湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



Simax
(ノルウェー)


一貫して持ち続けているのは、もっともすぐれた演奏を最高水準のディスクとして聴き手のもとに届けるポリシー。多数のディスクをリリースしながらもその姿勢を貫いていることから、"Simax"は信頼のレーベルとまで言われています。Grappaグループに入ってからは、さらにめざましい活動を行うようになりました。代表的な録音は、マリス・ヤンソンスとオスロ・フィルハーモニック管弦楽団による、ブラームス:交響曲全集をはじめとするさまざまな録音。トマス・ダウスゴーとスウェーデン室内管弦楽団のベートーヴェン管弦楽全集も大きな注目を集めています。Simaxはノルウェーの若手演奏家も多く育ててきました。その代表がチェリストのトルルス・モルク。現在はVirginClassicsと契約していますが、最初はSimaxのアーティストでした。Virgin ClassicsからリリースされるモルクのディスクにはSimax録音をライセンス供与したものもあり、その他にSimaxからしかリリースされていない録音もあります。ピアニストのライフ・ウーヴェ・アンスネス、トランペット奏者のウーレ・エドヴァルド・アントンセンらもSimaxに録音を残しています。ノルウェー国軍音楽隊が演奏したグレインジャー、ホルストなどのディスク(PSC1208)は吹奏楽ファン以外からも注目された魅力的なアルバムです。ノルウェーの作曲家たちの作品も多数。グリーグ、ハーラル・セーヴェルー、ゲイル・トヴェイト、ファッテイン・ヴァーレン、ヨハン・ハルヴォルセンらの曲のほか、Norwayin Musicシリーズでもノルウェー音楽史上で欠かせない作曲家たちの作品を聴くことができます。グリーグの自作自演と夫人ニーナの演奏も含むピアノ曲と声楽曲のセット、ゲイル・トヴェイトの自作自演、キルステン・フラグスタードの録音の集大成など、歴史的に貴重な録音もカタログにあります(Historical Releases)。アルネ・アクセルベルグArne Akselberg、エーリク・ガール・アムンゼンErik Gard Amundsenら、音楽をよく知るエンジニアによる録音も楽しみのひとつです。


1CD= (税込)
1SACD=(税込)


※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者
PSC-1007
ルイ・マルシャン:クラヴサン曲集第1巻ニ短調
 クラヴサン曲集第2巻ト短調
シェティル・ハウグサン(Cemb)
PSC-1008
オ・ブロウウェル:舞踏をたたえて
ジョン・W・デュオーテ:カタルーニャ民謡変奏曲作品25、
シェティル・ヴォースレフ:ギターソロ、
ヴァーツラフ・クチェラ:チェ・ゲバラへのオマージュ、
ジャック・カステレード:ピンク・フロイドへのオマージュ
スタイン=エーリク・オルセン(G)
PSC-1010
C・P・E・バッハ:フルートソナタト長調、
ロッシーニ:アンダンテと変奏、
ショパン:ロッシーニの「シンデレラ」の主題による変奏曲ワルツ、
ニールセン:霧が晴れていく子供たちが遊んでいる、
イベール:間奏曲、
マイ・ソンステヴォル:3枚のスペインの水彩画
ペール・オイエン(Fl)、
エリサベト・ソンステヴォル(Harp)
PSC-1011
グリーグ:歌曲集
「イプセンの詩による6つの歌」作品25、
歌曲集「クラーグの詩による5つの歌」作品60、
歌曲集「ハウグトゥッサ(山の娘)」作品67
レン・ヴェストベルグ・アネルセン(S)、
イェンス・ハーラル・ブラトリ(P)
PSC-1014
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番
 ピアノ三重奏曲第2番、3つの幻想的な舞曲*
オスロ三重奏団、イェンス・ハーラル・ブラトリ(P)*
PSC-1017
スペイン、イタリア、フランス、ドイツ中世の歌と踊り カレンダ・マヤ
PSC-1018
モーツァルト:クラリネット三重奏曲K498、
シューベルト:岩の上の羊飼いD965、
ルイ・カユザック(1880-1960):Cl,Va&Pfのためのカンティレーナ、
クラリネット,ヴィオラ,,ピアノのためのオック地方の歌による変奏曲、
クラリネット独奏のためのアルレッキーノ、
クラリネット,ヴィオラ,,ピアノのためのパストラーレ
ハンス・ペーテル・ボンデン(Cl)、ラース・アネルス・トムテル(Va)、アイナル・ヘイング・スメビ(P)
PSC-1019
ファリャ:6つのスペイン民謡
モントサルヴァトエ:5つのカンシオネス・ネグラス、
ドヴォルザーク:7つのジプシーの歌、
ラヴェル:マダガスカル先住民の歌
エディト・ターラウグ(S)、
トルシル・ビュエ(Fl)、
オーゲ・クヴァルバイン(Vc)、
エヴァ・クナルダール(P)
PSC-1021
ブラームス:ピアノ・ソナタ第1番
 7つの幻想曲、3つの間奏曲
エヴァ・クナルダール(P)
PSC-1022
モーツァルト:オーボエ四重奏曲370/168b
リテン:オーボエ四重奏のための幻想曲、
カールステット:オーボエ四重奏のためのディヴェルティメント
グレゴル・スビスキー(Ob)、
テリエ・トネセン(Vn)、
ラース・アネルス・トムテル(Va)、
トルス・モルク(Vc)
PSC-1023
アーネ・ヌールハイム:(呼ぶ)(1980)、
クラム:無伴奏チェロソナタ(1955)、
イングヴァル・リードホルム:ラウディによる幻想曲(1977)、
コダーイ:無伴奏チェロソナタ
トルルス・モルク(Vc)
PSC-1024
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタト長調BWV1027、
 ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタニ長調BWV1028、
 ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタト短調BWV1029
ローレンス・ドライファス(VadaGamba),
シェティル・ハウグサン(Cemb)
PSC-1026
ヒンデミット:ヴァイオリンソナタホ調、
シェーンベルク:幻想曲、
フィン・モッテンセン(1922-1983):ヴァオリンソナタ(1959)、
 ソプラノとヴァイオリンのためのデュオ(1956)、
 ヴァイオリンとピアノのための3つの小品作品21(1961-62)
フランティシェク・ヴェセルカ(Vn)、
,ミレナ・ドラトヴォーヴァ(P)、
ヒシュテン・ランマーク・メーラン(S)
PSC-1027
グリーグ:男声合唱作品集
4つの詩篇(バリトンとアカペラ混声合唱のための)、
2つの宗教的合唱曲(アカペラ混声合唱のための)、
男声合唱のためのアルバム作品30(1877)
ハーラル・ビョルコイ(Br)、
ダン=オーロフ・ステーンルンド(指)マルメCO
PSC-1028
アリル・サンヴォル(1895-1984):ソナタヘ短調、
 序奏とパッサカリア,幻想曲とフーガハ短調、
 ヨーゼフ・ハイドンの主題によるトッカータ、他
コーレ・ノールストーガ(Org)
PSC-1029
ブラームス:チェロ作品集
チェロ・ソナタ第1番&第2番、
6つのリートOp.3-1「愛のまこと」、
5つのリートOp.49-4「子守歌」、
5つのリートOp.71-5「恋の歌」、
6つのリートOp.86-2「野の寂しさ」、
5つのリートOp.94-4「サッフォー風頌歌」、
5つのリートOp.105-1,2
トゥルルス・モルク(Vc)ラーゲルスペッツ(P)
PSC-1030
バッハ:フランス組曲第5番BWV816
 半音階的幻想曲とフーガBWV903、
 イギリス組曲第3番BWV808、
 カンタータ第29番〜前奏曲
ロベルト・リフリング(P)
PSC-1031
アントニオ・ビバロ(b.1922):ブルーの研究(1983)、
ジョン・W・デュオーテ(b.1919):過ぎていった雲、
ヨハン・クヴァンダール(1919-1999):ギターソナタ(1984)、
ブリテン:ダウランドにならった夜想曲
スタイン=エーリク・オルセン(G)
PSC-1032
バッハ:イタリア協奏曲BWV971、
 フランス序曲BWV831、
 ソナタニ短調BWV964、アダージョBWV968
シェティル・ハウグサン(Cemb)
PSC-1033
ファッテイン・ヴァーレン(1887-1927):アヴェ・マリア
 歌曲集「ゲーテの詩」、歌曲集「2つの歌」、
 歌曲集「2つの歌」、
ヨハンセン(1888-1974):歌曲集「7つの歌」
ヨースタ・ニューストレム(1890-1966):歌曲集「魂と風景」、
グンナル・ド・フルメリ(1908-1987):歌曲集「心の歌」、
ラウタヴァーラ:歌曲集「シェイクスピアの3つのソネット」
ヒシュテン・ランマーク・メラン(S)
シーグムン・イェルセット(P)
PSC-1034
現代スカンディナヴィアの教会音楽
クヌート・ニューステット(b.1915):来たれ平安をあなたがたに残し
エギル・ホーヴラン(b.1924):Blihossoss、
トロン・クヴェルノ(b.1945):めでたし海の星、
 聖体拝領のキャロル、
ヴァウン・ホルムボー(b.1909):ベネディクテ・ドミノ、
 アニマ・メア、他、
ベンクト・ハムブレウス(b.1928):大天使ミカエルのモテット
テリエ・クヴァム(指)オスロ大聖堂聖歌隊、
コーレ・ノールストーガ(Org)
PSC-1035
モーツァルト:ディヴェルティメントK137/125b、
ブリテン:フランク・ブリッジの主題による変奏曲、
チャイコフスキー:弦楽セレナード
アイオナ・ブラウン(指)ノルウェーCO
PSC-1036
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番
ショスタコーヴィチ:ピアノ・ソナタ第2番
ヴォルフガング・プラッゲ(P)
PSC-1037
ヨハン・クヴァンダール(1919-1999):8つの木管楽器とコントラバスのための九重奏曲第1番、
 8つの木管楽器とコントラバスのための九重奏曲第2番、
モーツァルト:セレナードハ短調K388/384a
ノルウェー木管アンサンブル
PSC-1038
バッハ:前奏曲とフーガト長調BWV541、
 コラール「いざ来たれ異教徒の救い主よ」BWV659-BWV661、
 パストラーレヘ長調BWV590、
 クリスマスの歌によるカノン風変奏曲「高き天よりわれは来たり」BWV769、
 さまざまな手法による6つのコラール(シューブラー・コラール)BWV645-650、
 前奏曲とフーガハ長調BWV547
コルバイン・ハーガ(Org)
[オランダ ヴァルセ教会のオルガン]
PSC-1039
現代コントラバス作品集第1集
セシーリエ・ウーレ(b.1954):コントラカントゥス、
シュトックハウゼン
:動物の領分、
作曲者不詳:2枚のスケッチ、
エンリーコ・マイナルディ(1897-1976):セレナータ、
ブルレスカ、マグナル・オーム(b.1952):舞いあがる深み、
ジャン・フランセ(1912-1997):主題と変奏、
ヘンツェ:S.Biago9Agostoore1207
ビョルン・イアンケ(Cb)
PSC-1040
グリーグ:スロッテル〜ノルウェー農民舞曲Op.72 アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)、
クヌート・ブーエン(ハリングフェレ)
PSC-1041
ヴィルトゥオーゾ・トランペット
ハインリヒ・ズーターマイスター(1910-1995):演奏会用ガヴォット(1950)、
フランセ:トランペットとピアノのためのソナティナ(1952)、
シェティル・ヴォースレフ(b.1939):トランペット・ソロ(1971)、
マルセル・ビッチュ(b.1921):ドメニコ・スカルラッティの主題によるコルネットとピアノのための4つの変奏曲(1950)、
クロード・パスカル(b.1921):カプリッチョ、
チャールズ・クッシング(b.1905):パドドゥ(1953)、
オネゲル:トランペットとピアノのためのイントラーダ、
スタン・フリードマン(b.1951):Solus(1975)、
ジョリヴェ:アリア・ディ・ブラヴーラ(1952)
ウーレ・エドヴァルド・アントンセン(Tp)、
アイナル・ヘンニング・スメビ(P)
PSC-1042
1988年ソニヤ王女国際音楽コンペティション第1集
(1)グリーグ:バラードト短調、
(2)クラウス・エッゲ(1906-1979):ハリングによる幻想曲(1939)

(3)ヨハン・クヴァンダール(1919-1999):ピアノのための3つのスロット幻想曲〜ユダヤ人の竪琴のスロット、
(4)マイ・ソンステヴォル(1917-1996):暗闇から光へ、
(5)フィン・モッテンセン(1922-1983):ピアノの小品(1966)、
(6)アーネ・ヌールハイム(b.1931):聴け(1971)、
Fフォルケ・ストロムホルム(b.1941):水、現象学的なひとつの習作
(8)ハーラル・セーヴェルー(1897-1992):ピアノのためのやさしい小曲集〜風の竪琴の踊り
1=エカート・ハイリガース(P)、
2=レイモンド・スパソフスキ(P)、
3,4=マーカス・ベッカー(P)、
5=アレクサンドル・シュタルクマン(P)、
6=セルゲイ・チェプキン(P)、
7=ナイジェル・ヒル(P)、8=ミキ・カヨ(P)
PSC-1043
1988年ソニヤ王女国際音楽コンペティション第2集
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第3番(抜粋)、
 ピアノ・ソナタ第13番*、
ブラームス:ピアノ・ソナタ第1番(抜粋)**
リスト:ハンガリー狂詩曲第12番#、
 メフィスト・ワルツ第1番##
エカート・ハイリガース(P)、
ナイジェル・ヒル(P)*、
セルゲイ・チェプキン(P)**、
ヴォルフガング・マンツ(P)#、
ジェフリー・ビーゲル(P)##
PSC-1044(2CD)
バッハ:平均率クラヴィーア曲集第1巻 ロベルト・リフリング(P)
PSC-1046(2CD)
バッハ:平均率クラヴィーア曲集第2巻 ロベルト・リフリング(P)
PSC-1048
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第18番、
 ピアノ・ソナタ第32番
ロベルト・リフリング(P)
PSC-1050
ヴィエルヌ:オルガン交響曲第1番ニ短調
 オルガン交響曲第4番
ビョルン・ボイセン(Org)
[ストックホルム聖カテリーネ教会のオルガン]
PSC-1051
シューマン:リーダークライス
 ミルテの花〜ヴェネツィアの歌T「静かに舟をこぎ」、
 ヴェネツィアの歌U「広場を夕べの風が過ぎるとき」
ヴォルフ:イタリア歌曲集(17曲)、メーリケ歌曲集(5曲)
ペール・ヴォレスタード(Br)、
シーグムン・イェルセット(P)
PSC-1052
ソプラノとチェロのためのため現代作品集
ジェイムズ・ウィルソン(b.1922):フィンランド詩歌、
オイスタイン・ソンメルフェルト(1919-1994):愛について、
ジャクリーヌ・フォンティン:Pro&AntiVerbs、
イギリス民謡:Iwillgivemyloveanapple、
エーリク・ベリマン(b.1911):哀歌と呪文、
ガーシュウィン:3つの歌              
ドロシー・ドロウ(S)、
オーゲ・クヴァルバイン(Vc)
PSC-1053
マラン・マレ:ヴィオール曲集
 組曲ホ短調、組曲ロ短調、スペインのフォリア
ローレンス・ドライファス(Va.da.Gamba)、
シェティル・ハウグサン(Cemb)
PSC-1054
ブラームス:ヴァイオリンソナタ全集(3曲) ペール・エーノクソン(Vn)、
マリア・ニューベリ(P)
PSC-1055
スクリャービン:ピアノ・ソナタ全集第1集
 ピアノ・ソナタ第1番、第4番、第5番、第7番《白ミサ》、
 第9番《黒ミサ》
ホーコン・アウストボー(P)
PSC-1056
スクリャービン:ピアノ・ソナタ全集第2集
 ピアノ・ソナタ第2番《幻想ソナタ》、
 第3番、第6番、第8番、第10番
ホーコン・アウストボー(P)
PSC-1057
フランス・オーボエ作品集
アドルフ・デランドル:序奏とポロネーズ、
ガブリエル・グロヴレーズ:サラバンドとアレグロ、
サン=サーンス:オーボエ・ソナタ、
ボザ:田園幻想曲、
デュティユー:オーボエソナタ、
プーランク:ピアノ,オーボエとバスーンのための三重奏曲、
オーボエ・ソナタ
グレゴル・スビスキ(Ob)、
マッティ・ヒルヴォネン(P)、
ペール・ハンニスダール(Fg)
PSC-1058
フランク(デルサール編):チェロ・ソナタイ長調、
ショーソン:チェロとピアノのための小品、
ドビュッシー:チェロ・ソナタ、
プーランク:チェロ・ソナタ(1940-48rev.1953)
トルルス・モルク(Vc)、
ホーコン・アウストボー(P)
PSC-1059
ブラームス:ピアノ作品集第2集
 ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ、
 6つの小品Op.118、2つのラプソディOp.79
エヴァ・クナルダール(P)
PSC-1060
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番、
 交響曲第7番
レイフ・オーヴェ・アンスネス(P)、
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)ベルゲンPO                 
PSC-1061
ヨハン・ハルヴォルセン(1864-1935):交響曲第1番ハ短調、
管弦楽組曲「ノルドローキアーナ」
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
トロンハイムSO
PSC-1062
ヨハン・ハルヴォルセン(1864-1935):交響曲第2番ニ短調《宿命》、交響曲第3番ハ長調 ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
トロンハイムSO
PSC-1063
ショパン:チェロ・ソナタ、
シューマン:アダージョとアレグロ変イ長調Op.70、
 民謡風の5つの小品集Op.102、
 幻想小曲集Op.73
トルルス・モルク(Vc)、
ライフ・ウーヴェ・アンスネス(P)
PSC-1064
オーボエと管弦楽のための音楽
R・シュトラウス:オーボエ協奏曲、
マルティヌー:オーボエと小管弦楽のための協奏曲
、フランセ:花時計
グレゴル・スビスキー(Ob)、
ユッカ=ペッカ・サラステ(指)スコットランドCO
PSC-1066
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集第1集
 ピアノ・ソナタ第1番、第2番、第3番、第4番、第5番
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ)
PSC-1068
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番、
メトネル:忘れられた調べ第1集〜追憶のソナタ、
バラキレフ:ピアノ・ソナタ
ナイジェル・ヒル
PSC-1069
メンデスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番、
 ピアノ三重奏曲ハ短調
グリーグ三重奏団
PSC-1070
ハーラル・セーヴェルー(1897-1992):ピアノのための作品集
“シーリューステル”からの歌と踊り、第1組曲、
グラツィエッタ作品42、5つのカプリッチオ作品1−第3曲、
ピアノのためのやさしい小曲集作品18−小鳥のワルツ、
桟橋ワルツ、アパッショナータ・モルト、
“シーリューステル”からの歌と踊り第3組曲作品24−月の光をうけて、ワタスゲの草が鳴る、羊飼いの孤独な夜の歌、鉄槌を投げる神トールの踊り、
ピアノのためのやさしい小曲集作品14−風の竪琴の踊り、羊飼いの歌、農家に伝わるブローチ、小さなスヴェインの行進曲、ロンド・アモローゾ、
“シーリューステル”からの歌と踊り第4組曲作品25−高貴な席の歌、トーネの子守歌、
“シーリューステル”からの歌と踊り第2組曲作品22−最後の子守歌、抵抗のバラード、
鳥笛変奏曲作品36、
「ペール・ギュント」組曲−聖歌、聖霊降臨祭の賛美歌、スールヴェイが歌う
ヤン・ヘンリク・カイセル(P)
PSC-1071
シューベルト:孤独D800、十字軍D932、
巡礼D794、夕べの星D806、
さすらい人の月に寄せる歌D870、
挨拶を送ろうD741、春にD882、花の手紙D622、
ウルフルがつりをするようにD525、漁夫の歌D881、
漁夫の恋のしあわせD933、森でD834、涙D926、
君こそわが憩いD776、月に寄すD193、
リュートに寄せてD905、希望D637、再会D855、
とらわれの狩人の歌D843、ノルマンの歌D846 
ペール・ヴォレスタード(Br)、
シーグムン・イェルセット(P)
PSC-1072
フランク:大オルガンのための3つのコラール
 交響的大作品
コーレ・ノールストーガ(Org)
[カン(フランス)聖エティエンヌ大修道院のカヴァイエ=コル・オルガン]
PSC-1073
ヴィドール:オルガン交響曲第5番
 オルガン交響曲第6番
コーレ・ノールストーガ(Org)
[カン(フランス)聖エティエンヌ大修道院のカヴァイエ=コル・オルガン]
PSC-1074
ヒンデミット:朝の音楽、
アルチュニアン:金管五重奏曲《アルメニアの情景》、
ヴォルフガング・プラッゲ(b.1960):金管五重奏とピアノのためのカンツォーナ、
ウーラヴ・ベルグ(b.1949):金管五重奏曲、
アイヴズ(ケネス・シングルトン編曲):OntheCounter、
余興、ゆっくりした行進、TarrantMoss、
モーエンス・アンドレーセン(b.1945):金管五重奏のための3つのノルウェー舞曲(1990)
アークティック・ブラス
PSC-1075
ハイドン:弦楽四重奏曲集Op.33
弦楽四重奏曲ロ短調HobIII/37,変ホ長調HobIII/38,ト長調HobIII/41
マッジーニSQ
PSC-1076
グリーグ:管弦楽伴奏による歌曲集
山にとらわれし者、イプセンの6つの詩〜白鳥、
ヴィンニェの詩による12の歌作品33(オーケストレーション:ラグナル・ソーデルリン)、
パウルセンの5つの詩〜心地よい夏の夕べにさまよい(オーケストレーション:スパッレ・オルセン)、
歌曲集「ノルウェー」〜ヘンリク・ヴェルゲラン、
6つのロマンス〜モンテ・ピンチオから
ペール・ヴォレスタード(Br)、
テリエ・ミケルセン(指)リトアニア国立SO
PSC-1077
現代ノルウェー・ファゴット作品集
ヴォルフガング・プラッゲ(b.1960):ファゴット・ソナタ、
ヨハン・クヴァンダール(1919-1999):伝説、
テリエ・ビョルン・レルスタード(b.1955):ファゴット・ソナタ第2番、
グンナル・ソンステヴォル(1912-1991):ファゴットとピアノのためのソナティナ、
アントニオ・ビバロ(b.1922):ファゴットソナタ、
ハーラル・セーヴェルー(1897-1992):秋、
ロベルト・ロンネス(Fg)、
エヴァ・クナルダール(P)
PSC-1078
ハイドン:チェロ協奏曲第1番、第2番 トルルス・モルク(Vc)、
アイオナ・ブラウン(指)ノルウェーCO
PSC-1079
ギターとフォルテピアノのための19世紀ウィーンの音楽
アントン・ディアベッリ:華麗なる大ソナタ、
ベートーヴェン(カルッリ編曲):モーツァルトの主題による変奏曲Op.46、
ジュリアーニ:2つのロンド、
フンメル:ギター伴奏つきクラヴサンのためのポプリ        
エーリク・ステーンスタヴォル(G)、
ブレンダ・ブルーウェット(F)
PSC-1080
グンナル・ソンステヴォル(1912-1991):木管五重奏曲第1番《いたずらっ子》、
木管五重奏曲第2番、
フルートとオーボエの二重奏曲、
木管五重奏とハープのためのひねった紙のなかのバラ
ストックホルム・フィル木管五重奏団
[エーイェ・カウフェルト(Fl)、
ブー・エーリクソン(Ob)、
チェル・ファゲーウス(Cl)、
ロルフ・ベンクトソン(Hrn)、
クヌート・ソンステヴォル(Fg)、
エリーサベト・ソンステヴォル(Hp)
PSC-1081
シューベルト:ヴァイオリン・ソナティナニ長調D384、
ブロッホ:バール・シェム(1923)−ニーグン、
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第2番、
スメタナ:わが故郷より、
スヴェンセン:ロマンスト長調作品26
マリアンネ・トルセン(Vn)、
ヨーアン・ラーセン(P)
PSC-1082
アルベニス:スペインの歌、
バーバー:遠足、ガーシュウィン:3つの前奏曲、
リスト:愛の夢
エヴァ・クナルダール(P)
PSC-1083
ピアソラ:タンゴの歴史、
ジョン・W・デュオーテ(b.1919):ディプティック第2番、
ラヴィ・シャンカール(b.1920):美しい曙、
ニキータ・コシュキン(b.1956):フルートとギターのためのソナタ、
ハンス・ハウグ(1900-1967):カプリッチョ(1963)
スタイン=エーリク・オルセン(G)
、グルー・サンヴィーク(Fl)
PSC-1084
ロラン・ディアン(b.1955):Tangoenskai、
アグスティン・バリオス・マンゴレ(1885-1944):ワルツ作品8−第4番(1923)、
エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マサ(1903-1982):CampanasdelAlba、
ピアソラ:Veranoporte_o、天使のミロンガ、
 アディオス・ノニーノ、
アントニオ・ルイス=ピポ(b.1934):歌と踊り、
ニキータ・コシュキン(b.1956):ギター、
ジョン・W・デュオーテ(b.1919):イギリス組曲作品31、
カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):タランテラ作品87、
アドリアン・パティーニョ:Nevadoest他
スタイン=エーリク・オルセン(G)
PSC-1085
ヨハン・ハルヴォルセン(1864-1935):ノルウェー・ラプソディ第1番、第2番、
スヴェンセン:ノルウェー・ラプソディ第1番、2番、3番、4番
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
トロンハイムSO
PSC-1086(2CD)
バッハ:6つのパルティータBWV825-830 シェティル・ハウグサン(Cemb、ハープシコード)
PSC-1087
ハーラル・セーヴェルー(1897-1992):ヴァイオリン協奏曲、
ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス、
2つのヴァイオリンのための20の小二重奏曲、悲歌*
トロン・セーヴェルー(Vn)、
カシュテン・アネルセン(指)南ユランSO、
カシュテン・ダルスゴー・マドセン(Vn)*
PSC-1088
オスカル・リンドベリ(1887-1955):夏の家畜小屋の古い賛美歌、
ホヴァネス:トランペットとオルガンのためのソナタ、
聖グレゴリウスの祈り、ペートル・エベン(b.1929):窓、
オイスタイン・ソンメルフェルト(1919-1994):悲歌、
ノルウェー民謡 親愛なるイェルサレムの憧れ
ハリー・クヴェベーク(Tp)、
コーレ・ノールストーガ(Org)
PSC-1089
グリーグ:愛、森の散策、彼女はとても色白だ
詩人の最後の歌、小屋、茶色のふたつの瞳、
海の永遠の動きをあなたは知らない、君を愛す、
わたしの思いは高い峰のように、
はじめての出会い、わが詩を春に捧ぐ、
秘めた恋、吟遊詩人、白鳥、小句集、睡蓮とともに、
亡き人、鳥の歌、輝く夜、ラグンヒル、ラグナ、
今、夕べは明るく、春のにわか雨、あいさつ、
いつの日かわが思いは、世のなりゆき、青春時代に、
ある夢、希望にみちて、はじめての桜草、森の小道で、
ある人にその1、ある人にその2、ノルウェーへ
ペール・ヴォレスタード(Br)、
シーグムン・イェルセット(P)
PSC-1090
ヴァイル:ヴァイオリン,管楽器と打楽器のための協奏曲
ベルク:室内協奏曲
アイヴィン・オードラン(Vn)、
アイナル・ヘンニング・スメビ(P)、
ノルウェー木管アンサンブル、
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
PSC-1091
グリーグ:交響曲ハ短調、交響的舞曲 テリエ・ミッケルセン(指)リトアニア国立SO
PSC-1092
モーツァルト ピアノ・ソナタ全集第2集
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第6番/第11番/第14番
幻想曲ハ短調、
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ)
PSC-1093
ヘンデル:リコーダーソナタ集
ハ長調HWV365、イ短調HWV362、
ヘ長調HWV369、ニ短調HWV367a、
変ロ長調HWV377、ト短調HWV360、ト長調HWV363b
フルーデ・トルセン(Bf)、
ハンス・クヌート・スヴェーン(Cemb、Org)、
ジェーン・オドリオソーラ(Vc)
PSC-1094
イベール:3つの小品、
ライヒャ:木管五重奏曲、
アーノルド(b.1921):3つのはやし歌、
アウグスト・クルーグハルト(1847-1902):木管五重奏曲、
セーヴェルー:木管五重奏曲第2番
ベルゲン木管五重奏団
PSC-1095
ラモー:コンセール用のクラヴサン曲集               キャサリン・マッキントッシュ(Vn)、
ローレンス・ドライファス(Va.da.Gamba)、
シェティル・ハウグサン(Cemb)
PSC-1096
アーネ・ヌールハイム(b.1931):Flashing(1986)、ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」 ゲイル・ドラウグスヴォル、
ジェイムッブ(アコーディオン)
PSC-1097(2CD)
ヨハン・スヴェンセン:弦楽のための音楽集
スヴェンセン:弦楽八重奏曲、ロマンス、去年、
山で山羊の番をしていた、2つのスウェーデン民謡、
すべて天空のもとに、なんじ古き良き、
山高き北の国、2つのアイスランド民謡、
マエストーゾ、モデラート、夕べの歌
ヘンニング・クラッゲルード(Vn)、
ラース・アネルス・トムテル(指)
リソール祝祭弦楽合奏団
PSC-1098
シューマン:弦楽四重奏曲第2番、
 弦楽四重奏曲第3番
ヴェルターヴォSQ
PSC-1099
ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番、
 ピアノ三重奏曲第2番
グリーグ三重奏団
PSC-1100
ノルウェーのホルン
ヴォルフガング・プラッゲ(b.1960):ホルン協奏曲、
トリグヴェ・マドセン(b.1940):ホルン協奏曲、
クヌート・ニューステット(b.1915):ホルン協奏曲
フロイディス・レー・ヴェクレ(Hrn)、
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)トロンハイムSO
PSC-1101
ヒンデミット:バス・テューバ・ソナタ、
トリグヴェ・マドセン(1940-):テューバ・ソナタ、
ニクラス・シヴェレーヴ(1968-):テューバ・ソナタ、
ウィリアム・クラフト(1923-):テューバ独奏のための遭遇II、
モッテン・ゴートハウグ(1955-):テューバと金管五重奏のためのソナタ・コンチェルタンテ
オイスタイン・ボーズヴィーク(Tub)、
ニクラス・シヴェレーヴ(P)、
スウェーデン金管五重奏団
PSC-1102
グリーグ:牛を呼ぶ声、
ひとりの王がオステルダールを統治した、
シーリダールの歌、子守歌、
その小さな子は男の子、明日は君の婚礼の日、
少女がふたり、ランヴェイ、小さな灰色の男、
ウーラの谷で、ウーラの湖で、子守歌、
小さなアストリー、イェンディーネの子守歌、
スロッテル、オース教区のプリラーレン、
ロートナムのクヌート、ミュラルグーテンによる結婚行進曲、
ニルス・レクヴェのハリング、
クヌート・ルーローセンのハリングI、
悪鬼の婚礼の行列
ゲイル・ブートネン(P)、
クヌート・ハムレ(ハリングフェレ)、
ライドゥン・フールヴァイ(歌)
PSC-1103
アントニオ・ビバロ(b.1922)ピアノのための作品集
ビバロ:スコット・ジョプリンへのオマージュ、
3つのオマージュ、オーバード(ファリャへのオマージュ)、
夜想曲(シェーンベルクへのオマージュ)、
ブルガラ(バルトークへのオマージュ)、トッカータ、
ピアノ・ソナタ第1番、ピアノ・ソナタ第2番《夜》、他
アネルス・ブルンスヴィーク(P)
PSC-1104
ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ、
コダーイ:ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲、
ヨハン・ハルヴォルセン(1864-1935):ヘンデルの主題によるパッサカリア
アトレ・スポーンベルグ(Vn)
オイスタイン・ビルケラン(Vc)
PSC1105
ファッテイン・ヴァーレン(1887-1952):ガヴォットとミュゼット、
4つのピアノの小品、夜の小品、高雅なワルツ、
無言歌、ジーグ、変奏曲、間奏曲、
ラッセ・トレセン(b.1949):ヴァーレンの思い出のための4つのインヴェンション、
よみがえれ、内なる対話の段階、太陽の戯れ
トルライフ・トルゲルセン(P)
PSC-1106
ブリテン:キャロルの祭典、
ジョン・ラター(b.1945):踊りの日
マリア・ヘルベックモ(指)
ヴォーチ・ノビリ、ヴィリー・ポストマ(Hp)
PSC-1107
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調、
 抒情小曲集(18曲)
エヴァ・クナルダール(P)、
テリエ・ミッケルセン(指)リトアニア国立SO
PSC-1108
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ、
シュニトケ:チェロ・ソナタ、プロコフィエフ:チェロ・ソナタ
オイスタイン・ビルケラン(Vc)、
イーアン・ブラウン(P)
PSC-1109
チャイコフスキー:交響曲第5番 テリエ・ミッケルセン(指)ウクライナSO
PSC-1110
アイヴィン・アルネス(1872-1932):歌曲集 ブーディル・アルネセン(S)、
エルリング・ラグナル・エーリクセン(P)
PSC-1111
ブリテン:弦楽のための音楽、
 前奏曲とフーガ、ラクリメ(ダウランドの歌曲の投影)、
 エレジー、シンプル・シンフォニー、
 フランク・ブリッジの主題による変奏曲
ラース・アネルス・トムテル(Va)、
アイオナ・ブラウン(指)ノルウェーCO
PSC-1112
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ、
 夜のガスパール、前奏曲、
 ハイドンの名によるメヌエット、シャブリエ風に、
 古風なメヌエット、ボロディン風に、
 亡き王女のためのパヴァーヌ
シーグル・スロッテブレック(P)
PSC-1113
ハルヴォル・ハウグ(b.1952):交響曲第3番《不可解な人生》、 弦楽のための沈黙、勲章(交響版)、
 弦楽オーケストラのための音詩「松の木の歌」
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
ノールショーピングSO、ECO
PSC-1114
クヌート・ニューステット(b.1915):弦楽四重奏曲第2番、第3番、第4番、第5番〜アレグレット・グラツィオーゾ オスロSQ
PSC-1115
シマノフスキ:ヴァイオリンとピアノのための3つのポエム「神話」、
シュニトケ:ヴァイオリンソナタ第2番《ソナタ風に》、
ヴォースレフ(b.1939):ヴァイオリン・ソロ、
ペンデレツキ:ヴァイオリン独奏のためのカデンツァ
ラルス=エーリク・テル・ユング(Vn)、
アイナル・ヘンニング・スメビ(P)
PSC-1116(3CD)

ハーラル・セーヴェルー:ピアノのための作品全集 アイナル・ロッティンゲン(P)
PSC-1117
ノルウェーの軍隊音楽
オスカル・ボルグ(1851-1930):ノルウェーの獅子、
 楽しい行進曲、皇太子グスタフ行進曲、
 歌の祭典行進曲、アメリカ=ノルウェー行進曲、
アドルフ・ハンセン(1852-1911):ティヴォリ・ポルカ、
 アンクル・トムのケーク・ウォーク、
 オット・スヴェルドルプの行進曲、大通り行進曲、
 セレナード、
ウーレ・オルセン(1850-1927):連隊行進曲、
フリートリヒ・アウグスト・ライシガー(1809-1881):ノルウェー幻想曲第2番
他にヨハン・スヴェンセン、ヨハネス・ハンセン、フレーデリク・ショルベルグ、ハナ・ベルグヴィツ=ゴッフェングの作品
ヤン・エーリクソン(指)オスロ旅団O
PSC-1118
20世紀のフルート音楽
ジョリヴェ:5つの呪文、
デュティユー:フルート・ソナティナ、
マルティヌー:フルートソナタ、
メシアン:黒ツグミ、
フィン・モッテンセン(1922-1983):無伴奏フルートソナタ
インゲラ・オイエン(Fl)、
ゲイル・ブートネン(P)
PSC-1119
アントワーヌ・ド・ロワイエ(1768-1852):2本のギターのための3つの協奏的二重奏曲、
2本のギターのための協奏的幻想曲
エーリク・ステーンスタヴォル(G)、
マッティン・ハウグ(G)
PSC-1120
グリーグ:歌曲集「4つのドイツ語の歌」Op.2、
 歌曲集「6つのドイツ語の歌」Op.4、
ディーリアス:歌曲集「ノルウェーの5つの歌」、
 歌曲集「ノルウェーの7つの歌」、
グレインジャー:タチジャコウソウの春、
6人の公爵は釣りにでかけた、柳よ柳よ愛に死す、
愛の力
マーリト・オスネス・オーンブー(Ms),
グレアム・ジョンソン
PSC-1121
ゲイル・トヴェイト(1908-1981):リディアとドリアとフリギア旋法による12のインヴェンション、
ピアノ・ソナタ第29番(永遠のソナタ)、
太陽神の踊り(バレエ「バルドゥルの夢」から)
ゲイル・ブートネン(P)
PSC-1122
イタリア・リコーダーソナタ集 ベルゲン・バロック
PSC-1123
ジャン=パプティスト・サンジュレー(1812-1875):サクソフォーン四重奏曲第1番、
フローラン・シュミット:サクソフォーン四重奏曲、
イーダ・ゴトゥコフスキ(b.1933):サクソフォーン四重奏曲
サクソフォン・コンセントゥス
PSC-1124
パーセル:ヴィオールのためのファンタジア(全曲)
3声のファンタジアZ.732-Z.734、
4声のファンタジアZ.735-Z.743、
1つの音符の上の5声のファンタジアヘ長調Z.745、
6のファンタジアト短調Z.746「イン・ノミネ」、
7声のファンタジアト短調Z.747「イン・ノミネ」
ファンタズム
[ローレンス・ドライファス(トレブル・ヴィオール)、ウェンディ・ギレスピー(トレブル・ヴィオール、テナー・ヴィオール)、ジョナサン・マンソン(テナー・ヴィオール)、マルック・ルオラヤン=ミッコラ(バス・ヴィオール)、ジョアナ・レヴァイン(ヴィオール)、スザンナ・ペル(ヴィオール)、キャスリン・フィニス(ヴィオール)]
PSC-1125
モーツァルト ピアノ・ソナタ全集第3集
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第7番、第8番、第9番
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ)
PSC-1126
フランク(ラース・アネルス・トムテル編):ヴィオラ・ソナタ.イ長調、
ヴュータンの作品
ラース・アネルス・トムテル(Va)、
ホーヴァル・ギムセ(P)
PSC-1127
クヌート・ニューステット(b.1915):オルガン作品集 グンナル・ペテルセン=オーヴェルライル(Org)、
モナ・ユルスルード(S)
アーネ・アクセルベルグ(Triangle)
PSC-1128
ニールセン:弦楽四重奏曲第1番/第2番 ヴェルターヴォSQ
PSC-1129
ピエール・ダニカン・フィリドール(1681-1731):フルートと通奏低音のための組曲
第4番、第5番、第6番、第9番、第10番、第12番
ハンス・ウーラヴ・ゴーセット(トラヴェルソ)、
ロルフ・リスレヴァン(Lute)、
パウロ・パンドルフォ(Va.da.gamba)
PSC-1130
ラッセ・トレセン(b.1949):合唱のための作品集 アンネ=リーセ・ベルントセン(S)、
グレーテ・ペデルセン・ヘルゲロード(指)
ノルウェー・ソロイスツcho
PSC-1131
クラウス・エッゲ(1906-1979):ピアノ作品全集 トゥルライフ・トルゲルセン(P)
PSC-1132(2CD)

