湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



Paraty
(フランス)




※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者
PARATY-100273
ティトゥルーズ:聖歌、マニフィカトとオルガン小品集2
ミサ・セクス・ヴォクム・シンプリーチ・コルデ
第5旋法によるマニフィカト
ミサ・クァトゥオール・ヴォクム・ヴォティヴァ
アニュエ・クリステ
トーマス・ファン・エッセン、
ヴォルニ・オスティオ(指)
アンサンブル・レ・メランジュ
フランソワ・メニシエ (Org)

録音:2019年7、9月
アンサンブル・レ・メランジュはトーマス・ファン・エッセンが結成した古楽団体で、ノルマンディを本拠に活動しています。彼らが2019年にリリースしたジャ ン・ティトゥルーズ(1563頃-1633)のミサ曲に次ぐ第2弾。ティトゥルーズはカトリックの司祭でルーアン大聖堂のオルガニストも務めた作曲家。ルネサ ンス声楽音楽の伝統を忠実に守る初期フランス・バロックの貴重な録音と申せましょう。 (Ki)
PARATY-101109
シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番イ長調D664
4つの即興曲Op.142
フェレンツ・ヴィジ(P)

録音:2020年5月6、7日/サル・コロンヌ
1974年ルーマニアのトランシルヴァニア出身のフェレンツ・ヴィジはパリ音楽院でジェラール・フレミーに、エコール・ノルマルでジャック・ルヴィエらに学んだ 実力派。2000年の浜松国際コンクールで4位入賞しています。
18歳になるまでシューベルトのピアノ曲を弾いたことも聴いたこともなかったとのことですが、今や中心レパートリーとなり、ここでも説得力あふれる演奏を展 開しています。
PARATY-106415
ギターのサティ
6つのグノシエンヌ
エスパニャーニャ〜太った木の人形のスケッチとからかい
3つのジムノペディ
ジュ・トゥ・ヴ(あなたが大好き)
通り過ぎて〜3つのゆがんだ踊り
ばら十字軍の最初の思想
愛撫
バレエ組曲「パラード」
【赤い幕の前奏曲/中国人の手品師/アメリカ人の少女/郵便船のラグタイム/曲芸師たち/赤い幕の前奏曲のつづき】
穏やかに〜逃げ出させる歌
セバスティアン・リナレス(G)

録音:2016年10月/トゥールニュ(フランス)
サティの音楽はギターに向いていそうで意外に合いません。それゆえ録音は多くありませんが、ようやく会心の演奏が現れました。演奏者セバスティア ン・リナレスは1979年トゥールーズ生まれのギタリスト。パリのエコール・ノルマルでラファエル・アンディアに師事。Paratyレーベルから2本のギター によるバッハのゴルトベルク変奏曲をリリースして話題になりました。サティは大好きな作曲家だそうで、ジムノペディとグノシエンヌの静謐巻、エスパニャー ニャやジュ・トゥ・ヴのポップな感覚、共演者名がないので多重録音と思われるパラードのハチャメチャな世界など聴き所満点です。 (Ki)
PARATY-107159
マラ・ドブレスコ
グリーグ:抒情小曲集op.54より第4曲「夜想曲」
クララ・シューマン:音楽の夜会op.6より第2曲「夜想曲」
R.シューマン:幻想小曲集 op.12より第5曲「夜に」
アナトール・ヴィエル:夜
レスピーギ:ピアノのための6つの商品より第3曲「夜想曲」
ブリテン:ピアノのための夜の小品(ノットゥルノ)
エルサン:かげろう〜第4曲 夜の空気の中で
リパッティ:嬰ヘ短調のノクターン
エルサン:第8曲「ベールのかかった月」
チャイコフスキー:6つの小品 op.19より第4曲ノクターン
オスカー・ストラノイ:Piano4より第4曲子守歌
ショパン:ノクターン 遺作 嬰ハ短調
ドビュシー:夜想曲、月の光
プーランク:夜想曲 第6番 ト長調
サティ:うつろな空想(Songe Creux)〜6つの小品第6番
エネスコ:即興的小品集op.18より鐘の夜想曲
マラ・ドブレスコ(P)

録音:2017年 8月
ルーマニアのピアニスト、マラ・ドブレスコが描く、「夜」をテーマにしたピアノ作品集。ショパンのノクターンから、ビエルやエルサンまで、幅広い選曲が魅力です。 (Ki)
PARATY-108105
ドビュッシー:前奏曲第1、2集 イワン・イリッチ(P)

録音:2006年4月
PARATY-108175
MozHayique〜モザイク
ハイドン:交響曲第103番「太鼓連打」〜第1楽章序奏
 交響曲第94番「驚愕」〜第2楽章
モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」〜「奥様お手をどうぞ」変奏曲
 ピアノ・ソナタ第12番K.332〜第1楽章
 ピアノ・ソナタ第10番K.330〜第2楽章
 ピアノ・ソナタ第11番K.331〜第3楽章トルコ行進曲
 ロンド イ短調K.511
ハイドン:交響曲第101番「時計」〜第2楽章
 交響曲第44番「悲しみ」〜第3楽章
 交響曲第92番「オックスフォード」〜第4楽章
モーツァルト:幻想曲ハ短調K.475
イヴ・レヒシュタイナー(オルガン&編)、
アンリ=シャルル・カジェ(打楽器&編)

録音:2018年5月9-11日/ベルン大聖堂(スイス)
ハイドンの交響曲の有名楽章とモーツァルトのピアノ曲をオルガンで演奏しているのだけでも興味津々ですが、さらに打楽器の賑やかな響きが加わりオー ディオ的音空間を作り出しています。レヒシュタイナーがオルガン用に編曲したものに、カジェが絶妙な打楽器を加えました。それも太鼓のみならず様々な楽 器を用いて効果をあげました。驚きと爆笑のツボもしっかり押さえていて子供も大喜び。モーツァルトの「トルコ行進曲」もオルガンだけで充分聴かせるにも かかわらず、打楽器が異国情緒を増しています。また幻想曲ではモーツァルトが暗示しているだけの恐ろしい効果を打楽器が醸します。
レヒシュタイナーのオルガン演奏は軽快でテンポ良く、まるでポップスのような楽しさと親しみやすさに満ちてます。 (Ki)
PARATY-110197
バッハ:鍵盤楽器のための7つのトッカータ BWV910-916
ト長調 BWV916/ハ短調 BWV911
ニ短調 BWV913/ホ短調 BWV914
嬰ヘ短調 BWV910/ト短調 BWV915
ニ長調 BWV912
ローラン・カバッソ(P)
使用楽器:ステファン・ポレロ 「opus 102」

録音:2019年9月5-9日/フランス、ヴィルティエリー、ステファン・ポレロ・スタジオ
フランスの名ピアニスト、ローラン・カバッソがバッハのトッカータ全7曲を録音。カバッソが「バッハにふさわしいピアノ」と惚れ込んだ楽器、ステファン・ポレロ 「opus 102」を使用しています。この楽器は102鍵の並行弦ピアノで、響きの持続性、音域ごとの明瞭さ、澄んだ音色が大きな特徴。この特性がバッハのポリ フォニックな楽曲に対しても見事な効果を発揮し、いきいきと音楽が響きます。
バッハ20代の若かりし頃の作品とされる7曲のトッカータは、ブクステフーデら先人たちからの影響と、そこから自分のスタイルを作り出そうとする試みが混ざ り合っています。即興的な速いパッセージから対位法を駆使したフーガ、劇的な和声進行など、様々な要素が巧みに融合され構成されています。型にとらわれない 自由な展開が可能な「トッカータ」であるからこそのほとばしる霊感に満ちており、後のバッハの名作の数々をも予感させる音楽と言えるでしょう。
ライナーノートには日本語の解説も収録しています。 (Ki)
PARATY-111114
ローランド・デ・ラッスス:声楽作品集
主に向かいて歌え
デュオ1番〜24番
おおマリア、守りの庭よ
おお、よきイエスよ
アレルヤ、讃美と栄光は
主よ、われは御身を愛し奉る
天の女王、喜べ
キリストよ、あなたを崇め
平安のうちに、ことごとく
賛美の歌声を鳴り響かせよ
アンサンブル・レシェル
カロリーヌ・マルソ、
シャルル・バルビエ(芸術監督)

録音:2010年12月
PARATY-112110
プレイエルで弾くショパンのピアノ作品集
バラード第1番ト短調Op.23
ノクターン第1番Op9-1
ピアノ・ソナタ第2番「葬送」Op.35
バラード第4番ヘ短調Op.52
ノクターン第20番嬰ハ短調「遺作」
クヌート・ジャック(P)
使用楽器:プレイエル(1843年製ピアノ、1834年製アップライトピアノ)
PARATY-113215
バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988
(セバスティアン・リナレス&ニコラ・レスコワ編曲ギター・デュオ版)
デュオ・メリザンド
【セバスティアン・リナレス(G)、ニコラ・レストコワ(G)】
フランス出身のギタリスト、セバスティアン・リナレスとニコラ・レストコワによるデュオ・メリザンド。二人の編曲による2本のギターのための「ゴルト ベルク変奏曲」です。「ゴルトベルク変奏曲」は様々な編曲版が存在し、多くの人に愛されている楽曲。ギター独奏による演奏はいくつか録音されていますが、 音楽的にも技巧的にも1本のギターでは困難な部分がありますが、この二人の編曲版は、それらをカバーする意欲的な録音となっており、音型やリズム の対比を鮮やかに描き、作品の明暗を強く表現しています。 (Ki)
PARATY-116137
マグダレーナ・バチェフスカ
ショパン:前奏曲嬰ハ短調Op.45
シマノフスキ:9の前奏曲Op.1
ショパン:バラード第3番変イ長調Op.47
 3つのマズルカOp.59
シマノフスキ:マズルカOp.50より第1-4番
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なポロネーズOp.22
マグダレーナ・バチェフスカ(P)

録音:2015年8月シマノフスキ音楽院(カトヴィツェ)
ピアニスト、チェンバリストとして活躍するかたわら、MetroNaps EnergyPodやBlueSleepなどで不眠、安眠のための音楽プロデュースも務める才 媛マグダレーナ・バチェフスカ。現在はアメリカを本拠にしていますが、ここでは故郷ポーランドの二大天才、ショパンとシマノフスキをとりあげています。 全く新感覚のピアノながら、両者のマズルカで見せる民族的な味わいが絶妙。夢のように美しい世界を作り上げています。 (Ki)
PARATY-116224
1905 Impressions
ラヴェル:鏡(1904-1906)
ドビュッシー:映像第1集(1905)
アルベニス:イベリア第3集(1905-1908)
ファニー・アズーロ(P/YAMAHA CFX)

録音:2016 年12月
フランス出身、ジャズも演奏するヤマハ・アーティストのファニー・アズーロ。明るく色彩豊かな音色、アルベニスのような作品でもたちのぼってくる、 よい意味で素朴な風合いが魅力です。
PARATY-117152
シューマン:弦楽四重奏曲 イ短調 op.41-1
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第2番 ヘ長調 op.22
マンフレッドQ

録音:2016年11、12月
1986年、世界の名だたる音楽院を卒業したメンバーによって結成、1989年にはバンフ(カナダ)、そしてエヴィアン(フランス)のコンクールで優勝、 一躍世界での活躍の場を広げました。バイロンの劇詩「マンフレッド」から名前をとっています。「マンフレッド」はロマン派の芸術家たちに大きな影響を与え、 シューマンとチャイコフスキーもマンフレッドにちなんだ作品を残しています。結成30年のマンフレッド四重奏団が、流麗な音楽運びで聴かせます。 (Ki)
PARATY-117155
ヴィーナスの誕生
ドビュッシー:シャルル・ドルレアンの詩による3つの歌
ラヴェル:3つのシャンソン
フロラン・シュミット:A contre-voix op.104より〔Pour vous de peine/ Bonnet vole〕
プーランク:雪の夜
メシアン:5つのルシャン
ミヨー:ヴィーナスの誕生
カントルーブ:オーヴェルニュ高地の百姓たちの5つの歌より〔A la campagne/ Chaine de bourrees〕
アルシス・ブルゴーニュ(声楽アンサンブル)
ミアリ・ゼケ(指)

録音:2017年6月27-30日
フランスの声楽アンサンブル、アルシス・ブルゴーニュによる、フランスの無伴奏合唱作品集。美しい発音とハーモニーに魅了される1枚です。 (Ki)
PARATY-11816
水と大気の対話〜ドビュッシーの作品
(1)水の反映〜映像第1集/(2)帆〜前奏曲集第1巻
(3)雨の庭〜版画/(4)野を渡る風〜前奏曲集第1巻
(5)沈める寺院〜前奏曲集第1巻/(6)西風の見たもの〜前奏曲集第1巻
(7)水の精〜前奏曲集第2巻/(8)音と香りは大気の中に漂う〜前奏曲集第1巻
(9)小舟にて〜小組曲/(10)夏の風の神パンに祈るために〜6つの古代の墓碑銘
(11)交響詩「海」(作曲者編4手版)
ヴェラ・ツィバコフ(P)(1)(3)(5)(7)(9)(10)(11)
ロマン・エルヴェ(P)(2)(4)(6)(8)(9)(10)(11)

録音:2017年5月7、8日/アナトール・スタジオ(シュニー)
1982年モスクワ生まれのヴェラ・ツィバコフと、1977年レンヌ生まれのロマン・エルヴェによる夫婦デュオによるドビュッシー。ドビュッシーが描いた水 をツィバコフが、大気をエルヴェが交互に弾きます。最初の8作品は独奏で、さらに連弾が続きますが、ドビュッシー自身が4手連弾用にした「海」全曲も 両者で共演。故ブリジット・エンゲラーの愛弟子ツィバコフと、ブルーノ・リグットの弟子エルヴェのフランス的なピアニズムが絶妙にブレンドされています。 (Ki)
PARATY-119249
バッハ&ヒンデミット
ヒンデミット:オーボエ・ソナタ(1938)
バッハ:フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV 1031
ヒンデミット:アルト・ホルン・ソナタ(1943)
バッハ:フルート・ソナタ イ長調 BWV 1032
ヒンデミット:ヴィオラ,ヘッケルフォーンとピアノのための三重奏曲 op.47(1928)*
デュオ・アザール〔カール=エマニュエル・フィスバック(Sax)、ウェンジャオ・ワン(P)〕
ピエール・ルネール(Va)*

録音:2018年4月
バッハとヒンデミットの作品を交互に収録した1枚。ヒンデミットにとってバッハはインスピレーションの源であり、1枚のディスクに共に録音することも きわめて自然といえるでしょう。 サックス奏者のフィスバックは、1985年パリ生まれ。フランスのオーケストラとの共演も多く、また、サックス作品のレパートリーを広げるためにオーケストラ との共演をはじめ、様々な編成のアンサンブルで活発に演奏活動を展開しています。ここでも変幻自在のテクニックで、ソプラノ・サクソフォンで演奏している のに、オーボエやフルートのように聴こえる瞬間もあります。ピアノのウェンジャオ・ワンは1985年中国出身、パリ国立高等音楽院で学び、フランスを中心に 演奏活動を展開しています。ゲストに迎えたヴィオラ奏者はパリOでソロ・ヴィオラ奏者を務めるピエール・ルネール。 オリジナル・ライナーノーツの雲井雅人氏による日本語翻訳つき。 (Ki)

PARATY-120190
愛のヴァリエーション
13世紀の宮廷恋歌を巡る旅(全26曲)
ブリジット・レーヌ(指)
アッラ・フランチェスカ

録音:2019年4月/プロテスタント教会(パリ)
音楽学者にして歌手、ハープ奏者のブリジット・レーヌが13世紀の宮廷恋歌に挑戦。変奏曲のルーツを探る貴重で興味深い試みでもあります。いずれも聖母賛歌の単旋律をポリフォニー化して変奏していくもので、内容は愛や嫉妬に関する世俗的なものに変化。歌のみならず各種中世楽器の織りなす古雅な響きが絶美。癒しに満ちた時間を提供してくれます。
PARATY-120198
ショパン:ワルツ全集(全18曲) エモ・パジャン(P)

録音:2020年2月/ベーゼンドルファー(ウィーナー・ノイシュタット)
エモ・パジャンは1983 年生まれのフランスのピアニスト。ドミニク・メルレやレオン・フライシャーに学び、ヨーロッパのいろいろなコンクールで入賞す るなど注目されています。彼は1970-80年代に情熱的な演奏で人気を博したヴァイオリニスト、シルヴィア・マルコヴィチの愛息で、近年は母との共演も 数多く行なっています。
パジャンはショパンのワルツ18曲に挑戦。どの曲も個性的解釈に驚かされますが、生き生きとした生命感が魅力です。 (Ki)
PARATY-121365
ショパン:ピアノ・ソナタ集
第1番ハ短調 op.4、第2番変ロ短調 op.35 「葬送」、第3番 ロ短調 op.58
ヴェロニク・ボンヌカズ(P)

