湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


器楽曲・新譜速報1


※発売済のアイテムも含めて、約3ヶ月間掲載しています。
※新しい情報ほど上の段に記載しています。
※表示価格は全て税込みです。



Ars Produktion
ARS-38347(1SACD)
モーツァルト・ザ・プログレッシヴ〜モーツァルト:ピアノ・ソナタ集
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第15番ヘ長調 KV.533/494/ピアノ・ソナタ第17番変ロ長調 KV.570/ジグ ト長調 KV.574/メヌエット ニ長調 KV.355(576B)/ソナタ第18番ニ長調 KV.576
ミヒャエル・ヴェッセル(P)

録音:2023年3月14日-16日
バイロイトのプロテスタント教会音楽大学で教授を務めるピアニストのミヒャエル・ヴェッセルによる、モーツァルトのピアノ・ソナタ・シリーズの第3弾。
現代のベーゼンドルファー・コンサート・グランド・ピアノの豊かな音色で、モーツァルトの後期ピアノ・ソナタに新たな命を吹き込みます。
Ars Produktion
ARS-38356(1SACD)
フラワーズ・ウィー・アー
クルターグ(b.1926):「Games, Band VIII 」「Flowers we are ...」
バッハ
(クルターグ編):いざ来たれ、異教徒の救い主よ BWV.599
クルターグ:「Games, Band VIII」「One more voice from far away」
バッハ(クルターグ編):主キリスト、神のひとり子 BWV.601
クルターグ:「Games, Band VIII」「Responsorium (Pilinszky:A snow-white arm)」、「Homage to J. S. B.」
バッハ(クルターグ編):深き困窮より、われ汝に呼ばわる BWV.687
クルターグ:「Games, Band VIII」「Dirge」
バッハ
(クルターグ編):これぞ聖なる十戒 BWV.635
クルターグ:「Games, Band VIII」「Study to Pilinszky’s ‘Holderlin’ (Position exercise)」
バッハ
(クルターグ編):すべての人は死ななければならない BWV.643
クルターグ:「Games, Band VIII」「Beating - Quarrelling」、「A quiet farewell to Endre Szekely」
バッハ(クルターグ編):神よ、汝の慈悲によりて BWV.600
クルターグ
:「Games, Band VIII」「Janos Pilinszky:Waltz ? for two pianos」、「Faltering」
バッハ(クルターグ編):古き年は過ぎ去り BWV.614
クルターグ:「Games, Band VIII」「Flowers we are ... for Miyako」
バッハ(クルターグ編):神の時こそいと良き時 BWV.106
クルターグ:「Games, Band VIII」「In memoriam Seb?k Gyorgy」、「... goodbye Jan ...」
バッハ
(クルターグ編):おお、罪なき神の子羊よ BWV.618
クルターグ:「Games, Band VIII」「Flowers we are... (in another way) for Miyako」、「... a solemn melody ... 」
バッハ(クルターグ編):いと高きところには神にのみ栄光あれ BWV.711
クルターグ
:「Games, Band VIII」「Flowers we are... for piano, upright piano and percussion」
リゲティ:Funf Stucke fur Klavier zu vier Handen
アニ&ニア・スルハニシュヴィリ(P)

録音:2022年10月31日-11月2日
ハンガリーにルーツを持つ2人の作曲家、ジェルジュ・クルターグとジェルジュ・リゲティの作品を収録しています。
アニ&ニア・スルハニシュヴィリはジョージア出身の双子のピアノ・デュオ。双子ならではの息の合った演奏で、古典から現代音楽まで幅広い作品をレパートリーとしています。
Ars Produktion
ARS-38617(1CD)
海の物語
ブロッホ:海の詩
シュ・ゴンイ:序曲-スモール・ストリーム
サマズイユ:海の歌
ブリッジ:海の牧歌
ルビンシテイン:練習曲 Op.1オンディーヌ
マクダウェル:海の小品 Op.55
リディア・マリア・バーダー(P)

録音:2023年1月24日-26日
リディア・マリア・バーダーはこのアルバムで聴衆を海の冒険に招待したいと言います。その目的の通り海に関する作品が集められたこのアルバムでは、6つの曲それぞれが海の様々な側面を描いており、それをリディア・マリア・バーダーが見事に表現しています。

Chandos
CHAN-20307(11CD)
ハイドン:ピアノ・ソナタ全集
ピアノ・ソナタ 第39番ニ長調 Hob.XVI:24/ピアノ・ソナタ 第47番ロ短調 Hob.XVI:32/ピアノ・ソナタ 第31番変イ長調 Hob.XVI:46/ピアノ・ソナタ 第49番嬰ハ短調 Hob.XVI:36/ピアノ・ソナタ 第48番ハ長調 Hob.XVI:35/ピアノ・ソナタ 第32番ト短調 Hob.XVI:44/ピアノ・ソナタ 第50番ニ長調 Hob.XVI:37/ピアノ・ソナタ 第19番ホ短調 Hob.XVI:47bis/ピアノ・ソナタ 第20番変ロ長調 Hob.XVI:18/ピアノ・ソナタ第29番変ホ長調Hob.XVI:45/ピアノ・ソナタ第33番 ハ短調 Hob.XVI:20/ピアノ・ソナタ第42番 ト長調 Hob.XVI:27/ピアノ・ソナタ第16番 ニ長調 Hob.XVI:14/ピアノ・ソナタ第38番 ヘ長調 Hob.XVI:23/ピアノ・ソナタ第40番 変ホ長調 Hob.XVI:25/変奏曲 ヘ短調 Hob.XVI:6/ピアノ・ソナタ第30番 ニ長調 Hob.XVI:19/変奏曲 ヘ短調 Hob.XVI:6の未出版のカデンツァ/ピアノ・ソナタ第15番 ホ長調 Hob.XVI:13/ピアノ・ソナタ第12番 イ長調 Hob.XVI:12/ピアノ・ソナタ第37番 ホ長調 Hob.XVI:22/ピアノ・ソナタ第54番 ト長調 Hob.XVI:40/ピアノ・ソナタ第55番 変ロ長調 Hob.XVI:41/ピアノ・ソナタ第56番 ニ長調 Hob.XVI:42/エピローグ/ピアノ・ソナタ第11番 変ロ長調 Hob.XVI:2/ピアノ・ソナタ第43番 変ホ長調 Hob.XVI:28/ピアノ・ソナタ第35番 変イ長調 Hob.XVI:43/ピアノ・ソナタ第34番 ニ長調 Hob.XVI:33/ピアノ・ソナタ第36番 ハ長調 Hob.XVI:21/ピアノ・ソナタ第8番イ長調 Hob.XVI:5(ディヴェルティメント)/ピアノ・ソナタ第46番 ホ長調 Hob.XVI:31/ピアノ・ソナタ第13番 ト長調 Hob.XVI:6(パルティータ)/ピアノ・ソナタ第57番 ヘ長調 Hob.XVI:47/ピアノ・ソナタ第58番 ハ長調 Hob.XVI:48/ピアノ・ソナタ第5番ト長調 Hob.XVI:11/ピアノ・ソナタ第51番変ホ長調 Hob.XVI:38/アダージョ・マ・ノン・トロッポ ト長調/ピアノ・ソナタ第6番ハ長調 Hob.XVI:10/ピアノ・ソナタ第7番 ニ長調 Hob.XVI:D1/「神よ、皇帝フランツを守り給え」による変奏曲 ト長調/ピアノ・ソナタ第59番変ホ長調 Hob.XVI:49/ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 Hob.XVI:1/ピアノ・ソナタ第44番ヘ長調 Hob.XVI:29/ピアノ・ソナタ第41番イ長調 Hob.XVI:26/ピアノ・ソナタ第2番ハ長調 Hob.XVI:7/ピアノ・ソナタ第52番 ト長調 Hob.XVI:39/ピアノ・ソナタ第53番 ホ短調 Hob.XVI:34/ピアノ・ソナタ第45番 イ長調 Hob.XVI:30/ピアノ・ソナタ第28番ニ長調 Hob.XIV:5/ピアノ・ソナタ第4番ト長調 Hob.XVI:G1/ピアノ・ソナタ第60番 ハ長調 Hob.XVI:50/ピアノ・ソナタ第3番ヘ長調 Hob.XVI:9/アリエッタと12の変奏 変ホ長調 Hob.XVII:3/ピアノ・ソナタ第1番ト長調 Hob.XVI:8/ピアノ・ソナタ第61番 ニ長調 Hob. XVI:51/幻想曲 ハ長調 Hob.XVII:4/アダージョ ヘ長調 Hob.XVII:9/ピアノ・ソナタ第14番ハ長調 Hob.XVI:3/ピアノ・ソナタ第9番二長調 Hob.XVI:4/カプリッチョ 「8人のへぼ仕立て屋に違いない」 ト長調 Hob.XVII:1/主題と6つの変奏 ハ長調 Hob.XVII:5/ピアノ・ソナタ第62番 変ホ長調 Hob.XVI:52/アレグレット ト長調 Hob.XVII:10
ジャン=エフラム・バヴゼ(P)

録音:2009年-2021年
世界屈指のフレンチ・ピアニズムの体現者として人気を博し、現在ではハイドン、ベートーヴェン、モーツァルトなど古典派作品の演奏&録音でも圧倒的な地位を確立してきたジャン=エフラム・バヴゼ。10年以上の歳月をかけて行われたハイドンのピアノ・ソナタ全曲録音プロジェクトが遂に完結し、全集盤として11枚組のBOXでリリースです!分売時は、英グラモフォン誌の「エディターズ・チョイス」や英BBCミュージック・マガジンの「インストゥルメンタル・チョイス」、英インターナショナル・ピアノ誌の「インターナショナル・ピアノ・チョイス」などに度々選出された名演奏の数々をたっぷりとお楽しみください。

Acte Prealable
AP-0474(1CD)
ユゼフ・ヴィエニャフスキ:ピアノ作品集 Vol.5
ユゼフ・ヴィエニャフスキ(1837-1912):8つの無言歌 Op.14
8つのマズルカ Op.23
アグニエシュカ・シュルツ=ブジスカ(P)

録音:2020年3月(ポーランド)
※全曲世界初録音
ヴァオリニスト、作曲家の兄ヘンリク・ヴィエニャフスキに比べ、ピアニスト、作曲家の弟ユゼフ・ヴィエニャフスキは現代あまり知られない存在となっています。しかしながら、兄に劣らず素晴らしい作品を遺したユゼフのピアノ曲集の第5弾です。
このアルバムには8曲からなる無言歌とマズルカが収録されており、この2曲はいずれも第1集の4曲と第2集の4曲で構成されています。
Acte Prealable
AP-0536(1CD)
スタトコフスキ:ピアノ作品集 Vol.3
ロマン・スタトコフスキ(1859-1925):クラコヴィアク Op.23-2ト長調
オベレク Op.22-4変ホ長調/ドゥムカ
4つのマズルカ Op.24/不滅 Op.19
クラコヴィアク Op.23-4 ヘ短調
アンナ・パラス(P)

録音:2021年12月11日(ポーランド)
※全曲世界初録音
1859年、ロマン・スタトコフスキはポーランド中心部のカリシュ市近郊の町、シュチピョルノで生まれました。サンクトペテルブルク音楽院でニコライ・ソロヴィエフとアントン・ルビンシテインに師事し、1905年にジグムント・ノスコフスキの後任としてワルシャワ音楽院の作曲科教授に任命され、亡くなる1925年まで務めました。スタトコフスキの作品はモニューシュコ以降の作曲家とシマノフスキの世代をつなぐものとして評されています。

GENUIN
GEN-23849(1CD)
マジカル・クリスマス・ファンタジーズ
バッハ:G線上のアリア(管弦楽組曲第3番より)
ランゲ:ピアノのための幻想曲「きよしこの夜」
ロベルト・レオナルド:クリスマス幻想曲 Op.99
バッハ:羊は安らかに草を食み
ランゲ:クリスマス幻想曲
カレル・スヴォボダ:灰かぶり姫の3つの木の実
バッハ
:主よ人の望みの喜びを
モーツァルト:きらきら星変奏曲
バッハ=グノー:アヴェ・マリア
シューマン:サンタクロース(子供のためのアルバムより)
チャイコフスキー:行進曲(くるみ割り人形より)
フリッツ・ヘルビッヒ:クリスマス幻想曲「高き天よりわれは来れ」
カール・ティーセン:「もみの木」による変奏曲
カロリーネ・フィッシャー(P)

録音:2021年8月21日
ベルリン生まれのピアニスト、カロリーネ・フィッシャーによるクリスマス・アルバム。古いものから新しいものまでさまざまな時代から厳選されたクリスマスにまつわる作品をソロ・ピアノで美しく紡ぎあげます。バッハの「(G線上の)アリア」に始まり、「きよしこの夜」、「主よ、人の望みの喜びを」やくるみ割り人形の「行進曲」など誰でも知っているメロディも、スタインウェイ国際ピアノ・コンクールなど様々な賞に輝き、国際的に活躍しているフィッシャーの瑞々しいタッチで新鮮にそして時には神秘的に響きます。クリスマス・シーズンにじっくりとお聴きいただきたい1枚となっています。

KAIROS
0022012KAI(1CD)

J0022012KAI(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

クラム:天界の力学、ツァイトガイスト、異世界の響き
ジョージ・クラム(1929-2022):
天界の力学[マクロコスモス 第4巻](1979年、改訂2012年)
(アンプリファイド・ピアノのための宇宙的舞曲、4手(と6手)のための)
T. ケンタウルス座 アルファ星
U. 白鳥座 ベータ星
V. りゅう座 ガンマ星
W. オリオン座 デルタ星

ツァイトガイスト(1988年)(2台のアンプリファイド・ピアノのための6つのタブロー、第1集)
T. 予兆
U. ふたりの道化師
V. モノコード(一絃琴)
W. 彗星の日
X. モルフェウスの国
Y. 残響

異世界の響き(タブロー、第2集)(2005年)
(2台のアンプリファイド・ピアノのための)
T. 二重らせん
U. 祝典と儀式
V. パリンプセスト
清水美子(P)

録音:2020年&2022年
新たな音楽語法、音響の開拓者として多大な功績を残してきた現代アメリカの大作曲家ジョージ・クラム(1929-2022)。そのクラムの音楽に魅入られ、日本におけるクラム演奏の第一人者として活躍するピアニスト、清水美子が捧げるジョージ・クラムへのメモリアル・アルバム。
2019年にリリースされ、レコード芸術「特選盤」に選ばれるなど高い評価を得たクラムの「マクロコスモスT〜V」(0015029KAI/P0015029KAI)に続く待望のクラム・アルバム第2弾では、「マクロコスモス」シリーズの第4作目にあたる4手(そして部分的には譜めくり人も加わって6手になる)連弾作品「天界の力学」を筆頭に、2台のアンプリファイド・ピアノのためのタブロー第1集「ツァイトガイスト」と第2集「異世界の響き」を、清水美子が多重録音を用いてひとりで演奏(これらの作品を「ソロ」で実現した唯一のピアニスト)。クラム本人とも親交を深めながら作品を掘り下げ、特殊奏法なども研究しつくした至高のアルバムが完成しました。

REFERENCE
FR-753(1CD)
シューベルト:ピアノ作品集〜楽興の時、即興曲
楽興の時Op.94(D.780)
即興曲Op.90(D.899)
スケルツォD.593
メヌエット嬰ハ短調D.600
セルゲイ・クヴィトコ(P)

録音:2022年4月7日、Hinves Pianos、マドリード(ライヴ)
ロシア出身で現在アメリカを拠点にピアニスト、作曲家など幅広く活躍するセルゲイ・クヴィトコが、2022年4月にスペインのマドリードで行ったシューベルト・ リサイタルの模様を録音したCDがリリースされます。演目は、「即興曲」と「楽興の時」のカップリング。19世紀に主としてピアノ曲のジャンルで広まった性格小 品「楽興の時」。シューベルトはこのタイトルの小品を1823年頃に6曲書いています。第3曲はこの曲集で最も有名な曲で、愛らしく親しみやすい魅力に満ちた 楽曲です。そしてシューベルトの代表的なピアノ曲に数えられる「即興曲」。ここでは歌心に溢れた美しい旋律に彩られた作品90の4曲を収録しています。 セルゲイ・クヴィトコは、6歳から音楽を学び、ミシガン州立大学に留学するために渡米、そこで第1回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールの優勝者であるラ ルフ・ヴォタペックに師事。以降アメリカを拠点に世界各地で演奏会を行っています。また、ザ・レコーディング・アカデミー のメンバーであり米グラミー賞の投票権 を持っています。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187113(1CD)
ラフマニノフ・リフレクションズ
交響的舞曲 Op.45(編):イノン・バルナタン)
(2)楽興の時 Op.16
ヴォカリーズ Op.34-14(編):イノン・バルナタン)
13の前奏曲 Op.32より第12番嬰ト短調
イノン・バルナタン(P)

録音:2023年5月15〜17日/サンフランシスコ音楽院内キャロライン・ハワード・ヒューム・ホール(カリフォルニア)
2023年のラフマニノフ・イヤーを記念し多くの演奏家が新録音を発表していますが、イノン・バルナタンは交響的舞曲とヴォカリーズをバルナタン編曲 のピアノ独奏版で録音しました!
1979年テルアビブに生まれたバルナタンは、3歳でピアノを始め、11歳でオーケストラ・デビューを果たした逸材。これまでにヴィクトル・デレヴィアンコ、マ リア・クルチョ、クリストファー・エルトン、レオン・フライシャーなどに師事。その後の活躍は目覚ましくニューヨーク・フィルハーモニックの初代アーティスト・イン・ アソシエーションに任命されたバルナタンは、3シーズンに渡るその任期の間に、同オーケストラと協奏曲や室内楽を演奏するなどアメリカを中心に活動の場を広げ ていきました。
バルナタンの魅力はなんといっても色彩感豊かなピアノの音色。ロンドンのイブニング・スタンダード紙では「洗練された、緻密で、確かな伝達力を持つ、鍵盤楽 器の真の詩人」と、BBCミュージック誌では「素晴らしい演奏。鋭い楽才、解釈における圧倒的な洞察力、優雅なピアニズム、それらすべてがほぼ完璧な均衡を成 している」など激賞されており、確かなテクニックに裏付けされた唯一無二の演奏で聴衆を虜にしています。
「交響的舞曲」は1940年作曲。ユージン・オーマンディ(指)フィラデルフィアOに献呈され、1941年同団が初演を行ったラフマニノフ晩年の名作で す。自作の交響曲第1番と「徹夜?」からの引用が見られ、サクソフォン、タムタム、シロフォンなど多様な楽器を用いた作品ですが、バルナタンはピアノ一台でカラ フルに演奏。この作品の新たな魅力を引き出しております。ラフマニノフ・イヤーにまた1枚、注目盤の登場です! (Ki)

King International
KKC-8836(10CD)
園田高弘バッハ集大成Box
DISC1、2;平均律クラヴィア曲集第1巻 BWV846~869
DISC3、4;平均律クラヴィア曲集第2巻 BWV870~893
DISC5、6;パルティータ全曲BWV825~830
DISC7;ゴルトベルク変奏曲BWV988
DISC8;2声のインヴェンションBWV772~786/3声のシンフォニアBWV787~801/4つのデュエットBWV802~805
DISC9;イタリア協奏曲BWV971/半音階的幻想曲とフーガBWV903/トッカータ ハ短調BWV911/ トッカータ ホ短調BWV914/トッカータ 嬰ヘ短調BWV910/フランス組曲第5番BWV816
DISC10(ボーナス盤);トッカータとフーガ ニ短調(ブゾーニ編)/シャコンヌ(ブゾーニ編)
園田高弘(P)

録音:Disc1-4;1992年4月13-16日府中の森ウィーン・ホール
Disc5-6;1985年7月7-8日バリオホール(東京)
Disc7;1994年3月16-18日軽井沢ウッドストックスタジオ
Disc8;1988年4月6-7日松本ハーモニーホール、1994年3月16-18日軽井沢ウッドストックスタジオ
Disc9;2001年12月1日東京歌劇シティコンサートホール(ライヴ)、1998年9月23日サントリーホール(ライヴ)、
1994年3月16-18日軽井沢ウッドストックスタジオ
Disc10;1989年7月21日バリオホール(東京)
20世紀日本を代表するピアニストで、教育面でも多大な功績を残した園田高弘。2024年は歿後20年にあたり、氏の偉大な業績を回顧するBoxシリーズを 開始します。いずれも氏が1983年に設立した個人レーベルEVICAの音源により、長らく入手困難だった名演の数々をお届けいたします。
第1弾は全10巻のバッハ作品集。園田のバッハといえば平均律クラヴィア曲集やインヴェンションとシンフォニアの校訂楽譜(春秋社刊)をはじめ我が国の権威 となっていますが、それらを円熟期の演奏でたっぷり堪能できる大企画。それも破格の価格にてご提供。
平均律クラヴィア曲集、パルティータ、インヴェンションとシンフォニアは全曲。またゴルトベルク変奏曲、イタリア協奏曲、半音階的幻想曲とフーガなどの名作も もれなく収録。さらに園田の師筋にあたるブゾーニ編曲のトッカータとフーガとシャコンヌも超貴重。
演奏は楷書的であいまいな所のないピアニズムと、大きな音楽性で説得力満点。現代のピアノでバッハを弾く意味と意義を示唆に富んだ解釈で伝えてくれます。 まさに日本・ピアノ演奏史の至宝というべき遺産です。 (Ki)

La Dolce Volta
LDV-119(1CD)
Do Brasil ド ブラジル〜ヴィラ=ロボス:ピアノ曲集
1. ショーロス第5番(ブラジルの魂) W2054:41
2. ショーロス第2番(作曲者によるピアノ用編曲版)W198 2:54
3. 波のように〜練習曲 作品31W824:12
シランダス W220(抜粋)
4. 第3番サンシャ夫人1:43
5. 第6番行け、行け、鷹よ1:22
6. 第15番何と美しい瞳4:31
7. 第10番カナイの画家1:57
8. 第9番トロロへ行った2:08
9. 第4番カーネーションはバラと仲違いした 1:46
10. 第2番伯爵夫人3:02
11. 第8番カルンガ山の向こう側へ行こう3:02
12. 第5番哀れな盲目の女1:25
13. 第16番ピヨピヨピヨ2:12
14. 壊れたオルゴール W2562:45
15. 赤子は眠りにつく(子どもの組曲 第1集) W532:46
16. ニューヨーク・スカイラン・メロディ W407 2:25
17. 野生の詩 W18420:40
ウィレム・ラチュウミア((P)

録音:2022年8月11-13日、シテ・ミュジカル=メス(メス音楽都市)大ホール
情熱的な音楽と、熱きヴィルトゥオジティのピアニスト、ラチュウミアがヴィラ=ロボスを録音しました。ヴィラ=ロボスは交響曲をはじめあらゆるジャンルに多く の作品を残していますが、ピアノも同様でした。ギターを愛していたヴィラ=ロボスはピアノ作品を書く際にもギターをイメージしながら書いていたと思われ、また、 最初の妻がピアニストだったことも影響しているのか、独特のヴィルトゥオジックな鍵盤書法がみられます。たとえばアルトゥール・ルービンシュタインがアンコール でしばしば取り上げていた「道化人形」は、ドビュッシーやストラヴィンスキーからも影響を受けたことが窺われるテンポの速い難曲です。音楽教育にも熱心に取り 組んだヴィラ=ロボスは、数々の童謡をもとにピアノ曲を書きました。本CDにも収録されている組曲「シランダス」もそのひとつ。聞き覚えのある旋律が登場しま す。ラチュウミアはとりわけ私たちが親しみを感じやすい楽曲を抜粋して収録しています。ヴィラ=ロボスの作品の粋がつまった1枚となっております。
ラチュウミアは1974年、リヨン生まれ。フランス国立リヨン高等音楽院のエリック・ハイドシェックおよびジェリー・ムティエのクラスで学び、同院にて審査員満場 一致・賞賛付の1等賞を獲得。同院の修士課程に進み、ムティエのもとで更なる研鑽を積んだ。クロード・エルフェにも師事し、メシアン夫人イヴォンヌ・ロリオや、ピ エール=ロラン・エマールらのマスタークラスも受講。音楽学の学士号も取得しています。2004年、ヒューレット・パッカード財団「明日の音楽家」賞を受賞。第12 回モンサルバーチェ国際現代音楽コンクール(スペイン・ジローナ)に入賞。2006年には、オルレアン国際20世紀ピアノ音楽コンクールで第1位/ブランシュ・セ ルヴァ特別賞に輝き、同時に他の五つの賞も授与された。 現代曲の初演や演奏に積極的に取り組み、、ブーレーズ、ジルベール・アミ、ジェラール・ペソン、フィリップ・エルサン、ミカエル・ジャレル、ジョナサン・ハー ヴェイ、ピエール・ジョドロフスキ、フランチェスコ・フィリデイらから信頼を寄せられております

新書館
DC23-0702(1CD)
税込定価
ブリリアンス・オブ・バレエ・ミュージック〜バレエ音楽の輝き/ 滝澤志野
1.チャイコフスキー:『眠れる森の美女』第3 幕 グラン・パ・ド・ドゥよりアダージオ(チャイコフスキー)
2.『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』よりアダージオ(チャイコフスキー)
3.『ジュエルズ』ダイヤモンドよりアンダンテ/交響曲第3 番第3楽章(チャイコフスキー)
4.『瀕死の白鳥』/「動物の謝肉祭」第13番「白鳥」(サン=サーンス)
5.『マノン』第3幕 沼地のパ・ド・ドゥ/宗教劇「聖母」より(マスネ)
6.『椿姫』第2幕/前奏曲第15番「雨だれ」変ニ長調(ショパン)
7. 『椿姫』第3幕 黒のパ・ド・ドゥ/バラード第1 番ト短調(ショパン)
8. 『ロミオとジュリエット』第1幕 バルコニーのパ・ド・ドゥ(プロコフィエフ)
9. 『くるみ割り人形』第1幕 情景「松林の踊り」(チャイコフスキー)
10. 『くるみ割り人形』第2幕 葦笛の踊り(チャイコフスキー)
11. 『くるみ割り人形』第2幕 花のワルツ(チャイコフスキー)
12.『くるみ割り人形』第2幕 グラン・パ・ド・ドゥよりアダージオ(チャイコフスキー)
滝澤志野(P)
ウィーン国立バレエ団専属ピアニスト、滝澤志野による初のピアノソロアルバム。既発CDにボーナストラックとして収録されたノーカットのバレエ曲ほか、未収録 6曲を加えたピアノ曲集。現代屈指のバレエピアニスト滝澤志野のピアノでバレエ音楽を堪能できる贅沢な一枚です。 (Ki)
■滝澤志野 Shino Takizawa
ウィーン国立歌劇場・バレエ団専属ピアニスト。大阪府出身。桐朋学園大学短期大学部ピアノ専攻卒業、同学部専攻科修了。在学時より歌劇とバレエの伴奏に携 わり、舞台芸術のコレペティを志す。新国立劇場バレエ団契約ピアニストを経て、2011年よりウィーン国立バレエ専属ピアニストに就任。ソリストとしても、ウィー ン国立歌劇場バレエ公演およびガラ公演で、バッハ「ピアノ協奏曲第3番」、モーツァルト「ピアノ協奏曲第23番」、グリーグ「ピアノ協奏曲」 、などを演奏しています。 新書館より5枚のバレエレッスンCDをリリース。国内のバレエショップを中心にベストセラーとなっています。Webメディア「バレエチャンネル」に『ウィーンのバレエ ピアニスト〜滝澤志野の音楽日記』を好評連載中。

Biddulph
BIDD-85037(1CD)
ミッシャ・エルマン モーツァルト/パガニーニ
(1)モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.454
(2)パガニーニ:カプリース 第24番(エルマン編)
(3)ゴセック:ガヴォット ニ長調 長 歌劇「ロジーヌ」より
(4)ベートーヴェン:メヌエット ト長調 WoO Io-2(ブルマイスター編)
(5)キュイ:オリエンターレ Op.50 -9
(6)アレンスキー:セレナード ト長調 Op.30-2(エルマン編)
(7)ドリゴ(1846-1930):セレナード - バレエ「百万長者の道化師」より(アウアー編)
(8)ドルドラ(1868-1944):思い出
(9)エルマン(1891-1967):タンゴ
(10)ガエターノ・ブラーガ(1829-1907):天使のセレナード
(11) テレサ・デル・リエゴ(1876-1968):涙をぬぐえ
(12)オッフェンバック:舟歌 - 歌劇「ホフマン物語」より*
(13)マスネ:エレジー
ミッシャ・エルマン(Vn)
ジャン・ピアース(T)
リーゼ・スティーヴンズ(S)
ヴォルフガング・ローゼ(P)
ブルックス・スミス(P)*

録音:(1)1951年2月13、16日
(2)1951年4月3日
(3)1949年4月18日
(4)1949年4月19日
(5)1949年4月18日
(6)1949年4月19日
(7)1949年4月18日
(8)1949年4月19日
(9)1951年4月5日
(10)1951年
(11)1951年
(12)1951年12月29日
(13)1951年12月29

初出レコード番号
RCA LM1208
RCA DM1328
RCA WDM1625
RCA WDM1703
復刻プロデューサー:Eric Wen
復刻エンジニア:Dave(David)
Hermann
マスタリング:Rick Torres
Biddulphレーベルが注力しているレオポルト・アウアー門下のヴァイオリストの復刻の中でも、特に多いのがミッシャ・エルマンの復刻。今回はSPからLP への移行が進んでいた時期の音源を集めています。 78回転のSP盤に代わる毎分33+1/3回転、直径30cmのLP盤をコロンビアが実用化したのが1948年。RCAは対抗策として翌1949年に毎分 45回転、直径17cmのEP盤を市場投入しましたが、優勢となっていたLPに押され、間もなくLP発売に踏み切ります。1-4はそうした初期のLPのうち の一つ。優美なモーツァルトと火花の散るようなパガニーニというエルマンの両面を聴くことができます。パガニーニは当時、演奏者独自の版で演奏する ことが多く、ここに収録されたエルマン版はピアノ伴奏付きで、冒頭にピアノのイントロが置かれ、最後の第11変奏の代りに4つの変奏とコーダを独自に 書き足しています。このカプリースはEPでもリリースされ、トラック11はそのB面に収められていました。ヴァイオリンを緩急自在かつ表情豊かに歌わせると ころは、さすが自作自演と感心させます。5-10はエルマンのアメリカ・デビュー40周年を記念した「A Tribute To Mischa Elman On His40th Anniversary」からの復刻。これはSP3 枚、EP3枚でリリースされ、更にLPでも発売されたもの(LP発売時にはマスネのタイースの瞑想曲とドヴォルザークのユモレスクが追加されていました)。 12-15はGreat CombinationsというEP5枚組からの復刻。戦前からアメリカで流行していたスター歌手とスター・ソリストとのデュオをフィーチャーし たアルバムです。5枚の内2枚がエルマンに充てられ、他はマリアン・アンダーソンとピアティゴルスキー、ロバート・メリルとメニューイン、エツィオ・ピンツァとミ ルシテインという内容でした。 いずれのトラックでも(パガニーニでさえも)エルマンならではの余裕を感じさせるフレージング、効果的に使われるヴィブラート、そして定評の「エルマン・ トーン」と呼ばれる柔和さを失わない美音が堪能できます。
※ブックレットでトラック6から10の録音年が1951年となっていますが正しくは1949年です。

Biddulph
BIDD-85036(2CD)
NX-C03
アウアーのレガシー/キャスリーン・パーロウ〜HMV&米コロムビア録音全集&CBC放送録音集
【CD1】
●HMV録音集(1909)
1. パガニーニ:常動曲(無窮動) Op.11
2. バッハ:G線上のアリア(ヴィルヘルミ編)
3. ハルヴォルセン(1864-1935):『モザイク組曲』- 第4曲「ヴェスレモイの歌」
4. ハルヴォルセン:ノルウェー舞曲第2番イ短調
5. ショパン: 夜想曲 ニ長調 Op. 27-2(ヴィルヘルミ編)
●米コロムビア録音集(1912-1916)
6. シューベルト:楽興の時第3番
7. ドリゴ(1846-1930):火花のワルツ(アウアー編)
8. クライスラー:愛の喜び
9. ショパン:夜想曲 変ホ長調 Op.9-2(サラサーテ編)
10. ベートーヴェン:メヌエット ト長調(ブルメスター編)
11. トマス・ムーア(1779-1852):アイルランド民謡集 - 夏の名残りのぱら
12. ドヴォルザーク:ユモレスク ト長調
13. ルビンシテイン:メロディ ヘ長調
14. バッハ:ガヴォット - 無伴奏ヴァイオリンの為のパルティーダ 第3番BWV1006より
15. アレンスキー:セレナード
16. ドリゴ:セレナード Op.30-2(アウアー編)
17. マスネ:瞑想曲 - 歌劇「タイス」〜(マルシック編)
18. ドヴォルザーク:ヴァイオリン・ソナチネ ト長調 Op.100- 第2楽章(クライスラー編)
19. クライスラー:中国の太鼓 Op.3
20. ヴィエニャフスキ:グノーの「ファウスト」 - 庭園の情景
21. マスカーニ:間奏曲- 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より
22. メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 - 第2楽章
23. チャイコフスキー:メロディ 変ホ長調 Op.42-3(アウアー編)
24. ヨハン・スヴェンセン(1840-1911):ロマンス ト長調 Op.26
【CD2】
1. サラサーテ:カルメン幻想曲
2. ベートーヴェン:メヌエット ト長調(ブルマイスター編)(2nd recording)
3. シューベルト:楽興の時 第3番(2nd recording)
4. ムーア:アイルランド民謡集 - 夏の名残りのぱら(2nd recording)
5. ドリゴ:火花のワルツ(アウアー編)(2nd recording)
6. ショパン:夜想曲 変ホ長調 Op.9-2(サラサーテ編)(2nd recording)
7-9. メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64
10. グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ト長調 Op.13- 第1楽章
11. バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 BWV1003- III. Andante
12-16. バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
キャスリーン・パーロウ(Vn)
CD1:1-5…ピアノ伴奏
CD1:6-13、20-22、CD22-4…オーケストラ伴奏
CD1:15-19、23-24…チャールズ・アダムズ・プリンス(P)
CD2:1、5、6…チャールズ・アダムズ・プリンス(P)
CD2:10…アーネスト・マクミラン(P)
CD2:2-4…オーケストラ伴奏
CD2:7-9…ジェフリー・ウォディントン(指)、CBC響

録音
【CD1】
1-5…1909年
6-13…1912年
14-15…1914年
16-24…1916年
【CD2】
1-6…1916年
7-9…1941年5月13日 放送
10…1941年11月13日 放送
11-16…1957年1月15日 放送
各曲の初出時のレコード番号とマトリックス番号はブックレットに記載されています。
20世紀初期に世界的な人気を博したキャスリーン・パーロウ。ワールド・ツアーで日本を訪れたこともある彼女の懐かしのSP復刻に加え、大注目の初 出音源を収録!
レオポルト・アウアーの門下の演奏家を紹介するBiddulphレーベル「アウアーのレガシー」シリーズ第2弾は、カナダ生まれの伝説的女性ヴァイオリニス ト、キャスリーン・パーロウ(1890-1963)です。パーロウは幼くして才能を発揮し、サンフランシスコでシュポアの弟子ヘンリー・ホルムズに師事、6歳でリ サイタル・デビュー。14歳でイギリスにデビューした際は、バッキンガム宮殿で国王エドワード2世のために演奏、その後LSOとベートーヴェン のヴァイオリン協奏曲を共演し、ベヒシュタイン・ホール(現ウィグモア・ホール)でリサイタルを行いました。 ミッシャ・エルマンの演奏を聴いて感銘を受けたパーロウは、エルマンの師レオポルト・アウアーに師事することを決め、16歳の年にサンクトペテルブルク音 楽院に入学。エルマン(パーロウの1歳下)、エフレム・ジンバリスト(1歳上)らと同じクラスで学びました。アウアーがノルウェーのクリスチャニア(現オスロ)で 夏期講座を行っていた縁で同地を訪れたパーロウは、ノルウェー国王夫妻の前で演奏し、ある富豪からヴィオッティが使っていた1735年製のグァルネ リ・デル・ジェスを贈られました。またハルヴォルセンはヴァイオリン協奏曲を作曲して彼女に献呈しています。 その後はイギリスを拠点として、欧州でビーチャムやワルターといった巨匠たちと共演を重ねて名声と人気を高めました。1909年にはHMVが当時のス ター歌手と並ぶ破格の条件で録音契約を提示、1912年にはビクターが擁するクライスラー、エルマン、モード・パウエルへの対抗馬として米コロムビア にスカウトされました。第1次世界大戦後はワールド・ツアーを敢行。1922年には日本を訪れ、ニッポノホンに録音も遺しましたが、1920年代末には コンサート・ツアーと録音から身を引き、1941年から1963年に亡くなるまでカナダに居を定めて、トロント大学で教育活動を行いつつ、折に触れて室 内楽や協奏曲の演奏を行いました。 このアルバムにはパーロウがイギリスHMVと米コロムビアに行った録音をすべて収録。加えてカナダCBCの放送音源も収録(初発売)しています。彼女 の演奏はルバートやポルタメントを多用した、非常にロマンティックなもの。現代の演奏とは趣が異なりますが、エレガントなヴィルトゥオジティは他に代え がたい魅力を放っています。パーロウの盤歴はSP時代で止まっていたため、そのレパートリーは小品主体だったのですが、今回発掘された放送音源を 通じてメンデルスゾーンやバッハの大作の演奏を聴くことができます。また、これまでほとんど知られていなかった50代、60代の演奏を聴けることはファン にとって嬉しい驚きでしょう。ゆったりとしたテンポで始まりポルタメントを多用するメンデルスゾーンは、典型的なロマンティック・スタイル。一方、バッハのパ ルティータは速めのテンポでグイグイと弾き進めつつ、対位法の綾をくっきりと浮かび上がらせる力強い演奏。13分40秒で弾き切ったシャコンヌは、テン ポとダイナミックスを控えめながら効果的に操作することで各変奏の性格をきっちりと描き出し、曲全体の構造とドラマティックな高揚を直結させた熱演 となっています。生演奏の一発録りのようで演奏上の傷はありますが、66歳のパーロウが達していた境地を印象強く伝えます。 ブックレット(英語)にはWayne Kileyの含蓄に富んだ解説に加え、パーロウが使っていたグァルネリ・デル・ジェスのカラー写真2枚、貴重なモノクロ写 真15枚(表紙含む)が掲載されており、「弦のBiddulph」らしい充実した作りとなっています。

MARCO POLO
MAR-8.225385(1CD)
NX-B03
ゴドフスキー:ピアノ作品集 第15集
ショパンのエチュードによる53の練習曲 第2集

 ゴドフスキー:ショパンのエチュードによる53の練習曲
1-14.7つの練習曲 Op.10
 1. 第2番:変ニ長調(原曲:Op.10-1第2稿)左手の為の
 2. 第3番:イ短調(原曲:Op.10-2第1稿)左手の為の
 3. 第8番:ハ長調(原曲:Op.10-5第2稿)白鍵上で
 4. 第9番:イ短調「タランテッラ」(原曲:Op. 10-5第3稿)
 5. 第10番:イ長調「カプリッチョ」(原曲:Op. 10-5第4稿)黒鍵と白鍵上で
 6. 第11番:変ト長調(原曲:Op.10-5第5稿)左手の為のインヴァーション(反行)
 7. 第12番:変ト長調(原曲:Op.10-5第6稿)右手の為のインヴァーション(反行)
 8. 第12番a:変ト長調(原曲:Op.10-5第7稿)左手の為の
 9. 第15番:変ト長調(原曲:Op.10-7第2稿)
 10. 第15番a:変ホ長調(原曲:Op.10-7第3稿)左手の為の
 11. 第16番a:変ト長調(原曲:Op.10-8第2稿)左手の為の
 12. 第18番:ヘ短調(原曲:Op.10-9第2稿)Op. 25-2の模倣
 13. 第18番a:嬰ヘ短調(原曲:Op.10-9第3稿)左手の為の
 14. 第19番:ニ長調(原曲:Op.10-10第1稿)
15-25.6つの練習曲 Op.25
 15. 第23番:変イ長調(原曲:Op.25-1第1稿)左手の為の
 16. 第24番:変イ長調(原曲:Op.25-1第2稿)
 17. 第26番:ヘ短調(原曲:Op.25-2第1稿)
 18. 第28番:ヘ短調(原曲:Op.25-2第3稿)ヴァージョンA
 19. 第28番:ヘ短調(原曲:Op.25-2第3稿)ヴァージョンB オクターヴ
 20. 第28番a:嬰ヘ短調(原曲:Op.25-2第4稿)左手の為の
 21. 第30番:へ長調(原曲:Op.25-3第2稿)左手の為の
 22. 第31番:イ短調(原曲:Op.25-4第1稿)左手の為の
 23. 第33番:ホ短調(原曲:Op.25-5第1稿)
 24. 第35番:変ロ短調(原曲:Op.25-5第3稿)左手の為の
 25. 第40番:変ト長調(原曲:Op.25-9第2稿)左手の為の
26-27.2つの練習曲、新練習曲
 26. 第45番a:変ニ長調(原曲:新練習曲 第2番 第2稿)左手の為の
 27. 第46番:ト長調「メヌエット」(原曲:新練習曲 第3番)
2つの練習曲 Op.10& Op.25
 28. 第47番:変ト長調「冗談」(原曲:Op.10-5&Op. 25-9)
 29. 第48番:へ長調(原曲:Op.10-11&Op.25-3)
30. ゴドフスキー:3つの演奏会用練習曲 Op. 11-3:変ホ長調(1899出版)
31. アドルフ・フォン・ヘンゼルト(1814-1889):2つの性格的な練習曲 Op.2
 第6番:嬰へ長調「もし私が鳥だったら」(ゴドフスキー編1899/1931改訂)
 カデンツァ:L.ゴドフスキー
コンスタンチン・シェルバコフ(P)

録音:2022年10月6-8日
シェルバコフによる「ゴドフスキー:ピアノ作品集」のシリーズが始まったのが1996年。ファンの間でいつリリースされるのかと話題になっていた「ショパンの エチュードによる53の練習曲」が遂に完結しました。 1894年、23歳のゴドフスキーが構想し、そのおよそ20年後にようやく完成。音楽評論家のハロルド・ショーンバーグが「ピアノのために書かれた作品で これ以上ありえないほど難しい」と評したこの曲集は、もともと演奏困難なショパンの「練習曲=エチュード」にゴドフスキーが独自の編曲を加え、更に 難しく仕立てたもの。主として左手の鍛錬を目的として書かれており、いくつかの作品は左手のみで奏されますが、どれも複雑な声部を持ち、幾多の 旋律が絡み合い、曲によっては原曲の姿をとどめないほどに手が加えられるなど、演奏家だけでなく聴き手にとっても興味深い編曲がなされています。 この第2集には、複数の練習曲を同時に演奏するという試みがなされたトラック28,29などのまさに技巧の限りを尽くした作品が並びます。またゴドフス キーは「黒鍵のエチュード」として知られるOp.10-5を偏愛し、この曲だけで7つのヴァージョンを展開しています。 これまでに全曲録音をリリースしているのは、この曲集の知名度を高めたマルカンドレ・アムランなどの数人だけ。NAXOSレーベルきってのヴィルトゥオー ゾ、シェルバコフはこの曲集に果敢に挑み、鮮やかな技巧を駆使して全ての曲を完璧に制覇しています。

SILKROAD MUSIC
SRM-053SACD(2SACD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為の
ソナタとパルティータ BWV1001-1006
ルッジェーロ・リッチ(Vn )

録音:1981年2月27&28日、3月1〜3日/聖ジョージ殉教者教会(ロンドン)
Pressed at Sony DADC Austria
Pre-mastering by Pauler Acoustics - Hans-Jorg
20世紀を代表する大ヴァイオリニスト、ルッジェーロ・リッチの誉れ高き名盤、1981年録音のバッハの無伴奏全曲!当ディスクはUNICORNレーベルのライセ ンス盤で香港のSILKROAD MUSICレーベルからSACDハイブリッド盤でリリースします。
「パガニーニの生まれ」と称されたイタリア系アメリカ人のルッジェーロ・リッチ(1918-2012)。アマチュアのヴァイオリニストであった父から手ほどきを受け、 7歳からルイス・パーシンガーとエリザベス・ラッケイに師事。天賦の音楽的才能はたちまち開花し、10歳でカリフォルニアで初公演を行い、翌年にはカーネギー ホールでメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を演奏。その卓越したボウイングは聴衆から賞賛されました。
1930年代、リッチはライスラーの助言を受けベルリンに渡り、ゲオルク・クーレンカンプやミシェル・ピアストロの薫陶を受け、表現力はより幅広く 力強いものとなり、リッチ独自の非常に個性的なスタイルを確立しました。
リッチ2度目のバッハのセッション録音は、1981年にロンドンの聖ジョージ殉教者教会におけるセッション録音。数多くのヴァイオリンを所有していたリッチで すが、当録音ではクレモナのロレンツォ・ストリオーニが1779年に製作した銘器を演奏。ロマンティックでふくよかな艶のある音色が印象的で、各作品ワンテイク で演奏しているのも注目です。演奏時62歳のリッチの熟練ぶりを示した名盤です。
今回のSACD化により楽器の音はリアルさを増し、別次元の美しさがあらわれています。弦楽器の復刻で評価の高いSILKROAD MUSICレーベルからの注目 のリリースです! (Ki)

Willowhayne Records
WHR-080(1CD)
恋は野の鳥 〜フランスのオーボエ作品集
ビゼー:歌劇「カルメン」より *
 ハバネラ「恋は野の鳥」
 セギディーリャと二重唱
 ミカエラのアリア
アンリ・ブロ(1799-1893):歌劇「ランメルモールのルチア」の狂乱の場による幻想曲 Op.57
ブラス・マリア・コロメル(1833-1917):幻想曲
アンリ・ダリエ(1849-1934):ファンタジー=カプリース
デュティユー:オーボエ・ソナタ
プーランク:オーボエ・ソナタ FP185
ラヴェル:ハバネラ形式の小品
サン=サーンス:オーボエ・ソナタ ニ長調 Op.166
クロード・アリュー(ルイーズ=マリー・シモン)(1903-1990):夜想曲 **
アリュー:即興曲 **

*…この編曲による世界初録音(編曲者不詳)
**…世界初録音
キャスリン・タナー=ウィリアムズ(Ob/Marigaux 901)
クリストファー・ウィリアムズ(P/Steinway Model D)

録音:2022年9月3、4日
ウェールズの首都カーディフのカムリO(Orchestra De Cymru)の首席オーボエ奏者を務め る、キャスリン・タナー=ウィリアムズの3枚目のアルバム。オーボエにとって重要なレパートリーであるフランス の作品に、親しみやすい名曲のアレンジも収録しています。
Willowhayne Records
WHR-088(1CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番、第4番、第6番 リンデン・クランハム(バロック・チェロ)

録音:2022年1月18-20日、2023年3月13-14日 セント・ピーター・アンド・セント・メアリー教会、フィッシュボーン、ウエスト・サセックス、UK
英国王立音楽院でチェロを学び、アメリカやニュージーランドで室内楽の活動の後バロック・チェロを志し たというリンデン・クランハム。エンシェント室内Oなどで活躍し、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ の一員としてガーディナーの「バッハ・カンタータ巡礼」のプロジェクトにも参加した彼女による無伴奏第2 弾。第1弾の録音は、ウエスト・サセックスで彼女が見つけた響きの美しい教会が、パンデミックの影響で 多くの集会が中止になったために実現したものでしたが、人々の活動が日常に戻ることで皮肉なことにス ケジュール確保が困難になる中、忍耐をもって全集録音を完成させることが出来ました。1750年頃ドイ ツ製の名器の音色が楽しめます。また第6番では、アイルランド出身で現在はイギリスのケントに工房を 持つヴィオラ・ダ・ガンバ製作者シェム・マッケイが、彼女のために製作した5弦チェロを使用しています。
Willowhayne Records
WHR-087(1CD)
NX-B05
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
第14番嬰ハ短調 Op.27-2「月光」
第17番ニ短調 Op.31-2「テンペスト」
第21番ハ長調 Op.53「ワルトシュタイン」
ジュリアン・ジェイコブソン(P)

録音:2018年3月 ポットン・ホール、サフォーク、UK
強い影響力を持つコンポーザー・ピアニスト、ジュリアン・ジェイコブソンによるベートーヴェンの有名なソナタ 3曲を収録したアルバム。彼はベートーヴェン「マラソン」でも知られており、2022年11月にも自身の75 歳を記念し、32曲のソナタ全曲を暗譜で弾き切っています。

PROMINENT CLASSICS
2506-5617(1CD)
ショスタコーヴィチ(1906-75):交響曲第10番ホ短調Op.93(作曲者による4 手ピアノ編曲版)
2台のピアノの為のコンチェルティーノ イ短調Op.94*
ピアノデュオ・アナスタシア&リウボフ(4手ピアノ) 【アナスタシア・グロモグラソヴァ、リウボフ・グロモグラソヴァ】

録音:2023年8月13、16日フォンダチオーネ・パオロ・グラッシ(イタリア・マルティナ・フランカ)スタジオ録音、2011 年11月9日モスクワ、チャイコフスキー音楽院小ホール(ライヴ録音)*
ピアノ4手によるショスタコーヴィチ:交響曲全集の第二弾。交響曲第10番は 作曲者による編曲で初演は作曲者と作曲家ワインベルクによって行われまして、 このコンビによる録音もありますが入手困難。姉妹デュオ、アナスタシアとリウボフ は“聞かせる”技術に長けており、ピアノの打楽器的要素を巧みに生かして緊張 感のある名演を披露しております。特にあの陰々滅滅な第一楽章冒頭の処理は 見事なもので、ここが決まれば後の勝利は確実なものでしょう。今年 8月の最新 スタジオ録音。カプリングは珍しい「コンチェルティーノ」。交響曲第 10番とほぼ 同時期に作曲され初演もされた曲ですが、この曲は何故か顧みられることが少 なく、聞いてみれば面白さには舌を巻くばかり。こちらはモスクワでのライヴ録音 です。まさに息もピッタリの四手による名演集。ピアノはスタインウェイ。 ※ロシア語、英語、日本語によるライナーノート付。

Music&Arts
M&ACD-1306(1CD)
「フランスの花」〜タイユフェール ピアノ作品集
即興曲/ロマンス/速すぎずに/牧歌 ニ長調/ ドビュッシー讃/とても速く/シシリエンヌ/牧歌 変イ長調/
「フランスの花々」 〜8つの小品による子供の組曲
犬/インカの牧歌/メヌエット 変ロ長調/子守歌/ アルザスの家で/傘のフーガ/中国の歌
「通りのワシ」 〜5つの小品による組曲
パ・ド・ドゥ/パストゥレイユ/ラルゲット/ゆっくりしたワルツ/ ピアノの為のパルティータ/スカルラッティ風のソナタ/ 夢想/バルビゾン/ぶらんこ/しかめ面
クイン・グエン(P)

録音:2021年10月31日,2023年1月15日、ニューヨーク州 マウントバーノン7
フランス近代音楽好きには待望のタイユフェールのピアノ作品集。フランスの作曲家、タイユフェール は、フランス六人組の一人として有名でCD も多数ある一方で、女性作曲家と括られて扱われがちでもある。実 際にはタイユフェールは一切の括り無しで超一級の作曲家です。彼女のピアノ作品だけを集めた CD はあまりなかったの で、この新録音は歓迎されるでしょう。この CD にはタイユフェールのピアノ作品が年代順に収録されており、若い頃のベル・ エポックの香りが広がる作品から、1930年代の新古典主義風なもの、1950 年代以降の静かで少しモダンなもの、と作風の 変遷もよく分かる。彼女は1970年代になっても枯れることなく魅力的な作品を書き残した。 クイン・グエンのピアノも素晴らしい。ベトナム系の米国人。繊細で透明感と潤いのある音色でタイユフェールの美しさを引き 立てています。

MSR
MS-1796(1CD)
「マウンテン・ファンタジー」〜アラン・ホヴァネス:ピアノ作品集
ブルー・ジョブ・マウンテン・ソナタ(1979)
プロスペクト・ヒル・ソナタ(1980)
カターディン山ソナタ(1987)
パストラル第1番(1952)
チョコルア山への賛歌(1982)
12のアルメニア民謡(1943)
山への別れ(1946)
ハスケル・スモール(P)

録音:2013年7月14、16日、2014年7月7 日ウェストモアランド・キリスト連合教会メリーランド州ベセスダ
アラン・ホヴァネスはアルメニア系の父親とスコットランド系の母親のものマサチュー セッツに生まれ、その後、自身の精神的ルーツをアルメニアに求め、アルメニア民謡 やアジア音楽の要素を取り入れた夥しい作品を発表した。速筆で多作家だったホヴァ ネスの個々の作品のクオリティが玉石混交だったことは否定できないが、後に日本女 性と結婚し、西海岸に居を構えた(シアトル)ことから彼の作風はより東洋的なものに傾 斜する。今日、冷静に彼の音楽を聴いてみると、同世代のルー・ハリソンや少し前の アルメニア出身の神秘家・超能力者グルジェフの書いた音楽を思わせ甚だ興味深 い。この機会にエスニック・モダン・ミュージックの先駆者ホヴァネスの音楽に耳を傾け てみてはいかがだろうか
MSR
MS-1798(1CD)
20世紀の無伴奏チェロ作品集Vol.2
ブロッホ:無伴奏チェロ組曲第1 番(1956)
ガスパール・カサド(1897-1966):無伴奏チェロ組曲(1926)
ヒンデミット:チェロ・ソナタOp.25-3(1922)
ブリテン(1913-76):無伴奏チェロ組曲第2番Op.80(1967)
ベンジャミン・ウィットコム(Vc)

録音:2021年1月ウィスコンシン州タナー・モネイグル・スタジオ
ベンジャミン・ウィットコムの20世紀無伴奏チェロ作品集第2弾(第1集はレーガー: 組曲第2番、ブロッホ:組曲第2番、ムチンスキ:「ギャラリー」を収録、品番:MS1587)。 ブロッホの組曲は彼の代表作「シェロモ」を思わせる骨太な力作。カサドは 20世紀前 半を代表するチェリストだが、自ら作曲を行い、この組曲は彼の代表作。故郷バルセ ロナの民族音楽の影響が色濃い快活な秀作。自ら優れたヴィオラ奏者だったヒンデミ ットは協奏曲を含む優れたチェロ作品も作曲しており、この無伴奏チェロ・ソナタもそ のひとつ。ブリテンのチェロ組曲は名手ロストロポーヴィチのために書かれた傑作。 ウィットコムはアンコラSQのメンバーを務めるなど室内楽を中心に活躍す るアメリカのチェリスト。演奏者としてだけではなく、演奏理論や音楽理論に関する著 作や論文も多数発表しており、ウィスコンシン大学ホワイトウォーター校で教授も務め ています。
MSR
MS-1819(1CD)
「ルミナス」〜アフリカ系作曲家のピアノ作品+バッハ=ブラームス
コールリッジ=テイラー・パーキンソン(1932-2004):トッカータ
サミュエル・コールリッジ=テイラー(1875-1912):24の黒人の旋
Op.59
ユリシーズ・ケイ:8つのインヴェンション
ニーナ・オグウォ(b.1970):祝祷
ブラームス:シャコンヌ(バッハの無伴奏ヴァイオリンのためパルティータBWV1004 左手の為の編曲版)
ニーナ・オグウォ(P)

録音:2002年9月10、17、23日ニューヨーク、レザボワー・スタジオ
最後のブラームスを除いて全てアフリカ系の作曲家による作品を収録。ピアノを弾いているヌナ ナ・オグウォもアフリカ系であり、アフリカ系のクラシック作曲家の作品の歴史を辿る内容となってい る。サミュエル・コールリッジ=テイラーがこの中では最も有名でアフリカ系クラシック作曲家の先駆 的存在だが、アフリカ音楽の影響はそれほどなく、むしろ 19世紀後半のヨーロッパ音楽の諸傾向(ショパンからグリーグまで)の影響が感じられます。コールリッジ=テイラー・パーキンソンはサミュエ ル・コールリッジ・テイラーとは何の関係もなく、主にジャズ、映画音楽の分野で活躍した。彼のトッ カータはジャズ、ロックのテイストが感じられます。
MSR
MS-1841(1CD)
ハリー・オレ(1885-1972、ラトヴィア):ピアノ作品集
【東洋の民謡に基づく作品集】
南中国の幻想曲-淑女と花売りOp.17,NO1
5つの南中国の民謡Op.17,NO2
2つの南中国の旋律Op.18
マカオの子守歌Op.19
東洋音楽に基づく演奏会用組曲Op.23
【ラトヴィアの民謡に基づく作品集】
ラプソディ第1番Op.6
ラプソディ第2番Op.7
2つのラトヴィアのバガテルOp.21
ジャオイー・ロン(P)

録音:2022年12月7日、2023年3月1日オハイオ州シンシナティ大学ロバート・J・ワーナー・リサイタル・ホール
ハリー・オレはユダヤ系ラトヴィア人の作曲家、ピアニスト、教師。R.コルサコフに師事し、ピアニ ストとしてハルビン、上海ほか中国各地を演奏旅行し、その際耳にした中国の音楽に影響を受け て多くの中国風のピアノ曲を作曲した。いかにも西欧人が書きそうな典型的なシノワズリ(中国風) の音楽だが、ドビュッシーの影響が強く感じられます。ラトヴィア民謡に基づく作品の方が母国の音 楽だけあって彼の個性がより反映され、演奏効果の高い技巧が凝らされた秀作。今までほとんど 知られてこなかった近代ラトヴィアの作曲家のおそらく初めての作品集。

Hyperion
CDA-68409(1CD)
ドビュッシー:練習曲集、他
練習曲 L143/ピアノのために L95
レントより遅く L128/英雄の子守歌 L140
見出された練習曲
ティーヴン・オズボーン(P)

録音:2021年8月4日&2022年12月7日-9日、殉教者聖サイラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン)
1991年に権威あるクララ・ハスキル・コンクールで一等賞を獲得するとともに、1997年にはニューヨーク・ナウンバーグ国際ピアノ・コンクールでも一等賞を獲得している、スコットランド出身のピアニスト、スティーヴン・オズボーン。ピアノ王国ハイペリオン(Hyperion)を代表するピアニストの一人として活躍するオズボーンの最新作は、レコード芸術特選盤、グラモフォン誌の「Editor's Choice」に選ばれた前作ドビュッシーの初期&後期作品集(PCDA-68390/CDA-68390)に引き続きドビュッシーの作品集です。
今作ではショパンの「練習曲」と同じく、ピアニストに優れた技術と音楽性の高さを求める「練習曲」に、古典的な要素と近代的な要素が見事に組み合わされ、ドビュッシーの作品の転機となったと言われる「ピアノのために」が収録されています。「映像」や「版画」、「子供の領分」などを収録した名作集(CDA-68161)、前奏曲集(CDA-67530)、ポール・ルイスとのフレンチ・デュエット集(PCDA-68329/CDA-68329)など、いずれも名盤ばかり(すべてグラモフォン誌の「Editor's Choice」や「Recording of the Month」に選ばれています)をリリースしているオズボーンのドビュッシー演奏をお楽しみください。

CAvi music
85-53538(1CD)
アルベニス:ギター編曲集
エル・アルバイシン、エヴォカシオン(イベリアより)
アラゴン、カスティーリャ、アストゥリアス、グラナダ、カディス、セビーリャ、キューバ、カタルーニャ(スペイン組曲 第1集 Op.47より)
マラゲーニャ、カタルーニャ奇想曲(スペイン Op.165より)

※すべてギター独奏による演奏
ラウラ・ルーテンス(G)

録音:2021年11月(ドイツ、バイエルン)
世界で最も重要なギター・コンクールのひとつであるスペインのアンドレス・セゴビア・コンクール2022優勝の若きギタリスト、ラウラ・ルーテンスによるアルベニス!イベリア組曲「エル・アルバイシン」「エヴォカシオン」もギター独奏版で収録!本作におけるギター・トランスクリプションは、できるだけ原曲(P)に近づけ、複雑さを保持するように努めたといいます。1999年、ドイツ・バイエルン州マルクトオーバードルフ生まれのラウラ・ルーテンスは、14歳でフランツ・ハラース教授について学び、そのわずか1年後にクラシック・ギターの才能が認められ、ミュンヘン音楽・演劇大学に最年少の学生のひとりとして入学しました。同年ロドリーゴの「アランフェス協奏曲」でオーケストラデビュー。その後2021年には、22歳という若さで同大学の教員に抜擢されています。

Da Vinci Classics
C-00775(3CD)
アブラハム・テナ・マンリケ:ピアノ独奏曲全集
【CD1】2つのアブセンスとエピローグ Op.2/カプリッチョ Op.3/2つの夜想曲 Op.4/別れ Op.5/ツァラトゥストラ Op.6/コンフェッション Op.8/夜想曲 Op.9/幻想曲 Op.10/2つの前奏曲 Op.11/3つのロマンス Op.12/Fur Rachel I/Fur Rachel II
【CD2】夜想曲 Op.13/サンライズ Op.14/トランスフギュレーション Op.15/秋、春…秋 Op.16/ロマンス Op.17/巡礼道 Op.20/バガテル 「アルボラーダ」 Op.23/Messogeios Thalassa Op.24/即興曲 OP.25/2つの前奏曲 Op.26/2つの前奏曲 Op.27/“L” Op.29
【CD3】Marcia Funebre Op.30-2/コンフェッション Op.31/Kharon I Op.32/Kharon II Op.33/Kharon III Op.34/コンフェッション Op.36/L’Absence Op.38/L’Absence Op.39/La Solitude Op.41
アブラハム・テナ・マンリケ(P)

録音:2023年2月20日
スペインの作曲家でありピアニストのアブラハム・テナ・マンリケは、国際コンクールにゲスト作曲家として参加もしており、スペインのWPTA IPCとイタリアのMIMAS音楽祭コンクールでは多数の参加者が彼の作品を演奏しました。その両コンクールともに、彼の作品を演奏した参加者に特別賞が授与されています。
2004年から2019年までの15年間に作曲されたピアノ・ソロ曲がすべて収められ、ユニークで個性的な音楽が展開されています。
Da Vinci Classics
C-00774(1CD)
マヌエル・ポンセ:ギター・ソナタ全集
ソナタ・メヒカーナ/ソナタ第3番
ソナタ・クラシカ 「フェルナンド・ソルを讃えて」
ソナタ・ロマンティカ「シューベルトを讃えて」
南国のソナチネ
シモーネ・リナルド(G)
名の通ったギター曲の作曲家はギタリストであることがほとんどですが、その中には特筆すべき例外というものも存在します。そのうちの1人がメキシコの作曲家マヌエル・ポンセ。自身はピアニストであったポンセは、ギターの名手アンドレス・セゴビアとの出会いにより、数多くのギターの名曲を生み出すこととなりました。
イタリアのギタリスト、シモーネ・リナルドは2013年にミラノ音楽院を卒業し、様々な国際コンクールで優秀な成績を収めました。現在、ヨーロッパを中心に精力的に演奏活動を行っています。
Da Vinci Classics
C-00766(1CD)
ビセンテ・アセンシオ:ギター作品全集
ビセンテ・アセンシオ(1908-1979):オマージュ組曲/バレンシア組曲/神秘的な組曲/バレンシア舞曲/内なる想い/冬の歌
アンジェロ・ジッロ(G)

録音:2022年3月、カステッラネータ(イタリア)
バレンシアという街に深い愛着を持ち、ナルシソ・イエペスを教えたスペインの作曲家ビセンテ・アセンシオ(1908-1979)のギター作品全集。アセンシオはプロのギター奏者ではありませんでしたが、ギターのための作品が最も良く知られており、イエペスにも大きな影響を与えました。ホアキン・トゥリーナにも学んだアセンシオは、1932年にカステリョン・デ・ラ・プラナに音楽院を設立、1953年以降はバレンシア音楽院で教鞭をとっています。オマージュ組曲にはドメニコ・スカルラッティ、マヌエル・デ・ファリャ、フェデリコ・ガルシーア・ロルカに捧げられた3つのオマージュ作品が含まれています。
Da Vinci Classics
C-00770(1CD)
バリオス:ギター作品集(グアラニーの伝承)
CAAZAPA/CHORO DA SAUDADE/AIRE DE ZAMBA/AIRE SURENO/CUECA/CANCION DE LA HILANDERA/DANZA PARAGUAYA NO.1/AIRES- CRIOLLOS/GRANO DE ARENA/DIVAGACIONES CRIOLLAS/RANCHO QUEMADO/ALTAIR/MAXIXE/SERENATA MORISCA/LEYENDA GUARANI
オザン・サリテペ(G)

録音:2023年4月&5月、ロッテルダム(オランダ)
20世紀初頭の最も偉大なギタリストのひとりであり、作曲家でもあるアグスティン・バリオス(1885-1944)のギター作品集。彼は国際的な名声を得た最初のパラグアイ人音楽家であり、バリオスのアイデンティティと音楽は、常にパラグアイのルーツと結びついていました。(彼は自身を「パラグアイのジャングルから来たギターのパガニーニ」と宣伝していました。)バリオスの音楽は西洋の伝統と、パラグアイやラテンアメリカの伝統のリズム、モード、サウンドを無理なく融合させており、ギタリストのジョン・ウィリアムズはバリオスについて「ギタリスト/作曲家として、時代に関係なく最高だ!そして時代を超越した方法で、それらすべてをより多く表現している」と称賛しました。アルバムの最後に収められ、アルバムタイトルにもなっている「グアラニーの伝承 LEYENDA GUARANI」のグアラニーとは、かつてパラグアイを含む南アメリカに住んでいた部族の総称です。

Eudora
EUDSACD-2306(1SACD)
1823〜シューベルト/アリュー:ピアノ作品集
シューベルト:楽興の時 D.780
マルティン・サンチェス=アリュー(1823-1858):ピアノ・ソナタ変ホ長調 Op.1(世界初録音)
ノエリア・ロディレス(P)

録音2023年2月27日-3月1日、サラゴサ・オーディトリアム、モーツァルト・ホール(スペイン)
スペインの高音質レーベル、Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様のシリーズから、アルバセーテ国際ピアノ・コンクール第1位に輝いたスペインの女流、ノエリア・ロディレスの新録音が登場。
ノエリア・ロディレスは、スペインのアルバセーテ国際ピアノ・コンクールで第1位と3つの特別賞を受賞し、同国内でセンセーションを巻き起こした女流ピアニスト。本アルバムでは、シューベルトが夭折した前年に作曲され、シューベルトのピアノ作品の中で最も愛されている作品群に属する 「楽興の時」 に、19世紀スペインの作曲家で、当時のマドリードの音楽シーンで確固たる地位を築いていた、マルティン・サンチェス=アリューの初録音となるソナタを組み合わせています。
フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。

Chopin University Press
UMFCCD-177(1CD)
20世紀ポーランドのピアノ作品集
タンスマン:太平洋横断ソナチネ
タデウシュ・シェリゴフスキ(1896-1963):ソナチネ
カジミエシュ・セロツキ(1922-1981):ソナチネ
ロムアルト・トヴァルドフスキ(b.1930):ソナタ・ブレーヴェ
イグナツィ・フリードマン:マズルカ Op.49-2
アルトゥル・マラフスキ(1904-1957):ハイランダー・トリプティク
マリアン・ボルコフスキ(b.1934):マズルカ
ヴィトルト・フリーマン(1894-1977):マズルカ Op.304-1
アンジェイ・ドゥトキエヴィチ(b.1942):マズルカ
マリアン・サヴァ(1937-2005):マズルカ
エルジュビエタ・カラシ=クラシュテル(P)

録音:2021年12月20日-21日&2022年3月31日&4月2日(ワルシャワ、ポーランド)
ショパン音楽大学で教鞭をとるエルジュビエタ・カラシ=クラシュテルは、国内外のコンクールで優秀な成績を収め、ヨーロッパ各地を中心に活躍するピアニストです。
20世紀のポーランドの作曲家の作品だけを集め、前半はソナチネ、後半はマズルカを中心に構成されています。

CAvi music
85-53531(1CD)
焔に向かって
スクリャービン:詩曲「焔に向かって」 Op.72
R.シュトラウス
(セヴェリン・フォン・エッカードシュタイン編):交響詩「死と変容」
メシアン:愛の教会の眼差し(幼子イエスに注ぐ20の眼差し より)/セヴェリン・フォン・エッカードシュタイン(b.1978):インプロヴィゼーション
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.11
セヴェリン・フォン・エッカードシュタイン(P)
C'Avi-musicからシューマン(8553366)やプロコフィエフ(8553034)のアルバムをリリースしてきた2003年のエリザベート王妃国際コンクール覇者、セヴェリン・フォン・エッカードシュタインの新録音は、これまでとは趣向を変えたこだわりが光るプログラム。聴く人を新しい意識レベルへと導いてくれるとてつもないパワーを放つ4つの作品を選んだといい、どれも聴き逃がせませんが特にエッカードシュタイン自らによるR.シュトラウス「死と変容」のピアノ独奏アレンジは聴きもの。自作のインプロヴィゼーションも交えつつ、ベートーヴェン最後のソナタで締めくくります。

Gutman Records
GUTMANCD-201(1CD)
FRAGILE〜無伴奏ヴァイオリン作品集
ヴァン・ヘイレン:暗闇の爆撃/ヴィヴァルディ:カデンツァ(Vn協奏曲ニ長調「グロッソ・モグール」 より)
マシュー・ベラミー:禁じられた欲望
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番 ホ長調 Op.27-6
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ:ポースリン
エドワード・トップ:ファスト・ゴースト
フィリップ・グラス:ニー・プレイ2(浜辺のアインシュタイン より)
ビートルズ:ヘルター・スケルター
バッハ
:ラルゴ(無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調 BWV1005より)
オージェイズ:ステアウェイ・トゥ・ヘヴン
パガニーニ:カプリス第16番ト短調
タリカ:バッテリー
ティエート・トップ(Vn)

録音:2019年3月1日-3日、RCOハウス(アムステルダム)
ロイヤル・コンセルトヘボウOのアソシエイト・第1コンサートマスターを務めるヴァイオリニスト、ティエート・トップの無伴奏ソロ・アルバム。ヴィヴァルディやバッハ、あるいはパガニーニやイザイといった伝統的な無伴奏ヴァイオリンの名曲の間に、ヴァン・ヘイレン、レッチリ、ビートルズなどのロックなナンバーを完璧な技巧で緩急自在に演奏。まるでジェットコースターに乗っているかのように目まぐるしくスリリングな48分間。 

カメラータ
CMCD-28388(1CD)
税込定価
2023年9月23日発売
佐藤聰明:橋(T〜X) 高橋アキ(P)

録音:2023年4月18日/三重
 佐藤聰明が幼いころに聞いた宮城に伝わる民話に由来する連作ピアノ 曲「橋」は、2000年より8年に渡り全5曲が作曲され、高橋アキに献呈され ました。  佐藤聰明のデビュー直後から彼の作品を弾き続ける高橋アキの依頼に より生まれた「橋」の全曲を、2023年4月に高橋がセッション録音により 収録しました。  薄暮の無窮の世界にかかる、死者の魂を渡すカササギの橋――佐藤聰 明が音楽で表現する清浄無垢な世界をお聴きください。(カメラータ)

EUROARTS
20-11018(8DVD)
伝説のピアニストたち
■DVD1(85分)〜デュオ・リサイタル
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ 第1番
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ 第2番
フランク:ヴァイオリン・ソナタ
クライスラー:愛の悲しみ、美しきロスマリン
■DVD2(63分)
ドキュメンタリー『マルタ・アルゲリッチの音楽夜話』
■DVD3(137分)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
第7番ニ長調 Op.10-3/第8番ハ短調 Op.13『悲愴』/第9番ホ長調 Op.14-1/第10番ト長調 Op.14-2/第11番変ロ長調 Op.22/第12番変イ長調 Op.26/第13番変ホ長調 Op.27-1
■DVD4(125分)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
第29番「ハンマークラヴィーア」/第30番ホ長調Op.109/第31番変イ長調Op.110
第32番ハ短調Op.111
■DVD5(59分)
ドビュッシー:12の前奏曲第1巻〜ダニエル・バレンボイムの演奏と解説による』
1. イントロダクション/2. デルフィの舞姫/3. ヴェール/4. 野を渡る風/5. 夕べの大気に漂う音と香り/6. アナカプリの丘/7. 雪の上の足跡/8. 西風の見たもの/9. 亜麻色の髪の乙女/10. とだえたセレナード/11. 沈める寺/12. パックの踊り/13. ミンストレル/14. クレジット
■DVD6(105分)〜ピアノ・リサイタル・アット・コンセルトヘボウ
チャイコフスキー:四季 Op.72
シューマン:クライスレリアーナ
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章
リャードフ:音楽の玉手箱
シベリウス:エチュード イ短調 Op.76
スクリャービン:エチュード 嬰ニ短調Op.8-12「悲愴」
マツーエフ:ジャズ-即興
■DVD7(103分)
アヌシー音楽祭2014
リスト:ピアノ協奏曲第2番、死の舞踏S.126
スクリャービン:ピアノ・ソロの為のエレジー
ムソルグスキー:展覧会の絵*
エルガー:エニグマ変奏曲*、愛の挨拶*
■DVD8(97分)
シューベルト:4つの即興曲 D.899, Op.90
4つの即興曲 D.935, Op.142
楽興の時 D.780, Op.94
■DVD1(85分)
ガイ・ブラウンシュタイン(Vn)
マルタ・アルゲリッチ(P)
収録:2020年2月22日、ブーレーズ・ホール、ベルリン(ライヴ)
■DVD2(63分)
ジョルジュ・ガショ監督
制作:2002年
(日本語字幕付)
■DVD3(137分)
ダニエル・バレンボイム(P)
収録:1983-1984年、ウィーン、ロプコヴィツ宮、ラズモフスキー宮、キンス
キー宮、ヘッツェンドルフ宮(ライヴ)
監督:ジャン=ピエール・ポネル
■DVD4(125分)
ダニエル・バレンボイム(P)
収録:1983-1984年ウィーン、ラズモフスキー宮、(ライヴ)
監督:ジャン=ピエール・ポネル
■DVD5(59分)
ダニエル・バレンボイム(P、解説)
制作:1999年
監督:ポール・スマチュニュイ
■DVD6(105分)
デニス・マツーエフ(P)
収録:2015年アムステルダム、ロイヤル・コンセルトヘボウ(ライヴ)
映像監督:セバスティアン・グラス
■DVD7(103分)
サンクトペテルブルグ・フィルハーモニーSO  
ゾルターン・コチシュ(指)
デニス・マツーエフ(P)
ユーリ・テミルカーノフ(指)*
収録:2014年8月アヌシー音楽祭(ライヴ)*
監督:ジャン=ピエール・ロワズィール
■DVD8(97分)
アンドラーシュ・シフ(P)
収録:1989年3月(1,2)、1990年4月(3)
収録方式:ライヴ
制作:メトロポリタン・ミュニク

画面:16:9,4:3NTSC
音声:PCMステレオ
リージョン:All
数量限定BOX
字幕:英独仏西
720分
DVD1は、2020年2月にベルリンのブーレーズ・ザールで行われた、世界的ピアニスト、マルタ・アルゲリッチと元ベルリン・フィルのコンサートマスターで現在はソロとして活躍するガイ・ブラウンシュタインによるデュオ・リサイタルの映像。
DVD2には、ジョルジュ・ガショ監督による『マルタ・アルゲリッチの音楽夜話』。アルゲリッチがインタビューに応じ、自らについて語るというもの。作曲家や演奏、室内楽についての示唆に富む言葉の数々に、過去の映像や演奏風景が散りばめられるという印象的な構成になっており、ヨーロッパとアメリカでいくつもの賞を受賞しています。子供のころのベートーヴェンの協奏曲での出演前の恐怖の記憶や、グルダへの尊敬の念、バッハやベートーヴェン初期作品でのユーモアの感覚、シューマンやリストへの共感、ソロ演奏での孤独感など、アルゲリッチの音楽に興味のある方なら見逃せない話がたくさん含まれています。
DVD3と4にはダニエル・バレンボイムによるベートーヴェン。2020年には5度目のベートーヴェンのソナタを収録したバレンボイムですが、ここに収められているのは1980年代の演奏で、バレンボイムがウィーンの由緒ある宮殿4か所でおこなったコンサートの模様をライヴ収録したもの。
DVD5は、バレンボイムが印象派の巨匠ドビュッシーの音楽を深く掘り下げ、解説・演奏したドキュメンタリー映像です。バレンボイムは『前奏曲集第1巻』を題材とし、音楽を視覚的に解説しています。ドビュッシーの音楽の特色は、既存の音楽のスタイルにとらわれない、調性からの離脱、規則性のないリズム、自在に変化す
るテンポ、そして詩人のように光と影が綾なす色彩を表現しました。バレンボイムは、作曲者本人や友人らが残した言葉をもとに、ドビュッシーが表そうとした自然と静寂と孤独を解き明かしています。
DVD6と7には、1998年第11回チャイコフスキー・コンクールの優勝者、超絶技巧をもつピアニスト、デニス・マツーエフの演奏。一つは、マツーエフが2015年にアムステルダム、ロイヤル・コンセルトヘボウで行ったリサイタルの模様を収録した映像。演目は、チャイコフスキーの「四季」とストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」、それに加えシューマンのクライスレリアーナ、アンコールには自作のジャズ演奏も含んだ多彩なアンコール・ピースを披露しています。二つ目は、フランス南東部、ローヌアルプ地方に位置するアヌシーで2014年に開催されたアヌシー音楽祭のライヴ映像。マツーエフがゾルターン・コチシュ指揮サンクトペテルブルグ・フィルハーモニーSOとともに演奏したリストのピアノ協奏曲第2番やテミルカーノフ指揮による「展覧会の絵」などを収録されています。
最後8枚目には、当代最高のシューベルト弾きのひとり」として評価の高いシフによるシューベルト。『即興曲集』と『楽興の時』のカップリングは、それぞれ1989年ミュンヘン、1990年ノイマルクトにおける2つのリサイタルから構成されたもの。とりわけ『即興曲集』と『楽興の時』はシフのお気に入りのレパートリーのようですが、実演におけるシフの姿を伝える貴重な映像といえるでしょう。 (Ki)
EUROARTS
20-55633(Bluray)
ギドン・クレーメル/バック・トゥ・バッハ
[コンサート]
無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第1番 BWV.1002
無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第2番 BWV.1004
無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第3番 BWV.1006
[ドキュメンタリー]
『バック・トゥ・バッハ』
ギドン・クレーメル(Vn)

収録:2001年9月、ロッケンハウス、聖ニコラウス教区教会
画面:HD1080i、16:9
音声:PCMステレオ
リージョン:All
原語:ドイツ語
字幕:独英仏西韓,日本語
132分(コンサート:74分 /ドキュメンタリー:58 分)
クレーメルの名ドキュメンタリー映像『バック・トゥ・バッハ』がブルーレイ&日本語字幕付で再登場しました! クレーメルのバッハといえば、まず思い浮かぶのが無伴奏ヴァイオリンの為の作品。中でもPHILIPS盤(1980)とECM盤(2001,02)の二つの全曲録音は 特に有名で、長年に渡って高い評価を獲得してきたPHILIPS盤、近年の思索的な芸風が如実に反映したECM盤ともにすでに広範な支持を得ています。クレーメ ルはそれ以前にも、ソ連時代の1975年にメロディア・レーベルでパルティータ3曲をレコーディングしており、また、さらに以前、1972年にパルティータ第1番 を録音していました。 本作には、ECM盤収録と同時期に演奏されたパルティータ3曲が収録されており、無伴奏ヴァイオリン作品集の中でもクレーメルが特に好んで取り上げるパル ティータを映像付きで楽しむことができます。 この「バック・トゥ・バッハ」、バッハへ帰れと題された映像集は、74分間に及ぶ「3つのパルティータ」の演奏風景と、58分間のドキュメンタリーという二部構成。 四半世紀にわたって演奏会では封印してきた無伴奏作品集へのクレーメルの関わり方が、21世紀に入って大きく変化したことを印象付けてくれます。ECMへの レコーディングを機に、イタリアを皮切りにコンサートで「3つのパルティータ」を取り上げるようになったクレーメル。シャープで緊迫感の強かった以前の解釈から、 もっと自然な語り口を持った解釈へと変貌を遂げたクレーメルのバッハ観がよく伝わる内容になっています。

NCM KLASSIK
NCMK-9015(1CD)
ショパン:24の練習曲
練習曲 Op.10/練習曲 Op.25
ノ・イェジン(P/スタインウェイD-274)

録音:2023年7月、ソウル大学コンサートホール(ソウル、韓国)
韓国に於ける3校の最難関大学「SKY」の1つである名門ソウル大学(国立ソウル大学校/Seoul National University)の音楽学部を卒業し、巨匠メナヘム・プレスラー、ブラジルの名匠アルナウド・コーエンにピアノを学んだノ・イェジン。
2017年のモントリオール国際ピアノ・コンクールではファイナリストに選出され、FVG(フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア)国際ピアノコンクール、高松国際ピアノコンクール、サン・アントニオ国際ピアノコンクールなど様々な国際コンクールでの受賞実績を持ち、2013年のエリザベート王妃国際コンクールではセミファイナルでの演奏が絶賛されるなど、国内外で目覚ましい活躍を見せています。
ノ・イェジンが2018年の「ハイドン」、2021の「リスト」に続く自身3作目となるレコーディングのプログラムに選んだのはショパンのエチュード。
ピアノの詩人ショパンを代表する名作としてあまりにも有名であり、同時にあらゆる技巧と音楽的センスを求められる難曲でもある24曲のエチュードにおいて、その卓越したヴィルトゥオージティを遺憾なく発揮してくれています。
NCM KLASSIK
NCMK-9001(1CD)
ハイドン:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第24番ニ長調 Hob.XVI-24
ピアノ・ソナタ第52番変ホ長調 Hob.XVI-52
ピアノ・ソナタ第46番変イ長調 Hob.XVI-46
ピアノ・ソナタ第48番ハ長調 Hob.XVI-48
ノ・イェジン(P)

録音:2018年9月26日&10月6日、ソウル大学コンサートホール(ソウル、韓国)
メナヘム・プレスラー、アルナウド・コーエンの薫陶を受けた韓国、ソウルのピアニスト、ノ・イェジンにとって記念碑的なファースト・アルバムとなったハイドンのソナタ集。
ノ・イェジンが選んだ1767年頃から1794年にかけて作曲された4曲のソナタからは、ハイドン特有のポジティブなエネルギーと遊び心、様々なリズムや和声を聴きとることができるでしょう。
また、ノ・イェジンの古典派音楽の基本と原則に忠実を大切にしながらも各曲に適したテンポ設定、巧みなデュナーミクのコントロールに基づく独自の洗練された表現と解釈が一瞬たりとも聴き逃せない没入感を引き出し、約60分の演奏時間が一瞬のように過ぎていきます。
惜しくも去る5月に他界したプレスラーが「間違いなくノ・イェジンは私が過去60年間に教えた中で最も才能のあるピアニストの一人です。」と称賛したピアニズムにご期待下さい。
NCM KLASSIK
NCMK-9010(1CD)
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
シューマン(リスト編):君に捧ぐ S.566a
リスト:ベルリーニの「ノルマ」の回想 S.394
 愛の夢第3番変イ長調 S.541-3
ノ・イェジン(P/Fazioli F278)

録音:2021年、ソウル大学コンサートホール(ソウル、韓国)
ノ・イェジンは「ロ短調ソナタ」で幕が上がる自身のセカンド・アルバム「リスト作品集」で音楽史上もっとも素晴らしい作曲家でありヴィルトゥオーゾでもあるリストの難易度が極めて高い作品を、巧みなテクニックと心に響く美しい見事な旋律で聴かせてくれています。
「ロ短調ソナタ」はもちろんのこと、ノ・イェジンにとって「ベルリーニの「ノルマ」の回想」も非常に思い出深く重要な作品だという。
アメリカ・インディアナ大学ジェイコブズ音楽院に留学していた頃、当時の師であるアルナウド・コーエンから「ノルマの回想」の演奏を強く勧められ、それ以降、ノ・イェジンはこの作品を積極的に演奏するようになり、その縁はソウル大学音楽学部の博士論文のテーマとして取り上げたことによりさらに強いものとなりました。
まさにノ・イェジンがリストの作品、特に「ノルマの回想」と共に歩み続けた末の1つの答えとして完成したレコーディングです。

ALTO
ALC-1485(1CD)
リヒテル・プレイズ・プロコフィエフ
(1)ピアノ・ソナタ第2番ニ短調 Op.14
(2)ピアノ・ソナタ第9番ハ長調 Op.103「スヴャトスラフ・リヒテルに捧ぐ」
(3)ピアノ協奏曲第1番変ニ長調 Op.10*
(4)ピアノ協奏曲第5番ト長調 Op.55**
スヴャトスラフ・リヒテル(P)、
カレル・アンチェル(指)*、
プラハSO*、
ヴィトルド・ロヴィツキ(指)**、
ワルシャワ国立PO**

録音:(1)1956年、(2):1958年、(3):1954年、(4):1959年
プロコフィエフとリヒテルは非常に懇意にしており、このアルバムに収められている「ピアノ・ソナタ第9番」はリヒテルに献呈されています。またこのアルバムには収められていませんが、「ピアノ・ソナタ第7番」は作曲者自身がリヒテルに初演をお願いしたという話も残っているほどリヒテルとプロコフィエフのきずなは深く、それだけにここに収められているプロコフィエフは特別といえるでしょう。

NORTHERN FLOWERS
NFPM-A99155(1CDR)
バンシコフ:ソナタ集
ゲンナジー・バンシコフ(b.1943):ピアノ・ソナタ(1974)
フルート・ソナタ(1975)*/バヤン・ソナタ(1987)
ヴィタリ・ベルゾン(P)、
ヴァレンティン・チェレンコフ(Fl)、
ゲンナジー・バンシコフ(P)*、
オレグ・シャロフ(バヤン)

録音:1981年(P、フルート/ADD)&1989年(バヤン/DDD)、レニングラード・レコーディング・スタジオ(ロシア)
1974年からレニングラード音楽院(現・サンクトペテルブルク音楽院)で
教育に携わってきた作曲家、ゲンナジー・バンシコフの3つの楽器の為のソナタ集の録音が初CD化。サンクトペテルブルク以外で最も過小評価されているロシア人作曲家の一人ともされるバンシコフの音楽はすべてが生き生きとし、明快かつ独創的なもの。ピアノ・ソナタ、フルート・ソナタに加え、ロシアやウクライナの民族楽器であるバヤン(ボタン式アコーディオンの一種)の為の珍しいソナタを聴くことができます。フルート・ソナタでは作曲者自ら伴奏を務めています。