ゲイル・トヴェイト(1908-1981):ハルダンゲルの50の民謡 ライドゥン・フールヴァイ(歌)、
ゲイル・ブートネン(P)
PSC-1133
グリーグ:ホルベルク組曲、
4つのアルバムの綴り〜第4番、
《アンダンティーノ・セリオーゾ》、
ノルウェー民謡による2つの即興曲、
ノルウェー舞曲、ノルウェー民謡の旋律
ゲイル・ブートネ、
イェンス・ハーラル・ブラトリ(P)
PSC-1134
パーセル(スヴェン・ダーヴィド・サンドストレム編):わが祈りを聞きたまえ主よ、
ボー・ホルテン(b.1948):霧と雨とバラの茂み、
ラッセ・トレセン(b.1949):甘く香る永遠の流れから、
シェーンベルク:地には平和を、
クヌート・ニューステット(b.1915):おお十字架よ、
マーラー(クリトゥス・ゴットヴァルト編):私はこの世に捨てられて聞きたまえ
グレーテ・ペデルセン・ヘルゲロード(指)
ノルウェー・ソロイスツcho
PSC-1135
バッハ:フーガの技、
モーツァルト:フーガト短調K401/375e、
 5つのフーガK405(J・S・バッハの作品から)
ファンタズム
PSC-1136
現代コントラバス作品集第2集 ビョルン・イアンケ(Cb)
PSC-1137
ブラームス:前奏曲とフーガト短調(1857)
 フーガ変イ短調(1856)、
 コラール前奏曲とフーガ(1856)、
 11のコラール前奏曲Op.122
コーレ・ノールストーガ(Org)
[オスロ大聖堂のオルガン]
PSC-1138
シベリウス:フィンランディア、悲しいワルツ、
ニールセン:オペラ「仮面舞踏会」組曲、
アルヴェーン:バレエ・パントマイム「山の王」組曲、
グリーグ:抒情組曲
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
ノールショーピングSO
PSC-1139
バッハ:コラール「主よ人の望みの喜びよ」、
ヘンデル:シャコンヌ、
シューベルト:4つのドイツ舞曲D.783から、
ドビュッシー:水の反映、ラヴェル:水の精、
モーツァルト:トルコ行進曲 他
アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)
PSC-1140
シューベルト:歌曲集「美しい水車屋の娘」 ペール・ヴォレスタード(Br)、
リヴ・グラーセル(P)
PSC-1141
ハーラル・セーヴェルー(1897-1992):弦楽四重奏曲全集
弦楽四重奏曲第1番、《ライヴァルふたりのセレナード》、第2番、第3番
ハンサSQ
PSC-1142
バッハ:トリオ・ソナタBWV525-530 コーレ・ノールストーガ(Org)
[オスロ大聖堂のチャンセル・オルガン]
PSC-1143
バード:6声のファンタジー、5声のイン・ノミネ、
 5声のブラウニング、6声のファンタジー、第3番、
 5声のファンタジー
リチャード・マイコ(c.1543-1661):4声のコンソート第1巻〜ファンシー第5番、第19番、
第2巻〜パヴァーヌ第2番、
ファンシー第4a番、第15番、第18番、
第3巻〜パヴァーヌ第10番、第9番、
第4巻〜パヴァーヌ第4番、第6番、第7番
ファンタズム
PSC-1144
ニールセン:ヴァイオリン協奏曲、交響曲第4番 アルヴェ・テレフセン(Vn)、
イェフディ・メニューヒン(指)RPO
PSC-1145
グリーグ:歌曲集(山の娘)、
ペッテション=ベリエル:歌曲集「マーリットの歌」、
アルヴェーン:歌曲集「マリアの歌」、
ペータ・アーノル・ハイセ(1830-1979):歌曲集「グドルーンの悲嘆」、
歌曲集「スールヴェイの歌」
ランディ・ステーネ(Ms)、
ブルクハルト・ケーリンク(P)
PSC-1146
マルティヌー:ロッシーニの主題による変奏曲
 チェロ・ソナタ第1番、
 スロヴァキアの主題による変奏曲、
カバレフスキー:チェロ・ソナタ
オイスタイン・ビルケラン(Vc)、
ホーヴァル・ギムセ(P)
PSC-1147
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番、第2番
ブロッホ:3つの夜想曲、
マルタン:アイルランドの民謡による三重奏曲
グリーグ三重奏団
PSC-1148
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集第4集
 ピアノ・ソナタ第12番、第13番、第17番
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ)
PSC-1149
モーツァルト:ピアノ作品全集第5集
 ピアノ・ソナタ第15番、第16番、第18番、
 アレグロト短調
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ)
PSC-1150
マーラー:交響曲第1番「巨人」、ピアノ四重奏曲 ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
ノールショーピングSO、
マッツ・ヤンソン(P)、ホルメン四重奏団員
PSC-1151
プーランク:リベルテ、悔悛のための4つのモテット
 ミサ曲ト長調、小室内カンタータ「雪の夕暮れ」、
 カンタータ「人間の顔」
カール・ホグセット(指)グレクス・ヴォーカリス
PSC-1152
バッハ:トッカータ.アダージョとフーガハ長調BWV564、
 前奏曲(トッカータ)とフーガ.ヘ長調BWV540、
 トッカータとフーガニ短調BWV565、
 トッカータ(前奏曲)とフーガホ長調BWV566、
 トッカータとフーガニ短調《ドリア旋法》BWV538
コーレ・ノールストーガ(Org)
[オスロ大聖堂の主オルガン]
PSC-1154
コントラバス独奏のための現代作品集第3集
アーネ・ヌールハイム(b.1931):ダブルベースのための3つのスタンツァ、
オーセ・ヘードストレム(b.1950):タッチ、
クセナキス:テラプス、ヘンリク・ヘルス、
テニウス:二重のテンポによるエッセイ
ビョルン・イアンケ(Cb)
PSC-1155
ヴィドール:オルガン交響曲第9番「ゴシック風」、
オルガン交響曲第10番 ニ長調「ローマ風」
ビョルン・ボイセン(Org)
※オーフス大聖堂 (オーフス、デンマーク) のフローベニウス・オルガン (1928年)
「われらのために御子が生まれた」を素材に使った第9番。グレゴリオ聖歌に基づく第10 番。ヴィドール の最後のオルガン交響曲2曲 をオスロ・コンサートホールのオルガニスト、ビョルン・ボイセンが録音しました。デンマーク、オーフス大聖堂のフローベニウス・オル ガンは1928年に修復され、その作業にはヴィドールの弟子、アルベルト・シュヴァイツァーも参加。ドイツ式に設計されたオルガンをフラ ンス風アクセントをもった北欧の楽器に変えることに一役買いました。ヴィドールはシュヴァイツァーの演奏したバッハのコラール前奏曲 から教えられることがあったとか。ヴィドールの音楽を考えたオルガンの選択が行われたようです。kい
PSC-1156
ブラームス:弦楽四重奏曲第1番、第2番 ヴェルターヴォSQ
PSC-1157
コントラバスのための室内楽第1集
クヌート・ギュトラー:独奏コントラバスのための「Greensleeves」、
イサン・ユン:ヴァイオリンとコントラバスのための「Together」、シュニトケ:フムヌスU、
ベリオ:PSY、スペインの頌歌、
ヒンデミット:ダブルベースソナタ、
グバイドゥーリナ:ソナタ=パントマイム、
オイスタイン・ソンメルフェルト(1919-1994):モノローグ、
ヘンツェ:セレナード
ダン・スティフェ(Cb)、
オイスタイン・ビルケラン(Vc)、
アトレ・スポーンベルグ(Vn)、
ゴンサロ・モレーノ(P)
PSC-1158
アルコ〜テレフセン・ヴァイオリン小品集
サン=サーンス:白鳥、マスネ:タイスの瞑想曲、
トセッリ:セレナータ、
ジョン・ウィリアムズ:映画「シンドラーのリスト」から「テーマ」「追想」、
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン〜ウン・ポコ・ピウ・レント、
ヨーゼフ・ヨアヒム・ラフ:カヴァティーヌ、
ヴィヴァルディ:「冬」から、
ハインツ・プロヴォスト:間奏曲、フォーレ:シシリアーナ、
ヨハン・ハルヴォルセン:若い娘の歌、
ビャーネ・ブルースター(編曲):夜更かしをした 他
アルヴェ・テレフセン(Vn)、
ヨーラン・W・ニルソン(指)トロンハイムSO
PSC-1159
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番、
バッハ:ヴァイオリン協奏曲第2番*
アルヴェ・テレフセン(Vn)、
パーヴォ・ベルグルンド(指)RPO、
オスロ室内楽祭弦楽アンサンブル*
PSC-1161
ブリンヤル・ホフの芸術
シューマン:3つのロマンス(オーボエとピアノのための)、
リテン:オウヴィディウスによる6つのメタモルフォーゼ、フランツ・ライツェンシュタイン
(1911-1968):オーボエとピアノのためのソナティナ作品11(1937)、
モーツァルト
:オーボエ四重奏曲ヘ長調K370/368b
ブリンヤル・ホフ(Ob)、
コーレ・オルヌング(P)、ヒンダル三重奏団
ブリンヤル・ホフ(1940-)はスカンディナヴィアを代表するオーボエ奏者でした。20 年間にわたりオスロ・フィルハーモニックの首席を務めながらイギリス、アメリカ、ドイツ、スペイン、ソ連など、北欧以外の国でもコンサートを行い、1981 年にはノルウェー作曲家協会の年間最優秀演奏家に選ばれています。その後、指の故障のために引退。Aurora、Simax(Victoria/ LibraClassics 録音)などのアルバムだけが、彼の芸術を知るよすがとなってしまいました。
PSC-1162
グリーグ:ヴァイオリンソナタ全集 テリエ・トネセン(Vn)
アイナル・ヘンニング・スメビ(P)
Victoriaからリリースされていた(VCD19070)録音。テリエ・トネセン(b.1955)は、ノルウェーを代表するヴァイオリニストのひとり。ソロイスト、室内楽奏者として活躍するほか、オスロ・フィルハーモニック(リーダー、ノルウェー室内管弦楽団(芸術監督)、カメラータ・ルーマン(リーダー)など、トネセンが育成に携わった団体は多い。ピアニストのアイナル・ヘンニング・スメビ(b.1950)は、ノルウェー国立音楽アカデミーの教授職を務めるかたわら、古典から現代までの作品を取り上げた演奏会活動を精力的に行っている。この全曲録音は、グリーグの音楽の多様な魅力をバランスよく表現した演奏として評価が高い。トネセンの気品ある緻密な響きのヴァイオリン、それぞれの曲の性格を把握したスメビのピアノ。この3曲の代表的な演奏。  (Ki)
PSC-1166
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第2番、第5番 《幽霊》、
P・M・デイヴィス (1934-)美しい島への船旅 (ピアノ三重奏のための)
グリーグ三重奏団
[ヴェービョルン・アンヴィーク(P)、ソルヴェ・シーゲルラン(Vn)、エレン・マルグレーテ・フレシェー(Vc)]
「ミュージシャンたちの融和と素晴らしいチームワーク」。グリーグ三重奏団の “ベートーヴェン”は、ベートーヴェンがピアノ三重奏のために書いた作品に、彼らのための新作を組み合わせるというユニークなシリーズです。第1集 (PSC1165) では、第3番と第11番のピアノ三重奏曲などとともに、フィンランドの作曲家、ヨウニ・カイパイネンのピアノ三重奏曲第3番を演奏。ノルウェー・アフトンポステン紙から、「深い音楽をもち、色彩とダイナミックスの使い方が絶妙なヴィルトゥオーゾ演奏」と評価されました。第2集は、第2番と、《幽霊》の副題をもつ第5番、そしてイギリスのサー・ピーター・マックスウェル・デイヴィスの新作〈美しい島への船旅〉との組み合わせです。
PSC-1167
ベートーヴェン+ (Beethoven +) 第3集
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番《大公》、
ラッセ・トレセン(1949-):ピアノ三重奏曲第2番〈The Descent of Luminous Waters〉
グリーグ三重奏団
ベートーヴェンの作品に現代作曲家の三重奏曲をプラス。“今日のベートーヴェン”として評価の高いグリーグ三重奏団のシリーズ最終作では、ベートーヴェンの円熟を示す名作、メロディの美しさと内省のバランスのとれた《大公》が演奏されます。プラスされる作品はノルウェーの作曲家ラッセ・トレセン(1949-)の第2番のピアノ三重奏曲。トレセンは、ベートーヴェンの音楽を敬愛し、第1 番のピアノ三重奏曲をはじめとする作品で、心のうちにある宗教的次元を音楽として表現してきました。ピアノ三重奏曲第2番はグリーグ三重奏団が初演。じっと動かない、暗い岩。流れ落ちる水が光のエネルギーを放ち、人の心は飛翔する。この瞑想の音楽は、アムステルダム、ロンドン、ベルリンでも演奏されました。
PSC-1170(1SACD)
メシアン:初期のオルガン作品集
キリストの昇天(1934)、
二枚折の絵〜地上の生と至福の永遠性に関するエッセイ(1929)、
前奏曲(c.1930spub.2002)、
聖体秘蹟への捧げ物(c.1930spub.2001)、
天上の宴(1928rev.1960)(第2版)、
永遠の教会の出現(1932)
インゲル=リーセ・ウルスルード(Org)

録音:2008年9月14日-16日聖ニコライ教会(ハルムスタード、スウェーデン)
※使用楽器:聖ニコライ教会のPels&vanLeeuwenオルガン(スヘルトーヘンボス、オランダ)(2003年)
20世紀の音楽の展開にさまざまな影響を与えたオリヴィエ・メシアン。サントトリニテ教会のオルガニストに就任する前の1928年にオルガンのための作曲を始め、このジャンルの作品を探ることで、彼の音楽が展開していくプロセスをたどることができると言われます。メシアンの初期オルガン作品集。1933年に発表した管弦楽のための作品を編曲し、新たに第3楽章を作曲した「キリストの昇天」。後に第2部が「世の終わりのための四重奏曲」に使われた「二枚折の絵」。「前奏曲」と「聖体秘蹟への捧げ物」は、遺品の中から見つかり、1930年代に書かれた作品と推測されています。最初に出版されたオルガン曲「天上の宴」は、1960年の第2版による演奏です。インゲル=リーセ・ウルスルード(1963-)はノルウェー生まれ。ノルウェー音楽アカデミーで教会音楽の学士号を取得。1996年、オスロ・コンサートホールでコンサートオルガニストとしてデビュー。ノルウェー音楽アカデミー、トロンハイム音楽院、ベルゲンのグリーグ・アカデミーで教えながら、オスロのウラニエンボルグ教会の首席オルガニストを務めています。多くの優秀録音で高名なエンジニア、アルネ・アクセルベルグが共同制作と録音・編集を担当。スウェーデン西海岸の都市ハルムスタードの聖ニコライ教会で録音セッションが行われました。5.1チャンネル・サラウンド(またはステレオ)のSACDと、2チャンネルにミックスダウンしたCDのハイブリッド・ディスク。宗教作品にふさわしい清澄なオルガンの音は、このアルバムの愉しみのひとつでしょう。メシアンの曲についてのノーツは、ウルスルード自身が執筆しました。 (Ki)
PSC-1171
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲、
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
アルヴェ・テレフセン(Vn)、
ヴァーノン・ハンドリー(指)LPO
PSC-1173
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
ステーンハンマル:2つの感傷的なロマンス*、
ヴァーレン:ヴァイオリン協奏曲*
アルヴェ・テレフセン(Vn)、
パーヴォ・ベリルンド(指)RPO、
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)トロンハイムSO*
PSC-1174(1SACD)
バルトーク :ヴァイオリン作品集
アンダンテ(1902)
ヴァイオリンソナタ.ホ短調 (1903)
ハンガリー民謡集(《子供のために》 Sz42 第1巻・第2巻 から)
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz117
エリセ・ボートネス(Vn)
ホーヴァル・ギムセ(P)

録音:2005年9月3日-5日、2007年11月20日-21日 ソフィエンベルグ教会 (オスロ)

PSC-1175
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ*、
シューマン: アダージョとアレグロ、
 民謡風の5つの小品#、幻想小曲集#
エルンスト・シモン・グラーセル(Vc)、
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ=1825年グラーフ*、1853年エラール#)
録音:2003年
“典雅な雰囲気としっとりとした詩情で魅了する「アルペジョーネ・ソナタ」の新名盤誕生!”エルンスト・シモン・グラーセルは、1975年ノルウェー生まれ。ラルフ・カーシュバウム等にセチェロを学び、2001年にノルウェー歌劇場管の首席奏者に就任。テレフセンやアンスネスらとも共演を重ねている期待の俊英です。伴奏を務めるリヴ・グラーセルは、同じくオスロ出身で、1960年にデビューしたベテラン女流ピアニスト。パリ音楽院でマルセル・シャンピ、ペルルミュテール、モスクワ音楽院ではオボーリンに師事。フォルテピアノはマルコム・ビルソンに学んでいます。SIMAXには、モーツァルトのソナタ全集も録音しています。この両者のコンビネーションが生み出す気品溢れるニュアンスがとにかく見事!
「アルペジョーネ・ソナタ」の冒頭で、フォルテピアノのひなびた音色と細やかな歌心がしっかりとニュアンスを敷き詰めたあと、その雰囲気をそのまま引き継ぐように、チェロがヴィヴラートを抑制しながら潤いのある音色美と丹念なフレージングが滑り出すのです。第1楽章の第1主題の結尾が高音でスーッと消え入る時もほとんどヴィヴラートをかけていませんが、音楽が痩せることなく、美しい余韻を残してくれるのですからたまりません。まるでリリック・テノールのように軽妙に歌われる第2主題も聴き手の心を弾ませ、展開部冒頭のピチカートとピアノフォルテが織りなす朝露のような瑞々しい色彩、第2楽章の子供でも弾けそうなシンプルなメロディーから溢れる詩情も例えようもなく美しく、学究臭など皆無。その豊かな流れと暖かな雰囲気をこのまま抱えていたい衝動に駆られます。終楽章の第2主題は、リズムを強調しすぎて低俗な音楽にてってしまうことも少なくありませんが、ここではリズムのセンスが抜群で、決して自分を前面に出そうということもないので、音楽自体が気品を携えて自然に湧き上がります。この部分に限らず、この曲自体があまりにも平易な歌に溢れているので、その美しさを意図的に強調すると演歌調に陥り兼ねませんが、その辺りを完全にわきまえ、チェロも伴奏も同様のコンセプトと共感を持って奏で切り、独特の美しいフォルムで一貫したこの演奏は、シューベルトの音楽の奥深さを改めて教えてくれます。シューマンもこれまた絶品!
「アダージョとアレグロ」の“アダージョの陶酔的な美しさと、“アレグロ”の湧き立つ生命感にくっきりとコントラストを持たせるだけでなく、一貫して強固な一本のライン絶やすことがないので、音楽的な充足感が満点!伴奏との一体感もここでも理想のバランスで迫ります。
「幻想小品集」
では、シューマン独特の心の翳りを色濃く反映したフレージングと内面的な歌心が、自己顕示的な表現ではなく、ふわっとした感触で語りかけます。終楽章の速いパッセージでもアタックが実にまろやか。音楽を必要以上にいきり立たせることなく、語りに徹したニュアンスに感動を禁じ得ません!この2人のコンビネーションによる録音は、今後も要注目です!  【湧々堂】
PSC-1177
デュカス: ピアノ・ソナタ変ホ短調
ハイドンの名による悲歌的前奏曲
ラモーの主題による変奏曲
間奏曲とフィナーレ
遥かに聞こえる牧神の嘆き(ドビュッシーへの追悼)
トール・エスペン・アスポース(P)
アスポースはソリストとして活動する傍らノルウェーの名門、ノルウェー国立音楽アカデミーで1991 年より助教授として教鞭をとっています。 (Ki)
PSC-1178
ニコライ・アルツィブーシェフ:セレナード
ニコライ・ソコロフ: ポルカ、
マクシミリアン・ドステン=ザッケン:子守歌
・リャードフ: マズルカ
フェリクス・ブルーメンフェルト:サラバンド、ソコロフ:マズルカ
リムスキー=コルサコフ:アレグロ
リャードフ:サラバンド
ボロディン:スケルツォ
アレクサンドル・コプィーロフ: ポルカ
グラズノフ:5 つのノヴェレッテOp.15
ヴェルターヴォSQ
ヴェルターヴォ弦楽四重奏団は1995 年第2 回メルボルン国際コンクールで優勝、観客賞、満場一致の評論家賞などを一挙獲得。ベルリン芸術祭、エディンバラ国際音楽祭など世界各地の主要音楽祭に招かれている女性4 人によるノルウェーを代表する若手クヮルテットである。バーバラ・ヘンドリックス、クリスチャン・リンドバーグら著名なソリストとの共演も多くその実力は高く評価されている。《金曜日の音楽》とは19 世紀末サンクトペテルブルクの材木商ベリャーエフのサロンで金曜日に開かれていたコンサートに、ベリャーエフ・サークルと呼ばれるグループの作曲家たちが彼に献呈した弦楽四重奏のための曲をまとめた曲集。 (Ki)
PSC-1179
ベートーヴェン:騎士のバレエWoO1、
 交響曲第1番/第2番
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO

録音:1998年1月、11月
トマス・ダウスゴーは1963年コペンハーゲン生まれ。デンマーク王立音楽アカデミー、さらにロンドンの王立音楽大学で学んでいます。1993−5年にボストン交響楽団の副指揮者をつとめた後、世界に活躍を広げています。1997年からスウェーデン室内管弦楽団の主席指揮者、2004年夏からデンマーク王率交響楽団の主席指揮者に就任しています。 ダウスゴーはロンドンでノーマン・デル・マーに指揮を学び、新しい時代のベートーヴェンを生み出す批判的精神を身につけました。現在までに6枚のリリースがあり、交響曲においてもピアノ協奏曲においても非常に高い評価を得ています。ダウスゴーのベートーヴェンの特徴は、この第1段のCDで既にはっきりと示されています。普通のベートーヴェンがドイツの濃厚な黒ビールなら、ダウスゴーのベートーヴェンは泡がはじけて薫りも心地よい、まるでシャンパンのように喉ごしのよいライトビール。でも素材の良さがたっぷり詰まっています。グランド・マナーのベートーヴェンとも、ガリガリ古楽ベートーヴェンとも違う、聞いててとても気持ちの良くなるベートーヴェン、いまなお鮮度はバツグンです。   (Ki)
PSC-1180
ベートーヴェン:交響曲第4番/第5番「運命」
「コリオラン」序曲
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO

録音:1999年1月、5月
ダウスゴーのベートーヴェンは、ヴィヴラートを押さえた透き通った明快の響きで、颯爽と駆けて行くもの。軽い装いではありますが、狂騒的に突っ走ることはなく、常に気品が高いところが大きな特徴です。古楽系のベートーヴェンも面白いけど、ちょっと刺激が強すぎる、という人にはまさに打ってつけ。スウェーデンの清流が迸るようなベートーヴェンです。   (Ki)
PSC-1181
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番/第2番
 ロンド.変ロ長調WoO6
ボリス・ベレゾフスキー(P)、
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO

録音:1999年5月24―30日
このCDはダウスゴー&スウェーデン室内管弦楽団の中でも屈指の名演。第1番も第2番も、オーケストラのパリッとした音感にすぐ惹かれてしまいます。それに対するベレゾフスキーの見事にコントロールされた音色、これが絶妙のコンビネーションになっています。  (Ki)
PSC-1182
ベートーヴェン:交響曲第7番、
 劇付随音楽「エグモント」
ヘンリエッテ・ボンデ=ハンセン(S)、
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO  
録音:2000年1月10―21日
いかにもダウスゴーにぴったりと思われる第7番。予想通りとても速いテンポですいすい飛ばします。ことに終楽章は猛スピード、でもこれが「こうでなきゃ!」と思わされてしまうほど、実にピッタリした音楽になっています。アンサンブル精度が高いのにリラックスすら感じられるとは、恐るべし。「エグモント」は序曲のほか全部で9曲を収録。   (Ki)
PSC-1183
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番、
 三重協奏曲
ボリス・ベレゾフスキー(P),
ウルバン・スヴェンソン(Vn),
マッツ・ロンディン(Vc)、
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO  
ピアノ協奏曲集の第2弾。ここでもベレゾフスキーのピアノが強い魅力です。ダウスゴーとの個性の違いがむしろ協奏曲本来の競合いに良い結果になっています。  (Ki)
PSC-1184
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、
 序曲「レオノーレ」第1番、第2番、第3番
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO 
シリーズ6枚の中でも特に名盤の誉れ高い演奏です。自然体でありながら、起伏は十分にあり、感動的。「水田」でもなければ「畑」でもない、まさしく牧歌的な、心を癒す「田園」の姿が浮かび上がる演奏です。3つの「レオノーレ」序曲も見事。  (Ki)
PSC-1185
ビャーネ・ブルスタード(1895-1978):ヴァイオリン協奏曲第4番(1963)、
ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲*
カミラ・ウィックス(Vn)、
ヘルベルト・ブルムシュテット(指)、
ユーリ・シモノフ*(指)オスロPO

録音:ノルウェー放送協会 1968年3月28日(モノラル)、1985年9月26日
PSC-1188
R・シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、
ストラヴィンスキー:「火の鳥」(1910年版)全曲
マリス・ヤンソンス(指)オスロPO

録音:1998年8月・11月 オスロ・コンサートホール・ライヴ録音
PSC-1193
クラウス・エッゲ(1906-1979):室内楽作品集
ヴァイオリンソナタ Op.3 (1932)
協奏的二重奏曲 Op.23 (1945-51) (ヴァイオリンとヴィオラのための)
ピアノ三重奏曲 Op.14 (1940)
アイナル・ヘンニング・スメビ(P)
トール・ヨハン・ボーエン(Vn)
ベネディクト・ロワイエ(Va)
ヨハンネス・マッテンス(Vc)

録音:2011年10月4日-7日、2012年2月17日-19日 ソフィエンベルグ教会 (オスロ)
クラウス・エッゲは、20世紀、とりわけ1950年代の北欧の音楽シーンでもっとも重要とみなされている作曲家のひとりです。ノルウェー民俗音楽の豊 かな遺産で知られるテレマルク地方の生まれ。民俗音楽とともに育ち、1929年にオルガニストの資格をもってオスロの音楽院を卒業した後は、ファッテイン・ ヴァーレンの下で作曲を学び、ベルリンの音楽アカデミーで研究を続けました。交響曲、ピアノ協奏曲、ピアノ曲、室内楽曲を中心に作曲し、その多くが ノルウェー音楽のレパートリーとして定着しています。1932年のヴァイオリンソナタはエッゲの最初期の作品のひとつです。民俗音楽をインスピレーショ ンの源としながら、ロマンティシズムに背を向けた不協和の響きがすでに聞こえてくる音楽です。1949年のピアノ三重奏曲は、彼が作曲家として認められ るきっかけとなった作品です。後のエッゲの作品に特徴的な多調性が用いられ、調性の一層の展開が図られています。ヴァイオリンとヴィオラのための《協 奏的二重奏曲》は1949年から1951年にかけて作曲されました。演奏されることの多いピアノ三重奏曲にくらべ、あまり注目されてこなかった作品です。 民俗音楽にルーツをもちながら、伝統的な「旋律」から離れた語法と自由な調性で書かれています。 このディスクの録音セッションには、さまざまなスタイルとジャンルの作品を手がける音楽家たちが参加しました。グリーグとセーヴェルーのピアノ曲や現 代の音楽の録音で知られる、ノルウェー音楽アカデミーの教授、アイナル・ヘンニング・スメビ。アカデミーを卒業後、アメリカに渡ってカミラ・ウィック スに師事し、ピリオド楽器によるアンサンブルFragaria Vescaを創設したトール・ヨハン・ボーエン。パリに生まれ、オスロのアカデミーでトムテルに学 んだベネディクト・ロワイエ。アカデミーのトルルス・モルクとクヴァルヴァインの下で学び、オスロ・フィルハーモニック管弦楽団に所属しながらソロと 室内楽の活動をするチェリスト、ヨハンネス・マッテンス。エッゲの音楽に共感を寄せるアーティストたちです。 アルバムのブックレットには、アウグスト・アルベットセンが執筆した『20世紀北欧の文化と音楽生活の中心人物』と題したライナーノーツがに掲載され ています (アンドリュー・スミス 英訳)。エッゲという作曲家を知るうえでとても貴重な資料です。 このアルバムは、Simax 録音の制作を担当し、このエッゲのアルバムで三重奏曲の録音を前にして亡くなったイギリス出身のプロデューサー、トニー・ハ リソンの思い出に捧げられました。 (Ki)
PSC-1196
シンディング:歌曲集Vol.3
ホルガー・ドラックマンの詩による歌曲集、
ノルウェー、デンマークの詩による歌曲集、
アイヴァ―・モルテンソン《ストリングプレイ》Op.40
ペール・ヴォレスタード(Br)、
シーグムン・イェルセット(P)
第1巻(PSC1194)、第2巻(PSC1195 )と同じくヴォレスタードとイェルセットのコンビによる録音。ヴォレスタードはノルウェーを代表するバリトン歌手であり、ノルウェー国内だけでなくブリュッヘン、ヘレヴェッヘ、シギスヴァルト・クイケンらとヨーロッパ・ツアーを行っている。

PSC-1201
グリーグ:弦楽四重奏曲ト短調、
ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調
ヴェルターヴォSQ
PSC-1202
エルグ、歌曲を歌う
ゲイル・トヴェイト:名誉もち歓迎す、
フォーレ:五月、
ウィリアム・ロイ:この小さなバラ
ロジャー・クウィルター:真紅の花びらがまどろめば、
愛の哲学、
シューベルト:君こそわが憩い、
 万霊節の日のための連祷、
アイヴズ:追憶、ベルク:ナイチンゲール、
バーバー:この輝く夜に、きっと、
ブリテン:サリーの園、
R・シュトラウス:献呈Op.10-1,
ホルスト:夜明け、
ヘンデル:シャコンヌト長調HWV435(第9-第16変奏)、
パーセル:ディドの別れ
エルグ(Vo)、
レーテ・ヘレ・ラスムセン(P)、
ヘルゲ・ハフスゴール・スンネ(サウンドデザイン)
PSC-1203
ヨハン・ハルヴォルセン(1864-1935):劇音楽「フォッセグリム」、ノルウェーからシオドア・ローズヴェルトへの挨拶 アルヴェ・モーエン・ベルグセット(ハリングフェレ、Vn,Vo)、
オイヴィン・ブルンク(T)、
ペール・ヴォレスタード(Br)、
オースヒル・シーリ・レフスダール(S)、
ヨアキム・セバスチャン・シェスブ(Boy-S)、
ギンヌンガガップCho、
テリエ・ミケルセン(指)ラトヴィア国立SO
PSC-1204
ブラームス:交響曲第2番、第3番 マリス・ヤンソンス(指)オスロPO
PSC-1205
ブラームス:交響曲第4番、
ヨーゼフ・ヨアヒム:序曲「ヘンリー四世」Op.7
マリス・ヤンソンス(指)オスロPO
PSC-1206
ブラームス:交響曲第1番、
ヨアヒム:「ハムレット」序曲Op.4
マリス・ヤンソンス(指)オスロPO
PSC-1208
ウィンドバンドのための音楽
グレインジャー:岸辺のモリー、
リンカンシャーの花束、アイルランドの旋律、
羊飼いのヘイ、
フローラン・シュミット:ディオニュソスの祭、
ホルスト:組曲第1番、組曲第2番
アイヴィン・オードラン(指)
ノルウェー国軍音楽隊
PSC-1209
シェル・モルク・カールセン(b.1947):聖ヨハネ受難曲(1992) マグネ・スクレーデ(T)、イーカ・レッパネン(Br)、
ニョル・スパルボ(Bs)、トゥール・グロン(Org)、
マグナル・マンゲルスネス(指)
ベルゲン大聖堂cho
PSC-1210
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ変ロ長調K378/317d、
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番、
プロコフィエフ:5つの旋律、
ルトスワフスキ:パルティータ
マリアンネ・トルセン(Vn)、
ホーヴァル・ギムセ(P)
PSC-1211
ハイドン:ピアノ.フルートとチェロのための三重奏曲ト長調HobXV/15、ニ長調HobXV/16、ヘ長調HobXV/17 ムジカ・ドメスティカ 
ブレンダ・ブルーエット(P)、
パウル・ヴァールベルグ(Fl)
、トルライフ・ホルム(Vc)
PSC-1214
ルードヴィーグ・マティアス・リンデマン(1812-1887):オルガン作品集
コラール「わが終わりの近きをだれぞ知らん」による変奏曲、
戴冠式行進曲、B-A-C-Hの名による3つのフーガ、
コラール「ただ愛する神の摂理にまかす者」による変奏曲
コーレ・ノールストーガ(Org)
[オスロ大聖堂の主オルガン]
PSC-1215
シューマン:謝肉祭、クライスレリアーナ、アラベスク シーグル・スロッテブレク(P)
PSC-1216
ジョージ・クラム:4つの夜想曲
武満徹:悲歌、メシアン:主題と変奏、
ドビュッシー:ヴァイオリンソナタ、
グリーグ:ヴァイオリンソナタ第3番
トロン・セーヴェルー(Vn) 
アイナル・ロッティンゲン(P)
PSC-1218(2CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
 第8番《悲愴》*、第14番《月光》*、
 第23番《熱情》*、第30番、第31番、第32番
アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)

録音:1988年*、2004年
「限りない想像力と感受性……大編成の管弦楽よりも変化に富んだ音色を生むピアノ」(ピアノ・ジャーナル)と評されるステーン=ノクレベルグ(1944-)はノルウェーのピアニスト。グリーグ(Naxos)、ハルフダン・シェルルフ(PSC-1228)ら、母国作曲家のピアノ作品全曲録音でも知られます。バッハ、ベートーヴェン、シューベルトらの音楽も重要なレパートリー。「フェルディナンド・フィンネ−わが音楽の喜び」(PSC-1139)で、その演奏の片鱗をうかがうことができます。ステーン=ノクレベルグがひさびさに録音したベートーヴェンは、後期のソナタ3曲。Victoriaレーベルからリリースされていた録音(VCD19011)を加えたアルバムになっています。  (Ki)
PSC-1219
スクラッチ〜打楽器のためのノルウェー音楽
ロルフ・ヴァリン(b.1957):スクラッチ、
ロブ・ウェアリング(b.1956):SikoteSukan、
ヘンリク・ヘルステニウス(b.1963):時の5つの痕跡II、
トゥーマス・ニルソン(DJバラバス):ノー・イリュージョン
SISUパーカッションアンサンブル
PSC-1220
ヨハン・ヘンリク・フライトホフ(1713-1767):室内楽作品集 ノルウェー・バロック管弦楽団ソロイスツ
PSC-1222
ゲイル・トヴェイト(1908-1981);ノルディック・エディション〜旅日記から
旅日記から(弦楽四重奏のための組曲形式の8楽章)【地中海/アッピア街道/シチリア/トリポリ/シロッコ/エル・エスコリアル/セビーリャ/サハラの星空】
バレエ「家の守り神」作品184(Fl、Ob、Hrn、Hrpと弦楽四重奏のための)
七重奏曲(2つのVn、Va、Vc、ダブルベース、ObとHrnのための)
聖ヨハネの夕べ(2つのVn、Va、Vc、ダブルベース、コールアングレとHrnのための七重奏曲)
フラガリア・ヴェスカ
[トール・ヨハン・ボーエン(Vn)、イ・ヤン(Vn)、ベネディクト・ロワイエ(Va)、ヨハンネス・マッテンス(Vc)、セシーリ・ローケン(Fl)、クリスチャン・モッテンセン(ダブルベース)、ハンナ・ノウシアイネン(Hrp)、ルーネ・ブルーダール(Hrn)、ステフェン・ブリンドハイム(Ob、コールアングレ)]

録音;2009年11月21日-22日ソフィエンベルグ教会(オスロ)(旅日記から)、
11月13日-15日ホフ教会(オストレ・トーテン、ノルウェー)
ゲイル・トヴェイトは、《ハルダンゲルの100の旋律》組曲やピアノ協奏曲で知られる、20世紀ノルウェーを代表する作曲家のひとり。作品番号をもち作品目録に記載された曲だけでも250曲を超すものの、1970年7月12日、彼が自宅としていたハルダンゲルのトヴェイト農場を襲った火事により多くの楽譜と手稿譜が失われてしまいました。近年、その音楽遺産を救うため、楽譜の調査と発掘、ノルウェー国立音楽アカデミーの作曲クラスを中心とする復元作業が行われてきました。このアルバム『旅日記から』では、世界初録音の室内楽作品が4曲紹介されます。「弦楽四重奏のための組曲形式の8楽章」の副題をもつ《旅日記から》は、地中海と周辺の国々の伝統音楽からもインスピレーションを得たとされ、トヴェイトが弦楽四重奏のために書いた現存する唯一の作品です。楽譜が失われてしまった〈シロッコ〉は、トール・ヨハン・ボーエンがラジオ放送の録音を基に復元した楽譜で演奏されています。室内アンサンブルのために書かれたバレエ《家の守り神》は、ハルダンゲル地方の民話に基づく作品。2曲の七重奏曲は、スンフィヨルド生まれの作家、民謡歌手のヤーコブ・サンデの詩による歌曲、《一日が黄昏に向かう時》と《聖ヨハネの夕べ》を弦楽器と木管楽器のために書き直した作品。イザイの『弦楽のための三重奏曲集』(PSC1295)で国際的な評価を上げたヴァイオリニスト、トール・ヨハン・ボーエンが創設した、オリジナル楽器によるアンサンブル、フラガリア・ヴェスカ(オランダイチゴ属エゾヘビイチゴ/英名;ワイルドストロベリー)の演奏です。 (Ki)
PSC-1224
マーティン・レース:変奏曲つきアレグロ.ト長調組曲、濁り
ユーハン・ヘルミク・ルーマン:ソナタ.ニ長調
ヨハン・アグレル:ソナタ第6番ト短調
 組曲イ短調
ユーハン・ヘルミク・ルーマン:ソナタ.ホ短調
フランチェスコ・ルッフォ:組曲ヘ長調
 ゲスターン・アベンドの変奏曲
北欧バロックQ
[ハンス・ウーラヴ・ゴルセット(Fl)、
ケレン・ブルース(ヴィオラダガンバ)、
ヴェーガルド・ルンド(バロックG、テオルボ)、
ウルバン・ヴェステルルンド(ハープシコード)]
1996 年に結成された北欧バロック四重奏団はその名の通り北欧の音楽祭や演奏会で活躍中。ヨーロッパの作曲家によるバロック音楽を中心とした幅広いレパートリーを持ち《スカンジナビア半島におけるフランス、ドイツ、イギリス、イタリア》といった連続演奏会を開催。大好評を博しています。  (Ki)
PSC-1225
ハルフダン・シェルルフ(1815-1868):ピアノ作品集 アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)
PSC-1226
トマス・テレフセン(1823-1874):室内楽作品集
ヴァイオリンソナタOp.19(1855)
チェロソナタOp.21(1855)
ピアノ三重奏曲Op.36(1861)
アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)、
オイスタイン・ビルケラン(Vc)、
アトレ・スポンベルグ(Vn)
PSC-1228(3CD)
ハルフダン・シェルルフ(1815-1868):ピアノ作品全集 アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)
PSC-1229
ビャーネ・ブルースター(1895-1978):ヴァイオリンのための作品集
悪魔の組曲(1946)、
ヴァイオリンソナタ第3番(1956)、
お伽噺組曲(1932)、自然と妖怪、他
ソルヴェ・シーゲルラン(Vn)、
PSC-1230(2CD)
ヤルマル・ボルグストレム(1864-1925):オペラ「リーモルのトゥーラ」Op.7(1894) ランディ・ステーネ(Ms)、
ハーラル・ビョルコイ(T)、
トロン・ハルスタイン・モーエ(Br)、
オドビョルン・テンフョルド(Bs)、
テリエ・ボイェ・ハンセン(指)トロンハイムSO
ヤルマル・ボルグストレム(1864-1925)は、ピアノと管弦楽のための交響詩「ハムレット」や交響詩「思考」で知られるノルウェーの作曲家。
PSC-1231
ドイツ語の詩によるノルウェー歌曲集
ルードヴィーグ・イルゲンス=イェンセン(1894-1969):歌曲集「日本の春」Op.2、
ハルフダン・シェルルフ(1815-1868)、
アガーテ・バッケル・グロンダール(1847-1907)、
オット・ヴィンテル=イェルム(1837-1931)の作品
イサ・カタリナ・ゲリッケ(S)、
スヴァイヌング・ビェラン(P)
ベルリン生まれのノルウェー人ソプラノ、ゲリッケによるノルウェー歌曲集。ゲリッケは2002年にオスロ・フィルとマタイ受難曲で共演するなど活躍中のソリスト。
PSC-1232
トマス・デューケ・アクラン・テレフセン(1823-1874):ピアノ協奏曲第1番ト短調
ピアノ協奏曲第2番ヘ短調
アイナル・ステーン=ノックレベルグ(P)
テリエ・ミケルセン(指)トロンヘイムSO
ノックレベルグによるトマス・デューケ・アクラン・テレフセン(1823-1874)のピアノ協奏曲。トマス・テレフセンはトロンハイム生まれの作曲家兼ピアニスト。ショパンとも交流があり、フランスに渡った後、多彩な才能を発揮しパリの音楽界に地位を築きました。テリエ・ミケルセンはノルウェー生まれの指揮者。ロシア、ウクライナなど旧ソ連圏を中心に活動し、ペール・ヴォレスタードの伴奏をしたグリーグ歌曲集(PSC-1076)やグリーグの交響曲(PSC-1091)など、Simaxにいくつかのアルバムを録音しています。ノックレベルグは、ノルウェーのピアノ音楽を広めることに積極的に取り組み、活動を続けているピアニスト。トマス・テレフセンの作品の美しさを最も引き出すことが出来、情感溢れる演奏で音楽を盛り上げています。    (Ki)
PSC-1233
スヴェンセン(1840-1911):ビョルンソンの劇のための交響的前奏曲、
 管弦楽のための伝説、
ヨハン・ペーテル・セルメル(1844-1910):フランドルの謝肉祭2、
 交響詩Op.52
ミハイル・ユロフスキー(指)オスロPO

録音:2003年8月2日−29日オスロ・コンサートホール
ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための〈ロマンス〉が現在も各地の室内オーケストラで演奏され、グリーグに次いで国際的な知名度も高いヨハン・スヴェンセン(1840-1911)。スヴェンセンやグリーグと同じく国から作曲家助成金を受けるほど評価され、作品も広く演奏されながら、没後、ほとんどの曲がアーカイヴに閉じこめられてしまったヨハン・ペーテル・セルメル(1844-1910)。ともにライプツィヒで学び、指揮者としても活躍したノルウェーのナショナル・ロマンティシズム時代のふたりの作曲家。ビョルンソンの劇からインスピレーションを得た、戦いと恋の音楽〈シーグル・スレムベ〉。スペインのアランブラ宮殿を舞台に、悪の力からの救いを求めキリスト教に改宗したムーアの王女ゾラハイダの伝説。ベルリオーズの〈ローマの謝肉祭〉に触発されて作曲にとりかかり、フランドル地方のカリヨンの旋律も素材にした〈フランドルの謝肉祭〉。人類のためにゼウスの火を盗んだため過酷な罰を受け、ヘラクレスに救われるプロメテウスの神話。〈ゾラハイダ〉をのぞき、これが初録音です。   (Ki)
PSC-1234
ダーヴィド・モンラード・ヨハンセン(1888-1974):ピアノ協奏曲変ホ長調Op.29(1954)
 交響詩「パン」Op.22(1939)
ヨハン・クヴァンダール(1919-1999):ピアノ協奏曲Op.85(1998)
ホーヴァル・ギムセ(P)、
クリスチャン・エッゲン(指)
オーレ・クリスチャン・ルード(指)オスロPO

