ベンジャミン・ブリテン編:ザ・サリー・ガーデンズ、リトル・サー・ウィリアム、O Can Ye Sew Cushions?
ピーター・ホワイト編:4つのブリティッシュ・フォークソングより
ブリテン編:ザ・スリー・ゼイ・グロウ・ソウ・ハイ
グレイストン・ビル・アイヴズ:On a Summer’s Morn
ブリテン編:The Bonny Earl O’Moray、The Ash Grove
ワーレン編:The Skye Boat Song
トリニティ少年cho、
デイヴィッド・スウィンソン(指)、
レティシア・フェデリッチ(Org)

録音:2019年9月20日-22日、トリニティ・スクール・コンサート・ホール
ヴィクトリア朝後期に再発見されたイギリス民謡の多くは20世紀イギリスの作曲家たちに多大な影響を与えました。例えばブリテンがそのひとりとして挙げられるでしょう。このアルバムにはそうした新たに編曲されたイギリス民謡を収録しており、ロンドンの名門校トリニティ・スクールに創設されたトリニティ少年合唱団が透き通るような美しい歌声を聴かせてくれています。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-078(1CD)

NYCX-10357(1CD)
国内盤仕様
税込定価
二つのレクイエム
サリエリ:レクイエム ハ短調(1804)
モーツァルト:レクイエム ニ短調(1791・未完/補筆: F.X.ジュスマイヤー[1766-1803])
ヴァレンティーナ・ナフォルニータ(S)
アンブロワジーヌ・ブレ(A)
ロビン・トリッチュラー(T)
アンドレアス・ヴォルフ(Bs)
ル・コンセール・スピリチュエル(古楽器&声楽アンサンブル)
コンサートマスター:テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト
フランソワ・サンティヴ(大オルガン)
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2021年11月19-23日ヴェルサイユ王室礼拝堂、フランス
※国内仕様盤解説、歌詞日本語訳…白沢達生/序文…かげはら史帆
ピーター・シェーファーの戯曲(1979)に基づくミロス・フォアマンの映画『アマデウス』(1984)で、通念を覆すモーツァルト像の引き立て役として 大きな存在感を放ったイタリア人作曲家サリエリ。作中ではモーツァルトの才能への抗いがたい憧憬と強い嫉妬から、立場を隠して『レクイエ ム』作曲を依頼、毒を盛って徐々にモーツァルトを死に追いやる悪役として描かれましたが、これはサリエリの晩年、イタリア人作曲家たちの人 気への反発からウィーンの一部の者たちが流した、根拠なき悪評の遠い結実にほかなりません。生前のサリエリは後進思いの人徳ある教育 家で、一時勝手な反感を抱いていたモーツァルトも晩年には和解、互いに才能を認め合う間柄になっていました。結果的には数世紀後のサ リエリ復権の鍵を握る作品にもなったこのモーツァルト未完の『レクイエム』を、歌劇界引退直後のサリエリが自身のために作曲した『レクイエ ム』とのカップリングで、鬼才ニケの指揮で聴けるアルバムが登場!モーツァルトでは一般的なジュスマイヤー補筆版を用いながら、緩急豊かに 圧倒的なドラマを描き出す手腕はまさにニケの面目躍如ですが、古楽器での録音はこれが初となるサリエリでも、作曲者自身の旧作からの 引用などオペラの劇的語法が豊かに活かされた、曲本来の真価を余すところなく引き出してゆきます。18世紀のモデルと同じ指孔なしナチュ ラル・トランペットを吹きこなすジャン=フランソワ・マドゥーフをはじめ器楽陣も名手揃い!後世の風評を洗い落とし「礼拝音楽本来の存在 感のままに」(ニケ談)生々しい素顔の作品像に迫った名演に仕上がっています。

ONDINE
ODE-1413(1CD)
NX-B07
アルフレード・モモテンコ(1970-):合唱作品集
天使の創造者(2021)
3つの聖なる賛歌(2019)
子守歌(2021)
情熱的に(2017)- 10話からなる2楽章の叙事詩
沈黙の神秘(2019)/奇蹟(2022)
イエヴァ・サブロフスカ(Hp)
ラトヴィア放送cho
シグヴァルズ・クラーヴァ(指)

録音:2019年3月18-19日、2020年1月8日、2022年1月19日、2022年5月12-13日
シグヴァルス・クラーヴァが指揮するラトヴィア放送合唱団の最新アルバムは、ウクライナ生まれの作曲家アルフレード・モモテンコ(モモテンコ=レヴィツキー)の 合唱作品集です。1970年生まれのモモテンコはリヴィウで生まれ、ソチ芸術大学とモスクワ文化芸術大学で学び、1990年に政治情勢が悪化したためオ ランダに移住、ブラパント音楽院でパーカッションの即興演奏を学び、ハーグ王立音楽院で更なる研鑽を積みました。彼は管弦楽作品からオルガン曲、声 楽のための作品などさまざまな分野の作品を書いていますが、合唱作品は何世紀にもわたる合唱音楽の伝統を受け継いだものが多く、一部ではアルフ レート・シュニトケの影響も受けています。このアルバムには2017年から2022年にかけて書かれた作品を収録、ロシア正教会の伝統的な聖歌であるズナメ ニ聖歌と現代の聖歌、この二つを採り入れた「天使の創造者」にはじまり、特色ある作品を聴くことができます。キリストの生涯における重要なエピソードを 元にした「3つの聖なる讃歌」はシュニトケの同名作品に倣ったもので、正教会のテキストに音楽をつけています。その他、モモテンコ自身がウクライナ語でテキ ストを書いた女声とハープのための「子守歌」やラフマニノフの「徹夜祷」に倣った比較的規模の大きな「Na strastnoy」、マリアのイコンへの問い掛けが続く 「沈黙の神秘」、ヨーゼフ・ブロツキーの詩の英訳に曲を付けた「Miracle」の6作品を収録。どの曲も刺激的な不協和音と、美しい全音階和声が交錯する 豊かな響きが印象的です。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

ALPHA
ALPHA-887(1CD)
『うんざりだ、冬って奴は』〜路傍の人たちの嘆きの歌を集めて〜
1. 作者不詳(13世紀):怒りの日〔器楽による演奏〕
2. 作者不詳:うんざりだ、冬って奴は〔I〕(ジャン・リクテュス〔1867-1933〕の詩「貧者の独白」〔1903〕による)
3. アリスティード・ブリュアン(1851-1925): これがコレラだ(『通りでは』〔1889〕より)
4. ヴァンサン・スコット(1874-1952):舗道の毒蛇(作詞: ジャン・ロドール〔1881-1967〕)
5. フランシス・ポピー(1874-1928):憂愁 〜ためらいのワルツ(1921)〔器楽による演奏〕
6. 作者不詳(「ザクセン元帥の歌」の調べによる): フュアルデスの嘆き(1818)
7. ワルトトイフェル(1837-1915): ワルツ「恋と春」(1880)〔器楽による演奏〕
8. ギュスターヴ・グブリエ(1856-1926):女工をしている娘(1898/ジュール・ジュイ〔1855-1897〕の詩による)
9. ジャン・ヴァルネ(1868-1904):舗道のセレナーデ(1894)
10. ポール・ベルナール(1825-1879):鳥たちが怖がるので(1864)〔器楽による演奏〕
11. デュクリュ&ベレッタ:道化師の嘆き(1903?)
12. 作者不詳:放浪歌手の独白(リクトゥスの詩「貧者の独白」〔1903〕による)
13. キュイ:路傍の子ら (『ジャン・リシュパンの詩による20の歌』Op.44より)
14. ガストン・ガバロシュ(1884-1961):夜型の者たち(1914/ラウル・ル・ペルティエ〔1870頃-1926〕とシャルル・クリュニー〔1882-1962〕の詩による)
15. 作者不詳(15世紀):ラ・ペロネル (作者不詳〔伝ラブレー〕『パンタグリュエル第五之書』〔1564〕より)
16. 作者不詳:うんざりだ、冬って奴は〔II〕 (ジャン・リクテュス〔1867-1933〕の詩「貧者の独白」〔1903〕による)
ステファニー・ドゥストラック(Ms)
アルノー・マルゾラーティ(バリトン、構成、音楽監督)
レ・リュネジアン【エルサ・モアッティ(Vn)、メラニー・フラオー(バスーン、リコーダー、声、歌)、ピエール・キュサック(アコーディオン)、ペルネル・マルゾラーティ(Hp)、クリストフ・テラール(ハーディガーディ、バグパイプ)、アントワーヌ・ビトラン(手回しオルガン)、ジョエル・グラール(打楽器)】
サントメール・オードマリア女声cho

録音:2020年6月22-29日 ムーラン・ア・カフェ劇場、サントメール(フランス北部パ=ド=カレー県)
童謡や民俗舞踊などの伝統音楽にも光を当て、ALPHAに名盤も多いル・ポエム・アルモニークで創設以来重要な役割を演じてきた歌手ア ルノー・マルゾラーティが、同団体の仲間も含めた経験豊かな古楽プレイヤーを集め、自ら主宰する個性派団体レ・リュネジアン。フランス革 命以降の時代を中心に、西洋音楽史の主流がすくい切れずにいた音楽領域を探り続けてきた彼らは『セントヘレナ 〜ナポレオンの伝説』 (MU044/国内仕様盤NYCX-10219)でもユニークな名演を聴かせました。今回は時代をぐっと下り第一次大戦前後、ベル=エポックか ら狂乱の時代に至る華やかなフランス文化の裏で辛酸をなめ、路傍に追いやられた人々の暮らしを扱った詩句にもとづく歌の数々に光を当 てます。俳優として研鑽を積んだ後クリスティに見出され、今やミンコフスキやマナコルダら実力派指揮者たちとの共演が続く個性派歌手ドゥ ストラックとともに、マルゾラーティは演技力抜群の朗読と鮮やかな歌唱を自在に行き来し、小劇場の極上レビューのごとく変幻自在の音楽 世界を展開。ル・ポエム・アルモニークの伝統音楽系アルバムでも活躍した名手続々の器楽勢も、雑味交じりの民俗楽器や手廻しオルガン など楽器の持ち味を最大限に引き出し、冒頭の「怒りの日」から鮮烈な存在感で歌を彩り続けます。土臭いシャンソン風味と表裏一体の高 雅なワルツも魅力なら、唯一19世紀初頭生まれの歌「フュアルデスの嘆き」での堂々たる展開も聴きごたえあり。いかにもALPHAレーベルら しい1枚です。

DIVERSIONS
DDV-24171(1CD)
NX-A14
ジェイムズ・クック(1963-):「愛の死」交響曲(P伴奏版) ヘレン・レイシー(S)
ポール・マッケンジー(P)

録音:2021年11月26日
1963年ウェールズ生まれの作曲家ジェイムズ・クック。活動の初期には交響曲や合唱作品を発表していました が、近年は聖書をもとにした歌劇や声楽曲で注目されています。この「愛の死」交響曲は、もともとソプラノとオー ケストラのために書かれた5曲からなる連作歌曲集ですが、ここでは作曲家自身によるピアノ伴奏版が用いられ ています。タイトル通り、どの曲もワーグナーを題材にしたもので、最初の4曲はさまざまな詩人によるワーグナーに ついてのテキストが用いられており、最後の曲はクックが関心を寄せている「トリスタンとイゾルデ」の「愛の死」にち なんだ作品です。 伸びやかな歌唱を聴かせるのは英国王立音楽院を卒業したばかりのリリック・ソプラノ、ヘレン・レイシー。伴奏の ポール・マッケンジーはジャズの分野でも活躍するピアニストです。※収録時間 31’39

KLARTHE
KLA-145(1CD)
カロル・ベッファ:命のなかで
(1) 深き淵より〜混声合唱とヴィオラのための
(2) 至点〜ピアノのための
(3) 冬のセレナード〜ピアノのための
(4) アポリネールの2つの詩〜ソプラノとピアノのための
(5) 忘れられた街〜ピアノのための
(6) 命のなかで〜混声合唱のための
(7) 歩み半ばで〜ピアノのための
(8) ロッキングチェア〜ピアノのための
(9) 中国断章(全4曲)〜ソプラノとピアノのための
(10) 自画像〜ピアノのための
カロル・ベッファ(P)、
ジャンヌ・ジェラール(S)(4)(9)
アルノ・トレット(Va)(1)、
リオネル・ソー(指)
命のなかでcho

録音:2020年9月7日/スタジオ・セクスタン
1973年生まれのポーランド系フランス人作曲家カロル・ベッファ。作曲のみならずピアニスト、俳優としても知られる才人。作曲家としては前衛性よりもヒーリ ング系の音楽を生み出しています。
バレエ用に書かれた「深き淵より」と「命のなかで」は合唱作品。また同じポーランド系の出自ゆえか大好きだというアポリネールの詩につけた歌曲も聴きもの。 ピアノ曲ではベッファの名手ぶりが光りますが、「自画像」は自分の名BEFFA (B♭?ミ?ファ?ファ?ラ)NO 音名象徴に基づいています。

THE CHOIR OF KINGS COLLEGE
KGS-0066(2CD)
The Street
[CD1]
バッハ:パルティータ第2番ハ短調 BWV 826
ニコ・ムーリー作曲、アリス・グッドマン台本:The Street(道)※ハープ独奏版
[CD2]
ニコ・ムーリー作曲、アリス・グッドマン台本:The Street(道)※語り、合唱を伴うフル・ヴァージョン
パーカー・ラムゼイ(Hp)
ロージー・ヒラル(語り)
ケンブリッジ・キングズ・カレッジcho、
ダニエル・ハイド(音楽監督)

録音:2021年4月25-27, 29,30日キングズ・カレッジ聖堂(ケンブリッジ)
The Choir of King's Collegeの新譜は、同カレッジの卒業生であるハープ奏者、パーカー・ラムゼイの2枚目のアルバム。近年評価の高まっている作曲家 ニコ・ムーリー作曲、アリス・グッドマン台本による、「The Street」です。キリストが十字架につけられるまでの「道のり」である14の留(磔刑の宣告を受け、 十字架にかけられ亡くなるまでを14の場面であらわしたもの)に沿って、キリストの最後の日々を、ハープ独奏、語り、そして聖歌という3つの要素で崇高な美し さで物語っていきます。また、ハープ独奏のためのバージョンも収録されています。
当盤のもうひとつの注目は、ゴルトベルク変奏曲(KGS.0049)をハープで演奏して世界から注目を浴びたラムゼイの第2弾ということで、鍵盤のための「パ ルティータ第2番ハ短調 BWV 826」が収録されていること。パルティータ第2番のシンフォニアはフランス風序曲のリズムで幕を開けますが、このリズムは「王 の入城」、つまりキリストがエルサレムに入る場面を表しているともいえ、この「The Street」への導入としてもまことにふさわしい選曲といえるでしょう。チャペ ルのたぐいまれなる豊かな残響を生かした素晴らしい録音にも注目です。 =パーカー・ラムゼイ= アメリカ人として初めてキングズ・カレッジでオルガン奨学生(2010-2013)となります。アメリカのオーバーリン音楽院では歴史的鍵盤楽器の研究を修めた。ジュ リアード音楽院で学び、イザベル・ペラン、シヴァン・マーゲン(ニューヨーク・フィル奏者)らに師事。現代ハープ、古楽ハープの両方を演奏する。キングズのオル ガン奨学生は、礼拝での演奏のほか、時によっては合唱隊を指揮するなど様々な能力が要求されるが、ラムゼイはそのどれもに優れた能力を発揮し、6回の世界ツ アー、さらにレコーディングにも4回参加した。コンセルトヘボウ、ロイヤル・アルバート・ホールなど世界的なホールでも演奏している上、新作初演も多数手がけ ています。

ACCENTUS Music
ACC-30564CD(2CD)
ハイドン:オラトリオ「天地創造」 ゲヒンガー・カントライ(ゲヒンゲン聖歌隊)
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)
カタリーナ・コンラーディ(S)
ユリアン・ハベルマン(T)
トビアス・ベルント(Bs)

録音:2021年10月、ルートヴィヒスブルク
「天地創造」は晩年の2度にわたる英国滞在中に、「メサイア」などヘンデルの大作におおいに触発され着想した、その規模内容ともにハイドンの最高傑作とい われるオラトリオ。旧約聖書の『創世記』と『詩篇』、ミルトンの『失楽園』をテキストの題材として、神による創造の第1日から第4日まで、生き物が出現する第 5日と第6日、そしてアダムとイヴの登場と、創世の七日間を時系列に沿って3部構成で描いています。このように直截的にキリスト教的世界観で彩られた内容と、 絵画的ともいうべき巧みな手法でわかりやすく活写される動物たちの魅力や、オーケストラや合唱が全体を通して活躍することから、欧米ではとりわけ人気も高く 特別な作品として迎えられています。
ハンス=クリストフ・ラーデマン率いるゲヒンガー・カントライは、2019年にヘンデルの「メサイア」、2020年にバッハの「マタイ受難曲」と宗教曲の大作 を次々に録音し、圧巻の演奏を聴かせてくれただけに、今回の「天地創造」も期待が高まります。ソリストには、キルギス共和国出身のソプラノ、カタリーナ・ コン ラーディ。ドイツ国内を中心に欧州各地で活躍しているテノール、ユリアン・ハベルマン。ドレスデン聖十字架合唱団でボーイソプラノとして活動していた現在はバ ス歌手のトビアス・ベルントといった充実の歌手陣が揃い、見逃せない録音となっております。

TYXart
TXA-20151(1CD)
ヨーゼフ・ハース(1879-1960):女声合唱とピアノのための作品集
民謡による3つの歌曲 Op.89(1940-1952)
陽気な讃美歌 Op.73(1930)
歌曲集 Op.44(1916)
3つの3声による小さな歌(1929)
結婚式の歌(1935)
Heisa, Kathreinerle(1932)
幼子がやってくる Op.76-2(1952)
女声とピアノのためのカンタータ Op.81
ミュンヘン女声cho
スザンヌ・ユッツ=ミルトシツキー(P)
カトリン・ヴェンデ= エーマシ

録音:2021年7月
ヨーゼフ・ハース(1879-1960)はレーガーに作曲を学び、ヒンデミットと共にドナウエッシンゲン音楽祭の運営に携わるなどドイツの音楽界の発展に貢献し た人物。女声合唱のための作品は比較的数が多く、民謡や賛美歌、音楽と自然を讃えるカンタータなどがあります。

MDG
MDG-92322596
(1SACD)
バッハ:来たれ、イエスよ、来たれ BWV229
ヨハン・シェレ(1648〜1701):来たれ、イエスよ、来たれ
バッハ:カンタータ第82番「わたしは満ち足りている」 BWV82
アルマ・マーラー=ヴェルフェル(1879〜1964):なま暖かい夏の夜を待ちわびて
ヤコブ・グルシュマン(1991〜):ゲヌーク〜カンターテ(2021)
アルマ・マーラー:夜への賛歌
ヨハン・ルドルフ・アーレ (1625-1673):エリヤの幻の言葉〜もう十分です!
バッハ:カンタータ第60番「おお 永遠、そは雷のことば 」BWV60
アンサンブル・バッハヴェルクヴォーカル
ゴードン・サファリ(指)
コラール「イエス、わが喜び」を題材にしたアルバム(MDG-92322076)をリリースした、ゴードン・サファリ率いるアンサンブル・バッハヴェルクヴォーカル。 今回のテーマはバッハのカンタータ第82番でも歌われている「わたしは満ち足りている」Ich Habe Genug (it is Enough)。このカンタータは、老人シ メオンが救世主たる幼子イエスを抱き、満ち足りた気分で安らかな死を迎えて清められたいと願う場面を題材にしたもの。この言葉をテーマに、バッハ、アーレ、シェ レ、アルマ・マーラー、グルシュマンと時代を超えた作曲の作品を収録することにより、死に向き合う人々の考え方の変化を印象的に表したアルバムとなっていま す。アンサンブル・バッハヴェルクヴォーカルが色々な時代の音楽を柔軟に解釈し、優れた音楽的センスで演奏。MDGの見事な立体音響録音もあいまって、感動 的な1枚に仕上がっています。 (Ki)

H.M.F
HMM-905345(1CD)
Mein Traum(わたしの夢)
1. シューベルト:レチタティーヴォとアリア「私はどこに・・・力ある者よ、塵の中に (‘Wo bin ich… O konnt’ ich’)」(「ラザロ」D 689第2幕より)
2. 合唱「狩りへ‘Zur jagd’」(「アルフォンソとエストレッラ」D 732第1幕より)
3. レチタティーヴォ&アリア「‘O sing mir Vater… Der Jager’」(「アルフォンソとエストレッラ」D 732第2幕より)
4. シューベルト(リスト編曲によるオーケストラ版):影法師(「白鳥の歌」D 957より)
5. シューベルト:交響曲第7番ロ短調 「未完成」D 759より第1楽章Allegro moderato
6. ウェーバー:「おお!海の上に浮かぶのはなんと心地よいことか‘O wie wogt es
sich schon auf der Flut’」(オベロン、第2幕より)
7. シューベルト:交響曲第7番ロ短調 「未完成」D759より第2楽章Andante con moto
8. シューマン:人魚Meerfey op.69-5(女声のための6つのロマンス第1集より)
9. ウェーバー:レチタティーヴォ&アリア“どこに隠れよう・・・そして、私は復讐の力に身を捧げる”(抜粋)(歌劇『オイリアンテ』より)
10. シューベルト:序奏〜アルフォンソとエストレッラ D732第3幕より
11. シューベルト(ブラームス編):タルタロスの群れ D583
12. シューベルト:アヴェ・マリア(エレンの歌 第3番) D839, op.52, no.6
13. シューベルト:合唱「やさしく静かに(‘Sanft und still’)」〜「ラザロ」D 689第2幕
14. シューマン:アリア“ここは見晴らしがよく(‘Hier ist die Aussicht frei’)” 「ゲーテのファウストからの情景」WoO 3より第3部第5場
15. シューベルト:「神はわたしの羊飼い」D 706
ラファエル・ピション(指)
ピグマリオン(合唱、管弦楽)

ステファヌ・ドゥグー(バリトン/1, 3, 4, 9, 11, 14)
ユディト・ファ(ソプラノ/3, 6)
ザビーヌ・ドゥヴィエル(ソプラノ/12)

録音:2020年12月、ピエール・ブーレーズ・ホール、フィルハーモニー・ド゙・パリ
「マタイ受難曲」(KKC.6514)で世界を驚かせたピション&ピグマリオン、注目の新作のテーマはシューベルト。1822年のある朝、シューベルトは様々な思い 出(愛する父から何度か拒絶された記憶や、父に拒絶された後絶望の中にさすらう旅をしたこと、母が亡くなった時のことや失恋のことなど)を記した謎めいた 文章を書き残しました。シューベルトの心の闇、シューベルトの作品の裏に感じられる孤独や絶望といったものの根源が観られるようです。ピションとドゥグーは、 シューベルトの傑作や演奏機会の少ない楽曲、さらに関連あるほかの作曲家たちの作品を注意深く集めて、1枚の広大な絵物語を創り出しました。シューベルトが 主人公のドラマティックなオペラのようになっております。 (タイトルの「Mein Traum(私の夢)」とは、フェルディナント・シューベルトがフランツの文章につけたタイトルです) (Ki)

GENUIN
GEN-22797(1CD)
グローリア ドイツと世界のクリスマス・ソング集 第3集
ウェイド:ここに来なさい、ああ信心深い者たちよ(神の御子は今宵しも)
ゲーゼ:幼児イエスは飼い葉桶の中に横たわっていた
ジェイムズ:3人の家畜追い
作者不詳:羊の傍で番をしていると
ロシアの歌:この聖なる夜は
オード:アダムは縛られて横たわり
レーガー:マリアの子守歌
マウエルスベルガー:クリスマス
東ポーランドの歌:羊飼いよ、小屋へ
テニェール:湖と湖畔を照らす
伝ディルク・ヤンスゾーン・スウェーリンク:ああクリスマスの夜よ
フランスの歌:幼児イエス
カールソン:冬の魔法
エーベル:静かに雪が降り
ニコラウス・ボイットナーの歌本:私たちの愛する女性の夢
シレジア民謡:この上なく優しく鐘が鳴る
クヴェルノ:めでたし海の星
ラインターラー:この暗い日々に
伝承歌:もみの木
ビーブル:アヴェ・マリア
サバテ:グローリア
フィリップ・アーマン(指)
MDR放送cho

録音:2022年1月25-28日 ドイツ ライプツィヒ
第1集(GEN-15381)、第2集(GEN-17484)に続く、フィリップ・アーマン指揮MDR 放送合 唱団による世界のクリスマス曲集、第2 集から5年ぶりの第3集が登場。今回も有名曲から渋 い選曲まで幅広くクリスマスの歌が美しい無伴奏合唱で楽しめる。フィリップ・アーマンは1974 年生まれ。ケルンでマーカス・クリードに学んでいる。2013 年から2016年までMDR 放送合唱 団の首席客演指揮者を務めたのち、 2020年に同団の芸術監督に就任している。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0031(1CD)
ブリテン:声楽と管弦楽のための作品集
(1)テノールと管弦楽のための『狩をする私たちの先祖』 Op.8
(2)ソプラノと管弦楽のための4つのフランス歌曲
(3)テノールと管弦楽のための交響組曲『グロリアーナ』 Op.53a
クリスティーナ・ランツハマー(ソプラノ(2))
マーク・パドモア(テノール(1))
アラスデア・ケント(テノール(3)「リュートの歌」)
アイヴァー・ボルトン(指)
バーゼルSO

録音:(1)(3)2020年8月10-14日、(2)2020年8月17・18日/ドルナッハ、ゲーテアヌム
2016/17年シーズンの初めからバーゼルSOの首席指揮者を務めているアイヴァー・ボルトン。彼は常に祖国イギリスの音楽に特別な親近感を抱いてお り、ブリテンの割とマイナーな作品を取り上げた当盤はボルトンのやりたかったことが詰まったアルバムと言えます。パドモアら声楽陣の活躍も聴き 逃せません。
『狩をする私たちの先祖』は23歳、『4つのフランス歌曲』は僅か14歳で作曲された天才的な作品。また1953年にエリザベス二世の戴冠式のために書かれ たオペラ『グロリアーナ』からの組曲も収録しています。 (Ki)

Delphian
DCD-34252(1CD)
ヴェナブルズ:レクイエム&ハウエルズ:合唱と管弦楽のためのアンセム集
ハウエルズジョナサン・クリンチ:オーケストレーション):おおエルサレムの平和のために祈れ
ハウエルズ(ハワード・エクダール:オーケストレーション):Like as the hart desireth the waterbrooks
ハウエルズ:The House of the Mind
イアン・ヴェナブルズ(b.1955):レクイエム Op.48(オーケストラ伴奏版)、God be merciful Op.51、
 ラプソディ 「ハーバート・ハウエルズの思い出に」 Op.25(オルガン独奏
ベンジャミン・ニコラス(指,Org)、
オックスフォード・マートン・カレッジcho、
オックスフォード・コンテンポラリー・シンフォニア

録音:2021年6月、オックスフォード・マートン・カレッジ礼拝堂
英国合唱界の2人の名匠ベンジャミン・ニコラスとピーター・フィリップスの指導の下、瞬く間にオックスフォード大学の混声合唱団の代表的存在の1つとなったマートン・カレッジ合唱団。
指揮者のベンジャミン・ニコラスは、ハウエルズの親しみやすいイギリスの合唱音楽と、現代の作曲家イアン・ヴェナブルズの音楽との間に類似性を見出し、このアルバムを完成させました。ヴェナブルズのレクイエムは、2020年にオルガン伴奏のみのバージョンで初録音されていますが、今回はこのアルバムのために特別にオーケストレーションを施したバージョンで収録。ハウエルズの研究者であるハワード・エクダールとジョナサン・クリンチの編曲による「4つのアンセム」のうちの2曲は新しいオーケストラ伴奏版となって、ステンドグラスの美しい光のようにハウエルズの豊かな合唱曲を照らし出します。

Signum Classics
SIGCD-723(1CD)
イントゥ・ザ・ライト
伝承曲ソーンダー・チョイ編):荒野の果てに
ケネス・ジェニングス:ああベツレヘムよ
ジョン・ジェイコブ・ナイルズ(ポール・ジョン・ルドイ編):めぐり歩きながら思いめぐらす
ジョニ・ミッチェル:リヴァー
シェリル・カム:アレルヤ!真の光の中に
クリス・フォス:愛よ, 永遠の神よ
B.E.ボイキン:おお, 大いなる神秘
伝承曲:Glory Hallelujah to Duh Newbo’n King(R.パウエル、W.C.パウエルによる男声合唱編)
フランシスコ・グラウ・ベガラ:Mensaje de Paz
伝承曲カントゥス編):チルドレン・ゴー!
伝承曲R.ボーエンス編):三隻の船
伝承曲ソーンダー・チョイ編):アギナルド・キャロル
伝承曲A.ハンブル編):スティル, スティル, スティル
伝承曲S.セーデルベリ編):新しいクリスマス
グルーバーC.H.ハリス編):きよしこの夜
クリス・フォス:クリスマスのまえのばん
リンダ・カシェルマイアー:ウィー・トースト・ザ・デイズ
カントゥス

録音:2021年7月、アメリカ
カウンターテナーなし、テノール×4、バリトン×2、バス×2の低声部のみで構成される男声ヴォーカル・アンサンブル「カントゥス」。
YouTubeとFacebookで話題となった前作、「ザ・COVID-19・セッションズ」(SIGCD819)に続くSignum第3弾は、クリスマスをテーマとした作品集。
今作では、ジョン・ジェイコブ・ナイルズ、ケネス・ジェニングスからジョニ・ミッチェルやB.ボイキンまで、5つの幅広い言語に跨る様々な作品、R.ボーエンス、C.H.ハリスによる2つの新しいアレンジや、カントゥスのために特別に作られた6つの作品など、ルネサンスから21世紀まで幅広いレパートリーを持つ彼らの魅力を引き出した好企画。混乱の渦中にある世界に、清らかな歌声で癒しのひと時を贈り出します。
Signum Classics
SIGCD-690(1CD)
イン・ウィンターズ・ハウス〜テネブレのクリスマス
ボブ・チルコット:羊飼いのキャロル
ジョアンナ・マーシュ:イン・ウィンターズ・ハウス
伝承曲:天使がおとめのもとに
ヴォーン・ウィリアムズ:天からの真実
J.フォーブス・レストレンジ:Advent‘O’Carol
オワイン・パーク:おお大いなる神秘
E.ウッドール・ネイラー:Vox dicentis:Clama
ブリテン
:キャロルの祭典
サリー・ビーミッシュ:静けさの中で
エリザベス・ポストン:イエス・キリスト・ザ・アップル・ツリー
ジューン・コリン:静かな心
ハウエルズ:子守歌を歌う
ベン・パリー:オールドバラ・キャロル
ジョゼフ・フィブス:Sleep My Pretty One, Sleep
テネブレ、ナイジェル・ショート(指)、
カミラ・ペイ(Hp)、
ジョシュア・デイヴィットソン(Boy-S)

録音:2022年3月7日-10日、オール・ハローズ教会(ロンドン)
キングズ・シンガーズの元メンバーであるナイジェル・ショートによって2001年に設立され、世界最高峰のヴォーカル・アンサンブルの一つとして広く活動する"テネブレ"。2016年に「ブラームス&ブルックナーSIGCD430)」が2度目のBBCミュージック・マガジン賞を受賞し、2018年には「天体の音楽(SIGCD904)」がグラミー賞にノミネートされ、大きな注目を浴びたテネブレによる4枚目となるクリスマス・アルバム。
テネブレは定期的に世界的なオーケストラと共演し、音楽祭などにも出演、聴衆から絶大な評価を受けてきました。今回のクリスマス・アルバムは、ブリテンの「キャロルの祭典」をメイン・プログラムとして、ヴォーン・ウィリアムズやハーバート・ハウエルズといった20世紀の作曲家から、ボブ・チルコットやオワイン・パークといった現代のイギリスを代表する作曲家たちの作品まで幅広く収録しています。合唱ファンだけでなくイギリス音楽ファンにもおすすめ出来る1枚です。

Etcetra
KTC-1770(1CD)
永遠の二元性
グノー:Ou voulez-vous aller?
ディーペンブロック:Recueillement
イベール:Deux steles orientees
マスネ:エレジー
ダッラピッコラ:Rencesvals
デュパルク:恍惚、ローズモンドの屋敷、
 フィレンツェのセレナード
ワーグナー:Les Deux Grenadiers
カプレ:おいで!見えない笛の音よ
ラヴェル
:マダガスカル島民の歌
グノー:セレナード
フロリアン・ユスト(Br)、
ジュリー・ムーラン(Fl)、
シュテファン・ヘーバー(Vc)、
ヤン=パウル・フライピンク(P)
フルート、チェロ、ピアノを伴奏に用いるという珍しいバリトン歌曲集。フロリアン・ユストはドイツ出身で幼い頃からドレスデンのゼンパー・オーパーとベルリン国立歌劇場などに出演していました。その後アムステルダム音楽院で、ウド・ライネマンに師事し、トーマス・ハンプソン、ヤルト・ファン・ネスなどのマスタークラスに参加しました。現在ではシュターツカペレ・ドレスデンなどの演奏会やオランダの歌劇場に定期的に出演しており、活躍しています。

FUGA LIBERA
FUG-810(1CD)
『夜の中の光』 〜ドイツとフランスの近代歌曲集
シェーンベルク:4つの歌曲 Op. 2(1899)
ドビュッシー:ビリティスの3つの歌(1897-1898)
ツェムリンスキー:リヒャルト・デーメルの詩による幻想曲 Op. 9より I. 夕べの声 (1898) *
ラヴェル:クレマン・マロの2つの風刺詩(1896-1899)
リリ・ブーランジェ:3つの小品 より I. 古い庭園にて(1914) *
アルマ・マーラー1879-1964):5つの歌曲 (1910)
リリ・ブーランジェ:反映 (1911)
ナディア・ブーランジェ1887-1979):暗く果てしない眠り (1906)
リリ・ブーランジェ:空の広がり より VI. もしこれがちっぽけな夢にすぎなかったら(1914)
ベルク:4つの歌曲 Op. 2 (1910)
*…ピアノ独奏
コリーヌ・デュティユル(Ms)
クナル・ラヒリー(P)

録音:2021年9月27-29 オリーヴ山教会スタジオ、ベルリン
ベルギーのメゾソプラノ、コリーヌ・デュティユルが歌う、フランス印象派からウィーン世紀末を巡る歌曲の旅。アルマ・マーラー、ブーランジェ姉妹 の貴重な作品を含むプログラムを、深みのある表現力で聴かせます。

Pentatone
PTC-5187023(1CD)
ハンス・ゾマー(1837-1922):管弦楽伴奏付き歌曲集
■声楽と管弦楽のための作品集
(1)「自由な想い」
(2)「トゥーレの王」
(3)「ミニョンの家」
(4)「銘記T」
(5)「銘記U」
(6)「憩いのない恋」
(7)「嵐の中で」Op.4-3
(8)「エゼルベルト卿」Op.11-4
(9)-(13)歌劇『ローレライ』からの伝承曲 Op.13【第1曲「艀での伝承」/第2曲「薔薇の
つぼみと蝶々」/第3曲「伝承と従者」/第4曲「森の中で」/第5曲「岩の上に」】(ハンス-クリストフ・マウラスシャット&マルティン・アルブデヒト-ホーマイヤー校訂(2020))
(14)「 夜 、船室にて」
(15)「さすらいの夜想曲T」
(16)「さすらいの夜想曲U」
(17)「追憶」(オルガ・クロウポヴァー編曲(2020))
■声楽と室内アンサンブルのための作品集
(18)「村に咲きほこる菩提樹」
(19)-(22)歌曲集『フーノルト・シングーフ』Op.4より【第1曲「ご挨拶」/第2曲「夏の遊び」/第3曲「ルアー」/第4曲「その酒」】
(1)(2)(8)(15)(16)(19)-(22)ベンヤミン・アップル(Br)、
(3)(4)(7)(18)(22)アンケ・フォンドゥング(Ms)、
(5)(6)(9)-(13)(17)(22)モイツァ・エルトマン(S)、
(14)(22)マウロ・ペーター(T)
(1)-(17)ベルリンRSO、グリエルモ・ガルシア・カルヴォ(指)
(18)-(22)クリストフ・コーン(Cl)、アンネ・フェルツ(Vn1)、ブリギッテ・ドラガノフ(Vn2)、アレハンドロ・レグエイラ・カウメル(Va)、ペーター・アルブレヒト(Vc)

録音:2021年5月25-28日/ハウス・デス・ルンドフンクス、ザール1(ベルリン)
※(16)を除く全曲世界初録音
ハンス・ゾマー(1837-1922)作曲の管弦楽伴奏付き歌曲をモイツァ・エルトマン、アンケ・フォンドゥング、マウロ・ペーター、ベンヤミン・アップルという充実のソリ スト陣を迎え、グリエルモ・ガルシア・カルヴォ(指)ベルリンRSOが録音。「さすらいの夜想曲U」以外、管弦楽伴奏版では全曲世界初録音という注目の内容です!
ドイツの作曲家ハンス・ゾマーは数学を学び、のちに物理学の教授となり、工科大学の学長も務めるなど、音楽家としては異例の経歴の持ち主。ライプツィヒではブラー ムス、シューマン、ヨアヒムらが参加したサークルに所属し、作曲家としても着実に研鑽を積み、ゾマーの作品はR・シュトラウスからも絶賛されるほどでした。作品 の中心は歌曲や歌劇といった声楽曲ですが、彼の異色の経歴に加え、楽譜が出版されることがほとんどなかったため、ゾマーの作品は長い間日の目を見ることがありませ んでした。
近年その作品の再評価が進んでいますが、今年(2022年)歿後100年を記念して充実のアルバムが登場です。ゾマーの歌曲はゲーテを中心とした詩にロマン派らしい 美しい旋律と民謡とを融合させた色彩豊かなオーケストレーション、そしてドラマティックな音楽が最大の魅力。この輝かしい歌曲を世界最高峰のソリスト陣が思いを込めて 歌い上げます! (Ki)

arcantus
ARC-20024(1CD)
「難民」〜ユダヤ系アメリカ人作曲家の声楽曲集
(1)ジェイコブ・ラッパポート:A Pastokh'l, A Troymer(1933)
(2)ガーション・キングスレイ:2つの瞑想的な歌(1972)
(3)キングスレイ:The Lord ind My Shepherd(1976)
(4)イスラエル・オルター:Ad Anah(1963)
(5)ハインリヒ・シャリト:イェフダ・ハレヴィの展望(1970)
(6)ラザール・ウェイナー:3つの聖書の歌(1972)
(7)伝承曲(カステルヌオーヴォ=テデスコ編):3つのセファルディムの歌(1959)
(8)フレデリック・ピケット:信仰のための3つの歌(1970)
(9)マックス・ヤノフスキ:Oseh Shalom(1978)
(10)アーヴィング・バーリン:Give Me Your Tired, Your Poor(1949)
デイヴィッド・バーガー(歌)、
ジョイス・ローゼンツヴァイク(P)

