湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


管弦楽曲、吹奏楽・バレエ・新譜速報1


※発売済のアイテムも含めて、約3ヶ月間掲載しています。
※表示価格は全て税込みです。



Cantaloupe
CA-21199(1CD)
ジョン・ルーサー・アダムズ(1953-):An Atlas of Deep Time サウス・ダコタSO
デルタ・デイヴィッド・ガイアー(指)

録音:2022年4月30日
「An Atlas of Deep Time」は、サウス・ダコタSOの100周年を記念した委嘱作品。地球の誕生から現 在までの45億年あまりの時間を42分間に凝縮して表現したといいます。聴衆を囲むように配置された6つの合奏 隊(作曲者はこれを楽器によるコーラスと呼ぶ)によって演奏されます。

Resonus
RES-10349(1CD)
NX-B08
グレース・ウィリアムズ:管弦楽作品集
グレース・ウィリアムズ(1906-1977):リアノン伝説のための4つのイラストレーション
「カーナーヴォン城」 前奏曲 - 行進曲
バラード
弦楽オーケストラのための「海のスケッチ」
BBCフィルハーモニック
ゾーイ・ベイヤーズ(リーダー)
ジョン・アンドルーズ(指)

録音:2024年
グレース・ウィリアムズは、ウェールズで生まれ、カーディフ大学を卒業した後、王立音楽大学でレイフ・ヴォーン・ウィリアムズに教えを受け、イモージェン・ホルス トやエリザベス・マコンキーらとともに功績をあげた女性作曲家です。その作品はモダンなスタイルと抒情性を融合させたもので、ウェールズの民謡要素を採り 入れたものが多く、当時の評論家からは「女性らしさが不足している」と批判されたほどの堂々たる作風を持っています。 このアルバムには4作品を収録。「リアノン伝説のための4つのイラストレーション」はウェールズの伝説が題材で、シベリウスの「レンミンカイネン組曲」に似た物 語性を重視した交響詩的な作品。「カーナーヴォン城」は1969年のプリンス・オブ・ウェールズ叙任式のために委嘱されたもので、荘厳な前奏曲と行進曲で 構成され、もともとは屋外での演奏を意図して書かれています。「バラード」は1968年のウェールズのアイステズボッド(芸術祭)のための作品。古代ウェール ズの戦闘や嘆き、祝宴をテーマにした、マーラーやショスタコーヴィチの影響を感じさせる刺激的な音楽です。「海のスケッチ」は、彼女が育ったグラモーガン シャーの海岸からインスパイアされた作品。海の移り変わる情景が描かれています。ロンドン大空襲の中で、海への憧れを抱きながら作曲されたこの作品 は、短くも印象的な5つの楽章で構成され、彼女は「海の近くに家を持つ賢明さ」を持っていた両親にこの作品を捧げました。

Forgotten Records
fr-2310(1CDR)
プロコフィエフ:バレエ音楽「シンデレラ」(抜粋) ロバート・アーヴィング(指)ロイヤルPO

録音:1957年
※音源:His Master's Voice CLP1144
Forgotten Records
fr-2309(1CDR)
リスト:ハンガリー狂詩曲第1番&第2番
ストラヴィンスキー:」「火の鳥」組曲*
オイゲン・ゼンカー(指)
ケルンRSO

録音:1954年、1959年*
※音源:Berteslmann14338, Remington R-199-212
Forgotten Records
fr-2297(1CDR)
ペルレア〜チャイコフスキー作品集
大序曲「1812年」
イタリア奇想曲/スラブ行進曲
幻想序曲「ロメオとジュリエット」
ヨネル・ペルレア(指)
ウィーン・プロムジカO

録音:1956年
※音源:Vox PL8700
Forgotten Records
fr-2303(1CDR)
ペルレア/ロシア音楽集
ボロディン:中央アジアの草原にて
ムソルグスキー:はげ山の一夜
バラキレフ:交響詩「タマーラ」
キュイ:タランテラOp.12
ヨネル・ペルレア(指)
バンベルクSO

録音:1955年
※音源:Vox PL9530
Forgotten Records
fr-2291(1CDR)
マルティヌー:2台のピアノのための協奏曲 H. 292
エルガー:エニグマ変奏曲
シャルル・ミュンシュ(指)
ボストンSO

録音:1960年11月26日放送録音
Forgotten Records
fr-2289(1CDR)
コッポラ/ドビュッシー:管弦楽曲集
交響詩「海」/夜想曲
聖セバスティアンの殉教-交響曲的断章
子供の領分(キャプレ編)
ピエロ・コッポラ(指)
パリ音楽院O

録音:1931年〜1938年
※音源:Gramophone DB4874/4876, Gramophone DB5066/50668, Gramophone DB4817/4618, Gramophone DA4860/4862

Danacord
DACOCD-933(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第23集
■CD1
ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
楽劇「ワルキューレ」第1幕*

■CD2
(1)フランク:交響曲 ニ短調
リスト:ピアノ協奏曲第2番**
(2)ヴァルダー・スクレザー(1895-1976):演奏会序曲「人民広場」
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、
ラウリツ・メルキオ(メルヒオール)(テノール、ジークムント)*、
ドロシー・ラーセン(ソプラノ、ジークリンデ)*、
モーウンス・ヴェーゼル(バス、フンディング)*、
ゲオルク・ヴァシャルヘイ(P)**

■CD1
録音:1960年3月31日、デンマーク放送コンサートホール(コペンハーゲン)(ライヴ放送)
■CD2
(1)録音:1963年2月24日、デンマーク放送コンサートホール(ライヴ放送)、(2)1958年11月20日、デンマーク放送コンサートホール(ライヴ放送)]
デンマークの名指揮者、トマス・イェンセン(1898-1963)の遺産シリーズ第23集。CD1のワーグナーはデンマークの伝説的テノール、ラウリツ・メルキオ(メルヒオール)の70歳を祝ってデンマーク放送コンサートホールで行われたコンサートのライヴ録音です。当日のプログラムは「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲と「ワルキューレ」第1幕の全曲。「ワルキューレ」のジークムントは、メルキオがもっとも得意とした役のひとつでした。
ラウリツ・メルキオ(1890-1973)はコペンハーゲンの王立オペラ学校で学び、バリトン歌手としてスタート。1913年、王立劇場の「道化師」で初めてオペラの舞台に立ちました。このときに共演したアメリカのメゾ・ソプラノ、サラ・シャルル=カイエの助言でテノールに転向。1918年、タンホイザー役で王立劇場に再デビューしました。1924年、彼の才能を知ったコジマとジークフリート・ワーグナーによってバイロイト音楽祭に招かれ、ジークムントとパルジファルを歌いました。2年後、タンホイザー役でメトロポリタン歌劇場にデビュー。彼の英雄的でリリカルなテノールの声は、ニューヨークの聴衆を熱狂させ、メトで519回ワーグナー役を歌いました。ジークリンデ役のソプラノ、ドロシー・ラーセン(1911-1990)はデンマーク人を両親にシカゴで生まれました。1937年に「ワルキューレ」のフリッカ役でコペンハーゲンの王立劇場にデビュー。エルザやエーファ役を歌い、1948年に王立劇場の宮廷歌手の称号を得ました。フンディングを歌うデンマークのモーウンス・ヴェーゼル(1915-1990)は、ダーラント、マルケ王、グルネマンツ役をレパートリーにドイツやスイスでも活躍。カール・ニールセンの「サウルとダヴィデ」の録音が残されています。
CD2は、デンマークRSO定例の「日曜」シリーズの1963年2月24日にライヴ放送されたコンサートの録音。フランクの「交響曲 ニ短調」とリストの「ピアノ協奏曲第2番 イ長調」。ソロを弾くハンガリーのピアニスト、ゲオルク・ヴァシャルヘイ(1912-2002)は、1937年にエミール・テルマーニと一緒にツアーでデンマークを訪れ、定住しました。ディスクの最後にはヴァルダー・スクレザー(1895-1976)の演奏会序曲「人民広場」が収録されています。スクレザーは、コペンハーゲンとハンブルクで学び、デンマークRSOのピアニストを務めながら、序曲や協奏曲、サイレント映画の音楽、軽音楽や歌曲などを作曲しました。「ニュルンベルクのマイスタージンガー」とCD2の3曲は初めてのディスク・リリースです。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Halle
CDHLD-7565(2CDR)
ブリテン:バレエ「パゴダの王子」(全3幕) カーチュン・ウォン(指)ハレO

録音:2023年9月8日-14日、ハレ・セント・ピーターズ(マンチェスター、イギリス)
2016年にマーラー国際指揮者コンクールをアジア人として初めて制し大注目を集め、2023年の9月から日本フィルの首席指揮者とドレスデン・フィルの首席客演指揮者を務めるシンガポール出身のカーチュン・ウォンが、2024年9月からマーク・エルダーの後任としてハレOの首席指揮者に就任!一足早く2023年に録音していたブリテンのバレエ「パゴダの王子」がまずはリリースされます!
「パゴダの王子」はロイヤル・バレエ団のためにブリテンが振付師のジョン・クランコと共に制作した全3幕のバレエ。音楽にはブリテンが1956年に滞在していたバリ島で研究した民族音楽、ガムランの要素が取り入れられているという特徴を持ちます。ガムランに対する強い関心と、作曲を学んでいたときに築いたブリテンとの深い繋がりからこの作品を“自分の中に深く響く”音楽と語るカーチュン・ウォン。西洋と東洋、双方の音楽に精通する新・首席指揮者がハレOに新しい風を吹き込みます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALTO
ALC-1703(1CD)
コープランド:自作自演集
バレエ組曲「ビリー・ザ・キッド」
管弦楽のための「ステイトメンツ」
交響曲第3番
アーロン・コープランド(指)、LSO

録音:1958年-1959年
20世紀のアメリカ音楽界を象徴する作曲家の一人、アーロン・コープランドが1950年代の終わりにLSOを指揮しEverestに録音していた自作3曲の音源が復刻。

Diapason
DIAP-173(1CD)
バルトーク:管弦楽作品集

(1)管弦楽のための協奏曲 Sz.116

(2)弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 Sz.106

(3)ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのコントラスツ Sz.111
(1)ラファエル・クーベリック(指)ロイヤルPO
録音:1958年
(2)ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)BPO
録音:1960年
(3)ヨーゼフ・シゲティ(Vn)、ベニー・グッドマン(Cl)、ベーラ・バルトーク(P)
録音:1940年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第173巻として登場するのは、コンサート・ピアニストや民族音楽研究家としても活躍したハンガリーの作曲家、バルトークの管弦楽作品集!
1943年、当時ボストンSOの音楽監督だったクーセヴィツキーが、自身の音楽監督就任20周年を記念する作品として、また亡くなったナターリヤ夫人の追憶のための作品としてバルトークに作曲を依頼した晩年の傑作 「管弦楽のための協奏曲」。多くの録音から本アルバムのために選ばれたのは、クーベリック&ロイヤルフィルによる1958年の録音。カップリングには、カラヤン&ベルリン・フィル最初期の録音の一つで、パウル・ザッハーが主宰するバーゼル室内Oの創立10周年記念演奏会のために委嘱された 「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 Sz.106」 の1960年録音と、「スウィングの王様」とも称されるベニーグッドマンの依頼により作曲された「ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのコントラスツ Sz.111」 。しかも、バルトーク自身によるピアノ演奏と、ハンガリーの名ヴ ァイオリニスト、ヨーゼフ・シゲティ、そして、クラリネットはベニー・グッドマンという豪華共演の録音が組み合わされています。

CPO
CPO-777703(1CD)
フランツ・シュレーカー:管弦楽作品集 第2集
あるドラマへの前奏曲
大オーケストラのための4つの小品
23の独奏楽器のための室内交響曲*
ボーフムSO
スティーヴン・スローン(指)

録音:2014年1月28-30日、2013年6月18-19日*
1899年から10年間の初期作品を収めた第1集(777702)に続くこの第2巻では、1912年にオペラ「はるかなる 響き」が初演された後の栄光の時代に焦点を当てます。1914年の「あるドラマへの前奏曲」や1916年に作曲さ れた「室内交響曲」は、19世紀末から20世紀初頭にかけてドイツを席巻したユーゲントシュティールから生まれた 傑作。これらの作品は当時の舞台プロジェクトから派生したもので、多彩な響きを駆使した管弦楽法と半音階的 な旋律や和声が用いられ、非常に聴きごたえがあります。一方で、1931年の「大オーケストラのための4つの小 品」は、もともと「映画のための4つのスケッチ」としてピアノのために書かれた作品。新作オペラ「メムノン」のための習 作として構想されましたが、結局このオペラは完成をみることがありませんでした。

Chandos
CHAN-20305(1CD)
エドワード・マクダウェル:管弦楽作品集 第1集
交響詩第2番「ランスロットとエレーヌ」 Op. 25(1886)
ピアノ協奏曲第1番イ短調 Op.15(1882)
ロランの歌による2つの断章 Op.30(1886頃-90)
森のスケッチ Op.51- 第1曲 野ばらに寄す(ヴィクター・ハーバートによる弦楽オーケストラ編)*
交響詩第3番「ラミア」 Op.29(1887-88)
ワン・シャイン(P)
BBCフィルハーモニック
ユーリ・トルチンスキー(リーダー)
ジョン・ウィルソン(指)

録音:2023年9月20、21日、2024年2月23日*
アメリカのロマン主義作曲家・ピアニスト、エドワード・マクダウェルはニューヨークで生まれ、10代でパリ音楽院に入学し短期間ピアノを学びましたが、すぐに自 分に合った音楽環境を求めてドイツに移り、シュトゥットガルト、ヴィースバーデン、そしてフランクフルトのホッホ音楽院(現フランクフルト音楽・舞台芸術大学) でピアノと作曲を学び、1880年に卒業。その後はしばらくドイツで活動した後、1888年にアメリカに帰国。最初の8年間をボストンで過ごし、最終的に ニューヨークへ移り、コロンビア大学の初代音楽教授となりました。この管弦楽作品集第1集には、マクダウェルの代表作の1つであるリスト、チャイコフス キー、シューマンの影響を感じさせるピアノ協奏曲と、2曲の交響詩を中心に収録しています。マクダウェル自身も卓越したピアニストだったため、協奏曲では ソリストに高いテクニックが求められますが、「ニューヨーク・タイムズ」や「グラモフォン」で高く評価されているワン・シャインが輝かしいパッセージを見事に弾きこ なし、複雑なピアノのテクスチャーの中から美しい旋律を浮かび上がらせています。ワーグナーを思わせるライト・モティーフを用いた「ランスロットとエレーヌ」は アーサー王伝説にインスパイアされており、「ラミア」はマクダウェルの生前には演奏されることがありませんでした。他には11世紀の物語「ロランの歌」から生ま れた2つの曲を収録。また、彼の代表作「野ばらに寄す」の管弦楽版でのジョン・ウィルソンが紡ぐ美しいオーケストラの音色も聴きどころです。

Channel Classics
CCS-45424(1CD)
R・シュトラウス:ドン・キホーテ
イベール:遍歴の騎士
アミハイ・グロス(Va)
ジャン・ワン(Vc)
リヨン国立O
ニコライ・シェプス=ズナイダー(指)

録音:2023年10月 リヨン・オーディトリアム
デンマーク出身の指揮者・ヴァイオリニストのニコライ・シェプス=ズナイダーと、彼が音楽監督を務めるリヨン国立Oによる、セルバンテ スの『ドン・キホーテ』を元にした音楽作品2題を収録したアルバム。R・シュトラウスによる6作目の交響詩「ドン・キホーテ」では、ヴィオ ラにベルリン・フィル首席奏者アミハイ・グロス、チェロにDGレーベルに多くの録音を残すジャン・ワンという2人の名手をゲストに迎え、それぞれ の細やかな技巧と豊かな表現力とを軸に、華麗なオーケストレーションも十二分に引き立てた物語性豊かな音楽を聴かせます。カップリング はイベールによるバレエ『遍歴の騎士』からの組曲。原曲は1935年に作曲された2人の語り手と合唱を要する作品ですが、その約2/3程度 の要素を再構成したのがこの組曲版。サクソフォンが随所で活躍するほか、ギターも登場してスペイン風情を演出します。イベールらしい洗練 されたメロディと軽快な変拍子に華やかなオーケストレーションが施され、一部は吹奏楽編曲などでも親しまれる隠れた人気作品で、ここで はリヨン国立Oによる作品のツボを押さえた色彩感豊かな演奏で楽しむことが出来ます。

Diapason
DIAP-173(1CD)
バルトーク:管弦楽作品集

(1)管弦楽のための協奏曲 Sz.116
(2)弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 Sz.106
(3)ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのコントラスツ Sz.111
(1)ロイヤルPO
ラファエル・クーベリック(指)
録音:1958年
(2)ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)BPO
録音:1960年
(3)ヨーゼフ・シゲティ(Vn)
ベニー・グッドマン(Cl)
ベーラ・バルトーク(P)
録音:1940年
iapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第173巻として登場するのは、コンサート・ピアニストや民族音楽研究家としても活躍したハンガリーの作曲家、バルトークの管弦楽作品集!
1943年、当時ボストンSOの音楽監督だったクーセヴィツキーが、自身の音楽監督就任20周年を記念する作品として、また亡くなったナターリヤ夫人の追憶のための作品としてバルトークに作曲を依頼した晩年の傑作 「管弦楽のための協奏曲」。多くの録音から本アルバムのために選ばれたのは、クーベリック&ロイヤルフィルによる1958年の録音。カップリングには、カラヤン&ベルリン・フィル最初期の録音の一つで、パウル・ザッハーが主宰するバーゼル室内Oの創立10周年記念演奏会のために委嘱された 「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 Sz.106」 の1960年録音と、「スウィングの王様」とも称されるベニーグッドマンの依頼により作曲された「ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのコントラスツ Sz.111」 。しかも、バルトーク自身によるピアノ演奏と、ハンガリーの名ヴ ァイオリニスト、ヨーゼフ・シゲティ、そして、クラリネットはベニー・グッドマンという豪華共演の録音が組み合わされています。

SUPRAPHON
SU-4347(3CD)
スメタナ:管弦楽曲集
(1)交響詩『リチャード3世』Op.11
(2)交響詩『ワレンシュタインの陣営』Op.14
(3)交響詩『ハーコン・ヤール』Op.16
(4)弦楽四重奏曲第1番ホ短調『わが生涯より』【ジョージ・セルによる管弦楽版】
(5)祝典交響曲 ホ長調 Op.6
CD3
(6)連作交響詩『わが祖国』
プラハRSO、
ペトル・ポペルカ(指)

録音:(5)2023年4月26〜28日、(4)2024年2月6〜9、12日、(1)(3)2024年3月26〜28日、(6)2024年6月3〜7日、(2)2024年6月25&26日/チェコ放送第1スタジオ
スメタナは今年(2024年)に生誕200年、歿後140年を迎えました。当アルバムは2022/23年シーズンから首席指揮者兼音楽監督を務めるペトル・ポペ ルカ率いるプラハRSOの3枚組。同コンビは2024年7月の来日公演でも披露した『わが祖国』が話題となりました。
プラハRSOやウィーンSOの首席指揮者を務めるほか、ヨーロッパやアメリカの著名なオーケストラや世界中の歌劇場にも客演しているポペルカ。 母国が生んだ作曲家スメタナの作品は並々ならぬ思いをもって演奏しております。当アルバムにはスメタナの初期の音楽、24歳の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と バイエルン王女エリザベートの結婚式に捧げられた「祝典交響曲」、シェイクスピアの「リチャード3世」、シラーの「ワレンシュタインの陣営」にはじまり、スメタナ壮 年期の作品、弦楽四重奏曲第1番『わが生涯より』のジョージ・セルによる見事な管弦楽版、そして「わが祖国」全曲も収録しております。スメタナに対するポペ ルカの細部にまでこだわった深い愛情を感じる演奏です。 (Ki)

Forgotten Records
fr-1950(1CDR)
ピエロ・コッポラ〜 SP 復刻集
(1)フランク:交響詩「贖罪」 〜間奏曲
(2)フランク:交響詩「プシシェ」第1部&第2部
(3)ショーソン:交響曲 変ロ長調
(4)ダンディ:交響的変奏曲「イシュタル」 Op.42
ピエロ・コッポラ(指)パリ音楽院O

録音:(1)1930年10月28日
(2)1930年2月13日、1930年10月
(3)1934年12月5日
(4)1932年4月19日
※音源: Gramophone(SP)

CPO
CPO-555702(6CD)
レハール:交響的作品集、ピアノ・ソナタ集、39の歌曲
【CD1】交響的作品集
1-4. 歌劇「タティヤーナ」より
5. 鉄の時代へ - 第5番熱
6. 交響詩「イル・グアード」
7. ヴァイオリン・コンチェルティーノ
8. 演奏会用序曲「わが青春の幻影」
9. ワルツ「薄暮のドナウへ」
ハノーファー北ドイツRSO
クラウスペーター・ザイベル(指) 他
録音:1997年
【CD2】組曲、舞曲と間奏曲集
1. ジプシーの祭り Op.46- バレエの情景
2. 喜歌劇「ひばりの鳴くところ」 - 序曲
3. 歌劇「ロドリーゴ」 - 敬虔な前奏曲
4. 千夜一夜物語 Op.3- 幻想的な情景
5-14. 喜歌劇「悦楽の国のペーターとパウル」 - バレエ組曲
15. 蜃気楼 Op.59- ガヴォット
16. 珊瑚色の唇 Op.7:ポルカ・マズルカ
17. 喜歌劇「侯爵の子」 - Resignation
18. 舞踏組曲
19-21. 喜歌劇「ほほえみの国」 - 中国のバレエ組曲
ベルリンRSO
ミハイル・ユロフスキ(指)
録音:2001年
【CD3】序曲とワルツ集
1. 喜歌劇「メリー・ウィドウ」 - 第1幕 序曲
2. なつかしいウィーンの愛のワルツ
3. 喜歌劇「神の夫」 - 序曲
4. 菊のワルツ「野ばら」
5. 喜歌劇「クロクロ」 - 序曲
6. グリュツナー=ワルツ
7. ワルツ「アドリア海」
ベルリンRSO
ミハイル・ユロフスキ(指)
録音:2000年、2002年
【CD4】ピアノ・ソナタ集
1-4. ピアノ・ソナタ ヘ長調
5-8. ピアノ・ソナタ ニ短調
9. 幻想曲 変イ長調
ヴォルフ・ハーデン(P)
録音:1999年
【CD5】歌曲集 第1集
1. Aus langst vergang'ner Zeit 遠い昔から
2-8.7つのカルスト歌曲集
9-10. 歌曲集「Aus eiserner Zeit…」より
11. Erste Liebe 初恋
12. Der Thrane Silberthau! Op.63
13. Sehnsucht, heimliches Verlangen
14. Die du mein alles bist
15. Das lockende Lied
16. Schau mich an, sei mir gut …
17. Schillernder Falter
18. Ich liebe dich! 君を愛す
19. Frauenherz
20. Wenn eine schone Frau befiehlt
21. Liebesgluck
22. Getraumt
23. Die ganze Welt dreht sich um Liebe …
イリス・フェルミリオン(Ms)…1-8、14
ユルゲン・ザッヒャー(T)…9-10、19-20
ガブリエレ・ロスマニト(S)…9-13、18、21-23
ハイディ・ヴォルフ(S)…15-17
コルト・ガルベン(P)
録音:1996年
【CD6】歌曲集 第2集
1. Dir sing ich mein Lied
2. Die Naherin
3. Ruhe, "Es war da Herz mir voll"
4. Ging da nicht eben das Gluck
5. Ich hol' dir vom Himmel das Blau
6. Im Boudoir
7. Nimm mich mit, o Herbst
8. Aus eiserner Zeit:Trutzlied
9-11. Die Gebe zog voruber
12. Aus eiserner Zeit:Ich hab' ein Huglein im Polenland
13. Voruber
14. Sari
15. Nachtlichter-Marsch
16. Komm, die Nacht gehort der Sunde
クリスティアン・エルスナー(T)…1、5-6、8、15-16
ブリジット・リントナー(S)…2-4、7、9-14
コルト・ガルベン(P)
録音:1996年
2011年発売の『ベスト・オブ・シンフォニック・レハール』(4枚組)に歌曲集を加えた6枚組BOXの登場。 レハールは「オペレッタ」のジャンルで大成功しましたが、他の分野の曲を書かなかったわけではありません。彼のスコ アは驚くほど精緻で、その和声は同時期のマーラーやR・シュトラウスに匹敵するほどに重厚で洗練されたも のでした。しかし、当時の聴衆が求めたのは、彼のしたたり落ちるように美しいワルツや、泣かせるオペレッタのアリア だったのです。 このBOXに収録されたさまざまな管弦楽作品、レハール初のピアノ曲「ヘ長調ソナタ」を含む習作時代のピアノ曲 集、そしてオペラッタとは異なる、シリアスな表情を持つ曲も含む39曲の歌曲集を通じて、"もう一つの" レハールの 世界を垣間見ることができます。

Urania Records
LDV-14120(1CD)
ヒンデミット:4つの気質
ヒンデミット:4つの気質
カルロ・フロリンド・セミニ(1914-2004):ピアッツァ・アルメリーナのモザイク
カメラータ・ウファ、
ウラディスラフ・サモイロフ(指)
カルロ・レヴィ・ミンツィ(P)
血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁という人間が持つ4つの体液が人間の気質にも影響を及ぼしているという考えに基づきピアノと弦楽のための変奏曲に仕立てたヒンデミットの「4つの気質」と、シチリア島のピアッツァ・アルメリーナにある世界遺産、ヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレに多く残るローマ時代のモザイク絵画を題材とした、スイス生まれの作曲家カルロ・フロリンド・セミニの「ピアッツァ・アルメリーナのモザイク」を収録。ウラディスラフ・サモイロフが2005年に設立し、ロシア国内で多くの受賞歴を誇る室内オーケストラ、カメラータ・ウファによる演奏です。

TOCCATA
TOCC-0743(1CD)
リヒャルト・シュテール:管弦楽作品集 第3集
リヒャルト・シュテール(1874-1967):祝典序曲「Per Aspera ad Astra」 Op.79a-コンサート・バンドのために(1942)
音楽詩「勝利への2つの道(武器を通して- 愛を通して)」 Op.79b(1942)
交響曲第2番ニ短調Op.81(1942)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
イアン・ホブソン(指)

録音:2023年3月5-8日
2023年11月14、15日
全て世界初録音
リヒャルト・シュテールは、同時期に活躍したコルンゴルトやシェーンベルクと同じく、ナチスにより祖国を追われ、アメリ カに亡命した作曲家。激動の人生を送りながらも93年という長命を得て、7つの交響曲をはじめ、室内楽、歌 曲、合唱曲、ピアノ曲などの膨大な作品を残しました。 この第3集には1942年に作曲された3作品を収録。彼はこの年に20曲ほどの作品を書き上げましたが、どれも ウィーン時代を懐古するかのような美しい響きを保っていて、とりわけ交響曲第2番はマーラー作品を思わせる音 楽になっています。原盤解説によれば、この曲は、亡くなったマーラーをしのんで書いた作品を改作したものである 可能性があるそうです。

BR KLASSIK
BR-900341(2CD)
ヴェルディ:バレエ音楽全集
【CD1】
歌劇「オテッロ」(1894)- 第3幕、第6場
歌劇「マクベス」(1864) - 第3幕 第2場
歌劇「エルサレム」(1847) - 第3幕 第1場
歌劇「ドン・カルロス」(1867) - 第3番第2場「王妃の舞踏会」
【CD2】
歌劇「アイーダ」(1871/1880)より
 第1幕 第2場 Danza sacra delle sacerdotesse
 第2幕 第1場 Danza dei piccoli schiavi mori
 第2幕 第2場 Ballabile
歌劇「トロヴァトーレ」(1857)- 第3幕 第2場
歌劇「シチリア島の夕べの祈り」- 第3幕 第5場
ミュンヘン放送O
イヴァン・レプシッチ(指)

録音:2022年10月28-29日、2023年7月4-8日、2024年2月8-9日ミュンヘン、バイエルン放送第1スタジオ
イタリア・オペラの巨匠ヴェルディがパリでの上演のために書いたバレエ音楽を集めた2枚組。ルイ14世の時代以来、舞台芸術においてバレエが高い地位を 占めてきたパリでは、オペラ座でのグランド・オペラ上演の際にはディヴェルティスマンとしてバレエを含める伝統がありました。ヴェルディもこれに従い、1847年か ら1894年の間に7つのオペラのためにバレエ音楽を作曲。フランス以外の国ではストーリー展開に関係の無い「付け足し」とみなされて省略されることも多 かったバレエですが、まぎれもないヴェルディの作品であり、そのクオリティの高さゆえに近年ではフランス以外でも上演に組み込まれることが増えてきました。指 揮はハノーファー歌劇場の音楽総監督等を歴任、2025/26シーズンからライプツィヒ歌劇場の音楽総監督就任が決まっているレプシッチ。コロナ禍前の 2019年11月には新国立劇場で「椿姫」を指揮し、迫力と精妙さを併せ持つ音楽作りで好評を博しました。

ONDINE
ODE-1445(1CD)
AMERICASCAPES2
ジョージ・ウォーカー(1922-2018):アドレス ・フォー・オーケストラ(1959)
ジョージ・クラム(1929-2022):A Haunted Landscape(1984)
レブエルタス(1899-1940):バレエ音楽『ラ・コロネラ』(1940)
バスク国立O
ロバート・トレヴィーノ(指)

録音:2023年8月28日-9月1日
メキシコ系アメリカ人で近年はヨーロッパでの活動がめざましく、来日公演でも好評を博しているロバート・トレヴィーノが、「アメリカとは何か」という問いの答え にふさわしい作曲家を厳選した1枚。「アドレス・フォー・オーケストラ」はウォーカーがトレヴィーノに「いつか録音してほしい」と語っていた作品で、民謡やゴスペ ルを採り入れた音楽からは、アメリカの未来に対する楽観的なヴィジョンが感じられます。クラムの「A Haunted Landscape 亡霊の出る情景」はニュー ヨーク・フィルハーモニックのための作品。謎めいた音の世界が数多くの打楽器を交えて描かれています。メキシコで生まれ、アメリカで多くの時間を過ごしたレ ブエルタスの「ラ・コロネラ」は作曲家が世を去る直前の作品で、メキシコの民俗音楽バンドマリアッチやメキシコ民謡、アメリカ民謡、ジャズから実験音楽、セ リエル音楽など様々な種類の音楽が融合されています。