MARSTON
MARS-53026-2(3CD)
ロバート・ゴールドサンド(1911-1991)/失われたリサイタル集
(1)クレメンティ:ピアノ・ソナタ 嬰ヘ短調 Op.25-5/グアルニエリ:ピアノ・ソナティーナ第3番 「ト音記号で」
(2)ショパン:新しい練習曲第1番ヘ短調/練習曲 ヘ短調 Op.25-2/ 練習曲 ヘ長調 Op.10-8/練習曲 ヘ長調 Op.25-3/ 練習曲 イ短調 Op.10-2/練習曲 イ短調 Op.25-11「木枯らし」/練習曲 ホ長調 Op.10-3/練習曲 嬰ト短調 Op.25-6/ 新しい練習曲第2番変イ長調/練習曲 ハ短調 Op.10-12「革命」
(3)ショパン:練習曲 変ト長調 Op.10-5「黒鍵」/練習曲 変ト長調 Op.25-9「蝶々」 /ゴドフスキー:ショパンの練習曲による学習曲集〜「からかい合い」/ショパン:舟歌 変二長調 Op.57/ワルツ 変イ長調 Op.42
(4)ショパン(ロザンタル編):ワルツ 変ニ長調 Op.64-1「子犬のワルツ」/モーツァルト:ジーグ ト長調 K.574
(5)シューベルト(ガンツ編):「ロザムンデ」からのバレエ音楽/(6)モーツァルト:ピアノ・ソナタ第17番ニ長調 K.576
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調 Op.78
(7)シューマン:ノヴェレッテ 嬰ヘ短調 Op.21-8(短縮)
(8)ラフマニノフ:ショパンの主題による変奏曲(短縮)
(9)ラフマニノフ:前奏曲 変ホ短調 Op.23-9/前奏曲 変ロ長調 Op.23-2/前奏曲 ト長調 Op.32-5/前奏曲 ト短調 Op.23-5/前奏曲 ロ短調 Op.32-10
(10)リスト:パガニーニによる6つの大練習曲 S.141
(11)ショパン:ポロネーズ ハ短調 Op.40-2/モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の「あそこで手を取り合って」による変奏曲 Op.2/プロコフィエフ:前奏曲 ハ長調 Op.12-7/行進曲 ヘ短調 Op.12-1/アルベニス:「イベリア」〜トリアーナ
(12)ヘンデル:組曲第2番ヘ長調〜第2楽章
(13)ゴドフスキー:ヨハン・シュトラウス「こうもり」の主題による交響的変容
(14)バッハ(ヘス編):主よ、人の望みの喜びよ
(1)録音:1977年9月30日 米国 ニューヨークシティ
(2)録音:1975年7月23日 米国 ニューヨーク州 シラキュース
(3)録音:1977年9月30日 米国 ニューヨーク市
(4)録音:1975年7月23日 米国 ニューヨーク州 シラキュース
(5)録音:1978年11月27日 米国 ニューヨーク市
(6)録音:1960年頃 英国 ロンドン
(7)録音:1956年10月17日 米国 ニューヨーク市
(8)録音:1952年頃 Concert Hall Society 録音
(9)録音:1963年4月30日 米国 ニューヨーク市
(10)録音:1956年1月24日 米国 ニューヨーク市
(11)録音時期場所不明
(12)録音:1956年1月24日 米国 ニューヨークシティ
(13)録音:1964年頃 Desto 録音
(14)録音:1960年12月9日 米国 ニューヨークシティ
ウ¥ィーン生まれで米国で活躍したピアニスト、ロバート・ゴールドサンドの貴重なライヴ録音集。ロバート・ゴールドサンドは 1911年3月17日、ウィーン生まれ。ウィーンで学んだ後、欧州で評判となり、そして1927 年、ニューヨークでの演奏会で米 国初登場。1930 年代初頭まで精力的に演奏会をこなしていたが、1935 年から40年までアルプスの麓で休養。しかし祖国 オーストリアがナチのドイツに併合され、米国に移住し市民権を得た。1950 年代以降は教職も引き受けるが、演奏活動は継 続した。彼のレパートリーはバッハから彼の同時代の作曲家の作品まで広く、特に同時代の作曲家の作品を積極的に取り 上げた。 ゴールドサンドは疑いなく20世紀半ばの名ピアニストの一人だった。ゴドフスキーの難曲「からかい合い」を(原曲のショパン の「黒鍵」と「蝶々」の後で)難なく弾きこなせるほど技術力は高く、音色はすこぶる美しく、そして音楽に詩情が宿っています。 なにせ CD1冒頭のクレメンティのソナタの、透明な響きがキラキラと輝きながら弾けるような演奏だけでも、彼を初めて聞くピ アノ好きは目を見張るでしょう。 にもかかわわらず彼の録音は極めて少ない。おそらく彼のCD は1枚も出ていなかったのではないだろうか。そこにmarston が、ニューヨークでのリサイタルのライヴ録音や放送録音、マイナーレーベルへの録音の復刻などを CD3枚たっぷり集め た。ゴールドサンドの素晴らしさを理解するには、とにかく聞いてみるのが一番でしょう。また一つ marston が見事な仕事を成 し遂げてくれた。
※CD1に不良が見付かったため、差し替えCD が付けられています。
※1970年代のライヴ録音にはステレオと思しきものも含まれますが、ピアノの音はほとんど左右に広がらず、実質モノラルと ご理解ください。

299 MUSIC
NIKU-9054(1CD)
税込定価
モーツァルト:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ へ長調 K.494/533
ロンド イ短調K.511
ロンド ニ長調K.485
幻想曲 ハ短調K.475
)ピアノ・ソナタ ハ短調K.457
長尾洋史(P)

録音:2023年6月5-6日 魚沼市小出郷文化会館「大ホール」
円熟期を迎えたモーツァルトの叡智が結集されたピアノ作品の真髄に迫る。精緻を極 めたタッチで極限までコントロールされた声部、無駄を削ぎ落とし質実と進んでいく均整 のとれた表現は、特異なバランス感覚で組み立てられた音楽の理想形を指し示す。
299 MUSIC
NIKU-9055(1CD)
税込定価
フォーレ:ピアノ作品集
3つの無言歌 Op.17
舟歌第3番変ト長調Op.42
舟歌第5番嬰ヘ短調Op.66
舟歌第6番変ホ長調Op.70
ヴァルス=カプリス第3番変ト長調Op.59
主題と変奏 嬰ハ短調Op.73
即興曲第4番変ニ長調Op.91
夜想曲第6番変ニ長調Op.63
夜想曲第7番嬰ハ短調Op.74
夜想曲第13番ロ短調Op.119
長尾洋史(P)

録音:2023年6月7-8日 魚沼市小出郷文化会館「大ホール」
中期から後期にかけて、フォーレが時流とは一線を画し極限にまで達した独自の 語法を詰め込んだ作品の真価を追い求める。精到な技術が彩る品格ある響きと、飾り 気のない整然とした表現は、楽曲それ自体が持つ趣と躍動感をあるがままの佇まい で伝えます。

オクタヴィア
TACD-00160(1CD)
税込定価
2023年9月27日発売
<松本和将ライヴシリーズ11>
フランツ・リスト〜聖なる悪魔の調べ

オーベルマンの谷/ラ・カンパネラ
愛の夢 第3番/バラード 第2番
ピアノソナタ ロ短調
松本和将(P)

録音:2022年11月17日東京文化会館小ホール・ライブ
フランツ・リスト〜ヨーロッパを席巻した大ヴィルトゥ オーゾにして革新的な手法を次から次へと採用した新時代 の作曲家。数々の女性たちを失神させる稀代のプレイボー イの隠された素顔と、ピアニスト松本和将が真っ向から向 き合う。誰も聴いたことのないソナタロ短調の構築性、新 たな発見に満ちたライナーノーツ、これは見逃せない。(オクタヴィア)

La Dolce Volta
LDV-109(2CD)
ラヴェル:ピアノ作品全集/ビアンコーニ
水の戯れ/鏡/古風なメヌエット
亡き王女の為のパヴァーヌ
ソナチネ/メヌエット 嬰ハ短調
高雅で感傷的なワルツ
グロテスクなセレナード
夜のガスパール
ハイドンの名によるメヌエット
ボロディン風に/シャブリエ風に
前奏曲/クープランの墓
マ・ メール・ ロワ(P4手連弾版)*
フィリップ・ビ アンコーニ(P)
*クレマン・ルフェーヴル(P)*

録音:2022年4月11-18日、アルセナル=メス、音楽都市
巨匠ビアンコーニによる、ラヴェル全曲録音の登場。イタリアの姓を持ち、ニースに生まれ育ち、世界でキャリアを築き、現在はエコール・ノルマルで教鞭を執る 巨匠ビアンコーニ。『最後のドビュッシー』でもきわめて高く評価されましたが、このたび、初めてラヴェルを録音してから約30年の時を経て、全集というかたち での新録音登場となります。高音の響きも美しい「水の戯れ」も、きらびやかな水の輝き、というよりもどこか暗さを感じさせ、決して重さはないのに煙たく澱ん だ空気をまとっています。ビアンコーニがたどりついた境地だからこそなしえたラヴェルの響きが実現されています。「道化師の朝の歌」でも、気品ある軽やかさ、 それでいてやはり朝のもやのかかった空気も感じさせます。ラヴェルの音楽の魔法のような響きと魅惑的でまばゆい外観の向こう側で、ビアンコーニは光と影のあ いだを揺れ動き、情熱と官能、深遠さを引き出しています。どの作品も、端正で完璧、それでいて思わぬ暗さにハッとさせられる演奏。新しい発見に満ちています。 「マ・メール・ロワ」ではEVIDENCEレーベルからCDをリリースしている1990年生まれの気鋭奏者、クレマン・ルフェーヴルをゲストに迎えました。「妖精の 園」では驚くべき深遠な世界が展開されています。 (Ki

SONARE
SONARE-1062(1CD)
税込定価
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番ホ長調 Op.109
ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111
梯剛之(P)

ライヴ録音:2022年10月10日/東京文化会館(小ホール)
独特の感性で聴き手を魅了するピアニスト梯剛之。毎年、東京文化会館小ホールでのリサイタルを続けており、その演奏会を収録したCDをSONAREレーベル からリリースしております。当アルバムは2022年10月10日に行われたリサイタル「梯剛之 ベートーヴェン後期三大ソナタを弾く」で披露されたベートーヴェン のピアノ・ソナタ第30・31・32番です。
梯は演奏活動の中心にベートーヴェンが存在し、常に真摯に向き合ってきました。録音ではピアノ・ソナタ第31番は2009年、2016年に、それぞれライヴ収 録したCDをリリースしていますが、後期三大ソナタとしての録音はこれが初となります。繊細で洗練された優しい音が魅力の梯ですが、当演奏でも一音一音がク リアに光り輝き、淡々としながらも、音楽性は実に深く感動的です。
ピアノ・ソナタだけでなく、ヴォルフガング・ダヴィッドとヴァイオリン・ソナタも演奏してきた梯。自身が持つ温かい心が音楽に表れており、演奏全体にベートー ヴェンへの敬愛を感じます。演奏時45歳の梯が演奏家としての充実ぶりをこのベートーヴェンで聴くことができます。当曲集の新名盤誕生と申せましょう。
「ウィーンで育った梯はいつも自然とともにあり、その演奏にもベートーヴェンも吸ったであろう当地の空気感でさえも聞こえます。改めて梯の音楽家としての懐 の深さを思い知らされる名盤が生まれることは、本当に喜ばしい」(野平多美 ライナーノーツより)

APR
APRCD-7503S(5CD)
モーリツ・ローゼンタール(1862-1946) 〜 ザ・コンプリート・レコーディングス ――
■Disc1
(1)ローゼンタール:ヨハン・シュトラウスの主題による幻想曲
(2)ショパン:ワルツ第7番嬰ハ短調 Op.64-2、マズルカ第44番ト長調 Op.67-1、ワルツ第14番ホ短調 Op.posth
(3)ショパン:前奏曲第6番ロ短調 Op.28-6、前奏曲第11番ロ長調 Op.28-11、前奏曲第7番イ長調 Op.28-7、前奏曲第23番ヘ長調 Op.28-23、前奏曲第6番ロ短調 Op.28-6、前奏曲第11番ロ長調 Op.28-11、前奏曲第7番イ長調 Op.28-7、前奏曲第23番ヘ長調 Op.28-23、マズルカ第41番嬰ハ短調 Op.63-3、マズルカ第16番変イ長調 Op.24-3、マズルカ第44番ト長調 Op.67-1、マズルカ第41番嬰ハ短調 Op.63-3、マズルカ第16番変イ長調 Op.24-3、マズルカ第44番ト長調 Op.67-1、ワルツ第5番変イ長調 Op.42「大円舞曲」/ショパン(リスト/ローゼンタール編):乙女の願い(6つのポーランドの歌より)/ショパン:新しい練習曲第3番変イ長調、練習曲第1番ハ長調 Op.10-1、前奏曲第6番ロ短調 Op.28-6、前奏曲第7番イ長調 Op.28-7、練習曲第5番変ト長調 Op.10-5「黒鍵」、前奏曲第6番ロ短調 Op.28-6、前奏曲第7番イ長調 Op.28-7、練習曲第5番変ト長調 Op.10-5「黒鍵」、夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2
■Disc2
ショパン(リスト編):私のいとしい人(6つのポーランドの歌より)、ショパン:マズルカ第17番変ロ短調 Op.24-4、子守歌変ニ長調 Op.57、ワルツ第7番嬰ハ短調 Op.64-2、前奏曲第20番ハ短調 Op.28-20、前奏曲第1番ハ長調 Op.28-1、前奏曲第3番ト長調 Op.28-3、前奏曲第19番変ホ長調 Op.28-19、ワルツ第7番嬰ハ短調 Op.64-2、ワルツ第14番ホ短調 Op.posth/ローゼンタール:蝶々/ショパン:マズルカ第41番嬰ハ短調 Op.63-3、練習曲第5番変ト長調 Op.10-5「黒鍵」、マズルカ第41番嬰ハ短調 Op.63-3、練習曲第5番変ト長調 Op.10-5「黒鍵」、練習曲第1番ハ長調 Op.10-1、マズルカ第44番ト長調 Op.67-1/ドビュッシー:水に映る影/アルベニス:トゥリアーナ/リャードフ:音楽の玉手箱、前奏曲変ロ長調 Op.46-1/ローゼンタール:ウィーンの謝肉祭、ヨハン・シュトラウスの主題による幻想曲
■Disc3
(1)ショパン:ピアノ協奏曲第1番
(2)リスト:ハンガリー狂詩曲第2番〔カデンツァ:ローゼンタール〕、愛の夢第3番変イ長調/ショパン:子守歌変ニ長調 Op.57
(3)ローゼンタール:ウィーンの新しい謝肉祭/ショパン(リスト/ローゼンタール編):乙女の願い(6つのポーランドの歌より)/ショパン:ワルツ第5番変イ長調「大円舞曲」Op.42、夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2、練習曲第14番ヘ短調 Op.25-2、新しい練習曲第3番変イ長調、マズルカ第31番変イ長調 Op.50-2、練習曲第5番変ト長調 Op.10-5「黒鍵」
■Disc4
ショパン:ワルツ第5番変イ長調 Op.42「大円舞曲」、前奏曲第6番ロ短調 Op.28-6、前奏曲第3番ト長調 Op.28-3、前奏曲第7番イ長調 Op.28-7、マズルカ第31番変イ長調 Op.50-2、マズルカ第44番ト長調 Op.67-1、マズルカ第25番ロ短調 Op.33-4、ワルツ第7番嬰ハ短調 Op.64-2、夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2、夜想曲第8番変ニ長調 Op.27-2/ショパン(リスト/ローゼンタール編):乙女の願い(6つのポーランドの歌より)/ショパン:マズルカ第31番変イ長調 Op.50-2、マズルカ第23番ニ長調 Op.33-2、マズルカ第39番ロ長調 Op.63-1、マズルカ第44番ト長調 Op.67-1、マズルカ第16番変イ長調 Op.24-3、前奏曲第13番嬰ヘ長調 Op.28-13/シューベルト:楽興の時第3番ヘ短調 D.780-3/シューベルト(リスト編):音楽の夜会第6番/ローゼンタール:蝶々、新しいウィーンの謝肉祭
■Disc5
(1)ヘンデル:調子のよい鍛冶屋/ショパン:ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58/ショパン(リスト編):私のいとしい人(6つのポーランドの歌より)/ショパン:タランテラ変イ長調 Op.43
(2)ショパン:ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58より Largo
(3)ショパン:ピアノ協奏曲第1番より Romanza:Larghetto
ローゼンタール:ウィーンの謝肉祭
モーリツ・ローゼンタール(P)

■Disc1
(1)録音:1928年3月or4月
(2)録音:1928年3月or4月
(3)録音:1929年3月&4月

■Disc2
録音:1929年、1930年&1931年

■Disc3
(1)録音:1930年&1931年
フリーダー・ヴァイスマン(指)
ベルリン国立歌劇場O
(2)録音:1930年4月16日
(3)録音:1934年&1935年

■Disc4
録音:1935年-1937年

■Disc5
(1)録音:1939年6月&1942年3月
(2)録音:1935年3月24日
(3)フランク・ブラック(指)NBC響
録音:1937年12月19日
ポーランド出身のアメリカのピアニストであり、19世紀後半〜20世紀前半にかけての偉大なるヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして活躍したモーリツ・ローゼンタール(1862-1946)が遺した録音全集が、東京エムプラス創立30周年記念プロジェクトとして充実したブックレットの解説の日本語訳を新たに封入した完全限定盤としてリリース!
教師としてチャールズ・ローゼンやホルヘ・ボレットらを育てたことでも知られるローゼンタールは、晩年のフランツ・リストに直接教わった高弟であると同時にショパンの弟子で楽譜の校訂者であったカール・ミクリにも学んだ、リストとショパンという2人の巨星の流れを汲む貴重な存在。この全集には、ショパン、リスト、ドビュッシー、アルベニスらの作品のほかローゼンタール自身によるシュトラウス・パラフレーズなどが収録されており、中にはアルゼンチン、日本だけで発売されたアナログ盤からの復刻も含まれているという、ヒストリカル・ピアノ・ファン&コレクター必携のボックス・セット。2011年に一度リリースされたものの数年で廃盤となり長らく入手不可だった貴重な名盤が待望の復活です!

BRIDGE
BCD-9552(1CD)
「ハレルヤ・ジャンクション」〜4手ピアノによる20〜21 世紀作品集
ジョン・アダムズ(b.1947):ハレルヤ・ジャンクション
ポール・クレストン(1906-85):ルンバ=タランテラ
ポール・ボウルズ(1910-99):夜のワルツ
ポール・モラヴェク(b.1957):4本の手(クアトロ・マーニ)
ベント・ソアンセン(b.1958):6つの間奏曲
クアトロ・マーニ【スティーヴン・ベック(P)、スーザン・グレイス(P)】

録音:2019年7月 米国 コロラド州 コロラドスプリングス
20世紀の作曲家による2台ピアノ作品集。ジョン・アダムズ(1947-)の代表作の一つでミニマ ル・ミュージックの傑作「ハレルヤ・ジャンクション」から始まって、ポール・クレストン(1906-1985)、ポール・ボウルズ(1910-1999)、ポール・モラヴェク(1957-)と米国の作曲家の作品が並 び、最後はデンマークのベント・ソアンセン(1958-)の6 つの間奏曲。 クアトロ・マーニ(イタリア語で「4 本の手」の意味)は1989年結成のピアノ・デュオ。緻密な美が 素晴らしい。
BRIDGE
BCD-9578(1CD)
スクリャービン・リサイタル
スクリャービン:幻想曲 ロ短調 Op.28
ピアノ・ソナタ第2番嬰ト短調 Op.19「幻想ソナタ」
ピアノ・ソナタ第3番嬰ヘ短調 Op.23
ピアノ・ソナタ第4番嬰ヘ短調 Op.30
2つの詩 Op.32/2つの小品 Op.57
2つの詩 Op.63/炎に向かって Op.72
キム・ユジョン(P)

録音:2019年7月16、17、18日
カナダのヴァンクーヴァーを拠点とする作曲家たちのバリトンによる現代歌曲集。イマン・ハビ ビ(1985- イラン=カナダ)、ジーン・クルサード(1908-2000)、ジョスリン・モーロック(1969-2023)、スティーヴン・チャットマン(1950-)、レスリー・ウィエダ(1953-)、メリッサ・ホイ(1966- 中 国=カナダ)、ジェフリー・ライアン(1962-)の作品を収録。 タイラー・ダンカンはカナダのバリトン。メトロポリタン歌劇場に54 回出演している実力者。

Chandos
CHAN-20276(1CD)
モンポウ:ピアノ作品集
風景、ショパンの主題による変奏曲、
歌と踊り
マリーナ・スタネヴァ(P)

録音:2023年4月1日&2日、ポットン・ホール(イギリス、サフォーク)
2022年のデビュー・アルバム「スラヴィック・ルーツ〜ヴラディゲロフ: ピアノ作品集」(CHAN-20251)で絶賛され、デビュー・リサイタルも好評を博したピアニスト、マリーナ・スタネヴァの2作目となるアルバム!
モンポウはスペイン北東部のカタルーニャ地方で1893年に生まれ、1987年に亡くなるまでの間に、主にピアノ曲を数多く作曲しました。本アルバムの冒頭を飾る「風景」ではスペインの様々な情景が描かれ、続く「ショパンの主題による変奏曲」ではクラシックとジャズの要素が見事なまでに絡み合い、最後はカタルーニャの民謡やリズム、ジャズの影響を受けたパッセージ、古典的なワルツの舞曲などを兼ね備えた「歌と踊り」で締め括られます。「歌と踊り」は全15曲で構成され、そのうち13曲がピアノ曲として書かれていますが、本アルバムには第1番〜第12番までの12曲が収められています。


Spectrum Sound
CDSMBA-151(1CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV1008
無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV1010
無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV1011
ピエール・フルニエ(Vc)

録音:1981年7月1日聖リュク教会、メネルブ(ステレオ・ライヴ)
丁寧な復刻で評価を高めているスペクトラム・サウンド。毎回驚きの正規初出録音をリリースしておりますが、当アルバムはina&Radio Franceからのライセ ンスで、ピエール・フルニエ(1906-1986)が1981年7月に南仏メネルブ、聖リュク教会で行った演奏会を収録。バッハの無伴奏チェロ組曲第2、4、5番が 演奏されました!
「フルニエといえばバッハ」といえるほど、演奏活動晩年まで弾き続けた無伴奏組曲。1960年録音のDG盤は屈指の名盤として現在も大変人気ですが、フルニ エは生涯この作品と対峙してきました。CDとして日の目を見た当ライヴは演奏時75歳。歳を重ね、凄みさえ感じる品格のある演奏は圧巻。一音一音に魂がこめ られており、その演奏はまるでフルニエが語りかけているよう。ライヴならではの気迫に満ちたバッハは、感動的かつドラマティックです。
演奏中、会場の教会は水を打ったように静かですが、演奏後の鳴り止まぬ、カーテンコールを促す聴衆の拍手も収録。まるで演奏会場で聴いているような臨場感 です。弦楽器の復刻に高い評価を集めるスペクトラム・サウンドによる、フルニエの名演、嬉しいステレオ録音でのリリースです! (Ki)
※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文されることをおすすめします。

En Phases
ENP-014(2CD)
NX-D09
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) ヴァレリー・エマール(Vc)
使用楽器…ミラノのグランチーノ(推定)1694年製作(モダン仕様)
弓…ジョゼフ・アンリ1850年製

録音:2022年5月26-28日、7月4-8日 アルスー聖母教会、アルスー (フランス南西部ピレネー=ザトランティーク地方)
ピアニストのピエール=ローラン・エマールの妹ヴァレリー・エマールが、満を持してバッハの傑作組曲を録音。パリ国立高等音楽院でミシェル・ ストロースとフィリップ・ミュレールに師事した後、ボザール・トリオのメンバーとしても名高いバーナード・グリーンハウス門下で大きな影響を受け、 マールボロ音楽祭などでも活躍してきた彼女は「コンクールに頻繁に出ていた頃から“あなたのバッハにとても惹かれた”と言われることが多かっ た、ただ書かれた音符と向き合っていただけなのに」と語ります。1980〜90年代に急速に注目が高まった古楽器演奏にも意識を向けつつ、 グリーンハウス門下では「自分を示せ」との教えを受けた彼女のバッハ解釈は、きわめて誠実でありながら凡庸とは程遠い、安定したテンポと 磨き抜かれた音の魅力で聴き手を捉えて離さない演奏に結晶しています。歴史的に貴重な銘器と弓を伝って響き渡る確かなバッハ像、じっ くりお楽しみください。

TOCCATA
TOCC-0697(1CD)
NX-B03
ウィリアム・ワーズワース(1908-1988):ピアノ独奏曲全集
ピアノ・ソナタ ニ短調 Op.13(1938-1939)
3つの小品 - ピアノのために*
チーズカム組曲 Op.27(1945)
バラード Op.41(1949)
昔の話(1952年出版)*
巨人の行進(1952年出版)*
ディン・ドン・ベル(1952年出版)*
雪片(1952年出版)*
ファイヤーサイド・ストーリー(1952年出版)*
ベッドタイム(6時)(1952年出版)*
ベッドタイム・ストーリー(1952年出版)*
ホーンパイプ(1952年出版)*
決別Op.82(1967)*
クリストファー・ギルド(P)

録音:2021-2023年
*…世界初録音
イギリス・ロマン派の詩人、ウィリアム・ワーズワース(1770-1860)の弟クリストファーのひ孫にあたる、詩人と同名の作曲家ワーズワース。ヴォーン・ウィリアム ズとシベリウスの影響を受けた自然を賛美した作品が近年注目を浴びています。このアルバムでは世界初録音を多数含む、彼のピアノ曲を全て収録。60 年ほど前に一度だけLPに収録された壮年期の作品「ピアノ・ソナタ」をはじめ、第二次世界大戦中に書かれた「チーズコム組曲」のほか、1952年に出版さ れた親しみやすい曲想を持つ子供向けの数々の小品などを、ロナルド・スティーヴンソンの一連のピアノ曲録音で高く評価されるクリストファー・ギルドが演奏 しています。

Pentatone
PTC-5187073(1CD)
復活の力
シュピルマン:マズルカ
 組曲「機械の生活」
ショスタコーヴィチ:ピアノ・ソナタ第1番Op.12
ヴァインベルク:ピアノ・ソナタ第4番ロ短調 Op.56
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番 変ロ長調 Op.84
ユリアンナ・アヴデーエワ(P)

録音:2020年12月、2021年3月/テルデックス・スタジオ
レコード芸術誌「特選盤」(2023年4月号)、朝日新聞夕刊For your Collection「推薦盤」、読売新聞夕刊REVIEW欄、毎日新聞夕刊「特薦盤」などで絶 賛されたユリアンナ・アヴデーエワの最新作「復活の力」(KKPT-2001)。2023年2月の来日公演でも話題となった当アルバムがPENTATONEレーベルより 直輸入盤でもリリースされます!
2010年第16回ショパン国際コンクール優勝者ユリアンナ・アヴデーエワ。最新アルバム「復活の力」は、社会的災害とその克服への希望というメッセージ性 の強いものとなっています。
収録されている20世紀の4作曲家は、いずれも社会と歴史に翻弄されながら創作への熱意を失わず、素晴らしい作品を世に問いました。ユダヤ人ゆえの迫害、 政策に沿わぬ作風の攻撃など背負った十字架はそれぞれですが、戦争が大きく関わることを示唆しています。
映画「戦場のピアニスト」で話題となったシュピルマンや再評価著しいヴァインベルクの作品に挑戦するのも聴きもので、アヴデーエワの演奏だと格段に芸術性 が増すのに驚かされます。若きショスタコーヴィチの破天荒な世界とプロコフィエフ後期の傑作では息をもつかせぬ壮絶な演奏を繰り広げ、母国の音楽ならではの 説得力を見せつけます。 (Ki)


Treasures
TRE-285(1CDR)
ヘブラー/シューマン&シューベルト
シューマン
:子供の情景Op.15*
シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番D.664
 ピアノ・ソナタ第18番D.894「幻想」
イングリット・ヘブラー(P)

録音:1959年8月28-31日*、1960年4月(全てステレオ)
※音源:日Victor SFL-7992*、蘭PHILIPS 835363AY
◎収録時間:67:18
“ヘブラーのピアニズムの品格を支える恐るべき打鍵制御力!”
■音源について
ヘブラーがフィリップスへ録音を開始して間もない頃の録音を集めています。この頃の録音を日本のビクター盤で聞くとタッチがやや骨太に響く傾向があり、「子供の情景」第6曲ではその特徴がプラスに作用しています。一方のオランダ盤はそれとは好対照にすっきりとした響きが特徴的で、ピュアなシューベルトの音楽にピッタリと言えましょう。
ヘブラーが遺したシューマンのピアノ独奏曲の録音は、他には「蝶々」があるのみ。シューベルトの2曲は共に1969年の再録音もあり。

★シューマンの精神的な「闇」や「屈折」はどう考えてもヘブラーには不釣り合いですが、この「子供の情景」はヘブラーの慈愛に満ちた音作りと見事に合致しています。強調したいのは、その慈愛の表情に媚びる様子が皆無なこと。第4曲「おねだり」や第7曲「トロイメライ」などは、もっとしんねりとした表現も可能でしょうが、ヘブラーはルバートを最小限に抑えてタッチの柔らかさのみで勝負。第5,第6曲などは感覚的には淡白で、特に第6曲は、へブラーに対して「温和」なイメージしか抱いていない人にとって、このリズムの力感は意外かも知れません。
 シューベルトでも作品と一定の距離を保つことによる自然なニュアンス浮揚を目指していますが、シューマンよりも踏み込んだ解釈が聞かれます。実は私がヘブラーに対して巷間語られる「上品さ」だけではない直感力とタッチの制御力の凄さに気付いたのは、シューベルトの「幻想ソナタ」の第3楽章がきっかけで、モーツァルトの演奏の素晴らしさを本当に実感したのはその後でした。
 第1楽章は、自然発生的なニュアンスを大切に育み続け、思慮深くあろうとして流れが淀み、ニュアンスがやたらと曇っている演奏とは大違い。展開部の楽想の起伏の激しさも、純粋なシューベルトらしい「もがき」として迫り、決して大仰に傾きません。そして、大注目の第3楽章は、何度聴いても奇跡的な美しさ!いくら賞賛しても足りません!まずテンポがこれ以外のものを想定できませんし、何と言ってもリズム自体が微笑みながら語り続ける演奏など他にあり得ません!しかも驚くのは、9年後の再録音も、よほど慎重に聞かない限り区別がつかないほど表情がまるで瓜二つ!それほど作品に対するイメージとビジョンが体の中にしっかり根付いており、決して一時の思いつきではないということです。終楽章主題の8分音符の4連音の素晴らしさもこれに通じるところがあり、愛、気品、微笑み、語り口…全ての要素が芸術的に昇華し尽くすと、これほど得も言われぬ音になるのです!
 「第13番」第1楽章の主題は一度聴いたら耳から離れない名旋律ですが、この純真無垢な美しさを過剰なペダルやルバート、持って回った低速テンポで台無しにする演奏の何と多いことか!かねてからそう思う方なら、このヘブラーの演奏には大きく膝を打つことは必至!真のシューベルティアンと呼ぶのになんの躊躇もありません!第2楽章も小細工など無用。陰影の変化を丁寧に再現しているだけなのにこの余韻の深さ、手応え!終楽章は、全体の響きの凝縮力の高さが音楽に一層の気品と輝きをもたらし、見事な緊張感のうちにドラマを完結させます。硬軟自在に使わけるこのピアニズムは、へブラーはモーツァルト以外は聴いたことがないという方は、きっと衝撃を受けることでしょう。
 アーチストの中には極端にレパートリーを限定している人がおり、それは時にプロとしてあまりにも怠慢に感じられる場合ももありますが、ヘブラーのレパートリーの狭さはそれとは異なり、意味のある必然だったと言えましょう。ヘブラーは2023年に93歳で天寿を全うしましたが、その芸術の真価と本質は広く認識されたでしょうか?「教科書的にモーツァルトばかり弾いていた人」ではないということにこのシューベルトを通じて気づいてくれる人がいれば、彼女もきっと喜んでくれることでしょう。【2023年8月・湧々堂】


BIJIN CLASSICAL
BJN-1023(1CD)
ショパン:12のエチュード集 作品10
12のエチュード集 作品25
3つの新しいエチュード
イリーナ・メジューエワ(P)
(P/1925年製NYスタインウェイ CD135))

録音:2023年3月&6月、新川文化ホール(富山県魚津市)
イリーナ・メジューエワによるショパン:エチュード全集、待望の再録音 の登場です。前回録音から14年の歳月を経て更なる深化を遂げた演奏 解釈は、伝統的・正統的な佇まいの中に巨大なスケール感と繊細な表現 の共存する、時に凄みすら漂わせたものになりました。名器ヴィンテージ・ スタインウェイ(1925年ニューヨーク製)の生み出す多彩な音色が、ショパ ンの詩情をニュアンス豊かに表出します。極上のピアニズムをナチュラル なワンポイント録音でお楽しみください。


King International
KKC-103(1SACD)
リヒテル1979年日本ライヴV
シューベルト
:ピアノ・ソナタ第9番ロ長調Op.147D.575
ピアノ・ソナタ第11番ヘ短調D.625
スヴャトスラフ・リヒテル(P)

録音:1979年2月7日東京文化会館、2月24日NHKホール*(ライヴ)
1979年、リヒテル3度目の来日公演は64歳直前の円熟期で、神業のような演奏が語り草となりました。それをビクター音楽産業株式会社(現・株式会社 JVCケンウッド・ビクターエンタテイメント)が当時最新の技術でライヴ収録。それを現在の最新技術でリマスタリング、驚きの音世界が蘇りました。
ソナタ第9番は楽譜に厳しく忠実ながら、まるで自由に即興を楽しんでいるような演奏。リヒテルはシューベルトの心の中に入り、シューベルトが求めたものを彼 自身のものかのように表しています。まさにリヒテルにしかできない至芸となっています。 (Ki)

King International
KKC-104(1SACD)
リヒテル1979年日本ライヴW
シューベルト
:ピアノ・ソナタ第13番イ長調Op.120D.664
ピアノ・ソナタ第14番イ短調Op.143D.784
スヴャトスラフ・リヒテル(P)

録音:1979年2月1日東京厚生年金会館、2月7日東京文化会館*(2)(ライヴ)
1979年、リヒテル3度目の来日公演は64歳直前の円熟期で、神業のような演奏が語り草となりました。それをビクター音楽産業株式会社(現・株式会社 JVCケンウッド・ビクターエンタテイメント)が当時最新の技術でライヴ収録。それを現在の最新技術でリマスタリング、驚きの音世界が蘇りました。
同年の日本公演はすべて好調だったと伝えられますが、なかでもソナタ第13番は驚きの没入ぶりで聴衆を陶酔の世界に引き入れる名演でした。柔らかなタッ チ、自然なフレージングなどを極上の音質で追体験できます。シューベルトのソナタの美しさ、素晴らしさをたっぷり味わえます。 (Ki)

Hortus
HORTUS-102(1CD)
ドヴォルザーク(サットマリー編):交響曲第9番 ホ短調「新世界より」Op.95, B.178
リスト(ヴォシェ編):『詩的で宗教的な調べ』S173より第3曲「孤独の中の神の祝福」
ジャン=フランソワ・ヴォシェ(オルガン/ヴァルカー製作、クーン修復)

録音:2012年/サン・フランソワ教会(ローザンヌ)
19世紀後半に作曲された交響曲の中で最もよく知られたドヴォルザークの「新世界より」をオルガン独奏版で演奏!編曲はオルガンの巨匠ジグムント・サットマリー(1939-)です。この編曲版はサットマリーの自作自演の録音(BIS / BIS-1168)で知られますが、このアルバムではジャン=フランソワ・ヴォシェが、ローザンヌのサン・フランソワ教会の歴史的銘器(ヴァルカーが製作し、クーン社によって修復)で演奏しています。カップリングはヴォシェが編曲したリストの『詩的で宗教的な調べ』S173より第3曲「孤独の中の神の祝福」を録音。類まれな表現力でドヴォルザークとリストを演奏しております! (Ki)

Hortus
HORTUS-988(1CD)
リスト:ピアノ作品集
詩的で宗教的な調べ S.173より第3曲「孤独の中の神の祝福」
巡礼の年 第2年 イタリア S.161より第5曲「ペトラルカのソネット第104番」
6つのコンソレーショ S.172
巡礼の年 第2年 イタリア S.161より第7曲「ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」」
ゆりかごから墓場まで
ニコラ・スタヴィ(P)

録音:2011年1月13〜15日/フランス
名手ニコラ・スタヴィがリスト作品を録音しました。スタヴィは1975年生まれのフランスのピアニスト。ドミニク・メルレ門下で2000年の第14回ショパン国
際コンクール入賞の実力派です。演奏活動はもちろんのこと録音も積極的で、BISレーベルから「フォーレ:ピアノ作品集」(BIS SA-2389)、「ティシチェンコ:
ピアノ・ソナタ第7番&第8番」(BIS SA-2189)、「ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉」(BIS SA-2429)、「ショスタコーヴィチ:日の目を
見た作品集」(KKC-6625/ BIS SA-2550)をリリースしております。
文学からインスピレーションを得て作曲した作品も多いリスト。スタヴィは詩情豊かな演奏を聴かせてくれます。

Hanssler
HC-22055(1CD)
フランク:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ第1番Op10(1835)
大カプリース第1番Op.5(1843)
前奏曲,アリアと終曲(1887)
前奏曲,コラールとフーガ(1884)
イングマル・ラザル(P)

録音:2023年2月3&4日/ベルドゥーゴ・スタジオ、クロアジー=シュル=セーヌ(フランス)
2022年に生誕200年を迎えたセザール・フランクのピアノ作品集。1835年2月、当時王立音楽院の学生だったフランクは故郷リエージュ でピアニストとしての初舞台を踏み、その演奏会は大成功をおさめました。翌年、父とともにパリに移り、パリ音楽院に入学しています。
この時期にフランクは3楽章からなるピアノ・ソナタ第1番を作曲。この作品は古典派の作曲家からの影響を色濃く示していますが、13歳のフランクが作曲家 としても神童であったことがわかります。
フランクは1840年以降オルガンに深い興味を示し、晩年には代表作を数多く残しています。ピアノ作品としては「前奏曲、アリアと終曲」と「前奏曲、コラール とフーガ」がその代表。惜しげもなく使う半音階や大胆な転調など、フランクのスタイルが確立した唯一無二のピアノ作品です。1993年、パリ郊外のサン=クルの 生まれのイングマル・ラザルが情感豊かに演奏しています。 (Ki)
Hanssler
HC-23048(1CD)
フィンランドのピアノ作品集
イルマリ・ハンニカイネン:気まぐれな変奏曲 Op.19(1923-24)
3つのかわいいワルツ
アーレ・メリカント(1893-1958):6つのピアノの小品
シベリウス:3つのソナティナ【Op.67
 フィンランディア Op.26(1899rev.1900)〜ピアノのための
テルヒ・ドスタル(P)

録音:2022年10月12&13日、10月19&20日/ベルリン=ブランデンブルク放送(RBB)、ザール3、ベルリン(ドイツ)
テルヒ・ドスタル(1978-)は、フィンランドのピアニスト。シベリウス・アカデミでエーリク・T・タヴァッシェルナ、マッティ・ラエカッリオ、イタリアのイモラ国 際ピアノアカデミーでボリス・ペトルシャンスキーに学びました。ブラームスを中心とする幅広いレパートリーをもち、ソリストとして、NIXピアノ四重奏団のメンバー として活動しています。
この『フィンランド・ピアノ作品集』は、『フィンランドの印象』(Alba / ABCD-514)につづく彼女のソロ・アルバム第2作です。ロマンティシズムと印象主 義のスタイルのピアノ曲と歌曲で知られるイルマリ・ハンニカイネンは、「2つのバラード」や「印象」といった小品が前のアルバムで演奏されていました。「気まぐ れな変奏曲」は、彼が手がけた規模の大きい作品のひとつ。「アンダンテ・ミステリオーソ」の「オリジナル主題」と19の変奏曲で書かれています。「3つのかわ いいワルツ」は、「印象」と並んで人気のある小品です。優雅でメランコリックな「クワジ・アレグレット」、「ショパンとおそらくスクリャービンのエコー」が聞こえる 「アレグレット・グラツィオーソ」、「ジャズ風の不協和音」も使われる「アンダンテ・エ・ルバート」の3曲。
アーレ・メリカントは、20世紀フィンランドでもっとも重要な作曲家のひとりに挙げられます。ライプツィヒでマックス・レーガーに学び、ナショナル・ロマンティ シズムが一般的だった1920年代、当時の聴衆と批評家から「反動的」と受け取られる作品を発表。人気作曲家だった父オスカルに助けられながら、作曲活動を 続けました。「6つのピアノの小品」は、彼が後期ロマンティシズムのスタイルを離れ、反動的な作風に移る前、1919年に出版された作品です。ドビューシーやラヴェ ルの姿もうかがわせる印象主義とネオクラシシズムの音楽は、アーレ・メリカントを有名にした管弦楽曲の陰に隠れた名品とみなされています。
シベリウスの「3つのソナティナ」は、交響曲第4番の翌年に書かれた作品です。「交響曲作家シベリウス」の手になるとわかる「第1番 嬰ヘ短調」、3曲のうち でもっとも陽気で明るい「第2番 ホ長調」。「第3番変ロ短調」は、シベリウスが、後の交響曲第5番にみられるのと同じ「形式の革新」を探っていたことを指摘 されている作品です。動機的につながりのある3つの楽章で構成され、「葬送行進曲」のような第2楽章「アンダンテ」と「バロックのジグ」を思わせる第3楽章「ア レグレット」は「ひとつの楽章」に融合されていたかもしれないと言われています。
「フィンランディア」は、シベリウス自身によるピアノ編曲版による演奏。ブックレットの曲目解説(ドイツ語・英語)は、テルヒ・ドスタルが執筆しました。

Evil Penguin Records
EPRC-0056(1CD)
イン・メモリアムII スコルダトゥーラ・アルバム
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ Op.8
バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV1011
ブリテン:無伴奏チェロ組曲第3番Op.87より IX.パッサカリア
ピーター・ウィスペルウェイ(Vc)

録音:2022年12月7・9・10日/ベルギー
ウィスペルウェイが亡き息子に捧げる2枚目のアルバム。2022年最新録音です。スコルダトゥーラ(変則調弦)に関連付けられた選曲で、A弦を全音低いGに 変えたバッハの5番と、C・G弦を半音低いH・Gesに変えたコダーイを収録。どちらもチェロのために書かれた輝かしい傑作であり、暗い色調を持ちながらも激 しく、純粋な音楽の力にあふれた作品。最後におかれたブリテンのパッサカリアもまた暗く、しかし力強く、複雑な不協和のなかに屈折した光を照射していくような 音楽です。ウィスペルウェイの演奏は音楽を奥底まで掘り下げた凄まじいもので、技術的な困難さをまったく表に出さず、とてつもない集中力と没入度で弾ききっ ています。どれも再録音となる楽曲ですが、改めてまっさらな状態から挑みかかったような凄味のある演奏がお聴き頂けます。 (Ki)

EVIDENCE
EVCD-098(1CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 濱田あや(チェンバロ/1624年ヨハネス・ルッカース製作、仏コルマール市、ウンターリンデン美術館所蔵)

録音:2023年4月22-25日、仏コルマール市、ウンターリンデン美術館
※日本語解説付き
ジュリアード音楽院古楽演奏科修士課程を、第一期生及び特待生として、最優秀の成績で修了した濱田あや。イタリア協奏曲ほかを収めたEVCD 074でも高く 評価されました。このたびEVIDENCEレーベル第2弾として、バッハのゴルトベルク変奏曲を録音しました。驚くほどに豊かな音色に驚かされると同時に、落ち着 いたテンポでそれぞれの楽章のキャラクターを際立たせながらも自然な流れにほっとするような演奏です。解説はライプツィヒのバッハ・アルヒーフ所長も務めた 世界的権威、クリストフ・ヴォルフによるもの(濱田による邦訳を掲載)。満を持してのリリース、注目です! (Ki)

APR
APRCD-7316(3CD)
シューラ・チェルカスキー〜78回転録音全集1923-1950
(1)ベートーヴェン:6つのエコセーズ WoO83(a)
メンデルスゾーン:前奏曲 ホ短調(前奏曲とフーガ Op.35-1より)(a)
メンデルスゾーン:スケルツォ ホ短調 Op.16-2(a)
(2)チェルカスキー:悲愴前奏曲(a)
(3)メンデルスゾーン:無言歌 「狩の歌」 Op.19b-3
(4)ショパン:ワルツ ホ短調 Op posth
(5)ラモー/ゴドフスキ:タンブーラン(ルネサンス第1巻より)
(6)マナ=ズッカ:前奏曲 Op.73
(7)ベートーヴェン:6つのエコセーズ WoO83(e)
(8)メンデルスゾーン:前奏曲 ホ短調(前奏曲とフーガ Op.35-1より)(e)
メンデルスゾーン:スケルツォ ホ短調 Op.16-2(e)
(9)チェルカスキー:悲愴前奏曲(e)
(10)ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19*
(11)グリンカ:タランテッラ イ短調
ウラディーミル・レビコフ:ワルツ(クリスマス・ツリー Op.21より)
チャイコフスキー:10月(四季 Op.37bより)
リャードフ:音楽の玉手箱 Op.32
スクリャービン:左手のための前奏曲 嬰ハ短調 Op.9-1
メトネル:おとぎ話 Op.34-2
プロコフィエフ:悪魔的暗示 Op.4-4
ハチャトゥリアン:トッカータ 変ホ短調
ショスタコーヴィチ:前奏曲 嬰ハ短調 Op.34-10
ショスタコーヴィチ:前奏曲 ニ長調 Op.34-5
(12)リスト:ハンガリー狂詩曲第5番ホ短調 「悲しい英雄物語」 S244/5
リスト:ハンガリー狂詩曲第6番変ニ長調 S244/6
リスト:ハンガリー狂詩曲第11番イ短調 S244/11
リスト:ハンガリー狂詩曲第15番イ短調 「ラーコーツィ行進曲」 S244/15
(13)リスト:小人の踊り(2つの演奏会用練習曲 S145より)
ショパン:ポロネーズ第6番「英雄」
ベーア/ラフマニノフ:W.R.のポルカ
プーランク:トッカータ(3つのピアノ小品より)
モートン・グールド:前奏曲とトッカータ
モートン・グールド:ブギウギ・エチュード
(14)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第2番ト長調 Op.44(ジロティ版)**
(15)ショパン:夜想曲 ホ短調 Op.72-1
(16)ショパン:マズルカ ニ長調 Op.33-2
ショパン:練習曲 嬰ハ短調 Op.10-4
ショパン:幻想曲 ヘ短調 Op.49
サン=サーンス:前奏曲とフーガ ヘ短調(6つの練習曲 Op.52より)
(17)リスト:コンソラシオン(慰め) 第3番変ニ長調 S172/3
(18)シャミナード:オートルフォア(6つのユーモラスな小品 Op.87より)
シューラ・チェルカスキー(P)、
マルセル・ユベール(Vc)*、
ジャック・ラフミロヴィチ(指)**、
サンタ・モニカSO**


(1)録音:1923年10月31日

(2)録音:1924年3月20日

(3)録音:1925年7月29日

(4)録音:1925年8月25日

(5)録音:1925年6月26日

(6)録音:1925年8月25日

(7)録音:1928年5月2日

(8)録音:1928年4月4日

(9)録音:1928年5月2日

(10)マルセル・ユベール(Vc)
録音:1934年12月27日&1935年1月10日
※(a)=アコースティック・ヴァージョン、(e)=エレクトリック・ヴァージョン

(11)録音:1946年

(12)録音:1947年

(13)録音:1949年10月24日、ストックホルム音楽アカデミー


(14)ジャック・ラフミロヴィチ(指)、サンタ・モニカSO〕
録音:1946年

(15)録音:1950年5月31日

(16)録音:1950年6月1日

(17)録音:1950年5月31日

(18)録音:1950年6月1日
現ウクライナのオデッサで生まれ、ロシア革命の影響を避けるためアメリカへと亡命した20世紀の大ピアニスト、シューラ・チェルカスキー(1909-1995)。ヨゼフ・ホフマンの弟子という優れた血統を持ち、最後の「ロマン派」の一人と見なされていたチェルカスキーの数多くの録音のうち、Victor、Columbia、Vox、Cupol、HMVなどの78回転盤(SPレコード)に遺された初期の録音が初めて完全収録されました。レパートリーの多くは彼のディスコグラフィの中でもユニークなもので、唯一の室内楽録音であるラフマニノフのチェロ・ソナタも含まれています。また、チェルカスキーはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番を複数回録音していますが、今回収録された1946年録音(ラフミロヴィチ(指)サンタ・モニカ響)は彼の最初期の協奏曲録音でもあり、これまで再発されたことはない貴重な初CD化音源となります。復刻を担当したのは、これまでグラミー賞の「Best Historical Album」に3度ノミネートしている名エンジニア、セス・ウィンナー(Seth Winner)です。

DUX
DUX-1941(1CD)
ポーランドのピアノ前奏曲集
ルツヤン・マルチェフスキ
(1879-1935):2つの古風な小プレリュード
ユゼフ・ホフマン(1876-1957):8つの前奏曲 Op.30
ヴィンツェンティ・フシャノフスキ(1878-1944):4つの前奏曲
ヴォイチェフ・ガヴロンスキ(1868-1910):4つの前奏曲 Op.14
ヤン・コノプカ(1855-1948):前奏曲第1番
タデウシュ・ヨテイコ(1872-1932):6つの前奏曲 Op.8
ルドミル・ルジツキ:5つの前奏曲 Op.2
イグナツィ・フリードマン:4つの前奏曲 Op.61
ユリウシュ・ヴェルトハイム(1880-1928):4つの前奏曲 Op.2
エヴァ・スカルドフスカ(P)

録音:2022年2月&3月&6月
本アルバムには、9人のポーランド人作曲家による20世紀前半に作曲されたピアノ前奏曲が収録されています。ホフマンやフリードマンなど著名なピアニストの作品から、今となってはその名を耳にすることのなくなってしまった作曲家の作品まで、幅広く取り上げられています。
ポーランド人ピアニストであるエヴァ・スカルドフスカは、ヨーロッパを中心とし世界中で演奏活動を行い、ポーランド人作曲家のピアノ・ソロ曲や室内楽曲の普及活動にも熱心に取り組んでいます。

Acte Prealable
AP-0558(1CD)
ハリーナ・クシジャノフスカ:ピアノ作品集 Vol.1
ハリーナ・クシジャノフスカ
(1867-1937):「ソナタ ニ短調」より「メヌエット」
ア・ラ・ガヴォット Op.11
ドゥムカ - 素朴な夢想 Op.12
セレナード Op.13/マズール Op.15
アリア Op.16/マズール第2番 Op.20
クラコヴィアク Op.21/メヌエット Op.22
ハンガリア Op.23/2つの小品
「ソナタ ヘ短調 Op.30」より「スケルツォ」
エルジュビェタ・ティシェツカ(P)

録音:2022年9月10日&10月8日
ポーランドの忘れられた作曲家の作品を広める「Acte Prealable」レーベルよりハリーナ・クシジャノフスカのピアノ作品集が登場。彼女はピアニストそして作曲家として活躍しました。 1878年から1883年にかけてパリ音楽院で教育を受け主にフランスでコンサート活動を行った彼女は、ポーランドでのコンサートの記録も残っています。作曲家としては交響曲から器楽曲まで幅広く作曲しており、その中でも特にピアノ作品を多く残しています。このアルバムでは、ピアノのために作曲されたと考えられる作品を集めて収録しています。
Acte Prealable
AP-0559(1CD)
ハリーナ・クシジャノフスカ:ピアノ作品集 Vol.2
ハリーナ・クシジャノフスカ
(1867-1937):3つのワルツ/子守唄 Op.41/Chasse Fantastique Op.45/タランテラ Op.48/抒情的小品 Op.50/Chevauchee Nocturne Op.53/インテルメッツォ Op.56/夢想/ロマンス/ワルツ-バレエ
エルジュビェタ・ティシェツカ(P)

録音:2022年9月10日&10月8日
フランスで活躍したピアニスト兼作曲家であるハリーナ・クシジャノフスカのピアノ作品集第2弾が登場。主にフランスで活動した彼女ではありますが、自分のルーツであるポーランドを忘れることはありませんでした。その影響は彼女の作品にも表れています。本アルバムではそのような彼女の作品をたっぷりとお楽しみいただけます。フランスのレンヌ音楽院で教育者としても活躍したクシジャノフスカの作品をご堪能ください。

Quartz
QTZ-2158(1CD)
シベリウス:ピアノ作品集 Vol.3
組曲「フロレスタン」 JS82
ラルゴ JS117/6つの即興曲 Op.5
8つの小品 Op.99/10の小品 Op.58
ジョセフ・トング(P)

録音:2022年8月17日-19日
イギリスのピアニスト、ジョセフ・トングはシベリウスのピアノ作品の研究に非常に熱心に取り組んでいます。シベリウスの故郷であるフィンランドにて定期的にコンサート・ツアーを行うなど、積極的に活動を続けており、本アルバムはトングの3枚目のシベリウス・アルバムとなります。

Nimbus
NI-5953(2CDR)
2台ピアノのためのフランス音楽
レイナルド・アーン:メランコリックなカプリス、
 12のワルツ集 「ほどけたリボン」、
 回復期の患者を慰めるために
ケクラン:組曲 Op.6、組曲 Op.19*、
 フランス風ソナチネ集 Op.60*
タイユフェール:野外遊戯、
 イマージュ*、ファンダンゴ、
 2つのワルツ、間奏曲、トッカータ、
 ソナタ、コラールと変奏曲集
*=4手連弾
マーティン・ジョーンズ(P)、
エイドリアン・ファーマー(P)

録音:2019年、2022年
マーティン・ジョーンズとエイドリアン・ファーマーによる知られざる2台ピアノのためのフランス音楽集。マーティン・ジョーンズは、1968年にマイラ・ヘス賞を受賞し、英国で最も高い評価を得ているピアニストの一人です。同年、クイーン・エリザベス・ホールでロンドン・デビュー、カーネギーホールでニューヨーク・デビューを果たすとリサイタルや協奏曲のソリストとして引っ張りだことなっています。共演のエイドリアン・ファーマーは、バーミンガム大学で音楽の学位を取得した後、マンチェスターの王立ノーザン音楽大学で伴奏者として研鑽を積みました。エイドリアンは、サイモン・キャラハンやニーナ・ウォーカーなどとNimbusレーベルで共演している他、これまでにもマーティン・ジョーンズとのコンビでもサン=サーンスの作品集をリリースするなどしています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
Nimbus
NI-8113(1CDR)
フランシスコ・ミニョーネ:ピアノ作品集
奥地の伝説第8番/Cucumbizinho/エレガントなワルツ/ソナチネ第1番/奥地の伝説第6番/ユーモラスなセレナーデ/Congada/ソナチネ第2番/奥地の伝説第4番/タンゴ/4つのブラジルの小品/ソナチネ第3番/街角のワルツ第1番/Paulistana/ソナチネ第4番/街角のワルツ第12番
マーティン・ジョーンズ(P)

録音:2022年3月7日-8日
Nimbusレーベルからシリーズ化される南米ピアノ音楽の第1弾が登場。ブラジルの作曲家フランシスコ・ミニョーネの作品集です。ミニョーネは主に独奏曲とオーケストラ曲をメインに作曲しており、このアルバムに収められているピアノ独奏曲にも、オーケストラ曲の質感や和音の影響をしっかりと感じることが出来ます。
マーティン・ジョーンズは、1968年にマイラ・ヘス賞を受賞し、英国で最も高い評価を得ているピアニストの一人です。同年、クイーン・エリザベス・ホールでロンドン・デビュー、カーネギーホールでニューヨーク・デビューを果たすとリサイタルや協奏曲のソリストとして引っ張りだことなっています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

LAWO Classics
LWC-1263(1CD)
北極のサクソフォン
アレクサンデル・オーロエン(b.1993):心、高まる-子供のころの秋、春、季節はすべて過ぎゆく
アレクサンドル・マノツコフ(b.1972):7つの肖像-ミカエル、イェグディエル、ガブリエル、バラキエル、セアルティエル、ラファエル、ウリエル
テリエ・ビョルクルン(b.1945):北極の短詩-短いサーミの歌、北極の風、北極の風景、北極熊との戦い、北極の十一月、サーミの歌
オーラ・アスダール・ロッコネス(アルト・サクソフォン)、
アークティック・フィルハーモニック、
ペール・クリスチャン・スカルスタード(指)

録音:2021年4月26日-30日、グロンノーセン教会(トロムソ、ノルウェー)
オーラ・アスダール・ロッコネス(b.1983)は、ノルウェー北部、トロムソのサクソフォン奏者。ラーシュ・リーエン、ヴィーヴェケ・ブライアン、ジャン=イヴ・フルモー、ヨン=ポール・インデルベルグたちに学び、ジャズとクラシカル音楽の両分野で活動しています。パリのサクソフォン・メーカー、アンリ・セルマーの公式アンバサダーで、「トリオ・ブラクス Trio Brax」(LWC1248)のメンバーです。
『北極のサクソフォーン』は、ファビオ・マストランジェロ指揮サンクトペテルブルク・ノーザン・シンフォニアとの『ノルウェーのサクソフォーン』(LWC1162)に次ぐ、オーケストラ共演のアルバム。アレクサンデル・オーロエンは、ノルウェー北部に生まれ、オスロで活動しています。「心、高まる」 は、メロディと主題のはっきりした「リスナー・フレンドリー」なスタイルによる〈子供のころの秋〉〈春〉〈季節はすべて過ぎゆく〉の3曲の作品です。アレクサンドル・マノツコフは、ロシアのサンクトペテルブルク生まれ。「7つの肖像」 は、北部ノルウェーと北西ロシアが緊密な関係にあったことから、「大天使の町」として知られるアルハンゲリスク市をインスピレーションに作曲されました。〈ミカエル〉から〈ウリエル〉まで、東方正教会の7人の大天使の名をつけた7曲の作品です。テリエ・ビョルクルンもメロディを書く作曲家です。1994年のリレハンメル冬季オリンピック大会で初演された弦楽四重奏のための 「カントス」 は、弦楽オーケストラ用にも編曲され、親しまれています。ロムソの南、車で数時間のナルヴィークの生まれ。サクソフォーン協奏曲 「北極の短詩」 は、「北極への頌歌」として作られました。3つの作品すべて、ロッコネスの委嘱作です。
トロムソとボードーのオーケストラ「アークティック・フィルハーモニック」を指揮するペール・クリスチャン・スカルスタード(b.1972)は、オスロSQ創設メンバー。指揮者としての活動が多くなり、テレマルク室内Oの芸術監督を務めています。

Stradivarius
STR-37266(1CD)
スクリャービン:ピアノ・ソナタ全集第1集
ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.6
ピアノ・ソナタ第2番嬰ト短調 Op.19
ピアノ・ソナタ第3番嬰ヘ短調 Op.23
ピアノ・ソナタ第4番嬰ヘ短調 Op.30
ピアノ・ソナタ第9番Op.68「黒ミサ」
ピアノ・ソナタ第10番Op.70
マリアンジェラ・ヴァカテッロ(P)

録音:2023年2月 イタリア ウンブリア州 ペルージャ
イタリアのピアニスト、マリアンジェラ・ヴァカテッロのスクリャービンのピアノ・ソナタ全集の 第1集。マリアンジェラ・ヴァカテッロはナポリ近郊のカステッランマーレ・ディ・スタービアの 生まれ。1999年にオランダ、ユトレヒトのフランツ・リスト国際ピアノ・コンクールで第 2位を 受賞。すぐに世界中で活躍するようになります。2009 年にはヴァン・クライバーン国際ピアノ・コ ンクールに入賞(第1位は辻井伸行)、2007 年にはエリザベート王妃国際音楽コンクール のピアノ部門で入賞。既にBRILLIANT レーベルなどからCD も発売になっています。 ヴァカテッロは、リストの難曲、超絶技巧練習曲集を楽々と弾きこなすだけの技術力に、 華やかさと清潔な情感を兼ね備えており、それはここでのスクリャービンでも存分に生か されています。第2集が楽しみになる第1集だ。
Stradivarius
STR-37240(1CD)
「時の機(はた)」〜20世紀無伴奏クラリネット作品集
ヴァレンティーノ・ブッキ(1916-1976):無伴奏クラリネットのための協奏曲
ベリオ:歌/セクエンツァ9
ジェンティルッチ(1939-1989):時の機(はた)/断片/調べ
ドナトーニ:光〜クラリネットのための2つの小品
ジャン・マリア・マッテウッチ(Cl)

録音:2021年9月,2022年5月 イタリア エミリア=ロマーニャ州 ラヴェンナ カーゼムラーテ
20世紀の無伴奏クラリネット作品集。ベリオの他、ヴァレンティーノ・ブッキ(1916-76)、アルマン ド・ジェンティルッチ(1939-89)、フランコ・ドナトーニ(1927-2000)の作品を収録。 ジャン・マリア・マッテウッチは、イタリア、ラヴェンナ近郊のルーゴの生まれ。独奏や室内楽で活躍 しています。
Stradivarius
STR-37260(1CD)
レーガー:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ集 Op.42
第1番ニ短調/第2番イ長調
第3番ロ短調 /第4番ト短調
アンカ・ヴァジーレ・カラマン(Vn)

録音:2021年12月23日 イタリア・ロンバルディア州イゼーオ
レーガーの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ集 Op.42の全曲録音。明らかにバッハの無伴奏ヴァイオ リン・ソナタに触発された作品で、バッハ好きにも楽しめるもの。 アンカ・ヴァジーレ・カラマンはルーマニア出身。ローマのサンタ・チェチーリア音楽院で学び、イタリ アを中心に活躍しています。彼女は既にSTRADIVARIUSに、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナ タとパルティータ全曲(STR-37196)、パガニーニの24のカプリース(STR-37193)、イザイの無伴奏ヴァ イオリン・ソナタ Op.27(STR-37200)、テレマンの12の幻想曲(STR-37199)など無伴奏ヴァイオリン曲 を集中して録音しており、これはその最新刊でもある。

ODRADEK RECORDS
ODRCD-430(1CD)
メトネル:忘れられた調べ第1集 Op.38
4つの抒情的断章 Op.23
6つのおとぎ話 Op.51
ムーサ(フォルテ編) Op.29-1
ヴィットリオ・フォルテ(P)

録音:2022年9月19-22日 イタリア ・ペスカーラ州 モンテシルヴァーノ、
近年人気が大いに高まっているニコライ・メトネルのピアノ作品集。メトネルの音楽 は、たしかにロシアの香りがするものの、7歳上のラフマニノフのような豊かさ華麗さ ではなく、抒情的で内省的な音楽で、これは嵌るとたまらないもの。人気作である忘 れられた調べ第1集、4つの抒情的断章、6つのおとぎ話、に加え、フォルテ自身が ピアノ独奏用に編曲した歌曲「ムーサ」も収録。 ヴィットリオ・フォルテは、1977年、イタリア最南部のカラブリア州ロッサーノの生ま れ。1998年、スイスのジュネーヴに移り、アルゼンチンのピアニスト、エディト・ムラー ロに学び、さらにローザンヌ音楽院でクリスティアン・ファヴルにも学んだ。南イタリア 出身とはいえスイスで学んだフォルテの演奏は、上質なロマンティシズムに満ちてお り、メトネルの繊細な美感を見事に生かしています。メトネル・ファンの人はもちろん、ま だメトネルを聞いたことがない人への入門としてもお勧めできるCD だ。
ODRADEK RECORDS
ODRCD-416(1CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第16番イ短調 D845Op.42
ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D959
ステファニア・カファーロ(P)

録音:2022年5月16-18日 イタリア ペスカーラ州 モンテシルヴァーノ
イタリアのピアニスト、ステファニア・カファーロによるシューベルトのピアノ・ソナタ 2曲。ステファニ ア・カファーロは、1972年、シチリア島のカターニアの生まれ。生地のベッリーニ音楽院で学んだ 後、シエナのアカデミア・キジアーナで修了証書を得る。カファーロのシューベルトは、すっきりした 音色こそイタリア人を感じさせるが、決して急いたり大仰に弾いたりすることなく、じっくりと作品に向 き合って作品の内面の情感を大切にしたもの。この CD には 静寂 Silence という題が掲げられて いるのだが、たしかに彼女の演奏の背後に広い静寂の空間が感じられるようだ。
ODRADEK RECORDS
ODRCD-438(1CD)
スティリャヌ:12の前奏曲 第1巻(2008-18) ニコラス・コスタンティヌ(P)

録音:2022年6月11-13日 キプロス
ストロヴォロス市立劇場
1972年、キプロス島生まれのコンスタンティノス・Y.スティリャヌの12 の前奏曲 第1巻。世界初 録音。各前奏曲は芸術作品に触発されたもので、たとえば第 9番は有名なクリムトの接吻に基づい ているという。そのため12 曲の性格は様々で変化に富んでいます。前衛的なところは皆無で、近代風 のピアノ曲が好きな人には歓迎されるでしょう。 ニコラス・コスタンティヌは、ブダペストのフランツ・リスト音楽院で学んだ後、ロンドンで修業を重ね、 非常に幅広いレパートリーで活躍しています。
ODRADEK RECORDS
ODRCD-439(1CD)
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第1番ニ短調 Op.28
ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.36
コレッリの主題による変奏曲 Op.42
マチュー・ベルゴ(P)

録音:2022年10月4-5日 イタリア ・ペスカーラ州 モンテシルヴァーノ
フランスのピアニスト、マチュー・ベルゴの弾くラフマニノフのピアノ・ソナタ 2曲他。おそらくこれが マチュー・ベルゴの最初の CD と思われます。このラフマニノフは、いかにもフランス人ピアニストらし く、ロシア的な濃厚さは控えめで、鮮やかな色彩と香りに彩られたもの。技術もとても高度。ラフマニ ノフのピアノ・ソナタは2曲とも長いこと評価されなかったことでも知られるが、ベルゴの演奏はすこぶ る魅力的だ。まだ中堅のようなので今後が楽しみなピアニストです。

OEHMS
OC-483(1CD)
NX-B07
ブルックナー:前奏曲 ハ長調 WAB129「ペルク前奏曲」(1884)
フィリップ・マインツ(1977-):コラール前奏曲 第40番「テ・デウム」 - 独奏オルガンの為の(2023)
ブルックナー:交響曲第7番(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
ハンスイェルク・アルブレヒト(Org)

録音:2023年6月21-25日ゲヴァントハウス、ライプツィヒ(ドイツ)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第8弾です。このシリーズは指揮者クリス ティアン・ティーレマンの後援のもとに進められ、2024年に完結予定です。 番号順に進んで来た当プロジェクトもいよいよ第7番に到達。毎回異なるオルガンを使用してきましたが、今回は第7番初演の地ライプツィヒでの収録です。 オルガン編曲はシリーズの常連エルヴィン・ホルン。前半2楽章は美しく息の長い旋律に満ちていますが、第1楽章では壮大さよりも敬虔さを、ワーグナー追 悼が込められた第2楽章では詠嘆よりも瞑想や祈りを強く感じさせます。スケルツォの迫力と、対位法的に手の込んだフィナーレは、前半とは違ったオルガン の特性が活かされたダイナミックな演奏。録音会場となったのは、1981年に落成したホールに備えられた6638本のパイプを持つポツダム・シュッケ社のパイプ オルガン(東ドイツ時代に作られた最大のオルガン)で、その壮麗な響きも聴きどころです。 このシリーズでは「ブルックナー・フェンスター=ブルックナーの窓」と称して、ブルックナーの音楽にインスピレーションを得た新作も収録しています(Vol.5では収 録時間の関係で配信のみ)。ここではVol.0とVol.4にも登場したドイツの作曲家フィリップ・マインツによるコラール前奏曲「テ・デウム」を収録。交響曲第7 番の素材を用いた重厚な作品です。最初に置かれた前奏曲は1884年の作品。ブルックナーがワーグナー没後1周年のバイロイト音楽祭に赴いた際、意 気投合したペルクの革職人ディルンハーファーの依頼により作曲された27小節の短いオルガン曲で、ハ長調に基づきつつ半音階の使用が目立つワーグナー 風の音楽です。

Dynamic
CDS-7997(4CD)
NX-D03
バッハ:平均律クラヴィーア曲集 全集 BWV846-893 フランチェスコ・チェーラ(Cemb)
※使用楽器:ダニエレ・マリア・ジアーニ 2019年製作。アンリ・エムシュ 1736年製作の楽器に基く

録音:2021年10月、2022年4月
イタリアのチェンバロ/オルガン奏者・指揮者として活躍するフランチェスコ・チェーラが遂にバッハの「平均律」を録音。積年の経験を傾注して自ら調律にも 凝った力作です。1967年ボローニャに生まれたフランチェスコ・チェーラは、フェルディナンド・タリアヴィーニとグスタフ・レオンハルトに学び、イル・ジャルディーノ・アルモニコのチェン バロ/オルガン奏者を経て、ソリストとして、また自らのアンサンブルを指揮してルネサンスからバロック期の声楽・器楽曲の演奏と録音に取り組んで来ました。 そのチェーラがバッハの「平均律」を遂に録音。 チェーラは長年にわたり「平均律」の基本的性格を「規律」と「内面性」の2点からとらえて来たといいます。「規律」とは対位法に代表される厳格さであり、そ れを音として具現するために必要な頭と指のトレーニング。また「内面性」は楽想と構造が時に省察や瞑想へと導く性格を持っていること。これらを演奏で表 現する準備が整ったとして録音に臨みました。その上で重視したのが調律です。 曲集の原題の“Das wohltemperierte Klavier”(よく調律されたクラヴィア)についてチェーラは、特定の調律原理ではなく、曲に応じた演奏者の「良き 趣味」に任されていると理解しており、曲によって心地よく響く調律が正解の場合もあれば耳障りに響く調律が正解の場合もあるとしています。またバッハの 音楽がドイツ、イタリア、フランスの音楽の合流点であったという理解に基づいて各曲を解釈し、独自の調律を施したとのこと。その詳細は明かされていません が「ご判断はリスナーにお任せします。全面的に同意とはいかないかもしれませんが、私がすべての調を巡る旅において凝らした創意工夫に興味を感じて頂 ければ嬉しいです」と記しています。尚、第2巻についてはアルトニコル版の楽譜を参照し、後の時代の写本では削られてしまったヴァリアントも参考にしている とのこと。 録音に使われた楽器はチェーラが信頼しているダニエレ・マリア・ジアーニによるアンリ・エムシュのレプリカ。ボストン美術館所蔵の1736年製の楽器をモデルに していますが、この楽器が後世レストアされたものであることから、同時代のエムシュの楽器を多数参照し、またルイ15世時代の楽器や装飾の様式も研究 した上で独自制作の部品を加えた「想像上の再現楽器」とのこと。チェーラは、クラヴィコードやフォルテピアノの選択も検討した上で、バッハがこの曲集に込 めた多様な性格と響きは1台の楽器で弾いた方がはっきりとするとの考えで、この楽器を当録音に起用しました。

Gramola
GRAM-99291(1CD)
若き日の為のピアノ曲集
ノダル・ガブニア(1933-):とある学生の日記より
 Morning/On the Way to School
 School Bell/History Lesson
 Arithmetics/Singing Lesson
 Physics Lesson/On the Way Home
 In the Yard(on Horseback)
  Watching TV/Lullaby/Dream
バルトーク:子供のために 第1巻 BB53Sz.42
クルターグ(1926-):遊び
プロコフィエフ:子供の為の音楽 Op.6
 NO1. Matin
 NO3. Historiette
 NO8. La pluie et l’arc-en-ciel
 NO10. Marche
チャイコフスキー:子供のアルバム Op.39
シューマン:子供の為のアルバムOp. 68
ギオルギ・ユルダシェヴィ(P)

録音:2021年12月19-21日Atelier73, Unterretzbach ニーダーエスターライヒ州(オーストリア)
1995年トビリシ生まれのピアニスト、ギオルギ・ユルダシェヴィが弾く6人の作曲家たちの「子供の為の」作 品集。子供たちでも演奏できるように易しく書かれた曲や、作曲家が自身の若い頃に思いを馳せた曲など、 郷愁や夢が込められた多彩な作品を、ユルダシェヴィは共感を持って演奏しています。 ギオルギ・ユルダシェヴィは10歳でピアノを始め、12歳でトビリシ国立Oと共演。2014年にスイスに 移り、チューリヒ芸術大学でハンス・ユルグ・シュトループに師事しました。2018年、オルフェウム財団に選出 されポルトガルで開催されたマリア・ジョアン・ピレシュのマスタークラスに参加。現在も更なる研鑽を積んでい ます。

SWR music
SWR-19435CD(1CDR)
NX-B02
シューベルト:ピアノ・ソナタ第18番ト長調 D894Op.78
4つの即興曲 D899Op.90*
イングリット・ヘブラー(P)

録音:1957年2月1日、1954年6月8日*
(全てモノラル)
日本でもファンの多い名ピアニストの一人、イングリット・ヘブラー(1926/9‐2023)。 貴族階級の父を持ち、幼少期をポーランドで過ごした彼女の自宅には、エトヴィン・フィッシャー、ロベール・カサドシュ、クラウディオ・アラウ、ブロニスラフ・ フーベルマンらの音楽家たちがしばしば訪れ、幼い彼女はその薫陶を受けました。やがて第二次世界大戦が始まるとザルツブルクに移住。ザルツブル ク・モーツァルテウムでハインツ・ショルツに師事し、1949年に卒業します。その後は1952年と1953年のジュネーヴ国際音楽コンクールで第2位を獲 得し、1954年のミュンヘン国際音楽コンクールでは第1位に輝き、ウィーン国際シューベルト・コンクールでも第1位を獲得。この年にザルツブルク音楽 祭にデビューしました。 モーツァルトとベートーヴェンの演奏が広く知られていますが、シューベルトも彼女の得意なレパートリーです。 このアルバムに収録されたシューベルトの「4つの即興曲」は1954年、「ピアノ・ソナタ第18番」は1957年の録音。彼女の持ち味でもある美しいタッチ と端正な解釈が存分に発揮された若き日の名演です。
※当ディスクはCD‐Rになります。

Grand Piano
GP-851(1CD)
NX-B03
ニムロッド・ボーレンシュタイン(1969-):ピアノ作品集
練習曲集 Op.66…世界初録音
練習曲集 Op.86…世界初録音
ヴェニスの水滴 Op.75,-2(2019) …世界初録音
子守歌 Op.81a(2018) …世界初録音
チャ・グエン(P…Steinway モデルD)

録音:2023年2月4日、2023年2月5日
テルアヴィヴで生まれ、パリで音楽教育を受け、現在はイギリスに在住する作曲家ニムロッド・ボーレンシュタイン。 このアルバムでは、彼のピアノ曲に以前から興味を抱いていたというピアニスト、チャ・グエンが、世界初録音となる「12の練習曲」をはじめとした様々な 作品を演奏しています。複雑なポリフォニーを駆使した練習曲は、演奏の難度も高いものですが、グエンは作品を巧みに演奏。とりわけ、中国民謡 「康定情歌」をもとにした曲や「半月の練習曲」の響きの美しさが彼女のお気に入りということです。ボーレンシュタイン自身の幼少期の思い出が反映 された「子供の頃の思い出」の他、「ヴェニスの水滴」「子守歌」この世界初録音となる2曲も収録。インスピレーション溢れる作品を存分に楽しめま す。

Avie
AV-2635(1CD)
ラフマニノフ&ガーシュウィン〜アール・ワイルドによる編曲集
ラフマニノフ:アール・ワイルドによる歌曲編曲集
ガーシュウィン:3つのプレリュード
アール・ワイルド:ポーギーとベスによる幻想曲
ジョン・ウィルソン(P)

録音:2022年8月17日ー19日、アメリカ創価大学(カリフォルニア)
バロックから現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち、北米を中心に活躍しているピアニスト、ジョン・ウィルソン(イギリスの指揮者とは別人)によるAvie第2弾は、アール・ワイルド・トランスクリプション・アルバム。ウィルソンはサンフランシスコSOの後援により行われたソロ・デビュー・コンサートにおいて、「ドビュッシーに期待される美しさと繊細さの全てを持っている」と好評を博しました。また数多くの世界初演に参加しており、師であるマイケル・ティルソン・トーマスのソロ・ピアノ作品から、ティモ・アンドレスとジュディス・ラング・ザイモントによるデュオ作品などを初演しています。ソリストとしてはサンフランシスコSOやニューワールドSOと共演。また数々の国際コンクールで受賞し、2019年にはレスピーギ国際コンクールで第1位を獲得するなど若き注目株の一人です。
師でもあるマイケル・ティルソン・トーマスの作品を中心としたアメリカン・アルバムでデビューを飾ったウィルソン。Avie第2弾は、ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして知られたアメリカの名手、アール・ワイルドによるラフマニノフ、ガーシュウィンの編曲作品に、ガーシュウィンの3つのプレリュードを組み合わせています。ジョン・ウィルソンはダイナミックな解釈でこれら名曲を見事に奏で、偉大なるピアニストの巨人の足跡を辿ります。
Avie
AV-2615(1CD)
ロマン派のヴァイオリン傑作集(クライスラー、アクロン、フバイほか)
コルンゴルト:シェイクスピアの「から騒ぎ」への付随音楽からの4つの小品 Op.11(作曲者自編)
ワーグナー:アルバムの綴り WWV94(アウグスト・ウィルヘルミ編)
ブラームス:ハンガリー舞曲 第17番(クライスラー編)
フバイ:酒場の情景 第3番「マロシュの水」 Op.18
ドホナーニ:ハンガリー牧歌 Op.32cよりアンダンテ・ルバート
ジョゼフ・アクロン:ラ・ロマネスカ、ヘブライ舞曲Op.35-1
レオ・ザイトリン:エリ・シオン(ジョゼフ・アクロン編)
ブロッホ:アヴォダ
クライスラー:ウィーン風狂想的幻想曲
ダンビ・ウム(Vn)、
エイミー・ヤン(P)

録音:2020年10月
超絶技巧と個性的な響き、解釈の繊細さで聴衆を魅了し、ストラッド誌でも絶賛されたヴァイオリニスト、ダンビ・ウムのソロ・デビュー・アルバムが登場!
ユーディ・メニューイン国際コンクールでは銀賞受賞の若手ヴァイオリニストが選ぶ、ヴァイオリン黄金時代の豪華絢爛な作品たち。ヴィルトゥオーゾ的な解釈と、1683年製のニコロ・アマティから引き出されるなふくよかな響きが印象的な1枚です。

Etcetra
KTC-1735(1CD)
目覚めよ〜ワウター・ドゥコーニンク:独奏ヴァイオリンのための作編曲集
ワウター・ドゥコーニンク(b.1981):無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」
バッハ(ドゥコーニンク編)/ドゥコーニンク:無伴奏ヴァイオリンのための前奏曲(BWV534), フーガとシシリエンヌ・アン・ロンドー
ブクステフーデ(ドゥコーニンク編):無伴奏ヴァイオリンのためのパッサカリア ニ短調 BuxWV161
バッハ:シャコンヌ(パルティータ第2番ニ短調 BWV1004より)
ドゥコーニンク:無伴奏ヴァイオリンのための子守唄、
 すみだの花 (Vnとチェンバロのための)(ボーナストラック)
中丸まどか(バロックVn)

録音:2022年9月9日-11日、聖アウグスティヌス教会(ベールト、ベルギー)
1981年生まれ、ベルギーの気鋭の音楽家、ワウター・ドゥコーニンクが作曲した無伴奏ヴァイオリンのためのオリジナル作品とバッハやブクステフーデの編曲集。“ネオバロマンティック”とも呼ばれるドゥコーニンクの作風は「自然と古典的な言語で作曲すること」をベースに、バロックの文脈の中にもロマン主義が溢れるスタイルを特徴としています。中丸まどかはドゥコーニンクにこのアルバムの冒頭に収録されている「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」」を捧げられたその時から無伴奏ヴァイオリンの世界を探求する旅を始めたといい、ドゥコーニンクの作品を通じてバッハのシャコンヌを新しい視点から捉えた演奏へと導かれ、それはこのアルバムでも聴くことができます。低弦に独特の深みと高弦の輝きを持つバロック・ヴァイオリン(ヘンドリック・ヤコブス、アムステルダム、1690年頃製作)の音色で、リスナーを無伴奏ヴァイオリンの孤高の世界へ誘います。
ドゥコーニンクと同じ1981年生まれの中丸まどかは東京芸術大学器楽科ヴァイオリン専攻を卒業後、2006年に同大学院古楽科バロックヴァイオリン専攻を修了。文化庁及びベルギー政府の奨学金を受けてベルギーに渡り、ブリュッセル王立音楽院でシギスヴァルト・クイケンに学び2009年にディプロマを得てバロックヴァイオリン修士課程を修了しました。現在はベルギーを拠点とし、コンサートミストレスとしてコンサートやCD、テレビ、ラジオの収録など多数のオーケストラに招かれ、2015年にはベルギー王室で御前演奏した様子が世界中で放送されたほか、幅広いレパートリーで室内楽やソロでも活躍しています。中丸はライナーノーツ内でこのCDの制作に携わったすべての人に感謝を捧げ、「このCDがあなたのインスピレーションとなり、これらの作品が多くのヴァイオリニストの愛するレパートリーになることを願いつつ・・・」と思いを綴っています。

Da Vinci Classics
C-00760(1CD)
北海の真珠〜北欧のヴァイオリン傑作集
トゥール・アウリン(1866-1914):4つの水彩画
グリーグ:ノルウェーの山の歌より第4番(ニコライ・ハンセン編)
ハルヴォルセン:古風な組曲 Op.31よりブーレ
シンディング:ワルツ Op.59-3、
 ロマンス Op.30
フィニ・ヘンリケス(1867-1940):6つの易しい性格的小品
オルガ・グレーヴェンコプ・カーステンスキョル(1883-1978):告白
ニルス・ゲーゼ:子守唄 ト長調
エーギル・ハーダー(1917-1997):ロマンス第1番ニ長調
デュオ・シゴヴァ・ラシーネ〔ユリア・シゴヴァ(P)、アントン・ラシーネ(Vn)〕

録音:2022年5月、マルメ歌劇場(スウェーデン)
19世紀から20世紀にかけてのスカンディナヴィア音楽を代表する作曲家たちによるヴァイオリンとピアノのための傑作集。中には北欧音楽ファン以外にはほとんど知られていない作曲家の作品も含まれています。珠玉の音楽をひとつのネックレスを作るかのように集めた1枚で、聴き手は軽やかで繊細な音のニュアンスに満ちた北方の風景へと導かれることでしょう。
ユリア・シゴヴァ(1982-)は、ベラルーシのミンスク生まれ、スウェーデンのピアニスト。ミンスクのグリンカ音楽高等学校を卒業後、スウェーデンのマルメ音楽アカデミーに招かれ、ハンス・ポールソン教授の下でソリスト・ディプロマを取得しました。ヘルシンキのシベリウス・アカデミーで学び、ロンドンのノーマ・フィッシャーとイタリアのコンスタンティン・ボギーノに師事しました。マルメを拠点にソリストと室内楽奏者として活動。国際ピアノ・スクールを創設したほか、彼女が始めたマルメ・ピアノ・コンペティションの芸術監督を務めています。
サンクトペテルブルク生まれのヴァイオリニスト、アントン・ラシーネは、リムスキー=コルサコフ音楽大学で学び、リムスキー=コルサコフ国立音楽院のソリスト・ディプロマを取得、ソリスト、室内楽奏者、オーケストラ・ミュージシャン、教師の資格をとって卒業しました。1994年にスカンディナヴィアに移り、マルメ音楽アカデミーでアレクサンデル・フィッシャーの下で学びました。デンマークとスウェーデンのオーケストラでコンサートマスターとして演奏、マルメ歌劇場Oのアシスタント・コンサートマスターを務めています。

NEOS
NEOS-12317(1CD)
ヤン・ミュラー=ヴィーラント(1966-):ピアノ作品集
TRAUMA UND RUCKGRAT(黒江尚子とMetoo運動に捧げる)
CAPRICCETTI(第1サイクル)
CAPRICCETTI(第2サイクル)
黒江尚子(P)

録音:2022年9月
ミュンヘン音楽・演劇大学で作曲の教授を務めるドイツの現代音楽作曲家、ヤン・ミュラー=ヴィーラント(1966-)のピアノ作品集。彼は現代における最も多様かつ生産的な作曲家のひとりであり、15の舞台作品や大規模な管弦楽作品を作曲しつつ、室内楽にも力を入れています。演奏はエドウィン・フィッシャーとアルトゥール・シュナーベルの弟子エリザ・ハンセンに師事し、ドイツで活躍中の日本人ピアニスト、黒江尚子。黒江によれば、ミュラー=ヴィーラントのピアノ作品は「ピアニズムの点で非常に革新的であり、クラシックの演奏技術で何が可能かを示している」とのこと。権力の乱用や背任、性的暴行を主題とした「TRAUMA UND RUCKGRAT」(2021)は黒江と#metoo運動の両方に捧げられた作品です。
NEOS
NEOS-12321(1CD)
ディートリヒ・マスト(1942-):ピアノ作品集
ラルゴ Op.11/思考 Op.12/ミニアチュール Op.13/アンダンテ Op.15/3つの前奏曲 Op.23/ラインハルトのためのシチリアーノ Op.28/6つのドデカフォニックなピアノ小品 Op.34/クラングシュテュック Op.35/インプロヴィゼーション Op.38-/高揚 Op.38-2/瞑想 Op.39a/ヴィジョン Op.39b/ピアノ小品 Op.1/幻想曲 Op.2b/前奏曲とフーガ Op.5/海の幻想曲 Op27b./タブローI Op.31/タブロー II Op.32/タブローIII Op.33/残響Op.36(Vn協奏曲 Op.16より)
イリーナ・エメリアンツェワ(P)