ン録音:2017年5月〜2019年5月/トランジェント・サウンド・レコーディング・スタジオ(シカゴ)
シカゴ出身のユダヤ系アメリカ人の声楽家デイヴィッド・バーガーとニューヨーク出身のピアニスト、ジョイス・ローゼンツヴァイクによるアルバム『難民』。アメリ カは何百年もの間、世界中のユダヤ人にとっての避難場所で、アメリカほどユダヤ人社会が発展してきた場所はありません。このCDに収録されている作曲家たち は、反ユダヤ主義から逃れるために難民としてアメリカに渡った音楽家の声楽曲で、20世紀のアメリカ・ユダヤ音楽を語る上で欠かせない作品集です。 (Ki)

Phi
LPH0-39(1CD)
ベートーヴェン:オリーヴ山のキリスト キリスト…ゼバスティアン・コールヘップ(T)
セラフィム(熾天使)…エレノア・ライオンズ(S)
ペトロ…トーマス・バウアー(Bs)
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(合唱)
シャンゼリゼ劇場O(古楽器使用)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)

録音:2022年3月 ポワチエ・テアトル・オーディトリアム(TAP)、フランス
三十代前半、1802年に『ハイリゲンシュタットの遺書』を書いたベートーヴェンがその翌年に書き上げた、初めての宗教的作品「オリーヴ山の キリスト」。自らの運命を予感したキリストがオリーヴ山で祈りを捧げているところへ兵士たちが現れ、ペトロらの抵抗も空しく囚われてしまう場 面までが描かれています。テキストを聖書に求めずオペラ作家のフーバーにオリジナルを依頼、結果的にはベートーヴェンが生涯で唯一書いた オラトリオであるこの作品は、その生前にはヨーロッパ各地で80回以上も演奏されたという人気でしたが、現在では録音も演奏回数も決して 多いとは言えません。この作品にヘレヴェッヘによる新録音が登場します。70歳のインタビューで「残された人生では真に向き合う価値を感じ る作品だけを演奏する」と語った彼がここでこの作品を取り上げるのは、その価値を改めて世に問うに足る内容であると認めるからにほかなら ないでしょう。管弦楽は2011年録音の「ミサ・ソレムニス」と同様シャンゼリゼ劇場Oを起用、中心となるキリスト役にはヤーコプス指 揮の大バッハ作品録音(ヨハネ受難曲、ロ短調ミサ)に参加するほか活躍目覚ましいコールヘップを配するなど、万全の布陣で臨んでいます。 『英雄』に始まる「傑作の森」の直前に書かれた意欲作に新たな光を当てる、決定的なアルバムの登場です。

SOMM
ARIADNE-5018(1CD)
NX-B04
ヴォーン・ウィリアムズ・ライヴ 第2集
勝利のための感謝祭(感謝の歌)
音楽へのセレナード*
仮面劇『ヨブ』#
エルシー・サダビー(S)
ヴァレンタイン・ダイヤル(ナレーター)
ジョージ・ソールベン=ボール(Org)
トーマス・コラム・スクール児童cho
イゾベル・ベイリー(S)*
アストラ・デズモンド(C.A)*
ベヴァリッジ・ホワイト(T)*
ハロルド・ウィリアムズ(Br)
BBC響&cho
ボストンSO#
エイドリアン・ボールト(指)

録音:全てライヴ
1945年5月13日 BBC broadcast(UK)
1946年9月29日 BBC broadcast(UK)*
1946年1月26日 Symphony Hall, Boston Massachusetts(USA)#
第1集(ARIADNE5016)に続く、ヴォーン・ウィリアムズの生誕150年を記念したアルバム。今作はエイドリアン・ボールトの指揮による3つの作品をクリアな 音で復刻しています。 冒頭の2作品は、1930年にボールトが創設し、1950年まで首席指揮者を務めたBBCSOによる演奏。「勝利のための感謝祭」はソプラノ・ソロ、ナ レーターとオルガン、オーケストラ、合唱の大編成による作品で、1945年の初演となったラジオ放送の録音です。「音楽へのセレナード」は1946年のBBC 第3番組(現ラジオ3)のオープニング・ナイトで演奏された作品で、『ヴェニスの商人』の第5幕第1場が題材となっています。こちらは1938年に作曲家の友 人で、名指揮者ヘンリー・ウッドへのオマージュとして書かれました。もともとは16人の歌手のための曲でしたが、ヴォーン・ウィリアムズ自身によりオーケストラと 4人のソリスト、合唱のためにアレンジ。この放送が当ヴァージョンの世界初演となりました。 『ヨブ』はボールトに献呈された劇音楽で、ボールトはこのボストンSOとの演奏の後、4回のスタジオ録音を行うほどのお気に入り作品でした。 今回の復刻も、これまでにも数々の名盤の復刻にあたった、英国を代表するリマスター・エンジニア、ラーニ・スパールが手掛けており、丁寧なリマスターによる ノイズの少ないリアルな音が蘇りました。なお、ブックレットにはヴォーン・ウィリアムズの評伝を執筆した英国の研究家サイモン・ヘファーによる解説(英語のみ) が掲載されています。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

ALBANY
TROY-1898(1CD)
ドン・ウォーカー(b.1941):女性詩人の詩による歌曲集
「アンネ・ブラッドストリートの詩による歌曲集」
「フィリス・フィートリーの詩による歌曲集」
「エミリー・ディキンソンの詩による歌曲集」
「ヘレン・ハント・ジャクソンの詩による歌曲集」
「ガートルード・スタインの詩による歌曲集」
「エドナ・セント・ビンセント・ミレイの詩による歌曲」
「ハリー・アレイの詩による歌曲集」
アン・モス (S)
カレン・ローズナック(P)

録音:2018年、2020年オークランド第25通りスタジオ、カリフォルニア
ドン・ウォーカーはカリフォルニアを拠点に活動する作曲家。多作家で 10曲の交響曲を始
め、3つのオペラ、14曲の弦楽四重奏曲など総数200 曲を作曲しています。このディスクはアメリカの女性詩人の詩に作曲した歌曲で、いずれも調性によって書かれた、穏健な作風。エミリー・ディキンソンとガートルード・スタインは邦訳もあるほど世界的に著名な詩人。
ALBANY
TROY-1899(1CD)
「パリを気取るニューヨーク」〜エリック・ショール歌曲集
歌曲集「花々」〜詩:シンシア・ザンリン
「朝帰り」〜詩:トマス・マーチ
「フランスの物語」〜詩:リッチー・ホフマン
「あなたが行ってしまった後、アパートの一室で」〜詩:トマス
マーチ
「小さな街の超能力者のためのエレジー」〜詩:モリ・クリーチ
「液体」〜詩:アーロン・スミス
「今さらながら」〜詩:アーロン・スミス
「謹慎中」〜詩:スーザン・キンソルヴィング
「改造」〜詩:スーザン・キンソルヴィング
「パリを気取るニューヨーク」〜詩:アーロン・スミス
イヴ・ジリオッティ(MS)
ジェシー・ダーデン(T)
マイケル・ケリー(Br)
エリック・ショール(P)
エリカ・スウィッツァー(P)
クリス・フリスコ(P)
19マーサー・アンサンブル

録音:2021年6月-2022年3月
エリック・ショールは主に演劇、テレビ、映画のための音楽の作曲に従事、またブロードウェイの芝居、ミュージカルのためにも音楽を提供しています。このディスクにはそうした彼のキャリアを反映してか、ブロードウェイ・ミュージカル風の声楽と室内オーケストラのための歌曲集が収録されています。親しみ易いメロディと暖かなハーモニーに心がなごむ一枚。
ALBANY
TROY-1902(1CD)
As One(一心同体)〜現代アメリカの歌曲集
ロバート・オーウェンズ(1925-2017):銀色の雨Op.11
ネッド・ローレム(b.1923):「若き日、古い世代そして夜」/「雲」/「大いなるハドソン」/ 「彼らが私をどれだけ愛しているか」
ザカリー・ワズワース(b.1983):「物語のない場所」〜ロビンソン・ジェファーの5 つの詩による
スルール・アーヴィング・グリック(1934-2002):2つの風景
リビー・ラーセン(b.1950):私のアントニア
ジョス・ミルトン(T)
メリンダ・コーフェイ・アームステッド(P)

録音:2021年9月25-30日 ハイデン・バレー・ミュージック・セミナー、カリフォルニア
20〜21世紀の様々な世代のアメリカの作曲家による歌曲を収録。全体にバーバーやコープ ンドを思わせるロマンティックで親しみ易い作風。ジョス・ミルトンはアメリカの地方都市で活躍 るテノールだが、その伸びやかで柔らかい声が素晴らしい。

ALPHA
ALPHA-638(1CD)
『私の中のゴッホ』 〜ゴッホとクリムトの時代を巡るア・カペラ・コーラスの旅
サン=サーンス:2つの合唱曲 Op. 68
ドビュッシー:お告げの鐘 L. 76 (クリトゥス・ゴットヴァルト編)
 シャルル・ドルレアンの3つの歌 L. 98
 雪の上の足跡 (ゴットヴァルト編) 〜前奏曲集 第1巻 より
サティ:ジムノペディ 第1番(ウィリアム・ナイト編曲、ティド・フィセルの発案による)
R・シュトラウス:夢の中の光
マーラー:原光 (ゴットヴァルト編)
アルマ・マーラー(1879-1964):なま暖かい夏の夜 (ゴットヴァルト編)
マーラー:夕映えに (ゴットヴァルト編曲、交響曲第5番アダージェットによる)
A.マーラー:静かな町 (ゴットヴァルト編)
マーラー:私はこの世に捨てられて 〜リュッケルトによる5つの歌曲 より
シェーンベルク:千年を三たび Op. 50a
 地には平和を Op. 13
オランダ室内cho
ペーター・ダイクストラ(指)

録音:2022年2月 ハーレム・フィルハーモニー、オランダ
ペーター・ダイクストラ率いるオランダ室内合唱団による、ゴッホとクリムトが生きた19世紀末近辺のフランスとドイツの音楽を集めたア・カペラ・ アルバム。サン=サーンス、ドビュッシー、R・シュトラウス、シェーンベルクといった大家の合唱作品が聴けますが、サティの「ジムノペディ 第1番」(この編曲による世界初録音)などの合唱編曲版などが収録されているのが嬉しいところ。中でも、妻アルマの作品と会話のように交 互に収められたマーラーの編曲版に注目で、彼らならではの高純度のア・カペラで歌われる「原光」や交響曲第5番「アダージェット」の美しさ は、まさに天国的と言えるでしょう。合唱編曲の多くは、この分野で定評のあるドイツの作曲家クリトゥス・ゴットヴァルトによるものです。またこ の作品はイタリアのアート集団「fuse*」とのコラボレーションとなっており、実演では、ステージ上の大きなスクリーンにゴッホとクリムトの絵を元 にしたイメージを投影し、それが観客と演奏者の生体反応をリアルタイムに反映して次々と変化していく、インスタレーションの要素を導入して いました。その様子もブックレットにカラーで掲載されています。
ALPHA
ALPHA-897(1CD)
『ノクターン』 〜ラフマニノフ:徹夜祷、ビザンティン聖歌
ラフマニノフ:徹夜祷 Op. 37
<徹夜祷>
1. ビザンティン聖歌:Anixandaria
2. O come, let us worship
3. Bless the Lord, O my soul (greek mode)
4. ビザンティン聖歌:Makarios anir
5. Blessed is the man
6. ビザンティン聖歌:Kyrie ekekraxa
7. hail, gladdening light (kievan mode)
8. Nunc Dimittis (kievan mode)
9. ビザンティン聖歌:Litia ? Kyrie eleison
10. Ave Maria ? Rejoice, O Virgin
<早課>
11. The Six Plams (Glory to God in the highest)
12. ビザンティン聖歌:Dhouli kirion
13. Praise ye the name of the Lord (znamenny mode)
14. ビザンティン聖歌:les Antiphones
15. Blessed art thou, O Lord (znamenny mode)
16. ビザンティン聖歌:Evloghitos i Kyrie
17. Having beheld the Resurrection of Christ
18. Magnificat ? My soul doth magnify the Lord
19. ビザンティン聖歌:Tin timioteran
20. Great Doxology (znamenny mode)
エイドリアン・シルブ(ビザンティン聖歌)
マティルド・ガトゥイヤ(A)
エドゥアルト・モンジャネル(T)
ラ・タンペート(合唱)
シモン=ピエール・ベスティオン(指)

録音:2021年12月 サンテスプリ教会、パリ
様々な時代、地域の音楽をユニークな形で組み合わせるコンセプト・アルバムで、世界の合唱シーンを常に刺激するフランスの声楽アンサン ブル、ラ・タンペート。今回は指揮者ベスティオンが、一見シンプルな印象を与えながら、実際は合唱をオーケストラのように扱う複雑な手法が 当時としては革新的と語る難曲、ラフマニノフの「徹夜祷(晩祷)」に臨みました。この作品に深い感動を覚えたというベスティオンは、ロシアと ルーマニアで経験した正教会の儀式を踏まえ、その典礼的な文脈の中に位置付けてみるために、ビザンティン聖歌と交互に演奏するという 手法を採用しています。宗教音楽らしい奥深さをぐっと増した、たいへん興味深いアルバム。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-077(1CD)
ソフィー・ガーユとフランス第一帝政期のハープ伴奏歌曲
1. ルイ=エマニュエル・ジャダン(1768-1853):コラス、コラス、どうか誠実に慕って
2. ソフィー・ガーユ(1775-1819):わかっている、若い頃には(第1・2連)
3. フランソワ=ジョゼフ・ナーデルマン(1781-1835):西風がやさしく吹き寄せてくれようと*
4. ガーユ:それは彼女とは違う
5. ジャン=ポール・エジード・マルティーニ(1741-1816)/ナーデルマン編)):愛の喜び*
6. モーツァルト:クロエに K. 524
7. ガーユ:期待
8. F-J. ナーデルマン:ソフィー・ガーユの「おお漁師よ」の調べによるハープのための幻想曲*
9. ガーユ:悪魔の円舞
10. ガーユ:ミラノの司祭の歌、別名「間に合わせの食卓」
11. L-E. ジャダン:ウェルテルの死
12. ジャン=ルイ・アダン(1758-1848):ウェルテルの墓を訪れたシャルロット(第1・2連)
13. ガーユ:もはや死ぬほかない
14. フランソワ=アドリアン・ボワエルデュー:思い出*
15. J-L. アダン:後悔
16. モーツァルト:ラウラに寄せる夕べの思い K. 523
17. ガーユ:夕暮れのひととき
18. モーツァルト:鳥たちよ、年ごとに K. 307
19. ニコラ=シャルル・ボクサ(1789-1856):モーツァルトの「わたしの心は溜息をつく」によるハープのための変奏曲*
20. ガーユ:わたしの心の機微がわかる人は
21. J-P-E. マルティーニ:涙を流す人
22. ガーユ:愛しきフロンタン

*=ハープ独奏
マイリス・ド・ヴィルトレ(S)
クララ・イザンベール(Hp)
使用楽器:パリのジョルジュ・ブレシェール1800〜20年頃製作によるオリジナル楽器(A=430Hz)

録音:2021年10月5-8日ブロス教会(フランス中東部ブルゴーニュ地方)
近年フランスでバロック作品を中心に歌劇シーンを賑わせているマイリス・ド・ヴィルトレが、古楽器ハープの弾き手クララ・イザンベールと提案 するプログラムのテーマは第一帝政期、つまりナポレオンの時代。18世紀末にマリー=アントワネットが女性を中心とした文化談義の場を華 やがせ、その中心でハープという楽器の立場を大きく向上させた後、ナポレオンがフランス皇帝となった時代にもハープは「太古から存在する 楽器」として古代帝国への憧憬をつのらせる文化人たちを魅了。楽器製作者の息子ナーデルマンや名手ボクサら数多くの俊才たちの妙技 が人々を虜にするとともに、繊細な恋歌のための伴奏楽器としてもハープは大きな人気を獲得しました。ヴィルトレとイザンベールは革命期か ら10代で作品を発表しはじめた早熟の女性作曲家ソフィー・ガーユの作品を中心に、この曲種にすぐれた手腕を発揮したジャダン兄や「愛 の喜び」で知られるマルティーニ、ハープ奏者たちや歿後間もなく国際的名声を博したモーツァルトなど、19世紀初頭のフランスで動乱に戸 惑う多くの人々の心を慰めた調べの数々を入念に選び、じっくり味わわせてくれます。使用されているハープも当時のもの。ケルビーニの救出 オペラやベートーヴェンの交響曲の影で歴史に埋もれていったままにしておくには惜しすぎる、繊細そのものの音楽世界をじっくりご堪能くださ い。

Gramola
GRAM-99275(1SACD)
NX-B08
私はこの地を愛す
ヴォルフ:メーリケ歌曲集より
 No. 6Er ist's 時は春
 No. 12Verborgenheit 隠棲
シューベルト:糸を紡ぐグレートヒェン Op. 2 D. 118
 楽興の時 Op. 94D. 780? No. 6変イ長調
 ガニュメート Op. 19No. 3D. 544
R・シュトラウス:あなたは私の心の王冠 Op. 21No. 2
 セレナード Op. 17No. 2
シューベルト:4つの即興曲 Op. 142? 第2番 変イ長調
マーラー:『リュッケルト歌曲集』 - 美しさゆえに愛するなら
 『若き日の歌』 - 夏に小鳥はかわり
 『子供の不思議な角笛』 - 誰がこの歌を作ったか
シューベルト:6つの楽興の時 Op. 94D. 780 - No. 2変イ長調
ツィー・ファン(1904-1938):ばらの3つの願い
ツァイイ・ルー(1943-):I 私はこの地を愛す
ワン・シン(S)
ニールス・ムース(P)

録音:2021年11月15-18日
中国とオーストリアの国交50周年を記念して製作された1枚。アルバムにはオーストリア在住の中国人ソプラノ歌手、ワン・シンが歌うオーストリアの作曲 家、ヴォルフ、シューベルト、R・シュトラウス、マーラーの歌曲と中国の作曲家たちの歌曲が中心に収録されています。 ワン・シンは、ウィーン市立音楽芸術大学の教授であり、以前はウィーン・フォルクスオーパーのキャスティング・ディレクターを務めていたため、オーストリアの聴 衆にはおなじみの存在。また、オペラ指揮者としても国際的によく知られているデンマーク系アメリカ人のピアニスト、ニールス・ムースが、1928年にドイツで制 作したピアノ「ユリウス・フォーリヒ280」を演奏。現代のピアノとは一味違う音色をお楽しみください。アルバム・タイトルに選ばれた「Ich liebe dieses Land 私はこの地を愛す」は中国の作曲家ツァイイ・ルーの作品で、まさにコンセプトにふさわしい選曲となっています。

Capriccio
C-5501(1CD)
NX-B05
ヨアヒム・ラフ:無伴奏混声合唱曲集
混声合唱のための10の歌(1860-1874)
 1. No. 1Fruhlingsjubel 「Fruhling ist da」
 2. No. 2Ave Maria 「Die Abendglocken klingen」
 3. No. 3Und dann nicht mehr 「Der Rose Pracht hat ihren Tag」
 4. No. 4Haidelieder I 「Die Haide ist voll Licht und Luft」
 5. No. 5Haidelieder II 「Nacht voller Sterne, dunkel und lind」
 6. No. 6In Mondenglanz 「In Mondenglanz die Berge flimmern」
 7. No. 7Stilles Gluck 「Zarte Rose, still erbluhte」
 8. No. 8Schneeglockchen 「Horch, liebliches Lauten」
 9. No. 9Maitag 「Die Zweige wieder schiesen」
 10. No. 10Nachtgrus vom Rhein 「Nun alle Wipfel schlafen!」
4つのマリアのアンティフォナ WoO 027(1868)
無伴奏混声合唱のための(5-8声 ローマ・カトリック教会定旋律による)
 11. No. 1Alma redemptoris mater(6声)
 12. No. 2Ave regina coelorum(5声)
 13. No. 3Regina coeli(5声)
 14. No. 4Salve Regina(8声)
 15. Ave Maria アヴェ・マリア(8声) WoO 033 (1869)
キリエとグローリア(6声) WoO 031(1869)…世界初録音
 16. I. キリエ
 17. II. グローリア
 18. Pater noster 天にましますわれらの父よ(6声) WoO 032(1869)
バーゼル・マドリガリステン(声楽アンサンブル)
ラファエル・インモース(指)

録音:2022年2月2-5日
2022年に生誕200年を迎えたスイスの作曲家ヨアヒム・ラフ。若い頃にフランツ・リストの助手としてオーケストレーションの腕を磨き、10曲を超える交響曲 を書いてスイスを代表するシンフォニストと評価されています。優れたピアニストであったもラフはピアノ曲を含む多くの作品を遺し、それらはスイスの自然を思 わせる伸びやかな美しさと、ロマン派の伝統に連なるあたたかなサウンドによって日本でも根強い人気を獲得しています。このアルバムに収録された無伴奏 合唱曲は、どれもラフ30代終わりから40代にかけて書かれたもので、作曲家としては遅咲きだった彼が、交響曲第1番で認められた頃の充実した筆致によ る見事な作品に仕上がっています。作風はロマン派の様式に基づいていますが、ルネサンス期のポリフォニーの要素も盛り込まれています。 19世紀と20世紀の希少作品を研究する指揮者ラファエル・インモースが芸術監督を務める、スイスの声楽アンサンブル、バーゼル・マドリガリステンによる演 奏です。

ORFEO DOR
C-230072(2CD)
NX-B07
ヘンデル:オラトリオ『マカベウスのユダ』 HWV 63(ドイツ語歌唱) バイエルンRSO&cho
ラファエル・クーベリック(指)
録音:1963年10月25日 モノラル

旧品番C475992DR
フリッツ・ヴンダーリヒのほか、アグネス・ギーベル、ユリア・ファルクら当時の名歌手を配したこの演奏は、発売当時 から名演として名高いもので、その評価は現代でも変わることがありません。モノラルでありながら、聴きやすい音 質も魅力です。 クーベリックは演奏にあたり、19世紀後半に出版されたドイツの音楽学者フリードリヒ・クリュザンダーによるエディ ションを採用。古風なドイツ語歌唱に加え、クリュザンダーが行った大幅なカットもそのまま反映されています。
ORFEO DOR
C-230091(1CD)
NX-A13
クリスマス・コンサート
ヘンデル:メサイアHWV 56より
 1. Part I:Denn es ist uns ein Kind geboren
 2. Part I:Pastoral Symphony
 3. Recitative:Es waren die Hirten beisammen auf dem Felde(Soprano)
 4. Part I:Ehre sei Gott (Chorus)
 5. Part I:Aria:Erwache, frohlock(Soprano)
 6. Part II:Hallelujah
コレッリ:合奏協奏曲 ト短調 「クリスマス協奏曲」 Op. 6, No. 8
モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス K. 618
 証聖者の荘厳晩課 K. 339- 主をほめ讃えよ
レオンハルト・シュレーター(1532-1601):Ein Kindelein
ヨハン・シュトーバウス(1580-1646):Nun lasst uns mit den Engelein
バッハ:片足は墓穴にありてわれは立つ BWV 156
ヨハネス・エッカールト(1553-1611):おお、この上ない喜び
ヘルベルト・パウルミヒル(1935-):天国の門開き
カール・ティール(1862-1939):神の御子は今宵しも(おお、すべての忠実な崇拝者よ)
モーツァルト:踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ K. 165
ヘレン・ドナート(S)
レーゲンスブルク大聖堂少年cho
クルト・アイヒホルン(指)
ミュンヘン放送O

録音:1988年12月11日
旧品番C446961DR
ヘレン・ドナート、レーゲンスブルク大聖堂少年合唱団とクルト・アイヒホルンが指揮するミュンヘン放送Oによる「クリスマスの夕べ」のコンサート。毎週 日曜日に開催されるコンサート・シリーズの中でもとりわけ人気の高いもので、この日はヘンデルの『メサイア』からの6曲の他、コレッリの「合奏協奏曲」や、合 唱団による様々なクリスマス・キャロル、そしてドナートの美しい声が楽しめるモーツァルトの「アレルヤ」など、クリスマスにふさわしい曲が盛りだくさん。曲の終わ りの拍手もひときわ温かく感じられます。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

Albion Records
ALBCD-053(1CD)
ヴォーン・ウィリアムズ:セレナード
1. 3本のトランペットのためのフラリッシュ
2. 音楽へのセレナード(オルガン編曲版)
3. 彼女はツバメのように
4. 冬は去った
5. 恋人にリンゴを
6. 4本のトランペットのための4つのケンブリッジのフラリッシュより 1&2
7. すべての聖人と即興のために
8. 4本のトランペットのための4つのケンブリッジのフラリッシュより 3&4
9. アリストファネス組曲「すずめばち」より
第3曲「台所用品の行進曲」(オルガン編曲版)
10-13. ピアノ4手連弾(1台4手)のための組曲
14. アベリストウィスによる変奏曲
(オルガン編曲版)
15. バースデー・ギフトより ペッツォ・オスティナート(オルガン編曲版)
16. 5つの神秘的な歌より 第4曲「使命」(オルガン編曲版)
17. 2つのヘレフォードシャーのキャロル(ブラス・バンド編曲版)
18. 富める人とラザロ
19. 神共にいまして
デイヴィッド・ブリッグス(オルガン/tr.2, 7, 9)、トレデガー・タウン・バンドのメンバー(tr.1, 6, 8,)、トレデガー・タウン・バンド(tr.17)、イアン・ポートハウス(指揮/tr.17)、メアリー・べヴァン(ソプラノ/tr.3)、ニッキー・スペンス(テノール/tr.4)、ロデリック・ウィリアムズ(バリトン/tr.5)、ウィリアム・ヴァン(P/tr.3, 4, 5、指揮/tr.7, 18, 19)、ロイヤル・ホスピタル・チェルシー・チャペル合唱団(tr.7, 18, 19)、ジョシュア・ライアン(オルガン/tr.7, 19)、リン・アーノルド(P/tr.10-13)、チャールズ・マシューズ(P/tr.10-13、オルガン/tr.14, 15, 16)、エロイーズ・アーヴィング (ソプラノ/tr.19)、アンガス・マクフィー(バリトン/tr.19)

録音:2018-2021年(イギリス)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの知られざる作品、埋もれていた作品、未発表作品などを取り上げてきた、ヴォーン・ウィリアムズ協会の自主レーベル「アルビオン・レコーズ(Albion Records)」が贈る、ヴォーン・ウィリアムズ生誕150周年記念アルバム第3弾は、トランペット・アンサンブル、ブラス・バンド、ピアノ・デュオ、合唱、オルガンなど、世界初演を含む様々な作品をセレクト。
Albion Recordsが長きにわたりリリースしてきた多くのアルバムと同時期にレコーディングされてはいたものの、各アルバムには未収録だった貴重な音源を掘り起こした好企画。国際的に活躍する名オルガン奏者、デイヴィッド・ブリッグスのアレンジによる自作自演、ブラス・バンド大国としても知られるイギリスの歴史あるブラス・バンドのひとつ、トレデガー・タウン・バンドや、同バンドのトランペット・メンバーによるアンサンブル、人気シリーズであるヴォーン・ウィリアムズ編曲の民謡集でもお馴染みの豪華歌手陣(メアリー・べヴァン、ニッキー・スペンス、ロデリック・ウィリアムズ)が、2022年10月12日に生誕150年を迎えるヴォーン・ウィリアムズの偉大な功績を華々しく祝います。
※トラック7の一部,10、12、13、18は、過去にリリースされたアルバムからの復刻になります。

Da Vinci Classics
C-00608(1CD)
スタンフォード:歌曲集 Vol.2
信仰の歌 Op.97
子供たちの歌の花輪 Op.30
放浪の旅人の歌 Op.157
4つの愛国的な歌/鐘のキャロル
エリザベッタ・パーリア(Ms)、
クリストファー・ハウエル(P)

録音:2021年、ストゥディオ・オヴ・グリファ・エ・フィリ(ミラノ、イタリア)
チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォードは長い間、英国国教会のための音楽と同義であったのと同時に、19世紀末のイギリス音楽の復興に貢献したことで広く知られています。
イタリアのメゾ・ソプラノ、エリザベッタ・パーリアが歌うスタンフォードの歌曲集第2巻には、1917年から18年にかけて出版された「4つの愛国的な歌」の全曲、1世紀以上振りとなる1915年の「鐘のキャロル」の完全版などを収録しています。

NIFC
NIFCCD-117(1CD)
モニューシュコ:歌曲集
つぼみに/春の歌/花/少女と鳥/誰かが私を心から愛してくれたら/変換/キティ/トリオレ(あなたは今ウェディング・ガーランドを編む)/金の魚/ドゥムカ(食べられない、眠れない、悩んでいる)/ウクライナを離れる/フォーク・ヒーラーの占い/ポジーリャのエレジー/マッチメイキング/糸紡ぎの女/ナジャの歌/恐ろしい少女/ドゥムカ(来て、マイ・ダーリン)/春の戻り/外国の歌手/追憶/ルエ/コサック/涙
オルガ・パシェチュニク(S)、
エヴァ・ポブウォツカ(ピリオド・ピアノ)

録音:2020年7月19日-23日、2021年3月29日-4月2日、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
※使用ピアノ:クラール&ザイトラー1864
ポーランド国立ショパン研究所(NIFC)が総力を挙げて再評価・再興を進めているポーランドの重要作曲家の一人、「ポーランド・オペラの父」と呼ばれ、ショパンと並ぶポーランド・ロマン派を代表する音楽家、スタニスワフ・モニューシュコ。
モニューシュコの歌曲は、NIFCからはマリウシュ・ゴドレフスキ(Br)が歌う歌曲集(NIFCCD-112)が発売されていましたが、今度はソプラノのオルガ・パシェチュニクが歌う歌曲集が登場。
オルガ・パシェチュニクはウクライナのリウネ(リヴネ)でポーランド系の家系に生まれ、キエフ音楽院、ワルシャワのショパン音楽大学などで研鑽を積みました。在学中にワルシャワ室内歌劇場にデビューした以降、パリ、バイエルン、フランドル、ジュネーブ、ラインなどヨーロッパの多くのオペラ・ハウスで主役を演じ、ピアニストである妹のナターリャ・パシェチュニクとともに広くコンサート・ツアーも行い、約50枚のCDとDVDを録音しています(NIFCからは、ショパンの歌曲集(NIFCCD-027)もリリース)。
1980年の第10回ショパン国際ピアノ・コンクールでの入賞とマズルカ賞受賞の実績を持つ現代ポーランドを代表するピアニストの1人、エヴァ・ポブウォツカが当時のピリオド・ピアノで伴奏するという豪華なセッティングも、本アルバムのポイント。ピアノは、1830年頃から1896年頃まで営業し、「ポーランドのプレイエル」と呼ばれてヨーロッパや東欧で高く評価されていたワルシャワのピアノ工房、クラール&ザイトラー(Krall & Seidler)の1846年頃に生産されたピアノ。更にこの録音で使用されているのは、モニューシュコが娘へ贈り、孫娘へと受け継がれた(そして恐らくモニューシュコ本人も弾いていたであろうと考えられる)シリアル・ナンバー「3043」入りの貴重なオリジナル楽器です。また、ドゥムカや「ウクライナを離れる」、「ポジーリャのエレジー」、「コサック」など、ウクライナをテーマにした作品が複数選ばれている点にもこだわりを感じられるアルバムです。

LPO
LPO-0125(2CD)
ジェームス・マクミラン(b.1959):クリスマス・オラトリオ マーク・エルダー(指)LPO
ルーシー・クロウ(S)
ロデリック・ウィリアムズ(Br)

録音:2021年12月4日ロイヤル・フェスティヴァルホール
2021年12月4日行われた、マクミランのクリスマス・オラトリオの演奏会の記録。本来はLPOが本作の世界初演を行うはずでしたが、パンデミックのために 公演は延期となり、世界初演公演は2021年1月のオランダ放送フィル&choによって行われるかたちとなった作品です。 2019年にLPOの委嘱により作曲されたこの作品は、マクミランのスコットランドのルーツとカトリックの信仰を反映し、スコットランド・ゲール語の子守歌、英語 の詩、ラテン語のテキスト、キリスト降誕を語る聖書の一節を取り込んでいます。作品は2部に分かれ、それぞれ7つの楽章をもちます。各部ともオーケストラの短 い楽章で始まり終わるという回文的な構造になっています。ソロ歌手は、それぞれ2つのアリアと、合唱とともにタブローの部分を歌いいます。クリスマス・キャロ ルのような旋律が心躍るリズムを伴って聴こえてきたり、子供たちがクリスマスを喜ぶ様子が表現されていたり、合唱がエヴァンゲリストのように降誕の場面を語 るなど、クリスマスの様々な側面が描写されています。 (Ki)

Signum Classics
SIGCD-721(1CD)
詩篇集
ヘンリー・ガントレット(1805-1876)、ウィリアム・ハイン(1687-1730):詩篇第18篇「 わが力なる主よ、わたしはあなたを愛します」
パーシー・ウィットロック(1903-1946):詩篇第99篇「主は王となられた」
アラン・ヘミングス(1931-2018):詩篇第85篇「主よ、あなたはみ国にめぐみを示し」
ロバート・アッシュフィールド(1911-2006):詩篇第76篇「神はユダに知られ、そのみ名はイスラエルにおいて偉大である」
チャールズ・ヒルトン・スチュワート(1884-1932):詩篇第52篇「力ある者よ、何ゆえあなたは神を敬う人に与えた災について誇るのか」
ウィリアム・プレンダーガスト(1868-1933):詩篇第88篇「わが神、主よ、わたしは昼、助けを呼び求め、夜、み前に叫び求めます」
トーマス・アトウッド(1765-1838):詩篇第29篇「神の子らよ、主に帰せよ」
クリストファー・ロビンソン(b.1936):詩篇第2篇「なにゆえ、もろもろの国びとは騒ぎたち、もろもろの民はむなしい事をたくらむのか」
ハイモア・スキーツ・ジュニア(1787-1835):詩篇第139篇「主よ、あなたはわたしを探り、わたしを知りつくされました」
クリストファー・ロビンソン:詩篇第148篇「主をほめたたえよ。もろもろの天から主をほめたたえよ」
ヘンリー・ウォルフォード・デイヴィス(1869-1941)詩篇第121篇「わたしは山にむかって目をあげる」
アイヴォー・アトキンズ(1869-1953):詩篇第122篇「 人々がわたしにむかって『われらは主の家に行こう』と言ったとき、わたしは喜んだ」
ウィリアム・クロッチ(1775-1847):詩篇第123篇「天に座しておられる者よ、わたしはあなたにむかって目をあげます」
ケンブリッジ・セント・ジョンズ・カレッジcho、
アンドルー・ネスシンガ(指)、
ジェイムズ・アンダーソン=ベサント(オルガン、第88篇、第122篇、第123篇)
、グレン・デンプシー(オルガン、第18篇、第85篇、第29篇、第148篇)、
ジョージ・ハーバート(オルガン、第99篇、第76篇、第52篇)

録音:2018年-2022年、セント・ジョンズ・カレッジ礼拝堂(ケンブリッジ、イギリス)
1670年代に創設され、世界でも有数のカレッジ聖歌隊として活動を続けるケンブリッジ・セント・ジョンズ・カレッジ合唱団(聖歌隊)と、2007年の音楽監督就任後、数多くの名演を共に創り上げてきた名指揮者アンドルー・ネスシンガ。これまでにBBCミュージック・マガジン賞の「合唱部門賞」(SIGCD456)、BBCミュージック・マガジンの「Choral & Song Choice」(SIGCD541)、英グラモフォン誌の「Editor's Choice」(SIGCD456、SIGCD567、SIGCD588、SIGCD667)に選ばれ、「マイケル・フィニシー:パイアス・アンセムズ&ヴォランタリーズ」(SIGCD624)ではこれら2つの賞に加え、2021年の英グラモフォン賞現代音楽部門にノミネートされるなど、英メディアでの極めて高い評価を維持しています。
このアルバムは、2022年に初めて女性団員の入団を受け入れたケンブリッジ・セント・ジョンズ・カレッジ合唱団による、2018年から2022年に収録した詩篇集です。様々な時代のイギリスの作曲家やオルガニストたちが詩篇をテキストに作り上げた作品を、独特の豊かで温かみのあるサウンドで歌い上げています。

Pentatone
PTC-5186786(1CD)
シューベルト:歌曲集『白鳥の歌』D.957
『孤独に』D.620
イアン・ボストリッジ(T)、
ラルス・フォークト(P)

録音:2021年11月/ウィグモア・ホール(ロンドン)
知的なアプローチ、多彩な美声、そして繊細な語り口で21世紀を担うリート歌手イアン・ボストリッジ。当アルバムはPENTATONEレーベルからのシューベルト 3大歌曲集の完結編となる『白鳥の歌』で、共演はラルス・フォークトです!
ボストリッジは過去にパッパーノと共演したアルバム(2008年録音)も評価が高かっただけに今回の新録音も期待が高まります。
シューベルトの死後に編纂・出版された『白鳥の歌』は、レルシュタープ、ハイネ、サイドルの3人の詩人による14曲からなる歌曲集。ロマンティックな第4曲「セ レナーデ」から陰鬱な第13曲「影法師」など、深い悲しみと憧れを感じさせる歌曲集です。ボストリッジの成熟した解釈と、その歌に寄り添うように奏でるフォー クトのピアノ演奏が実に見事で、当曲集の新たな名盤誕生と申せましょう。カップリングには『孤独に』を収録。殺伐とした雰囲気を漂わせながらも最終的には慰 めに導かれます。
ボストリッジによる『美しき水車小屋の娘』(P:サスキア・ジョルジーニ)(PTC-5186775)、『冬の旅』(P:トーマス・アデス)(KKC-6106 / PTC-5186764)と併せてお楽しみください