ALTO

ALC-3146(10CD)
完全限定生産
レオポルド・ストコフスキー
(1)ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 Op.90
(2)ワーグナー:ワルキューレ(抜粋)
(3)ワーグナー:「パルジファル」の交響的合成
ワーグナー:「パルジファル」より聖金曜日の音楽
(4)・チャイコフスキー:フランチェスカ・ダ・リミニ
チャイコフスキー:幻想序曲「ハムレット」
(5)R.シュトラウス:「サロメ」より7つのヴェールの踊り
R.シュトラウス:ドン・ファン
R.シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
(6)プロコフィエフ:「チェネレントラ」組曲
(7)プロコフィエフ:みにくいアヒルの子 Op.18
(8)プロコフィエフ:ピーターと狼 Op.67
(9)バルトーク:管弦楽のための協奏曲
(10)ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調 Op.47
(11)スクリャービン:法悦の詩 Op.54
(12)フィクレト・アミロフ:交響的ムガム
(13)ショパン(ストコフスキー編):マズルカ イ短調 Op.17-4
ショパン(ストコフスキー編):前奏曲 ニ短調 Op.28-24
ショパン(ストコフスキー編):ワルツ 嬰ハ短調 Op.64-2
(14)ドビュッシー(ストコフスキー編):「子供の領分」組曲
(15)ヴィラ=ロボス:Uirapuru
ヴィラ=ロボス:「ブラジル風バッハ第1番」よりモディーニャ
(16)トーマス・カニング:Fantasy on a Hymn Tune by Justin Morgan for Double String Quartet and String Orchestra
(17)ブロッホ:アメリカ-アン・エピック・ラプソディ
(18)ヴァージル・トムソン:The Plow that Broke the Plains
(19)トムソン:「ザ・リバー」より組曲
(20)スクリャービン(ストコフスキー編):練習曲 嬰ハ短調 Op.2-1
(21)チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調 Op.36
(22)ストラヴィンスキー:兵士の物語
(23)バッハ:「クリスマス・オラトリオ」よりシンフォニア
バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
バッハ:羊の群れは楽しんで草を食む
ヴィヴァルディ:合奏協奏曲 ニ短調 Op.3-11
コレッリ:合奏協奏曲 ト短調 Op.6-8「クリスマス協奏曲」
(24)モーツァルト:セレナード第10番変ロ長調 K.361 「グラン・パルティータ」
他、ボーナス・トラック
レオポルド・ストコフスキー(指)

(1)ヒューストンSO
録音:1959年
(2)ヒューストンSO
録音:1960年
(3)ヒューストンSO
録音:1959年
(4)ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1959年
(5)ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1959年
(6)ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1959年

(7)レジーナ・レズニック(S)、ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1961年
(8)ボブ・キーシャン(ナレーター)、ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1959年
(9)ヒューストンSO
録音:1961年
(10ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1958年
(11)ヒューストンSO
録音:1959年
(12)ヒューストンSO
録音:1959年
(13)ヒューストンSO
録音:1960年
(14)ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1961年
(15)ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1958年
(16)ヒューストンSO
(17)シンフォニー・オヴ・ジ・エア
録音:1960年4月
(18)シンフォニー・オヴ・ジ・エア
録音:1960年12月
(19)シンフォニー・オヴ・ジ・エア
録音:1960年12月
(20)アメリカSO
録音:1970年
(21)アメリカSO
録音:1970年
(22)録音:1967年
(23)彼のO
録音:1967年
(24)アメリカSOの管楽器奏者たち
録音:1966年8月
ロンドンで生まれ主にアメリカで20世紀前半から中頃まで活躍した指揮者レオポルド・ストコフスキー。そのスタイルは指揮棒を持たずフリーハンドで指揮を行い、豊かで贅沢なサウンドを引き出すのに長けていました。アメリカの名門オーケストラを指揮し、クラシックから映画音楽、そして当時の現代音楽まで幅広く音楽界に貢献したストコフスキーが「エヴェレスト・レーベル」、「ヴァンガード・レーベル」に残した名演を収録しました。当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。

Melodiya x Obsession
SMELCO-1001283(1CD)
完全限定生産
古いロシアのワルツ集
1. エヴゲニー・ドレイジン:白樺の木
2. フベンティーノ・ローサス(ヴィクトル・スミルノフ編):波を越えて
3. ハロルド・キットラー:期待
4. ヴェザリー・ベッカー:森の物語
5. スミルノフ:ワルツ
6. アーチボルド・ジョイス(ミハイル・フィーリン編):秋の夢
7. リヤ・シャトロフ:満州の丘の上で
8. ニコライ・バカレイニコフ:メランコリー
9. マックス・キュッス(アレクサンドル・トニン編):アムールの波
10. ピョートル・ガポン:壊れた弦楽
11. M.ラピダス:ワルツ ニ短調
ウラディーミル・フェドセーエフ(指)、
モスクワ放送民族楽器O

録音:1964年(1,5,7,8,11)、1968年(2-4, 10)、1960年(6)、1969年(9)
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤や貴重なMelodiya音源等を復刻する「Melodiya x Obsession」シリーズよりロシアの名匠ウラディーミル・フェドセーエフが指揮したロシアに伝わる古いワルツ集をリリース。演奏を担当するバラライカやバヤンなどの独特な楽器を操るモスクワ放送民族楽器O。このオーケストラは、1945年に創設され、当時はソヴィエト軍の兵士や軍に所属していた様々なアンサンブルのメンバーから成りました。数か月後にラジオ放送でデビューしたモスクワ放送民族楽器Oは、モスクワを代表する芸術団体の一つとなりました。指揮をするのはロシア音楽に精通したいわずと知れたウラディーミル・フェドセーエフ。彼らの演奏によるロシア音楽はまさに主曲の名演の数々と言えるでしょう。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。


ALIA VOX
AVSA-9960(4SACD)
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢
[Disc1]
英語による歌唱とセリフを伴う版(テキスト:ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616))
[Disc2]
ドイツ語による歌唱とセリフを伴う版(ドイツ語版テキスト:アウグスト・ヴィルヘルム・シュレーゲル(1767-1845))
1. 序曲
2. I. スケルツォ
3. II. メロドラマ
4. 妖精の行進
5. III. 歌と合唱
6. IV. メロドラマ
7. V. 間奏曲
8. VI. メロドラマ
9. VII. 夜想曲
10. VIII. メロドラマ
11. IX. 結婚行進曲
12. X. メロドラマ
13. 葬送行進曲
14. XI. 道化者たちの踊り
15. XII. メロドラマ
16. XIII. フィナーレ
[Disc3](英語版)&[Disc4](ドイツ語版)
演奏会版
1. 序曲
2. I. スケルツォ
3. 妖精の行進
4. III. 歌と合唱
5. V. 間奏曲
6. VII. 夜想曲
7. IX. 結婚行進曲
8. 葬送行進曲
9. XI. 道化者たちの踊り
10. XIII. フィナーレ
ジョルディ・サヴァール(指)
ル・コンセール・デ・ナシオン「リナ・トゥール・ボネ:第1ヴァイオリン」
合唱(ソプラノ、メゾ、アルト):ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ
パック:トーマス・ヘフト(独)、マイア・ジェッメット(英)
オベロン:ディートリヒ・ヘンシェル(独)、ジェフリー・カレイ(英)
ティターニア:レイキ・フォン・カリオヴィッツ(独)、ウェンディ・モルガン(英)ほか

録音:2023年9月30日-10月4日(音楽部分)
セリフ部分:【ドイツ語】2024年1月7-8日/【英語】2024年5月31日

※約300ページフルカラーブックレット
サヴァールがメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」を録音しました!サヴァールのレーベル、ALIA VOXレーベルの25周年記念盤。Disc1と2には、序曲と8 つの異なる付随音楽、そして5つのメロドラマの全楽曲が収録されており、それぞれ英語とドイツ語の2つのアンサンブルで演奏・朗読されたセリフが収録。さら にDisc3と4には、「音楽だけの世界にどっぷり浸かりたい方のために」台詞以外の音楽部分をやはり英語版とドイツ語版で収録しているというこだわりよう。と ことんこだわりぬいた、サヴァールにしかできない形でのリリースです!トータル約300ページのフルカラーのブック仕様CD。
実にこまやかでありながら、非常に豊かな音色とデュナーミク。サヴァールはすでにメンデルスゾーンの交響曲をリリースしており、その演奏でもその天才ぶりを あらためて感じさせてくれましたが、ここでも一音一音にメンデルスゾーンの魂が感じられるような演奏。結婚行進曲も「ピリオド楽器だと速い」印象ですが、クレ ンペラーを思わせるような立派さと格調高さ、それでいて打楽器の音色などにピリオド楽器の醍醐味も存分に発揮されており、大満足です。 (Ki)

SOMM
ARIADNE-5032(1CD)
NX-B07
ジョージ・セルのスメタナ
歌劇「売られた花嫁」序曲
交響詩「ワレンシュタインの陣営」 Op.14*
連作交響詩「わが祖国」 - 第2曲 モルダウ(ヴルタヴァ)
連作交響詩「わが祖国」 - 第4曲 ボヘミアの森と草原から#
弦楽四重奏曲第1番ホ短調 「わが生涯より」(ジョージ・セルによる管弦楽版)
NBC響、ボストンSO#
ジョージ・セル(指)

録音:全てライヴ(MONO)
1941年3月8日 ニューヨーク、Studio8-H, Radio City
1942年1月13日 ニューヨーク、Studio8-H, Radio City*
1945年1月19日 ボストン、シンフォニー・ホール#
ヨーロッパで活躍していたジョージ・セルが第2次大戦の戦禍を避けて渡米したのが1939年。急な渡米だったためすぐには指揮の仕事が決まらず、セルは空 いた時間を使ってスメタナの弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」をオーケストレーションしました。1941年1月にはトスカニーニの招きでNBCSOにデ ビュー、3月の2度目の出演時に指揮したのがここに収録された「売られた花嫁」序曲、「モルダウ」、「わが生涯より」でした。ニューヨークタイムズはセルの指揮 を「驚くべき正確さ、厳格なビート、鋭いアクセント、濁りの無いフレージング」と高く評価し、この日が初演となった「わが生涯より」についても「むやみに肥大化 させない、楽曲の理にかなったオーケストレーション」を讃えました。セルはこの曲に特別な思いを寄せ、アメリカの主要オーケストラに招かれた際にしばしばとりあ げ、クリーヴランド管へのデビューの際にも(指)1949年には米コロンビアに録音しました。「ワレンシュタインの陣営」はセルの公式録音が無く、当CDの解説 によれば、ここに収められたものが唯一の演奏記録とのことです。 いずれもモノラルながらしっかりとした音質。トラック2、3、8の最後には放送局のアナウンスが収録されています。

Coviello
COV-92408(1CD)
アンドレアス・N・タルクマン編曲によるメンデルゾーン作品集
無言歌集より(オーボエと弦楽のための編曲版)
 甘い思い出 Op.19-1
 さすらい人 Op.30-4
 ヴェネツィアの舟歌 第2番Op.30-6
 旅人の歌 Op.85-6
 羊飼いの嘆き Op.67-5
 子守歌 Op.67-6
 安らぎもなく Op.30-2
ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲 ニ短調 MWV.O4(フルート、ハープと弦楽のための編曲版)
アネッテ・マイブルク(Fl)
エマニュエル・セイソン(Hp)
ラモン・オルテガ・ケロ(Ob)
ダ グラス・ボストック(指)
プフォルツハイム南西ドイツ室内O

録音:2023年9月13-16日/プフォルツハイム、コングレス・セントラム大ホール
ドイツの有名な作編曲家アンドレアス・N・タルクマン(1956-)による木管活躍のメンデルスゾーン編曲集。『無言歌』の編曲版は美しいメロディがオーボエで 伸びやかに歌われる魅力的アレンジ。名手ケロの演奏もすばらしいです。またヴァイオリンとピアノをフルートとハープに書き換えた協奏曲では、モーツァルトの名 作を思わせる美しい響きの組み合わせに耳を奪われます。ボストックのきびきびとした指揮ぶりも心地よい愉しい1枚。 (Ki)

Skani
SKANI-156(1CD)
アグリス・エンゲルマニス:ムジカ・アルバ
アグリス・エンゲルマニス(1936-2011):ディアフォニー第1番(Pと管弦楽のための)(1972)*/ディアフォニー第2番(Pと管弦楽のための)(1979)*/ディアフォニー第3番(Pと管弦楽のための)(1996)*/ムジカ・アルバ(1988)**/SOのための音楽(1971)***
リエパーヤSO、アトヴァルス・ラクスティーガラ(指)、エリーナ・ベールティニャ(P)

録音:2024年1月8日-9日*、2015年11月6日***(ライヴ)、グレート・アンバー・コンサートホール(リエパーヤ)/2014年1月23日-24日、リエパーヤ・ラトビア協会ハウス(リエパーヤ、ラトビア)**
アグリス・エンゲルマニス(1936-2011)は、20世紀後期のラトビアで特にモダニズム指向の強い作曲家のひとりでした。ラトビア音楽アカデミーでアードルフス・スクルテに作曲を学び、ラトビア文化の中心でもあった首都のリガではなく、出身地リエパーヤの海と湖に挟まれた場所を活動の拠点に選びました。管弦楽曲と合唱曲を中心に作曲しましたが、室内楽とオルガンの作品も遺しました。“Symphony”の反対語 “Diaphony”(不協和音)を曲名にした3曲の「ディアフォニー」は、ピアノと管弦楽のために書かれた3楽章の作品。第1番は、この録音が公式の初演。第2番と第3番は、過去に演奏され、今回はじめて録音で紹介されます。ラテン語で「白い音楽」という意味の「ムジカ・アルバ」は、彼の作品のうち、比較的演奏されることの多い曲。最後に収録された「SOのための音楽」は、エンゲルマニスがアカデミー卒業の年に作曲した最初の管弦楽曲といわれており、指揮者のアトヴァルス・ラクスティーガラ(b.1981)が、まだ知られていない「新作」として、グレート・アンバー・コンサートホールの落成コンサートで演奏しました。「モルト・アレグロ」「アレグロ・ノン・トロッポ」「レンターレ」「♪=70」からなる4楽章の作品です。

Lyrita
SRCD-425(1CDR)
ジョージ・ロイド:金管楽器のための作品集
ロイヤル・パークス/ベースの主題によるダイヴァージョンズ/夕べの歌/行進曲「H.M.S.トリニダード」/イングリッシュ・ヘリテッジ
ジョン・フォスター・ブラック・ダイク・ミルズ・バンド、デイヴィッド・キング(指)
ア・ミニチュア・トリプティク
エクアーレ・ブラス・クインテット

録音:1984年&1991年、デューズベリー・タウン・ホール(イギリス)/ワイアストン・レイズ(イギリス)
イギリスの老舗レーベルLyritaが贈る、ブリテンと同年に生まれ、戦禍を乗り越えて20世紀のイギリスで活躍した作曲家ジョージ・ロイドの録音アーカイヴ集。このディスクにはロイドが創作活動の後期になってから作曲するようになった金管楽器のための作品を、ブラック・ダイク・バンド、エクアーレ・ブラス・クインテットによる一級品の演奏で収録しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALTO
ALC-1497(1CD)
南米オーケストラの宝石
ヴィラ=ロボス:1. ウイラプルー、2. モディーニャ(ブラジル風バッハ第1番より)、3. カイピラの小さな汽車(ブラジル風バッハ第2番より)
ヒナステラ:4-7. 「エスタンシア」組曲、8-11. 「パンナビ」組曲
チャベス:12-14. 交響曲第4番「シンフォニア・ロマンチカ」
レオポルド・ストコフスキ((指)1-2)、
ユージン・グーセンス((指)3-11)、
カルロス・チャベス(指揮12-14)、ニューヨーク・スタジアムSO(1-2、12-14)、LSO(3-11)

録音:Hifi Stereo
エイトル・ヴィラ=ロボスとアルベルト・ヒナステラは、南米で生きた最も人気の高いクラシック作曲家の2人です。作曲家カルロス・チャベスと組んだこの録音には、ラテンアメリカが誇る最高のオーケストラ音楽が収められています。
「オーケストラの魔術師」ストコフスキによるヴィラ=ロボス、ストラヴィンスキーの「春の祭典」のイギリス初演を行ったユージン・グーセンスによる情熱的なヒナステラ、カルロス・チャベスの自作自演をEverestレーベルの音源からAltoが復刻します。
ALTO
ALC-1498(1CD)
チャイコフスキー:バレエ音楽集
組曲「白鳥の湖」 Op.20a/組曲「くるみ割り人形」 Op.71a/歌劇「チェレヴィチキ」よりポロネーズ/「眠れる森の美女」よりポロネーズ
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指)、
ソヴィエト国立SO
チャイコフスキーの最も有名な作品のいくつかはバレエ作品です。この録音には、白鳥の湖、くるみ割り人形、眠れる森の美女など、最も人気のあるバレエ作品の演奏が収められており、ソヴィエト国立SOを指揮したエフゲニー・スヴェトラーノフの素晴らしい演奏(Melodiya原盤)がお聴き頂けます。

Quartz
QTZ-2163(1CD)
エレジー〜W.ロイド・ウェバー、ハウエルズ、ヴォーン・ウィリアムズ、エルガー、フィンジ
ウィリアム・ロイド・ウェバー:ハープと弦楽のためのインヴォケーション
ハウエルズ:ヴィオラ、弦楽四重奏と弦楽オーケストラのためのエレジー Op.15
ウィリアム・ロイド・ウェバー:弦楽のためのセレナーデ
エルガー:民謡 「月明りで」(デイヴィッド・オグデン編)
ヴォーン・ウィリアムズ:コンチェルト・グロッソ
フィンジ:弦楽オーケストラのためのロマンス Op.11
ヴォーン・ウィリアムズ:「富める人とラザロ」の5つの異版
リマ・スシャンスカヤ(指)、
ロンドン・ナショナルSO、
フィリップ・デュークス(Va)

録音:2023年6月21日&29日、ヘンリー・ウッド・ホール
“オイストラフの最後の弟子”としてその精神を受け継ぐ演奏で世界中の聴衆を魅了し、ワシントン・ポスト紙にも「今日生きている最も偉大なヴァイオリニストの一人」と絶賛された名ヴァイオリニスト、リマ・スシャンスカヤ。近年はヴァイオリニストとしての活動と並行して指揮者としても類稀なる才能を発揮し、既にヨーロッパの主要なコンサートホールやアジアなどで指揮台に立ち、その評価をますます高めています。
ロンドンのナショナルSOとはモーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスなどの名曲を録音しており、イギリスのQuartzレーベルからはブラームスの交響曲第2番を収録したQTZ2146以来となる2作目。「エレジー」と題された近代英国の麗しき弦楽オーケストラ作品を集めたアルバムで、バーバーの「アダージョ」やR.シュトラウスの「変容」のような痛切や苦悩に出会うことはなく、穏やかな種類の内省と物思いふける気持ちにひたれる素敵なプログラムです。
英語ブックレットにはジュリアン・ロイド・ウェバー(『オペラ座の怪人』などで有名な作曲家アンドルー・ロイド・ウェバーの弟であり、本アルバムにも2作収録されている作曲家ウィリアム・ロイド・ウェバーの息子であるチェリスト)による序文が掲載されており、ジュリアンの名付け親であるハウエルズや両親が師事したヴォーン・ウィリアムズ、母がエルガーの親友で最初の伝記作家であるW.H.リードにヴァイオリンを習ったことなど、興味深いつながりが語られています。
ハウエルズの作品で独奏ヴィオラを務めるフィリップ・デュークスはナッシュ・アンサンブルのメンバーとしても活動し、タイムズ紙により”イギリスでもっとも傑出したヴィオラ奏者”と評された名手。ジュリアンの親友でもあり、ウィリアム・ロイド・ウェバーのヴィオラ・ソナチネの最初の録音も行っています。

Nimbus Alliance
NI-6445(1CDR)
オーガスタ・リード・トーマス:テルプシコーレの夢の箱
オーガスタ・リード・トーマス(b.1964):テルプシコーレの夢の箱(フルート(ピッコロ)、オーボエ、クラリネット(バス・クラリネット)、アルト・サクソフォン(バリトン・サクソフォン)、ホルン、2人の打楽器、ハープ、ピアノ、2台のヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための)(2023)/スター・ボックス(打楽器四重奏または打楽器アンサンブルのための)(2020)/ダンス・モバイル(13人の奏者または小室内オーケストラのための)(2021)/レティシアズ・カプリス(無伴奏ソプラノ・サクソフォンのための)(2023)/カーニヴァル(バスーンと木管アンサンブルのための)(2022)/ビバップ・リドルU(Vcとピアノのための)(2022)/コン・モート(打楽器四重奏のための)(2018)
グロスマン・アンサンブル、ティム・ワイズ(指)、ステファン・アズベリー(指)、フィル・ピーリック(ソプラノ・サクソフォン)、SUNYフレドニア・ウィンド・アンサンブル、アレグザンダー・ハーシュ(Vc)、水上野乃香(打楽器)、他
シカゴ大学で作曲の教授も務める現代アメリカを代表する女流作曲家の一人、オーガスタ・リード・トーマスの室内楽&室内オーケストラのための作品集。これまでもNimbus Allianceから多種多様なアルバムがリリースされてきましたが、本作では比較的最近(古くても2018年)に作曲された、様々な編成のためのカラフルな作品が収録されています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Onyx
ONYX-4251(1CD)
ベネズエラ!〜アメリカ大陸からの音楽 Vol.1
エベンシオ・カステリャーノス(1915-1984):交響組曲「パカイリグアの聖なる十字架」
交響詩「セブンスターの川」
フアン・バウティスタ・プラサ(1898-1965):交響詩「ビヒリア」
イノセンテ・カレーニョ(1919-2016):マルガリテーニャ
アントニオ・エステベス(1916-1988):平原の真昼
ユーリ・フング(b.1968):カナイマ
ドミンゴ・インドヤン(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO
2006年から15年間、ロイヤル・リヴァプールPOの首席指揮者を務めたワシリー・ペトレンコに代わり、2021年9月から新たな首席指揮者に就任したアルメニア系ベネズエラの若き注目指揮者、ドミンゴ・インドヤン。Onyxレーベルからはこれまでにフランスの管弦楽作品集、ラテン・グラミー賞を獲得した作曲家であるロベルト・シエッラの交響曲第6番、イタリア・オペラの前奏曲&間奏曲集、そして、東京エムプラスの創立30周年を記念した日本限定盤として、チャイコフスキーの交響曲第6番 「悲愴」 (ライヴ録音!)をリリース。2024年に入ってからは、生誕200周年を迎えたブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」を新たにカタログに加え、魅力的なレパートリーを紹介し続けてきました。
2024年には来日を果たし辻井伸行とも共演したインドヤン&RLPOの6作目となる今作は、インドヤンの故郷であるベネズエラの作曲家たちによる管弦楽作品集というなかなか耳にできないプログラム。ここに並べられた作曲家の知名度は決して高いとはいえませんが、ベネズエラの自然や歴史、文化の香りが漂うロマンチックな調性音楽の数々はどれも並外れたもの。重厚なハーモニーと色彩豊かなオーケストレーション、リズミカルな旋律に満ちた音楽はリスナーを発見の旅に誘い、すべての音楽好きを魅了します。

Chandos
CHAN-20341(1CD)
NX-B09
ジェラルド・シュルマン(1924-2020):管弦楽作品集
演奏会用序曲「マン・イン・ザ・スカイ」(1994/2020改訂)
ピアノ協奏曲(1972-73)
ロマンシング・ザ・ストリングス ー 主題と6つの変奏(2015)
交響的練習曲「ガウディアーナ」(2000-01)
ワン・シャイン(P)
BBCフィルハーモニック
ゾーイ・ベイヤーズ(リーダー)
ベン・ジャーノン(指)

録音:2023年11月9-10日
作曲家、ピアニスト、指揮者のジェラルド・シュルマンは、当時オランダ領東インドのケルトソノ(ジャワ島)で生まれま した。家族はスルタンの宮殿に近い場所に住んでおり、そこではしばしばガムラン楽団が演奏していました。この伝 統的なインドネシア音楽の五音音階と緻密なリズムは、若きシュルマンに深い印象を残し、その異国情緒は長じ てからの作品にも反映されています。1950年代から1960年代にかけて、映画音楽の作曲家として活躍。「ロン グアーム」や「黒博物館の恐怖」などの音楽を書き上げました。このアルバムには彼の4つの作品を収録。「マン・イ ン・ザ・スカイ」は、同名の映画のためにシュルマンが作曲した演奏会用序曲です。ピアノ協奏曲は2つの楽章から 成り、第1楽章は速くて技巧的、第2楽章は瞑想的な性格を持っています。名ピアニストのジョン・オグドンのため に作曲され、1973年11月に初演されました。「ロマンシング・ザ・ストリングス」は、ディズニーの映画『Dr. Syn - Alias the Scarecrow(まぼろし密輸団)』のためにシュルマンが作曲したオリジナルの音楽を主題とした6つの短 い変奏曲。アルバムの最後におかれたのは「ガウディアーナ」で、カタルーニャの建築家ガウディの作品にインスパイ アされた管弦楽のための交響的練習曲です。協奏曲でピアノを演奏するの中国出身、現在はアメリカで活躍す るピアニスト、ワン・シャイン。これまでの録音は『グラモフォン』誌、BBCミュージック・マガジンなどで高く評価されて います。
Chandos
CHAN-20349(1CD)
NX-B09
エイドリアン・サットン(1967-):ヴァイオリン協奏曲、戦火の馬 他
ヴァイオリン協奏曲(2023)
ショート・ストーリー- オーケストラのために(2022)
A Fist Full of Fives(2016)
管弦楽組曲『戦火の馬』(2023)*
5つの劇場用小品集
フェネラ・ハンプリーズ(Vn)
BBCフィルハーモニック
ユーリ・トルチンスキー(リーダー)
マイケル・シール(指)

録音:2024年1月14-15日
*以外=世界初録音
英国の作曲家エイドリアン・サットンは1967年にケントで生まれ、ジンバブエと南アフリカで青春時代を過ごした後、ロンドン大学のゴールドスミス・カレッジで音 楽を学びました。キャリア初期にはスタジオやコンサート用の作品を制作し、テレビ脚本家としても活動しましたが、後に劇音楽に関心を移し、ロンドンの国立 劇場とのコラボレーションで多くの人気作品を手掛け、「戦火の馬」や「夜中に犬に起こった奇妙な事件」で成功を収め、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞しまし た。サットンの音楽は、20世紀イギリスのオーケストラ音楽、特にウォルトンやバックス、フィンジからの影響が感じられます。その作風は劇的で、感情表現やハー モニーが頻繁に変化します。2022年に病気の診断を受けた後、コンサート音楽に専念することを決意し、新たな作品を次々と発表しました。その1つが、 2023年6月に発表されたヴァイオリン協奏曲。これはフェネラ・ハンフリーズによって世界初演されました。彼は、これらの新作を「本当の自分の音楽」と表現。 このアルバムではヴァイオリン協奏曲を中心に据え、劇場作品に基づく管弦楽曲などを聴くことができます。

Naive
OP-8454(1CD)
More Bach Please!
バッハ
・フランス風序曲 BWV831〜オーボエ2、ファゴット、弦と通奏低音のための編曲版(ニ短調)(※原曲はロ短調)
・トラヴェルソ、弦と通奏低音のためのパルティータ ニ短調
 1. アダージョ(原曲:チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ第3番 ホ長調 BWV1016の第1楽章)
 2. アリアT(原曲:パルティータ第4番ニ短調 BWV828よりアリア)
 3. メヌエットT―メヌエットU
 (原曲:管弦楽組曲第4番ニ短調 BWV1069よりメヌエットT、パルティータ 変ロ長調 BWV825よりメヌエットU)
 4. アリアU(原曲:フランス組曲 第4番変ホ長調 BWV815)
 5. ジーグ(原曲:フランス組曲 第6番ホ長調 BWV817)
・管弦楽組曲 ト長調〜弦と通奏低音のための
 1. 序曲(原曲:序曲(組曲)ヘ長調 BWV820より序曲)
 2. アントレ(原曲:序曲(組曲) ヘ長調 BWV820よりアントレ)
 3. アリアT(原曲:第3旋法によるプレリュードとパルティータ ヘ長調 BWV833より前奏曲)
 4. ブーレー(原曲:序曲(組曲) ヘ長調 BWV820よりブーレー)
 5. メヌエット(原曲:W.F.バッハのための音楽帳よりメヌエット ト長調)
 6. アリアU(原曲:第3旋法によるプレリュードとパルティータ ヘ長調 BWV833よりエア)
 7. ガヴォット(原曲:フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816よりガヴォット)
コンチェルト・イタリアーノ
リナルド・アレッサンドリーニ(チェンバロ、(指)編曲、楽曲構成)

録音:2023年12月10-14日
アレッサンドリーニがこれまでにも手掛けてきた、鍵盤作品を管弦楽に編曲して演奏するプロジェクト、最新作の登場です!今回は、「フランス風序曲」BWV 831をニ短調に移調して管弦楽むけに施した編曲、アレッサンドリーニがバッハの鍵盤作品から楽章を選りすぐって組曲に仕立てたもの2作(一つはトラヴェルソ と弦楽のための編曲、もうひとつは弦楽のみの編)、の3つの作品が演奏されています。アレッサンドリーニがこれまでにも手掛けてきた、鍵盤作品を管弦楽に 編曲して演奏するプロジェクト、最新作の登場です!有名なフランス組曲第5番のガヴォットは、原曲の鍵盤独奏のかわいらしくも軽やかな雰囲気はまったく損なわ れず、どちらが原曲かわからなくなってしまうようです。フランス風序曲は、鍵盤独奏で聴いても十分に聴きごたえのある作品ですが、このアレッサンドリーニによ る管弦楽編曲版はより立体感を増し、弦楽器だからこそ表現可能な弾むような付点のリズムが際立っています。アレッサンドリーニの舌鋒の鋭さと、コンチェルト・ イタリアーノのメンバーによる歌とまろやかなリズムが、バッハの脳内で響いていた音響を再現するこころみをこの上ない形で実現しています。 (Ki)


