湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


器楽曲・新譜速報1


※発売済のアイテムも含めて、約3ヶ月間掲載しています。
※新しい情報ほど上の段に記載しています。
※表示価格は全て税込みです。




Biddulph
BIDD-85031(1CD)
NX-B04
ミッシャ・エルマン・プレイズ・チャイコフスキー&ヴィエニャフスキ
●チャイコフスキー作品集
1. 無言歌 Op.2No.3(F. クライスラー編)
2. スケルツォ Op.42No.2(F. クライスラー編)
3. アンダンテ・カンタービレ - 弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 Op.11より
4. 感傷的なワルツ Op.51No.6(D. J. Grunes編)
5. 弦楽セレナード Op.48〜ワルツ(L.アウアー編)
6. ただ憧れを知る者だけが Op.6No.6(M.エルマン編)
7. 『白鳥の湖』〜ロシアの踊り(Lange編)
●ヴィエニャフスキ作品集
8. レジェンデ Op.17
9. マズルカ ニ長調 「Dudziarz」 Op.19No. 2
10. マズルカ ト短調 「Chanson polonaise」 Op.12No.2
11. マズルカ イ短調 「Kujawiak」Op.3
12. ポロネーズ・ブリランテ 第1番ニ長調 Op. 4
13-15. ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調 Op. 22
ミッシャ・エルマン(Vn)
ジョゼフ・シーガー(P)・・・1-12
ロビン・フッド・デルO・・・13-15
アレクサンダー・ヒルズバーグ(指)・・・13-15

録音:1952年9月23、25日、10月7、9、14日…1-12
ニューヨーク、Victor Studio No.2
/初出:RCA Victor LM1740
1950年6月23日…13-15
フィラデルフィア、アカデミー・オブ・ミュージック
/初出:RCA Victor LM5
復刻プロデューサー:Eric Wen
復刻エンジニア:Dave Hermann
マスタリング:Rick Torres
総収録時間:78分 「エルマン・トーン」と呼ばれる独特の美音を活かした演奏スタイルで日本の聴衆も魅了したミッシャ・エルマンがRCAに残した最後の録音をBiddulphがCD 化しました。エルマンは1891年にウクライナのユダヤ人居住区(ゲットー)でクレズマー音楽の演奏家の家に生まれました。4歳からヴァイオリンを始め、後にオ デーサ(オデッサ)のアカデミーで学び、11歳の時にレオポルト・アウアーの前で演奏すると、その才能に驚嘆したアウアーはペテルブルク音楽院の自らのクラスに 招きました。 アウアーは、エルマンが13歳の年にベルリン・デビューをお膳立てし、14歳の年にはグラズノフ:ヴァイオリン協奏曲のイギリス初演のソロを託します。エルマンは 1906年、15歳でフランス・パテからレコード・デビュー。1908年にカーネギーホールでアメリカ・デビューをセンセーショナルに飾るとRCAに迎えられ、40年以 上にわたり録音を続けました。RCAがハイフェッツを看板ヴァイオリニストに迎えると、エルマンはDeccaやVanguardに録音するようになったので、ここに収めら れたチャイコフスキーとヴィエニャフスキの小品集がRCAへの最後の録音となりました。シーガーは1950年代から60年代まで共演したピアニスト。エルマンが 好んで共演したため録音も多くあります。 ヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第2番は、エルマンが11歳でアウアーに引き合わされた時に演奏して感嘆させ た曲で、その後も得意としていました。ロビン・フッド・デルOの実体はフィラデルフィアOで、同管が 行っていた夏の音楽祭の名前を使っています。指揮のヒルズバーグはヴィエニャフスキと同じポーランド生まれで、エ ルマンと同じくアウアーにヴァイオリンを学び、フィラデルフィア管のコンサートマスターを19年間務めた後に指揮者とな りました。 エルマンは1921年、37年、55年と3度にわたり来日。特に初来日時は欧米の一流の演奏家の来日が珍しかっ た時期で、大きな話題になったと伝えられています。当音源はモノラルの成熟期のセッション録音で、特にトラック1- 12はバランスがヴァイオリン寄りなこともあって、エルマンのヴィブラートのかけ方まで聴き取れそうな鮮明な音になっ ています。 ※チャイコフスキーの曲の編曲者についてはBiddulphの情報に従っています。

オクタヴィア
OVCT-00200(1SACD)
税込定価
2023年6月21日発売
スクリャービン・リサイタルU
ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調作品6
第2番嬰ト短調「幻想ソナタ」作品19
第3番嬰ヘ短調作品23
第10番作品70
尾城杏奈(P)

録音:2022年5月10-12日高崎芸術劇場
東京藝術大学を卒業後、同大学院修士課程に在籍し、 現在パリ・エコールノルマル音楽院にて研鑽を積む 新進気鋭のピアニスト尾城杏奈。ライフワークとし て取り組むスクリャービンの作品を収めた〈スク リャービン・リサイタルU〉ピアノ・ソナタ全集 Vol.2の登場です。アルバムにはスクリャービンの初 期と最後のソナタをカップリング。近年益々活動の 場を広げる尾城杏奈の卓越したテクニックと澄んだ 音色で聴衆を魅了します。中期以降の作品を収めた 前作と併せてぜひお楽しみください。(オクタヴィア)

STEINWAY&SONS
STNS-30217(1CD)
NX-B07

NYCX-10407(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
リスト:超絶技巧練習曲 S.139 イム・ユンチャン(P)

録音:2022年6月10日 テキサス州フォートワース、
バス・パフォーマンス・ホール
ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール セミファイナルにおけるライヴ録音
2022年6月に開催されたヴァン・クライバーン国際コンクールにおいて史上最年少で優勝を飾ったイム・ユンチャン。加えて新作課題曲の最優秀演奏賞と 聴衆賞にも選ばれ、審査委員長のマリン・オルソップから「深い音楽性と並外れたテクニックが有機的に結びついた稀有なアーティスト」と称賛されました。 コンクールはインターネットでライヴ配信されましたが、特に評判になったのがセミ・ファイナルでのリスト:超絶技巧練習曲集全12曲の演奏。イギリスの『グラ モフォン』誌が「世界中のネット上のピアノ・ファンの間でバズった」と言及した演奏がCDでリリースされます。聴衆の拍手に迎えられたイムは拍手が続いている うちに演奏をスタート。この場に臨む気迫と集中を感じさせます。以後、難曲の連続ながら解釈も音も輝きを保ったまま硬直することがなく、緩急や明暗は 自在に推移し、全12曲を通しての巧みな設計のもとに演奏を楽しんでいるかのような雰囲気さえ感じられます。『ダラス・モーニング・ポスト』紙が「100万人 に1人の才能だ」と評したのも納得の、華やかな魅力ある演奏と言えるでしょう。 ※国内仕様盤にはクライバーン・コンクールを現地取材した高坂はる香氏による日本語解説が付属します。
STEINWAY&SONS
STNS-30211(1CD)
NX-B07
キム・スヨン〜モーツァルト・リサイタル
ジーグ ト長調「アイネ・クライネ・ジーグ(ライプツィヒ・ジーグ)」K. 574
12のコントルダンス K.269bより
 No.1ト長調/No.2ト長調
 No.3ハ長調/No.12ニ長調
ピアノ・ソナタ第9番ニ長調 K.311
アレグロ ト短調 K.312
アダージョ ロ短調 K.540
グルックの主題によるピアノのための10の変奏曲 ト長調 K.455
ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 K.332
アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618(F.リスト編)
キム・スヨン(P)

録音:2022年10月12-13日
キム・スヨンは、韓国で学んだ後ザルツブルクのモーツァルテウム国立音楽大学に留学、パヴェル・ギリロフの教えを受けました。学士課程を最優秀成績で卒 業し、修士号も取得。リコ・グルダにも師事しています。2020年にモーツァルテウムが開催したモーツァルト国際コンクールで第2位、2021年のモントリオール 国際音楽コンクールで優勝して以降、国際的に活躍しています。 このSteinway & Sonsレーベルへのデビュー・アルバムでは、彼女が得意とするモーツァルトをフィーチャーしました。2つのソナタに加えて変奏曲やジーグ、リ スト編の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」など珍しいレパートリーも盛り込まれた多彩な選曲です。「モーツァルトの音楽は生命と力に満ちており、人間の感情の全 てを包み込み、あらゆる時代や文化の枠を超えています。このアルバムを作る過程で私は何度も喜びに浸り、モーツァルトの心との個人的なつながりを感じ ることができました」と語っています。

TYXart
TXA-22171(1CD)
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27(全6曲) エレーナ・デニソヴァ(Vn)
確かなキャリアに裏打ちされた実力が大いに発揮されたイザイの無伴奏全曲録音。エレーナ・デニソヴァは1963年モスクワ生まれでモスクワ音楽院に学んだ ヴァイオリニスト。90年代以降はオーストリアに移住し活躍を続けています。 (Ki)

La Dolce Volta
LDV-118(1CD)
AU CINEMA CE SOIR〜今夜は映画館で
『甘い生活(フェデリコ・フェリーニ,1960)』〜メイン・テーマ(ニーノ・ロータ)
『ベニスに死す(ルキノ・ヴィスコンティ,1971)』〜アダージェット(マーラー作曲、アレクサンドル・タロー編)
『許されざる者(ジョン・ヒューストン,1960)』〜ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397
『恋人たち(ルイ・マル,1958)』〜ブラームス:主題と変奏 ニ短調 (ブラームス自身の編曲による弦楽六重奏曲作品18の第2楽章のピアノ独奏版)
『スティング(ジョージ・ロイ・ヒル,1973)』〜スコット・ジョプリン:ソラース
『マンハッタン(ウディ・アレン,1973)』〜ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
『ブレーでのランデヴー(アンドレ・デルヴォー, 1971)』〜ブラームス:3つの間奏曲 作品117
『カサノバ(フェデリコ・フェリーニ,1976)』〜ニーノ・ロータ:バッハの名による2つのワルツより 第1曲 サーカス・ワルツ
『ルートヴィヒ/神々の黄昏(ルキノ・ヴィスコンティ, 1973)』〜リヒャルト・ワーグナー:エレジー
『叫びとささやき(イングマール・ベルイマン, 1972)』〜ショパン:マズルカ イ短調 作品17-4
ジャン=マルク・ルイサダ(P)

録音:2022年7月2-5日、リエージュ・フィルハーモニー・ホール(ベルギー)
13歳で『ベニスに死す』を観て熱烈な映画ファンとなり、同時にプロの音楽家になろうと志したというルイサダ。『今夜は映画館で』と題したこのアルバムでは、 フランスの同タイトルのテレビ番組シリーズの司会者であったアルマン・パニジェルへのオマージュとして企画しました。パリ国立音楽院で学んでいたころも週に4 回は通っていたというルイサダの、映画への熱烈な愛が感じられる演奏となっています。『ベニスに死す』の音楽〈アダージェット〉が、タローの編曲というのも注 目です。 (Ki)

Hortus
HORTUS-211(1CD)
「イスラメイ」〜バラキレフ:ピアノ曲集
グリンカ(バラキレフ編):ひばり
バラキレフ:東洋風幻想曲「イスラメイ」Op.18
園にて 変ニ長調(牧歌的練習曲)
 マズルカ第3番ロ短調
 ロマンス/ワルツ第2番ヘ短調
 スケルツォ第3番嬰へ長調
 子守歌 変ニ長調/幻想小曲集
 ユモレスク ニ長調/紡ぎ女
カテリーヌ・ニキティーヌ(P)

録音:2022年/フランス
フランスの名手カテリーヌ・ニキティーヌが「イスラメイ」で有名なバラキレフの作品で堂々のソロ・デビューです!
ニキティーヌはソリストとして活躍する一方、オルガニスト、ヴェラ・ニキティーヌとの姉妹デュオとしてムソルグスキーの「展覧会の絵」とチャイコフスキーの「眠 れる森の美女」組曲を収めたアルバム『おとぎ話』(HORTUS-554)をリリースしております。
「イスラメイ」はカフカスのカバルディノおよびアドイゲイ地方の非常に速いテンポの民族舞曲で超難曲として知られます。華麗に奏でるニキティーヌの技量にも 驚きのアルバムが完成しました。
ピアノはステファン・ポレロ製作の楽器を使用。一音一音粒立ちのはっきりとした音色が魅力です。

EUROARTS
20-11877(1CD)
VIVUM〜ガーシュウィン、フンメル、シューベルト
ガーシュウィン:ラプソディー・イン・ブルー(ヨーヨー・クリステンによるピアノ・ソロ編曲版)
フランツ・フンメル(1939-):ピアノ協奏曲第2番「戦争と平和」(第3楽章:ヨーヨー・クリステン作曲)
シューベルト:4つの即興曲Op.90,D899
ヨーヨー・クリステン(P)
阪哲朗(指)
レーゲンスブルク・フィルハーモニック

録音:2018年10月9日、ノイトラウブリング(ガーシュウィン、シューベルト) 、2016年6月6日、レーゲンスブルク劇場、ライヴ(フンメル)
1996年生まれのピアニスト、ヨーヨー・クリステン。4歳からピアノをはじめ、6歳から作曲を行い、8歳でコンサートに出演するなど、幼少期からその才能を 発揮。2010年には日独交流150周年の記念行事の一貫として行われた演奏会に出演するために来日しています。TYXARTレーベルからも5枚のCDをリリー スし、すでにベテラン・ピアニストとして活躍を続けています。 今回は、ドイツの現代作曲家フランツ・フンメル(1939-)のピアノ協奏曲第2番「戦争と平和」を中心とした内容。クリステンは幼いころからフランツ・フンメル にピアノを師事しており、今回はクリステンが第3楽章を作曲した共作。本盤には2016年阪哲朗の指揮でレーゲンスブルク・フィルハーモニックにより初演され た際のライヴ録音が収録されています。カップリングには、クリステン編曲によるピアノ・ソロ版という個性的なガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」と 躍動的で流麗なシューベルトの4つの即興曲が収められています。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72956(1CD)
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27(全6曲) ソルヴェイグ・ステインソルスドッティル(Vn)

録音:2022年10月3-5日スイス、ヴィンタートゥール、聖ミカエル教会
ソルヴェイグ・ステインソルスドッティルはアイスランド出身。3歳でヴァイオリンを始め、レイキャビク音楽大学、ベルリン芸術大学、チューリッヒ芸術大学で学び、 2013年にチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲でアイスランドSOと共演しソロ・デビュー。ヨーロッパ各地で様々なオーケストラと共演し、リサイタルや室 内楽の公演も行っています。
彼女の記念すべきデビュー盤となる今作は、難曲・イザイの無伴奏。若き奏者がヴァイオリン芸術の限界に果敢に挑みます。

APARTE
AP-317(1CD)
回想
(1)ラフマニノフ:音の絵Op.39の1
(2)シューマン:夜にOp.12の5
(3)スクリャービン:練習曲変ロ短調Op.8の11
(4)チャイコフスキー:サロン風ワルツOp.51の1
(5)ラフマニノフ:音の絵Op.39の8
 音の絵Op.39の4
(7)チャイコフスキー:秋の歌〜「四季」より
(8)ラフマニノフ:前奏曲嬰ト短調Op.32の12
 音の絵Op.39の5
(10)リスト:愛の夢
(11)シューマン:なぜ?Op.12の3
(12)クライスラー(ラフマニノフ編):愛の悲しみ
(13)ラフマニノフ(コチシュ編):ヴォカリーズ
ラフマニノフ(作曲者編):ライラック
(15)スクリャービン:練習曲嬰ハ短調Op.42の5
(16)ラフマニノフ:前奏曲変ニ長調Op.32の13
ジーモン・ビュルキ(P)

録音:2022年12月/マーラー・ホール(ドッビアーコ)
2000年スイス生まれのピアニスト、ジーモン・ビュルキのデビュー・アルバム。ビュルキは5歳からウクライナのキーウでピアノを学び、モスクワ中央音楽学校 でさらなる研鑽を積みました。マツーエフに認められ、キーウ青年ピアニスト・コンクールで優勝、現在はニューヨークのジュリアード音楽学校でセルゲイ・ババヤン に師事しています。
アルバムは今年2023年が生誕150年のラフマニノフに捧げられ、彼の前奏曲と練習曲「音の絵」から数篇と編曲、さらにゆかりあるチャイコフスキーとスク リャービンほかを集めています。技巧も冴え、今後注目の逸材と申せましょう。 (Ki)

EVIDENCE
EVCD-097(1CD)
シランクス〜フランス・フルート作品集
ドビュッシー:シランクス
ドビュッシー(サマズイユ編):牧神の午後への前奏曲
ヴァレーズ:密度21.5
ボザ:イマージュ(映像)Op.38
フレデリック・シャスラン:フルート・ソナタ
オネゲル:牝山羊の踊り
プーランク:フルート・ソナタ
カール=ハインツ・シュッツ(Fl/ムラマツ24K製)、フレデリック・シャスラン(P YAMAHA)

録音:2020年8月26-27日コレジアル・サン=モール(アトンシャテル)
カール=ハインツ・シュッツは1975年オーストリア生まれのフルート奏者。ニコレとベルノーに学び、現在ウィーン・フィルの首席奏者を務めています。フレデリッ ク・シャスランが指揮者として来演した際に知り合い意気投合、シュッツの個性と演奏を想定してフルート・ソナタが生まれ、世界初録音となりました。ドビュッシー やプーランクに感じられる「パリの香り」が魅力。ムラマツ特製純金フルートの音色にも聴き惚れてしまいます。

AD VITAM
AV-230215(1CD)
ショパン:ワルツ集
(1)華麗なる大ワルツ変ホ長調Op.18/(2)華麗なワルツ変イ長調Op.34の1/(3)華麗なワルツ イ短調Op.34の2/(4)華麗なワルツ ヘ長調Op.34の3/(5)ワルツ第5番変イ長調Op.42/(6)ワルツ第6番変ニ長調Op.64の1「小犬」/(7)ワルツ第7番嬰ハ短調Op.64の2/(8)ワルツ第8番変イ長調Op.64の3/(9)ワルツ第9番変イ長調Op.69の1「別れ」/(10)ワルツ第10番ロ短調Op.69の2/(11)ワルツ第11番変ト長調Op.70の1/(12)ワルツ第12番ヘ短調Op.70の2/(13)ワルツ第13番変ニ長調Op.70の3/(14)ワルツ変イ長調(遺作)/(15)ワルツ ホ長調(遺作)/(16)ワルツ ホ短調(遺作)/(17)ワルツ イ短調(遺作)
トリスタン・プァッフ(P)

録音:2022年10月2-5日/サル・シフラ(モントーバン)
マニアックなレパートリーを得意とするベロフ門下の技巧派トリスタン・プァッフ、ad vitamレーベル第8弾はショパンのワルツ集。それも編曲ではなく正攻法の オリジナル。ここでは17曲を早めのテンポで生き生きと再現しています。辛口のショパンをお求めの向きにオススメです。 (Ki)

Hanssler
HC-22020(1CD)
「黄昏」〜ピアノのための幻想曲集
シューベルト:「さすらい人幻想曲」 ハ長調 Op.15D760
メンデルスゾーン:幻想曲「スコットランド・ソナタ」 嬰ヘ短調 Op.28U92
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2「幻想曲風ソナタ」
ベートーヴェン:ピアノのための「幻想曲」 ニ長調/ニ短調 Unv12(未完のスケッチ)
マクシミリアン・シャイラー(P/スタインウェイD)

録音:2022年10月19-21日/ライツターデル(ノイマルクト)
Instagramのフォロアー数が7万超えのドイツ期待の星、スタインウェイ・アーティストのマクシミリアン・シャイラーのデビュー盤は、シューベルト、メンデルスゾー ン、ベートーヴェンの幻想曲集です。
1997年生まれのシャイラーはミヒャエル・ハウバーに師事し、これまでマレイ・ペライア、ロバート・レヴィン、マルティン・ヘルムヒェンなど世界的ピアニストの 演奏からインスピレーションを受けてきました。
このアルバムではシューベルトの「さすらい人幻想曲」にはじまり、スコットランドの牧歌的な風景を音化したメンデルスゾーンの「スコットランド・ソナタ」、ベー トーヴェンの「月光(幻想曲風ソナタ)」という直球勝負の名曲に加えて、ベートーヴェンの未完の作品、ピアノのための「幻想曲」を収録しました。
ベートーヴェンは数多くの草稿を残した作曲家で、ベートーヴェンの死後、彼の草稿はコレクターズ・アイテムとなり、収集家によって一冊の本にまとめられまし た。現在、大英博物館に所蔵されているヨハン・ネポムク・カフカ(1819-1886)の「カフカ・スケッチ集」は最も有名なコレクションで、当集には作品の断片、 草稿はもちろんのこと、他の作曲家の写譜などが含まれています。ピアノのための「幻想曲」は「カフカ・スケッチ集」に残っていた未完の作品。この貴重なコレク ションからシャイラーはこのアルバムで「幻想曲」というテーマを最大限表現しました。 (Ki)

Hanssler
HC-23017(1CD)
ギター・インターセクションズ
タレガ:ムーア風舞曲
タレガ:マリーア
ホセ:ソナタ
ファリャ:「漁夫の物語」〜『恋は魔術師』より
ファリャ:「きつね火の歌」〜『恋は魔術師』より
トローバ:カスティーリャ組曲
プジョル:セギディーリャ
プジョル:グアヒーラ
シルバ:練習曲第3、15、5番
イヴァン・ペトリチェヴィッチ(G)

録音:2021年10月31日〜11月1日、2021年12月11&12日/エンゲルベルト・フンパーディンク音楽学校(ジークブルク)
このアルバムには19世紀から20世紀に活躍した5人のスペインの作曲家とベネズエラの巨匠シルバのギター作品を収録しております。スペインの作曲家、ギタリ スト、そしてギター教師であったフランシスコ・タレガはスペインの民族楽器といえるギターのために数多くの作品を残しただけでなく、同時代そ して後世に活躍したスペイン人作曲家にも大きな影響を与えました。当アルバムではホセ、ファリャ、トローバ、プジョルのギター独奏作品をお楽しみいただけます。 (Ki)

Audite
AU-97811(1CD)
ショパン、シューマン、シュンケ、ブルクミュラー:初期ピアノ作品集
(1)ショパン:ラ・チ・ダレム変奏曲 Op.2(モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の『お手をどうぞ』による変奏曲)
(2)ショパン:ロンド ハ短調 Op.1
(3)ブルクミュラー:ラプソディ ロ短調 Op.13
(4)ブルクミュラー:ポロネーズ ヘ長調 Op.16
(5)ブルクミュラー:マズルカ 変ホ長調
(6)シュンケ:スケルツォ・カプリチオーソ Op.1【世界初録音】
(7)シュンケ:カプリース第1番ハ長調 Op.9
(8)シュンケ:郷愁
(9)シューマン:アベック変奏曲 Op.1
(10)シューマン:トッカータ ハ長調 Op.7
ウルリヒ・ロマン・ムルトフェルト(P/スタインウェイD)

録音:2022年3月1-3日/シャフスタール、マリエンミュンスター
ショパン、シューマン、シュンケ、ブルクミュラーの4人の作曲家はいずれも1810年生まれ。このアルバムでは彼らの若い頃のピアノ作品を集めました。
彼らは互いに影響を与え合っていました。初期作品ながらそれぞれ作曲家の個性が発揮されているのが面白いところです。
ルートヴィヒ・シュンケ(1810-1834)は音楽一家に生まれ、11歳の時にシュポア指揮でフンメルのピアノ協奏曲第2番を演奏したという神童。パリではカル クブレンナー、レイハらの薫陶を受けています。ライプツィヒの下宿の隣部屋にはなんとシューマンが間借りしており、その後シュンケとシューマンは親友となりまし た。作曲家としての才能も見せるも結核により23歳で命を落としています。スケルツォ・カプリチオーソは付番されたシュンケの第1作で、この度世界初録音が実 現しました。
演奏は1970年フランクフルト・アム・マイン生まれのピアニスト、ウルリヒ・ロマン・ムルトフェルトです。ヴェロニカ・ヨッフムやハルトムート・ヘルに師事し、 コンサート・ピアニストとして活躍するかたわら、2003年には生物学者の証も受けている知性派。バッハから現代音楽までレパートリーは広く、初演も多く行って います。auditeレーベルから「アメリカン・リサイタル」(AU-92702)、「アメリカン・リサイタル Vol.2」(AU-97740)をリリースしております。 (Ki)

MDG
MDG-90522826(1SACD)
フェルナンド・ソル:ギター名曲集Vol.2〜「告別」
静けさOp.50
ソナタ Op.15b
幻想曲第3番Op.10
6つのディヴェルティメンティOp.2
6つの小品Op.32
幻想曲第6番告別Op.21
フランク・ブンガルテン(G)
使用楽器:ゲルハルト・シュナーブル、スプルース/ブラジリアン・ローズウッド2003/2009年製

録音:2022年6月13-15日、、マリエンミュンスター修道院コンツェルトハウス
ドイツを代表するギタリスト、フランク・ブンガルテンによるソルのギター名曲集。カタルーニャ出身のソルは、ギターの地位を向上させ、クラシック・ギターの普 及に大きく貢献。ソル自身はオペラ作曲家としての名声を欲していましたが、彼の多くのギター作品は現在でも重要なレパートリーになっており、「魔笛の主題によ る変奏曲」を筆頭に「24の練習曲」など洗練された高い技巧のギター作品の数々を作曲し「ギターのベートーヴェン」と呼ばれていました。30代半ばに祖国スペ インから亡命、その後パリ、ロンドンを中心に活躍。このアルバムのタイトルとなっている「告別」は、幻想曲第6番としてサンクトペテルブルクで初演されました。 フランク・ブンガルテンによる洞察力のある正統的な演奏と、MDGの高音質録音によって、ソルの偉大な音楽をより実感することができます。 (Ki)
MDG
MDG-90322806(1SACD)
バッハ:パルティータ第3番イ短調 BWV827
フランス組曲 第2番ハ短調 BWV813
フランス組曲 第5番ト長調 BWV816
フランス組曲 第3番ロ短調 BWV814
クリスティアン・ツァハリアス(P)
使用楽器:1901年製スタインウェイ・コンサート・グランド・ピアノD,1901 ""Manfred Burki""
1950年ドイツ生まれのピアニスト、クリスティアン・ツァハリアス。1969年ジュネーヴ国際音楽コンクール2位、1973年ヴァン・クライバーン国際ピアノコン クール2位、1975年パリ・ラヴェル・コンクールで優勝、と華々しい実績を誇りピアニストとして国際的な活動を展開。1976年以降はレコーディングやテレビ・ ラジオ番組にも出演。1985年から”France-Musique”で司会を務めるなど多方面で活躍しています。また、1999/2000年シーズンからピアニストだけで はなく指揮者としての活動をスタート。1992年にスイス・ロマンドOを指揮してデビュー後は各地のオーケストラと共演を重ね、現在は、2020年からポル トガルのシンフォニカ・ド・ポルト・カーサ・ダ・ムジカの首席指揮者、2021/22年シーズンからグラナダ市Oの首席客演指揮者、またオーヴェルニュ管 弦楽団のアソシエイト・コンダクター、ジョルジェ・エネスコ国立PO の名誉指揮者に任命されるなど、精力的に指揮活動も続けています。
ツァハリアスはこれまでにも、MDGにモーツァルトのピアノ協奏曲をはじめ様々な録音を残しており、2022年末にはハイドンのピアノ・ソナタ選集(MDG-94022576)をリリース。今回はバッハのフランス組曲を中心としたプログラムを録音。バッハ自身が命名したタイトルではありませんが、洗練された音楽が フランス的な香りがする優雅で親しみやすい曲集。ツァハリアスは、洗練された解釈、一流のテクニックに裏付けされた格調高い演奏を聴かせてくれます。 (Ki)

MDG
MDG-10222892(14CD)
レーガー:オルガン作品全集
■CD1(71‘05)
(1)B-A-C-Hの名による幻想曲とフーガ Op.46
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(2)第2番「いと高きところには栄光、神にあれ」
(3)第13番「イエス、わが信頼」
(4)第15番「力強き栄光の王なる主をたたえよ」
12の小品 Op.59(第1部)
(5)I:前奏曲
(6)II:パストラーレ
(7)III:間奏曲
(8)IV:カノン
(9) V:トッカータ
(10)VI:フーガ
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(11)第25番「目覚めよと呼ぶ声あり」
コラール幻想曲集 Op.52より
(12)第2番「目覚めよと呼ぶ声あり」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(13)第29番「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」
(14)船来たれり(作品番号なし)
(15)暁の星の輝きのいかに美しきかな(作品番号なし)
コラール幻想曲集 Op.40より
(16)第1番「暁の星の輝きのいかに美しきかな」
■CD2(75’41)
(1)創作主題による変奏曲とフーガ Op.73
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(2)第3番「深き苦しみの淵より、われ汝に呼ばわる」
(3)第47番「目覚めよ、わが心よ」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(4)第1番「神よ、私のもとを去らないで下さい」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(5)第5番「われらが神は堅き砦」
(6)コラール幻想曲「われらが神は堅き砦」Op.27
(7)ロマンス(作品番号なし)
(8)序奏とパッサカリア ニ短調(作品番号なし)
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(9)第19番「おお我に千の舌ありなば」
(10)第18番「いざもろびと神に感謝せよ」
7つのオルガン小品 Op.145より
(11)第6曲「フィングステン」
12のモノローグ Op.63より
(12)序奏 ヘ短調
(13)パッサカリア ヘ短調
■CD3(74’55)
(1)〜(3)序奏、パッサカリアとフーガ ホ短調 Op.127
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(4)第16番「戸を高く上げよ」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(5)第43番「目覚めよと呼ぶ声あり」
5つのやさしい前奏曲とフーガ Op.56
(6)第3番ト長調
7つのオルガン小品 Op.145
(7)第3曲「クリスマス」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(8)第24番「高き天よりわれは来れり」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(9)第42番「高き天よりわれは来れり」
(10)第30番「今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ」
(11)第20番「イエスは来たれり」
(12)第25番「汝らキリスト者よ、こぞりて主をたたえよ」
(13)第51番「暁の星のいと美しきかな」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(14)第10番「安らぎと喜びもて、われはいま逝く」
(15)〜(17)オルガン・ソナタ第2番ニ短調 Op.60
■CD4(79’13)
(1)〜(10)12のモノローグ Op.63(第1〜10番)
7つのオルガン小品 Op.145
(11)第5番「復活祭」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(12)キリストは甦りたまえり
(13)キリストは甦りたまえり(作品番号なし)
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(14)第8番「栄光の日は現われぬ」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(15)第7番「救いはわれらに来れり」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(16)第10番「救いはわれらに来れり」
(17)第27番「神よ、汝の善行にわれを向かわしめたまえ」
(18)第6番「われらが神は堅き砦」
(19)第13番「主よ、汝の御心のままにわれはあらん」
コラール幻想曲 Op.52
(20)第3番「ハレルヤ、ほむべき神はわが心の喜び」
■CD5(73‘46)
(1)(2)幻想曲とフーガ ニ短調 Op.135b
(3)〜(6)オルガン組曲第1番ホ短調『バッハの流儀による』 Op.16
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(7)第22曲「わが確き望みなるイエスは」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(8)第9番「キリストこそ わが生命」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(9)第39番「腹立ちまぎれにわれを罰するな」
コラール幻想曲Op.40
(10)第2曲「腹立ちまぎれにわれを罰するな」
■CD6(75’19)
オルガンのための3つの小品 Op.7より
(1)第2曲 幻想曲「われら神であるあなたを讃えん」
30の小コラール前奏曲 Op.135a
(2)第10番「主なる神よ、われら汝を讃えまつる」
オルガンのための3つの小品 Op.7より
(3)第3曲「フーガ ニ短調」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(4)第11曲「いざもろびとよ、神に感謝」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67
(5)第7曲「汝エホヴァがためにわれは歌わん」
(6)(7)幻想曲とフーガ ハ短調 Op.29
(8)〜(10)オルガン・ソナタ第1番嬰ヘ短調 Op.33
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(11)第26番「われはわがイエスを捨てず」
(12)第12番「天と地の神よ」
30の小コラール前奏曲 Op.135a
(13)第11番「主イエス・キリスト、われを顧みたまえ」
(14)(15)5つのやさしい前奏曲とフーガ Op.56-1
(16)〜(21)6つの三重奏曲 Op.47
■CD7(78’49)
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(1)第11番「おおわが魂よ、大いに喜べ」
(2)コラール幻想曲「おおわが魂よ、大いに喜べ」 Op.30
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(3)第14番「われ心よりこがれ望む」
(4)第5番「わが命なるキリスト」
(5)第34番「おお愛する魂よ、汝を飾れ」
(6)第35番「おお汝ら信仰深き者いかに幸いなるか」
(7)第37番「魂の花嫁」
(8)〜(14)オルガン組曲第2番ト短調 Op.92
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(15)第44番「われ神より去らじ」
30の小コラール前奏曲 Op.135a
(16)第14番「最愛のイエス、われらここ集いて」
(17)第27番「わが神の御心のままに」
(18)第28番「ただ愛する神の摂理にまかす者」
(19)第12番「エルサレムよ、かたく建てられし町よ」
12の小品 Op.59(第2部)
(20)VIIキリエ
(21)VIIIグロリア
(22)IXベネディクトゥス
(23)Xカプリッチョ
(24)XIメロディア
(25)XIIテ・デウム
■CD8(75’51)
(1)交響的幻想曲とフーガ Op.57
7つのオルガン小品 Op.145より
(2)第4番「受難」
(3)おお、血と涙にまみれ御頭よ(作品番号なし)
30の小コラール前奏曲 Op.135a
(4)第21番「おお、血と涙にまみれ御頭よ」
(5)おお悲しみ、おお心の悩み(作品番号なし)
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(6)第19番「イエスの悲しみと苦しみと死」
(7)第33番「おお、神の子羊、罪なくして」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(8)第1番「我等と共にあれ」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(9)第31番「おお、汝正しくして善なる神よ」
(10)第38番「神の歌なきに非ずも」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(11)第8番「まさにその時いたれり」
(12)第6番「悩みにただ一つ」
(13)第3番「すべては神の祝福のもとに」
(14)5つのやさしい前奏曲とフーガ Op.56-4
(15)後奏曲(作品番号なし)
(16)変奏曲とフーガ「皇帝陛下万歳」(作品番号なし)
7つのオルガン小品 Op.145より
(17)第1番「追悼頌歌
(18)第7番「勝利祝い」
■CD9(78’34)
(1)〜(12)12の小品 Op.65
(13)前奏曲とフーガ嬰ト短調(作品番号なし)
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(14)第41番「天にいますわれらの父よ」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(15)第26番「わが主のみわざは」
(16)第30番「素晴らしき主」
(17)第17番「我がイエスよ、我は離れず」
(18)第20番「おお神よ、汝義なる神よ」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(19)第4番「わが心の奥底から」
(20)第45番「何故にか我悲しまん」
?第46番「わが主のみわざは」
■CD10(78’59)
(1)前奏曲 ハ短調(作品番号なし)
(2)5つのやさしい前奏曲とフーガ ロ短調 Op.56-5
(3)前奏曲とフーガ 嬰ヘ短調(作品番号なし)
(4)〜(7)前奏曲とフーガ Op.85第1〜4番
13のコラール前奏曲 Op.79b
(8)第3番「主よ、今馬車の停止をも」
(9)第13番「なにゆえにわれ悲嘆すべき」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(10)第21番「イエス、わが喜び」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(11)第12番「主よ、今馬車の停止をも」
(12)〜(21)10の小品 Op.69
■CD11(79’11)
コラール幻想曲 Op.52より
(1)第1番「すべての人は死ななければならない」
(2)〜(13)12の小品 Op.80
13のコラール前奏曲 Op.79b
(14)第2番「神はわがやぐら」
(15)第5番「安らぎ、喜びとともに私はいく」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(16)第18番「エルサレムよ、かたく建てられし町よ」
13のコラール前奏曲 Op.79bより
(17)第6番「わが終わりの近きをだれぞ知らん」
(18)第7番「汝は復活せん」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(19)第9番「大いに歓べ、わが魂よ」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(20)第32番「おおイエス キリスト、わが命の光」
?甘き死よ、来たれ(作品番号なし)
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
?第22番「おお世よ、われ汝より離れざるを得ず」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
?第50番「誰ぞ知らん、わが終わりの近きを」
?第52番「なにゆえに悲しむや、わが心」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
?第23番「偽りの世に 別れを告げん」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
?第40番「偽りの世に 別れを告げん」
?第2番「すべてのものは神の祝福により」
?第23番「来たれ、生命の霊よ」
?第17番「わが勇気をわれは愛さん」
?第36番「装いせよ、おお、愛する魂よ」
?第48番「ただ愛する神の力に委ねる者は」
?前奏曲とフーガ ニ短調(作品番号なし)
■CD12(78’17)
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(1),暁の星の輝きのいかに美しきかな
(2)コラール幻想曲「暁の星のいと美しきかな」 Op.40-1
オルガンのための3つの小品 Op.7
(2)第1番「前奏曲とフーガ ハ長調」
(4)5つのやさしい前奏曲とフーガ Op.56-2
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(5)第15番「天地こぞりてこの日の御業を」
(6)第9番「主イエス・キリストよ、われらを顧みたまえ」
(7)第49番「目覚めよ、わが心よ」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(8)第4番「永遠の朝の輝き」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(9)第4番「深き悩みの淵より、われ汝に呼ばわる」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(10)第16番「われ汝に感謝す、尊き主よ」
(11)第24番「主をたたえよ」
(12)第28番「今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ」
(13)第1番「いと高きところにいます神にのみ栄光あれ」
(14)〜(22)9つのオルガン小品 Op.129
(23)7つのオルガン小品 Op.145-2

バッハのオルガンのための編曲作品全集
■CD13(77’20)
(1)幻想曲とフーガ ニ長調BWV912/912a
(2)幻想曲とフーガ イ短調 BWV904
(3)トッカータとフーガ ニ短調 BWV913
(4)トッカータとフーガ ト短調 BWV915
(5)インヴェンション1番ハ長調 BWV772
(6)インヴェンション1番ハ短調 BWV773
(7)インヴェンション3番ニ長調 BWV774
(8)インヴェンション4番ニ短調 BWV775
(9)インヴェンション5番変ホ長調 BWV776
(10)インヴェンション6番ホ長調 BWV777
(11)インヴェンション7番ホ短調 BWV778
(12)インヴェンション8番ヘ長調 BWV779
(13)インヴェンション9番ヘ短調 BWV780
(14)インヴェンション10番ト長調 BWV781
(15)インヴェンション11番ト短調 BWV782
(16)インヴェンション12番イ長調 BWV783
(17)インヴェンション13番イ短調 BWV784
(18)インヴェンション14番変ロ長調 BWV785
(19)インヴェンション15番変ロ短調 BWV786
(20)半音階的幻想曲とフーガ BWV903
■CD14(61’12)
(1)トッカータとフーガ ハ短調 BWV911
平均律クラヴィーア曲集 第1巻
(2)第22番前奏曲とフーガ BWV867変ロ短調
平均律クラヴィーア曲集 第2巻
(3)第1番前奏曲とフーガ BWV870ハ長調
(4)第5番前奏曲とフーガ BWV874ニ長調
(5)第3番前奏曲とフーガ BWV872嬰ハ長調
(6)第15番前奏曲とフーガ BWV884ト長調
(7)第16番前奏曲とフーガ BWV885ト短調
平均律クラヴィーア曲集 第1巻
(8)第21番前奏曲とフーガ BWV866変ロ長調
(9)第4番前奏曲とフーガ BWV849嬰ハ短調
(10)トッカータ 嬰ヘ短調 BWV910
ロザリンデ・ハース(Org)
使用楽器:フランクフルト、アルビーツ・オルガン

録音:CD1/2:1988年3月
CD3/4:1988年10月
CD5/6:1989年3月
CD7/8:1989年10月
CD9/10:1990年10月
CD11/12:1991年3月
CD13:1993年3月
CD14:1993年10月
2023年はマックス・レーガーの生誕150周年。メモリアルイヤーを記念してMDGレーベルの記念碑的な録音、ドイツのオルガニスト、ロザリンデ・ハースに よるレーガーの「オルガン作品全集」と「バッハ編曲作品全集」という14枚組ボックスが再発売されます。
ドイツ後期ロマン派の作曲家、マックス・レーガーは、43年という短い人生で、数多くのオルガン曲を残しています。バッハやベートーヴェン、 ブラームス、ワーグナーの影響を受けながらも、より複雑で重厚な独自の音楽世界を築き上げました。自身は敬虔なカトリック教徒でありながらプロテスタンの女 性と結婚し、カトリック教会から破門された人物でもありました。
演奏するロザリンデ・ハースは、教会オルガニストを務めていた父ものと1932年シュランベルクで生まれ、7歳からオルガンを学び、ヘルムート・ヴァルヒャや フェルナンド・ジェルマーニといった巨匠らに師事。このレーガーの全集は、彼女の長年に渡るオルガン音楽の演奏と研究により蓄積された膨大なノウハウが、晦 渋ともいわれるレーガーのオルガン作品を、表現力豊かに聴かせてくれ、編曲作品も含めて非常に魅力的な仕上がりとなっています。ニーダラートにあるアルビー ツ・オルガンは優れた機能性をもち、技巧的なパッセージや色彩豊かなレジストレーションが可能となり、ロザリンデ・ハースの機知に富んだ演奏がより一層際立 ちます。ブックレットには、レジストレーションの詳細も記載されています。また録音もMDGの名コンビ、ヴェルナー・ダブリングハウスとライムンド・グリムによる 優秀録音です。

PAN CLASSICS
PC-0450(2CD)
バッハ再考 Vol.2〜無伴奏チェロ組曲のヴァイオリン編曲版(1866)

バッハ:無伴奏チェロ組曲 BWV1007-1012
フェルディナンド・ダヴィッド編曲によるヴァイオリン独奏版(1866年ライプツィヒ)
[CD1]
第1番ト長調 BWV1007(ニ長調で演奏)
第2番ニ短調 BWV1008(イ短調で演奏)
第3番ハ長調 BWV1009(ト長調で演奏)
[CD2]
第4番変ホ長調 BWV1010(変ロ長調で演奏)
第5番ハ短調 BWV1011(ト短調で演奏)
第6番ニ長調 BWV1012
ホルヘ・ヒメネス(Vn;1680年フランチェスコ・ルッジェーリ製)

録音:2023年1月15日-19日/マドリッド、ロブレド・デ・チャベラ、VNスタジオ
カタルーニャのチェリスト、パブロ・カザルスが積極的に全曲を取り上げたことで世の中に広く普及したバッハの無伴奏チェロ組曲。同じカタルーニャ出身である ヴァイオリニスト、ホルヘ・ヒメネスも、このチェリストの偉大さにおおきな敬意を表しています。
とは言っても、カザルス以前にこの作品がまったく顧みられなかったわけではありません。19世紀のライプツィヒではメンデルスゾーンが『マタイ受難曲』を蘇 演(1841年)してバッハ・リヴァイヴァルの機運が高まり、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲(1844年)の初演者でもあるフェルディナンド・ダヴィッドが 無伴奏チェロ組曲をヴァイオリン用に編曲(1866年)しています。当時としては珍しく演奏上の指示がたくさん書き込まれた楽譜で、ロマン派時代におけるバッ ハ受用のありかたを示す重要な資料でもあります。調性は楽器の調弦に合わせて自然に弾けるように、第5番までが完全5度上に移されています。
ヒメネスはこの編曲版を、1850年製オリジナルのロマン派の弓と、ガット弦を張ったヴァイオリンを用いて、当時のゲヴァントハウスのオーケストラで使われて いたピッチ(A=447Hz)を採用して演奏。19世紀に響いたであろうバッハが鮮やかによみがえります。
ヒメネスの「バッハ再考」シリーズ、第1弾は彼自身の編曲によるヴァイオリン版ゴルトベルク変奏曲(PC-10434)。こちらも要注目です。

Indesens Calliope Records
IC-001(1CD)
ポップ・ミーツ・クラシカル Vol.1
バッハ:リュート組曲ホ長調 BWV1006a より プレリュード
ボブ・マーリー:ジャミング
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」 Op.27-2より 第1楽章アダージョ・ソステヌート
スコーピオンズ:ウィンド・オブ・チェンジ
ドビュッシー:月の光
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ:カリフォルニケーション
ロッシーニ:ウィリアムテル序曲
ダフト・パンク:ハーダー・ベター・ファースター・ストロンガー、ゲット・ラッキー
ルイ=クロード・ダカン:かっこう
ニルヴァーナ:スメルズ・ライク・ティーン・スピリット
アレクサンドル・ボルダチョフ(Hp)

録音:2022年3月17日-19日、スタジオ12ter(モントルイユ、フランス)
9歳でリトアニア国立Oと共演し国際的なデビューを果たし、チューリッヒ芸術大学に留学。ザハール・ブロン・チェンバーのメンバーとして活躍した後、2015年からは名門ボリショイ劇場のゲスト・ソロ・ハーピストとしても活躍し、さらには「ハープ・フェスティヴァル・チューリッヒ」の創設、さらには2018年のサッカー・ワールドカップの開会式で演奏された楽曲の作曲を担当するなど、マルチな才能を発揮している現代有数のハーピストであるアレクサンドル・ボルダチョフ(アレクサンダー・ボルダチョフ、旧名サーシャ・ボルダチョフ)。
これまでにショパンのピアノ作品をハープで奏でた「フレデリック」(CAL2083)、母国のロシアをテーマにした「ハープと共にロシアから」(CAL2183)などをリリースしてきたボルダチョフが新たに挑むのは、バッハからニルヴァーナまで、クラシック、ポップス、ロックのヒット曲を網羅した、初のクラシック・クロスオーバー・ハープ・アルバム。アカデミックな音楽とクラシックのクロスオーバーというジャンルで、ハープを代表する演奏家の一人であり、即興演奏家、作編曲家として、個性的な音楽スタイルを持つ、ボルダチョフならではの好企画です。時代やスタイルも全く異なるこれら名曲の数々を、ハープの持つ美しい音色と、ボルダチョフの高難度のテクニックが美と感動を与えてくれます。

フォンテック
FOCD-9884(1CD)
税込定価
2023年6月14日発売
ジュリアーニ:私の愛する花の選集
モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲 WoO,G3-1
ソナチネ ハ長調 Op.71-1
ソナチネ ト長調 Op.71-2
ソナチネ ニ長調 Op.71-3
私の愛する花の選集 Op.46 【ミルテ/パンジー/ユリ(リス)/ジャスミン/ローズマリー(ロスマリン)/カーネーション(ナデシコ)/スイセン(ナルシス)/スミレ(ヴィオレット)/バラ(ローズ)/月桂樹(ローリエ) 】
大序曲 Op.61
益田正洋(G)
使用楽器:ハウザーI世(1936)

録音:2022 年12 月22-23 日 富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
デビュー30 年を記念した「J.S.バッハ/6 つの無伴奏チェロ組曲」全曲録音(FOCD9845/9860) &全曲演奏プロジェクトを大成功のうちに完遂、躍進を果たした現代最高のギタリスト・益田正洋。 本作では「現代ギターの父」アンドレス・セゴビアが南米ツアーのために特別に作らせた究極の名器 “ハウザーI 世(1936)”を手に、古典期において最も成功したギター・ヴィルトゥオーゾの1人、マ ウロ・ジュリアーニの作品集をお届けします! 19 世紀初頭、ウィーンの楽壇において絶大な人気を博したジュリアーニ。ベートーヴェン《交響曲第 7 番》の初演に(恐らくチェリストとして)参加するなど、ギタリストとしての枠に収まらない活動の 記録も残っています。 10 の花の名を冠した表題曲集を含む、クラシックギターの美しく表現豊かな音色を知り尽くした名匠 の手による珠玉の名曲を、歴史的名器を手にした現代の天才ギタリストの演奏でお聴きください。 胸いっぱいに拡がる音の花束を貴方に――。(フォンテック)

カメラータ
CMCD-28387(1CD)
税込定価
2023年6月10日発売
ファンタスティック・ハーモニカ/崎元讓&美野春樹
T.ライリー:セレナーデ
美野春樹:遅き日
 ソネット〜夏の終わりに
 それぞれの秋/それぞれの冬
 思い出/タンゴ オブ エイジア
 おだやかな日々
宮前知永子:明けない夜
美野春樹:即興〜「月光」
M.ルグラン:リラのワルツ
 ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング
A.マンサネーロ:ソモス・ノビオス「私たちは恋人同士」(イッツ・インポッシブル)
C.ベラスケス:べサメ・ムーチョ
M.ポンセ:エストレリータ
チャイコフスキー:秋の歌
山田耕筰:赤とんぼ/J.コズマ:枯葉
ドヴォルザーク:家路〜交響曲第9番「新世界より」第2楽章
崎元讓(ハーモニカ)、美野春樹(P)

録音:2022年10月/東京(ライヴ録音)
 日本ハーモニカ界の至宝、崎元讓が1967年10月に東京で初リサイタル を開いてから55年を迎えた2022年10月、東京文化会館で55周年記念公演 が行われました。  演奏会のパートナーを務めたのは、崎元の長年の盟友、ピアニスト/ 作曲家の美野春樹。黄金のデュオが聴衆を魅了したライヴを完全収録し たアルバムの登場です。この日のために書かれた、もうひとりの盟友、宮 前知永子の新曲も花を添えています。年を経てますます磨きのかかる ハーモニカ&ピアノ・デュオを心ゆくまでお楽しみください。(カメラータ)

DIVINE ART
DDX-21237(2CD)
NX-B07
ギリシャ神話とピアノ曲
【CD1】
■Seduction 誘惑
1. ダンドリュー(1682-1738):2eme Livre,6eme Suite - La sirene ラ・シレーヌ
2. セヴラック(1834-1897):水の精と不謹慎な牧神
3. ディミトリ・テルツァキス(1938-):Satyr und Naiaden(2005)*
■Pathos パトス
4. ダンドリュー:2eme Livre,6eme Suite - La bacante
5. デュカス:牧神のはるかな嘆き - クロード・ドビュッシーの墓:第1曲
6. ジクーメンダキス(1959-):From Tethys to the Mediterranean
■Illusion 幻惑
7. フランソワ・クープラン:クラヴサン曲集第23組曲 Les Satyres
8. ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(L.ボルヴィックによるピアノ編)
9. リナ・トニア(1985-):失われた夢の前奏曲(2020)*
■Metamorphosis 変容
10. F.クープラン:クラヴサン曲集第4組曲 Les Bacchanales - No.1Enjouements bachiques
11. ミッシャ・レヴィツキ(1898-1941):The enchanted nymph 魅せられた妖精
12. スカルコッタス:Echo, AK77 (1946)
■Transcendence 超越
13. F.クープラン:クラヴサン曲集第4組曲 Les Bacchanales - No.2Tendresses bachiques
14. F.クープラン:クラヴサン曲集第4組曲 Les Bacchanales -No.3Fureurs bachiques
15. フローラン・シュミット(1870-1958):蜃気楼 Op.70- No.1Et Pan, au fond des bles lunaires, s’accouda
16. ネスター・テイラー(1963-):Erinyes (Huit Closより2017)
17. スカルコッタス:Procession to Acheron, AK79c (1948)
【CD2】
■Instinct 本能
1. ラモー:クラヴサン小品集第3集 No.8Les cyclopes
2. マスネ:バッカス - Le bapteme par le vin(A. ペリオによるピアノ編)
3. ボルトキエヴィチ(1877-1952):3つの小品 Op.24- グロテスクなワルツ
4. テルツァキス:Ein Satyrspiel (2003)
■Catharsis カタルシス
5. ダカン(1694-1772):組曲第1巻 La ronde bachique
6. ドビュッシー:6つの古代のエピグラフ - 第1番夏の風の神、パンに祈るために
7. ドビュッシー:6つの古代のエピグラフ - 第4番カスタネットを持つ舞姫のために
8. ディミトリス・マランゴプーロス(1949-):Dionysus and the pirates, the voyage from Ikaria to Naxos (1998)
■Mythos ミトス
9-14. ハリー・ファージョン(1878-1948): ギリシャからの写真 Op.13 Paradox 逆説
15-23. パウル・ユオン(1872-1940):サテュロスとニンフ ピアノのための9つの小品 Op.18
■Transition 移行
24. アスパシア・ナソプールー(1972-):Krokeatis Lithos-Lakonia (from “Row rocks”,2017)*
ゾーイ・サムサレール(P)

録音:2022年4月27-28日
*…世界初録音
「Ek-stasis=恍惚」と題されたアルバム。フランスとギリシャのバロックから現代まで、様々な時代に活躍した作曲 家たちによる、神話世界の登場人物たちを描いた音楽集です。3つの世界初録音を含む収録曲はそれぞれテーマ に沿って並べられており、新鮮でエキサイティングなプログラムが楽しめます。 演奏はギリシャのピアニスト、ゾーイ・サムサレール。テッサロニキで考古学を学び、ギリシャ神話と地中海文明の研 究者でもある彼女は、博物館とコラボレーションによるリサイタルを開催し、好評を博しています。ブックレットにはサム サレール自身による解説が記載されており(英語のみ)各々の作曲家と作品についての詳細を知ることができます。

Orchid Classics
ORC-100248
NX-B03
ショパン:バラードとスケルツォ集
バラード第1番ト短調 Op.23
バラード第2番ヘ長調 Op.38
バラード第3番変イ長調 Op.47
バラード第4番へ短調 Op.52
スケルツォ第1番ロ短調 Op.20
スケルツォ第2番変ロ短調 Op.31
スケルツォ第3番嬰ハ短調 Op.39
スケルツォ第4番ホ長調 Op.54
マリアンナ・シリニャン(P)

録音:2022年8月9-12日
アルメニア生まれのピアニスト、マリアンナ・シリニャンが弾くショパンの4つのバラードと4つのスケルツォ。 性格は異なるものの、どれもロマンティックな物語を内包するバラード、流動的で気まぐれな曲想を持つスケルツォ、 シリニャンは確かな技巧で各々の曲のキャラクターを際立たせながらその魅力を伝えています。 シリニャンは2006年ミュンヘン国際音楽コンクール第2位を含む5つの賞を受賞。現在はデンマーク王立音楽アカ デミーでピアノ科の教授を務めながら、デンマークを拠点にソリスト及び室内楽奏者として世界的な活躍をしていま す。

Etcetra
KTC-1689(2CD)
シメオン・テン・ホルト(1923-2012):カント・オスティナート(4台ピアノ版) シメオンクァルテット
※使用楽器:クリス・マーネ製作「Straight Strung Grand Piano」
現代オランダを代表する作曲家シメオン・テン・ホルト(1923-2012)による「カント・オスティナート」の新録音が登場!この作品はオランダ音楽を語る上で欠かすことの出来ない傑作でこれまでにも様々な楽器で演奏するために編曲されてきました。今回は原曲である「4台ピアノ版」でのリリースで改めてこの作品の原点ともいえる響きをお楽しみいただけます。演奏会によってはマットレスでの上で寝転んで観賞したり、グランドピアノの真下に寝転んで楽しむ聴衆がいるといい、なぜこれほどまでにこの作品が愛されたのか、作曲者であるシメオン・テン・ホルト自身も分からなかったと言います。「カント・オスティナート」が世に出てから約50年。改めてこの作品の魅力を考えてみる時が来ました。
演奏は1996年に結成されシメオン・テン・ホルトの名を冠した「シメオンクァルテット」で毎年「カント・オスティナート」を弾いています。彼らの中にはシメオン・テン・ホルトに師事し、共演経験もあるメンバーも含まれています。
ピアノは、2015年にダニエル・バレンボイムが弾いて話題となったクリス・マーネ(Chris Maene)の平行弦ピアノ(Straight Strung Concert Grand)。現代の一般的なグランド・ピアノのように弦が交差しておらず、フォルテピアノやチェンバロのようにすべて平行に張られているこのピアノは、フォルテ・ピアノとモダン・ピアノの特徴を併せ持った独特のサウンドをお楽しみいただけます。

TRPTK
TTK-0107(2SACD)
シューマン・コレクション Vol.2
暁の歌 Op.133
クライスレリアーナ Op.16
ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6
主題と変奏 WoO24
ニコラス・ファン・パウケ(P)
1992年、トランペット奏者の父とヴィオラ奏者の母の間に生まれたオランダのピアニスト、ニコラス・ファン・パウケ。オランダのDe Volkskrant紙に「真の詩的な音楽家」と評され、アムステルダムのコンセルトヘボウで行われたリサイタルのチケットが完売するなど今オランダで最も人気のある若手ピアニストの一人です。オランダ国外でもその実力は認められており、ベートーヴェンのピアノ協奏曲を弾いてロンドンのロイヤル・フェスティヴァル・ホールにもデビューを果たしました。2020年に開始したこのシューマンの作品集シリーズ、開始当初は彼が既にレパートリーとしていた3曲を収録するだけの予定でしたが、レコーディング後にその内容に満足したレーベルからの提案によって「コレクション」としてレコーディングを継続することになりました。第2巻の今回はクライスレリアーナなど初期の作品群と、現存する中では最後に作曲されたとされる作品「主題と変奏」を収録。今後は独奏作品だけでなく室内楽や歌曲、協奏曲もコレクションに加えていく予定だといいます。
TRPTK
TTK-0102(1SACD)
ハンス・ヘンケマンス:ピアノ作品集 (エクリプス Vol.2)
ハンス・ヘンケマンス(1913-1995):ピアノのためのソナチネ、
 アダージョと変奏、
 ピアノと弦楽のための協奏曲 Op.1*、
 アンダンテ・コン・モート、ピアノ・ソナタ
マティアス・スペイ(b.1997):間奏曲T、間奏曲U、間奏曲V、間奏曲W
マティアス・スペイ(P)、
南オランダPO*、
エト・スパンヤールト(指)*

録音:2022年6月、アイントホーフェン音楽堂(オランダ)
ダーフィト・クイケンやラルフ・ファン・ラートらに師事したオランダの新星ピアニスト、マティアス・スペイ(b.1997)は、2021年にTrptkレーベルからリリースしたベートーヴェンと同時代の作曲家、ヨーゼフ・ヴェルフルの作品集(エクリプス Vol.1)で名声を博し、一躍注目度を高めました。あまり知られていない珠玉の作品を宝探しのごとく取り上げることを好むスペイが取り組むシリーズ「エクリプス」の第2巻は、ピアニストとしてご存じの方もいるであろう20世紀オランダの音楽家、ハンス・ヘンケマンス(1913-1995)の作品集。北オランダ音楽院で作曲を教えていたこともあるヘンケマンスはピアノ曲をはじめ管弦楽曲や室内楽曲、オペラなどを作曲しており、その作品は師であるウィレム・ペイペルをはじめラヴェルやドビュッシーといったフランス音楽の影響も受けていると言われています。第1巻同様、各曲の間にスペイ自作の間奏曲を挟む構成をとっています。
TRPTK
TTK-0101(1SACD)
ブレスマーク
チョイ・キョンメ:Until Heard
ドビュッシー:前奏曲集第1集より「音と香りは夕暮れの大気に漂う」、「西風の見たもの」
ショパン:舟歌 Op.60
ヤロスウァフ・カプシチニスキ:Side Effects
ラモー:鳥のさえずり
スコット・オードウェイ:Breathmark
チョン・スージン(P)

録音:2022年6月21日-22日(ヒルフェルスム、オランダ)
既成概念にとらわれない没入感のあるパフォーマンスで国際的なキャリアを築き、コンサート・ピアニストやマルチメディア・アーティストとして活動するチョン・スージンのアルバム「ブレスマーク」は、気候問題や人種的不公平をテーマにしたマルチメディア・プロジェクト。このプロジェクトは2020年にオランダで開催されたグッドメッシュ・コンクールで最優秀賞を受賞しています。自然を自分の中の聖域とし、創造的なエネルギーの源とするチョン・スージンが、時には自然界の音(鳥の鳴き声など)のサウンド・エフェクトをも用いて私たちと自然とのユニークな関係を思い起こさせ、人々が自然や社会における問題に意識を向け、変化を促すことを願っています。

NIFC
NIFCCD-146(1CD)

NIFC(国内仕様盤)
PNIFCCD-146(1CD)
国内盤仕様
税込定価
幻想曲集〜レッセル、ハイドン、ヴォジーシェク
フランチシェク・レッセル(c.1780-1838):幻想曲ハ長調 Op.8
ハイドン:幻想曲(カプリッチョ)ハ長調 Hob.XVII-4
ヴォジーシェク(1791-1825):ソナタ Op.20への補遺、幻想曲風ソナタ Op.20
ベートーヴェン:32の変奏曲ハ短調
ショパン:夜想曲 第20番嬰ハ短調 WN37「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」、
 夜想曲第1番変ロ短調 Op.9-1、
 スケルツォ第1番ロ短調 Op.20
トマシュ・リッテル(ピリオド・ピアノ)

※使用楽器:コンラート・グラーフ1819年頃製のレプリカ
録音:2020年7月20日-23日&2021年4月22日-23日、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
2018年9月に記念すべき第1回が開催されピアノ・ファン、古楽ファンなどの間で話題となったショパン国際ピリオド楽器コンクールで見事優勝を飾ったポーランドの新星トマシュ・リッテル!コンクール・ライヴ盤に続くNIFC第2弾は、ハイドン、ベートーヴェン、ショパンの名作を中心に、レッセル、ヴォジーシェクといった希少な作品を取り上げています。2023年6月には、ショパン全書簡(岩波書店刊行)をテーマとしたレクチャー、第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール第2位の川口成彦によるプレゼンテーションとトマシュ・リッテルのリサイタルを組み合わせた興味深いイベントを予定。そして、2023年10月には第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクール開催がされ、2024年3月には、ここ日本において、トマシュ・リッテル、川口成彦、そしてユリアンナ・アヴデーエワを加えた3人が18世紀オーケストラとの共演で、ショパンのピアノと管弦楽のための全6作品を演奏するプロジェクト(The Real Chopin X18世紀オーケストラ)など、一大イベントが連なっています。
トマシュ・リッテルは1995年ポーランドのルブリン生まれ。チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院では、ピアノをミハイル・ヴォスクレセンスキーに、チェンバロをマリア・ウスペンスカヤに、そしてピリオド・ピアノをアレクセイ・リュビモフに学び、アルトゥール・ルービンシュタイン国際ヤング・ピアニスト・コンクール(ポーランド)をはじめ、サン・セバスチャン(スペイン)、エンスヘーデ(オランダ)、プラハ音楽院(チェコ)など多くの国際コンクールで第1位を受賞しています。
リッテルの演奏活動において、HIP (Historically Informed Performance 歴史的知識にもとづく演奏)は重要な位置を占めており、 本アルバムでも、作曲家たちが描いたあるべき音楽の形を追求し、当時の多くの聴衆も耳にしたであろう響きを現代に再現します。

Acte Prealable
AP-0554(1CD)
イグナツィ・フェリクス・ドブジンスキ(1807-1867):ピアノ作品集 Vol.1
即興曲 変イ長調/思い出 -2つのマズルカ/ウクライナの思い出 - 性格的小品 イ短調 Op.64/3つのマズルカ Op.27/夜想曲 ヘ短調/大ワルツ-再構築 変ホ長調 Op.63/レシグナシオン 変イ長調 Op.48/マズール(クヤヴィアンカ)に基づく易しく華麗な様式による幻想曲と変奏曲 ト短調 Op.14
アダム・ゴジジェフスキ(P)

録音:2022年11月3日-5日
旧ポーランド領であったロマヌフに生まれたイグナツィ・フェリクス・ドブジンスキ(1807-1867)によるピアノ作品集。音楽一家に生まれた彼はフレデリック・ショパンの同級生としても知られており、1825年からワルシャワの高等音楽学校で学び、ユゼフ・エルスネルに師事しました。コンクールで高い評価を受けた彼の交響曲は後にメンデルスゾーンの指揮によって演奏された記録も残っています。ショパンとは対照的にポーランド国内で活躍した彼は、ピアノ作品だけでなく幅広いジャンルの作品を残し、またポーランドの音楽の発展に貢献しました。
Acte Prealable
AP-0551(1CD)
イグナツィ・クシジャノフスキ(1826-1905):ピアノ作品集 Vol.3
2つのマズルカ Op.15/エレジー第2番嬰ヘ短調 Op.29/クラコヴィアク第3番 「ポーランドの歌」 嬰ヘ長調 Op.26/アルバムのページ(夜想曲) 変ホ長調/6つのバガテル第2集/無言歌 変ホ長調 Op.32-2/ポロネーズ第5番変ホ長調 Op.34/2つのマズルカ Op.10/Allegro appassionato precede d’un andante affetuoso in E flat major Op.33
ローラン・ラミー(P)

録音:2016年-2022年
ポーランドの作曲家、イグナツィ・クシジャノフスキ(1826-1905)によるピアノ作品集第3弾!クシジャノフスキは当初音楽教師であった父親からピアノを習いました。その後ヨーロッパで有名な音楽教師であったフランチシェク・ミレツキに師事し、演奏会などに出演するようになりました。そしてフランツ・リストの目に留まったクシジャノフスキは、パリ音楽院で学ぶことを勧められ研鑽を積みその間ショパンのレッスンも受けることが出来ました。イギリスでの初リサイタルで成功を収め、パリでも活躍していましたが健康上の理由でクラクフに戻り、その後はワルシャワを拠点に活動しました。

Danacord
DACOCD-956(1CD)
ルイ・グラス(1864-1936):ピアノ作品集 Vol.1
春の気分 Op.9/戸外にて〔進行中(おだやかに)、ボート(やさしく優雅に)、森の冒険(ゆっくりと語るように-速く、城の廃墟(陰気に)、荒れ狂う春の朝(重くペダルを多用して)、屋内で(気品をもって)〕/抒情的なバガテル Op.26〔アンダンテ・コン・エスプレッショーネ、モデラート・アマービレ、パストラーレ、アモローゾ, マ・コン・モート、アンダンテ、ポコ・ヴィーヴォ〕/小さな音画 Op.39〔節度をもって、やさしく語るように、意気揚々と新鮮に、ためらい, そわそわと, だが急かないで、わかりやすく落ち着いて、ゆっくりと深い音で、落ち着き, たっぷり時間をとって、少し元気よくユーモアをもって〕/ピアノ小品集 Op.55〔クリスマスの朝(アンダンテ・コン・モート、花咲く樹の下で(コン・モート)、スケルツィーノ(気分よくエネルギッシュに)、前奏曲(ポコ・コン・モート)、パストラーレ(アレグロ・アマービレ)〕/ピアノ小品集 Op.66〔パストラーレ(モデラート)、夜想曲(アンダンテ・コン・モート)、エコセーズ(アレグロ)〕/クリスマスイブ(気分)/かわいいワルツ/気分(小さなアウネスへの勇気づけに)/ピエレッテへのヴィネット
ヤコプ・アルスゴー・ベーア(P)

録音:2022年6月30日-7月3日(デンマーク)
ルイ・グラス(1864-1936)は、デンマークの後期ロマンティシズム期にピアニスト、オルガニスト、音楽教師、指揮者、作曲家として活躍した、当時を代表する音楽家のひとりです。「森の交響曲」(第3番)「卍の交響曲」(第5番)「スキョル王の子孫」(第6番)など6曲の交響曲、管弦楽のための「夏の生活」、「ピアノと管弦楽のための幻想曲」といった作品がCDでリリースされ知られるようになりました。ピアノ作品も多く、シューマンやメンデルスゾーンのスタイルに倣った、作品番号をもつ曲集のほか、いくつもの小品を残しています。2018年にリリースされ大きな話題となったグラスの初めての交響曲全曲録音(DACOC-D-541544)を手がけたDanacord Recordsによる当シリーズにはグラスのすべてのピアノ作品が収録される予定です。
デンマークのピアニスト、ヤコプ・アルスゴー・ベーア(b.1984)は、オーフスのアカデミーでアネ・ウーランに学び、ソリストと室内楽奏者として活動しています。ミハエラ・オプレアのヴァイオリンと共演したデンマークとルーマニアの小品集『タンゴ・ジェラシー、ホラ・スタッカート』(DACOC-D-831)とカール・ニールセンとエネスコの「ヴァイオリン・ソナタ』(DACOC-D-879)がDanacord Recordsからリリースされています。

Chopin University Press
UMFCCD-157(1CD)
ミクリ&ミハウォフスキ:ピアノ作品集
カロル・ミクリ(1821-1897):夢 Op.9-6*、マズルカ ロ短調 Op11*、バラード 変ロ長調 Op.21*、スケルツィーノ 嬰へ長調 Op.9-5*、前奏曲とプレスト・アジタート へ短調 Op.1
アレクサンデル・ミハウォフスキ(1851-1938):夢 イ長調 Op.24*、ワルツ イ長調 Op.23*、ワルツ 変イ長調 Op.34-3*、前奏曲 変イ長調 Op33-5(左手のための)*、前奏曲 変ロ短調 Op9、メランコリックなワルツ 変ロ短調 Op.29、バラード 変ロ長調 Op.30*、即興曲 変ニ長調 Op.21*
マリア・ガブリス=ヘイク(P/1894年製ブロードウッド)

録音:2020年12月&2021年8月(ポーランド、ワルシャワ)
*世界初録音
ショパンの作品を愛するすべての人必聴!世界初録音を多数含む、ショパンの弟子ミクリとミクリの弟子ミハウォフスキのピアノ作品集! ショパンの弟子であるカロル・ミクリ(1821-1897)とミクリの弟子であるアレクサンデル・ミハウォフスキ(1851-1938)は、ショパン的な思想と美学を継承する優れた存在でした。彼らは非常に熱心な教育活動を行い、ラウル・コチャルスキ、ワンダ・ランドフスカ、ルドミル・ルジツキ、ピョートル・レイテル、ウワディスワフ・シュピルマン、イェジ・ジュラブレフといった数世代のピアニストに大きな影響を与えています。彼らはまた、いわゆる「ショパネスク・スタイル」の創造に貢献したという点でも重要な存在です。本作では優れたピリオド楽器の専門家であるマリア・ガブリス=ヘイクが1894年製のブロードウッドピアノを使用し、ミクリとミハウォフスキの作曲面における非凡な才能を明らかにします。

GENUIN
GEN-23833(1CD)
宇宙と断片
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」
ウェーベルン:ピアノのための変奏曲 Op.27
ベートーヴェン:6つのバガテル Op.126
ウルリヒ・カルマイヤー(b.1963):チャールズ・ヒューバート・ヘイスティングス・パリーの讃歌「エルサレム」による6つの変奏曲(世界初録音)
マリー・ローザ・ギュンター(P)

録音:2022年1月18日&9月24日-25日、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス・メンデルスゾーンザール(ドイツ)
マリー・ローザ・ギュンターは1991年、ドイツのブラウンシュヴァイク生まれ。バッハに傾倒し、当レーベルからリリースしたソロ・デビュー・アルバムでもいきなりゴルトベルク変奏曲を取り上げていましたが、今作は深遠で壮大なテーマを掲げたアルバムでまた違った一面を見せてくれます。ベートーヴェンとウェーベルンの作品に、彼女と同じブラウンシュヴァイク出身の作曲家、ウルリヒ・カルマイヤーの世界初録音となる作品を組み合わせています。
GENUIN
GEN-23829(1CD)
ラウダーテ・ドミヌム
マルティン・グスタフ・ノッテボーム(1817-1882):ヨハン・セバスティアン・バッハの主題による変奏曲 Op.17(フランス組曲第1番BWV812のサラバンドによる)
フリードリヒ・ニーチェ(1844-1900):2つのモノディ NWV39(P4手のための)
ミヒャエル・デンホフ(b.1955):(k)ein Choral(2004/世界初録音)
ピアソラ:フーガと神秘(歌劇 「ブエノスアイレスのマリア」より/パブロ・ツィーグラー編)
ストラヴィンスキー:詩篇交響曲 K052(ショスタコ―ヴィチ編)
バッハ(クルターグ編:「主よ、人の望みの喜びよ」BWV147+怒りのコラール(遊戯第4巻より)
シュテンツル・ピアノ・デュオ〔ハンス=ペーター・シュテンツル(P)、フォルカー・シュテンツル(P)〕

録音:2022年8月&2013年3月、ドイツ
「4本の手を持つソリストのような自由」と称賛され、ARDミュンヘン国際音楽コンクール(1986年)やマイアミのドラノフ・コンクール(1989年)を含む11の国際コンクールで優勝してきたドイツの兄弟デュオ、「シュテンツル・ピアノ・デュオ」のニュー・アルバム。大バッハが生涯夢中になり続けてきた「ラウダーテ・ドミヌム(主をほめたたえよ)」に基づく、バロックから現代まで4世紀にまたがる音楽が集められています。ベートーヴェン研究者として知られるノッテボームの「バッハの主題による変奏曲」は、友人ブラームスと共に演奏したとされる作品。思想家として高名なニーチェの作曲作品やショスタコ―ヴィチがアレンジしたストラヴィンスキーの「詩篇交響曲」など注目作品が並び、バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」の間にクルターグの「怒りのコラール」を混ぜ込んだ刺激的な作品で締めくくります。
GENUIN
GEN-23827(1CD)
モメント・オヴ・エターニティ〜リスト、シューマン、シマノフスキ:ピアノ作品集
リスト:2つの伝説 S.175
シマノフスキ:仮面劇 Op.34
シューマン:謝肉祭 Op.9
ホン・ミンス(P)

録音:2022年4月、ドイツ
1993年釜山出身のピアニスト、ホン・ミンスのファースト・レコーディング。ブゾーニ国際ピアノ・コンクール、イサン・ユン国際コンクール、ユトレヒトのリスト国際ピアノ・コンクールなど多くのコンクールで入賞を果たしてきたホン・ミンスが、刹那のスケッチ、永遠の瞬間をテーマに魅力的で多様なプログラムを構成。ピアニスティックな技巧を発揮しながら、アイデンティティと外見、芸術と人生についての詩的な考察を提供します。
GENUIN
GEN-23822(1CD)
バリトンの狂気〜バリトン・サクソフォンのための作品集
クルターグ(b.1926):ジェルジ・クルーの追憶に
ペーテル・ヴィーグ(b.1987):三つ編み
ジュゼッペ・ルッジェーロ(1909-1977):アンダンティーノ=アレグロ
ルーカ・フランチェスコーニ(b.1956):ノットゥルノ
ヤン・メヌ(b.1962):Bit of Bit
ヤコブ・テル・フェルトハイス(b.1951):太陽が昇る遥か前に
マラン・マレ:「スペインのフォリア」による変奏曲
吉松隆(b.1953):エクローグ・モノローグ
野田燎(b.1948):ダンス・ダンス・ダンス
ブランフォード・マルサリス(b.1960):バリトン・サクソフォンのための小品
グレゴリー・ワナメイカー(b.1968):モノロジー
アルノ・ボーンカンプ(バリトンSax)

録音:2022年6月28日-30日、プロテスタント教会(オーステム、オランダ)
現代最高のクラシカル・サクソフォン奏者の一人、アルノ・ボーンカンプがバリトン・サクソフォン・アルバムをリリース!コンサートやレコーディングで幅広く活動するほか、1982年に結成し2017年に惜しまれつつ解散した名カルテット、アウレリア・サクソフォン四重奏団のテナー奏者として長年にわたって活躍してきたボーンカンプ。1840年頃にサクソフォンの生みの親、アドルフ・サックスが作った最初のサクソフォンが現在のバリトン・サクソフォンの音域を持つ楽器であり、サクソフォンの原点は低音域にあるということ、そしてコダーイの「無伴奏チェロ・ソナタ」に大きな衝撃を受け、サクソフォンという楽器にもこのクラスの作品、つまり、楽器が持つ魅力と可能性を最大限に引き出し、しかも幅広い聴衆にアピールできるほど洗練されたレパートリーが必要だと痛感したことを機にこのプロジェクトが生まれました。そしてかつてアウレリアで共に活動していたアンドレ・アレンズと共にマルチメディア・パフォーマンス・プロジェクト「リトル・ビッグ・ホーン」を立ち上げ、オランダの多くの舞台で公演を行い、CDを制作。このアルバムには「リトル・ビッグ・ホーン」のために書かれた新作が多く収録されており、これまでもサクソフォンという楽器のレパートリーの拡大に尽力してきたボーンカンプが今度はバリトン・サクソフォンの新境地を開拓します。5ヶ国から2人ずつ作曲家を選び、まず一方の作曲家の短い曲をいわば「前奏曲」として、その後にもう一方の作曲家の長い曲を演奏してゆくという拘ったプログラム構成にも注目。サクソフォン・プレイヤー、サクソフォン・ファン必携のアルバムです。
GENUIN
GEN-23832(1CD)
ヒンデミット、プロコフィエフ、クノール、ド・ゼーガン:無伴奏ヴァイオリン作品集
ヒンデミット:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op.11-6(1917/18)
エルンスト=ローター・フォン・クノール(1896-1973):無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ ト短調(1946)
プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.115(1947)
ジャック=アルフォンス・ド・ゼーガン(1955-):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ「青い星 l’Astre Bleu」(2021)(マルケタ・ヤヌシュコヴァーに献呈、世界初録音)
マルケタ・ヤヌシュコヴァー(Vn)
チェコやスロバキアの民俗音楽から多くのインスピレーションを得て国際的に活躍するヴァイオリニスト、マルケタ・ヤヌシュコヴァーによる近現代の無伴奏ヴァイオリン作品集。1世紀にも及ぶこれらの作品は、それぞれの作曲家の非常に独特な音楽言語で作曲されている一方で、過去と現在を結びつける新古典主義的な様式への回帰という共通点をもっています。ベルギーの現代音楽作曲家、ジャック=アルフォンス・ド・ゼーガンの詩的な「l’Astre Bleu」はマルケタ・ヤヌシュコヴァーのために作曲されたもので、本作が世界初録音です。
GENUIN
GEN-23831(1CD)
20-21世紀の無伴奏クラリネット作品集
イヴァン・オレンチク(1952-):カプリース第18番
デヴィッド・ウィリアムズ(1952-):And in a moment(世界初録音)
ヴィラ=ロボス:ギターのための5つの前奏曲より第3番イ短調
アンテ・グルギン(1945-):カプリース第1番
イゴール・ドゥルク:詩篇
ラドスワフ・パラジュ(1973-):Ephesiaka
ジョン・ホーキンス(1949-):Mimes(世界初録音)
クラウディオ・ダッラルベロ:Variazioni su Hijazkar Romani(世界初録音)
エフゲニー・オーキン(1977-):ユダヤ組曲
アルベニス:スペイン組曲よりアストゥリアス
ユリア・ドゥルク(クラリネット、朗読)
サンクトペテルブルクとカールスルーエで学んだクラリネット奏者ユリア・ドゥルクによる近現代の無伴奏クラリネット作品集。収録曲はアルベニスを除いて20世紀と21世紀のもので、さまざまな地域のフォークロアにインスパイアされています。各作品は、若き音楽家であり詩人である彼女自身の詩によって彩られています。
GENUIN
GEN-23840(1CD)
ソッリマ、サイグン、サイ、カサド、ブロッホ:無伴奏チェロ作品集
ジョヴァンニ・ソッリマ(1962-):ラ・フォリア(2007)、嵐(2001)
アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991):無伴奏チェロのためのパルティータ Op.31(原典版/1955)
ファジル・サイ(1970-) :無伴奏チェロ・ソナタ Op.92b(2020)
ガスパール・カサド(1897-1966):チェロ組曲(1926)
ブロッホ(1880 -1959):無伴奏チェロ組曲第1番(1956)
ドルカン・ドルク(Vc)
ヴィトルト・ルトスワフスキ国際チェロ・コンクール第2位、アントニオ・ヤニグロ・国際チェロ・コンクールやリーゼン国際チェロ・コンクール第1位のドルカン・ドルクが、トルコの作品を中心に聴かせる多彩な無伴奏プログラム!サイグンのベールに包まれた音楽からソッリマのヴィルトゥオーゾ的な奇想曲まで、斬新でエキサイティングな音世界をお楽しみください。
Eudora
EUDSACD-2303(1SACD)
When in Silence of the Soul〜ファニー・メンデルスゾーン:ピアノ作品集
ファニー・メンデルスゾー:ピアノ・ソナタ イ長調 「イースター・ソナタ」 H-U235
アレグロ・モルト ホ短調 H-U410(世界初録音)
ノットゥルノ H-U337
5つのピアノ小品より1. ヴィラ・メディチ, アレグロ・マエストーソ変イ長調 H-U353
ピアノのための4つの歌 Op.8
アンダンティーノ ロ長調 H-U102(世界初録音)
ピアノ小品 アレグロ, ハ短調 H-U139
ピアノ・ソナタ ト短調 H-U395
パウラ・リオス(P)

録音:2022年4月12日-14日、サラゴサ・オーディトリアム、モーツァルト・ホール(スペイン)
スペインの高音質レーベル、Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様のシリーズから、スペインのピアニスト、パウラ・リオスが奏でる世界初録音を含むファニー・メンデルスゾーンのピアノ作品集が登場。強い個性、洗練されたテクニック、独創性を備えたパフォーマーとして高い評価を得ているパウラ・リオスは、ビーゴ高等音楽院でコンスタンティーノ・ペレスに師事し、ピアノと理論の学位を優等賞と特別賞で取得しています。
ファニー・メンデルスゾーンは、19世紀前半における女性作曲家のパイオニアとして独自の音楽的道を歩み、400曲以上の作品を作曲した当代きってのピアニストの一人です。このアルバムのタイトルは、ゲーテの詩を音楽化したもので、非常に自発的で実験的な作品となっています。パウラ・リオスは、ファニー・メンデルスゾーンのピアノ作品に必要な輝きと感性をもたらし、2つの初録音を含む、ファニーのピアノ作品を探求しています。
フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。

IBS CLASSICAL
IBS-52023(2CD)
NX-C01
バッハ(1675-1750):無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)
【CD1】
1-4. ソナタ第1番ト短調 BWV1001
5-12. パルティータ第1番ロ短調 BWV1002
13-16. ソナタ第2番イ短調 BWV1003…14、15はアンサンブル付き
【CD2】
1-5. パルティータ第2番ニ短調 BWV1004…5はアンサンブル付き
6-9. ソナタ第3番ハ長調 BWV1005…7、8はアンサンブル付き
10-16. パルティータ第3番ホ長調 BWV1006
パブロ・スアレス・カレロ(Vn)
アンサンブル…CD1:14、15、CD2:5、7、8
【Manon Chauvin(S)、Gabriel Diaz(C.T)、Fran Braojos(T)、Simon Millan(Bs)、Marco Pannaria(Vc)】

録音:2019年6月
パブロ・スアレス・カレロは1982年マドリード生まれ。ヴァイオリンをニコラス・チュマチェンコ、サルヴァトーレ・アッカル ド、オーギュスタン・デュメイに師事。母国スペインをはじめ、特にフランスと北欧諸国に招かれて演奏を重ねていま す。このCDでは、研究者ヘルガ・テーネが提唱するアンサンブルをいくつかの楽章で採用している点に注目。例えば 有名なニ短調のシャコンヌは、バッハが亡き妻マリア・バルバラを偲び、死者を追悼するコラールの旋律を織り込んで いるとの説に基づいて、歌手4声部にチェロが加わったアンサンブルが該当するコラールを演奏し、ヴァイオリンの独奏 との美しい絡み合いを聴かせます。グラナダ教会の美しい残響も敬虔な雰囲気を高めています。

IBS CLASSICAL
IBS-42023(1CD)
インティメイト INTIMATE
ソル(エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサ編):ソルのエチュードロ短調のためのメロディ
ソル:ワルツ ホ長調 Op.32-2
ルイス・デ・ナルバエス(1500-1555):皇帝の歌
マテオ・カルカッシ(1792-1853):ラルゲット
山下洋輔(1972-):Dear M(挾間美帆編)
レス・リード&バリー・メイソン:最後のワルツ(武満徹編)
林光:波紋
三木稔:めばえ
ファリャ:ドビュッシー讃歌
ヴィラ=ロボス:前奏曲第4番ホ短調
 前奏曲第3番ハ長調
オクサナ・ゲラシメンコ:桜の花のワルツ
鈴木一郎(G)

録音:2021年10月1-5日
武満徹やブローウェルらのギター作品を初演した世界的ギタリスト鈴木一郎の75歳記念アルバムがスペインIbsから登場。彼自身とギター音楽の歴史が凝 縮されたような一枚です。1948年に神戸に生まれた鈴木はギターを小原安正に学んだ後、1970年に渡欧してアンドレス・セコビアに師事。ピアソラやポンセらのアドバイスも受けまし た。パリとバルセロナを拠点に音楽活動を行い、バルセロナ国際ギター・フェスティバルのディレクターを20年間務め、1989年にはスペイン国王ホアン・カルロス 1世からイザベル・ラ・カトリカ勲章を授与されました。2007年に帰国した後もヨーロッパをはじめ南北アメリカ、カリブ海諸国、東欧諸国、アジア諸国、南アフ リカ、オーストラリア等に招かれて演奏しています。 鈴木は同時代の作曲家への作品委嘱を積極的に行い、武満徹の「夢の縁へ」、平吉毅州の「レクイエム」、レオ・ブローウェルのギター協奏曲などを初演。 日本人作曲家の作品を広く海外へ紹介する一方、ジャズ奏者のラリー・コリエルや山下洋輔とのコラボレーションを行うなど、ギター音楽の地平を開拓し続け て来ました。このアルバムには彼の国際的なキャリアを凝縮するような作品が収められ、スペイン・ルネサンスの作曲家ナルバエスから山下洋輔の作品に至る 音楽の旅は、ウクライナのバンドーラ奏者ゲラシメンコが鈴木のために書いた「桜の花のワルツ」で結ばれ、深い余韻を残します。 ブックレットにはホセ・マヌエル・バエナ・エレーラによる解説の日本語訳が掲載されています。

Solo Musica
SM-423(1CD)
NX-B03
ステパン・エルマス(1862-1937):ピアノ・ソナタ全集 ヘヒネ・ラピヤン(P)