録音:2019年11月
フランスのヴェテランピアニスト、ヴェロニク・ボンヌカズがショパンのソナタ3曲を録音しました。ボンヌカズはCNSMでヴェンツィスラフ・ヤンコフのクラスで 学び、その後ジュリアード音楽院などでも学び、様々なコンクールの入賞歴を持ちます。ちなみに師ヤンコフはショパンの解釈でも高く評価された奏者で、1949年、 ロン=ティボー国際コンクールで第1位の座をチッコリーニと分かち合った人物でもあります。そんなヤンコフに師事し今やヴェテランとして存在感を放つボンヌカ ズ。抜群のバランス感覚で熱さを秘めた音色でハーモニーを響かせつつ、コントロールの効いた音楽づくりで聞かせます。 (Ki)
PARATY-122318
羽の鳥たち
フランソワ=ベルナール・マシュ:ソピアーナ
ミカエル・レヴィナス:羽ばたき
ドビュッシー(サマズイユ編):牧神の午後への前奏曲
メシアン:黒つぐみ
トリスタン・ミュライユ:アオアシカツオドリ
フィリップ・ユーレル:短いリトルネッロ〜ルチアーノ・ベリオ追悼
ミュライユ:恋するナイチンゲール
メシアン:シグル
マルク・モネ:ナット・ナット・ナット・ナット
レジス・カンポ:ヨーロッパアオゲラ
アンヌ・カルテル(フルート;ブランネン=クーパー、アルトフルート;三響、ピッコロ;ローゼン)、
マリー・フェルミューレン(P。ベーゼンドルファー280)

録音:2021年6月28日-7月1日/イル・ド・フランス国立O公会堂
音楽で鳥を表現することはルネサンス時代から行われていましたが、それは擬音やノイズを用いての模倣でした。これを分析して記譜方法を体系立てたのがメシ アン。彼をきっかけに作曲家たちがさまざまな目的、方法を試みました。しかしその真の発案者はドビュッシーだったともされます。
このアルバムはメシアンとその意を汲む後継者たちによる鳥音楽集。鳥を表すのに最適なフルート属を用い、トリルやスタッカートのみならず各種特殊奏法を駆 使しています。ピアノも従来の音以外のコツコツ音などを響かせます。ことにカルテルとフェルミューレンのために書かれたモネの「ナット・ナット・ナット・ナット」 はキテレツな奏法のオンパレードで釘付けとなります。
メシアンの「シグル」は世界初録音。1982年作の無伴奏フルート曲ですが、後にメシアン最後のオーケストラ曲となった「かなたの閃光」第7曲に流用されまし た。 (Ki)
PARATY-125139(2CD)
ヴィラ=ロボス:ギター曲全集
ショーロ第1番、12の練習曲、
演奏会用ワルツ第2番Op.8
5つの前奏曲、ブラジル民謡組曲(全5曲)、
ワルツ=ショーロ (1928)
ミカエル・ビエガス(G)

録音:2015年3月/コンヴェント・ドス・カプチョス(ポルトガル)
ミカエル・ビエガスは1987年パリ生まれ。7歳でポルトガルへ移りアルガルヴェ音楽院でギターを学びました。その後もブローウェルやアサド兄弟の マスタークラスにも出席、現在はギタリストのほか作曲家、音楽ライターとしても活躍しています。 ビエガスはヴィラ=ロボスのスペシャリストとして知られていて、待望のアルバムの登場となります。名作「12の練習曲」や「5つの前奏曲」の鮮やか な指周りに感嘆させられますが、近年発見された「演奏会用ワルツ第2番」と「ワルツ=ショーロ」が収録されているのも魅力。「ワルツ=ショーロ」は「ブ ラジル民謡組曲」の第3曲として書かれながら、最終版で同名異曲と差し替えられたもの。「演奏会用ワルツ第2番」は未完の作品で、ピアニスト兼作 曲家のアマラウ・ビエイラがサンパウロの書店で偶然発見し、ミカエル・ビエガスが補筆完成させたもの。聴きものです。 (Ki)
PARATY-129264
ジャック・モレル(~1680-~1740):ヴィオールのための作品集第1巻
第1組曲 イ短調、第2組曲 ニ短調、
第3組曲 ニ長調、第4組曲 ト長調、
シャコンヌ ト長調
フオーコ・エ・チェネレ
〔ジェイ・ベルンフェルド(ヴィオラ・ダ・ガンバ、指揮)、アンドレ・ヘンリヒ(テオルボ)、ロナルド・マルティン・アロンソ(ヴォーラ・ダ・ガンバ)、ベルトラン・キュイエ(Cemb)、パトリシア・ラヴァイユ(リコーダー)、パメラ・ベルンフェルド(Vn)〕

録音:2018年12月
ジャック・モレルという人物については詳しいことが分かっていません。自身プロのヴィオール奏者だったのか、さらに作品も2つしか残されていませんが、 1680年くらいまでには生まれており、1730年代に亡くなっていること、さらに1709年にはヴェルサイユで作品集が出版されており、ルイ14世の宮廷で活躍 したと考えられます。いずれにしても、モレルの作品からは、非常に詩情豊かな世界が響いてきます。ヴィオール音楽が最も盛んだったころの貴重な遺産とい えるでしょう。 (Ki)
PARATY-138245
悲しみよ、来たれ
)ロバート・ジョーンズ:悲しみよ、来たれ
ダウランド
:ダウランドのオリヴァー・クロムウェル先生への別れ
ジョーンズ:愛が希望に翼をくれた
 かくも私の考えが
ダウランド:蛙のガリアード
ジョーンズ:ひどいわ、ひどい
トバイアス・ヒューム:兵士の歌
 兵士のガリアード
 どれほどの悲しみが
フェッラボスコ二世:ヴィオール練習曲〜アルメインV、ガリアードU、コランテW
ジョーンズ:さて、愛とは何
 愛の神は少年だ
ヒューム:悲しき、哀れな男
 喜んで変えよう/煙草
ジョーンズ:私ほど愛しただろうか
ヒューム:パヴァン
ダウランド:流れよ、わが涙
アンサンブル・プレ・ド・ヴォートル・オレイユ【アナイス・ベルトラン(Ms)、ニコラ・ブローイマンス(Bs)、ティボー・ルーセル(Lute)、ロビン・ファロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)】

録音:2018年6月/エリザベート劇場(アルドロ)
1990年生まれの期待のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者ロビン・ファロ率いる古楽団体アンサンブル・プレ・ド・ヴォートル・オレイユ。「あなたの耳のそばで」 という意味で、声楽2人とリュート、ガンバから成ります。
このアルバムは、2011年にパロがソプラノのアナイス・ベルトランと出会い、トバイアス・ヒュームの歌とガンバのための作品を知った時から温めてきた 企画で、ヒュームのほか、イギリス黄金時代の美しい歌が紡がれます。もちろんダウランドの名作「流れよ、わが涙」も収録。今後も要注目の若手実力派団 体です。 (Ki)
PARATY-140100
故郷 第1集
(1)コダーイマールタの風景
(2)バルトーク:4つのハンガリー民謡
(3)同:4つのスロヴァキア民謡
(4)ドヴォルザーク(ヤナーチェク編):6つのモラヴィア二重唱曲
(5)シェーンベルク:3つのドイツ民謡Op.49
(6)ブラームス:あそこの牧場に/静かな夜/故郷にてOp.64の1
ミハーイ・ゼケ(指)
アンサンブル・キテラ、マリー・ヴェルムラン(P/1896年製スタインウェイ)

録音:2020年2月28日-3月1日/マリーエンミュンスター修道院(ノルトライン=ヴェストファーレン)
アンサンブル・キテラは、ミハーイ・ゼケが2019年に結成した室内合唱団。メンバーの出身国は10に及び、汎ヨーロッパ的な志向を示しています。「故郷」と 題されたシリーズで19-20世紀に民謡や伝承音楽に基づいて作られた合唱曲を紹介していく予定となっています。第1弾は「ハンガリーからドイツ」と題されま すが、バルトークのスロヴァキア民謡、ドヴォルザーク(ヤナーチェク)編曲のモラヴィア民謡も入っています。 (Ki)
PARATY-149182
プロコフィエフ:ヴァイオリンとピアノのためのオリジナル作品全集
5つのメロディ op.35 bis
ヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ短調 op.80
ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調 op.94a
クリスティ・ギエジ(Vn/1784年製グァダニーニ)ルイ・ランシェン(P)

録音:2018年8月
音楽院在学中に知り合って共演するようになった二人による初CD。二人にとってとりわけ思い入れのある作曲家であるプロコフィエフ作品集です。光と影 の描き分け、時に鋭くドライ、時に甘い音色と完璧なテクニックがゆるす表情が見事な演奏です。ヴァイオリンのクリスティ・ギエジはフランス出身、13歳でパ リ国立高等音楽院に入学、フォンタナローザの下で研鑽を積みました。2005年、アヴィニヨン国際ヴァイオリンコンクール優勝。2008年、ティボール・ヴァル ガコンクール第3位など、国際的なコンクールで優勝、入賞を重ねています。ピアノのルイ・ランシェンは、パリ音楽院でデセールらに師事したのち、2008年パ リ国立高等音楽院に入学、エンゲラーのもとで研鑽を積みました。2004年フランス・スタインウェイ・コンクール第1位をはじめ、国際的なコンクールで入賞 を重ねています。 (Ki)

PARATY-150101
チェロの歌
ショパン:チェロ・ソナタOp.65
 (フランショーム編):ポロネーズ第1番嬰ハ短調Op.26の1
 (フランショーム編):ノクターン第14番嬰ヘ短調Op.48の2
 (フランショーム編):マズルカ第19番ロ短調Op.30の2
フランショーム:ノクターン ホ短調Op.14の1
 ノクターン 変ホ長調Op.14の3
 ベッリーニの「海賊」の主題によるカプリッチョ
フェルナンド・カイダ=グレコ(Vc;1880年ミルモン製)
エドアルド・トルビアネッリ(ピアノ;1842年プレイエル製)

録音:2017年10月1日/ロワイモヨン修道院(ライヴ)
オーギュスト・フランショームはショパン後半生の親しい友人のひとりで、彼がチェロ曲を手掛けるきっかけともなりました。ここではショパンがフランショー ムに捧げたチェロ・ソナタをメインに、両者の作品を集めています。特にフランショームがチェロとピアノ用に編曲したショパンの3曲が聴きもの。 フェルナンド・カイダ=グレコは1978年アルゼンチン生まれのチェロ奏者。イタリアとスイスで学び、古楽から現代音楽まで幅広いレパートリーを持つ俊 英。1880年ミルモン製の銘器の深い音色に聴き入ってしまいます。エドアルド・トルビアネッリは1970年イタリア生まれのフォルテピアノ、チェンバロ奏者。 インマゼール門下の注目株。ショパンと同時代1842年製プレイエルで絶美の世界を創り上げています。 (Ki)
PTY-1523143
チャイコフスキー、ラフマニノフ:ピアノ三重奏曲
チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲Op.50「偉大な芸術家の思い出」
ラフマニノフ:ピアノ三重奏曲第1番ト短調
ジュネーヴ・ピアノ三重奏団【イリーナ・シクリンディナ(P)、セル ゲイ・オストロフスキー(Vn )、ダン・スルツコフスキ ー(Vc)】

録音:2021年11月/ラ・ショー・ド・フォン
20年来ジュネーヴ在住のロシア人演奏家が結成したジュネーヴ・ピアノ三重奏団。デビューCDは母国のピアノ三重奏曲2篇で、全員の文化的ルーツを記念し ています。安定の技巧はもちろんながら、ユネスコ世界遺産都市ラ・ショー・ド・フォンの革新的なドルビーアトモス技術を備えたスタジオで録音された音の良さも 注目です。 (Ki)
PARATY-159183
CAGE MEETS SATIE〜2台ピアノのための作品集
ジョン・ケージ:2台のプリペアード・ピアノのための3つのダンス
2台ピアノのための「経験 第1番」
サティ:「ソクラテス」(ケージによる2台ピアノ編曲版)
アンヌ・ド・フォルネル、ジェイ・ゴットリープ(P)

録音:2019年3月
打楽器アンサンブルのような、時にガムラン音楽にも聴こえる、呪術的な魅力をもつケージの2台のプリペアード・ピアノのための「3つのダンス」。終曲での 高揚感は見事です。そして静謐な世界が展開する「経験 第1番」。そしてサティの声とオーケストラ(またはピアノ)のための作品「ソクラテス」をケージが2台 ピアノのために編曲したものを収録。すべてマース・カニンガムが振付をした作品ということでも共通している興味深いプログラムです。演奏者のアンヌ・ド・ フォルネルはフランスとアメリカの両国籍を持つピアニスト・音楽学者。リヨン音楽院でフロラン・ボファールに師事していました。ジェイ・ゴットリープはアメ リカ出身で、ジュリアード音楽院、さらにハーバード大学で学んだ知性派ピアニスト。パリでナディア・ブーランジェの下で長らく研鑽を積んでいます。完璧に 息の合った、トランス状態になりそうな恍惚感すらおぼえるような演奏となっております。 (Ki)
PARATY-160210
連弾のモーツァルト
モーツァルト:ピアノ連弾のためのソナタハ長調K.521
アンダンテと変奏K.501
ピアノ連弾のためのソナタヘ長調K.497
デュオ・ペガス【モルガーヌ・ル・コール &クヌート・ジャック】
モーツァルトの連弾用ソナタは独奏や2台の名作に比べポピュラーではないものの、さすがモーツァルトの充実した世界を構築しています。
このアルバムはパリ音楽院で古楽器の教鞭をとるモルガーヌ・ル・コールとクヌート・ジャックがクリストファー・クラーク製作のアントン・ヴァルターのレ プリカ・フォルテピアノではつらつとした演奏を繰り広げます。
PTY-1623144
ガンドリユ:ピアノ三重奏曲集
ピアノ三重奏曲第1番Op.31「ノックス・トリオ」(2010)
第2番Op.43「ポップ・トリオ」(2011/3)
第3番Op.57「トリアド」(2016/7)
第4番Op.85「ある天使」(2021/2)

ジャン=シャルル・ガンドリユ(P)
ダヴィド・ガルストフ(Vn)
グレゴワール・コルニルク(Vc)

録音:2023年7月4日/ソシャン教会(ライヴ)

ジャン=シャルル・ガンドリユは1982年生まれ。作曲家としてはジャン=ルイ・フロレンツ門下で、「スターバト・マーテル」はパリのノートルダム寺院の火災 (2019年4月)の24時間前に同所で上演され、同建造物での最後の音楽となったといわれています。作風は瞑想的でメロディアス、現代的な要素はあまり感 じられません。彼はオルガン奏者としても3つの国際コンクールで優勝しています。
2023年7月4日にソシャン教会で行われたガンドリユの4篇のピアノ三重奏曲のコンサートをライヴ収録。全曲作曲者のピアノの名手ぶりを味わえます。第3 番「トリアド」の第2楽章はアウシュヴィッツ収容所を訪れた際の印象を音化したとされます。 (Ki)
PARATY-165142
J.S.バッハ:フルート・ソナタ集
フルートと通奏低音のためのソナタホ短調BWV1034
フルートとチェンバロのためのソナタ イ長調 BWV1032
6つのパルティータホ短調BWV830
フルートと通奏低音のためのソナタホ長調BWV1035
フルートとチェンバロのためのソナタロ短調BWV1030
ステファニー・トロファ(フラウトトラヴェルソ)
ジュリアン・ウォルフス(Cemb)

録音:2015年5月、ベルギー、ボーフェ
1980年ベルギーのブルージュ生まれのステファニー・トロファによるバッハのフルート・ソナタ集。彼女はブリュッセル王立音楽院で、マルク・アンタイ、 バルトルド・クイケン、フランク・トインスにフルート、そしてバルト・コーエンにリコーダーを学びます。2012年にブルッヘ・ムジカ・アンティクワ国際 古楽コンクール入賞、ベルギーのクラシック専門チャンネル、「ラジオ・クララ」で2014年オーディエンス賞新人賞を獲得、順調にキャリアを積んでいま す。共演は、1983年ベルギー生まれでアムステルダムの音楽院で学んだチェンバロ奏者ジュリアン・ウォルフス。 バッハのフルート・ソナタは真作、偽作と議論されていますが、古今のフルート・ソナタの中でも屈指の名作揃い。ステファニー・トロファの端正かつ 透明感のある音色は、聴く者を心地よくバッハの世界に誘います。本アルバムにはジュリアン・ウォルフスのソロによる6つのパルティータも収録していま す。軽やかで躍動感溢れる演奏を聴かせてくれます。近年魅力が溢れる若手の古楽奏者が続々と登場していますが、この2人も次世代のオランダ・ベルギー 楽派の古楽奏者として注目の存在です。 (Ki)
PARATY-169184
恍惚の宵
(1)ポルドフスキ:恍惚の時
(2)ドビュッシー:月の光
(3)ナディア・ブーランジェ:夜空は広がり
(4)R・シュトラウス:夜/万霊節
(5)シューマン:歌曲集Op.90(レクイエムを含む全7曲)
(6)フランク:夜想曲
(7)アーン:恍惚の時/星のない夜は
(8)ベルリオーズ:夏の夜Op.7
アリス・フェリエール(Ms)、
サーシャ・エル・ムイシ(P)