Altus
ALT-546(1CD)
シルヴェストロフ(ジース編):ウクライナへの祈り(2014/2022) ※日本初演
R.シュトラウス:交響詩『英雄の生涯』
大野和士(指) 東京都SO
矢部達哉 (Vn/ソロ・コンサートマスター)

ライヴ録音:2022年4月21日/東京オペラシティ コンサートホール
都響と音楽監督・大野和士によるライヴ・シリーズから2022年の『英雄の生涯』が登場。オーケストラのもつ色彩が遺憾なく発揮されるR.シュトラウスの大曲 を激しくも深みのある音楽としてじっくりと構築、たいへん聴き応えのある演奏になっています。大野が「私たちの心を溶かしてしまいそう」と表現するソロ・コン サートマスター矢部達哉の見事なヴァイオリン・ソロは白眉。また大野はこの演奏の後半における「山の頂点を極めたのち、下り坂をゆったりとした足取りで人生の 終焉へ向かっていく際の音楽の深み」についても熱く語っており、達観した美に満たされる終盤まで耳が離せません。
ロシアのウクライナ侵攻をうけてプログラムに急遽追加された『ウクライナへの祈り』をカップリング。原曲はウクライナ出身のシルヴェストロフが2014年に書い たア・カペラ合唱曲で、「主よ、ウクライナを守りたまえ」と歌われる静謐な音楽です。ここでは2022年にアンドレアス・ジースが管弦楽版に編曲したものを演奏。 これが日本初演となりました。 (Ki)

Capriccio
C-5496(1CD)
シュニトケ:映画音楽集 第6集
『小悲劇』(1979)
ミハイル・シュヴェイツェル監督のテレビ・シリーズのための音楽
原作:アレクサンドル・プーシキン
1-4. チャプター1:
5-11. チャプター2:エジプトの夜
12-13. チャプター3:けちな騎士
14-19. チャプター4:モーツァルトとサリエリ
20-28. チャプター5:石の客
29-36. チャプター6:ペスト蔓延下の宴
スヴェトラーナ・マムレシェヴァ(歌)
マルタ・ユロフスキ(S)
エリザヴェータ・ブルーミナ(P)
マクシム・スハーノフ(朗読)
ベルリンRSO
ウラディーミル・ユロフスキ(指)

録音:2022年2月、3月、2023年9月
※世界初録音
総収録時間:74分アルフレート・シュニトケは、1960年代から映画音楽を手掛け、1962年から1984年にかけて66曲を作曲 しました。彼のスタイルは前衛派にはあまり受け入れられませんでしたが、映画観客やコンサートの聴衆には 好評でした。この映画音楽集第6集には、1979年製作、プーシキン原作の連続テレビドラマ『小悲劇』の 音楽が収録されています。プーシキンの原作は4つの短編から成り立ち、オリジナルの「けちな騎士」以外は 伝統的な物語である、ドン・ファン、モーツァルトの死にまつわる噂、1665年にロンドンで発生したペストを基 にしたエピソードが用いられており、これらの作品は人間と死との関係をテーマに、西ヨーロッパを舞台として書 かれています。この物語を題材とし、多くのロシアの作曲家たちが音楽を付けてきましたが、シュニトケは4つの テキストを彼独自の視点から再解釈、さらに、プーシキンの遺品から見つかった5ページの断片を用いて作曲 したプロローグに加え、小説『エジプトの夜』のエピソードを組み込み、さまざまなスタイルや技法を駆使した音 楽を作り上げています。「モーツァルトとサリエリ」ではモーツァルトの作品からの引用も聴かれます。今回の録 音では指揮者ウラディーミル・ユロフスキによる入念な調査を経て、シュニトケがこのプロジェクトのために作曲

Linn
CKD-722(1CD)
ストラヴィンスキー:協奏曲 変ホ長調 「ダンバートン・オークス」
日本の3つの抒情詩
バリモントの2つの詩
七重奏曲
3つの小さな歌(わが幼き日の思い出)
八重奏曲
12の楽器のためのコンチェルティーノ*
11の楽器のためのラグタイム
アレクサンドラ・ヒース(S)
王立音楽院&ジュリアード音楽院アンサンブル
バーバラ・ハンニガン(指)
シャーロット・コーデロイ(指)*

録音:2023年1月19-21日スージー・セインズベリー劇場、王立音楽院、ロンドン、UK
英国の王立音楽院とアメリカのジュリアード音楽院、大西洋を挟んだ2つの名門音楽院の学生たちによるアンサンブルをバーバラ・ハンニガン が指揮し、ストラヴィンスキーの小編成作品を収録したアルバム。「ダンバートン・オークス」や八重奏曲といった新古典主義の作品を中心 に、「三大バレエ」の時期に山部赤人、源当純、紀貫之3人の和歌に作曲した「日本の3つの抒情詩」から、後期の七重奏曲までを収録。 高度な演奏技術と溌溂とした表現の両立がたいへん心地よく、それぞれの作品の面白さが引き立った素晴らしいアルバムです。

Pentatone
PTC-5187221(1CD)
ドヴォルザーク:作品集
(1)伝説 Op.59B.122
(2)3つのスラヴ狂詩曲 Op.45B.86
チェコPO
トマーシュ・ネトピル(指)

録音:(1)2021年11月24〜26日、(2)2023年1月19〜21日/ドヴォルザークホール、ルドルフィヌム(プラハ)
「チェコ音楽年2024」を記念する注目リリースが続くチェコPO。当アルバムは、首席客演指揮者トマーシュ・ネトピルとドヴォルザーク の「伝説」と「スラヴ狂詩曲」を収録しております。
ドヴォルザークを世界的な名声に押し上げたスラヴ舞曲集 第1集 Op.46と同年、1878年に作曲された3つのスラヴ狂詩曲。魅力的な民族舞曲の旋律に色 彩豊かなオーケストレーションで作曲されています。
原曲はピアノ連弾曲の10曲からなる「伝説」。のちに小編成のオーケストラ用に編曲したのが当作品です。スラヴ舞曲を思わせる美しい旋律が魅力です。演奏 機会こそ少ない両作ですが、名門チェコPOの演奏によって、その魅力を存分に味わうことができます。
1975年チェコ共和国東部のクロメルジーシュに生まれたトマーシュ・ネトピル。ザルツブルク音楽祭やBPO、シュターツカペレ・ ドレスデンの公演に出演。2013/14年のシーズンよりエッセン歌劇場の音楽総監督に就任すると同時に、ドレスデン国立歌劇場、パリ国立オペラ座、ウィーン国 立歌劇場、またBPO、パリOといった名門オーケストラや劇場へ出演するなど、オペラ、コンサートの両面で活躍を続けてい ます。日本では2019年11月、2022年11月、読売日本SOとの共演も話題となりました。

Forgotten Records
fr-1944(1CDR)
ルイ・フーレスティエ/パテ録音集
シャブリエ: 楽しい行進曲
 歌劇「グヴァンドリーヌ」序曲
 気まぐれなブー
 狂詩曲「スペイン」
 「音楽への頌歌」*/ハバネラ
ラロ:歌劇「イスの王」序曲#
 スケルツォ ニ短調+
サン=サーンス:アルジェリア組曲 Op.60+
リュシエンヌ・ジュルフィエ(S)*
ジャック・ネイルズ(Vc)#
ルイ・フーレスティエ(指)
コンセール・コロンヌ協会O
フランス国立放送O#,+
レイモン・サン=ポールcho*

録音:1952年4月、1952年9月
※音源:Pathé DTX 117他

東武レコーディングズ
TBRCD-0155(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
(1)ホルスト:組曲「惑星」
(2)モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲
(3)モーツァルト:ホルン協奏曲第3番
森正(指)東京都SO
(3)笠松長久(Hrn)、
(1)日本合唱協会(女声合唱)

録音:1982年8月5日新宿文化センター・ライヴ(第153 回ファミリーコンサート)
こんな凄い演奏が遺っていた!オペラもシンフォニーも何でもござれの巨匠森正 (1921〜1987)入魂の『惑星』!このコンサートを実際に聴いた片山杜秀氏によると、 山田一雄を楽しみに来たのに登場したのは森正!急な代演ながらキビキビした演奏 に納得したとのこと。予期せぬ名演がこうして遺されました。演奏会場は新宿文化セン ターですが、音質はまろやかに収録されております。そして日本を代表するホルン奏 者である笠松長久氏(都響首席を38年勤め、現在は新日本フィルの契約首席)をソ ロに迎えたホルン協奏曲では一転して格調高い伴奏。笠松氏は『惑星』にもオケの一 員として参加しております。笠松氏からは「『惑星』は素晴らしい。コンチェルトは昔の 録音なので歴史を感じますが、ライヴだから却って面白いかも?」とコメントを寄せてく ださいました。『フィガロの結婚』も生き生きしたリズム感がとても楽しい演奏。こういう巨 匠が日本に存在してくれたことに感謝!しかない一枚です。

ALBANY
TROY-1975(1CD)
「チェイシング・ホーム/アパラチアの春」
ジョセフ・サルケン:チェイシング・ホーム(2017)
コープランド:「アパラチアの春」組曲(オリジナル版)
リチャード・マッケイ(指)
ダラス・チェンバー・シンフォニー

録音:2021年4月19、20日ムーディ・パフォーマンスホール(ダラス)
ジョセフ・サルケンは、アメリカの作曲家、指揮者、ピアニスト。ジュリー・アンドリュース、ルネ・フレ ミング、ロリン・マゼール等の有名アーティストから音楽監督、アレンジを依頼されています。また、2019 年にはニューヨーク・フィルの春のガラコンサートのオーケストレーションを手掛けています。ノースウエ スタン大学に学び、チューリッヒオペラやアーヘン州立劇場で指揮者、ピアニストとして活躍。 この1枚はアメリカのバレエ音楽をカップリングした好企画盤。1944 年の『アパラチアの春・オリジナ ル版』と、2017 年の『チェイシング・ホーム』は雰囲気もマッチしていて、作曲年代の隔たりを感じるこ とはない。どちらも小編成のオーケストラでピアノが入っている為か、響きが重くなる事がなく本当に バレエの舞台を彷彿とさせてくれています。

Evil Penguin Records
EPRC-0067(1CD)
R.シュトラウス:英雄の生涯&ドン・ファン
R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
交響詩「ドン・ファン」
ブリュッセル・フィルハーモニック、
大野和士(指)

録音(ライヴ):2023年9月30日、スタジオ4、フラジェ(ブリュッセル、ベルギー)
東京都SO音楽監督、新国立劇場オペラ芸術監督、バルセロナSO音楽監督を兼務し、2022年9月1日からは縁の深いベルギーにおいてブリュッセル・フィルハーモニックの音楽監督として活躍中の指揮者、大野和士の新録音が登場!急成長中のベルギーのレーベル「イーヴィル・ペンギン(Evil Penguin)」が、大野和士にとってベルギーにおける重要パートナーであるブリュッセル・フィルハーモニックとのレコーディング・プロジェクトを開始し話題を呼びましたが、第1弾として2024年4月にリリースされたスクリャービンの「交響曲第2番」(XEPRC0061/EPRC0061)の熱狂も冷めやらぬうちに早くも第2弾が完成!2023年9月30日に本拠地であるフラジェのスタジオ4で行われた、R・シュトラウス・プログラムのライヴ録音をリリースします!
大野和士にとってR・シュトラウスは東京都SOとも度々取り上げてきた作曲家の一人。完全に音楽を手中に収めたタクト捌きと、極めて高い技量が求められるこれらの作品を難なく弾きこなすブリュッセル・フィルの実力はもちろん、前作のセッション録音とは違いライヴ録音だからこそ聴くことのできる聴衆のダイレクトな反応からもいかに大野×ブリュッセル・フィルが高い人気と抜群の相性を誇っているかが伝わってきます。前作に続きベルギーにおける彼らの充実ぶりを証明した大注目盤であり、今後のリリースにもますます期待がかかります!

NMC
NMCD-280(1CD)

XNMCD-280(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

再発見のイモージェン〜イモージェン・ホルスト:管弦楽作品集
ペルセポネ/Loth to Departによる変奏曲/彼は何者なのか?*/アレグロ・アッサイ/ウェストホールの丘で/弦楽のための組曲/フェスティバル・アンセム*
アリス・ファーナム(指)、
BBCコンサート・オーケストラ
BBCシンガーズ*

録音:2024年1月27日-29日、BBCメイダ・ヴェール・スタジオ1(ロンドン、イギリス)
1989年に作曲家のコリン・マシューズによって創立されたイギリスの現代音楽レーベル「NMC」の創立35周年記念盤は、レーベル創立に極めて重要な役割を果たした作曲家、イモージェン・ホルストの管弦楽作品集!
グスターヴ・ホルストを父に持つイギリスの音楽学者、指揮者、作曲家、鍵盤楽器奏者のイモージェン・ホルストは、英国王立音楽カレッジでヴォーン・ウィリアムズ、ゴードン・ジェイコブに作曲を師事。父グスターヴの作品の編曲、指揮や、音楽学者としては父の伝記や中世音楽、イギリス民謡、ルネサンス音楽、バロック音楽についての著書が知られています。彼女は、生涯を通じて200以上にのぼる多くの作品を残していますが、多くの教育的役割や父親の音楽の宣伝に忙しい間に単に脇に置かれたかのように、演奏されずに残っていました。
本アルバムでは、1929年に作曲され、マルコム・サージェントの指揮で初演された独創性とインスピレーションに満ちた華やかさ、そして、内省的な音楽を併せ持った管弦楽序曲 「ペルセポネ」 から、1946年に混声合唱とオルガン用に編曲された詩篇104篇をコリン・マシューズがオーケストレーションを手掛けた 「フェスティバル・アンセム」 まで、イモ-ジェンが残した偉大な遺産を再発見する好企画です。

NMC
NMCD-281(1CDR)
アンソニー・ペイン:ヴィジョンズ・アンド・ジャーニーズ
アンソニー・ペイン(1936-2021):管弦楽変奏曲 「長い間隠されていた種」(1992-1994)
静寂の中で半分聞こえた(1987)
ヴィジョンズ・アンド・ジャーニーズ(2002)*
BBC響、
マーティン・ブラビンズ(指)、
アンドルー・デイヴィス(指)*

録音:2002年8月5日、ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン/ライヴ)*&2006年9月22日、BBCメイダ・ヴェール・スタジオ(ロンドン)
エルガーの交響曲第3番や威風堂々第6番を補筆完成したことでその名を広く知られるイギリスの作曲家、アンソニー・ペインが作曲した管弦楽作品集のCD化が実現!先般この世を去った名指揮者アンドルー・デイヴィスが2002年のBBCプロムスで披露した「ヴィジョンズ・アンド・ジャーニーズ」の初演のライヴ録音と、2006年にマーティン・ブラビンズがBBC響とスタジオ録音していた2曲が収められています。アンソニー・ペインは2021年に急逝する数日前、NMCの創設者でありエグゼクティヴ・プロデューサーのコリン・マシューズとこのアルバムの計画について話し合っており、ペインの友人や同僚を含む多くの人々の寛大な支援にも支えられて、ペインの死去から3年の時を経た2024年、NMC創立35周年という記念すべき年についにリリースが実現しました。

Ars Produktion
ARS-38659(1CD)
フルートと弦楽のための作品集
ストラヴィンスキー:イタリア組曲(フルートと弦楽オーケストラ版)
アーサー・ベンジャミン:組曲(フルートと弦楽オーケストラ版)
アーノルド
:協奏曲第1番
ショスタコーヴィチ
:5つの小品(フルートと弦楽オーケストラ版)
ヨハンナ・デメテル(Fl)、
シュトゥットガルト室内O

録音:2022年9月1日-3日
ドイツ系ハンガリー人のフルート奏者、ヨハンナ・デメテルは、シンガポール国際フルート・コンクールやイタリア・ロヴェレート国際モーツァルト・コンクールなどコンクールで優勝し、早くから注目を集め、24歳の時にバーゼルSOの首席奏者に就任しました。
本作では、オリジナル作品から編曲版までフルートと弦楽オーケストラという編成で演奏しています。類まれなるテクニックで美しい音色を響かせるフルートと、それを支えるシュトゥットガルト室内Oのアンサンブルをお楽しみいただけます。

Chandos
CHSA-5344(1SACD)
アーサー・ブリス(1891-1975):ブラスバンドのための作品集
行進曲「ようこそ女王陛下」 F9(1954)(マイケル・ハルステンソンによるブラスバンド編 2023)*」
ケニルワース F13(1936) - ブラスのための組曲
バレエ音楽『アダム・ゼロ』 F1(1946) 組曲(ロバート・チャイルズによるブラスバンド編 2023)*
映画音楽『来るべき世界』 - 組曲(フィリップ・リトルモアによるブラスバンド編 2016)*
ベルモント変奏曲 F10(1962)(フランク・ライト編)
『英国王室』 - テレビ・ドキュメンタリーのための音楽(1966)(マイケル・ハルステンソンによるブラスバンド編 2023)
バレエ音楽『チェック・メイト』 -4つの舞曲(1937)(エリック・ボールによるブラスバンド編1978)
ブラック・ダイク・バンド
ジョン・ウィルソン(指)

録音:2024年3月16-17日
*…編曲版世界初録音
イギリスの作曲家アーサー・ブリスは、第二次世界大戦中にBBCの音楽監督を務め、大戦後には3つの放送局で音楽番組を担当、1953年にはアーノル ド・バックスの後任の「Master of the Queen's Music 国王の音楽師範」に就任しました。 本アルバムには、ブラスバンド(金管バンド)のレパートリーにおける重要な2作品、1936年の全英ブラスバンド選手権の課題曲「ケニルワース」と1962年の 「ベルモント変奏曲」を中心に収録。また別の作曲家がブラス用に編曲した「チェックメイト」のバレエからの「4つの舞曲」や、映画『来るべき世界』からの組曲 の他、ロバート・チャイルズとマイケル・ハルステンソンによるこのアルバムのための新たな編曲作品も含まれています。これらの編曲作品は民謡に根差した英 国音楽の伝統を重んじつつも、新古典派の作風やジャズまでをも採り入れたブリスの野心的な作風を忠実に反映しています。ブラック・ダイク・バンドは、 1855年からの長い歴史を持ち、350以上の録音を制作して数多くのコンクールで優勝した、世界で最も成功したブラスバンドの一つです。2023年にはシ ンフォニア・オヴ・ロンドンで名録音を連発している指揮者ジョン・ウィルソンを名誉総裁に迎えました。ブラック・ダイク・バンドの持ち味である高度なアンサンブ ルと華麗さの中に深みを感じさせるブリティッシュ・ブラスのサウンド、シンフォニー・オーケストラでの経験で練り上げられたジョン・ウィルソンの格調高い音楽づく り、シンフォニア・オヴ・ロンドンの名録音で名高いブライアン・ピジョンとラルフ・カズンズの収録とあって、新次元のブラス・サウンドが期待できます。 高度なアンサンブルを生かした華麗な音色を高音質録音で捉えたSACDハイブリッド盤での発売です。
Chandos
CHAN-20318(1CD)
フランス・オペラの序曲集〜オーベール、プランケット、ルコック
オーベール:歌劇 「黒のドミノ」 序曲*
 歌劇「ポルティチの唖娘」序曲
 歌劇「王冠のダイヤモンド」序曲
プランケット(1848-1903):喜歌劇「コルヌヴィーユの鐘」序曲*
ルコック(1832-1918):歌劇「アンゴー夫人の娘」 序曲
ゴードン・ジェイコブ(1895-1984):歌劇「アンゴー夫人の娘」によるバレエ音楽
エストニア国立SO
トゥリイン・ルーベル(リーダー)
ネーメ・ヤルヴィ(指)

録音:2022年6月9-10日(ライヴ)、2022年6月13-17日
フランスのバレエ音楽集(CHAN20132)に続くネーメ・ヤルヴィとエストニア国立SOによるアルバム。今 作ではオーベール、プランケット、ルコックのオペラの序曲を収録。フランス・オペラ界を席巻した人気作曲家オー ベール、初演後400回も連続で公演されたというブランケットの「コルヌヴィーユの鐘」、フランス革命後のパリを 舞台にしたルコックの「アンゴー夫人の娘」、ゴードン・ジェイコブがこの歌劇の音楽を用いてレオニード・マシーン のためにバレエ用に編曲した組曲を収録。ヤルヴィとエストニア国立SOが往時のヒット曲の魅力を今に 蘇らせています。
Chandos
CHAN-20292(1CD)
エリック・コーツ:管弦楽作品集 第4集
ミュージック・エヴリホエア (1948)
フットライツ(1939)
アイ・シング・トゥ・ユー(1940)
3頭の熊
組曲「From Meadow to Mayfair フロム・メドウ・トゥ・メイフェアー」(1931)
星空の下で(1928)
組曲「Four Centuries4つの世紀」(1941)
BBCフィルハーモニック
ユーリ・トルチンスキー(リーダー)
ジョン・ウィルソン(指)

録音:2023年3月16、17日
高い評価を受けているジョン・ウィルソンとBBCフィルのエリック・コーツ作品集。 第4集は行進曲「ミュージック・エヴリホエア」で壮大に幕を開けます。この曲はイギリスのテレビ局Rediffusion のジングル・チューンとして使用されました。続く「フットライツ」は戦間期のウェスト・エンドの華やかさを描き、戦時 中の士気高揚のために作られた「アイ・シング・トゥ・ユー」や、息子オースティンのために書かれた「3頭の熊」、 ノッティンガムシャーからロンドンへの移住を反映した「フロム・メドウ・トゥ・メイフェアー」なども収録。コーツ作品と して初めてアルトサクソフォンが用いられた「星空の下で」や、妻フィリスに捧げられた「4つの世紀」も含まれてい ます。イギリスのライト・ミュージックの定番名曲を抜群のノリと味わいで聞かせます。

CPO
CPO-777743(1CD)
NX-C04
ヨハネス・ベルナルドゥス・ファン・ブレー(1801-1857):作品集
序曲 ロ短調
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
幻想曲 - シンフォニーより
序曲 変ホ長調
アリアドネ・ダスカラキス(Vn)
ケルン・アカデミー
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)

録音:2012年1月11-14日、2023年1月6-7日ケルン、ドイツ放送、カンマームジークザール(ドイツ)
ヨハネス・ベルナルドゥス・ファン・ブレーは、19世紀前半のオランダで最も才能ある音楽家の一人と称賛されたヴァ イオリニストで指揮者、作曲家。1848年にはベートーヴェンの交響曲第9番をオランダ初演。その後もベルリオー ズの幻想交響曲やワーグナーの「ファウスト序曲」のオランダ初演を手掛けました。このアルバムには、ヴァイオリニス トとしても活躍したブレーならではの優雅なヴァイオリン協奏曲、シューマン作品を思わせる幻想曲、そして2曲の序 曲が収録されており、初期ロマン派の伝統的な作風を堪能することができます。
CPO
CPO-555593(1CD)
NX-C04
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):交響詩集
交響詩「Roland Furieux 狂えるロラン」
交響詩「イルランド」
交響詩「プロローグ」
交響詩「アンドロメダ」*
ルードゥス・プロ・パトリア*
ラインラント=プファルツ州立PO
マイケル・フランシス(指)

録音」2022年9月12-16日、2023年11月9-10日*
アイルランド系フランス人作曲家オーギュスタ・オルメスは、女性が芸術家として活動することが困難だった19世紀 において、音楽に生涯を捧げ、その生き方は多くの人々に賞賛されました。彼女の3楽章からなる交響詩『狂える ロラン』は、愛の狂気で一時的に正気を失う騎士の激しい感情の起伏を、色彩豊かなオーケストラのうねる音で 見事に描いており、その卓越した芸術性が光ります。また、神話の人物を生き生きと描く彼女の才能は、愛するペ ルセウスによって生贄の儀式から救われる魅力的な『アンドロメダ』においても際立っています。その他、3曲の管弦 楽作品を収録。マイケル・フランシス(指)ラインラント=プファルツ州立POの演奏です。

ALPHA
ALPHA-1081(2CD)
シェエラザードの物語 〜リムスキー=コルサコフ: シェエラザード(室内管弦楽版/室内管弦楽版による音楽物語)
ニコライ・リムスキー=コルサコフ
ヴァンサン・ポーレ(1962-)の協力による室内管弦楽編曲:
【CD1】
1-4. シェエラザード(音楽物語)
台本:サイモン・スカーディフィールド、リン・サーファティー、シモーネ・メネセス
【CD2】
1-4. シェエラザード(音楽のみ)
アンサンブル K
シモーネ・メネセス(音楽監督、指揮)
シェエラザード…ゴルシフテ・ファラハニ(語り) …CD1
ディナールザード…クリスティン・ウィンターズ(語り) …CD1

録音:2023年11月 サル・コロンヌ、パリ
新しい編曲の室内管弦楽版による「シェエラザード」。弦五部、ピアノ、フルート&ピッコロ、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペッ ト、トロンボーン、打楽器の全パートが各1名というミニマムな編成となっています。これにより原曲の大管弦楽の響きとは異なり、全体に親密 さの増したきめの細かい音楽を楽しむことが出来ます。さらにCD1には、『千夜一夜物語』をはじめ古代の恋愛詩などから自由に構成された 台本による語り(英語)も収録。王に毎夜物語を語り続けたとされるシェエラザード姫と、傍らで物語の盛り立て役を演じたとされる妹のディ ナールザードの対話の形を取っており、台本の作成にも関わった音楽監督のシモーネ・メネセスによれば、登場人物の二人を通して、人類 全体にとって自由な未来の展望を拓く結末になっているということです。ブックレットにはこの英語の台本と、仏語、独語の訳も掲載。

METIER
MEX-77129(1CD)
NX-B10
ティンダル効果〜グラーニア ・マルヴェイ(1966-):管弦楽作品集
1. Diffractions(2014)
2. Interference Patterns(2014)
3. LUCA(2017)
4. Calorescence(2013)
5. Sun of Orient Crimson with Excess of Light(2020)
6. チェロ協奏曲 - Excursions and Ascents(作曲年不詳)
アイルランド国立SO…1、6
ギャヴィン・マロニー(指)…1、6
ナタリア・ミルシテイン(P)…2
ハード・レイン・ソロイスツアンサンブル…3
シネイド・ヘイズ(指)…3
テレーズ・ファヒー(P)…4
イザベル・オコネル(P)…5
マーティン・ジョンソン(Vc)…6

録音:2014年-2021年 アイルランド
アイルランドの作曲家グラーニア ・マルヴェイが、同郷の物理学者、探検家、詩人ジョン・ティンダル(1820- 1893)の功績からインスパイアされた作品を収録したアルバム。 ティンダルは、光の特性により起こる「チンダル現象」で知られるほか、アルプスの氷河の研究者で登山家でもあり、 気候科学、分子分光学、細菌学の発展に貢献した人物です。マルヴェイは彼の広範な研究と業績を讃え、オー ケストラ、アンサンブル、ピアノのための6作品を書き上げました。なかでも注目したいのが2曲目の「Interference Patterns」。ティンダルの光解析研究のプロセスに触発された変奏曲で、2015年のダブリン国際ピアノコンクール の委嘱作。このコンクールで優勝したナタリア・ミルシテインによる演奏が収められています。

SWR music
SWR-19156CD(1CD)
NX-B09
ストラヴィンスキー:管楽器のための交響曲(1957)
12人のダンサーのためのバレエ音楽『アゴン』(1963/64)
変奏曲「オルダス・ハクスリーの追悼のために」
交響曲 ハ調(1938/40)
南西ドイツRSO
インゴ・メッツマッハー(指)

録音:2023年6月15,16日(ライヴ)シュトゥットガルト、リーダーハレ、ベートーヴェンザール(ドイツ)
近現代音楽の演奏で卓越した解釈が高く評価されるインゴ・メッツマッハーが指揮するストラヴィンスキーの 作品集。ジャズや無調、十二音技法などを取り入れたストラヴィンスキー作品の持つ多彩な面を伝えていま す。1920年作曲の「管楽器のための交響曲」は単一楽章の作品。1918年に他界したクロード・ドビュッ シーの追悼として書かれ、随所にロシア民謡の要素が取り入れられています。1957年作曲の『アゴン』はス トラヴィンスキー最後のバレエ作品で、部分的に十二音技法が使われており、ジョージ・バランシンが振付 け、同年12月1日にニューヨーク・シティ・バレエ団によって初演されました。変奏曲「オルダス・ハクスリーの追 悼のために」は、彼の友人で1963年に亡くなったイギリスの作家に捧げられた演奏時間6分ほどの小品で す。1965年4月17日にシカゴでロバート・クラフトの指揮するシカゴSOによって初演され、1966年に ニューヨーク・シティ・バレエ団によってバレエとして上演されました。4楽章形式の「交響曲 ハ調」は比較的演 奏機会の多い作品です。

BMOP SOUND
BMOP-1097(1SACD)
ジ・オーヴァールック・ホテル〜ポール・モラヴェック(b.1957):管弦楽曲集
「ジ・オーヴァールック・ホテル」〜歌劇「シャイニング」からの組曲(2016)
さそり座の踊り(2019)
セレナード(2004)
ブランデンブルク門(2008)*
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
ガブリエラ・ディアズ(Vn)*
サラ・ブレイディ(Fl)*
ジャン・ハロラン(Cl, バスCl) *
テリー・エヴァーソン(Trp)*

録音:2022年8月25日、2021年6月18日、2021年9月7日、2022年10月9日マサチューセッツ州メカニクス・ホール、ジョーダン・ホール
ポール・モラヴェックはニューヨーク出身の作曲家で 2004年に「テンペスト・ファンタジー」で ピューリッツァー賞を受賞。ハーヴァード大学で学んだ後、アメリカ・ローマ大賞を受賞してい る。自らを新調性の作曲家と呼び、調性に基づいた新ロマン主義的な作品を200 曲近く発表し ている多作家。いずれの作品もハリウッドの映画音楽ばりの豪奢なオーケストレーションで聴き 手を圧倒する。アメリカ東海岸流の堅実なアカデミズムとよい意味でのハリウッドの大衆性がミッ クスされた作風で楽しめる内容となっています。
BMOP SOUND
BMOP-1098(1SACD)
エレン・テーフェ・ズウィリック(b.1939):管弦楽曲集
アップ・ビート!(1998)
コンチェルト・エレジア(2015) 〜フルートと弦楽のための
コメディア・デラルテ(2012) 〜ヴァイオリンと弦楽のための
交響曲第5番(2008)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(2)サラ・ブレイディ(Fl)
(3)ガブリエラ・ディアズ(Vn)