録音:2018年6月&2022年11月
全曲世界初録音
エアハルト・カルコシュカに作曲を師事したディートリヒ・マスト(1942-)のピアノ作品集。1959年から2016年の間に作曲された幅広いピアノ独奏作品を、サンクトペテルブルク音楽院でセルゲイ・スロムニスキに師事したロシアのピアニスト、イリーナ・エメリアンツェワが演奏します。マストは1963年から68年までシュトゥットガルト音楽演劇大学で音楽教育を、その後ベルリンとテュービンゲンで歴史学と音楽学を学んでいます。1980年にスクリャービン作品の構造と形式をテーマに博士号を取得。1977年からはドイツ・トロッシンゲン国立音楽大学で音楽理論の教鞭をとり、1995年から2006年退職するまで同大学の講師を務めました。
NEOS
NEOS-12319(1CD)
サイ:トロイ・ソナタ
ファジル・サイ(b.1970):トロイ・ソナタ Op.78
3つのバラード Op.12
ブラック・アース Op.8
ナタリヤ・トカチェンコ(P)

録音:2022年9月14日-15日&2023年4月25日-26日、ケンプテン市立劇場
ピアニストとして並外れた才能を持つファジル・サイは、作曲家としてもその能力をいかんなく発揮しています。その作品は5つの交響曲を始めとして多岐に渡り、2つのオラトリオ、協奏曲、その他にも室内楽曲から器楽曲にまで及びます。フランスのフィガロ紙は彼を「21世紀最大のアーティストであり、天才だ」と評しています。
ファジル・サイが2018年に作曲した「トロイ・ソナタ Op.78」を中心に収録された本アルバムでは曲の特色に合わせて2種類のピアノが用いられました。ウクライナ出身のピアニスト、ナタリヤ・トカチェンコによって選ばれたのは、「トロイ・ソナタ」では深みのある重低音が特徴であるスタインウェイ D-274が、そして「3つのバラード Op.12」と「ブラック・アース Op.8」ではより抒情的な音色が魅力のスタインウェイ O-180が用いられました。このことにより、サイの作品がより明確に表現されその魅力が存分に理解されることでしょう。

Sterling
CDA-18462(1CDR)
ヴァイオリン・ソロのための音楽
ユーハン・ヘルミク・ルーマン
:アッサッジョ ロ短調 BeRI324(Vn・ソロのための)
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27-4
プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.115
モーセス・ペルガメント(1893-1977):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
ハンス・エンフルー(Vn)

録音:2021年2月&2022年2月(プロコフィエフ)、ネースビュー・パルク(スウェーデン
ハンス・エンフルー(b.1945)は、ストックホルム生まれの音楽家、教育者、文化研究家、管理者で、グンナル・ヴィーク、スヴェン・カルペ、モーウンス・ハイマン、チャールズ・バルケル、ルイス・パーシンジャーにヴァイオリンを学び、マーセル四重奏協会で室内楽を演奏、ソリストとしても活動しました。
『ヴァイオリン・ソロのための音楽』では、彼がヴァイオリンを学ぶ課程やヴァイオリニストとして活動していて出会った作品を演奏しています。ニューヨークでルイス・パーシンジャーの下で学んでいた際、彼から教わったイザイとプロコフィエフの「ソナタ」。ストックホルムの楽譜店の棚で偶然見つけた、モーセス・ペルガメントの十二音技法による「ソナタ」。ルーマンの「アッサッジョ ロ短調」は、カルマル市郊外のルーマンが晩年を過ごしたハーラルスコーラ村で1979年に行われた記念碑の除幕式でエンフルーが演奏したという作品です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Tactus
TC-780001(1CD)
マッツィーニのギターで演奏される手紙の音楽
パガニーニ:「気まぐれ」 MS.37より第16番、第17番、第20番、第31番、第37番、第38番
ルイジ・モレッティ(c.1765-c.1850):大ソナタ Op.2より「アンダンテ・グラツィオーソ」
ジュリアーニ:ジョヴァンニ・パチーニの歌劇「アマジリア」の「Lo ti vidi e t'adorai」の主題による変奏曲 Op.128、
 ロッシニアーナ第5番Op.123
レゴンディ(1822-1872):練習曲第1番
ヨハン・カスパール・メルツ(1806-1856):オペラ・レヴュー Op.8-29(ヴェルディ:歌劇「椿姫」より)
ルイジ・リナルド・レニャーニ(1790-1856):36のカプリス Op.20より第2番、第7番、第36番
マルコ・バッターリャ(G)

録音:2023年2月
19世紀の革命家、ジュゼッペ・マッツィーニは音楽に情熱を持ち、ロンドンに設立したイタリア学校への支援のために毎年コンサートを開催するほどでした。
マッツィーニはギターを愛し、彼が所有していた楽器は現在も博物館等に保管されています。本アルバムでは、ジェノヴァの博物館、ピサの博物館にそれぞれ保管されているギターと、音楽を奏でるマルコ・バッターリャ自身が個人でコレクションしているギターの3本を使用し、演奏されています。

Hyperion
CDA-68401(2CD)
バッハ:フランス組曲
フランス組曲第1番ニ短調 BWV812**
フランス組曲第2番ハ短調 BWV813**
フランス組曲第3番ロ短調 BWV814**
組曲変ホ長調 BWV819**
組曲ト短調 BWV822*
フランス組曲第4番変ホ長調 BWV815*
フランス組曲第5番ト長調 BWV816*
フランス組曲第6番ホ長調 BWV817*
組曲イ短調 BWV818**
マハン・エスファハニ(ハープシコード*、クラヴィコード**)

録音:2022年2月14日-17日、洗礼者聖ヨハネ教区教会(ラフトン、エセックス)
近年好調なリリースが続いており、その度に大きな話題を巻き起こす1984年テヘラン生まれのイラン系アメリカ人ハープシコード奏者、マハン・エスファハニが推し進めるバッハ・シリーズの次なる新録音は「フランス組曲」!2023年5月リリースの「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」(PCDA-68387/CDA-68387)に続きハープシコード、クラヴィコードと弾き分けたエスファハニならではの興味深いレコーディングとなりました。これまでのバッハの録音でもレコード芸術「特選盤」、BBCミュージック・マガジン「インストゥルメンタル・チョイス」、グラモフォン誌「エディターズ・チョイス」に選ばれ、ICMA(国際クラシック音楽賞)2019にもノミネートされるなど例外なく絶大な評価を得ているだけに今回の「フランス組曲」も話題必至でしょう。
エスファハニはハープシコード奏者として初めてBBCラジオ3の「ニュー・ジェネレーション・アーティスト」に選ばれた他、ボルレッティ=ブイトーニ財団賞受賞、2014年ロイヤル・フィルハーモニック協会賞の「インストゥルメンタリスト・オヴ・ジ・イヤー」と2014年グラモフォン賞の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」にノミネートするという栄誉を、それぞれハープシコード奏者として初めて達成。2015年にはBBCミュージック・マガジンの「ニューカマー・オヴ・ジ・イヤー」に選ばれ、2015年と2017年にもグラモフォン賞の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」にノミネートされるなど、今やHyperionレーベルの看板アーティストの一人として大活躍しています。
Hyperion
CDA-68421(2CD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.2
ピアノ・ソナタ第9番ニ長調 K.311
ピアノ・ソナタ第8番イ短調K.310
ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 K.330
幻想曲ハ短調 K.396/幻想曲ニ短調 K.397
ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331「トルコ行進曲付き」
ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 K.332
ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調 K.333
アンジェラ・ヒューイット(P)

録音:2022年12月13日-20日、マリーエンミュンスター文化財団(ドイツ)/※使用楽器:ファツィオリ
2016年から始まり、2022年5月の紀尾井ホールでの演奏をもって完結した、世界の各都市でバッハの主要な鍵盤曲を演奏するシリーズ「バッハ・オデッセイ」という偉業を成し遂げた鍵盤の女神アンジェラ・ヒューイット。
これまでに、バッハのピアノ作品、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲など、数々の録音プロジェクトを通して国際的な評価を確立してきたヒューイットによるモーツァルトのピアノ・ソナタ全集録音プロジェクトの第2弾では、当時流行していたトルコ趣味を取り入れて作曲された、モーツァルトのピアノ作品の中でも比較的ポピュラーなトルコ行進曲を含む、20代の頃に作曲された6つのソナタに、ヒューイットが若い頃からレパートリーにしてきた2つの幻想曲を組み合わせています。
モーツァルトが当時の楽器の響きを用いて描いたこれら作品の世界観を、ヒューイットが繊細で歌うような、そして正確なタッチで、現代の名器で再現します。

Paraty
PTY-1122111(1CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 ブルーノ・プロコピオ(Cemb)

録音:2021年5月ロワイモヨン修道院
1976年ブラジル生まれのチェンバロ奏者ブルーノ・プロコピオはルセとランヌ門下でピエール・アンタイの秘蔵っ子。パリを本拠に演奏活動を行っていますが、 そのかたわらParatyレーベルを立ち上げ、現在社長を務める実業家でもあります。
彼が満を持して挑戦したバッハの「ゴルトベルク変奏曲」。チェンバロで古楽的解釈を基本としながらも21世紀的な感覚をみなぎらせた個性的演奏です。 (Ki)
Paraty
PTY-2722132(1CD)
ラフマニノフ:「音の絵」全曲
(1)練習曲「音の絵」Op.33
(2)練習曲「音の絵」Op.39
ジャン=ジャック・ベディキアン(P)

録音:2021年4月サル・コロンヌ
アルメニア系フランス人ピアニスト、ジャン=ジャック・ベディキアン。クラシックのみならずジャズや映画音楽も得意とする彼が、ラフマニノフの難曲中の難曲「音 の絵」に挑戦。速い指さばきや技巧の凄さはもちろんながら、ラフマニノフならではのメロディの美しさも存分に味わせてくれます。 (Ki)

SONARE
SONARE-1061(1CD)
税込定価
高橋愉紀/シューベルト&リスト
(1)シューベルト:即興曲第2番変イ長調 Op.142-2 D.935
(2)シューベルト:即興曲第1番ハ短調 Op.90-1 D.899
(3)シューベルト:即興曲第2番変ホ長調 Op.90-2 D.899
(4)シューベルト:即興曲第3番変ト長調 Op.90-3 D.899
(5)シューベルト:即興曲第4番変イ長調 Op.90-4 D.899
(6)シューベルト(リスト編):セレナーデ
(7)リスト:詩的で宗教的な調べ S.173/R.14A158より第7番「葬送」
(8)リスト:ペトラルカのソネット第104番 S.161/R.10-5
高橋愉紀(P)

録音:2023年4月13&14日五反田文化センター
桐朋学園大学卒業後、ウィーン国立音大学、シュトゥットガルト国立音楽で研鑽を積み、ハエン国際コンクールなどで入賞するなど、輝かしいキャリアを誇るピアニ スト高橋愉紀。当アルバムではシューベルトとリストを収録。シューベルトの即興曲、シューベルト(リスト編)のセレナーデ、とリストの詩的で宗教的な調べより第7 番「葬送」、そしてペトラルカのソネット第104番というプログラムです。
作品90、作品142それぞれ4曲からなるシューベルトの即興曲。抒情的な美しさに満ち、それぞれの作品が個性あふれるシューベルトの代表作です。高橋愉紀 は作品142の第2番と作品90の全4曲を収録しました。音楽の美しさを追い求めたという、高橋の思いがつまった渾身の演奏です。  (Ki)
「私は、シューベルトの音楽は、モーツァルトの音楽の延長上にあるという見解をもっています。モーツァルトと同様、彼の音楽も完全体です。不自然なところは、 全く見当たらない。彼の音楽の美しさを追い求めて、憧れのままに、私はまだまだシューベルトを弾いてみたいと考えている」(高橋愉紀〜ライナノーツより)


MELO CLASSIC
MC-1069(2CD)
ヴィルヘルム・ケンプ/フランスでのピアノ・リサイタル 1954-1962
(1)モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番「トルコ行進曲付き」
シューマン:ダヴィット同盟舞曲集
(2)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D960
(3)バッハ(ケンプ編):「甘い喜びに」 BWV751
ヴィルヘルム・ケンプ(P)

(1)録音:1962年5月7日 フランス ブザンソン (モノラル・ライヴ)
(2)録音:1954年8月7日 フランス マントン (モノラル・ライヴ)
(3)録音:1948年12月6日 フランス パリ (モノラル・放送スタジオ録音)
偉大なピアニスト、ヴィルヘルム・ケンプの 3つの機会の録音集。いずれの曲も DG への 録音があるものの、ライヴでのケンプの魅力がたっぷり。1962 年のブザンソンでの録音は、 老境のケンプらしい早めのテンポで淡々と弾いているようで味わいたっぷりの音楽が素晴ら しい。一方1954年のマントンでの録音は、50 代の気力溢れるケンプの演奏に圧倒されます。 特にシューマンのクライスレリアーナでの取りつかれたような熱気はライヴならでは。一方でシ ューベルトのD960はしみじみと美しさが溢れます。あらためてケンプの偉大さを実感できます。 2分強のフランス語によるインタビュー付き。
MELO CLASSIC
MC-1070(2CD)
ゲザ・アンダ/オシアッハでのリサイタル1970-1971
(1)シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番イ長調 D664
 シューマン:ダヴィット同盟舞曲集 Op.6
 ショパン:12の練習曲 Op.25
(2)シューマン:交響的練習曲 Op.13(15曲)
 ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲
 ブラームス:間奏曲 変ホ長調 Op.117-1
ゲザ・アンダ(P)

(1)録音:1970年7月8日 オーストリア フェルトキルヒェン郡オシアッハ (ステレオ・ライヴ)
(2)録音:1971年7月9日 オーストリア フェルトキルヒェン郡オシアッハ (ステレオ・ライヴ)
ハンガリー出身のスイスの名ピアニスト、ゲザ・アンダがオーストリアのオシアッハで行った 2つのリサイタルのライヴ録音、しかもステレオ録音。アンダは DG に精力的に録音を行っていた ものの、54 歳で亡くなってしまったため録音はあまり多くなく、こうしたライヴは貴重。特にシュー ベルトはD960のソナタがあったくらいで、名曲D664 が出てきたのは大いに歓迎されるでしょう。 じっくりと情感を豊かに広げるまさにアンダならではの名演。もう一つの驚きはショパンの Op.25の練習曲。アンダは24の前奏曲 Op.28 は録音したが、他の曲は散発的に終わっています。抑え 気味弾きながら緩急と起伏を自由に操り、内側からグイッと出る充実感がたいへんに見事。もち ろんシューマン2作品、そしてベートーヴェンのディアベリ変奏曲は絶品。
MELO CLASSIC
MC-1072(2CD)
アリーヌ・ヴァン・バレンツェン/ミュンヘン・リサイタル 1956-1960

(1)ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 Op.5
(2)シューマン:ピアノ・ソナタ第1番嬰ヘ短調 Op.11
(3)ドビュッシー:子供の領分
(4)シューマン:交響的練習曲
(5)シューマン:子供の情景
(5)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第12番 変イ長調 Op.26「葬送」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」
アリーヌ・ヴァン・バレンツェン(P)

(1)録音:1957年9月18日 西ドイツ バイエルン州 ミュンヘン (モノラル・放送スタジオ録音)
(2)録音:1958年7月12日 西ドイツ バイエルン州 ミュンヘン (モノラル・放送スタジオ録音)
(3)録音:1960年7月1日 西ドイツ バイエルン州 ミュンヘン (モノラル・放送スタジオ録音)
(4)録音:1956年7月1日 西ドイツ バイエルン州 ミュンヘン (モノラル・放送スタジオ録音)
(5)録音:1960年7月1日 西ドイツ バイエルン州 ミュンヘン (モノラル・放送スタジオ録音)
(5)録音:1957年9月15日 西ドイツ バイエルン州 ミュンヘン (モノラル・放送スタジオ録音)
今回の MELOCLASSIC の新譜で最もお宝度が高い CD。アリーヌ・ヴァン・バレンツェン は、これまで本当に一部のピアノマニアにしか知られていなかった幻の名ピアニスト。1897 年、米国、マサチューセッツ州サマービルの生まれ、本名はアリーン・イザベル・ホイル。ヴ ァン・バレンツェンは母親の旧姓。天才ピアノ少女として話題となり、ニューヨークを経て幼く してパリに留学、パリ音楽院の準備コースでマルグリット・ロンに学んだ。1920 年代から30年 代まで欧州を中心に絶大な人気を誇り、特にパリでは様々な文化人と交流を結んだ文化界 の花形だった。戦後も活動し、1981年まで長命したにもかかわらず、バレンツェンの録音は 極めて少なく、CD は LP から起こした小品集がいくつかあった程度。2014 年に melo CLASSIC がバレンツェンの放送音源を CD1枚で発売して話題になったが、今回はたっぷ り2CD。どれもこれも貴重かつ素晴らしい演奏ばかりだが、特筆すべきは1960 年のドビュッ シーの「子供の領分」。気品のある美しい音色が煌めきながら舞い上がる演奏は、ベルエポ ックやレ・ザネ・フォルを肌で知っている時代の花だからこそのもの。これを聞けば誰もが即 座にバレンツィンの素晴らしさに仰天するでしょう。気品はバレンツェンの大きな特徴で、シュ ーマンの「交響的練習曲」ではさらに情熱が、「子供の情景」では女性的な柔らかさ加わる。 ベートーヴェンのソナタが2曲も見事。これまで謎に包まれていたバレンツェンの芸術を一 気に理解できるこの上ないCD だ。

オクタヴィア
OVCT-00207(1SACD)
2023年8月23日発売
谷昂登 IN CONCERT 【通常盤】
スクリャービン:幻想曲 ロ短調 作品28
シューマン:幻想曲 ハ長調 作品17
クライスラー(ラフマニノフ編):愛の悲しみ
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
谷 昂登(P)

録音:2022年1月16-19日高崎芸術劇場
※当商品はDVD無しでの仕様ですのでご注意ください
リサイタル・録音・映像によって才能あふれる若手 演奏家を多角的に紹介する、大友直人が贈る高崎芸術劇場の 「T ?s h o tシリーズ」第7弾「谷昂登 IN CONCERT 2022」初 回版(CD+DVD)は大好評のうちに完売しました。本ディスク はそのCDヴァージョンです。 弱冠18歳で第90回日本音楽コンクールピアノ部門第1位を受賞 ほか、多くの受賞歴を持つ谷昂登。繊細な弱音からダイナミッ クな強音まで、表現の幅の広さが生き生きとした輝きを放つ、 若き俊英の演奏をお楽しみください。(オクタヴィア)

ALBANY
TROY-1928(3CD)
「メニー・ハンズ」〜デイヴィッド・デル・トレディチ(b.1937):ピアノ作品集Vol.2〜4
■CD1
カリオカの少年=タンゴ(2004)*/3つのジムノペディ(2003)/独り言(1958)/マンダンゴ(2008)
■CD2
メニー・ハンズ(2008)/音楽への頌歌(2015)/ウェディング・ソング(2001)/相反するものは惹きあう(1996)/ワイルド・ウッド・エチュード(1996)/大切な名前によるファンタジー(2010)
■CD3
半戦(2012)/幻想的小品集(1959-60)/レイのバースデイ組曲(2008)
マーク・ポロキン(P)
デイヴィッド・デル・トレディチ(P)*

録音:2014年4月10-12日ニューヨーク、アメリカン・アカデミー・オブ・アーツ
2019年6月28-30日/2019年8月12-13日コネチカット、ウェスタン・コネチカット・ステイト大学
童話「不思議の国のアリス」にインスパイアされた一連の作品で不動の地位を築いたデル・ト レディチのピアノ作品集第2弾。彼は明確な調性とロマン的な情緒、様々な音楽スタイルを折 衷したネオ・ロマン主義の作曲家として知られています。ここに収録された作品もおおよそ調性に 基づいたロマンティックもしくはポピュラー音楽の要素を取り入れた親しみ易い作品だが、初期 の作品(独り言など)は無調で書かれています。トレディチは初期に無調、セリエリズムで作曲して いたが、ある時期から明確な調性とロマン主義的姿勢を取るようになった。収められた作品の作 曲年代は多岐に渡るため、彼の作風と思考の変遷を辿る事ができ、その点でも興味深い。
ALBANY
TROY-1929(1CD)
「ファンタジーとラプソディ」
C.P.E.バッハ:ファンタジア 変ロ長調Wq.61:3,H.289
 ファンタジア ハ長調Wq.61:6,H291
ジョン・マッケイブ(1939-2015):リストの主題によるファンタジー
シューベルト:幻想曲ハ長調「グラーツ」D605A
エルンスト・フォン・ドホナーニ:4つのラプソディOp.11
ジェフリー・デュース(P)

録音:2022年7月19-22日イリノイ大学クラナート・センター・フォー・ザ・パフォーミング・センター
C.P.E.バッハからシューベルト、ドホナーニそしてアメリカの現代作曲家マッケイブまで彼ら のファンタジアとラプソディを題されたピアノ曲を収めた一枚。ファンタジーもラプソディも形式 に制約のない自由な楽曲で、そういう意味でいずれも自由奔放な曲です。C.P.E.バッハの 作品は父、大バッハとはかなり異なる作風で後期バロック時代から古典派へと変わりつつある ことを感じさせる。ドホナーニのラプソディは作曲者の母国ハンガリーの民族性とロマン派のヴ ィルトゥオジティが融合した華麗な作品。


Avanti Classic
AVA-10552(1CD)
オマージュ〜セルジオ・ティエンポ
ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ ハ長調 Op.3**
ラヴェル:『マ・メール・ロワ』#〜I. 眠れる森の美女のパヴァーヌ/IV. 美女と野獣の対話
ブラームス:『ハンガリー舞曲集』## 〜第17番/第7番ヘ長調/第20番ホ短調/第5番 嬰へ短調
フランシスコ・ミニョーネ:コンガーダ+
カルロス・グアスタビーノ(1912-2000):バイレシート+
ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 Op.65より III. ラルゴ**
チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 Op.48(P連弾版/2台ピアノによる演奏)++
シューベルト:幻想曲 へ短調 D940*
セルジオ・ティエンポ(P)
ミッシャ・マイスキー(Vc)**
リル・ティエンポ(P第1パート)#
アラン・ワイス(P第2パート)##
ネルソン・フレイレ(P第2パート)+
カリン・レヒナー(第2ピアノ)++
マルタ・アルゲリッチ(P第2パート)*

録音:2016-2017年 ベルギー
セルジオ・ティエンポが、自らの芸術を形作るうえでの恩人たちとの、感謝の思いを込めた共演を集めたアルバム。アルゼンチンの同胞であり師 であり長年の友でもあるマルタ・アルゲリッチ、室内楽での共演を重ねているミッシャ・マイスキー、「マルタが音楽の母なら、ネルソンは父」とティ エンポが語るネルソン・フレイレ、実の母であり最初のピアノ教師でもあるリル・ティエンポ、デュオのパートナーとして共に活動する妹のカリン・レ ヒナーなどが参加。お互いを深く認め合う者同士の親密な演奏に心が温まる一枚です。 (Ki)

MDG
MDG-91822836
(1SACD)
ヴァインベルク:1951-1956年のピアノ作品
ソナチネOp.49(1951)
パルティータOp.54(全10曲)(1954)
ピアノ・ソナタ第4番Op.56(1955)
ピアノ・ソナタ第5番Op.58(1956)
シュテファン・イルマー(P)
※1901年製スタインウェイ

録音:2022年10月4-6日マリーエンミュンスター修道院コンツェルトハウス
近年録音が増えるヴァインベルク作品にMDGも挑戦。ユニークなレパートリーに高水準の演奏を見せるドイツの中堅シュテファン・イルマーも初挑戦です。
ヴァインベルクはナチスから逃れたものの、1950年代初めのスターリンのユダヤ人一掃のため無実の罪で投獄され、死刑宣告までされました。スターリン急逝 により奇跡的に生還したものの、投獄前と後では人生観が変わったことは間違いないでしょう。
このアルバムは逮捕前の1951年と解放後1945-6年にピアノ曲を集めています。この時期1948年から58年まで悪名高い「ジダーノフ批判」が席巻し、作 曲家たちはがんじがらめの制約を受けていました。51年のソナチネはショスタコーヴィチに献呈されたもので、技術的にも内容的にも分かりやすさが魅力。解放 直後のパルティータは釈放に尽力してくれた恩人アヴトミヤンに献呈されたもので、生前は出版されませんでした。彼が経験した精神的苦痛が音化されています。
ヴァインベルクのピアノ曲を代表するソナタ第4番は近年ではアヴデーエワも愛奏していますが、イルマーも熱演、さらに複雑な第5番もバッハすら思わせる深み を示しています。 (Ki)

ATMA
ACD2-2889(1CD)
フランソワ・ドンピエールを讃えて
フランソワ・ドンピエール(1943-):やさしさの魂(自作主題によるパラフレーズ)
束の間の幸せ*
ピアノのまわりで(古風な変奏曲)
過ぎゆく時*
バッハの前奏曲による冗談
アンナの為のソナチネ
ラヴェリエンヌの喚起
海とアンズタケのあいだ
9月/束の間の思い出
マリオ/回転扉
わが友マックス/悪魔の美しさ
それはオリヴィエだった/おとぎ話
ルイーズ・ベ セット(P)
フランソワ・ドンピエール(P)*

録音:2022年11月8-10日ケベック、ドメーヌ・フォルジェ、コンサートホール
ピアニストのルイーズ・ベセットによる、ケベック州を代表する作曲家フランソワ・ドンピエールの生誕80周年を祝うアルバムです。映画音楽や未発表作品、2 台ピアノ作品(作曲者自身との共演)などを収録。クラシックからジャズ、映画音楽まで、幅広いスタイルとジャンルを網羅した音楽が並びます。 (Ki)

アールアンフィニ
MECO-1078(1CD)
税込定価
鈴木大介/浪漫の薫り
シューベルト:音楽に寄せて 作品88-4 D.547(編):鈴木大介)
アヴェ・マリア 作品52-6D.839(編):ニコライ・アレクサンドロフ/鈴木大介)
子守唄 作品98-2D.498(編):ニコライ・アレクサンドロフ)
ショパン:マズルカ 第1番イ短調(嬰ヘ短調) 作品6-1(編):ヤン・ネポムツェン・ボブロヴィッツ)
マズルカ 第2番イ短調(嬰ハ短調) 作品6-2(編):ヤン・ネポムツェン・ボブロヴィッツ)
マズルカ 第3番ニ長調(ホ長調) 作品6-3(編):ヤン・ネポムツェン・ボブロヴィッツ)
マズルカ 第4番イ短調(変ホ短調) 作品6-4(編):ヤン・ネポムツェン・ボブロヴィッツ)
マズルカ 第5番イ長調(変ロ長調) 作品7-1(編):ヤン・ネポムツェン・ボブロヴィッツ)
マズルカ 第6番イ短調 作品7-2(編):ヤン・ネポムツェン・ボブロヴィッツ)
マズルカ 第7番イ短調(ヘ短調) 作品7-3(編):ヤン・ネポムツェン・ボブロヴィッツ)
マズルカ 第8番イ長調(変イ長調) 作品7-4(編):ヤン・ネポムツェン・ボブロヴィッツ)
メンデルスゾーン:ヴェネツィアの舟唄 第1番 ホ短調(ト短調) 作品19-6(編):鈴木大介)
ヴェネツィアの舟唄 第2番ニ短調(嬰ヘ短調) 作品30-6(編):鈴木大介)
ナポレオン・コスト:ジュラの思い出(アンダンテとポロネーズ) 作品44
ヨゼフ・カスパル・メルツ:ハンガリー風幻想曲 作品65-1
 シュルホフの思い出(コンサート・マズルカ)
 無言歌?吟遊詩人の歌 作品13より
鈴木大介(G)

録音:2022年9月6日&7日
クラシックギター界を代表する鈴木大介が、自身初となる8弦ギターでロマン派の作品を収録しました。 シューベルト、メンデルスゾーン、ショパンの名曲の数々、そして同時代のオリジナル作品であるJ.メルツやN.コスト等聴きどころ満載の意欲 作です。 クラシックギターならではの、そこはかとない薫り立つような響きをまといながら、往時のギタリストや作曲家たちのまほろばを、是非一緒に旅し て下さい。

CPO
CPO-555208(1CD)
NX-B02
ヤン・ラディスラフ・ドゥシェク/ヨーゼフ・ヴェルフル:ピアノ・ソナタ集
ヤン・ラディスラフ・ドゥシェク:ピアノ・ソナタ 変イ長調
  パリへの帰還 C.221
ヨーゼフ・ヴェルフル:ピアノ・ソナタ ホ長調 Op.50Le diable a quatre
ヴェルフル:ピアノ・ソナタ ヘ長調 Op.41 Non plus ultra
ナターシャ・ヴェリコヴィッチ(P)

録音:2017年9月
ウィーン初期古典派作品を得意とするピアニスト、ナターシャ・ヴェリコヴィッチが弾くドゥシェック(ドゥシーク)とヴェルフ ルのピアノ・ソナタ。 ヤン・ラディスラフ・ドゥシェックはボヘミア出身、後にイギリスでキャリアを確立したピアニスト・作曲家。彼は楽器製 造家ジョン・ブロードウッドと親しく、楽器の性能の拡大を試み「ピアノを歌わせた」最初の一人であると言われてい ます。17曲のピアノ協奏曲と35曲ほどのピアノ・ソナタを書きましたが、どれもクレメンティの作品を思わせる古典的 な形式が用いられています。ヨーゼフ・ヴェルフルはザルツブルク出身。L・モーツァルトとM・ハイドン に音楽を学び、ピアニストとして活躍しますが、1799年にベートーヴェンとピアノで「決闘」し、敗北を喫したことで 人気が落ちてしまい、人気が落ちてしまい、パリを経て1805年からロンドンで第2の人生を送ることとなりました。 作品41のソナタは当時考えうる最高難度の技巧を凝らしています。

OUTHERE MUSIC
OMF-706(1CD)
NX-B10
ヴァイオリン小品集
オッフェンバック:.序曲(抜粋)〜歌劇「地獄のオルフェ(天国と地獄)」
ビゼー(ヒューズ・ボルサレッロ 編):耳に残るは君の歌声 〜歌劇「真珠採り」 第1幕
グノー(ジェローム・デュクロ 編):アヴェ・マリア
ヴュータン:II. Adagio 〜華麗な二重奏曲 Op.39
 アメリカの思い出「ヤンキー・ドゥードゥル」 Op.17
ジャンゴ・ラインハルト(1910-1953)&ドビュッシー(1862-1918/マニュエル・ドゥトルラン 編):ヌアージュへの序奏
  ヌアージュ
サティ(デュクロ 編):ジムノペディ 第3番
マスネ:瞑想曲 〜歌劇「タイス」 第2幕
ゴセック(ドゥトルラン 編):ガヴォット ニ長調
サン=サーンス(ボルサレッロ 編)あなたの声に我が心は開く 〜歌劇「サムソンとデリラ」 第2幕
リュリ(ボルサレッロ 編):トルコ人の儀式の為の行進曲 〜歌劇「町人貴族」
ドビュッシー(カプレ編曲版に基づきJongin Moon 編):月の光 〜ベルガマスク組曲 L.75
ショーソン(1855-1899):II. シシリエンヌ:Pas vite 〜ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏の為のコンセール Op.21
ラヴェル(シキ・ゲン 編):フォーレの名による子守歌 M.74
ルクレール(ボルサレッロ 編): タンブーラン ハ長調
フォーレ:子守歌 Op.16
イザイ:貧しい子供の子守歌 Op. 20
ヒューズ・ボルサレッロ(Vn)
トマ・デュトロン(G)
フランク・ブラレイ(P)
ゴーティエ・カピュソン(Vc)
ブルターニュ国立O
アドリアン・ペリュション(指)

録音:2021年 フランス
1979年フランス生まれ、ラムルーOのソリストと芸術監督を務めるヒューズ・ボルサレッロのヴァイオリンによる名曲集。リュリから印象 派、ジャンゴ・ラインハルトまで、フランスとベルギー周辺を中心とした様々な時代の作品を並べています。ピアノのフランク・ブラレイ、チェロの ゴーティエ・カピュソン、ジャズ・ギタリスト、ヴォーカリストのトマ・デュトロンなどゲストも豪華。いかにも耳馴染みの良い美しい名曲ばかりが並ぶ ものの、どの曲も特性をつかんで豊かに、かつ大仰にならずにセンスよく歌い上げられており、良い意味でBGMにはならない、最後までじっくり と楽しめる一枚となっています。

Da Vinci Classics
C-00752(1CD)
無伴奏チェロ作品集〜古代ギリシャから現代まで
ルカ・パニッチャーリ(1980ー):Aireo、Dal profondo、Improvvisazione
アイルランド民謡:She Moved Through the Fair
トルコ民謡:Makam
ミシシッピ・ジョン・ハート(1892-1966):コーヒー・ブルース
ダウランド:戦いのガリアルド、闇の中に住まわせて
ニール・ガウ(1727-1807):ニール・ガウのラメント
「セイキロスの墓碑銘」よりパンドゥーラ
アルメニア民謡:Ene Sarere
ヨアン・アンブロシオ・ダルツァ(fl.1508):Calata ala Spagnola
ルカ・パニッチャーリ(Vc)

録音:2022年6月、サヴィリアーノ(イタリア)
完全な形で残っている世界最古の楽曲とされる古代ギリシャの「セイキロスの墓碑銘」から、アイルランドやトルコの伝統音楽、ルネサンスのリュート音楽、20世紀アメリカのブルース、そして21世紀の作品まで、チェリストのルカ・パニッチャーリがオリジナル作品と編曲作品を織り交ぜつつ、無伴奏チェロの世界を案内します。チェロの美質を堪能しつつ、伝統的なレパートリーの枠にとらわれないチェロ曲を発見することのできる1枚です。
Da Vinci Classics
C-00759(1CD)
パリー:ピアノ作品集 Vol.1
チャールズ・ヒューバート・パリ
ー:ピアノ・ソナタ第1番ヘ長調(1877年出版)
無言歌第1巻(1868年作曲、1869年出版)(世界初録音)
シュールブリード・チューンズ(1911ー13年作曲、1914年出版)
クリストファー・ハウエル(P)

録音:2021年6月&7月、ミラノ(イタリア)
19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したイギリスを代表する作曲家、チャールズ・ヒューバート・H・パリーのピアノ作品全集プロジェクトの第1弾。パリーはイギリス音楽の復興における重要人物であり、作曲だけでなく、学術的・学問的な分野でも活躍しました。代表作「イェルサレム」など、よく知られているのは声楽曲の分野(特に宗教音楽)ですが、彼のピアノ作品は再発見する価値があります。今日の英国シーンにおける最も興味深いピアニストのひとりであり、学術的な執筆活動でも高く評価されているクリストファー・ハウエルが、パリーのピアノ音楽の魅力と可能性を追究します。

GENUIN
GEN-23807(1CD)
デゲンホーフ・セッションズ
バッハ(ケンプ編):カンタータ 第29番「神よ、われら汝に感謝す」前奏曲
バッハ(バウアー編)::魂はイエスの手にて憩う
ビゼー(ゴドフスキー編):「アルルの女 第1組曲」よりアダージェット
カール・ボーム(ゴドフスキー編):夜のように静かに Op.326-27
シューマン(ゴドフスキー編):君は花のように Op.24-25
シューベルト(ゴドフスキー編):「ロザムンデ」よりバレエ音楽 D.797
ショパン(ゴドフスキー編):ワルツ第13番 変ニ長調 Op.70-3
ショパン(リスト編):「6つのポーランドの歌」より乙女の願い S.480
スメタナ:3つのサロン用ポルカ第1番嬰ヘ長調 Op.7-1
アドルフ・フォン・ヘンゼルト:もしも私が鳥だったら Op.2-6
モンポウ:「歌と踊り」より第1曲、第4曲、第6曲
モシュコフスキ(アルバート・ウルリッヒ編):「5つのスペイン舞曲」Op.12より第1曲、第2曲、第3曲
ゴドフスキー:「トリアコンタメロン、三拍子による30の雰囲気と光景」より第11曲、第19曲、第18曲、第11曲
ヨハン・シュトラウス2世(ゴドフスキー編):喜歌劇「こうもり」の主題による交響的変容
イグナーツ・フリードマン:侯爵と侯爵夫人 Op.22-4
ディルク・シェーフェル:五月の夜 Op.3-7
ヤコブ・ロイシュナー(P)

録音:2022年7月1日-3日
ヴァイオリニストの漆原啓子とのデュオでも知られる名手ヤコブ・ロイシュナーによるピアノ作品集。1880年頃から第二次世界大戦頃までほとんどのピアニストは、作曲家でもあり編曲家でもありました。そのような編曲作品を中心に集めたこのアルバムではピアノの「黄金時代」に編曲された珠玉の名曲たちをお楽しみいただけます。
GENUIN
GEN-23845(1CD)
躍動するリズム
ヒナステラ:クリオージョ舞踏組曲 Op.15
ヴィラ=ロボス:ブラジル風連作 W374
ムラヴィン・サンディ:Ritmos panteisticos Op.1a
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6
ホセ・ナバロ=ジルバーシュタイン(P)

録音:2022年7月21日
アントン・ルビンシテイン・コンクール、クラウディオ・アラウ・ピアノコンクールなど数々の国際コンクールで優勝し、現在はロンドンを拠点に活動している若きボリビアのピアニスト、ホセ・ナバロ=ジルバーシュタインによる「リズム」をテーマにしたアルバム。シューマンの「ダヴィット同盟舞曲集」に南米の作曲家たちの作品を合わせて収録し、ナバロ=ジルバーシュタインは、その卓越した技術で芸術性の高い音楽に仕上げています。
GENUIN
GEN-18603(1CD)
初紹介旧譜
モーツァルト、シューベルト&ブラームス:後期作品集
モーツァルト:ロンド イ短調 K.511
シューベルト:4つの即興曲 Op.90, D899
ブラームス:ピアノのための6つの小品 Op.118
エリック・ルー(P)

録音(ライヴ):2017年(ニュルンベルク)
2015年にわずか17歳で挑んだ第17回ショパン国際ピアノ・コンクールで第4位に入賞、さらに2018年には名門リーズ国際ピアノ・コンクールも制し、大きな注目を集めているアメリカ出身の若手ピアニスト、エリック・ルー。2023年6月には読売日本SOに客演し、アレクサンダー・ガジェヴの代役を見事に務めあげました。
このディスクは2017年にエリック・ルーがドイツ国際ピアノ・アワードを受賞したおよそ半年後、ニュルンベルクで行われたライヴ録音を収録。モーツァルト、シューベルト、ブラームスの後期作品を集めた独墺系プログラムを、当時19歳の若き実力者が堂々と味わい深い演奏で聴かせてくれます。

Etcetra
KTC-1795(1CD)
ラフマニノフ:音の絵&前奏曲集
ラフマニノフ
:練習曲集「音の絵」 Op.33、
 前奏曲集 Op.23
ポリーナ・ナザイキンスカヤ:対話(...自分自身と)
オルガ・キルピチェワ(P)
ロシアとフランスのレパートリーに情熱を注ぐピアニスト、オルガ・キルピチェワによるラフマニノフ作品集。11歳の時にフランスのコルマールで開催されたウラディーミル・スピヴァコフ国際音楽祭に招待されたことをきっかけに国際的なキャリアをスタートさせたキルピチェワは、2013年に渡仏し、パリ国立高等音楽院に入学。欧州各地の国際コンクールで入賞、いまでは同世代で最も有望な若手ピアニストのひとりと見なされています。2022年からはアラブ首長国連邦のアブダビを拠点に、ジルベール・アミ、フィリップ・エルサン、ブルーノ・マントヴァーニ、ティエリー・エスケシュ、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェなどの現代音楽を含む多彩なレパートリーを開拓しています。

Danacord
DACOC-D-969(1CD)
2022年フーズム城音楽祭 第2弾
(1)ベートーヴェン:ポロネーズ ハ長調 Op.89
(2)シューベルト:ピアノ・ソナタ第8番より アンダンテ・モルト
(3)ヴァレンティン・シルヴェストロフ(b.1937):バガテル より アレグレット Op.1-1
(4)スクリャービン:欲望 Op.57-1、前奏曲 Op.37-1
(5)メル・ボニ:無言歌 Op.56
(6)シャミナード:荒れ果てた祖国にて Op.155
(7)イグナス・ストラスフォーゲル(1909-1994):よく知られた旋律による変奏曲
(8)フィリップ・シャルヴェンカ:5つのピアノ小品集 より アレグロ・ノン・トロッポ
(9)フリードリヒ・グルダ:プレイ・ピアノ・プレイ より 第6番
(10)バックス:オリヴァー・ツイスト より オリヴァーの眠れない夜
(11)ビリー・メイヤール:ジル・オール・アローン ト長調
(12)エンリケ・ソロ(1884-1954):アンダンテ・アパッショナート Op.2
(13)リッカルド・ピック=マンジャガッリ:3つの演奏会用練習曲 より ヴィヴァチッシモ
(14)アントニオ・ポンパ=バルディ(b.1974):チャップリンの「スマイル」によるインプロヴィゼーション
(15)リムスキー=コルサコフ(ヴィクトル・バビン編):歌劇「サトコ」 より 子守歌
(16)アレクサンドル・ツファスマン(1906-1971)(イーゴリ・ツィガンコフ編):「ザ・マン・アイ・ラヴ」による幻想曲
(1)マティアス・キルシュネライト(P)
(2)(3)ヴァディム・ホロデンコ(P)
(4)ジャン=ポール・ガスパリアン(P)
(5)ニコラ・スタヴィ(P)
(6)(7)コーリャ・レッシング(P)
(8)(9)ナデジダ・ブラエワ(P)
(10)(11)ポール・ギネリー(P)
(12)(13)(14)アントニオ・ポンパ=バルディ(P)
(15)(16)ベルリンスカヤ&アンセル・ピアノ・デュオ(P)

録音(ライヴ):2022年、フーズム城(ドイツ)
ドイツ北部のかつてのデンマーク領、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン(スレースヴィ=ホルステン)の港町フーズムで1987年に創設され、毎年開催されている「フーズム城音楽祭」(稀少ピアノ音楽祭。2020年はCOVID-19の影響により中止)。昨年11月にリリースされ、マルク=アンドレ・アムランや福間洸太朗の演奏の収録が話題となったアルバム(DACOC-D-949)に続いて、2022年のライヴ録音第2弾が登場!
35年を超える歴史を誇り、これまでもスティーヴン・ハフ、シプリアン・カツァリス、スティーヴン・オズボーン、アレクセイ・リュビモフなどといった錚々たる顔ぶれが知られざるレア・レパートリーを繰り広げ、ピアノ・マニアから熱狂的な支持を得ているフーズム城音楽祭。イグナス・ストラスフォーゲルやフィリップ・シャルヴェンカらの作品やフリードリヒ・グルダの傑作「プレイ・ピアノ・プレイ」など今回もなかなか耳にできない貴重なレパートリーの充実ぶりは健在な上、マティアス・キルシュネライトやヴァディム・ホロデンコ、ナデジダ・ブラエワなど注目ピアニストが目白押し。さらにはエンリケ・ソロやリッカルド・ピック=マンジャガッリの作品と共にチャップリンの有名な「スマイル」をオリジナルのインプロヴィゼーションで披露したアントニオ・ポンパ=バルディほか、アルバム全体にピアノの魅力が凝縮された大注目の内容です。

Chopin University Press
UMFCCD-135(2CD)
トマシュ・シコルスキ:ピアノ作品集
トマシュ・シコルスキ
(1939-1988):2つの前奏曲/ピアノ・ソナタ/ぼんやり眺めた窓からの眺め/Hymnos/Autograf/Eufonia/ロンド/Diafonia(2台ピアノのための)/Muzyka nas?ychiwana(2台ピアノのための)
カミル・ボルコフスキ(P)、
アレクサンデル・クシジャノフスキ(P)
理論家で作曲家のカジミエシュ・シコルスキ(1895-1986)の息子であり、パリでナディア・ブーランジェに師事したポーランドの作曲家&ピアニスト、トマシュ・シコルスキ(1939-1988)のピアノ作品全曲の初のスタジオ録音。
Chopin University Press
UMFCCD-122(1CD)
4手のためのモニューシュコ
モニューシュコ:「ヘトマンの恋人」より序曲
「寓話」より幻想的序曲/ポロネーズ ニ長調
紡ぎ手/歌劇「ハルカ」よりハイランダーの踊り
放浪者の歌/市民のポロネーズ
ウェディング・マズール ハ長調
ワルツ 変イ長調/4手のためのコントルダンス演奏会用ポロネーズ イ長調
ガブリシュ&クィン・ピアノ・デュオ
スタニスワフ・モニューシュコの4手のための作品を全作品録音したアルバム。4手のためのオリジナル作品に加え、歌劇などからのトランスクリプションも網羅しています。モニューシュコの4手のための作品はそれほど多くはないもののヴィルトゥオーゾ的な要素と室内楽的な要素をバランスよく携えており、ポーランドのピアノ作品の中でも注目に値する作品が含まれています。

Onyx
ONYX-4241(1CD)
ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲 Op.120 シャイ・ウォスナー(P)
1976年イスラエル出身のエリート・ピアニスト、シャイ・ウォスナー(シャイ・ウォスネル)によるベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」が登場!
シューベルト作品の演奏(ONYX-4073、ONYX-4217など)で極めて高い評価をうけ、偉大なシューベルト弾きの一人としての評価を確立したウォスナーが、いまだに聴く者を当惑させるベートーヴェンのピアノ独奏曲の最高峰のひとつに挑戦します。
1999年のエリザベート王妃国際コンクールで第4位入賞を果たし、2005年に権威あるエイヴリー・フィッシャー・キャリアー・グラントを受賞したウォスナーは、2008年にNHK-BSで放映されたバレンボイムのマスタークラス参加で一気に注目を集めました。英グラモフォン誌や英BBCミュージック・マガジンからは素晴らしい「シューベルティアン」として評価されています。何度か行われている来日公演でも人気を博しており、2023年にもピアノ・リサイタルやピンカス・ズーカーマンとのデュオで来日公演を成功させています。

RUBICON
RCD-1118(1CD)
ムソルグスキー:ピアノ作品集
禿山の一夜/クリミアの絵/夢
瞑想曲/展覧会の絵
ソニア・バッハ(P)
オイゲン・ダルベール国際音楽コンクール第1位!20世紀を代表する2人の偉大なピアニスト、アリシア・デ・ラローチャとラザール・ベルマンに師事しスタインウェイ・アーティストとして活躍するソニア・バッハの4thアルバムは、ムソルグスキーのピアノ作品集!
オイゲン・ダルベール国際音楽コンクールでの第1位&大賞受賞や第12回ヴィオッティ=ヴァルセージア国際音楽コンクールでの特別賞受賞など、順調にキャリアを重ねている彼女の演奏は、「表情豊かな正確性と完璧なテクニック...クリーンで宝石のようなトーン」(英BBCミュージック・マガジン)と高く評価されています。有名な「展覧会の絵」と「禿山の一夜」だけでなく、「クリミアの絵」や「瞑想曲」といった珍しい作品にも注目です。
RUBICON
RCD-1113(1CD)
遥かなる現前〜セヴラック、ビニェス、ラヴェル、フォーレ、サティ、モンポウ
セヴラック:ラングドックにて
リカルド・ビニェス:ピアノのための4つのオマージュ
ラヴェル:悲しい鳥たち(鏡 M.43より 第2曲)
フォーレ
:夜想曲第3番変イ長調 Op.33-3
サティ:自動記述法/モンポウ:子供の情景
ソフィア・メリキヤン(P)
スペイン、リナレスのマリサ・モンティエル国際ピアノ・コンクールやイビサ国際ピアノ・コンクールで第1位を獲得したアルメニアのピアニスト、ソフィア・メリキヤンのソロ・アルバム第3弾。
これまでも、グバイドゥーリナやサーリアホなどの女性作曲家の作品を集めたアルバム(IBS72018)や、ゴヤの絵画に多くのインスピレーションを受けたメリキヤンが、同じくゴヤの絵画に影響を受けたグラナドスの「ゴイェスカス」とモンポウの作品を組み合わせたスパニッシュ・アルバム(KTC-1607)など、含蓄のあるプログラムの録音で実績を積んできたメリキヤン。ニュー・アルバム『遥かなる現前(Presence lointaine)』も、ドビュッシーやラヴェルのピアノ作品の初演者として知られるフランスで活躍したスペインのピアニスト、リカルド・ビニェスを中心テーマに、ビニェスをとりまくスペインとフランスの作品(ビニェスに献呈された作品やビニェスが初演した作品等)を散りばめた意欲的なプログラムです。
1875年カタルーニャ生まれのリカルド・ビニェスは、パリ音楽院でピアノと作曲を学び、1895年にサル・プレイエルで初リサイタルを開いたのを皮きりに、40年以上にわたってスリリングで熱狂的なキャリアを築きました。当時の現代音楽、そして若い進歩的な作曲家たちの擁護者であり、ラヴェルの「鏡」、「古風なメヌエット」、「水の戯れ」、「逝ける王女のためのパヴァーヌ」、「夜のガスパール」、ドビュッシーの「ピアノのために」、「版画」、「仮面」、「喜びの島」、「映像第1集&第2集」、その他サティやファリャ、アルベニス、セヴラックなど作品の初演者として知られています。ムソルグスキーやバラキレフ、プロコフィエフ等のロシア音楽をフランスに紹介し、ピアノ教師としてはプーランクの師として知られ、またピカソやジッド、コレット、コクトーらの芸術家、詩人、小説家とも親交がありました。

FONE
SACD-003(1SACD)
クレモナのヴァイオリン〜クライスラーへのオマージュ 第1集
クライスラー:前奏曲とアレグロ(プニャーニの様式による)、
 メヌエット(ポルポラの様式による)、
 タンブーラン(ルクレールの様式による)
使用楽器:A.Amati作 “Carlo IX”(1566)
クライスラー:ベートーヴェンの主題によるロンディーノ
グルック(クライスラー編):メロディ
クライスラー:アレグレット(ボッケリーニの様式による)
使用楽器:N.Amati作 “Hammerle”(1658)
リムスキー=コルサコフ(クライスラー編):歌劇「サトコ」より「インドの歌」
ショパン(クライスラー編):マズルカ イ短調 Op.67-4
使用楽器:G.Guarneri作 “Quarestani”(1689)
クライスラー:ジプシーの女
シューベルト(クライスラー編):即興曲 Op.90-3
クライスラー:愛の喜び
使用楽器:“Guarneri del Gesu” (1734)
クライスラー:中国の太鼓、カヴァティーナ、美しきロスマリン
ドヴォルザーク(クライスラー編):わが母の教え給いし歌 Op.55-4
ブラームス(クライスラー編):ハンガリー舞曲
リムスキー=コルサコフ(クライスラー編):歌劇「金鶏」より「太陽への賛歌」
アルベニス(クライスラー編):マラゲーニャ Op.165-3
クライスラー:愛の悲しみ
使用楽器:A.Stradivari作 “Cremonese”(1715)
サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)、
ラウラ・マンツィーニ(P)

録音:1993年11月6日-8日、カヴァルカボ宮殿(クレモナ、イタリア)
2021年に80歳を迎えたイタリアの偉大なるヴァイオリニスト、サルヴァトーレ・アッカルドが、16世紀のアンドレア・アマティから18世紀の“グァルネリ・デル・ジェス”まで、クレモナ派の幅広い年代のヴァイオリンを弾き分けた、クライスラーによる作編曲作品のコンピレーション・アルバム第1集。1993年にクレモナのカヴァルカボ宮殿で行われた録音で、有名な「愛の喜び」や「愛の悲しみ」をはじめ、ドヴォルザークやブラームスなどの作品の秀逸な編曲、さらにはショパンのマズルカの編曲版に至るまでクライスラーの魅力をたっぷり味わえる収録内容になっています。アッカルドが聴かせる5つの銘器の極上の音色を、Foneレーベルが誇る超高音質でお楽しみください。
FONE
SACD-030(1SACD)
クレモナのヴァイオリン〜クライスラーへのオマージュ 第2集
クライスラー:テンポ・ディ・メヌエット(プニャーニの様式による)、ルイ13世の歌とパヴァーヌ(ルイ・クープランの様式による)、コレッリの主題による変奏曲(タルティーニの様式による)
使用楽器:A.Amati作 “Carlo IX”(1566)
クライスラー:シチリアーノとリゴードン(フランクールの様式による)、アンダンティーノ(マルティーニの様式による)
使用楽器:N.Amati作 “Hammerle”(1658)
シューマン(クライスラー編):ロマンス イ長調
フォスター(クライスラー編):故郷の人々
使用楽器:G.Guarneri作 “Quarestani”(1689)
グラナドス(クライスラー編):スペイン舞曲
クライスラー:古いリフレイン
ドヴォルザーク(クライスラー編):スラヴ舞曲第1番 ト短調 Op.46-1
使用楽器:“Guarneri del Gesu” (1734)
アルベニス(クライスラー編):タンゴ Op.165-2
シャミナード(クライスラー編):スペイン風セレナーデ
チャイコフスキー(クライスラー編):アンダンテ・カンタービレ
クライスラー:ウィーン奇想曲 Op.2
ドヴォルザーク(クライスラー編):インディアンの嘆歌 ト短調
ポルディーニ(クライスラー編):踊る人形
メンデルスゾーン(クライスラー編):「無言歌第5巻」より「5月のそよ風」 Op.62-1
アイルランド民謡(クライスラー編):ロンドンデリーの歌
サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)、
ラウラ・マンツィーニ(P)
使用楽器:A.Stradivari作 “Cremonese”(1715)


録音:1993年11月6日-8日、カヴァルカボ宮殿(クレモナ、イタリア)
2021年に80歳を迎えたイタリアの偉大なるヴァイオリニスト、サルヴァトーレ・アッカルドが、16世紀のアンドレア・アマティから18世紀の“グァルネリ・デル・ジェス”まで、クレモナ派の幅広い年代のヴァイオリンを弾き分けた、クライスラーによる作編曲作品のコンピレーション・アルバム第2集。1993年にクレモナのカヴァルカボ宮殿で行われた録音で、クライスラーがいろいろな作曲家の様式に則って作曲した小品や、はじめからヴァイオリンのために書かれたかのような秀逸な編曲技法を味わえます。アッカルドが聴かせる5つの銘器の極上の音色を、Foneレーベルが誇る超高音質でお楽しみください。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0038(1CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 オリヴァー・シュニーダー(P;ベーゼンドルファー 280VC)

録音:2022年5月2-3日/スイス、チューリッヒ放送スタジオ
各声部を歌うのに最適な楽器としてベーゼンドルファーの280VCを使用。落ち着いたテンポとはっきりした発音からは楽曲をじっくり掘り下げ創りあげた深い 解釈が感じられ、アクセントやリピートでの独自の装飾からはさらなる即興性への挑戦がみられます。幼いころからバッハの音楽に魅了され続け、グールドのゴルト ベルク録音にもやはり衝撃を受けたというシュニーダーが、「今できる自分のバッハ演奏」を刻み込むべく丹精込めて録音した力強いゴルトベルクです。
オリヴァー・シュニーダーは1973年スイス生まれのピアニスト。これまでもSONY等からCDをリリースしています。 (Ki)
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0040(1CD)
ラヴェル:鏡
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番『月光』
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35
ジョルジアナ・プレテア(P;ベーゼンドルファー 280VC)
録音:2021年7月12-14日/チューリッヒ、ZKOハウス
数多くのコンクールで優勝しているバーゼル在住のルーマニア人ピアニスト、ジョルジアナ・プレテア(1993-)のデビュー盤。

Aulicus Classics
ALC-0092(1CD)
レスピーギ:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ ヘ短調 P.16
6つの小品 P.044
リュートのための古風な舞曲とアリア (小舞踏曲“オルランド伯爵”/ヴィラネッラ/ガルアルダ/イタリアーナ/シチリアーナ/パッサカリア)
ヴィタントニオ・カローリ(P)

録音:2022年9月 イタリア プ―リア州 バーリ
レスピーギはローマ三部作があまりに強烈でそのイメージが強いが、彼は生涯の間 にかなり作風を変化させた作曲家です。1897 年、まだ10代だった頃のピアノ・ソナタ ヘ短調にはロマン主義が色濃く残っています。1901 年の6つの小品はサロン風の小品 集。一方有名な「リュートのための古風な舞曲とアリア」は、彼の古いイタリア音楽への 憧れが生み出した傑作。管弦楽曲をレスピーギ自分が4 手ピアノ用と独奏ピアノ用の編曲を作っており、これは独奏ピアノ版の演奏。 ヴィタントニオ・カローリはイタリアの中堅のピアニスト。かのアルド・チッコリーニの高弟 で、チッコリーニはカローリのピアノを絶賛していた。

BRINRINRI
KYBR-2301(1CD)
税込定価
原石〜伝説の誕生前夜、11歳から16歳までの秘蔵音源集
【山下和仁アーカイブ】
1. プレリュードホ長調(ヴァイス = ポンセ) Prelude (Weiss = Ponce)
2.2つのサラバンド(ラモー) Deux Sarabandes (Rameau)
3. エチュード第63番(プジョール) Etude No.63 (Pujol)
4. 前奏曲(早川正昭) Prelude (Masaaki Hayakawa)
5. セビリア(アルベニス) Sevilla (Albeniz)
6. スケルツィーノ・メヒカーノ(ポンセ) Scherzino Mexicano (Ponce)
7-10. ソナタ “ボッケリーニ讃” (カステルヌオーヴォ=テデスコ)
Sonata "Omaggio a Boccherini" Op.77 (C-Tedesco)
第1楽章/第2楽章/第3楽章/第4楽章
11. プレリュード、フーガ、アレグロ (バッハ)
Prelude, Fugue and Allegro, BWV998(Bach)
12-14. ギター協奏曲ニ長調(カステルヌオーヴォ=テデスコ)
Concerto No.1in D, Op.99(C-Tedesco)
第1楽章/第2楽章/第3楽章
15. グランソロ(ソル)Grand Solo Op.14(Sor)
山下和仁(G)

録音:1972年〜1977年
還暦を迎えた山下和仁のアーカイブシリーズがスタート。1977年、16歳で3つ の国際ギターコンクール全てで史上最年少優勝し衝撃のデビューをした生きる 伝説、山下和仁。それ以前、小学生の時に始まった師匠であり父親による秘蔵録 音は、デビューと共にメジャーレーベルでのレコーディングが始まる1978年まで 折に触れて行われていた。アルベニスのセビリアといったギター定番曲を学生時 代には弾いていたことがわかる貴重な録音資料。同曲を含め本CDの最初の5曲 は今まで録音物としては公表されていなかったもので、デビュー以来の山下和仁 のLPおよびCD全90タイトル未収録曲です。また、本CDの最後には、14歳での オーケストラとの初共演も収録。共演は、もう一人の師匠である小船幸次郎指揮 横浜SO。アンコールで演奏されたギターソロのためのグランソロも収録。16 ページからなるブックレットには当時のレパートリーや経歴なども掲載。 ※本CD には古いアナログテープの劣化に起因するノイズやライヴ演奏に伴う会 場ノイズ等がありますが御了承ください。
BRINRINRI
KYBR-2302(1CD)
税込定価
「新世界より」全楽章-ギター1本によるシンフォニー
【山下和仁アーカイブ】
ドヴォルザーク(山下和仁編):交響曲第9番『新世界より』
山下和仁(G)

録音:1989年1月14日カザルスホール(ライヴ)
還暦を迎えた山下和仁のアーカイブシリーズの第2弾。全世界で熱狂的に迎 えられた山下和仁自編ギターソロによるドヴォルザークの交響曲第9番「新世界よ り」全楽章。80年代の山下和仁コンサートツアーは、Aプロ「展覧会の絵」、Bプロ 「新世界より」とほぼ日替わりで全国各地および全米各地、さらには欧州やアジア でも「新世界より」全楽章の公演が行われていた。87年録音発売のアルバムは超 ヒット作となり、全世界で発売され、現在でもリマスター盤CD (brinrinri:KYBR-1801)が発売中です。本CDはそれとは異なり、89年のカザルスホール特別企画 「山下和仁の世界」(全7公演)の第1回公演第2部を収録した、会場の熱気をも感 じられる貴重なライブ盤です。6本の弦で奏でられる山下和仁の真骨頂の交響 曲を肌で感じる奇跡の名盤。 ※本CDには古いアナログテープの劣化に起因するノイズやライヴ演奏に伴う会 場ノイズ等がありますが御了承ください。

ヴァデメクム
VMMM-1605(1CD)
税込定価
ヘンデル:組曲第2巻第1番変ロ長調 HWV434
組曲第1巻第7番ト短調 HWV432
組曲第1巻第3番ニ短調 HWV428
組曲第1巻第5番ホ長調 HWV430
シャコンヌ ト長調 HWV435
ヴァハン・マルディロシアン(P)

録音:2004年3月12日、14日 フランス国立音響音楽研究所ホール
今回で5枚目となるヴァハン・マルディロシアンのCD は、ヘンデルの鍵盤楽器 のための組曲集から主要な作品をまとめたもの。今からおよそ 300年前に、鍵盤 楽器のヴィルトゥオーゾとしてヨーロッパで名声を得ていたヘンデルが、当時として は斬新な方法で作曲した組曲集。ここにはヘンデルの魅力の一つである躍動感 溢れる音楽の喜びや劇的な音楽の作り、同時に聴く者の心に訴えかける親密で 悲哀に満ちたメロディーが盛り込まれています。そのような作品を現代のピアノで 甦らせたのが、ヴァイオリンの巨匠、故イヴリー・ギトリスがデュオのパートナーとし て全幅の信頼を寄せていたヴァハン・マルディロシアン。彼の素晴らしいテクニー クと多彩な表現力によってヘンデルの音楽が生き生きと表現されています。更に 『シャコンヌ』、『調子の良い鍛冶屋』やブラームスの有名な『ヘンデルの主題に基 づく変奏曲』の原曲が聴けるのもこのCD の魅力です。

OUR recordings
MAR-6.220681(1SACD)
NX-B06
無伴奏クラリネットの為の作品集
ニールセン:カデンツァ - クラリネット協奏曲より(1928
ストラヴィンスキー:無伴奏クラリネットの為の3つの小品(1919)
ベント・セアンセン(1958-):ワルツの断片(2012)*
メテ・ニルスン(1985-):アローン- バセット・クラリネットのために(2021:ヨナス・フローントのために)*
メシアン:鳥たちの深淵
〜世の終わりの為の四重奏曲より(1940-41)
グンナー・ベルグ(1909-1989):無伴奏クラリネットのために I(1957)*
ポウル・ルーザス(1949-):1人の奏者の為のタトゥー(1984)
ワーグナー:ソロ- 楽劇「トリスタンとイゾルデ」第3幕より(1859)**
シモン・ステーン=アナセン(1976-):深き淵より(2000/19)***
ヨナス・フローント(B♭管、A管クラリネット/A管バセット・クラリネット
/B♭管バス・クラリネット)

録音:2021年6月7-11日
*…世界初録音
**…原曲:コール・アングレのために/バス・クラリネットでの世界初録音
***…原曲:ソプラノ・サクソフォンのために/バス・クラリネットでの世界初録音
『SOLO ALONE AND MORE』は、コペンハーゲンのデンマーク王立音楽アカデミーで学び、パリ音楽院を卒業した若きクラリネット奏者ヨナス・フローントを 紹介する初のアルバムです。 アルバムを作成するにあたり、彼は様々なクラリネット…一般的なB♭管、A管だけでなく、A管バセット・クラリネット、B♭管バス・クラリネットを用いることで、 聴き手が多彩な音色を楽しめるように工夫を凝らしています。 プログラムには、彼が「あらゆる現代音楽の起源」と考えるワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」からの旋律や、ストラヴィンスキーの「3つの小品」、ソリストに打 楽器の演奏までを要求するステーン=アナセンの「深き淵より」の他、フローントのために書かれたメテ・ニルスンの「アローン」も含まれています。

Sono Luminus
DSL-92263(2CD)
NX-C03
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) サユウン・ソルステインスドッティル(Vc)

録音:2021年3月1-5日
バッハの無伴奏チェロ組曲全曲を「人間らしく生きる上でのエッセンス」と語るサユウン・ソルステインスドッティ ル。1番から6番への調の推移に必然性を感じる彼女は、その「流れ」をより強く感じるためにリピートを省いて 演奏しています。

JVCとキングインターナショナルのコラボ企画が始動!
JVCケンウッド・ビクターエンタテイメントとキングインターナショナルがレコード会社間の垣根を越えてコラボを開始。JVCが貴重な音源を製盤、キングインターナショナルが付属品(できる限りオリジナルを生かしたもの)と販売を担うもので、数年にわたり魅力的なシリーズをお届けする予定です。いずれも入手困難なものばかりですが、今回の発売にあたり、SACDハイブリッド化しているのも注目。旧ソ連の巨匠から人気邦人演奏家まで驚きのラインナップにご期待ください。

King International
KKC-101(1SACD)
リヒテル1979年日本ライヴT
シューマン:「ノヴェレッテ集」Op.21
ショパン:「24の前奏曲」Op.28
スヴャトスラフ・リヒテル(P)

録音:1979年3月9日東京厚生年金会館(1)-(3)、
3月20日神奈川県民ホール(4)(ライヴ)
プロデューサー:野島友雄
エンジニア:服部文雄
1979年、リヒテル3度目の来日公演は64歳直前の円熟期で、神業のような演奏が語り草となりました。それをビクター音楽産業株式会社(現・株式会社 JVCケンウッド・ビクターエンタテイメント)が当時最新の技術でライヴ収録。
ショパンの前奏曲から13曲を抜粋。全曲を弾かないリヒテルならではのこだわりの選曲ですが、いずれも深い詩情にあふれながらも甘くなく、小品とは思えぬ 巨大な宇宙を形成。音色の微妙な変化も絶妙で、ショパンの作品を純音楽的に味わえます。 (Ki)
King International
KKC-102(1SACD)
リヒテル1979年日本ライヴU
シューベルト:楽興の時第1番ハ長調Op.94D.780の1
 楽興の時第3番ヘ短調Op.94D.780の3
 楽興の時第6番変イ長調Op.94D.780の6
 即興曲第2番変ホ長調Op.90の2
 即興曲第4番変イ長調Op.90の4
シューマン:幻想小曲集Op.12より
 第5曲 夜に/第7曲 夢のもつれ
スヴャトスラフ・リヒテル(P)

録音:1979年2月1日東京厚生年金会館、2月13日東京文化会館(4)(5)、2月24日NHKホール(ライヴ)
プロデューサー:野島友雄
エンジニア:服部文雄
1979年、リヒテル3度目の来日公演は64歳直前の円熟期で、神業のような演奏が語り草となりました。それをビクター音楽産業株式会社(現・株式会社 JVCケンウッド・ビクターエンタテイメント)が当時最新の技術でライヴ収録。
録音嫌いとして知られるリヒテルは大半が古いメロディア盤か実況録音で、演奏の素晴らしさはわかるものの微妙なニュアンスは実演でなければ味わえませんで した。しかしビクターが時代を先んじてデジタル録音を採用、その結果最盛期リヒテルの柔らかくたっぷりした美音、ペダルの効果まで眼前に広がるかのように再 現できました。
リヒテルのシューベルトはまさに十八番ですが、人気の即興曲第2番と4番、楽興の時第3番をこの音質で堪能できるのは破格の贅沢。リヒテル・ワールドに引 き込まれます。 (Ki)

BIS
BISSA-2587(1SACD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ第2集
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調 BWV1001
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番 ロ短調 BWV1002
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調 BWV1005
フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn/1711年製ストラディヴァリウス「レディ・インチクイン」)

録音:2021年8月17-19日ドイチュラントフンク内室内楽ホール(ケルン)、2022年3月17、18日&2022年11月14、15日インマヌエル教会(ヴッパータール)
フランク・ペーター・ツィンマーマンが遂にバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータの録音を完成させました!第2集の当 アルバムにはソナタ第1番、パルティータ第1番、ソナタ第3番が収録されております。
1980年代半ばから世界の第一線で活躍してきたツィンマーマン。バロックから現代まで幅広いレパートリーを誇り、演奏・録音の両面で非常に高い評価を 得てきました。
バッハの録音といえば、ヴァイオリン・ソナタ全集をエンリコ・パーチェと録音。2006年のセッション録音【Sony Classical】と、2008年にライ ヴ収録したDVD【EUROARTS】20-64068)をリリースしています。ヴァイオリン協奏曲は1988年録音のジェフリー・テイト(指)イギリス室内O【旧 EMI、現Warner Classics】と、2017年録音のベルリン・バロック・ゾリステンと共演したアルバム【hanssler Classic】(CD:KKC-5922/ HC-17046、LP:KKC-1211)をリリース。この他、トリオ・ツィンマーマン編曲による弦楽トリオ版のゴルトベルク変奏曲【BIS】(KKC-6044 / BIS SA-2347)、『フーガの技法』から「12度のカノン」【ECM】を録音しております。しかし、無伴奏ヴァイオリン作品は演奏会では披露するものの、録音に関し ては慎重な姿勢をとってきました。そのツィンマーマンがコロナ禍に録音を決意。この度全曲録音が完成しました。
圧倒的なテクニックと優美で香り高い音色を奏でますが、このバッハでもその魅力が最大限現れており、完璧なアーティキュレーションと歌心に溢れる演奏は当 代最高の名演奏と申せましょう。
使用楽器はツィンマーマンの愛器1711年製のストラディヴァリウス「レディ・インチクイン」です。この楽器はかつてクライスラーが所有していた銘器でその 音色はうっとりするほど美しく、ツィンマーマンが長年ともにしてきた愛器で奏でるバッハは格別の一言に尽きます。ソナタ第2番、パルティータ第2番、パルティー タ第3番を収めた第1集(KKC-6450/ BIS SA-2577)とあわせてお楽しみください! (Ki)

Pentatone
PTC-5187052(2CD)
リスト:超絶技巧練習曲集 S.139
ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
フランチェスコ・ピエモンテージ(P)

録音:2021年4月〜5月/オーディトリウム・ステリオ・モーロ、ルガーノ(スイス)
現在ヨーロッパを中心に大活躍の名手フランチェスコ・ピエモンテージ。近年はPENTATONEレーベルから積極的なリリースが続いております。当アルバムでは リストに挑み、「超絶技巧練習曲集」と「ピアノ・ソナタ」を演奏しました!
『すべての長・短調の練習のための48の練習曲』(1826)から『24の大練習曲』(1837)に改作され、1851年に第3稿として改編し翌1852年に出版 されたのが『超絶技巧練習曲集』で、チェルニーに献呈されています。リストの独創的なピアノの技巧が散りばめられ、リスト以前が作曲した練習曲とはまったく新し いスタイルをとっており、ドビュッシー、ラフマニノフ、バルトーク、リゲティなど、のちの作曲家のピアノ作品に多大な影響を与えています。全12曲の大半に副題 がついており、「マゼッパ」「鬼火」など有名な作品も含まれております。ピエモンテージは曲ごとのキャラクターを見事にあらわし、表現力豊かに演奏しております。
単一楽章で書かれたピアノ・ソナタではテクニックだけではなく音楽の構築力が求められますが、ピエモンテージは圧巻の出来栄えでこの大作を演奏しておりま す。今後の演奏活動にも一層期待が高まります!
■フランチェスコ・ピエモンテージ(P)
1983年スイス生まれ。アルフレート・ブレンデル、セシル・ウーセ、アレクシス・ワイセンベルク等、偉大なピアニストからも薫陶を受け、2007年エリザベート王 妃国際音楽コンクールで第3位受賞し注目されます。これまでに、バイエルンRSO、BBC響など、指揮者では、サカリ・オラモ、ミハイル・プレトニョ フ等と共演。特にマルタ・アルゲリッチからは絶賛され、ルガーノ音楽祭に度々出演しています。PENTATONEレーベルから『シューベルト:ピアノ・ソナタ第19〜 21番』(KKC-6272/3/ PTC-5186742)、『バッハ・ノスタルジア』(KKC-6354 / PTC-5186846)、『ラヴェル:ピアノ協奏曲、メシアン:「異国の 鳥たち」、シェーンベルク:ピアノ協奏曲』(KKC-6550 /PTC-5186949)をリリース。いずれもレコード芸術誌「特選盤」等、高く評価されています。 (Ki)

King International
KKC-100(1CD)
税込定価
子守歌ファンタジー
モーツァルト(ジェラルド・ムーア編):子守歌*
ブラームス(コルトー編):子守歌
シューベルト(フランシス・トーメ編):子守歌*
草川信(斎藤高順編):ゆりかごの歌*
ヴィノグラドフ編)):中国地方の子守歌
奥村一編:江戸子守歌
クープラン(ディエメ校訂):子守歌、揺籠の中のいとし子
シューマン:子守歌Op.124の16
サン=サーンス:子守歌*
ショパン:子守歌Op.57
ルフェビュール=ヴェリ:子守歌「ボンソワール」Op.110*
フーゴー・ヴォルフ:子守歌
リスト:子守歌
グリーグ:子守歌Op.38の1
チニャコーフ:子守歌Op.1の2*
サティ:子守歌
レーガー(作曲者編):マリアの子守歌
ドヴォルザーク(シュット編):わが母の教えたまいし歌*
ヴァイノ・ライティオ:猫の子守歌*
バーバー:小さな子守歌
ヴァインベルク:子守歌Op.1
ヴァーノン・デューク:真夜中の子守歌
チャイコフスキー(ラフマニノフ編):子守歌
ファリャ(E.アルフテル編):子守歌(7つのスペイン民謡より)*
ショスタコーヴィチ:子守歌
ラザール・レヴィ:子守歌
ニーノ・ロータ:子守歌
小平時之助:イフムケ(アイヌの子守歌)*
美智子上皇后:おもひ子
菊池洋子(P)

録音:2023年4月5日、12日 キング関口台第1スタジオ
*世界初録音
菊池洋子がキングインターナショナル登場。疫病や戦争で疲弊した現代、子守歌をテーマに歌ではなく彼女の楽器ピアノで古今東西29作品を奏で人々の心を 慰め元気づけてくれる、これまでありそうでなかったコンセプト・アルバムです。
「子守歌」と題された最初期の器楽曲クープランの300年前の作から現代まで多種多様な子守歌が描かれます。もちろんモーツァルト(フリース)、シュー ベルト、ブラームスの三大子守歌も収録。ジェラルド・ムーア、トーメ、コルトーの編曲というのも豪華。また日本を代表する子守歌3篇は奥村一、小津安二郎 の映画で知られる斎藤高順、日本にロシアピアニスムを伝えたヴィノグラドフの編曲によるのも興味津々。いずれも極上のピアノ曲に仕上がっています。
さらにサン=サーンス、バーバー、ヴァインベルク最初の作や、ラフマニノフ最後の仕事も意味深長。またロシアの詩人チニャコーフやジャズの大物ヴァーノン・ デューク、フィンランド・アヴァンギャルドのライティオの個性的作品、サティやニーノ・ロータの透明な詩情、ファリャやアイヌの子守歌のエキゾティシズムなど 変化に満ちています。世界初録音を多数含みますが、ショパン、シューマン、グリーグの名作ももれなく収録。
最後は美智子上皇后の御作「おもひ子」。上皇后は菊池洋子の恩師・田中希代子の熱烈なファンだったとされますが、疲弊した人々の心への国母の癒しのメッ セージを静かに代弁しました。子守歌が単に赤子を眠らせるものではなく、邪悪なものから守る母の思いでもあることを実感させてくれます。 (Ki)


BIS
BISSA-2614(1SACD)
シューベルト:4つの即興曲 Op.90D.899
4つの即興曲 Op.142D.935
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ/コンラート・グラーフ(1819年製作)のレプリカ、ポール・マクナルティ(2007年製作))

録音:2022年7月11-16日/インマヌエル教会(ヴッパータール)
鬼才フォルテピアノ奏者ブラウティハムがシューベルトの録音を開始。当アルバムは即興曲を収録しております。
作品90、作品142それぞれ4曲からなる即興曲。抒情的な美しさに満ち、それぞれの作品が個性あふれるシューベルトの代表作です。
ルドルフ・ゼルキンに師事したブラウティハムは古典派から初期ロマン派の作品を得意としているだけに、ロマン派の先駆者シューベルトの演奏は非常に期待が 高まります。
ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの鍵盤作品を演奏・録音してきたブラウティハム。満を持してのシューベルトは絶品のひとこと。自然なアプローチは当演 奏でも光り、ブラウティハムが奏でるフォルテピアノの温もりのある音色が聴き手の心に届きます。
当演奏には現代の名工ポール・マクナルティが製作したコンラート・グラーフ(1819年製作)のレプリカを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用し て演奏・録音していることについて「マクナルティはピリオド楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作したレプリカを演奏し ていると、演奏解釈の面でも新しいインスピレーションを得ることができる」とブラウティハムは語っており、作品のイメージに合った楽器を使用することで、ブラ ウティハムはごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。

C Major
80-9308(DVD)

80-9404(Bluray)
エフゲニー・キーシン/ザルツブルク・リサイタル
ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1
フレンニコフ:ピアノのための3つの小品 Op.5-3「舞曲」
 ピアノのための5つの小品 Op.2
ガーシュウィン:3つの前奏曲
ショパン:夜想曲 第17番ロ長調Op.62-1
 即興曲 第1番変イ長調 Op.29
 即興曲 第2番嬰ヘ長調 Op.36
 即興曲 第3番変ト長調 Op.51
 スケルツォ 第1番ロ短調 Op.20
 英雄ポロネーズOp.53
[アンコール]
メンデルスゾーン:無言歌集 Op.38-6変イ長調「デュエット」
キーシン:4つのピアノ小品 Op.1-2「ドデカフォニック・タンゴ」
ショパン:スケルツォ 第2番変ロ短調 Op.31
ドビュッシー:月の光
エフゲニー・キーシン(P)

収録:2021年8月14日、ザルツブルク祝祭大劇場(ザルツブルク音楽祭ライヴ)
◆DVD
画面:NTSC,16:9
音声:PCMステレオ、DTS5.1
リージョン:All
DVD9、106分
◆Bluray
画面:1080i16:9FullHD
音声:PCMステレオ、DTS-HD
MA5.0
リージョン:All
BD50、106分
世界的な人気を誇るピアニスト、エフゲニー・キーシン。1971年モスクワ生まれ。2歳でピアノを弾き始め、6歳のときにグネーシン音楽学校に入学、10歳でデ ビューを果たし神童として注目を集めました。1986年には初の日本ツアーも開催し、以来日本でも高い人気を誇っています。 この映像は、50歳を迎える節目の年に登場したザルツブルク音楽祭の模様。キーシンは1987年の同音楽祭デビューから、その輝きに満ちた演奏で人々を魅了し 続けてきました。また、この演奏は自身の節目であると同時に、2021年7月27日98歳で亡くなったキーシンの恩師アンナ・パヴロヴナ・カントールに捧げるリサ イタルでもありました。カントール先生とはキーシンは、家族同然のお付き合いがあり長年進行を温めてきた、彼の唯一のピアノ教師でありました。 プログラムはベルク、ガーシュウィン、ショパン、そしてロシアの作曲家フレンニコフに、アンコールは4曲演奏しています。 (Ki)

BIS
BISSA-2541(1SACD)
バッハ:オルガン作品集 Vol.4
前奏曲とフーガ イ短調 BWV543
オルガン小曲集より
待降節のためのコラール
  いざ来たれ、異教徒の救い主よ BWV599
 神よ、汝の慈悲によりて BWV600
 主キリスト、神のひとり子 BWV601
 全能の神を誉めまつれ BWV602
クリスマスのためのコラール
 みどり子ベツレヘムに生まれたり BWV603
 誉められよ、イエス・キリスト BWV604
 かくも喜びあふれる日は BWV605
 高き天より、われは来たれり BWV606
  空から天使の群れが来たりて BWV607
 甘い喜びのうちで BWV608
 神を誉めまつれ、キリストの徒よ、もろともに BWV609
オルガン小曲集より
クリスマス、新年、祝日のためのコラール
 イエスよ、わが喜び BWV610
 今やキリストを誉めるべし BWV611
 われらキリストの徒は BWV612
 神の恵みを共にたたえん BWV613
 古き年は過ぎ去りぬ BWV614
 汝にこそ喜びあり BWV615
 平安と喜びのうちでわれ逝かん BWV616
 主なる神よ、いざ天の扉を開きたまえ BWV617
受難節のためのコラール
  おお、罪のない神の仔羊 BWV618
 キリストよ、汝、神の仔羊 BWV619
 キリストはわれらに至福を与え BWV620
 イエスが十字架にかかりしとき BWV621
 おお人よ、汝の大いなる罪を嘆け BWV622
 われら汝に感謝す、主イエス・キリストよ BWV623
 神よ、われを助けて成し遂げさせたまえ BWV624
鈴木雅明(Org/クリストフ・トロイトマン(1737年製作))


録音:2022年8月12-17日聖ゲオルク教会、グラウホフ(ドイツ)
鈴木雅明のバッハのオルガン作品集第4弾は、ドイツのオルガンビルダー、クリストフ・トロイトマン(1674-1757)が製作 した歴史的楽器を演奏!前奏曲とフーガ イ短調 BWV543、同 ハ短調 BWV549、そして46曲(異稿BWV634を除くと45曲)からなるオルガン小曲集 の第1弾として26曲(BWV599〜BWV624)を収録しております。
ドイツ、ゴスラー近郊のグラウホフの聖ゲオルク教会に据え付けられたトロイトマン・オルガンはバッハ時代の現存する最も重要な楽器のひとつ。1734年か ら1737年にかけて製作、据え付けられ、以後、修復を重ねながらもオリジナルに忠実な状態で現在もその音色を聴くことができます。卓越した質の高さで知 られ、輝かしく透明な響きが最大の魅力。鈴木雅明はこの銘器の色彩豊かなパイプの音色を巧みに組み合わせ、見事な演奏を聴かせてくれます。
このアルバムに収録したオルガン小曲集は「待降節のためのコラール」、「クリスマスのためのコラール」、「クリスマス、新年、祝日のためのコラール」、「受 難節のためのコラール」の26曲。教会暦に沿ったこれらの作品は各曲1、2ページの短い作品ながらそのどれもが美しく、聴き手の心に響く名作です。鈴木 雅明の卓越した演奏をご堪能ください。
演奏の素晴らしさはもちろんのこと、BISの技術陣による録音であることも注目。SACD層は5.0 Surround soundで収録されており、臨場感あふれる 名演奏をお楽しみください。

Ars Produktion
ARS-38501(1CD)
ピアノ・ワークス Vol.1
リスト:ヘンデルのジングシュピール「アルミーラ」によるサラバンドとシャコンヌ S.181
パガニーニ大練習曲 S.141(ブゾーニ編)
ダルゴムイシスキーのタランテッラ S.483
モーツァルトの「フィガロの結婚」の2つの主題による幻想曲(ブゾーニ補筆版)
ボリス・ブロッホ(P)

録音:1979年(モーツァルト幻想曲)、2003年(パガニーニ大練習曲)、2005年(32のタランテッラ)、2007年(サラバンドとシャコンヌ)
鬼才ボリス・ブロッホのリスト・アニヴァーサリー・アルバム!ウクライナのオデッサで生まれ育ったボリス・ブロッホは、モスクワのチャイコフスキー国立音楽院でタチアナ・ニコラーエワ、ドミトリー・バシキーロフに師事し、1978年にはブゾーニ国際ピアノコンクールで第1位を受賞した、"鬼才"や"奇才"といった表現がピッタリな知る人ぞ知る名ピアニスト。本作は彼がアルス・プロダクション(ARS- Produktion)で進めているシリーズ「ピアノ・ワークス」の第1集で、フランツ・リストの生誕200年を記念してリリースされました。全てライヴ録音です。「ピアノ演奏に改革をもたらした人物であり、我々の職業の父であり、作曲家、ピアニスト、指揮者、教師として4度の先見の明を持つ天才であるリストに対して、ささやかながらもより愛情深い賛辞を捧げ、深い感謝と尊敬の念をもって彼の前に頭を下げる、私にとって歓迎すべき機会です。」(ボリス・ブロッホ)


Onyx
ONYX-4095S(5CD)
日本語解説付限定盤
ドビュッシー:ピアノ作品全集
前奏曲集第1巻/前奏曲集第2巻/版画/組曲「子供の領分」/2つのアラベスク/ベルガマスク組曲/レントよりおそく/バラード/マズルカ/小さな黒人/映像第1集/映像第2集/喜びの島/スケッチ帳より/ピアノのために/英雄の子守歌/アルバムの1ページ/舞曲(スティリー風のタランテラ)/ハイドンを讃えて/夢/12の練習曲/マスク/夜想曲/エレジー/小組曲(4手連弾)*/スコットランド行進曲(4手連弾)*/古代の墓碑銘(4手連弾)*/白と黒で(2台ピアノ)*/リンダラハ(2台ピアノ)*
パスカル・ロジェ(P)、
アミ・ロジェ(P)*

録音:2004年-2011年、ラ・ショー=ド=フォン音楽ホール(スイス)
※パスカル・ロジェのドビュッシーBOXが限定再プレス!
※伊熊よし子氏書き下ろし日本語解説付き限定盤!
フレンチ・ピアニズムの巨匠パスカル・ロジェが2004年〜2011年に録音を行い、ドビュッシー生誕150周年の2012年に5巻セットの全集BOXとしてリリースされたドビュッシーのピアノ作品全集。近年はレーベル在庫切れ・入手困難が続いていた同BOXですが、2023年のオール・ドビュッシー・プログラムでの来日公演も記念して、ついに再生産が実現。伊熊よし子氏の書き下ろし日本語解説を付けた限定盤として新装リリースいたします。
あふれるフランスのエスプリ、空間に広がる印象派の色彩と響き。ロジェが「無限の発見への素晴らしい旅」と語り、21世紀のドビュッシー演奏の新たなスタンダードとなった不朽の名演にご期待ください。

Hunnia Records
HRCD-2240(2CD)
隠された声〜モーツァルト:ピアノ・ソナタ集 Vol.1&2
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第2番 ヘ長調 K.280/ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調 K.333/ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331「トルコ行進曲付き」/ピアノ・ソナタ第12番 ヘ長調 K.332/ピアノ・ソナタ第15番ヘ長調 K.533/494/ピアノ・ソナタ第17番変ロ長調 K.570
ギル・サリヴァン(P)

録音:2022年12月1日-14日、スーパーサイズ・レコーディング(ハンガリー)
世界最高のモーツァルト解釈者-かつてヨーロッパでのコンサート・ツアー中に現地の新聞からそう評されたこともあるモーツァルト演奏のエキスパート、ギル・サリヴァンが弾くピアノ・ソナタ集。サリヴァンはモーツァルトの全てのピアノ作品をレパートリーとしている世界でも数少ないピアニストの一人。モーツァルトの没後200周年にあたる1991年にピアノ・ソナタ全曲を含むリサイタル・シリーズを開催すると、2006年の生誕250周年イヤーにはモーツァルトが巡った都市や彼の知人たちを描いた現代絵画や、モーツァルトとその家族や恋人、友人からの手紙の朗読を盛り込んだマルチメディアの演出とともにモーツァルトを演奏するプログラムをオーストラリアやドイツ各地の音楽祭で上演してきました。
オーストラリアに生まれたギル・サリヴァンは母国で研鑽を積んだ後、ロンドンでマレイ・ペライアに、ウィーンでパウル・バドゥラ=スコダに師事。ニューヨークのカーネギー・ホールでは2度演奏し、アムステルダム・コンセルトヘボウやベルリン・コンツェルトハウスのステージにも立つなどオーストラリア国内はもとよりアジア、ヨーロッパ、アメリカなどで毎年精力的な演奏活動を行っています。
Hunnia Records
HRCD-2231(1CD)
大演奏会用独奏曲
リスト:大演奏会用独奏曲 R18, SW176、
 ノルマの回想
ドビュッシー:デルフィの舞姫たち、
 枯葉、ヒース、カノープ
ダーヴィド・バール(P)