録音:2005年8月10日-12日、2007年5月15日-16日 オスロ・コンサートホール
ノルウェー音楽の伝統と新しい潮流の融合に成功した、父ダーヴィド・モンラード・ヨハンセン。父から離れたところで芸術表現を評価されることを望み、父方の姓を名乗らなかった息子、ヨハン・クヴァンダール。モンラード・ヨハンセンのピアノ協奏曲はエネルギッシュな音楽が特徴。ピアニストに技巧が求められる作品です。交響詩<パン>は、ノーベル賞作家クヌート・ハムスンの80歳誕生日記念のためにノルウェー放送局から委嘱を受け、作曲されました。題材となったハムスンの小説『パン(Pan)』は、森の小屋に住む元軍人の狩人と、商人の娘の恋の顛末を語り、文明と自然の対立を表現した作品とされます。グリーグ以来のノルウェー音楽に印象主義の色彩を加えた音楽。モンラード・ヨハンセンの国際的にもっともよく知られた作品です。クヴァンダールのピアノ協奏曲は彼の最後の作品。リズミカルな推進力のある最初の楽章は、小さな動機にノルウェー的要素が感じられ、クヴァンダールがゲイル・トヴェイトに学んだことが思い起こされます。簡潔なトッカータで音楽を締めくくることを提案したのは、ホーヴァル・ギムセ。ギムセは初演のソロイストを務めただけでなく、彼の貢献がなければクヴァンダールが作品を完成させることはできなかったと言われています。クリスチャン・エッゲンとオーレ・クリスチャン・ルードがオスロ・フィルハーモニックを指揮。20世紀ノルウェーを代表する父子作曲家の作品をジェフ・マイルズが豊かで鮮やかな音に捉えています。  (Ki)
PSC-1236
カタリヌス・エリング(1858-1942):歌曲集
歌曲集「ハウグトゥッサ」Op.52、
歌曲集「ハウグトゥッサ」Op.60
ビョルンソンの『ある日』による3つの歌Op.53〜冬の歌「冬に抱かれて夏は眠る」、
アルバムOp.12
アン=ヘレン・モーン(S)
グニッラ・シュスマン(P)

録音:2008年9月22日-26日 ヤール教会(ベールム、ノルウェー)
カタリニヌス・エリングはオスロ生まれ。ライプツィヒとベルリンに留学し、作曲家、そして音楽理論の教師として活躍しました。ノルウェー各地をまわって彼が採譜、編曲した民謡は約1400曲にのぼり、その仕事は、リンデマンの『古いまた新しいノルウェーの山のメロディ』に匹敵する偉業とみなされています。シューベルト、メンデルスゾーン、シューマン、ブラームスらのロマンティックな語法にならった、伝統的な作曲のスタイル。2曲の交響曲、管弦楽曲、室内楽曲、約200曲の歌曲、合唱曲、ピアノ小品、オペラ「タラス・ブーリバ」などを残しました。エリングと、かつて彼のベルリン留学を支援したグリーグは、ほぼ同じころ、『ハウグトゥッサ』による歌曲集の作曲に取りかかりました。それぞれのプロジェクトのことを知らないまま、グリーグは14曲を書き、うち8曲を「山の娘」の邦題で知られる「ハウグトゥッサ」作品67として発表、エリングの書いた12曲は作品52と作品60の2つの歌曲集にまとめられました。抒情を漂わせつつ劇性を高めていくグリーグの曲集、抒情的で詩的なエリングの曲集。ふたりの音楽の特徴と味わいがそのまま作品に反映しています。アン=ヘレン・モーンは、ノルウェーのモルデ生まれ。グリーグ・アカデミーと王立デンマーク・オペラ・アカデミーで学び、オラトリオと歌曲、オペラのステージに活躍しています。共演のピアニスト、グニッラ・シュスマンもソロと室内楽の奏者として国際的に活躍しています。スクリャービンとラフマニノフのソナタを弾いた「Tocka(憧れ)」(NMA4)と、ソプラノのクリンゲルボルンと共演したノルウェー音楽黄金時代の歌曲集「ロマンス(Romanser)」(NMA6)が各地のメディアから賞賛されました。 (Ki)
PSC-1238
ノルウェー歌曲選集〜エヴェ・サーシュ・ナンセンへの捧げ物
アガーテ・バッケル・グロンダール(1847-1907):歌曲集「海辺の歌」作品17より「琥珀」「夜更けて」、
歌曲集「10の詩」Op.31〜「ヴァルプルギスの夜」「鳥が鋭く鳴いた」、
歌曲集「子供の春の日」Op.42〜「夕暮れに」、
歌曲集「母さんが歌う」Op.52〜「蝶々を追って」「かささぎ」、
歌曲集「5つの花飾り模様」Op.23「菩提樹」「りんごの花」「白と青のアネモネ」「睡蓮」「すみれ」、
ハルフダン・シェルルフ(1815-1868):「お前が道を知ってさえいたなら」(1852)、「魅惑の調べ」(1854)、
歌曲集「ビョルンスチェーネ・ビョルンソンの5つの歌」Op.14〜「夕べの想い」「まどろみ」「秘めし愛」「湖畔にて」「どうすればいいだろう」「歌っておくれ、愛しいナイチンゲールよ」(1851)「夕べの想い<静かで明るい日が>」(1861)、
歌曲集「8つのノルウェーの歌」Op.6〜「シュンノヴェの歌」「イングリーの歌」「ヴェネヴィル」「高い山を越え」、
リカルド・ノルドローク(1842-1866):「木は芽吹き葉をつけ」音楽「日がな一日、若者は森をさすらい」
イーサ・カタリーナ・ゲーリケ(S)
クリスチャン・イーレ・ハドラン(P)

録音:2008年5月2日-4日 プールホーグダ(オスロ郊外、リサーケル)
フラム号に乗って北極を探険し、外交官そしてヒューマニストとして尊敬され、ノーベル平和賞を受賞した科学者フリチョフ・ナンセンの妻エヴァ・サーシュ・ナンセン。彼女は、クリスチャニア大学の動物学教授ミケール・サーシュの子に生まれ、ベルリンに留学してオペラを学んだ後、歌手として活躍しました。エドヴァルド・グリーグとも親交があり、アルネ・ガルボルグの詩による歌曲集「ハウグトゥッサ」は1899年、彼女が歌って初演しました。初演の歌を聴いたガルボルグはすぐさまグリーグに宛てて熱狂的な手紙を書き送ったといわれます。イーサ・カタリーナ・ゲーリケとクリスチャン・イーレ・ハドランのふたりがエヴァ・サーシュを偲ぶこのアルバム。彼女のレパートリーから、グリーグの親友リカルド・ノルドローク、ハルフダン・シェルルフ、アガーテ・バッケル・グロンダールの歌曲が歌われています。エヴァ・ナンセンの音楽の夕べを再現するため、オスロ郊外のリサーケルにあり、フリチョフ・ナンセン研究所になったナンセン夫妻の家プールホーグダで録音が行われました。 (Ki)

PSC-1239(4CD)
トマス・D・A・テレフセン(1823-1874):ピアノ・ソロのための作品全集
[CD1]
4つのマズルカOp.1/夜想曲へ長調Op.2/4つのマズルカOp.3/3つの華麗なるワルツOp.5/タランテラ変ホ長調Op.6/悲歌Op.7/フルドラの踊りOp.9/アダージョとロンドロ短調Op.10/夜想曲第2番ホ長調Op.11/創作主題と幻想曲変ロ短調Op.12
[CD2]
ソナタハ短調Op.13/6つのマズルカOp.14/アルバムのページOp.16/夜想曲第3番変ロ長調Op.17/大ポロネーズ嬰ハ長調Op.18/アレグレットOp.20/トッカータヘ長調Op.22/小さな物ごいホ短調Op.23/大マズルカ変ロ長調作品24/大練習曲ホ長調Op.25
[CD3]
花嫁の歌ニ長調Op.26/ワルツ変ニ長調Op.27/バラードハ短調Op.28/凱旋行進曲変ホ長調Op.29/大ワルツへ
長調Op.30-1/大ワルツヘ短調Op.30-2/マズルカイ長調Op.33/夢の向こうへ変イ長調Op.34/カプリッチョ・アパッショナートロ短調Op.36/即興曲ト長調Op.38/夜想曲第4番変ト長調Op.39/ヴァルハラの祭りOp.40/スコットランドの旋律嬰ハ短調Op.42/6度の練習曲ホ長調Op.43/エリザベス女王のパヴァーヌ嬰ハ短調Op.44
[CD4]
手稿譜の作品(モデラート/コラール「鐘たちよ、今鳴っている」による変奏曲ト長調/前奏曲ト長調/レント-アレグロ・モデラート-テンポ・プリモ)
21のフゲッタ、ヴァーセット、カンタービレの小品(フゲッタ第1番ハ長調/フゲッタ第2番ハ長調/フゲッタ第3番ハ長調/フゲッタ第4番イ短調/フゲッタ第5番イ短調/フゲッタ第6番イ短調/フゲッタ第7番イ短調/ヴァーセットト短調/フゲッタ第8番ト短調/カンタービレト短調/フゲッタ第9番ト長調/フゲッタ第10番ト長調/フゲッタ第11番ト長調/カンタービレハ長調/カンタービレニ長調/フゲッタ第12番Dドリアン/間奏曲Dドリアン/フゲッタ第13番Dドリアン/ヴァーセットニ短調/フゲッタ第14番ニ短調/フゲッタ第15番ホ短調/フーガへの前奏曲/イ短調変奏曲/ワルツイ短調/アダージョ/前奏曲ト短調/前奏曲アンダンティーノホ短調ミクソリディアンd/前奏曲ト長調/前奏曲ニ長調/前奏曲Eフリジアン フーガDドリアン/前奏曲ト長調/アダージョニ短調(アラ・ブレーヴェ)/前奏曲ト長調/間奏曲ハ長調/コラール「イエスよ、わたしの思考をお導きください」による変奏曲ト長調/前奏曲「イエスの御名に」ト短調)
アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)
[スタインウェイ(CD1-3)、
エラール・グランドピアノ(1853年ロンドン)(CD4)]

録音:2009年3月、5月、7月ソフィエンベルグ教会(オスロ)(CD1-3)、10月25日、31日ノルウェー音楽大学リンデマンホール(オスロ)(CD4)
制作・録音:エーリク・ガルド・アムンセン
テレフセンのピアノ・ソロ作品全集。テレフセンがピアノのために書いた曲の最良の作品群とされる16曲のマズルカ、第1曲が、ポーランドの舞曲でありながらノルウェーの舞曲スプリンガルの要素をもつ《4つのマズルカ》(作品1)から、《エリザベス女王のパヴァーヌ》(作品44)までの作品と、未出版の習作と宗教的な小品が集成されています。アイナル・ステーン=ノクレベルグ(1944-)が、2曲のピアノ協奏曲(PSC1232)と室内楽作品集(PSC1226)につづき、テレフセンの音楽と向かい合います。「ピアノ作品の全集を録音するためには、多くのことを学び直さねばならなかった」と、彼は、ブックレットに寄稿した「ひとつの文化遺産」に書いています。テレフセンが生徒のレッスンのために作曲した、技術的にも音楽的にも高度な内容の6曲のワルツ。フィールドとショパンの作品をモデルとした、フランスの趣をもった4曲の夜想曲。リストの音楽を聴いて作曲した《大ポロネーズ》。ヨーロッパのピアノ音楽の伝統に沿った作品が多いなかで、《花嫁の歌》、《ヴァルハラの祭り》、山で人を誘惑する美女の《フルドラの踊り》は、ノルウェーの旋律にもとづいて書かれました。スヴェンセンの《ノルウェー芸術家のカーニバル》と同じように、パリに住むノルウェー人芸術家が毎年祝うカーニバルのために作曲されたと考えられています。あの1842年ジョルジュ・サンドは、「フランス語の知識もなく、無一文に近い状態で、ただ自分の芸術とショパンへの熱狂だけを武器にノルウェーを旅立った、その勇ましい一面をしっかりと見た」と言い、テレフセンをショパンに紹介。その後テレフセンは、彼の才能を見抜いたショパンにレッスンを受けることとなりました。ショパンが他界した後テレフセンはランベール・ホテルでリサイタルを行い、人前に姿を見せることの少ないジョルジュ・サンドの見守るなか、成功を収め、パリの音楽界にデビューを果たします。貴族と富豪とその子弟をのぞき、ショパンの唯一の弟子とされるテレフセンは、ピアニスト、作曲家として活躍し、1874年10月6日、51歳でパリに病没。その遺志により、彼の出版された作品はオスロとトロンハイムの音楽図書館に寄贈されました。このアルバムの録音は、ステーン=ノクレベルグが愛妻を亡くした後の2009年、オスロで行われました。ソフィエンベルグ教会のセッションではスタインウェイ・ピアノ、ノルウェー音楽大学のリンデマンホールの録音では、テレフセン気に入りエラールのグランドピアノが使われています。SimaxClassicsを統括するエーリク・ガルド・アムンセンが制作、録音、編集を担当。ピアニスト、ステーン=ノクレベルグの意志をピアノのリアルな音像に示す、「録音芸術」です。 (Ki)
PSC-1240
シベリウス:7つの歌Op.13 7つの歌Op.17から、
6つの歌Op.36、5つの歌Op.37、6つの歌Op.50から、
J・L・ルーネベリの詩による6つの歌Op.90から
ランディ・ステーネ(Ms)、
ホーヴァル・ギムセ(P)
ランディ・ステーネは1993 年に《薔薇の騎士》でパリ・シャトレー歌劇場にデビュー後、ザルツブルグ音楽祭、メトロポリタン歌劇場でも活躍。ハイティンク、エッシェンバッハ、ティーレマン、ブーレーズといった巨匠たちとの共演も数多い。
PSC-1241(2CD)
クヌート・ニューステット(b.1915):交響曲「ヨハネの黙示録」 モナ・ユールスルード(S)、
ジェイムズ・ギルクリスト(T)、
アリル・レンメルハイト(指)オスロPO・cho
PSC-1243
バッハ:フーガの技法 テリエ・ヴィンゲ(Org)
※コングスベルグ教会のグローゲル・オルガン(1765年)
録音:2004年
コンサート・オルガニストとして活動するテリエ・ヴィンゲがノルウェー国内のさまざまなオルガンを紹介するシリーズ。第1集(PSC-1242)では、Simaxの優秀な録音技術が、深い表現に貢献していました。第2作は、歴史的建造物でもあるコングスベルグ教会に残る1765年建立のグリーゲル・オルガンによるバッハの〈フーガの技法〉です。  (Ki)
PSC-1244
ノルウェーのオルガン第3集〜Organum Norvegica
マルセル・デュプレ(1886-1971):3つの前奏曲とフーガOp.7
オルガン交響曲第2番Op.26
ヴィエルヌ(1870-1937):組曲第1番Op.51
テリエ・ヴィンゲ(Org)
[シーエン教会のヨルゲンセン・オルガン(1894年、1936年、1954年)]

録音:2006年3月10日-13日 シーエン教会(シーエン、テレマルク)
ノルウェーの歴史的オルガンを紹介するシリーズの第3作。シリーズを任されたテリエ・ヴィンゲが、劇作家ヘンリク・イプセンの生まれたテレマルクの町、シーエンの教会に設置されたヨルゲンセン・オルガンを弾いています。この楽器は、シーエン教会が建立になった1894年、クリスチャニア(現オスロ)のオルセン&ヨルゲンセンが製作。この最初のオルガンは、ストップ数31、2段鍵盤とペダルの大きさ。1936年、ヨルゲンセンによる拡張工事が行われ、3段目の鍵盤が追加されました。1954年に再改装。70のストップと4段の鍵盤をもつ現在の楽器ができあがりました。このアルバムで演奏されるのは、ともにシャルル=マリー・ヴィドールに学び、友人からライバル関係になったふたりのオルガニスト、ルイ・ヴィエルヌとマルセル・デュプレの作品。「1870年から1940年、フランスにおけるオルガンの黄金時代」(テリエ・ヴィンゲ)にオルガンをコンサート楽器として発展させた功績で知られます。ヴィエルヌが1927年のアメリカ・ツアーで演奏した「組曲第1番」は、前奏曲、アンダンティーノ、カプリース、間奏曲、レクイエム・エテルナム、結婚行進曲の5つの部分に分かれます。デュプレの「3つの前奏曲とフーガ」のうちト短調の作品は、彼の書いたもっとも人気のあるオルガン曲のひとつ。オルガン交響曲第2番は、前奏曲、間奏曲、トッカータの3つ楽章からなり、新しい音楽語法により書かれています。アルバムの制作と録音をジェフ・マイルズが担当。  (Ki)
PSC-1245
ノルウェーのオルガン第4集
アウグスト・ゴトフリート・リッター(1811-1885):ソナタ第3番イ短調Op.23
シューマン:バッハの名による6つのフーガOp.60
レーガー:コラール「われらが神はかたき砦」による幻想曲Op.27
テリエ・ヴィンゲ(Org)
[ブランゲーネス教会(ドランメン)のカシュテン・ルン・オルガン(1998年)]

録音:2009年9月7日-10日 ブランゲーネス教会(ドランメン、ノルウェー)
[制作:ジェフ・マイルズ、テリエ・ヴィンゲ、録音:ジェフ・マイルズ]
テリエ・ヴィンゲ(1950-)はノルウェーのオルガニスト。ルードヴィーグ・ニルセン、アーリル・サンヴォル、プラハのイジー・ラインベルガー、パリのガストン・リテーズに学び、バロックから現代の音楽をレパートリーに、ノルウェー音楽アカデミーで教えながらソロイストとして活躍しています。テリエ・ヴィンゲが、様式と時代の異なる楽器を選び、それぞれの時代と伝統を代表するオルガン作品を弾く【ノルウェーのオルガン・シリーズ】。第4集の楽器は、オスロからベルゲンに向かう途中にある都市、ドランメンのブランゲーネス教会のカシュテン・ルン・オルガンです。ライプツィヒ留学から帰国した作曲家のアイヴィン・アルネスが、クリスチャニアに移るまでの間オルガニストを務めたこの教会に最初にオルガンが設置されたのは1872年でした。製作したのは、北ドイツ出身、ノルウェーに工房をもったクラウス・イェンセンです。1930年、このオルガンは9つのストップを再使用して改築され、その後1998年にカシュテン・ルンが新しい楽器を製作しました。イェンセンの手になるネオゴシック様式のファサードは今も残されています。デュプレとヴィエルネの曲を弾いた第3集(PSC1244)は、ディアパゾン誌2009年11月号のDiapasond'Orに選ばれ、ポール・ド・ルイが「ブルーノ・ワルターのブラームス、あるいはギーゼキングのドビュッシーを初めて聴いた時と同じように魅了され、啓示のような感覚を覚えた。まさに完璧な演奏、理想のエレガンス、この時代にふたたび聴けるとは思ってもみなかった音楽に出会うとは、なんという驚きだろう」と評しました。19世紀ドイツのオルガン曲を弾いたこの第4集でもヴィンゲは、作品の生まれた時をしのばせる瑞々しい音楽を聴かせます。教会音楽家として40年近くを過ごしたマグデブルクをオルガン音楽と宗教音楽の中心地に変えたとされるアウグスト・ゴトフリート・リッターが、彼の演奏を讃えたフェレンツ・リストに献呈した、技巧の求められる、壮大な作品、ソナタ第3番。1845年の春、自宅のピアノにペダルボードを取り付けたシューマンが、その楽器のために作曲し、みずからもっとも重要な作品と考えたと言われる《バッハの名による6つのフーガ》。ハインリヒ・ライマンの「暁の星のいと美しきかな」に基づくコラール幻想曲からインスピレーションを授かりレーガーが作曲、ライマンの生徒のカール・シュトラウベが初演した《コラール「われらが神はかたき砦」による幻想曲》。テリエ・ヴィンゲがすばらしいテクニックとセンスを身につけた音楽家だということがわかります。第2集(PSC1243)と第3集につづきジェフ・マイルズが録音を担当しました。 (Ki)
PSC-1246
イサイ・ドブロウエン(1891-1953):ピアノ協奏曲Op.20、
青春ソナタOp.5b、
ソナタ・スカツカOp.5a、ソナタ第2番Op.10
ヨルン・フォスハイム(P)、
アレクサンドル・ドミトリエフ(指)
サンクトペテルブルク・フィルハーモニア・アカデミーO
シュナーベルらの伴奏指揮者として知られるドブロウェンは、モスクワ音楽院入学後、でタネーエフのもとで作曲も学んでいます。ピアノ協奏曲は、ラフマニノフ風の甘美さとダイナミズム溢れる作品です。
PSC-1247
ヴィヴァルディ/テリエ・トンネセン(1955-)補筆:ヴァイオリン協奏曲集「四季」 テリエ・トンネセン(Vn)、ノルウェーCO
新しいカデンツァ、サンプリングとエレクトロニクス処理、打楽器とハーディ・ガーディとバグパイプの追加…ノルウェー室内管弦楽団とリーダーのテリエ・トンネセンがオスロの教会で行い、満員の聴衆を沸かせたコンサートがライヴ録音されました。17世紀と21世紀をタイムトラベルする「四季」!  (Ki)
PSC-1249
ツェムリンスキー、シュルホフ:管弦楽をともなう歌曲集
ツェムリンスキー:メーテルランクの詩による6つの歌Op.13
シュルホフ:アルトと管弦楽のための交響曲〈人間性〉Op.28(テオドル・ドイプラーの5 つの詩)
 メッツォソプラノと管弦楽のための交響曲〈風景〉Op.26(ヨハンネス・テオドル・クーレマンの5つの詩)
ランディ・ステーネ(Ms)
ムハーイ・タン(指)トロンハイムSO
ブラームスに認められ、シェーンベルクの師としても名を残す後期ロマンティシズムの作曲家、ツェムリンスキー。ヒンデミットや ヴァイルと並び称されながら、ナチスにより追放されたユダヤ系ドイツ人シュルホフ。20世紀も終わろうかという時期に再び日の目を 見たふたりの作曲家の歌曲集を、ノルウェーのメッツォソプラノ歌手、ランディ・ステーネが歌います。1993年パリのシャトレ座、〈ば らの騎士〉のオクタヴィアンを歌ってセンセーショナルな国際デビュー。パリのバスティーユ、コヴェントガーデン、メトロポリタン・ オペラ、デンマーク王立オペラ、ザルツブルク音楽祭、エディンバラ音楽祭をはじめとするオペラのステージに立ち、人気を集めてい ます。 (Ki)
PSC-1250
ドビュッシー:ピアノ作品全集第1集
 映像、版画、3つのピアノの小品、
 映像第1巻、映像第2巻
ホーコン・アウストボー(P)
スクリャービンのソナタ等をSIMAXに録音しているノルウェーのピアニスト、アウストボーによるドビュッシーのピアノ作品全集第1弾。
PSC-1251(2CD)
ドビュッシー:前奏曲集(全2巻)、
練習曲集第1集、子供の領分、
小品(1905年−1917年)
ホーコン・アウストボー(P)
2004年にリリースされたアウストボー(1948-)のドビュッシー第1集(PSC-1250)は、欧米の批評家と聴衆の間で評判になりました。曲の構造と響きを適確に呈示した、知的でセンスにみちた演奏。第2集では、〈前奏曲集〉を初めとするドビュッシーの代表作とともに、1905年から1917年にかけて作曲された小品を演奏しています。〈石炭の火に照らされる夕べ〉は、これが初録音。パリが厳しい寒さに襲われた1917年、ドビュッシーが石炭の代金がわりに作曲し、2001年になって楽譜が発表された作品です。《沈める寺》は、作曲者自身がピアノロールに残した演奏によるテンポ変化を反映させた録音が、別バージョンとして収録されています。  (Ki)
PSC-1252
ダブルベースのための作品集
ピアソラ(ダン・ステュッフェ編曲)、
ヨン・ペルセン(b.1941)、ジャチント・シェルシ(1905-1988)、
テッポ・ハウタ=アホ(b.1941)、
ギスレ・クヴェルンドク(b.1967)、
クセナキス(1922-2001)、ポール・ラムジエ(b.1937)、
エウセビウス再訪(シューマン回想)の作品
ダン・ステュッフェ(Cb)、
アンネ・ヴェーディング(Fl)、
オイスタイン・ビルケラン(Vc)、
ゴンサロ・モレーノ(P)
PSC-1255
ペーア・ネアゴー:(1932−):易経、
マグヌス・
リンドベリ:メタル・ワーク(打楽器とアコーディオンのための) 、
マーク・アダリー (1960−):メカニックスI
アイリーク・ラウデ (打楽器)
フローデ・ハルトリ (アコーディオン)
ラウデはノルウェーを中心とした北欧諸国、ヨーロッパ、アメリカで活躍するソリスト。  (Ki)
PSC-1256(2CD)
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲全集 グリーグ三重奏団
グリーグ三重奏団は世界各地での演奏活動やコンクールの受賞歴を持つ団体。2004年からはノルウェー、スタヴァンゲルで行われる国際室内楽フェスティヴァルの音楽監督に就任。 
PSC-1257(1SACD)
ストーレ・クライベルグ(b.1958):ナチ迫害の犠牲者のためのレクイエム(2002rev.2004) ノエミ・キッス(S)、キャスリーン・キング(A)、
クリスチャン・ヒルス(Br)、
マイケル・マッカーシー(指)
ワシントン・ナショナル・カテドラルCO、cho

録音:2004年6月 ワシントン・ナショナル・カテドラル
ナチス迫害による犠牲者のための《レクイエム》は第2次世界大戦でナチスドイツの迫害にあったノルウェーの犠牲者やユダヤ人を追悼するためにノルウェー・トロンハイムのニダロス大聖堂がクライベルクに委嘱し作曲された作品。曲は難解なものではなく、神秘的で厳粛な雰囲気をもっています。
PSC-1258
クレメンティ:ピアノのためのソナタとソナティナ
ピアノ・ソナタ 変ロ長調/ト短調/ヘ短調、ピアノのためのソナティナ第1番/第3番/第4番/第6番
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ) 
※グマン&クレメンティのコピー楽器]
皇帝ヨーゼフ二世の宮廷でモーツァルトと音楽による“決闘”をしたことで知られるピアノの名手、クレメンティがピアノのために 書いたソナタとソナティナ集。優雅、ドラマティックな作品を演奏するリヴ・グラーセル(1935-)はノルウェーの女性ピアニスト。ロ ベルト・リフリング、ヴラド・ペルルミュテール、レフ・オボーリン、イローナ・カボス、ヴィルヘルム・ケンプ、パウル・バドゥー ラ=スコダ。錚々たるピアニストたちに師事してきました。コーネル大学ではマルコム・ビルソンの下でフォルテピアノの演奏を研究。 欧米で高く評価されたモーツァルトのピアノソナタ全曲録音(SIMAX)に、その成果が反映されています。グラーセルが弾いているのは、 クレメンティの工房で製作された楽器のコピー。マルコム・ビルソン所有のこの楽器をグレン・グールド・スタジオに持ち込んで録音 が行われました。 (Ki)
PSC-1259(2CD)
ブラームス:クラリネット五重奏曲、
クラリネット三重奏曲、クラリネットソナタ第1番、
クラリネットソナタ第2番
ハンス・クリスチャン・ブレイン(Cl)、
ホーヴァル・ギムセ(P)、
ビョルグ・ヴェルネス(Vc)、
アトレ・スポンベルグ(Vn)、
ペール・クリスチャン・スカルスタード(Vn)
ハンス・クリスチャン・ブレイン(1948-)は、オスロ・フィルハーモニック管弦楽団を経て、現在、ノルウェー国立音楽アカデミーの教授を務めているクラリネット奏者。ソロイストとしての活動も行う彼を中心に、名前を見るだけでため息の出そうなミュージシャンが集まりました。ホーヴァル・ギムセ(1966-)はノルウェーを代表するピアニスト。ヴェルターヴォ弦楽四重奏団のビョルグ・ヴェルネス、オスロ弦楽四重奏団のペール・クリスチャン・スカルスタード。アトレ・スポンベルグは、ノルウェー放送管弦楽団のコンサートマスター。トルルス・モルクが録音したグリーグの弦楽四重奏曲にも参加しています。ノラ・タクスダールとアネ・ブリット・セーヴィーグ・オールダールは、オスロ・フィルハーモニックの首席奏者。こうしたメンバーで日常的に室内楽を楽しんでいることは、ノルウェー文化の深さと豊かさの表れでしょう。
PSC-1261X
(1SACD)
オーレ・ブル作品集
オーレ・ブル(1810-1880):ヴァイオリンと管弦楽のための作品集
夜想曲Op.2
セーテルの娘の日曜日(ヨハン・スヴェンセン編)
セーテル訪問
アダージョ・レリジョーゾ
「ポラッカ・ゲッリエラ」〜ハーラル・ハイデ、アルヴェ・テレフセン編)
アダージョ・ソステヌート
アジアーコ・クバーノ〜大行進曲(ラグナル・セーデルリン編)
カンタービレ・ドロローゾとロンド・ジョコーゾ
孤独の時に(ヨハン・ハルヴォシェン編)
グリーグ:「十字軍兵士シーグル」〜力くらべの場で
◆オーレ・ブル:ヴ゙ァイオリンとピアノのための作品集
アジアーコ・クバーノ〜アンダンテ・マエストーゾ、
シーグリの歌、舟歌(ウーラ・リンゲ編)
スコットランド幻想曲
アンダンテ・カンタービレ(アルヴィド・オールスネス編)
カンタービレ、孤独の時に
アイヴィン・オードラン(指)トロンハイムSO、
アルヴェ・テレフセン(Vn)、
ホーヴァル・ギムセ(P)
伝説と謎につつまれたヴィルトゥオーゾ、オーレ・ブル(1810-1880)。ノルウェーに生まれ、国際的に活躍したブルは、グリーグ、スヴェンセン、ビョルンソン、ヴィンニェ、イプセンら、ノルウェーの芸術家たちのモデルとなりました。しかし、民謡を素材とする〈セーテルの娘の日曜日〉や、ハルヴォルセンによる編曲が知られる〈孤独の時に(メランコリー)〉など一部の作品をのぞき、ブルが書いた多くの曲は忘れられてしまっています。「オーレ・ブルのヴァイオリン曲を網羅するアルバムを録音したい」。ノルウェーを代表するヴァイオリニスト、アルヴェ・テレフセン(1936-)の温めていた企画が、ノルウェー独立100年を記念するSimaxのアルバムにより実現しました。シベリウス・アカデミーでヨルマ・パヌラに師事したアイヴィン・オードラン(1956-)が指揮するトロンハイム交響楽団と、メ伝統的スタイルではノルウェー最高モとテレフセンが讃えるホーヴァル・ギムセ(1966-)が共演しています。  (Ki)
PSC-1263(1SACD)
ジョージ・クラム:マクロコスモス第1巻&第2巻 エレン・ウゲルヴィーク(P)

録音:2007年5月18日-21日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
アンプリファイドピアノのための黄道十二宮にちなむ12の幻想小品の副題をもつジョージ・クラム「マクロコスモス」2巻。ピアノの弦を直接指ではじく、たたく。ピアノの内部奏法が使われる作品です。楽譜も十字架、円、螺旋などの形をとなっており、通常の五線譜からは想像出来ないスケールと精度を兼ね備えているのも大きな特徴。24曲それぞれに題名とともに、黄道十二宮の距星の名と、その星座に生まれた友人、知人、家族のイニシャルがつけられています。エレン・ウゲルヴィークはノルウェー生まれ。ベルゲンのグリーグ・アカデミーでアイナル・ロッティンゲン、アムステルダムでホーコン・アウストボー、ライプツィヒでシュテフェン・シュライアマッハーに学びました。ノルウェーのロルフ・ヴァリーン、アスビョルン・ショートフン、クヌート・ヴォーゲ、オランダのルイ・アンドリーセン、日本の藤倉大、高野真理、そしてクラム。各国の作曲家と共同作業を行ってきました。音楽センスと技術をもったピアニスト。北欧の感じられるピアノの音。 (Ki)
PSC-1264
北欧の春〜弦楽オーケストラのための北欧の音楽
グリーグ:組曲「ホルベアの時代から」
アッテルベリ:組曲第3番 嬰ハ短調 Op.19-1(ヴァイオリン、ヴィオラと弦楽オーケストラのための)
スヴェンセン:ロマンス.ト長調 Op.26 (ヴァイオリンと管弦楽のための)
ニールセン:小組曲 FS6 Op.1 (弦楽のための)
ブレイン:セレナード(1947) (ヴィオラと管弦楽のための)
シベリウス:悲しいワルツ
ノルウェーCO
テリエ・トンネセン(Vn、リーダー)
ラーシュ・アネシュ・トムテル(Va)

録音:2012年10月1日-5日、2013年2月26日 ロンメダーレン教会 (ベールム、ノルウェー)
ノルウェー室内Oとトンネセンの最新アルバム『北欧の春』。ノルウェー室内O (NCO) が創設されたのは1977年。オスロ・フィルハーモニッ クのメンバーをはじめノルウェーの優れたプレーヤーが集まった非常設のこのプロジェクト・オーケストラは、アイオナ・ブラウンやライフ・ウーヴェ・ア ンスネスら歴代の芸術監督とリーダーとともに経験を積み、35年を経た今、ノルウェーと北欧、そして世界のクラシカル音楽シーンを彩る室内O のひとつに成長しました。現在の芸術監督は、ノルウェーを代表するヴァイオリニストのひとり、オスロ・フィルハーモニックのコンサートマスターを務め るテリエ・トンネセンです。1972年にデビューした後、1977年に初めてこの室内オーケストラの芸術監督に指名されました。 アルバム最初のグリーグの組曲《ホルベアの時代から》は、彼らが1979年に録音した最初の演奏が今もひとつのスタンダードとされる作品です。スウェー デンのアッテルベリの代表作に挙げられる組曲第3番、スヴェンセンの優美な《ロマンス》、「交響曲作家」カール・ニルセンがチャーミングな表情を見せ る《小組曲》、シベリウスの《悲しいワルツ》。これら世界各地の弦楽オーケストラのスタンダード・レパートリーとなった、「われわれの知る最良の北欧の 弦楽作品」 (トンネセン) に、エドヴァルド・ブレインの書いたメロディックでメランコリックな気分の《セレナード》が合わせて演奏されます。エドヴァルド・ ブレインは、オルガニスト、音楽教師、指揮者、作曲家としてクリスチャンサンの音楽活動に貢献し、みずから収集した地域の民謡を出版したことでも知 られます。彼の子が、有名な管弦楽曲《外海へむけて》を作曲したエドヴァルド・フリフレート・ブレインです。この《セレナード》とアッテルベリの曲には、 現代を代表するヴィオラ奏者のひとり、ラーシュ・アネシュ・トムテルが参加しました。録音セッションが行われたのはベールムのロンメダーレン教会。ベ テラン・エンジニアのアルネ・アクセルベルグが録音を担当しています。 (Ki)
PSC-1265(1SACD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏第13番Op.130、
大フーガOp.133
ヴェルターヴォ・カルテット【オイヴォール・ヴォッレ(Vn)、ベーリット・カルダス(Vn)、ヘンニンゲ・ランドース(Va)、ビョルグ・ルイス(Vc)】

録音:2008年6月16-20日ソフィエンベルグ教会(オスロ
1984年に結成されたノルウェーの女性4人によるヴェルターヴォ・カルテットは2009年11月に結成25周年を迎えました。現在は全員が母となり、子育てと演奏活動を両立させ、意欲的にコンサート、音楽教育などを行っています。また幅広いレパートリーを持ち、母国ノルウェーの作曲家の作品も積極的にも取り組んでいます。CDでは、SIMAXレーベルからリリースされたニールセン、シューマン、ブラームス、グリーグ、ドビュッシーなどがあり、いずれも各音楽誌で高い評価を受けています。今回結成25周年を記念して録音されたのは、ヴェルターヴォ初のベートーヴェン。ベートーヴェンの室内楽の中で最高峰と言われる第13番(大フーガ付き)。彼女たちの確かな構成力、伸びやかに歌い上げる美しい音色、そして緻密なアンサンブルはカルテットの醍醐味を感じさせる演奏です。

PSC-1266
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ト短調 Op.63
グーロ・クレーヴェン・ハーゲン(Vn)
ビャッテ・エンゲセット(指)
オスロ・PO

録音:オスロ・コンサートホール
グーロ・クレーヴェン・ハーゲン(1994?)は、ノルウェーの新しい世代の楽家のひとり。プロフェッショナルの道を歩み始めたヴァイオリニストたちのアルバム『9 人のヴァイオリニストのための9つのソロ曲』(Aurora ACD5067)にも起用され、グレン=エーリク・ハウグランの《自分が自分の味方をしないで、誰が味方 をするだろう》を弾きました。ノルウェー民俗音楽の故郷として知られるハリングダールとグーブランスダールの間に位置するヴァルドレスに生まれ、2001年に オスロのバラット・ドゥーエ音楽学校に入学、2012年の秋からベルリンのハンス・アイスラー音楽大学のアンティエ・ヴァイトハースの下で学んでいます。17 歳の時、ユッカ=ペッカ・サラステの指揮するオスロ・フィルハーモニックの2010/2011年のシーズンにチャイコフスキーの協奏曲を弾いてコンサート・デビュー。 内省と直感の感じられる音楽作りと輝かしい音色がオスロのコンサートホールの聴衆を熱狂させ、翌シーズン、フィルハーモニックが行ったツアーに帯同していま す。2010年ノルウェー・ソリスト賞、2013年スタトイル賞を受賞。彼女の弾くヴァイオリンは、デクストラ・ムジカから貸与された「ベルゴンツィ」ヴァイオリン。 フリッツ・クライスラーの弾いた楽器です。 この録音は、グーロの初めての協奏曲アルバム。ブルッフが1868年に完成させ、彼の代表作とも言われる協奏曲第1番。プロコフィエフの円熟したスタイルを 反映した、抒情的、直截的な音楽の第2番の協奏曲。彼女の「心」が一番親しみを感じるという2曲が選ばれています。 ビャッテ・エンゲセット(1958?)指揮オスロ・フィルハーモニックの公演。エンゲセットは、バラット・ドゥーエ音楽学校で教えるヴァイオリニスト、ヘンニング・ クラッゲルードが信頼を置く指揮者のひとりです。 (Ki)
PSC-1268
フルートとギターのための作品集
ノエル・ザーラー(1951-):私たちの間にある空間
ニキータ・コシュキン(1956-):オラトリウム・ラクリメ
エジソン・デニーソフ(1929-1996):フルートとギターのためのソナタ
ロウウェル・リーバマン(1961-):フルートとギターのためのソナタOp.25
グルー・サンヴィーク(Fl) 
スタイン=エーリク・オルセン(G)

録音:2008年2月29日-3月3日、2009年4月10日-12日 ヴァクスダール教会(ホルダラン、ノルウェー)
マルセル・モイーズ、バド・バイヤーに学び、1967年から2005年までベルゲン・フィルハーモニック首席フルート奏者を務めたグルー・サンヴィーク。ベルゲンとオスロで学んだ後、パリでアレクサンドル・ラゴヤのクラスに参加、SimaxRecordsに多くのアルバムを録音したスタイン=エーリク・オルセン。ベルゲン大学グリーグ・アカデミーで教えるふたりが、フルートとギターのためのオリジナル曲ばかりのアルバムを作りました。「木と弦の楽器と金属の楽
器の間にある"空間"を瞑想する愉しみ」の音楽、「私たちの間にある空間」、この録音のための委嘱作です。作曲したノエル・ザーラーは、ピッツバーグのカーネギー・メロン音楽大学の学長。アメリカ作曲家フォーラムの理事も務めています。
ニキータ・コシュキンは、モスクワ音楽院とロシア音楽アカデミーで学び、ギタリスト、音楽教師、作曲家として活動しています。「オラトリウム・ラクリメ(涙のオラトリオ)は、「アヴェ・マリア」「ディエス・イレ」「トゥーバ・ミルム」「クレド」「グローリア」からなる宗教的内容の組曲。サンヴィークとオルセンに献呈された作品です。
ショスタコーヴィチ後のロシア音楽をリードするひとりとみなされるエジソン・デニーソフがエクハルト・ハウプトとモニカ・レーストのために書いた「対話」「ノットゥルノ」「セレナード」の3楽章のソナタ、ニューヨーク生まれの作曲家、指揮者、ピアニスト、ロウウェル・リーバマン(1961-)がポーラ・ロビソンとエリオット・フィスクに捧げた「ノットゥルノ〉と「アレグロ」の2楽章のソナタ。いずれもヴィルトゥオジティと芸術性の共存する作品です。
エンジニアのアルネ・アクセルベルグが、サンヴィークとオルセンとともに制作を担当しています。
PSC-1269
アルネ・ヌールハイム(1932-):Listen(1971)、
ベートーヴェン
:ピアノ・ソナタ第32番、
ヌールハイム
:Listen - Inside Outside(2005)*
アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)

録音:2006年10月14日オスロ大学ホール・ライヴ、(PSC1134)、(PSC1218)#
アルネ・ヌールハイム(1932-)。ノルウェーでもっとも尊敬される作曲家。オスロ王宮の一角にある建物に住んでいます。ピアニス ト、アイナル・ステーン=ノクレベルグ(1944-) はヌールハイムの「Listen」について、「まさに最初の瞬間から、この音楽は私の耳 と内なる自分に訴えかけてきた」。そのステーン=ノクレベルグにヌールハイムからひとつのアイデアが寄せられました。ベートーヴェンのハ短調ソナタと、「Listen」を新しく展開させた音楽を並立させる。ともに素材が複雑に絡み合い、戦いとドラマをもった作品。ス ウェーデンのエレクトロ= アクースティック音楽作曲家マッツ・クレーソンが素材をライヴ・エレクトロニクス処理。彼の手により、 ピアノ曲「Listen」の新しい可能性が明らかになっていきます。このアルバムは、スタジオ録音のソナタ (PSC1218) とオスロ大学ホー ルでライヴ録音された「Listen - Inside Outside」をコンパイルして制作されました。 (Ki)
PSC-1270(2CD)