録音:2022年11月26-27日、12月17-18日
全て世界初録音
アルメニアの作曲家・ピアニスト、ステファン・エルマス。オスマン帝国のスミュルナ(現イズミル)の裕福な家庭に生ま れ、幼い頃から楽才を発揮し13歳の時には演奏会でフランツ・リストの作品を披露しました。1879年にはヴァイ マールに行き憧れのリストに会ったのち、彼の勧めでウィーンでピアノ演奏技術の研鑽を重ね、この地でピアニストと して活躍。並行して作曲活動も行い称賛を集めました。 このアルバムには、エルマスが書いた4曲のピアノ・ソナタを収録。演奏者のヘヒネ・ラピヤンは、これらをピアノ協奏 曲と並ぶエルマスの最高傑作と考え、時間と労力をかけてこの世界初録音を成し遂げたと語ります。ショパンを思 わせる、どことなく懐かしく哀愁が漂う旋律は聴き手を魅了します。 ヘヒネ・ラピヤンはアルメニアのカヴァル生まれ。3歳からピアノをはじめ、エレバンのチャイコフスキー音楽学校でアルメ ン・ババハニアンに学びました。15歳の時にエレバン国立音楽院に入学、最高の成績で卒業。 その後はザルツブ ルグのモーツァルテウム大学で研鑽を続けました。アルメニアの作曲家の作品の普及に努めています。

OUR recordings
MAR-8.226917(1CD)
NX-B06
ギター二重奏曲集
ヘンデル:シャコンヌ ト長調 HWV 435*
ソル(1778-1839):アンクラージュマン Op.34
グラナドス:詩的なワルツ集*
フォーレ:ドリー組曲 Op.56*
*=スカンジナヴィアン・ギター・デュオ編
スカンジナヴィアン・ギター・デュオ【ペア・ポールソン&イェスパー・シーヴェベク(G)】

録音:2021年4-8日オーデンセ、トマス・キンゴ教会 他
デンマーク生まれの二人のギタリスト、ペア・ポールソンとイェスパー・シーヴェベクによるスカンジナヴィアン・ギター・ デュオの結成30周年記念盤。二人は学生時代に出会い、1993年にデンマーク放送の室内楽コンクールで優 勝したのをきっかけにデュオ活動を本格的に開始。以来、デンマーク国内はもとより欧米アジアへの演奏旅行を行 うなど、活発な演奏活動を繰り広げて来ました。このアルバムに選ばれた4曲はいずれも彼らが自らアレンジして長 年弾き込んできた曲ばかりで、流麗で緩急強弱自在な演奏に感心させられます。

SOUPIR EDITIONS
S-252(1CD)
ノアンのショパン
ショパン:夜想曲 ロ長調 Op.62-1
子守歌 変ニ長調 Op.57
舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
夜想曲 変ホ長調 Op.55-2
バラード ヘ短調 Op.52/幻想ポロネーズ
ワルツ 嬰ハ短調 Op.64-2
前奏曲 嬰ハ短調 Op.45
ワルツ 変ニ長調 Op.64-1「小犬のワルツ」
夜想曲 ハ短調 Op.48-1
イヴ・アンリ(P/1839年製プレイエル)

録音:2019年7月15,16日 フランス サントル=ヴァル・ド・ロワール地域圏 ノアン
フランスのど真ん中に位置するノアンは、作家ジョルジュ・サンドが子供時代から過ごした館 があることから、彼女の恋人になったショパンも度々滞在し、いくつも作品を書いた。このCD に はノアンに縁のあるショパンの曲を集めています。さらにショパンの時代の 1839年製のプレイエ ルのピリオドのピアノ(いわゆるフォルテピアノ))を使用。ショパンのピアノ曲は長いこと大ホー ルでグランドピアノを轟かせる演奏が普通になっているが、本来はサロンのような小規模の空 間で当時の楽器で繊細に奏でられるものであることが、このCD から痛感させられます。 イヴ・アンリは1959年生まれのフランスのピアニスト。彼は既に「フレデリック・ショパン ノアンで 過ごした年1839-1846」(S2434CD)というショパンのノアンでの活動の集大成といったアルバ ムを発売しており、また1937年製プレイエルを用いてマズルカ全集(S 2493CD)や、1848年2月16日のショパンのパリでの最後の演奏会を再現したCD(S 2262CD)など意欲的なCD を SOUPIR EDITIONS からいくつも発表しています。このCD はアンリのこうしたショパンへの取り組 みの結実であり、単に時代楽器を用いたという以上の強い説得力と感動が得られるでしょう。
SOUPIR EDITIONS
S-254(1CD)
チェンバロによるモーツァルト作品集
ピアノ・ソナタ第1番ハ長調 K.279
「ああ、ママに言うわ」による12の変奏曲(キラキラ星変奏曲) ハ長調 K.265
ピアノ・ソナタ第18番ヘ長調 K.533, K.494
組曲 ハ短調 K.399
「リゾンは森で眠っていた」の主題による9 つの変奏曲 ハ長調 K.264
コンスタンス・タイヤール(Cemb)

録音:2021年6月10,11,12日 フランス イル=ド=フランス地域圏 オルヴィリエ
フランスのチェンバロ奏者、コンスタンス・タイヤールによるモーツァルト集。モーツァルトの生 きた時代は鍵盤楽器の主流がチェンバロから初期のピアノ(いわゆるフォルテピアノ)に移行す る頃で、モーツァルトは早くからピアノに可能性を見出して飛び付いたのだが、とはいえ当時は まだまだチェンバロは優勢だったので、モーツァルトの鍵盤作品をチェンバロで演奏することに は意義がある。ここでのタイヤールの演奏はチェンバロ演奏によるモーツァルトの可能性を存 分に引き出したものだ。20歳前後の作品であるピアノ・ソナタ第1 番とキラキラ星変奏曲、9つ の変奏曲にはまだチェンバロ的手法があちこちに残っていることがタイヤールによる演奏では っきりと聞いてとれます。特にモダンピアノでは可愛らしい曲になりがちなキラキラ星変奏曲が素 晴らしく華やかに響き渡るのは驚くべき発見だ。ウィーン時代のソナタと組曲もモダンピアノとも フォルテピアノとも異なった煌びやかな美しさにうっとりさせられます。 タイヤールはフランス最東部のアルザス地方の出身。パリ音楽院で学んだ後、主としてバロック 音楽の独奏また通奏低音に活躍しています。1735 年、ゴットフリート・ジルバーマン製作のチェン バロに基づいた、1995年、フレデリック・バルとアンソニー・サイディ製作のコピーを使用。
SOUPIR EDITIONS
S-257(1CD)
モンポウ:ひそやかな音楽(全曲)
ひそやかな音楽第1巻(全9曲)
ひそやかな音楽第2巻(全7曲)
ひそやかな音楽第3巻(全5曲)
ひそやかな音楽第4巻(全7曲)
テレーズ・マラングロー(P)

録音:2020年2月24-25日 フランス パリ
ここ十数年で人気が急上昇し録音も多々出ているモンポウの「ひそやかな音楽」、その全 曲にまた素晴らしい新録音が加わった。フェデリコ・モンポウ(1893―1987)はスペインと言っ てもカタルーニャの作曲家。近代フランス音楽の影響を受けつつも、内省的で繊細な、そして 時には小節線をとっぱらった自由な音楽を書いた。プーランクに絶賛された歌曲集「夢の戦 い」が代表作だが、10年以上かけて少しずつ書き進められたこの「ひそやかな音楽」もモンポ ウの傑作です。テレーズ・マラングローはベルギーのピアニスト。モンポウ独特の音楽に深 い共感を持った、静かで深みのある音楽を紡いでいます。
SOUPIR EDITIONS
S-259(1CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第17番ニ長調 Op.53D850 イラクリ・アヴァリアーニ(P)

録音:2022年6月13-15日,7月1日
ジョージア出身のベテランのピアニスト、イラクリ・アヴァリアーニの弾くシューベルトのピア ノ・ソナタ第17番。イラクリ・アヴァリアーニは1950 年、ジョージアのトビリシの生まれ。ソヴィエ トのモスクワ音楽院で学んだ後、ソヴィエトでは不遇だったようで、一時故郷に戻っています。ベ ルリンの壁が崩壊した1989年にパリに移り、以来ここを拠点に活動しています。晩年のシューベ ルトにありがちなゆったりした演奏ではなく、硬質な響きでカッチリまとめ上げる演奏。ファツィ オーリのピアノを使用しています。

Forlane
FOR-16901(1CD)
シューマン:アラベスク ハ長調 Op.18
 子供の情景 Op.15
 3つのロマンス Op.28
ブラームス:間奏曲 ロ短調 Op.119-1
 4つのバラード Op.10
アンヌ・コンスタンタン(P)

録音:モスクワ,65'29
フランスのピアニスト、アンヌ・コンスタンタンのForlane への2枚目のCD。バ ッハ、ヘンデル、フランクだった1 枚目(FOR16885)と打って変わって、シューマ ンとブラームスのドイツ・ロマン派ど真ん中。響きこそフランス的な明るさが強い が、柔らかくジワッと広がる味わいは濃厚ロマンティシズム、有名なトロイメライは まさに夢見心地のうっとりした演奏。若いピアニストらしい切れ味の良い演奏もあ るが、豊かな情感を描くことに長けたピアニストであることがよく分かる。ブラーム スも渋くはないけれど深くしみじみしています。彼女は今後注目していくべき人だ ろう。


C Major
76-1804(Bluray)
ホロヴィッツ・イン・モスクワ
[コンサート]
スカルラッティ:ソナタ ロ短調 L33
スカルラッティ:ソナタ ホ長調 L23
スカルラッティ:ソナタ ホ長調 L224
モーツァルト:ソナタ 第10番ハ長調 K330
ラフマニノフ:前奏曲ト長調 op.32-5
ラフマニノフ:前奏曲嬰ト短調 op.32-12
スクリャービン:練習曲 嬰ハ短調 op.2-1
スクリャービン:練習曲 嬰ニ短調「悲愴」op.8-12
シューベルト:即興曲集変ロ長調 op.142-3
シューベルト(リスト編):ウィーンの夜会第6番イ長調
リスト:ペトラルカのソネット第104番ホ短調
ショパン:マズルカ嬰ハ短調 op.30-4
ショパン:マズルカ ヘ短調 op.7-3
ショパン:ポロネーズ変イ長調 op.53-6「英雄」
シューマン:子供の情景 op.15-7「トロイメライ」
モシュコフスキー:花火 op.36-6
ラフマニノフ:WRのポルカ変イ長調
ウラディミール・ホロヴィッツ(P)
収録:1986年4月20日、モスクワ音楽院大ホール
画面:1080i.4:3,NTSC
音声:PCMステレオ,
DTS-HD MA5.1
BD50
字幕:独、韓、日本語
言語:英語、108分
20世紀最大のピアニスト、ウラディミール・ホロヴィッツ(1903〜1989)。この映像は、1925年に故郷ロシアを離れて以来、61年ぶりにモスクワで行っ たリサイタルを模様とドキュメンタリーを収録したもので、ブルーレイでの発売は初。満席の聴衆の熱狂、熱気を克明に捉えたコンサート映像。そしてホロヴィッ ツ自身が昔を振り返り、家族との思い出、スクリャービンからの助言やラフマニノフとの逸話など貴重なインタビュー映像も必見です。 61年ぶりの帰国の理由についてホロヴィッツは「死ぬ前に自分の生まれた国を見ておきたかった」と語っており、さらにこのモスクワでのリサイタルには「平 和の大使として」という意味合いも強く、音楽の持つ力について改めて考えさせられる映像となっています。 (Ki)

H.M.F
HMM-902702(1CD)
ファンタジー〜7人の作曲家、7種の鍵盤楽器による

(1)バッハ:半音階的幻想曲とフ(2)C.P.E.バッハ:幻想曲嬰ヘ短調H.300, Wq.67
(3)モーツァルト:幻想曲ハ短調K.396/幻想曲ニ短調K.397
(4)メンデルスゾーン:幻想曲嬰ヘ短調Op.28
(5)ショパン:幻想曲ヘ短調Op.49
(6)ブゾーニ:古い旋法による幻想曲OP.33bの4
(7)シュニトケ:即興とフーガOp.38
アレクサンドル・メルニコフ(各種鍵盤楽器)

(1)リュッカース・モデルによるマルクス・フィッシンガー製2段鍵盤チェンバロ2019年
(2)クリストフ・フリードリヒ・シュマール製タンジェント・ピアノ1790年
(3)1795年アントン・ヴァルター・モデル、クリストフ・カーン製レプリカ・フォルテピアノ2014年
(4)グラーフ製フォルテピアノ1828年頃
(5)エラール1885年製
(6)ベヒシュタインB1905-10年頃製
(7)スタインウェイD-274

録音:2022年7月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
歴史的な鍵盤楽器を数多くコレクションし、実際に演奏・録音しているメルニコフ。彼が7人の作曲家の7つの幻想曲を7つの楽器で弾き分けました。メル ニコフはアインシュタインの格言「過去、現在、未来の区別は幻想に過ぎない」をコンセプトに、バッハを基準点として300年におよぶ影響と、彼に帰結 する偉大さを示しています。7という聖なる数字にこだわっているのもメルニコフらしい深い意味がこめられています。
メルニコフは2021年1月にトッパンホールでほぼ同内容のコンサートを行い聴衆の度肝を抜きましたが、ここではさらなる完成度で神業を発揮しています。 楽器も単に時代を合わせているのではなく、作風、効果を考え抜いて選ばれています。最後に現代のスタインウェイの機能を駆使したシュニトケの「即興とフーガ」 が聴きもの。1966年の第3回チャイコフスキー国際コンクール用に作られた華麗な作品で、精神的にバッハへ先祖返りしていることを実証してくれます。

Simax
PSC-1374(2CD)
ノルウェー伝説〜 イザイ、ヴァイオリンとピアノのための作品
■CD1
[Disc1]
イザイ:ノルウェー伝説(1882)
演奏会マズルカOp.1(1882)
演奏会大ワルツOp.3(1882)
ポロネーズ第1番(1881)*
感傷的な情景(静けさ)(1885)
感傷的な情景 第5番(1885)
華麗なるポロネーズ(1885)*
3つのエチュード=ポエム(1900rev.1914)【第1〜3番】
小さなロマンティック幻想曲(1901)
■CD2
ショパン/イザイによるヴァイオリンのための編曲
バラード第1番ト短調Op.23
幻想即興曲Op.66
ショパンの8つのワルツ
・第1番イ長調(Op.34no.1)*
・第2番嬰へ短調(Op.70no.2)
・第3番イ短調(Op.34no.2)
・第4番イ長調(Op.64no.3)*
・第5番ニ短調(Op.64no.2)*
・第6番変イ長調 (Op.69no.1)*
・第7番変ホ長調(Op.64no.1)*
・第8番ホ短調(Op.post)
トール・ヨハン・ボーエン(Vn)
アイリク・ハウグ・ストムネル(P)

録音:2022年2月4日-6日、3月18日-20日 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)

*=世界初録音
ノルウェーのヴァイオリニスト、トール・ヨハン・ボーエンが、ウジェーヌ・イザイ による「知られていない作品とヴァイオリンとピアノのための編曲」の録音プロジェ クトは、彼がテキサス州ヒューストンのライス大学で「イザイの「2つのヴァイオリンとヴィオラのための三重奏曲」の全楽章校訂」をテーマにした博士論文に取り組 んでいた際、イザイのヴァイオリンとピアノのための未出版作品のあることを知り、スタートしました。
時代を代表するヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニストのイザイ(1858?1931)は、1882年の春、初めてノルウェーを訪れました。このツアーは、国際的にも知 られるヴァイオリンの名手だったオーレ・ブルの子、アレクサンデル・エティエンヌ・ブルによる計画と準備で行われ、コンサートによる収益が、ベルゲン市中央のエ ドヴァルド・グリーグ広場に建立されるオーレ・ブル像の資金にあてられました。イザイは、ノルウェー西岸を巡る途中の4月18日にはトロールハウゲンのグリー グ邸に招待されるなど、彼とノルウェーの関係は深まっていきました。
このアルバムで演奏される「ノルウェー伝説」、「ピアノをともなうヴァイオリンのため」の「演奏会マズルカ」(Op.1)、「管弦楽またはピアノをともなうヴァイオ リンのため」の「演奏会大ワルツ」(Op.3)の3曲は、イザイがツアーの間に作曲。「知られていない」その他の曲は、2つの「感傷的な情景」がコペンハーゲン、「華 麗なるポロネーズ」がラトビアのリガで書かれコペンハーゲンで改訂と、各地のコンサートに合わせ、折々に作曲、編曲されました。
トール・ヨハン・ボーエン(1971?)は、ノルウェー国立音楽大学を卒業後、アメリカでカミラ・ウィックスとセルジウ・ルカに師事。ピリオド楽器とモダン楽器 によるバロック音楽から20世紀の音楽、ハリングフェレを弾いた民俗音楽と、幅広いレパートリーで活動しています。「2つのヴァイオリンとヴィオラのための三重 奏曲」を含むイザイの『弦楽のための三重奏曲集』(PSC 1295)や、クラウス・エッゲ(PSC1193)とファッテイン・ヴァーレン(PSC 1325)の室内楽作 品を録音。ゲイル・トヴェイトの『旅の日記から』(PSC 1222)を録音した「フラガリア・ヴェスカ(Fragaria Vesca)」や、「ポイボス弦楽三重奏団(Poebus String Trio)」の活動でも知られます。ピアノのアイリク・ハウグ・ストムネル (1993?)は、ノルウェー国立音楽大学でスメビュー教授とマリアンナ・シリニャン に学び、ソリスト・ディプロマを取得しました。ノルウェー放送Oと共演したデビュー・コンサートがノルウェー放送のテレビで全国に放映され、2019年に ベルゲン国際フェスティヴァルに初めて出演しました。ソリストと室内楽奏者として活動しています。
このアルバムで演奏される作品は、イザイによる版が出版された「ワルツ第8番 ホ短調」をのぞき、ボーエンによる版で演奏され、「ワルツ第5番」の失われた ピアノ・パートは、録音に際しボーエンが作曲しました。ボーエンのこれまでの録音に関わったスティーヴン・フロスト とピアニストのアイナル・ヘンニング・スメ ビューが制作、アルネ・アクセルベルグ がエンジニアリングを担当してオスロのソフィエンベルグ教会でセッション録音されました。収録曲の詳細なラーナーノーツ (ノルウェー語、英語、フランス語)は、ボーエンが執筆しています。 (Ki)

Profil
PH-23014(1CD)
ブルックナー(シャラー編):交響曲第5番変ロ長調(オルガン版) ゲルト・シャラー(Org)

録音:2022年11月28-31日/エーブラハ修道院
いまやブルックナーの権威として世界中から注目されるゲルト・シャラー。彼の指揮によるブルックナーの全管弦楽曲が2024年のブルックナー・イヤーに向け 録音が進んでいますが、オルガニストでもあるためブルックナーのオルガン作品にも強い関心を寄せています。
2021年の交響曲第9番(PH21010)に次ぐ第2弾、シャラー自身の編曲による交響曲第5番が登場します。シャラーによれば第5番は対位法的な書法の点 でオルガン編曲に適しており、多くのパッセージはオルガンを念頭に置いて作曲されたかと思えるとしています。
ただし原曲を熟知するシャラーだけに、特定の効果をそのままオルガンへ移しかえたり、オーケストラに挑むようなことはせず、ヴィエルヌやヴィドールのオルガ ン交響曲のような唯一無二の世界を作り上げています。ことに終楽章の大フーガが鮮烈なオルガン曲化しているのに注目です。
速めのテンポにより、エーブラハ修道院の4段鍵盤アイゼンバルト・オルガンの壮麗な響きも心を奪われます。要注目! (Ki)

FIRST HAND RECORDS
FHR-142(2CD)
ヘンデル:8つのチェンバロ組曲 HWV426-433
「CD1]
組曲第1番イ長調 HWV426
組曲第6番嬰へ短調 HWV431
組曲第5番ホ長調 HWV430
組曲第4番ホ短調 HWV429
シャコンヌ ト長調 HWV435
[CD2]
組曲第2番ヘ長調 HWV427
組曲第3番ニ短調 HWV428
組曲第8番へ短調 HWV433
組曲第7番ト短調 HWV432
小川麻子(Cemb)

録音:2022年8月27・29・31日/ロンドン、チョークファーム、救世主教会
同年生まれのバッハ、スカルラッティと同様に鍵盤の名手だったヘンデル。残された作品では1720年にロンドンで出版された「8つの組曲」がとくに重要です。 イタリアの洗練、フランスの優美さ、ドイツの伝統といった、さまざまな趣味が自在に統合された音楽であり、「大組曲」とあだ名される名作。フーガや変奏曲が散 りばめられながらも堅苦しさのない自由な語り口に彩られ、ヘンデルならではの魅力にあふれています。第5番は有名な「調子のよい鍛冶屋」を含む佳品。
ロンドンを拠点に活動する鍵盤奏者・小川麻子による雄弁な演奏。シャープ系の調を1枚目、フラット系の調を2枚目に配した構成で、それぞれの最後を「シャ コンヌ」と「パッサカリア」(第7番の終曲)という似た曲種にしているのが面白いところ。バッハの「6つのパルティータ」(FHR-92)に続くFirst Handレーベル第2弾アルバムです。 (Ki)

TOCCATA
TOCC-0693(1CD)
NX-B03
ホセ・F. バスケス(1896-1961):ピアノのための印象 全集
第1巻/第2巻
第3巻/第4巻/第5巻
ウラディーミル・クリエル(P)

録音:2022年8月17日、10月26日、12月8日
20世紀前半におけるメキシコのクラシック音楽界を牽引した作曲家の一人、ホセ・F.バスケス。優れたピアニスト、 指揮者、教育者として活躍し、多くの作品を遺しましたが、その楽譜の多くは死後行方不明になってしまったた め、演奏の機会がほとんどありませんでした。しかし、彼の息子で作家のホセ・ヘスス・バスケス・トーレスの40年に わたる研究の結果、失われた楽譜の多くを復元することができ、ようやくバスケスの音楽が再評価されるようになり ました。 この「ピアノのための印象」は1922年頃から1927年頃に作曲された全15曲、5巻からで構成された、フランスの 印象派、とりわけドビュッシーからの影響が強く感じられる内省的な雰囲気を湛えた曲集。シンプルなテクスチャーと 美しい響きが特徴です。 演奏はメキシコシティ生まれのピアニスト、ウラディーミル・クリエル。ケレタロを本拠地とする「Fortepiano Instituto de Perfeccionamiento Artistico y Musical」の創設者兼ディレクターを務め、不当に忘れられ たメキシコの作曲家の作品の発見、普及に尽力しています。
TOCCATA
TOCC-0674(1CD)
NX-B03
ポール・クレストン(1906-1985):ピアノ作品集
3つの物語 Op.79(1962)
リズミコン
 第7集(1971) 第99番- 第106番
 第8集(1973頃) 第107番- 第114番
 第9集(1974頃) 第115番- 第119番
 第10集(1974) 第120番? 第123番
マイロン・シルバースタイン(P)

録音:2022年6月20-22日
全て世界初録音
20世紀アメリカの作曲家ポール・クレストン(本名ジュゼッペ・グットヴェッジョ)。イタリア系移民の家庭に生まれ、オ ルガニストとして活躍しながら作曲を身に着けた彼は、ヘンリー・カウエルに認められて作曲家としてデビュー。ピアニ ストとしても才能を発揮しました。このアルバムに収録された「Three Narratives3つの物語」はフランツ・リストの 作品を現代的にしたような妙技を要するコンサートピースと言える作品です。「Rhythmicon」はさまざまなリズム が用いられた小品集。10巻全123曲で構成されており、シリーズが進むにつれて演奏も至難になっていきます。こ こでは第7集から第10集までを聴くことができ、讃美歌風の静かな曲からバルトーク風のエネルギッシュな曲、ジャ ズ風の楽しい曲まで25曲を楽しめます。これらを演奏するマイロン・シルバースタインは20世紀半ばの作品をとりわ け愛するピアニスト。なかでもパーシケッティ作品の録音で高く評価されています。

Grand Piano
GP-922(1CD)
NX-B03
20世紀のフォックストロット集 第5集 - スイス
1-2. アルベルト・メシンガー(1897-1985):
 1. Tallula, Foxtrott-Fantasie タルラ、フォックストロット幻想曲(1930頃)*
 2. Farewell Blues 別れのブルース(1930頃)*
3-4. ホセ・ベール(1874-1947):
 3. Marie, Foxtrot マリー、フォックストロット(1924)*
 4. One-Step uber2Schweizermelodien,2つのスイスのメロディによるワンステップ
  "Der Schweizerknabe - Thurgauerlied"「スイスの少年 - トゥールガウの歌」(1926)*
5. ウォルター・ラング(1896-1966):Ole ole!: オレ・オレ!
  Suenos de Espana,3preisgekronte Tanze: スペインの夢、3つの受賞歴のある舞曲(1928)*
- No.2. Dolderilla Fox-Trot (Charleston) ドルデリッラ・フォックストロット(チャールストン)
6-7. コンラート・ベック(1901-1989):2つの舞踏小品
 6. No.1. ボストン(短縮版)
 7. No.2. フォックストロット
8-11. アンドレ=フランソワ・マレスコッティ(1902-1995):
 8. Esquisses, Series1エスキース 第1集(1924):
  No.3. Negre au clair de lune月明かりの中の黒人
 9. Esquisses, Series2エスキース 第2集(1925):No. 1. Virtuose de rue
 10. Esquisses, Series2エスキース 第2集(1925):No. 2. Bluette
 11. Croquis, Series1クロッキー第1集(1941):No. 1. 青い少女*
12-14. リヒャルト・フルーリー:
 12. Halottria-Fox-Trot, "Fox-Trot No.1" フォックストロット第1番
   「ハロットリア・フォックストロット」(1929)
 13. Fox-Trot No.2フォックストロット第2番(1929)
 14. Die alte Truhe 古い駒:Tango タンゴ(1945)(U.J. フルーリーによるピアノ編2020*)
15-16. パウル・ブルクハルト(1911-1977):
 15. Slow-Fox スローフォックス(1930)*
 16. Tango for Piano ピアノのためのタンゴ(1934)*
17-18. ペーター・ミーグ(1906-1990):La fete de la ligne(1935)より*
 17. English Valtz イギリスのワルツ
 18. Tango タンゴ
19. エミール・ジャック=ダルクローズ(1865-1950):3 Entrees dansantes3つのダンス・エントランス
  - No.3Le fox-trot angoisse 苦悩のフォックストロット(1924頃)
20. オネゲル:Marthe Richard au service de la France 映画音楽「マルト・リシャール」 H.110(1937)
   - Tango de Charlotte シャルロットのタンゴ(P版)
21-23. オネゲル:LE JOURNAL TOMBE A5HEURES
 映画音楽「5時のニュース」 H.156(P版)(1942)より
 21. Bluse ブルース
 22. Villa Rabaud ヴィラ・ラボー
 23. Tango タンゴ
24-25マルゲリーテ・レスゲン=シャンピオン(1894-1976):4 PETITES PIECES4つの小品(1946)*より
 24. No.1. Jimmy-Blue ジミー・ブルー
 25. No.2. Daisy デイジー
26. レスゲン=シャンピオン:Tango タンゴ(1937)*
27. ルネ・ゲルバー(1908-2006):6つの小品 第4集(1945-1955) -No.1Slow-fox スロー・フォックス*
28-29. ジュリアン=フランソワ・ズビンデン(1917-2021):ジャズ・ソナチネ Op.11(1949-1950)
 28. I. Blues ブルース
 29. II. Improvisation インプロヴィゼーション
30. ウルス・ヨゼフ・フルリー(1941-):PROMENADEN-SUITE プロムナード組曲(1985?87)
 -VIII. フォックス・トロット(P版2020)*
ゴットリープ・ヴァリッシュ(P…Steinway, Model D)

録音:2022年2月21-23日
*…世界初録音
フォックストロットとはダンスのための音楽の1ジャンルで、もともとは19世紀末アメリカで生まれたラグタイムを前身と するスピーディーでアクションの激しい音楽です。第一次世界大戦後の1920〜30年代、ヨーロッパでは人々の憧 れであったアメリカ文化の象徴として流入してきたジャズやフォックストロットが大流行。観光名所であったスイスにも その流行は波及し、さる高級ホテルのオーナーが「本物のジャズが聴けるのは、こことロンドンのサヴォイ・ホテルだけ だ」と自慢したほどでした。 このアルバムにはスイスとフランスの二重国籍を持つオネゲルの映画音楽からのタンゴやブルースをはじめ、現代では ほとんど名前の知られていないスイスの作曲家たちの世界初録音を多数含むダンス音楽を収録。シリーズを通じて 演奏を担当するゴットリープ・ヴァリッシュの華麗な演奏でお楽しみいただけます。

STEINWAY&SONS
STNS-30129(1CD)
NX-B07
セルゲイ・ボルトキエヴィチ(1877-1952):手紙
リリカ・ノーヴァ Op.59- IV. Con slancio
3つの小品 Op.24No.1夜想曲 変ホ長調「ディアナ」
嘆きと慰め Op.17No.2慰め ニ長調
10の前奏曲 Op.33No.8変ニ長調 Andante sostenuto e cantabile
4つの小品 Op.3No.3ガヴォット- カプリース
10の前奏曲 Op.33No.7嬰ヘ長調Andantino
6つの前奏曲 Op.13No.4嬰ハ短調 Appassionato
ピアノのための小説 Op.35No.7手紙
6つの抒情的思索 Op.11NO.5変イ長調 Poco moto, con amabilita
ピアノのための小説 Op.35No.3Erwachende Liebe 愛の目覚め
リリカ・ノーヴァ Op.59- III. Andantino
リリカ・ノーヴァ Op.59- I. Con moto affettuoso
幻想小曲集 Op.61No.2夢
ジェニ・リ=コーエン(P)

録音:2018-2021年
セルゲイ・ボルトキエヴィチはロシア帝国時代のハリコフ(現ウクライナのハルキウ)でポーランド人貴族の家庭に生まれたピアニスト・作曲家。 ニューヨークを拠点に活躍するジェニ・リ=コーエンはボルトキエヴィチのピアノ曲を深く愛し、そこには人間的な感情のあらゆる要素が表現されていると語りま す。

Goodies
78CDR-3902(1CDR)
ジャック・ティボー/機械式(電気以前)の録音集
(1)ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 作品 2-8(ヴェラチーニ=サルモン編)
(2)「大洪水」前奏曲 作品45(サン=サーンス)(キズあり)
(3)小舟にて-「小組曲」より(ドビュッシー)(キズあり)
(4)セレニテ 作品45-5(ヴュータン)
(5)スラヴ舞曲第2番ト短調作品46-2(ドヴォルザーク=クライスラー編)
(6)楽興の時第3番ヘ長調 作品94-3(シューベルト)
(7)カプリス第18番ヘ長調「小さなカプリス」(ローデ=ティボー編)
(8)タンブーラン(ラモー=クライスラー編)
(9)サルタレッロ(ヴィニャフスキ=ティボー編)
ジャック・ティボー(Vn)
ハロルド・クラックストン(P)(トラック1&2)
他はピアニスト名不詳

(1)HMV DB801(Cc5352-1 & Cc5353-2)(Recorded 13 November 1924, Hayes, England)
(2)HMV DA620(A 29546-2)(Recorded 26 February 1924, Camden, U.S.A.)
(3)HMV DA620(A 29545-2)(Recorded 26 February 1924, Camden, U.S.A.)
(4)Victrola 66064(Bb979-2)(Recoreded 6 February 1922, Hayes, England)
(5)HMV 5-7956(Bb978-3)(Recorded 6 February 1922, Hayes, England)
(6)(7)HMV 5-7955(Bb 982-2)(Recoreded 7 February 1922, Hayes, England)
(8)(9)HMV 5-7953(Bb 983-1)(Recoreded 7 February 1922, Hayes, England)
ジャック・ティボー(1880-1953)は20世紀前半に活躍したフランスのヴァイオリ ン奏者。ボルドー出身。1893年からパリ音楽院でマルタン・マルシック(1848- 1924)に師事し、1896年に一等賞を得た。生活のためにカフェのコンセール・ ルージュで弾いていたところ、指揮者のエドゥアール・コロンヌ(1838-1910)に 見いだされ楽員に採用された。その時ティボーの親友で後にパリ音楽院の教授 になったジュール・ブーシュリ(1877-1962)もコロンヌ・オーケストラの楽員に なった。ここには1922年のHMVでの録音と1924年のアメリカVICTORへの録音と 1924年ティボー機械式録音最後のヴェラチーニが入っている。すべて超稀少 SPレコード。(グッディーズ)

Alba
ABCD-520(1CD)
バッハ::ゴルトベルク変奏曲 BWV988 ハンヌ・アラサーレラ(P)
[楽器/Piano:Steinway & Songs D514855, Hamburg1990]

録音:2021年8月2日-3日 オウル・ミュージックセンター「トゥリンドベリ室内楽ホール」(オウル、フィンランド)
フィンランドのピアニスト、ハンヌ・アラサーレラのデビュー・アルバム。 アラサーレラは、8歳からピアノを学び始め、最初のころはピアノという楽器を自分なりに探り、即興をやってみたり、ちょっとした作曲を楽しんでいたといいます。 そうした土台は後の彼の音楽に影響を及ぼし、「彼の演奏は、他の人たちとは違い、どんな伝統の流儀を示しているとも言えない」(YLE(フィンランド放送)」と いった評価を得ることにつながりました。彼の演奏をメディアは「明るく、感受性が鋭い。透明度が高く、リズムが柔軟で生気にみちている」(「HS(ヘルシンキ新 聞)」)「極めて洗練され、その優雅さは貴族的とさえいえる」(オウル「カレヴァ」紙)と評し、今後に期待を寄せています。 アラサーレラがオウルンサロ芸術学校時代に教わったキンモ・ピヒラヤマー Kimmo Pihlajamaa のプロデュースで録音した「ゴルトベルク変奏曲」は、そうした メディアの指摘がすべて「音」と「音楽」に創られた演奏です。最初の「アリア」から第1変奏、第2変奏とつづき、最後の第30変奏と「アリア」の再現まで、バッ ハが二段鍵盤のチェンバロのために書いた音楽を、アラサーレラが独自のピアノ音楽に創りあげました。 アラサーレラの書いた『自然の法則としての和声』とピヒラヤマーの『バロックの天才による詩的ファンタジー』と題したライナーノート(フィンランド語・英語)が ブックレットに掲載されています。 (Ki)


Treasures
TRE-298(1CDR)
ヴァーシャリのショパンVol.1
ピアノ・ソナタ第3番Op.58*
ワルツ集(全17曲)
 第1番変ホ長調Op.18《華麗なる大円舞曲》
 第2番変イ長調Op.34-1《華麗なる円舞曲》
 第3番イ短調Op.34-2《華麗なる円舞曲》
 第4番ヘ長調Op.34-3《華麗なる円舞曲》
 第5番変イ長調Op.42《大円舞曲》
 第6番変ニ長調Op.64-1《小犬のワルツ》
 第7番嬰ハ短調Op.64-2
 第8番変イ長調Op.64-3
 第9番変イ長調Op.69-1《別れのワルツ》
 第10番ロ短調Op.69-2
 第11番変ト長調Op.70-1
 第12番ヘ短調Op.70-2
 第13番変ニ長調Op.70-3
 第14番ホ短調遺作
 第15番ホ長調遺作
 第16番変イ長調遺作
 第17番変ホ長調遺作
タマーシュ・ヴァーシャリ(P)

録音:1963年5月17-20日*、1965年5月20-30日(全てステレオ)
※音源:DG 136450S-LPEM*、DG 104-367
◎収録時間:77:50
“激烈さとは無縁のヴァーシャリのショパンの最高峰!”
■音源について
使用した2枚のLPは、共にドイツ盤(チューリップ・ラベル)。ワルツ集は、8枚組のボックスから。

★ヴァーシャリのショパンは、不当に評価が低いように思います。確かに、強い構成力を持つ作品やシリアスな楽曲はヴァーシャリのピアニズムから最も遠い作品だと思われますが、リリシズムが優る作品では、ヴァーシャリのピアニズムが一気に輝きを放つという事実はもっと知られて然るべきです。
 その好例が「ソナタ第3番」。ソナタ形式の縛りを感じさせない優しい詩情が実に心地よく、素直に聴き手の迫ります。第1楽章でのヴァーシャリの持ち前のクリアで淀みない打鍵は、音楽への無垢な愛情をそのまま反映してかのよう。決して大向うを狙わないひたむきさが心を打ち続けます。第2主題の上品なルバートは決して取り繕ったものではなく、た至純そのもの。第2楽章は、無窮動的なテーマがこれ程丁寧に打鍵されるのも珍しく、それでいて清らかな推進性は保持。第3楽章はポゴレリッチのような耽溺とは好対照。素直で飾り気のないフレージングは、まさに今生まれた音楽のように息づきます。したがって、夢見心地の中間部も音楽がふわふわと彷徨うことなく、他の演奏では味わえない大らかで幸福な空気感を醸すのです。終楽章も、作品に内在する精神を掘り下げようと格闘するのではなく、音楽を「奏でる」ことに徹する姿勢を貫徹。ソナタを締めくくるに相応しい堂々たる威容とは一味違う世界感を醸成。
 構築性ありきの演奏では埋もれがちな瑞々しいニュアンスが散りばめられており、これこそがショパンが目指した世界では?と思えるほどの確かな説得力を誇る名演奏です。
 更にお勧めしたいのがワルツ!この趣味の良いサロン的な軽みと程よい甘さ、芳しさに触れると、頻繁に取り上げられる名演の多くは、立派に響き過ぎる気がしてきます。
第1番「華麗なる大円舞曲」からして素晴らし過ぎます!ふとした瞬間の息の抜き方と言い自然体のルバートと言いまさに理想の極みで、特に3:11からの第4部の可憐さは比類なし!第3番は、ヴァーシャリのルバートとのセンス、特に音価を極僅かに伸ばすことによる切なさの炙り出し方、リピートのたびにニュアンスを変える繊細なセンスに言葉を失い、リパッティの超名演の存在を忘れるほど。多くの演奏が豪放に走りがちな第4番「小犬」第14番は、まさに作品の実寸にフィットしたディティールを体現。第5番は、冒頭の自然発生的なトリルに4小節目から滑り込む左手声部の茫洋としたタッチの融合ぶりにハットさせるニュアンスが浮かび上がります。第7番は明るく透明なタッチが暗い楽想のニュアンスをむしろ引き立たており、1:33からの緩やかな加速の妙味も聴きもの。第9番は、マズルカ風の旋律Bを囁くのではなく、舞曲的な愉しさを表出しているのが印象的。
第10番11番は、特に声を大にして激賞したい超名演!ただただ美しい!ここに不足しているものが何かあるでしょうか?第15番の人懐っこさもアシュケナージ以上。アシュケナージといえば、第17番は恐ろしく重い演奏でしたが、ヴァーシャリはここでも好対照の屈託のない演奏を披露。とにかく魅力が尽きません!「ヴァーシャリのショパン」の最高峰と言っても過言ではないでしょう。【2023年4月・湧々堂】

オクタヴィア
OVCT-00204(1SACD)
税込定価
2023年5月24日発売
ENCORES-〜岡田奏
ドビュッシー:ゴリウォッグのケークウォーク
プーランク:プレスト変ロ長調FP70
ラフマニノフ:絵画的練習曲集ニ長調作品39-9
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
ラヴェル:水の戯れ
ショパン:ポロネーズ第6番「英雄」
ワルツ第6番変ニ長調作品64-1「子犬のワルツ」
バッハ:プレリュードとフーガホ長調BWV 854
モーツァルト:キラキラ星変奏曲
サン=サーンス:トッカータ(第5協奏曲のフィナーレによる)
シューマン:トロイメライ
ショパン:幻想即興曲嬰ハ短調作品66(遺作)
シューマン(リスト編):献呈S.566
岡田奏(P)

録音:2022年9月12-13日静岡、浜松市天竜壬生ホール
近年多岐にわたり目覚ましい活動を展開している注 目の若手ピアニスト岡田奏による最新盤「Encores」 が登場です。 岡田がこれまでの演奏会で頻繁に取り上げてきた思 い入れ御なるアンコールピースを自ら厳選。各曲と の出会いや思いを書き綴ったエッセイなど、岡田の センスが漲るアルバムとなりました。 「子犬のワルツ」「トロイメライ」といった名曲か ら、プーランクやサン=サーンスによる秘曲まで、 聴き手に寄り添い語りかける、心温まる一枚をお楽 しみください。(オクタヴィア)

NIFC
CNLDV-D1602(DVD)
(NTSC)
チョ・ソンジン〜第17回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライヴ
ショパン:練習曲第1番ハ長調 Op.10-1/練習曲第10番変イ長調 Op.10-10/幻想曲ヘ短調 Op.49/バラード第2番ヘ長調 Op.38/ワルツ第4番ヘ長調 Op.34-3「華麗なる円舞曲」/4つのマズルカ Op.33
ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
インタビュー
チョ・ソンジン(P)、
ヤツェク・カスプシク(指)ワルシャワPO
※使用ピアノ:スタインウェイ

録音(ライヴ):2015年10月3日(第一次予選)、10月9日(第二次予選)、10月14日(第三次予選)、10月21日(入賞者記念コンサート)、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)
2015年に行われた第17回ショパン国際ピアノ・コンクールで第1位&ポロネーズ賞を獲得したチョ・ソンジンのライヴ録音が映像(DVD)で登場! 2009年浜松国際ピアノ・コンクールの最年少優勝以来、2011年チャイコフスキー国際コンクール第3位、2014年ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクール第3位と輝かしい成績を収め、2015年ショパン国際ピアノ・コンクール優勝で更なる脚光を浴び、世界一流のピアニストの一人として活動を続けるチョ・ソンジン。第一次予選から第三次予選までの演奏からのセレクションと、入賞者記念コンサートで披露された圧巻のコンチェルトを収録しています。

Da Vinci Classics
C-00728(1CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.5
ピアノ・ソナタ第26番「告別」
ピアノ・ソナタ第27番ホ単調 Op.90
ピアノ・ソナタ第24番「テレーゼ」
ピアノ・ソナタ第25番ト長調 Op.79
ピアノ・ソナタ第10番ト長調Op.14-2
マウリツィオ・パチャリエッロ(ピリオド・ピアノ)

録音:2019年10月、サン・テレンツィアーノ教会(カプラニカ、イタリア)
現在のイタリア有数のベートーヴェン弾きとして評価を受けており、1998年の第48回ARDミュンヘン国際音楽コンクール入賞、2003年にはニューヨークのカーネギー・ホールへのデビューという実績を持つ鍵盤楽器奏者マウリツィオ・パチャリエッロ。現在はピリオド・ピアノでの演奏に情熱を注ぎ、イタリアにおけるこの分野の権威的存在として知られるパチャリエッロが、2017年の秋にスタートさせたベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集の第5巻では、「告別」、「テレーゼ」を含む珠玉の5作品を収録。これらの作品は、32曲のソナタの中では取り上げられる機会は少ないですが、いずれも独自のスタイルを持った傑作です。
1840年頃のフランスのボワスロや1885年のベーゼンドルファー、18世紀後期のクラヴィコードなど、様々なピリオド・ピアノを弾いてきたパチャリエッロが、楽聖が思い描いた当時のサウンドを現代に再現します。
Da Vinci Classics
C-00721(1CD)
ギターの魂 Vol.2
エドゥアルド・ロペス=チャバリ(1871ー1970):ギターのための7つの小品(世界初録音)
フアン・マネン(1883-1971):ファンタジア-ソナタ Op.A-22
カルロス・ペドレル(1878-1941):三人の囚われの姫君の踊り
マルコ・デル・グレコ(G)

録音:2021年11月16日-17日、サン・ミケーレ・アルカンジェロ(セルモネータ、イタリア)
マルコ・デル・グレコは、東京国際ギターコンクールでの優勝歴があり、細川俊夫も称賛したイタリアの名手。本アルバムは、20世紀初頭のスペインに目を向け、本物のクラシックギターの音色を追求した「オリジナル」を研究したプロジェクト。この楽器の歴史とレパートリーを築いた作曲家とギタリストの音楽を通して、この楽器の「魂」に迫るシリーズの第2弾です。
マルコ・デル・グレコは、名工マヌエル・ラミレス、サントス・エルナンデス、ドミンゴ・エステソが製作したオリジナルのギター3本を使用。アクイーラ製のガット弦を張って演奏しています。
Da Vinci Classics
C-00720(1CD)
夜〜20世紀のソロ・ハープによる夜想曲集
ヴィンセンツォ・ツィテロ(b.1956):PROLOGO VERSO LA NOTTE*
ベリオ:LOOSIN YELAV-, FROM FOLK SONGS
カルロ・ガランテ(b.1959):THE WANING MOON - POEMETTO NOTTURNO*
カルロス・サルセード:INTROSPECTION, FROM FIVE PRELUDES
スーザン・マクドナルド(b.1935)-リンダ・ウッド(b.1945):AFTER THE MOON-VIEWING, MY SHADOW…, FROM HAIKU*、DISTANT LIGHTS; THERE THEY LIVE…, FROM HAIKU*
アルベルト・ゼーベル(1834-1910):REVE D'AMOUR OP.21*
ヴァシリー・イヴァノヴィチ・ヴィノグラードフ:VARIATIONS ON THE RUSSIAN FOLK THEME “NOC-HENKA”*
ルニエ:FEUILLE D’AUTOMNE - ESQUISSE
クルト・ワイル:LE GRAND LUSTUCRU, FROM MARIE GALANTE
ベルナード・アンドレース:CALEMBREDAINE*
サルセード:LAMENTATION, FROM FIVE PRELUDES
マリウス・フロトホイス:POUR LE TOMBEAU D'ORPHEE - DANCE ELEGIAQUE OP.37
ジュリアーノ・マルコ・マッティオーリ(Hp)

録音:2022年
*世界初録音
20世紀の作曲家、またはハープ奏者によって作曲されたソロ・ハープによる夜想曲集。1980年生まれのハープ奏者ジュリアーノ・マルコ・マッティオーリは、18歳でハープを始め、2005年にA.ボイト音楽院を卒業しました。その後もマスタークラスなどで研鑽を積んだ彼は、「Riviera della Versilia” Camaiore」を始めとして数々の国際コンクールで優勝しています。現在ではハープ奏者として活動する他、ハープ自体の研究にも力を入れており、その歴史の探求も行っています。
Da Vinci Classics
C-00727(1CD)
リスト:ロッシニアンの夢〜トランスクリプション、変奏曲と即興曲
ロッシーニの主題による華麗な変奏曲 S.149、
 ロッシーニのトランスクリプション(スターバト・マーテルのアリア、慈愛) S.553、
 ロッシーニとスポンティーニの主題による華麗な即興曲 S.150
ロッシーニ:歌劇「泥棒かささぎ」序曲(編曲者不詳)
フィアメッタ・コルヴィ(P)

録音:2022年8月、コモ(イタリア)
イタリア・コモ出身のピアニスト、フィアメッタ・コルヴィによるリストのロッシーニ・トランスクリプション集。彼女はコモとブレシアで学び、アルド・チッコリーニやパウル・バドゥラ=スコダからもレッスンを受けています。「泥棒かささぎ」の序曲のみリストではなく、リコルディ社から出版された19世紀の無名の編曲者による版を使用していますが、この編曲版も作品の主題を見事に浮かび上がらせています。オペラがピアノでも楽しまれていた時代に思いを馳せることができる1枚です。
Da Vinci Classics
C-00726(1CD)
リスト:ワーグナーの再創造
「タンホイザー」よりヴァルトブルク城への客人の入場 S.445/1B、巡礼の合唱 S.443、おお, お前, 優しい夕星よ S.444
「さまよえるオランダ人」より紡ぎ歌 S.440
「ローエングリン」より【エルザの結婚の行進 S.445/エルザの夢 S.446/ローエングリンのエルザへの非難 S.446/祝典と結婚式の歌 S.446】
フィリッポ・テニスチ(P)

録音:2022年9月、チーゴレ(イタリア)
アルバニア出身の若きピアニスト、フィリッポ・テニスチ(1998-)がリストのワーグナー・トランスクリプションに新鮮かつみずみずしいアプローチで臨んだ1枚。彼の演奏は曲の深みと重厚さを保ちながら、軽やかさと簡潔さを兼ね備えており、こうした編曲もので陥りがちな冗長さをうまく回避しています。
Da Vinci Classics
C-00731(1CD)
シューベルト:後期ピアノ作品集
12の高雅なワルツ D.969
3つのピアノ曲 D.946
ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959
■デジタル・ボーナス・トラック〜アレグレット ハ短調 D.915(1827)
マルコ・タリエッロ(P)

録音:2022年9月、チーゴレ(イタリア)
※デジタル・ボーナス・トラックはCDには収録されておらず、CDに記載のURLよりダウンロードできます
イタリア・マントヴァに住む1998年生まれの若きピアニスト、マルコ・タリエッロによるシューベルトの晩年の作品を集めた1枚。シューベルト最期の年(1828年)に作曲された「3つのピアノ曲」「ピアノ・ソナタ第20番」と、その前年に出版された「12の高雅なワルツ」を収録しています。彼は幼少期から国内外のピアノコンクールで優勝しており、2017年にデュッセルドルフで開催されたアントン・ルービンシュタイン国際コンクールでもファイナリストという好成績を収めています。
Da Vinci Classics
C-00723(1CD)
クラーマー:ピアノのための練習曲集第1巻 Op.30より ベートーヴェンが選曲し注釈をつけた21曲
ヨハン・バプティスト・クラーマー(1771-1858):ピアノのための練習曲集第1巻 Op.30より ベートーヴェンが選曲し注釈をつけた21曲〔練習曲第1番 アレグロ ハ長調+、練習曲第2番プレスト ホ短調#、練習曲第3番 モデラート ニ長調*、練習曲第4番コン・モート ハ短調$、練習曲第5番アレグロ・モデラート ハ長調#、練習曲第6番ヴィヴァーチェ イ短調#、練習曲第7番 ピウットスト・モデラート 変ロ長調**、練習曲第8番 アレグロ ト短調##、練習曲第9番アレグリ・モデラート ト長調$、練習曲第12番モデラート・エスプレッシーヴォ イ短調**、練習曲第13番スピリトーゾ イ短調$、練習曲第15番 マエストーゾ 変ホ長調$、練習曲第16番モデラート・コン・エスプレッシオーネ ヘ短調$、練習曲第18番アレグロ ニ短調##、練習曲第21番 モデラート ト長調##、練習曲第23番コン・ブリオ イ長調##、練習曲第24番コン・モート ニ短調$、練習曲第27番 ヴィヴァーチッシモ 変イ長調##、練習曲第29番 プレスト ハ長調##、練習曲第30番モデラート・コン・エスプレッシオーネ 変ロ短調*、練習曲第41番「アリア」 モデラート ニ短調*〕/練習曲第14番モデラート ニ短調*/ベートーヴェンを偲ぶ音楽のマチネーのための即興曲, フランツ・リストに捧ぐ, Op.93*/歌劇「モリナレッラ」の五重唱「Il Villan Che Coltiva Il Giardino」によるピアノのための変奏曲*
ジュージ・デ・ベラルディニス(P)*、
ヴィットーリア・チッキエッロ(P)**、
アンドレア・コトゥーニョ(P)#、
ロレンツォ・デ・ビアーゼ(P)##、
マッティア・ディ・モーラ(P)+、
ヴィヴィアーナ・ディ・リータ(P)$

録音:2021年8月、ジョルダーノ音楽院(フォッジャ、イタリア)
クレメンティにもピアノを教わったドイツ生まれの作曲家、ヨハン・バプティスト・クラーマーの練習曲集は、ベートーヴェンの甥カールやクララ・シューマンも弾いていたといわれ、日本ではハンス・フォン・ビューローが改訂した楽譜がピアノを勉強する人々に定着しています。クラーマーと交流を持っており、クラーマーを高く評価していたベートーヴェンは自身の教育活動にこの曲集が適していると考え、最初に出版されたOp.30の曲集から21曲を選び、アクセントの扱いなど演奏的側面を含む様々な注釈をつけました。その注釈はベートーヴェンの秘書を務めベートーヴェンの伝記も記したアントン・シンドラーによって書き遺されて後世に伝えられており、それに基づいたアプローチで演奏し録音するという“ベートーヴェン研究”的なプロジェクトです。
ジョルダーノ音楽院の教授を務めるジュージ・デ・ベラルディニスは、自身が進めていたアクセントについての研究を機にこの曲集に着目し、同音楽院のピアノ科の優秀な生徒たちと共にこの21曲を分析、録音するというプロジェクトを完成させました。ブックレットには、ジュージ・デ・ベラルディニスによる解説とともに、21曲分のベートーヴェンによる注釈文(英語)も掲載されています。

Ars Produktion
ARS-38626(1CD)
票決
エルンスト・クルシェネク:ハープ・ソナタ Op.150
ジャン・クラ:ハープのための2つの即興曲
アルフレード・カゼッラ:ハープ・ソナタ Op.68アンドレ・カプレ:ハープのためのディヴェルティスメント
ブリテン:ハープ組曲
ハインツ・ホリガー:前奏曲,アリオーソ,パッサカリア
ジュリア・ワッカー(Hp)

録音:2021年
20世紀に作曲されたハープ作品集。ハープは他の楽器にはない独特な音色と特殊な演奏技術を持つ楽器で、作曲家に新たなインスピレーションを与えてくれます。このことは演奏家にとっても良い効果をもたらし楽器の新たな側面を知る機会を得ることになります。
ジュリア・ワッカーは、2006年からバーゼル・フェスティバル・オーケストラの首席ハープ奏者、2017年からはスイスのオーケストラ「バーゼル・シンフォニエッタ」に所属。ケルンWDRSO、ブランデンブルク州立・オーケストラ・フランクフルト、南西ドイツ・フィルハーモニーSOなどと共演しました。2017年には、フルート、ヴィオラ、ハープのトリオでルガーノで開催された国際室内楽コンクールに出場し、ファイナリストに選ばれました。
Ars Produktion
ARS-38629(1CD)
グラナドス:ゴイェスカス
組曲「ゴイェスカス」(愛の言葉、窓辺の語らい、燈火のファンダンゴ、嘆き,またはマハと夜泣きうぐいす、愛と死、終曲、わら人形)、歌劇「ゴイェスカス」より間奏曲
エミリ・ブルガリャ(P)

録音:2020年1月4日-6日
1982年、カタルーニャ音楽協会が主催する「若い音楽家コンテスト」で入賞したエミリ・ブルガリャは、同団体から得た奨学金でより研鑽を積みスペイン、イタリア、フランス、ドイツ、ブラジル、中央アメリカ、中東など様々な国で、ソロや室内楽グループと共演しました。しかしその後1995年、マリア・ジョアン・ピリスと知り合ったことで音楽への姿勢をより明確に出来たといいます。ソリストとして活躍するだけでなく、1998年以来トリオ・カンディンスキーのメンバーとしても活動するなど室内楽の分野でもその実力を発揮しています。
Ars Produktion
ARS-38340(1SACD)
通過儀礼
チャイコフスキー(プレトニョフ編):組曲「くるみ割り人形」Op.71A
ファジル・サイ:トロイ・ソナタ Op.78(抜粋)〔第3楽章「トロイの英雄」、第5楽章「ヘレン、愛」、第6楽章「トロイ」、第8楽章「戦争」、第10楽章「エピローグ」〕
シューベルト(リスト編):糸を紡ぐグレートヒェン S.558-8
リスト:メフィスト・ワルツ第1番 S.514
アナスタシヤ・ドランチュク(P)

録音:2022年9月2日-3日(ベルリン)
アナスタシヤ・ドランチュクのデビュー・アルバムとなる本作。そのプログラムにはチャイコフスキー、サイ、シューベルト、そしてリストのいずれも技術を要する作品が選ばれました。「通過儀礼」と銘打たれたこのアルバムは、幼年期から成人期、平和から戦争、誕生から死への移行を表現しています。デビュー・アルバムとは思えない堂々とした演奏、そして繊細なタッチから生まれる多彩な表現をお楽しみいただけます。
アナスタシヤ・ドランチュクは1989年にカザフスタン(当時はソ連)の音楽家の家庭に生まれ、2001年にベルリンに移住しハンス・アイスラー音楽大学で学びました。これまで、ホロヴィッツ国際コンクール(キーウ)で銅メダルと審査員特別賞を、スタインウェイ・コンクール(ベルリン)で第1位と聴衆賞&クラシック賞を、ドイツの子供&青少年向け国内コンクール「Jugend musiziert」でピアノ部門第1位等を獲得。2007年には、ベルリン首都賞「Goldener Julius Junior Young Talent」も受賞しています。

Indesens Calliope Records
IC-015(1CD)
1900年頃のパリの音楽 Vol.4〜ピアノの芸術
シャミナード:秋 Op.35-2(『6つの演奏会用練習曲』より)
サン=サーンス:アレグロ・アパッショナート
デュポン:星のきらめき(『砂丘の家』より)
セヴラック
:吟遊詩人と落ち穂拾いの女(『セルダーニャ』より)
サティ:ジムノペディ第1番、ジュ・トゥ・ヴー
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
フォーレ:舟歌第4番 Op.44、即興曲第5番Op.102
フローラン・シュミット:憂鬱(『夕べ』より)
メル・ボニ:ポイベー Op.30、メリザンド Op.109
ローラン・ヴァグシャル(P)

録音:2023年1月11日-12日(フランス、ムードン)
フランス音楽の名盤を次々と生み出し、メディアからも絶賛されているピアニスト、ローラン・ヴァグシャルが奏でる1900年周辺の『ピアノの芸術』!エリック・オービエとの『コルネットの芸術』(INDE152)、ヴァンサン・リュカとの『フルートの芸術』(INDE153)、アレクサンドル・ガテとの『オーボエの芸術』(INDE155)に続くシリーズ第4弾です。
20世紀が幕を開けたとき、ピアノのレパートリーには後期ロマン派、新古典派、モダニズム、印象派、あるいはジャズなど、さまざまな様式が混在し、大きな変化が起こっていました。それを証明する本作の多彩なプログラムは、最も生まれが早いサン=サーンスから1878年生まれのデュポンまで、1900年を超えて活動した作曲家の作品から選ばれています。ヴァグシャルは、今や定番のレパートリーとなっているドビュッシー、ラヴェル、サティ、フォーレの有名作品で妙味のある演奏を聴かせつつ、セヴラックやメル・ボニ(メラニー・ボニ)、シャミナード、フローラン・シュミット、デュポンといった、まだまだ一般の人々には知られていない作曲家の作品に光を当てています。フランス音楽の幅広いパノラマにおける、多様な音楽言語の探求を可能にする1枚です。
フランス音楽の解釈に情熱を注ぎ、忘れられた作曲家の熱心な擁護者でもあるローラン・ヴァグシャルは、これまでにサン=サーンス、フォーレ、フランク、ショーソン、ドビュッシー、さらにはマニャール、デュカス、ピエルネ、カプレ、ゴーベール、フローラン・シュミット、ヴィエルヌ、モーリス・エマニュエル、ジャン・クラ、フランセなどの録音(室内楽やピアノ曲)を残しており、彼のディスコグラフィはDiapason, Classica, Gramophone, The Guardianといったメディアから絶賛されています。

ALBANY
TROY-1910(3CD)
バッハ・トゥ・ブラック(Bach to Black)Vol.2 〜バッハ:パルティータ(全曲)+アフリカ系アメリカ人のピアノ作品集
バッハ:パルティータ第3番イ短調BWV827
ユリシーズ・シンプソン・ケイ:8 つのインヴェンション(1946)
バッハ:パルティータ第4番ニ長調BWV828
ハリー・サッカー・バーリー(1866-1949):「サウスランド」組曲より(1907)
バッハ:パルティータ第2番ハ短調BWV826
フローレンス・ベアトリス・プライス(1887-1953):7つの叙事的小品
バッハ:パルティータ第5番ト長調BWV829
モンタギュー・リング(1866-1956):「謝肉祭」〜5つのダンス組曲(1924)
バッハ:パルティータ第6番ホ短調BWV830
ジョイス・ソロモン・ムーアマン(b.1946):ピアノ組曲(1974)
バッハ:パルティータ第1番変ロ長調BWV825
ジョージ・テオフィラス・ウォーカー(1922-2018):5つの小品
ロシェル・セネット(P)

録音:2022年1-2月イリノイ大学クラナート・センター・オブ・パフォーミング・アーツ
アフリカ系作曲家のピアノ曲とバッハのイギリス組曲(全6 曲)を収録した第1弾(TROY-1869)に続くシリーズ第2 弾。ここ ではバッハの6つのパルティータを主軸にしつつ、その曲間にアフリカ系作曲家のピアノ曲を収録しています。 19世紀半ば頃より早くもアフリカ系の人々は白系人種の西洋音楽を学び、作曲を行っていたことに驚かされるが(時代背景 を考えると当然のことである)それら作品の完成度には更に驚かされます。彼らはバッハを模範としつつ、自分たちの民族性、 出自を模索しつつ創作していたことが分かる。ピアノのロシェル・セネットの清潔で凛としたピアノは大変素晴らしく、バッハ 演奏の新しいスタンダードの登場と言っても言い過ぎではない。この人のモーツァルトやベートーヴェンもぜひ聴いてみたい と思わせるアルバム。

GENUIN
GEN-23827(1CD)
リスト:2つの伝説 S.175
小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ
 水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ
シマノフスキ:仮面劇 Op.34
シューマン:謝肉祭 Op.9
ホン・ミンス(P)

録音:2022年4月28-30日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
永遠の瞬間」と題された、韓国出身のピアニスト、ホン・ミンス Minsoo Hong のおそらくCD デビュー。ホン・ミンスは 1993年、釜山の生まれ。韓国で学んだ後、2013 年にドイツのデトモ ルト音楽大学に留学。2017 年、オランダ、ユトレヒトでの国際フランツ・リスト・ピアノ・コンクー ルで第2位を獲得、一気に名を知られるようになります。ホンのピアノは技術が極めて高く、しかも 硬質な音色がたいへん美しい。リストの小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコの冒頭部 分の万華鏡のような音楽がキラキラ輝きつつも極めて良くコントロールされていて圧倒されます。 シマノフスキの仮面劇もホンの見事な技量と音楽性を伝えてくれます。シューマンの謝肉祭で は、この作品の賑やかな娯楽性を少し抑えて、充実した音楽をじっくり聞かせることに集中し ているようだ。
GENUIN
GEN-23829(1CD)
ノッテボーム(1817-1882):バッハの主題による変奏曲 Op.17
ニーチェ(1844-1900):2つのピアノのためのモノディ
デンホフ:[無]コラール
ピアソラ(ツィーグラー編):フーガと神秘
ストラヴィンスキー(ショスタコーヴィチ編):詩篇交響曲
バッハ:「イエスは私のもの」 BWV147第6曲+クルターク:怒ったコラール
シュテンツル・ピアノ・デュオ【ハンス=ペーター・シュテンツル(P)、フォルカー・シュテンツル(P)】

録音:2013年3月19―20,27―28日,2022年8月15―18日 ドイツ ケルン
ドイツのベテランのピアノ・デュオ、ハンス=ペーターとフォルカーのシュテンツル兄弟によ るシュテンツル・ピアノ・デュオの GENUIN への 4枚目の CD。今回は珍しい作品が主。マル ルティン・グスタフ・ノッテボーム(1817-1882)はブラームスの親友として知らるピアニスト、作 曲家。バッハの主題による変奏曲は、フランス組曲第 1番のサラバンドに基づく9つの変奏曲。フリードリヒ・ニーチェはあの有名な思想家ニーチェの作品。2 つのピアノのためのモノデ ィ(二人のためのモノディ)は知る人ぞ知る名曲。ニーチェが友人の結婚を祝って書いたもの で、おそらく2台のピアノが二人になぞらえられているのでしょう。ミヒャエル・デンホフは 1955年生まれの作曲家。[無]コラール [k]ein Chral は静かでしみじみとした佳作。ピアソラの「ブ エノスアイレスのマリア」の中のフーガと神秘は、兄弟の見事な絡み掛け合いが楽しめる。スト ラヴィンスキー詩篇交響曲をショスタコーヴィチが 2台ピアノのために編曲した作品は、存在 はよく知られているにもかかわらず録音があまりなく、ストラヴィンスキー・マニア、ショスタコー ヴィチ・マニアどちらからも歓迎されるでしょう。最後にバッハの有名な「主よ、人の望みの喜び よ」が演奏されて…と思ったら、これはジェルジ・クルタークが途中に自分の「怒ったコラール」 を挟み込んだもの。ニヤリとさせられます。 ちなみに二人の姓は、シュテンツェル ではなく シュテンツル Stenzl。

GEGA NEW
GD-423(1CD)
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集 (全16曲) ピアノ・デュオ・デシスラーヴァ・シュテレヴァ&エフゲニア・シメオノヴァ【デシスラヴァ・シュテレヴァ(P)、エフゲニア・シメオノヴァ(P)】
ブラームスのハンガリー舞曲集(GD-396)から 6年ぶりのピアノ・デュオ・デシスラーヴァ・シ ュテレヴァ&エフゲニア・シメオノヴァの gega への新録音は、案の定というべきドヴォルザーク のスラヴ舞曲集。デシスラヴァ・シュテレヴァは、ブルガリア東部の黒海沿岸の街ブルガスで学 んだ後、モスクワのチャイコフスキー音楽院に留学、東欧を中心に活躍しています。エフゲニア・ シメオノヴァはブルガリアの中北部、プレヴェンの音楽院で学んだ後、プラハ音楽アカデミー で研鑽を積み、さらにパリやモスクワでも学んだ。二人のデュオは、2001 年に gega からリリースされた20世紀ブルガリアを代表する作曲家パンチョ・ヴラディゲロフのCD(GD-239)で国際 的にも名前が知られるようになった。スラヴ舞曲集ならばその気になればいくらでもエンターテ インメント性を煽ることもできそうだが、彼女たちの演奏は極めて誠実一路。有名なフリアントで も派手に盛り上げたりせず、またドゥムカでも大げさに起伏をつけたりせずあくまでしみじみ。 一歩間違えると地味になりそうなところだが、曲本来の味わいを大切にするとこんなに良い味 になると彼女たちが教えてくれるような素敵な演奏だ。

GALLO
GALLO-1678(1CD)
シューマン:8つのノヴェレッテ Op.21
フモレスケ 変ロ長調 Op.20
ボビー・ミッチェル(P)

録音:2021年 米国 カリフォルニア
州 サンフランシスコ
GALLO1618に続く米国のピアニスト、ボビー・ミッチェルによるシューマン。現代音楽を得 意とし、またフォルテピアノでハイドンを弾いたりするミッチェルは、シューマンでは意欲的で活 力ある演奏を繰り広げています。シューマンで連想される苔むした森のような陰ではなく、陽のシ ューマン、これがなかなか面白い。


Spectrum Sound
CDSMBA-136(1CD)
マリー=テレーズ・フルノーへのオマージュ
(1)ドビュッシー:ベルガマスク組曲
(2)ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調
(3)ショパン:夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2
(4)ショパン:マズルカ第32番嬰ハ短調 Op.50-3
(5)ショパン:マズルカ第13番イ短調 Op.17-4
(6)モーツァルト:ドゥゼードの「ジュリ」の「リゾンは眠った」による9つの変奏曲 ハ長調 K.264
(7)シューマン:ウィーンの謝肉祭の道化
マリー=テレーズ・フルノー(P)
(2)ピエール・バスー(Vc)

録音:(1)1975年3月29日メゾン・ド・ラジオ・フランス、107スタジオ(パリ)(ステレオ)
(2)1960年4月30日フランス放送協会内スタジオ(パリ)(モノラル)
(3)1965年11月27日、(4)(5)1965年2月28日、(6)(7)1969年12月20日/メゾン・ド・ラジオ・フランス、105スタジオ(パリ)(モノラル)
【全て初出音源】
丁寧な復刻で評価を高めているスペクトラム・サウンド。好評のフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの正規初出復刻。当アルバムは20世紀に活躍 したフランスのピアニスト、マリー=テレーズ・フルノー(1927-2000)が1960年から75年にかけて放送用に収録した貴重音源が収録されております!
マルグリット・ロン(1874-1966)の愛弟子であるフルノーは1943年、16歳で挑んだロン=ティボー国際コンクールで第2位を受賞。この時、当時19歳 のサンソン・フランソワが優勝しております。フルノーは恩師ロンをはじめとするフランス・ピアニズムの継承者としてキャリアを積んでいきましたが、難病のため 演奏家人生は短く、ここに収めた放送用音源は彼女の演奏を聴くことができる非常に貴重な記録です。収録作品はドビュッシー、ショパン、モーツァルト、シューマ ンとディスクとして初レパートリーも数多く、この復刻はピアノ・ファン狂喜といえましょう。 (Ki)

※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文下をおすすめします。

Pentatone
PTC-5187045(1CD)
リスト:ピアノ曲集Vol.2
6つのコンソレーション S.172
3つのワルツ・カプリス S.214
即興ワルツ S.213
愛の夢―3つのノクターン S.541
2つの伝説 S.175
サスキア・ジョルジーニ(P/Bosendorfer 280VC)

録音:2022年11月12&13日/ライディング(オーストリア)
サルヴァトーレ・アッカルドから「確かなテクニック、美しく心動かされる音色、ファンタジーにあふれるフレージングと純粋な音楽性」と絶賛されるイタリアのピ アニスト、サスキア・ジョルジーニ。リストの「詩的で宗教的な調べ」(PTC-5186296)が高く評価されており、期待のリスト第2弾が登場!コンソレーション、愛 の夢など名曲を収録しております。
リストといえば「超絶技巧」という派手なイメージがありますが、一方で彼の音楽の多くは内省的で探求心に満ちています。6曲からなるコンソレーションは、フ ランスの詩人サント=ブーヴの詩集からその名がつけられました。ノクターン風の第3番が有名です。
リストの歌曲が原曲で自身がピアノ独奏用に編曲した「愛の夢」。天才リストの豊かな旋律と技巧を散りばめた作品で第3番が圧倒的に有名です。数々のコンクー ルで優勝し、そのテクニックに裏付けされた音の美しさ、そして豊かな歌心で評価されているサスキア・ジョルジーニが美しいリストの音楽の世界へと誘います。 83分長時間収録。

BIS
BISSA-2619(1SACD)
ザシモワ・プレイズ・ショパン
ショパン:マズルカ第1番嬰ヘ短調Op.6の1
マズルカ第2番嬰ハ短調Op.6の2
マズルカ第7番ヘ短調Op.7の3
バラード第4番ヘ短調Op.52
ノクターン第6番ト短調Op.15の3
マズルカ第43番ト短調Op.67の2
3つのマズルカOp.50
バラード第2番ヘ長調Op.38
マズルカ第44番ハ長調Op.67の3
4つのマズルカOp.41
ワルツ第8番変イ長調Op.64の3
スケルツォ第4番ホ長調Op.54
ワルツ ホ長調
ソステヌート 変ホ長調
カンタービレ 変ロ長調
モデラート ホ長調
アンナ・ザシモワ(P)

録音:2022年7月25-28日/ライディング・リストセンター(オーストリア)
アンナ・ザシモワは1976年モスクワ生まれ。グネシン音楽大学でトロップに師事、2002年からはドイツに住み活動しています。音楽学者として論文も発表す るほか、画家としても知られています。
今回のアルバムは得意のショパン。あえて人気作を選ばずに、作品番号のないものなどにも新しい魅力を発見させてくれます。小品の語り口の巧さに驚かされま すが、バラード第4番やスケルツォ第4番などの難曲でも余裕の技巧と造形感をみせています。 (Ki)

H.M.F
HMM-902469(3CD)


KKC-6714(3CD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:鍵盤のための作品全集 Vol.8〜ケーテン、1717-1723、マリア・バルバラに捧げる
[CD1]
ソナタ ニ短調 BWV964
シャコンヌ ニ短調 (原曲:ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004第5曲)
プレリュードとフーガ(原曲:ヴァイオリン・ソナタ 第1番ト短調 BWV1001第2曲)
アダージョ ト長調 BWV968(原曲:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 BWV1005第1曲)
ペダル練習曲 ト短調 BWV598*
ファンタジア ト短調*(ファンタジーとフーガ BWV542より)
[CD2]
バッハ
インヴェンション ハ長調 BWV772
シンフォニア ハ長調 BWV787
インヴェション ヘ長調 BWV779
シンフォニア ヘ長調 BWV794
インヴェンション ニ短調 BWV775
シンフォニア ニ短調 BWV790
インヴェンション ト長調 BWV781
シンフォニア ト長調 BWV796
インヴェンション ホ短調 BWV778
シンフォニア ホ短調 BWV793
インヴェンション イ長調 BWV783
シンフォニア ニ長調 BWV789
インヴェンション ニ長調 BWV774
インヴェンション ロ短調 BWV786
シンフォニア ロ短調 BWV801
F.クープラン:プレリュード ニ短調(“クラヴサン奏法”より)
バッハ:フランス組曲 第1番ニ短調 BWV 812
F.クープラン:プレリュード ト短調(“クラヴサン奏法”より)
バッハ:フランス組曲 第5番ト長調 BWV 816
F.クープラン:プレリュード ロ短調(“クラヴサン奏法”より)
31-36. バッハ:フランス組曲 第3番 ロ短調 BWV814
[CD3]
バッハ
シンフォニア 変ホ長調 BWV791
インヴェンション 変ホ長調 BWV776
シンフォニア ハ短調 BWV788
インヴェンション ハ短調 BWV773
シンフォニア ヘ短調 BWV795
インヴェンション ヘ短調 BWV780
シンフォニア 変ロ長調 BWV800
インヴェンション 変ロ長調 BWV785
シンフォニア ト短調 BWV797
インヴェンション ト短調 BWV782
シンフォニア ホ長調 BWV792
インヴェンション ホ長調 BWV777
シンフォニア イ短調 BWV799
インヴェンション イ短調 BWV784
シンフォニア イ長調 BWV798
プレリュード 変ホ長調(フランス組曲第4番 変ホ長調より BWV815aの異稿)
フランス組曲 第4番変ホ長調 BWV815
プレリュード ハ短調 BWV999
フランス組曲第2番ハ短調 BWV813
F.クープラン:プレリュード ホ短調(“クラヴサン奏法”より)
バッハ:フランス組曲第6番ホ長調 BWV 817
バンジャマン・アラール
[CD1]および[CD2&3]インヴェンション&シンフォニア:クラヴィコード チェンバロ、2018年エミール・ジョバン製/
1773年クリスティアン・ゴットフリート・フリーデリキ製〜
*が付いているものはケンティン・ブルーメンレーダーによるペダル・ボードを使用して演奏
[CD2&3]プレリュードと組曲:ヨアンネス・クシェ製のチェンバロ(1720 年頃フランソワ=エティエンヌ・ブランシェ鑑定)、
Musee instrumental de Provinsコレクション

録音:2021年6月(プレリュード、組曲)および12月(インヴェンションとシンフォニア、その他の作品)
※国内盤:日本語帯・解説付
名手アラールによる偉大な挑戦、バッハの鍵盤作品全集第8集は、インヴェンションとシンフォニア、そしてフランス組曲ほかを収録。楽器は、チェンバロ、クラヴィコード、ペダル・クラヴィコードを用いています。
タイトルにある「マリア・バルバラ」(1684-1720)はバッハの最初の妻。彼女の父はオルガン奏者にして作曲家であり、父から音楽教育を受けたと考えられていますが、あまり詳しいことはわかっていません(W.F.バッハやC.P.E.バッハら、作曲家として現在にも名を残している息子はマリア・バルバラとの子供)。1717-23年頃に書かれた(と考えられる、あるいは浄書譜が残っている)作品には少なからずマリア・バルバラと生活を共にしていた時に完成、あるいは着想されたものが多数あるはず、ということで、アラールはこのアルバムに、「マリア・バルバラ」の名前を入れています。
「ケーテン時代」にバッハが仕えていたケーテン侯は、カルヴァン派(音楽が信仰の妨げになるという考え)だったため、バッハは教会カンタータは書きませんでした。この時期には世俗音楽を多数書き、「ブランデンブルク協奏曲」「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ」「インヴェンション」「平均律第1巻」などがこの時代の自筆譜で伝えられています(すべてがこの時期に作曲・完成されたかどうかは不明)。1720年7月、バルバラが亡くなります。無伴奏ヴァイオリンの作品などは、マリア・バルバラの死への悲しみの感情が迸っていると言われることもあります。ここでは、無伴奏ヴァイオリンの作品を鍵盤で演奏しております(バッハもしばしばこのように演奏したと伝えられています)。
フランス組曲は1722-25年、アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集へ書き込まれる形で初稿譜が誕生しています。歴史的チェンバロ、1645年製のクーシェで演奏されており、フランス風の細密画の非常に特別な世界を垣間見せてくれます。F.クープランの手法で描かれた肖像画のようでもあります。アラールは、フランス組曲の第1,2,5,6番の前に、F.クープランの「クラヴサンの技法」から、関係調のプレリュードを配して演奏、これによりバッハ、F.クープランの作品がそれぞれより際立ってきます。
インヴェンションとシンフォニアもクラヴィコードでの演奏によりますが、バッハは、インヴェンションとシンフォニアのタイトルページで、これらの曲がクラヴィコード特有の「カンタービレ」の演奏スタイルを身につけるためのものであると明確に記しています。当時から1850年頃まで、ドイツ語圏ではクラヴィコードが音楽全般、特に鍵盤音楽を学ぶための基本的な道具でした。アラールの演奏により、インヴェンションとシンフォニアの、バッハが聴いていたであろう響きによる演奏を識ることができます。★通常オルガンで演奏される作品([CD1]の9および10)が、ここではペダル・クラヴィコードで演奏・録音されていることにもアラールのこだわりが。当時オルガンを実際に演奏するには、人力によってパイプに風を送り込まなければならず、いつも自由に演奏できるものではありませんでした。時に奏者はペダル・クラヴィコードで練習していたのです。BWV598のペダル練習曲は、大バッハのペダルの技術の驚異性を伝えるもので、エマヌエル・バッハの筆者譜によって伝えられています。アラールの足鍵盤の技術にも注目です。
バッハの作品ひとつひとつの完成度の高さに驚くとともに、バッハの生涯や生活、周囲の環境までにも思いを馳せながら聴くことができ、アラールがいよいよバッハに肉薄していることも感じられる、非常に濃い内容の3枚組となっております。

ANTARCTICA
ANTAR-043(1CD)
エネスコ:ピアノ・ソナタ 嬰へ短調 Op.24-1
ラヴェル:鏡
シリル・スコット:5つの詩
クリスティアン・サンドリン(P)

録音:2021年2月10-12日
Antarcticaレーベルが「Spring」と名付けた新シリーズを始動。個性あふれる才能を持つ魅力的な音楽家たちのデビュー録音に焦点を当てます。
シリーズ第1弾はルーマニアのピアニスト、クリスティアン・サンドリン。出身は違えどパリで活動した共通点を持つ3人の作曲家を選び演奏。ワーグナーが調性 を解体し、ドビュッシーが色彩と絵画を音楽に取り込み、視覚的イメージを想起させる音楽、またそこからさらに進んで観念的なイメージまでも伝える音楽が書かれ るようになった時代の作品たちです。 (Ki)

MIRARE
MIR-642(1CD)
ゾーイのためのダンス集
ブラームス:ワルツOp.39〜第1番ロ長調/第11番ロ短調/第6番嬰ハ長調/第3番嬰ト短調/第14番嬰ト短調/第15番変イ長調
スクリャービン:マズルカOp.25の2
トーマス・アデス:マズルカOp.27の2
(4)ラヴェル:メヌエット〜「クープランの墓」
C.P.E.バッハ:メヌエット
マタン・ポラト:ワルツ・フォー・ビル
ビル・エヴァンス:ワルツ・フォー・デビイ
ストラヴィンスキー:タンゴ
ナンカロウ(ポラト編):練習曲第6番「タンゴ」
ラモー:サラバンド〜組曲イ短調
サティ:サラバンド第3番
スクリャービン:ワルツOp.38
クープラン:フォルラーヌ〜王宮コンセール第4番
ラヴェル:フォルラーヌ〜「クープランの墓」
ラッヘンマン:影踊り〜「子供の遊び」
ショスタコーヴィチ:ワルツ・スケルツォ〜「人形の踊り」
マタン・ポラト(P)

録音:2022年5月23-25日/ノイマルクト・ライツターデル(ドイツ)
フォルジュルネ音楽祭でおなじみのマタン・ポラト。1982年テルアヴィヴ生まれのピアニストで、作曲家としても注目されています。最新盤は舞曲を集めたコン セプト・アルバム。タイトルは愛娘でピアニストのゾーイに捧げたためのこと。
クープランからアデスまでのさまざまな舞曲形式によるピアノ曲を集めていますが、選曲は凝っていてビル・エヴァンスのジャズの名作「ワルツ・フォー・デビイ」 をポラトの演奏で聴くことができるうえ、ポラトの「ワルツ・フォー・ビル」がその返し歌となっています。またナンカロウの自動ピアノのための練習曲をポラトが 人間用に編曲したものも聴きもの。2023/4年にこれを日本人ダンサー川口ゆいが振付け、ポラトの演奏と共演が予定されています。 (Ki)

Naive
V-7860[NA](1CD)
即興曲集
フォーレ:即興曲 第1番変ホ長調op.25
ショパン:即興曲 第1番変イ長調 op.29
フォーレ:即興曲 第2番ヘ短調 op.31
ショパン:練習曲 ヘ短調 op.25-2
フォーレ:即興曲 第3番変イ長調 op.34
ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 op.66
フォーレ:即興曲 第4番変ニ長調 op.91
ショパン:即興曲 第2番嬰ヘ短調 op.36
フォーレ:即興曲 第5番嬰ヘ短調 op.102
ショパン:即興曲 第3番変ト長調 op.51
フォーレ:即興曲 第6番変ニ長調 op.86
ショパン:子守歌 変ニ長調 op.57
フォーレ:即興曲 嬰ハ短調 op.84
イスマエル・マルガン(b.1922):即興演奏
イスマエル・マルガン(P)

録音:2021年2月13-17日、パリ
1992年生まれのピアニスト、イスマエル・マルガンが「即興曲集」と題し、ショパンとフォーレを交互にプログラム、最後はリサイタルでよくやるように自分の即 興演奏をアンコールとして締めくくる、というCDをリリースします。CDを聴き進めてゆくうちに、調性やスタイルなど共通の部分を持ちながらも、それぞれの作 品の個性が浮き彫りにされてゆくさまが非常に見事です。マルガンの即興演奏もエスプリに満ちています。全体を通して辛口なタッチで、美しくも非常に切れ味鋭 い音色が冴えています。 イスマエル・マルガンは1992年、フランスのサルラで生まれ、ピアノ、フルート、サックス、ジャズ、作曲を学びました。その後、パリ国立高等音楽院(CNSMD) に入学し、ニコラ・アンゲリッシュ、ロジェ・ムラロ、ミシェル・ダルベルトらに師事。2012年、ロン=ティボー国際コンクールで優勝。その後、ヴィクトワール・ド・ ラ・ミュジークのソリスト・レヴェレーションにノミネートされた。ソロで活躍するほか、アレクサンドラ・スム、ルノー・カプソン、エドガー・モロー、ベルトラン・シャ マユやエルメスSQなどと共演もしています。ピアノ・デュオをギョーム・ベロンと組んで活動しています。2020年に発足したライブストリーミングプラット フォーム「RecitHall」の4人の共同創設者の一人でもある。 (Ki)
Naive
V-7959(2CD)
Im Freien〜野外にて
シューマン:森の情景 op.82
ラヴェル:鏡
リスト:〈鬼火〉〈雪あらし〉(「超絶技巧練習曲集」より)
ドレーゼケ(1835-1913):小さな物語(Petite Histoire)op.9
アドルフ・シュルツ=エヴレル(1852-1905):J.シュトラウスの「美しき青きドナウ」によるアラベスク
バルトーク:夜の音楽(「野外にて」より)
ズラータ・チョチエヴァ(P/ベヒシュタイン)

録音:2022年10月 B-SHARP、ベルリン
モスクワ生まれのズラータ・チョチエヴァの新譜は、「自然」にまつわる2枚組。朝目覚めたら森に散歩に出かけて、自然にまつわる様々な冒険や体験を経て、再 び眠りにつく、というストーリーを、シューマンの「森の情景」で始めて、バルトークの「野外にて」より「夜の音楽」に終わる、というこだわりのプログラムです。 森に出かけてからの自然にまつわる様々な冒険や体験は、どれも超絶技巧の曲が並びますが、その中でも特に注目なのが、難曲として名高いエヴレルの「青きドナ ウによるアラベスク」。これが可憐さも感じさせながら、たのしげな雰囲気たっぷり、余裕すら感じさせる演奏となっており、見事です!
ズラータ・チョチエヴァは1985年モスクワ生まれのピアニスト。14歳でプレトニョフに認められ教えを受けたほか、2008年からはモスクワ音楽院でネルセシ ヤンに、2012年からはザルツブルクのモーツァルテウム大学でジャック・ルヴィエに師事しました。現在はモーツァルテウムで教鞭をとっています。 (Ki)
Naive
V-5467[NA](1CD)
ショパン:ノクターン 変ホ長調 op.9-2(ポッパー編曲によるチェロとピアノ版)
 チェロ・ソナタ ト短調 op.65
 序奏と華麗なポロネーズ ハ長調 op.3
ショパン=フランショーム:マイアベーアの「悪魔のロベール」の主題による協奏的大二重奏曲 ホ長調 B.70
ショパン:ノクターン 嬰ハ短調 遺作(ピアティゴルスキー編曲によるチェロとピアノ版)
アンヌ・ガスティネル(Vc/1690年製テストーレ)
クレール・デゼール(P)

録音:2021年2月16-18日、MC2、グルノーブル(フランス)
アンヌ・ガスティネルがショパンを録音しました。長年共演を重ねている名手にして教師としても名高いクレール・デゼールとのデュオです。有名な変ホ長調ノク ターンのチェロとピアノ版によってCDは始まりますが、まるでショパンのサロンに足を踏み入れたかのような、実に親密な空気の演奏で、音と音の間に漂う薫り高 い空気までもが音楽となって聴こえてくるようです。ソナタでのデゼールの前奏はカッチリしていながら即興性と熱に満ちている品格漂うもの。続くガスティネルの ソロも、終始控えめな表現で、それが却って作品のドラマティックさを際立たせております。すべての楽曲において、自由な歌心が迸りながらも、品格と厳格さも兼 ね備えた、まさに大家の風格の演奏となっております。 (Ki)