録音:2022年10月12日-13日、スーパーサイズ・レコーディング(ハンガリー)
1982年ブダペスト生まれのピアニスト、ダーヴィド・バールのリスト&ドビュッシー・アルバム。後の「ロ短調ソナタ」にも繋がる特徴的な構造を持ったリストの「大演奏会用独奏曲」やドビュッシーの「前奏曲」からの抜粋などを収録。
ダーヴィド・バールはリスト・フェレンツ音楽大学の博士課程を修了し、同大学で教鞭をとりつつピアニストとして活動。2010年の仙台国際音楽コンクールでの聴衆賞受賞をはじめ多くのコンクールで入賞しています。これまで日本を含むおよそ30ヶ国で演奏経験を重ねており、ハンガリー国内においてもブダペスト祝祭Oやハンガリー国立フィルと定期的に共演しています。

Nimbus Alliance
NI-6418(1CDR)
ブラームス:変奏曲集
シューマンの主題による変奏曲 Op.9
創作主題による変奏曲 Op.21-1
ハンガリーの歌の主題による変奏曲 Op.21-2
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24
ウラディミール・フェルツマン(P)

録音:2018年4月21-22日
ピアニストとしてだけでなく指揮者としても活躍しているウラディミール・フェルツマンによるブラームスの変奏曲集が登場です。フェルツマンは、1952年にモスクワで生まれ、11歳の時にモスクワPOと共演しデビュー。1969年にはモスクワのチャイコフスキー国立音楽院に入学し研鑽を積みました。その後カーネギーホールにデビューするとアメリカのみならず、世界的なピアニストとしての地位を確立しました。現在ではアメリカを中心に国内外の主要なオーケストラとの共演や、世界的権威のある音楽祭などに度々登場しています。また、後進の指導にも力を入れており、ニューヨーク州立大学などで教鞭を執っています。このアルバムではバロックから20世紀の作品まで多岐に渡るレパートリーを誇るフェルツマンが、その深い知識と高い音楽性を持ってブラームスの変奏曲を奏でています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Chopin University Press
UMFCCD-114115(2CD)
モニューシュコ:ピアノ独奏曲全集
ポロネーズ ニ短調/小品集/夜想曲 変イ長調/6つのポロネーズ/エレジー 変ホ長調/ ポロネーズ 変ニ長調/ヴィラネッラ 変ロ長調/ヴィラネッラ 変ニ長調/ポロネーズ 変ホ長調/3つのワルツ/Co mowia ob?ocki o ksiezycu w pogodna noc wiosenna?/ワルツ 変イ長調/ワルツ ヘ長調/ワルツ 変イ長調「ポフランカ」/子守歌 ニ長調「喜びの日々」/ポルカ ハ長調/ポルカ イ長調「ダニエル」/ポルカ ロ長調「ガブリエラ」/ポルカ ヘ長調「春」/無言歌「Do odje?d?aj?cej」/マズルカ ロ長調/マズルカ ト長調/マズルカ イ短調/Anio? Pa?ski w wiejskim ko?cio?ku/マズルカ ト長調/マズルカ ニ長調/マズルカ ト長調「ヴィルニュスへの別れ」/マズルカ ニ長調/リトアニア人のため息/小さな音楽第1番/小さな音楽第2番/マリー・ペシュケのアルバムからのお土産/別れ
マルチン・タデウシュ・ウカシェフスキ(P)

録音:2018年5月1日-3日&2019年、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・ホール(ワルシャワ)
ワルシャワの優れたピアニストであり研究者でもあるマルチン・タデウシュ・ウカシェフスキが、ポーランド音楽出版社(PWM Edition)から1975年に出版されたクシシュトフ・マズル編纂による34巻の「スタニスワフ・モニューシュコ全集」より、ピアノ独奏のために書かれた50曲を収録。モニューシュコの多彩なピアノ曲は近年ようやく演奏される機会が増えてきているものの、オペラや歌曲に有名な傑作が多くあるためどうしてもその陰に隠れてしまい、かつてはほとんど忘れ去られていた時期もありました。しかしウカシェフスキは研究者としての視点から、19世紀のポーランド音楽の発展においてモニューシュコのピアノ曲は見過ごすことのできない重要な作品であると考えており、それは完成度の高い充実した演奏に加え、モニューシュコを分析的、歴史的観点から掘り下げたテキストが掲載されたポーランド語と英語による80ページを超えるブックレットからも伝わってきます。
Chopin University Press
UMFCCD-130(1CD)
アドルフ・グートマン 〜ショパンのお気に入りの弟子〜
アドルフ・グートマン(1819-1882):シャンブールシー, 華麗なる大円舞曲 変ホ長調 Op.15(4手のための)/「シンパシー」 ロンド=ワルツ 変イ長調 Op.39(4手のための)/2つの夜想曲 Op.8(4手のための)/「エレガント」 ワルツ 変ホ長調 Op.31(4手のための)/「海の静けさ」 舟歌 イ長調 Op.59(P独奏のための)/ワルツ第3番 ニ長調 Op.24(4手のための)/夜想曲 イ長調 Op.13-1(P独奏のための)/2つのマズルカ Op.9/別れ 変ニ長調 Op.45(P独奏のための)/「つむじ風」 華麗なるギャロップ 変ホ長調 Op.37(4手のための)
マリア・ガブリシュ=ヘイケ(フォルテピアノ/エラール)、
ドミトリー・アブロギン(フォルテピアノ/エラール)

録音:2019年9月30日-10月1日(ポーランド)
ショパンが自身の弟子の中でも特にお気に入りたったといわれているドイツ出身の作曲家、アドルフ・グートマンのピアノ独奏や連弾のための作品集。その音楽はどこか感傷的、抒情的で、様式や構造、旋律、和声、装飾のパターンなどにショパンの強い影響が見て取れます。19世紀には人気を博していた彼の作品も現代ではあまり顧みられなくなっていますが、マリア・ガブリシュ=ヘイケとドミトリー・アブロギンが1848/1849年製の歴史的なエラール製フォルテピアノを用いて、作曲された当時の雰囲気に言及しています。

DUX
DUX-19631964(2CD
フィリップ・グラス:エチュード全集
エチュード第1巻/エチュード第2巻
マチェイ・ガンスキ(P)

録音:2021年9月
アメリカの作曲家フィリップ・グラスのエチュード集全曲盤が登場です。この作品はグラス自身が当時の作曲の慣例に従い、技術的な練習曲として自分のために書いたとされており、21世紀初頭に約20年の歳月をかけてまとめられました。エチュードという短い作品の中でミニマリズムの可能性を追求し、これらの作品は壮大で華麗でありながら、瞑想的で明晰でもあります。2009年からグダンスク音楽アカデミーで教鞭を執るマチェイ・ガンスキは、ポーランド人で初めてこれらのエチュード全20曲を全曲録音することに成功しており、技術的な面はもちろん、音楽性の面でも高い演奏を聴かせ、グラスの音楽を深く探求することの出来るアルバムを完成させています。
DUX
DUX-1885(1CD)
エルスネル:4手のためのポロネーズ集
ユゼフ・エルスネル
(1769-1854):ポロネーズ ハ長調/ポロネーズ ト長調/ポロネーズ へ短調/ロドルフ・クロイツェルの歌劇「ロドイスカ」の主題によるポロネーズ ホ長調/ルイジ・ケルビーニの歌劇「二日間」の行進曲主題によるポロネーズ ホ長調
イェジー・ミハウ・ヴァルデンスキ、
マグダレナ・ボンク(ハープシコード)

録音:2022年8月
ショパンの師であり、モニューシュコの師でもあったドイツ系ポーランドの作曲家、ユゼフ・エルスネル(1769-1854、ドイツ語読みではヨーゼフ・エルスナー)の世界初録音とされる4手用のポロネーズを収録した貴重な1枚。フンメルのトランペット協奏曲に引用されていることでも有名な、ケルビーニの歌劇「二日間」からの行進曲を主題としたポロネーズも収録されており、楽しめます。

Avie
AV-2578(8CD)
ハイドン:48のピアノ・ソナタ
4つの初期ピアノ・ソナタ(1765年エントヴルフ・カタログによる)
Sonata in D Hob. XVI:4L.9
Sonata in G Hob. XVI:6L.13
Sonata in C Hob. XVI:3L.14
Sonata in D Hob. XVI:14L.16

6つのピアノ・ソナタ(1765-1772)
Sonata in E minor Hob. XVI:47bis L.19
Sonata in B flat Hob. XVI:18L.20
Sonata in E flat Hob. XVI:45L.29
Sonata in D Hob. XVI:19L.30
Sonata in A flat Hob. XVI:46L.31
Sonata in G minor Hob. XVI:44L.32

ニコラウス・エステルハージ侯爵に捧ぐ6つのピアノ・ソナタ(c.1773,1774年出版)
Sonata in C Hob. XVI:21L.36
Sonata in E Hob. XVI:22L.37
Sonata in F Hob. XVI:23L.38
Sonata in D Hob. XVI:24L.39
Sonata in E flat Hob. XVI:25L.40
Sonata in A Hob. XVI:26L.41

6つのピアノ・ソナタ(1774-1776?)
Sonata in G Hob. XVI:27L.42
Sonata in E flat Hob. XVI:28L.43
Sonata in F Hob. XVI:29L.44
Sonata in A Hob. XVI:30L.45
Sonata in E Hob. XVI:31L.46
Sonata in B minor Hob. XVI:32L.47

カタリーナ&マリアンナ・アウエンブルッガーに捧ぐ6つのピアノ・ソナタ(1780年出版)
Sonata in C Hob. XVI:35L.48
Sonata in C sharp minor Hob. XVI:36L.49
Sonata in D Hob. XVI:37L.50
Sonata in E flat Hob. XVI:38L.51
Sonata in G Hob. XVI:39L.52
Sonata in C minor Hob. XVI:20L.33

3つのピアノ・ソナタ(1783年ロンドンにて出版)
Sonata in A flat Hob. XVI:43L.35
Sonata in D Hob. XVI:33L.34
Sonata in E minor Hob. XVI:34L.53

マリア・エステルハージ候妃のための3つのピアノ・ソナタ(1784年出版)
Sonata in G Hob. XVI:40L.54
Sonata in B flat Hob. XVI:41L.55
Sonata in D Hob. XVI:42L.56

2つのピアノ・ソナタ(1789-1790)
Sonata in C Hob. XVI:48L.58
Sonata in E flat Hob. XVI:49L.59

3つのイングリッシュ・ソナタ(1794-1795)
Sonata in E flat Hob. XVI:52L.62
Sonata in C Hob. XVI:50L.60
Sonata in D Hob. XVI:51L.61

補遺:ハイドン作と広く推定されている9つの初期ピアノ・ソナタ
Sonata in C Hob. XVI:7L.2
Sonata in G Hob. XVI:8L.1
Sonata in F Hob. XVI:9L.3
Sonata in C Hob. XVI:10L.6
Sonata in G Hob. XVI:G1L.4
Sonata in D Hob. XVII:D1L.7
Sonata in A Hob. XVI:12L.12
Sonata in E Hob. XVI:13L.15
Sonata in B flat Hob. XVI:2L.11

ボーナス・トラック:
変奏曲 ヘ短調 Hob. XVII:6(1793)


※ホーボーケン及びランドンのカタログに掲載されているが、このサイクルには含まれていない初期の作品は以下となります。
●L.21?27(Hob. XVI:2)-おそらく火事で焼失
●L.17?18(Hob. deest), L.8(Hob. XVI:5), L.10(Hob. XVI:1)-真正性に深刻な疑問あり
●L.57-真作でないことが示されている(L.19 (Hob. XVI:47)から半音上げて移調した2つの楽章が含まれている)
●L.28(Hob. XIV:5), L.5(Hob. XVI:11)-断片としてのみ存在
●Hob. XVI:15-ディヴェルティメント Hob.II:11の編曲だがハイドンによるものではない
●Hob. XVI:16-真正性に深刻な疑問あり
●Hob. XVI:17-ヨハン・ゴットフリート・シュヴァネンベルガーによる作品
ダニエル=ベン・ピエナール(P)

録音:2020年9月13日&26日、10月17日、11月14日&21日、12月9日-11日、アンジェラ・バージェス・ホール(ロンドン)
Avieレーベルにバッハやベートーヴェン、モーツァルト、シューベルトらバロック〜古典派の偉大な作品を録音する傍ら、『長い17世紀』と題された凝ったアルバム(レコード芸術海外盤REVIEW、英グラモフォン誌、英BBCミュージック・マガジンで、それぞれ特選盤に選定)でも非凡な才覚を発揮しているピエナール。南アフリカ出身で現在はロンドンを拠点に活躍しており英国王立音楽アカデミー(RAM)のフェローとロンドン大学の教授としても知られています。またヴァイオリニストの川畠成道や、トランペッター&プロデューサーのジョナサン・フリーマン=アットウッドとの共演も行っています。
ピエナール自身の綿密な研究に基づき、1765年以降のハイドン作と証明されている39曲と、ハイドン作と広く推定されている初期の9曲、合わせて48曲のピアノ・ソナタが選ばれています。ハイドンの若かりし頃の作品の真偽については慎重な調査・研究が続けられていますが、アントニー・ヴァン・ホーボーケンとクリスタ・ランドンのリストに含まれている作品のうち、断片的な作品、偽作が証明された作品や重大な疑念が持たれている作品は除かれています。

Perfect Noise
PN-2305(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲全集
無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007/無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008/無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV1009/無伴奏チェロ組曲 第4番変ホ長調 BWV1010/無伴奏チェロ組曲 第5番ハ短調 BWV1011/無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調 BWV1012
フローリアン・ベルナー(Vc)

録音:2020年9月21日-29日、サン・ロレンツォ教会(カスタニェート・カルドゥッチ、イタリア)&2023年1月30日-2月2日、ヨハン・セバスティアン・バッハ・ホール(ケーテン、ドイツ)
2021年5月にオーストリアにおけるiTunesのアルバム・チャートで2位にランクインするなど絶大な人気を誇り、今のオーストリアの音楽シーンをリードするウィーン出身のチェリスト、フローリアン・ベルナー。2021年にオーストリアのVMSレーベルからバッハの無伴奏チェロ組曲第1番〜第3番がリリースされ、ようやく日本でもこの素晴らしい才能に気軽に触れられる機会が訪れましたが、2023年初頭、長らくリリースが待たれていた残る3曲のレコーディングがついに実現し、第1番〜第3番の音源とセットとなってドイツのPerfect Noiseレーベルより全集として発売されます。
第1番〜第3番のレコーディングが行われたのは2020年の9月。Covid-19のパンデミックによってコンサートやリハーサルがなくなってしまい、楽器を介して人と直接コミュニケーションを図れないことに孤独感や苦痛を感じていた中、トスカーナに住む友人宅の近くにあった小さな教会でレコーディングされました。それから2年以上の月日が経過した2023年1月、トスカーナでの経験がずっと頭に残っていたベルナーは残る3曲もレコーディングしてひとつのアルバムを完成させたいと思い、Perfect Noiseレーベルの協力もあってこの作品が誕生したドイツのケーテンでレコーディングが実現しました。
フローリアン・ベルナーは1973年生まれ。ウィーン音楽大学でアンジェリカ・メイとアルバン・ベルクSQに師事したのち、イタリアでは世界的名手、マリオ・ブルネロにも学びました。1993年にフーゴ・ヴォルフSQを結成すると、同世代のSQの中でも最もエキサイティングな存在として国際的に名声を高め、現在まで活躍し続けています。ソリストとしては2007年から2013年までクラウディオ・アバドとダニエル・ハーディング指揮のマーラー室内Oに定期的に客演し、2007/08年にはニーダーエスターライヒOのゲスト・ソロ・チェリストを務めたほか、様々な音楽祭へ出演したり、テレビ東京でベートーヴェンのチェロ・ソナタのドキュメンタリーを制作するなど多方面で活動を行っています。

MUSICAPHON
M-56991(1CD)
ベートーヴェン:バガテル集 Op.119,126
シューマン:クライスレリアーナ
エウジェニオ・デ・ローザ(P/スタインウェイ)

録音:2021年5月10日-12日(ローマ)
30年以上にわたりイタリア国内、及び国際的に活躍してきたコンサート・ピアニスト、エウジェ二オ・デ・ローザが奏でるベートーヴェン&シューマン・アルバム。デ・ローザは、ローマの名門、サンタ・チェチーリア音楽院を優秀な成績で卒業。イタリアの2つの音楽院で院長を務め若手音楽家の育成にも力を注いでいます。

Raumklang
RK-4201(1CD)
ヴィジョンズ
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお, 偉大なる父よ、鳩はじっと見ていた
ハルトマン&ゲオルギイ・グルジェフ:ケルビム賛歌、Sayyid Chant and Dance No.8
マリー=ルイーズ・ヒンリクス:ロンドンの思い出
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお, 祝福された幼少期
チャイコフスキー:フランスの古い歌
ヒリンクス:ボロム
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお, なんと貴重なことか
ハルトマン&グルジェフ:アルメニアの歌第4番
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:聖霊は生の源の火よ
ハルトマン&グルジェフ:サイイドの歌と踊り第15番
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお, まことに愛らしき若枝よ
ハルトマン&グルジェフ:サイイドの歌と踊り第30番、ママシャ
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:O felix apparitio
ハルトマン&グルジェフ:サイイドの歌と踊り第34番
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:Favus distillans
マリー=ルイーズ・ヒンリクス(P)

録音:2022年10月
ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの歌曲をマリー=ルイーズ・ヒンリクスがピアノ版に編曲した本アルバム。マリー=ルイーズ・ヒンリクスは、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの楽曲を元々ピアノのために作られているかのように編曲し、時に即興的に独自のハーモニーとメロディを加え、新たな美しく純粋な響きを持った楽曲に生まれ変わらせています。彼女の並外れた感受性によって奏でられるこのアルバムをお楽しみください。

Hyperion
CDA-68331(2CD)
フォーレ:夜想曲&舟歌集
夜想曲第1番〜第13番
舟歌第1番〜第13番
ドリーOp.56(P連弾のための組曲)*
マルク=アンドレ・アムラン(P)、
キャシー・フラー(P)*

録音:2022年6月8日-11日&9月19日、殉教者聖サイラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン)
現代最高のスーパー・ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、マルク=アンドレ・アムラン。Hyperionの2023年9月新譜レコード・オヴ・ザ・マンスとなる新録音は、フォーレの夜想曲&舟歌全曲!
20世紀の多くの作曲家に影響を与えたフランスの大作曲家、ガブリエル・フォーレ。初期の作品は、親しみやすいロマンティックな曲が多く、年を重ねるにつれ、和声的、旋律的に複雑性を増した音楽へと変化していきました。そのどちらにもファンが多いですが、特に晩年の作品は傑作と称されています。
本アルバムでは、フォーレの作風の変遷を感じることができる代表的な作品である夜想曲と舟歌を全曲(各13曲)収録。アムランの卓越した繊細さと魔術的な鍵盤のタッチで、フォーレが極めた芸術の真髄を見事に伝えています。カップリングされている優しさと愛情に包まれたピアノ連弾の名曲 「ドリー」 では、WCRB〔ボストンのクラシック・ラジオ放送局〕のプロデューサーと司会者でもある最愛のパートナー、キャシー・フラーとの共演も注目すべてポイントです。

Ars Produktion
ARS-38636(1CD)
私のクライスラー・アルバム
クライスラー:プニャーニの様式によるプレリュードとアレグロ、美しきロスマリン、愛の喜び
メンデルスゾーン(クライスラー編):無言歌 Op.62-1
クライスラー:シンコペーション、W.F.バッハの様式によるグラーヴェ、ルイ・クープランの様式によるプロヴァンスの朝の歌、おもちゃの兵隊の行進曲、カルティエの様式によるカプリース「狩り」、フランクールの様式によるシシリエンヌとリゴードン
グルック(クライスラー編):歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」より「精霊の踊り」
ドヴォルザーク(クライスラー編):スラヴ舞曲 Op.46より第1番ハ長調
チャイコフスキー(クライスラー編):アンダンテ・カンタービレ Op.11
クライスラー:ウィーン小行進曲
アルベニス(クライスラー編):タンゴ Op.165-2
ポルディーニ(クライスラー編):踊る人形
クライスラー:ラ・ヒターナ
グラナドス(クライスラー編):スペイン舞曲第5番
クライスラー:愛の悲しみ、エピソード
ナタリア・ファン・デア・メルシュ(Vn)、
ナタリア・コヴァルゾン(P)

録音:2022年4月8日-10日
ドイツ出身のヴァイオリニスト、ナタリア・ファン・デア・メルシュは名教授であるザハール・ブロンに早くから才能を見出され、数々のオーケストラとの共演や音楽祭等で活躍しています。本アルバムでは、クライスラーのオリジナル作品や編曲作品、パスティーシュなど、次々に繰り出される名曲の数々が軽やかに奏でられています。
Ars Produktion
ARS-38358(1SACD)
献呈
シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17
ブラームス:間奏曲 イ長調 Op.118-2
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調
ショレナ・ツィンツァバーゼ(P)

録音:2022年12月5日-7日
モスクワで生まれ育ち、モスクワ音楽院を卒業後、ソリストとしての活動の幅を広げるショレナ・ツィンツァバーゼ。本アルバムでは19世紀のロマン派を代表する3人の作曲家の作品を集めました。
シューマンは「幻想曲 ハ長調 Op.17」をリストに、リストは「ピアノ・ソナタ ロ短調」をシューマンにそれぞれ献呈し、ブラームスは「間奏曲 イ長調」を含む「6つの小品」を、シューマンの妻であるクララ・シューマンに献呈しています。同じ時代を生き、切っても切り離せない関係の3人の楽曲をじっくりと楽しめる1枚となっています。
Ars Produktion
ARS-38638(1CD)
瞬間
ノダル・ガブニア(1933-2000):大人のための子供の小品
ショパン:24の前奏曲 Op.28
ケテヴァン・セパシヴィリ(P)

録音:2023年2月1日-4日
ジョージア出身のピアニスト、ケテヴァン・セパシヴィリが本アルバムで取り上げたのは、同じくジョージア出身の20世紀のピアニストであり作曲家であるノダル・ガブニア。ガブニアが作曲した8曲からなるピアノ曲集「大人のための子供の小品」は、「大人のための」とタイトルにつく通り、子供時代の音楽のイメージを反映しながらも、子供向けの易しい楽曲ではなく、上級者向けの練習曲的な作品となっています。
Ars Produktion
ARS-38355(1SACD)
ギターのディーヴァたち
エミリア・ジュリアーニ=グリエルミ(1813-1850):前奏曲 第1番、ロッシーニの主題による変奏曲 Op.5
アンネ・エメリッヒ(1802-?):独奏ギターのための6つの変奏曲
カタリーナ・ジョセファ・プラッテン(1824-1895):ヴェニスの謝肉祭、とりとめのない考え、妖精のスケッチ「マブ女王」、妖精のスケッチ「パック」、魔女の踊り(ファンタジア・グロテスク)、5つのディヴェルティメント(モーツァルトの主題による変奏曲)、セレナーデ、スペインの踊り、ムーア人の踊り
マリア・ドロレス・デ・ゴニ(1813-1892):ラ・ホタ・アラゴネーサ、ヴェニスの謝肉祭、告別
ハイケ・マティーセン(G)

録音:2022年6月20日-22日
ペペ・ロメロに師事し、世界で活躍するソリストとなったハイケ・マティーセン。演奏の傍ら、近年は女性作曲家についての研究も重ねており、本アルバムは、19世紀の4人の女性作曲家にフォーカスした作品となっています。

TOCCATA
TOCC-0669((1CD)
NX-B03
ヘイノ・エッレル(1887-1970):ピアノ作品全集 第9集
瞑想曲 ロ長調(1938)*/小品 嬰ト短調(1916)*
トッカータ ロ長調(1919)
行進曲のテンポで ト長調(1919)*
行進曲のテンポで 変ホ長調*
アレグロ・モデラート ホ短調(1909)*
アンダンテ・エスプレッシーヴォ 変ロ長調*
ソステヌート 変ホ短調*
モデラート・コン・アニマ 変ロ短調*
ソステヌート 変ロ短調*
ワルツのテンポで ト長調*
アレグロ・ヴィヴァーチェ ホ長調*
小品 嬰ハ短調*/レント ハ短調*
ワルツ 変イ長調(1913)*
即興曲 ヘ短調(1910頃)*
ワルツ 変ロ長調(1913)*
アンダンテ・モデラート ト短調(1914/1942)*
フモレスケ:Une mouche importune (1916)*
4つの抒情小品(1947)
ソステヌート - 左手のために(1940)*
ピアノ・ソナタ第3番変ホ短調(1944)
ステン・ラスマン(P)

録音:2018年3月24-25日、6月18日
2008年から録音がはじまり、全巻を通じて演奏を担当したピアニスト、ステン・ラスマンは当初「全6集で完成」を予想していたとのことですが、調査を続ける うちに新しい曲が発見され、全206曲、9枚のアルバムからなる膨大な作品集となりました。 シリーズの最終巻となるこの第9集に収録されているのも、ほとんどが世界初録音。収録曲の大半はエッレルが得意とした小品ですが、初演時に賛否両論 を巻き起こしたという、22分に及ぶ「ピアノ・ソナタ第3番」も収録されています。 全集の最後を締めくくるのは、エストニアで良く知られる「故郷の調べ」と題された小品。エストニア愛国精神を象徴する旋律からは、全曲録音という偉業を 成し遂げたラスマンの達成感も感じられます。

Solo Musica
SM-439(1CD)
NX-B03
エコー・オブ・バッハ
クララ・ジャズ(1985-):Introduction イントロダクション
ヨハン・パウル・フォン・ヴェストホフ(1656-1705):無伴奏ヴァイオリンのための組曲第5番 ニ短調
クララ・ジャズ:...Echo…
クララ・ジャズ:Vergissmeinnicht
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
クサヴィエ・ダイヤー(1972-):Cette ame a six ailes tout comme les Seraphins
イザイ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番 Op.27
アガタ=マリア・ラーツ(Vn)

録音:2021年5月18日、6月23日
新世代ヴァイオリニスト・作曲家、アガタ=マリア・ラーツが弾く無伴奏ヴァイオリンのための作品集。 収録曲はバッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番」を中心に、ヴァイオリンの名手としてバッハにも影響を与えたとされる初期バロックの作 曲家ヴェストホフの組曲、バッハ作品からインスピレーションを受け、ジャック・ティボーに献呈されたイザイのソナタ第2番。そしてラーツが作曲家として活動する 際に用いる名義“クララ・ジャズ”作の3曲に加え、スイスの作曲家クサヴィエ・ダイヤーの「Cette ame a six ailes tout comme les Seraphins=この 魂にはセラフィムと同じく6枚の翼がある」という変化に富んだプログラムです。 アガタ=マリア・ラーツは、11歳でポーランドのコシャリンSOと共演、コンサートデビューして以来、さまざまなオーケストラと頻繁に共演。各地の音楽祭 にも頻繁に招待されたほか、その音楽的功績が讃えられ、ポーランド文化大臣から特別賞を受賞しています。

オクタヴィア
OVCT-00205(1SACD)
税込定価
2023年7月19日発売
憧憬 ―Sehnsucht nach Leipzig
酒井有彩(P)

シューマン:アベッグ変奏曲 作品1
シューマン(レヴィンソン編):「ミルテの花」より「くるみの木」作品25-3
クララ・シューマン:「音楽の夜会」より「ノットゥルノ」作品6-2
メンデルスゾーン:厳格なる変奏曲 ニ短調 作品54
シューマン(サン=サーンス編):夕べの歌 作品85-12
ブラームス(フリードマン編):「16のワルツ」作品39より第15番 - 第2番
ギーゼキング:スカルラッティの主題によるシャコンヌ
バッハ(ブゾーニ編):シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 BWV1004より)
メンデルスゾーン(タールベルク編):歌の翼に(6つの歌 作品34-2)
酒井有彩(P)

録音:2023年4月20-21日 高崎芸術劇場
パリおよびベルリンで研鑽を積んだ実力派ピアニスト、 酒井有彩のCD第2弾は、音楽の街ライプツィヒをテーマ に、酒井自身のこだわりが凝縮されたアルバムとなって います。シューマンとメンデルスゾーンの「変奏曲」、 ギーゼキングとバッハ=ブゾーニの「シャコンヌ」をメ インに据え、有名な小品の美しい編曲版などで彩られた 選曲。19世紀ライプツィヒで活躍した大音楽家への憧れと敬意 が込められた演奏は、繊細な音色と歌心にあふれ、彼女 のさらなる飛躍を予感させます。(オクタヴィア)

Hanssler
HC-22025(1CD)
マイオーネ、バッハ、グラナドス、トゥルニエ、ムダーラ:ハープ作品集
マイオーネ:さまざまなカプリッチョ集 第1巻よりトッカータ第4番
バッハ:組曲第1番ホ短調 BWV996
マイオーネ:さまざまなカプリッチョ集 第2巻よりトッカータ第4番
グラナドス:詩的なワルツ集
マイオーネ:さまざまなカプリッチョ集 第1巻よりトッカータ第3番
トゥルニエ:ソナチネ Op.30
トゥルニエ:森の中の泉のほとりにて
ムダーラ:ティエント
マルクス・フォルカー・タールハイム(Hp)

録音:2022年9月〜2023年1月ストリートライフ・スタジオ、ヘルツォーゲンアウラハ(ドイツ)
1987年生まれシュトゥットガルト出身のハーピスト、マルクス・フォルカー・タールハイムのデビュー・アルバム。
収録作品はナポリ出身の作曲家アスカニオ・マイオーネ(1565頃-1627)とタールハイムが学生時代よく聴いていたというバッハ、グラナドス、トゥルニ エを交互に組み合わせた内容です。マイオーネはハーピスト、オルガニストとして活躍しながらこれらの楽器のための作品を中心に作曲しました。1603年出版の 〈さまざまなカプリッチョ集 第1巻〉、1609年出版の〈同 第2巻〉は代表作。優れた奏者であったマイオーネが当時としては斬新な響きをハープで表現してお ります。 (Ki)

CANARY CLASSICS
CC-23(1CD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.4
ピアノ・ソナタ第2番ヘ長調 K.280
ピアノ・ソナタ第1番ハ長調 K.279
ピアノ・ソナタ第6番ニ長調 K.284「デュルニツ」
オルリ・シャハム(P/Steinway D274)

録音:2019年7月21日、2019年8月27日、2020年9月3日/メカニクス・ホール、ウースター(マサチューセッツ州)
ギル・シャハムの妹でスタインウェイ・アーティストでもあるピアニスト、オルリ・シャハムによる新モーツァルト全集に基づくピアノ・ソナタ全曲録音の第4集が 登場しました。
オルリ・シャハムの魅力といえば色彩豊かなピアノの音色。兄ギルとのモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集(CC-01)でもその才能を高く評価されており、当 全曲録音は注目すべきもの。第1集(CC-19)、第2&3集(CC-21)も好評を博しております。
第4集には10代の頃に書かれた初期作を収録。革新的で巧妙な作品を残したモーツァルトの天才ぶりを再認識できます。シャハムは楽譜と対峙し、豊かな音楽 を奏でております。 (Ki)

Grand Piano
GP-934(1CD)
NX-B03
ルイーズ・ファランク(1804-1875):ピアノ作品全集 第2集
アリステッド・ファランクの主題による変奏曲 Op.2
「ル・プルミエ・パ」の旋律による大変奏曲 Op.4(P版)
ロッシーニの「チェネレントラ」の主題による華麗な変奏曲 Op.5*
「かわいいミュゼット」の旋律による変奏曲 Op.6*
スイス民謡による変奏曲 Op.7*
オンスロウの「行商人」の主題による華麗な変奏曲 Op.10
スイスへの別れ、ブリュギエールの主題と変奏*
主題と変奏 ヘ長調*
主題と変奏 ト長調*
マリア・ストラティグー(P…Steinway Model D)

録音:2022年12月19-21日
*…世界初録音
19世紀パリの音楽界で高く評価されたピアニスト、作曲家ルイーズ・ファランク。近年注目が高まる女性作曲家の 一人です。GRAND PIANOレーベルではファランクの没後150年にあたる2025年までに全6巻のピアノ作品全 集を完成させる予定です。 半分以上は世界初録音となるこのアルバムには、彼女が活躍した当時広く流行し、ファランク自身も得意としてい たジャンルである変奏曲が収録されています。冒頭の作品の主題は、彼女の夫でフルート奏者であったアリステッ ドによるもので、他にはロッシーニの「チェネレントラ」の「悲しみよ去りゆけ」の旋律を用いた変奏曲や、スイス民謡を 用いた変奏曲など、高い技巧を凝らした魅惑的な作品を楽しめます。 演奏するマリア・ストラティグーはルイーズ・ファランクの研究家で、練習曲に関する論文で博士号を取得しました。 ファランク作品の演奏や講演を欧州各地で行い、数多くの賞を受賞しています。

CPO
CPO-555635(3CD)
NX-D03
リスト:『巡礼の年』全曲 他
巡礼の年 第1年 スイス S160/R10
ピアノ・ソナタ ロ短調 S178/R21
巡礼の年 第2年 イタリア S161/R10b
子守歌 S198/R58
ハンガリーの歴史的肖像 S205/R112- 第7曲 ミハーイ・モショニ
リヒャルト・ワーグナーの墓に S202/R85
悲しみのゴンドラ S200/ R81(第2稿)
葬送前奏曲と葬送行進曲 S206/R83-84
巡礼の年 第2年への追加 ヴェネツィアとナポリ S162/R10
巡礼の年 第3年 S163/R10
ミヒャエル・コルスティック(P)

録音:2008年8月4-5日、1997年7月30日、2009年8月、2010年7月25、26日
コルスティックは1997年から2008年にかけてベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲をOEHMSレーベルに録音しており、それに続けて録音された「巡礼の年」で は、一段と進化・深化した解釈作品によって深い抒情や精神性の表出に成功しています。併録の「ピアノ・ソナタ ロ短調」のドラマティックな演奏や、リスト晩 年の瞑想的な作品も忘れがたい演奏です。

Ars Longa Records
AL-1(1CD)
税込定価
シューマン:蝶々 作品2
幻想曲 ハ長調 作品17
ウィーンの謝肉祭の道化 ― 幻想画集 作品26
上野真(フォルテピアノ)

録音:2021年3月25〜28日神奈川県立相模湖交流センター ラックスマンホール
使用楽器:J. B. Streicher,1861(ヤマモトコレクション所蔵)
シューマンが少年時代、父親に買ってもらったピアノは、マテーウス=アンドレアス・シュタインの手によるもの。シュタインは、本収録に使用されたピ アノの製造者ヨハン・バプティスト・シュトライヒャーの叔父に当たります。このヤマモトコレクション所蔵1861年製シュトライヒャーは、ハンマーを含む 殆どのパーツがオリジナルで、非常に良いコンディションを保っており、当時の響きを直に伝えてくれます。上野は、歴史的にも大変貴重なこの楽 器の特徴を最大限に活かし、繊細かつ力感に溢れた快演を繰り広げています。

Chandos
CHAN-20278(1CD)
神秘性〜タレガ、アルベニス、モンポウ、ドメニコーニ:ギター作品集
タレガ:アラビア風奇想曲
アルベニス:マラゲーニャ Op.165-3(スーフェイ・ヤン編)、
 前奏曲 Op.232-1(アンドレス・セゴビア編)
モンポウ:コンポステラ組曲
カルロ・ドメニコーニ:アナトリア民謡による変奏曲 Op.15、
 コユンババ Op.19
クシシュトフ・メイシンゲル(G)

録音:2022年10月、ポーランド放送ヴィトルト・?ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ポーランド、ワルシャワ)
1984年ポーランド生まれのカリスマ的クラシック・ギタリスト、クシシュトフ・メイシンゲルによるスペインものを中心としたギター作品集!アニエロ・デシデリオやクリストファー・パークニングといった音楽界の権威から多大な影響を受けたメイシンゲルは、ペペ・ロメロと比較されるほどの才能を発揮し、東京からロサンゼルス、ブエノスアイレスまで(ホールではウィーン楽友協会、ベルリン・フィルハーモニー、ロンドンのウィグモア・ホール、パリのシャトレ座など)世界各地で演奏を行っています。Chandosからの2枚目のアルバムとなる本作では、タレガの有名曲やアルベニスのピアノ曲のギター編曲版、セゴビアから委嘱されたモンポウの「コンポステラ組曲」といった、スペイン系の作品を中心に収録。トルコ音楽の研究を行っているイタリアのギタリスト・作曲家カルロ・ドメニコーニ(1947-)の作品も2曲取り上げ、個性豊かな演奏を聞かせます。ギターはイグナシオ・フレタのコピーにノブロックの弦を張ったものを使用しています。

APR
APRCD-6042(2CD)
ロベール・ロルタ録音全集
(1)ショパン:24の前奏曲 Op.28
(2)ワルツ集(第1番〜第14番)
(3)練習曲 Op.10/練習曲 Op.25
(4)ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35「葬送」
ロベール・ロルタ(P) 

(1)録音:1928年5月5日
(2)録音:1931年5月4日&12日
(3)録音:1929年10月3日-4日&7日&11月14日&1930年11月8日
(4)録音:1928年6月9日
ロルタの代名詞でもあるショパンを収録した貴重な復刻!
20世紀前半のフランスの演奏スタイルを代表する、忘れられがちなピアニストの重要な録音を紹介するAPRの「フレンチ・ピアノ・スクール French Piano School」シリーズの第10弾!ロベール・ロルタの録音全集が登場です。
第一次世界大戦に従軍後、持病に悩まされ早すぎる死を迎えなければ、間違いなく多くの録音を残し、20世紀最大のフランス人ピアニストの一人として記憶されたことだろうロベール・ロルタ(1885-1938)。彼はフォーレやドビュッシーを含む幅広いレパートリーを見事に演奏しましたが、特にショパンは彼の芸術の中心にありました。1912年には5回の演奏会でショパンの全曲演奏を成し遂げています。また「練習曲」全曲を録音したピアニストとしてはバックハウスに次いで二人目であり、コルトーより先に録音を行った点を考えても、いかにフランスで評価を受けていたかを証明するものと言えるでしょう。
これまでのロルタの録音はオリジナルの78回転SPレコードからのトランスファーが非常に悪いという問題がありましたが、マーク・オーバート=ソーンによる新しいトランスファーによって、これらの録音が新しくはるかに改善された光を放つことが期待されています。

NIFC
NIFCCD-077(1CD)
ショパンとフラメンコ
1. グラナイーナ
2. ペテネーラ/3. ファンダンゴ
4. ショパンのワルツ第3番イ短調 Op.34-2によるファルーカ
5. ショパンのマズルカニ長調 Op.33-3によるサパテアード
6. ショパンの夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2によるアレグリア
7. ショパンのワルツ第7番嬰ハ短調 Op.64-2によるソレア
8. ショパンのポロネーズ第3番イ長調 Op.40-1によるハレオ 
※パコ・ペーニャによる編曲
パコ・ペーニャ(G)、パコ・ペーニャ・フラメンコ・カンパニー〔ラファエル・モンティーリャ(ギター/tr.3, 5-8)、アンヘル・ムニョス(ダンス/tr.4-7)、チャロ・エスピノ(ダンス/tr.6,8)、ホセ・アンヘル・カルモナ(ヴォーカル/tr.7-8)、サラ・デネス(ヴォーカル/tr.7-8)、ディエゴ・アルバレス・‘エル・ネグロ’(パーカッション(カホン)/tr.5-8)、オマール・アコスタ(フルート/tr.6-8)〕

録音:2010年8月11日、「ショパンと彼のヨーロッパ」国際音楽祭、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)
2005年から、ショパンの故郷ワルシャワで夏に開催されている国際音楽祭「ショパンと彼のヨーロッパ」。ショパンを核に置きつつも、過去から現代音楽までの幅広いレパートリー、そして、ソロからオーケストラまでの多様なジャンル、また世界で活躍する一流音楽家が集うことでも知られています。
本アルバムでは、2010年の音楽祭でショパン生誕200周年を記念し、フラメンコ・ギターの名手、パコ・ペーニャがショパンの名曲をフラメンコのためにアレンジした委嘱作品を取り上げています。フラメンコの特徴である歌、踊り、ギターを紹介しつつ、ショパンの名曲が持つ要素を見事に取り入れており、これまでにはなかった新たな可能性を追求した意欲作です。
NIFC
NIFCCD-144145(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻 BWV.870-893 エヴァ・ポブウォツカ(P/Shigeru Kawai SK-EX)

録音:2021年6月27日-30日&2022年3月28日-4月1日、ヴィトルト・ルトスワフスキ・ポーランド放送コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
1980年の第10回ショパン国際ピアノ・コンクールでの入賞とマズルカ賞受賞の実績を持つ現代ポーランドを代表するピアニストの1人、エヴァ・ポブウォツカ。2023年10月に予定されている第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクールの審査員にも選ばれています。
2018年の来日記念盤として発売され、レコード芸術誌の「特選盤」や英グラモフォン誌の「レコーディング・オヴ・ザ・マンス」(2019年3月)に選ばれるなど国際的な高評価を獲得したバッハの「平均律クラヴィーア曲集第1巻」(NIFCCD-062063)に続く、待望の「第2巻」がリリース!
幼い頃からバッハの音楽と共にあり、マタイ受難曲とヨハネ受難曲を聴いて育ったというポブウォツカ。これまでも数多くのコンサート、コンクール、オーディションでバッハの作品を披露し、バッハ音楽史上もっとも偉大な演奏家の一人タチアナ・ニコラーエワとも、このポリフォニーの巨匠の作品の解釈を研究してきました。2018年から2022年にかけてはポーランドの主要ホールや日本、デンマーク、ドイツ、イギリスでバッハの「平均律クラヴィーア曲集」を数十回演奏し、ポーランド放送のプログラムでもバッハの音楽に特化したシリーズを展開。2023年後半には「ゴルトベルク変奏曲」のプロジェクトも予定しているといいます。
今回の録音でも前作同様、河合楽器製作所の最高級グランド・ピアノ「Shigeru Kawai」シリーズのSK-EXを使用。カワイの最高傑作から最良の音色を引き出し、モダンな感性と入念な解釈で紡がれた極上のバッハをお届けします。
バッハとワーグナーを専門とするポーランドの音楽学者シモン・パチュコフスキによる興味深い楽曲解説は日本語訳も掲載されています。

Chopin University Press
UMFCCD-146148(3CD)
ジグムント・ノスコフスキ(1846-1909):ピアノ・デュエット全集
【Disc1】
山脈幻想曲(タトラ山脈ザコパネの2つの民謡による山脈幻想曲) Op.17クラコヴィアン・ダンス Op.7
ウクライナのメロディー Op.33
「村外れの小屋」からの2つの踊り Op.16
【Disc2】
クラコヴィアン・ダンス Op.25
序曲「モルスキエ・オコ」 Op.19
ポーランド組曲 Op.28
【Disc3】マゾヴィアン・ダンス Op.38
6つのポロネーズ Op.42
エキゾティック・ダンス Op.49
ラヴェル・ピアノ・デュオ〔カタジナ・エヴァ・ソコウォフスカ(P)、アグニエシュカ・コズウォ(P)〕

録音:2020年3月、8月、11月(ポーランド)
19世紀後半のポーランドの作曲家、ジグムント・ノスコフスキ。交響曲や室内楽、歌劇など幅広く作曲したノスコフスキはピアノ・デュオのために10の作品を遺し、本アルバムではポーランドを代表するピアノ・デュオである、ラヴェル・ピアノ・デュオがそれらを完全収録しました。
第11回シューベルト国際ピアノ・デュオ・コンクール第1位など、数多くの受賞歴のあるラヴェル・ピアノ・デュオはポーランドを中心に演奏や教育活動を続け、ポーランドの作曲家のピアノ・デュオ作品の研究や演奏・録音も精力的に行っています。

decurio
DEC-002(1CD)
孤独 〜アウフレッド・ナポレアン:ピアノ作品集
アウフレッド・ナポレアン(1852-1917):SOUPIRS DU TAGE (CAPRICE-ETUDE) Op.38/ロンド Op.47/前奏曲とフーガ Op.41/伝説 Op.39/アンダンテと演奏会用ポロネーズ Op.27/3つのロマンス Op.45
ダニエル・クーニャ(P)

録音:2018年2月12日&14日-15日(ポルトガル)
ポルトガル後期ロマン派の知られざる作曲家アウフレッド・ナポレアンの作品集。演奏するのはポルトガルのピアニスト、ダニエル・クーニャで、彼はカンザス大学のピアノ科で著名なピアニストであり教育者のセケイラ・コスタに師事しました。ヴィアナ・ダ・モッタ国際コンクール入賞、ヘレナ・サ・エ・コスタ賞第1位を獲得しています。近年ではアウフレッド・ナポレアンの作品に注力しており没後100年の2017年にはコンサートを行うなどしました。

ATMA
ACD2-2890(1CD)
伝説の女性 〜近現代フランス・ピアノ作品集
メル・ボニ:(1858-1937):伝説の女性 [メリザンド / デスデモーナ / オフィーリア / ヴィヴィアーヌ / フィービー/ サロメ / オムパレー]
デュティユー:波のまにまに [子守歌の前奏曲 / クラケット / 即興曲 / 無窮動 / バッハを讃えて / 練習曲]
アデス(1971-):歌劇『皆殺しの天使』より 子守歌(アデス編)
ブーランジェ:前奏曲 変ニ長調、3つの小品 [古い庭から / 明るい庭から / 行列]、主題と変奏 ハ長調
ドビュッシー:喜びの島 L.106
エリザベート・ピオン(1996-):水曜夜のバルコニー
デュティユー:波のまにまに〜 子守歌の前奏曲(装飾付き)
エリザベート・ピオン(P)

録音:2023年2月18-20日/ケベック
エリザベート・ピオンは1996年カナダのケベック生まれでイギリスでも活躍しているピアニスト。当盤がデビュー・アルバムになります。ずっと親しみを感じて いたというフランス音楽を集めた内容ですが、近現代のあまり知られていない作品を自然に取り上げているところに、彼女のきわだった個性を感じます。かろやか な旋律とにじむような色彩、幻惑的な美しさにつらぬかれた1枚。ドビュッシーの『喜びの島』で盛り上げたあと、自作を挟んで、ふたたびデュティユーの『子守歌 の前奏曲』を、今度は装飾付きの演奏で収録する流れも面白いです。 (Ki)

JAZZLINE
D-77130(2CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988(ビル・ドビンス編曲によるビッグバンド版) WDR Big Band
(1)(14)Brigitte Schreiner(fl)
Andy Harderer((15)tp, (1)(28)fh)、Wim Both(tp)、(8) (18)Rob Bruynen(tp)、Antoine Colin(tp)、Ruud Breuls((23)tp, (3)fh)、Carlo Nardozza(tp)、(5)(31)Ludwig Nuss(tb)、(2)(24)?Raphael Klemm(tb)、(9)(20)Andy Hunter(tb)、Wolf Schenk(tb)、Mattis Cederberg(b-tb)、Johan Horlen((29)ss, (26)as, (7)(14)cl)、Stefan Pfeifer-Galilea((29)as, (6)fl)、(13)(17)(26)Ben Fitzpatrick(ts)、(12)(27)Paul Heller(ts)、Jens Neufang((21)bs, (16)bcl)、(10)(22)John Goldsby(b)、(20)(32)Hans Dekker(dr)、(1)(4)(11)(14)(19)(25)(26)(30)Billy Test(p)
Jorg Achim Keller(conductor)
(上記数字=ソロ)
Producer:Christian Schmitt
Recording Engineer:Walter Platte
Recording Assistant:Dirk Franken
Mixing:Christian Schmitt & Walter Platte
Mastering:Christian Schmitt & Dirk Franken
数多の編曲作品が存在するバッハの「ゴルトベルク変奏曲」に新たな名盤登場!イェルク・アヒム・ケラー率いるWDRビッグバンドによる演奏で新たな命を吹き 込みます。
編曲はかつて当ビッグバンドの首席指揮者を務め、現在も客演や編曲で関わりの深いビル・ドビンスが担当しました。ニューヨークを中心に活動を続けるピアニ スト、ジャズ教師ドビンスは、これまでクラーク・テリー、アル・コーン、レッド・ミッチェル、フィル・ウッズなどの様々なジャンルの人気ミュージシャンと共演。また、 イーストマン・ジャズ・アンサンブル・オーケストラの指揮者としても知られ、WDRビッグバンド、オランダ・メトロポール・オーケストラ、スコットランド・ナショナル・ ジャズ・オーケストラのアーティスティック・ディレクターを務めています。演奏活動の傍らイーストマン音楽学校で教鞭を執っており、後進の育成にも力を注いで おります。
ドビンスは2010年にイギリスのアカペラ・グループ、ザ・キングズ・シンガーズとWDRビッグバンドのためにバッハのクリスマス・オラトリオを編曲しており、 ゴルトベルク変奏曲はそれから着想を得て編曲しました。
ビッグバンドを知り尽くしたドビンスだからこその充実の当編曲版。冒頭のアリア(ヘ長調に編)はピアノ・ソロと小編成の管楽器で構成。その後の変奏では 徐々に編成が拡大し、ファンキージャズの要素を伴いながら豊かな響きを作り上げます。バッハのサウンドにビッグバンドを融合し新しい体験に導く至高の演奏が ここに誕生しました! (Ki)


PROMINENT CLASSICS
2506-5614(2CD)

旧ADDA盤
バッハ:無伴奏チェロ組曲BWV.1007〜1012(全曲) ピエール・フルニエ(Vc)

録音:1959年10月スイス・ロマンド放送エスパス2、スタジオにおけるライヴ(モノラル)
フランス ADDA レーベルから発売されたフルニエの無伴奏ライヴは、1990 年の初出時に大変な話題となり、レコード芸術誌でも特選盤となりました。音 質の良さに加えライヴならではの熱気を孕んだ非の打ちどころのない名演で アルヒーフ盤よりも上と推す有識者も多いものです。初出はマルチケース仕 様、次いで2D ケース仕様となりましたがその後廃盤。後にACCORD から再 発された際(1997年頃)の音質はマスタリングしなおしたせいか初出盤とは似 ても似つかぬ、エッジを欠いたぬるま湯のようなものとなってしまいました。フ ァンの嘆きは覆い難く、今でも ADDA 盤の中古品を探し求める方々によって かなりの高値で取引されております。 この度スイス・ロマンド放送と密接なスイスEVASION MUSIC と契約するに及 びADDA 用のマスターを発見。松脂が飛び散るような激しさが甦ります。あえ てUHQCD でなくADDA 盤同様の通常のCD で発売となります。 国内盤初出時の那須田務氏の解説を一部修正して再掲載しております。写 真はブリテン・ピアーズ協会の提供による上品なポートレートを使用。

METIER
MEX-77114(1CD)
NX-B07
ドビュッシー:映像第1集/第2集
ジェニー・ベック(1960-):Stand Still Here
ドナルド・マルティーノ(1931-2005):幻想曲と即興曲
ジェイムズ W.アイマン(P)

録音:2022年
アメリカのピアニスト、ジェイムズ W. アイマンのアルバム第2集。製作に4年を費やしたこのアルバムでは、彼が得意 とするベック、マルティーノによる2作の現代作品とドビュッシーの「映像」を合わせています。見事なコントラストを見 せるドビュッシー、変幻自在な楽想を持つマルティーノ、シンプルな楽想が瞑想的に広がるベック。アイマンの作品へ の適切なアプローチは聴き手に多様な音楽体験を提供します。

TOCCATA
TOCC-0627(1CD)
NX-B03
エミール・ジャック=ダルクローズ(1865-1950):ピアノ作品集 第4集
ピアノのための3つの小品 Op.8(1890年代出版)- 第3番Valse-caprice ワルツ・カプリース
6つのロマンド舞曲 Op.37
12の舞曲(1911年出版)
Musiques en Zigzags -12petites pieces melodiques et rythmiques
ジグザグの音楽-12のメロディックでリズミカルな小品 (1930年頃)
アダルベルト・マリア・リーヴァ(P…Steinway D)

録音:2023年1月25-27日
全て世界初録音
スイスの作曲家ダルクローズのピアノ曲集第4集。ダルクローズは音楽学習の方法論の一つであるリトミックを発展さ せた功績で知られています。このアルバムに収録されているのは、彼の舞曲への強い関心が窺える作品で、同時代 の作曲家たち、シャブリエ、ドビュッシー、フォーレ、ラヴェルらの影響が感じられる陽気なワルツ・カプリースから民謡の 要素を持つものまでさまざまな趣を持つ曲が並んでいます。 アダルベルト・マリア・リーヴァはミラノ音楽院で学び、2018年にルガーノ音楽院で音楽教育学の修士号を取得し たピアニスト。知られざる作曲家の作品を紹介することに尽力、これまでにダルクローズ作品の他、ヨーゼフ・ヴェルフ ルやアドルフォ・フマガッリの作品の録音などで高い評価を受けています。

MIRARE
MIR-672(1CD)
ハンガリー風狂詩曲集
バルトーク:ピアノ・ソナタ Sz.80、野外にて
コダーイ:マロシュセーク舞曲集
リスト:ハンガリー狂詩曲第5番ホ短調 「悲しい英雄物語」、第16番 イ短調、第10番ホ長調 「前奏曲」
ロドルフ・メンギ(P)
1997年パリ生まれのフランスの気鋭ピアニスト、ロドルフ・メンギのデビューCD。バルトーク、コダーイ、そしてリストらの、ハンガリーの伝統音楽に関連する 音楽をプログラムしています。抜群のリズム感と鋼のような力強さとしなやかさを備えたタッチで、それぞれの作曲家のメッセージの雄弁な語り部となって、個々 の楽曲の世界を圧倒的なスケールで描きます。単にテクニックを誇示するだけない、迫力と説得力に満ちた演奏です。
2015年、パリ国立高等音楽院でドニ・パスカルとヴァルドゥイ・イェリツィアンのクラスに満場一致で入学。2018年、フィリップ・ジャルスキ・アカデミーの「ヤ ング・タレント」に選ばれました。ラ・ロック・ダンテロン音楽祭などでそのピアノで会場を魅了しているほか、ソロ・室内楽で、バロックから現代まで幅広いレパー トリーで活躍しています。 (Ki)

Indesens Calliope Records
IC-009(3CD)

JIC-009(3CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
4台のヴィオラで弾いたバッハの無伴奏チェロ組曲


CD1
〜組曲第1番ト長調 BWV 1007
組曲第2番ニ短調 BWV1008
CD2
組曲第3番ハ長調 BWV1009
組曲第4番変ホ長調 BWV1010
CD3
組曲第5番ハ短調 BWV1011
組曲第6番ニ長調 BWV1012
ピエール=アンリ・ズエレブ(ヴィオラ・ダモーレ、モダン・ヴィオラ、バロック・ヴィオラ、5弦ヴィオラ)

音:2021年5月(第1番〜第3番)&2022年7月(第4番〜第6番)

使用楽器詳細:
Suite BWV1007en sol majeur
Prelude:viole d’amour
Allemande:alto moderne
Courante:viole d’amour
Sarabande:alto baroque
Menuets1et2:alto baroque
Gigue:viole d’amour

Suite BWV1008en re mineur
Prelude:alto baroque
Allemande:alto moderne
Courante:alto moderne
Sarabande:alto baroque
Menuets1et2:alto baroque
Gigue:alto moderne

Suite BWV1009en do majeur
Prelude:alto moderne
Allemande:alto moderne
Courante:alto moderne
Sarabande:alto baroque
Bourrees1et2:alto baroque
Gigue:alto moderne
Suite BWV1010en mi bemol majeur
Prelude:alto moderne
Allemande:alto moderne
Courante:alto moderne
Sarabande:alto moderne
Bourree1:alto moderne
Bourree2:alto baroque
Gigue:alto moderne

Suite BWV1011en do mineur
Prelude (introduction:alto baroque)
(fugue:alto moderne)
Allemande:alto moderne
Courante:alto moderne
Sarabande:alto baroque
Gavotte1:alto moderne
Gavotte2:viole d’amour
Gigue:viole d’amour

Suite BWV1012en re majeur
sur alto a5cordes (avec corde aigue mi)
フランスの名ヴィオリスト、ピエール=アンリ・ズエレブが4台のヴィオラを弾き分けたバッハ無伴奏組曲全曲! 現代を代表するヴィオラ奏者の一人であるとともに、ヴィオラ・ダモーレの演奏・録音、パガニーニの「グラン・ヴィオラ協奏曲」やシューベルトの「アルペジョーネ・ソナタ」そしてバッハの「無伴奏チェロ組曲第6番」の演奏のために、高いE弦が付いた5弦の「グラン・ヴィオラ」の製作・演奏など、極めて意欲的な活動を行ってきたズエレブが臨むバッハの「聖典」は、楽章ごとにヴィオラ・ダモーレ、モダン・ヴィオラ、バロック・ヴィオラを使い分け、最後の第6番では5弦ヴィオラを使用しているという要注目のプロジェクト。ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラやヴィオラ・ポンポーサのために作曲されたという説や、バッハ自身がヴァイオリンとヴィオラの名手であったこともあり、ヴィオラを含む様々な楽器で演奏・録音されているこの「無伴奏チェロ組曲」ですが、古い時代と現代を混在させ、4つの異なる楽器の音色で多彩な響きを生み出すこのアルバムはひと際異彩を放っているでしょう。
ピエール=アンリ・ズエレブ(ピエール=アンリ・ゼレブ)は、16歳でCNSM(フランス国立高等音楽院)のヴィオラ部門一等賞を受賞。ジュリアード音楽院で技術を磨き、19歳でピエール・ブーレーズのアンサンブル・アンテルコンタンポランのソロ・ヴィオラに任命。これまで70枚を超えるCDを録音し、コンサートツアーで世界各地を訪れ、最も権威のある室内楽音楽祭に招待されています。

Signum Classics
SIGCD-747(1CD)
夢のあとに〜ベル・エポック期のピアノの夜
フォーレ:夢のあとに(エマニュエル・デスパ編)
プーランク:ナゼールの夜
ドビュッシー
:月の光
サン=サーンス:死の舞踏(リスト&ホロヴィッツ編)
シャミナード:夜想曲 Op.165
ラヴェル:夜のガスパール
デュパルク:星に
エマニュエル・デスパ(P/ファツィオリ モデル278)

録音:2022年2月、メニューイン・ホール(イギリス、サリー)
ファツィオリ・ピアノで聴く美しき夜の音楽。英国王立音楽カレッジで名教師ルース・ナイにピアノを学び、クラウディオ・アラウの孫弟子にあたるファツィオリ・プレイヤー、エマニュエル・デスパ。ロマン派とポスト・ロマン派作品の優れたパフォーマーとして高い評価を築いているデスパの最新作は、夜をテーマにしたフランス近代のピアノ作品集!フランスのベル・エポック期のレパートリーへの賛歌である本作は、サン=サーンス、ドビュッシー、ラヴェルの有名作品に、デスパ編曲によるフォーレの「夢のあとに」、そしてシャミナードやプーランク、デュパルクらの演奏機会の少ない名作を組み合わせ、夜と夢の美しさを描いています。また本作は彼の祖父である詩人ジャック・シャルパントローに捧げられており、ブックレット(英語・フランス語)には彼の詩の一部と、彼が尊敬していた他の詩人の作品が掲載され、音楽を補完しています。

GENUIN
GEN-23841(1CD)
モーツァルト彼のヨーロッパ
C.P.E.バッハ:12の変奏曲 H.263、ロンド ハ長調 H.260
J.C.バッハ:ピアノ・ソナタ イ長調 Op.17-5
クレメンティ:ピアノ・ソナタ ヘ短調 Op.13-6
モーツァルト:ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K.333、アダージョ ロ短調 K.540、
 グルックの主題によるピアノのための10の変奏曲 ト長調 K.455
アナ・ホミチュコ(P)

録音:2022年10月24日-27日
SWR(南西ドイツ放送)の音源を用いたアナ・ホミチュコのデビュー・アルバム!このアルバムでは18世紀の作曲家の作品を集めており、モーツァルトと面識のあった C.P.E.バッハと、ライバル視していたとされるクレメンティの作品を集めています。作品の違いや共通点はもちろんのこと、作曲家の個性を、そのしなやかでクリアなピアノ演奏で明らかにしていきます。
ドイツを拠点として活動するロシアのピアニスト、アナ・ホミチュコは、バレンシア国際音楽祭2013音楽賞第1位、アントン・ルビンシテイン国際ピアノコンクール2018第2位などの実績を誇り、YouTubeやInstagramではクラシック音楽のブロガーとしても人気を得ています。

Delphian
DCD-34300(2CD)

XDCD-34300(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ&ソナタ集(全曲) BWV.1001-1006
CD1〜パルティータ第1番ロ短調 BWV1002/パルティータ第2番ニ短調 BWV1004/パルティータ第3番ホ長調 BWV1006/CD2〜ソナタ第1番ト短調 BWV1001/ソナタ第2番イ短調 BWV1003/ソナタ第3番ハ長調 BWV1005
ボヤン・チチッチ(バロックVn/ジョヴァンニ・トノーニ1701)

録音:2021年2月7日-9日&4月29日-5月2日、クライトン・カレッジ教会(ミッドロージアン、スコットランド)
000年に創設され、2014年にグラモフォン賞の「レーベル・オブ・ジ・イヤー」を受賞したスコットランド有数のクラシック・レーベルDelphian(デルフィアン)が、記念すべき300番目のカタログ番号を割り振ったのは、クロアチアの名バロック・ヴァイオリニスト、ボヤン・チチッチのバッハ!
ブレコン・バロックやフロリレジウム、アルカンジェロ、エンシェント室内O、EUバロックOのコンサートマスターや中心メンバーとして活躍してきた古楽界のライジング・スターであり、新世代のバロック・ヴァイオリニストの旗手の1人、ボヤン・チチッチ。これまで様々な知られざるバロック作品を録音してきたチチッチですが、ギタリストのショーン・シベがスコットランドの15世紀の教会で録音したバッハ(PDCD-34233)を聴き、最初のロックダウン中にバッハの「パルティータ&ソナタ」という偉大な作品のレコーディングを決断。パンデミックも収まらない2021年の冬〜春にかけて、雪に覆われたスコットランドへ赴き、バッハの厳かなフーガと輝くようなパルティータを探求しました。このアルバムは、この録音計画が始動した数ヵ月後に亡くなったザグレブ出身のヴァイオリン教授Damir Kukuljに捧げられており、ブックレットには秀逸なバッハ録音も続ける奇才チェンバリスト、マハン・エスファハニが寄稿したエッセイが掲載されています(国内仕様盤には日本語訳も封入)。

Da Vinci Classics
C-00746(1CD)
フランシスコ・タレガ:ギター作品全集 Vol.1
アラビア風奇想曲/ムーア人の踊り/アデリータ/アルボラーダ/夢/ラ・カルタヘナ/オダリスクの踊り/マリエッタ/グラン・ワルツ/ゆりかご/マリア/ロシータ/パキート/ペピータ/イザベル/メヌエット/タンゴ/マズルカ ト長調/二人の幼い姉妹/パヴァーナ/ワルツ/マラゲーニャ/ホタ
ヴィンチェンツォ・サンドロ・ブランカッチョ(G)

録音:2022年8月(チーゴレ、イタリア)
イタリア、ナポリ出身のギタリスト、ヴィンチェンツォ・サンドロ・ブランカッチョによる、現代ギターのレパートリーの父、フランシスコ・タレガの作品全集がスタート。第1巻では主に舞曲に焦点を当てており、このジャンルにおいて、タレガは多くの短い傑作を残しています。マズルカ、ポルカ、ワルツのような東洋の舞曲については、ショパンとその細密な形式の扱いに触発され、「アラビア風奇想曲」、「ラ・カルタヘナ」、「ムーア人の踊り」などでは、スペイン人がアラブの文化や音楽様式に魅了されたことを示しています。これらの作品を通して、タレガの音楽の温かさ、情感、優雅さ、そして、洗練された音楽素材の扱いに魅了されることでしょう。
サンドロ・ブランカッチョは、2014年にはドイツ、コブレンツのライン州立POとの共演でロドリーゴのアランフェス協奏曲を演奏するなど、ヨーロッパを中心に世界各地へと活躍の場を広げているギタリスト。すでに10を超える国際コンクールでの優勝、入賞歴を持つなど実績も十分です。
Da Vinci Classics
C-00733(2CD)
バッハ:フランス組曲 BWV812ー817&フランス風序曲 BWV831 ピエトロ・ソラーチ(P/スタインウェイ)

録音:2021年、グリファ&フィリ・スタジオ(ミラノ、イタリア)
11歳の時にベッリーニ歌劇場Oとの共演でデビューを果たし、1985年の第11回ショパン国際ピアノ・コンクールでは参加したイタリア人の最高位となるなど、イタリア内外で目覚ましい活躍を展開してるピアニスト、ピエトロ・ソラーチ。鮮烈なストラヴィンスキー(Da Vinci/C00372)が印象的だったソラーチが進めているバッハのピアノ作品全曲録音の第7巻では、フランス組曲と、イタリア協奏曲とともに「クラヴィーア練習曲集」の第2巻として出版された「フランス風序曲」をカップリング。
べーレンライター社の後援を受けて行われたこの録音でも、前作同様クリティカル・エディションの楽譜が用いられており、その解釈や研究結果もポイントと言えるでしょう。ジャケット写真も非常に印象的で、日本の風景が採用されている当シリーズ。今作では、福岡県にある臨済宗妙心寺派の寺院「聖福寺」が採用されています。

Prima Facie
PFCD-189(1CD)
イン・ドリームス・プロジェクションズ…
サディ・ハリソン(b.1965):イチイの木の場所からのポートレイト(2020)
セシリア・マクドウォール(b.1951):海外からのノート(2021)
ハリソン:.on a name(2017)
アンドルー・ダウンズ(b.1950):Une Promenade Op.114a(2020)
ルース・バレット(b.1976):雪景色の絵(1993)
ジェニー・ピノック(b.1987):音楽的距離感(2020)
リチャード・フランシス(b.1946): Dirge for our troubles times(2020)
リチャード・パンチェフ(b.1959):"…thus in silence, in dreams' projections…"
ダンカン・ハニーボーン(P)

録音:2020年-2022年
イギリスのピアニスト、ダンカン・ハニーボーンのために様々な作曲家によって書かれた作品集。ハニーボーンはこれまでに70以上もの新作を初演してきています。彼は、イギリス、アイルランド、ヨーロッパを中心にツアーを行い、ラジオでの演奏活動も行っています。「同時代を生きる作曲家の作品を演奏出来ることは、私のキャリアの中で大きな喜びであり、特権のひとつです。ほとんどの作品は最近のものですが、このコレクションを締めくくるのは、現在イギリスで最も成功し、テレビと映画のための作曲家として人気のあるルース・バレットによる印象派の小品『雪景色の絵』です。これは私が初めて行った初演で、この作品にはずっと愛着を持っています」と語っています。

BMC
BMCCD-302(1CD)
コダーイ&リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ集
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ Op.8
リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ、無伴奏ヴィオラ・ソナタ(タマーシュ・ゼーテーニ編曲チェロ版)
タマーシュ・ゼーテーニ(Vc)

録音:2022年8月&9月、BMCスタジオ(ブダペスト)
ハンガリーのクラシック、コンテンポラリー、ジャズ、インプロヴィゼーションのシーンで活躍するチェリスト、タマーシュ・ゼーテーニの初のソロ・アルバム。20世紀におけるもっとも重要な弦楽器独奏曲として、ハンガリーのコダーイと生誕100周年を迎えたリゲティの無伴奏チェロ・ソナタを取り上げ、リゲティの無伴奏ヴィオラ・ソナタからのチェロ・アレンジ(自身で編)も収録。これらの作品からは、大バッハによって確立された弦楽器独奏というジャンルが、20世紀になって突如としてリヴァイヴァルした様子を窺い知ることができます。
1985年ブダペストに生まれ、5歳でチェロを始めたタマーシュ・ゼーテーニは、ハンガリーの様々な音楽シーンで活動し、Classicus Quartetのチェリスト、セーチェニ・イシュトヴァーン大学(ジェール大学)の講師を務めています。2022年にはハンガリーの作曲家マルセル・ダルガイとの共著で、バッハのリュート組曲BWV997のチェロ版楽譜も出版されました。

Danacord
DACOCD-965(1CD)
アメリカのピアノ音楽アンソロジーVol.5〜 アメリカン・ダンス
エイミー・ビーチ(1867-1944):チロリアン・ワルツ・ファンタジー Op.116
ウィリアム・グラント・スティル(1895-1978):7つのトレーサリー より 第1曲「雲のゆりかご」
カルロス・トロイヤー(1837-1920):カイオワ・アパッチの出陣の踊り
ヘンリー・F.ギルバート(1868-1928):5つの黒人の踊り より 第5曲「踊り」
チャールズ・セオドア・パッケルベル(1690-1750):メヌエット
バーバー:スーヴェニール(思い出) Op.28
マイカ・トーマス(b.1997):ローテーション
ルイス・グルーエンバーグ(1884-1964):ジャズ・マスクU Op.30a
エドワード・マクダウェル:魔女の踊り Op.17-2
ゴットシャルク:大タランテッラ Op.67
セシル・リカド(P)

録音:2022年4月9日-12日、アメリカ芸術文学アカデミー(ニューヨーク)
の人気シリーズの一つ、「アメリカのピアノ音楽アンソロジー」から新作が登場。当シリーズは18世紀から21世紀にかけてのアメリカのピアノ独奏作品から、過小評価されてきた、あるいは忘れられてしまった傑作を掘り起こしてゆくという好企画。第5弾となる今回のテーマは“アメリカン・ダンス”。「カノン」で有名なドイツの作曲家、ヨハン・パッヘルベルの息子でありアメリカで活躍した18世紀の作曲家、チャールズ・セオドア・パッケルベルの作品から、ジュリアード音楽院のジャズ科で学び近年注目を集めている1997年生まれの新星ピアニスト、マイカ・トーマスの作品まで幅広い時代の、そして実に多様なスタイルやルーツを持った選りすぐりの「踊り」に関する作品が収録されており、その多くが世界初録音となります。
セシル・リカドはこれまでに、デビュー盤で共演したクラウディオ・アバドをはじめ、アンドルー・デイヴィス、シャルル・デュトワ、ネヴィル・マリナー、ズービン・メータ、小澤征爾、アンドレ・プレヴィンといった偉大な指揮者らと共演。Hyperionレーベルでのアルバン・ゲルハルトとの録音でも知られ、ザ・ニューヨーカー誌から「ピアニストの中のピアニスト(a pianist’s pianist)」と称賛されました。Danacordレーベルでは当シリーズの他に、フーズム城音楽祭ライヴ・シリーズでもオーンスタインなどの知られざる作品を披露しています。


CONTINUO Classics
CC777-829(1CD)

KKC-6727(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
コレット・マズ〜109歳の現役ピアニスト
(1)坂本龍一:「戦場のメリークリスマス」
(2)ドビュッシー:「忘れられた映像」より第1曲<ゆっくりと>
(3)ピアソラ:「忘却」
(4)ガーシュウィン:「私の愛する人」
(5)ガーシュウィン:3つの前奏曲より第2番嬰ハ短調
(6)シューマン:3つの幻想的小品 Op.111より第2曲<かなりゆっくりと> 変イ長調
(7)シューマン:子供の情景 Op.15(全曲)

※(1)(3)(4)(5)ピアノ&ギター版(編曲:ベルトラン・カゼ)
コレット・マズ(P/ スタインウェイ)
ベルトラン・カゼ(G)(1)(3)(4)(5)

録音:2022年〜2023年/パリ、フランス
国内盤解説:長井進之介
1914年(大正3年)6月16日、パリ生まれの現役ピアニスト、コレット・マズ。マズを特集したテレビ番組はフランスのみならずヨーロッパ各国で放映。 また新聞でも大きく取り上げられているまさに時の人です。そのマズは2023年の誕生日には109歳を迎えます。これを記念して2022年、2023年の最 新録音を発表しました!
収録作品は今年(2023年)3月28日に亡くなった坂本龍一の名曲「戦場のメリークリスマス」にはじまり、ドビュッシーの「忘れられた映像」より第1曲、 ピアソラの「忘却」、ガーシュウィンの「私の愛する人」、「3つの前奏曲」より第2番、シューマンの「3つの幻想的小品」より第2曲、そして「子供の情景」 全曲という充実の選曲。このうち坂本龍一、ピアソラ、ガーシュウィンの4曲はギタリスト、ベルトラン・カゼとの共演です。コルトーに師事したマズが「子供の情景」 を録音したことはまさに宝といえましょう。2023年の現在もピアノと真摯に向き合い「世にも尊き至芸」に磨きをかけるマズの演奏をお楽しみください。
2001年から2019年にかけて録音した3枚組の「ドビュッシー:ピアノ作品集」(CC777-818)も好評発売中です! (Ki)


King International
KKC-097(3CD)
国内製作
野島稔の芸術
■Disc1
(1)バッハ:平均律クラヴィア曲集第1巻〜第4番嬰ハ短調BWV849
(2)同:平均律クラヴィア曲集第1巻〜第7番変ホ長調BWV852
(3)同:平均律クラヴィア曲集第1巻〜第8番変ホ短調BWV853
(4)シューマン:交響的練習曲Op.13
■Disc2
(1)ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ(全8曲)
(2)プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番変ロ長調Op.84
(3)ラヴェル:蛾〜「鏡」より
(4)リスト:ラ・カンパネラ
■Disc3
(1)シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番ハ短調D.958
(2)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第2番イ長調Op.2の2
野島稔(P)

録音:1999年6月6日ザ・シンフォニーホール(Disc1,2)、1997年9月14日/大阪いずみホール(Disc3)(全てライヴ)
野島稔はその実力と業績に反し、録音物がほとんど存在していませんでした。今回1999年6月のザ・シンフォニーホールと1997年9月阪いずみホールの貴 重な音源が日の目を見ます。得意としたラヴェルとベートーヴェンをはじめ、端正の極みのバッハ、狂気のように燃えあがるシューマンをメインにした充実のライン ナップ。
野島のシャープでスピード感あふれる演奏は清潔で、音色は研ぎ澄まされクリアながら冷たくなく、温かみと滋味あふれる美しさ。プロコフィエフやリスト作品で は息もつかせぬ華麗なテクニックに驚嘆させられます。ことにリストの「ラ・カンパネラ」の胸のすくような快演はドラマのように聴き手に迫ります。ピアノの美しさ、 凄みを存分に味わせてくれます。前CD(野島稔ベートーヴェン・ライヴKKC-095/6)がレコード芸術特選に輝くなど注目されています。 (Ki)


BIS
BISSA-2681(1SACD)
リスト:超絶技巧練習曲集 S.139 ハオチェン・チャン(P/スタインウェイD )

録音:2022年7月28-31日バヴァリア・ムジークストゥーディオ(ミュンヘン)
世界的ピアニスト、ハオチェン・チャンのBISレーベル第4弾はリストの「超絶技巧練習曲集」です。「まるで巨匠の様な演奏だ!」 と激賞した故ロリン・マゼールをはじめ、巨匠をもうならせるハオチェン・チャンは、優しい抒情性と聴衆を魅了する強靭なテクニックをあわせもつ現代最高の ピアニストの一人。NHKSOとの共演などで日本でも知られる若手の名手です。
『すべての長・短調の練習のための48の練習曲』(1826)から『24の大練習曲』(1837)に改作され、1851年に第3稿として改編し翌1852 年に出版されたのが『超絶技巧練習曲集』で、チェルニーに献呈されています。リストの独創的なピアノの技巧が散りばめられ、リスト以前が作曲した練習曲と はまったく新しいスタイルをとっており、ドビュッシー、ラフマニノフ、バルトーク、リゲティなど、のちの作曲家のピアノ作品に多大な影響を与えています。全 12曲の大半に副題がついており、「マゼッパ」「鬼火」など有名な作品も含まれております。
粒立ちが揃い、輪郭のはっきりとした旋律、そして超絶技巧ながら演奏の難しさを感じさせない演奏は流石ハオチェン・チャン。その豊かな表現力に脱帽です。 新名盤登場と申せましょう! (Ki)

CLAVES
50-3060(1CD)
「神的なもの」
バッハ(ブゾーニ編):コラール前奏曲「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」BWV639
リスト:2つの伝説 S.175より第1曲「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ」
バッハ(ブゾーニ編):コラール前奏曲「来たれ、異教徒の救い主よ」BWV659
メシアン:『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』より第5曲「御子に注ぐ御子のまなざし」
バッハ(ブゾーニ編):コラール前奏曲「目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ」BWV645
リスト:2つの伝説 S.175より第2曲「波の上を渡るパオラの聖フランチェスコ」
バッハ(ブゾーニ編):コラール前奏曲「来たり給え、創造主なる聖霊よ」BWV667
メシアン:『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』より第14曲「天使たちのまなざし」
フランク:前奏曲,コラールとフーガ ロ短調 FWV21
ヨアキム・カール(P/スタインウェイD)

録音:2020年1月/スタムスンド教会、ロフォーテン諸島(ノルウェー)
2014年に開かれた第14回グリーグ国際ピアノ・コンクールで優勝したノルウェーのピアニスト、ヨアキム・カールがアルバム「神的なもの」をリリースしました。
スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングの自伝「思い出・夢・思想」に出てくるa numinosum(神的なもの)からインスピレーションを受けて選曲したこ のアルバムはバッハ=ブゾーニのコラール前奏曲とバッハの音楽的精神を受け継いだリスト、フランク、メシアンの作品を組み合わせた内容。クリスタルに輝くピア ノの音色がノルウェー、ロフォーテン諸島のスタムスンド教会に響き渡ります。 (Ki)

POLYMNIE
POL-214167(3CD)
2台ピアノによるラフマニノフ:ピアノ協奏曲全集(第1〜5番)+α
(1)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1番嬰ヘ短調 Op.1(2台ピアノ))
(2)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調 Op.18(2台ピアノ)
(3)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op.30(2台ピアノ)
(4)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番ト短調 Op.40(2台ピアノ)
(5)ラフマニノフ:交響曲ニ短調「ユース・シンフォニー」(第1 楽章のみ)(2台ピアノ)
(6)ラフマニノフ(ヴァレンベルク編):ピアノ協奏曲 「第5番」(2台ピアノ)
(7)アレンスキー:ロシア民謡による幻想曲 Op.48(2 台ピアノ)
アンゲラン=フリードリシュ・リュール=ドルゴルキイ(P、(3)‐(7)
多重録音)
マヘリー・アンドリアナイヴォラヴェローナ(P(1)(2))

録音:2012年5月 フランス イル=ド=フランス地域圏 ヴァル=ドワーズ県 サルセル、2021年6月 フランス グラン・テスト地域圏 オーブ県 トロワ
Polymnie から意欲的なCD を立て続けに出しているピアニスト、アンゲラン=フリ ードリシュ・リュール=ドルゴルキイの新譜は、ラフマニノフのピアノ協奏曲全集、2 台ピアノ演奏。かつてピアノ協奏曲は、オペラや管弦楽伴奏の声楽作品における ピアノ・ヴォーカルスコアと同様に、オーケストラ部分をピアノ用に編曲した楽譜が 出版されるのが普通だった。ラフマニノフのピアノ協奏曲第 1番から第4番までと アレンスキーのロシア民謡による幻想曲については作曲者自身の編曲による 2台 ピアノ譜が出版されており、それがここでも使用されていると思われます。 ラフマニノフの交響曲第2番を2007年にアレクサンドル・ヴァレンベルクが編曲し た「第5番」は既に録音はあるが、2台ピアノ演奏は初録音。またアレンスキーのロ シア民謡による幻想曲の2台ピアノ演奏も初録音とされます。大オーケストラをバック にピアノが華麗な独奏を繰り広げるオリジナルとは異なり、すべてがピアノの音で混 然一体となることで、全体像を俯瞰しながら聞くような新たな視点を得ることができ る。 アンゲラン=フリードリシュ・リュール=ドルゴルキイは、1975 年、パリ生まれのピア ニスト、作曲家。リムスキー=コルサコフのピアノ作品全集で注目を浴びたり、ジョ ン・ウィリアムズの映画音楽を2台ピアノで演奏したり、実に個性的な活動を繰り広 げる人だが、演奏は実に正攻法で誠実なもの。そのジョン・ウィリアムズの CD など で共演していたマヘリー・アンドリアナイヴォラヴェローナがピアノ協奏曲第 1番と 協奏曲第2番で第2ピアノを受け持っています。その他はリュール=ドルゴルキイに よる二重録音。

GALLO
GALLO-1686(1CD)
小川のせせらぎ(小川のなかのバッハ)
(1)18世紀のスウェーデン民謡*
(2)ガブリエリ(1659-1690):リチェルカーレ第3 番
(3)バッハ:無伴奏チェロ組曲第2 番
(4)ヴィターリ:パッサ・ガリ
(5)小川のなかのバッハ(水の歌、来たれ異教徒の救い主よBWV659)*
(6)ダラバーコ(1710-1805):カプリス第1番
(7)バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番
(8)ヴィターリ:ルジェーロ
エスメ・デ・フリース(バロック・チェロ)

録音:(2)-(4)(6)-(8)2021年11月16、18日サバニエール教会、
(1)(5)2021年11月初旬ジュラ川のほとり*
大変面白い企画。バッハの名曲、無伴奏チェロ組曲第2番、第3番を中心に置きながら バッハの前後の世代の作曲家が書いた無伴奏チェロの作品を収録。つまりバッハに影 響を与えた作曲家とバッハが影響を与えた作曲家の作品を並置することでバッハの名曲 がある時突然生まれたのではなく、川の流れのように時代の流れのなかから自ずと生ま れたことを私たちに知らせてくれるアルバム。洒落っ気のあるのはバッハの曲を小川(バッ ハとはドイツ語で小川の意味)のほとりで野外録音したトラックがあること。川のせせらぎの 音とともに聴くバッハは癒しの効果も満点。バロック・チェロのエスメ・デ・フリースはオラン ダのヨトレヒトで学んだ後、ガット弦によるバロック・チェロに転向、ソロから協奏曲まで多く のレパートリーを持っています。音楽のみならず地球規模の環境問題にも多大な関心を寄 せており、コンサートを通じて地球温暖化や環境保護についてのメッセージを伝え続け ています。

Stradivarius
STR-37247(1CD)
「ロマンシーリョ」〜スペインのギター作品集
ソル:練習曲 Op.35-18
アントニオ・ホセ:ギターのためのソナタ
 小ロマンス
リョベート:スケルツォ=ヴァルス
 5つの前奏曲
 カタルーニャ民謡(6曲)
R.サインス・デ・ラ・マーサ:神の境界(全5曲)
レオナルド・ロスパッルーティ(G)
ウンベルト・カファーニャ(G)
マウーロ・スクイッランテ(マンドリン)
プーリア・マンドリン・アッカデミア・オーケストラ

録音:2022年5月14,15日 イタリア・バーリ
イタリアの中堅のクラシック・ギター奏者、レオナルド・ロスパッルーティによるスペインの ギター曲集。フェルナンド・ソルを除くといずれも近代の人たち。近年名曲として人気が上 昇しながらも録音の少ないレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサの「神の境界」全5曲が収録さ れているのがありがたい。 レオナルド・ロスパッルーティはバーリ音楽院でセゴヴィアの弟子、リンダ・カルソラートに学 んだ。マンドリン奏者としてまた指揮者としても活躍しています。


Biddulph
BIDD-85031(1CD)
NX-B04
ミッシャ・エルマン・プレイズ・チャイコフスキー&ヴィエニャフスキ
●チャイコフスキー作品集
1. 無言歌 Op.2No.3(F. クライスラー編)
2. スケルツォ Op.42No.2(F. クライスラー編)
3. アンダンテ・カンタービレ - 弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 Op.11より
4. 感傷的なワルツ Op.51No.6(D. J. Grunes編)
5. 弦楽セレナード Op.48〜ワルツ(L.アウアー編)
6. ただ憧れを知る者だけが Op.6No.6(M.エルマン編)
7. 『白鳥の湖』〜ロシアの踊り(Lange編)
●ヴィエニャフスキ作品集
8. レジェンデ Op.17
9. マズルカ ニ長調 「Dudziarz」 Op.19No. 2
10. マズルカ ト短調 「Chanson polonaise」 Op.12No.2
11. マズルカ イ短調 「Kujawiak」Op.3
12. ポロネーズ・ブリランテ 第1番ニ長調 Op. 4
13-15. ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調 Op. 22
ミッシャ・エルマン(Vn)
ジョゼフ・シーガー(P)・・・1-12
ロビン・フッド・デルO・・・13-15
アレクサンダー・ヒルズバーグ(指)・・・13-15

録音:1952年9月23、25日、10月7、9、14日…1-12
ニューヨーク、Victor Studio No.2
/初出:RCA Victor LM1740
1950年6月23日…13-15
フィラデルフィア、アカデミー・オブ・ミュージック
/初出:RCA Victor LM5
復刻プロデューサー:Eric Wen
復刻エンジニア:Dave Hermann
マスタリング:Rick Torres
総収録時間:78分 「エルマン・トーン」と呼ばれる独特の美音を活かした演奏スタイルで日本の聴衆も魅了したミッシャ・エルマンがRCAに残した最後の録音をBiddulphがCD 化しました。エルマンは1891年にウクライナのユダヤ人居住区(ゲットー)でクレズマー音楽の演奏家の家に生まれました。4歳からヴァイオリンを始め、後にオ デーサ(オデッサ)のアカデミーで学び、11歳の時にレオポルト・アウアーの前で演奏すると、その才能に驚嘆したアウアーはペテルブルク音楽院の自らのクラスに 招きました。 アウアーは、エルマンが13歳の年にベルリン・デビューをお膳立てし、14歳の年にはグラズノフ:ヴァイオリン協奏曲のイギリス初演のソロを託します。エルマンは 1906年、15歳でフランス・パテからレコード・デビュー。1908年にカーネギーホールでアメリカ・デビューをセンセーショナルに飾るとRCAに迎えられ、40年以 上にわたり録音を続けました。RCAがハイフェッツを看板ヴァイオリニストに迎えると、エルマンはDeccaやVanguardに録音するようになったので、ここに収めら れたチャイコフスキーとヴィエニャフスキの小品集がRCAへの最後の録音となりました。シーガーは1950年代から60年代まで共演したピアニスト。エルマンが 好んで共演したため録音も多くあります。 ヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第2番は、エルマンが11歳でアウアーに引き合わされた時に演奏して感嘆させ た曲で、その後も得意としていました。ロビン・フッド・デルOの実体はフィラデルフィアOで、同管が 行っていた夏の音楽祭の名前を使っています。指揮のヒルズバーグはヴィエニャフスキと同じポーランド生まれで、エ ルマンと同じくアウアーにヴァイオリンを学び、フィラデルフィア管のコンサートマスターを19年間務めた後に指揮者とな りました。 エルマンは1921年、37年、55年と3度にわたり来日。特に初来日時は欧米の一流の演奏家の来日が珍しかっ た時期で、大きな話題になったと伝えられています。当音源はモノラルの成熟期のセッション録音で、特にトラック1- 12はバランスがヴァイオリン寄りなこともあって、エルマンのヴィブラートのかけ方まで聴き取れそうな鮮明な音になっ ています。 ※チャイコフスキーの曲の編曲者についてはBiddulphの情報に従っています。