マーラー:交響曲第1番、第9番 マリス・ヤンソンス(指)オスロPO
PSC-1271
マーラー:交響曲第7番「夜の歌」 マリス・ヤンソンス(指)オスロPO

録音:2000年3月23日-24日 オスロ・コンサートホール(ライヴ)
バイエルン放送響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管と世界の2大オーケストラを率いる現代屈指の巨匠指揮者マリス・ヤンソンス。1979年から2002年まで首席指揮者を務めたオスロ・フィルとのマーラーの交響曲第7番。オスロ・フィルを世界のトップ・レベルのオケへと導いたマリス・ヤンソンス。オケとの長きにわたる信頼関係は独特の音楽的コミュニケーションを作り出しています。特にマーラーのような作品に向かうときは、指揮者とオケが一体となって作品を構築していかなくてはなりません。この第7番は第1番&第9番(PSC.1270)の間に収録されたもの。マーラーの交響曲の中で第7番は謎が多く、その演奏解釈も難解であり指揮者の手腕が問われる作品。マーラーが仕掛けた効果的演出をヤンソンス流に切れ味鋭くグイグイと音楽を推進し、ヤンソンスの中にある強烈な音楽性をまざまざと示しています。 (Ki)
PSC-1273
グスタフ・メルケル(1827-1885):オルガン作品集第1集
5声の幻想曲とフーガ.ハ長調Op.5、
2つの選ばれたコラールとフーガOp.12〜「汝の怒りにてわれを罰するなかれ」、
4手と二重ペダルのためのソナタ.ニ短調Op.30*、
3つの大コラール前奏曲Op.32「今ぞその日は終わりぬ」(第2曲)、
高き天よりわれは来たり(第3曲)、
BACHによるフーガ変ロ長調Op.40、
ソナタ第2番ト短調Op.42、
ソナタ第3番ハ短調Op.80
ハルゲイル・シアーゲル(Org) 
ビョルン・ボイセン(2ndOrg)*

録音:2005年6月22日-26日エルスターベルク、6月27日ドレスデン(ドイツ)
※使用オルガン:ドレスデン大聖堂のGottfried Silbermann/Zacharias Hidebrandt/Johann Daniel Silbermannオルガン(1755年)、
エルスターベルク聖ラウレンティウス町立教会のCarl Gottlieb Jehmlichオルガン(1846年)
PSC-1274
グスタフ・メルケル:オルガン作品集第2集
序奏と二重フーガイ長調作品34、
3つのフーガ作品3より「二重フーガ」ニ短調(第2曲)、
ベートーヴェンの主題による変奏曲Op.45、
9つのオルガン小曲集Op.15〜「フゲッタ」ニ長調(第2曲)、
7つのオルガン小曲集Op.100〜「コン・モート」(第1曲)、
「穏やかなテンポで」(第2曲)、
「目覚めよと呼ぶ声あり」(第4曲)、
12のオルガン小曲集Op.102〜「ラルゲット」(第3曲)、
「モデラート」(第4曲)、パストラーレOp.103、
幻想曲とフーガイ短調Op.104、
自由な様式の幻想曲ホ短調Op.133、
幻想曲とフーガハ短調Op.109
ハルゲイル・シアーゲル(Org)

※使用オルガン:カレンベルク聖カタリーネン教会のUrbanKreutzbachオルガン(1858年)
録音:2005年10月3日-5日 カレンベルク(ドイツ)
グスタフ・メルケル(1827-1885)はアドルフ・ヘッセ、クリスチャン・ハインリヒ・リンク、アウグスト・ゴットフリート・リッター、ヨハン・ゴットリープ・シュナイダーらならび19世紀中部ドイツを代表するオルガニストのひとりです。ザクセンの村に生まれ、バウツェンの師範学校で学んだのち、ドレスデンとライプツィヒを中心に活躍しました。作曲家としては主にピアノ曲とオルガン曲を書き、作品番号のつけられた作品は183を数えます。作品のスタイルは、ウィーン古典主義をモデルとし、バッハとメンデルスゾーンの影響も指摘されています。メルケルのオルガン曲を4枚のディスクで紹介するシリーズは、メルケルのオルガン作品の解釈に関する博士論文を完成させたシアーゲル(1955-)がその研究成果を音にするとともに、20世紀以後ほとんど忘れられてしまっていた作品を新しい聴き手に伝えるという役割をもっています。録音には、作曲者のイメージした響きを求め、メルケルがオルガニストを務めたドレスデン大聖堂のオルガン、エルスターベルク聖ラウレンティウス教会のC・G・イェームリヒ・オルガンなど、メルケルと同時代の歴史的な楽器が選ばれました。ブックレットにはそれぞれのオルガンのパイプ構成とストップの組み合わせ(レジストレーション)が詳細に記載されています。第2集のカレンベルク聖カタリーネン教会のウルバン・クロイツバッハ・オルガンは響きの透明度が高く、優しい印象を残します。第3集と第4集も順次リリースされる予定。 (Ki)
PSC-1275
グスタフ・メルケル:オルガン作品集第3集
ソナタ第4番ヘ短調Op.115
後奏曲Op.44の3
コラール「ただ愛する神の摂理にまかす者」による10のフィギュレーションOp.116
ソナタ第5番ニ短調Op.118
幻想曲ニ短調Op.176
ソナタ第6番ホ短調Op.137
ハルゲイル・シアーゲル(Org)
※聖マリア教会のカール・アウグスト・ブフホルツ・オルガン(1821/1896年)

録音 2006年5月19日-21日聖マリア教会(バルト、ドイツ)
PSC-1276(1SACD)
つねに待ち望む心を〜クリスマスをティーネと
ホルスト:木枯らしの風、ほえたけり
伝承曲:それは愛らしい幼子が、つねに待ち望む心を
レーガー:マリアの子守歌作品76-52
ヘンリー・トマス・スマート(1813-1879):み空をはせゆくみ使いたちよ
ヘンデル:アン女王の誕生日のためのオード「神々しい光の永遠の源泉」
トレッリ:シンフォニアニ長調
バッハ(グノー編):アヴェ・マリア
ティーネ・ティング・ヘルセット(1987-):天使の舞
伝承曲:教会は堅き岩の上に
ヘンデル:オラトリオ「サムソン」〜輝けるセラフたちを
ニルス・ラーシェン:賛歌
伝承曲:永遠の平安は誰にも望めない、天の砦を知っている
アドルフ・アダン(1803-1856):クリスマスの歌「聖らに星すむ今宵」
ヨハンネス・クロッツ:甘き喜びのうちに
シュレジェン民謡:この世はうるわし
ティーネ・ティング・ヘルセット(Tp)
イーサ・カタリーナ・ゲーリケ(S)
エリセ・ボートネス(Vn)、ノルウェーCO
ノルウェーのプレーヤー、ティーネ・ティング・ヘルセット(1987-)のファーストアルバム、ノルウェー室内管弦楽団と共演したトランペット協奏曲集(PSC1292)は、このレパートリーでも近年指折りの素敵なアルバムでした。演奏する曲に共感し、表現したいことを"音"として聴き手に伝える技術を身につけたミュージシャン。彼女のトランペットからは、トランペットという楽器の音とともにハイドン、アルビノーニ、ネルダ、フンメルの"音楽"がしっかり聞こえてきます。今回は、デンマーク敬虔主義の宗教家、H・A・ブロアソンの賛美歌『つねに待ち望む心を』をタイトルとするセカンドアルバム。このアルバムでもノルウェー室内管弦楽団と共演し、北欧とヨーロッパ各地のクリスマスの音楽を演奏しています。「ノルウェー歌曲選集、エヴェ・サーシュ・ナンセンへの捧げ物」(PSC1238)のイーサ・カタリーナ・ゲーリケ、そして、バルトークのヴァイオリンとピアノのための作品集(PSC1174)を録音した、オスロ・フィルハーモニックの第1コンサートマスター、エリセ・ボートネスが録音セッションに参加しました。 (Ki)
PSC-1277
ッハ(グロルヴィーゲン編):前奏曲イ短調BWV865、無伴奏ヴァイオリンソナタ第5番より<アダージョ>によるバンドネオン即興
ピアソラ(グロルヴィーゲン編):タンゴの歴史
バッハ(グロルヴィーゲン編):無伴奏ヴァイオリンソナタ第5番より<アダージョ>
ピアソラ(グロルヴィーゲン他多数編):4つのタンゴ/エスクアロ/悪魔のロマンス/バルダリート/アレグロ・タンガービレ
バッハ(グロルヴィーゲン編):フーガイ短調BWV865
ペール・アルネ・グロルヴィーゲン(バンドネオン)、
スヴァイヌング・リレビェルカ(Vn)、
アルヌルヴ・バルホルン(Cb)

録音:2007年 レインボー・スタジオ(オスロ)
ペール・アルネ・グロルヴィーゲンは、イプセンの戯曲「ペール・ギュント」の主人公ペールが老人(山の王)と出会ったドヴレ山地方の生まれ。ノルウェーとヨーロッパを代表するバンドネオン奏者です。オスロの国立音楽アカデミーから、パリに留学。地下鉄で街頭演奏して手にした小銭で家賃を払う生活を送りながら、リカルド・ガリアーノの下でアコーディオンを学びました。アルゼンチンの奏者ファン・ホセ・モサリーニとの出逢いがきっかけとなり、バンドネオンを演奏するようになりました。ギドン・クレーメルは、「ペール・アルネに自分と同じ魂を感じる」と語り、グロルヴィーゲンとの共演を重ねてきています。「処女そして娼婦」。教会の存在を意識させるバッハの音楽と、アルゼンチンの売春宿で娼婦たちの弾いたバンドネオンを想わせるピアソラの音楽を演奏、バンドネオンという楽器の魅力と可能性を違った角度から探っていきます。  (Ki)
PSC-1278(1SACD)
ヨン・オイヴィン・ネス(1968-):ヴァイオリン協奏曲(マッド・キャップ・トゥートリング)(2003)
チェロ協奏曲(ウェット・ブラバー・スープ)(2002)、
Gus(突風)(2005)(ダブルベースとヴィオラのための)*
ロウ・ジャイヴ(2007)(管弦楽のための)#
ペーテル・ヘレスタール(Vn)、
オイスタイン・ビルケラン(Vc)、
ダン・ステュッフェ(Cb)*、
カスリーン・ブロック(Va)*、
ペーテル・シルヴァイ(指)オスロPO

録音:2008年4月28日-30日オスロ・コンサートホール、2008年6月25日ノルウェー音楽大学(NMH)リンデマンホール(オスロ)*、2008年2月6日-7日オスロ・コンサートホール(ライヴ)#
現在50歳以下の作曲家たちはポピュラー音楽と一緒に育ちながら、なぜアートミュージックとポピュラーミュージックの対話を試みる人たちがほとんど見あたらないのだろうか。Byヘンリク・ヘルステニウスそんな疑問に答えるように独自の活動を続けている作曲家ヨン・オイヴィン・ネスの作品集。彼は、イギリスとアメリカのポピュラーミュージックとの関わりを常に持ちつづけてきました。新しい着想のセル(細胞)が次々と現れ、ひとつの作品を作り上げていきます。《マッド・キャップ・トゥートリング》はヴァイオリン協奏曲。タイトルの"無鉄砲者がペラペラ"が示すのは、メディアを前にイラクへの侵攻をぶち上げた米国合衆国第43代大統領ジョージ・W・ブッシュです。チェロ協奏曲の《ウェット・ブラバー・スープ》。"湿ったブラバー(鯨の脂肪)スープ"のタイトルは、イギリスのバンド10ccのメンバーだったケヴィン・ゴドリーとロル・クレームが脱退後に結成したポップ・デュオ、ゴドリー&クリームの歌の題名のもじりです。ダブルベースとヴィオラのデュエット曲のタイトル《Gust》は自然と文化の交わす対話を示唆します。《ロウ・ジャイヴ》のタイトルは、カルト的人気を誇ったイギリスのパンク、ニュー・ウェイヴのバンド、スージー・アンド・ザ・バンシーズの歌《スローダイブ》の歌詞の一部。タイトルが示すとおりオーケストラの低域に響きと音色の中心が置かれています。この曲にかぎらずネスの音楽には常にストラヴィンスキーの影がつきまとっているようです。  (Ki)
PSC-1279(2SACD)
グリーグ:ピアノ三重奏曲ハ短調、
スメタナ
:ピアノ三重奏曲ト短調Op.15、
チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲イ短調Op.50
グリーグ三重奏団
【ヴェービョルン・アンヴィーク(P)、ソルヴェ・シーゲルラン(Vn)、エレン・マルグレーテ・フレショー(Vc)】

録音:2007年3月13日-16日、19日-20日 オストシーデン教会(フレドリクスター、ノルウェー)
グリーグ三重奏団は1987年の結成以来、変わらないメンバーで着実に評価を重ねてきました。フレドリクスターのオストシーデン教会で録音の行われた最新アルバムではロマンティックな3つの作品が演奏されています。グリーグが三重奏曲の緩徐楽章として作曲しながら、彼の死後出版された《アンダンテ・コン・モート》、病死した娘の追悼のためにスメタナが書いたト短調の三重奏曲。チャイコフスキーのイ短調三重奏曲は、ニコライ・ルビンシテインの死をきっかけに作曲されたロマンティックな大作。グリーグ三重奏団が1993年・1994年度ノルウェー批評家賞を受賞することになったコンサートで演奏されたのが、この作品でした。  (Ki)
PSC-1281
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」、
 12のコントルダンスWoO14、
 「レオノーレ・プロハスカ」WoO96、
 ロマンス第1番&第2番
カタリーナ・アンドレアソン(Vn)、
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO

録音:2002年
デル・マー校訂によるベーレンライター版を使用。現代楽器アンサンブルにピリオド楽器の奏法を活かした緻密な演奏、管楽器と弦楽器の程よいバランス、重苦しさと無縁の明快な響きなど、もっとも今日的なスタイルによるベートーヴェンのひとつとして人気を集めています。 (Ki)
PSC-1282
ベートーヴェン:交響曲第8番、
「タルペイア」〜凱旋行進曲/第2幕への導入の音楽、序曲「命名祝日」、
ウェリントンの勝利、
「シュテファン王」〜序曲/勝利の行進曲/宗教的行進曲 、
「アテネの廃墟」〜序曲/トルコ行進曲、
歌劇「フィデリオ」序曲
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO
デンマークの生んだ指揮者ダウスゴーと手兵スウェーデン室内管による意欲的なプロジェクト、ベートーヴェン管弦楽作品全集シリー ズ。これまでに7 つの交響曲のほか、鬼才ベレゾフスキーをソリストに迎えたピアノ協奏曲など、そのいずれもに通じる革新的で苛烈 な演奏で強い支持を得ています。コンパクトながらリズムと響きの特異性で人気を誇る第8交響曲をメインにした、これはその第9弾。 ほかに国王ジョージ4世に献呈され、戦勝をたたえる内容でイギリスでの名声を高めた戦争交響曲など同時期に書かれた作品を多数収 録しています。 スウェーデン室内管は1995年設立のモダン楽器による小編成オケ(38人)。実演でもそうでしたが、第1、第2ヴァイオリンを左右に 振り分けて配置するほか、ピリオド奏法を活かしつつもなによりダウスゴーの個性が前面に出ているのがフレッシュな演奏の秘密です。
PSC-1283
ベートーヴェン:管弦楽曲全集Vol.10
交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」
祝賀メヌエット変ホ長調WoO.3
「献堂式」序曲Op.124
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO
デンマーク放送cho
インガ・ダム=イェンセン(S)、
リッリ・パーシキヴィ(Ms)
ラルス・クレーヴェマン(T)、
カール=マグヌス・フレドリクソン(Br)
オレブロ・コンサート・ホール(スウェーデン)

録音:2005,2008年
ベーレンライター版によるベートーヴェン・シリーズで注目を集めているデンマークの俊英トマス・ダウスゴー。これまでに8つの交響曲とダウスゴーの熱烈オファーでソリストにボリス・ベレゾフスキーを起用したピアノ協奏曲など高い評価を得ている好評シリーズ。記念すべき第10弾は「第9」。スウェーデンとデンマークから実力派ソリスト、合唱団を迎えシリーズ最高潮の音楽を作り出しています。緻密に組み立てられた構成、小規模編成でピリオド奏法を取り入れ、絶妙のバランスとリズム感、凄まじいまでの推進力で聴かせます。またカップリングは演奏も録音も珍しい祝賀メヌエットと「献堂式」序曲。「献堂式」序曲は最後の序曲であり、前後の作品は「荘厳ミサ」と「第9」といった大作。それらの特徴を加味した壮大なスケールが感じられる作品です。 (Ki)
PSC-1284(2CD)
ベートーヴェン:管弦楽作品全集第11集
バレエ「プロメテウスの創造物 」Op.43
12のメヌエットWoO.7、
12のドイツ舞曲 WoO.8
トマス・ダウスゴー(指)
スウェーデンCO

録音:2009年1月19日-24日オレブルー・コンサートホール (オレブルー、スウェーデン)
トマス・ダウスゴー(1963-) 率いるスウェーデン室内管弦楽団とのベートーヴェンの管弦楽作品全曲録音プロジェクト。ノン・ビブラートの飾り気のな い響きの刺激的な演奏で注目を集めています。 第11集はバレエ《プロメテウスの創造物》と2つの舞曲集です。「ギリシャ神話、ティーターン神族のひとり、プロメテウスは土塊から男女一体ずつ、ふ たつの像を造った。人間となった像をプロメテウスはパルナッソスのアポロとムーサたちの元に届ける」。イタリアの舞踊家サルヴァトーレ・ヴィガノが振 付を担当するバレエのためベートーヴェンは、序曲、序奏と16曲の管弦楽曲を作曲。1801年にウィーンのブルク劇場で初演が行われました。ベートー ヴェンは、第16曲〈終曲〉の主題をピアノのための変奏曲と《エロイカ》交響曲の変奏曲の主題として使っています。ドイツ舞曲とメヌエットは当時の人々 に人気があり、ハイドン、モーツァルト、シューベルトも作曲を手がけました。ベートーヴェンの2組の曲集は、ウィーン芸術家年金基金のため1795年 11月に開かれた舞踏会で演奏され、その2年後、同様の催しの際、若干の手が加えられ再演されました。レガートを抑え、アクセントをつけながら、キ ビキビと音楽を運ぶ演奏は、第1集から一貫するスウェーデン室内管弦楽団とダウスゴーのスタイルです。 スウェーデン室内管弦楽団は団員数38のアンサンブルで、その首席指揮者を務めるデンマークのマエストロ、トマス・ダウスゴー。2009年1月、オレブルー のコンサートホールで録音セッションが行われ、アンドリュー・キーナーとジェフ・マイルズのチームが制作とエンジニアリングを担当しました。 (Ki)
PSC-1287
グリーグ(スヴェン・ニューフース編):ノルウェーの農民の踊り「スロッテル」Op.72(ピアノ編/ハリングフェレ編#)
クヌート・ダーレ(1834-1921):ミュラルグーテンによる婚礼行列の曲*
イングフリー・ブライエ・ニューフース(P)[楽器:トロールハウゲンのグリーグ・ピアノ]、
オースヒル・ブライエ・ニューフース(ハリングフェレ:1922年製ヨン・G・ヘランド)#、
クヌート・ダーレ (ハリングフェレ)*

録音:2007年1月12-14 日グリーグ博物館、1912年 (ワックスシリンダー録音)*
ノルウェーの人たちが何百年もかけて伝承してきた農民の踊り、スロッテル。1901年、ヴァイオリニストとしても知られた作曲家、ヨハ ン・ハルヴォルセンはグリーグの依頼を受け、フィドル弾きのクヌート・ダーレ(1834-1921)の演奏から採譜。それに基づいてグリーグは、 17 曲のピアノ曲集「スロッテル」を作曲しました。グリーグが作曲したピアノの「スロッテル」とハリングフェレによる原曲をひとつに収 めたアルバムは、ステーン= ノクレベルクとクヌート・ビューエン(1948-)による録音がSimax からリリースされています (PSC1040)。今回このアルバムでは、クヌート・ダーレが1912年に録音したワックスシリンダー録音により民俗音楽学者のスヴェン・ニューフースが新た に採譜したハリングフェレ版と、それに基づいてグリーグの「スロッテル」を改訂した版が演奏に使われています。 イングフリー・ブライエ・ニューフース(1978-) はスヴェンの子。ノルウェー音楽大学、シベリウス・アカデミー、ハノーファー音楽劇場 大学で学び、グリーグ没後100年の2007年にはGrieg Force ミュージシャンのひとりとして活躍。ノルウェー・ソロイスト賞も受賞しま した。妹のオースヒル・ブライエ・ニューフース (1975-)は、ハリングフェレ奏者として活動する他、オスロ・フィルハーモニック管弦楽 団でヴィオラを弾いています。ピアノ版の録音は、グリーグ自身が弾いたピアノにより、トロールハウゲンのグリーグ博物館でセッション が行われました。 (Ki)
PSC-1289
イダ・プレスティ(1924-1967):2つのギターのための作品全集
ハンガリー女(1959)/アビラの踊り(1957)
ジタンの踊り(1957)/スペイン(1966)
前奏曲(1958)/母に寄せる子守歌(1957)
エチュード第1番/新しい年のワルツ(1955)
タランテッラ(1959)/バガテル(1964)
セレナード(1955)/気まぐれなエチュード(1966)
アルネ・アクセルベルグ(G)、
スタイン=エーリク・オルセン(G)

録音:2009年4月24日-26日シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)
アレクサンドル・ラゴヤとのデュオで知られ、フランスを代表する20世紀屈指のクラシカル・ギタリストといわれるイダ・プレスティ。彼女が作曲した2つのギターのための作品集をフランスとノルウェーのギタリストが共演して録音しました。オリヴィエ・シャサン(1957-)はパリ生まれ、アレクサンドル・ラゴヤのクラスで最優秀の成績を収めたギタリストです。スタイン=エーリク・オルセンはベルゲンとオスロで学んだ後、ラゴヤの下で大学院課程の研究をつづけました。プレスティの超絶技巧を反映し、このアルバムにも高度のテクニックを求められる曲が多く含まれています。シャサンとオルセンが弾いているのはロベール・ブシェが1958年と1959年に製作した楽器です。ボディにブラジリアン・ローズウッド(紫檀)、サウンドボードにトウヒ(spruce)、ネックにマホガニー、フィンガーボードにエボニー(黒檀)が使われています。 (Ki)
PSC-1290
モーツァルト:クラリネット協奏曲(ヴィオラのための編曲)
クラリネット五重奏曲(ヴィオラのための編曲)
アルヴィド・エンゲゴール (指)ノルウェーCO
ラーシュ・アネシュ・トムテル(Va)、
ヘンニング・クラッゲルード(Vn)、
ヤン・ビョーランゲル(Vn)、
カスリーン・ブロック(Va)、
クリスチャン・ポルテラ(Vc)

録音:2006年9月17日 オスロ大学ホール・ライヴ (協奏曲)、12月20日-21日 ノルウェー音楽アカデミー、リンデマンホール (オスロ)
1991年に設立。ノルウェーと海外から優秀な芸術家を集め毎年開かれるリソール室内楽フェスティヴァルは、オスロやベルゲンの フェスティヴァルとともにノルウェーの活発な音楽活動の一翼を担う存在になりました。現在、ピアニストのアンスネスとヴィオラ奏 者のトムテルがフェスティヴァルの音楽監督を務めています。そして今年のフェスティヴァルの場で紹介され大きな成功を収めたのが、 Simax Classics が世界で初めて録音したモーツァルトの“ヴィオラ”協奏曲と“イ長調”弦楽五重奏曲。リソール室内楽フェスティ ヴァルゆかりのアーティストたちによって演奏されました。 ヴィオラ協奏曲とイ長調弦楽五重奏曲はそれぞれ、モーツァルトがアントン・シュタートラーのために書いたクラリネット協奏曲とク ラリネット五重奏曲がオリジナル。協奏曲は1802 年、五重奏曲は1803 年。いずれもオッフェンバッハ・アン・マインのヨハン・アン ドレが編曲版の楽譜を出版しました。ともに編曲者不詳。協奏曲のほうは、ベートーヴェンかフンメルが編曲したと推測する音楽学者 もいます。 五重奏曲は、クラリネット・ソロのパートをヴィオラ・ソロと第1 ヴァイオリンが分担します。5つの弦楽器が交わす優雅な会話。「五 重奏曲は弦楽だけの曲としても立派に通用する」。Simax Classics のプロデューサー、エーリク・ガルド・アムンセンはそんなコメ ントを寄せました。この音楽を聴き、彼の言葉に共感する人は少なくないでしょう。 ヴァイオリンのクラッゲルードは2008 年、広島交響楽団と共演してシンディングの協奏曲を弾き、広島と東京で日本デビューするこ とが決まっています。 (Ki)
PSC-1291
グリーグ:抒情小曲集
昔むかし、ガンガル、蝶々、夜想曲、民謡、ハリング、羊飼いの少年、アリエッタ、ゲーゼ、青年時代より、トロールハウゲンの婚礼の日、孤独なさすらい人、山の夕べ、子守歌、小さなトロル、感謝、家路、鐘の音
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ)
※楽器:エラール・グランドピアノ (1853 年ロンドン)

録音:2006年11月27日-29日 ヤール教会 (ベールム、ノルウェー)
60 年代なかば、RCA はノルウェーの若いピアニストを起用して「抒情小曲集」を初めて全曲録音することを決定。選ばれた幸運者は リヴ・グラーセル (1935-) でした。 「無言歌がメンデルスゾーンの名と結びついているように、グリーグと言えば10集の抒情小曲集。グリーグが人生の34年をかけた作品。 しばらくの間、グリーグの人生と作品にきわめて近い生活がつづき、そこから今なお変わらぬ愛情が生まれた」 (リヴ・グラーセル) 「雪のつまったピンク色のボンボンのように風変わりだが嬉しい」音楽どころか、ドビュッシーの音楽に大きな影響を与えたグリーグ の「抒情小曲集」。このアルバムには、66曲の中から18曲が選ばれました。《昔むかし》に始まり《鐘の音》で終わるひとつの流れ。ひ とつひとつの小品を通して作曲者の人生のさまざまな局面に思いを馳せることができます。《山の夕べ》《孤独なさすらい人》《羊飼い の少年》《夜想曲》の4曲はグラーセルが特別な愛着をもつ作品です。 このアルバムの録音には、ノルウェー音楽アカデミー所蔵の1853年、ロンドンで作られたエラール・グランドピアノが使われました。 「グリーグはなんども出かけたコンサートツアーでエラール・ピアノに出会い(中略)エラール・ピアノの特質は声域 (音域) の選択 に影響を与えたに違いない」 (グラーセル) 
PSC-1292(1SACD)
ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 HobVlle-1
アルビノーニ:トランペット協奏曲 変ロ長調 作品7-3
ネルダ(1706-1780):トランペット協奏曲 変ホ長調
フンメル:トランペット協奏曲 変ホ長調 (1803)
ティーネ・ティング・ヘルセット(Tp)
テリエ・トンネセン(指)ノルウェーCO
「私の大切な仕事のひとつは、新しい才能を発掘することだ」と語ったのは、Simax Classics を統括するプロデューサー、エーリク・ ガルド・アムンセン。「素晴らしい音楽を聴かせる」 ティーネ・ティング・ヘルセット(1987-) の演奏を聞きアムンセンは、トランペット 協奏曲のスタンダード作品の録音をこの20歳の女性奏者に委ねました。金管楽器奏者よりも弦楽器奏者と歌手の演奏からインスピレーショ ンを受け、音色の多彩に変化するトランペット。熟考した音楽と卓越した演奏技術。2006 年、ウィーンで行われたコンペティション、ユー ロヴィジョン・ヤングミュージシャン 2006 に参加。第2 位を獲得したヘルセットは、新鮮な魅力をもつ音楽で聴衆と審査員を驚かせたと 伝えられます。彼女と共演するノルウェー室内管弦楽団は、オスロ・フィルハーモニックのコンサートマスター、テリエ・トンネセン(1955-) がリーダーを務める、スカンディナヴィアを代表する室内オーケストラのひとつ。アンスネスとの共演も多く、ハイドンとモーツァルトの 協奏曲の録音でも知られています。 (Ki)
PSC-1293(1SACD)
イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタOp.27 ヘンニング・クラッゲルード(Vn)
※楽器 GiuseppeGuarneri'delGesu'1744

録音:2007年8月24日-27日 ホフ教会(オストレ・トゥーテン、ノルウェー)
19世紀が見たバッハ。ヴァイオリンの名手イザイが残した音楽の遺言と考えられる作品27の6曲のソナタは、J・S・バッハが無伴奏ヴァイオリンのために書いたソナタとパルティータと深いつながりをもち、ヴァイオリニストに最高度の技巧の求められる作品です。フランコ=ベルギーの流れを継ぐと語るヘンニング・クラッゲルード(1973-)は、はじめてのソロ録音にこのソナタを選びました。6曲のソナタはシゲティをはじめとする6人に献呈され、それぞれの奏者たちへのメッセージがこめられていると言われます。クラッゲルードは、そのメッセージを音楽として表現するとともに、「数字の象徴主義と隠されたメッセージ」と題した解説をブックレットのために執筆しています。この録音の発表に先だちクラッゲルードは2007年3月14日、広島交響楽団の定期演奏会でアンコールにイザイを弾きました。強くはあっても力みのない、倍音の美しく乗ったヴァイオリンの音、そしてこれこそがイザイの音楽という説得力のある演奏でした。クラッゲルードが弾いているヴァイオリンは、1744年製のジュゼッペ・グアルネリ・デル・ジェズ。イザイの名から連想されがちな"技巧のための音楽"というイメージをさっぱりと消し去ってくれる、音楽的な魅力にあふれたアルバムです。  (Ki)
PSC-1294
スカルラッティ:ソナタ.ホ長調K531、
 嬰ヘ長調K318、イ長調K533、
 ロ短調K87、ホ長調K380、ト長調K427、
 ト短調K476 ヘ長調K44ヘ短調K481、
メンデルスゾーン
:ピアノ・ソナタ第1番
スヴァイヌング・ビェラン(P)

録音:2005年5月24日−27日
スヴァイヌング・ビェラン(1970-)はノルウェーのピアニスト。ハンス・ライグラフや、アンスネスの師でもあるイジー・フリンカにも学びました。初のソロアルバムは、スカルラッティのソナタ10曲と、メンデルスゾーンが10代に作曲したソナタを途中にはさむプログラム。スカルラッティからクレメンティやフンメルを経てメンデルスゾーンに至る様式と語法の変化、それを意識しながら、そこに共通する輝かしさ、優雅さ、そしてピアニスティックな表現を追求した、とビェランは語ります。メンデルスゾーンの第3楽章レチタティーヴォ、アダージョ・エ・センツァ・テンポ。その独白のクラシカルな佇まいがスカルラッティの時代を想い起こさせ、クラシックとロマンが美しく融け合っています。  (Ki)
PSC-1296
メシアン:幼な子イエスにソソグ20のまなざし〜ノエル、
リスト:クリスマス・ツリー、
マグネ・ヘグダール
(1944-):1972年 1977年クリスマスの挨拶、
ブゾーニ
:ソナティナ第4 番《キリスト生誕1917年の日に》、
ニールセン
:「楽しいクリスマス(きよしこの夜)」による夢、アルカン
:アレルヤイオ25
ゲイル・ヘンニング・ブローテン(P)
ピアノのために書かれたクリスマスの曲集。ゲイル・ヘンニング・ブローテンは、グリーグのピアノ作品全曲を録音したノルウェーのピアニストです。 (Ki)
PSC-1297
ドビュッシー:独奏ピアノ作品全集第3集
ボヘミア舞曲、マズルカ、2つのアラベスク、
夢想、ロマンティックなワルツ、
ベルガマスク組曲、バラード、舞曲、夜想曲、
ピアノのために
ホーコン・アウストボー(P)

録音:2006年2月21日− 23日 ソフィエンベルグ教会 (オスロ)
ノルウェーのピアニスト、ホーコン・アウストボー(1948-) によるドビュッシーの独奏ピアノ作品シリーズ。アウストボーが録音し たドビュッシーは、欧米では現代ドビュッシー演奏のスタンダードのひとつに挙げられています。シリーズ最後の第3 集は、1880年の 〈ボヘミア舞曲〉に始まり、〈2つのアラベスク〉と〈ベルガマスク組曲〉を経て、〈ピアノのために〉で終わるプログラム。若いドビュッ シーが自分の音楽語法を大きく展開させ始めた時代の作品から構成されています。知的、抑制の効いたアウストボーの演奏。空間の中 をさまざまに拡散するピアノの響き。録音セッションはこれまでと同じオスロのソフィエンベルグ教会で行われ、ジェフ・マイルズが 引きつづき共同制作と録音を担当しました。「アウストボーは、ドビュッシーの輝かしい姿をひとつ示している」。Classics Today France が第2集に寄せた賛辞はそのまま、この第3集にも与えられるでしょう。
PSC-1298
アルフレード・ヤンソン(1937-):ソネット76 番「なぜ、私の詩には」、
ニルス・リンドベリ
(1933-):きみを夏の一日にくらべたらどうだろう、
スヴェン=エーリク・ユーハンソン
(1919-1997):浮気心 第1集・第2集、
マルタン
:エアリエルの5 つの歌(1950)、
 おいで、黄色の砂浜に、水底深く父は眠る、
 「さあ行け」とあって息をつき、
 お前たち三人は罪人だ、蜜蜂が吸う蜜を吸い
セーアン・バーフェズ(1950-):ソネット33番- 私はこれまでに何度も見てきた
ヤーコ・マンテュヤルヴィ(1963-):来たれ死よ
ホーコン・ベルゲ(1954-):…やさしく紡ぐ…
グレーテ・ペーデシェン(指)
ノルウェー・ソロイスツcho、
ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン(マリンバ)
「きみを夏の一日にくらべたらどうだろう。きみはもっと美しくて、もっとおだやかだ……人が息をし、目が見うるかぎり、この詩 は生きる。そして、この詩がきみにいのちをあたえる」(ソネット18 番−「ソネット集」高松雄一・訳(岩波文庫版)から)。ソネット、 「お気に召すまま」「テンペスト」「十二夜」の劇中歌。シェイクスピアの作品には作曲家たちを惹きつける深い魅力がありそうです。ノ ルウェー・ソロイスツ合唱団は1950 年の創設。現在、グレーテ・ペーデシェン (グレーテ・ペーデシェン・ヘルゲロード)(1960-)が ニューステットの後を継ぎ指揮者を務めています。代表的録音は、パーセル/サンドストレム、ボー・ホルテン、ラッセ・トレセン、 シェーンベルクらの作品を歌った「(聞きたまえ」(PSC1134)。スカンディナヴィア合唱の伝統をしっかりと守っているグループです。 (Ki)
PSC-1299(2CD)
グリーグ:ピアノのための作品
■CD1:
抒情小曲集第8集〜トロールハウゲンの婚礼の日Op.65-6、
ピアノ・ソナタホ短調Op.7^第3楽章、第4楽章、
抒情小曲集第3集〜春に寄す作品43-6、
抒情小曲集第5集〜ガンガルOp.54-2、
抒情小曲集第3集〜蝶々Op.43-1、ユモレスクOp.6-2、
人々の暮らしの情景より婚礼の行列が通り過ぎるOp.19-2、
抒情小曲集第10集〜余韻Op.71-7、
ピアノ・ソナタホ短調Op.7、
ノルウェー民謡による変奏曲形式のバラードト短調Op.24
シーグル・スロッテブレク(P)
[使用楽器:トロールハウゲン所蔵、グリーグに贈られた1892年製スタインウェイ]
録音:2007年10月、11月、2009年3月10日-14日 トロールハウゲン(ベルゲン、ノルウェー)
■CD2:
トロールハウゲンの婚礼の日Op.65-6、
ピアノ・ソナタホ短調Op.7〜第3楽章、第4楽章、
春に寄すOp.43-6、
ガンガルOp.54-2、蝶々Op.43-1、
ユモレスク作品6-2、
婚礼の行列が通り過ぎるOp.19-2、
余韻Op.71-7、
ピアノ協奏曲イ短調Op.16*
エドヴァルド・グリーグ(P)
シーグル・スロッテブレク(P)*
ミハイル・ユロフスキー(指)オスロPO

録音:2004年8月12日-13日*
1903年4月 Gramophone&Typewriter Companystudios(パリ)、1903年録音と2008年録音の編集版、
※1930年代EMI復刻の1903年録音をトロールハウゲンのセルビ・ホーン式蓄音機で再生
1903年春、エドヴァルド・グリーグはパリのGramophone&Typewriter社スタジオで自作のピアノ曲を録音。《トロールハウゲンの婚礼の日》にはじまる7つの小品とソナタの2つの楽章。10インチのディスク9枚、約15分の音楽がグリーグ自身の演奏の記録として残されました。ノルウェーがスウェーデンとの連合王国を解消してから100年となる記念の年を翌年に控えた2004年、SimaxRecordsは、ノルウェー音楽を代表する管弦楽作品を集めたアルバムのためグリーグのピアノ協奏曲を録音しました。オスロ・フィルハーモニックと共演するピアニストにはシーグル・スロッテブレクが選ばれ、トニー・ハリソンが制作にあたりました。もっとも演奏されることの多いピアノ協奏曲と言われるグリーグの作品。おびただしい数の録音が存在します。その"有名曲"を録音する。ふたりが考えたのは、グリーグの協奏曲が"今日の音楽"だったころの感覚を探り、作品に新鮮な空気を送り込むことでした。協奏曲の録音を終えたスロッテブレクとハリソンは、ある疑問をもっていました。グリーグの演奏の速いテンポは、78回転レコードの収録時間の制約によるものなのか? それとも、ベートーヴェンの友人、モーシェレスに学んだグリーグのロマンティックな様式がそのまま録音盤に刻まれているのか? アコースティック録音の表面雑音の壁の向こうにあるもの、それ以上に重要な、グリーグの演奏そのものに隠されたミステリーの鍵を開けます。このプロジェクトに使われたのは、グリーグ博物館となったトロールハウゲンのグリーグ夫妻の家に置かれている1892年製のスタインウェイ。1892年、銀婚式を迎えたグリーグ夫妻に贈られたピアノです。「模倣することで理解する、理解することで模倣する」。グリーグの録音を聴き、その演奏の再現を試みる。それを繰り返しているうちにグリーグの演奏のパターンが見えてきます。 (Ki)

PSC-1301
ポウル・ルーザス(1949-):変奏曲(1989)(ヴァイオリン独奏のための)
ハブリジ・ハトルグリームソン(1941-):奉献誦(カール・クヴァーラン追悼)(1991)(ヴァイオリン独奏のための)
エサ=ペッカ・サロネン(1958-):学ばざる笑い(2002)(ヴァイオリン独奏のための)
ハブリジ・ハトルグリームソン(1941-):ポエミ作品7(ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための)*
ソルヴェ・シーゲルラン(Vn)
ペール・クリスチャン・スカルスタード(指)
リソール音楽祭弦楽アンサンブル*

録音:2007年6月28日-29日&2008年7月6日ウラニエンボルグ教会(オスロ)、2004年6月26日聖霊教会(リソール、ノルウェー)(ライヴ)*
2004年リソール音楽祭のライヴ録音。グリーグ三重奏団のヴァイオリニスト、ソルヴェ・シーゲルランの『ブルースタのヴァイオリン音楽』(PSC1229)に次ぐソロアルバム第2作。アルバムタイトルの『砂に書かれた』は、アイスランドの作曲家ハブリジ・ハトルグリームソンの《奉献誦》の曲名からとられました。この作品は、ハトルグリームソンが、親友だった画家、カール・クヴァーランを追悼して作曲したエレジーです。クヴァーレンの描いた絵をタイトルとする、ゆったりした3つの楽章とスケルツォの性格をもつ第3楽章で構成されています。ポウル・ルーザスは、デンマークを代表する作曲家のひとり。《変奏曲》は、伝統的な変奏技法とコラージュ技法を組み合わせたとされる音楽。表現的、突発的なページと抒情のページが対照を見せながら、メランコリックで深い感情をもったモノローグに収束していきます。シェーンベルクの月に憑かれたピエロの第9曲「ピエロへの祈り」に因む曲名をもつ《学ばざる笑い》は、指揮者としての知名度が高いエサ=ペッカ・サロネンが2002年に作曲した曲。2002年8月のラホヤ・サマーフェストでチョーリャン・リンにより初演されました。ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための《ポエミ》は、チェロ奏者としても活躍するハブリジ・ハトルグリームソンが弦楽器の特色を活かして作曲、1986年のNOMUS(北欧音楽委員会)賞を受け、彼の出世作となりました。旧約聖書をモチーフとするマルク・シャガールの作品からインスピレーションを授かり、その題名を楽章のタイトルとしました。 (Ki)
PSC-1302
北緯69度42分東経19度からの展望
ウェーベルン:弦楽オーケストラのための5楽章Op.5
ペルト:ベンジャミン・ブリテン追悼のカントゥス
クルターグ:遠方より III (弦楽四重奏のための)
フレードリク・ホーグベリ:ヒッティング・ザ・ファーストベース(2008) (コントラバス協奏曲)
ルトスワフスキ:葬送音楽
コールビョルン・ホルテ(指)
トロムソ室内O
ダーン・ステュッフェ(Cb)