録音:2022年4月8日、11日マサチューセッツ州メカニクス・ホール
ズウィリック(Ellen Taafe Zwilich)はアメリカで女性として初めてピューリッツァー賞を受賞した 作曲家。彼女は当初ヴァイオリン奏者として楽壇に登場しストコフスキー率いるアメリカ交響楽 団に在籍した。やがてジュリアード音楽院で作曲をエリオット・カーター、ロジャー・セッションズ らに師事した。1982年に発表した交響曲第1 番でピューリッツァー賞を受賞、その後初期の前 衛的なスタイルから新ロマン主義的な親しみ易い作風へと変わった。このアルバムに収められ た作品は転向後のものでいずれも調性に基づく、ロマン主義的な音楽です。

TUDOR
TUD-7209(1CD)
NX-B10
ヘンデルのオペラとオラトリオによる管弦楽組曲集
1-2. オケイジョナル・オラトリオ HWV62
 1. Overture:Grave- Allegro
 2. Overture:Adagio
オラトリオ『時と悟りの勝利』 HWV46
 3. Sonata:Allegro
オケイジョナル・オラトリオ HWV62
 4. To God, our strenght:Largo
歌劇「忠実な羊飼い」 HWV8
 5. Allegro
オケイジョナル・オラトリオ HWV62
 6. Overture:March
7-10. オラトリオ『エステル』 HWV50a
 7. Sinfonia:Andante
 8. Sinfonia:Larghetto
 9. Sinfonia:Allegro
 10. Alleluja:Presto
歌劇「アルミーラ」 HWV1
 11. Sarabande
歌劇「忠実な羊飼い」 HWV8
 12. Sinfonia
オラトリオ『サウル』 HWV53
 13. O Lord, whose mercies numberless
歌劇「アルチーナ」 HWV34
 14. Credete al mio dolore
歌劇「アルミーラ」 HWV1
 15. Chaconne
16-17. オラトリオ『イェフタ』 HWV70
 16. Overture:Grave- Allegro
 17. Overture:Menuet
セレナータ『パルナス山の祭典』 HWV73
 18. Nel spiegar sua voce
歌劇「アルミーラ」 HWV1
 19. Liebliche Walder
オラトリオ『イェフタ』 HWV70
 20. Symphony
歌劇「アルチーナ」 HWV34
 21. Gavotte
歌劇「アリオダンテ」 HWV33
 22. Rondeau
歌劇「アルチーナ」 HWV34
 23. Tamburino
カプリッチョ・バロックO(古楽器使用)
ドミニク・キーファー(リーダー)

録音:2020年10月2-4日、2021年2月8&9日バーゼル、マルティン教会
ヘンデルのオペラとオラトリオから抜粋した音楽で仕立てた管弦楽組曲集が登場。 ヘンデルが作曲したオペラとオラトリオの大作から選りすぐった楽曲を組み合わせて3つの管弦楽組曲(フランス風序曲)として演奏し、ヘンデル好きなら聞き覚 えのある旋律に満ちた新作であるかのように響かせると共に、フランスを拠点とすることのなかったヘンデルがフランス様式も見事に使いこなしていたことを実感 させます。序曲やシャコンヌ、タンブーラン(タンブリーノ)といった典型的なフランス風の曲のみならず、英語・イタリア語・ドイツ語によるアリアも器楽で演奏する とフランス風のエア(アリア)に聴こえます。古楽のメッカ、バーゼルを拠点とするカプリッチョ・バロック管は弦が3/3/2/2/1とコンパクトながら、教会の豊かな残 響もあってしっとりした響きやここ一番での量感も備えています。管楽器には木下恵子(Fl)、福井美穂(Fg)といったスイスで活躍する日本人演 奏家が参加しているのも注目です。

LE PALAIS DES DEGUSTATEURS
PDD-039(1CD)
ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵
(ルリオーズ:幻想交響曲*
カルロス・パイタ(指)
ナショナルPO、
LSO*

録音:1981年、1978年キングスウェイホール(ロンドン)*
仏「LE PALAIS DES DEGUSTATEURS」レーベルからショスタコーヴィチとブルックナーの交響曲第8番(PDD-036)のCD再発売・初出音源のリリー スが話題のパイタ。期待の再発売は「展覧会の絵」と「幻想交響曲」を組み合わせたアルバムです!
1932年ブエノスアイレス生まれのパイタは裕福な家庭に育ち、幼少時からレコードやコンサートを通じクラシックに親しんできました。その後、テアトロ・コロン でフルトヴェングラーのリハーサルに接する機会を得て、以来フルトヴェングラーの演奏に傾倒し指揮者になることを決意しました。
当アルバムはかつて「Lodia」からリリースされていた名盤。自身の音楽を貫いたパイタらしい大爆発の「展覧会の絵」(ナショナルPO /1981年)と「幻想交響曲」(LSO/1978年)。その凄まじい熱量は今もなお色あせることはありません!! (Ki)

Hanssler
HC-24013(1CD)
ルドルフ・モーザー(1892-1960):管弦楽曲集
(1)変奏曲 Op.42-2(1931)
(2)ピアノ協奏曲 Op.61(1934)
(3)組曲 Op.56(1932/36)
(4)「刈り取り人、その名は死」によるパッサカリア Op.98(1958)
(5)教会コンサートのための「序曲」 Op.41(1928)
(2)オリヴァー・トリンドル(P)
シンフォニエッタ・リーガー
フィリップ・リーガー(指)

録音:2023年11月28〜30日改革派教会、リーガ
スイスの作曲家、ルドルフ・モーザー(1892-1960)の作品をフィリップ・リーガー率いるシンフォニエッタ・リーガーが録音!
モーザーはウツヴィルに生まれバーゼルで育ちました。ライプツィヒ音楽院でマックス・レーガーに師事。その後バーセルに戻り、同地の音楽院で後進の育成に力 を注ぎました。作曲家モーザーはコラールを借用するなど、歴史的な音楽様式に基づき、幅広いジャンルに作品をのこしました。モーザー中期・後期の管弦楽曲に 焦点を当てたこのCDでは、自身のスタイルを確立したモーザーの成熟した音楽を堪能することができます。 (Ki)


Pentatone
PTC-5187355(4CD)
『グレイス』〜マイケル・ティルソン・トーマスの音楽
■Disc1
(1)Agnegram
(2)Not Everyone Thinks That I'm Beautiful
(3)-(5)Street Song
 Street Song I
 Street Song II
 Street Song III
(6)-(17)From the Diary of Anne Frank
 Part1- Instrumental Intro
 Part1- “I hope I shall be able to confide...”
 Part1- “It’s an odd idea...”
 Part1- “There is a saying...”
 Part2- “Dear Kitty. So much has happened...”
 Part2- “Daddy began to tell us...”
 Part2- “I feel wicked sleeping in a warm bed...”
 Part2? Instrumental
 Part3- “Dear Kitty!!!...”
 Part3- “I believe that it's spring...”
 Part3- “Do you gather a bit of what I mean...”
 Part4- “I want to go on living...”
■Disc2
(18)Sentimental Again
(19)-(21)Whitman Songs
 I. Who Goes There?
 II. At Ship's Helm
 III. We Two Boys Together Clinging
(22)-(28)Poems of Emily Dickinson
 I. Down Time's Quaint Stream
 II. The Bible
 III. Of God We Ask One Favor
 IV. Fame
 V. The Earth Has Many Keys
 VI. Nature Studies
 VII. Take All Away From Me
(29)I'm Nobody! Who are you?
(30)Urban Legend
■Disc3
(32)Notturno
(33)-(36)Island Music
 Introduction:Long Familiar Refrains
 Part One:Thoughts on the Dance Floor
 Part Two:In the Clearing
 Part Three:Ride Outs
(37)Four Preludes on Plythings of the Wind
■Disc4
(38)-(43)Meditations on Rilke
 Herbtsttag
 Ich lebe mein Leben in wachsenden Ringen
 Das Lied des Trinkers
 Immer wieder
 Imaginarer Lebenslauf
 Herbst
(44)Snappy Patter
(45)Upon Further Reflection
(46)Lope
(47)Grace
(1)サンフランシスコSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(2)(47)サーシャ・クック(Ms)、ジャン=イヴ・ティボーデ(P)
(3)-(5)ベイ・ブラス、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(6)-(17)イザベル・レナード(メゾ・ソプラノ(語り))、サンフランシスコSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(18)オードラ・マクドナルド(S)、サンフランシスコSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(19)-(21)トーマス・ハンプソン(Br)、ニューワールドSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(22)-(28)ルネ・フレミング(S)、サンフランシスコSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(29)ミーシャ・ブルガーゴーズマン=リー(S)、キャリー・ヴァンスライク(Va)、ジェレミー・ヴァンスライク(P)
(30)パット・ポージー(バリトン・サクソフォン)、サンフランシスコSOの楽員、エドウィン・アウトウォーター(指)
(31)リサ・ブロマン(S)、サンフランシスコSOの楽員、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(32)ポーラ・ロビンソン(Fl)、ニューワールドSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(33)-(36)ナンシー・ゼルツマン(マリンバ)、ジャック・ヴァン・ジーム(マリンバ)、
サンフランシスコSOの楽員、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(37)ミーシャ・ブルガーゴーズマン=リー(S)、クリステン・ニューワールドSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(38)-(43)ライアン・マッキニー(バス=バリトン)、サーシャ・クック(Ms)、
サンフランシスコSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(44)イアン・バウスフィールド(Tb)
(45)ジョン・ウィルソン(P)
(46)ニューワールドSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)

録音:(1)2016年11月2〜4日、(6)-(17)2018年11月15〜18日、(18)1999年12月31日、(22)-(28)2002年2月27日〜3月2日、(30)2024年3月10〜12日、(31)2001年12月3日、(33)-(36)2005年1月6〜8日、(38)-(43)2020年1月9〜12日/デービス・シンフォニーホール、サンフランシスコ
(2)2023年10月5&6日、(47)2023年10月5&6日/サンフランシスコ音楽院、サンフランシスコ
(3)-(5)2004年1月/スカイウォーカー・サウンド、サンラファエル
(19)-(21)2023年&2024年/ニューワールドセンター及びサンフランシスコ音楽院
(29)2020年6月/ハリファックス、ノバスコシア
(32)2015年2月21&22日、(37)2019年4月20日、(46)2018年/ニューワールドセンター
(44)2023年4月30日/ヴァルデーン、スウェーデン
(45)2021年6月22&23日/コンラッド・プレビーズ舞台芸術センター、カリフォルニア
※サイズ:27.5cm×20.0cm×1.9cm。重量:約1.0kg
指揮者・作曲家・ピアニストのマイケル・ティルソン・トーマスは、今年(2024年)12月21日に80歳を迎えます。傘寿の記念としてPENTATONEレーベ ルから作曲家ティルソン・トーマスの作品を網羅した4枚組セットがリリースされます。
ニューヨークのイディッシュ劇場を設立した祖父を持つティルソン・トーマスは、1944年ロシア系ユダヤ人の家庭に生まれました。幼いころから舞台芸術や映画 音楽に親しみ、ガーシュウィン一家と親交が深かったことで音楽家を目指しました。
1969年、ウィリアム・スタインバーグの代役・後任として、ボストンSOで指揮者デビュー。1972年に同団と録音したストラヴィンスキーのカンタータ『星 の王』、バレエ音楽『春の祭典』は指揮者として名声を博すきっかけとなりました。その後のキャリアは華々しく、ニューヨーク・フィルハーモニック、ロサンゼルス・ フィルハーモニック、LSO、サンフランシスコSOの指揮者を務めています。
南カリフォルニア大学で作曲家インゴルフ・ダール(1912〜1970)に師事したティルソン・トーマス。幼少の頃から舞台芸術に触れてきた影響から声楽曲が 多く、作風も様々。当セットにはリマスタリングされたアーカイヴ音源から初出の新作まで全18篇を収録。ルネ・フレミング、トーマス・ハンプソン、サーシャ・クック、 オードラ・マクドナルド(米人気ドラマ「グッド・ファイト The Good Fight」のリズ・ローレンス役でも知られるソプラノ歌手・女優)など、豪華独唱者を迎えた 自作自演集は大変貴重です。
100ページを超えるオールカラーのブックレットには、作曲年・初演年・初演者・歌詞を含むティルソン・トーマス著の解説が、貴重な写真と共に掲載。またピ アニスト、指揮者、作曲家、教師としてのキャリア、そして代表的な録音のジャケット写真が年表形式で掲載。ティルソン・トーマスを知るうえでこれ以上ない貴重な 資料が揃った豪華版。今後この装丁でのリリースは不可能といえるほど充実した内容です。
最後に収録されている「Grace」は1988年、タングルウッド音楽祭で行われたレナード・バーンスタインの古希を記念演奏会のために書かれた声楽曲。「レニー (バーンスタイン)がこの曲を気に入ってくれたことが作曲家・音楽家として最も大きな意味があった」とティルソン・トーマスは語っており、自作集を『GRACE』 というタイトルにしました。 (Ki)
※当セット『GRACE』の収益は、PENTATONEレーベルを通じ、カリフォルニア大学サンフランシスコ校脳腫瘍センターの脳腫瘍研究に寄付されます。

King International
KKC-4351(1SACD)
シングルレイヤー
日本語解説付国内盤
税込定価

ケーゲル〜ストラヴィンスキー集成
(1)バレエ組曲「プルチネルラ」(1949)
(2)交響詩「ナイチンゲールの歌」
(3)バレエ組曲「カルタ遊び」
(4)小管弦楽のための組曲第1番&第2番
(5)協奏曲 変ホ長調「ダンバートン・オークス」
(6)ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ(1949)
(7)サーカス・ポルカ*
(8)ペトルーシュカからの3章*
ヘルベルト・ケーゲル(指)
ドレスデンPO(1)(2)(6)
ライプツィヒRSO (3)(4)(5)
ペーター・レーゼル(P)(6)(7)(8) 
*=ピアノ独奏

録音年:(1)1981年、(2)1983年、(3)(4)(5)1973年10月、(6)(7)(8)1978年
録音場所:(1)(2)(6)(7)(8)ドレスデン・ルカ教会、(3)(4)(5)ライプツィヒ放送局スタジオ
全盛期のエテルナのアナログ・レコードの音を限りなく再現すべく、オリジナル音源から新規デジタル・マスタリングした、キングインターナショナルのシリーズ「ドイツ・シャルプラッテンETERNAの芸術」。第7弾は、旧東ドイツの鬼才ケーゲルによるストラヴィンスキー。ケーゲルの最も得意とするレパートリーであり、透徹した視点で描くストラヴィンスキーは、今まさに聴くべき演奏のひとつでしょう。引き続き企画監修は、ヴィンテージレコードショップ「エテルナトレーディング」の店主で、日本にETERNAのレコードを流布させた“仕掛け人”でもある高荷洋一氏。今回の解説では、ケーゲルの音楽、晩年、日本での捉え方について、そして当時のライプツィヒRSOの東ドイツにおける位置付けなど、多角的な視点でケーゲルの演奏を考えることのできる内容です。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187218(1CD)
シェーンベルク:『ペレアスとメリザンド』Op.5
『浄められた夜』Op.4(弦楽合奏のための編曲版)
ラファエル・パヤーレ(指)
モントリオールSO

録音:2024年4月25、26日メゾン・サンフォニク・ド・モンレアル(ケベック)
後期ロマン派を得意とするラファエル・パヤーレが今年(2024年)生誕150年を迎えるシェーンベルクを録音しました!
南米ベネズエラ出身のパヤーレは「エル・システマ」でフレンチ・ホルンを学んだのち、シモン・ボリバルSOのメンバーとして活躍。その後指揮者を目指し、 クラウディオ・アバド、グスターボ・ドゥダメルのアシスタントをつとめ研鑽を積んできました。2012年、コペンハーゲンで開催されたマルコ国際指揮者コンクー ルで優勝。これまでVPO、LSO、バーミンガム市SOなどのオーケストラと共演。2020年にはNHKSOの 定期演奏会にも登場しています。
2022/2023シーズンより名門モントリオールSOの音楽監督をつとめているパヤーレの同団デビューは2018年。その後、2021/2022シーズンよ り実質的な活動はスタートさせており、同団との信頼関係は年々深まっております。録音活動も積極的でPENTATONEレーベルから「マーラー:交響曲第5番」 (KKC-6650/ PTC-5187067)、「R.シュトラウス:『英雄の生涯』&マーラー:『リュッケルト歌曲集』」(PTC-5187201)をリリースしています。
当アルバムにはシェーンベルクの『ペレアスとメリザンド』『浄められた夜』を収録。1902年から1903年にかけ作曲された交響詩『ペレアスとメリザンド』の 初演は1905年。シェーンベルク自身の指揮でウィーン演奏協会Oにより行われました。無調時代に入る前のこの作品は後期ロマン派風の旋律ですが、四 度和、複雑な対位法、そして交響曲を単一楽章に収めたような特異な形式など、実に多様な試みがなされています。
『浄められた夜』は弦楽六重奏曲のために1899年に作曲されましたが、当演奏では1943年に改訂された弦楽合奏用に編曲された版で演奏しています。創 作意欲を示したシェーンベルク初期作品にして後期ロマン派の傑作。パヤーレが得意とするレパートリーをきらめく演奏でお届けします。
ブックレットにはシェーンベルクのポートレートと絵画も掲載。録音はテルデックス・スタジオの名エンジニア、マルティン・ザウアーが担当。録音の素晴らしさに も注目です。 (Ki)
Pentatone
PTC-5187347(1CD)
チャイコフスキー:バレエ音楽『くるみ割り人形』Op.7 ニーナ・クプリャノヴァ(Hp)、ヴェラ・アルマゾヴァ(チェレスタ)
スヴェシニコフ少年が
ウラディーミル・ユロフスキ(指)
ロシア国立アカデミーO”エフゲニー・スヴェトラーノフ”

ライヴ録音:2019年1月モスクワ音楽院大ホール
世界的指揮者ウラディーミル・ユロフスキがロシア国立アカデミーOを振ったバレエ音楽『くるみ割り人形』がCDフォーマットで再発売いたします。
ユロフスキはベルリンRSOおよびロシア国立アカデミーOとの録音を積極的にリリースし好評を博しております。当ディスクはロシア国立アカデ ミーOとの共演で、チャイコフスキーのバレエ音楽『くるみ割り人形』全曲を収録。美しい旋律、甘く感傷に満ちた情緒など、チャイコフスキーが思い描いた 真の世界をユロフスキは繊細な表現で優美に描き出します!86分25秒長時間収録。
チャイコフスキーのバレエ音楽『白鳥の湖』(1877年原典版)(PTC-5187349)もリリースしています。 (Ki)
Pentatone
PTC-5187200(1CD)
「ディス・ランド」
(1)ウィリアム・ベントン・オーヴァーストリート:There'll Be Some Changes Made(ジェレミー・シスキンド編)
(2)ガーシュウィン-エドマー・コロン:Rhapsody in Blue Reimagined*
(3)ポール・サイモン:America(ノア・ルナ編)
(4)マイケル・ビゲイ:Adeihozhdilzin / Know Who You Are*
(5)キアン・ラヴァエイ:Variations on This Land is Your Land
(6)900Miles(トラディショナル(ジェレミー・シスキンド編))
(7)ジョゼフ・C・フィリップス・Jr:Never Has Been Yet*
(8)アルトゥーロ・オファリル:Kaleidoscope*
(9)ジェイク・ヘギー:Facing Forward
(10)ララ・ダヴンズ:This Land(ライナーノーツの朗読)
ララ・ダウンズ(P)
(2)エドマー・コロン(ソプラノ・サクソフォン)、ヘリエル・サンフルホ(アフロ・カリビアン・パーカッション)、ジョン・サントス(バタドラム、アフロ・カリビアン・パーカッション)、グレート・ウォール・チャイニーズ・オーケストラ、サンフランシスコ音楽院O、
エドウィン・アウトウォーター(指)
(6)デイヴ・マッキーオン(バンジョー)

録音:(2)2023年10月サンフランシスコ音楽院内大ホール
(1)(3)-(10)2024年5月エルムウッド・ロード・スタジオ
*=世界初録音
毎回趣向を凝らしたコンセプト・アルバムで話題を集めるピアニスト、ララ・ダウンズ。これまでリリースしたアルバムは米ビルボード・チャートで上位にランクイ ンしている注目のピアニストですが、プロデューサー、キュレーター、アメリカにおける人種差別の問題に声をあげるなど文化活動家としても知られます。
「ラヴ・アット・ラスト」に次ぐPENTATONEレーベル第2弾は「ディス・ランド(この国)」ではアメリカ音楽史をテーマにしたアルバム。ダヴンズはアメリカ の歴史を辿りながらメッセージ性の強いアルバムを完成させました。
2024年はガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」初演100周年。それを記念し、ダヴンズは現代最高のサクソフォン奏者・編曲家のエドマー・ コロンにアレンジを委嘱し「Rhapsody in Blue Reimagined(ラプソディ・イン・ブルー・リイマジンド)」がうまれました。タイトルの通り再構築・再創造さ れた当作は演奏時間27分余の大曲に。移民と変革のアメリカの世紀を振り返った当作では二胡など中国の民族楽器やバタドラム、アフロ・カリビアンの打楽器も 登場。あらゆる人種がこの大陸に住み、そして共存していることを強く表現しています。エドウィン・アウトウォーター指揮のもとこの初演・世界初録音は大成功を おさめました。当作は各配信サイトで先行リリースされており、アメリカを中心に話題の新作として注目されています。
最終トラックでは、ガーシュウィンが弾いたラプソディ・イン・ブルーの歴史的音源や自身の演奏をバックにダヴンズが書いたライナーノーツ(詩)を朗読。アメリ カの歴史を辿る音楽を、ダヴンズの演奏と詩でお届けします。ブックレットには数多くの写真も掲載しております。 (Ki)

Polskie Radio
PRCD-2335(3CD)
初紹介旧譜
エウゲニウシュ・モラフスキ〜呪われた作曲家

【CD1】 交響詩集
(1)交響詩「ドン・キショット」
(2)交響詩「ネヴァーモア」
(3)交響詩「ユーラリューム」

【CD2】 バレエ音楽集
(1)バレエ音楽「シヴィテジアンカ」第1幕、第2幕
(2)バレエ音楽「ミウォシュチュ」第1幕

【CD3】 バレエ音楽集
(1)バレエ音楽「ミウォシュチュ」第2幕、第3幕(断片)、第4幕
【CD1】
(1)大ポーランド放送&テレビ・カトヴィツェSO(現・ポーランド国立放送カトヴィツェSO)、アンジェイ・ストラシンスキ(指)
録音:1996年1月6日、ポーランド放送スタジオ(カトヴィツェ)
(2)ポーランド放送&テレビ・クラクフSO、アンジェイ・ストラシンスキ(指)
録音:1983年1月10日-12日、シマノフスキ・フィルハーモニック(クラクフ)
(3)ポーランド国立放送カトヴィツェSO、ミハウ・クラウザ(指)
録音:2009年10月21日、グジェゴシュ・フィテルベルク・ホール(カトヴィツェ)
【CD2】
(1)大ポーランド放送&テレビ・カトヴィツェSO(現・ポーランド国立放送カトヴィツェSO)、アンジェイ・ストラシンスキ(指)
録音:1996年1月4日(カトヴィツェ)
(2)ポーランド放送&テレビ・クラクフSO、ポーランド放送&テレビ・クラクフ合唱団、シモン・カヴァラ(指)
録音:1983年3月26日-4月14日、シマノフスキ・フィルハーモニック(クラクフ)
【CD3】
(1)ポーランド放送&テレビ・クラクフSO、ポーランド放送&テレビ・クラクフ合唱団、シモン・カヴァラ(指)
録音:1983年3月26日-4月14日、シマノフスキ・フィルハーモニック(クラクフ)
ポーランドの公共放送局『ポーランド放送(Polskie Radio/Polish Radio)』の自主レーベル「Polskie Radio」が制作する、同局のアーカイヴに眠る貴重な録音をCD化する「FROM THE POLISH RADIO ARCHIVES」シリーズから、20世紀前半のポーランドの作曲家、エウゲニウシュ・モラフスキの音楽を集成した3枚組が登場。モラフスキの作品はその大半がワルシャワ蜂起で失われてしまったため全貌を知ることはできませんが、現代のドイツやポーランドの音楽学者の間では同世代のシマノフスキやカルウォヴィチに並ぶ傑出した評価を得ています。このアルバムには現存する3つの交響詩と2つの優れたバレエ音楽を収録。これほどまとまったアルバムが出ることは珍しく、ポーランド放送の自主レーベルだからなし得るリリースといえるでしょう。

ALBANY
TROY-1964(1CD)
スティーヴン・ホロックウォスト(b.1978):管弦楽曲集
(1)「ディアローグ」〜チャールズ・ウォリネンの追憶に捧ぐ(金管アンサンブルのための)
(2)「シェナンドー狂詩曲」〜ヴァイオリンと弦楽のための
(3)3楽章の交響曲
(4)「ロマネスカの主題と変奏」〜弦楽のための
(5)「メディテーションズ/ウクライナの人々に捧ぐ」〜チェロと管弦楽のための
アンドルー・コーラー(指)
キーウSO
(2)ヴィクトール・グリボチャヌ(Vn)
(5)イホール・チェカイロ(Vc)
ホロックウォストはイェール大学で作曲を学んだ後、チャールズ・ウォリネンに師事、同時に心理 学でも学位を取得しているアメリカの若手作曲家。金管アンサンブルのための「ディアローグ」は 2020年に亡くなった師チャールズ・ウォリネンに捧げられた追悼の曲。チェロとオーケストラのため の「メディテーションズ」は戦渦のウクライナの人々に捧げられた作品で沈痛な面持ちの作品。ホロ クヴォストの作風は基本的に新ロマン主義的もしくは新古典主義的なもので聴きやすく、訴求力の ある力強い音楽です。
ALBANY
TROY-1969(1CD)
ハーモニー・イン・ブラック
(1)パトリース・ラッシェン(b.1954):「私の眼は栄光を見た」
(2)ウィリアム・バンフィールド(b.1961):「音色、音律、そして時間の証言」
(3)ウィリアム・バンフィールド:交響曲第8番
アンドルー・セウェル(指)
ウィスコンシン室内O
(2)ポール・ヒギンボサム(語り)
(2)マシュー・シンチャック(Sax)
二人のアフリカ系アメリカ人の作曲家による作品を収録。パトリース・ラッシェン女史は著名なソウ ル、R&B 歌手にしてピアニスト、作曲家。作曲家としては多くの映画音楽の他、デイヴ・グルーシ ン、ジャネット・ジャクソンとも共演しています。「私の眼は栄光を見た」は彼女の珍しい演奏会用の作 品でマーティン・ルーサー・キングのスピーチの録音を伴うジャズ、R&B のテイストが織り交ぜられ た佳品。Dr.ウィリアム・バンフィールドはニューイングランド音楽院で学んだ後、セント・トーマス大 学でジャズ、ポピュラー、ワールド・ミュージックなどあらゆる音楽を学び、それらを融合する作風を 採る作品を発表し続けています。彼の交響曲第 8番は3楽章30分弱の大作で各楽章に「勝利」「試 み」「解決:私はここに立つ」というタイトルがあり、アフロ・アメリカン音楽の要素が盛り込まれた親し み易い音楽。
ALBANY
TROY-1970(1CD)
アフリカ系アメリカ人の遺産
(1)ジュリアス・P.ウィリアムズ:バリトンと管弦楽のためのソング・サイクル
(2)ウィリアム・グラント・スティル:アメリカのための聖歌
(3)ジュリアス・P.ウィリアムズ:幻想曲「ゴスペル・トレイン」ト長調〜ヴァイオリンと室内管弦楽のための
(4)エドムンド・ソートン・ジェンキンズ:ラプソディック序曲(テュフス・ジンバブエ編)
(5)ウィリアム・グラント・スティル:栄光の道
(6)オーガストゥス・O.ヒル:汝とともにあり
ジュリアス・P.ウィリアムズ(指)
プラハRSO
(1)(2)(5)(6)ダニエル・ワシントン(Br)
(3)ペトル・ズドヴィハル(Vn)

録音:2023年6月1日プラハ
このディスクもアフリカ系アメリカ人のオーケストラ作品を集めたアルバム。自ら指揮棒を執る作 曲家ジュリウス・P・ウィリアムズはニューヨーク・フィルを含む多くのオーケストラを指揮し、作曲家と してはアフリカ系アメリカ人としてのアイデンティティを追求した作品を多数発表しています。アフリカ 系アメリカ人作曲家のパイオニア、ウィリアム・グラント・スティル(1895-1978)の作品から今日までの アフリカン・アメリカン作曲家の軌跡をたどる一枚。
ALBANY
TROY-1971(1CD)
「アローン/トゥギャザー」 〜アメリカ人作曲家の夢と多様性
エドムンド・ソーントン・ジェンキンズ:「チャールストニア〜フォーク・ラプソディ」
ジョン・ワインブラス:アローン・トゥギャザー
エレーナ・ルーサノヴァ:伝説
ベス・デニッシュ:ヤンバルー
エレーナ・ルーサノヴァ:偉大なるチャップリン
ジュリアス・P・ウィリアムズ(指)
プラハRSO

録音:2023年6月1日プラハ
アメリカの様々な有色人種の作曲家による作品を収録することでその多様性を知る一枚。いず れも民族的で親しみやすい内容の音楽。黒人音楽、先住民の民謡の要素が取り入れられており、 時にドヴォルザークの「新世界」を思わせたり、西部劇映画のサウンド・トラックやコープランドの「ビ リー・ザ・キッド」を思わせたりするアメリカらしさが横溢している楽しいアルバム 。