オクタヴィア
OVCT-00200(1SACD)
税込定価
2023年6月21日発売
スクリャービン・リサイタルU
ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調作品6
第2番嬰ト短調「幻想ソナタ」作品19
第3番嬰ヘ短調作品23
第10番作品70
尾城杏奈(P)

録音:2022年5月10-12日高崎芸術劇場
東京藝術大学を卒業後、同大学院修士課程に在籍し、 現在パリ・エコールノルマル音楽院にて研鑽を積む 新進気鋭のピアニスト尾城杏奈。ライフワークとし て取り組むスクリャービンの作品を収めた〈スク リャービン・リサイタルU〉ピアノ・ソナタ全集 Vol.2の登場です。アルバムにはスクリャービンの初 期と最後のソナタをカップリング。近年益々活動の 場を広げる尾城杏奈の卓越したテクニックと澄んだ 音色で聴衆を魅了します。中期以降の作品を収めた 前作と併せてぜひお楽しみください。(オクタヴィア)

STEINWAY&SONS
STNS-30217(1CD)
NX-B07

NYCX-10407(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
リスト:超絶技巧練習曲 S.139 イム・ユンチャン(P)

録音:2022年6月10日 テキサス州フォートワース、
バス・パフォーマンス・ホール
ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール セミファイナルにおけるライヴ録音
2022年6月に開催されたヴァン・クライバーン国際コンクールにおいて史上最年少で優勝を飾ったイム・ユンチャン。加えて新作課題曲の最優秀演奏賞と 聴衆賞にも選ばれ、審査委員長のマリン・オルソップから「深い音楽性と並外れたテクニックが有機的に結びついた稀有なアーティスト」と称賛されました。 コンクールはインターネットでライヴ配信されましたが、特に評判になったのがセミ・ファイナルでのリスト:超絶技巧練習曲集全12曲の演奏。イギリスの『グラ モフォン』誌が「世界中のネット上のピアノ・ファンの間でバズった」と言及した演奏がCDでリリースされます。聴衆の拍手に迎えられたイムは拍手が続いている うちに演奏をスタート。この場に臨む気迫と集中を感じさせます。以後、難曲の連続ながら解釈も音も輝きを保ったまま硬直することがなく、緩急や明暗は 自在に推移し、全12曲を通しての巧みな設計のもとに演奏を楽しんでいるかのような雰囲気さえ感じられます。『ダラス・モーニング・ポスト』紙が「100万人 に1人の才能だ」と評したのも納得の、華やかな魅力ある演奏と言えるでしょう。 ※国内仕様盤にはクライバーン・コンクールを現地取材した高坂はる香氏による日本語解説が付属します。
STEINWAY&SONS
STNS-30211(1CD)
NX-B07
キム・スヨン〜モーツァルト・リサイタル
ジーグ ト長調「アイネ・クライネ・ジーグ(ライプツィヒ・ジーグ)」K. 574
12のコントルダンス K.269bより
 No.1ト長調/No.2ト長調
 No.3ハ長調/No.12ニ長調
ピアノ・ソナタ第9番ニ長調 K.311
アレグロ ト短調 K.312
アダージョ ロ短調 K.540
グルックの主題によるピアノのための10の変奏曲 ト長調 K.455
ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 K.332
アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618(F.リスト編)
キム・スヨン(P)

録音:2022年10月12-13日
キム・スヨンは、韓国で学んだ後ザルツブルクのモーツァルテウム国立音楽大学に留学、パヴェル・ギリロフの教えを受けました。学士課程を最優秀成績で卒 業し、修士号も取得。リコ・グルダにも師事しています。2020年にモーツァルテウムが開催したモーツァルト国際コンクールで第2位、2021年のモントリオール 国際音楽コンクールで優勝して以降、国際的に活躍しています。 このSteinway & Sonsレーベルへのデビュー・アルバムでは、彼女が得意とするモーツァルトをフィーチャーしました。2つのソナタに加えて変奏曲やジーグ、リ スト編の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」など珍しいレパートリーも盛り込まれた多彩な選曲です。「モーツァルトの音楽は生命と力に満ちており、人間の感情の全 てを包み込み、あらゆる時代や文化の枠を超えています。このアルバムを作る過程で私は何度も喜びに浸り、モーツァルトの心との個人的なつながりを感じ ることができました」と語っています。

TYXart
TXA-22171(1CD)
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27(全6曲) エレーナ・デニソヴァ(Vn)
確かなキャリアに裏打ちされた実力が大いに発揮されたイザイの無伴奏全曲録音。エレーナ・デニソヴァは1963年モスクワ生まれでモスクワ音楽院に学んだ ヴァイオリニスト。90年代以降はオーストリアに移住し活躍を続けています。 (Ki)

La Dolce Volta
LDV-118(1CD)
AU CINEMA CE SOIR〜今夜は映画館で
『甘い生活(フェデリコ・フェリーニ,1960)』〜メイン・テーマ(ニーノ・ロータ)
『ベニスに死す(ルキノ・ヴィスコンティ,1971)』〜アダージェット(マーラー作曲、アレクサンドル・タロー編)
『許されざる者(ジョン・ヒューストン,1960)』〜ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397
『恋人たち(ルイ・マル,1958)』〜ブラームス:主題と変奏 ニ短調 (ブラームス自身の編曲による弦楽六重奏曲作品18の第2楽章のピアノ独奏版)
『スティング(ジョージ・ロイ・ヒル,1973)』〜スコット・ジョプリン:ソラース
『マンハッタン(ウディ・アレン,1973)』〜ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
『ブレーでのランデヴー(アンドレ・デルヴォー, 1971)』〜ブラームス:3つの間奏曲 作品117
『カサノバ(フェデリコ・フェリーニ,1976)』〜ニーノ・ロータ:バッハの名による2つのワルツより 第1曲 サーカス・ワルツ
『ルートヴィヒ/神々の黄昏(ルキノ・ヴィスコンティ, 1973)』〜リヒャルト・ワーグナー:エレジー
『叫びとささやき(イングマール・ベルイマン, 1972)』〜ショパン:マズルカ イ短調 作品17-4
ジャン=マルク・ルイサダ(P)

録音:2022年7月2-5日、リエージュ・フィルハーモニー・ホール(ベルギー)
13歳で『ベニスに死す』を観て熱烈な映画ファンとなり、同時にプロの音楽家になろうと志したというルイサダ。『今夜は映画館で』と題したこのアルバムでは、 フランスの同タイトルのテレビ番組シリーズの司会者であったアルマン・パニジェルへのオマージュとして企画しました。パリ国立音楽院で学んでいたころも週に4 回は通っていたというルイサダの、映画への熱烈な愛が感じられる演奏となっています。『ベニスに死す』の音楽〈アダージェット〉が、タローの編曲というのも注 目です。 (Ki)

Hortus
HORTUS-211(1CD)
「イスラメイ」〜バラキレフ:ピアノ曲集
グリンカ(バラキレフ編):ひばり
バラキレフ:東洋風幻想曲「イスラメイ」Op.18
園にて 変ニ長調(牧歌的練習曲)
 マズルカ第3番ロ短調
 ロマンス/ワルツ第2番ヘ短調
 スケルツォ第3番嬰へ長調
 子守歌 変ニ長調/幻想小曲集
 ユモレスク ニ長調/紡ぎ女
カテリーヌ・ニキティーヌ(P)

録音:2022年/フランス
フランスの名手カテリーヌ・ニキティーヌが「イスラメイ」で有名なバラキレフの作品で堂々のソロ・デビューです!
ニキティーヌはソリストとして活躍する一方、オルガニスト、ヴェラ・ニキティーヌとの姉妹デュオとしてムソルグスキーの「展覧会の絵」とチャイコフスキーの「眠 れる森の美女」組曲を収めたアルバム『おとぎ話』(HORTUS-554)をリリースしております。
「イスラメイ」はカフカスのカバルディノおよびアドイゲイ地方の非常に速いテンポの民族舞曲で超難曲として知られます。華麗に奏でるニキティーヌの技量にも 驚きのアルバムが完成しました。
ピアノはステファン・ポレロ製作の楽器を使用。一音一音粒立ちのはっきりとした音色が魅力です。

EUROARTS
20-11877(1CD)
VIVUM〜ガーシュウィン、フンメル、シューベルト
ガーシュウィン:ラプソディー・イン・ブルー(ヨーヨー・クリステンによるピアノ・ソロ編曲版)
フランツ・フンメル(1939-):ピアノ協奏曲第2番「戦争と平和」(第3楽章:ヨーヨー・クリステン作曲)
シューベルト:4つの即興曲Op.90,D899
ヨーヨー・クリステン(P)
阪哲朗(指)
レーゲンスブルク・フィルハーモニック

録音:2018年10月9日、ノイトラウブリング(ガーシュウィン、シューベルト) 、2016年6月6日、レーゲンスブルク劇場、ライヴ(フンメル)
1996年生まれのピアニスト、ヨーヨー・クリステン。4歳からピアノをはじめ、6歳から作曲を行い、8歳でコンサートに出演するなど、幼少期からその才能を 発揮。2010年には日独交流150周年の記念行事の一貫として行われた演奏会に出演するために来日しています。TYXARTレーベルからも5枚のCDをリリー スし、すでにベテラン・ピアニストとして活躍を続けています。 今回は、ドイツの現代作曲家フランツ・フンメル(1939-)のピアノ協奏曲第2番「戦争と平和」を中心とした内容。クリステンは幼いころからフランツ・フンメル にピアノを師事しており、今回はクリステンが第3楽章を作曲した共作。本盤には2016年阪哲朗の指揮でレーゲンスブルク・フィルハーモニックにより初演され た際のライヴ録音が収録されています。カップリングには、クリステン編曲によるピアノ・ソロ版という個性的なガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」と 躍動的で流麗なシューベルトの4つの即興曲が収められています。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72956(1CD)
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27(全6曲) ソルヴェイグ・ステインソルスドッティル(Vn)

録音:2022年10月3-5日スイス、ヴィンタートゥール、聖ミカエル教会
ソルヴェイグ・ステインソルスドッティルはアイスランド出身。3歳でヴァイオリンを始め、レイキャビク音楽大学、ベルリン芸術大学、チューリッヒ芸術大学で学び、 2013年にチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲でアイスランドSOと共演しソロ・デビュー。ヨーロッパ各地で様々なオーケストラと共演し、リサイタルや室 内楽の公演も行っています。
彼女の記念すべきデビュー盤となる今作は、難曲・イザイの無伴奏。若き奏者がヴァイオリン芸術の限界に果敢に挑みます。

APARTE
AP-317(1CD)
回想
(1)ラフマニノフ:音の絵Op.39の1
(2)シューマン:夜にOp.12の5
(3)スクリャービン:練習曲変ロ短調Op.8の11
(4)チャイコフスキー:サロン風ワルツOp.51の1
(5)ラフマニノフ:音の絵Op.39の8
 音の絵Op.39の4
(7)チャイコフスキー:秋の歌〜「四季」より
(8)ラフマニノフ:前奏曲嬰ト短調Op.32の12
 音の絵Op.39の5
(10)リスト:愛の夢
(11)シューマン:なぜ?Op.12の3
(12)クライスラー(ラフマニノフ編):愛の悲しみ
(13)ラフマニノフ(コチシュ編):ヴォカリーズ
ラフマニノフ(作曲者編):ライラック
(15)スクリャービン:練習曲嬰ハ短調Op.42の5
(16)ラフマニノフ:前奏曲変ニ長調Op.32の13
ジーモン・ビュルキ(P)

録音:2022年12月/マーラー・ホール(ドッビアーコ)
2000年スイス生まれのピアニスト、ジーモン・ビュルキのデビュー・アルバム。ビュルキは5歳からウクライナのキーウでピアノを学び、モスクワ中央音楽学校 でさらなる研鑽を積みました。マツーエフに認められ、キーウ青年ピアニスト・コンクールで優勝、現在はニューヨークのジュリアード音楽学校でセルゲイ・ババヤン に師事しています。
アルバムは今年2023年が生誕150年のラフマニノフに捧げられ、彼の前奏曲と練習曲「音の絵」から数篇と編曲、さらにゆかりあるチャイコフスキーとスク リャービンほかを集めています。技巧も冴え、今後注目の逸材と申せましょう。 (Ki)

EVIDENCE
EVCD-097(1CD)
シランクス〜フランス・フルート作品集
ドビュッシー:シランクス
ドビュッシー(サマズイユ編):牧神の午後への前奏曲
ヴァレーズ:密度21.5
ボザ:イマージュ(映像)Op.38
フレデリック・シャスラン:フルート・ソナタ
オネゲル:牝山羊の踊り
プーランク:フルート・ソナタ
カール=ハインツ・シュッツ(Fl/ムラマツ24K製)、フレデリック・シャスラン(P YAMAHA)

録音:2020年8月26-27日コレジアル・サン=モール(アトンシャテル)
カール=ハインツ・シュッツは1975年オーストリア生まれのフルート奏者。ニコレとベルノーに学び、現在ウィーン・フィルの首席奏者を務めています。フレデリッ ク・シャスランが指揮者として来演した際に知り合い意気投合、シュッツの個性と演奏を想定してフルート・ソナタが生まれ、世界初録音となりました。ドビュッシー やプーランクに感じられる「パリの香り」が魅力。ムラマツ特製純金フルートの音色にも聴き惚れてしまいます。

AD VITAM
AV-230215(1CD)
ショパン:ワルツ集
(1)華麗なる大ワルツ変ホ長調Op.18/(2)華麗なワルツ変イ長調Op.34の1/(3)華麗なワルツ イ短調Op.34の2/(4)華麗なワルツ ヘ長調Op.34の3/(5)ワルツ第5番変イ長調Op.42/(6)ワルツ第6番変ニ長調Op.64の1「小犬」/(7)ワルツ第7番嬰ハ短調Op.64の2/(8)ワルツ第8番変イ長調Op.64の3/(9)ワルツ第9番変イ長調Op.69の1「別れ」/(10)ワルツ第10番ロ短調Op.69の2/(11)ワルツ第11番変ト長調Op.70の1/(12)ワルツ第12番ヘ短調Op.70の2/(13)ワルツ第13番変ニ長調Op.70の3/(14)ワルツ変イ長調(遺作)/(15)ワルツ ホ長調(遺作)/(16)ワルツ ホ短調(遺作)/(17)ワルツ イ短調(遺作)
トリスタン・プァッフ(P)

録音:2022年10月2-5日/サル・シフラ(モントーバン)
マニアックなレパートリーを得意とするベロフ門下の技巧派トリスタン・プァッフ、ad vitamレーベル第8弾はショパンのワルツ集。それも編曲ではなく正攻法の オリジナル。ここでは17曲を早めのテンポで生き生きと再現しています。辛口のショパンをお求めの向きにオススメです。 (Ki)

Hanssler
HC-22020(1CD)
「黄昏」〜ピアノのための幻想曲集
シューベルト:「さすらい人幻想曲」 ハ長調 Op.15D760
メンデルスゾーン:幻想曲「スコットランド・ソナタ」 嬰ヘ短調 Op.28U92
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2「幻想曲風ソナタ」
ベートーヴェン:ピアノのための「幻想曲」 ニ長調/ニ短調 Unv12(未完のスケッチ)
マクシミリアン・シャイラー(P/スタインウェイD)

録音:2022年10月19-21日/ライツターデル(ノイマルクト)
Instagramのフォロアー数が7万超えのドイツ期待の星、スタインウェイ・アーティストのマクシミリアン・シャイラーのデビュー盤は、シューベルト、メンデルスゾー ン、ベートーヴェンの幻想曲集です。
1997年生まれのシャイラーはミヒャエル・ハウバーに師事し、これまでマレイ・ペライア、ロバート・レヴィン、マルティン・ヘルムヒェンなど世界的ピアニストの 演奏からインスピレーションを受けてきました。
このアルバムではシューベルトの「さすらい人幻想曲」にはじまり、スコットランドの牧歌的な風景を音化したメンデルスゾーンの「スコットランド・ソナタ」、ベー トーヴェンの「月光(幻想曲風ソナタ)」という直球勝負の名曲に加えて、ベートーヴェンの未完の作品、ピアノのための「幻想曲」を収録しました。
ベートーヴェンは数多くの草稿を残した作曲家で、ベートーヴェンの死後、彼の草稿はコレクターズ・アイテムとなり、収集家によって一冊の本にまとめられまし た。現在、大英博物館に所蔵されているヨハン・ネポムク・カフカ(1819-1886)の「カフカ・スケッチ集」は最も有名なコレクションで、当集には作品の断片、 草稿はもちろんのこと、他の作曲家の写譜などが含まれています。ピアノのための「幻想曲」は「カフカ・スケッチ集」に残っていた未完の作品。この貴重なコレク ションからシャイラーはこのアルバムで「幻想曲」というテーマを最大限表現しました。 (Ki)

Hanssler
HC-23017(1CD)
ギター・インターセクションズ
タレガ:ムーア風舞曲
タレガ:マリーア
ホセ:ソナタ
ファリャ:「漁夫の物語」〜『恋は魔術師』より
ファリャ:「きつね火の歌」〜『恋は魔術師』より
トローバ:カスティーリャ組曲
プジョル:セギディーリャ
プジョル:グアヒーラ
シルバ:練習曲第3、15、5番
イヴァン・ペトリチェヴィッチ(G)

録音:2021年10月31日〜11月1日、2021年12月11&12日/エンゲルベルト・フンパーディンク音楽学校(ジークブルク)
このアルバムには19世紀から20世紀に活躍した5人のスペインの作曲家とベネズエラの巨匠シルバのギター作品を収録しております。スペインの作曲家、ギタリ スト、そしてギター教師であったフランシスコ・タレガはスペインの民族楽器といえるギターのために数多くの作品を残しただけでなく、同時代そ して後世に活躍したスペイン人作曲家にも大きな影響を与えました。当アルバムではホセ、ファリャ、トローバ、プジョルのギター独奏作品をお楽しみいただけます。 (Ki)

Audite
AU-97811(1CD)
ショパン、シューマン、シュンケ、ブルクミュラー:初期ピアノ作品集
(1)ショパン:ラ・チ・ダレム変奏曲 Op.2(モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の『お手をどうぞ』による変奏曲)
(2)ショパン:ロンド ハ短調 Op.1
(3)ブルクミュラー:ラプソディ ロ短調 Op.13
(4)ブルクミュラー:ポロネーズ ヘ長調 Op.16
(5)ブルクミュラー:マズルカ 変ホ長調
(6)シュンケ:スケルツォ・カプリチオーソ Op.1【世界初録音】
(7)シュンケ:カプリース第1番ハ長調 Op.9
(8)シュンケ:郷愁
(9)シューマン:アベック変奏曲 Op.1
(10)シューマン:トッカータ ハ長調 Op.7
ウルリヒ・ロマン・ムルトフェルト(P/スタインウェイD)

録音:2022年3月1-3日/シャフスタール、マリエンミュンスター
ショパン、シューマン、シュンケ、ブルクミュラーの4人の作曲家はいずれも1810年生まれ。このアルバムでは彼らの若い頃のピアノ作品を集めました。
彼らは互いに影響を与え合っていました。初期作品ながらそれぞれ作曲家の個性が発揮されているのが面白いところです。
ルートヴィヒ・シュンケ(1810-1834)は音楽一家に生まれ、11歳の時にシュポア指揮でフンメルのピアノ協奏曲第2番を演奏したという神童。パリではカル クブレンナー、レイハらの薫陶を受けています。ライプツィヒの下宿の隣部屋にはなんとシューマンが間借りしており、その後シュンケとシューマンは親友となりまし た。作曲家としての才能も見せるも結核により23歳で命を落としています。スケルツォ・カプリチオーソは付番されたシュンケの第1作で、この度世界初録音が実 現しました。
演奏は1970年フランクフルト・アム・マイン生まれのピアニスト、ウルリヒ・ロマン・ムルトフェルトです。ヴェロニカ・ヨッフムやハルトムート・ヘルに師事し、 コンサート・ピアニストとして活躍するかたわら、2003年には生物学者の証も受けている知性派。バッハから現代音楽までレパートリーは広く、初演も多く行って います。auditeレーベルから「アメリカン・リサイタル」(AU-92702)、「アメリカン・リサイタル Vol.2」(AU-97740)をリリースしております。 (Ki)

MDG
MDG-90522826(1SACD)
フェルナンド・ソル:ギター名曲集Vol.2〜「告別」
静けさOp.50
ソナタ Op.15b
幻想曲第3番Op.10
6つのディヴェルティメンティOp.2
6つの小品Op.32
幻想曲第6番告別Op.21
フランク・ブンガルテン(G)
使用楽器:ゲルハルト・シュナーブル、スプルース/ブラジリアン・ローズウッド2003/2009年製

録音:2022年6月13-15日、、マリエンミュンスター修道院コンツェルトハウス
ドイツを代表するギタリスト、フランク・ブンガルテンによるソルのギター名曲集。カタルーニャ出身のソルは、ギターの地位を向上させ、クラシック・ギターの普 及に大きく貢献。ソル自身はオペラ作曲家としての名声を欲していましたが、彼の多くのギター作品は現在でも重要なレパートリーになっており、「魔笛の主題によ る変奏曲」を筆頭に「24の練習曲」など洗練された高い技巧のギター作品の数々を作曲し「ギターのベートーヴェン」と呼ばれていました。30代半ばに祖国スペ インから亡命、その後パリ、ロンドンを中心に活躍。このアルバムのタイトルとなっている「告別」は、幻想曲第6番としてサンクトペテルブルクで初演されました。 フランク・ブンガルテンによる洞察力のある正統的な演奏と、MDGの高音質録音によって、ソルの偉大な音楽をより実感することができます。 (Ki)

MDG
MDG-94022806(1SACD)

バッハ:パルティータ第3番イ短調 BWV827
フランス組曲 第2番ハ短調 BWV813
フランス組曲 第5番ト長調 BWV816
フランス組曲 第3番ロ短調 BWV814
クリスティアン・ツァハリアス(P)
使用楽器:1901年製スタインウェイ・コンサート・グランド・ピアノD,1901 ""Manfred Burki""
1950年ドイツ生まれのピアニスト、クリスティアン・ツァハリアス。1969年ジュネーヴ国際音楽コンクール2位、1973年ヴァン・クライバーン国際ピアノコン クール2位、1975年パリ・ラヴェル・コンクールで優勝、と華々しい実績を誇りピアニストとして国際的な活動を展開。1976年以降はレコーディングやテレビ・ ラジオ番組にも出演。1985年から”France-Musique”で司会を務めるなど多方面で活躍しています。また、1999/2000年シーズンからピアニストだけで はなく指揮者としての活動をスタート。1992年にスイス・ロマンドOを指揮してデビュー後は各地のオーケストラと共演を重ね、現在は、2020年からポル トガルのシンフォニカ・ド・ポルト・カーサ・ダ・ムジカの首席指揮者、2021/22年シーズンからグラナダ市Oの首席客演指揮者、またオーヴェルニュ管 弦楽団のアソシエイト・コンダクター、ジョルジェ・エネスコ国立PO の名誉指揮者に任命されるなど、精力的に指揮活動も続けています。
ツァハリアスはこれまでにも、MDGにモーツァルトのピアノ協奏曲をはじめ様々な録音を残しており、2022年末にはハイドンのピアノ・ソナタ選集(MDG-94022576)をリリース。今回はバッハのフランス組曲を中心としたプログラムを録音。バッハ自身が命名したタイトルではありませんが、洗練された音楽が フランス的な香りがする優雅で親しみやすい曲集。ツァハリアスは、洗練された解釈、一流のテクニックに裏付けされた格調高い演奏を聴かせてくれます。 (Ki)

MDG
MDG-10222892(14CD)
レーガー:オルガン作品全集
■CD1(71‘05)
(1)B-A-C-Hの名による幻想曲とフーガ Op.46
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(2)第2番「いと高きところには栄光、神にあれ」
(3)第13番「イエス、わが信頼」
(4)第15番「力強き栄光の王なる主をたたえよ」
12の小品 Op.59(第1部)
(5)I:前奏曲
(6)II:パストラーレ
(7)III:間奏曲
(8)IV:カノン
(9) V:トッカータ
(10)VI:フーガ
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(11)第25番「目覚めよと呼ぶ声あり」
コラール幻想曲集 Op.52より
(12)第2番「目覚めよと呼ぶ声あり」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(13)第29番「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」
(14)船来たれり(作品番号なし)
(15)暁の星の輝きのいかに美しきかな(作品番号なし)
コラール幻想曲集 Op.40より
(16)第1番「暁の星の輝きのいかに美しきかな」
■CD2(75’41)
(1)創作主題による変奏曲とフーガ Op.73
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(2)第3番「深き苦しみの淵より、われ汝に呼ばわる」
(3)第47番「目覚めよ、わが心よ」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(4)第1番「神よ、私のもとを去らないで下さい」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(5)第5番「われらが神は堅き砦」
(6)コラール幻想曲「われらが神は堅き砦」Op.27
(7)ロマンス(作品番号なし)
(8)序奏とパッサカリア ニ短調(作品番号なし)
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(9)第19番「おお我に千の舌ありなば」
(10)第18番「いざもろびと神に感謝せよ」
7つのオルガン小品 Op.145より
(11)第6曲「フィングステン」
12のモノローグ Op.63より
(12)序奏 ヘ短調
(13)パッサカリア ヘ短調
■CD3(74’55)
(1)〜(3)序奏、パッサカリアとフーガ ホ短調 Op.127
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(4)第16番「戸を高く上げよ」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(5)第43番「目覚めよと呼ぶ声あり」
5つのやさしい前奏曲とフーガ Op.56
(6)第3番ト長調
7つのオルガン小品 Op.145
(7)第3曲「クリスマス」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(8)第24番「高き天よりわれは来れり」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(9)第42番「高き天よりわれは来れり」
(10)第30番「今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ」
(11)第20番「イエスは来たれり」
(12)第25番「汝らキリスト者よ、こぞりて主をたたえよ」
(13)第51番「暁の星のいと美しきかな」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(14)第10番「安らぎと喜びもて、われはいま逝く」
(15)〜(17)オルガン・ソナタ第2番ニ短調 Op.60
■CD4(79’13)
(1)〜(10)12のモノローグ Op.63(第1〜10番)
7つのオルガン小品 Op.145
(11)第5番「復活祭」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(12)キリストは甦りたまえり
(13)キリストは甦りたまえり(作品番号なし)
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(14)第8番「栄光の日は現われぬ」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(15)第7番「救いはわれらに来れり」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(16)第10番「救いはわれらに来れり」
(17)第27番「神よ、汝の善行にわれを向かわしめたまえ」
(18)第6番「われらが神は堅き砦」
(19)第13番「主よ、汝の御心のままにわれはあらん」
コラール幻想曲 Op.52
(20)第3番「ハレルヤ、ほむべき神はわが心の喜び」
■CD5(73‘46)
(1)(2)幻想曲とフーガ ニ短調 Op.135b
(3)〜(6)オルガン組曲第1番ホ短調『バッハの流儀による』 Op.16
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(7)第22曲「わが確き望みなるイエスは」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(8)第9番「キリストこそ わが生命」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(9)第39番「腹立ちまぎれにわれを罰するな」
コラール幻想曲Op.40
(10)第2曲「腹立ちまぎれにわれを罰するな」
■CD6(75’19)
オルガンのための3つの小品 Op.7より
(1)第2曲 幻想曲「われら神であるあなたを讃えん」
30の小コラール前奏曲 Op.135a
(2)第10番「主なる神よ、われら汝を讃えまつる」
オルガンのための3つの小品 Op.7より
(3)第3曲「フーガ ニ短調」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(4)第11曲「いざもろびとよ、神に感謝」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67
(5)第7曲「汝エホヴァがためにわれは歌わん」
(6)(7)幻想曲とフーガ ハ短調 Op.29
(8)〜(10)オルガン・ソナタ第1番嬰ヘ短調 Op.33
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(11)第26番「われはわがイエスを捨てず」
(12)第12番「天と地の神よ」
30の小コラール前奏曲 Op.135a
(13)第11番「主イエス・キリスト、われを顧みたまえ」
(14)(15)5つのやさしい前奏曲とフーガ Op.56-1
(16)〜(21)6つの三重奏曲 Op.47
■CD7(78’49)
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(1)第11番「おおわが魂よ、大いに喜べ」
(2)コラール幻想曲「おおわが魂よ、大いに喜べ」 Op.30
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(3)第14番「われ心よりこがれ望む」
(4)第5番「わが命なるキリスト」
(5)第34番「おお愛する魂よ、汝を飾れ」
(6)第35番「おお汝ら信仰深き者いかに幸いなるか」
(7)第37番「魂の花嫁」
(8)〜(14)オルガン組曲第2番ト短調 Op.92
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(15)第44番「われ神より去らじ」
30の小コラール前奏曲 Op.135a
(16)第14番「最愛のイエス、われらここ集いて」
(17)第27番「わが神の御心のままに」
(18)第28番「ただ愛する神の摂理にまかす者」
(19)第12番「エルサレムよ、かたく建てられし町よ」
12の小品 Op.59(第2部)
(20)VIIキリエ
(21)VIIIグロリア
(22)IXベネディクトゥス
(23)Xカプリッチョ
(24)XIメロディア
(25)XIIテ・デウム
■CD8(75’51)
(1)交響的幻想曲とフーガ Op.57
7つのオルガン小品 Op.145より
(2)第4番「受難」
(3)おお、血と涙にまみれ御頭よ(作品番号なし)
30の小コラール前奏曲 Op.135a
(4)第21番「おお、血と涙にまみれ御頭よ」
(5)おお悲しみ、おお心の悩み(作品番号なし)
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(6)第19番「イエスの悲しみと苦しみと死」
(7)第33番「おお、神の子羊、罪なくして」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(8)第1番「我等と共にあれ」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(9)第31番「おお、汝正しくして善なる神よ」
(10)第38番「神の歌なきに非ずも」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(11)第8番「まさにその時いたれり」
(12)第6番「悩みにただ一つ」
(13)第3番「すべては神の祝福のもとに」
(14)5つのやさしい前奏曲とフーガ Op.56-4
(15)後奏曲(作品番号なし)
(16)変奏曲とフーガ「皇帝陛下万歳」(作品番号なし)
7つのオルガン小品 Op.145より
(17)第1番「追悼頌歌
(18)第7番「勝利祝い」
■CD9(78’34)
(1)〜(12)12の小品 Op.65
(13)前奏曲とフーガ嬰ト短調(作品番号なし)
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(14)第41番「天にいますわれらの父よ」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(15)第26番「わが主のみわざは」
(16)第30番「素晴らしき主」
(17)第17番「我がイエスよ、我は離れず」
(18)第20番「おお神よ、汝義なる神よ」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(19)第4番「わが心の奥底から」
(20)第45番「何故にか我悲しまん」
?第46番「わが主のみわざは」
■CD10(78’59)
(1)前奏曲 ハ短調(作品番号なし)
(2)5つのやさしい前奏曲とフーガ ロ短調 Op.56-5
(3)前奏曲とフーガ 嬰ヘ短調(作品番号なし)
(4)〜(7)前奏曲とフーガ Op.85第1〜4番
13のコラール前奏曲 Op.79b
(8)第3番「主よ、今馬車の停止をも」
(9)第13番「なにゆえにわれ悲嘆すべき」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(10)第21番「イエス、わが喜び」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(11)第12番「主よ、今馬車の停止をも」
(12)〜(21)10の小品 Op.69
■CD11(79’11)
コラール幻想曲 Op.52より
(1)第1番「すべての人は死ななければならない」
(2)〜(13)12の小品 Op.80
13のコラール前奏曲 Op.79b
(14)第2番「神はわがやぐら」
(15)第5番「安らぎ、喜びとともに私はいく」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(16)第18番「エルサレムよ、かたく建てられし町よ」
13のコラール前奏曲 Op.79bより
(17)第6番「わが終わりの近きをだれぞ知らん」
(18)第7番「汝は復活せん」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(19)第9番「大いに歓べ、わが魂よ」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(20)第32番「おおイエス キリスト、わが命の光」
?甘き死よ、来たれ(作品番号なし)
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
?第22番「おお世よ、われ汝より離れざるを得ず」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
?第50番「誰ぞ知らん、わが終わりの近きを」
?第52番「なにゆえに悲しむや、わが心」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
?第23番「偽りの世に 別れを告げん」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
?第40番「偽りの世に 別れを告げん」
?第2番「すべてのものは神の祝福により」
?第23番「来たれ、生命の霊よ」
?第17番「わが勇気をわれは愛さん」
?第36番「装いせよ、おお、愛する魂よ」
?第48番「ただ愛する神の力に委ねる者は」
?前奏曲とフーガ ニ短調(作品番号なし)
■CD12(78’17)
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(1),暁の星の輝きのいかに美しきかな
(2)コラール幻想曲「暁の星のいと美しきかな」 Op.40-1
オルガンのための3つの小品 Op.7
(2)第1番「前奏曲とフーガ ハ長調」
(4)5つのやさしい前奏曲とフーガ Op.56-2
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(5)第15番「天地こぞりてこの日の御業を」
(6)第9番「主イエス・キリストよ、われらを顧みたまえ」
(7)第49番「目覚めよ、わが心よ」
13のコラール前奏曲 Op.79b
(8)第4番「永遠の朝の輝き」
30の小コラール前奏曲 Op.135aより
(9)第4番「深き悩みの淵より、われ汝に呼ばわる」
52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
(10)第16番「われ汝に感謝す、尊き主よ」
(11)第24番「主をたたえよ」
(12)第28番「今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ」
(13)第1番「いと高きところにいます神にのみ栄光あれ」
(14)〜(22)9つのオルガン小品 Op.129
(23)7つのオルガン小品 Op.145-2

バッハのオルガンのための編曲作品全集
■CD13(77’20)
(1)幻想曲とフーガ ニ長調BWV912/912a
(2)幻想曲とフーガ イ短調 BWV904
(3)トッカータとフーガ ニ短調 BWV913
(4)トッカータとフーガ ト短調 BWV915
(5)インヴェンション1番ハ長調 BWV772
(6)インヴェンション1番ハ短調 BWV773
(7)インヴェンション3番ニ長調 BWV774
(8)インヴェンション4番ニ短調 BWV775
(9)インヴェンション5番変ホ長調 BWV776
(10)インヴェンション6番ホ長調 BWV777
(11)インヴェンション7番ホ短調 BWV778
(12)インヴェンション8番ヘ長調 BWV779
(13)インヴェンション9番ヘ短調 BWV780
(14)インヴェンション10番ト長調 BWV781
(15)インヴェンション11番ト短調 BWV782
(16)インヴェンション12番イ長調 BWV783
(17)インヴェンション13番イ短調 BWV784
(18)インヴェンション14番変ロ長調 BWV785
(19)インヴェンション15番変ロ短調 BWV786
(20)半音階的幻想曲とフーガ BWV903
■CD14(61’12)
(1)トッカータとフーガ ハ短調 BWV911
平均律クラヴィーア曲集 第1巻
(2)第22番前奏曲とフーガ BWV867変ロ短調
平均律クラヴィーア曲集 第2巻
(3)第1番前奏曲とフーガ BWV870ハ長調
(4)第5番前奏曲とフーガ BWV874ニ長調
(5)第3番前奏曲とフーガ BWV872嬰ハ長調
(6)第15番前奏曲とフーガ BWV884ト長調
(7)第16番前奏曲とフーガ BWV885ト短調
平均律クラヴィーア曲集 第1巻
(8)第21番前奏曲とフーガ BWV866変ロ長調
(9)第4番前奏曲とフーガ BWV849嬰ハ短調
(10)トッカータ 嬰ヘ短調 BWV910
ロザリンデ・ハース(Org)
使用楽器:フランクフルト、アルビーツ・オルガン

録音:CD1/2:1988年3月
CD3/4:1988年10月
CD5/6:1989年3月
CD7/8:1989年10月
CD9/10:1990年10月
CD11/12:1991年3月
CD13:1993年3月
CD14:1993年10月
2023年はマックス・レーガーの生誕150周年。メモリアルイヤーを記念してMDGレーベルの記念碑的な録音、ドイツのオルガニスト、ロザリンデ・ハースに よるレーガーの「オルガン作品全集」と「バッハ編曲作品全集」という14枚組ボックスが再発売されます。
ドイツ後期ロマン派の作曲家、マックス・レーガーは、43年という短い人生で、数多くのオルガン曲を残しています。バッハやベートーヴェン、 ブラームス、ワーグナーの影響を受けながらも、より複雑で重厚な独自の音楽世界を築き上げました。自身は敬虔なカトリック教徒でありながらプロテスタンの女 性と結婚し、カトリック教会から破門された人物でもありました。
演奏するロザリンデ・ハースは、教会オルガニストを務めていた父ものと1932年シュランベルクで生まれ、7歳からオルガンを学び、ヘルムート・ヴァルヒャや フェルナンド・ジェルマーニといった巨匠らに師事。このレーガーの全集は、彼女の長年に渡るオルガン音楽の演奏と研究により蓄積された膨大なノウハウが、晦 渋ともいわれるレーガーのオルガン作品を、表現力豊かに聴かせてくれ、編曲作品も含めて非常に魅力的な仕上がりとなっています。ニーダラートにあるアルビー ツ・オルガンは優れた機能性をもち、技巧的なパッセージや色彩豊かなレジストレーションが可能となり、ロザリンデ・ハースの機知に富んだ演奏がより一層際立 ちます。ブックレットには、レジストレーションの詳細も記載されています。また録音もMDGの名コンビ、ヴェルナー・ダブリングハウスとライムンド・グリムによる 優秀録音です。

PAN CLASSICS
PC-0450(2CD)
バッハ再考 Vol.2〜無伴奏チェロ組曲のヴァイオリン編曲版(1866)

バッハ:無伴奏チェロ組曲 BWV1007-1012
フェルディナンド・ダヴィッド編曲によるヴァイオリン独奏版(1866年ライプツィヒ)
[CD1]
第1番ト長調 BWV1007(ニ長調で演奏)
第2番ニ短調 BWV1008(イ短調で演奏)
第3番ハ長調 BWV1009(ト長調で演奏)
[CD2]
第4番変ホ長調 BWV1010(変ロ長調で演奏)
第5番ハ短調 BWV1011(ト短調で演奏)
第6番ニ長調 BWV1012
ホルヘ・ヒメネス(Vn;1680年フランチェスコ・ルッジェーリ製)

録音:2023年1月15日-19日/マドリッド、ロブレド・デ・チャベラ、VNスタジオ
カタルーニャのチェリスト、パブロ・カザルスが積極的に全曲を取り上げたことで世の中に広く普及したバッハの無伴奏チェロ組曲。同じカタルーニャ出身である ヴァイオリニスト、ホルヘ・ヒメネスも、このチェリストの偉大さにおおきな敬意を表しています。
とは言っても、カザルス以前にこの作品がまったく顧みられなかったわけではありません。19世紀のライプツィヒではメンデルスゾーンが『マタイ受難曲』を蘇 演(1841年)してバッハ・リヴァイヴァルの機運が高まり、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲(1844年)の初演者でもあるフェルディナンド・ダヴィッドが 無伴奏チェロ組曲をヴァイオリン用に編曲(1866年)しています。当時としては珍しく演奏上の指示がたくさん書き込まれた楽譜で、ロマン派時代におけるバッ ハ受用のありかたを示す重要な資料でもあります。調性は楽器の調弦に合わせて自然に弾けるように、第5番までが完全5度上に移されています。
ヒメネスはこの編曲版を、1850年製オリジナルのロマン派の弓と、ガット弦を張ったヴァイオリンを用いて、当時のゲヴァントハウスのオーケストラで使われて いたピッチ(A=447Hz)を採用して演奏。19世紀に響いたであろうバッハが鮮やかによみがえります。
ヒメネスの「バッハ再考」シリーズ、第1弾は彼自身の編曲によるヴァイオリン版ゴルトベルク変奏曲(PC-10434)。こちらも要注目です。

Indesens Calliope Records
IC-001(1CD)
ポップ・ミーツ・クラシカル Vol.1
バッハ:リュート組曲ホ長調 BWV1006a より プレリュード
ボブ・マーリー:ジャミング
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」 Op.27-2より 第1楽章アダージョ・ソステヌート
スコーピオンズ:ウィンド・オブ・チェンジ
ドビュッシー:月の光
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ:カリフォルニケーション
ロッシーニ:ウィリアムテル序曲
ダフト・パンク:ハーダー・ベター・ファースター・ストロンガー、ゲット・ラッキー
ルイ=クロード・ダカン:かっこう
ニルヴァーナ:スメルズ・ライク・ティーン・スピリット
アレクサンドル・ボルダチョフ(Hp)

録音:2022年3月17日-19日、スタジオ12ter(モントルイユ、フランス)
9歳でリトアニア国立Oと共演し国際的なデビューを果たし、チューリッヒ芸術大学に留学。ザハール・ブロン・チェンバーのメンバーとして活躍した後、2015年からは名門ボリショイ劇場のゲスト・ソロ・ハーピストとしても活躍し、さらには「ハープ・フェスティヴァル・チューリッヒ」の創設、さらには2018年のサッカー・ワールドカップの開会式で演奏された楽曲の作曲を担当するなど、マルチな才能を発揮している現代有数のハーピストであるアレクサンドル・ボルダチョフ(アレクサンダー・ボルダチョフ、旧名サーシャ・ボルダチョフ)。
これまでにショパンのピアノ作品をハープで奏でた「フレデリック」(CAL2083)、母国のロシアをテーマにした「ハープと共にロシアから」(CAL2183)などをリリースしてきたボルダチョフが新たに挑むのは、バッハからニルヴァーナまで、クラシック、ポップス、ロックのヒット曲を網羅した、初のクラシック・クロスオーバー・ハープ・アルバム。アカデミックな音楽とクラシックのクロスオーバーというジャンルで、ハープを代表する演奏家の一人であり、即興演奏家、作編曲家として、個性的な音楽スタイルを持つ、ボルダチョフならではの好企画です。時代やスタイルも全く異なるこれら名曲の数々を、ハープの持つ美しい音色と、ボルダチョフの高難度のテクニックが美と感動を与えてくれます。

フォンテック
FOCD-9884(1CD)
税込定価
2023年6月14日発売
ジュリアーニ:私の愛する花の選集
モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲 WoO,G3-1
ソナチネ ハ長調 Op.71-1
ソナチネ ト長調 Op.71-2
ソナチネ ニ長調 Op.71-3
私の愛する花の選集 Op.46 【ミルテ/パンジー/ユリ(リス)/ジャスミン/ローズマリー(ロスマリン)/カーネーション(ナデシコ)/スイセン(ナルシス)/スミレ(ヴィオレット)/バラ(ローズ)/月桂樹(ローリエ) 】
大序曲 Op.61
益田正洋(G)
使用楽器:ハウザーI世(1936)

録音:2022 年12 月22-23 日 富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
デビュー30 年を記念した「J.S.バッハ/6 つの無伴奏チェロ組曲」全曲録音(FOCD9845/9860) &全曲演奏プロジェクトを大成功のうちに完遂、躍進を果たした現代最高のギタリスト・益田正洋。 本作では「現代ギターの父」アンドレス・セゴビアが南米ツアーのために特別に作らせた究極の名器 “ハウザーI 世(1936)”を手に、古典期において最も成功したギター・ヴィルトゥオーゾの1人、マ ウロ・ジュリアーニの作品集をお届けします! 19 世紀初頭、ウィーンの楽壇において絶大な人気を博したジュリアーニ。ベートーヴェン《交響曲第 7 番》の初演に(恐らくチェリストとして)参加するなど、ギタリストとしての枠に収まらない活動の 記録も残っています。 10 の花の名を冠した表題曲集を含む、クラシックギターの美しく表現豊かな音色を知り尽くした名匠 の手による珠玉の名曲を、歴史的名器を手にした現代の天才ギタリストの演奏でお聴きください。 胸いっぱいに拡がる音の花束を貴方に――。(フォンテック)

カメラータ
CMCD-28387(1CD)
税込定価
2023年6月10日発売
ファンタスティック・ハーモニカ/崎元讓&美野春樹
T.ライリー:セレナーデ
美野春樹:遅き日
 ソネット〜夏の終わりに
 それぞれの秋/それぞれの冬
 思い出/タンゴ オブ エイジア
 おだやかな日々
宮前知永子:明けない夜
美野春樹:即興〜「月光」
M.ルグラン:リラのワルツ
 ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング
A.マンサネーロ:ソモス・ノビオス「私たちは恋人同士」(イッツ・インポッシブル)
C.ベラスケス:べサメ・ムーチョ
M.ポンセ:エストレリータ
チャイコフスキー:秋の歌
山田耕筰:赤とんぼ/J.コズマ:枯葉
ドヴォルザーク:家路〜交響曲第9番「新世界より」第2楽章
崎元讓(ハーモニカ)、美野春樹(P)

録音:2022年10月/東京(ライヴ録音)
 日本ハーモニカ界の至宝、崎元讓が1967年10月に東京で初リサイタル を開いてから55年を迎えた2022年10月、東京文化会館で55周年記念公演 が行われました。  演奏会のパートナーを務めたのは、崎元の長年の盟友、ピアニスト/ 作曲家の美野春樹。黄金のデュオが聴衆を魅了したライヴを完全収録し たアルバムの登場です。この日のために書かれた、もうひとりの盟友、宮 前知永子の新曲も花を添えています。年を経てますます磨きのかかる ハーモニカ&ピアノ・デュオを心ゆくまでお楽しみください。(カメラータ)

DIVINE ART
DDX-21237(2CD)
NX-B07
ギリシャ神話とピアノ曲
【CD1】
■Seduction 誘惑
1. ダンドリュー(1682-1738):2eme Livre,6eme Suite - La sirene ラ・シレーヌ
2. セヴラック(1834-1897):水の精と不謹慎な牧神
3. ディミトリ・テルツァキス(1938-):Satyr und Naiaden(2005)*
■Pathos パトス
4. ダンドリュー:2eme Livre,6eme Suite - La bacante
5. デュカス:牧神のはるかな嘆き - クロード・ドビュッシーの墓:第1曲
6. ジクーメンダキス(1959-):From Tethys to the Mediterranean
■Illusion 幻惑
7. フランソワ・クープラン:クラヴサン曲集第23組曲 Les Satyres
8. ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(L.ボルヴィックによるピアノ編)
9. リナ・トニア(1985-):失われた夢の前奏曲(2020)*
■Metamorphosis 変容
10. F.クープラン:クラヴサン曲集第4組曲 Les Bacchanales - No.1Enjouements bachiques
11. ミッシャ・レヴィツキ(1898-1941):The enchanted nymph 魅せられた妖精
12. スカルコッタス:Echo, AK77 (1946)
■Transcendence 超越
13. F.クープラン:クラヴサン曲集第4組曲 Les Bacchanales - No.2Tendresses bachiques
14. F.クープラン:クラヴサン曲集第4組曲 Les Bacchanales -No.3Fureurs bachiques
15. フローラン・シュミット(1870-1958):蜃気楼 Op.70- No.1Et Pan, au fond des bles lunaires, s’accouda
16. ネスター・テイラー(1963-):Erinyes (Huit Closより2017)
17. スカルコッタス:Procession to Acheron, AK79c (1948)
【CD2】
■Instinct 本能
1. ラモー:クラヴサン小品集第3集 No.8Les cyclopes
2. マスネ:バッカス - Le bapteme par le vin(A. ペリオによるピアノ編)
3. ボルトキエヴィチ(1877-1952):3つの小品 Op.24- グロテスクなワルツ
4. テルツァキス:Ein Satyrspiel (2003)
■Catharsis カタルシス
5. ダカン(1694-1772):組曲第1巻 La ronde bachique
6. ドビュッシー:6つの古代のエピグラフ - 第1番夏の風の神、パンに祈るために
7. ドビュッシー:6つの古代のエピグラフ - 第4番カスタネットを持つ舞姫のために
8. ディミトリス・マランゴプーロス(1949-):Dionysus and the pirates, the voyage from Ikaria to Naxos (1998)
■Mythos ミトス
9-14. ハリー・ファージョン(1878-1948): ギリシャからの写真 Op.13 Paradox 逆説
15-23. パウル・ユオン(1872-1940):サテュロスとニンフ ピアノのための9つの小品 Op.18
■Transition 移行
24. アスパシア・ナソプールー(1972-):Krokeatis Lithos-Lakonia (from “Row rocks”,2017)*
ゾーイ・サムサレール(P)

録音:2022年4月27-28日
*…世界初録音
「Ek-stasis=恍惚」と題されたアルバム。フランスとギリシャのバロックから現代まで、様々な時代に活躍した作曲 家たちによる、神話世界の登場人物たちを描いた音楽集です。3つの世界初録音を含む収録曲はそれぞれテーマ に沿って並べられており、新鮮でエキサイティングなプログラムが楽しめます。 演奏はギリシャのピアニスト、ゾーイ・サムサレール。テッサロニキで考古学を学び、ギリシャ神話と地中海文明の研 究者でもある彼女は、博物館とコラボレーションによるリサイタルを開催し、好評を博しています。ブックレットにはサム サレール自身による解説が記載されており(英語のみ)各々の作曲家と作品についての詳細を知ることができます。

Orchid Classics
ORC-100248
NX-B03
ショパン:バラードとスケルツォ集
バラード第1番ト短調 Op.23
バラード第2番ヘ長調 Op.38
バラード第3番変イ長調 Op.47
バラード第4番へ短調 Op.52
スケルツォ第1番ロ短調 Op.20
スケルツォ第2番変ロ短調 Op.31
スケルツォ第3番嬰ハ短調 Op.39
スケルツォ第4番ホ長調 Op.54
マリアンナ・シリニャン(P)

録音:2022年8月9-12日
アルメニア生まれのピアニスト、マリアンナ・シリニャンが弾くショパンの4つのバラードと4つのスケルツォ。 性格は異なるものの、どれもロマンティックな物語を内包するバラード、流動的で気まぐれな曲想を持つスケルツォ、 シリニャンは確かな技巧で各々の曲のキャラクターを際立たせながらその魅力を伝えています。 シリニャンは2006年ミュンヘン国際音楽コンクール第2位を含む5つの賞を受賞。現在はデンマーク王立音楽アカ デミーでピアノ科の教授を務めながら、デンマークを拠点にソリスト及び室内楽奏者として世界的な活躍をしていま す。

Etcetra
KTC-1689(2CD)
シメオン・テン・ホルト(1923-2012):カント・オスティナート(4台ピアノ版) シメオンクァルテット
※使用楽器:クリス・マーネ製作「Straight Strung Grand Piano」
現代オランダを代表する作曲家シメオン・テン・ホルト(1923-2012)による「カント・オスティナート」の新録音が登場!この作品はオランダ音楽を語る上で欠かすことの出来ない傑作でこれまでにも様々な楽器で演奏するために編曲されてきました。今回は原曲である「4台ピアノ版」でのリリースで改めてこの作品の原点ともいえる響きをお楽しみいただけます。演奏会によってはマットレスでの上で寝転んで観賞したり、グランドピアノの真下に寝転んで楽しむ聴衆がいるといい、なぜこれほどまでにこの作品が愛されたのか、作曲者であるシメオン・テン・ホルト自身も分からなかったと言います。「カント・オスティナート」が世に出てから約50年。改めてこの作品の魅力を考えてみる時が来ました。
演奏は1996年に結成されシメオン・テン・ホルトの名を冠した「シメオンクァルテット」で毎年「カント・オスティナート」を弾いています。彼らの中にはシメオン・テン・ホルトに師事し、共演経験もあるメンバーも含まれています。
ピアノは、2015年にダニエル・バレンボイムが弾いて話題となったクリス・マーネ(Chris Maene)の平行弦ピアノ(Straight Strung Concert Grand)。現代の一般的なグランド・ピアノのように弦が交差しておらず、フォルテピアノやチェンバロのようにすべて平行に張られているこのピアノは、フォルテ・ピアノとモダン・ピアノの特徴を併せ持った独特のサウンドをお楽しみいただけます。

TRPTK
TTK-0107(2SACD)
シューマン・コレクション Vol.2
暁の歌 Op.133
クライスレリアーナ Op.16
ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6
主題と変奏 WoO24
ニコラス・ファン・パウケ(P)
1992年、トランペット奏者の父とヴィオラ奏者の母の間に生まれたオランダのピアニスト、ニコラス・ファン・パウケ。オランダのDe Volkskrant紙に「真の詩的な音楽家」と評され、アムステルダムのコンセルトヘボウで行われたリサイタルのチケットが完売するなど今オランダで最も人気のある若手ピアニストの一人です。オランダ国外でもその実力は認められており、ベートーヴェンのピアノ協奏曲を弾いてロンドンのロイヤル・フェスティヴァル・ホールにもデビューを果たしました。2020年に開始したこのシューマンの作品集シリーズ、開始当初は彼が既にレパートリーとしていた3曲を収録するだけの予定でしたが、レコーディング後にその内容に満足したレーベルからの提案によって「コレクション」としてレコーディングを継続することになりました。第2巻の今回はクライスレリアーナなど初期の作品群と、現存する中では最後に作曲されたとされる作品「主題と変奏」を収録。今後は独奏作品だけでなく室内楽や歌曲、協奏曲もコレクションに加えていく予定だといいます。
TRPTK
TTK-0102(1SACD)
ハンス・ヘンケマンス:ピアノ作品集 (エクリプス Vol.2)
ハンス・ヘンケマンス(1913-1995):ピアノのためのソナチネ、
 アダージョと変奏、
 ピアノと弦楽のための協奏曲 Op.1*、
 アンダンテ・コン・モート、ピアノ・ソナタ
マティアス・スペイ(b.1997):間奏曲T、間奏曲U、間奏曲V、間奏曲W
マティアス・スペイ(P)、
南オランダPO*、
エト・スパンヤールト(指)*

録音:2022年6月、アイントホーフェン音楽堂(オランダ)
ダーフィト・クイケンやラルフ・ファン・ラートらに師事したオランダの新星ピアニスト、マティアス・スペイ(b.1997)は、2021年にTrptkレーベルからリリースしたベートーヴェンと同時代の作曲家、ヨーゼフ・ヴェルフルの作品集(エクリプス Vol.1)で名声を博し、一躍注目度を高めました。あまり知られていない珠玉の作品を宝探しのごとく取り上げることを好むスペイが取り組むシリーズ「エクリプス」の第2巻は、ピアニストとしてご存じの方もいるであろう20世紀オランダの音楽家、ハンス・ヘンケマンス(1913-1995)の作品集。北オランダ音楽院で作曲を教えていたこともあるヘンケマンスはピアノ曲をはじめ管弦楽曲や室内楽曲、オペラなどを作曲しており、その作品は師であるウィレム・ペイペルをはじめラヴェルやドビュッシーといったフランス音楽の影響も受けていると言われています。第1巻同様、各曲の間にスペイ自作の間奏曲を挟む構成をとっています。
TRPTK
TTK-0101(1SACD)
ブレスマーク
チョイ・キョンメ:Until Heard
ドビュッシー:前奏曲集第1集より「音と香りは夕暮れの大気に漂う」、「西風の見たもの」
ショパン:舟歌 Op.60
ヤロスウァフ・カプシチニスキ:Side Effects
ラモー:鳥のさえずり
スコット・オードウェイ:Breathmark
チョン・スージン(P)

録音:2022年6月21日-22日(ヒルフェルスム、オランダ)
既成概念にとらわれない没入感のあるパフォーマンスで国際的なキャリアを築き、コンサート・ピアニストやマルチメディア・アーティストとして活動するチョン・スージンのアルバム「ブレスマーク」は、気候問題や人種的不公平をテーマにしたマルチメディア・プロジェクト。このプロジェクトは2020年にオランダで開催されたグッドメッシュ・コンクールで最優秀賞を受賞しています。自然を自分の中の聖域とし、創造的なエネルギーの源とするチョン・スージンが、時には自然界の音(鳥の鳴き声など)のサウンド・エフェクトをも用いて私たちと自然とのユニークな関係を思い起こさせ、人々が自然や社会における問題に意識を向け、変化を促すことを願っています。

NIFC
NIFCCD-146(1CD)

NIFC(国内仕様盤)
PNIFCCD-146(1CD)
国内盤仕様
税込定価
幻想曲集〜レッセル、ハイドン、ヴォジーシェク
フランチシェク・レッセル(c.1780-1838):幻想曲ハ長調 Op.8
ハイドン:幻想曲(カプリッチョ)ハ長調 Hob.XVII-4
ヴォジーシェク(1791-1825):ソナタ Op.20への補遺、幻想曲風ソナタ Op.20
ベートーヴェン:32の変奏曲ハ短調
ショパン:夜想曲 第20番嬰ハ短調 WN37「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」、
 夜想曲第1番変ロ短調 Op.9-1、
 スケルツォ第1番ロ短調 Op.20
トマシュ・リッテル(ピリオド・ピアノ)

※使用楽器:コンラート・グラーフ1819年頃製のレプリカ
録音:2020年7月20日-23日&2021年4月22日-23日、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
2018年9月に記念すべき第1回が開催されピアノ・ファン、古楽ファンなどの間で話題となったショパン国際ピリオド楽器コンクールで見事優勝を飾ったポーランドの新星トマシュ・リッテル!コンクール・ライヴ盤に続くNIFC第2弾は、ハイドン、ベートーヴェン、ショパンの名作を中心に、レッセル、ヴォジーシェクといった希少な作品を取り上げています。2023年6月には、ショパン全書簡(岩波書店刊行)をテーマとしたレクチャー、第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール第2位の川口成彦によるプレゼンテーションとトマシュ・リッテルのリサイタルを組み合わせた興味深いイベントを予定。そして、2023年10月には第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクール開催がされ、2024年3月には、ここ日本において、トマシュ・リッテル、川口成彦、そしてユリアンナ・アヴデーエワを加えた3人が18世紀オーケストラとの共演で、ショパンのピアノと管弦楽のための全6作品を演奏するプロジェクト(The Real Chopin X18世紀オーケストラ)など、一大イベントが連なっています。
トマシュ・リッテルは1995年ポーランドのルブリン生まれ。チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院では、ピアノをミハイル・ヴォスクレセンスキーに、チェンバロをマリア・ウスペンスカヤに、そしてピリオド・ピアノをアレクセイ・リュビモフに学び、アルトゥール・ルービンシュタイン国際ヤング・ピアニスト・コンクール(ポーランド)をはじめ、サン・セバスチャン(スペイン)、エンスヘーデ(オランダ)、プラハ音楽院(チェコ)など多くの国際コンクールで第1位を受賞しています。
リッテルの演奏活動において、HIP (Historically Informed Performance 歴史的知識にもとづく演奏)は重要な位置を占めており、 本アルバムでも、作曲家たちが描いたあるべき音楽の形を追求し、当時の多くの聴衆も耳にしたであろう響きを現代に再現します。

Acte Prealable
AP-0554(1CD)
イグナツィ・フェリクス・ドブジンスキ(1807-1867):ピアノ作品集 Vol.1
即興曲 変イ長調/思い出 -2つのマズルカ/ウクライナの思い出 - 性格的小品 イ短調 Op.64/3つのマズルカ Op.27/夜想曲 ヘ短調/大ワルツ-再構築 変ホ長調 Op.63/レシグナシオン 変イ長調 Op.48/マズール(クヤヴィアンカ)に基づく易しく華麗な様式による幻想曲と変奏曲 ト短調 Op.14
アダム・ゴジジェフスキ(P)

録音:2022年11月3日-5日
旧ポーランド領であったロマヌフに生まれたイグナツィ・フェリクス・ドブジンスキ(1807-1867)によるピアノ作品集。音楽一家に生まれた彼はフレデリック・ショパンの同級生としても知られており、1825年からワルシャワの高等音楽学校で学び、ユゼフ・エルスネルに師事しました。コンクールで高い評価を受けた彼の交響曲は後にメンデルスゾーンの指揮によって演奏された記録も残っています。ショパンとは対照的にポーランド国内で活躍した彼は、ピアノ作品だけでなく幅広いジャンルの作品を残し、またポーランドの音楽の発展に貢献しました。
Acte Prealable
AP-0551(1CD)
イグナツィ・クシジャノフスキ(1826-1905):ピアノ作品集 Vol.3
2つのマズルカ Op.15/エレジー第2番嬰ヘ短調 Op.29/クラコヴィアク第3番 「ポーランドの歌」 嬰ヘ長調 Op.26/アルバムのページ(夜想曲) 変ホ長調/6つのバガテル第2集/無言歌 変ホ長調 Op.32-2/ポロネーズ第5番変ホ長調 Op.34/2つのマズルカ Op.10/Allegro appassionato precede d’un andante affetuoso in E flat major Op.33
ローラン・ラミー(P)

録音:2016年-2022年
ポーランドの作曲家、イグナツィ・クシジャノフスキ(1826-1905)によるピアノ作品集第3弾!クシジャノフスキは当初音楽教師であった父親からピアノを習いました。その後ヨーロッパで有名な音楽教師であったフランチシェク・ミレツキに師事し、演奏会などに出演するようになりました。そしてフランツ・リストの目に留まったクシジャノフスキは、パリ音楽院で学ぶことを勧められ研鑽を積みその間ショパンのレッスンも受けることが出来ました。イギリスでの初リサイタルで成功を収め、パリでも活躍していましたが健康上の理由でクラクフに戻り、その後はワルシャワを拠点に活動しました。

Danacord
DACOCD-956(1CD)
ルイ・グラス(1864-1936):ピアノ作品集 Vol.1
春の気分 Op.9/戸外にて〔進行中(おだやかに)、ボート(やさしく優雅に)、森の冒険(ゆっくりと語るように-速く、城の廃墟(陰気に)、荒れ狂う春の朝(重くペダルを多用して)、屋内で(気品をもって)〕/抒情的なバガテル Op.26〔アンダンテ・コン・エスプレッショーネ、モデラート・アマービレ、パストラーレ、アモローゾ, マ・コン・モート、アンダンテ、ポコ・ヴィーヴォ〕/小さな音画 Op.39〔節度をもって、やさしく語るように、意気揚々と新鮮に、ためらい, そわそわと, だが急かないで、わかりやすく落ち着いて、ゆっくりと深い音で、落ち着き, たっぷり時間をとって、少し元気よくユーモアをもって〕/ピアノ小品集 Op.55〔クリスマスの朝(アンダンテ・コン・モート、花咲く樹の下で(コン・モート)、スケルツィーノ(気分よくエネルギッシュに)、前奏曲(ポコ・コン・モート)、パストラーレ(アレグロ・アマービレ)〕/ピアノ小品集 Op.66〔パストラーレ(モデラート)、夜想曲(アンダンテ・コン・モート)、エコセーズ(アレグロ)〕/クリスマスイブ(気分)/かわいいワルツ/気分(小さなアウネスへの勇気づけに)/ピエレッテへのヴィネット
ヤコプ・アルスゴー・ベーア(P)

録音:2022年6月30日-7月3日(デンマーク)
ルイ・グラス(1864-1936)は、デンマークの後期ロマンティシズム期にピアニスト、オルガニスト、音楽教師、指揮者、作曲家として活躍した、当時を代表する音楽家のひとりです。「森の交響曲」(第3番)「卍の交響曲」(第5番)「スキョル王の子孫」(第6番)など6曲の交響曲、管弦楽のための「夏の生活」、「ピアノと管弦楽のための幻想曲」といった作品がCDでリリースされ知られるようになりました。ピアノ作品も多く、シューマンやメンデルスゾーンのスタイルに倣った、作品番号をもつ曲集のほか、いくつもの小品を残しています。2018年にリリースされ大きな話題となったグラスの初めての交響曲全曲録音(DACOC-D-541544)を手がけたDanacord Recordsによる当シリーズにはグラスのすべてのピアノ作品が収録される予定です。
デンマークのピアニスト、ヤコプ・アルスゴー・ベーア(b.1984)は、オーフスのアカデミーでアネ・ウーランに学び、ソリストと室内楽奏者として活動しています。ミハエラ・オプレアのヴァイオリンと共演したデンマークとルーマニアの小品集『タンゴ・ジェラシー、ホラ・スタッカート』(DACOC-D-831)とカール・ニールセンとエネスコの「ヴァイオリン・ソナタ』(DACOC-D-879)がDanacord Recordsからリリースされています。

Chopin University Press
UMFCCD-157(1CD)
ミクリ&ミハウォフスキ:ピアノ作品集
カロル・ミクリ(1821-1897):夢 Op.9-6*、マズルカ ロ短調 Op11*、バラード 変ロ長調 Op.21*、スケルツィーノ 嬰へ長調 Op.9-5*、前奏曲とプレスト・アジタート へ短調 Op.1
アレクサンデル・ミハウォフスキ(1851-1938):夢 イ長調 Op.24*、ワルツ イ長調 Op.23*、ワルツ 変イ長調 Op.34-3*、前奏曲 変イ長調 Op33-5(左手のための)*、前奏曲 変ロ短調 Op9、メランコリックなワルツ 変ロ短調 Op.29、バラード 変ロ長調 Op.30*、即興曲 変ニ長調 Op.21*
マリア・ガブリス=ヘイク(P/1894年製ブロードウッド)

録音:2020年12月&2021年8月(ポーランド、ワルシャワ)
*世界初録音
ショパンの作品を愛するすべての人必聴!世界初録音を多数含む、ショパンの弟子ミクリとミクリの弟子ミハウォフスキのピアノ作品集! ショパンの弟子であるカロル・ミクリ(1821-1897)とミクリの弟子であるアレクサンデル・ミハウォフスキ(1851-1938)は、ショパン的な思想と美学を継承する優れた存在でした。彼らは非常に熱心な教育活動を行い、ラウル・コチャルスキ、ワンダ・ランドフスカ、ルドミル・ルジツキ、ピョートル・レイテル、ウワディスワフ・シュピルマン、イェジ・ジュラブレフといった数世代のピアニストに大きな影響を与えています。彼らはまた、いわゆる「ショパネスク・スタイル」の創造に貢献したという点でも重要な存在です。本作では優れたピリオド楽器の専門家であるマリア・ガブリス=ヘイクが1894年製のブロードウッドピアノを使用し、ミクリとミハウォフスキの作曲面における非凡な才能を明らかにします。

GENUIN
GEN-23833(1CD)
宇宙と断片
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」
ウェーベルン:ピアノのための変奏曲 Op.27
ベートーヴェン:6つのバガテル Op.126
ウルリヒ・カルマイヤー(b.1963):チャールズ・ヒューバート・ヘイスティングス・パリーの讃歌「エルサレム」による6つの変奏曲(世界初録音)
マリー・ローザ・ギュンター(P)

録音:2022年1月18日&9月24日-25日、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス・メンデルスゾーンザール(ドイツ)
マリー・ローザ・ギュンターは1991年、ドイツのブラウンシュヴァイク生まれ。バッハに傾倒し、当レーベルからリリースしたソロ・デビュー・アルバムでもいきなりゴルトベルク変奏曲を取り上げていましたが、今作は深遠で壮大なテーマを掲げたアルバムでまた違った一面を見せてくれます。ベートーヴェンとウェーベルンの作品に、彼女と同じブラウンシュヴァイク出身の作曲家、ウルリヒ・カルマイヤーの世界初録音となる作品を組み合わせています。
GENUIN
GEN-23829(1CD)
ラウダーテ・ドミヌム
マルティン・グスタフ・ノッテボーム(1817-1882):ヨハン・セバスティアン・バッハの主題による変奏曲 Op.17(フランス組曲第1番BWV812のサラバンドによる)
フリードリヒ・ニーチェ(1844-1900):2つのモノディ NWV39(P4手のための)
ミヒャエル・デンホフ(b.1955):(k)ein Choral(2004/世界初録音)
ピアソラ:フーガと神秘(歌劇 「ブエノスアイレスのマリア」より/パブロ・ツィーグラー編)
ストラヴィンスキー:詩篇交響曲 K052(ショスタコ―ヴィチ編)
バッハ(クルターグ編:「主よ、人の望みの喜びよ」BWV147+怒りのコラール(遊戯第4巻より)
シュテンツル・ピアノ・デュオ〔ハンス=ペーター・シュテンツル(P)、フォルカー・シュテンツル(P)〕

録音:2022年8月&2013年3月、ドイツ
「4本の手を持つソリストのような自由」と称賛され、ARDミュンヘン国際音楽コンクール(1986年)やマイアミのドラノフ・コンクール(1989年)を含む11の国際コンクールで優勝してきたドイツの兄弟デュオ、「シュテンツル・ピアノ・デュオ」のニュー・アルバム。大バッハが生涯夢中になり続けてきた「ラウダーテ・ドミヌム(主をほめたたえよ)」に基づく、バロックから現代まで4世紀にまたがる音楽が集められています。ベートーヴェン研究者として知られるノッテボームの「バッハの主題による変奏曲」は、友人ブラームスと共に演奏したとされる作品。思想家として高名なニーチェの作曲作品やショスタコ―ヴィチがアレンジしたストラヴィンスキーの「詩篇交響曲」など注目作品が並び、バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」の間にクルターグの「怒りのコラール」を混ぜ込んだ刺激的な作品で締めくくります。
GENUIN
GEN-23827(1CD)
モメント・オヴ・エターニティ〜リスト、シューマン、シマノフスキ:ピアノ作品集
リスト:2つの伝説 S.175
シマノフスキ:仮面劇 Op.34
シューマン:謝肉祭 Op.9
ホン・ミンス(P)

録音:2022年4月、ドイツ
1993年釜山出身のピアニスト、ホン・ミンスのファースト・レコーディング。ブゾーニ国際ピアノ・コンクール、イサン・ユン国際コンクール、ユトレヒトのリスト国際ピアノ・コンクールなど多くのコンクールで入賞を果たしてきたホン・ミンスが、刹那のスケッチ、永遠の瞬間をテーマに魅力的で多様なプログラムを構成。ピアニスティックな技巧を発揮しながら、アイデンティティと外見、芸術と人生についての詩的な考察を提供します。
GENUIN
GEN-23822(1CD)
バリトンの狂気〜バリトン・サクソフォンのための作品集
クルターグ(b.1926):ジェルジ・クルーの追憶に
ペーテル・ヴィーグ(b.1987):三つ編み
ジュゼッペ・ルッジェーロ(1909-1977):アンダンティーノ=アレグロ
ルーカ・フランチェスコーニ(b.1956):ノットゥルノ
ヤン・メヌ(b.1962):Bit of Bit
ヤコブ・テル・フェルトハイス(b.1951):太陽が昇る遥か前に
マラン・マレ:「スペインのフォリア」による変奏曲
吉松隆(b.1953):エクローグ・モノローグ
野田燎(b.1948):ダンス・ダンス・ダンス
ブランフォード・マルサリス(b.1960):バリトン・サクソフォンのための小品
グレゴリー・ワナメイカー(b.1968):モノロジー
アルノ・ボーンカンプ(バリトンSax)

録音:2022年6月28日-30日、プロテスタント教会(オーステム、オランダ)
現代最高のクラシカル・サクソフォン奏者の一人、アルノ・ボーンカンプがバリトン・サクソフォン・アルバムをリリース!コンサートやレコーディングで幅広く活動するほか、1982年に結成し2017年に惜しまれつつ解散した名カルテット、アウレリア・サクソフォン四重奏団のテナー奏者として長年にわたって活躍してきたボーンカンプ。1840年頃にサクソフォンの生みの親、アドルフ・サックスが作った最初のサクソフォンが現在のバリトン・サクソフォンの音域を持つ楽器であり、サクソフォンの原点は低音域にあるということ、そしてコダーイの「無伴奏チェロ・ソナタ」に大きな衝撃を受け、サクソフォンという楽器にもこのクラスの作品、つまり、楽器が持つ魅力と可能性を最大限に引き出し、しかも幅広い聴衆にアピールできるほど洗練されたレパートリーが必要だと痛感したことを機にこのプロジェクトが生まれました。そしてかつてアウレリアで共に活動していたアンドレ・アレンズと共にマルチメディア・パフォーマンス・プロジェクト「リトル・ビッグ・ホーン」を立ち上げ、オランダの多くの舞台で公演を行い、CDを制作。このアルバムには「リトル・ビッグ・ホーン」のために書かれた新作が多く収録されており、これまでもサクソフォンという楽器のレパートリーの拡大に尽力してきたボーンカンプが今度はバリトン・サクソフォンの新境地を開拓します。5ヶ国から2人ずつ作曲家を選び、まず一方の作曲家の短い曲をいわば「前奏曲」として、その後にもう一方の作曲家の長い曲を演奏してゆくという拘ったプログラム構成にも注目。サクソフォン・プレイヤー、サクソフォン・ファン必携のアルバムです。
GENUIN
GEN-23832(1CD)
ヒンデミット、プロコフィエフ、クノール、ド・ゼーガン:無伴奏ヴァイオリン作品集
ヒンデミット:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op.11-6(1917/18)
エルンスト=ローター・フォン・クノール(1896-1973):無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ ト短調(1946)
プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.115(1947)
ジャック=アルフォンス・ド・ゼーガン(1955-):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ「青い星 l’Astre Bleu」(2021)(マルケタ・ヤヌシュコヴァーに献呈、世界初録音)
マルケタ・ヤヌシュコヴァー(Vn)
チェコやスロバキアの民俗音楽から多くのインスピレーションを得て国際的に活躍するヴァイオリニスト、マルケタ・ヤヌシュコヴァーによる近現代の無伴奏ヴァイオリン作品集。1世紀にも及ぶこれらの作品は、それぞれの作曲家の非常に独特な音楽言語で作曲されている一方で、過去と現在を結びつける新古典主義的な様式への回帰という共通点をもっています。ベルギーの現代音楽作曲家、ジャック=アルフォンス・ド・ゼーガンの詩的な「l’Astre Bleu」はマルケタ・ヤヌシュコヴァーのために作曲されたもので、本作が世界初録音です。
GENUIN
GEN-23831(1CD)
20-21世紀の無伴奏クラリネット作品集
イヴァン・オレンチク(1952-):カプリース第18番
デヴィッド・ウィリアムズ(1952-):And in a moment(世界初録音)
ヴィラ=ロボス:ギターのための5つの前奏曲より第3番イ短調
アンテ・グルギン(1945-):カプリース第1番
イゴール・ドゥルク:詩篇
ラドスワフ・パラジュ(1973-):Ephesiaka
ジョン・ホーキンス(1949-):Mimes(世界初録音)
クラウディオ・ダッラルベロ:Variazioni su Hijazkar Romani(世界初録音)
エフゲニー・オーキン(1977-):ユダヤ組曲
アルベニス:スペイン組曲よりアストゥリアス
ユリア・ドゥルク(クラリネット、朗読)
サンクトペテルブルクとカールスルーエで学んだクラリネット奏者ユリア・ドゥルクによる近現代の無伴奏クラリネット作品集。収録曲はアルベニスを除いて20世紀と21世紀のもので、さまざまな地域のフォークロアにインスパイアされています。各作品は、若き音楽家であり詩人である彼女自身の詩によって彩られています。
GENUIN
GEN-23840(1CD)
ソッリマ、サイグン、サイ、カサド、ブロッホ:無伴奏チェロ作品集
ジョヴァンニ・ソッリマ(1962-):ラ・フォリア(2007)、嵐(2001)
アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991):無伴奏チェロのためのパルティータ Op.31(原典版/1955)
ファジル・サイ(1970-) :無伴奏チェロ・ソナタ Op.92b(2020)
ガスパール・カサド(1897-1966):チェロ組曲(1926)
ブロッホ(1880 -1959):無伴奏チェロ組曲第1番(1956)
ドルカン・ドルク(Vc)
ヴィトルト・ルトスワフスキ国際チェロ・コンクール第2位、アントニオ・ヤニグロ・国際チェロ・コンクールやリーゼン国際チェロ・コンクール第1位のドルカン・ドルクが、トルコの作品を中心に聴かせる多彩な無伴奏プログラム!サイグンのベールに包まれた音楽からソッリマのヴィルトゥオーゾ的な奇想曲まで、斬新でエキサイティングな音世界をお楽しみください。
Eudora
EUDSACD-2303(1SACD)
When in Silence of the Soul〜ファニー・メンデルスゾーン:ピアノ作品集
ファニー・メンデルスゾー:ピアノ・ソナタ イ長調 「イースター・ソナタ」 H-U235
アレグロ・モルト ホ短調 H-U410(世界初録音)
ノットゥルノ H-U337
5つのピアノ小品より1. ヴィラ・メディチ, アレグロ・マエストーソ変イ長調 H-U353
ピアノのための4つの歌 Op.8
アンダンティーノ ロ長調 H-U102(世界初録音)
ピアノ小品 アレグロ, ハ短調 H-U139
ピアノ・ソナタ ト短調 H-U395
パウラ・リオス(P)

録音:2022年4月12日-14日、サラゴサ・オーディトリアム、モーツァルト・ホール(スペイン)
スペインの高音質レーベル、Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様のシリーズから、スペインのピアニスト、パウラ・リオスが奏でる世界初録音を含むファニー・メンデルスゾーンのピアノ作品集が登場。強い個性、洗練されたテクニック、独創性を備えたパフォーマーとして高い評価を得ているパウラ・リオスは、ビーゴ高等音楽院でコンスタンティーノ・ペレスに師事し、ピアノと理論の学位を優等賞と特別賞で取得しています。
ファニー・メンデルスゾーンは、19世紀前半における女性作曲家のパイオニアとして独自の音楽的道を歩み、400曲以上の作品を作曲した当代きってのピアニストの一人です。このアルバムのタイトルは、ゲーテの詩を音楽化したもので、非常に自発的で実験的な作品となっています。パウラ・リオスは、ファニー・メンデルスゾーンのピアノ作品に必要な輝きと感性をもたらし、2つの初録音を含む、ファニーのピアノ作品を探求しています。
フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。

IBS CLASSICAL
IBS-52023(2CD)
NX-C01
バッハ(1675-1750):無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)
【CD1】
1-4. ソナタ第1番ト短調 BWV1001
5-12. パルティータ第1番ロ短調 BWV1002
13-16. ソナタ第2番イ短調 BWV1003…14、15はアンサンブル付き
【CD2】
1-5. パルティータ第2番ニ短調 BWV1004…5はアンサンブル付き
6-9. ソナタ第3番ハ長調 BWV1005…7、8はアンサンブル付き
10-16. パルティータ第3番ホ長調 BWV1006
パブロ・スアレス・カレロ(Vn)
アンサンブル…CD1:14、15、CD2:5、7、8
【Manon Chauvin(S)、Gabriel Diaz(C.T)、Fran Braojos(T)、Simon Millan(Bs)、Marco Pannaria(Vc)】

録音:2019年6月
パブロ・スアレス・カレロは1982年マドリード生まれ。ヴァイオリンをニコラス・チュマチェンコ、サルヴァトーレ・アッカル ド、オーギュスタン・デュメイに師事。母国スペインをはじめ、特にフランスと北欧諸国に招かれて演奏を重ねていま す。このCDでは、研究者ヘルガ・テーネが提唱するアンサンブルをいくつかの楽章で採用している点に注目。例えば 有名なニ短調のシャコンヌは、バッハが亡き妻マリア・バルバラを偲び、死者を追悼するコラールの旋律を織り込んで いるとの説に基づいて、歌手4声部にチェロが加わったアンサンブルが該当するコラールを演奏し、ヴァイオリンの独奏 との美しい絡み合いを聴かせます。グラナダ教会の美しい残響も敬虔な雰囲気を高めています。

IBS CLASSICAL
IBS-42023(1CD)
インティメイト INTIMATE
ソル(エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサ編):ソルのエチュードロ短調のためのメロディ
ソル:ワルツ ホ長調 Op.32-2
ルイス・デ・ナルバエス(1500-1555):皇帝の歌
マテオ・カルカッシ(1792-1853):ラルゲット
山下洋輔(1972-):Dear M(挾間美帆編)
レス・リード&バリー・メイソン:最後のワルツ(武満徹編)
林光:波紋
三木稔:めばえ
ファリャ:ドビュッシー讃歌
ヴィラ=ロボス:前奏曲第4番ホ短調
 前奏曲第3番ハ長調
オクサナ・ゲラシメンコ:桜の花のワルツ
鈴木一郎(G)

録音:2021年10月1-5日
武満徹やブローウェルらのギター作品を初演した世界的ギタリスト鈴木一郎の75歳記念アルバムがスペインIbsから登場。彼自身とギター音楽の歴史が凝 縮されたような一枚です。1948年に神戸に生まれた鈴木はギターを小原安正に学んだ後、1970年に渡欧してアンドレス・セコビアに師事。ピアソラやポンセらのアドバイスも受けまし た。パリとバルセロナを拠点に音楽活動を行い、バルセロナ国際ギター・フェスティバルのディレクターを20年間務め、1989年にはスペイン国王ホアン・カルロス 1世からイザベル・ラ・カトリカ勲章を授与されました。2007年に帰国した後もヨーロッパをはじめ南北アメリカ、カリブ海諸国、東欧諸国、アジア諸国、南アフ リカ、オーストラリア等に招かれて演奏しています。 鈴木は同時代の作曲家への作品委嘱を積極的に行い、武満徹の「夢の縁へ」、平吉毅州の「レクイエム」、レオ・ブローウェルのギター協奏曲などを初演。 日本人作曲家の作品を広く海外へ紹介する一方、ジャズ奏者のラリー・コリエルや山下洋輔とのコラボレーションを行うなど、ギター音楽の地平を開拓し続け て来ました。このアルバムには彼の国際的なキャリアを凝縮するような作品が収められ、スペイン・ルネサンスの作曲家ナルバエスから山下洋輔の作品に至る 音楽の旅は、ウクライナのバンドーラ奏者ゲラシメンコが鈴木のために書いた「桜の花のワルツ」で結ばれ、深い余韻を残します。 ブックレットにはホセ・マヌエル・バエナ・エレーラによる解説の日本語訳が掲載されています。

Solo Musica
SM-423(1CD)
NX-B03
ステパン・エルマス(1862-1937):ピアノ・ソナタ全集 ヘヒネ・ラピヤン(P)

録音:2022年11月26-27日、12月17-18日
全て世界初録音
アルメニアの作曲家・ピアニスト、ステファン・エルマス。オスマン帝国のスミュルナ(現イズミル)の裕福な家庭に生ま れ、幼い頃から楽才を発揮し13歳の時には演奏会でフランツ・リストの作品を披露しました。1879年にはヴァイ マールに行き憧れのリストに会ったのち、彼の勧めでウィーンでピアノ演奏技術の研鑽を重ね、この地でピアニストと して活躍。並行して作曲活動も行い称賛を集めました。 このアルバムには、エルマスが書いた4曲のピアノ・ソナタを収録。演奏者のヘヒネ・ラピヤンは、これらをピアノ協奏 曲と並ぶエルマスの最高傑作と考え、時間と労力をかけてこの世界初録音を成し遂げたと語ります。ショパンを思 わせる、どことなく懐かしく哀愁が漂う旋律は聴き手を魅了します。 ヘヒネ・ラピヤンはアルメニアのカヴァル生まれ。3歳からピアノをはじめ、エレバンのチャイコフスキー音楽学校でアルメ ン・ババハニアンに学びました。15歳の時にエレバン国立音楽院に入学、最高の成績で卒業。 その後はザルツブ ルグのモーツァルテウム大学で研鑽を続けました。アルメニアの作曲家の作品の普及に努めています。

OUR recordings
MAR-8.226917(1CD)
NX-B06
ギター二重奏曲集
ヘンデル:シャコンヌ ト長調 HWV 435*
ソル(1778-1839):アンクラージュマン Op.34
グラナドス:詩的なワルツ集*
フォーレ:ドリー組曲 Op.56*
*=スカンジナヴィアン・ギター・デュオ編
スカンジナヴィアン・ギター・デュオ【ペア・ポールソン&イェスパー・シーヴェベク(G)】

録音:2021年4-8日オーデンセ、トマス・キンゴ教会 他
デンマーク生まれの二人のギタリスト、ペア・ポールソンとイェスパー・シーヴェベクによるスカンジナヴィアン・ギター・ デュオの結成30周年記念盤。二人は学生時代に出会い、1993年にデンマーク放送の室内楽コンクールで優 勝したのをきっかけにデュオ活動を本格的に開始。以来、デンマーク国内はもとより欧米アジアへの演奏旅行を行 うなど、活発な演奏活動を繰り広げて来ました。このアルバムに選ばれた4曲はいずれも彼らが自らアレンジして長 年弾き込んできた曲ばかりで、流麗で緩急強弱自在な演奏に感心させられます。

SOUPIR EDITIONS
S-252(1CD)
ノアンのショパン
ショパン:夜想曲 ロ長調 Op.62-1
子守歌 変ニ長調 Op.57
舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
夜想曲 変ホ長調 Op.55-2
バラード ヘ短調 Op.52/幻想ポロネーズ
ワルツ 嬰ハ短調 Op.64-2
前奏曲 嬰ハ短調 Op.45
ワルツ 変ニ長調 Op.64-1「小犬のワルツ」
夜想曲 ハ短調 Op.48-1
イヴ・アンリ(P/1839年製プレイエル)