録音:2011年10月17日-19日、2012年1月17日-19日/モールセルヴ教会 (ノルウェー)
北緯69度42分東経19度に位置するトロムソは、人口約6万7千、北極圏ノルウェー最大の町。この町のトロムソ室内管弦楽団は、ノルウェー唯 一の常設のプロの室内管弦楽団としてコンサート活動を行っています。芸術監督は、2006年8月に指名された、ヴァイオリニストのコールビョルン・ホルテ(1973-)。スウェーデンの作曲家フレードリク・ホーグベリ(1971-)のコントラバス協奏曲《ヒッティング・ザ・ファーストベース》の曲名の「ヒット」 にはベースボールの「ヒット」とポストモダンの爆発が聞き手の感覚を「打つ」の二つが重ねられました。〈トッピングをありったけ載っけたピザのように〉〈ブ ル ー ス 〉〈 ア ニ メ ・ レ ー シ ン グ カ ー の ビ デ オ ゲ ー ム に つ け る 音 楽 の よ う に 〉〈 ワ ン ・ ノ ー ト ・ カ デ ン ツ ァ 〉〈 熟 し 切 って い な い カ デ ン ツ ァ 〉〈 ホ ー ム ラ ン 〉 の 6 部分が続けて演奏されます。独奏のダーン・ステュッフェは、今日のノルウェー音楽を支え彩る音楽家のひとり。ゲーリー・カーのアシスタントとノルウェー・ オペラ管弦楽団の首席を経てオスロ・フィルハーモニック管弦楽団の副首席奏者を務めながら、ソロと室内楽の活動を行っています。 (Ki)
PSC-1303
シューマン:子供のためのピアノ曲集
子供のためのアルバムOp.68〜33曲
子供の情景Op.15
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ)
[楽器:ゴットリープ・ハフナー製(ウィーン、1830年頃)]

録音:2009年9月20日-24日 ヴァクスダール教会(ヴァクスダール、ホードラン郡、ノルウェー)
制作・録音:エーリク・ガルド・アムンセン
ノルウェーを代表する女性ピアニスト、リヴ・グラーセルのフォルテピアノによるシューマン作品集。1960年代、明日を期待される若いノルウェーのピアニストとしてグリーグの抒情小曲集の最初の全曲録音に起用されたリヴ・グラーセルは、2010年、75歳を迎えました。その記念すべき年のために、モーツァルトのソナタ全集を初め、彼女の数々の録音に携わってきたプロデューサー、エーリク・ガルド・アムンセンは、素敵な企画を用意しました。ロベルト・シューマンが、愛するクララ・ヴィークのために書いた《子供の情景》、そして、結婚したふたりの間に生まれたマリーの7歳の誕生日に贈るために作った《子供のためのアルバム》。「シューマン一家の生活を垣間見るような」(リヴ・グラーセル談)2つのピアノ曲集です。クレメンティ工房で作られたフォルテピアノをコピーした楽器でクレメンティのソナタとソナティナを弾いた『あらゆる世代のためのクレメンティ』(PSC1258)、10巻の《抒情小曲集》から選んだ18曲を1853年製エラール・グランドピアノで弾いた『エドヴァルド・グリーグの抒情の旅へ』(PSC1291)、ウィーンのゴットリープ・ハフナー製作の楽器を弾いたシューマン。ピアノにまつわる優しい想いを愛するすべての人にグラーセルが贈るアルバムです。 (Ki)
PSC-1304
カタリヌス・エリング(1858-1942):弦楽四重奏曲ニ長調(c.1897)、
弦楽四重奏曲イ短調(1903)、
ピアノ四重奏曲ト短調(1901)
ゲンゲゴールQ
【アルヴィド・エンゲゴール(Vn)、アトレ・スポンベルグ(Vn)、ジュリエット・ジョプリング(Va)、ヤン=エーリク・グスタフソン(Vc)】
ニルス・アンデシュ・モッテンセン(P)

録音:2008年9月1日-5日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
カタリヌス・エリングはオスロ生まれ。言語学分野の科目とピアノを学び、音楽批評家としてキャリアをスタートさせた後、グリーグの推薦を受けたことをきかっけにベルリンの音楽大学のハインリヒ・ヘルツォーゲンベルクのマスタークラスに加わりました。モーツァルトとベートーヴェンを手本とし、同時代のブルックナーとワーグナーの音楽にはほとんど興味を示さなかったと言われます。エリングは、19世紀ドイツ・ロマンティシズムの語法から離れることなく作曲をつづけ、管弦楽曲、室内楽曲、ピアノ曲、歌曲と合唱曲、オペラ《タラス・ブーリバ》と幅広いジャンルに作品を残しました。今回録音されたのは、ニ長調とイ短調の弦楽四重奏曲、ト短調のピアノ四重奏曲。二十世紀への変わり目の時代に書かれた作品はいずれもシューベルト、メンデルスゾーン、シューマン、ブラームスの音楽をしのばせる伝統的な作風の音楽です。アルヴィド・エンゲゴールがリーダーを務める四重奏団は、ハイドン、スールベルグ、グリーグ(2L53)、ハイドン、ヌールハイム、ベートーヴェン(2L71)の弦楽四重奏曲を録音したアンサンブル。 (Ki)
PSC-1305
カール・アーノルト(1794-1873):ピアノ作品集
ピアノソナタ第1番ニ短調、
ピアノのための幻想曲形式の変奏曲ト長調、
ピアノのための幻想曲ハ短調、
ピアノソナタ第3番イ長調、
ノルウェー民謡「物悲しい日曜の夕べ」によるロンドー、
ロンドレット第1番ニ短調、
ロマンス変ホ長調
トルライフ・トルゲシェン(フォルテピアノ)
[楽器ゴットリープ・ハフナー、ウィーン1830年頃]
カール・アーノルトは、ドイツのノインキルヒェンの生まれ。ノルウェー音楽の発展に大きな功績を残した音楽家の一人です。アーノルトの音楽にはハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、フンメル、メンデルスゾーンの作品をモデルにした跡がうかがえ、ショパンの抒情を先取りしたスタイルのページのあることも指摘されています。その作品の価値は認められながらも、グリーグ以後のナショナル・ロマンティシズムの流れから取り残されたアーノルトの音楽。そのアーノルトがピアノのために書いた作品がまとめて紹介されるのは、このアルバムがはじめてです。ピアニストのトルライフ・ユリウス・トルゲシェン(1967-)はベルゲン生まれ。アウドゥン・カイセルに学び、ノルウェー音楽アカデミーでアイナル・ステーン=ノクレベルグ、エヴァ・クナルダール、ラザーリ・ベリマンに師事し、シベリウス・アカデミーでリーサ・ポホヨラのクラスに参加。ヴァーレンとトゥーレセンのピアノ曲を録音したアルバム(PSC1105)、クラウス・エッゲの作品全集(PSC1131)も欧米で高い評価を得た代表的録音です。(Ki)
PSC-1306
フィン・モッテンセン:管弦楽作品集
交響曲Op.5(1953) 
ペッツォ・オルケストラーレ(管弦楽小品)Op.12(1957)
エヴォリューション(展開)Op.23(1961)
ペル・オルケストラ(管弦楽のために)Op.30(1967)
テリエ・ミケルセン(指)ミュンヘン放送O

録音 2011年3月21日-25日 バイエルン放送第1スタジオ(ミュンヘン)
「演奏してはならぬ」と作曲者がスコアに記し、長らくベルゲンの公立図書館に封印されていたグリーグの交響曲の初録音(SimaxPSC1091)を手がけ、一般に知られていない作品の紹介に取り組むノルウェーの指揮者ミケルセンが、時代の変化とともに影の薄くなってしまっていたひとり、ノルウェー音楽におけるモダニズムの先駆者に挙げられるフィン・モッテンセン(1922-1983)の管弦楽作品を4曲録音しました。交響曲は、モッテンセンが留学先のコペンハーゲンで十二音音楽に触れる前1953年の作品。約37分の情感ゆたかな音楽は、ブルックナーからインスピレーションを受けたといわれ、後期ロマン派様式でモッテンセンの管弦楽曲中もっとも知られた作品。 テリエ・ミケルセン(1957-)は、ノルウェー音楽アカデミーとシベリウス・アカデミーを経てマリス・ヤンソンスに学んだ後、ウクライナ、リトアニア、ラトビアの交響楽団の首席指揮者と客演指揮者を務めました。音とバランスとテクスチュアのコントロールに長け、作品を劇的にまとめる巧さが高い評価を受けています。 (Ki)

PSC-1307(1SACD)
ショパン:即興曲第1番変イ長調Op.29、
 3つの新しいエチュード(1939)、
 即興曲第2番嬰ヘ長調Op.36、
 即興曲第3番変ト長調Op.51、
 ロンド.変ホ長調Op.16(序奏とロンド)
シューマン:花の曲Op.19/森の情景
クリスチャン・イーレ・ハドラン(P)

録音:2009年9月4日-6日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
クリスチャン・イーレ・ハドラン(1983-)は、ノルウェー南西部の都市、スタヴァンゲル出身。11歳でルーガラン音楽院に入学し、その後イジー・フリンカに教わってから、フリンカの弟子、オスロのアンスネスの下で学びました。ソリストとしてノルウェー国内はもとより、ロンドン響、バイエルン放送響に客演、室内楽奏者としてトルルス・モルク、ラーシュ・アネシュ・トムテル、クレメンス・ハーゲン、クリスチャン・ポルテラ、ルネー・フレミングらと共演を重ねました。このCDが彼のソロ・デビュー盤となりますが、なんとも筆舌に尽くし難い素晴らしい演奏なのです!
ショパンの即興曲第1番から驚愕の名演!タッチの使い分けが変幻自在なうえに、天才的閃きに満ちた歌の放射。ともすると独り善がりの嫌味な演奏になりかねないスタイルですが、ハドランのピアニズムは至純な表現そのもので心を奪われます。キーワードは「余韻」!
続く「新しい練習曲」第1番は霊妙を極めたタッチ!行き場のないような楽想に忘我的なニュアンスを見事に重ね、瞬時に聴き手のイメジネーションを喚起させる音像を形成。第3番の色彩濃淡の多彩さにもうっとり。「ロンド」は最初の20秒で只ならぬ名演を確信させる幻想性的ニュアンス!その夢を覚ますような1:01に打ち鳴らされる高音硬質タッチは決して大音量でないにもかかわらず胸を突き刺す衝撃力!この魔力はどこから来るのでしょうか?その後の楽想の激変ぶりにここまで即応しきった演奏は聴いたことがありません。まさに今即興で奏でている生まれたての音楽として響きます。そのスタイルでシューマンを弾くとどうなるか?もちろん大変な感動が待ち受けています!
「花の曲」は、この曲をとりとめのないサロン音楽と思ったら大間違いで、シューマン自身の心象風景を映し出したような奥の深いニュアンスに気付かされること必至です。
「森の情景」も変幻自在にロマンティックなニュアンスを散りばめた感動の逸品!第1曲は「あまり速くなく」という指示に反し、絶妙なアゴーギクも交えて一筆書きのようにサラッとした筆致で幻のような空気を醸しだして開始。第2曲はこれまた他に例がないほど強弱の対比を効かせて独特の緊張感。他の誰とも違う表情で驚かされるのは第6曲「宿屋」。音量を控えめにして平穏な会話的な雰囲気を作り出し、その弱音が痩せることなく余情を紡ぎながら進行します。そんな魅惑のピアニズムにかかると、ただでさえ幻想的な「予言の鳥」も、まさに現実離れした美しさと煌きに変貌!音と音の間の空白に漂うあまりにも神秘的な余韻は、森の精霊がひそひそ話す様子そのもの。第8曲「狩の歌」も単純なマーチではありません。強弱の使い分けが精妙を極めると同時に色彩を刻々と変化させて、曲のイメージを何倍にも膨らませます。特に中間部のなんと想像力豊かなこと!ほんの一握りのピアニストにしか実現できない本当の「余韻のピアニズム」を是非ご堪能下さい! 【湧々堂】
PSC-1308
北風を讃えて
エギル・ホーヴラン(1924-):ファンファーレとコラールOp.54a(シンフォニックバンドとオルガンのための)
アウリス・サッリネン(1935-):宮殿ラプソディ作品72(管楽器、打楽器、ハープとピアノのための)
ユッカ・リンコラ(1955-):トランペット協奏曲第2番*
オーレ・シュミット(1928-2010):ストラヴィンスキーへのオマージュ(シンフォニックウィンズ、ティンパニと3人の打楽器奏者のための)
アルヴェーン(ユーハンソン編):祝祭序曲Op.26(軍楽隊のための)
エギル・ホーヴラン(1924-):祝祭序曲Op.39a(シンフォニックバンドとオルガンのための)
オラヴ・アントン・トンメセン(1946-):スタブスアラベスクOp14(ウィンドバンドのための)
オーレ・クリスチャン・ルード(指)
ティーネ・ティング・ヘルセット(Tp)*
ノルウェー国軍音楽隊

録音:2009年10月14日、19日-23日、2010年6月14日-15日(リンコラ) アーケシュフース砦騎士館(オスロ)
「北風」に捧げるオマージュ。颯爽とした、美しい音楽が広く音楽ファンから愛されているノルウェー国軍音楽隊が、スカンディナヴィアの作曲家たちがウィンドバンドのために書いたオリジナル曲を録音しました。ノルウェー国軍音楽隊(FSMK)は1817年の創設。オスロの中心にあるアーケシュフース砦に本拠を置く、常勤隊員39名のノルウェーでもっとも編成の大きいプロフェッショナル・ウィンドバンドです。2006年からオーレ・クリスチャン・ルードが芸術監督を務めています。リンコラの協奏曲でソロを吹くのはティーネ・ティング・ヘルセット(1987-)。ハイドン、アルビノーニ、ネルダ、フンメルの協奏曲(PSC1292)で録音デビューし、たちまち国際的な注目を集めたプレーヤーです。技巧を求められる、ジャズ感覚いっぱいのリンコラの音楽を楽しく演奏しています。 (Ki)
PSC-1310(1SACD)
グリーグ:歌曲集
H・C・アンデルセンの詩による『心の歌』Op.5
9つのロマンスと歌Op.18
ヨン・パウルセンの5つの詩Op.26
A・O・ヴィンニェの詩による12の歌Op.33
6つのドイツ語の歌Op.48
ヨハネス・ヴァイサー(Br)
セーアン・ラストギ(P)

録音:2008年11月25日-26日、2009年3月16日-17日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
弦楽オーケストラのための「2つの悲しい旋律」、「最後の春」と「心の傷み」の原曲となった2曲を含む「A・O・ヴィンニェの詩による12の歌」は、数多くの歌曲を書いたグリーグの代表作に挙げられる曲集です。ヨハネス・ヴァイサー(ヨハンネス・ヴァイセル)は1980年ノルウェー生まれ。コペンハーゲンの王立音楽アカデミーと王立オペラ・アカデミーでスサナ・エーケンに学びました。オラトリオ、歌曲、オペラのステージで活躍する彼は、ヤーコプスが指揮した「ドン・ジョヴァンニ」(HMC901964)のタイトルロールを歌い、一躍注目を集めました。スカンディナヴィアの生んだもっとも有望な歌手のひとり。「A・O・ヴィンニェの詩による12の歌」をラグナル・ソーデルリンのオーケストレーション版で録音(PSC1076)したノルウェーのバリトン、ヴォレスタードと同じくヴァイサーは、美しい声、しなやかな感性、そして深い感情と詩の心を歌うための技術を備えています。共演のセーアン・ラストギはデンマークのピアニスト。王立音楽アカデミーでトーヴェ・レンスコウとスウェーデンのニクラス・シヴェレーヴ、ベルリンの芸術大学でパスカル・ドヴォヨンのクラスで学んでいます。フェスティヴァル、コンサート、ラジオ放送に出演しながら、王立アカデミーで教えています。くりかえし聴くほどに愛しさの募ってくるアルバム。 (Ki)
PSC-1311
ヤルマル・ボルグストレム(1864-1925):管弦楽作品集
交響詩「ゲツセマアネのイエス」Op.14(1904)
交響詩「死者の夜」Op.16(1905)(ピアノ,弦楽オーケストラ,トランペットとタムタムのための)
ヴァイオリン協奏曲ト長調Op.25(1914)
ニルス・アンデシュ・モッテンセン(P)
ユーナス・ボートストラン(Vn)
テリエ・ボイェ・ハンセン(指)
ノルランドオペラSO
 
録音:2008年6月9日-13日ノルランドオペラ(ウメオー、スウェーデン)
ヤルマル・ボルグストレムはクリスチャニア(現オスロ)生まれ。ヨハン・セルメルの音楽に強い印象を受けたボルグストレムは、スヴェンセン、L・M・リンデマン、オーレ・オルセンらに学んだ後、ライプツィヒやベルリンに留学しました。1903年に帰国してからは、作曲家、教育者、批評家として活動、二十世紀初頭のクリスチャニアの文化をリードするひとりになりました。ボルグストレムの作品は第二次世界大戦後、50年以上にわたって忘れられてしまっていました。そして新しい世紀を迎えるころからふたたび演奏されるようになります。『新約聖書』に基づく「ゲツセマアネのイエス」と寓話風の物語を背景にした「死者の夜」の2曲の交響詩、明るい気分と活気にみちたヴァイオリン協奏曲が収録されました。 (Ki)
PSC-1312
オーレ・ブル(1810-1880):夜想曲Op.2、
セーテルの娘の日曜日(ヨハン・スヴェンセン編)、
セーテル訪問、
アダージョ・レリジョーゾ「母の祈り」、
ポラッカ・ゲッリエラより(ハーラル・ハイデ、アルヴェ・テレフセン編)、
アダージョ・ソステヌート、
アジアーコ・クバーノより「大行進曲」(ラグナル・セーデルリン編)、
カンタービレ・ドロローゾとロンド・ジョコーゾ、
孤独の時に(ヨハン・ハルヴォシェン編)、
アジアーコ・クバーノより「アンダンテ・マエストーゾ」、
シーグリの(断片)、舟歌(ウーラ・リンゲ編)、
スコットランド幻想曲、
アンダンテ・カンタービレ(アルヴィド・オールスネス編)、
カンタービレ(1842年フレドリクスヴェルンのコンサート回想)、孤独の時に
グリーグ(ブル編):ガヴォット、メヌエット
アルヴェ・テレフセン(Vn)
アイヴィン・オードラン(指)トロンハイムSO
ホーヴァル・ギムセ(P)
ヴァイオリンのヴィルトオーゾとして人気を集めたオーレ・ブルの生誕200年を記念するアルバム。ノルウェーとスウェーデンの連合解消100年を記念して2005年にリリースされたテレフセンのアルバム「ノルウェー音楽のパイオニア、オーレ・ブル」(PSC1261)から、グリーグの「十字軍兵士シーグル」の「力くらべの場で」がカットされ、ブル作曲の「ガヴォット」と「メヌエット」が新たに追加されました。アンナル・フォレソーがノルウェー放送管弦楽団と共演した2Lのヴァイオリンと管弦楽のための作品集(2L067SABD)とともにオーレ・ブルの音楽の代表的なアルバムです。 (Ki)
PSC-1313
ハバナ、リオ、モスクワ
レオ・ブローウェル:ギター協奏曲第3番「コンチェルト・エレジアーコ」
ヴィラ=ロボス:ギターと小管弦楽のための協奏曲
ニキータ・コシュキン(1956?):ベルゲン協奏曲
スタイン=エーリク・オールセン(G)
テリエ・ミケルセン(指)
アカデミー・オブ・セントマーティン・イン・ザ・フィールズ

録音:2013年6月25日-27日 アビーロードスタジオ、第1スタジオ(ロンドン)
ブローウェル、デュオーテ、ヴォスレフ、クチュラ、カステレードのソロ作品を演奏した『オマージュ』(PSC1008)に始まり、ノルウェーのギタリスト、 スタイン=エーリク・オールセンは Simax レーベルに8枚のアルバムを録音してきました。『ハバナ、リオ、モスクワ』と題した新作では、ギターと管弦 楽のための作品を3曲演奏しています。BBC とガレス・ウォルターズがジュリアン・ブリームのためにブローウェルに委嘱、ジャワのガムラン音楽と、作 曲者の祖国のアフリカ系キューバ音楽の影響がみられる《コンチェルト・エレジアーコ》。ブラジルのヴィラ=ロボスがアンドレス・セゴビアのために「幻 想曲」をイメージして作曲した《ギターと小管弦楽のための協奏曲》。ロシアのギタリストで作曲家、ニキータ・コシュキンの《ベルゲン協奏曲》は、「ス タイン=エーリク・オールセンのために」の献辞をもつ、ギターとフル・オーケストラのための協奏曲です。フルート奏者グルー・サンヴィークによるコ シュキンの《フルートとギターのためのソナタ》の初録音でオールセンが共演したことからふたりは知り合い、フルートとギターのための組曲《Oratorium Lacrimae》が作曲され、オールセンの提案からこの協奏曲が生まれました。「新しい協奏曲は、先に書いた2つの協奏曲とはかなり異なる、幸せで新鮮 な気分の音楽にしようと思った」(コシュキン)。3つの協奏曲は、アカデミー・オブ・セントマーティン・イン・ザ・フィールズをノルウェーのテリエ・ミ ケルセン(1957?)が指揮して共演、ロンドンのアビーロードスタジオで録音が行われました。サイモン・キルンのプロデュース、オールセンの8枚のア ルバムをプロデュースしたアルネ・アクセルベルグの録音エンジニアリング。数々の録音でグラミー賞を受けたベテランふたりが参加し、「素晴らしい響き と雰囲気」のセッションが実現しました。
■スタイン=エーリク・オールセン
1953年生まれ。ベルゲン音楽院とノルウェー国立音楽アカデミーに学び、卒業後、パリの国立高等音楽院のアレ クサンドラ・ラゴヤとチェコのピアニスト、イジー・フリンカに師事。1974年、スウェーデンで行われたエクスポ・ノール・フェスティヴァルにノルウェー を代表して出場し、プロのギタリストとしてのキャリアをスタートさせました。1986年、ロンドンのウィグモアホールにデビュー。ベルゲン大学の音楽学部、 グリーグ・アカデミーの教授を務め、ソリスト、室内楽奏者として活動しています。 (Ki)
PSC-1314(2CD)
ジャン・アラン(1911-1940):オルガンのための作品全集
リタニアJA119(作品79)/空中庭園JA71(作品50)
小品JA33/幻想曲第1番JA72(作品51)
幻想曲第2番JA117(作品73)/オルガン組曲JA69
70/82(作品48)/前奏曲とフーガJA75/57
アンダンテJA89bis/妄想JA63
シトー修道会の聖体奉拳のためのコラールJA134
課題提出曲JA37/哀歌JA14
ドリア旋法のコラールJA67(作品47-1)
フリギア旋法のコラールJA68(作品47-2)
アリアJA138/3つの舞曲JA120A(作品81)
モノディJA135/ 昔の様式の悲歌JA38
クレマン・ジャヌカンの主題による変奏曲JA118(作品78)
賛美歌「輝く創り主」による変奏曲JA27(作品28)
2つの世俗的前奏曲JA64/65
アグニ・ヤヴィシュタのための2つの踊りJA77/78
ジュール・ルメートルの詩にJA62
間奏曲JA66bis
戻らなくなった2つの音による子守歌JA7bis(作品2)
グラーヴェJA32
一風変わった空気JA79
フリギア旋法のバラードJA9
終課のための後奏曲JA29
ラーシュ・ノットゥー・ビルケラン(Org)[
ファーゲルボルグ教会のゴル・オルガン(2007年)]

録音::2010年2月18日-20日、4月24日-25日、27日-28日 ファーゲルボルグ教会(オスロ)
[制作・録音 ショーン・ルイス]
フランスのオルガニスト、作曲家のジャン・アランの生誕から100年の2011年、ノルウェーのSimaxRecordsからアランのオルガン作品全集がリリースされます。オルガニストのラーシュ・ノットゥー・ビルケランが2006年から2008年にかけてノルウェー政府から与えられた奨学金によりアランの音楽を集中的に研究したことが、この録音につながりました。アラン自身は「私の音楽に、それぞれの人が心のうちに抱えた自身の思考を発見してくれることを心より願う」とも語っています。またオルガニストのビルケランはアランの作品について「真摯で実存主義的なテーマをもっているにもかかわらず、同時に、ばかげたユーモアや自分への皮肉に満ちている」とも表現しています。ギゴル・オルガンとファーゲルボルグ教会の響きを最高度に活用しビルケランが表現したジャン・アランの"小宇宙"をプロデュース、録音と編集も担当したのは、イギリス人のショーン・ルイスです。Simaxの他の録音と同様、オーディオ装置をチェックするレファレンスディスクにできるクオリティの録音です。
PSC-1315
スパッレ・オルセン(1903-1984):ロムの6つの民謡
グリーグ:ハルダンゲル地方伝承のフィドルの旋律
ヨルン・ヒルメによる「低音のハリング」
オーラ・ボーの形式によるスプリンガル「ぶよ」
ヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ長調作品8
オラヴ・モーの形式によるリューダルロット「ヴァングのフルドラの歌」
ラッセ・トゥーレセン(1949-):ヴァイオリン・ソロのための「YR」作品23
ラグンヒル・ヘムシング(Vn、ハリングフェレ)
トゥール・エスペン・アスポース(P)

録音:2010年10月28-31日ソフィエンベルク教会、オスロ
【ビデオ・トラック】「YR」ラグンヒル・ヘムシング(Vn)/ハルグリーム・ハンセゴー(踊り/振付)
オスロの北に位置するヴァルドレス地方は、夏はハイキングとサイクリングと釣り、冬はクロスカントリーとさまざまなスポーツ活動の行われ、ノルウェー民謡の故郷としても知られます。現在23歳のヴァイオリニスト、ラグンヒル・ヘムシングは、このヴァルドレスに生まれました。5歳からヴァイオリンを弾き、9歳でオスロのバラット・デューエ音楽学校に入学しました。ベルゲン・フィルハーモニック、トロンハイム交響楽団、オスロ・フィルハーモニック、デンマーク国立交響楽団をはじめとするオーケストラと共演。2010年にはノルウェー放送(NRK)の企画したオーレ・ブルのドキュメンタリー番組の音楽を妹のエルビョルグ(1990-)とともに録音しました。ラグンヒルは、現在、ウィーンのボリス・クシュニール氏の下で学んでいます。このアルバム「YR」は、彼女の最初のソロCD。タイトル曲としたラッセ・トゥーレセンの「YR」は、オスロ・フィルハーモニックのコンサートマスター、スティーグ・ニルソンのための委嘱曲。「不思議なリアリズムをもった」小品とされ、ラグンヒルの演奏は「信じられないくらい立派な、伝説的な演奏」と評されました。グリーグの第1番のヴァイオリン・ソナタ、民謡を素材としたカール・グスタフ・スパッレ(1903-1984)の曲集、ヴァルドレスと同じように民謡の宝庫とされるハルダンゲル地方のフィドルの音楽。デクストラ・ムジカ・ファウンデーションから貸与された1694年クレモナのフランチェスコ・ルッゲーリとノルウェーの民俗フィドル、ハリングフェレを弾きわけています。ピアニストのトゥール・エスペン・アスポース(1971-)は、ノルウェーの同世代を代表する音楽家のひとりに挙げられます。世界各地のフェスティヴァルとコンサートで演奏し、2007年からは母校のノルウェー音楽アカデミーの教授を務めています。欧米のメディアから賞賛されたデュカスのピアノ作品全集(PSC1177)と、ベートーヴェン、シェーンベルク、ヴェーベルン、ベルクの作品を弾いた「鏡のカノン」(2L49SACD)が代表的録音です。このCDには、フォークダンスグループ、FRIKARのハルグリーム・ハンセゴーがヘムシングの演奏に合わせて踊る「YR」の映像も収録されています。(Ki)
PSC-1316
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」 ユッカ=ペッカ・サラステ(指)オスロPO

録音:2010年3月10日-12日 オスロ・コンサートホール(ライヴ)
マリス・ヤンソンス指揮で始まったオスロ・フィルハーモニックのマーラー交響曲シリーズ。第2番、第1番・第9番(PSC1270)、第7番(PSC1271)につづく5曲目は、音楽監督のユッカ=ペッカ・サラステ(1956-)が指揮した第6番「悲劇的」。オスロ・フィルのマーラー・プロジェクトは、サラステによって継続される予定です。2010年3月オスロ・コンサートホールで行われたコンサートのライヴ録音。第2楽章スケルツォ、第3楽章アンダンテの順に演奏、フィナーレでは改訂稿では取り除かれた第3のハンマーを復活させています。Simaxの先の2作と同じくクシシュトフ・ドラーブが制作を担当。NRK(ノルウェー放送)のエンジニアが録音した音源がアルネ・アクセルベルグの手でマスタリングされました。レファレンスクオリティの録音。オスロのホールの響きがみごとに再現されます。サラステは1956年、フィンランドのヘイノラ生まれ。ラハティ音楽院でピアノとヴァイオリンを学んだ後、指揮に転向。1981年、スカンジナヴィア指揮者コンクールで優勝し、ヘルシンキ・フィルでデビュー。1987年からフィンランド放送交響楽団と、スコットランド室内管弦楽団(1991年まで)の首席指揮者、またトロント交響楽団の音楽監督を1995年から2001年にかけて務めていました。2006年8月からオスロ・フィルの音楽監督に就任しています。サラステのマーラーは、フィンランド放送交響楽団を指揮した第5番(1990年録音)のほか、近日、ケルンWDR交響楽団との2009年ライヴを収録した第9番(ProfilPH10035)もリリースされます。2008年から2009年のヨーロッパツアーを成功させたオスロ・フィルハーモニックも最高のコンディションで演奏。 (Ki)
PSC-1317(2CD)
フォルクレ:クラヴサン曲全集
G・B・アントワーヌ・フォルクレ(1671-1745)/ジャン・バティスト・フォルクレ(1699-1782):クラヴサン曲集に編曲されたヴィオール全曲集(pub.1747)
 第1組曲、第2組曲、第3組曲
 第4組曲、第5組曲
シェティル・ハウグサン(Cemb)
楽器:シェティル・ハウグサン製作(1971)、後期フランドル・タイプ・ハープシコードのコピー

録音:2010年3月15日-19日 ドイツ放送室内楽ホール(ケルン)
制作:フランソワ・エッケルト
父G・B・アントワーヌは作曲家、ガンバのヴィルトゥオーゾ。子ジャン・バティストは作曲家、洗練された技巧をもつヴィオール奏者。ともに「太陽王」ルイ十四世の宮廷に仕えたフォルクレ父子は、息子の才能に対する父の嫉妬のため、良好な関係になかったことが伝わっています。父が没した2年後の1747年にジャン・バティストが出版した、自分を投獄しフランスから追放という憂き目に遭わした父の名を冠した『クラヴサン曲集に編曲されたヴィオール曲集』。この曲集は、「編曲」とされているものの、実質はジャン・バティストの作曲だろうと言われます。第1組曲から第5組曲まで全32曲。多くの曲はジャン・バティストの友人と知人たちに敬意を表して命名され、いくつかの曲にはフォルクレ、クープラン(第1組曲)、ルクレール(第2組曲)、ラモー、ギニョン(第5組曲)といった音楽家たちの名がつけられました。シェティル・ハウグサンはノルウェーのチェンバロ奏者。今日を代表するアーリーミュージックの音楽家のひとり。トロンハイム、オスロ、プラハ、ハーレムで学び、1975年グスタフ・レオンハルトに学んだアムステルダム音楽院のPrixd'Excellenceを獲得、現在はケルンの音楽大学で教授を務めています。またチェンバロ製作者としても活動し、この録音でも使用しています。ハウグサンがフォルクレの曲集に出会ったのは、1972年9月、南ドイツのフライブルク近郊のシュタウフェンで行われたアーリーミュージックのワークショップでした。レオンハルトとヴィーラント・クイケンがマスタークラスを担当。以来、この曲集はハウグサンにとってもっとも大切な音楽のひとつになりました。この曲集を完全な姿に録音したい。その願いがかない、Simaxとケルンのドイツ放送(Deutschlandfunk)が共同で制作にあたったこの録音でハウグサンは、後期フランドル・タイプの楽器を基に自身が1971年に製作した2段鍵盤、5オクターヴ(FF-g''')のハープシコードを弾いています。この楽器を垂直に置き「ガンバ」に見立てた写真がブックレットのアートワークに使われています。 (Ki)
PSC-1318
アルネ・ヌールハイム(1931-2010):管弦楽のための作品集
モノリス(1990)(管弦楽のための)、
エピタフィオ(墓碑銘)(1963rev.1978)(管弦楽と磁気テープのための)、
カンツォーナ(1960)(管弦楽のための)、
フォノス(2003)(トロンボーンと管弦楽のための3つの忘れられないもの)*、
アデュー(1994)(弦楽オーケストラと鐘の音の楽器のための)
ロルフ・グプタ(指)
ユッカ=ペッカ・サラステ(指)*
オスロPO
マリウス・ヘースビ(Tb)*

録音:2010年3月10日-12日、5月10日-12日(フォノス)オスロ・コンサートホール
制作:クシシュトフ・ドラーブ、録音:アルネ・アクセルベルグ、マーリト・アスケラン*、エリサベト・ソンメルネス*、ミクシングアルネ・アクセルベルグ、クシシュトフ・ドラーブ
アルネ・ヌールハイムは1950年代、ナショナルロマンティックな空気が支配していたノルウェーの音楽をモダニズムという世界の潮流へと導き、世界大戦後のノルウェー音楽がアイデンティティを確立することができた、その最大の功労者とされる音楽家です。2011年には80歳の誕生日を迎えることになっていた彼が没したのは2010年6月5日。その数週間前にすべての録音の完了したアルバム『エピタフィオ』がリリースされます。ヌールハイムは1982年にはオスロの王宮の一角にある家「グロッテン」に住むというノルウェーの芸術家にとって最高の栄誉を与えられ、死後、グリーグ、セーヴェルーと同様にノルウェー王国国葬で送られたヌールハイムの業績をしのぶよき記念碑となるアルバムです。《カンツォーナ》は、ヴェネツィアの作曲家ジョヴァンニ・ガブリエーリのカンツォーナを聴き、高声域と低声域のコントラストの生む効果からこの曲のインスピレーションを得たといわれています。《管弦楽と磁気テープのためのエピタフィオ「墓碑銘」》は、イタリアの詩人、サルヴァトーレ・クワジモドの詩「人はみな、ひとり大地の中心に立つひとすじの陽の光に貫かれそして気づくと夕暮れの時」がスコアに引用されています。《管弦楽のためのモノリス》のインスピレーションの源になったのはオスロのヴィルゲラン公園にならぶ彫刻の大理石。ヌールハイムは大理石の色彩と光の反射に魅せられ、「岩は、生命のない塊ではなく、人の生を象徴している」と考えたといわれます。この曲は、東京の「音楽コンペティション国際プログラム」の委嘱を受けて作曲され、1991年に新日本フィルハーモニーによりサントリーホールで初演されました。《アデュー》は、1994年2月に亡くなったヴィトルト・ルトスワフスキ追悼のために作曲され、同年秋、ワルシャワで行われたフェスティヴァルで演奏されました。《フォノス》は、単一楽章の《モノリス》を3楽章の協奏曲に書き直した作品です。トロンボーンのファンファーレに始まり、強いエネルギーとリズミカルな推進力が特徴的な音楽です。(Ki)
PSC-1320
グスタフ・メルケル:オルガン作品集第4集
ソナタ第7番イ短調Op.140
自由な様式のアダージョOp.35
協奏曲の楽章変ホ長調Op.141
ソナタ第8番ロ短調Op.178
クリスマス行進曲Op.145の6
フーガハ短調Op.124の12
ソナタ第9番ハ短調Op.183
ハルゲイル・シアーゲル(Org)
※ヤコブ教会のフリートリヒ・ラーデガスト・オルガン(1872年)

録音:2006年6月21日-23日 市立聖ヤコブ教会(ケーテン、ドイツ)
ドレスデンとライプツィヒを中心とする中部ドイツのオルガン音楽の伝統を支えたひとり、グスタフ・メルケル(1827-1885)の作品を4枚のディスクで紹介するシリーズ。メルケルの解釈に関する博士論文を完成させたノルウェーのオルガニスト、ハルゲイル・シアーゲル(1955-)がドレスデン大聖堂をはじめとするドイツのオルガンを弾いた、2009年リリースの第1集(PSC1273)と第2集(PSC1274)は、20世紀以後ほとんど忘れられてしまっていたメルケルの音楽を新たな聴き手に伝える最良の演奏として高い評価を受けています。シリーズを完結させる2枚。第3集は、第4番、第5番、第6番のソナタ、メルケルのオルガン曲でもっとも演奏されることの多いニ短調の幻想曲など6曲。第4集には、最後のソナタ3曲とともに、ダイナミクスの大きな変化をつける即興的な《自由な様式のアダージョ》、協奏曲とソナタの性格を組み合わせることを試みた《協奏曲の楽章》、キャロル《神の御子は今宵しも》のメロディで曲を閉じる〈クリスマス行進曲〉が選曲されています。第3集、バルト市の聖マリア教会のカール・アウグスト・ブフホルツ・オルガン、第4集、ケーテン市の聖ヤコブ教会に1872年に建立されたフリートリヒ・ラーデガスト・オルガン。メルケルの音楽にふさわしい、深く美しい音色のオルガンが選ばれています。 (Ki)

PSC-1323
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調K467(カデンツァ:ハドランの自作)
ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K482 (カデンツァ:ベンジャミン・ブリテン)
クリスチャン・イーレ・ハドラン(P)
アルヴィド・エンゲゴール(指)
オスロPO

録音:2011年5月18-20日
“神の手”が導き出す、さり気なくも感動的なモーツァルト!
ショパン&シューマンのアルバムで多彩なタッチの魅力で聴き手を魅了したハドランのモーツァルト。ここでもその魅力をいかんなく発揮しています。小気味良いテンポの中でも声高に自己顕示を突きつけることなく、内省的なニュアンスを一層大切にしながら、ひたむきにモーツァルトの音楽と一体化する姿勢が見事に結実した名演となっています。
まず「第21番」のなんという愛らしさ!特に第2主題がこれほど優しく微笑みかける演奏には久しく接していなかった気がします。展開部も感傷的な側面を強調することなく、音楽の軽妙さを維持。そこからふと顔を覗かせる悲しみをさり気なく表出するのです。この「さり気なさ」こそが、モーツァルトを奏でる上での必須条件であることを改めて痛感させます。更に心奪われるのが第2楽章!指揮のエンゲゴールが敷き詰める洗練された空気感をそのまま受け継いで、一点の曇もないピュアなテクスチュアを一貫させますが、これ程ムーディに流れる瞬間が皆無で、音楽の輪郭がキリッと立ち上がり続ける演奏は初めてです。個人的にこの楽章は本当にモーツァルトが書いた曲?と疑ってしまうほど表面的な音楽だと思っていただけに目からウロコです!
「第22番」は、21番でも只者ではないと感じた、指揮者エンゲゴール(オルランド四重奏団のリーダーと務めた)のニュアンスの凝縮力にまず惹きつけられます。溢れる表現意欲を自然体で音楽に注入する姿勢はハドランのピアノと全く共通する特徴なので、両者が融合して築く音楽が素晴らしいのも自明の理と言えましょう。
ハドランは、そのタッチの美しさとイン・テンポを基調としたさりげない進行はそのままに、明らかに作品の性質に添って表現の構えを大きく取ることで、懐の深さと広さを感じせる音楽を展開しています。急に音楽が劇的になる第1楽章3:42からの呼吸の持続力は必聴!そして、これ以上何も望みようのないほど感動的な第2楽章!まさにニュアンスの宝石箱で、五感の全てを優しく刺激し続けるのですからたまりません。随所に挟まれるオケだけによるアンサンブルの妙味もお聴き逃しなく。【湧々堂】
PSC-1324
コントラバスのための音楽
レーラ・アウエルバッハ:タンゴの思い出
テッポ・ハウタ=アホ (1941-):詩的なカプリース
ジェルジュ・クルターグ:メッセージ − クリスチャン・ズッターへの慰め
オラヴ・アントン・トンメセン (1946-):抒情のデュエット*
ジャチント・シェルシ:マントラム
ペーア・ネアゴー(ヤコブ・クルベア編)::ソナタ《秘密の声》
ベルナール・サル (1954-):III − ティエリー・バルベ (Thierry Barbe)
ベルナール・サル (1954-):I − ダーン・ステュッフェ
ロルフ・マッティンソン (1956-):コントラバス協奏曲第1番 **
ダーン・ステュッフェ(Cb)
ペーテル・ヘレスタール(Vn)*
ユッカ=ペッカ・サラステ(指)オスロPO**

録音:2011年10月17日-19日、2012年1月17日-19日/モールセルヴ教会 (バルドゥフォス、ノルウェー)
スウェーデン生まれのダーン・ステュッフェは、ゲーリー・カーのアシスタントを経て1985年にオスロでソロデビューし、ノルウェーを本拠にキャリアを 積み上げ、現在、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を務める世界的コントラバス奏者のひとり。 「秘密の記憶」と題されたアルバムは、クルターグ、シェルシ、そしてマッティンソンをのぞくすべてのナンバーがコントラバス独奏のための作品で占められ るなか、目を引くのがスウェーデンの作曲家ロルフ・マッティンソンのコントラバス協奏曲第 1 番。 ヴィルトゥオーゾ性の高い技巧を採り入れ、ステュッフェと彼の弾いている楽器、ガスパル・デ・サロ (1580頃の制作) を念頭に置いて作曲されました。 豊かな色彩、「協奏曲」の興奮、都会的な気分をもち、マッティンソンが管弦楽作家として国際的に知られるきかっけとなった一作と言われる作品です。 コントラバスのソロ曲も、古風な趣の作品からヴィルトゥオーゾ性の高い作品まで、色とりどり。ノルウェーのトンメセン (1946-) の「抒情のデュエット」 はコントラバスとヴァイオリンのためのオリジナル曲。ネアゴーのソナタ「秘密の声」 は、ヴィオラのために書かれた曲をヤコブ・クルベアがデュオのため に編曲したものです。 (Ki)
PSC-1325
ファッテイン・ヴァーレン(1887?1952):弦楽四重奏曲 Op.0
ヴァイオリンソナタ Op.3
ピアノ三重奏曲 Op.5
アイナル・ヘンニング・スメビ(P)
トール・ヨハン・ボーエン(Vn)
ペール・クリスチャン・スカルスタード(Vn)
ベネディクト・ロワイエ(Va)
ヨハンネス・マッテンス(Vc)