Hanssler
HC-22009(1CD)
ヘンデル:9つのドイツ語のアリア
(1)「先なる日々の思いわずらい」HWV202
(2)「戯れる波のきらめく輝き」HWV203
(3)「かわいい矢車草の花」HWV204
(4)「快い静けさ、安らぎの泉」HWV205
(5)「歌え魂よ、神をたたえて」HWV206
(6)「私の魂は見えつつ聞く」HWV207
(7)「うす暗い墓穴から来たおまえたち」HWV208
(8)「快い茂みの中に」HWV209
(9)「燃えるばら、大地の飾り」HWV210
【ボーナストラック】
(10)「オンブラ・マイ・フ」 HWV40
(11)「私を泣かせてください」 HWV7
エリカ・ビュンシュ(S)、ラウル・テオ・アリアス(Vn)、ヨハン-ゼバスティアン・ゾマー(Vc)、
ベルンハルト・ビュンシュ(P、編)

録音:2021年/スタジオ・グライヒェン、ゲッティンゲン(ドイツ)
ソプラノのエリカ・ビュンシュが夫のベルンハルト・ビュンシュとともにヘンデルの「9つのドイツ語のアリア」を録音しました!彼らは2011年からリート作品に 力を注ぎ、2019年にはドイツ中部のゲッティンゲン近郊グライヒェンにスタジオを設立。当スタジオにて名曲だけでなく、知られざる作品も積極的に取り上げるサ ロン形式の演奏会を定期的に開いております。
当アルバムではヘンデルに挑戦。「9つのドイツ語のアリア」はバルトルト・ハインリヒ・ブロッケス(1680-1747)の詞をもとにした1729年ごろの作品。当 演奏ではベルンハルト・ビュンシュが編曲したヴァイオリン、チェロとピアノによる伴奏でお届けします。ボーナストラックには名曲「オンブラ・マイ・フ」、「私を泣 かせてください」も収録しております! (Ki)

BRAVO RECORDS
BRAVO-10010(1CD)
税込定価
シューマン:『詩人の恋』Op.48
ベートーヴェン:『遙かなる恋人に寄せて』Op.98
シェーンベルク:『2つの歌曲』Op.1
大西宇宙(Br)、小林道夫(P)

録音:2022年6月7、8、9日/J:COM 浦安音楽ホール
欧米の歌劇場や音楽祭などで絶賛を浴び、国内でも数々のオペラ、演奏会に出演し絶大な人気を誇るバリトン歌手の大西宇宙(おおにし たかおき)がついに CD をリリースします。
ピアノ伴奏には、過去にフィッシャー=ディースカウやヘルマン・プライなど、数々の伝説的名歌手との共演を果たしてきた日本楽壇のレジェンド 小林道夫を 迎え、大西の瑞瑞しい感性と小林の深い洞察が、新たなドイツ歌曲の世界を拓いていきます。
2人の出会いは、2019年の第30回日本製鉄音楽賞で、大西がフレッシュ・アーティスト賞、小林は特別賞を受賞したことが契機となりました。以来、お 互いにプログラムを練り上げ、幾多のリハーサルを重ねた後に、今回のレコーディングが行われました。
プログラムは正統的なドイツ歌曲集。特に演奏機会の少ないベートーヴェン、CDなどの録音が少ないシェーンベルクは、本作が貴重なレコーディングと言えます。
ライナーノートは野平一郎氏の書き下ろし。作曲家・ピアニストとしての鋭い視点から探る演奏論、楽曲解説は必読です。 (Ki)

BAM International
BAM-20629(1CD)
罪の枷
カルロス・ガルデル:Lejana tierra mia
ヒナステラ:Cancion al arbol del olvido
ドニゼッティ:Me voglio fa’ na casa
プッチーニ:Sogno d’or
カルロス・ガルデル:Golondrinas
ロッシーニ:Il Rimprovero
ヴェルディ:Ad una stella
カルロス・ガルデル:El dia que me quieras
ヴェルディ:Stornello
アタウアルパ・ユパンキ:Piedra y camino
ベッリーニ:Vaga luna, che inargenti
プッチーニ:Sole e amore
ヴェルディ:In solitaria stanza
カルロス・グアスタビーノ:La rosa y el sauce
カルロス・ガルデル:Volver
ピアソラ:Oblivion
イヴァンナ・スペランツァ(歌)
パルマ・オペラ・アンサンブル

発売:2021年
イヴァンナ・スペランツァはアルゼンチン、コルドバ生まれのリリック・コロラトゥーラ・ソプラノ。20 歳でイタリアに渡り、ルチアーノ・パヴァロッティの師であ るアリゴ・ポーラと、ミレッラ・フレーニに師事しました。情熱的でスリリングな歌唱を持ち味とし、オペラの本来的なエネルギー感をまざまざと見せつけてくるパ フォーマンスで聴衆を魅了する名歌手です。
アルゼンチンとイタリアの作曲家の楽曲を収録。どれも共感たっぷりに歌われます。伴奏はピアノと様々な楽器の室内楽で、管楽器の色彩が美しいアレンジとなっ ています。

Kaleidos
KAL-63422(1CD)
期待〜歌曲集
アントン・ウルシュプルフ:薔薇の歌 Op.5(世界初録音)
ラフ:捨てられた少女、Keine Sorg' um den Weg
ウルシュプルフ:Deine weissen Lilienfinger、Ich lieb' eine Blume、Mit Rosen hast du mich geweckt、Nachtgesicht
リスト:Freudvoll und leidvoll、Die Loreley
ウルシュプルフ:8つの歌 Op.23
シビッラ・ルーベンス(S)、
カール=マルティン・ブットゲライト(P)

録音:2018年1月(フランクフルト)
リストとラフの系譜を継ぎドイツ後期ロマン派の作曲家であったアントン・ウルシュプルフの歌曲と、その師であるリストとラフの歌曲集。教育者としても有能だったウルシュプルフは、現代では忘れられてしまった作曲家の一人ですが、室内楽からオーケストラ曲まで幅広く作曲しておりクララ・シューマンやヨハネス・ブラームスとも交流があった人物です。その作品をフィリップ・ヘレヴェッヘやトン・コープマンなどとも共演があり、その歌唱力に定評のあるソプラノ、シビッラ・ルーベンスが歌い上げます。

Danacord
DACOCD-938(1CD)
トニ・ランディ、デンマークの歌を歌う
アクセル・エーヤビュー(1889-1942):五月の夜*
J.P.E.ハートマン(1805-1900):教えてくれ,夜の星よ*
ニールセン:わが恋人は琥珀と輝き*
ペーター・アーノル・ハイセ(1830-1879):あなたはあの赤いバラをくれた*、覚えているか,収穫の時に*
ニールセン:花よ,ただ頭(こうべ)をしずめなさい*
イェンス・ビェアー(1903-1986):若い母へ*
P.E.ランゲ=ミュラー(1850-1926):春の夜*
ニールセン:穏やかな日は明るく長く*
トマス・ラウプ(1852-1927):心よしずまれ,太陽が沈んでいく*
ニールセン:夏の歌*
ペーター・アーノル・ハイセ:一日が終わるとき*
ランゲランの旋律(伝承曲):深く静かな森の中で*
ポウル・シアベク(1888-1949):さようなら夏*
トマス・ラウプ:見わたすかぎり雪*
ニルス・ヴィルヘルム・ゲーゼ:白樺の木*、三月のすみれ*
ヘンリク・ロング(1807-1871):ナイル川がエジプト人の大地に水を与える地**、母の名は天の響き(母国の言葉)**、あなたの魂のうちで天使を讃美します**
ペーター・アーノル・ハイセ:美の女神の娘たちはいない***
ニルス・ヴィルヘルム・ゲーゼ:さようなら小さなグレーテ**、王女グロリアン**
ペーター・アーノル・ハイセ:あわれな心よ,疲れたのか***
オト・モーテンセン(1907-1986):わたしの赤ちゃん**
トニ・ランディ(T)、
フリードリク・ギュアトラー(P)*、
インゴルフ・オールセン(G)**、
カイア・ボンゴー(P)***

録音:1966年、1968年、1969年/ADD
1937年に生まれ今年85歳を迎えた、コペンハーゲン生まれのデンマークを代表する歌手、トニ・ランディ。1959年2月1日、王立劇場でヴェルディの「ラ・トラヴィアータ」のアルフレードを歌いオペラ歌手としてデビュー、1978年から1994年まで王立劇場の終身テノール歌手を務めました。ロッシーニ、ヴェルディ、グノー、プッチーニのオペラのリリック・テノール役をベルカントのスタイルで歌い、ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のヴァルター、デンマークの作品ではカール・ニールセンの「仮面舞踏会」のレアンダーとペーター・アーノル・ハイセの「王と代官」のラーネ・ヨンセンを持ち役にしていました。長いキャリアの間、リューベックの歌劇場とヨーテボリの大劇場でも歌い、1996年からは俳優としても活動しています。コペンハーゲンの王立デンマーク音楽アカデミーとオーフス王立音楽アカデミーで教え、1977年にデンマーク王国のダネブロー騎士勲章を与えられました。Danacordレーベルのリリースするこのアルバムには、彼が1960年代にRCAレーベルに録音したデンマークの19世紀と20世紀のピアノ伴奏やギター伴奏による歌曲が25曲、クラウス・ビューリトの復刻による音源で収録されており、全曲が初CD化となります。

APARTE
AP-277(1CD)
アルヴォ・ペルト:スターバト・マーテル
フラトレス(1977/1983)〜弦楽と打楽器
我が心はハイランドに(2000/2013)〜カウンターテナー、弦楽三重奏、ピアノ
天にまします我らの父よ(2005/2013)〜カウンターテナー、弦楽
鏡の中の鏡(1978)〜ヴィオラとピアノ
何年も前のことだった(1984)〜カウンターテナー、ヴァイオリン、ヴィオラ
巡礼者の歌(1984/2021) 〜カウンターテナー、弦楽
スンマ(1977/1991)〜弦楽
スターバト・マーテル(1985/2021) 〜カウンターテナー、ソプラノ、テノール、弦楽
アレクサンドラ・クジャク(S)、
アンドレアス・ショル(C.T)、
ロベルト・アラーニャ(T)
トマシュ・ヴァブニツ(指)モーフィング室内O

録音:2021年9月12-16日/カジノ・バウムガルテン(ウィーン)
ペルトの作品は世界的な名手たちにより演奏、録音されていますが、またひとつ超豪華な演奏陣によるアルバムの登場です。ペルトのピュアな美をアンドレアス・ ショルの美声で楽しめるのも格別ですが、人気急上昇のポーランドのソプラノ、アレクサンドラ・クジャクと現在の夫君ロベルト・アラーニャと「スターバト・マーテ ル」に挑戦しているのに驚き。
ペルトの「スターバト・マーテル」はカウンターテナー、ソプラノ、テノールの弦楽三重奏のために書かれていますが、ここではモーフィング室内Oリーダー のヴァブニツによる弦楽オーケストラ版による豊かな響きで披露。心洗われるひとときを体験できます。
他もショルによるペルトの透明かつ静寂な4篇が収められ、現代でありながら中世のような音世界が広がります。名録音で知られるリトル・トリベカが繊細な息 遣いまで再現。酷暑の清涼な気持ちにさせてくれます。
モーフィング室内Oはリーダーのヴァブニツを指揮者に、「ウィーン弦楽合奏団」の名で今年12月に全国ツアーが予定されています。 (Ki)

CLAVES
50-3056(1CD)
「心血」〜スイスの無伴奏合唱曲
クルト・ウィドルスキ(1978-):「Es flieht der Sunneschtrau」【チューリヒ・ジング・アカデミー委嘱作品】
ハンス・フーバー(1852-1921):民民謡のスタイルによる6つの歌 Op.29〜男声合唱のための
リヒャルト・フルーリー:「降臨」「湖の夕べ」「アヴェ・マリア」〜女声合唱のための
ヘレナ・ヴィンケルマン(1974-):「ラ・セラ・ダ・ビアラウラ」〜コルネット、ヴァイオリン、ダルシマーと合唱のための
シリル・シューリヒ(1974-):「連帯」「理解」
ブラームス-ブルクハルト・キンツラー(1963-):「Herbstsynkopen」【チューリヒ・ジング・アカデミー委嘱作品】
チューリヒ・ジング・アカデミー、
フローリアン・ヘルガート(指)

録音:2020年9月マルクトベルドルフ(ドイツ) 、2018年6月&2020年9月チューリヒ(スイス)
※すべて世界初録音
フライブルク・バロック・オーケストラとの「第九」(パブロ・エラス=カサド指揮)(KKC-6234 / HMM-902431)、「魔弾の射手」(ルネ・ヤーコプス指揮) (KKC-6532/ HMM-902700)、「フィデリオ」(ルネ・ヤーコプス指揮)(KKC-6133 / HMM-932414)など、数多くの録音でも知られるチューリヒ・ ジング・アカデミーが、世界初録音の無伴奏合唱曲のCD「心血」をリリース。
同団は2011年創設。スイスを中心に活動しながらドイツ、イタリア、イスラエル、オランダ、レバノン、台湾、中国など各国でも演奏。多くの音楽祭にも出演し、 BBCプロムス出演で世界的に知られる合唱団となりました。
当アルバムには同団委嘱の2作含む世界初録音の作品を収録。ロマン派から現代までスイス人作曲家の多様な合唱曲を聴くことができます。最後に収録したブ ルクハルト・キンツラー作曲の「Herbstsynkopen」はブラームスの5つの歌Op.104(第1曲「夜警1」、第2曲「夜警2」、第3曲「最後の幸福」、第4曲「失 われた青春」、第5曲「秋に」)とキンツラーが「秋に」から着想を得て、シンコペーションの形で作曲した6つの「Herbstsynkope 0〜V」を交互に組み合わせ た11曲からなる作品。同団32人のメンバーが透明で温かみのある歌声で見事に歌いこなしています。指揮のフローリアン・ヘルガートは合唱のエキスパート。コー ルヴェルク・ルール、コンチェルト・ケルンとの「モーツァルト:レクイエム K.626(ミヒャエル・オストシガ補筆完成版)」(KKC-6274 / COV-92009)、「シュ トックハウゼン&カーゲル:合唱曲集」(COV-92113)など、意欲的な録音でも知られます。 (Ki)

MClassics
MYCL-00033(1CD)
税込定価
シェーンベルク:月に憑かれたピエロ 作品21(エルヴィン・シュタインによるピアノ伴奏版)
服部良一(廻由美子編):蘇州夜曲
工藤あかね(S)
廻由美子(P)

録音:2022年4月6-8日 神奈川県、相模湖交流センター ラックスマンホール
作曲者の弟子であるエルヴィン・シュタインがヴォーカルとピアノのデュオ に編曲した、シェーンベルクの傑作「月に憑かれたピエロ(ピエロ・リュ ネール)」の世界初録音です。ヴォーカルのほか、原曲では5名の器楽 奏者(8つの楽器)という編成ですが、ピアノ1台のみによってキャラク ターを際立たせ音楽的に描き分けるという、演奏者にとって高難度な 作品となっています。ソプラノの工藤あかねとピアノの廻由美子のデュオ は、この作品に真摯に向き合い、官能的で狂気性が露わとなる独特 の世界観を作り上げています。最小編成であるからこそ得られる、最 大限に解放される豊かな音楽を感じとることが出来るでしょう。原曲初 演から110年を経て、録音されたデュオ版。要注目です。さらにカップリ ングには、服部良一の「蘇州夜曲」を収録。美しく霊妙な世界をぜひ お聴き下さい。

GALLO
GALLO-1657(2CD)
聖母被昇天ノートル・ダム・バジリカ聖堂での演奏会
■CD1
バッハ:カンタータ「私たちはあなたに感謝する、神よ」BWV29
シャルパンティエ:マニフィカト H73/「太鼓とシンバルとラッパで」 H323
ヘンデル:オルガン協奏曲第4番Op.4-4HWV292〜第1 楽章
バッハ:カンタータ 「鳴り響け、あなた方の歌よ」 BWV172
■CD2
バッハ:幻想曲 ト長調 BWV572/ アリア ヘ長調 BWV587(原曲 クープラン)
マルシャン:オルガン曲集第1巻
メイエ神父:マニフィカトの唱句
ブラン:雷雨に驚いた村祭りの行列/牧歌/ファンファーレ/ 太鼓と行進曲の模倣/若い娘たちの讃美歌/嵐の前触れの強風/雷雨と雷鳴/人の声の合唱/
行進曲/村民の帰宅
メイエ神父:ファンファーレ
■CD1
ダミアン・サヴォワ(Org)
ファキュンド・アギュダン(指)
ミュジク・デ・リュミエールO
シモン・ペギロン(指)ヌシャテル参事会教会声楽アンサンブル
ミリアム・エリヒ(S)
マリー・リップ(S)
ヴェロニク・メイラン(A)
エティエンヌ・アンカー(T)
コンタン・ガイヤール(Bs)
録音:2021年10月2日 スイス ヌ
シャテル

■CD2
ギ・ボヴェ(Org)
録音:2021年10月16日 スイス
ヌシャテル
スイス西部の町ヌシャテルの聖母被昇天ノートル・ダム・バジリカ聖堂での 2つの演奏会を収 録。2021年10月2日の演奏会はオルガン、オーケストラ、独唱、合唱による華やかなもの。バッ ハの2つのカンタータを枠にして、間にシャルパンティエとヘンデル。ダミアン・サヴォワはこの聖 堂に所属するオルガン奏者。2枚目は御大ギ・ボヴェを招いての演奏会。バッハももちろん良い が、後半のメイエ神父やブランの作品が面白い。ジュール・ブランは19 世紀前半のフランスの作曲家。これまで録音はごく少なく、10 曲もまとまるのは非常に珍しい。題名の通り親しみやすい 曲です。

Diapason
DIAP-149(1CD)
リリ・ブーランジェ:詩篇集

(1)詩篇第24篇「世界は主のもの」
 詩篇第130篇「深き淵より」
 詩篇第126篇「Ils m’ont assez opprime」
 古い仏教徒の祈り
 ピエ・イエズ
(2)「空の晴れ間」フランシス・ジェームスの詩によるテノールとピアノのための13のメロディ
(3)夜想曲
(1)ジャン=ジャック・グリュネンワルド(Org)、エリザベート・ブラッスールcho、ラムルーO
イーゴリ・マルケヴィチ(指)
録音:1958年

(2)エリック・タピー(T)、ジャン・フランセ(P)
録音:1967年(ワーナークラシックス)

(3)イヴォンヌ・アストリュク(Vn)、ナディア・ブーランジェ(P)
録音:1930年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第149巻として登場するのは、ローマ大賞を受賞し、フォーレの薫陶を受けた才女リリ・ブーランジェの詩篇集!
名音楽教師であったナディア・ブーランジェを姉に持ち、類まれなる才能で短い活動期間ながらも後世に影響を残すほどの作品を生み出したリリ・ブーランジェ。絶筆である「ピエ・イエズ」を含む名匠マルケヴィチによる詩篇集は、彼女の名が世に知られたきっかけともなった記念すべき録音。作曲家のジャン・フランセがピアノを弾いたエリック・タピーによる「空の晴れ間」や、姉であるナディア・ブーランジェが伴奏したイヴォンヌ・アストリュクによる「夜想曲」というカップリング曲も注目です。

LAWO Classics
LWC-1239(1CD)
シベリウス:管弦楽伴奏歌曲集
秋の夕べ Op.38-1/海辺のバルコニーで Op.38-2/夜に Op.38-3/もはや私は問わなかった Op.17-1/眠れ! Op.17-2/鳥のさえずり Op.17-3/とんぼ Op.17-5/夕べに Op.17-6/川面に漂う木屑 Op.17-7/黒いバラ Op.36-1/しかし私の鳥は帰って来ない Op.36-2/葦よそよげ Op.36-4/3月の雪 Op.36-5/3月の雪の上のダイヤモンド Op.36-6/初めての口づけ Op.37-1/日の出 Op.37-3/夢かしら? Op.37-4/逢い引きから戻った娘 Op.37-5
マリアンネ・ベアーテ・シェラン(Ms)、
ペトル・ポペルカ(指)、
ノルウェー放送O

録音:2021年2月9日-12日、NRK放送コンサート・ホール(オスロ、ノルウェー)
Lawo Classicsのメイン・アーティストの1人であり、鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパンとの定期的な共演でも知られ、2022年10月に行われる新国立劇場の2022/2023 シーズンオペラ、ヘンデルの「ジュリオ・チェーザレ」公演にも参加を予定しているノルウェーの名メゾ・ソプラノ歌手、マリアンネ・ベアーテ・シェラン(マリアンネ・ベアーテ・キーラント)。Lawo Classicsで17枚目となるアルバムでは、チェコの新星ペトル・ポペルカ率いるノルウェー放送Oをバックに、フィンランドの巨匠シベリウスが書いた歌曲のオーケストラ伴奏版を歌います。管弦楽版へのアレンジは、シベリウス自身が行ったものもあれば、同時代のシモン・パルメ(1897-1969)やシベリウスの娘婿で指揮者のユッシ・ヤラス(1908-1985)、エルネスト・パングー(1887-1942)、イヴァル・ヘルマン(1891-1994)などから、現代のコリン・マシューズ(b.1946)の手によるものも含み、Op.17、Op.36、Op.37、Op.38の4つの曲集からのセレクションを精緻で雄大なオーケストレーションとマリアンネ・ベアーテ・シェランの素晴らしき歌声で贈ります。
指揮は、2020年秋からノルウェー放送Oの首席指揮者を務め、2022年9月からはプラハRSOの首席指揮者&音楽監督にも任命されているチェコの注目若手指揮者、ペトル・ポペルカ。1986年プラハ出身、シュターツカペレ・ドレスデン(ドレスデン国立歌劇場O)のコントラバス奏者として活動した後、現在はハンブルクとプラハの両都市を拠点に、ヨーロッパの一流オーケストラ、主要なオペラの舞台で急成長を遂げています。既にノルウェーの主要オーケストラのほとんどを指揮し、ノルウェー国立オペラ&バレエにも何度か出演。2022年8月には、東京SOとの共演(マティアス・ピンチャーの代役)で、日本デビューを控えている気鋭のマエストロです。

NEOS
NEOS-1220304(2CD)
クラウス・フーバー:声楽作品集
(1)Oratio Mechtildis(アルト声部を伴うチェンバー・オーケストラのための室内交響曲)(1957)
(2)Umkehr - im Licht sein …(合唱、メゾ・ソプラノ、語りてとスモール・オーケストラのためのディプティク)(第2版、1997)
(3)Das kleine Lied(アルト声部とヴィオラのためのトゥー・タイムズ・セヴン・デュエッツ)(1955)
(4)Ein Hauch von Unzeit(ヴォイスとアコーディオンのためのヴァージョン)(1972/76/87)
(5)Nous!? - La raison du coeur …(アルト声部のための)(2008)
カタリーナ・リクス(A)
(6)Intarsioso(フォルテピアノ、弦楽四重奏とアルト声部のための)(2009)
(1)カタリーナ・リクス(A)、ドイツ放送フィルハーモニー、ブラッド・ラブマン(指)
録音:2015年5月17日(ライヴ録音)
(2)カタリーナ・リクス(Ms)、クリストフ・ヴェルクハウゼン(語り手)、ハンガリー放送cho、フランクフルトRSO、ルーカス・フィス(指)
録音:1997年10月12日(世界初演のライヴ録音)
(3)カタリーナ・リクス(A)、マリアーナ・ダウティ(Va)
録音:2021年5月19-20日
(4)カタリーナ・リクス(Ms)、フーゴー・ノート(アコーディオン)
録音:1997年6月7日
(5)カタリーナ・リクス(A)
録音:2008年5月17日(世界初演のライヴ録音)
(6)カタリーナ・リクス(A)、ジャン=ジャック・ドゥンキ(フォルテピアノ)、アルディッティQ
録音:2009年8月29日(世界初演のライヴ録音)
クラウス・フーバー(1924-2017)の声楽作品の世界初録音音源を集めた2枚組。本作は、フーバーとその娘であるカタリーナ・リクスとの特別な芸術的パートナーシップの記録でもあります。彼女が父親から強い影響を受けたのと同じように、彼女の声はここに収録された作品の多くにインスピレーションを与えています。フーバーの音楽を歌うには、非常に正確な耳とリズムの確保、そして解釈における寛容さが必要だと彼女は述べています。
本作の中で最も重要な作品「Umkehr - im Licht sein ...」は、1997年に作曲され、1990年代後半の創作活動におけるマイルストーンとなりました。「Oratio Mechtildis」は古典的な形式や楽器編成に対するフーバーの自由なアプローチが特徴的な作品。2枚目は声楽を含む室内楽編成の作品が収録されており、フーバー最後の作品であるフォルテピアノ、弦楽四重奏とアルトのための「Intarsioso」で締めくくられます。

BR KLASSIK
BR-900344(1CD)
NX-B07

NYCX-10343(1CD)
国内盤仕様
税込定価
シルヴェストロフ(1937-):ラリッサに捧げるレクイエム(1999) プリツカ・エーザー(S)
ユッタ・ノイマン(A)
アンドレアス・ヒルトライター(T)
ヴォルフガング・クローゼ(Bs)
ミヒャエル・マンタイ(Bs)
バイエルン放送cho
ミュンヘン放送O
アンドレス・ムストネン(指)

録音:2011年6月17日ミュンヘン、イエスの聖心教会 Herz-Jesu-Kirche(ライヴ)
※国内仕様盤には原盤解説及び歌詞の日本語訳が付属します。
ウクライナのキーウ(キエフ)に生まれたシルヴェストロフ。「キエフ・アヴァンギャルド」の一員として前衛的な作品を発表し、ソ連時代には演奏を禁じられ たこともありますが、1970年代には調性感のある、穏やかな曲想の音楽に転じ、近年はじわじわと人気を広げて来ました。シルヴェストロフはかつて 自身が取り組んだ前衛音楽を音楽史の終着点とし、近年の自身の作品を「音楽史が尽きた後に鳴り響く音楽」と位置付けています。 この「レクイエム」は、1996年に音楽学者で文学者でもあった妻ラリッサ・ボンダレンコに先立たれたシルヴェストロフが3年をかけて完成させた作品。 全7章からなり、ラテン語のレクイエムの断片を歌詞としつつ、中央の楽章ではウクライナの国民的詩人タラス・シェフチェンコの詩「夢」が引用されてい ます。最愛の人を悼んで書かれたこのレクイエムの特徴は、多くの作曲家が激烈な音楽を付けてドラマティックに描いた神による裁きの場面が無いこ と。時に甘美な回想をまじえつつ、60分余りをかけてゆるやかに起伏する悲しみと哀悼の音楽は、亡き人の魂の平安を願いつつ、残された人の心を 慰めるかのようです。 2022年2月にロシアがウクライナに侵攻すると、キーウにいたシルヴェストロフは知人らの働きかけによって避難し、3月上旬にドイツに移りました。この 録音は、キーウの姉妹都市ミュンヘンから、シルヴェストロフ85歳の記念としてリリースされるものです。 指揮のアンドレス・ムストネンはエストニアのタリンに生まれ、中世音楽や中近東の音楽、バロック、古典派から現代音楽まで演奏。特にトゥール、ペ ルト、グバイドゥーリナ、ペンデレツキの作品に熱心に取り組んでいます。ここでは合唱団とオーケストラから繊細で緻密な響きを引き出し、作品を織り 上げています。

NEOS
NEOS-12217(1CD)
MCMGと現代作曲家による作品集
MCMG & ユリア・ヴァーレン(b.1968):くしゃみ(アンサンブルとヴォイスのための)(2020)
ミヒャエル・エマヌエル・バウアー(b.1974):HUNGER:FADEN(ライヴエレクトロニクスとピアノを伴うヴォイス、フルートのための)(2021)
ヤセル・ムニョス(b.1996)、MCMG & ユリア・ヴァーレン:ANHELO DE MALECON*(アンサンブルとサウンドスケープのための)(20021)
MCMG:フォロワーからインフルエンサーへ(アンサンブルとライヴ・エレクトロニクスのための)(2022)
MCMG & ユリア・ヴァーレン:LOLOOP FOR JOHN DONNE(アンサンブル、ループ、ライヴ・エレクトロニクスとヴォイスのための)(2020)、
 ESPERO**(アンサンブル、ヴォイスとサウンドスケープのための)(2021)
MCMG:CORONAVERSE #2(アンサンブルとサウンドスケープのための)(2022)
MCMG、ユリア・ヴァーレン(ヴォイス)、
ヤセル・ムニョス(Fl)*、
ペペ・ガビロンド(スピーカー)**

録音:2022年4月21日-22日
アンサンブルMCMG〔ミュンヘン現代音楽グループ(Munich Contemporary Music Group)〕は2017年に設立されフルート、クラリネット、サックス、コントラバス、ピアノを中心とした編成(エレキベースや電子楽器も含む)で構成され、幅広いジャンルのアーティストと共演し数々の世界初演を行っています。またジョージアの有名な音楽祭「トビリシ現代音楽の夕べ」ではその実験的なプログラムで好評を博しています。
このアルバムにはコロナ禍の作品が多数含まれており、その中の一曲である「ANHELO DE MALECON」ではフルート奏者のユリア・ヴァーレンがヴァーチャル・ゲストといった形で参加し、2021年にハバナの路上で録音された音源が使われており市中の騒めきもそのまま収録されておりパンデミック後の様子をリアルに捉えています。
NEOS
NEOS-12123(1CD)
モーリッツ・エッゲルト:歌曲集
パラダイス・ベルリン(2003)
Krausseriana(1998)
Buchner-Portrat(1996/1997)
詩人の死(2004)/Neue Dichter Lieben - Appendix(2000)
ausklang(2001)
ペーター・シェーネ(Br)、
モーリッツ・エッゲルト(P)

録音:2021年3月22日-24日
ドイツの現代作曲家モーリッツ・エッゲルト(b.1965)にとって声楽曲は非常に重要な位置を占めており、特にバリトンとの作品は多く作曲されています。このアルバムに収録された作品は全て世界初録音であり、世界的なバリトン歌手ペーター・シェーネをソリストに迎えて、ピアニストとしても活躍する作曲者自身の伴奏によって収録されています。

PAN CLASSICS
PC-10438(1CD)
抒情的な間奏曲〜初期ドイツ・ロマン派のクラリネットを伴う歌曲集
ゲーゼ:クラリネットとピアノのための幻想小曲集 Op.43より 第1番
ルイ・シュポワ(1784-1859):声楽、クラリネット、ピアノのための6つのドイツ歌曲 Op.103
ゲーゼ:クラリネットとピアノのための幻想小曲集 Op.43より 第4番
コンラディン・クロイツァー(1780-1849):粉ひき器 Op.72
マイアベーア:羊飼いの歌 (1842)
ゲーゼ:クラリネットとピアノのための幻想小曲集 Op.43より 第2番
フランツ・ラハナー(1803-1890):抒情的間奏曲(1832)
ゲーゼ:クラリネットとピアノのための幻想小曲集 Op.43より 第3番
シューベルト:岩の上の羊飼い D.965
ヴェルナー・ギューラ(T)
ローラ・ルイス・フェレレス(Cl)
クリストフ・ベルナー(P)

録音:2022年2月14-16日/ケルン、ドイチュラントフンク、カンマームジークザール
テノール、クラリネット、ピアノという珍しい編成による歌曲集です。収録されているのは1828年から1848年までの20年間に書かれた作品で、初期ロマン 派の詩的で抒情的な感性が美しく息づいた音楽ばかり。
ヴェルナー・ギューラとクリストフ・ベルナーはharmoniamundiレーベルに録音もある名コンビで、そこに饒舌な「歌詞のない歌」を絡めるローラ・ルイス・フェ レレスのクラリネットもまた絶品。

MSR
MS-1725(1CD)
ジョージア・シュリーヴ:「ラヴィニア」(2020)〜1幕のオラトリオ
台本:ジョージア・シュリーヴ
「アンナ・コムネナ」(2020)〜1幕のオラトリオ
台本:ジョージア・シュリーヴ
スティーヴン・マーキュリオ(指)
チェコ・ナショナルSO
メレディス・ラスティグ (S)
カルラ・ヤブロンスキ(Ms)
アレクサンダー・マクキシック(T)
ティモシー・マクデヴィット(Br)
ブラントン・セデル(B-Br)、ほか

録音:2020年プラハ
ジョージア・シュリーヴの生年は不明だが、ブックレットの写真から中堅世代以上の作曲家と 思われます。彼女は声楽曲を中心に創作を続けており、管弦楽曲、オペラなどを発表、またブロ ードウェイ、オフ・ブロードウェイでも舞台作品を発表し好評を博しています。「ラヴィニア」とはロ ーマ神話の女性の登場人物、「アンナ・コムネナ」は 1000年代に実在したとされるビザンツ帝 国の女性で、この時代としては高い教養を持った女性であった。作曲者はこの二人の女性を フェミニストの元祖としてとらえ、自ら台本を書きオラトリオ化した。音楽はロマンティックでブロ ードウェイの音楽を担当する作曲家だけあって親しみ易いもの。

MSR
MS-1725(1CD)
ジョージア・シュリーヴ:「ラヴィニア」(2020)〜1幕のオラトリオ
台本:ジョージア・シュリーヴ
「アンナ・コムネナ」(2020)〜1幕のオラトリオ
台本:ジョージア・シュリーヴ
スティーヴン・マーキュリオ(指)
チェコ・ナショナルSO
メレディス・ラスティグ (S)
カルラ・ヤブロンスキ(Ms)
アレクサンダー・マクキシック(T)
ティモシー・マクデヴィット(Br)
ブラントン・セデル(B-Br)、ほか

録音:2020年プラハ
ジョージア・シュリーヴの生年は不明だが、ブックレットの写真から中堅世代以上の作曲家と 思われます。彼女は声楽曲を中心に創作を続けており、管弦楽曲、オペラなどを発表、またブロ ードウェイ、オフ・ブロードウェイでも舞台作品を発表し好評を博しています。「ラヴィニア」とはロ ーマ神話の女性の登場人物、「アンナ・コムネナ」は 1000年代に実在したとされるビザンツ帝 国の女性で、この時代としては高い教養を持った女性であった。作曲者はこの二人の女性を フェミニストの元祖としてとらえ、自ら台本を書きオラトリオ化した。音楽はロマンティックでブロ ードウェイの音楽を担当する作曲家だけあって親しみ易いもの。

B RECORDS
LBM-044(1CD)
『幻想の影』 〜オルセー=ロワイヨモン・アカデミー歌曲コンサート・シリーズ
1. ドビュッシー:夕べの調べ 〜『ボードレールの5つの詩』 より
2. ベルク:夜 〜『7つの初期の歌』 より
3. ベルク:夜鳴きうぐいす 〜『7つの初期の歌』 より
4. ドビュッシー:恋人たちの死 〜『ボードレールの5つの詩』 より
5. ベルク:夢を抱いて 〜『7つの初期の歌』 より
6. ドビュッシー:黙想 〜『ボードレールの5つの詩』 より
7-10. ウルマン(1898-1944):『ハーフィスの詩による歌曲集』 Op. 30
11-14. マーラー:『子供の不思議な角笛』 より
 歩哨の夜の歌/ラインの伝説/ もう会えない/死んだ鼓手
15. サン=サーンス:私に言うことがないのなら
16. ヴィアルド(1821-1910):漁師の歌「哀歌」
17. シャミナード(1857-1944):初めての手紙
18-21. フォーレ:『幻想の水平線』
22-24. ドビュッシー:『フランソワ・ヴィヨンの3つのバラード』
フロレンス・ロッソー(Ms)、エレノラ・ペルツ(P)…1-6
グレゴリー・フェルドマン(Br)、ラタニエル・ラナサ(P)…7-10、18-21
リヴュー・ホレンダー(Br)、ジュリエット・ジュルノー(P)…11-14
アンヌ=リス・ポルクロペク(Ms)、ニコラ・ロワイエ(P)…22-24

録音:2022年2月26日、3月1日オルセー=ロワイヨモン・アカデミーでのライヴ
毎年、オルセー美術館とロワイヨモン財団により開催されるオルセー=ロワイヨモン・アカデミーで行われる歌曲リサイタル。こちらは2022年2 月から3月に行われたコンサートの模様を収録した1枚。今回も4組の歌手とピアニストがフランス近代歌曲を中心に、ウルマン、ベルク、マー ラー、ポーリーヌ・ヴィアルドの作品まで、素晴らしい演奏を披露しました。

SOMM
SOMMCD-0654(1CD)
NX-B04
弦楽四重奏を伴うイギリス歌曲集
ピーター・ウォーロック(1894-1930):
1. Peterisms, Set 1ピーター主義 第1セット - No. 1. Chopcherry
2. Corpus Christi
3. The Fairest May
4. Mourne no Moe
5. Peterisms, Set 1ピーター主義 第1セット - No. 2. A Sad Song
6. My gostly fader
7. My Lady Is a Pretty One
8. My little sweet darling
9. Sleep
10. Sorrow's Lullaby
11. Saudades:Take, O take those lips away
バーバー
12. Dover Beach ドーヴァー・ビーチ Op. 3
13. 3つの歌 Op. 10- No. 2. Sleep now(R.ウィリアムズ編)*
14. 4つの歌 Op. 13- No. 3. Sure on this Shining Night(R.ウィリアムズ編)*
サリー・ビーミッシュ(1956-):Tree Carols 木のキャロル*
15. No. 1. The Miracle Tree
16. No. 2. The trees are troubled
17. No. 3. Vigil
18. No. 4. The tree is a changing sky…
19. No. 5. Bushes and Briars
ディーリアス
20. I-Brasil(R.ウィリアムズ編)*
21. ノルウェーの7つの歌 -No. 3Twilight Fancies(R.ウィリアムズ編)*
22. ノルウェーの7つの歌 -No. 4Young Venevil(R.ウィリアムズ編)*
ジェイムス・ギルクリスト(T)…1、3、7、10
ソフィー・ベヴァン(S)…2、5、8、10
ロデリック・ウィリアムズ(Br)…2、4、6、9、11-22
コウルQ

