湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


器楽曲・新譜速報1


※発売済のアイテムも含めて、約3ヶ月間掲載しています。
※新しい情報ほど上の段に記載しています。
※表示価格は全て税込みです。




ACCENTUS Music
ACC-30428CD(2CD)

ACC-40428LP(2LP)
バッハ:イギリス組曲 BWV806-811
■Disc1/LP1
第3番ト短調 BWV808
第1番イ長調 BWV806
第2番イ短調 BWV807
■Disc2/LP2
第5番ホ短調 BWV810
第4番ヘ長調 BWV809
第6番ニ短調 BWV811
シュ・シャオメイ(P)

録音:2022年6月フランス、オート=アルプ、ネヴァッシュ・サンタントワーヌ 教会
※LP=180g重量盤
6年間の活動休止を経て、ピアニスト、シュ・シャオメイが新たなバッハの録音を携えて戻ってきました。ヨーロッパを拠点とする中国人ピアニスト、シュ・シャオメイ。文化大革命を乗り越え新たな道を切り開いてきた彼女。そのような半生からは想像もできない、心穏やかな音楽。彼女が得意とするゴルトベルク変奏曲をはじめとする一連のバッハの演奏は、緻密な構成力と洗練された表現力から生み出され、ただ純粋に音楽が聴こえ聴く者の心に共鳴します。今回はフランス組曲、パルティータと並ぶ、バッハの舞踊組曲の代表作であるイギリス組曲。フォルケルが、「この作品がある高貴なイギリス人のために書かれた」と言ったことからこの名がつきました。6作品に共通するのがアルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグの4曲が必ず含まれ、1曲目が長大なプレリュードになっているのが特徴です。このプロジェクトは、シュ・シャオメイの一連のバッハ録音の完結編というだけでなく、何年にもわたり綿密な準備とシュ・シャオメイがじっくりと音楽と向き合った渾身の録音であり、彼女のキャリアのひとつのマイルストーンになる録音といえるでしょう。【 (Ki)

ACCENTUS Music
ACC-30619CD(1CD)
ダンス〜バルトーク、ブラームス、ファリャ、シェン・イェ
沈叶(シェン・イェ):前奏曲
バルトーク:ルーマニア民族舞曲(セーケイ・ゾルターン編/ダイ・ウェイイ編)
チャイコフスキー:バレエ「くるみ割り人形」より(シェン・イェ編)
ブラームス:ハンガリー舞曲第1-7,17,19,20番(ヨーゼフ・ヨアヒム編/ダイ・ウェイイ&シェン・イェ編)
ファリャ:火祭りの踊り(ダイ・ウェイイ編)
王之Q(ジジョン・ワン)(Vn)
アンサンブル・エポック

録音:2023年9月、上音歌劇院リハーサル・ホール
1998年ユーディ・メニューイン国際コンクール優勝。メニューインによってその才能を見いだされ、世界的に活躍している中国人ヴァイオリン奏者、王之Q(ジ ジョン・ワン)と上海音楽学院の卒業生によって結成されたアンサンブル・エポックによるダンスをテーマにしたアルバムがリリースされました。 シェン・イェの前奏曲にはじまり、バルトークのルーマニア民族舞曲、チャイコフスキーのくるみ割り人形、ブラームスのハンガリー舞曲、そしてファリャの火祭りの踊 りを卓越したアンサンブルと洒脱なアレンジにより演奏しています。またジジョン・ワンのリーダーシップは音楽に求心力をもたらし、伝統的な音楽から一歩踏み出 した独創的な世界を作り出しています。 (Ki)


Danacord
DACOCD-985(1CD)
シェヘラザード
リムスキー=コルサコフ:交響組曲 「シェヘラザード」(広瀬悦子編曲/ピアノ独奏版)
ボルトキエヴィッチ(1877-1952):東洋的バレエ組曲 「千夜一夜物語」 Op.37
広瀬悦子(P)

録音:2024年9月2日-4日、ジョルジュ・レイグ劇場(ヴィルヌーヴ=シュル=ロット、フランス)
1999年マルタ・アルゲリッチ国際ピアノ・コンクールで優勝し、フランス、パリを拠点に活躍する才媛、広瀬悦子。ポーランド・ロマン派の知られざる宝石を発掘した「モシュコフスキー:ピアノ作品集」(PDACOC-D-866/DACOC-D-866)に続く、デンマークのDanacord(ダナコード)からのリリース第2弾は、広瀬自身がアレンジしたピアノ・ソロ版 「シェヘラザード」!
アラブや東洋の異国情緒溢れる世界に惹かれていたリムスキー=コルサコフが、当時のロシアでも流行した「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」の世界を描き、今なお高い人気を保ち続ける交響組曲 「シェヘラザード」。広瀬悦子は、彼女自身も心酔するというこの傑作を、ピアニスティックでありながらも可能な限り原曲の雰囲気や効果に忠実に編曲。更には、二度の大戦に翻弄され苦難の道を歩んだロシア帝国ハルキウ(現ウクライナ)出身の作曲家、ニコライ・ボルトキエヴィッチ(ボルトキエヴィチ)のレア・ピース 「千夜一夜物語」もカップリング。タイトルの通り「アラビアンナイト」をテーマとして書かれた10曲の性格的小品から成る組曲で、1927年に出版。管弦楽曲としての構想のもと、まずはピアノ曲として書かれ、その後作曲者自身によってオーケストラ用にも編曲されています。

Avie
AV-2647(1CD)
若きシューマン
シューマン:謝肉祭 Op.9
蝶々 Op.2/間奏曲集 Op.4
アベッグ変奏曲 Op.1
チャールズ・オーウェン(P)

録音:2023年3月28日、5月16日-17日、2024年4月29日
ロンドンのユーディ・メニューイン・スクールで音楽を学び、王立音楽カレッジでイリーナ・ザリツカヤとイモジェン・クーパーに師事。1995年にスコットランド国際ピアノ・コンクールでシルバー・メダルを獲得し、国際的に活躍するイギリスのピアニスト、チャールズ・オーウェン。現在は、スタインウェイ・アンバサダー、ロンドンのギルドホール音楽院教授、ロンドン・ピアノ音楽祭の共同創設者兼芸術監督も務め、多彩な活動を続けています。
ブラームスの後期作品集(AV-2397)ではBBCミュージック・マガジンの「インストゥルメンタル・チョイス」、リストの「巡礼の年第1年」(AV-2476)ではグラモフォン誌の「エディターズ・チョイス」に選ばれたオーウェンのニュー・アルバムは『若きシューマン』。シューマンが20代だった1830年代に書かれた重要作が収録されており、シューマンの初期のキャリアを音楽で物語ります。
最初に出版された2つの作品「アベッグ変奏曲」と「蝶々(パピヨン)」、衝動的な「6つの間奏曲」、個性的な「謝肉祭」はいずれもシューマンの作曲上の特徴である想像力と幻想への興味、暗号や暗号文への愛着、そして他の作品の中で各作品を頻繁に引用する傾向に基づいています。
Avie
AV-2730(1CD)
ブルース・ウォロソフ:ライジング・サン・ヴァリエイションズ(朝日変奏曲) ブルース・ウォロソフ(P)

録音:2024年6月8日、ニューヨーク
ジャズ、ロック、ブルース、クラシック音楽の世界で多彩な経験を積み上げてきたピアニスト兼作曲家、ブルース・ウォロソフのAV-IEソロ・アルバム第2弾。
アメリカのフォークソング「朝日のあたる家(The House of the Rising Sun)」の旋律に基づく変奏曲「ライジング・サン・ヴァリエイションズ(朝日変奏曲)」は、2020年のCOVID19によるパンデミックで心身ともに弱っていた時期に作曲された、これまでで最大の作品。誰もが知っている有名なメロディーから150曲ほどの変奏曲が出来上がり(今では175曲くらいに増え)、それらを繋ぎ合わせ、いくつかのお気に入りの変奏曲は全体の構成に合わせてオミットし、1枚のアルバムにまとめ上げられました。このアルバムでは、前奏曲と主題、変奏1〜39までが11のトラックに分割され、クラシック、ジャズ、ブルース、コンテンポラリーの様々なスタイルが網羅されています。

RUBICON
RCD-1131(1CD)
ティペット、ベートーヴェン、ナッセン:ピアノ作品集
ティペット(1905-1998):ピアノ・ソナタ第2番
 ピアノ・ソナタ第4番
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調 Op.81a 「告別」
オリヴァー・ナッセン(1952-2018):変奏曲 Op.24
アレグザンダー・ソアレス(P)
ブーレーズ、メシアン、デュティユーの作品を収録したデビュー・アルバム「ノーテーションズ&スケッチズ」(RCD-1016)がグラモフォン誌のエディターズ・チョイスに選ばれ、「これらの作品は様々なフランスのピアノ音楽のアンソロジーに収録されているが、そのバランスのとれた構想や一貫した演奏ぶりにおいて、この新しいリリースに匹敵するものはほとんどない」と絶賛されたイギリスのピアニスト、アレグザンダー・ソアレス。ブリッジの大作「ピアノ・ソナタ」を中心に第一次世界大戦に焦点を当て、追悼音楽としての一面を描きながら、ブリッジを20世紀音楽のメインストリームに正しく位置づけることを目指したセカンド・アルバム(RCD-1068)を経て、3年ぶりとなる新作がついに登場。
今作もソアレスらしいコンセプトを持ったプログラムで、イギリスの作曲家マイケル・ティペットのピアノ・ソナタを巡る旅に乗り出したというソアレスが、ティペットのピアノ・ソナタ第2番と第4番に合わせて、ティペットに影響を与えた作曲家と、逆にティペットが影響を与えた作曲家の作品をプログラムに組み込みました。ソアレスが弾くベートーヴェンの「告別ソナタ」ももちろん聴きものですが、オリヴァー・ナッセンの「変奏曲」はめったに演奏されない作品でこちらも注目です。

KAIROS
0022041KAI(1CD)
ウルマン:独奏ピアノのための即興曲とインターレーション集(2023)
ゲプハルト・ウルマン(b.1957):即興曲 #8/インターレーション #1/即興曲 #2/ 即興曲 #4/インターレーション #3/即興曲 #2/即興曲 #9/即興曲 #3/即興曲 #5/インターレーション #2/即興曲 #10/即興曲 #6/即興曲 #1/即興曲 #7/インターレーション #4
ヴィタリー・キアニーツィア(P)

録音:2023年3月28日-29日(ベルリン)
1957年ドイツ生まれのミュージシャン兼作曲家、ゲプハルト・ウルマンが書いた「即興曲とインターレーション集」は、予め作曲された要素と即興の要素がシームレスに絡み合う世界にリスナーを誘います。ピアニストのヴィタリー・キアニーツィアが構造化された創造性と自発的な創造性の間の微妙なバランスを探り、エリック・サティにインスピレーションを得たというウルマンによる瞑想的な音楽を具現化します。


GENUIN
GEN-24906(1CD)
ベートーヴェン:後期三大ソナタ集
ピアノ・ソナタ第30番ホ長調 Op.109
ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111
小笠原智子(P)

録音:2024年3月4日-7日、フライブルク音楽大学(ドイツ)
※日本語解説付き
ドイツを中心に活躍する日本人ピアニスト、小笠原智子によるベートーヴェンの後期三大ソナタ集がGenuinレーベルから登場!彼女は今までにベートーヴェンの多くのソナタを演奏してきた中でも後期三大ソナタには特別な意味があると語り、この3曲を形(CD)にしたい、今、この機を外したらいつできるかわからない、という思いと、かつての教え子である録音技師のミヒャエル・ジルバーホルンの協力などもあり今回のレコーディングが実現しました。あらゆる面で超越的なこれらの作品を説得力のある解釈で正確かつ繊細に捉えた演奏は圧巻の一言です。
小笠原智子は東京芸術大学で辛島輝治氏、田村宏氏に師事して卒業後に渡独し、ベルリン芸術大学、フライブルク音楽大学を最優秀で卒業。全ドイツ音楽大学コンクールにて第1位を獲得したほか、マリア・カナルス国際コンクール、クララ・ハスキル国際コンクールでファイナリストとなり、モーツァルトの生誕250周年記念でのピアノ・ソナタ全曲演奏会をはじめ、ヨーロッパやアジアの各地で演奏、レコーディング活動を行っています。室内楽分野でも豊富な経験を重ね、バンベルクSOの首席チェリストである夫、マティアス・ランフトとの共演をはじめ、毎年BPO、バイエルンRSO、バンベルクSOなどの首席奏者と数多くの室内楽コンサート、音楽祭に出演しています。

私にとってこのCDは作品110の最後の歌のように“Es ist vollbracht 困難を克服しての成就”と言えます。この企画は特別な冒険、それを達成できたことをとても嬉しく思っています!小笠原智子

Etcetra
KTC-1758(1CD)
巨人の肩に乗って
シューマン:幻想曲ハ長調 Op.17
ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6
マルコ・マントヴァーニ(P)

録音:2022年5月17日-19日(ベルギー)
シューマンを最も愛する作曲家と語るイタリア生まれのピアニスト、マルコ・マントヴァーニ。マリア・ジョアン・ピレシュ(ピリス)にも称賛された1992年生まれの若き才能によるシューマン・アルバム第3弾は、シューマンのロマン主義志向が顕著に現れた初期の傑作に挙げられる、「幻想曲」と「ダヴィッド同盟舞曲集」をカップリングしています。

伊DIAPASON
DRCD-79(1CD)
ミケランジェリ、1967年プラト・ステレオ・ライヴ
ショパン:幻想曲 へ短調op.49
前奏曲 嬰ハ短調op.45
ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調
マズルカ集(ヘ短調 op.68-4/嬰ト短調 op. 33-1/変ニ長調 op.30-3/嬰へ短調op.59-3)
バラード第1番ト短調op.23-1
アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズop. 22
アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(P)

録音:1967年6月28日 プラト、メタスタシオ劇場ステレオ・ライヴ
イタリアのトスカーナ州、プラトの名門劇場「メタスタシオ劇場」でのライヴ録音です。ミケ ランジェリはここで10回のリサイタルを行いました。この録音は、全盛時のミケランジェリが 行ったオール・ショパンのコンサートが楽しめるファン待望の 1枚です。この CD は元々関 係者向けの配布用として作られ、一般発売はされておりませんでした。音源は2000 年にアーカイヴから発見され、ミケランジェリ夫人、ミケランジェリのスタッフによるチェックを受けた うえでCD 化されました。一般発売は2007年でレコード芸術誌でも特選盤に選ばれるなど 評価が非常に高かったものです。日本語・英語の解説とDIAPASON 社長からのメッセージ付き。

Aulicus Classics
ALC-0114(1CD)
チャイコフスキー=ラフマニノフ=プロコフィエフ
チャイコフスキー:憂鬱なセレナード Op.26
 ワルツ=スケルツォ Op.34
 なつかしい土地の思い出 Op.42
ラフマニノフ:2つのサロン風小品 Op.6
プロコフィエフ:5つのメロディ Op.35bis
デニス・ガサノフ(Vn)、ユーリ・パノフ(P)

録音:2023年9月8・9日 サンクトペテルブルク 聖エカテリーナ教会
ロシアの作曲家によるヴァイオリン小品集。普段耳にする小品集とは少し趣が異なり、ヴァイオリ ンの華やかさよりも瞑想的で静かな表情の楽曲で構成されています。ゆったりとした時間を楽しめる アルバムと言えます。 ガサノフは、1994年ウクライナのルガンスク生まれ。6歳よりヴァイオリンを始め、モスクワ中央音楽 学校、モスクワ音楽院で学ぶ。マリナ・ケセルマン氏に師事。デミドフ国際コンクール第1位、オー ストリアのベートーヴェン・ヴァイオリン・コンクール第2位、仙台国際音楽コンクール第2位。2017 年 よりサンクトペテルブルク・ハウス・オヴ・ミュージックのソリストを務めています。現在、イタリア・イモラ 音楽院でボリス・ベルキン氏に師事しています。パノフは、1982 年ウクライナのスームイ生まれ。チャイ コフスキー音楽院、グネーシン音楽大学でアルカディ・セヴィドフ氏に師事。室内楽のピアニストと して多くのソリスト達と共演しています。

King International
KKC-126(1CD)
Sinfonia〜共に響かせるもの
坂本龍一:andata
フレスコバルディ(バルトーク編):トッカータ ト長調
バッハ:カプリチオ「最愛の兄の旅立ちに寄せて」BWV 992
 3声のシンフォニアBWV787〜801
ブラームス(ブゾーニ編):コラール前奏曲「わが心の切なる願い」Op.122の10
赤松林太郎(P)

録音:2023年3月5-8日/三田市総合文化センター郷の音ホール・小ホール
2017年に「二声インヴェンション集」をリリースして以来、要望の高かった「三声のシンフォニア」全曲がついに実現しまし た。7年を経てますますの円熟で説得力満点。
バッハからのインスピレーションを感じさせる坂本龍一の「andata」、バッハの「マタイ受難曲」にも現れるコラール旋律を最晩年のブラームスが採りあげた前 奏曲をブゾーニがピアノ用に編曲したものまで多様。モチーフを対位法的に造形していくものへの赤松の興味と共感が強く感じられます。 (Ki)

BIS
BISSA-2731(1SACD)
バッハ:オルガン作品集 Vol.6〜ライプツィヒ・コラール(BWV651〜BWV661)
1. Fantasia super:Komm, heiliger Geist, BWV651
幻想曲「来たれ聖霊、主なる神よ」BWV651
2. Komm, heiliger Geist, BWV652
「来たれ聖霊、主なる神よ」BWV652
3. An Wasserflussen Babylon, BWV653
「バビロンの流れのほとりで」BWV653
4. Schmucke dich, o liebe Seele, BWV654
「装うべし、おお愛する魂よ」BWV654
5. Trio super:Herr Jesu Christ dich zu uns wend, BWV655
トリオ「主イエス・キリストよ、われらに眼を向けたまえ」BWV655
6. O Lamm Gottes unschuldig, BWV656
「おお、罪のない神の仔羊」BWV656
7. Nun danket alle Gott, BWV657
「今ぞ、もろびと、神に感謝せよ」BWV657
8. Von Gott will ich nicht lassen, BWV658
「われは神から離れまじ」BWV658
9. Nun komm der Heiden Heiland, BWV659
「いざ来たれ、異邦人の救い主よ」BWV659
10. Trio super:Nun komm der Heiden Heiland, BWV660
トリオ「いざ来たれ、異邦人の救い主よ」BWV660
11. Nun komm der Heiden Heiland, BWV661
「いざ来たれ、異邦人の救い主よ」BWV661
鈴木雅明(オルガン/シュニットガー製作)

録音:2023年11月20〜24日/マティニ教会(フローニンゲン)
大好評を博している鈴木雅明によるバッハのオルガン作品全曲録音。第6弾はライプツィヒ・コラールの最 初の11曲(BWV651〜BWV661)が収録されています。
1739年頃に構想されたこの曲集は、バッハがワイマールに滞在していた1708年から1717年にかけて作曲したオルガン・コラールを「再編集」したもの。コラー ルはバッハが特に惹かれたルター派の旋律に基づいており、信徒が歌うための前奏曲としてではなく、聖餐式の伴奏曲や演奏会用の作品として作曲されたもの です。
オルガン小曲集、シューブラー・コラール、クラヴィーア曲集第3巻とともにライプツィヒ・コラールはバッハのオルガン音楽の頂点に位置します。この録音で 鈴木雅明は、オランダのフローニンゲンにあるマティニ教会のシュニットガー・オルガンを演奏。アルプ・シュニットガー(1648〜1719)は17世紀の北ドイツ で最も有名なオルガン製作者でブクステフーデ、ヘンデル、バッハもシュニットガーのオルガンを絶賛・愛奏していました。鈴木雅明による格調高い演奏でバッハ の名曲をお楽しみください。
演奏の素晴らしさはもちろんのこと、BISの技術陣による録音であることも注目。SACD層は5.0 Surround soundで収録されております。 (Ki)

DOREMI
DHR-8150(1CD)
セゴビアと同時代人第16集 〜スペイン・ギターPart 4:1928-1955
(1)【アンドレス・セゴビア】
カステルヌオーヴォ=テデスコ:ギター協奏曲 ニ長調 Op.99
(2)【ルイーゼ・ワルカー(1910-1998)】
ウェーバー:「ドンナ・ディアナ」より フルート、ヴィオラとギターのためのメヌエット
ボッケリーニ:ギター五重奏曲 ホ長調 Op.11-7 G.451より メヌエット、アレグレット
(3)【アギラル・カルテット】
トゥリーナ:「幻想舞曲集」より 饗宴 Op.3-22
ウィリアム・クロフト:アルマンド
ガブリエル・メーナ:ビウエラのための3つのカプリッチョ
トゥリーナ:「旅のアルバム」より タンジールのムーア人の祭 Op.15-5
(4)【ビクトル・ドレステ(1902-1966)&イグナシオ・ロドリゲス(1894-1972)】
タレガ:アラビア風奇想曲
アルベニス:「スペイン組曲」Op.47より セビーリャ
伝承曲:カナリア諸島のフォリア
(5)【アントニオ・シノーポリ(1878-1964)&ネリダ・シノーポリ(?-2010)】
アントニオ・シノーポリ:ミロンガ第4番、猫、ビダリータ
(6)【バルトロメ・カラタユー& グラシアノ・タラゴ(1892-1973)】
バルタザル・センペル:So de Pastera
ジョアン・マリア・トマス:聖アントーニの祭り
(7)【コンスエロ・マッロ=ロペス(1913-1995)&マリア・ヘルミニア・アントラ(1917-?)】
モーツァルト:交響曲第39番より メヌエット
アルフォンソ・ガルッツォ:ロマンツァ第2番
(1)アタウルフォ・アルヘンタ(指)、スイス祝祭O

(1)録音:1955年8月17日/ルツェルン音楽祭
(2)録音:1932年
(3)録音:1928年
(4)録音:1930年
(5)録音:1932年
(6)録音:1936年
(7)録音:1937年
セゴビアと同時代のギタリストが残した貴重な録音集です。スペインの名手たちのみならずオーストリア出身の伝説的女流ギタリスト、ルイーゼ・ワルカーの演奏も収録。

FUGA LIBERA
FUG-835(1CD)
侵攻
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第6番イ長調 Op.82
ピアノ・ソナタ 第7番変ロ長調 Op.83
風刺 Op.17〜I. Tempestoso/ II. Allegro rubato/ III. Allegro precipitato
セルゲイ・レドキン(P)

録音:2024年3月10-12日 テルデックス・スタジオ、ベルリン
1991年ロシア生まれ。2015年チャイコフスキー・コンクール第3位、2021年エリザベート王妃国際音楽コンクール第2位など数多くのコン クールに入賞したセルゲイ・レドキン(レーディキン)2枚目のアルバムは、祖国の大作曲家プロコフィエフが第二次世界大戦開始前後の同時 期に書いた、3つの所謂「戦争ソナタ」からの2曲。その持ち前のテクニックとダイナミックな表現力をいかんなく発揮しています。これらの作品に ついてレドキンは、「人間と機械、個と集団、複雑さと単純さの対立が物語の核心にあります。私とこの2つのソナタとの関係は長い年月をか けて築かれたものであり、現在の困難な時代において、この音楽がどのように私に共鳴するのかを瞬間的に捉えることに非常に興味がありま した」と語っています。併せて、プロコフィエフが作曲家としての活動初期に書いた野心作、全5曲の「風刺」から前半の3曲を収録。

Grand Piano
GP-927(1CD)
ヴィルヘルム・グロス(1894-1939):ピアノ作品集 第1集
フランツ・ヴェルフェルの舞台音楽-鏡人 Op. 12(1922)*
舞踏組曲 第1番(1913/1921)*
「E-H-A-E」によるピアノ・ソナチネ Op. -2(1925)*
舞踏組曲 第2番Op.20(1925)
ピアノ・ソナタ ト長調 Op.21(1926)*
12の即興曲 Op.45(1938-39)*
ゴットリープ・ヴァリッシュ(P…Steinway,Model D No.613.070)

録音:2023年4月28-29日、2023年10月5-6日
*…世界初録音
ヴィルヘルム・グロス(グロシュとも)はウィーン生まれの作曲家、ピアニストであり、指揮者や録音ディレクターとしても知られた多才な音楽家です。リヒャルト・ロ ベルト、フランツ・シュレーカーらに師事し、マンハイムやウィーンで活動後、ベルリンでウルトラフォン・グラモフォン社(Ultraphone Gramophone)の芸術監 督となりました。ナチスの台頭により1934年にイギリスへ移住、映画音楽やポップス系の作品で成功を収めました。2024年は彼の生誕130年にあたりま す。 このアルバムには、ヴェルフェルの劇「鏡人」のための音楽をはじめ、ジャズやタンゴを採り入れた「舞踏組曲」や、「-2」というユニークな作品番号を持つ「E-H- A-E」ソナチネ、作曲家で音楽記者の友人に捧げられたソナタなどの1920年代に完成された作品と、晩年の作品で、ゴスペル唱法やタンゴの雰囲気を想 起させる「12の即興曲」を収録。『20世紀のフォックストロット』シリーズで見事な演奏を披露したゴットリープ・ヴァリッシュが巧みな演奏を聴かせます。

TOCCATA
TOCC-0744(1CD)
リュボミール・ピプコフ:ピアノ作品全集 第2集
リュボミール・ピプコフ(1904-1974):ブルガリア組曲 Op.2(1928)
パストラーレ Op.24(1944)
歌劇「モムヒル」 Op.28:舞曲(1939-43/ピアノ編 1948)
メトロ・リズムの研究 Op.69(1969)
メトロ・リズムの研究 Op.77(1972)
子供の喜び Op.82…世界初録音
ドブロミール・ツェーノフ(P)

録音:2024年5月20-23日
ブルガリアの作曲家リュボミール・ピプコフのピアノ作品集シリーズの第2集。 作曲家の父のもとに生まれ、ソフィアの音楽アカデミーで学んだ後パリに留学。エコールノルマル音楽院でポール・デュカスとナディア・ブーランジェに作曲を師 事し、帰国後はソフィア歌劇場のコレペティートル兼合唱指揮者を務め、やがて音楽監督に就任。ブルガリアのいわゆる「第2世代」の代表的な作曲家の 一人として評価されました。後半生はブルガリアの民族音楽の伝統に魅せられ一連のピアノ小曲集を作曲。このアルバムに収録された「メトロ・リズムの研 究」は代表作の一つで、ブルガリアの民族舞踊に見られる不規則なリズムの中に、ドビュッシー、ラヴェル、ストラヴィンスキーのような現代作曲家たちによるリ ズムの融合を試みています。他にはブルガリア組曲や、自作の歌劇「モムヒル」からの舞曲、彼の最後のピアノ組曲となった「子供の喜び」(世界初録音)を 収録。第1集と同じくブルガリアの若きピアニスト、ドブロミール・ツェーノフの演奏です。

Biddulph
BIDD-85053(1CD)
ハイフェッツ、ラジオ・ライヴ集(1942-54)
(1)フランシス・スコット・キー:星条旗(ハイフェッツ編)
(2)モーツァルト:ディヴェルティメント第17番ニ長調 K.334より第1楽章 アレグロ
(3) オットカール・ノヴァーチェク:常動曲(無窮動)
(4)ヴュータン:バラードとポロネーズ
(5)ヴィラ=ロボス:昆虫の殉教
(6)ラフマニノフ:メロディ Op.21-9(ハイフェッツ編)
(7)クライスラー:中国の太鼓 Op.3
(8)グノー:アヴェ・マリア
(9)ミルトン・ドレイク/アル・ホフマン/ジェリー・リヴィングストン:パイド・パイパーズ(Mairzy Doats) リハーサル
(10)バッハ:フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV1031- シチリアーノ(アウアー編)
(11)クライスラー:レチタティーヴォとスケルツォ・カプリース Op .6
(12)伝承曲:ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ)(クライスラー編)
(13)フバイ:ゼフィール Op.30
(14)ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op. 19- アンダンテ(ハイフェッツ編)
(15)シマノフスキ:ノクターン Op.28
(16)ハインツ・プロヴォスト:間奏曲(愛の物語)
●ジャック・ベニーとのコメディ・スキットより
(17)エドワード・アーノルドがハイフェッツを紹介する(語り)
(18)シューベルト:アヴェ・マリア(ウィルヘルミ編)
(19)ドリゴ:火花のワルツ
(20)エドワード・アーノルドがジャック・ベニーを紹介する(語り)
(21)ジャック・ベニーの独り語り
(22)ジャック・ベニーとハイフェッツの対話(語り)
(23)マクダウェル:森のスケッチ Op.51- 第1曲 野ばらに寄す
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)
ベル・テレフォン・アワー合唱団
ベル・テレフォン・アワー・オーケストラ
ドナルド・ヴォーヒーズ(指)
ドナルド・ヴォーヒーズ(Cemb)
エマニュエル・ベイ(P)
ジャック・ベニー(Vn)


(1) 録音:1942年10月5日
(2)(3) 録音:1945年11月26日
(4)録音:1949年1月24日
(5)録音:1942年10月5日
(6)録音:1954年1月25日
(7)録音:1949年10月24日
(8)録音:1951年11月19日
(9)(10)録音:1943年8月30日
(11)録音:1948年6月21日
(12)録音:1943年4月26日
(13)録音:1951年9月24日
(14)録音:1945年11月26日
(15)録音:1953年1月26日
(16)録音:1943年9月18日
ハイフェッツの生き生きとしたライヴ・パフォーマンスが蘇る稀少放送録音集。 ハイフェッツのラジオ番組での「パフォーマンス」を収めたディスクが登場。ここに収められた音源の多くは人気番組だった「ベル・テレフォン・アワー」出演時のもので、聴衆を 前にしたハイフェッツの切れ味の良い、滑らかな演奏を満喫できます。おそらくライヴの一発録りと思われますが、重音も、込み入った音符もスルスルと進んでしまうので、時 としてオケが遅れそうになってしまうのもかえってリアリティを感じさせます。ヴィエニャフスキのバラードとポロネーズ、ノヴァーチェクの常動曲(無窮動)などは正規録音が無く、こ の音源は貴重。またヴィラ=ロボスなど当時の現代音楽を盛り込んでいる点も見逃せません。アメリカのラジオらしいのはパイド・パイパーズのリハーサル。出演者との打ち 合わせらしいトークで始まり、ブギウギ調の一節をハイフェッツが練習、披露しています。コメディ・スキットでは、大人気コメディアンのジャック・ベニーがサプライズ登場。かつ でバンドでヴァイオリンを弾いていたベニーとの楽し気なトークに加え、最後はハイフェッツとベニーがピアノの伴奏でコミカルなデュエットを披露。ブックレットにはこの時の写真 が8点も掲載され、ストライプのスーツを着たハイフェッツが真剣な表情でコメディを演じる様子が見られます。ヴァイオリンをクローズアップした録音で、アメリカの音楽家組 合が市販用レコード制作を自粛していた期間(1942年8月〜1944年11月)の演奏が聴ける点も貴重です。

sonorite
SNRT-2402(1SACD)
ミホ・オオサワ・プレイズ・ドビュッシー
1. 水の反映
2. 亜麻色の髪の乙女
3. アラベスク第1番
4. アラベスク第2番
5. 葉ずえを渡る鐘の音
6. 金色の魚
7. 塔
8. グラナダの夕べ
9. メヌエット
10.月の光
11. 人形のセレナーデ
12. 雪は踊っている
13. ゴリウォークのケーク・ウォーク
14. 音と香りは夕暮れの大気に漂う
15. 喜びの島
16. レントより遅く
大澤美穂(P)

録音:2024年5月28日?30日、小出郷文化会館
大澤美穂は巨匠ラザール・ベルマンの薫陶も受けた実力派。 しなやかで浸透力のある音楽で、ドビュッシーの陰影をきめ細 かく描き出してゆきます。ピアノは新潟・小出郷文化会館の名器 ベヒシュタインEN。作曲家の愛器でもあったベヒシュタインの 立体的な色彩を得て、大澤のタッチが冴え渡る。意欲的なア ルバムの誕生だ。
sonorite
SNRT-2404(1CD)
ブラームス(1833-97):交響曲第4番ホ短調 Op. 98(4手ピアノ版)
シューマンの主題による変奏曲 Op.23(4手ピアノ版)
新井眞澄(P)、安田正昭(P)

録音:2023年10月25日?27日、稲城市iプラザ
ブラームスが交響曲のピアノ連弾版編曲を自ら手がけている ことは殆ど知られていませんが、ひとつの楽器からテクスチュア が鮮やかに浮かび上がり、作曲の妙を生き生きと体感するこ とができます。このアルバムでは、新井眞澄・安田正昭デュオ の真摯なアプローチが、ピアノで第4交響曲の心髄に迫ります。

WERGO
WER-7411(1CD)
ジョン・ケージ:冬の音楽(1957)
1. Fraction1 …13:34
2. Fraction2 …16:29
3. Fraction3 …16:50
4. Fraction4 …20:10
ザビーネ・リープナー(P)

録音:2024年3月5-7日/ミュンヘン、バイエルン放送第2スタジオ
※一人のピアニストによる世界初全曲録音
これまでにジョン・ケージの別作品やアール・ブラウン、シュトックハウゼン、シェルシ、カーゲルなどをリリースしているWERGOの名ピアニスト、サビーネ・リープナーがケージの「冬の音楽」に挑戦。「冬の音楽」は1〜20人のピアニストが20の独立したページを任意の順序あるいは同時に演奏し、自由に全体を構成していくというもの。音の内側と外側の両方から結晶のような明瞭さと永続的な変化があらわれる作品で、聴衆には新しい耳による新しい聴き方が求められます。一人のピアニストによる全曲録音はこれが世界初。 (Ki)

フォンテック
FOCD-9909(1CD)
税込定価
2024年11月6日発売
坂本 彩&坂本リサ/Duettist
ラヴェル:マ・メール・ロワ*
フォーレ:組曲「ドリー」作品56*
サン=サーンス:ベートーヴェンの主題による変奏曲 作品35#
レーガー:ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガ 作品86#

*=四手連弾、#=二台ピアノ
坂本彩、 坂本リサ(ピアノデュオ)

録音:2024 年5 月27-29 日 小田原三の丸ホール
第70 回ミュンヘンARD 国際コンクールで第3 位に入賞した坂本 彩、坂本リサ 待望のデビュー盤です! 幼少期からデュオを始め、驚異的なアンサンブルを培った坂本姉妹。数々の国際コンクールで優秀な成 績をおさめ、2021 年に難関ミュンヘンでの快挙へ至ります。 フランス連弾作品を代表するラヴェル・フォーレ、二台作品は「ベートーヴェンの主題による」2 曲を 収録。近年再評価が進むレーガーは、パガテルop.119 最終曲の主題から12 の変容を経て、フーガ、 壮大なクライマックスを形成する名曲です。 シンクロナイズドからアーティスティックへ―輝かしい未来への発進です。 (フォンテック)

APR
APRCD-7318(3CD)
フレンチ・ピアノ・スクール〜最初期のフランス・ピアノ録音集
●カミーユ・サン=サーンス
(1)サン・サーンス:アフリカ(Pと管弦楽のための幻想曲) Op.89*
サン=サーンス:かわいいワルツ Op.104
サン=サーンス:のんきなワルツ Op.110
サン=サーンス:アンダンテ・ソステヌート(P協奏曲第2番ト短調 Op.22より)*
サン=サーンス:オーヴェルニュ狂詩曲(Pと管弦楽のための) Op.73*
(2)サン=サーンス:夕べの幻想(ブリダにて) Op.60-3(アルジェリア組曲より)
サン=サーンス:フランス軍隊行進曲 Op.60-4(アルジェリア組曲より)
サン=サーンス:マズルカ第1番Op.21
サン=サーンス:かわいいワルツ Op.104
サン=サーンス:前奏曲(ノアの洪水 Op.45より)(Vnとピアノ版)
サン=サーンス:エレジーOp.43
(3)サン=サーンス:アヴァネーズ Op.83
●ルイ・ディエメ(1843-1919)
(1)ディエメ:演奏会用大ワルツ Op.37
・ディエメ:水夫の歌 Op.12
ゴダール:ワルツ第5番(半音階的ワルツ) Op.88
メンデルスゾーン:無言歌 「紡ぎ歌」 Op.67-4
ショパン:夜想曲第8番変ニ長調 Op.27-2
(2)ディエメ:水夫の歌 Op.12
ディエメ:演奏会用大ワルツ Op.37
●ヴァンサン・ダンディ
ダンディ:旅の画集 Op.33より 〔第4曲、第8曲、第6曲、第9曲〕
ダンディ:リズミカルな舞曲(山の詩 Op.15より 第2曲)
●ラウール・プーニョ(1852-1914)
(1)ヘンデル:ガヴォットと変奏曲(組曲ト長調 HWV441より)
D.スカルラッティ:ソナタ イ長調 K24(L495)
プーニョ:即興ワルツ
ショパン:ワルツ 変イ長調 Op.34-1
リスト:ハンガリー狂詩曲第11番S244-11
ウェーバー:華麗なるロンド 変ホ長調 Op.62
メンデルスゾーン:無言歌 「狩の歌」 Op.19b-3
プーニョ:月へのセレナード
(2)ショパン:夜想曲第5番英ヘ長調 Op15-2
メンデルスゾーン:無言歌 「紡ぎ歌」 Op.67-4
マスネ:狂ったワルツ(プーニョへ献呈)
シャブリエ:スケルツォ=ワルツ(絵画的小品より 第10曲)
・プーニョ:遅いワルツ(3つのバレエの調べより 第1曲)
ショパン:即興曲第1番変イ長調 Op.29
ショパン:子守歌 変ニ長調 Op.57
ショパン:葬送行進曲(P・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35より)
メンデルスゾーン:スケルツォ ホ短調 Op.16-2
●エメ=マリー・ロジェ=ミクロ(1860-1951)
(1)ゴダール:マズルカ(古代と現代の舞踏組曲 Op.103より 第4曲)
ショパン:ワルツ 変ニ長調 「子犬のワルツ」 Op.64-1
メンデルスゾーン:無言歌 「紡ぎ歌」 Op.67-4
メンデルスゾーン:ロンド・カプリチオーソ Op.14(簡略版)
リスト:ハンガリー狂詩曲第13番S244-13(ヴィヴァーチェのみ)
リスト:ハンガリー狂詩曲第11番S244-11(アンダンテ・ソステヌートから最後まで)
(2)ショパン:夜想曲第5番英ヘ長調 Op.15-2
ショパン:ワルツ 嬰ハ短調 Op.64-2
メンデルスゾーン:スケルツォ ホ短調 Op.16-2
シューマン:夢のもつれ(幻想小曲集 Op.12より 第7曲)
●ギャストン・レジス(1879-1935)
ショパン:タランテラ 変イ長調 Op.43
サン=サーンス:メヌエット(Pのための組曲 Op.90より 第2曲)
サン=サーンス:ガヴォット(Pのための組曲 Op.90より 第3曲)
サン=サーンス:かわいいワルツ Op.104
●ギャストン・プランテ(1839-1934)
メンデルスゾーン:無言歌 「狩の歌」 Op.19b-3
メンデルスゾーン:無言歌 「春の歌」 Op.62-6
メンデルスゾーン:無言歌 「紡ぎ歌」 Op.67-4
メンデルスゾーン:無言歌 「セレナーデ」 Op.67-6
メンデルスゾーン:スケルツォ ホ短調 Op.16-2
ショパン:練習曲嬰ハ短調 Op.10-4
ショパン:練習曲変ト長調 「黒鍵」 Op.10-5
ショパン:練習曲ハ長調 Op.10-7
ショパン:練習曲変イ長調 「エオリアン・ハープ」 Op.25-1
ショパン:練習曲ヘ短調 Op.25-2
ショパン:練習曲変ト長調 「蝶々」 Op.25-9
ショパン:練習曲イ短調 「木枯らし」 Op.25-11
シューマン:ロマンス 英ヘ長調 Op.28-2
シューマン:ロマンス ニ短調 Op.32-3
シューマン/ドビュッシー:噴水のほとりで Op.85-9
ベルリオーズ/レドン:メフィストフェレスのセレナード(ファウストの劫罰より)
ボッケリーニ/プランテ:五重奏曲 「ボッケリーニの有名なメヌエット」 Op.13-5
グルック/プランテ:ガヴォット(オーリードのイフィジェニーより)
●ギャストン・ヴルムザー(1877-1967)
モーツァルト:田園変奏曲 KV Anh.209b(恐らく偽作)
ショパン:マズルカ ロ短調 Op.33-4
ショパン:ワルツ 変イ長調 Op.69-1
ショパン:ワルツ 嬰ハ短調 Op.64-2
ヴルムザー:小夜想曲
ヴルムザー:即興曲
シューベルト/フィッシュホフ:ロザムンデより バレエ音楽 D797-9
シューベルト/タウジヒ:軍隊行進曲変ニ長調 D733-1
●カミーユ・サン=サーンス
(1)Gramophone & Typewriter Company
録音:1904年6月26日、パリ
*=ピアノ独奏簡略版
(2)ガブリエル・ヴィローム(Vn)
Gramophone & Typewriter Company
録音:1919年11月24日、パリ
(3)Gramophone Company
録音:1920年11月26日、パリ


●ルイ・ディエメ(1843-1919)
(1)Gramophone & Typewriter Company
録音:1904年、パリ
(2)Gramophone & Typewriter Company
録音:1906年、パリ


●ヴァンサン・ダンディ
録音:1923年6月7日、ヘイズ


●ラウール・プーニョ
(1)Gramophone & Typewriter Company
録音:1903年4月、パリ
(2)Gramophone & Typewriter Company
録音:1903年11月、パリ


●エメ=マリー・ロジェ=ミクロ
(1)Fonotipia
録音:1905年9月、パリ
(2)Fonotipia
録音:1906年11月15日、ミラノ


●ギャストン・レジス
Gramophone Company
録音:1921年7月21日、アルジェ


●ギャストン・プランテ
French Columbia
録音:1928年7月4日、サン=タヴィ、モン=ド=マルサン


●ギャストン・ヴルムザー
Gramophone Company
録音:1911年4月&5月、パリ
約150年間の歳月の中で、パリ音楽院の名教師たちによって育まれた独特のスタイルと名ピアニストたちの演奏を現代に蘇らせるAPRの「フレンチ・ピアノ・スクール」シリーズ。最新作となる3枚組セットは、同シリーズでももっとも重要なものとなるであろう録音集で、フランスだけでなく世界中でこれまでに作られた中でももっとも古くて珍しいピアノ録音が集められており、ヴルムザーを除くすべてのピアニストの完全なソロ録音が含まれています。
エルツの弟子ロジェ=ミクロの初期のフォノティピア録音や、90歳の時に録音されたプランテの後期コロムビアの電気録音、そしてサン=サーンスやディエメ、プランテといった19世紀前半に生まれた名ピアニストたちの解釈を新たなリマスタリングでお届けします。製作にあたっては最新のデジタル技術が随所に導入され、これまでは1903年に使用された不安定な録音用ターンテーブルによって生じたヴィブラートという欠点のあったプーニョの素晴らしい録音も、ピッチを安定させた状態で聴くことができます。

Chopin University Press
UMFCCD-206207(2CD)
バッハ:イギリス組曲 BWV806-811
組曲第1番イ長調 BWV806/組曲第2番イ短調 BWV807/組曲第3番ト短調 BWV808/組曲第4番 ヘ長調 BWV809/組曲第5番ホ短調 BWV810/組曲第6番 ニ短調 BWV811
リリアンナ・スタヴァルツ(ハープシコード)

録音:2022年2月18日-19日&2023年7月11日-12日(ウッチ、ポーランド)
同じポーランドのDuxレーベルからバッハの「フランス組曲」(DUX17391740)をリリースし、現在の東欧、特にポーランドにおける古楽の充実ぶりを示していたポーランドの古楽系鍵盤奏者、リリアンナ・スタヴァルツが今度は「イギリス組曲」を録音!より精緻で高度な技術が要求されるこの作品をユゲット・ドレフュス、ヴワディスワフ・クウォシエヴィチといった世界的名手たちに学んだスタヴァルツが今回も確かな芸術的感性で表現します。

Sterling
CDA-1874(3CDR)
エーリク・モッレシュトレム〜ギター
■Disc1
フランシスコ・タレガ(1852-1909):アランブラの思い出(Recuerdos de la Alhambra)
 アラビア風カプリッチョ(Capricho arabe)
 ラグリマ(涙)(Lagrima)
 アデリータ(Adelita)
 マリエッタ(Marieta)
 マズルカ ト長調(Mazurka en sol)
 パバーナ(Pavana)
伝承曲(エーリク・モッレシュトレム(1940-2021) 編);愛のロマンス(Romance d’amour)
ジョアン・ペルナンブコ(1883-1947)
 ショーロ(Choro)
エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサ(1903-1982)
 泥棒の歌(Cancion del Lladre)(伝承曲の編)
 ハバネラ(Habanera)
 暁の鐘(Campanas del Alba)
アルベニス(1860-1909)(アンドレス・セゴビア(1893-1987)/エーリク・モッレシュトレム(1940-2021) 編):伝説(Leyenda)
ジャック・マットソン(1954-2007):朝焼け(Morgonrodnad)(1975)(フルートとギターのための)
アグスティン・バリオス=マンゴレ(1885-1944):クリスマスの歌(Villancico de Navidad)
バッハ(1685-1750)(カール・シャイト(1909-1993) 編):メヌエット(Menuett)
ウルリク・ノイマン(1918-1994)(K・フリツェーン/K・オーマン 編):愛のワルツ(Karleksvals)(フルートとギターのための)
ハイドン(1732-1809)(ルイ・モイーズ(1912-2007) 編):小舞曲(Little Dance)(フルートとギターのための)
イベール(1890-1962):間奏曲(Entr’acte)(フルートとギターのための)
ルイス・ボンファ(1922-2001):オルフェの歌(La chanson d’Orphee)
ハイドン(1732-1809)(ルーランド・ベンクトソン(1916-2005) 編):セレナード(Serenad)(フルートとギターのための)
ジュリアーニ(1781-1829):ロンド(Rondo) ハ長調 Op.71(フルートとギターのための)
オーサ・リンドストレム:憂鬱のワルツ(Vals i vemod)(フルートとギターのための)
バッハ(1685-1750)(エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサ(1903-1982) 編)
 G線上のアリア(Air)
■Disc2
(1)スコット・ジョプリン(1868-1917)(メアリー・クリスウィック 編):エンターテイナー(The Entertainer)(ギター三重奏のための)
エーヴェット・トーブ(1890-1976)(ルイーズ・ラーシェン 編):岩礁の婦人(Skargardsfrun)(ギター三重奏のための)
エーヴェット・トーブ(1890-1976)(エーリク・モッレシュトレム(1940-2021) 編):結婚ワルツ(Brudvals)(ギター三重奏のための)
 ペピータが踊る(Pepita Dansar)(ギター三重奏のための)
カール・ミーケル・ベルマン(1740-1795)(ルーランド・ベンクトソン(1916-2005) 編):フレードマンの歌(Fredmans Sang)第21番(ギター三重奏のための)
 フレードマンの手紙(Fredmans Epistel)第7番(ギター三重奏のための)
 フレードマンの手紙(Fredmans Epistel)第42番(ギター三重奏のための)
 フレードマンの歌(Fredmans Sang)第60番(ギター三重奏のための)
スタンリー・マイヤーズ(1933-)(ジョン・ウィリアムズ(1941-) 編):カヴァティーナ(Cavatina)(ギター三重奏のための)
ゴトランド伝承曲(エリス・ハンソン 編):仕立屋のカドリーユ(Skraddarekandrilj)(ビューシュのフローシェン(Florsen i Burs)による) (ギター三重奏のための)
ジョプリン(1868-1917)(メアリー・クリスウィック 編):メープル・リーフ・ラグ(Maple Leaf Rag)(ギター三重奏のための)
ボッケリーニ(1743-1805)(ヴァルター・ゲッツェ(1883z-1961) 編):メヌエット(Menuett)(ギター三重奏のための)
シューベルト(1797-1828)(ヴァルター・ゲッツェ(1883z-1961) 編):楽興の時(Moment Musicale)第3番(ギター三重奏のための)
 アンダンテ(Andante)(「ピアノ・ソナタ第16番 イ短調」 D.845(Op.42)から)(ギター三重奏のための)
ピーター・ファン・デル・スターク(1930-2007):ギター三重奏のための3つの神話(Three Myths for Guitartrio)
  金髪のバルドル、春の神(Fair Baldur, God of Spring)
  ファラスクヴィル、愛の鳥(Falaskwil, The Bird of Love)
  フレイ、豊穣の神(Freyr, Lord of Fecundity)
(2)ジョン・W・ドゥオーテ(1919-2004):「ヴェルムランドの歌」による変奏曲(Variationer over Varmlandsvisan) Op.84(ギター三重奏のための) 第1曲と終曲
スコット・ジョプリン(1868-1917)(メアリー・クリスウィック 編):楽しいひととき(Pleasant moments)(ギター三重奏のための)
レオンハルト・フォン・カル(1767-1815):メヌエット(Minuet) Op.26no.2(ギター三重奏のための)
メキシコ伝承曲(W・デュンネバイル 編):シエリト・リンド(Cielito Linto)(ギター三重奏のための)
(3)ギレルモ・ギターラ:スペイン舞曲第1番(Danza Espanola no.1)(Vcとギターのための)
 スペイン舞曲第2番(Danza Espanola no.2)(Vcとギターのための)
グラナドス(1867-1916)(ペール=ウーラ・クローソン/エーリク・モッレシュトレム(1940-2021) 編)
 スペイン舞曲(Spanish Dance)第11番(Vcとギターのための)
 間奏曲(Intermedio)(Vcとギターのための)
シューベルト(1797-1828)(ヴァルター・ゲッツェ(1883z-1961) 編)
 3つのワルツ(Tre Valser)(Vcとギターのための)
  ワルツ ニ長調 D.783(Op.33) No.2
  ワルツ 変イ長調 D.365(Op.9A) No.2
  ワルツ 変イ長調 D.365(Op.9A) No.6
ソル(1778-1839)(ジョン・W・ドゥオーテ(1919-2004) 編)
 Point Counter(「練習曲 ロ短調」 Op.33 No.22)
■Disc3
ソル(1778-1839):24の練習曲(24Etyder) Op.35
 25の練習曲(25Etyder) Op.60
エーリク・モッレシュトレム(G)

■Disc1
  エーリク・モッレシュトレム(G)
  オーサ・リンドストレム(Fl)
  録音 1983年(Artemis CD7116)(ギター・ソロ) 1992年(Man MC-008)(フルートとギター)

■Disc2
(1)録音:1978年 (Mariana, MMLP-08)

(2)ストックホルム・ギター三重奏団
   ヨリエン・ロールビュー(G)
   エーリク・モッレシュトレム(G)
   ヨーラン・ヴィーストレム(G)
録音:1981年11月25日 スウェーデン放送(ストックホルム)(ランチコンサート)  

(3)ペール=ウーラ・クローソン(Vc)
  エーリク・モッレシュトレム(G)
 録音 1984年 (Man LP-003)

■Disc3
 エーリク・モッレシュトレム(G)
 録音:1984年 (Man LP-002)(Op.35)、1982年 (Man LP-001)(Op.60)
エーリク・モッレシュトレムは、1940年、ストックホルム生まれ。オーランドの音楽学校やインゲスンド音楽大学で教えるなど、プロのギター奏者として活動。ヨリエン・ロールビューとヨーラン・ヴィーストレムと結成したストックホルム・ギター三重奏団は、「ランチコンサート」をはじめとするスウェーデン放送の番組に出演するとともに、ロンドンのウィグモアホールなどにも出演しました。ソロ活動も行い、2021年にストックホルムで没しました。
このアルバムには、フェルナンド・ソルの2つの練習曲集などのソロ録音、オーサ・リンドストレムのフルート、ペール=ウーラ・クローソンのチェロとのデュオ録音、ストックホルム・ギター三重奏団のスタジオと「ランチコンサート」の録音が収録されています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Nimbus Alliance
NI-6392(2CDR)
シューベルト:ピアノ作品集 Vol.6
12の高貴なワルツ D.969
ピアノ・ソナタ第5番変イ長調 D.557
スケルツォ ニ長調 D.570
ピアノ・ソナタ第3番(5つのピアノ小品 D.459より 第1曲、第3曲、第4曲、第2曲)
3つのピアノ小品 D.946
ピアノ・ソナタ第1番ホ長調 D.157(第4楽章:5つのピアノ小品 D.459より 第5曲)
アダージョ ト長調 D.178
アレグレット ハ短調 D.915
ピアノ・ソナタ第15番「レリーク」 D.840
ウラディミール・フェルツマン(P)

録音:2021年10月、ワイアストン・レイズ(イギリス)
旧ソ連での活動禁止と事実上の追放、アメリカへの移住という激動を生き抜いてきた孤高のピアニスト、ウラディミール・フェルツマン。
2015年からスタートしたシューベルトのピアノ作品集の第6弾。シューベルトの内面世界への旅を続け、極めてロマンティックなアプローチで、幅広い年代のピアノ・ソナタと小品をレコーディング。「5つのピアノ小品 D.459」として出版されたピアノ・ソナタ第3番は、1-3-4-2の順番に4曲並べて4楽章の1つのソナタとし、終楽章が欠落していると考えられているピアノ・ソナタ第1番は、D.459の第5曲を加えた4楽章のソナタとして構成しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Lyrita
SRCD.437(1CDR)
シリル・スコット(1879-1970):ピアノ・ソナタ第1番Op.66
2つのピアノ小品 Op.37より 第1曲 夜明けにて
2つのピエロの小品 Op.35より 第1曲 悲しいピエロ
サイモン・キャラハン(P)

録音:2021年&2023年、ワイアストン・レイズ(イギリス)
数々の知られざる作曲家たちによる素晴らしい作品を世に広めてきたイギリスのピアニスト、サイモン・キャラハン。本アルバムでは、イギリス近代の作曲家で、作家、詩人としても活躍したシリル・スコットの作品を取り上げています。
フランクフルト・ホッホ音楽院でピアノと作曲を学んだスコットは、ラッザロ・ウツィエッリ(クララ・シューマンの弟子)とイヴァン・クノールに師事。その間にパーシー・グレインジャーやバルフォア・ガーディナーと重要な友人関係を築き、ドイツの詩人シュテファン・ゲオルゲとも親交を深めました。やがて彼は象徴主義の詩と印象派の音楽に魅了され、「イギリスのドビュッシー」とも称されました。多作家で、交響曲、協奏曲、室内楽曲、歌曲など、数百曲にもおよぶ作品を残しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Avie
AV-2681(1CD)
共鳴
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 Op.109
ジョスカン・デ・プレ
(c.1450/55-1521)(チャールズ・ウォーリネン編):アヴェ・クリステ
ジョージ・ベンジャミン(b.1960):シャドウラインズ
ダウランド
(ウィリアム・バード編):涙のパヴァーヌ P.15/MB54
ベートーヴェン
:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110
ベンジャミン・ホックマン(P)

録音:2024年5月13日-15日
その活躍の場をソリストから室内楽奏者、指揮者まで拡げている音楽家ベンジャミン・ホックマンのAvieレーベル4枚目のアルバムは、「共鳴」をテーマに、6世紀に渡るピアノ作品を収録しています。ホックマンは、1980年エルサレムに生まれ、内田光子にマールボロ音楽祭に招かれるなど若い頃から頭角を現し、24歳の時ピンカス・ズーカーマン指揮のカーネギーホールでイスラエルPOのソリストとしてデビューしました。その後もニューヨーク・フィルハーモニック、シカゴSO、ピッツバーグSO、プラハPOと共演するなど活躍しています。また、エイヴリー・フィッシャー・キャリア・グラントを獲得後、ベルリンのフィルハーモニー、ウィーン・コンツェルトハウス、ワシントンのケネディ・センター、東京のサントリーホールなどでも演奏しています。
このアルバムでは2曲のベートヴェンのピアノ・ソナタを軸として、ルネサンス期のジョスカン・デ・プレやジョン・ダウランド、そして存命中のジョージ・ベンジャミンの作品まで、幅広い時代の作品を取り上げ、その洞察力に富んだプログラム構成と質の高い演奏をみせてくれています。

Hunnia Records
HRCD-2320(1CD)
リスト:主要ピアノ作品集
巡礼の年 第1年「スイス」 より オーベルマンの谷 S.160-6/巡礼の年 第2年「イタリア」 より ダンテを読んで(ソナタ風幻想) S.161-7/ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
ラースロー・ボルベーイ(P)

録音(ライヴ):2023年8月26日、ハンニア・レコーズ・スタジオA(ハンガリー)
リスト・バルトーク国際ピアノ・コンクールで第2位に入賞した経歴を持つハンガリーのピアニスト、ラースロー・ボルベーイが2023年に行ったコンサートのライヴ・レコーディング。母国の偉大な作曲家であるリストを「音楽史上最大の革新者」とし、作品を演奏、研究すると常にアプローチに無限の自由を感じるというボルベーイが紡ぐ「巡礼の年」からの2曲、そして傑作「ロ短調ソナタ」をご堪能ください。
Hunnia Records
HRCD-2302(1CD)
ムソルグスキー:展覧会の絵
マーテー・バログ(b.1990):展覧会の回想
ラースロー・ボルベーイ(P)

録音(ライヴ):2023年2月11日、スーパーサイズ・レコーディング(ハンガリー)
ムソルグスキーの象徴的なピアノ作品「展覧会の絵」の曲中に、1990年ハンガリー生まれの作曲家、マーテー・バログの6曲からなる作品「展覧会の回想」を挟み込んだ意欲的なプロジェクトのライヴ・レコーディング。展覧会において展示されている絵画同士が互いに影響し合うのと同じように、作品同士に複雑で興味深い相互作用が生み出されています。ハンガリーのピアニスト、ラースロー・ボルベーイが案内する、模様替えされた展覧会のガイドツアーをお楽しみください。

Melodiya x Obsession
SMELCD-1002704(2CD)
完全限定生産
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調 Op.31-2「テンペスト」/ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調 Op.53「ワルトシュタイン」/ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」/ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」/ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111/ピアノ協奏曲第4番ト長調 Op.58* マリヤ・グリンベルク(P)、
ソ連国立SO、ネーメ・ヤルヴィ(指)*

録音:1964年〜1966年(モスクワ)
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤や貴重なMelodiya音源等を復刻する「Melodiya x Obsession」シリーズより、20世紀旧ソ連屈指の名ピアニスト、名教師であり、稀代のベートーヴェン弾きとして知られたマリヤ・グリンベルクの録音がリリースされます。ソ連のピアニストとして初めてベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を録音したとされるグリンベルクのカタログの中から、1964年〜66年の間に録音された特に人気の高いソナタ5曲と、ネーメ・ヤルヴィと共演したピアノ協奏曲第4番を収録。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。

AudioGuy Records
AGCD-0172(1CD)
メモリア〜バッハ=ブゾーニ:ゴルトベルク変奏曲
バッハ/ブゾーニ編曲:
1. シャコンヌ BVB.24(BWV.1004)

ゴルトベルク変奏曲 BVB.35(BWV.988)
2. アリア
3. 変奏:第1グループ
4. 変奏:第2グループ
5. 変奏:第3グループ

6. コラール前奏曲「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」 BVB.27/3(BWV.659)
イ・ユンス(P/ベーゼンドルファー225)

録音:2024年2月22日-24日オーディオガイ・スタジオ(通義洞、ソウル、韓国)
※日本語解説付き
1924年7月27日に58歳でこの世を去ってから今年2024年が100周年となったフェルッチョ・ブゾーニの代表作と言えば終楽章に男声合唱が登場する長大かつ巨大な画期的作品「ピアノ協奏曲」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。19世紀後半から20世紀初頭にかけてコンポーザー=ピアニスト、教育者、「新音楽美学論」の著者として幅広いフィールドで活躍したブゾーニですが、現代において最も広く知られている功績は「シャコンヌ」に代表されるバッハの作品の編曲や校訂といっても過言ではないでしょう。
1997年のブゾーニ国際ピアノコンクールにおいて10代で最高位受賞という快挙を果たし、当時、審査員長を務めていたスイスの作曲家ロルフ・リーバーマン(1910-1999)からも非常に高い評価を受け、聴衆賞、ヤマハ賞、最年少入賞者に贈られるローターアクト賞をあわせて受賞した韓国生まれ、アルゼンチンとアメリカ育ちのピアニスト、イ・ユンスは自身とも縁のあるブゾーニの没後100周年を迎えるにあたりその最大の功績であるバッハ作品の編曲作品に着目。バッハの「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」、「シャコンヌ」、そして「ゴルトベルク変奏曲」の全てをブゾーニ編曲版でレコーディングするというプロジェクトが誕生することになりました。
音楽史上における最高傑作の1つである「ゴルトベルク変奏曲」を敢えて”編曲”したブゾーニ。その目的はバロック時代ではなく、ブゾーニが生きた時代のコンサートホールでこの傑作が最も輝くためには、と考え抜いた末の決断だったと伝えられています。
ブゾーニ編曲版には「コンサートで演奏する場合には第〇変奏へ」という注釈が付されており、この指示に従うことでブゾーニが19世紀後半〜20世紀初頭のクラシック・シーンのためにアップデートした「ゴルトベルク変奏曲」の全貌が見える仕組みとなっています。
イ・ユンスは装飾音やダイナミクスの変更、リピートの省略と同時にブゾーニが大きな拘りを見せた”変奏のグループ分け”を尊重してアリアと変奏の全てを個別にトラック分けすることはせずに、アリア、第1グループ(第1変奏〜第10変奏)、第2グループ(第11変奏〜第17変奏)、第3グループ(第18変奏〜第20変奏)の4トラックに分けることにより、このイタリアの大作曲家との時空を超越した共同作業を見事な姿に仕上げています。
近年、世界のピアノシーンを盛り上げている韓国のピアニストたちとは異なるスタイルの音楽活動に取り組むため、現在はソウルと済州島を拠点としているイ・ユンス。このバッハ=ブゾーニ・プロジェクト「メモリア」では、イ・ユンスのピアニズム、ブゾーニが思い描いた当時のコンサートにおけるバッハの傑作の響きを感じ取ることができることでしょう!



APARTE
AP-321(6CD)
ラヴェル:ピアノを伴う作品全集
■Disc1
(1)左手のためのピアノ協奏曲
(2)ラ・ヴァルス(アレクサンドル・ギンジン編によるピアノ独奏版)
(3)ピアノ協奏曲ト長調
(4)「ザ・ランプ・イズ・ロウ」による即興演奏(ボーナス・トラック)
■Disc2
(1)口絵〜ピアノ5手
(2)グロテスクなセレナード
(3)古風なメヌエット
(4)亡き王女のためのパヴァーヌ
(5)水の戯れ
(6)ソナチネ
(7)ハイドンの名によるメヌエット
(8)鏡(全5曲)
(9)耳で聴く風景(全2曲)〜2台のピアノ
(10)メヌエット嬰ハ短調
(11)前奏曲イ短調
■Disc3
(1)クープランの墓(全6曲)
(2)夜のガスパール(全3曲)
(3)…風に(全2曲)
(4)マ・メール・ロワ(全5曲)〜ピアノ4手
(5)優雅で感傷的なワルツ(全8曲)
■Disc4 室内楽
(1)ヴァイオリン・ソナタ(遺作)
(2)ヴァイオリン・ソナタト長調
(3)フォーレの名による子守歌
(4)ツィガーヌ
(5)ピアノ三重奏曲
■Disc5 歌曲
(1)博物誌(全5曲)(ルナール詩)
(2)花のマント(グラヴォレ詩)
(3)大風は海から(レニエ詩)
(4)草の上(ヴェルレーヌ詩)
(5)紡ぎ車の歌(ルコント・ド・リール詩)
(6)5つのギリシャ民謡
(7)トリパトス(ギリシャ民謡詩)
(8)フランスの歌
(9)スコットランドの歌
(10)スペインの歌
(11)ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ(全3曲)
(12)マダガスカルの歌(全3曲)
■Disc6 歌曲
(1)イタリアの歌
(2)おもちゃのクリスマス(ラヴェル詩)
(3)ヘブライの歌
(4)2つのヘブライの歌
(5)ハバネラ形式によるヴォカリーズ・エチュード
(6)愛に死せる女王のためのバラード(マレ詩)
(7)聖女(マラルメ詩)
(8)暗く果てしない眠り(ヴェルレーヌ詩)
(9)何と打ち沈んだ!(ヴェラーレン詩)
(10)クレマン・マロの2つの風刺詩
(11)ロンサールここに眠る(ロンサール詩)
(12)夢(ファルグ詩)
(13)マラルメの3つの詩
フランソワ=グザヴィエ・ポワザ(P)

■Disc1:シモーネ・メネセス(指)フィルハーモニアO(1)(3)、イヴ・マルコット(ダブルベース)(4)、ヴァレンチン・リヒティ(ドラムス)(4)

■Disc2:ルイ・シュヴィッツゲーベル(P)(1)(9)、アナイス・カシエ(P)(1)

■Disc3:ルイ・シュヴィッツゲーベル(P)(4)

■Disc4:マイケル・フォイル(Vn)、ジェイミー・ウォルトン(Vc)(5)

■Disc5:トマ・ドリエ(Br)(1)(3)(11)(12)、ブレンダ・プパール(Ms)(2)(4)-(10)、
ヘレナ・マシェレル(Fl)(12)、コンスタンチン・マシェレル(Vc)(12)

■Disc6:シュザンヌ・ジェローム(S)(1)-(6)(13)、フローラン・カレール(Br)(7)、(9)-(12)、トマ・ドリエ(Br)(8)、
ロイク・シュナイダー、ナタン・カゾルツィ(Fl)(13)、パナギオティス・ジアンナカス、カンタン・シャルティエ(Cl)(13)、
ヴォーチェSQ(13)


録音:協奏曲:2023年9月5-6ヘンリーウッド・ホール(ロンドン)、
ピアノ独奏曲:2023年2月23日-3月4日ヌーシャテル・アール・ヴィヴァン・センター、
ピアノ・デュオ作品:2024年4月1-2日エルネスト・アンセルメ・スタジオ(ジュネーヴ)、
室内楽曲:2024年3月18-22日マーラー・ホール(ドッビアーコ)、
歌曲:2024年5月6-7日/ル・コロンヌ(パリ)、5月16-18日、6月15日/ヌーシャテル・アール・ヴィヴァン・センター
フランソワ=グザヴィエ・ポワザは1989年生まれのピアニスト。フランス、スイス、中国の血を引き、ジュネーヴとハンブルクでピアノを学んだ後、ジュリアードで仕上げました。PMF音楽祭のため12歳で初来日し、アルゲリッチやベレゾフスキーに激賞されました。
技巧派のポワザはこれまでオーケストラ曲の超絶技巧編曲を中心としたアルバムをリリースしてきましたが、今回ラヴェルに挑戦。それも歌曲や室内楽までピアノを伴う作品を制覇、6枚のディスクにまとめたもので、いくつかはアパルテ社より配信販売されていました。
ラヴェルのピアノ曲は大半が技巧的に難しく、まさにポワザ向き。切れ味抜群の指さばきを聴かせてくれます。共演陣も興味深く、ポワザの交遊の広さを示しています。協奏曲はブラジル出身の女性指揮者シモーネ・メネセス、ピアノ・デュオはポワザと同じく中国の血を引くルイ・シュヴィッツゲーベル、ヴァイオリンはマイケル・フォイル、Klartheレーベルからジャポニスム歌曲集をリリースして注目されたメゾソプラノのブレンダ・プパールらが参加。さらに「マラルメの3つの詩」ではヴォーチェSQも顔を見せています。
ポワザはジャズと武道が趣味で、ここでもジャズ・トリオと「ザ・ランプ・イズ・ロウ(亡き王女のためのパヴァーヌ)」による即興演奏を披露しています。今後の目の離せないピアニストと申せましょう。 (Ki)


Naive
V-8449(1CD)
golden dreams
スクリャービン:24の前奏曲 op.11
. ショパン:24の前奏曲 op.28
ファニー・アズーロ(P/YAMAHA CFX NO.6 559300)

録音:2024年3月4-7日
イタリア出身の音楽家一家に生まれたファニー・アズーロによる、ショパンとスクリャービンのアルバム。アズーロの音色は、イタリアの暖かさと色彩を感じさせま す。ボリス・ペトルシャンスキーに師事し、すでにラフマニノフの前奏曲のCDもリリースしております。このショパンとスクリャービンの前奏曲はいわば続編にあた るもの。
ショパンは1838-39年、スクリャービンは1888-1896年にかけて前奏曲を作曲しました。当然スクリャービンはショパンに影響を受けていますが、それでも 自由さも獲得しています。ショパンの天才とピアノの詩人と呼ばれる所以のすべてが凝縮されたプレリュード、そしてスクリャービンの初期作品でも群を抜いた傑作 であるプレリュードを、アズーロが一音一音慈しむように演奏しています。ショパンのプレリュードでは、ピアニストのマルセル・シャンピ(1891-1980)が使用し ていた譜面にもアズーロはあたっており、そこにはリストの言葉〈songes dores (Golden Dreams) 〉がシャンピの手で書かれており、これがアルバムのタイ トルにもなっています。 (Ki)

Passacaille
PAS-1117(1CD)
フェルディナント・ソル(1778-1839):ギター作品集
村人の幻想曲 Op.52
スペインのフォリア Op.15a(変奏とメヌエット)
「私が羊歯だったなら」の主題による序奏と変奏曲 Op.26
華麗なる幻想曲と変奏曲 Op.30
ギター・ソナタ ハ長調 Op.15b
6つのディヴェルティスメント Op.2より 第3番 アンダンティーノ
演奏会用小品 Op.54
モーツァルトの『魔笛』の主題による序奏と変奏曲 Op.9
24の練習曲 Op.35より 第17番モデラート
シャビエル・ディアス = ラトレ(G)
Guitare Blaise le Jeune, c.1830?1850restored by Carlos Gonzalez
Gut Strings by DamianDlugolecki, basses by Aquila Corde

録音:2022年
ギター音楽に革命を起こしたフェルナンド・ソル(1778-1839)。ハイドンの影響を思わせる均整の取れた古典音楽を土台としながら、華麗なテクニックによっ て立体的な音響を紡ぎ出し、ギターから交響的なサウンドを生み出します。このアルバムにはソルの最も美しい作品の数々が収められており、彼の作曲家としての 才気が遺憾なく発揮されています。19世紀の楽器を使って演奏されているのもポイントです。
シャビエル・ディアス=ラトレは1968年バルセロナ生まれ。エスペリオンXXIのメンバーとして活躍する他、コンチェルト・ヴォカーレ、ベルリン古楽アカデミー、 コンチェルト・ケルンなどでも演奏している名手です。 (Ki)

TOCCATA
TOCC-0737(1CD)
NX-B06
ユオザス・グルオディス(1884-1948):ピアノ曲集
ピアノ・ソナタ第1番嬰ハ短調「Patetico悲愴」(1919)
朝の歌(1920)
ピアノ・ソナタ第2番ヘ短調(1921)
Bells 鐘(1927)
10-24. 変奏曲 変ロ長調(1920)…世界初録音
ダウマンタス・キリラウスカス(P)

録音:2023年10月17日、2023年7月5日、2023年12月3日、2024年4月7日
作曲と教育活動を通じて20世紀前半のリトアニア音楽界に大きな貢献をしたユオザス・グルオディスのピアノ音楽 を紹介するアルバムです。リトアニアの民俗音楽に加えて、ラフマニノフ、スクリャービン、ショパン、ドビュッシー、レー ガー、R・シュトラウスらの影響を受けたグルオディスの作品は遅れてきた後期ロマン派とよびたくなるもの。4 楽章構成のソナタ第1番、3楽章のソナタ第2番ともに悲愴味を帯びた緩徐楽章の情感の濃さと躍動的で時にた たみかけるような急速楽章の対象が印象に残ります。演奏者のダウマンタス・キリラウスカスはチュルリョーニス芸術 学校を卒業後、ザルツブルクのモーツァルテウム大学で学び、欧州各国で演奏、特にベートーヴェン解釈で高い評 価を得ています。

ALPHA
ALPHA-1083(1CD)
魔法
リスト(サン=サーンス編):ピアノ・ソナタ ロ短調(2台ピアノ版)
ファリャ:火祭りの踊り(2台ピアノ版) 〜バレエ『恋は魔術師』
デュカス(作曲者編):魔法使いの弟子(2台ピアノ版)
ムソルグスキー(アルツィバーシェフ編):禿山の一夜(4手連弾版)
デュオ・ヤテコック【ナイリ・バダル(P)、アデライード・パナジェ(P)】

録音:2023年2月13-16日スタジオ・ド・ラ・ビュイソンヌ、ペルヌ=レ=フォンテーヌ、フランス
現代音楽を中心としたパフォーマンスが人気を呼び、フランスで大いに受けているデュオ・ヤテコック。「Les Boys」(ALPHA388)、「動物の 謝肉祭」(ALPHA749/LP ALPHA773)に続くALPHA3枚目のアルバムは、リストのピアノ・ソナタをサン=サーンスが2台ピアノに編曲し た版のほか、クラシックの名曲をずらっと並べて2台ピアノで演奏したたいへん楽しい一枚。息の合った2人の積極的な音楽表現が作品に魔 法をかけるように、その魅力を大きく引き立てています。なお「火祭りの踊り」の編曲については明記がありません。また「禿山の一夜」は連弾 用の編曲ですが、ここでは2台で演奏している模様です。

ALPHA
ALPHA-1076(1CD)

ALPHA-1077(2LP)
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第5番、第6番 ソニア・ヴィーダー=アサートン(Vc)

録音:2023年5月サン=ピエール=オ=ノナン教会、シテ・ミュジカル=メス、メス(フランス東部ロレーヌ地方)
LP…331/3rpm1000組限定シリアルナンバー入り
RCAとNAIVEでのユニークかつ充実したディスコグラフィを築いた後、2020年にバッハ『無伴奏チェロ組曲』第1・2番を収録したアナログ盤を リリースしALPHAレーベルにデビューしたソニア・ヴィーダー=アサートン。2023年の後続巻(組曲第3・4番)まではフランス中部のノワルラック 大修道院の音響と一心同体の相性で収録されてきましたが、全曲録音シリーズ最後を飾る今回のアルバムは「バッハの組曲の最後の2編 を録音するならここだ」と直感したというロレーヌ地方メスの教会での収録です。かつてNAIVEでモンテヴェルディ作品を扱った独特なプログラ ムを披露した時に使った会場でもあり、その音響空間で綴られる一切こわばりのない自然な風格に満ちた充実のバッハ解釈は、何物にも代 えがたい豊かさに満ちています。今回も前作同様CDとアナログ同時発売。チェロという楽器を通じてバッハを探求する芸術体験の粋がここに 詰まっています。

ALPHA
ALPHA-1075(3CD)
リスト:巡礼の年(全曲) ロジェ・ムラロ(P、ハルモニウム)

録音:2023年10月ジェペット・スタジオ、ジュジ(フランス東部ブルゴーニュ地方)
17歳までサクソフォンを吹き独学でピアノを弾いていた後、パリ音楽院に入学しイヴォンヌ・ロリオ門下に才能を伸ばし、彼女のパートナーであ るメシアンの音楽にも深く親しむようになったフランスのピアニスト、ロジェ・ムラロ。超絶技巧のヴィルトゥオーゾ作品でも精緻なフランス近現代 曲でも深い解釈を聴かせるそのピアニズムは、度重なる来日公演と録音を通じて多くの人々を虜にしてきました。深い作品愛に裏打ちされ たリスト解釈はライヴでもCD録音でも話題を呼んでいますが、このたびリスト中期から後期にかけての作風変遷を象徴する充実曲集『巡礼 の年』全3巻を補遺『ヴェネツィアとナポリ』を含めて完全収録したアルバムがALPHAから登場。並外れたテクニックでパリを席捲した若き日、 ダグー伯爵夫人との3年にわたる逃避行の最中リストがスイスやイタリアで書き留めたスケッチをもとに後年再編され、断続的に刊行されたこ れらの曲集は、リスト特有の先進的和声とダイナミックな展開とが併存する難曲揃い。ムラロは作品の細部まで徹底して掘り下げた解釈を 機微あざやかな演奏に昇華させ、鍵盤から繰り出される響きの起伏を追いながら音楽を聴き深める喜びを堪能させてくれます。この連作を 「世界に及ぶ親しみ Intimite universelle」と表現し、作品への愛着を強く感じさせるムラロ自身のライナーノートも端的かつ興味深い内 容(仏・英・独語)。「異質さを際立たせるべく」ハルモニウム演奏で始まる「第3年」まで次々聴き進めずにおれない充実の録音です。

Laplace Records
LPDCD-116(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
フルート・ファンタジア
プーランク:廃墟を見守る笛吹の像
バーバー:「往き来る人々の歌」より 第2曲 白鳥
バーバー:カンツォーネ
ラヴェル:マ・メール・ロワ
ドビュッシー:夢想/星の夜
 小さな羊飼い
サティ:グノシエンヌ 第1番
 ジムノペディ 第1番
ビゼー:歌劇「カルメン」より 間奏曲
フォーレ:シチリアーナ 作品78
 パヴァーヌ
ラヴェル:フォーレの名による子守歌
サン・サーンス:ロマンス 変二長調
Op.37
ピエール=オクターヴ・フェルー:3つの小品より 第1曲 恋する羊飼い
大島ミチル:ICO -You Were There-
杉原夏海(Fl)、平尾有衣(P).