録音:2012年7月4日-6日、10月11日-13日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
ノルウェーのヴァーレンは、1900年前期の音楽に新生面を開いた作曲家のひとり。謙虚、控えめでありながら、強い信念をもって独自の道を歩みました。新 録音によるヴァーレン作品集『モダニズムへの道程』は、初期の室内楽作品が紹介されます。クラシカル=ロマンティックな作風から、一般に使われるのとは異 なるヴァーレン独自の「実験的モダニズム」へと、「ゆったりと」移行する時代の3曲です。クリスチャニア(現オスロ)でカタリヌス・エリングの下で作曲法を 学んでいたころ作曲され、この作品がマックス・ブルッフの目に留まったことからベルリン音楽院への門戸が開かれたという、作品番号のない弦楽四重奏曲。そして、 北欧音楽の研究家、イギリスのジョン・ホートンが「部分的には調的な語法から完全に解放された十二音技法へと推移する過程を記録する強烈な個性の作品」(ジョ ン・ホートン『北欧の音楽』大束省三・訳)と述べたヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1916年)とピアノ三重奏曲(1917年から1924年)。三重奏曲は、 作品集(PSC3116)にも含まれていた作品です。 ピアニストのアイナル・ヘンニング・スメビ(1950?)はノルウェー国立音楽アカデミーの教授。古典と「今日」の音楽、グリーグとセーヴェルーの音楽を主なレパー トリーにコンサート活動を行い、ヴァーレンの音楽はピアノ作品全曲を録音しています。ヴァイオリニストのトール・ヨハン・ボーエン(1971?)は国立音楽アカ デミーで学んだ後、アメリカでカミラ・ウィックスとセルジウ・ルカに師事しています。ピリオド楽器とモダン楽器を演奏。手稿譜を調査、研究したイザイの『弦 楽のための三重奏曲集』(PSC1295)が代表的録音です。ペール・クリスチャン・スカルスタード(1972?)はオスロ弦楽四重奏団の創設メンバー。ノルウェー 室内Oでも演奏しています。ヴィオラのベネディクト・ロワイエは、パリ生まれ。パリ音楽院、オスロのアカデミー、ザルツブルクのモーツァルテウムに学び、 フランス、ノルウェー、スウェーデンなど各地で活動。ボーエンの創設したアンサンブル、フラガリア・ヴェスカのトヴェイト作品集(PSC1222)にも参加しました。 チェロのヨハンネス・マッテンス(1977?)はオスロ・フィルハーモニックの団員。室内楽奏者としても活躍しています。彼が主宰するアンサンブルのエリオット・ カーター室内楽作品集(2L54SACD)は、欧米で高い評価を獲得した一枚です。 (Ki)
PSC-1326
バッハ(ラーシュ・アネシュ・トムテル、マーティン・クースクマン編):ヴィオラ,弦楽と通奏低音のための協奏曲 変ホ長調 (原曲:BWV169, 49, 1053)
バッハ(トムテル、クースクマン編):ファゴット,弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ短調 (原曲:BWV1059 の断片、BWV35)
バッハ(トムテル、クースクマン編):ファゴット,ヴィオラ,弦楽と通奏低音のための協奏曲 ハ短調 (原曲:BWV1060)
テレマン:ヴィオラ,弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト長調
テレマン:ヴィオラ,ファゴット,弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト長調 (原曲:2つのヴィオラ,弦楽と通奏低音のための協奏曲)
ラーシュ・アネシュ・トムテル(Va)
マーティン・クースクマン(Fg)
1B1室内管、
ヤン・ビョーランゲル (リーダー)

録音:2012年1月18日-22日ターナゲル教会 (ソラ、ノルウェー)
ノルウェーを代表する世界的ヴィオラ奏者、ラーシュ・アネシュ・トムテル(1959年生まれ)と、ニューヨーク・タイムズをはじめとするメディアから称 賛されているファゴット奏者、マーティン・クースクマン(1971年エストニア生まれ)。意欲的で遊び心をもったふたりが企画したアルバムは、キャッチフレー ズが「アーリーミュージック・コミュニティのオリジナル至上主義者たちよ、眉をひそめる心構えはできているか!」。 かつてJ・S・バッハが、自身の作品やヴィヴァルディの協奏曲をソロ、2台あるいは3台のチェンバロのための協奏曲に改作したのにならい、そのバッハ の作品を素材に用いて創ったヴィオラとファゴットのための協奏曲を3曲、そしてテレマンの協奏曲を2曲演奏しています。「バッハの協奏曲」の素材に選 ばれたのは、チェンバロ協奏曲第2番ホ長調 BWV1053、チェンバロ協奏曲第8番ニ短調 BWV1059 (断片)、2台のチェンバロのための協奏曲第1 番ハ短調 BWV1060、そしてカンタータ3曲、「心も魂も乱れはて」 BWV35、「われ希望をもちて歩み求めん」 BWV49 「神のみにぞわが心を捧げん」 BWV169 のシンフォニアやオルガン・オブリガートです。 オーケストラは、ヤン・ビョーランゲルがリーダーを務めるプログレッシヴな弦楽アンサンブル 1B1。ノルウェー第4の都市、スタヴァンゲルが2008年の 「ヨーロッパ文化の首都」に選ばれた際、スタヴァンゲル大学で教える音楽家と最優秀の学生たち、スタンヴァンゲル交響楽団のメンバーによって創設され、 本拠を置くホールの住所に因み命名されました。 (Ki)
PSC-1328
アルネ・ヌールハイム (1931-2010):アコーディオンのための作品全集
拍車 (1975) −アコーディオンと管弦楽のための協奏曲
ディノサウロス (1971)−(アコーディオンとテープのための
シグナル (1967)−アコーディオン、エレクトリックギターと打楽器のための
閃光 (1986)−アコーディオンソロのための
フルーデ・ハルトリ (アコーディオン)
ノルウェー放送O
クリスチャン・エッゲン(指)
ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン (打楽器)
ラウル・ビョーケンハイム (エレクトリックギター)
アルネ・ヌールハイム (1931-2010) はノルウェーのモダニズム音楽の旗手として活躍。オスロの王宮の一角にある「グロッテン」に住むというノルウェー の芸術家にとって最高の栄誉を与えられ、2010年に没した時は、多くの人たちに惜しまれ、グリーグやセーヴェルーと同じようにノルウェー王国国葬で送 られました。ヌールハイムのアコーディオンのための作品集。これらの作品は、1967年の《シグナル》以下、有機的な音から電子楽器を思わせる響きまで、 アコーディオンという楽器の音色と特性を活かし「芸術音楽」の楽器として定着させたデンマークのモーエンス・エレゴー (1935-1995) との共同作業に より生まれました。そのヌールハイムの作品を、クラシカル・アコーディオンの新生面を切り開き、ECM レーベルをはじめとする録音でも知られるノルウェー のフルーデ・ハルトリ (1975-) が録音しました。《シグナル》には、ノルウェーの打楽器奏者ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン (1965-) と、スコー チ・トリオのリーダーを務め、ビッグバンドの UMO、現代音楽のアンサンブル、アヴァンティ!、タンペレ・フィルなど、ジャンルを越えた活動をしているフィ ンランドのジャズギタリスト、ラウル・ビョーケンハイム (1956-) が共演。《ディノサウロス》ではエレゴーが作成したテープ録音が使われています。 (Ki)
PSC-1329(2CD)
バッハ:イギリス組曲
第1番 イ長調 BWV806/第2番 イ短調 BWV807/第3番 ト短調 BWV808/第4番 ヘ長調 BWV809/第5番 ホ短調 BWV810/第6番 ニ短調 BWV811
シェティル・ハウグサン(Cemb)
※マルティン・スコヴロネック製作 (1985) のドイツ様式2段鍵盤チェンバロ
BWV806-811の作品番号がつけられたチェンバロのための6つの組曲は、「あるイギリスの貴族のために作曲された」という理由から、《イギリス組曲》 の名で呼ばれています。「二分の三拍子のフランス風クラント、舞曲ドゥーブル、装飾音に彩られた高貴なサランバンドをもち、イタリア的色彩が多々見ら れる《フランス組曲》よりも明らかにフランスの伝統に根ざしている」と、フランスのクラヴサン奏者クリストフ・ルセが言う曲集。ノルウェーを代表する チェンバロ奏者シェティル・ハウグサンが、2011年にリリースされ高い評価を受けたフォルクレの全集 (PSC1317) につづき、この《イギリス組曲》を 録音しました。この組曲は、かつてはJ・S・バッハの後期の作品とされ、近年の研究では、1720年に完成したという説のある《無伴奏チェロ組曲》と ほぼ同じ時期、1718年から1720年頃に作曲されたともみなされています。《ゴルトベルク変奏曲》 (PSC1192) や《6つのパルティータ》 (PSC1086) の録音に見られるとおり、ハウグサンはつねに、音楽の瑞々しい魅力を最大限にひきだすため、作曲の時代と様式を意識した解釈と演奏を心がけていると 言われます。「三十代」のバッハの音楽。この録音のためにハウグサンが選んだ楽器は、ブレーメン在住のマルティン・スコヴロネックが1985年に製作 したドイツ様式の2段鍵盤チェンバロです。 (Ki)
PSC-1330
ベットウシュ、タイレ、フィーアダンクの教会音楽
ヨハン・タイレ(1646-1724):カンタータ「キリストの魂よわれを清めたまえ」 (ソプラノ、3つのヴィオールと通奏低音のための)
ヨハン・フィーアダンク(1605?1646):組曲(2つのヴァイオリンと通奏低音のための)
ゲオルグ・フォン・ベットウシュ(1668?1743):カンタータ「わたしは心を確かにします」 (アルトと通奏低音のための)、
 トリオソナタ第13番 ハ短調(2つのヴァイオリンと通奏低音のための)
ヨハン・タイレ(1646-1724):カンタータ「わたしは神が宣言なさるのを聞きます」 (ソプラノ、2つのヴァイオリン、3つのヴィオールと通奏低音のための)
ゲオルグ・フォン・ベットウシュ(1668-1743):トリオソナタ第10番 イ短調(2つのヴァイオリンと通奏低音のための)、
カンタータ「娘シオンよ、大いに踊れ」 (バス、2つのヴァイオリン、3つのヴィオールと通奏低音のための)
トロンハイム・バロック
インゲボルグ・ダールハイム(S)
マリアンネ・ベアーテ・シェラン(A)
ニョル・スパルボ(Bs)

録音:2012年11月15日-18日 ファンレム教会(トロンハイム、ノルウェー)
制作・録音:フランソワ・エケール
「北ヨーロッパの地中海」。スカンディナヴィア半島とヨーロッパ大陸に囲まれたバルト海は、何世紀にも渡り貿易と交通のルートとして栄えました。経 済的に豊かなバルト海沿岸の都市では文化と芸術も育まれ、とりわけ、ハンザ同盟の盟主、北ドイツのリューベックでは裕福な商人たちの支援を受けた「夕 べの演奏会」や聖マリア教会の音楽の集いが行われ、ヨーロッパ音楽の中心地のひとつとしての地位を確立しました。この地域の音楽様式の発展とその 作品は、近年、注目され、その音楽遺産がさまざまな団体により演奏されるようになりました。ノルウェーの若いアンサンブル、トロンハイム・バロックの アルバム『バルト海』では、このバルト海沿岸ゆかりの音楽家3人の作品が演奏されます。ドイツのタイレとフィーアダンク、ドイツに生まれノルウェーで 活躍したベットウシュ。ザクセンで正式の音楽教育を受けたという共通点もある3人。アルバムの制作とエンジニアリングは、最近活躍のめざましいフラ ンソワ・エケールが担当。トロンハイムのファンレム教会で録音セッションが行われました。楽器と声のテクスチュアと質感、録音会場となった教会の空気 感、音楽の気配を大切にした、いわゆる「Simax クオリティ」の録音です。 (Ki)
PSC-1331
ベッリーン父子の音楽
ヨハン・ヘンリク・ベッリーン(1741-1807):6声のシンフォニア.ハ長調
ヨハン・ダニエル・ベッリーン(1714-1787):5声のシンフォニア.ニ長調(コルネットと弦楽のための)*、
 8声のシンフォニア.ニ長調
ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲 イ長調 **、
 6声のシンフォニア.ニ長調
アレクサンドラ・オプサール(コルネット)*
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(Vn)**
ノルウェー・バロックO

録音:2013年1月24日-26日 リス教会(オスロ)
制作・録音:フランソワ・エケール
1700年代中期、ノルウェーの当時の首都トロンハイムの音楽シーンに大きな影響を与えたベッリーン父子の管弦楽作品が6曲、初めて録音で紹介さ れます。  ヨハン・ダニエル・ベッリーン(1714?1787)はプロイセンのメーメル(現、リトアニア、クライペダ)生まれ。ロシアのイェルガヴァ(現、ラトビア) で幼少期を過ごし、町の音楽家を務めていた父に音楽の手ほどきを受けました。16歳からはコペンハーゲンのアンレアス・ベアウ(ベルグ)下で学び、 1737年、トロンハイムに渡り、市音楽家として働き始めます。ニーダロス大聖堂とヴォル・フルー教会のオルガニスト、音楽教師を務め、作曲、音楽理 論の著述、チェンバロのペダルボード製作と、ヨハン・ダニエルは幅広く活動。発明の才能にも恵まれた彼は、1763年には町の消防団長に就き、翌年からは市の水道事業の検査官も務めています。このアルバムでは、彼の作品が5曲演奏されています。コルネットのソロと弦楽のための《5声のシンフォ ニア》、クラリネット、フルートと弦楽のための《8声のシンフォニア》、変ロ管クラリネット、2つのフラウト・トラヴェルソのための《6声のシンフォニア》 は、イタリアのシンフォニアに倣った「急?緩?急」の3楽章で書かれ、様式的にはバロック期から古典期への移行期に属する作品とみなされます。イ長 調のヴァイオリン協奏曲もイタリア様式を踏襲しており、〈アレグロ〉〈アンダンテ〉〈アレグロ〉の3楽章から構成されています。  ヨハン・ダニエルの3人の息子はいずれも音楽の道に進み、そのうちもっとも成功したとされるのがヨハン・ヘンリク(ハインリヒ)(1741?1807)です。 ヨハン・ヘンリクはトロンハイムで生まれ、父から音楽を教わりながら、父の所蔵する膨大な音楽理論書、手稿譜、楽器コレクションを自由に使い、みず からの音楽を深めていきました。17歳で病院教会のオルガニストになり、父の死後、後継者として大聖堂とヴォル・フルー教会のオルガニストに就任しま した。チェンバロの演奏、オルガンの修理も手がけ、コンサート団体のトロンハイム音楽協会の創設に加わりました。ヨハン・ヘンリクは約60の曲を書 いたと認められるものの、現存するのはごく一部といわれ、その一曲、〈アレグロ〉〈アンダンテ〉〈メヌエット〉の3楽章からなる《6声のシンフォニア》が、 このアルバムで演奏されます。  ピリオド楽器アンサンブル、ノルウェー・バロック管弦楽団(NBO)は1988年に創設されました。ベルゲン国際フェスティヴァル、オスロ室内楽フェスティ ヴァル、国外ではフランクフルト、アンスバッハ、シュトゥットガルト、スレースヴィ=ホルステン(シュレスヴィヒ=ホルスタイン)、ブレーメンなど各地のフェ スティヴァルとコンサートで演奏してきました。リーダーを務めるゴットフリート・フォン・デア・ゴルツはドイツの指揮者、ヴァイオリニスト。ハノーファー、 ニューヨークのジュリアード音楽院、フライブルクで学び、21歳で北ドイツ放送交響楽団に入団。バロック・ヴァイオリンに転向した後、フライブルク・バロッ ク管弦楽団(FBO)に加わりました。現在は、ソリスト、FBO と NBO のリーダーとして活動しながらフライブルク音楽アカデミーでバロックとモダン・ヴァ イオリンを教えています。  このアルバムに収められた作品は、トロンハイムにあるノルウェー最古の学術図書館、ノルウェー科学技術大学( NTNU )のグンネルス図書館所蔵の オリジナル譜による演奏です。 (Ki)
PSC-1332
ホルベア変奏
グリーグ:組曲「ホルベアの時代から* Op.40*
組曲「ホルベアの時代から」 Op.40(ピアノのための)#
エルレン・スクームスヴォル((グリーグ原曲):スクームスヴォルのホルベア変奏(ピアノと弦楽オーケストラのための)+
1B1室内O9+
ヤン・ビョーランゲル(リーダー)*
クリスチャン・イーレ・ハドラン(P)#
エルレン・スクームスヴォル(P)+

録音:2014年1月2日-5日、2月24日-26日 スタヴァンゲル・コンサートホール(スタヴァンゲル、ノルウェー)
このアルバム『ホルベア変奏』は、2014年のスタヴァンゲル国際室内楽フェスティヴァルと関連して制作されました。弦楽オーケストラ版、ピアノ版、 そしてジャズミュージシャンと室内アンサンブルが共演する「スクームスヴォルのホルベア変奏」と、「姿を変えた」3つのバージョンを収録。「ホルベアの 時代から」のユニークさと魅力を、角度を変えて眺め、「素材」としての可能性も探ります。 グリーグの組曲「ホルベアの時代から」は、啓蒙主義時代の作家ルズヴィ・ホルベア(1684?1754)の生誕200年にあたる1884年に作曲されました。 ホルベアがグリーグと同じベルゲンに生まれたのは、ノルウェーとデンマークが連合王国だったころ、「バロック」と「啓蒙主義」の時代。グリーグのこの 作品は「古い様式の組曲」の副題をもち、クープラン、ラモー、J・S・バッハといった「ホルベアの時代」の作曲家たちが書いた舞曲のスタイルと「ノルウェー の音楽家」グリーグの語法が「時代を超えて」結びつけられています。まずピアノのための版が作曲され、モニカ・ニッセンによる初演の後、翌1885年、 グリーグ自身が弦楽オーケストラのために編曲、みずから初演の指揮を執りました。 「ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト」グリーグが、技巧と想像力を駆使し、ヨーロッパのピアノ音楽の伝統に沿って書いたピアノ版。「牧草地に放たれ春の日の 歓びを満喫する子馬たちのように」弦楽器奏者たちが優雅な主題を演奏する弦楽オーケストラ版。「ホルベアの時代から」は、グリーグの作品群、そして ノルウェーの音楽史のなかでも際立ってユニークな作品です。 「スクームスヴォルのホルベア変奏」は、「プログレッシヴなアンサンブル」を掲げる 1B1 が「ホルベアの時代から」を素材に「即興の遊戯」に挑戦した「作 品」です。「recompose(作り直す、組み替える)」「improvise(即興演奏する)」「variation(変奏)」を組み合わせた造語「Recomprimprovariations」 (再構築即興変奏)を副題に、作曲家、ピアニスト、指揮者、編曲者としてジャズシーンに活躍するエルレン・スクームスヴォル Erlend Skomsvoll(1969?) が「パイロット」役を担い、1B1 と一緒に「オーケストラの即興」を楽しむという趣向です。 演奏は、スタヴァンゲルの弦楽アンサンブル、1B1 により演奏されます。ビェルグステ1番地(Bjergsted 1)を本拠とするこのモダン楽器アンサンブル は、スタヴァンゲルが2008年の「ヨーロッパ文化の首都」に選ばれた際、スタヴァンゲル大学で教える音楽家と最優秀の学生たちにスタンヴァンゲル交 響楽団のメンバーを加え創設されました。
PSC-1337
『ひばり』
ハイドン:ピアノソナタ第34番(旧 53番) ホ短調 Hob.XVI:34
ブラームス:4つの小品 Op.119
ボロディン:ピアノのための小組曲
グリンカ(バラキレフ編):ひばり
シューベルト:ハンガリーの旋律 D.817
クリス チャン・イーレ・ハドラン(P)

録音:2014年3月27日?29日 オストシーデン教会(フレドリクスタ、ノルウェー)
制作・編集 :クシシュトフ・ドラーブ
バランスエンジニア : アルネ・アクセルベルグ
クリスチャン・イーレ・ハドラン(1983?)は、ノルウェー、スタヴァンゲル生まれのピアニスト。2008年にノルウェー・オペラでデビューコンサートを行い、 2011年にはイギリス BBC の新世代アーティストのひとりに選ばれました。BBCSOやロイヤル・スコットランド・ナショナルOをはじめとす るイギリスのオーケストラと共演、ウィグモアホールのリサイタル、リーソール室内楽フェスティヴァルへの出演と活動を広げ、音楽の繊細なニュアンスを 大切にする演奏スタイルから「ピアノの抒情詩人」とも呼ばれるようになりました。ショパンの《即興曲》とシューマンの《森の情景》を弾いたファースト アルバム(PSC1307)、2015年のノルウェー・グラミー賞に選ばれたグリーグの《ホルベアの時代から》(PSC1332)につづくソロアルバム第3作で は中央ヨーロッパとロシアの「音楽風景」に焦点を当てるプログラムが組まれました。「シュトゥルム・ウント・ドラング」の気分をとどめる〈プレスト〉と、 〈アダージョ〉と「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の〈終曲〉から構成されたハイドンのホ短調ソナタ。詩的な気分の〈間奏曲〉に始まり、リズムの印象的 な〈ラプソディ〉に終わるブラームスの「性格的」小品集。ボロディンの1885年に出版された「高級サロン」風の小品集。簡素な旋律とメランコリック な気分をもつグリンカの歌曲(ロマンス)をバラキレフが「ヴィルトゥオーゾ」的なパッセージを組み込んだピアノ・ソロ曲に編曲した《ひばり》。そして、 ハンガリー民謡に特徴的な旋律と和声をもつシューベルトの小品。録音セッションはフレドリクスタのオストシーデン教会で行われました。クシシュトフ・ ドラーブの制作、アルネ・アクセルベルグのエンジニアリング。ファーストアルバムと同じスタッフです。 (Ki)
PSC-1344
カール・アーノルトト(1794-1873):ピアノ協奏曲・ピアノ六重奏曲
(1)ピアノ協奏曲 ニ長調 Op.16
(2)ピアノ六重奏曲(大六重奏曲) Op.23
ルライフ・トルゲシェン(フォルテピアノ)
(1)ベルゲン・フィルハーモニックO
リナルド・アレッサンドリーニ(指)
(2)ダーグ・アンデシュ・エーリクセン(Vn)
ユッタ・モルゲンシュテルン(Vn)
ハンス・グンナル・ハーゲン(Va)
ベン・ネーション(Vc)
グレグ・コーラー(Cb)
[楽器 Fortepiano: Gottlieb Hafner, Vienna ca.1830, restored by Edwin Bunk and Johan Wennink in 1994]

録音:2018年10月31日-11月1日、2019年5月11日-12日 ベルゲン大学講堂(大ホール)(ベルゲン、ノルウェー)
制作・録音:フランソワ・エケール
ドイツの作曲家カール・アーノルト(1794-1873)は、クリスチャニア(現 オスロ)で身を立てた際、ノルウェーの音楽にベートーヴェンの精神を吹 きこんだと言われます。アーノルトは、ノインキルヒェン生まれ。ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして名を馳せ、演奏旅行で訪れたクリスチャニアで音楽家 たちと聴衆に乞われ、フィルハーモニック協会の指揮を引き受けます。トリニティ教会のオルガニストも務め、クリスチャニアで最初のオルガンと作曲の学 校を私費で設立。ハルフダン・シェルルフ、オト・ヴィンテル=イェルム、ヨハン・スヴェンセンがこのアカデミーで学んでいます。 「ピアノ協奏曲」は、1819年8月、ワルシャワで初演、2年後、ベルリンで出版された作品です。「アレグロ・モデラート」「アダージョ・マ・ノン・トロッ ポ」、ロシア民謡に基づく「ロンド」。古典主義とロマンティシズムの結びついた音楽です。フォルテピアノのために作曲され、ポーランドの将軍ユゼフ・ザ ジチェクの夫人「アレクサンドラ・ザジチェク妃殿下」に献呈されました。「六重奏曲」は、ピアノ、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバス の編成で演奏される作品です。「アダージョ・ノン・トロッポ − アレグロ・コン・フオコ」「アンダンテ」「アレグロ・コン・スピリト」「アレグロ・アジタート」 の4楽章。ベートーヴェンのスタイルを踏まえて書かれ、ピアノの技巧的で華麗な音楽の際立った「協奏曲」とも呼べる作品に作られています。1825年 に出版、プロシャの将軍、カール・フォン・デル・グレーベンに献呈されました。 ピアニストのトルライフ・トルゲシェン(1967-)は、ベルゲン生まれ。フォルテピアノの演奏をマルコム・ビルソン、バルト・ファン・オールトに学びました。 2002年からベルゲンのグリーグ・アカデミーで教授として教えています。主要なソロ・ピアノ曲を弾いたアルバム(PSC1305)につづくアーノルトの作品集。 初録音の2曲。セッションに先立ちアカデミーの学生グループの協力でリハーサルと研究が行われ、「ピアノ六重奏曲」はベルゲン・フィルハーモニックの プレーヤーたちの共演で録音されました。 (Ki)
PSC-1347
ショパン:ピアノ作品集
バラード(全4曲)
舟歌嬰ヘ長調Op.60、
夜想曲ヘ長調Op.62-1、
夜想曲ホ長調Op.62-2、
幻想ポロネーズ変イ長調Op.61
ホーカン・アウストボー(P)

録音:2014年3月24-26日オストシーデン教会(フレドリクスター、ノルウェー)
50年以上に渡って第一線で活躍するノルウェーのピアニスト、ホーカン・アウストボー(1948-)。アルバムタイトル「Chopin Now」は、ノルウェー 国立音楽アカデミーと共同で行っている巨大研究プロジェクト “The Reflective Musician” の一貫として録音されました。ショパンの中期・後期の作品 に焦点を当ており、ショパンの音楽様式の特徴を反映させたプログラミングで、優れた解釈で作曲家のイントレランスを描いています。
ホーカン・アウストボーはこれまでにもSimaxレーベルから数々の録音を発表しており、スクリャービン、ドビュッシーのピアノ・ソロ作品全集やエリオット・ カーターやノルウェーの現代作曲家ロルフ・ヴァリーンの作品などレパートリーは多岐に渡っています。特にアウストボーはメシアンのスペシャリストとして 知られており、メシアンが世界各地で聴いた鳥の歌を素材にした『異国の鳥たち』(ACD 5057)の録音があります。 (Ki)
PSC-1348
ヘンニング・クラッゲルード(1973-):分点
午後 − ハ調の協奏曲、
夕暮れ − 変ホ調の協奏曲、
夜 − 嬰へ調の協奏曲、
朝 − ハ調の協奏曲、ハ長調 − 序曲
ヘンニング・クラッゲルード(Vn、リーダー)
アークティック・フィルハーモニックCO

録音:2014年6月2日6日 グロンノーセン教会(トロムソ、ノルウェー)
制作:ショーン・ルイス
録音:アルネ・アクセルベルグ
ノルウェーのヘンニング・クラッゲルードは、彼の世代を代表するヴァイオリニストとしてコンサートや各国のオーケストラとの共演をつづけながら、作曲 家としても活動しています。Simax Classics が新しいアルバムで紹介する《分点》は、ノルウェーの作家、『ソフィーの世界』で知られるヨースタイン・ゴル デル(1952?)とのコラボレーションから生まれた作品です。「春分」と「秋分」の《分点》。ゴルデルの『カードミステリー』から着想を得た「ヴァイオリ ンと室内オーケストラのための全調性による24の後奏曲」は、ロンドンのグリニッジ公園からアイスランドのイースフィヨルズルのホルンまで、24のタイムゾー ン(時間帯)の「音楽による旅」として作られ、「午後」から「朝」まで、一日の時をタイトルとする6楽章の「協奏曲」4曲と「終曲」の〈序曲〉から構 成されています。それぞれの楽章は、「『意気消沈』や『幻影』の変ホ短調」といった、調性から感じられるとされるイメージを基本に、バロック、シンディ ングの後期ロマンティシズムやグリーグのナショナルロマンティシズム、バルトークやリヒャルト・シュトラウスをはじめとする作曲家たちさまざまなスタイル も反映しながら、書かれています。《分点》は、クラッゲルードが2012年から芸術監督を務める、北極圏ノルウェー、トロムソのアークティック・フィルハー モニックCOの委嘱により作曲され、2014年の「北極光フェスティヴァル」で初演されました。全曲として、あるいは4つの単独の「協奏曲」と しても演奏することができ、2015年夏のリーソール音楽祭ではヨースタイン・ゴルデルみずからナレーターを務めるスタイルで演奏されることになっています。 (Ki)

PSC-1360
友だちの曲〜モーツァルト:歌曲集
1.来れ、いとしのツィター K.351/367b 
2.すみれK.476
3.春へのあこがれK.596 
4.偽りの世K.474
5.ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼くときK.520
6.秘めごとK.518 
7.鳥よ、年ごとにK.307/284d
8.さびしい森の中でK.308/295b 
9.別れの歌K.519
10.いかに私は不幸なことかK.147/125g
11.魔法使いK.472
12.小さな紡ぎ娘K.531 
13.春K.597
14.クローエに寄すK.524 
15.子供の遊びK.598 
16.老婆K.517
17.静けさはほほえみK.152/210a 
18.結社員の旅に寄せる歌K.468
19.わたしの慰めであってくださいK.391/340b
20.小さなフリードリヒの誕生日K.529
21.満足K.473 
22.ラウラに寄せる夕べの想いK.523
アン=ヘレン・モーエン(S)
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ/アントン・ヴァルター/ポール・マクナルティによるコピー)

録音:2018年9月28日-29日、2019年3月8日?9日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
リヴ・グラーセルは、1960年にピアニストとしてデビューしてからずっと、たくさんのコンサートやテレビ番組に出演してきました。ノルウェー国立音楽大学で教 授として教え、ノルウェー王国「聖オラヴ勲章」を授かった今も、彼女は、ノルウェーの人たちに愛され、若い音楽家たちから慕われています。グラーセルは、古典 時代から現代まで幅広く演奏しながら、モーツァルトの作品をもっとも大切なレパートリーのひとつと考えています。彼女がフォルテピアノを弾いて録音したピアノ ソナタの全曲(PSC-1066/1092/1125/1148/1149)は、海外でも高く評価されてきました。そして今、彼女が長年温めてきたというモーツァルトの歌曲 アルバムを作りました。
「小学生のころ、雪が消え寒さがゆるむと、『おいで、素敵な五月』のノルウェー語の歌を楽しく歌ったものでした。光と希望と喜びの歌ですね。そして、後になっ て、モーツァルトの K.595 の変ロ長調のピアノ協奏曲を初めて耳にした時、ロンドの楽章に同じ主題が使われていて、ノルウェーの民謡だと思ってた私の大好き なスクールソングが、実は、モーツァルトの書いた歌だったと知りました」(リヴ・グラーセル)。その「春へのあこがれ」、ゲーテの詩に作曲した「すみれ」、マンド リン伴奏で書かれた「来れ、いとしのツィター」など、モーツァルトが私的な「友だちの集まり」のために作曲したとされる22曲のプログラム。アルバムのパートナー には、ノルウェーのアン=ヘレン・モーエンが選ばれました。グリーグ・アカデミーとコペンハーゲンのオペラ・アカデミーで学び、「魔笛」のパミーナとパパゲーナ、 「ドン・ジョヴァンニ」のドンナ・アンナ、ドンナ・エルヴィラとツェルリーナといったモーツァルト・オペラの役、シュトラウスやプッチーニの役で世界のオペラハウ スで歌っているソプラノです。古き良き日々を追慕するご婦人の愚痴の歌「老婆」は、例によって「声色」を使って歌っています。やりすぎず、どこか優しく、チャー ミングな歌。グラーセルの弾くフォルテピアノは、モーツァルトが1782年に買ったというアントン・ヴァルターのフォルテピアノのポール・マクナルティによるコピー 楽器です。 (Ki)
PSC-1365
「アルカディアの恋愛ごと」
ヘンデル:独唱と通奏低音のためのカンタータ
ニーチェはどうしてる? どう思ってる? HWV.138 *
心の平和を奪ったのは誰? HWV.90 *
いろいろな思いのあるなかでHWV.115 **
わたしの美しい神から遠く離れているとHWV.127A *
ルクレツィア「おお、永遠の神々」HWV.145 **
ディテ・マリー・ブレイン(S)*
マリアンネ・ベ ア ー テ・シェラン( メゾ ソ プ ラノ )* *
クリスチャン・ショス(Cemb)
[使用楽器:Harpsichord: Christian Fuchs, 2016 after an anonymous Italian (Florentine) model c.1680, housed in the Handel house in Halle, Germany]

録音:2019年1月17日-20日 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
制作・録音:ヨルン・ペーデシェン
ヘンデルは、1706年ごろから1710年にかけて、イタリアを旅して周りました。この旅では最初のカンタータ「時と悟りの勝利」を作曲、彼が手がけた初めてのイタリア・オペラ「ロドリーゴ」も上演し、実りの多い創作活動の時代だったといわれます。ローマ滞在中、パトロンの宮殿では音楽を中心にした集まりが毎週のように開かれ、ヘンデルはそのため、独唱と通奏低音のためのカンタータを約70曲書いています。このジャンルは当時のイタリアでもてはやされ、ロマンティックな姿に描かれるアルカディア地方の牧人たちの情熱の愛と恋が主要なテーマにとられていました。『アルカディアの恋愛ごと』をタイトルとするアルバムでは、ヘンデルの室内カンタータの5曲が演奏されます。ソプラノのディテ・マリー・ブレイ(1985-)は、ノルウェー最古の音楽家の家系に生まれました。ノルウェー国立音楽大学で学び、ソリスト、アンサンブル歌手として、バロック、クラシカル、現代の音楽の分野で活動しています。メゾソプラノのマリアンネ・ベアーテ・シェラン(1975-)は、透明感のある声、深い解釈、表現力などが評価され、スカンディナヴィアを代表する歌手のひとりとみなされ、バッハ・コレギウム・ジャパンのコンサートへの参加でも知られます。通奏低音のクリスチャン・ショス(1980-)は、近年、めざましく活動。ノルウェーの古楽アンサンブル「バロッカネルネ」、デンマークの「コンチェルト・コペンハーゲン」、スイスの「アンサンブル・メリディアーナ」などのアンサンブルに参加、2015年からノルウェー国立音楽大学のフェローとして、ヘンデルの通奏低音カンタータにおけるチェンバロ伴奏をリサーチするプロジェクトに携わっています。 (Ki)
PSC-1363
チャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲(オリジナル版)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調Op.104
サンドラ・リード・ハーガ(Vc)
使用楽器:Joannes Florenus Guidantus, Bologna, 1730(Dextra Musicaより貸与)
ロシア国立SO(スヴェトラーノフ・オーケストラ)
テリエ・ミケルセン(指)

録音:2019年2月20.21日、3月1日、モスクワ音楽院大ホール
1994年生まれのノルウェー出身のチェリスト、サンドラ・リード・ハーガのデビュー・アルバム。 12歳でウィグモア・ホールにデビューして以来、国際的なコンクールでの優勝を重ね、有名音楽祭にも招待されヨーヨー・マ、ジャニーヌ・ヤンセン、ポール・ルイ ス、レイフ・オヴェ・アンスネスらと共演、さらにはダニエル・バレンボイムやアンネ=ゾフィー・ムターをはじめ世界的なアーティストにも認められ、現在音楽家とし てのキャリアの重要な入口にいる注目の奏者です。
本作は、19世紀に書かれたチェロ協奏曲の名作2曲が収録されています。チャイコフスキーの親友であったヴィルヘルム・フィッツェンハーゲンのために作曲さ れた「ロココの主題による変奏曲」。初演の際にフィッツェンハーゲンがオリジナルの楽譜に大胆に改訂を加えましたが、1955年に科学技術によって本来の姿に 復元され、現在はオリジナル版での演奏が普及しています。18世紀中頃に流行したロココ様式に従って書かれた主題をもとに、チェロの歌心と名人芸が繰り広げ られ、サンドラ・リード・ハーガの勢いのある演奏を堪能することができます。そして故郷ボヘミアの民謡や黒人霊歌などに触発され、美しい旋律を惜しげもなく 披露したドヴォルザークの名作チェロ協奏曲。、サンドラ・リード・ハーガは、伸びやかな歌いまわしで、生命力あふれる演奏を繰り広げています。 2019年2,3月に、テリエ・ミケルセン(指)ロシア国立SO(スヴェトラーノフ・オーケストラ)との共演でモスクワ音楽院の大ホールで録音されました。
PSC-1367
『魅惑の夜というものは』
パーセル:劇付随音楽「アブデラザール」 Z.570【ロンドー、エア、メヌエット、ホーンパイプ、ジグ】
劇付随音楽「テーベの王エディプス」から つかの間の音楽Z.583/2 
歌劇「妖精の女王」Z.629 組曲【魅惑の夜というものは、妖精たちの踊り、ホーンパイプ、ロンドー、ジグ、歌の旋律、シャコンヌ:中国の男女の踊り】
歌劇「アーサー王」Z.628 から あなたはどんな力をもつ人なのか?
劇付随音楽「パウサニアス」 から バラの花より芳しくZ.585/1
「メアリー女王の誕生日の頌歌「行け、汝ら芸術の子」」から ヴィオールをかき鳴らせZ.323/5
音楽が恋の糧であるならZ.379
歌劇「アテネのタイモン」Z.632
愛は小鳥たちの細い血管の中に
やって来い、みんな、私のところへ
歌劇「インドの女王」Z.630
エア I & II
ホーンパイプ I & II
歌劇「ダイドーとイニーアス」Z.626からダイドーの嘆き「私が地中に横たえられる時には」
歌劇「アーサー王」Z.628から
シャコンヌ/こよなく美しい島よ
デイヴィッド・ハンセン(C.T)
オスロ・サークルズ
アストリ・キシュネル(バロック・ヴァイオリン)
オイヴィン・ヌッスレ(バロック・ヴァイオリン)
マリ・ギスケ(バロック・ヴィオラ)
ミーメ・ブリンクマン(バロック・チェロ)
カロリーネ・アイステン・ダール(リコーダー)
インゲボルグ・クリストフェシェン(リコーダー)
ヨハン・ボンデ(打楽器)
カール・ニューリーン(アーチリュート、バロック・ギター)
マリアンジョラ・マルテッロ(Cemb)

録音:2018年5月18日?21日 オスロ・オペラハウス(ノルウェー・オペラ&バレエ)(オスロ)
オスロ・サークルズ」は、オスロに結成された新しいバロック・アンサンブルです。彼らのデビューアルバム。『魅惑の夜というものは』をタイトルにイギリスのヘンリー・ パーセルの音楽がとりあげられました。パーセルは、36歳の生涯のあいだに膨大な音楽を書き、その中には多くの歌とアリアが含まれています。足が自然に踊りのス テップを踏んでしまうダンスソング、素朴な美しさの頌歌と賛歌、コントルダンスと気高いメヌエット 、エアとジグ。「欲望と情熱、快楽と苦痛、孤独と至福。この音楽では そうしたすべてが手をたずさえて歩む」。プログラムは、ブリテンが「パーセルの主題による変奏曲とフーガ」(青少年のための管弦楽入門)の「主題」にとった劇付随音楽 「アブデラザール」の〈ロンドー〉に始まり、パーセルのもっともよく知られた歌のひとつ〈つかの間の音楽〉、歌劇「妖精の女王」の組曲、ヘンリー・ヘヴェニンガム大佐の 詩をテクストにした単独の歌曲「音楽が恋の糧であるなら」、歌劇「アーサー王」の〈こよなく美しい島よ〉で閉じられます。 バロック・ヴァイオリニストのアストリ・キシュネルを中心にしたオスロ・サークルズには、コンチェルト・コペンハーゲン、B’Rock、アカデミア・モンティス・レガリス、バ ロッカネルネ、バロックソリステネ、ベルリン古楽アカデミーといったスカンジナヴィアと各国のアンサンブルで活躍する音楽家たちが集まりました。2017年にフランス のフロヴィル音楽祭でデビュー、2019年に出演した「バラジュディン・バロックの夕べ」で「最優秀演奏賞」を獲得しています。デビューアルバムに招かれたオーストラリ アのカウンターテナー、デイヴィッド・ハンセン(1981?)は、シドニー音楽院でアンドルー・ドルトンに師事、ジェイムズ・ボウマンとデイヴィッド・ハーパーにも学びまし た。2004年、エクサンプロヴァンス音楽祭の「ダイドーとイニーアス」でヨーロッパ・デビュー。表現力のある歌唱が認められ、「皇帝ティートの慈悲」のセスト、「セルセ」 のタイトルロール、「ポッペアの戴冠」のネローネなどの役でカールスルーエ、ウィーン、バレンシアなどの音楽祭とオペラへの出演が予定されています。 (Ki)
PSC-1370
『変容 − ベートーヴェン・クラッゲルード」
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.61 (カデンツァ:ヘンニング・クラッゲルード)
ヘンニング・クラッゲルード(1973-):マントラ−メタモルフォーゼン(2019)(2つのヴァイオリンのための)*
ベートーヴェン(ヘンニング・クラッゲルード編)):弦楽四重奏曲第11番 へ短調 Op.95 「セリオーソ」
ヘンニング・クラッゲルード(Vn)
ブリンヤル・リーエン・スクーレルード(Vn)*
アークティック・フィルハーモニック
クリスチャン・クルクセン(指)