録音:2021年6月1-3日
*…世界初録音
英国を代表する声楽家、ジェイムズ・ギルクリストとロデリック・ウィリアムズ、ソフィー・ベヴァンが歌う歌曲集。これらはすべて弦楽四重奏と歌という組み合わせ が魅力です。 伴奏は1974年、英国王立音楽院の学生たちによって創立、以降イギリス作品を中心に活発に活動を続けるコウル四重奏団が担当しています。 ヴィオラ奏者でもあるビーミッシュの「木のキャロル」は初録音。ロデリック・ウィリアムズが弦楽四重奏の伴奏に編曲した5曲も初録音です。ディーリアスの親友で あったウォーロックの繊細な11曲、バーバーの「ドーヴァー・ビーチ」と共に、当代きっての英国歌曲の歌い手3人の歌唱、しっとりと落ち着いた弦の響きでお楽し みください。

H.M.F
HAF-890535(1CD)
ヴィヴァルディ:ヴェネツィアの「大ミサ曲」
キリエ(RV 587)
グローリアへの導入:モテット「深紅色で描かれた女」 RV 642(Introduzione al Gloria:Motet Ostro picta, armata spina RV 642)
グローリア RV 589
クレド RV 591
サンクトゥス〜グローリア「主を怖れるものは幸いなり RV 597第1曲、「主は言われた」 RV 807第7曲のコントラファクトゥム(contrafactum of Beatus Vir RV 597/1and Dixit Dominus RV 807/7)
ベネディクトゥス〜「主は言われた」 RV 807第8曲のコントラファクトゥム(contrafactum of Dixit Dominus RV 807/8)
アニュス・デイ〜マニフィカト RV 610第1,8曲およびキリエ RV 587のコントラファクトゥム(contrafactum of Magnificat RV 610/1& 8and Kyrie RV 587)
レザール・フロリサン(合唱、管弦楽)
ゾフィー・カルトホイザー(S)
ルシール・リシャルドー(Ms)
レナータ・ポクピク(Ms)

録音:2020年3,10月、パリ
ヴィヴァルディは司祭の資格を持ち、「赤毛の司祭」と呼ばれていますが、礼拝などを取り仕切ることはない在俗司祭でした。ピエタ慈善院付属音楽院での教職、 およびオペラ作曲家やヴァイオリンのヴィルトゥオーゾとしての活躍がその活動の大部分を占め、教会音楽のジャンルの作曲は比較的少なく、ミサ典礼文のすべて に付曲したいわゆる完成した「ミサ曲」も残されていません。アグニュー率いるレザール・フロリサンは、現存する完成された宗教曲「グローリア」などとともに、ヴィ ヴァルディのほかの楽曲に、旋律を変えずにミサ通常文のテキストをあてはめ(コントラファクトゥム)たものを組み合わせて、ひとつの完成した「ミサ曲」を作り上 げました。素晴らしいソリスト、器楽陣によって、壮麗かつ極上の柔らかさと、音楽することの喜びと音楽への愛にあふれた演奏となっています。

Signum Classics
SIGCD-699(1CD)
ヴィヴァルディの女性たち〜ピエタ院の女性奏者&歌手のための器楽&宗教的声楽作品
ヴィヴァルディ:ヴィオラ・ダモーレ協奏曲 ニ短調 RV394/トロンバ・マリーナ風ヴァイオリンのための協奏曲 ト長調 RV313/「グローリア」への導入歌「なぜ矢を」 RV637/ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調/ヴァイオリンとオルガンのための協奏曲 ニ短調 RV541/詩篇第126篇 RV803(ソプラノ、メゾ・ソプラノ、コントラルト、トロンバ・マリーナ風ヴァイオリン、ヴィオラ・ダモーレ、シャリュモー、チェロ、オルガン、弦楽と通奏低音のための)
ラ・セレニッシマ、エイドリアン・チャンドラー(ディレクター、ヴァイオリン)、
クレア・ブース(S)、
レナータ・ポクピチ(Ms)、
ジェス・ダンディ(C.A)、
ロバート・ハワース(Org)

録音:2021年10月25日-28日、シーダーズ・ホール(ウェルズ、サマセット、イギリス)
ヴィヴァルディが教師を務めたピエタ院の女性奏者や歌手のための貴重な作品集。ピエタ院とは孤児などあらゆる事情により、親と共に生活できない子供たちを養育した慈善機関で、その維持のために付属音楽院の演奏会が貴重な収入源となっていました。このアルバムには、ヴィヴァルディによってその音楽院の奏者のために作られた作品が収録されており、特にヘ長調のヴァイオリン協奏曲は世界初録音になります。また、ストラディバリウスが設計したヴィオラ・ダモーレや、ヴィヴァルディ自身が発明したトロンバ・マリーナ風ヴァイオリンといった今では珍しい古楽器の協奏曲も併せて収録されており、当時の演奏会の様子を窺い知ることが出来る貴重なアルバムに仕上がっています。
1994年に英国屈指のバロック・ヴァイオリニスト、エイドリアン・チャンドラーによって創設されたピリオド・アンサンブル、ラ・セレニッシマ。赤毛の司祭ヴィヴァルディを中心とする18世紀ヴェネツィアとその周辺の作曲家たちの知られざる作品や、再発見された作品の世界初録音を続々と世に送り出し、2度のグラモフォン賞に輝いています。

ORFEO
C-210311(1CD)
NX-B08
シマノフスキ&ペンデレツキ
シマノフスキ:スターバト・マーテル Op. 53*
ペンデレツキ:ディエス・イレ*
 広島の犠牲者に捧げる哀歌
エレーナ・モシュク(S)*
アネッテ・マルケルト(A)*
アントン・シャリンガー(Br)*
シネ・ノミネcho*
エヴァ・イジュコフスカ(S)
ザコス・テルツァキス(T)
スティーヴン・ロバーツ(Br)
ウィーン・コンサートcho
ウィーンRSO
ミヒャエル・ギーレン(指)

録音:Konzerthaus Wien(オーストリア)
2000年1月28日*、1995年3月31日
オーストリア放送のアーカイブ録音より、ミヒャエル・ギーレンが得意とする近現代作品集の登場。今回のアルバムに収録された3つの作品は異なる音楽語 法を用いた「哀歌」であると言えるでしょう。ギーレンはどの作品においても、決して音楽に没入することはなく、作品の持つ追悼の念を理知的に表現してい ます。 1926年に書かれたシマノフスキの「スターバト・マーテル」は、中世ラテン語のテキストをポーランド語に翻訳したものが用いられた作品。イエスを亡くした母マ リアの悲しみが描かれています。ペンデレツキの3部構成の「ディエス・イレ」は1926年の作品。アウシュビッツ強制収容所の犠牲者を追悼するために書かれ たため「アウシュビッツ・オラトリオ」の副題を持っています。アルバムの最後には52の弦楽器のための「広島の犠牲者に捧げる哀歌」が置かれています。トーン クラスターなどの技法と幅広いダイナミクスが特徴で、20世紀を代表する作品の一つです。とりわけ最後の場面でのfffからppppへのフェードアウトはギーレ ンの手腕が冴える聴きどころです。歌手たちも当時最高の顔ぶれが揃えられており、見事なアンサンブルを聴かせています。

Simax
PSC-1381(1CD)
白鳥の歌
シューベルト/フランコーグンナル
歌曲集「白鳥の歌」 D.957/965a
1.愛の使い2.兵士の予感3.春の憧れ4.セレナーデ5.住処6.遠い国で7.別れ
8.アトラス9.彼女の絵姿10.漁師の娘11.街12.海辺にて13.影法師14.鳩の使い
フランク・ハーヴロイ(ヴォーカル)
グンナル・フラグスタ(P/ベーゼンドルファー225)

録音:2020年11月
「シューベルトの歌曲は、ウィーンのヨハン・ミヒャエル・フォーグルが最初に歌った歌手としてクレジットされています。しかし、初演者はもうひとりいた。シューベ ルト自身だ。シューベルトの声は、どんなだったのでしょう。力強かったのか、ざらざらした声だったのか、耳に心地よく響いたのか、柔らかかったのか。わたしたち は推測するしかない……」(作曲家アイヴィン・ビューエネ PSC 1381ブックレットから)。
『白鳥の歌(Schwanengesang)』と題した歌曲集は、作曲者のシューベルトが亡くなった翌年の1829年、音楽家でもあったトビアス・ハスリンガーにより ウィーンで出版されました。収録された作品は、ルートヴィヒ・レルシュタープ の詩による7つの歌曲(D.957nos.1-7)、ハイリンリヒ・ハイネの詩による6つ の歌曲(D.957nos.6-13)、ザイドル の詩に作曲した「鳩の使い」(D. 965a)。すべて、シューベルトが亡くなった1828年に書かれた作品です。
オスロのヴォーカル・グループ「ノルディック・ヴォイセズ」のバリトン歌手で作曲家のフランク・ハーヴロイ Frank Havroy(1969-)。室内楽のピアニスト としてノルウェーの主だった音楽家のほぼ全員と共演してきたと言われるグンナル・フラグスタ Gunnar Flagstad。このふたりが組んだ「フランコーグンナル Frankagunnar」による『白鳥の歌』の録音は「作品への忠実(Werketreue)」の考え方からスタートしたと言います。楽譜の細部まで気を配りながら歌うの ではなく、歌を「真実」として響かせることで、作曲者の意図を忠実に再現する。「『白鳥の歌』が建築物であったとしたら、ハーヴロイとフラグスタのプロジェクト は、入念な修復や復元ではなく、建物の姿を一変させる作業だろう」(ビューエネ)。
オスロのスタジオで録音セッションが行われ、ドイツ語と発音のコンサルタントとしてオスロ大学とノルウェー国立音楽大学の准教授が参加しました。
「フランツ・シューベルトは、気に入ってくれただろうか……音楽家は誰もが、フランツおじさんに肩をすくめさせることなく、この音楽を自由にイメージすること ができます。シューベルトが亡くなって200年以上が過ぎた。だが、この音楽は今も、すこぶる元気だ」(ビューエネ)。 (Ki)

SONNET
MHS-007(1CD)
税込定価
「想いの届く日」El dia que me quieras
1. 想いの届く日(ガルデル)
2. 私のお気に入り(ロジャース)
3. ソリチュード(パーセル) *with contrabass
4. もしもまだ(ピアソラ) 
5. 私はマリア(ピアソラ/編曲:エスティガリビア *with contrabass
6. オブリビオン(ピアソラ)*with contrabass
7. 首の差で(ガルデル) *bandoneon solo
8. 夏のクリスマス(ラミレス)
9. アルフォンシーナと海(ラミレス /編曲:スエッ)
10. 薔薇と柳 (グアスタビーノ)
11. アマポーラ(ラカジェ)
12. 愛の小径 (プーランク)  
13. クロリスに(アーン)A Chloris (Reynard Hahn) *with contrabass      
14. もし?ニューシネマパラダイス(モリコーネ)
15. ククルクク・パロマ(メンデス)
波多野睦美(歌)
北村 聡(バンドネオン)
田辺和弘(コントラバス)

録音:2022年4月13-15日 浦安音楽ホール(千葉)
波多野睦美自身のレーベル「ソネット」の7枚目のアルバム「想いの届く日」El dia que me quieras。今回は日本屈指のバンドネオン奏者北村聡との共演。そしてクラシック、アルゼンチンタンゴ、即興演奏などで活動するコントラバス奏者田辺和弘も参加するという、なんともボーダレスな内容となっています。★収録曲は、パーセル「ソリチュード」、カルロス・ガルデル「想いの届く日」、リチャード・ロジャーズ「私のお気に入り」、アストル・ピアソラ「オブリビオン」、アリエル・ラミレス「アルフォンシーナと海」、ホセ・ラカジェ「アマポーラ」、フランシス・プーランク「愛の小径」など、これまで波多野自身が好んで歌ってきた楽曲を、バンドネオンとのアレンジで新たな魅力たっぷりにお届けします。 (Ki)

GENUIN
GEN-22782(1CD)
ベルク:7つの初期の歌
フォーレ:5つの調べ Op.51
バーバー:恨みと沈黙 Op.41
コルンゴルト:3つの歌 Op.22(5曲)
プーランク:変身(3曲)
トゥリーナ:歌のかたちの詩 Op.19(5曲)
ナタリア・ラブルデット(S)
ヴィクトリア・ゲレーロ(P)

録音:2021年7月26-29日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン、60'06
ナタリア・ラブルデットの歌う歌曲集。フォーレが19 世紀末、バーバーが1969年、他は20世紀前半の作品。 ナタリア・ラブルデットはマドリッド生まれのスペインのソプラノ。声楽はベルリン芸術大学で 学んでいます。オペラデビューは 2016年というのでまだ若い歌手だが、透明感と伸びのある 声はたいへん美しく、歌い口もひたむきで好感が持てる。
GENUIN
GEN-22787(1CD)
「とても美しい牧草地で」〜ドイツの民謡・歌曲集
北ドイツ民謡:あなたは、あなたは私の心の中にいる
ジルヒャー:タラウのエンヒェン
フェスカ:ザーレ川の美しい岸で
バーデンのプファルツの学生歌:聞け、外から来るものを
民謡:昔、二人の王様の子どもがいた
メンデルスゾーン:そっと私の心を通り抜けるOp.19a-5
モーツァルト:春への憧れ(来なさい、愛する五月よ) K.596
ヴェルナー:野ばら
シューベルト:菩提樹
ホーネ:黄色い馬車の上に高く
民謡:とても美しい牧草地で
ジルヒャー:私はそれが何を意味しているか分からない
シュヴァーベン地方の民謡:すべての泉が流れる時
ジルヒャー:明日にはここを去らねばならない
F・グルック:ひんやりした大地で
フロレンティン・フォン・ツッカルマーリオ:今の時代にこれほど美しい国はない
民謡:陽光溢れる道で民謡:お月様よ、あなたはそんなに静かに歩む
シュルツ:月が昇った
民謡:荒野はもう暗くなり
ブラームス:こんばんは、おやすみなさい Op.49-4
ダニエル・ブルーメンシャイン(Br)
ロベルト・ヴァン・スタイン(指)
ライプツィヒSO

録音:2021年10月20-22日 ドイツ ベーレン
ドイツの民謡、歌曲などを、オーケストラ伴奏でバリトンが歌っています。いずれもシュテファ ン・ケーニヒの編曲。ケーニヒは1963年、ベルリンの生まれ。長年フリーで活躍してきた音楽 家で、耳に親しみやすい音楽にうまく仕立てています。かつては日本でも親しまれていたハイ ンリヒ・ヴェルナーの「野ばら」など、懐かしく思われる方も多いでしょう。 ダニエル・ブルーメンシャインは、ドイツ、ハレ出身のバリトン。ライプツィヒのフェリックス・メン デルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学で学び、ドイツ・リートやオペラ、バロック音楽など 幅広く活躍しています。ロベルト・ヴァン・スタインはオランダの指揮者。2021 年からライプツィヒ SOの首席指揮者、音楽総監督を務めています。

J.S.Bach-Stiftung
C-080CD(1CD)
NX-E03
J.S. バッハ:カンタータ 第40集
カンタータ 第146番「われらあまたの苦難を経て神の御国に入らん」 BWV 146
カンタータ 第188番「われはかたき信仰をもつ」 BWV 188
ウルリケ・ホーフバウアー(S)
マルクス・フォルスター(A)
ハンス・イェルク・マンメル(T)
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(Bs)
グーロ・ヒェムリ(S)
ヤン・ベルナー(A)
ヨハネス・カレシュケ(T)
マヌエル・ヴァルザー(Bs)
ルドルフ・ルッツ(指/Cemb)
バッハ財団cho
バッハ財団O(ピリオド楽器使用)

録音:2012年4月27日、2012年10月26日 全てライヴ
ルドルフ・ルッツとバッハ財団Oによるカンタータ集。第40集には2つのカンタータが収録されています。 第146番「われらあまたの苦難を経て神の御国に入らん」は、バッハのライプツィヒ・カンタータ第3集に属する作品ですが、彼の死後に作成された筆写譜の みが残存、カンタータの詞も作者不詳であるなど、成立が良く分かっていない作品です。内容は復活祭後第3日曜日のためのものですが、初演時期もわ かっていません。開始のシンフォニアは、失われたニ短調のヴァイオリン協奏曲をオルガンに編曲したものが使われており、次の合唱も同じ曲に基づいていま す。悲しみに満ちた楽章は刻々と困難に打ち勝つような力強い楽章へと移り変わり、聴き手は歓喜の歌声に包まれますが、筆写譜最後のコラールに歌詞 がなく、この演奏では「Freu dich sehr, o meine Seele"(大いに喜べ、わが魂よ)」の第1節を用いることで人々の生きる道標としています。 1728年10月に初演された第188番「われはかたき信仰をもつ」も不完全な形で伝わる作品の一つ。バッハの自筆スコアの一部は現存するものの、オリジ ナルのパート譜は失われており、自筆譜も切り刻まれたりして完全な形では残っていません。1720年代も末になると、バッハは毎週の演奏会から次第に距 離を置き、新しいカンタータを作曲することは少なくなっていましたが、指揮は行っていたようで、この曲のシンフォニアも「チェンバロ協奏曲ニ短調 BWV 1052」の素材が転用されています(のちにC.P.E.バッハもこの素材を用いて異稿版を作成しているので耳にする機会は多い曲です)。ピカンダーの詞は三 位一体後第21日曜日用のもので、神への強い信頼が描かれています。
J.S.Bach-Stiftung
C-089CD(1CD)
NX-E03
バッハと時の流れ
1. 前奏曲 - チェンバロのために
2. ああいかにはかなく、いかに空しき BWV 26 - コラール
3. 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調BWV 1003 - アンダンテ
4. 間奏曲 - チェンバロとコラール・フラグメントのために
5. 汝いずこに行くや BWV 166- アリア「Wo gehest du hin?」
6. 汝いずこに行くや BWV 166- レチタティーヴォ「Gleich wie die Regenwasser」
7. 間奏曲 - チェンバロのために
8. ああいかにはかなく、いかに空しき BWV 26- 合唱「Ach wie fluchtig, ach wie nichtig」
9. ああいかにはかなく、いかに空しき BWV 26- アリア「So schnell ein rauschend Wasser」
10. 管弦楽組曲 第1番BWV 1066- フォルラーヌ
11. 間奏曲 - チェンバロのために
12. 管弦楽組曲 第1番BWV 1066- フォルラーヌ(シュネラー版)
13. わが心に憂い多かりき BWV 21- シンフォニア
14. 間奏曲 - チェンバロのために
15. 鳴りひびけ、汝らの歌声 BWV 172- ソプラノとテノールの二重唱「Komm las mich nicht langer warten」
16. Uberleitung Cello チェロによる中継ぎ
17. 平均律クラヴィーア曲集第1巻 - 前奏曲第1番 ハ長調 BWV 846
18. 目覚めよ、と呼ぶ声あり BWV 140- コラール「Zion hort die Wachter singen」
19. 音楽の捧げもの BWV1079- リチェルカーレ
20. ヨハネ受難曲 BWV 245-合唱「Ach Herr, las dein lieb Engelein」
21. 無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV 1011 - サラバンド
22. 天は笑い、地は歓呼す BWV 31-合唱「So fahr ich hin zu Jesu Christ」
23. 天は笑い、地は歓呼す BWV 31- ソナタ
24. 間奏曲 - チェンバロのために
25. わが心に憂い多かりき BWV 21-合唱「 Das Lamm, das erwurget ist」/ 「Lob und Ehre」
ウルリケ・ホーフバウアー(S)
アレックス・ポッター(C.T)
櫻田 亮(T)
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(Bs)
ルドルフ・ルッツ(指/Cemb)
バッハ財団cho
バッハ財団O(ピリオド楽器使用)

録音:2011年10月11日(ライヴ)
バッハ財団が行っている「Wort & Klang 言葉と響き」と題するシリーズ・コンサートのライヴ録音。 2011年は財団の5周年にあたり、「流れ」をテーマとしたプログラムが組まれました。バッハの膨大な作品から周到に選ばれた曲を、一部にはルドル フ・ルッツによる編曲を加えて間を空けずに(アタッカで)演奏することで、千変万化するリズムによってバッハの多彩で卓越した作曲のセンスを驚きを もって再発見すると共に、その歌詞を通じて時の流れの中における人間の生のはかなさと神の世界の永遠をかみしめる構成になっています。 ルッツとバッハ財団O&choのいつも通りのヴィヴィッドな演奏に加えて、バッハ・コレギウム・ジャパンをはじめ世界で活躍する櫻田亮ら歌 手陣が歌詞と曲想にふさわしい共感のこもった歌唱を聞かせます。
J.S.Bach-Stiftung
C-090CD(1CD)
NX-E03
ハイドン:ミサ曲 ハ長調「よき四季斎日のミサ」(戦時のミサ) Hob.XXII:9 ジュリア・ドイル(S)
クラウデ・アイヒェンベルガー(A)
ベルンハルト・ベルヒトルト(T)
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(Bs)
ルドルフ・ルッツ(指,Cemb)
バッハ財団cho
バッハ財団O(ピリオド楽器使用)

録音:2013年10月1日(ライヴ)
チューリッヒ・トーンハレ(スイス)
収録時間 36’59”
1795年に作曲されたハイドンの「よき四季斎日のミサ」は別名「戦時のミサ」と呼ばれる、ナポレオン時代の 戦乱に関連した作品です。また「Agnus Dei」の部分で突然鳴り響くティンパニの連打が特徴で "Paukenmesse 太鼓のミサ"と呼ばれることもあります。今回の発売は、2022年の劇的な世界状況を 鑑み、音楽による平和を訴えるルッツの強い要望から実現したもの。「私たちは無防備で無力なわけでもな く、音楽により恐怖や絶望から解放されることもできる」とブックレット内(英語、ドイツ語)で彼は語ります。 この録音は2013年10月1日にチューリッヒのトーンハレで行われた演奏会のライヴ収録で、この日には既に CDとして発売されているベートーヴェンの交響曲第9番(B904CD)も演奏されました。

ACCENTUS Music
ACC-10550BD
(Bluray)

ACC-20550DVD(DVD)
ドキュメンタリー「メタノイア」
1.パリ、ラ・セーヌ・ミュージカル
プッチーニ:4声のミサ曲(ミサ・ディ・グローリア )
2.アントニオ・パッパーノとの談話(I)
3.ライプツィヒ、画家のアトリエにて
4.フィレンツェ
5.ブランカッチ礼拝堂〜マイケル・トリーゲルとの談話
6.ペルト:In Spe
7.アントニオ・パッパーノとの談話(II)
8.ミラノ
9.サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会〜マイケル・トリーゲルとの談話
10.サッビオネータ
11.アンティーカ劇場
12.ヴァレリオ・ロンゴとの談話
13.マラ・ドブレスコとの談話
14.ボロディン/ヴァンサン・ポーレ編)):だったん人の踊り
15.ローマ
16.ヴィラ・メディチ〜アルベルト・カヴァリとの談話
17.サンタンドレア・アル・クイリナーレ教会
18.アレッサンドロ・マナレージ 神父との談話
19.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番ロ短調BWV1002より「サラバンド」
20.ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第4番より「前奏曲」
21.トスカーナ、カステッロ・ディ・カスタニェート・カルドゥッチ
22.アントニオ・パッパーノとの談話(III)
23.マノン・ガリーとニコラ・デュポンとの談話
24.パリ、ラ・セーヌ・ミュージカル
モリコーネ:ミッション
25.クレジット
シモー ネ・メネセス(指)
K(室内楽アンサンブル)
セクエンツィア9.3
監督:ポール・スマチヌィ

◆Bluray
画面:16:9,Full HD
音声:PCMステレオ、DTS
HSMA5.1
リージョン:All
BD25
字幕:伊仏英独韓
81'14

◆DVD
画面:16:9,NTSC
音声:PCMステレオ、
DTS5.1
リージョン:All
DVD9
字幕:伊仏英独韓
81'14
ブラジル出身の注目の指揮者シモーネ・メネゼス。彼女が2020年に結成したアンサンブル「K」と声楽アンサンブル「セクエンツァ9.3」とともに、イタリ アを旅しながら偉大な芸術家たちの足跡をたどるドキュメンタリー映像。
冒頭はパリの「ラ・セーヌ・ミュージカル」からスタート。セーヌ川の中洲であるセガン島に2017年にオープンした大規模な音楽複合施設で、世界的に活躍 する日本人建築家、坂茂氏が設計を手掛けています。そして現代を代表する名指揮者、アントニオ・パッパーノとの談話を挟み舞台はイタリアへ。ルネサンス期 のフレスコ画『貢の銭』のあるフィレンツェのブランカッチ礼拝堂、レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会な どをまわります。タイトルの「メタノイア」とは、古代ギリシア語で思考を超えて視野を広げ見方を変えることを意味しており、このイタリア音楽旅行で行われる 音楽家、画家たちとの対話を通し、歴史的偉人たちがどのように創造していったのかを明らかにしていきます。 (Ki)

Kaleidos
KAL-63512(1CD)
マルティン・シュマルツ:人間-自然-存在
愛の歌(2012-2013)/3つのジョージアの歌(2018)/3つの穏やかな歌(2012)/人間-自然-存在(2017)
ペレ・ポー・ヨンパルト(T)、
マルティン・シュマルツ(P)

録音:2019年7月&2020年7月(フランクフルト)
「人間-自然-存在」というタイトルで、フランクフルトの作曲家マルティン・シュマルツは、「愛」と「自然」をテーマにした4つの連作歌曲をまとめています。彼の「人間の音楽」の概念の枠組みの中で、彼は人生から直接得られた感情や心の状態、そして手つかずの自然と人間によるその破壊の音楽的表現に成功しています。その結果、愛、陽気、喜び、または絶望と痛みといった様々な表現が現れています。
ペレ・ポー・ヨンパルトは作曲家兼テノール歌手であり当初はピアノ、ヴィオラと作曲を学んでいましたが、バレンシアとフライブルクの音楽大学で声楽も学びました。その後スイスの作曲家兼指揮者であるアンドレ・リチャードらと共に長年現代音楽に取り組み、現代作品のための音楽祭などに多数参加し、数々の世界初演を行っています。

CORO
COR-16194(2CD)
バッハ:ルター派ミサ曲集
ミサ曲 ト短調 BWV.235
カンタータ第102番「主よ、汝の目は信仰を顧みたもう」 BWV.102
ミサ曲 ヘ長調 BWV.233
ミサ曲 ト長調 BWV.236
カンタータ第79番「主なる神は日なり、盾なり」 BWV.79
ミサ曲 イ長調 BWV.234
ザ・シックスティーン、
ハリー・クリストファーズ(指)

録音:2013年5月20日-24日、セント・オーガスティン教会(ロンドン)
1979年にハリー・クリストファーズが設立し、それ以来世界最高クラスの合唱団として活動し続けている英国合唱界の至宝、ザ・シックスティーン。彼らが2013年に収録した「ルター派ミサ曲集」(第1集 COR16115/ 第2集 COR16120)が2枚組になって再登場。

ルター派の主流であった「キリエ」と「グローリア」のみによる、「ミサ・ブレヴィス」または「ルター派ミサ曲」と呼ばれるバッハの4つのミサ曲。その大部分は、自らの教会カンタータを題材としており、作曲者自身が選んだ音楽の"再創造"によって誕生した「ルター派ミサ曲」は、「ロ短調ミサ」や「受難曲」と並ぶバッハの教会音楽の傑作です。グレイス・デイヴィッドソンやロビン・ブレイズ、イーモン・ドゥーガンなど豪華メンバーの歌声によって絶賛されたザ・シックスティーンによるバッハの傑作が今蘇ります。今なお色褪せない彼らの美しい歌声をご堪能ください。

NIFC
NIFCCD-058140(2CD)
シューベルト:冬の旅×2
シューベルト:冬の旅(スタニスワフ・バランチャクの詩による)
冬の旅(ヴィルヘルム・ミュラーの詩による)(原詩)*
トマシュ・コニェチュニ(Bs-Br)、
レフ・ナピェラワ(P)

録音:2017年12月14日、18日&20日/2019年8月27日-28日&9月2日-3日*、ヴィトルト・ルトスワフスキ・ポーランド放送コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
2018年にリリースされた現代ポーランドの詩人、スタニスワフ・バランチャクの詩による「冬の旅」に、新たに原詩の歌唱をカップリングして新装再発売!

2018年にリリースされ話題を呼んだ、20世紀ポーランドの著名な詩人であり翻訳家であったスタニスワフ・バランチャクの詩を用いてトマシュ・コニェチュニが歌ったシューベルトの「冬の旅」。そのまさにNIFCならではといえる好企画盤が、この度同アーティストで新たに録音した原詩(ドイツ語歌唱)の「冬の旅」をカップリングしての新装再発売が決定!
コニェチュニは1998年にドヴォルザーク国際声楽コンクール(カルロヴィ・ヴァリ、チェコ)で優勝し、世界中のオペラ・ハウスで活躍するポーランド生まれのドラマティック・バス・バリトン。ディスコグラフィーにはサイモン・ラトル、フランツ・ウェルザー=メスト、クリスティアン・ティーレマン、マレク・ヤノフスキらとの共演盤が並ぶほか、2014年、2016年、2017年、2018年の東京・春・音楽祭に出演し日本での評価も着実に積み重ねています。また、コニェチュニと定期的に演奏しているピアニストのレフ・ナピェラワは、2016年の東京・春・音楽祭でも共演しています。
原詩による録音はポーランド語の詩での録音からおよそ2年後の2019年8月と9月に、同じワルシャワのヴィトルト・ルトスワフスキ・ポーランド放送コンサート・スタジオで行われました。原詩歌唱と並べることによってバランチャクの詩が傑作「冬の旅」に与えた現代的でまったく新しい側面がより一層際立つことでしょう。

Nimbus Alliance
NI-6430JP(1CD)
日本向け限定生産
日本の歌百年〜日本の旅路 第三巻
1. 岡野貞一:紅葉/2. 山田耕筰:燕/3. 中山晋平:波浮の港/4. 山田耕筰:六騎/5. 中山晋平:しょうじょう寺のたぬきばやし/6. 山田耕筰:みぞれに寄する愛の歌/7. 岡野貞一:おぼろ月夜/8. 弘田龍太郎:小諸なる古城のほとり/9. 山田耕筰:蟹味噌/10. 小倉 朗:ふるさと/11. 山田耕筰:嘆き/12. 山田一雄(夏精):もうじき春になるだろう/13. 中田喜直:ちいさい秋みつけた/14. 團伊玖磨:聲曲/15. 中田喜直:おやすみなさい/16. 團伊玖磨:藤の花/17. 中田喜直:未知の扉/18. 團伊玖磨:紫陽花/19. 武満徹:見えない子供/20. 中田喜直:すずしきうなじ/21. 團伊玖磨:花の街/22. 船橋登美子:雲/23. 平岡荘太郎:もう春ですね/24. 新井 満:千の風になって
シャーロット・ド・ロスチャイルド(S)、
エイドリアン・ファーマー(P)

録音:2022年2月7日-9日、ワイヤストン・レイズ(モンマス、イギリス)
世界中にその歌声を響かせるソプラノ歌手であり、イギリスの歴史ある名門ロスチャイルド家の長女でもあるシャーロット・ド・ロスチャイルドは、ザルツブルク音楽学校、英国王立音楽大学、同大学院を卒業し、音楽の才を発揮。18ヶ国語の歌をレパートリーとするなど、世界各地で音楽活動を行っています。
「日本人以上に日本の心を歌う」と称されたシャーロット・ド・ロスチャイルド。1999年に録音した「日本の旅路(NI6190)」は、「外国人歌手が日本歌曲を全て日本語で歌った初めての録音」として話題を呼び、2016年には「花は咲く」をはじめとする日本歌曲を新たに編曲した「オーケストラ伴奏の日本歌曲集(NI6330JP)」を、2017年には、「日本の旅路」第2弾「故郷」(NI6357JP)を発売。
2022年の来日を記念して新たに贈り出す「日本の旅路」シリーズ第3弾は、アルバムのタイトルを「日本の歌百年」と表して、岡野貞一や山田耕筰から新井満や船橋登美子まで、およそ100年間に及ぶ日本の歌曲と、日本人の心に深く根付いてきた童謡を組み合わせた、素晴らしき日本の歌の数々を収録。「日本の歌曲は、ドイツ・リートやフランスのシャンソンに匹敵する」と語るシャーロット・ド・ロスチャイルドが、その麗しき歌声で改めて日本歌曲の素晴らしさを伝えます。
※「NI6430JP」はSONY DADCプレスによる、日本向けの限定生産盤となります。海外で発売される「NI6430」品番の商品はCD-R盤です。予めご了承ください。

fra bernardo
FB-2242327(2CD)
ヴィヴァルディ:オラトリオ 「勝利のユディータ」 RV.644 ロベルト・ザルペロン(指)、アンサンブル・ロレンツォ・ダ・ポンテ、ルチアーナ・マンチーニ(メゾ・ソプラノ/ユディータ)、エレーナ・ビスクオーラ(メゾ・ソプラノ/ホロフェルネス)、シルヴィア・フリガート(ソプラノ/ヴァガウス)、フランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリ(ソプラノ/アブラ)、マルタ・フマガッリ(メゾ・ソプラノ/オジアス)、サント・スピーリト・アカデミーcho
フランチェスコ・ピナモンティ(芸術監督)

録音:2016年4月17日、フェッラーラ・コムナーレ劇場
マンチーニ、ビスクオーラ、フリガート、マッズーリ、フマガッリとソリストも実に豪華!
非常に多作であったアントニオ・ヴィヴァルディにとって、意外なことにも現存する唯一のオラトリオである『勝利のユディータ』。ヴィヴァルディが生涯を通じて密接な関係にあったヴェネツィアの女子孤児院『ピエタ院(ピエタ養育院)』のために1716年に作曲された作品のため、ソリストも合唱も女声のみで演奏され、またシャルモー、2本のクラリネット、4本のテオルボ、ヴィオラ・ダモーレ、マンドリンなど、珍しい楽器が使われている点も特徴です。
ロベルト・ザルペロンが率いるアンサンブル・ロレンツォ・ダ・ポンテは、ウィーン・フィル、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス、チューリッヒ歌劇場、ミラノ・スカラ座、モーツァルトO、ヨーロッパ室内O、ブダペストSOのメンバーなど、中央ヨーロッパ地域の優れたミュージシャンたちが集う室内オーケストラ。このアルバムでは、マンチーニ、ビスクオーラ、フリガート、マッズーリ、フマガッリら、イタリアのまばゆき古楽系歌手たちを集めてメランコリックで激しい音楽への情熱を響かせた2016年のライヴを収録しています。

Glossa
Glossa Cabinet
GCDC-81115(1CD)
バッハ:復活祭オラトリオBWV.249
オルガン協奏曲(原曲:BWV.35&BWV.156)
フランス・ブリュッヘン(指)、
18世紀オーケストラ、カペラ・アムステルダム、イルセ・エーレンス(S)、マイケル・チャンス(C.T)、マルクス・シェーファー(T)、デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Bs)、ピーター=ヤン・ベルダー(Org)

録音(ライヴ):2011年4月、アムステルダム&ユトレヒト(オランダ)
フランス・ブリュッヘン&18世紀オーケストラのバッハ「復活祭オラトリオ」のライヴ・レコーディング!
ブリュッヘン&18世紀オーケストラは、キリストの復活を祝う壮麗な「復活祭オラトリオ」の合唱に「ロ短調ミサ」、「ヨハネ受難曲」でもコンビを組んだカペラ・アムステルダムを起用。
「復活祭オラトリオ」のライヴのために集まったソリストたち、マイケル・チャンスや、マルクス・シェーファーなど、ブリュッヘンからの信頼も厚い名歌手たちの存在も心強いものがあります。
ブリュッヘン&18世紀オーケストラは、「昇天節オラトリオ」ではなく「オルガン協奏曲」を「復活祭オラトリオ」に組み合わせるという独自の解釈を披露。
ピーター=ヤン・ベルダーがソリストを務めるこの"仮想"の「オルガン協奏曲」は、2つのカンタータ「BWV.35」と「BWV.156」の器楽楽章を題材としており、ブリュッヘンの「復活祭オラトリオ」を完成させる重要な役割を担っています。
ブリュッヘン&18世紀オーケストラの"奇跡のバッハ"が今ここに舞い降りる

Prima Classic
PRIMA-014(1CD)
ヴォヤージュ〜フランス語、イタリア語、ドイツ語、ロシア語によるフランス歌曲集
デュパルク:旅へのいざない
シャミナード:スラヴの歌
マリー・ジャエル:夢
ラヴェル:魔法の笛
サン=サーンス:東洋の憧れ
ヴィドール:インドの歌
フォーレ:イスファハンのバラ
グノー:なぜ泣いているの?
サン=サーンス
:子を抱く聖母、テブロ川のほとりで
グノー:ああ, 彼女は言う!
ポーリーヌ・ヴィアルド:恋人
ジャエル:あなた、嵐、
 小鳥、永遠の愛、頬は青白い
ヴィアルド:コガラ、柳、セレナード、花、囁き, 内気な呼吸…、祈り
マリナ・レべカ(S)、
マチュー・ポルドワ(P)