SOMM
ARIADNE-5030(2CD)
NX-D05
ホルスト生誕150周年アルバム
1-17. 歌劇「サーヴィトリ」 Op.25H.96- 全1幕の室内オペラ
18-21. リグ・ヴェーダからの合唱賛歌 第3集 Op.26H.99-女声合唱とハープのために
22-25.4つの歌 Op.35H.132- ソプラノとヴァイオリンのために
26. イヴニング・ウォッチ Op.43, No.1H. 159- 混声合唱のために
27. ハマースミス Op.52H.178- オーケストラのための前奏曲とスケルツォ
【CD2】…59分
1. 歌劇「どこまでも馬鹿な男」 Op.39H.150よりバレエ組曲
2-8. 『惑星』 Op.32H.125
【CD1】
サーヴィトリ…アルダ・マンディキアン(S)…1-17
サティヤヴァーン…ピーター・ピアーズ(T)…1-17
死…トーマス・ヘムズリー(Br)…1-17
イギリス・オペラ・グループO&cho…1-17
チャールズ・マッケラス(指)…1-17
マイケル・ジェフリーズ(Hp)…18-21
パーセル・シンガーズ…18-21、26
イモージェン・ホルスト(指)…18-21、26
オナー・シェパード(S)…22-25
ノナ・リッデル(Vn)…22-25
ポーリン・スティーヴンス(Ms)…26
イアン・パートリッジ(T)…26
BBC響…27
ノーマン・デル・マー(指)…27
【CD2】
NBCSO…1
マルコム・サージェント(指)…1
ボストンSO…2-8
ボストンSO女声合唱団…8
エイドリアン・ボールト(指)

録音(すべてモノラル):1956年6月22日(ライヴ) オールドバラ、ジュビリー・ホール…CD1:1-17
1965年7月6日(ライヴ) チェルトナム、タウン・ホール…CD1:18-21
1965年7月 チェルトナム、タウン・ホール(同年10月31日放送)…CD1:22-26
1965年7月9日(ライヴ) チェルトナム、タウン・ホール…CD1:27
1945年3月11日(ライヴ) ニューヨーク、ラジオ・シティ スタジオ8-H・・・CD2:1
1946年2月2日(ライヴ) ボストン、シンフォニーホール…CD2:2-8
ホルストの生誕150年を記念して英国系復刻レーベルARIADNEより貴重な音源が多数CD化されます。大物はボールト指揮の「惑星」。彼の「惑星」録 音は1945年1月にBBC響を振ったものが最初で、ここに復刻されたものはその約1年後の演奏。ボールトがアメリカのオーケストラを指揮した「惑星」 はこれが初出となります(マイケル・グレイ及びdiscogsのウエブサイトによる)。他の曲も、イモージェン・ホルスト、マッケラス、デル・マー、サージェント、ピアーズ とビッグネームが並んでいる点も魅力です。

CPO
CPO-555626(1CD)
NX-C04
ロルツィング:序曲集、他
歌劇「カサノヴァ」 序曲
歌劇「ウンディーネ」− バレエ音楽
歌劇「二人の射手」序曲
ホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック ホ長調*
歌劇「Der Pole und sein Kind ポーランド人とその子供」−序曲
歌劇「ハンス・ザックス」 バレエ音楽
歌劇「Rolands Knappen ローラントの従士たち」 序曲
トランペットと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック 変ロ長調#
ウジェーヌ・スクリーブの劇『ヤルヴァ』のための序曲
マルク・グルーバー(Hrn)*
フィリップ・バーダー(Tp)#
ケルン放送O
エルンスト・タイス(指)

録音:2023年2月6-10日ケルン、WDR、クラウス=フォン・ビスマルク=ザール(ドイツ)
歌劇「ロシア皇帝と船大工」で知られるアルベルト・ロルツィングはベルリン生まれの作曲家。50歳に満たない人生 でしたが、数多くの舞台作品を遺しました。このアルバムにはその舞台作品の序曲の他、彼の唯一のバレエ音楽 と、劇のための音楽に加え、あまり耳にすることのない2曲のコンツェルトシュテュックを収録。ホルンのためのコンツェ ルトシュテュックは、当時活躍していた名奏者アウグスト・ロイバーのために書かれており、ロルツィングは彼を高く評 価していました。もう1曲のトランペットのためのコンツェルトシュテュックは、当時流行していた旋律を用いた楽しい 作品です。 アルバムでホルンを吹くマルク・グルーバーは2016年からフランクフルトRSOのソロ奏者を務めており、ソリ ストとしても活躍しています。トランペット奏者のフィリップ・バーダーは1996年生まれ。ラインホルト・フリードリヒに師 事、カッセル州立劇場Oやバーデン・シュターツカペレで経験を積み、現在ケルン放送Oのソロ奏 者を務めるとともに、ジャズのビッグバンドのメンバーにも名を連ねる名手です。
CPO
CPO-555623(1CD)
NX-C04
ハンス・ガル(1890-1987):セレナード、ディヴェルティメント、コンツェルティーノ 他
セレナード Op.46- 弦楽オーケストラのために(1937)
ディヴェルティメント Op.22b-小オーケストラのために(1924)…世界初録音
コンツェルティーノ Op.52? ヴァイオリンと弦楽オーケストラのために(1939)
音楽 Op.73- 弦楽オーケストラのために(1957)…世界初録音
レイヨ・トゥンッカリ(Vn)
オストロボスニア室内O
ヤン・セーデルブルム(指)

録音:2020年10月5-7日、2021年4月22-23日コッコラ、Snellman Hall(フィンランド)
オーストリア生まれの作曲家ハンス・ガル。ウィーン大学で音楽学を専攻、平行してウィーン音楽アカデミー(現 ウィーン国立音楽大学)で後進を指導、1919年からウィーン大学で音楽理論の講師を務めながら、いくつかの舞 台作品で成功を収めました。しかし、ユダヤ系の血を引いていたため、第二次世界大戦の影が色濃くなる頃ナチ スの迫害を逃れエディンバラに移住し、後半生は平穏な生涯を送りました。 ガルは終生ブラームスを崇拝し、その作品も決して後期ロマン派の作風から逸脱することはありませんでした。この アルバムには世界初録音の2曲を含む4作品を収録。どれも調性感のある美しいもので、作曲当時の不安な世 界情勢や、5か月に及ぶ収容所での経験をにじませることはありません。とりわけ牧歌的な雰囲気を湛えるヴァイオ リンのコンツェルティーノや、1957年の「音楽」は晩年のR・シュトラウス作品を想起させます。
CPO
CPO-777491(1CD)
NX-C04
ヤルマル・ボルグストレム (1864-1925):交響詩集 - 思考、ゲッセマネのイエス
交響詩「Tanken 思考」 Op.26(1927)
交響詩「Jesus i Gethsemane ゲッセマネのイエス」 Op.14(1904)
トロンハイムSO
アイヴィン・オードラン(指)

録音:2009年8月17-21日
オルヴァスハーレン、トロンハイム(ノルウェー)
ヤルマル・ボルグストレムはクリスチャニア(現オスロ)で熱心な音楽愛好家の父のもとに生まれ、15歳の時にはすで にヴァイオリニストとしての優れた才能を発揮していました。オスロでヨハン・スヴェンセン、マティアス・リンデマンに師事 し作曲と音楽理論を学び、2年間ライプツィヒに留学。帰国後は作曲家、教育者、批評家として活動した後、再 度ライプツィヒとベルリンで13年を過ごします。1903年にノルウェーに戻り、数多くの作品を書き上げましたが第二 次世界大戦後、それらのほとんどは忘れられてしまいました。しかし、21世紀になってようやく2作の歌劇をはじめと したいくつかの作品が演奏されるようになり、注目が高まっています。このアルバムには同世代のリヒャルト・シュトラウ スを思わせる大胆な「思考」と、ワーグナーの「パルジファル」を想起させる瞑想的な「ゲッセマネのイエス」、この2曲 の交響詩を収録。グリーグ作品を得意とする指揮者オードランの演奏です。

Danacord
DACOCD-982(1CD)
ラヴェル:管弦楽作品集
クープランの墓
高雅で感傷的なワルツ
スペイン狂詩曲
『鏡』より第3曲「洋上の小舟」
亡き王女のためのパヴァーヌ
マルク・スーストロ(指)オーフスSO

録音:2023年5月22日-26日、デンマーク
デンマーク、オーフス市のオーケストラ、オーフスSOと、2015年8月より2023年までオーフス響の首席指揮者の任に就いたフランスの指揮者マルク・スーストロが描くモーリス・ラヴェルの管弦楽作品集。指揮者のマルク・スーストロは古典派からロマン派の専門的な知識に優れ、特にフランスものを得意としており、今作でもラヴェルの名曲たちを色彩豊かに描いています。またスーストロは2021/22シーズンからセビリア王立SOの首席指揮者兼芸術監督に就いています。

Melodiya x Obsession
SMELCD-1002693(2CD)
チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」 ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指)、
モスクワRSO

録音:1969年
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤を復刻するMelodiya x Obsessionシリーズより20世紀を代表するモスクワ生まれの指揮者ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(1931-2018)による「白鳥の湖」全4幕が登場です。ロジェストヴェンスキーと言えば読売日本SOの名誉指揮者であったこともあり日本人には馴染み深い指揮者の一人です。その演奏はオーケストラを豪快に鳴らすことで知られていますが、ただ鳴らすだけでなく、スコアの細かいところまで表現するバランス感覚に長けていることも人気の理由でしょう。特にチャイコフスキーの作品は得意としており、作曲者の手紙まで研究していたそうです。通常では気づかれないような詳細までスコアを読み解いたロジェストヴェンスキーの「白鳥の湖」をお楽しみください。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。
Melodiya x Obsession
SMELCD-1002700(1CD)
ボリショイ劇場Oのソリストたち
チャイコフスキー:「白鳥の湖」Op.20より第13曲、第20a曲、第19曲、「眠れる森の美女」Op.66より第15曲、第25曲、第18曲、「くるみ割り人形」Op.71より第14曲
サン=サーンス:「動物の謝肉祭」より第13曲「白鳥」/アダン&ドリゴ:「海賊」よりパ・ド・ドゥ、アダージョ
ボリス・アサフィエフ:「パリの炎」よりアダージョ
ミンクス:「ドン・キホーテ」よりキトリのヴァリエーション
ハインリヒ・アレンズ:「サランボー」よりアダージョ
グラズノフ:「ライモンダ」Op.57より前奏曲,ロマネスクと変奏曲、ワルツ、変奏曲第4番/アダン「ジゼル」よりパ・ド・ドゥ、アンダンテ
アサフィエフ:「バフチサライの泉」よりロマンス、アンダンテ
アリギス・ジュライティス(指)
ボリショイ劇場Oのソリストたち

録音:1976年(モスクワ)
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤を復刻するMelodiya x Obsessionシリーズよりボリショイ劇場Oのソリストたちによるバレエ音楽の小品集が登場。一流の劇場で鍛えられた奏者たちの演奏は、ボリショイ劇場の奏者たちでなければ奏でられない音楽に満ちています。指揮はリトアニア生まれのアリギス・ジュライティス。彼は40年近くボリショイ劇場中心に演奏した指揮者です。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。
Melodiya x Obsession
SMELCD-1001999(1CD)
ロシアン・カプリッチョ
1. グリンカ:スペイン序曲第1番「ホタ・アラゴネーサによる華麗な奇想曲」
2-6. リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲 Op.34
7. チャイコフスキー:イタリア奇想曲 Op.45
8. ラフマニノフ:ジプシーの主題による奇想曲 Op.12
ソ連国立SO、
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指)

録音:1967年(1)、1974年(2-6)、1970年(7)、1972年(8)
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤を復刻するMelodiya x Obsessionシリーズ。Melodiyaの看板の一翼であったスヴェトラーノフ&ソ連国立響のコンビによるエネルギーあふれる「ロシアの奇想曲集」が復刻されます。リムスキー=コルサコフの「スペイン奇想曲」やチャイコフスキーの「イタリア奇想曲」といった有名曲からグリンカ、ラフマニノフまで、同コンビならではの圧巻のテンションと心揺さぶる深い歌心を改めてご堪能ください。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。
Melodiya x Obsession
SMELCD-1002636(2CD)
ショスタコーヴィチ:付随音楽集

(1)映画音楽「黄金の山脈」組曲 Op.30a
(2)劇音楽「ハムレット」組曲 Op.32a
(3)劇音楽「人間喜劇」 Op.37(パヴェル・スホーチンの劇からの抜粋)
・劇音楽「リア王」 Op.58a(ウィリアム・シェイクスピアの劇から抜粋)
(4)映画音楽「女友だち」からの12の前奏曲 Op.41-2 より 〔前奏曲ヘ長調、前奏曲イ短調、前奏曲ニ長調〕
(5)映画音楽「馬あぶ」組曲 Op.97a
(6)映画音楽「ハムレット」組曲 Op.116a
(1)ソヴィエト国立文化省SO
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指)
ニコライ・ステパノフ(ラップ・スティール・ギター)
リュドミラ・ゴルブ(Org)
録音:1985年
(2)モスクワPO
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指)
録音:1975年
(3)レニングラード・チェンバー・オーケストラ・オヴ・アーリー・アンド・モダン・ミュージック
エドワルド・セーロフ(指)
録音:1984年
(4)アレクサンドル・セミャニコフ(Vn)
アレクサンドル・シャニン(Vn)
ニコライ・マシュカンツェフ(Va)
セルゲイ・ムノジン(Vc)
ウラディーミル・プシュカレフ(Tp)
ヴィクトリア・ポストニコヴァ(P)
録音:1983年
(5)ロシア国立映画SO
エミン・ハチャトゥリアン(指)
グリゴリー・ケムリン(Vn)
アルノルト・フェルケルマン(Vc)
録音:1961年
(6)モスクワRSO
ニコライ・ラビノヴィチ(指)
録音:1966年
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤を復刻するMelodiya x Obsessionシリーズ。ロジェストヴェンスキー、ラビノヴィチ、セーロフほかロシアを代表するアーティストたちが1960〜80年代にかけて録音した、ショスタコーヴィチの劇音楽&映画音楽集をまとめた2枚組アルバムが復刻されます。劇音楽、映画音楽の作曲家としても重要な地位を占めたショスタコーヴィチの、交響曲で見せる顔とは違った親しみやすい一面を一流の演奏でお楽しみください。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。

Pentatone
PTC-5187349(2CD)
チャイコフスキー:バレエ音楽『白鳥の湖』(1877年原典版) ウラディーミル・ユロフスキ(指)
ロシア国立アカデミーO”エフゲニー・スヴェトラーノフ”

録音:2017年2月、2018年2月/フィルハーモニア2、ラフマニノフ・ホール(モスクワ)
世界的指揮者ウラディーミル・ユロフスキがロシア国立アカデミーOを振ったバレエ音楽『白鳥の湖』がCDフォーマットで再発売いたします。
ユロフスキはベルリンRSOおよびロシア国立アカデミーOとの録音を積極的にリリースし好評を博しております。当ディスクはロシア国立アカデ ミーOとの共演で、チャイコフスキーのバレエ音楽『白鳥の湖』全曲、しかも1877年世界初演時の原典譜を用いての録音です!
祖父が作曲家、父親が指揮者という音楽一家に1972年モスクワで生まれたユロフスキは、1990年18歳のときに家族とともにドイツに移住。ドレスデンおよ びベルリンで研鑽をつみ、1995年ウェクスフォード音楽祭におけるリムスキー=コルサコフの「5月の夜」の演奏で世界的に注目されました。翌年にはレコーディ ングを開始しロンドン・フィルをはじめ、ロシア・ナショナルOとロシアの作品を数多く録音をのこしております。
チャイコフスキーの作品中、最も親しまれているバレエ音楽『白鳥の湖』。1877年ボリショイ劇場での初演が不評に終わり、チャイコスフキーの死後、1895年 にプティパとイワノフによって再構成され蘇演され日の目を見ましたが、ユロフスキはあえて初演時の原典譜にこだわりました。チャイコフスキーの音楽がもつ旋律 の美しさ、哀愁を帯びたリリシズム、甘く感傷に満ちた情緒など、チャイコフスキーが思い描いた真の世界をユロフスキが柔軟な感性で描き出します!この上なく洗 練された美しさと幻想的で豪華絢爛たる物語をお楽しみください。 ※日本語帯は付きません。 ※CD再発売にともない、SACDハイブリッド盤(KKC-6005 / PTC-5186640)は廃盤となります。 (Ki)

FARAO
B-108116(1CD)
シューベルト、ウェーベルン、マーラー
シューベルト:弦楽四重奏曲 ニ短調 『死と乙女』 D810(マーラー編・弦楽オーケストラ版)
ウェーベルン:弦楽四重奏のための緩徐楽章(1905)
シューベルト:6つのドイツ舞曲 D820(ウェーベルン編・管弦楽版)
ケント・ナガノ(指)
ハンブルク・フィルハーモニカー

録音:2021年
ハンブルク州立歌劇場のオーケストラ「ハンブルク・フィルハーモニカー」と、音楽監督ケント・ナガノによる待望の交響作品録音。ロマン派とモダニズムの分岐 点に位置する刺激的な瞬間に着目した内容で、マーラーとウェーベルンがそれぞれ編曲したシューベルト作品にウェーベルン初期のロマンティックな弦楽四重奏曲 を組み合わせた技ありのプログラムとなっています。弦楽四重奏もオーケストラの奏者が演奏。
編成を拡大された編曲版で聴くと、シューベルトがいかに時代を先取りした先進的な音楽を書いていたのかがよく分かります。それに対し、ウェーベルンは初期 の作品においてあきらかにロマン派の伝統の上に立っているというのも面白い歴史のバランスです。
「シューベルト・マーラー・ウェーベルン」、それは音楽史の重要な部分で構成された三和音です。このプログラムで私たちは、作品が互いに織り成す綾を、虫 眼鏡で見るように拡大して体験することができます。後期ロマン派の時代から近代の入り口に向かって放たれる光だ。(ケント・ナガノ) (Ki)

VOX
VOXNX-3044CD(1CD)
NX-B06
ワーグナー:管弦楽曲集 (2024リマスター)
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 第1幕前奏曲
歌劇「リエンツィ」 序曲
歌劇「ローエングリン」第1幕前奏曲/第3幕前奏曲
舞台神聖祝典劇「パルジファル」 - 第2幕 聖金曜日の音楽
楽劇「ワルキューレ」 - 第3幕 ワルキューレの騎行
セントルイスSO
イェジー・セムコフ(指)

録音:1977年10月29日&30日
高音質録音で名高いエリート・レコーディングズ制作のVOX原盤を現代の名エンジニア、マイク・クレメンツがオリジナル・マスターテープから 192kHz/24bitでデジタル化するVOX AUDIOPHILE EDITION。セントルイス響でスラットキンの前任だったイェジー・セムコフ(1928-2014)の ワーグナーが登場。ポーランドに生まれたセムコフは、クラクフとレニングラードで学んだ後ムラヴィンスキーの下でレニングラード・フィルの副指揮者を務 め、更にミラノでセラフィンに、ウィーンでワルターにも師事。ボリショイ劇場、ワルシャワ国立歌劇場、デンマーク王立歌劇場などのポストを持ったほか、 ニューヨーク・フィル、ボストン響、シカゴ響、クリーヴランド管、ベルリン・フィル、ミラノ・スカラ座、コヴェント・ガーデン王立歌劇場などに招かれて指揮をし ました。メジャー・レーベルの録音に恵まれなかったこともあって日本での知名度は上がりませんでしたが、ヨーロッパでは信頼が厚く、フランス政府から叙 勲されています。没後10年となる2024年に復刻されたワーグナー・アルバムは、欧州の劇場での高い評価を裏付ける明晰な音楽作り。拍をくっきり と刻んだ「マイスタージンガー」前奏曲、繊細なサウンドが息長く高揚してゆく「ローエングリン」第1幕前奏曲など、作品の性格に合わせた音楽を引き 出しています。巧みな録音の助けもあって、ワルキューレの騎行や聖金曜日の音楽の劇的・神秘的な場面描写も効果的です。新リマスターにより弦 や木管の音に潤いが加わり質感が向上しました。

REFERENCE
RR-152(1CD)
ブラームス・リイマジンド・オーケストレーション
ブラームス:11のコラール前奏曲op.122[ヴァージル・トムソンによる管弦楽編曲版]
盛宗亮(ブライト・シェン):管弦楽のためのブラック・スワン[ブラームス:6つの小品op.118 第2番間奏曲の管弦楽編曲版]
ブラームス:ピアノ四重奏第1番ト短調op.25[シェーンベルクによる管弦楽編曲版]
マイケル・スターン(指)
カンザスシティSO

録音:2019年5月31、6月10日、カウフマン・センター・フォー・ザ・パフォーミング・アーツ、ヘルツベルク・ホール(カンザスシティ、ミズーリ州 )
1982年に設立したカンザスシティSO。マイケル・スターンを音楽監督として迎え、近年目覚ましい飛躍を遂げたオーケストラの一つといえるでしょう。楽 団は高い芸術性、独創的なプログラミングのコンサートを行い、現在ではカンザスシティの文化的生活に欠くことのできない存在となっています。 今回のテーマはブラームス。カンザスシティ出身のアメリカの作曲家ヴァージル・トムソンが1957/58年に編曲したオーケストラ版の「オルガンのための11のコ ラール前奏曲」を初録音しています。また中国系アメリカ人作曲家の盛宗亮(ブライト・シェン)が、ブラームスの作品の中でも白眉の美しさを持った一曲である間 奏曲第2番を「ブラック・スワン」と題し管弦楽用に編曲したもの、そしてシェーンベルク編曲のピアノ四重奏曲が収録されています。シェーンベルクの編曲はナチ スの台頭を逃れてロスに渡った際に、同様の境遇にあった指揮者クレンペラーの提案によって書かれたもの。ブラームスの楽曲の構造はそのままに近代的な色彩 溢れるオーケストレーションとなっています。 (Ki)

Rondeau
ROP-6233(1CD)
ユダヤ人作曲家による管弦楽作品集1927-1929
ベルンハルト・ゼクレス(1872-1934):DER DYBUK Op.35
ユリウス・ヴォルフゾーン(1880-1944):HEBRAISCHE SUITE Op.8
ヤロミール・ヴァインベルガー:クリスマス
ヴェルナー・リヒャルト・ハイマン(1896-1961):無声映画のシーン音楽(1927/28)
ローランド・ブーア(指)、
キャピタルSO、
コーラ・イルゼン(P)

録音:2021年11月4日-7日
1927年から1929年という音楽史の中でも非常に短い3年間ではありますが、この短い期間にユダヤ人作曲家による非常に個性的な作品が生まれました。このアルバムではそれらをデジタル録音で甦らせます。フランクフルト音楽院院長であったベルンハルト・ゼクレスの思慮深い作品、偉大なピアニスト、ユリウス・ヴォルフゾーンのヘブライ語から影響を受けた組曲、ボヘミアのオペラ作曲家ヤロミール・ヴァインベルガーの色彩豊かな作品、ヴェルナー・リヒャルト・ハイマンの無声映画の現場から生まれた作品といった個性あふれた音楽をお楽しみいただけます。

Goodies
78CDR-3945(1CDR)
ストラヴィンスキー:カプリッチョ(Pと管弦楽のための) イーゴリ・ストラヴィンスキー(P)
エルネスト・アンセルメ(指)
ストララムO

仏 COLUMBIA LFX81/3
1930年5月8-10日パリ録音
この曲は作曲者ストラヴィンスキーがピアニストとしての力量を示すために作 曲された。1928年から29年にかけて南フランスで書かれ、初演は1929年末にパ リのプレイエル音楽堂で、作曲者自身のピアノ、エルネスト・アンセルメ指揮 パリSOによって行われた。エルネスト・アンセルメ(1883-1969)はスイ ス生まれ。1910年モントルーで指揮者デビュー。間もなくモントルーのカフェ でストラヴィンスキーと運命的な出会いをし交友を深めた。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの[スピリッツSP78rpm](3mil 針)とコルグの[DS-DAC-10R] DSD録音機を使用した。(グッディーズ)

CPO
CPO-555474(1CD)
NX-C04
ヨーゼフ&アウグスト・ラビツキー:ワルツ、ポルカ、行進曲集
ヨーゼフ・ラビツキー(1802-1881):記念祭 - ワルツ Op.239(1858)〜カールスバート創立500周年を記念して
 カールスバート・シュプルーデル・ギャロップ(1847) 
 森の花:ポルカ・ツィクルス Op.205No.1-3(1853)
 マリーエンバート - ギャロップ Op.209(1853)
 東洋の女性 - ワルツ Op.109(1845)
ツタの蔓 - ギャロップ Op.211(1853)
 ギースヒューブルの思い出 - カドリーユ Op.103(1844)
 ロンドンのシーズン - ワルツ Op.90(1843)
稲妻 - ギャロップ Op.226(1855)
アウグスト・ラビツキー(1832-1903):初恋 - ガヴォット Op.46(1881)
 ヴィラ・リュッツオウの朝 - ワルツ Op. 29(1860)
 ペドロ2世 - 祝典行進曲 Op.39(1873)
アンナ・レズニアク(Vn)
オダギリマキコ(Vn)
ニュルンベルクSO
クリスティアン・シモニス(指)

録音:2021年6月2、4-5日
「ボヘミアのヨーゼフ・ランナー」の異名をとったヨーゼフ・ラビツキーとその息子アウグストの作品集。ボヘミア出身のヨーゼフは14歳から地方巡業のオーケストラ でヴァイオリンを弾くなど早くから才能をあらわしていました。その後ソリストとして活躍した後、1825年に自身のオーケストラを結成、ウィーンとワルシャワでツ アーを行い人気を博します。やがてチェコのカルロヴィ・ヴァリ(カールスバート)に移った彼は耳なじみのよい旋律と軽快なリズムを持つワルツやポルカを300曲 以上作曲、湯治のために各地から集まった人々を魅了しました。彼の息子アウグストは、最初父の楽団でヴァイオリンを弾き、後に指揮者として楽団を統 率。父ほど多くはないものの、およそ50作ほどの舞曲や行進曲を遺しています。一時はヨーロッパ中を席巻するほどの人気を博したものの、やがてヨハン・シュ トラウスの影に隠れてしまったこれらの魅力的な作品に、クリスティアン・シモニスが新たな光を当てるとともに、アウグストの「酪農家の夢 - 牧歌」ではオダギリ マキコとアンナ・レズニアクがソリストを務めています。


PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0093(2CD)
トルコ、交響楽100年
[CD1]
アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991):儀式の踊り Op.57(1975)
ジェマル・レシット・レイ(1904-1985):スナップショット(1931)
ウルヴィ・ジェマル・エルキン(1906-1972):交響的楽章(1967/69)
ネジル・カズム・アクセス(1908-1999):チェロとピアノのための『詩曲』(1930)*
フェリト・トゥズン(1929-1977):トルコ奇想曲(1957)
[CD2]
マヒール・セティツ(1977-):管弦楽のための『川の夢』(2022)
ファジル・サイ(1970-):チェロ、打楽器と管弦楽のための『シャーマラン』 Op.85(2020)**
ゼイネプ・ゲディズリョグル(1977-):失われた沈黙の記憶に反して(2012)
シーナム・アルタン(1985-):弦楽四重奏曲第1番『制御不能』(2015)***
オヌール・トゥルクメン(1972-):襲来(2019)
*アリジャン・シューナー(Vn)、イリス・シェントゥルケール(P)
**ジャマル・アリエフ(Vc)、タンス・カラピナル(打楽器)
***エマニュエル・コッペイ、アビゲル・クラリグ(Vn)、マティス・ロシャ(Va)、ポール・ヘイマン(Vc)
ハワード・グリフィス(指)
ベルリン・ドイツSO

録音:2023年5月16・17・19日、7月12日、9月19-21日/ベルリン、RBBスタジオ
イギリス生まれでスイス在住のハワード・グリフィスはトルコ人のヴィオラ奏者と結婚しておりスイスとトルコの現代音楽に力を入れている指揮者です。このアル バムではトルコ・クラシック音楽の礎を築いた「トルコ5人組」と呼ばれる20世紀初期生まれの作曲家のなかから4人と、次世代にあたる作曲家たちを一挙に紹介。 ピアニストとしても有名なファジル・サイの作品も収録しています。トルコ特有の感性と響きを西洋音楽のなかに注ぎ込んだ刺激的な現代音楽をお楽しみください。 グリフィス指揮の管弦楽曲のほか室内楽もあります。 (Ki)


EUROARTS
20-55384(Bluray)
小澤征爾の芸術的遺産


■(1)フランクフルト・ライヴ(107分)
シューベルト:交響曲第5番変ロ長調D.485#
秋山和慶(指)
武満徹:ノヴェンバー・ステップス*
ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136第2楽章:アンダンテ
■(2)ヴァルトビューネ1993〜ロシアン・ナイト(98分)
リムスキー=コルサコフ:序曲『ロシアの復活祭』
チャイコフスキー:バレエ組曲『くるみ割り人形』
ボロディン:歌劇『イーゴリ公』より『ダッタン人の踊り』
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』抜粋
チャイコフスキー:序曲『1812年』
ハチャトゥリアン:『ガイーヌ』より『剣の舞』
チャイコフスキー:弦楽セレナードよりエレジー
ヨハン・シュトラウス:ラデツキー行進曲
パウル・リンケ:『ベルリンの風』
■(3)ヴァルトビューネ2003〜ガーシュウィン・ナイト(111分)
ガーシュウィン:パリのアメリカ人、ラプソディ・イン・ブルー (マーカス・ロバーツ編)、ピアノ協奏曲ヘ調 (マーカス・ロバーツ編)
マーカス・ロバーツ:コール・アフター・ミッドナイト
ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド (ドン・ローズ編)、アイ・ガット・リズム
パウル・リンケ:ベルリンの風
■(4)カラヤン・メモリアル・コンサート2008(113分)
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番〜第3楽章サラバンド
チャイコフスキー:交響曲第6番『悲愴』

■(5)セイジ・オザワ松本フェスティバル(82分)
ベートーヴェン:交響曲第2番、交響曲第7番イ長調作品92
(6)ベートーヴェン:合唱幻想曲
小澤征爾(指)

(1)秋山和慶(指) #
横山勝也(尺八)*
鶴田錦史(琵琶)*
サイトウ・キネン・オーケストラ
収録:1989年、アルテ・オーパー、フランクフルト(ライヴ)

(2)BPO
収録:1993年6月21日、ヴァルトビューネ野外劇場、ベルリン(ライヴ)