ATMA
ACD2-2803(1CD)
ショパン・リサイタル 第4集
ポロネーズ イ長調 Op.40-1
ポロネーズ ハ短調 Op.40-2
バラード ト短調 Op.23
夜想曲 ヘ長調 Op.15-1
夜想曲 へ短調 Op.55-1
前奏曲 ホ短調 Op.28-4
前奏曲 イ長調 Op.28-7
前奏曲 変ホ長調 Op.28-19
華麗なる大円舞曲 Op.18
ワルツ第19番イ短調 Op. Posth.
子守歌 変ニ長調 Op.57
スケルツォ第3番嬰ハ短調 Op.39
ヤニーナ・フィアルコフスカ(P)

録音:2022年8月5-6日/ケベック、モンカルム宮殿
巨匠ルービンシュタイン最後の弟子にして「生来のショパン弾き」といわしめた名手フィアルコフスカによるショパン第4弾。フィアルコフスカは2005年に ATMAレーベルにデビューして以来、14枚もの録音をリリースし高い評価を受けています。15枚目となる今作でも美しく洗練された演奏を披露。歯切れのよい パリッとした明快なタッチにして絶妙な揺らぎもあり、おもしろく聴けます。 (Ki)
ATMA
ACD2-2861(1CD)
シェン・ツァイ、ラフマニノフを弾く
6つの楽興の時 Op.16
歌劇『アレコ』からの4つのピアノ編曲[序奏-女の踊り-男の踊り-間奏曲](シェン・ツァイ編)
ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.36(1913年版)
W.R.のポルカ(フランツ・ベーア作曲)
シェン ・ツァイ(P)

録音:2021年11月8-9日/ケベック、ドメーヌ・フォルジェ・コンサートホール
カナダのピアニスト、シェン・ツァイによるラフマニノフ・アルバム。サロン風音楽からより高められたロマン主義音楽へとうつる転機となった『楽興の時』、シュー マンの対位法・リストの名人芸・スクリャービンの恍惚が一体となったようなピアノ・ソナタ第2番などを収録。ソナタはより長大な初版を選び、巧みな技術で見 事に弾き切っています。『アレコ』の自らの手によるトランスクリプションも板についたもので、ピアノのソノリティが十全に発揮されています。
『W.R.のポルカ』はラフマニノフの父、ワシーリー・ラフマニノフが以前に弾いていた音楽をもとに、1911年にラフマニノフが編曲したもの。原曲はドイツの作 曲家フランツ・ベーア(1837-1898)によるものです。 (Ki)

MarchVivo
MV-008(1CD)
ノクターン 〜ショパンとフィールドから離れて
フレッド・ハーシュ(1955-):左手の為のノクターン 〜『3つの性格的練習曲』
バーバー:ノクターン(ジョン・フィールドへのオマージュ) Op.33
グリフィス(1884-1920):ノットゥルノ Op.6-2 〜『幻想小品集』
マルトゥッチ:ノットゥルノ 変ト長調 Op.70-1
レスピーギ:ノットゥルノ P44-3 〜『ピアノの為の6つの小品』
フォーレ:ノクターン 第6番変イ長調 Op.63
フォーレ:ノクターン 第13番ロ短調 Op.119
エネスコ:カリヨン・ノクターン Op.18-7〜組曲第3番『即興的小品集』
ヴラディゲロフ(1899-1978):ノクターン Op. 59-4〜『ノヴェレッテ』
ホス・デ・ソラウン(P)

録音:2019年3月30日 フアン・マルク財団、マドリード(ライヴ/最終トラックの演奏後に拍手入り)
ノクターン(夜想曲)といえば現代ではまずショパン、そしてその創始者と言われるフィールドが思い浮かぶところですが、このアルバムにはそのほ かの様々な作曲家によるノクターンが収められています。フォーレなどは比較的知られるところですが、レスピーギやバーバーといった作曲家の 名前も見られるのが嬉しいところで、フランス、イタリア、アメリカ、ルーマニア、ブルガリアと、様々な国の音楽が聴ける点もたいへん魅力的。い ずれの作品もロマンティックなショパンと比べると、より「夜」の印象が強い静けさを感じさせるもので、中でも鐘を模したエネスコの作品は非常 に興味深い響きとなっています。演奏はGRAND PIANOでのエネスコのピアノ作品全集や、NAXOS、Ibs CLASSICALでの録音でも高 い評価を得ているスペインのピアニスト、ホス・デ・ソラウン。それぞれの作品に深く寄り添った美しい演奏を聴かせています。フアン・マルク財団 のオーディトリアムで行われた「Musica en la noche 夜の音楽」というシリーズでのライヴ録音。

Dynamic
CDS-7984(1CD)
NX-B03
スクリャービン:前奏曲/練習曲 他
幻想曲 ロ短調 Op.28(1900)
2つの即興曲 Op.12(1895)
6つの前奏曲 Op.13(1895)
練習曲 Op.2-1(1887)
12の練習曲 Op.8(1894)
演奏会用アレグロ Op.18(1896)
ダニエラ・ローマ(P…Steinway D274)

録音:2022年3月15-17日 Studio Griffa、ミラノ(イタリア)
神秘主義者で、斬新な和声を駆使した前衛的な作品を書いたスクリャービンですが、若い頃はショパンの影響が 感じられるロマンティックな作品を多く書いています。このアルバムでは、そのような初期作品を中心に選曲。アルバ ム・タイトル通り、「夢想家にして詩人」としてのスクリャービンの世界へと誘います。演奏はイタリア出身のダニエラ・ ローマ。ヴィボ・ヴァレンティア音楽院で学んだ後、アムステルダムやザルツブルクで研鑽を積み、国際的なピアニスト として活躍しています。

IBS CLASSICAL
IBS-22023(1CD)
無伴奏チェロによるカザルスへのトリビュート
ガスパール・カサド(1897-1966):無伴奏チェロの為の組曲
バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008? サラバンド
エリセンダ・ファブレガス(1955-):Danses de la terra
大地の踊り(カタルーニャ舞曲)
マラン・マレ:人間の声(R.モレリョ・ロス編)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV 1007? サラバンド
マルク・ミゴ(1993-):カザルスの名前による変奏曲
カタルーニャ民謡:鳥の歌(P. カザルス/R.モレリョ・ロス編)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV 1010- サラバンド
ロジェ・モレリョ・ロス(Vc)

録音:2022年12月2-4日
1993年にカタルーニャに生まれたモレリョ・ロスが、2023年に没後50周年を迎える郷里の偉大な先達カザルスに 捧げた1枚。カザルスの弟子カサドのソナタ、同郷カタルーニャの作曲家たちによる新作、カザルスの手によって新し い命を吹き込まれたバッハの「無伴奏チェロ組曲」、モレリョ・ロスが自ら編曲したマレの「人間の声」に、カザルスのト レードマークと言うべき「鳥の歌」が収められています。

DIVINE ART
DDX-21101(1CD)
NX-B07
ラフマニノフ:2台ピアノの為の組曲/ピアノ三重奏曲集
組曲第1番Op.5?2台ピアノの為の(1893)
悲しみの三重奏曲第1番ト短調(1882)
幻想的小品集 Op.3? 第1番エレジー(1882)
組曲第2番Op.17?2台ピアノの為の(1900-01)
ヴォカリーズ Op.34-14(J. コニュスによるピアノ三重奏編)
ミハウ・ロト(P)
フーベルマン・ピアノ三重奏団

録音:2022年9月14-15日、2022年11月28-29
ポーランドのピアニスト、バルバラ・カラシキエヴィチとミハウ・ロトによるラフマニノフの2台ピアノの為の作品集。 収録はポーランドの2か所のホールで行われました。またピアノ三重奏曲は、カラシキエヴィチの主導により結成され た"フーベルマン・ピアノ三重奏団"による演奏。このアンサンブル名はポーランド出身のヴァイオリニスト、ブロニスラ フ・フーベルマンにちなんで付けられたものです。
DIVINE ART
DDX-21102(1CD)
NX-B07
バッハ:Tranquillity
前奏曲 ヘ短調 BWV857
われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BWV 639
オルガン協奏曲 ニ短調 BWV596- Largo
いざ来ませ、異邦人の救い主よ BWV659a
ゴルトベルク変奏曲BWV988- Aria
前奏曲とフーガ 嬰ハ短調 BWV849
前奏曲 ロ長調 BWV868
前奏曲 嬰へ短調 BWV883
前奏曲 ロ短調 BWV855a
オルガンの為の前奏曲 ホ短調 BWV533
オルガン・ソナタ第4番ホ短調 BWV528- Adagio
イタリア協奏曲 BWV971- Andante
イギリス組曲第2番イ短調 BWV807- Sarabande
フランス組曲第1番ニ短調 BWV812- Sarabande
協奏曲 ニ短調 BWV974(原曲:マルチェロのオーボエ協奏曲)
トッカータ ハ長調 BWV564- Adagio
前奏曲とフーガ BWV853- 前奏曲 変ホ短調
前奏曲とフーガ BWV853- フーガ 嬰ニ短調
前奏曲 変ロ短調 BWV867
神の時こそいと良き時(哀悼行事) BWV106- ソナチネ
ジョナサン・フィリップス(P)

録音:2019、2021年
タイムズ誌で「真のクォリティと技巧を備えた音楽家」と称賛された英国のピアニスト、ジョナサン・フィリップス。BBC をはじめ、ロシア、イタリア、スウェーデンのテレビとラジオに出演し、イギリス、ヨーロッパでリサイタルを行うベテランで す。この「Tranquillity」と題されたアルバムでは、バッハ作品の中から、静けさと瞑想的な雰囲気を湛えた作 品が集められています。演奏にはブゾーニやシロティによる編曲版を使用。
DIVINE ART
DDA-21240(2CD)
NX-C04
鳥の思い出
【CD1】
メシアン:鳥のカタログ第2巻 - Le Traquet Stapazin
サディ・ハリソン(1965-):Lunae4つの夜想曲
メシアン:鳥のカタログ第3巻 - La Chouette Hulotte
メシアン:鳥のカタログ第3巻 - L’Alouette Lulu
ジュリアン・アンダーソン(1967-):Sensation センセーション
【CD2】
メシアン:鳥のカタログ第4巻 - La Rousserolle Effarvatte
ベッツィ・ジョラス(1926-):Chanson d’Approche
メシアン:鳥のカタログ第5巻 - Alouette Calandrelle
メシアン:鳥のカタログ第5巻 - La Bouscarle
ドビュッシー:前奏曲第1巻 第4曲 夕べの大気に漂う音と香り
グリーグ:抒情小曲集第5巻 Op.54 − 第4曲 夜想曲
ロデリック・チャドウィック(P)

録音:2022年1月4-6日
メシアンやシュトックハウゼンのエキスパートである英国のピアニスト、ロデリック・チャドウィック。このアルバムは2020 年にリリースされた「La mer bleue」(DDA-25209)の続編となるもので、フランスのソローニュ地方の一日の景 色と音をイメージした雰囲気のある2枚組です。前作と同じくメシアンの「鳥のカタログ」からの抜粋と"鳥""夜"をイ メージさせるグリーグ、ドビュッシーのロマンティックな作品からサディ・ハリソンらのモダンな作品が並べられています。

BIJIN CLASSICAL
BJN-1022(1CD)
シューベルト作品集3
即興曲集 作品142D935
ディアベッリのワルツによる変奏曲 D718
アレグレット ハ短調 D915
ピアノ・ソナタ第14番イ短調 D784
イリーナ・メジューエワ(P)
(P/1925年製NYスタインウェイ CD135))

録音:2022年12月4日〜5日、新川文化ホール(富山県魚津市)
イリーナ・メジューエワによる新シューベルト・シリーズ第三弾。シューベ ルトのピアノ・ソナタ創作のうえで画期をなしたイ短調ソナタ(D784)と、晩 年の傑作「即興曲集 作品142」をメインにしたプログラム。いずれもメジュ ーエワにとって再々録音になりますが、更なる深化を遂げた演奏解釈は 必聴です。変幻自在のタッチが生み出す多彩な響きで、シューベルトの 名状しがたい孤独と人間的な温かみを見事に表現しています。カップリン グの小品2曲のしみじみとした味わいも格別。使用楽器は 1925年製ニューヨーク・スタインウェイ(CD135)。

CAvi music
85-53529(1CD)
ベートーヴェンへのオマージュ
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92より第2楽章アレグレット(フランツ・リストによるピアノ編曲版)
シューマン:ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲 WoO31
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101、希望に寄せて Op.94(アリス・アレクサンダー・ブレッテンベルクによるピアノ編曲版)
アリス・アレクサンダー・ブレッテンベルク(P)

録音:2022年6月(オーストリア、ウィーン)
ハンス・フォン・ビューロー国際ピアノ・コンクール第1位、ウィーン国際ベートーヴェン・ピアノ・コンクール第1位の受賞歴を持つ多才なピアニスト、アリス・アレクサンダー・ブレッテンベルクがベートーヴェンに捧げたユニークな1枚!アルバムの冒頭はリストがピアノ独奏編曲した交響曲第7番の第2楽章アレグレットで幕を開けます。続くシューマンの変奏曲は同じ第7番のアレグレットを主題にしたもの。メインは後期ベートーヴェンへの入り口ともいえるピアノ・ソナタ第28番。最後はブレッテンベルクが本作のために特別に編曲を行ったベートーヴェンの歌曲「希望に寄せて」のピアノ独奏版でこれまでの音楽を振り返ります。深刻な雰囲気と希望に満ちた音楽の両方を組み合わせたプログラミングの妙にもご注目ください。

APR
APRCD-6041(2CD)
キャスリーン・ロング〜デッカ・ソロ・レコーディングス1941-1945
(1)作者不詳/レスピーギ:シチリアーナ(古風な舞曲とアリアより)
(2)D.スカルラッティ:ソナタ 嬰ハ短調 K247
D.スカルラッティ:ソナタ ト長調 K201
D.スカルラッティ:ソナタ ハ短調 K84
(3)・D.スカルラッティ:ソナタ嬰ヘ短調 K447
(4)D.スカルラッティ:ソナタ イ長調 K62
D.スカルラッティ:ソナタ 変ロ長調47
(5)D.スカルラッティ:ソナタ ヘ長調 K366
D.スカルラッティ:ソナタ ト長調 K235
(6)パラディエス:トッカータ(ソナタ第6番イ長調より)
バッハ:ファンタジア ハ短調 BWV906
バッハ/アルベール・レヴェク:羊は安らかに草を食み(カンタータ BWV208より)
(7)シューベルト:ソナタ イ短調 Op.164, D537
(8)シューベルト:ソナタ 変ホ長調 Op.122, D568
(9)グリーグ:蝶々(抒情小曲集 Op.43より)
グリーグ:羊飼いの少年(抒情小曲集 Op.54より)
(10)グリーグ:夜想曲(抒情小曲集 Op.54より)
(11)グリーグ:スケルツォ(抒情小曲集 Op.54より)
グリーグ:農民の歌(抒情小曲集 Op.65より)
(12)グリーグ:その昔(抒情小曲集 Op.71より)
(13)グリーグ:夏の夕べ(抒情小曲集 Op.71より)
グリーグ:パック(抒情小曲集 Op.71より)
(14)フォーレ:舟歌第2番ト長調 Op.41
フォーレ:夜想曲第6番変ニ長調 Op.63
(15)フォーレ:主題と変奏 Op.73
(16)ドビュッシー:前奏曲集第2巻
キャスリーン・ロング(P)


(1)録音:1941年10月27日
(2)録音:1943年5月3日
(3)録音:1943年11月29日
(4)録音:1945年3月5日
(5)録音:1945年3月5日
(6)録音:1942年2月20日
(7)録音:1941年9月18日
(8)録音:1944年11月20日
(9)録音:1942年9月3日
(10)録音:1943年2月5日
(11)録音:1942年9月3日
(12)録音:1943年2月5日
(13)録音:1942年9月3日
(14)録音:1944年10月16日
(15)録音:1943年9月20&11月29日
(16)録音:1941年9月16日&10月27日


※リマスタリング:アンドルー・ハリファックス
稀少なピアノ音源の発掘と良質な復刻で定評のあるイギリス「APR」より、1940年代に録音されたデッカ時代のキャスリーン・ロングのソロ録音集が登場!
イギリスの音楽シーンではあまり目立たない存在でありながらも、最高峰の音楽家であった20世紀イギリスのピアニスト、キャスリーン・ロング。英国王立音楽カレッジ(RCM)で44年間教鞭をとり、20年間デッカの主要アーティストとして活躍しました。
名エンジニア、アンドルー・ハリファックスのトランスファー&リマスタリングによる今回の復刻では、デッカでの最初のソロ・レコーディングとなった1941年録音のドビュッシーを始め、定評のあったスカルラッティやフォーレ等の名演を収録。彼女はフランス音楽への貢献(特にフォーレの演奏と録音)が認められ、フランス政府から勲章を授与され、フランス国立アカデミーの名誉会員にもなっています。

LAWO Classics
LWC-1249(1CD)
バッハ:パルティータ第1番、第5番&第6番
バッハ:パルティータ第6番ホ短調 BWV830
パルティータ第5番 ト長調 BWV829
第1番変ロ長調 BWV825
ニルス・アンデシュ・モッテンセン(P)

録音:2021年11月30日-12月1日、ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
ドビュッシー、グリーグ、バルトークを弾いた「戸外にて」、ブラームスの作品集「陰鬱な真夜中に」や、エンゲゴール四重奏団とのシューマンの室内楽作品集、そしてメゾ・ソプラノのマリアンネ・ベアーテ・シェラン(キーラント)との共演によるノルウェー歌曲のシリーズなどLawo Classicsの数多くのアルバムに登場しているノルウェーのピアニスト、ニルス・アンデシュ・モッテンセンが、バッハのパルティータ集の録音を開始。2019年にリリースしたフランス風序曲やイギリス組曲などを収録した作品集(LWC1174)以来となる彼のバッハ・アルバムとなります。残る第2番、第3番、第4番も今後リリースが予定されています。
ニルス・アンデシュ・モッテンセンは1971年、ノルウェーの港町フレッケフィヨルド生まれ。3歳でピアノを始め、1986年にノルウェー・ヤング・ピアニスト・コンクールで優勝。ノルウェー音楽アカデミー、パリのエコール・ノルマル音楽院などで学び、タチアナ・ニコラーエワやハンス・ライグラフにも教わったことがあります。ソリストとしてノルウェーの多くの主要オーケストラと共演しているほか、レコーディング活動も精力的に行っています。

Da Vinci Classics
C-00709(1CD)
20世紀の無伴奏クラリネット作品集
ニーノ・ロータ:6つの変奏曲と3つの提案
チャバ・デアーク:ソナチネ
エルンスト・クルシェネク:モノローグ
ジャコモ・ミルッチョ:狂詩曲
ゴードン・ジェイコブ:5つの小品
アーノルド:幻想曲
アゴスティーノ・ガブッチ:即興曲
ポール・ハーヴェイ:3つの練習曲
ピアソラ:タンゴ・エチュード 第3番
アルフレド・ヴェナ(Cl)

録音:2021年11月〜2022年5月、フルカルド(イタリア)
20世紀のヨーロッパにおけるクラリネットの様々なニュアンスを巡る内省的な旅路。19世紀には無伴奏のクラリネットのために書かれた作品はごくわずかしかありませんでした。本作には1950年〜1980年代に書かれたイタリア、イギリス、そして東欧の無伴奏クラリネット作品が集められています。ここに選ばれたすべての作品は、伝統との強いつながりを保ちつつ、クラリネットの声を表現するための新しい言語、新しいテクニック、新しいスタイルを見出そうとしています。
Da Vinci Classics
C-00710(1CD)
秘宝〜亡命者たちのハープ・ソナタ集
タイユフェール:ハープ・ソナタ
セルジュ・ナトラ(1924-2021):ソナチネ
ヒンデミット:ハープ・ソナタ
クルシェネク:ハープ・ソナタ Op.150
ミヨー:ハープ・ソナタ
アンナ・カステラーリ(Hp)

録音:2022年10月30日-31日、パラッツォ・チゴラ・マルティノニ(イタリア)
た女流ハーピスト、アンナ・カステラーリ。本アルバムでは、20世紀に書かれた最も重要なハープ作品を取り上げています。
スペインのハープ奏者、ニカノール・サバレタのために書かれたタイユフェールのソナタから、演奏者の技量を示し、イスラエル・ハープ・コンテストのために書かれたセルジュ・ナトラのソナチネ、第二次世界大戦直前に作曲者が生きた多くの苦難を明らかにし、ドイツ・ロマン派の詩人ルートヴィヒ・ヘルティに触発された無言歌を取り入れたヒンデミットのソナタなど、同時代におけるハープに対する様々な流派、ジャンル、アプローチのサンプルとして構成されています。
Da Vinci Classics
C-00718(1CD)
チレア:ピアノ作品集 Vol.2

朝の歌 Op.5/ラ・プティット・コケット Op.9
アルバムの綴り Op.41/祈り(第2版)
子守歌 Op.20/田園風アリア
カリブ風舞曲(1884)
ア・ラ・マズルケ Op.35
スケルツォ(1883)/3つの小品 Op.43
舞曲(「管弦楽のための小組曲」より)(1947)
2つの小品/セレナータ・ア・ディスペット
チェロ・ソナタ ニ長調 Op.38(初版、1888)*
サンドラ・コンテ(P/スタインウェイ&サンズ1950)、デュオ・コラールド=コンテ*

録音:2015年-2022年、プリヴァーテ・スタジオ(サン・ジョルジョ・ス・レニャーノ、イタリア)
名作「アドリアーナ・ルクヴルール」などを生み出し、19世紀後半から20世紀前半のイタリアを代表するオペラ作曲家としてその名を知られるチレア。オペラ作曲家としての評価によって却って不当に忘れ去られることになってしまったチレアの「器楽曲の作曲家」としての魅力、神髄を明らかにするピアノ作品集シリーズの第2巻。まだ作曲家としての個性が十分に発揮されておらず、過去の偉大な音楽家からの影響が見え隠れするような初期の作品から、最後のオペラ「グローリア」を作曲後、オペラの世界から離れた後に作曲された後期の作品まで、チレアの創造性の変遷を楽しむことができます。またディスクの最後には、チェリストであるルーカ・コラールドとのデュオ・コラールド=コンテによるチェロ・ソナタも収録。
サンドラ・コンテはピアニストとしてイタリアの主要な音楽祭やコンサートホールで演奏しているほか、カーネギーホールへのデビューも果たしているイタリアの女流ピアニスト。作曲家としてもイタリア国内外の重要な劇場などで作品が披露されています。今回共にチェロ・ソナタを演奏しているチェリストのルーカ・コラールドとは2009年から共演を継続中。
Da Vinci Classics
C-00712(1CD)
リャプノフ:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ へ短調 Op.27
前奏曲とフーガ 変ロ短調 Op.58
舟歌 Op.46/ソナチネ 変ニ長調 Op.65
ロシアの主題による変奏曲とフーガ
エマヌエーレ・デルッキ(P)

録音:2022年、チーゴレ(イタリア)
ロシア・後期ロマン派の作曲家セルゲイ・リャプノフ(1859-1924)がピアノのために遺した傑作を集めた1枚。リャプノフの名前はあまり知られていませんが、ロシア国内では高く評価されており、特にピアノ作品には定評があります。このCDには、リストのロ短調ソナタを思わせるOp.27と、古典主義を連想させる純粋さを持つOp.65という、リャプノフとソナタとの関係を示す2つの例が含まれています。そのほかに感動的でどこかショパン風な「舟歌」、リャプノフが過去の音楽の再解釈を行ったといえる華麗な「前奏曲とフーガ」、力強い「ロシアの主題による変奏曲とフーガ」を収録。これらの作品には、リャプノフのフォークロアに対する関心も表れています。ロシア音楽を愛好する方必聴の一枚です。

Danacord
DACOCD-960(1CD)
プーランク:ピアノ作品集
8つの夜想曲〔ハ長調(1929)、イ長調「少女たちの舞踏会」(1933)、へ長調「マリーヌの鐘」(1934)、ハ短調「幽霊の舞踏会」(1934)、ニ短調「蛾」、ト長調(1934)、変ホ長調(1935)、ト長調「終曲にかえて」(1938)/無窮動(1918)/憂鬱(1940)/3つの間奏曲〔ハ長調(1934)、変ニ長調(1934)、変イ長調(1943)〕/3つの小品〔田園詩(1918-28)、賛歌(1928)、トッカータ(1938)〕
ヨン・ダムゴー(P)
デンマークのピアニスト、ヨン・ダムゴー(b.1941)の「ベートーヴェン、ショパン、ブラームス」(DACOCD-910)に続くアルバム。ダムゴーは学生時代、プーランクの「六重奏曲」をナディア・ブーランジェの前で弾いたことがあり、そのときのことについてこう話しています。「程度の差はあれ、平凡な主題をどう扱ったものか、不安だったので助けを求めた。ブーランジェが言うには、プーランクには確固としたユーモアのセンスがあり、それを極端に真面目な顔で表現するものだから、一層のユーモアをもたらすことになる、と。だから、プーランクの音楽はそれと同じ姿勢で扱わないといけない。いつも真面目に。」
この新しい作品集では、ダムゴーがプーランクのもっとも美しい小品のひとつに挙げた1928年の「田園詩」、もうひとつの美しい小品、パリがドイツ軍に占領された3ヶ月後の1940年8月に書かれた「憂鬱」、1929年から1938年にかけて作曲された「8つの夜想曲」といった曲が演奏されています。

EM Records
EMRCD-079(1CD)
エロイカ
ドナルド・フランシス・トーヴィー(1875-1940):無伴奏ヴァイオリンのための英雄的ソナタ Op.29
アルバート・エドワード・サモンズ:「超絶技巧練習曲」Op.21より第1番、第3番、第8番、第9番、第19番、第26番、第33番、第35番(世界初録音)
エルガー:無伴奏ヴァイオリンのための性格的練習曲 Op.24
ルパート・マーシャル=ラック(Vn)

録音:2016年3月22日-23日
アドルフ・ブッシュに捧げられたトーヴィーの「無伴奏ヴァイオリンのための英雄的ソナタ」は、このジャンルの他の作品同様、バッハの影響を多分に受けた作品で、随所にそのことを想起させる曲です。サモンズはエルガーなどと繋がりのあったヴァイオリニストとしても知られており、「超絶技巧練習曲」は、あるものはアルペジオを、あるものはボウイングといった様々な奏法を学べるものとなっています。

Kaleidos
KAL-63252(1CD)
月の光〜ハープのための名作集
シュポア:幻想曲 Op.35
フォーレ:即興曲 Op.86
ドビュッシー:月の光
ガーシュウィン:私の彼氏、サマータイム
ジョン・トーマス:吟遊詩人の故郷の別れ
ヘンデル:オルガン協奏曲第6番ロ長調 Op.4-6HWV294
C.P.E.バッハ
:ソナタ ト長調 Wq139
メンデルスゾーン:ロマンス Op.30-1、前奏曲 Op.35-1
ヴィルヘルム・ポッセ:ヴェニスの謝肉祭による変奏曲
エミリー・ジョルメ(Hp)

録音:2020年1月&6月&11月(ミュンヘン)
人類最古の楽器のひとつであるハープは、長い歴史の中で多くの作曲家にインスピレーションを与え、多くの傑作を生み出してきました。シュトゥットガルトPOのソロ・ハーピスト、エミリー・ジョルメの2枚目のソロ・アルバム「月の光」では、ハープのための傑作を厳選して紹介します。
本アルバムでは、ドイツの作曲家ルイ・シュポアのハープのための幻想曲Op.35、フォーレのハープのための即興曲 Op.86などのオリジナル作品から、・ガーシュウィンの「私の彼氏」と「サマータイム」では、ジャズ・バラードをソロ・ハープ用にアレンジした、聴く機会の少ない2曲をお届けします。
Kaleidos
KAL-63602(1CD)
メル・ボニ(メラニー・ボニ):ピアノ作品集
伝説の女性/舟歌 Op.71
無言歌 Op.56/5つの小品 Op.11
バラード Op.27
ディアナ・サハキアン(P)

録音:2021年7月(ドイツ、ケンペン)
アルメニア出身のピアニスト、ディアナ・サハキアンがフランスの女性作曲家メル・ボニ(本名メラニー・ボニ、1858-1937)の非凡さ、独創性を証明する1枚。メリザンド、オフィーリア、サロメ、オンファールなど文学や神話の有名な女性たちを音楽的に描いた「伝説の女性」をはじめ、彼女の作品はロマン派のピアノの伝統を守りつつも、実験的なハーモニーと印象派のスタイル(ドビュッシーの影響)を取り入れ、並外れたセンスを示しています。「5つの小品」のようにフランスのシューベルト、メンデルスゾーンのように聞こえる箇所もあります。ディアナ・サハキアンはKaleidosレーベルからファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルの作品集(KAL63592)もリリースしています。
Kaleidos
KAL-63612(1CD)
シューマン&プロコフィエフ:ピアノ作品集
シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17、
 アラベスク ハ長調 Op.18
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 Op.83、年老いた祖母の話 Op.31
ネナド・レチッチ(P)

録音:2021年7月(ドイツ、ケンペン)
セルビアのピアニスト、ネナド・レチッチがシューマンとプロコフィエフの対照的な2つのピアノ作品を組み合わせ、複雑で相反する現代世界を表現した1枚。一見するとほとんど共通点のない2人ですが、どちらも生涯を通じて文学に強い関心を持ち、音楽を心の状態の表現として捉えていた作曲家です。音楽の持つ、異なる時代と文化を結びつける力を示したアルバムといえるでしょう。
Kaleidos
KAL-63622(1CD)
ピアノ・ファンタジーズ
バッハ:幻想曲とフーガ ハ短調 BWV906
ベートーヴェン:幻想曲 ト短調 Op.77
シューベルト:幻想曲 ハ短調 D2E
シューマン:3つの幻想的小品 Op.111
ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
ブラームス:7つの幻想曲 Op.116
クラウディア・シェレンベルガー(P)

録音:2022年9月(ドイツ、マインツ)
約500年前に誕生し、着実に発展してきた音楽形式である「幻想曲」の多彩な世界を紹介する1枚。本作は、ピアノにとって重要な「バロック、クラシック、ロマン派」の3つの時代をカバーしており、バッハの幻想曲をはじめ、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ショパン、ブラームスといった偉大な作曲家たちのあまり知られていない作品を紹介します。名教師カール=ハインツ・ケマーリングに学んだクラウディア・シェレンベルガーの演奏で、幻想曲=自由な音楽的思考の世界をお楽しみください。

ALPHA
ALPHA-896(1CD)
シューマン:クライスレリアーナ、他
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
イェルク・ヴィトマン(1973-):11のユモレスク(フモレスケ)
シューマン:創作主題による変奏曲 WoO24
アーロン・ピルザン(P)

録音:2015年9月 ゼンテザール、ブレーメン、ドイツ
1995年オーストリア生まれのアーロン・ピルザンは、モーツァルテウムでカール=ハインツ・ケマーリングに学 んだのち、ハノーファー音楽学校のラルス・フォークトのもとで研鑽を積みました。2014年にCDデビュー、 2021年にはALPHAより、こだわりの不等分律によるバッハの「平均律」をリリースし、大きな話題を呼ん でいます。ALPHA第2弾となる今作ではシューマンの2作品と、シューマンから大きな影響を受けていると いうヴィトマンを収録。シューマン若き日の傑作の一つ「クライスレリアーナ」は際立った構成力で物語を 語るように聴かせ、シューマンの生涯最後の作品とされる変奏曲では、慈しむような美しいタッチで魅了 します。ヴィトマンによる「ユモレスク」はその第10曲に、後に収められたシューマンの変奏曲が1小節引用 されているなど、関連性の深い作品。ピルザンはこの作品でも持ち前のメリハリの効いたコントロールで、 現代的な音の間に散りばめられた美しいフレーズをごく自然に引き立て、浮かび上がらせています。

ANALEKTA
AN-29188(1CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ全集&主要ピアノ作品集 第8集
ピアノ・ソナタ 第9番ロ長調 D575
2つのスケルツォ D593
ピアノ・ソナタ 第19番ハ短調 D958
マチュー・ゴーデ(P)

録音:2022年12月12-14日 パレ・モンカルム・ラウル・ジョバン・ホール、ケベック
2019年に12回のリサイタルでシューベルトのソナタ全曲を弾き切ったマチュー・ゴーデ。その直後から開始されたソナタ全曲と主要ピアノ作品 を網羅するプロジェクトの第8弾。シューベルトが多くのピアノ・ソナタを書いた充実期に作曲された第9番、死の直前に生み出された最後の3 つのソナタの1つ第19番、愛らしいスケルツォを収録しています。

PROMETHEUS
NYCX-10365(1CD)
税込定価
ベリッシモ
ズガンバーティ(1841-1914):メロディー- グルックの「オルフェオとエウリディーチェ」
ロッシーニ:タランテラ
ポンキエルリ:夜想曲「初恋」
レオンカヴァッロ:憂鬱なワルツ
レオンカヴァッロ:ヴェネツィアの舟歌
プッチーニ:小さなワルツ
プッチーニ:ピアノのためのアダージョ
チレア:へ調のメロディー
レスピーギ:夜想曲
レスピーギ:グレゴリオ聖歌による3つの前奏曲第1番
カゼッラ:踊りの歌
ピツェッティ:夢
カステルヌオーヴォ=テデスコ:遠い声
マリオ・ピラティ(1903-1938):花のポルカ
ニーノ・ロータ:魔法の鳥
ロータ:前奏曲第13番
マスカーニ:間奏曲
西澤安澄(P)

録音:2020年9月23-25日富士見市民文化会館 キラリ ふじみ - メインホール
■このアルバムに寄せて
ピアノも、ピアノの祖先のチェンバロもイタリアで生まれました。モーツァルトもバッハも憧れていた音楽の先進国イタリア。でも、私達ピアニストは意外なほどイタ リアの曲を弾きません。ローマの友人カルロが教えてくれたロマン派以降のイタリアのピアノ曲。あまりの美しさにうっとりとして、練習しては携帯で録画してローマ に。また新しい曲を一緒に発見し、電話でやりとりする。これらの音楽に、2020年の私達―カルロと私―はどれだけ心を慰められたことでしょう。それぞれの 物語(音楽)は、穏やかなイタリアの自然の持つ優しい色彩(ハーモニー)をともないながら、お話(メロディー)となり、ピアノの周りに、マッチ売りの少女のともす 灯の幻影のように、現れます。そうして生まれたうたの、自然なあり様は、ピアノという楽器の存在を、ピアノがあることさえも忘れさせてしまう。私は、音楽の暖 かい腕の中に、すっぽりくるまっていました。あらためて感じました、音楽の裸の姿は、進化や変化とは無縁で、国境も、時代の隔てもない、と。これらの曲に よって少しでも心が軽くなったり、小さな微笑みをみなさまが誘われたりしたら、とても幸せに思います。 ――― 西澤安澄
※ブックレットに日本語解説付き
PROMETHEUS
NYCX-20012(1CD)
税込定価
ファリャ:ピアノ独奏のためのオリジナル作品全集
1. 夜想曲
2. マズルカ ハ短調
3. セレナータ アンダルーサ(アンダルシア風のセレナータ)
4. カンシオン(うた)
5. 気まぐれなワルツ
6. グノムの愛のかけひき
7. セレナータ
8. 演奏会用アレグロ
9.4つのスペイン小品 - No.1アラゴネーサ
10.4つのスペイン小品 - No.2クバーナ
11.4つのスペイン小品 - No.3モンタニィエサ
12.4つのスペイン小品 - No.4アンダルーサ
13. ファンタジア・ベティカ
14. ヴォルガの舟漕ぎの歌(ロシアの歌集から)
15. ポール・デュカを讃えて
西澤安澄(P)

録音:2010年1月26-28日
※旧品番PMCC-1962
このアルバムには、スペインが生んだ偉大な作曲家ファリャの、現存するオリジナルピアノ曲が全て収録されています。自分に対して非常に厳しかったファリャ は、1904年以前の作品を自身では過小評価していたものの、近年は魅力的な作品群として評価が高まっています。西澤は持ち味である音の美しさと切 れ味のよいリズム感で表現。ファリャの初期作品の録音は少なく、このアルバムはとても貴重なものとして評価されています。※ブックレットに日本語解説付き
PROMETHEUS
NYCX-20011(1CD)
税込定価
ファリャ:ピアノ編曲作品全集
1. バレエ音楽「恋は魔術師」:パントマイム
2. バレエ音楽「恋は魔術師」:情景 - 狐火の歌
3. バレエ音楽「恋は魔術師」:幽霊 - 恐怖の踊り
4. バレエ音楽「恋は魔術師」:魔法の輪 漁師のロマンス
5. バレエ音楽「恋は魔術師」:真夜中 - 火祭りの踊り
6.7つのスペイン民謡::ムーア人の織物
7.7つのスペイン民謡::ムルシア地方のセギディーリャ
8.7つのスペイン民謡::アストゥーリアス地方の歌
9.7つのスペイン民謡::ホタ
10.7つのスペイン民謡:ナナ(子守歌)
11.7つのスペイン民謡::歌
12.7つのスペイン民謡::ポーロ
13. 歌劇「はかなき人生」:スペイン舞曲第1番
14. 歌劇「はかなき人生」:スペイン舞曲第2番
15. 賛歌(ドビュッシーの墓のために)
16. バレエ音楽「三角帽子」:粉屋の女房の踊り
17. バレエ音楽「三角帽子」:近所の人々の踊り
18. バレエ音楽「三角帽子」:粉屋の踊り
19. バレエ音楽「三角帽子」:代官の踊り
20. バレエ音楽「三角帽子」:終幕の踊り

※1-6、13-20…ファリャによるピアノ版
6-12. エルネスト・アルフテルによるピアノ編)
西澤安澄(P)

録音:2010年12月 東京
※旧品番PMCC-1960
デビュー・アルバム「ファリャ:ピアノ独奏のためのオリジナル作品全集」に続く西澤のファリャ第2作。リズムへの敏感さとメロディーへの対応が際立つ西澤の演奏によって、ファリャの多彩なオーケストラ作品が見事なピアノ曲として生まれ変わっています。
※ブックレットに日本語解説付き

QUEEN ELISABETH COMPETITION
QECDUO-21(4CD)
NX-E02
エリザベート王妃国際音楽コンクール/ピアノ部門 2013&2016

【DISC1】
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第15番 変ロ長調 K.450
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第27番ホ短調 Op.90
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178

【DISC2】 
バッハ:パルティータ 第2番ハ短調 BWV826
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第9番「ジュノーム」 変ホ長調 K.271
ラヴェル:夜のガスパール

【DISC3】
ブラームス:ピアノ・ソナタ 第3番 ヘ短調 Op.5
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第3番

【DISC4】
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番ハ長調 K.467
ラフマニノフ:コレッリの主題による変奏曲 Op.42
リスト:ハンガリー狂詩曲 第12番嬰ハ短調 S.244/12
【DISC1】 
ボリス・ギルトブルグ(P)
2013年第1位、聴衆賞(Canvas-Klara Prize)
ワロニー王立室内O
ミヒャエル・ホフシュテッター(指)
録音:2013年5月15日、18日 フラジェ、スタジオ4 ブリュッセル (ライヴ)
【DISC2】 
マテウシュ・ボロヴィアク(P)
2013年第3位、聴衆賞(Musiq3Prize)
ワロニー王立室内O
ミヒャエル・ホフシュテッター(指)
録音:2013年5月15日、18日 フラジェ、スタジオ4 ブリュッセル (ライヴ)
【DISC3】
ルカーシュ・ヴォンドラーチェク(P)
2016年第1位、聴衆賞(Canvas-Klara Prize)
ベルギー国立O
マリン・オルソップ(指)
録音:2016年5月10日 フラジェ、スタジオ4 ブリュッセル (ライヴ) 、2016年5月26日 ファイン・アーツ・センター ブリュッセル (ライヴ)
【DISC4】
アルベルト・フェッロ(P)
2016年第6位、聴衆賞(Musiq3Prize)
ワロニー王立室内O
ポール・メイエ(指)
録音:2016年5月11日、14日フラジェ、スタジオ4 ブリュッセル (ライヴ)
難関で知られるエリザベート王妃国際音楽コンクールのライヴを集めた4枚組。2013年と2016年に行われたピアノ部門の音源より、第1位 と聴衆賞のアーティストたちの4人ライヴが、アーティストごとに1枚ずつのCDに収められています。今回が初発売の音源を多く含んでおり、中 でもギルトブルグの演奏は全て今回初登場というのが嬉しいところ。彼らの若き日の熱演をたっぷりと楽しむことが出来る素晴らしい企画で す。

ACCENTUS Music
ACC-80580CD(5CD)
シュ・シャオメイ〜CDボックス
■CD1
D・スカルラッティ(1685〜1757):17のソナタ集
1.ソナタニ短調K.32
2.ソナタホ長調K.531
3.ソナタホ短調K.98
4.ソナタト長調K.124
5.ソナタト長調K.125
6.ソナタロ短調K.87
7.ソナタロ短調K.27
8.ソナタヘ短調K.481
9.ソナタイ長調K.533
10.ソナタニ短調K.141
11.ソナタ嬰へ短調K.142
12.ソナタ嬰へ短調K.25
13.ソナタヘ短調K.69
14.ソナタヘ短調K386
15.ソナタ変ロ短調K.128
16.ソナタイ長調K.39
17.ソナタイ長調K.113
■CD2
ハイドン(1732〜1809):ソナタ集
ソナタ第38番Hob.XVI:23ヘ長調
ソナタ第53番Hob.XVI:34ホ短調
アンダンテと変奏曲Hob.XVII:6ヘ短調
ソナタ第60番Hob.XVI:50ハ長調
ソナタ第62番Hob.XVI:51ハ長調
■CD3
モーツァルト(1756〜1791):作品集
「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲(きらきら星変奏曲)K.265
ピアノ・ソナタ第10番ハ長調K.330
ピアノ幻想曲ハ短調K.396
ピアノの為のアダージョロ短調K.540
9つのピアノ変奏曲ニ長調K.573
ピアノ・ソナタ第18番ニ長調K.576
自動オルガンの為のアンダンテヘ長調K.616
■CD4
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番ハ短調Op.111
シューベルト(1797〜1828):ピアノ・ソナタ第21(23)番変ロ長調D960
■CD5
シューマン(1810〜1856):作品集
ダヴィッド同盟舞曲集Op.6
子供の情景Op.15
シュ・シャオメイ(P)


■CD1
録音:1995年11月、
プラハ、ボフスラフ・マルティヌー・ホール(ライヴ)
■CD2
録音:2008年6月、
パリ、ボンスクール福音ルーテル教会
■CD3
録音:2011年3月、ポワティエ・オーディトリウム劇場
■CD4
録音:2004年、パリ、サンピエール福音ルーテル教会
■CD5
録音(ダヴィッド同盟):2002年6月、パリ、サンピエール福音ルーテル教会
録音(子供の情景):2011年3月、ポワティエ・オーディトリウム劇場
ヨーロッパを拠点とする中国人ピアニスト、シュ・シャオメイ。文化大革命を乗り越え新たな道を切り開いてきた彼女。そのような半生からは想像もできない、心 穏やかな音楽。彼女が得意とするゴルトベルク変奏曲をはじめとする一連のバッハの演奏は、緻密な構成力と洗練された表現力から生み出され、ただ純粋に音楽 が聴こえ聴く者の心に共鳴します。
今回、彼女がこれまでINA,MANDALA,MIRAREなど様々なレーベルで録音してきた音源を5枚組ボックスとしてリリースします。1枚目のスカルラッティは、 1995年11月にプラハでおこなったコンサートのライヴ録音。スカルラッティはスペインに移り住み、この555曲のソナタのほとんどを当地で作曲し、民族色の 濃いスペイン・イベリア半島の音楽の影響が感じられる作品も多くあります。この録音では、彼女のこだわりの選曲と曲順で構成し、強い太陽の日差しから生まれ る影を感じさせる陰影に富んだもの。2枚目はハイドン。彼女が最も敬愛し生涯の伴侶とまで言う作曲家。ここには60曲以上あるハイドンのソナタから音楽的にも 充実した中期から後期の作品、そして間に哀愁ただよう変奏曲が盛り込まれています。中でも最後のピアノ・ソナタ第62番は音楽性に富み、複雑な技巧を要する 作品。シュ・シャオメイの深い音楽性が作品の豊かさ、美しさを際立たせています。そして3枚目はモーツァルト。モーツァルトがパリへ移った1778年から亡くな る1791年の作品を年代順に収録したアルバム。1曲目は速めのテンポで始まる『きらきら星変奏曲』、そして純真無垢な『ハ長調のソナタ』、未完に終わった『幻 想曲』、モーツァルトには珍しい『ロ短調のアダージョ』、チェロ奏者ジャン・ピエール・デュポールの作品に基づいた『変奏曲』、モーツァルト最後のピアノ・ソナタ 『ニ長調K576』、亡くなる年に作曲された自動オルガンの為の『アンダンテ』。シュ・シャオメイの洗練された音色、響き、品格のある知性的な演奏、奥深い音 楽性がモーツァルトの晩年の透明感を見事に描き出しています。4枚目にはベートーヴェンとシューベルト、2人の大音楽家の最後のソナタを収録。緊張感のある強 靭なフォルティッシモと、寂寥感に満ちたピアニッシモの響きのコントラストに心揺さぶられ、改めてシュ・シャオメイの豊かな表現力に圧倒される名演です。最後5 枚目には、詩的な音楽家として尊敬するシューマン。時代に翻弄された彼女の波瀾の人生を思わせるドラマティカルな2曲『子供の情景』と『ダヴィッド同盟舞曲 集』を収録。ドラマティックな激しい表現と、暖かみのある抒情的な表現のコントラストにうっとりと聴き入る演奏です。 (Ki)

BIS
BISSA-2650(1SACD)
シューベルト+シェーンベルク
シューベルト:ピアノ・ソナタ第4番イ短調 D.537Op.164(1817)
シェーンベルク:3つの小品 Op.11(1909)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D.959(1828)
ジャン・チャクムル(P/Kawai SKEX(Shigeru Kawai Concert Grand))

録音:2022年3月21-26日/テスマー・トーンスタジオ(ハノーファー)
プロデューサー&サウンド・エンジニア:インゴ・ペトリ(Take5 Music Production)
リスト編曲のシューベルト『白鳥の歌』(KKC-6442 / BIS SA-2530)を録音してから3年、2018年第10回浜松国際ピア ノコンクール第1位のジャン・チャクムルが「シューベルト+」という新シリーズをスタートさせました!
当シリーズはシューベルトの主要作品と彼の音楽に影響を受けた作曲家の作品を並べることで、その作品に焦点を当てるだけでなく、それぞれの作品に新たな 魅力を感じてもらいたいというチャクムルの思いから企画が生まれました。
第1弾ではシューベルトの2つのソナタ(第4番 イ短調 D.537と第20番イ長調 D.959)の間に無調を試みたシェーンベルクの3つの曲Op.11を挟 み込んだ内容です。この組み合わせの理由は、第1にシューベルトの第4番の緩徐楽章の主題が第20番のフィナーレにも用いていること、第2にシューベル トとシェーンベルクは表現方法が違えども音楽の主観的表現の面で共通していることがあげられ、この組み合わせだからこそ聴こえてくるシェーンベルクの魅力も 際立ちます。2028年のシューベルト歿後200年に向けた一大プロジェクト始動です! (Ki)

MIRARE
MIR-656(1CD)
ドビュッシー:6つの古代墓碑銘
牧神の午後への前奏曲【ラヴェルによる4手連弾版、1910年】
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ(作曲者自身による4手連弾版)
ガイスター・デュオ〈マニュエル・ヴィエイヤール(プリモ)、ダヴィド・サルモン(セコンド)〉

録音:2022年4月26-28日、ベルリン、エルベルク教会・トーンストゥディオ、ドイツ
フランスのピアノ・デュオ、ガイスター・デュオが20世紀初頭の作品を録音しました。彼らは2021年のミュンヘン国際コンクール・ピアノ・デュオ部門で優勝、 一躍世界の注目を集めている気鋭のデュオです。
ドビュッシーの6つの古代墓碑銘(エピグラフ)はドビュッシーの友人ピエール・ルイスの詩集『ビリティスの歌』の朗読を伴走するための付随音楽として、 1890年にもともとフルート、チェレスタ、ハープのために書かれましたがこれは演奏されず、1914年にピアノ連弾曲として完成されました。ドビュッシーのギリ シアへのあこがれが込められた作品で、それぞれの詩の世界が巧みに描きだされています。
ラヴェルは「牧神の午後への前奏曲」の初演の場に居合わせました。牧神にはドビュッシー自身による2台ピアノ用編曲版もありますが、ラヴェルがこの作品を 4手連弾版に編曲したのは1910年(もしかしたらドビュッシーはそのことを知り、演奏もしたかもしれません)。管弦楽の魔術師ラヴェルは、管弦楽の音色をピア ノに落とし込んで表現することにも非常な才能を持っていた証といえる作品です。ガイスター・デュオの演奏はオーケストラのよう。ピアノ1台から描きだされる美 の世界は圧巻です。
「ペトルーシュカ」は作曲者自身による4手連弾版。ストラヴィンスキーは「ペトルーシュカ」をもともとピアノ協奏曲として構想、1911年にバレエ・リュスのた めにピアノも活躍する管弦楽によるバレエ音楽に仕立てますが、平行してピアノ4手版も作っていました。ストヴィンスキーはふだんより、作曲の際ピアノを用いて いたといいますから、この2台ピアノ版は、管弦楽版のピアノ・リダクションというよりもむしろもともとのストラヴィンスキーのアイデアをより生々しく感じること のできる版かもしれません。ガイスター・デュオのふたりは管弦楽版の響きも丹念に研究しつつも、ピアノから信じられないくらいに豊かな響きを、驚異的な精確 さ、かつエネルギッシュなリズムと迫力で演奏しています。 (Ki)

La Dolce Volta
LDV-88(2CD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲) BWV 1001-1006 ダヴィド・グリマル/ヴァイオリン(使用楽器:ストラディヴァリウス”ex-Roederer”(1710年製)、弓:トゥルテ(1740年))

録音:2021年2月10-18日、ロワイヨーモン修道院内食堂
※日本語帯・解説付
フランスのヴァイオリン奏者、ダヴィド・グリマルによる3度目のバッハ無伴奏ソナタ&パルティータの全曲録音の登場。50歳を目前に控えた時期の録音です。 使用している1710年製のストラディヴァリウスにはバスバー(表板を補強するための楽器内部の部材)がバロック・ヴァリオインとは違うように取り付けられて いるため、当時のピッチでは演奏できず、A=440Hzでの演奏。バッハがこれらの作品を作曲したのと同じ時期に製作された弓を用い、独特なアーティキュレーショ ン、重音奏法を引き出しています。当時と現代のまさに融合が図られた中での録音で、録音場所の音響の素晴らしさもあいまって、唯一無二のバッハの登場となり ました。 =ロワイヨーモン修道院は1228年に建設され、1927年に歴史的建造物に認定されました。パリを中心とするイル・ド・フランス地域圏で最大のシトー会修道院 建造物です。壮麗な回廊(クロイスター)と、フランスでもっとも美しいゴシック様式の大食堂を擁します。= ダヴィド・グリマルは、30年にわたって世界各地の主要な舞台に立ち、ソリストとして数々のオーケストラと定期的に共演を重ねてきた。グリマルのために、多くの 傑出した現代作曲家たちが新作を書き上げており、引く手あまたの室内楽奏者でもある彼は、屈指の国際 音楽祭から招かれ演奏しています。ソリストとしての活動と並行して、約15年前に“レ・ディソナンス”を創設。以来グリマルは、芸術監督として同楽団を率いてきた。 “レ・ディソナンス”は、世界で唯一、指揮者なしで定期的に主要な交響作品を奏でているオーケストラであり、これまでヨーロッパ中の一流コンサート・ホールで演 奏を披露しています。また同団を範として、多数の由緒あるオーケストラがグリマルに共演を依頼しています。 この“分かち合い”の精神の延長線上にある“ロートル・セゾン(L'Autre Saison)”は、グリマルがパリの野外生活者たちの支援を目的に立ち上げたコンサート・ シーズンです。 グリマルは、2008年にフランス共和国文化通信省から芸術文化勲章“シュヴァリエ”を受勲。ザールブリュッケン音楽大学でヴァイオリン演奏を指導するかたわら、 世界各地からたびたび招かれマスタークラスを開いています。 (Ki)

OUR recordings
OU-6.220677(2SACD)
NX-C09
メシアン(1808-1992):幼子イエスに注ぐ20のまなざし クリストファー・ヒルディグ(P)

録音:2021年3月1-18日
メシアンの演奏で特に高く評価されるクリストファー・ヒルディグによる「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」がSACDハイ ブリッド盤で登場。 ヒルディグはメシアンの作品に傾倒し、自らコペンハーゲン・メシアン四重奏団を創設し、「世の終わりのための四重 奏曲」を演奏。他にも「異国の鳥たち」やトゥーランガリラ交響曲、すべての歌曲を演奏し、歌曲集「ハラウィ」の録 音は英グラモフォン誌で特選盤となりました。ここではメシアンの神秘的な傾向が強く表れた大作「幼子イエスに注 ぐ20のまなざし」をとりあげ、コペンハーゲンにあるバロック様式のVor Frelser’s Church(救世主教会)で録音を 敢行。多彩な音のパレットと美しい教会の響きが魅力です。SACD層はStereoと5.0chです。

Goodies
78CDR-3902(1CD)
ジャック・ティボー機械式(電気以前)の録音集
(1)ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 作品2-8(ヴェラチーニ=サルモン編)
(2)「大洪水」前奏曲 作品45(サン=サーンス)(キズあり)
(3)小舟にて-「小組曲」より(ドビュッシー)(キズあり)
(4)セレニテ 作品45-5(ヴュータン)
(5)スラヴ舞曲第2番ト短調作品46-2(ドヴォルザーク=クライスラー編)
(6)楽興の時第3番ヘ長調 作品94-3(シューベルト)
(6)カプリス第18番ヘ長調「小さなカプリス」(ローデ=ティボー編)
(7)タンブーラン(ラモー=クライスラー編)
(8)サルタレッロ(ヴィニャフスキ=ティボー編)
ジャック・ティボー(Vn)
ハロルド・クラックストン(P) (トラック1&2) 他はピアニスト名不詳

(1) HMV DB801(Cc5352-1& Cc5353-2) (Recorded 13November1924, Hayes, England)
(2) HMV DA620(A29546-2) (Recorded26February 1924, Camden, U.S.A.)
(3) HMV DA620(A29545-2) (Recorded26February 1924, Camden, U.S.A.)
(4) Victrola66064(Bb979-2) (Recoreded6February 1922, Hayes, England)
(5) HMV5-7956(Bb978-3) (Recorded6February 1922, Hayes, England)
(6) (6) HMV5-7955(Bb982-2) (Recoreded7February 1922, Hayes, England)
(7) (8)
HMV5-7953(Bb983-1) (Recoreded7February 1922, Hayes, England)
ジャック・ティボー(1880-1953)は20世紀前半に活躍したフランスのヴァイオリ ン奏者。ボルドー出身。1893年からパリ音楽院でマルタン・マルシック(1848- 1924)に師事し、1896年に一等賞を得た。生活のためにカフェのコンセール・ ルージュで弾いていたところ、指揮者のエドゥアール・コロンヌ(1838-1910)に 見いだされ楽員に採用された。その時ティボーの親友で後にパリ音楽院の教授 になったジュール・ブーシュリ(1877-1962)もコロンヌ・オーケストラの楽員に なった。ここには1922年のHMVでの録音と1924年のアメリカVICTORへの録音と 1924年ティボー機械式録音最後のヴェラチーニが入っています。すべて超稀少 SPレコード。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの上級モデル〔ゼロSP 78rpm〕(3mil 針)とコルグの[DS-DAC -10R]DSD録音機を使用した。(グッディーズ)

Sono Luminus
SLE-70028(1CD)
NX-B05
コロンビアの無伴奏チェロ作品集
ダミアン・ポンセ・デ・レオン(1980-):La Ruta de la Mariposa*
ホルヘ・ウンベルト・ピンソン・マラゴン(1968-):Mesonoxian メソノシアン
アルベニス:スペイン組曲 第1集 Op.47- 第5曲 アストゥリアス(伝説)(S. カニョン=バレンシアによるチェロ編)
レオナルド・フェデリコ・オヨス(1973-):Urban Rhapsody アーバン・ラプソディ*
サンティアゴ・カニョン=バレンシア(1995-):Ascenso Hacia lo Profundo*
サンティアゴ・カニョン=バレンシア(Vc)

録音:2021年10月11-13日
*…世界初録音
コロンビア生まれのチェロ奏者サンティアゴ・カニョン=バレンシアが母国の無伴奏作品を収めたソロ・アルバム。 カニョン=バレンシアは1995年生まれ。2017年のエリザベート王妃国際コンクールで第3位、2019年のチャイコ フ スキー国際コンクールでは第2位と聴衆賞を受賞。2022年にはBBCのネクスト・ジェネレーション・アーティストに 選ばれるなど国際的な注目を集めており、母国はもとよりドイツとアメリカを中心にオーケストラとの共演や室内楽、 リサイタル活動を展開しています。このCDでは、自らが愛奏する「アストゥリアス」を中央に置き、自作を含むコロン ビアの作品で構成しています。

NoMadMusic
NMM-108(1CD)
もうひとりの自分〜ショパンとモンポウ
(1)モンポウ:前奏曲第1番
(2)同:前奏曲第5番
(3)同:前奏曲第9番
(4)同:モンジュイックの橋
(5)ショパン:ピアノ・ソナタ第3番
(6)モンポウ:「ひそやかな音楽」第15曲「ショピニアーナ」
(7)同:ショパンの主題による変奏曲
(8)同:君の上には花ばかり
セリメーヌ・ドーデ(P)、
マリー=ロール・ガルニエ(S)(8)
ショパンとモンポウは約1世紀の時代差がありますが、ともに「ピアノの詩人」でピアノの魂を心から表現し、楽器と深く結びついた作曲家でした。セリメーヌ・ ドーデがこのふたりの関係性と共通性に注目したアルバムの登場です。
このふたりの作曲家はメロディが魅力ですが、ピアノを歌わせる術を知っていました。モンポウの前奏曲3篇に続き、生前は未出版だった美しい「モンジュイック の橋」が大歓迎。ショパンのピアノ・ソナタ第3番もまるでモンポウの作品のように聴こえます。
後半は両者が類似性を越えてハイブリッド化した2篇。ホ短調の前奏曲を源泉とする「ひそやかな音楽」第15曲、イ長調の前奏曲(某胃腸薬のCM曲)に基づく 「ショパンの主題による変奏曲」で両者がひとつになっています。そして最後は絶美の「君の上には花ばかり」で本当に歌いだします。
セリメーヌ・ドーデは1977年エクサンプロヴァンス生まれのピアニスト。ハイチの血を引き、フランス的な洗練と南国的な熱さが個性的、悪魔的タッチの美しさ と感性が注目されています。 (Ki)

Naive
V-7958[NA](1CD)
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻
版画
「春のロンド」〜管弦楽のための映像より第3曲(ガスパリアン編曲によるピアノ独奏版)
ジャン=ポール・ガスパリアン(P)

録音:2022年9月12-15日/シンガー=ポリニャック財団「音楽のサロン」(パリ)
2020年のグシュタード音楽祭のティエリー・シェルツ賞を受賞したジャン=ポール・ガスパリアン。naiveレーベルからの第1弾はドビュッシー・アルバムです!
アルメニアとセルビアの血を引くガスパリアンは1995年フランス生まれ。パリ音楽院でアルド・チッコリーニ、ジャック・ルヴィエ、ミシェル・ベロフ、ミシェル・ ダルベルトなど世界的ピアニストから薫陶を受けております。
CDはEVIDENCEレーベルから「ラフマニノフ:「音の絵」、スクリャービン:ピアノ・ソナタ第2番、プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番、他」(EVCD-048)、 「ショパン:バラード全曲、英雄ポロネーズ、他」(EVCD-059)、「ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番(1931年改訂版)、他」(EVCD-085)、Clavesレー ベルから「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&ババジャニャン:「英雄のバラード」」(50-3004)をリリースしており、強靭なテクニックと豊かな音楽性で高い 評価を得ております。
フランス・ピアニズムの継承者ガスパリアンのドビュッシーは、繊細なタッチと独特な語り口で魅了。「前奏曲集 第1巻」、「版画」は20代とは思えぬ驚くほどの 深みを感じさせ、ドビュッシーが妻エマに献呈した「春のロンド」(ガスパリアン編によるピアノ独奏版)では超絶技巧を聴かせながら見事な描写で演奏しておりま す。世界中で才能豊かな若手ピアニストが活躍する中、群を抜いた実力と存在感を示すガスパリアンが満を持して録音したドビュッシー、大注目です! (Ki)

コウベレックス
KRS-5617(2CD)
税込定価
松田康子ピアノリサイタル2022音の探検
ブラームス:ピアノのための6つの小品 作品118
ベートーヴェン:6つのバガテル 作品126
シューマン:クライスレリアーナ
松田康子(P)

録音:2022年10月16日豊中市立文化芸術センター アクア文化ホール(豊中市)ライヴ
長らく海外での演奏活動を経て、前回2017年に帰国コンサートを開催した際のラ イヴ録音:CD(国内ファーストアルバム)は広く注目され、高く評価された。「(C.P.E.バ ッハ、ベートーヴェン、シューベルト)3世代にわたる音楽文化の継承の見本といって いいほど… 演奏ぶりもすこぶる流れが良くニュアンスも豊かで第一級の快さ。さすが に年季を入れたピアニストは違う」とレコード芸術誌で評され特選盤に選出された。今 回のCD は2022年の豊中での演奏会のライヴで、楽器は1925 年製ニューヨーク・ス タインウェイ CD135を使用。ブラームスの「6 つの小品」も「クライスレリアーナ」も潜在 的な音の性格を丁寧に追求しつつ、全体はライヴならではの爽快な一期一会、最後 まで一気に聴かずにいられない。ベートーヴェンの「6 つのバガテル」では松田の音 楽への愛着が伝わってくる。色鮮やかなアルバムを愉しむことができるであろう。

Challenge Classics
CC-72950(1SACD)
Solo 〜サクソフォン独奏によるバッハ作品集
(1)ソナタ[アダージョ(BWV1001/1)―アレグロ(BWV1003/4)―ラルゴ(BWV1005/3)―
アレグロ・アッサイ(BWV1005/4)―グラーヴェ(BWV1003/1)―プレスト(BWV1001/4)]
(2)半音階的幻想曲 BWV903
(3)幻想曲 BWV922
(4)プレリュードとアレグロ BWV998より
(5)パルティータ BWV1013
ラーフ・ヘッケマ(サクソフォン、編)

使用楽器:
(1)Yanagisawa soprano saxophone (1992), mouthpiece Vandoren S27
(2)Buffet-Crampon Prestige alto saxophone (1984), vintage mouthpiece, refaced by Raaf Hekkema
(3)Yanagisawa soprano saxophone (1992), mouthpiece Vandoren S27
(4)Buescher straight alto saxophone (1927), mouthpiece by Buescher
(5)Buescher curved soprano saxophone (1924), mouthpiece by Buescher
録音:2022年10月25-27日/オランダ、アーネム
これまでもバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータや無伴奏チェロ組曲を自身で編曲しサックスで演奏してきた名手ラーフ・ヘッケマが、新たなバッハ・アル バムを発表。2020年から21年にかけてのパンデミックの憂鬱は、しだいに内省的な芸術へと目を向けさせ、バッハをより心地よく聴かせるためのプロジェクト を生むことになりました。最終的には、穏やかな気持ちで多くの時間を使い、製作に取り組むことができたといいます。
3曲ある無伴奏ヴァイオリン・ソナタは任意の楽章を抜粋し、1曲のソナタに再構成。サクソフォンの魅力を活かした独奏曲に仕立て上げられました。初期の鍵盤 曲『半音階的幻想曲』や『幻想曲』ではほとばしる熱気を失うことのないように効果的な編曲が試みられています。ヘッケマも敬う古楽界の巨匠、トン・コープマ ンに助言を乞い、練り上げたアレンジだそう。一方、同じ管楽器であるフルート独奏のために書かれたBWV1013は、とても素直な編曲で、曲本来の歌がそのま ま提示されます。 (Ki)

fra bernardo
FB-2279523(1CD)
バッハ:鍵盤作品集
バッハ:前奏曲 ニ短調 BWV926、
 フランス組曲第1番ニ短調 BWV812、
 フランス組曲第3番ロ短調 BWV814、
 フランス組曲第5番ト長調 BWV816
ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ(1703-1755):L’Aimable, rondeau (Gracieux)
ティツィアン・ナエフ(ハープシコード)
※使用楽器:Neapolitan harpsichord after Giovanni Natale Boccalari (Naples1679) made from a kit (Marc Ducournet and Emanuel Danset) by Tizian Naef in2015. Disposition C-c3. 2X8'. Tuning pitch415Hz

録音:2022年5、マウアーバッハ・カルトジオ会修道院(オーストリア)
トロッシンゲン音楽大学の古楽研究所でマリーケ・スパーンスに、バーゼル・スコラ・カントルムでイェスパー・クリステンセンに学んだスイスの若きハープシコード奏者、ティツィアン・ナエフ。アンサンブル392のメンバーとして、ドイツ音楽コンクールでは決勝に進出し、アンサンブル392の複数のレコーディングにも参加しています。
ブクステフーデ、ベーム、ムファットら、バッハへと続く17世紀ドイツの鍵盤楽器作品を探求したデビュー・アルバム「ex g」(FB2272645)に続くセカンド・アルバムでは、音楽の父バッハの足跡を1722年まで辿る旅が描かれています。アンナ・マグダレーナのための音楽帳には「クラヴサンのための組曲」として、いわゆる「フランス組曲」のうちの5曲が収録されており、その中から第1番、第3番、第5番をレコーディング。余白には、ルイ15世の子どもの音楽教師も務めたフランス・バロックの作曲家&チェンバロ奏者、ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエの小品も収録。新鮮で物憂げな、技巧的で芸術的なこれらの音楽は、煌めく色彩のなかで多様な心の状態を探求します。

Etcetra
KTC-1757(1CD)
シューマン〜E.T.A.ホフマンへのオマージュ
シューマン:幻想小曲集 Op.12
クライスレリアーナ Op.16(初版)
マルコ・マントヴァーニ(P)
シューマンを最も愛する作曲家と語るイタリア生まれのピアニスト、マルコ・マントヴァーニの、デビュー・アルバムとなった前作(KTC-1756)に続くシューマン・アルバム。マリア・ジョアン・ピレシュにも称賛された1992年生まれの若き才能の2枚目のリリースは、シューマンに多大な影響を与えたドイツの作家、エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンにまつわる2作品を収録。
Etcetra
KTC-1788(1CD)
マスク
シマノフスキ:仮面劇 Op.34
エマニュエル・デュルレ(1893-1977):De legende der begoochelde torens
シューマン:謝肉祭 Op.9
ショパン:舟歌 Op.60
リスト:ウィーンの夜会第6番S.427
ヴァウテル・ファルフェケンス(P)
Covid-19の発生以来、それまでなかった新たな感情を呼び起こすようになった言葉「マスク」。まるで世界が仮面舞踏会をしているかのような奇妙な生活を強いられ、外にいる人たちはみな謎のベールに包まれているようでした。そういったマスクの存在に端を発して組まれた、仮面の謎に迫るプログラムを収録したアルバムです。
ヴァウテル・ファルフェケンスはアントワープ王立音楽院やロンドンの王立音楽アカデミーなどで学び、多くの国際コンクールで入賞。また室内楽においても、2020年にブリュッセルにてラジオ・クララの主催で行われた室内楽コンクール「スーパーノヴァ(Supernova)」で優勝を果たしたトリオ・アリエスの創設メンバーとして活躍しています。

Da Vinci Classics
C-00704(1CD)
シャンソンとメロディ
アントン・ガルシア・アブリル(1933-2021):ミランベルの前奏曲第1番
シャミナード:アラベスク Op.61、
 ピアノ・ソナタ ハ短調 Op.21
ショパン:夜想曲 変ニ長調 Op.27-2
プーランク:間奏曲 変イ長調 FP118、
 ナゼールの夜会 FP84
ディエゴ・カエターノ(P)

録音:2022年7月
このアルバムに集められている作品は、プロの演奏家のために作られたものではなく、アマチュアの演奏家のために作られたものです。ですがその内容はとても充実しており、美しさと豊富な表現力を持った名曲の数々です。スペイン人の作曲家アントン・ガルシア・アブリルの「ミランベルの前奏曲第1番」のように母国の伝統音楽からインスピレーションを受けて作曲されたものや、プーランクの「間奏曲」は感動的でありながらユーモラスな一面を持っている作品など、聴きどころにあふれています。

Indesens Calliope Records
IC-002(1CD)
モーツァルト:アリア編曲集〜フルート2本のための
歌劇「ドン・ジョバンニ」
1. 第2幕第10場:恋人を慰めて
2. 第2幕第3場:窓辺においでよ
3. 第1幕第7場:恋する娘さん年をとらぬうちが花よ
4. 第1幕第9場:お手をどうぞ
5. 第2幕第6場:恋人よ、さあこの薬で
歌劇「魔笛」
6. 第1幕第2場:私は鳥刺し
7. 第2幕第18場:愛の喜びは露と消え
8. 第2幕第8場:復讐の心は地獄のように胸に燃え
9. 第1幕第4場:何と美しい絵姿
10. 第1幕第14場:恋を知るほどのお方なら
11. 第1幕第15場:ああ、何と強力な魔法の音か
12. 第2幕第12場:この神聖な殿堂には
13. 第2幕第1場:おお、イシスとオシリスの神よ
14. 第2幕第23場:娘か女か、パパゲーノはどちらがほしい
歌劇「フィガロの結婚」
15. 第4幕第1場:失くしてしまった
16. 第1幕第8場:若い娘たちよ、花をまけ
17. 第1幕第8場:もう飛ぶまいぞ、この蝶々
18. 第2幕第2場:恋とはどんなものかしら

二重奏曲
19. アレグロ・モデラート
20. ロンド:アレグレット・スピリトーソ
フランク・マスクリエ(Fl)、
マルク・グローウェルス(Fl)

録音:2022年6月4日-5日、FUCAM研修用教会(ベルギー)
フランク・マスクリエとマルク・グローウェルスのフルート・デュオによるモーツァルトのアリア集。モーツァルトの有名なオペラから主要なアリアを厳選しフルート・デュオに編曲しています。こういった編曲は1950年代から流行しており、様々なアレンジや脚色を加えることにより18世紀の音楽の普及に貢献してきました。このアルバムもフルート・デュオという編成でモーツァルトの音楽の美しさを再発見させてくれています。

299 MUSIC
NIKU-9052(1CD)
ハープの香り/福井麻衣(Hp)
ベルナール・アンドレス(1941- ):デューク
タイユフェール:ハープの為のソナタ
ドビュッシー::亜麻色の髪の乙女
アンリエット・ルニエ:いたずら小鬼の踊り
ルーセル:即興曲Op.21
ドビュッシー:夢
ピエルネ:奇想的即興曲
フォーレ::即興曲Op.86
ドビュッシー:月の光
サン=サーンス:幻想曲(1893)
福井麻衣(Hp)

録音:2022年9月8-11日 相模湖交流センター(ラックスマン・ホール)
現代の日本人ハーピストの中でいま最も注目すべき存在はと問われたら私は躊躇無く「福井麻衣!」と答えるでしょう。その国 際的に通用する演奏能力ゆえではない。「風の時代」、すなわち業界の価値観がマスメディアを通じて押し付けられる時代で はなく、聴き手の個人個人が自らの趣味としてクラシック音楽を聴くようになる時代に対応できるハーピストと思うからだ。 (谷戸基岩/ライナー・ノーツより)

ALPHA
ALPHA-930(1CD)
MEETING MY SHADOW
ベートーヴェン:エロイカ変奏曲 Op.35
D・スカルラッティ:ソナタ ハ長調 K.487
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第9番Op.68「黒ミサ」
メシアン:XV. 幼子イエスの口づけ〜『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』 より
スカルラッティ:ソナタ ニ長調 K.29
ブラームス:3つの間奏曲 Op.117
スクリャービン:ワルツ 第4番変イ長調 Op. 38
ギオルギ・ギガシュヴィリ(P)

録音:2022年11月、12月
2000年ジョージア(グルジア)生まれのギオルギ・ギガシュヴィリ。現在ネルソン・ゲルナーに師事している彼は、2019年のブゾーニ国際ピアノ・ コンクール第3位と聴衆賞、2021年ゲザ・アンダ国際ピアノコンクールでオルタンス・アンダ=ビュールレ賞など数多くの受領歴を誇り、同じく ジョージア出身のヴァイオリニスト、リサ・バティアシュヴィリのアルバム(ドイツ・グラモフォン)ではフランクのソナタで共演しています。またエロクトロ・ ユニットTsdunebaのシンガーでもあり、ポップスを最も愛するという彼に、マルタ・アルゲリッチは「ピアノも一緒に続けるように」と強く勧めたとい います。そんな彼の初めてのアルバムがALPHAから登場。彼にとってクラシックのピアノ演奏は自分の「影」の面ということかもしれませんが、弱 冠22歳にしてその表現の幅広さと奥深さには驚くべきものがあり、時代も国も多岐にわたるプログラムに統一感と物語性を与える構成力も 素晴らしいものです。

Dynamic
CDS-7979(1CD)
NX-B03
愛する聴き手のために - 秘められた嘆き
シューマン幻想曲 ハ長調 Op.17(ほとんど演奏されることのない初稿のエンディングを伴う)
アルバムの綴り Op.124
「アレクシスに」によるカノン 変イ長調 H/WoO.4
ジュゼッペ・ロッシ(P…Steinway & Sons D)

録音:2022年4月13-16日
シューマンの様々な思いを伝える1枚。 冒頭に置かれている「幻想曲」はシューマンが「ボン・ベートーヴェン記念碑」のために構想したものですが、第1楽 章でベートーヴェンの歌曲集『遥かなる恋人に』第6曲から「この歌をどうか受け入れて/愛するあなたに歌ったこの 歌を」の部分の旋律を引用し、クララへの深い愛を託しています。当盤で注目すべきは第3楽章の最後で、ロッシ はシューマンの最初の構想によるエンディングを採用し、出版譜では静かな和音で締めくくられるところに上記の旋 律が回帰してクララへの思いの強さを強調しています。 「アルバムの綴り」は1853年出版。もともとは「子供の為のアルバム」Op.68のために書かれた小品集で、青春 の残像から娘マリーへの子守歌までさまざまな曲が散りばめられています。最後に置かれた「アレクシス」によるカノ ンは1830年代初頭の作品。シューマンのバッハ作品への敬愛を示す短い曲ですが、対位法の技術とシュー マンのインスピレーションが完璧に融合しています。 ジュゼッペ・ロッシはイタリア出身。サンタ・チェチーリア音楽院で学び2006年に卒業し、ヨーロッパ全域で演奏活動 を行いながら、ベートーヴェンとシューマン作品の研究に熱心に取り組んでいます。

MClassics
MYCL-000341(1CD)
税込定価
イザイ・オン・ピアノ
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27(大脇滉平編曲によるピアノ独奏版)
`島啓介(P)

録音:2022年8月12-15日 東京、稲城市立iプラザ
現在、弁護士として執務する傍ら、独自な音楽活動を続け多くの音楽 ファンから注目を集めるピアニスト`島啓介の最新アルバムです。ヴァイオリ ンにおいての芸術作品の頂点のひとつ、イザイの名作「無伴奏ヴァイオリ ン・ソナタ」をピアノ・アレンジし、世界初録音をしました。ピアニスト`島啓 介とアレンジャー大脇滉平の両者が長い期間を掛けて作品を紐解き「もし イザイがピアノを弾けたならば必ずこう書いたであろう」と確信を得る大作と なりました。原曲を最大限尊重しつつも、新たに構築された紛れもないピ アノ作品です。イザイのもつ豊かな和声感や色彩、構成美を、ピアノによっ てより強く感じられることでしょう。`島啓介の細部までコントロールされた 確固たる技術と流麗な音楽性。イザイの音楽に新たな光を照らす意欲作 です。

SOMM
SOMMCD-0666(1CD)
NX-B04
ピアノ・デュオによるベートーヴェン:交響曲全集 第3集
交響曲第2番ニ長調 Op.36(X. シャルヴェンカによる4手ピアノ編)…世界初録音
交響曲第7番イ長調 Op.92(X. シャルヴェンカによる4手ピアノ編)
テッサ・アイス(P)
ベン・スクーマン(P)

録音:2021年2月27-28日
第1集(SOMMCD0637)、第2集(SOMMCD0650)がヨーロッパの音楽誌で高く評価されたフランツ・クサ ヴァー・シャルヴェンカの編曲によるベートーヴェンの交響曲全集。全6集が予定されており、この第3集には4手版 の交響曲第2番と交響曲第7番が収録されています。 耳の不調に苦しんだ時期に作曲されるも、明るい曲想を持つ第2番、心地よいリズムに貫かれた第7番、とベー トーヴェン作品の中でも楽天的な2曲をテッサ・アイスとベン・スクーマンが息のあったデュオで聴かせます。 編曲をしたシャルヴェンカはポーランド系ドイツの作曲家。彼の兄ルートヴィヒ・フィリップ・シャルヴェンカも作曲家とし て知られています。兄弟はベルリンでツェルニーの弟子であったテオドール・クラクにピアノを師事しており、この編曲に もベートーヴェン直系の弟子(ツェルニーはベートーヴェンに直接師事していた)ならではの作品に対する敬愛が感じ られる見事な仕上がりを見せています。 演奏しているのは南アフリカのケープタウン出身のピアニスト、テッサ・アイスと、同じく南アフリカ出身のペン・スクーマ ンによるピアノ・デュオ。2020年にはベートーヴェン生誕250周年記念として、シャルヴェンカ編曲による交響曲全 9曲の録音を行うとともに、ロンドンを中心に各地でコンサートを行い好評を得ています。
SOMM
SOMMCD-0650(1CD)
NX-B04
ピアノ・デュオによるベートーヴェン:交響曲全集 第2集
:交響曲第5番「運命」(X. シャルヴェンカによる4手ピアノ編)
シューマン:アンダンテと変奏 Op. 46(2台ピアノ版)
サン=サーンス:ベートーヴェンの主題による変奏曲 Op. 35(2台ピアノ版)
テッサ・アイス(P)
ベン・スクーマン(P)

録音:2020年8月25日、2021年2月26日
第1集(SOMMCD0637)が好評を得たフランツ・クサヴァー・シャルヴェンカの編曲によるベートーヴェンの交響曲 全集。 編曲をしたシャルヴェンカはポーランド系ドイツの作曲家。彼の兄ルートヴィヒ・フィリップ・シャルヴェンカも作曲家とし て知られています。兄弟はベルリンでツェルニーの弟子であったテオドール・クラクにピアノを師事しており、この編曲に もベートーヴェン直系の弟子(ツェルニーはベートーヴェンに直接師事していた)ならではの作品に対する敬愛が感じ られる見事な仕上がりを見せています。 この第2集には4手版の交響曲第5番の他、シューマンの「アンダンテと変奏」、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第18 番Op.31-3の第3楽章を用いたサン=サーンスの「ベートーヴェンの主題による変奏曲」が収録されています。

TOCCATA
TOCC-0662(1CD)
NX-B03
ロナルド・スティーヴンソン(1928-):ピアノ作品集 第6集
ソナチネ第1番(1945)
ソナチネ第2番(1947)
ソナチネ第3番(1948)*
回想(1945頃)*
3つのキリスト降誕の小品(1949)
3つの抒情的な小品
クリストファー・ギルド(P…Steinway D)

録音:2022年5月29、30日
*…世界初録音
英国のピアニスト・作曲家ロナルド・スティーヴンソンは、ブゾーニの孫弟子であり、ベートーヴェンやショパ ン、ラフマニノフなどのピアノ音楽の伝統をスコットランドに持ち込み発展させました。また難解なカイホスルー・ソラブ ジの音楽を愛し、彼の後輩ジョン・オグドンに勧めたことでも知られています。 好評を博すクリストファー・ギルドによるスティーヴンソンのピアノ作品集シリーズ、今作の第6集では初期の作品を 紹介しています。これらはブゾーニとの決定的な出会いの後に生まれたもので、後年書かれた代表作「DSCHによ るパッサカリア」のような複雑な書法は用いられていません。当時のスティーヴンソンはまだスコットランドに移住してい ませんでしたが、作品にはすでにこの地の民謡からの影響も感じられます。ソナチネ第3番と「Retrospect」は世 界初録音です。

Mollis Records
ML SR12701(1CD)
税込定価
ジャン=ミシェル・ダマーズ(1928-2013):ピアノ作品集
献呈
演奏会用小品集-タランテラ
演奏会用小品集-鐘
おとぎ話 ピアノの為の16の小品 作品38
ピアノ・ソナタ 作品24
雨/朝に
山田磨依(P)

録音:2022年11月25日 稲城市立iプラザホール
2023年に没後10年を迎えたフランスの作曲家ジャン=ミシェル・ダマーズ のピアノ作品集を、ダマーズ演奏のスペシャリストである山田磨依が録音。 ラヴェルやドビュッシーをはじめとした輝かしいフランス音楽の作曲家の系譜 に繋がるダマーズ。彼のフルートやハープなどの室内楽作品は親しまれてい ますが、ダマーズ自身傑出したピアニストでもあり、魅力的なピアノソロ作 品も多数残しています。 本作は世界初録音作品やCD未収録曲を含む意欲作。特にダマーズ初 期の傑作である「ピアノ・ソナタ」は必聴です!