録音:2021年5月、ラトビア放送スタジオ(リガ)
自身が創設したレーベル「Prima Classic」からリリースする、ラトビアの歌姫マリナ・レベカの新録音。これまでのアルバムはオーケストラ伴奏によるアリアや歌曲集だったため、初のピアノ伴奏によるリサイタル・アルバムとなる今作は、フランスの女性と男性の作曲家がフランス語と外国語(イタリア語、ドイツ語、ロシア語)のテキストに作曲した歌曲を集めた、極めて意欲的な好企画です。
このリサイタルに収録されている旋律のほとんどは、1860年から1890年の間、ベル・エポックと第二次産業革命の入口の時期に作曲されたもの。デュパルク、ラヴェル、サン=サーンス、ヴィドール、フォーレ、グノーら偉大な作曲家たち、そしてセシル・シャミナード、マリー・ジャエル、ポーリーヌ・ヴィアルドといった才能ある女性作曲家たちの作品をまとめて収録している点も大きなポイント。マリナ・レベカと、フランスのコラボレイティヴ・ピアニスト、マチュー・ポルドワは、これらの多彩なレパートリーをカラフルな音楽で表現し、19世紀の素晴しき音楽の旅(Voyage)へと誘います。
マリナ・レベカ(マリーナ・レベカ)はラトビアのリガ生まれ。ラトビアで音楽を学んだあとローマのサンタ・チェチーリア音楽院を卒業。ザルツブルクの国際サマー・アカデミーとペーザロのロッシーニ・アカデミーでも研鑽を積み、ヴェルディとロッシーニ、モーツァルトの第一人者として世界で高い評判を得、2017/18シーズンでは、ミュンヘン放送Oの最初のアーティスト・イン・レジデンスに選ばれています。また、これまでにロイヤル・オペラ・ハウス、MET、ウィーン国立歌劇場、パリ・オペラ座、ミラノ・スカラ座等、世界の主要なオペラ・ハウスで「椿姫」のタイトルロールを務め、名実ともに「現代最高のヴィオレッタの一人」として認められ、2019年11月に行われたトリエステ・ヴェルディ歌劇場の来日公演「椿姫」でも素晴らしいヴィオレッタを演じ大きな反響を呼びました。
2016年にラトビア共和国の最高賞である三ツ星勲章を授与され、2020年には「ICMA(国際クラシック音楽賞)」の「アーティスト・オヴ・ザ・イヤー」とラトビア文化省賞を受賞。2021年、最初の「トティ・ダル・モンテ生涯功労賞」に選ばれ、2022年の「ICMA」では、マリナ・レベカも参加した「ベッリーニ:歌劇 「海賊」」のアルバム(PRIMA010)が「年間最優秀オペラ録音賞」に選出されています。

RICERCAR
RIC-442(1CD)
ヘンデル:サルヴェ・レジーナ 〜ソプラノのためのモテットとアリア
5声の協奏曲(「主は我が光」HWV 255、仮面音楽劇「エイシスとガラテア」HWV49より編)
ごきげんよう、慈愛の母后(サルヴェ・レジーナ)HWV 241
アリア「喜びの声で主を讃えよ」 〜オラトリオ「エステル」HWV 50より
グローリア HWV deest(1706)
モテット「風よ鎮まれ」HWV 242
アリア「高き天の公使よ」 〜オラトリオ「時と真実の勝利」HWV 46aより
ジュリー・ロゼ(S)
ミレニアム・オーケストラ(古楽器使用)
アドリア・グラシア・ガルベス(オルガン、チェンバロ)
マリー・ブルニジアン(Hp)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(指)

録音:2021年9月 グラン・マネージュ、ナミュール、ベルギー
ヨーロッパ有数の大都市ロンドンで、本場イタリア最前線の歌手たちと活気あふれるオペラ世界を紡ぎ出してきたヘンデル。若き日にローマや ヴェネツィアで培った音楽センスと最新の流行を捕える機微は、オペラや室内カンタータのような俗世向けの声楽曲だけでなく、教会音楽でも 華やかな開花を見せていました。欧州最前線の古楽シーンで注目を集め、RICERCARではA.スカルラッティのカンタータ集(RIC396/国内 盤仕様NYCX-10027)でも名演を聴かせたソプラノ歌手ジュリー・ロゼが、異才アラルコンと放つヘンデル作品集は、埋もれがちなヘンデルの 教会向け独唱モテットや初期オラトリオのアリアを集めた注目のプログラム。まさに古楽歌手!というべき純然たる美声を自在に操り、清らか なカンティレーナから華やぎある技巧的パッセージまで思いのままのロゼの歌唱は、まさにこれらの作品を紹介するのにうってつけの適性。アラ ルコンも地中海バロックの熱演だけでなく精妙なバッハ解釈でも知られる人だけに、ここでは小ぶりの古楽器合奏の一体感と機動性を活か し、各作品の魅力を最大限に引き出してゆきます。ハープやオルガンの独奏が加わるトラックも絶妙。隅々まで楽しめる見過ごせないヘンデ ル・アルバムがまた一つ世に生まれました。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-072(1CD)
ヘンデル:シャンドス・アンセム 第1・4・6番 ほか
シャンドス・アンセム第1番「主に向かって喜ばしき声をあげよ」HWV 247
ヴォランタリー第3番イ短調*
シャンドス・アンセム第4番「主に向かって新しい歌を歌え」HWV 249b
シャコンヌ ト短調 HWV 486*
シャンドス・アンセム第6番「鹿が清水を求めて喘ぐように」HWV 251b
マルグリット・ルイーズ(合唱&古楽器アンサンブル)
ガエタン・ジャリ(オルガン…*ソロ、指揮)
ソリスト:フロリー・ヴァリケット(S)、ニコラス・スコット(T)、ヴィルジル・アンスリ(Bs)

録音:2021年5月22-25日 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
イタリアからドイツに戻った若きヘンデルは、ハノーファー宮廷での仕事を経て渡英、1710年代を通じて王都ロンドンの人々の心を着実に掴んでゆきました。そ の過程で、1717年からしばらく彼に作曲の場を与えたのが裕福な貴族のシャンドス公。当時ロンドン郊外に設営中だった公の邸宅キャノンズには、音楽演 奏に向いた大広間や礼拝堂も徐々に調えられ、ヘンデルはそうした場で公が聴き楽しめる音楽を続々と作曲します。こうして仕上がった作品群の中でも、10 曲あまりが残されている中規模声楽曲の数々は『シャンドス・アンセム』と総称され、イタリア風の声楽様式で英語の詩句があざやかに歌い上げられるその音 楽内容は作曲者の歿後、19世紀に楽譜刊行され世界的に知られるようになりました。ヴィオラを省いた弦楽編成、アルトを省いた合唱が独特の平明な構 成の面白さに繋がるこれらのアンセムに潜む、室内楽と大規模合唱の間をゆく独特の味わいを、ここではヴェルサイユ宮殿に集うフランス最前線の古楽アンサ ンブルがじっくり解釈。そもそもヘンデルの音楽はイタリア様式を下地にしていながら、序曲や舞曲などの形式、オーボエ群を活かした楽器編成などフランスから の影響も見られ、ガエタン・ジャリ率いるマルグリット・ルイーズの演奏解釈はそうした一面を玄妙な響きで浮き彫りにしてゆく味わい深さもあります。伸びやかな バロックオーボエのソロやテオルボを組み込んだ通奏低音の多彩さもさることながら、各パート5〜6人からなる3声の合唱が織り上げてゆく一体感に満ちた歌 唱も見事なもの。ヴォランタリーやシャコンヌでは指揮者ジャリのオルガン独奏で、18世紀オリジナルの形に復元されたヴェルサイユ王室礼拝堂の銘器の美音 も味わえます。逞しさよりも優雅さが際立つヘンデルの一面にはっとさせられる新録音です。

ALPHA
ALPHA-864(1CD)
『光に寄す』 〜サン=サーンス、アーン:合唱曲集
サン=サーンス:夕暮れのロマンス Op. 118
 2つの合唱曲 Op. 68
 並木道の足跡 Op. 141-1
 サルタレッロ Op. 74Saltarelle
レイナルド・アーン(1874-1947):『歌とマドリガル』〜さあ、優美な方よ(リュリのリズムで)
 私と一緒に泣いて下さい
 夏めく季節
 暗部 …世界初録音
 光に寄す …世界初録音
 『ロンデル』より 昼(第1曲) /夜 (第11曲)
 アテネ式の朝の歌*
アクサンチュス(合唱)
クリストフ・グラッペロン(指)
エロイーズ・ベッラ・コーン(P)
マリー・ピコー(S)*
ジュヌヴィエーヴ・シラス(A)*

録音:2021年10月20-21日
オーディトリアム、ラジオ・フランス、パリ
合唱という形態が聴かせる表現の驚くべき幅広さを、気鋭指揮者ローラン・エキルベイとともに世界に印象づけてきたアクサンチュス。彼らの 拠点でもあるフランスにおいて、21世紀の音盤世界でユニークな立ち位置を占めるレーベルAlphaからのリリースは、19世紀フランス楽壇に 新境地を切り開いた名匠サン=サーンスと、早くから才能を開花させ世紀をまたいで音楽シーンを賑わせたアーンの合唱作品集です。どちら もそれぞれの関心から、バロック以前のポリフォニー音楽を作風の一助としてきた作曲家だけに、注目される機会が多いとは言えない合唱曲 の分野にも名品が続々。ロマン派時代ならではの音作りながら古楽との相性が意外にも良い彼らの音楽と、美しい響きに独特の人間的温 もりをたたえたアクサンチュスの歌唱が相まって、このアルバムに大きな存在感を与えています。指揮はエキルベイのもとで経験を積み、ミンコフ スキを支える合唱指揮者としても19世紀フランスの声楽作品で実績を上げてきたクリストフ・グラッペロン。俊英室内合唱団の輝かしい新時 代の幕開けを飾る注目の新録音です。

Pentatone
PTC-5186986(1CD)
「黄昏」〜ブラームス:歌曲集
セレナード Op.106-1
サッフォー風頌歌 Op.94-4
失望 Op.72-4
月はこれより輝かないで WoO 33-35
愛のまこと Op.3-1
甲斐なきセレナーデ Op.84-4
窓の前で Op.14-1/響き Op.7-3
野の寂しさ Op.86-2
動かぬなまぬるい空気 Op.57-8
墓地にて Op.105-4
死は冷たい夜 Op.96-1
夜に私は急に立ち上がり Op.32-1
おとめの歌 Op.107-5
あの柳の林のなかに WoO 33-31
永遠の愛について Op.43-1
5月の夜 Op.43-2
秘めごと Op.71-3
子守歌 Op.49-4/眠りの精WoO 31-4
アンナ・ルチア・リヒター(Ms)
アミエル・ブシャケヴィッチ(P)

録音:2022年2月&3月リスト・センター、ライディング(オーストリア)
名歌手アンナ・ルチア・リヒター、PENTATONEレーベルからの第3弾はブラームスのリート集でメゾ・ソプラノの声域で歌いました!当アルバムは愛の詩から ドイツ民謡まで20曲を収録。ピアノのブシャケヴィッチの詩的な演奏とともにリヒターの格調高い歌声でブラームスの黄昏の世界に誘います。リヒターはドイツ語 歌曲に対する造詣も深く、曲目解説も自身が担当しております。
リヒターは9歳から母より声楽の手ほどきを受け、ケルン大聖堂少女聖歌隊の隊員となりました。その後バーゼルでクルト・ヴィトマー教授に師事、またケルンで 研鑽をつみました。主な受賞歴としては2008年ベルリン全国声楽コンクール年少部門第2位、2011年キッシンゲンの夏音楽祭ルイトポルト賞、2012年ツヴィッ カウで行われた国際シューマン・コンクール優勝などがあげられます。2015年10月ベルナルト・ハイティンク(指)LSOの来日公演では、 マーラーの交響曲第4番のソリストで登場し、その美声を披露しました。PENTATONEレーベルからリリースしている「シューベルト:歌曲集」(PTC-5186839)、 「情熱の狂乱〜モンテヴェルディ・アルバム」(PTC-5186845)では澄み渡った透明感のある歌声で魅了しております。
ピアノのアミエル・ブシャケヴィッチはイスラエルのイェルサレム生まれの南アフリカ育ち。シューベルト国際ピアノ・コンクールをはじめ数々の国際コンクールで 優秀な成績をおさめ、以後国際的に活動する若手ピアニストとして注目されております。

2L
2L-171SABD
(Blu-ray Disc Audio+SACD Hybrid)
幸いなるかな
キム・アンドレ・アルネセン(1980-):幸いなるかな ? 傷ついた世界のための至福の教え(2018)
心の貧しい人々は(The Poor in Spirit)
わたしは貧しい(I am Poor)
憐れみ深い人々は(The Merciful)
四十日四十夜を(Forty Days and Forty Nights)
平和を実現する人々は(The Peacemakers) 
平和とはなにか(What is Peace?)
柔和な人々は(The Meek) 
レイチェルの歌(Rachel’s Song)
心の清い人々は(The Pure in Heart)
神の顔は(The Face of God)
祝福:わたしは望む(Blessings:I Hope) 
悲しむ人々は(Those Who Mourn)
百合の歌(Song for Lily) 
義に飢え渇く人々は(Those Who Hunger and Thirst for Righteousness)
正義の歌(Song for Justice)
義のために迫害される人々は(Those Who Are Persecuted for Righteousness)
わたしの手をとりなさい(Hold My Hand) 
あなたがたは世の光である(You are the Light)
ニーダロス大聖堂少女cho
トロンハイム・ソロイスツ
ヒシュティ・フューケ(ヴォーカル) 
ムハンマド・アル=マジャブ(ヴォーカル)
ハンス・フレードリク・ヤコブセン(Fl)
ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン(ツィンバロン)
ルース・ポター(Hp)
エスペン・オールベルグ(打楽器)
カール・ホーコン・ヴォーデラン(打楽器)
オーラ・リンドセット(コンサートマスター)
アニタ・ブレーヴィク(指)

録音:2020年11月、2021年2月 ニーダロス大聖堂(トロンハイム、ノルウェー)
現代合唱音楽の作曲家としてもっとも作品が演奏されているひとり、ノルウェーのキム・アンドレ・アルネセンの新作アルバム。 キム・アンドレ・アルネセン Kim Andre Arnesen は、トロンハイムのノルウェー工科自然科学大学(NTNU)の音楽学部で学び、合唱音楽作家としての名声と 人気を確立しました。彼の作品はすでに、50カ国以上で歌われ、「レクイエム」「聖霊ミサ曲」といった大作が、ニューヨークとワシントンで初演されました。 「幸いなるかな(Tuvayhun)」というアラム語の曲名をもつ作品は、マンハッタン少女合唱団と芸術監督ミシェル・オースタリー Michelle Oesterle の委 嘱を受け、2018年に作曲されました。「環境危機、大量移民、地球規模のパンデミック、政治的二極化、所得不平等の拡大、権威主義体制の興隆、前例のな い社会変化といったことで傷ついている世界」と「それにもかかわらず、よく見れば世界は美しい」をテーマに作曲され、「傷ついた世界のための至福の教え (Beautiitudes for a Wounded World)」の副題がつけられました。『マタイによる福音書』の「山上の説教」(第5章)の8つの「至福の教え」と、アメリ カの詩人チャールズ・アンソニー・シルヴェストリ Charles Anthony Silvestri(1965?)が書いた、それぞれの教えが現実の世界にどう当てはまるかを例示 する歌詞による〈わたしは貧しい〉以下の8曲、合唱団の少女たちがそれぞれの祈りをさまざまな言語で唱える〈祝福:わたしの望み〉、そして、『マタイによる福 音書』(第5章14節)『ヨハネによる福音書』(第12章36節)『フィリピの信徒への手紙』(第2章15節)をテクストにした〈あなたがたは世の光である〉で構成。 古い時代と現代、聖と俗の間の「リミナル・スペース」(現実空間と異空間の狭間)を交流する音楽が、少女合唱とヴォーカル・ソロ、弦楽オーケストラと器楽奏者 によって演奏されます。 NTNU で学んだジャズ・シンガーでソングライターのヒシュティ・フューケ Kirsti Huke と、シリア出身、ベルゲンで学びながら、古典的スタイルのアラブとスーフィ の音楽を演奏するグループ「Sharqant」で歌うムハンマド・アル=マジャブ Mohannmed Al=Majzoub のヴォーカル・ソロ。ジャンルを超えて活動する器楽 奏者たちが参加。モッテン・リンドベルグ Morten Lindberg のプロデュースによりニーダロス大聖堂で録音セッションが行われました。 (Ki)
[Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu?ray ディスクにはインデックスを除き映像は収 録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレー ヤーでは再生できないので、Blu?ray プレーヤーもしくは Blu?ray 対応のPCをお使いください。]


APARTE
AP-284(3CD)
フォーレ歌曲全集
五月Op.1の2/蝶と花Op.1の1
私は口づけをしたから(1862)
オランピオの悲しみ(1865頃)
僧院の廃墟でOp.2の1
水夫たちOp.2の2/秋の歌Op.5の1
愛の夢Op.5の2/いなくなった人Op.5の3
あけぼの(1870頃)
5つのヴェネツィアの歌Op.58
贈り物Op.46の1/月の光Op.46の2
夕べOp.83の2/牢獄Op.83の1
涙Op.51の2/墓地でOp.51の2
憂鬱Op.51の3/ばらOp.51の4
優しい歌Op.61(全9曲)
水のほとりでOp.8の1
この世では!Op.8の3
身代金Op.8の2/シルヴィOp.6の3
悲しみOp.6の2/朝の歌Op.6の1
愛の歌Op.27の1
歌を教える仙女Op.27の2
あけぼのOp.39の1
捨てられた花Op.39の2
夢の国Op.39の3
イスパハンのバラOp.39の4
ネルOp.18の1/旅人Op.18の2
秋Op.18の3
私たちの愛Op.23の2
ゆりかごOp.23の1
秘密Op.23の3
いちばん楽しい道Op.87の1
山鳩Op.87の2
シャイロックOp.57【シャンソン/マドリガル】
九月の森でOp.85の1
水面を漂う花Op.85の2
伴奏Op.85の3
イヴの歌Op.95(全10曲)
リディアOp.4の2
漁師の歌Op.4の1
アポロン賛歌Op.63
「町人貴族」のセレナード(1893)
ある日の詩Op.21(全3曲)
沈黙の贈り物Op.92
歌Op.94
閉ざされた庭Op.106(全8曲)
夜想曲Op.43の2
降誕祭Op.43の1
祈りながら(1890)
平和が来たOp.114
幻影Op.113(全4曲)
夢のあとにOp.7の1
賛歌Op.7の2/舟歌Op.7の3
トスカーナのセレナードOp.3の2
独りぼっち!Op.3の1
アルペッジョOp.76の2
消えない香りOp.76の1
幻想の水平線Op.118(全4曲)
シリル・デュボワ(テノール)、
トリスタン・ラエ(ピアノ)

録音:2020年7月3日、8月10-17日、2021年6月14-16日/サル・コロンヌ(パリ)
フォーレは室内楽やピアノ曲で人気がありますが、フランス歌曲のおける最も偉大な巨匠として100を超える名品を残しています。そのなかには「月の光」や「夢 のあとに」のようによく知られたものもあります。
このアルバムは1984年生まれのフランスのテノール、シリル・デュボワが相方ピアニスト、トリスタン・ラエとフォーレ歌曲に挑戦したもので、ひとりの歌手によ る全集は初とされます。彼らはこれまでもリストやブリテンの歌曲集で優れた演奏を披露してくれましたが、何より非の打ち所のないフランス語の発音と並外れた 解釈がフォーレにピッタリ。詩の雰囲気や感情、気分を自然に伝えてくれます。
フォーレの歌曲は長い生涯にわたり書かれているため、4つの作風に分けられるとされます。1860-70年代はロマンティックで、どちらかというとセンチメン タルで暗い情感のものが支配的。1880年代は高踏派の詩人によるものが多く優美。1890年代は大胆で力強い表現が顕著。20世紀に入ってからは渋い内省性 に加え、大胆な和声など時代の影響も感じられます。そのいずれをもデュボワは味わい深い表現で聴かせてくれます。

Hanssler
HC-20026(1CD)
クララ・シューマンとファニー・ヘンゼルの歌曲集
(1)ファニー・ヘンゼル:アヴェ・マリア
(2)クララ・シューマン:愛の魔法〜6つの歌曲 Op.13より第3曲
(3)ファニー・ヘンゼル:この孤独な涙は一体何だ
(4)ファニー・ヘンゼル:魔法の輪
(5)クララ・シューマン:しとやかな蓮の花〜6つの歌曲 Op.13より第6曲
(6)ファニー・ヘンゼル:ゲータとカプアの間
(7)クララ・シューマン:ローレライ
(8)ファニー・ヘンゼル:アレグレット・グラツィオーソ ホ長調 Op.2-3
(9)クララ・シューマン:おお、別れの辛さ
(10)ファニー・ヘンゼル:白鳥の歌〜6つの歌曲 Op.1より第1曲
(11)ファニー・ヘンゼル:さすらいの歌〜6つの歌曲 Op.1より第2曲
(12)ファニー・ヘンゼル:さようなら
(13)クララ・シューマン:断崖で
(14)ファニー・ヘンゼル:アンダンテ ト長調 Op.2-1
(15)ファニー・ヘンゼル:春〜6つの歌曲 Op.7より第3曲
(16)クララ・シューマン:あなたが美しさゆえに愛するのなら〜愛の春 Op.12より第4曲
(17)ファニー・ヘンゼル:おそろしい涙
(18)ファニー・ヘンゼル:おお、なんという至福の時
(19)ファニー・ヘンゼル:夜
(20)クララ・シューマン:夜想曲〜音楽の夜会 Op.6より第2曲
?クララ・シューマン:あの人はやってきます〜愛の春 Op.12より第2曲
?クララ・シューマン:私はあなたの瞳に〜6つの歌曲 Op.13より第5曲
?ファニー・ヘンゼル:光輝く夏の朝
?ファニー・ヘンゼル:妖精の歌
?ファニー・ヘンゼル:前夜礼拝
?クララ・シューマン:おやすみなさい
ベティーナ・パーン(S)、
クリスティーネ・ショルンスハイム (フォルテピアノ)

録音:2021年11月8-10日/ゼンデザール(ブレーメン)
古楽の名ソプラノ歌手ベティーナ・パーンと鍵盤奏者クリスティーネ・ショルンスハイムの注目の共演アルバムは2人の天才女性作曲家クララ・シューマンとファ ニー・ヘンゼル(メンデルスゾーン)の歌曲集です!ここにはヘンゼルを高く評価していた詩人ハイネの「白鳥の歌」など、ヘンゼルの歌曲もふんだんに収録してい ます。近年再評価され演奏機会も増えている両作曲家の歌曲を現代最高の演奏者が情感豊かに演奏いたします。 (Ki)
Hanssler
HC-20036(4CD)
2000年の受難曲

■Disc1
グバイドゥーリナ:ヨハネ受難曲(2000、2006改訂ドイツ語版)

■Disc2
グバイドゥーリナ:ヨハネの復活祭オラトリオ(2006)
Disc3, 4
ゴリホフ:マルコ受難曲(2000)
■Disc1,2:ユリヤ・スクマノワ(S)、コービー・ウェルチ(T)、ベルント・ヴァレンチン(Br)、ニコラス・イシャーウッド(Bs)
ゲヒンガー・カントライ、トロッシンゲン音楽大学室内合唱団
シュトゥットガルトRSO、ヘルムート・リリング(指)
■Disc3,4:ルシアーナ・ソウザ、レイナルド・ゴンザレス・フェルナンデス(ヴォーカル)、サミア・イブラヒム(S)、スコラ・カントルム・デ・カラカス、カントリア・アルベルト・グラウ
オルケスタ・ラ・パシオン、マリア・ギナンド(指)

録音:2007年2月16/18日(ヨハネ)、2000年9月5日ライヴ(マルコ)/シュトゥットガルト、リーダーハレ、ベートーヴェンザール
2000年のバッハ歿後250周年にシュトゥットガルト国際バッハ・アカデミーは4人の現代作曲家にそれぞれの母国語による受難曲を依頼しました。グバイドゥー リナはロシア語による「ヨハネ受難曲」を作曲。ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管により初演されました。
初演を聴いたリリングは是非ドイツ語版で上演したいと希望しますが、音楽がロシア語とあまりにも結びついているため、翻訳というより改訂が必要でした。彼 は作曲者を鼓舞、協力して2006年に新たな作品として完成、2007年2月9日にドレスデンで初演されました。そして受難曲の続編としてハノーファー放送局か ら依頼された『ヨハネの復活祭オラトリオ』も含め録音した幻のディスクの復活となります。
一方アルゼンチンのゴリホフによる「マルコ受難曲」はスペイン語により、ラテンやアフリ・キューバ風なリズムが現れるなど南米色が驚きの作品。ベネズエラ出 身の女性指揮者マリア・ギナンドによる世界初演時のライヴで、発売時に2002年のグラミー賞にノミネートされるほど注目されました。
Hanssler
HC-22051(4CD)
「スターバト・マーテル」集

■CD1&CD2
(1)ドヴォルザーク:スターバト・マーテルOp.58

■CD2
(2)ペンデレツキ:スターバト・マーテル

■CD3
(3)シューベルト:スターバト・マーテル ヘ短調 D.383
(4)ヴィヴァルディ:スターバト・マーテル ヘ短調 RV.621

■CD4(ボーナスCD)
(5)ペルゴレージ:スターバト・マーテル
(1)マリーナ・シャグチ(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、ジェイムズ・テイラー(T)、トーマス・クヴァストホフ(Bs)、ヘルムート・リリング(指)、オレゴン・バッハ祝祭室内cho、オレゴン・バッハ祝祭室内O
(2)クシシトフ・ペンデレツキ(指)、バイエルン放送cho、ミュンヘン放送O
(3)マルゴ・ギョーム(S)、マルギット・コベック(A)、ヨハネス・フェーヤーベント(T)、エヴァルト・カルデヴィーアー(Bs)、ギュンター・ヴァント(指)、ケルンRSO(ケルンWDRSO)、同cho
(4)イングリッド・ハーバーマン(S)、マルタ・ベニャチコヴァー(Ms)、クルト・アツェスベルガー(T)、ペーテル・ミクラーシュ(Bs)、ヴィルトゥオージ・ディ・プラハ、プラハ室内cho、マルティン・ジークハルト(指)
(5)テレサ・シュティッヒ=ランダル(S)、エリーザベト・ヘンゲン(A)、マリオ・ロッシ(指)、ウィーン・アカデミーcho、VPO

録音:(1)1995年7月8-11日ハルト舞台芸術センター、(2)2001年4月13日イエスの御心教会、
(3)1953年10月17日ケル
13世紀のフランシスコ会を起源にもつカトリック教会の聖歌の1つ、スターバト・マーテル。「悲しみに沈める御母はたたずみ給えり」の意で通称「悲しみの聖母」 として親しまれています。ローマ典礼においては続唱にも賛歌にも用いられる詩ですが、クラシックの歴史上この詩を用いた作品は数多く存在します。 ★当アルバムはドヴォルザーク、ペンデレツキ、シューベルト、ヴィヴァルディ、ペルゴレージの作品を集めた4枚組。作曲家の個性の違いはもちろんこと、各録音が 水準の高い演奏であることも嬉しい限りです。 (Ki)

EVIDENCE
EVCD-089(1CD)
リスト:7つの典礼〜1869-1884の宗教作品集
タントゥム・エルゴ
クリスマスの歌(おお聖なる夜)
アニマ・クリスティ・サンクティフィカ・メ(キリストの御魂、われを聖ならしめ給え)
Meine Seel' erhebt den Herrn!(わが魂は主をあがめ)
Sancta Caecilia(聖セシリア Fiat cor meum)
リベラ・メ
O Haupt voll Blut und Wunden(おお、血と涙にまみれた御頭よ)
Le Crucifix(十字架にかけられ)
Septem sacrament(7つの典礼)
パーテル・ノステルV(われらが父第3番)
アンサンブル・ジル・バンショワ
アルティテュードcho
ドミニク・ヴェラール(指)
クルト・リューデル( ハルモニウム)

録音:2021年8月23-26日
フランツ・リストの晩年の宗教作品集。リストはなんといってもヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして、そしてその後も交響詩などの分野で華々 しく世界に名をとどろかせましたが、1865年には僧籍に入るなど、その人生の後半以降は、宗教音楽の分野にも積極的に取り組むようになります。当時形骸化し ていた宗教音楽をそもそもの姿にもどし、神のメッセージや神秘的なものを伝えられるような作品を書き、宗教音楽への地位を回復しようと努めました。リストの 音楽による説話は、過去のリストのピアノ作品などの音世界とと比べれば控えめに感じられるかもしれませんが、それでもなおあふれ出る音楽が感じられ、時には 大胆な和声もみられます。ドミニク・ヴェラールは1869-84年の間の、リストの宗教作品の中でもあまり知られていない作品を選び、リストが音に込めた敬虔な 祈りを見事に音化しています。 (Ki)

ALPHA
ALPHA-868(1CD)

NYCX-10331(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ヘンデル:戴冠式アンセム 〜英国王ジョージ2世のための
デッティンゲン・テ・デウムHWV 283
ル・コンセール・スピリチュエル(古楽器&声楽アンサンブル)
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2021年6月 オーディトリアム・ド・ラ・セーヌ・ミュジカル、
ブローニュ=ビヤンクール(パリ郊外)
※ 国内仕様盤 解説、歌詞日本語訳…白沢達生
ヘンデルの合唱曲の中でも、金管や打楽器を交えたオーケストラが壮麗な響きを作り出す大作はロマン派時代にも人気が高く、19世紀に も多くの作品が蘇演され評判を呼んでいました。その迫力はヘンデル生前の演奏様式に立ち返っても有効なだけでなく、時に現代楽器演 奏をも凌ぐインパクトさえ与えうるものであることを、欧州古楽シーンの最前線をゆく才人エルヴェ・ニケがありありと伝える痛快な名演が登場 します。『メサイア』作曲の2年後、オーストリア継承戦争中の英国軍勝利を祝して書かれた1743年の『デッティンゲン・テ・デウム』と、英国 王室の式典で今なお演奏される「司祭ザドク」をはじめとする『戴冠式アンセム』(1727年、ジョージ2世の戴冠式のために作曲)のカップリン グですが、注目は初演時に近づけた編成の大きさ! 総勢35名の合唱、コントラバス2を含む弦20名、2パートのオーボエ各5にファゴット 6、トランペット8にティンパニ2組という大編成を採用。金管には18世紀流の指孔なしナチュラルトランペットの名手マドゥーフ、木管には『王 宮の花火の音楽』録音から楽器再現も含めてニケの協力を続けるジェレミー・パパセルジオーら、最前線の名手たちが加わっての演奏はまさ に圧倒的。古楽器ならではの響きを伴うファンファーレの痛烈な迫力から、合唱と器楽の玄妙な交錯まで、聴き手をはっとさせる強い存在感 の解釈がそこかしこに詰まっています。ニケとヘンデルの相性の良さを改めてよく示す新時代の名盤です。

TOCCATA
TOCC-0648(1CD)
NX-B03
ロベルト・フュルステンタール(1920-2016): 合唱作品全集 第1集
ピアノ・ソナタ ヘ長調 Op. 54
アッシジの聖フランチェスコによる太陽の賛歌
4手のためのピアノ・ソナタ Op. 58(2009)
イアン・バックル(P)
リチャード・ケイシー(P)
フィリッパ・ハイド(S)
エマ・ロバーツ(S)
ロリー・カーヴァー(T)
フェリックス・ケンプ(Bs)
ボレアリス(合唱)
スキップトン・カメラータ【デイヴィッド・ミルソム(Vn)、ヘレナ・ルーナード(Vn)、エリス・トンプソン(Va)、ダグラス・バッジャー(Vc)】
スティーヴン・ミューア(指)

録音:2021年1月3日、2021年7月24、25日
世界初録音
1920年、ウィーンのユダヤ人家庭に生まれたフュルステンタール。1938年にナチスがオーストリアに侵攻した際には、彼も多くのユダヤ人たちと同じくア メリカへ亡命しました。その後の彼は音楽を捨て、会計士として生活を始めましたが、亡命から35年を経た時、かつて愛した人と再会したことで音楽 への情熱を取り戻します。そして作曲をする際「私はいつもウィーンに戻っている」と語っていたというフュルステンタールは、96歳で生涯を閉じるまで数 多くの作品を書き上げました。このアルバムに収録された合唱曲「アッシジの聖フランチェスコによる太陽の賛歌」は、作曲年不詳の独唱、合唱、ピア ノと弦楽四重奏による規模の大きな作品で、彼の存命中には演奏されることはありませんでしたが、後期ロマン派の伝統を継承した美しいハーモ ニーを持っています。また最初と最後にはシューベルト風のピアノ・ソナタが置かれています。2009年のソナタは4手のための作品で、簡潔な形式の中 に様々な要素が盛り込まれた凝った曲です。

Music&Arts
M&ACD-1305(1CD)
ネポムセーノと同時代の作曲家による歌曲集
ネポムセーノ:私を愛して
グリーグ:薔薇の季節にOp.48-5
ネポムセーノ:夢見た幸せ
R.シュトラウス:夜 Op.10-3
ネポムセーノ:秋
グリーグ:挨拶 Op.48-1
ネポムセーノ:鐘の音
ネポムセーノ:選ばれた眼
R.シュトラウス:何も
ネポムセーノ:彼女を優しく揺する
ネポムセーノ:祈り
グリーグ:君を愛す Op.5-3
R.シュトラウス:憩え、私の魂よ Op.27-1
ネポムセーノ:それは宙に浮いている
ショーソン:蝶々 Op.2-3
ネポムセーノ:忘却への憧れ
ショーソン:ハチドリ
R.シュトラウス:高鳴る胸 Op.29-2
キンドラ・シャーリッチ(Ms)
リカルド・バレステロ(P)

録音:2019年2月21-23日 米国 カリフォルニア州 ベルベディア・ティブロン
近年再評価の進むブラジルの作曲家、指揮者、音楽教育者のアウベルト・ネポムセーノ (1864-1920)の歌曲を中心に、彼と同世代の作曲家の作品も収録。アウベルト・ネポムセー ノはブラジル北東部のフォルタレザの生まれ。早くから音楽の才能を示し、20 代でヨーロッ パに留学。ベルリンで出会い結婚した妻がグリーグの弟子だった縁でグリーグと親しくなり、 彼の民俗主義音楽から大きな影響を受けた。彼はまたマーラーとも交流があった。ブラジル では自国の文化に根ざした音楽の発展に尽力。しかし病気のため56 歳で亡くなった。ブラ ジル音楽史を語る上で無くてはならない偉大な作曲家であるにもかかわらず、これまで録 音は数えるほどしかなかった。ポルトガル語を用いた歌曲がまとまって CD になるのは、少 なくとも国際的な販路ではこれが初めてかもしれない。穏やかな作風の中に、ヴィラ=ロボ スら後進への影響がたしかに聞こえます。1世代上のショーソン(1855―1899)や、 同年生まれでネポムセーノと親しかったというR.シュトラウス(1864―1949)の作品と比べる のも楽しいでしょう。 キンドラ・シャーリッチは米国の中堅のメッゾソプラノ。歌曲歌手として幅広く活躍しており、 またバロック歌劇にもたびたび出演しています。リカルド・バレステロはブラジル、サンパウロ 生まれのピアニスト。歌劇場のコレペティトゥール(伴奏歌唱指導ピアニスト)や歌曲の伴奏 ピアニストとして活躍しています。。

Salamandre
SALAM-002(2CD)
「五月の夜」〜アルフレッド・ブリュノ:歌曲と室内楽作品集
(1)古風な歌曲集(10曲)
(2)戸外(10曲)/ (3)奇跡/(4)晩
(5)五月の夜
(6)ヴァイオリンの為のロマンス
(7)ホルンの為の幻想曲
(8)ヴィオラの為のロマンス
(9)チェロの為の小曲集
(10)クラリネット四重奏の為のロマンス
(11)「子どもの王」前奏曲
シリル・デュボワ(T)
ジェフ・コーエン(P)
ヴァンサン・フィギュリ(朗読)
ヴァレーズ四重奏団
マリー・ノルマン(Hp)
ジャン・マクマナマカ(Hrn)
アンシェ・アンテ四重奏団(クラリネット四重奏)

録音:2018年 11月,2019年5月 フランス パリ
近代フランス音楽が好きな方にはぜひお勧めの 2CD。近年ジワジワと人気が高まっている フランスの作曲家、アルフレッド・ブリュノの歌曲と室内楽作品を収録。古風な歌 曲集は、ジョルダーノの歌劇で有名なフランス革命に散った詩人、アンドレ・シェニエの詩に 付けた歌曲。こんな素晴らしい近代フランス歌曲があったのか!というほど美しい曲ばかり。古 風という通り伴奏は控えめなものなのだが、それが一層気品の高さを醸しています。この傾向は テオフィル・ゴーティエの詩による歌曲集「戸外」でも同様です。どちらもシリル・デュボワが極 めて柔らかく、フランス的柔和で歌っています。「五月の夜」は、ハープと弦楽四重奏の演奏に朗 読が入る作品。ヴァイオリンの為のロマンス、ホルンの為の幻想曲、ヴィオラの為のロマ ンスなどの小品はいずれもサロン風の気の利いた音楽。クラリネット四重奏の為のロマンスも しっとりとした名曲。「子どもの王」は、エミール・ゾラの台本による 1905年の歌劇。その他の曲も含め、どれも非常に魅力的な曲ばかりで、CD2 枚たっぷり楽しめるでしょう。
Salamandre
SALAM-004(1CD)
シベリウス:メロドラマ集
妬ましい夜(フランス語朗読)/ 孤独なスキーの滑り跡(フランス語朗読)/ 伯爵夫人の肖像画(朗読なし)/ 森の精/伝説/もしあなたが見たのなら/ 伯爵夫人の肖像画(フランス語朗読)/ 孤独なスキーの滑り跡(スウェーデン語)
ヴァンサン・フィギュリ(朗読)
アンサンブル・カリオペ
秦茂子(はた しげこ,ソプラノ)

録音:2020年 12月 14,15,16日,2021年3 月22日
シベリウスの作品の中でも隠れた名作と言われるメロドラマを集めたもの。メロドラマとは朗 読と伴奏を絡めた音楽で、特にフランスでよく用いられた形式。シベリウスは若い頃にメロドラ マをいくつか書いており、いずれも瑞々しい美しさに満ちた名曲なのだが、取り上げられる機 会はあまりなく、録音ですら数えるほど。「妬ましい夜」は15 分に迫り、ソプラノも加わる力作。 「孤独なスキーの滑り跡」は4 分弱の短い曲ながら非常に魅力的な音楽。ピアノ版とハープ+ 弦楽合奏版があるが、ここでは後者。「伯爵夫人の肖像画」はしばしば朗読なしで演奏され、 ここでも朗読ありと朗読なしの2種を収録。「森の精」は、管弦楽の為のバラードの「森の精」 の兄弟作品。朗読は基本的にフランス語によるが、「孤独なスキーの滑り跡」は原語であるス ウェーデン語でも収録されています。 ヴァンサン・フィギュリはフランスの音楽家、詩人。アンサンブル・カリオペは 1999年創立の 室内アンサンブル。ソプラノ独唱で福島県出身の秦茂子が参加しています。
Salamandre
SALAM-600(1CD)
プロコフィエフ:「冬のかがり火」(フランス語朗読)
「冬のかがり火」(英語朗読)
「冬のかがり火」(朗読なし)
ヴァンサン・フィギュリ(朗読)
アンドレイ・チスチャコフ(指)
セゾン・リュスSO,セゾン・リュス合唱団(児童合唱)