(3)BPO
マーカス・ロバーツ・トリオ
[マーカス・ロバーツ(P)、ローランド・ゲリン(ベース)、ジェイソン・マルサリス(ドラムス)]
収録:2003年6月29日、ヴァルトビューネ野外劇場、ベルリン(ライヴ)

(4)アンネ=ゾフィー・ムター(Vn)
BPO
収録:2008年1月28日、ウィーン、ムジークフェラインザール(ライヴ)

(5)サイトウ・キネン・オーケストラ
収録:2015年9月6日(第2番)、2016年8月18日(第7番)、キッセイ文化ホール、ライヴ

(6)サイトウ・キネン・オーケストラ
マルタ・アルゲリッチ(P)
リディア・トイシャー(S)
三宅理恵(S)
ナタリー・シュトゥッツマン(C.A)
福井敬(T)
ジャン=ポール・フーシェクール(T)
マティアス・ゲルネ(Br)
OMF合唱団
収録:2015年9月1日、キッセイ文化ホール、ライヴ

SD on BD
(標準画質映像をBlu-ray discに収録)
画面:NTSC4:3,16:9 
音声:PCM ステレオ
リージョン:All
2024年2月6日に亡くなった指揮者、小澤征爾。「世界のオザワ」と称され世界の著名オーケストラで活躍した日本人指揮者のパイオニア的存在です。そして 今回、彼の華々しい活躍を堪能することのできる506分の映像を1枚のブルーレイに収録した『The Legacy of Seiji Ozawa』がEuro Artsよりリリースさ れます。 注目は、なんといっても、小澤征爾が1989年にサイトウ・キネン・オーケストラと行った2回目のヨーロッパツアーの映像。日本人大家・若手・巨匠、総出演し空 前の体制で臨んだ'89年ヨーロッパツアーの爆発の映像記録は必見です。サイトウ・キネン・オーケストラは、故齋藤秀雄(1902-74)の業績を称えるため小澤 征爾と秋山和慶により1984年に創設されました。1987年には第1回ヨーロッパツアーを成功させ、その高い演奏技術と音楽性は世界的に広く認められるよう になりました。今回の映像には、冒頭に秋山和慶指揮の「シューベルト交響曲第5番」、続いて1967年に小澤征爾もよって初演された「武満徹のノヴェンバー・ ステップス」(ソリストの尺八の横山勝也、琵琶の鶴田錦史がツアーに同行)。そして「ブラームスの交響曲第4番」がメインプログラムとして選ばれました。サイトウ・ キネン・オーケストラの当時の構成メンバーは、故齋藤秀雄に指導を受けた音楽家たちをメインにしており、ヴァイオリンには宗倫匡、安芸晶子、藤原浜雄、ヴィオ ラには今井信子、チェロには徳永兼一郎、岩崎洸、フルートには工藤重典、オーボエには宮本文昭といった国内外で活躍している名手が名を連ねています。さらに このヨーロッパツアーでは、クラリネットにカール・ライスター(ベルリン・フィル)、ティンパニのエヴァレット・ファース(ボストン響)、ファゴットのシャーマン・ウォ ルト(ボストン響)といった当時一流の海外オケで活躍していた3名がゲスト参加しており、見事な演奏を聴かせてくれています。この日の会場の熱気は、今日まで のサイトウ・キネン・オーケストラの活躍を確信するような、感動的な公演となっています。 さらに、小澤征爾がはじめてヴァルトビューネに登場した1993年の映像、盲目のジャズ・ピアニスト、マーカス・ロバーツ率いるトリオが出演した2003年のヴァ ルトビューネ「ガーシュウィン・ナイト」、アンネ=ゾフィー・ムターがソリストとして登場したカラヤン生誕100年を記念したベルリン・フィルのウィーン公演「カラ ヤン・メモリアル・コンサート」、そして2015&2016『セイジ・オザワ 松本フェスティバル』のオール・ベートーヴェン・プログラムの映像が収録されています。 (Ki)

SCALA MUSIC
SMU-011(1CD)
クレオ
坂田直樹:黒曜石の波
アレクサンドル・ジャマル:「ベル・ジャー」からの4つの歌
ブー・ダヘ:のち、沈黙
マチュー・ボニッラ:共感
フェルナンド・パロメク(指)
アンサンブル・エクート

録音:2023年3月28-31日/ラ・スカラ・プロヴァンス劇場(アヴィニヨン)
アンサンブル・エクートはアルゼンチン出身のピアニスト、フェルナンド・パロメクと作曲家アレックス・ナンテにより2015年に結成された現代音楽アンサンブル。 幅広い視野を持ち、アジアやラテン・アメリカの文化や音楽以外のジャンルの著名人とのコラボにも強い関心を示しています。若い作曲家たちの作品紹介に積極的 で、このアルバムでも日本の坂田直樹、韓国のブー・ダヘ、ベルギーのアレクサンドル・ジャマル、フランスのマチュー・ボニラの新作をとりあげています。

DACAPO
MAR-8.224759(1CD)
特別仕様
バラ・ギスラドッティル(1989-):管弦楽作品集
VAPE - オーケストラのために(2016/2020改訂)
Hringla- アンプリファイドされたコントラバス、オーケストラとエレクトロニクスのために(2021-22)
COR-- オーケストラのために(2021)
バラ・ギスラドッティル(Cb)
アイスランドSO
エヴァ・オッリカイネン(指)

録音:2023年12月4-7日
※全て世界初録音
2024年にジーメンス音楽財団の作曲賞を受賞したバラ・ギスラドッティルはアイスランド出身。影響を受けた音楽 としてデスメタル、テクノ、シェルシ、ペンデレツキを挙げています。ここでは、彼女自身がソロを弾くコントラバス協奏 曲の「Hringla」、村上春樹の『アンダーグラウンド』英訳版からインスパイアされたという「VAPE」、ラテン語のCOR からイメージされる心と肉体と合唱のイメージをオーケストラでコラージュしたと語る「COR」を収録。時として不気味 に響く原始的なサウンドが印象に残ります。ブックレットは80ページのハードカバー仕様という豪華なもの。

VOX
VOXNX-3043CD(1CD)
NX-B06
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」 Op.35(1888)*
スメタナ:歌劇「売られた花嫁」より
 5. 序曲
 6. 第1幕-ーフィナーレ:ポルカ
 7. 第2幕-フリアント
 8. 第3幕- 道化師の踊り
マックス・ラヴィノヴィチ(Vn)
セントルイスSO
イェジー・セムコフ(指)*
ヴァルター・ジュスキント(指)

録音:ミズーリ州セントルイス、パウエル・ホール
1975年1月26日、1976年5月22-23日*
高音質録音で名高いエリート・レコーディングズ制作のVOX原盤を現代の名エンジニア、マイク・クレメンツがオリジナル・マスターテープから 192kHz/24bitでデジタル化するVOX AUDIOPHILE EDITION。セントルイス響でスラットキンの先輩にあたる2人の指揮者による録音が登場。 イェジー・セムコフ(1928-2014)はポーランド生まれ。セラフィンやワルターに師事し、レニングラードではムラヴィンスキーのアシスタントを務めました。ロ シアものは得意なレパートリーの一つで、このシェエラザードはオケを自在にコントロールしつつソロ楽器を良く歌わせた聴きごたえのある演奏です。セン トルイス響の音楽監督としてスラットキンの前任がセムコフで、そのまた前任がチェコ生まれのジュスキント(1913-1980)。母国の作曲家スメタナの 「売られた花嫁」からの序曲と管弦楽曲はセントルイス響での任期最終年の録音で、初出時は「わが祖国」全曲盤2枚組の余白に収められていまし た。リズムとサウンドがいきいきとした演奏です。録音エンジニアのマーク・オーボートは極力少ないマイクで録音することを心がけていたと言い、ここでも 音場の広さと深さ、オケの響きの溶け合いの良さ等にその効果が感じられます。いずれも今回のリマスターでS/N比と質感の向上が感じられますが、 特にシェエラザードにおけるソロ・ヴァイオリンとハープの質感は見事で、多彩で豊かなヴィブラートを使いこなして物語を紡いでゆくソロ・ヴァイオリンの音 は惚れ惚れとするほどです。

オクタヴィア
OVCL-00845(1CD)
税込定価
2024年6月19日発売
新日鉄コンサート「最終回」
J・シュトラウスT世:ラデツキー行進曲
ヨゼフ・ュトラウス
:鍛冶屋のポルカ
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ「テープは切られた」
J・シュトラウス:ワルツ「芸術家の生涯」
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「天体の音楽」作品235
ルロイ・アンダーソン:舞踏会の美女
 忘れられし夢
 プリンク・プレンク・プランク!
 フィドル・ファドル
プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」作品64よりバルコニーの情景/キャピレット家の地下墓室
マーラー:交響曲第1番「巨人」〜終楽章
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「憂いもなく」
〈井上道義MC〉
ショパン[R.ダグラス編]:バレエ音楽「レ・シルフィード」(風の精)よりマズルカハ長調
井上道義(指)
新日本フィルハーモニーSO

録音:2005年3月24日東京・サントリーホール・ライヴ
ニッポン放送の記録録音による音源、20年を経て初登場! 「新日鉄コンサート」は1955年から半世紀にわたりオンエアされたクラシックの人気音楽番組。まだ FM放送のない時代、演奏家たちの熱い楽想はラジオの波に乗り、多くのファンの心をつかみ、その後 のクラシック界隆盛の礎ともなりました。これは2005年春、サントリーホールでの番組最終回のライヴ 記録です。プログラムは浮き立つようなワルツやポルカに始まり、軽快なアンダーソンのあと、プロコ フィエフとマーラーによって堂々と締めくくられます。井上道義マエストロのMCとアンコールで円環 を結んだコンサートは、楽しさ満載、聴衆の歓呼は演奏に向けられたと同時に、番組に対する感謝やオ マージュとなり、さわやかな感動を呼び覚まします。録音から20年を経て蘇る、一期一会のモニュメン トをお聴きください。(オクタヴィア)

ALPHA
ALPHA-1058(1CD)
シェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド」 Op.5
フォーレ:組曲「ペレアスとメリザンド」 Op.80*
フランクフルトRSO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2012年10月 フランクフルト・アルテ・オーパー 、2014年1月 hrゼンデザー*
これまでALPHAではエストニア祝祭管、トーンハレ管とタッグを組んできたパーヴォ・ヤルヴィが、2006年から13年にかけて首席指揮者を務 めたフランクフルト放送響との録音を開始。第1弾はメーテルリンクの戯曲を元にした「ペレアスとメリザンド」2曲を合わせるという興味深いもの です。無調音楽に入る前のシェーンベルクによる大管弦楽のための交響詩は、ドビュッシーが歌劇「ペレアスとメリザンド」を成功させた1902 年から翌3年にかけて書かれたもので、物語の筋を追いながら全体で単一楽章の交響曲のような構造を取ったもの。かたやフォーレの劇音 楽はドビュッシーの歌劇の数年前に発表されており、組曲版(ここでは声楽の入る「メリザンドの歌」を除く4曲版)は小規模な二管編成で書 かれ、親しみやすい旋律を多く残したフォーレの代表作の一つと言える「シシリエンヌ」を含みます。パーヴォ・ヤルヴィはシェーンベルクの巨大な 編成と複雑なスコアを的確に整理しつつ、弦楽器をたっぷりと歌わせるとともに、高い技術力を誇る管楽器が芯のあるアクセントと輪郭をしっ かりと固める役も担い、芳醇で濃厚な世界観と引き締まった造形を見事に両立しています。フォーレでは見透し良い響きとすっきりとした表 情で、作品の美しさを最大限引き出しました。近代音楽とフランス音楽で聴かせる、鋭さと柔和さを併せ持つ彼の感性を存分に味わうこと の出来るアルバムです。

NAXOS
NYCX-74543(1CD)
税込定価
細川俊夫:管弦楽作品集 第4集
オーケストラのための「さくら」(2021)*
トランペット協奏曲「霧のなかで」(2013)
ヴァイオリン協奏曲「ゲネシス」(生成)(2020)
オーケストラのための「渦」(2019)*
イエルーン・ベルワルツ(Tp)
ポール・ホアン(Vn)
ハーグ・レジデンティO
準・メルクル(指)

録音:2023年3月14-17日Amareコンサートホール、ハーグ(オランダ)
*…世界初録音
2021年ゲーテ・メダルを受賞。世界がますます注目する細川俊夫の管弦楽作品第4集! ヘルマン・ヘッセの同名の詩からインスピレーションを得たトランペット協奏曲「霧のなかで」は、孤独に歩くトランペッターが世界に歌いかけていく情景を描いた 作品。独奏は世界的な奏者イエルーン・ベルワルツが担当。これまでにもこの曲をはじめとした細川作品を幾度となく演奏してきたベルワルツが堂々とした演 奏を披露します。ヴァイオリン協奏曲「ゲネシス」(生成)は初演を担ったヴァイオリニストの出産祝いとして作曲されたもので、細川は「ソリストは人、オーケスト ラはそのソリストを取り囲む自然、宇宙」と捉えているということです。冒頭からオーケストラは、いのちを育む羊水をイメージする波動を反復し、対立の中で調 和を見つけるという普遍的なドラマが表出されます。この録音では、ソロを担う若手奏者ポール・ホアンの卓越した技巧が聴きどころ。笙から影響を受けたと いう「渦」は楽器が生み出す螺旋状の響きが効果的に用いられた作品。冒頭の「さくら」は日本で最も愛されている曲の一つを細川がオーケストラ用に編曲 したものです。細川が全ての録音セッションに立ち会っており、彼の友人にして良き理解者の準・メルクルが指揮するハーグ・レジデンティOは、ドラマ ティックな抑揚と繊細な音色を巧みにいかし、作曲家のイメージを余すことなく伝えます。 ※作曲家による日本語解説が付属いたします。

Hanssler
HC-24014(1CD)
パウル・コンスタンティネスク(1909-1963):ピアノ協奏曲(1952)
ルーマニアのバレエ音楽「カルパチア山脈の結婚式」(1938)
(1)オリヴァー・トリンドル(P)
ロストック北ドイツPO、
マルクス・ボッシュ(指)

録音:2023年12月10〜12日ロストック国民劇場(ドイツ)
知られざる室内楽・協奏曲作品の録音に積極的なピアニスト、オリヴァー・トリンドル。当アルバムではルーマニアのパウル・コンスタンティネスク(1909-1963)の作品を収録しました。
エネスコに次いで20世紀前半のルーマニアの作曲家として知られるコンスタンティネスクはプロイエシュチ出身。ブカレスト音楽院でミハイル・ジョラ、ディミトリ エ・ククリンら著名な音楽家に学んだのち、ウィーンでヨーゼフ・マルクスに師事しました。
交響曲からオペラ、映画音楽まで、ほとんどすべてのジャンルを網羅する多様な作品を書いたコンスタンティネスクは、独自の音楽語法で多様な和声と色彩豊か な作風で作曲。交響曲第1番、ヴァイオリン協奏曲、ビザンティン・クリスマス・オラトリオ、オペラ「嵐の夜」などがその代表作です。ビザンティン様式の教会旋法 や聖歌、ルーマニア民謡の魅力的な旋律を巧みに取り入れたコンスタンティネスクの作品は西洋音楽と民族音楽との融合で、ここに収録されたピアノ協奏曲、ルー マニアのバレエ音楽「カルパチア山脈の結婚式」でもその特徴があらわれています。マルクス・ボッシュ率いるロストック北ドイツPOの素 晴らしい演奏でお楽しみください。 (Ki)

CPO
CPO-555568(2CD)
NX-E07
ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァー(1915-1940):管弦楽作品全集
【CD1】
小品による組曲 Op.1
軍隊風シンフォニエッタ Op.11
田園組曲 Op.19
別れとハンカチ Op.14
ノエルの前奏曲
ファンファーレ
ピアノと弦楽のためのパルティータ Op.20
ピアノ協奏曲 ニ短調 Op.7
ピアノのための組曲 Op.1(オリジナル版)
ヴェロニカ・ロヴナー(S)
トマーシュ・ヴラーナ(P)
ヤナーチェクPO
アレナ・フロン(指)

録音:2022年5-6月
チェコ生まれの女性作曲家ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァーは、音楽学校の校長を務める父と歌の教師であった母のもと、幼い頃から才能を発揮し、15 歳でブルノ音楽院に入学。5年後の1935年に卒業作品として初のオーケストラ作品「ピアノ協奏曲ニ短調」を作曲しました。同じ時期にピアノのための「組 曲」をオーケストレーションしたものが実質的に2番目の管弦楽作品(このアルバムにはオリジナルのピアノ曲も収録)。その後プラハ音楽院でヴィーチェスラフ・ ノヴァークとヴァーツラフ・ターリヒに師事し、1937年には代表作のひとつ「軍隊風シンフォニエッタ」が完成。彼女自身の指揮するチェコ・フィルハーモニー管弦 楽団が初演し、国際的な評価を得ました。同年、フランスから奨学金を得てパリのエコールノルマル音楽院に留学。この頃に歌曲「別れとハンカチ」が作曲さ れています。パリではシャルル・ミュンシュとナディア・ブーランジェのクラスで学び、ボフスラフ・マルティヌーからも指導を受けています。その後、1940年4月に結 婚しましたが、2か月も経たないうちに病を得て25歳の若さでこの世を去りました。短い生涯に残した作品は、21世紀になって国際的に再評価が進んでい ます。レーベルによればこのアルバムは彼女が完成させた管弦楽作品をすべて収録しており、後期ロマン派風の疾風怒濤を思わせる冒頭が印象的なピアノ 協奏曲からモダニズムの影響が明らかなパルティータまで、時代の空気を移した作風の変遷が見て取れます。

Seattle Symphony Media
SSM-1028(2CDR)
NX-D05
メシアン:峡谷から星たちへ… スティーヴン・オズボーン(P)
ジェフ・フェアー(Hrn)
マシュー・デッカー(グロッケンシュピール)
マイケル・A・ワーナー(シロフォン)
シアトルSO
ルドヴィク・モルロー(指)

録音:2022年1月2,4日(ライヴ)
2011年から2019年までシアトルSOの音楽監督を務め、退任後にも良好な関係を築いているルドヴィ ク・モルローが指揮したメシアンの大作「峡谷から星たちへ…」のライヴ録音。 在職中には「稀少なレパートリーを積極的に紹介すること」を心がけ、現代作品から知られざる作品まで幅広いプ ログラムを演奏していたというモルローならではの選曲で、この演奏ではメシアン弾きとして名高いピアニスト、ス ティーヴン・オズボーンをソリストに迎え、作曲家特有のカラフルなオーケストラの響きと“鳥の声”を再現することに成 功しています。ベナロヤ・ホールの素晴らしい音響も見事に捉えられた録音も聴きどころ。
Seattle Symphony Media
SSM-1027(1CDR)
NX-B06
ジョージ・ウォーカー(1922-2018):作品集
弦楽のための抒情詩(1946)
 管弦楽のための民謡集(1990)
 ライラック - 声とオーケストラのために(1996)
ウィリアム・リーヴァイ・ドーソン(1899-1990):ニグロ・フォーク・シンフォニー(1934)*
ニコール・カベル(S)
シアトルSO
アッシャー・フィッシュ(指)
ロデリック・コックス(指)*

録音:2022年2月10、12-13日、2022年2月11日、2022年4月21、23-24日
20世紀に活躍した2人のアフリカ系アメリカ人作曲家の作品集。 ジョージ・ウォーカーはカーティス音楽院で作曲とピアノを学び、1945年に同音楽院初の黒人卒業生となりました。このアルバムに収録された「ライラック」で 1996年にピューリッツァー賞を受賞した他、ジャズや民謡、黒人霊歌のイディオムを用いた数多くの管弦楽曲や室内楽曲を書きました。初期の作品「弦楽 のための抒情詩」と黒人霊歌を印象的に用いた「管弦楽のための民謡」も収録。 ウォーカーの一つ上の世代にあたるウィリアム・リーヴァイ・ドーソンの「ニグロ・フォーク・シンフォニー」も黒人霊歌の要素を用いた作品。レオポルド・ストコフス キーが指揮するフィラデルフィアOによって初演され大好評を博しました。 オペラとコンサート両面で幅広く活躍するアッシャー・フィッシュがウォーカー作品を、2018年、サー・ゲオルグ・ショルティ指揮者賞を受賞した俊英指揮者ロデ リック・コックスがドーソンの作品を指揮。どちらもオーケストラの機動性を生かした豊かな表現を披露しています。

IBS CLASSICAL
IBS-22024(1CD)
NX-B10
フアン・J・コロメル(1966-):シンフォニック・ジェネシス
狂気からの脱出
シンフォニック・ジェネシス
美しい風景
絶滅への無関心な歩み
スペインRSO
セルジオ・アラポント(指)

録音:2023年5月15-18日
バレンシア生まれの作曲家コロメルの作品集。幼い頃から音楽に触れた彼は、16歳の時にトランペット奏者として オーケストラに加わった後、ボストンで映画音楽を専門に学びました。彼が名を上げたのは、1990年代からプラシ ド・ドミンゴのためにアルバム「クリスマス・イン・ウィーン」の楽曲などいくつかの作品のオーケストレーションを行ったこと でしょう。その華麗な響きはドミンゴの歌声とともに多くの聴衆を魅了しました。 このアルバムでは一転、シリアスな作曲家としての顔を見せており、今を新たな時代の入り口ととらえつつ、人類の 存続が外的環境と内的環境(精神や文化)の面で危険な状況にあることへの警鐘も鳴らしています。

NORTHERN FLOWERS
NFPMA-99152(1CDR)
マルティノフ:「カム・イン!」
(1) ウラジーミル・マルティノフ(b.1946):2本のヴァイオリン、チェレスタと弦楽のための 「カム・イン!」(1985)
(2) レオニード・デシャトニコフ(b.1955):室内オペラ 「可哀想なリザ」(1980)
(1) モスクワ・フィルハーモニック・ソロイスツ、ユーリ・バシュメット(指)、タチアナ・グリンデンコ(Vn)、ギドン・クレーメル(Vn)、ミハイル・ムンチャン(チェレスタ)
(2)ムソルグスキー劇場ソロイスツ、ウラディーミル・ジーヴァ(指)、エレナ・ウスティノヴァ(S)、ウラジーミル・ナパリン(T)

録音:1985年(1)、1991年(2)
ユーリ・バシュメットが指揮し、ギドン・クレーメルが第1ヴァイオリンを担当したウラジーミル・マルティノフの「カム・イン!」の初期の録音に、レオニード・デシャトニコフがニコライ・カラムジンの小説に基づいて作曲した室内オペラ 「可哀想なリザ(Poor Liza)」という興味深い2つのレコーディングがセットになって、Northern Flowersから復刻。

Chandos
CHSA-5326(1SACD)
ケネス・フックス:管弦楽作品集 Vol.2
ケネス・フックス(b.1956):ライト・イヤー(ヘレン・フランケンサーラーの6つの絵画による管弦楽組曲)
イーヴンタイド(アルト・サクソフォン、パーカッション、ハープ、チェレスタと弦楽オーケストラのための協奏曲)
バス・トロンボーン協奏曲(管弦楽版)
ポイント・オヴ・トランクイリティ(モーリス・ルイスの絵画による木管楽器、金管楽器、弦楽器とパーカッションのための牧歌/木管楽器、金管楽器とパーカッションのための作品を再構成)
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
ジェイムズ・バックル(バス・トロンボーン)、
ティモシー・マカリスター(アルト・サクソフォン)

録音:2023年12月5日-6日、2023年7月31日、8月1日、2024年1月8日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)(2022年度レコード・アカデミー賞管弦楽曲部門、英グラモフォン賞の空間オーディオ部門受賞)をはじめとした数々の賞に輝き、今もっとも注目を集めるコンビ、ジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン(SOL)。
1956年生まれのアメリカの作曲家、ケネス・フックスはジョアン・ファレッタが指揮する作品集が2018年度第61回グラミー賞のベスト・クラシカル・コンペンディウム部門を受賞。管弦楽や吹奏楽、室内楽をはじめ幅広い分野で現在のアメリカ音楽界をリードしています。ジョン・ウィルソン&SOLの名コンビによるフックスの管弦楽作品集の第2弾となる今作では、古典的なソナタ形式を緩やかに踏襲しつつ、この楽器が持つ音域をフルに活用し、その叙情的な側面を堪能できる 「バス・トロンボーン協奏曲」 、フックスがコール・アングレのために書いた初期の協奏曲を再編集したアルト・サクソフォンとオーケストラのための 「イーヴンタイド」、元々は吹奏楽版として作曲されていたモーリス・ルイスの同名の絵画にインスパイアされた 「ポイント・オヴ・トランクイリティ」 の管弦楽版、そして、ジョン・ウィルソン&SOLのために作曲し、ヘレン・フランケンサーラーの一連の絵画にインスパイアされた6つの楽章からなる息を呑むようなスケールの大きさと宇宙の神秘的な性質を捉えた管弦楽組曲 「ライト・イヤー」 の4つの作品が収められています。
ソリストには、フィルハーモニアOのバス・トロンボーン奏者を務め、23歳でロイヤル・オーバーシーズ・リーグ金賞を受賞した唯一の金管楽器奏者でもある英国が誇る若き名手、ジェイムズ・バックル。シカゴSOからBBCプロムスでのBBC響まで、世界最高峰のオーケストラとの共演や、50以上のレコーディング、著名な作曲家や新進気鋭の作曲家による200以上の初演に携わっている、今日最も有名なクラシック・サクソフォン奏者の一人、ティモシー・マカリスターが名を連ねています。

ALTO
ALC-1487(1CD)
ブリッジ&ホルスト:弦楽のための音楽
ブリッジ:熟したさくらんぼ
 サー・ロジャー・ド・カヴァリー
 弦楽のための組曲
 小川にしなだれて柳が茂っている
ホルスト:ブルック・グリーン組曲
 フーガ風協奏曲 Op.40-2
 抒情的楽章
 モリス・ダンス・チューンズ
ニュージーランド室内O、
ニコラス・ブレイスウェイト(指)
イギリス音楽のスペシャリスト、ニコラス・ブレイスウェイトが繰り広げるブリッジ&ホルストの弦楽サウンドの世界。Kochレーベルから1990年代にリリースされていた音源の復刻です。ブレイスウェイトが時には陽気で外交的に、時にはメランコリックに2人の音楽の特質を引き出し、ニュージーランド室内Oも非常に高水準な演奏で彼のタクトに呼応しています。
ALTO
ALC-1492(1CD)
ハイ・ヒールズ〜フェイヴァリット・ライト・クラシックス
トレヴァー・ダンカン:ハイ・ヒールズ
チャールズ・ウィリアムズ:リズム・オン・レールズ
ロバート・ファーノン:メロディ・フェア
ジャンピング・ビーン
 ピーナッツ・ポルカ
 コルディッツ・マーチ
 ダービー・デイ
 ポートレート・オヴ・ア・フラート
 泉のほとり
デイヴィッド・ローズ:ホリデイ・フォー・ストリングス
伝承曲(イアン・サザーランド編):サボール・フラメンコ
ルロイ・アンダーソン:アイルランド組曲
イアン・サザーランド:マンボ・ダモーレ
デイヴィッド・ローズ:ホリデイ・フォー・トロンボーンズ
ピーター・ホープ:組曲「ケリー周遊路」
ライト/フォレスト(ウォリー・ストット編):ピンク・シャンパン
ピーター・ヨーク:サファイアズ・アンド・セイブルズ
イアン・サザーランド・コンサート・オーケストラ
1936年生まれのイギリスの指揮者、イアン・サザーランドと彼のオーケストラがお届けする偉大なるライト・ミュージック・アルバム。ロンドンのセッション・ヴァイオリニストとしてボールト、サージェント、グローヴズ、ショルティ、クレンペラーなどといった偉大な指揮者の下での演奏を経験してきたイアン・サザーランドは、古典的な作品から現代音楽、映画音楽まで幅広いレパートリーを持ちながら、ボストン・ポップスにインスピレーションを得たグラスゴー市POとの「ポップス・アット・ザ・フィルハーモニック」をはじめライト・ミュージックへの多大な貢献が特に高く評価されています。

ALPHA
ALPHA-1056(1CD)
ユリ・レインヴェレ:管弦楽作品集
ユリ・レインヴェレ(1971-):And Tired from Happiness, They Started to Dance
2つのフルート、弦楽と打楽器のための協奏曲
On the Ship of Fools - 大管弦楽のための
マーリカ・ヤルヴィ、モニカ・マティエセン (Fl)
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音2023年7月、8月 パルヌ・コンサートホール
1971年エストニアのパルヌに生まれた作曲家ユリ・レインヴェレの作品集。彼は、パーヴォ・ヤルヴィが設立しエストニアの同時代音楽の紹介 に力を入れているパルヌ音楽祭で、かつて同国の文化大臣を務めた作曲家レポ・スメラの名を冠した賞を2019年に受賞しています。また 2021年には、「隣の部屋で目覚めたアンナ・マリア」がアンドリス・ネルソンスの指揮でベルリン・フィルの公演で取り上げられ、好評を博しまし た。そしてこのアルバムに収められた「2つのフルートのための協奏曲」は同じソリストにより、2019年日本でも紹介されています。詩人でもあ るレインヴェレの音楽の多くは詩的な言葉に触発されたものですが、その音楽はドビュッシーのような美しさを湛えた室内楽的な響きから、大 音量のカオス、ブルックナーを思わせる輝かしい金管楽器、多彩な打楽器の野性的なリズムを伴うものまでさまざま。アルバムのタイトルにも なった「Ship of Fools(阿呆船)」は16世紀のベストセラー小説にあったラテン語のフレーズ「Mundus vult decipi, ergo decipiatur (世界は欺かれることを願っている、故に欺かれる)」からインスピレーションを得たもので、SNSを通じて常に欺き合っているような現代人に対 する風刺が含まれているということです。

DIVINE ART
DDX-21131(1CD)
NX-B10
グレッグ・キャフリー(1963-):管弦楽作品集
Aingeal II(2021) - 弦楽オーケストラとパーカッションのために
Environments II(2012)- 独奏ギターと弦楽オーケストラ、パーカッションのために
A Terrible Beauty(2013-2019) -小オーケストラのために
Environments I(2011) -独奏ピアノとオーケストラのために
クレイグ・オグデン(G)
ダニエル・ブローウェル(P)
シネイド・ヘイズ(指)
アルスターO