録音:2018年5月28日-31日 ストルメン・コンサートホール(ボードー、ノルウェー)
制 作:ショーン・ルイス
録音:アルネ・アクセルベルグ
ベートーヴェンの生誕250年の2020年。極北のプロオーケストラ、アークティック・フィルハーモニックが、アニバーサリー・イヤーを祝うトリビュート・アル バムをリリースします。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲と『セリオーソ四重奏曲』、そして、クラッゲルードの「マントラ−メタモルフォーゼン」の3曲のプロ グラムです。 ヴァイオリン協奏曲は、ソリストのヘンニング・クラッゲルードが、少年のころ、オイストラフが1948年に録音したレコードで初めて聴き、たちまち虜になった という音楽です。クラッゲルードが師事したカミラ・ウィックスのレパートリーでもあり、彼にとってかけがえのない作品のひとつだと言います。オルフェウス室 内Oのカーネギーホールのコンサートをはじめ世界各地で演奏。録音が待たれていました。 ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の「物語」をどう語るか。クラッゲルードは、手稿譜のファクシミリ版を携えてセッションに臨み、即興的な視点でスコア を研究していて発見したことを反映させ、オイストラフやクライスラーたちの過去の録音も心の片隅に置いて演奏を進めていきました。カデンツァは、彼が愛 してやまないというピアノ・ソナタや弦楽重奏曲といったベートーヴェンの他の作品の和声進行をインスピレーションにクラッゲルード自身が作曲しています。 「マントラ−メタモルフォーゼン」は、2019年にスヴァールバル諸島で行われたアークティック・フィルハーモニックのフェスティヴァルでリヒャルト・シュトラ ウスの「メタモルフォーゼン」のリハーサル中にクラッゲルードが作曲した小品です。ヴァイオリンのデュオ曲として書かれ、アークティック・フィルハーモニック の第1コンサートマスター、ブリンヤル・リーエン・スクーレルードがパートナーを務めました。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲のうちもっとも簡潔な曲のひとつ 「セリオーソ」は、クラッゲルードが演奏したことのあるマーラーの編曲版ではなく、現代の弦楽オーケストラに合わせて彼が編曲した版で演奏しています。 アークティック・フィルハーモニックは、ノルウェーの北極圏に2009年に設立されました。小編成のシンフォニエッタと室内Oからフル編成のSO と、異なる大きさのアンサンブルで活動、「アークティック・オペラ」のピットにも入ります。2019年1月、カナダのヴィクトリアSOの音楽監督、コペンハー ゲン生まれのクリスチャン・クルクセン(1981-)が、クリスチャン・リンドベリの後任として首席指揮者に就任。ヘンニング・クラッゲルード(1973-)が、室内 Oの音楽監督を務めています。 (Ki)
PSC-1371
チャイコフスキー:弦楽セレナードOp.48ハ長調
クラッゲルード:ラグナロク〜太陽の娘
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲Op.35ニ長調
ヘンニング・クラッゲルード(Vn)
アークティック・フィルハーモニック
クリスチャン・クルクセン(指)
ルウェーを代表するヴァイオリニスト、ヘンニング・クラッゲルード。ソリストだけでなく、アークティック・フィルハーモニー室内Oの音楽監督も務め、さ らには作曲家としても活躍している彼が、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をメインに、自作の北欧の神話を基にした作品「ラグナロク〜太陽の娘」、そして アークティック・フィルハーモニックによる「弦楽セレナード」を収録したアルバムをリリースしました。
美しい旋律と詩情あふれる音楽で人気を博しているヴァイオリン協奏曲。クラッゲルードの演奏は、テクニックはもちろんのこと、端正な演奏と美しいフレージン グで、隙のない音楽的に高い完成度で聴かせてくれます。「弦楽セレナード」は、クリスチャン・クルクセン指揮によるアークティック・フィルハーモニックの小気味 良いアンサンブルとハリのある響きで、弦楽オーケストラの魅力を堪能出来る演奏となっています。
アークティック・フィルハーモニックは、ノルウェーの北極圏に2009年に設立されました。小編成のシンフォニエッタと室内Oからフル編成のSOと、 異なる大きさのアンサンブルで活動、「アークティック・オペラ」のピットにも入ります。2019年1月、カナダのヴィクトリアSOの音楽監督、コペンハーゲン 生まれのクリスチャン・クルクセン(1981?)が、クリスチャン・リンドベリの後任として首席指揮者に就任。ヘンニング・クラッゲルード(1973?)が、室内管弦 楽団の音楽監督を務めています。 (Ki)
PSC-1373
アルメニア出身の奏者によるハチャトゥリアンの室内楽作品集
アダージョ(1954)(ヴァイオリン、チェロとピアノのための)
(バレエ「スパルタクス」から/アヴェティク・ピヴァジャン 編)
クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための三重奏曲(1932)
舞曲(1926)(ヴァイオリンとピアノのための)
子守歌(1942)(ヴァイオリン、チェロとピアノのための)
(バレエ「ガヤネー(ガイーヌ)」から/アヴェティク・ピヴァジャン 編)
剣の舞(1942)(ヴァイオリン、チェロとピアノのための)
(バレエ「ガヤネー(ガイーヌ)」から/アヴェティク・ピヴァジャン 編)
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1932)
詩曲(1929)(ヴァイオリンとピアノのための)
マリアム・ハラチヤン(P)
アダム・グリューチョ(Vn)
スティーグ・ヌールハーゲン(Cl)
レオナルド・セセンナ(Vc)

録音:2018年9月17日?18日 キルデン舞台芸術センター(クリスチャンサン、ノルウェー)
アラム・ハチャトゥリアン(1903?1978)は、アルメニアがソビエト連邦の共和国だった時代にピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲、交響曲、バレエ「スパルタクス」と「ガ ヤネー(ガイーヌ)」といった作品により国際的に知られる作曲家になりました。このアルバムでは、最初期の1926年に書かれた「舞曲」や、1932年に作曲され1984年 になって出版された「自由な即興のスタイル」の第1楽章と「中間部にドラマティックなカデンツァをもつ」第2楽章の「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」と、バレエの 音楽に基づく曲を含む彼の室内楽作品が演奏されます。ピアニストのマリアム・ハラチヤンは、アルメニア生まれ。2012年にノルウェーに移り、アシスタント・プロフェッ サーとしてクリスチャンサンのアグデル大学で教え、「アルメニアの指紋:アルメニア民俗音楽の視点から見たコミタスとハチャトゥリアンのピアノ音楽」の博士論文をノ ルウェー芸術リサーチ・プログラム(NARP)に提出しました。ポーランド出身のアダム・グリューチョは、クリスチャンサンSOの第1コンサートマスター。作曲家で もあるノルウェーのスティーグ・ヌールハーゲンは、クリスチャンサンSOの首席クラリネット奏者を務め、アグデル大学で教えています。モデナ音楽院を卒業したイ タリア生まれのレオナルド・レオナルド・セセンナは、2015年にクリスチャンサンSOの首席チェロ奏者に就任、副首席奏者としてロンドン・フィルハーモニックに参 加しています。 (Ki)
PSC-1375
シェティル・ヴォスレフ(1939-):ピアノ協奏曲
(1)ピアノ協奏曲(1992)*
(2)夢の劇(Ein Traumspiel)(2009)(管弦楽のための)
(3)バラバ(Barabbas)(2004)(管弦楽のための)
全て、ベルゲン・フィルハーモニックO

(1)ライフ・オーヴェ・アンスネス(P)
エドワード・ガードナー(指)
(2)アイヴィン・グッルベリ・イェンセン(指)
(3)フアンホ・メナ(指)

録音:(1)2019年8月15日-16日、(2)2011年4月14日-15日(ライヴ)、(3)2013年3月21日-22日(ライヴ)
グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)
制作:(1)ヨルン・ペーデシェン、(2)(3)アーリル・エーリクスタ
シェティル・ヴォスレフ は、ベルゲンに生まれ、ベルゲンのグリーグ・アカデミーで長年教えた多作の作曲家です。ヴォスレフの80歳を記念するアルバム。 ローガラン県のカルモイで生まれ、グリーグ・アカデミーのイジー・フリンカに学んだピアニスト、ライフ・オーヴェ・アンスネス(1970-)のソロ、ヴォ スレフと緊密な関係をつづけるベルゲン・フィルハーモニックの演奏で制作されました。 アンスネスがソロを弾く「ピアノ協奏曲」は、モーツァルトの「2台のピアノのための協奏曲」を聴いたヴォスレフが、「ならんで演奏する、まったく同じ音の楽器」 から「エコー協奏曲」のアイデアを得て作曲に着手したという作品です。作曲を委嘱したスタヴァンゲルSOの1993年シーズンの幕開けに、アンス ネスのソロ、アレクサンドル・ドミトリーエフの指揮で初演されました。アンスネスが、ベルゲン・フィルハーモニックの1995年4月のコンサートで演奏 した際にヴォスレフが「マニアックとも言えるほど極度の正確さに依存したこの作品をアンスネスほど上手く演奏できる人を見つけることはできなかっただ ろう」と語っています。2019年8月、首席指揮者エドワード・ガードナーの指揮で行われたセッションの録音です。 管弦楽のための「夢の劇」は、北ドイツRSO(現 NDRエルプPO)の首席指揮者に就任したアイヴィン・グッルベリ・イェ ンセンが最初のコンサートで指揮するためにヴォスレフに委嘱して作曲されました。ヒンドゥー教のインドラ神の娘が地上に降りてくるエピソードをスウェー デンの劇作家アウグスト・ストリンドベリが劇に作った『夢の劇』に基づき、ストリンドベリの「時間と空間の存在しない、脈絡のない夢の形をまねた」 という言葉を念頭に置きながら作曲したという作品です。2011年5月、グッルベリ・イェンセンがベルゲン・フィルハーモニックを指揮したコンサートの ライヴ録音で収録されています。 「歌手のいない歌劇」として作られた管弦楽作品「バラバ」は、ヴォスレフの同名の歌劇に基づく作品です。イエス・キリストに代わって釈放された盗賊 バラバの物語を第1幕「獄舎」第2幕「ピラトの宮殿の近くで」第3幕「受難の陰で」で構成され、指揮台の上方に設置されたディスプレイに歌劇の 台本の抜粋を表示しながら演奏されます。2008年から2013年までベルゲン・フィルハーモニックの第1客演指揮者を務めたスペインのフアンホ・メナ (1965-)の指揮。2013年5月、グリーグホールのコンサートのライヴ録音です。 (Ki)
PSC-1380(2CD)
来るべきもののこだま〜 J・Sとの会話
[Disc 1]
マグナル・オーム(1952-):来るべきもののこだま(Echoes of What Will Come)(バッハの「チェロ組曲第1番」から想を得て)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV 1007- 前奏曲
 無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV 1010 - アルマンド
レーネ・グレナーゲル(1969-):Der Bach an der Quelle(源としての小川)(バッハの「チェロ組曲第4番」から想を得て)
ビョルン・クルーセ(1946-):Ripensamento(熟考)(バッハの「チェロ組曲第2番」から想を得て)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV 1008- クーラント
[Disc 2]
バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV 1011- サラバンド
アイヴィン・ビューエネ(1973-):Conversation with J.S.(J・Sとの会話)(バッハの「チェロ組曲第5番」から想を得て)
テレーセ・ビルケルン・ウルヴォ(1982-):Dancing Shades(踊る陰影)(バッハの「チェロ組曲第3番」から想を得て)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV 1009- ブレ第1番
  無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調 BWV 1012 - ジグ
オラヴ・アントン・トンメセン(1946-):PARASixTh(バッハの「チェロ組曲第6番」から想を得て)
エルンスト・シモン・グラーセル(Vc)
[楽器 Cello:Francesco Ruggieri, Cremona, c.1680]

録音:2012年6月4日?6日、24日?25日 リス教会(オスロ、ノルウェー)
ノルウェーのチェリスト、エルンスト・シモン・グラーセル Ernst Simon Glaser(1975?)は、これまで、彼のために書かれた作品を数多く演奏してきました。 この新しいアルバムは、『来るべきもののこだま - J・Sとの会話』と名づけた彼のプロジェクトの集大成です。バッハの音楽に今日の作曲家たちがどういうアプ ローチを見せるか。グラーセルの委嘱を受けたノルウェーの作曲家6人が、ひとつずつ選んだバッハの「チェロ組曲」から「想を得て」作曲した小品が、彼らにイン スピレーションを与えたバッハの曲とならべて紹介されます。
マグナル・オーム Magnar Am(1952?)は、瞑想的気分の音楽で知られる作曲家です。「来るべきもののこだま」は、「作曲することは、わたしにとって、未 来に耳を傾けること」と語る彼が、「それとわからないように」「チェロ組曲第1番」から素材を採り、「バッハを先取りして創った、時を結ぶ2車線道路」(アイヴィ ン・ビューエネ)。レーネ・グレナーゲル Lene Grenager(1969?)は、チェリストでもある作曲家です。彼女は「チェロ組曲第4番」を材料に採り、バッハ(小 川)の組曲の異なる局面を3つの部分で探求する「Der Bach an der Quelle(源としての小川)」を作曲しました。ビョルン・クルーセ Bjorn Kruse(1946?) は、「チェロ組曲第2番」を聴いた後、「Ripensamento(熟考)」を作りました。「グラーセルがチェロを抱き、チェロで歌う姿を振り返って作ったイマジネーショ ンの遊び」。書く、演奏する、聴くの「恋の三角関係」の大切さをあらためて示してみせたという作品です。
テレーセ・ビルケルン・ウルヴォ Therese Birkelund Ulvo(1982?)の「Dancing Shades(踊る陰影)」は、「組曲は元は舞曲という理解」から出発し た作品です。「チェロ組曲第3番」の楽章からの断片を引用して作曲。「作曲家にとってチェロは、曲をつくるのにもってこいの楽器。エルンスト・シモンの良く響く 荘重で美しい音色からは、たくさんのインスピレーションをもらことができました」(ビルケルン・ウルヴォ)。アイヴィン・ビューエネ Eiving Buene(1973?)の 「Conversation with J.S.(J・Sとの会話)」は、ノルウェー国立音楽大学を卒業したての彼が、エルンスト・シモンから委嘱されて書いた、初めてのソロ楽器 のための音楽です。「(ソロ楽器の音楽は)どこにも隠れるところのない、作曲家にとってもっとも難しい仕事のひとつ」(ビューエネ)。
オラヴ・アントン・トンメセン Olav Anton Thommessen(1946?)は、グレナーゲル、ビルケルン・ウルヴォ、ビューエネが国立音楽大学で教わった作曲 家です。トンメセンの出世作とされる「グリーグのイ短調ピアノ協奏曲による序奏とマクロファンタジー」(Aurora ACD 4927)は、「過去の音楽と現在の音楽 の対話」というコンセプトのノルウェーでの原点とみなされる作品です。バッハの作品のもつ即興、装飾、記譜の関係を探ったという「PARASixTh」は、〈前奏曲 (Prelude)〉〈クーラント(Courante)〉〈幻想曲(Phantasie)〉〈ガヴォット2(Gavottte 2)〉の4楽章で書かれています。 (Ki)
PSC-1381
白鳥の歌
シューベルト/フランコーグンナル
歌曲集「白鳥の歌」 D.957/965a
1.愛の使い2.兵士の予感3.春の憧れ4.セレナーデ5.住処6.遠い国で7.別れ
8.アトラス9.彼女の絵姿10.漁師の娘11.街12.海辺にて13.影法師14.鳩の使い
フランク・ハーヴロイ(ヴォーカル)
グンナル・フラグスタ(P/ベーゼンドルファー225)

録音:2020年11月
「シューベルトの歌曲は、ウィーンのヨハン・ミヒャエル・フォーグルが最初に歌った歌手としてクレジットされています。しかし、初演者はもうひとりいた。シューベ ルト自身だ。シューベルトの声は、どんなだったのでしょう。力強かったのか、ざらざらした声だったのか、耳に心地よく響いたのか、柔らかかったのか。わたしたち は推測するしかない……」(作曲家アイヴィン・ビューエネ PSC 1381ブックレットから)。
『白鳥の歌(Schwanengesang)』と題した歌曲集は、作曲者のシューベルトが亡くなった翌年の1829年、音楽家でもあったトビアス・ハスリンガーにより ウィーンで出版されました。収録された作品は、ルートヴィヒ・レルシュタープ の詩による7つの歌曲(D.957nos.1-7)、ハイリンリヒ・ハイネの詩による6つ の歌曲(D.957nos.6-13)、ザイドル の詩に作曲した「鳩の使い」(D. 965a)。すべて、シューベルトが亡くなった1828年に書かれた作品です。
オスロのヴォーカル・グループ「ノルディック・ヴォイセズ」のバリトン歌手で作曲家のフランク・ハーヴロイ Frank Havroy(1969-)。室内楽のピアニスト としてノルウェーの主だった音楽家のほぼ全員と共演してきたと言われるグンナル・フラグスタ Gunnar Flagstad。このふたりが組んだ「フランコーグンナル Frankagunnar」による『白鳥の歌』の録音は「作品への忠実(Werketreue)」の考え方からスタートしたと言います。楽譜の細部まで気を配りながら歌うの ではなく、歌を「真実」として響かせることで、作曲者の意図を忠実に再現する。「『白鳥の歌』が建築物であったとしたら、ハーヴロイとフラグスタのプロジェクト は、入念な修復や復元ではなく、建物の姿を一変させる作業だろう」(ビューエネ)。
オスロのスタジオで録音セッションが行われ、ドイツ語と発音のコンサルタントとしてオスロ大学とノルウェー国立音楽大学の准教授が参加しました。
「フランツ・シューベルトは、気に入ってくれただろうか……音楽家は誰もが、フランツおじさんに肩をすくめさせることなく、この音楽を自由にイメージすること ができます。シューベルトが亡くなって200年以上が過ぎた。だが、この音楽は今も、すこぶる元気だ」(ビューエネ)。 (Ki)
PSC-1383
(CD+DVD[PAL])
シェティル・ビョルンスタ(1952-):オペラ「フラグスタート - オペラ」 ビルギッテ・クリステンセン(ソプラノ、キルステン・フラグスタート)
ベルント・オーラ・ヴォルングホーレン(バリトン、ヘンリー・ヨハンセン/バーナード・マイルズ)
エルドリ・ゴーシェット(ソプラノ、看護婦)
ステファン・イプセン・スラタノス(指,P)
ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン(打楽器)
ハンネ・レクダール(Fl,Fg)
エリサベト・ルン・トムテル(Va)
ヨン・オスネス(Cb)

台本(英語)、舞台演出:アイナル・ビョルゲ
オーケストレーション、編曲:ステファン・イプセン・スラタノス

録音・収録:2020年11月5日 ノルウェー・オペラ、第2舞台(オスロ)(ドレスリハーサル・ライヴ)
制作:シェティル・ビョルンスタ(CD)オッド・ゲイル・セーテル(DVD)
ポスト・プロダクション:マッティン・アブラハムセン(レインボースタジオ)
フラグスタート - オペラ」は、ノルウェーでもっとも国際的に知られ、「ノルウェーを愛する」音楽家のひとりとして国立歌劇場の創設に献身したソプラノ歌手、キ ルステン・フラグスタート(ヒシュテン・フラグスタ) Kirsten Flagstad(1895?1962)を題材にした一幕の作品です。彼女の生誕125年にあたる2020年の 上演をめざし、オスロ・オペラ・フェスティヴァルのディレクター、ヨーリル・ソングヴォル Gjoril Songvoll が企画。劇『Flagstad - Triumph and Tragedy(フ ラグスタ - 勝利と悲劇)』を書いた劇作家で演出家のアイナル・ビョルゲ Einar Bjorge に台本の執筆、「クジラの歌」(Grappa GRCD 4328)や「帰属の歌」 (GRCD 4517)などの作品で知られるジャズピアニストで作曲家のシェティル・ビョルンスタ Ketil Bjornstad(1952?)に作曲が依頼されました。
「1962年の秋の終わり、オスロの病院の一室。末期ガンのため緩和ケアを受けているフラグスタートは、献身的に尽くす若い看護婦と一緒に、友人のプロデュー サーで俳優のバーナード・マイルズの訪問を待っています。モルヒネのもたらるフラッシュバックの中で彼女は、ふたりめの夫のヘンリー・ヨハンセンと、ノルウェーがナ チス・ドイツに占領された第二次世界大戦中、彼がファシズム政党の党員だったこと、そして戦後、そのせいで受けた不当な仕打ちを思い出す。娘エルセとの不幸な関 係。メトの舞台で歌ったころの輝かしい日々。苦しい時に彼女を家族と一緒に支えてくれたバーナードが到着する。幸せの記憶。彼が辞した後、フラグスタートは最後 の旅への心構えができていた」。
「クラシカル音楽のフォーマット」のオペラを初めて手がけるというビョルンスタは、喜びにあふれていたり、センチメンタルだったり、さまざまな表情のメロディと リズムを使いながら、一貫性のある室内オペラを作り上げました。途中、フラグスタートのかつての姿を懐かしがるように彼女が初演したシュトラウスの「4つの最後 の歌」やワーグナーの楽劇の旋律も引用されます。
フラグスタート役のビルギッテ・クリステンセン Birgitte Christensen、看護婦のエルドリ・ゴーシェットEldrid Gorset、ヘンリーとバーナードの二役を歌うベ ルント・オーラ・ヴォルングホーレン Bernt Ola Volungholen は、ノルウェー国立音楽大学やコペンハーゲンのオペラ・アカデミーで学び、ノルウェー・オペラやヨー ロッパのオペラハウスに出演する歌手たちです。器楽アンサンブルのメンバーは、ノルウェーの現代音楽シーンを代表する打楽器奏者のひとり、ハンス=クリスチャン・ ショス・ソーレンセン Hans-Kristian Kjos Sorensen、ビョルンスタの友人、ヴィオラ奏者のラーシュ・アンデシュ・トムテルを父にもつエリサベト・ルン・トムテ ル Elisabeth Lund Tomter、ファゴットとフルートのプレーヤーのハンネ・レクダール Hanne Rekdal とベーシストのヨン・オスネス Jon Asnes。編曲とピアノ、 指揮を担当するステファン・イプセン・スラタノス Stefan Ibsen Zlatanoa は、ノルウェー国立大学でリヴ・グラーセルとアイナル・ヘンニング・スメビューに学び、 クラシカル、ジャズ、ポップ、現代音楽、ギリシャとノルウェーの民俗音楽と、多様なレパートリーをもつ音楽家です。
2020年11月5日、ノルウェー・オペラの第2舞台(小劇場)で観客数を制限してドレスリハーサルが行われたものの翌日に予定された世界初演は、バレエ団の ひとりが COVID-19 に感染したことから劇場が閉鎖され、開演の5時間前になってキャンセルが発表されました。このアルバムは、そのドレスリハーサルのライヴを 使って制作されました。Simax レーベルを主宰する Grappa のヘルゲ・ヴェストビュー Helge Westbye の賛同を受け、限られた数の「幸運な」観客の喝采を受 けた関係者全員が望んだとおり、DVD と CD を合わせたアルバムとしてリリースされます。

[注記]
DVD には「メニュー」がなく、英語歌詞の字幕が自動的に表示され、オペラが始まります。「リージョン・フリー」(All region)ですが、PAL 規格で制作されている
ので、PAL 対応の機器、PAL/NTSC 変換機能のある機器、あるいは PC で再生してください]
PSC-1384
ペール・アルネ・グロルヴィーゲン - バンドネオン
ピアソラ:バンドネオンと管弦楽のための協奏曲「アコンカグア(Aconcagua)」(1979)*
ストラヴィンスキー:タンゴ(Tango)(1940 arr.1953)(室内管弦楽のための)*
ペール・アルネ・グロルヴィーゲン(1963-):風の中の心臓(Corazones en el viento)(2021)(コントラバス、ヴァイオリン、ピアノとバンドネオンのための)**
ピアソラ:3つのタンゴ(Tres tangos)(バンドネオン、弦楽オーケストラ、ピアノ、ハープ、打楽器のための)*
ペール・アルネ・グロルヴィーゲン(1963-):バレリタ(Valerita)(バンドネオン・ソロのための)
ペール・アルネ・グロルヴィーゲン(バンドネオン)
ベルリンRSO*
フランク・シュトローベル(指))*
グロルヴィーゲンQ**【アルヌルヴ・バルホルン(Cb) ダニエラ・ブラウン(Vn)
 ヨアキム・カー(P) ペール・アルネ・グロルヴィーゲン(バンドネオン)】

録音:2021年3月11日 ベルリン放送局(ベルリン)(「ピアソラ生誕100年」ラジオ放送ライヴ録音)、2021年10月30日
2021年は、アルゼンチンの作曲家、バンドネオンのヴィルトゥオーゾ、アストル・ピアソラの生誕100年のアニバーサリー・イヤーでした。アルゼンチン伝統の 踊りとクラシカル音楽とジャズを結合した「ヌエボ・タンゴ」は、各国で広く愛されるようになり、バンドネオン奏者の貴重なレパートリーとして定着しました。ノル ウェーのバンドネオン・ヴィルトゥオーゾ、ペール・アルネ・グロルヴィーゲン Per Arne Glorvigren(1963?)のアルバムは、「タンゴの父」ピアソラに捧げる オマージュとして作られました。
ピアソラがバンドネオンとオーケストラのために作曲した2つの作品は、新妻ラウラと子供たちとの生活に心の平安と幸せを見出した時代に書かれました。バン ドネオン協奏曲「アコンカグア」は、「アレグロ・マルカート」「モデラート」「プレスト - メランコリコ・フィナール」の3楽章で構成。アンデス山脈にある南米最高 峰の名を副題にとった作品は、ピアソラ作品の頂点ともみなされています。第1楽章のカデンツァはグロルヴィーゲンの自作が演奏されます。「3つのタンゴ」も「急 緩急」の3楽章の作品です。この2曲は、ベルリン放送の2021年3月11日「ピアソラ生誕100年」ラジオ放送のライヴ録音が収録されています。
ストラヴィンスキーの「タンゴ」は、ピアノのオリジナル曲を作曲者自身が室内オーケストラように編曲した「ポップ」な音楽。グロルヴィーゲンの「風の中の心臓」 は、ノルウェーのローセンダール室内楽祭のためピアニストのアンスネスから委嘱を受け、「ピアソラへのオマージュ(Hommage a Piazzolla)」として作曲され ました。バンドネオン・ソロの「バレリタ(Valerita)」は、アメリカに入ろうとしてリオグランデ河を渡りきれず、父親とともに溺死した2歳のサルヴァドールの少 女バレリアに捧げられた作品です。 (Ki)
PSC-1385
源泉
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ト長調 Op.13(1867)
ビャルネ・ブルースタ(1895-1978):民話組曲(Eventyrsuite)(Vn・ソロのための)【1.自然とフルドラ(ファンタジア)2.ヴェスレフリック(アレグレット)3.子守歌(アンダンテ)4.トロルの水車場(アレグロ)】
カール・グスタフ・スパッレ・オールセン(1903-1984):ロムの6つの古い村の歌(1929 rev.1929/49)(マス・エーリック・オッデ(1991-)編)(Vnとアコーディオンのための)
ラッセ・トーレセン(1949-):YR Op.23(1991)(Vn・ソロのための)
サンデル・ティングスタ(Vn)
イングフリ・ブライエ・ニューフース(P)
マス・エーリク・オッデ(アコーディオン)

録音:2021年9月21日-25日 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
エドヴァルド・グリーグは、かつて、ライプツィヒでの留学を終え、コペンハーゲンで2年間を過ごした後、ローマに行きました。この旅を思いついたわけは、彼が、 「民俗音楽やナポリの歌が高められた」イタリアのオペラに接することで、芸術音楽が民俗音楽からどのように発展することができるのかを理解したいためだった、 と言われています。そしてグリーグは、ノルウェーで人々が代々伝えてきた音楽を芸術音楽に再生することにより、「ノルウェーのアイデンティティ」を示すことに力 を注ぎました。「民俗音楽は、誇りをもち、純粋で真正でなければならない。なぜならそれが、これからのノルウェーの音楽作りすべての基礎となるに違いないから だ」(エドヴァルド・グリーグ)
アークティック・フィルハーモニックのヴァイオリニスト、サンデル・ティングスタ Sander Tingstad(1991-)のアルバム『源泉』は、ノルウェーの民俗音楽 が作曲家の音楽と演奏家の演奏スタイルに与えたインスピレーションをさまざまな姿で示すというコンセプトで制作されました。
グリーグ Edvard Grieg の「ヴァイオリン・ソナタ第2番 ト長調」は、彼がノルウェー固有の文化を構築することを真剣に考えていた時代、1867年の夏にク リスチャニア(現、オスロ)で作曲されました。彼の3曲の「ソナタ」のなかでもっとも「ノルウェー」の色彩が濃く、約10年後に彼が「民俗音楽と芸術音楽」を美 しく融合させることになる「第3番」への足がかりとなった作品とみなされています。
この曲で共演するピアニスト、イングフリ・ブライエ・ニューフース Ingrid Breie Nyhus(1978-)は、民俗音楽学者スヴェン・ニューフースの子に生ま れ、伝承の音楽に囲まれて育ちました。「フォークとピアニズムの間の解釈と演奏」をテーマにした論文で博士号を取得。グリーグの「スロッテル」(Simax PSC 1287)を父の校訂した「新ピアノ版」で録音して注目されました。「ヴァイオリン・ソナタ」のこの演奏では、ティングスタと彼女の「即興」の音楽によって第1楽 章から第2楽章への橋渡しが行われます。
スパッレ・オールセン Carl Gustav Sparre Olsen の「ロムの6つの古い村の歌」は、『ペール・ギュント』で知られるグーブランスダーレンのロムで出会っ た伝承の歌から選んだ6曲を素材にした作品です。ソロ・ピアノのために書かれ、ヴァイオリンとピアノ、ヴァイオリンと弦楽オーケストラの版も作られました。この アルバムでは、マス・エーリク・オッデ Mads Erik Odde(1991-)による「ヴァイオリンとアコーディオン」のための編曲が演奏されます。オッデは、ロム生まれ。 オスロのノルウェー国立音楽大学の民俗音楽修士号を取得、アルバム『Logne Slattar』で2021年のスペルマン賞(ノルウェー・グラミー賞)を受賞しています。
ビャルネ・ブルースタ Bjarne Brustad の「民話組曲」は、ヴァイオリンとヴィオラのプレーヤーでもあった彼のもっともよく知られた作品です。美女の姿をし た森の妖精フルドラ、ヴェスレフリック、トロルといったノルウェー民話のキャラクターをヴァイオリン・ソロの音楽に描いています。この作品とラッセ・トーレセン Lasse Thoresen の「ハルダンゲル・フィドルの曲に聞こえる」「YR」(名詞で「こぬか雨」形容詞で「群れた」)は、単に民俗音楽からインスピレーションを得 たクラシカル音楽というだけでなく、2つの異なる世界を融合させ、新しい表現形式を創りあげた作品です。 (Ki)
PSC-1386
50年代と今
ブローウェル(1939?):五重奏曲(1957)(ギターと弦楽四重奏のための)
シェティル・ヴォスレフ(1939?):2つのギターと打楽器のためのトロイカ(2019)
カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895?1968):五重奏曲 Op.143(1950)(ギターと弦楽四重奏のための)
スタイン=エーリク・オールセン(G)
[楽器 Guitar (Olsen):Daniel Friederich, made for him (No.821Paris 2008)]
弦楽四重奏【リカルド・オドリオソーラ(Vn)マヤ・ハウゲン(Vn)イルゼ・クリャヴァ(Va)ラグンヒル・サンネス(Vc)、エギル・ハウグラン(G)トロン・イェルステン・ダーレ(打楽器)】

録音:2021年9月10日-11日、10月13日?15日、アイスヴォーグ教会(ベルゲン、ノルウェー)
ノルウェーのギタリスト、スタイン=エーリク・オールセン(1953?)は、2019年に『パリ・リサイタル』(PSC-1361)をリリースしました。このアルバムは、 日本の「現代ギター」、アメリカの「サウンドボード(Soundboard)」、フランスの「クラシックギター(Guitare Classique)」といった雑誌メディアに取り上 げられ、高く評価されました。最新作『50年代と今』では、1950年代に作曲されたレオ・ブロウウェルとマリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコの「古典的」作品と、 現代ノルウェーのシェティル・ヴォスレフの2019年の作品を演奏。「ヨーロッパでもっとも重要なギタリストのひとり」の新たな印象深い側面を見ることができま す。
レオ・ブローウェルの「五重奏曲」は、彼の最初期の作品のひとつです。シンコペーションのリズム、五音音階の反復音型といったアフロ=キューバンの影響が多 くみられる「急緩急」の3楽章で書かれています。マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコの「五重奏曲」もギターと弦楽四重奏のための作品です。アンドレス・セ ゴヴィアからロサンジェルスの「ミュージック・ギルド」で演奏する室内楽曲として委嘱され、1950年の2月から3月にかけて作曲されました。「部分的にネオク ラシカル、部分的にネオロマンティックな、旋律豊かで穏やかな作品」(カステルヌオーヴォ=テデスコ)。最初と「フィナーレ」の「アレグロ」楽章が、「アンダンテ・ メスト」と「スケルツォ」の2つの楽章を挟む構成で書かれています。
シェティル・ヴォスレフは、オールセンが1973年から1977年にかけて音楽理論を教わった、ベルゲンの作曲家です。このころからコラボレーションが始ま り、2015年には「ギター五重奏曲」や「フルート、ギターと弦楽オーケストラのための二重協奏曲」などヴォスレフの曲だけのアルバム『SEONVEH』(PSC-1339)を作りました。「2つのギターと打楽器のためのトロイカ」は、2019年に書かれた最新のコラボレーション作品です。オールセンから「2つのギターと打 楽器」を提案されたヴォスレフは「ロシアのトロイカがインスピレーションとして『浮かんだ』」と語っています。『パリ・リサイタル』のエギル・ハウグランと、ベル ゲンのアンサンブル「BIT 20」の打楽器奏者トロン・イェルステン・ダーレ の共演による、初録音の作品です。  ブローウェルとカステルヌオーヴォ=テデスコの「五重奏曲」では、ベルゲン在住の音楽家による弦楽四重奏が共演。アルバムのセッションは、2021年の9月か ら10月にかけてベルゲンのアイスヴォーグ教会で行われました。『パリ・リサイタル』と同じサイモン・キルン の制作、アルネ・アクセルベルグの録音エンジニアリ ングです。 (Ki)
PSC-1397
名もなき〜ノルウェーの民謡
1.シーリダールの歌(Siri Dale-visa)
2.1匹の狐がやってきた(Der kom en rev )
3.フルドリが山の斜面の老女に向かって叫んでいる( sHuldri rop pa kjerring i li)
4.オーラの谷で、オーラの湖で(I Ola-dalom, i Ola-tjonn)
5.子守歌(Badnlatar)
6.子牛の踊り/黒褐色の馬(Kalven dansa / Dei svartbrune hestar)
7.ランヴェイ(Ranveig)
8.わが青春の日に(Det var i min ungdom)
9.ひとりの王がオステルダールを統治した(En konge hersket i Osterdal)
10.スロット(明日は君の婚礼の日・小さなアストリ)(Slatt (I morgon, Astrid) )
11.牛を呼ぶ声(Lokkar)
12.その少年は小さかった(Liten var guten)
13.伯爵の歌(Grevevisa)
14.深く想いをめぐらせて(Jeg gar i tusen tanker)
15.小さな灰色の男(En liten gra mann)
16.父なる神はかくも素晴らしい(Gud fader mig sa underlig)
ユンニ・ローヴリ(ヴォーカル)
アンネ・ヒュッタ(ハリングフェレ)
イングフリー・ブライエ・ニューフース(P、ハルモニウム)
[楽器 Piano:Steinway grand, 1893/Hand-piped harmonium from India/5-stringed Hardanger fiddle:Salve Hakedal, 2010]

録音:2022年3月14日-17日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
ルウェーの民俗音楽は、何世代にもわたって人々とともに生き、人から人へと伝えられてきました。人々が、それぞれ必要にかられ、それぞれの能力に応じて 作った音楽は、いつの時代も人々のアイデンティティとして聴かれ、演奏されてきました。作者や楽器のプレーヤーたちと同様に重要だったのが、女性の存在です。 女性たちは、仕事をしながら牛寄せの歌やバラードを歌い子守歌を歌うことで、伝統を伝えることに深く関わりをもっていました。そうした「名もなき」人たちが伝 えた音楽は、その後、エドヴァルド・グリーグをはじめとする音楽家に影響を与え、ノルウェーの芸術音楽創造の原動力ともなりました。
このアルバムの3人の女性、ヴォーカルのユンニ・ローヴリ、ハリングフェレのアンネ・ヒュッタ 、ピアノのイングフリー・ブライエ・ニューフースは、グリーグも「伝 承による19のノルウェー民謡」(Op.66)の素材に使ったグーブランスダーレン、ロム、ソグンなどの谷に伝わる音楽を吟味し、それぞれの音楽語法とアプローチ によって多様な音響空間という共通基盤の上に再構築しました。
録音セッションは、オスロのソフィエンベルグ教会で行われ、作曲家でもあるレーネ・グレナーゲルがプロデュースを担当しました。 (Ki)

PSC-1802
コンラード・バーデン(1908-1989):管弦楽作品集
(1)イントラーダ・シンフォニカOp.78(1969)(管弦楽のための)、
(2)クラリネットと弦楽のための小協奏曲Op.37(1954)
(3)園詩とフーガ作品46(1958)(室内管弦楽のための)
(4)民話組曲Op.49(1960)(管弦楽のための)
(5)ピアノ協奏曲Op.118(1979)、(6)管弦楽のための変奏曲Op.60(1963)
(1)カシュテン・アンデシェン(指)ハルモニエン音楽協会O
(2)ビョルン・ハルヴォシェン(Cl) カシュテン・アンデシェン(指)ハルモニエン音楽協会O
(3)ハインツ・フロイデンタール(指)オスロPO
(4)スヴェッレ・ブルーラン(指)ハルモニエン音楽協会O
(5)ゲイル・ヘンニング・ブローテン(P) アルフ・オールダール(指)オスロPO
(6)シェル・インゲブレトセン(指)オスロPO

録音:(1)(2)1972年、(3)1959年11月4日NRK放送録音(ライヴ、モノラル)、
(4)1976年12月7日 NRK放送録音(ライヴ、モノラル)、
(5)1963年8月23日 NRK、(6)1983年12月19日 NRK放送録音(ライヴ)
ライプツィヒとオスロの音楽院で学んだ教会音楽家、オルガニスト、音楽批評家。コンラード・バーデンは20代の終わりになって初めて作曲を手がけました。宗教作品と室内楽作品を中心に作曲。作品番号をもつ147曲のうち20曲が管弦楽のための作品と協奏曲です。祝祭的性格の「イントラーダ・シンフォニカ」。「クラリネットと弦楽のための小協奏曲」は、パリでジャン・リヴィエに学んだ後に書かれたネオクラシカルな作品。『エドヴァルド・グリーグ』の共著者フィン・ベネスターは、「ノルウェーの作曲家が近年、作曲したもっともユーモラスな協奏曲のひとつ」と呼びました。ノルウェーの高原に伝わる<家畜を呼ぶ声>を思わせる主題をもった「田園詩とフーガ」。ノルウェー民話をテーマに、バルトークと6人組から影響を受けた語法で書かれた6曲で構成する「民話組曲」。農民舞曲のリズムが推進力となるピアノ協奏曲。ハンス・イェリネクの十二音音楽から学び、テクスチュアと線を重視した構成的な音楽、「管弦楽のための変奏曲」。PhilipsのためのLP録音と、一部モノラルを含むNRK(ノルウェー放送)の録音をアウドゥン・ストリーペが整音、マスタリング。紹介される機会の少ないバーデンの音楽をじっくり楽しめるアルバムになりました。 (Ki)
PSC-1804
クヌート・スクラム《コンサート・レコーディングス》
(1)ヴェルディ:「仮面舞踏会」−立て!おまえこそ心を汚すもの
(2)ヴェルディ:「運命の力」−恐ろしい死よノこの中に私の運命がある
(3)ヴェルディ:「トラヴィアータ」−ヴァレリー嬢ですか?(二重唱)
(4)ヴェルディ:「リゴレット」−いやしい罰当たりの廷臣ども
(5)ワーグナー:「タンホイザー」−夕星の歌「死の予感のようにノおお汝、優しい夕星よ
(6)モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」−シャンペンの歌「酒がまわっているうちに、踊りの準備だ
(7)モーツァルト:「魔笛」〜私は鳥刺し
(8)シューマン:歌曲集「詩人の恋」
クヌート・スクラム(Bs)、
(1)オッコ・カム(指)フィンランド放送O、
(2)ペール・オーケ・アンデション(指)ノルウェー・オペラO
(3)(4)インガ・ニルセン(S)、オスロPO
(4)アントニオ・パッパーノ(指)RPO
(6))(7)アントニオ・パッパーノ(指)オスロPO
(8)ロベルト・レヴィン(P)
ノルウェーを代表するバリトン歌手、クヌート・スクラム(1937-)。ノルウェー西部の牧師の家に生まれました。「宿題をしながらも歌っている」と言われたくらいの歌好き。19歳のとき、叔父の牧場でカウボーイとして働くため渡米したものの、数度の落馬に嫌気のさしたスクラムは州立大学に入学して建築を学ぶようになります。在学中から歌手として舞台に立ち、1963年に帰国してから本格的に歌の勉強を始めました。1964年にデビュー。ノルウェー国立オペラと契約を結びます。〈コジ・ファン・トゥッテ〉のグリエルモを歌った1969年のグラインドボーン音楽祭で国際的に認められ、ベルリン・ドイツ・オペラ、ベルリン国立オペラと舞台がつづきます。スクラムは、30年に渡ってオペラの舞台に立ち、60を超す役をすぐに歌えたといいます。オペラの舞台に別れを告げたのは2000年1月、国王ハーラル五世臨席のノルウェー国立オペラ。もっとも得意とした役のひとつ〈トスカ〉のスカルピアでした。歌曲も得意なスクラムは1993年のグリーグ生誕150年を記念するグリーグの歌曲全曲録音にもヒシュティ、サンヴェらとともに参加。暖かい声と飾らない歌が人々に愛されました。本アルバムはコンサート・レコーディングを中心とするもの。〈仮面舞踏会〉のアリアは1971年10月31日、ヘルシンキで行われたコンペティションで優勝した時の録音です。〈トラヴィアータ〉の二重唱では今年2月に亡くなったデンマークのソプラノ、インガ・ニルセンと共演しています。ニルセンのトラヴィアータとスクラムのジェルモンは、ノルウェー国立オペラのステージで大きな人気を集めてきました。〈タンホイザー〉の「夕星の歌」は、プロデビュー30周年記念のアリア集(PSC1186)に収録されたのと同じ録音。ヴォルフラム役のイメージにスクラムの声が似合います。シューマンの〈詩人の恋〉は「もっと感情に強く訴えてくるロマンティック歌曲集のひとつ」とスクラム自身も語っているように印象的に歌い上げています。デビューリサイタルから共演の始まったロベルト・レヴィンがこの録音でもピアノを弾いています。  (Ki)
PSC-1830
ノルウェーの偉大な音楽家たち第1集(1945年−2000年)
R・シュトラウス:セレナード作品17-2、献呈作品10-1
ワーグナー:オペラ「タンホイザー」〜エリーザベトの挨拶の歌「おごそかなこの広間よ」
ヴェルディ:オペラ「トロヴァトーレ」〜炎は燃えて 彼女は足枷をされて
シーグル・レ(1871-1904):ノルウェー舞曲第2番
エルガー:セレナード
ファリャ:オペラ「はかない人生」〜スペイン舞曲第1番
クライスラー:ジプシーの女
モシュコフスキ:ギター作品45-2(サラサーテ編)、わらの中の七面鳥(アメリカ民謡)
ルードヴィーグ・マティアス・リンデマン:コラール「ただ愛する神の摂理にまかす者」による変奏曲
ヨハン・クヴァンダール:フルートと弦楽のための協奏曲作品22(1963)
モシュコフスキ:エチュード・カプリース
バッハ:半音階的幻想曲とフーガニ短調BWV903、シチリアーナ(フルートとハープシコードのためのソナタ変ホ長調BWV1031から)
マーリト・イセネ(S)、オスロPO、ベルゲンPO、エルンスト・グラーセル(Vn)、アーリル・サンヴォル(Org)、オルヌルフ・グルブランセン(Fl)、スヴェッレ・ブルーラン(指)、ロベルト・リフリング(P)
桧舞台に立っている間は喝采を浴びながら、時とともに名前も音楽も忘れられかけてきたノルウェーの偉大な音楽家たち。国際的に活躍するきっかけを手にしながら、フラグスタートに乞われノルウェー国立オペラの創設に加わったソプラノ歌手、マーリト・イセネ(1923-2003)。長年に渡りオスロ・フィルハーモニック管弦楽団のコンサートマスターを務めたエルンスト・グラーセル(1904-1974)。ノルウェー教会音楽の発展に貢献したアーリル・サンヴォル(1895-1984)。オスロ・フィルハーモニックに30年以上在籍し、マールボロ音楽祭ではゼルキンやカザルスとも共演したフルート奏者、オルヌルフ・グルブランセン(1916-2004)。ロベルト・リフリング(1911-1988)は、ノルウェーで初めてバッハの〈平均律クラヴィーア曲集〉全曲をコンサートで弾いたピアニスト。洗練された明晰な演奏が愛され、“真のノルウェー紳士”と言われました。放送録音と個人のアーカイヴ録音により彼らの芸術を偲ぶシリーズが始まります。   (Ki)