録音:2018年1月/サル・コロンヌ(パリ)
マダガスカル島の東に浮かぶレユニオン島で生まれ育ったメゾソプラノ歌手アリス・フェリエールのデビュー・アルバム。パリのソルボンヌ大学で政治史 を専攻した才媛ですが、ウィーン国立音楽大学でマルギット・クラウスホーファーらに声楽を学び、そのしなやかでヴェルヴェットのような声質が認められ、 世界のオペラ劇場に出演しています。 オペラと並びフェリエールが力を入れる歌曲。ここではフランス系とドイツの作曲家たちによる夜をテーマとした作品が選ばれています。フェリエールに とり夜は神秘と感情の世界で、ロマン派中心テーマと考えているとのこと。それぞれの作曲家が感じ、憧れ、怖れた夜を描きます。興味深いのは、大ヴァ イオリニスト、ヘンリク・ヴィエニャフスキの実娘ポルドフスキと名教師として知られるナディア・ブーランジェの作品も収められていること。女性の感じた 夜もフェリエールは見事に表現しています。 (Ki)
PARATY-175148
シューマン:クライスレリアーナOp.16、
森の情景Op.82、
創作主題による変奏曲WoO24
スザナ・バータル(P)

録音:2014年11月スプレイグ・メモリアル・ホール
1986年ルーマニアのティミショアラ生まれのピアニスト、スザナ・バータル。的確で豊かな表現力で、シューマンのうつりゆく心情を見事に描写して います。今後の活躍が楽しみなピアニストが登場しました。 バータルはソロ・コンサート・デビューが12歳、コンチェルト・デビューは13歳で早くから才能を開花させていたピアニスト。19歳でフランスに渡り、 パリとリヨンでデニス・パスカル、ピエール・ポティエ、フローラン・ボファールらに師事。その後世界各国のコンクールで優秀な成績をおさめています。レパー トリーは幅広く、現代作曲家の作品も頻繁に取り上げるなど、意欲的な音楽活動を行っています。 (Ki)
PARATY-179185
ドビュッシー:ピアノ三重奏曲 ト長調
フィリップ・エルサン(b.1948):『聖ジュヌヴィエーブ・デュ・モン教会の鐘の音』に基づく変奏曲
ラヴェル:ピアノ三重奏曲
トリオ・アタナソフ〔ペルスヴァル・ジル(Vn)、サラ・スルタン(Vc)、ピエール=カロリン・アタノソフ(P)〕

録音:2018年4月
2007年結成のアンサンブル。ハイドンの初期作品から現代作品までをレパートリーにして活躍しています。このディスクに収録されているフィリップ・エル サンの作品は、アンサンブルが始まって2回目の演奏会で取り上げて以降いつも大切にしている作品ということ。 (Ki)
PARATY-185144
いかにしてジークフリートは大蛇を殺したかその他もろもろ〜6人の演奏家と1人のナレーターによるワーグナー・ニーベルングの指環
川の精の宝/指環の誕生
神々の城/ヴォータン
策士ローゲ/ヴァルハラでの殺人
大蛇と黄金
いかにしてジークフリートは大蛇を殺したか
小鳥の言葉/愛
ジークフリートの新しい旅
グンター王の宮殿で
ハーゲンの裏切り
ワルキューレの騎行
罠が閉じ/ジークフリートの死
世の終り
アンサンブル・ル・ピアノ・アンビュラン
ジェシカ・ポニャン(語り手)、シルヴィ・ダウテル(ピアノ、インドのオルガン、ハルモニウム、シンセサイザー、鍵盤ハーモニカ、鳥笛)、クリスチーヌ・コムテ(フルート、ピッコロ、シンセサイザー、鍵盤ハーモニカ、鳥笛、鉄床、大太鼓、ローゲとブリュンヒルデの声)、
フランソワ・サレ(オーボエ、イングリッシュホルン、鍵盤ハーモニカ、鳥笛、蛙、鉄床、巨人とジークフリートの声)、アントワネット・ルカムピオン(ヴァイオリン、ヴィオラ、インドのオルガン、鳥笛、鉄床)、ジョエル・シャツマン(チェロ、鳥笛、アルベリヒの声)、チャーリー・アダモプーロス(エレキベース、ヴォータンとハーゲンの声)

録音:2015年10月/ウィーン・トラント会議場(フランス)
これはすごい。全曲上演に4夜を要するワーグナーの超大作「ニーベルングの指環」。オーケストラも大編成で出演者の多さも有名ですが、これをなん と6人の演奏者と1人の語り手だけで、それも51分で味わってしまうという冗談みたいな前代未聞のディスクが登場します。
演奏団体はアンサンブル・ル・ピアノ・アンビュラン。2001年にリヨンの音楽家たちにより結成されたキテレツなバンドで、有名なクラシック曲を「違 うように、異なる文脈」で披露して注目されています。これまでもストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」やショスタコーヴィチの交響曲第5番で聴衆の 度肝を抜いて来ましたが、今回は禁断のワーグナーの「指環」へ足を踏み入れてしまいました。
ワーグナーの「指環」全体からカギとなる17のシーンを選び、フランス語の語りとワーグナーの音楽で進められます。それがピアノやヴァイオリン、チェ ロはともかく、鍵盤ハーモニカやおもちゃの笛、インドのオルガン型民俗楽器などで奏されます。さらにシンセサイザーが補いますが、これがまるでゲーム 音楽の音世界。「ニーベルングの指環」がRPGゲームそのもののつくりであることを納得され目から鱗が落ちます。有名なモチーフはもちろん、あの「ワ ルキューレの騎行」も推進力に満ちていて面白さの極み。演奏者たちが登場人物の声も担当します。
オリジナルを知る方々は抱腹絶倒、これから「指環」を聴いてみようかという方々もわかりやすく最適なアルバムとなっています。15時間聴きますか、 それとも51分にしますか? (Ki)
PTY-1923146
ロマンセロ
1.オブラドルス:私のただ一人のラウレオーラよ(ブレトン編)
2.トゥリーナ:ソレアレス(ギター独奏)
3.オブラドルス:愛するひとに(ブレトン編)
4.アルベニス:キスする、風はそっとささやき(ブレトン編)
5.ブローウェル:あなたは私に道を示さねばならない
6.モンサルバーチェ:ハバナの小唄
7.ブローウェル:雅歌
8.アルベニス:この胸に君が頭を傾けるとき(ブレトン編)
9.トローバ:ファンダンギーリョ(ギター独奏).
10.モンサルバーチェ:頬に傷ある男
11.サン=サーンス:不運な男(ブレトン編)
12.ロドリーゴ:アデーラ
13.オブラドルス:エル・ビート(ブレトン編)
14.アルベニス:彼女は私を傷つけて(ブレトン編)
15.トローバ:モンテマヨール(ギター独奏)
16.オブラドルス:わが母に愛を込めて(ブレトン編)
17.同:花嫁のチキチータ(ブレトン編)
18.モンサルバーチェ:黒人の子のための子守唄
19.同:ピアノによるキューバ(ブレトン編)
20.ファリャ:7つのスペイン民謡〜子守歌(ブレトン編)
21.モンサルバーチェ:黒人の歌
22.タレガ:前奏曲ニ短調「哀歌」(ギター独奏)
23.ファリャ:7つのスペイン民謡〜ポーロ(リョベート編)
24.ファリャ:7つのスペイン民謡〜アストゥリアス地方の歌(リョベート編)
25.アルベニス:私はどこから来たのだ(ブレトン編)
26.モンポウ:君の上には花ばかり(ブレトン編)
エレオノール・ガジェ(Ms)、
ギヨーム・ブレトン(G)、
アンヌ・ソフィ・プティ(S)11のみ

録音:2023年2月20-24日/プリューレ・ド・シクスト
エレオノール・ガジェはフランスのメゾソプラノ。パリで声楽を学んだ後、ローザンヌで川道博子に師事、主としてオペラで活躍しています。今回はスペイン及び 中南米の恋歌を集めた興味深いアルバムに挑戦。それを情熱・裏切り・慰め・喪失の4章にまとめています。
いずれもギヨーム・ブレトンのギター伴奏によりますが、原曲の多くはピアノで、ブレトンやリョベート編となっています。ピアノとはいっても、ギターのイディオム で書かれているので全く自然。ラテンの激しい恋の怖さを感じさせてくれます。
別冊ブックレットやオリジナル歌詞はついておりません。
PARATY-195147
ステファン・オルランド:Seuls
1. Doubles/2. Troubles
3. D edoubles/4. Yalniz
サラ・ピカヴェ(P)
セバスティアン・ワルニエ(Vc)
ダニエレ・カップッチ(ダブルベース)
アントニオ・フスコ(ドラム)
「Seuls」は英語で「Alone」。2人のクラシック演奏家と2人のジャズ演奏家のために書かれた、多重人格をテーマとして始まる全4楽章からなる作品です。 2人の打楽器奏者(ピアノ、ドラム)と2人の弦楽器奏者(チェロ、ダブルベース)という別の組み合わせも浮かび上がり、現代音楽ともジャズともつかぬアヴァ ンギャルドな世界が描かれています。第4楽章「Yalniz」(「Alone」のトルコ語)は、実験的な映像作品(モノクロ静止画の連続)の付随音楽として書 かれたもの。 (Ki)
PARATY-199346
ダーフィト・アッヒェンベルク:弦楽四重奏曲全曲
Bleu Ebene
 (青みがかった黒檀)
 (四重奏とテープのための四重奏曲第4番)
 (タナSQに献呈)
弦楽四重奏曲第1番(2009)
弦楽四重奏曲第2番(2011)
弦楽四重奏曲第3番(2013)(タナSQに献呈)
タナSQ

録音:2018年3月
タナSQは、2010年に結成された、現代音楽に特化したフランスのSQ。彼らが今回取り上げたのはダーフィト・アッヒェンベルク。献呈 されていない2作を含めタナSQを念頭に書かれた作品で、メンバーによる演奏はこれ以上ないクリアな音色で明晰に作品世界が響きます。 (Ki)

PARATY-207103
ショパン:前奏曲 ハ短調 op.45
幻想ポロネーズ 変ロ長調 op.61
ノクターン 変ニ長調 op.27-2、ロ長調 op.62-1、ホ長調 op.62-2
バラード第4番 ヘ短調 op.52
ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 op.58
ニコラ・スタヴィ(P)

ライヴ録音
ロマン派を得意とする ‘ピアノの詩人’ とも称されるフランスのピアニスト、ニコラ・スタヴィによる、ショパン作品の演奏会のライヴCD。ニコラ・スタヴィ はジェラール・フレミーやクリスチャン・イヴァルディ、そしてドミニク・メルレらに師事。2000年(ユンディ・リが優勝した時)のショパン国際コンクー ルで、広瀬悦子らとともに入賞しています。 (Ki)
PARATY-211115
ホアキン・トゥリーナ:ギター独奏曲作品集
ラファガ
タレガ賛歌 ガロティン
タレガ賛歌 ソレア
ファンダンギーリョ
セビリャーナ/ソナタ
セバスティアン・リナレスによる編曲
ホアキン・トゥリーナ:カンシオーネス形式による詩曲(歌曲)より「二つの恐れ」「カンタレス」「忘れない」
ホアキン・トゥリーナ:ミニアテュール(ピアノ曲)より「村は眠る」
ホセ・ルイス・トゥリーナ:コプラ・デ・カンテ・ホンド
セバスティアン・リナレス(G)

録音:2011年4月
1978年、トゥールーズ出身のフランス人ギタリスト、セバスティアン・リナレスのトゥリーナ・アルバム。フランス印象主義やフランクの影響を経てたどりついたアンダルシアの情熱にあふれるトゥリーナの音楽。リナレスが弾くギターの情熱的な音色と情感豊かな歌心、絶妙の間合いは、フランス・ギター界に現れた大器の証明。
PARATY-221290
ルネッサンス初期のフランスの歌
バイユーの写本からのシャンソン【「恋人になりたいなら金をよこせと言ってきた
女」、「さあ飲もう、いとしい妻」、「愛しい人、私は美しい人が塔に閉じ込められて
いるのを見た」、「彼らは私の恋人について悪く言った」、「座った美しいひと」、「My my, my my, 私のかわいい子(子守歌)」、「緑の木の枝の下で」、「英国王はフランス国王のことを自分の名で呼んでいた」、「私は彼から去る、彼は私にひどいことをした」、「ああ、オリヴィエ・ヴァスランよ」、「私の心の希望的観測」】
ポリフォニー音楽(器楽)【ハンリヒ・イザーク、マシュー・ガスコーニュ、アントワー
ヌ・ド・フェヴァンらによるポリフォニー作品】
アッラ・フランチェスカ【ブリジット・レーヌ(声、ハープ、打楽器)、ピエール・ボラーニョ(リコーダー、打楽器)】
ピエール・アモン&ブノワ・トイーゴ(リコーダー)

録音:2019年10月22-25日
1500年代前半頃に編まれたと推測される、フランスのバイユーに伝わるシャンソネット(短い歌)の豊かなコレクションから選られた1枚。愛の歌、酒の歌、女 性の歌から百年戦争を主題としたものまで、様々なテーマの歌が集められています。興味深いのは、これらの歌の旋律の多くは、当時流行していたハインリヒ・イ ザーク、ギョーム・デュファイら先人たちの書いたポリフォニー音楽を元にしていること。登盤では、そうした先人たちの音楽が器楽で演奏して収録されております。 ブリジット・レーヌは中世の音楽を演奏するアンサンブル(ディスカントゥス、アッラ・フランチェスカ)で音楽監督を務めるほか、自身で楽器伴奏をしながら様々な 編成で歌って演奏活動を展開しています。詩を大切にしながら知的な歌声で聴かせます。リコーダー奏者のピエール・ボラーニョはバロック音楽シーンで活躍する ほか中世音楽の研究者としての一面もあります。 (Ki)
PARATY-212117
ジャン=ピエール・ドゥルーズ:恋人よ、あなたはなにもかも美しい〜6人の歌手、オルガン、コルネット、リコーダーとエレクトロニクスのための〜
鐘の音
アンティフォナ 恋人よ、あなたはなにもかも美しい
アンティフォナ 汝の薫り
アンティフォナ み母なる乙女
アンティフォナ 聖なるマリアは不幸な人々を助け
アンティフォナ 幸いなる神の母
レスポンソリウム 御身はまことに幸いなる者
神の聖なる御母は高められたもう
アンティフォナとマニフィカト 楽園の門
マニフィカト/間奏曲
わたしは黒いT、U
バベルの塔/プロセッション
アンサンブル・サレンテス、
ヘンドリク・ヴァンデン・アベーレ(指)
ジャン=ピエール・ドゥルーズ(1954−)の「我が愛する者よ、汝は全てが美しい」は、ベルギー、ブリュッセルのゴシック様式の教会の中で最も重要なものの1つとされるノートル・ダム・ド・ラ・シャペル教会800周年を祝い作曲された21世紀の教会音楽。グレゴリオ聖歌の旋律、技法が用いられた厳かなで神聖な作品。
PARATY-213121
ルネサンス期の歌と詩
ピエール・ド・ロンサール(詩):シャルル・ド・ロレーヌ枢機卿に
レミ・ベロー(詩)、ピエール・クレロー(曲):日が昇るとき
ピエトロ・ベンボ(詩)、ジャック・アルカデルト(曲):あなたは私に情熱を与える
ピエール・ド・ロンサール(詩)、ピエール・クレロー(曲):別れの時に
ピエール・ド・ロンサール(詩):シャルル・ド・ロレーヌへの賛歌
アルフォンソ・フェッラボスコ:2つのヴィオールのためのデュオ・アルフォンソ
アルフォンソ・フェッラボスコ:リュートとハープのためのデュオ・アルフォンソ
アルフォンソ・フェッラボスコ:ガイヤルド
ホラス(詩)、ジャック・アルカデルト(曲):山々の守護者
ピエール・ド・ロンサール:何処より来たる、高位聖職者よ
アルフォンソ・フェッラボスコ:4声のファンタジー
オウディウス(詩):ヴィーナスとアドニス
アンサンブル・エンテオス
ブノワ・ダマン(指・朗読)
PARATY-215149
「タンゴ・コンティヌオ」
ピアソラ:タンゴの歴史
ルイス・ナオン(1961-):アルト・ヴォルタンゴ
ピアソラ:タンゴ組曲
マシュー・ボニラ(1979-):サラバンド
ピアソラ:リベルタンゴ
カール・エマニュエル・フィスバッハ(Sax)
ダビット・クリストファー・パンツル(マリンバ、ヴィブラフォン)