録音:2024年4月11-12日 玉村町文化センター, 群馬県
体裁はクラシックのフルート曲集、“隠れコンセプト”はゲーム 音楽に使われていそうなクラシック曲を集めること。子供の頃 から「ゲーム大好き」というフルーティスト・杉原夏海による、自 身初となるソロ・アルバム。ビゼーの「カルメン間奏曲」やサン =サーンスの「ロマンス」といった有名曲、今回のために自分で アレンジしたラヴェルの名作「マ・メール・ロワ」、フルーティストに もあまり知られていないというプーランクの「廃墟を見守る笛吹 の像」やバーバーの「往き来る人々の歌」、ラストには本物の ゲーム音楽「ICO」が入る。フルートとピアノがやさしく幻想世 界へ誘ってくれて、リアルに息づいた色彩に心がときめく。あた かも作曲家の指示どおりタイムマシンが故障し、「作曲家たち の夢想の中」へ飛んでしまう。

Solo Musica
SM-470(1CD)
バッハ:コラール前奏曲 われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BWV639(F. ブゾーニ編)
バッハ:いざ来ませ、異邦人の救い主よ BWV 659(F. ブゾーニ編)
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004-シャコンヌ(F. ブゾーニ編)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番 イ長調 D664
シューマン:3つの幻想小曲集 Op. 111
アリヤ・トゥレタイェヴァ(P)

録音:2024年1月6-7日、13-14日
カザフスタンのアルマトイに生まれ、ケルンを拠点に活動するアリヤ・トゥレタイェヴァが最も身近に感じる曲を選ん だアルバム。幼い頃「ロ短調ミサ」に深い感銘を受けて以来、バッハの音楽が幸せや悲しみを共有し、挫けずに 前進する力を与えてくれるという彼女にとって、その音楽はアルバムの核心。加えてシューベルトとシューマンの2 作は常に喜びをもたらしてくれる存在です。トゥレタイェヴァはドイツのケルン音楽舞踊大学でパヴェル・ギリロフの もとで学び、2010年に修士号を取得。2013年にはザルツブルクのモーツァルテウム大学の博士後期課程を 最高評価で修了し、現在はソリストとしてだけでなく、室内楽奏者としても活動しています。
Solo Musica
SM-462(1CD)
スペインの鏡〜 ファリャ、ドビュッシー、ラヴェル
ファリャ:4つのスペイン小品
ファリャ:ドビュッシーの墓のために
ドビュッシー:版画
ラヴェル:組曲『鏡』より
  悲しい鳥たち
 鐘の谷
 道化師の朝の歌
ギタルプ・デュオ
マウリツィオ・グランディネッティ(G)
コンスエロ・ジュリアネッリ(Hp)

録音:2023年10月2-5日
ドビュッシー、ラヴェル、ファリャの音楽には多くの共通の要素があり、とりわけイベリアの地に触発された音楽とピ アノという楽器は、彼らが活発に芸術的交流を行う基盤となりました。このアルバムでは、彼らのイベリア風のピ アノ曲をギターとハープで演奏しています。実際、ラヴェルはペルルミュテールが『鏡』を演奏する際、特定のパッ セージを「ギターやハープのように」弾くよう伝えたとされ、ファリャは「ドビュッシーはギターを使うことなくギターの特 徴を見事に描写している」と述べるなど、これらの作品は、ギターとハープとの親和性が高いものばかりです。 マウリツィオ・グランディネッティは、ソリスト、室内楽奏者、即興演奏者として活躍しているギタリストで、これまで ヨーロッパ、ブラジル、アメリカ、そして中国のコンサートホールで演奏してきました。コンスエロ・ジュリアネッリは バーゼル室内Oの首席ハープ奏者。ミレラ・ヴィタやウルスラ・ホリガーに学び、オーストリアのフェルトキル ヒで14年間ハープの教授を務めるなど教師としても活躍しています。

Orchid Classics
ORC-100338(1CD)
シューマン:謝肉祭 Op.9
 ウィーンの謝肉祭の道化 Op.24- 間奏曲
 子供の情景 Op.15
エドナ・ステルン:35. To-nal or not to-nal Op.1
エドナ・ステルン(P)

録音:2023年9月27日
ピアニストで、王立音楽大学の教授を務めるエドナ・ステルン。ORCHID CLASSICSレーベルから発売されたアル バムはどれも高く評価され、とりわけフランスの作曲家モンジュルーの「ソナタと練習曲」(ORC100063)は2017年 『グラモフォン誌』の年間批評家賞を受賞しています。 このアルバムでは若きシューマンの意欲作『謝肉祭』と『子供の情景』、そして彼女自身の作品を収録。ステルンは、 シューマンの分身である「フロレスタン」と「オイゼビウス」それぞれの性格を弾き分けています。最後に収録された自作 の「To-nal or not to-nal」は調性か無調かの意味を持ち、シューマンへのオマージュであるとともに、調性音楽と 無調音楽、どちらで作品を書くべきかと自分自身への問いかけから生まれた10分弱の魅力的な作品です。

Grand Piano
GP-952(1CD)
セリム・パルムグレン(1878-1951):ピアノ作品全集 第8集
SOLSKEN GENOM TARAR 涙の向こうに差し込む太陽 SP263(1946)
3つの小品 Op.71(1920もしくは初期)
6月 SP120(1922もしくは初期)
ヘルシンキ・オールドボーイズ連隊名誉行進曲 SP80(1919)
憂鬱な練習曲 SP125(1937もしくは初期)
速いパッセージによる練習曲 SP123(1937もしくは初期)
陽気な練習曲 SP84(1937もしくは初期)
アレグレット SP2(1921もしくは初期)
コン・ソルディーノ SP30(1921もしくは初期)
夢の歌 SP45(1921もしくは初期)
演奏会用練習曲 SP59(1938もしくは初期)
スパークス、演奏会用練習曲 SP71(1907もしくは初期)
演奏会用練習曲 SP31(1894)
田舎の踊り SP32(1922もしくは初期)
田舎のメヌエット SP33(1922もしくは初期)
3つのピアノ小品 Op.45(1914もしくは初期)
10の小品 Op.79(1921-22)
4つの小品 Op.88(1928)
3つの小品 Op.83(1924)
ヨウニ・ソメロ(P…Steinway Model D)

録音:2023年5月2-3日
トラック1を除き、全て世界初録音(トラック1はSTEREOによる世界初録音)
北欧の抒情と洗練された西欧的な感性から生まれたピアノ曲が日本でも人気のあるパルムグレン。 フィンランドのピアニスト、ヨウニ・ソメロによる全曲録音シリーズの第8集は収録曲のほとんどが世界初録音です。(冒頭の「Solsken genom tarar 涙の向こ うに差し込む太陽」のみ、1950年に作曲家自身がフィンランドのラジオ放送のためにスタジオ録音を行っています)。アルバムにはヴィルトゥオーゾのための演奏 会用練習曲から、彼の友人で、たびたび共演を行ったパーシー・グレインジャーに捧げられた、驚くほどの多様性を持つ「10の小品」 Op.79、そして自身の歌曲をピアノのために編曲した「6月」の他、初期の作品も多数収録されており、パルムグレン愛好家にとっても新たな発見の旅となるでしょう。
Grand Piano
GP-944(1CD)
カレイドスコープ - 現代女性作曲家によるピアノ作品集
ドブリンカ・タバコヴァ(1980-):夜想曲(2008)
ガブリエラ・オルティス(1964-):練習曲3、ヘスサ・パランカレスへのオマージュ(2007)
ンケイル・オコイエ(1972-):アフリカのスケッチ - 第2曲 夕暮れ(2003-04)
スアド・ブシュナック(1982-):インプロヴィゼーション(2001-02)
菅野ようこ(1964-):花は咲く(2012)(P版2015)
タニア・レオン(1943-):トゥンバオ(2005)
キャロリン・モリス(1970-):ブルー・オーシャン(2020)
田中カレン(1961-):ウォーター・ダンス - 第3曲 Very lightly, like a harp(2008)
クラウディア・モンテーロ(1962-2021):ブエノスアイレス、目覚めと夢
ジュリア・ウルフ(1958-):イヤリング(2000)
キャロライン・ショウ(1982-):ギュスターヴ・ル・グレイ(2012)
カルメ・ロドリゲス(1996-):Alala das paisaxes verticais(2021)…世界初録音
イサベル・ドバロ
(P…Steinway B-211)
Estudio Uno, マドリッド(スペイン)

録音:2023年9月4-6日
スペインのピアニスト、イサベル・ドバロの「カレイドスコープ」と題されたアルバム。日本でおなじみの菅野ようこや 田中カレンをはじめ、ピューリッツァー賞受賞者のジュリア・ウルフやラテン・グラミー賞にノミネートされたガブリエ ラ・オルティスなど、国際的に評価の高い女性作曲家たちの作品を収録、いずれもドバロが敬愛する人物で、 その作品はさまざまな大陸の文化、伝統から生まれたものです。 イサベル・ドバロは、数々のコンクールで入賞経験を持ち、現代音楽の擁護者としても活躍しています。特に女 性作曲家たちの多くの作品を初演し、Women Now Conferenceではスペインのレティシア王妃や映画プ ロデューサーのキャスリーン・ケネディと共に講演を行いました。2016年には、メゾ・ソプラノのアンナ・トンナと共 に、世界中の女性作曲家の作品を広めるための「Women in Music Project」を立ち上げるなど、幅広く 活動しています。
Grand Piano
GP-923(1CD)
ファイク・ベイ・フランツ・デッラ・スッダ(1859-1940):ピアノ作品集
1. In der Hangematte ハンモックの中で(1910)
2. マズルカ ト長調(1909)
3. マズルカ=カプリース イ長調(1909)
4. メヌエット ニ長調(1910)
5. ラセルタ、小さなワルツ(1910)
6. 子守歌(1910)
7. Resignation 諦め(1910)
8. バラード ハ短調(1910)
9. 小さなワルツ第2番ハ長調(1896)
10. オーバード 変ホ長調(1904)
11. 田舎のマズルカ 嬰ハ短調(1910)
12-14. ヴェネツィア(1913)
15. ワルツ 変ニ長調(1910)
ゼイネプ・ユチバシャラン(P…Steinway Model D)

録音:2023年10月18-19日
※全て世界初録音
トルコ出身のピアニスト、作曲家、ファイク・ベイ・フランツ・デッラ・スッダの作品集。彼はフランツ・リストの弟子 で、リストは彼を親しみを込めて「デア・パシャ」と呼んでいました。当時「最も注目すべき、優雅で輝かしいピア ニスト」として称賛された彼の作品は、一見サロン風の優雅な雰囲気を備えていますが、実際には旋律や和 声、リズムに工夫が凝らされた独創的なもので、軒並み出版されるなど高い人気を誇りました。そんなデッラ・ スッダの作品を取り上げたのが、トルコ出身のピアニスト、ゼイネプ・ウチュバシャランです。彼女は幼少期から音 楽教育を受け、ブダペストのリスト音楽院やフライブルク音楽大学、南カリフォルニア大学で学び、数々の国際 的なコンクールで受賞しています。これまでにリスト、シューベルト、モーツァルトの作品のほか、トルコの作曲家サ イグンの作品も録音しており、いずれも高く評価されています。

OUR recordings
OU-8.226923(1CD)
ニールセン:歌劇「サウルとダヴィデ」より
  第4幕の前奏曲 Allegro burrascoso
 戦いの音楽と終幕 Allegro violente
  交響曲第3番ニ短調「広がりの交響曲」 Op. 27
ニルス・ヨルゲンセン/カール・ニールセン:Hojby Riffle Club March (クリストファー・ヒュルディ校訂)
リグ・サンベア(P)
クリストファー・ヒュルディ(P)

録音:2023年10月9-11日
全て世界初録音
ニールセンの交響曲第3番「広がりの交響曲」は、1910年から1911年にかけて作曲され、翌年1912年にニールセン自身の指揮によるデンマーク王立管 弦楽団によって初演されました。同時に、ニールセンは4手ピアノ用の編曲も行い、オーケストラのフルスコアとともに出版契約が結ばれましたが、何らかの事 情で4手ピアノ版のみの出版が実現しませんでした。当盤は、未出版のまま残されていた自筆譜による初録音となります。 また、このアルバムには、ニールセンがピアノ連弾用に編曲した歌劇「サウルとダヴィデ」からの2曲と、ティヴォリ遊園地のアーカイブから最近発見された、ニール センの父ニルス・ヨルゲンセンが作曲し、ニールセンが4手ピアノ用に編曲した「Hojby Riffle Club March ホイビーライフルクラブ行進曲」をヒュルディが校 訂したという珍しい曲も収録されています。

Challenge Classics
CC-72980(1CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.2-1
ピアノ・ソナタ第2番イ長調 Op.2-2
ピアノ・ソナタ第3番ハ長調 Op.2-3
ロベルト・プロセッダ(フォルテピアノ/コンラート・グラーフ製作(1820年 /2023年修復))

録音:2024年6月12〜14日/ムジカフェリックス・スタジオ、プラート(イタリア)
タリアの名手ロベルト・プロセッダがChallenge Classicsに初登場!期待の第1弾はベートーヴェンの初期ピアノ・ソナタをフォルテピアノで録音しました! 使用楽器は名だたる作曲家がその響きに魅了され、当時最高のフォルテピアノ製作者と謳われたウィーンの名工、コンラート・グラーフ(1782-1851)の手によ る1820年製のフォルテピアノ。2023年に修復された銘器です。プロセッダの近年の研究成果ともいえる、若きベートーヴェンの作品を新鮮な響きでお届けし ます。 (Ki)
「ベートーヴェンのソナタの解釈について、何か新しいこと、興味深いこと、そして「真実」を語ることはできるだろうか?数多の名録音のほとんどがモダンピア ノでの録音であることから、私は歴史的な楽器でベートーヴェンを録音するという選択は必然であり、私を含めモダンピアノで聴き慣れた一種の「危険性」から解 放され、より個性的な解釈の探求になりうると考えた。私はベートーヴェンのソナタ作品2を演奏するのに「正しい」楽器と「間違った」楽器があるとは思わない。 重要なのは音楽的な結果です。私は1795年から1800年製までの多くのレプリカを演奏し、初期ベートーヴェンの響きと表現世界に近づこうと努力した。こ の度2023年に修復されたグラーフのフォルテピアノ(No.429)で演奏・録音する機会を得ることができた」(ロベルト・プロセッダ)

MARSTON
MAR-52076-2(2CD)
録音されたピアニズムのランドマーク第3集
【CD1】 (78:26)
[01] イントロダクション(アナウンス)
[02] チャイコフスキーの協奏曲 第1番変ロ短調 第1楽章から有名な旋律
[03] ナサニエル・デット:イン・ザ・ボトムズ組曲 第3番舟歌
[04] ナサニエル・デット:マグノリア組曲 第4 番マミー
[05-07] ショパン:ピアノ協奏曲 第2番ヘ短調 Op.21

[08] アデリーナ・デ・ララがクララ・シューマンに学んだ日々を語る。
[09-11] シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54

【CD2】(79:56)
[01] バッハ(1685-1685):イギリス組曲 第6番ニ短調 BWV811より ガヴォ
ット ニ短調とミュゼット ニ長調
[02] バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第 2巻 BWV881より 前奏曲とフーガ
ヘ短調
[03] ヘンデル:組曲 第7番ト短調 より アレグロ
[04] ヘンデル:組曲 第14番ト長調 より アレグレット
[05] パラディエス(1707-1791):ソナタ 第6番より トッカータ
[06] メンデルスゾーン:6つの子供の小品 Op.72-2アンダンテ・ソステヌート 変ホ長調
[07] ヴォルデマール・バルギール(1828-1897※クララ・シューマンの異父弟):バガテル Op.42
[08] ニルス・ゲーゼ:リンゲルタンツ イ短調 Op. 36-4
[09] シューマン:子供のための3 つのピアノ・ソナタ Op.118-4第1
番〜ロンドレット
[10] シューマン:アラベスク Op.18
[11] エミーリエ・マイヤー(1812-1883):練習曲 Op.149-5グレース
[12] ラヴェル:ソナチネより第2 楽章 メヌエット
[13-18] バッハ(1685-1685):パルティータ第2 番ハ短調 BWV826
[19-28]テオドール・レシェティツキとのレッスンについて語り、短い音楽の抜粋を演奏。
[19、21、23、25、27] グッドソンによる解説
[20]シューマン:花の曲 変ニ長調 Op.19※抜粋
[22]シューベルト:即興曲 変イ長調 D.899第4番
[24]ブラームス:ソナタ 第3 番ヘ短調 よりスケルツォ ※抜粋
[26]ブラームス:カプリッチョ ロ短調 Op.76-2 ※抜粋
[28]モーツァルト:ソナタ イ長調 K.331より第1楽章 ※抜粋
[29]ソプラノ歌手ネリー・メルバとの友情について語り、彼女に伴奏したリムスキー=コ
ルサコフ作曲の「インドの歌」から数小節を実演。
【CD1】 (78:26)
[02] アンドレ・コステラネッツ(指)オーケストラ
シモン・バレル(P)
録音:1943年10月17日「The Pause That Refreshes」CBS 局(ニューヨーク市)
[03] [04] ナサニエル・デッ(P)
録音:「The Broome record label」のための録音から(1919 年)
[05-07] セルゲイ・クーセヴィツキー(指)ボストンSO
ヤン・スメテルリン(P)
録音:1936年2月8日ボストンのシンフォニー・ホール、NBC が放送した公開コンサートより
[09-11] イアン・ホワイト(指)BBC スコティッシュO
アデリーナ・デ・ララ(P)
録音:1951年5月29日(BBC 放送より)

【CD2】(79:56)
[01] -[18] エルシー・ホール(P)
録音:[01-12]1963年4月26日ドイツ、アンバッハ、ブルース・ハンガーフォードの自宅で
行われたプライベート録音から
[13-18]1930年11、12月「The Gramophone Company」(ロンドン)のヘイズ、スタジオA
[19-28]キャサリン・グッドソン(P)
録音:[19-28]1952年7月3日BBC 放送音源から、[29] 1954年BBC 放送音源から
音楽的/歴史的に重要なコレクター向け音源を集めたシリーズの第3 巻。ピアノ・ソロ、協奏曲、語りによる回想録で構成。 セットの目玉は放送から抜粋した2つの協奏曲の演奏。1936 年の放送から、ポーランドのヤン・スメテルリンのピアノとセル ゲイ・クーセヴィツキーが指揮するボストンSOの共演による[05]-[07]ショパン:ピアノ協奏曲 第2番はこの作品の最も 古いライヴ録音。1950 年のBBC 放送から、[09]-[11]シューマン:ピアノ協奏曲はその約60 年前にクララ・シューマンから直 接この曲を学んだアデリーナ・デ・ララによるもの。ロシアの偉大なピアニスト、シモン・バレレが演奏するのは[02]チャイコフス キーの協奏曲 第1番第1楽章のテーマを7分間にまとめたもので、コカコーラがスポンサーとなっているラジオ番組のた めに書かれたもの。 ピアノ・ソロではアフリカ系アメリカ人のコンポーザー・ピアニスト、ナサニエル・デットが 1919年に作曲した自作曲やオースト ラリアに生まれて南アフリカへ移住したエルシー・ホールの演奏を収録。英国人ピアニストのキャサリン・グッドソンが語る、オ ーストラリアの自宅でDIVA ネリー・メルバと過ごした1 週間についての話も必聴。

BIS
BISSA-2660(1SACD)
カントロフ〜ブラームスとシューベルト
ブラームス:ピアノ・ソナタ第1番ハ長調 Op.1
シューベルト(リスト編):歌曲集
 12の歌 S.558より第11曲「さすらい人」(D 489)(1816/1837-38)
 ミュラー歌曲集 S.565より第2曲「水車屋と小川」(D 795/19)(1823/1846)
 12の歌 S.558より第7曲「春の想い」(D686)(1820-22 /1837-38)
 白鳥の歌 S.560より第1曲「町」(D957/11)(1828 /1838-39)
 白鳥の歌 S.560より第4曲「海辺にて」(D 957/12)(1828/1838-39)
シューベルト:さすらい人幻想曲 ハ長調 D760(1822)
アレクサンドル・カントロフ(P/スタインウェイD )

録音:2023年2月4〜7日(セッション)、2023年3月30日(ライヴ)/ヌーシャテロワ芸術センター内音楽ホール、ラ・ショー=ド=フォン(スイス)
パリオリンピック2024開会式における演奏でも話題となったアレクサンドル・カントロフ。ブラームス・シリーズの締めくくりとして ピアノ・ソナタ第1番とシューベルトを組み合わせたアルバムをリリース。2023年来日公演でも演奏したプログラムです!
1997年生まれのアレクサンドル・カントロフは父親譲りの音楽的才能の持ち主。16歳のときにはナントおよびワルシャワでのラ・フォルジュルネでシンフォ ニア・ヴァルソヴィアと共演し、ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を披露。そして2019年に開催された16回チャイコフスキー国際コンクールでフ ランス人としてはじめて優勝。本選ではチャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番を演奏し、有名な第1番を上回る高度なテクニックを要する難曲をコンクールの 場で見事に披露したことでも話題となりました。
「作品1」ながら実際はピアノ・ソナタ第2番 Op.2、スケルツォ Op.4よりあとに作曲されたブラームスのピアノ・ソナタ第1番。若きブラームスの野心 と情熱から生まれた大作で、技巧面はもちろんのこと表現面においても難曲とされますが、カントロフの奥深い感情表現で圧倒的な演奏を披露しています。シュー ベルトは「さすらい人幻想曲」とリスト編の歌曲から5曲を録音。「さすらい人幻想曲」では全く乱れぬ驚くべき技巧で圧倒。歌曲編曲作品では情感豊かな演 奏で聴き手に大きな感動を与えます。 (Ki)

フォンテック
FOCD-20140(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

バレエレッスンCD〜MUSIC FOR BALLET CLASS VOL.3
1. Warm up in416×8+8Can We talk (by Baby Face)
2. Plies in316×4+8Violin Concerto op.47-II (by J.Sibelius)
3. Plies In316×4+8I Loves You Porgy (by G.Garshwin)
4.5. Degages a terre in416×4+16The Man I Love + Rhapsody in Blue (by G.Garshwin)
6. Degages en5me in416×4+16Raindrops Keep Fall on My Head (by B. Bacharach)
7. Degages en5me in416×4+16La La means I Love You (by T.Bell, W.Hart)
8.9. Degages rapide in416×4Beautiful Love (by V.Young)
10.11. Degages en l'air lent in316×4+16 All the Things You Are (J.Kern)
12. Degages en l'air rapide in416×4+16 Libertango (A.Piazzolla)
13. Degages en l'air rapide in416×4Golliwogg's Cake-Walk (by C.Debussy)
14. Balancoire en cloche in316×4Improvisation (by J.Hata)
15. Ronds de jambe a terre in316×2+32A la maniere de Bolodine (by M. Ravel)
16. Ronds de jambe a terre in316×2+32Melancolie (by F.Poulenc)
17. Fondus in416×4Alfie (by B. Bacharach)
18. Ronds de jambe en l'air in316×4Second Waltz from Jazz Suite No.2(by D.Shostakovich)
19. Battements Frappes in416×4+16Hungarian Rhapsody No.2(by F.Liszt)
20. Battements Frappes in416×4+16 James Bond Theme (by M. Norman)
21. Adage In316×4From ''Clair de Lune'' (by C.Debussy - J.Hata)
22. Adage in316×4Spartacus Adagio of Spartacus and Phrygia (by A.Khachaturian)
23. Grands battements in416×4Sympathique -Je ne veux pas travailler- (by T.M.Lauderdale)
24. Releves in316×4My Wild Irish Rose (by C.Olcott)
25. Stretch in416×4Heal the World (by M.Jackson)
26. Balance or Ronds de jambe a terre in3 16×4Bunte Blatter III (by R. Schumann)
27. Adage in316×4Un bel di, Vedremo ''Madama Butterfly'' (by G. Puccini)
28. Degages a terre in216×4Joy Spring (by C.Brown)
29. Fontus In316×2Valse op.69-1''L'adieu'' (by F.Chopin)
30. Pirouettes sur place in416×10Hesitation-Tango ''Souvenirs'' (by S.Barber)
31. Pirouette en diagonal in316×8Improvisation (by J.Hata)
32. Grands battements in316×2Etude op.355-36 (by C.Czerny)
33. Changements de pieds in216×4Improvisasion (by J.Hata)
34. Petite Batterie1in616×8Violin Concerto Op.47-III (by J.Sibelius)
35. Petite batterie2in416×16Sway (by D. Demetrio)
36. Petite batterie3in216×8Improvisation (by J.Hata)
37. Sissonnes in316×8Valse a Mille Temps (by J.Brel)
38. Grands sauts in316×9Cinderella Waltz Act I (by S.Prokofiev)
39. Pointe work (Female) in316×4Variation II Bayadere (L.Minkus)
40. Manege and diagonal turns (Male) in3 16×4Dance of Prince ''Cinderella'' (by S.Prokofiev)
41. Coda ou fouettes, Manege in416×8Improvisation - Traviata (G. Verdi - J.Hata)
42. Grand Adage in318e Variation ''Rhapsody on a Theme of Paganini'' (by S.Rachmaninov)
秦 絢子(P)
バレエピアニスト秦絢子のレッスンCD「MUSIC FOR BALLET CLASS VOL.3」。 彼女がバレエ団やガラ公演などで演奏した曲目からジ ャズや思わず口ずさんでしまうような曲も盛り込んだ 多彩な1枚。今作は特にアレンジにもこだわっており、 エクササイズによって、いろんなリズムの可能性が広 がることを期待しています。また、最終曲には、特に 思い入れのあるラプソディのアダージョを原曲に近い 形で、オーケストラとピアノを一つにまとめて演奏し ています。

Lyrita
SRCD-2423(2CDR)
ジョージ・ロイド:ソロ&デュオ・ピアノ作品集
(1)オーバード/夕べ/サマルカンドを抜ける道
(2)ユリの葉とキリギリス/裸のサルの変容
(3)子守歌/アフリカの聖堂/攻撃的な魚/聖アントニーと物乞い/サマルカンドを抜ける道
(1)アンソニー・ゴールドストーン(P)、キャロライン・クレモウ(P)
(2)キャスリン・ストット(P)
(3)マーティン・ロスコー(P)

録音:1987年〜1996年、ヘンリー・ウッド・ホール(イギリス)/聖バルナバ教会(イギリス)/セント・ジョン・ザ・バプティスト教会(イギリス)
イギリスの老舗レーベルLyritaが贈る、ブリテンと同年に生まれ、戦禍を乗り越えて20世紀のイギリスで活躍した作曲家ジョージ・ロイドの録音アーカイヴ集。このディスクにはロイドの珍しいピアノ作品を収録。鍵盤楽器よりも弦楽器を好んだロイドですが、妻のナンシーによる説得でピアノ協奏曲を書いた時から劇的に心境が変化し、ソロ、デュオのためのピアノ作品を書くようになったといいます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALTO
ALC-1481(1CD)
エイミー・ビーチ:ピアノ作品集
バラード 変ニ長調 Op.6/ワルツ・カプリース Op.4/夜想曲 Op.107/前奏曲とフーガ Op.81/4つのスケッチ Op.15/夕べのツグミ Op.92-1/朝のツグミ Op.92-2/アイルランドの旋律による2台のピアノのための組曲 Op.104*
ヴァージニア・エスキン(P)、
キャスリーン・スポヴェ(P)*
アメリカ人女性作曲家で交響曲をオーケストラで最初に演奏されたエイミー・ビーチによるピアノ作品集(KOC-H原盤)。彼女のピアノ作品の中でも特に好まれている作品を取り上げています。

Eudora
EUDSACD-2408(1SACD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集〜K.333他
ピアノ・ソナタ第18番ニ長調 K.576/ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調 K.333/ピアノ・ソナタ第16番ハ長調 K.545/ピアノ・ソナタ第14番ハ短調 K.457
ジュゼップ・コロン(P)

録音:2023年4月3日ー5日、サラゴサ・オーディトリアム、モーツァルト・ホール(スペイン)
スペインの高音質レーベル、Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様による新たなアルバムは、スペイン・ピアノ界の巨匠、ジュゼップ・コロンが弾くモーツァルトのピアノ・ソナタ集。
コロンは、バルセロナ市立高等音楽院で巨匠ジョアン・ギンジョアンのもとで研鑽を積み、多くの国際コンクールで優勝。1998年、スペイン文化省から国家音楽賞を受賞し、1980年にはショパン国際ピアノコンクールの審査委員を務めています。また、2025年の仙台国際音楽コンクールの審査員も務める予定です。
本アルバムで取り上げているモーツァルトのソナタは、各ソナタの原楽章の間に間奏曲を織り交ぜるという興味深い内容となっています。楽章と楽章の間に間奏曲を挿入する習慣は、20世紀初頭にはまだ流行して
いたものの、この録音では、ジュゼップ・コロンの卓越した音楽性による解釈で、これまでに多くの音楽家たちによって演奏されてきたソナタを新たな新鮮さと想像力の大胆さで聴衆に伝えます。
フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。

Eudora
EUDSACD-2407(1SACD)
月の姉妹
エレーヌ・ド・モンジュルー
(1764-1836):「ピアノ教育のための完全教程」 より 練習曲第37番ト長調、練習曲第111番ト短調
ファニー・メンデルスゾーン(1805-1847):12の性格的小品 「1年」 よりY.6月、\.9月
エイミー・ビーチ(1867-1944):ピアノのための2つの小品 Op.92
ナディア・ブーランジェ(1887-1979):ピアノのための小品
アリシア・デ・ラローチャ(1923-2009):祭り*
イルミナダ・ペレス(b.1927):天国からの七姉妹(Pとエレクトロアコースティックのための)*
スサーナ・ゴメス・バスケス(b.1995):間奏曲*
クラウディア・モンテーロ(1962-2021):ロンド*
フローレンス・プライス(1887-1953):黒人幻想曲第1番ホ短調
スサーナ・ゴメス・バスケス(P)

録音:2023年7月11日-13日、サラゴサ・オーディトリアム、モーツァルト・ホール(スペイン)
*世界初録音
2006年にスペイン国立音楽院でデビューして以来、現在の音楽シーンでもっとも期待されている若手ピアニストの一人として活躍する、スサーナ・ゴメス・バスケス。
女性へと捧げられた、あるいは女性によって作曲されたまばゆい小品で構成された「Ad Illam(彼女へ)」(EUDSACD2104)に続くEudora第2弾は、メキシコで活躍したシュルレアリスム(超現実主義)の画家、レオノーラ・キャリントンが描いた「月の姉妹」にインスパイアされたアルバム。このアルバムに登場する作曲家たち(モンジュルー、F.メンデルスゾーン、ビーチ、ラローチャ、N.ブーランジェ、プライス、モンテーロ、ペレス、スサーナ・ゴメス・バスケス)は、プレアデス、つまり七姉妹に喩えられており、国籍や文化が異なっていても、この魅力的な音楽の旅を通して私たちを結びつけてくれる女性作曲家たちへの頌歌です。
フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。

Quartz
QTZ-2153(1CD)
変容の芸術〜C.P.E.バッハ、ハイドン、モーツァルト
C.P.E.バッハ:ファンタジア ハ長調 H.284
 スペインのフォリアによる12の変奏曲 H.263
ハイドン:ファンタジア ハ長調 Hob.XVII:4、
 変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII:6
モーツァルト:アレグレットによる12の変奏曲 変ロ長調 K.500、
 ファンタジア ハ短調 K.475
エリザヴェータ・ミラー(フォルテピアノ)
※使用楽器:クリス・マーネ製作、アントン・ヴァルター1795年製モデルのレプリカ

録音:2018年12月20日-24日
ハープシコード、フォルテピアノ、ピアノに加え、クラヴィコードやオルガンなども演奏する真のインスピレーションに溢れたマルチ鍵盤楽器奏者、エリザヴェータ・ミラーのデビュー・アルバム。
古典派および前古典派に花開いた「ファンタジア(幻想曲)」と「変奏曲」をそれぞれ1曲ずつ収録し、C.P.E.バッハ、ハイドン、モーツァルトが描いた偉大な「変容の芸術(The Art of Transformation)」を披露します。

PARNASSUS
PACD-960934(2CD)
ザ・ベル・テレフォン・アワーでのマイケル・レビン 1954-62
クライスラー:愛の悲しみ/ノヴァーチェク:無窮動/ラフマニノフ(クライスラー編):パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43より 第18変奏/ヨゼフ・スーク:ブルレスカ Op.17-4/チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35より フィナーレ/メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調 Op.64より フィナーレ/マスネ:エレジーOp.10-5*/ドヴォルザーク(クライスラー編):スラヴ舞曲ホ短調 Op.72-2/クライスラー:狩り/ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.77より フィナーレ/メンデルスゾーン(ジョゼフ・アクロン編):歌の翼に Op.34-2/クロール:バンジョーとフィドル/サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン Op.20/カール・エンゲル(エフレム・ジンバリスト編):貝殻/メンデルスゾーン(ハイフェッツ編):無言歌 より 甘い思い出 Op.19-1/プロコフィエフ(ハイフェッツ編):3つのオレンジへの恋 Op.33より 行進曲/サン=サーンス(イザイ編):ワルツ形式の練習曲による奇想曲 Op.52-6/ヨハン・ブランドル(クライスラー):オールド・リフレイン/チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35より 第1楽章/サラサーテ:アンダルシアのロマンス Op.22-1/ヴィエニャフスキ(サラサーテ編):カプリス イ短調/ブルッフ:スコットランド幻想曲 Op.46 より 第3楽章、第4楽章/ゴドフスキー(ハイフェッツ編):古きウィーン/ガードナー:籐の茂みより/サラサーテ:ハバネラ Op.21-2/ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調 Op.26より フィナーレ/バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調 BWV1043より 第1楽章**
マイケル・レビン(Vn)、
ベル・テレフォン・オーケストラ、
ドナルド・ヴォーヒーズ(指)、
ブライアン・サリヴァン(T)*、
ジノ・フランチェスカッティ(Vn)**

録音:1954年〜1962年
1940年から1958年までNBCラジオネットワークで放送されていた伝説的なコンサート番組「ザ・ベル・テレフォン・アワー」。そこにマイケル・レビンが出演した際の録音から、1954年〜1962年の演奏を収録しました。毎週800万人〜900万人に聞かれていたという大人気番組で視聴者を夢中にさせたマイケル・レビンの至芸をお楽しみください。最後にボーナス・トラックとしてジノ・フランチェスカッティとの共演によるバッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調」の第1楽章を収録しています(このトラックのみザ・ベル・テレフォン・アワーの録音ではありません)。
PARNASSUS
PACL-95015(1CD)
クライスラー:アンコール&作編曲集1926-1938
メンデルスゾーン:五月のそよ風*/シグマンド・ロンバーグ:我が心に君深く/ドビュッシー(ガストン・ショワネル編):小舟にて/ドビュッシー(アーサー・ハートマン編):亜麻色の髪の乙女/エルンスト・フォン・ドホナーニ:牧歌 より モルト・ヴィヴァーチェ(抜粋)/伝承曲:まるでバラのようにすばらしい*/エセルバート・ネヴィン:ロザリオの祈り*/ドヴォルザーク:インディアン・ラメント*/ドヴォルザーク:我が母の教えたまいし歌*/アーヴィング・バーリン:ブルー・スカイズ*/クライスラー:シンコペーション/クライスラー:ウィーン風小行進曲/ビゼー:「アルルの女」第2組曲 より間奏曲*/クライスラー:ルイ13世のシャンソンとパヴァーヌ(ルイ・クープランの様式による)/シューベルト:ロザムンデのバレエ*/クライスラー:道化役者のセレナード/グラズノフ:スペイン風セレナーデ*/ヨハン・ブランドル:オールド・リフレイン*/クライスラー:ディッタースドルフの様式によるスケルツォ/リムスキー=コルサコフ:歌劇「金鶏」 より 太陽への讃歌*/ファリャ:歌劇「はかなき人生」 より スペイン舞曲*/リムスキー=コルサコフ歌劇「サトコ」 より インドの歌*/ポルディーニ:踊る人形*/クライスラー:ジプシーの女/クライスラー:中国の太鼓
*クライスラー編
フリッツ・クライスラー(Vn)、
アルパード・シャーンドル(P)、
カール・ラムソン(P)、
ミヒャエル・ラウハイゼン(P)、
フランツ・ルップ(P)、他

録音:1926年〜1938年
演奏家としてはもちろん、作曲家、編曲家としてもヴァイオリン界に多大な貢献を果たしたフリッツ・クライスラー。このアルバムにはクライスラーが1926年〜1938年にかけて録音した20を超える小品集を収録。自身の作品やアレンジも多く聴くことができ、クライスラーの功績と魅力をあらゆる角度から感じ取ることができます。

Spektral
SRL-423201(1CD)
ワーグナーの 「指環」 を巡る道〜「指環」 からの8つの組曲
リスト:暗い雲 S.199
ワーグナー:コンスタンチン・ズヴャギンのトランスクリプションによるワーグナーの「指環」からの8つの組曲〔1. ヴァルハラ、2. 春と愛の歌、3. ワルキューレの騎行、4. 魔の炎、5. 森のささやき、6. 愛の絆、7. 葬送行進曲、8. 炎の生贄〕
リスト:R.W.-ヴェネツィア S.201、リヒャルト・ワーグナーの墓に S.202
コンスタンチン・ズヴャギン(P)
※使用楽器:ベーゼンドルファー・コンサート・グランド290インペリアル

録音:2022年9月、ダルムシュタット(ドイツ)
1990年ロシア出身で、現在はドイツを中心に国際的に活躍するピアニスト、コンスタンチン・ズヴャギンが、近年もっとも熱中しているというワーグナーの「ニーベルングの指環」をトランスクリプションし、ピアノのための8つの組曲に編成。前後にフランツ・リストのワーグナー・オマージュ作品等を添えて、アルバム「ワーグナーの 「指環」 を巡る道(Ein Weg Durch Wagner Ring)」を完成させました。
ズヴャギンはこの「指環組曲」の功績がリヒャルト・ワーグナー財団に認められ、ワーグナーの別荘ヴァーンフリート館で行われた、バイロイト音楽祭の長期会員のための式典で演奏するよう選ばれています。また、ボンのApollon Musikoffizinから楽譜も出版されています。
コンスタンチン・ズヴャギンは1990年ロシアのノヴゴロド生まれ、幼少期からチャイコフスキー音楽学校、ラフマニノフ音楽大学、グネーシン・ロシア音楽アカデミーで研鑚を積み、ドイツ移住後はケルンの音楽舞踏大学も修了。ピアニストおよびトリオ「SpiegelBild」
のメンバーとして多忙なコンサート・スケジュールをこなし、2020年からはダルムシュタットの音楽芸術アカデミーで教鞭を執っています。
Spektral
SRL-421188(1CD)
東方のバラたち〜東欧のピアノ作品集
リムスキー=コルサコフ:シェヘラザード(イェレナ・ストイコヴィチ編)
ラフマニノフ:前奏曲ハ短調 Op.23-7、前奏曲ロ短調 Op.32-10、前奏曲嬰ト短調 Op.32-12
ミナス・ボルボウダキス(b.1974):6つの思考
マルコ・タイチェヴィチ(1900-1984):ピアノのための7つのバルカン舞曲
ドロテア・ホフマン(b.1961):ピアノ独奏のための2つの歌
ファジル・サイ(b.1970):ブラック・アース
イェレナ・ストイコヴィチ(P)

録音:2021年2月、アウクスブルク(ドイツ)
プリズレン(コソボ)の音楽一家に生まれ、ベオグラードとミュンヘンの音楽大学で学んだピアニスト、イェレナ・ストイコヴィチのニュー・アルバム。現在はアウクスブルク大学レオポルト・モーツァルト音楽カレッジでピアノ講師を務め、2016年からはミュンヘンの聖ヨヴァン・ヴラディミル・セルビア正教会で合唱団を指揮しています。
革新的かつ異文化を繋ぐレパートリーで評価を得てきたストイコヴィチの最初のソロ・アルバムとなる「東方のバラたち(Roses of East)」は、ラフマニノフ、リムスキー=コルサコフらロシア・ロマン派の傑作と、東欧の現代の作品が組み合わされ、彼女の音楽の故郷の風景への非常に個人的な旅を表現。最後はファジル・サイの代表作「ブラック・アース」で見事に締めくくります。

MUSICAPHON
M-56993(1CD)
エコーズ〜バッハの息吹とショパン
1. バッハ:第1巻 前奏曲第13番嬰ヘ長調
2. ショパン:夜想曲嬰ヘ長調 Op.15-2
3. バッハ:第1巻 前奏曲第3番嬰ハ長調
4. ショパン:子守歌変ニ長調 Op.57
5. ショパン:前奏曲変ホ短調 Op.28-14
6. バッハ:第1巻 フーガ第7番変ホ短調
7. バッハ:第2巻 前奏曲第12番ヘ短調
8. ショパン:夜想曲ヘ短調 Op.55-2
9. バッハ:第1巻 前奏曲第11番ヘ長調
10. ショパン:前奏曲第23番ヘ長調
11. バッハ:第2巻 フーガ第21番変ロ長調
12. ショパン:バラード第4番ヘ短調 Op.52
13. バッハ:第1巻 前奏曲第8番変ホ短調
14. ショパン:練習曲変ホ短調 Op.10-6
15. ショパン:前奏曲第6番ロ短調
16. バッハ:第2巻 フーガ第24番ロ短調
17. ショパン:前奏曲ニ長調 Op.28-5
18. バッハ:第1巻 フーガ第5番ニ長調
19. ショパン:前奏曲第10番嬰ハ短調
20. バッハ:第2巻 フーガ第3番嬰ハ短調
21. バッハ:第1巻 前奏曲第9番ホ長調
22. ショパン:夜想曲ホ長調 Op.62-2
※第1巻&第2巻=平均律クラヴィーア曲集より
コート・ガーベン(P)

録音:2023年2月14日-16日
ドイツのピアニスト、指揮者、編曲家であり、「ドイツ・グラモフォン」のクラシック音楽プロデューサーを長年務めるコート・ガーベンが弾くバッハ&ショパン。
ショパンのバッハ演奏に関する記録は特に残っていませんが、確実なのは、彼がこの作曲家を賞賛していたことでしょう。このプロジェクトでもいくつか聴くことができる「平均律クラヴィーア曲集」の前奏曲とフーガが、彼の興味の中心であったと推測できます。本アルバムでは、調性的に、また部分的には構造的にも関連した作品の直接的なつながりを利用して、ショパンがバッハの作品にどれほど影響を受けていたかを明らかにしようとするものです。
MUSICAPHON
M-59014(1CDR)
ブゾーニとレーガー編曲によるブラームス作品集
ブラームス(ブゾーニ編):オルガンのための11のコラール前奏曲 Op.122より 第4番、第5番、第8番、第9番、第10番、第11番
ブラームス(レーガー編):交響曲からの5つの緩徐楽章
エウジェニオ・デ・ローザ(P/スタインウェイ)

録音:2022年4月4日-7日(イタリア)
30年以上にわたりイタリア国内、及び国際的に活躍してきたコンサート・ピアニスト、エウジェ二オ・デ・ローザ。本アルバムでは、ブゾーニ、レーガーがピアノのためにアレンジしたブラームスの作品を取り上げています。デ・ローザは、ローマの名門、サンタ・チェチーリア音楽院を優秀な成績で卒業。イタリアの2つの音楽院で院長を務め若手音楽家の育成にも力を注いでいます。
※当タイトルは、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Prima Facie
PFCD-224(1CD)
子供の情景〜ペドロ・ファリア・ゴメス:ピアノ作品集
組曲 J/ソナティナ
ケネス・ハミルトン(P)

録音:2023年2月4日-5日&7月22日
2020年から21年にかけて世界を襲ったパンデミックのため、作曲家たちは突如として創作のための膨大な時間を手に入れました。ポルトガルの作曲家ペドロ・ファリア・ゴメスは、明確なオリジナリティと伝統への自信に満ちた敬意を併せ持つ、想像力豊かでコミュニケーション能力の高い音楽を作曲し、カーディフ大学音楽学部で同僚だったピアニストのケネス・ハミルトンと共有しました。ハミルトンはこの作品に感銘を受け、より手の込んだ作品を作曲する計画が持ち上がりました。これが、このディスクに初めて収録された、10楽章からなる印象的で示唆に富む組曲 J(「J」はファリアの娘ジョアナのこと)へと発展しました。

PASCHENrecords
PR-230084(1CD)
ヴィタリー・キヤニッツァ:夜の音楽 ヴィタリー・キヤニッツァ(P)

録音:2021年12月
1991年ウクライナ生まれのピアニスト兼作曲家のヴィタリー・キヤニッツァは、現在ドイツで活躍しています。彼の最初のソロ作品となった「夜の音楽」は12のサイクルで構成されており、スクリャービン、ドビュッシー、ショパン、シューマン、そしてラフマニノフといったクラシック音楽の影響を受けつつ、ジャズの要素も取り入れ独自の世界を作り上げています。


GWK
GWK-160(1CD)
シューベルト-ドホナーニ
エルンスト・フォン・ドホナーニ:トッカータ Op.17-2
シューベルト
:高雅なワルツ Op.77, D969
シューベルト(ドホナーニ編):高雅なワルツ
シューベルト:ピアノ・ソナタ第16番イ短調 Op.42, D845
ドリーブ(ドホナーニ編):バレエ音楽「コッペリア」 より ワルツ
安並貴史(P)

録音:2023年2月(マリーエンミュンスター、ドイツ)
2018年に第7回野島稔・よこすかピアノコンクールで優勝、第10回浜松国際ピアノコンクールにも入賞し、2021年には第14回ドルトムント・シューベルト国際コンクールのピアノ部門で優勝を果たした1992年生まれのピアニスト、安並貴史のレコーディングがGWKレーベルからリリース。シューベルト国際コンクールでも演奏したシューベルトのピアノ・ソナタ第16番のほか、安並貴史が研究、演奏の両面に力を入れるエルンスト・フォン・ドホナーニの作品、編曲作品を収録。ブックレットには日本語の解説も掲載されています。

Etcetra
KTC-1811(1CD)
フロム・ザ・ベル・エポック
ドビュッシー:小組曲
ラヴェル:マ・メール・ロワ
ドビュッシー:古代のエピグラフ
フォーレ:ドリー
ヤン・フェルミューレン(P)、ヴェールレ・ペーテルス(P)

録音:2023年9月
ヴィーラント・クイケンやパウル・ドンブレヒトなど世界的古楽奏者らと共演してきたベルギーの古楽系鍵盤奏者ヤン・フェルミューレン。12枚組におよぶ「シューベルトのピアノ独奏作品集」(KTC-1336)や、ヴェールレ・ペーテルスとともに7枚組の「シューベルトの4手連弾作品全集」(KTC-1511)などを完成させたフェルミューレンが、同じデュオで印象派とされるドビュッシーやラヴェル、そしてフォーレといったフランスの作曲家の作品を収録しました。

GENUIN
GEN-24879(1CD)
アウト・オヴ・プレイス
グリーグ(グリゴリー・ギンズブルク編):「ペール・ギュント」第1組曲 Op.46
コルンゴルト:ドン・キホーテ
シューマン
:クライスレリアーナ Op.16
ニキータ・ヴォロフ(P)

録音:2023年9月11日-13日
疎外感、世間からの離脱、絶望といったテーマで悲劇的な文学的人物を掘り下げた3人の作曲家のピアノ作品を取り上げた本作。有名な小説に登場する生き生きとした、複雑で、しばしばのけ者にされるキャラクターを取り上げています。
ニキータ・ヴォロフの革新的なプログラムには、エドヴァルド・グリーグの「ペール・ギュント」第1組曲の想像力豊かな編曲、エーリッヒ・ヴォルフガング・コルンゴルトの狂気の理想主義者「ドン・キホーテ」をテーマにした曲、E.T.A.ホフマンの本に登場する悲劇的な指揮者クライスラーを題材としたシューマンの「クライスレリアーナ」があります。これらのユニークな「場違い」の人物は、世界中にインスピレーションを与え続けており、ヴォロフは見事な解釈と深い理解で、これらの魅力的な人物に命を吹き込み、時代を超えた関連性を示しています。
GENUIN
GEN-24904(1CD)
天才ベートーヴェン〜ベートーヴェン:ピアノ作品集
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 Op.7/6つのエコセーズ 変ホ長調 WoO.83/スイスの歌による6つのやさしい変奏曲 WoO.64/「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」 による7つの変奏曲 WoO.78/失くした小銭への怒り ト長調 Op.129/ピアノ・ソナタ第21番「ヴァルトシュタイン」 ハ長調 Op.53
ウルリヒ・ロマン・ムルトフェルト(P)

録音:2023年9月6日-7日
ドイツの名ピアニスト、ウルリヒ・ロマン・ムルトフェルトが天才ベートーヴェンの作品を厳選し、珍しい曲から有名曲まで収録しました。壮大なピアノ・ソナタ第21番「ヴァルトシュタイン」と初期のピアノ・ソナタ第4番を並べ、激情的な「失くした小銭への怒り」と「スイスの歌」や「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」の変奏曲を並べた本作で、ムルトフェルトの洗練された正確なピアノ演奏は、新しい発見と偉大なクラシックの伝統の両方を浮かび上がらせています。

LAWO Classics
LWC-1273(1CD)
わたしの微分音ピアノ
アイヴィン・ビューエネ(b.1973):微分音ピアノのための3つの試作(2019)
原田敬子(b.1968):唄-媒-培(Bai-Bai-Bai)(2019-2021)
オイヴィン・メラン(b.1985):Bolling Web(2020)
ミシェル・アグネス・マガリャエス(b.1969):Snow Soul(2022)
 Tecelagem(2022)
アンドレーアス・グンデシェン(b.1993):微分音の小品)(2022)
吉田紗苗(微分音ピアノ)

録音:2020年8月25日ー26日&2022年6月27日-28日(ノルウェー)
オスロを拠点に活動するピアニスト、吉田紗苗のソロ・アルバム『My Microtonal Piano』(わたしの微分音ピアノ)。吉田紗苗は、2005年に桐朋学園大学を卒業、ノルウェーに渡りバラット=ドゥーエ音楽学校でイジー・フリンカ、スタヴァンゲル大学でホーコン・アウストボーに学びました。「アンサンブル・エルンスト」「フラガリア・ヴェスカ」、彼女が創設メンバーの「アンサンブル・テンポルム」のメンバー、ソリストとしてオスロを拠点に活動しています。2017年、ノルウェー国立音楽大学の「The Miscrotonal Piano(微分音ピアノ)」プロジェクトのアーティスティック・リサーチ・フェローに任命され、このアルバムのソロ曲はすべて、このプロジェクトのために委嘱された作品です。
ノルウェーの作曲家、深い思索による作品で知られるアイヴィン・ビューエネの「アンダンティーノ」「アダージョ」「アンダンテ・ソステヌート」と2つの「間奏曲」による 「微分音ピアノのための3つの試作」。三善晃やフライアン・ファーニホウに師事した原田敬子の 「唄-媒-培 Bai-Bai-Bai」 。オラヴ・アントン・トンメセン、イーヴァ・フロウンベア、ヘンリク・ヘルステニウスに作曲を学んだオイヴィン・メランの 「Rolling Web」。ブラジルのミシェル・アグネス・マガリャエスの 「Snow Soul 」 と「Tecelagem」。ヨン・オイヴィン・ネスやノルウェー国立音楽大学のアスビョルン・スコートゥンたちに学んだアンドレーアス・グンデシェンの「微分音の小品」。「微分音がアコースティック・ピアノのもつ表現の可能性を広げることを演奏者として示した」(吉田紗苗)アルバム。

AudioGuy Records
AGCD-0172(1CD)
メモリア〜バッハ=ブゾーニ:ゴルトベルク変奏曲

バッハ/ブゾーニ編曲:
1. シャコンヌ BVB.24(BWV.1004)

ゴルトベルク変奏曲 BVB.35(BWV.988)
2. アリア
3. 変奏:第1グループ
4. 変奏:第2グループ
5. 変奏:第3グループ

6. コラール前奏曲「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」 BVB.27/3(BWV.659)
イ・ユンス(P/ベーゼンドルファー225)

録音:2024年2月22日-24日、オーディオガイ・スタジオ(ソウル、韓国)
解説:高坂はる香、イ・ユンス、パク・ソンボム
解説言語:日本語、韓国語
1924年7月27日に58歳でこの世を去ってから今年2024年が100周年となったフェルッチョ・ブゾーニの代表作と言えば終楽章に男声合唱が登場する長大かつ巨大な画期的作品「ピアノ協奏曲」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。19世紀後半から20世紀初頭にかけてコンポーザー=ピアニスト、教育者、「新音楽美学論」の著者として幅広いフィールドで活躍したブゾーニですが、現代において最も広く知られている功績は「シャコンヌ」に代表されるバッハの作品の編曲や校訂といっても過言ではないでしょう。
1997年のブゾーニ国際ピアノコンクールにおいて10代で最高位受賞という快挙を果たし、当時、審査員長を務めていたスイスの作曲家ロルフ・リーバーマン(1910-1999)からも非常に高い評価を受け、聴衆賞、ヤマハ賞、最年少入賞者に贈られるローターアクト賞をあわせて受賞した韓国生まれ、アルゼンチンとアメリカ育ちのピアニスト、イ・ユンスは自身とも縁のあるブゾーニの没後100周年を迎えるにあたりその最大の功績であるバッハ作品の編曲作品に着目。バッハの「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」、「シャコンヌ」、そして「ゴルトベルク変奏曲」の全てをブゾーニ編曲版でレコーディングするというプロジェクトが誕生することになりました。
音楽史上における最高傑作の1つである「ゴルトベルク変奏曲」を敢えて”編曲”したブゾーニ。その目的はバロック時代ではなく、ブゾーニが生きた時代のコンサートホールでこの傑作が最も輝くためには、と考え抜いた末の決断だったと伝えられています。
ブゾーニ編曲版には「コンサートで演奏する場合には第〇変奏へ」という注釈が付されており、この指示に従うことでブゾーニが19世紀後半〜20世紀初頭のクラシック・シーンのためにアップデートした「ゴルトベルク変奏曲」の全貌が見える仕組みとなっています。
イ・ユンスは装飾音やダイナミクスの変更、リピートの省略と同時にブゾーニが大きな拘りを見せた”変奏のグループ分け”を尊重してアリアと変奏の全てを個別にトラック分けすることはせずに、アリア、第1グループ(第1変奏〜第10変奏)、第2グループ(第11変奏〜第17変奏)、第3グループ(第18変奏〜第20変奏)の4トラックに分けることにより、このイタリアの大作曲家との時空を超越した共同作業を見事な姿に仕上げています。
近年、世界のピアノシーンを盛り上げている韓国のピアニストたちとは異なるスタイルの音楽活動に取り組むため、現在はソウルと済州島を拠点としているイ・ユンス。このバッハ=ブゾーニ・プロジェクト「メモリア」では、イ・ユンスのピアニズム、ブゾーニが思い描いた当時のコンサートにおけるバッハの傑作の響きを感じ取ることができることでしょう!

Signum Classics
SIGCD-916(2CD)
ブラームス:初期・後期ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 Op.5
6つの小品 Op.118
7つの幻想曲集 Op.116
シューマンの主題による変奏曲 嬰ヘ短調 Op.9
3つの間奏曲 Op.117
4つの小品 Op.119
スィール・ウィリアムズ(P)

録音:2023年
ウェールズ出身のピアニスト、スィール・ウィリアムズは、ソリスト、伴奏者、室内楽奏者として深い音楽的知性と優れた表現力で広く称賛を浴びており、Signum Classicsからは8枚組のボックス・セット「ア・シューベルト・ジャーニー」(SIGCD-645)やベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲と様々な変奏曲やバガテルも収録した12枚組の「ベートーヴェン・アンバウンド」(SIGCD-527)などの充実した企画のアルバムをリリースし高い評価を得てきました。
Signum Classicsから16枚目となるこのヨハネス・ブラームス作品で構成された新しいアルバムでは、彼の内省的で表現力豊かなピアノ作品を包括的に探求しています。その演奏は英ガーディアン紙にて4つ星を獲得しており、「...演奏は常に完璧で、その作業は完全に明晰です。...それは疑いなく思慮深く、権威ある演奏です。」と高い評価を得ました。

Indesens Calliope Records
IC-057(1CD)
リスト・ピアノ作品集
詩的で宗教的な調べ S.173
ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
コンソレーション S.172
ティティアン・コラール(P)

録音:2023年10月23日-26日、スタジオ・ステファン・ポレロ(フランス)
国際的に活躍するピアニスト、ティティアン・コラールによるデビュー・アルバムが登場しました。使用楽器は102鍵をもつステファン・ポレロ製のピアノを用いています。天才フランツ・リストの描く壮大でドラマティックな音楽の世界をティティアン・コラールは的確に捉え、その技術をもって色彩豊かに演奏しています。そこにステファン・ポレロ製の楽器が持つ分厚い倍音によってより豊かに演出されています。

Channel Classics
CCSBOX-7924(8CD)
NX-F06
ロッシーニ:ピアノのための全作品(19世紀のオリジナル楽器による)
■CD1
思春期の子供たちのためのアルバム
1. 初聖体
2. 素朴な主題と変奏
3. イタリア風サルタレッロ
4. ムーア風前奏曲
5.1861年に期限切れのヴェネツィアのラグーン !!!
6. 不吉なワルツ
7. 慰みの即興曲
8. イタリアの無邪気さとフランスの純真さ
9. 痙攣前奏曲
10. やれやれ! 小さなえんどう豆よ
11. ソテー
12. ロマンティックな挽き肉
■CD2
敏捷な子供たちのためのアルバム
1. 私の朝の保健衛生前奏曲
2. 私の妻への愛撫 {(私の妻への思い出)}
3. シャンソネット
4. 舟歌
5. 愛らしいサヴォワの女
6. バロック前奏曲
7. ペーザロの女
8. ポルカ・マズルカのできそこない
9. 謝肉祭での埋葬
10. メメント・ホモ [汝はただの人間であるのを忘れるな] {(哀歌)}
11. お説教はたくさん:踊りましょう
12. 喘息練習曲
■CD3
楽しい汽車の小旅行
1. 冗談前奏曲 *
2. 三全音でどうぞ (上行と下行) *
3. ちょっとした考え *
4. バガテル *
5. イタリア風のメロディ (バガテル) *
6. 小奇想曲 (オッフェンバック風) *
7. 右手の四分音符上の旋律のいたずらの見本 ***
8. あどけないメロディ ***
9. イタリアの前奏曲 ***
10. イタリア風クリスマス・ソングの見本 ***
11. タランテッラの即興曲 ***
12. 苦悶のワルツ **
13. 私の最後の旅のための行進曲と想い出 ***
14. 楽しい汽車の小旅行、滑稽描写 **

* 『老いの過ち』第10巻「ピアノのための拾遺集」より
** 『老いの過ち』第6巻「敏捷な子供たちのためのアルバム」より
*** 『老いの過ち』第9巻「ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、ハルモニウ
ム、ホルンのためのアルバム」より
※ 原盤ブックレットのchoeurはcorの誤り。

■CD4
アルバムのためのいくつかの些細なこと
1. アレグレット
2. アレグレット・モデラート
3. アレグレット・モデラート
4. アンダンテ・ソステヌート
5. アレグレット・モデラート
6. アンダンテ・マエストーゾ
7. アンダンティーノ・モッソ
8. アンダンティーノ・ソステヌート
9. アレグレット・モデラート
10. アンダンティーノ・モッソ
11. アンダンティーノ・モッソ
12. アレグレット・モデラート (シベリア舞曲)
13. アレグレット・ブリランテ
14. アレグロ・ヴィヴァーチェ
15. 小さなドイツ風ガレット、アレグロ・ブリランテ
16. 甘い想い出、アンダンティーノ
17. ほとんどアレグレットのアンダンティーノ・モッソ
18. アンダンティーノ・モッソ
■CD5
開脚の体操
『老いの過ち』第12巻 「アルバムのためのいくつかの些細なこと」 より
1. アレグレット・モデラート
2. アレグレット・ブリッランテ
3. アンダンティーノ・ソステヌート
4. 短調による主題と変奏{、アンダンティーノ・モッソ}
5. 長調による主題と変奏{、アレグレット・モデラート}
6. エンハーモニックによる些細なこと{、アダージョ}
『老いの過ち』第7巻 「藁ぶきの家のアルバム」 より
7. 開脚の体操 {(源泉)}
8. フーガ前奏曲
9. 中国の小ポルカ
10. 閨房の小ワルツ
11. 無害な前奏曲
12. 小ワルツ:ひまし油
13. 深い眠り
14. びっくりして眼を覚ます
■CD6
韃靼人のボレロ
『老いの過ち』第7巻 「藁ぶきの家のアルバム」 より
1. 悪夢
2. 中国の単旋律聖歌、スケルツォ
3. ちぐはぐなワルツ
4. フィレンツェへの想い
5. 行進曲
『老いの過ち』第8巻 「城館のアルバム」 より
6. アンシャン・レジームの見本
7. 手に負えない前奏曲=ロココ
8. 後悔
9. 希望
10. 韃靼人のボレロ
■CD7
『老いの過ち』第8巻 「城館のアルバム」 より
1. もったいぶった前奏曲
2. 現代の見本
3. 反舞踏ワルツ
4. 半牧歌前奏曲
5. 純血種のタランテッラ (行列の通過付き)
6. 夢
7. 自称ドラマティックな前奏曲
8. 未来の見本
■CD8
四つの前菜、四つのデザート
『老いの過ち』第4巻 より 「四つの前菜」
1. ラディッシュ
2. アンチョビ
3. 小きゅうり [コルニション]
4. バター
5. 前奏曲 *
6. ゴシック・リトルネッロ **
7. パシーからクルブヴォワへの散歩 **
8. 半音階によるトゥルニケ、上行と下行 **
9. カンツォネッタ、ヴェネツィア女 **
10. ちょっとした冗談を再び **
11. 歓喜 **
『老いの過ち』第4巻 より 「四つのデザート」
12. 干しイチジク (私はここにいます-ボンジュール・マダム)
13. アーモンド (零時を告げる-ボンソワール・マダム)
14. 干しブドウ (私の可愛いオウムに)
15. はしばみの実 (私の愛しいニニへ)
* 『老いの過ち』第13巻 「慰みの音楽」より
** 『老いの過ち』第14巻 「その他の老いの過ち」より
※ {}内はロッシーニの原題にない言葉
パオロ・ジャコメッティ(P)

使用楽器:プレイエル1858、エドウィン・ベウンク・コレクション (CD1,7&8)
エラール1849、エドウィン・ベウンク・コレクション (CD2&3)
エラール1837、エドウィン・ベウンク・コレクション (CD4&5)
エラール1858、エドウィン・ベウンク・コレクション (CD6)
ティド・フィセル(語り) (CD3/トラック14)

録音: 1998年4月-2006年10月 メノナイト教会、デーフェンテル、オランダ
ミラノ出身のジャコメッティが、ロッシーニのピアノ作品を全て録音したシリーズが待望のセットで登場。歌劇作曲家として大きな成功を収めな がら37歳にしてその世界から身を引き、後半生は小品や宗教作品などをマイペースで作曲したロッシーニ。様々な小品を集めた『老いの過 ち』を晩年までに全14巻編集(出版は歿後)、その中にはピアノのための小曲がたくさん含まれており、このシリーズにはこれらを全曲収めてい ます。なかにはユーモラスなタイトルが付けられた作品も多く、また「やれやれ! 小さなえんどう豆よ」「ロマンティックな挽き肉」といった美食家 ロッシーニらしいものも。どの曲もたいへん親しみやすい曲想となっています。さらにジャコメッティは、ロッシーニ存命中に彼が生活したフランスで 作られたオリジナル楽器を使用。その端正な音色でこれらの作品を楽しむことが出来るのが、このBOXの素晴らしさと言えるでしょう。なおそ れぞれのCDには『老いの過ち』各巻の題名などをもとにしたタイトルが付されていますが、曲順などは独自に入れ替えが行われています。


Spectrum Sound
CDSMBA-180(1CD)
(UHQCD)
完全限定盤
バッハ:無伴奏チェロ組曲集
組曲第2番ニ短調 BWV1008
組曲第3番ハ長調 BWV1009
組曲第5番ハ短調 BWV1011
組曲第6番ニ長調 BWV1012より第6曲「ジーグ」【アンコール】
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Vc)

ライヴ録音:1977年6月29日/ラ・ロシェル(ステレオ)
驚きの初出音源のディスク化を進めているスペクトラム・サウンド。当アルバムはフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの復刻で、ムスティスラフ・ロ ストロポーヴィチが50歳の時に演奏したバッハの無伴奏チェロ組曲第2・3・5番のライヴ、ステレオ音源です!
長い音楽活動の中でバッハはいつの時代も演奏してきた中心レパートリー。しかし録音は少なく、当初出ライヴ音源は大歓迎といえましょう。当演奏では安定の 技巧に豊かな音楽表現が魅力。内なる情熱をチェロの音色にのせ、一音一音輪郭がはっきりとした演奏は20世紀の大家らしく堂々たる演奏です。鳴り止まない カーテンコールにこたえ、第6番から「ジーグ」を演奏。ロストロポーヴィチの一夜のライヴを存分にお楽しみいただけます!日本プレスUHQCD。

※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文されることをおすすめいたします。

Pentatone
PTC-5187224(1SACD)
ブルックナー:ピアノ作品集
(1)ピアノ・ソナタ ト短調 WAB243〜第1楽章
(2)ピアノ曲変ホ長調 WAB119
(3)幻想曲ニ短調
(4)秋の夕べの静かな想い WAB123
(5)メヌエットとトリオ ト長調 WAB220
(6)練習曲ト長調 WAB214
(7)幻想曲ト長調WAB118
(8)主題と変奏曲第5番WAB223
(9)ワルツ第2番変ホ長調 WAB224
(10)ポルカ ハ長調 WAB221
(11)アンダンテ変ホ長調 WAB deest3
(12)半音階的練習曲 ヘ長調 WAB212
(13)マズルカ イ短調 WAB218
(14)シュタイヤーメルカーWAB122
(15)ワルツ第1番ハ長調 WAB224
(16)思い出 WAB117
(17)ランシエ・カドリーユ WAB120(全4曲)
児玉麻里(P)ヤマハCFX2022PE

録音:2024年4月/MCOスタジオ5(ヒルフェルスム)
2024年はブルックナー生誕200年のため各社多数のディスクをリリースしていますが、なんとピアノの児玉麻里も驚愕の最新 録音で参戦。ブルックナーのピアノ曲に初挑戦しました。ワルツ、マズルカ、練習曲など目を疑うようなタイトルが並びます。
ブルックナーのピアノ曲集は数種ディスクが存在しますが、児玉麻里の演奏で味わえるのは破格の豪華さ。さらに嬉しいのは、「キッツラーの練習帳」に収め られた未出版のピアノ曲のうち完結し演奏可能なものを10篇も披露してくれています。そのなかにはハイドン風の変奏曲のほか、シューベルトを思わすメロディ アスで愛らしいワルツやポルカ、さらに技巧的な練習曲など、ブルックナーのイメージと違う世界に驚きの連続です。同時にワーグナーの洗礼を受けた後の「幻 想曲ト長調」や「思い出」、さらに第1楽章のみ残された力作ソナタなどは交響曲と通ずる世界が広がるなど興味は尽きません。
ピアニストにとりブルックナーは縁遠い作曲家で、児玉麻里も初めてピアノ曲を手掛けましたが、最初は驚き、すぐ夢中になったとのこと。そしてこれらの宝 石が過小評価されていることを残念に思い、もっと聴いてもらうべく世界初録音も含めてCD制作を決意しました。言うまでもなく彼女の夫君のケント・ナガノ はブルックナーの交響曲の権威で、そのアドバイスが反映されている点も注目。曲には後に交響曲で華開く個性やエッセンスがちりばめられており、ナガノ氏も 彼女の弾く曲の魅力に感心したそうです。
ピアノの豊かな音色、音楽的深さ、技巧いずれの点でも別格の出来で聴き惚れます。まさにブルックナー・イヤーならではのピアノ作品集の決定盤登場と申 せましょう。 (Ki)

SONARE
SONARE-1067(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
梯剛之 / ピアノ・リサイタル2023
シューベルト:楽興の時 Op.94D.780(全6曲)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 Op.57「熱情」
ラヴェル:夜のガスパール
 亡き王女のためのパヴァーヌ
梯剛之(P)

ライヴ録音:2023年10月9日/東京文化会館小ホール
深い味わいと香り高き演奏で聴き手を魅了するピアニスト梯剛之。毎年、東京文化会館小ホールでのリサイタルを続けており、その演奏会を収録したCDをSONAREレーベルからリリースしております。当アルバムは2023年10月9日に行われたリサイタル「梯剛之/ピアノ・リサイタル2023」のライヴ録音です。
梯が最も得意とし、演奏活動の中心レパートリーに据えるシューベルトとベートーヴェン。その繊細で洗練された音色はますます磨きがかかり、ひと際輝いた音色で演奏しております。シューベルトでは語りかけるような優しい音で奏で、ベートーヴェンでは堂々たる演奏を、そしてラヴェルでは梯ならではの多彩な音色で演奏しております。
「小学校卒業と同時にウィーンに留学した梯にとって、同地で活躍したシューベルトやベートーヴェンは、身近に感じられる作曲家だという。この街を歩いていると至る所で彼らの息吹を感じる、とも語っています。そうした感触に由来する親近感と、作品に漂う崇高さの両方を、梯は、今回の演奏のなかで見事に結びつけた」(原明美 ライナーノーツより) (Ki)

オクタヴィア
TACD-001611(1SACD)
2024年9月25日発売
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(松本和将によるピアノソロ編曲版)
前奏曲ニ長調作品23-4
コレルリの主題による変奏曲ニ短調作品42
ヴォカリーズ(ゾルタン・コチシュ編)
松本和将(P)

録音:2023年10月21日浜離宮朝日ホール・ライブ
難曲・ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番をピアノ1台 で弾く!しかもピアニスト自身が編曲をして! そんな無謀とも言える挑戦を松本和将は予想を遥かに超 える音楽をもって成功させた。郷愁にあふれた「ヴォカ リーズ」「コレルリ変奏曲」、愛に溢れた「前奏曲 op.23-4」も必聴!(オクタヴィア)

Stradivarius
STR-37219(1CD)
パオロ・レスターニ、ピアノ・リサイタル
リスト:ヴェルディの歌劇「アイーダ」より神前の踊りと終幕の二重唱S.436
 ヴェルディの歌劇「リゴレット」による演奏会用パラフレーズS.434
 ワーグナーの「パルジファル」より聖杯への厳かな行進曲S.450
ショパン:夜想曲第1番、第2番、第3 番、嬰ハ短調の夜想曲、英雄ポロネースOp.53
パオロ・レスターニ(P)

録音:2019年10月8-10日
パオロ・レスターニ(b.1967)はイタリア出身のピアニストでゲルハルト・オピッツ、アルド・チッ コリーニ、ウラディーミル・アシュケナージらに師事した。1983年に16才でリサイタルを行い、 以後ソリストとしてヨーロッパ各地で活動しています。このディスクにはリストのオペラからの超絶 的なパラフレーズ集とショパンの作品が収録されています。いずれも見事な演奏で、この中堅 ベテラン世代の脂の乗り切った演奏を楽しむことが出来ます。

Stradivarius
STR-37256(1CD)
アルマ・アンティグァ(古い魂)〜マリーナ・トメイ、ギター・リサイタル
マリオ・パロディ(1917-60):前奏曲第1番「小川のほとりで」
ドビュッシー:「月の光」(マリオ・パロディ編)
ギュスターヴ・サマズイユ(1877-1967):「ゴヤのマハ」(ミゲル・リョベート編)
ポンセ:ソナタ・ロマンティカ
ジェローム・カーン(1885-1945):煙が目にしみる(ブルーノ・バティスティ・ダマリオ編)
マリーナ・トメイ(G)

録音:2023年12月メキシコ・シティ
マリーナ・トメイはイタリアの若手女流ギタリスト。このアルバムでは19 世紀後半から20世紀半ば まで活躍した作曲家によるギターのための小品が収められています。ドビュッシーの「月の光」など編 曲ものも含めて粋でおしゃれな作品が揃っています。中でもポンスのソナタ・ロマンティカはギターの 特性を活かしきった名曲で美しい旋律とハーモニーに溢れて聴きごたえ充分。

POLYMNIE
POL-139173(1CD)
無伴奏ヴァイオリン作品集
プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.115
ナタン・ミルシテイン(1903-1992):パガニーニアーナ
ヒンデミット:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタOp.11-No.6
クロード・パスカル(1921-2017):2つのエチュード
クロード・パスカル:アレグロ・ドゥ・コンセール
フロランティーヌ・ミュルサン(b.1962):ソナタ・ドゥ・コンセー
ル第3番Op.100
黒田裕理(Vn)

録音:ドメーヌ・ド・トゥルヌフー、フランス
※日本語解説あり
黒田裕理はニューヨーク出身で現在パリを拠点に活動するヴァイオリニスト。パリ・エコー ル・ノルマル音楽院でジェラール・ブーレに師事。パリ・バッハ国際ヴァイオリン・コンクール 第1位、リピッツァー国際コンクール特別賞など多くの賞を受賞し、ソロ、室内楽の分野で精 力的にコンサート活動を続けています。このアルバムではプロコフィエフがヴァイオリンの為に 残した最後のソナタのほか、20世紀の偉大なヴァイオリニスト、ナタン・ミルシテインがパガニ ーニの有名なカプリス第24番の主題をテーマに作編曲した超絶技巧の難曲や黒田女史と 親交の深かった作曲家クロード・パスカルのエスプリに富んだ黒田に献呈された小品などヴ ァラエティに溢れた作品が収録されています。黒田裕理はヨーロッパ在住のせいか日本ではあ まり知られていないが、確かな技巧と艶やかな音色が持ち味。もっと日本で聴かれてよい演 奏家です。

MSR
MS-1781(1CD)
「プリズマティック・サウンズ」〜無伴奏クラリネットのための現代作品集
ジャン・リヴィエ(1896-1987):「3つのS」(1972)
エバーハルト・ウェルディン(1911-91):「印象」(1987)
カール・マリア・クビツェク(1925-95):カプリッチョ〜6つの小品(1969)
ダロン・ハーゲン(b.1961):イカロス(2007)
ジェームズ・リー3世(b.1975):プリンシパル・ブラザーズ第3番(2020)
ジェレミー・レイノルズ(Cl)

録音:2022年6月12-15日コロラド州デンバー、ハミルトン・リサイタル・ホール
※全作品世界初録音
0〜21世紀に書かれた無伴奏クラリネットのための作品を収録。作風はやや新古典主義的なジ ャン・リヴィエの「3つのS」から軽妙洒脱なクビツェクの「カプリッチョ」、新ロマン主義的なリー3 世の 「プリンシパル・ブラザーズ第3番まで多種多彩。20 世紀後半から21世紀までの現代音楽史をた ったクラリネット1 本で俯瞰しようとするチャレンジングなアルバム。クラリネットのジェレミー・レイノル ズはツーソンSO、コロラド・スプリングス・フィルハーモニーの首席奏者を務める傍ら、ソリスト としても活動している
MSR
MS-1857(1CD)
「不死鳥は飛び立つ」〜ロス・サルヴォサ、ピアノ・リサイタル
アントニオ・モリーナ(1894-1980):マリクマータ(変容)
ラモン・タパレス(1906-1995):ミンダナオの蘭
ルチオ・サン・ペドロ(1913-2002):サラミシム(回想)
ショパン:練習曲集Op.10(全10曲)
ストラヴィンスキー(グイード・アゴスティ編):「火の鳥」より「カスチェイの地獄の踊り」「子守歌」「終曲」
ロス・サルヴォサ(P)

録音:2023年8月29日-9月1日ワシントン大学音楽学部リサイタル・ホール
フィリピン出身の若手ピアニスト、ロス・サルヴォサのデビュー盤。このアルバムの最初に収録さ れている3人の作曲家モリーナ、タパレス、サン・ペドロはいずれもフィリピンの作曲家で20 世紀前 半に生を受けたフィリピンの近現代作曲家の作風を知る上で大変興味深い。3 人ともフィリピン民 謡を素材にしつつドビュッシーを始めとするフランス近代音楽の影響を受けています。この 3人の作曲家の愛すべき色彩的な作品を聴くだけでもこのアルバムの価値は高いが、それに輪をかけて驚 かされるのがピアニスト、ロス・サルヴォサのピアノの腕前です。ショパンの練習曲は見事と言うし かない驚愕すべきテクニックと音楽性を備えた名演。サルヴォサはシアトル国際ピアノ・コンクー ル、スタインウェイ・カナダ・ヤング・アーティスト・コンペティションで入賞、これからの活躍が大いに 期待されています。最後に収められた「火の鳥」からの3 つのピアノ曲は編曲、演奏ともに見事。

La Dolce Volta
LDV-120(1CD)
ピアノ・ツインズ 〜ラヴェル、ドビュッシー、サティ: ピアノ・デュオ作品集
サティ:始め方(4手連弾のための「梨の形をした3つの小品」から)
ドビュッシー:リンダラハ
ラヴェル:ラ・ヴァルス
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ラヴェル:ハバネラ (2台ピアノのための「耳で聴く風景」から)
. ドビュッシー:海 (アンドレ・カプレ編曲による2台ピアノ版)
サティ:ジムノペディ 第1番(演奏者編曲による2台ピアノ版)
ヴァネッサ・ワーグナー、ウィレム・ラチュウミア(P)

録音:2022年11月2-5日 シテ・ミュジカル=メス 大ホール
※日本語解説付
ヴァレーズの「アメリカ」8手ピアノ版で初めて共演し、その後デュオでの活動を始めたというヴァネッサ・ワー グナーとウィレム・ラチュウミアによるアルバム第2弾。アメリカの作品を収めた前作から打って変わり、今回 は2人の祖国でもあるフランスのラヴェル、ドビュッシー、サティという大作曲家たちの作品集となりました。 作品によって変幻自在に移ろうタッチで、2人というのを忘れるほど息の合った演奏を聴かせます。「ジム ノペディ」はドビュッシーによる管弦楽版を元に2人が編曲した版を収録。
La Dolce Volta
LDV-126(1CD)
永遠の四季
チャイコフスキー:『四季』 Op. 37a
グリーグ:『抒情小曲集』 より
 蝶々 〜第3巻 Op.43-1
 小鳥 〜第3巻 Op.43-4
 即興的ワルツ 〜第4巻 Op.47-1
 メロディ 〜第4巻 Op.47-3
 エレジー〜第4巻 Op.47-7
 トロルドハウゲンの婚礼の日 〜第8巻 Op. 65-6
 おばあさんのメヌエット 〜第9巻 Op.68-2
シベリウス:『6つの即興曲』 Op. 5より III、V、VI
グリンカ:夜想曲 「別れ」 ヘ短調
ヴァネッサ・ワーグナー(P)

録音:2023年9月11-13日 シテ・ド・ラ・ミュジーク・エ・ド・ラ・ダンス・ド・ソワソン
※日本語解説付
『ル・モンド』紙から「同世代中、最も魅力的な個性を誇るピアニスト」と称えられた、フランスのピアニス ト、ヴァネッサ・ワーグナー。ミニマル・ミュージックやアメリカ音楽に傾倒する彼女が改めて取り組んだロマン 派のピアノ作品集です。過行く時間の知覚や周期的なもの、刻一刻と変化するムードに惹かれるという 彼女が、新型コロナ・ウイルスによるパンデミックの孤独の中から2年をかけて練りあげたプログラムは、彼 女自身が表現されたこれまでになくパーソナルなものになったとのこと。各曲を慈しむように奏でられる、た いへん美しいアルバムです。

Cypres
CYP-2628(1CD)
マリー・ジャエル、フランツ・リスト、カミーユ・サン=サーンス: 4手ピアノ作品集
マリー・ジャエル(1846-1925):12のワルツと終曲
 春の声
リスト:『クリスマス・ツリー』 〜カリヨン/子守歌/昔々/ポーランド風
サン=サーンス:小二重奏曲 ト長調 Op.11
 アルバムの綴り 変ロ長調 Op.81
リスト:『クリスマス・ツリー』〜昔々 (1878年から82年までリストに提供されていた1873年製シュタイングレーバーによる演奏)
クラウディーネ・オルロフ、バルカート・シュピンラー(P/シュタイングレーバー・コンサート・グランド・ピアノ E-272)

録音:2023年11月24-26日シュタイングレーバー・ハウス室内音楽ホール、バイロイト
19世紀後半から20世紀初頭までフランスで活躍したピアニスト、作曲家、教育者マリー・ジャエルによ る小品を中心としたアルバム。変化に富むロマンティックな曲想がたいへん魅力的です。リストも愛した名 器シュタイングレーバーの音色でお楽しみいただけます。


ANALEKTA
AN-954(1CD)
秘められた旋律
シューベルト(1797?1828):ピアノ・ソナタ 第4番 イ短調 D537
8つのエコセーズ D529
ピアノ・ソナタ 第20番イ長調 D959※CDには第19番と表記
マチュー・ゴーデ(P)

録音:2024年12月4-6日パレ・モンカルム・ラウル・ジョバン・ホール、ケベック
2019年に12回のリサイタルでシューベルトのソナタ全曲を弾き切ったマチュー・ゴーデ。その直後から開 始されたソナタ全曲と主要ピアノ作品を網羅するプロジェクトの第10弾。人気曲の第20番(CDでは第 19番と表記)と、第4番を収録。第4番第2楽章の旋律は、第20番第4楽章へと昇華していることでも 有名です。

ONDINE
ODE-1453(1CD)
ロナルド・スティーヴンソン(1928-2015):ピアノ作品集
ブリテンの歌劇「ピーター・グライムズ」の主題による幻想曲(1971)
パデレフスキの歌劇「マンル」によるピアノのための組曲(1961)
モーツァルトのピアノ協奏曲第20番K.466? ロマンス(R. スティーヴンソン編)(2002)
ワーグナー(パウル・ヴィトゲンシュタイン、スティーヴンソン編):楽劇「マイスタージンガー」- 五重唱による左手のためのエラボレート(1980)*
ゴドフスキの名によるオスティナート・マカブロ(1980)*
コルサコフとショパンの練習曲(アルカンの亡霊)(1987)
ショパンの前奏曲による6つのパンセ(1959)
パーセルの「新しいスコットランドの旋律」によるリトル・ジャズ・ヴァリエーション(1964/1975改訂)
ピッコロ・ニコロ・パガニネスコ(1986)*
ガーシュウィンの名による前奏曲(1981)*
タウベリアーナ、リヒャルト・タウバーの歌「マイ・ハート・アンド・アイ」のトランスクリプション(1980)
ペーテル・ヤブロンスキー(P)

録音:2024年7月
*…世界初録音
自身のレパートリーに強いこだわりを持つピアニスト、ペーテル・ヤブロンスキーが今回取り組んだのは、スコットランドの作曲家ロナルド・スティーヴンソンの作品 集。4曲の世界初録音を含んでいます。スティーヴンソンは、70分を超える長大な「DSCHによるパッサカリア」で知られ、ショパンやリスト、ゴドフスキーなどの ヴィルトゥオーソの伝統を継承しつつ、スコットランドの民謡にも高い関心を寄せました。彼は100曲を超えるピアノ曲を含む、500以上の作品を残していま す。 このアルバムには、1959年から2002年に書かれた作品を収録。ブリテンやパデレフスキの歌劇によるトランスクリプション、スティーヴンソンが独特のハーモ ニーを加えたモーツァルトの「ロマンス」、左手のみで演奏される「オスティナート・マカブロ」や、リムスキー=コルサコフの「熊んばちの飛行」とショパンの練習曲 作品番号10-2を組み合わせた「コルサコフとショパンの練習曲」など、超絶技巧を要するユニークな曲が目白押し。これらをヤブロンスキーは見事に演奏、 彼の感性と技巧、表現力が余すことなく発揮されたアルバムとなっています。

Pentatone
PTC-5187214(3CD)
メシアン:『鳥のカタログ』(全曲) ピエール=ロラン・エマール(P)