Hanssler
HC-22083(1CD)
「練習曲と前奏曲」
リゲティ:ピアノのための練習曲より第10番「魔法使いの弟子」
ドビュッシー:12の練習曲より第7番「半音階のための」
ショパン:12の練習曲 Op.25より第11番イ短調「木枯らし」
リゲティ:ピアノのための練習曲より第4番「ファンファーレ」
ショパン:12の練習曲 Op.25より第7番嬰ハ短調
リゲティ:ピアノのための練習曲より第2番「開放弦」
ショパン:12の練習曲 Op.25より第8番変ニ長調
リゲティ:ピアノのための練習曲より第13番「悪魔の階段」
ショパン:12の練習曲 Op.25より第10番ロ短調
ドビュッシー:12の練習曲より第11番「対比的な響きのための」
ショパン:12の練習曲 Op.25より第1番変イ長調「エオリアン・ハープ」
ドビュッシー:12の練習曲より第12番「和音のための」
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第15番変ニ長調「雨だれ」
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第4番ホ短調
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第8番嬰ヘ短調
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第13番嬰ヘ長調
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第16番変ロ短調
ドビュッシー:前奏曲集 第1集より第6番「雪の上の足あと」
ドビュッシー:前奏曲集 第2集より第6番「ラヴィーヌ将軍、風変わりな」
ドビュッシー:前奏曲集 第2集より第3番「ビーノの門」
ドビュッシー:前奏曲集 第1集より第7番「西風の見たもの」
カプースチン:24の前奏曲 Op.53より第12番 嬰ト短調「アレグレット」
カプースチン:24の前奏曲 Op.53より第11番 ロ長調「アンダンテ」
カプースチン:24の前奏曲 Op.53より第6番ロ短調「アニマート」
ドラ・デリイスカ(P)

録音:2021年7月10&11日、2021年8月10&11日/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
思考を凝らしたプログラミングで注目されるブルガリア出身のピアニスト、ドラ・デリイスカ。注目の新譜は自ら選曲した“24の練習曲と前奏曲”です。
選曲はショパン、ドビュッシー、リゲティ、カプースチンの作品から、前半に12の練習曲、後半に12の前奏曲として網直しました。デリイスカのセンスが光る究 極の24曲です! (Ki)

SONARE
SONARE-1060(1CD)
税込定価
梯剛之/「月の光」〜音楽のアペリティフ(食前酒)
ドビュッシー:「月の光」*
モーツァルト:トルコ行進曲
ショパン:夜想曲第8番変ニ長調 Op.27-2
ショパン:夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35「葬送」より第3楽章「葬送行進曲」
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第7番イ長調
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」より第2楽章
シューベルト:即興曲第4番変イ長調 D.899 Op.90-4*
シューマン:「トロイメライ」
ショパン:軍隊ポロネーズ イ長調 Op.40-1
ショパン:夜想曲第20番嬰ハ短調 遺作
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第15番変ニ長調「雨だれ」
ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
モーツァルト:ロンド ニ長調 K.485
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988より「アリア」
梯剛之(P)

録音:2013-2021年
*=初出音源
独特の感性で聴き手を魅了するピアニスト梯剛之。SONAREレーベルより初出音源 2曲を含む梯剛之、初のベスト・アルバムがリリースされます!
細部まで神経の行き届いた、聴き手の心を奪う美しい演奏が梯の魅力。きめ細やかな強弱や煌めくタッチは近年ますます磨きがかかり、現在の梯の充実ぶり をうかがえる演奏を聴くことができます。ドビュッシーの「月の光」、シューベルトの即興曲第 4番変イ長調 D.899Op.90-4の初出音源を含む、珠玉のピア ノ作品をご堪能ください。
「このアルバムは、わたくしたちを心から寛がせ、虚心に音楽を楽しめるようにと、剛之さんが用意してくれた極上のアペリティフではないでしょうか」(萩谷由 喜子 ライナーノーツより) (Ki)

DOREMI
DHR-8203(2CD)
マルタ・アルゲリッチLIVE第14集
(1)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15
(2)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23
(3)バルトーク:ピアノ・ソナタ SZ.80
シューマン:幻想小曲集 Op.12
ラヴェル:夜のガスパール
ショパン:舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
ショパン:夜想曲 ハ短調 Op.48-1
ショパン:スケルツォ第3番嬰ハ短調 Op.39
ラヴェル:水の戯れ
スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K.141, L.422
マルタ・アルゲリッチ(P)

(1)モーシェ・アツモン(指)北ドイツRSO
 録音:1976年8月23日ハンブルク
(2)シャルル・デュトワ(指揮 スイス・ロマンドO
 録音:1973年10月24日ジェノヴァ
(3)録音:1977年10月9日チューリッヒ
DOREMIのアルゲリッチ貴重音源集第14弾。70年代のライヴ。協奏曲2種と、チューリッヒでのリサイタルを収録。

DOREMI
DHR-8140(1CD)
イダ・プレスティ&アレクサンドル・ラゴヤ録音集第2集
【イダ・プレスティ(G)】
(1)アルベニス:入江のざわめきOp.71-6
(2)ホアキン・マラツ:スペインの印象〜スペインのセレナータ
(3)トローバ:ソナチネ第1番イ長調〜アレグレット
(4)パガニーニ:グランド・ソナタよりロマンス
(5)ポンセ:メキシコ民謡第2番、第3番
グラナドス:スペイン舞曲第5番アンダルーサ
【アレクサンドル・ラゴヤ(G)】
(6)D.スカルラッティ:ソナタイ短調K481〜アンダンテ・カンタービレ(セゴビア編)
(7)カルカッシ:練習曲Op.60-3
【アレクサンドル・ラゴヤ(G)&アンドリュー・ドース(Vn)】
(8)パガニーニ:ヴァイオリンとギターのための協奏的ソナタ
【アレクサンドル・ラゴヤ(G)&オーフォードSQ】
(9)ボッケリーニ:ギター五重奏曲第4番ニ長調
【イダ・プレスティ&アレクサンドル・ラゴヤ(G)】
(10)カステルヌオーヴォ・テデスコ:2つのギターのための協奏曲Op.201
イダ・プレスティ&アレクサンドル・ラゴヤ(G)

(1)録音:1937年4月8日or10月18日
(2)録音:1937年6月4日
(3)録音:1937年12月9日
(4)録音:1938年3月2日
(5)録音:1942年7月17日
(6)録音:1969年7月20日
(7)録音:1969年7月20日
(8)録音:1969年7月20日
(9)録音:1969年7月20日
(10)ワルター・ジュスキント(指)トロントSO
 録音:1962年(世界初演)
フランスが生んだ伝説的ギタリスト、イダ・プレスティ(1924-1967)とアレクサンドル・ラゴヤ(1929-1999)の貴重な音源集。ふたりはデュオを組み世 界中で活躍しましたが、このCDはソロとしての録音がメインでこれまた貴重。最後のテデスコの2台ギター協奏曲はふたりの演奏で、世界初演時のもの!第1集はDHR-8059として発売中。 (Ki)

Hanssler
HC-22013(1CD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.4
ピアノ・ソナタ第7番ハ長調 K.309
ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調 K.333
ピアノ・ソナタ第15番ヘ長調 K.533/494
ジャン・ミュラー(P/Steinway D-573968)

録音:2016年8月、2017年1月/ルクセンブルク国立音楽学校
ルクセンブルク生まれのジャン・ミュラーによるモーツァルトのピアノ・ソナタ全曲録音第4弾の登場。 ミュラーはヘンスラー・レーベルからリリースしたゴルトベルク変奏曲(HC-17059)で高度な技術に裏付けされた圧倒的なテクニックを武器に変幻自在に各 変奏、音色の変化をつけて演奏し好評価を得ました。
透き通るように美しいタッチで絶賛されるミュラーが満を持して臨んだモーツァルトのピアノ・ソナタ、大注目の全曲録音です。なお、ミュラーは2016年7月よ りルクセンブルク室内Oの芸術監督もつとめております。

MDG
MDG-90422676(1CD)
ゲットー・ララバイ
ハルトマン(1905〜1963):ピアノ・ソナタ「1945年4月27日」(from Manuscript II)
ギレアド・ミショリー(1960〜):Fugitive Pieces(全18曲)(2004/05)
クリストファー・タルノフ(1984〜):ピアノのための夜曲(2012)
ハルトマン:ピアノ・ソナタ「1945年4月27日」(from Manuscript I)
イェスル・ムーン(P)
使用楽器:1901年 Steinway D Manfred Burki

録音:2022年3月29-31、マリエンミュンスター修道院コンツェルト
ホロコーストを始めとする戦争の罪はいまなお忘れられるものではありません。韓国出身の若手ピアニスト、イェスル・ムーンによるこのアルバムは、「ゲットー・ ララバイ」と題し、ハルトマン(1905〜63)、ミショリー(1960〜)、タルノフ(1984〜)の三世代の作曲家によるピアノ作品を収録しています。
20世紀ドイツ最大の交響曲作家とも言われているカール・アマデウス・ハルトマン(1905〜1963)のピアノ作品は多くはありませんが、シリアスで思索的な 音楽は、レーガーやヒンデミットに通じるものがあります。ここに収録されているピアノ・ソナタ「1945年4月27日」は、ダッハウ強制収容所の数千人にも及ぶ 囚人たちが、自宅の前を足をひきずりながら隊列をなして死の行進を続けていく様子を目撃した日の衝撃を作品にしています。本盤では改訂版を演奏しています。
イスラエル・エルサレム生まれのギレアド・ミショリーの作品「Fugitive Pieces」。カナダの詩人アン・マイクルズの世界的ベストセラー本「Fugitive Pieces(亡命者の物語)」(邦題:「儚い光」)と同名の作品で小説は映画化もされました。ホロコーストで家族全員を失ってしまった七歳の少年ヤコプの物語。 場所と時間を超えて何度も交錯する複雑なスト-リーをミショリーが原作の世界観そのままに表現しています。
1984年生まれのピアニスト、作曲家のクリストファー・タルノフの2012年に発表された6曲からなるピアノのための「夜曲」。ヘルマン・ヘッセの詩を題材と した内容。
イェスル・ムーンは、音楽がもつ力強さをこれらの作品から感じ取ってもらえたらと語っています。 (Ki)

SUPRAPHON
SU-4313(1CD)
イザイ:6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27
ヤナ・ヴェレショヴァー(1980-):妄執U〜無伴奏ヴァイオリンのため(2022)
ダニエル・マテイチャ(Vn)

録音:2022年4月14、18、19、21、22、28日&2023年1月17日/ドモヴィナ・スタジオ(プラハ)
ユーロヴィジョン若手音楽家コンクール、(2022)、テレマン・ヴァイオリン・コンクール(2020)などで優勝したチェコ期待のヴァイオリニスト、ダニエル・マ テイチャがイザイの6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタに挑みました!
2005年生まれのマテイチャはボリス・ベルキンやクリスチャン・テツラフら世界的ヴァイオリニストに師事。プラハRSOとの共演が話題となり、現在は ヨーロッパの有名オーケストラにも招かれています。
6曲から成るイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ。バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータを強く意識して書かれているものの、各曲が名ヴァイオリ ニストやイザイの高弟に捧げられており、それぞれ強い個性を示した作品で、近年名手の必須レパートリーとなっております。マテイチャの安定したテクニックと情感 豊かな表現は必聴です!
当アルバムでは100年前のコンセプトを21世紀にシフトし、イザイのソナタとマテイチャの音楽性とテクニックを反映するような新作委嘱、ヤナ・ヴェレショヴァー の「妄執II」も収録。イザイのソナタ第2番の第1楽章が「妄執」から触発され作曲されており、新たな世界が広がります。

SCALA MUSIC
SMU-002(1CD)
ジョディリーン・ガリャヴァルダン
ヘンリー・カウエル:アイルランドの3つの伝説
シベリウス:5つの小品(樹の組曲)op.75
エイミー・ビーチ:夕べのツグミ op.92
シューベルト(リスト編):水の上で歌う
グラナドス:嘆き、あるいはマハとうぐいす(ゴイェスカスより)
セヴラック:リヴィアのキリスト像のらば引きたち(セルダーニャより)
ラヴェル(ガリャヴァルダン編):ラ・ヴァルス
ジョディリーン・ガリャヴァルダン(P)

録音:2021年6月
1992年生まれのピアニスト、ジョディリーン・ガリャヴァルダンによる「失われた楽園」と題し、自然の細やかな美しさを丹念に音に込めた1枚。最後に収録さ れたラ・ヴァルスは、濃密な官能をただよわせながら、美しい夜の風景を思わせるようです。 (Ki)
SCALA MUSIC
SMU-003(1CD)
Le fruit du silence(沈黙の果実)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第30番ホ長調 op.109
オスカー・ストラスノイ:Tombeau de Monjeau
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第31番変イ長調 op.110
フィリップ・エルサン:ベネディクトゥス
ペトリス・ヴァスクス:沈黙の果実 (Le Fruit du silence)
マラ・ドブレ スコ(P)

録音:2021年8,9月
ルーマニアのピアニスト、マラ・ドブレスコによる1枚。静かに進められるベートーヴェンのソナタは印象的。ストラスノイの作品は、時に鐘の音を思わせる響きが 印象的な、しかし確実に何かに対する弔いのような念が感じられる作品。最後は、弦楽器も加わった、ヴァスクスの名曲「沈黙の果実」の静かな音世界でディスク を締めくくる、という、心穏やかに様々なことを思い出させられ、そしてそれを静かに考察できるような、非常に心が穏やかになる1枚です (Ki)
SCALA MUSIC
SMU-005(1CD)
Noctuelles(蛾)
シューマン:フモレスケ op.20
ラヴェル:組曲「鏡」
トム・カレ(P)

録音:2022年4月
カラリとしたクリスタルのような音色が持ち味のトム・カレによる、シューマンとラヴェルを組み合わせた1枚。トム・カレは1998年フランス生まれのピアニスト。 9歳から既に数々の音楽祭などに招かれて演奏しています。レオポルド・ベラン国際コンクールで満場一致で一位を獲得。パリCNSMDPでドニ・パスカルおよび 室内楽でクレール・デゼールのもとで研鑽を積んでいます。ソロ活動のほか、アントナン・ボネとデュオを組み、モーツァルトやクルターグなども演奏しています。 (Ki)

Da Vinci Classics
C-00705(1CD)
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉 Hob.XX/1C
アダージョ ヘ長調 Hob.XVII/9
エンリコ・マリア・ポリマンティ(フォルテピアノ)
※使用楽器:JOHANN HASELMANN, WIEN 800CIRCA(ROMEO CIUFFA COLLECTION)

録音:2022年5月25日ー26日(モンテ・コンパトリ、イタリア)
ハイドンの名作「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」は、スペインの港町カディスの司祭、ホセ・サルーズの依頼により公開礼拝のために作曲された準典礼的作品です。元は管弦楽のための作品ですが、本アルバムでは、ハイドン監修による鍵盤楽器のための版を収録。イタリア出身の鍵盤楽器奏者、エンリコ・マリア・ポリマンティがフォルテピアノ(ウィーン時代の楽器)で、ハイドンの描いた音楽と美に満たされた世界を奏でます。
Da Vinci Classics
C-00702(1CD)
マスカーニ:サタンのラプソディ(作曲者自身によるピアノ編曲版/全曲版世界初録音) マルコ・アットゥーラ(P)

録音:2022年12月、インプロンテ・レコーズ・スタジオ(ロッカ・プリオーラ、イタリア)
「サタンのラプソディ」はニノ・オクシリア監督によって1917年に製作されたリダ・ボレッリ主演のサイレント映画。女性の視点から見たファウストとドリアン・グレイの神話に焦点を当てた作品で、そこにマスカーニが音楽をつけたものが1世紀以上経った今なお愛されています。この音楽は元々は管弦楽の編成で書かれましたが、ここに収録されるのはマスカーニ自身によるピアノ編曲版。この映画は完全な形では保存されていないため映像と一致しない部分の音楽はカットして演奏されるのが一般的ですが、本アルバムには全曲版を世界で初めて収録。第七芸術という考え方が浸透する前から映画に単なる娯楽ではなく芸術的な完成度をいち早く求めていたマスカーニの意図を初めて完全な形で聴くことができる非常に意義深い1枚です。
マルコ・アットゥーラはピアニストや指揮者、また作曲家として若くからマルチに活動。ボローニャ音楽院、ミュンスター音楽大学、ミラノ・スカラ座などで研鑽を積み、23歳の時にプッチーニの「ジャンニ・スキッキ」やモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」でインドゥストリ劇場の指揮台にデビュー。芸術や科学、スポーツなど様々な分野で活躍している人に授与される国際ジュゼッペ・シャッカ賞を受賞するなど着実に活躍の場を拡げている音楽家です。

DUX
DUX-1895(1CD)
ヴィエニャフスキ&ニコデモヴィチ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
ヴィエニャフスキ(1830-1880):クヤヴィアク イ短調、
 オベルタス ト長調 Op.19-1、
 ポーランドの歌 ト短調 Op.12-2、
 旅芸人 イ長調 Op.19-2
アンジェイ・ニコデモヴィチ(1925-2017):子守歌 Op.86、
 ソナタ Op.10、ロマンス Op.6、
 夜想曲 Op.3、5つの子守歌 Op.94
ドミニカ・ファルゲル(Vn)、
ガユシュ・ケンスカ(P)

録音:2022年9月20日-23日(ポーランド)
サラサーテ国際ヴァイオリン・コンクール、ブラームス国際コンクールなど、多くの著名な国際コンクール優勝の実績を誇り、1999年から名門ウィーンSOの第2ヴァイオリン首席奏者を務めるドミニカ・ファルゲル。本アルバムでは、母国ポーランド・ロマン派を代表する偉大なヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト、ヘンリク・ヴィエニャフスキと、ポーランドの現代作曲家、アンジェイ・ニコデモヴィチの初期のヴァイオリン作品を取り上げています。
ピアニストのガユシュ・ケンスカは、クラクフ音楽院を卒業し、その後アムステルダム音楽院で研鑽を積み、2012年にリリースされたシマノフスキのピアノ・ソナタを収録したデビュー・アルバム(DUX-0893)は、ポーランド録音界のフレデリック賞と国際クラシック音楽賞にノミネートされ、スペインの雑誌「スケルツォ」からも賞を獲得しています。
DUX
DUX-1896(1CD)
アンジェイ・ニコデモヴィチ(1925-2017)::ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ Op.7(1947)
ピアノ・ソナタ Op.16(1951)
ピアノ・ソナタ Op.22(1958) Op.52
ガユシュ・ケンスカ(P)

録音:2022年8月3日-5日
ポーランドの作曲家アンジェイ・ニコデモヴィチ(1925-2017)のピアノ・ソナタ集。Op.7とOp.16は単一楽章で書かれ、Op.22は古典的なソナタ形式を踏襲しており、3楽章の作品となっています。
ピアニストのガユシュ・ケンスカは、クラクフ音楽院を卒業し、その後アムステルダム音楽院で研鑽を積みました。2012年にリリースされたシマノフスキのピアノ・ソナタを収録したデビュー・アルバム(DUX-0893)は、ポーランド録音界のフレデリック賞と国際クラシック音楽賞にノミネートされ、スペインの雑誌「スケルツォ」からも賞を獲得しました。
DUX
DUX-1919(1CD)
変容
シマノフスキ:ロクサーナの歌(歌劇「ロジェ王」 Op.46より、ヴォイチェフ・フダラ編)、
 ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.9(カジミエシュ・ヴィウコミルスキ編)、
レベッカ・クラーク:天の衣(ヴォイチェフ・フダラ編)、
 ヴィオラ・ソナタ
ブロッホ
:即興曲(バール・シェム組曲より、ジョセフ・シュスター編)
フダラロト・デュオ〔ヴォイチェフ・フダラ(Vc)、ミハウ・ロト(P)〕

録音:2022年5月4日-6日
フダラロト・デュオによる弦楽器及び声楽とピアノのための作品のトランスクリプション集。最初に収録されている「ロクサーナの歌」は元々作曲者自身によってヴァイオリンとピアノ版に編曲されたものを、チェロのヴォイチェフ・フダラがチェロとピアノ版に編曲しました。「ヴァイオリン・ソナタ」に関しては編曲したカジミエシュ・ヴィウコミルスキがチェロの方がこの曲の性質に合っていると言っています。編曲されたことによりオリジナルとはまた違った魅力を持った作品の音色をお楽しみいただけます。

Diapason
DIAP-156(1CD)
ホロヴィッツ〜ライヴ・レコーディングス
1. シューマン:ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 Op.14より第3楽章
2-4. ハイドン:ピアノ・ソナタ HOB ]Y/52
5. ショパン:マズルカ 変ロ短調 Op.24-4、
 6. 華麗なる円舞曲 ニ短調 Op.34-2、
 7. 夜想曲 ホ短調 Op.72-1
8. スクリャービン:ピアノ・ソナタ第9番「黒ミサ」Op.68、
 9. 練習曲 ロ短調 Op.8-11、
 10. 練習曲 嬰ハ短調 Op.42-5
11-13. クレメンティ:ピアノ・ソナタ ト短調 Op.34-2
14. モシュコフスキ:火花 Op.36-6
ヴラディーミル・ホロヴィッツ(P)

録音:1951年3月5日(1,5)&1951年4月23日(2-4,14)&1953年2月25日(5-10)、カーネギーホール(ニューヨーク)
1954年10月16日&21日(11-13)、ホロヴィッツの自宅にて(ニューヨーク)
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第156巻として登場するのは、ヴラディーミル・ホロヴィッツのカーネギーホール・ライヴとニューヨークの自宅で行われた録音集。特に1953年のカーネギーホールで行われた演奏会は、ホロヴィッツのアメリカ・デビュー25周年を記念した演奏会として知られています。またこの演奏会の一か月前にはクラシック・ファンの間では語り草になっているセルとチャイコフスキーの協奏曲を録音した時期でもあり、ホロヴィッツの真価が現れた名演の数々をお楽しみいただけます。

Chandos
CHSA-5321(1SACD)
カスタ・ディーヴァ(清らかな女神よ)〜オペラ・アリア集(トランペットのためのトランスクリプション版)
メルカダンテ:歌劇 「ザイラ」 より 「Liete voci!」、 「Ah si, questo di mia vita」
ベッリーニ
:歌劇 「テンダのベアトリーチェ」 より 「私の忠実な友よ!...しかし、ああ!ただ独り」
ジャン=バティスト・アーバン(1825-1889):ベッリーニの歌劇 「テンダのベアトリーチェ」 のカヴァティーナによる変奏曲
ベッリーニ
:歌劇 「カプレーティとモンテッキ」 より 「ああ、幾たびか」
アーバン:ベッリーニの歌劇 「ノルマ」 (清らかな女神よ)による変奏曲
ルイジ・リッチ(1805-1859):歌劇 「ピエディグロッタ祭」 より タランテラ・ナポレターナ
ロッシーニ:歌劇 「セミラーミデ」 より 「ああ!あの日を私はいつでも覚えている」
ポーリーヌ・ヴィアルド(1821-1910):ハバネラ VWV1019、歌劇 「最後の魔法使い」 より 雨の歌 VWV2002
ロッシーニ
:前奏曲, 主題と変奏(原曲:ホルンとピアノのための)
ドニゼッティ:歌劇 「愛の妙薬」 より 「人知れぬ涙」、歌劇 「ドン・パスクァーレ」 より 第2幕への前奏曲、「騎士はあの眼差しを」
マティルダ・ロイド(Tp)、
ラモン・ガンバ(指)、
ブリテン・シンフォニア

録音:2022年8月3日-5日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
注目の若き女流トランペット奏者、マティルダ・ロイドのChandosデビュー・アルバムは、19世紀のイタリア・オペラにインスパイアされたアリア集。
ロイドは、2014年にBBC Young Musician of the Year Brass Finalを受賞し、2016年にはBBCプロムスでデビュー。2017年にフランスで開催されたエリック・オービエ国際トランペット・コンクールでは第一位に輝くなど、次代の名手の一人と言える存在です。ザールブリュッカー・ツァイトゥング紙(2020年3月号)の言葉を借りれば、「完璧なサウンドとヴィルトゥオーゾ的テクニック」で聴衆と批評家を魅了し、その演奏は毎回独特のセンスを発揮しています。これまでにケンブリッジ大学、英国王立音楽アカデミーで研鑽を積み、マルメ音楽大学では、現代最高峰のトランペット奏者の一人であるホーカン・ハーデンベルガーに師事。ハイドンからトマジ、リゲティまで幅広いレパートリーを誇る彼女は、一流の作曲家や音楽家との定期的なコラボレーションによる新作の初演を行うなど、トランペットのレパートリー拡大にも尽力を注いでいます。
本アルバムでは、ロッシーニ、ベッリーニ、ドニゼッティの作品を中心に、オペラの黄金時代におけるトランペットの音色を追求。トランペットへの愛に溢れた彼女の甘く切ない音色と、磨きあげられたテクニックにより、トランペットという楽器の美しさ、音楽性、技術的な素晴らしさを紹介するだけでなく、聴く者の心に作品の持つ真の魅力を訴えかけています。

Hyperion
CDA-68163(1CD)
ピアーズ・レーン〜ゴーズ・トゥ・タウン・アゲイン
ルイエ(1680-1730):組曲 ホ短調
シマノフスキ:20のマズルカ Op.50より第1番、第2番
シューベルト:16のドイツ舞曲 D783より第1番〜第7番、第10番、12のレントラー D790より第3番、34の感傷的なワルツ D779より第1番、第2番、第13番、第27番(マイラ・ヘスによるセレクション)
ティモシー・マレー(1965-):ダンス・バルバロ
ロバート・コンスタブル(1947-):しなやかなフォックストロット 「ノクターン」
リスト
:タランテラ(巡礼の年 第2年補遺 ヴェネツィアとナポリ S.162より)
マーク・サヤ(1954-):ハバネラ 「オペラティック・パラフレーズ」
アルベニス
:セギディーリャ(スペインの歌より)
アラン・チャールトン(1970-2018):ファンタジー=マズルカ
レオポルド・ゴドフスキー:シューベルトのバレエ音楽「ロザムンデ」のトランスクリプション
バンジャマン・ゴダール(1849-1895):マズルカ第2番 変ロ長調 Op.54
リャードフ:私は蚊と踊る(8つのロシア民謡 Op.58より)
ビリー・メイヤール(1902-1959):レイルロード・リズム
ジョージ・ボッツフォード(1874-1949):ブラック・アンド・ホワイト・ラグ(ウナ・ウィニフレッド・アトウェル編)
モーツァルト
:バター付きパン K Anh.284n
バイロン・アダムス(1955-):… 愛しい夜の悲しみ(イルミネーションズより)
バッハ:サラバンド(無伴奏チェロ組曲第6番 BWV1012より、ジュリアン・ジェイコブソン編)
ピアーズ・レーン(P)

録音:2015年12月&2022年3月、ポットン・ホール(イギリス、サフォーク)
知性派ピアーズ・レーンが再び街に出る!2013年リリースの『ピアーズ・レーン 〜ゴーズ・トゥ・タウン』(CDA67967)から10年越しの続編が登場!前作が20世紀のアンコール&パーティ・ピース集であったのに対し、今作のレパートリーは1700年代から2019年まで、さまざまな時代の舞曲に焦点が当てられています。前作同様、自身がコンサートのアンコールで取り上げてきた曲を中心に収録し、芸術性の高い作品とポップでユーモラスな作品が混在する、とびきり楽しい1枚に仕上がっています!
Hyperion
CDA-68387(1CD)

PCDA-68387(1CD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:アンナ・マグダレーナのための音楽帳
メヌエット ヘ長調 BWVAnh113/クリスティアン・ペツォールト:2つのト調のメヌエット BWVAnh114&115/クープラン:ロンドー変ロ長調 BWVAnh183/メヌエット ト長調 BWVAnh116/ポロネーズ ヘ長調 BWVAnh117/メヌエット 変ロ長調 BWVAnh118/ポロネーズ ト短調 BWVAnh119/バッハ:コラール「ただ尊き神にすべてを委ね」 BWV691、コラール「おのが平安に帰り」 BWV510、コラール「おのが平安に帰り」 BWV511/メヌエット イ短調 BWVAnh120/メヌエット ハ短調 BWVAnh121/C.P.E.バッハ:マーチ ニ長調 BWVAnh122、ポロネーズ ト短調 BWVAnh123、マーチ ト長調 BWVAnh124、ポロネーズ ト短調 BWVAnh125/アリア「私はしばしばパイプによい煙草を詰めて」 ニ短調 BWV515a/ベーム氏のメヌエット ト長調/ミュゼット ニ長調 BWVAnh126/C.P.E.バッハ:マーチ 変ホ長調 BWVAnh127/ポロネーズ ニ短調 BWVAnh128/ゴットフリート・ハインリヒ・シュテルツェル:アリア「御身がそばにあるならば」 BWV508/「ゴルトベルク変奏曲」 BWV988より アリア ト長調/C.P.E.バッハ:チェンバロ独奏曲 変ホ長調 BWVAnh129/ヨハン・アドルフ・ハッセ:ポロネーズ ト長調 BWVAnh130/「平均律クラヴィーア曲集第1巻」より前奏曲 ハ長調 BWV846/リゴードン ヘ長調 BWVAnh131/アリア「なにゆえに汝は憂いを覚え」 BWVAnh516/バッハ:レチタティーヴォ「われは足れり」&アリア「まどろめよ, 疲れし眼」 BWV82/コラール「神よ, われを汝の意のままに」 BWV514/メヌエット ニ短調 BWVAnh132/バッハ:ジョヴァンニーニのアリア「汝が心われにあたえずや」 BWV518、コラール「汝に向かって, エホヴァよ, 私は歌おう」 BWV299、バッハ:コラール「幸いなるかな, おお魂の愛する君は」 BWV517/アリア「思いみよ, わが霊」 BWV509/バッハ:コラール「おお永遠よ, 汝恐ろしき言葉」 BWV513、わが避け所なるイエスは BWV728、メヌエット ト長調 BWV841/シュテルツェル:アリア「御身がそばにあるならば」 BWV508
マハン・エスファハニ(ハープシコード、クラヴィコード)、
キャロリン・サンプソン(S)

録音:2021年6月1日-3日、洗礼者聖ヨハネ教区教会(ラフトン、エセックス)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
1984年テヘラン生まれのイラン系アメリカ人ハープシコード奏者、マハン・エスファハニのバッハ新録音は「アンナ・マグダレーナのための音楽帳」。レオポルト侯の宮廷ソプラノ歌手として活動していた後妻のアンナ・マクダレーナにバッハが書き与えたこの音楽帳には、「ゴルトベルク変奏曲」のアリアや「平均律クラヴィーア曲集第1巻」の前奏曲といったバッハ自身の作品に加え、息子たちの作品やペツォールト、クープラン、シュテルツェルといった作曲家の作品が含まれていました。エスファハニはこれまでにリリースしたバッハの録音でもレコード芸術「特選盤」、BBCミュージック・マガジン「インストゥルメンタル・チョイス」、グラモフォン誌「エディターズ・チョイス」に選ばれ、ICMA(国際クラシック音楽賞)2019にもノミネートするなど絶大な評価を得ていただけに今回の新録音にも大きな期待が持てるでしょう。アリアやコラールのソプラノパートにはキャロリン・サンプソンが参加。こちらも聴き逃がせません。
エスファハニはハープシコード奏者として初めてBBCラジオ3の「ニュー・ジェネレーション・アーティスト」に選ばれた他、ボルレッティ=ブイトーニ財団賞受賞、2014年ロイヤル・フィルハーモニック協会賞の「インストゥルメンタリスト・オヴ・ジ・イヤー」と2014年グラモフォン賞の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」にノミネートするという栄誉を、それぞれハープシコード奏者として初めて達成。2015年にはBBCミュージック・マガジンの「ニューカマー・オヴ・ジ・イヤー」に選ばれ、2015年と2017年にもグラモフォン賞の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」にノミネートされるなど、今やHyperionレーベルの看板アーティストの一人として大活躍しています。

Ars Produktion
ARS-38357(1SACD)
ウクライナのピアノ作品集
ミコラ・リセンコ:夢想, 過去の幻影 ニ短調 Op.13、
 悲しき歌 ニ短調 Op.posth.
アロイス・イェドリチカ(1821-1894):ウクライナ民謡による幻想曲 ホ長調
ヤキフ・ステポヴィ(1883-1921):ムリヤ ト短調、
 前奏曲 変ロ短調 Op.9-1、
 マズルカ 変ホ長調 Op.9-2
ミコラ・リセンコ:ドゥムカ=シュムカ イ短調 Op.18
ヤキフ・ステポヴィ:シェフチェンコの思い出による前奏曲 イ短調 Op.13、
 ワルツ ロ短調 Op.5-1、
 エレジー イ短調 Op.5-2、
 メヌエット ト長調 Op.5-3、
 ダンス ハ長調 Op.5-4、
 前奏曲 イ短調 Op.7-4、
 幻想曲 ホ短調
レフコ・レフツキー(1889-1977):インプロヴィゼーション 変ホ長調、
 歌曲 ト短調 Op.17-1、
 ワルツ 変ロ長調
ヴィオリーナ・ペトリチェンコ(P)

録音:2022年11月16日-17日、インマヌエル教会(ヴッパータール、ドイツ)
ヴィオリーナ・ペトリチェンコはウクライナのザポリージャ出身のピアニスト。ウクライナ国立チャイコフスキー音楽アカデミーで学んだのち、ドイツでヴァイマールのフランツ・リスト音楽大学、ケルン音楽大学でヤコブ・ロイシュナーに師事。そしてエッセンのフォルクヴァング音楽大学でもエフゲニー・シナイスキーに師事しています。ペトリチェンコはこれまでもウクライナの埋もれた作品を積極的に取り上げており、今回のアルバムもほとんどの作品は世界初録音。これを機にウクライナのこれまで日の当たらなかった作品に触れてみるのも面白いでしょう。
Ars Produktion
ARS-38622S(1CD)
ショパン:ピアノ作品集
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調 Op.22
バラード第4番ヘ短調 Op.52
ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58
幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61
アナスタシア・ヤスコ(P)

録音:2021年2月10日-12日、ザルツブルク・モーツァルテウム大学録音スタジオ(オーストリア)
ロシア南西部の都市、クルスク出身のピアニスト、アナスタシア・ヤスコのショパン・アルバムが登場。ザルツブルク・モーツァルテウム大学で博士号を取得した記念としてリリースされ、Opus Klassik賞の2部門にノミネートされた「20世紀ロシアのピアノ・ソナタ集」(ARS-38581)に続くARS- Produktionからの2枚目のリリースとなります。
アナスタシア・ヤスコは4歳でピアノを始め、モスクワのグネーシン音楽学校でタチアナ・シュクロフスカヤに音楽教育の手ほどきを受けた後、チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院、ザルツブルク・モーツァルテウム大学で学び、2018年からはモーツァルテウム大学で師であるロルフ・プラッゲ氏の助手を務めています。2005年にロシアのイグムノフ国際コンクールで第1位を獲得したのを皮切りに多くの国際コンクールで上位に入賞し、2021年には第18回ショパン国際ピアノコンクールにも出場しました。ショパンはモスクワ音楽院に通い始めた当初から常に自分の心にある特別な作曲家と語るアナスタシア・ヤスコ。ショパン・コンクールでは本来の実力を発揮しきれずに悔しい結果となってしまいましたが、ここには彼女が本当に表現したかったショパンが収められています。

Goodies
33CDR-3900(1CDR)
ミシェル・ブシノ・ヴァイオリン・リサイタ
コレッリの主題による変奏曲(タルティーニ=クライスラー編)
マルティーニの様式によるアンダンティーノ(クライスラー)
奇想曲第13番(パガニーニ)
奇想曲第9番「狩り」(パガニーニ)
アヴェ・マリア (シューベルト=ヴィルヘルミ編)
マズルカ ロ短調《遠い過去》(イザイ)
ポロネーズ ニ長調(ヴィニャフスキ)
踊る人形(ポルディーニ=クライスラー編)
子守歌(フォーレ)
ミシェル・ブシノ(Vn)
ジュヌヴィエーヴ・デフレヌ(P)

仏Disques Festival JON100.027(Mono)
1957年パリ録音
パリ音楽院ヴァイオリン科の名教授ジュール・ブーシュリ(1878-1962)に師事し たミシェル・ブシノ(1929-)はボルドー生まれ。1943年に一等賞を得て卒業。 1953年のロン=ティボー国際コンクールのヴァイオリン部門で入賞。このコン クールの審査員の一人だったダヴィド・オイストラフ(1908-1974)がソ連政府を 説得しブシノを助手にした。その後ブシノはベルギーのクイーン・エリザベス 音楽コンクールでも入賞した。ブシノはフランス国立Oに席を置き、 ジョルジュ・プレートル指揮のサン=サーンス「死の舞踏」の中でソロを聴く ことができます。 本シリーズでヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第4番(78CDR-3029)が出ています。 (グッディーズ)

Grand Piano
GP-842(1CD)
NX-B03
スタンチンスキー(1888-1914):ピアノ作品全集 第2集
アレグロ ヘ長調 Op.2(1911-12)*
カノン前奏曲(1911-14)
前奏曲 ハ短調(1912)/変奏曲(1911)
3つのスケッチ(1912頃)
12のスケッチ Op.1(1912-13)
ピアノ・ソナタ第1番ヘ長調(1911-12)
ピアノ・ソナタ第2番ト長調(1912)
音楽のスケッチ ホ短調(1904頃)*
悲しみの動機 嬰ハ短調(1903以前頃)*
音楽的断章 ハ長調(1908)*
前奏曲 ヘ短調(1907)*
オルガ・ソロヴィエヴァ (P…Steinway Grand Piano)

録音:2021年3月30-31日、2021年5月25日、2021年6月21日、2021年9月1日、2022年1月14日
*…世界初録音
オルガ・ソロヴィエヴァが弾くアレクセイ・スタンチンスキーのピアノ作品全集。この第2集で完結となります。スタンチンスキーはロシアの裕福な家に生まれ、モスク ワ音楽院ではジリャーエフとタネーエフに師事。作曲家としての将来を嘱望されながらも、父の死により精神を患い、26歳の若さで謎の死を遂げてしまいまし た。彼が短い生涯に書き遺した作品はあまり多くはありませんが、ほとんどがピアノ曲で、スクリャービン風の半音階を多用した作品や、ユニークな旋法や精緻 な対位法を用いた作品、ムソグルスキー風の民俗音楽の影響も垣間見える作品とその作風は多彩です。これらは彼の同時代の友人たちにも影響を与え ました。この第2巻には1910年以降に作曲され、後に友人たちによって出版された全作品と、最近発見された初期の作品を収録。1900年代の小品は 世界初録音です。 演奏するソロヴィエヴァは2019年5月に「グリンカ・メダル」を受賞したロシアのピアニスト。GRAND PIANOレーベルにはスタンチンスキー作品集第1集の他、 ボリス・チャイコフスキーの作品集(GP716)を録音しています。

SOREL CLASSICS
SCCD-007(3CD)
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ全集
ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.1
ピアノ・ソナタ第2番ニ短調 Op.14
ピアノ・ソナタ第3番イ短調 Op.28
ピアノ・ソナタ第4番ハ短調 Op.29
ピアノ・ソナタ第5番ハ長調 Op.38
ピアノ・ソナタ第6番イ長調 Op.82
ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調 Op.83
ピアノ・ソナタ第8番変ロ長調 Op.84
ピアノ・ソナタ第9番ハ長調 Op.103
ナターリャ・トゥルーリ(P)

録音:1997年4月
ロシアのピアニスト、ナターリャ・トゥルーリの弾くプロコフィエフのピアノ・ソナタ全 集。ナターリャ・トゥルーリはソ連のサンクトペテルブルクの生まれ。生地で学んだ 後、モスクワ音楽院で学んだ。1986年、チャイコフスキー国際コンクールピアノ部 門で第2位を受賞し、一気に名前が広まった。以来国際的に活躍、またモスクワ 音楽院の名教師としても知られています。チャイコフスキー・コンクールで第2 位を獲 得したほどの実力のあるピアニストでありながら、トゥルーリの録音は極めて少なく、 このプロコフィエフのピアノ・ソナタ全集は貴重。実際、要求の多いプロコフィエフ のピアノ・ソナタに対してトゥルーリは技術、音楽性両面で万全に応えています。

オクタヴィア
IKCD-00003(1SACD)
2023年3月22日発売
響 ―HIBIKI―
01. 時の彼方に
 Ikuko Kawai:Once Upon a Time
02. インスティンクト・ラプソディー
 Ikuko Kawai:Instinct Rhapsody
03夕顔
 Ikuko Kawai:Yugao (from The Tale of Genji)
04. ホワイトレジェンド 〜白鳥の湖より〜
 Pyotr Tchaikovsky:White Legend
05. 〜Introduction〜
06. 赤い月
 Ikuko Kawai:Red Moon
07. ジュピター
 Gustav Holst:Jupiter
08. 雨夜の月
 Tomoya Nakai:Amayo no Tsuki
09. さくら
 Traditional:Sakura
10. 哀しみのグラツィア
 Ikuko Kawai:Grazia's Grief
Bonus Tracks
11. 展覧会の絵〜日本の情景〜より一部抜粋
 Modest Mussorgsky:Excerpt from Pictures at an
Exhibition
12. 波の記憶
 Ikuko Kawai:Memoirs of the Ancient Sea
川井郁子(Vn)
オーケストラ響 〜ひびき〜

録音:もみじホール城山
キラリ☆ふじみ
Bunkamuraオーチャードホール
川井郁子が設立した和洋混合オーケストラ「オーケストラ響」のデビューアルバムで す。 多種多彩な楽器を巧みに取り入れたプログラムには、デビュー以来さまざまなジャンル との関わりを持ちつつ活動してきた彼女ならではの創造世界が満載。和と洋の楽器で奏 でられるアンサンブルは、11.2MHzの高音質レコーディングと相まって、そのめざま しい響きに魅了されます。 これは川井郁子の集大成ともいえる、モニュメンタルなアルバムです。(オクタヴィア)


ORFEO
C-260007(7CD)
カール・ゼーマン/オルフェオ録音集

■CD1
バッハ:パルティータ第1番 変ロ長調 BWV825
パルティータ第2番ハ短調 BWV826
パルティータ第4番ニ長調 BWV828
■CD2
バッハ:パルティータ第3番イ短調 BWV827
パルティータ第5番ト長調 BWV829
パルティータ第6番ホ短調 BWV830
■CD3
バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第3番 ホ長調 BWV1016
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3番 変ホ長調 Op.12No.3
シューベルト:二重奏ソナタ Op. 162D574
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第32番 変ロ長調 K454
■CD4
モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番ハ長調 K 503
ピアノ協奏曲第14番変ホ長調 K449*
■CD5
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.19
ピアノ・ソナタ第9番ホ長調 Op.14No.1*
6つのバガテル Op.126#
■CD6
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ニ長調 BWV1028(Vcとピアノ編)
レーガー:チェロ・ソナタ第4番 イ短調 Op.116*
■CD7
ヒンデミット:交響曲 変ロ長調
ヒンデミット:主題と変奏「四気質」*
ベルク:室内協奏曲
カール・ゼーマン(P)

■CD1
録音:1965年7月5-6日
STEREO

■CD2
録音:1965年7月5-6日カール・ゼーマン(P)
録音:1965年7月5-6日STEREO

■CD3
ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn)
録音:1964年6月15日MONO

■CD4
北ドイツRSO
ヴィルフリート・ベッチャー(指)
レオポルド・ハーガー(指)*
録音:1979年12月6日 ハンブルク(ドイツ)
1972年2月25日 キール(ドイツ)* STEREO

■CD5
カール・ゼーマン(P)
北ドイツRSO
イシュトバン・ケルテス(指)
録音:1963年3月10-11日 Musikhalle、ハンブルク(ドイツ)
1962年5月9日 NDR Studio、ハンブルク(ドイツ)*
1952年5月23日 SDR Studio VI(ドイツ)#  MONO

■CD6
エンリコ・マイナルディ(Vc)
カルロ・ゼッキ(P)
カール・ゼーマン(P)*
録音:956年3月21日MONO
1973年3月2日 バイエルン(ドイツ)* STEREO

■CD7
クララ・ハスキル(P)*
ヴォルフガング・マルシュナー(Vn)
カール・ゼーマン(P)
バイエルンRSO
パウル・ヒンデミット(指)
録音:1959年10月8日(ライヴ)
1955年7月1日(ライヴ)ヘルクレス・ザール、ミュンヘン(ドイツ)* MONO
ピアノを対位法的表現に最適な楽器とみなしていたカール・ゼーマンがこれまでにORFEOからリリースしたアルバム を集成しました。ゼーマンはブレーメンに生まれ、ライプツィヒの教会音楽学校でオルガンとピアノを学びました。 教会オルガニストとしてキャリアをスタートさせた後、25歳の時にピアニストに専念することを決意。その後は演奏家 及び教育者として活躍しました。演奏者としてはバッハやスカルラッティからストラヴィンスキーやバルトークといった当 時最新の音楽にまで取り組み、ヘンツェからは作品を献呈されています。 レコード・ファンの間では長らく「シュナイダーハンの伴奏者」とのイメージが強かったゼーマンですが、没後になってソロ や協奏曲の録音が続々と発掘され、堅固な造形と和声感に裏打ちされた演奏が評価されています。 このボックスでは定評あるバッハからベルクやヒンデミットまで、生前のゼーマンが高い評価を受けていたレパートリー を収録。バッハのパルティータでは重苦しさのない明快且つ躍動感のある演奏が印象的。もちろんシュナイダーハン とのデュオもあります。 *当ボックスセットでは「バッハ:パルティータ」の録音データが1965年6月5&6日と表示されていますが、正しくは 1965年7月5&6日です。

YARLUNG RECORD
YR-54460(1CD)
NX-C01
女性と戦争と平和
キャロライン・ショウ(1982):ギュスターヴ・ル・グレイ
マリア・シマノフスカ(1789-1831):マズルカ*
シマノフスカ:幻想曲 ヘ長調
ルート・シェーンタール(1924-2006):ある女性の日記の断片
イヴァナ・ロウドヴァー(1941-2017):プラハでの想い - ピアノのための5つの小品
ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァー(1915-1940):4月の前奏曲
ルドミラ・ユーリナ(1962-):影たちと亡霊たち

*…マズルカ第3番、12番、8番、17番のケイトリン・ボウスカ編
ケイトリン・ボウスカ(P)

録音:2022年8月8日&9日
ピアニスト、チェンバロ奏者としてコンサートで活躍するほか、カーティス音楽院で中央および東ヨーロッパの作曲家について研究・講するケイトリン・ボウスカ。 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いコンサート活動ができない間、ボウスカはヨーロッパの女性作曲家たちを研究し、彼女らが特に戦争によって大きな 痛手を受けた、社会の中における難民のような存在であったことに心を動かされました。2021年秋、ボウスカはこのような女性作曲家たちのプログラムを演 奏し、これを聴いたYarlung Recordsのエグゼクティブ プロデューサーPatrick Trostleは大いに感激、レーベルに強く働きかけ、この録音が実現しました。 曲の途中でショパンのマズルカが現れる冒頭のキャロライン・ショウの作品から、2022年2月のロシアによる侵攻により母国ウクライナを追われ、ドイツに避難 しているルドミラ・ユーリナの曲まで全7曲。 録音に際しては、かつてフランク・シナトラが所有していたマイクAKG C24と、Yarlungのエグゼクティブ・プロデューサー兼デザイナーのエリオット・ミルウッドが 制作した真空管マイク・アンプを用いています。
YARLUNG RECORD
YR-54481(1CD)
NX-C01
鍵盤の力
ハイドン:ソナタ ト長調 Hob.XVI:40
ラヴェル:夜のガスパール
ヴィラ=ロボス:野生の詩
オリヴァー・ナッセン(1952-2018):変奏曲 Op.24
ピーター・スカルソープ(1929-2014):ノクターナル
アストラル・ミックステープ:Goddess Gardens
 Seven Hellos
ネイサン・ベン=イェフダ(P)
アストラル・ミックステープ
ネイサン・ベン=イェフダ(P&シンセサイザー)
Misha Vayman(Vn、コンピューター)
Michael Siess(Va)
Juan-Salvador Carrasco(Vc)

録音:2022年8月3日-5日、
南カリフォルニアに生まれ、ロンドンの王立音楽院で学び、その後ジュリアード音楽院に進んだ若手ピアニスト、ネイ サン・ベン=イェフダのアルバム。2021年に開催されたエリザベート王妃国際音楽コンクールでは入賞を逃したもの の、彼が演奏したナッセンの「変奏曲」が当レーベルの主宰者に感銘を与え、このアルバムに結実。ネイサンはハイ ドンから、ナッセンまで冴えたテクニックを披露しています。 このアルバムではクラシック音楽のステージに留まらないネイサンの活動を紹介するため、彼が参加しているバンド、 アストラル・ミックステープとしても2曲を収録しています。ルネサンス音楽からロマン派、ロックやポストロック、さらには 自然音に至るあらゆる音と音楽を素材とし、ピアノ四重奏の進化形とも呼べるバンドです。 録音に際しては、かつてフランク・シナトラが所有していたマイクAKG C24と、Yarlungのエグゼクティブ・プロデュー サー兼デザイナーのエリオット・ミルウッドが制作した真空管マイク・アンプを用いています。

Lempreinte digitale
LPDCD-022(1CD)
税込定価
しづ心なく花の散るらむ
クライスラー:愛の悲しみ
 プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
エルガー:愛のあいさつ
フィビヒ:ポエム
マスネ:タイスの瞑想曲
ドヴォルザーク:母の教えたまえし歌
チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ(交響曲第5番 第2楽章による)
ドヴォルザーク:ロマンス
ポンセ:エストレリータ
グラズノフ:アンダンテ・ソステヌート
ブラームス:メロディーのように
メンデルスゾーン:歌の翼に
ワーグナー:アルバムブラット
長谷川智恵:しづ心なく花の散るらむ
長谷川智恵(Vn)
前原亜友夢(P)
桜井大士(Vn)
野中友多佳(Vn)
多井千洋(Va)
芝ア紘生(Vc)

録音:2022年10月18-19日 風のホール(Tokyo, Mitaka)
 クライスラーをはじめとする有名なヴァイオリン・ソロ曲に、独自編曲によって姿を変 えたドヴォルザーク『ロマンス』・フィビヒ『ポエム』・ワーグナー『アルバムブラット』(原 曲:ピアノ伴奏・オーケストラ伴奏)の弦楽四重奏伴奏版(Vn+弦楽四 重奏)が所を得て差し挟まれ、昏暁を見るようなあわいの色彩を響かせる。チャイコ フスキー『アンダンテ・カンタービレ』(交響曲第五番第2楽章)も全くの独自編曲 で、チャイコフスキー版”運命交響曲”ともいえる原曲の、”運命”の主題が連なる中 間部は思い切りよくカットされ、甘美な”ラブソング”としてピアノとヴァイオリンのみで 奏でられている、エルガーやクライスラーの愛に応えた形と思しい。ソロと弦楽四重 奏伴奏を積み重ねる構成から、最後はオリジナル曲『しづ心なく花の散るらむ』に て、どこか現代の風も吹く日本の旋律の粋をもって締め括られます。  演奏家にとどまらない構成家によるアルバムで、確かなヴァイオリニストでありつつ も西洋クラシックの変容あらわで、今後のクラシック音楽界が楽しみになってしまう。
■長谷川智恵(Vn、作曲・編)
東京音楽大学器楽専攻音楽学部音楽学科ヴァイオリン科卒業。 2012年、Disney on Classic全国ツアーに参加。2017年第11回セシリア国 際音楽コンクール室内楽部門入賞。第18回大阪国際音楽コンクール室内楽部門ファイナリスト。2019年より織田哲郎『幻奏夜』シリーズツアーに 参加。2021年、AIRDOボーディングミュージックのアレンジ及び演奏を担当するなど、首都圏を中心に幅広く演奏活動を展開。

King International
KKC-092(1CD)
税込定価
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2「月光」
ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」
ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 Op.57「熱情」
エリーゼのために
大石啓(P/Steinway D-274)

録音:2022年12月14&15日/キング関口台スタジオ(第1スタジオ)
国内製作、日本語帯・解説付【解説:大石啓】
ソロ、室内楽で活躍するピアニスト大石啓が、ルドルフ・ゼルキンに捧げるオマージュとして、ベートーヴェンの三大ソナタ「月光」「悲愴」「熱情」そして「エリー ゼのために」を録音しました!
ゼルキンの弾くベートーヴェンに感銘を受け、以来ゼルキンの虜になった大石。ゼルキンのディスコグラフィはもちろんのこと、ゼルキンの演奏史にも造詣が 深い“ゼルキン偏愛ピアニスト”としても知られます。また20世紀の名演奏家の演奏法研究にも余念がなく、常にこだわりを持ち演奏活動を展開しております。
満を持しての当録音は尋常ならぬこだわりと思いがつまったもの。ゼルキンは三大ソナタを1962年12月8、14、15日に録音しましたが、大石は同録音 の60年後にあたる2022年12月14、15日にセッション収録。ゼルキンへの尊敬の念と感謝の思いを、一音一音魂を込めて演奏しました。
また可能な限り自筆譜に遡り、ベートーヴェンの神髄に迫る解釈で演奏・録音するという、並々ならぬこだわりもまた、ゼルキンの音楽に対する真摯な姿勢に 対する熱い思いと相通ずるものがあります。大石の奏でる演奏はベートーヴェン愛に溢れており、聴き手を虜にすること間違いないでしょう。長年の研究成果と ともに、ベートーヴェンの名作の素晴らしさを再認識させてくれるアルバムがここに完成しました。演奏の素晴らしさはもちろんのこと、執筆家としても活躍する 大石啓らしい充実の楽曲解説も注目です。 (Ki)
「大石さんは自筆譜と初版譜を検討、さまざまな楽譜を丹念に比較し、勉強を続けて来られた。それ等を主軸として譜面を読み込み、可能な限りオリジナル を再現することにつとめたそうだが、それは大いに賞讃されて良いと思う」(深沢亮子〜ライナーノーツより)

Spectrum Sound
CDSMBA-109(2CD)
スタニスラフ・ブーニン〜リサイタル・イン・パリ1987
ショパン:夜想曲第8番変ニ長調 Op.27-2
ショパン:即興曲第1番変イ長調 Op.29
ショパン:即興曲第3番変ト長調 Op.51
ショパン:マズルカ第19番ロ短調 Op.30-2
ショパン:マズルカ第34番ハ長調 Op.56-2
ショパン:マズルカ第38番嬰ヘ短調 Op.59-3
ショパン:マズルカ第41番嬰ハ短調 Op.63-3
ショパン:幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
ドビュッシー:映像 第1集

以下、アンコール
ドビュッシー:アラベスク第1番
ショパン:華麗なる大円舞曲第1番変ホ長調 Op.18
ショパン:ワルツ第7番嬰ハ短調 Op.64-2
ショパン:ワルツ第6番変ニ長調 Op.64-1
スタニスラフ・ブーニン(P)

録音:1987年1月15日/メゾン・ド・ラジオ・フランス、106スタジオ(パリ)【公開収録】
* Previously unissued recording
* Recorded by France Musique of Radio France
* Licensed by INA(Institut national de l'audiovisuel) & Radio France
* Authorization Clearance by INA legal department
*24bit/192kHz Digital restoration & remastering from the original master tape
丁寧な復刻で評価を高めているスペクトラム・サウンド。好評のフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの正規初出復刻で、当アルバムには1987年1 月15日、メゾン・ド・ラジオ・フランス、106スタジオにおけるスタニスラフ・ブーニンの公開収録音源(ステレオ)を収録。ショパンとドビュッシーを組み合わせ た珠玉の作品をお楽しみいただけます。※日本語帯・解説は付きませ

FIRST HAND RECORDS
FHR-133(1CD)
未来は女性にあり 第3集「祈り」
エレーヌ・ド・モンジュルー(1764-1836):ピアノ・ソナタ第9番嬰へ短調 Op.5-3(1811)
シャミナード(1857-1944):主題と変奏 Op.98(1895)
グラジナ・バツェヴィチ:スケルツォ(1934)
チェン・イ(1953-):推測(1989)
フランギス・アリ=ザデー(1947-):ピアノの為の音楽(1989/1997)
ポーリン・オリヴェロス(1932-2016):5つ子ベビーサークル(2001)
ハンナ・ケンドール(1984-):チェックの盤面の上で(2013)
アイーダ・シラジ(1987-):アルバムブラット(2017)
レジーナ・ハリス・バイオッキ(1956-):ピアノ・ポエム(2020)
サラ・ケイヒル(P)

録音:2021年8月15-28日/カリフォルニア、ベルヴェディア、聖シュテファン教会
女性作曲家に焦点を当てたシリーズの第3弾。第1弾(FHR-131)・第2弾(FHR-132)とあわせてお楽しみください。 (Ki)

GENUIN
GEN-23815(1CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007
 無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV1009
 無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV1010
ミタル(b.1979):「ポスト=アウ=ト」 無伴奏チェロの為の幻想曲
アドン・ミタル(Vc)

録音:2022年1月23-25日 スイス バハス
スイスのチェロ奏者、アドン・ミタルによるバッハの無伴奏チェロ組曲からの 3曲と、自作自 演。アドン・ミタルは1979年、スイスのルツェルンの生まれ。2004 年、ライプツィヒでの第14回 バッハ国際コンクールのチェロ,バロック・チェロ部門で第2 位を受賞。以来独奏、室内楽、教 育で活躍しているが、録音はごく僅かしかなかった。満を持しての無伴奏チェロ組曲集はとて も上出来。ミタルのチェロはスッキリと響く抜けの良い音色で、それがどこかスイスの自然を感 じさせるのは偶然ではないかもしれない。結構音楽を揺らしていてもそれが作為的でなく、常 に自然な息遣いを感じさせるあたり、ミタルの卓越した音楽性と腕前を実感させてくれます。無 伴奏チェロ組曲マニアなら注目すべきだ。 自作の「ポスト=アウ=ト Post-au-to」とは、スイスの山岳地帯を走る公共バス、ポスタウト Postauto を題材にした曲。ポスタウトは郵便バスという意味で、スイスではかつて郵便運搬車 で旅客も運んだことの名残。スイスの山々を旅するのが趣味のミタルにはポスタウトは馴染み 深く、その様子を曲にしたもの。曲中にはポスタウト独特のクラクションの音も模倣されていて 楽しい小品に仕上がっています。  (Ki)

Naxos Japan
NYCC-27314(1CD)
税込定価
幻想を求めて〜スクリャービン&ラフマニノフ
スクリャービン(1872-1915):3つの小品 Op. 2 - No. 1 練習曲 嬰ハ短調
 12の練習曲 Op. 8 - No. 12 嬰ニ短調「悲愴」
 幻想ソナタ 嬰ト短調 WoO 6
 ピアノ・ソナタ第2番 嬰ト短調「幻想」 Op. 19
 左手のための2つの小品 Op. 9 - No. 2 ノクターン 変ニ長調
 幻想曲 ロ短調 Op. 28
ラフマニノフ(1873-1943):幻想的小品集 Op.3
 ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op. 36 (1931年改訂版)
福間洸太朗(ピアノ)

録音:2022年10月 相模湖交流センター ラックスマンホール
昨年から今年にかけて二人の偉大な作曲家=ピアニストが生誕150周 年を迎えました。 同じ音楽院で学び、後にピアノ音楽の歴史に大きな足 跡を刻んだ二人。その若き日の作品には、みずみずしい抒情と憧れのよう な幻想的雰囲気が満ちています。 福間洸太朗が卓抜な選曲と繊細か つダイナミックな演奏で広大な幻想世界へと誘います。

WERGO
WER-7409(1CD)
無伴奏チェロ作品集
(1)レーガー:無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 Op.131c(1914/15)
(2)ドナルド・フランシス・トーヴィー(1875-1940):無伴奏チェロ・ソナタ Op.30(1910)〜パッサカリア ニ長調
(3)アドルフ・ブッシュ(1891-1952):無伴奏チェロ組曲 Op.8a(1914)
 (4)チェロ独奏の為の前奏曲とフーガ ニ短調 Op.8b(1922)
(5)ヴァルター・クルヴォワジエ(1875-1931):無伴奏チェロ組曲 ロ短調 Op.32-2(1921)
ユリウス・ベルガー(Vc)

録音:(1)(3)(4)2021年12月10〜11日、(2)2022年2月23日、(5)2022年3月24日/ディリンゲン
(3)(4)(5)世界初録音
リウス・ベルガーはロストロポーヴィチのマスタークラスに参加し、後年は師弟を超えて共演もしている名チェロ奏者。古典から現代まで分け隔てなく採り上げ るソリストとして活躍、WERGOレーベルにも多くの録音を残しています。今作はレーガー生誕150年を記念しての無伴奏作品集。バッハの組曲に感化されたジャ ンルが20世紀に展開していくさまを見ることができる興味深いプログラムになっています。
有名なヴァイオリニストでもあるアドルフ・ブッシュがチェリストの兄ヘルマンのために書いた組曲は、ネオ・バロック様式を超えた内容。また、ブッシュ兄弟の友 人でカザルスから天才と称賛されたイギリスの作曲家ドナルド・フランシス・トーヴィーの「パッサカリア」はバッハの「シャコンヌ」を思わせる広がりを持っています。
CDタイトルの「ソルダネラ」は、雪山で、雪解けの中から花を咲かせる「Soldanella alpina」にちなんだもの。思いがけない場所に生まれた美しいもの、と いうイメージを音楽に重ね合わせています。 (Ki)

Da Vinci Classics
C-00685(1CD)
ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼ:ピアノ作品集
Aquarelle Op.19
ピアノ・ソナタ ホ短調 Op.28
幻想小曲集 Op.31/Aquarelle Op.57
ミケーレ・トツェッティ(P)

録音:2022年3月、ロッカ・プリオーラ(イタリア)
デンマークの作曲家ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼの名は残念ながら一般的には知られていない作曲家です。しかしゲーゼは芸術的にも歴史的にも重要な人物で、このアルバムでは滅多に演奏されないゲーゼの作品を再評価するのにうってつけと言えるでしょう。特にリストのロ短調ソナタを研究して作曲された「ピアノ・ソナタ」には注目です。
1991年ローマに生まれたミケーレ・トツェッティは、ローマにあるルビンシテイン音楽院で学び、サラ・マッテオとアンドレア・フェローチに師事し、その後サンタ・チェチーリア音楽院、王立ブリュッセル音楽院で研鑽を積みました。2018年には芸術監督としてローマに音楽祭「ラ・ドメニカ」を創設して、ソリストの他、室内楽奏者としても活躍しています。
Da Vinci Classics
C-00683(1CD)
アンチテーゼ〜サクソフォンの為の現代音楽作品集
サルヴァトーレ・シャリーノ:Canzona di Ringraziamento(ソプラノ・サクソフォン)
アンナ・クライン:チョーク(バリトン・サクソフォン&テープ)
Parole Sono Delle Linee..."(テナー・サクソフォン&テープ)
オルガ・ノイヴィルト:スプレーンV(バリトン・サクソフォン)
アンドレア・ニコーリ:Le Rive Di Mykines(アルト・サクソフォン)
マーリン・ボン:デルタ・ウェイヴス(テナー・サクソフォン)
ォン&プレイバック)
マーク・アンドレ:IV12(ソプラノ・サクソフォン)
ミケーレ・ビアンキーニ(Sax)

録音:2022年4月-6月
作曲の研究と技法が融合し、新しい現代のパノラマを創造することは可能なのか。ダイナミクスの探求は、聴き手に新しい感動をもたらすことができるのか。新しい感性を生み出すことは可能なのだろうか。このアルバムでビアンキーニの演奏がこのすべてに答えるものかもしれません。
イタリア人サクソフォン奏者のミケーレ・ビアンキーニは、国内外の多くの著名な音楽祭に招聘され、ソリストとして、また様々な室内楽アンサンブルのメンバーとして、現代音楽の新しいレパートリーの開拓と研究に専念しています。
Da Vinci Classics
C-00689(1CD)
ナポレオン・コスト:ギター作品全集 Vol.4〜 秋の木の葉
グランド・カプリス Op.11
第二ポロネーズ Op.14
アルプスの道 Op.27,28ET40
秋の木の葉 Op.41
カルロ・フィエレンス(G)
※使用楽器:ルネ・ラコート1855年製

録音:2020年12月、パラッツォ・チゴラ・マルティノ二(イタリア)
国際的なギタリストだった父グイッレルモに指導を受け、名匠リカルド・イズナオラから絶賛された腕前の持ち主であるイタリアのギタリスト、カルロ・フィエレンス。ギターのレパートリーとテクニックの両面において決定的な足跡を遺した19世紀フランスのギターの巨匠、ナポレオン・コストの全作品を網羅するという壮大なプロジェクトの第4巻。
このアルバムでフィエレンスが弾いている7弦ギターは、コストの芸術的なニーズに合わせて作られた特別なギターです。コストの作風は、ロマン派音楽を愛するすべての人々を魅了し、非常に高い技術的要求と深い表現力が融合し、リストからショパン、ベルリオーズからシューベルトまで、当時の最も有名な作曲家の特徴を示しています。
Da Vinci Classics
C-00677(1CD)
ルカ・モスカルディ(b.1976)::ピアノ作品集 Vol.2
5つの夜想曲 Op.39(2021)
10Epigrammi Op.21(2021)
Fantasia e Fuga sul nome “GADE” (1998)
タニア・カルディッロ(P)

録音:2022年7月、カターニア(イタリア)
イタリアの作曲家ルカ・モスカルディのピアノ作品集の第2弾。「5つの夜想曲」はそれぞれがABA構造となっており、エピソードの中心となるBに主題が結び付けられる形になっており、それぞれの作品が音楽家の友人に捧げられています。作曲をほぼ独学で学んだモスカルディは、様々なジャンルの音楽を融合させながら、常に調性を意識しているのが特徴です。
Da Vinci Classics
C-00682(1CD)
ラフマニノフ:ピアノ・トランスクリプション全集
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ BWV1006〜プレリュード, ガヴォット, ジグ
ビゼー:「アルルの女」 第1組曲〜メヌエット
クライスラー:愛の悲しみ、愛の喜び
メンデルスゾーン:「夏の夜の夢」〜スケルツォ
ムソルグスキー:「ソロチンスクの定期市」より ホパーク
シューベルト:「美しき水車小屋の娘」 D795より 「どこへ?」
リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
ラフマニノフ:「6つの歌曲」〜「ひなぎく」 Op.38-3
ジョン・スタフォード・スミス:星条旗(アメリカ国歌)
ラフマニノフ:「12の歌曲」〜「リラの花」 Op.21-5
フランツ・ベーア:W.Rのポルカ(V.R.のポルカ)
チャイコフスキー:「6つのロマンス」〜「子守歌」 Op.16-1
ラフマニノフ:「サロン小品集」〜「ユモレスク」 Op.10-5、前奏曲 Op.23-4
ピエトロ・ベルトラーニ(P)

録音:2022年7月、ヴィラ・チゴラ=マルティノーニ(チーゴレ、イタリア)
トランスクリプションにおいても重要な作品を多く遺したラフマニノフのピアノ・トランスクリプション全集。ラフマニノフのトランスクリプションは自作品・他作品を問わず技術的、和声的、表現的な観点から常に原曲が持つ作曲家の意図を尊重しながら構築されています。クライスラーやチャイコフスキーの作品のように繊細な一面も見られる一方、「熊蜂の飛行」や「W.R.のポルカ」のようなヴィルトゥオジティを要求されるものまで実に多彩。ここに収録されているものはすべてラフマニノフがアメリカへ移った後の1920〜30年代、ちょうどロシアの作曲家にも古典の再創作が徐々に広まっていた時代に書かれました。
1989年生まれのピアニスト、ピエトロ・ベルトラーニは、ロッシーニ音楽院を優秀な成績で卒業後、イモラで研鑽を積みました。多くのコンクールで入賞しているほか、イタリアの主要なホールや音楽祭で演奏し、近年は国外にも積極的に進出。今後が楽しみな覚えておくべきピアニストです。
Da Vinci Classics
C-00671(1CD)
グリーグ:1台ピアノ4手連弾の為の作品全集 Vol.2
シンフォニック・ダンス Op.64
2つのノルウェーの旋律 Op.63
組曲「十字軍の戦士シグール」 Op.56
メヌエット イ短調(Vn・ソナタ Op.8より第二楽章)
ペール・ギュント第二組曲 Op.55
山の魔王の娘の踊り
アンドレア・ミクッチ(P)、
フランチェスコ・ディ・マルコ(P)

録音:2022年5月、チーゴレ(イタリア)
エドヴァルド・グリーグは、クラシック音楽のレパートリーの中で主要な作曲家の一人です。また、グリーグの作品はクラシック音楽のレパートリーの枠を超え、世界的な人気を博していますが、一方で、彼の作品はコンサートシーンで頻繁に演奏され聴かれるわけではありません。このアルバムでは、グリーグの4手連弾の為の作品をを取り上げ、その美しさと奥深さをあらためて紹介しています。シンフォニック・ダンスは元々4手連弾のために書かれ、後にオーケストレーションされた作品です。これらの曲は、グリーグの作曲技法の多様性と、オーケストラの色彩をピアノに移す、あるいは想像させる技術と能力を非常に効果的に表現しています。
アンドレア・ミクッチとフランチェスコ・ディ・マルコの二人は、イタリアの有名なピアニストであるロベルト・プラーノに師事しました。二人によるこの4手連弾のプロジェクトは、グリーグの作曲のプロセスの素晴らしさを連弾の視点から追求して広めるために始まりました。2017年7月に発売された第1弾のアルバム(C00439)は、イタリアの著名な音楽雑誌「Classic Voice」でレビューされ、音楽評論家の注目を集めました。二人はイタリアを中心にコンサート活動を続けながら、若い世代にも音楽を伝えようと、多くの高校で音楽講座を行うなど、クラシック音楽の普及にも努めています。
Da Vinci Classics
C-00670(1CD)
ヴァインベルク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全集
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番Op.126/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 Op.95/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.82
ステファノ・ザンケッタ(Vn)

録音:2022年9月、プレガンツィオール(イタリア)
現代イタリアにおける重鎮ヴァイオリニストの1人、ステファノ・ザンケッタによる、近年再評価著しいヴァインベルクの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全集。ポーランドのワルシャワでユダヤ人の家庭に生まれたヴァインベルクは、1939年にナチスのポーランド侵攻から逃れるために旧ソ連に亡命。そこで出会ったショスタコーヴィチと親交を深めるものの、反ユダヤ政策によって苦難の生涯を送ったことで知られています。ヴァインベルクは様々な楽器のために10曲以上の無伴奏ソナタを作曲していますが、ヴァイオリンのために書かれたものは3つあり、ここではそのすべてを聴くことができます。どれも高度な技巧を要し、複雑さと深みを併せ持った難曲ですが、ザンケッタの見事な解釈が新たな洞察を与えてくれることでしょう。
ステファノ・ザンケッタはマリオ・ブルネロとマッシモ・ソメンツィと共にトリオを結成して活躍し、クラウディオ・アバドから招きを受けルツェルン祝祭Oに参加するなど実績十分のヴァイオリニスト。1980年からはヴェネツィアのベネデット・マルチェッロ音楽院でヴァイオリン科の教授を務め、「ヴァイオリンの為の12の練習曲」を出版するなど作曲家としての一面も持つ名匠です。
Da Vinci Classics
C-00680(2CD)
ボリス・ペトルシャンスキー〜フェニーチェ劇場ライヴ・リサイタル2019
ハイドン:変奏曲ヘ短調 Hob.XVII-6
シューベルト:4つの即興曲 D.935
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番イ長調 Op.82「戦争ソナタ」
リスト:ラ・カンパネッラ 嬰ト短調
ボリス・ペトルシャンスキー(P/ファツィオリ)

録音(ライヴ):2019年2月7日、フェニーチェ劇場(ヴェネツィア、イタリア)
ゲンリヒ・ネイガウス、レフ・ナウモフに師事して1975年にモスクワ音楽院を卒業。1969年のリーズ国際、1971年のミュンヘン国際コンクールで入賞、そして1975年のテルニのカサグランデ国際で優勝するなど主要な国際コンクールに入賞し頭角を現し、現在ではロシアン・ピアノ・スクールの伝統を受け継ぐ名ピアニストであり、イングリット・フリッターなどの数々の名ピアニストを育成した名教師として世界的に名高いボリス・ペトルシャンスキー(1949-)。
2019年2月にイタリア、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場で開催されたペトルシャンスキーのリサイタルは、音楽史的、スタイルを含む音楽面の両方の視点から考え抜かれた魅力的な内容。
ロマン派以前のハイドンの変奏曲、シューベルトの感動的で繊細な即興曲、プロコフィエフのスリリングなピアノ・ソナタ第6番、そしてアンコールのリストによるラ・カンパネラのコンサート・パラフレーズが、フェニーチェ劇場に集まった聴衆を熱狂させました。
世界中の若手奏者たちから支持、尊敬され続けている名伯楽がフェニーチェ劇場でファツィオリのピアノを通じて創り上げた独創的なリサイタルをお楽しみ下さい。

Chandos
CHAN-20267(1CD)
メンデルスゾーン:無言歌集 Vol.2
厳格な変奏曲 Op.54
無言歌集 第1巻 Op.19bより第5番、第6番「ヴェネツィアの舟歌 第1」/無言歌集 第2巻 Op.30より第1番、第2番、第5番、第6番「ヴェネツィアの舟歌 第2」/無言歌集 第3巻 Op.38より第1番、第3番、第4番、第5番/無言歌集 第4巻 Op.53より第1番、第3番、第6番/無言歌集 第5巻 Op.62より第2番/無言歌集 第6巻 Op.67より第6番/無言歌集 第7巻 Op.85より第1番〜第6番/無言歌集 第8巻 Op.102より第3番、第4番、第5番
「夏の名残のばら」による幻想曲 Op.15
劇付随音楽 「夏の夜の夢」 Op.61よりスケルツォ(ラフマニノフ編)
ピーター・ドノホー(P/スタインウェイ)

録音:2022年3月、ポットン・ホール(イギリス、サフォーク)
音楽性、スタイルの多様性、圧倒的なテクニックが高く評価されるイギリスの名ピアニスト、ピーター・ドノホーが「音楽家になることを意識し始めたとき、ほかのどの作曲家よりも大きな意味を持っていた」と語るメンデルスゾーンの無言歌集第2弾!
本作には第1巻(CHAN--20252/レコード芸術海外盤REVIEW「今月の特選盤」)に含まれなかった残りの無言歌24曲と、メンデルスゾーン最大のピアノ独奏曲である「厳格な変奏曲」、当時から人気を博していた「夏の名残のばら幻想曲」、そしてラフマニノフによる「夏の夜の夢」のスケルツォのピアノ編曲版が収録されています。(彼はラフマニノフのトランスクリプションを非常に高く評価しており、特にこのスケルツォを傑作としています。)無言歌は前作同様、ドノホー自身が構成した曲順で演奏されます。
若かりし頃はパーカッショニストとして活躍した異色の経歴の持ち主であるピーター・ドノホーは、パリでイヴォンヌ・ロリオとオリヴィエ・メシアンにピアノを師事。1981年のリーズ国際コンクール入賞、1982年のチャイコフスキー国際コンクールで最高位を獲得しています。第1巻同様、ブックレット(英語・ドイツ語・フランス語)ではドノホー自身のメンデルスゾーンに対する考えや想いが語られています。
「これらの作品を演奏することは常に喜びであり、そもそもなぜ私が音楽家になったのかということの核心に迫るものです」(ピーター・ドノホー)

KLANGLOGO
KL-1551(1CD)
ブラームス:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第2番嬰ヘ短調 Op.2
ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 Op.5
カティンカ・フォン・リヒター(P)
ハンブルクに生まれたブラームスは、7歳でピアニストとしてのキャリアをスタートさせました。交響曲、協奏曲、室内楽、合唱曲に加えて、ピアノ作品は常に彼の作品において重要な役割を果たしていきます。このアルバムに収録されている2つのピアノ・ソナタは、1852年(第2番、1854年に改訂)と1953年にブラームスの初期の傑作として書かれたものです。
ブラームスは合計3曲のピアノ・ソナタを作曲しましたが、これらはブラームスの初期の創作期を構成し、すでに伝統的な形式概念と動機付けの仕事に集中的に取り組んでいることを示しています。カティンカ・フォン・リヒターは、軽快かつ深みのある繊細な演奏で、これらのユニークな作品を極めて個人的な解釈で演奏します。
ミュンヘン出身のカティンカ・フォン・リヒターは、音楽に対して最高レベルの感覚、表現力、想像力、感性を持っているピアニストです。彼女は、アナトール・ウゴルスキやラン・ランに師事し、スイス、イタリア、フランス、ニューヨーク、ドイツと国際的に活躍しプロとしてのキャリアを築いています。また、カティンカ・フォン・リヒターはクラシック音楽に真摯に取り組むだけでなく、現代アートにも精通しておりその分野でも活躍しています。

Danacord
DACOCD-950(1CD)
J.P.E.ハートマン:ピアノ作品集 第4集
J.P.E. ハートマン(1805-1900):ピアノ・ソナタ ニ短調 Op.34/HartW 74(1841)
練習曲 Op.53/HartW95(1851)
序奏とアンダンティーノ・レリジョーゾ Op.26/HartW70(1840)
3つの風俗的小品 HartW 69(1840)
ピアノの小品 ハ短調 「1848年1月20日」 HartW87(1848)
ピアノの小品 変ホ長調 「古い思い出」 HartW75(1842)
トマス・トロンイェム(P)

録音:2022年春、ホルステブロ音楽学校・音楽大学コンサートホール(ホルステブロ、デンマーク)
デンマーク文化の黄金時代といわれる19世紀の前期、ニルス・W・ゲーゼの世代の作曲家たちに大きな影響を与え、音楽史に大きな足跡を残したデンマークの作曲家、J.P.E.ハートマンの作品を、デンマークのピアニスト、トマス・トロンイェム(b.1954)が体系的に録音するシリーズの第4集。
「ピアノ・ソナタ ニ短調」 は、「アレグロ・アパッショナート」「ロマンス」「スケルツォ」「終曲」の4楽章。音楽出版社ユリウス・シューベルトが会長を務める北ドイツ音楽協会の作曲コンペティションに応募、第2位に選ばれたことから「賞ソナタ」と呼ばれています。「練習曲」 は、「私の名前をもたない子供たち」「教則カプリース」と曲集名を変え、最終的に「練習曲(教則エチュード)」の名で出版されました。「3つの風俗的小品」 は、個別に作曲した3曲をまとめた曲集。「Op.26」として出版されることを望みライプツィヒのホフマイスターに送ったものの断られ、未出版のまま残されました。「ピアノの小品(Pの為の哀悼幻想曲)」は、国王クリスチャン八世が没した1848年1月20日を副題にした 作品です。

Tactus
TC-951203(1CD)
カルロ・アレッサンドロ・ランディーニ(b.1954):ピアノ・ソナタ第7番 マッシミリアーノ・ダメリーニ(P)

録音:2020年1月
1954年生まれのカルロ・アレッサンドロ・ランディーニは、イタリア人現代作曲家です。パリ音楽院にてオリヴィエ・メシアンに師事しました。卒業の際は教授陣満場一致で首席で卒業、その後アメリカで修士を取得し、数々の賞を受賞しています。56分を超えるこの作品は、わずか1トラックで構成されており、その間演奏者は休むことなく演奏し続けるという珍しいものです。ランディーニはスマートフォンなどであらゆる情報をザッピングできる現代を否定しています。イタリアを代表するピアニストで南ドイツ新聞(Suddeutsche Zeitung)から「ミケランジェリ、ポリーニと並ぶ現代のイタリアを代表する三大巨匠の1人」と大絶賛されたマッシミリアーノ・ダメリーニの演奏です。

Prima Facie
PFCD-172(1CD)
ウーマンズ・ハンド〜ファニー・メンデルスゾーン・ヘンゼル:ピアノ作品選集
アレグロ・モルト ハ短調/ Without tempo indication, ト短調/アレグロ・モルト ホ短調/アレグロ・グラツィオーソ変ロ長調/アンダンテ ト長調 Op.2-1/プレスティッシモ ハ長調/アダージョ変ホ長調/4つの無言歌 Op.8/ピアノの為の6つの旋律 Op.4&Op.5
へレン・コーソーン(P)

録音:2021年2月7日-8日
イギリス人ピアニスト、へレン・コーソーンは、英国王立音楽アカデミーで学び、ソロ、伴奏、室内楽奏者として多くの賞を受賞。特にロマン派のレパートリーにおける歌手や弦楽器奏者との共演に特別な関心を持ち、30以上の委嘱作品の初演を行ってきました。
本アルバムは、近年再評価が高まってきている女性作曲家、ファニー・ヘンゼルが残した多くの作品の中から、晩年の作品を含む短編のピアノ作品を数多く集成。繊細でいて、技術的にも高いレベルが要求されるこれら作品の素晴らしさを改めて伝える好企画です。

Tactus
TC-860303(1CD)
カラーチェ:ギター作品全集
マズルカ Op.107/愛の二重奏曲 Op.129/シルヴィア Op.181/バルカローラ Op.100/メヌエット・ポンポーソ Op.173/レジネッタ Op.109/ノットゥルノ Op.172/セレナテルラ Op.166/ヴァルス・レント Op.163/ピッコロ・ロンド Op.130/セレナータ・ヴァーナ Op.183/人形の踊り Op.171/スペインのセレナータ Op.167/Mon Capitan qui passe Op.99/練習曲第1番(1〜4ポジションの敏捷性)/練習曲第2番(1〜5ポジション)/練習曲第3番(アルペッジョ)/練習曲第4番/練習曲第5番
ロベルト・グアルニエーリ(G)

録音:2022年1月
19世紀後半〜20世紀前半のイタリアで活躍したマンドリンのヴィルトゥオーゾ、ラファエレ・カラーチェ(1863-1934)。イタリアが生んだマンドリンのレジェンド、カラーチェの作品や奏法論は、今日まで続くマンドリンの為の音楽や奏法の礎になったと称されています。その彼が残した作品は約200程といわれていますが、そのほとんどはマンドリンとリュートの為のものでした。このアルバムではカラーチェの珍しいギター作品を集めています。

Nimbus Alliance
NI-6433(2CDR)
シューマン:ピアノ作品集
アベッグ変奏曲 Op.1/蝶々 Op.2
ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6
謝肉祭 Op.9/アラベスク ハ長調 Op.18
花の曲 Op.19/夜曲 Op.23
ウラディーミル・フェルツマン(P)

録音:2014年3月24日-25日&2017年4月20日-21日
旧ソ連での音楽活動禁止、アメリカへの亡命、レーベルの移籍など、幾多の試練を乗り越えた孤高の天才ピアニスト、ウラディミール・フェルツマン。彼はシューマンの作品には、タイトル、コード、音名などスコアの中にたくさんの暗示や謎が隠されていると言います。それらの謎を解き明かしていくようなフェルツマンのピアノは情感に溢れ格調高く響きます。他のピアニストには成しえないフェルツマンのシューマンをお楽しみください。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

MARSTON
MARS-53025-2(3CD)
「ヴィルヘルム・ケンプ1923-1925年ベルリン アコースティック録音全集
(1)バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻〜前奏曲とフーガ第3 番嬰ハ長調 BWV.848
平均律クラヴィーア曲集第1巻〜前奏曲とフーガ第5 番ニ長調 BWV.850
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971〜第3楽章
バッハ(ケンプ編):カンタータ 「私たちはあなたに感謝する、神よ」 BWV.29〜序曲
(2)バッハ:フルートとチェンバロの為のソナタ 変ホ長調 BWV.1031〜シシリエンヌ
グルック(ブラームス編):「アウリスのイフェジェニー」―ガヴォット
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」
ピアノ・ソナタ第12番変イ長調 Op.26「葬送」
ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2 「月光」
(3)ベートーヴェン:バガテル ハ長調 Op.33-5
(4)ベートーヴェン:ロンド ト長調 Op.51-2
ピアノ・ソナタ第21番ハ長調 Op.53「ワルトシュタイン」
ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 Op.57「熱情」
ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調 Op.81a 「告別」
ピアノ・ソナタ第27番ホ短調 Op.90
ピアノ・ソナタ第28番イ長調 Op.101
(5)ベートーヴェン:エコセーズ 変ホ長調 WoO86
(6)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1 番ハ長調 Op.15
(7)メンデルスゾーン:スケルツォ ホ短調 Op.16-2
無言歌 イ長調 Op.102-5
無言歌 ハ長調 Op.102-6
シューマン:トッカータ ハ長調 Op.7
ブラームス:ラプソディ 変ホ長調 Op.119-4
ヴィルヘルム・ケンプ(P)

(1)録音:1923年1月 ドイツ ベルリン
(2)録音:1924年7月 ドイツ ベルリン
(3)録音:1923年1月 ドイツ ベルリン
(4)録音:1924年7月 ドイツ ベルリン
(5)録音:1923年1月 ドイツ ベルリン
(6)ベルリン国立歌劇場O(指揮者不明) 録音:1925年3月 ドイツ ベルリン
(7)録音:1924年7月 ドイツ ベルリン
20世紀の偉大なピアニスト、ヴィルヘルム・ケンプ(1895-1991)の最初期のアコースティック録音全集。ケンプはほぼ 20世 紀を生き切り、録音活動は実に60年に渡った。戦後は DG の看板ピアニストとして膨大な録音を残し、ステレオ録音も多 数。しかしそれがゆえに戦前のケンプ30代 40代の録音はあまり顧みられることがなく、復刻があってもほとんどは 1940年 前後のものばかり。しかしケンプは既に1920 年代には極めて優秀なピアニストとして認められていた。今回marston は1923年から1925年のベルリンでの録音をすべて復刻。そこにはベートーヴェンのピアノ・ソナタが 8曲、協奏曲が1曲、その他 バッハやメンデルスゾーンなど、ケンプの得意曲が並んでいます。30 歳前後のケンプのピアノは喇叭吹き込みの貧弱な音から でも極めて卓越していたことが感じられます。総じて速いテンポで明確かつ集中力のある音楽を奏でており、ケンプが当時とし ては極めて新鮮なピアニストだったことがよく分かる。アコースティック録音ながらウォード・マーストンのいつもながら丁寧な 復刻により十分楽しめるでしょう。

Stradivarius
STR-37214(1CD)
20世紀イタリアのピアノ音楽
カステルヌオーヴォ=テデスコ:緑の光線
(1916)、「ひのき」(1920)
シェルシ(1905-1988):カプリチオ(1935)
マリピエロ:共振(1918)
ダラピッコラ:アナリベラの音楽帳(1952)
ニーノ・ロータ:15の前奏曲(1964)
シェルシ:ヴィシュヌの変身を描いた4枚の絵(1953)
サンナ・ヴァールニ(P)

録音:2022年2月7-8日、3月29日
20世紀イタリアの世代も作風も様々な5人の作曲家のピアノ曲を収録。「プラテーロと私」 や数々のギター曲で知られるカステルヌーヴォ=テデスコの二つのピアノ曲は初期の作品で ドビュッシーを思わせる佳品。ひとつの音を聴き込む作風でフランスのスペクトル楽派に影響 を与えたシェルシの「カプリチオ」はまだ彼本来の様式に到達していないが、自由な無調で書 かれた奇知に富んだ小品。「ヴィシュヌの変身を描いた4 枚の絵」ではシェルシ本来の様式に よる4つの細密画のような作品。その他、12 音主義者のダラピッコラ、映画音楽の巨匠ニー ノ・ロータ(作曲家本人によると映画音楽は趣味のようなもので本来自分はクラシックの作曲家 と公言していた)の万華鏡のように美しい15 の前奏曲など聴きどころ満載。20世紀イタリア音 楽の歴史を、たったこれ一枚で俯瞰できるお得な一枚。

299 MUSIC
NIKU-9049(1CD)
税込定価
メシアン ピアノ作品全集4
ファンタジー・ブルレスク(1932)
シラヒゲムシクイ(1961)「校訂・編曲/ピーター・ヒル」
鳥の小スケッチ(1985)
4つのリズム・エチュード(1945/50)
ポール・デュカスの墓前への小品(1935)
宮崎明香(P)

録音:2022年4月5-7日 埼玉芸術劇場
メシアン青年期の意欲作は、やがて自身の歩む人生のごとく深化し、音楽史にその名を刻む革新的な作品へと変遷してい く。独自の音楽語法は最晩年作品へと昇華され、洗練を極めた響きは時空を超えて煌く情景を映し出す。パリに学び、メシア ンの音楽に造詣を深める実力派ピアニストが、燦然と輝く音列と色彩を鮮やかに描く。


MDG
KKC-6681(5SACD)
日本限定セット
税込定価
エリーザベト・レオンスカヤ MDGゴールド・コレクション
■Disc1
シューベルト:ピアノ作品集
・3つのピアノ曲 D946
・ピアノ・ソナタ第13番イ長調 D66425’58
・2つのスケルツォ D593
・アレグレット ハ短調 D9156’18
・アダージョ ホ長調 D6124’51
録音:2003年2月10〜12日
■Disc2
ブラームス:ピアノ作品集
・幻想曲集 Op.116
・3つの間奏曲 Op.117
・6つの小品 Op.118
・4つの小品 Op.119
録音:2004年12月2〜4日
■Disc3
メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲&ピアノ作品集
・ピアノ協奏曲第1番ト短調Op.25
・ピアノ協奏曲第2番ニ短調Op.40
・子守歌 ホ長調 Op.67-6
・葬送行進曲 ホ短調 Op.62-3
・甘い思いで ホ長調 Op.19b-1
・民謡 イ短調 Op.54-5
・ヴェネツィアの舟歌 イ短調 Op.62-5
・信仰 ハ長調 Op.102-6
・ヴェネツィアの舟歌 ト短調 Op.19b-6
・ヴェネツィアの舟歌 嬰へ短調 Op.30-6
・春の歌 イ長調 Op.62-6
イラン・ヴォルコフ(指)ザルツブルク・カメラータ
録音:2005年10月4-6日(協奏曲)、2005年11月14-15日(無言歌)
■Disc4
ショパン:ピアノ作品集
夜想曲 第14番嬰へ短調 Op.48-2 
スケルツォ 第1番ロ短調 Op.20
夜想曲 第5番嬰ヘ長調 Op.15-2
幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
スケルツォ 第3番嬰ハ短調 Op.39
夜想曲 第13番ハ短調 Op.48-1
スケルツォ 第4番ホ長調 Op.54
夜想曲 第20番嬰ハ短調(1830)遺作
スケルツォ 第2番変ロ長調 Op.31
夜想曲 第17番変ニ長調 Op.27-2
録音:2008年6月2-4日
■Disc5
ベートーヴェン:後期三大ピアノ・ソナタ集
・ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109 
・ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
・ピアノ・ソナタ第32番ハ短調Op.111
録音:2009年10月30,31日、11月1日
エリーザベト・レオンスカヤ(P)
使用楽器:Steinway D ?Manfred Burki“ 1901