録音:2014年4月/ドイツ、バート・ライヒェンハル
パリを拠点とするカール・エマニュエル・フィスバッハと、ウィーンを拠点とするダビット・クリストファー・パンツルは、共に幼い頃から南米音楽の影 響を受けていたといいます。2011年、東日本大震災を受けて日本で行われたイベントで出会い意気投合し、今回の初共演アルバムに至りました。もと もとフルートとギターのために書かれた(1)はソプラノサックスとマリンバのためにアレンジされ、自然かつ絶妙に奏でられています。(4)は世界初録音となる 2014年の作品で、舞曲のイメージはほとんど解体され、ロングトーンと特殊奏法で構成された静謐な音楽。有名な(5)はテナーサックスとヴィブラフォン での演奏。ヴィブラフォン奏者ティム・コリンズがこの録音のために編曲した版です。ライナーノートは日本語解説つき。 (Ki)
PARATY-216229
イギリス・ルネサンスの歌曲
フランシス・ピルキントン:Rest, sweet nymphs
ジョン・ダウランド:Prelude(ヴィオール独奏)
フランシス・ピルキントン:Music dear solace
ウィリアム・コーキン:Come live with me, and be my love
ジョン・ダンエル:Time, cruel Time
ウィリアム・コーキン:Almaine(ヴィオール独奏)
 Truth, trying time
ジョン・ダンエル:Like as the lute delights
アルフォンソ・フェッラボスコ:Pavin(リュート独奏)
ジョン・ダウランド:Come away, come sweet love
ジョン・ダンエル:Can doleful notes
 No let chromatic tunes
 Uncertain certain turns
ウィリアム・コーキン:Prelude(ヴィオール独奏)
 Mounsiers Almaine(ヴィオール独奏)
 Coranto(ヴィオール独奏)
トバイアス・ヒューム:The virgines muse(ヴィオール&リュート)
 Cease leaden slumber
 Musickes delight(ヴィオール&リュート)
アントニー・ホルボーン:Prelude(リュート独奏)
トマス・キャンピオン:To music bent is my retired mind
トバイアス・ヒューム:What greater grief
ジョン・ダウランド:Mr. Dowland’s Midnight(リュート独奏)
 Go nightly cares
ウィリアム・コーキン:Down, down, proud mind
トマス・ホッブズ(T)
ロミナ・リシュカ(バス/リラ/テノール・ヴィオール)
ソフィー・ヴァンデン・エインデ(Lute)

録音:2016年1月/ベルギー、シント=トロイデン
いわゆる「リュート歌曲」と呼ばれるイギリス・ルネサンスの歌曲は、時にヴィオールで伴奏されたり重唱で歌われたりと、比較的自由な編成で演奏さ れていました。このアルバムではリュートとヴィオール、ふたつの伴奏楽器を従えて演奏。色彩感のある仕上がりになっています。また器楽曲も挟みながら 構成されており、緩やかな流れの中で歌われていく美しい音楽に癒されます。ヘレヴェッヘ、ベルニウス、エガーらと共演している名テノール、ホッブズの 歌唱でお楽しみください。 (Ki)
PARATY-217162
ベルナール=エマブル・デュピュイ(1707-1789):ニシ・キア・ドミヌス(主がもし我らの方におられなかったならば)
ルイ・アントワーヌ・ルフブル(c.1700-1763):プティ・モテ(Afferte Domino)
作曲者不詳:モテット(Cantate Domino)
ジャン=ジョゼフ・ムーレ(1682-1738):プティ・モテ(Benedictus Dominus)
ジョゼフ・ラグナ(1723-1792):Domine Deus
作曲者不詳:主よ、われをあわれみたまえ
アンサンブル・アンティフォナ
ロランダス・ムレイカ(指)
マルレーヌ・デゾヴァージュ(S) 
クレメンス・ガルシア(S)
エヴァ・タミシエ(S)
フランソワ=ニコラ・ジェズロ(C.T) 
ラファエル・マルボー(Bs)

録音:2016 年 8月
フランス南西部ヴィルフランシュ=ド=ルエルグのシャペル・デ・ペニタン・ノワール聖堂。ここは17世紀、貧しい人々や病人をたすけ、そうした人々 を埋葬するための祈祷場所でした。建物内には、美しい宗教画が多く残されているだけでなく、貴重な楽譜資料や楽器(セルパン)など、様々な音楽遺 産が発見されています。それらの楽譜資料から再構築された音楽集です。 (Ki)
PARATY-218168
バッハ:『フーガのフルート』
チェンバロ協奏曲 ト長調 BWV 1058(ハ短調で演奏)
平均律クラヴィーア曲集第1巻よりプレリュード ロ短調 BWV 867(ニ短調で演奏)、フーガ 嬰ハ短調 BWV 849(ニ短調で演奏
オルガン協奏曲 イ短調 BWV 593(ニ短調で演奏)
2台のチェンバロのための協奏曲 ハ短調 BWV 1060(ヘ短調で演奏)
「これぞ聖なる十戒」BWV 678、「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV 659
オルガン協奏曲 ニ長調 BWV 972(ト長調で演奏)
コンソート・ブルイアミーニ(リコーダー・アンサンブル)(編曲もすべて)
〔ギョーム・ボーリウ、ヴィルギニ・ボッティ、エリス・フェリエール、フロリアン・ガザーニュ、アランザズ・ニエト・ヴィダウラザーガ〕

録音:2017年 7月
リコーダー・アンサンブルが繰り広げる驚異の世界!リコーダー5本で、バッハのチェンバロ協奏曲から平均律、2台のチェンバロのための協奏曲まで を演奏してしまうとは!編曲の妙に驚かされるとともに、バッハが「線」の作曲家である、ということにもあらためて気付かされる1枚です。コンソート・ ブルイアミーニは、リヨン音楽院出身の奏者たちによって結成されたアンサンブルです。
PARATY-219218
クララ・シューマン:音楽の夜会Op.6(全6曲)
シューマン:子供の情景Op.15
 森の情景Op.82
クララ・シューマン:作品番号のないロマンス
マリー・ヴェル ムラン(P)

録音:2018年12月11-14日/ボン・スクール・プロテスタント教会(パリ)
ドビュッシー、メシアンと続きヴェルムランがローベルトとクララ・シューマン夫妻に捧げたアルバム。クララ14歳の時の作「音楽の夜会」はリストをも感心 させ、レパートリーにしたという曲。同じく「ロマンス」はローベルトに捧げられています。ラーザリ・ベルマンとロジェ・ムラロに学んだヴェルムラン。ベテラン の余裕で説得力満点です。 (Ki)
PARATY-220191
天上の調べ
ニコラス・ラドフォード:土曜日のミサ曲
ジェレミー・クルー(指)
ラ・キンティーナ

録音:2019年4月/ロック=デュ修道院
世界初録音。ニコラス・ラドフォード(1490頃-1557)はイギリス・チューダー朝の作曲家で、「ルネサンス期イギリスのバッハ」と称されています。ウエ ストミンスター寺院の聖歌隊で歌い、作曲家としては天才的なポリフォニー書法を見せました。美しいメロディを紡ぐ才に恵まれ、さながら天上の調べのよ うな世界を繰り広げます。
PARATY-229188
叙情詩トランスクリプション
R・シュトラウス(レーガー編):ツェツィーリエOp.27の2
R・シュトラウス(レーガー編):朝Op.27の4
リスト
:ペトラルカのソネット104番
グラナドス
:「ゴエスカス」〜嘆き、マハとナイチンゲール
ラフマニノフ(作曲者編):ライラックOp.21の5
 マーガレットOp.38の3
シューベルト(ラフマニノフ編):どこへ
チャイコフスキー(ラフマニノフ編):子守歌Op.16の1
アリャビエフ(リスト編):ナイチンゲール
プーランク(ズブリツキー編):愛の小径
ジャン=バティスト・ロバン:「チックタック」のメロディによる
ラヴェル(ジロティ編):カディッシュ
ラフマニノフ(ズブリツキー編):夢Op.38の5
シューマン(リスト編):献呈Op.25の1
アリサ・ズブリツキー(P)

録音:2018年12月/イル・ド・フランス国立管弦楽団講堂
アリサ・ズブリツキーは1982年モルドヴァ生まれ、パリとリヨンで学んだピアニスト。さらにロンドンのギルドホール音楽演劇学校で声楽伴奏を習得しま した。2011年からバスティーユ・オペラ・スタジオの声楽コーチを務め、歌を最も知るピアニストと称されています。
彼女のデビュー・アルバムは歌曲に基づくピアノ曲を集めたものですが、ありきたりの選曲になっていません。R・シュトラウスの「朝」をマックス・ レーガーが、ラヴェルの「カディッシュ」をジロティが編曲しているのも注目ですが、彼女の編曲によるプーランクとラフマニノフや、オルガニストのジャン= バティスト・ロバンにリクエストして編曲してもらったものまで盛りだくさん。
またグラナドスの「ゴエスカス」の逸品「嘆き、マハとナイチンゲール」も、通常の版ではなく原作のオペラのソプラノ・パートをピアニスティックに盛り 込んでいます。最後をシューマンの感動的な「献呈」で終えているのもさすが。絶妙な歌い回しと流れるようなメロディラインは誰にも真似できない至芸と申 せましょう。 (Ki)
PARATY-239171(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) メイタヌ・セバスティアン(Vc)
メイタヌ・セバスティアンはフランス出身、パリのチェロ・アンサンブル「Nomos(ノモス)」でも演奏してきたチェロ奏者。ゲイリー・ホフマンらに師事し、また マウリシオ・カーゲルら作曲家にも影響を受けています。現在はソリスト、室内楽奏者としてイギリス、オランダ、イタリア、スイスなどで活躍しています。これま でにもバッハや現代音楽のリリースを重ねておりますが、このたび満を持してバッハの無伴奏チェロ組曲のリリースとなります。ガルネリを複製した楽器を使 用しており、深みのある音色が魅力です。
PARATY-249336
甘い夢
ハチャトゥリヤン:子供のアルバム第1集
プロコフィエフ:子供のための音楽Op.65
チャイコフスキー:子供のアルバムOp.39
ヴァルドゥイ・イェリツィアン(P)

録音:コンピエーニュ帝国劇場
ヴァルドゥイ・イェリツィアンは1981年アルメニア生まれの女性ピアニスト。パリでブリジット・エンゲラーやクレール・デゼールに師事し、現在フランスを 本拠に活躍しています。2011年のラ・フォルジュルネ音楽祭で来日もしています。
このアルバムには彼女と同郷のハチャトゥリヤンをはじめ、チャイコフスキー、プロコフィエフが子供のために作ったピアノ曲が収められています。彼らのピ アノ曲の多くが上級者向けの難技巧が要求されるなか、これらは平易で短いため子供の学習用にも愛用されています。いずれも親しみやすいだけでなく、ハ チャトゥリヤンとチャイコフスキーの作品は後にバレエやオペラに流用される楽想のスケッチブックのような存在であるのも興味津々です。 (Ki)
PARATY-269189
ツィポーリ:オルガン曲全集
タブラチュアのソナタ集(1716)(全31曲)
サン・ラファエル・デ・ベラスコの草稿集(全6曲)
マルコ・ブレシア(Org)

録音:2016年6月/ミナス・ジュライス州ディアマンティア(ブラジル)
ペーテル・コルネット(1570/80-1633)はフランドルのオルガニストで作曲家。フランドルの作曲家ながら当時のイギリス、イタリア、スペインの様式に通じ、 そのオルガン曲は17世紀初頭の重要な作品となっています。 アルノー・ヴァン・ド・コーテルは17世紀フランドル音楽の権威でリエージュ音楽院教授。深い研究に基づく説得力満点の演奏を聴かせてくれます。 (Ki)


PARATY-311.205
ゴドフスキー:ショパンのエチュードに基づく左手のための22の練習曲
第5番変二長調/第2番変ニ長調/第22番嬰ハ短調/第35番変ロ短調/第13番変ホ短調/第40番変ト長調/第12番a変ト長調/第18番a嬰へ短調/第21番イ長調/第3番イ短調/第31番イ短調/第20番変ロ長調/第41番ロ短調/第28番a嬰へ短調/第30番ヘ長調/第44番ヘ短調/第15番a変ホ長調/第23番変イ長調/第16番a変ト長調/第6番嬰ハ短調/第45番a変ニ長調/第43番嬰ハ短調
イヴァン・イリッチ(P/スタインウェイ)

録音:2009年7月&2010年7月、2009年7月&2010年7月、マルセル・ランドスキ・オーディトリアム(パリ)
ショパンのエチュードをさらに難しく変貌させたピアノの鬼神ゴドフスキーの「練習曲」。パリ音楽院を優秀な成績で卒業したエリート、イリッチはこの超絶的な「練習曲」の中から"左手"のために書かれた22曲をセレクト!"左手1本"で繰り広げられる見事なゴドフスキーのピアノの世界。イヴァン・イリッチ、また1人楽しみなピアニストが表舞台に登場です。
PARATY-312214
ポルトガル、ロペス&マルチョット〜海を越えて
ロペス:インテント第4番、7番(世界初録音)
ポルトガル:大ミサ曲(1部世界初録音)
マルチョット:ケツァール
クール・レシェル、オリヴィア・ウエット(ヒストリカルOrg/クエンカ大聖堂)

録音:2013年2月6日
ブラジルの作曲家、マルコス・ポルトガル(1762−1830)の生誕250年を記念したアルバムは、大ミサ曲。18世紀から19世紀の終わりまでポルトガル語でのブラジル宗教音楽の模範となった重要な作曲家の作品を混声合唱団、クール・レシェルの深みのある歌声と、スペイン、クエンカ大聖堂のヒストリカル・オルガンの深い音色でアニヴァーサリーを彩ります。
PARATY-316153
パレストリーナ:「汝はペテロなり」
A.スカルラッティ:「ミサ・クレメンティナ」
パレストリーナ:「よき牧者は蘇えりぬ」
A.スカルラッティ:「ミサ・クレメンティナ」(続き)
ルイ・カストゥラン(指)
ル・パルナッス・フランセ

録音:2014年11月/フランス、イヴリーヌ
1パート1人、最少人数で歌われるア・カペラによる声楽曲です。メインとなるA.スカルラッティのミサはルネサンス風の古い様式を持つ音楽で、カッ プリングのパレストリーナと美しく響き合います。 ★2000年にカストゥランにより結成された「ル・パルナッス・フランセ」は16〜18世紀の古楽を専門とするグループ。小編成の合唱から、ソリスト・ 管弦楽付きの大規模な声楽曲まで流動的な編成をとり演奏しています。忘れられた作品の復活初演に特に力を入れており、カストゥランは自らの手で手稿 譜からスコアを再構成する学者肌。そうして実際に演奏された楽譜はヴェルサイユ・バロック音楽センターに彼らのコレクションとして保管されています。 (Ki)
PARATY-317163
ジョルジョ・アントニオット(1681-1766):チェロと通奏低音のためのソナタ
第6番 ホ短調、第5番 イ長調、第11番 イ短調、第2番 ヘ長調、第3番 変ロ長調、第4番 ニ短調、第10番 嬰ヘ短調
アンサンブル・ヘミオリア
〔クレール・ランケ(Vc)、オード=マリー・ピロ(Gamb)、ステファニー・プティボン(テオルボ、ギター)、フランソワ・グルニエ(Cem)〕

録音:2016年9月
ジョルジョ・アントニオットは、1681年ミラノに生まれたチェロ奏者にして作曲家。ミラノの裕福な家庭に生まれ、数学や語学(ラテン語含む)に長け、 音楽理論の本も出版(英訳もされた)するなど、マルチな才能の持ち主でした。1733年、アントニオッティの名前でアムステルダムで出版された12のチェ ロあるいやヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ集(5曲はチェロと通奏低音/7曲は2本のチェロ、あるいはヴィオラ・ダ・ガンバのための ソナタ)からの抜粋。18世紀、多くは残されていないチェロのための貴重な作品の録音の登場です。 (Ki)
PARATY-318167
星空〜ジラール四重奏団
(1)ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番ホ短調「ラズモフスキー第2番」Op.59の2
(2)エルサン:弦楽四重奏曲第4番「星空」
ジラールQ【ユーグ・ジラール、アガト・ジラール(Vn)、オドン・ジラール(Va)、リュシー・ジラール(Vc)】

録音:2017年9月/ハース・ティーヒェン・スタジオ(エリザベート王妃チャペル)
メンバーが兄弟姉妹のジラール四重奏団。パリ音楽院でイザイ四重奏団に学んだ実力派。ベートーヴェンがロシア民謡を用いたことで知られる弦楽四重奏 曲第8番をメインに、1948年生まれのフランスの作曲家フィリップ・エルサンの弦楽四重奏曲第4番「星空」を世界初録音。
ラズモフスキー伯爵に捧げられたベートーヴェンの第8番にはロシア民謡が引用されていますが、エルサンの「星空」もベートーヴェンに対する敬意とロ シアへの思いが込められ、バラライカを模したりショスタコーヴィチの手法を真似たりと興味津々です。 (Ki)
PARATY-321262
ジョゼフ・ヴァレット・ド・モンティニー:グラン・モテ集
ミサ「Surge propera(立ちて急げ)」
ミサ「Salvum me fac Deus(主よ、われに救いをなしたまえ)」
アンサンブル・アンティフォナ、
ロランダス・ミュレイカ(指)
「ヴァレットは、我々が知るもっとも素晴らしい天才の一人で、彼の音楽もまた同様に素晴らしい」とはセバスティアン・ブロサールがモンティニーを評した言葉 です。ジョゼフ・ヴァレット・ド・モンティニー(1665-1738)は、フランスの作曲家で、その楽譜が出版されていないという理由だけで、その名はあまり知られず、 また作品も演奏されないままとなっています。モンティニーは様々な教会で務めたのち、1729年から亡くなるまでボルドーのサン=スーラン大聖堂に務めました。 アンティフォナ・アンサンブルが、モンティニーの作品の中でも特に優れた2曲を収録しました。 (Ki)
PARATY-409.212
イリスのポートレート
クープラン:ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲とクラヴサン小品集
エマニュエル・ギグー(ヴィオール)、
ブルーノ・プロコピオ(Cemb)、