録音:2017年8月/ナレーパシュトラッセ・ベルリン・フンクハウス・ザール1(ベルリン)
ピエール=ロラン・エマールの代表的名盤、メシアンの『鳥のカタログ』がCDフォーマットで再発売いたします。
パリ音楽院でデュプレにオルガンを、デュカスに作曲を学んだメシアンは、戦後、自然界のすべてに絶対者の造化の妙を見るというカトリック世界観に没入。鳥の 鳴き声を基礎にした作品『鳥のカタログ』(1956-58)を発表し、独自の世界を切り開きました。初演は1959年の4月15日にパリのサル・ガヴォにてピエー ル・ブーレーズ率いるドメーヌ・ミュジカルの演奏会の一環として行われ、メシアンの妻であるイヴォンヌ・ロリオが演奏。当作品集は新しい音響世界の探求ともい え、第2次世界大戦後の前衛音楽に多大な影響を与えました。
メシアン弾きとして名高いエマール(1973年メシアン国際コンクール優勝)は、12歳の時にイヴォンヌ・ロリオのクラスに入ったことによりメシアンと直接的な つながりを持つことができ、その後様々な時間を共有したことで作曲家メシアンを深く理解することができたと語っています。エマールだからこそ表現のできるメ シアンの音世界が広がります。 ※CD再発売にともない、SACDハイブリッド盤(KKC-5978 / PTC-5186670)は廃盤となります。また初発売時に付属していたブックレットおよびボーナ スDVDは、当CDセットにはつきません。なお、解説(英)はCDに掲載されているQRコードからご覧いただけます。 (Ki)
Passacaille
PAS-1147(2CD)
ヘンデル:チェンバロ組曲集(1720)
組曲第1番イ長調 HWV426
組曲第2番ヘ長調 HWV427
組曲第3番ニ長調 HWV428
組曲第4番ホ短調 HWV429
組曲第5番ホ長調 HWV430
組曲第6番嬰へ短調 HWV431
組曲第7番ト短調 HWV432
組曲第8番へ短調 HWV433
マイケル・キーナー(Cemb)

録音:2018年3月11-15日、2021年8月20-25日
1720年にロンドンで出版されたチェンバロ組曲集は、彼の様式の多様性と革新性を示す重要な作品。伝統的な4楽章制のものからコレッリのトリオ・ソナタを 思わせるものなど、様々なタイプの楽曲が含まれています。変奏曲やフーガでの作曲技巧の充実ぶりも見逃せません。ヨーロッパ全土で好評を博し、バッハ、ムファッ ト、ラモーといった作曲家たちにも影響を与えた曲集です。
マイケル・キーナーは1950年スイス生まれで、アムステルダムでレオンハルトに師事したベテラン・チェンバロ奏者。ソリストとして活躍する他、イル・ジャルディー ノ・アルモニコやイル・ガルデリーノなどとも共演しています。

BIJIN CLASSICAL
BJN-1029(1CD)
日本語解説付国内盤
ピアノ・リサイタル2023
バッハ:プレリュードとフーガ ト短調 BWV861 (平均律クラヴィーア曲集第1巻より)
ショパン:バラード第1番ト短調 作品23
 バラード第2番ヘ長調 作品38
 バラード第3番変イ長調 作品47
 バラード第4番ヘ短調 作品52
平野一郎:ピアノ・ソナタ第1番「光人彷徨(こうじんほうこう)」 〜左手と右手に依る二幕の黙示劇 (イリーナ・メジューエワ委嘱作品)
イリーナ・メジューエワ(P)
(1922年製ニューヨーク・スタインウェイ)

録音:2023年11月23日、京都コンサートホール 〈アンサンブルホールムラタ〉におけるライヴ
メジューエワが「21世紀の〈ハンマークラヴィーア〉」と絶賛する平野一郎のピアノ・ ソナタ第1番〈光人彷徨〉。その世界初演の舞台となった 2023年京都リサイタル・ ライヴがいよいよ登場。今どきこれほど重厚長大で内容の濃いピアノ・ソナタが生まれ たこと自体ひとつの「奇蹟」ですが、その傑作に全身全霊を込めてぶつかった演奏も これまた奇蹟的。どうしてこんなことが起こり得るのかと仰天しつつ、息を呑み続ける 46分間の壮大なドラマ、空前絶後の音楽体験をお届けします。前半のショパン:バラ ード全4曲も巨匠風のすごい演奏で聞き応え充分。(使用楽器:1922 年製NYスタ インウェイ)。


若林工房
WKSP-1022(7CD)
日本語解説付国内盤
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集
ピアノ・ソナタ K.280・K.282・K.310
マエストロ対位法氏の葬送行進曲 K.453a
ピアノ・ソナタ K.281・K.283・K.331/幻想曲 K.397
ピアノ・ソナタ K.311・K.457・K.545/幻想曲 K.475
ピアノ・ソナタ K.330・K.332・K.570/幻想曲 K.396
ピアノ・ソナタ K.279・K.284・K.309/サリエリの主題による変奏曲 K.180
ピアノ・ソナタ K.333・K.533/494・K.576
■特典盤*
幻想曲 K.396/ピアノ・ソナタ K.310/ロンド K.511/ グラスハーモニカのためのアダージョ K.356/ピアノ・ソナタ K.330
イリーナ・メジューエワ(P)

録音:2011年〜2015年、新川文化ホール(富山県魚津市)
2022年3月3日、東京文化会館・小ホールでのライヴ録音*
2014年から2016年にかけて全3集(各2 枚組)でリリースされた、メジューエワの モーツァルト:ピアノ・ソナタ集(録音:2011〜2015 年)を全集として初BOX 化。いずれ も専門誌などで高い評価を獲得した名演です。今回の全集ボックスには特典盤として 2022年3月のライヴ音源が付いているのが嬉しいところ。21 世紀の新しいモーツァル ト像を打ち立てた、生命力豊かな演奏をお楽しみください。

Music&Arts
M&ACD-1309(1CD)
「ドナ・ヴォーチェ 第2集」〜伝説の女性作曲家達
ファニー・メンデルスゾーン・ヘンゼル:12ヶ月
メル・ボニス(メラニー・ボニス):伝説の女性達
メリザンド Op.109/デズデーモナ Op.101/オフィーリア Op.165/ヴィヴィアン Op.80(アーサー王の伝説に登場する女性)/フィービー Op.30(ギリシャ神話のアルテミス)/サロメ Op.100/オンファール Op.86
オレナ・イルニツカ(b.1977):夜想曲1(レント)
アンナ・シェレスト(P)

録音:2023年3月 ニューヨーク・パトリッチスタジオ
アンナ・シェレストの女性作曲家ピアノ作品集第2弾(第 1集は SOREL CLASSICS SCCD015)。 アンナ・シェレストは 1983年ウクライナ生まれ、ニューヨーク在住。ハルキウ特別音楽院とジ ュリアード音楽院に学ぶ。アントン・ルービンシュタインのピアノと管弦楽のための全作品を、 ネーメ・ヤルヴィと録音したことで有名。 ファニー・メンデルスゾーン・ヘンゼルはフェリックス・メンデルスゾーンの実姉。フェリックス 以上に才能豊かなピアニスト・作曲家だったと言われています。『12ヶ月』はドイツの文豪詩人 の作品からインスピレーションを得て作曲された性格的小品集。 メル・ボニスはフランスの女性作曲家。近年、再評価が進んだことで室内楽・ピアノ曲・宗教 曲が再発掘されています。サン=サーンス、フォーレ、マスネといった一流の作曲家達と仕事 をしていた。『伝説の女性達』と銘打たれたこの録音は伝説上の描いた作品を集めたもの。 オレナ・イルニツカはウクライナの作曲家。キーフの国立アカデミーに学ぶ。オーケストラ曲 や室内楽の作品で知られています。現在、ウクライナ作曲家協会のメンバーです。『夜想曲 1』と言う曲名から、ジョン・フィールドやショパンの様な静かな曲想を想像するが夜の嵐を想 わせる様な激しい表現もあり、ダイナミックな夜想曲となっています。

Challenge Classics
CC-72996(1CD)
「プライベート・ストーリー」〜ショパン:ピアノ作品集
(1)即興曲第1番変イ長調 Op.29
(2)マズルカ第13番イ短調 Op.17-4
(3)マズルカ第5番変ロ長調 Op.7-1
(4)バラード第3番変イ長調 Op.47
(5)夜想曲第20番嬰ハ短調 遺作
(6)12の練習曲 Op.25より第2番ヘ短調
(7)12の練習曲 Op.10より第12番ハ短調「革命」
(8)24の前奏曲 Op.28より第15番変ニ長調「雨だれ」
(9)幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
(10)ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35より第3楽章「葬送行進曲」
(11)ワルツ第10番ロ短調 Op.69-2
(12)子犬のワルツ 変ニ長調 Op.64-1
レスタリ・スホルテス(P)

録音:2024年6月11&12日/MCOスタジオ(第1スタジオ)、ヒルフェルスム、オランダ
ピアノデュオ・スホルテス&ヤンセンスとしても活躍のレスタリ・スホルテスが、オール・ショパン・プログラムのソロ・アルバムをリリース。自身にとって思い入 れの深い作品を集めたこのアルバムではショパンの人生を彼のピアノ作品で語りかけるようなコンセプトとなっております。
「私にとってこのアルバム「プライベート・ストーリー」は、個人的な物語であると同時に、私が最も敬愛する作曲家ショパンの人生を、彼の作品(12曲)を通じ て表現した物語でもあります。このアルバムの最初と最後の作品は特に思い入れの強い作品です。最初はショパンの作品で私が初めて習った即興曲第1番、最後 に収録した子犬のワルツは母がわが家のピアノで愛奏していた作品です。2023年4月にこの世を去った母に捧げます」 (Ki)

Indesens Calliope Records
IC-058(4CD)
フォーレ:ピアノ作品全集

【CD1】ソナタ ヘ長調 N5/マズルカ N8/ガヴォット N14/前奏曲とフーガ ホ短調 N17/3つの無言歌 Op.17, N52/バラード Op.19, N56/即興曲第1番変ホ長調Op.25, N67/舟歌第1番イ短調 Op.26, N68/ヴァルス・カプリス第1番イ長調 Op.30, N73/即興曲第2番ヘ短調 Op.31, N74/マズルカ Op.32, N75/夜想曲第1番変ホ短調 Op.33-1, N76.1

【CD2】夜想曲第2番ロ長調 Op.33-2, N76.2/夜想曲第3番変イ長調 Op.33-3N76.3/即興曲第3番変イ長調 Op.34、N77/夜想曲第4番変ホ長調 Op.36, N79/夜想曲第5番変ロ長調 Op.37, N80/ヴァルス・カプリス第2番変ニ長調 Op.38, N81/舟歌第2番ト長調 Op.41, N87/舟歌第3番変ト長調 Op.42, N88/舟歌第4番変イ長調 Op.44, N91/「マスクとベルガマスク」 より 第8曲「パヴァーヌ」 Op.50, N100c/ヴァルス・カプリス第3番変ト長調 Op.59, N117

【CD3】ヴァルス・カプリス第4番変イ長調 Op.62, N120/夜想曲第6番変ニ長調 Op.63, N121/舟歌第5番嬰ヘ短調 Op.66, N127/舟歌第6番変ホ長調 Op.70, N132/主題と変奏嬰ハ短調 Op.73, N134/夜想曲第7番嬰ハ短調 Op.74, N135/ペレアスとメリザンド Op.80, N142b(管弦楽組曲からのピアノ・トランスクリプション)/8つの小品 Op.84, N147

【CD4】舟歌第7番ニ短調 Op.90, N159/即興曲第4番変ニ長調 Op.91, N160/舟歌第8番変ニ長調 Op.96, N166/夜想曲第9番ロ短調 Op.97, N168/夜想曲第10番ホ短調 Op.99, N170/舟歌第9番イ短調 Op.101, N171/即興曲第5番嬰ヘ短調 Op.102, N172/9つの前奏曲 Op.103, N173/夜想曲第11番嬰ヘ短調 Op.104-1, N175/舟歌第10番イ短調 Op.104-2, N176/舟歌第11番ト短調 Op.105, N177/舟歌第12番変ホ長調 Op.106bis, N179/夜想曲第12番ホ短調 Op.107, N180/舟歌第13番ハ長調 Op.116, N189/夜想曲第13番ロ短調 Op.119, N193
ローラン・ヴァグシャル(P)

録音:2023年&2024年、スタジオ・ド・ムードン(フランス)
フランス音楽の名盤を次々と生み出し、メディアからも絶賛されているピアニスト、ローラン・ヴァグシャル。フランスのIndesens Calliope Recordsが取り組むフォーレ没後100周年記念アルバムはピアノ作品全集!
ガブリエル・フォーレは、19世紀末のフランス楽派の復興における重要人物であり、その作曲スタイルは20世紀の多くの作曲家に影響を与えました。作品は、管弦楽曲から協奏曲、室内楽曲、歌曲など多岐にわたり、特にピアノのための作品はおよそ70曲という多作を残しています。フォーレのピアノ作品は未だ過小評価され、今日ほとんど演奏されていないものもありますが、本アルバムでローラン・ヴァグシャルは、傑作に加えて、トランスクリプションや未発表作品など、録音機会の少ない作品を含むピアノのための全作品を時系列順に沿って収録。数々の賞を受賞してきたフォーレ作品のフランス最大の解釈者の1人が、この偉大な遺産を讃えた大作にご注目下さい。
フランス音楽の解釈に情熱を注ぎ、忘れられた作曲家の熱心な擁護者でもあるローラン・ヴァグシャルは、これまでにサン=サーンス、フォーレ、フランク、ショーソン、ドビュッシー、さらにはマニャール、デュカス、ピエルネ、カプレ、ゴーベール、フローラン・シュミット、ヴィエルヌ、モーリス・エマニュエル、ジャン・クラ、フランセなどの録音(室内楽やピアノ曲)を残しており、彼のディスコグラフィはDiapason, Classica, Gramophone, The Guardianといったメディアから絶賛されています。

Ars Produktion
ARS-38369(1SACD)
伝統と自由
D.スカルラッティ:ソナタ 嬰ハ短調 K.247、ソナタ ロ短調 K.27、ソナタ ニ短調 K.213、ソナタ イ長調 K.268
ゲオルク・カッツァー(1935-2019):Aufgrund meiner Verehrung fur Domenico Scarlatti、5つの小品
ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル:4つの歌 Op.2
アニエレ・シュタイニンガー(P)

録音:2023年10月16日-18日
ベルリン生まれのピアニスト、アニエレ・シュタイニンガーのソロ・デビュー・アルバム。バーゼル音楽大学、ウィーン舞台芸術大学で学んだ彼女はその後ニコライ・ルガンスキーやロバート・レヴィンのマスター・クラスでさらに研鑽を積みました。ソリストとしての活動と共に室内楽奏者としても高い評価を受けており、とりわけ2018年にデュッセルドルフで開催されたアントン・ルビンシテイン国際室内楽コンクールで「最優秀デュオ」特別賞を受賞しました。

Danacord
DACOCD-979(1CD)
2023年フーズム城音楽祭
(1)ウィリアム・スタンデール・ベネット(1816-1875):3つの小品 Op.28(1846-49)
リスト:演奏会用大独奏曲 S.176(1850)
ゾフィー・メンター(1846-1918):ロマンス Op.5(1907)

(2)ジュリエット・ディヨン(1823-1854):ホフマンの10の素晴らしい物語(1847)〜第1曲:クレモナのヴァイオリン

(3)ラフマニノフ(ソルダーノ編):夜は悲しい Op.26-12
セルゲイ・ボルトキエヴィチ(1877-1952):3つの小品 Op.24〜第1曲:夜想曲 変ホ長調 「ディアナ」

(4)ツェムリンスキー:リヒャルト・デーメルの詩による幻想曲 Op.9
グリーグ:小川 Op.62-4(「抒情小曲集 第7集」 より)

(5)ショパン(ゴドフスキー編):ショパンのエチュードによる練習曲〔第4番(「練習曲」 Op.10-2「イグニス・ファトゥース」による/第6番(「練習曲」 Op.10-6(左手のための)による)〕

(6)レオポルド・ゴドフスキー:瞑想曲(1930)
グルック(ジロティ編):「オルフェオとエウリディーチェ」の旋律
(1)ダニエル・グリムウッド(P)

(2)ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(P)

(3)アルフォンソ・ソルダーノ(P)

(4)アンドレイ・ググニン(P)

(5)ヴァディム・ホロデンコ(P)

(6)ターニャ・ガブリーリャン(P)

録音(ライヴ):2023年8月19日−26日、フーズム城(ドイツ)
ドイツ北部のかつてのデンマーク領、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン(スレースヴィ=ホルステン)の港町フーズムで1987年に創設され、毎年夏に開催されている「フーズム城音楽祭」(稀少ピアノ音楽祭)の2023年のライヴ録音が登場!
今回も豪華ピアニストたちによるレア・レパートリーがずらりと並びピアノ・ファンの耳を楽しませてくれます。ウクライナ人を祖先に持ち、ショスタコーヴィチの「24の前奏曲」(Hyperion, PCDA-68267/CDA-68267)が2020年のBBCミュージック・マガジン賞を受賞したロシア出身のアンドレイ・ググニンはツェムリンスキーとグリーグの詩的な作品を披露。第4回仙台国際音楽コンクールや第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールを制したウクライナの若き巨匠、ヴァディム・ホロデンコはゴドフスキーの難曲「ショパンのエチュードによる練習曲」に挑戦しています。その他パリ国立高等音楽舞踊学校で学び、2010年の「ナディア&リリ・ブーランジェ賞」を受賞した作曲家でもあるジャン=フレデリック・ヌーブルジェ、グレアム・フィッチに学び、19世紀のヴィルトゥオーゾ曲を主なレパートリーにしているイギリスのダニエル・グリムウッド、イタリアのヴィルトゥオーゾ・ピアニストでありトラーニ市の「アルド・チッコリーニ・ファウンデーション」の芸術監督を務めるアルフォンソ・ソルダーノ、ロンドン・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙をはじめとするメディアから、「力強い身体性と想像力豊かなピアニズム」と評されたターニャ・ガブリーリャンといった一流ピアニストたちが参加し、ピアノ作品の幅広い魅力や奥深さを紹介しています。
Danacord
DACOCD-980(1CDR)
ヨン・ダムゴー・プレイズ・シューベルト
シューベルト:楽興の時 D780
2つのスケルツォ D593
3つのピアノ曲 D946
ヨン・ダムゴー(P)

録音:2024年2月、デンマーク国立音楽アカデミー・コンサートホール(オーデンセ、デンマーク)
1941年生まれのデンマークのピアニスト、ヨン・ダムゴーはゲオルク・ヴァシャヘーリ、イローナ・カボス、ヴィルヘルム・ケンプに学び、王立デンマーク音楽アカデミーの助教授、オーフス王立音楽アカデミーの教授を務め、東京の武蔵野音楽大学とメルボルンのオーストラリア国立音楽アカデミーでも客員教授として教えました。80歳を超えてもなお精力的なレコーディング活動を継続するダムゴーの「プーランク:ピアノ作品集」(DACOC-D-960)に続く録音となる今作は、シューベルトの小品を集めたプログラム。1817年に書かれた「2つのスケルツォ」、1823年から没する1828年にかけて書かれた6曲からなる「楽興の時」、1828年5月に作曲され、ブラームスが遺稿を編集して出版された「3つのピアノ曲」を取り上げます。今なお深化を続けるデンマークの巨匠が紡ぐ情趣に富んだシューベルトにご期待ください。
「シューベルトにとっては、自身の経験したことを楽曲にするのが、きわめて自然なことだった。水の流れ、狩の風景、疾走する馬、かみなり、そして、彼がなによりも大切に思っていた、歩くこと……」(ヨン・ダムゴー)

※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

DUX
DUX-1969(1CD)
コスモポリタン
タンスマン:夜行列車(1951)/大都会(1935)/ヨハン・シュトラウスのワルツによる幻想曲(1961)/3つのフーガ(1942)/前奏曲とフーガ(1938)
ノヴィ・ピアノ・デュオ〔アンナ・ヴィエルグス=ノヴァク(P)、グジェゴシュ・ノヴァク(P)〕

録音:2023年10月30日-11月1日
本作にはアレクサンデル・タンスマンの2台ピアノのための作品がいくつか収録されています。主にバレエにインスピレーションを得た作品です。タンスマンの作品は近年復活を遂げており、その作品を収めたアルバムが多数リリースされたり、タンスマンの出身地であるポーランドを中心としてヨーロッパ各地でコンサート・プログラムに取り上げられています。
ノヴィ・ピアノ・デュオは、2018年にクラクフ音楽アカデミーの卒業生で結成され、ポーランド国内外で活動しており、イタリア、モナコ、ドイツ、イスラエル、クウェートなどで演奏してきました。
DUX
DUX-2037(1CD)
悲しみ
ダウランド:涙のパヴァーヌ P.15、はかない望み P.2、ファンシーP.6、別れ「イン・ノミネ」 P.4(オラフ・ファン・ゴニッセン&ティルマン・ホップストック編)
ソル(1778-1839):Fantaisie Elegiaque a la mort de Madame Beslay Op.59よりIntroduction. Andante largo、Marche funebre. Andante moderato
シューベルト:死と乙女 D.531(フェルディナンド・レバイ編)、白鳥の歌 D.957(ヨハン・カスパル・メルツ編)より愛のことづて、セレナーデ、住処、涙の賛美 D.711(ヨハン・カスパル・メルツ編)
ミウォシュ・モンチンスキ(G)

録音:2023年9月30日-10月1日
クラクフ・ギター四重奏団のメンバーで国際コンクールでの優勝経験を持つミウォシュ・モンチンスキの「悲しみ」や「憂鬱」などをテーマにしたアルバム。リュート奏者でもあったジョン・ダウランドの作品から始まり、フェルナンド・ソル(1778-1839)が弟子の死の直後に書き上げた作品などを収録しています。

APR
APRCD-5655(1CD)
アルフレート・ブレンデル・プレイズ・ブゾーニ&リスト 〜SPAレコーディングス
ブゾーニ:対位法的幻想曲
バッハ(ブゾーニ編):われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BWV.639
リスト:クリスマス・ツリーS.186*
アルフレート・ブレンデル(P)

録音:1953年、ウィーン(原盤:Society of participating Artists SPA56)
1952年、ウィーン(原盤:Society of participating Artists SPA26)*
ピアノの歴史的名盤や希少録音を世界的名エンジニアのリマスタリングで再び世に送り出してきた「APR」が、若かりし日のアルフレート・ブレンデルが録音したフェルッチョ・ブゾーニとフランツ・リスト(1曲はリスト編曲のバッハ)の演奏の復刻を実現させてくれました!
2008年12月に演奏活動から引退するまで様々な名演奏を残してきたブレンデルですが、その録音の中でも最も知られておらず貴重とされているのが、1950年代初頭にアメリカのレーベル「SPA(Society of participating Artists)」に残した4枚のLP。
その中にブレンデルのディスコグラフィーの中で最も重要な録音のひとつであるブゾーニの「対位法的幻想曲」があり、熱心なファンから復刻が強く望まれていました。
APRは今回ブレンデル本人の許可を正式に得たことで、SPAレーベルに録音されたリストの「クリスマス・ツリー」全曲と共にこのブゾーニの「対位法的幻想曲」を復刻。これら両作品は50年代当時いずれも世界初録音であり、この世界的名手がレコーディング・スタジオで再びこれらに取り組むことはなかったため、今回のAPRによる復刻はブレンデルのディスコグラフィーへの重要な追加となることは間違いないでしょう。
また、ブックレットにはブレンデル自身がこのリリースのために特別に書き下ろしたブゾーニと対位法的幻想曲についての考察が掲載されており、熱心なブレンデルのファンはもちろんのこと、全てのピアノ・ファンにとって要注目のリリースと言えるでしょう!

Da Vinci Classics
C-00928(1CD)
ショパン、リスト、ソッリーニ:ピアノ作品集
ショパン:12の練習曲 Op.10
マルコ・ソッリーニ(b.1964):練習曲 Op.18
 魔法 Op.23/カンティレーナ Op.26
 即興曲 Op.27
リスト:ダンテを読んで(ダンテ- ソナタ風幻想曲 S158c
[アンコール]
マルコ・ソッリーニ:カリヨン Op.5
モニカ・チャン(P)

録音(ライヴ):2023年8月18日(オッフィーダ、イタリア)
Da Vinci Classicsが贈る、イタリアの音楽祭「アルモニエ・デッラ・セーラ」のライヴ・レコーディング・シリーズから、キーシンも称賛する超新星ピアニスト、モニカ・チャンのライヴ録音が登場!2007年にミラノで中国人の家庭に生まれたモニカ・チャンは、2023年のリヴォルノ国際ピアノ・コンクールで最年少出場者にもかかわらず優勝。2024年の4月には負傷のためキャンセルとなったイム・ユンチャンのミラノ公演で代役を務めるなど、確かな実力で大きな注目を集めているピアニストです。このコンサートではショパンとリストの作品に加え、ピアニストとしても有名なマルコ・ソッリーニの小品をアンコールを含め5曲披露しています。

ULYSSES ART
KKC-4352(1CD)
日本語解説付国内盤
フォーレ&ショパン:ノクターン
1. フォーレ:夜想曲 第6番変ニ長調 Op.63
2. ショパン:夜想曲 嬰ハ短調 Op.27, No. 1
3. フォーレ:夜想曲 第4番変ホ長調 Op.36
4. ショパン:夜想曲 ハ短調 Op.48, No.1
5. フォーレ:夜想曲 第1番変ホ短調 Op.33/1
6. ショパン:夜想曲 変ロ短調 Op.9, No.1
7. フォーレ:夜想曲 第8番変ニ長調 Op.84/8
8. ショパン:夜想曲 遺作 嬰ハ短調
9. フォーレ:夜想曲 第7番Op.74嬰ハ短調
10. ショパン:子守歌 変ニ長調 Op.57
池田珠代(P:1905年製プレイエルコンサートグランドピアノ2m78 モデルno1、ダブルエスケープメントメカニック。
フランス人間国宝シルヴィー・フアノンにより完全修復 (P・バルロンコレクション))
フランスで活躍する池田珠代。2022年のリスト編曲によるシューベルトの歌曲を収録したディスクも高く評価されました(KKC-4333)。今回の新譜は、ショ パンとフォーレの「ノクターン」集。フランスの哲学者ジャンケレヴィッチの『ノクターン』という本がきっかけで生まれた録音といいます。ジャンケレヴィッチは本 の中で、ショパンのノクターンは「夜の孤独の中で経験する深い苦痛に寄り添う」とし、フォーレのノクターンは「暗い夜を想起させるが『黄金の太陽』が約束され ている」として対比させています。いずれもやさしさや希望が込められた「夜」、というところから彼女が紡いでゆく世界は、濃厚で馥郁たる薫りに満ちたもの。ま た、いつくしむように奏でている1905年製プレイエルの音色が、彼女が描く夜の世界を一層絶妙な色彩と雰囲気で包み込みます。 (Ki)

TOCCATA
TOCN-0034(1CD)
NX-B06
バルカン諸国のピアノ曲集 第1集
サーニャ・ドラクリッチ(1963-):Drive(2006)
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):エピソード集 Op.36(1941) - No.4Improvisation
トミスラフ・ゾグラフスキー(1934-2000):ピアノのための組曲 イ長調 Op. 27*(1960)
ラフェット・ルディ(1949-):前奏曲 ? Les cloches Arberesh(1993)
ヴォイン・コマディナ(1933-1997):2つのメヌエット(1985)
ドウシャン・バヴデク(1971-):Awakening 目覚め(2010)
アレクサンデル・ペチ (1951-):Barokjare(2013)
アレクサンダル・ペルノビッチ(1978-):metaglasswork(2014)
ミラン・ミハイロヴィチ(1945-):3つの前奏曲*(1986-89)
ジョン・サーサス(1966-):Jettatura*(1999)
アミル・ジャコヴィチ(P)

録音:2024年3月5日
*を除き世界初録音
ヨーロッパ南東に位置する自然豊かなバルカン諸国。「Balkan」とはオスマン語で「森深い山の連なり」を意味するとされ、バルカン半島内にはアルバニア、ボ スニア・ヘルツェゴビナ、ブルガリア、コソボ、北マケドニア、モンテネグロの国々があり、半島周辺の地域もバルカンに含まれることがあります。このアルバムには、 この地域に伝わる独自の伝統音楽を取り入れた近現代作曲家の作品が収録されています。 パンチョ・ヴラディゲロフは、その作品が近年CAPRICCIOレーベルからまとめて発売されましたが、他の作曲家の名前はカタログでもほとんど見かけることがあ りません。この第1集では、アルバムの冒頭に置かれたドラクリッチの荒々しくエネルギッシュなトッカータ風の「Drive」を皮切りに、古典的な雰囲気を持つ曲 や、伝統的な旋律を持つ曲、ジャズ風の曲など多彩な作品が楽しめます。アルバニアのピアニスト、アミル・ジャコヴィチによる演奏です。

ALPHA
ALPHA-1071(1CD)
Made in USA 〜ガーシュウィン、ビーチ、バーバー
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー(作曲者によるピアノ独奏版)
ビーチ(1867-1944):バルカンの主題による変奏曲 Op.60
バーバー:ピアノ・ソナタ 変ホ短調 Op.26
アール・ワイルド(1915-2010):ガーシュウィンによる7つの超絶技巧練習曲
クレア・フアンチ(P/YAMAHA CFX)

録音:2024年2月 ライプニッツ・ザール、ハノーファー、ドイツ
「次世代ソリストたちによるモーツァルト」に続くクレア・フアンチのALPHA第2弾は、ソロによるアメリカの作品集。9歳にして奨学金を得て国 際的なキャリアをスタートし、カーティス音楽院で学んだ後、2006年浜松国際ピアノコンクール奨励賞、2011年ミュンヘン国際音楽コンクー ル最年少出場で第2位、2018年にゲザ・アンダ国際ピアノコンクール優勝など輝かしい経歴を持つ彼女にとって、育ったアメリカの音楽を集 めたアルバムは待望のものと言えるでしょう。絞り込むのにかなりの苦労をしたというプログラムの中でも、ビーチの『バルカンの主題による変奏 曲』はフアンチによると「アルバムの中心であり魂」であって、登場する4つのバルカン半島の伝承曲のうち冒頭に現れる”O Maiko Moya”は 隣国の支配下で迫害される人々の訴えであり、今日の世界にとっても不気味なほど重い意味を持っていると語ります。アメリカを体現する作 曲家とも言えるガーシュウィンについては、代表作『ラプソディ・イン・ブルー』のほか、ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、アール・ワイルドが超絶技巧 練習曲に編曲した数々の歌を収録。ウラディミール・ホロヴィッツが初演したバーバーのソナタともども、持ち前の軽やかなテクニックと表現力で 洒脱に聴かせています。

DIVINE ART
DDX-21135(1CD)
NX-B10
「ディアベリ変奏曲」200年を記念して
ベートーヴェン:ディアベリのワルツによる33の変奏曲

ディアベリのワルツによる変奏曲集より
アントン・ディアベリ:ワルツ
ヤン・ネポムク・アウグスト・ヴィタセック(1770-1839):第49変奏 Un poco moderato
イグナツ ・モシェレス(1794-1870):第26変奏 Vivace
フランツ・クサーヴァー・ヴォルフガング・モーツァルト(1791-1844):第28変奏 Con fuoco
カール・ツェルニー:第4変奏
フリードリヒ・カルクブレンナー:第18変奏 Allegro non troppo
ヴェンツェル・ヨハン・トマシェック(1774-1850):第43変奏 Tempo giusto
シューベルト:第38変奏
リスト:第24変奏 Allegro
ヨハン・ネポムク・フンメル:第16変奏
ツェルニー:コーダ Vivace - piu mosso - Molto allegro
ディナ・パラヒナ(P)

録音:2023年2月5-6日
作曲家アントン・ディアベリは1819年、自ら作曲した主題を用いて、当時のオーストリアで活躍中の作曲家たちに変奏曲の作曲を依頼し、一つの作品にま とめることを考えました。声がかかったベートーヴェンは最初この主題を軽視して参加しませんでしたが、後に自身で33の変奏曲を作曲し、約60分の大作に 仕上げました。最終的にディアベリは50名の作曲家から変奏曲を集め、先に出版されていたベートーヴェンの作品と共に「愛国芸術家協会」名義で1824 年に出版しました。このアルバムは、そのプロジェクトの200周年を記念して制作されたもので、ベートーヴェンの全曲に加え、ツェルニー、シューベルト、リスト など10名の作曲家の作品が収録されています。演奏は現在英国王立ノーザン音楽大学で教鞭を執るピアニスト、ディナ・パラヒナ。モスクワ音楽院学生時 代、最後のリサイタルでベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」を演奏して以来、この作品を得意としています。

METIER
MEX-77128(1CD)
NX-B10
共鳴する地球 - モンク、リーム、ケージ、グラス他:ピアノ曲集
メレディス・モンク(1942-):Quarry Waltz
マルコス・バルター(1974-):I.v.
ニコ・ミューリー(1981-):LILT
ヴォルフガング・リーム(1952-2024):Auf einem anderen Blatt
ミッシー・マッツォーリ(1980-):Orizzonte
ジョン・ケージ:In a Landscape ある風景の中で
ジョン・ルーサー・アダムズ(1953-):Nunataks
フィリップ・グラス(1937-):エチュード第2番
イマン・ハビビ(1985-):in the brittle quietude
キャロライン・ショウ(1982-):ギュスターヴ・ル・グレイ
ショーン・ヒッキー(1970-):バークレー・ストリートの鳥
ケージ:ドリーム
ヒッキー:レコニング
モンク:エリス・アイランド
キャロリン・エンガー(P)

録音:2019年7月31日、2022年1月21、24日、2月15日、3月11日
ピアニストのキャロリン・エンガーの最新アルバム「Resonating Earth 共鳴する地球」。音楽と芸術を通じて地 球環境危機の問題に取り組むビデオアーティスト、ビジュアルアーティスト、写真家兼活動家たちとの共同によるマ ルチメディア・プロジェクトから生まれた1枚です。アルバムには、メレディス・モンクの曲や、瞑想的なマルコス・バル ターの曲、賛美歌を思わせるニコ・ミューリーの曲、雄大な氷河からインスパイアされたジョン・ルーサー・アダムスの 曲など、多彩な作品が収録されています。エンガーの演奏は、これらの音楽に対する深い共感を示し、批評家か らも高く評価されています。エンガーは、カーネギーホールなど名だたる会場で演奏経験があり、これまでの録音は ニューヨーク・タイムズ誌やグラモフォン誌から高く評価されています。

SOMM
SOMMCD-0690(1CD)
ワルツ - シューマン、ショパン、ラヴェル、ドビュッシー
ショパン:ワルツ集
 第1番変ホ長調 Op.18
 第9番変イ長調 Op.69No.1
 第8番変イ長調 Op.64No.3
 第13番変ニ長調 Op.70No.3
 第6番変ニ長調 Op.64No.1
 第4番ヘ長調 Op.34No.3
 第12番ヘ短調 Op.70No.2
 第2番変イ長調 Op.34No.1
 第3番イ短調 Op.34 No.2
 第14番ホ短調 KK IVa/15
  第10番ロ短調 Op.69No.2
 第11番変ト長調 Op.70No.1
 第7番嬰ハ短調 Op.64No.2
 第5番変イ長調 Op.42
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
ドビュッシー:レントより遅く CD 128
ピーター・ドノホー(P)

録音:2023年11月18,19日  イギリス、サリー州ストーク・ダバノン、メニューイン・ホール
モーツァルトのソナタ全集やプロコフィエフ、ラフマニノフ作品の演奏で高く評価されるイギリスのピアニスト、ピーター・ドノホーの最新アルバム。今回彼が手掛け たのは、ショパン、シューマン、ラヴェル、ドビュッシーの三拍子を基調にした作品集です。シューマンの「アベッグ変奏曲」で幕を開け、アルバムの中心となるショ パンのワルツが続きます。ここには遺作も含めた14曲を収録。あえて番号順にはせず、曲調に合わせて並べるという試みで、華やかな曲と落ち着いた曲がバ ランス良く配置されています。ラヴェルの「高雅で感傷的なワルツ」が続き、最後にドビュッシーの「レントより遅く」。この印象派の美しい作品でアルバムが締め くくられます。

Grand Piano
PIANOGP-942(1CD)
NX-B06
ルイーズ・ファランク(1804-1875):ピアノ作品全集 第3集- ロンド
3つのやさしいロンド Op.8(1827-29年出版)
ベッリーニの歌劇「海賊」の合唱曲による華麗なロンド Op.9(1833年出版)
ウェーバーの歌劇「オイリアンテ」の主題による華麗なロンド Op.11(1833年出版)
ロッシーニの歌劇「ゼルミーラ」のカヴァティーナによる華麗なロンド Op.13(1833年出版)
おばあちゃん、ラゴアネールのシャンソネットによるロンドレット第1番(1835)
ナポリ、マシーニの舟唄によるロンドレット第2番(1835)
シルフィード、マシーニのモティーフによる華麗なワルツ Op.18(1835)
若いピアニストへの励まし(1835-36年出版)
幸せな日々、お気に入りの主題による4つのロンディーノ Op.21(1838年頃出版) michelemma"
マリア・ストラティグー(P…Steinway、 Model D)

録音:2023年5月7日
Royal Northern College of Music、マンチェスター(UK)
※全て世界初録音
19世紀パリの音楽界で高く評価されたルイーズ・ファランク(ファランとも)。近年注目が高まる女性作曲家の 一人です。GRAND PIANOレーベルでは、ファランクの没後150年にあたる2025年までに全6巻のピアノ 作品全集の録音を予定しています。パリ音楽院ピアノ科の教授を務めたほどの優れたピアニストでもあり、と りわけシューマンに賞賛されたファランク。この第3集に収録されたロンドは20?30代に書かれたもので、歌 劇や歌曲に基づくものもあれば、若い演奏家向けに書かれたシンプルな作品も含まれており、どれもエレガン トで優雅な曲調を持っています。シリーズを通じての演奏者、マリア・ストラティグーは19世紀の女性たちの 音楽活動を研究しており、2018年にはニュージーランドのカンタベリー大学で開催された会議で「ルイーズ・ ファランク作品の演奏」についてのプレゼンを行うなど、広く活動しています。

Audite
AU-20052(1CD)
シューマン:謝肉祭 Op.9
ダーヴィト同盟舞曲集(18の性格的小品) Op.6
ジミン・オウ=ハヴェニート(P/ベーゼンドルファー280)

録音:2023年10月24〜26日/コンツェルトハウス・リーブフラウェン、ヴェルニゲローデ
韓国が誇る名ピアニスト、ジミン・オウ=ハヴェニートのシューマン第3弾は、謝肉祭とダーヴィト同盟舞曲集です!謝肉祭は想像上の仮面舞踏会というアイデア に基づくもので、「4つの音符による面白い情景」という副題があらわすように4つの自伝的なレターが音楽的な暗号文として使われ、架空の人物と実在の人物が 登場する全21曲の作品です。
18曲からなるダーヴィト同盟舞曲集。ダーヴィト同盟とは、ロマン派の闘士を自任するシューマンがペリシテ人と戦ったダヴィデの物語に託し、当時の俗物主義 に対抗する自分を表現した架空の同盟のことを意味し、ゲーテの孫W.v.ゲーテに献呈されています。
オウ=ハヴェニートは国立ソウル大学校卒業後、ケルン音楽舞踊大学にて研鑽を積み現在ドイツを拠点に活躍しております。録音としてはのちの夫となるレイムン ド・ハヴェニートとともに1990年代に録音したウルリヒ・レインデッカー(のピアノ作品集などをリリースしております。円熟を増したオウ=ハヴェニートの演奏は 深みがあり、愛器ベーゼンドルファーで見事な演奏を展開します。
auditeレーベルから「ムソルグスキー:「展覧会の絵」」(AU-20049)、「シューベルト:ピアノ・ソナタ第18番&リスト:ピアノ・ソナタ」(AU-20043)、「ベー トーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」、第30番、第32番」(AU-20047)、「K[NOW]N PIANO〜「ピアノ音楽250年の対話」」(AU-23446)、「ク ララに捧ぐ〜シューマン:ピアノ・ソナタ第1番&幻想曲」(AU-20050)、「シューマン:クライスレリアーナ&フモレスケ」(AU-20051)をリリースしています。 (Ki)

Profil
PH-24018(2CD)
バッハ & チック・コリア
Disc1
(1) バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988
Disc2
(2) バッハ:14のカノンBWV1087(ゴルトベルク変奏曲へ)
(3) 同(リパッティ編):豊かな毛並みの羊が〜狩りのカンタータBWV208より
(4) 同(リパッティ編):羊は安らかに草を食み〜狩りのカンタータBWV208より
(5) 同(ブゾーニ編):目覚めよと呼ぶ声ありBWV645
(6) 同(ブゾーニ編):いざ来たれ、異教徒の救い主よBWV659
(7) 同(ブゾーニ編):主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶBWV639
(8) 同(ケンプ編):わが心の切なる願いBWV727
(9) 同(ジロティ編):前奏曲ロ短調BWV855a
(10) 同(ジロティ編):アリア〜管弦楽組曲第3番BWV1068より
(11) チック・コリア:チルドレンズ・ソング(全20曲)
ル イザ・ボラク(P)

録音:2023年10月27/28日、11月23日/テスマル音楽スタジオ(ハノーファー)
ユニークなレパートリーを抜群の技巧で紹介するルーマニア出身のピアニスト、ルイザ・ボラクの最新盤はバッハとチック・コリア。凝りに凝った内容に注目です。
Disc1は「ゴルトベルク変奏曲」。生き生きとした推進力が魅力で、あっという間に聴き通してしまいます。Disc2はボラクの真骨頂。ゴルトベルク変奏曲のアリ アのバスに基づく「14のカノン」のピアノ版が大歓迎。1974年に発見されたもので、「ゴルトベルク変奏曲」の展開がまだ続くことを示しています。
さらにバッハ作品の編曲8篇を披露。ボラクが崇拝する偉大な同郷の先達リパッティ、タルコフスキーの「惑星ソラリス」のテーマ「主イエス・キリスト、われ汝を 呼ぶ」を含むブゾーニ、ギレリスが愛奏した「前奏曲ロ短調」を含むジロティらが何故バッハを編曲したのか、ボラックは神学者に問いて探ったとされます。ケンプ 編のコラール前奏曲「わが心の切なる願い」は「マタイ受難曲」の有名なコラールと同じメロディで非常に感動的です。
アルバムはバッハで終らず、何とジャズの神様チック・コリアの「チルドレンズ・ソング」全20曲に続きます。チック・コリアは「ゴルトベルク変奏曲」を愛し、「多 大なインスピレーションを与えてくれた」と記していますが、「チルドレンズ・ソング」はまさにコリア版の「ゴルトベルク変奏曲」で、指の練習を主眼にしながらも 遊び心とダンスの精神を受け継いでいます。ボラクはコリアのミュージック・アカデミーのワークショップに参加し、「忘れられぬ特別なもの」だったとしており、ま さに直伝で、ジャズ的なリズムの良さに感心させられます。 (Ki)

H.M.F
HMM-902388
(2CD+1BluRay)
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲/2023年セッション録音)
- 我ら人生のただ中にあって(Rosas/ アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル)
[CD1]
組曲第1番ト長調 BWV1007
組曲 第2番ニ短調 BWV1008
組曲 第3番ハ長調 BWV1009
[CD2]
組曲 第4番変ホ長調 BWV1010
組曲 第5番ハ短調 BWV1011
組曲 第6番ニ長調 BWV1012
■Blu-Ray
Rosas/Mitten wir im Leben sind/Bach6Cellosuiten
(われら人生のただ中にあって/バッハ無伴奏チェロ組曲)
Rosas/ボスティアン・アントンチッチ、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル 、
マリー・グード 、ジュリアン・モンティ、ミヒャエル・ポメロ/ジャン=ギアン・ケラス
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/ジョフレド・カッパ、1696年製)

録音(CD):2023年10月、ハーレム(オランダ)
映像(Blu-Ray):2022年7月、Lites Studios(ベルギー)
ますますその芸術が深まりを見せている、充実の極みのジャン=ギアン・ケラスによる、バッハの無伴奏チェロ組曲全曲の2度目の録音の登場。2007年3 月録音の第1回目のバッハ(KDC-5033/HMC-901970)も世界で高く評価されており決定的ベストセラーとなっておりますが、今回の録音はさらに一 歩進んだ深まりを感じる演奏です。どこまでも自然な流れで、音楽やパッセージ自身がもつ方向性や力学にまったく逆らうことはなく、ここちよい重力の上下運 動のようなものも感じさせます。同時に、ふとしたパッセージには無重力的な浮遊感もあり、聴き手はケラスの放つ音楽宇宙に包み込まれるようです。驚異的 な技術でどんな難所もやすやすと弾いているのは相変わらずなのはいうまでもありません。第1回目の録音後、ダンスカンパニー「Rosas(ローザス)」と、 無伴奏チェロ組曲を通して共演し、世界で100回以上の公演を行いました。さらに来年初夏、バッハの無伴奏についてのケラスの本の日本語翻訳版も刊行予定 (2022年にフランス語版が刊行)。こうした活動に加え、ジャズやワールド・ミュージックとの様々なコラボレーションを経ての豊かな果実がここに響き渡ります。
コンテンポラリーダンス界を牽引する振付家アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルが率いるダンスカンパニー「Rosas(ローザス)」。これまでにも、バッハ のブランデンブルク協奏曲や、ビーバーのロザリオ・ソナタ、コルトレーンの音楽など、様々な音楽のダンスを振り付けてきました。バッハの傑作「無伴奏チェ ロ組曲」に振り付けた舞台は「我ら人生のただ中にあって バッハ無伴奏チェロ組曲」と題されています。ケラスが舞台上で小さな椅子に座ってライヴで演奏 する傍らで、ダンサーたちが繰り広げるスペクタクルは、100回以上にわたり世界で上演され、2019年5月には日本でも公演があり、注目を集め、感動を 呼び起こしました。このコラボレーションで受けた影響と刺激、経験が、ケラスにとって計り知れないほど豊かな実りとなっていることを感じます。舞台を4K で収録した美しい映像もついており、ケラスファンのみならず、ダンス・ファンの方々にも是非お手にとっていただきたい注目のセットとなっております。

BIS
BISSA-2745(1SACD)
「目覚め」〜細川俊夫:ギター作品集
2つの日本民謡〜ソプラノとギターのための(2003)
(1)黒田節
(2)五木の子守唄
セレナーデ〜ギターのための(2003)
(3)月光(つきひかり)のもとで
(4)夢路
恋歌T〜ソプラノとギターのための(1986)
(5)秋の田の
(6)君が行く
(7)由良の門を
(8)旅 \「目覚め」〜ギター、弦楽、打楽器のための(2007)
「日本の歌」12の日本民謡集〜ギター独奏のための編曲作品(2004*/2022)
(9)さくら(4月)*
(10)春の小川(5月)
(11)通りゃんせ(6月)
(12)ふるさと(7月)
(13)山寺の和尚さん(8月)
(14)赤とんぼ(9月)
(15)荒城の月(10月)
(16)夕焼け小焼け(11月)
(17)雪の降る街を(12月
(18)お正月(1月)
(19)かあさんの歌(2月)
(20)江戸の子守唄(3月)
ヤコブ・ケッレルマン(G)
(1)(2)(5)(6)(7)イルゼ・エーレンス(S)
(8)タリン室内O、
クリスチャン・カールセン(指)

録音:(1)-(7)(9)-(20)2023年9月21&22日/スンドビュベリ教会、ストックホルム(スウェーデン)
(8)2023年1月12&13日/ハウス・オブ・ザ・ブラックヘッズ、ホワイトホール、タリン(エストニア)
細川俊夫のギター作品をヤコブ・ケッレルマンが録音しました!日本民謡をギター独奏のために編曲した作品など、これまで数多くギター 作品を手掛けてきた細川。当アルバムには細川がこれまで作曲したギターを伴う作品を収録しています。
撥弦楽器(G)は古来より詩や歌とともに紡がれてきました。クラシックギターと日本民謡との親和性は高く、箏を想起させる音色が実に美しく響きます。こ こに収録された作品はギター独奏、ギターと声、ギターと弦楽アンサンブルなど、いずれも細川作品の根源的な側面があらわれています。
細川作品をこよなく愛するギタリスト、ヤコブ・ケッレルマンは、ソプラノのイルゼ・エーレンス、クリスティアン・カールセン率いるタリン室内Oとともに 繊細にして魅惑的な演奏を披露しています。
12の日本民謡からなる「日本の歌」はケッレルマンの委嘱作。2004年に作曲した「さくら」以外の11曲が新た編曲され、日本の12か月、四季を感じられ る色彩豊かな作品となっております。世界初演は2024年2月。同年9月に当録音が行われました。


BRAVO RECORDS
BRAVO-10014(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ BWV1001-1006(全6曲) 木凜々子(Vn)

録音:2024年1月16〜19日/稲城iプラザホール
2023年12月のミニCD「シャコンヌ&ロマンス」リリース以来、新レコーディングが待望されていた木凜々子によるバッハ「無伴奏ヴァイオ リンのためのソナタとパルティータ」全6曲がついに登場!
ヴァイオリン音楽の最高峰と呼べる作品に向けた木凜々子の透徹した眼差しが、この曲の新たな扉を開きました。
前作の「シャコンヌ&ロマンス」にも、バッハの『シャコンヌ』が収録されていましたが、これは2022年1月の録音。この時から2年経ってレコーディ ングされた今回のアルバム、CD2枚に及ぶ「無伴奏・全曲」という巨大で複雑な構造物を前にして、新たに演奏された『シャコンヌ』の表現が、どのように変 化しているかも聴きものです。
演奏楽器はストラディヴァリウス“Lord Borwick"(1702)。輝く高音域と豊穣な中・低音域……、木凜々子が、この歴史的名器の魅力を最大限に引き出 す演奏を聴かせてくれます。
2024年1月に行われた4日間のセッション録音には、「リリコ・カンタービレ」(BRAVO-10007)、「シャコンヌ&ロマンス」(BRAVO-10013)と同じスタッ フが参加、音の名匠・深田晃による透明感あふれる録音が、アルバムの価値をいっそう高めています。
フルカラー全16ページのブックレットには、クラシック音楽ファシリテーター・飯田有抄氏による解説のほかに、本企画のために撮り下ろした木凜々子の 写真が掲載されています。 (Ki)
初回出荷分のみの特典として木凜々子のサイン色紙【1CD サイズ】付!色紙はOPP 袋で加工し外付けで封入いたします。


FIRST HAND RECORDS
FHR-99(5CD)
チェルカスキー/アンバサダー・オーディトリアム・リサイタル1981-1989
■CD1
ショパン
バラード第1番ト短調 Op.23
夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2
夜想曲第15番へ短調 Op.55-1
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22
幻想曲 へ短調 Op.49
即興曲第2番嬰ヘ長調 Op.36
幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
スケルツォ第2番変ロ短調 Op.31
【アンコール】
夜想曲第3番変ロ長調 Op.9-3
ワルツ第5番変イ長調『大円舞曲』 Op.42
■CD2
リュリ:クラヴサン組曲
メンデルスゾーン:スケルツォ・ア・カプリッチョ 嬰へ短調 WoO3
チャイコフスキー:ピアノ・ソナタ ト長調『大ソナタ』 Op.37
ショパン:ポロネーズ第7番変イ長調『幻想ポロネーズ』 Op.61
ショパン:バラード第4番へ短調 Op.52
■CD3(CD2より続き)
ホフマン:性格的素描 Op.40より 第4曲 万華鏡
リスト:『ドン・ジョヴァンニ』の回想 S.418
【アンコール】
チェルカスキー:悲愴前奏曲
ショパン:ワルツ第5番変イ長調『大円舞曲』 Op.42
フランク:前奏曲、コラールとフーガ ロ短調 Op.21*
シューマン:謝肉祭*
■CD4(CD3より続き)
ラフマニノフ:コレッリの主題による変奏曲 Op.42
ホフマン:性格的素描 Op.40より 第4曲 万華鏡
ショパン:夜想曲第15番へ短調 Op.55-1
ショパン:舟歌 嬰へ長調 Op.60
リスト:グノーの歌劇『ファウスト』からのワルツ S.407
【アンコール】
アルベニス:スペイン Op.165より 第2曲 タンゴ ニ長調(ゴドフスキー編)
ラフマニノフ:V.R.のポルカ(ベーア作曲/ラフマニノフ編)
チャイコフスキー:四季 Op.37より10月 秋の歌
■CD4
(CD3より続き)
ラフマニノフ:コレッリの主題による変奏曲 Op.42
ホフマン:性格的素描 Op.40より 第4曲 万華鏡
ショパン:夜想曲第15番へ短調 Op.55-1
ショパン:舟歌 嬰へ長調 Op.60
リスト:グノーの歌劇『ファウスト』からのワルツ S.407
【アンコール】
アルベニス:スペイン Op.165より 第2曲 タンゴ ニ長調(ゴドフスキー編)
ラフマニノフ:V.R.のポルカ(ベーア作曲/ラフマニノフ編)
チャイコフスキー:四季 Op.37より10月 秋の歌
■CD5
ヘンデル:チェンバロ組曲第5番ホ長調 HWV430
シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17より 第3楽章
チャイコフスキー:6つの小品 Op.19より 第6曲 自作主題と変奏
ラフマニノフ:サロン小品集 Op.10より 第3曲 舟歌 ト短調
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番嬰ハ短調 S.244-2
【アンコール】
アルベニス:スペイン Op.165より 第2曲 タンゴ ニ長調(ゴドフスキー編)
ショパン:タランテラ 変イ長調 Op.43
シューラ・チェルカスキー(P)

■CD1
録音:1981年4月29日
■CD2
録音:1982年1月13日
■CD3(CD2より続き)
録音:1982年1月13日
録音:1987年11月18日*
■CD4(CD3より続き)
録音:1987年11月18日
■CD4
録音:1987年11月18日
■CD5
録音:1989年2月11日
チェルカスキーの遺族の承認を得てリリースされた完全初出ライヴ音源。1981年から1989年にかけてパサデナのアンバサダー・オーディトリアムで行われた、 合計5時間を超えるリサイタルを収録しています。ライヴでこそ真価が発揮されるチェルカスキーの超貴重音源をご堪能ください。
シューラ・チェルカスキー(1909-1995)はロマン派のレパートリーを得意とするロシア系アメリカ人のピアニスト。ロマン派ピアニズムを継承する最後のピア ニストの一人で、その演奏はまさにヴィルトゥオーゾというべき技巧と歌うような音色を特徴とし、キャリア初期からその自発性、創造性、技術的な完璧さで並ぶ者 なしと評されていました。聴けばすぐに彼の演奏とわかる無二の個性を持ち、また同じ曲を同じように弾くことがないピアニストとしても有名でした。ショパン、リ スト、ラフマニノフといった定番のヴィルトゥオーゾ・レパートリーに加え、ホフマン、ヒンデミット、モートン・グールド、ブリテン、ベリオ、ベルク、シュトックハウゼン、 ブーレーズなど20世紀の作品も多く演奏しています。
シューマンの『幻想曲』は全曲演奏されたものの、「技術的な問題により」第3楽章のみ収録となっております。ご了承ください。

CEMBAL D’AMOUR
CEMBCD-214(1CD)
モルデカイ・シェホリ ベートーヴェンを弾く 第10集『若き日のベートーヴェン』13〜14歳時の全作品
ロンド ハ長調 WoO.48
ロンド イ長調 WoO.49
3つの選帝侯ソナタ WoO.47
ソナタ第1番変ホ長調
ソナタ第2番へ短調
ソナタ第3番ニ長調
ピアノ協奏曲 変ホ長調 WoO.4(第0番)*
モルデカイ・シェホリ(P)

録音:2024年2月ラスベガス
*=オリジナル・ソロ・ヴァージョン世界初録音
この CD に収録された楽曲はピアノ協奏曲以外は全て、少年時代の恩師ネーフェの尽 力によって出版されたものです。ネーフェはベートーヴェンに、ピアノ、オルガン、作曲を 指導した人物で『ベートーヴェンは第2のモーツァルト』と高く評価していた。 ロンドの2曲は、共に明るい爽やかさが印象的な小品です。 3つの選帝侯ソナタは、ケルン選帝侯マクシミリアン=フリードリヒに献呈されたことから、こ の様に呼ばれています。ネーフェから大バッハ、エマヌエル・バッハを教材に教えを受けたベ ートーヴェンは、良い意味でマンハイム楽派の影響受けています。ギャラントな様式感、ハイド ンやモーツァルトがソナタでは使用しなかったへ短調という調性、オーケストラを思わせるピ アノの書法など早くもベートーヴェンらしい個性が見られます。 ピアノ協奏曲は、ピアノ・パート譜のみが現存しているが幸いな事に、この楽譜にはピアノ が休みの時のオーケストラ・パートの書き込みがされています。今回の録音は、この部分をシ ェホリが全て弾いていて、この曲の概要を全て知る事が出来ます。ピアノ・ソロ版としては、こ れが世界初録音となります。
CEMBAL D’AMOUR
CEMBCD-211(1CD)
モルデカイ・シェホリ ベートーヴェンを弾く 第7集
大ソナタ(P・ソナタ第11番)変ロ長調Op.22
大ソナタ(P・ソナタ第12番)変イ長調Op.26 『葬送ソナタ』
ピアノ・ソナタ第16番ト長調 Op.31-1
モルデカイ・シェホリ(P)

録音:2023年7月 ラスベガス
モルデカイ・シュホリは、イスラエル出身、アメリカで活躍するピアニスト。大変広いレパートリー を持ち、自らが主催するレーベルには既に多くの録音がある。演奏スタイルも風通しが良く耳を 疲れさせない。 Op.22は、ブロウネ伯爵に献呈された。現在ではあまり知名度の高い作品ではないが、伝統に 即した形式の中で伸びやかさを自由自在に発揮した初期の様式の集大成となる作品です。 Op.26は、第3楽章が葬送行進曲であるため曲全体を『葬送ソナタ』と通称されています。またショ パンはベートーヴェンの曲の中でもこのソナタを特に好んでおり、レパートリーとして演奏するこ ともあった。ショパンのピアノ・ソナタ第2番は本作の影響があるものと考えられています。 Op.31-1の作曲された1802年は「ハイリゲンシュタットの遺書」が書かれた年です。しかし一方 で「今までの作品には満足していないので、新しい道を進みたい』と言う前向きなあったと弟子の チェルニーが伝えています。失意と決意の中で作曲された本作には、古典的な佇まいの中に明る い楽想が散りばめられた曲になった。
CEMBAL D’AMOUR
CEMBCD-212(1CD)
モルデカイ・シェホリ ベートーヴェンを弾く 第8集
ピアノ・ソナタ第5番ハ短調 Op.10-1
ピアノ・ソナタ第6番へ長調 Op.10-2
ピアノ・ソナタ第7番ニ長調 Op.10-3
ピアノ・ソナタ第9番ホ長調 Op.14-1
モルデカイ・シェホリ(P)

録音:2023年9月ラスベガス
Op.10の3曲のソナタは1798年に出版され、ブロウネ伯爵夫人アンナ・マルガレーテに献呈 された。番号付きのピアノ・ソナタとしては初めて3楽章制でまとめられた。これによりウィーン流 の4楽章形式から脱して作品の力と内容の凝縮度を高めることに成功しています。 Op.10-1には日本では滅多に呼ばれることは無かったが、同じくハ短調で第 8番の『悲愴』と比 較して「小悲愴」の愛称で呼ばれることもあった。Op.10-2 は、ハイドンの存在が内に秘める豊か なユーモアの由来と言われるが、加えてベートーヴェンの個性も十全に発揮されています。 Op.10-3では、他の2曲が3楽章制を取り入れて小規模であるのに対し本作では4 楽章制を取 っています。Op.10のソナタの中でも特に優れた作品と見做されることが多い。弟子のチェルニー は『壮大にして重要な作品』と評しています。 Op.14-1はOp.14-2と共に1799年に出版され、ブラウン男爵夫人ヨゼフィーネに献呈された。 『技術的な難所が少なく家庭用だ』と言われる事もあるが、肩の力が抜けた簡潔な形式はソナチ ネ的な平易さとは一線を画すものであり、内容の豊かな優れた作品です。後にベートーヴェン 本人によって『弦楽四重奏曲ヘ長調 Hess34』に編曲された。
CEMBAL D’AMOUR
CEMBCD-213(1CD)
モルデカイ・シェホリ ベートーヴェンを弾く 第9集
ピアノ・ソナタハ長調 WoO.51『やさしいソナタ』 (フェルディナド・リースによる補筆完成版)
ピアノ・ソナタ第1番へ短調 Op.2-1
大ソナタ(P・ソナタ第4番)変ホ長調 Op.7
ピアノ・ソナタ第10番ト長調 Op.14-2
モルデカイ・シェホリ(P)

録音:2023年11月 ラスベガス
WoO.51『やさしいソナタ』はピアノ・ソナタとなっているが、本来は『オルフィカ』という非常に 小型の(首に掛けられるくらい)鍵盤楽器のために作曲された。この曲を献呈された『エレオノー レ・フォン・ブロイニング』がオルフィカを所有していた為と思われます。2つの楽章は本来個別の小 品であったが、フェルディナンド・リースによって『やさしいソナタ』として補完された。 Op.2の3曲のソナタはハイドンに献呈された。このOp.2-1 のソナタは三者三様の個性に彩られ ておりピアノをオーケストラの様に扱う傾向も既に現れています。習熟度も習作時代よりも格段に向 上おり、ベートーヴェンの未来を予見させる大きな第一歩と言えます。 op.7はケグレヴィチ伯爵令嬢バルバラに献呈された。ベートーヴェンらしい熱のこもったソナタ で、Op.2よりも更に進歩したものとなっています。弟子のチェルニーは『熱情』の愛称は、ソナタ第 23番ではなくこのソナタが相応しいと述べていると伝えられているくらいです。 Op.14-2はブラウン男爵夫人に献呈された。Op.14 の2曲のソナタは人によって評価が分かれて いるようだ。このソナタは、ベートーヴェンのユーモラスな面が映し出されたものなのがその原因の 様です。しかし、男女の対話のような音楽は美しく、演奏も容易で優美な趣を持つ佳曲です。

BRIDGE
BCD-9600(1CD)
「ヴィルトゥオージ」〜デイヴィッド・スタロビン、ギター・リサイタル
ジュリアーニ:大序曲Op.61
W.T.マティエガ(1773-1830):メヌエット、シシリエンヌ、ロンド
アントワーヌ・ロワイエ(1768-1852):練習曲Op.27,#2(ジュリアーニの前奏曲Op.83,#5 の編曲版)
ナポレオン・コステ(1805-1883):「ラ・カチュチャ」による奇想曲Op.13
ジュリオ・レゴンディ(1822-1872):練習曲第5番
フェルナンド・ソル(1778-1839):第7のファンタジーと華麗なる変奏曲Op.30
アンドレ・セゴビア:5つの逸話
デイヴィッド・スタロビン(G)

録音:1995-2019年
デイヴィッド・スタロビンがこれまでリリースした CD の中から18〜19世紀の作曲家の作品を 中心にセレクトしたオムニバス盤。マティエガとセゴビアの作品のみが今回の初録音となります。ス タロビンは1951年アメリカ出身のギタリスト。17〜19 世紀の作品を得意としているが、エリオッ ト・カーター、ジョージ・クラム、ガンサー・シュラーら現代音楽の演奏、初演にも意欲を燃やして います。収録された演奏はいずれも美しい音色と超絶的な技巧で聴き手を圧倒する。ギター学習 者は必携のディスク。

Hanssler
HC-23046(1CD)
ブゾーニ・ポリフォニック・ドリームズ
ブゾーニ:多声演奏の訓練のための5つの小品 Kind.296(1923)
メイソン:パストラーレ(2023)*
ブゾーニ(ニコアラ編):歌劇『ファウスト博士』より間奏曲(1917/ 2023)*
ニコアラ:ヴァイルの後に(2023)*
スィッツキー:カノン形式によるノクターン(1974)*
ブゾーニ:対位法的幻想曲BV256(1910/1912 /1922/2023)(ニコアラ版)*
バッハ:シンフォニア第9番BWV795ヘ短調(1720 /1914)(ブゾーニ版)
ヴィクトル・ニコアラ(P)

録音:2023年11月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
*=世界初録音
バッハのシャコンヌのピアノ編曲版で有名なフェルッチョ・ブゾーニ(1866〜1924)が今年(2024年)歿後100年を迎えました。そのブゾーニに魅せられ たピアニスト、ヴィクトル・ニコアラのブゾーニ・アルバム第2弾の登場です。
「対位法的幻想曲」は作曲家ブゾーニの集大成ともいえる大作。1910年に初校を発表して以来、晩年まで何度も改作しています。このほかブゾーニの弟子クル ト・ヴァイルへのオマージュとしてニコアラが作曲した「ヴァイルの後に」も注目です。
ヴィクトル・ニコアラは1984年、ルーマニアのブカレヒトに生まれ、ロンドンの王立音楽院で学んだピアニスト。現在はベルリンを拠点にソリスト、室内楽奏者、 作曲家として幅広く活躍。ヘンスラー・レーベルからブゾーニのソナチネなどを収録したアルバム(HC-20086)をリリースしております。 (Ki)
Hanssler
HC-24037(1CD)
リスト:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
3つの演奏会用練習曲 S.144より第3曲 変ニ長調 「ため息」
3つの演奏会用練習曲 S.144より第2曲 ヘ短調「かろやか」
2つの演奏会用練習曲 S.145より第2曲 嬰ヘ短調「小人の踊り」
ペトラルカのソネット第123番S.161-6
献呈 S.566(シューマン)
歌劇『ファウスト』のワルツ S.407(グノー)
カスパラス・ウィンスカス(P)

録音:2023年7月/リトアニア国立フィルハーモニーホール、ビリニュス(リトアニア)
リトアニアを代表する実力派カスパラス・ウィンスカスがオール・リスト・プログラムのアルバムをリリース!ウィンスカスはカーネギーホールでのデビューリサイ タルを大成功させ「偉大なピアニスト、音楽家に必要な資質をすべて持ち合わせている」と激賞されています。演奏活動の傍ら、2006年より音楽教育の発展を目 的としたプログラムを母国で実施。これまで8000名の学生が参加、大きな成功を収めています。
満を持してのリスト録音。非常に深い解釈で表現する大作ピアノ・ソナタ、シューマン=リストの献呈、グノー=リストの『ファウスト』のワルツなど、リストの名曲 を充実の演奏で堪能できるウィンスカスの代表盤がここに誕生しました。 (Ki)
Hanssler
HC-24001(9CD)
バルトーク:ピアノ独奏曲全曲
■CD1
(1)戸外にて Sz.81
(2)10のやさしいピアノ作品 Sz.39
(3)3つのブルレスカ Op.8c Sz.47
(4)小組曲BB.113Sz.105
(5)4つの哀歌 Op.9a Sz.45
■CD2
(6)3つの練習曲Op.18BB.81Sz.72
(7)ソナチネBB.69Sz.55
(8)ピアノ・ソナタBB.88Sz.80
(9)7つのスケッチ Op.9b Sz.44
(10)舞踏組曲BB.86b Sz.77
■CD3
(11)アレグロ・バルバロBB.63Sz.49
(12)9つのピアノ小品BB.90Sz.82
(13)組曲 Op.14BB.70Sz.62
(14)14のバガテル Op.6Sz.38
(15)ピアノ練習曲Sz.52、ピアノの初歩Sz.53
(16)アンダンテ(組曲Op.14のオリジナル第2楽章)
■CD4
(17)葬送行進曲 BB.31Sz.21DD75
(18)ラプソディ Op.1BB.36a Sz.26
(19)2つの悲歌 Op.8b
(20)4つのピアノ曲 BB.27Sz.22DD71
■CD5
(21)2つのルーマニア舞曲 Op.8a BB.56Sz.43
(22)チーク地方の3つのハンガリー民謡Sz.35a BB45a
(23)3つのハンガリー民謡 BB.80b Sz.66
(24)ルーマニア民族舞曲 BB.68Sz.56
(25)ルーマニアのクリスマス・ソング BB.67 Sz.57
(26)民謡旋律による3つのロンド BB.92Sz.84
(27)15のハンガリー農民歌 BB.79Sz.71
(28)8つのハンガリー農民歌による即興曲 Op.20 BB.83Sz.74
■CD6
(29)「子どものために」(全4巻)BB.53Sz.42
■CD7
(30)ピアノ・メソード BB.66Sz.52(バルトーク / レショフスキー)
(31)「ミクロコスモス」より第1巻 BB.105Sz.107
■CD8
(32)「ミクロコスモス」より第2巻、第3巻 BB.105 Sz.107
■CD9
(33)「ミクロコスモス」より第4〜6巻 BB.105 Sz.107
アンドレアス・バッハ(P)

録音:(5)(8)(14)2008年9月29日 〜10月2日
(1)(3)(7)(9)(11)(13)(16)(20)2010年1月19〜22日
(4)(6)(12)2010年3月29日 〜4月1日 &2014年10月6日
(2)(10)(29)2010年8月23〜27日
(15)2011年9月26、27、30日
(17)2013年3月22日
(18)2011年3月9〜11日
(19)2009年4月30日 〜5月2日
(21)-(28)2009年4月、2010年1月、2010年3月
(30)-(33)2013年3月21日 〜4月5日
WDRフンクハウス、クラウス・フォン・ビスマルク・ザール(ケルン)
「アンドレアス・バッハは間違いなく現代の傑出したピアニストの一人だ」(ラルス・フォークト)と高く評価されるバッハによるバルトークのピアノ独奏曲全曲が ついにセットになって登場します!
アンドレアス・バッハは1968年、ヴェスターヴァルト生まれ。1985年、ミュンヘン・ヘルクレスザールでのデビュー以来国際的に活躍し、これまでアスペン音 楽祭、マールボロ音楽祭などに参加。ヴォルフガング・サヴァリッシュ、ホルスト・シュタインなど世界的な指揮者と共演しています。2011年よりフライブルク音楽 院の教授をつとめ後進の育成にも力を注いでいます。
バルトークは素朴な旋律と表情豊かな民謡を用いたピアノ独奏作品を数多く作曲。ルーマニア民族舞曲、ミクロコスモス(全6巻)、「子どものために」(全4巻)、 ピアノ・ソナタなど、バルトークの強い個性があらわれた作品を、幼いころからバルトークの作品に魅せられてきたバッハによる演奏でお届け。ハンガリーの民族音 楽とバルトークのスタイルを熟知したバッハだから表現できる決定的全集の登場です! (Ki)

Pentatone
PTC-518722(1CD)
カルク=エーレルト:無伴奏サクソフォンのための25のカプリースとソナタ(ラーフ・ヘッケマ校訂 2024) ラーフ・ヘッケマ(Sax)

録音:2023年12月/アルンヘム(オランダ)
鬼才サクソフォン奏者ラーフ・ヘッケマ。これまで自身の編曲でバッハのチェロ組曲(CC-72769)、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ(CC-72648)、パガニーニの24のカプリース(MDG-61913792)などをリリースしてきました。期待の新譜はジークフリート・カルク=エーレルト(1877〜 1933)のソロ・サクソフォンのための作品全集です!
カルク=エーレルトはオルガン、ハルモニウム、ピアノの独奏作品を数多く作曲。またワーグナーに傾倒していたことから、ワーグナー・オペラのピアノ、ハルモニ ウム編曲作品も残しています。
カルク=エーレルトがサクソフォンに出会ったのは1915年、ドイツ軍に動員された38歳のとき。カプリースとソナタ Op.153は1929年に発表しています。サッ クスのあらゆる技法に習熟するために書かれていながらも1曲ごとのキャラクターはまるで違い、芸術的にも高水準の作品群です。ヘッケマの自由自在なテクニッ クと情感豊かな表現でこの全集に新たな光を与えてくれます。 (Ki)

MIRARE
MIR-746(1CD)
リスト:ピアノ曲集
愛の夢 第3番S.541
巡礼の年 スイス S.160より「ワレンシュタットの湖で」、「泉のほとりで」、「オーベルマンの谷」、「ジュネーヴの鐘
即興曲(夜想曲)S.191
孤独の中の神の祝福(詩的で宗教的な調べ S.173より)
ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
タンギ・ド・ヴィリアンクール(P)

録音:2024年3月4-6日
1990年フランス生まれのタンギ・ド・ヴィリアンクール。これまでにも驚異的なテクニックと音楽が光るディスクをリリースしてまいりましたが、ここでリストの 登場。その生涯、愛し愛されることをやめなかったリスト。リストの生涯を彩ったミューズたちにインスパイアされた作品を通して、「愛」という切り口からリストの肖 像画を描きます。肉体的、精神的な愛、そして神への愛などリストの多面性をこれ以上ない形で響かせており、その説得力あるテクニックは圧倒的。ヴィリアンクー ルの底力を見せつけられる1枚です。
タンギ・ド・ヴィリアンクール〜1990年フランス生まれ。パリ国立高等音楽院でロジェ・ムラロ、クレール・デセール、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェの クラスで学び、2008年のYAMAHAコンクール、2013年のフォーレ・コンクールで入賞、以降ジャック・ルヴィエ、ケフェレックらのもとでさらに研鑽をつみ、 2016年にジュネーヴ芸術協会の審査員賞、およびオーディエンス賞を受賞。2017-19のSPEDIDAMジェネレーションのウィナーとなるなど、ますますの活躍 が期待される新星です。 (Ki)

Goodies
33CDR-3950(1CDR)
日本語解説付国内盤
税込定価

J,S,バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(1)
ソナタ第1番ト短調 BWV1001
パルティータ第1番ロ短調 BWV1002
クリスチャン・フェラス(Vn)

米 SINE QUA NON SUPERBA SAS2016
1967年頃のヨーロッパ録音(ステレオ)
クリスチャン・フェラス(1933-1982)はパリ音楽院出身。49歳の若さで他界した が、DECCA、EMI、DEUTCHE GRAMMOPHONに大量の録音を残した。この録音は以下 の理由で1967年頃のものと思われます。フェラスは当時 DEUTCHE GRAMMOPHONの専 属で、カラヤン指揮のベルリン・フィルと多くの録音をしていた。その中にカ ラヤンと共演したバッハ:ヴィオリン協奏曲集があった。当然この録音と同 時期にフェラスによるバッハ:無伴奏ソナタとパルティータ全曲の録音が予 定される筈だが、ある事情により録音はなされなかった。その事情を知らない フェラスは録音準備をしていただろうが、録音がないことをを知らされたフェ ラスは自費で録音を行ったと想像する。それがこの録音です。 (以下33CDR-3951へ) 復刻にはステレオ最初期のMM型カートリッジSHURE M3Dとコルグの[DS-DAC-10R] DSD録音機を使用した。(グッディーズ)
Goodies
33CDR-3951(1CDR)
日本語解説付国内盤
税込定価

J,S,バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(2)
ソナタ第2番イ短調 BWV1003
パルティータ第2番ニ短調 DWV1004
クリスチャン・フェラス(Vn)

米 SINE QUA NON SOPERBA SAS2016
1967年代頃のヨーロッパ録音(ステレオ)
クリスチャン・フェラス(1933-1982)はパリ音楽院出身。49歳の若さで他界した が、DECCA、EMI、DEUTCHE GRAMMOPHONに大量の録音を残した。1967年カラヤン指 揮ベルリン・フィルとバッハ:ヴァイオリン協奏曲集が録音された。フェラ スはこの録音に引き続き、無伴奏ソナタとパルティータ全曲の録音要請が DEUTSCHE GRAMMOPHON社から来ると思い準備をしていたが録音依頼はなかった。 それはDG社がヘンリク・シェリングの無伴奏ソナタとパルティータ全曲を発売す ることになったためと推測する。シェリングの無伴奏は、もともとオランダ PHILIPSが発売権を持っていたが、PHILIPSはアルトゥール・グリュミオーの無伴 奏が完成したために、シェリング盤の発売をDG社に委ねたからだ。それでフェラ スの無伴奏の録音は無くなった。(以下33CDR-3952へ) (グッディーズ)
Goodies
33CDR-3952(1CDR)
日本語解説付国内盤
税込定価

J,S,バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(3)
ソナタ第3番ハ長調 BWV1005
パルティータ第3番ホ長調 DWV1006
クリスチャン・フェラス(Vn)

米 SINE QUA NON SUPERBA SAS2016
1967年頃のヨーロッパ録音(ステレオ)
クリスチャン・フェラス(1933-1982)はパリ音楽院出身。49歳の若さで他界したが、 DECCA、EMI、DEUTCHE GRAMMOPHONに大量の録音を残した。1967年カラヤン指揮ベ ルリン・フィルとバッハ:ヴァイオリン協奏曲集が録音された。フェラスはこ の録音に引き続き無伴奏ソナタとパルティータ全曲の録音要請がDEUTSCHE GRAMMOPHON社から来ると思い準備をしていたが録音依頼はなかった。フェラスは 完全に仕上がったバッハの「無伴奏」をそのままにしておくのを偲びず、自 費で録音をしたと想像する。録音場所は不明だが、音の響き方からスタジオでは なくコンサート・ホールだと思われます。時折ホールの外の自動車の音が聞かれます。 観客の気配は皆無なのでライヴ録音ではない。(グッディーズ)

オクタヴィア
OVCL-00840(1SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価

2024年8月28日発売
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ作品27 青木尚佳(Vn)

2023年12月19-20日 東京、紀尾井ホール
いま最も注目されているヴァイオリニストの一人である青木尚 佳は、2022年にミュンヘン・フィルのコンマスに就任し、さら なる飛躍を続けています。当盤は紀尾井ホールでのイザイ無伴 奏ソナタ全曲演奏会の前日に行われたセッション録音で、青木 の集中力とひたむきな姿勢により「個」としての実力が表れた 一枚です。

Da Vinci Classics
C-00915(1CD)
リスト:ワーグナーの再創造 Vo.2
「タンホイザー」 序曲S.442/「さまよえるオランダ人」 からのバラード S.441/「リエンツィ、最後の護民官」 からの主題による幻想曲 S.439/「トリスタンとイゾルデ」 より イゾルデの愛の死 S.447/「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 より 冬の静かな炉端で S.448/「ニーベルングの指環」 より ヴァルハラ S.449/「パルジファル」 より 聖杯グラールへの祝典行進曲 S.450/リヒャルト・ワーグナーの墓に S.202
フィリッポ・テニスチ(P)

録音:2023年12月(イタリア)
アルバニア出身の若きピアニスト、フィリッポ・テニスチ(b.1998)がリストのワーグナー・トランスクリプションに新鮮かつみずみずしいアプローチで臨んだアルバムの第2弾。彼の演奏は曲の深みと重厚さを保ちながら、軽やかさと簡潔さを兼ね備えており、こうした編曲もので陥りがちな冗長さをうまく回避しています。
ダイナミックな変奏、カンタービレ的な旋律線、共鳴ペダルのバランスなど、このアルバムに収録された8曲では、テニスチの卓越した技巧が見事に発揮されています。
Da Vinci Classics
C-00913(2CD)
ハイドン:8つの中期から後期のピアノ・ソナタ&変奏曲集 Hob. XVI, XVII
【CD1】ピアノ・ソナタ第23番ヘ長調 Hob.XVI-23/ピアノ・ソナタ第24番ニ長調 Hob.XVI-24/ピアノ・ソナタ第34番ホ短調 Hob.XVI-34/ピアノ・ソナタ第35番ハ長調 Hob.XVI-35/ピアノ・ソナタ第37番ニ長調 Hob.XVI-37/ピアノ・ソナタ第49番変ホ長調 Hob.XVI-49/ピアノ・ソナタ第50番ハ長調 Hob.XVI-50
【CD2】ピアノ・ソナタ第52番変ホ長調 Hob.XVI-52/カプリッチョ ト長調 「8人のへぼ仕立て屋に違いない」 Hob.XVII-1/変奏曲イ長調 Hob.XVII-2/変奏曲変ホ長調 Hob.XVII-3/カプリッチョ(幻想曲)ハ長調 Hob.XVII-4/変奏曲ハ長調 Hob.XVII-5/変奏曲(ソナタ)ヘ短調 Hob.XVII-6/変奏曲ニ長調 Hob.XVII-7/アダージョ ヘ長調 Hob.XVII-9/アレグレット ト長調 Hob.XVII-10/12のやさしい小品 Hob.4XVII:Anhang
チェン・シュエユアン(P)

録音:2023年5月-6月(中国)
中国出身の若手ピアニスト、チェン・シュエユアンは南京、上海、ウクライナでピアノを学び、数々のコンクールで受賞し、各地で多くのコンサートを開催するなど、中国の著名なピアニストからも認められる存在で、注目されています。この2枚組のアルバムでは、ハイドンの創造性のパレットを余すところなく体験することができ、彼が鍵盤作品によって呼び起こすことのできた無数のムードを味わうことができます。
Da Vinci Classics
C-00900(1CD)
ブラームス:ピアノ作品集
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24
4つのバラード Op.10
ピアノ・ソナタ第2番嬰ヘ短調 Op.2
パオロ・リナルディ(P)