録音:2019年7月15,16日 フランス サントル=ヴァル・ド・ロワール地域圏 ノアン
フランスのど真ん中に位置するノアンは、作家ジョルジュ・サンドが子供時代から過ごした館 があることから、彼女の恋人になったショパンも度々滞在し、いくつも作品を書いた。このCD に はノアンに縁のあるショパンの曲を集めています。さらにショパンの時代の 1839年製のプレイエ ルのピリオドのピアノ(いわゆるフォルテピアノ))を使用。ショパンのピアノ曲は長いこと大ホー ルでグランドピアノを轟かせる演奏が普通になっているが、本来はサロンのような小規模の空 間で当時の楽器で繊細に奏でられるものであることが、このCD から痛感させられます。 イヴ・アンリは1959年生まれのフランスのピアニスト。彼は既に「フレデリック・ショパン ノアンで 過ごした年1839-1846」(S2434CD)というショパンのノアンでの活動の集大成といったアルバ ムを発売しており、また1937年製プレイエルを用いてマズルカ全集(S 2493CD)や、1848年2月16日のショパンのパリでの最後の演奏会を再現したCD(S 2262CD)など意欲的なCD を SOUPIR EDITIONS からいくつも発表しています。このCD はアンリのこうしたショパンへの取り組 みの結実であり、単に時代楽器を用いたという以上の強い説得力と感動が得られるでしょう。
SOUPIR EDITIONS
S-254(1CD)
チェンバロによるモーツァルト作品集
ピアノ・ソナタ第1番ハ長調 K.279
「ああ、ママに言うわ」による12の変奏曲(キラキラ星変奏曲) ハ長調 K.265
ピアノ・ソナタ第18番ヘ長調 K.533, K.494
組曲 ハ短調 K.399
「リゾンは森で眠っていた」の主題による9 つの変奏曲 ハ長調 K.264
コンスタンス・タイヤール(Cemb)

録音:2021年6月10,11,12日 フランス イル=ド=フランス地域圏 オルヴィリエ
フランスのチェンバロ奏者、コンスタンス・タイヤールによるモーツァルト集。モーツァルトの生 きた時代は鍵盤楽器の主流がチェンバロから初期のピアノ(いわゆるフォルテピアノ)に移行す る頃で、モーツァルトは早くからピアノに可能性を見出して飛び付いたのだが、とはいえ当時は まだまだチェンバロは優勢だったので、モーツァルトの鍵盤作品をチェンバロで演奏することに は意義がある。ここでのタイヤールの演奏はチェンバロ演奏によるモーツァルトの可能性を存 分に引き出したものだ。20歳前後の作品であるピアノ・ソナタ第1 番とキラキラ星変奏曲、9つ の変奏曲にはまだチェンバロ的手法があちこちに残っていることがタイヤールによる演奏では っきりと聞いてとれます。特にモダンピアノでは可愛らしい曲になりがちなキラキラ星変奏曲が素 晴らしく華やかに響き渡るのは驚くべき発見だ。ウィーン時代のソナタと組曲もモダンピアノとも フォルテピアノとも異なった煌びやかな美しさにうっとりさせられます。 タイヤールはフランス最東部のアルザス地方の出身。パリ音楽院で学んだ後、主としてバロック 音楽の独奏また通奏低音に活躍しています。1735 年、ゴットフリート・ジルバーマン製作のチェン バロに基づいた、1995年、フレデリック・バルとアンソニー・サイディ製作のコピーを使用。
SOUPIR EDITIONS
S-257(1CD)
モンポウ:ひそやかな音楽(全曲)
ひそやかな音楽第1巻(全9曲)
ひそやかな音楽第2巻(全7曲)
ひそやかな音楽第3巻(全5曲)
ひそやかな音楽第4巻(全7曲)
テレーズ・マラングロー(P)

録音:2020年2月24-25日 フランス パリ
ここ十数年で人気が急上昇し録音も多々出ているモンポウの「ひそやかな音楽」、その全 曲にまた素晴らしい新録音が加わった。フェデリコ・モンポウ(1893―1987)はスペインと言っ てもカタルーニャの作曲家。近代フランス音楽の影響を受けつつも、内省的で繊細な、そして 時には小節線をとっぱらった自由な音楽を書いた。プーランクに絶賛された歌曲集「夢の戦 い」が代表作だが、10年以上かけて少しずつ書き進められたこの「ひそやかな音楽」もモンポ ウの傑作です。テレーズ・マラングローはベルギーのピアニスト。モンポウ独特の音楽に深 い共感を持った、静かで深みのある音楽を紡いでいます。
SOUPIR EDITIONS
S-259(1CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第17番ニ長調 Op.53D850 イラクリ・アヴァリアーニ(P)

録音:2022年6月13-15日,7月1日
ジョージア出身のベテランのピアニスト、イラクリ・アヴァリアーニの弾くシューベルトのピア ノ・ソナタ第17番。イラクリ・アヴァリアーニは1950 年、ジョージアのトビリシの生まれ。ソヴィエ トのモスクワ音楽院で学んだ後、ソヴィエトでは不遇だったようで、一時故郷に戻っています。ベ ルリンの壁が崩壊した1989年にパリに移り、以来ここを拠点に活動しています。晩年のシューベ ルトにありがちなゆったりした演奏ではなく、硬質な響きでカッチリまとめ上げる演奏。ファツィ オーリのピアノを使用しています。

Forlane
FOR-16901(1CD)
シューマン:アラベスク ハ長調 Op.18
 子供の情景 Op.15
 3つのロマンス Op.28
ブラームス:間奏曲 ロ短調 Op.119-1
 4つのバラード Op.10
アンヌ・コンスタンタン(P)

録音:モスクワ,65'29
フランスのピアニスト、アンヌ・コンスタンタンのForlane への2枚目のCD。バ ッハ、ヘンデル、フランクだった1 枚目(FOR16885)と打って変わって、シューマ ンとブラームスのドイツ・ロマン派ど真ん中。響きこそフランス的な明るさが強い が、柔らかくジワッと広がる味わいは濃厚ロマンティシズム、有名なトロイメライは まさに夢見心地のうっとりした演奏。若いピアニストらしい切れ味の良い演奏もあ るが、豊かな情感を描くことに長けたピアニストであることがよく分かる。ブラーム スも渋くはないけれど深くしみじみしています。彼女は今後注目していくべき人だ ろう。


C Major
76-1804(Bluray)
ホロヴィッツ・イン・モスクワ
[コンサート]
スカルラッティ:ソナタ ロ短調 L33
スカルラッティ:ソナタ ホ長調 L23
スカルラッティ:ソナタ ホ長調 L224
モーツァルト:ソナタ 第10番ハ長調 K330
ラフマニノフ:前奏曲ト長調 op.32-5
ラフマニノフ:前奏曲嬰ト短調 op.32-12
スクリャービン:練習曲 嬰ハ短調 op.2-1
スクリャービン:練習曲 嬰ニ短調「悲愴」op.8-12
シューベルト:即興曲集変ロ長調 op.142-3
シューベルト(リスト編):ウィーンの夜会第6番イ長調
リスト:ペトラルカのソネット第104番ホ短調
ショパン:マズルカ嬰ハ短調 op.30-4
ショパン:マズルカ ヘ短調 op.7-3
ショパン:ポロネーズ変イ長調 op.53-6「英雄」
シューマン:子供の情景 op.15-7「トロイメライ」
モシュコフスキー:花火 op.36-6
ラフマニノフ:WRのポルカ変イ長調
ウラディミール・ホロヴィッツ(P)
収録:1986年4月20日、モスクワ音楽院大ホール
画面:1080i.4:3,NTSC
音声:PCMステレオ,
DTS-HD MA5.1
BD50
字幕:独、韓、日本語
言語:英語、108分
20世紀最大のピアニスト、ウラディミール・ホロヴィッツ(1903〜1989)。この映像は、1925年に故郷ロシアを離れて以来、61年ぶりにモスクワで行っ たリサイタルを模様とドキュメンタリーを収録したもので、ブルーレイでの発売は初。満席の聴衆の熱狂、熱気を克明に捉えたコンサート映像。そしてホロヴィッ ツ自身が昔を振り返り、家族との思い出、スクリャービンからの助言やラフマニノフとの逸話など貴重なインタビュー映像も必見です。 61年ぶりの帰国の理由についてホロヴィッツは「死ぬ前に自分の生まれた国を見ておきたかった」と語っており、さらにこのモスクワでのリサイタルには「平 和の大使として」という意味合いも強く、音楽の持つ力について改めて考えさせられる映像となっています。 (Ki)

H.M.F
HMM-902702(1CD)
ファンタジー〜7人の作曲家、7種の鍵盤楽器による

(1)バッハ:半音階的幻想曲とフ(2)C.P.E.バッハ:幻想曲嬰ヘ短調H.300, Wq.67
(3)モーツァルト:幻想曲ハ短調K.396/幻想曲ニ短調K.397
(4)メンデルスゾーン:幻想曲嬰ヘ短調Op.28
(5)ショパン:幻想曲ヘ短調Op.49
(6)ブゾーニ:古い旋法による幻想曲OP.33bの4
(7)シュニトケ:即興とフーガOp.38
アレクサンドル・メルニコフ(各種鍵盤楽器)

(1)リュッカース・モデルによるマルクス・フィッシンガー製2段鍵盤チェンバロ2019年
(2)クリストフ・フリードリヒ・シュマール製タンジェント・ピアノ1790年
(3)1795年アントン・ヴァルター・モデル、クリストフ・カーン製レプリカ・フォルテピアノ2014年
(4)グラーフ製フォルテピアノ1828年頃
(5)エラール1885年製
(6)ベヒシュタインB1905-10年頃製
(7)スタインウェイD-274

録音:2022年7月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
歴史的な鍵盤楽器を数多くコレクションし、実際に演奏・録音しているメルニコフ。彼が7人の作曲家の7つの幻想曲を7つの楽器で弾き分けました。メル ニコフはアインシュタインの格言「過去、現在、未来の区別は幻想に過ぎない」をコンセプトに、バッハを基準点として300年におよぶ影響と、彼に帰結 する偉大さを示しています。7という聖なる数字にこだわっているのもメルニコフらしい深い意味がこめられています。
メルニコフは2021年1月にトッパンホールでほぼ同内容のコンサートを行い聴衆の度肝を抜きましたが、ここではさらなる完成度で神業を発揮しています。 楽器も単に時代を合わせているのではなく、作風、効果を考え抜いて選ばれています。最後に現代のスタインウェイの機能を駆使したシュニトケの「即興とフーガ」 が聴きもの。1966年の第3回チャイコフスキー国際コンクール用に作られた華麗な作品で、精神的にバッハへ先祖返りしていることを実証してくれます。

Simax
PSC-1374(2CD)
ノルウェー伝説〜 イザイ、ヴァイオリンとピアノのための作品
■CD1
[Disc1]
イザイ:ノルウェー伝説(1882)
演奏会マズルカOp.1(1882)
演奏会大ワルツOp.3(1882)
ポロネーズ第1番(1881)*
感傷的な情景(静けさ)(1885)
感傷的な情景 第5番(1885)
華麗なるポロネーズ(1885)*
3つのエチュード=ポエム(1900rev.1914)【第1〜3番】
小さなロマンティック幻想曲(1901)
■CD2
ショパン/イザイによるヴァイオリンのための編曲
バラード第1番ト短調Op.23
幻想即興曲Op.66
ショパンの8つのワルツ
・第1番イ長調(Op.34no.1)*
・第2番嬰へ短調(Op.70no.2)
・第3番イ短調(Op.34no.2)
・第4番イ長調(Op.64no.3)*
・第5番ニ短調(Op.64no.2)*
・第6番変イ長調 (Op.69no.1)*
・第7番変ホ長調(Op.64no.1)*
・第8番ホ短調(Op.post)
トール・ヨハン・ボーエン(Vn)
アイリク・ハウグ・ストムネル(P)

録音:2022年2月4日-6日、3月18日-20日 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)

*=世界初録音
ノルウェーのヴァイオリニスト、トール・ヨハン・ボーエンが、ウジェーヌ・イザイ による「知られていない作品とヴァイオリンとピアノのための編曲」の録音プロジェ クトは、彼がテキサス州ヒューストンのライス大学で「イザイの「2つのヴァイオリンとヴィオラのための三重奏曲」の全楽章校訂」をテーマにした博士論文に取り組 んでいた際、イザイのヴァイオリンとピアノのための未出版作品のあることを知り、スタートしました。
時代を代表するヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニストのイザイ(1858?1931)は、1882年の春、初めてノルウェーを訪れました。このツアーは、国際的にも知 られるヴァイオリンの名手だったオーレ・ブルの子、アレクサンデル・エティエンヌ・ブルによる計画と準備で行われ、コンサートによる収益が、ベルゲン市中央のエ ドヴァルド・グリーグ広場に建立されるオーレ・ブル像の資金にあてられました。イザイは、ノルウェー西岸を巡る途中の4月18日にはトロールハウゲンのグリー グ邸に招待されるなど、彼とノルウェーの関係は深まっていきました。
このアルバムで演奏される「ノルウェー伝説」、「ピアノをともなうヴァイオリンのため」の「演奏会マズルカ」(Op.1)、「管弦楽またはピアノをともなうヴァイオ リンのため」の「演奏会大ワルツ」(Op.3)の3曲は、イザイがツアーの間に作曲。「知られていない」その他の曲は、2つの「感傷的な情景」がコペンハーゲン、「華 麗なるポロネーズ」がラトビアのリガで書かれコペンハーゲンで改訂と、各地のコンサートに合わせ、折々に作曲、編曲されました。
トール・ヨハン・ボーエン(1971?)は、ノルウェー国立音楽大学を卒業後、アメリカでカミラ・ウィックスとセルジウ・ルカに師事。ピリオド楽器とモダン楽器 によるバロック音楽から20世紀の音楽、ハリングフェレを弾いた民俗音楽と、幅広いレパートリーで活動しています。「2つのヴァイオリンとヴィオラのための三重 奏曲」を含むイザイの『弦楽のための三重奏曲集』(PSC 1295)や、クラウス・エッゲ(PSC1193)とファッテイン・ヴァーレン(PSC 1325)の室内楽作 品を録音。ゲイル・トヴェイトの『旅の日記から』(PSC 1222)を録音した「フラガリア・ヴェスカ(Fragaria Vesca)」や、「ポイボス弦楽三重奏団(Poebus String Trio)」の活動でも知られます。ピアノのアイリク・ハウグ・ストムネル (1993?)は、ノルウェー国立音楽大学でスメビュー教授とマリアンナ・シリニャン に学び、ソリスト・ディプロマを取得しました。ノルウェー放送Oと共演したデビュー・コンサートがノルウェー放送のテレビで全国に放映され、2019年に ベルゲン国際フェスティヴァルに初めて出演しました。ソリストと室内楽奏者として活動しています。
このアルバムで演奏される作品は、イザイによる版が出版された「ワルツ第8番 ホ短調」をのぞき、ボーエンによる版で演奏され、「ワルツ第5番」の失われた ピアノ・パートは、録音に際しボーエンが作曲しました。ボーエンのこれまでの録音に関わったスティーヴン・フロスト とピアニストのアイナル・ヘンニング・スメ ビューが制作、アルネ・アクセルベルグ がエンジニアリングを担当してオスロのソフィエンベルグ教会でセッション録音されました。収録曲の詳細なラーナーノーツ (ノルウェー語、英語、フランス語)は、ボーエンが執筆しています。 (Ki)

Profil
PH-23014(1CD)
ブルックナー(シャラー編):交響曲第5番変ロ長調(オルガン版) ゲルト・シャラー(Org)

録音:2022年11月28-31日/エーブラハ修道院
いまやブルックナーの権威として世界中から注目されるゲルト・シャラー。彼の指揮によるブルックナーの全管弦楽曲が2024年のブルックナー・イヤーに向け 録音が進んでいますが、オルガニストでもあるためブルックナーのオルガン作品にも強い関心を寄せています。
2021年の交響曲第9番(PH21010)に次ぐ第2弾、シャラー自身の編曲による交響曲第5番が登場します。シャラーによれば第5番は対位法的な書法の点 でオルガン編曲に適しており、多くのパッセージはオルガンを念頭に置いて作曲されたかと思えるとしています。
ただし原曲を熟知するシャラーだけに、特定の効果をそのままオルガンへ移しかえたり、オーケストラに挑むようなことはせず、ヴィエルヌやヴィドールのオルガ ン交響曲のような唯一無二の世界を作り上げています。ことに終楽章の大フーガが鮮烈なオルガン曲化しているのに注目です。
速めのテンポにより、エーブラハ修道院の4段鍵盤アイゼンバルト・オルガンの壮麗な響きも心を奪われます。要注目! (Ki)

FIRST HAND RECORDS
FHR-142(2CD)
ヘンデル:8つのチェンバロ組曲 HWV426-433
「CD1]
組曲第1番イ長調 HWV426
組曲第6番嬰へ短調 HWV431
組曲第5番ホ長調 HWV430
組曲第4番ホ短調 HWV429
シャコンヌ ト長調 HWV435
[CD2]
組曲第2番ヘ長調 HWV427
組曲第3番ニ短調 HWV428
組曲第8番へ短調 HWV433
組曲第7番ト短調 HWV432
小川麻子(Cemb)

録音:2022年8月27・29・31日/ロンドン、チョークファーム、救世主教会
同年生まれのバッハ、スカルラッティと同様に鍵盤の名手だったヘンデル。残された作品では1720年にロンドンで出版された「8つの組曲」がとくに重要です。 イタリアの洗練、フランスの優美さ、ドイツの伝統といった、さまざまな趣味が自在に統合された音楽であり、「大組曲」とあだ名される名作。フーガや変奏曲が散 りばめられながらも堅苦しさのない自由な語り口に彩られ、ヘンデルならではの魅力にあふれています。第5番は有名な「調子のよい鍛冶屋」を含む佳品。
ロンドンを拠点に活動する鍵盤奏者・小川麻子による雄弁な演奏。シャープ系の調を1枚目、フラット系の調を2枚目に配した構成で、それぞれの最後を「シャ コンヌ」と「パッサカリア」(第7番の終曲)という似た曲種にしているのが面白いところ。バッハの「6つのパルティータ」(FHR-92)に続くFirst Handレーベル第2弾アルバムです。 (Ki)

TOCCATA
TOCC-0693(1CD)
NX-B03
ホセ・F. バスケス(1896-1961):ピアノのための印象 全集
第1巻/第2巻
第3巻/第4巻/第5巻
ウラディーミル・クリエル(P)

録音:2022年8月17日、10月26日、12月8日
20世紀前半におけるメキシコのクラシック音楽界を牽引した作曲家の一人、ホセ・F.バスケス。優れたピアニスト、 指揮者、教育者として活躍し、多くの作品を遺しましたが、その楽譜の多くは死後行方不明になってしまったた め、演奏の機会がほとんどありませんでした。しかし、彼の息子で作家のホセ・ヘスス・バスケス・トーレスの40年に わたる研究の結果、失われた楽譜の多くを復元することができ、ようやくバスケスの音楽が再評価されるようになり ました。 この「ピアノのための印象」は1922年頃から1927年頃に作曲された全15曲、5巻からで構成された、フランスの 印象派、とりわけドビュッシーからの影響が強く感じられる内省的な雰囲気を湛えた曲集。シンプルなテクスチャーと 美しい響きが特徴です。 演奏はメキシコシティ生まれのピアニスト、ウラディーミル・クリエル。ケレタロを本拠地とする「Fortepiano Instituto de Perfeccionamiento Artistico y Musical」の創設者兼ディレクターを務め、不当に忘れられ たメキシコの作曲家の作品の発見、普及に尽力しています。
TOCCATA
TOCC-0674(1CD)
NX-B03
ポール・クレストン(1906-1985):ピアノ作品集
3つの物語 Op.79(1962)
リズミコン
 第7集(1971) 第99番- 第106番
 第8集(1973頃) 第107番- 第114番
 第9集(1974頃) 第115番- 第119番
 第10集(1974) 第120番? 第123番
マイロン・シルバースタイン(P)

録音:2022年6月20-22日
全て世界初録音
20世紀アメリカの作曲家ポール・クレストン(本名ジュゼッペ・グットヴェッジョ)。イタリア系移民の家庭に生まれ、オ ルガニストとして活躍しながら作曲を身に着けた彼は、ヘンリー・カウエルに認められて作曲家としてデビュー。ピアニ ストとしても才能を発揮しました。このアルバムに収録された「Three Narratives3つの物語」はフランツ・リストの 作品を現代的にしたような妙技を要するコンサートピースと言える作品です。「Rhythmicon」はさまざまなリズム が用いられた小品集。10巻全123曲で構成されており、シリーズが進むにつれて演奏も至難になっていきます。こ こでは第7集から第10集までを聴くことができ、讃美歌風の静かな曲からバルトーク風のエネルギッシュな曲、ジャ ズ風の楽しい曲まで25曲を楽しめます。これらを演奏するマイロン・シルバースタインは20世紀半ばの作品をとりわ け愛するピアニスト。なかでもパーシケッティ作品の録音で高く評価されています。

Grand Piano
GP-922(1CD)
NX-B03
20世紀のフォックストロット集 第5集 - スイス
1-2. アルベルト・メシンガー(1897-1985):
 1. Tallula, Foxtrott-Fantasie タルラ、フォックストロット幻想曲(1930頃)*
 2. Farewell Blues 別れのブルース(1930頃)*
3-4. ホセ・ベール(1874-1947):
 3. Marie, Foxtrot マリー、フォックストロット(1924)*
 4. One-Step uber2Schweizermelodien,2つのスイスのメロディによるワンステップ
  "Der Schweizerknabe - Thurgauerlied"「スイスの少年 - トゥールガウの歌」(1926)*
5. ウォルター・ラング(1896-1966):Ole ole!: オレ・オレ!
  Suenos de Espana,3preisgekronte Tanze: スペインの夢、3つの受賞歴のある舞曲(1928)*
- No.2. Dolderilla Fox-Trot (Charleston) ドルデリッラ・フォックストロット(チャールストン)
6-7. コンラート・ベック(1901-1989):2つの舞踏小品
 6. No.1. ボストン(短縮版)
 7. No.2. フォックストロット
8-11. アンドレ=フランソワ・マレスコッティ(1902-1995):
 8. Esquisses, Series1エスキース 第1集(1924):
  No.3. Negre au clair de lune月明かりの中の黒人
 9. Esquisses, Series2エスキース 第2集(1925):No. 1. Virtuose de rue
 10. Esquisses, Series2エスキース 第2集(1925):No. 2. Bluette
 11. Croquis, Series1クロッキー第1集(1941):No. 1. 青い少女*
12-14. リヒャルト・フルーリー:
 12. Halottria-Fox-Trot, "Fox-Trot No.1" フォックストロット第1番
   「ハロットリア・フォックストロット」(1929)
 13. Fox-Trot No.2フォックストロット第2番(1929)
 14. Die alte Truhe 古い駒:Tango タンゴ(1945)(U.J. フルーリーによるピアノ編2020*)
15-16. パウル・ブルクハルト(1911-1977):
 15. Slow-Fox スローフォックス(1930)*
 16. Tango for Piano ピアノのためのタンゴ(1934)*
17-18. ペーター・ミーグ(1906-1990):La fete de la ligne(1935)より*
 17. English Valtz イギリスのワルツ
 18. Tango タンゴ
19. エミール・ジャック=ダルクローズ(1865-1950):3 Entrees dansantes3つのダンス・エントランス
  - No.3Le fox-trot angoisse 苦悩のフォックストロット(1924頃)
20. オネゲル:Marthe Richard au service de la France 映画音楽「マルト・リシャール」 H.110(1937)
   - Tango de Charlotte シャルロットのタンゴ(P版)
21-23. オネゲル:LE JOURNAL TOMBE A5HEURES
 映画音楽「5時のニュース」 H.156(P版)(1942)より
 21. Bluse ブルース
 22. Villa Rabaud ヴィラ・ラボー
 23. Tango タンゴ
24-25マルゲリーテ・レスゲン=シャンピオン(1894-1976):4 PETITES PIECES4つの小品(1946)*より
 24. No.1. Jimmy-Blue ジミー・ブルー
 25. No.2. Daisy デイジー
26. レスゲン=シャンピオン:Tango タンゴ(1937)*
27. ルネ・ゲルバー(1908-2006):6つの小品 第4集(1945-1955) -No.1Slow-fox スロー・フォックス*
28-29. ジュリアン=フランソワ・ズビンデン(1917-2021):ジャズ・ソナチネ Op.11(1949-1950)
 28. I. Blues ブルース
 29. II. Improvisation インプロヴィゼーション
30. ウルス・ヨゼフ・フルリー(1941-):PROMENADEN-SUITE プロムナード組曲(1985?87)
 -VIII. フォックス・トロット(P版2020)*
ゴットリープ・ヴァリッシュ(P…Steinway, Model D)

録音:2022年2月21-23日
*…世界初録音
フォックストロットとはダンスのための音楽の1ジャンルで、もともとは19世紀末アメリカで生まれたラグタイムを前身と するスピーディーでアクションの激しい音楽です。第一次世界大戦後の1920〜30年代、ヨーロッパでは人々の憧 れであったアメリカ文化の象徴として流入してきたジャズやフォックストロットが大流行。観光名所であったスイスにも その流行は波及し、さる高級ホテルのオーナーが「本物のジャズが聴けるのは、こことロンドンのサヴォイ・ホテルだけ だ」と自慢したほどでした。 このアルバムにはスイスとフランスの二重国籍を持つオネゲルの映画音楽からのタンゴやブルースをはじめ、現代では ほとんど名前の知られていないスイスの作曲家たちの世界初録音を多数含むダンス音楽を収録。シリーズを通じて 演奏を担当するゴットリープ・ヴァリッシュの華麗な演奏でお楽しみいただけます。

STEINWAY&SONS
STNS-30129(1CD)
NX-B07
セルゲイ・ボルトキエヴィチ(1877-1952):手紙
リリカ・ノーヴァ Op.59- IV. Con slancio
3つの小品 Op.24No.1夜想曲 変ホ長調「ディアナ」
嘆きと慰め Op.17No.2慰め ニ長調
10の前奏曲 Op.33No.8変ニ長調 Andante sostenuto e cantabile
4つの小品 Op.3No.3ガヴォット- カプリース
10の前奏曲 Op.33No.7嬰ヘ長調Andantino
6つの前奏曲 Op.13No.4嬰ハ短調 Appassionato
ピアノのための小説 Op.35No.7手紙
6つの抒情的思索 Op.11NO.5変イ長調 Poco moto, con amabilita
ピアノのための小説 Op.35No.3Erwachende Liebe 愛の目覚め
リリカ・ノーヴァ Op.59- III. Andantino
リリカ・ノーヴァ Op.59- I. Con moto affettuoso
幻想小曲集 Op.61No.2夢
ジェニ・リ=コーエン(P)

録音:2018-2021年
セルゲイ・ボルトキエヴィチはロシア帝国時代のハリコフ(現ウクライナのハルキウ)でポーランド人貴族の家庭に生まれたピアニスト・作曲家。 ニューヨークを拠点に活躍するジェニ・リ=コーエンはボルトキエヴィチのピアノ曲を深く愛し、そこには人間的な感情のあらゆる要素が表現されていると語りま す。

Goodies
78CDR-3902(1CDR)
ジャック・ティボー/機械式(電気以前)の録音集
(1)ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 作品 2-8(ヴェラチーニ=サルモン編)
(2)「大洪水」前奏曲 作品45(サン=サーンス)(キズあり)
(3)小舟にて-「小組曲」より(ドビュッシー)(キズあり)
(4)セレニテ 作品45-5(ヴュータン)
(5)スラヴ舞曲第2番ト短調作品46-2(ドヴォルザーク=クライスラー編)
(6)楽興の時第3番ヘ長調 作品94-3(シューベルト)
(7)カプリス第18番ヘ長調「小さなカプリス」(ローデ=ティボー編)
(8)タンブーラン(ラモー=クライスラー編)
(9)サルタレッロ(ヴィニャフスキ=ティボー編)
ジャック・ティボー(Vn)
ハロルド・クラックストン(P)(トラック1&2)
他はピアニスト名不詳

(1)HMV DB801(Cc5352-1 & Cc5353-2)(Recorded 13 November 1924, Hayes, England)
(2)HMV DA620(A 29546-2)(Recorded 26 February 1924, Camden, U.S.A.)
(3)HMV DA620(A 29545-2)(Recorded 26 February 1924, Camden, U.S.A.)
(4)Victrola 66064(Bb979-2)(Recoreded 6 February 1922, Hayes, England)
(5)HMV 5-7956(Bb978-3)(Recorded 6 February 1922, Hayes, England)
(6)(7)HMV 5-7955(Bb 982-2)(Recoreded 7 February 1922, Hayes, England)
(8)(9)HMV 5-7953(Bb 983-1)(Recoreded 7 February 1922, Hayes, England)
ジャック・ティボー(1880-1953)は20世紀前半に活躍したフランスのヴァイオリ ン奏者。ボルドー出身。1893年からパリ音楽院でマルタン・マルシック(1848- 1924)に師事し、1896年に一等賞を得た。生活のためにカフェのコンセール・ ルージュで弾いていたところ、指揮者のエドゥアール・コロンヌ(1838-1910)に 見いだされ楽員に採用された。その時ティボーの親友で後にパリ音楽院の教授 になったジュール・ブーシュリ(1877-1962)もコロンヌ・オーケストラの楽員に なった。ここには1922年のHMVでの録音と1924年のアメリカVICTORへの録音と 1924年ティボー機械式録音最後のヴェラチーニが入っている。すべて超稀少 SPレコード。(グッディーズ)

Alba
ABCD-520(1CD)
バッハ::ゴルトベルク変奏曲 BWV988 ハンヌ・アラサーレラ(P)
[楽器/Piano:Steinway & Songs D514855, Hamburg1990]

録音:2021年8月2日-3日 オウル・ミュージックセンター「トゥリンドベリ室内楽ホール」(オウル、フィンランド)
フィンランドのピアニスト、ハンヌ・アラサーレラのデビュー・アルバム。 アラサーレラは、8歳からピアノを学び始め、最初のころはピアノという楽器を自分なりに探り、即興をやってみたり、ちょっとした作曲を楽しんでいたといいます。 そうした土台は後の彼の音楽に影響を及ぼし、「彼の演奏は、他の人たちとは違い、どんな伝統の流儀を示しているとも言えない」(YLE(フィンランド放送)」と いった評価を得ることにつながりました。彼の演奏をメディアは「明るく、感受性が鋭い。透明度が高く、リズムが柔軟で生気にみちている」(「HS(ヘルシンキ新 聞)」)「極めて洗練され、その優雅さは貴族的とさえいえる」(オウル「カレヴァ」紙)と評し、今後に期待を寄せています。 アラサーレラがオウルンサロ芸術学校時代に教わったキンモ・ピヒラヤマー Kimmo Pihlajamaa のプロデュースで録音した「ゴルトベルク変奏曲」は、そうした メディアの指摘がすべて「音」と「音楽」に創られた演奏です。最初の「アリア」から第1変奏、第2変奏とつづき、最後の第30変奏と「アリア」の再現まで、バッ ハが二段鍵盤のチェンバロのために書いた音楽を、アラサーレラが独自のピアノ音楽に創りあげました。 アラサーレラの書いた『自然の法則としての和声』とピヒラヤマーの『バロックの天才による詩的ファンタジー』と題したライナーノート(フィンランド語・英語)が ブックレットに掲載されています。 (Ki)


Treasures
TRE-298(1CDR)
ヴァーシャリのショパンVol.1
ピアノ・ソナタ第3番Op.58*
ワルツ集(全17曲)
 第1番変ホ長調Op.18《華麗なる大円舞曲》
 第2番変イ長調Op.34-1《華麗なる円舞曲》
 第3番イ短調Op.34-2《華麗なる円舞曲》
 第4番ヘ長調Op.34-3《華麗なる円舞曲》
 第5番変イ長調Op.42《大円舞曲》
 第6番変ニ長調Op.64-1《小犬のワルツ》
 第7番嬰ハ短調Op.64-2
 第8番変イ長調Op.64-3
 第9番変イ長調Op.69-1《別れのワルツ》
 第10番ロ短調Op.69-2
 第11番変ト長調Op.70-1
 第12番ヘ短調Op.70-2
 第13番変ニ長調Op.70-3
 第14番ホ短調遺作
 第15番ホ長調遺作
 第16番変イ長調遺作
 第17番変ホ長調遺作
タマーシュ・ヴァーシャリ(P)

録音:1963年5月17-20日*、1965年5月20-30日(全てステレオ)
※音源:DG 136450S-LPEM*、DG 104-367
◎収録時間:77:50
“激烈さとは無縁のヴァーシャリのショパンの最高峰!”
■音源について
使用した2枚のLPは、共にドイツ盤(チューリップ・ラベル)。ワルツ集は、8枚組のボックスから。

★ヴァーシャリのショパンは、不当に評価が低いように思います。確かに、強い構成力を持つ作品やシリアスな楽曲はヴァーシャリのピアニズムから最も遠い作品だと思われますが、リリシズムが優る作品では、ヴァーシャリのピアニズムが一気に輝きを放つという事実はもっと知られて然るべきです。
 その好例が「ソナタ第3番」。ソナタ形式の縛りを感じさせない優しい詩情が実に心地よく、素直に聴き手の迫ります。第1楽章でのヴァーシャリの持ち前のクリアで淀みない打鍵は、音楽への無垢な愛情をそのまま反映してかのよう。決して大向うを狙わないひたむきさが心を打ち続けます。第2主題の上品なルバートは決して取り繕ったものではなく、た至純そのもの。第2楽章は、無窮動的なテーマがこれ程丁寧に打鍵されるのも珍しく、それでいて清らかな推進性は保持。第3楽章はポゴレリッチのような耽溺とは好対照。素直で飾り気のないフレージングは、まさに今生まれた音楽のように息づきます。したがって、夢見心地の中間部も音楽がふわふわと彷徨うことなく、他の演奏では味わえない大らかで幸福な空気感を醸すのです。終楽章も、作品に内在する精神を掘り下げようと格闘するのではなく、音楽を「奏でる」ことに徹する姿勢を貫徹。ソナタを締めくくるに相応しい堂々たる威容とは一味違う世界感を醸成。
 構築性ありきの演奏では埋もれがちな瑞々しいニュアンスが散りばめられており、これこそがショパンが目指した世界では?と思えるほどの確かな説得力を誇る名演奏です。
 更にお勧めしたいのがワルツ!この趣味の良いサロン的な軽みと程よい甘さ、芳しさに触れると、頻繁に取り上げられる名演の多くは、立派に響き過ぎる気がしてきます。
第1番「華麗なる大円舞曲」からして素晴らし過ぎます!ふとした瞬間の息の抜き方と言い自然体のルバートと言いまさに理想の極みで、特に3:11からの第4部の可憐さは比類なし!第3番は、ヴァーシャリのルバートとのセンス、特に音価を極僅かに伸ばすことによる切なさの炙り出し方、リピートのたびにニュアンスを変える繊細なセンスに言葉を失い、リパッティの超名演の存在を忘れるほど。多くの演奏が豪放に走りがちな第4番「小犬」第14番は、まさに作品の実寸にフィットしたディティールを体現。第5番は、冒頭の自然発生的なトリルに4小節目から滑り込む左手声部の茫洋としたタッチの融合ぶりにハットさせるニュアンスが浮かび上がります。第7番は明るく透明なタッチが暗い楽想のニュアンスをむしろ引き立たており、1:33からの緩やかな加速の妙味も聴きもの。第9番は、マズルカ風の旋律Bを囁くのではなく、舞曲的な愉しさを表出しているのが印象的。
第10番11番は、特に声を大にして激賞したい超名演!ただただ美しい!ここに不足しているものが何かあるでしょうか?第15番の人懐っこさもアシュケナージ以上。アシュケナージといえば、第17番は恐ろしく重い演奏でしたが、ヴァーシャリはここでも好対照の屈託のない演奏を披露。とにかく魅力が尽きません!「ヴァーシャリのショパン」の最高峰と言っても過言ではないでしょう。【2023年4月・湧々堂】

オクタヴィア
OVCT-00204(1SACD)
税込定価
2023年5月24日発売
ENCORES-〜岡田奏
ドビュッシー:ゴリウォッグのケークウォーク
プーランク:プレスト変ロ長調FP70
ラフマニノフ:絵画的練習曲集ニ長調作品39-9
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
ラヴェル:水の戯れ
ショパン:ポロネーズ第6番「英雄」
ワルツ第6番変ニ長調作品64-1「子犬のワルツ」
バッハ:プレリュードとフーガホ長調BWV 854
モーツァルト:キラキラ星変奏曲
サン=サーンス:トッカータ(第5協奏曲のフィナーレによる)
シューマン:トロイメライ
ショパン:幻想即興曲嬰ハ短調作品66(遺作)
シューマン(リスト編):献呈S.566
岡田奏(P)

録音:2022年9月12-13日静岡、浜松市天竜壬生ホール
近年多岐にわたり目覚ましい活動を展開している注 目の若手ピアニスト岡田奏による最新盤「Encores」 が登場です。 岡田がこれまでの演奏会で頻繁に取り上げてきた思 い入れ御なるアンコールピースを自ら厳選。各曲と の出会いや思いを書き綴ったエッセイなど、岡田の センスが漲るアルバムとなりました。 「子犬のワルツ」「トロイメライ」といった名曲か ら、プーランクやサン=サーンスによる秘曲まで、 聴き手に寄り添い語りかける、心温まる一枚をお楽 しみください。(オクタヴィア)

NIFC
CNLDV-D1602(DVD)
(NTSC)
チョ・ソンジン〜第17回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライヴ
ショパン:練習曲第1番ハ長調 Op.10-1/練習曲第10番変イ長調 Op.10-10/幻想曲ヘ短調 Op.49/バラード第2番ヘ長調 Op.38/ワルツ第4番ヘ長調 Op.34-3「華麗なる円舞曲」/4つのマズルカ Op.33
ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
インタビュー
チョ・ソンジン(P)、
ヤツェク・カスプシク(指)ワルシャワPO
※使用ピアノ:スタインウェイ

録音(ライヴ):2015年10月3日(第一次予選)、10月9日(第二次予選)、10月14日(第三次予選)、10月21日(入賞者記念コンサート)、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)
2015年に行われた第17回ショパン国際ピアノ・コンクールで第1位&ポロネーズ賞を獲得したチョ・ソンジンのライヴ録音が映像(DVD)で登場! 2009年浜松国際ピアノ・コンクールの最年少優勝以来、2011年チャイコフスキー国際コンクール第3位、2014年ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクール第3位と輝かしい成績を収め、2015年ショパン国際ピアノ・コンクール優勝で更なる脚光を浴び、世界一流のピアニストの一人として活動を続けるチョ・ソンジン。第一次予選から第三次予選までの演奏からのセレクションと、入賞者記念コンサートで披露された圧巻のコンチェルトを収録しています。

Da Vinci Classics
C-00728(1CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.5
ピアノ・ソナタ第26番「告別」
ピアノ・ソナタ第27番ホ単調 Op.90
ピアノ・ソナタ第24番「テレーゼ」
ピアノ・ソナタ第25番ト長調 Op.79
ピアノ・ソナタ第10番ト長調Op.14-2
マウリツィオ・パチャリエッロ(ピリオド・ピアノ)

録音:2019年10月、サン・テレンツィアーノ教会(カプラニカ、イタリア)
現在のイタリア有数のベートーヴェン弾きとして評価を受けており、1998年の第48回ARDミュンヘン国際音楽コンクール入賞、2003年にはニューヨークのカーネギー・ホールへのデビューという実績を持つ鍵盤楽器奏者マウリツィオ・パチャリエッロ。現在はピリオド・ピアノでの演奏に情熱を注ぎ、イタリアにおけるこの分野の権威的存在として知られるパチャリエッロが、2017年の秋にスタートさせたベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集の第5巻では、「告別」、「テレーゼ」を含む珠玉の5作品を収録。これらの作品は、32曲のソナタの中では取り上げられる機会は少ないですが、いずれも独自のスタイルを持った傑作です。
1840年頃のフランスのボワスロや1885年のベーゼンドルファー、18世紀後期のクラヴィコードなど、様々なピリオド・ピアノを弾いてきたパチャリエッロが、楽聖が思い描いた当時のサウンドを現代に再現します。
Da Vinci Classics
C-00721(1CD)
ギターの魂 Vol.2
エドゥアルド・ロペス=チャバリ(1871ー1970):ギターのための7つの小品(世界初録音)
フアン・マネン(1883-1971):ファンタジア-ソナタ Op.A-22
カルロス・ペドレル(1878-1941):三人の囚われの姫君の踊り
マルコ・デル・グレコ(G)

録音:2021年11月16日-17日、サン・ミケーレ・アルカンジェロ(セルモネータ、イタリア)
マルコ・デル・グレコは、東京国際ギターコンクールでの優勝歴があり、細川俊夫も称賛したイタリアの名手。本アルバムは、20世紀初頭のスペインに目を向け、本物のクラシックギターの音色を追求した「オリジナル」を研究したプロジェクト。この楽器の歴史とレパートリーを築いた作曲家とギタリストの音楽を通して、この楽器の「魂」に迫るシリーズの第2弾です。
マルコ・デル・グレコは、名工マヌエル・ラミレス、サントス・エルナンデス、ドミンゴ・エステソが製作したオリジナルのギター3本を使用。アクイーラ製のガット弦を張って演奏しています。
Da Vinci Classics
C-00720(1CD)
夜〜20世紀のソロ・ハープによる夜想曲集
ヴィンセンツォ・ツィテロ(b.1956):PROLOGO VERSO LA NOTTE*
ベリオ:LOOSIN YELAV-, FROM FOLK SONGS
カルロ・ガランテ(b.1959):THE WANING MOON - POEMETTO NOTTURNO*
カルロス・サルセード:INTROSPECTION, FROM FIVE PRELUDES
スーザン・マクドナルド(b.1935)-リンダ・ウッド(b.1945):AFTER THE MOON-VIEWING, MY SHADOW…, FROM HAIKU*、DISTANT LIGHTS; THERE THEY LIVE…, FROM HAIKU*
アルベルト・ゼーベル(1834-1910):REVE D'AMOUR OP.21*
ヴァシリー・イヴァノヴィチ・ヴィノグラードフ:VARIATIONS ON THE RUSSIAN FOLK THEME “NOC-HENKA”*
ルニエ:FEUILLE D’AUTOMNE - ESQUISSE
クルト・ワイル:LE GRAND LUSTUCRU, FROM MARIE GALANTE
ベルナード・アンドレース:CALEMBREDAINE*
サルセード:LAMENTATION, FROM FIVE PRELUDES
マリウス・フロトホイス:POUR LE TOMBEAU D'ORPHEE - DANCE ELEGIAQUE OP.37
ジュリアーノ・マルコ・マッティオーリ(Hp)

録音:2022年
*世界初録音
20世紀の作曲家、またはハープ奏者によって作曲されたソロ・ハープによる夜想曲集。1980年生まれのハープ奏者ジュリアーノ・マルコ・マッティオーリは、18歳でハープを始め、2005年にA.ボイト音楽院を卒業しました。その後もマスタークラスなどで研鑽を積んだ彼は、「Riviera della Versilia” Camaiore」を始めとして数々の国際コンクールで優勝しています。現在ではハープ奏者として活動する他、ハープ自体の研究にも力を入れており、その歴史の探求も行っています。
Da Vinci Classics
C-00727(1CD)
リスト:ロッシニアンの夢〜トランスクリプション、変奏曲と即興曲
ロッシーニの主題による華麗な変奏曲 S.149、
 ロッシーニのトランスクリプション(スターバト・マーテルのアリア、慈愛) S.553、
 ロッシーニとスポンティーニの主題による華麗な即興曲 S.150
ロッシーニ:歌劇「泥棒かささぎ」序曲(編曲者不詳)
フィアメッタ・コルヴィ(P)

録音:2022年8月、コモ(イタリア)
イタリア・コモ出身のピアニスト、フィアメッタ・コルヴィによるリストのロッシーニ・トランスクリプション集。彼女はコモとブレシアで学び、アルド・チッコリーニやパウル・バドゥラ=スコダからもレッスンを受けています。「泥棒かささぎ」の序曲のみリストではなく、リコルディ社から出版された19世紀の無名の編曲者による版を使用していますが、この編曲版も作品の主題を見事に浮かび上がらせています。オペラがピアノでも楽しまれていた時代に思いを馳せることができる1枚です。
Da Vinci Classics
C-00726(1CD)
リスト:ワーグナーの再創造
「タンホイザー」よりヴァルトブルク城への客人の入場 S.445/1B、巡礼の合唱 S.443、おお, お前, 優しい夕星よ S.444
「さまよえるオランダ人」より紡ぎ歌 S.440
「ローエングリン」より【エルザの結婚の行進 S.445/エルザの夢 S.446/ローエングリンのエルザへの非難 S.446/祝典と結婚式の歌 S.446】
フィリッポ・テニスチ(P)

録音:2022年9月、チーゴレ(イタリア)
アルバニア出身の若きピアニスト、フィリッポ・テニスチ(1998-)がリストのワーグナー・トランスクリプションに新鮮かつみずみずしいアプローチで臨んだ1枚。彼の演奏は曲の深みと重厚さを保ちながら、軽やかさと簡潔さを兼ね備えており、こうした編曲もので陥りがちな冗長さをうまく回避しています。
Da Vinci Classics
C-00731(1CD)
シューベルト:後期ピアノ作品集
12の高雅なワルツ D.969
3つのピアノ曲 D.946
ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959
■デジタル・ボーナス・トラック〜アレグレット ハ短調 D.915(1827)
マルコ・タリエッロ(P)

録音:2022年9月、チーゴレ(イタリア)
※デジタル・ボーナス・トラックはCDには収録されておらず、CDに記載のURLよりダウンロードできます
イタリア・マントヴァに住む1998年生まれの若きピアニスト、マルコ・タリエッロによるシューベルトの晩年の作品を集めた1枚。シューベルト最期の年(1828年)に作曲された「3つのピアノ曲」「ピアノ・ソナタ第20番」と、その前年に出版された「12の高雅なワルツ」を収録しています。彼は幼少期から国内外のピアノコンクールで優勝しており、2017年にデュッセルドルフで開催されたアントン・ルービンシュタイン国際コンクールでもファイナリストという好成績を収めています。
Da Vinci Classics
C-00723(1CD)
クラーマー:ピアノのための練習曲集第1巻 Op.30より ベートーヴェンが選曲し注釈をつけた21曲
ヨハン・バプティスト・クラーマー(1771-1858):ピアノのための練習曲集第1巻 Op.30より ベートーヴェンが選曲し注釈をつけた21曲〔練習曲第1番 アレグロ ハ長調+、練習曲第2番プレスト ホ短調#、練習曲第3番 モデラート ニ長調*、練習曲第4番コン・モート ハ短調$、練習曲第5番アレグロ・モデラート ハ長調#、練習曲第6番ヴィヴァーチェ イ短調#、練習曲第7番 ピウットスト・モデラート 変ロ長調**、練習曲第8番 アレグロ ト短調##、練習曲第9番アレグリ・モデラート ト長調$、練習曲第12番モデラート・エスプレッシーヴォ イ短調**、練習曲第13番スピリトーゾ イ短調$、練習曲第15番 マエストーゾ 変ホ長調$、練習曲第16番モデラート・コン・エスプレッシオーネ ヘ短調$、練習曲第18番アレグロ ニ短調##、練習曲第21番 モデラート ト長調##、練習曲第23番コン・ブリオ イ長調##、練習曲第24番コン・モート ニ短調$、練習曲第27番 ヴィヴァーチッシモ 変イ長調##、練習曲第29番 プレスト ハ長調##、練習曲第30番モデラート・コン・エスプレッシオーネ 変ロ短調*、練習曲第41番「アリア」 モデラート ニ短調*〕/練習曲第14番モデラート ニ短調*/ベートーヴェンを偲ぶ音楽のマチネーのための即興曲, フランツ・リストに捧ぐ, Op.93*/歌劇「モリナレッラ」の五重唱「Il Villan Che Coltiva Il Giardino」によるピアノのための変奏曲*
ジュージ・デ・ベラルディニス(P)*、
ヴィットーリア・チッキエッロ(P)**、
アンドレア・コトゥーニョ(P)#、
ロレンツォ・デ・ビアーゼ(P)##、
マッティア・ディ・モーラ(P)+、
ヴィヴィアーナ・ディ・リータ(P)$

録音:2021年8月、ジョルダーノ音楽院(フォッジャ、イタリア)
クレメンティにもピアノを教わったドイツ生まれの作曲家、ヨハン・バプティスト・クラーマーの練習曲集は、ベートーヴェンの甥カールやクララ・シューマンも弾いていたといわれ、日本ではハンス・フォン・ビューローが改訂した楽譜がピアノを勉強する人々に定着しています。クラーマーと交流を持っており、クラーマーを高く評価していたベートーヴェンは自身の教育活動にこの曲集が適していると考え、最初に出版されたOp.30の曲集から21曲を選び、アクセントの扱いなど演奏的側面を含む様々な注釈をつけました。その注釈はベートーヴェンの秘書を務めベートーヴェンの伝記も記したアントン・シンドラーによって書き遺されて後世に伝えられており、それに基づいたアプローチで演奏し録音するという“ベートーヴェン研究”的なプロジェクトです。
ジョルダーノ音楽院の教授を務めるジュージ・デ・ベラルディニスは、自身が進めていたアクセントについての研究を機にこの曲集に着目し、同音楽院のピアノ科の優秀な生徒たちと共にこの21曲を分析、録音するというプロジェクトを完成させました。ブックレットには、ジュージ・デ・ベラルディニスによる解説とともに、21曲分のベートーヴェンによる注釈文(英語)も掲載されています。

Ars Produktion
ARS-38626(1CD)
票決
エルンスト・クルシェネク:ハープ・ソナタ Op.150
ジャン・クラ:ハープのための2つの即興曲
アルフレード・カゼッラ:ハープ・ソナタ Op.68アンドレ・カプレ:ハープのためのディヴェルティスメント
ブリテン:ハープ組曲
ハインツ・ホリガー:前奏曲,アリオーソ,パッサカリア
ジュリア・ワッカー(Hp)

録音:2021年
20世紀に作曲されたハープ作品集。ハープは他の楽器にはない独特な音色と特殊な演奏技術を持つ楽器で、作曲家に新たなインスピレーションを与えてくれます。このことは演奏家にとっても良い効果をもたらし楽器の新たな側面を知る機会を得ることになります。
ジュリア・ワッカーは、2006年からバーゼル・フェスティバル・オーケストラの首席ハープ奏者、2017年からはスイスのオーケストラ「バーゼル・シンフォニエッタ」に所属。ケルンWDRSO、ブランデンブルク州立・オーケストラ・フランクフルト、南西ドイツ・フィルハーモニーSOなどと共演しました。2017年には、フルート、ヴィオラ、ハープのトリオでルガーノで開催された国際室内楽コンクールに出場し、ファイナリストに選ばれました。
Ars Produktion
ARS-38629(1CD)
グラナドス:ゴイェスカス
組曲「ゴイェスカス」(愛の言葉、窓辺の語らい、燈火のファンダンゴ、嘆き,またはマハと夜泣きうぐいす、愛と死、終曲、わら人形)、歌劇「ゴイェスカス」より間奏曲
エミリ・ブルガリャ(P)

録音:2020年1月4日-6日
1982年、カタルーニャ音楽協会が主催する「若い音楽家コンテスト」で入賞したエミリ・ブルガリャは、同団体から得た奨学金でより研鑽を積みスペイン、イタリア、フランス、ドイツ、ブラジル、中央アメリカ、中東など様々な国で、ソロや室内楽グループと共演しました。しかしその後1995年、マリア・ジョアン・ピリスと知り合ったことで音楽への姿勢をより明確に出来たといいます。ソリストとして活躍するだけでなく、1998年以来トリオ・カンディンスキーのメンバーとしても活動するなど室内楽の分野でもその実力を発揮しています。
Ars Produktion
ARS-38340(1SACD)
通過儀礼
チャイコフスキー(プレトニョフ編):組曲「くるみ割り人形」Op.71A
ファジル・サイ:トロイ・ソナタ Op.78(抜粋)〔第3楽章「トロイの英雄」、第5楽章「ヘレン、愛」、第6楽章「トロイ」、第8楽章「戦争」、第10楽章「エピローグ」〕
シューベルト(リスト編):糸を紡ぐグレートヒェン S.558-8
リスト:メフィスト・ワルツ第1番 S.514
アナスタシヤ・ドランチュク(P)

録音:2022年9月2日-3日(ベルリン)
アナスタシヤ・ドランチュクのデビュー・アルバムとなる本作。そのプログラムにはチャイコフスキー、サイ、シューベルト、そしてリストのいずれも技術を要する作品が選ばれました。「通過儀礼」と銘打たれたこのアルバムは、幼年期から成人期、平和から戦争、誕生から死への移行を表現しています。デビュー・アルバムとは思えない堂々とした演奏、そして繊細なタッチから生まれる多彩な表現をお楽しみいただけます。
アナスタシヤ・ドランチュクは1989年にカザフスタン(当時はソ連)の音楽家の家庭に生まれ、2001年にベルリンに移住しハンス・アイスラー音楽大学で学びました。これまで、ホロヴィッツ国際コンクール(キーウ)で銅メダルと審査員特別賞を、スタインウェイ・コンクール(ベルリン)で第1位と聴衆賞&クラシック賞を、ドイツの子供&青少年向け国内コンクール「Jugend musiziert」でピアノ部門第1位等を獲得。2007年には、ベルリン首都賞「Goldener Julius Junior Young Talent」も受賞しています。

Indesens Calliope Records
IC-015(1CD)
1900年頃のパリの音楽 Vol.4〜ピアノの芸術
シャミナード:秋 Op.35-2(『6つの演奏会用練習曲』より)
サン=サーンス:アレグロ・アパッショナート
デュポン:星のきらめき(『砂丘の家』より)
セヴラック
:吟遊詩人と落ち穂拾いの女(『セルダーニャ』より)
サティ:ジムノペディ第1番、ジュ・トゥ・ヴー
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
フォーレ:舟歌第4番 Op.44、即興曲第5番Op.102
フローラン・シュミット:憂鬱(『夕べ』より)
メル・ボニ:ポイベー Op.30、メリザンド Op.109
ローラン・ヴァグシャル(P)

録音:2023年1月11日-12日(フランス、ムードン)
フランス音楽の名盤を次々と生み出し、メディアからも絶賛されているピアニスト、ローラン・ヴァグシャルが奏でる1900年周辺の『ピアノの芸術』!エリック・オービエとの『コルネットの芸術』(INDE152)、ヴァンサン・リュカとの『フルートの芸術』(INDE153)、アレクサンドル・ガテとの『オーボエの芸術』(INDE155)に続くシリーズ第4弾です。
20世紀が幕を開けたとき、ピアノのレパートリーには後期ロマン派、新古典派、モダニズム、印象派、あるいはジャズなど、さまざまな様式が混在し、大きな変化が起こっていました。それを証明する本作の多彩なプログラムは、最も生まれが早いサン=サーンスから1878年生まれのデュポンまで、1900年を超えて活動した作曲家の作品から選ばれています。ヴァグシャルは、今や定番のレパートリーとなっているドビュッシー、ラヴェル、サティ、フォーレの有名作品で妙味のある演奏を聴かせつつ、セヴラックやメル・ボニ(メラニー・ボニ)、シャミナード、フローラン・シュミット、デュポンといった、まだまだ一般の人々には知られていない作曲家の作品に光を当てています。フランス音楽の幅広いパノラマにおける、多様な音楽言語の探求を可能にする1枚です。
フランス音楽の解釈に情熱を注ぎ、忘れられた作曲家の熱心な擁護者でもあるローラン・ヴァグシャルは、これまでにサン=サーンス、フォーレ、フランク、ショーソン、ドビュッシー、さらにはマニャール、デュカス、ピエルネ、カプレ、ゴーベール、フローラン・シュミット、ヴィエルヌ、モーリス・エマニュエル、ジャン・クラ、フランセなどの録音(室内楽やピアノ曲)を残しており、彼のディスコグラフィはDiapason, Classica, Gramophone, The Guardianといったメディアから絶賛されています。

ALBANY
TROY-1910(3CD)
バッハ・トゥ・ブラック(Bach to Black)Vol.2 〜バッハ:パルティータ(全曲)+アフリカ系アメリカ人のピアノ作品集
バッハ:パルティータ第3番イ短調BWV827
ユリシーズ・シンプソン・ケイ:8 つのインヴェンション(1946)
バッハ:パルティータ第4番ニ長調BWV828
ハリー・サッカー・バーリー(1866-1949):「サウスランド」組曲より(1907)
バッハ:パルティータ第2番ハ短調BWV826
フローレンス・ベアトリス・プライス(1887-1953):7つの叙事的小品
バッハ:パルティータ第5番ト長調BWV829
モンタギュー・リング(1866-1956):「謝肉祭」〜5つのダンス組曲(1924)
バッハ:パルティータ第6番ホ短調BWV830
ジョイス・ソロモン・ムーアマン(b.1946):ピアノ組曲(1974)
バッハ:パルティータ第1番変ロ長調BWV825
ジョージ・テオフィラス・ウォーカー(1922-2018):5つの小品
ロシェル・セネット(P)

録音:2022年1-2月イリノイ大学クラナート・センター・オブ・パフォーミング・アーツ
アフリカ系作曲家のピアノ曲とバッハのイギリス組曲(全6 曲)を収録した第1弾(TROY-1869)に続くシリーズ第2 弾。ここ ではバッハの6つのパルティータを主軸にしつつ、その曲間にアフリカ系作曲家のピアノ曲を収録しています。 19世紀半ば頃より早くもアフリカ系の人々は白系人種の西洋音楽を学び、作曲を行っていたことに驚かされるが(時代背景 を考えると当然のことである)それら作品の完成度には更に驚かされます。彼らはバッハを模範としつつ、自分たちの民族性、 出自を模索しつつ創作していたことが分かる。ピアノのロシェル・セネットの清潔で凛としたピアノは大変素晴らしく、バッハ 演奏の新しいスタンダードの登場と言っても言い過ぎではない。この人のモーツァルトやベートーヴェンもぜひ聴いてみたい と思わせるアルバム。

GENUIN
GEN-23827(1CD)
リスト:2つの伝説 S.175
小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ
 水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ
シマノフスキ:仮面劇 Op.34
シューマン:謝肉祭 Op.9
ホン・ミンス(P)

録音:2022年4月28-30日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
永遠の瞬間」と題された、韓国出身のピアニスト、ホン・ミンス Minsoo Hong のおそらくCD デビュー。ホン・ミンスは 1993年、釜山の生まれ。韓国で学んだ後、2013 年にドイツのデトモ ルト音楽大学に留学。2017 年、オランダ、ユトレヒトでの国際フランツ・リスト・ピアノ・コンクー ルで第2位を獲得、一気に名を知られるようになります。ホンのピアノは技術が極めて高く、しかも 硬質な音色がたいへん美しい。リストの小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコの冒頭部 分の万華鏡のような音楽がキラキラ輝きつつも極めて良くコントロールされていて圧倒されます。 シマノフスキの仮面劇もホンの見事な技量と音楽性を伝えてくれます。シューマンの謝肉祭で は、この作品の賑やかな娯楽性を少し抑えて、充実した音楽をじっくり聞かせることに集中し ているようだ。
GENUIN
GEN-23829(1CD)
ノッテボーム(1817-1882):バッハの主題による変奏曲 Op.17
ニーチェ(1844-1900):2つのピアノのためのモノディ
デンホフ:[無]コラール
ピアソラ(ツィーグラー編):フーガと神秘
ストラヴィンスキー(ショスタコーヴィチ編):詩篇交響曲
バッハ:「イエスは私のもの」 BWV147第6曲+クルターク:怒ったコラール
シュテンツル・ピアノ・デュオ【ハンス=ペーター・シュテンツル(P)、フォルカー・シュテンツル(P)】

録音:2013年3月19―20,27―28日,2022年8月15―18日 ドイツ ケルン
ドイツのベテランのピアノ・デュオ、ハンス=ペーターとフォルカーのシュテンツル兄弟によ るシュテンツル・ピアノ・デュオの GENUIN への 4枚目の CD。今回は珍しい作品が主。マル ルティン・グスタフ・ノッテボーム(1817-1882)はブラームスの親友として知らるピアニスト、作 曲家。バッハの主題による変奏曲は、フランス組曲第 1番のサラバンドに基づく9つの変奏曲。フリードリヒ・ニーチェはあの有名な思想家ニーチェの作品。2 つのピアノのためのモノデ ィ(二人のためのモノディ)は知る人ぞ知る名曲。ニーチェが友人の結婚を祝って書いたもの で、おそらく2台のピアノが二人になぞらえられているのでしょう。ミヒャエル・デンホフは 1955年生まれの作曲家。[無]コラール [k]ein Chral は静かでしみじみとした佳作。ピアソラの「ブ エノスアイレスのマリア」の中のフーガと神秘は、兄弟の見事な絡み掛け合いが楽しめる。スト ラヴィンスキー詩篇交響曲をショスタコーヴィチが 2台ピアノのために編曲した作品は、存在 はよく知られているにもかかわらず録音があまりなく、ストラヴィンスキー・マニア、ショスタコー ヴィチ・マニアどちらからも歓迎されるでしょう。最後にバッハの有名な「主よ、人の望みの喜び よ」が演奏されて…と思ったら、これはジェルジ・クルタークが途中に自分の「怒ったコラール」 を挟み込んだもの。ニヤリとさせられます。 ちなみに二人の姓は、シュテンツェル ではなく シュテンツル Stenzl。

GEGA NEW
GD-423(1CD)
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集 (全16曲) ピアノ・デュオ・デシスラーヴァ・シュテレヴァ&エフゲニア・シメオノヴァ【デシスラヴァ・シュテレヴァ(P)、エフゲニア・シメオノヴァ(P)】
ブラームスのハンガリー舞曲集(GD-396)から 6年ぶりのピアノ・デュオ・デシスラーヴァ・シ ュテレヴァ&エフゲニア・シメオノヴァの gega への新録音は、案の定というべきドヴォルザーク のスラヴ舞曲集。デシスラヴァ・シュテレヴァは、ブルガリア東部の黒海沿岸の街ブルガスで学 んだ後、モスクワのチャイコフスキー音楽院に留学、東欧を中心に活躍しています。エフゲニア・ シメオノヴァはブルガリアの中北部、プレヴェンの音楽院で学んだ後、プラハ音楽アカデミー で研鑽を積み、さらにパリやモスクワでも学んだ。二人のデュオは、2001 年に gega からリリースされた20世紀ブルガリアを代表する作曲家パンチョ・ヴラディゲロフのCD(GD-239)で国際 的にも名前が知られるようになった。スラヴ舞曲集ならばその気になればいくらでもエンターテ インメント性を煽ることもできそうだが、彼女たちの演奏は極めて誠実一路。有名なフリアントで も派手に盛り上げたりせず、またドゥムカでも大げさに起伏をつけたりせずあくまでしみじみ。 一歩間違えると地味になりそうなところだが、曲本来の味わいを大切にするとこんなに良い味 になると彼女たちが教えてくれるような素敵な演奏だ。

GALLO
GALLO-1678(1CD)
シューマン:8つのノヴェレッテ Op.21
フモレスケ 変ロ長調 Op.20
ボビー・ミッチェル(P)

録音:2021年 米国 カリフォルニア
州 サンフランシスコ
GALLO1618に続く米国のピアニスト、ボビー・ミッチェルによるシューマン。現代音楽を得 意とし、またフォルテピアノでハイドンを弾いたりするミッチェルは、シューマンでは意欲的で活 力ある演奏を繰り広げています。シューマンで連想される苔むした森のような陰ではなく、陽のシ ューマン、これがなかなか面白い。


Spectrum Sound
CDSMBA-136(1CD)
マリー=テレーズ・フルノーへのオマージュ
(1)ドビュッシー:ベルガマスク組曲
(2)ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調
(3)ショパン:夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2
(4)ショパン:マズルカ第32番嬰ハ短調 Op.50-3
(5)ショパン:マズルカ第13番イ短調 Op.17-4
(6)モーツァルト:ドゥゼードの「ジュリ」の「リゾンは眠った」による9つの変奏曲 ハ長調 K.264
(7)シューマン:ウィーンの謝肉祭の道化
マリー=テレーズ・フルノー(P)
(2)ピエール・バスー(Vc)

録音:(1)1975年3月29日メゾン・ド・ラジオ・フランス、107スタジオ(パリ)(ステレオ)
(2)1960年4月30日フランス放送協会内スタジオ(パリ)(モノラル)
(3)1965年11月27日、(4)(5)1965年2月28日、(6)(7)1969年12月20日/メゾン・ド・ラジオ・フランス、105スタジオ(パリ)(モノラル)
【全て初出音源】
丁寧な復刻で評価を高めているスペクトラム・サウンド。好評のフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの正規初出復刻。当アルバムは20世紀に活躍 したフランスのピアニスト、マリー=テレーズ・フルノー(1927-2000)が1960年から75年にかけて放送用に収録した貴重音源が収録されております!
マルグリット・ロン(1874-1966)の愛弟子であるフルノーは1943年、16歳で挑んだロン=ティボー国際コンクールで第2位を受賞。この時、当時19歳 のサンソン・フランソワが優勝しております。フルノーは恩師ロンをはじめとするフランス・ピアニズムの継承者としてキャリアを積んでいきましたが、難病のため 演奏家人生は短く、ここに収めた放送用音源は彼女の演奏を聴くことができる非常に貴重な記録です。収録作品はドビュッシー、ショパン、モーツァルト、シューマ ンとディスクとして初レパートリーも数多く、この復刻はピアノ・ファン狂喜といえましょう。 (Ki)

※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文下をおすすめします。

Pentatone
PTC-5187045(1CD)
リスト:ピアノ曲集Vol.2
6つのコンソレーション S.172
3つのワルツ・カプリス S.214
即興ワルツ S.213
愛の夢―3つのノクターン S.541
2つの伝説 S.175
サスキア・ジョルジーニ(P/Bosendorfer 280VC)

録音:2022年11月12&13日/ライディング(オーストリア)
サルヴァトーレ・アッカルドから「確かなテクニック、美しく心動かされる音色、ファンタジーにあふれるフレージングと純粋な音楽性」と絶賛されるイタリアのピ アニスト、サスキア・ジョルジーニ。リストの「詩的で宗教的な調べ」(PTC-5186296)が高く評価されており、期待のリスト第2弾が登場!コンソレーション、愛 の夢など名曲を収録しております。
リストといえば「超絶技巧」という派手なイメージがありますが、一方で彼の音楽の多くは内省的で探求心に満ちています。6曲からなるコンソレーションは、フ ランスの詩人サント=ブーヴの詩集からその名がつけられました。ノクターン風の第3番が有名です。
リストの歌曲が原曲で自身がピアノ独奏用に編曲した「愛の夢」。天才リストの豊かな旋律と技巧を散りばめた作品で第3番が圧倒的に有名です。数々のコンクー ルで優勝し、そのテクニックに裏付けされた音の美しさ、そして豊かな歌心で評価されているサスキア・ジョルジーニが美しいリストの音楽の世界へと誘います。 83分長時間収録。

BIS
BISSA-2619(1SACD)
ザシモワ・プレイズ・ショパン
ショパン:マズルカ第1番嬰ヘ短調Op.6の1
マズルカ第2番嬰ハ短調Op.6の2
マズルカ第7番ヘ短調Op.7の3
バラード第4番ヘ短調Op.52
ノクターン第6番ト短調Op.15の3
マズルカ第43番ト短調Op.67の2
3つのマズルカOp.50
バラード第2番ヘ長調Op.38
マズルカ第44番ハ長調Op.67の3
4つのマズルカOp.41
ワルツ第8番変イ長調Op.64の3
スケルツォ第4番ホ長調Op.54
ワルツ ホ長調
ソステヌート 変ホ長調
カンタービレ 変ロ長調
モデラート ホ長調
アンナ・ザシモワ(P)

録音:2022年7月25-28日/ライディング・リストセンター(オーストリア)
アンナ・ザシモワは1976年モスクワ生まれ。グネシン音楽大学でトロップに師事、2002年からはドイツに住み活動しています。音楽学者として論文も発表す るほか、画家としても知られています。
今回のアルバムは得意のショパン。あえて人気作を選ばずに、作品番号のないものなどにも新しい魅力を発見させてくれます。小品の語り口の巧さに驚かされま すが、バラード第4番やスケルツォ第4番などの難曲でも余裕の技巧と造形感をみせています。 (Ki)

H.M.F
HMM-902469(3CD)


KKC-6714(3CD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:鍵盤のための作品全集 Vol.8〜ケーテン、1717-1723、マリア・バルバラに捧げる
[CD1]
ソナタ ニ短調 BWV964
シャコンヌ ニ短調 (原曲:ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004第5曲)
プレリュードとフーガ(原曲:ヴァイオリン・ソナタ 第1番ト短調 BWV1001第2曲)
アダージョ ト長調 BWV968(原曲:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 BWV1005第1曲)
ペダル練習曲 ト短調 BWV598*
ファンタジア ト短調*(ファンタジーとフーガ BWV542より)
[CD2]
バッハ
インヴェンション ハ長調 BWV772
シンフォニア ハ長調 BWV787
インヴェション ヘ長調 BWV779
シンフォニア ヘ長調 BWV794
インヴェンション ニ短調 BWV775
シンフォニア ニ短調 BWV790
インヴェンション ト長調 BWV781
シンフォニア ト長調 BWV796
インヴェンション ホ短調 BWV778
シンフォニア ホ短調 BWV793
インヴェンション イ長調 BWV783
シンフォニア ニ長調 BWV789
インヴェンション ニ長調 BWV774
インヴェンション ロ短調 BWV786
シンフォニア ロ短調 BWV801
F.クープラン:プレリュード ニ短調(“クラヴサン奏法”より)
バッハ:フランス組曲 第1番ニ短調 BWV 812
F.クープラン:プレリュード ト短調(“クラヴサン奏法”より)
バッハ:フランス組曲 第5番ト長調 BWV 816
F.クープラン:プレリュード ロ短調(“クラヴサン奏法”より)
31-36. バッハ:フランス組曲 第3番 ロ短調 BWV814
[CD3]
バッハ
シンフォニア 変ホ長調 BWV791
インヴェンション 変ホ長調 BWV776
シンフォニア ハ短調 BWV788
インヴェンション ハ短調 BWV773
シンフォニア ヘ短調 BWV795
インヴェンション ヘ短調 BWV780
シンフォニア 変ロ長調 BWV800
インヴェンション 変ロ長調 BWV785
シンフォニア ト短調 BWV797
インヴェンション ト短調 BWV782
シンフォニア ホ長調 BWV792
インヴェンション ホ長調 BWV777
シンフォニア イ短調 BWV799
インヴェンション イ短調 BWV784
シンフォニア イ長調 BWV798
プレリュード 変ホ長調(フランス組曲第4番 変ホ長調より BWV815aの異稿)
フランス組曲 第4番変ホ長調 BWV815
プレリュード ハ短調 BWV999
フランス組曲第2番ハ短調 BWV813
F.クープラン:プレリュード ホ短調(“クラヴサン奏法”より)
バッハ:フランス組曲第6番ホ長調 BWV 817
バンジャマン・アラール
[CD1]および[CD2&3]インヴェンション&シンフォニア:クラヴィコード チェンバロ、2018年エミール・ジョバン製/
1773年クリスティアン・ゴットフリート・フリーデリキ製〜
*が付いているものはケンティン・ブルーメンレーダーによるペダル・ボードを使用して演奏
[CD2&3]プレリュードと組曲:ヨアンネス・クシェ製のチェンバロ(1720 年頃フランソワ=エティエンヌ・ブランシェ鑑定)、
Musee instrumental de Provinsコレクション

録音:2021年6月(プレリュード、組曲)および12月(インヴェンションとシンフォニア、その他の作品)
※国内盤:日本語帯・解説付
名手アラールによる偉大な挑戦、バッハの鍵盤作品全集第8集は、インヴェンションとシンフォニア、そしてフランス組曲ほかを収録。楽器は、チェンバロ、クラヴィコード、ペダル・クラヴィコードを用いています。
タイトルにある「マリア・バルバラ」(1684-1720)はバッハの最初の妻。彼女の父はオルガン奏者にして作曲家であり、父から音楽教育を受けたと考えられていますが、あまり詳しいことはわかっていません(W.F.バッハやC.P.E.バッハら、作曲家として現在にも名を残している息子はマリア・バルバラとの子供)。1717-23年頃に書かれた(と考えられる、あるいは浄書譜が残っている)作品には少なからずマリア・バルバラと生活を共にしていた時に完成、あるいは着想されたものが多数あるはず、ということで、アラールはこのアルバムに、「マリア・バルバラ」の名前を入れています。
「ケーテン時代」にバッハが仕えていたケーテン侯は、カルヴァン派(音楽が信仰の妨げになるという考え)だったため、バッハは教会カンタータは書きませんでした。この時期には世俗音楽を多数書き、「ブランデンブルク協奏曲」「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ」「インヴェンション」「平均律第1巻」などがこの時代の自筆譜で伝えられています(すべてがこの時期に作曲・完成されたかどうかは不明)。1720年7月、バルバラが亡くなります。無伴奏ヴァイオリンの作品などは、マリア・バルバラの死への悲しみの感情が迸っていると言われることもあります。ここでは、無伴奏ヴァイオリンの作品を鍵盤で演奏しております(バッハもしばしばこのように演奏したと伝えられています)。
フランス組曲は1722-25年、アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集へ書き込まれる形で初稿譜が誕生しています。歴史的チェンバロ、1645年製のクーシェで演奏されており、フランス風の細密画の非常に特別な世界を垣間見せてくれます。F.クープランの手法で描かれた肖像画のようでもあります。アラールは、フランス組曲の第1,2,5,6番の前に、F.クープランの「クラヴサンの技法」から、関係調のプレリュードを配して演奏、これによりバッハ、F.クープランの作品がそれぞれより際立ってきます。
インヴェンションとシンフォニアもクラヴィコードでの演奏によりますが、バッハは、インヴェンションとシンフォニアのタイトルページで、これらの曲がクラヴィコード特有の「カンタービレ」の演奏スタイルを身につけるためのものであると明確に記しています。当時から1850年頃まで、ドイツ語圏ではクラヴィコードが音楽全般、特に鍵盤音楽を学ぶための基本的な道具でした。アラールの演奏により、インヴェンションとシンフォニアの、バッハが聴いていたであろう響きによる演奏を識ることができます。★通常オルガンで演奏される作品([CD1]の9および10)が、ここではペダル・クラヴィコードで演奏・録音されていることにもアラールのこだわりが。当時オルガンを実際に演奏するには、人力によってパイプに風を送り込まなければならず、いつも自由に演奏できるものではありませんでした。時に奏者はペダル・クラヴィコードで練習していたのです。BWV598のペダル練習曲は、大バッハのペダルの技術の驚異性を伝えるもので、エマヌエル・バッハの筆者譜によって伝えられています。アラールの足鍵盤の技術にも注目です。
バッハの作品ひとつひとつの完成度の高さに驚くとともに、バッハの生涯や生活、周囲の環境までにも思いを馳せながら聴くことができ、アラールがいよいよバッハに肉薄していることも感じられる、非常に濃い内容の3枚組となっております。

ANTARCTICA
ANTAR-043(1CD)
エネスコ:ピアノ・ソナタ 嬰へ短調 Op.24-1
ラヴェル:鏡
シリル・スコット:5つの詩
クリスティアン・サンドリン(P)

録音:2021年2月10-12日
Antarcticaレーベルが「Spring」と名付けた新シリーズを始動。個性あふれる才能を持つ魅力的な音楽家たちのデビュー録音に焦点を当てます。
シリーズ第1弾はルーマニアのピアニスト、クリスティアン・サンドリン。出身は違えどパリで活動した共通点を持つ3人の作曲家を選び演奏。ワーグナーが調性 を解体し、ドビュッシーが色彩と絵画を音楽に取り込み、視覚的イメージを想起させる音楽、またそこからさらに進んで観念的なイメージまでも伝える音楽が書かれ るようになった時代の作品たちです。 (Ki)

MIRARE
MIR-642(1CD)
ゾーイのためのダンス集
ブラームス:ワルツOp.39〜第1番ロ長調/第11番ロ短調/第6番嬰ハ長調/第3番嬰ト短調/第14番嬰ト短調/第15番変イ長調
スクリャービン:マズルカOp.25の2
トーマス・アデス:マズルカOp.27の2
(4)ラヴェル:メヌエット〜「クープランの墓」
C.P.E.バッハ:メヌエット
マタン・ポラト:ワルツ・フォー・ビル
ビル・エヴァンス:ワルツ・フォー・デビイ
ストラヴィンスキー:タンゴ
ナンカロウ(ポラト編):練習曲第6番「タンゴ」
ラモー:サラバンド〜組曲イ短調
サティ:サラバンド第3番
スクリャービン:ワルツOp.38
クープラン:フォルラーヌ〜王宮コンセール第4番
ラヴェル:フォルラーヌ〜「クープランの墓」
ラッヘンマン:影踊り〜「子供の遊び」
ショスタコーヴィチ:ワルツ・スケルツォ〜「人形の踊り」
マタン・ポラト(P)

録音:2022年5月23-25日/ノイマルクト・ライツターデル(ドイツ)
フォルジュルネ音楽祭でおなじみのマタン・ポラト。1982年テルアヴィヴ生まれのピアニストで、作曲家としても注目されています。最新盤は舞曲を集めたコン セプト・アルバム。タイトルは愛娘でピアニストのゾーイに捧げたためのこと。
クープランからアデスまでのさまざまな舞曲形式によるピアノ曲を集めていますが、選曲は凝っていてビル・エヴァンスのジャズの名作「ワルツ・フォー・デビイ」 をポラトの演奏で聴くことができるうえ、ポラトの「ワルツ・フォー・ビル」がその返し歌となっています。またナンカロウの自動ピアノのための練習曲をポラトが 人間用に編曲したものも聴きもの。2023/4年にこれを日本人ダンサー川口ゆいが振付け、ポラトの演奏と共演が予定されています。 (Ki)

Naive
V-7860[NA](1CD)
即興曲集
フォーレ:即興曲 第1番変ホ長調op.25
ショパン:即興曲 第1番変イ長調 op.29
フォーレ:即興曲 第2番ヘ短調 op.31
ショパン:練習曲 ヘ短調 op.25-2
フォーレ:即興曲 第3番変イ長調 op.34
ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 op.66
フォーレ:即興曲 第4番変ニ長調 op.91
ショパン:即興曲 第2番嬰ヘ短調 op.36
フォーレ:即興曲 第5番嬰ヘ短調 op.102
ショパン:即興曲 第3番変ト長調 op.51
フォーレ:即興曲 第6番変ニ長調 op.86
ショパン:子守歌 変ニ長調 op.57
フォーレ:即興曲 嬰ハ短調 op.84
イスマエル・マルガン(b.1922):即興演奏
イスマエル・マルガン(P)

録音:2021年2月13-17日、パリ
1992年生まれのピアニスト、イスマエル・マルガンが「即興曲集」と題し、ショパンとフォーレを交互にプログラム、最後はリサイタルでよくやるように自分の即 興演奏をアンコールとして締めくくる、というCDをリリースします。CDを聴き進めてゆくうちに、調性やスタイルなど共通の部分を持ちながらも、それぞれの作 品の個性が浮き彫りにされてゆくさまが非常に見事です。マルガンの即興演奏もエスプリに満ちています。全体を通して辛口なタッチで、美しくも非常に切れ味鋭 い音色が冴えています。 イスマエル・マルガンは1992年、フランスのサルラで生まれ、ピアノ、フルート、サックス、ジャズ、作曲を学びました。その後、パリ国立高等音楽院(CNSMD) に入学し、ニコラ・アンゲリッシュ、ロジェ・ムラロ、ミシェル・ダルベルトらに師事。2012年、ロン=ティボー国際コンクールで優勝。その後、ヴィクトワール・ド・ ラ・ミュジークのソリスト・レヴェレーションにノミネートされた。ソロで活躍するほか、アレクサンドラ・スム、ルノー・カプソン、エドガー・モロー、ベルトラン・シャ マユやエルメスSQなどと共演もしています。ピアノ・デュオをギョーム・ベロンと組んで活動しています。2020年に発足したライブストリーミングプラット フォーム「RecitHall」の4人の共同創設者の一人でもある。 (Ki)
Naive
V-7959(2CD)
Im Freien〜野外にて
シューマン:森の情景 op.82
ラヴェル:鏡
リスト:〈鬼火〉〈雪あらし〉(「超絶技巧練習曲集」より)
ドレーゼケ(1835-1913):小さな物語(Petite Histoire)op.9
アドルフ・シュルツ=エヴレル(1852-1905):J.シュトラウスの「美しき青きドナウ」によるアラベスク
バルトーク:夜の音楽(「野外にて」より)
ズラータ・チョチエヴァ(P/ベヒシュタイン)

録音:2022年10月 B-SHARP、ベルリン
モスクワ生まれのズラータ・チョチエヴァの新譜は、「自然」にまつわる2枚組。朝目覚めたら森に散歩に出かけて、自然にまつわる様々な冒険や体験を経て、再 び眠りにつく、というストーリーを、シューマンの「森の情景」で始めて、バルトークの「野外にて」より「夜の音楽」に終わる、というこだわりのプログラムです。 森に出かけてからの自然にまつわる様々な冒険や体験は、どれも超絶技巧の曲が並びますが、その中でも特に注目なのが、難曲として名高いエヴレルの「青きドナ ウによるアラベスク」。これが可憐さも感じさせながら、たのしげな雰囲気たっぷり、余裕すら感じさせる演奏となっており、見事です!
ズラータ・チョチエヴァは1985年モスクワ生まれのピアニスト。14歳でプレトニョフに認められ教えを受けたほか、2008年からはモスクワ音楽院でネルセシ ヤンに、2012年からはザルツブルクのモーツァルテウム大学でジャック・ルヴィエに師事しました。現在はモーツァルテウムで教鞭をとっています。 (Ki)
Naive
V-5467[NA](1CD)
ショパン:ノクターン 変ホ長調 op.9-2(ポッパー編曲によるチェロとピアノ版)
 チェロ・ソナタ ト短調 op.65
 序奏と華麗なポロネーズ ハ長調 op.3
ショパン=フランショーム:マイアベーアの「悪魔のロベール」の主題による協奏的大二重奏曲 ホ長調 B.70
ショパン:ノクターン 嬰ハ短調 遺作(ピアティゴルスキー編曲によるチェロとピアノ版)
アンヌ・ガスティネル(Vc/1690年製テストーレ)
クレール・デゼール(P)

録音:2021年2月16-18日、MC2、グルノーブル(フランス)
アンヌ・ガスティネルがショパンを録音しました。長年共演を重ねている名手にして教師としても名高いクレール・デゼールとのデュオです。有名な変ホ長調ノク ターンのチェロとピアノ版によってCDは始まりますが、まるでショパンのサロンに足を踏み入れたかのような、実に親密な空気の演奏で、音と音の間に漂う薫り高 い空気までもが音楽となって聴こえてくるようです。ソナタでのデゼールの前奏はカッチリしていながら即興性と熱に満ちている品格漂うもの。続くガスティネルの ソロも、終始控えめな表現で、それが却って作品のドラマティックさを際立たせております。すべての楽曲において、自由な歌心が迸りながらも、品格と厳格さも兼 ね備えた、まさに大家の風格の演奏となっております。 (Ki)

ATMA
ACD2-2803(1CD)
ショパン・リサイタル 第4集
ポロネーズ イ長調 Op.40-1
ポロネーズ ハ短調 Op.40-2
バラード ト短調 Op.23
夜想曲 ヘ長調 Op.15-1
夜想曲 へ短調 Op.55-1
前奏曲 ホ短調 Op.28-4
前奏曲 イ長調 Op.28-7
前奏曲 変ホ長調 Op.28-19
華麗なる大円舞曲 Op.18
ワルツ第19番イ短調 Op. Posth.
子守歌 変ニ長調 Op.57
スケルツォ第3番嬰ハ短調 Op.39
ヤニーナ・フィアルコフスカ(P)

録音:2022年8月5-6日/ケベック、モンカルム宮殿
巨匠ルービンシュタイン最後の弟子にして「生来のショパン弾き」といわしめた名手フィアルコフスカによるショパン第4弾。フィアルコフスカは2005年に ATMAレーベルにデビューして以来、14枚もの録音をリリースし高い評価を受けています。15枚目となる今作でも美しく洗練された演奏を披露。歯切れのよい パリッとした明快なタッチにして絶妙な揺らぎもあり、おもしろく聴けます。 (Ki)
ATMA
ACD2-2861(1CD)
シェン・ツァイ、ラフマニノフを弾く
6つの楽興の時 Op.16
歌劇『アレコ』からの4つのピアノ編曲[序奏-女の踊り-男の踊り-間奏曲](シェン・ツァイ編)
ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.36(1913年版)
W.R.のポルカ(フランツ・ベーア作曲)
シェン ・ツァイ(P)

録音:2021年11月8-9日/ケベック、ドメーヌ・フォルジェ・コンサートホール
カナダのピアニスト、シェン・ツァイによるラフマニノフ・アルバム。サロン風音楽からより高められたロマン主義音楽へとうつる転機となった『楽興の時』、シュー マンの対位法・リストの名人芸・スクリャービンの恍惚が一体となったようなピアノ・ソナタ第2番などを収録。ソナタはより長大な初版を選び、巧みな技術で見 事に弾き切っています。『アレコ』の自らの手によるトランスクリプションも板についたもので、ピアノのソノリティが十全に発揮されています。
『W.R.のポルカ』はラフマニノフの父、ワシーリー・ラフマニノフが以前に弾いていた音楽をもとに、1911年にラフマニノフが編曲したもの。原曲はドイツの作 曲家フランツ・ベーア(1837-1898)によるものです。 (Ki)

MarchVivo
MV-008(1CD)
ノクターン 〜ショパンとフィールドから離れて
フレッド・ハーシュ(1955-):左手の為のノクターン 〜『3つの性格的練習曲』
バーバー:ノクターン(ジョン・フィールドへのオマージュ) Op.33
グリフィス(1884-1920):ノットゥルノ Op.6-2 〜『幻想小品集』
マルトゥッチ:ノットゥルノ 変ト長調 Op.70-1
レスピーギ:ノットゥルノ P44-3 〜『ピアノの為の6つの小品』
フォーレ:ノクターン 第6番変イ長調 Op.63
フォーレ:ノクターン 第13番ロ短調 Op.119
エネスコ:カリヨン・ノクターン Op.18-7〜組曲第3番『即興的小品集』
ヴラディゲロフ(1899-1978):ノクターン Op. 59-4〜『ノヴェレッテ』
ホス・デ・ソラウン(P)