シルヴィア・アブラモヴィチ(ヴィオール)、レミ・カセーニュ(テオルボ&バロック・ギター)

録音:2009年10月
ジョルディ・サヴァールやパオロ・パンドルフォ、クリストフ・コワンといった古楽界の名匠たちから教えを受けたフランスの女流ヴィオール奏者エマニュエル・ギグーが、次代の名手たちと共に贈る大クープランへのオマージュ・プログラム。サンフォニー・デュ・マレやル・コンセール・ダストレ、ゼフィーロ・トルナなどのメンバーにも名を連ねるエマニュエル・ギグー。ブラジルの名チェンバリスト、ブルーノ・プロコピオとの才気煥発のクープランは古楽ファン要注目!
PARATY-411116
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ:ティエント集
ティエント・デ・メディオ・レジストロ38番
ティエント・デ・メディオ・レジストロ40番
ティエント・デ・メディオ・レジストロ41番
ティエント・デ・メディオ・レジストロ53番
ディスクルソ・デ・メディオ・レジストロ56番
ロ59番
ティエント・デ・メディオ・レジストロ54番
ティエント・デ・メディオ・レジストロ49番
ティエント・デ・メディオ・レジストロ51番
ティエント・デ・メディオ・レジストロ39番
ルイ・ティリー(Org)
パトリック・ビスマス(Vn、ヴィオラ、ヴィオラ・ダ・スパッラ)
ティエント・デ・メディオ・レジスト
PARATY-416145
シャルル・ドレ:ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための第1組曲 ト長調
ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための第2組曲 ハ短調
ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための第3組曲 イ長調
ロビン・ファロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ロナルド・マルティン・アロンソ(通奏低音ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ティボー・ルーセル(テオルボ、バロックギター)
ロリス・バルカン(Org)
ロナン・カリル(Cemb)

録音:2016年4月/フランス、パリ
シャルル・ドレ(ca.1710-ca.1755)はバロック終焉の時代にフランス・ヴィオール音楽を残した作曲家。第2組曲には「マラン・マレのトンボー」 なる長大な楽章(約8分)があります。マレはドレより50歳ちょっと年上。ヴィオールの大家にして名教師だったマレへのリスペクトが感じられる作品で す。フランス古楽界の大物クリストフ・コワンに学んだ逸材、ロビン・ファロによる若々しく颯爽とした演奏が知られざる作品に光を当てます。 (Ki)
PARATY-417164
マラン・マレ:スペインのフォリア&ヴィオール作品集
組曲 ニ長調 第3巻(1711)
組曲 ト短調 第5巻(1725)
スペインのフォリアのクプレ第2巻(1701)
フオーコ・エ・チェーネレ〔ジェイ・ベルンフェルト(Gamb、指、ロナルド・マルティン・アロンソ(Gamb)、アンドレ・ヘンリッヒ(テオルホ)、ベルトラン・キュイエ(Cemb)〕

録音:2016年6月
15周年を迎えるアンサンブル、フオーコ・エ・チェーネレ。指揮者のジェイ・ベルンフェルトの声楽作品への強い愛もあり、声楽作品も中心に取り上 げている団体ですが、このたびの彼らのアルバムは、マレの器楽作品集。ニューヨーク出身でバーゼル音楽院で学んだ指揮のジェイ・ベルンヘルト、フラ ンス系キューバ人のロナルド・マルティン・アロンソによるヴィオラ・ダ・ガンバ、ユングヘーネルに師事したリュート奏者のアンドレ・ヘンリッヒ、1978 年ナント生まれ、ルセやアンタイらに師事したフランス古楽界のサラブレッド、ベルトラン・キュイエというメンバーが、豊かなサウンドで詩情豊かなマレ の世界を展開しています。 (Ki)
PARATY-412201
ラモー:クラヴサンのためのコンセールと組曲
第1コンセール
第2コンセール
第3コンセール
新しいクラヴサン曲集
第4コンセール
第5コンセール
ブルーノ・プロコピオ(クラヴサン)
パトリック・ビスマス(Vn)
フランソワ・ラザレヴィチ(フルート・アルマン)
エマニュエル・ギグー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
PARATY-418170
最小オペラ〜ヘンデル・ウィズ・ケア
(1)アグリッピーナ(ラテルナ・マジカ編)〜シンフォニア/美しい真珠よ/美しい泉よ/あなたを愛するゆえ/テブロ川よ
(2)「テゼオ」序曲(ジョン・ウォルシュ編チェンバロ独奏版)
(3)ジュリオ・チェザーレ(ラテルナ・マジカ編)〜序曲/万歳、我らがヘラクレス/さあエジプトの大地よ/私はあなたを
恋い慕う/愛する人、あなたの顔よりも/さあ快い喜びと
(4)「リナルド」序曲(ウィリアム・バベル編チェンバロ独奏版)
(5)リナルド(ジョン・ウォルシュ編)〜序曲/愛しの花嫁よ/私の心よ教えてくれるか/私を泣かせてください/勇敢に
戦ってください
(6)ラダミスト(ラテルナ・マジカ編)〜序曲/ああ、裏切者から逃げろ/いつまでなのか/パッサカリア
ラテルナ・マジカ【ナタリー・ウトマン、ローラ・ポーク(リコーダー)、ベルナール・ウォルテシュ(Vc)、ラファエル・コリニョン(Cemb)

録音:2017年9月/サンタポリネール教会(ボラン)
2007年に興味深いバッハ作品のアルバムをリリースして注目された古楽器アンサンブル、ラテルナ・マジカが久々の新録音。今回はヘンデルのオペラ中 の名品を2本のリコーダー、チェロ、チェンバロ奏でます。題して「最小オペラ」で、” Handel with care” の副題が付けられています。これは「取扱い注 意」を意味するHandle with careの文字遊びですが、「名旋律のさわり集」とたかをくくって聴くとしっぺ返しをくうほど、オリジナルのトリオ・ソナタとみ まごう編曲となっています。 ★もちろん「リナルド」の「私を泣かせてください」はもれなく収録。ヘンデルの美しいメロディとドラマティックな音楽作りに引き込まれ、いつまでも聴い ていたくなるアルバムです。
PARATY-422269
共鳴するドビュッシー
ドビュッシー:夢想
ジョアンナ・グッデール:海洋起源
ドビュッシー:沈める寺
同:水の反映
グッデール:メタル・ムーン
ドビュッシー:月の光
同:雪が踊っている
グッデール:まだ雪
ドビュッシー:雨の庭
ドビュッシー:パゴダ
グッデール:目が眩むガムラン
ドビュッシー:そして月は荒れた寺にかかる
グッデール:共鳴するドビュッシー
ジョアンナ・グッデール(P)

録音:2021年5月11、12日/ショー・ド・フォン音楽ホール(ライヴ)
ジョアンナ・グッデールはイギリスとトルコの血を引くフランス/スイスのピアニスト。前作はバッハとイスラム系音楽(自作)を並べ、比較紹介することで「バッ ハがイスラム音楽を聴いていたならば」という妄想を展開させていました。今回はドビュッシーの自然を題材にしたピアノ曲とそれに呼応するグッデールの自作を 並べ、自然の摂理や生態系と人間の位置などを問うています。

PARATY-512120
ラモー:歌劇「ゾロアスター」「ダルダニュス」他の抜粋
■歌劇「ゾロアスター」より
序曲
第1、2ガヴォット、ロンド(1幕3場)
第1、2メヌエット(2幕4場)
コントルダンス(2幕4場)
インディアンの入場(2幕4場)
バレエフィギュレ 地獄の霊のアリア(4幕5場)
地獄の霊のアリア、とても速く(4幕5場)
ルール(3幕9場)
バレエフィギュレ‐アリア(4幕5場)
第1,2パスピエ(3幕9場)
第1、2ガヴォット(5幕7場)
■歌劇「ダルダニュス」より
序曲
戦士たちの入場
第1,2タンブーラン プロローグ(2場)
■歌劇「カストルとポルクス」より
序曲
第3アリア(1幕4場)‐第2アリア(2幕5場)
第1,2タンブーラン(1幕4場)
第1,2、パスピエ(4幕2場)
シャコンヌ(5幕7場)
■歌劇「アカントとセフィーズ、または同情」より
序曲
コントルダンス(3幕)
■歌劇「優雅なインド」
シャコンヌ 第3の入場:野蛮人たち(6場)
シモン・ボリバル・シンフォニーオーケストラ・オブ・ベネズエラのソリストたち
ブルーノ・プロコピオ(指)
生まれ故郷の南米ブラジルからフランスへと渡り、名手ピエール・アンタイとクリストフ・ルセにチェンバロを師事したブルーノ・プロコピオ。"チェンバリスト"ではなく"指揮者"としてベネズエラ・シモン・ボリバルSOと共演を果たしたプロコピオが振るのは、2014年で没後250周年を迎えるフランス・バロックの巨星ジャン=フィリップ・ラモー(1683−1764)!
ピリオド・アプローチ、古楽器による演奏がスタンダードとなる中、あえてモダン・オーケストラでラモーのオペラからの管弦楽作品にチャレンジするプロコピオとシモン・ボリバルSOのメンバーたち。フランス・バロックの鮮やかで劇的なオーケストレーションとカラー、南米の熱きパッションが結び付いた"ラモー・イン・カラカス"。大きな可能性を感じさせてくれるラモーの管弦楽作品集の登場です!
PARATY-516141
クレランボー:Motet pour la canonisation de Saint Pie, C.150
Panis angelicus, motet du Saint Sacrement, C.131
Motet a 3 voix tire du Psaume 76, C.130
Salve Regina, antienne a la Sainte Vierge, C.114
Monstra te esse matrem, antienne a la Sainte Vierge, C.132
Magnificat a 3 voix et basse continue, C.136
Sub tuum prasidium, antienne a la Sainte Vierge, C.104
O piissima, o sanctissima mater, motet de la Sainte Vierge, C.135
ファビアン・アルマンゴー(Org、Cemb、指)
アンサンブル・セバスティアン・ド・ブロッサール

録音:2016年1月/フランス
フランス語カンタータの創始者として知られるクレランボー、カンタータや鍵盤作品ばかりが注目されますが、ここに収録されたラテン語によるモテなど の宗教作品も聴き逃せません。このディスクでは声楽パートもヴァイオリンやリコーダーなどの管弦楽も各パートひとりずつで演奏しており、非常にすっき りとした音響になっています。歌のメロディはかなり起伏が激しく器楽的。しかし難なく、とても軽やかに歌い上げており見事です。 (Ki)
PARATY-517158
ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番ヘ短調 op.120-1
ベルク:クラリネットとピアノのための4つの小品 op.5
ブラームス:クラリネット・ソナタ第2番変ホ長調 op.120-2
ジェローム・コント(Cl/ビュッフェ・クランポン、トスカ グリーンライン)
ドゥニ・パスカル(P)

録音:2016 年 5月
名クラリネット奏者、ジェローム・コントによるブラームスとベルクの登場。ジェローム・コントは、パルカル・モラゲスらに師事し、パリ、プラハ、ミュ ンヘン等数々の国際コンクールに入賞。25歳でアンサンブル・アンテルコンタンポランに加わり、ブーレーズの指揮でカーターのクラリネット協奏曲など を演奏。ウンスク・チンのクラリネット協奏曲の初演も手がけており、2018年5月にオペラシティで開催された「コンポージアム2018」では同曲日本 初演のために来日しています。ドゥニ・パスカルは1961年生まれのフランスのベテラン・ピアニスト。ピエール・サンカン、ジャック・ルヴィエ、レオン・ フライシャー門下で、2010年からはリヨン音楽院、2011年からはパリ音楽院で教鞭をとっています。清潔かつエスプリあふれる演奏が魅力。ベルクで の精巧な世界は見事です。
PARATY-519240
アリレザ・マシャエキ(b.1940):シェエラザード(1992) レイラ・ラメザン(P)
ケイヴァン・シェミラーニ(パーカッション(ザルブ、サントゥール)&即興)
ジャムシド・シェミラー ニ( 語り)
1940年生まれのアリレザ・マシャエキが作曲した「シェエラザード」は、イランのソロ・ピアノ音楽レパートリーで重要な作品となっています。マシャエキは エレクトロ音楽なども手がける幅広い作風の作曲家で、交響曲も9曲あるほか、これまでに600ほどの作品をかぞえます。ここではイラン音楽の国宝的存在、ジャ ムシド・シェミラーニによる語り、その息子にしてチェロ奏者ジャン=ギアン・ケラスとのトラキア・プロジェクトでもおなじみのケイヴァン・シェミラーニによる ザルブとサントゥールの即興、そしてピアノにより、イランの薫りが濃厚に感じられる実に興味深い1枚となっています。レイラ・ラメザンが手がけている「イラ ンのピアノ音楽100年」のシリーズの一環です。 (Ki)
PARATY-520268
荒涼とした森〜ルネサンスからパーセルまでのイギリス音楽
ホルボーン:メランコリーの印象/妖精のラウンド/ムイ・リンダ/エルモーサ
作者不詳:ワトキンズ・エール/パキントンのパウンド
バード:ローランド/ヴォルタ/荒涼とした森
ファーナビー:セント・ポールの岸辺
クリストファー・タイ:イン・ノミネ第12、第15
ヒュー・アストン:ヒュー・アストンのマスク
ロバート・ジョンソン:テンプルの2番/王子の1番
ジョン・コプラリオ:クパラレーまたはグレイズ・イン
ジョン・アドソン:おどけたテンプルの1番/2番
ウィリアム・マンディ:おお世界の母よ
マシュー・ロック:組曲第3番(全4部)
パーセル:パヴァン/チャコーニー
コンソート・ブルイヤミーニ

録音:2019年4月/ジャンブル教会
コンソート・ブルイヤミーニはリヨン音楽院5人の学生が結成したリコーダー合奏団。2012年スペインのヒホン古楽国際コンテスト、2016年ヴァンヴ の国際古楽コンクールでともに優勝した実力派。彼らがイギリス黄金時代からパーセルまでの作品に挑戦。大半がリュートや鍵盤のために書かれたものを、 彼ら自身が編曲。古雅な魅力に富んでいます。
PARATY-521104
テレマン:12のファンタジア エレーヌ・ウゼル(Vn)

録音:2019年10月28-31日/グラン・ドルム劇場(フランス)
バロック・ヴァイオリンのベテラン、エレーヌ・ウゼルによるテレマンの「12のファンタジア」。フルート(リコーダー)の方の同名作と比べて録音が少ないですが、 バロック・ヴァイオリンによる決定盤の登場となります。安定した技巧と余裕の語り口でじっくり聴かせてくれます。 (Ki)

PARATY-616140
イランのピアノ曲100年 Vol.1
モハマド・レザ・ダルヴィシ:ひとつの音、和音、モチーフ、主題による幻想曲(1977)
ベハザド・ランジバラン:ノクターン(ペルシャの庭の一夜)(2002)
ナデル・マシャエキ:練習曲(1983)
イラジ・サハバイ:3つのフォーク・インヴェンション(1966)
ホジエ・マジド:ダイアローグ88(1988)
ホルモズ・ファルハト:5つのバガテル(2008)
レザ・ヴァリ:追憶(1986)
ライラ・ラメザン(P)