録音:2023年4月、イタリア
バッハ(C00359)やショパン(C00521)の優れたレコーディングで評価を固めてきたイタリアの若手実力派パオロ・リナルディ。
イタリアからロンドンへと渡り、スタインウェイ・アーティスト、ロンドンのトリニティ・カレッジのフェローとして活動中のリナルディのサード・アルバムでは、ブラームスのピアノ作品を取り上げました。
パオロ・リナルディは、ブラームスの古い音楽に対する関心と影響に注目して選曲。ブラームスがまだ20歳にもならないとき(1852年)に故郷のハンブルクで作曲した「ピアノ・ソナタ第2番」では、第2楽章は中世のミンネゼンガー(吟遊詩人)の歌に基づく変奏曲形式をとるなど、すでに過去の音楽と文化に対する関心が見て取れ、21歳の時(1854年)にデュッセルドルフで作曲した「4つのバラード Op.10」は、スコットランドのバラード「エドワード」に触発された作品です。
Da Vinci Classics
C-00924(1CD)
左手のためのピアノ作編曲集
バッハ(ジョヴァンニ・ネージ編):無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV1007
スクリャービン:左手のための2つの小品 Op.9より 前奏曲
アドルフォ・フマガッリ(1828-1856):ベッリーニの歌劇「ノルマ」 より カスタ・ディーヴァ(左手のための)
シューマン:子供のためのアルバム Op.68より メロディー、小さな練習曲
シューマン(パウル・ヴィトゲンシュタイン編):色とりどりの小品 Op.99より 小品第1曲
ゲーザ・ジチ(1849-1924):左手のための6つの練習曲 より アデールのワルツ
マルコ・ソッリーニ:黒い夢 Op.50(左手のための)*/クレアンセ・ルッソ:メロディア(左手のための)*
バッハ
(ブラームス編):無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004より シャコンヌ
ポンセ:マルグレ・トゥー(左手のための)
バッハ(パウル・ヴィトゲンシュタイン編):フルート・ソナタ BWV1031より シチリアーノ
ジョヴァンニ・ネージ(P)

録音(ライヴ):2023年8月18日、サンタ・マリア教会(ポンツァーノ・ディ・フェルモ、イタリア)
Da Vinci Classicsが贈る、イタリアの音楽祭「アルモニエ・デッラ・セーラ」のライヴ・レコーディング・シリーズ。今作は1986年フィレンツェ生まれのピアニスト、ジョヴァンニ・ネージによる2023年のライヴ録音を収録。左手のための作編曲のみを集めた意欲的なレパートリーでピアノ音楽の奥深さを探ります。「自転車ではなく一輪車に乗る人のように、より技巧を示すために」、「俳句や詩のセスティーナのように、意図的に設けた制限下で真の芸術を生み出す」あるいは「身体的な原因によるもの」など、それぞれの作品が“なぜ両手ではなく片手で弾くべきなのか”という問いに対する様々な答えを持っています。冒頭に収録されたネージ自身の編曲によるバッハの「無伴奏チェロ組曲第1番(全曲)」にも注目です。
Da Vinci Classics
C-00920(1CD)
モスクワのアルメニア人 〜ハチャトゥリアン:ピアノ作品集 Vol.2
ヴォカリーズ(映画「オテロ」より)(1978)
ソナタ(新装版 1976)
子供のアルバム第2集(1965)
7つのレチタティーヴォとフーガ(1966
ヴィクトリア・テレキエフ(P)

録音:2023年10月26日-28日
ブルガリア人の父とイタリア系ブルガリア人の母の間にミラノで生まれ、「3/4+1/4拍子の血を引く」という表現を好む女流ピアニスト、ヴィクトリア・テレキエフが「モスクワのアルメニア人」、アラム・ハチャトゥリアンのピアノ作品全曲を網羅するプロジェクトの第2弾。
ハチャトゥリアンの全盛期である1966年に完成された「レチタティーヴォとフーガ」を中心に、「レコード芸術特選」と「ICMAノミネート」の前作(C00624、PC00624)で取り上げた「第1集」に続く「子供のアルバム第2集」などを収録。ハチャトゥリアンの全盛期から晩年までを網羅しています。

GENUIN
GEN-24863(1CD)
再発見のマリア・ヘルツ
マリア・ヘルツ(1878-1950):ショパンの前奏曲ハ短調(Op.28-20)による変奏曲 Op.1
12のレントラー(ワルツ) Op.2
ピアノ・ソナタ ヘ短調
オード・サン=ピエール(P)

録音:2021年&2023年
1878年にケルンで生まれたユダヤ系女流作曲家のマリア・ヘルツの作品集。マリア・ヘルツは第一次世界大戦、第二次世界大戦に翻弄された作曲家の一人でした。彼女はユダヤ系であったこともあり、第二次世界大戦中は迫害されヨーロッパ各地を転々としながら最終的にはアメリカで亡くなっています。最近になってようやく公開された彼女の作品は現在ではあまり知られていませんが、生前はその時代の音楽家たちに認められ各地で演奏会を行っていました。そういった作品をカナダのピアニスト、オード・サン=ピエールが再現しています。
GENUIN
GEN-24881(1CD)
ピアノ・ポエムズ
ラヴェル:夜のガスパール
シューベルト(リスト編):糸を紡ぐグレートヒェン D118/白鳥の歌 D957より 第11曲「街」、第4曲「セレナーデ」
コンスタンティア・グルズィ(b.1962):イサカ Op.104*
カトリーヌ・コンツ(b.1976):マーマレーション*
プロコフィエフ:バレエ「シンデレラ」からの6つの小品 Op.102
キャシー・クリエ(P)

録音:2023年10月30日&11月1日、ルクセンブルク・フィルハーモニー室内楽ホール(ルクセンブルク)
*世界初録音
2015/2016シーズンのECHO(ヨーロッパ・コンサート・ホール協会)ライジングスターにも選出された、国際的に高い評価を得ているルクセンブルク出身のピアニスト、キャシー・クリエがGenuinレーベルに移籍!移籍後最初のリリースとなる本作は、文学、詩、物語からインスピレーションを得て作品を書いた作曲家たちを取り上げ、“作曲家と言語”の関係に迫ります。ラヴェルの「夜のガスパール」やシューベルトの「白鳥の歌」など、文学にインスピレーションを得た象徴的な作品やプロコフィエフの「シンデレラ」で音と言葉の繋がりを呼び起こし、さらにクリエの故郷ルクセンブルクと縁のある2人の女性作曲家の作品を世界初録音しています。ギリシャの作曲家コンスタンティア・グルズィの「イサカ」はルクセンブルク・フィルからの委嘱作品で、ギリシャの詩人コンスタンティン・カヴァフィの同名の詩から着想した作品。カトリーヌ・コンツはロンドンの王立音楽大学で教授も務めるルクセンブルク有数の作曲家。「マーマレーション」は鳥の密集飛行を描写し、そこから導かれる詩的認識を探求した作品です。

Tactus
TC-781691(2CD)
パガニーニ:ギター作品全集 Vol.1
【CD1】パガニーニ:ギターのための43の小品集 「気まぐれ」 MS.43/【CD2】5つのソナチネ MS.85/アレグレット MS.86/ソナタ MS.87/アンダンティーノ MS.88/アンダンティーノ MS.89/アレグレット MS.90/アレグレット MS.91/ワルツ MS.92/ロンド MS.93/ロンドンチーノ MS.94/アレグレット MS.95/ワルツ MS.96/アンダンティーノ MS.97/ロドヴィシアのためのシンフォニア MS.98/アンダンティーノ MS.99/ワルツ MS.100/トリオ MS.101/アンダンティーノ MS.102/行進曲 MS.103/ディダの名を呼ぶメヌエット MS.104/マルツィアーレ MS.105
マウロ・ボネッリ(G)

録音:2021年9月(イタリア)
イタリアの作曲家で、ヴァイオリンの名手としても知られるニコロ・パガニーニの作曲過程全体におけるギターの重要性は明らかです。イタリアのTactusからリリースされるパガニーニのギター作品全集の第1巻は、43曲から成る小品集 「気まぐれ」 に、ソナタ、様々な形式の作品をカップリング。
イタリアのジェノヴァ出身で、パガニーニ音楽院でギターを、ヴィヴァルディ音楽院で作曲を学んだマウロ・ボネッリは、本アルバムのレコーディングにあたり、ガット弦を張り415Hzに調律した19世紀のピリオドギターを使用しています。
Tactus
TC-781692(2CD)
パガニーニ:ギター作品全集 Vol.2
【CD1】37のソナタ MS.84 より第1番〜第19番
【CD2】 37のソナタ MS.84より第20番〜第37番/グランド・ソナタ MS.3
マウロ・ボネッリ(G)

録音:2021年9月(イタリア)
イタリアの作曲家で、ヴァイオリンの名手としても知られるニコロ・パガニーニの作曲過程全体におけるギターの重要性は明らかです。イタリアのTactusからリリースされるパガニーニのギター作品全集の第2巻は、手稿譜84に関連する37のソナタに、その大きさと技術的な深さで非常に重要な作品であるグランド・ソナタをカップリング。
イタリアのジェノヴァ出身で、パガニーニ音楽院でギターを、ヴィヴァルディ音楽院で作曲を学んだマウロ・ボネッリは、本アルバムのレコーディングにあたり、ガット弦を張り415Hzに調律した19世紀のピリオドギターを使用しています。

Hyperion
CDA-68459(1CD)

JCDA-68459(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
アンプレイド・ストーリーズ…40本の指による
1-3. メンデルスゾーン&モシェレス:ウェーバーの主題による幻想曲と変奏曲集 MWV O9(2台のピアノと管弦楽のための)
4-7. モシェレス(トメル・レフ&アルイェ・レヴァノン編):コントラスト「大二重奏曲」 Op.115(2台8手ピアノと管弦楽のための)
8-11. リスト&シューベルト(アレクサンデル・タミル編):さすらい人幻想曲 S366(2台のピアノと管弦楽のための)
12-13. シューベルト(エルンスト・パウアー編):6つの大行進曲 D819より 第3曲、第6曲(2台8手ピアノのための)
マルチピアノ・アンサンブル〔トメル・レフ(P/1-13)、ベレニカ・グリックスマン(P/4-13)、アーロン・カリフ(P/1-7,12-13)、ニムロッド・メイリー=ハフテル(P/4-7,12-13)〕、ベルリンRSO(1-11)、アイヴァー・ボルトン(指揮/1-11)

録音:2022年9月19日-21日、ベルリン放送局本館(ドイツ/1-11)&2023年12月28日、ブッフマン=メータ音楽学校クレアモント・ホール(テル・アヴィヴ、イスラエル/12-13)
未完の断片のみが残された「ラルゲットとアレグロ」を「2台のピアノと管弦楽のため」として補筆・完成させたヴァージョンを世界初録音し話題となった「モーツァルト:複数台ピアノのための協奏曲全集」(PCDA-68367/CDA-68367)のリリースから3年、イスラエルの4人組アンサンブル、マルチピアノ・アンサンブルの待望の新録音が登場!
今作取り上げるのはメンデルスゾーン、モシェレス、シューベルト、リストによる複数台ピアノと管弦楽のための作品集。2台ピアノと管弦楽のためのオリジナル・ヴァージョンによるメンデルスゾーン/モシェレスの「ウェーバーの主題による幻想曲と変奏曲」や、マルチピアノ・アンサンブルのメンバーでもあるトメル・レフとイスラエルの作曲家、アルイェ・レヴァノンが管弦楽付きのアレンジで再想像したモシェレスの「大二重奏曲」など、全トラックがこれらのヴァージョンでは初録音となる前作にも劣らぬ大注目作です。
マルチピアノ・アンサンブルは、テル・アヴィヴ大学とイスラエル・フィルが共同運営するブッフマン=メータ音楽学校(BMSM)傘下のプロジェクトとして2011年に発足したイスラエルのアンサンブル。4手連弾から複数台の鍵盤楽器、あるいは複数台ピアノと別の楽器の組み合わせなど、とにかく「マルチピアノ」に特化したユニークな編成のアンサンブルで、マルチピアノのためのオリジナル作品から様々なアレンジ作品、新発見の作品や補筆完成させた作品などに取り組み、イスラエルの著名なピアニスト、トメル・レフ(BMSM学長)をフィーチャーしたパフォーマンスで、国際的な注目を集めています。
Hyperion
CDA-68456(1CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番&第3番
ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」
ピアノ・ソナタ第3番ハ長調 Op.2-3
マルク=アンドレ・アムラン(P)

録音:2023年9月18日&20日、殉教者聖サイラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン)
現代最高のスーパー・ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、マルク=アンドレ・アムランの最新アルバムでは、ついに楽聖ベートーヴェンのピアノ・ソナタ集が登場! 後期ロマン派〜近現代の超絶技巧作品や知られざるピアノ音楽で一世を風靡し、ハイドンやモーツァルトのピアノ・ソナタ集でも格別の評価を確立しているアムランが満を持して送り出すこのアルバムは、ベートーヴェン、ピアノ、あるいは音楽に少しでも興味がある人には絶対に見逃せない注目盤となります!
アムランが最初のベートーヴェン・アルバムに選んだのは、後期の大作の1つ、『ハンマークラヴィーア』の愛称で親しまれるピアノ・ソナタ第29番 Op.106と、最初のピアノ・ソナタ・セット(Op.2)の3曲のうち、最も長く力強いピアノ・ソナタ第3番 Op.2-3の2曲。
『ハンマークラヴィーア・ソナタ』の超越的な難しさは、当時の最高のピアニスト以外は常に躊躇させ、その手強い音楽的、感情的、技術的な挑戦をマスターできるのは選ばれた数少ないピアニストだけでした。もちろん、マルク・アンドレ=アムランはその限られたピアニストの一人であり、アムランの演奏はこの作品の栄光と壮大さを余すところなく堪能させてくれることでしょう。

RUBICON
RCD-1121(1CD)
タンゴ、私の愛
アグスティン・バルディ(オルランド・トリポディ編):恋人もなく
オラシオ・サルガン(オラシオ・サルガン編):ドン・アグスティン・バルディ
アンセルモ・アイエタ(オルランド・トリポディ編):白い小鳩
ロセンド・メンディサーバル(オラシオ・サルガン編/マルティン・バスケス&マリア・マルティノヴァ編):エル・エントレリアーノ
ホセ・ダメス(レオナルド・テルッジ編):フイモス
ピアソラ(フアン・エステバン・クアッチ編):悪魔のロマンス
ピアソラ(マリア・マルティノヴァ編):来たるべきもの
ピアソラ(マリア・マルティノヴァ編):ペドロとペドロ
ピアソラ(ラエルシオ・ヂ・フレイタス編):アディオス・ノニーノ
オスバルド・ピロ(クアッチ編):蒼い夜
ピアソラ(山本京子編):リベルタンゴ
ピアソラ(マリア・マルティノヴァ編):ドゥエンデのロマンス(歌劇 「ブエノスアイレスのマリア」より)
マリア・マルティノヴァ(P)
ブルガリア出身の気鋭ピアニスト、マリア・マルティノヴァによる刺激的で魅惑的なニュー・アルバム(Rubiconからは2枚目のCDリリース、配信限定アルバムを含めると3作目)。学生時代にタンゴの魅力にとりつかれ、長年この音楽の支持者になっているというマルティノヴァによるタンゴへの情熱的な愛を紡いだアルバムで、ピアソラを筆頭に過去と現在のタンゴの巨匠たちの作品を讃えています。アンゴラにルーツを持ち、後にイタリアのカンツォネッタ、クレズマー、フランスのシャンソン、ジャズ、クラシック音楽等、多様な音楽スタイルの影響を受け、多くの変遷を遂げてきた「移民の音楽」タンゴの、悲しみ、ユーモア、情熱、親密さなど様々な側面を鋭いピアノで披露します。

Acte Prealable
AP-0579(1CD)
The Common Voice from the North
ピオトル・スウォペツキ&レシェク・クワコフスキ:Piano Duo Conversation I - Neurotic Motivation
スウォペツキ:The New Element Suite
レシェク・クワコフスキ&ピオトル・スウォペツキ:Piano Duo Conversation II - Eccentricity
レシェク・クワコフスキ:Red Ice Suite
ピオトル・スウォペツキ(P)、
レシェク・クワコフスキ(P)、
アンジェイ・カツプシャク(Vn、指揮)、
ジャズ・バンド

録音:2023年
自由で刺激的な一面を持つポーランドの都市グダニスクは北部に位置しており、ポーランド文化の中心都市のひとつと言えます。音楽面でももちろんそれは変わらず、その都市の雰囲気は音楽にも反映されています。このアルバムではクラシックのアーティストとジャズのアーティストの共演が楽しめます。ポーランドの地方都市グダニスクの音楽の今をお楽しみください。

Etcetra
KTC-1826(1CD)
TRE〜トリプル・ハープ作品集
ムダーラ(1510-1580):ルドヴィコ風のハープを模したファンタジア
ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575-1647):トッカータ第2番&ハープのためのリガチャー
カッチーニ(1587-1641):3] 光が終わる前に
ストロッツィ
(1619-1677):どうすることができようか
バード
(c.1540-1623):ギグ
パーセル
:組曲ト短調 Z.661
ウィリアム・クロフト(1678-1727):組曲第3番ハ短調より サラバンド
クロフト/パーセル:グラウンド ハ短調
ヘンデル:組曲変ロ長調 HWV434
ジョン・パリー(1776-1851):愛は暴君だが、喜びも痛みももたらす
リーゼ・ファンデルスミッセン(b.1996):アンカヴァード、ナノルタリーク、ビトゥイーン・ワーズ、アバウト・タイム、スペインの序奏とグラウンド、ジグ
リーゼ・ファンデルスミッセン(トリプル・ハープ)
ベルギーのハープ奏者リーゼ・ファンデルスミッセンが、トリプル・ハープをソロ楽器として再紹介することを目標に、フランドル政府の助成なども受けて実現したセカンド・アルバム。
アルバム・タイトルの「TRE」はイタリア語で「3」を意味し、トリプル・ハープに掛けた想いが凝縮されています。16世紀末ナポリで発明されたイタリアのトリプル・ハープは、互いに平行に張られた3列の弦を備えており、今日では主に通奏低音セクションの一部として伴奏に使われますが、そのユニークな音色と技術的な可能性を活かし、ソロ楽器として活用。16世紀〜17世紀の古い作品と、民謡や古楽に触発された自身の新しいオリジナル作品の両方で、知られざるトリプル・ハープの魅力を伝えます。
リーゼ・ファンデルスミッセンは1996年ベルギー生まれ。現在はロンドン在住。モダン・ペダル・ハープとイタリアのトリプル・ハープを持ってヨーロッパやアジア各地を旅して演奏しています。スロベニアの国際ハープ・コンクール第1位、ハンガリーのセゲド国際ハープ・コンクール第2位など多数の賞を受賞。

Etcetra
KTC-1613(1CD)
ヤン・ティルセン:ピアノ作品集
アメリの素敵な世界/EUSA
Kerber
ミヒャエル・ファン・クリュッカー(P)
日本でも大ヒットしたフランス映画『アメリ』の音楽で知られるフランスの作曲家、ヤン・ティルセン(b.1970)のソロ・ピアノ作品集。映画『アメリ』の音楽に、ミニマル的な「EUSA」、より現代音楽的な「Kerber」と、ティルセンの様々な側面を紹介しています。
ミヒャエル・ファン・クリュッカーは長年にわたりヨーロッパ、アジア、南米、アメリカでコンサートを行い、多くの著名な音楽祭に出演するピアニスト。ケルン・ピアノ・デュオやTrio Ostwestinatoのメンバーとしても活動しています。

Ars Produktion
ARS-38662S(1CD)
マリンバ・プレーヤース(祈り)
ヘン・リュー:朱雀
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番 BWV1001
カステルヌオーヴォ=テデスコ:「ゴヤによる24の狂詩曲」 より 「理性の眠りは怪物を生む」
トマシュ・ゴリンスキ:ルミノシティー
ルートヴィヒ・アルバート:フィール・ザ・サンライト(太陽の光を感じて)
ハロルド・アーレン(ロバート・オエトモ編):映画「オズの魔法使い」 より 「虹の彼方に」
アイルランド民謡(ブライアン・ミュラー編):ダニー・ボーイ
モリコーネ(布谷史人編):映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」 より 「デボラのテーマ」
ピアソラ(パイアス・チェン編):ブエノスアイレスの夏
小椋佳(村上ゆき、布谷史人編):愛燦燦
高田明枝:ホーム・スイート・ホーム
布谷史人(マリンバ)

録音:2022年12月27日-29日、マリーエンミュンスター文化財団コンサートホール(ドイツ)
ドイツを拠点に各地で演奏活動を行い国際的な活躍を見せるマリンバ奏者、布谷史人がARS- Produktionからアルバムをリリース!クラシックから現代曲、映画音楽に歌謡曲まで、多彩なプログラムでマリンバが持つ無限の可能性を示します!秋田県大館市出身の布谷史人は第3回世界マリンバ・コンクール(ドイツ)で3位を受賞したほか、第3回リベルタンゴ国際音楽コンクール(イタリア)のソロ部門では日本人、そしてマリンバ奏者として初となる優勝を果たすなど国内外の多くのコンクールで受賞。現在はドイツ国立デトモルト音楽大学でマリンバ講師を務めながら活動を行っています。「音楽には人々を結びつけ、希望と喜びを与える不思議な力があると信じています。」と語る彼が自身の経験、心から湧き出る音を通して、リスナーを深い気付きの旅へと誘います。

Evil Penguin Records
EPRC-0066(2CD)
C.P.E.バッハ:ソナタ集(追加変奏付き) Wq 50
【CD1】ソナタ ヘ長調 Wq50/1
ソナタ ト長調 Wq50/2
ソナタ イ短調 Wq50/3
ソナタ ニ短調 Wq50/4
ソナタ 変ロ長調 Wq50/5
ソナタ ハ短調 Wq50/6
【CD2】ソナタ ヘ長調 Wq50/1(追加変奏付き)
ソナタ ト長調 Wq50/2(追加変奏付き)
ソナタ イ短調 Wq50/3(追加変奏付き)
ソナタ ニ短調 Wq50/4(追加変奏付き)
ソナタ 変ロ長調 Wq50/5(追加変奏付き)
ソナタ ハ短調 Wq50/6(追加変奏付き)
トム・ベギン(クラヴィコード)

録音:2024年4月2日-4日、ベルギー
C.P.E.バッハの「変奏曲付きソナタ集」(1758-9年作曲、1760年出版)は、画期的な作品でした。彼は、全ての繰り返しを詳細に説明し、それぞれに変奏を付けました。そのためこの作品を最初に演奏すると即興曲のように聞こえるのでした。最終的に演奏者にとってはマスタークラスのように演奏技術を習得することの助けとなりました。
18世紀から19世紀初期の音楽を得意とするベルギーの鍵盤奏者トム・ベギンは、このアルバムで「変奏曲なし」と「変奏曲あり」で演奏しています。これまでにもベートーヴェンなどの作品を画期的な方法で録音してきた彼ならではの企画と言えるでしょう。特に「変奏曲あり」でどんな即興的演奏を聴かせてくれるか注目です。

Ars Produktion
ARS-38661S(1CD)
NEAPOLOGY
ロッシーニ/リスト:ダンス(「音楽の夜会」より(1838)
エンツォ・ボナグラ/ジュゼッペ・チオッフィ:スカリナテッラ(1951)
エルネスト・デ・クルティス/ジャンバッティスタ・デ・クルティス:帰れソレントへ(1894)
アレッサンドロ・シスカ/サルヴァトーレ・カルディッロ:つれない心(カタリ・カタリ)(1911)
リスト:タランテッラ(巡礼の年第2年補遺 「ヴェネツィアとナポリ」より)(1861)/ストラヴィンスキー:ナポリターナ(4手のための5つの優しい小品より)(1917)
リヴェロ・ボヴィオ/エヴェメロ・ナルデッラ:雨(1923)/ジョヴァンニ・カプッロ/エドゥアルド・ディ・カプア:オー・ソレ・ミオ(1898)
サルヴァトーレ・ディ・ジャコモ/パスクアーレ・マリオ・コスタ:エラ・デ・マッジョ(1885)
マスカーニ:キアーヤの海岸にて(1883)
ショパン:タランテッラ Op.43(1841)
サルヴァトーレ・パロンバ/セルジオ・ブルーニ:カルメラ(1976)
レオンカヴァッロ:タランテッラ(1899)/エルネスト・ムローロ/エルネスト・タリアフェッリ:プジレコの漁師(1925)
ドニゼッティ:船乗りの恋(1839)
ラッファエーレ・サッコ/作曲者不詳:あなたをとても愛している(1839)
ジュゼッペ・トゥルコ/デンツァ:フニクリ・フニクラ(1880)
(全編曲:ジェニー・バッソ)
ジェニー・バッソ(P)

録音:2022年6月17日-19日、ナポリ(イタリア)
20世紀〜21世紀初頭のピアノ界を代表する世界的巨匠であるアルド・チッコリーニ(1925-2015)がその晩年に教えを授けた最後の弟子の1人、ナポリ出身の逸材ジェニー・バッソ。ナポリ音楽院でアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリの弟子であるルイージ・アヴェルナに師事し同音楽院を満点で卒業。その後、パリのエコール・ノルマル音楽院に進むためフランスへと渡ったジェニー・バッソは、アルド・チッコリーニの自宅に住み込みで研鑽を積むことを認められ、チッコリーニの最後の弟子の1人として様々な教えを受けたのと同時に、チッコリーニが主催する国際マスタークラスの公式アシスタントを任されたという特筆すべき経歴の持ち主です。
師チッコリーニへのトリビュート・アルバムで堂々のデビューを果たし、レコード芸術「準特選」等に選ばれたバッソのセカンド・アルバムは、祖国ナポリをテーマに、「オー・ソレ・ミオ」、「帰れソレントへ」、「フニクリ・フニクラ」など超有名ナンバーからあまり知られていない作品まで、ナポリのカンツォーネやナポリ民謡をクラシカルにアレンジ。さらにナポリ民謡やナポリの舞曲タランテッラ(タランテラ)を題材にしたリストやショパン、ストラヴィンスキー、ロッシーニ、マスカーニ、レオンカヴァッロらのピアノ作品を組み合わせ、独創的なナポリ・プログラムを披露します。

「この若いジェニー・バッソは、将来が楽しみな驚くべき国際的コンサート・ピアニストです。彼の魅力に満ちた音楽性と比類ない演奏技術を私は高く評価する。彼は確固とした個性を持ち、最大級のコンサートホールで弾いても全く問題ない、真の芸術家です。」アルド・チッコリーニ(2014年5月31日)

Signum Classics
SIGCD-911(1CD)
ドビュッシー:前奏曲全集
前奏曲集第1集&第2集
アンナ・ツィブレヴァ(P)
※使用ピアノ:Yamaha CFX

録音:2022年4月15日-17日、イギリス
2012年浜松国際ピアノ・コンクール第4位、2013年エミール・ギレリス記念国際ピアノ・コンクール(オデッサ)優勝、2014年高松国際ピアノ・コンクール第4位と着実にキャリアを重ね、2015年ついに世界最高峰のピアノ・コンクールの1つ、リーズ国際ピアノ・コンクールで優勝を果たしたロシアの女流ピアニスト、アンナ・ツィブレヴァ(ツィブラエワ)。1990年にロシア(ジョージア国境に面したカラチャイ・チェルケス共和国の小さな町)に生まれ育ち、ボルゴドンスクのショスタコーヴィチ音楽学校を卒業後、モスクワ音楽院、バーゼル音楽院で研鑽を積み、2015年のリーズ・コンクール優勝後は国際的な注目を集め、Champs Hill Recordsから、デビュー・ソロ・アルバム「ファンタージエン」(CHR-CD-131)をリリース。2021年にはSignum Classicsから「ブラームス:ピアノ協奏曲第2番」(SIGCD-674)を発売し、高い評価を得ました。
Signum第2弾となるニュー・アルバムでは、ドビュッシーのソロ・ピアノのための「24の前奏曲」全曲録音を実現。5歳の頃に母が弾いた「亜麻色の髪の乙女」にすっかり魅了され、「生涯の恋に落ちた」というツィブレヴァ。しかしドビュッシーへの道は必ずしも平坦なものではなく、風、光、船の信号、水しぶき、オンディーヌの歌声をピアノでどのように表現するのか、書かれた楽譜をどのように解釈すれば良いのか、長い葛藤と研究や愛する教師たち(リュドミラ・ロシュチナ、クラウディオ・マルティネスら)のおかげで、魔法のようなドビュッシーの音楽を表現できるようになりました。

RAMEE
RAM-2402(1CD)
NX-C04
ヴンダーカンマー(驚異の部屋)〜バッハのチェンバロ作品集
バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV 971
半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903
チェンバロ独奏のための協奏曲 ト短調 BWV975(ヴィヴァルディの協奏曲RV 316による)
カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに寄せて」 変ロ長調 BWV992
イギリス組曲 第3番ト短調 BWV808
前奏曲とフーガ 嬰ハ短調 BWV849『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』より)
ベルトラン・キュイエ(Cemb)
使用楽器:ドレスデンのハインリヒ・グレプナー1722年製作モデルに基づくバルバストのフィリップ・ユモー2014年製作の再現楽器

録音:2022年5月16-20日 聖アポリネール教会、ボラン(ベルギー東部リエージュ州)
ラ・フォル・ジュルネ発祥の地ナントに拠点を置くフランスの古楽器楽団ストラディヴァリアを創設したバロック・ヴァイオリン奏者ダニエル・キュイエ と、そのパートナーである古楽鍵盤奏者ジョスリーヌ・キュイエの間に生まれ、ストラディヴァリアの他にレ・バッス・レユニやレ・リュネジアンなど気 鋭団体とも名演を紡いできた生粋の古楽鍵盤奏者ベルトラン・キュイエ。みずみずしくも深みある演奏はALPHAやMIRAREでの名盤の 他、近年では元古楽器奏者が録音技師と制作を手掛けるRameeでも活躍するようになりました。名トラヴェルソ奏者フランク・テュンスとの バッハ・ソナタ集(RAM1908)に続く今回のアルバムは、鍵盤演奏の達人だった大バッハの重要作品を初期・中期・後期からバランスよく選 曲。この作曲家とも縁深いドレスデンに拠点を置き同時代に活躍した製作家グレブナーの銘器(モーツァルトが「ドン・ジョヴァンニ」プラハ初演 時に使ったとの説もある作例)をモデルとする名工フィリップ・ユモー製作の二段鍵盤楽器に向かい、全く気負いを感じさせず同時に隅々まで ニュアンス豊かな演奏で各作品の魅力を探ってゆきます。近世の君主たちが富と人脈を駆使して集めた珍品・芸術品を陳列していた「驚異 の部屋」のごとく、深く味わうほどにその奥深さに驚かされるバッハ音楽の内宇宙をじっくりお楽しみ下さい。

Channel Classics
CCS-47124(1CD)
NX-C04
闇の誘惑
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第9番Op.68「黒ミサ」
ラヴェル:夜のガスパール
ファリャ:恋は魔術師
ムソルグスキー:展覧会の絵
アンナ・フェドロヴァ(P)

録音:2024年2月 MCOスタジオ1、ヒルフェルスム、オランダ
アンナ・フェドロヴァによる、闇の力をテーマにしたアルバム。スクリャービン自身が”巨大な魔物がいる、ここには真の悪がある”と語ったソナタに 始まり、ラヴェルが描く怪奇の世界、ファリャが描く亡霊との駆け引きの世界へと続きます。メインは2023年5月の来日公演でも披露された 『展覧会の絵』となっており、彼女の故国ウクライナの首都キーウ(キエフ)にそびえる大きな門をイメージした曲で、光が闇に打ち勝つフィナー レを迎えるという構成。生まれた国と、ロシアを含む過去の偉大な芸術への彼女の思いが詰まった内容といえそうです。繊細なタッチから強 靭な打鍵、ダイナミックなクライマックスまで、フェドロヴァの持つ表現力の幅広さが遺憾なく発揮されています。

La Dolce Volta
LDV-125(1CD)
NX-C04
フォーレ:夜想曲全集
1. 夜想曲 第1番変ホ短調 Op.33-1
2. 夜想曲 第2番ロ長調 Op.33-2
3. 夜想曲 第3番変イ長調 Op.33-3
4. 夜想曲 第4番変ホ長調 Op.36
5. 夜想曲 第5番変ロ長調 Op.37
6. 夜想曲 第6番変ニ長調 Op.63
7. 夜想曲 第7番嬰ハ短調 Op.74
8. 夜想曲 第8番変ニ長調 Op.84-8
9. 夜想曲 第9番ロ短調 Op.97
10. 夜想曲 第10番ホ短調 Op.99
11. 夜想曲 第11番嬰ヘ短調 Op.104-1
12. 夜想曲 第12番ホ短調 Op.107
13. 夜想曲 第13番ロ短調 Op.119
テオ・フシュヌレ(P/Steinway D-274)

録音:2023年9月5-8日 シテ・ド・ラ・ミュジーク・エ・ド・ラ・ダンス・ド・ソワソン、フランス
※日本語解説付
2013年フォーレ国際ピアノ・コンクール第1位、2018年ジュネーヴ国際音楽コンクール第1位及びリヨン国際室内楽コンクール第1位と、輝 かしいコンクール成績を残したのち、ソロに室内楽に世界中で活躍してきたテオ・フシュヌレ。La Dolce Voltaレーベルからの第2弾は待望の フォーレ作品集となりました。
ピアノ奏者テオ・フシュヌレは、幼少期からガブリエル・フォーレの音世界に親しんできた。彼はフォーレの音楽言語を、ごく自然に理解し操る。フシュヌレにとって初のフォーレ・アルバムとなる本盤は、甘美な魅力を放つ初期作品から、ほの暗く簡明な後期作品まで、洗練された夢幻の夜想曲集へと私たちをいざなう。親密で、独創的で、あらゆる影響と無縁な夜想曲の全曲演奏は、13の詩的な足跡を辿る冒険にたとえられます。その心奥に広がるのは、フォーレの深遠な世界だ。筆舌に尽くしがたい悩ましい美が、フシュヌレの指を介して露(あらわ)になります。 ―― レーベル資料より

Alfa Music
AFMCL-110(1CD)
ノート・ネル・テンポ
D.スカルラッティ:ソナタ ハ短調 L.352
 ソナタ ハ短調 L.360
 トッカータ ニ短調 L.422
 ソナタ ヘ長調 L.381
 ソナタ イ長調 L.391
ベートーヴェン:ソナタ第5番 ハ短調 Op.10-1
ショパン
:即興曲第1番変イ長調 Op/29
リカルド・ピック=マンジャガッリ:「2つの月明かりの風景」 Op.33より オラフの踊り
カステルヌオーヴォ=テデスコ:人魚と青緑色の魚 Op.18
カゼッラ:トッカータ 嬰ハ短調 Op.6
シルヴィア・リナルディ(P)
スカルラッティ、ベートーヴェン、ショパンといった18世紀から19世紀にかけての3人のピアノの「神聖な怪物」と、20世紀の3人のイタリアの作曲家、ピック=マンジャガッリ、カゼッラ、そして、カステルヌオーヴォ=テデスコのほとんどの人に知られていない作品をカップリングした挑戦的なプログラム。

BIS
BISSA-2770(1SACD)
『思い出』〜ヴァイオリン名曲集
(1)ラヴェル:ツィガーヌ(1924)
(2)マスネ:タイスの瞑想曲(1894)
(3)チャイコフスキー:なつかしい土地の思い出 Op.42)
(4)マイエル:ヴァイオリンとピアノのための6つの小品より第4番「アレグロ・モルト」(1879)
(5)サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ Op.28(1863)
(6)ファリャ(クライスラー編):スペイン舞曲第1番〜歌劇『はかなき人生』より(1913)
(7)クライスラー:レチタティーヴォとスケルツォ・カプリース Op.6(1911)
(8)ワックスマン:カルメン幻想曲(1946)
ユーハン・ダーレネ(Vn/ストラディヴァリウス「ケンブリッジ公爵」(1725年製))
(1)-(6)(8)ペーテル・フリース・ユーハンソン(P/スタインウェイD)

録音:2023年12月20〜23日/ゼンデザール、ブレーメン(ドイツ)
2022年にグラモフォン誌の「ヤング・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、世界から注目されているスウェーデンのヴァ イオリニスト、ユーハン・ダーレネ(2000〜)。2023年5月の来日公演でも抜きん出たテクニックと情感豊かな演奏で聴衆を魅了しました。
BISレーベル第5弾は『思い出』。ハイフェッツ、パールマン、ヴェンゲーロフといった偉大なヴァイオリニストも録音してきた名曲を若き名手ダーレネが録音しま した。
幼いころから親しんできた作品を集めたというダーレネ選曲の当アルバムには、ツィガーヌ(ラヴェル)、序奏とロンド・カプリチオーソ(サン=サーンス(P・ パート:ビゼー編))、カルメン幻想曲(ワックスマン)という3つのヴィルトゥオーゾ作品に加え、タイスの瞑想曲(マスネ)、なつかしい土地の思い出(チャイコフ スキー)、スペイン舞曲第1番(ファリャ(クライスラー編))など、珠玉の名曲を収録。
また母国スウェーデンの女性作曲家アマンダ・マイエル(1853〜1894)の滅多に演奏されない小品も取り上げられています。ブラームスやグリーグと親交の あったマイエルはロマンティックで美しい作品を作曲しており、当アルバムに収録した6つの小品の第4番についてダーレネは「生命力に満ち溢れた美しい作品」と 語っています。ヴァイオリンの多面的な魅力を伝えるダーレネの代表盤にして新時代のヴァイオリン名曲集がここに誕生しました!
ヴァイオリンは1725年製のストラディヴァリウス「ケンブリッジ公爵」を使用。この楽器はかつてルイ・シュポア(1784〜1859)、カミラ・ウィックス(1928 〜2020)といった大ヴァイオリニストが演奏・所有していた銘器。若き名手がこの楽器で美しい音色を奏でます。 (Ki)
BIS
BISSA-2624(1SACD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D.959(1828)
ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調 D.960(1828)
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ/コンラート・グラーフ(1819年製作)のレプリカ、ポー

録音:2022年7月11〜16日/インマヌエル教会(ヴッパータール)
シューベルトの即興曲(BIS SA-2614)のリリースから1年。鬼才フォルテピアノ奏者ロナルド・ブラウティハムがシューベルトのソナタ D.959(第20番)とD.960(第21番)をリリースします!
ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの鍵盤作品を演奏・録音してきたブラウティハム。満を持してのシューベルトのソナタは絶品のひとこと。晩年のシューベ ルトが新たな境地に達したことを示す、この上なく素晴らしい演奏を披露しています。フォルテピアノの温もりある音色で聴く新たな名盤が誕生です。
当演奏は現代の名工ポール・マクナルティが製作したコンラート・グラーフ(1819年製作)のレプリカを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して 演奏・録音していることについてブラウティハムは「彼の製作したレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でも新しいインスピレーションを得ることができる」と 語っており、作曲家が使用していたであろう楽器のレプリカを演奏することがいかに重要であるかを、この演奏で証明しています。 (Ki)

Hortus
HORTUS-236(1CD)
「風に運ばれて」
ラモー(パレ編):歌劇『アバリス、またはボレアド』より「リヒュミニアのアントレ」
マティアス・ファン・デン・ギュイエン:前奏曲第5番
ビゼー(ウッテン編):歌劇『真珠採り』より「耳に残る君の歌声」
タレガ(ブラジエール編):アラビア奇想曲
ヴィラ=ロボス(ブラジエール編):12の練習曲より第1番「アルペッジョの練習曲」
レオン・アンリ:ガヴォット パストラーレ
ジャック・ラノワ:フランス組曲
ロバート・バーンズ:オン・ザ・サン・アントニオ・リヴァー
フィリップ・クアットロッコロ:レトロモルフォーゼ第1番
ガブリエル・マルギエーリ:アンゲルス
バッハ(ブレーメル編):フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV1031より第2楽章「シチリアーノ」
マティアス・ファン・デン・ギュイエン:前奏曲第8番
スタフ・ネース:リスメンダンス
スタフ・ネース:ファンタジア第1番
ショスタコーヴィチ(ステインス編):ワルツ第2番
サティ(ブラジエール編):グノシエンヌ第1番
ロイク・マリエ:鐘
作者不詳:マス・リリエの3つの鐘の音
アドリアン・パレ(カリヨン)

録音:2023年/サヴォワ公城(フランス)
アドリアン・パレが17世紀から現代までカリヨンのために書かれたオリジナル作品とクラシックの名曲を演奏。カリヨンは鐘楼などの塔状の建築物として設置さ れている楽器。カリヨン奏者は手を握り、拳を使ってブロンズを鳴らします。その音は風に運ばれ、街全体にその響きを届けます。
パレは1994年生まれ。ピアノの勉強を始めた後、城島佑生子のオルガン教室に入門。その後、オルガンをドミニク・ルヴェイロンに師事。現在はサン=ディディ エ=オ=モン=ドールの首席オルガニストを努めています。2013年から2015年にかけてカリヨンを演奏する資格を得るための試験を受け、現在ではオルガン奏 者、カリヨン奏者として活躍しています。 (Ki)

Hortus
HORTUS-237(1CD)
エイミー・ビーチ:ピアノ作品集
ワルツ=カプリース Op.4
バラード Op.6
4つのスケッチ Op.15より第3曲「夢想」、第4曲「蛍」
バルカンの主題による変奏曲 Op.60
2つのピアノ小品 Op.102
月光による古い教会 Op.106
夜想曲 Op.107
独りきりの母の子守歌 Op.108
ワルツ幻想曲「チロル人」Op.116
5つの即興曲 Op.148
ジェニファー・フィシェ(P)

録音:2023年/フランス
非凡な才能を持ったアメリカの作曲家・ピアニスト、エイミー・ビーチ(1867〜1944)。ピアノの神童として注目され、作曲家としてあらゆるジャンルに作品 をのこしています。生前は絶大な評価を得ていたものの、死後演奏されることの少ない作曲家となってしました。近年、輝かしい才能を示した作品は多くの音楽 家を魅了し、演奏会でもとりあげられることが増えつつあります。このアルバムはビーチのあらゆる時代のピアノ独奏曲を網羅。彼女の作品に魅了されたジェニ ファー・フィシェが演奏しています。 (Ki)

Hanssler
HC-24004(1CD)
マリー・ジャエル:ピアノ小品集〜ダンテの『神曲』に基づく
「地獄で聞こえてくるのは」(全6曲)
「煉獄で聞こえてくるのは」(全6曲)
「天国で聞こえてくるのは」(全6曲)
ヴィヴィアン・ゲルゲン(P)

録音:2022年〜2023年フランクフルト
1846年パリに生まれた女性作曲家マリー・ジャエルのピアノ小品集。1866年に世界的ピアニスト、アルフレッド・ジャエルと結婚。その縁でリストやブラームス、 サン=サーンスと知り合いました。1870年代から30年間、マリー・ジャエルは作曲に専念し、その間、フランクやサン=サーンスらから薫陶を受けています。また 1883年から1886年まで、一年の半分はワイマールに滞在しています。
作曲家としての才能を認めたリストは彼女の作品の普及に力を注ぎ出版を支援、また自身のコンサートでも彼女の作品を取り上げました。リストは「彼女は哲学 者の心と芸術家の才能を持っている」と絶賛しています。
ここに収録されたピアノ小品集はダンテの『神曲』から触発され作曲されたもの。地獄篇、煉獄篇、天国篇の3部からなる『神曲』をジャエルが音化した実に興 味深い作品。ヴィヴィアン・ゲルゲンが美しく奏でます。

Hanssler
HC-23052(1CD)
運命に抗う
(1)ショスタコーヴィチ:前奏曲とフーガ ロ短調 Op.87-6
(2)メトネル:ピアノ・ソナタ第5番ト短調 Op.22
(3)カトゥアール:4つの前奏曲 Op.17
(4)メトネル:4つのおとぎ話 Op.26より第3曲
(5)カトゥアール:黄昏の唄 Op.24
(6)モソロフ:2つの夜想曲 Op.15
(7)モソロフ:3つの小品 Op.23a
(8)ザデラツキー:左手のための
(9)ザデラツキー:ピアノ・ソナタ第4番
(10)シュニトケ:前奏曲第1番変イ長調
(11)シュニトケ:前奏曲第3番ホ短調
アンナ・ザシモワ(P/スタインウェイD)

録音:2020年5月、2021年11月/SWR バーデン・バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ
「驚くべきヴィルトゥオージティ、そして非常に繊細な芸術的センスは、彼女の非常に幅広い多様性と密接に結びついている」とドイツの作曲家ヴォルフガング・ リームが絶賛するアンナ・ザシモワの新アルバム登場。
ザシモワは1976年モスクワ生まれ。グネシン音楽大学でトロップに師事、2002年からはドイツを拠点に活動しています。苦悩に満ちた20世紀ロシアに生ま れた作品に焦点をあてています。ロシア音楽が大きな変化を見せた時の記録としてリリースしたアルバム(HC-18022)も好評発売中。 (Ki)


Altus
ALT-547(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

エヴァ・ゲヴォルギヤン〜日本公演ライヴ
ショパン:ノクターン第17番ロ長調 Op.62-1
 エチュード ホ短調 Op.25-5
 エチュード 嬰ハ短調 Op.10-4
 幻想曲 ヘ短調 Op.49
 ポロネーズ第5番嬰ヘ短調 Op.44
 4つのマズルカ Op.17(全曲)
 ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 『葬送』 Op.35
 ラフマニノフ:練習曲集『音の絵』 Op.39より 第1番ハ短調、第2番イ短調、第3番嬰へ短調、第6番 イ短調
 ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.36
(以下アンコール)
ラフマニノフ:イタリアン・ポルカ*
ショパン:24の前奏曲より 第20番ハ短調*
リスト:ラ・カンパネッラ*
アート・テイタム:キャラバン**
チャイコフスキー/プレトニョフ編)):『くるみ割り人形』より 金平糖の精の踊り**
エヴァ・ゲヴォルギヤン(P;ヤマハCFX)

ライヴ録音:[ショパン&アンコール*]2023年9月6日浜離宮朝日ホール
[ラフマニノフ&アンコール**]2023年9月9日浦安市文化会館
エヴァ・ゲヴォルギヤンは2004年モスクワ生まれのロシア系アルメニア人ピアニスト。 モスクワ音楽院等で学び若くして頭角を現し、著名な指揮者・オーケスト ラとの共演や数々の音楽祭への参加で注目を集めます。2021年第18回ショパン国際ピアノ・コンクールで最年少ファイナリスト。これからの活躍が非常に楽し みなピアニストです。
当盤には2023年に行った初来日リサイタルを収録。自身が得意とし共感する作曲家、ショパンとラフマニノフに特化したプログラムです。まず驚くべきはその 凄まじい技巧。ライヴとは思えない正確さとスピードで奏でられる嬰ハ短調のエチュード!かろやかに輝きながら転がっていく走句と、バランスよく強靭に響かせる 和音の見事な対比。そしてさらに詩情があり歌があり、フレーズを考えたテンポの揺らぎなど実に音楽的。2曲のピアノ・ソナタでは様々な演奏技法が駆使された 堂々たる音楽が鳴り響きます。そしてアンコールは幸福感たっぷり。ALTUSの録音も美しく、ピアノを聴く喜びに満ちたアルバムです。
50を超える国際コンクールを勝ち抜いてきた鉄壁と言われるテクニック、十代とは到底思えない堂々とした構成感は映像からもうかがい知ることができるが、 実際のエヴァの演奏を聴くと一音一音がよく通り、透明感のある響きと豊かな色彩がホール全体に行きわたる様子が一層はっきりと感じられます。重厚でありなが ら前に進んでいく躍動感があり、演奏されている響きに対する最良のテンポを瞬時に的確に捉える鋭い感性がある。これらはすぐれたピアニストには必須のことで あろうが、エヴァは音楽への謙虚さ、几帳面さ、大胆さなど、そのことを実現するための内面的な資質を持っていると思う。(石原良也氏の解説より)

APARTE
AP-275(1CD)
バッハ:トッカータ全集 BWV910-916 クリストフ・ルセ(Cemb)
チェンバロ:1750年頃製作、ドイツの作者不明のオリジナル楽器(プライベート・コレクション)

録音:2020年11月29日〜12月2日/ロテル・ド・ランデュストリ、パリ(フランス)
DECCA/L'Oiseau Lyre、AMBROISIE、aparteとレーベルを移しながら、バッハの主要なチェンバロ独奏曲を30年以上に渡って録音してきたクリストフ・ ルセが、ついにバッハのトッカータ集を録音!このトッカータ集で、ルセによるバッハの主要な鍵盤作品録音が出揃うことになります。
おそらく1705年から1712年にかけて書かれたBWV910-916の7曲のトッカータは、その後の成熟した様式とは異なる、若き日のバッハの創意やひらめ きに満ちた様式を示しています。バッハの憧れの存在だったブクステフーデをはじめとする17世紀の北ドイツのオルガン曲の影響を強く受けたとされるその音楽 様式は、自由な筆致による構成、あふれる幻想性でバッハの鍵盤作品の中でも一際異彩を放っています。
ブクステフーデの鍵盤作品で示された「Stylus Phantasticus』(幻想様式)のバッハ版と呼ぶにふさわしいこれらの個性的なバッハのトッカータを、巨匠ル セは18世紀半ばに製作されたジャーマン・タイプの歴史的チェンバロを用いて、煌めく技巧と目くるめく幻想性で聴かせてくれます。現代最高峰のバッハ弾き、ク リストフ・ルセの手で開かれた若きバッハの幻想世界をご堪能ください! (Ki)

KOMA
KOMA-10001(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
オーベルマンの谷・初稿
リスト:『旅人のアルバム』 S.156より
(1) オーベルマンの谷(初稿)
『巡礼の年 第1年 スイス』 S.160より
(2) 第1曲 ウィリアム・テルの聖堂
(3) 第4曲 泉のほとりで
(4) 第5曲 嵐
(5) 第9曲 ジュネーヴの鐘
(6) 第6曲 オーベルマンの谷(第2稿)
[ボーナス・トラック]
(7) オーベルマンの谷 - Ossia(第2稿より)
近藤毬生(P)
使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ CD368(1912年製)

録音:2024年7月11-12日/かながわアートホール
ピアニスト近藤毬生(こんどう・まりな)のデビュー・アルバム。自主レーベルからの発売です。自身が専門とするリスト作品でまとめた内容で、ほとんど録音 のない超難曲「オーベルマンの谷」初稿を収録。
苦悩にみちたセナンクールの小説『オーベルマン』に触発されたリストのピアノ曲「オーベルマンの谷」は、最初に『旅人のアルバム』S.160のなかの1曲と して書かれ、これが改訂されて『巡礼の年 第1年』S.165に収録されました。このふたつの稿にはかなり違いがあり、初稿はとにかく音符が多く、強烈なまで に演奏至難。限界に挑戦するようなピアニズムを縦横に駆使した譜面で、なかなか取り上げられないのもうなずけます。一方、第2稿はすっきりした印象を受け ますが、音楽の核が明確に浮かび上がり輝くような書法の洗練を感じます。両者を聴き比べ、さらに第2稿にあるOssiaまで聴くことができる、とても貴重で 興味の尽きないアルバムです。
演奏の素晴らしさも特筆。すべての音符がきちんと鳴っているのはもちろん、作品の文学的側面をとらえ、旋律の流れや音響のバランスを巧みにコントロール しています。 (Ki)

Naxos Japan
NYCC-27315(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ショパン:ワルツ第1番変ホ長調「華麗なる大円舞曲」 Op.18
バラード第1番ト短調 Op.23
ノクターン第2番変ホ長調 Op.9, No.2
ポロネーズ第6番変イ長調「英雄」 Op.53
幻想曲 ヘ短調 Op.49
ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調「葬送」 Op. 35
ポロネーズ第7番変イ長調「幻想」 Op.61
ノクターン第20番嬰ハ短調 Op. Posth.
福間洸太朗(P)

録音:k2024年2月5-7日 稲城市立iプラザホール
日本デビュー20周年記念盤にして、通算20作目のアルバム、日欧同時発 売! 本作『ショパンの想い出』は、福間洸太朗が幼少期から「一番好きな作曲 家」に挙げてきたショパンの作品から、福間/ショパン双方の音楽人生におい て重要な“想い出”である名曲の数々を収めました。たとえば『幻想ポロネー ズ』は、福間が20年前のデビュー・リサイタル時に演奏した“想い出”の曲であ る一方、作曲者ショパンにとっても、自身の祖国愛と郷愁を投影した“想い 出”の曲です。ほか、『バラード第1番』『英雄ポロネーズ』『葬送ソナタ』などのさ まざまな名曲が、20年のキャリアを経たピアニストだからこその重層的な解釈 でもって奏でられます。ショパンの没年である39歳を超え、21年目以降のキャ リアを今後歩んでいく福間洸太朗が、自身の重要な足跡として世に放つオー ル・ショパン・アルバムです。日英仏独の4か国語による解説に加え、福間自身が各収録曲の“想い出” や解釈を語った日本限定の別冊ブックレット「Souvenirs de Kotaro Fukuma」が特典として付属します。

Ars Longa Records
AL-2(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻 上野真 (P)
Steinway D, Hamburg, No.527890,1993

録音:2022年9月27〜29日三重県総合文化センター大ホール
Ars Longa Records第2作は、バッハ/平均律クラヴィーア曲集第1巻。 「長い間、チェンバロやクラヴィコード、そしてバロック・オルガンではない、現代のピアノによるバッハの存在意義は少ないと考えていました。しかし近年その考え を改めました。」と語る上野真。ピリオド奏法、学究的な時代考証を経て、改めて現代のピアノでバッハに取り組む上野が、ピアニスティック、かつ大らかで独 特なバッハを聴かせてくれます。

OUR recordings
OU-8.226921(1CD)
NX-D05
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) ヘンリク・ダム・トムセン(Vc)
Francesco Ruggieri1680年製
A=442Hz

録音:2024年2月
20年余りにわたりデンマーク国立SOのソロ・チェロ奏者を務めているヘンリク・ダム・トムセンが取り組 んだバッハの「無伴奏」全曲。トムセンはCD解説書(英語とドイツ語)で「今日の豊かな音楽学的知見を検 討し、ガット弦のバロック・チェロやガンバによる演奏に触れ、それらから得ることが多々あった」とした上で、最 終的にはデンマーク国立響で日頃演奏している愛器で録音に臨みました。チェロは全6曲を通じてフランチェ スコ・ルジェッリが1680年に製作したもの(現代仕様)、弓はマックス・シャフナー、弦もピッチ(442Hz)も現代 仕様。コロナ禍の時間に自分と向き合い、自分に問いかけることを重ねて育まれた真摯な演奏です。

CD ACCORD
ACD-337(2CD)
X-E07
バッハ・ロマンティーク
バッハ:無伴奏チェロ組曲(ダヴィッドによる無伴奏ヴァイオリン編)
組曲第3番ト長調(原調:ハ長調) BWV1009
組曲第4番変ロ長調(原調:変ホ長調) BWV 1010
組曲第5番ト短調 (原調:ハ短調)BWV1011
組曲第1番ニ長調(原調:ト長調) BWV1007
組曲第2番イ短調(原調:ニ短調)BWV1008
組曲 第6番ニ長調 BWV1012
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調 BWV1003- I. Grave
ズビグニェフ・ピルフ(Vn)
19世紀初頭、フランス製
A=432H z

録音:2023年7月15-18日
19世紀のバッハ・ルネサンス当時、無伴奏チェロ組曲がどう響いていたかを探求したセットが登場。 メンデルスゾーンが「マタイ受難曲」を蘇演してバッハの偉大さを知らしめたように、バッハの無伴奏チェロ組曲 の価値を認め、広く演奏されるように努めた演奏家がいました。ただし、ヴァイオリン曲として。メンデルスゾー ンと交友があり、そのヴァイオリン協奏曲の作曲においてアドバイスを贈り、ソリストとして初演も成功させたフェ ルディナント・ダヴィッド。バッハの無伴奏チェロ組曲をライプツィヒでヴァイオリンを学ぶ生徒たちのために移調 (第6番のみ原調のまま)し、随所にテンポをはじめとする演奏上の指示を記入、また音を変えるなどの「校 訂」作業を行いました。それらは異なる楽器のための編曲(Transcription)を越えたもので、今日聞けば奇 異かつ恣意的な改変に聞える箇所もあります。しかし古楽器奏者でもあるビルフはそれらに忠実且つ真摯 に取り組み、19世紀初頭にフランスで作られた楽器にガット弦を貼り、ダヴィッドの指示が具体性を欠く箇所 では当時の教則本や文献を広く調査検討して演奏に臨みました。「19世紀人のバッハ観に迫ることは、今 風に演奏することよりも、またバッハ時代のように演奏することよりも難しい。まずは19世紀には無かった現代 生活の諸々を忘れ去ること」と語るビルフによる原盤解説(英語とポーランド語各12ページ)中の詳細な考 察も読みごたえがあります。

IBS CLASSICAL
IBS1220242(1CD)
NX-B10
ポンセ:ギター・ソナタ集
ソナタ・ロマンティカ「フランツ・シューベルトを讃えて」
ソナタ・クラシカ「フェルナンド・ソルを讃えて」
ソナタ第3番
ソナタ・メヒカーナ
マリア・エステル・グスマン(G)

録音:2022年4月27-29日
1987年アンドレス・セゴビア国際ギターコンクール、1988年瀬戸大橋国際ギターコンクールなど多くのコンクールで 優勝。たびたびの来日で多くのファンを獲得するセビーリャ出身の「ギターの女王」マリア・エステル・グスマンが演奏 するポンセのソナタ集。セゴビアとの出会いから生まれた技巧的な美しいソナタを、グスマンは圧巻のテクニックと表 現力で存分に聴かせます。

ODRADEK RECORDS
ODRCD-412(1CD)
「ALTUS」〜2つのギターで聴くモーツァルト、シューベルト、ハイドン
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第15番ハ長調KV.533/494(ヘ長調に移調編)
シューベルト:ピアノのための小品第2番D.946
ハイドン:アンダンテと変奏へ長調HobXVII:6 (ギター編曲:ヴィンチェンツォ・ギュラ)
ババク・ババイエ(G)
ヴィンチェンツォ・ギュラ(G)

録音:2020年10月6-8日、2021年2月26-28 日、2022年
10月13-14日 スタジオ・オドラデク
モーツァルトのピアノ・ソナタとシューベルト、ハイドンのピアノ作品を 2つのギターで演奏すると いう極めてユニークな企画のディスク。編曲の見事さとあいまって、まるで最初から2 つのギターの ために書かれたと思われるほど自然で美しい音楽。ギタリストのババク・ババイエは 1987年テヘラ ン出身、ヴィンチェンツォ・ギュラは1984 年イタリア出身のともに若手。オドラデクの録音の美しさも あって楽しめる内容。モーツァルト、シューベルト、ハイドンにギター作品はないだけに新しい発見 の連続。
ODRADEK RECORDS
ODRCD-455(1CD)
「比類なきリストVol.2」
死のチャルダッシュ/即興曲/ハンガリー狂詩曲第2 番/葬送前奏曲と葬送行進曲/ メフィスト・ポルカ/我らが主イエス・キリストの変容の祝日に/トッカータ/ メフィスト・ワルツ第3番/ヘンデルの歌劇「アルミラ」よりサラバンドとシャコンヌ/ チャイコフスキーの歌劇「エフゲニー・オネーギン」よりポロネーズ/調性のないバガテル
マイケル・ケイコフ(P)

録音:2023年9月25日、10月30日ニューヨーク、スキルマン・ミュージック
前作 ODRCD428に続く「比類なきリスト」の第 2弾。前作ではロ短調のソナタを中核に「悲しみ のゴンドラ」ほかの小品を収録していたが、今回はハンガリアー狂詩曲、メフィスト・ワルツなどの名 曲のほか、オペラの旋律による幻想曲そして音楽史上、重要な「調性のないバガテル」を収録。前 作同様、マイケル・ケイコフは超絶技巧のこれらの曲を極めて明快に一点の曇りも迷いもなく弾き 切り見事。オドラデクの録音の優秀さも相まっておびただしい音符の一粒一粒がクリスタルのよう に輝いて美しい。

BIJIN CLASSICAL
BJN-1028(1CD)
日本語解説付国内盤
ショパン:ポロネーズ集
ポロネーズ第1番嬰ハ短調 作品26-1
ポロネーズ第2番変ホ短調 作品26-2
ポロネーズ第3番イ長調 作品40-1「軍隊」
ポロネーズ第4番ハ短調 作品40-2
ポロネーズ第5番嬰ヘ短調 作品44
ポロネーズ第6番変イ長調 作品53「英雄」
幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 作品22
イリーナ・メジューエワ(P)
(P/1925年製ニューヨーク・スタインウェイ)

録音:2023年3月&2024年3月、新川文化ホール(富山県魚津市)
ジューエワによる新ショパン・シリーズの第 4弾は、ヒロイックな情調に富むポロ ネーズ集。叙事的で壮大なスケール感と繊細極まりない抒情性が共存する演奏解釈 は、メジューエワの更なる深化の証。並録の「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポ ロネーズ」も、ヴィルトゥオジティと優美さが結びついた秀演です。名器ヴィンテージ・ スタインウェイ(1925年ニューヨーク製)の華麗な音色でお届けします。

Spectrum Sound
CDSMBA-163(1CD)
エミール・ギレリス・ライヴ・イン・パリ

(1)モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365(316a)
(2)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
(3)リスト:ラ・カンパネラ
(4)リスト:ハンガリー狂詩曲第15番「ラコッツィ行進曲」
全て、エミール・ギレリス(P)、
(1)エレーナ・ギレリス(P)
ジャン=クロード・カサドシュ(指)、フランス公共放送室内O
ライヴ録音:1974年12月6日シャンゼリゼ劇場(パリ)【ステレオ】
(2)シャルル・ブリュック(指)フランス国立放送PO
ライヴ録音:1969年10月28日シャンゼリゼ劇場(パリ)【第1楽章:ステレオ、第2&3楽章:モノラル】
(3)ライヴ録音:1954年2月26日サル・プレイエル(パリ)【モノラル】
(4)ライヴ録音:1960年3月6日サル・プレイエル(パリ)【モノラル】
驚きの初出音源のディスク化を進めているスペクトラム・サウンド。当アルバムはフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの復刻で、エミール・ギレリス がパリで行った演奏会からの初出音源集です!
注目は娘エレーナと共演したモーツァルトの2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調。当曲は1973年、カール・ベーム指揮VPO との大名盤がありますが、当録音は翌1974年12月の演奏。ロベール・カサドシュの甥、ジャン=クロード・カサドシュ(指)フランス公共放送室内Oとの 共演で、非常にあたたかい音楽を奏でています。
「皇帝」はライヴを含め数多く録音が残されていますが、当演奏は1969年10月、シャルル・ブリュック(指)フランス国立放送POとの 共演。ギレリスらしい一切ぶれることのない演奏を披露しています。なお、録音当時のレコーディング・エンジニアのミスでライヴ翌週にステレオ・マスターテープ の一部を破損してしまいました。そのため第1楽章のみマスターからの復刻でステレオ、第2、3楽章は1969年11月11日に放送された音源を使用、モノラル となっております。スペクトラム・サウンドの丁寧な復刻で美しい演奏が蘇りました。
ボーナストラックとしてサル・プレイエルでのライヴ音源から自身で編曲を加えたリストのラ・カンパネラ(1954年/モノラル)、リストのハンガリー狂詩曲第 15番「ラコッツィ行進曲」(1960年/モノラル)を収録。演奏終了後の大熱狂も堪能できます。切れ味抜群のギレリスの演奏をお楽しみください。
※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文されることをおすすめいたします。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0098(2CD)
ピアノの声 〜歌曲のピアノ独奏用編曲を中心に
[CD1]
ドビュッシー(Andreas J. Winkler編):美しき夕暮れ L.6/噴水 L.64-3
プーランク:即興曲第15番ハ短調『エディット・ピアフを讃えて』 FP176/メランコリーFP105
モンポウ(アルカディ・ヴォロドス編):今日、大地と天は私に微笑みかける/君の上には、ただ花ばかり
ラフマニノフ:リラの花 Op.21-5/ひなぎく Op.38-3
マーラー(Andreas J. Winkler編):私はほのかな香りを吸いこんだ Op.44-1/私はこの世に捨てられて Op.44-4
グリーグ(カルメン・ステファネスク編):君を愛す Op.41-3/口のかたいナイチンゲール Op.48-4
シューベルト(リスト編):セレナード S560-7
R.シュトラウス(ゴドフスキー編):セレナード Op.17-2
ブラームス(ゴドフスキー編):子守唄 Op.49-4
[CD2]
ルーマニアの伝承曲(Andreas J. Winkler編):Fric? mi-e c? mor ca maine
ヴォーン・ウィリアムズ:グリーンスリーヴスによる幻想曲
ファジル・サイ:ブラック・アース
ファリャ(エルネスト・アルフテル編):7つのスペイン民謡[ムーア人の織物 / ムルシア地方のセギディーリャ / アストゥリアス地方の歌 / ホタ / ナナ / カンシオン / ポロ]
シベリウス:即興曲 Op.5-4/ 即興曲 Op.5-5
バッハ(ブゾーニ編):われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ
カル メン・ステファネスク(P)

録音:2024年/ベルリン、エールベルク教会トーンスタジオ
ルーマニアのピアニスト、カルメン・ステファネスクによる2枚組アルバム。歌曲からのトランスクリプションを中心に据え、「ピアノの声」すなわちピアノの 声楽的特質に焦点をあてた内容です。さらに自身がお気に入りだというピアノ作品をカップリングしており、音楽をピアノで歌うことをとことん追求した演奏 となっています。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187229(1CD)
『アラウンド・ガーシュウィン』
(1)ガーシュウィン:Rhapsody in Blue(ラプソディ・イン・ブルー)*
(2)ガリアーノ:On the train
(3)ガーシュウィン:Oh, lady be good!(おおレディよ、やさしくしておくれ!)*
(4)ラフマニノフ:幻想的小品集 Op.3より第2曲 前奏曲 嬰ハ短調 「鐘」*
(5)ガリアーノ:Temporale
(6)サティ:グノシエンヌ第4番「レント」*
(7)ガーシュウィン:Summertime(サマータイム)*
(8)ドビュッシー:子供の領分 L.113より第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」*
(9)ガリアーノ:Brouillards―ガーシュウィン:A Foggy Day(霧の日)*
(10)ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ M.19*
(11)ガーシュウィン:But not for me(バット・ノット・フォー・ミー)*
(12)サティ:ジムノペディ第1番*
(13)ガーシュウィン:The Man I Love(私の愛する男)*
(14)ガーシュウィン:I loves You Porgy(愛するポーギー)*―フォーレ:夢のあとに*
*=リシャール・ガリアーノによるアコーディオン編曲
リシャール・ガリアーノ(アコーディオン、メロウトーン)

録音:2023年9月&2024年1月/ストゥディオ・ラ・ムニュイズリー、ノアジー=ル=セック(フランス)
楽器 アコーディオン:Thierry Benetoux製作 メロウトーン:Philippe Tchumak製作
鬼才アコーディオン奏者リシャール・ガリアーノ、PENTATONEレーベル初登場!!ジャンルの垣根を越え、あらゆる音楽を奏でてきた名手の2024年注目の新 譜は、ガーシュウィン(1898〜1937)へのオマージュ・アルバム『アラウンド・ガーシュウィン』。
ガーシュウィンの音楽とドビュッシー、ラフマニノフ、サティ、ラヴェル、フォーレといった20世紀初頭の作曲家の作品、そしてガリアーノの新曲を織り交ぜたガリ アーノならではの秀逸な選曲。「ラプソディ・イン・ブルー」、「サマータイム」、「愛するポーギー」などガーシュウィンの名曲ナンバーはもちろんのこと、フィギュア スケートでもおなじみとなったラフマニノフの前奏曲「鐘」、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」など、クラシックの名曲をガリアーノの類い稀な編曲・演奏 でお届け。ガーシュウィンとその先へと向かう「音の旅」に誘います。 (Ki)

MDG
MDG-9042320(1SACD)
イェルク・ヴィトマン(1973-):ピアノ作品集
サーカスダンス(Zirkustanze)(2012)
牧歌と深淵(Idyll und Abgrund)(2009)〜ピアノのための6つのシューベルトの回想
間奏曲(2010)20'43
11のユモレスク(Elf Humoresken)(2007)
シュウ・ユーボー(P)
使用楽器:Steinway D ?Manfred Burki“1901

録音:2016年9月21-22日、2023年8月28-31日、マリエンミュンスター修道院コンサートホール
家にして、世界的クラリネット奏者、さらには指揮者でもあるマルチな才能を持つ音楽家。 音楽学者のバーバラ・ドブレツベルガー博士はイェルク・ヴィトマンのピアノ作品についてこのように述べています。「ブーレーズ、クセナキス、ウストヴォリスカヤ、 ピアソラ、武満徹など、20世紀の作曲家によって書かれたピアノ作品は、ピアノという楽器の音色、技法すべてを活用した楽曲が生み出されたと言えるでしょう。 そのため21世紀に新たにピアノの楽曲を作曲するということは、作曲家にとって大きな挑戦であります。ヴィトマンはそこに果敢に挑み、過去の作曲技法、形式、 そして文学などあらゆるものからインスピレーションを得て実験的に作曲しています。」 本作は、シューベルト、ブラームス、シューマンといったロマン派の作曲家へのオマージュと言える作品が収録されています。サーカスダンス(Zirkustanze)は、 綱渡り師の危険に挑む際の感情が万華鏡のようにコロコロと変化する魅力的な作品。11のユモレス(Elf Humoresken)、タイトルから想像できるようにシュー マンの「フモレスケ」から影響を受けており、また「子供の情景」や「森の情景」を彷彿とさせる楽曲もあります。ヴィトマンは「シューマン賞」を受賞し ており、シューマンの音楽語法を21世紀の表現として見事に落とし込んだと言えるでしょう。また間奏曲(Intermezzi)は、ヴィトマンからブラームスへの愛を 捧げた作品。断片的にブラームスの旋律が現れ、19世紀から遠くはれた現代に、ブラームスからの歌が届くような1作です。「シューベルトへの回想」という副題 がついている牧歌と深淵(Idyll und Abgrund)は、間奏曲がブラームスへのオマージュというならば、本作はより大胆にシューベルトの音楽をコラージュしたよ うな楽曲です。 (Ki)

King International
KKC-8863(15CD)
園田高弘・ベートーヴェン大集成
■Disc1
(1)ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調Op.2の1
(2)ピアノ・ソナタ第2番イ長調Op.2の2
(3)ピアノ・ソナタ第3番ハ長調Op.2の3
■Disc2
(1)ピアノ・ソナタ第16番ト長調Op.31の1
(2)ピアノ・ソナタ第17番Op.31の2ニ短調「テンペスト」
(3)ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調Op.31の3
■Disc3
(1)ピアノ・ソナタ第15番ニ長調Op.28「田園」
(2)自作主題による6つの変奏曲ヘ長調Op.34
(3)「エロイカ」の主題による15の変奏曲とフーガ 変ホ長調Op.35
■Disc4
(1)ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調Op.27の1
(2)ピアノ・ソナタ第14番Op.27の2嬰ハ短調「月光」
(3)ピアノ・ソナタ第24番Op.78嬰ヘ長調「テレーゼ」
(4)ピアノ・ソナタ第27番ホ短調Op.90
(5)ピアノ・ソナタ第28番イ長調Op.101
■Disc5
(1)ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109
(2)ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
(3)ピアノ・ソナタ第32番ハ短調Op.111
■Disc6
(1)ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調Op.106「ハンマークラヴィーア」
(2)ピアノ・ソナタ第11番変ロ長調Op.22
■Disc7
(1)ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調Op.57「熱情」
(2)ピアノ・ソナタ第26番Op.81a変ホ長調「告別」
(3)幻想曲Op.77
■Disc8
(1)ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調Op.7
(2)ピアノ・ソナタ第8番ハ短調Op.13「悲愴」
(3)ピアノ・ソナタ第12番変イ長調Op.26「葬送」
■Disc9
(1)ピアノ・ソナタ第21番ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」
(2)ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調Op.54
(3)ロンド ハ長調Op.51の1
(4)ロンド ト長調Op.51の2
(5)アンダンテ・ファヴォリWoO.57
(6)11のバガテルOp.119
■Disc10
(1)ディアベリのワルツの主題による33の変奏曲Op.120
(2)6つのバガテルOp.126
■Disc11
(1)ピアノ・ソナタ第5番ハ短調Op.10の1
(2)ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調Op.10の2
(3)ピアノ・ソナタ第7番ニ長調Op.10の3
(4)自作主題による32の変奏曲ハ短調WoO.80
(5)「トルコ行進曲」による6つの変奏曲ニ長調WoO.76
(6)ポロネーズ ハ長調Op.89
■Disc12
(1)ピアノ・ソナタ第9番変ホ長調Op.14の1
(2)ピアノ・ソナタ第10番ト長調Op.14の2
(3)ピアノ・ソナタ第19番ト短調Op.49の1
(4)ピアノ・ソナタ第20番ト長調Op.49の2
(5)ピアノ・ソナタ第25番ト長調Op.79
(6)ドレスラーの行進曲による9つの変奏曲ハ短調WoO.63
(7)パイジェッロの「うつろの心」による6つの変奏曲ト長調WoO.70
(8)エリーゼのためにWoO.59
(9)6つのエコセーズ変ホ長調
■Disc13
(1)ピアノ協奏曲第1番ハ長調Op.15
(2)ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための三重協奏曲ハ長調Op.56
■Disc14
(1)ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37
(2)ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58
■Disc15
(1)ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」
(2)ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.19
園田高弘(P)YAMAHA CFVS
大山平一郎(指)九州SO(Disc13-15)、
豊嶋泰嗣(Vn)、岩崎洸(Vc)(Disc13)

録音:
■Disc1:1996年4月23-25日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc2:1993年4月27-29日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc3:1993年4月27-28日、5月17日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc4:1993年10月25-28日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc5:1994年5月17-20日、1995年3月29-31日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc6:1994年10月25日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc7:1995年4月12-14日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc8:1994年10月25日、1995年3月29-31日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc9:1996年4月9-10日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc10:1996年5月7-9日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc11:1996年4月11-15日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc12:1993年4月27-30日、10月25-28日、1996年4月23-25日/竜洋なぎの木会館いさだホール
■Disc13:1999年10月18日(1)、7月28日(2)/アクロス福岡シンホニー・ホール(ライヴ)
■Disc14:1998年8月6日(1)、1999年4月6日(2)/アクロス福岡シンホニー・ホール(ライヴ)
■Disc15:2000年10月22日(1)、4月7日(2)/アクロス福岡シンホニー・ホール(ライヴ)


ワンピースBox、紙ジャケット
2024年10月7日に20回目の命日を迎える園田高弘。日本ピアノ界の偉大な功労者でヴィルトゥオーゾ・ピアニストであった彼の遺産音源を、未亡 人園田春子氏監修でBox化するシリーズ、今回はベートーヴェン。ピアノ・ソナタとピアノ協奏曲全曲に加え、主要な変奏曲、ロンド、幻想曲、ポロネーズや「エリー ゼのために」まで網羅した豪華Boxが登場します。
園田はベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を生涯に3度録音しましたが、これはその最後のもので、すべて平成時代のセッション録音。円熟の巨匠芸を堪能で きます。一点の曖昧さもない大きな演奏と深い音楽性にひたれる、まさに日本ピアノ音楽史の至宝と申せましょう。さらに解説書も園田自身の書き下ろし。各収録 曲の詳細な分析をはじめ、100ページに及ぶ読み応え満点の貴重な資料です。
かつてEVICAレーベルより分売されていましたが、今回15枚組の大集成にまとめました。世に聞こえた園田高弘のベートーヴェン、ピアノ関係者必携のBox です。 (Ki)
King International
KKC-122(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
アンコール〜バッハから寅さんへ
(1)バッハ(クルターク編):主キリスト、神のひとり子BWV601
(2)ヘンデル(チェルニー編):ハレルヤ*
(3)ヘンデル(モシュコフスキ編):見よ、勇者は帰る*
(4)モーツァルト(モシュコフスキ編):ドン・ジョヴァンニのメヌエット*
(5)ラフ:汽車の旅Op.160の2
(6)ハンス・ロット:フーガ*
(7)リムスキー=コルサコフ:ナポリの歌
(8)フロラン・シュミット:中国の傘Op.58の7
(9)ナシオ・ハーブ・ブラウン(ヴァーノン・デューク編):人形の踊り*
(10)バーナード・バーンズ(ヴァーノン・デューク編):可憐な娘さん*
(11)ローソーン:魚籠(全4曲)
(12)ハチャトゥリヤン(ストレーカー編):仮面舞踏会のワルツ
(13)松島彜:サクラバリエーション*
(14)瀧廉太郎(奥村一編):荒城の月*
(15)山田耕筰(奥村一編):赤とんぼ*
(16)越部信義(作曲者編):おもちゃのチャチャチャ*
(17)湯山昭(越部信義編):あめふりくまのこ*
(18)中田喜直(越部信義編):ちいさい秋みつけた*
(19)大中恩(たかしまあきひこ編):いぬのおまわりさん*
(20)山本直純(作曲者編):武田信玄のテーマ*
(21)中村八大(たかしまあきひこ編):上を向いて歩こう*
(22)いずみたく(たかしまあきひこ編):手のひらを太陽に*
(22)山本直純(作曲者編):寅さん*
ピアノ・デュオ・タカハシ/レーマン【高橋礼恵、ビョルン・レーマン】

録音:2023年3月28、29日、10月31日/キング関口台第1スタジオ
*=世界初録音
レーガー編曲のバッハ「ブランデンブルク協奏曲」やストラヴィンスキー自編「春の祭典」など超難曲を完璧にこなし聴き手を驚愕させたピアノ・デュオ・タカ ハシ/レーマン。ドイツと日本の夫婦デュオで、4手連弾用に書かれたものはどんなに困難でも1台で弾き通す真の実力派。

キングインターナショナル制作による初の日本録音は小品に挑戦。とはいえ大半が世界初録音の凝った選曲。近年話題のハンス・ロット唯一の連弾曲やリムス キー=コルサコフ最後の作品、汽車の爆走を描写したラフや4種の魚を音化したローソーン、連弾の最難曲とされるフロラン・シュミットの「中国の傘」などオ リジナル作品から、ピアノ・デュオが20世紀前半のアメリカで発展したヴァーノン・デューク編曲によるオシャレなジャズまで驚きのラインナップ。
すべて世界初録音の邦人作品も注目。日本最初の連弾曲とされる松島彜の「サクラバリエーション」(1917)、奥村一のピアニスティックな「荒城の月」と「赤 とんぼ」から、作曲者自身によるカッコいい「おもちゃのチャチャチャ」、ドリフの音楽で知られるたかしまあきひこのセンスあふれる編曲など秘曲が目白押し。
極めつけは大河ドラマ「武田信玄」と映画「男はつらいよ」のテーマ曲の山本直純本人の編曲。トーンクラスターを含む凄まじい効果に満ちた前者と、寅さん の姿が浮かぶ粋な後者、連弾の効果を発揮した驚くほど魅力的なピアノ曲に変身しています。
初回イニシャル出荷分のみの特典として高橋礼恵&ビョルン・レーマンのサイン色紙【1CDサイズ】付!  色紙はOPP袋で加工し外付けで封入いたします。 (Ki)

TRPTK
TTK-0122(1SACD)
ルミネセンス
チャイコフスキー(プレトニョフ編):「くるみ割り人形」Op.72 第2幕より第14曲 「パ・ド・ドゥ」
リスト:ロマンス S.169
グリンカ(バラキレフ編):ペテルブルグへの別れ 第10曲 「ひばり」
ラフマニノフ:幻想的小品集 Op.3より 第2曲 前奏曲 「鐘」
ショパン:夜想曲 Op.9-2アンダンテ
シューベルト:4つの即興曲集 D.899第3番アンダンテ
:4つの小品 Op.4より第4曲 「悪魔的暗示」
ドビュッシー:ベルガマスク組曲 L.75より第3曲 「月の光」
ショパン:夜想曲 嬰ハ短調 B.49
ファジル・サイ:ブラック・アース
リアム・ナセレディン(P)

録音:2023年10月25日-26日&2024年5月9日-10日(オランダ)
13歳の傑出したピアニスト、リアム・ナセレディンのデビュー・アルバム。リアム・ナセレディンはオランダ出身のピアニストで、6歳からピアノを始めティルブルフ(オランダ)の音楽アカデミーで研鑽を積み、ロイヤル・コンセルトヘボウ・コンクールやクリスティーナ王女コンクールで優勝、その才能を開花させました。ナセレディンは約2年前に突然心臓の手術を受けなければならなくなり、本人もかなりショックを受けたということですが、その入院生活で聴いたバレンボイムによるベートーヴェンの「悲愴ソナタ」に感銘を受け、自分もコンサート・ピアニストになりアルバムを作りたいと決心したそうです。その夢を叶えた若き才能が紡ぐ音楽をぜひお楽しみください。