録音:2019年3月30日 フアン・マルク財団、マドリード(ライヴ/最終トラックの演奏後に拍手入り)
ノクターン(夜想曲)といえば現代ではまずショパン、そしてその創始者と言われるフィールドが思い浮かぶところですが、このアルバムにはそのほ かの様々な作曲家によるノクターンが収められています。フォーレなどは比較的知られるところですが、レスピーギやバーバーといった作曲家の 名前も見られるのが嬉しいところで、フランス、イタリア、アメリカ、ルーマニア、ブルガリアと、様々な国の音楽が聴ける点もたいへん魅力的。い ずれの作品もロマンティックなショパンと比べると、より「夜」の印象が強い静けさを感じさせるもので、中でも鐘を模したエネスコの作品は非常 に興味深い響きとなっています。演奏はGRAND PIANOでのエネスコのピアノ作品全集や、NAXOS、Ibs CLASSICALでの録音でも高 い評価を得ているスペインのピアニスト、ホス・デ・ソラウン。それぞれの作品に深く寄り添った美しい演奏を聴かせています。フアン・マルク財団 のオーディトリアムで行われた「Musica en la noche 夜の音楽」というシリーズでのライヴ録音。

Dynamic
CDS-7984(1CD)
NX-B03
スクリャービン:前奏曲/練習曲 他
幻想曲 ロ短調 Op.28(1900)
2つの即興曲 Op.12(1895)
6つの前奏曲 Op.13(1895)
練習曲 Op.2-1(1887)
12の練習曲 Op.8(1894)
演奏会用アレグロ Op.18(1896)
ダニエラ・ローマ(P…Steinway D274)

録音:2022年3月15-17日 Studio Griffa、ミラノ(イタリア)
神秘主義者で、斬新な和声を駆使した前衛的な作品を書いたスクリャービンですが、若い頃はショパンの影響が 感じられるロマンティックな作品を多く書いています。このアルバムでは、そのような初期作品を中心に選曲。アルバ ム・タイトル通り、「夢想家にして詩人」としてのスクリャービンの世界へと誘います。演奏はイタリア出身のダニエラ・ ローマ。ヴィボ・ヴァレンティア音楽院で学んだ後、アムステルダムやザルツブルクで研鑽を積み、国際的なピアニスト として活躍しています。

IBS CLASSICAL
IBS-22023(1CD)
無伴奏チェロによるカザルスへのトリビュート
ガスパール・カサド(1897-1966):無伴奏チェロの為の組曲
バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008? サラバンド
エリセンダ・ファブレガス(1955-):Danses de la terra
大地の踊り(カタルーニャ舞曲)
マラン・マレ:人間の声(R.モレリョ・ロス編)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV 1007? サラバンド
マルク・ミゴ(1993-):カザルスの名前による変奏曲
カタルーニャ民謡:鳥の歌(P. カザルス/R.モレリョ・ロス編)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV 1010- サラバンド
ロジェ・モレリョ・ロス(Vc)

録音:2022年12月2-4日
1993年にカタルーニャに生まれたモレリョ・ロスが、2023年に没後50周年を迎える郷里の偉大な先達カザルスに 捧げた1枚。カザルスの弟子カサドのソナタ、同郷カタルーニャの作曲家たちによる新作、カザルスの手によって新し い命を吹き込まれたバッハの「無伴奏チェロ組曲」、モレリョ・ロスが自ら編曲したマレの「人間の声」に、カザルスのト レードマークと言うべき「鳥の歌」が収められています。

DIVINE ART
DDX-21101(1CD)
NX-B07
ラフマニノフ:2台ピアノの為の組曲/ピアノ三重奏曲集
組曲第1番Op.5?2台ピアノの為の(1893)
悲しみの三重奏曲第1番ト短調(1882)
幻想的小品集 Op.3? 第1番エレジー(1882)
組曲第2番Op.17?2台ピアノの為の(1900-01)
ヴォカリーズ Op.34-14(J. コニュスによるピアノ三重奏編)
ミハウ・ロト(P)
フーベルマン・ピアノ三重奏団

録音:2022年9月14-15日、2022年11月28-29
ポーランドのピアニスト、バルバラ・カラシキエヴィチとミハウ・ロトによるラフマニノフの2台ピアノの為の作品集。 収録はポーランドの2か所のホールで行われました。またピアノ三重奏曲は、カラシキエヴィチの主導により結成され た"フーベルマン・ピアノ三重奏団"による演奏。このアンサンブル名はポーランド出身のヴァイオリニスト、ブロニスラ フ・フーベルマンにちなんで付けられたものです。
DIVINE ART
DDX-21102(1CD)
NX-B07
バッハ:Tranquillity
前奏曲 ヘ短調 BWV857
われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BWV 639
オルガン協奏曲 ニ短調 BWV596- Largo
いざ来ませ、異邦人の救い主よ BWV659a
ゴルトベルク変奏曲BWV988- Aria
前奏曲とフーガ 嬰ハ短調 BWV849
前奏曲 ロ長調 BWV868
前奏曲 嬰へ短調 BWV883
前奏曲 ロ短調 BWV855a
オルガンの為の前奏曲 ホ短調 BWV533
オルガン・ソナタ第4番ホ短調 BWV528- Adagio
イタリア協奏曲 BWV971- Andante
イギリス組曲第2番イ短調 BWV807- Sarabande
フランス組曲第1番ニ短調 BWV812- Sarabande
協奏曲 ニ短調 BWV974(原曲:マルチェロのオーボエ協奏曲)
トッカータ ハ長調 BWV564- Adagio
前奏曲とフーガ BWV853- 前奏曲 変ホ短調
前奏曲とフーガ BWV853- フーガ 嬰ニ短調
前奏曲 変ロ短調 BWV867
神の時こそいと良き時(哀悼行事) BWV106- ソナチネ
ジョナサン・フィリップス(P)

録音:2019、2021年
タイムズ誌で「真のクォリティと技巧を備えた音楽家」と称賛された英国のピアニスト、ジョナサン・フィリップス。BBC をはじめ、ロシア、イタリア、スウェーデンのテレビとラジオに出演し、イギリス、ヨーロッパでリサイタルを行うベテランで す。この「Tranquillity」と題されたアルバムでは、バッハ作品の中から、静けさと瞑想的な雰囲気を湛えた作 品が集められています。演奏にはブゾーニやシロティによる編曲版を使用。
DIVINE ART
DDA-21240(2CD)
NX-C04
鳥の思い出
【CD1】
メシアン:鳥のカタログ第2巻 - Le Traquet Stapazin
サディ・ハリソン(1965-):Lunae4つの夜想曲
メシアン:鳥のカタログ第3巻 - La Chouette Hulotte
メシアン:鳥のカタログ第3巻 - L’Alouette Lulu
ジュリアン・アンダーソン(1967-):Sensation センセーション
【CD2】
メシアン:鳥のカタログ第4巻 - La Rousserolle Effarvatte
ベッツィ・ジョラス(1926-):Chanson d’Approche
メシアン:鳥のカタログ第5巻 - Alouette Calandrelle
メシアン:鳥のカタログ第5巻 - La Bouscarle
ドビュッシー:前奏曲第1巻 第4曲 夕べの大気に漂う音と香り
グリーグ:抒情小曲集第5巻 Op.54 − 第4曲 夜想曲
ロデリック・チャドウィック(P)

録音:2022年1月4-6日
メシアンやシュトックハウゼンのエキスパートである英国のピアニスト、ロデリック・チャドウィック。このアルバムは2020 年にリリースされた「La mer bleue」(DDA-25209)の続編となるもので、フランスのソローニュ地方の一日の景 色と音をイメージした雰囲気のある2枚組です。前作と同じくメシアンの「鳥のカタログ」からの抜粋と"鳥""夜"をイ メージさせるグリーグ、ドビュッシーのロマンティックな作品からサディ・ハリソンらのモダンな作品が並べられています。

BIJIN CLASSICAL
BJN-1022(1CD)
シューベルト作品集3
即興曲集 作品142D935
ディアベッリのワルツによる変奏曲 D718
アレグレット ハ短調 D915
ピアノ・ソナタ第14番イ短調 D784
イリーナ・メジューエワ(P)
(P/1925年製NYスタインウェイ CD135))

録音:2022年12月4日〜5日、新川文化ホール(富山県魚津市)
イリーナ・メジューエワによる新シューベルト・シリーズ第三弾。シューベ ルトのピアノ・ソナタ創作のうえで画期をなしたイ短調ソナタ(D784)と、晩 年の傑作「即興曲集 作品142」をメインにしたプログラム。いずれもメジュ ーエワにとって再々録音になりますが、更なる深化を遂げた演奏解釈は 必聴です。変幻自在のタッチが生み出す多彩な響きで、シューベルトの 名状しがたい孤独と人間的な温かみを見事に表現しています。カップリン グの小品2曲のしみじみとした味わいも格別。使用楽器は 1925年製ニューヨーク・スタインウェイ(CD135)。

CAvi music
85-53529(1CD)
ベートーヴェンへのオマージュ
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92より第2楽章アレグレット(フランツ・リストによるピアノ編曲版)
シューマン:ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲 WoO31
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101、希望に寄せて Op.94(アリス・アレクサンダー・ブレッテンベルクによるピアノ編曲版)
アリス・アレクサンダー・ブレッテンベルク(P)

録音:2022年6月(オーストリア、ウィーン)
ハンス・フォン・ビューロー国際ピアノ・コンクール第1位、ウィーン国際ベートーヴェン・ピアノ・コンクール第1位の受賞歴を持つ多才なピアニスト、アリス・アレクサンダー・ブレッテンベルクがベートーヴェンに捧げたユニークな1枚!アルバムの冒頭はリストがピアノ独奏編曲した交響曲第7番の第2楽章アレグレットで幕を開けます。続くシューマンの変奏曲は同じ第7番のアレグレットを主題にしたもの。メインは後期ベートーヴェンへの入り口ともいえるピアノ・ソナタ第28番。最後はブレッテンベルクが本作のために特別に編曲を行ったベートーヴェンの歌曲「希望に寄せて」のピアノ独奏版でこれまでの音楽を振り返ります。深刻な雰囲気と希望に満ちた音楽の両方を組み合わせたプログラミングの妙にもご注目ください。

APR
APRCD-6041(2CD)
キャスリーン・ロング〜デッカ・ソロ・レコーディングス1941-1945
(1)作者不詳/レスピーギ:シチリアーナ(古風な舞曲とアリアより)
(2)D.スカルラッティ:ソナタ 嬰ハ短調 K247
D.スカルラッティ:ソナタ ト長調 K201
D.スカルラッティ:ソナタ ハ短調 K84
(3)・D.スカルラッティ:ソナタ嬰ヘ短調 K447
(4)D.スカルラッティ:ソナタ イ長調 K62
D.スカルラッティ:ソナタ 変ロ長調47
(5)D.スカルラッティ:ソナタ ヘ長調 K366
D.スカルラッティ:ソナタ ト長調 K235
(6)パラディエス:トッカータ(ソナタ第6番イ長調より)
バッハ:ファンタジア ハ短調 BWV906
バッハ/アルベール・レヴェク:羊は安らかに草を食み(カンタータ BWV208より)
(7)シューベルト:ソナタ イ短調 Op.164, D537
(8)シューベルト:ソナタ 変ホ長調 Op.122, D568
(9)グリーグ:蝶々(抒情小曲集 Op.43より)
グリーグ:羊飼いの少年(抒情小曲集 Op.54より)
(10)グリーグ:夜想曲(抒情小曲集 Op.54より)
(11)グリーグ:スケルツォ(抒情小曲集 Op.54より)
グリーグ:農民の歌(抒情小曲集 Op.65より)
(12)グリーグ:その昔(抒情小曲集 Op.71より)
(13)グリーグ:夏の夕べ(抒情小曲集 Op.71より)
グリーグ:パック(抒情小曲集 Op.71より)
(14)フォーレ:舟歌第2番ト長調 Op.41
フォーレ:夜想曲第6番変ニ長調 Op.63
(15)フォーレ:主題と変奏 Op.73
(16)ドビュッシー:前奏曲集第2巻
キャスリーン・ロング(P)


(1)録音:1941年10月27日
(2)録音:1943年5月3日
(3)録音:1943年11月29日
(4)録音:1945年3月5日
(5)録音:1945年3月5日
(6)録音:1942年2月20日
(7)録音:1941年9月18日
(8)録音:1944年11月20日
(9)録音:1942年9月3日
(10)録音:1943年2月5日
(11)録音:1942年9月3日
(12)録音:1943年2月5日
(13)録音:1942年9月3日
(14)録音:1944年10月16日
(15)録音:1943年9月20&11月29日
(16)録音:1941年9月16日&10月27日


※リマスタリング:アンドルー・ハリファックス
稀少なピアノ音源の発掘と良質な復刻で定評のあるイギリス「APR」より、1940年代に録音されたデッカ時代のキャスリーン・ロングのソロ録音集が登場!
イギリスの音楽シーンではあまり目立たない存在でありながらも、最高峰の音楽家であった20世紀イギリスのピアニスト、キャスリーン・ロング。英国王立音楽カレッジ(RCM)で44年間教鞭をとり、20年間デッカの主要アーティストとして活躍しました。
名エンジニア、アンドルー・ハリファックスのトランスファー&リマスタリングによる今回の復刻では、デッカでの最初のソロ・レコーディングとなった1941年録音のドビュッシーを始め、定評のあったスカルラッティやフォーレ等の名演を収録。彼女はフランス音楽への貢献(特にフォーレの演奏と録音)が認められ、フランス政府から勲章を授与され、フランス国立アカデミーの名誉会員にもなっています。

LAWO Classics
LWC-1249(1CD)
バッハ:パルティータ第1番、第5番&第6番
バッハ:パルティータ第6番ホ短調 BWV830
パルティータ第5番 ト長調 BWV829
第1番変ロ長調 BWV825
ニルス・アンデシュ・モッテンセン(P)

録音:2021年11月30日-12月1日、ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
ドビュッシー、グリーグ、バルトークを弾いた「戸外にて」、ブラームスの作品集「陰鬱な真夜中に」や、エンゲゴール四重奏団とのシューマンの室内楽作品集、そしてメゾ・ソプラノのマリアンネ・ベアーテ・シェラン(キーラント)との共演によるノルウェー歌曲のシリーズなどLawo Classicsの数多くのアルバムに登場しているノルウェーのピアニスト、ニルス・アンデシュ・モッテンセンが、バッハのパルティータ集の録音を開始。2019年にリリースしたフランス風序曲やイギリス組曲などを収録した作品集(LWC1174)以来となる彼のバッハ・アルバムとなります。残る第2番、第3番、第4番も今後リリースが予定されています。
ニルス・アンデシュ・モッテンセンは1971年、ノルウェーの港町フレッケフィヨルド生まれ。3歳でピアノを始め、1986年にノルウェー・ヤング・ピアニスト・コンクールで優勝。ノルウェー音楽アカデミー、パリのエコール・ノルマル音楽院などで学び、タチアナ・ニコラーエワやハンス・ライグラフにも教わったことがあります。ソリストとしてノルウェーの多くの主要オーケストラと共演しているほか、レコーディング活動も精力的に行っています。

Da Vinci Classics
C-00709(1CD)
20世紀の無伴奏クラリネット作品集
ニーノ・ロータ:6つの変奏曲と3つの提案
チャバ・デアーク:ソナチネ
エルンスト・クルシェネク:モノローグ
ジャコモ・ミルッチョ:狂詩曲
ゴードン・ジェイコブ:5つの小品
アーノルド:幻想曲
アゴスティーノ・ガブッチ:即興曲
ポール・ハーヴェイ:3つの練習曲
ピアソラ:タンゴ・エチュード 第3番
アルフレド・ヴェナ(Cl)

録音:2021年11月〜2022年5月、フルカルド(イタリア)
20世紀のヨーロッパにおけるクラリネットの様々なニュアンスを巡る内省的な旅路。19世紀には無伴奏のクラリネットのために書かれた作品はごくわずかしかありませんでした。本作には1950年〜1980年代に書かれたイタリア、イギリス、そして東欧の無伴奏クラリネット作品が集められています。ここに選ばれたすべての作品は、伝統との強いつながりを保ちつつ、クラリネットの声を表現するための新しい言語、新しいテクニック、新しいスタイルを見出そうとしています。
Da Vinci Classics
C-00710(1CD)
秘宝〜亡命者たちのハープ・ソナタ集
タイユフェール:ハープ・ソナタ
セルジュ・ナトラ(1924-2021):ソナチネ
ヒンデミット:ハープ・ソナタ
クルシェネク:ハープ・ソナタ Op.150
ミヨー:ハープ・ソナタ
アンナ・カステラーリ(Hp)

録音:2022年10月30日-31日、パラッツォ・チゴラ・マルティノニ(イタリア)
た女流ハーピスト、アンナ・カステラーリ。本アルバムでは、20世紀に書かれた最も重要なハープ作品を取り上げています。
スペインのハープ奏者、ニカノール・サバレタのために書かれたタイユフェールのソナタから、演奏者の技量を示し、イスラエル・ハープ・コンテストのために書かれたセルジュ・ナトラのソナチネ、第二次世界大戦直前に作曲者が生きた多くの苦難を明らかにし、ドイツ・ロマン派の詩人ルートヴィヒ・ヘルティに触発された無言歌を取り入れたヒンデミットのソナタなど、同時代におけるハープに対する様々な流派、ジャンル、アプローチのサンプルとして構成されています。
Da Vinci Classics
C-00718(1CD)
チレア:ピアノ作品集 Vol.2

朝の歌 Op.5/ラ・プティット・コケット Op.9
アルバムの綴り Op.41/祈り(第2版)
子守歌 Op.20/田園風アリア
カリブ風舞曲(1884)
ア・ラ・マズルケ Op.35
スケルツォ(1883)/3つの小品 Op.43
舞曲(「管弦楽のための小組曲」より)(1947)
2つの小品/セレナータ・ア・ディスペット
チェロ・ソナタ ニ長調 Op.38(初版、1888)*
サンドラ・コンテ(P/スタインウェイ&サンズ1950)、デュオ・コラールド=コンテ*

録音:2015年-2022年、プリヴァーテ・スタジオ(サン・ジョルジョ・ス・レニャーノ、イタリア)
名作「アドリアーナ・ルクヴルール」などを生み出し、19世紀後半から20世紀前半のイタリアを代表するオペラ作曲家としてその名を知られるチレア。オペラ作曲家としての評価によって却って不当に忘れ去られることになってしまったチレアの「器楽曲の作曲家」としての魅力、神髄を明らかにするピアノ作品集シリーズの第2巻。まだ作曲家としての個性が十分に発揮されておらず、過去の偉大な音楽家からの影響が見え隠れするような初期の作品から、最後のオペラ「グローリア」を作曲後、オペラの世界から離れた後に作曲された後期の作品まで、チレアの創造性の変遷を楽しむことができます。またディスクの最後には、チェリストであるルーカ・コラールドとのデュオ・コラールド=コンテによるチェロ・ソナタも収録。
サンドラ・コンテはピアニストとしてイタリアの主要な音楽祭やコンサートホールで演奏しているほか、カーネギーホールへのデビューも果たしているイタリアの女流ピアニスト。作曲家としてもイタリア国内外の重要な劇場などで作品が披露されています。今回共にチェロ・ソナタを演奏しているチェリストのルーカ・コラールドとは2009年から共演を継続中。
Da Vinci Classics
C-00712(1CD)
リャプノフ:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ へ短調 Op.27
前奏曲とフーガ 変ロ短調 Op.58
舟歌 Op.46/ソナチネ 変ニ長調 Op.65
ロシアの主題による変奏曲とフーガ
エマヌエーレ・デルッキ(P)

録音:2022年、チーゴレ(イタリア)
ロシア・後期ロマン派の作曲家セルゲイ・リャプノフ(1859-1924)がピアノのために遺した傑作を集めた1枚。リャプノフの名前はあまり知られていませんが、ロシア国内では高く評価されており、特にピアノ作品には定評があります。このCDには、リストのロ短調ソナタを思わせるOp.27と、古典主義を連想させる純粋さを持つOp.65という、リャプノフとソナタとの関係を示す2つの例が含まれています。そのほかに感動的でどこかショパン風な「舟歌」、リャプノフが過去の音楽の再解釈を行ったといえる華麗な「前奏曲とフーガ」、力強い「ロシアの主題による変奏曲とフーガ」を収録。これらの作品には、リャプノフのフォークロアに対する関心も表れています。ロシア音楽を愛好する方必聴の一枚です。

Danacord
DACOCD-960(1CD)
プーランク:ピアノ作品集
8つの夜想曲〔ハ長調(1929)、イ長調「少女たちの舞踏会」(1933)、へ長調「マリーヌの鐘」(1934)、ハ短調「幽霊の舞踏会」(1934)、ニ短調「蛾」、ト長調(1934)、変ホ長調(1935)、ト長調「終曲にかえて」(1938)/無窮動(1918)/憂鬱(1940)/3つの間奏曲〔ハ長調(1934)、変ニ長調(1934)、変イ長調(1943)〕/3つの小品〔田園詩(1918-28)、賛歌(1928)、トッカータ(1938)〕
ヨン・ダムゴー(P)
デンマークのピアニスト、ヨン・ダムゴー(b.1941)の「ベートーヴェン、ショパン、ブラームス」(DACOCD-910)に続くアルバム。ダムゴーは学生時代、プーランクの「六重奏曲」をナディア・ブーランジェの前で弾いたことがあり、そのときのことについてこう話しています。「程度の差はあれ、平凡な主題をどう扱ったものか、不安だったので助けを求めた。ブーランジェが言うには、プーランクには確固としたユーモアのセンスがあり、それを極端に真面目な顔で表現するものだから、一層のユーモアをもたらすことになる、と。だから、プーランクの音楽はそれと同じ姿勢で扱わないといけない。いつも真面目に。」
この新しい作品集では、ダムゴーがプーランクのもっとも美しい小品のひとつに挙げた1928年の「田園詩」、もうひとつの美しい小品、パリがドイツ軍に占領された3ヶ月後の1940年8月に書かれた「憂鬱」、1929年から1938年にかけて作曲された「8つの夜想曲」といった曲が演奏されています。

EM Records
EMRCD-079(1CD)
エロイカ
ドナルド・フランシス・トーヴィー(1875-1940):無伴奏ヴァイオリンのための英雄的ソナタ Op.29
アルバート・エドワード・サモンズ:「超絶技巧練習曲」Op.21より第1番、第3番、第8番、第9番、第19番、第26番、第33番、第35番(世界初録音)
エルガー:無伴奏ヴァイオリンのための性格的練習曲 Op.24
ルパート・マーシャル=ラック(Vn)

録音:2016年3月22日-23日
アドルフ・ブッシュに捧げられたトーヴィーの「無伴奏ヴァイオリンのための英雄的ソナタ」は、このジャンルの他の作品同様、バッハの影響を多分に受けた作品で、随所にそのことを想起させる曲です。サモンズはエルガーなどと繋がりのあったヴァイオリニストとしても知られており、「超絶技巧練習曲」は、あるものはアルペジオを、あるものはボウイングといった様々な奏法を学べるものとなっています。

Kaleidos
KAL-63252(1CD)
月の光〜ハープのための名作集
シュポア:幻想曲 Op.35
フォーレ:即興曲 Op.86
ドビュッシー:月の光
ガーシュウィン:私の彼氏、サマータイム
ジョン・トーマス:吟遊詩人の故郷の別れ
ヘンデル:オルガン協奏曲第6番ロ長調 Op.4-6HWV294
C.P.E.バッハ
:ソナタ ト長調 Wq139
メンデルスゾーン:ロマンス Op.30-1、前奏曲 Op.35-1
ヴィルヘルム・ポッセ:ヴェニスの謝肉祭による変奏曲
エミリー・ジョルメ(Hp)

録音:2020年1月&6月&11月(ミュンヘン)
人類最古の楽器のひとつであるハープは、長い歴史の中で多くの作曲家にインスピレーションを与え、多くの傑作を生み出してきました。シュトゥットガルトPOのソロ・ハーピスト、エミリー・ジョルメの2枚目のソロ・アルバム「月の光」では、ハープのための傑作を厳選して紹介します。
本アルバムでは、ドイツの作曲家ルイ・シュポアのハープのための幻想曲Op.35、フォーレのハープのための即興曲 Op.86などのオリジナル作品から、・ガーシュウィンの「私の彼氏」と「サマータイム」では、ジャズ・バラードをソロ・ハープ用にアレンジした、聴く機会の少ない2曲をお届けします。
Kaleidos
KAL-63602(1CD)
メル・ボニ(メラニー・ボニ):ピアノ作品集
伝説の女性/舟歌 Op.71
無言歌 Op.56/5つの小品 Op.11
バラード Op.27
ディアナ・サハキアン(P)

録音:2021年7月(ドイツ、ケンペン)
アルメニア出身のピアニスト、ディアナ・サハキアンがフランスの女性作曲家メル・ボニ(本名メラニー・ボニ、1858-1937)の非凡さ、独創性を証明する1枚。メリザンド、オフィーリア、サロメ、オンファールなど文学や神話の有名な女性たちを音楽的に描いた「伝説の女性」をはじめ、彼女の作品はロマン派のピアノの伝統を守りつつも、実験的なハーモニーと印象派のスタイル(ドビュッシーの影響)を取り入れ、並外れたセンスを示しています。「5つの小品」のようにフランスのシューベルト、メンデルスゾーンのように聞こえる箇所もあります。ディアナ・サハキアンはKaleidosレーベルからファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルの作品集(KAL63592)もリリースしています。
Kaleidos
KAL-63612(1CD)
シューマン&プロコフィエフ:ピアノ作品集
シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17、
 アラベスク ハ長調 Op.18
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 Op.83、年老いた祖母の話 Op.31
ネナド・レチッチ(P)

録音:2021年7月(ドイツ、ケンペン)
セルビアのピアニスト、ネナド・レチッチがシューマンとプロコフィエフの対照的な2つのピアノ作品を組み合わせ、複雑で相反する現代世界を表現した1枚。一見するとほとんど共通点のない2人ですが、どちらも生涯を通じて文学に強い関心を持ち、音楽を心の状態の表現として捉えていた作曲家です。音楽の持つ、異なる時代と文化を結びつける力を示したアルバムといえるでしょう。
Kaleidos
KAL-63622(1CD)
ピアノ・ファンタジーズ
バッハ:幻想曲とフーガ ハ短調 BWV906
ベートーヴェン:幻想曲 ト短調 Op.77
シューベルト:幻想曲 ハ短調 D2E
シューマン:3つの幻想的小品 Op.111
ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
ブラームス:7つの幻想曲 Op.116
クラウディア・シェレンベルガー(P)

録音:2022年9月(ドイツ、マインツ)
約500年前に誕生し、着実に発展してきた音楽形式である「幻想曲」の多彩な世界を紹介する1枚。本作は、ピアノにとって重要な「バロック、クラシック、ロマン派」の3つの時代をカバーしており、バッハの幻想曲をはじめ、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ショパン、ブラームスといった偉大な作曲家たちのあまり知られていない作品を紹介します。名教師カール=ハインツ・ケマーリングに学んだクラウディア・シェレンベルガーの演奏で、幻想曲=自由な音楽的思考の世界をお楽しみください。

ALPHA
ALPHA-896(1CD)
シューマン:クライスレリアーナ、他
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
イェルク・ヴィトマン(1973-):11のユモレスク(フモレスケ)
シューマン:創作主題による変奏曲 WoO24
アーロン・ピルザン(P)

録音:2015年9月 ゼンテザール、ブレーメン、ドイツ
1995年オーストリア生まれのアーロン・ピルザンは、モーツァルテウムでカール=ハインツ・ケマーリングに学 んだのち、ハノーファー音楽学校のラルス・フォークトのもとで研鑽を積みました。2014年にCDデビュー、 2021年にはALPHAより、こだわりの不等分律によるバッハの「平均律」をリリースし、大きな話題を呼ん でいます。ALPHA第2弾となる今作ではシューマンの2作品と、シューマンから大きな影響を受けていると いうヴィトマンを収録。シューマン若き日の傑作の一つ「クライスレリアーナ」は際立った構成力で物語を 語るように聴かせ、シューマンの生涯最後の作品とされる変奏曲では、慈しむような美しいタッチで魅了 します。ヴィトマンによる「ユモレスク」はその第10曲に、後に収められたシューマンの変奏曲が1小節引用 されているなど、関連性の深い作品。ピルザンはこの作品でも持ち前のメリハリの効いたコントロールで、 現代的な音の間に散りばめられた美しいフレーズをごく自然に引き立て、浮かび上がらせています。

ANALEKTA
AN-29188(1CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ全集&主要ピアノ作品集 第8集
ピアノ・ソナタ 第9番ロ長調 D575
2つのスケルツォ D593
ピアノ・ソナタ 第19番ハ短調 D958
マチュー・ゴーデ(P)

録音:2022年12月12-14日 パレ・モンカルム・ラウル・ジョバン・ホール、ケベック
2019年に12回のリサイタルでシューベルトのソナタ全曲を弾き切ったマチュー・ゴーデ。その直後から開始されたソナタ全曲と主要ピアノ作品 を網羅するプロジェクトの第8弾。シューベルトが多くのピアノ・ソナタを書いた充実期に作曲された第9番、死の直前に生み出された最後の3 つのソナタの1つ第19番、愛らしいスケルツォを収録しています。

PROMETHEUS
NYCX-10365(1CD)
税込定価
ベリッシモ
ズガンバーティ(1841-1914):メロディー- グルックの「オルフェオとエウリディーチェ」
ロッシーニ:タランテラ
ポンキエルリ:夜想曲「初恋」
レオンカヴァッロ:憂鬱なワルツ
レオンカヴァッロ:ヴェネツィアの舟歌
プッチーニ:小さなワルツ
プッチーニ:ピアノのためのアダージョ
チレア:へ調のメロディー
レスピーギ:夜想曲
レスピーギ:グレゴリオ聖歌による3つの前奏曲第1番
カゼッラ:踊りの歌
ピツェッティ:夢
カステルヌオーヴォ=テデスコ:遠い声
マリオ・ピラティ(1903-1938):花のポルカ
ニーノ・ロータ:魔法の鳥
ロータ:前奏曲第13番
マスカーニ:間奏曲
西澤安澄(P)

録音:2020年9月23-25日富士見市民文化会館 キラリ ふじみ - メインホール
■このアルバムに寄せて
ピアノも、ピアノの祖先のチェンバロもイタリアで生まれました。モーツァルトもバッハも憧れていた音楽の先進国イタリア。でも、私達ピアニストは意外なほどイタ リアの曲を弾きません。ローマの友人カルロが教えてくれたロマン派以降のイタリアのピアノ曲。あまりの美しさにうっとりとして、練習しては携帯で録画してローマ に。また新しい曲を一緒に発見し、電話でやりとりする。これらの音楽に、2020年の私達―カルロと私―はどれだけ心を慰められたことでしょう。それぞれの 物語(音楽)は、穏やかなイタリアの自然の持つ優しい色彩(ハーモニー)をともないながら、お話(メロディー)となり、ピアノの周りに、マッチ売りの少女のともす 灯の幻影のように、現れます。そうして生まれたうたの、自然なあり様は、ピアノという楽器の存在を、ピアノがあることさえも忘れさせてしまう。私は、音楽の暖 かい腕の中に、すっぽりくるまっていました。あらためて感じました、音楽の裸の姿は、進化や変化とは無縁で、国境も、時代の隔てもない、と。これらの曲に よって少しでも心が軽くなったり、小さな微笑みをみなさまが誘われたりしたら、とても幸せに思います。 ――― 西澤安澄
※ブックレットに日本語解説付き
PROMETHEUS
NYCX-20012(1CD)
税込定価
ファリャ:ピアノ独奏のためのオリジナル作品全集
1. 夜想曲
2. マズルカ ハ短調
3. セレナータ アンダルーサ(アンダルシア風のセレナータ)
4. カンシオン(うた)
5. 気まぐれなワルツ
6. グノムの愛のかけひき
7. セレナータ
8. 演奏会用アレグロ
9.4つのスペイン小品 - No.1アラゴネーサ
10.4つのスペイン小品 - No.2クバーナ
11.4つのスペイン小品 - No.3モンタニィエサ
12.4つのスペイン小品 - No.4アンダルーサ
13. ファンタジア・ベティカ
14. ヴォルガの舟漕ぎの歌(ロシアの歌集から)
15. ポール・デュカを讃えて
西澤安澄(P)

録音:2010年1月26-28日
※旧品番PMCC-1962
このアルバムには、スペインが生んだ偉大な作曲家ファリャの、現存するオリジナルピアノ曲が全て収録されています。自分に対して非常に厳しかったファリャ は、1904年以前の作品を自身では過小評価していたものの、近年は魅力的な作品群として評価が高まっています。西澤は持ち味である音の美しさと切 れ味のよいリズム感で表現。ファリャの初期作品の録音は少なく、このアルバムはとても貴重なものとして評価されています。※ブックレットに日本語解説付き
PROMETHEUS
NYCX-20011(1CD)
税込定価
ファリャ:ピアノ編曲作品全集
1. バレエ音楽「恋は魔術師」:パントマイム
2. バレエ音楽「恋は魔術師」:情景 - 狐火の歌
3. バレエ音楽「恋は魔術師」:幽霊 - 恐怖の踊り
4. バレエ音楽「恋は魔術師」:魔法の輪 漁師のロマンス
5. バレエ音楽「恋は魔術師」:真夜中 - 火祭りの踊り
6.7つのスペイン民謡::ムーア人の織物
7.7つのスペイン民謡::ムルシア地方のセギディーリャ
8.7つのスペイン民謡::アストゥーリアス地方の歌
9.7つのスペイン民謡::ホタ
10.7つのスペイン民謡:ナナ(子守歌)
11.7つのスペイン民謡::歌
12.7つのスペイン民謡::ポーロ
13. 歌劇「はかなき人生」:スペイン舞曲第1番
14. 歌劇「はかなき人生」:スペイン舞曲第2番
15. 賛歌(ドビュッシーの墓のために)
16. バレエ音楽「三角帽子」:粉屋の女房の踊り
17. バレエ音楽「三角帽子」:近所の人々の踊り
18. バレエ音楽「三角帽子」:粉屋の踊り
19. バレエ音楽「三角帽子」:代官の踊り
20. バレエ音楽「三角帽子」:終幕の踊り

※1-6、13-20…ファリャによるピアノ版
6-12. エルネスト・アルフテルによるピアノ編)
西澤安澄(P)

録音:2010年12月 東京
※旧品番PMCC-1960
デビュー・アルバム「ファリャ:ピアノ独奏のためのオリジナル作品全集」に続く西澤のファリャ第2作。リズムへの敏感さとメロディーへの対応が際立つ西澤の演奏によって、ファリャの多彩なオーケストラ作品が見事なピアノ曲として生まれ変わっています。
※ブックレットに日本語解説付き

QUEEN ELISABETH COMPETITION
QECDUO-21(4CD)
NX-E02
エリザベート王妃国際音楽コンクール/ピアノ部門 2013&2016

【DISC1】
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第15番 変ロ長調 K.450
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第27番ホ短調 Op.90
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178

【DISC2】 
バッハ:パルティータ 第2番ハ短調 BWV826
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第9番「ジュノーム」 変ホ長調 K.271
ラヴェル:夜のガスパール

【DISC3】
ブラームス:ピアノ・ソナタ 第3番 ヘ短調 Op.5
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第3番

【DISC4】
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番ハ長調 K.467
ラフマニノフ:コレッリの主題による変奏曲 Op.42
リスト:ハンガリー狂詩曲 第12番嬰ハ短調 S.244/12
【DISC1】 
ボリス・ギルトブルグ(P)
2013年第1位、聴衆賞(Canvas-Klara Prize)
ワロニー王立室内O
ミヒャエル・ホフシュテッター(指)
録音:2013年5月15日、18日 フラジェ、スタジオ4 ブリュッセル (ライヴ)
【DISC2】 
マテウシュ・ボロヴィアク(P)
2013年第3位、聴衆賞(Musiq3Prize)
ワロニー王立室内O
ミヒャエル・ホフシュテッター(指)
録音:2013年5月15日、18日 フラジェ、スタジオ4 ブリュッセル (ライヴ)
【DISC3】
ルカーシュ・ヴォンドラーチェク(P)
2016年第1位、聴衆賞(Canvas-Klara Prize)
ベルギー国立O
マリン・オルソップ(指)
録音:2016年5月10日 フラジェ、スタジオ4 ブリュッセル (ライヴ) 、2016年5月26日 ファイン・アーツ・センター ブリュッセル (ライヴ)
【DISC4】
アルベルト・フェッロ(P)
2016年第6位、聴衆賞(Musiq3Prize)
ワロニー王立室内O
ポール・メイエ(指)
録音:2016年5月11日、14日フラジェ、スタジオ4 ブリュッセル (ライヴ)
難関で知られるエリザベート王妃国際音楽コンクールのライヴを集めた4枚組。2013年と2016年に行われたピアノ部門の音源より、第1位 と聴衆賞のアーティストたちの4人ライヴが、アーティストごとに1枚ずつのCDに収められています。今回が初発売の音源を多く含んでおり、中 でもギルトブルグの演奏は全て今回初登場というのが嬉しいところ。彼らの若き日の熱演をたっぷりと楽しむことが出来る素晴らしい企画で す。

ACCENTUS Music
ACC-80580CD(5CD)
シュ・シャオメイ〜CDボックス
■CD1
D・スカルラッティ(1685〜1757):17のソナタ集
1.ソナタニ短調K.32
2.ソナタホ長調K.531
3.ソナタホ短調K.98
4.ソナタト長調K.124
5.ソナタト長調K.125
6.ソナタロ短調K.87
7.ソナタロ短調K.27
8.ソナタヘ短調K.481
9.ソナタイ長調K.533
10.ソナタニ短調K.141
11.ソナタ嬰へ短調K.142
12.ソナタ嬰へ短調K.25
13.ソナタヘ短調K.69
14.ソナタヘ短調K386
15.ソナタ変ロ短調K.128
16.ソナタイ長調K.39
17.ソナタイ長調K.113
■CD2
ハイドン(1732〜1809):ソナタ集
ソナタ第38番Hob.XVI:23ヘ長調
ソナタ第53番Hob.XVI:34ホ短調
アンダンテと変奏曲Hob.XVII:6ヘ短調
ソナタ第60番Hob.XVI:50ハ長調
ソナタ第62番Hob.XVI:51ハ長調
■CD3
モーツァルト(1756〜1791):作品集
「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲(きらきら星変奏曲)K.265
ピアノ・ソナタ第10番ハ長調K.330
ピアノ幻想曲ハ短調K.396
ピアノの為のアダージョロ短調K.540
9つのピアノ変奏曲ニ長調K.573
ピアノ・ソナタ第18番ニ長調K.576
自動オルガンの為のアンダンテヘ長調K.616
■CD4
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番ハ短調Op.111
シューベルト(1797〜1828):ピアノ・ソナタ第21(23)番変ロ長調D960
■CD5
シューマン(1810〜1856):作品集
ダヴィッド同盟舞曲集Op.6
子供の情景Op.15
シュ・シャオメイ(P)


■CD1
録音:1995年11月、
プラハ、ボフスラフ・マルティヌー・ホール(ライヴ)
■CD2
録音:2008年6月、
パリ、ボンスクール福音ルーテル教会
■CD3
録音:2011年3月、ポワティエ・オーディトリウム劇場
■CD4
録音:2004年、パリ、サンピエール福音ルーテル教会
■CD5
録音(ダヴィッド同盟):2002年6月、パリ、サンピエール福音ルーテル教会
録音(子供の情景):2011年3月、ポワティエ・オーディトリウム劇場
ヨーロッパを拠点とする中国人ピアニスト、シュ・シャオメイ。文化大革命を乗り越え新たな道を切り開いてきた彼女。そのような半生からは想像もできない、心 穏やかな音楽。彼女が得意とするゴルトベルク変奏曲をはじめとする一連のバッハの演奏は、緻密な構成力と洗練された表現力から生み出され、ただ純粋に音楽 が聴こえ聴く者の心に共鳴します。
今回、彼女がこれまでINA,MANDALA,MIRAREなど様々なレーベルで録音してきた音源を5枚組ボックスとしてリリースします。1枚目のスカルラッティは、 1995年11月にプラハでおこなったコンサートのライヴ録音。スカルラッティはスペインに移り住み、この555曲のソナタのほとんどを当地で作曲し、民族色の 濃いスペイン・イベリア半島の音楽の影響が感じられる作品も多くあります。この録音では、彼女のこだわりの選曲と曲順で構成し、強い太陽の日差しから生まれ る影を感じさせる陰影に富んだもの。2枚目はハイドン。彼女が最も敬愛し生涯の伴侶とまで言う作曲家。ここには60曲以上あるハイドンのソナタから音楽的にも 充実した中期から後期の作品、そして間に哀愁ただよう変奏曲が盛り込まれています。中でも最後のピアノ・ソナタ第62番は音楽性に富み、複雑な技巧を要する 作品。シュ・シャオメイの深い音楽性が作品の豊かさ、美しさを際立たせています。そして3枚目はモーツァルト。モーツァルトがパリへ移った1778年から亡くな る1791年の作品を年代順に収録したアルバム。1曲目は速めのテンポで始まる『きらきら星変奏曲』、そして純真無垢な『ハ長調のソナタ』、未完に終わった『幻 想曲』、モーツァルトには珍しい『ロ短調のアダージョ』、チェロ奏者ジャン・ピエール・デュポールの作品に基づいた『変奏曲』、モーツァルト最後のピアノ・ソナタ 『ニ長調K576』、亡くなる年に作曲された自動オルガンの為の『アンダンテ』。シュ・シャオメイの洗練された音色、響き、品格のある知性的な演奏、奥深い音 楽性がモーツァルトの晩年の透明感を見事に描き出しています。4枚目にはベートーヴェンとシューベルト、2人の大音楽家の最後のソナタを収録。緊張感のある強 靭なフォルティッシモと、寂寥感に満ちたピアニッシモの響きのコントラストに心揺さぶられ、改めてシュ・シャオメイの豊かな表現力に圧倒される名演です。最後5 枚目には、詩的な音楽家として尊敬するシューマン。時代に翻弄された彼女の波瀾の人生を思わせるドラマティカルな2曲『子供の情景』と『ダヴィッド同盟舞曲 集』を収録。ドラマティックな激しい表現と、暖かみのある抒情的な表現のコントラストにうっとりと聴き入る演奏です。 (Ki)

BIS
BISSA-2650(1SACD)
シューベルト+シェーンベルク
シューベルト:ピアノ・ソナタ第4番イ短調 D.537Op.164(1817)
シェーンベルク:3つの小品 Op.11(1909)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D.959(1828)
ジャン・チャクムル(P/Kawai SKEX(Shigeru Kawai Concert Grand))

録音:2022年3月21-26日/テスマー・トーンスタジオ(ハノーファー)
プロデューサー&サウンド・エンジニア:インゴ・ペトリ(Take5 Music Production)
リスト編曲のシューベルト『白鳥の歌』(KKC-6442 / BIS SA-2530)を録音してから3年、2018年第10回浜松国際ピア ノコンクール第1位のジャン・チャクムルが「シューベルト+」という新シリーズをスタートさせました!
当シリーズはシューベルトの主要作品と彼の音楽に影響を受けた作曲家の作品を並べることで、その作品に焦点を当てるだけでなく、それぞれの作品に新たな 魅力を感じてもらいたいというチャクムルの思いから企画が生まれました。
第1弾ではシューベルトの2つのソナタ(第4番 イ短調 D.537と第20番イ長調 D.959)の間に無調を試みたシェーンベルクの3つの曲Op.11を挟 み込んだ内容です。この組み合わせの理由は、第1にシューベルトの第4番の緩徐楽章の主題が第20番のフィナーレにも用いていること、第2にシューベル トとシェーンベルクは表現方法が違えども音楽の主観的表現の面で共通していることがあげられ、この組み合わせだからこそ聴こえてくるシェーンベルクの魅力も 際立ちます。2028年のシューベルト歿後200年に向けた一大プロジェクト始動です! (Ki)

MIRARE
MIR-656(1CD)
ドビュッシー:6つの古代墓碑銘
牧神の午後への前奏曲【ラヴェルによる4手連弾版、1910年】
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ(作曲者自身による4手連弾版)
ガイスター・デュオ〈マニュエル・ヴィエイヤール(プリモ)、ダヴィド・サルモン(セコンド)〉

録音:2022年4月26-28日、ベルリン、エルベルク教会・トーンストゥディオ、ドイツ
フランスのピアノ・デュオ、ガイスター・デュオが20世紀初頭の作品を録音しました。彼らは2021年のミュンヘン国際コンクール・ピアノ・デュオ部門で優勝、 一躍世界の注目を集めている気鋭のデュオです。
ドビュッシーの6つの古代墓碑銘(エピグラフ)はドビュッシーの友人ピエール・ルイスの詩集『ビリティスの歌』の朗読を伴走するための付随音楽として、 1890年にもともとフルート、チェレスタ、ハープのために書かれましたがこれは演奏されず、1914年にピアノ連弾曲として完成されました。ドビュッシーのギリ シアへのあこがれが込められた作品で、それぞれの詩の世界が巧みに描きだされています。
ラヴェルは「牧神の午後への前奏曲」の初演の場に居合わせました。牧神にはドビュッシー自身による2台ピアノ用編曲版もありますが、ラヴェルがこの作品を 4手連弾版に編曲したのは1910年(もしかしたらドビュッシーはそのことを知り、演奏もしたかもしれません)。管弦楽の魔術師ラヴェルは、管弦楽の音色をピア ノに落とし込んで表現することにも非常な才能を持っていた証といえる作品です。ガイスター・デュオの演奏はオーケストラのよう。ピアノ1台から描きだされる美 の世界は圧巻です。
「ペトルーシュカ」は作曲者自身による4手連弾版。ストラヴィンスキーは「ペトルーシュカ」をもともとピアノ協奏曲として構想、1911年にバレエ・リュスのた めにピアノも活躍する管弦楽によるバレエ音楽に仕立てますが、平行してピアノ4手版も作っていました。ストヴィンスキーはふだんより、作曲の際ピアノを用いて いたといいますから、この2台ピアノ版は、管弦楽版のピアノ・リダクションというよりもむしろもともとのストラヴィンスキーのアイデアをより生々しく感じること のできる版かもしれません。ガイスター・デュオのふたりは管弦楽版の響きも丹念に研究しつつも、ピアノから信じられないくらいに豊かな響きを、驚異的な精確 さ、かつエネルギッシュなリズムと迫力で演奏しています。 (Ki)

La Dolce Volta
LDV-88(2CD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲) BWV 1001-1006 ダヴィド・グリマル/ヴァイオリン(使用楽器:ストラディヴァリウス”ex-Roederer”(1710年製)、弓:トゥルテ(1740年))

録音:2021年2月10-18日、ロワイヨーモン修道院内食堂
※日本語帯・解説付
フランスのヴァイオリン奏者、ダヴィド・グリマルによる3度目のバッハ無伴奏ソナタ&パルティータの全曲録音の登場。50歳を目前に控えた時期の録音です。 使用している1710年製のストラディヴァリウスにはバスバー(表板を補強するための楽器内部の部材)がバロック・ヴァリオインとは違うように取り付けられて いるため、当時のピッチでは演奏できず、A=440Hzでの演奏。バッハがこれらの作品を作曲したのと同じ時期に製作された弓を用い、独特なアーティキュレーショ ン、重音奏法を引き出しています。当時と現代のまさに融合が図られた中での録音で、録音場所の音響の素晴らしさもあいまって、唯一無二のバッハの登場となり ました。 =ロワイヨーモン修道院は1228年に建設され、1927年に歴史的建造物に認定されました。パリを中心とするイル・ド・フランス地域圏で最大のシトー会修道院 建造物です。壮麗な回廊(クロイスター)と、フランスでもっとも美しいゴシック様式の大食堂を擁します。= ダヴィド・グリマルは、30年にわたって世界各地の主要な舞台に立ち、ソリストとして数々のオーケストラと定期的に共演を重ねてきた。グリマルのために、多くの 傑出した現代作曲家たちが新作を書き上げており、引く手あまたの室内楽奏者でもある彼は、屈指の国際 音楽祭から招かれ演奏しています。ソリストとしての活動と並行して、約15年前に“レ・ディソナンス”を創設。以来グリマルは、芸術監督として同楽団を率いてきた。 “レ・ディソナンス”は、世界で唯一、指揮者なしで定期的に主要な交響作品を奏でているオーケストラであり、これまでヨーロッパ中の一流コンサート・ホールで演 奏を披露しています。また同団を範として、多数の由緒あるオーケストラがグリマルに共演を依頼しています。 この“分かち合い”の精神の延長線上にある“ロートル・セゾン(L'Autre Saison)”は、グリマルがパリの野外生活者たちの支援を目的に立ち上げたコンサート・ シーズンです。 グリマルは、2008年にフランス共和国文化通信省から芸術文化勲章“シュヴァリエ”を受勲。ザールブリュッケン音楽大学でヴァイオリン演奏を指導するかたわら、 世界各地からたびたび招かれマスタークラスを開いています。 (Ki)

OUR recordings
OU-6.220677(2SACD)
NX-C09
メシアン(1808-1992):幼子イエスに注ぐ20のまなざし クリストファー・ヒルディグ(P)

録音:2021年3月1-18日
メシアンの演奏で特に高く評価されるクリストファー・ヒルディグによる「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」がSACDハイ ブリッド盤で登場。 ヒルディグはメシアンの作品に傾倒し、自らコペンハーゲン・メシアン四重奏団を創設し、「世の終わりのための四重 奏曲」を演奏。他にも「異国の鳥たち」やトゥーランガリラ交響曲、すべての歌曲を演奏し、歌曲集「ハラウィ」の録 音は英グラモフォン誌で特選盤となりました。ここではメシアンの神秘的な傾向が強く表れた大作「幼子イエスに注 ぐ20のまなざし」をとりあげ、コペンハーゲンにあるバロック様式のVor Frelser’s Church(救世主教会)で録音を 敢行。多彩な音のパレットと美しい教会の響きが魅力です。SACD層はStereoと5.0chです。

Goodies
78CDR-3902(1CD)
ジャック・ティボー機械式(電気以前)の録音集
(1)ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 作品2-8(ヴェラチーニ=サルモン編)
(2)「大洪水」前奏曲 作品45(サン=サーンス)(キズあり)
(3)小舟にて-「小組曲」より(ドビュッシー)(キズあり)
(4)セレニテ 作品45-5(ヴュータン)
(5)スラヴ舞曲第2番ト短調作品46-2(ドヴォルザーク=クライスラー編)
(6)楽興の時第3番ヘ長調 作品94-3(シューベルト)
(6)カプリス第18番ヘ長調「小さなカプリス」(ローデ=ティボー編)
(7)タンブーラン(ラモー=クライスラー編)
(8)サルタレッロ(ヴィニャフスキ=ティボー編)
ジャック・ティボー(Vn)
ハロルド・クラックストン(P) (トラック1&2) 他はピアニスト名不詳

(1) HMV DB801(Cc5352-1& Cc5353-2) (Recorded 13November1924, Hayes, England)
(2) HMV DA620(A29546-2) (Recorded26February 1924, Camden, U.S.A.)
(3) HMV DA620(A29545-2) (Recorded26February 1924, Camden, U.S.A.)
(4) Victrola66064(Bb979-2) (Recoreded6February 1922, Hayes, England)
(5) HMV5-7956(Bb978-3) (Recorded6February 1922, Hayes, England)
(6) (6) HMV5-7955(Bb982-2) (Recoreded7February 1922, Hayes, England)
(7) (8)
HMV5-7953(Bb983-1) (Recoreded7February 1922, Hayes, England)
ジャック・ティボー(1880-1953)は20世紀前半に活躍したフランスのヴァイオリ ン奏者。ボルドー出身。1893年からパリ音楽院でマルタン・マルシック(1848- 1924)に師事し、1896年に一等賞を得た。生活のためにカフェのコンセール・ ルージュで弾いていたところ、指揮者のエドゥアール・コロンヌ(1838-1910)に 見いだされ楽員に採用された。その時ティボーの親友で後にパリ音楽院の教授 になったジュール・ブーシュリ(1877-1962)もコロンヌ・オーケストラの楽員に なった。ここには1922年のHMVでの録音と1924年のアメリカVICTORへの録音と 1924年ティボー機械式録音最後のヴェラチーニが入っています。すべて超稀少 SPレコード。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの上級モデル〔ゼロSP 78rpm〕(3mil 針)とコルグの[DS-DAC -10R]DSD録音機を使用した。(グッディーズ)

Sono Luminus
SLE-70028(1CD)
NX-B05
コロンビアの無伴奏チェロ作品集
ダミアン・ポンセ・デ・レオン(1980-):La Ruta de la Mariposa*
ホルヘ・ウンベルト・ピンソン・マラゴン(1968-):Mesonoxian メソノシアン
アルベニス:スペイン組曲 第1集 Op.47- 第5曲 アストゥリアス(伝説)(S. カニョン=バレンシアによるチェロ編)
レオナルド・フェデリコ・オヨス(1973-):Urban Rhapsody アーバン・ラプソディ*
サンティアゴ・カニョン=バレンシア(1995-):Ascenso Hacia lo Profundo*
サンティアゴ・カニョン=バレンシア(Vc)

録音:2021年10月11-13日
*…世界初録音
コロンビア生まれのチェロ奏者サンティアゴ・カニョン=バレンシアが母国の無伴奏作品を収めたソロ・アルバム。 カニョン=バレンシアは1995年生まれ。2017年のエリザベート王妃国際コンクールで第3位、2019年のチャイコ フ スキー国際コンクールでは第2位と聴衆賞を受賞。2022年にはBBCのネクスト・ジェネレーション・アーティストに 選ばれるなど国際的な注目を集めており、母国はもとよりドイツとアメリカを中心にオーケストラとの共演や室内楽、 リサイタル活動を展開しています。このCDでは、自らが愛奏する「アストゥリアス」を中央に置き、自作を含むコロン ビアの作品で構成しています。

NoMadMusic
NMM-108(1CD)
もうひとりの自分〜ショパンとモンポウ
(1)モンポウ:前奏曲第1番
(2)同:前奏曲第5番
(3)同:前奏曲第9番
(4)同:モンジュイックの橋
(5)ショパン:ピアノ・ソナタ第3番
(6)モンポウ:「ひそやかな音楽」第15曲「ショピニアーナ」
(7)同:ショパンの主題による変奏曲
(8)同:君の上には花ばかり
セリメーヌ・ドーデ(P)、
マリー=ロール・ガルニエ(S)(8)
ショパンとモンポウは約1世紀の時代差がありますが、ともに「ピアノの詩人」でピアノの魂を心から表現し、楽器と深く結びついた作曲家でした。セリメーヌ・ ドーデがこのふたりの関係性と共通性に注目したアルバムの登場です。
このふたりの作曲家はメロディが魅力ですが、ピアノを歌わせる術を知っていました。モンポウの前奏曲3篇に続き、生前は未出版だった美しい「モンジュイック の橋」が大歓迎。ショパンのピアノ・ソナタ第3番もまるでモンポウの作品のように聴こえます。
後半は両者が類似性を越えてハイブリッド化した2篇。ホ短調の前奏曲を源泉とする「ひそやかな音楽」第15曲、イ長調の前奏曲(某胃腸薬のCM曲)に基づく 「ショパンの主題による変奏曲」で両者がひとつになっています。そして最後は絶美の「君の上には花ばかり」で本当に歌いだします。
セリメーヌ・ドーデは1977年エクサンプロヴァンス生まれのピアニスト。ハイチの血を引き、フランス的な洗練と南国的な熱さが個性的、悪魔的タッチの美しさ と感性が注目されています。 (Ki)

Naive
V-7958[NA](1CD)
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻
版画
「春のロンド」〜管弦楽のための映像より第3曲(ガスパリアン編曲によるピアノ独奏版)
ジャン=ポール・ガスパリアン(P)

録音:2022年9月12-15日/シンガー=ポリニャック財団「音楽のサロン」(パリ)
2020年のグシュタード音楽祭のティエリー・シェルツ賞を受賞したジャン=ポール・ガスパリアン。naiveレーベルからの第1弾はドビュッシー・アルバムです!
アルメニアとセルビアの血を引くガスパリアンは1995年フランス生まれ。パリ音楽院でアルド・チッコリーニ、ジャック・ルヴィエ、ミシェル・ベロフ、ミシェル・ ダルベルトなど世界的ピアニストから薫陶を受けております。
CDはEVIDENCEレーベルから「ラフマニノフ:「音の絵」、スクリャービン:ピアノ・ソナタ第2番、プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番、他」(EVCD-048)、 「ショパン:バラード全曲、英雄ポロネーズ、他」(EVCD-059)、「ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番(1931年改訂版)、他」(EVCD-085)、Clavesレー ベルから「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&ババジャニャン:「英雄のバラード」」(50-3004)をリリースしており、強靭なテクニックと豊かな音楽性で高い 評価を得ております。
フランス・ピアニズムの継承者ガスパリアンのドビュッシーは、繊細なタッチと独特な語り口で魅了。「前奏曲集 第1巻」、「版画」は20代とは思えぬ驚くほどの 深みを感じさせ、ドビュッシーが妻エマに献呈した「春のロンド」(ガスパリアン編によるピアノ独奏版)では超絶技巧を聴かせながら見事な描写で演奏しておりま す。世界中で才能豊かな若手ピアニストが活躍する中、群を抜いた実力と存在感を示すガスパリアンが満を持して録音したドビュッシー、大注目です! (Ki)

コウベレックス
KRS-5617(2CD)
税込定価
松田康子ピアノリサイタル2022音の探検
ブラームス:ピアノのための6つの小品 作品118
ベートーヴェン:6つのバガテル 作品126
シューマン:クライスレリアーナ
松田康子(P)

録音:2022年10月16日豊中市立文化芸術センター アクア文化ホール(豊中市)ライヴ
長らく海外での演奏活動を経て、前回2017年に帰国コンサートを開催した際のラ イヴ録音:CD(国内ファーストアルバム)は広く注目され、高く評価された。「(C.P.E.バ ッハ、ベートーヴェン、シューベルト)3世代にわたる音楽文化の継承の見本といって いいほど… 演奏ぶりもすこぶる流れが良くニュアンスも豊かで第一級の快さ。さすが に年季を入れたピアニストは違う」とレコード芸術誌で評され特選盤に選出された。今 回のCD は2022年の豊中での演奏会のライヴで、楽器は1925 年製ニューヨーク・ス タインウェイ CD135を使用。ブラームスの「6 つの小品」も「クライスレリアーナ」も潜在 的な音の性格を丁寧に追求しつつ、全体はライヴならではの爽快な一期一会、最後 まで一気に聴かずにいられない。ベートーヴェンの「6 つのバガテル」では松田の音 楽への愛着が伝わってくる。色鮮やかなアルバムを愉しむことができるであろう。

Challenge Classics
CC-72950(1SACD)
Solo 〜サクソフォン独奏によるバッハ作品集
(1)ソナタ[アダージョ(BWV1001/1)―アレグロ(BWV1003/4)―ラルゴ(BWV1005/3)―
アレグロ・アッサイ(BWV1005/4)―グラーヴェ(BWV1003/1)―プレスト(BWV1001/4)]
(2)半音階的幻想曲 BWV903
(3)幻想曲 BWV922
(4)プレリュードとアレグロ BWV998より
(5)パルティータ BWV1013
ラーフ・ヘッケマ(サクソフォン、編)

使用楽器:
(1)Yanagisawa soprano saxophone (1992), mouthpiece Vandoren S27
(2)Buffet-Crampon Prestige alto saxophone (1984), vintage mouthpiece, refaced by Raaf Hekkema
(3)Yanagisawa soprano saxophone (1992), mouthpiece Vandoren S27
(4)Buescher straight alto saxophone (1927), mouthpiece by Buescher
(5)Buescher curved soprano saxophone (1924), mouthpiece by Buescher
録音:2022年10月25-27日/オランダ、アーネム
これまでもバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータや無伴奏チェロ組曲を自身で編曲しサックスで演奏してきた名手ラーフ・ヘッケマが、新たなバッハ・アル バムを発表。2020年から21年にかけてのパンデミックの憂鬱は、しだいに内省的な芸術へと目を向けさせ、バッハをより心地よく聴かせるためのプロジェクト を生むことになりました。最終的には、穏やかな気持ちで多くの時間を使い、製作に取り組むことができたといいます。
3曲ある無伴奏ヴァイオリン・ソナタは任意の楽章を抜粋し、1曲のソナタに再構成。サクソフォンの魅力を活かした独奏曲に仕立て上げられました。初期の鍵盤 曲『半音階的幻想曲』や『幻想曲』ではほとばしる熱気を失うことのないように効果的な編曲が試みられています。ヘッケマも敬う古楽界の巨匠、トン・コープマ ンに助言を乞い、練り上げたアレンジだそう。一方、同じ管楽器であるフルート独奏のために書かれたBWV1013は、とても素直な編曲で、曲本来の歌がそのま ま提示されます。 (Ki)

fra bernardo
FB-2279523(1CD)
バッハ:鍵盤作品集
バッハ:前奏曲 ニ短調 BWV926、
 フランス組曲第1番ニ短調 BWV812、
 フランス組曲第3番ロ短調 BWV814、
 フランス組曲第5番ト長調 BWV816
ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ(1703-1755):L’Aimable, rondeau (Gracieux)
ティツィアン・ナエフ(ハープシコード)
※使用楽器:Neapolitan harpsichord after Giovanni Natale Boccalari (Naples1679) made from a kit (Marc Ducournet and Emanuel Danset) by Tizian Naef in2015. Disposition C-c3. 2X8'. Tuning pitch415Hz

録音:2022年5、マウアーバッハ・カルトジオ会修道院(オーストリア)
トロッシンゲン音楽大学の古楽研究所でマリーケ・スパーンスに、バーゼル・スコラ・カントルムでイェスパー・クリステンセンに学んだスイスの若きハープシコード奏者、ティツィアン・ナエフ。アンサンブル392のメンバーとして、ドイツ音楽コンクールでは決勝に進出し、アンサンブル392の複数のレコーディングにも参加しています。
ブクステフーデ、ベーム、ムファットら、バッハへと続く17世紀ドイツの鍵盤楽器作品を探求したデビュー・アルバム「ex g」(FB2272645)に続くセカンド・アルバムでは、音楽の父バッハの足跡を1722年まで辿る旅が描かれています。アンナ・マグダレーナのための音楽帳には「クラヴサンのための組曲」として、いわゆる「フランス組曲」のうちの5曲が収録されており、その中から第1番、第3番、第5番をレコーディング。余白には、ルイ15世の子どもの音楽教師も務めたフランス・バロックの作曲家&チェンバロ奏者、ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエの小品も収録。新鮮で物憂げな、技巧的で芸術的なこれらの音楽は、煌めく色彩のなかで多様な心の状態を探求します。

Etcetra
KTC-1757(1CD)
シューマン〜E.T.A.ホフマンへのオマージュ
シューマン:幻想小曲集 Op.12
クライスレリアーナ Op.16(初版)
マルコ・マントヴァーニ(P)
シューマンを最も愛する作曲家と語るイタリア生まれのピアニスト、マルコ・マントヴァーニの、デビュー・アルバムとなった前作(KTC-1756)に続くシューマン・アルバム。マリア・ジョアン・ピレシュにも称賛された1992年生まれの若き才能の2枚目のリリースは、シューマンに多大な影響を与えたドイツの作家、エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンにまつわる2作品を収録。
Etcetra
KTC-1788(1CD)
マスク
シマノフスキ:仮面劇 Op.34
エマニュエル・デュルレ(1893-1977):De legende der begoochelde torens
シューマン:謝肉祭 Op.9
ショパン:舟歌 Op.60
リスト:ウィーンの夜会第6番S.427
ヴァウテル・ファルフェケンス(P)
Covid-19の発生以来、それまでなかった新たな感情を呼び起こすようになった言葉「マスク」。まるで世界が仮面舞踏会をしているかのような奇妙な生活を強いられ、外にいる人たちはみな謎のベールに包まれているようでした。そういったマスクの存在に端を発して組まれた、仮面の謎に迫るプログラムを収録したアルバムです。
ヴァウテル・ファルフェケンスはアントワープ王立音楽院やロンドンの王立音楽アカデミーなどで学び、多くの国際コンクールで入賞。また室内楽においても、2020年にブリュッセルにてラジオ・クララの主催で行われた室内楽コンクール「スーパーノヴァ(Supernova)」で優勝を果たしたトリオ・アリエスの創設メンバーとして活躍しています。

Da Vinci Classics
C-00704(1CD)
シャンソンとメロディ
アントン・ガルシア・アブリル(1933-2021):ミランベルの前奏曲第1番
シャミナード:アラベスク Op.61、
 ピアノ・ソナタ ハ短調 Op.21
ショパン:夜想曲 変ニ長調 Op.27-2
プーランク:間奏曲 変イ長調 FP118、
 ナゼールの夜会 FP84
ディエゴ・カエターノ(P)

録音:2022年7月
このアルバムに集められている作品は、プロの演奏家のために作られたものではなく、アマチュアの演奏家のために作られたものです。ですがその内容はとても充実しており、美しさと豊富な表現力を持った名曲の数々です。スペイン人の作曲家アントン・ガルシア・アブリルの「ミランベルの前奏曲第1番」のように母国の伝統音楽からインスピレーションを受けて作曲されたものや、プーランクの「間奏曲」は感動的でありながらユーモラスな一面を持っている作品など、聴きどころにあふれています。

Indesens Calliope Records
IC-002(1CD)
モーツァルト:アリア編曲集〜フルート2本のための
歌劇「ドン・ジョバンニ」
1. 第2幕第10場:恋人を慰めて
2. 第2幕第3場:窓辺においでよ
3. 第1幕第7場:恋する娘さん年をとらぬうちが花よ
4. 第1幕第9場:お手をどうぞ
5. 第2幕第6場:恋人よ、さあこの薬で
歌劇「魔笛」
6. 第1幕第2場:私は鳥刺し
7. 第2幕第18場:愛の喜びは露と消え
8. 第2幕第8場:復讐の心は地獄のように胸に燃え
9. 第1幕第4場:何と美しい絵姿
10. 第1幕第14場:恋を知るほどのお方なら
11. 第1幕第15場:ああ、何と強力な魔法の音か
12. 第2幕第12場:この神聖な殿堂には
13. 第2幕第1場:おお、イシスとオシリスの神よ
14. 第2幕第23場:娘か女か、パパゲーノはどちらがほしい
歌劇「フィガロの結婚」
15. 第4幕第1場:失くしてしまった
16. 第1幕第8場:若い娘たちよ、花をまけ
17. 第1幕第8場:もう飛ぶまいぞ、この蝶々
18. 第2幕第2場:恋とはどんなものかしら

二重奏曲
19. アレグロ・モデラート
20. ロンド:アレグレット・スピリトーソ
フランク・マスクリエ(Fl)、
マルク・グローウェルス(Fl)

録音:2022年6月4日-5日、FUCAM研修用教会(ベルギー)
フランク・マスクリエとマルク・グローウェルスのフルート・デュオによるモーツァルトのアリア集。モーツァルトの有名なオペラから主要なアリアを厳選しフルート・デュオに編曲しています。こういった編曲は1950年代から流行しており、様々なアレンジや脚色を加えることにより18世紀の音楽の普及に貢献してきました。このアルバムもフルート・デュオという編成でモーツァルトの音楽の美しさを再発見させてくれています。

299 MUSIC
NIKU-9052(1CD)
ハープの香り/福井麻衣(Hp)
ベルナール・アンドレス(1941- ):デューク
タイユフェール:ハープの為のソナタ
ドビュッシー::亜麻色の髪の乙女
アンリエット・ルニエ:いたずら小鬼の踊り
ルーセル:即興曲Op.21
ドビュッシー:夢
ピエルネ:奇想的即興曲
フォーレ::即興曲Op.86
ドビュッシー:月の光
サン=サーンス:幻想曲(1893)
福井麻衣(Hp)

録音:2022年9月8-11日 相模湖交流センター(ラックスマン・ホール)
現代の日本人ハーピストの中でいま最も注目すべき存在はと問われたら私は躊躇無く「福井麻衣!」と答えるでしょう。その国 際的に通用する演奏能力ゆえではない。「風の時代」、すなわち業界の価値観がマスメディアを通じて押し付けられる時代で はなく、聴き手の個人個人が自らの趣味としてクラシック音楽を聴くようになる時代に対応できるハーピストと思うからだ。 (谷戸基岩/ライナー・ノーツより)

ALPHA
ALPHA-930(1CD)
MEETING MY SHADOW
ベートーヴェン:エロイカ変奏曲 Op.35
D・スカルラッティ:ソナタ ハ長調 K.487
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第9番Op.68「黒ミサ」
メシアン:XV. 幼子イエスの口づけ〜『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』 より
スカルラッティ:ソナタ ニ長調 K.29
ブラームス:3つの間奏曲 Op.117
スクリャービン:ワルツ 第4番変イ長調 Op. 38
ギオルギ・ギガシュヴィリ(P)

録音:2022年11月、12月
2000年ジョージア(グルジア)生まれのギオルギ・ギガシュヴィリ。現在ネルソン・ゲルナーに師事している彼は、2019年のブゾーニ国際ピアノ・ コンクール第3位と聴衆賞、2021年ゲザ・アンダ国際ピアノコンクールでオルタンス・アンダ=ビュールレ賞など数多くの受領歴を誇り、同じく ジョージア出身のヴァイオリニスト、リサ・バティアシュヴィリのアルバム(ドイツ・グラモフォン)ではフランクのソナタで共演しています。またエロクトロ・ ユニットTsdunebaのシンガーでもあり、ポップスを最も愛するという彼に、マルタ・アルゲリッチは「ピアノも一緒に続けるように」と強く勧めたとい います。そんな彼の初めてのアルバムがALPHAから登場。彼にとってクラシックのピアノ演奏は自分の「影」の面ということかもしれませんが、弱 冠22歳にしてその表現の幅広さと奥深さには驚くべきものがあり、時代も国も多岐にわたるプログラムに統一感と物語性を与える構成力も 素晴らしいものです。

Dynamic
CDS-7979(1CD)
NX-B03
愛する聴き手のために - 秘められた嘆き
シューマン幻想曲 ハ長調 Op.17(ほとんど演奏されることのない初稿のエンディングを伴う)
アルバムの綴り Op.124
「アレクシスに」によるカノン 変イ長調 H/WoO.4
ジュゼッペ・ロッシ(P…Steinway & Sons D)

録音:2022年4月13-16日
シューマンの様々な思いを伝える1枚。 冒頭に置かれている「幻想曲」はシューマンが「ボン・ベートーヴェン記念碑」のために構想したものですが、第1楽 章でベートーヴェンの歌曲集『遥かなる恋人に』第6曲から「この歌をどうか受け入れて/愛するあなたに歌ったこの 歌を」の部分の旋律を引用し、クララへの深い愛を託しています。当盤で注目すべきは第3楽章の最後で、ロッシ はシューマンの最初の構想によるエンディングを採用し、出版譜では静かな和音で締めくくられるところに上記の旋 律が回帰してクララへの思いの強さを強調しています。 「アルバムの綴り」は1853年出版。もともとは「子供の為のアルバム」Op.68のために書かれた小品集で、青春 の残像から娘マリーへの子守歌までさまざまな曲が散りばめられています。最後に置かれた「アレクシス」によるカノ ンは1830年代初頭の作品。シューマンのバッハ作品への敬愛を示す短い曲ですが、対位法の技術とシュー マンのインスピレーションが完璧に融合しています。 ジュゼッペ・ロッシはイタリア出身。サンタ・チェチーリア音楽院で学び2006年に卒業し、ヨーロッパ全域で演奏活動 を行いながら、ベートーヴェンとシューマン作品の研究に熱心に取り組んでいます。

MClassics
MYCL-000341(1CD)
税込定価
イザイ・オン・ピアノ
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27(大脇滉平編曲によるピアノ独奏版)
`島啓介(P)

録音:2022年8月12-15日 東京、稲城市立iプラザ
現在、弁護士として執務する傍ら、独自な音楽活動を続け多くの音楽 ファンから注目を集めるピアニスト`島啓介の最新アルバムです。ヴァイオリ ンにおいての芸術作品の頂点のひとつ、イザイの名作「無伴奏ヴァイオリ ン・ソナタ」をピアノ・アレンジし、世界初録音をしました。ピアニスト`島啓 介とアレンジャー大脇滉平の両者が長い期間を掛けて作品を紐解き「もし イザイがピアノを弾けたならば必ずこう書いたであろう」と確信を得る大作と なりました。原曲を最大限尊重しつつも、新たに構築された紛れもないピ アノ作品です。イザイのもつ豊かな和声感や色彩、構成美を、ピアノによっ てより強く感じられることでしょう。`島啓介の細部までコントロールされた 確固たる技術と流麗な音楽性。イザイの音楽に新たな光を照らす意欲作 です。

SOMM
SOMMCD-0666(1CD)
NX-B04
ピアノ・デュオによるベートーヴェン:交響曲全集 第3集
交響曲第2番ニ長調 Op.36(X. シャルヴェンカによる4手ピアノ編)…世界初録音
交響曲第7番イ長調 Op.92(X. シャルヴェンカによる4手ピアノ編)
テッサ・アイス(P)
ベン・スクーマン(P)

録音:2021年2月27-28日
第1集(SOMMCD0637)、第2集(SOMMCD0650)がヨーロッパの音楽誌で高く評価されたフランツ・クサ ヴァー・シャルヴェンカの編曲によるベートーヴェンの交響曲全集。全6集が予定されており、この第3集には4手版 の交響曲第2番と交響曲第7番が収録されています。 耳の不調に苦しんだ時期に作曲されるも、明るい曲想を持つ第2番、心地よいリズムに貫かれた第7番、とベー トーヴェン作品の中でも楽天的な2曲をテッサ・アイスとベン・スクーマンが息のあったデュオで聴かせます。 編曲をしたシャルヴェンカはポーランド系ドイツの作曲家。彼の兄ルートヴィヒ・フィリップ・シャルヴェンカも作曲家とし て知られています。兄弟はベルリンでツェルニーの弟子であったテオドール・クラクにピアノを師事しており、この編曲に もベートーヴェン直系の弟子(ツェルニーはベートーヴェンに直接師事していた)ならではの作品に対する敬愛が感じ られる見事な仕上がりを見せています。 演奏しているのは南アフリカのケープタウン出身のピアニスト、テッサ・アイスと、同じく南アフリカ出身のペン・スクーマ ンによるピアノ・デュオ。2020年にはベートーヴェン生誕250周年記念として、シャルヴェンカ編曲による交響曲全 9曲の録音を行うとともに、ロンドンを中心に各地でコンサートを行い好評を得ています。
SOMM
SOMMCD-0650(1CD)
NX-B04
ピアノ・デュオによるベートーヴェン:交響曲全集 第2集
:交響曲第5番「運命」(X. シャルヴェンカによる4手ピアノ編)
シューマン:アンダンテと変奏 Op. 46(2台ピアノ版)
サン=サーンス:ベートーヴェンの主題による変奏曲 Op. 35(2台ピアノ版)
テッサ・アイス(P)
ベン・スクーマン(P)

録音:2020年8月25日、2021年2月26日
第1集(SOMMCD0637)が好評を得たフランツ・クサヴァー・シャルヴェンカの編曲によるベートーヴェンの交響曲 全集。 編曲をしたシャルヴェンカはポーランド系ドイツの作曲家。彼の兄ルートヴィヒ・フィリップ・シャルヴェンカも作曲家とし て知られています。兄弟はベルリンでツェルニーの弟子であったテオドール・クラクにピアノを師事しており、この編曲に もベートーヴェン直系の弟子(ツェルニーはベートーヴェンに直接師事していた)ならではの作品に対する敬愛が感じ られる見事な仕上がりを見せています。 この第2集には4手版の交響曲第5番の他、シューマンの「アンダンテと変奏」、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第18 番Op.31-3の第3楽章を用いたサン=サーンスの「ベートーヴェンの主題による変奏曲」が収録されています。

TOCCATA
TOCC-0662(1CD)
NX-B03
ロナルド・スティーヴンソン(1928-):ピアノ作品集 第6集
ソナチネ第1番(1945)
ソナチネ第2番(1947)
ソナチネ第3番(1948)*
回想(1945頃)*
3つのキリスト降誕の小品(1949)
3つの抒情的な小品
クリストファー・ギルド(P…Steinway D)

録音:2022年5月29、30日
*…世界初録音
英国のピアニスト・作曲家ロナルド・スティーヴンソンは、ブゾーニの孫弟子であり、ベートーヴェンやショパ ン、ラフマニノフなどのピアノ音楽の伝統をスコットランドに持ち込み発展させました。また難解なカイホスルー・ソラブ ジの音楽を愛し、彼の後輩ジョン・オグドンに勧めたことでも知られています。 好評を博すクリストファー・ギルドによるスティーヴンソンのピアノ作品集シリーズ、今作の第6集では初期の作品を 紹介しています。これらはブゾーニとの決定的な出会いの後に生まれたもので、後年書かれた代表作「DSCHによ るパッサカリア」のような複雑な書法は用いられていません。当時のスティーヴンソンはまだスコットランドに移住してい ませんでしたが、作品にはすでにこの地の民謡からの影響も感じられます。ソナチネ第3番と「Retrospect」は世 界初録音です。

Mollis Records
ML SR12701(1CD)
税込定価
ジャン=ミシェル・ダマーズ(1928-2013):ピアノ作品集
献呈
演奏会用小品集-タランテラ
演奏会用小品集-鐘
おとぎ話 ピアノの為の16の小品 作品38
ピアノ・ソナタ 作品24
雨/朝に
山田磨依(P)

録音:2022年11月25日 稲城市立iプラザホール
2023年に没後10年を迎えたフランスの作曲家ジャン=ミシェル・ダマーズ のピアノ作品集を、ダマーズ演奏のスペシャリストである山田磨依が録音。 ラヴェルやドビュッシーをはじめとした輝かしいフランス音楽の作曲家の系譜 に繋がるダマーズ。彼のフルートやハープなどの室内楽作品は親しまれてい ますが、ダマーズ自身傑出したピアニストでもあり、魅力的なピアノソロ作 品も多数残しています。 本作は世界初録音作品やCD未収録曲を含む意欲作。特にダマーズ初 期の傑作である「ピアノ・ソナタ」は必聴です!