録音:2016年8月/ティユル劇場(フランス)
イランのクラシック音楽文化はあまり知られていませんが、伝統音楽に基づくユニークかつ魅力的な音楽作品が生みだされています。イラン出身の女性 ピアニスト、ライラ・ラメザンはパリとスイスで学び、現在もスイスを本拠に現代作品のエキスパートとして活躍しています。彼女は故国に対する思いが強く、 新作を委嘱するほか積極的に紹介しています。その夢が実現したのが当ディスク。1929年生まれのホルモズ・ファルハトから1958年生まれのナデル・マシャ エキまでの、民族的なものから前衛作品までイランのピアノ音楽が俯瞰できます。1938年生まれの女性作曲家ホジエ・マジドの作品が収録されているの も、同国女性の職業制限からみて興味深い限りです。 (Ki)
PARATY-617160
モンポウ:ひそやかな音楽、風景 アリス・アデール(P/ハンブルク1897年製スタインウェイ)
フランスの名ピアニスト、知性派の演奏スタイルでも知られるアリス・アデールによるモンポウの登場です。それぞれの曲にモンポウがちりばめた、繰
り返しの鐘の音や、カタルーニャの民謡のようなモティーフなど、それぞれの要素がくっきりと浮かび上がる、透明で鮮烈な演奏です。 (Ki)
PARATY-620194
イントゥイーションズ
バッハ(ポーレ&ガイガー編):ヴァイオリン・ソナタ ト長調BWV1021
シンフォニア第7番ホ短調BWV793
シンフォニア第3番ニ長調BWV789
いざ来たれ異邦人の救い主よBWV659
シンフォニア第8番ヘ長調BWV794
シンフォニア第13番イ短調BWV799
トリオ・ソナタ第4番ホ短調BWV528
シンフォニア第11番ト短調BWV797
シンフォニア第2番ハ短調BWV788
シンフォニア第15番ロ短調BWV801
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番ロ短調BWV1002
目覚めよと呼ぶ声ありBWV64
ステファニー・ポーレ(Vn)、エリーザベト・ガイガー(Org)

録音:2017年8月/シャロル教会(フランス)
フランスの女性バロック・ヴァイオリン奏者ステファニー・ポーレとオルガン奏者エリーザベト・ガイガーによる大バッハ作品集。とは言ってもオリジナル作品はな いため、いずれも彼女たちによる編曲。オルガンの響きの渦とヴァイオリンが絡みあいに加え、教会ならではの残響が不思議な効果を生んでいます。
ヴァイオリン・ソナタは想定内ながら、チェンバロのための3声のシンフォニア7篇や2つのコラールは目から鱗が落ちるような驚き。さらに無伴奏ヴァイオリン・ パルティータのオルガン・パートは、まさにバッハが書いたような自然さでヴァイオリン独奏を一歳邪魔せず寄り添います。 (Ki)

PARATY-716150
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番ハ短調Op.8
 ピアノ三重奏曲第2番ホ短調Op.67
プロコフィエフ:チェロとピアノのためのバラードOp.15
 5つのメロディOp.35
ハルデイ・トリオ【バルバラ・バルトゥッセン(P)、ピエテル・ヤンセン(Vn)、フランシス・ムレイ(Vc)】

録音:2016年7月/ブラウェ・ザール(アントワープ)
ハルデイ・トリオは2011年に結成されたベルギーの若きピアノ三重奏団。ソ連時代にスターリンお気にいりの写真家エフゲニー・ハルデイの名を冠し ています。20世紀前半に書かれたソ連作品への偏愛を示し、見事な演奏に定評があります。当ディスクではショスタコーヴィチ初期のピアノ三重奏曲第 1番が貴重。13分ほどの単一楽章の作品ですが、若きショスタコーヴィチの先進性に驚かされます。トリオだけでなくプロコフィエフのバラードではチェ ロのフランシス・ムレイ、5つのメロディではピエテル・ヤンセンの妙技も楽しめます。 (Ki)
PARATY-717246
volts
ファウスト・ロミテッリ:Matura Morte Con Fiamme
ホアン・アロヨ:Smaqra
レミー・カネド:Clusterfuck
ジルベール・ヌノ:Deejay
クリストフ・ハヴェル:Dissidence 4
タナQ

録音:2017年3月
タナ四重奏団は現代音楽を広めるために結成され、作曲家と演奏家といった境界を超えた活動をめざしています。ライヒの弦楽四重奏のための全作品 を録音、2016年にショック・クラシカ賞を受賞しています。 (Ki)
PARATY-718232(2CD)
ショスタコーヴィチ:ピアノと弦楽器のための室内楽作品全集
ピアノ三重奏曲第1番ハ短調 op.8(1923)
ピアノ五重奏曲 op.57(1940)
ヴァイオリン・ソナタ op.134(1969)
チェロとピアノのための「モデラート」(出版:1986年)
チェロ・ソナタ op.40(1934)
ピアノ三重奏曲第2番op.67(1944)
ヴィオラ・ソナタ op.147(1975)
DSCH-ショスタコーヴィチ・アンサンブル
フィリペ・ピント=リベイロ(P)
コーリー・セロセック(ヴァイオリン/ 1728 年製ストラディヴァリウス「Milanollo」)
セリス・ジョーンズ(ヴァイオリン(メルヴィン・ゴルドスミス製)/op.57)
イザベル・カリシウス(ヴィオラ/ラウレンティウス・ストリオーニ(1780 年))
アドリアン・ブレンデル(Vc)

録音:2016 年12月
ショスタコーヴィチのピアノと弦のための室内楽作品全曲。作曲年代は1923年から、生涯最後の作品となった1975年のヴィオラ・ソナタまでと広い 範囲に渡ります。どの作品も、オイストラフに献呈されたり、ショスタコーヴィチの周りで起こった出来事(友人の死など)に影響を受けて書かれたりした もので、ショスタコーヴィチの人生が色濃く反映されており、彼の生涯を俯瞰することのできる企画といえます。
演奏するのはショスタコーヴィチ生誕100周年にあたる2006年にピアノのピント=リベイロ(スタインウェイ・アーティスト)によって結成された、リ スボンを本拠地とするアンサンブル。ショスタコーヴィチはもちろんのこと、バッハからグバイドゥーリナ、ポルトガルの作曲家によるものなどレパートリー は多岐に渡ります。ほかメンバーは、カナダ出身で数学と音楽で博士課程を修了、ベルリン・フィルとも共演しているコーリー・セロセック、ウェールズ出 身でヒースSQのメンバーでもあるセリス・ジョーンズ。アルバン・ベルクSQの最後のヴィオラ奏者を務め、指導者としても高く評価 されているイザベル・カリシウス。そしてアルフレート・ブレンデルの子息でもある世界的チェロ奏者、エイドリアン・ブレンデル。 (Ki)
PARATY-719252
ベルリオーズ(エマニュエル・ハラティク編):歌曲集「夏の夜」(声と弦楽四重奏編曲版)
フォーレ:弦楽四重奏曲 ホ短調 op.121
歌曲(エマニュエル・ハラティク編による、声と弦楽四重奏版)〔「漁夫の歌」op.4-1、「ゆりかご」op.23-1、「イスパハーンのばら」op.39-4、「月の光」op.46-2、「ばら」op.51-4、「夢のあとに」op.7-1〕
ジャン=ポール・フシェクール(T)
マンフレッド四重奏団

録音:2018年5月
ジャン=ポール・フシェクールは1958年生まれのフランスの声楽家で、オペラでも活躍しており、ファルセットを使わず高音域を歌う名手として知られています。 サイトウ・キネン・フェスティバルにも登場するなどまさに世界各地で活躍するテノールです。60歳目前で録音された当盤ですが、年齢をまったく感じさせない、 よくとおる透明感のある声が素晴らしい1枚です。1986年創立のマンフレッド四重奏団によるフォーレもまた絶品です。ベルリオーズの「夏の夜」では、ベルリオー ズの音の骨組みが実にくっきりとわかりやすく聴けるのも興味深いところです。 (Ki)
PARATY-720195
バック・トウ・バッハ
バッハ(リュシー・ド・サン・ヴァンサン、パスカル・マビット編):プレリュード999(前奏曲ハ短調BWV999」による)
我を導きたまえ(カンタータ第150番「主よ、われは汝を求む」による)
世の罪を除きたもう主よ(ミサ曲イ長調BWV234による)
ため息(カンタータ第21番「わが心に憂い多かりき」による)
受難(ヨハネ受難曲第1部「主よ、我らの支配者よ」による)
プレリュード・ソロ(前奏曲ハ長調BWV924による)
魂はイエスの手にて憩う(カンタータ第127番「まことの人にして神なる主イエス・キリスト」による)
祝福(カンタータ第84番「我はわが幸いに心満ちたり」による)
エピローグ(ヨハネ受難曲第2部「憩え安らかに、聖なる御からだよ」による)
コレクティフ・トリトーネ【リュシー・シャルタン(S)、リュシー・ド・サン・ヴァンサン(P)、ジョアン・ドリーセン(Sax)、ミハイル・イワノフ(Cb)、ジョアン・テロル・アミーゴ(ドラムス)】

録音:2019年11月9-11日/Eサウンド・スタジオ(オランダ)
コレクティフ・トリトーネは、ピアニストでアレンジャーのリュシー・ド・サン・ヴァンサンにより2016年に結成されたグループ。メンバーは歌手以外ジャズ畑で、 古楽、クラシック、ジャズの融合を目指した活動を繰り広げています。リーダーのリュシー・ド・サン・ヴァンサンはエコール・ノルマルで古楽とジャズを学び、クロ スオーヴァー音楽に深い関心を持っています。
このアルバムはバッハの名作を基に即興と再創造に挑戦しています。バッハ作品はジャズに編曲しても壊れるどころか新しい魅力を放ちますが、ここではさらに 古楽演奏の要素も採り入れ、21世紀的なバッハ像を創り上げています。それが決して抽象的な実験になっておらず、バッハ音楽ならではの人間的で情緒的な味わ いに満ちています。 (Ki)
PARATY-721106
ディエゴ・フェルナンデス・デ・ウエテ:多くの和声的数字譜の概要(1702/4)
@ガイヤルド/Aフラメンコの歌/Bイタリアの歌/Cパラデタス/D恵深き聖マリア/E第2音によるパサカーユ/F牛/Gマヨルカの歌/Hエスパニョレッタ/Iサモラのガイタ/J第3音によるパサカーユ/Kマタチネス/Lフランスの歌/Mポルトガルの歌/Nバレンシアーナ/Oタランテラ/Pガイタ・マリオーナ・アガイターダ
マヌエル・ビラス(バロック・ハープ)

録音:聖ビセンテ・デ・ポンベイロ教会(ガリシア)
ディエゴ・フェルナンデス・デ・ウエテ(1650頃-1711頃)はスペインのハープ奏者。最も古いハープの手引書「多くの和声的数字譜の概要」の著者として知 られています。これは弦が1列の全音階ハープと2列交差の半音階ハープの調弦や指遣いを解説し、舞曲や歌の楽譜を収録しています。それらはシンプルながら スペイン的味わいの楽しいものばかり。
サンティアゴ・デ・コンポステラ出身のバロック・ハープ奏者マヌエル・ビラスは12世紀から18世紀のラテン系ハープ音楽の研究家としてもあり、学術的価値 はもちろんながらスペインの血が濃厚な歌い回しとリズムで聴き惚れさせられます。 (Ki)

PARATY-816156(2CD)
パガニーニ(レネール編):24のカプリスOp.1 ピエール・レネール(Va)

録音:2015年4月/オルネー=スー=ボワ音楽院
パリ・オペラ座の首席ヴィオラ奏者を務めるピエール・レネールがパガニーニの無伴奏カプリス全曲にヴィオラで挑みました。1966年生まれ、カシュ カシアン門下のレネールはこれまでもさまざまなディスクで高い評価を受けてきました。もともと難曲ですが、楽器が大きくなった分曲芸のような世界になっ ています。1865年ヴィヨーム製の銘器が織りなす深い音色に魅せられます。 (Ki)
PARATY-817235
dualita〜二元論
メシアン:幼子イエスに注ぐ20のまなざしより「父の眼差し」
シラス・バッサ:小品
フィリップ・グラス:エチュード第 9 番
ベリオ:6 つのアンコールより「水のピアノ」
シラス・バッサ:サンタ・フェ
ダックワース:Times Curve Prelude NO 17
グレツキ:ソナタ第1番 op.6
アロイシウ・ベルトラン:絞首台
ラヴェル:夜のガスパールより「絞首台」
シラス・バッサ:回想
J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 第22番 変ロ短調よりプレリュード
フィリップ・グラス:エチュード第 12 番
シラス・バッサ:永遠
グラス:エチュード第 16 番
ノブレ:タンゴ
シラス・バッサ:Into the Rush
シラス・バッサ(P)

録音:2017年1月
アルゼンチン出身のピアニスト、シラス・バッサによるアルバム。ゲルバーに薫陶を受け、ブエノス・アイレスのマルタ・アルゲリッチ・フェスティヴァル にも参加しています。 (Ki)
PARATY-818230
TrANsGressiOns
カルアーナ:朝のミロンガ
ナザレス:オデオン
アヴレウ:ティコ・ティコ・ノ・フバー
カルアーナ:ブオトンガ
マチュー・ステファネッリ:カベセオ
ガリアーノ:オパール協奏曲
グラシアーヌ・フィンジ:インプレッション・タンゴ
フォンテーヌ:休息のために(全3曲)
ピアソラ:悪魔のロマンス
 カモーラV
スピリタンゴ・クヮル テット【ファニー・アズーロ(P)、トーマス・シェダル(アコーディオン)、ベノワ・ルヴスク(ベース)、ファニー・ステファネッリ(Vn)】
ワシーレナ・セラフィモワ(打楽器)

録音:2018年5月23、24日/サル・コロンヌ(パリ)(ライヴ)
パリ音楽院で学んだ学友たちで結成したタンゴ四重奏団スピリタンゴ・クヮルテット。ピアソラやナザレスらの名作から現代作曲家たちとのコラボによる新 しいタンゴを次々世に送り出しています。颯爽とした演奏が魅力で、今回はブルガリアのパーカッショニスト、、ワシーレナ・セラフィモワを招き、マリンバや ボンゴなどの効果を存分に採り入れています。 (Ki)
PARATY-820196
対話
サント=コロンブ:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ組曲ト短調
フィリップ・エルサン:エルサレムへの道(2003)
サント=コロンブ:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ組曲ハ長調
フィリップ・エルサン:パスコラス(2019)
サント=コロンブ:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ組曲ニ短調
ロナルド・マルティン・アロンソ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2019年10月21-24/サン・ミシェル高教会
ロナルド・マルティン・アロンソは1980年キューバ生まれのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。アンサンブル・ストラヴァガンツァを率い、古楽界をリードする かたわら、最新の前衛音楽でヴィオラ・ダ・ガンバの可能性を開拓しています。ここでもサント=コロンブが1690年頃に作った無伴奏組曲と、1948年生 まれのフランスの作曲家フィリップ・エルサン作品を対話的に組み合わせています。2019年作の「パスコラス」はアロンソのために書かれ、メキシコのヤキ 族の儀礼音楽に基づいています。 (Ki)
PARATY-821107
おお星よ
オルランド・ディ・ラッソ:シビラの預言(全13曲)
+コンスタンチノープルの典礼(4曲。リラ・ハヨシ編)
リラ・ハヨシ(指)アンサンブル・イリーニ

録音:2021年2月/ノワールラック修道院
自身メゾソプラノ歌手でもあるリラ・ハヨシが2014年に結成したアンサンブル・イリーニ。5名から成る声楽アンサンブルで、ヨーロッパからビザンツまでの中 世・ルネサンス音楽を若々しい感性で再現しています。 オルダンド・ディ・ラッソの「シビラの預言」はプロローグと12のモテットから成り、1557-1560年頃の作とされますが、大胆な半音階使用はまるで現代音 楽かのようです。とは言え、アカペラの静かな歌声に心癒されます。 (Ki)

PARATY-916157
バッハ:教会カンタータ
第12番「泣き、嘆き、憂い、おののけ」BWV12
第18番「天より雨と雪の降るごとく」BWV18
第161番「来たれ、汝甘き死の時よ」BWV161
ウージェニ・ルフェーブル(S)、
パスカル・ベルタン(A)、
トーマス・ホッブズ(T)、
ジョフロワ・ビュフィエール(Bs)
オリヴィエ・スピルモン(指)アンサンブル・アリア・メン

録音:2016年9月1-4日/ブリ教会
1979年生まれのフランスのチェンバロ奏者兼指揮者オリヴィエ・スピルモンが2012年に設立した古楽アンサンブル、アンサンブル・アリア・メン。彼 らがバッハの教会カンタータを録音。1714年ワイマール時代の3篇で、いずれも名作。フランス風な演奏が新鮮で、美しくも敬虔な世界にひたれます。 (Ki)
PARATY-917154
思い出と映画
ジョン・ウィリアムズ:『シンドラーのリスト』のテーマ
マルク・ワルシャフスキ:Oyfin Pripetshik(炉辺で火が燃えている)(『シンドラーのリスト』)
ニコラ・ピオヴァーニ:『ライフ・イズ・ビューティフル』のテーマ
イディッシュ・ママ(ユダヤの伝承曲)(ドヴ・セルツァー編)
アベ・エルスタイン:Yidl mitn Fidl(フィドルを持った娘)
ジェリー・ボック:屋根の上のヴァイオリン弾き(ジョン・ウィリアムズ編)
ジョン・ウィリアムズ:「もし俺が金持ちだったら」(『屋根の上のヴァイオリン弾き』)
ミシェル・ルグラン:Papa, Can you hear me?(『愛のイエントル』)
ジョルジュ・ドルリュー:『サン=スーシの女』のテーマ
ジョルジュ・ドルリュー:さよならの協奏曲(『黄色い星の子供たち』)
フィリップ・サルド:『これからの人生』のテーマ
アルフレッド・ニューマン:『アンネの日記』(1959)組曲
アーネスト・ゴールド:『エクソダス 栄光への脱出』組曲
ジェームズ・ニュートン・ハワード:『ディファイアンス』組 曲
イザベル・ドゥラン(Vn)
ミヒャエル・エルツシャイド(P)