Chopin University Press
UMFCCD-182(1CD)
トマシュ・ソチェク:歴史的様式によるオルガン即興曲
トマシュ・ソチェク:16世紀後半から17世紀初頭のヴェネツィア風トッカータ/歌え私の舌よ、栄光に満ちた/シャモトゥウィのヴァツワフのモテット 「私は良い羊飼いである」 のインタブレーション/キャロル 「Szcz??liwa kolebko」 の主題による変奏曲/17世紀前半のイタリア・マニエリスム様式によるトッカータ/半音階的リチェルカーレ/フランス風カンツォ-ナ/17世紀後半の南ドイツの様式によるトッカータ/チャッコーナ ニ長調/北ドイツの様式による前奏曲ト長調/詩篇第91篇 「He Who Dwells in the Shelter of the Most High」 の主題によるコラール前奏曲/前奏曲(自由なファンタジア)とアリア 「あなたが傍にいて下さるなら」*/協奏曲ヘ長調/「Jesus, Jesus, Come to Me」 の主題によるコラール・パルティータ/後期バロックの様式による前奏曲と二重フーガ ハ長調
トマシュ・ソチェク(Org)、
ヨアンナ・ソチェク(S)*

録音:2019年7月15日&17日(ポーランド)
本アルバムでは、様々な地域、とりわけイタリアと北・南ドイツで実践された典型的な形式を模倣したオルガンによる即興作品集を収録しています。
トマシュ・ソチェクは、シマノフスキ音楽アカデミーでオルガンを学び、「ルネサンスとバロック様式のオルガン音楽の即興形式。歴史的および認知的観点からみた18世紀までのオルガン即興演奏の実践」をテーマに芸術博士号を取得。多くの国際オルガン・コンクールで上位入賞を果たしています。また、ショパン音楽大学でオルガン演奏と即興演奏で後進の指導にも力を注いでいます。

Onyx
ONYX-4248(1CD)
ウィーン・ラプソディ〜モーツァルト/ベートーヴェン/シューベルト/ブラームス/ラジッチ:ピアノ作品集
モーツァルト:幻想曲ニ短調 K.397
 ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調 K.333
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op27-2「月光」
シューベルト(ラジッチ編):岩の上の羊飼い D.965
ブラームス:2つの狂詩曲 Op.79
ラジッチ:イストリア狂詩曲 Op.18b
デヤン・ラジッチ(P)
バルカン半島、クロアチアが生んだ天才コンポーザー=ピアニスト、デヤン・ラジッチ(ラツィック)。ONYX-録音第4弾は、グシュタードで開催されたメニューイン・フェスティバルのライヴ録音!
デヤン・ラジッチは1990年からレコーディング活動を行ってきましたが、本作は初のライヴ録音となります。2022年8月にグシュタードで開催されたメニューイン・フェスティバルでの録音で、アルバム『ウィーン・ラプソディ』には、ウィーンにゆかりの深い作曲家たちの作品を集成し、18世紀から20世紀まで、狂詩曲的な要素と幻想曲的な要素を併せ持つ作品を取り上げています。また、ラジッチは、このアルバムでピアニストとしてだけでなく、アレンジャー、作曲家としての才能も発揮しており、祖国クロアチアからスロベニア、イタリアにまたがるイストリア(イストラ)半島の名前を冠した自作の狂詩曲も収録しています。

「この創造的なプロセスが再現不可能であるという事実から生まれるある種の芸術的自由は、同様に比類のないものです。 ピアノ・リサイタルは、どんなに大きな会場であっても、その親密さとユニークさゆえに、自発性、リスクテイク、創造性が発揮されるのです」。デヤン・ラジッチ

Polskie Radio
PRCD-2407(1CD)
初紹介旧譜
北京2022、ポーランドの日
ショパン:夜想曲 ロ長調 Op.62-1/ロンド 変ホ長調 Op.16/マズルカ 嬰ヘ短調 Op.6-1/マズルカ 嬰ハ短調 Op.6-2/マズルカ ホ長調 Op.6-3/マズルカ 変ホ短調 Op.6-4/マズルカ ハ長調 Op.6-5/舟歌 嬰ヘ長調 Op.60/ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58
チャン・チャオ(b.1964):皮黄(京劇)
クシシュトフ・クションジェク(P)

録音:2022年1月16日&2月3日、ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
オリンピックの開幕前に毎度開催されるイベント「ポーランドの日」。ポーランドのオリンピック協会とベートーヴェン協会の両会長の共同で主導され、ポーランドのスポーツと芸術のつながりを示す一大イベントです。このアルバムは2022年の北京冬季オリンピックの開幕前夜にワルシャワのオリンピック・センターで開催された「ポーランドの日」に向けて制作されたもの。2015年の第17回ショパン国際ピアノ・コンクールでセミ・ファイナル進出と2つの特別賞受賞、また2018年の第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールでは第3位とマズルカ賞を受賞した実績を誇るポーランド・ピアノ界期待の逸材、クシシュトフ・クションジェクが、祖国のショパンと中国の人気作曲家チャン・チャオの作品を披露しています。
Polskie Radio
PRCD-2386(1CD)
初紹介旧譜
ヴァインベルク:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第1番 Op.5/ピアノ・ソナタ第2番Op.8/ピアノ・ソナタ第3番 Op.31
ピオトル・サワイチク(P)

録音:2021年、シマノフスキ音楽アカデミー・コンサート・ホール(カトヴィツェ、ポーランド)
ユダヤ人の家庭に生まれたため1939年のナチスによるポーランド侵攻から逃れて旧ソ連へ亡命し、そこでショスタコーヴィチとも親交を深めたポーランドの作曲家、ミェチスワフ・ヴァインベルク。近年注目が高まっており、その作品が取り上げられることも多くなってきました。ヴァインベルクは6つのピアノ・ソナタを作曲しましたが、このアルバムには最初の3曲を収録。ポーランドのピアニストであるピオトル・サワイチクはユリウシュ・ザレンプスキのピアノ作品全集を初めてレコーディングするなど、ポーランドのピアノ作品の普及に大きく貢献しています。
Polskie Radio
PRCD-2332(1CD)
初紹介旧譜
バルバラ・ヘッセ=ブコフスカ〜レトロ・スペクティヴ
(1)ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調*
(2)シューマン:アラベスク ハ長調 Op.18
(3)ショパン:ポロネーズ 変ホ短調 Op.26-2
(4)ショパン:ワルツ Op.42「大円舞曲」
(5)ショパン:ワルツ ホ短調 Op.posth.
(6)ショパン:4つのマズルカ Op.6/5つのマズルカ Op.7/夜想曲変ロ短調 Op.9-1/夜想曲ト短調 Op.15-3
(7)クルピンスキ:幻想曲「恐ろしい夢の瞬間」
(8)モニューシュコ(ヘンリク・メルツェル=シュチャヴィニスキ編):紡ぎ歌
バルバラ・ヘッセ=ブコフスカ(P)、
ポーランド国立RSO*、
ステファン・マルチク(指)*

(1)録音:1959?年(カトヴィツェ)
(2)録音:1951年3月15日(ワルシャワ)
(3)録音:1970年(ワルシャワ)
(4)録音:1955年(ワルシャワ)
(5)録音:1958年7月(ワルシャワ)
(6)録音:1955?年1月18日、ポーランド劇場(ワルシャワ)
(7)録音:1962年11月21日(ワルシャワ)
(8)録音:1951年4月24日(ワルシャワ)
ポーランドの公共放送局『ポーランド放送(Polskie Radio/Polish Radio)』の自主レーベル「Polskie Radio」が制作する、同局のアーカイヴに眠る貴重な録音をCD化する「FROM THE POLISH RADIO ARCHIVES」シリーズから、ポーランドの女性ピアニスト、バルバラ・ヘッセ=ブコフスカ(1930-2013)の秘蔵音源が登場!ワルシャワのショパン音楽大学を卒業した数ヶ月後に出場した第4回ショパン国際ピアノ・コンクールで第2位に入賞し(第1位はベラ・ダヴィドヴィチとハリーナ・チェルニー=ステファンスカ)国際的なキャリアを築いたヘッセ=ブコフスカ。ルービンシュタインにも師事した彼女が紡ぐ20世紀ポーランドのピアニズムを捉えた大変貴重なレコーディング集です。彼女が得意としたショパンを中心としたポーランドの作品のほか、1959年頃に録音されたラヴェルのピアノ協奏曲が収録されています。


Da Vinci Classics
C-00904(1CD)
カルロ・アレッサンドロ・ランディーニ(b.1954):ピアノ・ソナタ第8番 マッシミリアーノ・ダメリーニ(P)

録音:2023年2月16日(イタリア)
ミラノ音楽院からパリ音楽院へと研鑽を積み、オリヴィエ・メシアンに師事したカルロ・アレッサンドロ・ランディーニのピアノ・ソナタ第8番。ランディーニは多才な人物で、音楽だけではなく造形芸術、文学の世界でも活躍をしており、作曲の分野では2007年ワルシャワで行われたルトスワフスキ・コンクールで第1位を獲得しています。
ランディーニの代表的作品のひとつであるピアノ・ソナタ第5番は、総演奏時間が150分以上にも及び、ここに収録された第8番は、過去の偉大な傑作に触発された、幅広い構想の大規模な作品で、古楽の形式やジャンル(ガイヤルドのような舞曲やリチェルカーレのような対位法的な形式など)を再現しながらも、それを斬新な形で再解釈しています。本アルバムは、このソナタを初演した直後に亡くなったイタリアの偉大なピアニスト、マッシミリアーノ・ダメリーニの最後のコンサートを保存しているという点でも貴重な録音と言えるでしょう。
Da Vinci Classics
C-00905(1CD)
オマージュ〜ドビュッシー&ラモー:ピアノ作品集
ドビュッシー:ピアノのために
ラモー:組曲ト調 RCT6より 未開人、トリコテ
ドビュッシー:ラモーを讃えて(映像第1集より)
ラモー:組曲ト調 RCT6より エンハーモニック、エジプトの女
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
ラモー:組曲ニ長調 RCT3より やさしい訴え、喜び、いたずら好き、サイクロプス
アレッサンドロ・デル・ゴッボ(P/スタインウェイD)

録音:2024年1月25日-27日(イタリア)
イタリア、ウディネのトマディーニ音楽院で研鑽を積んだイタリアの若手ピアニスト、アレッサンドロ・デル・ゴッポが弾く、2世紀を隔てた2人のフランス人作曲家、ラモーとドビュッシー。
本アルバムでは、ラモーの代表的な鍵盤楽器のための作品、ドビュッシーの「ピアノのために」から、有名な「月の光」を含む「ベルガマスク組曲」、そして、「映像第1集」の「ラモーを讃えて」まで、ドビュッシーの「新古典主義」の全パノラマを集成しています。

Da Vinci Classics
C-00898(1CD)
19世紀のギター作品集
ソル:練習曲 ロ短調 Op.35-22、練習曲 ホ短調 Op.6-11
ジュリアーニ:大序曲 Op.61、偉大なる英雄ソナタ Op.150
ディオニシオ・アグアド:RONDO BRILLANTE
カスパール・メルツ:ロマンツァ、エレジー、ハンガリー幻想曲
フリアン・アルカス:椿姫を主題にした幻想曲
タレガ:アルハンブラの思い出
リョベート:フェルナンド・ソルの主題による変奏曲
エミリアーノ・ヴェッリーノ(G)

録音:2023年
19世紀は、ギターがクラシックの伝統の主要な楽器の1つとしてようやく独自の地位を獲得した時代と見なすことができます。この世紀は、楽器の製作と演奏技術の両面で、偉大な技術的発見の世紀でした。このアルバムでは、オペラからハンガリー風、スペイン風、古典派様式の作品を取り上げ、ギターの可能性を拡げていった作曲家たちの作品を紹介していきます。


Avanti Classic
AVA-10702(7CD)
NX-M02
ランデヴー・ウィズ・マルタ・アルゲリッチ 第3集2021ハンブルク・ライヴ
■CD1
(1)ベートーヴェン:モーツァルトの「魔笛」より「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 WoO46
(2)ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ト長調 Op.30
(3)ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第5番 ニ長調 Op.70-1「幽霊」
■CD2
(1)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.19
(2)メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲 第1番ニ短調 Op.49
(3)ブラームス:ヴィオラ・ソナタ 第2番 変ホ長調 Op.120
■CD3
(1)シューベルト:即興曲 第2番変イ長調 D 935Op.142-2
即興曲 第3番変ロ長調 D935Op.142-3
ピアノ・ソナタ 第13番イ長調 D664 Op.120
(2)モーツァルト:4手のためのピアノ・ソナタ ハ長調 K.521
■CD4
(1)パブロ・カザルス:鳥の歌
(2)ファリャ:スペイン民謡組曲
(3)フランク:ピアノ五重奏曲 ヘ短調
■CD5
(1)ピアソラ(グバイドゥーリナ編):ル・グラン・タンゴ
(2)バーンスタイン:シンフォニック・ダンス (2台ピアノ版) 〜「ウエストサイド・ストーリー」より
(3)ピアソラ:ブエノスアイレスの四季
■CD6
(1)ムソルグスキー::歌曲集『死の歌と踊り』
(2)バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタ Sz110
(3)アルノ・ババジャニアン:ピアノ三重奏曲 嬰へ短調
■CD7
(1)ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40
(2)プロコフィエフ:フルート・ソナタ ニ長調 Op.94
(3)ショスタコーヴィチ:2台のピアノのためのコンチェルティーノ Op.94
(4)ヴァインベルク:フルートとピアノのための12の小品 Op.29
■CD1
(1)ミッシャ・マイスキー(Vc)
  マルタ・アルゲリッチ(P)
(2)ルノー・カピュソン(Vn)
  マルタ・アルゲリッチ(P)
(3)アリッサ・マルグリス(Vn)
  ナタリア・マルグリス(Vc)
  ユラ・マルグリス(P)
■CD2
(1)マルタ・アルゲリッチ(P)
  ハンブルクSO
  シルヴァン・カンブルラン(指)
(2)アンネ=ゾフィー・ムター(Vn)
  ミッシャ・マイスキー(Vc)
  マルタ・アルゲリッチ(P)
(3)ジェラール・コセ(Va)
  ニコラ・アンゲリッシュ(P)
■CD3
(1)マリア・ジョアン・ピリス(P)
(2)マリア・ジョアン・ピリス(P/第1パート)
  マルタ・アルゲリッチ(P/第2パート)
■CD4
(1)アリッサ・マルグリス(Vn)
  ナタリア・マルグリス(Vc)
  ユラ・マルグリス(P)
(2)テディ・パパヴラミ(Vn)
  岡田真季(P)
(3)諏訪内晶子(Vn1)
  テディ・パパヴラミ(Vn2)
  リダ・チェン(Va)
  アレクサンドル・クニャーゼフ(Vc)
  エフゲニ・ボジャノフ(P)
■CD5
(1)ギドン・クレーメル(Vn)
  ゲオルギス・オソーキンス(P)
(2)アントン・ゲルゼンベルク(P1)
  ダニエル・ゲルゼンベルク(P2)
(3)テディ・パパヴラミ(Vn)
  オイゲン・リフシッツ(Vc)
  アレクサンダー・グルニング(P)
■CD6
(1)ミヒャエル・フォッレ(Br)
  ダニエル・ゲルゼンベルク(P)
(2)ネルソン・ゲルナー(P1)
  マルタ・アルゲリッチ(P2)
  アレクセイ・ゲラシメス(打楽器)
  ルーカス・ベーム(打楽器)
(3)マイケル・グットマン(Vn)
  趙静(チョウ・チン)(Vc)
  エレーナ・リシチアン(P)
■CD7
(1)ミッシャ・マイスキー(Vc)
  マルタ・アルゲリッチ(P)
(2)スザンネ・バーナー(Fl)
  マルタ・アルゲリッチ(P)
(3)マルタ・アルゲリッチ(P1)
  リーリャ・ジルベルシュタイン(P2)
(4)スザンネ・バーナー(Fl)
  酒井茜(P)
ハンブルクSO主催のもと、2018年からライスハレで行われている「マルタ・アルゲリッチ音楽祭」。2020年の開催はコロナ禍により見送 られましたが(代わりにルノー・カピュソンとの無観客ライヴ配信を行い、共演の間にショパンの第3ソナタを披露したことが大きな話題となりまし た)、無事に開催された2021年のライヴBOXが2018年、2019年に続いて登場します。今回も大物アーティストたちが並ぶ豪華な出演者 となっていますが、中でも初めての共演となるムターとアルゲリッチにマイスキーを加えた3人による深みを湛えたメンデルスゾーン、こちらも初共 演であったピリス(ピレシュ)とアルゲリッチのデュエットによる音楽を慈しむようなモーツァルトなどが、大きな聴きどころと言えるでしょう。さらには 2022年に亡くなったアンゲリッシュ最後の公開演奏が、ここに収められたコセとの情感豊かなブラームスということにも注目です。ほかにもパパ ヴラミ、クニャーゼフ、クレーメル、ボジャノフ、ジルベルシュタイン、そして諏訪内晶子らのパフォーマンスを収録し、協奏曲はカンブルラン指揮の ハンブルクSOとの共演となっています。このBOXセットはアンゲリッシュとの想い出に捧げられました。

ALBANY
TROY-1965(3CD)
「バッハ・トゥ・ブラック(Bach to Black)Vol.3」〜バッハ:フランス組曲+アフリカ系アメリカ人のピアノ作品集
バッハ:フランス組曲第6 番ホ長調BWV817
アドルファス・ヘイルストーク(b.1941):「5 人の友」(1977)
バッハ:フランス様式による序曲BWV831
ジェームズ・リーIII(b.1975):「永遠の入り口への窓」(2018)
バッハ:フランス組曲第1番ニ短調BWV812
モンターュー・リング(1866-1956):「4つのムーアの絵」(1927)
バッハ:フランス組曲第2番ハ短調BWV813
ンケイル・オコエ(b.1972):「アフリカのスケッチ」(2003-2004)
バッハ:フランス組曲第5番ト長調BWV816
ベティ・ジャクソン・キング(1928-1994):「四季のスケッチ」(1973)
バッハ:フランス組曲第4番変ホ長調BWV815
ウィリアム・グラント・スティル(1895-1978):「7つの痕跡」(1939)
バッハ:フランス組曲第3番ロ短調BWV814
マーガレット・ボンズ(1913-1972):スピリチュアル組曲(1962頃)
ロシェル・セネット(P)

録音:2023年6月イリノイ大学フォーリンジャー・グレート・ホール
バッハの鍵盤作品とアフリカ系の作曲家によるピアノ曲を組み合わせたユニークなアルバムの第3弾。第1集はイギリス組 曲(TROY-1869/71)、第2集はパルティータ(1910/12)。 今回はバッハのフランス組曲を中心に挟んで19、20〜21世紀のアフリカ系の作曲家のピアノ曲を収録しています。ピアノの ロシェル・セネットはサンフランシスコ音楽院、イリノイ大学で学んだ後、多くのコンクールで上位入賞、現在はイリノイ大学で 教鞭を執っています。彼女はバッハと彼女と同じ出自のアフリカ系の作曲家の作品を演奏することをライフワークとしてい る。彼女のテクニックと音楽性は驚異的であり、そのしなやかさと澄み切った音色は21世紀のバッハのあるべき姿と言っても 決して言い過ぎではない。一聴に値するディスクの登場です。
ALBANY
TROY-1972(1CD)
「SUR」〜アルゼンチンのピアノ音楽
リリアン・サバ(b.1961):飛行開始/3人のマリア
ホセ・レスタ(1880-1962):3つの舞曲
フアン・ホセ・ラモス(1930-1995):ミラフローレスのワルツ
マヌエル・ゴメス・カリージョ(1883-1968):フィエスタ・クリオージャ
ミゲル・フランセーセ(1913-1970):トリステ
リア・シマグリア(1906-1998):故郷の思い出
アルトゥーロ・ルツァッティ:ミロンガのアリア
レオナルド・ブルネッリ(1929-1964):ミロンガ
カルロス・アギーレ(b.1965):灰色のミロンガ
アドルフォ・シプリオタ(1879-1944):海岸のスケッチ
オスバルド・ゴリホフ(b.1960):レヴァンテ
アグスティン・モリアーゴ(P)

録音:2023年6月5日
20〜21世紀のアルゼンチンの作曲家によるピアノ作品を収録した珍しいアルバム。アルゼンチン といえばピアソラが有名だが、ここではいわゆるクラシック系の作曲家のピアノ曲が選ばれています。し かしクラシック系とはいえ、アルゼンチンの民族音楽の影響を受けた作品が多く、いずれもピアソラ に通じる音楽であることも事実。アルゼンチン音楽の父ヒナステラの作品がないのは残念だが、ジョ ージ・クラムの高弟オスバルド・ゴリホフの作品があるのは貴重。近現代のアルゼンチン音楽の歴史 をピアノでたどる素敵な一枚。BGM として最高。ラテンの雰囲気あふれるご機嫌なアルバム。
ALBANY
TROY-1973(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6 曲) エリック・カッツ(Vc)

録音:2022年5月3,5,7日メリーランド大学デケルボム・コンサート・ホール
エリック・カッツはスタイルを超えた多彩なコラボレーションを行い、共演者はヨーヨー・マからジャ ズの巨匠オーネット・コールマンまで多岐にわたるチェリスト。ソリスト、室内楽奏者として活動し、新 作の初演も数多く行っています。このアルバムではチェロの基本に立ち返り、バッハの無伴奏チェロ 組曲を繊細な音楽性をもって演奏しています。

SOMM
SOMMCD-0689(1CD)
NX-B07
戦争の詩 - シマノフスキ、ショパン、ナロジツカ、リャホヴィチ、ショスタコーヴィチ:ピアノ作品集
シマノフスキ:仮面劇 Op. 34
ショパン:2つのポロネーズ Op. 40[ 第1番イ短調/第2番ハ短調]
マリア・ナロジツカ(1988-):After あの後…世界初録音
アルテム・リャホヴィチ(1982-):ピアノのための24の後奏曲「戦争の手帳」…世界初録音[第2番 ヘ長調/第3番ト短調/第4番変ロ長調/第5番 ハ短調/第6番変ホ長調/第7番ヘ短調/第8番 変イ長調]
ショスタコーヴィチ:ソナタ第2番 ロ短調 Op.61
マリア・ナロジツカ(P)

録音:2023年11月24-25日
2023年の高松国際コンクールのファイナリストで、ウクライナのキーウ生まれのピアニスト、マリア・ナロジツカが戦禍に巻き込まれた自身の想いを込めたアルバ ム。シマノフスキ、ショパン、ショスタコーヴィチの作品に加え、同郷のピアニスト・作曲家アルテム・リャホヴィチが2022年5月に避難先で書いた「戦争の手帳」 の一部と、ナロジツカ自作の「After」も収録。「After」は子守歌を思わせる民謡調の創作主題に基づく作品で、「あの日以後、人生も世界も変わってし まって、もう元に戻れない」という感覚を表現しています。

ALPHA
ALPHA-1063(1CD)
儚い城 〜クラシカル・ギターによる20世紀のメロディ
ジミ・ヘンドリックス(1942-1970):Castles Made of Sand 砂のお城
レナード・バーンスタイン:Some Other Time サム・アザー・タイム 〜「オン・ザ・タウン」より
ガーシュウィン:Embraceable You エンブレイサブル・ユー〜「ガール・クレイジー」より
バーデン・パウエル(1937-2000):Valsa Sem Nome 名もなきワルツ
リチャード・ロジャース/ジョー・パス(1929-1994)の演奏による:.ジョーンズ嬢に会ったかい?
ヴィラ=ロボス:Mazurka-Choro マズルカ・ショーロ
セバスティアン・リナレス(1978-):即興曲
  バガテル1
  バガテル2
ジョン・ルイス(1920-2001)/チャーリー・バード(1925-1999)の演奏による:ジャンゴ
ルーファス・ウェインライト(1973-):ヴァイブレイト
エルネスト・アルフテル(1905-1989):ハバネラ
レナード・コーエン(1934-2016):ハレルヤ
セバスティアン・リナレス(G)

録音:2023年8月 モンカブリエ教会、フランス
ラジオ・フランスの音楽チャンネル「フランス・ミュジーク」の番組「Guitare, guitares」で演奏者兼プロデューサーを務めるフランスのギタリス ト、セバスティアン・リナレス。かつて「ゴルトベルク変奏曲」やサティ作品のギター編曲版をリリースして話題を呼んだ彼が、ALPHAに登場で す。その内容は通常のギター作品集の枠には収まらない、クラシックはもちろんロックからジャズ、オリジナルまで幅広く収録した彼らしいもの で、「このプログラムの各作品は、私が好きな時に避難できる儚い城のようなものです」と彼が語るように、個人的な思い入れがたいへん強い 選曲となっています。今回のプログラムを組むきっかけとなったジミ・ヘンドリックス「砂のお城」とヴィラ=ロボスを繋ぐ開放弦の響き、古代から伝 わるメロディのように奏でられるレナード・コーエンの「ハレルヤ」など、時代を超えた美しさが印象的なアルバム。明記は無いですが、編曲は全 て演奏者自身によるものと思われます。

IBS CLASSICAL
IBS-52024(3CD)
NX-C07
リスト:巡礼の年 全曲 ミリアム・ゴメス=モラン(P)

録音:2023年7月31日、8月1-2日、10月22日
「巡礼の年」はリストが20代から60代にわたって断続的に作曲した作品を集めたもの。20代に書かれた『第1年:スイス』には、煌びやかで技巧的な作品 が多く、『第2年:イタリア』には抒情性豊かな曲だけではなく、大曲「ダンテを読んで:ソナタ風幻想曲」が含まれています。そして1883年に出版された『第 3年』には華麗な「エステ荘の噴水」が含まれますが、全体は総じて宗教的な雰囲気を持つリスト晩年の作風が色濃く表れています。 ミリアム・ゴメス=モランはチェンバロやフォルテピアノなどの歴史的鍵盤楽器と現代ピアノを弾きこなす演奏家。幼いころからリストの作品に魅了され、「弟子 たちの証言からたどるリストのピアノ演奏法」で博士号を取得。かつて彼女が演奏する「オーベルマンの谷」を聴いたリスト研究の大御所アラン・ウォーカーは 「今までに聴いたあらゆる演奏の中で最高。テクニックはもちろん、鍵盤に向かっているのが真のアーティストであることがわかった」と絶賛しました。この大部の 曲集を4日間で録音していることから、満を持して臨んだ録音であることがうかがわれます。

OMF
KCD-2077(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
バロック・ハープの真髄
ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ編/ジャック・アルカデルト原曲:ハープのための「どうぞ私の命を断って」(リチェルカーテ第2巻)
ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ
第2旋法のトッカータ第1番(リチェルカーテ第1巻)
ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ:5声のスペイン風ガリアルダ第4番(リチェルカーテ第2巻)
ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ
5声のトッカータ第4番(リチェルカーテ第2巻)
ルロ・ジェズアルド:公爵のフランス風カンツォン
イッポリート・タルタリーノ:〈スザンナ〉のカンツォン
スカニオ・マイオーネ:トッカータ第1番(様々なカプリッチョ第2巻)
アスカニオ・マイオーネ
フランス風カンツォン第2番(様々なカプリッチョ第2巻)
アスカニオ・マイオーネ:トッカータ第4番(様々なカプリッチョ第1巻)
アスカニオ・マイオーネ編/ジャック・アルカデルト原曲:「どうぞ私の命を断って」(様々なカプリッチョ第1巻)
スカニオ・マイオーネ:トッカータ第2番(様々なカプリッチョ第2巻)
フランチェスコ・ランバルド:ガリアルダ
ジョヴァンニ・デ・マック:〈2人の姉妹〉と呼ばれるカンツォン
西山まりえ(Hp)

録音:2019年5月小海町音楽堂
バロック時代のハープは声楽、器楽、宗教、世俗のあらゆる音楽を彩り、人々を強く魅了した楽器であった。17世紀初期には3列弦(白 鍵、黒鍵、白鍵に相当)の楽器が考案され、ナポリの作曲家たちによるハープの黄金時代が到来する。王宮礼拝堂楽長マックの2人の高 弟、トラバーチとマイヨーネは『ハープのための』作品を残しており、マイヨーネ自身は卓越したハープ奏者でもあった。ここに収録された6人の 作曲家は全てナポリ出身あるいはナポリを縁とする者です。音楽史では触れられることは少ないが、彼らは新しい鍵盤音楽様式を先導 し、ハープの可能性を大きく開いた点で注目すべき存在です。鍵盤とハープ、この2つの楽器の間を自由に行き来する西山まりえもまた領 域を持たない演奏家です。その類まれな音空間の感覚、透徹されたピアニッシモ、銀糸のように繊細な歌いとダイナミックな息遣いにより 「バロック・ハープの真髄」が浮かび上がる。そこにはナポリの音楽家たちの精神が無限に広がっています。『バロック・ハープとの出会い』に続く西 山まりえ第2弾のバロック・ハープ・ソロアルバム。

Grand Piano
GP-0940(1CD)
NX-B06
ゲ・ガンリュ:ピアノ作品集 第2集
拡張ピアノ奏法のための12の練習曲
チャン・イミン(P…Steinway、Model D)

録音:2023年7月5-7日
1954年、上海生まれの作曲家ゲ・ガンリュ(葛甘孺)。文化大革命の後、上海音楽院でヴァイオリンを学び1983年コロンビア大学に留学。周文中の 弟子となり研鑽を積みました。「全ての音楽は音程、リズム、音色、ダイナミクスの4つの要素で構成されており、東洋と西洋の音楽はこれらの4つの点が全く 異なる」と述べる彼の音楽は、調性から離れながらもところどころに中国風の五音音階が効果的に用いられています。このアルバムには世界初録音となる 「拡張ピアノ奏法のための12の練習曲」を収録。ピアニストのチャン・イミンとの綿密な対話から生まれたこの作品は、曲ごとに異なるピアノ内部奏法が用い られており、例えば、第1曲はピアノ内部の金属弦の倍音を用い、第2曲ではピアノの最低音のA弦のみを使用し打楽器のような効果を生み出します。第3 曲は弦をつま弾くピッツィカート、第4曲は片手で弦を抑え片手で鍵盤を演奏、神秘的な音色が生まれます。他にも弦に紙をはさんだり、ゴムや磁石を置い たり、ゴム製のマレットで弦を擦ったりと、多彩かつユニークな響きが楽しめます。チャン・イミンは現在、星海音楽学院のピアノ科で教鞭を執る名手。中国の ピアノ曲の紹介に尽力しています。

TOCCATA
TOCC-0738(1CD)
NX-B06
フリードリヒ・ヘルマン(1828-1907):ヴァイオリン作品集第1集〜無伴奏作品集
小品集 Op.19(1881年出版)
特別な練習曲 Op.24
アビゲイル・カー(Vn)

録音:2023年2月4-5日
全て世界初録音
ドイツのヴァイオリン&ヴィオラ奏者で作曲家フリードリヒ・ヘルマン。彼はメンデルスゾーンが設立したライプツィヒ音楽院で学び、1848年、わずか20歳で教 授に任命され、以降ほぼ60年間この職にありました。数多くの後進を育てながら作品を発表。その大部分は教育的なもので、ヴァイオリン奏法についての 著作も遺されています。このアルバムに収録された20曲からなる小品集も、学生たちの教育用として書かれたもので、それほど難度の高い技巧は要求され ていませんが、各々の曲にはタイトルが付けられており、演奏者のテクニックと表現力の向上を目指すための工夫が凝らされています。それに対し、作品24の 『特別な練習曲』から選ばれた4曲は技巧的な作品で、とりわけ弓の使い方については譜面に詳細な記述がされるなど、現代にも通じる普遍的な奏法が 追求されています。アビゲイル・カーはヒューストンのライス大学シェパード音楽学校でセルジウ・ルカに学んだ後、ジュリアード音楽院で更なる研鑽を積んだ ヴァイオリニスト。バランスの取れた精緻な演奏が高く評価されています。

MIRARE
MIR-722(1CD)
白い太陽
(1)グリーグ:組曲「ホルベアの時代から」Op.40(オリジナル版)
(2)シベリウス:6つの即興曲Op.5
(3)ニールセン:「聖しこの夜」による夢想
(4):3つのピアノ小品Op.59
(5)グリーグ:バラード ト短調Op.24
(6)シベリウス:樹の組曲Op.75(全5曲)
ジャン=バティスト・ドゥルセ(P)

録音:2023年7月10-13日/ポワシー劇場
ャン=バティスト・ドゥルセは1992年生まれのフランスのピアニスト。今年2024年のフォルジュルネ音楽祭で来日、小津安二郎の初期サイレント映画に即興でピアノ演奏する興味深い試みで注目されました。
独特の語り口で「ピアノの詩人」と称されるドゥルセが今回北欧のピアノ曲に挑戦。グリーグの「ホルベアの時代から」は弦楽オーケストラの作品として有名です が、もとは1884年作のピアノ曲。シベリウスの「6つの即興曲」も最後の2曲を弦楽オーケストラ用に編曲して「抒情的なアンダンテ」と新たなタイトルにしました。
クリスマス・キャロル「聖しこの夜」に基づくニールセンの夢の世界、悲痛で真摯な情感に満ちたグリーグの大作までドゥルセの世界へ引き込まれます。 (Ki)

CONTINUO Classics
CC777-701(1CD)
『ロシアのバレエ音楽〜ピアノ独奏編曲集』
チャイコフスキー(プレトニョフ編):バレエ「くるみ割り人形」〜行進曲/金平糖の精の踊り/タランテラ/間奏曲/トレパーク(ロシアの踊り)/中国の踊り/グラン・パ・ド・ドゥ
ストラヴィンスキー(アゴスティ編):バレエ「火の鳥」〜魔王カスチェイの凶悪な踊り/子守歌/フィナーレ
プロコフィエフ:バレエ「ロミオとジュリエット」からの10の小品Op.75
エレーナ・ロザノヴァ(P/スタインウェイ )
仏「CONTINUO Classics」の名盤エレーナ・ロザノヴァによる『ロシアのバレエ音楽編曲集』の再発売アルバム。チャイコフスキーの「くるみ割り人形」、スト ラヴィンスキーの「火の鳥」、プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」という3つのバレエ音楽をピアノ独奏で演奏しています。「くるみ割り人形」はミハイル・プレ トニョフによる編曲。「金平糖の踊り」や「中国の踊り」などでは原曲の室内楽的な要素がより強調されて洗練された響きを聴かせてくれる一方、ラストを飾るグラ ン・パ・ド・ドゥでは鍵盤を縦横無尽にめぐるアルペジオで美しく圧倒してくれます。イタリアの名手アゴスティ編曲による「火の鳥」は屈指の難曲。「火の鳥」とい えばストラヴィンスキー自身編曲による連弾版の難易度も知られておりますが、それを独奏で表現しようというのですから、その難易度も伺えようというものです。 「魔王カスチェイの凶悪な踊り」は最初から最後まで超絶技巧の連続。「子守歌」と「フィナーレ」では、透明感あふれるピアノの音色ならではの表現力に魅せられ ます。ロザノヴァの演奏は躍動感あふれるリズム感と力強い打鍵が印象的です。 ※CD再発売により旧品番(CC777-716)は廃盤となります。 (Ki)

Naive
V-8444[NA](1CD)
origins〜ババジャニアン、ガスパリアン、ハチャトゥリアン、コミタス作品集
アルノ・ババジャニアン(1921-1983):プレリュード(1939)/バガルシャパト・ダンス(1943)/アンプロンプチュ(1944)/カプリッチョ(1952)/ポリフォニック・ソナタ(1946-47, 1957改訂)/ エレジー(1978)〜A.ハチャトゥリアンの思い出に捧げる(サヤト・ノヴァの歌「Qani Vur Jan Im」に基づく)
ジェラール・ガスパリアン(b.1960):バラード(1980)/ポエム(1989)
アラム・ハチャトゥリアン:トッカータ op.11(1932)/バレエ「スパルタクス」(1954, 1968改訂)から第34番スパルタクスとフリーギアのアダージョ(エミン・ハチャトゥリアン(1930-2000)によるピアノ編曲版)
コミタス(1869-1935):舞曲 (1906)(第1番〜第4番)
ジャン=ポール・ガスパリアン(P)

録音:2023年11月21-24日、フランス
アルメニアにルーツをもつジャン=ポール・ガスパリアンの、アルメニアに根ざした音楽を集めた1枚が登場。ガスパリアンの父はアルメニアのイェレバンに生ま れ、1974年にフランスに移りました。ガスパリアンは1995年にパリで生まれています。ガスパリアンは既にドビュッシー作品集(V 7958) でも高く評価されま したが、今回は熱烈なハチャトゥリアンのトッカータなど、その原始的なエネルギーを発揮。まるで水を得た魚のように、すべての作品を自由自在に、歌い上げてい ます。ガスパリアン自身の作品も2作収録。バラードは、アルメニアのサヤト=ノヴァの歌に基づく音楽で、繊細でミステリアスな雰囲気と、アラベスクのように美し くらせん状に続くパッセージが重なり合い、独自の魅力を放ちます。最後に収録されたコミタス作品での独特の透明感は華麗なピアニズムに満ちており、魅力的で す。
ガスパリアン〜1995年パリ生まれ。パリ国立高等音楽院でオリヴィエ・ガルドン、ジャック・ルヴィエ、ミシェル・ベロフ、ローラン・カバッソ、クレール・デゼール、 ミシェル・ダルベルトに師事。ヴィルサラーゼ、タチアナ・ゼリクマンの国際ピアノマスタークラスに参加、2014年ヴェルビエ・アカデミー入選、2010年ザルツブ ルク・アカデミー入賞。2018年、ヴァネッサ・ラターシュ教授のクラスで、英国王立音楽院(アーティスト・ディプロマ)を修了。スタインウェイ・アーティスト。

Pentatone
PTC-5187233(1CD)
ショパン・ボヤージュ
2つの夜想曲Op.62
ポロネーズ第7番「幻想ポロネーズ」 Op.61
舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58
3つのマズルカ Op.59
ユリアンナ・アヴデーエワ(P/スタインウェイ)

録音:2024年2月/ティペット・ライズ・アートセンター、フィッシュテール(モンタナ州)
2010年に開かれた第16回ショパン国際ピアノコンクールでの優勝から14年。ユリアンナ・アヴデーエワがオール・ショパン・プログラムのアルバムをリリー スします!
アヴデーエワはこれまでコンクールの実況録音や東日本大震災のチャリティCDとしてオール・ショパン・アルバムはリリースしていますが、セッションでのオー ル・ショパンはこれがはじめて。アヴデーエワの卓越した演奏で聴き手をショパンの音楽の旅へと誘います。
当アルバムでは大曲ピアノ・ソナタ第3番Op.58をメインに2つの夜想曲 Op.62、幻想ポロネーズ Op.61、舟歌 Op.60、3つのマズルカ Op.59と すべて後期作品で構成。自然に囲まれながら作曲されたこれらの名作をアヴデーエワはティペット・ライズ・アート・センターで収録しました。
モンタナ州の中央、約41?の広大な草原に広がるティペット・ライズ・アートセンターは、大自然の中に巨大な屋外彫刻作品が立ち並ぶ、自然とアートの融 合した空間。静寂の中、ベアトゥース山脈をバックに、アヴデーエワはショパンの音楽と対峙し、録音が進められました。使用楽器はかつてウラディーミル・ホロヴィッ ツが所有していたスタインウェイCD-18("CD "は "Concert Department "の略)です。また、この楽器は1956年、ユージン・イストミンがユージン・ オーマンディ(指)フィラデルフィアOと録音したラフマニノフのピアノ協奏曲第2番で演奏した銘器としても知られます。アヴデーエワの決定盤名盤の登 場です!
朝日新聞夕刊For your Collection「推薦盤」、読売新聞夕刊REVIEW欄、毎日新聞夕刊「特薦盤」、レコード芸術誌「特選盤」(2023年4月号) などで絶賛されたPENTATONEレーベル第1弾『復活の力』(KKPT-2001 / PTC-5187073)も好評発売中です。 (Ki)

RUBICON
RCD-1197(1CD)
変奏曲集
ベートーヴェン:6つの変奏曲 Op.34
ブラームス:変奏曲 Op.18b
シャミナード:主題と変奏 Op.89
ショパン:華麗なる変奏曲 Op.12
デュティユー:ピアノ・ソナタより コラールと変奏 Op.1
シューマン:ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲 WoO.31
クララ・シューマン:シューマンの主題による変奏曲 Op.20
ヨアンナ・カツペレク(P)
ポーランド出身の女流ピアニスト、ヨアンナ・カツペレクは、英国王立音楽カレッジでノーマ・フィッシャーに、ワルシャワのショパン音楽大学では、エヴァ・ポブウォツカのもとで研鑽を積み、これまでに母国ポーランドのほか、イギリス、アイルランド、フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、ノルウェー、ウクライナ、カナダ、日本などの主要なコンサートホールで演奏してきました。デビュー・アルバムとなる本作では、魅力的な変奏曲の数々を取り上げています。
本アルバムに収められたいくつかの変奏曲には興味深いつながりがあります。ブラームスの初期の作品18bはクララ・シューマンに、クララの作品20は、後に夫となるロベルトに捧げられました。シューマンの初期の変奏曲WoO31は、ベートーヴェンの交響曲第7番からアレグレットを取り上げ、この有名な曲で特別な旅をします。ベートーヴェンの作品34は、「エロイカ」変奏曲 Op.35とともに、彼が作品番号を付けるほど特別だと考えた数多くの変奏曲の初期の作品で、作曲者の言葉を借りれば、「このような変奏曲を書くというのは、極めて新しい発明であり、このような変奏曲は、間違いなく、これまでになかったからである」。
この挑戦的でヴィルトゥオーゾ的なアルバムは、新たな才能を印象付ける素晴らしいデビュー作となるでしょう。

Hyperion
CDA-68448(1CD)
バッハ:前奏曲集、インヴェンションとシンフォニア
バッハ:7つの小前奏曲 BWV924-930*/前奏曲イ短調 BWV931/前奏曲ホ短調(断片) BWV932/前奏曲ハ長調 BWV924a/6つの小前奏曲 BWV933-938/5つの小前奏曲 BWV939-943*/前奏曲ハ短調(リュートのための) BWV999*/インヴェンションとシンフォニア BWV772-801(2声のインヴェンション BWV772-786*、3声のシンフォニア BWV787-801)/アプリカティオ ハ長調 BWV 994*/フーガ ハ長調 BWV953/イエスはわが喜び(断片) BWV753*
マハン・エスファハニ(ハープシコード、クラヴィコード*)

録音:2023年6月26日-28日、洗礼者聖ヨハネ教区教会(ラフトン、エセックス)
今やHyperionの看板シリーズの一つとして毎度大きな話題を呼ぶ1984年テヘラン生まれのイラン系アメリカ人ハープシコード奏者、マハン・エスファハニが推し進めるバッハ・シリーズ。2023年10月リリースの前作「フランス組曲」に続き、今度は「インヴェンションとシンフォニア」を中心とした小品集をリリースします。通常一つの楽器で演奏される「インヴェンションとシンフォニア」でも“音楽を最大限に引き立てる楽器を選択するのが最善”という観点からハープシコードとクラヴィコードを弾き分けているほか、子細な研究から結論付けられた装飾やアーティキュレーションの選択など聴き逃がせないポイントが多く、今作もエスファハニらしい唯一無二のバッハ・アルバムに仕上がりました。これまでのバッハの録音でもレコード芸術「特選盤」、BBCミュージック・マガジン「インストゥルメンタル・チョイス」、グラモフォン誌「エディターズ・チョイス」に選ばれ、ICMA(国際クラシック音楽賞)2019にもノミネートされるなど例外なく絶大な評価を得ている現代屈指のバッハ弾きが、これらの作品が単なる「教材」の枠をはるかに超えた優れた魅力を持つ作品であることを確信を持って証明します。
エスファハニはハープシコード奏者として初めてBBCラジオ3の「ニュー・ジェネレーション・アーティスト」に選ばれた他、ボルレッティ=ブイトーニ財団賞受賞、2014年ロイヤル・フィルハーモニック協会賞の「インストゥルメンタリスト・オヴ・ジ・イヤー」と2014年グラモフォン賞の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」にノミネートするという栄誉を、それぞれハープシコード奏者として初めて達成。2015年にはBBCミュージック・マガジンの「ニューカマー・オヴ・ジ・イヤー」に選ばれ、2015年と2017年にもグラモフォン賞の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」にノミネートされるなど、Hyperionの主力アーティストの一人として大活躍。

Delphian
DCD-34330(2CD)
フィリップ・グラス:練習曲全集
フィリップ・グラス:練習曲第1番/練習曲第2番/練習曲第3番/練習曲第4番/練習曲第5番/練習曲第6番/練習曲第7番/練習曲第8番/練習曲第9番/練習曲第10番/練習曲第11番/練習曲第12番/練習曲第13番/練習曲第14番/練習曲第15番/練習曲第16番/練習曲第17番/練習曲第18番/練習曲第19番/練習曲第20番
モイレ・キャロル(P)

録音:2023年1月16日-18日(アイルランド)
アイルランドを代表するピアニスト、モイレ・キャロルによるフィリップ・グラスの「練習曲全集」。1990年代になるとグラスに対してソロ・パフォーマンスの作品の需要が高まっていきました。その中で生まれたのが「練習曲第1巻」(第1番〜第10番)でした。新しいレパートリーを持ち技術を開発するピアニストたちのために書かれた作品です。そして「第2巻」(第11番〜第20番)となるとより技術的にピアニストの限界を求めた非常に難解なものになっていきます。これらの作品をピアニストのモイレ・キャロルは作曲家であるグラスの速度記号、強弱記号に忠実に、かつピアニスト自身の個性も出しつつ完璧に演奏しています。
モイレ・キャロルは近年ヨーロッパやアメリカで活躍しており、ウィグモアホール、カーネギーホールなどでも演奏会を成功させ、2022年にはダブリンでの演奏会でフィリップ・グラスの「練習曲」を全曲演奏しています。

Da Vinci Classics
C-00879(1CD)
シュトックハウゼン:ティアクライス(黄道十二宮)
シュトックハウゼン(1928-2007):ティアクライス(黄道十二宮) 〜星座による12のメロディー(1975)(セルジオ・アルマローリ編曲/ヴィブラフォン、グロッケンシュピール、クロテイルとオルゴールのための)
セルジオ・アルマローリ(ヴィブラフォン、グロッケンシュピール、クロテイル)

録音:2024年2月12日、ミラノ(イタリア)
12星座に基づいて作曲されたシュトックハウゼンの傑作「ティアクライス(黄道十二宮)」。オルゴールのために書かれたこの神秘的な作品を、イタリアの作曲家、パーカッショニスト、ジャズマン、詩人、画家であるセルジオ・アルマローリがアレンジしたパーカッション版で収録。オルゴールで演奏される機械的なテンポにヴィブラフォン等の演奏をオーバーダビングし、「ティアクライス」の起源ともいえるシュトックハウゼンの「お腹の音楽(Musik im Bauch)」や室内オペラ「シリウス」のメロディーや即興演奏も間奏曲として組み込まれ、壮大な「ティアクライス」が組み立てられています。
Da Vinci Classics
C-00878(1CD)
Langage Secret〜現代ギター作品集
エルンスト・クルシェネク(1900-1991):組曲 Op.164
ウォルファンゴ・ダッラ・ヴェッキア(1923-1994):Variati amorosi momenti
ケヴィン・スヴィエルコシュ=レナート(b.1988):Invenzioni Formali
スヴィエルコシュ=レナート:Langage Secret〜ソナティネ
デュージャン・ボグダノヴィチ(b.1955):ソナタ第1番
アンジェロ・ジラルディーノ(b.1941): ? Santuario
エドアルド・ダドーネ(b.1992):Lubrico
ロレンツォ・ミケーリ・プッチ(G)

録音:2020年〜2021年、イタリア
イタリア、ルニジャーナ地方で生まれ育ったギタリスト、ロレンツォ・ミケーリ・プッチ。2012年に巨匠ルイジ・ビスカルディと出会い20世紀音楽と現代音楽の研究を深め、2017年にはアレッサンドリアのA.ヴィヴァルディ音楽院に入学し、ヴォルファンゴ・ダッラ・ヴェッキアとエルンスト・クルシェネクに関する論文で学士号を取得、アンジェロ・ジラルディーノの「Studies of Virtuosity and Transcendence」に関するプログラムで修士号を取得。このアルバムでは、これらの研究成果である、クルシェネク、ヴェッキア、ジラルディーノの作品を含む、現代のギター作品の魅力が詰め込まれています。
Da Vinci Classics
C-C00889(1CD)
ラヴェル:4手ピアノのための音楽
序奏とアレグロ(レオン・ロケ編)
スペイン狂詩曲(ラヴェル編)
「ダフニスとクロエ」組曲第2番(レオン・ロケ編)
ラ・ヴァルス(ルシアン・ガルバン編)
ボレロ(ラヴェル編)
ファッチーニ・ピアノ・デュオ

録音:2023年9月28日ー30日(イタリア)
2015年にピアニストであり作曲家でもあるエリア・ファッチーニとベッツァベア・ファッチーニによって結成された、イタリア系イギリス人の兄妹デュオ「ファッチーニ・ピアノ・デュオ」は、ルッカのルイジ・ボッケリーニ音楽院でリッカルド・ペルッツィに師事。これまでに、ベアトリーチェ・ラナ、アグリカ・ジェノヴァ、リューベン・ディミトロフ、シヴァン・シルヴァー、ジル・ガブールなど、最高レベルの音楽家によるマスタークラスにも参加し、専門性を高めてきました。2022年6月には、「Amur for New Talents」で上位に輝き、イタリア国内外の数々の国際コンクールでも入賞するなど、イタリアの新世代の音楽家で最も高く評価されている室内楽アンサンブルのひとつです。また、演奏活動も活発に行っており、コンサートでは彼らが作編曲した作品が頻繁に演奏され、聴衆から高い評価を得ています。
デビュー盤となる本アルバムでは、ピアノ連弾のためのラヴェルのオリジナル作品と、編曲作品をカップリング。 ハープ、フルート、クラリネットと弦楽四重奏のために書かれた「序奏とアレグロ」から、4手ピアノのための「スペイン狂詩曲」、ラヴェルの代表作のひとつである「ラ・ヴァルス」、「ダフニスとクロエ」、そして、「ボレロ」でアルバムは締めくくられます。兄妹デュオが織り成すラヴェルの世界にご注目ください。

Audite
AU-21461(5CD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.1
■CD1
ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.2-1(1793-1795)
ピアノ・ソナタ第2番イ長調 Op.2-2(1794-1795)
リギーニのアリエッタ「恋人よ来たれ」による24の変奏曲 ニ長調 WoO65(1790-1791)
ディッタースドルフのジングシュピール「赤ずきん」からのアリエッタ「昔々おじいさんが」による13の変奏曲 WoO66(1792)
スイスの歌による6つの変奏曲 WoO64(1790-1792)
■CD2
ピアノ・ソナタ第3番ハ長調 Op.2-3(1794-1795)
ハイベルのバレエ「妨げられた結婚」の「ヴィガノのメヌエット」の主題による12の変奏曲 WoO68(1795)
パイジェッロの歌劇「水車屋の娘」のアリア「田舎者の恋は何と美しく」による9つの変奏曲 イ長調 WoO69(1795)
パイジェルロの「水車屋の娘」の主題による6つの変奏曲 ト長調 WoO70(1795)
ウラニツキーのバレエ「森の娘」からロシア舞曲による12の変奏曲 WoO71(1796-1797)
グレトリーの歌劇「焼き尽くすわが心」の主題による8つの変奏曲 WoO72(1795)
ロンド・ア・カプリッチョ「失くした小銭への怒り」 ト長調 Op.129(1794-1795)
■CD3
ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調 Op.7(1796-1797)
ピアノ・ソナタ第5番ハ短調 Op.10-1(1795-1797)
ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調 Op.10-2(1796-1797)
ロンド ハ長調 Op.51-1(1796-1797)
アレグレット ハ短調 WoO53(1796-1797)
■CD4
ピアノ・ソナタ第7番ニ長調 Op.10-3(1798)
ピアノ・ソナタ第19番ト短調 Op.49-1(1797)
ピアノ・ソナタ第20番ト長調 Op.49-2(1795-1796)
ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」(1798)
ピアノ・ソナタ第9番ホ長調 Op.14-1(1798)
ロンド ト長調 Op.51-2(1798)
■CD5
サリエリの歌劇「ファルスタッフ」の二重唱「まさにその通り」の主題による10の変奏曲 WoO73(1799)
ヴィンターの歌劇「妨げられた奉納式」より四重唱「子供よ、静かにお休み」の主題による7つの変奏曲 WoO75(1799)
ジュースマイアーの歌劇「スレイマン2世、または3人のサルタン妃」による8つの変奏曲 WoO76(1799)
ピアノ・ソナタ第10番ト長調 Op.14-2(1799)
アルフレッド・パール(P/ スタインウェイD )

録音:2021年3月〜2023年8月/ゼンデザール、ブレーメン
1992年から1996年にかけて録音したベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲とディアベリ変奏曲(Oehms Classics)で非常に高い評価を得た名手アルフレッ ド・パール。あの名録音から20年の月日を経て、独auditeレーベルよりベートーヴェンのピアノ独奏曲全曲録音のシリーズを開始しました!
第1弾は当時のピアノ音楽に革命を起こした1791年から1800年までのソナタ、変奏曲、小品を収録した5枚組ボックスで、13曲のソナタ(第1〜11・ 19・20番)、12曲の変奏曲(WoO64〜66、68〜73、75〜77)、アレグレット ハ短調 WoO53、2つのロンド Op.51、ロンド・ア・カプリッチョ「失くし た小銭への怒り」などが収録されています。ピアノ・ソナタは音楽学者ジョナサン・デル・マー校訂による楽譜を使用。ベートーヴェンの作品を演奏・研究してき たパールが、今最も充実した演奏を聴かせてくれます。
当シリーズでは、3つの創作期(Vol.1:1791〜1800年、Vol.2:1801〜1814年、Vol.3:1816〜1825年)に分けてリリース予定。ソナタ、変奏曲、 バガテル、その他主要な小品を中心で構成し、最後のボックス・セットにはボン時代の習作、舞曲やその他の小品、4手のための作品も収録予定です。 (Ki)


Biddulph
BIDD-85050(2CD)
NX-C07
ミッシャ・エルマン/RCAビクター録音集(1926-32)
■CD1
1. アレンスキー:セレナード ト長調 Op. 30No.2
2. キュイ:恋の手紙 Op.50No. 21
3. ルドルフ・フリムル(1879-1972):夕べに(クラーマー編)
4-7. ハイドン:弦楽四重奏曲 ニ短調「五度」 Op.76NO.2
8. ハイドン:弦楽四重奏曲 ハ長調「皇帝」 Op.76No.3- Poco adagio, cantabile
9. チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 ー アンダンテ・カンタービレ
10. キュイ:東洋風に Op.50No.9
11. ドヴォルザーク:ユモレスク Op.101No.7(ヴィルヘルミ編)
12. ドルドラ(1868-1964):思い出
13. ラフマニノフ:ヴォカリーズ(プレス編)
14. バッハ:G線上のアリア(ヴィルヘルミ編)
15. シューベルト:『白鳥の歌』 - セレナーデ(エルマン編)
16. シベリウス:悲しきワルツ(フランコ編)
17. ヴィエニャフスキ:カプリース 変ホ長調「サルタレッラ風」
18. シューマン:トロイメライ Op. 15No.7(ヒュルヴェック編)
19. シューベルト:アヴェ・マリア D839(ヴィルヘルミ編)
20. マスネ:歌劇「タイス」 瞑想曲
21. ミッシャ・エルマン(1891-1967):タンゴ
22. リムスキー=コルサコフ:太陽への讃歌(フランコ編)


■CD2
1. ベートーヴェン:メヌエット第2番 ト長調 WoO10
2. ラフ:カヴァティーナ Op.85 No.3
3. ワーグナー:アルバムの綴り(ヴィルヘルミ編)
4. シューベルト:ドイツ舞曲集 D.783-第10番 感傷的なワルツ(フランコ編)
5. ヴィエニャフスキ:伝説 Op.17
6. サン=サーンス:『動物の謝肉祭』 - 白鳥
7. ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 - ヴァルターの歌(賞金の歌)
8. チャイコフスキー:メロディ Op.42No. 3
9. チャイコフスキー:憂鬱なセレナード Op. 26
10. サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン Op.20
11. ドルドラ:イ調のセレナード
12. ドリゴ(1846-1930):バレエ音楽『百万長者の道化師』 - セレナード(アウアー編)
13. ハリー・ウォルド・ワーナー(1874-1945):セレナード Op.20No.2
14. ドルドラ:憧れ Op.228
15. ラヴェル:ハバネラ形式の小品
16. メンデルスゾーン:鳩のように飛べたなら
17. ショパン:夜想曲 ニ長調 Op. 27No.2
18. イザイ:子供の夢 Op.14
19. セザール・エスペホ(1892-1988):ジプシーの唄
ミッシャ・エルマン(Vn)

■CD1
ジョセフ・ボニーム(P)…1-3、19-22
エドワード・バックマン
 (Vn2)…4-9
ウィリアム・シューベルト(Va)…4-9
ホレス・ブリット(Vc)…4-9
ロザリオ・ブールドン指揮のオーケストラ…10
レイモンド・ボーマン(P)…11-17
マルセル・ファン・ゴール(P)…18
■CD2
ジョセフ・ボニーム(P)…1-3
キャロル・ホリスター(P)…4-8、10-15
ナサニエル・シルクレット(指)ビクターSO…9
マルセル・ファン・ゴール(P)…16-19

■CD1
1. 録音:1926年2月12日 初出:Victor1434 (matrix BE34462)
2. 録音:1926年2月24日 初出:Victor1160 (matrix BE34461)
3. 録音:1926年2月24日 初出:Victor1160 (matrix BE34464)
録音:1927年1月5日 初出:Victor6701/02(matrices CVE37403/06)
8. 録音:1927年1月5日 初出:Victor6634(matrix CVE19169)
9. 録音:1927年1月5日 初出:Victor6634(matrix CVE21497)
10. 録音:1928年6月6日 初出:Victor1354 (matrix BVE18963)
11. 録音:1928年6月1日 初出:Victor6836 (matrix CVE8799)
12. 録音:1928年6月11日 初出:Victor1354 (matrix BVE18966)
13. 録音:1928年6月11日 初出:Victor1364 (matrix BVE45081)
14. 録音:1928年6月22日 初出:Victor7103 (matrix CVE9871)
15. 録音:1928年6月22日 初出:Victor7461 (matrix CVE8798)
16. 録音:1928年6月22日 初出:Victor6836 (matrix CVE45079)
17. 録音:1928年6月22日 初出:Victor1364 (matrix BVE45080)
18. 録音:1929年2月12日 初出:Victor1482 (matrix BVE9952)
19. 録音:1929年5月21日 初出:Victor7392 (matrix CVE49498)
20. 録音:1929年5月21日 初出:Victor7392 (matrix CVE49498)
21. 録音:1929年5月21日 初出:Victor7195 (matrix CVE47868)
22. 録音:1929年6月3日 初出:Victor7392 (matrix CVE53533)
■CD2
1. 録音:1929年6月3日 初出:Victor1434(matrix BVE53534)
2. 録音:1929年6月24日 初出:Victor7461 (matrix CVE53557)
3. 録音:1929年6月24日 初出:Victor7195 (matrix CVE29887)
4. 録音:1930年5月26日 初出:Victor1482 (matrix BVE29888)
5. 録音:1930年5月26日 初出:Victor7649 (matrix CVE62244)
6. 録音:1930年6月2日 初出:Victor1592(matrix BVE62248)
7. 録音:1930年6月2日 初出:Victor7649(matrix CVE8810)
8. 録音:1930年6月2日 初出:HMV DA1143(matrix BVE62241)
9. 録音:1930年8月25日 初出:Victor7744 (matrices CVE62395/96)
10. 録音:1931年2月26日、4月29日 初出:Victor 7780(matrices CVE62242/43)
11. 録音:1931年4月29日 初出:Victor1538 (matrix BVE67433)
12. 録音:1931年2月26日 初出:Victor1538 (matrix BVE67434)
13. 録音:1931年6月8日 初出:Victor1567 (matrix BVE69696)
14. 録音:1931年6月8日 初出:Victor1567 (matrix BVE69697)
15.録音:1932年2月20日 初出:Victor1592 (matrix BRC71875)
16. 録音:1929年12月5日 初出:HMV DB1398 (matrix Cc18455)
17. 録音:1929年12月5日 初出:HMV DB1398 (matrix Cc18458)
18. 録音:1931年5月10日 初出:HMV DB1594 (matrix2B1130)
19. 録音:1931年5月10日 初出:HMV DB1594 (matrix2B1131)
エルマンの電気録音初期の米ビクター録音を集成。エルマン・トーンを堪能する2枚組41トラックの小品集。 Biddulphレーベルが力を入れているミッシャ・エルマンの復刻シリーズ、今回は1926年から1932年にかけての録音を集成しました。米ビクターが電気録音 を導入したのが1926年で、1929年にはRCAに吸収されてRCAビクターとなる、その過渡期にあたります。収録されているのは大半がSP盤の片面に収まる 5分未満の小品ばかり。こんにちでも定番名曲となっている名旋律の数々は、黄金の音色と言われたエルマン・トーンを満喫するにはうってつけのレパート リー。その中でドルドラやドリゴ、ラフの曲など、かつては定番ながら今では聞く機会が著しく減ってしまった小品たちが往時の流行を伝えてくれます。

ALPHA
ALPHA-1064(1CD)
NX-C04
ショパン、シマノフスキ:ピアノ作品集
シマノフスキ:変奏曲 変ロ短調 Op. 3
ショパン:ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58
シマノフスキ:ポーランド民謡の主題による変奏曲 Op.10
ジョナタン・フルネル(P)

録音:2023年10月28日-11月1日ロマンド大衆劇場音楽ホール、ラ・ショー=ド=フォン、スイス
2021年エリザベート王妃コンクールの覇者ジョナタン・フルネル、ブラームスとモーツァルトに続くALPHA第3弾は、長年弾き込んできた作品 を組み合わせたプログラム。なかでもショパンのピアノ・ソナタ第3番とシマノフスキのOp. 10は、2024年1月の日本公演でも披露して大きな 評判となりました。「私はショパンの第3ソナタが好きです。メロディだけですでに美しく、さらなる装飾を必要としないからです。それはモナ・リザ に化粧がいらないのと似ています。シマノフスキによる、より技巧的な作品も同様です。それらは急速に発展したスクリャービンを思わせます が、時にはウィーン風のスタイルに近づくこともあります。私はその内面を探求することが好きですが、ラフマニノフほどには技巧的でありません。 彼らの作品の素晴らしいところは、すべての要素が重要で、何かを表現していることです」と語るフルネル。作品の陰影を巧みに描きながら輝 かしいクライマックスへと自然に導く、彼の持つ技術と感性が最大限発揮されたアルバムです。

Gramola
GRAM-99299(1CD)
NX-C01
ヨハン・シャンツのフォルテピアノ - ハイドン、コジェルフ:ソナタと独唱カンタータ
コジェルフ(1747-1818):イタリア風アリエッテ Op.31(1790)より Sento amor/ Un serto di fiori/ Spira pur, ma spira lento
ハイドン:フォルテピアノのためのソナタ 変ホ長調 Hob. XVI:31(1776)
コジェルフ:マリア・テレジア・フォン・パラディスを讃えるカンタータ(1784)
ハイドン:フォルテピアノのためのソナタ 変ホ長調「ゲンツィンガー」 Hob. XVI:49(1790)
リチャード・フラー(フォルテピアノ)
カロリーネ・ピルツ(S)

録音:2023年11月1-3日
ウィーン、新王宮の古楽器博物館、大理石のホール
ウィーン古典派のピアノ音楽の隆盛と密接に結びついていたのが、フォルテピアノの音域、音量、音色などの機能拡大で、中でもヴァルター(ワルター)、シュト ライヒャー、シャンツの楽器が高く評価されていました。ここではヨハン・シャンツが1790年頃に制作したフォルテピアノのオリジナルを用いて、その楽器を高く評 価していたハイドンとコジェルフの作品を収録しています。この楽器は1939年に個人のコレクションからウィーンの美術史美術館に寄贈されたもので、2009 年にレストアされて演奏に用いることができるようになりました。リチャード・フラーはアメリカ生まれで、ウィーンに拠点を移して30年以上となるベテランの演奏 家にして研究者。作品の様式も楽器の機能も熟した彼の演奏で、往時の響きに思いをはせてください。コジェルフの2作品で美しい歌声を披露するのは ウィーン出身のカロリーネ・ピルツ。

Orchid Classics
ORC-100313(1CD)
NX-B06
クララ&シューマン、シマノフスキ、プロコフィエフ:ヴァイオリン作品集
クララ・シューマン:3つのロマンス Op.22
シューマン:幻想曲 ハ長調 Op. 131(フリッツ・クライスラー編)
シマノフスキ:神話 Op.30
シマノフスキ:夜想曲とタランテッラ
プロコフィエフ:組曲『シンデレラ』より5つの小品
ナターリア・ロメイコ(Vn)
ディナラ・クリントン(P)

録音:2023年12月
ロシア出身のヴァイオリニスト、ナターリア・ロメイコのアルバム。このアルバムで彼女は、シューマン夫妻とシマノフスキ、 プロコフィエフの神話や魅惑をテーマにした作品を選び、各々を美しく歌い上げています。シューマンの「幻想曲」はも ともとヴァイオリンとオーケストラのための作品で、1853年に友人のヨアヒムの依頼を受け作曲、何度か演奏された ものの次第に忘れられてしまった曲。1937年にクライスラーがピアノとヴァイオリン用に編曲し、現在ではこの形で愛 奏されています。冒頭はイ短調ですが、主題が始まるとハ長調に転じ、自由な楽想が次々と展開する美しい作品 です。クララの3つのロマンスはロベルトの幻想曲と同じ年に書かれており、こちらも彼女ならではのインスピレーション に溢れています。 共演はウクライナ出身で200年のブゾーニ国際ピアノ・コンクールの優勝者ディナラ・クリントン。これまでにリストの 「超絶技巧練習曲」などのテクニカルな作品で高く評価されているピアニストです。

King International
KKC-6872(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

フランス女性ピアニストたち
■CD1
(1)ショパン:子犬のワルツ 変ニ長調 Op.64-1,ワルツ 嬰ハ短調 Op.64-2/ゴダール:マズルカ第4番/メンデルスゾーン:スケルツォ ホ短調 Op.16-2,ロンド・カプリチオーソ ホ長調 Op.14,無言歌 ハ長調 Op.67-4「紡ぎ歌」/リスト:ハンガリー狂詩曲第11番 イ短調,ハンガリー狂詩曲第13番イ短調

(2)ショパン:マズルカ イ短調 Op.17-4,夜想曲 嬰ハ短調,モーツァルト(偽作):田園変奏曲/アルベニス:グラナダ

(3)ショパン:マズルカ ハ長調 Op.56-2,マズルカ 嬰ハ短調 Op.6-2,マズルカ ヘ短調 Op.7-3,マズルカ ヘ短調 Op.63-2,マズルカ イ短調,マズルカ 変イ長調 Op.7-4,マズルカ ニ長調 Op.33-2,マズルカ 変ニ長調 Op.30-3,マズルカ ヘ短調Op.68-4,マズルカ ロ長調 Op.41-3,マズルカ 嬰ハ短調 Op.50-3

■CD2
(1)デュフリ:クラヴサン曲集第3巻-第12番「ラ・ド・ヴァルマレット」/スカルラッティ:ソナタ ニ長調 K.96,ソナタ ホ長調K.380,ソナタ イ長調 K.39/クープラン:キタイロンのカリヨン,花盛り、または優しいナネット,目覚まし時計,神秘的な障壁,ティク・トク・ショク、またはオリーブしぼり機,小さな風車
(2)バッハ(ブゾーニ編):シャコンヌ/リスト:メフィスト・ワルツ第1番,スペイン狂詩曲/シューマン:幻想小品集 Op.12-夕べに,なぜに
■CD1
(1)エメ=マリー・ロジェ=ミクロス(P)
録音:1905年頃

(2)マリー・パンテ(P)
録音:1934-36年

(3)ユーラ・ギュラー(P)
録音:1956年6月25-28日

■CD2
(1)マドレーヌ・ドゥ・ヴァルマレット(P)
(2)アニュエル・ブンダヴォエ(P)
録音:1954-57年
■エメ=マリー・ロジェ=ミクロス(1860-1950)は、トゥールーズ生まれ。19世紀の大ヴィルトゥオーゾで練習機器を開発したことでも知られるアンリ・エルツ (1803-1888)晩年の弟子。マスネは「トッカータ」を、ピエルネは「パストラーレ」を献呈、また、ミクロスはサン=サーンスに委嘱して「ピアノと管弦楽のため の描写的幻想曲「アフリカ」」を献呈されました。
■マリー・パンテ(1871-1955)はオデッサ生まれ。パリ音楽院で学び、パリとジェノヴァで活動しました。「彼女の死とともに、ロマンの太陽の最後の光の一筋が 消えた」と言われるほどロマンティックな演奏で人気がありました。とりわけショパンの名演で知られています。
■ユーラ・ギュラー(1895-1980)は、ロシア人の父、ルーマニア人の母を持ちマルセイユで生まれました。幼いころから神童として活躍、パリ音楽院を首席で卒業 した名手でありながらその美貌もすばらしく、映画女優にスカウトされたほど。エネスコ、フランチェスカッティ、シゲティらと共演し、アインシュタインのヴァイオ リンとも演奏したことがある彼女の録音物は決して多くなく、残されたひとつひとつがたいへん貴重で、熱烈な愛好家がいることで知られています。ここには大戦 後に復帰した直後のショパンのマズルカが収録されています。
■マドリーヌ・ドゥ・ヴァルマレット(1899-1999)は、19歳でパリ国立音楽院に入学、ブゾーニ、サン=サーンス、モシュコフスキの親しい誘因でもあったイシドー ル・フィリップ門下で学びます。ラザール・レヴィ、コルトー、サン=サーンスにもその才能を認められていました。兄弟がコンサート・マネジメント会社を経営してい ました。教育者としても知られています。
■アニュエル・ブンダヴォエ(1922-2015)は、幼いころからラザール・レヴィにその才能を認められ、1936年9月に彼の正式な門下に入るまで、無償でプライ ヴェート・レッスンを受けていました。ソプラノのコロラトゥーラとしての愛らしい歌声にも恵まれていましたがピアニストとしての道を選び、ブゾーニ編のシャコン ヌの録音(1954年)が認められ、モニク・アースに先んじてヴェルサイユ音楽院で教授職につきました。オルガン、ピアノ、作曲、歌と完璧な音楽家であり、心理学 も修めていました。イヴォンヌ・ルフェヴュールも彼女のヴィルトゥオーゾ性を賞賛していました。オクターヴがやっと、という手の小ささながら、完璧な脱力でそうしたことを感じさせない演奏です。 (Ki)

MELO CLASSIC
MC-1077(2CD)
ステファン・アスケナーゼ/ライヴ・コンサート・パフォーマンス
■CD1
ショパン:ポロネーズ変ロ長調Op.71-2、夜想曲ホ長調Op.62-2、舟歌 嬰へ長調Op.60、子守歌 変ニ長調Op.57、スケルツォ第2 番変ロ短調Op.31、マズルカ ホ短調Op.41-1、マズルカ変ロ長調Op.41-2、マズルカ変イ長調Op.41-3、エチュード第12 番「革命」、エチュード第10番、エチュード第9 番、エチュード第5番「黒鍵」、ワルツ変ニ長調Op.64-1、ワルツ嬰ハ短調Op.64-2、ワルツ変イ長調Op.64-3
■CD2
(1)ショパン:ワルツ変イ長調Op.42、
(2)バッハ:フランス組曲よりポロネーズとブーレー
(3)ドビュッシー:子供の領分より「人形のセレナード」、
(4)モーツァルト:レントラー変ロ長調
(5)ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11
ステファン・アスケネーゼ(P)
ヴィリ・シュタイナー(指)NDRハノーファー放送O

録音:CD1&CD2(1)〜(4)1969年11月8日アムステルダム・コンセルトヘボウ AVRO(モノラル・ライヴ)
CD2(5)1972年1月14日ハノーバー、NDR 放送大ホール(ライヴ・ステレオ)
ステファン・アスケナーゼは1896年ポーランドに生まれ、1985 年にベルギーで没したユダヤ系ピアニスト。オーストリア・ハ ンガリー帝国のガリツィア(現ウクラナ領)レンベルクに生まれ、1913 年にウィーンに移住、フランツ・リストの高弟エミール・フォ ン・ザウアーに師事した。第一次大戦後にウィーンにてデビュー、また1920 年にはワルシャワ国立フィルハーモニーとシュー マン、ブラームス、ショパンの協奏曲で協演して大絶賛された。1927 年にベルギーに移住し長くブリュッセル音楽院で教鞭を 執った。アルタ・アルゲリッチ、内田光子もアシュケナーゼの門を叩いています。彼はショパン、スカルラッティ、バッハ、モーツァ ルト、ハイドン、ベートーヴェン、シューベルト、ブラームスの演奏に定評があり、このディスクでは CD1で最も得意とするショ パン、CD2でショパンの協奏曲のほか、ドビュッシー、モーツァルト、ドビュッシー、バッハが収められています。これまでアシュケ ナーゼのまとまったアルバムがなかったので大変貴重なセット。
MELO CLASSIC
MC-1079(2CD)
伝説のフランスのピアニスト、スイス・リサイタル
(1)フォーレ:即興曲第2番、第5番、夜想曲第6 番*
(2)スカルラッティ:ソナタ イ長調K39、ソナタ ホ長調K380*
(3)リスト:ハンガリー狂詩曲第10番
(4)シューマン:謝肉祭*
(5)ハイドン:ソナタ ヘ長調Hob XVI:23、
 幻想曲ハ長調Hob XVII:4
(6)ドビュッシー:「映像」第1集
(7)ミヨー:「秋」
(8)メシアン:「幼子イエスに注がれる20の眼差し」〜2 曲
(9)シューマン:「クライスレリアーナ」
(10)ラモー:鳥たちは思い出す
(11)ドビュッシー:半音階のための練習曲
(12)バルトーク:「ミクロコスモス」〜ブルガリアのリズムによる6 つの舞曲
マドレヌ・ド・ヴァルマレート(P) *
モニク・アース(P)

録音:(1)-(3)1957年1月7日ベルン放送スタジオ(スタジオ・モノラル)、
(4)1957年1月11日ジュネーヴ放送スタジオ2(スタジオ・モノラル)、
(5)1974年3月25日ベルン放送スタジオ(スタジオ・モノラル)、
(6)-(8)1960年10月14日バーゼル放送スタジオM3(ステレオ)、
(9)-(12)1970年12月2日ベルン放送スタジオ(スタジオ録音・ステレオ)
マドレヌ・ド・ヴァルマレート(1899-1999)はフランスのピアニスト。14 歳でパリ音楽院を首席で 卒業、サン・サーンスカからもその才能を称賛されるほどだった。第一次大戦後はフルトヴェン グラー、トスカニーニとも度々共演し国際的なキャリアを積んだ。1926 年にはマルセイユに居を 構え、私的なピアノ学校を設立、後進の指導にあたりながらソリストとして高齢になっても盛んに 活動した。モニク・アースはパリ音楽院でラザール・レヴィに師事、ルドルフ・ゼルキン、ロベー ル・カサドシュの許でも研鑽を積んだ。ドビュッシー以降の 20世紀音楽の演奏で名声を得た が、クープラン、ラモー、シューマン、ショパンの演奏も定評があった。このアルバムでは得意と する20世紀音楽、ドビュッシー、メシアン、バルトークのほか、ラモーも披露しています。

Indesens Calliope Records
IC-052(1CD)
ドビュッシー&シャミナード:ピアノ作品集
ドビュッシー:映像第1集/映像第2集
シャミナード:ピアノ・ソナタ ハ短調 Op.21
 6つの演奏会用練習曲 Op.35より 5.即興曲
ルイ=ヴィクトル・バク(P)

録音:2023年18日ー20日、聖ジョージ教会(イギリス)
フランス生まれで、現在はロンドンを拠点に活動しているピアニスト、ルイ=ヴィクトル・バクのファースト・アルバムが母国フランスのIndesens Calliope Recordsから登場。
ヴィクトル・バクは、リヨン国立音楽院でクリステル・ソサックに、ベルリンでローラン・ブレに師事。2019年にロンドンに拠点を移し、英国王立音楽カレッジではエドナ・スターンに師事。ヨーロッパの数多くのホールでソリストとして演奏しており、2023年にマチュー・ヘルツォーク(指)&アパッショナートO、2022年にポール・ジェンキンス(指)&ナイトン室内Oとも共演しています。これまでに2021年のノース国際音楽コンクール第1位、ウィンザー国際ピアノ・コンクール第3位(第1位無し)、国際音楽コンクール・オーパス2021で第2位など、数々のコンクールで上位入賞を果たしています。また、ロイヤル・フィルハーモニー協会より名誉あるユリウス・イッサーリス奨学金を受賞しています。
ファースト・アルバムとなる本作では、現代性とロマン派の伝統を体現し、20世紀初頭のフランス音楽の認知に大きく貢献した偉大な作曲家、ドビュッシーとシャミナードの作品をカップリング。ヴィクトル・バクは、当時の音楽の豊かさと、現代のクラシックシーンへの影響を磨き上げられた音楽性で見事に浮き彫りにしていきます。

NIFC
NIFCCD-665(1CD)

XNIFCCD-665(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

マルティン・ヌーバウアー〜第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクール・ライヴ
1. マリア・シマノフスカ:ポロネーズ ヘ短調
2. ショパン:ポロネーズ第9番変ロ長調 [WN 17]
3. モーツァルト:幻想曲ニ短調 K.397
4-5. バッハ:前奏曲とフーガ 嬰ハ短調 BWV849
6. ショパン:バラード第4番ヘ短調 Op.52
7-9. ショパン:3つのマズルカ Op.50
10-13.ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58
マルティン・ヌーバウアー(ピリオド・ピアノ)

※使用楽器:ブロードウッド1846年製(1-2)、ブッフホルツ1825年製の複製/2017年(3-5)、プレイエル1842年製(6,10-13)、エラール1838年製(7-9)

録音(ライヴ):2023年10月7日(1-6、第1ステージ)&10月11日(7-13、第2ステージ)、ワルシャワ・フィルハーモニー・チェンバー・ホール
ポーランドのフレデリク・ショパン研究所(NIFC/Narodowy Instytut Fryderyka Chopina)が創設から現在まで取り組み続けている、ショパンの作品をショパンが生きた時代の楽器(オリジナル、復元)で演奏する「リアル・ショパン(The Real Chopin)」プロジェクト。当時の響きを現代に蘇らせるというこの画期的な取り組みをさらに活性化させるために、ショパン研究所はもちろんのこと、ポーランドの国家としての一大事業として立ち上げられた「ショパン国際ピリオド楽器コンクール」。日本が世界に誇るフォルテピアノの名手、川口成彦の第2位入賞が大きな話題となった2018年の第1回大会から5年、2023年に開催された「第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクール」には予備予選を通過した35名のピアニストたちがワルシャワに集まり、約2週間もの期間中「ショパンの時代の響き」が奏でられ続けました。
その第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクールにおいて全出場者の中で唯一、審査員全員から一度も「No」をつけられることなくファイナルへ進出したマルティン・ヌーバウアーのライヴ録音がNIFCから登場します!1997年オーストリア生まれ、14歳の頃からピリオド楽器を演奏しているというヌーバウアーは、2016年にブルージュ国際古楽コンクールで最高位(1位なしの2位)の川口成彦に次ぐ3位に入賞した実力者。ここに収録されている2023年の第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクールでは4台のピリオド楽器を弾き分け、それぞれの楽器が持つ個性に柔軟に対応。惜しくも入賞は逃したものの、繊細でロマンティックな演奏が聴衆に大きな感動を与えひときわ注目を集めました。このライヴ盤には審査員全員が「Yes」の評価を下した第1&第2ステージの演奏をたっぷり収録。今後ますます目が離せなくなるであろうオーストリアの若き才能にご注目ください。