録音:2023年1月4-6日
全て世界初録音
アイルランド出身、クイーンズ大学ベルファストで学んだ作曲家グレッグ・キャフリーは、現在アイルランド現代音楽セ ンターの代表を務めており、これまでにも世界各国で数多くの賞を受賞し大変高く評価されています。この 「Environments=環境」と題されたアルバムには、世界初録音となる4作品を収録。 アルバムタイトルにもなった2作の「Environments」はキャフリーがパリ滞在中に構想し書き上げた曲。各々、ギ ターとピアノをソリストにした協奏的な作品です。「A Terrible Beauty」は構想から完成まで8年かかった力作。 W.B.ウェイツの詩からインスピレーションを受けており、第4回ウーノ・クラミ作曲賞の「Recommended work= 推奨作品」に選ばれました。「Aingeal」はアイルランド語で天使の意味を持ち、早世した彼の友人のために書か れた作品です。シネイド・ヘイズが指揮するアルスターOの共感あふれる演奏で。

King International
KKC-4350(1SACD)
限定発売
ワーグナー名演集(1952)
歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
ジークフリート牧歌
楽劇「神々のたそがれ」-ジークフリートのラインの旅
楽劇「神々のたそがれ」-ジークフリートの葬送行進曲*
楽劇「トリスタンとイゾルデ」-前奏曲と愛の死#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
トリノ・イタリアRSO
ローマ・イタリアRSO*

録音:1952年6月6日 トリノ、同年5月31日 ローマ*、同年3月11日 トリノ#(放送用ライヴ)
ふたつの「指環」(1950年ミラノ盤と53年ローマ盤)の間の年、1952年にフルトヴェングラーはイタリアでRAI(イタリア放送協会)のためにワーグナーを盛んに 指揮していました。1月14日 「ワルキューレ」第1幕(ローマで)、3月11日 「トリスタン」前奏曲と愛の死(トリノで) 5月31日 「神々のたそがれ」第3幕(ローマで)、6月6日 「オランダ人」「牧歌」「ラインの旅」(トリノで)
1952年にフルトヴェングラーが公開放送録音でおこなったワーグナーの管弦楽名曲集(全5曲)。前半の3曲は52年6月6日トリノで行ったコンサートの前半 のプログラム、85年に伊チェトラから発売されたLP「ワルキューレ」第1幕の余白に収録、キングレコードでは同年3月11日同じトリノでの「前奏曲と愛の死」との カップリングでK17C-9539が発売されました。翌86年に52年5月31日の「神々のたそがれ」第3幕上演から「葬送行進曲」をカップリングして、全5曲のCD (K33Y-195)が発売され、91年にKICC-7094で再発されましたが、それ以来の登場で、しかも全5曲、初のSACD化になります!
以下、宇野功芳のライナー・ノーツ(1985年記)より このワーグナーは全5曲中3曲が今春に初発売されたばかりの演奏という点に大きな意義がある。もっとも、初発売といっても音が悪いのでは価値も薄いが、これら はすべて1952年6月6日にトリノで行われた公開放送録音だけに鑑賞用としても充分なものがあり、巨匠のファンを喜ばすことであろう。(中略) ・歌劇「さまよえるオランダ人」序曲 ・・・本CDの他に1949年のウィーン盤があるだけなので貴重です。速い部分はより速く、遅い部分はより遅い、という彼一 流の基本スタイルはウィーン盤と同じだが、あれほどやりすぎてはいない。しかしティンパニの嵐、生きもののような弦の速い動きは、ベートーヴェン風のワーグナーと してユニークです。 ・ジークフリートの牧歌 ・・・「オランダ人」と同じく、他には1949年のウィーン盤があるだけだ。このCDはウィーン盤より3年後の録音で しかもライヴだけにいっ そう上出来だ。冒頭の温かい情感と人間味にあふれた弦の響きやハーモニーは誰にもまねの出来ないフルトヴェングラー・トーンで、まるで聴く者の心に寄り添ってく るようだ。 ・ジークフリートのラインの旅 ・・・全曲盤を除くと、既発売のレコードはウィーン・フィルによる2種 (1949年、1954年)のみで、それにこの1952年のCDが加 わったことになります。解釈はほとんど変わりがなく、クナッパーツブッシュの悠揚迫らぬ巨大さには欠けるが、「ラインの旅」が始まるところでテンポを速め、いざ出発とい う興奮を示す動的な表現がいかにもフルトヴェングラーらしい。 ・ジークフリートの葬送行進曲 ・・・「葬送行進曲」には7つの録音がある。演奏はいずれも一長一短で、フルトヴェングラー臭の強いワーグナーになっています。この CDに含まれているのは、「神々のたそがれ」の第3幕だけを演奏会形式で指揮したものの中からの抜粋です。 録音のバランスに問題があり、フルトヴェングラーの 意志が今一つ伝わって来ない。 ・前奏曲と愛の死 ・・・フルトヴェングラーの十八番だけに録音は5種を数えます。 演奏はどれも超一級だ。すごい心の厚味、 優しい思いやり、むせるような歌、繊細美 の極、そして「愛の死」の最後のはかなさ、本当にすばらしい「トリスタン」 だ。
今回の全5曲、世界初のSACD Hybrid化!ミラノ・ディスコス社が制作したアナログ・マスターテープ(1/4インチ幅、2トラック、秒速38cm)をキング関口台ス タジオであらたにデジタル・リマスタリングし直して発売!明瞭にして重厚で迫力のあるサウンドをご堪能ください。 (Ki)


PROMINENT CLASSICS
2506-5623(1CD)
チェリビダッケ/ヨハン・シュトラウス名演集
(1)アンネン・ポルカ*
(2)皇帝円舞曲
(3)「こうもり」序曲
(4)ピツィカート・ポルカ(ヨゼフ・シュトラウス共作)
(5)トリッチ・トラッチ・ポルカ
(6)ポルカ雷鳴と電光*
(7)ウィーン気質*
(8)「ジプシー男爵」入場行進曲*
(9)ポルカ「狩り」*
(10)南国のバラ*
セルジュ・チェリビダッケ(指)
シュトウットガルトRSO

録音:(1)-(5)1981年5月27日 、(6)(7)1982年6 月9日、(8)-(10)1983年6月10日
全てリーダーハレにおけるライヴ・ステレオ録音
*=正規盤初出
正に夢のようなリリースです!チェリビダッケによるヨハン・シュトラウス名演集の登場で す。大指揮者は小品にも芸術の精髄を注ぎ込みますが、チェリビダッケもその例に洩れま せん。とにかく聴けなかったレパートリーが聴けるのが朗報。チェリビダッケは頭脳で解析 する天才であることは無論のこと感覚的な遊びの達人でもありましたので、こうした曲目にも 見事な適性を示します。定期演奏会ではなく SUDFUNK BALL(直訳すれば南ドイツ放送 夜会)という催しでシュトウットガルト放送響以外にも出演者がある演奏会。ここで巨匠は秘 蔵レパートリーを披露したのです。解説には演奏分析の神、金子建志氏による詳述も必読 です。

Forgotten Records
fr-1920(1CDR)
ショモギー/バルトーク:作品集
管弦楽の為の協奏曲*
弦楽器,打楽器とチェレスタの為の音楽#
ラースロー・ショモギー(指)
ハンガリー放送O*、
バーデン・バーデン南西ドイツ放送O#

録音:1955年12月5日-6日*、1957年9月3日-7日、バーデン=バーデン、ドイツ#
※音源:Qualiton LPX123*、Ducretet-Thomson 260C-099#他

VOX
VOXNX-3042CD(1CD)
NX-B06
ラフマニノフ:交響的舞曲
ジプシーの主題による奇想曲 Op.12
スケルツォ ニ短調(1888)*
交響詩「死の島」 Op.29
セントルイスSO
レナード・スラットキン(指)

録音:1979年、1980年10月*
レナード・スラットキンとセントルイスSOは1970年代半ばから1980年代冒頭にかけて、交響曲とピアノ協奏曲に合唱交響曲「鐘」やカンター タ「春」までも含むラフマニノフの管弦楽作品全集をVoxに録音し、これらはダイナミックかつ洗練された演奏と優れた録音によって高い評価を得まし た。その中から、初期から後期までの管弦楽作品を収録。同時期に収録された第2番は日本初出時に『レコード芸術』誌で「音場の広さ、奥行き、 解像度の高さ、全体の融け合いの良さ、音のしなやかさと艶、パートの定位感、歪みや混濁の無さ」などの諸要素を高水準で満たし、極めて高い評 価を得ました。これらの特徴は当盤にも当てはまります。最新リマスターによってリフレッシュされたサウンドをお楽しみください。エリート・レコーディングズ の制作、24bit/192kHzリマスターによるVOX AUDIOPHILE EDITIONの1枚。ブックレットには初出時のジャケットと解説を転載しています。
VOX
VOXNX-3039CD(1CD)
NX-B
グリーグ:ペール・ギュント組曲第1番Op. 46
ペール・ギュント組曲第2番Op.55
組曲「ホルベアの時代より」 Op.40
抒情小曲集第8集 Op.65- 第6曲 トロルドハウゲンの婚礼の日(1896)*
ノルウェー舞曲 Op.35*
ユタSO
モーリス・アブラヴァネル(指)

録音:1975年2月、3月、1975年5月*
アブラヴァネルのグリーグ管弦楽作品集の復刻第2弾。「中庸の美」を実践したような演奏は過激な表現に走ることなく、それでいて旋律は十分に歌 い、ダイナミックな躍動感も備え、安心して曲の魅力に浸ることが出来ます。録音場所は明記されていませんが当時ユタ響が主な録音会場として 使っていたモルモン・タバナクルと想像されます。豊かな響きを伴いつつ、自然な定位と高い解像度を実現したエンジニアのマーク・オーボートの録音も 聴きもの。新リマスターでS/Nが改善しました。ブックレットには初出時のジャケットと解説を転載しています。

Obsession
MELHQ-1002479(1CD)
HQCD
完全限定生産
シチェドリン:カルメン組曲
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番ハ短調 Op.35*
:ウラディーミル・スピヴァコフ(指)、
モスクワ・ヴィルトゥオージ、
アルメニア国立室内アンサンブル、
パーカッション・アンサンブル
エフゲニー・キーシン(P)*、
ウラディミール・カフェルニコフ(Tp)*、
ウラディーミル・スピヴァコフ(指)*
モスクワ・ヴィルトゥオージ*

録音:1984年(スタジオ録音)(1-13)、1986年4月27日、モスクワ音楽院大ホール(ライヴ録音)*/ADD
ObsessionシリーズによるMelodiyaの名盤復刻! ウラディーミル・スピヴァコフとモスクワ・ヴィルトゥオージの名コンビによる、シチェドリンとショスタコーヴィチのHQCDヴァージョンが再生産されました。2021年の現地リリース時点では日本で殆ど流通していなかったため、嬉しい復活&日本上陸となります。ビゼーの名オペラをシチェドリンが独創的にアレンジ・再構成した「カルメン組曲」の名演は勿論、当時14歳の神童キーシンがライヴ演奏した白熱のショスタコーヴィチもファン必聴・必携です。

KAIROS
0022009KAI(1CD)
ジャン=リュック・エルヴェ:ジャーミネーション
ジャン=リュック・エルヴェ(b.1960):Germination(12人のミュージシャンとエレクトロニクスのための)(2013)
Topos(8人のミュージシャンとエレクトロニクスのための)(2022)
Au dehors(クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのための)(2008)
リティネレア、レオ・マルグ(指)

録音:2021年6月11日、2022年6月4日、2023年7月3日(フランス)
パリ国立高等音楽院にてジェラール・グリゼーに師事したフランスの作曲家、ジャン=リュック・エルヴェ(b.1960)は、日本庭園の静謐な美学とエドガー・ヴァレーズの前衛的なサウンドにインスピレーションを得た音楽作りで自然と建築の両方の環境との深い関わりを体現し、このアルバムでもリスナーに音楽と環境がシームレスに絡み合うユニークな聴覚体験を提供します。

Altus
OALTSA-001(1SACD)
シングルレイヤー
完全限定生産
初SACD化
日本語帯・解説付
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」 ラファエ ル・クーベリック(指)
バイエルンRSO

録音:1984年5月3-4日/ミュンヘン・レジデンツ、ヘラクレスザール
忘れがたいORFEOの名盤をALTUSがライセンスしリマスター、初SACD化。より生々しく生まれ変わった高音質盤で演奏の素晴らしさが一層ひきたち、スケールの大きな音楽として耳に心に迫ってきます。
祖国を離れたクーベリックが自ら鍛え上げたバイエルン放送響と84年に演奏した「わが祖国」ライヴ。いいようのない熱気を迸らせながらも、スコア上の細かい
筆致を克明に描き、絶妙かつ稀有なバランスの音楽を構築した名演。ラストのクライマックスも決して勢いに任せるのでなく燃焼度は抜群のままにしっかりと描ききった、クーベリックの名人芸が光る圧巻の演奏です。
「彼の同曲演奏のなかで、もっとも切実な音楽としてわたしには聴こえます。故郷を離れて久しい指揮者が、その土をもう踏むことはないのではないかという諦念も滲ませつつも、やはり望郷の思いに胸を熱くする、じつに生々しい心理が反映された音楽として。」(鈴木淳史氏の解説より)

ALPHA
ALPHA-941(1CD)
フローラン・シュミット:劇付随音楽『サロメの悲劇』 Op.50(1907年オリジナル版)
悲歌 Op.24(Vcと管弦楽版)*
アンバー・ブライド(S)
フィリップ・シュテムラー(Vc)
フランクフルトRSO
アラン・アルティノグル(指)

録音:2021年1月、2022年6月* フランクフルト放送ゼンデザール
コンサートのみならずオペラでも世界的に高い評価を得ているアラン・アルティノグル(アルティノグリュ)と、彼が2021年から首席指揮者を務め るフランクフルトRSOとのアルバム第2弾。フローラン・シュミットの人気曲『サロメの悲劇』は、1907年に黙劇の付随音楽として小 管弦楽のために書かれ、その後バレエ・リュスの依頼を受け大編成の管弦楽によるバレエ音楽として1913年に改作上演されました。1907 年版は管楽器10パート(Fl&Picc、Cl、Ob、Eh、Fg、Tp、2Hr、2Tb)と打楽器3名、弦五部とハープという編成で、小さなオーケストラ・ ピットに対応する人数で演奏することも可能ですが、今回の演奏では弦楽器だけでも30人以上を導入しており、大編成版に劣らないシン フォニックな解釈で聴き応え十分。高い演奏技術で知られるフランクフルト放送響の妙技を通じ、作品の持つ美しさと躍動、そして大きなクラ イマックスを十二分に楽しむことが出来ます。チェロとピアノのために1899年から1903年の間に書かれた「悲歌」は、30歳前後の感性で 瑞々しく書かれた美しい小品ですが、ここでは管弦楽に熟練した1911年に作曲者自ら編曲した版で聴くことが出来ます。

Opus Arte
OACD-9051D(2CD)
NX-C07
グラズノフ:バレエ音楽『ライモンダ』(タマラ・ロホ版) イングリッシュ・ナショナル・バレエ・フィルハーモニック
ギャヴィン・サザーランド(指)

録音:2022年10月19日~22日 ホロウェイ・ブロダクション・スタジオ(ロンドン)
イングリッシュ・ナショナル・バレエ(ENB)は、タマラ・ロホの芸術監督就任(2012年)以来、アンナ=マリー・ホームズ振付『海賊』やアクラム・カーン振付『ジゼ ル』など数々の斬新な企画で注目を浴び、大きな飛躍を遂げました。そのタマラ・ロホがサンフランシスコ・バレエの芸術監督への転身に先立ち、ENBでの最 後のプロジェクトとして取り上げ、自身の振付家としてのデビュー作ともなったのが、グラズノフ作曲、プティパ原振付のバレエ『ライモンダ』。2022年1月に初演 されたこのタマラ・ロホ版『ライモンダ』は、大好評を博しました(同月ENBの最高位リード・プリンシパルに昇格した加瀬栞がライモンダ役で出演)。 タマラ・ロホは、物語の舞台をプティパ版の十字軍時代の中世フランスから19世紀のイギリスとクリミアへと移し、題名役ライモンダをクリミア戦争の従軍看護 師フローレンス・ナイチンゲールに見立て、十字軍の騎士ジャン・ド・ブリエンヌをイギリス軍の兵士ジョン・デ・ブライアン、サラセンの騎士アブデラフマンをオスマン 帝国軍の将校アブドゥル・ラーマンに置き換え、この主役の3人を軸にした、より劇的な起伏に富むストーリーに転換。新国立劇場バレエ公演『眠りの森の美 女(2014年)』、『ラ・シルフィード/Men Y Men(2016年)』の指揮者として日本でもお馴染みのバレエ音楽のスペシャリスト、ギャヴィン・サザーランドがこ のストーリーを元にグラズノフのスコアを再構成しました。本作は、このタマラ・ロホ版『ライモンダ』のイングリッシュ・ナショナル・バレエ・フィルハーモニック(ギャヴィ ン・サザーランド指揮)によるセッション録音です。録音エンジニアはLinn Recordsのフィリップ・ホッブス。作品的にもオーディオ的にも注目のリリースです。

MARCO POLO
MAR-18.225381(1CD)
ユリウス・フチーク(1872-1916):舞曲と行進曲集
行進曲「エルプタルグルス」 Op.246(1911?14)**
ワルツ「人生のおとぎ話」 Op.253(1912)*
ラバン=行進曲 Op.44(1899) (原典版)*
ワルツ「星降る夜に」 Op.242(1911)**
マズルカ「ハートの女王」 Op.70(1899/1900)*
ワルツ「春の知らせ」 Op.114(1900頃,1928年出版)**
行進曲「大胆で誠実」 Op.240(1910)**
ワルツ「謝肉祭の王」 Op.244(1911)*
フランス風ポルカ「甘い夢の中で」 Op.31(1899)*
ワルツ・レント「忘れられない時間」 Op.212(1907)**
ヴェネツィア風セレナード「ラグーンの上で」 Op.221(1908)(フリューゲルホルンと管弦楽版)**
フランス風ポルカ「舞姫」 Op.37(1898)*
ワルツ「夢の国」 Op.270(1914)**
行進曲「歌の街から」 Op.126(1903)**
ギャロップ「鷲の飛翔」(ポルカ・シュネル) Op.237(1909)*
ヴァルター・ホフバウアー(フリューゲルホルン)
チェコ室内Oパルドビツェ
マレク・シュティレツ(指)

録音:2022年8月23、25-30日
*=世界初録音
**=管弦楽ヴァージョンによる世界初録音
半音階を駆使したユニークな旋律を特徴とする『剣士の入場』で知られる作曲家ユリウス・フチークの作品集。フチークはチェコで生まれ、プラハ音楽院でド ヴォルザークに師事、1891年にオーストリア=ハンガリー第49歩兵連隊に軍楽隊員として入団したのち、ウィーンの軍楽隊に入団。一時期はプラハのオー ケストラで演奏していましたが、1897年からはサラエヴォの軍楽隊の指揮者となり、以降は吹奏楽の指揮者として自作を演奏し大好評を博しました。 彼は1916年にこの世を去りましたが、残された楽譜は遺族によって処分されたため、多くの作品が失われてしまいました。このアルバムに収録された作品のう ち7曲は過去に出版されたことが無く、今回プラハの国立博物館に保存されていた自筆譜を編集して世界初録音にこぎつけました。他の8曲も英国ヨハン・ シュトラウス協会会長が率いる専任チームが丹念に編集したオーケストラ・スコアを用いた初録音となります。

SUPRAPHON
SU-4342(1CD)
『プラハのための音楽』
(1)ドヴォルザーク:地域祝祭展覧会のためのファンファーレ(1891)
(2)ドヴォルザーク:序曲「わが故郷」Op.62 B.125a(1882)
(3)オストルチル:交響詩「シェミークの物語」Op.3(1899)
(4)スメタナ:プラハの謝肉祭―序奏とポロネーズ(1883)
(5)スメタナ:交響詩「ヴィシェフラド」(連作交響詩『わが祖国』より第1曲)(1874)
(6)スーク:交響詩「プラハ」Op.26(1904)
プラハSO、
トマーシュ・ブラウネル(指)

録音:2021年3月10〜12日、2021年3月24&25日、2022年1月18〜21日、2022年9月6〜8日/スメタナホール(プラハ市民会館)(プラハ)
2024年1月の来日公演が大成功に終わったトマーシュ・ブラウネル率いるプラハSO。同コンビの注目新譜『プラハのための音楽』では、19世紀後半、チェ コ民族がオーストリア=ハンガリー帝国内で言語、文化、アイデンティティを求め戦った時代に生まれた作品、ドヴォルザーク、オストルチル、スメタナ、スークの管弦 楽曲を収録しております。
オタカル・オストルチルは1879年プラハ生まれ。プラハ大学で現代言語学を学んだ後、プラハのチェコの商業アカデミーでチェコ語およびドイツ語の教師を務 めました。音楽家としてのオストルチルは芸術活動のすべての面で常に現代音楽の発展に関わり、当時のプラハでは取り上げられることの少なかったヤナーチェク、 フィビフなどの作品も積極的に紹介したことでも知られます。交響詩「シェミークの物語」は19歳の時の産物。「ヴィシェフラド」にまつわるチェコの古代伝説に基 づく交響詩で、演奏される機会が滅多にない作品です。
この他、ドヴォルザークがプラハ地域祝祭展覧会のオープニングのために作曲した「ファンファーレ」、ドヴォルザークの愛国心が強くあらわれた序曲「わが故 郷」、今年(2024年)に生誕200周年を迎えたスメタナの「プラハの謝肉祭」、交響詩「ヴィシェフラド」、そしてスークの交響詩「プラハ」という充実の内容。プ ラハSOの本拠、プラハ市民会館のスメタナホールで録音された注目のアルバム登場です!

NMC
NMCD-277(1CDR)
マイケル・ゼヴ・ゴードン:諸行無常〜管弦楽作品集
1-7. 「ボホーサ」 管弦楽のための7つの小品
8-10. ヴァイオリン協奏曲
11-23. 諸行無常 
ユッカ=ペッカ・サラステ(指/tr.1-7)
BBC響(tr.1-7)、
キャサリン・ラーセン=マグワイア(指/tr.8-10)、

BBCウェールズ・ナショナルO(tr.8-10)、カロリン・ヴィトマン(Vn/tr.8-10)、
ライアン・ウィグルスワース(指/tr.11-23)、
ロンドン・シンフォニエッタ(tr.11-23)、
ヒュー・ワトキンス(P/tr.11-23)、
イアン・デアデン(エレクトロニクス/tr.11-23)

録音:2009年、2012年、2021年(イギリス)
キングズ・カレッジでロビン・ホロウェイに、その後オリヴァー・ナッセン、ジョン・ウールリッチらにも師事した作曲家、マイケル・ゼヴ・ゴードンは、オペラ、管弦楽、室内楽、合唱と幅広いジャンルの作品を手掛けており、作品の多くは、BBC響、ロンドン。・シンフォニエッタ、ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団など、多くの一流音楽家によって演奏されています。ゴードンの作品は、アイヴァース・クラシカル(英国作曲家)賞の合唱部門で2度受賞。エヴァ・ホフマンとの共作『A Pebble in the Pond』では、ラジオフォニック作曲部門でイタリア賞を受賞しています。本アルバムでは、「記憶と喪失」という壮大なテーマに基づいた3つの大規模な作品を収録しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Danacord
DACOCD-931(2CD)
トマス・イェンセンの遺産 第21集
(1)チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35*
(2)シベリウス:劇付随音楽「国王クリスチャン二世」組曲 Op.27より 夜想曲
(3)ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容
(4)ギヨム・ランドレ(1905-1968):クラリネット協奏曲(1957/58)**
(5)ヤーアン・ベンソン(1897-1951):変奏曲 Op.28
(6)モーリス・カルコフ(1927-2013):交響曲第3番「短い交響曲」 Op.38
(7)ゲイル・トヴェイト(1908-1981):ハルダンゲルの100の旋律 組曲第1番Op.151
(8)シャブリエ:スペイン
(9)アドルフ・アダン:歌劇「ニュルンベルクの人形劇」 序曲
(10)伝承曲(グレインジャー編):カントリー・ガーデン
(11)エリック・コーツ:ナイツブリッジ行進曲(「ロンドン組曲」より)***
(12)シューベルト:軍隊行進曲第1番
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、
ティヴォリ・コンサートホールO***、
ジャニーヌ・アンドラード(Vn)*、
アーネ・ムラー(Cl)**

録音:(1)1962年4月8日、ライヴ放送
(2)1962年10月14日、ライヴ放送
(3)1961年10月11日、ライヴ放送
(4)1961年11月11日、ライヴ放送
(5)1962年11月19日、ライヴ放送
(6)1961年11月11日、ライヴ放送
(7)1962年4月8日、ライヴ放送
(8)1962年4月8日、ライヴ放送
(9)1962年4月8日、ライヴ放送
(10)1962年4月8日、ライヴ放送
(11)1942年9月][Tono X25009
(12)1962年10月8日、ライヴ放送
デンマークの名指揮者、トマス・イェンセン(1898-1963)の遺産シリーズ第21集。冒頭に収録されたフランスのヴァイオリニスト、ジャニーヌ・アンドラード(1918-1997)の「自発性豊かな響き」のソロによるチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」から聴きどころたっぷりです。オランダの作曲家ギヨム・ランドレの「クラリネット協奏曲」は現在入手できるとされる唯一の録音。またスウェーデンのモーリス・カルコフの交響曲第3番「短い交響曲」やノルウェーのトヴェイトの「ハルダンゲルの100の旋律」組曲第1番といった北欧作品や管弦楽のための小品が収録されています。戦時中に録音されたエリック・コーツの「ナイツブリッジ行進曲」は、TonoのSP78回転盤で発売された後、初めての復刻となります。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

EM Records
EMRCD0-85(1CD)
ラ・ベル・ダム
クィルター:The Faithless Shepherdess
ディーリアス:小管弦楽組曲第1番
ホルスト:Ornulf’s Drapa
ノーマン・オニール:La Belle Dame sans Merci(つれなき美女)
シリル・スコット:The Ballad of Fair Helen of Kirkconnel
ハヴァーガル・ブライアン:伝説
キャンベル・マッケンジー:コロンバ
BBCコンサート・オーケストラ、
ジョン・アンドルーズ(指)、
ロデリック・ウィリアムズ(Br)、
ルパート・マーシャル=ラック(Vn)
近代・現代イギリスの知られざる作品や新作を続々と送り出しているthe English Music Festival(EMF/イギリス音楽祭)の自主レーベル「EM Records」。少なくとも1つ以上の世界初録音作品を収録するというこだわりのもとリリースされてきたEM Recordsのニュー・アルバムは、19世紀末の英国ロマン主義をテーマとした、オニール、ホルスト、ディーリアス、クィルター、マッケンジー、ブライアンの世界初録音作品を集成。
ホルストが1898年に作曲したバリトンとオーケストラのための小品「Ornulf’s Drapa(オルヌルフのドラパ)」(詩はイプセンの『ヘルゲランのヴァイキング』から引用)は、エム・マーシャル=ラック(EM Recordsのレーベル・ディレクター、EMFのマネージング&アーティスティック・ディレクター、ルパートの妻)が大英図書館からオリジナルの楽譜を入手し、ブルーノ・バウアーが編集。英国ホルスト協会からも多額の助成金が出され、世界初録音が実現しています。

Diapason
DIAP-167(1CD)
ムソルグスキー:展覧会の絵

(1)ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵
(2)ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編):歌劇「ホヴァンシチナ」より前奏曲「モスクワ川の夜明け」
(3)ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編)):「LA PRISE DE KARS-」より「厳粛な行進曲」
(4)ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編)):古典様式による間奏曲
(5)ムソルグスキー(リャードフ編):歌劇「ソロチンスクの定期市」より「ゴパック」
(6)リャードフ:黙示録より Op.66
(7)リャードフ:キキモラ Op.63
(8)リャードフ:バーバ・ヤーガ Op.56
 魔法にかけられた湖 Op.62
 音楽の玉手箱 Op.32
(1)レナード・バーンスタイン(指)NYO/録音:1958年
(2)ジョージ・セル(指)クリーヴランドO/録音:1958年
(3)ワルター・ジュスキント(指)フィルハーモニアO/.録音:1958年
(4)ボリス・ハイキン(指)モスクワRSO/録音:1955年
(5)エルネスト・アンセルメ(指)スイス・ロマンドO/録音:1955年
(6)イーゴリ・マルケヴィチ(指)ラムルーO/録音:1960年
(7)ピエール・デルヴォー(指)パリ音楽院O/録音:1957年
(8)エフレム・クルツ(指)、フィルハーモニアO/録音:1957年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第167巻として登場するのは、レナード・バーンスタインの「展覧会の絵」です。1958年に録音されたニューヨーク・フィルハーモニックとのこの録音は、今なお名演として語り継がれている演奏です。バーンスタインとニューヨーク・フィルの初期の熱演と共に、リャードフの管弦楽作品をお楽しみいただける一枚です。
Diapason
DIAPCF-030(10CD)
ベルリオーズ:作品集
(1)幻想交響曲 Op.14

(2)夏の夜 Op.7

(3)幻想交響曲 Op.14

(4)夏の夜 Op.7

(5)ローマの謝肉祭 Op.9

(6)ベアトリスとベネディクト(序曲)

(7)海賊 Op.21

(8)ロブ・ロイ

(9)リア王 Op.4

(10)ベンヴェヌート・チェッリーニ Op.23(序曲)
ピエール・モントゥー(指)、サンフランシ
(11)宗教裁判官 Op.3(序曲)