録音:1995年 5月モスクワ(管弦楽部分,Le Chant du Monde からのライセンス使用)
プロコフィエフが 1950年に子ども向けに書いた組曲「冬のかがり火」は、サムイル・マルシ ャークの詩に音楽を付けたもの。たいへんに親しみやすい音楽なのだが、残念ながらあまり 知名度が高くない。ここでは、1995年にアンドレイ・チスチャコフが指揮した管弦楽録音に、 音楽家で詩人のヴァンサン・フィギュリがマルシャークの詩の朗読を加えています。プロコフィエ フは「冬のかがり火」の楽譜に朗読を入れる場所を指定しなかったため、一般的には朗読そ れから音楽という演奏になるが、フィギュリはそれでは詩と音楽がバラバラになってしまうと、 自身で音楽の中に朗読が入る場所を捜して、上手く絡むように仕立てています。ここではフラン ス語朗読、英語朗読、そして朗読なし管弦楽のみの 3種が収録されています。チスチャコフの 演奏はLe Chant du Monde からのライセンス使用。 アンドレイ・チスチャコフは、1949 年ソ連、レニングラードの生まれ。1990年代にメキメキと頭角 を現し、ボリショイ劇場の指揮者も務め、録音も多数と活躍したが、2000 年、51歳で早世した。

KLARTHE
KLA-044(2CD)
Confluence{s}
(1)フィンジ:カディッシュ〜テノール、チェロとピアノのための
(2)バルレーヌ:4つのユダヤの歌より3曲
(3)ミヨー:ユダヤの歌 Op.34より4曲
(4)シロンスキー:パレスチナの印象より2曲
(5)アルガジ:6つの民謡より4曲
(6)アルガジ:3つのユダヤ民謡より2曲
(7)オーベール:3つのヘブライの詩より2曲
(8)ロザンタール:5つのユダヤの歌より4曲
(9)バクリ:生と死〜チェロのための
(10)ミヨー:2つのパレスチナ民謡
(11)オネゲル:ラ・イヌ・アマレーヌ
(12)ミヨー:6つのヘブライ民謡より「子守唄」
(13)マルトノー:4つのヘブライ民謡より2曲
(14)ラヴェル:2つのヘブライの歌
ベンジャミン・アルンニ(T)
マリーヌ・ソロー・ラ・サル(P)
リディア・シェリー(Vc)

録音:2016年12月ボン=セコース寺院
当アルバムのタイトルConfluence{s}は「合流」や「2つの出来事が重なった状態」を意味します。このアルバムは織り成す2つのテーマがあり、ユダヤ民謡と フランス人作曲家です。
ユダヤの民謡をもとにフランスの作曲家が書いたこれらの作品はきらめきと変化に富んでおり、テノールのベンジャミン・アルンニがこの2つのテーマを見事に 織りなし、エキゾチックな世界を表情豊かに歌い上げます。ヴォーチェSQのチェリストをつとめるリディア・シェリーの演奏も聴き逃せません。 (Ki)
KLARTHE
KLA-059(1CD)
シューベルト:猟師の歌 D.881
ガニュメート Op.19-3D.544
魔王 Op.1D.328/憩いなき愛 D.138
孤独な男 Op.41D.800
白鳥の歌 D.957
トマ・ドリエ(Br)、
オリヴィエ・ゴダン(P)

録音:2017年10月23-25日サル・ブルギー、モントリオール美術館(カナダ)
シューベルトの遺作をまとめた歌曲集「白鳥の歌」を近年古楽界でも大いに活躍するバリトン、トマ・ドリエが録音しました。ピアノ伴奏は名手オリヴィエ・ゴダン。 当録音では1859年製のエラールピアノを用いて演奏。奇跡的ともいえる保存状態で現在も変わらぬ音色が聴けます。 (Ki)
KLARTHE
KLA-061(1CD)
「忍耐」〜ガブリエル・シヴァクの作品
(1)夜のゆりかご/(2)忍耐
(3)母音/(4)愛のない国
(5)3つの夢のような瞬間
(6)雲のような削り工
(7)スラムの歌手と管弦楽のための協奏曲
(1)エロイーズ・シヴァク(指)、赤ん坊の声(VoixdeBebe)、(2)パリ児童合唱団、オード・グラター(指)、
(3)フランス放送少年少女合唱団、アニエス・ボンジャン(指)、
(4)マヤ・ビリャヌエバ(S)、ピエール=アントワーヌ・ショミアン(T)、フランソワ・ヘンリー(P)、
(5)マヤ・ビリャヌエバ(S)、パトリック・ランゴ(Vc)、ロマン・ダヴィド(P)、
(6)パリ児童合唱団、エマヌエル・デュボ(指)、(7)ガンジ(ヴォーカル)、ピカルディO、アリー・ファン・ベーク(指)

録音:(1)2010年5月/CRR(パリ)、(2)2016年5月/マランボ・スタジオ(フランス)、(3)2018年4月/ラ・ファム(パリ)、
(4)2017年6月/マルセル寺院(パリ)、(5)2016年5月/マルセル寺院(パリ)、
(6)2018年5月/アニス・グラ(アルクイユ)(ライヴ)、(7)2016年11月/REX文化センター(フランス)(ライヴ)
フランス注目の音楽家ガブリエル・シヴァク。チェリスト、オフェリー・ガイヤールからも絶大な信頼を得ている作曲家、ピアニストでマルチな才能を発揮しており、 多彩な世界観は唯一無二の存在感を示しております。
このアルバムではアルゼンチン、ポピュラー音楽、スラム音楽そしてラップなど、あらゆるジャンルからインスピレーションを得て作曲。微分音を多用した声、口笛、 つぶやき、赤ん坊の泣き声など夢のような世界が広がります。 (Ki)

C Major
80-6508(DVD)

80-6604(Bluray)
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス ニ長調 Op.123 リッカルド・ムーティ(指) VPO
ウィーン国立歌劇場cho
ロー ザ・フェオーラ(S)
アリサ・コロソーヴァ(A)
ドミトリー ・コルチャック(T)
イルダル・アブドラザコフ(Bs)
録音:2021年8月、ザルツブルク祝祭大劇場(ライヴ)

◆DVD
画面:16:9 NTSC
音声:PCMステレオ、DTS5.0
原語:ラテン語
字幕:英独仏韓,日本語
91分
◆Bluray
画面:16:9 1080i
音声:PCMステレオ、
DTS-HD MA5.0
原語:ラテン語
字幕:英独仏韓,日本語
91分
2021年ザルツブルク音楽祭で行われた、ムーティ&ウィーン・フィルによる「ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス」のライヴ映像。1989年にカラヤンが亡くなって 以来、マリア昇天祭の祝日(8月15日)の前後に行われるウィーン・フィルの演奏会はリッカルド・ムーティに託されています。ザルツブルク音楽祭の毎年のハイライ トである人気公演に80歳となるムーティが選んだ演目は「ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス」でした。ムーティにとって同演目は意外にも初挑戦とのこと。50年 以上前から作品については勉強を重ねていたそうですが、作品の偉大さを前に中々演奏することができなかったといいます。しかし、2020年のパンデミックを機 に音楽家の使命としてミサ・ソレムニスに取り組むことができ、2021年ザルツブルク音楽祭で初披露することとなりました。
ベートーヴェンのミサ・ソレムニス(荘厳ミサ)は1819年から5年の歳月を費やして書かれ、同時期には交響曲第9番の作曲も行っており、ベートーヴェン自ら 「わたしの最高傑作」と言う晩年の大作。親交の深かったルドルフ大公の大司教就任祝いにこのミサ曲を書き始めましたが、構想がどんどん膨れ上がり結局その お祝いには間に合わず、就任から4年後にようやく全曲が初演。完成した作品は、カトリックの典礼、ドラマチックな表現力、瞑想的な祈り、賛歌のような表現、古 風な要素、交響曲的な構成といったものを一つにまとめ上げた記念碑的な芸術作品となり、ベートーヴェンがミサ曲という枠組みを超える作品を生み出すべく格 闘した結果といえるでしょう。
そして作曲家最晩年の大作であると同時に、解釈が非常に難しいことでも知られる楽曲ですが、それだけに指揮者の力量が問われます。ローザ・フェオーラ、ア リサ・コロソヴァ、ドミトリー・コルチャック、イルダール・アブドラザコフの4人のソリスト、そしてウィーン・フィルとともに濃密な演奏を繰り広げ、ムーティが長年畏 敬の念を持って接していた作品だけに、作曲上の意図を最大限に表現した見事な音楽を作り上げています。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72917(9CD)
ラ・プティット・バンド50周年記念ボックス〜バッハ:宗教作品集成


[CD1-3]マタイ受難曲 BWV244
[CD4-5]ヨハネ受難曲 BWV245
[CD6-7]クリスマス・オラトリオ BWV248
[CD8-9]ミサ曲 ロ短調 BWV232
[CD1-3]ゲルリンデ・ゼーマン(ソプラノ1)、マリー・クイケン(ソプラノ2)、ペトラ・ノスカイオヴァ(アルト1)、パトリツィア・ハルト(アルト2)、クリストフ・ゲンツ(テノール1、福音史家)、ベルンハルト・フンツィカー(テノール2)、ヤン・ファン・デル・クラッベン(バス1、イエス)、マルクス・ニーダーマイア(バス2)、エミリエ・デ・フォフト(リピエーノ、下女、ピラトの妻)、オリヴィエ・ベルテン(ペテロ、ピラト、祭司長2)、ニコラス・アクテン(ユダ、大祭司カヤバ、祭司長1)

[CD4-5]ゲルリンデ・ゼーマン(S)、ペトラ・ノスカイオヴァ(A)、クリストフ・ゲンツ(テノール、福音史家)、イェンス・ハーマン(バス、イエス)

[CD6-7]イム・スンヘ(S)、ペトラ・ノスカイオヴァ(A)、ステファン・シェルペ(T)、ヤン・ファン・デア・クラッベン(Bs)

[CD8-9]ゲルリンデ・ゼーマン、エリーザベト・ヘルマンス(S)、パトリツィア・ハルト(ソプラノアルト)、ペトラ・ノスカイオヴァ(A)、ベルンハルト・フンツィカー、クリストフ・ゲンツ(T)、マルクス・ニーダーマイヤー、ヤン・ファン・デル・クラッベン(Bs)

シギスヴァルト・クイケン(指)、ラ・プティット・バンド

録音:[CD1-3]2009年4月5-9日ベルギー、ルーヴェン、プレディクヘーレン教会
[CD4-5]2011年4月17‐20日ベルギー、シントトロイデン、アカデミーザール
[CD6-7]2013年12月11、13-17日ベルギー、ルーヴェン、プレディクヘーレン教会
[CD8-9]2008年3月16-19日スペイン、エル・エスコリアル修道院
古楽界に計り知れない影響と恩恵をもたらしたラ・プティット・バンド。2022年には創立50周年を迎え、指揮者シギスヴァルト・クイケンと共にその存在感は ますます偉大なものとなっています。Challenge Classicsレーベルへの数々の録音の中から、特に素晴らしい成果であるバッハの『マタイ』『ヨハネ』『ロ 短調ミサ』『クリスマス・オラトリオ』をひとまとめにした記念ボックスが登場。単体では入手が難しくなってきたものもあり、嬉しいセット化です。少人数のアンサ ンブルと研ぎ澄まされた解釈が作り出す硝子のように透明でありながらも音楽の持つ力をまざまざと魅せつけてくれる演奏は、いつ聴いても美しく、どれほど月 日が流れても鮮烈。発売当時からずっと高評価を保っている屈指の名演をたっぷりとお楽しみください。
『マタイ』『ヨハネ』『クリスマス・オラトリオ』では、近年ソリストとしても人気うなぎのぼりの名手バンジャマン・アラールがオルガンを弾いています。
「音楽家は常にアマチュアであり続けなければならない。それでこそ聴き手も楽しみを共有できるのだから」(シギスヴァルト・クイケン)

LAWO Classics
LWC-1217(1CD)
こっけいなメッセージ
ヘルムート・ラッヘンマン(b.1935):なくなった(2007/08)〔さすらい人、ラブレターとは馬鹿げたもの、なくなった - 告知〕
ヨン・オイヴィン・ネス(b.1968):ジョルジュ・ド・ラ・トゥールによる瞑想 17番(2016)
ロルフ・ヴァリーン(b.1957):跡をつけたものは行ってしまったが…(1987
エリサベト・ホルメルツ(S)、
ケンネト・カールソン(P)

録音:2018年1月24日-26日&9月25日-26日、ソフィエンベルグ教会(オスロ)
スウェーデンのソプラノ、エリサベト・ホルメルツと1989年からチカーダ・アンサンブルのアーティスティック・リーダーを務めるピアニスト、ケンネト・カールソンの“妥協を知らない”デュオがずっと温めてきたというアイデアを実現させた企画。ドイツとノルウェーの作曲家による「現代歌曲」のアルバムです。
ヘルムート・ラッヘンマン(b.1935)の「なくなった」は、「現代の古典」とも言われる曲集。フリードリヒ・ニーチェの『悦しき知識』の詩による〈さすらい人〉、フェルナンド・ペソアの詩による〈ラブレターとは馬鹿げたもの〉、ベルリン=グリューネヴァルトのヴィラ・ヴェルテルのエレベーター内にあった「今日、私の洗濯籠がなくなった」と始まる書きつけをテキストにした〈なくなった - 告知〉の3曲から成ります。後半にはヨン・オイヴィン・ネス(b.1968)がポール=ヘルゲ・ハウゲンの書いたテキストに作曲したメランコリックな「ジョルジュ・ド・ラ・トゥールによる瞑想 17番」と、ユダヤ系ロシアの詩人オーシプ・マンデリシターム(オシップ・マンデリシュターム)の『蹄鉄を見つけた人は誰だろうと』の抜粋をテキストにした作品であるロルフ・ヴァリーン(b.1957)の「跡をつけたものは行ってしまったが…」が選曲されています。

CANTATE
C-58027(1CD)
エルンスト・ペッピング:ミサ曲「ドナ・ノービス・パーチェム(われらに平和を与えたまえ)」
モテット「イエスとニコデモ」
モテット「万物には時宜がある」
モテット「われらにみどり児生まれたもう」
ベルリン・ヴォーカル・アンサンブル、
ブレント・シュテークマン(指)

録音:2005年10月、シュティフト教会(ドイツ、バッスム)
エルンスト・ペッピング(1901-1981)は、ベルリン音楽大学で作曲の教授を務め、プロテスタント教会音楽家として多数のミサ曲やモテットを残した20世紀ドイツの作曲家。彼の作品のなかでも特に有名な「イエスとニコデモ」を含む、響きの美しい声楽曲4作品を収録し、多数の現代作品初演を行っているベルリン・ヴォーカル・アンサンブルが透明感のある歌唱で聞かせます。

Lyrita
SRCD-406(1CDR)
ブラックフォード:合唱作品集
ミラー・オヴ・パーフェクション*
ヴィジョン・オヴ・ア・ガーデン**
エリザベス・ワッツ(S)*、ロデリック・ウイリアムズ(Br)*、アイコン*、ブリテン・シンフォニア*、スティーヴン・ガッド(Br)**、
バッハcho**、フィルハーモニアO**、
デイヴィッド・ヒル(指)

」録音:2021年10月26日、30日
作曲家のリチャード・ブラックフォードは、ロンドンの王立音楽大学でジョン・ランバートに、その後ローマでハンス・ヴェルナー・ヘンツェに作曲を学びました。この頃にタゴール・ゴールドメダルとメンデルスゾーン奨学金を獲得しています。そしてブルノPOのコンポーザー・イン・レジデンスを務めるなどし、彼の作品はベルリン、BBCプロムスなど世界の主要な音楽祭などで演奏されています。
「ミラー・オヴ・パーフェクション」ではアッシジの聖フランチェスコの詩を取り上げ、美しく叙情的なカンタータに仕上げており、「ヴィジョン・オヴ・ア・ガーデン」ではCovid-19を患ったピーター・ジョンストンの入院生活を描いています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Signum Classics
SIGCD-718(1CD)
ライブラリー Vol.4
ハロルド・アーレン&E.Y.ハーバーグ(ニール・リチャードソン編):虹の彼方に*
フレディ・マーキュリー(ポール・ハート編):シーサイド・ランデヴー
ボブ・ディラン(アレクサンダー・レストランジ編):メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ
リチャード&ロバート・シャーマン(ブレイク・モーガン編):ハッシャバイ・マウンテン**
フランス民謡(ゴフ・リチャーズ編):羊飼い
ジョニ・ミッチェル(パトリック・ダナキー編):Sisotowbell Lane
ランディ・ニューマン(ボブ・チルコット編):テキサス・ガール・アット・ザ・フューネラル・オヴ・ハー・ファーザー
サイ・コールマン&ドロシー・フィールズ(ピーター・ナイト編):リズム・オヴ・ライフ
キングズ・シンガーズ〔パトリック・ダナキー(C.T)、エドワード・バトン(C.T)、ジュリアン・グレゴリー(T)、クリストファー・ブリュートン(Br)、ニック・アシュビー(Br)、ジョナサン・ハワード(Bs)〕、リーアム・ダナキー(P)*、ミーシャ・ムロフ=アバド(ダブルベース)*、チェット・ハキム(パーカッション)**、ゲイリー・ラヴネスト(パーカッション)**

録音:2021年10月18日-21日、スネイプ・モルティングス、サフォーク(イギリス)
※※収録時間:約29分
2018年に結成50周年を迎えた男声ア・カペラ・グループのレジェンド、キンクズ・シンガーズ。エドワード・バトン(C.T)、ニック・アシュビー(Br)が加わった新メンバー(2019年7月来日公演時のメンバー)によるニュー・アルバムは、何千ものポップス、ジャズ、フォークソングのアレンジメントのレパートリーを歌い育ててきたキングス・シンガーズによるミニ・アルバム・シリーズ「ライブラリー」の第4弾です。
お気に入りレパートリーと、新たなアレンジによる作品を組み合わせて収録されるこのシリーズ。今回のアルバムではミュージカルナンバーの定番である「虹の彼方に」や、フレディ・マーキュリーの「シーサイド・ランデヴー」、そしてボブ・ディランの「メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ」にフランス民謡の「羊飼い」など幅広いレパートリーを聞かせます。
Signum Classics
SIGCD-714(1CD)
天の夜明け
ナディア・ブーランジェ:賛美歌
ジョン・ダンクワース:世界の光
ウェイン・マーシャル:マニフィカト、ヌンク・ディミティス
メンデルスゾーン:イフ・ウィズ・オール・ユア・ハーツ
ハリー・サッカー・バーリー:オー・パーフェクト・ラヴ
パヌフニク:慈しみと愛のあるところ
エリック・ウィテカー:ザ・シール・ララバイ
バークリー::O That I Once Past Changing Were
リリ・ブーランジェ:ピエ・イエズ
リチャード・シェファード:静かに涙を流しながら
メンデルスゾーン(アナ・ラップウッド編):鳩のように飛べたなら
アイアランド:Ex Ore Innocentium
クリスティーナ・アラケリャン:ユー・ノウ・ミー
バッハ(グノー編):アヴェ・マリア
ベン・ポニア:聖霊への連祷
ジェイムズ・デヴォー:イエスの声を聞いた
ベン・パリー:マニフィカト、ヌンク・ディミティス
ペンブルック・カレッジ少女cho
アナ・ラップウッド(指)、他

録音:2021年7月8日-11日、ペンブローク大学教会、ケンブリッジ(イギリス)
ペンブルック・カレッジ少女合唱団は、2018年10月に設立されるとすぐにイギリスを代表する少女合唱団として評価されました。11歳から18歳の18人のメンバーで構成されている合唱団は大学のチャペルで週二回歌うほか、大学の合唱団と共に定期的に演奏会を行っています。
アナ・ラップウッドはわずか21歳でケンブリッジ大学ペンブルック・カレッジの音楽監督に就任した指揮者でありオルガン奏者で、ヨーロッパ各地でオルガン・リサイタルを行っています。また司会者としても活躍しており、2020/21のBBCヤング・ミュージシャンや2021年のBBCプロムスに出演しました。
このアルバムでは、これまでにあまり録音されていない作品や新しい編曲の作品、新作の初演を含んでおり、現代作曲家の作品を中心にペンブルック・カレッジ少女合唱団の美しい歌声を収録しています。

DUX
DUX-1800(1CD)
ムジカ・ヴァルミエンシス Vol.1
ヤン・クシュチテル・ヴァンハル:Terzetto Quis nos separabit
作者不詳:3つの奉献
P.ホマン:合唱と管弦楽のためのミサ曲ハ長調(世界初録音)
イングリダ・ガーポヴァー(S)、 ピオトル・オレフ(C.T)、アレクサンデル・レヴィンスキ(T)、アンジェイ・ザヴィシャ(Bs)、カペラ・ヴァルミエンシス・レスティテュータ(編成:ヴァイオリン×2、チェロ、コントラバス、ポジティフ・オルガン、トランペット×2)

録音:2021年8月(ポーランド)
ポーランド北東部ヴァルミアに存在する教会バンドによって奏でられた、18世紀の神聖な音楽を発掘するプロジェクト第1弾。このレコーディング・プロジェクトの基となった資料は、オルシュティンにあるヴァルミア・メトロポリス「ホシアナム」の高等神学校の図書館のコレクションで、トマシュ・ガルボリンスキ神父によって発見されました。800以上の豊富なコレクションの中で最も古いものは、16世紀にまで遡ることができ、これらは主に、アリア、晩課、連祷、供物、昇階、大衆を含む神聖な声楽と器楽の作品ですが、世俗的な作品も含まれています。

KLARTHEKLA-138(1CD)
自然の魂
パトリック・ネブラ:自然の魂(全5曲)
選ばれた瞬間(全5曲)
カクテル(全5曲)
彼女と彼(全5曲)
カミーユ・シュノール(S)、
パトリック・ネブラ(P)

録音:2021年8月17-19日/スタジオ・アリス(マンテイエ、フランス)
1986年ニース生まれ、現在主にオペラで活躍するソプラノ、カミーユ・シュノールが最新の歌曲集に挑戦。同郷の作曲家パトリック・ネブラがイングリット・ド・ クレルシーの詩に付曲した20篇で、いずれも作曲者のピアノ伴奏で録音。
どの曲も全く現代的でなく、アーンやプーランクの作品を思わせるフランス歌曲の伝統を感じさせます。作詞者によれば、「私たちを感情の中心に誘う時間を超 えた旅」を表しているとのこと。シュノールの優しい声に癒されます。 (Ki)

CPO
CPO-555380(1CD)
NX-B10
ヴォルフ:管弦楽伴奏歌曲集&交響詩
眠るみどりごイエス/顕現節
アナクレオンの墓
それを思え、おお魂よ!
プロメテウス/眠りに寄す
竪琴弾き I-III
祈りながら死んでいく/散歩
交響詩「ペンテジレア」
ベンヤミン・アップル(Br)
イェナPO
ジモン・ガウデンツ(指)

録音:2020年9月21-25日
「私は臆病すぎるから、まともな作曲家にはなれない」と、フーゴー・ヴォルフがウィーンの友人に告白したの は、彼が28歳のときでした。感受性に富み、気難しい性格を持つ彼は1887年の時に12の歌曲を発表、 以降、9年の間に集中的に歌曲を中心とした作品を書き上げた後、精神を病み1903年にこの世を去って います。 このアルバムには、ヴォルフ自身の編曲による管弦楽伴奏付きの12の歌曲と、初期作品である交響詩「ペ ンテジレア」を収録。管弦楽伴奏の歌曲はあまり演奏される機会がありませんが、原曲のピアノ伴奏が絶妙 なアレンジにより、よりスケールの大きな作品に仕上がっています。ここで独唱しているのは1982年ドイツの レーゲンスブルク生まれのベンヤミン・アップル。フィッシャー=ディースカウが2012年に亡くなる2週間前まで レッスンを受けていたという、文字通り最後の弟子で、すでに国際的に高い評価を確立しています。 「ペンテジレア」は、H.V.クライストの同名戯曲に基づいて女王ペンテレジアと勇士アキレウスの物語を描い た、 起伏に富んだ作品です。

Orchid Classics
ORC-100200(1CD)
NX-B03
ヴォーン・ウィリアムズ:5つの神秘的な歌…弦楽とピアノ伴奏版世界初録音
レノックス・バークリー:(1903-1989):オーランド・ギボンズの賛歌による変奏曲 Op. 35…世界初録音
ウォーロック(1894-1930):Capriol Suite カプリオール組曲
ヴォーン・ウィリアムズ:揚げひばり(ポール・ドレイトンによるヴァイオリンと合唱編)
ロデリック・ウィリアムズ(Br)
アンドルー・ステイプルズ(T)
エリナ・ユリオスティ(Vn)
ロンドン・コーラル・シンフォニアcho
ロンドン・コーラル・シンフォニア・オーケストラ
マイケル・ウォルドロン(指)

録音:2022年1月25-27日
Ochird Classics通算200枚目のリリースとなるアルバムは、イギリスを代表する作曲家たちの作品を集めた1 枚です。合唱が盛んな英国らしい選曲はもちろんのこと、2022年のヴォーン・ウィリアムズ生誕150年を記念す るアルバムにもなっています。 冒頭に置かれたヴォーン・ウィリアムズの「5つの神秘的な歌」は弦楽とピアノの伴奏によるバリトンを伴う合唱のた めの編曲。これは作曲家自身のアレンジで、このヴァージョンは世界初録音となります。英国歌曲でおなじみ、ベ テランのバリトン歌手ロデリック・ウィリアムズがソリストを務めました。アンドルー・ステイプルズが歌うレノックス・バーク リーの「オーランド・ギボンズの賛歌による変奏曲」も世界初録音。約70年前のオールドバラ音楽祭で初演され、 ブリテンが「素敵な作品」と称賛した曲です。ウォーロックの人気作「カプリオール組曲」が続き、最後はオーケストラ のパートを合唱が歌うという驚きのアレンジによる「揚げひばり」で締めくくられます。

Altus
ALT-517(1CD)
ゴロワノフの芸術 第8集
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626 〈ピッチ修正版〉
ナタリア・シュピーレル(S)
ワルワラ・ガガリーナ(A)
ピョートル・マリュチェンコ(T)
セル ゲ イ・クラソフスキー(Br)
ニコライ・ゴロワノフ(指)
モスクワRSO、cho

録音:1951年(モノラル)
これまでトラック毎に音の高さが変わるという不完全なピッチの音盤ばかり世に出ていたため、真の凄まじさが伝わり切らず今ひとつ人気の奮わなかったゴロワ ノフのモツレク。おそらく初の〈ピッチ修正版〉としてこの究極演奏を世に問いなおさんとするのが当盤です。本来のテンポ・音響バランスが蘇ることで逆にさらに 明白になった異形さ、恐ろしいまでの音塊となって迫り来る声楽と管弦楽の大エネルギー。聴く者を異界へといざなう空前の怪演をより強く深く危険な領域まで踏 み込んで味わえること請け合いです。
音楽が表現しうる極北、その限界をいとも簡単に乗り越え、遥か彼方めがけて未踏の地を突き進むゴロワノフ。合唱もソリストもオーケストラも、火の玉のよ うに燃え上がり持っているすべてを音楽にぶつけ、驚異的な演奏を繰り広げていきます。「Tuba mirum」の全開トロンボーン、「Lacrimosa」の異様な暗さ、 「Sanctus」の目もくらむ輝き、どこをとっても他では絶対に聴けない、かつて誰も考えたことのないような音が鳴り響く、とんでもないモツレクです。
〈「涙の日」は、全曲の中でも最も印象的と言えるでしょう。テンポは非常に遅い。ヴァイオリンがソロに変更されており、これがいかにももの悲しげに奏されます。 合唱は全員が涙ながらに歌っているようで、涙が床に落ちてビショビショに濡れているような雰囲気です。最後の長いフェルマータもいかにもゴロワノフだ〉〈宗 教的とは言えない、オペラ的にすぎる、モーツァルトらしくない、などいくらでもケチをつけられそうな演奏であることは確かだ〉〈ゴロワノフはきっと、自身の解釈 が正しいかどうかは重要視していないと思う。彼が最も望んでいたのは、人の心をいかに揺さぶるかということです。それに全身全霊を傾けた、そうした姿勢が 生々しいほど感じられる〉(平林直哉氏の解説より)

KLARTHE
KLA-018(1CD)
モーツァルト:ミサ曲 ハ短調 『孤児院ミサ』 K.139(K.47A) グレゴワール・オーギュスタン(S)、アレックス・ライアン(A) 、ロバート・ゲッチェル(T)、、アラン・ビュエ(Bs) 、
カーン歌劇場少年cho
レ・ミュジシャン・デュ・パラディ

オリヴェエ・オプ デビ ー ク( 指 揮 )
録音:2012年5月26日/カーン歌劇場(フランス)
天才モーツァルトが12歳の時に書き上げたとされるミサ曲 ハ短調。ウィーンの孤児院教会の献堂式のために『孤児院ミサ』と呼ばれています。演奏はグレゴ ワール・オーギュスタンら4人の独唱、オリヴェエ・オプデビーク率いる古楽団体レ・ミュジシャン・デュ・パラディそしてカーン歌劇場少年合唱団です。
「このミサ曲は、私たちの合唱団と同年代の少年(モーツァルト)が書いたものですが驚くほどの完成度に仕上げており、モーツァルトの初の宗教曲にして傑作 です。モーツァルトはイタリアのミサ曲の形式で書いており、各楽章は合唱、四重唱、デュオ、ソロが交互に配置されています。オーケストラは4本のトランペットと ティンパニ、3本のトロンボーン、オーボエ、弦楽器という豪華な編成です。このような荘厳な作品ではよくある編成ですが、若きモーツァルトは楽器の使い方に工 夫を凝らしており、トロンボーンはキリエの序奏で登場し、アニュス・デイの冒頭で再び登場します。」(オリヴェエ・オプデビーク)kジ

THE CHOIR OF KINGS COLLEGE
KGS-0065(1CD)
イースターのための合唱作品集
ジョージ・マルコム:Ingrediente Domino
ウィンチェスター・ニュー聖歌集よりRide on! ride on in majesty!
デュリュフレ:Ubi caritas et amor
ロッシーニ:O salutaris Hostia
サミュエル・セバスティアン・ウェスリー:Wash me thoroughly
ウィリアム・バード:Civitas
ウィリアム・ホースリー:There is a green hill far away
アントニオ・ロッティ:Crucifixus(6声)
ジョン・アイルランド:Greater love hath no man
ジョン・シュタイナー:God so loved the world
エドワード・ミラー:When I survey the wondrous cross
フランス伝承:Now the green blade riseth
サミュエル・セバスティアン・ウェスリー:Blessed be the God and Father
T. フレデリック・H.キャンドリン:King of Glory
リラ・ダヴィディカ:Jesus Christ is risen today
エルガー:Light of the World
Christus vincit | Laudes Regiae (arr. Martin Baker)
トゥルヌミエール作曲、デュリュフレによるトランスクリプション:‘Victima Paschali’にもとづくコラール即興曲
ダニエル・ハイド(指)
ケンブリッジ・キングズ・カレッジcho
マシュー・マルタン&ポール・グリーリー(Org)

録音:2021年6月28-29日、7月1-2日、キングス・カレッジ、ケンブリッジのチャペル
ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団による、イースターのための合唱曲集。バード、ロッシーニ、そして20世紀半ばの合唱作品の傑作までが網羅されてい ます。最後に収録されているのは、デュリュフレによる師匠トゥルヌミエールの作品のトランスクリプション(オルガン作品)。チャペルの壮麗なオルガンの音色が、 KGSレーベルのこだわりの音質で聴けるのもうれしいところです。

NEOS
NEOS-12206(1CD)
「モザイク」〜イランの音波の視点
セイエド・シナ・サデグポア(b.1977):ソプラノと混合アンサンブルのための室内楽作品集

(1)「アヴァズI」(2015) 〜Sop, Hrp, Hr, ワイン・ボトルのための
(2)「リラ」(2013)〜Sop, バスCl のための
(3)「ドゥルファラク」(2012) 〜プリペアド・ピアノのための
(4)「ファーシュ」(2017)〜2Hr, Trp, Trb, タール, ウード, トンバク, Vc, 2Sop のための
(5)-(14)「ゼンダニエ・ヴァゼーハ」(2012) 〜Sop, Trb, Vc, Pf, Perc のための
(15)「チャハルガー」(2008) 〜チェロとプリペアド・ピアノのための
(16)「アヴァズII」(2016) 〜Hrp, Hr, Cl, 話し声, ワイン・ボトルのための
(17)「デラクテ・シブ」(2019) 〜Hrp, Vc, サイド・ドラム, クロタル, Sop のための
ガラレー・バジリザデー (S)
サイエー・ソデイフィ (S)
アザデー・アミリ(タール)
ダナ・バラク(Cl)
ザビーネ・ブッフマン(Vc)、
カルロ・アイゼンマン(Trb)
ヘンリケ・ゲニーザー(Trp)
ミヒャエル・ホフマン(Hrn)
エヴェレット・ホプフナー(P)
サスキア・クリーマン(Perc)
チン=ティン・ルー(Hrn)
マリヤム・モラ(トンバク)
マルティン・シュマルツ(P)
レア・ヴィルツ(Hrp)
レイラ・ザヒレディニ(ウード)

録音:2012年12月14日フランクフルト、2020年3月7日フランクフルト、2020年8月31日テヘラン
セイエド・シナ・サデグポアはイラン出身の作曲家で現在、フランクフルトとテヘランで活動しています。当初、母国のテヘラン 音楽院でクラリネットを学び、地元のRSOで奏者として活動していたが、作曲に転向、フランクフルト大学でセヴェ ン・ヴァン・デ・キップに作曲を学んだ。彼の作風はイランの伝統音楽の要素とヨーロッパ前衛音楽を融合しようとするもので全 体に調性的、旋法的な響きと、ゆったりした静かな旋律が支配するリリカルなもの。イランの伝統楽器ウード(リュート属の撥弦 楽器)、トンバク(皮製膜質打楽器)にプリペアド・ピアノ、さらにはワインの瓶そして西洋の楽器、声楽が加わり、ワールド・ミュー ジック系の実験音楽といった趣きの音楽が展開する。

Da Vinci Classics
C-00585(1CD)
シノーポリ:室内楽&合唱作品集
無伴奏合唱のための「夜が更けるのもつかの間」
弦楽五重奏のための「音色」
ソプラノと弦楽五重奏のための「空(シューニャター)〜 主題と変奏」
弦楽四重奏のための「ペヴェレッリの楽園の樹のために」
磁気テープのための「イソリズムU」
ソプラノとピアノのための「叙情詩」
ソプラノとピアノのための「子供のための哀歌」
テノールとピアノのための「逃避」
合唱のための「我が民よ」
3声のための「3つの連祷」
ピアノのための「バレエ組曲」
ピアノのための「モメント」
ピアノのための「コラール」
クララ・ポリート(S)、ガリーナ・オフチニコワ(S)、アルベルト・ムナフォ・シラグサ(T)、フランチェスコ・アッレグラ(P)、ヴィンチェンツォ・ベッリーニ弦楽五重奏団、コーロ・リリコ・シチリアーノ、フランチェスコ・コスタ(指)

録音:2022年1月、グラヴィーナ・ディ・カターニャ(イタリア)
「アイーダ」の演奏中に倒れそのまま帰らぬ人となったイタリアの名匠ジュゼッペ・シノーポリ(1946-2001)の突然の逝去から20年が経過した今、その「作曲家」としての功績を世に示す非常に興味深い録音がダ・ヴィンチ・クラシックスから登場!
「作曲家シノーポリ」としては1981年にバイエルン国立歌劇場で初演された歌劇「ルー・ザロメ」が代表作として知られていますが、その他の作品に接する機会は決して恵まれているとは言えないだけに、没後20年記念の意味合いも持つ本盤の登場はシノーポリ・ファン要注目であり、その作曲技法を知るための貴重な資料ともなることでしょう。
指揮者、作曲者であると同時に心理学者と脳外科医、さらには考古学者でもあったシノーポリ。1960年代から70年代にかけて生み出された若き日の"作曲家シノーポリ"の芸術にご注目下さい。
Da Vinci Classics
C-00564(1CD)
ファルチ:詩的な時間〜声楽とフルートのための音楽
テノール、フルートとピアノのための「朝の歌」
ナレーター、ソプラノ、テノールとピアノのための「ポリコルドン」
テノールとピアノのための「歌のアルバム」
フルートとピアノのための「子守歌)
テノール、ソプラノとピアノのための「詩的な時間」
ローサ・リッチオッティ(S)、
カン・シン・モ(T)、ジャン=ルカ・ペトルッチ(Fl)、パオラ・ピサ(P)、マルコ・フランチェスカンジェリ(ナレーター)

録音:2001年3月、スタジオ・ヴァルドム(ローマ、イタリア)
イタリア、ウンブリア州南部のテルニ出身で同地とローマで研鑽を積み、1877年からはサンタ・チェチーリア音楽院で合唱、和声、作曲の教授を務め、1902年から1916年までは院長という大役を担ったスタニスラオ・ファルチ(1851-1922)の貴重な作品集。
ファルチは3作のオペラを書き、中でも1899年に初演された「タルティーニ、または悪魔のトリル」が最も知られています。

Raumklang
RKAP-10122(1CD)
マスタークラス〜カール・ライネッケと彼の生徒たち
ライネッケ:春が来ると Op.68-3
ブルッフ:朝の歌 Op.48/1
ヤナーチェク:4つの男声合唱曲
ライネッケ:Geleit Op.97-1
チャドウィック (1854-1931):マルガリータ
エセル・スマイス(1858-1944):「フェット・ガランテ」より「ソウルズ・ジョイ,ナウ・アム・ゴーン」
ライネッケ:Mailied Op.158
グリーグ:「男声合唱のためのアルバム Op.30」より
チュルリョーニス(1875-1911):闇の日、Ten,kur Nemunas banguoja
スヴェインビョルンソン(1847-1927):星へ
ライネッケ:Feur her! Op.41-2、Scolie Op.115-4
スタンフォード:「男声のための4つのパートソング」より
サリヴァン:「7つのパートソング」より
ライネッケ:おやすみ Op.187-3
アマルコルド〔ヴォルフラム・ラットケ(T)、ロベルト・ポーラース(T)、フランク・オツィメク(Br)、ダニエル・クナウフト(Bs)、ホルガー・クラウゼ(Bs)〕