Danacord
DACOCD-981(1CD)
ルイ・グラス:ピアノ作品全集第2集
ピアノ・ソナタ第1番ホ長調 Op.6/スケッチ帳 Op.21/田舎の描画 Op.49/夏の思い出(白夜) Op.53-2/マズルカ Op.53-3/水彩画 Op.58/わたしたちの舞踏会
ヤコプ・アルスゴー・ベーア(P)
デンマーク後期ロマンティシズム期の作曲家ルイ・グラス(1864-1936)のソロ・ピアノ曲をヤコプ・アルスゴー・ベーア(b.1984)で録音するシリーズ。第1集(DACOC-D- 956)につづく第2集には初期の「ピアノ・ソナタ第1番 ホ長調」、「スケッチ帳」「田舎の描画」「水彩画」などのコレクションと「夏の思い出(白夜)」といった単独曲が収録されています。グラスは、1877年に彼が開設したピアノ専門の音楽学校が良い評判を獲得していったこともあり、シューマンやメンデルスゾーンのスタイルに倣って書かれたピアノ曲も人気を集めたといわれます。ヤコプ・アルスゴー・ベーア(b.1984)は、オーフスのアカデミーでアネ・ウーランに学び、ソリストと室内楽奏者として活動しているデンマークのピアニストです。

Glossa
GCDC-80107(1CD)
バッハ(ホセ・ミゲル・モレーノ編):リュート作品集
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番BWV.1004によるシャコンヌ=トンボー(リュート&声楽)*/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV1001(リュート編)/無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004(リュート編)
ホセ・ミゲル・モレーノ(Lute)、
エマ・カークビー(S)*、
カルロス・メーナ(C.T)*

録音:1998年5月(スペイン)
世界有数の古楽系撥弦楽器の名手、音楽学者、楽器製作者、歴史的楽器のコレクター、そしてスペインの名門古楽レーベル”グロッサ(Glossa)”の共同創設者という様々な姿を持つホセ・ミゲル・モレーノによるバッハの作品集。無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番の、あの長大なシャコンヌが、バッハの最初の妻であるマリア・バルバラの死を悼むトンボー(追悼曲)だったのではないかというデュッセルドルフ大学のバッハ学者ヘルガ・テーネの研究に基づいて、原曲のリュート編曲を伴奏に、歌詞をつけて2人の歌手が歌うという冒険的な試みが行われました。

TRPTK
TTK-0126(1SACD)

STTK-0126(1SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価

ジェフスキー:「不屈の民」による36の変奏曲(団結した民衆は決して敗れることはない!) ハンナ・シバイエヴァ(P)

録音(ライヴ):2023年11月2日、ルーテル教会(フローニンヘン、オランダ)
1960〜70年代にラテンアメリカ各地で起こったヌエバ・カンシオン(音楽を通した社会変革運動)の中で人民連合政府の歌として作曲され、今日でも世界中で歌われる「The People United Will Never Be Defeated!(団結した民衆は決して敗れることはない!)」を基にアメリカの作曲家フレデリック・ジェフスキーが変奏曲に仕立てた大作「「不屈の民」による36の変奏曲」。オーディオ・エンジニアのブレンドン・ハインストが開発した最新技術 Optimised Omnidirectional Array(OOA)を採用し、微細なディテールを余すことなく収録した高音質録音で知られるオランダのレーベル「Trptk」が、同曲の録音では過去に類を見ないSACDの高音質盤でリリース!この作品の録音史に新たな1ページを加えます!
ベラルーシ出身のピアニスト、ハンナ・シバイエヴァは、長きにわたって音楽とパフォーマンスを通じて世界とコミュニケーションを取り続けてきました。そんな彼女がこの作品を演奏する決断を下したことは自明のことであり、2020年のベラルーシ大統領選挙や2022年に開始され今日まで続くロシアによるウクライナ侵攻など、祖国を取り巻く情勢について彼女が感じていることをこのメッセージ性の強い音楽を通じて表現します。2020年の大統領選挙における抗議活動中、人々にとって象徴的となり、デモの中で多用された歌や音楽のいくつかを、最後の変奏のカデンツァに組み込んだ渾身の演奏は、すべてのリスナーの心に訴えかけることでしょう。2023年11月にオランダのフローニンヘンで行われた「サウンド・オヴ・ミュージック音楽祭」でのライヴ録音です。
「この録音は、独裁と不正、暴力と権力の濫用に対して立ち上がって抗議する、基本的権利のために闘う世界中のすべての人々に捧げます。」(ハンナ・シバイエヴァ)
TRPTK
TTK-0124(1SACD)
コルンゴルト:ピアノのための肖像画
歌劇 「ヘリアーネの奇跡」 Op.20第2幕より アリア「Ich ging zu ihm」*/ピアノ・ソナタ第2番Op.2/映画音楽 「ロビン・フッドの冒険」より 愛のシーン*/映画音楽 「シー・ホーク」*

*=ラモン・ファン・エンゲレンホーフェン編曲
ラモン・ファン・エンゲレンホーフェン(P)

録音:2023年10月11日-13日、アイントホーフェン(オランダ)
7年前頃にエーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト(1857-1957)の音楽を初めて知り、本当に嬉しかったというオランダの若きピアニスト、ラモン・ファン・エンゲレンホーフェンのソロ・デビュー・アルバム。コルンゴルトは一時期は主に映画音楽の作曲家として知られていましたが、その前からあらゆるジャンルで素晴らしい音楽を作曲しており、今では史上もっとも優れた作曲家の一人として認められています。
エンゲレンホーフェンはこのアルバムを制作するにあたって、ピアノ曲だけを取り上げるのではなく、作曲家としてのキャリアの全体像を紹介したいと思い、ピアノのためのオリジナル曲(P・ソナタ第2番)と、自らがピアノ版へと編曲したオペラや映画のドラマティックな音楽が収録されました。これにより、他の誰にも真似できないほどの「シリアス」な音楽と「ライト」な音楽のギャップを埋め、
エンゲレンホーフェンの「お気に入り」の作曲家の一人であるコルンゴルトのリアルな『肖像画』が浮かび上がってくることでしょう。
特に注目すべきは、約30分近くに及ぶ「シー・ホーク」の組曲で、「1. メイン・タイトルとイントロダクション」、「2. ボートでの最初の出会い」、「3. イングランドとパナマへ」、「4. 戦いと決闘」、「5. 再開とフィナーレ」の5楽章で構想され、物語の全体が表現されています。
6歳からピアノの音色とともに育ったラモン・ファン・エンゲレンホーフェンは、2019年にアムステルダム音楽院で優秀な成績で修士号を取得し、その卓越した技量と献身的な姿勢により、ユーリ・エゴロフ大賞(the Grand Prix Youri Egorov)など、様々な賞を受賞しています。また、演奏家だけでなく優れた編曲家としても活躍しており、ピアニストのポール・ルイスとの共演や若手作曲家とのコラボレーション、テレビ出演など多彩に活動しています。
TRPTK
TTK-0111(1SACD)
リスト:人生の旅〜ソング・トランスクリプションズ
リスト:シューベルトの12の歌曲 「冬の旅」 S.561/ロベルト・フランツの12の歌曲 S.489
アレクサンドラ・カプテイン(P)

録音:2023年8月15日-17日、ヒルフェルスム(オランダ)
ピアノの役割の変化、調性の発展、芸術・文学・宗教と音楽の結びつきなど多くの革新をもたらし、ロマン派とその後の世代の作曲家たちにも大きな影響を与えたフランツ・リスト。リストによるピアノ・トランスクリプションは膨大な種類と量の作品が残されましたが、中でも重要な位置を占める「歌曲からのトランスクリプション」の2つの傑作を収録したアルバム。歌曲の重要な要素である詩とテキストが欠落し「無言歌」となったピアノ版では、リストのピアニスティックでヴィルトゥオージックな洗練が際立ち、歌曲の新たな姿を魅せつけてくれます。
アレクサンドラ・カプテインは1999年生まれのオランダのコンサート・ピアニスト。オランダのフランツ・リスト協会の副会長も務めており、音楽理論、音楽学、演奏への関心を結びつける記事も執筆・出版。リストの作品を研究・分析した当アルバムでレコーディング・デビューを果たしています。

MDG
MDG-90323236
(1SACD)
ファンタジー〜ファゴット・ソロ
バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調BWV1013(編曲:無伴奏ファゴットのためのパルティータ ニ短調)
C.P.E.バッハ:無伴奏フルートのためのソナタ イ短調 Wq.132(編曲:無伴奏ファゴットのためのソナタ ハ短調)
クーラウ:無伴奏フルートのための3つの幻想曲op.38[第1番:ニ長調/第2番:ト短調/第3番:ハ長調]
セレステ・マリー・ロイ(Fg)

録音:2023年9月29日、10月1日、マリエンミュンスター修道院コンサートホール
スイス・ロマンドOの首席ファゴット奏者を務めるセレステ・マリー・ロイによるソロ・アルバムが登場です。MDGレーベルはこれまでにファゴット・アン サンブルによるゴルトベルク変奏曲(MDG.90319146)やギュルツェニヒ・ファゴット五重奏団の録音などファゴットにフォーカスしたアルバムをリリースしてい ますが、今回はバッハ、C.P.E.バッハ、そしてフリードリヒ・クーラウの無伴奏フルートのための作品をファゴット用に編曲し演奏しています。セレステ・マリー・ ロイは、バロック・ファゴット奏者としても活躍しており、現代の楽器においてもその熟練した技術で軽やかに奏しています。 アルバムの最後に収録されているクーラウは、未出版の原稿がすべて火事で消失してしまったにも関わらず、200曲を超える作品を残した多作家でありました。 1825年にウィーンでベートーヴェンと出会い、ベートーヴェンは彼に敬意を表し「Kuhl, nicht lau(涼しくて、なまぬるくない)」WoO.191というユーモア溢 れるカノンを作曲したという逸話も残っています。ここに収録されている3つの幻想曲は、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の2つのアリアの変奏で始まり、フ ランチェスコ・ビアンキのカンツォネッタで終るという、当時流行したハーモニームジークのスタイルで書かれています (Ki)

IDIS
IDIS-6752(1CD)
マスター・オブ・ギターVol.6ソ連編
(1)アルベニス:アストゥーリアス / 前奏曲 ニ短調
ホセ・ビニャス:独創的幻想曲
ヴィラ=ロボス:練習曲第1番
アレクサンドル・イヴァノフ=クラムスコイ:A.ワルラモフの主題による変奏曲 / 夢 / タランテラ
(2)パガニーニ:アリエッタ ニ長調 / ペリゴルディーノ / マリーナのためのメヌエット イ長調 / メヌエット イ長調
アントワーヌ・ド・ロワイエ:前奏曲 Op.83-2
ソル:モーツァルトの主題による変奏曲 Op.9
(3)アンドレイ・シクラ:マズルカ / ロシア民謡による変奏曲
ウラディーミル・マルコフ・イヴァノヴィチ:ロシア民謡による変奏曲
ウラディーミル・ヴァヴィロフ:エレジア
(4)フランツ・ヴィルヘルム・アプト:セレナーデ
アントン・ルビンシテイン:夜
ニコライ・アファナシェヴィチ・リストフ:I remember the charming sound of the waltz
伝承曲:ロシア民謡「鳩が谷にとんでった」
(1)アレクサンドル・イヴァノフ=クラムスコイ(G)
 スタジオ録音:1961年

(2)アナトール・マルコフ(G)
 スタジオ録音:1950年代

(3)ウラディーミル・ヴァヴィロフ(G)
 スタジオ録音:1960〜1963年頃

(4)ピョートル・イヴァノヴィチ・イサコフ(G)
 スタジオ録音:1950年代
ロシアのギタリストによる50〜60年代の貴重な録音集です。古楽の大家としてルネサンス期の作品をとりあげたMelodiya録音が良く知られ、「カッチーニの アヴェ・マリア」の作者だったりもするヴァヴィロフほか、時代を感じる名手たちの演奏が聴けます。2024年デジタル・リマスター。 (Ki)

Poohs Hoop
PCD-2311(1CD)
ハイドン:「音楽時計のための作品集」
Flotenuhr1792(No.1-12)
 No.1C-Dur [Allegro moderato] Hob.XIX,17 (0:53)
 No.2C-Dur [Allegretto] Hob.XIX,10(0:56)
 No.3C-Dur Presto [Allegro moderato] Hob.XIX,18 (1:04)
 No.4C-Dur [Andante] Hob.XIX,19(1:11)
 No.5C-Dur [Menuett] Hob.XIX,20(1:03)
 No.6C-Dur [Menuett] “Der Wachtelschlag” Hob.XIX,8(1:46)
 No.7G-Dur [Allegretto] Hob.XIX,21(1:01)
 No.8C-Dur [Menuett] Hob.XIX,7(2:12)
 No.9C-Dur [Allegro moderato] Hob.XIX,22 (1:10)
 No.10C-Dur [Vivace] Hob.XIX,23(0:50)
 No.11C-Dur Menuett / Allegretto Hob.XIX,9 (0:49)
 No.12C-Dur Presto Hob.XIX,24(0:45)
Aus der Flotenuhr1772(No.13-18)
 No.13F-Dur [Allegretto] Hob.XIX,1(1:24)
 No.14F-Dur [Vivace] Hob.XIX,2(1:07)
 No.15F-Dur [Andantino] Hob.XIX,3(1:20)
 No.16C-Dur [Andante cantabile] “Der Dudelsack” Hob.XIX,4(1:04)
 No.17F-Dur [Menuett] Hob.XIX,5(0:54)
 No.18F-Dur [Vivace] “Der Kaffeeklatsch” Hob.XIX,6(0:53)
Flotenuhr1793(No.19-30)
 No.19C-Dur [Allegretto] Hob.XIX,11(1:19)
 No.20C-Dur Andante Hob.XIX,12(1:18)
 No.21C-Dur [Vivace] Hob.XIX,13(1:32)
 No.22C-Dur [Menuett] Hob.XIX,14(1:32)
 No.23C-Dur [Allegro ma non troppo] Hob.XIX,15 (1:22)
 No.24C-Dur Fuga / [Allegro] Hob.XIX,16 (1:48)
 No.25D-Dur Marche Hob.XIX,25(1:29)
 No.26E-Dur Andante ? Allegro Hob.XIX,26 (1:34)
 No.27G-Dur Allegretto Hob.XIX,27(1:44)
 No.28C-Dur Allegro Hob.XIX,28(2:00)
 No.29C-Dur [Menuett] Hob.XIX,29(2:50)
 No.30G-Dur Presto Hob.XIX,30(1:24)
Nur handschriftlich erhaltene Stucke (No.31 u.32
塚谷水無子(トイピアノ)

録音:2023年11月20〜22日/フィリア美術館(小淵沢)
使用楽器:世界各国のトイピアノたち
各誌で絶賛されたトイピアノ演奏による「ゴルトベルク変奏曲」(PCD-1812)のリリースから5年。ケンバニスト・塚谷水無子のトイピアノ第2弾は、ハイドンの「音 楽時計のための作品集」です!!
ゴルトベルクと同様、今回も世界各国のトイピアノを使用。ミシェルソンヌ、シェーンハット、ジェイマー、カワイなど、あらゆる奏法でトイピアノを駆使する塚谷水無 子の新境地です!
オールカラーのブックレットには、各曲に使用したトイピアノを「レジストレーション」として写真掲載。各楽器が持つ個性を最大限引き出しており、塚谷の抜群のセ ンスがあらわれたまさに唯一無二のアルバムが完成しました!
「パイプオルガン奏者の私が身をもって知ったことは、オルガンの奏法で「トイピアノ」という小さな楽器を存分に鳴らせる!ということでした。玩具楽器とあなど るなかれ。トイピアノを複数台つかって演奏することで生まれる多彩な響き!楽器の表情豊かさ!気がつけば虜(とりこ)になっていました。長年自分がオルガンで演 奏してきた曲をいつもの通り古典運指をつかってトイピアノで弾く。違和感ですか?ありません。オルガン曲はトイピアノと相性抜群だったのです。」(塚谷水無子)

Poohs Hoop
PCD-2311(1CD)
ハイドン:「音楽時計のための作品集」
Flotenuhr1792(No.1-12)
 No.1C-Dur [Allegro moderato] Hob.XIX,17 (0:53)
 No.2C-Dur [Allegretto] Hob.XIX,10(0:56)
 No.3C-Dur Presto [Allegro moderato] Hob.XIX,18 (1:04)
 No.4C-Dur [Andante] Hob.XIX,19(1:11)
 No.5C-Dur [Menuett] Hob.XIX,20(1:03)
 No.6C-Dur [Menuett] “Der Wachtelschlag” Hob.XIX,8(1:46)
 No.7G-Dur [Allegretto] Hob.XIX,21(1:01)
 No.8C-Dur [Menuett] Hob.XIX,7(2:12)
 No.9C-Dur [Allegro moderato] Hob.XIX,22 (1:10)
 No.10C-Dur [Vivace] Hob.XIX,23(0:50)
 No.11C-Dur Menuett / Allegretto Hob.XIX,9 (0:49)
 No.12C-Dur Presto Hob.XIX,24(0:45)
Aus der Flotenuhr1772(No.13-18)
 No.13F-Dur [Allegretto] Hob.XIX,1(1:24)
 No.14F-Dur [Vivace] Hob.XIX,2(1:07)
 No.15F-Dur [Andantino] Hob.XIX,3(1:20)
 No.16C-Dur [Andante cantabile] “Der Dudelsack” Hob.XIX,4(1:04)
 No.17F-Dur [Menuett] Hob.XIX,5(0:54)
 No.18F-Dur [Vivace] “Der Kaffeeklatsch” Hob.XIX,6(0:53)
Flotenuhr1793(No.19-30)
 No.19C-Dur [Allegretto] Hob.XIX,11(1:19)
 No.20C-Dur Andante Hob.XIX,12(1:18)
 No.21C-Dur [Vivace] Hob.XIX,13(1:32)
 No.22C-Dur [Menuett] Hob.XIX,14(1:32)
 No.23C-Dur [Allegro ma non troppo] Hob.XIX,15 (1:22)
 No.24C-Dur Fuga / [Allegro] Hob.XIX,16 (1:48)
 No.25D-Dur Marche Hob.XIX,25(1:29)
 No.26E-Dur Andante ? Allegro Hob.XIX,26 (1:34)
 No.27G-Dur Allegretto Hob.XIX,27(1:44)
 No.28C-Dur Allegro Hob.XIX,28(2:00)
 No.29C-Dur [Menuett] Hob.XIX,29(2:50)
 No.30G-Dur Presto Hob.XIX,30(1:24)
Nur handschriftlich erhaltene Stucke (No.31 u.32
塚谷水無子(トイピアノ)

録音:2023年11月20〜22日/フィリア美術館(小淵沢)
使用楽器:世界各国のトイピアノたち
各誌で絶賛されたトイピアノ演奏による「ゴルトベルク変奏曲」(PCD-1812)のリリースから5年。ケンバニスト・塚谷水無子のトイピアノ第2弾は、ハイドンの「音 楽時計のための作品集」です!!
ゴルトベルクと同様、今回も世界各国のトイピアノを使用。ミシェルソンヌ、シェーンハット、ジェイマー、カワイなど、あらゆる奏法でトイピアノを駆使する塚谷水無 子の新境地です!
オールカラーのブックレットには、各曲に使用したトイピアノを「レジストレーション」として写真掲載。各楽器が持つ個性を最大限引き出しており、塚谷の抜群のセ ンスがあらわれたまさに唯一無二のアルバムが完成しました!
「パイプオルガン奏者の私が身をもって知ったことは、オルガンの奏法で「トイピアノ」という小さな楽器を存分に鳴らせる!ということでした。玩具楽器とあなど るなかれ。トイピアノを複数台つかって演奏することで生まれる多彩な響き!楽器の表情豊かさ!気がつけば虜(とりこ)になっていました。長年自分がオルガンで演 奏してきた曲をいつもの通り古典運指をつかってトイピアノで弾く。違和感ですか?ありません。オルガン曲はトイピアノと相性抜群だったのです。」(塚谷水無子)


OEHMS
OC-499(13CD)
NX-K06
ブルックナー:オルガン編曲による交響曲全集
■CD1
ブルックナー:序曲 ト短調 WAB98(1862-63)(ルドルフ・インニヒによるオルガン編)
フィリップ・マインツ(1977-):キリエ XI- アントン・ブルックナーの交響曲 ニ短調へのフェンスター(2020)
ブルックナー:交響曲 ニ短調(無効交響曲、通称「第0番」) WAB100(1869)(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
■CD2
ブルックナー:オーケストラのための3つの小品 WAB97(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
ブルックナー:行進曲 ニ短調 WAB96(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
オスカー・ヨッケル(1955-):アントン・ブルックナーの交響曲第1番へのフェンスター「Denn er hatte noch eine dringende Verabredung mit den drei Eichenund den zwei Bachenam Fus des goldenen Berges」(2021)
ブルックナー:交響曲第1番ハ短調 WAB101(1865/66 リンツ稿)(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
■CD3
ブルックナー:詩篇150篇 WAB38(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
デイヴィッド・マシューズ(1943-):ブルックナーの第2交響曲の緩徐楽章による瞑想 - アントン・ブルックナーの交響曲第2番へのフェンスター(2021)
. ブルックナー:交響曲第2番ハ短調 WAB102/(1877 第2稿)(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
■CD4
ブルックナー:交響的前奏曲 ハ短調 WAB297(1871-76)(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
ヨハンナ・ドーデラー(1969-):PINUS- アントン・ブルックナーの交響曲第3番へのフェンスター(管弦楽版からのオルガン編 DWV139/2021)
ブルックナー:交響曲第3番ニ短調 WAB103(1888/89 第3稿)(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
■CD5
ブルックナー:夕べの魔力 WAB57(ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編)
マインツ:コラール前奏曲 第46番「Morgenglanz der Ewigkeit」 -アントン・ブルックナーの交響曲第4番へのフェンスター(2022)
ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」 WAB104(1878/80第2稿)(トーマス・シュメークナーによるオルガン編)
■CD6
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調 WAB105(1878年)(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
■CD7
ブルックナー:エクアーレ 第1番ハ短調 WAB 114(1847)(ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編)
ハンスイェルク・アルブレヒト(1972-):アルプスの祝福、雷と雨のマシン
ブルックナー:エクアーレ 第2番ハ短調 WAB 149(1847)(ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編)
アンドレア・ロレンツォ・スカルタッツィーニ(1971-):ブルックナー・ブルーメ- アントン・ブルックナーの交響曲第6番へのフェンスター(2022)
ブルックナー:交響曲第6番イ長調 WAB106(1879-1881)(エベルハルト・クロッツによるオルガン編)
■CD8
ブルックナー:前奏曲 ハ長調 WAB129「ペルク前奏曲」(1884)
マインツ:テ・デウム(2023) ブルックナー・フェンスター(2023) - 交響曲第7番による
交響曲第7番ホ長調 WAB107(1883)(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
■CD9
ブルックナー:ファンファーレ:見よ、大いなる司祭を WAB13(1885)(ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編)
トーマス・ダニエル・シュレー(1957-):イン・ノミネ Op.94/4- アントン・ブルックナーの交響曲第8番へのフェンスター(2021/22)*
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調 WAB108 第1楽章&第2楽章(1890第2稿)(エベルハルト・クロッツ によるオルガン編)
■CD10
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調 WAB108 第3楽章&第4楽章(1890第2稿)(エベルハルト・クロッツによるオルガン編)(続き)
■CD11
ブルックナー:レクイエム - リベラ・メ WAB 22(1854)(ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編)
マインツ:深き苦しみの淵より、われ汝に呼ばわる- アントン・ブルックナーの交響曲第9番へのフェンスター(2021/23)
交響曲第9番ニ短調WAB109- 第1楽章&第2楽章
■CD13
ブルックナー/エルヴィン・ホルン:幻想曲 ハ長調
-1886年10月6日 ウィーン、シュテファン大聖堂におけるブルックナーの即興演奏の再構築
エンヨット・シュナイダー(1950-):アルファとオメガ- アントン・ブルックナーの交響曲 ヘ短調へのフェンスター
ブルックナー:交響曲 ヘ短調 WAB99(エベルハルト・クロッツによるオルガン編)
ハンスイェルク・アルブレヒト(Org)

■CD1
録音:2020年5月22-25日
リンツ(オーストリア)、ザンクト・フローリアン修道院 通称「ブルックナー・オルガン」
■CD2
録音:2021年3月1-4日リンツ(オーストリア)、ブルックナーハウス リーガー・オルガン
■CD3
録音:2021年8月5-9日ロンドン(UK)、ウェストミンスター大聖堂 ウィリス・オルガン
■CD4
録音:2021年11月22-26日ミュンヘン(ドイツ)、聖ペーター教会 メイン・オルガン及びクワイア・オルガン(共にクライス社製)
■CD5
録音:2022年4月18日-22日
ウィーン(オーストリア)、コンツェルトハウス リーガー・オルガン
■CD6
録音:2022年9月2日-6日ミュンヘン(ドイツ)、聖マルガレート教会 クライス・オルガン
■CD7
録音:2022年10月25-29日ルツェルン(スイス)、ホーフ教会
■CD8
録音:2023年6月21-25日ライプツィヒ(ドイツ)、ゲヴァントハウス、 シュッケ・オルガン
■CD9-CD10
録音:2023年7月12-16日ウィーン楽友協会大ホール(オーストリア) リーガー・オルガン
2023年9月21日*
聖ミヒャエル教会(ドイツ) リーガー・オルガン**
■CD11-CD12
録音:2023年11月12-16日
チューリヒ、フラウミュンスター教会(スイス)
■CD13
録音:2024年3月20-24日パリ(フランス)、サンテティエンヌ・デュ・モン教会


**を除き世界初録音
オルガニストでミュンヘン・バッハOの指揮者でもあるハンスイェルク・アルブレヒトの壮大なプロジェクトを集成。交響曲ヘ短調を含むCD13は当ボック スのみの収録となります。リンツのザンクト・フローリアン修道院の「ブルックナー・オルガン」をはじめ、チューリッヒ、ライプツィヒ、ウィーン、ロンドンなど作曲者所縁 の地のオルガンを用いることで、各地のオルガンの音色の特徴を楽しめるだけではなく、ブルックナー作品のオルガン的な響きも存分に堪能できます。番号順 に並べられたアルバムには、交響曲の他、第二次世界大戦直後にブルックナーの弟子の遺品から発見された「交響的前奏曲」や「詩篇150篇」、3本のト ロンボーンのための「エクアーレ」など興味深い作品のオルガン版も収録されています。更に、現役作曲家がぞれぞれの交響曲から受けたインスピレーションを もとに作曲した各曲への「フェンスター(窓)」を収録(第5番へのフェンスターは配信のみ)。伝統を現代につなぐ企画となっています。
OEHMS
OC-1733(1CD)
NX-B10
無伴奏チェロ作品集
テレマン:ファンタジア第5番イ長調 TWV40:18*
ヒンデミット:無伴奏チェロ・ソナタ Op.25No.3
テレマン:ファンタジア第7番変ホ長調 TWV 40:20*
マヌエル・リプシュタイン(2001-):4つの夢のイメージ(2016)
テレマン:ファンタジア第9番ロ短調 TWV40:22*
エリック・フェルトブシュ(1922-2007):無伴奏チェロのための組曲「モザイク」 Op.23
テレマン:ファンタジア第10番ニ長調TWV40:23*
ガスパール・カサド(1897-1966):無伴奏チェロのための組曲(1921)

*…マヌエル・ リプシュタインによるチェロ・ピッコロ編
マヌエル・リプシュタイン(Vc&チェロ・ピッコロ)

録音:2024年1月3-6日
2001年生まれのチェリスト、マヌエル・リプシュタインのデビュー・アルバム。リプシュタインはわずか10歳でケル ン音楽大学に入学、カタリーナ・デセルノに師事した後、2015年から2019年にはマリア・クリーゲルのもとで 研鑽を積みました。2019年からはクロンベルク・アカデミーで学ぶとともに、2020年からは作曲と指揮の指 導を受け、現在はケルンWDRSOやブレーメンのドイツ・カンマーフィルハーモニーと共演するなどヨー ロッパを中心に活動の幅を広げています。彼は作曲家としても才能を期待されており、「ルーツ」と題されたこ のアルバムでは、自身のお気に入りの作品であるヒンデミットやフェルドブッシュ、カサドといった近現代作品に 交えて自作を披露。曲間にはリプシュタインの編曲によるチェロ・ピッコロで演奏するテレマンのファンタジアを置 くという凝ったアルバム構成も魅力です。

Grand Piano
GP-946(1CD)
NX-B06
ハチャトゥリアン:ピアノ・トランスクリプション集
バレエ音楽『ガイーヌ』(1942)(抜粋)…世界初録音
 1. レズギンカ(若者たちの踊り)
 2. ウズンダーラ(ヌーネと娘たちの踊り)とガイーヌの踊り
 3. 乙女の踊り
 4. 子守歌
 5. アイシャの踊り
 6. ヌーネとカレンの踊り
 7. シャラーホ(男たちの踊り)
 8. タンバリンをもった娘たちの踊り)
 9. 剣の舞
バレエ音楽『スパルタクス』(1950-54)(抜粋)…世界初録音
 10. ニンフの踊り
 11. エジプトの少女の踊り
 12. ローマの遊女の踊り
 13. 若いトラキア人剣士の踊り
 14. 情景とクロタルムスの踊り
 15. エギナのヴァリアシオンと終幕のバッカナール
 16. スパルタクスとフリーギアのアダージョ
『仮面舞踏会』組曲(1941/44)
 17. I. ワルツ
 18. II. 夜想曲
 19. III. マズルカ
 20. IV. ロマンス
 21. V. ギャロップ

※A. ツェイトリンによるピアノ編(1962年出版)…1-2
V. サルグシャンによるピアノ編(2005年出版)…3-10、13、16
E. ハチャトゥリアンによるピアノ編(1975年出版)…11-12、14-15
ミカエル・アイラペティアン(P…Fazioli F278)

録音:2023年8月9日、9月25日
アルメニアの作曲家アラム・ハチャトゥリアン。モスクワで音楽を学び指揮者としても活躍しました。 映画音楽やバレエ音楽が高く評価されており、とりわけローマに対して反乱を起こした指導者を描いた『スパルタクス』とアルメニアへの愛国心を描き、激しい 「剣の舞」を含む『ガイーヌ(ガヤネーとも)』の2作は彼の代表作として広く愛されています。このアルバムでは、この2作からの聴きどころを3人の作曲家がピア ノのために編曲した版を演奏。元のオーケストラの荒々しくも色彩豊かな響きをピアノへそのまま移した見事な編曲が聴きどころ。アルバムには『仮面舞踏 会』組曲のピアノ版も加え、ハチャトゥリアン作品の魅力を存分に伝えています。アルメニア音楽を幅広く紹介するミカエル・アイラペティアンの巧みな演奏で す。

Sono Luminus
DSL-92279(1CD)

NX-B08

ヴェロニカ・クラウサス(1963-):組曲「巨匠とマルガリータ」…世界初録音
リスト(1811-1886):シューベルトの12の歌 S558/R243 - 第8曲 糸を紡ぐグレートヒェン
マヤ・ミロ・ジョンソン:Manuscripts Don't Burn 原稿は燃えない…世界初録音
リスト:シューベルトの12の歌 S558/R243 - 第4曲 魔王
リスト:シューベルト:白鳥の歌 S560/R245 - 第4曲 海
マイク・ガーソン(1945-):オデーサのための詩篇…世界初録音
レフ・ズルビーン(1978-):ヴォイシズ - ピアノと歴史的な録音のための …世界初録音
クラリス・アサド(1978-):五大元素…世界初録音
アサド:ヒーロー…世界初録音
インナ・ファリクス(P&朗読)

録音:2024年8月3-4日
タイトルの「Manuscripts Don’t Burn=原稿は燃えない」は、ロシアの劇作家ミハイル・ブルガーコフ(1891-1940)のカルト小説「巨匠とマルガリータ」に出てくる1節。ウォッカを飲む巨猫や吸血鬼のような劇場支配人、そして悪魔が縦横無尽に暗躍するこの作品を子供時代に読み衝撃を受けたというオデーサ出身のピアニスト、インナ・ファリクスは、この小説からインスパイアされる作品をクラウサスやジョンソン、ガーソンら現代の作曲家たちに委嘱するとともに、「巨匠とマルガリータ」の主題でもあるファウストにまつわる様々な作品や、彼女の故郷オデーサにまつわる作品を演奏。豊かな語り口によるナレーションや、トラック13-15ではテープに録音されていた古の語りや歌などをまじえた聴き手の想像力を刺激するアルバムです。

H.M.FHMM-902510(1CD)
フォーレ:ピアノ曲集
即興 嬰ハ短調 (8つの小品 op.84-5)
夜想曲 第11番嬰ヘ短調 (2つの小品 op.104-1)
バルカローレ 第5番嬰ヘ長調 op.66
バルカローレ 第3番変ト長調 op.42
夜想曲 第5番変ロ長調 op.37
バルカローレ 第4番変イ長調 op.44
バルカローレ 第9番イ短調 op.101
バルカローレ 第10番イ短調(2つの小品 op.104-2)
夜想曲 第12番ホ短調 op.107
バルカローレ 第13番ハ長調 op.116
夜想曲 第13番ロ短調 op.119
バルカローレ 第12番変ホ長調 op.106bis
アリーヌ・ピブル(P/ガヴォー社製、パリ、1929年)

録音:2023年12月、フィルハーモニー・ド・パリ
フォーレ没後100年記念盤。アリーヌ・ピブルは2014年オルレアン国際ピアノコンクールで5つの賞を受賞したピアニスト。これまでに、フォーレとデュティユー の作品集でソロ・デビュー盤をリリース、サマズイユほかの作品集(PRI-033)など、センスの光るプログラムで高く評価されています。1929年製のガヴォー社 製ピアノの、ぬくもりと木の質感を感じさせる音色を存分に活かしながら、フォーレの幅広い年代に書かれた作品を奏でており、フォーレの作曲の変遷を感じるこ とができる1枚となっております。
ガヴォー社は、ジョセフ・ガヴォー(1824-1903)によって1847年から1971年まで営業していたピアノ・メーカー。エラール、プレイエルとならんでフラン スの三大ピアノ・メーカーのひとつとして知られていました。1907年にサル・ガヴォー(音楽ホール)が開かれたことにより、その名はさらに広く知られるところ となりました。マルグリット、ロン、シフラ、バックハウス、ケンプらも愛奏したピアノとしても知られています。このピアノはゴンザロ・ティントレル(ピカソ、プーラ ンク、ヴァレーズらの友人でもあった)が所有していたもので、ケンプ、チッコリーニ、プーランク、カサドシュ、ペルルミュテールらが演奏したこともある、というも のということです。 (Ki)

BIS
BISSA-2725(1SACD)
「ギターの声」〜フェデリコ・モレーノ・トローバ:ギター作品集
(1)ソナチネ(1923)
(2)ブルガレーサ(1928)
(3)ノクトゥルノ(1926)
(4)特性的小品集【前奏曲 / オリベラス / メロディア / ロス・マジョス / アルバーダ / パノラマ】(1931)
(5)カスティーリャ組曲(1920)
(6)前奏曲(1928以前)
(7)ブルレスク風セレナード(1928以前)
(8)マドローニョス(1954出版)
フランツ・ハラース(G)

録音:2023年1月20〜23日/聖母マリアの被昇天巡礼教会、イジング(バイエルン)
【ギター:Hermann Hauser I,1936, Model Miguel Llobet】
BISレーベルを代表する演奏家の一人、ギター奏者フランツ・ハラース。ハラースはスペインのバロック音楽、バッハ、武満、グバイ ドゥーリナ、タンゴ、ブラジル音楽など、数多くのディスクで高い評価を得ている現代最高峰のギタリストの一人。バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パル ティータ全6曲(BIS SA-2705)、リュート作品集(BIS SA-2285)の録音でも注目される中、フェデリコ・モレーノ・トローバ(1891-1982)を録音しました。
スペインの叙情的オペラ音楽「サルスエラ」の作曲家として成功したモレーノ・トローバは、アルベニスやグラナドスなどのスペイン国民楽派の継承者といえる存 在。彼の音楽に魅了された名ギタリスト、セゴビアが委嘱したことでギター作品を作曲するようになりました。スペイン音楽の伝統を守りながらもドビュッシーやスト ラヴィンスキーなどの作曲家にも刺激を受け、独自の世界を作り上げています。 (Ki)

SOMM
SOMMCD-0688(1CD)
NX-B07
アフリカのピアニズム 第2集
ジルマ・イフラシェヴァ(1967-):Elilta - Cry of Joy
サリム・ダダ(1975-):Miniatures Algeriennes アルジェリアの小品集*
ナビル・ベナブデルジャリル(1972-):I 前奏曲 I:Magic Morning*/前奏曲 II:Mirage et lumiere*/Romance sans paroles*/Frisson de la nuit
モカレ・コアペング(1963-):前奏曲 変ニ長調*
伝承曲:Senzeni Na?*(グラント・マクラクラン編)
フェラ・ソワンデ(1905-1987):ヨルバの神聖な民謡旋律による2つの前奏曲-第1番K’A Mura*
フローレンス・プライス(1887-1953):ファンタジー・ネグレ ホ短調
アキン・エウバ(1935-2020):アフリカのピアニズムによる練習曲集〜 第4番*/第1番/第2番
レベッカ・オモルディア(P)

録音:2024年1月12-13日
*…世界初録音
第1集(SOMMCD0647)が高く評価されたレベッカ・オモルディアによる「アフリカのピアニズム」シリーズ第2集の登場。このシリーズのタイトルになったエウバの アフリカのピアニズムによる練習曲他、モロッコのベナブデルジャリルのロマンティックな小品、アラブ・イスラム圏の音楽を伝えるサリム・ダダの小品集など多彩な 作品が収録されています。また今作にはアフリカ系アメリカ人の作曲家フローレンス・プライスの作品も収録、黒人霊歌「Don’t Let this Harvest Pass」 の物悲しい旋律を用いた技巧的な「ファンタジー・ネグレ」も耳に残ります。レベッカ・オモルディアは「アフリカのクラシック音楽のパイオニア」と称賛される、ルーマ ニアとナイジェリアの血を引くピアニスト。ロンドン、ウィグモアホールで開催されるアフリカ音楽コンサート・シリーズの芸術監督を務めています。

Bearton
CDB-041(1CD)
初紹介旧譜
ショパン:ピアノ協奏曲集(1台ピアノ版)
ピアノ協奏曲ヘ短調 Op.21(1台ピアノ版)
ピアノ協奏曲ホ短調 Op.11(1台ピアノ版)
河合優子(P)

録音:2008年7月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ)
晩年のヤン・エキエルの高弟としてエキエル版(ナショナル・エディション)の普及に尽力してきた名ショパン弾き、河合優子が弾くピアノ独奏版によるショパンのピアノ協奏曲集。ショパン自らの編曲によるもので、このヴァージョンの初演者である河合優子の代表的なレコーディングの一つです。
ブックレットにはヤン・エキエルによる「ナショナル・エディション」についての解説文の日本語訳(訳:河合優子)も掲載。

Acte Prealable
AP-0568(1CD)
ケスラー:ピアノ作品集
ヨーゼフ・クリストフ・ケスラ
ー(1800-1872):3つのポロネーズ Op.9/6つのバガテル Op.27/ワルツ/Ludwika(Pのためのワルツ)/マズルカとワルツ/優雅なロンド Op.52/ピアノのための2つの夜想曲 Op.48
マグダレナ・ブジョゾフスカ(P)

録音:2023年9月24日
ヨーゼフ・クリストフ・ケスラー(1800-1872)はドイツのピアニストで作曲家、教育者でもありました。彼はポーランド音楽に非常に精通しており、ショパンやリストとも友人関係にありました。ウィーンでは特にポーランド人の間で彼の音楽は好評を得たと言います。演奏するマグダレナ・ブジョゾフスカはこれまでにもケスラーの作品集をリリースしています。
Acte Prealable
AP-057273(2CD)
ユゼフ・デシュチンスキ:ピアノ作品集(選集)
ユゼフ・デシュツィスキ
(1781-1844):6つのポロネーズ Op.1/6つの国民的ポロネーズ Op.2/4つのポロネーズ Op.6/変奏曲 イ長調 Op.21/4つのポロネーズ Op.24/ポロネーズ ニ長調 Op.29/2つのポロネーズ/ポロネーズ イ長調/ポロネーズ 変ホ長調/2つの行進曲/華麗なるワルツ 変イ長調
ヨアンナ・ワヴリノヴィチ(P)

録音:2021年-2022年
作曲家であったユゼフ・デシュチンスキ(1781-1844)は、指揮者としても活躍し、アマチュア・オーケストラの設立などにも尽力しました。彼はピアノ曲だけでなく管弦楽曲やピアノ協奏曲、吹奏楽のための作品も残しています。

NEOS
NEOS-12320(1CD)
シュトックハウゼン(1928-2007):マントラ(2人のピアニストのための)(1970)
01. Beginning00:14
02. Bar3?1001:11
03. Bar11?7004:53
04. Bar71?10802:50
05. Bar109?12002:14
06. Bar121?13100:57
07. Bar132?15002:17
08. Bar151?18806:09
09. Bar189?21101:51
10. Bar212?23701:58
11. Bar238?26101:27
12. Bar262?29804:27
13. Bar299?32301:32
14. Bar324?42102:14
15. Bar422?43403:54
16. Bar435?49103:50
17. Bar492?52906:42
18. Bar530?57703:33
19. Bar578?63703:54
20. Bar638?64000:35
21. Bar641?65502:01
22. Bar656?68604:03
23. Bar687?85405:09
24. Bar855?88002:37
25. Bar881?88300:34
26. Bar884?End00:48
グラウシューマッハー・ピアノ・デュオ、
SWRエクスペリメンタル・スタジオ、
ミヒャエル・アッカー(サウンド・ディレクション)

録音:2021年12月16日-17日、南西ドイツ放送スタジオ(フライブルク)
SWR(南西ドイツ放送)エクスペリメンタル・スタジオによる録音シリーズの第11巻。ドイツ現代音楽の巨匠カールハインツ・シュトックハウゼン(1928-2007)による2台ピアノとエレクトロニクスのための大作「マントラ(MANTRA)」の、2021年新録音が登場。
「マントラ」は、1969年末にSWF(南西放送/後にSDRと統合してSWRに)の音楽部長でありドナウエッシンゲン音楽祭の芸術監督ハインリヒ・シュトローベルから、ドナウエッシンゲン音楽祭のために2台のピアノのための新曲を書くよう依頼されたもので、中断していた「2台のピアノのためのVISION」から「2人のピアニストのためのMANTRA」として完成、1970年10月18日のドナウエッシンゲン音楽祭で初演され、すぐに初録音も行われました。また、1970年の大阪万博への来日中に大枠の構想・作曲が行われ、京都や奈良の寺社仏閣等、日本からのインスピレーションも影響しているとされる作品ですが、日本初演は作曲から50年後(更に新型コロナによる1年延期を経て)の2021年にようやく行われました。2025年の大阪万博に向けても、再び注目を集めることとなるでしょう。
アンドレアス・グラウとゲッツ・シューマッハーからなる現代音楽のスペシャリスト「グラウシューマッハー・ピアノ・デュオ」は、1993年にも「マントラ」をレコーディング(Wergo)している他、数々の公演で長年演奏してきた経験を持ち、同じく「マントラ」の公演で強いパートナーシップを築いてきたSWRエクスペリメンタル・スタジオのミヒャエル・アッカーによるサウンド・ディレクションによって、理想的な再録音が行われました。

GENUIN
GEN-24858(1CD)
ドビュッシー、ショスタコーヴィチ、マルタン:前奏曲集
ドビュッシー:前奏曲集第2巻 より 第1、3、4、6、10、12曲
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲 Op.34
マルタン:8つの前奏曲
エリザヴェタ・ドン(P)

録音:2020年7月14日-16日、フリードリヒ=エーベルト=ハレ(ハンブルク、ドイツ)
モスクワに生まれハンブルクを拠点に活動、これまでに17の国際コンクールに入賞し35の国でツアーを開催している多忙なピアニスト、エリザヴェタ・ドンがGenuinからデビュー。ドビュッシーとショスタコーヴィチの有名な2作品に、彼女が絶対的な傑作であると太鼓判を押すフランク・マルタンの1曲を加えたセンスが際立つ「前奏曲集」。最高の音楽体験が保証された38トラックの旅にリスナーを招待します。

DUX
DUX-2000(1CD)
ボルコフスキ:ピアノ作品集
マリアン・ボルコフスキ
(b.1934):3つの小品/7つの前奏曲/4つのマズルカ/2つのマズルカ/変奏曲/トッカータ/ソナタ/断章/ロマンティックな間奏曲
マレク・シュレゼル(P)

録音:2023年5月29日-31日
ポーランドの巨匠ボルコフスキは、作曲家としてだけでなくピアニスト、そして1968年からショパン音楽アカデミーの教授を務めるなど教育者としてもポーランドの楽壇に影響力を持つ人物です。弾くのはパリのエコール・ノルマル音楽院で研鑽を積んだマレク・シュレゼル。ワルシャワのナショナル・ショパン・コンクール第1位などの実績を持つ実力派で、カーネギー・ホール、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ウィグモア・ホールなどの世界の主要なコンサート・ホールでの演奏や、2005年にはベルギーでエリザベス女王財団によるオープニング・ガラ・コンサートでイギリス室内Oの伴奏でモーツァルトの協奏曲を演奏しました。

Ars Produktion
ARS-38652(1CD)
キーワーズ〜ピアノ・パルランド2
ペーター・アプリンガー
(b.1959):声とピアノ-ピナ・バウシュ(Pとテープのための)*
ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ 「1905年10月1日、街頭にて」
クルターグ
(b.1926):Les Adieux (in Janac?eks Manier)、Eine Blume fu?r Nuria、Ungarischer Sprachkurs fu?r Ausla?nder(ヤテコーク より)(Pのための)
ダリヤ・マミノワ(b.1988):ムッシェルT(プリペアド・ピアノのための)*
ペーター・アプリンガー:声とピアノ-ベルント・アロイス・ツィンマーマン(Pとテープのための)*
クルターグ:... per Luciana ...、Tro?ste dich, Erika(ヤテコーク より)(Pのための)
リーム:対話 - ハインリヒ・クロッツ(Pのための)
クルターグ:Fenster zum Flur、?Message-esquisse“ chalheureusement a Pierre Boulez85(ヤテコーク より)(Pのための)/サティ:ゴシックの舞曲
フローレンス・ミレー(P)

録音:2021年4月1日、12月18日&2022年3月24日(ケルン)
*世界初録音
パリ国立高等音楽院で学び、1992年から2000年までアンサンブル・アンテルコンタンポランで演奏するなど現代音楽界の第一線で活躍するフランス系ドイツ人ピアニスト、フローレンス・ミレーが贈るコンセプト・アルバムの第2弾。「音楽で人々にどう語りかけるか」をテーマにした非常に個人的なセレクションで、音楽の解釈や作品への根本的な問いを追求。ペーター・アプリンガーやダリヤ・マミノワの世界初録音作品も交えて、前作に続き作品そのものが持つ“声”をピアノで表現します。

Nimbus
NI-6442(2CDR)
シューベルト:ピアノ作品集 Vol.7
4つの即興曲 D.899/4つの即興曲 D.935/アダージョとロンド D.505/506/楽興の時 D.780/変奏曲ヘ長調 D.156/変奏曲イ短調 D.576/幻想曲ハ長調 D.605a 「グラーツの幻想曲」
ウラディミール・フェルツマン(P)

録音:2021年10月、ワイアストン・レイズ(イギリス)
旧ソ連での活動禁止と事実上の追放、アメリカへの移住という激動を生き抜いてきた孤高のピアニスト、ウラディミール・フェルツマン。
2015年からスタートしたシューベルトのピアノ作品集もついに第7巻。シューベルトは最晩年に信じられないほど多くの作品を生み出し、彼の創造性の頂点を描きました。この時期のシューベルトのもっとも優れた作品の中に、このアルバムに収録された2組の即興曲集と「楽興の時」があります。自分の内なる世界、天国のビジョンを明晰かつ確信を持って表現したシューベルトの偉大な芸術を、フェルツマンの深淵なるピアニズムで探り出します。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
Nimbus
NI-8115(1CDR)
オスカル・フェルナンデス:ピアノ作品集
2つの小品 Op.1/夜想曲 Op.3/アラベスク Op.5/夕暮れへの前奏曲集/ソナティナ形式による3つの練習曲/郊外のワルツ Op.70/オリジナル主題によるブラジル組曲第1番/オリジナル主題によるブラジル組曲第2番/オリジナル主題によるブラジル組曲第3番/夢 Op.20/幻想的前奏曲/鏡
マーティン・ジョーンズ(P)

録音:2023年2月、ワイアストン・コンサート・ホール(イギリス)
Nimbusレーベルからシリーズ化されている南米ピアノ音楽シリーズ。20世紀ブラジルの作曲家、オスカル・ロレンソ・フェルナンデス(1897-1948)のピアノ作品集。フェルナンデスの作品は、フランス印象派の影響を受けた初期、フォークロアやネイティブ・アメリカンのリズムとハーモニーを体系的に用いた中期、内省を強め、より普遍的に音楽言語を発展させていった後期の3つの時期に分けることが出来、ここでは1938年頃までに作曲されたロマンティックな作品と民俗的な音楽がセレクトされています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Da Vinci Classics
C-00872(2CD)
カステルヌオーヴォ=テデスコ:ゴヤの24のカプリチョス Op.195
チルチェーオへの3つの前奏曲 Op.194
クリスティアーノ・ポーリ・カペッリ(G)

録音:2023年1月-5月
20世紀の最も偉大なイタリアの作曲家の一人、マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコは、彼の家族の起源がイベリア人であったこともあり、スペインから多くの影響を受け、ギター奏者のアンドレス・セゴビアと協力をしました。ここに収録されている「ゴヤの24のカプリチョス」はスペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤの作品から考案されたものです。「チルチェーオへの3つの前奏曲」は、カステルヌオーヴォ=テデスコの後期に作曲されたものであり、彼の成熟した音楽様式を存分に示した作品のひとつです。
Da Vinci Classics
C-00873(1CD)
リズミック・ジャーニー〜2台ピアノのための舞曲集
ピアソラ:ル・グラン・タンゴ、天使のミロンガ、ソレダード
ラヴェル:ラ・ヴァルス
マヌエル・インファンテ(1883-1958):アンダルシア舞曲、スペインの音楽
ベルナルド・サントス(P)、
マルティン・アルメディア(P)

録音:2023年8月
2台ピアノによるピアソラ、ラヴェル、インファンテの作品のアレンジ集。このアルバムでは、アルゼンチン、フランス、スペインの音楽を2台のピアノでまるでダンサーが踊っているかのように表現しており、そのリズミカルな演奏をたっぷりとお楽しみいただけます。
Da Vinci Classics
C-00874(1CD)
ダンシング・テイルズ〜レクオーナ&ゴットシャルク:ピアノ作品集
レクオーナ:Piezas Caracteristicas、Danzas Afro-Cubanas
ルイス・モロー・ゴットシャルク:Bamboula, danse des negres, Op.2、La Savane, ballade creole, Op.3、Le Bananier, chanson negre, Op.5、Le Mancenillier, serenade, Op.11
リンダ・マルギエーリ(P)

録音:2023年1月
二人のカリブ海の音楽に影響を受けた作曲家による作品集。バハナ近郊グヮナバコアに生まれたキューバの作曲家エルネスト・レクオーナと、アメリカ生まれでカリブ海に家族のルーツを持つルイス・モロー・ゴットシャルクの作品。独特なリズムと雰囲気が漂うアルバムです。
Da Vinci Classics
C-00870(1CD)
バッハ:イタリア協奏曲
バッハ:イタリア協奏曲 BWV971*
フランス風序曲 BWV831**
4つのデュエット BWV802-805*
マッテオ・パスクアリーニ(ハープシコード)
使用楽器:*Harpsichord after Michael Mietke (1700) by William Horn1998/**Harpsichord after Michael Mietke (1700) by Urbano Petroselli 2016
A415hz Kellner Temperament

録音:2023年7月17日-18日(イタリア)
ボブ・ファン・アスペレンやピエール・アンタイ、ケース・ブッケといった古楽界の重鎮たちの指導を受けたイタリアの
古楽系鍵盤奏者マッテオ・パスクアリーニが弾く、大バッハの傑作。
本アルバムには、クラヴィーア練習曲集第2巻として作曲されたバロック協奏曲というイタリアのジャンルを想起させ、典型的な「独奏」と「トゥッティ」が交互に現れる 「イタリア協奏曲」 と、バロック時代を通じて演奏され、組曲にまとめられた洗練された宮廷舞曲を暗示した 「フランス風序曲」 。そして、クラヴィーア曲集第3巻から抜粋された「4つのデュエット」 というバッハの傑作に数えられる作品をカップリング。今回の録音ではイタリアの楽器製作者ウルバーノ・ペトロセッリとウィリアム・ホーン製作した、1700年頃にベルリンで造られたミヒャエル・ミートケの楽器のレプリカを使用しています。
Da Vinci Classics
C-00866(1CD)
クロッシング・ロード〜クララ・シューマン、ヘンゼルト、デーラー
クララ・ヴィーク=シューマン
:ベッリーニの歌劇「海賊」のカヴァティーナにもとづく演奏会用変奏曲 Op.8
アドルフ・フォン・ヘンゼルト(1814-1889):12のサロン風練習曲 Op.5
テオドール・デーラー(1814-1856):グリンカの主題による夜想曲(3つのロシアのメロディ Op.60より)
ルクレツィア・リベラティ(P)
※使用楽器:ファツィオリ F2

録音:2023年7月、イタリア
数々のピアノ・コンクールで上位入賞を果たし、多くの奨学金を獲得してきた新星ピアニスト、ルクレツィア・リベラティのデビュー・アルバム。クララ・シューマン(クララ・ヴィーク)、アドルフ・フォン・ヘンゼルト、テオドール・デーラーといった3人の同世代のロマン派作曲家を特集した興味深い構成で、後にシューマン夫人となるクララ・ヴィークが10代後半で書いたベッリーニの変奏曲、ロシアの音楽家グリンカのアリアに基づくテオドール・デーラーの夜想曲、ドイツ出身でロシア帝国で長く活躍し、ルビンシテインの下でサンクトペテルブルク音楽院の副長を務める等ロシア・ピアノ楽派の礎を築いたアドルフ・フォン・ヘンゼルトの様々な技巧とロマンティックな精神が込められた練習曲集を収録。クララとデーラーの作品はヘンゼルトに献呈されており、いずれも優れたヴィルトゥオーゾ・ピアニストであった3人の相互的な繋がりも込められています。
Da Vinci Classics
C-00865(1CD)
20世紀の無伴奏ヴァイオリン作品集
ローザ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.40
ユーリ・ファリク:無伴奏ヴァイオリンのための作曲
ブロッホ:無伴奏ヴァイオリンのための組曲第1番
ブロッホ:無伴奏ヴァイオリンのための組曲第2番
バルカウスカス:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ
ステファノ・ザンケッタ(Vn)

録音:2023年12月、イタリア
マリオ・ブルネロとマッシモ・ソメンツィと共にトリオを結成して活躍し、1980年からはヴェネツィアのベネデット・マルチェッロ音楽院でヴァイオリン科の教授の任にあるステファノ・ザンケッタ。
これまで高評価を得てきた「イザイ&バルトーク」(C00594)や「ヴァインベルク」(C00670)などに続く無伴奏ヴァイオリン・アルバム最新巻では、アカデミー賞受賞映画音楽作家ミクロス・ローザとして知られているハンガリー出身のロージャ・ミクローシュのソナタ、ロシアのチェリスト、指揮者、作曲家として活躍したユーリ・ファリクの無伴奏小品、誇り高きユダヤ人音楽家としての想いが込められたエルネスト・ブロッホの2つの組曲、リトアニアの作曲家ヴィタウタス・バルカウスカスが書いたミニチュアのパルティータ集を収録し、近現代の独奏ヴァイオリン作品の興味深い例を提示します。
Da Vinci Classics
C-00885(1CD)
バッハ:トッカータ集 BWV910-916
バッハ:トッカータ ト短調 BWV915
トッカータ ハ短調 BWV911
トッカータ ホ短調 BWV914
トッカータ ト長調 BWV916
トッカータ ニ短調 BWV913
トッカータ 嬰ヘ短調 BWV910
トッカータ ニ長調 BWV912
エンリコ・バイアーノ(ハープシコード)

録音:2023年5月10日-13日、聖公会教会(ナポリ、イタリア)
平均律クラヴィーア曲集の作曲300周年を記念して制作された、3種類、計5台のハープシコード、フォルテピアノ、クラヴィコードを駆使し同曲を全曲演奏するという衝撃作(OC00656/C00656)が話題をさらったイタリアの鍵盤楽器奏者、エンリコ・バイアーノが次なるバッハ・アルバムをリリース!若きバッハがおそらく自身のまばゆいテクニックを証明するために書いたと考えられ、得意としていた即興演奏の痕跡を作中に垣間見ることができる7つの「トッカータ集」を送り出します。17世紀ナポリの音楽家たち、エリザベス朝のヴァージナル楽派、そして大バッハを深く研究しており、現在の古楽界においても興味深い解釈者の一人とみなされているバイアーノがクリエイティヴに描く若きバッハの肖像にご期待ください。楽器は「平均律クラヴィーア曲集」でも弾いていたエティエンヌ・ブランシェ1733年製ハープシコードのレプリカを使用しています。

FONE
SACD-249(1SACD)
fone 創立40周年記念
(1)ヴィヴァルディ:2つのチェロのための協奏曲ト短調 RV531より アレグロ
(2)バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調 BWV1001より アダージョ
(3)ヨハン・ゴットフリート・ヴァルター:アルビノーニ氏によるオルガンのための協奏曲 ヘ長調(アルビノーニの協奏曲Op.2-4による) より アレグロ
(4)ビーバー:ソナタ第1番ニ短調「受胎告知」
(5)ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア女」 より 序曲
(6)プッチーニ:歌劇「トスカ」より テ・デウム
(7)ハロルド・アーレン/テッド・ケーラー:When The Sun Comes Out
(8)ジュール・スタイン:Time after time
(9)ファブリツィオ・デ・アンドレ/イヴァノ・フォッサーティ:Ho visto Nina volare
(10)マイケル・ジャクソン/ビル・ボットレル:Black or White
(11)ルー・リード:Perfect Day
(12)コネ・セイドゥ:Jerusalem
(1)イ・ムジチ合奏団
(2)サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)
(3)ステファノ・コンコルディア(Org)
(4)マルコ・フォルナチャーリ(Vn)、fone アンサンブル
(5)サンタ・チェチーリア国立アカデミーO、チョン・ミョンフン(指)
(6)サンタ・チェチーリア国立アカデミーcho、チョン・ミョンフン(指)
(7)スコット・ハミルトン(Sax)、パオロ・ビッロ(P)、アルド・ズニーノ(ダブル・ベース)、アルフレッド・クラーマー(ドラムス)
(8)ジュリアン・オリヴァー・マッツァリエッロ(P)、エンツォ・ピエトロパオーリ(ダブル・ベース)
(9)ペトラ・マゴーニ(ヴォイス)、フェルッチョ・スピネッティ(ダブル・ベース)
(10)ファウスト・メゾレッラ(G)
(11)ペトラ・マゴーニ(ヴォイス)、イラリア・ファンティン(アーチリュート)
(12)ライズ&ラディカント(ヴォイス&インストゥルメンツ)
2023年に創立40周年を迎えたイタリアの老舗高音質レーベル、foneがUHQCDでリリースしていたスペシャル・アルバムがSACD仕様でも登場!同レーベルが誇る豪華アーティストたちによるクラシック&ジャズの名録音集を最高峰の音質でお楽しみください。初回生産分完売後の再生産予定はございません。
※重要:当タイトルは完全数量限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。


Spectrum Sound
CDSMBA-162(1CD)
サンソン・フランソワ〜リサイタル・アット・ザ・サル・プレイエル(1968)
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第3番嬰ヘ短調Op.23
リスト:「泉のほとりで」〜巡礼の年 第1年『スイス』より第4曲 S.160-4
リスト:「アリャビエフの夜鳴きうぐいす」 S.250-1
リスト:「タランテッラ」〜巡礼の年 第2年への追加『ヴェネツィアとナポリ』より第3曲 S.162-3
ラヴェル:「亡き王女のためのパヴァーヌ」
ラヴェル:『鏡』(全5曲)
ラヴェル:「スカルボ」〜『夜のガスパール』より第3曲(アンコール)
サンソン・フランソワ(P)

ライヴ録音:1968年11月18日/サル・プレイエル(パリ)【モノラル】
サンソン・フランソワ(1924〜1970)は今年(2024年)、生誕100周年を迎えました。これを記念してスペクトラム・サウンドから正規初出音源をリリース。 フランス国立視聴覚研究所(INA)所有音源から1968年11月18日、サル・プレイエルにおけるリサイタルが日の目を見ます。当復刻はフランソワの孫クロー ディ・フランソワの全面協力のもと実現しました。
フランソワは1970年10月22日に心臓発作で46歳という若さで歿した名ピアニスト。亡くなる2年ほど前の当演奏ですが、表現の幅が広がり美しく磨きあがっ た演奏は、40代半ばとは思えないほど円熟しております。
収録作品はスクリャービン、リスト、ラヴェルで、いずれもフランソワが得意とした作曲家ですが、独特の語り口で弾くフランソワはセッションよりもライヴでより 一層発揮され、その香り高き演奏は当リサイタルでも聴くことができます。アンコールで演奏された「スカルボ」も圧巻の出来栄え。歿後50年が経った今もなお色 あせることのないフランソワの芸術。記念すべき生誕100年にふさわしいリリースといえましょう。 (Ki)

※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文されることをおすすめいたします。

King International
KKC-120(1CD)
国内製作
税込定価
バッハ:フランス組曲(全6曲) フラン チェスコ・トリスターノ(P)

録音:2009-2010年ころ
ルクセンブルク生まれのピアニスト、フランチェスコ・トリスターノ。作品の芯をとらえた音色と抜群のリズム感覚で、時代やジャンルを問わず、自ら作曲もするな ど変幻自在の活動を展開しています。2024年6月下旬から7月にかけて来日し、ヴァイグレ指揮読響、角野隼斗との共演による、デスナー:2台のピアノのため の協奏曲(日本初演)のほか、バッハのほか自作をプログラムしたリサイタルなど、注目の公演が予定されています。
トリスターノ自身のレーベル「intothefuture」第2弾は、フランス組曲。冒頭から鮮烈な音色と、一音一音にみなぎる研ぎ澄まされた集中に圧倒されます。そ れでいてリラックスした表情もあり、この音楽が今この瞬間に生まれているかのようなフレッシュさです。子供の頃からバッハに対して尋常ならぬ思い入れがあるト リスターノの、機敏なリズム、清冽の極みの音色が冴え渡った入魂の1枚です。 ※トリスターノのレーベル「intothefuture」からライセンスを受けた、日本限定発売CDです。 (Ki)

SCALA MUSIC
SMU-008(1CD)
波に沿い
ラヴェル:水の戯れ
 夜のガスパール
デュティユー:波のまにまに(6つのラジオ用ピアノ曲)
 ピアノ・ソナタ
ヴァンサン・ミュサ(P)ヤマハCFX

録音:2022年11月9-12日/ラ・スカラ・プロヴァンス劇場(アヴィニヨン)
ヴァンサン・ミュサはトゥールーズ生まれのピアニスト。ドニ・パスカル門下。彼のデビュー・アルバムは共通点の多いふたりのフランスの作曲家、ラヴェルとデュ ティユーの作品を集めています。デジタル的精密な難技巧、ジャズを思わせるリズム、常に夢見心地で、フランス精神に満ちた世界をミュサが真似できない洗練で 再現しています。 (Ki)
SCALA MUSIC
SMU-014(1CD)
最も示唆するもの
グラナドス:ゴイェスカス〜愛と死.
クラム:マクロコスモスI〜第3部第11曲「夢の影像(双子宮)」
ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」Op.39(全9曲)
オブーホフ:6つの心理学的な絵
ジョスカン・オタル(P)ヤマハCFX

録音:2023年4月24-29日/ラ・スカラ・プロヴァンス劇場(アヴィニヨン)
ジョスカン・オタルは1992年生まれ。ドニ・パスカル門下。ここに集められた作品のテーマは「絵画」。ゴヤを音楽化したグラナドス、荒涼とした風景が織りなすラフマニノフ、神秘的で心理的なオブーホフいずれも聴き応え満点。ことにオブーホフ作品は録音に恵まれないため大歓迎と申せましょう。 (Ki)
SCALA MUSIC
SMU-012(1CD)
月の光
ドビュッシー:月の光
ドコー:月の光〜第4曲「海」
ジョセフ・ジョンゲン:月の光Op.33の1
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調「月光」Op.27の2
ドビュッシー:月の光が降り注ぐテラス.
エネスコ:組曲第3番Op.18〜夜の鐘
ファビアン・トゥシャール:天使の闇
ピエール=イヴ・オディク(P)

録音:2022年10月31日-11月3日/ラ・スカラ・プロヴァンス劇場(アヴィニヨン)
ピエール=イヴ・オディクは1988年生まれ。ドニ・パスカルとジャン=フランソワ・エッセール門下。デビュー・アルバムは、彼らしい詩的で謎めいた内容となっ ています。
「夜」がテーマで、ベートーヴェンやドビュッシーの定番のほか、ジョンゲンやエネスコの珍しいものや、作曲家ファビアン・トゥシャールに委嘱した「黒い天使」ま で、独特の雰囲気を作り出しています。 (Ki)
SCALA MUSIC
SMU-013(1CD)
カーニバル
プーランク:ナゼールの夜会
 2つのノヴェレッテ
 ファリャの主題によるノヴェレッテ
シューマン:ノヴェレッテOp.21の4,6
 ウィーンの謝肉祭の道化Op.26
ヌール・アヤディ(P)

録音:2023年5月15-19日/ラ・スカラ・プロヴァンス劇場(アヴィニヨン)
ール・アヤディは1999年モロッコのカサブンカ出身の個性派ピアニスト。6歳からピアノを始め、17歳からパリ音楽院でクレール・デゼールに師事。同時に パリ政治学院で学ぶ才女。
アヤディの演奏はまずその激しさと「演奏する喜び」が目を引きます。カーニバルとパーティの狂乱がダンスに誘い、我を忘れるかのような興奮に導きます。 シューマンとプーランクという一見不思議な組合せながら、技巧の冴えにも注目させられます。 (Ki)

SOUPIR EDITIONS
S-255(2CD)
ショパン:ワルツ全集〜2種のピアノによる2 種の録音
(1)ワルツ 第1番「華麗なる大円舞曲」変ホ長調op.18/(2)ワルツ 第9番変イ長調op.69-1/ (3)ワルツ 第7 番 嬰ハ短調 op.64-2/(4)ワルツ 第12番 ヘ短調 op.70-2/ (5)ワルツ 第13番変ニ長調op.70-3/(6)ワルツ 第11番変ト長調op.70-1/ (7)ワルツ 第6番「子犬のワルツ」変ニ長調 op.64-1/(8)ワルツ 第3番イ短調 op.34-2 / (9)ワルツ 第4番ヘ長調 op.34-3/(10)ワルツ 第14番ホ短調(遺作)/ (11)ワルツ 第10 番 ロ短調 op.69-2/(12)ワルツ 第15番ホ長調 (遺作)/ (13)ワルツ 第8番変イ長調op.64-3/(14)ワルツ 第5番変イ長調 op.42/ (15)ワルツ 第18 番 変ホ長調(遺作)/(16)ワルツ 第19番 変ホ長調(遺作)/ (17)ワルツ 第16番変イ長調(遺作)/(18)ワルツ 第17番変イ長調(遺作)/ (19)ワルツ 第2番 変イ長調 op.34-1
イヴ・アンリ(P)

録音:CD1)2021年9月16日と30日、11月4日と18日 クロワシー・シュル・セーヌのシャトー・シャノリエ、(仕様楽器:プレイエル1837
CD2)2020年7月6〜7日ノアンのフレデリック・ショパン講堂(仕様楽器:ベヒシュタイン)
1959年フランス生まれ。10代でベルリン・フィルとも共演して数々の受賞歴にも輝き、1999 年よりパリ国立高等音楽院の 教授も務めるピアニスト、イヴ・アンリによる意欲的な最新アルバム。20 年以上にわたって歴史的ピアノと現代ピアノとでショパ ン作品に向き合ってきた彼が、ワルツ全集を 1837年製のプレイエル・ピアノ(CD1)と現代のベヒシュテイン・ピアノ(CD2)と でそれぞれ録音した2枚組。その演奏はダイナミクスやダンパーペダルの管理などによる相違点だけでなく、2 種のヴァージ ョンによる多くの共通点も表出。プレイエルの音色から当時を偲びつつ、現代ピアノに耳を傾けることでショパンがこの作品で 描きたかった世界がより明瞭になるはず。

MSR
MS-1473(1CD)
ベートーヴェン・オデッセイ第9集(完結編)
ピアノ・ソナタ 第28番イ長調 op.101
ピアノ・ソナタ 第29番「ハンマークラヴィーア」
ジェイムズ・ブローン(P)

録音:2023年8月17〜19日、12月17日 英国サフォーク州のパッテン・ホール
第23番「熱情」などを収録した2013年リリースの第1弾から“冒険”をスタートさせた、ジェー ムズ・ブローンによるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集の第9弾にして、第29番「ハンマーク ラヴィーア」を収めた完結編。1971年英国生まれのブローンは家族で移住したオーストラリア にて、12歳でモーツァルトのピアノ協奏曲第25番を弾いてデビュー。ロンドンの王立音楽アカ デミーで研鑽を積み、現在はヨーロッパを拠点にアメリカやカナダから中国まで各地でリサイ タル活動を展開しています。
MSR
MS-1851(1CD)
シャルル=ヴァランタン・アルカンのピアノ音楽集第1集
アルカン:ピアノ独奏による交響曲〜短調による12の練習曲より(第4〜7曲)
12の性格的な小品
イゴール・ド・アマラル(P)

録音:2023年6月27〜29日 オクターヴン・オーディオ(スタジオ),ニューヨーク州マウントバーノン
マカオ生まれのピアニストで研究者でもあるイゴール・ド・アマラルが紐解くフランス・ロマン 派の知られざる作曲家シャルル=ヴァランタン・アルカンのピアノ音楽集・第1弾。ショパンと 同時代人で、彼の死後にその弟子たちを数多く引き受けたと言われているアルカンは、リスト やジョルジュ・サンド、ヴィクトル・ユーゴーなどとも親交があった才人。自らも優れた技巧を持 つピアニストだっただけに、その華麗なる作風に魅了されるはず。
MSR
MS-1758(1CD)
ダンスと夢〜世界のピアノ音楽集
アルベニス:組曲「イベリア」第1巻〜第2曲「港」
ショパン:マズルカ 第37番変イ長調 Op.59-2/マズルカ 第38番嬰ヘ短調 Op.59-3
スメタナ:ポルカ イ短調 Op.12-1/ポルカ ホ短調 Op.13-1
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 SZ.56
グリーグ:ノルウェーの農民舞曲 OP.72より 第2曲「ヨン・ヴェスタフェのスプリングダンス」 /第13曲「ホーヴァル・ギボエンがオーテルホルト橋で見た夢」
ムソルグスキー(1829-1881):「ホバック」〜「ソロチンスキー・フェア」より
ジョシュア・ウゾイグウェ(1946-2005):ナイジェリア舞曲 第1番
クワベナ・ンケティア(1921-2019):ヴォルタ幻想曲
ヒナステラ:ミロンガ/バレエ「エスタンシア」Op.8 より「小舞曲」
ミヨー:「ブラジルの郷愁」Op.67より 第1曲「ソロカーバ」/第2曲「ボタフォーゴ」
レクオーナ(1896-1963):アフロ=キューバン舞曲集より 第6曲「ラ・コンパルサ」/第3曲「イ・ラ・ネグラ・バイラバ(そして黒人女は踊っていた)」
ウィリアム・オルブライト(1994-1998):夢遊病者のシャッフル〜「ドリーム・ラグ」より
孫以強(スン・イチアン)(1980-):春の踊り
ハンレン・チャン(P)

録音:2021年
中国とアメリカで研鑽を積み、欧米からアジアまでの幅広い地域でソロ、室内楽、協奏曲と多方 面で活躍中のピアニスト、ハンレン・チャンのソロ・デビュー(恐らく)・アルバム。国も時代も異なる 13人の作曲家のダンスに根ざした音楽を集めた快作。名だたる作曲家の人気作から、ジョシュア・ ウゾイグウェ(ナイジェリア)やクワベナ・ンケティア(ガーナ)、エルネスト・レクオーナ(キューバ)、ウ ィリアム・オルブライト(アメリカ)、孫以強(中国)などの知られざる 20世紀作曲家によるエキゾチッ クなナンバーまで、全てが聴きどころ。

Forgotten Records
fr-2248(1CDR)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 Jeanne Chailley-Bert(クラヴサン)

録音:1958年
※音源:Decca 173.808

Orchid Classics
ORC-100312(1CD)
NX-B06
ラモー&スクリャービン:ピアノ曲集
ラモー:新しいクラヴサン曲集より
 組曲 イ短調 RCT5
 組曲 ト長調 RCT6
スクリャービン:ソナタ第6番Op. 42
 ソナタ第7番「白ミサ」 Op.64
ユホ・ポホヨネン(P)

録音:2023年8月31日、9月1、25-26日
「非の打ちどころのないテクニック」(ワシントン・ポスト紙)と称賛されるフィンランドのピアニスト、ユホ・ポホヨネンの ORCHIDレーベルへのデビュー・アルバム。ここで彼が選んだのは、優雅さを備えたバロック時代のラモーの作品と、 実験的かつ神秘的な雰囲気を備えるスクリャービンの後期作品。対照的ともいえる2人の作品を違和感なく併 せ、1枚のアルバムに収めるさまは見事としか言いようがありません。ラモーでは一音一音の粒立ちを際立たせ、スク リャービンでは巧みにペダルを操り、響きをコントロール、この音色の違いも聴きどころです。

H.M.F
HMM-902716(1CD)
シューベルト:ハンガリー風ディヴェルティメント D818op.54
デシャトニコフ(b.1955):Trompe-l'?il(だまし絵)
シューベルト:幻想曲 ヘ短調 D940op.103
パヴェル・コレスニコフ&サムソン・ツォイ(P/YAMAHA CFX使用)

録音:2023年11月、マーラー・ホール(イタリア)
衝撃的な親密さ”(ガーディアン)と称される、学生時代から公私ともにパートナーであるピアノ・デュオ、コレスニコフとツォイがハルモニアムンディから登場。 ふたりはこれまでにもオールドバラ音楽祭をはじめ出演多数、2024年にはカーネギーホール、ロッテルダムのデ・ドーレン、そしてベルリンのコンツェルトハウス でデビュー。コレスニコフはBBCプロムスにもたびたび登場、オーケストラと協奏曲の演奏も多数、2020/21のシーズン、ウィグモア・ホールのアーティスト・イン・ レジデンスを努めました。ツォイはLPOとベートーヴェンの協奏曲を演奏するなど、やはりソリストとしても活躍しています。
デシャトニコフ(1955-)はクレーメルが積極的に作品を紹介し、おなじみとなった作曲家。周辺の民謡や伝承音楽に興味を持ち、その可能性を現代音楽の世界 に生かしてバルトークの技法をさらに推し進めた作風を確立しようとしています。この「Trompe-l'?il(だまし絵)」は、シューベルトの幻想曲へのエコーとして作 曲されており、クールさと感情的な衝動が対位法のように複雑にからみあった作品です。シューベルト2作品の完成度は比類ないものがあります。今後の活躍にも 注目したいふたりです。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72994(1CD)
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ集
(1)ソナタ ホ長調 K.531
(2)ソナタ ホ短調 K.98
(3)ソナタ ト長調 K.427
(4)ソナタ ト短調 K.8「サラバンド」
(5)ソナタ ト短調 K.35
(6)ソナタ イ長調 K.39
(7)ソナタ イ長調 K.208/K.533
(8)ソナタ ニ短調 K.1
(9)ソナタ ニ短調 K.34
(10)ソナタ ニ短調 K.9
(11)ソナタ ニ長調 K.435
(12)ソナタ ホ長調 K.380
(13)ソナタ ニ短調 K.141
(14)ソナタ ロ短調 K.87
(15)ソナタ 嬰ヘ短調 K.142
(16)ソナタ ハ短調 K.22
(17)ソナタ ニ長調 K.33
(18)ソナタ ホ長調 K.162
※編曲:フィリップ・テュリオ
フィリップ・テュリオ(アコーディオン)

録音:2023年9月18〜21日/ロザリオ・チャペル、ビエヴェーヌ(ベルギー)
バッハのゴルトベルク変奏曲、クープラン&ラヴェルの作品集の録音が高く評価されているベルギー出身のアコーディオン奏者フィリップ・テュリオが、自身 のアレンジでスカルラッティのソナタを録音しました!スカルラッティは500を超える膨大なソナタを書きましたが、そのひとつひとつが異なった輝きを持ち、スペ インの民族色豊かな旋律が魅力の作品群です。
もともとチェンバロのために書かれたこれらの作品。チェンバロは撥弦楽器、アコーディオンは気鳴楽器と、同じ鍵盤楽器ながら全く異なる構造ですが、アコー ディオンの持続音を活かしたテュリオの演奏は、スカルラッティの作品に新たな息吹を与えています。 (Ki)

Altus
ALBT-544(3SACD)
シングルレイヤー
完全限定生産
リヒター1969年来日ライヴ集成/SACD3タイトルセット(全3枚)

【ALTSA-096】 153:43
バッハ:鍵盤作品集
[1]ゴルトベルク変奏曲 BWV988(ライヴ
[2]オルガン作品集
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565/ トリオ・ソナタ第6番 ト長調 BWV530/ 幻想曲とフーガ ト短調 BWV542 / 前奏曲
(トッカータ)とフーガ ヘ長調 BWV540/ パッサカリア ハ短調 BWV582/ [以下アンコール]諸々の技法による6つの
コラール(シュープラー・コラール集)より 第6曲「イエスよ、汝いまぞ天より下りたまい」BWV650 / パストラーレ ヘ長
調 BWV590より 第3楽章 アダージョ / 前奏曲とフーガ ニ長調 BWV532より フーガ

【ALTSA-417】
バッハ:マタイ受難曲 BWV244

【ALTSA-420】
バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV232(
カール・リヒター(【ALTSA-096】[1]チェンバロ [2]オルガン/【ALTSA-417】【ALTSA-420】指揮)

【ALTSA-096】 153:43
[1](ライヴ録音:1969年4月27日/東京、日生劇場
[2]ライヴ録音:1969年5月11日/東京、武蔵野音楽大学ベートーヴェン・ホール

【ALTSA-417】198:37
 ウルズラ・ブッケル(S)
 マルガ・へフゲン(A)
 エルンスト・ヘフリガー(T)
 キート・エンゲン(Bs)
 ペーター・ファン・デア・ビルト(Bs)
 ミュンヘン・バッハO&cho
ライヴ録音:1969年5月5日/東京文化会館

【ALTSA-420】124:02
 ウルズラ・ブッケル(S)
 マルガ・へフゲン(A)
 エルンスト・ヘフリガー(T)
 エルンスト=ゲロルト・シュラム(Bs)
 ミュンヘン・バッハcho
ライヴ録音:1969年5月9日/東京文化会館

全てステレオ
日本語帯・解説付
ALTUSから発売されている1969年リヒター来日公演のSACDシングルレイヤー盤3タイトルを、単売パッケージそのままにクラフト調の三方背ケースに収め た数量限定セットです。各ディスクはシングルレイヤーの特性を生かし1枚に長時間収録!強烈なまでに峻厳な畢生の名演をたっぷりと味わえます。 【ALTSA-096】 まばゆいほどの光輝を放射しながら時に重戦車のごとく強靭に弾き込まれるモダン・チェンバロでの『ゴルトベルク』、感興ゆたかで豪放にして立体的な積み上げ も素晴らしい音の大伽藍たる『トッカータとフーガ』『幻想曲とフーガ』『パッサカリア』など、バッハの伝道師リヒターの霊感ほとばしる一期一会空前絶後の大演 奏に打ちのめされること間違いなし! 【ALTSA-417】 リヒターと言えば58年スタジオ録音の『マタイ』が超名盤として君臨していますが、ライヴのリヒターもぜひ聴いて頂きたいです。重厚巨大な響きによる圧倒的存 在感、そして生演奏ならではの熱気に唸らされます。厳しく力強い音の運びでありながら、時としてロマンティックなうねりも厭わない、今や懐かしさすらある強烈 なバッハ演奏。迫真の音楽が心を抉る大名演です。冒頭合唱での深く重いバスの保続音と壮大無比な世界観から既にバッハの化身と化したリヒターの独壇場。「バ ラバを!」の減七和音は恐るべき凄まじさ。「本当に、この人は神の子であった」のくだりも鳥肌が止まらない、時代を超越した美しさの極致です。 【ALTSA-420】 バッハの最高傑作とも呼ばれる『ミサ曲 ロ短調』。誰もが知るリヒターの名盤と言えば61年のスタジオ録音盤ですが、このライヴも聴き逃してはなりません。峻厳 な威容からくる圧倒的存在感、そして生演奏ならではの熱気に唸らされます。厳しく力強い音の運びでありながら、時としてロマンティックなうねりも厭わない、今 や懐かしさすらある強烈なバッハ演奏。迫真の音楽が心を抉る大名演です。切れ味鋭い「キリエ」、観念的な恐怖が襲ってくる「クルチフィクスス」、突き抜ける輝 かしいラッパ、ゆったりと感動的な終曲フーガなどどこをとってもリヒターの熱い共感がぎっしりと詰まっています。 (Ki)