録音:2003年〜2009年
日本語帯・解説付
現代で最も名高いピアニストのひとりエリーザベト・レオンスカヤが、ドイツの高音質レーベルMD+Gに録音した5枚のアルバムをSACD hybrid盤日本 限定仕様ボックスで登場します。(シューベルトは、SACDでの発売はこのセットのみ初となります。) レオンスカヤは、スヴャトスラフ・リヒテル、エミール・ギレリス等、ソビエト時 代のロシア音 楽 家の志を継いでおり、今まさにその頂までの 道を歩んでいます。本セッ トには、シューベルト、ブラームス、メンデルスゾーン、ショパン、ベートーヴェンといった充実のレパートリーを収録。慈愛に満ちた歌心、作品のもつ世界観を レオンスカヤは丁寧に描きだし、音楽の持つ力を強く提示しています。MD+Gでの録音は1901年製の伝説のスタインウェイを使用した、自然な音場を捉え た優秀録音です。日本語解説書には、音楽評論家、舩木篤也氏による文章も掲載。

Challenge Classics
CC-72937(1CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調 『テレーゼ』 Op.78
バッハ:フランス組曲第5番ト長調 BWV816
ブラームス:7つの幻想曲 Op.116
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
ゲオルグ・キュルディアン(P)

録音:2021年10月13-15日/ドイツ、マリーエンミュンスター文化財団、第3修道院
ゲオルグ・キュルディアンは1994年ラトビアのリガ生まれ。同国のペトリス・ヴァスクスにもピアノと作曲の手ほどきを受けています。2013年ラフマニノフ国 際ピアノコンクール第3位、2014年第19回ヨハン・セバスチャン・バッハ国際コンクール第3位&聴衆賞などの受賞歴を持ち、2016年からはドイツ、エッセン のフォルクヴァング芸術大学で河村尚子に学んでいます。
ベートーヴェンのソナタから、ユーモラスな自由さを持つ第24番と、叙情・荒々しさ・絶望・和解という4つの異なる表現に直面させられる第31番を収録。バッ ハ作品のなかでも快活で楽天的な響きを持つ「フランス組曲第5番」と、小さな形式に感情を凝縮したブラームスの「作品116」が、この2曲のソナタに挟まれて います。ドイツ語圏でしばしば「3大B」と呼ばれる作曲家たちはキュルディアンにとっても非常に近い存在ということで、各曲とも非常に練られた演奏。意外とこ ういったアルバムで勝負する演奏家も少ないのではないでしょうか。
明るくよどみない流暢なタッチでペダリングも絶妙、まずその高い技術に驚かされます。しかしそれだけではなく、バッハでは思い切った抑揚をつけて歌ったり、 ブラームスでは響きを濁らすことなく自在な緩急で音楽を揺り動かしたりと、聴いていてはっとする箇所の多い演奏です。ベートーヴェン31番の嘆きの歌とフー ガでは、音をきちんと鳴らし、自然な流れを崩さず、かつ精神的な高まりもあるという、まっとうでみごとな世界を造り上げています。 (Ki)

ATMA
ACD2-2855(1CD)
慰め
アンリエット・ルニエ:思索
アルベルト・ツァーベル(1834-1910):グノーの歌劇『ファウスト』のモチーフによる幻想曲 Op.12
シューマン(アルフォンス・アッセルマン編) :胡桃 Op.25-3/ 睡蓮 Op.25-7/ 異郷にて Op.39-1
シャルル・シュッツェ(19世紀末-20世紀前半):庭園にて
グリンカ((バラキレフ編、アントワーヌ・マレット=シェニエ版):『サンクトペテルブルクとの別れ』より第10曲「雲雀」
アルフォンス・アッセルマン(1845-1912):ゲーテの『ミニョン』による詩的素描「夢」 Op.26
ヴィルヘルム・ポッセ(1852-1925):ワルツ第1番変イ短調 / ワルツ第2番 変ホ長調
リスト:慰め S.172
アントワーヌ・マレット=シェニエ(Hp)

録音:2009年4月26・28日/ケベック
カナダのハーピスト、アントワーヌ・マレット=シェニエによるアルバム。ハープの為のオリジナル作品と編曲作品の両方を演奏しており、いくつかは初録音です。 美、自然、愛、スピリチュアリティ、ダンス、詩など、人間の体験を慰め、高めてくれるあらゆるものにまつわる作品が収録されています。時に暗く、時に明るく、瞑 想的でドラマチックなこれらの曲は、聴く人を喜びと希望の旅へと誘うでしょう。 (Ki)

FUGA LIBERA
FUG-812(1CD)
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻
プロコフィエフ:束の間の幻影 Op. 22
バーバー:ピアノ・ソナタ 変ホ短調 Op.26
コンスタンチン・エメリャノフ(P/YAMAHA CFX)

録音:2022年4月28日-5月3日 モスクワ音楽院大ホール
2019年のチャイコフスキー国際コンクールに於いて第3位に入賞したコンスタンチン・エメリャノフによる、20世紀のピアノ作品集。フランス、ロ シア、アメリカという幅の広い選択から、20世紀のピアノ作品の多彩さを提示するとともに、この時代を形作った偉大な作曲家たちの実績を 俯瞰する内容となっています。彼らしい華麗なテクニックはもちろんですが、その繊細なタッチも堪能することの出来るアルバムです。ピアノは チャイコフスキー・コンクールの時と同じYAMAHA CFXを使用。

Cypres
CYP-4660(1CD)
NX-B10
アルメニアの時 〜ファフシャン、コミタス、ドゥルーズ、ルドゥ: ピアノ作品集
ジャン=リュック・ファフシャン(1960-):Feuillets d’Armenie アルメニアの本
コミタス(1869-1935)/ヴィリー・サルキシャン編曲:Krounk (La grue)
コミタス/サルキシャン:Keler, Tsoler (Marche, brille…)
ジャン=ピエール・ドゥルーズ(1954-):Hayastan ハヤスタン(アルメニア)
コミタス/サルキシャン:Garoun a (C’est le printemps)
コミタス/サルキシャン:Tzirani Tzar (L’abricotier)
クロード・ルドゥ(1960-):Saveurs de pierre et de miel
ファフシャン:Monodie1a *
ロランス・メフタリアン(P)
エマニュエル・ホヴァニシャン(ドゥドゥク)*

録音:2022年1月21-23日 アルソニック、モンス、ベルギー
2022年11月21日 デ・シンゲル、アントウェルペン、ベルギー
スイス出身でアルメニアにルーツを持つピアニスト、ロランス・メフタリアンによるアルバム。彼女が現在拠点とするベルギーの作曲家たちがアルメ ニアをテーマに作曲した作品のほか、近代アルメニア音楽の重要人物であるコミタスによる歌曲のピアノ編曲を収録。最終トラックにはアルメ ニアの木管楽器ドゥドゥクも登場します。教育者としても活動するメフタリアンの高い技術と表現力で、それぞれの作品に深く心を寄せた演奏 を聴かせています。

OEHMS
OC-482(1CD)
NX-B03
ブルックナー:エクアーレ第1番ハ短調 WAB 114(1847)原曲:トロンボーン三重奏、ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編)
ハンスイェルク・アルブレヒト(1972-):アルプスの祝福、雷と雨のマシン
ブルックナー:エクアーレ第2番ハ短調 WAB 149(1847)
 (原曲:トロンボーン三重奏、ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編)
アンドレア・ロレンツォ・スカルタッツィーニ(1971-):ブルックナーブルーメ- Fenster zu Bruckners6. Sinfonie (2022)
ブルックナー:交響曲第6番イ長調 WAB106(1879-1881)(エベルハルト・クロッツによるオルガン編)
ハンスイェルク・アルブレヒト(Org)

録音:2022年10月25-29日
ホーフ教会、 ルツェルン(スイス)
交響曲第6番はブルックナーの交響曲としてはコンパクトですが、他の交響曲にはみられないほどの実験的な姿勢が表れており、作曲者自ら「最も大胆なも の」と呼んだそうです。このアルバムではバーゼルで学び同地のオルガニストとして活躍するエベルハルト・クロッツによるオルガン編曲版で収録。ブルックナーが 第6番を作曲中に訪れて演奏会を行ったルツェルンのホーフ教会のオルガンで収録を行うという凝りようにも注目です。 このオルガンは1648年に建造された歴史的な楽器で、創建当時は世界最大重量のパイプを備える壮麗なものでした。1651年には雷の音を模した「サン ダーパイプ」(同種のものとしては世界最古)が付けられ、更に1862年にオルガン製作家のフリードリヒ・ハースが拡張工事を行った際に雨の音を奏でる 「レインマシン」の新機能を付け加えました。これが信じられないほどにリアルな響きをもたらしたため、実際にこの音を教会で聴いた人は思わず傘を開いたほど だったと伝えられます。ハンスイェルク・アルブレヒトの「アルプスの祝福、雷と雨のマシン」はこの特別なオルガンへのトリビュートです。アルブレヒトは他にも2曲の 「エクアーレ」を編曲して収録。 このシリーズではブルックナーの音楽にインスパイアされた新作オルガン曲を委嘱しています。今回はイタリア出身でバーゼルで学んだアンドレア・ロレンツォ・ス カルタッツィーニの「ブルックナーブルーメ」を収録。ブルーメは「花」や、ワインの「香」も意味します。 交響曲第6番第1楽章の第2主題を題材とした作品で、 後に続く交響曲本体への輝かしい前奏となっています。

Dynamic
CDS-7975(1CD)
NX-B03
若きドビュッシー
ベルガマスク組曲
忘れられた映像/夢想
ピアノのために/ボヘミア舞曲
イリア・キム(P)

録音:2021年5月27-29日、2022年3月17日
ソウル出身のピアニスト、イリア・キム。11歳でソロ・リサイタルを開催、1983年と1987年にはソウル市長賞と奨 学金を獲得し、ベルリンに留学。卒業後はヨーロッパ、アメリカ、アジア各地で演奏会を行い、1998年からはイタリ アに拠点を構え、多彩な活動を行っています。 ドビュッシーを得意とする彼女、前作(CDS-7881)では2つのアラベスクをはじめとしたさまざまな作品をとりあげま したが、今作では初期の作品に焦点をあて、「ベルガマスク組曲」や「ピアノのために」の他、遺作の「忘れられた映 像」などを演奏。ドビュッシーのピアニズムを解き明かします。


DIVINE ART
DDA-25233(1CD)
NX-B07
夜の影
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番嬰ハ短調 「月光」 Op.27No.2? 第1楽章
ショパン:夜想曲 第8番変ニ長調 Op.27No.2
ヒンデミット:組曲「1922」 Op. 26- ナハトムジーク
ドビュッシー:前奏曲集第1巻 - 第4曲「夕べの大気に漂う音と香り」
クープラン:クラヴサン曲集第3巻 第14組曲 - 恋するナイチンゲール
ロウェル・リーバーマン(1965-):夜想曲第5番ニ調 Op.55
クープラン:クラヴサン曲集第3巻 第14組曲第 - 恋するナイチンゲールのドゥーブル
バルトーク:戸外で - 夜の音楽
ショパン:夜想曲第13番ハ短調 Op.48No. 1
シューマン:幻想小曲集 Op.12 - 夜に
バーバー:夜想曲 Op.33
ブラームス:ソナタ第3番ヘ短調 Op.5? 第2楽章 Andante
ドビュッシー:ベルガマスク組曲 -月の光
アンドルー・ブラウネル(P)

録音:2015年10月19-21日
2006年に開催された"リーズ国際ピアノ・コンクール"に入賞後、国際的に活躍するピアニスト、アンドルー・ブラウ ネル。 このアルバムでは彼が選んだ様々な「夜の雰囲気」を纏ったピアノ曲を紹介。おなじみのベートーヴェンの「月光」に はじまり、ショパンやバーバー、リーバーマンの夜想曲、近代的なヒンデミットやバルトークの夜の音楽から、フランソ ワ・クープランの作品を交え、最後はこれまたよく知られるドビュッシーの「月の光」で締めくくるという巧みなプログラム です。


SOMM
SOMMCD-0660(1CD)
NX-B04
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集 第6集
ピアノ・ソナタ 第16番ハ長調 K545
ピアノ・ソナタ 第4番変ホ長調 K282
幻想曲 ハ短調 K475
ピアノ・ソナタ 第14番ハ短調 K457
ピーター・ドノホー(P)

録音:2018年6月11-12日
イギリスのピアニスト、ピーター・ドノホーによるモーツァルトのピアノ・ソナタ全集の第6集。 シリーズの最終巻となるこのアルバムには、1788年に作曲され、モーツァルト自身が「初心者のためのソナタ」と記 したハ長調 K545と、初期の作品である第4番、そしてモーツァルトの全ピアノ・ソナタの中でも最も劇的な展開を 見せる第14番と、そのプロローグ的な役割を持つ「幻想曲 ハ短調」の4曲を収録。ドノホーはモーツァルトの多彩 な魅力を各曲から引き出しています。ドノホーのこれまでのアルバムは、BBCミュージックマガジンなどで高く評価さ れています。

sonorite
SNRT-2302(1CD)
税込定価
クライスレリアーナ
モーツァルト:アダージョ ロ短調 K.540
 ロンド ニ長調 K.485
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
 アラベスク Op.18
新井眞澄(P)

録音:2022年3月15-17日 府中の森芸術劇場 ウィーンホール、東京
在独60年、ベルリン芸術大学で教鞭も執ったピアニスト新井眞澄が、音 楽人生の集大成として制作したアルバムで、彼女が深い共感を寄せる モーツァルトとシューマンの作品を収録。表題作「クライスレリアーナ」は、 E.T.A.ホフマンの小説の作中人物にシューマンが自らを投影した音楽で、 音楽そのものが小説のような趣。新井のピアノは自然体で深い含蓄を湛 え、名人の朗読さながらに、聴き手をモーツァルトとシューマンの音楽世界 へと優しくいざなってくれます。

BIS
BISSA-2198(1SACD)
チャイコフスキー・オン・ザ・ピアノ
(1)グリンカ(スドビン編):「ルスランとリュドミラ」序曲
(2)チャイコフスキー(スドビン編):くるみ割り人形〜花のワルツ
(3)チャイコフスキー:ドゥムカOp.59
(4)同:四季Op.37〜11月「トロイカ」/6月「舟歌」
(5)同:2つの小品Op.10(夜想曲/ユモレスク)
(6)同:夜想曲Op.19の4
(7)同:18の小品Op.72〜優しい非難/5拍子のワルツ/悲しい歌
(8)チャイコフスキー(スドビン編):眠りの森の美女〜ワルツ
(9)同(同編):幻想的序曲「ロミオとジュリエット」
エフゲニー・スドビン(P)
ベッラ・スドビン(P)(2) (8)

録音:2020年2月/ブレーメン放送ゼンデザール(4)(6)(9)(5)の1、2021年6月/ヴェステロス・コンサート・ホール(1)(3)(7)、(5)の2、 2022年7月29日/リストツェントルム(オーストリア)(2)(8)
スドビンのチャイコフスキー・アルバム。でありながらグリンカ「ルスランとリュドミラ」序曲に始まります。これはチャイコフスキーがモスクワ音楽院の開校式で「新 音楽院で最初に響く音楽は、グリンカじゃなければダメ!」と自らピアノに向かい弾いた逸話を再現。当然即興で楽譜にもしていないため、スドビンが想像で編曲し ています。原曲自体が急速でボルテージが高く、これまでヴィルトゥオーゾ編曲がなかったのがむしろ不思議で、スドビンの華麗な編曲で新たな生命を得たと申せ ましょう。
アルバムの中心はスドビン編曲の幻想序曲「ロミオとジュリエット」。ドラマチックな迫力と中間部の甘美なメロディの歌いまわしが絶品。同じく「くるみ割り人形」 の「花のワルツ」と「眠りの森の美女」の「ワルツ」は4手用編曲で、12歳の愛娘ベッラ(高音部)と連弾しています。非常に華やかで、スドビンの編曲の才能を うかがえます。「眠りの森の美女」はラフマニノフの編曲にさらに手を加え華麗にしています。
そのほかチャイコフスキーのオリジナル・ピアノ曲を9篇披露、チャイコフスキーのメルヘンの世界をたっぷり堪能できます。時にパッセージを変更し、より効果 的にするなど往年のロシアの巨匠たちを思わせます。 (Ki)

Hortus
HORTUS-103(1CD)
希望と栄光の国〜エルガーの作品
(1)イギリス帝国行進曲 Op.32(ジョージ・マーティン編)
(2)11の晩祷のヴォランタリーOp.14
(3)オルガン・ソナタ ト長調 Op.28
(4)夕べの歌(ハーバート・ブリューワー編)
(5)朝の歌 (ブリューワー編)
(6)エニグマ変奏曲(ウィリアム・ハリス編)
(7)行進曲「威風堂々」第1番(エドウィン・ルメア編)
ジャン=リュク・エティエンヌ(Org)

録音:2012年7月17-19日/サン・マルタン教会(ルクセンブルク)
オルガニスト、ジャン=リュク・エティエンヌがエルガーの作品を録音しました!エルガーは1846年から1885年にかけてウスターのセントジョージ・カトリック 教会を努めていたもののオルガン作品は非常に少なく、「11の晩祷のヴォランタリー Op.14」と大規模で叙情的な「オルガン・ソナタ ト長調 Op.28」が数少な いオリジナル作品です。エティエンヌはオリジナル作品に加えて「エニグマ変奏曲」や「威風堂々」といったエルガーの代表作をオルガン版で収録しており、魅惑的 で美しいエルガーの名曲のオルガンの壮麗な響きで堪能することができます。仏ディアパソン・ドール5受賞ディスク。

la musica
LMU-032(1CD)
サティ:ジムノペディとグノシエンヌ
(1)3つのジムノペディ/(2)快い絶望/(3)6つのグノシエンヌ/(4)幻想・ヴァルス/(5)官僚的なソナチネ/(6)いやな気取り屋の3つのワルツ/(7)最後から2番目の思想/(8)星たちの息子〜3つの前奏曲/(9)ジュ・トゥ・ヴ/(10)ひからびた胎児(全3曲)/(11)犬のためのびよぶよした本当の前奏曲/(12)世俗的で豪華な唱句/(13)新・冷たい小品(全3曲)/(14)エンパイア劇場のプリマドンナ
ドニ・パスカル(P)

録音:2022年7月4-6日 サ・ピエール教会(パリ)
1961年生まれのベテラン、ドニ・パスカルによるシックなサティ。人気作をしっかり押さえたプログラミングも魅力的。ごく自然ながら愉悦感も漂い、まさにフランス風なサティを楽しめます。 (Ki)

Goodies
78CDR-3896(1CDR)
アンリ・マルトーの芸術

(1)カルメン幻想曲(ビゼー=サラサーテ編)
(2)メヌット(ボッケリーニ=マルトー編)
(3)悲しいアダージョ(ゴダール=マルトー編)
(4)ハンガリー舞曲第6番(ブラームス=ヨアヒム編)
(5)ハバネラ(サラサーテ)
(6)G線上のアリア(バッハ=ヴィルヘルミ編)
(7)セレナード(シューベルト=マルトー編)
(8)カルメン幻想曲(ビゼー=サラサーテ編)
アンリ・マルトー(Vn)
パンチョ・ウラディゲロフ(P)
クレメンス・シュマルシュティヒ(P)

(1)独 HMV EH104A(Recoreded12December1927, Berlin)
(2)独 ELECTROLA EH244A(Recorded6November 1928, Berlin)
(3)独 ELECTROLA EH244B(Recorded5November 1928, Berlin)
(4)独 ELECTROLA EH248A(Recorded6November 1928, Berlin)
(5)独 ELECTROLA EH248B(Recorded6November 1928, Berlin)
(6)独 HMV EH397A(Recorded June1930, Berlin)
(7)独 HMV EH397B(Recorded June1930, Berlin)
(8)独 HMV EH413A(Recorded5November1928, Berlin)
独 HMV EH413B(Recorded June1930, Berlin)
アンリ・マルトーはフランスのランス生まれのヴァイオリニスト、 作曲家。パリ音楽院でジュール・ガルサン(1830-1896)に師事、1892年に一等賞 を得た。その後スイスのジュネーヴ音楽院、ベルリンの高等音楽院で教鞭をとっ たが、第一次世界大戦中に母国フランスと滞在地のドイツの両国からスパイ容 疑がかけられたためスウェーデンに逃れ、1915年に市民権を得た。1999年にア ンリ・マルトー国際ヴァイオリン・コンクールが開催された。マルトーのSP 盤は製造国がイギリスであっても、発売国がドイツだったため流通量が少なく SPレコード時代から入手が困難だった。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの上級モデル〔ゼロSP 78rpm〕(3mil 針)とコルグの [DS-DAC-10R]DSD録音機を使用した。 (グッディーズ)

Paraty
PTY-2122365(1CD)
戦争と平和〜プロコフィエフ作品集
(1) ピアノ・ソナタ第6番イ長調Op.82
(2) 別れの前のロミオとジュリエットOp.75の10
(3) つかの間の幻影Op.22(全20曲)
(4) ワルツ(歌劇「戦争と平和」より)Op.96の1
(5)年とった祖母の話Op.31
ヴェロニク・ボンヌカズ(P)

録音:2022年5月2-4日/タルブ音楽院コンサートホール
ヴェロニク・ボンヌガズはボルドーとパリの音楽院の後、渡米してジュリアード音楽学校で学んだ実力派。教育面でも優れ、パリのエコール・ノルマルのほか日本 のPTNAでも多くの生徒を育てています。CDではショパンやドビュッシーで独特な味わいの演奏を見せていますが、今回プロコフィエフに挑戦。プロコフィエフは 典型的ロシア音楽ながら6人組などフランス音楽の影響を受けていることもあり、ロシア系ピアニストとは違う側面を気づかせてくれます。とりわけ20曲から成る 「つかの間の幻影」の色彩的で繊細な表現は絶品です。 (Ki)

CLAVES
50-3067(1CD)
「四季音楽祭・ローザンヌ」〜8年の歩み2014-2022
(1)コダーイ:間奏曲〜弦楽三重奏のための
(2)ギィ=バティスト・ジャコテ(1998-):小幻想曲〜ハープとハルモニウムのための
(3)バッハ:フランス組曲第5番ト長調 BWV816より@.「アルマンド」、B.「サラバンド」
(4)スクリャービン:2つの詩曲 Op.32
(5)シューマン:アベッグ変奏曲 Op.1
(6)ショパン:ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58より第3、4楽章
(1)TRIO42’【エレーナ・モルツィ(Vn)、ミラ・ギャフナー(Va)、クララ・シュロッツ(Vc)】
(2)ギィ=バティスト・ジャコテ(ハルモニウム)、サーシャ・ギャフナー(Hp)
(3)(4)(5)アウローレ・グロスクロード(P)
(6) イオナ・マイアツキー(P)

録音:(1)(3)-(6)2022年4月/メゾン・ド・カルティエ・ド・ラ・ポンテーズ(ローザンヌ)
(2)2020年10月/ラ・トゥール・ド・ペイルズ寺院
2014年オレグ・ギャフナーがはじめた「四季音楽祭・ローザンヌ」。春・夏・秋・冬の毎年4回行っている同音楽祭は地元ローザンヌの若い演奏家達が意欲 的なプログラムを披露する場を設けることを目的とし、また普段クラシック音楽に馴染みのない人たちに親しんでほしいということで入場料、飲食代を無料で開催 しています。回を重ねるごとに知名度をあげており現在ではローザンヌを代表する音楽祭のひとつになっております。開催8周年を記念してリリースされるのが当 アルバム。これまで出演してきた実力派アーティストが全身全霊で演奏しております。 (Ki)

AD VITAM
AV-2210(1CD)
左手のための作品集Vol.10〜フランツ・シュミットの作品
(1)クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロと左手ピアノのための五重奏曲(1932)
(2)ピアノ五重奏曲ト長調(左手)(1926)
マキシム・ゼッキーニ(左手P)
パトリック・メッシーナ(Cl)
エリプスSQ【リョウドウ・カネコ、クー・ユンウン(Vn)、
アラン・スウィートン(Va)、マルレーヌ・リヴィエール (Vc)】
左手のために書かれたピアノ音楽に情熱を傾けるマキシム・ゼッキーニ。先日リリースした10枚組Boxにしか入っていなかった同シリーズVol.10が単独発売 となりました。このアルバムはオーストリアの作曲家フランツ・シュミットの五重奏曲2篇を収めています。どちらもラヴェルの協奏曲で有名なパウル・ヴィトゲンシュ タインの委嘱で書かれ、1926年作は弦楽四重奏、1932年作の方はクラリネットと弦楽三重奏との組合せの40分近い力作です。 (Ki)

Naive
V-8049(6CD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集
[CD1]
第1番ハ長調 K.279、第2番ヘ長調 K.280、第3番 変ロ長調 K.281、第4番変ホ長調 K.282
[CD2]
第5番ト長調 K.283、第6番ニ長調 K.284、第7番 ハ長調 K.309
[CD3]
第8番ニ長調 K.311、第9番イ短調 K.310、第10番 ハ長調 K.330
[CD4]
第11番イ長調 K.331、第12番ヘ長調 K.332
[CD5]
第13番変ロ長調 K.333、第14番ハ短調 K.457
[CD6]
第15番ヘ長調 K.533/494、第16番ハ長調 K.545、第17番 変ロ長調 K.570、第18番ニ長調 K.576
ソン・ヨルム(P/スタインウェイ)

録音:2022年1月27-28日、3月1-3日、5月17-18日、6月13-14日/トンヨン市
ソン・ヨルムがnaiveレーベルから登場!いきなりモーツァルトのピアノ・ソナタ全集、という驚きの内容です。ソン・ヨルムは1986年韓国生まれ、3歳からピ アノをはじめ1998年にデビュー。ヴィオッティ国際音楽コンクールをはじめ数々の国際コンクールで優勝・入賞を重ねていますが、2009年のヴァン・クライバー ン国際ピアノコンクール(辻井伸行が優勝)第2位受賞は日本でもその名が広く知られるきっかけとなったといえるでしょう。
彼女のモーツァルトはとにかく音の美しさがまず際立っています。清潔感と透明感に満ちており、その美しさには息をのむよう。録音に臨む際、その場のインスピ レーションを大切にしようと決めたソン・ヨルム。このソナタでの演奏も、そこかしこに即興的な装飾が入りますが、それがキラリと光る小さな宝石のようで実に愛 らしく、好感がもてます。 (Ki)

Audite
AU-20050(1CD)
クララに捧ぐ
シューマン:ピアノ・ソナタ第1番 嬰ヘ短調 Op.11
幻想曲 ハ長調 Op.17
ジミン・オウ=ハヴェニート(P/ベーゼンドルファー280)

録音:2022年5月17-19日/イマヌエル教会、ヴッパータール
韓国が誇る名ピアニスト、ジミン・オウ=ハヴェニート。独auditeレーベルからこれまでに「ムソルグスキー:「展覧会の絵」」(AU-20049)、「シューベル ト:ピアノ・ソナタ第18番&リスト:ピアノ・ソナタ」(AU-20043)、「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」、第30番、第32番」(AU-20047)、 「K[NOW]N PIANO〜「ピアノ音楽250年の対話」」(AU-23446)をリリースしています。
「クララに捧ぐ」と題した同レーベル第5弾はローベルト・シューマンの大作2篇、ピアノ・ソナタ第1番と幻想曲です。クララへの愛から生まれたソナタ第1番 は初版では「フロレスタンとオイゼビウスによるピアノ・ソナタ、クララに献呈」と題され、文学と音楽の融合を目指した作品。やはり同時期に書かれた幻想曲もク ララへの思いが音化された傑作です。情感あふれるジミン・オウ=ハヴェニートの演奏は圧巻です。
オウ=ハヴェニートは国立ソウル大学校卒業後、ケルン音楽舞踊大学にて研鑽を積み現在ドイツを拠点に活躍しております。録音としてはのちの夫となるレイムン ド・ハヴェニートとともに1990年代に録音したウルリヒ・レインデッカー(のピアノ作品集などをリリースしております。円熟を増したオウ=ハヴェニートの演奏は 深みがあり、愛器ベーゼンドルファーで見事な演奏を展開します。 (Ki)

SOREL CLASSICS
SCCD-001(1CD)
2023年2月10日までのご注文分は
税込¥2050!!
「スピリット&ロマンス」
バッハ(ブゾーニ編):シャコンヌ
リスト:ペトラルカのソネット第104番
 シューベルトの糸を紡ぐグレートヒェン
 ワーグナーのイゾルデの愛の死
シューマン:ピアノ・ソナタ第1番嬰ヘ短調 Op.11
アンナ・シェレスト(P)

録音:2012年6月 米国 ニューヨーク
アンナ・シェレストによるリストを中心にした CD。アンナ・シェレストはウクライナ生まれのピア ニスト。ハルキウ音楽院で学んだ後、米国のジュリアード音楽院で名教師ジェローム・ローウェ ンタールに学び、修士号を得ています。以降ニューヨークを拠点に活動。夫のドミトリ・シェレスト もピアニストで、夫婦デュオでも活躍しています。彼女のピアノは派手さを抑えて、潤いのある音 色で音楽を繊細かつジワッと広げて詩的情感を広げるもので、しばしばショーピース的に鳴ら されるリストのイゾルデの愛の死が実に切々と美しく奏でられています。手強いシューマンのピア ノ・ソナタ第1番も見事。
SOREL CLASSICS
SCCD-002(1CD)
2023年2月10日までのご注文分は
税込¥2050!!
管弦楽曲の4手ピアノ・アレンジ集
スメタナ:モルダウ(作曲者編ピアノ連弾版)
リスト:交響詩「前奏曲」(作曲者編ピアノ連弾版)
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」〜第3楽章(作曲者自身によるピアノ連弾版)
ラヴェル(L.ガーバン編):ラ・ヴァルス
ガーシュウィン(H.レヴァイン編):ラプソディ・イン・ブルー
シェレスト・ピアノ・デュオ【アンナ・シェレスト(P)、ドミトリ・シェレスト(P)】

録音:2014年 10月 米国 ニューヨーク、
アンナ・シェレストとドミトリ・シェレストの夫婦によるピアノ連弾の CD。ここでは管弦楽曲の編曲(作曲者自身のものも含む)を収録しています。アンナもドミトリもウクライナ生まれで、共に 12歳でウクライナ音楽院で出会い、そして結婚。夫婦デュオは少なくないものの、幼馴染の夫婦 デュオとなるとそう多くはいない。二人の一体感は別格で、まさしく一人のピアニストが 4本の 手で奏でているかのような演奏。管弦楽曲のピアノ連弾編曲は豪快に鳴らした方が面白いこと も少なくないが、しかしシェレスト夫妻はピアノ連弾ならでは美感をしっかりと引き出すことで、 オーケストラの代用品などと思わせない品を醸しています。
SOREL CLASSICS
SCCD-004(1CD)
2023年2月10日までのご注文分は
税込¥2050!!
「展覧会の絵」
バラキレフ:グリンカのひばり
チャイコフスキー:ロマンス ヘ短調 Op.5/ ワルツ 変イ長調 Op.40-8
 ロマンス ヘ長調 Op.51-5
 ワルツ 嬰ヘ短調 Op.40-9
 夜想曲 ヘ長調 Op.10-1
ムソルグスキー:展覧会の絵
アンナ・シェレスト(P)

録音:2010年12月 米国 ニューヨーク
ウクライナ生まれのピアニスト、アンナ・シェレストの弾くロシアのピアノ曲集。シェレストは透 明かつ繊細な音色が素晴らしく、バラキレフやチャイコフスキーでは情感豊かな演奏を繰り広 げています。一方大作「展覧会の絵」では、早めのテンポ、クリアで硬質な音色でムソルグスキ ーの独特な音楽に果敢に切り込み、新鮮な世界を描きあげています。山ほどある「展覧会の 絵」の録音の中でも注目に値する演奏でしょう。
SOREL CLASSICS
SCCD-010(1CD)
2023年2月10日までのご注文分は
税込¥2050!!
「リオの鍵」〜ブラジルのピアノ作品集
ナザレ:オデオン/ろくでなし
 気取った女/感じる心
 頑張れ、カバキーニョ
ゴンザーガ:ガウチョ/溜め息/魅力的
ノブレ:カンティガ/フレヴォ
デ・アルメイダ:パリのワルツ
 ポリテアマ/セルトンの道
ヴィラ=ロボス:苦悩のワルツ
  吟遊詩人の印象
 「赤ちゃんの一族」第1組曲から【色白の娘(陶器の人形)/小麦色の娘(張りぼての人形) / 貧乏な娘(ボロ布の人形)/道化】
グレース・アルヴェス(P)

録音:2014年2月 米国 ニューヨーク州 ニューヨーク・シティ
「リオの鍵 Keys to Rio」と題されたブラジル音楽集。エルネスト・ナザレ(1863-1934)は、近 代ブラジルのピアノ、声楽作品などサロン風の作品で知られており、ヴィラ=ロボスが激賞し た。シキーニャ・ゴンザーガ(1847-1935)は、ブラジル音楽史で最初期の女性作曲家。まだ 女性がひどく虐げられていた当時のブラジルで目覚ましい活躍をした。マルロス・ノブレ (1839-)は2ブラジルのクラシック音楽界の長老。オリアーノ・デ・アルメイダ(1921-2004)は、 マグダ・タリアフェロの高弟であるピアニストで、ピアノ曲の作曲家としても人気を博した。エイ トル・ヴィラ=ロボスについては言うまでもないでしょう。 グレース・アルヴェスはブラジルのピアニスト。自国のピアノ作品に情熱を注いでおり、その愛 情が伝わって来る演奏です。
SOREL CLASSICS
SCCD-011(1CD)
2023年2月10日までのご注文分は
税込¥2050!!
20世紀のウクライナのピアノ曲集
リセンコ:ウクライナの主題による組曲 Op.2
 「タラス・ブーリバ」序曲(レヴツキによる4 手ピアノ編)
レヴツキー:前奏曲集 Op.4、前奏曲集 Op.7、ワルツ 変ロ長調
ジュク:ウクライナ・ラプソディ
スコリク:3つの途方もない踊り〜4手ピアノのための
アンナ・シェレスト(P)
ドミトリ・シェレスト(P 連弾曲のみ)

録音:2017年 米国 ニューヨーク州 ニューヨーク・シティ
20世紀のウクライナの作曲家のピアノ曲集。ミコラ・リセンコは、ウクライナ民 俗主義音楽の祖というべき作曲家。多くのピアノ曲の他、ウクライナ語のオペラ「タラス・ブーリ バ」でも知られます。レフコ・レヴツキー(1889-1977)は、ソ連時代のウクライナの代表的作曲 家。アレキサンデル・ジュク(1907-1995)は、ハルキウを拠点に活動した作曲家、指揮者、音 楽教育者。ミロスラフ・スコリク(1938-)は、現代ウクライナの作曲家の長老。 アンナ・シェレストはハルキウ音楽院で学んだ後、米国のジュリアード音楽院で名教師ジェロ ーム・ローウェンタールに学び、今日に至るまでニューヨークを拠点に活動しています。連弾相 手のドミトリ・シェレストは彼女の夫。ウクライナ音楽院における同級生でもある。
SOREL CLASSICS
SCCD-015(1CD)
2023年2月10日までのご注文分は
税込¥2050!!
ドナ・ヴォーチェ(女性の声)〜女性作曲家のピアノ作品集
ファニー・メンデルスゾーン:ピアノ・ソナタ ト短調
ビーチ:バラード Op.6
 4つのスケッチ Op.15
クララ・シューマン:スケルツォ Op.14
シャミナード:森の精 Op.60
 演奏用練習曲 Op.35
リリ・ブーランジェ:前奏曲 変ニ長調
シュー・チャユー(許家毓):ラプソディ・トッカータ
アンナ・シェレスト(P)

録音:2019年 1-2月 米国 ニューヨーク州 ニューヨーク・シティ
女性作曲家のピアノ作品を集めた CD。ファニー・メンデルスゾーン(1805-1847)、クララ・ シューマン、セシル・シャミナード(1857-1944)、エイミー・ビーチ(1867-1944)、 リリー・ブーランジェと有名な女性作曲家たちに加え、台湾出身で米国で活動 しているシュー・チャユー許家毓 Chia-Yu Hsu の作品が収録されています。 アンナ・シェレストはウクライナ出身のピアニスト。ハルキウ音楽院で学んだ後、米国のジュリ アード音楽院で名教師ジェローム・ローウェンタールに学び、今日に至るまでニューヨークを 拠点に活動しています。女性作曲家の作品集ではあるが、いずれもそうした括りの必要ない名 作ばかりで、それをシェレストの透明かつ繊細なピアノが引き立てています。特にシャミナードは たいへん素晴らしい。


DUX
DUX-0650(10CD)
限定生産
ショパン:作品番号付きピアノ独奏作品全集
[CD 1]
ロンド Op.1/ソナタ第1番Op.4/マズルカ風ロンド Op.5/4つのマズルカ Op.6/5つのマズルカ Op.7
[CD 2]
3つの夜想曲 Op.9/12の練習曲 Op.10/変奏曲 Op.12/3つの夜想曲 Op.15
[CD 3]
ロンド Op.16/4つのマズルカ Op.17/ワルツ Op.18/ボレロ ハ長調 Op.19/スケルツォ Op.20/アンダンテ・スピアナートとポロネーズ Op.22/バラード Op.23
[CD 4]
4つのマズルカ Op.24/12の練習曲 Op.25/2つのポロネーズ Op.26/2つの夜想曲 Op.27/2つの夜想曲 Op.27
[CD 5]
24の前奏曲 Op.28/即興曲 Op.29/4つのマズルカ Op.30/スケルツォ Op.31/2つの夜想曲 Op.32
[CD 6]
4つのマズルカ Op.33/3つのワルツ Op.34/ソナタ第2番 Op.35/即興曲 Op.36/2つの夜想曲 Op.37/バラード Op.38
[CD 7]
スケルツォ Op.39/2つのポロネーズ Op.40/4つのマズルカ Op.41/ワルツ Op.42/タランテラ Op.43/ポロネーズ Op.44/演奏会用アレグロ Op.46/バラード Op.47
[CD 8]
2つの夜想曲 Op.48/幻想曲 Op.49/3つのマズルカ Op.50/即興曲 Op.51/バラード Op.52/ポロネーズ Op.53/スケルツォ Op.54/2つの夜想曲 Op.55
[CD 9]
3つのマズルカ Op.56/子守歌 Op.57/ソナタ第3番 Op.58/3つのマズルカ Op.59/舟歌 Op.60/ポロネーズ Op.61
[CD 10]
2つの夜想曲 Op.62/3つのマズルカ Op.63/3つのワルツ Op.64/幻想即興曲 Op.66/4つのマズルカ Op.67/4つのマズルカ Op.68/2つのワルツ Op.69/3つのワルツ Op.70
タチアナ・シェバノワ(P)

録音:2008年、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ、ポーランド放送第2スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
2011年に58歳をいう若さでこの世を去ったロシア生まれの名ショパン弾き、タチアナ・シェバノワが遺した作品番号付きピアノ独奏作品全集が、10枚組スリム・ボックスとなって新装再発売!
タチアナ・シェバノワは1980年の第10回ショパン国際ピアノ・コンクールでダン・タイ・ソンに次ぐ第2位とポロネーズ賞、協奏曲賞を受賞。その後ポーランド国籍を取得して主な活躍の場を「ショパンの祖国」へと移し、世界有数のショパン弾きとして国際的に活躍しました。そんなシェバノワが2010年のショパン生誕200周年へ向けて取り組んだビッグ・プロジェクト、作品番号付き独奏作品全集。作品番号順に収録され、ショパンの作品を時系列でも追うことができるようになっているのもポイントです。完全限定生産、レーベルの在庫がなくなると再生産は未定となります。
※当タイトルは限定生産のため、ご注文に対し十分な数量をご用意できない場合がございます。予めご了承下さい。お早目のご注文をお願いいたします。

オクタヴィア
OVCT-00206(1SACD)
税込定価
2023年2月22日発売
風に・・・波に・・・鳥に・・・
一柳慧:ファンタジア ―左手のピアノのための
パブロ・エスカンデ:音の絵 ―3手連弾のために*
光永浩一郎:海と沈黙
吉松隆:アイノラ抒情曲集 ―ピアノ(左手)のために 作品95より【第1曲 「ロマンス」/第5曲 「モーツァルティーノ」/第3曲 「バラード」
 ピオラ幻景 作品92より第3曲「水のパヴァーヌ」
ミシェル・ルグラン(吉松隆 編):シェルブールの雨傘 ―三手連弾*
梶谷修:祈り/土曜日の森
 風に・・・波に・・・鳥に・・・
山田耕筰(梶谷修 編):赤とんぼ
ウラディーミル・ヴァヴィロフ(吉松 隆 編):カッチーニのアヴェ・マリア
舘野泉(P)、藤田真央(P)*

録音:2022年11月7-9日、南相馬市民文化会館(ゆめはっと)
舘野泉、86歳の新録音。プログラムのほとんどが舘野に献呈された作品群で、その現代作曲家たちの 個性や息遣いに、ピアノはピタリと寄り添っています。曲ひとつひとつの光陰に暖かい眼差しをそそぎ、誠 実に紡いでいく音の深さと優しさ。その味わいは干天の慈雨に似て、聴き手の大地に心地よくしみ込ん でいきます。人の生への賛歌がゆっくりと静かに開かれていくアルバム。ゲストに藤田真央を迎えたエスカ ンデやルグランも必聴!(オクタヴィア)

DUX
DUX-1882(1CD)
セカンド・ライフ〜アダム・パルマ:ギター作品集
アダム・パルマ(b.1974):セカンド・ライフ
フェリクス・ノヴォヴィエイスキ(1877-1946)(アダム・パルマ&クシェシミル・デンプスキ編):誓い
ショパン
(アダム・パルマ&クシェシミル・デンプスキ編):マズルカ第6番イ短調 Op. 7-2
エドヴァルト・パウワシュ(1936-2019)(アダム・パルマ&クシェシミル・デンプスキ編):デイジー
パルマ:私のポーランドの心
作者不詳(アダム・パルマ&クシェシミル・デンプスキ編):クラリネット・ポルカ
セヴェリン・クライイェフスキ(b.1947)(アダム・パルマ&クシェシミル・デンプスキ編):ラン・アウェイ・マイ・ハート
パルマ:イントゥ・バトル
ショパン(アダム・パルマ&クシェシミル・デンプスキ編):ショパン・メドレー(バラード第4番ヘ短調 Op. 52&ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op. 35より)
クシェシミル・デンプスキ(b.1953):カンタービレ ロ短調
パルマ:グランマ
ショパン(アダム・パルマ&クシェシミル・デンプスキ編):12の練習曲より 第12番ハ短調 Op.10-12「革命」
イェジ・ペテルスブルスキ(1895-1975):ラスト・サンデー
アダム・パルマ(アコースティックギター)、
ポーランド放送アマデウス室内O、
アグニエシュカ・ドゥチマル(指)

録音:2022年(ポーランド)
ポーランド系イギリス人ギター奏者のアダム・パルマは、カトヴィツェ音楽院で学び、ソロ活動、バンド演奏、大学ギター講師と多岐にわたり活躍しています。本アルバムでは、民謡、スカウトソング、愛国音楽の流れを汲む曲、映画のテーマ曲、ショパンの曲、そしてアダム自身が語るポーランドの魂を感じさせる自作曲など、ギターの魅力を凝縮した意欲作です。
DUX
DUX-1766(1CD)
ピエール・ロード(1774-1830):24のカプリス(ソロ・ヴァイオリンのための)Op.22 ロクサナ・クヴァシュニコフスカ(Vn)

録音:2021年6月12日-13日
ロクサナ・クヴァシュニコフスカはシマノフスキ音楽大学で教鞭を執っており、カーネギー・ホールはじめとした、アメリカやヨーロッパの主要なコンサート・ホ―ルで活躍しています。このピエール・ロードによる「24のカプリス」はパガニーニの「24のカプリス」と類似しており初期ロマン派のソロ・ヴァイオリンの作品として重要なものになっています。また多彩な表現様式を持っており、色彩豊かな作品となっています。
DUX
DUX-17591760(2CD)
バッハ:フランス組曲 BWV.812-817 エヴァ・ムロフツァ(ハープシコード)

録音:2021年10月1日-5日
卓越したポーランドのハープシコード奏者であるエヴァ・ムロフツァによって奏でられるバッハの「フランス組曲」。12歳からハープシコードを学び、バーゼルのスコラ・カントルムでイェルク=アンドレアス・ベッティヒャーに学んだ古楽系鍵盤奏者。古楽アンサンブルと共演するなどの演奏活動だけでなく、ウッチのグラジナ・キェイストゥット・バツェヴィチ音楽院とクラクフのクシシュトフ・ペンデレツキ音楽院で教授として後進の育成にも携わっています。
DUX
DUX-1681(1CD)
ショパン:ピアノ作品選集
ポロネーズ第3番 イ長調 Op.40-1「軍隊」/ポロネーズ第4番ハ短調 Op.40-2/夜想曲第13番ハ短調 Op.48-1/夜想曲第14番 嬰ヘ短調 Op.48-2/夜想曲第17番ロ調調 Op.62-1/バラード第4番 ヘ短調 Op.52/子守歌 変ニ長調 Op.57/マズルカ第36番 イ短調 Op.59-1/マズルカ第37番変イ長調 Op.59-2/マズルカ第38番 嬰ヘ短調 Op.59-3/幻想ポロネーズ Op.61/前奏曲第27番 変ホ短調 Op.posth. 「悪魔のトリル」(マレク・シュレゼル編)/春 Op.74-2
マレク・シュレゼル(P)

録音:2021年12月21日-22日
ポーランドの代表的作曲家ショパンのマズルカ、夜想曲、ポロネーズを中心とした作品集。1981年クラクフ出身で、弾くのはパリのエコールノルマル音楽院で研鑽を積んだマレク・シュレゼル。ワルシャワのナショナル・ショパン・コンクール第1位などの実績を持つ実力派でカーネギー・ホール、コンセルトヘボウ、ウィグモアホールなどの世界の主要なコンサート・ホールでの演奏や、2005年にはベルギーでエリザベス女王財団によるオープニング・ガラコンサートでイギリス室内Oの伴奏でモーツァルトの協奏曲を演奏しました。

Etcetra
KTC-1783(1CD)
ドビュッシー、ラヴェル、ストラヴィンスキー:ピアノ・デュオ編曲集〜Attention, les Apaches!
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(ラヴェル編)、交響詩「海」(ドビュッシー&ピアノデュオ・ミメズ編)
ラヴェル:ラ・ヴァルス(ルシアン・ガルバン編)
ストラヴィンスキー
:春の祭典(ストラヴィンスキー&ピアノデュオ・ミメズ編)
ピアノデュオ・ミメズ
1900年頃のパリで音楽家や詩人たちによって結成された芸術グループ「アパッシュ La Societe des Apaches」にまつわる作品を集めたピアノ・デュオ編曲集!
本作ではメンバーの中心人物で「ララ」というニックネームで呼ばれていたラヴェル、デュラン出版社でラヴェルやドビュッシーの音楽を編集・編曲していたルシアン・ガルバン、所属は一時的ながら「私たち世代の音楽家は、私を含めてドビュッシーに最も恩義を感じている」と語っていたストラヴィンスキー、そして自身はアパッシュに参加していないものの、ラヴェルやストラヴィンスキーと密接な連絡を取り合っていたドビュッシーの作品・編曲作品が取り上げられています。アパッシュのメンバーはドビュッシーのオペラ(ペレアスとメリザンド)が自分たちの人生と音楽史の流れを変えると確信していました。親しい仲間内で編曲を配布し、詳細に研究したアパッシュの精神を受け継ぎ、ピアノデュオ・ミメズも新しい編曲を施しています。原曲を尊重しながらもオーケストラの効果をより際立たせたという編曲・演奏にご期待ください。
Etcetra
KTC-1726(1CD)
イェルン・マレーズ:鍵盤楽器作品集 Vol.2〜ノマディック・サークル〜プレリューディングの技法
イェルン・マレーズ(1971-):プレリュード 変ニ長調 アトミック・サークル、プレリュード ロ短調 ベルリン、プレリュード イ短調 プラハ、プレリュード ホ短調 偉大な美、プレリュード ニ長調 ライプツィヒ、プレリュード ホ長調 夕焼けの島、プレリュード 変ロ短調 ブリュッセル、プレリュード 嬰ヘ短調 アントウェルペン、プレリュード イ長調 パリ、プレリュード ハ長調 ウィーン、プレリュード 嬰ト短調 霧海の上、プレリュード ロ長調 ジュネーヴ、プレリュード 変ホ長調 ニューヨーク、プレリュード 変イ長調 ワンダー・ホイール(観覧車)、プレリュード 嬰ハ短調 魔の山、プレリュード ト長調 ナポリ、プレリュード 嬰ヘ長調 ロンドン、プレリュード 変ホ短調 星月夜、プレリュード ト短調 ダマスカス、プレリュード ヘ短調 めまい、プレリュード 変ロ長調 雲、プレリュード ハ短調 ワイマール、プレリュード ヘ長調 モスクワ、プレリュード ニ短調 キンシャサ
イェルン・マレーズ(P)

録音:2022年7月(ベルギー、アントウェルペン)
1971年アントワープ生まれ、アントワープ王立音楽院でピアノと作曲を教えながら現代音楽の学術研究も行うコンポーザー=ピアニスト、そしてクラヴィコード、ハープシコード奏者としても活動するイェルン・マレーズの自作自演集第2弾。即興演奏のテクニックとプレリューディング(楽曲演奏の前に行う即興)の芸術を専門とするマレーズらしい、都市やその地に縁のある音楽家、あるいは絵画作品や詩的なイメージからインスピレーションを受けた24の前奏曲集です。ブックレットには1曲ずつコメントが掲載されており、例えばパリではカルクブレンナー、ショパン、リストにプーランクとピアフ、ロンドンではビートルズとレディオヘッドの名が挙げられています。


H.M.F
HMM-902680(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 アンドレアス・シュタイアー(チェンバロ/1734年製ヒエロニムス・アルブレヒト・ハスのコピー、2004年アンソニー・サイディ&フレデリック・バルによる(パリ))

録音:2021年4,6月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
シュタイアーが演奏するバッハの平均律、第1巻の登場です!第2巻は先に録音(2020年)、発売されており(KKC 6440/HMM 902682)、世界中で 絶賛されました。平均律クラヴィーア曲集第1巻には、バッハによる序文があり、「・・・音楽を学ぶ意欲のある若者たちの役に立つように、また、この勉強 にすでに熟達した人たちには、格別の時のすさび(遊び、なぐさみ)になるように・・・」という部分がありますが、まさにシュタイアーはこのバッハの言葉 の後者にあたり、シュタイアー本人が楽しんで歌うように演奏しているのが伝わってきます。楽曲ごとの音色の選択の巧みさと、音色の種類の多さにも驚かされ ます。素朴な第1番のプレリュード、怒涛の迫力第2番のプレリュードと、曲集が進むにつれ様々な新しい世界が展開されております。シュタイアーが、バッハ が構築した偉大な建造物の中を実にたのしく案内してくれるようで、新しい発見に満ちています。自然な演奏で、くつろいだ雰囲気すら感じられます。シュタイアー がさらなる境地に至っていることを感じる、堂々の第1巻です! (Ki)

H.M.F
HMM-931871(1CD)
バッハ:イタリア風の協奏曲集
シシリエンヌ - 協奏曲 ニ短調 BWV 596より第3楽章〔ヴィヴァルディの『調和の霊感』op.3-11(2つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲)のバッハによるオルガン編曲(第3楽章)を、タローがピアノ版に編曲したもの。〕
協奏曲 ト短調 BWV 975〔ヴィヴァルディの『ラ・ストラヴァガンツァ』op.4 第6番のバッハによるクラヴィーア編曲〕
アリア - パストラーレ ヘ長調 BWV 590より第3楽章
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV 971(クラヴィーア練習曲集第2部)
協奏曲 ニ短調 BWV 974(アレッサンドロ・マルチェッロのオーボエ協奏曲のバッハによるクラヴィーア編)
協奏曲 ハ短調 BWV 981(ベネデット・マルチェッロのヴァイオリン協奏曲のバッハによるクラヴィーア編)
協奏曲 ト長調 BWV 973(ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲 ト長調 op.7の第2集、第2番RV 299のバッハによるクラヴィーア編)
アンダンテ - 協奏曲 ロ短調 BWV 979より第4楽章(トレッリのヴァイオリン協奏曲のバッハによるクラヴィーア編)
アレクサンドル・タロー(P)

録音:2004年9月、IRCAM(パリ)
音色の魔術師、アレクサンドル・タロー、2004 年録音の「バッハのイタリア風の協奏曲集」が再登場します。タローは2001年録音のフランス・バロックの 巨匠ラモーの作品をモダン・ピアノで弾いて一躍注目されました。それに続くのがこのバッハ作品集です。イタリア風の協奏曲集、と題し、イ タリア協奏曲をはじめ、バッハが魅了されて編曲したヴィヴァルディやマルチェッロの作品をセレクト。ディスク冒頭のシシリエンヌから、モダン・ピアノのひんや りとした質感を漂わせながら、ピアノ、しかもタローの手による演奏でないと為しえないような世界が広がります。イタリア協奏曲では非常に輝かしい第1楽章、 第2楽章での静けさ、そして快速パッセージがきらびやかに飛び交う第3楽章は素晴らしい出来栄えです。快速な楽章での雄弁さはもちろんのこと、緩徐楽章 での、タローの人の心をわしづかみにして放さないような、魅惑的なまでの官能すら感じさせる音楽はあらためて聴いても圧巻。 (Ki)
H.M.F
HMM-902433(2CD)
変奏曲集第1巻
(1)ベートーヴェン:エロイカ変奏曲Op.35
(2)同:6つの変奏曲ヘ長調Op.34
(3)モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331「トルコ行進曲付」
(4)ベートーヴェン:6つの変奏曲ニ長調Op.76
(5)シューマン:ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲
(6)ベートーヴェン:ヴィンターの歌劇「中止された奉献祭」の「子供よ、静かにお休み」による7の変奏曲WoO.75
(7)同:パイジェッロの歌劇「水車小屋の娘」の「田舎者の恋は何と美しく」による9つの変奏曲WoO.69
(8)ウェーベルン:変奏曲 Op.27
(9)ベートーヴェン:パイジェッロの歌劇「水車小屋の娘」の「わが心はうつろになりて」による6つの変奏曲WoO.70
(10)同:ジュスマイヤーの歌劇「スレイマンまたは3人のサルタン妃」の「ふざけと戯れ」による8つの変奏曲WoO.76
(11)シューマン:最後の楽想による幻覚の変奏曲
セドリック・ティベルギアン(P)

録音:2022年1月/ポワチエ講堂劇場(フランス)
ソリスト、アンサンブルに大活躍なティベルギアンが「変奏曲集」と題するシリーズを開始します。ベートーヴェンを中心にティベルギアンならではの凝った選 曲でスヴェーリンクからクルターグまで6枚の旅を予定しています。
第1弾は2枚組。Disc1はベートーヴェンの作品番号の付いた3篇の間にモーツァルトの「ピアノ・ソナタ第11番」が挟まれますが、これも第1楽章が変奏曲。 さらに終楽章は有名な「トルコ行進曲」ですが、続くベートーヴェンの「6つの変奏曲ニ長調」が同名異作を主題にしていることなど有機付けています。
Disc2はシューマンがベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章の主題を用いた変奏形式の練習曲に始まり、アルバムの要であるウェーベルンの変奏曲をベー トーヴェンの軽快な作品が挟みます。シューマン最後、メンタルを害していた時期に夢で亡霊が歌った主題で作った変奏曲で幕を閉じるという充実した内容。
ティベルギアンの演奏は正確かつ安定した技巧に、独特な色調で情感にも満ちています。続くシリーズが非常に期待されます。

ACCENTUS Music
ACC-30606CD(1CD)
マルティナス・レヴィキス〜オートグラフ
マルティナス・レヴィキス:5つのリトアニア民謡(弦楽合奏とアコーディオン)
バッハ:フランス組曲第5番BWV810(マルティナス・レヴィキス編)
フィリップ・グラス:エチュード第2,3,5,6番(マルティナス・レヴィキス編)
フランク・アンジェリス(1962-):Impasse
ミロシュ・マギン(1929-1999):Nostalgie du Pays
マルティナス・レヴィキス (アコーディオン)

録音:2022年11月、Studio Residence Paliesius、リトアニア
リトアニア生まれのスター、アコーディオン奏者マルティナス・レヴィキス。2010年にアコーディオンの世界的コンテスト“クーペ・モンディアーレ”で優勝を果 たし、リトアニアのオーディション番組『リトアニアズ・ゴット・タレント』で優勝、その後、英デッカでCDデビューを果たし一躍有名となりました。ACCENTUS MUSICレーベルからは、2021年にピアソラの生誕100年を記念したアルバム(ACC-30552CD)をリリース。その卓越したテクニックで聴くものを魅了しま す。 本作は、彼の演奏家としてだけではなく、作曲家、編曲家としての才能を披露し、アコーディオンの可能性を余すところなく発揮した内容です。バッハからフィリッ プ・グラス、そして20世紀ポーランドの音楽家ミロシュ・マギン(1929-1999)やアコーディオン奏者で作曲家、フランク・アンジェリスの作品など、幅広く取り 上げています。 (Ki)

Profil
PH-23001(5CD)
バックハウス・エディション
■Disc1
ブラームス
(1)スケルツォ変ホ短調Op.4
(2)創作主題による変奏曲Op.21の1
(3)ワルツ集Op.39(全16曲)
(4)2つのラプソディOp.79
(5)パガニーニの主題による変奏曲Op.35
(6)6つの小品Op.118
■Disc2
ブラームス
(1)ピアノ協奏曲第1番ニ短調Op.15
(2)バラード第1番ニ短調Op.10の1「エドワード」
(3)バラード第2番ニ長調Op.10の2
(4)ワルツOp.39〜第1番ロ長調/第2番ホ長調/第3番変イ長調
(5)ハンガリー舞曲〜第6番変ニ長調/第7番イ長調
(6)奇想曲ロ短調Op.76の2
(7)間奏曲イ短調Op.76の7
(8)奇想曲ハ長調Op.76の8
■Disc3
ブラームス
(1)ピアノ協奏曲第2番
(2)奇想曲ニ短調Op.116の1
(3)間奏曲イ短調Op.116の2
(4)間奏曲ホ長調Op.116の4
(5)間奏曲変ホ長調Op.117の1
(6)間奏曲変ロ短調Op.117の2
(7)間奏曲ロ短調Op.119の1
(8)間奏曲ホ短調Op.119の2
(9)間奏曲ハ長調Op.119の3
■Disc4
ベートーヴェン
(1)ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58
(2)ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」
(3)ピアノ・ソナタ第14番「月光」
■Disc5
ベートーヴェン
(1)ピアノ協奏曲第5番皇帝」
(2)ピアノ・ソナタ第26番「告別」
(3)ピアノ・ソナタ第32番ハ短調Op.111
ヴィル ヘルム・バックハウス(P)

■Disc2
(1)エードリアン・ボールト(指)BBC響

■Disc3
(1)カール・ベーム(指)シュターツカペレ・ドレスデン

■Disc4
(1)ランドン・ロナルド(指)LSO
■Disc5
(1)ランドン・ロナルド(指)ロイヤル・アルバートホールO

録音:
■Disc1:1932年12月5,7日(1)(4)(6)、1936年1月10日(2)、1月27日(3)、(以上アビー・ロード・スタジオ3)、1929年11月19日(5)クイーンズ小ホール
■Disc2:1932年11月(1)、12月(2)(3)(4)、1933年4月(5)(以上ロンドン)、1932年12月5日(6)(7)(8)(アビー・ロード・スタジオ3)
■Disc3:1939年6月(1)、1936年1月9,27日(2)-(9)(アビー・ロード・スタジオ3)
■Disc4:1929年9月25日&1930年3月12,13日(1)(ロンドン)、1927年1月28日(2)、1934年11月6,8日(3)
■Disc5:1927年1月27日(1)(ロンドン)、1934年11月6,8日(2)、5月13日(3)
「鍵盤の獅子王」バックハウスは名盤がたくさんありますが、多くは巨匠となってからのいぶし銀の芸術によるもので、若い頃は技巧派としての魅力がありまし た。ここでは1920年代後半から30年代、彼が40から50代にさしかかる充実期の記録を集めています。曲は得意のブラームスとベートーヴェン。いずれも迫 力とエネルギーに満ち、歯切れの良いリズムと構成力で惹きつけられます。多くはEMI音源で、お手頃価格のBoxとなっています。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72928(1CD)
レッジェレッツァ 〜リスト:ピアノ作品集
即興円舞曲 S213
パガニーニ大練習曲 S141
幻影 S155
3つの演奏会用練習曲 S144
超絶技巧練習曲 S139〜第12曲「雪嵐」
シューベルトからの編曲による12の歌 S558より 第3曲「君こそわが憩い」
ヤン・ヤン・チャイ(P)

録音:2022年7月19-21日/ヒルフェルスム、MCO1
1998年生まれの若きピアニスト、ヤン・ヤン・チャイによるデビュー盤。彼女はオランダを拠点に活動する中国系オランダ人で、2019年5月にアムステルダ ム音楽院ピアノ科の学士号を最高の成績で取得しました。
技巧的な名人芸と繊細な色彩、哲学的な洞察力を持ち備えた演奏で、リストの作品をあざやかに弾きこなしています。 (Ki)

SKARBO
DSK-1220(2CD)
モーリス・オアナ:ギター作品集
■CD1【6弦ギターのための作品集】
(1)ティエント
(2)3つのグラフィック(ペルモワンヌ編曲によるギター、ピアノと打楽器編)
(3)20世紀のアノニム
■CD2【10弦ギターのための作品集】
(4)日が昇れば/(5)エステラス
(6)月時計
オリヴィエ・ペ ル モワン ヌ(G)
(2)カロリーヌ・クレン(P)、
ロマン・ロビーヌ(打楽器)、
ダヴィド・ジョイニョー(打楽器)
(3)デルフィーヌ・クーロン(ギター)

録音:2021年7月12&13日/フランス
20世紀に活躍したユダヤ系フランス人作曲家モーリス・オアナ(1913-1992)のギター作品集。その音楽はアフリカやカリブの音楽、ジャズ、シャンソンなど 様々なジャンルから独自の世界を築き、合唱曲、管弦楽曲、器楽曲など、ジャンルの垣根を超えた音楽は実に印象的。ことに打楽器やギター作品は人気です。
ドビュッシー、ファリャ、バルトーク、メシアンなど、20世紀の大作曲家の影に隠れていますが、間違いなく異彩を放った作曲家であったことがわかります。仏ス カルボ・レーベルでおなじみのギタリスト、オリヴィエ・ペルモワンヌがオアナの世界へと誘います。 (Ki)

ALPHA
ALPHA-916(1CD)
LUMEN〜バッハ、ショパン、C.エル=バシャによる前奏曲と即興
カミーユ・エル=バシャ(1989-):前奏曲 I - VISIONS
バッハ:前奏曲 ニ短調 BWV 851
エル=バシャ:第1間奏曲(即興)
ショパン:前奏曲 変ロ短調 Op. 28-16
エル=バシャ:前奏曲 II - CONTE D’HIVER
エル=バシャ:第2間奏曲(即興)
バッハ:前奏曲 ト短調 BWV 885
ショパン:前奏曲 ト長調 Op. 28-3
ショパン:前奏曲 ホ短調 Op. 28-4
エル=バシャ:前奏曲 III - JEU D’OMBRES
11. エル=バシャ:第3間奏曲(即興)
12. エル=バシャ:前奏曲 IV - PRIERE
13. バッハ:前奏曲 ニ短調 BWV 875
14. エル=バシャ:前奏曲 V - LUMEN
15. ショパン:前奏曲 ヘ短調 Op. 28-18
16. エル=バシャ:第4間奏曲(即興)
17. バッハ:前奏曲 嬰ハ長調 BWV 872
18. ショパン:前奏曲 変ニ長調 Op. 28-15「雨だれ」
19. エル=バシャ:前奏曲 VI - ICARE
20. ショパン:前奏曲 イ短調 Op. 28-2
21. バッハ:前奏曲 ヘ長調 BWV 880
22. エル=バシャ:前奏曲 VII - DANSE
23. ショパン:前奏曲 ヘ長調 Op. 28-23
24. ショパン:前奏曲 ニ短調 Op. 28-24
25. エル=バシャ:前奏曲 VIII - NUAGES LUNAIRES
26. バッハ:前奏曲 ハ長調 BWV 846
カミーユ・エル=バシャ(P)

録音:2022年9月 サル・コロンヌ、パリ
ピアニスト、アブデル・ラーマン・エル=バシャの息子、カミーユ・エル=バシャ。ソロや父親とのデュオなどで ピアニストとして活躍するほか、作曲家としても活動し、Leone Jadisというエレクトロ・ミュージックのユ ニットでもアルバムをリリースしている彼のソロ・デビュー・アルバムは、バッハとショパン、そして自作の「前奏 曲」を即興で有機的につなげたもの。生命力あふれるアルバムに仕上がっています。


Pentatone
KKPT-2001(1CD)
国内盤仕様
日本語帯・解説付
税込定価
日本先行発売
復活の力
シュピルマン:マズルカ
 組曲「機械の生活」
ショスタコーヴィチ:ピアノ・ソナタ第1番Op.12
ヴァインベルク:ピアノ・ソナタ第4番ロ短調Op.56
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番変ロ長調Op.84
ユリアンナ・アヴデーエワ(P)

録音:2020年12月、2021年3月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
2010年第16回ショパン国際コンクール優勝者ユリアンナ・アヴデーエワ。最新アルバムは、社会的災害とその克服への希望というメッセージ性の強いものと なっています。
収録されている20世紀の4作曲家は、いずれも社会と歴史に翻弄されながら創作への熱意を失わず、素晴らしい作品を世に問いました。ユダヤ人ゆえの迫害、 政策に沿わぬ作風の攻撃など背負った十字架はそれぞれですが、戦争が大きく関わることを示唆しています。
映画「戦場のピアニスト」で話題となったシュピルマンや再評価著しいヴァインベルクの作品に挑戦するのも聴きもので、アヴデーエワの演奏だと格段に芸術性 が増すのに驚かされます。若きショスタコーヴィチの破天荒な世界とプロコフィエフ後期の傑作では息をもつかせぬ壮絶な演奏を繰り広げ、母国の音楽ならではの 説得力を見せつけます。
当CD(KKPT-2001)はPENTATONEレーベルからのライセンス商品で日本プレスの国内先行発売となります。世界発売(直輸入盤)は2023年5月中旬 を予定しております。 (Ki)

La Dolce Volta
LDV--98(2CD)
「シークレット・ガーデン」〜ショパン:ピアノ作品集
夜想曲第1番変ロ短調 op.9-1
夜想曲第2番変ホ長調 op.9-2
練習曲第1番ハ長調 op.10-1[1:55]
練習曲第12番ハ短調 op.10-12『革命』
バラード第1番ト短調 op.23
夜想曲第7番嬰ハ短調 op.27-1
バラード第2番ヘ長調 op.38
夜想曲第13番ハ短調 op.48-1
幻想曲 ヘ短調 op.49
ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 op.58
幻想ポロネーズ 変イ長調 op.61
夜想曲第18番ホ長調 op.62-2
ワルツ第12番ヘ短調 op.70-2[
ワルツ第13番変ニ長調 op.70-3(遺作)
夜想曲第20番嬰ハ短調(遺作)
幻想即興曲 嬰ハ短調 op.66(遺作)
フランソワ=フレデリック・ギィ(P/プレイエル社コンサート・ピアノ、1905年製、バルロン・コレクション)

録音:2021年3月6-11日、アルスナル・ホール、メス音楽都市(シテ・ミュジカル=メス)
フランスの巨匠、フランソワ=フレデリック・ギィが、ショパンを録音しました。意外にも彼にとってショパンは初録音となります。「プレイエルの最終的な帰結」と 賞賛する1905年製のプレイエルのピアノを使用しての録音。ショパンの指示通りにペダルを長めに踏むことによって生み出される、もやに包まれたような、神秘 的な響きがなんとも魅力的。さらに、華やかな部分はより華やかに、また、ショパンの音楽のレガートに満ちた「歌」も魅力的です。ギィが最初に師事した、ミケラン ジェリの弟子でもあるルシエンヌ・ブロックのもとでのショパン作品のレッスンの思い出や、ドミニク・メルレとの思い出などが綴られたライナーノートも興味深い 内容です。 〜今回のプロジェクトは、私が長年ずっと録音を望みながら、その勇気が出なかったあらゆる作品で構成されています。[新型コロナ・ウィルス感染拡大中の]数か 月にわたるロックダウンと外出制限が、その実現を早めることになりました。実を言うと、本盤は私にとって、自分のディスコグラフィの中で最も“大胆不敵な”企 画です。私は大いなる喜びと共に、あらゆるリスクを冒しました! 録音を行ったメスのアルセナル・ホールの音響は、音楽から様々な趣を引き出す素晴らしい可 能性を秘めています。このホールでは、ショパンの音楽にこれ以上なくふさわしい親密な響きを再現することさえできます。〜(ギィの言葉)

MDG
MDG-94722746
(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタVol.1
ピアノ・ソナタ 第30番Op.109ホ長調
ピアノ・ソナタ 第31番Op.110変イ長調
ピアノ・ソナタ 第32番Op.111ハ短調
ジン・ジユ(P)

使用楽器:Steinway D ?Manfred Burki“
チャイコフスキー国際、エリザベート王妃国際など、世界の名だたるコンクールで入賞を果たし、2010年からMDGレーベルの専属ピアニストとして5枚ディス クを録音しているジン・ジユの新シリーズはベートーヴェンのピアノ・ソナタ。第1弾でいきなり後期三大ソナタに挑戦しました。後期の3つのソナタは、前期、中 期の作品とは一線を画す、高い音楽性と孤高の音楽となっており、演奏者の構成力が試される作品ですが、ジン・ジユの深い洞察力と熟成された音楽性で見事表 現しています。MDGレーベルが所有するピアノである1901年製スタインウェイD型を使用しての録音。 (Ki)

BRIDGE
BCD-9585(1CD)
レゴンディ(1822-72):ギター独奏曲集
序奏とカプリース Op.23
ロンド・カプリス「村の祭り」 Op.20
小協奏練習曲 変ロ長調
小協奏練習曲 ニ長調
エア・ヴァリエ第1番Op.21
小協奏練習曲 ト長調
小協奏練習曲 イ短調
練習曲第10番イ長調
練習曲第2番イ短調/夜想曲 「夢」 Op.19
デイヴィッド・スタロビン(G)

録音:1994年2月,1997年7月,9月5日,2012 年10月26日,1992年8月,1994年5月、米国 ニューヨーク
2022年が生誕200周年かつ没後150周年だったギター奏者、作曲家のジューリ オ・レゴンディ(1822-1872)の独奏ギター作品集。ジューリオ・レゴンディはスイスの ジュネーヴの生まれ。幼くしてギターの才能を発揮し、パリでは天才ギター少年とし て大きな話題と人気を得た。一方で彼の父(本当に父親かどうかも分からない)はレ ゴンディを厳しく教育して成功を収めさせると、金を持ち逃げして行方をくらましてし まった。レゴンディは養父母に育てられた後、ロンドンに移る。彼にとって不幸なこと に 19世紀後半はギターの衰退期で、レゴンディは少年時代の栄光を取り戻すこと はなく、病没した後は忘れ去られた。レゴンディの作品は19 世紀半ばのロマン主義 のヴィルトゥオーソが豊かな作風で、彼がサロンで大人気だったことが良く伝わって 来る。近年は再評価が進んでいるが、単独のCD はまだ少ない。 このCD は、以前発売された2 枚のCD からの4曲と、新録音の6曲を合わせて、 レゴンディのギター独奏曲だけを集めています。BRIDGE レーベルから 50点以上の CD を発売している看板ギター奏者、デイヴィッド・スタロビンもレゴンディを長年に渡 って愛しているという。
BRIDGE
BCD-9573(2CD)
チャールズ・ウォリネン・トリビュート
ウォリネン(1938-2020):ハルーン・ピアノ・ブック(6 曲)
 練習曲(和声とディナーミク・バランスのための)
 ダブルテイク/心の影/イントラーダ
 アダージョ/スケルツォ
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988
前奏曲とフーガ イ長調 BWV864
スティーヴン・ベック(P)

録音:2020年9月27日,11月11日(ウォリネン)、2020 年12月29、30日(バッハ)、米国 ニューヨーク州 マウント・ヴァーノン
米国の中堅ピアニスト、スティーヴン・ベックによる、チャールズ・ウォリネン(1938-2020)とバッハの作品集。バッハはゴルトベルク変奏曲の全曲。そして最後に前奏 曲とフーガ イ長調 BWV864を演奏しています。チャールズ・ウォリネンは12 音技法を 下地に独自の境地を開拓した作曲家。ここに収録されているのはいずれも 21世紀 に入ってからの作品。静謐、辛口だがどこか明るさも感じられる作風だ。ウォリネンと ベックは親しい交流があり、ゴルトベルク変奏曲はウォリネン宅で弾いたことがあり、 前奏曲とフーガはウォリネンが生前最後に練習していた曲だったという。 スティーヴン・ベックはニューヨークを拠点に活躍しています。同時代の作曲家の演奏 に積極的に取り組んでいます。

GENUIN
GEN-23821(3CD)
「鏡の中のバッハ」
バッハ:無伴奏チェロ組曲 全曲BWV.1007-1012
ゲルハルト・ゲムケ(b.1962):クーラント・ド・フェリクス
ポール・グラス(b.1934):鏡の中のバッハ
カール・テオドール・ヒュッテロット(b.1926):鏡の中のバッハへの舞曲
ガオ・チュンフゥ(醇和,b.1959):ゲンギスバッハ
ブロッホ:チェロのための組曲第1 番
ジェレミオー・ロレール(b.1973):呪文
フェリックス・フォーゲルザンク(Vc)

録音:2018年4月30日,2020年5月16日,7月6-7日,10月2日、RSIステリオ・モロ・オーディトリウム、ルガーノ、スイス
ドイツのチェロ奏者、フェリックス・フォーゲルザンクによるバッハの無伴奏チェロ 組曲全集。近年、バッハの無伴奏チェロ組曲の全曲を CD にするにあたって、間 に様々な曲を挟み込むことがよくあるが、このCD でも各組曲の後に、ゲルハルト・ ゲムケ(1962- )、ポール・グラス(1934- )、カール・テオドール・ヒュッテロット (1926-)、ガオ・チュンフゥ 醇和(1959-)、エルネスト・ブロッホ、指 揮者ジェレミー・ロレール(1973-)の作品が収録されています。バッハからインスピレ ーションを受けた曲もあり、曲間の気分転換になっています。 フェリックス・フォーゲルザンクは1975年生まれの中堅チェロ奏者。現在はスイス・ イタリア語地域Oの副首席チェロ奏者を務めています。いかにもドイツ的なゴ ッチリした、石積みのバッハという感じだ。無伴奏チェロ組曲では案外こうした演奏 は少ないのではないだろうか。
GENUIN
GEN-23813(1CD)
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」
チェン・ユシン(P)

録音:2021年3月14-16日 ドイツ ベルリン 53'31
チェン・ユシン Yuxing Chen のおそらくデビューCD。1992 年、中国生まれ。2010年にドイ ツに移り、ハンブルク音楽演劇大学で学び、さらにロストック音楽演劇大学でマティアス・キル シュナーに学ぶ。リストの難曲ソナタを聞けば、彼の切れ味の良い技術と透明かつきらめきを 持った音色、そして知的な構築を持った表現力に圧倒されるでしょう。辛口のリストが好きなら おそらく気に入るでしょう。ベートーヴェンのワルトシュタイン・ソナタでも音の明快さと余裕を感 じさせる音楽の大きな把握に引き込まれます。ピアノ好きは彼の名前を覚えておくべきだし、ぜ ひこの録音を聞いてほしい。
GENUIN
GEN-23814(1CD)
ショパン:初期作品集
ロンド ハ短調 Op.1
モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の「手を取り合って」の主題
による変奏曲 変ロ長調 Op.2
ピアノ・ソナタ第1番ハ短調 Op.4
マズルカ風ロンド ヘ長調 Op.5
4つのマズルカ Op.6
マズルカ 嬰ヘ短調 Op.6-1/マズルカ 嬰ハ短調 Op.6-2
マズルカ ホ長調 Op.6-3/マズルカ 変ホ短調 Op.6-4
アレクセイ・レベデフ(P)

録音:2022年1月4-6日 ドイツ ライプツィヒ
ロシア出身でドイツで活躍するヴィルトゥオーソ・ピアニスト、アレクセイ・レベデフの GENUIN への2枚目のCD は、ショパンの若き日の作品集。アレクセイ・レベデフは1980 年、 ロシアのサンクト・ペテルブルクの生まれ。14 歳の時にはラフマニノフのピアノ協奏曲第 2 番を演奏したという。サンクト・ペテルブルク音楽院在学中には様々なコンクールで受賞。修了 後はドイツに移り、ハノーファー音楽演劇大学で学ぶ。2009 年のイタリア、ボルツァーノでのフ ェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノ・コンクールで第2 位。 ショパンの初期作品は技巧的華やかさが勝ると言われがちだが、たとえば初期の傑作である マズルカ風ロンドはレベデフの手に掛かると意欲的な新鮮さと詩的な味わいの両立した印象 深い曲に聞こえます。レベデフがあえてショパンの初期作のみを集めたCD を作ったか、聞き終 えるころには大いに納得してしまうでしょう。

Avie
AV-2569(1CD)
変奏曲集
モーツァルト:デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 K.573
ベートーヴェン:「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」 による7つの変奏曲 WoO.78、創作主題による6つの変奏曲 ヘ長調 Op.34
メンデルスゾーン
:厳格な変奏曲 Op.54MWV U 156
ブラームス:シューマンの主題による変奏曲 嬰ヘ短調 Op.9
サラ・ベス・ブリッグス(P)

録音:2022年8月、ワイアストン・レイズ(イギリス)
世界初録音となったハンス・ガルのピアノ協奏曲(AV-2358)で英グラモフォン誌「クリティクス・チョイス」に選ばれ、ハンス・ガルのピアノ三重奏曲集(AV-2390)は英MusicWeb Internationalで「レコーディング・オヴ・ザ・マンス」に選ばれるなど、ハンス・ガルの一連の録音でその名と実力を知らしめたイギリスのピアニスト、サラ・ベス・ブリッグス。11歳でBBCヤング・ミュージシャン・オヴ・ザ・イヤーのファイナリストとマイラ・ヘス・アウォードに最年少で選ばれたサラ・ベス・ブリッグスは、4年後のザルツブルク国際モーツァルト・コンクールで共同優勝者となり国際的に活躍。英国の主要ホールでリサイタルを行い、ドイツ、スイス、フランス、イタリア、アメリカでリサイタルと協奏曲を披露。ヨーク大学で長年鍵盤楽器を教え、スイスとアメリカでも教鞭を執っています。
AV-ieからリリースされるソロ・レコーディング第3弾は、モーツァルト、ベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブラームスと古典派〜ロマン派の偉大な「変奏曲」の系譜を明確に表すプログラム。ベートーヴェンが「イギリス人が『God SAV-e the King(神よ、国王を守り給え)』という宝物を持っていることを示したい」と日記に書いたというイギリス国歌にちなんだ変奏曲は、2022年にエリザベス2世が逝去するまさに1ヵ月前に録音され、2023年5月の国王チャールズ3世の戴冠式に向けてリリースされます。
Avie
AV-2595(1CD)
メメント〜ウォロソフ:ピアノ独奏作品集
シエンプレ/モーニング・ソング/ヘンリー・パーセルのグラウンドによる即興曲/アフター・ザ・レイン/メメント/レター・トゥ・ア・フレンド/シティ・ライツ/ザ・ロータス・イーターズ/ディドーのブルース/ナイト・ペインティングス
ブルース・ウォロソフ(P)

録音:2022年3月&5月、ニューヨーク
ジャズ、ロック、ブルース、クラシック音楽の世界で多彩な経験を積み上げてきたピアニスト兼作曲家、ブルース・ウォロソフ。「音楽の錬金術師」と呼ばれる彼の新たなソロ・アルバム「Memento(思い出の品)」は、ウォロソフのパフォーマンスと作曲の進化を、彼自身に忠実なジャンルに融合させています。ジャズ、ブルース・スタイルのオリジナルからニューエイジ、ライトクラシック、ミニマル風の作品、パーセルをテーマにしたインプロヴィゼーションなど、抒情的なメロディーが映える興味深いナンバーばかり。アコースティック・コンテンポラリー・ピアノのファンは要チェックです。

Danacord
DACOCD-957(1CD)
一年
ファニー・メンデルスゾーン:一年(Pのための12の性格的小品) 〜一月:幻想曲風のアダージョ/二月:プレスト/三月:前奏曲とコラール/四月:カプリッチョーゾ/五月:春の歌/六月:セレナード/七月:ラルゲット/八月:アレグロ/九月:アンダンテ・コン・モート/十月:アレグロ・コン・スピリト/十一月:メスト/十二月:アレグロ・モルト/後奏曲:コラール
クリスティーナ・ビャアケー(P)

録音:2021年12月&2022年6月、デンマーク国立音楽アカデミー(オーゼンセ、デンマーク)
「フェリクスの才能に恵まれた姉」ファニー・メンデルスゾーン の 「一年」。〈一月〉から〈十二月〉、彼女の人生でもっとも充実した時期のひとつだったとされる1年間のイタリアへの旅の途中と帰国後に書いた「ピアノのための12の性格的小品」と〈後奏曲〉の曲集は、没後に出版されました。「フェリクスが作曲していてもおかしくない、輝かしさ、音楽的深み、そしてピアノのヴィルトゥオーゾ性にあふれた音楽」は、多くのピアニストから愛され、彼女の代表作のひとつとみなされています。
Danacord Records の新しいアルバムでこの作品を弾くクリスティーナ・ビャアケー(b.1970)は、デンマークを代表するピアニストのひとりです。室内楽とソロ活動を行い、オーゼンセのデンマーク国立音楽アカデミーで准教授として教えています。彼女は、テレーセ・コペルに教わり、ニューヨークのジュリアード音楽院に2年間留学、1997年にコペンハーゲンの王立デンマーク音楽アカデミーのソリスト・クラスを修了しました。カール・ニルセンのピアノ作品全集やベートーヴェンの 「ディアベッリ変奏曲」(Danacord DACOD747)をはじめ録音も多く、各国メディアの高い評価を獲得してきました。

The Lost Recordings
(Fondamenta)
TLR-2203042(2CD)
ミケランジェリ・ロンドン・レコーディングス Vol.1
ラヴェル:ピアノ協奏曲*、
 夜のガスパール
クレメンティ:ピアノ・ソナタ 変ロ長調 Op.12-1
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番
アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(P)、
セルジュ・チェリビダッケ(指)LSO*

録音:1959年6月30日、BBCスタジオ(ロンドン)(MONO)
1982年4月8日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ロンドン)(STEREO)*
フランスのレーベル "Fondamenta" が貴重音源を高音質に復刻するシリーズ「The Lost Recordings」が、レーベル名も「The Lost Recordings」へと変え、これまで「クラウディオ・アラウ」(TLR2103039)、「ヘンリク・シェリング」(TLR2203040)などの録音を復刻してきました。今回新たに復刻されるのは、20世紀を代表する伝説的ピアニスト、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(1920-1995)。「ロンドン・レコーディングス Vol.1」と題され、BBCのアーカイヴから発掘された貴重なオリジナル・アナログ・テープから修復された2つのライヴ録音を収録。1つは1959年6月30日に行われた歴史的なライヴで披露された、ショパンとクレメンティのピアノ・ソナタ、ラヴェルの「夜のガスパール。そしてもう1つは、1982年4月8日にミケランジェリとセルジュ・チェリビダッケ、二人の巨匠が奇跡的な共演を成功させたラヴェルのピアノ協奏曲です。
フランスのオーディオ・メーカー"Devialet(ドゥヴィアレ)"のテクノロジーを駆使して開発した、アナログ録音の正確な復刻を可能にする独自の復元プロセス「Phoenix Mastering(フェニックス・マスタリング)」を用いて、フレデリック・ドリア=ニコラとニコラ・テリーズがリマスタリング。完璧主義者ミケランジェリの遺した芸術を完璧に再現する高品質復刻にご注目ください。


フォンテック
FOCD-9878(1CD)
税込定価
第7回仙台国際音楽コンクール優勝者〜チェ・ヒョンロク
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
 夜のガスパール
ショパン:24の前奏曲
チェ・ヒョンロク(P)