録音:2018年10月、2020年9月
バッハが音楽監督(カントル)を務めたことでも知られるライプツィヒ聖トーマス教会少年合唱団の元メンバーたちによって1992年に結成されてから、30周年を迎えた男声ヴォーカル・アンサンブル、アマルコルド。ドイツを代表するグループとなった彼らが、カール・ライネッケとその生徒たちによる男声合唱作品を収録しました。
メンデルスゾーンやシューマンに師事したライネッケは、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスOの楽長となり、35年間指揮者として活躍。またライプツィヒ音楽院の教授にも就任し、42年間作曲を教え、このアルバムでも収録されている、ブルッフ、ヤナーチェク、そしてグリーグなどの多くの門下生を育て上げ、当時のライプツィヒで最も影響力のあるアーティストの一人でした。ライネッケ自身も多くの作品を残しており、その作品からはドイツ・ロマン派の影響を色濃く感じることが出来ます。

Avie
AV-2517(1CD)
ストレンジャー〜ニコ・ミューリー(b.1981):テノールのための作品集
1-7. ストレンジャー
8. Lorne Ys My Likinge
9-10. インポッシブル・スィングス
ニコラス・パーン(T)、ブルックリン・ライダー(1-7)、レジナルド・モーブリー(カウンターテナー、8)、リサ・カプラン(P、8)、コリン・ヤコブセン(Vn、9-11)、エリック・ヤコブセン((指)9-11)、ザ・ナイツ(9-11)

録音:2021年5月28日、オクターヴェン・オーディオ(ニューヨーク、1-7)、2021年7月、ローガン・コンサートホール(シカゴ、8)、2021年10月16日、ザ・パワー・ステーション(ニューヨーク、9-10)
「世界で最も注目に値する歌手の一人」(ボストン・グローブ紙)と評され、これまでにグラミー賞に二度ノミネートされているテノール歌手、ニコラス・パーン(ニコラス・パン)によるニコ・ミューリー作品集が登場です。ニコ・ミューリーは、フィリップ・グラスやビョークなどの様々なジャンルのミュージシャンとコラボレーションしており、今最も人気のある現代作曲家の一人で、パーンとのこのアルバムは、ミューリーが2020年のフィラデルフィア室内楽協会のために企画したことから始まりました。テノールと弦楽四重奏のための連作歌曲である「ストレンジャー」では移民をテーマとして、移民者へのインタヴューや手紙をテキストにしています。
カーネギーホール、ロンドンのヴィグモアホール、メトロポリタン美術館など世界の主要なホールに出演し、モンテヴェルディから現代作曲家の作品まで驚くほど広いレパートリーを誇る注目のテノール歌手ニコラス・パーン。彼は、2010年にはシカゴで声楽の演奏と研究を行う機関、コラボレイティヴ・アーツ・インスティテュート・イン・シカゴ(CAIC)を共同設立し、芸術監督を務めています。また2016年には、バッハ・コレギウム・ジャパンに初登場し、好評を博しました。2017年と2020年にはグラミー賞の「最優秀クラシック・ソロ・ボーカル・アルバム」にノミネートされています。

DUX
DUX-1841(1CD)
ピオトル・マシンスキ(1855-1934):歌曲集
Dzieqicze brzozy Op.68/2つの歌 Op.68/私は涙を流した Op.59/Renegat. Ballada Op.18/バグパイパーの歌 Op.20/3つの歌 Op.48/Dzwonki polne Op.41/一瞬/Z wiosennych strof/ドゥナイェツ川 Op.26/3つの歌 Op.58/Przez waly chmur Op.51-2
リリアンナ・ザレシンスカ(Ms)、
ヨランタ・プシュチュウコフスカ=パウリク(P)

録音:2021年6月-9月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
ワルシャワ生まれの作曲家、ピオトル・マシンスキ(1855-1934)による歌曲集が全曲世界初録音で登場です。マシンスキは、スイスでポーランドの作曲家であり指揮者であったジグムント・ノスコフスキに師事しました。その際ノスコフスキが指揮するボーダン合唱団をアシスタントとして指揮する機会に恵まれ指揮者としてのキャリアをスタートさせました。ワルシャワに戻るとワルシャワ歌唱協会「リュート」を設立し、その合唱団のために作曲を行うなどポーランドの声楽の発展に貢献しました。
メゾ・ソプラノのリリアンナ・ザレシンスカは、ワルシャワで生まれウィーン国立音楽大学で学びました。また、ブリュッセルの王立音楽院でも学びました。ポーランド及び海外の国際声楽コンクールで優勝しており、2011年にはケルンで行われた国際声楽コンクールで最優秀賞を受賞しています。その後、世界各地の音楽祭や演奏会などで活躍しています。
DUX
DUX-1776(1CD)
水彩
ルドミル・ルジツキ:水彩 Op.16-6、「The cycle Orphan」より4つの歌 Op.12、私の心の夜明けについてのおとぎ話 Op.16-3、海にて Op.9-2、夜想曲 Op.9-8、おとぎ話 Op.51-1、私が遠くに行くとき Op.9-1、あ…あ…二匹の猫、オペレッタ「観覧車」より楽園の鳥、リング,リトル・ベル,リング、歌劇「カサノヴァ」よりCaton Song、銀の涙が静かに流れている Op.9-3、あなたの唇 Op.51-2
グラジナ・バツェヴィチ:薔薇、10世紀からの3つのアラビアの歌、話しかけて、別れ、その夜、シャドウ・ライン、大きく澄んだ水の上、ベル・アンド・スモール・ベルズ、頭痛、小さなかささぎ
ヨアンナ・フレシェル(S)、
バルトゥオミェイ・コミネク(P)

録音:2021年9月22日-24日、10月31日-11月1日
ポーランドを代表する作曲家ルドミル・ルジツキとグラジナ・バツェヴィチによる歌曲集。ルジツキはワルシャワ音楽院の教授の息子として生まれ、作曲をフンパーディンクに師事しました。シマノフスキなどと新しい音楽を出版し広めるために「若きポーランド」といわれる組織を結成しました。バツェヴィチは、ナディア・ブーランジェの薫陶を受け、ポーランド国内外に知られた最初の女性作曲家です。
ソプラノのヨアンナ・フレシェルはショパン音楽アカデミーでヤドヴィガ・ラッペに師事しました。彼女はシマノフスキ国際コンクールで3位を獲得するなど数々のコンクールで受賞しています。このアルバムでも透き通るような美しい歌声を披露しています。
DUX
DUX-1813(1CD)
ロマンティック・デュエット
ヤン・カルウォヴィチ:心の涙、ニェメンの川に
ミェチスワフ・カルウォヴィチ:Uplywa dzien
ヴワディスワフ・ジェレンスキ:Tedy lecial ptaszek、
 舟歌
ヴィエニャフスキ:さすらい人の夜の歌、
 五月の歌、Viel vogel sind geflogen
メンデルスゾーン:夕べの歌
フォーレ
:この世ではどんな魂も Op.10、
 タランテラ
ショーソン:夜 Op.11-1、
 目覚め Op.11-2
ロッシーニ:魚、ヴェネツィアの競艇
ポーリーヌ・ヴィアルド:ハバネラ
ユスティナ・レチェニェディ(S)、
アンナ・ラジェイェフスカ(Ms)、
クシシュトフ・トシャスコフスキ(P)

録音:スタジオ52(ポーランド、ワルシャワ)
ロマン派の作曲家たちの作品を中心にしたソプラノとメゾ・ソプラノによるデュエット集。1800年から1900年にかけて音楽のみならず詩、演劇、絵画などあらゆる芸術文化が急速に発展しました。音楽もそれらの影響を受けて急速な進化を遂げており、たくさんの名曲が誕生しています。
ソプラノのユスティナ・レチェニェディは、ワルシャワでヴァイオリンと声楽を学び、国内外の声楽コンクールで入賞しました。現在はポーランド王立オペラのソリストとしても活躍しています。メゾ・ソプラノのアンナ・ラジェイェフスカは、ワルシャワの音楽アカデミーで研鑽を積み、2012年にはザルツブルク音楽祭、2017年にはスカラ座に出演するなどヨーロッパを中心に活躍しています。
DUX
DUX-1810(1CD)
パデレフスキ:歌曲集
イグナツィ・ヤン・パデレフスキ3つの歌 Op.7
3つの歌 Op.18/12の歌 Op.22
エヴァ・トラッチ(S)、
ヤクブ・ボルギエル(Br)、
ヤクブ・シュミット(Bs)、
スタニスワフ・ナピエラワ(T)、
グジェゴシュ・ビエガス(P)他

録音:2021年10月26日-28日
政治家としてそしてピアニストとして知られているイグナツィ・ヤン・パデレフスキによる歌曲集。彼の作品は、ポーランドの首相を務めたり、ピアニストとして大成功したことを考えるとそれほど知られていません。特にこのアルバムに収録されている歌曲は現在ではあまり演奏される機会がありませんが、当時のヨーロッパの音楽の変化が読み取れる貴重な録音となっています。

CAvi music
85-53147(2CD)
モーツァルト:大ミサ曲 ハ短調 K 427(H.C.ロビンス・ランドン版)、
レクイエム ニ短調 K 626(フランツ・バイヤー版)
フォルカー・ヘンプフリンク(指)、
ケルン・カントライ、
ガブリエーレ・ヒールダイス(S)、アリソン・ブラウナー(Ms)、マルクス・ウルマン(T)、マルクス・フォルペルト(Bs)、ヨハン・クリスティアン・バッハ・アカデミー、インゲボルク・シェラー(リーダー)

録音:2006年3月25日、リンブルグ大聖堂(ライヴ)
フォルカー・ヘンプフリンクによって創立されたケルン・カントライがリンブルグ大聖堂で行った40周年を記念した演奏会を収録。バロックから現代作品、アカペラからオラトリオまで様々な作品を美しいアンサンブルで聴かせてくれるケルン・カントライによる渾身のモーツァルトをお楽しみください。
CAvi music
85-53229(1CD)
モダン・タイムズ
シュレーカー:情熱的な小男、愛はどのようにあなたのもとへやってきたのか
ハンス・ガル(1890-1987):5つの歌曲 Op.33
ゴルトシュミット(1903-1996):クリスティアン・モルゲンシュテルンの詩による2つの歌 Op.27
アイスラー
:クリスティアン・モルゲンシュテルンの詩による「絞首台の歌」 より
コルンゴルト:道化の歌 Op.29
ツェムリンスキー:12の歌曲 Op.27より
アイスラー
:6つのバラード Op.18より
ヴィルヘルム・グロス(1894-1939):ベンケルとバラード Op.31
クリスティアン・イムラー(Br)、
ヘルムート・ドイチュ(P)

録音:2011年1月(ミュンヘン)
2001年にパリのナディア&リリ・ブーランジェ・コンクールで優勝したバリトン、クリスティアン・イムラー。日本でもバッハ・コレギウム・ジャパンとの共演などでご存知の方も多いでしょう。12年にわたってヘルマン・プライの伴奏も務めていた歌曲伴奏の名手中の名手、ヘルムート・ドイチュの極上の伴奏に乗せて、20世紀の独墺歌曲を歌っています。

Tactus
TC-920290(2CD)
ブルーノ・マデルナ:オペラからの組曲「ヒュペーリオン」 アネット・マリウェザー(S)、
アンジェロ・ペルシキッリ(Fl)、
アウグスト・ロッピ(Ob)、
カルメロ・ベネ(朗読)、
ミラノRAISO&cho、
ヴィットリオ・ロゼッタ(合唱指揮)、
マルチェッロ・パンニ(指)

録音:1981年10月16日
ブルーノ・マデルナ(1920-1973)は、イタリアの作曲家兼指揮者で、作曲をモンテヴェルディやヴィヴァルディの校訂者としても有名なジャン・フランチェスコ・マリピエロに師事し、指揮をヘルマン・シェルヘンに師事しました。彼が全身全霊を傾けたオペラ作品「ヒュペーリオン」はドイツの思想家フリードリヒ・ヘルダーリンの書簡体小説が基になっています。

KLARTHE
KLA-025(1CD)
パトリック・ブルガン(1960-):レクイエム マリオン・デ ルクー ル(Ms)、ル イーズ・マルシア(Cl)、ポー ル・ラマルク(Sax)、ファブリス・ビアン( チェロ)、ヴァンサン・グラッピー( オル ガン )、ジャン =クリストフ・ガルニエ(Perc)、リオネル・ルフォルニ(Perc)
ミクロコスモス室内cho、ロイク・ピエール(指)

録音:2015年7月4-12日/デカール&2015年11月4日/ブロワ大聖堂
合唱作品を数多く出かけるパトリック・ブルガンが「レクイエム」を作曲!この作品ではクラリネット、サクソフォン、打楽器など「レクエイム」のイメージからは想 像もできない斬新な楽器選択が最大の魅力。現代感覚満点の独自の世界が広がります。 (Ki)
KLARTHE
KLA-030(1CD)
「フレンチ・キス」
(1)ロウ:「踊りあかそう(I could have danced all Night)」
(2)バーンスタイン:「なんて幸せな私たち!(Oh, Happy we !)」
(3)バーンスタイン:「着飾ってきらびやかに(Glitter and be Gay)」
(4)バーンスタイン:「素敵な気持ち(I feel Pretty)」
(5)ロジャース:「もしも私が愛したら(If I Loved You)」
(6)ムーア:「柳の歌(Willow Song)」
(7)バーンスタイン:「いっしょに夢を見よう(Dream with me)」
(8)ソンドハイム:「覚えているわ(I Remember)」
(9)アーレン:「虹の彼方に(Somewhere over the Rainbow)」
(10)バーンスタイン:「ちょっと恋して(A Little bit in Love)」
(11)ソンドハイム:「緑の鳥(Green Finch and Linnet Bird)」
(12)ロイド=ウェバー:「愛は死なず(Love Never Dies)」
(13)チャーチル:「いつか王子様が(Un Jour mon Prince viendra)」
(14)バーンスタイン:「トゥナイト(Tonight)」
フルール・ミノ(S)、
ケヴィン・アモス(P)
(2)(14)ジュリアン=カルロス・エケヴェリー(T)、
(2)(5)(7)(12)(14)ジェニファー・ハーディー(Vc)

録音:2015年11月23-25日/フランス
『キャンディード』『ウエスト・サイド・ストーリー』『オペラ座の怪人』『マイ・フェア・レディ』などの名作ミュージカルの中から最も美しい作品を集めたのが当 アルバム「フレンチ・キス」。著名な文学作品に触発され書き上げたこれらの作品は、今もなお色あせることなく強い魅力を放ちます。魅惑のソプラノ、フルール・ ミノが情感豊かな表現で歌い上げます。

BIS
BISSA-2590(1SACD)
ウロ・クリグル(1978-):合唱作品集
(1)「水は(Vesi ise)」〜合唱とエレクトロニクスのための(2015)
(2)「湖は荒れ始めた(And the Sea Arose)」〜合唱と弦楽のための(2019)*
(3)「だが、常に上を向け(Aga vaata aina ules)」〜アカペラ合唱のための(2019)
(4)「液体が変化する(liquid turns)」〜合唱とエレクトロニクスのための(2020)
エストニア・フィルハーモニック室内cho
タリン室内O *
カスパルス・プトニンシュ(指)

録音:2021年8月16-21日メソジスト教会(タリン、エストニア)
タリン生まれのウロ・クリグル(1978-)は、活気に満ちたダイナミックな表現の音楽で注目され、21世紀エストニアの音楽を作曲家と して注目されています。彼はロックとジャズ・アンサンブルのキーボード・プレーヤーとアレンジャーを10代で経験した後、エストニア音楽アカデミーとウィーン国 立音楽大学で学びました。ジャズ、ポスト・ミニマリズム、ソノリズムなどの影響も受けた広い領域の技法と語法による作品を発表。国内とドイツ、オーストリア、チェ コ、ラトビア、ウクライナといった各国の音楽祭で演奏されてきました。クリグルは、今も、実験的音楽グループとロックバンドのメンバーとして活動しています。
このアルバムの3つの曲は、クリグルがエストニア・フィルハーモニック室内合唱団のコンポーザー・イン・レジデンスだった2019年から2020年の間に作曲 された作品です。3作は、共通のコンセプト(「水」「光」「霊」)と音楽素材のリサイクルという点で繋がる「三部作」とみなされ、エストニア・フィルハーモニック 室内合唱団と指揮者プトニンシュ(1966-)のために彼が初めて作曲した「Vesi ise(水は)」は、共通する「旅」への「前奏曲」の役割を担っています。
「Vesi ise(水は)」は、作曲者のクリグルが「瞑想習慣とコンサート・ミュージックの中間領域に位置する」と語る作品です。エストニア・フィルハーモニック室 内合唱団の委嘱を受け、特定のテクストのないまま作曲され、初演の数週間前になって、エストニアのシュルレアリスム詩人、イルマル・ラーバン(1921-2000) の詩が歌詞として追加されました。
「And the Sea Arose(湖は荒れ始めた)」は、「水」「イエス」「聖ペテロ」を主役とする「小劇」を思わせる作品です。『ヨハネによる福音書』(6章18節) (「強い風が吹いて、湖は荒れ始めた」)と『マタイによる福音書』(14章29節?32節)をヘディ・ロスマ Hedi Rosma が編集した英語のテクストが使われて います。
「Aga vaata aina ules(だが、常に上を向け)」は、「われわれを囲む物理的世界とわれわれの内にある哲学的世界を結ぶ」をコンセプトにエストニアの哲学 者ウク・マシング Uku Masing の『Vaatlusi maailmale eoloogi seisukohalt(神学者の視点による世界の観察)』の文章をヘディ・ロスマがアセンブル したテクストが歌われます。〈Hingamisi(呼吸)〉〈Oo on pime(夜は暗い)〉〈Puud aina kasvavad(木々は育つ)〉〈Ainuski pilv ei tule tagasi(雲 は戻らない)〉〈Lahkuda onnidest (小屋を離れろ)〉〈Kui canasta raagiti tuulest(むかし風のことを話したとき)〉の6楽章の作品です。
「liquid turns(液体が変化する)」は、この2つの作品のテクストと音楽の断片を抽出して「新たな全体」として再創造した作品です。IRCAM とエストニア・ フィルハーモニック室内合唱団の委嘱で作曲され、「液体が変化する - 融解と凝固」を表す「凍った川のフィールド・レコーディング」と「氷の溶ける音と水の凍 る音の録音」を素材とするコンピューター・ミュージック・デザインを IRCAM のカルロ・ラウレンツィが担当しました。 (Ki)

la musica
LMU-029(1CD)
ラ・ルクレツィア
ヘンデル:カンタータ第145番「おお、永遠の神々よ」HWV145
同:カンタータ第139番「ニンフさん、牧人さん」HWV139b
同:カンタータ第103番「ああ、そっとしておいて傷つけないで」HWV103
ポルポラ:カンタータ「おお、それが私の心なら」S.74
ヴィヴァルディ:カンタータ「泣き、嘆き」RV676
カルロ・ヴィストーリ(C.T)
レ・スタジオーニ【パオロ・ザンズ(チェンバロ、指揮)、マルコ・フレッツァート(Vc)、シモーネ・ヴァッレロトンダ(テオルボ)】

録音:2021年
1987年スペイン出身のカウンターテナー歌手カルロ・ヴィストーリ。ガーディナーのヘンデル「セメレ」やクリスティとレザール・フロリサンの「イタリアの庭で」 の録音で安定感のある美声で注目されています。そのヴィストーリ待望のソロ・アルバム登場。
彼の十八番ヘンデルをたっぷり味わえるのも大歓迎。ヘンデルのカンタータはライバルのバッハと異なりオペラのように伸びやかなメロディが魅力ですが、ヴィス トーリは、ある時はドラマティックに、ある時は甘く官能的なまでの美しさで表現。チェンバロ、チェロ、テオルボによるレ・スタジオーニの味わい深い伴奏がいろど りを添えています。

KLARTHE
KLA-140(1CD)
ロッシーニ:フランス語歌曲集
昔の女へのアリエッタ(J.J.ルソー詞)
村人のアリエッタ(J.J.ルソー詞)
チロルの孤児(E.パチーニ詞)
ゾラの歌(E.デシャン詞)
北京での恋(E.パチーニ詞)
希望なき愛(E.パチーニ詞)
世を去る人の枕元で(E.パチーニ詞)
さらば人生よ(E.パチーニ詞)
グラナダで(E.パチーニ詞)
見捨てられた魂(C.ドラヴィーニュ詞)
ポンパドゥール、高名なコケット(E.パチーニ詞)
マルゲリートの伝説(N.シンバル詞)
ニース(E.デシャン詞)
子供たちのねんね(E.パチーニ詞)
赤ん坊の歌(E.パチーニ詞)
メロディ・ルルジアン(S)、
ジュリオ・ザッパ(P)

録音:2021年8月/スタジオ・アリス(マンテレ)
ありそうであまりないロッシーニ歌曲集の録音の登場。それも大半が晩年に書き溜めた「老いのいたずら」からのもので、フランス語詩に付けられているのも注 目です。
ロディ・ルルジアンはアルメニア人の父とスペイン人の母の間に生まれたフランスのソプラノ。美しい声質でオペラの世界でひっぱりだこのですが、歌曲も驚きの 巧さ。古典風、スペイン風、さらには中国風のものまでロッシーニ一級のメロディを、歌ごころに満ちた美声で聴かせてくれます。 (Ki)
KLARTHE
KLA-016(1CD)
ヒナステラ:作品集
(1)2つの歌曲 Op.3
(2)5つのアルゼンチン民謡集 Op.10
(3)ある農園での一日 Op.11
(4)パンペアーナ第2番Op.21
(5)チェロ・ソナタ Op.49
(6)ガブリエル・シヴァク(1979-):3つの夢のような瞬間
(1)(2)(3)(6)マヤ・ビリャヌエバ(S)、
(4)(5)(6)パトリック・ランゴ(Vc)
ロマン・ダヴィド(P)

録音:2016年/パリ
ソプラノのマヤ・ビリャヌエバ、チェロのパトリック・ランゴ、ピアニストのロマン・ダヴィドがヒナステラの作品を録音しました。パンパの伝承音楽をもとにした2 つの歌曲から妻でチェリストのオーロラ・ナトラに捧げたソナタのモダンな響きまでヒナステラの魅力が凝縮されたアルバムです。最後にはヒナステラから影響を受 けたガブリエル・シヴァックの「3つの夢のような瞬間」の世界初録音を収録しております。 (Ki)

H.M.F
HMM-902267(1CD)
ブリテン:イリュミナシオン
ブリテン:「イリュミナシオン」 op.18(高声と弦楽オーケストラのため
「セレナード」 op.31(ホルン、テノールと弦のための、1943年)
「ノクターン」 op.60(テノール、6つのオブリガート楽器と弦楽のための、1958年)
アンドルー・ステイプルズ(T)
クリストファー・パークス(Hrn)
スウェーデンRSO、
ダニエル・ハーディング(指)

録音:2018年3月、2019年5月ベルワルト・ホール(ストックホルム)
ハーディングが、ブリテンによる、(弦楽)オーケストラ伴奏歌曲を録音しました。ハーディングといえば交響曲はもちろん、声楽付きの管弦楽やオペラ(ブリテン のねじの回転も含む)でもその手腕を発揮しているのは誰もが知るところ。ここでも、故郷の作曲家の作品を、手兵スウェーデン放送響の多彩な音色を駆使して、 作品の魅力を120%引き出しています。歌うのは、1979年ロンドン生まれのテノール、アンドルー・ステイプルズ。ロイヤル・オペラ・ハウスでデビューしたのち、 ラトル指揮のベルリン・フィルやウィーン・フィルなどとも共演、演奏会やオペラ、リサイタルで活躍する存在で、重すぎず品格ある響きはどこかピーター・ピアー ズを思い起こさせる瞬間もあるようで、非常に魅力的です。さらに、フォトグラファーとしてもセンスある写真を多数撮影している存在です。
「イリュミナシオン」は、ランボーの詩によるもの(原語のフランス語で歌われる)。ブリテンは、この詩についてvisions of heaven(天国の光景)と語ってお り、詩が含有する世界を見事な書法で華麗に音化しています。ハーディングが器楽から引き出す音色がとにかく極彩色で高精度。素晴らしい出来栄えです。「セレ ナーデ」ではホルンのクリストファー・パークスのソロが光ります。クリストファー・パークスは1981年ドンカスター(イギリス)生まれ。はじめにコルネットを習っ たあと、7歳でアルトホルン(イギリスではテナーホルン)をはじめ、15歳でフレンチホルンに転向。ロンドン・フィルのホルン奏者を務めたのち、2007年にロイ ヤル・フィルの首席奏者に就任。2010年からはスウェーデンRSOで首席奏者を務めています。「ノクターン」は8曲からなり、それぞれの詩は英国を代 表する詩人(あるいは作家)のものが採用されています。詩の素晴らしさもですが、各曲で、ファゴットやハープ、ホルン、ティンパニ、コールアングレ、フルートや クラリネットのオブリガート楽器が活躍するのもまた聴きどころの作品。ここではスウェーデン放送響のメンバーたちによる素晴らしいアンサンブルをお楽しみいた だけます。1975年生まれのハーディングが、ここにきてさらに充実していることを感じさせると同時に、作品についての明確なヴィジョンを持っていることが、音 からも実によく伝わってくる、秀逸な演奏です。 (Ki)

Solo Musica
SM-380(1CD)
NX-B0
ソプラノのための歌曲集
第1部【VIERGE 若き処女】
フェリス・アンネ・レイエズ・マカヒス:La Vierge de Cluny - Chant d'une Femme
オネゲル:歌劇「ジューディト」H. 57b- 第1部 祈り
シェーンベルク:4つの歌 Op. 2 - 第2曲 ぼくにあなたの金色の櫛をください
リリー・ブーランジェ:空の開けたところ- 第5曲 ぼくのベッドの裾のところに
第2部【SIRENE 水の精シレーヌ】
オネゲル:. 2つのアリエルの歌 H. 48b - 第1曲 来て、この黄金の砂浜に
「小さな人魚」より3つの歌 H. 63
  No. 1. Chanson des Sirenes
  No. 2. Berceuse de la Sirene
 No. 3. Chanson de la Poire
ヒンデミット:8つの歌 Op. 18より
 No. 1. Die trunkene Tanzerin
 No. 3. Traum
第3部【HEROINE 女主人公】
ヴァイル:ナナの歌
アレクサンダー・ヴァーゲンドリステル(1965-):ヨハンナ・ダークの4つのスピーチ - 第2曲 Die schaukel
ヴァイル:ユーカリ
メシアン:ハラウィより
 No. 1. La ville qui dormait, toi
 No. 5. L'amour de Piroutcha
ショーソン(1855-1899):シェイクスピアの歌 Op. 28第3曲 オフェーリアの歌
R・シュトラウス:6つの歌 Op. 67より
 No. 1. Wie erkenn' ich mein Treulieb vor andern nun?
 No. 2. Guten Morgen, 's ist Sankt Valentinstag
 No. 3. Sie trugen ihn auf der Bahre blos
リーム(1952-):オフィーリアの歌
吉田文(1992-):Requiem para un nin?o - Cancio?n de cuna eterna-(『子供へのレクイエム』〜永遠の子守唄〜)
ヨゼフィーネ・コンスタンツェ・ゲーマン(S)
マリオ・ヘリング(P)

録音:2020年12月18-20日、2021年5月21-22日
ハノーファーでチリ出身の家族に生まれ、近年ドイツの歌劇場で活躍が目覚ましいソプラノ、ヨゼフィーネ・ゲーマンのデビュー・アルバムは、女性の力とその復 権をコンセプトとしたアルバムになっています。きっかけはゲーマンが目にした美術館のポストカードで、 そこに描かれていたフリーダ・カーロやポーラ・モーダーソン =ベッカーらの自画像を通して、さまざまな女性の自己表現のあり方に気付きました。 ゲーマンはこのアルバムを4つの展示室を持つ美術館に例え、聖書における処女性を表現した「Vierge」、神秘的な歌声で人を惑わす「水の精」、主人公 となった女性たち、シェイクスピアのオフィーリアのイメージ...と順にめぐってゆきます。アルバムの最後は神戸に生まれヨーロッパを拠点に活動する吉田文の作 品で締めくくられています。

ALPHA
ALPHA-856(1CD)
シューマン、イェルク・ヴィトマン: 歌曲集
シューマン:「ヴィルヘルム・マイスター」による歌曲集 Op. 98a より
 II. 竪琴弾きのバラード/ IV. 涙と共にパンを食べたことのない者は/ VI. 孤独に身をゆだねる者は/VIII. 戸口に忍び寄り
 レーナウの6つの詩とレクイエム
イェルク・ヴィトマン(1973-):DAS HEIsE HERZ 世界初録音
クリスティアン・イムラー(Bs-Br)
アンドレアス・フレーセ(P、T)

録音:2020年9月、11月マルクス・シティックス・ザール、ホーエネムス、オーストリア
バッハ・コレギウム・ジャパンとの共演でも知られるドイツのバス=バリトン歌手クリスティアン・イムラーが歌う、シューマンとヴィトマンの歌曲集。 持ち前の滑らかな声と豊かな歌唱力で、作品の世界を奥深く表現しています。現代最も多忙な作曲家の一人イェルク・ヴィトマンが、ドイツ の詩人クレメンス・ブレンターノやクラブント、ハインリヒ・ハイネ、子供の不思議な角笛などの詩に曲をつけ、2018年に初演された「DAS HEI sE HERZ (「燃ゆる心」の意)」は、今回が初録音。ピアニストのアンドレアス・フレーセがトラック18で1フレーズだけ、美しいテノールでハーモ ニーを重ねています。

FUGA LIBERA
FUG-793(1CD)

NYCX-10321(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ジョン・ケージ:フォー・ウォールズ〜マース・カニングハムの振り付けによる舞踏劇の音楽、ピアノ・ソロと声のための
初演:1944年ニューヨーク
アレクセイ・リュビモフ(P)
マリアンヌ・プスール(S)

録音:1994年7月8日24時-9日1時
ロッケンハウス室内楽音楽祭、オーストリア
初出:2002年、Long Arms Records Moscow

※国内仕様盤日本語解説…山崎浩太郎
ジョン・ケージがチャンス・オペレーションによる作品を発表する前、1944年にマース・カニングハム振り付けによる舞踏劇のために書いた 「フォー・ウォールズ」。カニングハムの「演奏の容易なもの」というリクエストもあったとされますが、ピアノは白鍵のみを使用して演奏するように作 曲されており、9曲目にあたる「VII」のみ、カニングハムによる詞をソプラノがソロで歌います。演奏はケージのスペシャリストであり、1992年以 降コンサートやダンサーとのコラボレーションでこの作品を度々演奏してきた、アレクセイ・リュビモフ。1994年のロッケンハウス音楽祭で、真夜 中の12時から行われたというライヴの記録です。深淵を覗くような静寂と、暴力的なまでの激しい動きを行き来するその響きは、「フィリップ・ グラスやアルヴォ・ペルトのスタイルと、ミニマリズム全体を予見する」(リュビモフ)という美しさと刺激に溢れています。2002年にモスクワのレーベ ルからリリースされたアルバムの再発売で、プロデュースはリュビモフ自身です。

オクタヴィア
OVCL-00784(1SACD)
税込定価
2022年6月22日発売
夢と眠りの先にあるもの
シューベルト:魔王 D328作品1
 歌曲「白鳥の歌」D957より 「影法師」
R.シュトラウス:秘密の誘い 作品27-3
 夜 作品10-3
ヴォーン=ウィリアムズ:沈黙の昼下がり/疲れた
バーバー:軍隊が聞こえる
デュパルク:フィディレ
 過去の人生/波と鐘
ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」より 「期限は満ちた」
ビゼー:歌劇「美しきパースの娘」より 「時に愛の炎は」
ヴェルディ:歌劇「マクベス」より 「足元に気を付けよ、息子よ!…天から影が落ちるように」
 歌劇「ドン・カルロ」より 「彼女は私を愛していなかった…一人寂しく眠ろう」
ベルト・ケンプフェルト:夜のストレンジャー
ジョン・カンダー:ニューヨーク、ニューヨーク
河野鉄平(Bs)、田中健(P)

録音:2022年3月5日王子ホール・ライヴ
※全曲歌詞対訳付き
このところの活動著しいバス歌手、河野鉄平のデビュー盤。 クリーブランド音楽院大学卒業、2003年サンフランシスコオペラの『フィガロの結婚』フィガロでデビュー。第 22回日本クラシック音楽コンクール最高賞受賞ほか各コンクールでも上位入賞を果たしています。アメリカ から帰国後は、オペラ界で大活躍を見せ、2022年春には、新国立劇場『さまよえるオランダ人』でタイト ルロールに抜擢され絶賛を博しました。 このライヴでは、自身の思い入れ深いデュパルクを中心に英米の歌曲とオペラの名アリアで囲む盤石のレ パートリー。アンコールではシナトラのヒット曲を披露して喝采を浴びながら鮮やかにアルバムを締めくくりま す。 今最も輝きのあるバス歌手の、歌声全開の一夜をお聴きください。(オクタヴィア)

H.M.F
HMM-902359(1CD)
ジェルジ・クルターグ(b.1926-):カフカ断章 op.24 イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリウス”スリーピング・ビューティ”)
アンナ・プロハ スカ(S)

録音:2020年5月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
イザベル・ファウスト(Vn)と、アンナ・プロハスカ(S)という、今世界の誰しもが認めるふたりの演奏家の共演による録音が実現しました。 作品は、「カフカ断章」。1926年ルーマニア生まれのハンガリー人作曲家クルターグが、フランツ・カフカ(1883-1924)の断片的な40のテキスト(クルター グ自身が選んだ)に、ヴァイオリンとソプラノという珍しい編成で作曲した作品です(1987年完成)。
【作品について】
「カフカ断章」は、カフカが書いた日記や手紙、あるいは死後見つかった遺稿から40をクルターグが選び、4部(I:19曲、II:1曲、III:12曲、IV:8曲) に構成、それぞれのテキストに、ヴァイオリンとソプラノのデュオのために作曲したもの(1985-1987)。全体を通した物語の筋はありません。それぞれのテキ ストは、「Ruhelost(心がやすまらない)」と一言のみのものから、孤独の叫びや恋人(あるいは特定のひと)を思わせるもの、さらに子供への優しいまなざし を感じさせるものなど様々です。テキストはどれも比較的短く、長いものでも約80語ですが、楽曲の長さは30秒に満たないものから、長いもので6分を超 えるものまで様々です。 (Ki)

MSR
MS-1783(1CD)
「ガラスの天井」〜ジェイク・ヘギー(b.1961)の連作歌曲集
イヴの歌(8曲)
オフェリアの歌と詩(4曲)
カミーユ・クローデル―炎の中に(8曲)
メリッサ・デイヴィス(S)
ジェリー・ウォン(P)

録音:2021年3月31日,4月1日,5月
12-13日 オーストラリア メルボルン
米国の人気作曲家、ジェイク・ヘギー(1961-)の連作歌曲 3作を収録。いずれも女性を題材 にした詩を元にしています。 メリッサ・デイヴィスは米国生まれで現在はオーストラリアのメルボルンを拠点としているソプラ ノ。近代米国歌曲を得意としています。ジェリー・ウォンは南カリフォルニアの生まれの中国系米国 人。インディアナ大学、ピーボディ音楽院、マンハッタン音楽学校で学び、1999 年にバルトーク =カバレフスキー=プロコフィエフ国際ピアノ・コンクールで4 人の受賞者の一人に選ばれた。

Ars Produktion
ARS-38610(1CD)
イギリス歌曲集
ヴォーン・ウィリアムズ:生命の家
ジョージ・バターワース(1885-1916):シュロプシャーの若者の6つの歌
アイヴァー・ベルティエ・ガー二ー(1890-1937):5つのエリザベス朝の歌
ベンジャミン・ヒューワット=クルー(Br)、
ユハオ・グオ(P)

録音:2021年6月
ヴォーン・ウィリアムズ生誕150年の節目に彼と関わりの深いジョージ・バターワースとアイヴァー・ベルティエ・ガー二ーの作品を同時収録しています。三人とも第一次世界大戦を経験しその悲劇を目の当たりにした経験が作品に影響を与えており、この録音からは当時の様子を垣間見ることが出来ます。
イギリスのバリトン歌手ベンジャミン・ヒューワット=クルーは、22歳でドイツに渡り、ケルンの音楽院で2015年から2018年までクリストフ・プレガルディエンに師事し、現在ではリオバ・ブラウンに師事しています。近年ドイツ国内で評価を高めているバリトン歌手の一人です。