オクタヴィア
OVCL-00843(1SACD)
税込定価
2024年6月19日発売
歌う旅路
ヴィターリ:シャコンヌト短調
カッチーニ:アヴェ・マリア
パガニーニ:カンタービレニ長調作品17
サラサーテ:カルメン幻想曲作品25
アルベニス:タンゴ作品165-2[ゴドフスキー編]※ピアノソロ
ラヴェル:ツィガーヌ
フォーレ:夢のあとに作品7-1
ショパン:ノクターンハ短調作品48-1※ピアノソロ
ヴィエニャフスキ:グノーの「ファウスト」による華麗なる幻想曲作品20
周防亮介(Vn)、酒井有彩(P)

録音:2024年3月6-8日碧南市芸術文化ホール
近年目覚ましい活躍で注目を集める二人の音楽家の初共演と なるデュオ・アルバム。 イタリアからスペイン、フランス、ポーランドへと続く音楽 の旅路は、周防の凛とした艶やかな音色と、酒井の抜群のセ ンスとテクニックで、幻想的で歌心に満ちた世界へと誘いま す。 圧倒的表現力で奏でられる名曲の数々、それぞれの色彩やド ラマをお楽しみください。(オクタヴィア)

BIJIN CLASSICAL
BJN-1027(1CD)
ショパン:24の前奏曲集 作品28
プレリュード 嬰ハ短調 作品45
プレリュード 変イ長調 (遺作)
ロンド 変ホ長調 作品16
イリーナ・メジューエワ(P)
※1925年製NYスタインウェイ CD135

録音:2023年3月 &12月、新川文化ホール(富山県魚津市)
ジューエワによる新ショパン・シリーズの第 3弾は、プレリュード(全26曲)とロ ンド(作品 16)という組み合わせ。傑作として名高い「24 のプレリュード集」は過去に 三回録音していますが、今回のバージョンは決定版とも呼べるほどの解釈の深まりを 示していて聴き応え充分。同じく三度目の録音となる「ロンド」は、かのゲンリヒ・ネイガ ウスやホロヴィッツも手掛けた佳品。ショパン初期作品ならではの華やかさと軽やかさ の際立つ演奏が印象的です。ショパンの「詩情」を名器ヴィンテージ・スタインウェイ (1925年ニューヨーク製)の素晴らしい音色でお楽しみください。

Coviello
COV-92404(1CD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集 第2集
ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調 K.333
ピアノ・ソナタ第14番ハ短調 K.457
ピアノ・ソナタ第6番ニ長調 K.284
エイミー・リン(P)

録音:2020年
エイミー・リンは台湾出身のピアニスト。5歳からピアノを始め10代で家族とアメリカに移住、ピーボディ音楽院に入学でレオン・フライシャーに10年間師事し、 その後ミュンヘン音楽大学でゲルハルト・オピッツに師事しました。ウィーンの伝統的なレパートリーを軸に演奏活動を展開、またストラスブール音楽院で後進の育 成にも力を注いでいます。
第2集はデモーニッシュなハ短調の第14番を流麗な第13番と溌溂とした第6番で挟んだ構成。第1集はCOV-92109です。 (Ki)
Coviello
COV-92405(2CD)
バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ BWV1001-1006
[CD1]
ソナタ第1番ト短調 BWV1001
パルティータ第1番ロ短調 BWV1002
ソナタ第2番イ短調 BWV1003
[CD2]
パルティータ第2番ニ短調 BWV1004
ソナタ第3番ハ長調 BWV1005
パルティータ第3番ホ長調 BWV1006
クリストフ・ティンペ(Vn)

録音:2019-2020年
クリストフ・ティンペはフライブルク生まれでラインハルト・ゲーベルに師事したヴァイオリニスト。アカデミア・モンティス・レガリス、モード・アンティコのコンサー トマスターを務めた後、コンチェルト・ケルン、イル・フォンダメント、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル、カペラ・コロニエンシスなどと共演。1995年にローマで「ア カデミア・ペル・ムジカ」を創設し、知られざるイタリアのヴァイオリン音楽のレパートリーを探求しました。このアンサンブルは2013年に活動を終了しており、以 降の活動があまり知られていませんでしたが、なんとバッハの無伴奏全曲録音が登場。ゲーベル譲りの語り口にご注目ください。 (Ki)

FUGA LIBERA
FUG-829(1CD)
NX-C04
レクオーナ:ピアノ作品集
アラゴン
夜の前奏曲 〜性格的小品
マラゲーニャ 〜スペイン組曲『アンダルシア』
ロココ 〜3つのワルツ
青のワルツ 〜3つのワルツ
エル・エスコリアル宮殿の前で
ルクミ族の踊り 〜アフロ=キューバ舞曲集
私はいつもあなたを愛している
19世紀のキューバ舞曲集
ラ・コンパルサ
影のワルツ
ジプシーの歌 〜スペイン組曲『アンダルシア』
月の歌 〜子どもの日記
メリーゴーランドが回る
グリッサンドのマズルカ 〜性格的小品
3つの小品
サン・フランシスコ・エル・グランデ
ピエール・ソロ(P/Steinway D)

録音:2023年7月28日-8月1日サル・フィラルモニーク、リエージュ、ベルギー
キューバの作曲家エルネスト・レクオーナのピアノ曲集。ポピュラーの作曲家として名を馳せたレクオーナですが、近年になってそのピアノ作品に 注目が集まり、広く人気を得ています。キューバの陽気で情熱的な気質に根差した親しみやすいメロディと、聴けば踊らずはいられないような リズム。ベルギーのピアニスト、ピエール・ソロが持ち前のテクニックと豊かな感性で、その魅力を十二分に伝えます。

DIVINE ART
DDX-21243(2CD)
NX-C09
マット・ディブル(1980-2021):24の前奏曲とフーガ フレディ・ケンプ(P)

録音:2022年夏
6年の歳月を経て「24の前奏曲とフーガ」を完成させた直後に突然この世を去った作曲家マット・ディブル。クラシック、ジャズ、ポップスの要素が溶け合う彼の 作品は多くの人々に愛されていました。この作品はバッハやショスタコーヴィチの伝統を継承するものですが、ディブルはここにジャズのコードを採り入れる ことで新風を吹き込んでいます。各々のタイトルの最後に加えられた「3」の意味は不明ですが、旋律の多くは3度の音程が用いられており、またほとんどの フーガの最後の音程は次の前奏曲の最初の部分と一致するなどの規則性も認められます。 はからずもディブルの追悼盤となったこのアルバムの録音に取り組んだピアニスト、フレディ・ケンプはディブルと直接の面識はなかったものの、彼の作品の愛好 者の一人であり「マットが最も注意を払っていた価値観の一部が、私の価値観と一致しているように感じます」と語るケンプならではの見事な解釈で全曲を 聴かせます。

Grand Piano
GP-925(1CD)
NX-B06
カルロ・アルバネージ(1858-1926):ピアノ作品集 第2集
6つの無言歌(1889年出版)
ピアノ・ソナタ第6番ハ長調(1913年出版)
ピアノ組曲「古風な踊りのリズム」 Op. 60(1896年出版)
6つのアルバムの綴り Op.13(1876年出版)
ユリア・セヴェルス(P…Steinway Model D)

録音:2023年8月17-18日
※全て世界初録音
ナポリに生まれたカルロ・アルバネージ。作曲家の父ルイジから初期の音楽教育を受け、イタリアで最初のコンサートを成功させた後、20歳でパリにわたり作 曲家として活動を始めました。1882年にはトスティの推薦をうけロンドンに移住。コンサートを開きながら、作曲に従事。1893年に王立音楽院のピアノ科 教授に就任し、亡くなるまでの33年間同校で教鞭を執りました。自作を人前で演奏することがほとんどなかったとされるアルバネージですが、才能あふれるピ アニストであったことは巧みに書かれたその作品から窺うことができます。 彼が遺した作品の大部分はピアノ曲であり、中でも6曲(現存するのは5曲のみ)のソナタは彼の創作活動の神髄とも言えるものです。このアルバムにはメン デルスゾーンを思わせる抒情的な旋律を持つ「6つの無言歌」、アルバネージの最後のソナタで、彼自身が初演し、友人ミケーレ・エスポジストに捧げられた 「第6番」、グリーグの影響を感じさせる「古風な踊りのリズム」、性格的な小品で構成された「6つのアルバムの綴り」を収録。第1集に続き、ビゼーやラフマニ ノフを得意とするユリア・セヴェルスが奏でています。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0095(1CD)
バッハ:ピアノ・ソナタ集 BWV963-970
ソナタ イ短調 BWV967
ソナタ イ短調 BWV965(ラインケンの『音楽の園』第1番からの編)
ソナタ ニ長調 BWV963
ソナタ ニ短調 BWV964(無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 BWV1003からの編)
アダージョ ト長調 BWV968(無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 BWV1005からの編)
アダージョ ト短調 BWV969
プレスト ニ短調 BWV970
ソナタ ハ長調 BWV966(ラインケンの『音楽の園』第3番からの編)
フランチェスコ・トロペア(P)

録音:2023年9月28-30日、10月1日/イタリア、アレッツォ
1994年イタリア生まれのピアニスト、フランチェスコ・トロペアによるバッハの鍵盤楽器のためのソナタ集。なかには偽作も含まれるとされるこれらの楽曲をモ ダン・ピアノ演奏で網羅しているだけでも大変珍しいアルバムですが、演奏面でも「ピアノによるバッハ」の新時代を思わせる、まばゆいほとばしりを感じさせます。
若きバッハの残したこれらのソナタはどれも実験精神にあふれ、単純な構造ながら時にいびつで、本能的な勢いがあり、独自の世界を貫く強さを持っている音 楽。ラインケンの『音楽の園』(2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ集)からの編曲でも積極的に音を加え鍵盤作品としての完成 度を高めることに力を入れており、先人から学びつつも自身の新たな世界を打ち立てんとする気概に満ちています。アルバム全体を通してイタリア風の華麗かつ即 興的な要素が盛り込まれており、後年の『イタリア協奏曲』BWV971へと続く流れが見えてくるのも興味深いポイント。無伴奏ヴァイオリン・ソナタからの編曲や カッコウの鳴き声を用いたフーガをもつBWV963は作品としての聴き応えもばっちり。
トロペアは音楽院で即興演奏も本格的に学んだピアニスト。バッハの譜面から即興的・装飾的パッセージを自然と引き出し、瑞々しく奏でています。またバッハの 愛したクラヴィコードを意識したという、繊細なタッチとペダリングによる音楽 (Ki)
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0096(1CD)
アルメニアン・ミニアチュール
コミタス(1869-1935):7つの民族舞踊
ハチャトゥリアン:子どものアルバム 第1集
コミタス:子どものための小品集
アルノ・ババジャニアン(1921-1983):6つの絵
コミタス:7つの歌
ツォヴィナール・スフリャン(P)

録音:2023年8月/スイス、ベルムント
アルメニア出身でスイスに住み活動しているピアニスト、ツォヴィナール・スフリャンによる祖国の作曲家のピアノ作品集。ヨーロッパで取りあげられる機会が少 ない、しかしクラシック音楽史における重要な作曲家であるコミタス、ハチャトゥリアン、ババジャニアンの3人に焦点をあてています。
コミタスは司祭、民族音楽学者、作曲家等の顔を持ち、アルメニア民族音楽の保護と研究に多大な貢献をした人物。
ハチャトゥリアンはショスタコーヴィチ、プロコフィエフと並ぶソビエト連邦の三大作曲家の一人とみなされています。西洋と東洋の音楽的伝統を融合させ、さら にアルメニアの音楽と混ぜあわせた作風が魅力。
ババジャニアンはヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしても知られる人物。アルメニアの民族音楽やハチャトゥリアン、ラフマニノフといった作曲家からインスピレー ションを得て、表現力ゆたかなピアノ曲を残しました。 (Ki)

DOREMI
DHR-823(2CD)
ラドゥ・ルプーLIVE 第7集
(1)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37
(2)シューマン:交響的練習曲 Op.13
(3)ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番へ短調 Op.5
(4)バッハ:パルティータ第1番変ロ長調 BWV825
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第15(18)番 へ長調 K.533/494
ラドゥ・ルプー(P)

(1)ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)、BPO
 録音:1978年3月20日ザルツブルク
(2)録音:1991年7月1日ロンドン
(3)録音:1970年アムステルダム
(4)録音:1989年2月26日ニューヨーク
ルプーの貴重なライヴ音源集、第7弾です。カラヤンBPOとのベートーヴェン3番という驚きの音源はルプーがはじめてザルツブルク音楽祭に参加した時のもの。 その他リサイタルもドイツものでまとまり聴き応え充分。 (Ki)
DOREMI
DHR-8235(2CD)
クラウディオ・アラウ LIVE 第2集

(1)リスト:ピアノ協奏曲第1番変ホ長調 S.124
ショパン:ピアノ協奏曲第2番へ短調 Op.21

(2)ショパン:幻想曲 へ短調 Op.49
 夜想曲 変ロ長調 Op.62-1
 スケルツォ第1番ロ短調 Op.20
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
 バラード第2番ロ短調 S.171
ショパン:バラード第4番へ短調 Op.52
 スケルツォ第4番ホ長調 Op.54
クラウディオ・アラウ(P)

(1)ミルティアデス・カリディス(指)、デンマークRSO
 録音:1967年9月コペンハーゲン
(2)録音:1972年9月6日ヘルシンキ
アラウの貴重ライヴ音源集。リストとショパンを並べた公演で、かたや協奏曲、かたや独奏曲というおもしろい内容。重みのある独特のピアニズムで音楽のうまみ をじっくりと引き出します。 (Ki)

Hortus
HORTUS-234(2CD)
メシアン:『聖体秘蹟の書』 (全18曲) ロイク・マリエ(Org/カヴァイエ=コル1869年製作の大オルガン)

録音:2023年/サント・トリニテ教会、パリ(フランス)
キリストへの信仰をあらわしたメシアン晩年のオルガン作品『聖体秘蹟の書』。聖餐を題材とし18曲が連なるように演奏されていきます。この作品を愛弟子ロイ ク・マリエ(1947-)が録音しました!
演奏楽器にも注目!名オルガンビルダー、アリスティド・カヴァイエ=コル(1811-1899)が1869年に製作したサント・トリニテ教会の大オルガンを演奏。メ シアンはこの楽器を「息子のような存在」と表現するほど最も近い存在の楽器で、1931年から最晩年1992年までこの楽器を愛奏してきました。メシアンから 受け継いだマリエの演奏、ご堪能ください。 (Ki)

Signum
SIGCD-910(1CD)
忘れられた舞曲集
バッハ:イギリス組曲 第2番イ短調 BWV807
バルトーク:舞踊組曲 Sz.77BB86b(バルトーク編)):ピアノ独奏版)
ファリャ:バレエ音楽 「三角帽子」 より モリネーロの踊り(ファリャ編)):ピアノ独奏版)
アルベニス:組曲 「スペイン」 Op.165より タンゴ(ゴドフスキ編)
ファリャ:火祭りの踊り(ファリャ編/ピアノ独奏版)
リスト:忘れられたワルツ第1番 S.215/1
ラヴェル:ラ・ヴァルス(ラヴェル/アレッシオ・バックス編)
バッハ:ヴァイオリン・パルティータ第3番ホ長調 BWV.1006より ガヴォット(ラフマニノフ編)
ブラームス:ハンガリー舞曲第6番(ジョルジュ・シフラ編)
アレッシオ・バックス(P)

録音:2022年8月9日ー11日、サフロン・ホール(イギリス)
1997年の第3回浜松国際ピアノ・コンクール、2000年のリーズ国際ピアノ・コンクールを制覇し、世界を舞台に活躍を続けるイタリアの貴公子アレッシオ・バックス。ベルリン・フィルの第1コンサートマスターとして活躍する樫本大進との共演でも大きな注目を浴び、2023年にはエマニュエル・パユの来日ツアーでも共演し好評を博しています。
Signum Classicsからの9枚目となるソロ・アルバムでは、バッハ、ファリャ、リストといった作曲家をフィーチャーし3世紀にわたる舞曲作品を取り上げています。バックスの卓越した叙情性と洞察力、そして完璧なテクニックでこれら作品の魅力に迫ります。また、バックス自身による編曲作品も注目すべきポイントです。
Signum
SIGCD-906(1CD)
ベートーヴェン:最後のソナタ集
ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 Op.109
ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111
メルヴィン・タン(P)

録音:2022年12月20日-22日、メニューイン・ホール(ユーディ・メニューイン・スクール、イギリス)
ノリントン&LMPとのベートーヴェンに代表される斬新な演奏を世に送り出し、フォルテピアノ、ピリオド奏法の第1人者としての地位を確立させたシンガポール出身の名匠、メルヴィン・タン。Signum Classicsには、クリストファー・ウォーレン=グリーン&イギリス室内Oとのベートーヴェンやモーツァルトの協奏曲録音がありましたが、ついにソロ・レコーディングも登場。
「後期三大ピアノ・ソナタ」としても特別視されるベートーヴェンの最後の3つのソナタ(第30番、第31番、第32番)で、メルヴィン・タンの芸術的特質の融合に欠かせない探求、洞察、想像力を存分に発揮させています。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタに取り組み、近づくことは「エベレストに登るような気分になることがある」と語るメルヴィン・タンが、「音楽の歴史の流れを変えたことを誰もが認める」最後の3つのソナタで披露する円熟のピアニズム。フォルテピアノの先駆的な演奏で国際的な名声を確立し、ピアノの初期および現代の形式に合わせて考案された音楽にも新たな光を当て続けているメルヴィン・タンの雄姿にご期待ください。

APR
APRCD-6044(2CD)
オルガ・サマロフ&フランク・ラ・フォルジュ 〜ソロ録音全集

■CD1
◎オルガ・サマロフ〜Victorアコースティック録音 1921-1924
(1)ベートーヴェン(ルビンシテイン編):トルコ行進曲
(2)ショパン:夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2
(3)ショパン:バラード第3番変イ長調 Op.47
(4)ショパン:ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58 より 第4楽章
(5)メンデルスゾーン:春の歌 Op.62-6
(6)シューマン:飛翔 Op.12-2
(7)シューマン:ロマンス 嬰ヘ長調 Op.28-2
(8)ブラームス:間奏曲変ホ長調 Op.117-1
(9)パガニーニ(リスト編):ラ・カンパネラ S141-3
(10)リスト:愛の夢第3番S541-3
(11)リスト:ハンガリー狂詩曲第12番
(12)ワーグナー(ハッチソン編):ワルキューレの騎行
(13)グリーグ:ノクターン Op.54-4
(14)モシュコフスキ:火花 Op.36-6
(15)ドビュッシー:月の光
(16)パウル・ユオン:Najaden im Quell

■CD2
◎オルガ・サマロフ〜Victor電気録音:1930
(1)バッハ(サマロフ編):フーガ ト短調 BWV578
ドビュッシー:沈める寺
(2)チャールズ・グリフス:白い孔雀
(3)レクオーナ:マラゲーニャ(スペイン組曲「アンダルシア」 より)

◎フランク・ラ・フォルジュ〜Victorアコースティック録音 1907-1913& 電気録音:1925
(4)マクダウェル:演奏会用練習曲 Op.36
(5)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」〜第2楽章*
(6)ショパン:夜想曲第8番変ニ長調 Op.27-2
(7)ショパン:子守歌変ニ長調 Op.57
(8)グリーグ:蝶々 Op.43-1
(9)グリーグ:ピアノ協奏曲〜第2楽章*
(10)リスト:愛の夢第3番S541-3
(11)リスト:ハンガリー幻想曲 S123(ヴィヴァーチェのみ)*†
(12)ゴットシャルク:風刺(カプリース) Op.59
(13)シャミナード:へつらう女 Op.50
(14)シャミナード:森の精 Op.60
(15)シャミナード:スカーフの踊りOp.37-3
(16)シャミナード:クレオールの踊り Op.94
(17)カリサ・ラヴァレー:蝶々(演奏会用練習曲)
 フランク・ラ・フォルジュ:ガヴォット
(18)フランク・ラ・フォルジュ:ウィーンの思い出
(19)フランク・ラ・フォルジュ:ロマンス/演奏会用ワルツ
オルガ・サマロフ(P)、
フランク・ラ・フォルジュ(P)、
ビクター・オーケストラ*、
ウォルター・ロジャーズ(指)†

録音:1907年-1930年


■CD1
(1)録音:1921年4月21日
(2)録音:1923年1月25日
(3)録音:1923年10月9日&1924年3月10日
(4)録音:1923年4月28日
(5)録音:1922年5月4日
(6)録音:1923年10月8日
(7)録音:1924年3月10日
(8)録音:1923年1月26日
(9)録音:1922年6月3日
(10)録音:1921年5月4日
(11)録音:1923年10月9日&1924年3月10日
(12)録音:1922年6月3日
(13)録音:1922年5月31日
(14)録音:1921年5月4日
(15)録音:1924年5月5日
(16)録音:1923年1月26日

■CD2
(1)録音:1930年6月19日
(2)録音:1930年10月24日
(3)録音:1930年6月19日
(4)録音:1907年11月19日(フィラデルフィア)
(5)録音:1912年10月2日(カムデン)
(6)録音:1911年5月24日(カムデン)
(7)録音:1913年9月24日(ニューヨーク)
(8)録音:1911年5月23日(カムデン)
(9)録音:1911年6月2日(カムデン)
(10)録音:1911年5月24日(カムデン)
(11)録音:1912年10月2日(カムデン)
(12)録音:1912年10月1日(カムデン)
(13)録音:1911年5月23日(カムデン)
(14)録音:1913年9月29日(ニューヨーク)
(15)録音:1912年9月27日(カムデン)
(16)録音:1912年10月1日(カムデン)
(17)録音:1908年1月6日
(18)録音:1911年5月23日(カムデン)
(19)録音:1925年5月2日
オルガ・サマロフ(1880-1948)とフランク・ラ・フォルジュ(フランク・ラ・フォージ、1879-1953)は共にアメリカに生まれヨーロッパへ渡ったピアニスト。オルガ・サマロフはハンス・フォン・ビューローに続いて史上2番目にベートーヴェンのソナタ全32曲を公の場で演奏したピアニストであり、アメリカへ帰国後はかのウィリアム・カペルやアレクシス・ワイセンベルクを教えました。そのサマロフより1歳上であるフランク・ラ・フォルジュはウィーンで伝説的なピアノ教師、テオドル・レシェティツキに学んだピアニスト。ソリストおよび伴奏者として大いに成功を収め、歌曲の作曲や民謡の編曲でも足跡を遺しました。この2枚組ディスクにはサマロフが遺したすべての録音とラ・フォルジュのソリストとしてのすべての録音が復刻されて収められており、およそ1世紀前に遺された貴重な録音をこれまで以上に優れた音質で楽しむことができます。

SOMM
SOMMCD-0687(1CD)
NX-B07
ピアノ・デュオによるベートーヴェン:交響曲全集 第5集
ベートーヴェン(クサヴァー・シャルヴェンカによる4手ピアノ編):交響曲第4番 変ロ長調 Op.60…世界初録音
 交響曲第8番ヘ長調 Op.93…世界初録音
モーツァルト(フェルッチョ・ブゾーニによる2台ピアノ編):歌劇「魔笛」 序曲
テッサ・アイス(P)
ベン・スクーマン(P)

録音:2023年12月21-22日
フランツ・クサヴァー・シャルヴェンカの編曲によるベートーヴェンの交響曲全集第5集。当盤には画期的な大作第3番と意欲的な第5番の間に書かれ、均整 のとれた構成を特徴とする第4番、小規模ながらも和声やリズムに独創性が認められる第8番を中心に収録。ベートーヴェン作品の中でも比較的軽やかか つ重要な2曲をテッサ・アイスとベン・スクーマンが息のあったデュオで聴かせます。編曲をしたシャルヴェンカはポーランド系ドイツの作曲家。彼の兄ルートヴィヒ・ フィリップ・シャルヴェンカも作曲家として知られています。兄弟はベルリンでツェルニーの弟子であったテオドール・クラクにピアノを師事しており、この編曲にも ベートーヴェン直系の弟子(ツェルニーはベートーヴェンに直接師事していた)ならではの作品に対する敬愛が感じられる見事な仕上がりを見せています。最 後に置かれたのはブゾーニの編曲によるモーツァルトの「魔笛」序曲。シャルヴェンカよりも後に生まれたブゾーニですが、同じ年の1924年に亡くなったため2人 とも2024年が没後100年にあたります。 演奏しているのは南アフリカのケープタウン出身のピアニスト、テッサ・アイスと、同じく南アフリカ出身のペン・スクーマンによるピアノ・デュオ。2010年からロンドン を中心に各地で活躍しています。2015年からシャルヴェンカ編曲による交響曲全9曲の演奏を始め、2020年にはベートーヴェン生誕250周年記念として 全曲の録音を開始、残りは第九を残すのみとなりました。

BIS
BIS-2397(1CD)
C.P.E.バッハ(1714-88):鍵盤独奏曲全集 Vol.41『鍵盤用編曲集第2集』
(1)シンフォニア ハ長調 Wq.174(H.649)
(2)アレグロ・マ・ノン・トロッポ 変ホ長調 Wq.116/52(H.326)
(3)ポロネーズ 変ホ長調 Wq.116/44(H.318)
(4)行進曲 ヘ長調 Wq.116/45(H.319)
(5)メヌエット ト長調 Wq.116/48(H.322)
(6)協奏曲 ニ長調 Wq.43/2(H.472)
(7)アレグロ ホ長調 Wq.116/37(H.311)
(8)メヌエット ヘ長調 Wq.116.32(H.306)
(9)協奏曲 変ホ長調 Wq.43/3(H.473)
(10)メヌエット ト長調 Wq.116/30(H.304)
(11)シンフォニア 変ホ長調 Wq.179(H.654)
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントピアノ)

録音:2022年8月10〜14日/十字架挙栄祭カトリック教会、キルルヴァイラー(ドイツ)
ミクローシュ・シュパーニによるC.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集の第41集。前作第40集に続き、C.P.E.バッハが別の楽器のために書いた作品を鍵盤用に編 曲したものを集めました。18世紀後半には、上流階級の人々が鍵盤楽器を演奏することが増え、それにより編曲作品も多く残しました。ここではシンフォニアのチェ ンバロ版も収録。シュパーニはオリジナルの資料をもとに、最も適した楽器を選択して演奏。当録音ではタンジェントピアノで演奏しております。C.P.E.バッハの膨 大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない明晰な解釈で演奏されております。 (Ki)

Virtus Classics
VTS-25(1CD)
国内盤
バッハ:インヴェンションとシンフォニア 菊地裕介(P)
Steinway D, No.529200

録音:2023年9月13〜15日浜松市天竜壬生ホール
バッハの「インヴェンションとシンフォニア」。ピアノ学習者にとって必須ともいえるこの曲集ですが、「インベンション=英語で発明、創造」の言葉のとおり、弾き手にとっても、聴き手にとっても常に新しい発見のある曲集です。菊地裕介の演奏は、一つ一つの音が持つ意味とその存在を克明に捉えながら曲の構造を露わにしていき、ある種のドラマティックなバッハの偉大さも実感させるという素晴らしい仕上がりを見せています。
Virtus Classics
VTS-26(1CD)
国内盤
ヨハン・ブルクミュラー(1806-1874):やさしく段階的な25の練習曲集 作品100
性格的な18の練習曲集 作品109
菊地裕介(P)
Steinway D, No.529200

録音:2023年9月13〜15日浜松市天竜壬生ホール
いうまでもなく多くのピアノ学習経験者は、作品100の楽しくも愛らしい曲集に胸をときめかせた幼少時代を思い出す人も多いことでしょう。このアルバムでは同時に「18の性格的な練習曲集」も収められており、菊地裕介は1曲1曲の魅力を丹念に引き出すことで、ブルクミュラー作品の核心に迫っていきます。またライナーノートでは、少年時代、ブルクミュラーを学んでこなかった演奏者自身が現在、指導者となった立場から、これらの作品に対する思いと解説を丁寧に述べており、こちらも必読です。

フォンテック
FOCD-20138(1CD)
税込定価
2024年5月15日発売
上野優子 リサイタル with KAWAI
ラヴェル:鏡
プロコフィエフ:バレエ「シンデレラ」から10の小品 Op.97
 ピアノ・ソナタ 第6番イ長調「戦争ソナタ」Op.82
 ピアノ・ソナタ 第7番変ロ長調「戦争ソナタ」Op.83 より 第3楽章
上野優子(P)

録音:2023年4月19日 すみだトリフォニーホール 小ホール (ライヴ)
ピアニスト上野優子が2017年より開始したコンサート「プロコフィエフ・ソナタ全曲シリーズ〜プロコ フィエフにはどのピアノがお似合い?〜(全6回)」ライヴ録音の第3集。 サブタイトルにある通り、この演奏会は6種類の楽器(スタインウェイ、ファツィオリ、ヤマハ、ベヒシュ タイン、ベーゼンドルファー)を駆使して、プロコフィエフのソナタ全曲を演奏する試みです。 今回は「肉声のような表現ができる」カワイSK-EXによるラヴェル、プロコフィエフです。 (フォンテック)

オクタヴィア
OVCT-00209(1SACD)
税込定価
2024年5月22日発売
魂の踊り
バッハ:パルティータ第2番ハ短調 BWV826
ヘンデル(ケンプ編):メヌエット ト短調
バルトーク:6つのルーマニア民俗舞曲 Sz.56
ラヴェル(サヤ・ハシノ編):「ダフニスとクロエ」〜ダフニスの優雅で軽やかな踊り/交響的断片/ダフニスとクロエの情景
 ラ・ヴァルス
ピアソラ(サヤ・ハシノ編):オブリヴィオン
サヤ・ハシノ(P)

録音:2024年2月29日東京・王子ホール・ライヴ
サヤ・ハシノはスイスのジュネーヴ音楽大学でピアノ修士ソリ スト専攻およびオルガン修士ソリスト専攻を首席で修了、現在 スイスを拠点に目覚ましい活動を展開するピアニスト・オルガ ニスト・クラヴシニスト。多様なジャンルで活躍し、世界の指 揮者や演奏家から厚い信頼を集めています。初となるピアノ・ ソロアルバムは、彼女の音楽の原点であるダンス音楽で構成。 オーケストレーションにこだわった自身の編曲など、幅広い表 現をお楽しみいただける選曲になっています。コンサート会場 のエネルギーに満ちた渾身のライブ盤です。(オクタヴィア)

APARTE
AP-352(2CD)
ピアノによる無伴奏チェロ組曲
バッハ(トマ・ジャリ編):無伴奏チェロ組曲
(1)第1番ト長調BWV1007
(2)第2番ニ短調BWV1008
(3)第3番ハ長調BWV1009
(4)第4番変ホ長調BWV1010
(5)第5番ハ短調BWV1011
(6)第6番ニ長調BWV1012
トマ・ジャリ(P)

録音:2023年8月29日-9月2日/アルカード劇場(ビュク)
フランスのピアニスト、トマ・ジャリがバッハの名作「無伴奏チェロ組曲」を自ら編曲して披露します。もともと単声作品なのをカノンや対位法を駆使して革新的 なものに再構築しています。音楽が立体的になり新しい発見の連続。
ヴェルサイユ音楽院所蔵の1953年製ガヴォー・コンサート・ピアノを用いているのも興味津々。深い音色をたっぷり味わえます。 (Ki)

la musica
LMU-033(1CD)
シューベルトVol.3
ピアノ・ソナタ第21番ハ短調D958
3つのピアノ曲D946*
ドニ・パスカル(P)

録音:2020年10月1日、2016年9月26日*/ボンスクール・ルテニア教会(パリ)
1961年生まれのフランスのベテラン・ピアニスト、ドニ・パスカルはピエール・サンカン、ジャック・ルヴィエ、レオン・フライシャー門下で、2010年からはリ ヨン音楽院、2011年からはパリ音楽院で教鞭をとっています。清潔かつエスプリあふれる演奏で、フランス・ピアニズムを堪能させてくれます。
パスカルが近年傾倒するシューベルト第2弾。最晩年の傑作2篇に深い音楽性込めた演奏を楽しめます。 (Ki)

EVIDENCE
EVCD-106(1CD)
月との帰宅
クリスティアン・シッテンヘルム
(1)薄紫の子守歌
(2)ナイーヴなワルツ
(3)単にイエス
(4)どうでもよいワルツ
(5)月との帰宅/(6)デュオ
(7)屋根と空/(8)ひとり
(9)悪い電子が最高なのかも
(10)わが亡きあとに嵐来たれ
(11)ゼブラ・ピアノ/(12)ステラ
(13)アルゴットのワルツ
(14)直角位相
(15)野ウサギの印象
(16)無駄な詩/(17)空中浮遊
ペーテル・ヤブロンスキー(P)

録音:2020年6月4日、2022年1月13日/パラディウム・コンサート・ホール(マルメ)
ルーヴル美術館の支援で作った「ダ・ヴィンチの翼」をはじめ「マッチ売りの少女」「人魚姫」などのミュージカルで人気となったフランスの作曲家クリスティアン・ シッテンヘルム。作風は現代的でなく、ヒーリング系のポップな感覚あふれるピアノ曲でBGMとしても極上。
今回は何とペーテル・ヤブロンスキー登場。全曲が彼のために書き下ろされました。ヤブロンスキーの軽やかさと奥深い感受性を意識し、ロマン派とジャズを絶 妙なバランスで描いています。

Naive
V-8319[NA]
Eternity 永遠
シューベルト:幻想曲 ヘ短調 D940(1台4手)
メシアン:「アーメンの幻影」より第4曲「願望のアーメン」(2台ピアノ)
ブラームス:シューマンの主題による変奏曲 変ホ長調(1台4手)
メシアン:「アーメンの幻影」より第5曲「天使たち、聖人たち、鳥たちの歌のアーメン」、第1曲「創造のアーメン」
ベートーヴェン:大フーガ 変ロ長調 op.134(ベートーヴェン自身による1台4手版)
ピアノ・デュオ・エンサリシュフ[ヘルベルト・シュフ、ギュルル・エンサリ](P)

録音:2022年12月20日、2023年2月20-21日、2023年6月24日、シュトゥットガルト
1979年ルーマニア生まれの優れたドイツ人ピアニスト、ヘルベルト・シュフが、妻でもあるギュルル・エンサリとの共演新譜で、naiveに戻ってきました。4手 と2台のピアノのための作品がミックスされた「Eternity(永遠)」と題した1枚です。シューベルトの晩年の傑作のひとつである幻想曲ヘ短調は、1854年にシュー マンが書いた主題にブラームスが作曲したシューマンの主題による変奏曲と対になっています。1943年に2台のピアノのために作曲されたメシアンの記念碑的 作品集「アーメンの幻影」からの3つの抜粋は、壮大で瞑想的な間奏曲として、またベートーヴェンの「大フーガ」への序奏としても機能しています。
ベートーヴェン、ブラームス、シューベルト、そしてメシアンという、誰もが認める4人の天才たちは、芸術的創造の限界を押し広げることで、時代の枠にとらわれ ない「永遠」を追い求めた自己表現を行うことによって、彼らが知りえなかったであろう世界(未来)との架け橋を作り、常に生きてきています。「聴く瞬間、体験 する瞬間、このアルバムに没頭する瞬間を、永遠の一部分として体験すること--これが、私たちが『Eternity』で目指していることなのだ。」(ヘルベルト・シュフ の言葉)

Myrios Classics
MYR-905(2CD)
172ページハードカバーブックレット
(サイズ:約28cmx28cm)
DXD録音
MUSIC IN TIME OF WAR ? DEBUSSY, KOMITAS 戦時下の音楽―ドビュッシー、コミタス
ドビュッシー:12の練習曲(全曲)
コミタス・ヴァルダペット(1869-1935):アルメニア舞曲集(全7曲)
ドビュッシー:ビリティスの歌(全3曲)*
6つの古代墓碑銘**
家なき子らのクリスマ#
 アルバムのページ(負傷者の服のための小品)(1915)
ドビュッシー:英雄の子守歌-ベルギー国王アルベール1世陛下とその兵士たちをたたえて(1914)
新たに発見された練習曲(1915)
エレジー(1915)
燃える炭火に照らされた夕べ(1917)
白と黒で(1915)##
コミタス:アルメニア歌曲集[Tsirani tsar、Chinar es、Garoun a、Le le Yaman、Qeler Tsoler、Antouni]+
キリル・ゲルシュタイン(P)
ルーザン・マンタシアン(S)*
カティア・スカナヴィ(P)**
ルーザン・マンタシアン(S)#
トーマス・アデス(P)##
ルーザン・マンタシアン(S)+

録音:2021年、ウィーン・コンツェルトハウス
キリル・ペトレンコ(指)ベルリン・フィルとのラフマニノフでも素晴らしい演奏を披露したピアニスト、キリル・ゲルシュタイン。『Music in Time of War』と 題した2枚組CDをリリースします。1915年に作曲されたドビュッシーの12の練習曲(全曲)および晩年の作品と、2台ピアノおよび連弾作品、さらにアルメニ アのコミタスの作品を収録しています。
コミタスは、民族音楽学の先駆者であり、アルメニア国民楽派の創始者でもあります。そのコミタスの音楽を深く敬愛したドビュッシーの音楽と並べています。コ ミタスはアルメニア人大虐殺、ドビュッシーは第一次世界大戦という、それぞれの壮絶な出来事に大きな影響を受けました。音楽が物語や時代を反映する力に魅了 されたゲルシュタインが生み出したプロジェクトです。
1915年に作曲されたドビュッシーの「12の練習曲」は、美しくも難曲ぞろいの作品ですが、ゲルシュタインはパンデミックの間、いつもこの作品を演奏してい たそう。カップリングを考えていたおり、20年以上前に知人から教えられたコミタスのアルメニア舞曲こそふさわしいと考え付いたそう。これはコミタスの最晩年 の作品で、この作品を書いた直後、アルメニアで大虐殺がおこり、心を痛めたコミタスは以降ずっと精神病院で過ごしました。ほか、戦争の資金集めのために作曲 された後期のピアノ曲、さらに、反戦の表明ともいえる「白と黒」や、ドビュッシーが手術を受けた翌週に書かれたエレジーや、戦時中の冬に暖房の燃料を供給して くれた石炭商に贈った「燃える炭火に照らされた夕べ」など、どれもひとつひとつ深いストーリーのある作品がプログラムされています。
ブックレットには、歴史家のアネット・ベッカーによる、戦時中のフランスでドビュッシーが果たした芸術家としての役割についての文章、そしてハチグ・ムーラディ アンによるアルメニアの歴史、そして音楽学者のアルトゥール・アヴァネソフによるコミタスについてのエッセイ、そしてゲルシュタインとハインツ・ホリガーによる対 談が掲載されております。(日本語訳はついておりません)。さらに、ソプラノのマンタシアンの曾祖父のいとこが、コミタスがベルリンで勉強する際にピアノを買い 与えるなどして経済的に支えていたことが後からわかるなど、思わぬ発見もあったそうです。
ドビュッシーの練習曲が収録されているだけでも聴く価値は大いにありますが、キリル・ゲルシュタインの、創造的かつ知的なまなざしに裏付けられた音楽センス と、プロジェクトを学術的な面からも実現させる洞察力の両方の結晶であるこのプロダクトは、時代、平和、戦争、そして音楽、様々なことへのメッセージが込めら れています。

Goodies
78CDR-3942(1CDR)
ウェーバー:ピアノ・ソナタ第1番ハ長調作品24 クラウディオ・アラウ(P)

加 VICTOR18524/6(米VICOTR18521/3と同一録音)
録音:1941年2月20日ニューヨーク、VICTORスタジオ2 録音
クラウディオ・アラウ(1903-1991)は南米チリ生まれ。5歳でリサイタルを開き、 8歳の時にチリ政府の奨学金を得てドイツに留学、ベルリンのシュテルン音楽院 でリストの最後の弟子だったマルティン・クラウゼ(1853-1918)に師事した。 1914年ベルリンでデビュー、以降ヨーロッパで名声を確立。1927年にジュネー ブ国際音楽コンクールに第1位入賞。1935年からはベルリンでバッハとモーツァ ルトの全クラヴィーア曲の連続演奏会を開いた。またベートーヴェンやウェー バー、シューベルトのピアノ・ソナタの連続演奏会も開いた。1941年カーネギ ー・ホールにデビューし、翌年から本拠地をアメリカに移した。第二次大戦後 は南北アメリカ、東西ヨーロッパなど世界的に活躍し、レコード録音もRCA VICTOR,CBS COLUMBIA, EMI, PHILIPS に多く残した。この録音はアメリカ・デ ビュー時にニューヨークで行われたもの。(グッディーズ)

GENUIN
GEN-24875(2CD)
バッハ〜エコーズ・オヴ・エターニティ
バッハ:羊は憩いて草を食み BWV208
 「フルート・ソナタ第2番 変ホ長調 BWV1031」より「シチリアーノ」、
 主よ,人の望みの喜びよ BWV147、
 神よ,あなたに感謝を捧げます BWV 29、
 協奏曲 ニ短調 BWV974
D.スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K.141プレスト、
 ソナタ ホ長調 K.380 アンダンテ・コーモド
バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第2番前奏曲とフーガ ハ短調 BWV847、
 フランス組曲第6番 ホ長調 BWV817
■ボーナスCD:「バッハ〜スルー・タイム・アンド・サウンド」 2023年7月23日のライヴ・コンサートより、ピアノと電子楽器(ハープシコード、オルガン、ヴィブラフォン)の演奏
グオダ・ゲドヴィライテ(P)

録音:2023年7月23日-24日
リトアニアのクララ・シューマンと呼ばれるピアニスト、グオダ・ゲドヴィライテによるバッハとドメニコ・スカルラッティの作品集。彼女は名古屋で開かれた万国博覧会にリトアニア代表として参加しました。ボーナスCDではピアノだけではなく、電子楽器(ハープシコードやオルガン、ヴィブラフォン)も弾くことで過去と現在の表現で演奏を繰り広げています。
GENUIN
GEN-24866(1CD)
朱践耳(シュ・センジ):ピアノ作品集
前奏曲 Op.4-1/前奏曲 Op.4-2/主題と変奏 Op.6/世俗的な世界への憧れ Op.11/5つの雲南民謡 Op.15/子守歌 Op.19-1/リトル・スケルツォ Op.19-2/組曲「イメージズ・オヴ・ザ・サウス」
謝亞雙子(シエ・ヤシュアンジ)(P)

録音:2022年10月16日-17日
2022年に生誕100周年を迎えた中国の作曲家、朱践耳のピアノ作品集。彼の作品を得意とする謝亞雙子によって演奏されたこのアルバムでは、朱践耳のキャリアの中で作られた様々な時代の作品が含まれています。西洋音楽と中国音楽を制作した作曲家の独自の世界を、完璧なピアノ演奏でお楽しみいただけます。
GENUIN
GEN-24860(1CD)
ブリリアンツ
シューマン:謝肉祭 Op.9
ヨハネス・オーバーマイヤー(b.1998):「A-S-C-H」の主題による変奏曲
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
ショパン:練習曲 変ト長調 「黒鍵」 Op.10-5
レオポルド・ゴドフスキー:「ショパンのエチュードによる53の練習曲」より第7番、第12番
ショパン:練習曲 変ト長調 「蝶々」 Op.25-9
ゴドフスキー:「ショパンのエチュードによる53の練習曲」より第47番
ショパン:「3つの新しい練習曲」より第2番 変イ長調
ゴドフスキー:「ショパンのエチュードによる53の練習曲」より第45番
ヨハネス・オーバーマイヤー(P)

録音:2023年4月25日-27日、ウルベルク教会(ベルリン、ドイツ)
ARDミュンヘン国際音楽コンクールでカール・ベヒシュタイン特別賞に輝いたことを記念して収録されたこのアルバム。受賞者のヨハネス・オーバーマイヤーは幼少期から特別な才能を持ち多才な音楽家でした。5歳からピアノのレッスンを受け、8歳でサックス、3年後にトランペットを習い始めました。このアルバムのタイトルのように「輝かしい」ピアノの音色を持つオーバーマイヤーのデビュー・アルバムでは、シューマンの「謝肉祭」から始まり、自作の変奏曲、ショパンの練習曲に、難解なことで知られるゴドフスキーの「ショパンのエチュードによる53の練習曲」を取り上げています。

Lyrita
SRCD-433(1CDR)
ガヤの踊り〜2台ピアノのための音楽
マデリーン・ドリング(1923-1977):ガヤの踊り
 フランス風ワルツ/イタリアの踊り
 カリブの踊り
ドロシー・ハウエル(1898-1982):大切な思い出T&U*
パメラ・ハリソン(1915-1990):ダンス・リトル・レディ*
マデリーン・ドリング:2台のピアノのためのソナタ*
 スリー・フォー・トゥー*/タランテラ
 4つのデュエット*
ドロシー・ハウエル:マズルカ*
 波しぶき*
マデリーン・ドリング:「リリバーレロ」による3つの幻想的変奏曲
サイモン・キャラハン(P)、
竹ノ内博明(P)

録音:2023年8月29日-31日、ワイアストン・レイズ(イギリス)
*世界初録音
晩年のヨンティー・ソロモンの生徒として出会い、パルナッシアス・ピアノ・デュオの名前でも活動するサイモン・キャラハンと竹ノ内博明。これまでにもパリー、メトネル、シャーウッド、スタンデイル・ベネットなどの知られざるピアノ・デュオ作品を発掘してきた2人が、今度は20世紀のイギリスに生きた3人の女性作曲家の珍しい作品を取り上げます。作曲家兼演奏家でもあったという共通点を持つ3人が書いた作品は当時既に時代遅れとなってしまっていた調性音楽でしたが、そのセンスとユーモア溢れる音楽の数々は決して見過ごされるべきではなく、今回多くの作品が初めて録音されたことは大いに歓迎すべきでしょう。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
Lyrita
SRCD-414(1CDR)
マルコム・リプキン:ピアノ作品集
マルコム・リプキン
(1932-2017):夜想曲第1番/夜想曲第2番/夜想曲第3番/ピアノ・ソナタ第5番/夜想曲第4番/夜想曲第5番/ピアノ・ソナタ第6番「幻想ソナタ」/夜想曲第6番/夜想曲第7番/夜想曲第8番
ネイサン・ウィリアムソン(P)

録音:2021年10月13日-15日、ワイアストン・レイズ(イギリス)
2017年にこの世を去ったイギリスの作曲家、マルコム・リプキンのピアノ作品集。静謐な夜想曲と幽玄なソナタを収録。テノールのジェイムズ・ギルクリストとの英国歌曲の録音プロジェクトでも知られるイギリス音楽に熱心なピアニスト、ネイサン・ウィリアムソンがリプキンの音楽の本質を深く探究します。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALPHA
ALPHA-1042(1CD)
アルト・コスキネン:FUGA INDIANA インドのフーガ
アルト・コスキネン(1947-):プレリュード
サーランガによるファンタジア
インドのフーガ/自由のフーガ
TRIAMONIA
ヤマンによるファンタジア
厳格なフーガ
ヨーナス・アホネン(P)

録音:2022年6月 マーラー・ザール、トーブラッハ・エウレジオ文化センター、ドッビアーコ、イタリア
フィンランドの作曲家、ピアニストのアルト・コスキネンは、北インドの古典音楽をヨーロッパの伝統的な多声音楽に取り込んで発展させ、さら にはアフリカ系アメリカ人の即興性にも強い影響を受けるという独特な作品を発表し続けています。様々なラーガの要素によるファンタジアな どを収録したこの作品集はニューエイジ・ミュージックを思わせる聴きやすさと美しさで、楽想の激しい発展や技巧的なフレーズなども時折挿 入され、華やかな印象も与えています。コパチンスカヤとのデュオでもお馴染みで、現代音楽の初演なども多く手掛けているフィンランドのヨー ナス・アホネンが、作品に寄り添った透明感と神秘性のある演奏を聴かせています。

Incises
INC-006(1CD)
NX-C04
バッハ:室内楽編成による鍵盤楽曲・独奏曲集
1. プレリュードとフーガ ト短調 BWV885(『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』より)
2. 今ぞ来たれ、異教徒の救い主 BWV659(『ライプツィヒ・コラール集』より)
3. 我らの主キリスト、ヨルダンに来たり BWV 684(『鍵盤練習曲集 第3巻』より)
4. ファンタジアとフーガ イ短調 BWV904
5. シャコンヌ ニ短調(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004より)
6. 我いずこに逃れ行かん BWV646(『シュープラー・コラール集』より)
7. 足鍵盤のための練習曲 ト短調 BWV598
8. 装いせよ、おお我が魂よ BWV759
9. 我らキリスト者、今ぞ喜びに溢れ BWV710
10. いと高きところにいます神にのみ栄光あれ BWV676(『鍵盤練習曲集 第3巻』より)
11. パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582
ディソナンティ(古楽器使用)
セバスティアン・マルク(リコーダー)…1,3-6,8-10,11
アントワーヌ・トリュンチク(オーボエ…1,2,4,5,11、オーボエ・ダモーレ…6,8-10、オーボエ・ダ・カッチャ…3)
タミ・トロマン(Vn)…1-6,11
ハビエル・サフラ(Fg)…1-5,7-11
シモン・トリュンチク(Cb)…1-5,11
郭曉萍〔クオ・チャオピン〕 (Cemb)…1,3-5,8,10,11
アルメル・マルク(S)…6,8-10

録音:2023年8月ノートルダム・ド・ラ・メルシ教会、トレメル(フランス北西部ブルターニュ地方)
複数のメロディを同時進行させる多声書法に秀でていたバッハが、自身も巧みに弾いたチェンバロやオルガンのために書いた作品を中心に、 曲を組み上げている声部毎に異なる楽器を割り当てる室内楽編成に移し替え、各曲の構造的魅力をわかりやすく味わわせてくれるアルバ ム。演奏はカフェ・ツィマーマンやリチェルカール・コンソートなどの名盤群でも活躍してきた経験豊かなソリストたち。それぞれ複数の管楽器と ヴァイオリンが通奏低音上で合奏する編成で臨んでおり、原曲の中声部をソプラノ音域に移し、トリオ・ソナタや四重奏ソナタのように各パー トの音色対比を活かした解釈にしたり、バッハがオルガン独奏向けにアレンジしたルター派賛美歌(コラール)では元歌に該当するパートを歌 手に歌わせるなど、過度の原曲尊重に陥ることなく18世紀音楽の流儀をよく踏まえたアプローチになっているのが頼もしい限りです。各声部 の動きが明瞭になるのはもちろん、冒頭トラックのように鍵盤向けの原曲に潜んでいたオペラ序曲風の音作りを浮き彫りにするなど、原作で 前提になっていた楽器の制約を離れたからこそ可能になる解釈も続々。原曲ではヴァイオリン一つで何重ものポリフォニーを響かせる無伴奏 シャコンヌさえ、この編成に移して全く過剰ではない豊かな音楽として再現され、改めてバッハ世界の深さも実感できることでしょう。

C Major
76-7308(DVD)

76-7404(Bluray)
ユジャ・ワン/ウィーン・リサイタル
アルベニス:組曲『イベリア』第4巻〜第10曲:マラガ
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第3番嬰ヘ短調 Op.23
カプースチン:ジャズ・スタイルによる24の前奏曲 Op.53〜前奏曲 第11番、第10番
アルベニス:組曲『イベリア』第3巻〜第9曲:ラバピエス
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 Op.31-3『狩り』
リゲティ:ピアノ練習曲集〜第6番:ワルシャワの秋、第13番:悪魔の階段
グラス:練習曲 第6番
アルトゥーロ・マルケス:ダンソン第2番(レティシア・ゴメス=タグレ/ピアノ編曲版)
ブラームス:間奏曲 第3番嬰ハ短調 Op.117-3
グルック:精霊の踊り(歌劇『オルフェオとエウリディーチェ』第2幕より(ズガンバーティ/ピアノ編曲版)
ユジャ・ワン(P)

収録:2022年4月、ウィーン、コンツェルトハウス
◆DVD
画面:NTSC16:9 
音声:PCMステレオ、DTS5.1
リージョン:All 
DVD9、84分

◆Bluray
画面:1080i16:9FullHD 
音声:PCMステレオ、DTS-HD MA5.1 
リージョン:All、BD50、84分
圧倒的な技巧、唯一無二の個性をもつピアニスト、ユジャ・ワン。第66回グラミー賞「最優秀クラシック器楽ソロ」部門を受賞するなど、その勢いは留まるとこ ろを知りません。 今回映像で発売されるのは、2022年にウィーンで行われたリサイタルの模様が収録されています。19世紀は、楽器の発達に伴って卓越した演奏技術をもつ演奏 家が現れたいわば「名手の時代」と言えるでしょう。今回ユジャ・ワンがリサイタルで取り上げた演目は、そうしたピアノ音楽の隆盛、そして変遷を窺うことのできる 多様なプログラムで聴かせます。 ベートーヴェンの初期と中期をつなぐ存在の「ピアノ・ソナタ第18番」。ブラームスの晩年の作品で神秘的な雰囲気をたたえる「間奏曲第3番」。スペイン生まれの 作曲家アルベニスが生んだピアノ作品の最高傑作「イベリア」。アンダルシアの情景を美しく描き出した作品で、難曲中の難曲として知られています。ユジャ・ワン は、マラガ地方の音楽をモチーフにした独自のメロディとリズムが特徴の「マラガ」とメシアンが絶賛したという「エバピエス」の2曲を演奏しています。多楽章のソ ナタとしては最後であり、ロマン主義の延長にあるモダニズムへと向かっていく様が見て取れる作品スクリャービンの「ピアノ・ソナタ第3番」。24の長短調による 前 奏曲 と いうピ アノ音 楽 で は 伝 統 的 な 連 作 が ジャズ・スタイルで 書 か れ た カプースチン の「ジャズ・スタイル に よる 24の 前 奏曲 」。リゲ ティ後 期 の 代 表 作 で あり、17年以上の歳月をかけて作曲した全18曲からなる「ピアノのための練習曲集」。ミニマルミュージックの大御所フィリップ・グラスの「練習曲」。そしてメキシコ人の 現代音楽作曲家であるアルトゥーロ・マルケスの代表曲で、北米や欧州では、オーケストラでよく演奏される人気楽曲「ダンソン第2番」のピアノ編曲版。といった モダニズムの作曲家たちの作品も多く取り上げられています。 時代と時代の接点にある作品を卓越したテクニックで聴かせ、伝統や常識にとらわれない衝撃的演奏は、聴き手に新しい発見と感動を与えます。 (Ki)

Aulicus Classics
ALC-0109(1CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 ルカ・バレリーニ(P)

録音:2019年4月7日 イタリア シチリア州カターニア ヴェルガ・ルーム(テアトロ・スタビーレ)
ボローニャ生まれのピアニスト、ルカ・バレリーニによるゴルトベルク変奏曲。バレリーニは同市の G.B.マルティーニ音楽院でジノ・ブランディに師事。その後、ジュネーヴ音楽院でマリア・ティーポ に学んだ。第16回セニガッリア国際ピアノコンクール第1 位・最優秀室内楽特別賞などを受賞。イ タリア、スイス、フランス、ドイツでリサイタルを開き、国内外の有名オーケストラと共演しています。
Aulicus Classics
ALC-0111(1CD)
ポンセ:ギター作品集
前奏曲/バレット/クーラント/ 前奏曲 ホ短調/主題、変奏/ スペインのフォリアによる20の変奏曲とフーガ/わが人生を行く/ケルツィーノ・メヒカーノ/エストレリータ/しおれた心
フランシスコ・ギル(G)

録音:2022年12月29-31ドス・エストレーリャス・マイン,トゥラルプハワ,メキシコ
巨匠セゴビアの依頼により書き上げられた20 世紀最大のギター作品のひとつ「スペインのフォリ アによる20の変奏曲とフーガ」を中心とした、南米が生んだ後期ロマン派〜新古典主義の作曲 家、ポンセのギター作品集。メキシコ音楽院の教授で南北アメリカや欧州で活躍する、現代の“ポ ンセ弾き”としても定評のあるフランシスコ・ギルの演奏。
Aulicus Classics
ALC-0112(1CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.4
ロンド 変ロ長調 Kinsky-Halm Anh.6
ピアノ・ソナタ 変ホ長調「選帝候ソナタ第1番」 WoO47
ピアノ・ソナタ ヘ短調「選帝候ソナタ第2番」 WoO47
ピアノ・ソナタ ニ長調「選帝候ソナタ第3番」 WoO47
コンスタンティーノ・マストロプリミアーノ(フォルテピアノ)

録音:2022年10月28-29日 ズマラーノ・オルガン・アカデミー コンサト・ホール(トレント,イタリア)
アノと室内楽を経て、現在はイタリアを拠点にフォルテピアノでの探究を続けているコンスタン ティーノ・マストロプリミアーノによる、2019 年(第1弾)、2021年(第2弾)&(第3弾)に続く、ベー トーヴェンのピアノ・ソナタ集の第4弾。今回はケルン大司教(選帝侯)に献呈させたことから、後世 この名で呼ばれるようになった3つの「選帝候ソナタ」を録音。
Aulicus Classics
ALC-0115(1CD)
ショパン&リスト:ピアノ作品集
ショパン:幻想曲 ヘ短調 Op.49
 ノクターン 第8番Op.27-2
 ノクターン 第16番Op.55-2
 バラード 第1番ト短調 Op.23
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S178
オルガ・ズドレンコ(P)

録音:2005年5月 ディアパソン録音スタジオ,ローマ
2019年にリリーされた、フランツ・クサーヴァー・ヴォルフガング・モーツァルト(※モーツァルトの 息子)のピアノとオーケストラのための作品集で話題を呼んだ、アバド&ベルリン・フィルとの共演で も知られるイタリアの女性ピアニスト、オルガ・ズドレンコの最新アルバム。

Forgotten Records
fr-1923B(2CDR)
カークパトリック/バッハ:6つのパルティータ
第1番変ロ長調 BWV.825/第4番ニ長調 BWV.828/第5番ト長調 BWV.829/第2番ハ短調 BWV.826/第3番イ短調 BWV.827/第6番ホ短調 BWV.830
ラルフ・カークパトリック(Cemb)
※使用楽器:チッカリング&サンズ、1908年製

録音:1952年
※音源:Haydn Society HSL3056/8
Forgotten Records
fr-1926C(2CDR)
バクスト/ショパン:マズルカ全集 Vol.1
第1番-第37番
リシャルト・バクスト(P)

録音:1958年7月
※音源:Muza SXL1152/4
Forgotten Records
fr-1928(1CDR)
バクスト/ショパン:マズルカ全集 Vol.2
第38番-第59番
リシャルト・バクスト(P)

録音:1958年7月
※音源:Muza SXL1154/5

MClassics
MYCL-00051(1CD)
税込定価
ラフマニノフ:組曲第1番「幻想的絵画」 作品5
チャイコフスキー(ラフマニノフ編):バレエ音楽「眠れる森の美女」組曲 作品66a<4手連弾>
ラフマニノフ:2台のピアノのための組曲 第2番 作品17
ラフマニノフ:前奏曲 嬰ハ短調 作品3ー2「鐘」<2台ピアノ版>
大嶺未来(P)
高橋多佳子(P)

録音:2023年10月20日 東京文化会館 小ホール(ライヴ・レコーディング)
ラフマニノフをライフワークにし、その演奏活動とCD共に高い評価を 受ける大嶺未来と、第12回ショパン国際ピアノ・コンクールにて第5 位となり日本を代表するピアニストの一人高橋多佳子によるラフマ ニノフ・デュオアルバムです。当盤は、2023年10月20日東京文 化会館にて行われたライヴ・レコーディングです。2台ピアノ作品の極 致といえるラフマニノフの2つの組曲。雄大でロマンティシズム溢れる ラフマニノフの世界を、圧巻の技術と精緻なアンサンブルで描ききり ます。美しい音色とヴィルトゥオジティを兼ね備える二人だからこそ到 達できる高みの音楽と妙技をお聴き下さい。連弾によるラフマニノフ 編のチャイコフスキー作曲「眠れる森の美女」組曲も必聴。ピアニズ ム満載のアルバムです。

Biddulph
BIDD-85047(2CD)
NX-C07
アウアーのレガシー
【CD1】
1-4. バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第3番ホ長調 BWV1016
5. バッハ:管弦楽組曲第3番BWV1068よりエア(ウィルヘルミ編)
6. バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006よりガヴォット (クライスラー編)
7. バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV1001よりフーガ
8. バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004よりシャコンヌ
9-11. ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61


【CD2】
1-4. ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 Op.1-3HWV361
5-8. ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.1-13HWV371
9-12. シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ) 第3番ト短調 D408
13. シューベルト:アヴェ・マリア(ヴィルヘルミ編)
14. ブラームス:ハンガリー舞曲第7番 イ長調(ヨアヒム編)
15. フバイ:チャールダーシュの情景第4番「ヘイレ・カティ」 Op.32
16. フバイ:花の生命 第5曲 ゼフィール Op. 30-5
17. ショパン:夜想曲 変ホ長調 Op.9-2(サラサーテ編)
18. ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ短調より第3楽章「ア・ラ・ツィンガラ」
19. ファリャ:スペイン舞曲(クライスラー編)
20. スタンフォード:妖精の踊り Op.89-3
21. エルガー:愛の挨拶
22. ヴォーン・ウィリアムズ:揚げひばり
イゾルデ・メンゲス(Vn)
【CD1】
1-4. ハロルド・サミュエル(P)
5&6. アイリーン・ビーティー(P)
9-11. サー・ランドン・ロナルド(指)、
ロイヤル・アルバート・ホールO
【CD2】
1-8,13-17,19-21. アイリーン・ビーティー(P)
9-12. アルトゥール・デ・グリーフ(P)
18. チャールトン・キース(P)
22. マルコム・サージェント(指)のオーケストラ

1-4. 録音:1928年6月11日&12月13日/初出盤:HMV C1632/33
5. 録音:1927年6月27日/HMV D1288
6. 録音:1929年6月26日/HMV B3465
7. 録音:1922年9月7日/HMV E269
8. 録音:1924年4月27日/HMV D875/76
9-11. 録音:1923年9月4,5,6,21日/HMV D767/71

【CD2】
1-4. 録音:1926年10月11日/HMV D1371
5-8. 録音:1921年12月16日&1922年1月11日/HMV E279/80
9-12. 録音:1927年12月13日/HMV D1398/99
13. 録音:1927年6月27日/HMV D1313
14. 録音:1930年1月10日/HMV B3465
15. 録音:1926年12月1日/HMV D1223
16. 録音:1930年1月10日/HMV B3749
17. 録音:1927年6月27日/HMV D12881
18. 録音:1916年9月1日/HMV D529
19. 録音:1927年10月31日/HMV E508
20. 録音:1928年6月12日/HMV C1623
21. 録音:1927年6月27日/HMV D1313
22. 録音:1928年3月21日/HMV C1622/23
名教師レオポルト・アウアーの弟子たちを紹介するシリーズにイゾルデ・メンゲスが登場。バッハのシャコンヌ、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲等の記念すべ き世界初録音を復刻!1893年に英国ブライトン近郊で音楽教室を営む家庭に生まれたメンゲスは、自然と楽器になじみ、初めて人前で演奏したのは3歳半の時だったと伝えられ ます。16歳の時にペテルブルクでアウアー門下に加わりました。アウアーは精鋭ぞろいの門下の中でも「最も才能に恵まれた生徒の一人」と語ったそうです。 1913年、ロンドンでコンチェルト・デビューした際はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とラロのスペイン交響曲を一つのコンサートで弾き、当時の批評は「目 覚ましい弓のテクニック、濁りの無い音、クリーンで歯切れ良いスタイル」と讃え、「卓越した技量を披露する時は子供のような喜びよう」を示し、「難しい箇所 をとんでもない速さで弾くので指揮者がテンポを落とすよう指示しなくてはならないほどだったが、華麗な演奏はそれ自体が見ものだった」と伝えています。この 成功を受け、ロンドンではウッドやワルターらの指揮で演奏、アムステルダムではメンゲルベルクが指揮するコンセルトヘボウ管とベートーヴェンとブラームスの協 奏曲を演奏しました。1916年にアメリカ・デビューを飾ると、第1次大戦が終わるまで北米に留まりましたが、1919年にイギリスに戻った後は長旅を避け、主 に英国内で活躍。プロムスにも繰り返し出演しました。室内楽にも精力的に取り組み、自らの名を冠した四重奏団でベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲 演奏を行い、またピアノ・トリオでも高く評価されました。英国王立音楽大学では38年の長きにわたり後進の指導に当たり、その功績を讃えてイゾルデ・メン ゲス賞が設けられています。 メンゲスはHMV(英コロンビア)を中心に録音を遺しました。当盤の中で特に注目すべきはバッハのシャコンヌ、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、ヴォーン・ ウィリアムズの揚げひばり。名曲中の名曲として今日では数え切れないほどの録音がひしめいていますが、ここに復刻された演奏が史上最初の録音とのこと。 メンゲスの演奏は全般的に停滞感のない明快なもので、特にベートーヴェンの第3楽章などは切れ味抜群ですが、バッハのエア(G線上のアリア)での落ち着 いたテンポと巧みなポルタメントを交えた表現など、情感にも不足しません。尚、シューベルトのアヴェ・マリアとヴィエニャフスキのア・ラ・ツィンガラでは原盤に存 在する大きめのノイズがあります(後者は鳩時計が鳴るような音も)。ブックレット(英語のみ)にはWayne Kileyの解説5ページに加え、写真4枚と肖像画1 枚、メンゲスが使っていた1714年製のヨーゼフ(ジュゼッペ)・ガルネリ・フィリウス・アンドレアの写真3点が掲載されています。

Sono Luminus
DSL-92272(1CD)
NX-B08
Solace 慰め
ヘンデル:組曲 ニ短調 HWV428(1720)
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第1番 ニ短調 Op.28(1908)
ラフマニノフ:6つのロマンス Op.4- No.3「夜の静けさに」(1893)(アール・ワイルド編)
ライダ・デニス・オーユズ(2000-):Bozlak (2023)
コルクマズ・ジャン・サーラム(P)

録音:2023年4月17-20日
2022年に開催されたアレクシス・グレゴリー・ヴァンドーム賞国際ピアノ・コンクールの優勝者、コルクマズ・ジャン・サー ラムのリサイタル・アルバム。1999年アンカラに生まれ、7歳から地元で音楽教育を受けたサーラムは、クリーヴランド音楽大学に留学、アントニ オ・ポンパ=バルディとセルゲイ・ババヤンに師事した後、ジュリアード音楽院で学士号を取得。アメリカ、ヨーロッパの 各地でリサイタルを行うとともに、多数の音楽祭に出演し好評を博しています。このアルバムではヘンデル、ラフマニノ フの作品と、トルコの現代作曲家オーユズの作品を演奏。「音楽の中に安らぎを見つける」というサーラムの想いが反 映された1枚です。

Da Vinci Classics
C-00853(1CD)
リヴィング・フルート
テレマン:無伴奏フルートのための12のファンタジーより第1曲 イ長調、第10曲 嬰ヘ短調、第7曲 ニ長調、第3曲 ロ短調
ジョージ・ベンジャミン:フライト
キャサリン・フーヴァー:Kokopeli
ヴァレーズ:Densuty 2I.5
クリストバル・アルフテル:Debla
リッカルド・パルッチ:FRog flute
ゲイリー・ショッカー:Blip Blip Blip
ローウェル・リーバーマン:独り言
パルッチ:sCadenze
フィリッポ・ロガイ(Fl)

録音:2017年&2023年
イタリアのフルーティスト、フィリッポ・ロガイの今回のアルバムのコンセプトは、今日分業化されている音楽制作の統一性にあります。作曲家であり、フルーティストであるリッカルド・パルッチがアドバイザーとしても参加しています。また演奏者であるロガイもパルッチの作曲のプロセスを踏襲しながら演奏しています。この二人の相乗効果によって聴き手にも作曲家のイメージがより伝わる演奏となっています。
Da Vinci Classics
C-00854(1CD)
エクスタシー・オヴ・カラーズ
タンスマン:2本のギターのためのソナチネ
ショパン:マズルカ Op.33-1、マズルカ Op.33-2
メンデルスゾーン:無言歌集 第4巻 「浮雲」 Op.53-2、
 無言歌集 第5巻 「5月のそよ風」 Op.62-1
チャイコフスキー:2つの小品 Op.10
ショパン:マズルカ Op.33-3、
 マズルカ Op.33-4
スクリャービン:5つの前奏曲 Op.16
マルコ・デ・ビアジ:プロコフィエフへのオマージュ Op.7
マウリツィオ・バウディーノ(G)、
ダリオ・ヴァニーニ(G)
ギター・デュオのためのオリジナル&アレンジ作品集。タンスマンの「2本のギターのためのソナチネ」から始まり、ショパンの「マズルカ Op.33」やメンデルスゾーンのアレンジ物までバラエティに富んだ美しいメロディが並びます。ギター・デュオによる多彩な音色でご堪能ください。
Da Vinci Classics
C-00855(1CD)
忘却の彼方に〜ロベール・カサドシュ:ピアノ作品集 Vol.2
24の前奏曲 Op.5
トッカータ Op.40アレグロ
マウロ・チェッキン(P)

録音:2023年8月
作曲家としてのロベール・カサドシュに焦点を当てた企画の2枚目が登場です。今作ではバッハの「平均律クラヴィーア曲集」をモデルにしてショパンやドビュッシーが書いた同様の作品を彷彿とさせる「24の前奏曲 Op.5」が収録されています。
Da Vinci Classics
C-00858(1CD)
ヤナーチェク:ピアノ作品集
草かげの小径にて 第1集/霧の中で
ピアノ・ソナタ 「1905年10月1日、街頭にて」
ジャンルイジ・ダニエーレ(P/スタインウェイD 274)

録音:2023年11月3日-5日(イタリア)
イタリアのカンポバッソ出身のピアニスト、ジャンルイジ・ダニエーレが弾くヤナーチェクの作品集。ダニエーレは、ペロシ音楽院、サンタ・チェチーリア音楽院で研鑽を積み、ソリスト、室内楽奏者、伴奏者としてイタリア国内外で活躍。これまでに、ロンドン国際音楽コンクール第3位、カルロス&ソフィア国際ピアノ・コンクール第2位、メディチ国際音楽コンクール第2位、セルジオ・カファロ国際コンクール「ドメニコ・スカルラッティ・ソナタ最優秀演奏賞」など、数多くのコンクールで入賞しています。
本アルバムでは、当初ハルモニウムのために構想され、夭逝した最愛の娘オルガに手向けられた哀悼音楽 「草かげの小径にて」。娘オルガの死や、数々のオペラがプラハの歌劇場から拒絶されるなど、ヤナーチェクが人生の難局に立たされていた時期の作品である 「霧の中で」。占領下の祖国で行われた残虐行為に対するすべての痛みを表現したソナタ 「1905年10月1日、街頭にて」 という、ダニエーレがレパートリーとしている20世紀の作品から、チェコの作曲家ヤナーチェクによる3つの作品を取り上げています。
Da Vinci Classics
C-00862(2CD)
ヘンデル:ハープシコード作品全集 Vol.2
【CD1】シャコンヌ ヘ長調 HWV485/組曲ニ短調 HWV448/組曲ニ短調 HWV449/ソナチネ ニ短調 HWV581/アルマンド イ短調 HWV478/シャコンヌ ト短調 HWV486/パルティータ ハ短調 HWV444
【CD2】組曲ハ短調 HWV445/前奏曲とアレグロ イ短調 HWV576/エア ト長調 HWV467/トッカータ ト短調 HWV586/ソナチネ ト短調 HWV583/ソナチネ ト短調 HWV580/協奏曲ト長調 HWV487/エア 変ロ長調 HWV471/前奏曲 ヘ長調 HWV567/前奏曲ヘ短調 HWV568/前奏曲ト短調 HWV573/前奏曲ホ長調 HWV566/エア ト短調 HWV466/エア 変ロ長調 HWV470/Impertinence ト短調 HWV494/エア ヘ長調 HWV465(2つの変奏付き)/アレグロ ニ短調 HWV475/アルマンド変ロ長調 HWV479/クーラント ロ短調 HWV489/エア ハ短調 HWV458/ソナチネ イ短調HWV584/パルティータ イ長調 HWV454/アリア ハ短調 HWV459
フェルナンド・デ・ルカ(ハープシコード)

録音:2022年10月-12月(イタリア)
本アルバムは、フェルナンド・デ・ルカによるヘンデルのハープシコード作品全集の第2巻で、複数の楽章からなる作品(組曲 HWV448、449、445、パルティータHWV444、454など)と、短い小品が組み合わされています。ヘンデル演奏の第一人者である、フェルナンド・デ・ルカがこの録音プロジェクトを通して、ヘンデルの創造力とファンタジーの多様性、そしてニュアンスを示すとともに、これら作品が持つ類まれな芸術的価値を再発見しています。
Da Vinci Classics
C-00863(1CD)
リャプノフ:ピアノ作品集
:薄明かりの歌 Op.22/秋の歌 Op.26
ピアノ・ソナタ Op.27
ロシアの主題による変奏曲とフーガ Op.49
ジョージアの主題による変奏曲 Op.60
ルーカ・ファルデッリ(P)

録音:2023年、イタリア
セルゲイ・リャプノフ(1859-1924)の没後100周年を記念してリリースされるこのアルバムは、ピアノ音楽の分野におけるリャプノフの誰もが認める傑作のいくつかをさらに深く掘り下げる絶好の機会です。リャプノフはピアニストとしての系譜がフランツ・リストに直接由来しており(リストの弟子カール・クリントヴォルトにピアノを師事)、現代ロシア音楽のライバルであった2つの流派の巨匠(一方はチャイコフスキーと弟子のタネーエフ、もう一方は民族主義を目指したロシア5人組のバラキレフ)から作曲を学んだため、様々な要素を取り入れて独自のスタイルを構築することができました。
リスト・スクールで学んだピアノの妙技、西洋スタイルのロシアの巨匠から受け継いだ様式、ロシア5人組と彼自身のフィールドワークから得られたロシア民族遺産に関する知識などの要素が、ノスタルジックな「薄明かりの歌」と「秋の歌」、力強く高度な技巧が求められるピアノ・ソナタ、ロシアとジョージア(グルジア)の主題による変奏曲に現れています。
Da Vinci Classics
C-00860(1CD)
ゲラルデスキ:鍵盤楽器のための3つのソナタ
フィリッポ・マリア・ゲラルデスキ(1738-1808):ソナタ第1番ハ長調
ソナタ第2番変ロ長調/ソナタ第3番ホ長調
マヌエル・マランドリーニ(P)

録音:2023年、イタリア
フィリッポ・マリア・ゲラルデスキ(1738-1808)は、18世紀後半イタリアの音楽家の中でも第一級の人物でした。 彼は、当時もっとも偉大な音楽家および音楽学者の一人であった伝説的なフランシスコ会修道士、マルティーニ神父の指導の下で学ぶという特権に恵まれ、後にボローニャのアカデミア・フィラルモニカ(一部のエリート音楽家に与えられる栄誉)の会員となり、イタリア中部のいくつかの重要な音楽礼拝堂で音楽監督として働き、後にオーストリア=ハンガリー帝国の皇帝となるトスカーナ大公の宮廷で楽長を務めました。
このアルバムでは、ゲラルデスキが生前に出版し、オーストリア大公妃マリア・テレサに捧げた3つの鍵盤楽器ソナタを収録。これらの作品は、エトルリア王、ブルボン王ルイ1世の葬儀のために書いた有名なレクイエムとともに、ゲラルデスキのもっとも高く評価された作品の1つです。
マヌエル・マランドリーニは、バッハ国際音楽コンクールのコンサート部門第1位やウィーンのアマデウス作曲賞第3位など、数々の受賞歴を誇り、ピアニスト、作曲家、音楽理論の教授、そして音楽イベントの企画や管理にも豊富な経験を持つスペインの音楽家です。
Da Vinci Classics
C-00856(1CD)
W.F.バッハ:12のポロネーズ
ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1784):12のポロネーズ F12
ボーナス・トラック〜W.F.バッハの作とされる4つの小品(マーティン・グレイソン編集)〔メヌエット ト長調、ブレ ロ短調、メヌエット ニ短調、アレグロ ト短調〕
ジャンカルロ・シモナッチ(P)

録音:2023年、イタリア
バッハの長男であり、彼が持つ才能を最大限に注ぎ込んで教育し、当時のもっとも熟練した鍵盤楽器奏者、即興演奏家、作曲家へと成長したヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ。サティやモンポウ、ケージやフェルドマン、自作など、近現代の傑出したアルバムをリリースしてきたイタリアのベテラン・ピアニスト兼作曲家、ジャンカルロ・シモナッチが贈る、W.F.バッハのポロネーズ集。大バッハの「平均律クラヴィーア曲集」の構造と調整の順序を反映した「12のポロネーズ」は、ポーランドの威厳や壮麗さと高貴さを内包しており、非常に快活で自発的な長調の曲と、対照的に抒情的で洗練された短調の曲が交互に配置されています。ボーナス・トラックとして、伝W.F.バッハの小品も収録。(W.F.バッハは父親の作品を自作と偽ったり、逆にW.F.バッハの作品がバッハ作として紹介される等、真作不明の問題が残されています。)
Da Vinci Classics
C-00850(1CD)
ヴィルヘルム・ケンプ:ピアノ作品集
ラプソディック・プレリュード
組曲「イスキア」 Op.68/ピアノ・ソナタ Op.47
(ケンプ編):シチリアーノ(フルート・ソナタ 第2番BWV1031より)、
神よ,あなたに感謝を捧げます(教会カンタータのための前奏曲 BWV29)、
こころよき喜びの声にて(コラール前奏曲 BWV751)
ジョヴァンニ・アウレッタ(P)

録音:2023年8月
オルガニストとしてキャリアをスタートさせたヴィルヘルム・ケンプは、後に20世紀でもっとも称賛されるピアニストの一人となりました。そのケンプが作曲していたことはあまり知られていませんが、彼の最初の教師がケンプに作曲に専念することを勧めるほどの才能を持っていました。ピアニストのジョヴァンニ・アウレッタは、数年間に渡ってケンプの残された楽譜を研究しそこから見つけ出した名曲に光を当てました。
Da Vinci Classics
C-00839(2CD)
バッハ:幻想曲、カプリッチョ、序曲と組曲集
半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903/幻想曲とフーガ イ短調 BWV904/幻想曲とフーガ(断片) ハ短調 BWV906/幻想曲 ト短調 BWV917/幻想曲 ハ短調 BWV918/幻想曲 イ短調 BWV922/幻想曲とフーガ イ短調 BWV944/カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに寄せて」 変ロ長調 BWV992/カプリッチョ ホ長調 BWV993/序曲 ヘ長調 BWV820/序曲 ト短調 BWV822/組曲 イ短調 BWV818/組曲 変ホ長調 BWV819/組曲 ヘ短調 BWV823/組曲 イ長調 BWV832
ピエトロ・ソラーチ(P/スタインウェイ)

録音:2021年、グリファ&フィリ・スタジオ(ミラノ、イタリア)
11歳の時にベッリーニ歌劇場Oとの共演でデビューを果たし、1985年の第11回ショパン国際ピアノ・コンクールでは参加したイタリア人の最高位となるなど、イタリア内外で目覚ましい活躍を展開してるピアニスト、ピエトロ・ソラーチ。鮮烈なストラヴィンスキー(Da Vinci/C00372)が印象的だったソラーチが進めているバッハのピアノ作品全曲録音の第9巻は、幻想曲、カプリッチョ、序曲、組曲集。作曲家、鍵盤楽器の即興演奏家としてのバッハの初期の作品についての興味深い洞察を提供します。
べーレンライター社の後援を受けて行われたこの録音でも、前作同様クリティカル・エディションの楽譜が用いられており、その解釈や研究結果もポイント。また、日本の風景がジャケット写真に採用されているのも当シリーズの特徴で、今作は観光地や映えスポットとしても人気が高い京都・伏見稲荷大社の千本鳥居です。
Da Vinci Classics
C-00841(1CD)
ショパン:24の前奏曲 Op.28
前奏曲嬰ハ短調 Op.45
ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35
シャン・トゥ(P)