録音:2022年9月13〜14日 仙台市宮城野区文化センターパトナホール
“全てが完璧だからこそ引き出せる想像を絶する味わい!”
静謐な音楽のなかに、鋭意な実力を湛えるピアニスト、チェ・ヒョンロク。2019年6月に開催され た第7回仙台国際音楽コンクールでは、圧倒的な優勝を飾りました。 このCD録音は、22年9月おこなわれた同一プログラムによる東京・仙台でのリサイタルを経ての熟 成した環境での成果です。 耽美的とも言える「パヴァーヌ」の音色、冷色のパレットをさらに拡げる「ガスパール」。そして知 情合体の「前奏曲集」は一大絵巻です。 将来が嘱望される、若き韓流ピアニスト始動です。 (フォンテック)
チェ・ヒョンロク。その恐るべき才能の出現に興奮を抑えられません!3つの名曲全てが空前絶後の名演という信じがたいことが現実に起こったのです。!
 最初の「パヴァーヌ」冒頭の5秒で全身鳥肌!その温かなタッチとそこはかとない悲しみの滲み方には一切作為がなく、純粋そのもの。1:57のさりげないルフト・パウゼでは、並外れた天才を確信!3:33からのペダリングの俊敏なコントラスト付けの妙味、その先の中間部はタッチの潤いが加味、4:23からの装飾音をこれほど深く感じ切った例も他にはないでしょう。5:57からは水が砂に染み込むように音が消え入ったかと思うと、最後の最後で生命の輝きを放つ様は感動の極み!一体どんな環境で育てばこんな音のセンスが宿るのでしょうか?
 「夜のガスパール」が、これまた久々に誕生した同曲の超名演!安易な怪奇趣味に走らずしっとりとした詩情を大切にしたこのアプローチは奇跡の連続としか言いようがありません。“オンディーヌ”は、「パヴァーヌ」での見せた潤い満点のタッチの魅力を大発揮!特に上声部の煌めきと透明感は、単に高精度なタッチを目指しただけでは醸し出し得ない幻想を現出。最後の一音の余韻の意味深さも、並外れた感性の証し。“絞首台”は、ひんやりした空気感にびっくり!変ロ音で刻まれる鐘の音は、生々しい死そのものを予感させず、他の声部と美しい調和させながら虚無的な空間を導き出します。“スカルボ”は、この曲の再現に絶対的なヴィルトゥオジティが不可欠であることを再認識。持ち前の繊細な感受性を前提とした上での技巧の完璧さが、尋常ではない緊張感をもたらし、息をつく暇など皆無!タッチの俊敏さは今の時期でしかあり得ない瑞々しさを常に湛えながら、音量的にも色彩的にもこの上なくドラマティックにコントラストを施します。しかも、単純な激情や肉感的なタッチに傾かずに、血の気の引いた感触がむしろ不気味さを醸し出します。
 そしてショパン!24曲全てに宝石のような魅力が散りばめられています。「第1番」は、常套的なルバートのように見えてその内実は真の呼吸と濃密な詩情で充満。「第4番や「第6番」の、明るいタッチと淀みないフレージングとは裏腹の孤独な風情はどうでしょう!過去の名演もすべてが吹き飛ぶこの説得力と個性こそ天才の証し!「第7番」は、音のイメージには一切揺るぎがなく、内省的な美の極めます。「第12番」では、今まで一度も見せなかった鉛色のタッチを披露。彼には一体いくつの引き出しがあるのでしょう?「雨だれ」は、呼吸の持久性にご注目。、タッチの制御力には相変わらず寸分のブレがなく、中間部は長いスパンをかけてクレッシェンドし、繊細なニュアンスを維持したままffの頂点まで上り詰めるセンスは、他に類例があるでしょうか?「17番」がまた絶品!Bのテーマへ移る際の間合いの絶妙さと感度に打たれると、他の演奏の無頓着さが腹立たしくなるほどです。Cのニュアンスの多彩さもこれ以上は無理。最後に11回繰り返される変音のペダル音の混濁のなさも必聴です。「第18番」は、チェ・ヒョンロクの即興的な緩急入れ替え技の冴えと独自のドラマ表出センスに唖然。くどいようですが、彼の表現の幅は無限としか言いようがないのです。最後の「第24番」は、持てるヴィルトゥオジティの全てが炸裂。ラストで三度打ち鳴らされる低音も、ただの強打ではないことは言うまでもありません。
 というように、全てにおいて表現の幅と深さが尋常ではないのに、それを露骨に顕示せず、陶酔もせず、ただ聴き手に感動してもらうためだけに用いられる彼のピアニズムの凄さは、とても言葉では伝えきれません。是非ともその全てを漏らさず味わっていただきたいのですが、事前に体調を整えていただくことを強くお勧めします!【2023年3月・湧々堂】

ALBANY
TROY-1908(1CD)
ルーカス・リッチマン(b.1964):変奏曲集
となかい変奏曲/傘さし変奏曲/ジオラのための変奏曲/音楽があなたの人生を充実させる/ 棒立ち変奏曲/ザップド・タップス
ヴィジェイ・ヴェンカテッシュ(P)
ルーカス・リッチマンはアメリカの指揮者、作曲家で多くの映画音楽の作曲とサウンド・トラック の指揮を手掛けています。このアルバムは彼のコンサート用のピアノのためのピースが収められて おり、いずれもエンターテイメントの世界にいる作曲家だけあって親しみ易い音楽。映画の一場 面を見ているような楽しい一枚。

PROMINENT CLASSICS
2506-5611(1CD)
ショスタコーヴィチ(1906-75):交響曲第1番(スラヴィンスキーYevgeni Slavinsky (1898-1978)編 4手ピアノ版)
交響曲第5番(アトヴミャーン Levon Atovmyan (1901-73)編 4手ピアノ版)
ピアノデュオ・アナスタシア&リウボフ(4手ピアノ) 【アナスタシア・グロモグラソヴァ、リウボフ・グロモグラソヴァ】

録音:2023年 1月 2-5日フォンダチオーネ・パオロ・グラッシ(イタリア・マルティナ・フランカ)スタジオ録音 (JASRAC R-2310158)
衝撃のリリース!チャイコフスキーやベートーヴェンの交響曲全集も好 評だったピアノデュオ・アナスタシア&リウボフによる4手ピアノ版ショスタコーヴィ チ:交響曲全集第1弾です。 交響曲第1番はアトヴミャーンの編曲。ショスタコーヴィチの映画作品の組曲版編 纂などでショスタコ・マニアには広く知られる作曲家です。ミヤスコフスキーの交響 曲第25番は彼に捧げられております。ピアノ版だと不協和音が強調され前衛音 楽に踏み込んでいます。第3楽章はしっとり感もあり中々に思索的で効果抜群。 第5番の編曲はスラヴィンスキー。サンクトペテルブルク音楽院でニコラ―エフ、 チェレプニンに学んだ作曲家。ミュージカル、バレエ作品の作曲に長じました。こ ちらは楽曲の古典性を白日の下に曝した明快な演奏。 録音は今まで通り名手コジモ・ガロッパが担当。クリスマスからお正月に掛けての 再会で一気に録音。息もピッタリの姉妹デュオ、アナスタシアとリウボフは今年も 好調です。ピアノはスタインウェイ。 ※英語、日本語によるライナーノート付。

LE PALAIS DES DEGUSTATEURS
PDD-030(2CD)
ヴァレンティン・シルヴェストロフ(1937-):ピアノ作品集
■CD1
(1)トリアーデ(1962
(2)エレジー(1967)
(3)ピアノ・ソナタ第2番(1975)
(4)ピアノ・ソナタ第3番(1977)
■CD2
(5)ピアノのための小品集「キッチュな音楽」(1977)

(6)後奏曲 Op.5(2005)*
(7)5つの小品 Op.306(2021)*
(8)3つの小品(2022年3月、ベルリン)(世界初録音)*

*=ピアノの蓋を閉じて演奏
ボリス・ベルマン(P)

録音:2022年6月6-9日/クーヴァン・デ・ジャコバン、メゾン・ジャボ、ボーヌ(フランス)
キエフ(キーウ)出身の現役作曲家ヴァレンティン・シルヴェストロフ(1937-)のピアノ作品を名手ボリス・ベルマンが録音しました。作曲家としてデビューし た60年代は前衛的な作風で評価されたものの、70年代以降は調性の響きを用いた作風に転向し広く親しまれているようになったシルヴェストロフ。近年、彼の 作品をこよなく愛する演奏家は数多くいますが、ボリス・ベルマンとの交友関係は半世紀以上前。60年来の大親友で今もゆるぎない友情で結ばれています。
当アルバムは二人の音楽家が歩んだ人生そのものがつまったもの。録音前、二人はマヨルカ島で再会し、シルヴェストロフ助言のもと音楽の方向性を決めていき ました。当録音では『後奏曲』『5つの小品』『3つの小品』の3篇は軽く柔らかい音で演奏してほしいというシルヴェストロフのリクエストからピアノの蓋を閉じて 演奏しています。
『3つの小品』は2022年3月、戦禍から逃れるためベルリンで書いた世界初録音曲。第2曲「シャコンヌ」はまるでヘンデルの「わたしを泣かせてください」 を思わせる美しい旋律に力強さを併せ持った、平和への祈りを込められた作品。ベルマンがその思いを一音一音紡いでおります。
「私がシルヴェストロフに初めて会ったのは1960年代。私はモスクワ、彼はキエフ、ともにソ連に住んでいました。その後、私は1973年にソ連を離れイスラエ ルに移住しましたが、パリのサル・コルトーで『トリアーデ』を弾いて以来、世界各地で彼の作品を弾き続けています。近年、彼の音楽が頻繁に演奏されるようになっ たのは喜ばしいことですが、私はこの60年間の彼の音楽スタイルの進化を示すためにもこのアルバムを完成させました」(ボリス・ベルマン) (Ki)
LE PALAIS DES DEGUSTATEURS
PDD-027(1CD)
ブラームス:変奏曲とその他のピアノ作品集
主題と変奏(弦楽六重奏曲第1番第2楽章による)Op.18B
創作主題による変奏曲 ニ長調 Op.21-1
ハンガリーの歌の主題による変奏曲 ニ長調 Op.21-2
左手のためのシャコンヌ
アレグロ・コン・エスプレシオーネ「アルバムのページ」
ボリス・ベルマン(P)

録音:2021年12月5-7日/クーヴァン・デ・ジャコバン、メゾン・ジャボ、ボーヌ(フランス)
近年ブラームスの作品を集中的に録音しているピアニスト、ボリス・ベルマンが、変奏曲や左手のシャコンヌなど、ピアノ独奏作品5篇を収録しました。
ボリス・ベルマンは1948年生まれ。モスクワ音楽院でオボーリンに師事し、1973年にイスラエルへ移住、1979年からはアメリカに居を構えて演奏活動を行 なうかたわらインディアナ大学やイェール大学でピアノを教え、名教師として世界的な評価を受けています。
当演奏でも一音一音クリアに響かせながらも音に厚みがあり、流石名手と思わせる演奏です。「シャコンヌ」は今のベルマンでしか表現できない、孤高の音楽を 聴かせます。 (Ki)

NoMadMusic
NMM-099(1CD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 BWV 1004
ビーバー:ソナタ第2番、
 パッサカリア(ロザリオ・ソナタ終曲)、
 ソナタ第3番より変奏
フロラン タン・ジノ(Cb)
ファニー・ビ センス(シンセサイザー)
カロリーヌ・ドゥルム(テオルボ )

録音:2021年6月、イル・ド・フランス国立O
日本が世界に誇るコントラバス奏者・池松宏氏も「とんでもない奏者が現れた!」と絶賛するコントラバス奏者が現れました。その名はフロランタン・ジノ。 2015年より、現代音楽を演奏する世界トップの集団、ムジークファブリークのメンバーとして活躍。クルターク、ラッヘンマンといった作曲家たちからの信頼が あついだけでなく、マレのヴィオール作品からバッハ、そして現代音楽までをレパートリーにしているという驚異的な存在です。ここに収録されているバッハのシャ コンヌも、これがコントラバスかと驚かされるような音色と弓さばきで演奏しています。通常このバッハのヴァイオリン・パルティータ第 2番をコントラバスで演 奏する場合、特にシャコンヌでは、バッハが楽譜に書き記したとおりには演奏できない部分がどうしても出てくるのですが、なんとフロランタンはバッハの譜面通 り に 和 音 も 演 奏(調 性 は ト 短 調 で の 演 奏 )し て い る と い う 、超 弩 級 の 内 容 で す 。 さ ら に 、17世 紀 ヴ ァ イ オ リ ン曲 の 至 高 の 難曲 ビ ーバーの ロ ザ リ オ・ソ ナ タ の 終曲 、パ ッ サカリアも収録しておりますが、その深い世界には圧倒されます。興味深いのが、通奏低音としてテオルボのほかシンセサイザーが共演していること。シンセサ イザーを演奏するのは1987年南仏ペルピニャン生まれのファニー・ビセンス。アコーディオン奏者としても活躍し、バロックから現代音楽まで意欲的な活動を 見せ、古楽声楽アンサンブルのレ・クリ・ド・パリと共演したり、フランス初の微分音アコーディオンを奏するなど目が離せない存在で、オリジナルの楽譜の通 りにアコーディオンで「ゴルトベルク変奏曲」を演奏したCDでも話題となりました(PTY 14211110)。テオルボ奏者のカロリーヌ・ドゥルムはコンセール・ス ピリチュエル(ニケ指揮)などで活躍、ブーレーズ指揮によるブーレーズ:The Hammer with No Master(主なき槌)のCD録音にも参加した人物。非常 に鋭い感性の光る三名によるバロック作品、大注目です! (Ki)

H.M.F
HMSA-0063(1SACD)
日本語帯・解説付
国内盤仕様
税込定価
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 K.330,
ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331「トルコ行進曲付き」,
ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 K.332
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ/1785年頃のウィーン、アントン・ワルター製フォルテピアノのコピー
 1986年、マルブルク、モニカ・メイ作製)

録音:2004年3月
宇野功芳氏も絶賛した、2004年録音のシュタイアーのトルコ行進曲がSACDハイブリッドで登場!ハルモニアムンディから、ハイレゾマスターをライセンスし、キン グ関口台スタジオでリマスタリングを施しました。古楽(フォルテピアノ)が苦手な宇野功芳氏もこの演奏を絶賛したことでも大きな話題となった登盤。シュタイアー の解釈は自在にして即興的、これまで聴いたことのない「トルコ行進曲」に誰もが驚かされます。ブックレットには宇野氏のコメントのほか、シュタイアー自身による この演奏についてのコメント(オリジナル盤HMC 901856[廃盤]ブックレットに掲載)も日本語訳を掲載しました。 (Ki)


King International
KKC-093(1CD)
税込定価
クララに捧ぐ
シューマン:クライスレリアーナOp.16
シューマン(クララ・シューマン編):蓮の花Op.25-7
シューマン:無題Op.68-21〜ユーゲントアルバムより
ブラームス:主題と変奏 ニ短調Op.18b
ブラームス(ブゾーニ編):コラール前奏曲「一輪のバラが咲いて」Op.122の8
赤松林太郎(P)

録音:2022年8月22日、23日、25日 三田市総合文化センター(郷の音ホール)小ホール
赤松林太郎久々の新譜は、名作「クライスレリアーナ」をメインに、シューマンとブラームスの運命的邂逅をテーマとしたアルバム。これがきっかけでブラームスは 世に出ることができました。6年後、映画「恋人たち」で用いられたことでも有名な弦楽六重奏曲第1番第2楽章による変奏曲を作り、シューマンの愛妻クララに 捧げました。
初対面の際にクララは何か弾いたと思われますが、伝わっていません。ここではシューマンの歌曲集「ミルテの花」の第7曲「蓮の花」をクララの編曲で披露。さ らにブラームス遺作となったオルガンのためのコラール前奏曲から「一輪のバラが咲いて」のブゾーニによる感動的な編曲で締めくくっています。
赤松の演奏は貴重面で真摯、シューマンとブラームスの情熱が燃えあがります。一方、2篇の編曲作品ではさりげないニュアンスが絶妙な味わいをみせています。 (Ki)

Hyperion
CDA-68398(1CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第4番イ短調 D537
ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D959
ギャリック・オールソン(P)

録音:2021年11月24日-25日、殉教者聖サイラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン)
1966年ブゾーニ国際ピアノ・コンクール、1968年モントリオール国際コンクール、そして第8回ショパン国際ピアノ・コンクールで第1位に輝いたアメリカの名ピアニスト、ギャリック・オールソン。2018年のホーネンス国際ピアノ・コンクールでは、参加者へ指導などを行うメンター・イン・レジデンスにも選ばれています。
Hyperionへと活躍の場を移してから、ブラームス、グラナドス、グリフス、スクリャービン、スメタナ、ドビュッシー、プロコフィエフ、バルトークと多彩で華麗な数々のアルバムを送り出してきたオールソンが、ついにシューベルトのピアノ・ソナタ集をレコーディング。オールソンは、若きシューベルトが書いた初期の作品であるピアノ・ソナタ イ短調 D537(第4番)と、死のわずか2ヵ月前に完成したソナタ三部作の1つであるピアノ・ソナタ イ長調 D979(第20番)をカップリング。第4番の主題が第20番にも引用されるなど関係の深いこの2作は、詩的な洞察力と雄弁さに富み、真のシューベルティアンに期待されるすべての要素を備えています。オールソンの手腕によってその幅広い感情表現が見事に具現化されるシューベルトのピアノ・ソナタにご期待ください。


Da Vinci Classics
C-00656(4CD)

OC-00656(4CD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:平均律クラヴィーア曲集 BWV.846-893(全曲)

■CD1:第1巻
(1)前奏曲とフーガ第1番ハ長調 BWV.846
(2)前奏曲とフーガ第2番ハ短調 BWV.847
(3)前奏曲とフーガ第3番嬰ハ長調 BWV.848
(4)前奏曲とフーガ第4番嬰ハ短調 BWV.849
(5)前奏曲とフーガ第5番ニ長調 BWV.850
(6)前奏曲とフーガ第6番ニ短調 BWV.851
(7)前奏曲とフーガ第7番変ホ長調 BWV.852
(8)前奏曲とフーガ第8番変ホ短調 BWV.853
(9)前奏曲とフーガ第9番ホ長調 BWV.854
(10)前奏曲とフーガ第10番ホ短調 BWV.855
(11)前奏曲とフーガ第11番ヘ長調 BWV.856
(12)前奏曲とフーガ第12番ヘ短調 BWV.857
※ボーナストラック
(13)前奏曲とフーガ第1番ハ長調 BWV.846
■CD2:第1巻
(1)前奏曲とフーガ第13番嬰ヘ長調 BWV.858
(2)前奏曲とフーガ第14番嬰ヘ短調 BWV.859
(3)前奏曲とフーガ第15番ト長調 BWV.860
(4)前奏曲とフーガ第16番ト短調 BWV.861
(5)前奏曲とフーガ第17番変イ長調 BWV.862
(6)前奏曲とフーガ第18番嬰ト短調 BWV.863
(7)前奏曲とフーガ第19番イ長調 BWV.864
(8)前奏曲とフーガ第20番イ短調 BWV.865
(9)前奏曲とフーガ第21番変ロ長調 BWV.866
(10)前奏曲とフーガ第22番変ロ短調 BWV.867
(11)前奏曲とフーガ第23番ロ長調 BWV.868
(12)前奏曲とフーガ第24番ロ短調 BWV.869
※ボーナストラック
(13)前奏曲とフーガ第14番嬰ヘ短調 BWV.859
(14)前奏曲とフーガ第18番嬰ト短調 BWV.863
■CD3:第2巻
(1)前奏曲とフーガ第1番ハ長調 BWV.870
(2)前奏曲とフーガ第2番ハ短調 BWV.871
(3)前奏曲とフーガ第3番嬰ハ長調 BWV.872
(4)前奏曲とフーガ第4番嬰ハ短調 BWV.873
(5)前奏曲とフーガ第5番ニ長調 BWV.874
(6)前奏曲とフーガ第6番ニ短調 BWV.875
(7)前奏曲とフーガ第7番変ホ長調 BWV.876
(8)前奏曲とフーガ第8番嬰ニ短調 BWV.877
(9)前奏曲とフーガ第9番ホ長調 BWV.878
(10)前奏曲とフーガ第10番ホ短調 BWV.879
(11)前奏曲とフーガ第11番ヘ長調 BWV.880
(12)前奏曲とフーガ第12番ヘ短調 BWV.881
(13)前奏曲とフーガ第13番嬰ヘ長調 BWV.882
■CD4:第2巻
(1)前奏曲とフーガ第14番嬰ヘ短調 BWV.883
(2)前奏曲とフーガ第15番ト長調 BWV.884
(3)前奏曲とフーガ第16番ト短調 BWV.885
(4)前奏曲とフーガ第17番変イ長調 BWV.886
(5)前奏曲とフーガ第18番嬰ト短調 BWV.887
(6)前奏曲とフーガ第19番イ長調 BWV.888
(7)前奏曲とフーガ第20番イ短調 BWV.889
(8)前奏曲とフーガ第21番変ロ長調 BWV.890
(9)前奏曲とフーガ第22番変ロ短調 BWV.891
(10)前奏曲とフーガ第23番ロ長調 BWV.892
(11)前奏曲とフーガ第24番ロ短調 BWV.893
※ボーナストラック
(12)前奏曲とフーガ第18番嬰ト短調 BWV.887
エンリコ・バイアーノ(ハープシコード、フォルテピアノ、クラヴィコード)

録音:2019年10月、ベザーノ(ヴァレーゼ、イタリア)
■CD1:第1巻
(1)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(2)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(3)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(4)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(5)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(6)クラヴィコード:ウーゴ・カシリア2016年製
(7)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(8)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(9)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(10)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(11)クラヴィコード:ウーゴ・カシリア2016年製
(12)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(13)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
■CD2:第1巻
(1)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(2)クラヴィコード:ウーゴ・カシリア2016年製
(3)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(4)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(5)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(6)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(7)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(8)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(9)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(10)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(11)クラヴィコード:ウーゴ・カシリア2016年製
(12)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(13)フォルテピアノ:アンドレア・レステッリ1996年製
(14)クラヴィコード:ウーゴ・カシリア2016年製
■CD3:第2巻
(1)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(2)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(3)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(4)クラヴィコード:ウーゴ・カシリア2005年製
(5)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(6)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(7)クラヴィコード:ウーゴ・カシリア2005年製
(8)クラヴィコード:ウーゴ・カシリア2005年製
(9)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(10)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(11)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(12)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(13)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
■CD4:第2巻
(1)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(2)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(3)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(4)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(5)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニクラヴィコード:ウーゴ・カシリア2005年製
(7)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(8)前奏曲とフーガ第21番変ロ長調 BWV.890
クラヴィコード:ウーゴ・カシリア2005年製
(9)フォルテピアノ:ウーゴ・カシリア2006年製
(10)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(11)ハープシコード:オリヴィエ・ファディーニ2015年製
(12)フォルテピアノ:アンドレア・レステッリ1996年製

国内盤解説日本語訳:山根悟郎
バッハの「平均律クラヴィーア曲集」は、バッハの教育プログラムの最終的かつ最も重要な段階に位置し、現代においてもピアノ演奏を学ぶものにとって最も重要な曲集の一つ。
「学ぼうとする若者」から「熟達の名手」の全てに寄り添い、鍵盤楽器奏法と解釈、作曲と即興、対位法、音楽形式、美学、修辞学について徹底的に学ぶことの出来る言わずと知れた「鍵盤楽器のための旧約聖書」です。
17世紀ナポリの音楽家たち、エリザベス朝のヴァージナル楽派、そして大バッハを深く研究しているイタリアの鍵盤奏者であり、現在の古楽界においても興味深い解釈者の一人とみなされているエンリコ・バイアーノが、
「平均律クラヴィーア曲集」の作曲300周年を記念して「3種類、計5台の鍵盤楽器」を駆使して48曲全曲を演奏するという驚きのプロジェクトを実現させました!!
バイアーノはフォルテピアノ、チェンバロ、クラヴィコードの3種類、計5台をこの録音のために準備。バッハとジルバーマンの友情を表現するためにジルバーマンのレプリカのフォルテピアノを用いたり、バッハの音楽が持つ「汎ヨーロッパ的」精神を色濃く描くためによりフレミッシュな響きを出すことの出来るエティエンヌ・ブランシェ1733年製ハープシコードのレプリカを選ぶなど、作曲者の時代背景を反映したさまざまなニュアンスを表現しているのが特徴です。
その結果、細部まで徹底的かつ慎重に研究され、創造的な解釈によって奏でられる「300周年記念」に相応しい「平均律」の演奏が誕生しました。
Da Vinci Classics
C-00654(1CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ集(マルティーノ・ティリモ校訂によるウィーン原典版)
ピアノ・ソナタ第16番イ短調 D.845, Op.42
ピアノ・ソナタ第17番ニ長調 D.850, Op.53
ピエル・パオロ・ヴィンチェンツィ(P)

録音:2022年5月、パラッツォ・チーゴレ・マルティノーニ(チーゴレ、イタリア)
このダ・ヴィンチ・クラシックスのアルバムに収録されているシューベルトの2つのソナタでは、キプロス出身の名匠マルティーノ・ティリモの校訂によるウィーン原典版の楽譜を使用。
2曲の間には顕著な違いがあるにもかかわらず、絶望から爽快へ、ユーモアから優しさへ、活力から憂鬱へ、シューベルトの多彩な感情のパレットが、この2つの作品によって明らかにされています。
これらの対照的な感情はすべて、シューベルトの詩学の中核を成す「愛」という一つの言葉に集約されます。
ピエル・パオロ・ヴィンチェンツィは、ワーグナーやチレア、ウェーバーのピアノ作品などで成功を収めるなど実績十分。ペルージャ大学で電子工学を学んだ経験がどのように演奏に活かされているかも楽しみなポイントです。
Da Vinci Classics
C-00652(1CD)
巨匠たちへのトリビュート〜ロシアのピアノ作品集
アレンスキー:前奏曲 Op.36-1
ラフマニノフ:幻想的小品集 Op.3
メトネル:2つのおとぎ話 Op.20、
 4つのおとぎ話 Op.26
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.1
ユリア・シゴヴァ(P/YAHAMA C7)

録音:2021年11月、クルチュールフーセット・アオセウム(オーヒウス、スウェーデン)
この「巨匠たちへのトリビュート」は、19世紀後半から20世紀にかけてのロシアの文化、音楽の主要人物をつないだ人間関係と音楽関係の上に構築されています。
ロシアの大都市では、芸術家たちは同輩と出会い、優れたな教師に、深い友情とライバル心が生まれ、お互いの美的評価が個人的な共感や反感と結びついていきました。
ここでは4人のロシアの作曲家たちの作曲家同士の相互憧憬と豊富な知識、健全なライバル関係が表現されています。
ピアノのユリア・シゴヴァは1982年、ベラルーシ出身のスウェーデン系ベラルーシ人ピアニスト。
2010年にはマルメSOとの初共演を果たし、2021年からは自らが創設したマルメ・ヤマハ・ピアノ・コンペティションのアーティスティック・ディレクターを務めています。
Da Vinci Classics
C-00650(1CD)
カスパール・メルツ:吟遊詩人の調べ Op.13 フェデリカ・カンタ(G)

録音:2022年5月、パラッツォ・チーゴラ=マルティノーニ(チーゴラ、イタリア)
19世紀ロマン派を代表するコンポーザー=ギタリスト、ヨハン・カスパール・メルツ(1806-1856)が書いたこのギター曲集は、ロマン派の人々の中世に対する興味、その文化や創造性からインスピレーションを得ています。
また、シューベルト、シューマン、メンデルスゾーンらがブルジョアのサロンのために作曲した比較的易しいピアノ曲集からもインスピレーションを受けているとされています。
この曲集の個々の曲のタイトルは、主にロマン主義時代にヨーロッパで人気を博したオシアンの詩に由来しています。

Goodies
78CDR-3895(1CDR)
リカルド・ビネスの芸術

(1)グラナダ(アルベニス)
(2)a.メリーゴーランドのオルガン
b. 軽業師のポルカ(マヌエル・ブランカフォルト)
(3)グラナダの夕べ(ドビュッシー)
(4)朱色の塔 (アルベニス)
(5)ムルシアの庭園で(トゥリーナ)
Fr. COLUMBIA LF 12a (WL 1888)
(6)ミラマール(トゥリーナ)
(7)オリエンタル(アルベニス)
(8)セギディーリャ(アルベニス)
(9)アルベニスのタンゴ
(10)スペインのセレナーデ
リカルド・ビネス(P)

(1)Fr. COLUMBIA LFX 73b (WLX 1416-1) (Recorded 17June 1930, Paris)
(2)Fr. COLUMBIA LFX 73a (WLX 1146-1) (Recorded 4November 1929, Paris)
(3)Fr. COLUMBIA D 15245b (WLX 1150) (Recorded 7November 1929, Paris)
(4)Fr. COLUMBIA D 15245a (WLX 1147) (Recorded 4November 1929, Paris)
(5)Fr. COLUMBIA LF 12a (WL 1888) (Recorded 13November 1929, Paris)
(6)Fr. COLUMBIA LF 12b (WL 1889) (Recorded 13November 1929, Paris)
(7)Fr. COLUMBIA LF 42a (WL 2330-1) (Recorded 6June 1930, Paris)
(8)Fr. COLUMBIA LF 42b (WL 2331-1) (Recorded 6June 1930, Paris)
(9)U.K. HMV DA 4885a (OLA 1208-1□) (Recorded 22July 1936, Paris)
(10)U.K. HMV DA 4885b (OLA 1209-1□) (Recorded 22July 1936, Paris)
リカルド・ビネス(1875-1943)はスペインのピアニスト。その昔フランス語読み でヴィーニェスと呼ばれていた。1885年にバルセロナ音楽院に入学し、1887年 にピアノ賞を受賞、その後パリに移住し、パリ音楽院でシャルル・ウィルフリッ ド・ド・ベリオにピアノを、作曲と和声をバンジャマン・ゴダールとアルベー ル・ラヴィニャックに師事した。1895年サル・プレイエルでデビュー。その後、 ロシア、ヨーロッパと南米諸国にツアー、1931年から1935年までアルゼンチン に住み、1936年にパリに戻った。レパートリーは古典作品に加えて、フランス、 スペイン、ロシアの作曲家のピアノ曲をレコード録音し、SPレコード時代か ら人気があった。あらえびす著「名曲決定盤」にも登場していた。

IBS CLASSICAL
IBS-122022(1CD)
ロベルト・シエッラ(1953-):ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ第1番(2020)
親密な小品(2017)
ピアノ・ソナタ第2番(2020)
ピアノ・ソナタ第3番(2020)
アルフレード・オバジェス(P)

録音:2022年3月13-16日
1953年プエルトリコ生まれの作曲家ロベルト・シエッラ。巧みなリズムと色彩感あふれる響きを駆使したオーケストラ 作品で世界的に注目されています。このアルバムには2020年に書かれた3つのピアノ・ソナタと「PIEZAS I NTIMAS 親密な小品」「APHORISMS 格言」の5作品を収録。特に3つのソナタについては、18世紀にソナタが 生まれた中部ヨーロッパのスタイルから、今日のラテン・アメリカ及びカリブ海諸国の音楽の要素まで包摂した個性的 なものとなっています。フラメンコ、サルサ、パソドブレやタンゴといった音楽が即興風のフレーズと混じり合い、予想の 出来ない展開を聞かせます。アルフレード・オバジェスはベネズエラ生まれで、現代音楽と電子音楽を得意とするピア ニスト。

TOCCATA
TOCC-0666(1CD)
NX-B03
アンリ・リトルフ(1818-1891):ピアノ作品集 第1集
6つのアラベスク Op. 65(1854年出版)
6Opuscules 6つの小品 Op. 25(1846年出版)
ポルカへの勧誘 Op. 31(1846年出版)
a マズルカ Op. 109(1861)
エレガントなワルツ Op. 107(1861年出版)
舞踏会の花 Op. 77(1853年出版)
スケルツォ Op. 115(1862年出版)
Tingyue Jiang ティンヨウ・ジアン(P…Steinway D)

録音:2022年7月11日
全て世界初録音
イギリスで生まれフランスで活躍したロマン派のピアニスト・作曲家アンリ・リトルフ。ヴァイオリニストの父から音楽を学び、12歳の時に無償でイグナツ・モ シェレスに弟子入りし、コヴェント・ガーデンでデビュー。その後フランスへ移住。ピアニスト、(指)出版業などでヨーロッパ各地で活躍し、ハンス・フォン・ ビューローは彼のことを「イギリスのリスト」と称したそうです。リトルフはピアノのための作品を数多く遺しましたが、現在では一部を除きほとんど演奏され ることはありません。このシリーズでは、リトルフのヴィルトゥオーゾ的なサロン風の小品が存分に楽しめます。第1集にはアラベスクやポルカ、マズルカ、ワ ルツなどの性格的な舞曲を収録。演奏はチベット出身のティンヨウ・ジアンが担当。中国とアメリカを中心に活躍する期待の新人です。
TOCCATA
TOCC-0678(2CD)
NX-B03
エイブラム・チェイシンズ(1903-1987):ピアノ独奏曲全集
【CD1】
前奏曲全集
 6つの前奏曲 Op. 10(1928)
 6つの前奏曲 Op. 11(1928)
 6つの前奏曲 Op. 12(1928)
 6つの前奏曲 Op. 13(1928)
【CD2】
ピアノ・プレイタイム(1951)
マスター・クラス Op. 4
3つの中国の小品(1925年出版)
鍵盤のためのカリカチュール Op. 6(1925)
おとぎ話 Op. 16No. 1(1931)
物語:過去の事象の思い出 Op. 36(1942)
エチュード・アパッショナート(1925)
グルックの「精霊の踊り」(A.チェイシンズ編)(1938)
シュワンダ・ファンタジー(1940年出版)
マルガリータ・グレボフ(P…Steinway D)

録音:2019年5月8日、7月19日、2020年1月31日、5月15日、2022年5月14日
アメリカ音楽界に大きな足跡を残したエイブラム・チェイシンズのピアノ独奏作品全集。チェイシンズはニューヨークのマンハッタンに生まれ、ジュリアード音楽院で アーネスト・ハッチソンにピアノを、ルービン・ゴールドマークに作曲を学んだ後、カーティス音楽院でヨーゼフ・ホフマンに師事。1927年から20年間コンサート・ピア ニストとして活動し、南北アメリカとヨーロッパで演奏。ガーシュウィンと四手連弾をしたこともあります。ロマン派音楽を得意とし、ショパンの録音は人気を博しまし た。著述家としても才能を発揮し、スコトコフスキーやクライバーンの評伝を執筆、またラジオ局で番組を持ち、著名な演奏家をトークの相手に招いてクラシック 音楽の魅力を身近に伝えることに貢献しました。作曲家としては、"Flirtation in a Chinese Garden"と"Parade"(どちらもチェイシンズ自身による管弦 楽版)がトスカニーニが初演の指揮をとった初のアメリカ人作品となり、また「アジアに行かずに書いた」という「3つの中国の小品」はホフマンやレヴィーンがアンコー ルにしばしば弾いたこともあってヒット作となりました。チェイシンズの作品はヴィルトゥオーゾ系ピアニストに人気があり、チェルカスキーやカツァリスも演奏していま す。教育者としてもすぐれ、教え子の中にボレットや野島稔がいます。 この2枚組にはチェイシンズのピアノ独奏曲を全て収録。出世作となった「3つの中国の小品」をはじめ、すべての長調と短調による「24の前奏曲」、親交のあっ たラフマニノフ、ゴドフスキーの音によるカリカチュールなどを聴くことができます。演奏はロシア系アメリカ人ピアニスト、マルガリータ・グレボフ。TOCCATA CLASSICSにはリャプノフ(TOCC-218)とレヴィツキ(TOCC-334)のアルバムを録音しています。

OMF
KCD-2096(1CD)
税込定価
バッハ:インヴェンションとシンフォニア BWV 772-801 アーティスト:福田ひかり(P)

録音:2022年3月15日-17日神奈川県立相模湖交流センター
音楽雑誌への連載を行うなど研究者・執筆者としても積極的な活動を繰り広げる福田ひかり。前作『ゴルトベルク変奏曲』(KCD-2074) に続き取り組むのは『インヴェンションとシンフォニア』。 本録音でも「C. Bechstein Model D-282」を使用し、調律は「不等分平均律」を採用。 カバー・アートは、松尾采奈が福田の演奏からインスピレーションを得て描き下ろした『鉱石』をモチーフとした作品。
【福田ひかり】 1967年岡山県津山市生まれ。国立音楽大学器楽学科(P)卒業。東京学芸大学大学院、東京藝術大学大学院(音楽学)修 了。ピアノを寺坂栄子、弘中馨子、小阪文産子、賀集裕子、音楽学を足立美比古、東川清一、角倉一朗の各氏に師事。1992年パ リで開催されたダリウス・ミヨー生誕100年記念公演に出演。1998年の初リサイタル以来、一貫してJ. S. バッハの鍵盤作品を中心にプロ グラムを組んでいます。2005-2009年には「バッハ・ツィクルス」(全5回)、2010-2014年には「続バッハ・ツィクルス」(全4回)を開催、好評 を博した。2011年第8回津山国際総合音楽祭に出演。その他、オーケストラとの共演やデュオ、ジョイントコンサート等に多数出演。 2021年11月にOMFレーベルよりリリースした『J. S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲』は各種メディアで好評を得ており、『レコード芸術』では 準特選盤に選ばれた。 後進の指導にも力を入れており、ピティナ・ピアノセミナーやムジカノーヴァ オンラインスクールなど、「“難しい”というイメージが先行しがちなバ ロック音楽に親しみを感じ楽しく弾こう」というコンセプトで行っている指導者向けのバッハセミナーが好評です。近年は音律や古楽器の研 究にも取り組み、2014年に開始した「古典調律シリーズ」やモダンピアノと古楽器の接点を探るレクチャーコンサートやワークショップなど、古 楽器の啓蒙活動も積極的に行っています。『ムジカノーヴァ』で「バッハ「インヴェンション」が楽しくなるレッスン」を好評連載中。 一般社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)正会員。

Solo Musica
SM-414(1CD)
NX-B03
ハンス・ゲオルク・ネーゲリ(1773-1836):の音楽世界
ハンス・ゲオルク・ネーゲリ(1773-1836):トッカータ第1番ヘ短調
 トッカータ第2番変イ長調
クレメンティ:ソナタ 変ホ長調 Op. 12No. 4
ネーゲリ:トッカータ第3番変イ長調
 トッカータ第4番ハ長調
クレメンティ:カプリッチョ イ長調 Op. 34 No. 3
ネーゲリ:トッカータ第5番ヘ長調
 トッカータ第6番変ロ長調
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」
エルス・ビーゼマンス(ハンマークラヴィーア)
アントン・ワルター工房1805年頃制作のモデルによる
ポール・マクナルティによる複元楽器(2013)

録音:2022年6月3-5日
スイスの作曲家・楽譜出版者ハンス・ゲオルク・ネーゲリ。彼は鍵盤曲や歌曲を数多く作曲、その民謡風で親しみやすい旋律は同時代の作曲家に変奏曲 の主題としても好まれました。 彼は音楽出版にも積極的で、自身で出版社を立ち上げ、1803年から1805年には「Repertoire des Clavecinistes クラヴサン奏者のレパートリー」と 題したシリーズを刊行。クレメンティやシュタイベルト、デュセックやベートーヴェンに至る19世紀初頭の鍵盤用作品の出版を行うとともに、1808年には自身も 匿名にて「12のトッカータ」第1集の6曲を出版(第2集は出版されず)。こちらも当時の鍵盤楽器演奏技術の向上に貢献しました。このアルバムにはネーゲリ の6つのトッカータと、クレメンティ、ベートーヴェンの作品を収録。演奏は18世紀から19世紀作品を得意とするエルス・ビーゼンマンス。19世紀製作アントン・ ヴァルターの復元楽器を使用しています。

Grand Piano
GP-929(1CD)
NX-B03
中国のピアノ小品集
王建中 ワン・ジャンツォン(1933-2016):Liuyang River
孫以強 スン・イチアン(1945-)春舞(1978)
姜翰 エドワード・ハン・ジアン(1991-):子供の領分(2020)*
伝承曲:Jasmine Flower 茉莉花(エドワード・ハン・ジアンによるピアノ編 2021)*
伝承曲:A Moonlit Night on The Spring River 春江花月夜(エドワード・ハン・ジアンによるピアノ編 2021)*
王酩 ワン・ミン(1934-1997):Velvet Flowers(エドワード・ハン・ジアンによるピアノ編 2018)*
王建中 ワン・ジャンツォン:4つの上海民謡
- 第3曲
崔世光 ツイ・シーグアン(1948-):松花江上 松花江のほとりで(1967)
譚盾 タン・ドゥン(1957-):水彩による8つの思い出(1979)
姜翰:「漁光曲」の主題による即興曲(2022)*
エドワード・ハン・ジアン(P…Steinway Model D)

録音:
2022年9月2日、2018年10月28日
*…世界初録音
中国出身の作曲家たちが書いた1960年代から70年代の作品に、現代の作品を組み合わせた10作からなるコレクション。 演奏しているのは、中央音楽院で学んだ後、コロンビア大学で研鑽を積み自らも作曲家として活動するエドワード・ハン・ジアンで、彼はピアノの黒鍵と白鍵 を中国の水墨画の精神になぞらえ、崔世光の「松花江」と王建中の「??河」(別名:瀏陽河)による悠然と流れる大河の姿や、 孫以強が描く西方の 春の舞などを演奏。また中国古来の民謡をジアン自身でアレンジし、技巧的な装飾がほどこされた「茉莉花」や1300年以上も前の唐の時代にさかのぼる 「春江花月夜」などを、長年にわたるこの国の文化を代表する作品としてコレクションに加えています。他にはジアン作曲の子供のための「儿童?地?曲 」と 五音音階が効果的に用いられたタン・ドゥンの「水彩による8つの思い出」を収録。アルバムの最後は、中国でよく知られる映画の主題歌『漁光曲』の旋律 を用いたジアンの即興演奏で締めくくられます。
Grand Piano
GP-928(1CD)
NX-B03
ステパン・エルマス(1862-1937):ピアノ作品全集 第2集〜マズルカ集
1. マズルカ第1番嬰ヘ長調
2. マズルカ第2番変ホ長調
3. マズルカ第3番変ロ長調
4. マズルカ第4番ホ長調
5. マズルカ第5番嬰ハ短調
6. マズルカ第6番ニ短調
7. マズルカ第7番ホ短調
8. マズルカ第8番ニ長調
9. マズルカ第9番ニ短調
10. マズルカ第10番嬰ハ短調
11. マズルカ第11番変ロ短調
12. マズルカ第12番変イ長調
13. マズルカ第13番変ロ短調
14. マズルカ第14番イ短調
15. マズルカ第15番ト短調
16. マズルカ第16番ハ短調
17. マズルカ第17番変ニ長調
18. マズルカ第18番ニ短調
19. マズルカ第19番ロ短調
20. マズルカ第20番ホ短調
21. マズルカ第21番ヘ長調
22. マズルカ第22番変ロ長調
23. マズルカ第23番イ長調
24. マズルカ第24番変ロ長調
25. マズルカ第25番イ長調
26. マズルカ第26番ヘ長調
27. マズルカ第27番ロ長調
ミカエル・アイラペティアン(P…Steinway Model D)

録音:2022年7月6日
全て世界初録音
アルメニアのピアニスト・作曲家ステパン・エルマス。幼い頃から楽才を発揮、13歳の頃にはフランツ・リストの作品 でリサイタルを行うなど神童ぶりが評判になりました。やがてドイツのワイマールに行き、念願であったリストに出会 い、連絡を取り合いながらウィーンで修業を積みます。1885年にウィーンでデビューし称賛を浴びた後は、作曲家 としても活躍。彼の作品の多くは1922年におこった「スミルナの大火」によって消失してしまいましたが、このマズル カ集は幸運にも手稿譜が遺され、現在アルメニアの文芸博物館に保管されています。この手稿譜をアルメニア音 楽の発掘と発展貢献、その普及に努めるミカエラ・アイラペティアンが編集、演奏しました。このマズルカ集はどれも 初期ロマン派の作風による優雅な作品ですが、ショパンがマズルカで行ったように、エルマスも民俗音楽と舞曲の 特徴を組み合わせており、とりわけ第9番や第10番ではリズム処理やハーモニーなどに斬新なアプローチも聴かれ ます。

ALPHA
ALPHA-913(1CD)
Perpetuum 〜無窮動
ジョン・アダムズ(1947-):中国の門 a
サティ:歪んだ踊り 1〜『冷たい小品』 より c
バッハ(ロマニウク編):前奏曲 ホ長調 BWV 1006a 〜『リュート組曲』 より d
ペンギン・カフェ・オーケストラ、サイモン・ジェフス(ロマニウク編):パーペテュム・モービル a
リゲティ:ピアノのための練習曲 第4番ファンファーレ a
シューベルト:即興曲 第3番変ト長調 D 899-3c
 陰影 (即興) a
パーセル:新しいグラウンド ZT 682b
サティ:歪んだ踊り 2〜『冷たい小品』 より d
 放物線 (即興) e
ストラヴィンスキー:ピアノ・ソナタ 第1楽章 a
バッハ:トッカータ ホ短調 BWV 914b
フィリップ・グラス(1937-):エチュード 第2番 a
シューマン:IV. 間奏曲 〜『ウィーンの謝肉祭の道化』 Op. 26より c
ラヴェル:前奏曲(Vif) 〜『クープランの墓』 M.68より a
作曲者不詳:ラ・ミ・レの調べで e
ショスタコーヴィチ:前奏曲 イ短調 Op. 87-2 a
 ラ・ミ・レの調べで」による即興 d
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第17番Op. 「テンペスト」フィナーレ c
サティ:歪んだ踊り 3〜『冷たい小品』 より a
ヨハン・ヒエロニムス・カプスベルガー(1580-1651)/ロマニウク編曲:トッカータ・アルペッジアータ f/a
アンソニー・ロマニウク
 ピアノ 〈ファツィオリ F228〉…a
 チェンバロ 〈17世紀後半リヨン製(製作者不詳)、
   リヨンのジョゼフ・コレスが1748年に拡張改造〉…b
 フォルテピアノ 〈コンラート・グラーフ1835年製〉…c
 YAMAHA CP80(電子ピアノ)…d
 ミュゼラー・ヴァージナル 〈ルッカース1623年製モデルによる
   アンドレアス&ヤコブ・キルストレム製作の再現楽器〉…e
 シンセサイザー〈Prophet Rev2〉…f

録音:2022年7月 スタジオ1、フラジェ、ブリュッセル
バロックからロマン派、現代に至るまで幅広い時代の作品を、広く深い知見とテクニックに裏打ちされた類まれな適応力で演奏し、世界各地 のアーティストから篤い信頼を得ているアンソニー・ロマニウク。来日公演でもその個性で聴衆を魅了した彼のセカンド・ソロ・アルバムは、前作 『BELLS 鐘』(NYCX-10300/ALPHA631)の方向性をさらに推し進めたものといえ、古楽器から現代楽器、そして電子楽器までを操 り、バロックから現代音楽、ポップスに至るまでを、まさに縦横無尽に行き交う内容となっています。一見ばらばらな選曲ですがその流れが極め て自然なことにまず驚かされ、聴き進むほどに、それぞれの作品を引き立てる楽器選択の素晴らしさにも気付かされることでしょう。これからの 鍵盤楽器のありようを提案しつつ、際立って優れた構成力で全体を美しくまとめ上げた、新しい魅力に溢れるアルバムです。

BIJIN CLASSICAL
BJN-1021(1CD)
ラフマニノフ作品集
幻想的小品集Op.3
ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調Op.36
プレリュード 嬰ト短調Op.32-12
リラの花Op.21-5
楽興の時 ホ短調Op.16-4
楽興の時 変ニ長調Op.16-5
練習曲〈音の絵〉 ハ長調Op.33-2
練習曲〈音の絵〉 変ホ短調Op.39-5
ひなぎくOp.38-3
イリーナ・メジューエワ(P)
(P /1925年製NYスタインウェイ CD135))
録音:2022年8月3日〜5日、新川文化ホール(富山県魚津市)
作曲者生誕150年を記念してメジューエワが待望のラフマニノフ・アル バムを録音。大作「ピアノ・ソナタ第2番」をメインに、初期の代表作「幻想 的小品集(作品3)」、練習曲〈音の絵〉(2 曲)のほか、作曲者自身の編曲 による歌曲「リラの花」・「ひなぎく」などをカップリング。満ち溢れる詩情と、 ラフマニノフならではの巨大なスケール感を併せ持つ壮大な演奏は、まさ にロシア・ピアニズムの真骨頂。使用楽器は 1925年製ヴィンテージ・スタ インウェイ(CD135)。繊細な壮絶な pp から轟くような ff まで、名器の魅 力を存分に伝える優秀録音も魅力です。

SUPRAPHON
SU-4324(1CD)
カラベーチとスメタナのピアノ作品
カベラーチ:ピアノための8つの前奏曲 Op.30
スメタナ:性格的な6つの小品 Op.1
カベラーチ:ピアノのための異国からのモティーフ Op.38
ヤン・バルトシュ(P)

録音:2019年11月21日、2019年1月26日/ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)
スプラフォン・レーベルが力を注いで録音している20世紀を代表するチェコ人作曲家ミロスラフ・カベラーチ(1908-1979)の作品。当アルバムにはピアノ 作品を収録。演奏はヤン・バルトシュです。
プラハ工科大学で学びその後にプラハ音楽院で作曲、指揮を学んだカベラーチ。1932年にチェコ放送の指揮者兼音楽制作のディレクターに就任して以来、長 きに渡り同放送の仕事に携わってきました。カラベーチはその生涯と作品において「悪に屈しない、人間的な理想を追求する」というテーマを前面に押し出し活躍。 ナチス占領下と共産主義独裁下のチェコスロバキアでその両方を表現した音楽家です。ここに収録したピアノのための8つの前奏曲 Op.30は、カベラーチの代表 作「時の神秘」Op.31と同時期の意欲的な作品。併録された「異国からのモティーフ」Op.38とともにポストモダニズムやミニマリズムの到来を予感させるもの があります。
カップリングはスメタナです。「作品1」である性格的な6つの小品は「森の中で」「めざめた情熱」「羊飼の娘」「あこがれ」「戦士」「絶望」からなるピアノ小品集。 スメタナらしいあたたかい音楽をお楽しみいただけます。
ヤン・バルトシュはブレンデルも激賞するチェコを代表する実力派ピアニスト。14歳のときにビエロフラーヴェクの指揮でコンサート・デビューを成功させ、以後 数々の国際コンクールの受賞歴を誇ります。スプラフォン・レーベルからリリースしているヤナーチェクのピアノ作品集(SU 4266)、モーツァルトのピアノ協奏曲 集(KKC 6155/ SU 4234)、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ集(SU 4252)、ノヴァークのピアノ協奏曲(SU-4284)ではきめ細かく丁寧な音楽づくりで 高い評価を得ております。 (Ki)

Goodies
78CDR-3891(1CDR)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第26番「告別」 レオポルド・ゴドフスキー(P)

英 COLUMBIA L2354/55
1929年5月31日ロンドン録音
レオポルド・ゴドフスキーはロシア帝国リトアニア、ビリニュス近 郊、ソシュリー生まれ。14歳でベルリンのケーニヒグリヒェ音楽院に入ったが、 すぐにアメリカに赴き人生の大半をアメリカで過ごした。ピアノは独学とされ ています。アメリカではニューヨーク音楽大学で教鞭をとり、1891年に市民権を 獲得した。その後、フィラデルフィア、シカゴの音楽大学で教え、1909年から 1914年までウィーンで教えていた。機械式録音時代からレコード録音をしてい た。電気録音時代(1925-)になって英コロンビアに入れ始めたが、1930年6月17日 の録音中に脳卒中で倒れ、以降公開演奏から姿を消した。弟子にはギレリスや リヒテルの師ゲンリヒ・ネイガウス(1888-1964)やホルヘ・ボレット(1914-1990) 等がいます。(グッディーズ)

APARTE
AP-305(1CD)
シューマン作品集
幻想曲ハ長調Op.17
アラベスクOp.18/子供の情景Op.15
子供のためのアルバム第30番Op68の30
ファブリツィオ・キオヴァッタ(P)

録音:2022年3月5-7日 マーラー・ザール(ドッビアーコ。イタリア)
師のバドゥラ=スコダから「繊細にして熱い感情が伝わる演奏」と激賞されたスイスのピアニスト、ファブリツィオ・キオヴェッタ。彼がシューマンに挑戦。キオ ヴェッタはクラリネットのパトリック・メッシーナとシューマン夫妻のクラリネット曲のアルバム(AP 153)をリリースし、詩情あふれる演奏が注目されていましたが、 今回はシューマン20代後半の名作3篇。いずれも幸せな情感に満ちたものばかりで、キオヴェッタの明るく前進的な演奏によく合っています。 (Ki)
APARTE
AP-309(1CD)
ギター・デュオのモーツァルト、ハイドン、シューベルト
ハイドン(カラマーゾフ&シュタイドル編):ピアノ・ソナタ第49番変ホ長調
モーツァルト(カラマーゾフ&シュタイドル編):幻想曲ハ短調K.475
シューベルト(カラマーゾフ&シュタイドル編):アルペジオーネ・ソナタD.821
エディン・カラマーゾフ 、
パヴェル・シュタイドル(G)

録音:2022年3月3-5日 ジャルディーノ・スタジオ(クレマ。イタリア)
18世紀半ばのウィーンはヨーロッパ音楽文化の中心地でしたが、ギター文化も盛り上がり、オリジナル作品が乏しかったゆえ多くの有名作品編曲が現れました。 当アルバムは演奏者エディン・カラマーゾフとパベル・シュタイドルが当時の象徴的な3作品の2本のギター用に新編曲。
ギターはその後タレガやセゴビアの出現により新しく合理的な奏法が開発されたこともあり、ふたりはより効果的な編曲を施しました。ハイドンとモーツァルトは ピアノ曲ですが、フォルテピアノのように微妙なニュアンスが絶美。シューベルト作品はもともとの楽器アルペジオ-ネがギターの遺伝子を継いでいるためより「目 から鱗」の連続にびっくり。非常な難曲ながらカラマーゾフとシュタイドルは見事な演奏を披露しています。 (Ki)

Simax
PSC-1380(2CD)
来るべきもののこだま〜 J・Sとの会話
[Disc 1]
マグナル・オーム(1952-):来るべきもののこだま(Echoes of What Will Come)(バッハの「チェロ組曲第1番」から想を得て)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV 1007- 前奏曲
 無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV 1010 - アルマンド
レーネ・グレナーゲル(1969-):Der Bach an der Quelle(源としての小川)(バッハの「チェロ組曲第4番」から想を得て)
ビョルン・クルーセ(1946-):Ripensamento(熟考)(バッハの「チェロ組曲第2番」から想を得て)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV 1008- クーラント
[Disc 2]
バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV 1011- サラバンド
アイヴィン・ビューエネ(1973-):Conversation with J.S.(J・Sとの会話)(バッハの「チェロ組曲第5番」から想を得て)
テレーセ・ビルケルン・ウルヴォ(1982-):Dancing Shades(踊る陰影)(バッハの「チェロ組曲第3番」から想を得て)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV 1009- ブレ第1番
  無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調 BWV 1012 - ジグ
オラヴ・アントン・トンメセン(1946-):PARASixTh(バッハの「チェロ組曲第6番」から想を得て)
エルンスト・シモン・グラーセル(Vc)
[楽器 Cello:Francesco Ruggieri, Cremona, c.1680]

録音:2012年6月4日?6日、24日?25日 リス教会(オスロ、ノルウェー)
ノルウェーのチェリスト、エルンスト・シモン・グラーセル Ernst Simon Glaser(1975?)は、これまで、彼のために書かれた作品を数多く演奏してきました。 この新しいアルバムは、『来るべきもののこだま - J・Sとの会話』と名づけた彼のプロジェクトの集大成です。バッハの音楽に今日の作曲家たちがどういうアプ ローチを見せるか。グラーセルの委嘱を受けたノルウェーの作曲家6人が、ひとつずつ選んだバッハの「チェロ組曲」から「想を得て」作曲した小品が、彼らにイン スピレーションを与えたバッハの曲とならべて紹介されます。
マグナル・オーム Magnar Am(1952?)は、瞑想的気分の音楽で知られる作曲家です。「来るべきもののこだま」は、「作曲することは、わたしにとって、未 来に耳を傾けること」と語る彼が、「それとわからないように」「チェロ組曲第1番」から素材を採り、「バッハを先取りして創った、時を結ぶ2車線道路」(アイヴィ ン・ビューエネ)。レーネ・グレナーゲル Lene Grenager(1969?)は、チェリストでもある作曲家です。彼女は「チェロ組曲第4番」を材料に採り、バッハ(小 川)の組曲の異なる局面を3つの部分で探求する「Der Bach an der Quelle(源としての小川)」を作曲しました。ビョルン・クルーセ Bjorn Kruse(1946?) は、「チェロ組曲第2番」を聴いた後、「Ripensamento(熟考)」を作りました。「グラーセルがチェロを抱き、チェロで歌う姿を振り返って作ったイマジネーショ ンの遊び」。書く、演奏する、聴くの「恋の三角関係」の大切さをあらためて示してみせたという作品です。
テレーセ・ビルケルン・ウルヴォ Therese Birkelund Ulvo(1982?)の「Dancing Shades(踊る陰影)」は、「組曲は元は舞曲という理解」から出発し た作品です。「チェロ組曲第3番」の楽章からの断片を引用して作曲。「作曲家にとってチェロは、曲をつくるのにもってこいの楽器。エルンスト・シモンの良く響く 荘重で美しい音色からは、たくさんのインスピレーションをもらことができました」(ビルケルン・ウルヴォ)。アイヴィン・ビューエネ Eiving Buene(1973?)の 「Conversation with J.S.(J・Sとの会話)」は、ノルウェー国立音楽大学を卒業したての彼が、エルンスト・シモンから委嘱されて書いた、初めてのソロ楽器 のための音楽です。「(ソロ楽器の音楽は)どこにも隠れるところのない、作曲家にとってもっとも難しい仕事のひとつ」(ビューエネ)。
オラヴ・アントン・トンメセン Olav Anton Thommessen(1946?)は、グレナーゲル、ビルケルン・ウルヴォ、ビューエネが国立音楽大学で教わった作曲 家です。トンメセンの出世作とされる「グリーグのイ短調ピアノ協奏曲による序奏とマクロファンタジー」(Aurora ACD 4927)は、「過去の音楽と現在の音楽 の対話」というコンセプトのノルウェーでの原点とみなされる作品です。バッハの作品のもつ即興、装飾、記譜の関係を探ったという「PARASixTh」は、〈前奏曲 (Prelude)〉〈クーラント(Courante)〉〈幻想曲(Phantasie)〉〈ガヴォット2(Gavottte 2)〉の4楽章で書かれています。 (Ki)

オクタヴィア
OVCL-00779(2SACD)
税込定価
2023年1月25日発売
パガニーニ:24のカプリース 作品1 周防亮介(Vn)

録音:2021年11月1-2、11-12日 静岡・浜松市天竜壬生ホール
超絶技巧曲として知られるパガニーニの名作にセッション録音で取り組んだ今作、確かなテクニックに裏 付けされた多彩な表現による堂々たる演奏が収められました。周防亮介の繊細で煌めく音色が光る、 音楽家としての真価が発揮されたアルバムです。(オクタヴィア)

Danacord
DACOCD-904(1CD)
ラヴェル:独奏ピアノ作品全集 Vol.2
バレエ 「ダフニスとクロエ」より〔ダフニスの優雅で軽やかな踊り、交響的断章、ダフニスとクロエの情景〕/ソナチネ/ハイドンの名によるメヌエット/夜のガスパール/フーガ 変ホ長調/フーガ ニ長調
オレグ・マルシェフ(P)
旧ソ連、アゼルバイジャンのバクー出身の天才ピアニスト、オレグ・マルシェフは、メジャー・レーベルからの幾度にわたるオファーを断り続け、深い信頼関係で結ばれたデンマークのダナコード(Danacord)・レーベルへ、35以上の素晴らしいアルバム録音し続けてきたピアノの巨人。リスト晩年の高弟エミール・フォン・ザウアーのピアノ作品集(全6巻)やデンマークの知られざる作曲家たちのピアノ協奏曲集(全4巻)などの稀少作品から、ブラームス、シューベルト、リスト、ショパン、メンデルスゾーンなどロマン派の名作たちまで膨大なレパートリーを誇り、ロシアの偉大な作曲家たち(チャイコフスキー、ラフマニノフ、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチ)のピアノと管弦楽のための作品すべてを録音した(おそらく唯一の)アーティストでもあります。
2014年に同時リリースされたメンデルスゾーン(DACOCD734-736)とショパン(DACOCD701-702)以来、8年ぶりとなるレコーディングとしてラヴェルのピアノ独奏作品集(DACOCD903)が2022年の春にリリースされましたが、続編となる第2巻がさっそく製作されました。
第2巻では、「ハイドンの名によるメヌエット」や「夜のガスパール」などの名曲に、バレエ音楽「ダフニスとクロエ」からのピアノ・アレンジメンツを収録。更に前作に続き、ラヴェルがローマ賞のために書いた複数の「フーガ」からの2曲も収録した貴重なレコーディングとなっています。

Onyx
ONYX4229(1CD)
ラフマニノフ、ボーウェン、メトネル:2台ピアノ作品集
ラフマニノフ:交響的舞曲 Op.45
ボーウェン
:主題と変奏 Op.139
メトネル
:2つの小品 Op.58
ヨーゼフ・モーグ、カイ・アドマイト(P)
1987年生まれ、2015年に英グラモフォン賞の「ヤング・アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」を受賞、2016年に『グリーグ&モシュコフスキ:ピアノ協奏曲集(ONYX4144)』が第58回グラミー賞にノミネートされたドイツのヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、ヨーゼフ・モーグ。本作では、ゲルハルト・オピッツやマイケル・ポンテイ、ジョルジュ・シフラらに師事したドイツのピアニスト、カイ・アドマイトとともに、20世紀前半に活躍したコンポーザー=ピアニストたちによる2台ピアノのための作品を収録。2023年に生誕150周年を迎えるラフマニノフに、ラフマニノフとお互いに作品を献呈し合うなど、深い親交のあったメトネル、そしてラフマニノフ作品を多数レパートリーにしていたことから「イギリスのラフマニノフ」と呼ばれたボーウェン。20世紀においても調性音楽の枠組みを大きく外れることのなかったロマンティックな作曲家たちによる、旋律とハーモニーの魅力に満ちた3作品をお楽しみください。

STEINWAY&SONS
STNS-30155(1CD)
NX-B07
チャイコフスキー、ショパン、ラヴェル:ピアノ作品集
チャイコフスキー:眠りの森の美女 Op. 66(ミハイル・プレトニョフによるピアノ編)
ショパン:ロンド 変ホ長調 Op. 16
ラヴェル:夜のガスパール
テティアナ・シャフラン(P…Steinway Model D)

録音:2021年11月8-9日
ウクライナの若きピアニスト、テティアナ・シャフラン、STEINWAY&SONSレーベルへのデビュー・アルバム。 2019年に開催されたオルガ・カーン国際ピアノ・コンクールでの優勝をはじめ、20以上の国際コンクールの入 賞経験を持つ彼女が、このアルバムで演奏したのはチャイコフスキー、ショパン、ラヴェルの作品。極めて高度 なテクニックを要する曲を揃え、その力量を発揮しています。
STEINWAY&SONS
STNS-30198(1CD)
NX-B07
ラフマニノフ、スクリャービン、メトネル:ピアノ・ソナタ集
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番(1931年版)
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番 嬰ヘ長調 Op. 53
メトネル:ピアノ・ソナタ ホ短調「夜の風」 Op. 25No. 2
 忘れられた調べ - 祝祭の踊り Op. 38No. 3
ケニー・ブロバーグ(P)

録音:2021年11月1日
1993年アメリカで生まれたケニー・ブロバーグのSTEINWAY&SONSレーベルへのデビュー・アルバム。幼い 頃にイタリア人の祖父が歌うアリアに触れ音楽に目覚めたというブロバーグ、6歳でピアノを始め、2017年第 15回ヴァン・クライバーン国際コンクールで第2位に入賞、2019年に開催された第16回チャイコフスキー国 際コンクールでは第3位を獲得し注目を集めました。このアルバムでは得意とするロシアの作品を演奏。情熱 的なパフォーマンスを存分に披露しています。

OEHMS
OC-481(1CD)
NX-B03
ブルックナー:オルガン編曲による交響曲全集 Vol. 5
交響曲第5番変ロ長調 WAB105(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
ハンスイェルク・アルブレヒト(Org)

録音:2022年8月2日-6日 ミュンヘン、聖マルガレート教会
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第6弾です。このシリーズは指揮者 クリスティアン・ティーレマンの後援のもとに進められ、2024年に完結予定です。 交響曲第5番は、ブルックナーの全交響曲の中でもコラール風の旋律と対位法の使用が目立ち、教会音楽的なたたずまいを随所に感じさせます。オ ルガンで演奏して聴き映えがすることが想像できますが、エルヴィン・ホルンの編曲とハンス・イェルク・アルブレヒトの演奏はその期待に応えるもの。オルガ ンの多彩なストップを効果的に、しかし華美になることなく使い分け、音楽が息長く高揚して行く様を見事に音にしています。この曲はピツィカートも多く 使われていますが、弦のピツィカートの弾くような瞬発力のある音とは異なる、オルガン特有の膨らみと重量感のある音が独特の趣を加えています。 交響曲第5番は1894年にグラーツでフランツ・シャルクが指揮して初演されましたが、その時演奏されたのはシャルクによる「改訂版」で、ブルックナーの 自筆譜に基づく原典版が初演されたのはそれから40年余りを経た1935年、ミュンヘンでのことでした。それにちなんで録音にはミュンヘンの聖マルガ レート教会のオルガンが選ばれています。

TOCCATA
TOCC-0483(1CD)
NX-B03
ライヒャ(1770-1836):ピアノ作品全集 第5集
変奏曲 変ホ長調 Op. 83(1815頃)
2つの幻想曲 Op. 31(1800頃)
La Chercheuse d’esprit Op. 31(1800頃)
現代風の器楽のための3声のフーガ(1822頃)
「魅力的なガブリエーレ」の旋律による変奏曲 Op. 85(1815頃)
葬送行進曲(1800頃)
グルックの主題による変奏曲 Op. 87(1815頃)
ヘンリク・レーヴェンマーク(P)

録音:2022年4月12、13日
チェコ生まれの作曲家アントワーヌ・ライヒャ(アントニーン・レイハとも)。ハイドン、ベートーヴェンの友人であり、 パリ音楽院の作曲科教授としてベルリオーズ、リスト、フランクを育て、多くの管楽器のための作品を書き上げ ました。 彼のピアノ曲はほとんど演奏されることがありませんでしたが、ライヒャ作品の復興に取り組むヘンリク・レーヴェン マークが全集録音を敢行、ライヒャの珍しい作品を聴くことが可能になりました。第5集では3曲の変奏曲を中 心に、世界初録音を含む多数の性格的小品を収録。バロックの様式からの脱却を目指したライヒャの創造 力の一端に触れることができます。

Cantaloupe
CA-21183(1CD)
NX-B05
フィリップ・グラス(1937-):エチュード集 第1集
1. Etude No. 1
2. Etude No. 2
3. Etude No. 3
4. Etude No. 4
5. Etude No. 5
6. Etude No. 6
7. Etude No. 7
8. Etude No. 8
9. Etude No. 9
10. Etude No. 10
ヴィッキー・チョウ(P)

録音:2020年2月15-16日
フィリップ・グラスが「さまざまなテンポ、テクスチャー、テクニックを探求すること」を目標として1991年から着手した ピアノのためのエチュード集。以来、新進気鋭のピアニストたちから支持されている作品です。第1集には1番から 10番までが収録されています。 演奏しているヴィッキー・チョウは、10年以上にわたり、バング・オン・ア・カン・オールスターズの一員として活躍、 フィリップ・グラスともステージを共にした経験を持つピアニスト。これまでにもマイケル・ゴードンをはじめ数多くの現 代作曲家の作品を初演しており、その技巧と作品の解釈には定評があります。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

Gramola
GRAM-99282(1CD)
ブルックナー:ピアノ小品集
1. 練習曲 ト長調
2. ワルツ ハ長調
3. 半音階の練習曲
4. ワルツ 変ホ長調
5. 練習曲 ハ長調
6. ロンド第1番ト長調
7. アンダンテ 変ホ長調
8. 行進曲 ハ長調
9. デュオ イ短調
10. アンダンテ ニ短調
11. メヌエットとトリオ ト長調
12. ギャロップ ハ長調
13. マズルカ イ短調
14. 主題 ヘ長調
15. 行進曲 ニ短調
16. ロンド第2番ト長調
17. 音楽の時代 ハ長調
18. 主題と変奏 ト長調
19. ポルカ ハ長調
20. 幻想曲第1番ニ短調
21. 幻想曲第2番ハ短調
22. 幻想曲第3番変ホ長調
23. 幻想曲第4番ヘ長調
24. メヌエット ハ長調
クリストフ・エッグナー(P…ベーゼンドルファー)

録音:2022年7-8月聖フロリアン修道院、バロックギャラリー(オーストリア北部オーバーエスターライヒ地方)
ブルックナーのピアノ曲を「ブルックナーのピアノ」で聴く! 1855年のクリスマスの時期にリンツの大聖堂のオルガニストに就任したブルックナーは、リンツ劇場の指揮者オットー・キッツラーに作曲を師事しました。 キッツラーは勉強や練習だけでなく実際に完成した作品を書くことをブルックナーに勧め、その成果を収めたものが「キッツラーの練習帳」と呼ばれていま す。この練習帳には弦楽四重奏曲や管弦楽曲、少なからぬ数の歌曲とピアノ曲が収められており、中にはベートーヴェンの悲愴ソナタのオーケスト レーションもあります。 このアルバムではその中からピアノ曲を収録。使われているピアノはブルックナーが所有していたベーゼンドルファー(ブックレットにきれいなカラー写真が 載っています)、収録場所もブルックナーゆかりの聖フロリアン修道院、ピアニストもザンクトフロリアン生まれでブルックナー音楽院卒という、ブルックナー 尽くしの1枚となっています。 クリストフ・ヨハネス・エッグナーはリンツのブルックナー音楽院を卒業後、ウィーンでパウル・バドゥラ=スコダ、今井彰、ルートヴィヒ・ホフマン、オレグ・マイ センベルクに師事。更にパリでブリジット・エンゲラーとミシェル・ベロフに学びました。ソリストとしての活動に加えて兄弟で結成したエッグナー・トリオとして も活躍。欧州主要国はもとより、アジアやオセアニア諸国でも演奏しています。

FUGA LIBERA
FUG-811(1CD)
『パズル』 〜ショパン、スクリャービン 作品集
ショパン:バラード 第1番ト短調 Op. 23
 即興曲 第1番変イ長調 Op. 29
 練習曲 第11番イ短調 Op. 25-11「木枯らし」
 練習曲 第12番ハ短調 Op. 25-12
 練習曲 第7番嬰ハ短調 Op. 25-7
スクリャービン:前奏曲 第4番ホ短調 Op. 11-4
 前奏曲 第5番ニ長調 Op. 11-5
ショパン:練習曲 第10番ロ短調 Op. 25-10
 ワルツ 第11番変ト長調 Op. 70-1
 ワルツ 第12番ヘ短調 Op. 70-2
スクリャービン:前奏曲 第22番ト短調 Op. 11-22
ショパン:夜想曲 第20番嬰ハ短調 Op. posth. 「遺作」
 ワルツ 第18番変ホ長調 KK. IVb-10
 ワルツ 第19番イ短調 KK. IVb-11
 ワルツ 第17番変ホ長調 KK IVa-14
 練習曲 第1番ハ長調 Op. 10-1
ソフィー・パチーニ(P)

録音:2021年6月14-17日 DLF室内楽ホール、ケルン
ミュンヘン出身のドイツ系イタリア人、ソフィー・パチーニのアルバムがベルギーのFUGA LIBERAから登場。アルゲリッチに直談判して自身の 演奏を聴いてもらい、称賛を受けたという経歴の持ち主で、その後アルゲリッチ・プロジェクトに招待されるなど活躍、2015年にはECHO賞の 若手アーティスト、ピアノ部門を受賞しています。今回のアルバムは『パズル』と題し、彼女が個人的にずっと親しみ大切にしてきた、ショパンと スクリャービンの作品を集めたもの。繊細さと大胆さを併せ持つ振幅の大きな表現と、それを包み込む豊かで瑞々しい音楽性で、作品の新 たな側面に気付される魅力的な一枚です。

ANALEKTA
AN-29004(1CD)
『命と夢』 〜チェコのピアノ作品集
ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ「1905年10月1日、街頭にて」 (1905)
ヨゼフ・スーク:『春』 Op. 22a (1902) より V. 感動して(憧れ)
ドヴォルザーク:『ユーモレスク』 (1894) より【 IV ヘ長調/VII 変ト長調/VIII 変ロ短調】
スーク:『命と夢(人生と夢)』 Op. 30(1909)
カプラロヴァ:『4月の前奏曲』 Op. 13(1937)
スメタナ:『チェコ舞曲集』 第1集 JB 1:107 (1877) よりII. ポルカ 第2番イ短調
フランシーヌ・ケイ (P)

録音:2022年1月19-20日、3月22-23日 ジェニファー・ヴェルヴァ・バーンスタイン・パフォーマンス・ホール、イザベル・ベイダー・パフォーミングアーツセンター、カナダ
「並外れた色彩感」(モントリオール・ガゼット紙)、「華麗にして詩的」(トロント・スター紙)と絶賛されるカナダのピアニスト、フランシーヌ・ケイに よる、1900年前後のチェコに於ける円熟した文化を伝えるピアノ作品集。誰もが知るドヴォルザークの「ユーモレスク(VII)」、比較的知られ るヤナーチェクのソナタなどから、有名とは言い難い作品までを幅広く収録しています。個性的なメロディ、聴く者の感性を刺激する和声、魅 力的な舞曲のリズム、それらを備えながら幅広い曲想を持つ作品たちを、豊かな感性で聴かせています。


Delphian
DCD-34292(1CD)
女性作曲家による無伴奏ヴィオラ作品集
グラジナ・バツェヴィチ:ポーランドのカプリス
リリアン・フックス:ソナタ・パストラーレ
アマンダ・フィーリー:ボレアル
サリー・ビーミッシュ:ペニリオン
エリザベス・ラッチェンス:風のこだま Op.157
エリザベス・マコンキー:5つのスケッチ
イモージェン・ホルスト:ヴィオラのための組曲
シア・マスグレイヴ:夜の静けさの中で、トンネルの先の光
ロザリンド・ヴェントリス(Va)

録音:2020年12月、ワイアストン・コンサートホール(イギリス)
ソリストおよび室内楽奏者として国際的に活躍しているイギリスのヴィオラ奏者、ロザリンド・ヴェントリスが無伴奏アルバムでソロ・デビュー!グスタフ・ホルストの娘イモージェン・ホルスト(1902-1984)が1930年に作曲した「ヴィオラのための組曲」から、スコットランド出身・アメリカ在住の作曲家シア・マスグレイヴ(1928-)が2020年のロックダウン期間中に作曲した「トンネルの先の光」まで、ヴィオラ1本によって奏でられる、ほぼ1世紀にわたる興味深いプログラム。登場する作曲家の多くがプロの弦楽器奏者でもあったという点にも注目です。

Ars Produktion
ARS-38615(1CD)
ファニー・メンデルスゾーン:ピアノ作品集 1821-1846
ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル:前奏曲 WV251/ジーグ WV127/アンダンテ・コン・モート ホ長調/無言歌第2番- アンダンテ/ピアノ小品 イ短調 WV42(断章)/ワルツ 嬰ヘ長調 「Westostlicher Redactionswalzer」 WV184/ズライカとハーテム/幻想曲 WV253/フーガ 変ホ長調 WV273/リート - アンダンテ・エスプレッシーヴォ/アレグロ・グラツィオーソ 変ロ長調/ピアノ小品 ト短調 WV40/1826年2月20日真夜中 - アレグロ・アジタート/無言歌 - アレグロ・アジタート/1824年11月- アレグロ
ソントラウト・シュパイデル(P)

録音:2021年1月&11月(ドイツ、バーデン=バーデン)
世界初録音を多数含むファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル(1805-1847)のピアノ作品集。1821年から1846年(彼女が亡くなる年の前年)にかけて作曲された作品を収録し、15曲中11曲は初録音とのことです。この素晴らしい作品群を聴けば、彼女がより有名な弟フェリックス・メンデルスゾーンの姉というだけでなく、同時代の最も重要な芸術的人物の一人であったことがたやすくわかるでしょう。
Ars Produktion
ARS-38756(1SACD)
モーツァルト、シューベルト、ビゼー、ショヴォー:ピアノ・デュオ作品集
モーツァルト:4手のためのピアノ・ソナタ ニ長調 K. 381
シューベルト:幻想曲 ヘ短調 D.940
ビゼー:子どもの遊び Op.22
フランソワーズ・ショヴォー(1953-):ポエム Op.269
ザラ・クラヴォス、ヴァル・クラヴォス(P)

録音:2021年6月&7月(ドイツ、ヴッパータール)
幼少期から才能を発揮し、若いながらもすでに国際的な活動を行っているクラヴォス姉弟の、ピアノ・デュオとしてのデビュー・アルバム。ザラ・クラヴォスは2002年、ヴァル・クラヴォスは2004年生まれで、どちらもスロベニア出身です。2人はそれぞれソリストとして活躍していますが、ピアノ連弾や2台ピアノのためのレパートリーを一緒に演奏することも多く、その成熟した音楽性と、姉弟ならではの親密なつながりが聴衆や専門家を感動させています。

Orlando Records
OR-0053(1CD)
現代のファゴット作品集〜Kurzes leben 1.0
ヴァソス・ニコラウ(1971-):Vertices〜ファゴット、ライヴ・エレクトロニクスとテープのための(2010)
ペリクリス・リアカキス(1970-):TraumTanzTrance〜ファゴット、ライヴ・エレクトロニクスとテープのための(2007)
ヴァソス・ニコラウ:Recent 1/0/0/0〜ファゴット、ライヴ・エレクトロニクスとテープのための(2008)
マティアス・ゼバスティアン・クリューガー(1980-):Trace Lumineuse I〜ファゴット、ライヴ・エレクトロニクスとテープのための(2012)
ベリオ:Sequenza XII〜ファゴットのための(1997)
クラウス=シュテフェン・マーンコプフ(1962-):Kurzes Leben 1〜ファゴットとグランドピアノのための(2007)
ヨハネス・シュヴァルツ(Fg)

録音:2017年
プロコフィエフの「ピーターと狼」でのおじいさん役のような、従来のファゴットのイメージを塗り替えることに貢献してきた現代音楽のスペシャリスト、アンサンブル・モデルンのメンバーでもあるファゴット奏者ヨハネス・シュヴァルツによる現代作品集。ルチアーノ・ベリオとクラウス=シュテフェン・マーンコプフを除き、このアルバムに登場する作曲家はすべて「私のサウンド・アーカイブを使って」仕事をしている、とシュヴァルツは強調します。彼らの作品は、ファゴットの技術的、音響的限界を克服する、あるいは再定義することを目的とした、シュヴァルツとの長きにわたる交流によって生み出されたものといってよいでしょう。

Da Vinci Classics
C-00632(1CD)
ドビュッシー:ピアノ作品集
夜想曲/映像第1集/映像第2集
忘れられていた映像/版画
アンドレア・ミクッチ(P/ファツィオリF278)

録音:2022年3月、パラッツォ・チーゴレ・マルティノーニ(ブレッシャ、イタリア)
イタリアのピアニスト、アンドレア・ミクッチがファツィオリのF278で奏でるドビュッシーのピアノ作品集。
ミクッチのドビュッシーは、音が印象となり、その印象が聴き手を魅了し、一拍ごとに魅力が確実に増すという、美しく神秘的な印象派の世界を描いています。
アンドレア・ミクッチはバドゥラ=スコダやベルマン、プロセダ、ルケシーニなど数々の世界的名匠たちから教えを受けた有望株です。

Sterling
CDA-18502(1CDR)
ラフ:4手のためのピアノ・ソナタ集
4手のためのピアノ・ソナタ ホ短調 Op.73b
4手のためのピアノ・ソナタ イ長調 Op.90b
ソールヴェイ・ヴィークマン(P)、
ベルティル・ヴィークマン(P)
ラフが活躍した時代、元々作曲した作品を4手連弾のために編曲することは珍しいことではありませんでした。しかし作曲家自身で編曲するということは当時でも珍しく、特に今回収録されたOp.90bは弦楽四重奏曲第2番の編曲と考えられており、作曲後すぐに4手連弾版に編曲されたと思われますが、ラフが亡くなったため生誕200年にあたる2022年まで出版されなかった貴重なものです。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

BRINRINRI
KYBR-2200(1CD)
税込定価
山下和仁〜ギター小品集2021
1. ソナタ No.55(セイシャス)* Sonata No.55 (Seixas)
2. ソナタ No.74(セイシャス)* Sonata No.74 (Seixas)
3. ラルゲット・エ・スケルツァンド(テレマン)*
Larghetto e Scherzando (Telemann)
4. オペラ「サトコ」より「インドの歌」(リムスキー=コルサコフ)*
Song of India ~ Sadko (Rimsky-Korsakov)
5. 涙(ムソルグスキー)* Une larme (Mussorgsky)
6. 「展覧会の絵」より「ビドロ」(ムソルグスキー)*
Bydlo ~ Pictures at an Exhibition (Mussorgsky)
7. 「新世界より」ラルゴ(ドヴォルザーク)*
Largo ~ From the New World (Dvo?ak)
8. プレリュード(ヴィソツキー) Prelude (Vysotsky)
9. 行進曲 ? オペラ「魔笛」より(モーツァルト)
March ~ The Magic Flute (Mozart)
10. アンダンテ ~ 交響曲第53番「皇帝」(ハイドン)
Andante ~ Symphony No. 53"L'Imperiale" (Haydn)
11. 夢(クラムスコイ) Suenos (Kramskoy)
12. 小ロマンス(ワルカー) Kleine Romanze (Walker)
13. 鳥の歌(カタロニア民謡)*
The Song of Birds (Catalan Folk Song)
14. 涙ながらに ~ 草かげの小径にて(ヤナーチェク)*
In Tears ~ On an Overgrown Path (Jana?ek)
15. ミュゼット・エン・ロンド、タンブラン・エン・ロンド(ダカン)*
Musette en Rondeau, Tambourin en Rondeau (Daquin)
16ソナタ(チマローザ)* Sonata in G minor (Cimarosa)
17ゴールドベルグ変奏曲よりアリア(バッハ)*
Aria ~ Goldberg Variations (Bach)
(*印:山下和仁編曲 arranged by Kazuhito Yamashita)
山下和仁(G)

録音:2021年1月24日および10月16日、しらかわホール(ライヴ)
2021年1月と10月、しらかわホールで開催された山下和仁リサイタルのライヴ収録よりソロ17曲を選んでアルバムにしたもの。世 界的ギタリストとして名高い山下和仁は編曲の天才としても知られ、新旧の作品が次々と披露された。定番たる数々の名編曲に 加えて、2021年の新編曲としてセイシャス、テレマン、ダカン、チマローザの鍵盤楽器曲、誰もが思いもよらなかったヤナーチェク 「涙ながらに」とムソルグスキー「涙」(いずれもピアノ曲)のギター用編曲が初演された。また、予想外の選曲と演奏が話題になっ た「小ロマンス」も収録。これは昭和46年(1971)当時10歳の山下和仁が初めて人前で弾いて以来、実に50年ぶりの公開演奏。と ころで、生きながらにして伝説となったと言われる山下和仁だが、公演当日のステージリハーサルで本プログラムとは別の曲を 次々と奏でるという独特な流儀を持つということは知られていないだろうし、そのようなアーチストはなかなかいないのではないだ ろうか。広大なレパートリー所持者としても知られるが、実は表舞台では取り上げられていない別のレパートリー群が存在すること が最近わかってきています。このCDには、非公開リハーサル時に山下和仁がふとしたことで演奏した知られざる4曲の貴重な録音 も収められています。 ※ライヴ録音に伴う会場ノイズ等がありますが、ご了承ください。

Pentatone
PTC-5187041(1CD)
ヴァソス・ニコラウ(1971-):ピアノ練習曲集
練習曲集【Anodos (2008)/Monologos (2008)/Delays (2008)/Chimes (2008)/Mirrors / Interventions (2008)/Animadottir (2013)/Entrap (2013)/Point de jonction (2013)/Presence d’une absence (2013)/Filter (2013)/Hast du Angst? (2013)/Distory (2015)/Teso (2016)/Rebounds (2016)/Tamara (2016)】
Frames(2016/2017)〜4手のための*
タマラ・ステファノヴィチ(P)、
ピエール=ロラン・エマール(P)*

録音:2017年10月〜12月/WDRフンクハウス、クラウス・フォン・ビスマルクザール(ケルン)
ピアニスト、タマラ・ステファノヴィチ注目の新譜は現代作曲家ヴァソス・ニコラウの練習曲集です!
1971年キプロス共和国生まれのニコラウは、ケルンを拠点に活動する作曲家。ケルン音楽大学、パリ国立高等音楽院などで作曲家としての研鑽を積み、 2006年にはインターナショナル・アンサンブル・モデルン・アカデミーの奨学生として参加しています。これまでアンサンブル・アンテルコンタンポラン、アンサン ブル・モデルンなど著名な演奏団体が新作委嘱を演奏しています。
ステファノヴィチが挑んだ新しいピアノ練習曲集は2008年から2016年にかけて作曲した全15曲からなる独奏作品。複雑なリズムとテンポの変化、そして多 層的な音世界は唯一無二。全曲5分弱ながら1曲1曲ごとに全く違う個性を発揮。コンテンポラリー・ジャズの要素もありあらゆる様式・形式で書かれた当作品集は、 「練習曲」という名でありながら、非常に高い芸術性が求められます。当曲集最後の「Tamara」はステファノヴィチに捧げられております。ニコラウに師事したこ ともあるステファノヴィチ渾身の演奏です。
カップリングはピエール=ロラン・エマールと共演したニコラウ作の4手作品「Frames」は二人に捧げられた作品。多層に絡み合う音楽は幾何学的ともいえる 孤高の世界。二人の名手がニコラウの描くポリフォニックな世界を音化します。ステファノヴィチとエマールは『幻影』(KKC-6592 / PTC-5186957)のアル バムでも息の合った演奏を聴かせてくれています。 (Ki)

Hyperion
CDA-68362(1CD)
モンポウ:ひそやかな音楽
ひそやかな音楽第1巻(1959)/ひそやかな音楽第2巻(1962)/ひそやかな音楽第3巻(1962)/ひそやかな音楽第4巻(1967)
スティーヴン・ハフ(P)

録音:2020年10月22日-24日、殉教者聖サイラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン)
1997年8月にリリースされ、、ペンギン・ガイドのロゼット賞やグラモフォン賞、ディアパソン・ドールなどの受賞をした名盤(CDA66963)に続くスティーヴン・ハフによるモンポウの作品集がついにリリース。前回は小作品集でしたが、今作ではモンポウの最高傑作のひとつともいえる「ひそやかな音楽」を収録。モンポウの後期に完成され瞑想的、神秘的な作風を特徴とする前衛的なスタイルの音楽です。静謐で美しい作品をスティーヴン・ハフが紡いでいきます。
1961年生まれのスティーヴン・ハフは、ピアニストの他に作曲家としても活躍しています。前述のロゼット賞やグラモフォン賞の他にも、4つのグラミー賞ノミネートなどその他にも多数の受賞歴のあるイギリス・ピアノ界が誇る名匠の一人です。前作で多数の評価を得たモンポウ作品の続編ともいうべき「ひそやかな音楽」、スティーヴン・ハフの卓越した分析力から生まれる音楽にもご期待ください。