Hanssler
HC-22083(1CD)
「練習曲と前奏曲」
リゲティ:ピアノのための練習曲より第10番「魔法使いの弟子」
ドビュッシー:12の練習曲より第7番「半音階のための」
ショパン:12の練習曲 Op.25より第11番イ短調「木枯らし」
リゲティ:ピアノのための練習曲より第4番「ファンファーレ」
ショパン:12の練習曲 Op.25より第7番嬰ハ短調
リゲティ:ピアノのための練習曲より第2番「開放弦」
ショパン:12の練習曲 Op.25より第8番変ニ長調
リゲティ:ピアノのための練習曲より第13番「悪魔の階段」
ショパン:12の練習曲 Op.25より第10番ロ短調
ドビュッシー:12の練習曲より第11番「対比的な響きのための」
ショパン:12の練習曲 Op.25より第1番変イ長調「エオリアン・ハープ」
ドビュッシー:12の練習曲より第12番「和音のための」
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第15番変ニ長調「雨だれ」
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第4番ホ短調
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第8番嬰ヘ短調
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第13番嬰ヘ長調
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第16番変ロ短調
ドビュッシー:前奏曲集 第1集より第6番「雪の上の足あと」
ドビュッシー:前奏曲集 第2集より第6番「ラヴィーヌ将軍、風変わりな」
ドビュッシー:前奏曲集 第2集より第3番「ビーノの門」
ドビュッシー:前奏曲集 第1集より第7番「西風の見たもの」
カプースチン:24の前奏曲 Op.53より第12番 嬰ト短調「アレグレット」
カプースチン:24の前奏曲 Op.53より第11番 ロ長調「アンダンテ」
カプースチン:24の前奏曲 Op.53より第6番ロ短調「アニマート」
ドラ・デリイスカ(P)

録音:2021年7月10&11日、2021年8月10&11日/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
思考を凝らしたプログラミングで注目されるブルガリア出身のピアニスト、ドラ・デリイスカ。注目の新譜は自ら選曲した“24の練習曲と前奏曲”です。
選曲はショパン、ドビュッシー、リゲティ、カプースチンの作品から、前半に12の練習曲、後半に12の前奏曲として網直しました。デリイスカのセンスが光る究 極の24曲です! (Ki)

SONARE
SONARE-1060(1CD)
税込定価
梯剛之/「月の光」〜音楽のアペリティフ(食前酒)
ドビュッシー:「月の光」*
モーツァルト:トルコ行進曲
ショパン:夜想曲第8番変ニ長調 Op.27-2
ショパン:夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35「葬送」より第3楽章「葬送行進曲」
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第7番イ長調
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」より第2楽章
シューベルト:即興曲第4番変イ長調 D.899 Op.90-4*
シューマン:「トロイメライ」
ショパン:軍隊ポロネーズ イ長調 Op.40-1
ショパン:夜想曲第20番嬰ハ短調 遺作
ショパン:24の前奏曲 Op.28より第15番変ニ長調「雨だれ」
ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
モーツァルト:ロンド ニ長調 K.485
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988より「アリア」
梯剛之(P)

録音:2013-2021年
*=初出音源
独特の感性で聴き手を魅了するピアニスト梯剛之。SONAREレーベルより初出音源 2曲を含む梯剛之、初のベスト・アルバムがリリースされます!
細部まで神経の行き届いた、聴き手の心を奪う美しい演奏が梯の魅力。きめ細やかな強弱や煌めくタッチは近年ますます磨きがかかり、現在の梯の充実ぶり をうかがえる演奏を聴くことができます。ドビュッシーの「月の光」、シューベルトの即興曲第 4番変イ長調 D.899Op.90-4の初出音源を含む、珠玉のピア ノ作品をご堪能ください。
「このアルバムは、わたくしたちを心から寛がせ、虚心に音楽を楽しめるようにと、剛之さんが用意してくれた極上のアペリティフではないでしょうか」(萩谷由 喜子 ライナーノーツより) (Ki)

DOREMI
DHR-8203(2CD)
マルタ・アルゲリッチLIVE第14集
(1)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15
(2)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23
(3)バルトーク:ピアノ・ソナタ SZ.80
シューマン:幻想小曲集 Op.12
ラヴェル:夜のガスパール
ショパン:舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
ショパン:夜想曲 ハ短調 Op.48-1
ショパン:スケルツォ第3番嬰ハ短調 Op.39
ラヴェル:水の戯れ
スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K.141, L.422
マルタ・アルゲリッチ(P)

(1)モーシェ・アツモン(指)北ドイツRSO
 録音:1976年8月23日ハンブルク
(2)シャルル・デュトワ(指揮 スイス・ロマンドO
 録音:1973年10月24日ジェノヴァ
(3)録音:1977年10月9日チューリッヒ
DOREMIのアルゲリッチ貴重音源集第14弾。70年代のライヴ。協奏曲2種と、チューリッヒでのリサイタルを収録。

DOREMI
DHR-8140(1CD)
イダ・プレスティ&アレクサンドル・ラゴヤ録音集第2集
【イダ・プレスティ(G)】
(1)アルベニス:入江のざわめきOp.71-6
(2)ホアキン・マラツ:スペインの印象〜スペインのセレナータ
(3)トローバ:ソナチネ第1番イ長調〜アレグレット
(4)パガニーニ:グランド・ソナタよりロマンス
(5)ポンセ:メキシコ民謡第2番、第3番
グラナドス:スペイン舞曲第5番アンダルーサ
【アレクサンドル・ラゴヤ(G)】
(6)D.スカルラッティ:ソナタイ短調K481〜アンダンテ・カンタービレ(セゴビア編)
(7)カルカッシ:練習曲Op.60-3
【アレクサンドル・ラゴヤ(G)&アンドリュー・ドース(Vn)】
(8)パガニーニ:ヴァイオリンとギターのための協奏的ソナタ
【アレクサンドル・ラゴヤ(G)&オーフォードSQ】
(9)ボッケリーニ:ギター五重奏曲第4番ニ長調
【イダ・プレスティ&アレクサンドル・ラゴヤ(G)】
(10)カステルヌオーヴォ・テデスコ:2つのギターのための協奏曲Op.201
イダ・プレスティ&アレクサンドル・ラゴヤ(G)

(1)録音:1937年4月8日or10月18日
(2)録音:1937年6月4日
(3)録音:1937年12月9日
(4)録音:1938年3月2日
(5)録音:1942年7月17日
(6)録音:1969年7月20日
(7)録音:1969年7月20日
(8)録音:1969年7月20日
(9)録音:1969年7月20日
(10)ワルター・ジュスキント(指)トロントSO
 録音:1962年(世界初演)
フランスが生んだ伝説的ギタリスト、イダ・プレスティ(1924-1967)とアレクサンドル・ラゴヤ(1929-1999)の貴重な音源集。ふたりはデュオを組み世 界中で活躍しましたが、このCDはソロとしての録音がメインでこれまた貴重。最後のテデスコの2台ギター協奏曲はふたりの演奏で、世界初演時のもの!第1集はDHR-8059として発売中。 (Ki)

Hanssler
HC-22013(1CD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.4
ピアノ・ソナタ第7番ハ長調 K.309
ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調 K.333
ピアノ・ソナタ第15番ヘ長調 K.533/494
ジャン・ミュラー(P/Steinway D-573968)

録音:2016年8月、2017年1月/ルクセンブルク国立音楽学校
ルクセンブルク生まれのジャン・ミュラーによるモーツァルトのピアノ・ソナタ全曲録音第4弾の登場。 ミュラーはヘンスラー・レーベルからリリースしたゴルトベルク変奏曲(HC-17059)で高度な技術に裏付けされた圧倒的なテクニックを武器に変幻自在に各 変奏、音色の変化をつけて演奏し好評価を得ました。
透き通るように美しいタッチで絶賛されるミュラーが満を持して臨んだモーツァルトのピアノ・ソナタ、大注目の全曲録音です。なお、ミュラーは2016年7月よ りルクセンブルク室内Oの芸術監督もつとめております。

MDG
MDG-90422676(1CD)
ゲットー・ララバイ
ハルトマン(1905〜1963):ピアノ・ソナタ「1945年4月27日」(from Manuscript II)
ギレアド・ミショリー(1960〜):Fugitive Pieces(全18曲)(2004/05)
クリストファー・タルノフ(1984〜):ピアノのための夜曲(2012)
ハルトマン:ピアノ・ソナタ「1945年4月27日」(from Manuscript I)
イェスル・ムーン(P)
使用楽器:1901年 Steinway D Manfred Burki

録音:2022年3月29-31、マリエンミュンスター修道院コンツェルト
ホロコーストを始めとする戦争の罪はいまなお忘れられるものではありません。韓国出身の若手ピアニスト、イェスル・ムーンによるこのアルバムは、「ゲットー・ ララバイ」と題し、ハルトマン(1905〜63)、ミショリー(1960〜)、タルノフ(1984〜)の三世代の作曲家によるピアノ作品を収録しています。
20世紀ドイツ最大の交響曲作家とも言われているカール・アマデウス・ハルトマン(1905〜1963)のピアノ作品は多くはありませんが、シリアスで思索的な 音楽は、レーガーやヒンデミットに通じるものがあります。ここに収録されているピアノ・ソナタ「1945年4月27日」は、ダッハウ強制収容所の数千人にも及ぶ 囚人たちが、自宅の前を足をひきずりながら隊列をなして死の行進を続けていく様子を目撃した日の衝撃を作品にしています。本盤では改訂版を演奏しています。
イスラエル・エルサレム生まれのギレアド・ミショリーの作品「Fugitive Pieces」。カナダの詩人アン・マイクルズの世界的ベストセラー本「Fugitive Pieces(亡命者の物語)」(邦題:「儚い光」)と同名の作品で小説は映画化もされました。ホロコーストで家族全員を失ってしまった七歳の少年ヤコプの物語。 場所と時間を超えて何度も交錯する複雑なスト-リーをミショリーが原作の世界観そのままに表現しています。
1984年生まれのピアニスト、作曲家のクリストファー・タルノフの2012年に発表された6曲からなるピアノのための「夜曲」。ヘルマン・ヘッセの詩を題材と した内容。
イェスル・ムーンは、音楽がもつ力強さをこれらの作品から感じ取ってもらえたらと語っています。 (Ki)

SUPRAPHON
SU-4313(1CD)
イザイ:6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27
ヤナ・ヴェレショヴァー(1980-):妄執U〜無伴奏ヴァイオリンのため(2022)
ダニエル・マテイチャ(Vn)

録音:2022年4月14、18、19、21、22、28日&2023年1月17日/ドモヴィナ・スタジオ(プラハ)
ユーロヴィジョン若手音楽家コンクール、(2022)、テレマン・ヴァイオリン・コンクール(2020)などで優勝したチェコ期待のヴァイオリニスト、ダニエル・マ テイチャがイザイの6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタに挑みました!
2005年生まれのマテイチャはボリス・ベルキンやクリスチャン・テツラフら世界的ヴァイオリニストに師事。プラハRSOとの共演が話題となり、現在は ヨーロッパの有名オーケストラにも招かれています。
6曲から成るイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ。バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータを強く意識して書かれているものの、各曲が名ヴァイオリ ニストやイザイの高弟に捧げられており、それぞれ強い個性を示した作品で、近年名手の必須レパートリーとなっております。マテイチャの安定したテクニックと情感 豊かな表現は必聴です!
当アルバムでは100年前のコンセプトを21世紀にシフトし、イザイのソナタとマテイチャの音楽性とテクニックを反映するような新作委嘱、ヤナ・ヴェレショヴァー の「妄執II」も収録。イザイのソナタ第2番の第1楽章が「妄執」から触発され作曲されており、新たな世界が広がります。

SCALA MUSIC
SMU-002(1CD)
ジョディリーン・ガリャヴァルダン
ヘンリー・カウエル:アイルランドの3つの伝説
シベリウス:5つの小品(樹の組曲)op.75
エイミー・ビーチ:夕べのツグミ op.92
シューベルト(リスト編):水の上で歌う
グラナドス:嘆き、あるいはマハとうぐいす(ゴイェスカスより)
セヴラック:リヴィアのキリスト像のらば引きたち(セルダーニャより)
ラヴェル(ガリャヴァルダン編):ラ・ヴァルス
ジョディリーン・ガリャヴァルダン(P)

録音:2021年6月
1992年生まれのピアニスト、ジョディリーン・ガリャヴァルダンによる「失われた楽園」と題し、自然の細やかな美しさを丹念に音に込めた1枚。最後に収録さ れたラ・ヴァルスは、濃密な官能をただよわせながら、美しい夜の風景を思わせるようです。 (Ki)
SCALA MUSIC
SMU-003(1CD)
Le fruit du silence(沈黙の果実)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第30番ホ長調 op.109
オスカー・ストラスノイ:Tombeau de Monjeau
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第31番変イ長調 op.110
フィリップ・エルサン:ベネディクトゥス
ペトリス・ヴァスクス:沈黙の果実 (Le Fruit du silence)
マラ・ドブレ スコ(P)

録音:2021年8,9月
ルーマニアのピアニスト、マラ・ドブレスコによる1枚。静かに進められるベートーヴェンのソナタは印象的。ストラスノイの作品は、時に鐘の音を思わせる響きが 印象的な、しかし確実に何かに対する弔いのような念が感じられる作品。最後は、弦楽器も加わった、ヴァスクスの名曲「沈黙の果実」の静かな音世界でディスク を締めくくる、という、心穏やかに様々なことを思い出させられ、そしてそれを静かに考察できるような、非常に心が穏やかになる1枚です (Ki)
SCALA MUSIC
SMU-005(1CD)
Noctuelles(蛾)
シューマン:フモレスケ op.20
ラヴェル:組曲「鏡」
トム・カレ(P)

録音:2022年4月
カラリとしたクリスタルのような音色が持ち味のトム・カレによる、シューマンとラヴェルを組み合わせた1枚。トム・カレは1998年フランス生まれのピアニスト。 9歳から既に数々の音楽祭などに招かれて演奏しています。レオポルド・ベラン国際コンクールで満場一致で一位を獲得。パリCNSMDPでドニ・パスカルおよび 室内楽でクレール・デゼールのもとで研鑽を積んでいます。ソロ活動のほか、アントナン・ボネとデュオを組み、モーツァルトやクルターグなども演奏しています。 (Ki)

Da Vinci Classics
C-00705(1CD)
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉 Hob.XX/1C
アダージョ ヘ長調 Hob.XVII/9
エンリコ・マリア・ポリマンティ(フォルテピアノ)
※使用楽器:JOHANN HASELMANN, WIEN 800CIRCA(ROMEO CIUFFA COLLECTION)

録音:2022年5月25日ー26日(モンテ・コンパトリ、イタリア)
ハイドンの名作「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」は、スペインの港町カディスの司祭、ホセ・サルーズの依頼により公開礼拝のために作曲された準典礼的作品です。元は管弦楽のための作品ですが、本アルバムでは、ハイドン監修による鍵盤楽器のための版を収録。イタリア出身の鍵盤楽器奏者、エンリコ・マリア・ポリマンティがフォルテピアノ(ウィーン時代の楽器)で、ハイドンの描いた音楽と美に満たされた世界を奏でます。
Da Vinci Classics
C-00702(1CD)
マスカーニ:サタンのラプソディ(作曲者自身によるピアノ編曲版/全曲版世界初録音) マルコ・アットゥーラ(P)

録音:2022年12月、インプロンテ・レコーズ・スタジオ(ロッカ・プリオーラ、イタリア)
「サタンのラプソディ」はニノ・オクシリア監督によって1917年に製作されたリダ・ボレッリ主演のサイレント映画。女性の視点から見たファウストとドリアン・グレイの神話に焦点を当てた作品で、そこにマスカーニが音楽をつけたものが1世紀以上経った今なお愛されています。この音楽は元々は管弦楽の編成で書かれましたが、ここに収録されるのはマスカーニ自身によるピアノ編曲版。この映画は完全な形では保存されていないため映像と一致しない部分の音楽はカットして演奏されるのが一般的ですが、本アルバムには全曲版を世界で初めて収録。第七芸術という考え方が浸透する前から映画に単なる娯楽ではなく芸術的な完成度をいち早く求めていたマスカーニの意図を初めて完全な形で聴くことができる非常に意義深い1枚です。
マルコ・アットゥーラはピアニストや指揮者、また作曲家として若くからマルチに活動。ボローニャ音楽院、ミュンスター音楽大学、ミラノ・スカラ座などで研鑽を積み、23歳の時にプッチーニの「ジャンニ・スキッキ」やモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」でインドゥストリ劇場の指揮台にデビュー。芸術や科学、スポーツなど様々な分野で活躍している人に授与される国際ジュゼッペ・シャッカ賞を受賞するなど着実に活躍の場を拡げている音楽家です。

DUX
DUX-1895(1CD)
ヴィエニャフスキ&ニコデモヴィチ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
ヴィエニャフスキ(1830-1880):クヤヴィアク イ短調、
 オベルタス ト長調 Op.19-1、
 ポーランドの歌 ト短調 Op.12-2、
 旅芸人 イ長調 Op.19-2
アンジェイ・ニコデモヴィチ(1925-2017):子守歌 Op.86、
 ソナタ Op.10、ロマンス Op.6、
 夜想曲 Op.3、5つの子守歌 Op.94
ドミニカ・ファルゲル(Vn)、
ガユシュ・ケンスカ(P)

録音:2022年9月20日-23日(ポーランド)
サラサーテ国際ヴァイオリン・コンクール、ブラームス国際コンクールなど、多くの著名な国際コンクール優勝の実績を誇り、1999年から名門ウィーンSOの第2ヴァイオリン首席奏者を務めるドミニカ・ファルゲル。本アルバムでは、母国ポーランド・ロマン派を代表する偉大なヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト、ヘンリク・ヴィエニャフスキと、ポーランドの現代作曲家、アンジェイ・ニコデモヴィチの初期のヴァイオリン作品を取り上げています。
ピアニストのガユシュ・ケンスカは、クラクフ音楽院を卒業し、その後アムステルダム音楽院で研鑽を積み、2012年にリリースされたシマノフスキのピアノ・ソナタを収録したデビュー・アルバム(DUX-0893)は、ポーランド録音界のフレデリック賞と国際クラシック音楽賞にノミネートされ、スペインの雑誌「スケルツォ」からも賞を獲得しています。
DUX
DUX-1896(1CD)
アンジェイ・ニコデモヴィチ(1925-2017)::ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ Op.7(1947)
ピアノ・ソナタ Op.16(1951)
ピアノ・ソナタ Op.22(1958) Op.52
ガユシュ・ケンスカ(P)

録音:2022年8月3日-5日
ポーランドの作曲家アンジェイ・ニコデモヴィチ(1925-2017)のピアノ・ソナタ集。Op.7とOp.16は単一楽章で書かれ、Op.22は古典的なソナタ形式を踏襲しており、3楽章の作品となっています。
ピアニストのガユシュ・ケンスカは、クラクフ音楽院を卒業し、その後アムステルダム音楽院で研鑽を積みました。2012年にリリースされたシマノフスキのピアノ・ソナタを収録したデビュー・アルバム(DUX-0893)は、ポーランド録音界のフレデリック賞と国際クラシック音楽賞にノミネートされ、スペインの雑誌「スケルツォ」からも賞を獲得しました。
DUX
DUX-1919(1CD)
変容
シマノフスキ:ロクサーナの歌(歌劇「ロジェ王」 Op.46より、ヴォイチェフ・フダラ編)、
 ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.9(カジミエシュ・ヴィウコミルスキ編)、
レベッカ・クラーク:天の衣(ヴォイチェフ・フダラ編)、
 ヴィオラ・ソナタ
ブロッホ
:即興曲(バール・シェム組曲より、ジョセフ・シュスター編)
フダラロト・デュオ〔ヴォイチェフ・フダラ(Vc)、ミハウ・ロト(P)〕

録音:2022年5月4日-6日
フダラロト・デュオによる弦楽器及び声楽とピアノのための作品のトランスクリプション集。最初に収録されている「ロクサーナの歌」は元々作曲者自身によってヴァイオリンとピアノ版に編曲されたものを、チェロのヴォイチェフ・フダラがチェロとピアノ版に編曲しました。「ヴァイオリン・ソナタ」に関しては編曲したカジミエシュ・ヴィウコミルスキがチェロの方がこの曲の性質に合っていると言っています。編曲されたことによりオリジナルとはまた違った魅力を持った作品の音色をお楽しみいただけます。

Diapason
DIAP-156(1CD)
ホロヴィッツ〜ライヴ・レコーディングス
1. シューマン:ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 Op.14より第3楽章
2-4. ハイドン:ピアノ・ソナタ HOB ]Y/52
5. ショパン:マズルカ 変ロ短調 Op.24-4、
 6. 華麗なる円舞曲 ニ短調 Op.34-2、
 7. 夜想曲 ホ短調 Op.72-1
8. スクリャービン:ピアノ・ソナタ第9番「黒ミサ」Op.68、
 9. 練習曲 ロ短調 Op.8-11、
 10. 練習曲 嬰ハ短調 Op.42-5
11-13. クレメンティ:ピアノ・ソナタ ト短調 Op.34-2
14. モシュコフスキ:火花 Op.36-6
ヴラディーミル・ホロヴィッツ(P)

録音:1951年3月5日(1,5)&1951年4月23日(2-4,14)&1953年2月25日(5-10)、カーネギーホール(ニューヨーク)
1954年10月16日&21日(11-13)、ホロヴィッツの自宅にて(ニューヨーク)
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第156巻として登場するのは、ヴラディーミル・ホロヴィッツのカーネギーホール・ライヴとニューヨークの自宅で行われた録音集。特に1953年のカーネギーホールで行われた演奏会は、ホロヴィッツのアメリカ・デビュー25周年を記念した演奏会として知られています。またこの演奏会の一か月前にはクラシック・ファンの間では語り草になっているセルとチャイコフスキーの協奏曲を録音した時期でもあり、ホロヴィッツの真価が現れた名演の数々をお楽しみいただけます。

Chandos
CHSA-5321(1SACD)
カスタ・ディーヴァ(清らかな女神よ)〜オペラ・アリア集(トランペットのためのトランスクリプション版)
メルカダンテ:歌劇 「ザイラ」 より 「Liete voci!」、 「Ah si, questo di mia vita」
ベッリーニ
:歌劇 「テンダのベアトリーチェ」 より 「私の忠実な友よ!...しかし、ああ!ただ独り」
ジャン=バティスト・アーバン(1825-1889):ベッリーニの歌劇 「テンダのベアトリーチェ」 のカヴァティーナによる変奏曲
ベッリーニ
:歌劇 「カプレーティとモンテッキ」 より 「ああ、幾たびか」
アーバン:ベッリーニの歌劇 「ノルマ」 (清らかな女神よ)による変奏曲
ルイジ・リッチ(1805-1859):歌劇 「ピエディグロッタ祭」 より タランテラ・ナポレターナ
ロッシーニ:歌劇 「セミラーミデ」 より 「ああ!あの日を私はいつでも覚えている」
ポーリーヌ・ヴィアルド(1821-1910):ハバネラ VWV1019、歌劇 「最後の魔法使い」 より 雨の歌 VWV2002
ロッシーニ
:前奏曲, 主題と変奏(原曲:ホルンとピアノのための)
ドニゼッティ:歌劇 「愛の妙薬」 より 「人知れぬ涙」、歌劇 「ドン・パスクァーレ」 より 第2幕への前奏曲、「騎士はあの眼差しを」
マティルダ・ロイド(Tp)、
ラモン・ガンバ(指)、
ブリテン・シンフォニア

録音:2022年8月3日-5日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
注目の若き女流トランペット奏者、マティルダ・ロイドのChandosデビュー・アルバムは、19世紀のイタリア・オペラにインスパイアされたアリア集。
ロイドは、2014年にBBC Young Musician of the Year Brass Finalを受賞し、2016年にはBBCプロムスでデビュー。2017年にフランスで開催されたエリック・オービエ国際トランペット・コンクールでは第一位に輝くなど、次代の名手の一人と言える存在です。ザールブリュッカー・ツァイトゥング紙(2020年3月号)の言葉を借りれば、「完璧なサウンドとヴィルトゥオーゾ的テクニック」で聴衆と批評家を魅了し、その演奏は毎回独特のセンスを発揮しています。これまでにケンブリッジ大学、英国王立音楽アカデミーで研鑽を積み、マルメ音楽大学では、現代最高峰のトランペット奏者の一人であるホーカン・ハーデンベルガーに師事。ハイドンからトマジ、リゲティまで幅広いレパートリーを誇る彼女は、一流の作曲家や音楽家との定期的なコラボレーションによる新作の初演を行うなど、トランペットのレパートリー拡大にも尽力を注いでいます。
本アルバムでは、ロッシーニ、ベッリーニ、ドニゼッティの作品を中心に、オペラの黄金時代におけるトランペットの音色を追求。トランペットへの愛に溢れた彼女の甘く切ない音色と、磨きあげられたテクニックにより、トランペットという楽器の美しさ、音楽性、技術的な素晴らしさを紹介するだけでなく、聴く者の心に作品の持つ真の魅力を訴えかけています。

Hyperion
CDA-68163(1CD)
ピアーズ・レーン〜ゴーズ・トゥ・タウン・アゲイン
ルイエ(1680-1730):組曲 ホ短調
シマノフスキ:20のマズルカ Op.50より第1番、第2番
シューベルト:16のドイツ舞曲 D783より第1番〜第7番、第10番、12のレントラー D790より第3番、34の感傷的なワルツ D779より第1番、第2番、第13番、第27番(マイラ・ヘスによるセレクション)
ティモシー・マレー(1965-):ダンス・バルバロ
ロバート・コンスタブル(1947-):しなやかなフォックストロット 「ノクターン」
リスト
:タランテラ(巡礼の年 第2年補遺 ヴェネツィアとナポリ S.162より)
マーク・サヤ(1954-):ハバネラ 「オペラティック・パラフレーズ」
アルベニス
:セギディーリャ(スペインの歌より)
アラン・チャールトン(1970-2018):ファンタジー=マズルカ
レオポルド・ゴドフスキー:シューベルトのバレエ音楽「ロザムンデ」のトランスクリプション
バンジャマン・ゴダール(1849-1895):マズルカ第2番 変ロ長調 Op.54
リャードフ:私は蚊と踊る(8つのロシア民謡 Op.58より)
ビリー・メイヤール(1902-1959):レイルロード・リズム
ジョージ・ボッツフォード(1874-1949):ブラック・アンド・ホワイト・ラグ(ウナ・ウィニフレッド・アトウェル編)
モーツァルト
:バター付きパン K Anh.284n
バイロン・アダムス(1955-):… 愛しい夜の悲しみ(イルミネーションズより)
バッハ:サラバンド(無伴奏チェロ組曲第6番 BWV1012より、ジュリアン・ジェイコブソン編)
ピアーズ・レーン(P)

録音:2015年12月&2022年3月、ポットン・ホール(イギリス、サフォーク)
知性派ピアーズ・レーンが再び街に出る!2013年リリースの『ピアーズ・レーン 〜ゴーズ・トゥ・タウン』(CDA67967)から10年越しの続編が登場!前作が20世紀のアンコール&パーティ・ピース集であったのに対し、今作のレパートリーは1700年代から2019年まで、さまざまな時代の舞曲に焦点が当てられています。前作同様、自身がコンサートのアンコールで取り上げてきた曲を中心に収録し、芸術性の高い作品とポップでユーモラスな作品が混在する、とびきり楽しい1枚に仕上がっています!
Hyperion
CDA-68387(1CD)

PCDA-68387(1CD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:アンナ・マグダレーナのための音楽帳
メヌエット ヘ長調 BWVAnh113/クリスティアン・ペツォールト:2つのト調のメヌエット BWVAnh114&115/クープラン:ロンドー変ロ長調 BWVAnh183/メヌエット ト長調 BWVAnh116/ポロネーズ ヘ長調 BWVAnh117/メヌエット 変ロ長調 BWVAnh118/ポロネーズ ト短調 BWVAnh119/バッハ:コラール「ただ尊き神にすべてを委ね」 BWV691、コラール「おのが平安に帰り」 BWV510、コラール「おのが平安に帰り」 BWV511/メヌエット イ短調 BWVAnh120/メヌエット ハ短調 BWVAnh121/C.P.E.バッハ:マーチ ニ長調 BWVAnh122、ポロネーズ ト短調 BWVAnh123、マーチ ト長調 BWVAnh124、ポロネーズ ト短調 BWVAnh125/アリア「私はしばしばパイプによい煙草を詰めて」 ニ短調 BWV515a/ベーム氏のメヌエット ト長調/ミュゼット ニ長調 BWVAnh126/C.P.E.バッハ:マーチ 変ホ長調 BWVAnh127/ポロネーズ ニ短調 BWVAnh128/ゴットフリート・ハインリヒ・シュテルツェル:アリア「御身がそばにあるならば」 BWV508/「ゴルトベルク変奏曲」 BWV988より アリア ト長調/C.P.E.バッハ:チェンバロ独奏曲 変ホ長調 BWVAnh129/ヨハン・アドルフ・ハッセ:ポロネーズ ト長調 BWVAnh130/「平均律クラヴィーア曲集第1巻」より前奏曲 ハ長調 BWV846/リゴードン ヘ長調 BWVAnh131/アリア「なにゆえに汝は憂いを覚え」 BWVAnh516/バッハ:レチタティーヴォ「われは足れり」&アリア「まどろめよ, 疲れし眼」 BWV82/コラール「神よ, われを汝の意のままに」 BWV514/メヌエット ニ短調 BWVAnh132/バッハ:ジョヴァンニーニのアリア「汝が心われにあたえずや」 BWV518、コラール「汝に向かって, エホヴァよ, 私は歌おう」 BWV299、バッハ:コラール「幸いなるかな, おお魂の愛する君は」 BWV517/アリア「思いみよ, わが霊」 BWV509/バッハ:コラール「おお永遠よ, 汝恐ろしき言葉」 BWV513、わが避け所なるイエスは BWV728、メヌエット ト長調 BWV841/シュテルツェル:アリア「御身がそばにあるならば」 BWV508
マハン・エスファハニ(ハープシコード、クラヴィコード)、
キャロリン・サンプソン(S)

録音:2021年6月1日-3日、洗礼者聖ヨハネ教区教会(ラフトン、エセックス)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
1984年テヘラン生まれのイラン系アメリカ人ハープシコード奏者、マハン・エスファハニのバッハ新録音は「アンナ・マグダレーナのための音楽帳」。レオポルト侯の宮廷ソプラノ歌手として活動していた後妻のアンナ・マクダレーナにバッハが書き与えたこの音楽帳には、「ゴルトベルク変奏曲」のアリアや「平均律クラヴィーア曲集第1巻」の前奏曲といったバッハ自身の作品に加え、息子たちの作品やペツォールト、クープラン、シュテルツェルといった作曲家の作品が含まれていました。エスファハニはこれまでにリリースしたバッハの録音でもレコード芸術「特選盤」、BBCミュージック・マガジン「インストゥルメンタル・チョイス」、グラモフォン誌「エディターズ・チョイス」に選ばれ、ICMA(国際クラシック音楽賞)2019にもノミネートするなど絶大な評価を得ていただけに今回の新録音にも大きな期待が持てるでしょう。アリアやコラールのソプラノパートにはキャロリン・サンプソンが参加。こちらも聴き逃がせません。
エスファハニはハープシコード奏者として初めてBBCラジオ3の「ニュー・ジェネレーション・アーティスト」に選ばれた他、ボルレッティ=ブイトーニ財団賞受賞、2014年ロイヤル・フィルハーモニック協会賞の「インストゥルメンタリスト・オヴ・ジ・イヤー」と2014年グラモフォン賞の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」にノミネートするという栄誉を、それぞれハープシコード奏者として初めて達成。2015年にはBBCミュージック・マガジンの「ニューカマー・オヴ・ジ・イヤー」に選ばれ、2015年と2017年にもグラモフォン賞の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」にノミネートされるなど、今やHyperionレーベルの看板アーティストの一人として大活躍しています。

Ars Produktion
ARS-38357(1SACD)
ウクライナのピアノ作品集
ミコラ・リセンコ:夢想, 過去の幻影 ニ短調 Op.13、
 悲しき歌 ニ短調 Op.posth.
アロイス・イェドリチカ(1821-1894):ウクライナ民謡による幻想曲 ホ長調
ヤキフ・ステポヴィ(1883-1921):ムリヤ ト短調、
 前奏曲 変ロ短調 Op.9-1、
 マズルカ 変ホ長調 Op.9-2
ミコラ・リセンコ:ドゥムカ=シュムカ イ短調 Op.18
ヤキフ・ステポヴィ:シェフチェンコの思い出による前奏曲 イ短調 Op.13、
 ワルツ ロ短調 Op.5-1、
 エレジー イ短調 Op.5-2、
 メヌエット ト長調 Op.5-3、
 ダンス ハ長調 Op.5-4、
 前奏曲 イ短調 Op.7-4、
 幻想曲 ホ短調
レフコ・レフツキー(1889-1977):インプロヴィゼーション 変ホ長調、
 歌曲 ト短調 Op.17-1、
 ワルツ 変ロ長調
ヴィオリーナ・ペトリチェンコ(P)

録音:2022年11月16日-17日、インマヌエル教会(ヴッパータール、ドイツ)
ヴィオリーナ・ペトリチェンコはウクライナのザポリージャ出身のピアニスト。ウクライナ国立チャイコフスキー音楽アカデミーで学んだのち、ドイツでヴァイマールのフランツ・リスト音楽大学、ケルン音楽大学でヤコブ・ロイシュナーに師事。そしてエッセンのフォルクヴァング音楽大学でもエフゲニー・シナイスキーに師事しています。ペトリチェンコはこれまでもウクライナの埋もれた作品を積極的に取り上げており、今回のアルバムもほとんどの作品は世界初録音。これを機にウクライナのこれまで日の当たらなかった作品に触れてみるのも面白いでしょう。
Ars Produktion
ARS-38622S(1CD)
ショパン:ピアノ作品集
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調 Op.22
バラード第4番ヘ短調 Op.52
ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58
幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61
アナスタシア・ヤスコ(P)

録音:2021年2月10日-12日、ザルツブルク・モーツァルテウム大学録音スタジオ(オーストリア)
ロシア南西部の都市、クルスク出身のピアニスト、アナスタシア・ヤスコのショパン・アルバムが登場。ザルツブルク・モーツァルテウム大学で博士号を取得した記念としてリリースされ、Opus Klassik賞の2部門にノミネートされた「20世紀ロシアのピアノ・ソナタ集」(ARS-38581)に続くARS- Produktionからの2枚目のリリースとなります。
アナスタシア・ヤスコは4歳でピアノを始め、モスクワのグネーシン音楽学校でタチアナ・シュクロフスカヤに音楽教育の手ほどきを受けた後、チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院、ザルツブルク・モーツァルテウム大学で学び、2018年からはモーツァルテウム大学で師であるロルフ・プラッゲ氏の助手を務めています。2005年にロシアのイグムノフ国際コンクールで第1位を獲得したのを皮切りに多くの国際コンクールで上位に入賞し、2021年には第18回ショパン国際ピアノコンクールにも出場しました。ショパンはモスクワ音楽院に通い始めた当初から常に自分の心にある特別な作曲家と語るアナスタシア・ヤスコ。ショパン・コンクールでは本来の実力を発揮しきれずに悔しい結果となってしまいましたが、ここには彼女が本当に表現したかったショパンが収められています。

Goodies
33CDR-3900(1CDR)
ミシェル・ブシノ・ヴァイオリン・リサイタ
コレッリの主題による変奏曲(タルティーニ=クライスラー編)
マルティーニの様式によるアンダンティーノ(クライスラー)
奇想曲第13番(パガニーニ)
奇想曲第9番「狩り」(パガニーニ)
アヴェ・マリア (シューベルト=ヴィルヘルミ編)
マズルカ ロ短調《遠い過去》(イザイ)
ポロネーズ ニ長調(ヴィニャフスキ)
踊る人形(ポルディーニ=クライスラー編)
子守歌(フォーレ)
ミシェル・ブシノ(Vn)
ジュヌヴィエーヴ・デフレヌ(P)

仏Disques Festival JON100.027(Mono)
1957年パリ録音
パリ音楽院ヴァイオリン科の名教授ジュール・ブーシュリ(1878-1962)に師事し たミシェル・ブシノ(1929-)はボルドー生まれ。1943年に一等賞を得て卒業。 1953年のロン=ティボー国際コンクールのヴァイオリン部門で入賞。このコン クールの審査員の一人だったダヴィド・オイストラフ(1908-1974)がソ連政府を 説得しブシノを助手にした。その後ブシノはベルギーのクイーン・エリザベス 音楽コンクールでも入賞した。ブシノはフランス国立Oに席を置き、 ジョルジュ・プレートル指揮のサン=サーンス「死の舞踏」の中でソロを聴く ことができます。 本シリーズでヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第4番(78CDR-3029)が出ています。 (グッディーズ)

Grand Piano
GP-842(1CD)
NX-B03
スタンチンスキー(1888-1914):ピアノ作品全集 第2集
アレグロ ヘ長調 Op.2(1911-12)*
カノン前奏曲(1911-14)
前奏曲 ハ短調(1912)/変奏曲(1911)
3つのスケッチ(1912頃)
12のスケッチ Op.1(1912-13)
ピアノ・ソナタ第1番ヘ長調(1911-12)
ピアノ・ソナタ第2番ト長調(1912)
音楽のスケッチ ホ短調(1904頃)*
悲しみの動機 嬰ハ短調(1903以前頃)*
音楽的断章 ハ長調(1908)*
前奏曲 ヘ短調(1907)*
オルガ・ソロヴィエヴァ (P…Steinway Grand Piano)

録音:2021年3月30-31日、2021年5月25日、2021年6月21日、2021年9月1日、2022年1月14日
*…世界初録音
オルガ・ソロヴィエヴァが弾くアレクセイ・スタンチンスキーのピアノ作品全集。この第2集で完結となります。スタンチンスキーはロシアの裕福な家に生まれ、モスク ワ音楽院ではジリャーエフとタネーエフに師事。作曲家としての将来を嘱望されながらも、父の死により精神を患い、26歳の若さで謎の死を遂げてしまいまし た。彼が短い生涯に書き遺した作品はあまり多くはありませんが、ほとんどがピアノ曲で、スクリャービン風の半音階を多用した作品や、ユニークな旋法や精緻 な対位法を用いた作品、ムソグルスキー風の民俗音楽の影響も垣間見える作品とその作風は多彩です。これらは彼の同時代の友人たちにも影響を与え ました。この第2巻には1910年以降に作曲され、後に友人たちによって出版された全作品と、最近発見された初期の作品を収録。1900年代の小品は 世界初録音です。 演奏するソロヴィエヴァは2019年5月に「グリンカ・メダル」を受賞したロシアのピアニスト。GRAND PIANOレーベルにはスタンチンスキー作品集第1集の他、 ボリス・チャイコフスキーの作品集(GP716)を録音しています。

SOREL CLASSICS
SCCD-007(3CD)
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ全集
ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.1
ピアノ・ソナタ第2番ニ短調 Op.14
ピアノ・ソナタ第3番イ短調 Op.28
ピアノ・ソナタ第4番ハ短調 Op.29
ピアノ・ソナタ第5番ハ長調 Op.38
ピアノ・ソナタ第6番イ長調 Op.82
ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調 Op.83
ピアノ・ソナタ第8番変ロ長調 Op.84
ピアノ・ソナタ第9番ハ長調 Op.103
ナターリャ・トゥルーリ(P)

録音:1997年4月
ロシアのピアニスト、ナターリャ・トゥルーリの弾くプロコフィエフのピアノ・ソナタ全 集。ナターリャ・トゥルーリはソ連のサンクトペテルブルクの生まれ。生地で学んだ 後、モスクワ音楽院で学んだ。1986年、チャイコフスキー国際コンクールピアノ部 門で第2位を受賞し、一気に名前が広まった。以来国際的に活躍、またモスクワ 音楽院の名教師としても知られています。チャイコフスキー・コンクールで第2 位を獲 得したほどの実力のあるピアニストでありながら、トゥルーリの録音は極めて少なく、 このプロコフィエフのピアノ・ソナタ全集は貴重。実際、要求の多いプロコフィエフ のピアノ・ソナタに対してトゥルーリは技術、音楽性両面で万全に応えています。

オクタヴィア
IKCD-00003(1SACD)
2023年3月22日発売
響 ―HIBIKI―
01. 時の彼方に
 Ikuko Kawai:Once Upon a Time
02. インスティンクト・ラプソディー
 Ikuko Kawai:Instinct Rhapsody
03夕顔
 Ikuko Kawai:Yugao (from The Tale of Genji)
04. ホワイトレジェンド 〜白鳥の湖より〜
 Pyotr Tchaikovsky:White Legend
05. 〜Introduction〜
06. 赤い月
 Ikuko Kawai:Red Moon
07. ジュピター
 Gustav Holst:Jupiter
08. 雨夜の月
 Tomoya Nakai:Amayo no Tsuki
09. さくら
 Traditional:Sakura
10. 哀しみのグラツィア
 Ikuko Kawai:Grazia's Grief
Bonus Tracks
11. 展覧会の絵〜日本の情景〜より一部抜粋
 Modest Mussorgsky:Excerpt from Pictures at an
Exhibition
12. 波の記憶
 Ikuko Kawai:Memoirs of the Ancient Sea
川井郁子(Vn)
オーケストラ響 〜ひびき〜

録音:もみじホール城山
キラリ☆ふじみ
Bunkamuraオーチャードホール
川井郁子が設立した和洋混合オーケストラ「オーケストラ響」のデビューアルバムで す。 多種多彩な楽器を巧みに取り入れたプログラムには、デビュー以来さまざまなジャンル との関わりを持ちつつ活動してきた彼女ならではの創造世界が満載。和と洋の楽器で奏 でられるアンサンブルは、11.2MHzの高音質レコーディングと相まって、そのめざま しい響きに魅了されます。 これは川井郁子の集大成ともいえる、モニュメンタルなアルバムです。(オクタヴィア)


ORFEO
C-260007(7CD)
カール・ゼーマン/オルフェオ録音集

■CD1
バッハ:パルティータ第1番 変ロ長調 BWV825
パルティータ第2番ハ短調 BWV826
パルティータ第4番ニ長調 BWV828
■CD2
バッハ:パルティータ第3番イ短調 BWV827
パルティータ第5番ト長調 BWV829
パルティータ第6番ホ短調 BWV830
■CD3
バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第3番 ホ長調 BWV1016
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3番 変ホ長調 Op.12No.3
シューベルト:二重奏ソナタ Op. 162D574
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第32番 変ロ長調 K454
■CD4
モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番ハ長調 K 503
ピアノ協奏曲第14番変ホ長調 K449*
■CD5
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.19
ピアノ・ソナタ第9番ホ長調 Op.14No.1*
6つのバガテル Op.126#
■CD6
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ニ長調 BWV1028(Vcとピアノ編)
レーガー:チェロ・ソナタ第4番 イ短調 Op.116*
■CD7
ヒンデミット:交響曲 変ロ長調
ヒンデミット:主題と変奏「四気質」*
ベルク:室内協奏曲
カール・ゼーマン(P)

■CD1
録音:1965年7月5-6日
STEREO

■CD2
録音:1965年7月5-6日カール・ゼーマン(P)
録音:1965年7月5-6日STEREO

■CD3
ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn)
録音:1964年6月15日MONO

■CD4
北ドイツRSO
ヴィルフリート・ベッチャー(指)
レオポルド・ハーガー(指)*
録音:1979年12月6日 ハンブルク(ドイツ)
1972年2月25日 キール(ドイツ)* STEREO

■CD5
カール・ゼーマン(P)
北ドイツRSO
イシュトバン・ケルテス(指)
録音:1963年3月10-11日 Musikhalle、ハンブルク(ドイツ)
1962年5月9日 NDR Studio、ハンブルク(ドイツ)*
1952年5月23日 SDR Studio VI(ドイツ)#  MONO

■CD6
エンリコ・マイナルディ(Vc)
カルロ・ゼッキ(P)
カール・ゼーマン(P)*
録音:956年3月21日MONO
1973年3月2日 バイエルン(ドイツ)* STEREO

■CD7
クララ・ハスキル(P)*
ヴォルフガング・マルシュナー(Vn)
カール・ゼーマン(P)
バイエルンRSO
パウル・ヒンデミット(指)
録音:1959年10月8日(ライヴ)
1955年7月1日(ライヴ)ヘルクレス・ザール、ミュンヘン(ドイツ)* MONO
ピアノを対位法的表現に最適な楽器とみなしていたカール・ゼーマンがこれまでにORFEOからリリースしたアルバム を集成しました。ゼーマンはブレーメンに生まれ、ライプツィヒの教会音楽学校でオルガンとピアノを学びました。 教会オルガニストとしてキャリアをスタートさせた後、25歳の時にピアニストに専念することを決意。その後は演奏家 及び教育者として活躍しました。演奏者としてはバッハやスカルラッティからストラヴィンスキーやバルトークといった当 時最新の音楽にまで取り組み、ヘンツェからは作品を献呈されています。 レコード・ファンの間では長らく「シュナイダーハンの伴奏者」とのイメージが強かったゼーマンですが、没後になってソロ や協奏曲の録音が続々と発掘され、堅固な造形と和声感に裏打ちされた演奏が評価されています。 このボックスでは定評あるバッハからベルクやヒンデミットまで、生前のゼーマンが高い評価を受けていたレパートリー を収録。バッハのパルティータでは重苦しさのない明快且つ躍動感のある演奏が印象的。もちろんシュナイダーハン とのデュオもあります。 *当ボックスセットでは「バッハ:パルティータ」の録音データが1965年6月5&6日と表示されていますが、正しくは 1965年7月5&6日です。

YARLUNG RECORD
YR-54460(1CD)
NX-C01
女性と戦争と平和
キャロライン・ショウ(1982):ギュスターヴ・ル・グレイ
マリア・シマノフスカ(1789-1831):マズルカ*
シマノフスカ:幻想曲 ヘ長調
ルート・シェーンタール(1924-2006):ある女性の日記の断片
イヴァナ・ロウドヴァー(1941-2017):プラハでの想い - ピアノのための5つの小品
ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァー(1915-1940):4月の前奏曲
ルドミラ・ユーリナ(1962-):影たちと亡霊たち

*…マズルカ第3番、12番、8番、17番のケイトリン・ボウスカ編
ケイトリン・ボウスカ(P)

録音:2022年8月8日&9日
ピアニスト、チェンバロ奏者としてコンサートで活躍するほか、カーティス音楽院で中央および東ヨーロッパの作曲家について研究・講するケイトリン・ボウスカ。 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いコンサート活動ができない間、ボウスカはヨーロッパの女性作曲家たちを研究し、彼女らが特に戦争によって大きな 痛手を受けた、社会の中における難民のような存在であったことに心を動かされました。2021年秋、ボウスカはこのような女性作曲家たちのプログラムを演 奏し、これを聴いたYarlung Recordsのエグゼクティブ プロデューサーPatrick Trostleは大いに感激、レーベルに強く働きかけ、この録音が実現しました。 曲の途中でショパンのマズルカが現れる冒頭のキャロライン・ショウの作品から、2022年2月のロシアによる侵攻により母国ウクライナを追われ、ドイツに避難 しているルドミラ・ユーリナの曲まで全7曲。 録音に際しては、かつてフランク・シナトラが所有していたマイクAKG C24と、Yarlungのエグゼクティブ・プロデューサー兼デザイナーのエリオット・ミルウッドが 制作した真空管マイク・アンプを用いています。
YARLUNG RECORD
YR-54481(1CD)
NX-C01
鍵盤の力
ハイドン:ソナタ ト長調 Hob.XVI:40
ラヴェル:夜のガスパール
ヴィラ=ロボス:野生の詩
オリヴァー・ナッセン(1952-2018):変奏曲 Op.24
ピーター・スカルソープ(1929-2014):ノクターナル
アストラル・ミックステープ:Goddess Gardens
 Seven Hellos
ネイサン・ベン=イェフダ(P)
アストラル・ミックステープ
ネイサン・ベン=イェフダ(P&シンセサイザー)
Misha Vayman(Vn、コンピューター)
Michael Siess(Va)
Juan-Salvador Carrasco(Vc)

録音:2022年8月3日-5日、
南カリフォルニアに生まれ、ロンドンの王立音楽院で学び、その後ジュリアード音楽院に進んだ若手ピアニスト、ネイ サン・ベン=イェフダのアルバム。2021年に開催されたエリザベート王妃国際音楽コンクールでは入賞を逃したもの の、彼が演奏したナッセンの「変奏曲」が当レーベルの主宰者に感銘を与え、このアルバムに結実。ネイサンはハイ ドンから、ナッセンまで冴えたテクニックを披露しています。 このアルバムではクラシック音楽のステージに留まらないネイサンの活動を紹介するため、彼が参加しているバンド、 アストラル・ミックステープとしても2曲を収録しています。ルネサンス音楽からロマン派、ロックやポストロック、さらには 自然音に至るあらゆる音と音楽を素材とし、ピアノ四重奏の進化形とも呼べるバンドです。 録音に際しては、かつてフランク・シナトラが所有していたマイクAKG C24と、Yarlungのエグゼクティブ・プロデュー サー兼デザイナーのエリオット・ミルウッドが制作した真空管マイク・アンプを用いています。

Lempreinte digitale
LPDCD-022(1CD)
税込定価
しづ心なく花の散るらむ
クライスラー:愛の悲しみ
 プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
エルガー:愛のあいさつ
フィビヒ:ポエム
マスネ:タイスの瞑想曲
ドヴォルザーク:母の教えたまえし歌
チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ(交響曲第5番 第2楽章による)
ドヴォルザーク:ロマンス
ポンセ:エストレリータ
グラズノフ:アンダンテ・ソステヌート
ブラームス:メロディーのように
メンデルスゾーン:歌の翼に
ワーグナー:アルバムブラット
長谷川智恵:しづ心なく花の散るらむ
長谷川智恵(Vn)
前原亜友夢(P)
桜井大士(Vn)
野中友多佳(Vn)
多井千洋(Va)
芝ア紘生(Vc)

録音:2022年10月18-19日 風のホール(Tokyo, Mitaka)
 クライスラーをはじめとする有名なヴァイオリン・ソロ曲に、独自編曲によって姿を変 えたドヴォルザーク『ロマンス』・フィビヒ『ポエム』・ワーグナー『アルバムブラット』(原 曲:ピアノ伴奏・オーケストラ伴奏)の弦楽四重奏伴奏版(Vn+弦楽四 重奏)が所を得て差し挟まれ、昏暁を見るようなあわいの色彩を響かせる。チャイコ フスキー『アンダンテ・カンタービレ』(交響曲第五番第2楽章)も全くの独自編曲 で、チャイコフスキー版”運命交響曲”ともいえる原曲の、”運命”の主題が連なる中 間部は思い切りよくカットされ、甘美な”ラブソング”としてピアノとヴァイオリンのみで 奏でられている、エルガーやクライスラーの愛に応えた形と思しい。ソロと弦楽四重 奏伴奏を積み重ねる構成から、最後はオリジナル曲『しづ心なく花の散るらむ』に て、どこか現代の風も吹く日本の旋律の粋をもって締め括られます。  演奏家にとどまらない構成家によるアルバムで、確かなヴァイオリニストでありつつ も西洋クラシックの変容あらわで、今後のクラシック音楽界が楽しみになってしまう。
■長谷川智恵(Vn、作曲・編)
東京音楽大学器楽専攻音楽学部音楽学科ヴァイオリン科卒業。 2012年、Disney on Classic全国ツアーに参加。2017年第11回セシリア国 際音楽コンクール室内楽部門入賞。第18回大阪国際音楽コンクール室内楽部門ファイナリスト。2019年より織田哲郎『幻奏夜』シリーズツアーに 参加。2021年、AIRDOボーディングミュージックのアレンジ及び演奏を担当するなど、首都圏を中心に幅広く演奏活動を展開。

King International
KKC-092(1CD)
税込定価
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2「月光」
ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」
ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 Op.57「熱情」
エリーゼのために
大石啓(P/Steinway D-274)

録音:2022年12月14&15日/キング関口台スタジオ(第1スタジオ)
国内製作、日本語帯・解説付【解説:大石啓】
ソロ、室内楽で活躍するピアニスト大石啓が、ルドルフ・ゼルキンに捧げるオマージュとして、ベートーヴェンの三大ソナタ「月光」「悲愴」「熱情」そして「エリー ゼのために」を録音しました!
ゼルキンの弾くベートーヴェンに感銘を受け、以来ゼルキンの虜になった大石。ゼルキンのディスコグラフィはもちろんのこと、ゼルキンの演奏史にも造詣が 深い“ゼルキン偏愛ピアニスト”としても知られます。また20世紀の名演奏家の演奏法研究にも余念がなく、常にこだわりを持ち演奏活動を展開しております。
満を持しての当録音は尋常ならぬこだわりと思いがつまったもの。ゼルキンは三大ソナタを1962年12月8、14、15日に録音しましたが、大石は同録音 の60年後にあたる2022年12月14、15日にセッション収録。ゼルキンへの尊敬の念と感謝の思いを、一音一音魂を込めて演奏しました。
また可能な限り自筆譜に遡り、ベートーヴェンの神髄に迫る解釈で演奏・録音するという、並々ならぬこだわりもまた、ゼルキンの音楽に対する真摯な姿勢に 対する熱い思いと相通ずるものがあります。大石の奏でる演奏はベートーヴェン愛に溢れており、聴き手を虜にすること間違いないでしょう。長年の研究成果と ともに、ベートーヴェンの名作の素晴らしさを再認識させてくれるアルバムがここに完成しました。演奏の素晴らしさはもちろんのこと、執筆家としても活躍する 大石啓らしい充実の楽曲解説も注目です。 (Ki)
「大石さんは自筆譜と初版譜を検討、さまざまな楽譜を丹念に比較し、勉強を続けて来られた。それ等を主軸として譜面を読み込み、可能な限りオリジナル を再現することにつとめたそうだが、それは大いに賞讃されて良いと思う」(深沢亮子〜ライナーノーツより)

Spectrum Sound
CDSMBA-109(2CD)
スタニスラフ・ブーニン〜リサイタル・イン・パリ1987
ショパン:夜想曲第8番変ニ長調 Op.27-2
ショパン:即興曲第1番変イ長調 Op.29
ショパン:即興曲第3番変ト長調 Op.51
ショパン:マズルカ第19番ロ短調 Op.30-2
ショパン:マズルカ第34番ハ長調 Op.56-2
ショパン:マズルカ第38番嬰ヘ短調 Op.59-3
ショパン:マズルカ第41番嬰ハ短調 Op.63-3
ショパン:幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
ドビュッシー:映像 第1集

以下、アンコール
ドビュッシー:アラベスク第1番
ショパン:華麗なる大円舞曲第1番変ホ長調 Op.18
ショパン:ワルツ第7番嬰ハ短調 Op.64-2
ショパン:ワルツ第6番変ニ長調 Op.64-1
スタニスラフ・ブーニン(P)

録音:1987年1月15日/メゾン・ド・ラジオ・フランス、106スタジオ(パリ)【公開収録】
* Previously unissued recording
* Recorded by France Musique of Radio France
* Licensed by INA(Institut national de l'audiovisuel) & Radio France
* Authorization Clearance by INA legal department
*24bit/192kHz Digital restoration & remastering from the original master tape
丁寧な復刻で評価を高めているスペクトラム・サウンド。好評のフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの正規初出復刻で、当アルバムには1987年1 月15日、メゾン・ド・ラジオ・フランス、106スタジオにおけるスタニスラフ・ブーニンの公開収録音源(ステレオ)を収録。ショパンとドビュッシーを組み合わせ た珠玉の作品をお楽しみいただけます。※日本語帯・解説は付きませ

FIRST HAND RECORDS
FHR-133(1CD)
未来は女性にあり 第3集「祈り」
エレーヌ・ド・モンジュルー(1764-1836):ピアノ・ソナタ第9番嬰へ短調 Op.5-3(1811)
シャミナード(1857-1944):主題と変奏 Op.98(1895)
グラジナ・バツェヴィチ:スケルツォ(1934)
チェン・イ(1953-):推測(1989)
フランギス・アリ=ザデー(1947-):ピアノの為の音楽(1989/1997)
ポーリン・オリヴェロス(1932-2016):5つ子ベビーサークル(2001)
ハンナ・ケンドール(1984-):チェックの盤面の上で(2013)
アイーダ・シラジ(1987-):アルバムブラット(2017)
レジーナ・ハリス・バイオッキ(1956-):ピアノ・ポエム(2020)
サラ・ケイヒル(P)

録音:2021年8月15-28日/カリフォルニア、ベルヴェディア、聖シュテファン教会
女性作曲家に焦点を当てたシリーズの第3弾。第1弾(FHR-131)・第2弾(FHR-132)とあわせてお楽しみください。 (Ki)

GENUIN
GEN-23815(1CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007
 無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV1009
 無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV1010
ミタル(b.1979):「ポスト=アウ=ト」 無伴奏チェロの為の幻想曲
アドン・ミタル(Vc)

録音:2022年1月23-25日 スイス バハス
スイスのチェロ奏者、アドン・ミタルによるバッハの無伴奏チェロ組曲からの 3曲と、自作自 演。アドン・ミタルは1979年、スイスのルツェルンの生まれ。2004 年、ライプツィヒでの第14回 バッハ国際コンクールのチェロ,バロック・チェロ部門で第2 位を受賞。以来独奏、室内楽、教 育で活躍しているが、録音はごく僅かしかなかった。満を持しての無伴奏チェロ組曲集はとて も上出来。ミタルのチェロはスッキリと響く抜けの良い音色で、それがどこかスイスの自然を感 じさせるのは偶然ではないかもしれない。結構音楽を揺らしていてもそれが作為的でなく、常 に自然な息遣いを感じさせるあたり、ミタルの卓越した音楽性と腕前を実感させてくれます。無 伴奏チェロ組曲マニアなら注目すべきだ。 自作の「ポスト=アウ=ト Post-au-to」とは、スイスの山岳地帯を走る公共バス、ポスタウト Postauto を題材にした曲。ポスタウトは郵便バスという意味で、スイスではかつて郵便運搬車 で旅客も運んだことの名残。スイスの山々を旅するのが趣味のミタルにはポスタウトは馴染み 深く、その様子を曲にしたもの。曲中にはポスタウト独特のクラクションの音も模倣されていて 楽しい小品に仕上がっています。  (Ki)

Naxos Japan
NYCC-27314(1CD)
税込定価
幻想を求めて〜スクリャービン&ラフマニノフ
スクリャービン(1872-1915):3つの小品 Op. 2 - No. 1 練習曲 嬰ハ短調
 12の練習曲 Op. 8 - No. 12 嬰ニ短調「悲愴」
 幻想ソナタ 嬰ト短調 WoO 6
 ピアノ・ソナタ第2番 嬰ト短調「幻想」 Op. 19
 左手のための2つの小品 Op. 9 - No. 2 ノクターン 変ニ長調
 幻想曲 ロ短調 Op. 28
ラフマニノフ(1873-1943):幻想的小品集 Op.3
 ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op. 36 (1931年改訂版)
福間洸太朗(ピアノ)

録音:2022年10月 相模湖交流センター ラックスマンホール
昨年から今年にかけて二人の偉大な作曲家=ピアニストが生誕150周 年を迎えました。 同じ音楽院で学び、後にピアノ音楽の歴史に大きな足 跡を刻んだ二人。その若き日の作品には、みずみずしい抒情と憧れのよう な幻想的雰囲気が満ちています。 福間洸太朗が卓抜な選曲と繊細か つダイナミックな演奏で広大な幻想世界へと誘います。

WERGO
WER-7409(1CD)
無伴奏チェロ作品集
(1)レーガー:無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 Op.131c(1914/15)
(2)ドナルド・フランシス・トーヴィー(1875-1940):無伴奏チェロ・ソナタ Op.30(1910)〜パッサカリア ニ長調
(3)アドルフ・ブッシュ(1891-1952):無伴奏チェロ組曲 Op.8a(1914)
 (4)チェロ独奏の為の前奏曲とフーガ ニ短調 Op.8b(1922)
(5)ヴァルター・クルヴォワジエ(1875-1931):無伴奏チェロ組曲 ロ短調 Op.32-2(1921)
ユリウス・ベルガー(Vc)

録音:(1)(3)(4)2021年12月10〜11日、(2)2022年2月23日、(5)2022年3月24日/ディリンゲン
(3)(4)(5)世界初録音
リウス・ベルガーはロストロポーヴィチのマスタークラスに参加し、後年は師弟を超えて共演もしている名チェロ奏者。古典から現代まで分け隔てなく採り上げ るソリストとして活躍、WERGOレーベルにも多くの録音を残しています。今作はレーガー生誕150年を記念しての無伴奏作品集。バッハの組曲に感化されたジャ ンルが20世紀に展開していくさまを見ることができる興味深いプログラムになっています。
有名なヴァイオリニストでもあるアドルフ・ブッシュがチェリストの兄ヘルマンのために書いた組曲は、ネオ・バロック様式を超えた内容。また、ブッシュ兄弟の友 人でカザルスから天才と称賛されたイギリスの作曲家ドナルド・フランシス・トーヴィーの「パッサカリア」はバッハの「シャコンヌ」を思わせる広がりを持っています。
CDタイトルの「ソルダネラ」は、雪山で、雪解けの中から花を咲かせる「Soldanella alpina」にちなんだもの。思いがけない場所に生まれた美しいもの、と いうイメージを音楽に重ね合わせています。 (Ki)

Da Vinci Classics
C-00685(1CD)
ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼ:ピアノ作品集
Aquarelle Op.19
ピアノ・ソナタ ホ短調 Op.28
幻想小曲集 Op.31/Aquarelle Op.57
ミケーレ・トツェッティ(P)

録音:2022年3月、ロッカ・プリオーラ(イタリア)
デンマークの作曲家ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼの名は残念ながら一般的には知られていない作曲家です。しかしゲーゼは芸術的にも歴史的にも重要な人物で、このアルバムでは滅多に演奏されないゲーゼの作品を再評価するのにうってつけと言えるでしょう。特にリストのロ短調ソナタを研究して作曲された「ピアノ・ソナタ」には注目です。
1991年ローマに生まれたミケーレ・トツェッティは、ローマにあるルビンシテイン音楽院で学び、サラ・マッテオとアンドレア・フェローチに師事し、その後サンタ・チェチーリア音楽院、王立ブリュッセル音楽院で研鑽を積みました。2018年には芸術監督としてローマに音楽祭「ラ・ドメニカ」を創設して、ソリストの他、室内楽奏者としても活躍しています。
Da Vinci Classics
C-00683(1CD)
アンチテーゼ〜サクソフォンの為の現代音楽作品集
サルヴァトーレ・シャリーノ:Canzona di Ringraziamento(ソプラノ・サクソフォン)
アンナ・クライン:チョーク(バリトン・サクソフォン&テープ)
Parole Sono Delle Linee..."(テナー・サクソフォン&テープ)
オルガ・ノイヴィルト:スプレーンV(バリトン・サクソフォン)
アンドレア・ニコーリ:Le Rive Di Mykines(アルト・サクソフォン)
マーリン・ボン:デルタ・ウェイヴス(テナー・サクソフォン)
ォン&プレイバック)
マーク・アンドレ:IV12(ソプラノ・サクソフォン)
ミケーレ・ビアンキーニ(Sax)

録音:2022年4月-6月
作曲の研究と技法が融合し、新しい現代のパノラマを創造することは可能なのか。ダイナミクスの探求は、聴き手に新しい感動をもたらすことができるのか。新しい感性を生み出すことは可能なのだろうか。このアルバムでビアンキーニの演奏がこのすべてに答えるものかもしれません。
イタリア人サクソフォン奏者のミケーレ・ビアンキーニは、国内外の多くの著名な音楽祭に招聘され、ソリストとして、また様々な室内楽アンサンブルのメンバーとして、現代音楽の新しいレパートリーの開拓と研究に専念しています。
Da Vinci Classics
C-00689(1CD)
ナポレオン・コスト:ギター作品全集 Vol.4〜 秋の木の葉
グランド・カプリス Op.11
第二ポロネーズ Op.14
アルプスの道 Op.27,28ET40
秋の木の葉 Op.41
カルロ・フィエレンス(G)
※使用楽器:ルネ・ラコート1855年製

録音:2020年12月、パラッツォ・チゴラ・マルティノ二(イタリア)
国際的なギタリストだった父グイッレルモに指導を受け、名匠リカルド・イズナオラから絶賛された腕前の持ち主であるイタリアのギタリスト、カルロ・フィエレンス。ギターのレパートリーとテクニックの両面において決定的な足跡を遺した19世紀フランスのギターの巨匠、ナポレオン・コストの全作品を網羅するという壮大なプロジェクトの第4巻。
このアルバムでフィエレンスが弾いている7弦ギターは、コストの芸術的なニーズに合わせて作られた特別なギターです。コストの作風は、ロマン派音楽を愛するすべての人々を魅了し、非常に高い技術的要求と深い表現力が融合し、リストからショパン、ベルリオーズからシューベルトまで、当時の最も有名な作曲家の特徴を示しています。
Da Vinci Classics
C-00677(1CD)
ルカ・モスカルディ(b.1976)::ピアノ作品集 Vol.2
5つの夜想曲 Op.39(2021)
10Epigrammi Op.21(2021)
Fantasia e Fuga sul nome “GADE” (1998)
タニア・カルディッロ(P)

録音:2022年7月、カターニア(イタリア)
イタリアの作曲家ルカ・モスカルディのピアノ作品集の第2弾。「5つの夜想曲」はそれぞれがABA構造となっており、エピソードの中心となるBに主題が結び付けられる形になっており、それぞれの作品が音楽家の友人に捧げられています。作曲をほぼ独学で学んだモスカルディは、様々なジャンルの音楽を融合させながら、常に調性を意識しているのが特徴です。
Da Vinci Classics
C-00682(1CD)
ラフマニノフ:ピアノ・トランスクリプション全集
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ BWV1006〜プレリュード, ガヴォット, ジグ
ビゼー:「アルルの女」 第1組曲〜メヌエット
クライスラー:愛の悲しみ、愛の喜び
メンデルスゾーン:「夏の夜の夢」〜スケルツォ
ムソルグスキー:「ソロチンスクの定期市」より ホパーク
シューベルト:「美しき水車小屋の娘」 D795より 「どこへ?」
リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
ラフマニノフ:「6つの歌曲」〜「ひなぎく」 Op.38-3
ジョン・スタフォード・スミス:星条旗(アメリカ国歌)
ラフマニノフ:「12の歌曲」〜「リラの花」 Op.21-5
フランツ・ベーア:W.Rのポルカ(V.R.のポルカ)
チャイコフスキー:「6つのロマンス」〜「子守歌」 Op.16-1
ラフマニノフ:「サロン小品集」〜「ユモレスク」 Op.10-5、前奏曲 Op.23-4
ピエトロ・ベルトラーニ(P)

録音:2022年7月、ヴィラ・チゴラ=マルティノーニ(チーゴレ、イタリア)
トランスクリプションにおいても重要な作品を多く遺したラフマニノフのピアノ・トランスクリプション全集。ラフマニノフのトランスクリプションは自作品・他作品を問わず技術的、和声的、表現的な観点から常に原曲が持つ作曲家の意図を尊重しながら構築されています。クライスラーやチャイコフスキーの作品のように繊細な一面も見られる一方、「熊蜂の飛行」や「W.R.のポルカ」のようなヴィルトゥオジティを要求されるものまで実に多彩。ここに収録されているものはすべてラフマニノフがアメリカへ移った後の1920〜30年代、ちょうどロシアの作曲家にも古典の再創作が徐々に広まっていた時代に書かれました。
1989年生まれのピアニスト、ピエトロ・ベルトラーニは、ロッシーニ音楽院を優秀な成績で卒業後、イモラで研鑽を積みました。多くのコンクールで入賞しているほか、イタリアの主要なホールや音楽祭で演奏し、近年は国外にも積極的に進出。今後が楽しみな覚えておくべきピアニストです。
Da Vinci Classics
C-00671(1CD)
グリーグ:1台ピアノ4手連弾の為の作品全集 Vol.2
シンフォニック・ダンス Op.64
2つのノルウェーの旋律 Op.63
組曲「十字軍の戦士シグール」 Op.56
メヌエット イ短調(Vn・ソナタ Op.8より第二楽章)
ペール・ギュント第二組曲 Op.55
山の魔王の娘の踊り
アンドレア・ミクッチ(P)、
フランチェスコ・ディ・マルコ(P)

録音:2022年5月、チーゴレ(イタリア)
エドヴァルド・グリーグは、クラシック音楽のレパートリーの中で主要な作曲家の一人です。また、グリーグの作品はクラシック音楽のレパートリーの枠を超え、世界的な人気を博していますが、一方で、彼の作品はコンサートシーンで頻繁に演奏され聴かれるわけではありません。このアルバムでは、グリーグの4手連弾の為の作品をを取り上げ、その美しさと奥深さをあらためて紹介しています。シンフォニック・ダンスは元々4手連弾のために書かれ、後にオーケストレーションされた作品です。これらの曲は、グリーグの作曲技法の多様性と、オーケストラの色彩をピアノに移す、あるいは想像させる技術と能力を非常に効果的に表現しています。
アンドレア・ミクッチとフランチェスコ・ディ・マルコの二人は、イタリアの有名なピアニストであるロベルト・プラーノに師事しました。二人によるこの4手連弾のプロジェクトは、グリーグの作曲のプロセスの素晴らしさを連弾の視点から追求して広めるために始まりました。2017年7月に発売された第1弾のアルバム(C00439)は、イタリアの著名な音楽雑誌「Classic Voice」でレビューされ、音楽評論家の注目を集めました。二人はイタリアを中心にコンサート活動を続けながら、若い世代にも音楽を伝えようと、多くの高校で音楽講座を行うなど、クラシック音楽の普及にも努めています。
Da Vinci Classics
C-00670(1CD)
ヴァインベルク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全集
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番Op.126/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 Op.95/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.82
ステファノ・ザンケッタ(Vn)

録音:2022年9月、プレガンツィオール(イタリア)
現代イタリアにおける重鎮ヴァイオリニストの1人、ステファノ・ザンケッタによる、近年再評価著しいヴァインベルクの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全集。ポーランドのワルシャワでユダヤ人の家庭に生まれたヴァインベルクは、1939年にナチスのポーランド侵攻から逃れるために旧ソ連に亡命。そこで出会ったショスタコーヴィチと親交を深めるものの、反ユダヤ政策によって苦難の生涯を送ったことで知られています。ヴァインベルクは様々な楽器のために10曲以上の無伴奏ソナタを作曲していますが、ヴァイオリンのために書かれたものは3つあり、ここではそのすべてを聴くことができます。どれも高度な技巧を要し、複雑さと深みを併せ持った難曲ですが、ザンケッタの見事な解釈が新たな洞察を与えてくれることでしょう。
ステファノ・ザンケッタはマリオ・ブルネロとマッシモ・ソメンツィと共にトリオを結成して活躍し、クラウディオ・アバドから招きを受けルツェルン祝祭Oに参加するなど実績十分のヴァイオリニスト。1980年からはヴェネツィアのベネデット・マルチェッロ音楽院でヴァイオリン科の教授を務め、「ヴァイオリンの為の12の練習曲」を出版するなど作曲家としての一面も持つ名匠です。
Da Vinci Classics
C-00680(2CD)
ボリス・ペトルシャンスキー〜フェニーチェ劇場ライヴ・リサイタル2019
ハイドン:変奏曲ヘ短調 Hob.XVII-6
シューベルト:4つの即興曲 D.935
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番イ長調 Op.82「戦争ソナタ」
リスト:ラ・カンパネッラ 嬰ト短調
ボリス・ペトルシャンスキー(P/ファツィオリ)

録音(ライヴ):2019年2月7日、フェニーチェ劇場(ヴェネツィア、イタリア)
ゲンリヒ・ネイガウス、レフ・ナウモフに師事して1975年にモスクワ音楽院を卒業。1969年のリーズ国際、1971年のミュンヘン国際コンクールで入賞、そして1975年のテルニのカサグランデ国際で優勝するなど主要な国際コンクールに入賞し頭角を現し、現在ではロシアン・ピアノ・スクールの伝統を受け継ぐ名ピアニストであり、イングリット・フリッターなどの数々の名ピアニストを育成した名教師として世界的に名高いボリス・ペトルシャンスキー(1949-)。
2019年2月にイタリア、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場で開催されたペトルシャンスキーのリサイタルは、音楽史的、スタイルを含む音楽面の両方の視点から考え抜かれた魅力的な内容。
ロマン派以前のハイドンの変奏曲、シューベルトの感動的で繊細な即興曲、プロコフィエフのスリリングなピアノ・ソナタ第6番、そしてアンコールのリストによるラ・カンパネラのコンサート・パラフレーズが、フェニーチェ劇場に集まった聴衆を熱狂させました。
世界中の若手奏者たちから支持、尊敬され続けている名伯楽がフェニーチェ劇場でファツィオリのピアノを通じて創り上げた独創的なリサイタルをお楽しみ下さい。

Chandos
CHAN-20267(1CD)
メンデルスゾーン:無言歌集 Vol.2
厳格な変奏曲 Op.54
無言歌集 第1巻 Op.19bより第5番、第6番「ヴェネツィアの舟歌 第1」/無言歌集 第2巻 Op.30より第1番、第2番、第5番、第6番「ヴェネツィアの舟歌 第2」/無言歌集 第3巻 Op.38より第1番、第3番、第4番、第5番/無言歌集 第4巻 Op.53より第1番、第3番、第6番/無言歌集 第5巻 Op.62より第2番/無言歌集 第6巻 Op.67より第6番/無言歌集 第7巻 Op.85より第1番〜第6番/無言歌集 第8巻 Op.102より第3番、第4番、第5番
「夏の名残のばら」による幻想曲 Op.15
劇付随音楽 「夏の夜の夢」 Op.61よりスケルツォ(ラフマニノフ編)
ピーター・ドノホー(P/スタインウェイ)

録音:2022年3月、ポットン・ホール(イギリス、サフォーク)
音楽性、スタイルの多様性、圧倒的なテクニックが高く評価されるイギリスの名ピアニスト、ピーター・ドノホーが「音楽家になることを意識し始めたとき、ほかのどの作曲家よりも大きな意味を持っていた」と語るメンデルスゾーンの無言歌集第2弾!
本作には第1巻(CHAN--20252/レコード芸術海外盤REVIEW「今月の特選盤」)に含まれなかった残りの無言歌24曲と、メンデルスゾーン最大のピアノ独奏曲である「厳格な変奏曲」、当時から人気を博していた「夏の名残のばら幻想曲」、そしてラフマニノフによる「夏の夜の夢」のスケルツォのピアノ編曲版が収録されています。(彼はラフマニノフのトランスクリプションを非常に高く評価しており、特にこのスケルツォを傑作としています。)無言歌は前作同様、ドノホー自身が構成した曲順で演奏されます。
若かりし頃はパーカッショニストとして活躍した異色の経歴の持ち主であるピーター・ドノホーは、パリでイヴォンヌ・ロリオとオリヴィエ・メシアンにピアノを師事。1981年のリーズ国際コンクール入賞、1982年のチャイコフスキー国際コンクールで最高位を獲得しています。第1巻同様、ブックレット(英語・ドイツ語・フランス語)ではドノホー自身のメンデルスゾーンに対する考えや想いが語られています。
「これらの作品を演奏することは常に喜びであり、そもそもなぜ私が音楽家になったのかということの核心に迫るものです」(ピーター・ドノホー)

KLANGLOGO
KL-1551(1CD)
ブラームス:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第2番嬰ヘ短調 Op.2
ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 Op.5
カティンカ・フォン・リヒター(P)
ハンブルクに生まれたブラームスは、7歳でピアニストとしてのキャリアをスタートさせました。交響曲、協奏曲、室内楽、合唱曲に加えて、ピアノ作品は常に彼の作品において重要な役割を果たしていきます。このアルバムに収録されている2つのピアノ・ソナタは、1852年(第2番、1854年に改訂)と1953年にブラームスの初期の傑作として書かれたものです。
ブラームスは合計3曲のピアノ・ソナタを作曲しましたが、これらはブラームスの初期の創作期を構成し、すでに伝統的な形式概念と動機付けの仕事に集中的に取り組んでいることを示しています。カティンカ・フォン・リヒターは、軽快かつ深みのある繊細な演奏で、これらのユニークな作品を極めて個人的な解釈で演奏します。
ミュンヘン出身のカティンカ・フォン・リヒターは、音楽に対して最高レベルの感覚、表現力、想像力、感性を持っているピアニストです。彼女は、アナトール・ウゴルスキやラン・ランに師事し、スイス、イタリア、フランス、ニューヨーク、ドイツと国際的に活躍しプロとしてのキャリアを築いています。また、カティンカ・フォン・リヒターはクラシック音楽に真摯に取り組むだけでなく、現代アートにも精通しておりその分野でも活躍しています。

Danacord
DACOCD-950(1CD)
J.P.E.ハートマン:ピアノ作品集 第4集
J.P.E. ハートマン(1805-1900):ピアノ・ソナタ ニ短調 Op.34/HartW 74(1841)
練習曲 Op.53/HartW95(1851)
序奏とアンダンティーノ・レリジョーゾ Op.26/HartW70(1840)
3つの風俗的小品 HartW 69(1840)
ピアノの小品 ハ短調 「1848年1月20日」 HartW87(1848)
ピアノの小品 変ホ長調 「古い思い出」 HartW75(1842)
トマス・トロンイェム(P)

録音:2022年春、ホルステブロ音楽学校・音楽大学コンサートホール(ホルステブロ、デンマーク)
デンマーク文化の黄金時代といわれる19世紀の前期、ニルス・W・ゲーゼの世代の作曲家たちに大きな影響を与え、音楽史に大きな足跡を残したデンマークの作曲家、J.P.E.ハートマンの作品を、デンマークのピアニスト、トマス・トロンイェム(b.1954)が体系的に録音するシリーズの第4集。
「ピアノ・ソナタ ニ短調」 は、「アレグロ・アパッショナート」「ロマンス」「スケルツォ」「終曲」の4楽章。音楽出版社ユリウス・シューベルトが会長を務める北ドイツ音楽協会の作曲コンペティションに応募、第2位に選ばれたことから「賞ソナタ」と呼ばれています。「練習曲」 は、「私の名前をもたない子供たち」「教則カプリース」と曲集名を変え、最終的に「練習曲(教則エチュード)」の名で出版されました。「3つの風俗的小品」 は、個別に作曲した3曲をまとめた曲集。「Op.26」として出版されることを望みライプツィヒのホフマイスターに送ったものの断られ、未出版のまま残されました。「ピアノの小品(Pの為の哀悼幻想曲)」は、国王クリスチャン八世が没した1848年1月20日を副題にした 作品です。

Tactus
TC-951203(1CD)
カルロ・アレッサンドロ・ランディーニ(b.1954):ピアノ・ソナタ第7番 マッシミリアーノ・ダメリーニ(P)

録音:2020年1月
1954年生まれのカルロ・アレッサンドロ・ランディーニは、イタリア人現代作曲家です。パリ音楽院にてオリヴィエ・メシアンに師事しました。卒業の際は教授陣満場一致で首席で卒業、その後アメリカで修士を取得し、数々の賞を受賞しています。56分を超えるこの作品は、わずか1トラックで構成されており、その間演奏者は休むことなく演奏し続けるという珍しいものです。ランディーニはスマートフォンなどであらゆる情報をザッピングできる現代を否定しています。イタリアを代表するピアニストで南ドイツ新聞(Suddeutsche Zeitung)から「ミケランジェリ、ポリーニと並ぶ現代のイタリアを代表する三大巨匠の1人」と大絶賛されたマッシミリアーノ・ダメリーニの演奏です。

Prima Facie
PFCD-172(1CD)
ウーマンズ・ハンド〜ファニー・メンデルスゾーン・ヘンゼル:ピアノ作品選集
アレグロ・モルト ハ短調/ Without tempo indication, ト短調/アレグロ・モルト ホ短調/アレグロ・グラツィオーソ変ロ長調/アンダンテ ト長調 Op.2-1/プレスティッシモ ハ長調/アダージョ変ホ長調/4つの無言歌 Op.8/ピアノの為の6つの旋律 Op.4&Op.5
へレン・コーソーン(P)

録音:2021年2月7日-8日
イギリス人ピアニスト、へレン・コーソーンは、英国王立音楽アカデミーで学び、ソロ、伴奏、室内楽奏者として多くの賞を受賞。特にロマン派のレパートリーにおける歌手や弦楽器奏者との共演に特別な関心を持ち、30以上の委嘱作品の初演を行ってきました。
本アルバムは、近年再評価が高まってきている女性作曲家、ファニー・ヘンゼルが残した多くの作品の中から、晩年の作品を含む短編のピアノ作品を数多く集成。繊細でいて、技術的にも高いレベルが要求されるこれら作品の素晴らしさを改めて伝える好企画です。

Tactus
TC-860303(1CD)
カラーチェ:ギター作品全集
マズルカ Op.107/愛の二重奏曲 Op.129/シルヴィア Op.181/バルカローラ Op.100/メヌエット・ポンポーソ Op.173/レジネッタ Op.109/ノットゥルノ Op.172/セレナテルラ Op.166/ヴァルス・レント Op.163/ピッコロ・ロンド Op.130/セレナータ・ヴァーナ Op.183/人形の踊り Op.171/スペインのセレナータ Op.167/Mon Capitan qui passe Op.99/練習曲第1番(1〜4ポジションの敏捷性)/練習曲第2番(1〜5ポジション)/練習曲第3番(アルペッジョ)/練習曲第4番/練習曲第5番
ロベルト・グアルニエーリ(G)

録音:2022年1月
19世紀後半〜20世紀前半のイタリアで活躍したマンドリンのヴィルトゥオーゾ、ラファエレ・カラーチェ(1863-1934)。イタリアが生んだマンドリンのレジェンド、カラーチェの作品や奏法論は、今日まで続くマンドリンの為の音楽や奏法の礎になったと称されています。その彼が残した作品は約200程といわれていますが、そのほとんどはマンドリンとリュートの為のものでした。このアルバムではカラーチェの珍しいギター作品を集めています。

Nimbus Alliance
NI-6433(2CDR)
シューマン:ピアノ作品集
アベッグ変奏曲 Op.1/蝶々 Op.2
ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6
謝肉祭 Op.9/アラベスク ハ長調 Op.18
花の曲 Op.19/夜曲 Op.23
ウラディーミル・フェルツマン(P)

録音:2014年3月24日-25日&2017年4月20日-21日
旧ソ連での音楽活動禁止、アメリカへの亡命、レーベルの移籍など、幾多の試練を乗り越えた孤高の天才ピアニスト、ウラディミール・フェルツマン。彼はシューマンの作品には、タイトル、コード、音名などスコアの中にたくさんの暗示や謎が隠されていると言います。それらの謎を解き明かしていくようなフェルツマンのピアノは情感に溢れ格調高く響きます。他のピアニストには成しえないフェルツマンのシューマンをお楽しみください。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

MARSTON
MARS-53025-2(3CD)
「ヴィルヘルム・ケンプ1923-1925年ベルリン アコースティック録音全集
(1)バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻〜前奏曲とフーガ第3 番嬰ハ長調 BWV.848
平均律クラヴィーア曲集第1巻〜前奏曲とフーガ第5 番ニ長調 BWV.850
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971〜第3楽章
バッハ(ケンプ編):カンタータ 「私たちはあなたに感謝する、神よ」 BWV.29〜序曲
(2)バッハ:フルートとチェンバロの為のソナタ 変ホ長調 BWV.1031〜シシリエンヌ
グルック(ブラームス編):「アウリスのイフェジェニー」―ガヴォット
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」
ピアノ・ソナタ第12番変イ長調 Op.26「葬送」
ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2 「月光」
(3)ベートーヴェン:バガテル ハ長調 Op.33-5
(4)ベートーヴェン:ロンド ト長調 Op.51-2
ピアノ・ソナタ第21番ハ長調 Op.53「ワルトシュタイン」
ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 Op.57「熱情」
ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調 Op.81a 「告別」
ピアノ・ソナタ第27番ホ短調 Op.90
ピアノ・ソナタ第28番イ長調 Op.101
(5)ベートーヴェン:エコセーズ 変ホ長調 WoO86
(6)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1 番ハ長調 Op.15
(7)メンデルスゾーン:スケルツォ ホ短調 Op.16-2
無言歌 イ長調 Op.102-5
無言歌 ハ長調 Op.102-6
シューマン:トッカータ ハ長調 Op.7
ブラームス:ラプソディ 変ホ長調 Op.119-4
ヴィルヘルム・ケンプ(P)

(1)録音:1923年1月 ドイツ ベルリン
(2)録音:1924年7月 ドイツ ベルリン
(3)録音:1923年1月 ドイツ ベルリン
(4)録音:1924年7月 ドイツ ベルリン
(5)録音:1923年1月 ドイツ ベルリン
(6)ベルリン国立歌劇場O(指揮者不明) 録音:1925年3月 ドイツ ベルリン
(7)録音:1924年7月 ドイツ ベルリン
20世紀の偉大なピアニスト、ヴィルヘルム・ケンプ(1895-1991)の最初期のアコースティック録音全集。ケンプはほぼ 20世 紀を生き切り、録音活動は実に60年に渡った。戦後は DG の看板ピアニストとして膨大な録音を残し、ステレオ録音も多 数。しかしそれがゆえに戦前のケンプ30代 40代の録音はあまり顧みられることがなく、復刻があってもほとんどは 1940年 前後のものばかり。しかしケンプは既に1920 年代には極めて優秀なピアニストとして認められていた。今回marston は1923年から1925年のベルリンでの録音をすべて復刻。そこにはベートーヴェンのピアノ・ソナタが 8曲、協奏曲が1曲、その他 バッハやメンデルスゾーンなど、ケンプの得意曲が並んでいます。30 歳前後のケンプのピアノは喇叭吹き込みの貧弱な音から でも極めて卓越していたことが感じられます。総じて速いテンポで明確かつ集中力のある音楽を奏でており、ケンプが当時とし ては極めて新鮮なピアニストだったことがよく分かる。アコースティック録音ながらウォード・マーストンのいつもながら丁寧な 復刻により十分楽しめるでしょう。

Stradivarius
STR-37214(1CD)
20世紀イタリアのピアノ音楽
カステルヌオーヴォ=テデスコ:緑の光線
(1916)、「ひのき」(1920)
シェルシ(1905-1988):カプリチオ(1935)
マリピエロ:共振(1918)
ダラピッコラ:アナリベラの音楽帳(1952)
ニーノ・ロータ:15の前奏曲(1964)
シェルシ:ヴィシュヌの変身を描いた4枚の絵(1953)
サンナ・ヴァールニ(P)

録音:2022年2月7-8日、3月29日
20世紀イタリアの世代も作風も様々な5人の作曲家のピアノ曲を収録。「プラテーロと私」 や数々のギター曲で知られるカステルヌーヴォ=テデスコの二つのピアノ曲は初期の作品で ドビュッシーを思わせる佳品。ひとつの音を聴き込む作風でフランスのスペクトル楽派に影響 を与えたシェルシの「カプリチオ」はまだ彼本来の様式に到達していないが、自由な無調で書 かれた奇知に富んだ小品。「ヴィシュヌの変身を描いた4 枚の絵」ではシェルシ本来の様式に よる4つの細密画のような作品。その他、12 音主義者のダラピッコラ、映画音楽の巨匠ニー ノ・ロータ(作曲家本人によると映画音楽は趣味のようなもので本来自分はクラシックの作曲家 と公言していた)の万華鏡のように美しい15 の前奏曲など聴きどころ満載。20世紀イタリア音 楽の歴史を、たったこれ一枚で俯瞰できるお得な一枚。

299 MUSIC
NIKU-9049(1CD)
税込定価
メシアン ピアノ作品全集4
ファンタジー・ブルレスク(1932)
シラヒゲムシクイ(1961)「校訂・編曲/ピーター・ヒル」
鳥の小スケッチ(1985)
4つのリズム・エチュード(1945/50)
ポール・デュカスの墓前への小品(1935)
宮崎明香(P)

録音:2022年4月5-7日 埼玉芸術劇場
メシアン青年期の意欲作は、やがて自身の歩む人生のごとく深化し、音楽史にその名を刻む革新的な作品へと変遷してい く。独自の音楽語法は最晩年作品へと昇華され、洗練を極めた響きは時空を超えて煌く情景を映し出す。パリに学び、メシア ンの音楽に造詣を深める実力派ピアニストが、燦然と輝く音列と色彩を鮮やかに描く。


MDG
KKC-6681(5SACD)
日本限定セット
税込定価
エリーザベト・レオンスカヤ MDGゴールド・コレクション
■Disc1
シューベルト:ピアノ作品集
・3つのピアノ曲 D946
・ピアノ・ソナタ第13番イ長調 D66425’58
・2つのスケルツォ D593
・アレグレット ハ短調 D9156’18
・アダージョ ホ長調 D6124’51
録音:2003年2月10〜12日
■Disc2
ブラームス:ピアノ作品集
・幻想曲集 Op.116
・3つの間奏曲 Op.117
・6つの小品 Op.118
・4つの小品 Op.119
録音:2004年12月2〜4日
■Disc3
メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲&ピアノ作品集
・ピアノ協奏曲第1番ト短調Op.25
・ピアノ協奏曲第2番ニ短調Op.40
・子守歌 ホ長調 Op.67-6
・葬送行進曲 ホ短調 Op.62-3
・甘い思いで ホ長調 Op.19b-1
・民謡 イ短調 Op.54-5
・ヴェネツィアの舟歌 イ短調 Op.62-5
・信仰 ハ長調 Op.102-6
・ヴェネツィアの舟歌 ト短調 Op.19b-6
・ヴェネツィアの舟歌 嬰へ短調 Op.30-6
・春の歌 イ長調 Op.62-6
イラン・ヴォルコフ(指)ザルツブルク・カメラータ
録音:2005年10月4-6日(協奏曲)、2005年11月14-15日(無言歌)
■Disc4
ショパン:ピアノ作品集
夜想曲 第14番嬰へ短調 Op.48-2 
スケルツォ 第1番ロ短調 Op.20
夜想曲 第5番嬰ヘ長調 Op.15-2
幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
スケルツォ 第3番嬰ハ短調 Op.39
夜想曲 第13番ハ短調 Op.48-1
スケルツォ 第4番ホ長調 Op.54
夜想曲 第20番嬰ハ短調(1830)遺作
スケルツォ 第2番変ロ長調 Op.31
夜想曲 第17番変ニ長調 Op.27-2
録音:2008年6月2-4日
■Disc5
ベートーヴェン:後期三大ピアノ・ソナタ集
・ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109 
・ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
・ピアノ・ソナタ第32番ハ短調Op.111
録音:2009年10月30,31日、11月1日
エリーザベト・レオンスカヤ(P)
使用楽器:Steinway D ?Manfred Burki“ 1901

録音:2003年〜2009年
日本語帯・解説付
現代で最も名高いピアニストのひとりエリーザベト・レオンスカヤが、ドイツの高音質レーベルMD+Gに録音した5枚のアルバムをSACD hybrid盤日本 限定仕様ボックスで登場します。(シューベルトは、SACDでの発売はこのセットのみ初となります。) レオンスカヤは、スヴャトスラフ・リヒテル、エミール・ギレリス等、ソビエト時 代のロシア音 楽 家の志を継いでおり、今まさにその頂までの 道を歩んでいます。本セッ トには、シューベルト、ブラームス、メンデルスゾーン、ショパン、ベートーヴェンといった充実のレパートリーを収録。慈愛に満ちた歌心、作品のもつ世界観を レオンスカヤは丁寧に描きだし、音楽の持つ力を強く提示しています。MD+Gでの録音は1901年製の伝説のスタインウェイを使用した、自然な音場を捉え た優秀録音です。日本語解説書には、音楽評論家、舩木篤也氏による文章も掲載。

Challenge Classics
CC-72937(1CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調 『テレーゼ』 Op.78
バッハ:フランス組曲第5番ト長調 BWV816
ブラームス:7つの幻想曲 Op.116
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
ゲオルグ・キュルディアン(P)

録音:2021年10月13-15日/ドイツ、マリーエンミュンスター文化財団、第3修道院
ゲオルグ・キュルディアンは1994年ラトビアのリガ生まれ。同国のペトリス・ヴァスクスにもピアノと作曲の手ほどきを受けています。2013年ラフマニノフ国 際ピアノコンクール第3位、2014年第19回ヨハン・セバスチャン・バッハ国際コンクール第3位&聴衆賞などの受賞歴を持ち、2016年からはドイツ、エッセン のフォルクヴァング芸術大学で河村尚子に学んでいます。
ベートーヴェンのソナタから、ユーモラスな自由さを持つ第24番と、叙情・荒々しさ・絶望・和解という4つの異なる表現に直面させられる第31番を収録。バッ ハ作品のなかでも快活で楽天的な響きを持つ「フランス組曲第5番」と、小さな形式に感情を凝縮したブラームスの「作品116」が、この2曲のソナタに挟まれて います。ドイツ語圏でしばしば「3大B」と呼ばれる作曲家たちはキュルディアンにとっても非常に近い存在ということで、各曲とも非常に練られた演奏。意外とこ ういったアルバムで勝負する演奏家も少ないのではないでしょうか。
明るくよどみない流暢なタッチでペダリングも絶妙、まずその高い技術に驚かされます。しかしそれだけではなく、バッハでは思い切った抑揚をつけて歌ったり、 ブラームスでは響きを濁らすことなく自在な緩急で音楽を揺り動かしたりと、聴いていてはっとする箇所の多い演奏です。ベートーヴェン31番の嘆きの歌とフー ガでは、音をきちんと鳴らし、自然な流れを崩さず、かつ精神的な高まりもあるという、まっとうでみごとな世界を造り上げています。 (Ki)

ATMA
ACD2-2855(1CD)
慰め
アンリエット・ルニエ:思索
アルベルト・ツァーベル(1834-1910):グノーの歌劇『ファウスト』のモチーフによる幻想曲 Op.12
シューマン(アルフォンス・アッセルマン編) :胡桃 Op.25-3/ 睡蓮 Op.25-7/ 異郷にて Op.39-1
シャルル・シュッツェ(19世紀末-20世紀前半):庭園にて
グリンカ((バラキレフ編、アントワーヌ・マレット=シェニエ版):『サンクトペテルブルクとの別れ』より第10曲「雲雀」
アルフォンス・アッセルマン(1845-1912):ゲーテの『ミニョン』による詩的素描「夢」 Op.26
ヴィルヘルム・ポッセ(1852-1925):ワルツ第1番変イ短調 / ワルツ第2番 変ホ長調
リスト:慰め S.172
アントワーヌ・マレット=シェニエ(Hp)

録音:2009年4月26・28日/ケベック
カナダのハーピスト、アントワーヌ・マレット=シェニエによるアルバム。ハープの為のオリジナル作品と編曲作品の両方を演奏しており、いくつかは初録音です。 美、自然、愛、スピリチュアリティ、ダンス、詩など、人間の体験を慰め、高めてくれるあらゆるものにまつわる作品が収録されています。時に暗く、時に明るく、瞑 想的でドラマチックなこれらの曲は、聴く人を喜びと希望の旅へと誘うでしょう。 (Ki)

FUGA LIBERA
FUG-812(1CD)