Hanssler
HC-22044(6CD)
ブラームス:声楽曲傑作集

■CD1
ドイツ・レクイエムOp.45
■CD2
(1)3つのモテット Op.110
 祭典と記念の格言 Op.109
(2)埋葬の歌 Op.13
 運命の歌 Op.54
 哀悼歌 Op.82
 運命の女神の歌 Op.89
■CD3
(1)リナルド Op.50
(2)アルト・ラプソディ Op.53
(3)4つの歌 Op.17〜2つのホルンとハープの伴奏による女声合唱のための
■CD4
愛の歌 Op.52
新・愛の歌 Op.65
■CD5
(1)3つの四重唱曲Op.31
 3つの四重唱曲Op.64
 4つの四重唱曲Op.92
 6つの四重唱曲Op.112より憧れ / 夜に
(2)4つの厳粛な歌 Op.121
■CD6
リート集
「湖上で」Op.59-2
「エオリアン・ハープに寄せて」Op.19-5
「秘めごと」Op.71-3
「たそがれは迫り」Op.59-1
「森の寂しさの中で」Op.85-6
「森の寂しさ」Op.86-2
「雨の歌」Op.59-3
「余韻」Op.59-4
「昔の恋」Op.72-1
「失望」Op.72-4
「春は恋の季節」Op.71-1
「夏の夕べ」Op.85-1
「月の光」Op.85-2
「死は冷たい夜」Op.96-1
「花は見ている」Op.96-3
「航海」Op.96-4
「ああ天使のような羊飼いの娘」WoO.33-8
「谷の底では」WoO.33-6
「太陽はもう照らない」WoO.33-5
「お姉さん,私たちはいつ家に帰るの」WoO.33-15
「私は彼女にお休みが言いたい」Op.33-18
「かわいい恋人よ,素足で来ないで」Op.33-12
「静かな夜に」WoO.33-42
「子守歌」Op.49-4
■CD1
ドナ・ブラウン(S)、ジル・カシュマイユ(Br)、ヘルムート・リリング(指)、シュトゥットガルト・ゲヒンガー・カントライ、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム
録音:1991年シュトゥットガルト
■CD2
(1)ルペルト・フーバー(指)、南ドイツ放送合唱団
録音:1996年シュトゥットガルト
(2)ヘルムート・リリング(指)、シュトゥットガルト・ゲヒンガー・カントライ、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム
録音:1997年4月3&リーダーハレ、ベートーヴェンザール、シュトゥットガルト
■CD3
(1)カルステン・ズュース(T)
ヘルムート・リリング(指)、シュトゥットガルト・ゲヒンガー・カントライ、バーデン=バーデン南西ドイツRSO
録音年未記載
(2)リオバ・ブラウン(A)、ヘルムート・リリング(指)、シュトゥットガルト・ゲヒンガー・カントライ、バーデン=バーデン南西ドイツRSO
録音年未記載
(3)ヘルムート・リリング(指)、シュトゥットガルト・ゲヒンガー・カントライ、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム
録音:1997年4月3&リーダーハレ、ベートーヴェンザール、シュトゥットガルト
■CD4
ヘルムート・リリング(指)、シュトゥットガルト・ゲヒンガー・カントライ、
ユルゲン・ウーデ&レナーテ・ヴェルナー(P・デュオ)
録音:1975年シュトゥットガルト
■CD5
(1)シュトゥットガルト室内合唱団、フリーダー・ベルニウス(指)、アンドレアス・ロートコプフ(P)、
録音:1983年1月シュトゥットガルト
(2)フィッシャー=ディースカウ(Br)、ヘルタ・クルスト(P)
録音:1949年9月(モノラル)
■CD6
インゲボルク・ダンツ(A)、アルムート・エケルス(P)
録音:1997年ケルン
独ヘンスラー・レーベルが誇る充実の音源を中心としたブラームスの声楽曲の傑作を集めた6枚組の登場!オーケストラ作品で数々の名曲を残したブラームス。 声楽曲の分野でもまた「ドイツ・レクイエム」などの傑作を残しました。当セットではリリングの名盤をはじめとする演奏でお届け。現在入手困難な録音も多く、この ような形での再発売は歓迎といえましょう。 (Ki)

BIS
BISSA-2553(1SACD)
ヴォルフ:『イタリア歌曲集』 IHW 15 キャロリン・サンプソン(S)
アラン・クレイトン(T)
ジョセフ・ミドルトン(P)

録音:2020年9月21-23日(S)、2021年7月6-8日(T)/ポットン・ホール(サフォーク)
ヴォルフの「イタリア歌曲集」を名歌手キャロリン・サンプソンとアラン・クレイトンが録音しました!
パウル・ハイゼのドイツ語訳詩にイタリア民謡になぞらえて編曲した全2巻46曲からなる「イタリア歌曲集」。この曲集はトスカーナの風景を背景に恋する男女 の嫉妬、浮気、喜び、絶望などを描いた短編の愛の詩で構成されています。ハイゼの翻訳はしばしば原詩のシンプルなイタリア語を強調しており、ヴォルフは詩のも つ力と感情をさらに高めるように魅力的な旋律にのせました。
幅広いレパートリーを誇りBCJの客演でもおなじみのキャロリン・サンプソンとアラン・クレイトンが男女の愛や恋の起伏に富んだ感情を生々しく表現しており ます。圧倒的な歌唱力と表現力を持ち合わせた二人による新録音。ご期待ください! (Ki)

Perfect Noise
PN-2202(1CD)
バルバラを語る
バルバラ・ストロッツィ:私の涙、眠っている愛の神よ
マックス・フォルバース&モンテヴェルディ:Sonata sopra “Hor che’l ciel e la terra“
モンテヴェルディ:「ウリッセの帰還」第5幕より「Illustratevi, o cieli」
ストロッツィ:E pazzo il mio core
カッチーニ:麗しのアマリッリ、泉で,牧場で
チプリアーノ・デ・ローレ:別れの時は
ストロッツィ:シャコンヌ
モンテヴェルディ:苦しみはかくも甘き
ストロッツィ:Sete pur fastidioso
ライラ・サロメ・フィッシャー(Ms)、
マグヌス・メール(Sax)、
イル・ジラテンポ〔マックス・フォルバース(リコーダー、クラビオルガン)、ロバート・スミス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ヴァネッサ・ハイニッシュ(テオルボ、バロック・ギター)、マニュエル・ダム(クラビオルガン)〕

録音:2019年11月
1600年代のヴェネツィアはオペラが誕生し、リベラルで世俗的な音楽文化の出現も見られました。それ以前のポリフォニックの厳格さから、表現力豊かなソリストたちの時代へと変化していき、作曲家や音楽家たちが裕福なエリートのサロンを席巻するようになっていきます。その頃活躍したのが、バルバラ・ストロッツィです。彼女はフランチェスコ・カヴァッリに作曲を師事し、また歌手として高い評価を得て当時を代表する声楽家の一人となりました。このアルバムでは彼女の作品を中心として、ライラ・サロメ・フィッシャーの歌声に、ジャズ・サクソフォン奏者マグヌス・メールが加わり、新しい音楽の幕開けを迎えた1600年代のヴェネツィアの精神を現代の舞台に甦らせます。

Delphian
DCD-34269(1CD)
フレーズ
エロイーズ・ウェルナー(b.1991):好きな言葉
ジョゼフィーヌ・スティーヴンソン(b.1990):Comme l'espoir/you might all disappea
エロイーズ・ウェルナー&ゾイ・マートルー(b.1968):シンコペート
シェリル・フランセス=ホード(b.1980):Something More Than Mortal
ニコ・ミューリー(b.1981):ベネディクト・レシテーション
ジョルジュ・アペルギス(b.1945):レシテーション3&8
エロイーズ・ウェルナー:Unspecified Intentions
ジョルジュ・アペルギス:レシテーション9&11
エロイーズ・ウェルナー:告解
オリヴァー・リース(b.1990):yhyhyhyhyh
エレーヌ・ミッチェナー(b.1970):whetdreem
エロイーズ・ウェルナー:Mixed Phrases
エロイーズ・ウェルナー(S)、
コリン・アレグザンダー(Vc)、
カラム・ヒューガン(パーカッション)、
ダニエル・シャオ(Fl)、
エイミー・ハーマン(Fg)、
ローレンス・パワー(Vn、ヴィオラ)、
ローラ・スノーデン(G)

録音:2021年10月5日-7日、セント・ジョン・ザ・エヴァンゲリスト教会(オックスフォード、イギリス)
ハープ、クラリネット、ソプラノ、コントラバスという異色の編成で2013年に結成されたコンテンポラリー・アンサンブル、"ザ・ハーメス・エクスペリメント"で共同ディレクターを務めるエロイーズ・ウェルナーが初のソロ・アルバムをリリース!
ウェルナーは1991年にパリに生まれロンドンを拠点に活動するソプラノ歌手、作曲家。"ザ・ハーメス・エクスペリメント"でDelphianからリリースした2枚のアルバムが英グラモフォン誌の「Editor's Choice」に選ばれるなど大きな注目を集めており、ウェルナーの唯一無二の才能をより深く味わえるソロ・アルバムのリリースは聴き逃がせません。
自作の5曲(うち1曲はゾイ・マートルーとの共作)に、ジョルジュ・アペルギスの前衛的な名作「レシテーション」からの4曲、そしてニコ・ミューリー、オリバー・リースといった作曲家に委嘱した5つの新しい作品を組み合わせた意欲的なアルバムに仕上げました。「レシテーション」以外はすべて世界初録音となります。ナッシュ・アンサンブルのメンバーでもある現代最高峰のヴィオリスト、ローレンス・パワーや、フィルハーモニア管、イングリッシュ・ナショナル・オペラの首席奏者を務め、オルシノ・アンサンブルのメンバーとしても活動するファゴット奏者、エイミー・ハーマンなどといった豪華共演陣に支えられてこの魅惑的なプログラムを類稀な感性で歌い上げており、今後の活躍にもますます期待が持てます。

Delphian
DCD-34289(1CD)
バーナード・ヒューズ(b.1974):合唱作品集
Perhaps/詩篇第56篇/プレシャス・シングス/菩提樹/ザ・シンガーズ/If we shadows have offended/主に向かって喜びの声を上げよ/I Sing of Love/2つの春の歌/Jesus, Springing/A Ternary of Littles/Seek the peace of the city/ヴォカリーズ
エピフォニ・コンソート、
ティム・リーダー(指)

録音:2021年9月3日-5日(ロンドン)
エピフォニ・コンソートによるDelphianレーベル3枚目のアルバム。1974年生まれの作曲家、バーナード・ヒューズの作品はBBCプロムス2021でも初演されるなどイギリス内外で演奏され、BBCシンガーズ、クラウチ・エンド・フェスティヴァル合唱団、ジュース・ヴォーカル・アンサンブルなどの委嘱を受け、常に高く評価されています。エピフォニ・コンソートは、ティム・リーダーによって2014年に設立され、2015年には、テネブレ合唱団が主催しナイジェル・ショートが審査した「Locus Iste Competition」で第1位に輝き、テネブレのコンサートでも共演しています。

KAIROS
0015107KAI(1CD)
チェルハ(1926-):Keintate I,II(バリトンとシュランメル・クァルテット版、抜粋) ホルガー・ファルク(Br)、
アテンサム・クァルテット

録音:2021年3月、4月、7月(オーストリア、ウィーン)
オーストリアの大御所、フリードリヒ・チェルハ(1926-)がアテンサム・クァルテットのために書き下ろした2つの「Keintate」を、バリトンとシュランメル・クァルテットのためのヴァージョンで収録!チェルハは、アルバン・ベルクの「ルル」を完成させたことや、数々の記念碑的なオーケストラ作品の作曲で有名ですが、一方で故郷ウィーンの民族音楽、芸術音楽に忠実であり続けた作曲家でもありました。彼のあまり知られていないウィーン風の作品を、ハンス・アイスラーの歌曲の録音で

Albion Records
ALBCD-054(1CD)
ヴォーン・ウィリアムズ:仮面劇 「パンの記念日」(一部編曲:ホルスト)*
ヴォーン・ウィリアムズ(オーケストレーション:クリストファー・ゴードン):マージェリー・ウェントワース*、
 平和, 去って来い*、眠るために!眠るために!*
トマス・タリス:詩篇 「Why Fum'th in Sight」
ヴォーン・ウィリアムズ:トマス・タリスの主題による幻想曲(ティモシー・バークによる合唱と弦楽八重奏版)*
ティモシー・ウェスト(羊飼い/語り)、
サミュエル・ウェスト(剣士/語り)、
メアリー・ベヴァン(S)、
ソフィー・ベヴァン(S)、
ジェス・ダンディ(C.A)、
ケンブリッジ・クレア・カレッジcho
ブリテン・シンフォニア 、
ウィリアム・ヴァン(指)

録音:2021年9月、ヘンリー・ウッド・ホール(ロンドン、イギリス)
*=世界初録音
ヴォーン・ウィリアムズの知られざる作品、埋もれていた作品、未発表作品などを取り上げてきた、ヴォーン・ウィリアムズ協会の自主レーベル「アルビオン・レコーズ(AlbionRecords)」が贈る、ヴォーン・ウィリアムズ生誕150周年記念アルバム。
ヴォーン・ウィリアムズ慈善信託とレイフ・ヴォーン・ウィリアムズ協会の多くのメンバーの寛大なサポートによって実現したこの野心的なプロジェクト。アルバムのメインとなる仮面劇 「パンの記念日(Pan's Anniversary)」 は、17世紀イギリスの劇作家・詩人のベン・ジョンソンのテキストに、ヴォーン・ウィリアムズが作曲した附随音楽(いくつかの舞曲の編曲は友人のホルストが行っている)が取り上げられた作品で、1905年のシェイクスピアの誕生日祝賀会で一度だけ演奏され、この録音のために再構築されました。本アルバムでは、英国ロイヤル・フィルハーモニック協会のヤング・アーティスト賞や英国批評家サークル賞、2019年には栄誉あるMBE(大英帝国五等勲爵士)を受勲するなど、輝かしい活躍を見せるイギリスの名ソプラノ、メアリー・べヴァンを筆頭に、実力派のソリスト陣を迎え、合唱団、オーケストラが織り成す4つの美しい讃美歌が音楽の中心に描かれています。
「トマス・タリスの主題による幻想曲」 は、本来は3群に分けられた弦楽合奏の編成ですが、本アルバムでは弦楽八重奏に合唱団を加えた編成にアレンジ。合唱のテキストには、パーカー大司教の詩篇65篇の英訳が用いられています。弦楽器の緻密なアンサンブルと、まるでパイプオルガンを思い起こさせる合唱の荘厳な響きでアルバムを締めくくります。

Etcetra
KTC-1765(1CD)
私の愛の歌
ベルリオーズ:夏の夜
トーマス・イェンネフェルト(b.1954):7つの愛の歌
マーラー:さすらう若人の歌
ヘレナ・ファン・ヘール(Ms)、
ナオミ・タムラ(P)
スウェーデンとオランダをルーツに持つメゾ・ソプラノ、ヘレナ・ファン・ヘールによる愛にまつわる歌曲集。彼女はバッハから現代曲まで幅広いレパートリーを持っており、これまでに18世紀オーケストラやネーデルラント室内O、フランス・ブリュッヘンやペーテル・エトヴェシュなどと共演しています。このアルバムで収録されているトーマス・イェンネフェルトとは伴奏のナオミ・タムラと共に収録前に接する機会があり、曲の解釈がより洗練されたものになったと言います。

Albion Records
ALBCD-051(1CD)
Earth's Wide Bounds〜レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ:合唱作品集
ヴォーン・ウィリアムズ:テ・デウム ト長調
 労働から休むすべての聖人のために 手を打ち鳴らせ
モンクズ・ゲート:He Who Would Valiant Be
 聖体拝領ト短調*
キングスフォールド:I Heard the Voice of Jesus Say
 味わい、見よ
ピカルディ:生けるものすべて
 天の父への祈り
キングズ・リン:O God of Earth and Altar
アンティフォン:全世界を隅々まで歌で満たせ
ダウン・アンプニー:来たりて聖なるものを愛でよ
 真理のために勇敢に
 夜想曲:野営の気まぐれな炎の傍らで*
ロイヤル・ホスピタル・チェルシー・チャペルcho、
ジョシュア・ライアン(Org)、
ウィリアム・ヴァン(指)

録音:2020年10月22日-23日&2021年6月17日、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会(ロンドン、イギリス)
*=世界初録音
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの知られざる作品、埋もれていた作品、未発表作品などを取り上げてきた、ヴォーン・ウィリアムズ協会の自主レーベル「アルビオン・レコーズ(Albion Records)」。
本アルバムには、民謡や民族音楽の研究や収集、編曲の第一人者としても知られるヴォーン・ウィリアムズによる2つの重要な世界初録音を含む合唱作品を収録。メインとなる 「聖体拝領ト短調」 は、十戒への応答から始まりますが、104代目のカンタベリー大主教を務めたローワン・ウィリアムズが特別に読み上げています。

RUBICON
RCD-1095(1CD)
ウォーロック&ハウ:歌曲集
ピーター・ウォーロック(1894-1930):心に響く言葉の輝き、ロマンス、睡蓮、As ever I saw、The bayly berith the bell away、永劫の声、女王アン、鳥、バルラロウ、夜、The First Mercy、アダムは縛られて、Little trotty wagtail、夏の終わり、カササギ、眠り、秋の黄昏、And wilt thou leave me thus、The Contented Lover、プリティ・リング・タイム、公正と真実
フレデリック・ハウ(b.1951):マスター・キルビー、The banks of Sweet Primrose、茂みとイバラ、スウィート・ウィリアム、ジョーディー、6人の公爵が釣りに出かけると、騒がしい墓、Farewell, My Dearest Nancy、わたしの坊やウィリー
アンナ・ハーヴィー(Ms)、
マーク・オースティン(P)
イギリスの作曲家ピーター・ウォーロックは、音楽評論家フィリップ・ヘゼルタインが作曲をする際のペンネームです。彼はたくさんの作品を残していますが、その多くはこのアルバムに収められているような歌曲です。作風も古典的なものから近現代的なものまで多様で、独特な様式を持っています。同時収録されているのはフレデリック・ハウの作品で、彼は教会音楽や歌曲に力を入れており、その作風は古い作曲家たちの伝統を引き継いでいます。
このアルバムはメゾ・ソプラノのアンナ・ハーヴィーのソロ・デビュー・アルバムとなります。彼女はパリ・オペラ・コンクールで優勝、スヘルトーヘンボス国際声楽コンクールでオラトリオ&オーディエンス賞を受賞しています。2018年からはライン・ドイツ・オペラのレジテンス・ソロイストとして活躍しており国内外から評価されています。
フレデリック・ハウの全作品と、オリジナル・テキストによるウォーロックの「カササギ(The Magpie)」は世界初録音となります。

BRU ZANE
BZ-2004(1CD)
NX-B09
マスネ:管弦楽を伴う歌曲集
1. 春の思い Pensee de printemps [CD]
2. 詩人と幽霊 Le Poete et la Fantome [VG]
3. 愛の讃歌 Hymne d’amour [ED]
4. 恋する女 Amoureuse [NC]
5. きみがお望みなら、かわいい人よ Si tu veux, Mignone [JD]
6. プロヴァンスの歌 Chant provencal [CS]
7. コロンビーヌの夢 〜管弦楽のための無言劇『アルルカンの物語』より
Reverie de Colombine (du Roman d’Arlequin) 〔管弦楽〕
8. 思い出してください、乙女マリアよ(聖ベルナルドゥスの祈り)
Souvenez-vous, Vierge Marie ! ? Priere de Saint Bernard [VG]
9. 子供たち Les Enfants [JD]
10. 秋の思い Pensee d’automne [CD]
11. 突然のキス Baiser-Impromptu[CS]
12. 愛している Je t’aime [NC]
13. コロンビーヌに A Colombine [ED]
14. 宗教的場面 Scene religieuse〔管弦楽〕
15. 映え抜きの娘 Soeur d’election [VG]
16. 黄昏 〜『田園詩』より Crepuscule (de Poeme pastoral) [JD]
17. 薄明 〜『田園詩』より Aurore (de Poeme pastoral) [CS]
18. ピチュネット Pitchounette [CD]
19. 即興詩人 〜トラステヴェレの追憶
L’improvisatore ? Rimembranza di Trastevere [NC]
20. 花々 Les Fleurs [NC, ED]
21. 愛のメヌエット 〜歌劇「テレーズ」より
Menuet d’amour (de Therese) 〔管弦楽〕
22. 侯爵夫人! Marquise ! [CS]
23. 人の噂 On dit ! [VG]
24. ミュゼット 〜『田園詩』より Musette (de Poeme pastoral) [JD]
25. ミュゼットの歌 La Chanson de Musette [CD]
シャンタル・サントン・ジェフェリ(S)…CS
ジョディ・デヴォス(S)…JD
ニコール・カー(S)…NC
ヴェロニク・ジャンス(S)…VG
シリル・デュボワ(T)…CD
エティエンヌ・デュピュイ(Br)…ED
パリ室内O
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2020年11月17-20日 シテ・ド・ラ・ミュジーク、サル・ド・コンセール、パリ
※トラック2, 7, 14, 21以外は全て世界初録音
「ウェルテル」や「タイス」、「エロディアード」など、ベル=エポック期を代表する傑作歌劇で知られるマスネ。オペラ以外にも管弦楽のための組 曲やピアノ協奏曲、無数の歌曲やピアノ曲など、その作曲分野は多岐にわたりますが、歌劇場での大成功が災いしたのか、オペラ以外の作 品の多くは正当な評価を受けることなく、作曲家の歿後は忘れ去られたままになっていました。19世紀フランスの知られざる音楽の復権に尽 力してきたPalazetto Bru Zaneによりここに集められたのは、そうしたマスネ作品の未知領域でも特に光の当たる機会に恵まれていなかっ た管弦楽伴奏付の歌曲。オペラ偏重の過去を見直し芸術性の高い音楽会への嗜好が育まれつつあった19世紀末のフランスでは、オーケ ストラ演奏会に歌手が客演する時に好適なこの曲種の需要が急速に高まり、人気作曲家マスネもそれに敏感に対応したのでした。彼が生 前にオーケストラ編曲した自身の歌曲を中心に幾つかの管弦楽作品も交えた、収録曲の大半が世界初録音という嬉しい選曲を指揮する のは、古楽器演奏の最前線から世に現れ、最近はフランス19世紀作品でも注目すべき実績を上げ続けているエルヴェ・ニケ。歌手陣もフラ ンス語圏を中心に欧州歌劇界を賑わせている俊英揃いの布陣で、精鋭パリ室内Oも精緻な音作りで個々のオーケストレーションの 魅力を最大限に引き出してゆきます。同レーベルの常通り充実したライナーノート(英・仏・独語)も魅力です。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-067(1CD)
バッハ:モテット集
バッハ:モテット「主に向かって新しき歌をうたえ」BWV 225
 モテット「来たれ、イエスよ、来たれ」BWV 229
 コラール前奏曲「イエス、わが喜び」BWV 610(オルガン独奏)
 モテット「イエス、わが喜び」BWV 227
 モテット「恐れることなかれ、われ汝とともにあり」BWV 228
ヨハン・クリストフ・バッハ(1642-1703):モテット「愛しき主なる神よ、我らを奮い起こし給え」
バッハ:モテット「聖霊はわれらの弱きを助けたもう」BWV 226
 モテット「おおイエス・キリスト、わが命の光」BWV 118
ゼバスティアン・クニュプファー(1633-1676):モテット「神よ、我をば見出し給いて」
バッハ:モテット「主をたたえよ、すべての異教徒よ」BWV 230
独唱:
エレーヌ・ヴァルター、アンナ=レナ・エルベルト(S)
ウィリアム・シェルトン(A)
ベンヤミン・グラウビッツ(T)
クリスティアン・イムラー(Bs)
ラ・シャペル・アルモニーク(声楽&古楽器アンサンブル)

ダヴィド・プランティエ(Vn/コンサートマスター)
フランソワ・ゲリエ(Org)
ヴァランタン・トゥルネ(指)

録音:2021年7月2-5日 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
2019年にバッハの『マニフィカト』初演版の録音(CVS009/NYCX-10097)で鮮烈なCDデビューを飾った、フランスの新世代指揮者ヴァ ランタン・トゥルネ率いるラ・シャペル・アルモニーク。Chateau de Versailles Spectaclesレーベルではその後ラモーの「優雅なインドの 国々」(CVS031)や「レ・パラダン(遍歴騎士たち)」(CVS054)といったオペラのみずみずしい録音も聴かせてくれた彼らですが、今回のモテッ ト録音もバッハ作品への深い愛が見事な結実を見せた注目すべき内容となっています。二重合唱で各パート2〜3人となる小規模編成の 声楽陣に、ヴァイオリン2・ヴィオラ2・チェロとコントラバス各1にオーボエ2・ターユ(中音域オーボエ)1・ファゴット1とオルガンからなる器楽が参 加。ヴァイオリンのダヴィド・プランティエやオーボエのブノワ・ローラン、オルガンのフランソワ・ゲリエらヴェテラン勢が加わった充実の器楽陣が、合 唱の単なる補助以上の効果をもたらし、色彩感溢れる多声部の絡み合いでア・カペラとは違う豊かな作品像を描き上げます。大バッハに大 きな影響をもたらした親族ヨハン・クリストフ・バッハのモテットではバロック期の一部の習慣に従い、器楽にカンマートーン(A=390Hz)、合唱 にコーアトーン(A=465Hz)とピッチを別々に設定、約短三度の音程差を音符の読みかえ(器楽陣が in E♭ 読み)することで補正し、当 時の音響感覚に迫るという興味深い試みも。また大バッハ自身が筆写した17世紀の作曲家クニュプファーも収録し、ドイツの伝統とバッハの 繋がりを浮き彫りにするプログラム構成も秀逸です。

Gramola
GRAM-99246(1CD)
ゲーテの詩による歌曲集
シューマン:語らずともよい、黙っているがよいと言ってください(ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスター」による歌曲集 Op. 98a No.5)
ヨゼフィーヌ・ラング(1815-1880):ただ憧れを知る者だけが Op. 10-2(6つの歌より)
エンヨット・シュナイダー(1950-):I. Immer eins wie alles achten*
 Die volle Welt*
 Des Menschen Seele gleicht dem Wasser*
エイミー・ビーチ(1867-1944):恋する人のそばに Op. 35-3
ウェーベルン:似たもの同士 Op. 12-4
グリーグ:ばらの時に Op. 48-5(6つの歌より)
ドロテア・ホフマン(1961-):Aus dem Divan*
ベルク:君よ知るや南の国(若き日の歌より)
ヴェルディ:私はやすらぎを失い
ワーグナー:のやすらぎは去った WWV 15/6
シューベルト:愛はいたるところに群がっている D. 239/6
 スイスの歌 D 559
ヴォルフ(1860-1904):アナクレオンの墓(ゲーテ歌曲集第29番)
ヨハン・クサヴァー・シュテルケル(1750-1817):おすまし娘(ゲーテの詩による6つの歌曲より)
ウェーベルン:花の挨拶(5つの歌曲より第4番)
クレンツル(1962-):3つのゲーテの歌*
ファニー・ヘンゼル(1805-1847):An Suleika ズライカ
R・シュトラウス:この世間に対して誰が期待するというのだ(6つの歌 Op. 67-6)
シューマン:悲しい音色で歌わないで(ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスター」による歌曲集Op. 98a No.7)
ウーテ・ツィーマー(S)
今井寛子(P)

録音:2021年8月9-11日
*…世界初録音
ロジェクト」と題されたアルバムでは、ソプラノのウーテ・ツィーマーとピアノの今井寛子がゲーテの詩による歌曲を演奏。シューマンやグリーグ、ヴォルフらの 良く知られた歌から、このアルバムのために書かれたクレンツルの「3つのゲーテの歌」など世界初録音を含む20〜21世紀の歌まで、ゲーテの詩に魅 了された作曲家たちによる歌曲を楽しめます。
【ウーテ・ツィーマー】
ウィーン国立音楽大学で学び、2003年からはエリザベート・シュヴァルツコップから個人的な指導を受け、2006年にシュヴァルツコップが亡くなるまで に多くの歌曲やオペラの教えを受ける。2006年ヨハネス・ブラームス国際歌曲コンクール第1位を受賞したほか、多くのコンクールに入賞、現代作曲 家の作品の初演やテレビ番組制作にも協力、幅広く活躍するソプラノ歌手。
【今井寛子】
幼少期をペルーで過ごし、リマでピアノの手ほどきを受ける。日本に帰国後は国立音楽大学を卒業後、1997年からオーストリア、ウィーンに在住。 ウィーン国立音大大学院ピアノ演奏科卒業、日本演奏連盟主催による東京文化会館でのデビューリサイタルをはじめ、ベルリン・フィルハーモニー ホールでベルリンSOのソリストとして数回演奏。現在はウィーンやイタリアでのコンサートに定期的に出演するとともに、熱心な指導者としても活 躍中。

TYXart
TXA-19127(2CD)
優しい記憶〜ファニー&メンデルスゾーン:歌曲集
[CD1]
〈合図をください〉
1. メンデルスゾーン:歌の翼に Op.34-2(1835)#
2. メンデルスゾーン:恋人の手紙 Op.posth.86-3 (1831)
3. ファニー・メンデルスゾーン:非難 Op.posth.10-2 (1846)#
4. ファニー・メンデルスゾーン:アハメドからイルザへ / 庭にて (1827)*#
5. メンデルスゾーン:ヴェネツィアの舟歌 Op.57-5 (1842)#
6. ファニー・メンデルスゾーン:おそろしい涙 (1822.4.16)*
7. メンデルスゾーン:紡ぎ歌 Op.34-4(1837)#
8. ファニー・メンデルスゾーン:竪琴弾きの歌 (1825)
9. メンデルスゾーン:春の歌 Op.47-3(1839)#
〈すべては陽気に〉
10. ファニー・メンデルスゾーン:しずかな魂のなかで (1828)
11. メンデルスゾーン:花束 Op.47-5(1832) #
12. ファニー・メンデルスゾーン:5月の夜 Op.posth.9-6 (1838)#
13. メンデルスゾーン:もう一つの5月の歌 Op.8-8 (1827)
〈他のどこにもない〉
14. ファニー・メンデルスゾーン:夢想 (1844.10.18) #
15. ファニー・メンデルスゾーン:南へ Op.10-1 (1841)
16. ファニー・メンデルスゾーン:憧れ (1828/1829)*#
17. ファニー・メンデルスゾーン:ああ、またあの瞳が (1837)
18. ファニー・メンデルスゾーン:余韻1? 晴天の鳥たち (1841)#
19. ファニー・メンデルスゾーン:余韻2? ああ!どうしてだろう (1841)
20. ファニー・メンデルスゾーン:余韻3 ? 森へ逃げ込めるか (1841)
[CD2]
〈黄昏は降り注ぐ〉
1. メンデルスゾーン:少女の嘆き WoO23(1835)
2. ファニー・メンデルスゾーン:どこから来たの (2. Januar 1824)*#
3. ファニー・メンデルスゾーン:黄昏が上から降り来て (1843)#
4.ファニー・メンデルスゾーン:騒音 (初版タイトル:憧れ) (1828)#
5. ファニー・メンデルスゾーン:夜 (1831.10.1)*
6. ファニー・メンデルスゾーン:夜を歩く Op.7-1 (1843)#
7. ファニー・メンデルスゾーン:秋に (1822)#
8. ファニー・メンデルスゾーン:すべての山頂には安らぎが
〈白鳥の歌〉
9. ファニー・メンデルスゾーン:山の喜び Op.10-5
10. ファニー・メンデルスゾーン:白鳥の歌 Op.1-1#
11. メンデルスゾーン:古いドイツの春の歌 Op.86-6
12. メンデルスゾーン:葦の歌 Op.posth.71-4
13. メンデルスゾーン:夜の歌 Op.71-6

#=即興前奏つき
カテリーナ・カスパー(S)
ドミトリー・アブロギン(フォルテピアノ)

録音:2018年8月/フランクフルト音楽・舞台芸術大学、小ホール
*=世界初録音
天才作曲家の姉弟、ファニーとメンデルスゾーンの歌曲集。二人は音楽について語り合うために詩的な手紙を何通もやりとりしていたそうで、それ がそのまま音楽になったような構成になっています。
いくつかの曲には、20世紀初頭までよく見られた即興的な前奏が付加されています。これは録音中に自然に演奏していたものを、生演奏の雰囲気を出すために そのまま残してCD化したのだそう。
カテリーナ・カスパーはウクライナ生まれのソプラノ歌手。フランクフルト歌劇場のメンバーとして世界の主要な歌劇場に出演するかたわら、ソリストとしても各 地で活躍しています。
ドミトリー・アブロギンはモスクワ生まれのピアニスト。フランクフルト音大で学び、2018年第1回ショパン国際ピリオド楽 器コンクール入賞、2019年ブルージュ国際古楽コンクール第2位、2021年10月にフランクフルトで開催された「インターナショ ナル・ジャーマン・ピアノアワード」で優勝。現在はフランクフルト音大で教員も務めています。 (Ki)

Coviello
COV-92113(1SACD)
(1)シュトックハウゼン:カレ 〜四群のオーケストラと四群の合唱のための
(2)カーゲル:合唱曲集 〜鍵盤楽器と合唱のための
[Wer nur den lieben Gott / カーゲル:Wer nur den lieben Gott / オルガン独奏:Wer nur den lieben Gott / カーゲル:In allen meinen Taten / カーゲル:Du Friedefurst / バッハ:Ein feste Burg / カーゲル:Ein feste Burg / カーゲル:Vater unser im Himmelreich / バッハ:Ach Gott und Herr / カーゲル:Ach Gott und Herr / バッハ:Orgel solo Ach Gott und Herr / カーゲル:Ach Gott und Herr / バッハ:Soll's ja so sein / カーゲル:Heut triumphieret / カーゲル:Die Nacht ist kommen / バッハ:Die Nacht ist kommen / カーゲル:Christum wir sollen loben schon / カーゲル:Es ist genug / オルガン独奏Wer nur den lieben Gott / カーゲル:Wer nur den lieben Gott / バッハ:Wer nur den lieben Gott]
ルペルト・フーバー(指揮(1))
マチルダ・ホフマン(指揮(1))
ミヒャエル・アルバー(指揮(1))
ボーフム・シンフォニカー(1)

クリストフ・シュナッケルツ(P(2) )
クリストフ・レーマン(オルガン、ハルモニウム(2))
フローリアン・ヘルガート(指揮(1)(2))
コールヴェルク・ルール((1)(2))

録音:2016年、2018年
どんな時代の合唱曲も見事に歌いこなすドイツ屈指の室内合唱団コールヴェルク・ルールが、複雑な現代作品2曲を取り上げました。すさまじいスコアがみごと に音化されたおどろきの盤です。SACDハイブリッド仕様というのも嬉しい!
シュトックハウゼンの『カレ Carre』は4人の指揮者が4群のオーケストラ・合唱をコントロールする、『グルッペン』の上をゆく難物作品。それぞれの音符は非 常に複雑な歯車のネットワークになっていて、指揮者は徹底的に細かくタイミングを見極め振り分ける技量が求められます。むしろ完璧な機械には届かない人間が 演奏することによる、手に汗握る軋轢を狙っているのかもしれません。
バッハの4声コラールには音楽と和声の核となるものが完璧に含まれており、カーゲルもそれは「第一級の音楽体験」だと言っています。そのコラールをもとに 編まれた『合唱曲集 Chorbuch』には53曲のコラールがアルファベット順に収録されていますが、演奏の際は抜粋でも良し、曲順も自由、他の作品と組み合わ せても良し。ここではオルガン独奏やバッハの合唱コラールと、カーゲルの譜面が対比されています。叫び声をあげる、ジェスチャーをする、メガホンを使う、といっ たさまざまなユニークな支持があるのも特徴で、しびれるような複雑さが魅力です。

カメラータ
CMCD-28384(1CD)
税込定価
2022年5月31日発売
武満徹:ソング・ブック
明日(アシタ)ハ晴レカナ、曇リカナ
[武満徹]
見えないこども[谷川俊太郎]
恋のかくれんぼ[谷川俊太郎]
死んだ男の残したものは[谷川俊太郎]
島へ[井沢満]
MI・YO・TA[谷川俊太郎]
翼[武満徹]
三月のうた[谷川俊太郎]
うたうだけ[谷川俊太郎]
小さな空[武満徹]
めぐり逢い[荒木一郎]
雪[瀬木慎一]
さようなら[秋山邦晴]
○(マル)と△(三角)の歌[武満徹]
村松稔之(C.T)
高田ひろ子(P)
安ヵ川大樹(ベース)

録音:2022年2月 ほか/千葉
 「やっと私の思う武満徹Songsの理想が実現することとなった」井阪 紘(ブックレット掲載「プロデューサー・ノート」より)
古楽から現代音楽まで、幅広い作品に取り組み、ドイツの歌劇場 デビューも果たす注目のカウンターテナー村松稔之と、歌心あふれ るジャズ・ピアニスト高田ひろ子に、聴き手を魅了する安ヵ川大樹の ベースも加わり、武満「Songs」の理想的な演奏が実現しました。 武満徹の愛すべき「うた」たちをお楽しみください。(カメラータ)

ONDINE
ODE-1402(1CD)
NX-B07

NYCX-10313(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ジョン・ケージ:合唱作品集
Five (1988)/讃美歌と変奏(1979)
Four2(1990)/Four6(1992)
ラトヴィア放送合唱団
シグヴァルズ・クラーヴァ(指)

録音:2007年、2020年3月、2020年7月、2020年6月
演奏者が一切音を出さない作品「4分33秒」で音楽や演奏の意味を根底から揺さぶったアメリカの作曲家ジョン・ケージ。その実験的な音楽や思想は音 楽というジャンルを越えて多くのアーティストに影響を与えました。 ハーモニーを嫌悪していたというケージと「合唱」との組み合わせには意外な印象を受ける人も多いでしょう。彼が合唱曲を初めて手掛けたのは67歳の時 で、既存の楽曲(ウィリアム・ビリングスの讃美歌)を彼の流儀で変形して「変奏」したものでした。初期のアメリカ音楽の風合いを保ちつつ、ケージが忌避し た和声感を抜き去ること…様々な試行錯誤の末に生まれたのが、12声のための「讃美歌と変奏」です。 ケージが合唱曲として書いたのは、この作品の他には1990年に高校の合唱団のために書いた「Four2」のみ。各パートの独立した音の重なりから生まれる 偶然性の響きを、理論やルールにとらわれない自然なハーモニーとして、ケージは「Anarchic Harmony(無政府状態のハーモニー)」と呼びました。 他の2曲「Five」と「Four?」は合唱用に書かれたものではありませんが、演奏に用いる楽器の指定はなく、「Five」の5つのパートには特定の音域(主に高音 域)のみが指定されており、その音域を演奏できる声や楽器であれば何でも演奏することができます。「Four?」は更に演奏の自由度が高く、4パートの演奏 手段の指定が無い上に、演奏者は少ない音符と時間及び番号が記された楽譜から任意に音を選んで演奏することになります。このため、演奏次第で響き も演奏時間も全く異なるものとなります。 全ての曲には指定された歌詞は存在せず、ケージが声を「楽器」の一つと見なしていたことがうかがわれます。 来日公演でも高い評価を得たシグヴァルズ・クラーヴァが指揮するラトヴィア放送合唱団が見事な演奏を披露しています。 ※国内仕様盤には現代声楽曲のスペシャリストとして活躍する松平敬氏の解説が付属します。