NIFC
NIFCCD-655656(2CD)
レオノーラ・アルメリーニ〜第18回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライヴ
ショパン夜想曲 ハ短調 Op.48
練習曲 Opp.25and 10
スケルツォ ホ長調
ソステヌート 変ホ長調
ワルツ 変イ長調 Op.34
バラード 変イ長調 Op.47
バラード ヘ短調 Op.52
ポロネーズ 変イ長調 Op.53
幻想ポロネーズ
4つのマズルカ Op.41
ピアノ・ソナタ 変ロ短調 Op.35
ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11*
レオノーラ・アルメリーニ(P)、
アンドレイ・ボレイコ(指)ワルシャワPO*

録音(ライヴ):2021年10月3日-20日/ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)
※使用ピアノ:ファツィオリ
2021年10月に開催された第18回ショパン国際ピアノ・コンクールは、新型コロナ・ウイルスの影響で1年延期されながらも、極めてレベルの高い才能が各国から集結し、日本人コンテスタントの活躍や全世界オンライン配信などによりかつてない盛り上がりを見せました。コンクールを主催するポーランド国立ショパン研究所(NIFC)の自主レーベルよりリリースされるコンクールのライヴ録音シリーズ(ブルー・シリーズ)から、第5位入賞を果たしたイタリアの才女、レオノーラ・アルメリーニが登場!
レオノーラ・アルメリーニは前々回(2010年)のショパン国際ピアノ・コンクールでは第3次予選まで進んでおり、今回のコンクールは2度目の挑戦となりました。アルメリーニはこれまでにサンタ・チェチーリア音楽院や、ハンブルク音楽演劇大学で研鑽を積み、第16回ブゾーニ国際ピアノコンクールでファイナリストとなっています。今回のコンクールでもその特徴的な美しい音色と細部まで拘った演奏で、見事記録を更新し第5位入賞という成績を残しています。
NIFC
NIFCCD-107(1CD)
モニューシュコ:ピアノ作品集
ワルツ 変ホ短調/ポロネーズ 第5番変ホ短調/バガテル 第4番変ロ長調/ポロネーズ 変ホ長調/バガテル 第9番ト短調/バガテル 第1番ト長調/カリヨンを伴うアリア/エレジー 変ホ長調/ポロネーズ 第1番嬰ヘ長調/マリー・ペシュケ嬢のアルバムより「思い出」変ト長調/ワルツ 変ホ長調/ポロネーズ 第6番ト長調/子守歌「喜びの日々」ニ長調/ポロネーズ 第2番変ホ長調/ポロネーズ 第3番変ホ長調/ワルツ イ長調/バガテル 第8番ハ長調/バガテル 第10番 ト長調/ポロネーズ 第1番変ニ長調/ポロネーズ 第2番変ロ長調/ポロネーズ 第3番変ホ長調/ポロネーズ 第6番ト長調/四手のためのポロネーズ「市民」*
トビアス・コッホ、カタジナ・ドロゴシュ*(P/クラール&ザイトラー、1864年)

録音:2020年7月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ポーランド、ワルシャワ)
ポーランド国立ショパン研究所(NIFC)の熱心な活動によって次々と明らかになるモニューシュコの魅力!19世紀のポーランドにおける最も優れたオペラ作曲家として、また約300曲の歌曲の作曲家として音楽史に名を残す「ポーランド・オペラの父」スタニスワフ・モニューシュコ。オペラや歌曲のリリースに続き、19世紀のサロンの雰囲気にぴったりなピアノ作品集『ベル・エポック』の登場です。声のための作曲で有名なモニューシュコですが、ピアノ作品も約180曲残しており、特にポロネーズは音楽愛好家や楽譜出版者の関心を集めました。本作でも全23曲中11曲をポロネーズが占めています。うち6曲はポーランド出身の作曲家・外交官、ミハウ・クレオファス・オギンスキ(1765-1833)のポロネーズをモニューシュコが和声含めアレンジしたもので、この曲集はフランツ・リストに献呈されています。
『ヨーロッパの国歌と聖歌』(NIFCCD068)、『ポーランドのロマン派ピアノ作品集』(NIFCCD104)でも味わい深いを聞かせたピリオド楽器の名手、トビアス・コッホが本作で使用しているのは、モニューシュコが高く評価し、パリ万国博覧会で「ポーランドのプレイエル」と呼ばれたワルシャワのピアノ工房、クラール&ザイトラー(Krall & Seidler)が1846年頃に製作したピアノ。モニューシュコが娘へ贈り、孫娘へと受け継がれた(そして恐らくモニューシュコ本人も弾いていたであろうと考えられる)シリアル・ナンバー「3043」入りの貴重なオリジナル楽器です。
NIFC
NIFCCD-657(1CD)

PNIFCCD-657(1CD)
国内盤仕様
税込定価
川口成彦〜第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール・ライヴ
クルピンスキ:ポロネーズ ニ短調
ショパン:ポロネーズ第9番変ロ長調 Op.71-2
 練習曲第22番ロ短調Op.25-10
 バラード第2番ヘ長調 Op.38
 2つのポロネーズ Op.26
 4つのマズルカ Op.24
 ピアノ・ソナタ第2番「葬送」
川口成彦(ピリオド・ピアノ)
※使用楽器:ブッフホルツ(1-2)/プレイエル(4, 11-14)/エラール(3,5-6)/ブロードウッド(7-10)

録音(ライヴ):2018年9月2日-14日、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ポーランド)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
2018年9月に記念すべき第1回が開催されピアノ・ファン、古楽ファンなどの間で話題となったショパン国際ピリオド楽器コンクール。同コンクールを運営するポーランド国立ショパン研究所(NIFC)からライヴ・レコーディング・シリーズの第2弾が登場。第1弾のトマシュ・リッテル(NIFCCD634)に続く本アルバムでは、第2位に輝いた川口成彦が待望の登場。
川口成彦は、1989年岩手県出身。東京藝術大学および、アムステルダム音楽院の古楽科修士課程を修了し、18世紀オーケストラ、{oh!} Orkiestra Historycznaなどとの協奏曲の共演や、2018年にはロイヤル・コンセルトヘボウOのメンバーと共に室内楽形式によるピアノ協奏曲のリサイタルをオランダにて開催するなど、モダン、ピリオド楽器の垣根を超えて第一線で活躍。これまでに、若手古楽器奏者の登竜門であるブルージュ国際古楽コンクール最高位をはじめ、第1回ローマ・フォルテピアノ国際コンクール(M. クレメンティ賞)優勝などの輝かしい受賞歴を持ち、本アルバムでもある、2018年の第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール第2位受賞により、若手鍵盤楽器奏者のホープとして大きな注目を浴びています。
多くの歴史的鍵盤楽器との出会いを重ねていく中で培われてきた音楽性で、ショパンが生きた時代の名器のポテンシャルを引き出し、多くの聴衆も耳にしたであろう当時の響きを見事に再現しています。
NIFC
NIFCCD-649650(2CD)
ヤクブ・クシュリク〜第18回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライヴ
ショパン:夜想曲 ホ長調 Op.62
練習曲 嬰ト短調 Op.25
練習曲 嬰ハ短調 Op.10
スケルツォ 嬰ハ短調
3つのワルツ Op.34
バラード ヘ長調 Op.38
ポロネーズ 嬰ヘ短調 Op.44
幻想曲 ヘ短調
4つのマズルカ Op.30
ピアノ・ソナタ ロ短調 Op.58
ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11*
ヤクブ・クシュリク(P)、
アンドレイ・ボレイコ(指)ワルシャワPO*
※使用ピアノ:スタインウェイ D, 611479

録音(ライヴ):CD11-4:2021年10月7日(第一次予選)/CD1 5-9:10月12日(第二次予選)/CD110-14&CD2 1-4:10月16日(第三次予選)/CD25-7:10月20日(決勝)/ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)
2021年10月に開催された第18回ショパン国際ピアノ・コンクールは、新型コロナ・ウイルスの影響で1年延期されながらも、極めてレベルの高い才能が各国から集結し、日本人コンテスタントの活躍や全世界オンライン配信などによりかつてない盛り上がりを見せました。コンクールを主催するポーランド国立ショパン研究所(NIFC)の自主レーベルよりリリースされるコンクールのライヴ録音シリーズ(ブルー・シリーズ)から、小林愛実と共に第4位を受賞し、さらにマズルカ賞に輝いたポーランド人、ヤクブ・クシュリクの演奏がリリース!
地元ポーランド勢の中でも有力候補とされていたヤクブ・クシュリクは、審査委員長であるカタジーナ・ポポヴァ=ズィドロンに師事しており、他の参加者とはまた違ったプレッシャーも背負って臨んだコンクール。結果は、見事に第4位入賞、さらにはポロネーズ賞受賞という栄誉に輝きました。クシュリクはこれまでにパデレフスキ国際ピアノコンクールでも第2位入賞を果たしており、今後の活躍が期待されます。
NIFC
NIFCCD-141142(2CD)
モーツァルト:歌劇 「ドン・ジョヴァンニ」(ビゼー編曲ピアノ独奏版) シプリアン・カツァリス(P)

録音:2021年8月1日-8日、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
※使用ピアノ:ベヒシュタイン D 282
鍵盤の魔術師シプリアン・カツァリスがNIFC(ポーランド国立ショパン研究所)からリリースするスペシャル・プログラム第3弾は、なんとモーツァルトの名作オペラ「ドン・ジョヴァンニ」のピアノ独奏版!
「ドン・ジョヴァンニ」のピアノ版と言えば、リストの「ドン・ジョヴァンニの回想」や、ショパンの「ラ・チ・ダレム変奏曲」(『お手をどうぞ』による変奏曲)が有名で、カツァリスは過去にタールベルク編曲の「ドン・ジョヴァンニによる幻想曲」も録音していましたが、ここではジョルジュ・ビゼーが序曲やアリア、二重唱などをピアノ独奏用に編曲した全27曲を収録。1曲でも珍しいビゼー版ドン・ジョヴァンニですが、全曲録音はおそらく世界初ではないかと思われます。
1860年代、ローマ賞受賞者でありながら舞台作品の上演に苦労し、1863年リリック座で初演された「真珠採り」も酷評されたビゼーが、出版社のために(お金のために)書き下ろし、1866年に出版されたピアノ独奏版「ドン・ジョヴァンニ」。とはいえ、単純なトランスクリプションではなく、原曲に大胆な干渉も行い、後の傑作「カルメン」に繋がる明確な道しるべとしての役割も果たした魅力的な作品となっています(「ドン・ジョヴァンニ」と「カルメン」は物語の舞台やテーマなど多くの共通点も持っています)。
これまで、数々のピアノ・トランスクリプションの名録音を残してきたシプリアン・カツァリスが贈る「ビゼー版ドン・ジョヴァンニ」にご注目ください!
NIFC
NIFCCD-651652(2CD)

ONIFCCD-651652(2CD)
国内盤仕様
税込定価
進藤実優〜第18回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライヴ
ショパン:夜想曲第13番ハ短調 Op.48-1
練習曲第18番嬰ト短調 Op.25-6
練習曲第1番ハ長調 Op.10-1
バラード第3番変イ長調 Op.47
バラード第1番ト短調 Op.23
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調 Op.22
ワルツ第5番変イ長調 Op.42
舟歌嬰ヘ長調 Op.60
4つのマズルカ Op.17
マズルカ風ロンド Op.5
ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58
進藤実優(P)
使用ピアノ:スタインウェイ D, 611479

録音(ライヴ):CD11-4:2021年10月4日(第一次予選)/CD1 5-9:10月9日(第二次予選)/CD2:10月14日(第三次予選)/ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
2021年10月に開催された第18回ショパン国際ピアノ・コンクールは、新型コロナ・ウイルスの影響で1年延期されながらも、極めてレベルの高い才能が各国から集結し、日本人コンテスタントの活躍や全世界オンライン配信などによりかつてない盛り上がりを見せました。コンクールを主催するポーランド国立ショパン研究所(NIFC)の自主レーベルよりリリースされ記録的大ヒットを連発しているコンクールのライヴ録音シリーズ(ブルー・シリーズ)から、ショパン・コンクール初挑戦にして3次予選進出を果たした進藤実優のライヴ録音がリリース!
2002年生まれの進藤実優は現在人気急上昇中のピアニスト。ダン・タイ・ソンの助言でロシアへ渡りモスクワ音楽院付属中央音楽学校で腕を磨くと、2021年度の第45回ピティナ・ピアノ・コンペティション特級部門で銀賞(第2位)を受賞。勢いそのままに臨んだ第18回ショパン・コンクールでも19歳とは思えない成熟した演奏を披露し第1次、第2次予選を突破。惜しくもファイナル進出を逃したものの、第3次予選(セミ・ファイナル)では日本人参加者としては小林愛実、反田恭平に次ぐ高得点を獲得しました。今後ますますの活躍が期待される新星の雄姿に要注目です!
NIFC
NIFCCD-653654(2CD)

ONIFCCD-653654(2CD)
国内盤仕様
税込定価
JJ ジュン・リ・ブイ〜第18回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライヴ
ショパン:練習曲第3番ホ長調 Op.10-3「別れの曲」
練習曲第4番嬰ハ短調Op.10-4
練習曲第18番嬰ト短調 Op.25-6
舟歌嬰ヘ長調 Op.60
華麗なる変奏曲変ロ長調 Op.12
幻想曲ヘ短調 Op.49
ワルツ第8番変イ長調 Op.64-3
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調 Op.22
バラード第2番ヘ長調 Op.38
4つのマズルカ Op.24
マズルカ風ロンド Op.5
ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58
ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11*
JJ ジュン・リ・ブイ(P)
アンドレイ・ボレイコ(指)ワルシャワPO*
※使用ピアノ:Shigeru Kawai

録音(ライヴ):CD11-4:2021年10月5日(第一次予選)/CD1 5-9:10月10日(第二次予選)/CD110-14&CD2 1-5:10月15日(第三次予選)/CD26-8:10月19日(決勝)/ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
2021年10月に開催された第18回ショパン国際ピアノ・コンクールは、新型コロナ・ウイルスの影響で1年延期されながらも、極めてレベルの高い才能が各国から集結し、日本人コンテスタントの活躍や全世界オンライン配信などによりかつてない盛り上がりを見せました。コンクールを主催するポーランド国立ショパン研究所(NIFC)の自主レーベルよりリリースされ記録的大ヒットを連発しているコンクールのライヴ録音シリーズ(ブルー・シリーズ)から、第6位に入賞したJJ ジュン・リ・ブイのライヴ録音がリリース!
若き才能の活躍が特に目立った今大会、中でも決勝に残ったJJ ジュン・リ・ブイ、エヴァ・ゲヴォルギアン、ハオ・ラオの「17歳トリオ」が大きな注目を集めましたが、その中で唯一の入賞を果たしたのがJJ ジュン・リ・ブイ。ベトナム人と中国人の両親の間にカナダで生まれたJJ ジュン・リ・ブイは、オーバリン音楽院でダン・タイ・ソンに師事。変幻自在の音色を操るフレッシュな演奏で会場を魅了し、ベトナム出身の師のような偉大なピアニストになり得る才能の片鱗を覗かせました。

BIS
BISSA-2636(1SACD)
『ペーパームーン』
マノス・ハジダキス(1925-1994):ギターのための歌曲編曲集
 ペーパームーン
 草地の浮浪児たち
 ヒュメットゥス
 郵便配達夫は死んだ*
 高貴なご婦人
 このボートの中で
 月へ散歩に出かけよう
 御者
 わたしには秘密がある
 かわいいラルー
 大海原*
 ジャスミンの甘い香り
【編曲:ローラン・ディアンス(1955-2016)*、オレスティス・カランパリキス(1981-)】
レオ・ブローウェル(1939):郷愁への前奏曲(2020)
エレナ・パパンドレウ(G)
[楽器 ギター:La Anorada, 1992, Jose Luis Romanillos]

録音:2022年2月6-10日/聖ニコデモ教会(ベルリン)
「ワシントン・ポスト紙」から「ギターの詩人」と呼ばれたアテネ生まれのエレナ・パパンドレウのBISレーベル第4弾!ニキータ・コシュ キンのギター作品を弾いた第1作(BIS-1236)につづいて録音した『エレナ・パパンドレウ、ローラン・ディアンスを弾く』(BIS-1366)は、「われわれの時代 のもっともインスピレーション豊かなギター作品の決定的な演奏が含まれる」(Classical Guitar Magazine)といった好評を得てきました。
『ペーパームーン』と題した新作は、彼女が若いころから友人たちに歌っては感動させたというマノス・ハジダキス(1925-1994)の作品とキューバのレオ・ ブローウェル(1939-)の作品によるプログラムが組まれました。ハジダキスは、映画『日曜はダメよ』の主題歌が1961年の第33回アカデミー賞歌曲賞を受 賞し世界的に知られ、映画音楽の作曲を手がけるとともに多くのポップソングを作りました。このアルバムでパパンドレウは、ハジダキスのポップソングの中からフ ランスの有名なギタリストで作曲家のローラン・ディアンス(1955-2016)と彼にパリ国立高等音楽舞踊学校で学んだギリシアのギタリスト、オレスティス・カラ ンパリキス(1981-)による「ギター編曲」の12曲を演奏しています。  ディアンスが1997年の初めてのギリシア・コンサートでアンコールに弾いた「The Postman Is Dead(郵便配達夫は死んだ)」と彼がカランパリキスに手稿 譜を献呈した「Wide Open Sea(大海原)」。ロマンティックな夜の香りの「Paper Moon(ペーパームーン)」。現代ギリシア社会を批判した「The Urchins down in the Meadow(草地の浮浪児たち)」。アテネを取り囲む山脈「Hymettus(ヒュメットゥス)」。女の悲しい物語「Noble Dame(高貴なご婦人)」。 恋する人をひとり想う「In This Boat(このボートの中で)」と「A Stroll to the Moon(月へ散歩に出かけよう)」。恋の歌「The Coachman(御者)」。恋 に落ちたティーンエイジの娘の「I Have a Secret(わたしには秘密がある)」。40人の勇ましい若者がひとりの美女の心をつかもうとする「Little Rallou(か わいいラルー)」。「決して甘くはない」とカランパリキスが語る「Sweet Smell of Jasmine(ジャスミンの甘い香り)」。「ハジダキスの歌を一枚のアルバムに 作る」というディアンスとの夢を引き継いだカランパリキスが10曲の編曲を手がけました。
プログラムの最後、ブローウェルがハジダキスの「Nanourisma(子守歌)」からインスピレーションを得て作曲しパパンドレウに捧げた「郷愁への前奏曲」が演 奏されます。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0047(1CD)
ドヴォルザーク:4手連弾のためのスラヴ舞曲集
スラヴ舞曲集 Op.46
スラヴ舞曲集 Op.72
アドリエンネ・ソーシュ&イーヴォ・ハーグ(P・デュオ)
使用楽器:Bosendorfer 280VC

録音:2021年11月22-24日/チューリッヒ・スタジオ
4手作品の名作とされるドヴォルザークのスラヴ舞曲。ブラームスの「ハンガリー舞曲」がヒットしたため出版社がドヴォルザークに書かせたもので、母国の中で の人気作曲家だったドヴォルザークが国際的にブレイクしたきっかけとなった作品でもあります。スイスのピアノ・デュオがベーゼンドルファーで演奏。技術的に非 常に難しい作品ながら、音楽的な高揚を大いに感じさせる魅力的な演奏となっています。

ODRADEK RECORDS
ODRCD-436(1CD)
「回顧」〜ブラームス:ピアノ小品集
8つの小品 Op.76
6つの小品 Op.118
4つの小品 Op.119
ミケーレ・カンパネッラ(P)

録音:2007年 イタリア マルケ州 フェルモ
※日本語オビ・解説付き
ミケーレ・カンパネッラのODRADEK への第3弾は「回顧」と題されたブラームスの3 つの小品集。リスト弾きとして知られる カンパネッラがブラームスの渋い小曲集を弾くのは意外かもしれないが、これが予想を遥かに超えて素晴らしい。カンパネッラ はピアノをかなり抑えて弾き、透明感のある静けさの中に豊かな詩情を湛え、そこに控えめな情熱を交える、その絶妙のバラ ンスには舌を巻く。とりわけゆっくりした曲、Op.76 の間奏曲 変イ長調や、Op.118のイ長調の間奏曲や変ホ短調の間奏曲、 Op.119のロ短調の間奏曲などは唸らされます。解説もカンパネッラ自身が書いており(英伊語)、ニーチェを引用してブラームス を語るカンパネッラの見識は、そのまま演奏に反映されているのでしょう。

PIERRE VERANY
PV-721061(1CD)
シュトゥルム・ウント・ドラング」〜18世紀のドイツのソナタ
C.P.E.バッハ:ヴュルテンベルク・ソナタ集 Wq.49〜ソナタ第3番ホ短調 H.33
J.C.バッハ:6つのピアノ・ソナタ Op.5―第4 番変ホ長調 W.A 4
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調 K.333
ハイドン:ピアノ・ソナタ第49番変ホ長調Hob.XVI-49(ウィーン原典版・第59 番)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第19番ト短調 Op.49-1
マリオ・ラスキン(Cemb)

録音:2020年6月 フランス ヴァル=ドワーズ県 ショシ
「シュトゥルム・ウント・ドラング Sturm und Drang 疾風怒濤」と題されたチェンバロ・アル バム。副題に「18世紀のドイツのソナタ」とある通り、1743 出版のC.P.E.バッハのヴュルテ ンベルク・ソナタ集から1797 年作のベートーヴェンのピアノ・ソナタ第19 番まで、18世紀 の概ね後半のドイツの 5曲のソナタがすべてチェンバロで奏でられています。この時期はフ ォルテピアノがどんどん発達して行くのだが、しかしまだ主流はチェンバロ、そこでラスキ ンはあえてすべてチェンバロを用い、モダンピアノはもちろん、フォルテピアノとも異なっ たチェンバロ演奏による古典ソナタの魅力を引き出しています。 先に発売されたセバスティアン・デ・アルベーロのソナタ集(PV7 21051)と同じくパリから 北西に 50Km ほど離れたヴィラルソー城所蔵の、クリスチャン・クロル(1745―1782)が 1776年に製作した貴重なチェンバロを使用。この楽器の素晴らしい音色を優秀な録音で 聞くだけでも価値があるでしょう。

CEMBAL D’AMOUR
CEMBCD-206(1CD)
モルデカイ・シェホリ〜ベートーヴェンを弾く 第5集
ピアノ・ソナタ第20番ト長調 Op.49-2
ピアノ・ソナタ第19番ト短調 Op.49-1
ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 Op.31-3
ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調 Op.78「テレーゼ」
ピアノ・ソナタ第25番ト長調 Op.79
ピアノ・ソナタ第27番ホ短調 Op.90
モルデカイ・シェホリ(P)

録音:2022年6月 米国 ネバダ州 ラスヴェガス
CD リリースの勢いが止まらないモルデカイ・シェホリ、ベートーヴェン集が第 5集に到 達。今回は、実際には20代後半の若い頃の作品である第19 番、第20番、中期の第18番、第24番、第25 番、第27番を収録。シェホリの演奏はいつもながら誠実丁寧で安心 して聞けるもの。リストの超絶技巧練習曲集を弾ける程の優れた腕前のピアニストが虚心 坦懐にベートーヴェンの有名ソナタに向き合っています。

Stradivarius
STR-37233(1CD)
アルド・ボッタ/無伴奏クラリネット・リサイタル
ドニゼッティ:第1練習曲
ゴードン・ジェイコブ(1895-1984):クラリネット独奏のための5つの小品
ニーノ・ロータ:古屋敷の心霊術
アゴスティーノ・ガブッキ(1896-1976):クラリネット独奏のための即興曲
ハラルド・ゲンツマー(1909-2007):クラリネット独奏のための幻想曲
ジャコモ・ミルッチオ:クラリネット独奏のための狂詩曲
アンテ・グリギン(b.1945):奇想曲第1番
ミケーレ・マンガーニ(b.1966):練習曲第1番
ヌンツィオ・オルトラーノ(b.1967):ソロ
アルド・ボッタ(Cl)

録音:2022年1-2月
クラリネットのアルド・ボッタは1994年イタリア出身。チマローザ音楽院を首席で卒業した後、 サンタ・チェチーリア国立アカデミーOのユース・オーケストラで研鑽を積み、その後は ソリストとして活動しています。このディスクには歌劇「愛の妙薬」で知られるドニゼッティの珍しい クラリネット独奏曲や映画音楽で知られるニーノ・ロータのこれまた貴重な独奏曲が収められて います。ドニゼッティの練習曲はまるでオペラの超絶技巧のアリアを思わせて面白い。ロータの 「古屋敷の心霊術」は主題と変奏による9曲からなる作品。映画の一場面を思わせる流麗な旋 律と確かな変奏技法で書かれた秀作。他に20 世紀の作曲家の作品が多数含まれているがい わゆる前衛音楽ではなく、比較的親しみ易いものばかり。クラリネット奏者や学習者は持ってお いて損のない一枚。
Stradivarius
STR-37236(1CD)
フンメル:ピアノ・ソナタ第5番嬰ヘ短調Op.8
クレメンティ:カプリッチョ第4番ホ短調Op.47
 ピアノ・ソナタ ヘ短調Op.13-6
セバスティアーノ・メザーリオ(P)

録音:イタリア フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州 サチーレ(フンメル)&フリウリ(クレメンティ)
イタリアのピアニスト、セバスティアーノ・メザーリオによるフンメルとクレメンティ。フンメルのピ アノ・ソナタ第5番は知る人ぞ知る古典派ピアノ・ソナタの隠れた傑作。古典派とはいえ時にか なりロマンティックで、ベートーヴェンのような情熱と力強さもありつつ、後期のシューベルトのよ うな暗い陰りもあり、しかし華やかなヴィルトゥオーソ名技にも不足はなく、なかなかに個性的。 幼い頃にモーツァルトの愛弟子だったフンメルが成長して時代の最先端を走っていたことを伝 える証拠です。もしフンメルの名前は知っているけれど作品は聞いたことがないという方は、 まずはこのセバスティアーノ・メザーリオの熱演を聞いてみてはいかがだろうか。セバスティアー ノ・メザーリオは1990年、イタリア、ウーディネ生まれのピアニスト。様々なコンクールで賞を得 て、人気も実力も急上昇中。古典派の構成を崩さずに情熱的に攻め込む音楽が素晴らしい。 クレメンティの2曲も気持ちのよい演奏。
Stradivarius
STR-37238(1CD)
ラウラ・プレイズ・ラウラ
デイヴィッド・ラクシン(1912-2004):「ローラ(ラウラ)」(ラウリンド・アルメイダ編)
ジャンカルロ・ファッキネッティ(1936-2017):ギターのための組曲(2016)
ジャンカルロ・ファッキネッティ:ラウラのための幻想曲(2010)
アリエル・ラミレス(1921-2010):アルフォンシーナと海(フェルナンド・アルフォンソ編)
ジェローム・カーン(1885-1945):煙が目にしみる(フェルナンド・アルフォンソ編)
ジョセフ・コズマ(1905-69):失われた恋(武満徹 編)
ルー・リード&バリー・メーソン:ラスト・ワルツ(武満徹 編)
ブリテン(1913-76):ジョン・ダウランドによるノクターナル(1963)
ラウラ・モンディエッロ(G)

録音:2018-19年
ブリテンのギターの名曲「ジョン・ダウランドによるノクターナル」とラウラ・モンディエッロのた めにファッキネッティが作曲した新作を中心に、その間に映画音楽やシャンソンのギター編曲 物を収録した珠玉のアルバム。武満徹のギター編曲集「ギターのための 12の歌」は世界中の ギタリストに愛され、彼らの定番レパートリーになっているが、ここでも 2曲が取り上げられてい る。アルバム・タイトルの「ラウラ・プレイズ・ラウラ」はデイヴィッド・ラクシンの映画音楽の名曲「ロ ーラ」(イタリア読みではラウラ)に由来する。いずれも美しいメロディとハーモニーに溢れた名 曲、名編曲でギター・ファンは必聴。

カメラータ
CMCD-28385(1CD)
税込定価
シューベルト:4つの即興曲 作品142D.935
ピアノ・ソナタ 第15番ハ長調 D.840「レリーク」
クペルヴィーザー・ワルツ D.Anh.T, 14(R.シュトラウス採譜)
高橋アキ(P)

録音:2022年4月/三重
 「これまで接したシューベルトのピアノ演奏のなかで(中略)、ダイ モンの声に耳を傾け、そのフィジカルな根源にもっとも深く迫った再 現芸術家は高橋アキをおいてほかはない。フェルドマンは、彼女は『交 霊』の場を生むと語っています。彼女がシューベルトに見出し、わたした ちを結びつけるのが、プルーストの言う『霊魂同士の交信』ではなかろ うか。」 喜多尾道冬(ブックレットより)  高橋アキによるシューベルトのピアノ作品録音シリーズ第8弾。ソナ タ第15番D.840や即興曲D.935等で、その内面の声に耳を傾け、奥深い 音魂を呼び出します。

MDG
MDG-90422476
(1SACD)
ハンス・ゼーリンク:ピアノ作品集
2つの詩 Op.7
5つの葦の歌Op.11(レーナウ詩)
コンチェルト・エチュードOp.10
舟歌Op.9/ある芸術家の想い出Op.13
カール=アンドレアス・コリー(P)
使用楽器:1901年-Manfred Burki“スタインウェイD
チェコ、プラハ出身の作曲家ハンス・ゼーリンク(1828-1862)。ピアニストとしての腕も超一流で、19世紀のヨーロッパのサロンやコンサートホールで活躍し ていました。しかし、現代ではゼーリンクの生涯については殆ど知られておらず、その演奏や録音に触れる機会があまりありません。本アルバムに収録されているエ チュードや舟歌といった曲目から、ゼーリンクの音楽には、ポーランドの大作曲家ショパンの影響を感じさせます。またシューマン、モシェレス、ヘンゼルトといった、 同時代の作曲家たちの技巧的な響きも思い起こさせます。ただ技巧面もさることながら、ゼーリンクの伸びやかな旋律にも心を奪われます。特に当時人気のあっ た詩人レーナウの「葦の歌」による5つの作品は、どれもメロディが頭に残る親しみやすい作品。そして最後に収録されている「ある芸術家の想い出」は、友人によ るとゼーリンクが死の床に伏している間に作曲したもの。当盤のジャケットにあるように、ゼーリンクはヴェネチアにしばらく滞在していました。しかし、肺炎を患い、 故郷プラハに戻り34歳の若さでこの世を去ることとなります。全10曲からなるこの作品は、タイトルがほとんど付けられていませんが、最後の2曲には「葬送行 進曲」「アポテオーズ」とあり、聴き手を彼の人生の旅に連れ出してくれるような魅力的な作品群です。演奏は、スイスのピアニスト、カール=アンドレアス・コリー。 ロマン派のピアノ音楽の一角を照らすようなゼーリンクの作品を見事輝かせています。 (Ki)

Grand Piano
GP-909(1CD)
NX-B03
パルムグレン:ピアノ作品全集 第6集
祝祭的な前奏曲 Op. 93B(1934年もしくはそれ以前)*
葬送の前奏曲 SP225(1921年もしくはそれ以前)*
小さな伝説 SP217(1925年もしくはそれ以前)*
組曲『青春』 Op. 28(1908)
3つの小品 Op. 54(1916年もしくはそれ以前)
前奏曲SP226(1940年もしくはそれ以前)*
練習曲 ハ長調 SP76(1940年もしくはそれ以前)*
アリエッタ SP10(1940年頃)*
練習曲 イ長調 SP75(1940年もしくはそれ以前)*
日光 SP12(1937年もしくはそれ以前)*
スケルツォ ホ長調 SP247(1898年もしくはそれ以前)*
ハンガリー舞曲 SP318(1901)*
2つの練習曲(1900頃)*
ピアノ・スケッチ Op. 35(1913)
ヴァルス=カプリス Op. 1, No. 4(1898年もしくはそれ以前)*
メフィストワルツ Op. 37(1916年もしくはそれ以前)*
ヨウニ・ソメロ(P…Steinway, Model D)

録音:2022年1月8-9日、2022年6月12日
*…世界初録音
セリム・パルムグレンのピアノ作品集。第6集には印象派のスタイルとフィンランドの民謡の要素を融合した組 曲『青春』や、「雨だれ」と「月光」を含む"3つの小品"など、彼の生前から人気の高かった作品を収録。 組曲『青春』は1908年にコペンハーゲンとロンドンで出版、その後ボストンでも出版されるほど人気を集めた 作品。ドビュッシー風の雰囲気を湛えた曲と、フィンランドの民俗音楽の要素を取り入れた作品がバランス良く 配されています。他にはパルムグレンの葬儀で演奏された「葬送の前奏曲」、リストの超絶技巧作品を思わせ る習作「ハンガリー舞曲」や「メフィストワルツ」など多くの世界初録音を含んでいます。 パルムグレンの研究者でもあるヨウニ・ソメロがシリーズを通じて見事な演奏を聴かせます。
Grand Piano
GP-9249(1CD)
NX-B03
カルロ・アルバネージ(1858-1926):ピアノ作品集 第1集
ピアノ・ソナタ第2番(第3番) ニ短調(1897もしくはそれ以前、1899年出版)
SOUHAIT, ROMANCE 願い、ロマンス(1910年出版)*
ピアノ・ソナタ第4番変ロ短調(1905年出版)*
ユリア・セヴェルス(P…Steinway, Model D)

録音:2022年7月21日、2022年7月22日
*…世界初録音
作曲家の父のもと、ナポリに生まれたカルロ・アルバネージ。父ルイジから初期の音楽教育を受け、イタリアで 最初のコンサートを成功させた後、20歳でパリにわたり作曲家として活動を始めました。1882年にはパオロ・ トスティの推薦をうけロンドンに移住。コンサートを開きながら、作曲に従事。1893年に王立音楽院のピアノ 科教授に就任し、亡くなるまでの33年間同校で教鞭を執りました。自作を人前で演奏することがほとんどな かったとされるアルバネージですが、才能あふれるピアニストであったことは巧みに書かれたその作品から窺うこと ができます。 彼の作品は管弦楽曲や室内楽曲を含む60作ほどが遺されていますが、その大部分はピアノ曲であり、中で も6曲(現存するのは5曲のみ)のソナタは彼の創作活動の神髄とも言えるものです。 このアルバムには第2番とされるソナタと、第4番のソナタ、1910年に出版された美しい旋律を持つ「願い、ロ マンス」を収録。繊細な風情を持つ作品をビゼーやラフマニノフを得意とするユリア・セヴェルスが奏でています。

Biddulph
BIDD-85022(1CD)
フリッツ・クライスラー/ベル・テレフォン・アワー録音集 第3集
1. ヨハイドン:ハンガリー風ロンド(クライスラー編)
2. モーツァルト:ハフナーセレナード ? ロンド(クライスラー編)
3. クライスラー:ルイ13世の歌とパヴァーヌ「クープランの様式による」
 クライスラー:協奏曲 ハ長調「ヴィヴァルディの様式による」
4. I. Allegro energico, ma non troppo
5. II. Andante doloroso
6. III. Allegro molto
7. ヨハン・ブランドル(1835-1913):喜歌劇「愛するオーガスティン」 - オールド・リフレイン(クライスラー編)
8. ホイベルガー:喜歌劇「オペラ舞踏会」 - 真夜中の鐘(クライスラー編)
 クライスラー
9. 喜歌劇「シシー」 - Ich war’ so gern einmal verliebt わが瞳に輝ける星
10. ウィーン小行進曲
11. ウィーン風狂想的幻想曲
12. ベートーヴェンの主題によるロンディーノ
13. 美しきロスマリン
14. 愛の悲しみ
15. 愛の喜び
16. ウィーン奇想曲
17. 中国の太鼓
18. マラゲーニャ
19. 伝承曲:ロンドンデリーの歌(クライスラー編)
フリッツ・クライスラー(Vn)
ベル・テレフォン・アワー・オーケストラ
ドナルド・ヴォーヒーズ(指)

録音:1945年10月30日…1
1947年4月14日…2
1948年10月4日…3
1945年4月16日 …4、7、13、14、15、16
1946年4月15日…5、6
1946年12月16日…8、11
1946年10月17日…9
1945年10月29日…10
1945年1月1日…12、17
1950年3月6日…18
1944年10月9日…19
※全てライヴ
1940年から1958年まで放送されたアメリカの人気ラジオ番組ベル・テレフォン・アワー。クラシック、ジャズ、ポップスのスターが出演し、聴取者は8百 万人から9百万人に達したといいます。クライスラーも1944年から1950年にかけて出演しましたが、その演奏はごく一部を除いて録音として世に出る ことはありませんでした。Biddulphは「個人所蔵の、望みうる最上のコンディションの素材」をもとにベル・テレフォン・アワーでのクライスラーの演奏を CD3枚に復刻。クライスラーは1941年にニューヨークで交通事故に遭い、一時はステージ復帰も危ぶまれましたが、1943年にカムバック、「奇跡の 復活」と呼ばれました。ベル・テレフォン・アワーの録音集は、その「奇跡の復活」直後から1950年の引退までのクライスラーの姿を伝える貴重なもので す。 完結編となる第3集はクライスラー自身の作品と編曲作品を収録。クライスラーはバロック音楽のスタイルで作品を書くのが上手でした。トラック3-6で その一端を聞くことができます。ウィーン生まれのクライスラーにとって、典雅なウィーン情緒を伝える作品は書くのも弾くのもお手のもの。このアルバムで も随所で堪能できます。最後の3曲は異国のイメージで作曲・編曲した作品。中国、スペイン、スコットランドの雰囲気を漂わせつつ、歌い口には彼な らではの魅力が満ちています。「マラゲーニャ」はクライスラー自身による録音がありませんでした。他の曲についてもクライスラーによるオーケストレーション での録音は貴重なものとなっています。 クライスラーが関心を寄せていたバロック時代には、演奏家と作曲家が一体となっていましたが、時代が下るにつれて分業が進みました。20世紀に活 躍したヴァイオリストで名曲を多数残したという点でも、クライスラーは格別な存在です。

MClassics
MYCL-00032(1CD)
税込定価
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第18番 ト長調 作品78
D894
フランク:前奏曲,コラールとフーガ M.21
バッハ(ブゾーニ編):シャコンヌ(無伴
奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番BWV1004 第5曲)
矢島愛子(P)

録音:2022年5月2-4日 東京、稲城市立iプラザホール
数多くのコンクールで入賞歴を持ち、早くから実力派ピアニストとして知 られる矢島愛子の最新アルバムです。シューベルトの「幻想ソナタ」とも 呼ばれるソナタ第18番から始まり、フランクの魅力が凝縮された「前奏 曲、コラールとフーガ」、厳かでピアノの華麗さが披露されるバッハ/ブ ゾーニ「シャコンヌ」。矢島愛子の洗練された壮美たるピアニズムで、流 麗にこれらの作品を描いていきます。繊細なタッチで磨かれた美しい音 粒。ダイナミックな音楽性。矢島愛子が奏でる美しさが際立つ名曲3 作品をお聴き下さい。

H.M.F
HMM-902297(1CD)
ラフマニノフ:音の絵
練習曲集「音の絵」Op.33(全8曲)
練習曲集「音の絵」Op.39(全9曲)
断片(1917)
オリエンタル・スケッチ(1917)
前奏曲ニ短調(1917)
ニコライ・ルガンスキー(P)

録音:2022年9月/エウレジオ文化センター、マーラーホール(イタリア
「24の前奏曲」(HMM 902339)に次ぐハルモニア・ムンディのルガンスキー・ラフマニノフ第2弾。今回はラフマニノフ作品のなかでもとりわけ難曲と して知られる練習曲集「音の絵」全曲に挑戦。
ルガンスキーはこの作品を20歳の1992年に録音していて、今日も高く評価されていますが、30年を経た50歳での再録音となりました。録音は今年 2022年9月。円熟度はもちろんながら、疫病や祖国ロシアの情勢など反映しての心境か、暗い想念が感じられます。といっても鈍い演奏ではなく、明快な 指さばきや轟きわたる輝かしい音などルガンスキー一流の芸術をたっぷり味わえます。
ラフマニノフの「音の絵」はピアノ協奏曲第3番と同時期の作で、大ピアニストだった彼の技術の粋を結集させた極限的な難曲となっています。またピアノが もっとも美しく鳴るように作られており、腕に自信のある奏者にとり挑戦しがいがある作品といえます。
ルガンスキーはラフマニノフのピアノ曲について、一旦マスターしてしまうと自分の指が奏でているのかピアノが自分で歌っているのか区別できなくなるほどピ アノと一体化してしまうと述べていますが、超難曲ながら指を忘れさせてくれる余裕の技巧は驚きと申せましょう。歌いまわしも全く甘くなく格調高さを感じさせ ます。
嬉しいのが作品番号のついていない小品3篇をルガンスキーの演奏で聴くことができること。いずれも革命時、ラフマニノフがロシアを去ろうとしていた頃の もので、不安な感情にあふれていますが、ルガンスキーはそこからも美しい音楽を引き出しています。 (Ki)

EUROARTS
20-69527(1CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調 D.960
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
レオニー・カラタシュ(P)

録音:2018年2月27日ベルリン、フィルハーモニー、室内楽ホール
ダニエル・バレンボイムが14歳の時の演奏を聴いてその才能を絶賛したというベルリンのピアニスト、レオニー・カタラシュによる2枚目のCDがリリースされま す。デビュー・アルバムは、チェコの夭折の女性作曲家ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァーのピアノ作品集(20-69107)でしたが、今回は、シューベルト最晩 年のピアノ・ソナタで崇高なまでに美しくおだやかな世界が感じられる作品「ピアノ・ソナタ第21番」とリスト唯一のピアノ・ソナタであり彼の最高傑作の一つで ある「ピアノ・ソナタ ロ短調」という、ロマン派の大作曲家のピアノ・ソナタを収録しています。 (Ki)

JAZZLINE
N-77008(1CD)
グルダ&ザヴィヌル:2台のピアノのための音楽
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 Op.56b(20:14)
グルダ:2台のピアノとバンドのための変奏曲(16:34)
ジョー・ザヴィヌル:ヴォルケイノ・フォー・ハイアー(4:24)
フリードリヒ・グルダ(P)、
ジョー・ザヴィヌル(P)
ジェリー・ファン・ローエン(指)
ケルンWDRビッグバンド

録音:(1)1988年5月21日、(2)(3)1988年5月20日/フィルハーモニー(ケルン)
長らく入手困難が続いていたフリードリヒ・グルダ(1930-2000)とジョー・ザヴィヌル(1932-2007)、奇跡の共演を収めたアルバム、待望の再プレスが 決まりました!
ともにウィーン生まれのグルダとザヴィヌル。20世紀を代表するグルダはクラシックだけでなく、ジャズの要素をとりいれた自作自演など、ジャンルの垣根を 超えた演奏活動でも知られます。一方、サヴィヌルは言わずと知れたバンド「ウェザー・リポート」のメンバーとして活躍した鍵盤奏者。20世紀が生んだふたり の鬼才の共演ということだけでも驚きですが、収録作品はブラームスとグルダ、ザヴィヌル、それぞれの自作という超豪華内容。驚くべきテクニックを披露する 二人の丁々発止のやり取りは、今もなお色あせることなく、聴き手を魅了します! (Ki)

WAON RECORDS
WAONCD-400(1CD)
「音楽の鳥獣戯画」
小生物音楽大全

■陸の生き物たち
1P.H.Nordgren/K.Aho:藻岩のリス
2C.Delvizio:ネコ
3J.A.Muro:小さくヒステリックな生き物 (イタチ)
4V.Raasakka:ペットモンキーの手のひら
5M.Parsons:ハリネズミ
6P.Ruders:クロネズミ
7J.Myllarinen:タマオシコガネ
8R.Sigal:カマキリ
9C.Domeniconi:カマキリ
10P.Kumela:太ったハタネズミのためのパッサカリア
11K.Kuokkala:アイアイ
12A.Vilagi:マングース
13I.Hammo:タイリクモモンガ
14J.Hartikainen:クマムシ
15V.-M.Puumala:ニワオニグモとタシギ …つづく…
■空の生き物たち
16V.-M.Puumala:ニワオニグモとタシギ
17O.T.Raihala:ムナジロアマツバメ
18J.F.W.Schneider:アンナハチドリ
19C.Costa:ハチドリ
20P.Korpijaakko:オオボクトウ
21J.Contreras:コウチュウたち
22J.-M.Sanchez-Verdu:マルハナバチ
23J.Vainio:カササギの骨
24R.Talvitie:キクイタダキの女の子
25U.Pulkkis:アワテミミズクの狩り
26J.L.Bellido:テントウムシ
■水の生き物たち
27K.Aho:タイリクスナモグリ
28S.Klemola:ヨーロッパザリガニ
29O.Virtaperko:ヒロクチヨウジウオ
30平野一郎:平家蟹
31A.Yli-Salomaki:アメンボ
32A.Auvinen:チビミズムシ
33M.Leinonen:ガンガゼ
34L.Wennakoski:バルトニシン
35L.Supponen:メキシコサンショウウオ
36M.Pisati:デニース、シルバー、それからホタル
ペトリ・クメラ(ギター/Gabriele Lodi)

録音:2018年3,5月/2019年4,9月
フィンランド出身の人気ギター奏者、ペトリ・クメラによる、小動物や昆虫のためのソロ・ギターの小品集CD。生き物たちを描いた唯一無二の作品集です。世界 各地の作曲家(カレヴィ・アホ、ノルドグレンや平野一郎らも参加)により提供された収録曲35曲は、すべてそれぞれ特定の小動物を描いたもので、愉快なもの から真面目なもの、超絶技巧、瞑想的、そして驚くような作品まで、ありとあらゆるスタイルを網羅しています。一つ一つの楽曲が、題材となった生き物の特徴や性 格を描き、リスナーに豊かな情景が広がる物語を提供してくれます。ペトリ・クメラが愛をこめて演奏しており、かわいい小生物のイラストがブックレットから飛び出 てくるような感覚にもなります。全テキストの和訳付き。オリジナルブックレット(フィンランド語、すべて日本語ブックレットに翻訳が掲載されています)には小生 物の愛らしいイラスト満載。耳でも目でも楽しい1枚です。
ペトリ・クメラは、国際的に評価の高い、フィンランド国内でも屈指の人気のクラシックギター奏者。オリジナリティと多芸さで知られ、古楽器にも長けながら、現 代の存命の作曲家とも制作をしています。また、作曲家としてもラジオ・テレビ局に多くの楽曲を提供している存在です。
この商品は、外国流通盤に、ワオンレコードのプロデューサー・小伏和弘氏が制作監修した日本語ブックレットと帯が付いたものです。小伏氏の録音によるディス クではありません。
The Recording Industry´s EMMA-award (フィンランドのグラミー賞) 受賞 The Finnish Broadcasting Company (YLE フィンランド国営放送) The Record of The Year award 受賞 フィンランドで出版された最も美しい芸術音楽CD 受賞  ※以上フィンランド版

FIRST HAND RECORDS
FHR-141(1CD)
バビロンの涙 〜バッハ:ピアノ編曲集
バッハ:トリオ・ソナタ第5番ハ長調 BWV529〜 I. アレグロ、II. ラルゴ
カンタータ BWV51〜 IV. コラール
カンタータ BWV13〜 I. アリア、III. コラール
カンタータ BWV35〜 IV. アリア
カンタータ BWV18〜 I. シンフォニア、IV. アリア
バッハ(アレクサンドラ・パパステファノウ編):コラール前奏曲 BWV711/ プレイング・ウィズ・バッハ
バッハ:カンタータ BWV127〜 III. アリア
カンタータ BWV22〜 IV. コラール
バッハ(アレクサンドラ・パパステファノウ編):バビロン川のほとりに BWV653/ ビル・エヴァンスに捧ぐ
バッハ:カンタータ BWV147〜 X. コラール「主よ、人の望みの喜びよ」(マイラ・ヘス編)
アレクサンドラ・パパステファノウ(P)

録音:2022年6月7-8日
バッハのカンタータ、オルガンのトリオ・ソナタ、コラール前奏曲を、ギリシャのピアニスト、アレクサンドラ・パパステファノウが自ら編曲し初収録。一部の楽曲 はバッハを基に独自の創作を加えています。最後に有名なマイラ・ヘス編の「主よ、人の望みの喜びよ」を置くことで、美しい流れが完結するように構成された一枚。 (Ki)

Coviello
COV-92215(1CD)
20世紀の独奏チェロ作品集
タン・ドゥン:火と水の交わり(1994)
バックス:ラプソディック・バラード(1939)
ブロッホ:組曲第2番(1956)
パスカル・デュパサン:インバース(1991)
アレクサンドラ・パパステファノウ(P)

録音:2022年6月7-8日
ロンドンに住むアルバニア人のチェリスト、イドリル・シャイティによる20世紀の無伴奏チェロ作品集。心地よい緊張感と技巧にみちたアルバム。

フォンテック
FOCD-20133(2CD)
2022年12月7日発売
Listen・・・風・光・香・森
■DISC.1
パデレフスキー:メヌエット
ベートーヴェン:エリーゼのために
バダジェフスカ(1834-1861):乙女の祈り
ネッケ(1850-1912):クシコスポスト
エルガー:愛のあいさつ
モーツァルト:トルコ行進曲
シューマン:トロイメライ
リスト:ラ・カンパネラ/愛の夢 第3番
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
クライスラー:愛の喜び
ショパン:別れの曲/英雄ポロネーズ
■DISC.2
ラヴェル:水の戯れ
シンディング:春のささやき
サティ:ジムノペディ 第1番
フォーレ:シシリエンヌ
ダカン(1694-1772):かっこう
サン・サーンス:白鳥
ドヴォルザーク:ユーモレスク
メンデルスゾーン:ベニスのゴンドラの歌
ラフマニノフ:前奏曲 Op.32-5/前奏曲 Op.32-12
リムスキー・コルサコフ(ラフマニノフ編):くまんばちの飛行
チャイコフスキー:花のワルツ
高木裕美(P)
演奏活動20周年を迎えた2003年にプライベート盤として発売していた2タイトルをこの度2枚組CDとして フォンテックより一般発売。 2002年8月にカナダ、グレン・グールドスタジオで録音し、記念盤とも言える美しい仕上がりです。 DISC1の「愛のメッセージ」はさまざまな「愛」がテーマのスタンダードな名曲を収録、DISC2の「Listen・・・ 風・光・香・森」は自然の香が漂う珠玉の小品を収録。 (フォンテック)
ピアノを勉強している人たちにはお手本にもなるような、技術的にしっかりと整えられた演奏であるが、さらに 注目されるのは、作品のスタイルに応じた多彩な表現です。高木は、作品の特色を鋭くとらえ、1曲1曲の性 格にマッチする表現を工夫し、表情豊かに仕上げています。全体を通して特に印象づけられるのは、音色にきらめ くような輝きがあること、そして何よりも、彼女の演奏に、音楽への喜びがあふれていることです。 原 明美(音楽評論家) 高木裕美(P)

オクタヴィア
OVCL-00799(1SACD)
税込定価
2022年12月21日発売
ブラヴィッシモ 〜ヴァイオリン無伴奏超絶技巧曲集
エルンスト「夏の名残りのバラ」の主題による変奏曲
シュニトケ:ア・パガニーニ
クライスラー:レチタティーヴォとスケルツォ・カプリース 作品6
エルンストシューベルトの「魔王」の主題によるグランド・カプリース 作品26
パガニーニ:「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による変奏曲 作品9[リッチ編]
サン・リュバン:「ランメルモールのルチア」の主題による幻想曲
パガニーニ:パイジェッロの「うつろな心」の主題による序奏と変奏曲 [フランチェスカッティ編]
タルレガ:アルハンブラの想い出 [リッチ編]
周防亮介(Vn)

録音:2022年6月29日、7月1日、9月14-15日静岡、浜松市天竜壬生ホール
ヴァイオリニストとしての実力を評価され、数々のコンサートで活躍する周防亮介による、待望の 無伴奏作品集が発売。名手であれば誰もが挑戦する名曲を収録しました。 類い稀なテクニックから繰り出される、情感ゆたかな歌心と音楽性。それは超絶でありながら、 微細な和音に至るまで心くばりされた、若き周防による圧倒的世界です。(オクタヴィア)

OTAKEN
TKC-109(1CD)
「プラターに再び花咲き」〜ヴァイオリン小品集
(1)パデレフスキ:メヌエット
(2)イエロ:ホタ・カプリッチョ
(3)ニン:「5つの回想」よりホセ・バーサの主題による
(4)クライスラー:ディッタースドルフのスタイルによるスケルツォ
(5)グリーディ:「2つの小品」より即興曲
(6)グリーディ:「2つの小品」より小スケルツォ
(7)ゴダール:間奏曲〜ヴァイオリン協奏曲「ロマンティック」より
(8)サラサーテ:ミラマール・ソルティコ
(9)ベートーヴェン:ロンド
(10)トルドラ:朝霧のソネット
(11)トルドラ:落穂拾い
(12)キロガ:アルゼンチン風の踊り
(13)キロガ:グァヒーラ第2番
(14)モナステリオ:アルハンブラよさらば
(15)シュトルツ:プラターに再び花咲き
(16)ドヴォルザーク:マズレック
(17)フィシェル:アモローソ
辻井淳(Vn)、藤井由美(P)

録音:2021年8月、滋賀県高島市ガリバーホール
ソリスト、室内楽奏者、宮川彬良率いるアンサンブル・ベガのメンバーとして活躍 する傍ら、小品集の録音をライフワークとしている辻井淳。そんな辻井の小品集 23枚目のアルバムです。このアルバムを含めると実に 336曲も CD 化され(ISODA レーベル、OTAKEN レーベル)、レコード芸術特選などの高評価を得ています。解説 も辻井が担当しており、今回は演奏における「立場」についてユニークな論考がされ ており、また一曲ごとにも丁寧に解説されています。

NEOS
NEOS-32201(1CD)
ラフ、ユオン、アレンスキー:2台のピアノのための作品集
ラフ:2台のピアノのための幻想曲 Op.207a(世界初録音)
パウル・ユオン(1872-1940):2台のピアノのための音詩「ヨートゥンハイメン」 Op.71(世界初録音)
アレンスキー
:2台のピアノのための組曲第1番 Op.15
イーゴリ・アンドレエフ&トーマス・ゲルバー(P)

録音:2022年7月、コンセルヴァトワール(スイス、ベルン)
2022年に生誕200年を迎えたヨアヒム・ラフと、生誕150年を迎えたパウル・ユオン、2人のスイスの作曲家のアニヴァーサリーを、それぞれの世界初録音作品で祝う1枚!ラフは19世紀後半の音楽界に大きな影響力を持ち、ドイツ語圏で最も頻繁に演奏されていた作曲家のひとり。(例えば交響曲第3番「森にて」は、当時の音楽雑誌2誌に掲載されている分だけでも演奏回数100回以上とのこと。)彼の創作活動の終わりの方に位置する「2台のピアノのための幻想曲」(1877)は、シンフォニックな構造を持つ20分程度の作品です。ラフ同様、様々なジャンルに数多くの作品を残したパウル・ユオンは、ロシア音楽、印象派、近代主義のイディオムの間で独自の音楽言語を生み出しました。北欧神話由来の「ヨートゥンハイメン Jotunheimen」という副題がついた「2台ピアノのための音詩」(1924)は、北欧の神秘的な山岳地帯を思い起こさせる作品です。アルバムはユオンの師であったアレンスキーによる2台ピアノのための名作「組曲第1番」(1888)で締めくくられます。

CAvi music
85-53519(2CD)
ルール・ピアノ・フェスティヴァル Vol.41― シューマン&ヨーク・ヘラー〜ライヴ・レコーディングス2022
■CD1
シューマン:作品集
(1)森の情景 Op.82
(2)ピアノ・ソナタ第2番ト短調 Op.22
(3)ピアノ・ソナタ第1番嬰ヘ短調 Op.11
■CD2
ヨーク・ヘラー(b.1944):作品集
(1)チェロ、ピアノとオーケストラのための二重協奏曲(2020/2021/世界初録音)
(2)5つの小品(1964)
(3)ピアノ・ソナタ第3番(2010)
(4)モノグラム〜14の性格的小品(1995-2003/抜粋)
■CD1
(1)(2)エレナ・フィッシャー=ディースカウ(P)
(3)ギオルギ・ギガシュヴィリ(P)

■CD2
(1)マルティン・ヘルムヒェン(P)、マリー=エリーザベト・ヘッカー(Vc)、クリストフ・ポッペン(指)、ケルン室内O
(2)(3)(4)ハンニ・リャン(P)

録音:(ライヴ):2022年6月13日-18日、ミュールハイム&エッセン=ヴェルデン(ドイツ)
ドイツ、ルール地方各地で毎年行われているドイツ最大級の音楽祭の一つ、ルール・ピアノ・フェスティヴァル。アルゲリッチやラン・ラン、ツィメルマン、キーシン等超豪華ピアニストが世界中から集まる他、有望な若き逸材が多数参加することでも知られています。 C'Avi-musicがリリースしてきたライヴ録音シリーズ第41弾では、「シューマン&ヨーク・ヘラー」をタイトルに据え、ドイツ・ロマン派の巨匠シューマンの名作と、現代ドイツでもっとも定評のある作曲家であり進歩的な作曲家であるヨーク・ヘラー(b.1944)の作品をカップリング。 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウの孫娘として華々しくデビューし、デビュー・アルバムの「ブラームス&シューマン」(Delphian/DCD34255)はレコード芸術海外盤REVIEWで「今月の特選盤」に選ばれたエレナ・フィッシャー=ディースカウを始め、2000年ジョージア(グルジア)出身でビーゴ国際ピアノ・コンクール第1位、ブゾーニ国際ピアノ・コンクール第3位&聴衆賞受賞などの実績を持つギオルギ・ギガシュヴィリ、2017年のルール・ピアノ・フェスティヴァルでデビューし以来定期的に出演しているハンニ・リャンなど、注目の若手ピアニストたちの才気あふれる演奏を収録。マルティン・ヘルムヒェンとマリー=エリーザベト・ヘッカーがソロを務めるヨーク・ヘラーの「二重協奏曲」はルール・ピアノ・フェスティヴァルによる委嘱作で、この音楽祭で世界初演が大成功を納めています。

Chandos
CHAN-20264(1CD)
ジョンゲン:13の前奏曲 Op.69(1922)
全ての調による24の小前奏曲 Op.116(1940-41)
イヴァン・イリッチ(P)

録音:2022年2月、ポットン・ホール(イギリス、サフォーク)
フランスの伝説的名手フランソワ=ルネ・デュシャーブルの門弟、は、「オルガンと管弦楽のための協奏交響曲」で有名なベルギーの作曲家、ジョセフ・ジョンゲンのピアノのための前奏曲集!2017年以降、ベートーヴェンと同年生まれの作曲家で、理論家として実験的な音楽の作曲にも取り組んだアントワーヌ・ライシャ(ライヒャ)の録音(第1巻:CHAN10950、第2巻:CHAN20033、第3巻:CHAN20194)を進めてきたイリッチですが、本作でも音楽理論上の楽しみのある作品が選ばれています。

1873年、ベルギーのリエージュに生まれたジョンゲンは、幼い頃から音楽に対する優れた素養を示し、7歳という異例の若さでリエージュ・コンセルヴァトワールに入学。13歳で作曲を始め、1897年にはベルギーのローマ賞を受賞、奨学金を得てイタリア、ドイツ、フランスへと赴きます。ベルリンでブラームスとR・シュトラウス、パリでフォーレとダンディ、ドビュッシーとラヴェルを発見した若きジョンゲンは、彼らの音楽に影響を受けることになります。

作品番号付きのものだけで130を超えるジョンゲンの作品中、ピアノ独奏曲は約5分の1を占め、その3分の2ほどは作曲活動の最後の30年間に作られたものです。(初期の作品の多くはフォーレの影響を受けています。)1922年に作曲された「13の前奏曲」は非常に詩的かつ洗練された作品で、各曲には「不安」「昔々」「黒い蝶々」といった喚起的なタイトルがついています。1940年頃に作曲された「24の小前奏曲」は、バッハの平均律クラヴィーア曲集のように長調と短調のすべての調を一巡する作品。長調と短調、12組のペアで構成されており、ジョンゲンの自由な形式への親和性と熟達した作曲スタイルを窺うことができます。

Da Vinci Classics
C-00641(1CD)
ドビュッシー〜ギター・パースペクティヴ(トランスクリプションズ、デディケイションズ、インスピレイションズ)
ドビュッシー:アラベスク第1番(マリオ・パロディ編)、
 亜麻色の髪の乙女(ジュリアン・ブリーム編)、
 ラモー讃(ヴァレリオ・セレンターノ編)
ファリャ:ドビュッシーの墓に捧げる讃歌
ジョルジュ・ミゴ(1891-1946):クロード・ドビュッシーへのオマージュ(セレンターノによる筆者譜からの新版)
ヴィラ=ロボス:エチュード第5番
スコット:ソナチナ
モンポウ:コンポステラーナ組曲
アンヘル・ラサラ(1914-2000):夜想曲 〜クロード・ドビュッシーへのオマージュ
ティルマン・ホップシュトック:ドビュッシーの主題による変奏曲
ヴァレリオ・チェレンターノ(G)

録音:2022年3月&6月、カステレット・ガイリンガー=ユーロピアン・スクール(トリエステ、イタリア)
クロード・ドビュッシーの早すぎる死から1世紀あまり、クラシックギターの世界は、このフランスの作曲家との出会いの機会が少ないことを残念に感じているのかもしれません。
ドビュッシーの自信の革命的な音楽的要素をギターで表現したいという欲求は、何よりもトランスクリプションやオマージュを通じて広まっており、現在でも過去でもギタリストと作曲家の双方がこの欠如を補おうとしています。
このアルバムでヴァレリオ・チェレンターノは、ドビュッシーに近い、あるいは影響を受けた作家たち、例えば有名なファリャ、スコット、モンポウ、ヴィラ=ロボス、さらには今日では聴く機会の少ないミゴ、ラサラ、そして名手ホップシュトックの作品などを集め、フランス印象派の巨匠とギターとの幻の相思相愛を表現しています。
Da Vinci Classics
C-00643(1CD)
クラリロキー
イングヴァル・リードホルム(1921-2017):アミチッジア
ウィリアム・オーヴァートン・スミス(1926-2020):エピタフス
スレンドラン・レッディ(1962-2010):リラのためのゲームT
スティーヴン・クローニン(1960-):アンゲリーウス
藤倉大(1977-):Sandpiper
ヴィト・パルンボ(1972-):パルス
ジャン=ルク・ダルベレイ(1946-):フラッシュ
ルッジェーロ・ロリーニ(1932-2019):カプリッチョ
フェルナンド・メンケリーニ(1949-1997):クレイジー・ジェイ・ブルー
テオドール・ブルカリ(1975-):カプリッチエット
ホセ・ダニエル・チリリアーノ(Cl)

録音:2022年4月、スオネリア・メディテッラネア(フスカルド、イタリア)
イタリアのマルチ・クラリネット・プレーヤー、ホセ・ダニエル・チリリアーノはこのアルバムで音色の可能性に富んだクラリネットの無数のニュアンスを一挙に表現する意欲的かつ困難な試みに取り組んでいます。
一般的なクラリネットだけでなく、E♭管やバス・クラリネットを採り入れ、現代のクラリネット作品の演奏のマニュアルとも言えるプログラムを完成させました。
Da Vinci Classics
C-00642(1CD)
20〜21世紀の地中海のギター・ソナタ集 Vol.2
アンジェロ・ジラルディーノ(1941-2022):地中海ソナタ
クリスティアーノ・ポルケッドゥ(1975-):ソナタ第3番
ケヴィン・シュヴィエルコシュ・レナールト(1988-):海とヴィアレッジョのソナタ
レジナルド・スミス・ブリンドル(1917-2003):ソナタ第2番
アンドレア・コロンギウ(G)

録音:2022年5月、クラブ・スタジオ(フォッジャ、イタリア)
地中海」という壮大な自然にインスパイアされたギター作品を集めたプロジェクトの第2弾。
ギターのアンドレア・コロンギウは、スペインのコルドバで研鑽を積んだ後、ベルギーのヘントでヨハン・フォスティエに師事。
イタリア、スペイン、ベルギーのギター音楽祭で活躍する傍ら、地中海国際コンクールで第1位を獲得するなど「地中海」との縁を持つギタリストです。

Indesens
INDE-164(1CD)
ショパン、スクリャービン、シューマン、ラフマニノフ:ピアノ作品集
ショパン:3つのマズルカ Op.59
シューマン:森の情景 Op.82
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第2番 嬰ト短調 「幻想ソナタ」 Op.19
ラフマニノフ:コレッリの主題による変奏曲 Op.42
アディ・ノイハウス(P)

録音:2022年5月1日-3日、ムードン(フランス)
伝説的なピアニスト、ゲンリフ・ネイガウスとスタニスラフ・ネイガウスの子孫である若きピアニスト、アディ・ノイハウスのデビュー・アルバム!
モスクワのスクリャービン国際ピアノ・コンクール第1位(2010年)をはじめ、数々の国際ピアノコンクールで入賞している彼は、傑出した可能性を秘めた若きヴィルトゥオーゾとして、近年急速に名声を高めています。26歳のアディ・ノイハウスによる期待のファースト・アルバムでは、ショパン、スクリャービン、シューマン、ラフマニノフの詩的でピアニスティックな名曲をレコーディング。一族の伝統を受け継ぐ成熟した深い音楽性と、天性のヴィルトゥオジティに注目です!

Quartz
QTZ-2149(1CD)
団結した民衆は決して敗れることはない
ベートーヴェン:ヴラニツキーのバレエ「森の乙女」のロシア舞曲による12の変奏曲 WoO.71
ジェフスキー:「不屈の民」による36の変奏曲
アレクセイ・クルバトフ(b.1983):最後の3分間(世界初録音)
ヴァディム・ホロデンコ(P/ファツィオリF308)

録音:2021年8月29日-9月2日、放送会館(サンクトペテルブルク、ロシア)
ウクライナの若き巨匠ヴァディム・ホロデンコがファツィオリF308を自在に操り、自由で独立したウクライナの人々へ想いを捧げるアルバム。多彩な引き出しを駆使して多くの変奏曲を遺したベートーヴェンの「ヴラニツキーのバレエ「森の乙女」のロシア舞曲による12の変奏曲」。そして1960〜70年代にラテンアメリカ各地で起こったヌエバ・カンシオン(音楽を通した社会変革運動)の中で人民連合政府の歌として作曲され、今日でも世界中で歌われる「The People United Will Never Be Defeated!(団結した民衆は決して敗れることはない)」をもとにジェフスキーが変奏曲に仕上げた大作「「不屈の民」による36の変奏曲」という2つの変奏曲を弾きます。プログラムの最後に置かれたのはでホロデンコと2011年にモスクワ音楽院で出会って以来友人同士であるというロシアの作曲家、アレクセイ・クルバトフの2015年の作品「最後の3分間」。2人の深い友情と厚い信頼によってこの作品の世界初録音が実現しました。
元々このプログラムは2021年9月にヴァイオリニスト、ロマン・ミンツの独創的なアイデアに触発されて生まれたものでしたが、2022年2月24日を境にまた一つ別の意味を持つものとなりました。ホロデンコはこのアルバムのリリースに際し「レコードは通常、発売後にそれぞれの人生を歩み始めるものです。しかし、この作品はたまたま特別なもので、発売の段階に至るずっと前に、まさにその意味を獲得していたのです。」と語ります。
ヴァディム・ホロデンコは深みのある音と洗練された表現力、そして完璧なヴィルトゥオーゾ性を兼ね備えた、ユダヤ人の血を引くキーウ(キエフ)出身のピアニスト。2010年の第4回仙台国際音楽コンクールで第1位を獲得してその名を上げると、翌年にはドルトムントのシューベルト国際コンクールで優勝、さらに2013年にはヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールでも優勝し一躍同世代のトップ・ピアニストの仲間入りを果たし、現在に至るまで第一線で活躍し続けています。自分の存在が世に知れ渡るきっかけとなった仙台を特別な地と話し、その後も度々来日を果たして日本でも多くのファンを獲得している人気ピアニストの一人です。
Quartz
QTZ-2150(1CD)
グラズノフ:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第1番変ロ短調 Op.74
3つの小品 Op.42
ピアノ・ソナタ第2番ホ短調 Op.75
ニコライ・メドヴェージェフ(P)

録音:2022年2月2日、4日&6日、グネーシン音楽学校大ホール(モスクワ)
リムスキー=コルサコフ音楽大学、グネーシン音楽学校などで学び、ヴラディーミル・トロップ、ニコライ・ペトロフらに師事、バラキレフ国際ピアノ・コンクールでの優勝をはじめ数々のコンクールでの入賞歴を持つ1986年生まれのピアニスト、ニコライ・メドヴェージェフ。2021年にリリースされ、ラフマニノフ、メトネル、チャイコフスキーの作品を弾いたデビュー・アルバム(QTZ2143)ではその柔軟なタッチと透き通るような高音で聴く者の心をしっかりと掴み、BBCミュージック・マガジンほか各音楽雑誌でも称賛されました。今回リリースされるセカンド・アルバムは、19世紀末にムソルグスキー、ボロディン、チャイコフスキーといった偉大な音楽家たちが世を去り、新たな時代でのロシア音楽界のリーダーとして名声を確立していったグラズノフのソナタ集。連続して作曲され、変ロ短調とホ短調という正反対の調性で書かれた2つのソナタの対比、その面白さを巧みに描いています。

Danacord
DACOCD-948(1CD)
希望への遺書〜ベートーヴェン:ピアノ作品集
ベートーヴェン:エロイカ変奏曲(Pのための15の変奏曲とフーガ 変ホ長調) Op.35
ピアノのための6つの変奏曲へ長調 Op.34
ピアノ・ソナタ第23番「熱情」
クリスチャン・リスエーヤ(P)

録音:2022年7月4日-7日、デンマーク王立音楽院
デンマークのピアニスト、クリスチャン・リスエーヤ(b.1996)のデビュー・アルバム。クリスチャン・リスエーヤは、中央ユラン、ハズステーンのファウアスコウ音楽学校とオーフスのグラドゥス・ピアノ学校で学び、2015年からハンス・アイスラー音楽大学ベルリンのビルギッタ・ヴォレンウェーバーとエルダー・ネボルシンに師事。2020年2月の卒業後、秋から王立デンマーク音楽アカデミーのイェンス・エルヴェケーアに師事、2022年の秋からスウェーデンのインゲスンド・ピアノセンターでユリア・ムストネン=ダールクヴィストの下で学んでいます。研鑽を積みながら、ソリスト、室内楽奏者、歌曲の共演者としてデンマーク、スウェーデン、ドイツ、リトアニア、ジョージアのコンサートやフェスティヴァルに出演。ソプラノのルイーセ・マクレラン・ヤコブセンと参加した2021年のルーズ・ランゴー・コンペティションでは第1位に選ばれました。
初めて録音するアルバムにリスエーヤは、「希望への遺書」のタイトルをつけました。ベートーヴェンが、1802年10月に『ハイリゲンシュタットの遺書』を書く前に完成させた 「エロイカ変奏曲」 と 「ピアノための6つの変奏曲 」、ウィーンに戻り、1804年から1805年にかけて作曲した 「アパッショナータ・ソナタ」。「ベートーヴェンが絶望の間際にありながら書いた、生気とエネルギーとユーモアにみちた」(クリスチャン・リスエーヤ)2つの作品と、「彼の経験した絶望と希望」を内蔵する作品。若きピアニストのベートーヴェンへの思いと意欲が示されるプログラムです。

IBS CLASSICAL
IBS-92022(1CD)
フィリップ・グラス(1937-):マッド・ラッシュ/エチュード第1集より
マッド・ラッシュ(1981)
エチュード集第1集(1991-2002)より
 Etude No. 2/Etude No. 6
 Etude No. 5/Etude No. 9
Wichita Vortex Sutra(1988)
トリロジー・ソナタ(2000)(P. バーンズによるピアノ編)
浜辺のアインシュタイン - ニー・プレイ No. 5(F. アルバレスによるナレーターとピアノ編)(2019)*
ファビオ・アルバレス(P/ナレーター*)

録音:2022年1月22-25日
Auditorio Manuel de Falla, Granada(スペイン)
現代の聴衆と演奏家の双方を魅了するフィリップ・グラス。2021年には「20世紀と21世紀の音楽史に多大な影 響を与えるともに音楽とオペラにおける彼の並外れた功績に対して」BBVA財団のFrontiers of Knowledge Awardを受賞しました。このディスクはBBVA財団と協力関係にあるスペイン国立研究評議会(CSIC)のプロジェ クトによって制作されたもの。演奏者ファビオ・アルバレスはニューヨークのマンハッタン音楽院で学んだピアニストで、 このアルバムでも、眠らない街「ビッグ・アップル」での彼の7年間の生活経験が反映されており、浜辺のアインシュタ イン - ニー・プレイ 5では自身がアレンジとナレーターを担当しています。
IBS CLASSICAL
IBS-102022(1CD)
若いピアニストのための前奏曲集
ホセ・ルイス・カムパーナ(1949-):Askein(2017)
マリオ・カッロ(1979-):リオ・デ・クリスタル(2019)
カルロス・クルズ・デ・カストロ(1941-):前奏曲第19番(2017)
グスターボ・ディアス(1970-):メタルディオ第4巻(2019) - 第1曲 Eigengrau
コンスエロ・ディエス(1958-):アメリカ前奏曲(2017/18)
カルメ・フェルナンデス=ビダル(1970-):前奏曲第4番(2017)
ジョアン・ゴディーニョ(1976-):Urano(2020)
イスラエル・エステルケ(1983-):前奏曲 I(2017)
トマス・マルコ(1942-):コモ・オスシラ・ラ・リャマ(神秘的な前奏曲)(2020/21)
セバスティアン・マリネ(1957-):前奏曲 ホ長調(2017)
イルミナーダ・ペレス・フルトス(1972-):アルガリア I(2018)
ダビド・デル・プエルト(1964-):神経質な前奏曲(2017)
フランシスコ・ノベル・サマーノ(1969-):Chela(2017)
エステバン・サンス・ベレス(1960-):Runas(2021)
エドゥアルド・ソト・ミラン(1956-):Preludio quasi silenzioso al mio amore(2017)
ヘスス・トレス(1965-):ゴヤの彫刻 ? 第1曲 ナーダ(2017)
ホセ・ルイス・トゥリーナ(1952-):リンダラハの前奏曲(2017)
イザベル・ウルッティア(1967-):コスモス(2017)
メルセデス・サヴァラ(1963-):前奏曲(2018)
ルイス・ゴンサレス・リャド(P)

録音:2022年2月14-18日
2000年にマドリッドで生まれた若きピアニスト、ルイス・ゴンサレス・リャド。彼はスペイン、ポルトガル、ラテン・アメリカ 諸国で活躍する作曲家たちに、自由なアプローチによる「プレリュード」の作曲を委嘱。その中から選ばれた19曲が ここに収録されました。静謐な音によるカムパーナの「Askein」やマルコの「神秘的な前奏曲」、タイトル通りの煌め く音色を 特徴とするカッロの「リオ・デ・クリスタル」、スペイン情緒が感じられるJ.L.トゥリーナの「リンダラハの前奏曲」 など多種多様な音とイメージに満ちています。

TOCCATA
TOCC-0652(1CD)
NX-B03
アルトゥール・ルリエ(1892-1966):室内楽と器楽曲集 第1集〜管楽器のための作品集
1. 日の出- 無伴奏フルートのために(1957)*
2-3. ヴォルガの田園曲- オーボエ、ファゴット、2つのヴィオラとチェロのために(1916)
4. Regina Coeli 天の女王- コントラルト、オーボエとトランペットのために(1924)*
5-7. フルートとヴァイオリンのために(1935)
8-10. ディテュランボス- 無伴奏フルートのために(1938)
11. マラルメのソネットによる2つの練習曲(1945-62) ? 第1番Phrases
- フルートとピアノのために*
12. マイム−無伴奏クラリネットのために(1956)
13. パンの笛−無伴奏フルートのために(1957)*
14. クロノスを称える葬送ゲーム− 3つのフルート、ピアノとシンバルのために(1964)
ビルギット・ラムスル(Fl)…1、5-11、13-14
ラファエル・レオーネ(ピッコロ)…14
パオロ・ベルトラミーニ(Cl)…12
キャンディ・グレイス・ホー(C.A)…4
ゴットリープ・ヴァリッシュ(P)…11、14
エギディウス・シュトライフ(ヴィオラ…2-3/ヴァイオリン…5-7)

ミュージシャン・オブ・アルトゥール・ルリエ・フェスティヴァル、ベーゼル
【メンバー】
 ルーシー・ブロトベック・プロハスコヴァ(アルト・フルート)…14
 ハンスユルゲン・ヴェルデーレ(Ob)…2-4
 ニコラス・リース(Fg)…2-3
 サイモン・リリー(Tp)…4
 ニコラ・スーター(パーカッション)…14
 アグネス・マウリ(Va)…2-3
 マテウシュ・パヴェウ・カミンスキ(Vc)…2-3

録音:2021年11月26日 Sacro Cuore Church, Bellinzona(スイス)…12
2022年2月25日 Sacro Cuore Church, Bellinzona(スイス)…1、5-7、8-10、13
2022年2月20、24日 Studio 1, Schweizer Radio und Fernsehen, Zurich(スイス)…2-3、4、11、14
*・・・世界初録音
「20世紀の忘れられた音楽家の中で最も興味深い存在の一人」と評されたアルトゥール・ルリエ。ロシアからドイ ツ、フランス、アメリカへの亡命といった苦難を経て、様々な芸術家たちと触れ合いましたが、彼の作風は亡命先の パリで出会ったストラヴィンスキーに強く影響されています。このアルバムは彼の室内楽と器楽曲を紹介するもので、 他にもう1枚が予定されています。新古典派の様式に倣った作品だけではなく、古風で厳格な形式を持つものな ど、ルリエの様々な側面が窺える興味深い1枚です。

CPO
CPO-555454(3CD)
NX-E07
カール・ライネッケ(1824-1910):2台ピアノのための作品全集
【CD1】
アンダンテと変奏 Op. 6
17世紀のフランス民謡による即興「美しいグリセリディス」 Op. 94
ソナタ Op. 275No. 1
祝祭序曲 - 大オーケストラのための Op. 148(2台ピアノ編)
バッハのサラバンドによる変奏曲 Op. 24
【CD2】
4つの小品 Op. 241
シューマンの「マンフレッド」による即興曲 イ長調 Op. 66
ソナタ Op. 275No. 2
モーツァルトのピアノ協奏曲第19番の終楽章による演奏会用アレグロ
クラインの悲劇「ゼノビア」による序曲- 大オーケストラのための Op. 193(2台ピアノ編)
【CD3】
荘厳なプロローグ Op. 223
ソナタ Op. 240a
宗教改革を祝して、ルターのコラール「神はわがやぐら」による変奏曲 Op. 191
「南国の絵」 - ピアノのための4つの幻想的な小品 Op. 86
グルックのガヴォットによる即興 Op. 125
ジェノヴァ&ディミトロフ・ピアノ・デュオ

録音:2021年6月7-10日、2022年1月5-8日
典雅な作風で知られるフルート・ソナタ「ウンディーネ」の作曲者カール・ライネッケ。彼は85歳という当時としては 長命であり、初期ロマン派から後期ロマン派へと移り行く音楽界に身を置きつつも、その作風をほとんど変えること なく、生涯を通じて彼が師事したメンデルスゾーンやシューマンの伝統を受け継ぐ音楽を書いていました。ピアノ曲 も数多く遺し、その中には連弾曲や2台ピアノのための作品も含まれています。アグリカ・ジェノヴァとリューベン・ディ ミトロフの二人はライネッケの知られざるこれらの作品を発掘、「私たちの音楽の道における最大の驚きと発見の一 つ」と評し、この中にはライネッケの人間性の全てが迸っていると語っています。 この3枚組は美しい「アンダンテと変奏」にはじまり、全曲を通しておよそ200分の豊穣な世界に聴き手を引き込み ます。

Grand Piano
GP-906(1CD)
NX-B03
ピアノによるフランク - オリジナル曲と編曲
前奏曲、フーガと変奏曲 ロ短調 Op. 18CFF 30B(1863頃)(H. バウアーによるピアノ編)
交響詩「アイオロスの人々」 M. 43CFF 127(1875-76)(G. サマズイユによるピアノ編)*
祈り Op. 20M. 32CFF 100(1860頃)(B. セルヴァによるピアノ編)*
前奏曲、コラールとフーガ ロ短調 M. 21CFF 24(1884)
ルツ、聖書による牧歌 - 第1部 序奏 CFF 179B(1843-45/1860改訂)(作曲家自身のピアノ版)*
ジャン=ピエール・アルマンゴー(P…Steinway モデルD)

録音:2022年7月15-16日、2022年7月17-18日、2022年7月18-19日、2022年7月20日
*=世界初録音
2022年に生誕200年を迎えた作曲家セザール・フランク。1-4や7-9はピアニストのレパートリーとして有名ですが、オリジナルのピアノの曲はこのアルバムの 中で7-9だけ。他は、フランク自身と後続の音楽家がピアノ用に編曲したものです。サン=サーンスに捧げられた「前奏曲、フーガと 変奏曲」はオルガン曲 で、リストは「バッハの傑作と並ぶ」と称賛しました。ここではハロルド・バウアーがピアノ用に編曲した版が演奏されています。「祈り」も同じ時期のオルガン曲 で、ピアニストのブランシュ・セルヴァが編曲。 ワーグナーの影響が感じられる半音階的な手法が用いられた「アイオロスの人々」では、フランクはまずピアノ連 弾のための版を作り、その後管弦楽版を書き上げました。ここでは作曲家ギュスターヴ・サマズイユの編曲によるピアノ独奏版が演奏されています。「前奏 曲、コラールとフーガ」は、フランクが書いた数少ないピアノ曲の一つ。バッハに倣って書いたバロック様式に基づく厳格な形式を持つ作品で、3つの部分の主 題は互いに関連をもっています。「ルツ、聖書による牧歌」は1843年頃に構想され、1845年に初演されたオラトリオ。この序奏のピアノ譜はフランクの死後 1922年に出版されています。フランス近代作品を得意とするジャン=ピエール・アルマンゴーの演奏で。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

アールアンフィニ
MECO-1076(1CD)
Blu-spec CD2
税込定価
アトリエ・アッシュ・アートサロン コレクション第1弾
チェルニー:12の前奏曲とフーガ 作品400
(1) 第1番ハ短調
(2)第2番ホ長調
(3)第3番変ロ長調
(4)第4番変ロ短調
(5)第5番ニ長調
(6)第6番ハ長調
(7)第7番ト短調
(8)第8番変ホ短調
(9)第9番ヘ短調
(10) 第10番ホ短調
(11)第11番へ長調
(12) 第12番ロ短調
(1) 秦はるひ(P)
(2)伊藤順一(P)
(3)黒岩航紀(P)
(4)小菅 綾(P)
(5)小林えりか(P)
(6)齊藤一也(P)
(7)増田達斗(P)
(8)高橋ドレミ(P)
(9)中平優香(P)
(10) 中田雄一朗(P)
(11)鈴木隆太郎(P)
(12) 第小山田 桃(P)

録音:2022年4月7日&8日
カール・チェルニー「12の前奏曲とフーガ」作品400は、このサロンの共同主宰者である上田泰史氏の著書『「チェルニー30番」の秘密―― 練習曲は進化する』(春秋社 2017)の中から見つけた作品です。主に練習曲においてでしか知られていないチェルニーという作曲家で あるが、この作品には、ピアノという楽器ならではの効果を駆使した秀逸な書法、音楽に深みを与える洗練されたハーモニー、明晰なコントラ ストと無限のアイデアが満ちています。19世紀の「前奏曲とフーガ」の白眉であることは明らかだ。チェルニーは、より多くの音楽家たちに注目し て欲しい作曲家です。 (秦はるひ)

DB Productions
DBCD-206(1CD)
ロシアのギター音楽の歴史 第1集
イグナーツ・フォン・ヘルト(1764-1816):ギターのためのソナチネ ト長調
 ポロネーズ
アンドレイ・オシポヴィチ・シクラ(1773-1850):習曲 ト短調
 メランコリックな練習曲
 小さな輪(after N. Bakhmetiev)
幻想曲
セミオン・アクシオノフ:練習曲 ト長調(after D. Steibelt)
 Variations on People Blame Me
ミハイル・T・ヴィソツキー(1791-1837):22の前奏曲 - 第16番ロ短調*
22の前奏曲 - 第20番ト短調*
22の前奏曲 - 第22番ト長調*
Variations on Go Home Dear Cow*
ウラディーミル・イヴァノヴィチ・モルコフ(1801-1864):調と短調による24の前奏曲 ? 第1番 ハ長調
 長調と短調による24の前奏曲- 第22番ト短調(after G. Verdi)
 2つの練習曲- 第2番ハ短調
長調と短調による24の前奏曲 ? 第6番ロ短調
 練習曲 ト長調/練習曲 ト短調
 練習曲:Vivace (after Giuliani)
 カプリッチョ(after Sychra/von Weber)
モッテン・ファルク(7弦ギター)
Ivan Kransnochikov Guitar(1860年頃制作)
Modern copy by Earl S Marsh 2019年製作*

録音:2020年10月16-18日
ロシアのギター音楽の歴史を探るdB Productionsの新シリーズ。第1集では18世紀後半から19世紀にかけて 活動した5人の作曲家のギター作品を紹介しています。演奏はスウェーデンを中心に世界的に活躍するギタリス ト、モッテン・ファルク。知られざる作品や新作の紹介に熱心で、数多くの作曲家が彼のために新作を捧げていま す。

Willowhayne Records
WHR-072(1CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番、第2番、第3番 パヴロス・カルバーリョ(Vc)

録音:2019年3-10月セント・マーガレット教会、イースト・サセックス、UK
イギリス、イタリア、ドイツ、ロシアとヨーロッパ各地のコンクールでの入賞歴を誇り、英国サセックスの弦楽 合奏団、アンサンブル・レザの音楽監督を務めるパヴロス・カルバーリョによる無伴奏第1弾。堂々とした 深い歌い込みと、豊かな表現がたいへん魅力的です。
Willowhayne Record
WHR-075(1CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番、第2番、第5番 リンデン・クランハム(バロック・チェロ)