録音:2022年3月、モス・アーツ・センター(ブラックスバーグ、アメリカ)
台北生まれの台湾系アメリカ人ピアニスト、シャン・トゥの2枚目のアルバムとなるショパンの「24の前奏曲」。ジュリアード音楽院協奏曲コンクールの優勝者としてリンカーン・センターのアリス・タリー・ホールでニューヨーク・デビューを果たして以来世界中のコンサート会場に登場しています。ニューヨーク・タイムズ紙に「雄弁な感性」、ボストン・インテリジェンサー紙に「非の打ちどころのないテクニック」、そしてファンファーレ紙には「作曲家の間を行き来するカメレオンのような才能」と賞賛される類稀なピアニズムでショパンの世界を表現します。
Da Vinci Classics
C-00843(1CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.6
ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.2-1
ピアノ・ソナタ第2番イ長調 Op.2-2
ピアノ・ソナタ第3番ハ長調 Op.2-3
マウリツィオ・パチャリエッロ(ピリオド・ピアノ)

録音:2020年10月(カプラーニカ、イタリア)
現在のイタリアで有数のベートーヴェン弾きとして高い評価を受けており、1998年の第48回ARDミュンヘン国際音楽コンクールで入賞、2003年にはニューヨークのカーネギー・ホールへのデビューを果たした鍵盤楽器奏者マウリツィオ・パチャリエッロ。現在はピリオド・ピアノでの演奏に情熱を注ぎ、イタリアにおけるこの分野の権威的存在として知られるパチャリエッロが2017年の秋にスタートさせたベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集の第6巻が登場。
1840年頃のフランスのボワスロや1885年のベーゼンドルファー、18世紀後期のクラヴィコードなど、様々なピリオド・ピアノを弾いてきたパチャリエッロが、ピアノの“新約聖書”ともいわれるベートーヴェンのピアノ・ソナタの最初の三作品を披露します。
Da Vinci Classics
C-00845(1CD)
バッハ:鍵盤楽器のためのアポクリファル作品集 Vol.1
バッハ:組曲変ロ長調 BWV821/サラバンド ト短調 BWV839/アレグレット・スケルツァンド ニ短調 BWV844/フーガ イ短調 BWV897/2/バッハの名による前奏曲とフーガ変ロ長調 BWV898/トッカティーナ ニ短調 BWV899/1,900/2/幻想曲とフーガ ニ短調 BWV905/幻想曲とフゲッタ変ロ長調 BWV907/幻想曲とフゲッタ ニ長調 BWV908/協奏曲とフーガ ハ短調 BWV909/前奏曲ハ短調 BWV919/幻想曲ト短調 BWV920/アダージョとプレスト イ短調 BWV923A
セルジオ・ガスパレッラ(ハープシコード)

録音:2023年7月3日-6日(イタリア)
バッハ作によるかどうか不明な鍵盤楽曲が約50曲あり、その作者について大きな難問を投げかけています。長い間、バッハの作とされてきたものもあれば、最近の批評的な資料の検証によって証明されたものもあります。さらに複雑なのは、かつてバッハのレパートリーにしっかりと組み込まれていたにも関わらず、現在ではバッハの息子、生徒、同僚といった作曲家の遺産と結びついている作品です。このような楽曲の保管庫として注目すべきは、ベルリンのドイツ国立図書館に所蔵されている大バッハを信奉していたドイツの作曲家、オルガニストのヨハン・ペーター・ケルナーの手稿譜P804です。この資料には、有名なものを含む多くの鍵盤楽曲の初稿版が記録されています。本アルバムでは、イタリアのチェンバロ奏者、指揮者として活躍するセルジオ・ガスパレッラによる鮮やかな解釈で、そのいくつかを取り上げています。
Da Vinci Classics
C-00846(1CD)
マルコ・ジャンノー二:独奏ギター作品全集
カプリッチョ・トナーレ/12の練習曲
バッハによる組曲/前奏曲と舞曲
4つの舞曲/カデンツァ/Un petit rien
ファブリツィオ・プロイエッティ(G)

録音:2020年8月14日&2023年3月4日(イタリア)
本アルバムには、イタリアの作曲家、マルコ・ジャンノーニが15年以上(2006年〜2022年)に渡って作曲したギター独奏のための全作品が収められています。クラシック・ギタリストとしての経歴を持つジャンノーニが、様々なスタイルや作曲技法を注ぎ込んだ作品が持つ魅力を、サンタ・チェチーリア音楽院で研鑽を積んだイタリアの若きギタリスト、ファブリツィオ・プロイエッティの解釈でお楽しみください。
Da Vinci Classics
C-00848(1CD)
ナポレオン・コスト:ギター作品全集 Vol.5 〜想い出
ナポレオン・コスト:フランドルの想い出 Op.5
ヨハン・シュトラウスの16のお気に入りのワルツ Op.7
ギタリストの余暇 Op.51
お気に入りのワルツ Op.46
カルロ・フィエレンス(G)
※使用楽器:ルネ・ラコート1855年製

録音:2022年12月、パラッツォ・チゴラ・マルティノ二(イタリア)
国際的なギタリストだった父グイッレルモに指導を受け、名匠リカルド・イズナオラから絶賛された腕前の持ち主であるイタリアのギタリスト、カルロ・フィエレンス。ギターのレパートリーとテクニックの両面において決定的な足跡を遺した19世紀フランスのギターの巨匠、ナポレオン・コストの全作品を網羅するという壮大なプロジェクトの第5巻。
「Souvenirs(想い出)」と題されたこの巻に収録された作品は、3つの異なる作品集からシンプルなものを選んだもので、コストの作風と作曲の一貫性を浮き彫りにしています。このアルバムでも、フィエレンスはコストの芸術的なニーズに合わせて作られた特別な7弦ギターを使用。コストの作風は、ロマン派音楽を愛するすべての人々を魅了し、非常に高い技術的要求と深い表現力が融合し、リストからショパン、ベルリオーズからシューベルトまで、当時の最も有名な作曲家の特徴を示しています。

DUX
DUX-2053(2CD)
バッハ:フーガの技法 BWV1080 アンジェイ・シロンザク(P)

録音:2023年8月、キェルツェ(ポーランド)
1985年ルブリン生まれのピアニスト、アンジェイ・シロンザクが弾くバッハの「フーガの技法」全曲。2017年からポーランド現代音楽協会のメンバーとなっているシロンザクは、古楽と現代音楽の両面に焦点を当てて活動しており、サルヴァトーレ・シャリーノ、ジョン・アダムズ、ジョン・ケージらの作品をポーランドで最初に演奏したピアニストの一人としても知られ、ウッチの現代音楽祭にも定期的に出演しています。バッハのゴルトベルク変奏曲からストラヴィンスキー、サティ、リリ・ブーランジェ、シメオン・テン・ホルト、ラートハウスと多彩なディスコグラフィーを誇り、現在はキェルツェのヤン・コハノフスキ大学で教授を務めるシロンザクが、スタインウェイで表情豊かに描く「フーガの技法」。ポーランド教育・科学省が助成するプロジェクトによるレコーディングです。

NIFC
NIFCCD-658659(2CD)
イ・ヒョク〜第18回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライヴ
ショパン
夜想曲第13番ハ短調 Op.48-1
練習曲第23番ホ短調 Op.25-11「木枯らし」
幻想曲ヘ短調 Op.49
スケルツォ第3番嬰ハ短調 Op.39
ワルツ第5番変イ長調 Op.42
ピアノ・ソナタ第2番変ロ長調 Op.35「葬送」
ポロネーズ第6番変イ長調 Op.53「英雄」
ラ・チ・ダレム変奏曲(モーツァルト 「ドン・ジョヴァンニ」 の「お手をどうぞ」による変奏曲)変ロ長調 Op.2
4つのマズルカ Op.17
ピアノ・ソナタ第3番変ロ短調 Op.58
ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21*
イ・ヒョク(P)、
アンドレイ・ボレイコ(指)*
ワルシャワPO*

録音(ライヴ):2021年10月2日-23日、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)
※使用ピアノ:シゲル・カワイ
2021年10月に開催された第18回ショパン国際ピアノ・コンクールは、新型コロナ・ウイルスの影響で1年延期されながらも、極めてレベルの高い才能が各国から集結し、日本人コンテスタントの活躍や全世界オンライン配信などによりかつてない盛り上がりを見せました。そして今回、コンクールを主催するポーランド国立ショパン研究所(NIFC)の自主レーベルよりリリースされるコンクールのライヴ録音シリーズ(ブルー・シリーズ)から久々のニューリリースとして、韓国勢として唯一のファイナリストとなった若き天才、イ・ヒョクが登場します!
イ・ヒョクは2000年韓国生まれの新星ピアニスト。2012年に12歳でモスクワの「青少年のためのショパン国際ピアノコンクール」を、2016年に16歳で第10回パデレフスキ国際ピアノコンクールをそれぞれ最年少で制すると、2018年の第10回浜松国際ピアノコンクールでは第3位を受賞するなど順調に歩みを続け、2021年の第18回ショパン・コンクールで見事ファイナリストとなりました。その後も2022年のロン・ティボー・クレスパン国際音楽コンクールのピアノ部門で亀井聖矢との同時優勝で大きな話題を呼ぶなど飛躍を続けており、今最大級の注目を集める若き才能の一人です。

Indesens Calliope Records
IC-012(1CD)
フォーレ&ラヴェル〜ジャズ・インプレッションズ
フォーレ:「レクイエム ニ短調」 より イントロイトゥスとキリエ, アニュス・デイ, リベラ・メ
 「3つの歌」 より 夢のあとに
 パヴァーヌ
ラヴェル:「ピアノ協奏曲ト短調」 より 第2楽章 アレグロ・アッサイ*
 ダフニスとクロエ/「ダフニスとクロエ」 より 宗教的な踊り
 逝ける王女のためのパヴァーヌ
 「マ・メール・ロワ」 より 妖精の園
 「スペイン狂詩曲」 より 夜への前奏曲
 前奏曲
エルヴェ・セラン(P)、
クロード・エジェア(フリューゲルホルン)*

録音:2023年9月13日-15日&10月8日、スタジオ・ド・ムードン(フランス)
フレンチ・ジャズ・ピアノの名手、エルヴェ・セランがクラシックの名曲をジャズのアプローチと即興で再構築する「ジャズ・インプレッションズ」シリーズ。ドビュッシーを取り上げ、見事ジャズ・マガジンの「Choc」を獲得した第1弾(INDE107)に続いて、今度はフォーレとラヴェルの作品を再構築したアルバムが完成。フォーレの「レクイエム」やラヴェルの「ダフニスとクロエ」、「逝ける王女のためのパヴァーヌ」などといった20世紀のフランス音楽を象徴する名曲たちを料理します。パリ音楽院ではクラシック・ピアノも本格的に学んだセランのインスピレーションあふれる知的な演奏をお楽しみください。
Indesens Calliope Records
IC-047(1CD)
フォーレ:エッセンシャル・ピアノ・ワークス
バラード嬰ヘ長調 Op.19
8つの小品 Op.84より 第5曲 即興曲
パヴァーヌ Op.50
3つの無言歌 Op17より 第3曲 変イ長調
即興曲第2番ヘ短調 Op.31
夜想曲第6番変ニ長調 Op.63
夜想曲第7番嬰ハ短調 Op.74
前奏曲ト短調 Op.103-3
舟歌第5番嬰ヘ短調 Op.66
主題と変奏嬰ハ短調 Op.73
ローラン・ヴァグシャル(P)

録音:2023年12月、スタジオ・ド・ムードン(フランス)
フランス音楽の名盤を次々と生み出し、メディアからも絶賛されているピアニスト、ローラン・ヴァグシャルによるフォーレ没後100周年記念アルバムがフランスのIndesens Calliope Recordsから登場。
ガブリエル・フォーレは、19世紀末のフランス楽派の復興における重要人物であり、その作曲スタイルは20世紀の多くの作曲家に影響を与えました。作品は、管弦楽曲から協奏曲、室内楽曲、歌曲など多岐にわたり、特にピアノのための作品はおよそ70曲という多作を残しています。フォーレのピアノ作品は未だ過小評価され、今日ほとんど演奏されていないものもあり、本アルバムでローラン・ヴァグシャルは、フォーレの偉大な遺産を讃え、傑作に加えて、トランスクリプションや未発表作品にもスポットを当てています。
フランス音楽の解釈に情熱を注ぎ、忘れられた作曲家の熱心な擁護者でもあるローラン・ヴァグシャルは、これまでにサン=サーンス、フォーレ、フランク、ショーソン、ドビュッシー、さらにはマニャール、デュカス、ピエルネ、カプレ、ゴーベール、フローラン・シュミット、ヴィエルヌ、モーリス・エマニュエル、ジャン・クラ、フランセなどの録音(室内楽やピアノ曲)を残しており、彼のディスコグラフィはDiapason, Classica, Gramophone, The Guardianといったメディアから絶賛されています。
「驚異的なカリスマを持つ異色のピアニスト」(ル・モンド)

Avie
AV-2678(1CD)
アイヴズ:セント・ゴードンズ(ブラック・マーチ)
ピアノ・ソナタ第2番「マサチューセッツ州コンコード1840〜1860(コンコード・ソナタ)」
ドナルド・バーマン(P)

録音:2022年1月3日-4日、ニューヨーク
チャールズ・アイヴズ生誕150周年を祝う作品集が登場です。演奏するのはこれまでにも数多くのアイヴズ作品を録音してきたピアニストであり、アイヴズの研究者でもあるドナルド・バーマン。メインとなる「コンコード・ソナタ」は来るべき前衛の幕開けを告げるターニング・ポイントとなった重要な作品と言えます。アイヴズが信奉する”超絶主義(マサチューセッツ州コンコードの4人の哲人によって形成された、性善説に基づく宗教的・哲学的倫理)”を骨格に、複調、クラスター、拍子なしのリズム…などアヴァンギャルドな要素と、ベートーヴェンの運命交響曲の動機、ハンマークラヴィーア・ソナタの様式感とが細胞となって生み出された作品です。この重要な作品をドナルド・バーマンは、アイヴズが残した数多くのメモなどを参考にし、新たな版で録音しています。

NCPA Classics
N-817401671(1CD)
特殊価格
ルー・イーウェン〜愛の挨拶
ルー・イーウェン(リャン・ナン編):「愛の挨拶」の主題による変奏曲
江蘇省伝承曲(チャン・イー編):茉莉花
チェン・ガン(リャン・ナン編):タシュクルガンに太陽が輝く(陽光照耀着塔什庫爾干)
リウ・ティアンファ:誰もいない山で鳥がさえずる
ドヴォルザーク(リ・モンネン編):ユーモレスク Op.101-7
ガルデル(リャン・ナン編):首の差で
サラサーテ(リ・モンネン編):ツィゴイネルワイゼン Op.20
クライスラー(チャン・イー編):愛の悲しみ
ルー・イーウェン(二胡)、
国家大劇院SQ

録音:2023年4月13日-14日、中国国家大劇院レコーディング・スタジオ(北京、中国)
瞬く間に中国で最も人気のある二胡奏者の1人となったルー・イーウェンがNCPA Classicsのデビューシリーズに加わります!
ルー・イーウェンは、国家大劇院SQとの共演を選び、東洋の楽器である二胡と西洋の弦楽器のクァルテットをユニークに融合させ、独特かつ魅惑的なコラボレーションに仕上げました。
ジャズ風の要素が聴きとれる「茉莉花(ジャスミンの花)」のアレンジや、ルー・イーウェンが幼少の頃より親しみ続けてきた「タシュクルガンに太陽が輝く」などこだわり抜いたプログラムも魅力満載。
東洋と西洋の楽器、ジャンル、スタイルのボーダーを超越した演奏をお楽しみください。
NCPA Classics
N-817401651(1CD)
特殊価格
ウェイ・ルオ〜じっと見つめて
アルベニス:組曲「イベリア」第1巻 T.105
グラナドス:スペイン舞曲第2番ハ短調 Op.37-2「オリエンタル」
バラキレフ:東洋風幻想曲「イスラメイ」
バルトーク:戸外にて Sz.81
アルベニス:グラナダ(セレナータ)Op.47-1
ドビュッシー:月の光
ウェイ・ルオ(P)

録音:2023年6月5日−7日、中国国家大劇院レコーディング・スタジオ(北京、中国)
「デビュー」シリーズはその名の通り、中国の若き才能を世界に向けて紹介する要注目のラインナップです。
フィラデルフィアの名門カーティス音楽院でユジャ・ワンやラン・ランの師としても有名なゲイリー・グラフマン、エリック・ルーやイ・テッキの師であるロバート・マクドナルドに師事し、2022年に学士号(Bachelors degree)を取得。
スタインウェイ・アーティストに名を連ね、2019年にはDecca Goldレーベルからアルバムをリリースするなど、中国の次世代の有望ピアニストとしてすでにその存在に注目が集まっているウェイ・ルオ。
2023年に中国国家大劇院で収録されたウェイ・ルオの最新録音では、西洋を代表する5人の音楽家が広大な東洋の世界を見つめる視線を表現。
これらの大作曲家たちの視線の先に写るのは、早朝の中国庭園での余韻、ムーア人の宮殿の散策、賑やかな港の通過、ムーン・リバー湾への旅、壮大なるコーカサス山脈など、東洋の美しき古の風景、異国の文化、さらには東洋の美学への憧れ。
ウェイ・ルオが5人の作曲家の作品を通して表現する東洋の静寂と喧騒のコントラストの美が、聴き手を神秘的な世界の中心へと導き、東洋の古の風景を目の前に広げてくれることでしょう。
NCPA Classics
N-817401391(1CD)
特殊価格
アン・ティアンス〜ピアノ・リサイタル in NCPA
グバイドゥーリナ:シャコンヌ
チャイコフスキー(プレトニョフ編):組曲「くるみ割り人形」Op.71a
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番嬰へ長調 Op.53
プロコフィエフ
:ピアノ・ソナタ第6番イ長調 Op.82
アン・ティアンス(P)

録音:2022年8月18日、中国国家大劇院音楽庁(北京、中国)
カーティス音楽院のマンチェ・リュウ教授の下でピアノを学び、日本の小林愛実とは同門となるアン・ティアンス(安天旭)。
2019年のチャイコフスキー国際ピアノコンクールのファイナルの舞台で起きた前代未聞のハプニング、本来弾くはずであったチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」ではなくラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」をオーケストラが演奏し始めてしまうという衝撃的な出来事を乗り越えて2022年のヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールに出場するなど順調にキャリアを積み上げてきました。
今回の中国国家大劇院でのライヴは、ヴァン・クライバーン・コンクール終了後の同年8月に凱旋記念的な意味合いも含めて開催されたリサイタル。
コンクールでも披露したグバイドゥーリナの「シャコンヌ」などアン・ティアンスが弾きこんできた作品による要注目のプログラムです。

Urania Records
LDV-14112(1CD)
クイーン〜ピアノ・トランスクリプション作品集
フレディ・マーキュリー:ドント・ストップ・ミー・ナウ
ボヘミアン・ラプソディ/愛という名の欲望
ラヴ・オブ・マイ・ライフ/地獄へ道づれ
リヴ・フォーエヴァー/ウィ・ウィル・ロック・ユー
愛にすべてを/アイ・ウォント・イット・オール
自由への旅立ち/リヴィング・オン・マイ・オウン
レディオ・ガ・ガ/ショウ・マスト・ゴー・オン
伝説のチャンピオン
ロベルト・フランカ(P)
「クラシック音楽の作曲家としてのチック・コリア」にスポットライトをあてた好企画でデビューを飾ったクロアチア系イタリア人ピアニスト、ロベルト・フランカのUrania第2弾は、イギリスの伝説的ロックバンド「クイーン」の名曲をピアノ独奏で奏でるという注目盤。
ロベルト・フランカは、ロッシーニ音楽学校で学び、2002年に満点、優等、特別賞を得て卒業後、イモラ国際ピアノ・アカデミーでピアノをヴァレンティーニ、ラッタリーノ、ペトルシャンスキーに、作曲をマルコ・ディ・バリに師事。ガヴリーロフ、ロルティ、コチシュといった世界的ピアニストたちの指導を受けながらキャリアを積み上げている実力派です。
Urania Records
LDV-14113(1CD)
イン・ベルガモ・ウィズ・ドニゼッティ、マイール、パドレ・ダヴィデ:ピアノ4手連弾作品集
ヨハン・ジモン・マイール(1763-1845):歌劇 「コリントのメディア」 (P4手連弾のためのシンフォニア)*、
 序奏とアンダンティーノ(P4手連弾のための)*、
 葬送行進曲
ドニゼッティ:ソナタニ長調(P4手連弾のための)、
 ワルツ ト長調(P4手連弾のための)
パドレ・ダヴィデ・ダ・ベルガモ(1791-1863):アレグレット ニ長調(ハープシコードのための)*、
ディベルティメント・ブリランテ 変ホ長調(Pのための)*、ディベルティメント ヘ長調(Pのための)*、
4手のためのパストラーレ、
ディベルティメント(P4手連弾のための)*、
ディベルティメント・テンポ・ディ・ヴァルス(P4手連弾のための)*、
ディベルティメント・マルツィアーレ(P4手連弾のための)*、
タントゥム・エルゴ(ソプラノとピアノのための)*、
ユダヤの王ジョアス 「3声のためのレヴィ人の合唱団」(4手伴奏付き)*
ダヴィデ&ダニエーレ・トリヴェッラ(P)、
パドレ・ダヴィデ・アンサンブル、ラリア・マグリー二(S)

*世界初録音
本アルバムは、マイールとドニゼッティという2人のオペラ作曲家に、少年時代のドニゼッティと親交があり、修道生活に入った後も音楽活動を続け、特にオルガン奏者、作曲家として高く評価されたパドレ・ダヴィデ・ダ・ベルガモ(ダヴィデ神父)の作品をカップリング。
独創的なスタイル、並外れたユニゾン、コミュニケーション能力の高い解釈で、音楽評論家を含む多くの聴衆を魅了し、アメリカ有数のデュオ・ピアノコンクール「Murray Dranoff」で優勝したダヴィデ&ダニエーレの双子デュオの演奏でお楽しみいただけます。

La Dolce Volta
LDV-121(1CD)
NX-C04
君のようになりたい 〜ピアノのためのトランスクリプション&パラフレーズ
バッハ:4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調 BWV1065(原曲:ヴィヴァルディ)*
メンデルスゾーン:最初のワルプルギスの夜 Op.60*
リムスキー=コルサコフ:シェヘラザード Op.35
J・シュトラウス:さまざまなワルツによるパラフレーズ*
ティールマン・スザート(1510/15-1570):ダンスリー(舞曲集)*
プロコフィエフ:古典交響曲 *
ショスタコーヴィチ:ワルツ 第2番 Op.99a (ジャズ組曲 第2番より)
リチャード(1928-)&ロバート(1925-2012)・シャーマン:君のようになりたい (ディズニー映画『ジャングル・ブック』から)*

※編曲…フロリアン・ノアック
フロリアン・ノアック(P)

録音:2023年1月3-5日 アルソニック「メゾン・ド・レクート」、モンス、ベルギー
*…この編曲版による世界初録音
※日本語解説付
ベルギー出身で幼いころより天賦の才能を発揮してきたフロリアン・ノアック、La Dolce Voltaから4枚目のアルバム。編曲家として自身で演 奏するほかベレゾフスキーやカツァリスにも作品を提供、レア・レパートリーの開拓においても熱心な活動を続ける彼の編曲作品集です。長年 ロシア音楽を中心に編曲を行ってきたという彼が、師のクラウディオ・マルティネス・メーナーの影響でバロック音楽に目覚め、果敢に挑戦したと いうバッハの「4台のチェンバロのための協奏曲(原曲はヴィヴァルディの4つのヴァイオリンのための協奏曲)」に始まり、リムスキー=コルサコフの 絢爛たる管弦楽をピアニスティックに凝縮した「シェヘラザード」、彼が大学に入った頃必修科目で歌ったというメンデルスゾーンのカンタータ、ヨ ハン・シュトラウスのあまり知られていないワルツを集めたパラフレーズ、プロコフィエフの「古典」、ショスタコーヴィチの有名な「ワルツ 第2番」と続 きます。最後に収められた『ジャングル・ブック』の主題歌は、この歌が大好きな妹に贈るための編曲を元に、曲が持つ複雑さやポリリズムなど の独特な要素をピアニスティックに表現するために膨らませたもの。ピアノが持つ可能性を駆使しながら曲が持つ魅力を最大限引き出し、さら に愛らしさを備えているノアックの編曲を存分に楽しむことの出来るアルバムです。
La Dolce Volta
LDV-1156(2CD)
NX-E02
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) 上野通明(Vc)

録音:2021年11月24-26日、2022年5月3-7日 ホンラート福音教会
※日本語解説付
※旧品番:KKC-6598
2021年ジュネーヴ国際コンクールの覇者、上野通明が26歳にして臨んだバッハの無伴奏全曲録音。4歳の頃にヨーヨー・マが弾く同作品 の映像を観てチェロを学ぶ決意をしたという彼だけに、国際デビュー盤となるこのアルバムではぜひバッハを録音したいと強く望んでいたそう。録 音場所についても、ドイツやオランダの教会を巡って音響を自ら確認し、ケルン郊外の教会を選んだというこだわりようです。その演奏は中庸 のテンポを取りながら歌心に溢れ、隅々の音まで実に表情豊か。若い感性が大きなプラス要素となった、瑞々しい演奏を聴かせています。5 弦のチェロ・ピッコロを想定して書かれたと言われる第6番についても、自身の愛器である4弦チェロ(製作者不詳のイタリア製)で演奏。非常 に困難な挑戦ですが「どんなに大きな挑戦でもそれが報われるほど魅力的な曲」と語っており、良く伸びる音が素晴らしい効果を上げています。

MIRARE
MIR-730(1CD)
モーツァルト:ピアノ曲集
ピアノ・ソアンタ ハ長調 K309
ロンド ヘ長調 K494
ロンド ニ長調 K485
ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K333
組曲 ハ長調 K399より「アルマンド」 ハ短調
ロンド イ短調 K511
ジェローム・アンタイ(フォルテピアノ/18世紀製、作者不詳、クリストファー・クラークによる修復)

録音:2020年2月10,11日
モーツァルトといえば、旅。旅の道中、必要にかられて生まれた作品もたくさんあります。たとえばここに収録されているピアノ・ソナタ ハ長調 K309は1777/78の冬に滞在したマンハイムの地で、当時13歳のローザ・カンナビヒのために書かれましたし、ソナタ 変ロ長調 K333は1781年に訪れたリンツの地で、 自身が演奏会で演奏するために書かれたと言われています。ジェローム・アンタイは、モーツァルトと同時代の18世紀につくられた楽器を用いて、珠玉のロンドや、 組曲ハ長調からの抜粋も同時収録しています。当時の音色に思いを馳せながら楽しみたい1枚です。
ジェローム・アンタイ(鍵盤)はアンタイ3兄弟のひとり。ヴィーラント・クイケンのもとでヴィオラ・ダ・ガンバを学なかで歴史的鍵盤楽器にも興味をもつ。シギ スヴァルト・クイケンやヤーコプス、マルゴワールらとガンバ、鍵盤の両方で共演。 (Ki)
MIRARE
MIR-618(1CD)
R.シュトラウス:ピアノ作品集
5つのピアノ小品 op.3
ピアノ・ソナタ op.5
情緒のある風景 op.9
ギョーム・ベロン(P)

録音:2023年4月17-20日
フランス内外で、ソロ、室内楽、そして現代音楽などでも定評のある活動をしているギョーム・ベロンによる、R・シュトラウスのピアノ作品集の登場。
ヴァイオリンとチェロのための2つのソナタで、シュトラウスのピアノ書法のオーケストラ的な次元、きらめく音色、伸びやかなフレーズの芸術性に衝撃を受けたと いうベロン。ピアノ作品はいずれも初期作品ですが、すでにR.シュトラウスの才能のすべてが詰まっているといいます。5つの小品のバッハを思わせる対位法の技 巧。また、第2曲の騎兵隊のリズムなどにすでに片鱗が見られる、R.シュトラウスにとって大切な英雄主義のテーマもが見られ、また、ラルゴでは歌曲のようなメロ ディのセンスも光っています。ソナタでは、運命論的な第1楽章、極めてオペラ的な緩徐楽章を経て勝利のフィナーレに至る壮大な叙事詩のようなドラマトゥルギー がみられること。R.シュトラウスへの愛と敬意に満ちた、ベロンの熱のこもった演奏が光ります。
ョーム・ベロンは、ブザンソン音楽院およびパリ国立高等音楽院でピアノとヴァイオリンの両方を学びました。エピナル国際ピアノコンク-ルで第1位、クララ・ ハスキルコンクールで現代作品の優秀演奏者に送られるモダン・タイムズ賞を受賞。ラ・ロック・ダンテロン音楽祭をはじめ様々な音楽祭に出演しています。室内 楽ではルノー・カプソンらと共演多数、またオーケストラと協奏曲も演奏多数。 (Ki)

Audite
AU-97827(1CD)
バッハ:トリオ・ソナタ全曲
トリオ・ソナタ第1番変ホ長調 BWV525(13'17)
トリオ・ソナタ第2番ハ短調 BWV526(13'00)
トリオ・ソナタ第3番ニ短調 BWV527(14'14)
トリオ・ソナタ第4番ホ短調 BWV528(11'38)
トリオ・ソナタ第5番ハ長調 BWV529(15'47)
トリオ・ソナタ第6番ト長調 BWV530(15'12)
マルティン・ノイ(オルガン/ユルゲン・アーレント製作(2007年))

録音:2021年10月15&16日、2022年5月31日&6月1日/聖オットー教会、ヘルツォーゲンアウラハ(バイエルン州)
オルガンの録音に定評のあるドイツのauditeレーベル。このジャンルにおいて数々の優秀録音で注目を集めてきました。当アルバムは現代屈指のバッハ弾きマ ルティン・ノイがバッハのトリオ・ソナタ全6曲をアーレント・オルガンで演奏した1枚。注目のリリースです!
ノイはバッハ国際コンクール入賞後、教会オルガニスト、ソリストとして活躍。非常に端正で卓越したアーティキュレーション、曲目に適したオルガン選定、そ して的確なレジストレーションで高く評価されています。
マリー=クレール・アランが「オルガン教師が才能ある弟子に習得させようとする難題の集大成」と表現したバッハの6つのトリオ・ソナタ。1727年から 1732年にかけて作曲されたこれらの作品は、バッハの長男ヴィルヘルム・フリーデマン(1710-1784)の演奏技術を完成させる目的で書かれたオルガンのた めのソナタ集で、現在もすべてのオルガニストの礎となっております。
右手・左手・足鍵盤の3つの独立したパートが魅惑的な対話を繰り広げながら、美しい旋律が巧みな対位法で組み合わされており、バッハの作曲技法・芸術の 頂点を示しています。この難曲を現代最高のオルガン・ビルダー、ユルゲン・アーレント製作の名器で演奏していることも注目。教会の響きとともにノイの心温まる 演奏でお楽しみください。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72987(1CD)
シメオン・テン・ホルト(1923-2012):カント・オスティナート ピアノデュオ・スホルテス&ヤンセンス【レスタリ・スホルテス、グウィリム・ヤンセンス】

ライヴ録音:2023年12月20日/オランダ要塞博物館内ベイ・アンドレアス、ナールデン(オランダ)
20世紀オランダを代表する作曲家の一人シメオン・テン・ホルト(1923-2012)の「カント・オスティナート」をピアノデュオ・スホルテス&ヤンセンスがライ ヴ録音しました!当作といえば向井山朋子とゲラルド・バウハウスの名盤によりミニマル音楽ファンならずとも知られる作品となりました。
「コンサートは観客が自由に出入りする、継続的なパフォーマンスであるべきだ」という考えから独自の作品を生み出したテン・ホルト。「カント・オスティナート」 は1976年に完成させた「Perpetuum(無窮動)」のち、1976年から79年にかけて同作を改訂・改名したもの。歌(カント)が反復(オスティナート)しなが ら途切れることなく演奏されるこの作品は、何度も繰り返される美しい旋律が次第に変化し、やがて大きな波となって展開。一期一会で生まれる独特で不思議な 音世界をお楽しみください!
レスタリ・スホルテス(1984-)とグウィリム・ヤンセンス(1985-)は10代の頃から共演を重ね、「ソリストの自由さとヴィルトゥオジティ、室内楽奏者の耳 とアンサンブル、そしてSOの音色のパレットとニュアンスのある繊細さを持つこと」を目標とし、演奏活動を展開。CHALLENGE CLASSICSレーベルから 「モーツァルト:2台ピアノのためのソナタ ニ長調 K.448/375a & シューベルト:4手ピアノのための幻想曲 ヘ短調 D.940」のアルバムをリリースしております。 (Ki)

Goodies
78CDR-3940(1CDR)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」 ヴィルヘルム・ケンプ(P)

独 POLYDOR66033/5
1926年ベルリン録音
ヴィルヘルム・ケンプ(1895-1991)はドイツのピアニスト。これは電気録音 (1925-)の最初期に録音されたもの。おそらく米ブランズウィック社が開発した ライト・レイ方式電気録音と聴こえます。ケンプはモノLP、ステレオLPにベ ートーヴェンのソナタ全曲録音を残しています。ケンプは1936年(昭和11年)にド イツ文化使節団の一人として初来日、以降1979年までに合計10回日本を訪れて、 日本のクラシック音楽の発展に寄与した。1970年にはベートーヴェン生誕200年 記念で来日し、ピアノ・ソナタ全曲演奏会を開いた。(グッディーズ)

H.M.F
HMM-902472(2CD)
バッハ:鍵盤のための作品全集Vol.9〜ケ-テン、1717-1723〜幸福なとき
[CD1]
半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903
イギリス組曲 第6番ニ短調 BWV811
協奏曲 ハ長調 BWV984(J.エルンスト公子のヴァイオリン協奏曲 ハ長調 op.1-4の編)
カンタータ「裏切り者なる愛よ」BWV203(チェンバロ(通奏低音)のみの伴奏による、バス独唱用カンタータ。歌詞作者不詳)
[CD2]
ブランデンブルク協奏曲 第5番ニ長調 BWV1050
イギリス組曲 第3番ト短調 BWV808
イギリス組曲 第5番ホ短調 BWV810
バンジャマン・アラール(チェンバロ/ヒエロニムス・アルブレヒト・ハス(Hieronymus Albrecht Hass)、1740年製、ハンブルク)
[CD1]マルク・モイヨン(バス[BWV203])
[CD2]シーン・ユイブレヒツ(フラウト・トラヴェルソ)、アンヌ・ペッカ&パウル・モンテイロ(Vn)、
サマンサ・モンゴメリ(Va)、ロナン・ケルノア(バス・ヴィオール)

録音:2023年4,5月
新世代を代表するチェンバロ・オルガン奏者、バンジャマン・アラールによるバッハのシリーズ、第9巻の登場です。有名な「半音階的幻想曲とフーガ ニ短 調 BWV903」をはじめ、オケパートは総勢5名(Vn2、ヴィオラ1、通奏低音1、フルートで演奏された「ブランデンブルク協奏曲第5番」まで、 アラールの雄弁なチェンバロが華麗に響き渡る、怒涛の内容です。 ケーテン時代にバッハが仕えたレオポルト侯爵は、信仰の妨げになるとして音楽を制限したカルヴァン派だったため、この時期、教会カンタータは書かれず、ブ ランデンブルク協奏曲や、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータなど、世俗音楽が多数成立しています。
前作の第8巻では、クラヴィコードが 用いられていることでも話題になりました。「半音階的幻想曲とフーガ」について、アラールは、バッハの最初の妻マリア・バルバラの予期せぬ辛い死の余波 の中で作曲された可能性が高いと述べ、この苦悩に満ちた性格はクラヴィコードにも適していると考えたけれど、最終的にヒエロニムス・アルブレヒト・ハス (Hieronymus Albrecht Hass)作の素晴らしいチェンバロで演奏しています。結果、広い音域、そして様々なストップ(リュートストップなど)のおかげで、 さまざまな色を聴くことができ、また、アラールの、よい意味でのけれんみも感じさせる演奏が非常に映えています。イギリス組曲 BWV806-811からは3曲を収録(イギリス組曲第1番初稿、第2番、第4番は第3巻に収録)。イギリス組曲は1719-1725年に成立されたと考えられております。ラ・プティッ ト・バンドでも演奏していたアラールは、彼らとのブランデンブルク協奏曲第5番でも際立った演奏をして人々の印象にのこっていますが、ここでのアラールは、 歌と華やかさが炸裂しています。アラールがまさに乗りに乗っていることを感じさせる、超充実の第9巻です! (Ki)

ATMA
ACD2-2462(1CD)
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ集 第2集
ピアノ・ソナタ第5番ハ長調 Op.135(1952-53改訂稿)
ピアノ・ソナタ第6番イ長調 Op.82(1939-1940)
ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調 Op.83(1942)
デイヴィット・ジャルベール(P)

録音:2022年3月15-17日/カナダ、キングストン
デイヴィット・ジャルベールによるプロコフィエフのピアノ・ソナタ全集録音シリーズ第2弾。第1〜4番を収録した第1集(ACD2-2461)に続き、第5〜7番 を収録しています。第5番はプロコフィエフが晩年に改定した方の版を演奏。平明無垢なすっきりとした響きが、戦争ソナタと呼ばれ激しいフィナーレをもつ第6・ 7番とコントラストを成しています。
デイヴィット・ジャルベールは1977年生まれのカナダのピアニスト。ジュリアード音楽院、グレン・グールド音楽院、モントリオール大学、ケベック音楽院で学び ました。幅広いレパートリーを持ち、温かみのあるエレガントなスタイルで聴衆を魅了。CBCが選ぶ「カナダのトップ・ピアニスト15人」のひとり。現在、オタワ大 学でピアノ科准教授を務めています。 (Ki)
ATMA
ACD2-2868(1CD)
ギターによる16の物語
1. コスト(1805-0883):マズルカ Op.33
2. コスト:練習曲 Op.38-7
3. 作者不詳(18世紀オーストリアの写本):パッサカリア
4. 作者不詳(18世紀オーストリアの写本):シャコンヌ
5. 作者不詳(17世紀の写本):タリアのエアとドゥーブル
6. 作者不詳(17世紀イタリアの写本)グラーヴェ
7. ユーリ・スミルノフ(1935-2021):ロマンス
8. スラヴコ・フミック(1912-1945):夜想曲
9. ディオニシオ・アグアド(1784-1849):コントルダンス Op.14-8
10. ディオニシオ・アグアド:アレグロ・モデラート Op.6-35
11. ディオニシオ・アグアド:コントルダンス Op.14-2
12. フランチェスコ・モリーノ(1768-1847):ギター・ソナタ Op.6-1第3楽章 ロンド
13. フランシスコ・カジェーハ(1891-1950):子守唄
14. マティルド・テッタメンティ・デ・カランドラ(1909-1995):子守唄
15. カルッリ(1770-1841):アンダンテ Op.320-2
16. カルッリ:ロンド 第4番
17. ジュリアーニ:ル・ロマラン
18.ジュリアーニ:スコットランドの釣鐘草
19. ダミアン・マーティン・トーレス(1894-):子どもの物語
20. テレーザ・フェニンゲル・デ・ロガティス(1893-1979):森のささやき
21. ホセ・ドゥアルテ・コスタ(1921-2004):ポルトガルのセレナータ
22. ガイ・バージェロン(1964-):アドリブ・ラヴァーズ
23. ディーノ・ベルッティ(1893-1947):ジプシー風スケルツォ
24. ジョヴァンニ・バッティスタ・ジェルヴァシオ(1725-1785):アルマンドとロンド
25. フェルナンド フェランディエレ(1740?-1816?):和声の迷宮
26. フアン・アントニオ・デ・バルガス・イ・グスマン(fl.1750-1773):ソナタ第9番
27. アーネスト・シャンド(1868-1924):ギターのための独奏曲第6番『もの思い』
28. アーネスト・シャンド:アンダンテ・レリジオーソ Op.87
ダヴィッド・ジャック(G)

「使用楽器」
1-2. Heptacorde Rene Lacote/Coste, Paris, 1842
3-4. Guitare baroque Didier Nicolas l’Aine, Mirecourt, v.1780
5-6. Guitare baroque Dietrich Stork, Strasbourg, v.1780
7. Guitare Ivan Krasnoshchekov, Moscou, v. 1860
8. Guitare Grigory Grigoryevich Lyubimov, Tchernihiv, v.1940
9-11. Guitare Etienne Laprevotte, Paris, v.1840
12. Guitare Simon Beau, modele Molino, Paris, v.1830
13-14. Guitare Cherpitel Pecheur, Mirecourt, v.1850
15. Guitare Rene Lacote, Paris, v.1845
16. Lyre-guitare Pons fils, Mirecourt, v. 1810
17-18. Lyre-guitare Francois Roudhloff, Mirecourt, v.1820
19-20. Guitare Antoine Lacasse, Quebec,2017
21-22. Guitare Olivier Fanton d’Andon, France, 1993
23-24. Mandoline anonyme, Italie, v.1740
25-26. Guitare a six choeurs Jose Recio, Cadix, v.1830
27-28. Guitare Aubry-Marie, Mirecourt, v. 1840

録音:2022年10月18-20日/カナダ、ミラベル、サン・ブノワ教会
ギターによる15の物語(ACD2-2821)、ギターによる14の物語(ACD2-2806)に続くシリーズ第3弾。ギタリストのダヴィッド・ジャックが、自身のプラ イベート・コレクションから16本の歴史的ギターを取り上げ、楽器の特徴に合ったレパートリーを披露します。
19世紀には作曲家と楽器製作者が手を組み、様々なモデルのギターが生まれました。奏法も多彩化していき、楽器は進化を遂げます。その華やかな盛り上がり を感じることのできる、貴重な音にあふれたアルバムです。 (Ki)

FARAO
B-108125(1CD)
プレトニョフ/ベルリン・フィルハーモニーでのピアノ・リサイタル
ブラームス:3つの間奏曲 Op.117
アレクセイ・ショー(1970-)&ミハイル・プレトニョフ:ピアノ・ソナタ イ短調(2021)*
ショパン:ポロネーズ第1番嬰ハ短調 Op.26-1
 幻想曲 へ短調 Op.49
 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
 幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61
ミハイル・プレトニョフ(P)

録音:2023年4月5日/ベルリン・フィルハーモニー大ホール(ライヴ)
*=世界初CD化
2023年、プレトニョフはドイツではベルリンのフィルハーモニーとフランクフルトのアルテ・オーパーで 2回だけピアノ・リサイタルを行いました。そのベルリン でのリサイタルを収録した久しぶりのピアノ・ソロ・アルバムです。プレトニョフのピアニストとしての今が詰まった注目盤。
一時期は指揮一本で活動し、今も指揮者としての活躍が多いプレトニョフ。しかし型破りで刺激的、挑戦的な彼のピアノ演奏のイメージに強烈な印象を抱いてい る方も多いでしょう。作曲家でもあるプレトニョフの冷静な作品へのまなざしと、演奏家として音楽に深く没頭し斬りこんでいく動的な出力の非凡なバランスは、他では聴けない斬新な驚きを今もなお生んでいます。
ウクライナのキエフに生まれ現在アメリカで活動している作曲家、アレクセイ・ショーとの合作による2021年の『ピアノ・ソナタ』は初めてのCD化。メカニカ ルで軽やかな点描とゆったりした叙情歌がひとつになった、不思議な美しさを持つ音楽です。まるでプロコフィエフを透明にしてほのかに光をにじませたような幻 想性。急速楽章では華やかな技巧への挑戦もあり、ピアニストにとって弾き甲斐のある作品になっています。 (Ki)

オクタヴィア
OVCX-00098
(1SACD+DVD)
初回限定DVD付き
税込定価
2024年4月24日発売
北村明日人IN CONCERT
【CD】
バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
モーツァルト:ピアノ・ソナタ ハ長調 K.545
ブラームス:4つの小品作品119
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8番「悲愴」
グリーグ:ホルベルク組曲 作品40
【DVD】 ※初回限定パッケージのみ
グリーグ:ホルベルク組曲 作品40よりT Preludium
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8「悲愴」より第2楽章
ブラームス:4つの小品作品119W 狂詩曲 変ホ長調
特典映像
北村明日人(P)

※初回完売後は新品番にてCD(Hybrid Disc)のみのパッケージで販売いたします
リサイタル・録音・映像によって才能溢れる若手演奏家を多角的に 紹介する、大友直人が贈る高崎芸術劇場の「T-Shotシリーズ」第十 二弾。第46回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリを はじめ、数々の受賞歴を誇る北村明日人。東京藝術大学やスイス・ チューリッヒ芸術大学で実力を磨き、本格派として評価の高いピア ニストの初ソロCD+DVD。 [発売元・(公財)高崎財団]

GALLO
GALLO-1690(1CD)
デ・アニマ(魂について)」〜ハープ作品集
ルニエ:伝説(1901)
ヒンデミット:ハープ・ソナタ(1939)
バッハ:アダージョBWV564
ブリテン:組曲Op.83(1969)
シューベルト:ハンガリー風のメロディD817
スメタナ:モルダウ(H.トルネチェク編)
サーリアホ:秋(1991)
アンヌ・バッサン(Hp)

録音:2022年12月
偉大なハーピストの作品集」(GALLO1413)に続くアンヌ・バッサンのGALLOへのア ルバム第2弾。バッハから現代音楽の作曲家サーリアホまで珍しいハープ独奏曲を収 録。アンリエット・ルニエは卓越したハーピストであり、多くのハープのため の作編曲作品を残した。伝説はフォーレやシャミナードを思わせる洒脱な作品。バッハ のアダージョBWV564はオルガン曲からの編曲。先ごろ亡くなったフィンランドの鬼才カ イヤ・サーリアホの「秋」は北国の短い秋と冬の訪れを感じさせる美しい小品。アンヌ・バ ッサンはスイス、ジュネーヴ出身でヨーロッパを中心に活躍しているハープ奏者。
GALLO
GALLO-1699(1CD)
シューマン:ピアノ曲集Vol.2
6つの間奏曲Op.4(1832)
クララ・ヴィークの主題による即興曲Op.5
朝の歌Op.133/森の情景Op.82
ボビー・ミッチェル(P)

録音:2022年8月27日サン・フランシスコ、オールド・ファースト教会
「ノヴェレッテ Op.21、フモレスケ Op.20」(GALLO1678)に続くボビー・ミッチェルのシューマン 第2弾。 シューマンの決して長いとはいえなかった生涯に書かれたピアノ作品から初期のものと後期のも のを収録。ピアノのボビー・ミッチェルはアメリカのピアニストで古典から現代音楽まで幅広いレパ ートリーを持つ中堅。このシューマンの作品集ではロマン派の音楽を弾く、というより、現代音楽を 弾くように各声部をクリスタルのようなタッチでクリアに弾き切っていて清冽にして鮮烈。

Salamandre
SALAM-006(1CD)
プロコフィエフ:「ピーターと狼」(オルガン版:ティエリー・メクラー編)*
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(オルガン版:ティエリー・メクラー編)
ティエリー・メクラー(Org)
ヴァンサン・フィギュリ(朗読) *

録音:1993年サン・エティエンヌ大聖堂,オーセール
(朗読部分)2023年3月14日
オルガンの多彩な音色を使って聴く、プロコフィエフの「ピーターと狼」そしてムソルグ スキーの「展覧会の絵」。オルガンの複雑なレジストレーションを駆使してオーケストラ以 上の豊かな色彩と迫力を作り出します。「ピーターと狼」にはフランス語の朗読が入りま す。それぞれの登場人物のテーマがどんな音色で描かれているかはお楽しみ。「展覧 会の絵」のオルガン版は荘厳というほかなく、冒頭のプロムナードそして最後の「キーウ の門」に至っては教会の大伽藍の残響も手伝って聴き手を圧倒します。ラヴェルの管弦 楽編曲版に継ぐ名編曲版です。ぜひお聴き下さい。

ALPHA
ALPHA-994(2CD)
NX-E05
バッハ:6つのパルティータ
パルティータ 第1番変ロ長調 BWV825
パルティータ 第3番イ短調 BWV827
パルティータ 第4番ニ長調 BWV828
パルティータ 第2番ハ短調 BWV826
パルティータ 第5番ト長調 BWV829
パルティータ 第6番ホ短調 BWV830
マルティン・ヘルムヒェン(タンジェント・ピアノ〔=タンゲンテンフリューゲル〕)
使用楽器…レーゲンスブルクのシュペート&シュマール工房1790年製オリジナル

録音:2022年9月5-8日、2023年1月3-6日
ドイツの最前線を代表するピアニストの一人マルティン・ヘルムヒェン。これまでも協奏曲の録音でフィリップ・ヘレヴェッヘ(メンデルスゾーン/ Pentatone)やアンドルー・パロット(ベートーヴェン/ALPHA)など古楽器畑出身の指揮者たちと共演していますが、今回バッハ作品の録 音に初めて臨むにあたって選んだ楽器は、タンジェント・ピアノ。18世紀中盤以降ドイツ西部を中心に普及した、打鍵時にタンジェント(タンゲ ンテ)と呼ばれる小片が弦を打つ構造の鍵盤楽器です。チェンバロと違い打鍵のニュアンスを音に反映できる点はバッハも好んだクラヴィコード に似ており、普及した時代こそバッハの活躍期より遅く分布地域もやや異なるものの「チェンバロでも現代ピアノでも辿り着き得ないバッハ作 品の一面に触れられる」と語るヘルムヒェン(詳細はライナーノートの本人コメント〔独・英・仏語〕を参照)。現代ピアノを通じての彼ならではの 誠実な解釈姿勢そのままに、バッハの想定していた音作りの真意に迫る機微豊かな演奏の魅力を、ヘルムヒェンの録音の多くを手掛けガー ディナーのバッハ教会カンタータ録音群(SDG)などでも実績のあるトーンマイスター、ゼバスティアン・シュタインの丁寧な仕事が隅々まで隈な く伝えます。

Capriccio
C-5519(1CD)
NX-B10
ドホナーニのピアノ〜エルンスト・フォン・ドホナーニ:ピアノ作品集
ドリーブ:バレエ音楽『コッペリア』 - ワルツ(E. ドホナーニ編)
「ハンガリーのクリスマスの歌」によるパストラーレ(1920)
古い様式による組曲 Op.24
ハンガリー民謡による変奏曲 Op.29
3つの小品 Op.23
J・シュトラウス:「ジプシー男爵」 - 宝のワルツ(E. ドホナーニ編)
ソフィア・ギュリバダモヴァ(P)
1910年製ベーゼンドルファー、クラッサムの湾曲鍵盤付き
ブダペスト音楽史博物館所蔵

録音:2022年7月19-21日ブダペスト音楽史博物館(ハンガリー)
優れたピアニストでもあった作曲家ドホナーニが書いた作品を、彼が所有していた歴史的ピアノで演奏した1枚。 ハンガリーの作曲家エルンスト・フォン・ドホナーニ(エルネー・ドホナーニ)は優れたピアニストであり、楽器の発明や改良にも強い関心を持っていました。彼はと りわけ半円を描くように湾曲した鍵盤を備えたピアノが気に入り、1909年から1910年頃にはこの楽器の推進者となりました。この方式の鍵盤は、高音、中 音、低音のどこを弾く時も体の中心からの距離がほとんど変わらないため、体を動かすことなく演奏できるのがポイントで、1820年代に開発されると、オース トリア、ロンドン、ドイツで競って実用化が行われた後、オーストラリアの音楽家・発明家のフレデリック・クラッサム(1869-1934)が1907年12月に特許を取 得しました。クラッサムは1908年末もしくは1909年初頭にベルリンで新楽器を発表するとともに、著名ピアニストやピアノメーカーに協力をもちかけ、ドホナー ニも有名なピアノ製造社「イバッハ」製の楽器を演奏、普及に尽力しました。その後、各地の音楽大学に納入される予定でしたが、実際に購入されることは ほとんどなかったようです。ドホナーニ自身はこの楽器を長らく愛用し、1910年10月の室内楽演奏会から、1913年4月に開催された演奏会に至るまで、 プログラムとレビューには「ルドルフ・イバッハ社のクラッツァム鍵盤付きのコンサートグランドピアノを使用」との注釈が載っていました。 このアルバムに収録された 作品は第一次世界大戦前に作曲されたもので、この独自のピアノを念頭に書かれたものと推測されます。ソフィア・ギュリバダモヴァが演奏するのは、1910 年製ベーゼンドルファー社製の楽器。同社はドホナーニのために2台のクラッサム鍵盤付き楽器を制作したとされており、1台は自宅用、もう1台はコンサート に用いていたと彼の2番目の妻エルザが語っています。自宅用の楽器は彼の死後、リスト音楽院の教授フェレンツ・ファルカシュの手を経て現在はブダペスト 音楽史博物館に所蔵されています。当録音に際してレストアが行われ、そのユニークな外観とは別に、あたたかみのある響きが作品に絶妙にマッチしていま す。

IBS CLASSICAL
IBS-32024(1CD)
NX-B10
歴史に埋もれた女性作曲家たちのピアノ曲集 第2集
1. ミリアム・ハイド(1913-2005):Wet Night on the Highway
2-4. マリアンネ・フォン・マルティネス(1744-1812):ソナタ イ長調
5. エリザベート・フォン・ヘルツォーゲンベルク(1847-1892):5つのピアノ小品 ? 第2番Allegretto
6-8. マリオン・バウアー(1882-1955):ニュー・ハンプシャーの森から Op.12
9. ダナ・スウィース(1909-1987):アメリカ風夜想曲
10-12. ブーランジェ(1887-1979):ピアノのための3つの小品
13. シャミナード(1857-1944):6つの演奏会用練習曲 ー 第2番Automne 秋
14. マリー・ヴィーク(1832-1916):ピアノのための練習曲 ? 第3番Grazioso
15. ドーラ・ペヤチェヴィチ(1885-1923):花の一生 Op.19? バラ
16-17. リュビカ・マリッチ(1909-2003):Pesma i Igra 歌と踊り
18. オティリエ・スコーヴァ(1878-1905):Ukolabavka
19-22. アガサ・バッケル・グロンダール(1847-1907):Norske Folkeviser og Folkedanse op.30&33(抜粋)
23. マティルデ・サルバドール(1918-2007):ソナチネ
24. エンマ・チャコン(1886-1972):Alborada アルボラーダ op.91
25-26. ヘンリエッテ・ボスマンス(1895-1952):2つの前奏曲 第3番、第5番
27. フローレンス・プライス(1887-1953):セピア色のスケッチ
28. メリ・ダヴィタシュヴィリ(1924-2014):Khorumi
29. ルイーズ・ファランク(1804-1875):Melodie メロディ
アントニオ・オヤルサバル(P)

録音:2023年2月12-15日
ロンドン在住のピアニスト、アントニオ・オヤルサバルが紹介する女性作曲家のピアノ曲集第2集。このアルバムでも異なる時代と地域に生きた18人の作品 が取り上げられています。ナディア・ブーランジェやドーラ・ペヤチェヴィチ、フローレンス・プライス、ルイーズ・ファランクなど近年注目を集めている人もいますが、 他の作曲家の名前を目にすることはほとんどありません(ちなみにトラック5のエリザベート・フォン・ヘルツォーゲンベルクはドイツの作曲家ハインリヒ・フォーン・ヘ ルツォーゲンベルクの妻、トラック18のオリティエ・スコーヴァはヨゼフ・スークの妻です)。 オヤルサバルは彼女たちが生きた時代を徹底的に調査し、実際に音にすることで彼女たちの存在を確かなものにしています。

Linn
CKD-712(1SACD)
NX-C07
スティーヴ・ライヒ(1936-):フォー・オルガンズ(4台のオルガン)
ピアノ・フェイズ (加藤訓子編曲2台のヴィブラフォン版)
ナゴヤ・マリンバ
マレット・クァルテット
加藤訓子(マリンバ、ヴィブラフォン、オルガン、マラカス - 多重録音)

録音:2022年5月25-26日、6月5-6日 かながわアートホール、2023年6月1-4日 ウィステリアホール(豊橋)
2011年にリリースされたLINNからのデビュー・アルバム「kuniko plays reich」から約13年。2018年には「Drumming」のリリースもあっ た加藤訓子による、ライヒ作品を集めた3枚目のアルバムが登場。今回は電子オルガンの演奏のほか、ヴィブラフォンによる「ピアノ・フェイズ」、 鍵盤打楽器のためのオリジナル作品などを多重録音で収録。LINN RECORDSのジャレッド・ホッブス監修の下、寒河江ゆうじによる録音 とミキシングに、CHANNEL CLASSICS創立者ジャレッド・サックスがマスタリングを行った高音質録音を生かす、SACDハイブリッド盤での発 売です。
2011年に英国のLINN Recordsから初リリースしたkuniko plays reich以来、「次のアルバムは何をやるの?」と訊かれてきた。世界中 から「次のライヒは?」と期待されるが、私はただ、音楽活動の中で、作品との出会いや縁というものを大事に自然の流れに身を任せ、その 時の興味に没頭してきただけで、最終的に自然の産物としての音楽が人から人へとこの世に残ってゆけばそれでいいと思っています。2022 年、めぐろパーシモンホールの開館20周年記念として日本でオールライヒプログラムを企画した際には、「ドラミング」の生のアンサンブルを中 心に「フォーオルガンズ」や「マレットとオルガンのための音楽」など、やってみたかった曲をかたっぱしから並べた。セッションの間、生身の演奏を 見ながら、自身でもっと納得の行くように取り組みたいと思ったものを密やかに勉強し、また一人でコツコツと録音を重ねて行った。それらが、 今回 kuniko plays reich II へ収録した4曲です。図らずもライヒの60年代から2000年代までを往年の名曲も含め、彼の作曲法の 推移を追いかけるようなラインアップとなった。  【加藤訓子】

Biddulph
BIDD-85046(1CD)
NX-B06
ルネ・ベネデッティ コロンビア録音集とパガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ヴィエニャフスキ
1. モスクワの思い出 Op.6
サラサーテ
2. スペイン舞曲集 Op.21第2番「ハバネラ」
3. スペイン舞曲集 Op.21第1番「マラゲーニャ」
4. スペイン舞曲集 Op.23第2番「サパテアード」
クライスラー
5. ウィーン奇想曲 Op.2
6. 中国の太鼓 Op.3
ファリャ:スペイン民謡組曲(パウル・コハンスキ編)より
7. アストゥリアス地方の歌
8. ポロ
9. カンシオン
10. ホタ
ファリャ:歌劇「はかなき人生」より
11. スペイン舞曲(クライスラー編)
ミヨー:12. 『屋根の上の牡牛』によるシネマ・ファンタジー Op.58a (カデンツァ:オネゲル)
カレル・ゾウベク(1902-1959)
13. ヘレネのセレナード Op.9
14.2分間のジャズ
パガニーニ
15-17. ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調 Op. 6
ルネ・ベネデッティ(Vn)

ジャン・ヴィエネル(P)・・・1-11
モーリス・フォーレ(P)・・・12
ジョセフ・ベンヴェヌーティ・・・13&14
ラムルーO・・・15-17
ウジェーヌ・ビゴー(指)・・・15-17

1. 録音:1928年
 初出:Columbia D15033(matrix WLX175/76)
2,3,5,6. 録音:1927年10月24日
 初出:Columbia D15008/09(matrices WLX 121/24)
4. 録音:1929年10月11日
 初出:Columbia LFX21(matrix WLX1144)
7-10,12. 録音:1928年6月13日
 初出:Columbia D15049(matrices WLX435/36)
11. 録音:1927年10月20日
 初出:Columbia D13037(matriX WL675)
13&14. 録音:1932年12月7日
 初出:Columbia D15074/75
 (matrices WLX4055/56)
15-17. 録音:1941年9月29日
 初出:Pathe45-48(matrices CPTX478/85)
復刻プロデューサー:Eric Wen
復刻エンジニア:Raymond Glaspole
デジタル・マスタリング:Rick Torres
20世紀前半のフランスを代表するヴィルトゥオーゾ、ルネ・ベネデッティの卓越したテクニックと明るい美音を堪能する復刻盤が登場。今では彼の名はクリス チャン・フェラスやジャン=ジャック・カントロフの師として言及される程度ですが、カントロフは師を「ハイフェッツのテクニックとティボーの魅力を兼ね備えた真に傑 出した存在。歴史を通じて最高の演奏家の一人」と讃えています。 イタリア系の家庭に1901年に生まれたベネデッティは、父がヴァイオリン教室の教師をしていたこともあって早くからヴァイオリンを演奏し、7歳にしてパリ音楽院 で学び、10歳の年ピエルネの指揮でパリ・デビューを飾るほどの天才児として注目を集めました。「フランス六人組」の作曲家達と親交を持ち彼らの作品を多 数演奏、シェーンベルクやストラヴィンスキーの作品もフランスに紹介しました。12.に収録されたミヨー:『屋根の上の牡牛』によるシネマ・ファンタジーは彼が 初演したものです。パガニーニの24のカプリースとバッハの無伴奏ソナタ&パルティータをフランス人として初めてコンサートで演奏し、自ら校訂した楽譜も出 版。1922年にはカーネギーホールにデビュー、その後もトスカニーニやシューリヒトらと共演、終戦翌年の1946年にはチェリビダッケの指揮でベルリン・フィルに デビュー。ピアノのジョセフ・ベンヴェヌーティ、チェロのアンドレ・ナヴァラと組んだB.B.N.トリオでも活動し、1942年から71年までパリ音楽院で教えました。しか し、その活躍と名声が主にフランス国内に留まったのは「(世界中で引っ張りだこになることを)単に彼が望まなかったからだ」と教え子のJ-J.カントロフは回想 しています。録音も少なく、復刻盤は貴重。ベネデッティは大きな手と細く繊細な指先を持ち、その左手のテクニックは圧巻だったと伝えられ、ここに収録され た小品集も、「快刀乱麻を断つ」のイメージが相応しいテクニックと明るい美音によるスタイリッシュな演奏を楽しむことができます。SP復刻盤の楽しみの一つ に、往時に人気を博しながら今は耳にする機会がほとんどない曲(その多くはSP片面に収まる長さで書かれた)の再発見がありますが、ゾウベクの2曲がまさ にそれ。特に「2分間のジャズ」は生演奏では大喝采を博したことが想像される爽快な作品です。最後に収められたパガニーニの協奏曲第1番はベネデッティ らしい演奏として知られてきたものですが、復刻を担当したプロデューサーによれば「第2次世界大戦中に制作されたためかシェラックの質が劣りノイズが多い が、ノイズを取り過ぎるとヴァイオリンの倍音も消えてしまうので、ほとんど手を加えていない」とのことです。

Grand Piano
GP-926(1CD)
NX-B06
20世紀のフォックストロット集 第6集 - 南ヨーロッパ
【イタリア】
1. フランコ・カサヴォラ(1891-1955):タンゴ・ヴィオラ・ダ・キャバレー・エピレッティコ(1925)
2. アルフレード・ガッターリ(1894-1972):2つのノヴェルティ・ピアノ・ソロ- 第2番ショパンのチャールストン・ドリーム(1928出版)
3. マルコ・エンリコ・ボッシ(1861-1925):2つのワルツ Op.221*- 第2番ヴィーナス・ワルツ、ボストン=ワルツ(1921)
4. ヴィクトル・デ・サバタ(1892-1967)もしくはヴィットーロ・デ・サバタ(1866-1933):プリンチペ、フォックス=トロット
5. プッチーニ:ピッコロ・タンゴ(1942年出版)
6. カゼッラ:カクテル・ダンス(1918)
7. カゼッラ:9つの小品 Op.24- 第8曲 タンゴ風に(1914)
8-10. エットーレ・デスデーリ:シンコペーションによる前奏曲、コラールとフーガ(1934)*
11-12. カステルヌオーヴォ=テデスコ:『メディア・ディフィコルタ』より
 11. No.3. タンゴ(1931)*
 12. No.4. フォックス=トロット(1931)*
13-14. エマ・ビアンキーニ(1890-1929):私の人形の踊り Op.8(1927出版)*
 13. 第2曲 躊躇い
 14. 第3曲 ワン=ステップ
15-16. ビアンキーニ:私の人形の踊り Op.9(1927出版)*
 15. 第4曲 タンゴ
 16. 第3曲 チャールストン
17. ヴィルジリオ・モルターリ(1902-1993):「驚愕の演劇宣言」のフォックス=トロット(1921)
18. ドメニコ・サヴィーノ:アラベスク・イン・ブルー(1928)*
【キプロス】
19. アニス・フレイハーン(1900-1970):エーゲ海から - 第2曲 タンゴ(1950)
【ギリシャ】
20. スカルコッタス:ピアノ組曲 - 第3曲 シミー・テンポ(断章)(1924)
21. テオフラストス・サケラリディス(1883-1950):トゥ・プリーズ・ハー・ハズバンド- フォックストロット=シミー(1922)*
【マルタ】
22-23. チャールズ・カミレーリ(1931-2009):ピアノ練習曲集 第3巻「ピカソ・セット」(1964/1972改訂)
 22. 第1番フォックストロット
 23. 第5番ブルース
【スペイン】
24. ジュゼップ・マルティ・イ・クリスティア(1884-1918):陽気なアメリカ人 - ラグ=タイム(P版)(1917)*
25. クリフトン・ワーズリー(1873-1925):ファイヴ・オクロック・ティー、フォックス・トロット(1917年出版)*
26. ワーズリー:トリステ・イリュージョン、ヴァルス・トリプル・ボストン(1916年出版)*
27. モンポウ:フォックトロット(1916)
28. モンポウ:タンゴ(1919)
29. モンポウ:バレエ - 第5曲 ブルースの時間(1949)
【ポルトガル】
30. アントニオ・トマス・デ・リマ(1887-1950):子供のアルバム 第3巻- 第4曲 オ・クコ・バイラリーノ、ワン=ステップ(1927年出版)*
31. リマ:子供のアルバム 第1巻 - 第2曲 道化、フォックス=トロット(1926年出版)*
32. リマ:子供のアルバム 第1巻 - 第3曲 さようなら、ワン=ステップ(1926年出版)*
33. ペドロ.F. リベイロ・ダルメイダ(1880-1965):アハイアル、ファドのモティーフによるワン=ステップ*
ゴットリープ・ヴァリッシュ(P)
スタインウェイ Model D (No.573.680)

録音:2022年9月14-16日
ミュンヘン、バイエルン放送
*…世界初録音
フォックストロットとはダンスのための音楽の1ジャンルで、もともとは19世紀末アメリカで生まれたラグタイムを前身とするスピーディーでアクションの激しい音楽 です。第一次世界大戦後の1920〜30年代、ヨーロッパでは人々の憧れであったアメリカ文化の象徴として流入してきたジャズやフォックストロットが大流 行。このアルバムでは地中海沿岸諸国の作曲家たちによるファッショナブルなフォックストロットを聞くことができます。 アルバムではプッチーニ、カステルヌオーヴォ=テデスコ、カゼッラ、スカルコッタス、モンポウなどのよく知られる人たちの珍しい小品の他、現在では忘れられてし まった作曲家たちの世界初録音を含む作品を収録。彼らがジャズやダンス・ミュージックからどのように影響を受けたかを明らかにしています。 シリーズを通じて演奏を担当するゴットリープ・ヴァリッシュの華麗な演奏でお楽しみいただけます。

NCPA Classics
N-816501351S(2CD)
日本語解説付輸入盤
ハオ・ラオ 〜 ショパン・リサイタル
ショパン:バラード第3番変イ長調 Op.47
 3つの華麗なるワルツ Op.34
 アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調 Op.22
 4つのマズルカ Op.33
 ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58
◎アンコール
ドビュッシー:夢想 L.68
ショパン:ポロネーズ第6番変イ長調 Op.53《英雄》
ハオ・ラオ(P)

録音:2022年2月24日、中国国家大劇院(デジタル、ライヴ)
2007年9月に完成した中国、北京の中心に位置する中国国家大劇院(NCPA/National Centre for the Performing Arts)の自主レーベル「NCPA Classics」の取り扱いを開始します。
「デビュー」シリーズはその名の通り、中国の若き才能を世界に向けて紹介する要注目のラインナップです。
2021年に開催された第18回ショパン国際ピアノ・コンクールにおいて17歳という若さでファイナリストとなり、その天才的な音楽性とテクニック、そして自身の名前を世界へと響かせた中国の俊英ハオ・ラオ(饒?/ラオ・ハオ)。中国から参加した22名のコンテスタントの中で唯一のファイナリストとなり、その並外れた才能が一躍話題となったことは記憶に新しいことでしょう。
今回「NCPA Classics」レーベルからリリースされたハオ・ラオの演奏は、ショパン・コンクールの翌年、2022年2月24日に中国国家大劇院の音楽庁で開催された「ショパンの印象 〜 ハオ・ラオ・ピアノ・リサイタル」のライヴ・レコーディング。
数あるショパンの傑作の中からハオ・ラオが選んだ特にお気に入りの作品で構成されたプログラムからは、ショパン・コンクールでの見事な演奏の記憶が蘇るのと同時に、さらにスケールアップしたハオ・ラオのピアニズムが感銘を与えてくれています。

BIS
BISSA-2690(1SACD)
シューベルト+クルシェネク
クルシェネク:ピアノ・ソナタ第2番Op.59 IEK29
シューベルト:ハンガリー風のメロディ ロ短調 D.817
シューベルト:アレグレット ハ短調 D.915
シューベルト(クルシェネク補完):ピアノ・ソナタ第15番 ハ長調 D.840「レリーク」)
ジャン・チャクムル(P/Kawai SKEX(Shigeru Kawai Concert Grand))

録音:2022年9月12〜17日テスマー・トーンスタジオ(ハノーファー)
2018年第10回浜松国際ピアノコンクール第1位のジャン・チャクムルが、2028年のシューベルト歿後200年に向け続々とリリー スしている一大プロジェクト「シューベルト+」。当シリーズはシューベルトの主要なピアノ独奏曲と彼の音楽に影響を受けた作曲家の作品を並べることで、その 作品に焦点を当てるだけでなく、それぞれの作品に新たな魅力を感じてもらいたいというチャクムルの思いから生まれた企画で、これまでに「シューベルト+シェー ンベルク」(KKC-6701/ BIS SA-2650)、「シューベルト+ブラームス」(KKC-6803 / BIS SA-2680)がリリースされ絶賛されています。
第3弾はエルンスト・クルシェネク(クレネク)です。ウィーン出身でドイツやアメリカで活躍したクルシェネクは、作曲家として70年以上のキャリアを持つ多作家。 時代によってさまざまなスタイルを取り入れたことでも知られますが、1920年代に作曲したピアノ・ソナタ第2番は、シューベルトを思わせる技巧ながら19 世紀のウィーンというよりも20世紀初頭のパリの香りがする音楽です。
シューベルトの未完のソナタ第15番は「レリーク」の名で知られ、未完にしてシューベルトの重要作とされています。当ソナタはシューベルトの生前には出版 されず、シューベルトの死後、1839年にローベルト・シューマンにより発見されました。
20世紀に入りクルシェネクだけでなく、バドゥラ=スコダ、プルーデルマッハーなどの名ピアニストも補完版を発表しています。クルシェネク版についてチャク ムルは「スコアに明記されていなければ、クルシェネクがどこから補筆しているのか聞き分けるのは難しいだろう」と語っています。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187206(ACD)
「映像」〜ドビュッシー:ピアノ作品集
舞曲(スティリー風タランテラ)L.69
2つのアラベスク/夜想曲 変ニ長調 L.82
ピアノのために/版画 L.100
映像 第1集/映像 第2集 L.111
喜びの島 L.106
サスキア・ジョルジーニ(P/Bosendorfer 280VC227)

録音:2023年12月2&3日/ライディング(オーストリア)
エグゼクティヴ・プロデューサー:カスパー・ファン・クーテン
名ヴァイオリニスト、サルヴァトーレ・アッカルドから「確かなテクニック、美しく心動かされる音色、ファンタジーにあふれるフレージングと純粋な音楽性」と絶賛 されるイタリアのピアニスト、サスキア・ジョルジーニ。
PENTATONEレーベルからのリリースが続いておりますが、当アルバムではドビュッシーの最も色彩豊かなピアノ曲を録音しました。「舞曲」や「2つのアラベス ク」といったカラフルな初期作品から「版画」や「映像」といった後期作品まで、ドビュッシーの世界をあらわした充実の内容。その演奏はまるで音楽の“絵”に生 命が宿ったかの如く美しく奏でられます。83分長時間収録。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0092(1CD)
シューマン:ピアノ作品集
ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6
トッカータ Op.7
アラベスク Op.18
ウィーンの謝肉祭の道化 Op.26
セルゲイ・タニン(P)

録音:2022年12月14-16日チューリッヒ、ZKOハウス
2018年ゲザ・アンダ国際ピアノコンクールで第3位と聴衆賞、2020年バート・キッシンゲンでのクラヴィーア・オリンプで優勝と聴衆賞を獲得しているシベ リアの若きピアニスト、セルゲイ・タニン(1995-)によるシューマン・アルバム。技巧をものともしない自由闊達な指の動きがすばらしく、シューマンの複雑で多 層的な音を軽やかに解きほぐし、繊細な綾を活き活きと描ききっています。 (Ki)
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0089(1CD)
しぼめる花 〜パンフルートとピアノのための作品集
ドニゼッティ:フルート・ソナタ
シューベルト:しぼめる花の主題による序奏と変奏曲 D802
シューベルト(リスト編):影法師 S.560-12
リスト:巡礼の年 第1年「スイス」より 夕立
グルック:『オルフェオとエウリディーチェ』より 聖霊の踊り
ブラームス(ヨアヒム編):ハンガリー舞曲第2番
ドビュッシー:『小組曲』より 小舟にて
ピアソラ(ミケーレ・マンガーニ編):忘却
リゲティ:ムジカ・リチェルカータより III. IX. VII.
ディニク(クルト・レーデル編):ホラ・スタッカート
モンティ:チャールダーシュ
伝承曲(ファビアン・ミュラー編):ルーマニア組曲 Giampara / Hora lenta / Sirba Olteneasca
ハンスペーター・オジエ(パンフルート)
マリーナ・ヴァシリエヴァ(P)

録音:2022年11月29日-12月1日イタリア、ドッビアーコ、マーラーザール
驚異のパンフルート奏者、ハンスペーター・オジエによるアルバム。楽器のイメージを覆す技巧的な内容に驚かされます。シューベルトの『しぼめる花』をメインとし重厚な変奏を聴かせつつ、「ホラ・スタッカート」「チャールダーシュ」からルーマニア音楽まで、何でも来いとばかりに演奏。

ATMA
ACD2-2844(1CD)
旅 〜ドビュッシー&アリス・ピン・イ・ホ:ピアノ作品集
ドビュッシー:小組曲(ジャック・デュランによるピアノ独奏編曲版/フィリップ・チウ校訂)
映像 第1集
アリス・ピン・イ・ホ(1960-):香港懷情※フィリップ・チウ委嘱作品、世界初録音
ドビュッシー:版画
フィリップ・チウ(P)

録音:2023年8月26-28日/ケベック
アリス・ピン・イ・ホ(Alice Ping Yee Ho、1960年生まれ)は香港生まれ。トロント大学で作曲を学び、カナダで活動するピアニスト・作曲家です。師事し た作曲家はファーニホウほか。『香港懷情』は香港へのノスタルジーを描いた作品。異国情緒や風景をたくみに音楽化したドビュッシーと組み合わせることでまさ に旅のような音世界になっています、 (Ki)

GENUIN
GEN-24880(1CD)
チャイコフスキー:18の小品 Op.72 エフゲニア・ルビノヴァ(P)

録音:2021年5月6日-8日、ライトシュターデル(ノイマルクト、ドイツ)
1977年にウズベキスタンの首都タシケントに生まれ、モスクワでウラジーミル・クライネフやアレクセイ・リュビモフの下研鑽を積み2003年のリーズ国際ピアノ・コンクールで2位入賞を果たしたピアニスト、エフゲニア・ルビノヴァによるチャイコフスキー最晩年の作品「18の小品 Op.72」。死の半年前に作曲されその完成度と内容からまさに「チャイコフスキーの遺言」とも呼ぶにふさわしいこの作品にルビノヴァが新たな命を吹き込みます。

RUBICON
RCD-1123(1CD)
ベートーヴェン、モーツァルト、シェーンベルク&ウェーベルン
ベートーヴェン:エロイカ変奏曲 Op.35
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第12番 ヘ長調 K.332
シェーンベルク:6つの小さなピアノ曲 Op.19、
 5つのピアノ曲 Op.23
 2つのピアノ曲 Op.33a & b
ウェーベルン:ピアノのための変奏曲 Op.27
カリム・サイード(P)
カリム・サイードは、ヨルダンの首都アンマン生まれ、5歳からピアノを始め、11歳でイギリスへ移住し王立音楽アカデミーで研鑽を積みました。ダニエル・バレンボイムに師事したサイードは、バレンボイムの招きにより2000年にヴァイマール・ベルデヴェーレ音楽学校でコンサートを行い、その成功がクリストファー・ヌーペン監督によるドキュメンタリー「カリムズ・ジャーニー」へと繋がりました。同ドキュメンタリーはBBCで放送され国際的な名声を高めました。2009年にはバレンボイムとの共演でBBCプロムス・デビューも果たし、その後もピエール・ブーレーズ・ザールのこけら落とし公演に参加するなどしています。
このアルバムでは、クラシック音楽の流れを変えた二人の作曲家の作品に焦点を当てています。モーツァルト以後、ピアノ音楽の流れを変えたのはベートーヴェンでした。特にここで収録されている「エロイカ変奏曲」は古典的な枠を出て新時代の到来を告げた作品と言ってよいでしょう。その後20世紀に入るとシェーンベルクがジャズやワルツの影響を受けながらも彼の弟子であるウェーベルンなどと共に、不協和音を響かせる新しい音楽へと発展させていきました。

Indesens Calliope Records
IC-046(1CD)
蝶々〜シューマン、マスネ、グリーグ:ピアノ作品集
シューマン:謝肉祭 Op.9
マスネ:ピアノのための2つの小品(白い蝶々、黒い蝶々)
シューマン:アベッグ変奏曲 Op.1
グリーグ:蝶々 Op.45
シューマン:蝶々 Op.2
ヴァルドゥイ・イェリツィアン(P)

録音:2023年8月28日ー30日、CRRサンモール・デ・フォッセ・オーディトリアム(フランス)
エレバンの音楽一家(両親はピアニスト)に生まれたイェリツィアンは、パリ国立高等音楽院でフランスの名ピアニスト、ブリジット・エンゲラーの下で研鑽を積み、2007年のアヴァン・セーヌ・コンクールで優勝。国際的なソリストとして、BBC響、イル・ド・フランス国立O、上海POなどと共演。卒業後、シテ・ド・ラ・ミュージックでハチャトゥリアンの協奏曲を演奏して以来、フランス、ナントのラ・フォル・ジュルネ、トゥールーズのジャコバン国際ピアノ音楽祭など、数多くの音楽祭に招待されており、2011年のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンでも来日しています。
本アルバムでは、シューマンがピアニストとしての活動を始めた直後の作品である 「蝶々(パピヨン)」 を中心に、マスネ、グリーグの蝶々をカップリング。それぞれの作風、ピアニズムを辿ります。

Signum Classics
SIGCD-907(1CD)
シメオン・テン・ホルト:カント・オスティナート(ハープ独奏版)
カント・オスティナート(セクション1〜106)
カント・オスティナート(シングル・セクション74〔テーマ1〕〜エンド)
アフォリズム第2番(イェルン・ファン・ヴェーン編)
グウィネス・ウェンティンク(Hp)

録音:2023年3月17日-18日、イギリス
様々なジャンルや役割を越えて国際的に活躍するハープ奏者グウィネス・ウェンティンクが、シメオン・テン・ホルトの傑作「カント・オスティナート」をハープ独奏のための新たな編曲でレコーディング! 現代オランダを代表する作曲家シメオン・テン・ホルト(1923-2012)による「カント・オスティナート」は、オランダ・ミニマルの金字塔として様々な編成やアレンジで録音・演奏されており、ハープ版のアルバムもありましたが、2011年に初めてピアノ版「カント・オスティナート」を聴いて感動したというグウィネス・ウェンティンクが、自ら新たなソロ・ハープ・アレンジを手がけ、彼女が当時感じた熱情と熱狂をはっきりと伝えています。
Signum Classics
SIGCD-798(2CD)
リスト:ピアノ作品集
ダンテを読んで - ソナタ風幻想曲(巡礼の年第2年 S.161より 第7曲)
孤独の中の神の祝福(詩的で宗教的な調べ S.173より 第3曲)
葬送曲(詩的で宗教的な調べ S.173より 第7曲)
暗い雲 S.199
ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
エマニュエル・デスパックス(P/スタインウェイ モデルD)

録音:2023年7月31日-8月2日、サフロン・ホール(イギリス)