録音:2017年 3月
いずれもホロコーストやユダヤ人にまつわる映画ということで共通しています。聴いていると映画の中のシーンが思い出され、涙が出そうになりますが、 純粋にヴァイオイリンとピアノによる音楽集としてもたのしめる内容となっています。ヴァイオリンのイザベル・ドゥランはイル・ド・フランス国立O のメンバー。 (Ki)
PARATY-919180
ゾーン〜D.スカルラッティ作品集
ソナタ ニ長調 K119、ロ短調 K87、嬰ヘ短調 K25、ニ長調 K122、ホ長調 K215、
ロ長調 K262、ホ短調 K402、ホ長調 K264、ニ短調 K516、変ホ長調 K253、
変ホ長調 K474、変ロ長調 K248、イ長調 K208
リリアン・ゴルディ(Cemb)

録音:2018年7
リリアン・ゴルディは1992年アメリカ生まれ。9歳でチェンバロに出会います。ピエール・アンタイの勧めもありパリに移り、2009-2013年、彼の下で学び を深めました。さらにセンペ、ベルトラン・キュイエにも師事します。すでにフランスのラジオ番組などでもひっぱりだこの存在で、フランスのみならずアメリカ でも活躍の場を広げています。ロワイヨーモン財団の奨学資格を4回獲得、サフラン・ファンデーションからもサポートを得ています。パワー溢れる演奏が魅 力で、スカルラッティの瞬発力とインスピレーションが要求されるソナタを、一気呵成に聴かせます。 (Ki)

PTY-1122111
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 ブルーノ・プロコピオ(Cemb)

録音:2021年5月ロワイモヨン修道院
1976年ブラジル生まれのチェンバロ奏者ブルーノ・プロコピオはルセとランヌ門下でピエール・アンタイの秘蔵っ子。パリを本拠に演奏活動を行っていますが、 そのかたわらParatyレーベルを立ち上げ、現在社長を務める実業家でもあります。
彼が満を持して挑戦したバッハの「ゴルトベルク変奏曲」。チェンバロで古楽的解釈を基本としながらも21世紀的な感覚をみなぎらせた個性的演奏です。 (Ki)
PTY-12211115
バッハ:フーガの技法BWV1080 ケネス・ワイス(Cemb)
1782年タスカン。リスボン国立博物館所蔵

録音:2021年5月16-17日ベレン文化センター(ポルトガル)
1963年ニューヨーク生まれのチェンバロ奏者ケネス・ワイスはレオンハルトに学んだ後、クレザール・フロリサンでクリスティの助手を務めました。演奏活動の かたわらジュリアードやパリ音楽院で教鞭もとっています。
バッハ作品に特別な熱意を燃やすワイスは、これまでもイタリア協奏曲、ゴルトベルク変奏曲、平均律クラヴィア曲集などをリリースし、来日公演でも評判となりま した。今回はバッハが人生の終わりにとりくんだ難物「フーガの技法」に挑戦。
ワイスはこれまでこの作品を勉強したことがなかったものの、コロナ禍で演奏活動が中断され、在宅時間が増えたことを利用してじっくり学んだとのこと。ちょう ど2019年にポルトガルのリスボン国立博物館から復元されたタスカンのチェンバロの披露演奏を依頼されていたので、それを用いての録音となりました。
もともと楽器の指定がない作品ながら、ワイスの演奏はチェンバロ曲としての魅力と表現力に満ち、78分間圧倒され続けます。
バッハの死とともに解決しないまま唐突に終ることを現在の危機に重ね、各声部が複雑に絡み合うフーガながら、特定の音を強調できないチェンバロで表現す るためアーティキュレーション、タッチ、テンポ、リズムの変化で表した「壮大な制約」など、コロナ禍の歴史の証言となりました。 (Ki)
PTY-1222285
ボヘミアン・ラプソディ
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第2番ト短調Op.26
 ピアノ三重奏曲第4番ホ短調Op.90「ドゥムキー」
スーク:ピアノ三重奏のためのエレジー
トリオ・アタナソフ【ペルスヴァル・ジル(Vn)、サラ・スルタン(Vc)、ピエール =カロヤン・アタナソフ(P)】

録音:2021年4,5月/ダリウス・ミヨー音楽院カンプラ講堂(エクサンプロヴァンス)
2007年にパリ音楽院の学生たちで結成されたトリオ・アタナソフ。ハイドンからレーラ・アウエルバッハまで幅広いレパートリーを持つ彼らのCD第3弾は「ボ ヘミアン・ラプソディ」。
といってもクィーンの名曲をピアノ三重奏で演じるのではなく、彼らが愛してやまないドヴォルザークに挑戦。名作「ドゥムキー」をフレッシュな演奏で聴かせてく れます。最後をドヴォルザークの娘婿スークがチェコの作家ゼイエル追悼で作曲したエレジーの作曲者自身による三重奏版で締めくくる感動的な内容となっていま す。 (Ki)
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アメリカのフォリア〜1717年のマレから2012年のアルバレスまで
マラン・マレ:3本のヴィオールのための組曲ト長調(全11曲)
カリスト・アルバレス:アメリカのフォリアス(全13曲)
マラン・マレ:3本のヴィオールのための組曲ニ長調(全9曲)
アンサンブル・ベダード

録音:2021年11月11-14日/ディジョン大聖堂
キューバ系ヴァイオリニスト、ロナルド・マルティン・アロンソが2014年に創設したアンサンブル・ベダード。ボーダーレス指向で、国、時代、ジャンルを超越し た新時代の団体です。名称のベダードはキューバの首都ハバナの一地区で、故郷への愛が感じられます。
このアルバムはマラン・マレ1717年の作とキューバの作曲家カリスト・アルバレス2012年の作をつないでいます。「アメリカのフォリアス」は2012年にヴィ オラ・ダ・ガンバとチェンバロの曲として作られましたが、今回マレと合わせるため3つのヴィオール、バロック・ギター、チェンバロ・オブリガート用に改作。各変 奏がアルゼンチンのチャカレーラ、タンゴ、キューバのコンガ、アメリカのブルースなどアメリカ大陸のさまざまな音楽ジャンルの形をとり、アメリカ音楽のパノラマ を展開するため、クラベス、マラカス、ギーホなど民俗打楽器も加えていて刺激的。ワールドミュージック・ファンにもオススメです。 (Ki)

PTY-1321296
マラン・マレ:ヴィオール曲集第3巻より
マラン・マレ:組曲ト長調(全7曲)
カンピオン:ギターのためのジグ
マラン・マレ:ギター
マラン・マレ:組曲ハ長調(全9曲)
ダングルベール:シャコンヌ ハ長調
マラン・マレ:組曲イ短調(全8曲)
アンサンブル・ベダード【ロナルド・マルティン・アロンソ(ヴィオラ・ダ・ガンバ、指揮)、アンドレアス・リノス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、マヌエル・デ・グランゲ(テオルボ、バロック・ギター)、パオロ・ザンズ(Cemb)】

録音:2020年10月26-29日/サン・ミッシェル・ロブゼルヴァトワール教会
アンサンブル・ベダードはキューバ系フランス人ヴィオラ・ダ・ガンバのロナルド・マルティン・アロンソが2011年に結成した古楽器合奏団。バロック音楽と現 代音楽、ヨーロッパ音楽とラテン・アメリカ音楽のクロスオーバーを目指す新鮮な感覚が注目を集めています。
マラン・マレはヴィオラ・ダ・ガンバ作品に実りをもたらしましたが、ちょうどピアノのショパンと同じで、アマチュアが楽しむには技術的に難しすぎるという声が ありました。そこでヴィオール曲集第3巻は芸術性を下げずに難易度を緩和し、教育的な目的もあり内容も親しみやすいものに挑戦しました。
さらに曲趣や調性が共通するキャンピオン、ダングルベールをはさんでいるのも大歓迎。ヴィオラ・ダ・ガンバの魅力を満喫できます。

PTY-14211110
.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 ファニー・ビセンス(アコーディオン )

録音:2020年12月/セプム(フランス)
1987年南仏ペルピニャン生まれのアコーディオン奏者ファニー・ビセンス。バロックから現代音楽まで意欲的な活動を見せ、古楽声楽アンサンブルのレ・クリ・ ド・パリと共演したり、フランス初の微分音アコーディオンを奏するなど目が離せません。
そのビセンスが今回アコーディオンで「ゴルトベルク変奏曲」に挑戦。アコーディオン演奏による同曲は他にも録音がありますが、ビセンスの凄いところはアコー ディオン向きに編曲をせず、オリジナルの楽譜で演奏していること。もともと2段鍵盤と両手の交差といったチェンバロの機能を活用した作品ですが、ピアニストと しても活動する彼女は、その知識と技術で、まるで両手のような見事な仕上がりを見せています。
弦を叩く(ひっかく)ピアノやチェンバロと、空気で音を出すアコーディオンは自ずと機能と効果が違ってきますが、ビセンスはあえてチェンバロのような音を出 す工夫をしていて興味津々です。 (Ki)

PTY-1521280(2CD)
リリアン・ゴルディ・プレイズ・バッハ
パルティータ第1番変ロ長調BWV825
前奏曲とフーガ変ロ長調BWV890(平均律第2巻より)
前奏曲とフーガ変ロ短調BWV891(平均律第2巻より)
イギリス組曲第3番ト短調BWV808
イギリス組曲第5番ホ短調BWV810
前奏曲とフーガ嬰ハ短調BWV873(平均律第2巻より)
前奏曲とフーガ ニ長調BWV874(平均律第2巻より)
パルティータ第4番ニ長調BWV828
リリアン・ゴルディ(Cemb)ジャーマン・モデルによるフィリップ・ユモー製作(1999)

録音:2020年11月/ハーレム・メノナイト教会(オランダ)
1992年アメリカ生まれのリリアン・ゴルディは「チェンバロのアルゲリッチ」と称される情熱的な若手奏者。ピエール・アンタイに見いだされ、パリに渡ってスキッ プ・センペに師事しました。現在最も注目されるチェンバロ奏者のひとりとなっています。
彼女は13歳の誕生日に両親からバッハの「平均律クラヴィーア曲集」の楽譜を贈られ、その録音としてピエール・アンタイがハーレム・メノナイト教会で録音し たディスクをたまたま見つけ、それらが彼女の人生を決めたとしています。そして2020年のコロナ禍自粛期間に彼女にとっての巨匠中の巨匠バッハに没頭して向 き合うことで、未曾有の危機のなか自身の最も深く基礎となっている部分を感じたと述べています。
いわば幼時の夢の本質で、今日まで続く彼女の芸術的理想に従いこのアルバムを制作したとしています。曲は自身の好きなものだけを選び、家族(両親や現在 の家族)に捧げられました。
彼女の運命を決めたアンタイのアルバムと同じハーレム・メノナイト教会で、コロナ禍のもと録音されたこのアルバム、聴き手に彼女の愛とエネルギーの魔力を与 えます。 (Ki)
PTY-1522125
ヴィエルヌ:チェロとピアノのための作品全集
(1)チェロ・ソナタ ロ短調Op.27
(2)2つの小品Op.5
(3)異国の夜Op.56
カミーユ・セゲルス(Vc)、
アレクシス・ティボー・ド・メシエール(P)

録音:2021年5月1-3日 アルソニック音楽堂
ノートルダム大聖堂のオルガニストを務め、そこでの演奏中に亡くなったヴィエルヌはオルガン作品のイメージがありますが、室内楽にも優れた作品を残していま す。なかでもカザルスに捧げられたチェロ・ソナタは傑作の呼び声高く、フランクとフォーレを思わす美しい世界を繰り広げます。
カミーユ・セゲルスはベルギー出身の女性チェロ奏者。ブリュッセルとケルンの音楽院で学んだ後、パリとフライブルクで研鑽を積みました。長年相方を務めてい るピアノのアレクシス・ティボー・ド・メシエールもベルギー出身。ペテルブルグ音楽院で学んだ異才。 (Ki)

PARATY-170332
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番変ロ長調「街の歌」Op.11(クラリネット、チェロ、ピアノ版)
クラリネット三重奏曲変ホ長調Op.38(P三重奏曲第8番)(七重奏曲Op.20の編)
DSCHショスタコーヴィチ・アンサンブル【パスカル・モラゲス(Cl)、アドリアン・ブレンデル(Vc)、フィリペ・ピント=リベイロ(P)】

録音:2020年2月3-5日/ ラ・セーヌ・ミュジカル
DSCHショスタコーヴィチ・アンサンブルといってもロシアの団体ではなく、ピアニストのフィリペ・ピント=リベイロが2006年にリスボンで結成した可変編成 のグループ。今回はクラリネットの名手パスカル・モラゲスを招き、ベートーヴェンの「街の歌」を披露。さらにベートーヴェンが自作の七重奏曲を1803年にクラ リネット(またはヴァイオリン)、チェロ、ピアノのために編曲したものも収録。見事なアンサンブルを聴かせてくれます。 (Ki)
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模倣〜バッハ作品の編曲(ラテルナ・マギカ編
(1)ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調BWV1015
(3)トリオ・ソナタ第3番ニ短調BWV527
(4)主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶBWV639
(5)トリオ・ソナタ第5番ハ長調BWV529
(6)主イエス・キリスト、われらを顧みたまえBWV655
(7)トリオ・ソナタ ト長調BWV1039
(8)目覚めよ、と呼ぶ声ありBWV645
ラテルナ・マギカ【ナタリー・ホウトマン&ローラ・ポーク(リコーダー)、ベルナール・ウォルテシュ(Vc)、ラファエル・コリニヨン(チェンバロ、オルガン)】

録音:2021年6月7-9日/聖アポリネールド・バラン教会ルド・バラン教会
2002年創設の古楽器アンサンブル「ラテルナ・マギカ」。幻燈を意味する団体名で、バッハ作品の編曲に執念を燃やして探求を続けてきました。彼らにとって 編曲はコピーではなく「ミメーシス(模倣から本質を知る)」で、バッハ自身自作・他作を含め過去の作品を常に利用していた精神を受け継いでいるとのこと。
リーダーのナタリー・ホウトマンはブリュッセル音楽院でリコーダーのプルミエ・プリを取った後、尺八も学んだという学究肌。今回もトリオ・ソナタのほか、タル コフスキーの映画「惑星ソラリス」で人気のコラール前奏曲「主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶ」も入っているのが注目です。
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バルトーク:ソナタとラプソディ
(1)ヴァイオリン・ソナタ第1番
(2)ヴァイオリン・ソナタ第2番
(3)ラプソディ第1番
(4)ラプソディ第2番
マグダレーナ・ゲカ(Vn)、
永井基慎(P)

録音:2021年8月9-12日ラトヴィア放送スタジオ1(リガ)
日本語解説つき。1992年生まれの女性ヴァイオリニスト、マグダレーナ・ゲカと、東京藝術大学、パリ音楽院で学んだ永井基慎による豪華デュオのデビュー・ア ルバム。それも音楽的にも技術的にも難しいバルトークのソナタに挑戦。
バルトークのヴァイオリン曲は親しい友人の名手たちのために生まれましたが、もとはハンガリーやルーマニアの田舎の楽師たちの演奏がもとになっており、村の 踊りや民俗楽器のエコーが聞こえます。ラトヴィア出身のゲカが鋭い技巧と民俗色を絶妙に表現しています。 (Ki)

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グラン・モテ〜ラングドック地方のバロック作曲家たち
ベルナール=エマーブル・デュピュイ:立ち上がってください主よ」
ジョゼフ・ヴァレット=モンティニー:主を畏れる人は幸いなり」
ジャン・マレー:主よ、王は御身の力にて喜び」
ロランダス・ムレイカ(指)
アンサンブル・アンティフォナ

録音:2022年8月1-4日/サン=ピエール・シャルトルー教会(トゥールーズ)
南仏ラングドック地方は明るい陽光とスペイン的陽気さでフランスのなかでも独特な魅力を持つ地域です。近代ではセヴラックがこの地域の音楽遺産を美しいピ アノ曲に仕上げていますが、3世紀前にもベルナール=エマーブル・デュピュイ、ジョゼフ・ヴァレット=モンティニー、ジャン・マレという作曲家が素晴らしい宗教 音楽を残していました。
リトアニア出身でトゥールーズを本拠に活動する指揮者ロランダス・ムレイカは、1996年にアンサンブル・アンティフォナを結成。ラングドック地方の作品を復 活させることに熱心で、当アルバムが実現しました。 (Ki)
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戦争と平和〜プロコフィエフ作品集
(1) ピアノ・ソナタ第6番イ長調Op.82
(2) 別れの前のロミオとジュリエットOp.75の10
(3) つかの間の幻影Op.22(全20曲)
(4) ワルツ(歌劇「戦争と平和」より)Op.96の1
(5)年とった祖母の話Op.31
ヴェロニク・ボンヌカズ(P)