録音:2020年12月8-10日、2021年4月 セント・ピーター・アンド・セント・メアリー教会、フィッシュボーン、ウエスト・サセックス、UK
英国王立音楽院でチェロを学び、アメリカやニュージーランドで室内楽の活動の後バロック・チェロを志し たというリンデン・クランハム。エンシェント室内Oなどで活躍し、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ の一員としてガーディナーの「バッハ・カンタータ巡礼」のプロジェクトにも参加した彼女による無伴奏第1 弾。1750年頃ドイツ製の名器の音色が楽しめます。
Willowhayne Record
WHR-074(1CD)
『海の壁画』〜フランスの知られざるハープ作品集 第1集
オーギュスト・シャピュイ(1858-1933):ハープ・エオリエンヌ
 カリヨン
 ダヴィド・ドヴァン・ラルシュ
アンリエット・ルニエ:朝の散歩道
アンリ・ビュッセル(1872-1973):日本歌曲による即興曲
 バラード 変イ長調 Op. 65
マルセル・トゥルニエ(1879-1951):海の壁画 Op. 46
ジャック・ピロワ(1877-1935)/マルセル・グランジャニー(1891-1975)編曲:2つの小品
オデット・モンテスキュー(1908-2002):前奏曲
マルセル・スラージュ(1894-1970):小品集
トゥルニエ:魔法の糸車 Op. 44
アレクサンダー・ライダー(1902年エラール製ハープ)

録音:2021年9月27-29日、2022年1月21日 セント・ピーター・アンド・セント・メアリー教会、フィッシュボーン、ウエスト・サセックス、UK
ヨーロッパ各地で活躍し、オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティクやエンシェント室内O などの古楽オーケストラとの共演も多い英国の男性ハープ奏者、アレクサンダー・ライダーが奏でる19世 紀フランスの知られざるハープ作品集。どの作品もたいへん美しく、エラール製オリジナル楽器の響きも相 まって、非常に心地よいアルバムに仕上がっています。ビュッセルの即興曲では、日本人のよく知るメロ ディが飛び出します。

IDIS
IDIS-6748(1CD)
マスター・オブ・ギターVol.5イタリア編
(1)パスクアーレ・タラッフォ:ソナチネ、ワルツ変奏曲、芸者、ロレンツィータ、シンフォニア、虹
(2)ホセ・ビーニャス:スペイン奇想曲/トート・アミーチ:軍隊マーチ/
 カルヴァルーゾ・フェッラーリ:チェレブレ・タランテラ/レオ・ドリーブ:「コッペリア」よりピッチカート/デンツァ:フニクリ・フニクラ/アントニオ・ヴィアン:朱い月
(3)ルイージ・モッツァーニ:カルメラ/グラナドス:スペイン舞曲Op.37-5
(4)タレガ:アルハンブラの思い出/ポンセ:ガヴォット
(5)ホセ・デ・アスピアス:踊り/リョベート:アメリアの遺言、盗賊の歌/作者不詳:フルートのための3つの小品(パッサメッツォ/スパニョレッタ/イタリアーナ)/パーセル:小組曲(新しいアイルランドの歌/ジーグ/メヌエット)
(6)レニャーニ:カプリッチョホ短調Op.20-2アレグロ/パガニーニ:「グランド・ソナタ」よりアンダンティーノM.S.3/ナポレオン・コスト:練習曲ハ長調Op.38-13アレグレット、練習曲ニ長調Op.38-20アレグレット/ヴィラ=ロボス:前奏曲第1番ホ短調
(1)パスクアーレ・タラッフォ 
(2)ジュリオ・ジュリエッティ 
(3)ルイージ・モッツァーニ
(4)ルイージ・マリオッティ 
(5)マリオ・ガンジ 
(6)マリオ・パローディ (以上ギター)

録音:1930-1958年
イタリアにおけるギター受容は若干遅れを取り、音楽院に初めてギター科が設けられたのは1965年で、70年代から80年代にかけても国際的に活躍するギタ リストは少ないのが実情でした。そんな中で今や忘れ去られてしまった名手たちの非凡な演奏を集めた貴重なアルバムです。ポピュラー音楽とクラシックの境界線 上にいたパスクアーレ・タラッフォに始まり、テレビ出演を通してクラシックギターをイタリア全土に知らしめた名手マリオ・ガンジなど、イタリアのギター音楽界を 盛り上げた奏者たちの音源を収録。 (Ki)

ULYSSES ART
KKC-4333(1CDR)
シューベルト:歌曲集(リスト編)&即興曲D899
シューベルト=リスト編曲による歌曲
  セレナーデ(白鳥の歌)
 菩提樹(冬の旅)
 溢れる涙(冬の旅)
 どこへ?(美しき水車小屋の娘)
  水車職人と小川(美しき水車小屋の娘)
  アヴェ・マリア
4つの即興曲 op.90D 899
シューベルト=リスト編曲による歌曲
 水の上で歌う/魔王
  海の静けさ/ ます
池田珠代(P)

録音:2021年8月、サン=ボネ劇場、ブールジュ、フランス
ランスを中心に活躍する実力派、池田珠代がシューベルトを録音しました。〈シューベルトのすべてがわかっているピアニスト〉と絶賛されている池田。シューベ ルトが一人ピアノにむかって音を紡いでいるイメージが浮かぶ即興曲は、シューベルトが筆を走らせている音が聴こえてくるよう。リスト編曲による歌曲でも、虚飾 を一切排し、詩の世界、そしてリストのシューベルトに対する畏敬の念までもがにじみでてくるような演奏です。「魔王」も、圧巻のテクニックはもちろんのことなが ら、シューベルトの気配が濃厚に感じられます。シューベルト像に極限まで迫った、迫真の演奏です。 (Ki)

H.M.F
HMM-902690(1CD)

シューベルト:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ イ長調 D664
ピアノ・ソナタ 変ホ長調 D568
ピアノ・ソナタ イ短調 D537
ポール・ルイス(P)

録音:2022年4月、スタジオ4(ベルギー)
2001年にはじまったポール・ルイスのシューベルト・ソナタ集録音、ついに完結編の登場です。ポール・ルイスはこの20年の間、シューベルトの演奏会 シリーズで純度の高いシューベルトで世界中をうならせ、さらにベートーヴェンのソナタや協奏曲全集で他の追随をゆるさない高次元の演奏を展開してきました。 久々となるシューベルトのソナタ録音となる当盤でも、ポール・ルイスは一切の過剰な表現を排し、シューベルトとの魂の対話を高精細な音色で聴かせてくれます。 イ長調のソナタはピアノ学習者がしばしば演奏しますが、ポール・ルイスの演奏は明るい音色で自然な歌に満ちていながら、1ミリも隙がない均衡のとれた美しさ です。ポール・ルイスがさらなる高みへと上っていることが感じられるシューベルトです。

DUX
DUX-1686(1CD)
サーリアホ:チェロのための作品集
サーリアホ:花びら/スピンとスペル
プレ/7羽の蝶々/雪
ヨアンナ・グトフスカ(Vc)

録音:2020年8月(ポーランド)&12月(ロンドン)
2014年には武満徹作曲賞の審査員を務めるなど日本においても広く親しまれている現代フィンランドを代表する女性作曲家、カイヤ・サーリアホ(b.1952)のチェロのための作品集。音の色、強さ、ダイナミクスに焦点を当て、時にはエレクトロニクスも取り入れ彼女らしく自然や生き物と密接に繋がった親密な音空間へとリスナーを誘います。演奏は12歳からチェリストの活動を始め著名なオーケストラとの共演や主要な音楽祭に出演しているヨアンナ・グトフスカ。サーリアホの作品を博士論文のテーマとしたほど、サーリアホの音楽への理解が深い演奏家です。
DUX
DUX-18571858(2CD)
第2回スタニスワフ・モニューシュコ国際ポーランド音楽コンクール
(1)モニューシュコ:ワルツ イ長調
ミクリ:マズルカ ヘ短調 Op.4
レシェティツキ:2つの小品 Op.43より 第2曲
マラフスキ:5つの小品
バツェヴィチ:ピアノ・ソナタ第2番より 第3楽章
(2)ザレンプスキ:4手ピアノのためのマズルカの形式による2つの小品 Op.5より 第1曲
マチェイェフスキ:2台ピアノのための黒人霊歌 より 第1、3、4曲
ルトスワフスキ:2台ピアノのためのパガニーニの主題による変奏曲
(3)ニューシュコ:ワルツ 変ホ短調
ストヨフスキ:2つのオリエンタル より 第2曲
シマノフスキ:練習曲変ホ短調 Op.4-1
(4)シェリゴフスキ:木管五重奏曲 より 第1、2楽章
シャウォフスキ:フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンのための五重奏曲 より 第3楽章
(5)マギン:ポーリッシュ・トリプティク
シマノフスキ(P/ピアノ部門第3位)
パレステル:バレエ「地球の歌」 より ヴァイオリンとピアノのためのポーランド舞曲
(6)パチュルスキ:ピアノ・ソナタ ハ短調 Op.10
(7)ゴドフスキ:ジャワ組曲 より 第10曲
(8)マギン:トッカータ、コラールとフーガ より コラール、フーガ
(9)パチュルスキ:幻想的なおとぎ話 Op.12より 第1、2、3、4、8曲
(10)スタトコフスキ:前奏曲ロ短調 Op.37-6
(11)ジェレンスキ:主題と変奏 Op.62
(12)ルトスワフスキ:ダンス・プレリュード
(13)マギン:弦楽四重奏曲
(14)バイルト:2つのカプリース
(15)パヌフニク:ピアノ三重奏曲 Op.1より 第3楽章
(1)カーター・ジョンソン(P/ピアノ部門第1位、最優秀スタニスワフ・モニューシュコ作品演奏賞)
(2)クションジェク・ピアノ・デュオ(室内楽部門第1位、音楽評論家賞)
(3)イヴァン・シェムチュク(P/ピアノ部門第2位、スタニスワフ・モニューシュコ作品特別賞)
(4)クヴィントフォニア(室内楽部門第2位)
(5)アレクサンドラ・クルス&マルチン・コジャク(室内楽部門第3位)
(6) *世界初録音
イヴァン・シェムチュク(P/ピアノ部門第2位、最優秀ヘンリク・パチュルスキ作品演奏賞)
(7)クシシュトフ・コズロフスキ(P/ピアノ部門佳賞)
(8)アダム・ミコワイ・ゴジュジェフスキ(P/ピアノ部門佳賞)
(9) *世界初録音
ルスラン・カザコフ(P/ピアノ部門佳賞)
(10)マルティナ・クビク(P/音楽評論家賞)
(11)スワフ・ジェレンスキ作品演奏賞)
(12)ピオトル・ディン・ティウ=クアン(Cl)、パヴェウ・ポプコ(P)(1945年以降の作品における最優秀演奏賞)
(13) *世界初録音
弦楽四重奏団Q“Op.1”(ミウォシュ・マギン室内楽作品特別賞)
(14)バルトウォミェイ・ドブロヴォルスキ(Cl)、マチェイ・スワピニスキ(P)(室内楽部門佳賞)
(15)トリオ・レジェンド(室内楽部門佳賞)

録音:(ライヴ):2021年9月11日-18日、アルトゥール・マラフスキ・ポドカルパッカ・フィルハーモニック(ジェシュフ、ポーランド)
19世紀〜20世紀におけるポーランドの音楽、特に知られざる作品を世に送り出し、再評価へと導くことを主たる目的として創設され、ポーランド文化省とナショナル・ヘリテッジの協力を得て2019年に第1回が開催された「スタニスワフ・モニューシュコ国際ポーランド音楽コンクール」。2021年には第2回のコンクールが行われ、その模様を収録した2枚組のアルバムがポーランドのDUX-(ドゥクス)レーベルからリリースされます。
第1回同様ピアノ部門と室内楽部門の2つの部門に分けられ開催された第2回スタニスワフ・モニューシュコ国際ポーランド音楽コンクールでは、パンデミックの混乱の中にありながらポーランドのみならず各地から優れた才能が集結し、ピアノ部門では20代半ばで既に多くのコンクールで入賞しておりカナダで最もエキサイティングなピアニストの一人とされるカーター・ジョンソンが、室内楽部門では既にDUX-レーベルからもアルバムをリリースし各方面から高い評価を得ている、ポーランド期待の逸材クシシュトフ・クションジェクと夫人のアグニェシュカ・ザハチェフスカ=クションジェクによるクションジェク・ピアノ・デュオが第1位に輝きました。大会のハイライトのようにまとめられた本アルバムでは上位入賞者の見事な演奏はもちろん、普段なかなか耳にする機会のない作曲家の力作や、マギンやパチュルスキの世界初録音作品などポーランド音楽のさらなる奥深さに触れる発見に満ちており、この新しいコンクールの意義を大いに感じられることでしょう。なお、2023年7月には第3回の開催が予定されています。

クァッドリーガ
QR-09005(1CD)
税込定価
リムスキー=コルサコフ:ピアノ作品集Vol.1
バッハの主題による6つの変奏曲 Op.10
3つの小品Op.15
マズルカ Op.38-2
熊蜂の飛行 〜歌劇「サルタン皇帝」第3幕 間奏曲 (編曲 広瀬美紀子)
インドの歌 〜歌劇「サトコ」第4場のアリア
歌劇「プスコフの娘」第2幕 間奏曲
交響組曲「シェヘラザード」第1楽章(編曲 広瀬美紀子)
スペイン奇想曲(編曲 広瀬美紀子)
広瀬美紀子(P)

録音:2022年8月27・28日 神奈川県立相模湖交流センター、ラックスマン・ホール
広瀬美紀子(P)の最新録音:2022年 8 月収録でリムスキー=コルサコフのピア ノ作品集が発売されました。2015 年「シンディング ピアノ作品集」、2017年「グノー ピ アノ作品集」に続いてクァッドリーガ・レーベルでの第3 弾になります。 作曲家の初期の秀作から円熟期の大作まで、ピアノオリジナル作品からオーケストラ 作品のピアノ編曲版まで収録されております。

Danacord
DACOCD-947(1CD)
すべての年齢の人に〜トーベン・エングホフ:ピアノのための小品集
トーベン・エングホフ(b.1947):小さなテディベアのためのワルツ
小さな犬のディーヴァに/自転車に乗ってイプの家へ/いい気分!/冬の光/マフィへの歌/火曜の楽しみ/遊び場で/六月の雨/祈りと驚き/ちょっとした春のワルツ/庭にいるキアステン/きっとうまくいく/おやすみのメロディ/夕暮れの歌/十一月/ボーナス・トラック:雪のダンス
クリスティーナ・ビャアケー(P)

録音:2022年8月、デンマーク国立音楽アカデミー(オーデンセ)
※収録時間:25分
ミュージシャン、作曲家、教師、作家とマルチに活躍するデンマークのトーベン・エングホフ(b.1947)の作曲によるピアノ・アルバム。コペンハーゲンの楽譜出版社「Edition Wilhelm Hansen(ヴィルヘルム・ハンセン)」の音楽帳『For All Ages(すべての年齢の人に)』から採った16曲にボーナス・トラックを1曲加えたプログラムが、クリスティーナ・ビャアケーの演奏で収録されています。
ジャズ・サクソフォン奏者でもあるエングホフは、作曲を独学で身につけ、ルールによらず耳だけを頼りに作曲していると言います。「ちょっとしたアイデアが浮かび、鉛筆と五線紙がちょうど手元にあれば、楽譜に書きさえすればいい」。このアルバムで演奏される小品は、エングホフ自身がほとんどピアノを弾けないという事情もあり、「シンプル」に徹して書かれた作品ばかりです。「単純なものを書くのは、複雑なものを書くのと同じくらい、実にむずかしい。すべての音をかなり慎重に決めなければならず、『シンプル』はきつい挑戦だ」。
そう語るエングホフの曲に挑むクリスティーナ・ビャアケー(b.1970)は、デンマークを代表するピアニストのひとりとして活動しながら、オーゼンセのデンマーク国立音楽アカデミーで教えています。作品の深みを探る洞察力とチャーミングさを備えた彼女の音楽は、評価、人気とも高く、2009年の「DR P2Music Award」(デンマーク放送音楽賞)を受賞したカール・ニールセンのピアノ作品の全曲録音などのCD録音でも親しまれています。

Ars Produktion
ARS-38332(1SACD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 KV332
ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 KV330
ピアノ・ソナタ第11番イ長調 KV331「トルコ行進曲付き」
ミヒャエル・ヴェッセル(P)

録音:2021年8月
ミヒャエル・ヴェッセルは、バイロイトのプロテスタント教会音楽大学でピアノ演奏、歌の伴奏などの教授を務めています。彼はピアノをエリザーベト・レオンスカヤ、作曲をヘルムート・ラッヘンマンなどに学び、18世紀から21世紀の作品まで幅広いレパートリーを持っています。歴史に基づいた演奏知識と現代のベーゼンドルファーの豊かな音を活かし、それぞれの作品の特徴を捉えた新鮮な演奏を披露しています。パウル・バドゥラ=スコダは、ヴェッセルの演奏を「優れた繊細なピアニストであるだけでなく、私が今まで会った中で最も知的なミュージシャンの 1人でもあります」と評しています。
Ars Produktion
ARS-38333(1SACD)
大西洋横断〜ハープのための作品集
タイユフェール:ハープ・ソナタ
ラヴェル:「鏡」より「道化師の朝の歌」
カルロス・サルセード(1885-1961):古い様式の主題による5つの変奏曲 Op.30
ラフマニノフ:練習曲「音の絵」第7番 Op.33-7ト短調
ヒンデミット:ハープ・ソナタ
エリオット・カーター:「三部作」より「バリオラージュ」
バルトーク:ルーマニア民族舞曲
タンスマン:ブルースの形式による前奏曲第1番
フォーレ:即興曲 Op.86 
アンヌ=ソフィー・ベルトラン(Hp)

録音:2021年8月30日-9月1日
このアルバムは、大西洋横断定期船の黄金時代である 20世紀初頭のヨーロッパとアメリカの音楽交流を物語っています。選ばれた作曲家はコンサートツアーや移住をし、その地の民族音楽や詩からインスピレーションを受けました。そういった作品をこのアルバムでは、ハープのオリジナル作品と編曲作品を共に収録しています。

Da Vinci Classics
C-00644(1CD)

PC-00644(1CD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:管弦楽組曲集(ジュゼッペ・マルトゥッチによるピアノ独奏編曲版/世界初録音)
管弦楽組曲第1番ハ長調 BWV.1066
管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV.1067
管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV.1068
キアーラ・ベルトリオ(P/シュタイングレーバー)

録音:2020年7月、イマジナ・サウンド・プロダクション・スタジオ(トリノ、イタリア)
※国内盤=解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
音楽的かつ知的な演奏を披露してくれるピアニストであると同時に、教皇庁アカデミーから表彰を受けるなど優秀な音楽学者でもあるイタリアの音楽家キアーラ・ベルトリオ。
「バッハとイタリア」シリーズの第4集として登場するのは、ジュゼッペ・マルトゥッチが「ピアノ独奏版」へと編曲したバッハの管弦楽組曲第1番から第3番までの3作品!
マルトゥッチの編曲によって提示されるバッハの音楽のコンセプトは非常に力強く、荘厳なものであり、特に緩徐楽章における音楽が壮麗かつ巨大スケールを持っていることを改めて感じさせてくれます。
バッハの傑作である管弦楽組曲のマルトゥッチによるピアノ独奏編曲は今回が世界初録音。バッハとイタリアの結び付きを、ベルトリオがシュタイングレーバーのグランドピアノで表現します。

CAvi music
85-53498(1CD)
モーツァルト:ソナタ&幻想曲集
ピアノ・ソナタ第13番 変ロ長調 K.333/幻想曲 ニ短調 K.397/幻想曲 ハ短調 K.475/ピアノ・ソナタ第14番ハ短調 K.457/6つの変奏曲 K.Anh.137
エレーナ・バシュキロワ(P)

録音:2020年1月、ピエール・ブーレーズ・ザール(ドイツ、ベルリン)
ロシアの高名なピアニスト&教師であったドミトリー・バシキーロフの娘としてモスクワに生まれ、モスクワ音楽院で父親に師事したエレーナ・バシュキロワのモーツァルト作品集。バシュキロワは、1998年にエルサレム国際室内楽音楽祭を設立し、イスラエルやユダヤの文化振興にも寄与しています。2018年にはルール・ピアノ・フェスティヴァル・アウォードを受賞。モーツァルトの純粋さを際立たせる演奏です。「彼女の演奏はまさにアポロンのような透明感と静謐さを示している」(ターゲス・シュピーゲル)

Quartz
QTZ-2148(2CD)
ピアノ作品集
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調「テンペスト」 Op.31-2
バルトーク:組曲 Op.14
シューベルト:ピアノ・ソナタ 変ロ長調 D.960
リスト:「2つの伝説」より「波の上を渡るパオラの聖フランチェスコ」、超絶技巧練習曲第12番「雪あらし」
ドビュッシー:前奏曲集第1曲、第6曲、第7曲、第10曲
エルガー:スミルナにて、スケッチ
ショパン:幻想曲 Op.49、幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66、舟歌 Op.60
シューベルト:高雅なワルツ Op.77-1、レントラーOp.18-1、レントラーOp.18-2、レントラー Op.18-3、レントラーOp.18-7、ワルツ Op.9-1、ワルツ Op.9-2、ワルツ Op.9-3、ワルツ Op.9-6、ワルツ Op.9-12、ワルツ Op.9-13
オルウェン・モリス(P)

録音:2019年11月1日-2日&2021年6月2日-3日
オルウェン・モリスによる古典派から近現代までのピアノ作品集。ウェールズの田舎で育ったオルウェン・モリスは当初、ナチスドイツから逃れてきたシュトゥットガルト出身の音楽家兼弁護士であったジョセフ・グリュンバウムに師事しました。その後目覚ましい成長をみせた彼女は、14歳でカーディフ音楽大学 (後に王立ウェールズ音楽演劇大学)に最年少で入学し、ソリストの他に教会音楽の指導者、指揮者そしてオルガン奏者など多岐に渡り活躍しています。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0043(1CD)
スイスのピアノ音楽
オネゲル:トッカータと変奏曲 H.8
 7つの短い小品 H.25
 3つの小品 H.23
マルタン:フラメンコのリズムによる幻想曲
 8つの前奏曲
ジェレミー・コニュス(P)

録音:2021年6月25-27日スイス、チューリヒ・ブルーネンホフ・SRFスタジオ
若きスイス人ピアニスト、ジェレミー・コニュスは音楽家としてのアイデンティティをスイスの音楽に求め、必ずしも多くは採り上げられてこなかったその音楽にど んどん魅せられていきました。そしてデビュー・アルバムとして発表されたのが当盤です
フランス生まれのオネゲルは両親がスイス人で、フランス・スイスの二重国籍を持っていました。一方、マルタンはスイスで生まれたフランス系スイス人。両者のピ アノ作品を並べてこれほど共感たっぷりに奏でるアルバムは稀少です。乾いた響きと憂いのある和声の絶妙な交錯、心地よい技巧など、聴かれないのがもったい ない良曲ばかり。 (Ki)
[ダリア・パルホメンコ]
ルーマニア出身のロシア人若手ピアニスト。フィエーゾレ音楽院でエリソ・ヴィルサラーゼに師事したのち、ハンブルク音楽大学でステパン・シモニアンに師事。 2018年に世界的に有名なジョルジュ・エネスコ・ピアノ・コンクールで1位を獲得。他にも2019年仙台ピアノコンクールで第3位および聴衆賞を獲得するなど 数々の受賞歴を持つ。世界有数のコンサートホールで演奏し、多くの指揮者やオーケストラと共演しています。
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0055(1CD)
エネスコ:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ 嬰へ短調 Op.24-1
ピアノ組曲第2番ニ長調 Op.10
ピアノ・ソナタ ニ長調 Op.24-3
ダリア・パルホメンコ(P)

録音:2021年3月1-3日/ハンブルク、NDR、ロルフ・リーバーマン スタジオ
2018年のジョルジュ・エネスコ・ピアノ・コンクールで優勝したピアニスト、ダリア・パルホメンコが奏でるエネスコのピアノ曲。エネスコはロマン派からモダニ ズムへと進む20世紀音楽界の重要作曲家の一人であり、当時の高い世評を考えると、現在の評価はあまり良いものではない感があります。パルホメンコはそんな イメージを払拭するべく、音楽への熱い共感とともに楽譜を深く読みこんで、曲の持つ美しさを最大限引き出す演奏をしてくれます。 (Ki)
[ダリア・パルホメンコ]
ルーマニア出身のロシア人若手ピアニスト。フィエーゾレ音楽院でエリソ・ヴィルサラーゼに師事したのち、ハンブルク音楽大学でステパン・シモニアンに師事。 2018年に世界的に有名なジョルジュ・エネスコ・ピアノ・コンクールで1位を獲得。他にも2019年仙台ピアノコンクールで第3位および聴衆賞を獲得するなど 数々の受賞歴を持つ。世界有数のコンサートホールで演奏し、多くの指揮者やオーケストラと共演しています。
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0056(1CD)
チャイコフスキー:ピアノ曲集
ピアノのための18の小品 Op.72
夜想曲 嬰ハ短調 Op.19-4
ヌーロン・ムクミ(P)

録音:2022年5月/ベルリン、テルデックス・スタジオ
チャイコフスキーが弟に『18の小品』Op.72の完成を報告した手紙は、過度な誇張や虚飾のない、控えめなものでした。これは曲の内容と近いものがあります。 一見シンプルな小品集と思わせておいて、踏み込んで深く接するほどに、この曲集が詩的な輝きと旋律美、そしてきわめて多様なムードに満ちていることに気づか されるのです。ドイツ系ウズベク人のピアニスト、ヌーロン・ムクミの演奏がその魅力をしっかりと伝えてくれます。 (Ki)
[ヌーロン・ムクミ]
1996年、ウズベキスタンのタシケント生まれ。6歳でピアノを始め、8歳でモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を弾き振りするという神童ぶり。フランクフルトと チューリッヒで学び、現在は世界各地でソリストとして活躍しています。

Naive
V-7566(2CD)

KKC-6619(2CD)
国内盤仕様
税込)定価
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 ティエンチ・ドゥ(P)

録音:2018年12月16-19日、シャルルヴォワ、サンティレネ、ケベック(カナダ)
中国の注目度急上昇中のピアニスト、ティエンチのゴルトベルク変奏曲の登場。ドゥは、ユンディ・リやサー・チェンも師事したダン・シャオイー(ザオイ)に 師事し、数々のコンクールで入賞を果たした人気・注目度急上昇中のピアニスト。彼が奏でるバッハは、創造性にあふれ、美しい音色やレガート、完璧にコントロー ルされたデュナーミクなど、ピアノという楽器のもつ可能性をすべて引き出した演奏となっています。ドゥのリサイタルに接したダン・シャオイー教授は「これま で演奏会で眠れなくなるまでの感動や興奮を味わってきたが、涙しながら演奏を聴き、終演後楽屋で演奏家の腕の中で号泣したのはこれが初めてだ」と激賞し ました。2023年6月には来日も予定されているティエンチ・ドゥ。要注目のアーティストです。
=ティエンチ・ドゥ=5歳よりピアノをはじめ、10 歳で初リサイタルを開く。ユンディ・リやサー・チェンも師事したダン・シャオイー(ザオイ)の指導をうけ、 国内外の多くのコンクールで入賞を果たす。ショパン、シューマン、グリーグ、スクリャービン、ラヴェル(ト長調)らのピアノ協奏曲をオーケストラと共演。北 京、上海、深?、成都などの中国の主要都市をはじめ、ベルリン、エルサレム、トルン、サンノゼ、東京など国際的に演奏活動を行っています。2016年、ニュー イングランド音楽院で劉孟捷に師事。作曲も行う。

QUERSTAND
VKJK-2112(1CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 メヒティルト・ヴィンター(Cemb)

録音:2021年5月 ドイツ ライプツィヒ ゴーリヒ
ドイツのチェンバロ奏者、メヒティルト・ヴィンターによるゴルトベルク変奏曲。メヒティルト・ヴ ィンターは1969年、ライプツィヒの生まれ。生地でクリスティーネ・ショルンスハイムに学んだ 後、バーゼル・スコラ・カントルムでさらに研鑽を積んだ。1992 年、ライプツィヒでのバッハ・ コンクールのチェンバロ部門で第3 位。東西統一後のドイツで30年活躍しています。演奏は 堅実で派手に腕をひけらかすことなく、作品をじっくり聞かせてくれます。1624 年、アントウェ ルペンのヨアンネス・リュッカース製作のチェンバロのレプリカ、2008 年、マティアス・グリーヴィッシュ製作の楽器を使用。

Hanssler
HC-22045(2CD)
シューマン:ピアノ作品集
(1)ダーヴィト同盟舞曲集(18の性格的小品)Op.6(1837)
(2)フモレスケ Op.20(1839)
(3)ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 Op.14(1833-35 / 1838)
(4)アラベスク ハ長調 Op.18(1839)
(5)花の曲 変ニ長調 Op.19(1839)
(6)ウィーンの謝肉祭の道化芝居「幻想的情景」 Op.26(1839)
ゲル ハ ルト・オピッツ(P)

録音:2019年12月9-13日イレーネザール(バイエルブルン)
ドイツ正統派ピアニスト、ゲルハルト・オピッツ。ベートーヴェン、シューベルトのピアノ・ソナタ録音は今世紀に生まれた決定的名盤として高く評価されてい ますが、当アルバムではシューマンが 20代後半に作曲したピアノ作品を収録。コンサートではシューマンを頻繁に演奏しているオピッツですが、セッション収録 はまさに待望。満を持しての新録音です!
アルバムのメインは全18曲からなるダーヴィト同盟舞曲集です。ダーヴィト同盟とは、ロマン派の闘士を自任するシューマンがペリシテ人と戦ったダヴィデの 物語に託し、当時の俗物主義に対抗する自分を表現した架空の同盟のことを意味し、ゲーテの孫 W.v. ゲーテに献呈されています。この他、ピアノ・ソナタ第 3番、 ウィーンの謝肉祭の道化芝居「幻想的情景」など、“作曲家シューマン”として数多くの作品を書き始めた20代後半の、意欲に満ちたピアノ作品を収録。実に 味わい深いオピッツの演奏は、新たな名盤登場と申せましょう。 (Ki)

CANARY CLASSICS
CC-21(2CD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.2&3
ピアノ・ソナタ第9番イ短調 K.310
ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 K.332
ピアノ・ソナタ第18番ニ長調 K.576
ピアノ・ソナタ第16番ハ長調 K.545「初心者のための小ソナタ」
ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調 K.282
ピアノ・ソナタ第5番ト長調 K.283
ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331「トルコ行進曲付き」
オルリ・シャハム(P/Steinway D274)

録音:2019年8月21、22&27-29日、2020年9月2日メカニクス・ホール、ウースター(マサチューセッツ州)
ギル・シャハムの妹でスタインウェイ・アーティストでもあるピアニスト、オルリ・シャハムによる新モーツァルト全集に基づくピアノ・ソナタ全集。当アルバムは第 2&3集の2枚組です。
オルリの魅力といえば色彩豊かなピアノの音色。兄ギルとのモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集(CC-01)でもその才能を高く評価されており、当全曲録音 は注目すべきもの。第1集(CC-19)も好評を博しており、実に期待が高まります! (Ki)

オクタヴィア
OVCT-00203(1SACD)
税込定価
2022年11月23日発売
RIKA plays CHOPIN VARIATION
ショパン:ドイツ民謡「シュヴァイツェルブープ(スイス少年)」のテーマによる変奏曲 ホ長調(遺作)
4手のための変奏曲 ニ長調(遺作)
モーツァルトの歌劇「ドン・ジョバンニ」の「ラ・チ・ダレム・ラ・マノ(お手をどうぞ)」による変奏曲 変ロ長調 作品2
変奏曲「パガニーニの思い出」 イ長調(遺作)
華麗なる変奏曲(エロールの歌劇「リュドヴィク」の主題による) 変ロ長調 作品12
「ヘクサメロン(6つの詩)」のための変奏曲 ホ長調
フルートとピアノのためのロッシーニの歌劇「シンデレラ」の主題による変奏曲 ホ長調(遺作)※
乙女の願い (17のポーランドの歌 作品74-1)*
宮谷理香 (P)
山形由美 (Fl)*

録音:2022年7月5-7日高崎芸術劇場
宮谷理香は、ショパン国際ピアノコンクールでの入賞を皮切りに、この作曲家を軸に精力的活動を繰り ひろげ、その円熟の度合いをますます深めています。2019年の「ノクターンVol.1」、2020年の「ノクターン Vol.2」以来となるショパン・アルバムの新作は、「VARIATION」と題し、ショパンが生涯に渡って書き遺し た「変奏曲」に焦点を当てています。知られた作品に加え、宮谷自身による多重録音の〈4手のための 変奏曲〉やフルートに山形由美を迎えた珍しい小品など、宮谷のこだわりがぎゅっと凝縮された聴きどころ 満載のアルバムとなりました。(オクタヴィア)
オクタヴィア
OVCL-00794(1SACD)
税込定価
2022年11月23日発売
20世紀のギターソナタ集
カステルヌオーヴォ=テデスコ:ギター・ソナタ ニ長調 作品77 「ボッケリーニを讃えて」
ポンセ:ソナタ・ロマンティカ 「シューベルトを讃えて」
A. ホセ:ソナタ
荒井 一穂(G)

録音:2022年4月21-22日神奈川県立相模湖交流センター
M.ジュリアーニの作品を収めたファースト・アルバムで卓越した演奏を聴かせ、レコード芸術誌で特 選盤に選ばれるなど、今大注目の若手クラシック・ギタリスト荒井一穂。待望のセカンド・アルバ ムでは前作とはガラリと装いを変え、20世紀ギター界を生きた大作曲家M.カステルヌオーヴォ=テ デスコ、M.ポンセ、A.ホセが遺した名作3大ギターソナタと言っても過言ではない大作を一挙に収 めました。荒井の冴えわたるテクニックと豊かな音楽表現を、臨場感あふれる高音質録音でご堪 能ください。

DOREMI
DHR-8191(2CD)
マルタ・アルゲリッチLIVE第11集
(1)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15
(2)リスト:ピアノ協奏曲第1番変ホ長調 S.124
(3)ショパン:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35
(4)バッハ:イギリス組曲第2番イ短調 BWV807
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番イ長調 Op.101
(5)シューマン:子供の情景 Op.15
(6)モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310
マルタ・アルゲリッチ(P)

(1)クラウディオ・アバド(指)チェコPO
 録音:1971年8月4日ザルツブルク
(2)モーシェ・アツモン(指)北ドイツRSO
 録音:1971年11月8日ハンブルク
(3)録音:1974年10月2日ニューヨーク・リサイタル
(4)録音:1969年2月10日ヴェネツィア・リサイタル
(6)録音:1960年9月8日ケルン放送
DOREMIのアルゲリッチ貴重音源集第11弾。アバド&チェコフィルとの共演などこれまた注目の内容です。

OEHMS
OC-486(1CD)
NX-B03
ピアノ・デュオ アンナ&イネス・ワラホフスキ
フランツ・ラハナー(1803-1890):九重奏曲 ヘ長調 (R・シュトラウスによる4手ピアノ編)…世界初録音
R・シュトラウス:間奏曲 ヘ長調 TrV 138
シューベルト:幻想曲 ヘ短調Op. 103D 940
アンナ・ワラホフスキ&イネス・ワラホフスキ(P)

録音:2022年1月17-19日
ピアノ・デュオ「アンナ&イネス・ワラホフスキ」のOEHMSレーベル4作目のアルバムは、R・シュトラウスとシュー ベルトの作品集。といっても、シュトラウスの作品は1993年にカタログに掲載された彼唯一の連弾作品である「間 奏曲」だけで、メインは同じくシュトラウスが若い頃に連弾用に編曲したフランツ・ラハナーの九重奏曲(世界初録 音)です。フランツ・ラハナーはシューベルトの親友であり、その作風もシューベルトの影響を強く受けています。この 九重奏曲も伸びやかで抒情的な旋律に溢れた美しい作品。シュトラウスは管の響きを見事にピアノへと移していま す。同時収録はシューベルトの「幻想曲」。こちらは作曲家晩年の作品で、暗く重厚であるとともにピアノの響きを 余すことなく用いた名作です。ほぼ20年にわたり共演を続けるワラホフスキ姉妹の息のあった演奏で。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

Orchid Classics
ORC-100205(1CD)
NX-B03
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻&第2巻 ジョルジュ・ルポウ(P…Steinway Model D)

録音:2007年8月1日
フランスとシカゴを拠点に活動するフランス系アメリカ人のルポウは、10歳の時にパリでデビュー。自身のことを"ピアニスト兼カルチュラル・アクティビスト”と呼び、 クラシック以外のジャンルの演奏家とも積極的にコラボレーションを行っています。2012年にシカゴ・トリビューン紙から「シカゴ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、 ニューヨーク・タイムズ紙からは「歌うような音色」、シカゴ・トリビューン紙からは「天才的ピアニスト」として絶賛されています。 ルポウはこれまでにもバッハの「平均律クラヴィーア曲集」やベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲(配信のみ)などの演奏を披露しています。このアルバムは 2007年に録音され、2巻に分けて配信のみでリリースされていたドビュッシーの前奏曲集をまとめたもの。ドイツ系のレパートリーでは折り目正しい演奏を聴か せるルポウ、ここでは一転、柔らかく繊細な表情を見せています。単独曲での演奏の素晴らしさはもちろんのこと、全曲を通して聴くことで浮かび上がる世界 観はルポウならではの表現です。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

Orchid Classics
ORC-100210(1CD)
NX-B03
ヴィエニャフスキにまつわる作品集
ヘンリク・ヴィエニャフスキ:伝説 Op. 17
ユゼフ・ヴィエニャフスキ(1837-1912):ワルツ=カプリース Op. 46
エネスコ:クレマン・マロの7つの詩 Op. 15
イザイ:弦楽五重奏曲 ロ短調…世界初録音
ポルドフスキ(本名:イレーヌ・レジヌ・ヴィエニャフスキ)(1879-1932): カレドニアの市場
ポルドフスキ:タンゴ
グウェンドリン・メイシン(Vn)
キリル・トルソフ(Vn)
イスカ・ランブレヒト(Vn)
マルクス・フレック(Va)
マーティン・モリアーティ(Va)
パトリック・モリアーティ(Vc)
アレクサンドラ・トルソヴァ(P)
ヤン・フィリップ・シュルツェ(P)
ヴェラ・クーパー(P)
ラヘル・ハルニッシュ

録音:2022年5月9、15-16日
ORCHID CLASSICSから『ウエスト・サイド・ストーリー』(ORC100145)とフランスのヴァイオリン作品集 『Flame』(ORC100075)をリリースしているオランダ出身のグウェンドリン・メイシン。今作では19世紀ポーランド を代表するヴァイオリニスト、ヘンリク・ヴィエニャフスキを巡る家族の絆と師弟関係に光を当てた注目のアルバムを 制作しました。ヘンリクの代表作品のひとつ「伝説」を冒頭におき、ピアニストであった弟のユゼフの作品、彼の弟子 のイザイ、その弟子のエネスコの作品、そして最後には「ポルドフスキ」のペンネームで活躍したヘンリクの娘イレー ヌ・レジヌ・ヴィエニアフスキの珍しい作品が収録されています。とりわけイザイの弦楽五重奏曲は2022年に初演さ れたばかりの世界初録音という貴重なもの。アルバムではメイシンの仲間である優れた奏者たちが、ヴァイオリン曲 からピアノ曲、歌曲までと幅広い作品を演奏しています。

ANALEKTA
AN-29187(1CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ全集&主要ピアノ作品集 第7集
ピアノ・ソナタ 第1番ホ長調 D 157
ピアノ・ソナタ 第13番イ短調 D 784
幻想曲 ハ長調 「さすらい人」 D 760
マチュー・ゴーデ(P)

録音:2022年6月5-7日 パレ・モンカルム・ラウル・ジョバン・ホール、ケベック
2019年に12回のリサイタルでシューベルトのソナタ全曲を弾き切ったマチュー・ゴーデ。その直後から開 始されたソナタ全曲と主要ピアノ作品を網羅するプロジェクトの第7弾。終楽章を欠く未完成曲とされる 第1番、小粒ながら人気の高い第13番、そして「さすらい人幻想曲」を収録しています。シューベルト作 品の愛らしさ、美しさ、奥深さを瑞々しい感性と繊細なニュアンスで伝える説得力のある演奏です。

MSR
MS-1782(1CD)
「人生の物語」〜エミール・ナウモフ(b.1962):ピアノ作品集
ナディアのためのワルツ/ブルガリア舞曲/花開く魂/ 夜想曲/牧歌/バーレスク・ブリランテ/4つの前奏曲/ 4つのインヴェンション/レクイエム/7人姉妹のバラード/ メヌエット/ブルガリア1300年〜主題と変奏
ボギョン・リー(P)

録音:2020-2021年アイオワ大学
エミール・ナウモフはブルガリア、ソフィア出身の作曲家。7 歳の時、パリでナディア・ブーランジ ェに師事し、その後デュティーユ、レナード・バーンスタイン、ユーディ・メニューインらとも親交を 持ち、キャリアを積んだ。このアルバムは少年期、青年期から最近までのピアノ作品が収められて おり、彼の作風を端的に知ることができます。彼の音楽はいわゆる「現代音楽」ではなく、自分の出 自であるブルガリアの民謡を基本としています。バルトークの影響を極めて強く受けているが、決し てその模倣ではなく、哀愁のある旋律に溢れた作品は独自の世界を築いています。一聴の価値あ る作曲家。バルトーク、ハチャトゥリアン、モンポウの音楽が好きな人にお薦め。
MSR
MS-1804(1CD)
フュージョン」〜ピアノ連弾のための現代音楽
アダムズ(b.1947):ハレルヤ・ジャンクション(1996)
ファング・マン(b.1977):2つの色彩(1996/2001)
コリリアーノ(b.1938):カレイドスコープ(1959)
ジョン・フィッツ・ロジャーズ(b.1963):アド・ルーセム(光
に)(2007)
ウィリアム・ボルコム(b.1938):エデンの園(抜粋)
ラマゾフ・ラッカーズ・ピア
ノ・デュオ【リーナ・ラマゾフ(P) 、ジョセフ・ラッカース(P)】

録音:2020年6月15-19日サウス・カロライナ音楽院リサイタル・ホール
いまや現代アメリカを代表する作曲家ジョン・アダムズの比較的初期の作品「ハレルヤ・ジャン クション」はスティーヴ・ライヒらのミニマル音楽の技法にクラシックやラグタイムなどポップな要素 を取り込ませたノリのよいご機嫌な佳曲。ファング・マンの「2 つの色彩」はドビュッシー風の淡い 色彩がリゲティばりのクラスターにまで発展する。アメリカでは新ロマン主義の旗手と目されてい るコリリアーノの「カレイドスコープ」はその名の通り万華鏡のようにきびきびと変化するリズムとハ ーモニーが面白い。ラマゾフ・ラッカーズ・ピアノ・デュオの二人はともにイーストマン音楽院で学 び連弾および2台ピアノのための現代音楽の委嘱と初演に力を入れているユニット。

TRPTK
TTK-0086(1SACD)
モーツァルト:4手のためのソナタ集
4手のためのソナタ 変ロ長調 K.358
4手のためのソナタ ヘ長調 K.497
4手のためのソナタ ハ長調 K.521
トーマス・ベイエル(P)、
ニコラス・ファン・プッケ(P)

録音:2021年12月10日-11日、オランダ
1988年生まれのトーマス・ベイエルと、1992年生まれのニコラス・ファン・プッケ、オランダの若い世代におけるトップ・ピアニストによってモーツァルトに新たな息吹が与えられる、4手連弾のためのソナタ集!
2019年からヤング・ピアニスト・ファウンデーションの芸術監督を務め、2022年にオランダの教育・文化・科学省からクラシック音楽家に与えられる最高の国家賞「オランダ音楽賞(Nederlandse Muziekprijs)」を受賞したトーマス・ベイエルと、鋭い音楽感覚を持ち、ダイナミックで感情豊かな演奏をする情熱的な音楽家ニコラス・ファン・プッケは15年以上の付き合いがある仲の良い友人同士であり、定期的にお互いを訪ね、楽しみ、批評し合っています。2012年にアムステルダムで行われた初リサイタルから定期的にコンサートを続けており、新型コロナ・ウイルスの流行時に彼らはモーツァルトの4手連弾ソナタに焦点を当て、多くの公演も行い、オランダの冒険的な高音質レーベル「TRPTK」に3つのソナタを録音しました。
低音側で力強くペダルを踏むファン・プッケと、グランド・ピアノの高音側で洗練された詩人のように歌うベイエル。優れたテクニックと互いに共感する能力、色彩豊かな想像力に恵まれた二人のピアニストが、モーツァルトの自然で儚い音に活力と魅力あふれる新たな息吹を吹き込みます。

Lyrita
SRCD-2396(4CDR)
ダニエル・ジョーンズ(1912-1993):再発見されたピアノ作品集 1933-1949
【Disc1】 前奏曲ニ短調/ディヴェルティメント/アカデミック組曲/2つの演奏会用練習曲/【Disc2】 前奏曲ニ長調/主題と変奏 変ニ長調/カプリッチョ ホ長調/幻想曲ロ長調/幻想曲変ホ長調/伝説/ソナチネ イ短調/3つのカプリス/【Disc3】 前奏曲ハ長調/主題、変奏とフーガ 嬰ハ短調/4つの前奏曲/ロマンス ト短調/3つの古い小品/【Disc4】 幻想曲変ホ短調/組曲第8番変ロ長調/レント・マリンコーニコ/ソナタ第6番嬰ハ短調
マーティン・ジョーンズ(P)

録音:2019年-2021年、ワイアストン・レイズ(イギリス)
知られざる秘曲から名曲集までを広くカバーし、膨大なレパートリーを誇るNimbusの看板ピアニスト、マーティン・ジョーンズ。1968年にマイラ・ヘス賞を受賞し、英国で最も高い評価を得ているピアニストの一人でもあります。
本アルバムでは、20世紀中期のウェールズにおける最大の作曲家とされており、複合拍子(Complex Metres)の考案者としても知られるダニエル・ジョーンズの知られざる作品を紐解きます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
Lyrita
SRCD-410(1CDR)
ダニエル・ジョーンズ(1912-1993):再発見されたピアノ作品選集(SRCD2396(4CD)からの抜粋)
前奏曲ニ短調/ディヴェルティメント/主題と変奏 変ニ長調/伝説/ソナチネ イ短調/ユーモレスク/幻想曲変ホ短調/レント・マリンコーニコ
マーティン・ジョーンズ(P)

録音:2019年-2021年、ワイアストン・レイズ(イギリス)
知られざる秘曲から名曲集までを広くカバーし、膨大なレパートリーを誇るNimbusの看板ピアニスト、マーティン・ジョーンズ。1968年にマイラ・ヘス賞を受賞し、英国で最も高い評価を得ているピアニストの一人でもあります。
本アルバムは、20世紀中期のウェールズにおける最大の作曲家とされており、複合拍子(Complex Metres)の考案者としても知られるダニエル・ジョーンズの知られざるピアノ作品を集約した4枚組のアルバム(SRCD2396)からの抜粋になります。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

LAWO Classics
LWC-1251(1CD)
セラフ〜トランペットのための近現代作品集
エリック・エワイゼン(b.1954):トランペットと弦楽のための協奏曲
ロルフ・ヴァリーン(b.1957):エレジー
ジェイムズ・マクミラン(b.1959):トランペット協奏曲 「セラフ」
アレクサンドル・アルチュニアン(1920-2012):エレジー
プーランク(ヤーレ・ストールロッケン編):愛の小径 FP.106-Ia
グリーグ(ヤーレ・ストールロッケン編):2つのノルウェーの旋律 Op.63-2
サティ(ヤーレ・ストールロッケン編):ジュ・トゥ・ヴ(お前が欲しい)
ティーネ・ティング・ヘルセット(Tp)、
アンサンブル・アレグリア

録音:2021年3月1日-5日、ソフィエンベルク教会(オスロ、ノルウェー)
"歌うトランぺッター"として高い評価と人気を誇るノルウェー出身の若き名女流、ティーネ・ティング・ヘルセット。ノルウェーの高品質レーベル「ラウォ(LAWO)」 第2弾は、近現代の作曲家達による作品に焦点を当てています。
クラシック・ソリスト、アンサンブル・リーダー、ジャズ・ミュージシャンとして多彩に活躍するヘルセットは、国内外のメジャー・オーケストラとの共演や、数々の音楽祭に出演。2007年、クラシック・アーティストとしては初となるノルウェー・グラミー賞(スペルマン賞)で「ニューカマー・オブ・ザ・イヤー」に輝き、2013年「エコー・クラシック賞」の「ニューカマー・オブ・ザ・イヤー」、2009年ボルレッティ=ブイトーニ・トラスト・フェロウシップ、2006年ユーロヴィジョン・ヤング・ミュージシャン・コンペティション第2位など、数々の賞を受賞。2007年オスロでのノーベル賞において、ガラ・コンサートのオープニングを務め、世界中にその演奏がTV放送され一躍注目の的となりました。
本アルバムでは、特に金楽器のための作品で有名なアメリカの作曲家エワイゼンや、トランペット奏者にとっての重要レパートリーである協奏曲を残しているアルチュニアン、女流トランペット奏者のアリソン・バルサムに献呈されたマクミランの協奏曲などのオリジナル作品に加え、グリーグ、プーランク、サティと言ったヘルセットがお気に入りと語る名曲をカップリング。高い技巧は勿論のこと、ヘルセットの真髄でもある、歌心に溢れた力みのない柔らかく澄んだ音色をお楽しみいただける1枚に仕上がりました。

Signum Classics
SIGCD-744(2CD)
バッハ:クラヴィーア練習曲集 第3集
バッハ:前奏曲 「聖アン」 BWV 552a/コラール:キリエ、父なる神よ/キリエ、父なる神よ永遠に BWV 669/コラール:すべての世の慰めなるキリストよ/すべての世の慰めなるキリストよ BWV 670/コラール:キリエ、精霊なる神/キリエ、精霊なる神 BWV 671/永遠の父なる神よ BWV 672/すべての世の慰めなるキリストよ BWV 673/聖霊なる神よ BWV 674/コラール:いと高きところにいます神にのみ栄光あれ/いと高きところにいます神にのみ栄光あれ BWV 675/いと高きところにいます神にのみ栄光あれ BWV 676/いと高きところにいます神にのみ栄光あれ BWV 677/コラール:これぞ聖なる十戒/これぞ聖なる十戒 BWV 678/これぞ聖なる十戒 BWV 679/コラール:われらみな唯一なる神を信ず/われらみな唯一なる神を信ず BWV 680/われらみな唯一なる神を信ず BWV 681/コラール:天にいますわれらの父よ/天にいますわれらの父よ BWV 682/天にいますわれらの父よ BWV 683/コラール:われらの主キリスト、ヨルダン川に来り/われらの主キリスト、ヨルダン川に来り BWV 684/われらの主キリスト、ヨルダン川に来り BWV 685/コラール:深き困窮より、われ汝に呼ばわる/深き困窮より、われ汝に呼ばわる BWV686/深き困窮より、われ汝に呼ばわる BWV687/コラール:われらの救い主なるイエス・キリスト/われらの救い主なるイエス・キリスト BWV 688/われらの救い主なるイエス・キリスト BWV 689/デュエット第1番BWV 802/デュエット第2番 BWV 803/デュエット第3番BWV 804/デュエット第4番 BWV 805/フーガ 「聖アン」 BWV 552b
ジェレミー・フィルセル(オルガン、音楽監督)、
ニューヨーク五番街・聖トーマス男声cho&少年cho

録音:2020年2月13日-14日、聖トーマス教会、ニューヨーク(アメリカ)
ニューヨーク五番街にある聖トーマス教会の音楽監督であり、オルガン奏者であるジェレミー・フィルセルによるバッハの「クラヴィーア練習曲集 第3集」。この録音では、聖トーマス男声合唱団と少年合唱団によるルター派の賛美歌を挟みながらバッハのオルガン作品を録音するという意欲的なプログラムになったいます。また演奏するオルガンも単一のものではなく、聖トーマス教会所有の5つのオルガンすべてを駆使して弾き分けるという、初の試みが行われています。
Signum Classics
SIGCD-726(2CD)
ハイドン:鍵盤作品集 Vol.1
「神よ皇帝フランツを支えたまえ」による変奏曲 Hob.i, 430/ピアノ・ソナタ ニ長調 Hob.XVI:42/ピアノ・ソナタ イ長調 Hob.XVI:26/ピアノ・ソナタ ニ長調 Hob.XVI:51/ピアノ・ソナタ ハ長調 Hob.XVI:48/ピアノ・ソナタ ヘ長調 Hob.XVI:29/ディヴェルティメント 変イ長調 Hob.XVI:46/ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI:28/ピアノ・ソナタ 変ロ長調 Hob.XVI:18/ピアノ・ソナタ ヘ長調 Hob.XVI:23/ディヴェルティメント 変ロ長調 Hob.XVI:2d/ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI:49
ピーター・ドノホー(P)

録音:2019年12月18日-21日&2021年12月18日-21日
若かりし頃はBBCフィルハーモニックのパーカッション奏者としても活躍した異色の経歴を持つピアニスト、ピーター・ドノホー。ヴラド・ペルルミュテール、オリヴィエ・メシアンなどといった巨匠たちに師事し、1982年の第7回チャイコフスキー国際コンクール・ピアノ部門で最高位を受賞。ロマン派やショスタコーヴィチ、メシアンといった20世紀の近現代の作品を中心に幅広いレパートリーを持っているドノホーは、世界的な活躍をみせており、特にサイモン・ラトルからの信頼も厚く、バーミンガム市響時代から度々共演を繰り返しています。
Signumレーベルでの前作チャイコフスキー(SIGCD594)ではイギリスのグラモフォン誌&BBCミュージック・マガジンの両誌で「特選盤」に選ばれるなど、非常に高い評価が続いているレコーディング・プロジェクト。Signumでの5枚目となる今作は、ハイドンの鍵盤作品集の第1弾!変奏曲やディヴェルティメントと共に、ピアノ・ソナタを収録しており、ハイドンの鍵盤作品の価値を改めて再発見させてくれています。

Nimbus Alliance
NI-6428(1CDR)
ラヴ・イズ・ライク・ア・ヴァイオリン
ミアルカ・ラパルセリエ:ラヴ・イズ・ライク・ア・ヴァイオリン
ルネ・コスティ:Valsette
コルダ=バコニ:Jura-Jura
フォスター:金髪のジェニー
フレデリック・カーゾン:The Violin Is a Lady
フランツ・ドルドラ:セレナーデ第1番
フェルモ・ダンテ・マルケッティ:Fascination
オーギュスト・ファン・ビーネ:壊れたメロディ
マックス・スカルカ:Dobra-Dobra
フォスター:懐かしき我が家
ガブリエル・ピエルネ:セレナーデ Op.7
ヴィクター・ハーバート:ワルツ風に
ポンセ:小さな星
サンマルティーニ:Canto Amoroso
ヤッシャ・クレイン:ジプシー・カーニバル
ジョン・ダイアー:ヴァイオリンの声
アルフレード・ダンブロージオ:カンツォネッタ Op.6
レイナルド・アーン:私の詩に翼があったなら
フバイ:Hejre Kati
フィリップ・グリーン:ロマンス
マイケル・スピヴァコフスキー:さらばフィレンツェ
ヨーゼフ・リクスナー:Spitzbub
グルック:メロディ
アルバート・W・ケテルビー:Dream-Idyll
不詳:ロンドンデリーの歌
サイモン・ブレンディス(Vn)、
サオコ・ブレンディス(P)

録音:2021年7月20日-22日、ミルトン・コート・コンサートホール
イギリスのライト・クラシックの大家として70年のキャリアを誇ったヴァイオリニスト、マックス・ヤッファのコレクションから集められた小品集。ヴァイオリンはオーケストラ・アンサンブル金沢の第1コンサートマスターであるサイモン・ブレンディス。彼はシューベルト・アンサンブルのヴァイオリニストを35年間勤め、その際にロイヤル・フィルハーモニー協会賞を受賞し、2014年からは英国最古の室内楽団であるロンドン・モーツァルト・プレイヤーズのコンサートマスターに就任しています。その豊富な経験を活かした演奏で、聴衆を楽しませてくれます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

CLAVES
50-3052(1CD)
「ルーツ」
エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番
バルトーク:アレグロ・バルバロ BB 63Sz.49a
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56
ムソルグスキー:展覧会の絵
グルジエフ(1866/77-1949)-ラス(1985-):Enter the realm*
テオ・ゲオルギュー(P)

録音:(1)-(4)2021年12月ラ・ショー・ド・フォン(スイス)、
2022年5月-7月ライプツィヒ&ベルリン(ドイツ)*
スイス注目のピアニスト、テオ・ゲオルギューが自身のルーツであるルーマニアの作曲家エネスコからはじまる“音楽の旅路”をこのアルバムで表現しました。 1992年、チューリッヒ生まれのゲオルギュー。2004年にはシューマンのピアノ協奏曲でコンサート・デビューし、同年サンマリノ国際ピアノ・コンクール、フランツ・ リスト・コンクールで優勝を果たしました。また、2006年に公開された『僕のピアノコンチェルト』というスイス映画で、ピアノだけでなく数学の才能も発揮した少 年役(主役)を演じ話題に。その後、着実にキャリアを積みソニー・クラシカルからCDデビュー。またClavesレーベルからスペインとフランスの作品を収めた「デュ エンデ」(50-3021)をリリースしています。
テオの両親は80年代のチャウシェスク政権下の共産主義時代に母国を離れスイスに移住。テオにとってルーマニアとの唯一のつながりは両親と音楽だけでした。 自身のルーツを大事にするテオは、ディヌ・リパッティ、ラドゥ・ルプーら、ルーマニアの偉大な演奏家の音楽からも大きな影響を受け、自身の血に流れる魂を当ア ルバムに凝縮。2018年に亡くなった父へのオマージュとしてこのアルバムを完成させました。
「ブカレストのエネスコ・フェスティバルでルーマニア狂詩曲第1番を初めて聴いたのは10代のころでした。その数年後、作曲者自身によるピアノ独奏版を知り すぐに練習し始めましたが、この編曲は超絶技巧作品でなかなか自分自身が思い描く演奏になりませんでした。しかし自分のルーツであるルーマニアの音楽を多く の人に届けたいという思いから以後も一生懸命練習し、この作品に夢中になっていきました」(テオ・ゲオルギュー

CLAVES
50-3053(1CD)
「幸せな日々の終わり」
(1)シャミナード:夜明けの歌
(2)ビーチ:夕べのチャイロコツグミ Op.92-2
(3)シューベルト(ゴドフスキー編):朝の挨拶 D.795
(4)バリー:正午
(5)フィールド:真昼
(6)ビーチ:夕べのツグミ Op.92-1
(7)スウィーニー:夜-ザ・ライトハウス・アット・フックヘッド
(8)リスト:夕べの調べ S.139-11
(9)ドビュッシー:グラナダの夕べ
(10)バルトーク:夜の音楽
(11)クララ・シューマン:音楽の夜会
(12)シューマン:夜に
(13)ショパン:夜想曲第5番嬰ヘ長調 Op.15-2
フィン ギン・コリンズ(P)

録音:2022年1月/聖ピーター教会、ドロヘダ(アイルランド)
「朝」と「夕」、「昼」と「夜」、「眠り」と「目覚め」は人類共通の概念です。名手フィンギン・コリンズは以前から一日の循環に魅力を感じており、このアルバム のコンセプトが生まれました。当アルバムにはシャミナードの「夜明けの歌」からショパンの夜想曲第5番まで全13曲を収録。コリンズの演奏で一日の循環を豊か な音楽で満たしてくれます。
コリンズは1977年、アイルランドのダブリン生まれ。1999年クララ・ハスキル・コンクールで優勝して以来、着実にそのキャリアを積んできました。歌心あふ れる丁寧なタッチと豊かな表現力で聴衆を魅了してきたコリンズは、Clavesレーベルのシューマンのピアノ独奏曲全曲録音のうち、第1集(50-2601)および 第3集(50-2806)に参加。その後オール・ショパン・プログラム(50-1719)をリリースしています。細部にまで神経のいき届いた美しいタッチで奏でるコリ ンズの演奏をご堪能ください。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72907(1SACD)
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op.87(全曲) ハンネス・ミンナール(P;スタインウェイD、No.584307)

録音:2021年12月22‐24日(CD1)、2022年3月1-3日(CD2)/ヒルフェルスム、MCO
当作品は24の調性を網羅して書かれ、音楽的にもバッハの『平均律』を意識していることは明らか。多重フーガや拡大・縮小、ストレッタ、対旋律といった対位 法を縦横に駆使した一見バッハのパロディのような世界ですが、ショスタコーヴィチ独自の個性もふんだんに盛り込まれており、調性の限界までゆく不協和音、5 拍子、ヴァイオリン協奏曲を想起させるパッサカリアなどこの作曲家ならではのイマジネーションがそこかしこで炸裂した、無二の愉しみを持つ曲集です。
ミンナールは『ゴルトベルク変奏曲』(CC-72859)でディアパソン・ドールを獲得しておりバッハ的な語り口が実に巧く、かつ現代的な感性にもあふれている ので、この選曲はとても魅力的。しなやかで正確なタッチを基本とし、音楽から自然な美しさを引き出しつつ、声部の入り混じるフーガでは生き生きと主題を歌い 分けています。静謐な楽曲でのかそけきひびきも絶妙で、SACDの効果が存分に味わえます。

Linn
CKD-655(1CD)
『モーツァルトの「音楽上の実父」』 〜J.C.バッハとモーツァルトの連弾曲を集めて
J. C. バッハ:ソナタ ハ長調 Op.15-6
モーツァルト:ソナタ ニ長調 K. 381
J. C. バッハ:ソナタ イ長調 Op.18-5
モーツァルト:変奏曲 ト長調 K. 501
J. C. バッハ:ソナタ ヘ長調 Op.18-6
モーツァルト:ソナタ 変ロ長調 K. 358
デュオ・プレイエル(古楽器使用)
アレクサンドラ・ネポムニャシチャヤ、リチャード・エガー(フォルテピアノ)

使用楽器:ウィーンのアントン・ヴァルター1795年頃製モデルによる5オクターヴのフォルテピアノ(アムステルダムのへイス・ヴィルデロムによる再現楽器、2000年製作)
ピッチ:A=421Hz

録音:2020年1月14-16日、ルター派教会、ハーレム(オランダ)
大バッハの末子として1735年に生まれ、オペラの本場イタリアで最前線の音楽様式を身につけた後ロンドンに渡り、大きな成功を収めたヨハ ン・クリスティアン・バッハ。モーツァルトは父に連れられロンドンを訪れた少年時代、この大先輩が紡ぎ出す流麗な旋律美に魅了され、その作 品を編曲するなど大きな学びを得ました。その崇敬は後年まで続き、ウィーンで身を立て始めた1782年の元旦にJ.C.バッハが亡くなった時に も、父レオポルト宛の手紙で「音楽界にとって大きな損失」と嘆いています。大バッハ同様に鍵盤音楽でも才能を開花させたJ.C.バッハは、 特にロンドンで早くから普及し始めたピアノ向けにも数多くのソナタや協奏曲を出版、意外に18世紀の曲が残っていない連弾のためのソナタ も手がけました。それらの作品とモーツァルトの連弾作品を集め、18世紀当時のモデルによるフォルテピアノで録音したのがこのアルバム。エン シェント室内Oの指揮者およびチェンバロ奏者として圧倒的な経歴を誇り、フォルテピアノでも熟達した腕前を披露してきたエガーと、 そのデュオ・パートナーであるネポムニャシチャヤによる解釈は、音域ごとに異なる特性を持つフォルテピアノならではの魅力を存分に際立た せ、両作曲家が巧みに織り上げた低音部と高音部での軽やかな対話を隅々まで堪能させてくれます。ほどよい残響の中で楽器の直接音を 的確に捉えたエンジニアリングもLINNならでは。

MDG
MDG-94022576
(1SACD)
ハイドン:中期ピアノ・ソナタ選集
ソナタ第36番Hob.XVI:21ハ長調
ソナタ第32番Hob.XVI:44ト短調
ソナタ第52番Hob.XVI:39ト長調
ソナタ第31番Hob.XVI:46変イ長調
クリスティアン・ツァハリアス(P)
スタインウェイ・コンサート・グランド・ピアノD,1901 ""Manfred Burki""

録音:2021年6月26-28日、マリエンミュンスター修道院コンツェルトハウス
1950年ドイツ生まれのピアニスト、クリスティアン・ツァハリアス。1969年ジュネーヴ国際音楽コンクール2位、1973年ヴァン・クライバーン国際ピアノコン クール2位、1975年パリ・ラヴェル・コンクールで優勝、と華々しい実績を誇りピアニストとして国際的な活動を展開。1976年以降はレコーディングやテレビ・ ラジオ番組にも出演。1985年から”France-Musique”で司会を務めるなど多方面で活躍しています。また、1999/2000年シーズンからピアニストだけで はなく指揮者としての活動をスタート。1992年にスイス・ロマンドOを指揮してデビュー後は各地のオーケストラと共演を重ね、現在は、2020年からポル トガルのシンフォニカ・ド・ポルト・カーサ・ダ・ムジカの首席指揮者、2021/22年シーズンからグラナダ市Oの首席客演指揮者、またオーヴェルニュ管 弦楽団のアソシエイト・コンダクター、ジョルジェ・エネスコ国立PO の名誉指揮者に任命されるなど、精力的に指揮活動も続けています。
ツァハリアスはこれまでにも、MDGにモーツァルトのピアノ協奏曲をはじめ様々な録音を残していますが、今回新たにレパートリーに加わったのはハイドン。ハイ ドンは50曲以上のピアノ・ソナタを作曲しており、今回は中期の作品を取り上げています。ツァハリアスの自由で大胆な遊び心あふれる演奏を楽しむことができま す。またMDGの立体的かつ自然な録音で、ツァハリアスが演奏する1901年製のスタインウェイ「Manfred Burki」の音がより美しく、目の前の装置を忘れさ せてくれます。 (Ki)
MDG
MDG-9492269
(1SACD)
モーツァルトとオルガン
「フィガロの結婚」序曲(ジョナサン・スコット編)
「魔笛」よりパパゲーノのアリア「私は鳥刺し」(ミクローシュ・アールパード編)
「魔笛」より「ああ神よ、天よりみそなわし」(フリーデマン・ヴィンクルホーファー編)
「ああ、お母さん、あなたに申しましょう(きらきら星)」による12の変奏曲(クリストフ・シェーナー編)KV265
序曲ハ長調KV399
トリオ ト長調 KV443
アイネ・クライネ・ジーグ「ライプツィヒ・ジーグ」KV574
グラスハーモニカのためのアダージョ ハ長調KV356
フーガ変ホ長調KV153
自動オルガンのためのアダージョとアレグロKV594
小さな自動オルガンのためのアンダンテKV616
自動オルガンのための幻想曲KV608
モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」(リスト編)KV618
クリストフ・ショーナー(Org)
ヴェグシャイダー社製オルガン、シュトラールズント聖ヤコブ教会

録音:2022年4月6-8日シュトラールズント聖ヤコブ教会
モーツァルトはオルガンを「楽器の王様」と呼び、自身もオルガンの演奏に長けており、オルガンでの即興演奏を大変好んでいたと言います。しかしオリジナルの オルガン作品というと数曲しかありません。今回の録音では、現代のオルガンの名手が編曲した作品も収録。イギリスの名オルガニスト、ジョナサン・スコット編曲の 「フィガロの結婚」の序曲や、当録音で演奏するクリストフ・シェーナー編曲の「きらきら星」変奏曲などバラエティーに富んだ内容となっています。また今回使用 するオルガンは、「ハンザ同盟」によって栄えた都市シュトラールズントの聖ヤコブ教会のヴェグシャイダー社製のオルガン。聖ヤコブ教会は1945年の空襲に遭い、 その際教会に侵入した人々によってほぼすべてのパイプが盗まれ更なる破壊行為が行われました。そうした苦難を乗り越えオルガンは2017〜2020年にかけて 修復、彫刻などの装飾も1783年当時のものが施され復活、18世紀の姿を取り戻したオルガンで同時代であるモーツァルトの作品を録音するという機会にめぐ りあいました。 (Ki)
MDG
MDG-90522636
(1SACD)
わが倦怠〜フェルナンド・ソル:ギター名曲集Vol.1
演奏会用断章Op.54
「私が羊歯だったら」の主題による変奏曲 Op.26
グランド・ソナタ第2番Op.25
6つのバガテル「わが倦怠」Op.43
幻想曲「ベルリンの夜会の想い出」 Op.56
フランク・ブンガルテン(ギター)
使用楽器:スプルース/ブラジリアン・ローズウッド2003年製

録音:2021年9月13-15日、マリエンミュンスター修道院コンツェルトハウス
ドイツを代表するギタリスト、フランク・ブンガルテンによるソルのギター名曲集。カタルーニャ出身のソルは、「魔笛の主題による変奏曲」を筆頭に「24の練習 曲」など洗練された高い技巧のギター曲を多く作曲、「ギターのベートーヴェン」と呼ばれていました。本盤は後期の作品を中心に収録。ソルの輝かしい表現力と 繊細な音楽をフランク・ブンガルテンの卓越した技術で聴かせてくれる1枚です。 (Ki)

Initiale
INL-12(1CD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調BWV1001
バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
ブーレーズ:アンテーム2
ダヴィド・ペトルリク(Vn)、
ジャック・ワルニエ(エレクロニクス)(3)

録音:2020年1月/パリ音楽院
ダヴィド・ペトルリクは1995年生まれのフランスのヴァイオリニスト。14歳でパリ音楽院に入学し、ボリス・ガルリツキーとイーゴリ・ヴォローチンに師事。ヨー ロッパのいろいろな国際コンクールに入賞し、クレーメルからも注目される期待の若手です。
Bで始まる名前の3人の作曲家による無伴奏ヴァイオリン曲を集めていますが、バロック、近代、現代の音楽史に足跡を残したのみならず、音楽的にもエキサイティ ングな名作ばかり。1702年製グヮルネリの銘器「ex Schubert」の深い音色にも魅了されます。 (Ki)

CAvi music
85-53515(1CD)
ソウルメイト〜シューベルト&ヤナーチェク:ピアノ作品集
シューベルト:即興曲 D.899、楽興の時 D.780
ヤナーチェク:草陰の小径にて(第1番〜第5番、第10番)
ヘルベルト・シュフ(P)

録音:2020年7月、バイエルン放送スタジオ2(ドイツ、ミュンヘン)
斬新な発想のコンサート・プログラムとCD録音で注目を集めるピアニスト、ヘルベルト・シュフ!今作ではシューベルトとヤナーチェクの音楽を交互に並べ、両者の関係性を探ります。彼曰く、シューベルトの音楽には「目的地がどこなのか、どのような道を歩むのか、あまり自信がないような印象」があり、そうした即興性、次から次へと足を踏み出す感覚はヤナーチェクの音楽にも強く感じられる要素だといいます。
「フランツ・シューベルトとレオシュ・ヤナーチェクの音楽の関係を探ろうというアイデアは、最初、眠りと目覚めの間の夢の世界のようなところで思いつきました。横になって休んでいるうちに、この2人の作曲家のことを考え始めたのです。このように、このアルバムの出発点は知的なものではなく、直感に近いものでした。そして言うまでもなく、このアイデアが音楽的に意味があるかどうか、解釈やドラマツルギーの観点からも検証する必要があったのです。」(ヘルベルト・シュフ)

Da Vinci Classics
C-00622(1CD)
ベートーヴェン(リスト編):交響曲第9番「合唱付き」(2台ピアノ版) マッシミリアーノ・モッテルレ&ファビアーノ・カサノヴァ(2台ピアノ/スタインウェイ)

録音:2021年9月、アウディトリアム・サン・バルナバ(ブレッシャ、イタリア)
ベートーヴェンの交響曲の演奏方法とその伝統を聴覚的に「垣間見る」ことができるフランツ・リストによるピアノ・トランスクリプション。
ボンの巨匠が構想したオーケストラの迫力に負けないほどの名人芸を披露し、第1楽章から終楽章までにおいて純粋な喜びを体験させてくれるのは、イタリアのピアニスト、マッシミリアーノ・モッテルレとファビアーノ・カサノヴァ。
リスト国際ピアノコンクール(ブダペスト)で第3位入賞(1位なし)の実績を持つモッテルレと、シチェドリンにその演奏を激賞されたカサノヴァが、ブレッシャ、パッサドーリ・コレクションのスタインウェイD-274、「フェルディナンド」と「ティランノ」で歓喜の歌を高らかに響かせます。
Da Vinci Classics
C-00629(2CD)
レオンカヴァッロ:ピアノ作品全集
ノットゥルノ/蝶々/古美術家/イタリアの夜/湖のほとりで/ヴェネツィアの舟歌/ボエミエンヌ/甘い夜/恋の戯れ/プルチネルラの従者たち/アルルカンのメヌエット/初めての口づけ/月のワルツ/感傷的なワルツ/愛の歌/凱旋行進曲/マルシェ・ヤンキー/潮風/生きている操り人形/ミューズの祈り/セレナーデ・ワルツ/結婚行進曲/椰子の下で/メヌエット/ロマネスカ/サラバンド/ガヴォット/ガリアルダ/ゴンドラ/タランテラ/セビリャーナ/ジプシー・タンゴ/グラナディナス/お洒落なワルツ/可愛らしいワルツ/セレナーデ
イングリッド・カルボーネ(P)

録音:2022年5月、クラシカ・ヴィヴァ(イタリア)
ルッジェーロ・レオンカヴァッロは、19世紀から20世紀にかけてのイタリアの音楽家の中で、たったひとつのオペラの「道化師」で今日まで記憶されている稀有な存在。
ザルツブルクでラザール・ベルマンに、ローマではエドゥアルド・オガンドの指導も受けたイタリアの女流ピアニスト、イングリッド・カルボーネは、レオンカヴァッロという作曲家が遺した「鍵盤の世界」を再発見させてくれます。
現在ではほとんど忘れられてしまっているものの、レオンカヴァッロのピアノ作品は、彼の生涯における文学的要求と、作風の変遷を記録した「サマリー」とも言えるでしょう。

DUX
DUX-1763(1CD)
フェニックス2020
コールドプレイ:Everglow
ジェームズ・アーサー:Impossible
アデル:When We Were Young
レディー・ガガ/ブラッドリー・クーパー:Shallow
マイリー・サイラス:Wrecking Ball
スティング:Fragile
ライオネル・リッチー:Hello
ピーター・ガブリエル/ケイト・ブッシュ:Don't Give Up
コールドプレイ:Scientist
レディー・ガガ:Always Remember Us This Way
デペッシュ・モード:Enjoy the Silence
マイケル・ジャクソン:I Just Can't Stop Loving You
サム・スミス:Writing's on the Wall
ジョー・コッカー:You Are So Beautiful
R.ケリー:I Believe I Can Fly
シーア:Chandelier
レディー・ガガ/ブラッドリー・クーパー:I'll Never Love Again
デペッシュ・モード:Sometimes
ABBA:The Winner Takes It All
USAフォー・アフリカ:We Are the World
ホイットニー・ヒューストン:Run to You
クイーン:Who Wants to Live Forever
マクシム・ジェミンスキ(P)

録音:2020年2月20日-22日、フレデリック・ショパン・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)
ポーランド出身のピアニスト、マクシム・ジェミンスキによるポップスの名曲を散りばめた感動的なプログラム。ジェミンスキは、キェルツェ音楽学校とクラクフ音楽院でピアノを学び、これまでにポーランド国内の多くのコンクールで上位入賞や、ソリストとして中国・ポーランド文化の一環としてサンドミェシュ城で開催されたコンサート出演、室内楽奏者として、ベルリン・フィルとも共演をしています。
RMF CLASSICの後援で2015年にリリースされたファースト・アルバム、「インセプション」(DUX-1127)、映画音楽の新しい解釈を披露した2018年リリースのセカンド・アルバム「Maximus」(DUX-1511)に続く第3弾は、ABBA、マイケル・ジャクソン、レディー・ガガ、ブラッドリー・クーパー、ホイットニー・ヒューストンなど、ポップス界を代表するアーティスト達の作品を洗練されたピアノ・アレンジで奏でます。

Biddulph
BID-D85020(1CD)
NX-B01
フリッツ・クライスラー
ベル・テレフォン・アワー録音集 第2集

1. コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ 第12番ニ短調「ラ・フォリア」
2. ドヴォルザーク:我が母の教え給いし歌Op. 55No. 4
3. ドヴォルザーク:ユモレスク Op. 101No. 7
4. チャイコフスキー: ユモレスク Op. 10No. 2
5. チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ ? 弦楽四重奏曲第1番ニ長調 Op. 11より
6. リムスキー=コルサコフ:ロシアの主題による幻想曲 Op. 33
7. リムスキー=コルサコフ:太陽への讃歌 - 歌劇「金鶏」より
8. 祈り - セルゲイ・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op. 18第2楽章による
9. ラフマニノフ:前奏曲 ト短調 Op. 23No. 5
10. マスネ:タイスの瞑想曲 - 歌劇「タイス」より
11. エセルバート・ネヴィン(1862-1901):ロザリオの祈り
12. アルベニス:タンゴ Op. 165 No. 2
13. ファリャ:ホタ ? 7つのスペイン民謡より
14. ラヴェル:ハバネラ形式の小品
15. ショーソン(1855-1899):詩曲

【編曲者】
1-4、6-9、11-12…フリッツ・クライスラー
13…パウル・コハンスキー
14…ジョルジュ・カトリーヌ
フリッツ・クライスラー(Vn)
ベル・テレフォン・アワー・オーケストラ
ドナルド・ヴォーヒーズ(指)

録音:1944年7月17日…12
1945年2月19日…3、10
1945年8月13日…6、8、9
1945年12月31日…13、14
1946年10月7日…1、2
1946年12月16日…11
1947年4月14日…4、5
1948年1月19日…7、15
復刻プロデューサー:Eric Wen
マスタリング:Dennis Patterson
1940年から1958年まで放送されたアメリカの人気ラジオ番組ベル・テレフォン・アワー。クラシック、ジャズ、ポップスのスターが出演し、聴取者は8百 万人から9百万人に達したといいます。クライスラーも1944年から1950年にかけて出演しましたが、その演奏はごく一部を除いて録音として世に出る ことはありませんでした。Biddulphは「個人所蔵の、望みうる最上のコンディションの素材」をもとにベル・テレフォン・アワーでのクライスラーの演奏を CD3枚に復刻予定です。クライスラーは1941年にニューヨークで交通事故に遭い、一時はステージ復帰も危ぶまれましたが、1943年にカムバック、 「奇跡の復活」と呼ばれました。ベル・テレフォン・アワーの録音集は、その「奇跡の復活」直後から1950年の引退までのクライスラーの姿を伝える貴重 なものです。 第2弾となる当CD、レーベルの資料によればトラック1,6,8,9はクライスラーによる同曲初録音とのこと。コレッリのラ・フォリアは荘重な出だしがバロック 舞曲というより葬送行進曲のよう。ヴァイオリン・パートの音も今日聞くものとは随所で大きな違いがあり、堂々たるカデンツァまで用意されてロマン派 ヴィルオゥオーゾ・ピースに変貌しています。これはもう編曲というよりはクライスラーによる再創造と呼ぶべきでしょう。ラフマニノフの2曲はラフマニノフが亡 くなった2年後の演奏で、親交があったクライスラーとしては特別な思いがあったのではないでしょうか。リムスキー=コルサコフの ロシアの主題による幻 想曲も含めて、これら4曲にはクライスラー編曲の楽譜を使った他のヴァイオリニストたちによる録音がありますが、クライスラー自身の解釈を伝える録音 の持つ意義は計り知れません。 最後に置かれたショーソンの詩曲はクライスラー72歳の時の演奏。独自のアゴーギクが彼の到達した解釈を伝えます(この曲のみ1994年に Biddulphから復刻されていました)。

Grand Piano
GP-915(1CD)
NX-B03
バッハ:管弦楽組曲第1番- 第4番(エレノア・バインドマンによる4手ピアノ編)(2022) エレノア・バインドマン&スーザン・ソボレフスキ(P…Bosendorfer, No. 48862)

録音:2022年4月2日、2022年4月3日
※全て世界初録音
これまでにも「無伴奏チェロ組曲」や「ブランデンブルク協奏曲」などバッハ作品をピアノ用にアレンジし、演奏してきたエレオノール・バインドマン。今作では 舞曲を中心としたバッハの名作「管弦楽組曲」の華やかな響きを、4手ピアノに置き換えることで、美しい旋律と巧みに施された対旋律を露わにしています。 通常のオーケストラ版とはまた違った味わいをお楽しみください。 ※こちらのCDの収録時間は81分27秒と長時間になっているため、一部のプレイヤーでは正常に再生できない可能性がございます。予めご了承ください。

Grand Piano
GP-887(1CD)
NX-B03
ヤロミール・ヴァインベルガー: ピアノ作品集
サラバンド(1916頃)
ピアノ・ソナタ第2番ニ短調 Op. 4(1915)
ピアノ・ソナタ第3番ト長調「スピネット・ソナタ」(1915)
「トボソのドゥルシネア」のためのパヴァーヌ(1916)
高雅なワルツ(1921-22頃)
版画 - 5つの前奏曲とフーガ
ミーラード(1924)
歌劇「バグパイプ吹きシュヴァンダ」より3つの小品(1926)(G. ブラッサーによるピアノ編)
ゴットリープ・ヴァリッシュ(P…Steinway Model D)

録音:2021年7月5-6日。2021年9月13-14日
全て世界初録音
プラハ生まれの作曲家ヤロミール・ヴァインベルガー(ヴァインベルゲルとも)のピアノ作品集。20歳の時にドイツのライプツィヒ音楽院に留学してマックス・レー ガーに作曲を師事、1927年には歌劇「バグパイプ吹きシュヴァンダ」の上演が世界的な大成功を収めたヴァインベルガーですが、10代の頃に作曲した一連 のピアノ曲については、未だにあまり知られているとは言えません。このアルバムに収録されたピアノ・ソナタ第2番と第3番はともに1915年の作品で、第2番 はところどころ諧謔的な雰囲気を持ちながらも全体は陰鬱、対して第3番は新古典主義の軽妙さとフランス風の流麗さにを兼ね備えるといった対照的な作 品に仕上がっています。他には16世紀の舞曲の形式をとりいれたサラバンド、ワルツやパヴァーヌ、対位法の卓越した技術が垣間見える「版画-5つの前奏 曲とフーガ」、そして彼の代表作となった「バグパイプ吹きシュヴァンダ」からの3つの小品など、才能あふれる若き作曲家の姿を彷彿させる作品がゴットリープ・ ヴァリッシュの演奏でお楽しみいただけます。

Gramola
GRAM-99273(1CD)
ナネッテ・シュトライヒャーのフォルテピアノ
ベートーヴェン:幻想曲 ト短調 Op. 77(1809)
フンメル:ラ・センティネッレ Op. 34(1810)
シューベルト:幻想曲 ハ短調 D.2E(1811)
モシェレス(1794-1870):英雄的幻想曲 Op. 13(1812)
ヴォジーシェク(1791-1825):ピアノのための幻想曲 Op. 12
アンナ・マリア(ナネッテ)・シュトライヒャー(1769-1833):行進曲 ニ長調
 行進曲 ハ長調
イネス・シュッテングルーバー(フォルテピアノ)
Anna Maria (Nannette) Streicher, Wien 1813

録音:2022年4月6-8日
ベートーヴェンのピアノ曲に大きな影響を与えたとされるピアノ製作者ナネッテ・シュトライヒャー(1769-1833)に フォーカスしたアルバム。 モーツァルトが敬愛したフォルテピアノの名工シュタインの子に生まれたナネッテは、ピアノの演奏と製作両面で才 能を発揮。後に結婚してウィーンへ移り、ピアノ製作家としてヨハン・シャンツとアントン・ヴァルターに続く「第三の 巨匠」と呼ばれるまでになりました。当時のピアノに不満と注文が多かったベートーヴェンもナネッテを頼りにしたこと が知られています。 このアルバムでは、彼女が1813年に製作したオリジナル楽器を使用。この楽器が作られた頃にウィーンで活躍し ていた作曲家の作品を、ウィーン生まれのピアニスト、イネス・ シュッテングルーバーが演奏。ナネッテのサロンでの 演奏会を彷彿させるアルバムをナネッテ自身の曲で締めくくっています。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ
Gramola
GRAM-99217(2CD)
NX-C10
シューベルト:ピアノ作品集 第3集
ピアノ・ソナタ第1番ホ長調 D 157
ピアノ・ソナタ第4番イ短調 D 537
ピアノ・ソナタ第14番イ短調 D 784
4つの即興曲 Op. 90D 899
フランツ・リストによるシューベルト歌曲のピアノ編曲
  万霊節のための連祷
  歌曲集『冬の旅』 - 氷結
 歌曲集『白鳥の歌』 - セレナード
メイラ・ファルカシュ(P)

録音:2021年10月4-8日
メイラ・ファルカシュのシューベルト・アルバム第3作。ルーマニアに生まれたファルカシュは15歳の時にイスラエルに 移住し、テル・アヴィヴの音楽アカデミーでピアノと室内楽を学びました。その後ニューヨークのマネス音楽院を経て ジュリアード音楽院でロジーナ・レヴィーンらに学び、ヴィルヘルム・ケンプのマスタークラスやマールボロ音楽祭など に参加して研鑽を積みます。イツァーク・パールマン、ルドルフ・ゼルキン、ピンカス・ズーカーマンらと共演し、パブ ロ・カザルスはファルカシュの作品理解の深さと表現力の力強さに感銘を受けたと伝えられます。近年は後進の 指導も行っていて、教え子の中にはティル・フェルナーがいます。 このアルバムでは、初期の作品である第1番、第4番と、悲劇的な雰囲気を持つ第14番、4つの即興曲 Op. 90に加え、3つの歌曲のリスト編曲版を演奏。多彩なプログラムに、年輪を重ねた演奏家らしい豊かな表情を 聞かせます。