PSC-1826(3CD)
リンデマンの遺産
■CD1
ルードヴィーグ・マティアス・リンデマン(1812-1887):(1)ノルウェー英雄バラードの旋律(1884-85)(混声合唱のための)〜【夢の詩(第27曲)/オラヴ・オステセンのベルト(夢の詩) (第28曲)/ヤッラル橋(第29曲)/霊の世界(夢の詩)(第30曲)/ヘルムード・イッレ(第18曲)/小さなシェスティと妖精の王(第23曲)/戦士イルヒュイェン(第26曲)/兄と弟(第21曲)/リーケバルとギュードビョルグ(第22曲)/クヴィキスプラーク・ヘルムードソン(第6曲)/ローランとマグヌス王(第3曲)/ハーラル王とヘミンゲン(第16曲)】
(2)同声三部合唱のための30のノルウェー英雄バラードの旋律(女声合唱による)〜【騎士ヴァリヴァン(第87曲)/少年クヌートとシルヴェリン(第56曲)】
(3)男声合唱のための50のノルウェーの山の旋律(1862)〜【オスムン・フレグデイーヴァル(第8曲)/ヒューガバル(第13曲)/馬丁ヒシュティ(第10曲)/ハン・オーレ(第28曲)/小さなトゥーラ(第26曲)/ナイチンゲールのバラード(第23曲)/ハン・マッスとハン・ラッセ(第1版)(第33曲a)/ハン・マッスとハン・ラッセ(第2版)(第33曲b)】
(4)ヨハン・ベーレンス:男声合唱のための歌集(1845-82)〜【酔っぱらって/ハン・トゥースタイン/ステーヴ「それで君は僕と付き合ってくれるのか」】
(5)アンナ・セヴェリーネ・リンデマン(1859-1938):3つのピアノの小品Op.4〜第1曲「上機嫌」、
4つのピアノの小品Op.5〜第1曲「小犬」、
3つのピアノの小品Op.8〜第2曲「小川」
(6)ペーテル・ブリューニ・リンデマン(1858-1930):3つの小品Op.6【ロマンス ホ短調/夜想曲 イ短調/特徴的なエチュード ト長調】
(7)ユスト・リッデルヴォル・リンデマン(1822-1894):ピアノのための4つのロマンス
(8)ルードヴィーグ・マティアス・リンデマン(1812-1887):スウェーデンの旋律「ノアじいさん」による4手のピアノのための変奏曲

■CD2
オーレ・アンレアス・リンデマン(1769-1857):(1)16のイギリス舞曲〜【アングロワーズ ニ長調/アリア ヘ長調/アングロワーズ第9番ホ長調「行進曲つき」】
(2)4つのメヌエット〜第1番 変ホ長調
(3)4つのメヌエット〜【第2番 変ホ長調/ラメントーゾ「おお、むごい死よ」ハ短調j】
(4)ルードヴィーグ・マティアス・リンデマン(1812-1887):古いまた新しいノルウェーの山のメロディ〜【ランゲベルグの調べ/教会へ向かう花嫁の行進/山の踊り/ビョルグンのランゲライクの調べ】
(5)ユスト・リッデルヴォル・リンデマン(1822-1894):弦楽四重奏曲 ニ長調(1864)、
弦楽四重奏曲 ト短調

■CD3
ルードヴィーグ・マティアス・リンデマン(1812-1887):コラール「わが終わりの近きをだれぞ知らん」による変奏曲、
戴冠式行進曲、
B-A-C-H の名による3つのフーガ、
コラール「ただ愛する神の摂理にまかす者」による変奏曲
■CD1
(1)-(4)ダーン=オーロフ・ステーンルンド(指)マルメ室内Cho
(5)-(7)アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)
(9)アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)、エヴァ・クナルダール(P)
(1)-(4)録音:1983年5月27日-29日マルメ音楽アカデミー (マルメ、スウェーデン)
(5)-(8)録音:1983年3月28日、4月5日 オスロ・コンサートホール

■CD2
(1)-(4)アイナル・ステーン=ノクレベルグ(Cemb、フォルテピアノ、クラヴィコード)
(5)コペンハーゲンSQ[トッター・ギスコウ(Vn)、モーエンス・ドゥアホルム(Vn)、モーエンス・ブルーン(Va)、アスガー・ロン・クリスチャンセン(Vc)]
(1)-(3)録音:1983年3月22日ヘニ=オンスタ芸術センター (オスロ)、(4)1983年3月25日 リングヴェ博物館 (トロンハイム、ノルウェー)、(5)1983年3月19日-20日 聖アネ高等学校 (コペンハーゲン)

■CD3
コーレ・ノールストーガ(Org)[オスロ大聖堂の主オルガン(Ryde & Berg 1998)]
録音:2002年11月4日-5日 オスロ大聖堂
リンデマン家は代々に渡りノルウェーの音楽に大きな貢献をしてきました。一家の最初の音楽家はアマチュア音楽家としてフルートとヴァイオリンを演奏 したヤコブ・マドセン・リンデマン。彼の長男、オーレ・アンレアス・リンデマンは、プロの音楽家として活躍。トロンハイムの教会オルガニストを務め、ノルウェー の音楽教育の基礎作りに指導的役割を果たしました。作曲家としては、3つの歌曲と約30曲のキーボード曲を残し、このアルバムでは6曲をアイナル・ステー ン=ノクレベルグが、コペンハーゲンの王立図書館で発見された手稿譜で演奏しています。 オーレ・アンレアスの子のひとりが、ノルウェー音楽史に大きく名を残すルードヴィーグ・マティアス・リンデマンです。彼は、オルガニスト、作曲家、音 楽教師として活動しながら、ヴァルドレやテレマルクといった地域をまわって民謡を集め、『古いまた新しいノルウェーの山のメロディ』として出版しました。 この曲集は、後の作曲家たちのインスピレーションの源となり、グリーグの「スロッテル」や「四つの詩編」をはじめとする芸術作品に再生されていきます。 ルードヴィーグ・マティアスの一番下の弟、ユスト・リッデルヴォル・リンデマンは、兄の下で学び、1853年にクリスチャンサンにオルガニストに就任し、 1858年から亡くなるまでトロンハイムの大聖堂のオルガニストを務めました。彼はナショナル・ロマンティシズムの運動に心酔し、アスビョルンセン、ヴィ ンニェ、ビョルンソンといった作家たちと親交がありました。コペンハーゲン弦楽四重奏団が演奏する2曲の弦楽四重奏曲のうちニ長調の曲は、1864年、 彼がコペンハーゲンでニルス・W・ゲーゼに師事した年の作品です。 ルードヴィーグ・マティアスの子、ペーテル・ブリューニ・リンデマンも音楽家です。ストックホルムの音楽院でチェロとオルガンと作曲を学び、多くのジャ ンルに作品を残しました。彼の功績のひとつが、1883年、父ルードヴィーグ・マティアスに協力してクリスチャニアにオルガン学校(後のオスロ音楽院) を創設したこと。ノルウェー音楽アカデミーの前身です。ステーン=ノクレベルグのピアノで演奏される「3つの小品」は、ルードヴィーグ・マティアスの 兄の子、従姉妹のアンナ・セヴェリーネ・リンデマンと結婚したころの作品です。 アンナ・セヴェリーネは、ピアニストとして教育を受け、叔父と夫が作った音楽院でピアノ教師を務めました。彼女は教材とするため多くのピアノの小品を 作曲しています。 CD1 と CD2 の音源は、3枚のLPでリリースされていたアナログ録音、CD3 は CD (PSC1214) のためのデジタル録音です。いずれもデジタルリマスター して収録されています。 (Ki)
PSC-1831
ノルウェーの偉大な演奏家たち1945年−2000年第2集−エヴァ・クナルダール(1927-2006)
グリーグ:ノルウェー民謡による変奏曲形式のバラードト短調雄P24、
 抒情小曲集第3集〜「春に寄す」Op.43-6
ショパン:即興曲第1番、
 夜想曲第5番、マズルカ第15番、
D・スカルラッティ:ソナタニ長調K33、
 ソナタ.ト長調K13
ハルフダン・シェルルフ:春の歌作品28-5
シンディング:春のさざめきOp.32-3
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲*
エヴァ・クナルダール(P)、
マリス・ヤンソンス(指)オスロPO*

録音:1973年4月17日(グリーグ、シェルルフ、シンディング)、1966年9月1日モノラル(ショパン)、1973年9月12日(スカルラッティ)、1982年2月19日ライヴ(ラフマニノフ)
※ノルウェー放送(NRK)アーカイヴ音源
第2次世界大戦後、大きく発展を遂げたノルウェー音楽。1945年から2000年を一区切り。その時代の記録を全10作のアルバムで紹介するシリーズ。第2集は、2006年享年79歳でこの世を去った国際的に名前の知られるエヴァ・クナルダールです。ノルウェー、スカンディナヴィア、フランスで名前を知られるようになったクナルダールは1947年、北欧移民の多いミネソタに渡り、ミネアポリスを拠点に活動を始めます。1952年からミネアポリス交響楽団(現、ミネソタ管弦楽団)のピアニスト。ソロイスト、室内楽奏者として活躍。アメリカの北西部を代表するピアニストのひとりにみなされるようになります。1965年、指揮者カシュテン・アンデシェンの勧めにより帰国。ピアニストとして活動しながら、1984年から1994年まで、ノルウェー音楽アカデミーの教授を務めました。主なレパートリーはブラームス、ベートーヴェン、モーツァルト。このアルバムの音源は、いずれもNRKのアーカイヴ。「パガニーニ・ラプソディ」で共演するのはマリス・ヤンソンス指揮オスロ・フィルハーモニック管弦楽団。 (Ki)
PSC-1832
ノルウェーの偉大な演奏家たち1945年−2000年第3集
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.82
ヴォーン・ウィリアムズ:ロマンス「揚げひばり」
ブラームス:ヴァイオリンソナタ第1番〜第1楽章*
ビャルネ・ブルースター:ヴァイオリンソロのための組曲**
サラサーテ:スペイン舞曲集〜「マラゲーニャ」#
カミラ・ウィックス(Vn)、
カシュテン・アンデシェン(指)ベルゲンPO
ロベルト・レヴィン(P)

録音:1985年1月17日(ライヴ)、1975年6月25日*、1969年7月9日**、1950年11月9日#  ※ノルウェー放送(NRK)アーカイヴの音源
ノルウェーが生んだ伝説の天才ヴァイオリニスト、カミラ・ウィックスの貴重な音源。【ノルウェーの偉大な演奏家たち】と題したシリーズ。ノルウェーの音楽は第2次世界大戦後、芸術的に大きく成長したと言われます。その時代の記録を全10作のアルバムにより紹介する本シリーズは、ノルウェー文化評議会、ノルウェー国立音楽アカデミー、ノルウェー放送(NRK)、SimaxClassicsの共同プロジェクトです。ウィックスは、セーヴェルーとエッゲの協奏曲をニューヨークで世界初演、ノルウェーやノルウェー音楽との深い関係はずっと保たれていました。このアルバムに収められているのはノルウェー放送のアーカイヴに保存されていた録音。グラズノフの協奏曲とヴォーン・ウィリアムズの<揚げひばり>は、ベルゲンのコンサートのライヴ録音。ブルスターの組曲は、ウィックスに献呈された作品です。「ステージでは演奏者として、教室では教師として、人間のなかの人間として彼女は輝く光」。ライナーノーツを書いたコルビョルン・ホルテはウィックスの特質をそう表しています。  (Ki)
PSC-1833(2CD)
ノルウェーの偉大な演奏家たち1945年-2000年第4集〜ロベルト・リフリング
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109
 第31番変イ長調Op.110、第32番ハ短調Op.111、
ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58*
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」
カシュテン・アンデシェン(指)*
ガブリエル・フムーラ(指)、オスロPO

録音:1979年5月28日ホーコン王の館(ライヴ/ソナタのみ)、1986年9月25日*、1981年10月21日オスロ・コンサートホール(ライヴ) ノルウェー放送(NRK)アーカイヴの音源、マスタリング:アウドゥン・ストリーペ
20世紀後期、ノルウェーを代表する音楽家たちの遺産シリーズ。第4集のアーティストは、ピアニスト、ロベルト・リフリングです。リフリングが音楽家生涯を通じてバッハの作品とともに追求し、「明快、開放的、極点に達した」と評されるベートーヴェンのソナタと協奏曲。後期のソナタ3曲は1979年ベルゲン国際フェスティヴァルのホーコン王の館でのコンサート、ピアノ協奏曲は1986年(第4番)と1981年(第5番)のオスロ・コンサートホールでの演奏をノルウェー放送がライヴ録音した音源です。ステーン=ノクレベルグ、ホーヴァル・ギムセ、アウストボー、アンスネスらによって引き継がれたノルウェー・ピアノ芸術の伝統の記念碑ともみなされる演奏。ベルゲンとオスロの聴衆の拍手がそのすばらしさを物語ります。アウドゥン・ストリーペの手でアーカイヴ録音に丁寧で音楽的なマスタリングが施され、そのおかげでリフリングの音楽を臨場感ゆたかな音で楽しむことができます。   (Ki)
PSC-1835(2CD)
ノルウェーの偉大な演奏家たち1945年〜2000年第5集「ノルウェー木管五重奏団」
(1)ニールセン:木管五重奏曲FS100(Op.43)
(2)アントニオ・ビバロ(1922-):ソナティナ1A「センプリーチェ(簡素なソナティナ)」(木管五重奏のための)
(3)ソナティナ2A「アストラーレ(星のソナティナ)」(木管五重奏のための)
(4)ヨン・フェーンストレム(1897-1961):木管五重奏曲Op.59
(5)ビャルネ・ブルースター(1895-1978):木管五重奏のためのセレナード
(6)カール・グスタフ・スパッレ・オルセン(1903-1984):3つの木管楽器のための5つの小楽章の組曲Op.10
(7)パウリーネ・ハル(1890-1969):木管五重奏のための組曲*
(8)エドヴァルド・ハーゲルプ・ブル(1922-):3つの牧歌.木管三重奏のためのディヴェルティメント作品14
(9)ヨハン・クヴァンダール(1919-1999):木管五重奏曲Op.34
ノルウェー木管五重奏団[ペール・オイエン(Fl)、エーリク・ニョル・ラーシェン(Ob) 、エーリク・アンレセン(Cl)、 トルライヴ・ネードベルグ(Fg)、オッド・ウッレベルグ(Hrn)、オルヌルフ・グルブランセン(Fl)*]


(1)録音:1979年8月20日 ヘニ=オンスター芸術センター
[SimaxPS1003(LP)]
(2)録音:1979年5月28日 ヘニ=オンスター芸術センター 
[SimaxPS1003(LP)]
(3)録音:ルーセンボルグ・スタジオ 
[Philips6507043(LP)/AuroraNCD-B4943]
(4)録音:1979年5月28日 ヘニ=オンスター芸術センター 
[SimaxPS1003(LP)]
(5)(6)録音:ルーセンボルグ・スタジオ 
[Philips6507043(LP)]
(7)[Philips839256AY(LP)]
(8)録音:ルーセンボルグ・スタジオ
 [Philips6507048(LP)/AuroraACD4970]
(9)録音:ルーセンボルグ・スタジオ
 [Philips6507043(LP)]

※マスタリング:アウドゥン・ストリーペ、エーリク・ガルド・アムンセン
ノルウェー文化評議会、ノルウェー国立音楽アカデミー、ノルウェー放送(NRK)、SimaxClassicsの共同プロジェクト。第2次世界大戦後、芸術的に大きく成長したノルウェー音楽を代表する音楽家たちの録音で辿るシリーズ。第5集のアーティストは、オスロ・フィルハーモニック管弦楽団の管楽器奏者5人が1955年に結成したノルウェー木管五重奏団です。フルートのペール・オイエン、オーボエのエーリク・ニョル・ラーシェン、クラリネットのエーリク・アンレセン、ホルンのオッド・ウッレベルグ、バスーンのトルライヴ・ネードベルグ。いずれもフィルハーモニックのソロ奏者を務めた音楽家たちです。ノルウェーの音楽シーンに新しい風を吹かせたノルウェー木管五重奏団の音楽を楽しむアルバム。このジャンルの代表作のひとつ、ニールセンが1922年に書いた五重奏曲をはじめとする9曲は、1974年にリリースされた最初の単独アルバム(Philips6507043)の録音とノルウェー放送の録音など、2曲をのぞき、初めてCD化される音源が使われました。マスタリングを担当したのはアウドゥン・ストリーペとSimaxClassicsのプロデューサー、エーリク・ガルド・アムンセン。1970年代のステレオ録音が瑞々しい音によみがえりました。 (Ki)

PSC-1338
ユッシの思い出(Remembering Jussi)
プッチーニ:歌劇《ラ・ボエーム》〜冷たい手を
 歌劇《トスカ》〜 星は光りぬ 、
  歌劇《蝶々夫人》〜 愛の家よ、さようなら 、 歌劇《トゥーランドット》〜 誰も寝てはならぬ
グリーグ:ある夢 Op.48-6 、
 君を愛す Op.5-3 、白鳥 Op.25-2、
 詩集の一節(小句集) Op.25-3
シベリウス:逢い引きから帰ってきた娘 Op.37-5 、
 三月の雪の上のダイアモンド Op.36-6
グスタフ・ヌードクヴィスト:海へ
カール・レオポルド・シェーベリ:音楽(トゥーネナ)
チャイコフスキー:歌劇《エフゲニー・オネーギン》〜 レンスキーのアリア「どこへ行ってしまったのか」
ジョルダーノ:歌劇《フェドーラ》〜 愛さずにはいられぬこの思い
レナート・ラシェル(ユーネル編):さらばローマ
ビゼー:歌劇《カルメン》〜 花の歌「おまえが投げたこの花は」
アダン(クヴェルンドク編):クリスマスの歌「聖らに星すむ今宵」
ブルール・マグヌス・トーデネス(T)
ホーヴァル・ギムセ(P)
インガル・ベルグビ(指)ノルウェー放送O

録音:2014年10月9-10日、15-16日 ノルウェー放送 大スタジオ(オスロ)
制作:ヨルン・ペーデシェン
録音:オイスタイン・ノールデンゲン
ノルウェーの若いテノール歌手、トーデネスのデビューアルバム。20 世紀のオペラシーンで活躍したスウェーデンのテノール、ユッシ・ビョルリングを回 想し、彼がレパートリーにしていたオペラのアリアや歌曲を歌います。ブルール・マグヌス・トーデネスは、1993年、ノルウェー中西部の海岸沿いにあ る小さな村アイクスンに生まれました。17歳の時、トロンハイムのノルウェー科学技術大学(NTNU)の音楽学部が主宰する才能発掘プログラム「若い 音楽家」に参加、学士課程に学び、2年目を終えた2014年の秋からローマの聖チェチーリア音楽院でイタリア・オペラとベルカント・スタイルの歌唱を 学び始めました。アルバム『ユッシの思い出』。最初に歌われるのはプッチーニ。ビョルリングにとって最後の全曲録音となったビルギット・ニルソン共演の 《トゥーランドット》をはじめ、「愛された」リリックテノールの全曲録音が残された4つのオペラのアリアです。つづいてグリーグ、シベリウスの歌曲と、 これもビョルリングの愛唱歌だったスウェーデンの《海へ》と《音楽(トゥーネナ)》。映画『Seven Hills of Rome』でマリオ・ランツァが歌った《さら ばローマ》も、ビョルリングの好きだった一曲です。最後はアダンの《クリスマスの歌》。ビョルリングが歌ったのと同じスウェーデン語による歌唱です。ビョ ルリングの歌が愛された「LP時代」に制作された「リサイタルアルバム」や「ポートレートアルバム」を思わせる構成のアルバム。ノルウェーを代表する ピアニスト、ホーヴァル・ギムセ(1966?)が歌曲、インガル・ベルグビ(1964?)の指揮するノルウェー放送管弦楽団がアリアで共演しています。 (Ki)


PSC-1345
ラモー(1683?1764):クラヴサン・ソロ曲全集
クラヴサン曲集 第1巻(1706)
クラヴサン曲集(1724)
新クラヴサン組曲(1728)
コンセール形式のクラヴサン曲集(1741)(クラヴサン・ソロ版)〜リヴリ/軽はずみ/内気/おしゃべり
王太子妃(c.1747)
シェティル・ハウグサン(Cemb)
[楽器 シェティル・ハウグサン製作(1971年)後期フランドル・タイプの2段鍵盤チェンバロ]

録音:2011年5月16日-20日 ドイツ放送(DLF)室内楽ホール(ケルン)
ノルウェーのチェンバロ奏者、ケルンの音楽大学の教授を務めるシェティル・ハウグサンは、今日の「アーリーミュージック」を代表する音楽家のひとり に挙げられます。アムステルダム音楽院でレオンハルトに師事、1975年に「最優秀賞」を得て卒業しました。パリとブルージュの国際コンペティションを 経て、ソロイスト、室内楽奏者、ノルウェー・バロック管弦楽団とアルテ・レアル・アンサンブルの指揮者として、ヨーロッパとアメリカのコンサートとフェ スティヴァルで演奏しています。J・S・バッハの《イギリス組曲》(PSC1329)に次ぐ録音はジャン=フィリップ・ラモーのクラヴサン曲。〈前奏曲〉から〈メ ヌエット〉、「フランス舞踊組曲」に倣った10曲の《クラヴサン曲集 第1巻》(第1組曲)。〈アルマンド〉から〈村娘〉と〈ロンドーのメヌエット〉までの 「第2組曲」と〈やさしい訴え〉から〈足の不自由な女〉の「第3組曲」の《クラヴサン曲集》。〈アルマンド〉から〈ガヴォット〉と〈6つの変奏〉の「第 4組曲」と〈トリコテ〉から〈エジプトの女〉の「第5組曲」の《新クラヴサン組曲》。クラヴサンを「通奏低音」ではなく独立した声部として扱った《コ ンセール形式のクラヴサン曲集》から、ラモーがソロ曲に編曲した4曲。1747年ごろ作曲された、ラモーの最後のクラヴサン曲とされる《王太子妃》。《優 雅なインドの国々》のソロ編曲版と、バルバトルの作品とされてきた《Les petits marteaux de M. Rameau》を除く、ラモーのクラヴサン・ソロ曲の 全集です。ハウグサンは、ゆったりしたテンポを中心に、ひとつひとつの曲と対話するような雰囲気でラモーを演奏。『クラヴサン曲集』の代表的録音の ひとつ、バロック時代の振付を参考にしながらラモーの作品を優雅で溌剌とした音楽として示したクリストフ・ルセの録音(L’ Oiseau-Lyre)とは趣きも 思考も異なるものの、同じように洞察の深い、「楽興」にみちた音楽を聴かせます。ケルンのドイツ放送室内楽ホールで行われたセッションに使われた楽 器は、ハウグサン自作の後期フランドル・タイプの2段鍵盤チェンバロ。フォルクレ父子の『クラヴサン曲集に編曲されたヴィオール曲集』(PSC1317) と同じ楽器です。ドイツ放送との共同制作。フランスの偉大な作曲家の没後250年を記念するアルバムです。 (Ki)
PSC-1346
レザ・エ・イラガッツィ〜耳にしたことのないグリーグ
グリーグ:インガ・リタモール
君を愛す/まぼろし/流れにそって
神の子は安らぎを与え給えり
たどり着くところ/詩集の一節
寝過ごしてしまった/この世のならわし
春 */ルンダーネ/ばらの季節に
アリエッタ(トルーデ・ラーシェンに)
レザ・エ・イラガッツィ
レザ・アガミル(指、P)
ニーナ・グラヴローク(S)*
プリマドンネ *

録音:ノルウェー・オペラ(オスロ)、グリーグ博物館(トロールハウゲン)
「森と湖の国」と呼ばれるくらい多くの湖をかかえ、その湖の数ほどの合唱団があるというフィンランドをはじめ、北欧の国々では活発な合唱活動が行 われてきました。ノルウェーでも、プロフェッショナルとアマチュア、たくさんのグループが活動し、ノルウェー・ソリスト合唱団、オスロ大学のスコラ・カ ントールム、グレクス・ヴォーカリス、ベルゲン大聖堂合唱団は、コンサートと録音により国際的にも知られています。かつてノルウェーに「リ・スカポリ」(独 身の男たち)というヴォーカル・グループがありました。このリ・スカポリのリーダーを務めたレザ・アガミル(1971?)は、イラン生まれ。1987年にノ ルウェーに渡り、国立音楽アカデミーに学びました。プロのミュージシャンとなってからは、リ・スカポリやその他の合唱団の指揮者、ピアニストとして活動。 ソウル、ジャズ、ヒップホップを交差させたアルバム『Hip Soul』でソロ・ヴォーカリストとしてデビューしました。レザ・エ・イラガッツィ(レザと若者たち) は、「色とりどり」の音楽を背景にもつ彼がノルウェーの優秀な男性歌手10数名を集めて作ったヴォーカル・グループです。アルバム『耳にしたことのな いグリーグ』は、ノルウェー憲法制定200周年を記念して制作されました。「グリーグを愛する」レザと若者たちが選んだ13曲の歌曲、合唱曲、ピアノ 曲。編曲の必要な曲は自分たちで編曲を行っています。彼らの聴かせる、ジャンルを超えた「これまでに耳にしたことのないグリーグ」。オスロ・フィヨル ドに面して建てられた新しいノルウェー・オペラと、トロールハウゲンのグリーグ博物館リビングルームで録音が行われ、レザ・エ・イラガッツィのヨルゲン・ トレーエが制作を担当しました。 (Ki)

PSC-3101(2CD)
ファッテイン・ヴァーレン(1887-1952):交響曲全集
交響曲第1番Op.30(1939)、交響曲第4番Op.43(1949)、
交響曲第2番Op.40(1944)、交響曲第3番Op.41(1946)
アルド・チェッカート(指)ベルゲンPO
PSC-3102
クリスチャン・シンディング(1856-1941):歌劇「聖なる山」」(1912)(全曲) トリル・カールセン(S)、
シェルスティ・エケベルグ(S)、
トゥーネ・クルーセ(A)、
オドビョルン・テンフョルド(Bs)、
ヤン・ソーダル(Br)、クヌート・スクラム(Br)、
カイ・エルステット(T)、
ハインツ・フリッケ(指)ノルウェー・オペラO、cho
PSC-3105
パウリーネ・ハル(1890-1969):作品集
(1)ヴェルレーヌ組曲(1929)、「ユリウス・カエサル」」組曲(1949)、
(2)木管五重奏のための組曲(1945)、
(3)歌曲集「4つの愚かな言動」(1961)(ソプラノと木管楽器のための)、
(4)木管楽器のための小舞踊組曲
(1)クリスチャン・エッゲン(指)ノルウェー放送O、
(2)ベルゲン木管五重奏団、
(3)スールヴェイ・クリンゲルボルン(S)、
 ラース・クリスチャン・ブリニールセン(Cl)、
 ペール・ハンネヴォル(Fg)、ラッセ・ロッシング(Tp)、
 ヴィーダル・オルセン(Hrn)、
(4)スタイナル・ハンネヴォル(Ob)、
 ラース・クリスチャン・ブリニールセン(Cl)、
 ペール・ハンネヴォル(Fg)
PSC-3106
アルヴィド・クレーヴェン(1899-1929):交響詩「蓮の国」、
交響詩「森」Op.9、ヴァイオリン・ソナタ
クリスチャン・エッゲン(指)ノルウェー放送O、
ウーレ・ボーン(Vn)、
イェンス・ハーラル・ブラトリ(P)
PSC-3107
スヴェッレ・ヨルダン(1889-1972):メロドラマ「熱狂の詩」Op.13(1917)*、
(2)ホルベアのシルエットOp.39(1938)、
峰をめざしてOp.11-1#、鳥のさえずりが聞こえない#、
春の歌Op.21-4#、若いオースラウグOp.21-2#、
朝Op.21-1#十三歳Op.54-1#、子守歌Op.7-2#、
ピアノと管弦楽のための小協奏曲**
トゥラルヴ・マウルスタード(朗読)、
カーリ・ローヴォス(S)#、
イェンス・ハーラル・ブラトリ(P)**、
カシュテン・アネルセン(指)ベルゲンPO
PSC-3108
ゲイル・トヴェイト(1908-1981):ハルダンゲルの100の民謡Op.151−組曲第1番(1954)、
ハープ協奏曲第2番Op.170、
交響的絵画「水の精」(1960)
トゥーリド・クニアイスキ(Hrp)、
ペール・ドライエル(指)RPO
PSC-3109
ルードヴィーグ・イルゲンス=イェンセン(1894-1969):劇的交響曲「帰郷」(1930) アンネ・ボルスタード(S)、
イーヴァル・イルフース(T)、
カシュテン・スターベル(Bs)、
ペール・ヴォレスタード(Br)、
ハーラル・ビョルコイ(T)、
ランディ・ステーネ(A)、
ニダロス大聖堂聖歌隊員
ニダロス大聖堂少年聖歌隊員、
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)トロンハイムSO、cho
PSC-3110
アルフ・フールム(1882-1972):弦楽四重奏曲イ短調Op.6、
交響詩「ベンディクとオーロリリヤ」Op.20、
交響曲ニ短調(1927)
ヴェルターヴォSQ、
アレクサンドル・ドミトリーエフ(指)
スタヴァンゲルSO
PSC-3111
エイヴィン・グローヴェン(1901-1977):ピアノ協奏曲Op.39A(1947/49)、
交響曲第2番Op.34《真夜中の時》》(1946)
ヴォルフガング・プラッゲ(P)、
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)トロンハイムSO
PSC-3114
ハーラル・レ(1902-1942):歌曲「こうもりの手紙」(ソプラノと管弦楽のための)Op.6、
交響的舞曲(交響曲第3番(未完)−スケルツォ)、
悲歌(バリトンと管弦楽のための)Op.3
交響曲第2番Op.5
ホーカン・ハーゲゴード(Br)、
アンネ=リーセ・ベルントセン(S)、
アリ・ラシライネン(指)ノルウェー放送O
PSC-3115
ファッテイン・ヴァーレン(1887-1952):交響詩と管弦楽伴奏つき歌曲集
交響詩「パストラーレ」Op.11(1930)、
「海辺の墓場」Op.20(1934)、
「ミケランジェロのソネット」Op.17-1(1932)、
交響詩「ネニア」Op.18-1(1932-33)、
交響詩「感謝の頌歌」Op.17-2(1933)、
交響詩「沈黙する島」」Op.21(1934)、
交響詩「孤独への頌歌」Op.35(1939)、
アヴェ・マリアOp.4(1921)、中国の2つの詩Op.8(1926)、
友を待ちて、友との別れ、勇気はあるのか、おお魂よOp.9(1920-28)、暗き心の夜Op.32(1939)
ドロシー・ドロウ(S)、
ミルディアディス・カリディス(指)オスロPO
PSC-3117
エドヴァルド・フリフレート・ブレイン(1924-1976):作品集
(1)序曲Op.2(1948)、
(2)ピアノと管弦楽のためのカプリッチオOp.9(1956/57)、
(3)フルートと管弦楽のための小協奏曲Op.10(1959)、
(4)セレナードOp.5(1952)、
(5)愉快な音楽家たち(Deglademusikanter)Op.1、
(6)外海へ向けて(Utmothavet)(1947)
(1)スヴェッレ・ブルーラン(指)ベルゲンPO、
(2)エヴァ・クナルダール(P)、
 スヴェッレ・ブルーラン(指)ベルゲン・PO、
(3)オルヌルフ・グルブランセン(Fl)、
 カシュテン・アネルセン(指)ベルゲンPO、
(4)オイヴィン・フィエルスター(指)オスロPO、
(5)リカルド・シェルストルプ(Cl)、
 ライフ・ヨルゲンセン(Vn)、
 ヨハネス・ヒンダル(Va)、レーヴィ・ヒンダル(Vc)、
(6)オイヴィン・ベルグ(指)ノルウェー放送O
PSC-3118
ルードヴィーグ・イルゲンス・イェンセン(1894-1969):作品集
主題と変奏(1925)*、交響曲ニ短調(1941)、
歌曲集「日本の春」」(1917/1922rev.1957)、
今日花咲く小枝、風の中の柳)、
ひとりの友に、愛の音、考えること、
無邪気なたわむれ、寂しさ、変わらぬもの
カーリン・ランゲブー(S)、
オッド・グリューナー=ヘッゲ(指)*、
オイヴィン・フィエルスター(指)オスロPO
PSC-3119
ダーヴィド・モンラード・ヨハンセン(1888-1974):交響詩「牧神(Pan)」Op.22(1939)、
交響的変奏曲とフーガOp.23、
ピアノ組曲第1番《ノルランの情景》、
中世の2枚の肖像画Op.8(1922)、
ピアノ組曲第2番《グブランスダーレンから》Op.9(1922)、
ピアノ組曲第3番《プリラール=グリ》Op.12(1924)
カシュテン・アネルセン(指)ベルゲンPO、
イェンス・ハーラル・ブラトリ(P)
PSC-3120
ウーラヴ・シェラン(1901-1985):交響曲第1番Op.3、
 ピアノ組曲「ヴィラルコーン」Op.13
ウーラヴ・シェラン(指)RPO、
エヴァ・クナルダール(P)
PSC-3121(2CD)
エドヴァルド・フリフレート・ブレイン(1924-1976):歌劇「アンネ・ペーデルスドッテル」 シェルスティ・エーケベルグ(S)、
ヴェサ・ハンセン(Ms)、
シェル・マグヌス・サンヴェ(T)、
スヴェイン・カールセン(Bs)、
ランディ・エーリクセン(A)、
スタイン・アリル・トールセン(Br)、
テリエ・ステーンスヴォル(Bs)、
カイ・エールステット(T)、
グヴズヨウン・オウスカルソン(Bs)、
アリル・ヘレラン(T)、
インゲボルグ・マリー・ブレッケ(A)、
トゥール・ギリエ(T)、ロアル・ニゴー(台詞)、
ペール・オーケ・アンデション(指)
ノルウェー国立歌劇場O,cho
PSC-3122
パウル・オッケンハウグ(1908-1975):劇音楽「聖ウーラヴのドラマ」(1954)(演奏会版) ドレアス・イェルムスタード(Vo、台詞)、
リンダ・オヴレブー(S)、
ニルス・ウーレ・オフテブルー(台詞)、
ストーレ・ビョルンハウグ(Vo、台詞)、
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
トロンハイムSO、男声cho
PSC-3124(2CD)
ハーラル・セーヴェルー:管弦楽作品集第1集
交響曲第8番《ミネソタ》、カント・オスティナート、
魔術のスロット、
交響曲第6番《シンフォニア・ドロローザ(悲しみの交響曲)》、
ロンド・アモローゾ(愛のロンド)、
交響曲第5番《クワジ・ウナ・ファンタジア(幻想曲風に)a》、
交響曲第4番、交響曲第7番《詩篇》》
ドミトリー・キタエンコ(指)ベルゲンPO
PSC-3125(2CD)
ハーラル・セーヴェルー:管弦楽作品集第2集
抵抗のバラード5(1943)、シリュのスロット(1942)、
最後の子守歌(1943)、ファンファーレと讃歌(1970)、
ヴァデ・モルス(死よ我より退散せよ)(1955)、
劇音楽「ペール・ギュント」組曲第1番&第2番、
農家に伝わるブローチ、
ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス、
50の小変奏曲1931)、
フルートと弦楽のためのディヴェルティメント、
羊飼いの歌の変奏曲(1941)、小鳥のワルツ(1942)、
ピアノ協奏曲(1948/50)
トロン・セーヴェルー(Vn)、
アイナル・ロッティンゲン(P)
PPC-9056
グリーグ:「ペール・ギュント」組曲第1番、
 最後の春、ノルウェー舞曲第2番、
スヴェンセン
:祝祭ポロネーズ、
 去年山で山羊の番をしていた(ノルウェー民謡の編曲)、
ハルフダン・シェルル
フ(1815-1868):ハルダンゲルの花嫁の行進、
オーレ・ブル
(1810-1880):セーテルの娘の日曜日、
リカルド・ノルドローク(1842-1866):情景音楽の3つの小品(ヨハン・ハルヴォルセン編曲)〜決心、
 ヴァルス・カプリース
リカルド・ノルドローク
(1842-1866):ウーラヴ・トリュグヴァソン、
ヨハン・ハルヴォルセン(1864-1935):ボヤールの入場行進曲、
 幻想の踊り(月光の乙女たち)、
スヴェンセン
:ノルウェー芸術家の謝肉祭、
リカルド・ノルドローク
(1842-1866):ノルウェー国歌「われらこの国を愛す」(ヨハン・ハルヴォルセン編)
ペール・ドライエル(指)RPO
録音:1989年1月オールセイント教会(トゥーティング、ロンドン
ペール・ドライエル(1929-)はノルウェーの指揮者。ヴィレム・ファン・オッテルロー、パウル・ファン・ケンペン、フェルディナント・ライトナーらに指揮法を学びました。1978年、ロンドン交響楽団を指揮してグリーグの劇付随音楽〈ペール・ギュント〉全曲を初めて録音。さまざまな賞を受けるなど、国際的に高く評価されました。このProMusicaのアルバムではロイヤル・フィルハーモニックを指揮。ノルウェーのナショナル・ロマンティシズムを代表する音楽を演奏しています。   (Ki)

PSLP-1332(1LP)
180g
ホルベア変奏
グリーグ:組曲『ホルベアの時代から』 Op.40(弦楽オーケストラのための)
 組曲『ホルベアの時代から』 Op.40(ピアノのための)
スクームスヴォル(グリーグ編):スクームスヴォルのホルベア変奏(ピアノと弦楽オーケストラのための)
1B1(室内管弦楽団)、
ヤン・ビョーランゲル(リーダー)、
クリスチャン・イーレ・ハドラン(P)
エルレン・スクームスヴォル(P)

録音:2014年1月2-5日、2月24-26日ノルウェー、スタヴァンゲル・コンサートホール
PSLP-1346(2LP)
180g
グリーグ:男声合唱による「 耳にしたことのないグリーグ」
インガ・リタモール/ 君を愛す/ まぼろし/ 流れにそって/ 神の子は安らぎを与え給えり/ たどり着くところ/ 詩集の一節/ 寝過ごしてしまった/ この世のならわし/ 春*/ ルンダーネ/ ばらの季節に/ アリエッタ(トルーデ・ラーシェンに)
レザ・エ・イラガッツィ
ニーナ・グラヴローク(S)*
プリマドンネ*
レザ・アガミル(指、P)

録音:2014年オスロ、ノルウェー・オペラ&トロールハウゲン、グリーグ博物館


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