録音:2022年5月2-4日/タルブ音楽院コンサートホール
ヴェロニク・ボンヌガズはボルドーとパリの音楽院の後、渡米してジュリアード音楽学校で学んだ実力派。教育面でも優れ、パリのエコール・ノルマルのほか日本 のPTNAでも多くの生徒を育てています。CDではショパンやドビュッシーで独特な味わいの演奏を見せていますが、今回プロコフィエフに挑戦。プロコフィエフは 典型的ロシア音楽ながら6人組などフランス音楽の影響を受けていることもあり、ロシア系ピアニストとは違う側面を気づかせてくれます。とりわけ20曲から成る 「つかの間の幻影」の色彩的で繊細な表現は絶品です。 (Ki)
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苦悩と神聖の〜ロックとブロウのヴァース・アンセム集
(1)ジョン・ブロウ:主よ、私は罪を犯しました
(2)マシュー・ロック:教えてください、主よ、私の行く末を
(3)ブロウ:なにゆえ、独りで座っているのか
(4)ロック:誰がキリストの愛から私たちを切り離せましょう
(5)ロック:なにゆえ、独りで座っているのか
(6)ロック:パヴァン ハ短調
(7)ロック:主よ、私の罪から御顔をそむけてください。
(8)ブロウ:イエスはこの群衆を見て
(9)ロック:アルメイン
(10)ブロウ:神に従う人は喜び祝い
アンサンブル・コスモス【モルガーヌ・コロン、アリス・コメネツキー(S)、ダミエン・フェッランテ(アウンターテナー)、パコ・ガルシア、リチャード・ガリアン(T)、マクシム・グレ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ロリ・バルカン(ポジティフ・オルガン、ヴァージナル)】

録音:2020年11月/モンマルトル聖ピエール教会
アンサンブル・コスモスは2015年にロワイモヨン修道院で誕生した通奏低音を中心とする声楽グループ。ポリフォニーとソロの相互影響と結びつきの興味から 17-8世紀イギリス独自の「ヴァース・アンセム」を探求した成果がこのディスク。
ヴァース・アンセムは宗教合唱曲ながら独唱や器楽伴奏がつく点が注目で、チャールズ2世の王政復古期に発展しました。その代表的作曲家マシュー・ロックと ジョン・ブロウの2人の作品をとりあげました。
いにしえの時代にタイムスリップしたような超俗的な空気感で、静かでゆったりとした声のひびきが心をいやしてくれます。 (Ki)
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祝福されしこだま〜エリザベス一世とジェイムズ一世時代のリュート・ソング集
(1)フェッラボスコ二世:貧しいハーミットのように
(2)ロバート・ジョーンズ:横たわれ、悲しい心よ
(3)トマス・フォード:パヴァン、リチャード・ウェストン卿の喜び
(4)ロバート・ジョーンズ:もしこの肉体の中に
(5)マイケル・カヴェンディッシュ:この場所で彷徨う
(6)ダウランド:行け透き通った涙よ
(7)フェッラボスコ二世:2つのリラ、ヴィオールの為のアルメイン
(8)フォード:では私の愛をどう表したらよいか
(9)ダウランド:別れのファンタジー
(10)フェッラボスコ二世:2つのリラ、ヴィオールの為のコラント
(11)フィリップ・ロセター:ローラが微笑むとき
(12)ジョーンズ:あなたの愛を求めたら
(13)フォード:12年のうちに2度言った
(14)ダウランド:彼女は私の過ちを赦してくれるだろうか
(15)ジョーンズ:かつて私は残酷な心を救った
(16)フォード:パヴァン、メイン氏の選択
(17)キャンピオン:荒天に船出するな
(18)アンソニー・ホルボーン:楽園(全5部)
(19)ロビン・ファロ:功徳
ロビン・ファロ(指)
アンサンブル・プレ・ド・ヴォートル・オレイユ

録音:2021年9月/サン・シルヴァン教会(サン・ソーヴァン)
「あなたの耳のそばで」という意の団体名によるアンサンブル・プレ・ド・ヴォートル・オレイユ。2018年にエリザベス朝作品のCDをリリースしましたが、さ らなる探求で声楽にリュートのタブラチュアの付いた譜が数多く存在することを知り、当時出版された美しい作品を集め、イギリス・リュートソングの偉大な伝統を 味わせてくれます。ピッチは405Hz。 (Ki)
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ブラームス:4つのチェロ・ソナタ
(1)チェロ・ソナタ第1番ホ短調Op.38
(2)チェロ・ソナタニ長調Op.78(Vn・ソナタ第1番「雨の歌」編)
(3)チェロ・ソナタ第2番ヘ長調Op.99
(4)チェロ・ソナタニ短調Op.108(Vn・ソナタ第3番編)
マリー=クロード・バンティニ(Vc)、
カロロス・ズガネリス(P)

録音:2020年2月25-27日プレイサ講堂
ブラームスは2篇のチェロ・ソナタを残していますが、ここでは4作を収録。他の2篇はヴァイオリン・ソナタ第1番と第3番の編曲。チェロのバンティニはヴァ イオリン・パートを単に1オクターヴ下げるだけで、ピアノ・パートは原曲のまま。しかしより深いニュアンスが生まれ、ちょうど同じ歌曲をソプラノ歌手かバリトン 歌手が歌うような味わいの違いを楽しめます。
モーリス・ジャンドロン門下のマリー=クロード・バンティニはコンセール・コロンヌの首席奏者を務める実力派。「深く肺臓をえぐるような」と称される彼女の 演奏を堪能できます。ギリシャ出身のカロロス・ズガネリスはパリ音楽院で学び、現在同校の教授を務めています。 (Ki)
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たそがれの歌
(1)シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ短調Op.121
(2)ディートリヒ:F.A.Eソナタ〜第1楽章アレグロ
(3)ブラームス:F.A.Eソナタ〜第3楽章スケルツォ
(4)シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第3番イ短調
(5)クララ・シューマン:3つのロマンスOp.22
アリアーヌ・グランジョン(Vn)、
ローラン・カバッソ(P)

録音:2021年11月/ステファン・ポレロ・スタジオ
ロッテルダムでジャン=ジャック・カントロフに、リヨンでペーテル・チャバに師事したフランスの女性ヴァイオリニスト、アリアーヌ・グランジョンが長年の相方ロー ラン・カバッソとシューマンにまつわる作品に挑戦。1853年の秋にヨアヒムとクララ・シューマンがこれらをデュッセルドルフのシューマン邸で演奏したとされ、グ ランジョンとカバッソは聴き手をその場へ誘いたいと考えました。
当のローベルトはヴァイオリン・ソナタ第2番と珍しい第3番。3番の第3、4楽章は、ディートリヒ、ブラームスと合作したF.A.Eソナタの第2、4楽章と同じ曲 のため、このアルバムはF.A.Eソナタも実際全曲楽しむことになります。 (Ki)
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アンチ・メランコリクス
バッハ:教会カンタータ集
(1)第131番「主よ、深き淵よりわれ汝を呼ぶ」BWV131
(2)第13番「わが溜息、わが涙は」BWV13
(3)神の時は最上の時なりBWV106
エロディ・フォンナール(S)、ウィリアム・シェルトン(A)、トーマス・ホッブス(T)、ロマン・ボックレル(Bs)
オリヴィエ・スピルモン(指)アンサンブル・アリア・メン

録音:2021年9月12-15日サン=ジョス教会(モントレイユ=シュル=メール)
タイトルはアウグスト・ファイファーの本のタイトル。ルターにとり憂鬱は悪魔の食べ物で、ここに収められた3つのカンタータには、その思想が反映されています。
オリヴィエ・スピルモンは1979年生まれのフランスのチェンバロ奏者で指揮者。2012年にバロック音楽専門の団体アンサンブル・アリア・メンを創設。バッハ作品とりわけワイマール時代のカンタータに力を注いでいます。
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ハープによるラモー
ラモー(ルッツァーティ編):クラヴサン曲集ニ長調〜一つ目の巨人/ミューズたちの対話/歓喜(ロンドー)/ため息/優しい訴え(ロンドー)
クラヴサン曲集ホ長調〜アルマンド/ロンドー形式のジグ/鳥のさえずり/タンブラン/村娘(ロンドー)
王太子妃
新クラヴサン組曲ト長調〜雌鶏/メヌエット/未開人/エンハーモニック
コンスタンチェ・ルッツァーティ(Hp)
※カマック製

録音:2021年12月ロワイモヨン修道院
コンスタンチェ・ルッツァーティはイザベル・モレッティ門下のフランスのハープ奏者。演奏家としてのみならず、18世紀フランスのクラヴサン音楽のハープ編曲 を研究し、自身も実践してレパートリー拡充に努めています。
当アルバムも彼女自身の編曲によるラモー作品集。もともとクラヴサンとハープは弦をはじく奏法など共通点も多く、自然な仕上がりとなっています。ヴェルサ イユ宮殿を彷彿させる典雅な雰囲気に満ちています。
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ラフマニノフ:「音の絵」全曲
(1)練習曲「音の絵」Op.33
(2)練習曲「音の絵」Op.39
ジャン=ジャック・ベディキアン(P)

録音:2021年4月サル・コロンヌ
アルメニア系フランス人ピアニスト、ジャン=ジャック・ベディキアン。クラシックのみならずジャズや映画音楽も得意とする彼が、ラフマニノフの難曲中の難曲「音 の絵」に挑戦。速い指さばきや技巧の凄さはもちろんながら、ラフマニノフならではのメロディの美しさも存分に味わせてくれます。 (Ki)

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ルイ&フランソワ・クープラン作品集
ルイ・クープラン:組曲イ短調(全5曲)
組曲ニ短調(全5曲)
フランソワ・クープラン:ゼノビ(第11オルドル)
妄想(第25オルドル)
生来のあでやかさ(第11オルドル)
ヴィオール弾きと乞食(第11オルドル)
傷痍軍人(第11オルドル)
ティク・トク・ショックまたはオリーヴしぼり機(第18オルドル)
アルルカン(第23オルドル)
騒がしさ(第18オルドル)
感動(第18オルドル)
ヴェルヌイユ(第18オルドル)
子守歌またはゆりかごの中のいとし子(第15オルドル)
フィレンツェ風(第2オルドル)
神秘的なバリケード(第6オルドル)
ブノワ・バベル(Cemb)

録音:2021年4月/ノートルダムドラソンプシオン(メス=ル=コント)
1988年生まれのフランスのチェンバロ奏者ブノワ・バベルがルイとフランソワ・クープランの作品に挑戦しました。バベルはパリ音楽院でノエル・スピートに師 事、現在はヴェルサイユ音楽院でチェンバロと通奏低音を教えてもいます。またアンサンブル・ザイスのチェンバロ兼指揮者としても活躍しています。
バベルはヘンデル、ラモーのディスクでも高い評を受けていますが、クープラン一族、ことにルイの作品は貴重と申せましょう。純フランス・クラヴサン演奏・解 釈の伝統を堪能させてくれます。 (Ki)
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わが夢のご婦人
作者不詳:カセレスの子守唄
アンリ・コレ:マリアーナ/セギディーリャ/レリヒオーサ
エミリアーナ・デ・スベルディア:子守歌/グアヒラ/ジプシーのコプラ
イベール:テーブルの下/ドン・キホーテの別れの歌
ラパーラ:闘牛のように/不幸のソレア/あるスペイン人への手紙
イベール:星の子守歌
ロルカ:18世紀のセビリャーナス/チニータスの酒場/ハエンのムーア娘たち/セビーリャの子守唄/ドン・ボイソのロマンセ
イベール:死の歌
作者不詳:ムルシアの子守唄
アンサンブル・イル・カラヴァッジオ【 ギ エム・ウォルムス(Bs-Br)、カミーユ・ドラフォルジュ(Cemb)、ロナルド・マーティン・アロンソ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)】

録音:2020年ラ・シテ・ド・ラ・ヴォワ
アンダルシアやスペインをテーマにした歌曲を集めていますが、大半はフランスの作曲家によるもので、想像上のスペイン旅行となっています。本物のスペインと して作家ロルカのスペイン民謡集から5曲が選ばれています。
フランスの若手古楽奏者たちを集めたアンサンブル・イル・カラヴァッジオ。ギエム・ウォルムスがスペイン語を駆使しているのも注目。フランスの作曲家たちが 夢見たスペインにご期待ください。 (Ki)

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ピエール・コラン〜ルネサンスの忘れられた宝
(1)ミサ・エスタンス・アッシス
(2)第7旋法によるマニフィカト
(3)モテット〜真の殉教者ここに眠る/エルサレムを照らすため立ち上がれ/使徒なる民と神のしもべ/われらが過ぎ越しのハレルヤ/納得すれば目は口ほどに物を言う
(4)ミサ・アヴェ・グロリオーサ
シモン・ギャロ(指)
ラ・ノート・ブレーヴ

録音:2021年/ジゴール・エ・ロズロンの教会(ドローム)
ピエール・コラン(1538頃-1572)はフランスの作曲家でオルガニスト。ジョスカン・デ・プレに続く世代を代表する作曲家ながら、「ルネサンスの忘れられた 宝」と称されるほど生涯がよくわかっていません。
彼はほぼ生涯をブルゴーニュのオータンで送ったとされますが、彼のミサ曲はイタリアのボローニャやトレヴィーゾの大聖堂に写譜が残されている点から、各地で 演奏されていたことを示すとされています。
それながら人間像が不明なコランについて、シモン・ギャロ率いるラ・ノート・ブレーヴはいくつかの作品を研究、演奏することで光を当てようとしています。
ラ・ノート・ブレーヴは日本人のポジティフ・オルガンと声楽5人から成る古楽団体。南仏ドローム地方ジゴール・エ・ロズロンの中世風教会で静かなひなびた 歌唱を聴かせてくれます。後のセヴラックやカントルーブにつながる精神世界を感じさせます。 (Ki)
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ハイドン:十字架上のキリスト最後の7つの言葉(声楽と弦楽四重奏版) ブノワ・アレ(指)
ラ・シャペル・レナーヌ【エレーヌ・ワルテル(S)、サロメ・アレ(Ms)、ブノワ・アレ(T)、ピエール=イヴ・クラ(Bs-Br)】
1781四重奏団【ギヨーム・ユムブレシュト、依田幸司(Vn)、サトリョ・アリョビモ・ユドマルトノ(Va)、ジェローム・ヴィダレル(Vc)】

録音:2022年4月20-22日/聖ジャン・バティスト教会(サン=ジャン=サヴェルヌ)
ハイドンの「十字架上のキリスト最後の7つの言葉」は、まず1786年にオーケストラ版が作られ、翌年出版社の依頼で弦楽四重奏版とピアノ独奏版へ編曲され ました。その後1796年にドイツ語の歌詞が付けられオラトリオとなりました。このうち弦楽四重奏版は重要なレパートリーとなっていますが、管楽器の役割が省略 されている感は否めません。
今回、ラ・シャペル・レナーヌと1781四重奏団のメンバー8名が四重唱と弦楽四重奏のための新しい版を試みています。原曲の管楽パートの問題や合唱ぬき のため、8名の音楽家は細部まで注意を払い、悲劇的なメッセージ性の一方透明性を引き出すことに熱意を込めていて感動的。
ラ・シャペル・レナーヌはメンバーのテノール歌手ブノワ・アレが創立したアンサンブル。1781四重奏団は2019年デビューのフレッシュな団体。ハイドンが旺 盛な弦楽四重奏創作を始めた年を名に冠し、古典派作品を中心にしています。第2ヴァイオリンが日本の依田幸司なのも注目です。 (Ki)

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ダヴィド・ランペル管弦楽曲集
交響的習作 (2003/2015改訂)
チェロ協奏曲 (2011/2015改訂)
曼荼羅交響曲 (2017)
ピアノ協奏曲 (2019)*
エマニュエル・ベルトラン(Vc)#
マリー=ジョゼフ・ジュード(P)*、
ジャック・ラコンブ(指)
ジョゼフ・バスティアン(指)*
ミュルーズSO、
ジャン=フランソワ・バスティアン(指)フランシュ=コンテ・ヴィクトル・ユゴーO(3)

録音:2021年6月、2019年7月#、2021年10月* 2018年12月/ルドゥ劇場&ブザンソン地方音楽院講堂
ダヴィド・ランペルは1959年ストックホルム生まれのスウェーデンの作曲家。パリのエコール・ノルマルとジュネーヴ音楽院で学び、現在パリで作曲とオーケス トレーションを教えています。
当アルバムは彼のオーケストラ作品を収めています。注目はチェロ協奏曲をエマニュエル・ベルトラン、ピアノ協奏曲はマリー=ジョゼフ・ジュードが独奏を務め ているのも注目。またブルガリアのソフィア・フィルの委嘱で書かれた交響的習作は、ソフィアを音名にしたミ♭―ファ―ラをモチーフにしています。プラジャナ(智 慧)、チェータナー(意志)、クシャンティ(忍辱)、ヴィーリヤ(精進)、シャンティ(平安)の5章から成る曼荼羅交響曲も興味津々です。 (Ki)


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