(12)「ファウストの劫罰」Op.24より「ハンガリー行進曲」

(13)ファウストの劫罰 Op.24

(14)イタリアのハロルド Op.16

(15)罠 Op.13-3

(16)ロメオとジュリエット Op.17

(17)「ベンヴェヌート・チェッリーニ」Op.23より抜粋

(18)「トロイアの人々」Op.29より抜粋
Acte I:Marche troyenne

(19)Acte IV:Chasse royage et orage

(20)Acte V:Inutiles regrets…
Acte V:Encore ces voix…

(21)Acte V:Je vais mourir…

(22)囚われの女 Op.12
若いブルターニュの牧童 Op.13-4
ザイーデ Op.19-1

(23)シューベルト(ベルリオーズ編):魔王

(24)ウェイヴァリーOp.1

(25)キリストの幼時 Op.25

(26)テ・デウム Op.22

(27)ウェーバー(ベルリオーズ編):舞踏への招待

(28)ルジェ・ド・リール(ベルリオーズ編):ラ・マルセイエーズ

(29)レクイエム Op.5
(1)アンドレ・クリュイタンス(指)フィルハーモニアO/録音:1958年
(2)シュザンヌ・ダンコ(S)、 ソー・ジョンソン(指)シンシナティSO/録音:1951年
(3)ピエール・モントゥー(指)パリSO/録音:1930年
(4)ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S)、シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO/録音:1955年
(5)アンドレ・クリュイタンス(指)フランス国立O/録音:1961年
(6)シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO/録音:1958年
(7)ポール・パレー(指)デトロイトSO/録音:1958年
(8)エイドリアン・ボールト(指)LPO/録音:1956年
(9)トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO/録音:1947年
(10)ピエール・モントゥー(指)サンフランシスコSO/録音:1952年
(11)アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響/録音:1942年
(12)ジョージ・セル(指)クリーヴランドO/録音:1957年
(13)リシャール・ヴェロー(ファウスト)、コンスエロ・ルビオ(マルグリート)、ミシェル・ルー(メフィストフェレス)、イーゴリ・マルケヴィチ(指)ラムルーO/録音:1959年
(14)ウィリアム・プリムローズ(Va)、シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO/録音:1958年
(15)ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S)、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)、ジェラルド・ムーア(P)/録音:1960年
(16)チェーザレ・ヴァレッティ(T)、ロザリンド・エリアス(Ms)、ジョルジョ・トッツィ(Bs)、シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO/録音:1961年
(17)ニコライ・ゲッダ(T)、ジョルジュ・プレートル(指)フランス国立O/録音:1961年
(18)ポール・パレー(指)デトロイトSO/録音:1960年
(19)トーマス・ビーチャム(指)ビーチャム・コラール・ソサエティ、ロイヤルPO/録音:1957年
(20)ジョルジュ・ティル(T)、ウジェーヌ・ビゴー(指)(合唱とオーケストラ不明)/録音:1934年
(21)リタ・ゴール(Ms)、ローレンス・コリングウッド(指)フィルハーモニアO/録音:1958年
(22)エリナー・スティーバー(S)、ジャン・モレル(指)コロムビアSO/録音:1954年
(23)シャルル・パンゼラ(Br)、ピエロ・コッポラ(指)グラモフォンO録音:1926年
(24)トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO/録音:1954年
(25)エレーヌ・ブーヴィエ(Ms)、ジャン・ジロドー(T)、ルイス・ノゲラ(Bs-Br)、ミシェル・ルー(Bs-Br)、アンドレ・クリュイタンス(指)レイモンド・セント・ポールcho、パリ音楽院O/録音:1951年
(26)アレキサンダー・ヤング(T)、トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO、ロンドン・フィルハーモニーcho、ダリッジ・カレッジ少年cho
/録音:1953年-1954年(27)イーゴリ・マルケヴィチ(指)フィルハーモニアO/録音:1954年
(28)アンドレ・クリュイタンス(指)RTFO&cho/録音:1959年
(29)リチャード・ルイス(T)、トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO&cho/録音:1959年
芸術の国フランスの世界的クラシック音楽専門誌、「ディアパゾン(Diapason)」の自主製作レーベルの看板であるボックス・セット・シリーズの第30弾として、マベルリオーズの作品集が登場します!
クリュイタンスやモントゥーの「幻想交響曲」を始めとして、往年の巨匠たちの指揮で、ベルリオーズの有名曲からマイナーな曲まで網羅されています。共演の歌手陣にも注目のボックス・セットとなっています。

BR KLASSIK
BR-900643(1CD)
NX-B08
musica viva #43
ヘルムート・ラッヘンマン(1935-):マイ・メロディーズ(2016-18/2019/2023)-8本のホルンと管弦楽のために
ボーナス・トラック(全曲からの特徴的な部分の抜粋)
ヘルムート・ラッヘンマンとヨハン・ヤーンの対話
バイエルンRSOのホルン・グループ
バイエルンRSO
マティアス・ヘルマン(指)

録音:2023年6月23日(ライヴ)
ミュンヘン、ヘラクレスザール
ヘルムート・ラッヘンマンの「マイ・メロディーズ」は2016年から18年にかけて作曲された後、早くも翌年に改 訂、更に2023年に再び改訂された作品です。このアルバムは2023年の改訂版初演時の演奏を収録した もの。ヴェネツィアでルイジ・ノーノに師事して以来、長い間「メロディ」にこだわっていたというラッヘンマン、この 作品は2008年にマドリードで「マッチ売りの少女」のリハーサルをした際、8本のホルンが奏でる音色からアイ デアを得て書き上げたものです。アルバムの ボーナス・トラックでは作品の特徴的な部分の抜粋を聴くことが でき、ラッヘンマン特有の音形やホルンの特殊奏法、息遣いが生み出すノイズまでを含む多彩なサウンドを 知ることができます。

ALPHA
ALPHA-1038(1CD)
プロコフィエフ:『ロメオとジュリエット』第2組曲 より
 I. モンターギュー家とキャピュレット家
 II. 少女ジュリエット
 III. 僧ローレンス
第1組曲 より
 V. 仮面
 VI. ロメオとジュリエット
 VII. ティボルトの死
第2組曲 より
 V. 別れの前のロメオとジュリエット
 VII. ジュリエットの墓の前のロメオ
エリザベス・オゴネク(1989-):この輝くものすべて
ラヴェル:『ダフニスとクロエ』 第2組曲
アントワープSO
エリム・チャン(指)

録音:2023年8月 エリザベート王妃ホール、アントウェルペン
香港に生まれアメリカで指揮を学んだエリム・チャン(陳以琳)。2014年ドナテッラ・フリック指揮者コンクールで女性として初めて優勝、2019 年からアントワープSOの首席指揮者を務めています。これまで協奏曲の伴奏やコンクールのライヴはあったものの、初めてのフル・アル バムのテーマとして今回彼女が選んだのは舞曲。プロコフィエフ『ロメオとジュリエット』の組曲から独自に選曲した8曲とラヴェル『ダフニスとクロ エ』第2組曲では、大仰な表現は控えながら細部まで歌い込み、さらに引き締まったリズムとしなやかさを兼ね備えた深い音楽を聴かせます。 そしてアメリカの作曲家オゴネクによる「管弦楽のための3つの舞曲」のサブタイトルの付いた『ALL THESE LIGHTED THINGS』では、曲 の特性の深い理解に基づき、多彩なパーカッションと弦や管によるリズムの交感を巧妙に描き、たいへん魅力的に仕上げています。巨匠然と した重さとも鋭角的な表現とも違う、創造性と柔軟性の高い音楽を作り上げる新しい才能を感じさせるアルバムです。

ALBANY
TROY-1958(1CD)
ナローン・プランチャルーン(b.1973):作品集
「陸と海の彼方」/「烈火」
「音、こだま、そして沈黙」
アルフォンソ・スカラーノ(指)
タイPO

録音:2022年タイ、マヒドル大学
「イルミネーションズ(TROY1934)」に続くナローン・プランチャルーンの管弦楽作品集第 2弾。 プランチャルーンはタイ北部の出身で後に渡米、イリノイ州立大学で学び、アレクサンダー・ ツェムリンスキー国際作曲コンクールで優勝しています。第1集に収録されている「フェノメノン」 は2004年武満徹賞第2位。現在はタイのマヒドル大学音楽学部の学部長を務める傍ら、タ イPO、パシフィックSOのコンポーザー・イン・レジデンスを務 めています。彼の作風は現代音楽の要素とタイの民族音楽、伝統音楽を融合したものでアジ ア的、オリエンタリズム、エキゾチシズムがあふれた魅力的なもの。アジア風コープランド、南 方系の伊福部昭といった感じの様々なイディオムが混在した雰囲気で大いに楽しめる。

LPO
LPO-0127(2CD)
ユロフスキ・コンダクツ・ストラヴィンスキー vol.3

(1)プルチネッラ
(2)交響曲 ハ調
(3)オード(頌歌、3部の悲しみの歌、またはトリプティク)
(4)トレニ〜預言者エレミアの哀歌
(5)変奏曲〜オルダス・ハクスリー追悼
(6)レクイエム・カンティクルズ
ウラディーミル・ユロフスキ(指)LPO
アンハラッド・リドン(メゾ・ソプラノ/プルチネッラ、レクイエム・カンティクルズ)
サム・ファーネス(テノール/プルチネッラ、トレニ)
マシュー・ローズ(バス/プルチネッラ)
エリザベス・アサートン(ソプラノ/トレニ)
マリア・オストルコヴァ(メゾ・ソプラノ/トレニ)
ジョエル・ウィリアムズ(テノール/トレニ)
テオドール・プラット(バリトン/トレニ)
ジョシュア・ブルーム(バス/トレニ)
マキシム・ミハイロフ(バス/レクイエム・カンティクルズ)
ロンドン・フィルハーモニーcho

録音:(1)2020年12月5日、(2)2018年4月18日、(3)2018年4月21日、(4)録音:2018年12月8日、(5)2018年12月8日、(6)2018年11月10日
すべてロイヤル・アルバート・ホールでの録音
ユロフスキ指揮LPOのストラヴィンスキー・シリーズ第3弾にして完結編の登場。ライヴ演奏会でも絶賛され、またCDシリーズも世界で高く評価されているシリー ズが完結となります。演奏機会の少ない作品も網羅した充実の内容。
ディアギレフから依頼されて手掛けた「プルチネッラ」は、ペルゴレージ原作の音楽を借用し、不協和音などでエッジと風刺の効いた作品に仕立てたもの。交響 曲 ハ調はシカゴSO創立50周年記念のために委嘱され、ストラヴィンスキー自身の指揮で1940年に初演されました。20台にひとつシンフォニーを手掛け た後の最初の本格的なオーケストラのための交響曲で、ハイドンやベートーヴェンへのまなざしが強く感じられる作品です。オードは1943年、クーセヴィツキーか ら、その妻をたたえるための作品を、という依頼を受けて作曲されたもの。1913年の「春の祭典」初演に継ぐくらいに悲惨な結果となったのがこの「トレニ」の 初演でした。十二音技法で書かれていますが、調性的な要素も持ち合わせ、驚くほど豊かであたたかみのある音楽となっています。典礼用ではなく、『哀歌』から 様々な詩を選び、特定の物語性はない、演奏会用に作曲されています。大変すばらしい演奏です。「変奏曲」は、1963年に亡くなったストラヴィンスキーの長き にわたる友人、イギリスの小説家オルダス・ハクスリーが亡くなったことを受けてその死に捧げられています。ストラヴィンスキー最後の完成されたスコアとなった (小さな歌曲を除く)レクイエム・カンティクルズは、十二音技法で書かれており、儀式的な構造、刺激的なハーモニー、明快でシャープな色彩など、ストラヴィンス キーの特徴がまさにあらわれている作品です。 (Ki)

Forlane
FOR-16770(1CD)
ブラームス:ハンガリー舞曲(全曲)
※ボーナス・トラック CD エキストラ(リハーサル風景映像[6 分])付き
ジョルジュ・プレートル(指)
シュトゥットガルトRSO

録音:1997年1,2,6月 ドイツ,シュトゥットガルト
フランスの偉大な指揮者ジョルジュ・プレートル(1924-2017)がシュトゥットガルトRSO の首席指揮者を務めていた時の代表的録音、ブラームスのハンガリー舞曲全曲。プレートルらし い熱気のある、時にテンポを大きく動かす豪快な音楽でありながら、さすがフランス人、土臭くな る一歩手前で抑える洗練さと気品も備えているという、プレートルの個性が存分に出た名演。 このCD は1997年に発売されたもので、装丁やバーコードなどはほぼそのままに、近年再生産 されたものと思われます。 ※ご注意※ このCD はCD エクストラもしくはエンハンスドCD と呼ばれるもので、本来の21 トラ ックの他に第1番のリハーサルの映像データが収録されています。トラック 22が打たれています が、これはCD プレイヤーでは再生できません。PC のCD ドライヴをご利用して再生してください。

VOX
VOXNX-3038CD(1CD)
NX-B06
グリーグ:交響的舞曲 他
交響的舞曲 Op.64
婚礼の行列 Op.19No.2(J. ハルヴォルセンによる管弦楽編)
劇音楽『十字軍の戦士シグール』から3つの管弦楽曲(1872/1892改訂)
抒情組曲 Op.54
モーリス・アブラヴァネル(指)
ユタSO

録音:1975年2月、3月
高音質録音で名高いエリート・レコーディングズ制作のVOX原盤を現代の名エンジニア、マイク・クレメンツがオリジナル・マスターテープから 192kHz/24bitでデジタル化するVOX AUDIOPHILE EDITION。VOXに数多いアブラヴァネルの録音から、グリーグの管弦楽作品集を復刻。 録音場所は明記されていませんが当時ユタ響が主な録音会場として使っていたモルモン・タバナクルと想像されます。豊かな響きを伴ったオーケストラ の一体感のあるサウンドからソロ・パートを奏でる楽器が小さめの音像ながらふわりと浮かび上がる様子は、録音エンジニアのマーク・オーボートならで は。今回のリマスターでS/Nが改善しました。「中庸の美」を音にしたような演奏は極端な表現に走ることなく、それでいて民族的な舞曲は十分ダイナ ミックに、感傷的な旋律には哀感を湛えて、安心して曲の魅力に浸ることが出来ます。ブックレットには初出時のジャケットと解説を転載しています。
VOX
VOXNX-3041CD(1CD)
NX-B06
スメタナ:連作交響詩『わが祖国』 セントルイスSO
ヴァルター・ジュスキント(指)

録音:1975年1月25-26日ミズーリ州セントルイス(USA)
高音質録音で名高いエリート・レコーディングズ制作のVOX原盤を現代の名エンジニア、マイク・クレメンツがオリジナル・マスターテープから 192kHz/24bitでデジタル化するVOX AUDIOPHILE EDITION。プラハ生まれの指揮者ヴァルター・ジュスキントが1968年から75年まで音楽 監督を務めたセントルイス響を指揮した「わが祖国」、彼の任期最終年を飾った録音です。オケの音色が落ち着いて中欧的に感じられるのは指揮者 のカラーが浸透していたことを思わせます。録音エンジニアのマーク・オーボートは極力少ないマイクで録音することを心がけていたと言いますが、オケの 溶け合いの良さ、ソロ・パートの音像が大きくならずに自然に定位しているところはその効果と言えるでしょう。演奏・録音共にまさにナチュラル。派手さ 志向の音作りではないので一聴地味に聴こえがちですが、耳をすませばまろやかな響きの中に豊かなディテールを聞き取ることができる、味わい深い 名録音です。ブックレットには初出時のジャケットと解説を転載しています。

APARTE
AP-344(1CD)
栄光の楽園
(1)ドビュッシー:シャルル・ドルレアンの3つの歌
(2)ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
(3)ドビュッシー(ワクスマン編):小組曲+ワクスマン:華やかな月
(4)ラヴェル:ボロディン風に
(5)グラシアーヌ・フィンジ:(もうひとつの)小組曲
(6)ドビュッシー:夢想
(7)ナディア・ブーランジェ:3つの小品
(8)ドビュッシー:月の光
(9)ラヴェル:3つの歌
(10)プーランク:愛の小径
(1)スカルラッティ:この告白者
(2)ボナヴェントゥーラ・ルビーノ:エルサレムを賛美せよ
(3)アントニオ・ロッティ:クレド
(4)スカルラッティ:スターバト・マーテル
(5)ヴィヴァルディ:われは幸い
ジャン = フィリップ・サルコス(指)
ル・パレ・ロワイヤ ル

録音:2023年3月13-15日/コンフラン礼拝堂(シャラントン=ル=ポン)
プレートルの秘蔵子でフランス空軍予備役大佐という肩書も持つ指揮者ジャン=フィリップ・サルコスが2010年に創設した古楽器オーケストラ・合唱団ル・パ レ・ロワイヤル。17世紀から20世紀半ばまでのレパートリーを清新な演奏で聴かせ注目されています。
彼らの新録音はイタリア・バロック。スカルラッティやヴィヴァルディなどの知られざる名品にカラフルで陰影に満ちた生命を吹き込んでいます。 (Ki)

Paraty
PTY-9231140(1CD)
ダヴィド・ランペル管弦楽曲集
交響的習作 (2003/2015改訂)
チェロ協奏曲 (2011/2015改訂)
曼荼羅交響曲 (2017)
ピアノ協奏曲 (2019)*
エマニュエル・ベルトラン(Vc)#
マリー=ジョゼフ・ジュード(P)*、
ジャック・ラコンブ(指)
ジョゼフ・バスティアン(指)*
ミュルーズSO、
ジャン=フランソワ・バスティアン(指)フランシュ=コンテ・ヴィクトル・ユゴーO(3)

録音:2021年6月、2019年7月#、2021年10月* 2018年12月/ルドゥ劇場&ブザンソン地方音楽院講堂
ダヴィド・ランペルは1959年ストックホルム生まれのスウェーデンの作曲家。パリのエコール・ノルマルとジュネーヴ音楽院で学び、現在パリで作曲とオーケス トレーションを教えています。
当アルバムは彼のオーケストラ作品を収めています。注目はチェロ協奏曲をエマニュエル・ベルトラン、ピアノ協奏曲はマリー=ジョゼフ・ジュードが独奏を務め ているのも注目。またブルガリアのソフィア・フィルの委嘱で書かれた交響的習作は、ソフィアを音名にしたミ♭―ファ―ラをモチーフにしています。プラジャナ(智 慧)、チェータナー(意志)、クシャンティ(忍辱)、ヴィーリヤ(精進)、シャンティ(平安)の5章から成る曼荼羅交響曲も興味津々です。 (Ki)

カメラータ
CDT-1118(1CD)
税込定価
2024年3月6日発売
佐藤眞〜デビュー60周年記念 管弦楽作品演奏会
佐藤眞:交響曲第3番(原典版)
ピアノ協奏曲
管弦楽のための変奏曲
管弦楽のための協奏曲
永野英樹(P)
下野竜也(指)東京SO

録音:2022年9月/東京(ライヴ)
 さまざまな分野で目覚ましい創作活動を行ってきた作曲家・佐藤眞が、 管弦楽作品生活60年を振り返り、代表作4曲を採り上げた『佐藤眞 管弦 楽作品演奏会』(2022年9月8日/東京オペラシティ コンサートホール)を完 全収録。  ソリストにヨーロッパを中心に活躍するピアニスト永野英樹を迎え、 下野竜也指揮/東京SOが、佐藤の「高い作曲の技術と意思の力に よる強靭な持続の音楽」を好演。(カメラータ)

TOCCATA
TOCC-0718(1CD)
NX-B06
リチャード・ランバート(1951-):金管とオルガンのための音楽
パルティータ - 金管五重奏のために(2015)
オルガンのための音楽 第2巻
festal trumpet sounds 祝祭ラッパの響き- トランペットとオルガンのために
ヴォランタリー 変ロ長調(2009)
ソーンベリーのエラボレーション(2009)
ヒフリドルのエラボレーション(1974)
小組曲第2番-2つのトランペットのために(2016)
栄光、賞賛そして名誉:トッカータ- オルガンのために(2015)
小組曲第3番-3つのトランペットのために(2016)
オルガンのための音楽 第1巻
mov’d with concord of sweet sounds- 金管七重奏のために(2011)
チェスター・コンコルディア・ブラス・アンサンブル
リチャード・ランバート(指)
フィリップ・ラッシュフォース(Org)
ロバート・マーシュ(Org)

録音:2022年8月22-25日
※全て世界初録音
1951年イギリス、バースに生まれた作曲家、指揮者リチャード・ランバート。彼の父と祖父が地元の教会のバンド マスターを務めており、とりわけ父が優れたコルネット奏者であったため、幼い頃からオルガンとブラスの音に触れて育 ちました。やがて自分でもトランペットを演奏するようになり、16歳頃からは友人たちが演奏するための曲を作曲し ていたといいます。以降彼は様々なアンサンブルで演奏、多彩な経験を積んできました。同時にオルガンのレッスン も受けたランバート、このアルバムに収録された一連の作品は、主として彼の友人や知人の特別な場面を記念す るために作曲されたものです。作品はどれもプーランクやウォルトンを彷彿させる雰囲気を持ち、祝祭的なムードの 中にもユーモアをにじませたユニークな作風が魅力です。


Treasures
TRE-295(2CDR)
ライナーのモーツァルトVol.1
アイネ・クライネ・ナハトムジーク*
ディヴェルティメント第17番K.334#
交響曲第40番K550**
音楽の冗談K.522+
ディヴェルティメント第11番K.251##
交響曲第41番「ジュピター」++
フリッツ・ライナー(指)
CSO、NBC響団員*,#

録音:1954年12月4日*、1955年4月23&26日#、1955年4月24日**、1954年9月16日+、1954年9月21日##、1954年4月26日++ (全てモノラル)
※音源:米RCA LM-1966*,#、米RCA LM-2114 **,++、独RCA LM-1952-B+,##
◎収録時間:77:33+75:36
“厳格なイメージを超えて一途な愛を燃や尽くしたライナーの特別なモーツァルト!”
■音源について
LP3枚分の全収録曲を2CD-R に収録、ライナーのモーツァルトの録音は、ほとんどモノラル期に集中。「ジュピター」はステレオ・バージョンも存在しますが、響きが平板なため、あえてモノラルを採用しました。交響曲では他に35番、36番、39番が遺されています。

★「ライナーのモーツァルト」と聞くと、ほとんどの人がジョージ・セルのような厳格で隙のないイメージを持たれると思います。私もそうでしたし、その手法でやられたらどんな指揮者もお手上げではないかとさえ思っていました。確かに両者は、全てにおいて妥協がないことは共通しているのですが、「第40番」を聴いて驚きました。ライナーの演奏にはセルにはない馥郁とした風合いと優しさが凝縮されているではありませんか!セルのモーツァルトが常にセルを感じさせるのに対し、ライナーのそれは徹底的にモーツァルトの息遣いだけがクローズアップされるのです。
 第1楽章はやや速めで進行しながら全てのパートが精緻に融合。一気に神々しいニュアンスを刻印しますが、主題のフレーズの結尾でフワッと力を抜くたびに香気が放たれてイチコロ!こんなこと、真の共感なくして出来るはずがありません。展開部での呼吸の振幅と虚弱の入れ替えの完全調和ぶりと声部の凝縮の高まり方には、手に汗握りつつ涙も禁じえません。緊張感を高め尽くした末にコーダで決然とリテヌートするのはいかにもライナー。第2楽章は、普段は怖いおじいちゃんが孫を抱っこしているときに見せるような雰囲気…とでも言いましょうか、これぞ無償の愛を反映したニュアンス。弦のテクスチュアは極上のシルクのようで、高潔の極み。第3楽章は厳格な3拍子の打刻よりも悲しみのニュアンスを際立たせており、ライナーが厳格な造型追求一辺倒ではなく、純粋な音楽志向の人だったことが垣間見れます。シカゴ響の上手さに関しては今更言うまでもありませんが、終楽章の特に木管群の技術と音楽性の高さは特筆ものです。
 「アイネ・クライネ…」も、これ以上に芸術的な高みに昇華した演奏を他に知りません。第1楽章1:56からのユニゾンがユニゾンとしてこれほど胸に迫る演奏があるとは思えませんし、第2楽章や第3楽章の中間部は、微笑みとか優しさとかの形容を超えた普遍的な美の結晶!この2つの楽章は、コーダのテンポの収め方にもご注目を。
 ディヴェルティメント第11番は、第3楽章の純粋な情感と透明なハーモニーが忘れられません。ここ収録した作品の中で、最も人間的な優しさを全面に出した演奏と言えましょう。第4楽章の平和なニュアンスを噛み締めながらの進行も、ロッシーニの序曲を振るライナーとは別人のよう。しかも、オケがトスカニーニにしごかれているNBC響というのが驚きです。
 「音楽の冗談」をあえて録音しているのは意外ですが、当然ながらその演奏態度も、作品への共感も、他の作品と全く変らず、不協和音を強調するといった野暮な真似はしません。あらゆる音楽的な表現の中でも最も難しいのがユーモラスな表現ではないでしょうか?普段ニコニコしている人が必ずしもユーモアのセンスがあるとは限らないですし、その逆も然り。変な演出を加えないという点ではミュンヒンガーを思い出しますが、その極度に禁欲的な演奏を窮屈に感じる方には、ライナーの演奏はより人間臭く感じられることでしょう。

 ライナーのモーツァルト録音はほとんどがモノラルであるせいか、「名盤ガイド」の類から外されるのが常ですが、その数は決して少なくなく、比類なき名演揃いであることことからも、ライナーがモーツァルトを別格の存在と考えていたことは間違いなく、だからこそ、普段のライナーの厳格な演奏の一歩先を行くような、豊かで柔軟なニュアンスがこうして開花したのだと思うのです。その点に少しでも共感していただければ幸いです。 【2024年2月・湧々堂】】

BMC
BMCCD-333(2CD)
孔雀〜ゾルターン・コダーイへのトリビュート
[CD1]
1. Prelude to the Night /2. Este /3. Determination /4. Sirato enek /5. Eternity /6. False Call /7. Csalfa sugar
[CD2]
1. The Scamp /2. Matrai kepek /3. Loyalty /4. Dusk /5. Folszallott a pava /6. The Peacock /7. Children’s Song /8. Turot eszik a cigany
モダン・アート・オーケストラ、
コルネール・フェケテ=コヴァーチュ(指)
コダーイcho、
ゾルターン・コチシュ=ホルペル(指)

録音:2022年4月3日-4日、パンノニア・スタジオ(ブダペスト)
BMC Recordsの人気アーティスト、モダン・アート・オーケストラの最新作はゾルターン・コダーイへのトリビュート・アルバム。過去にもバルトークの「15のハンガリーの農民の歌」をビッグバンド・アレンジしてしまうなど壮大なアレンジや興味を惹く企画で人気を博してきたモダン・アート・オーケストラが今回はコダーイ合唱団とタッグを組み、コダーイを象徴する「孔雀」をはじめとする様々な合唱作品をジャズの芸術的ビジョンからアプローチします。

Signum Classics
SIGCD-763(1CD)
ドロシー・ハウエル:管弦楽作品集
ユーモレスク(1919)/ザ・ロック(1928)
3つのディヴェルティスマン(1950)
ラミア(1919)/KOONG SHEE(1921)
レベッカ・ミラー(指)
BBCコンサート・オーケストラ

録音:2022年6月、セント・ジュード教会(ロンドン)
批評家のジョゼフ・ホルブルックが1921年に出版した現代英国作曲家ガイドに、エセル・スマイスとレベッカ・クラークと並んで、彼が重要だと考えたたった3人の女性作曲家の1人として紹介されたドロシー・ハウエル(1898-1982)の音楽。ほとんどの作品が未出版で、演奏されることも少ないというドロシー・ハウエルの知られざる管弦楽作品をレベッカ・ミラーが復権するアルバムです。
アメリカ、カリフォルニア出身の女流指揮者であり、エドゥアルド・マータ国際指揮者コンクール第1位の受賞歴を持つレベッカ・ミラーは、サウスバンク・シンフォニアの副指揮者、ルイジアナ・フィルの常任指揮者、エルサレム響の副指揮者などを歴任、最近では2019年から2023年までスウェーデンのウプサラ室内管の首席指揮者を務め、現在はロイヤル・ホロウェイ大学のオーケストラ部長、英国王立管弦楽協会の首席指揮者、ビショップス・ストートフォード・シンフォニアの首席指揮者、スワンOの首席客演指揮者を務めています。
Signum Classicsからは、エイジ・オヴ・インライトゥメント管を指揮したC.P.E.バッハ(グラモフォン賞2014ノミネート)や、ロイヤル・ノーザン・シンフォニアを指揮したハイドン、アーロン・ジェイ・カーニスの音楽等で評価を得てきた他、BBCスコティッシュ響を振ったHyperionのロマンティック・ピアノ・コンチェルト・シリーズ(グラモフォン賞2017ノミネート)でもドロシー・ハウエルの協奏曲を録音しています。

Bastille Musique
BM-027(3CD)

OBM-027(3CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

ユーグ・デュフール:作品集
ユーグ・デュフール(b.1943):
[CD 1]
1. Surgir(オーケストラのための)/2. L’origine du monde(ピアノと大アンサンブルのための)/3. 朝の翼の上で(ピアノとオーケストラのための)
[CD 2]
1. ティエポロによるアフリカ(ピアノと器楽アンサンブルのための)/2. ティエポロによるアジア(アンサンブルのための)/3. ティエポロによるヨーロッパ(アンサンブルのための)/4. ティエポロによるアメリカ(ピアノとアンサンブルのための)
[CD 3]
1. La Cite des saules(エレクトリック・ギターのための)/2. Hommage a Charles Negre(六重奏のための)/3. L’lle sonnante(パーカッションとエレクトリック・ギターのための)/4. L’Atelier rouge d’apres Matisse(エレクトリック・ギター、ピアノ、サクソフォンとパーカッションのための)/5. L’Enclume du reve d’apres Chillida(エレクトリック・ギターと室内オーケストラのための)
ケルンWDR響(CD1:1,3、CD3:5)、
ヨハネス・カリツケ(指揮、CD1:1)、
イラン・ヴォルコフ(指揮、CD1:3)、
シルヴァン・カンブルラン(指揮、CD3:5)、
アンサンブル・ニケル(CD3:4)、
レミックス・アンサンブル(CD1:2)、
ペーター・ルンデル(指揮、CD1:2)、
アンサンブル・ルシェルシュ(CD2:1-4)、
ヤロン・ドイチュ(エレクトリック・ギター、CD3:1-5)、
マリアーノ・キアッキアリーニ(CD3:2)、
ニコラス・ホッジズ(ピアノ、CD1:2-3)、他
ベルリンのラグジュアリー・レーベル「bastille musique」のリリース第27作目は、2023年に80歳を迎えたスペクトル楽派を代表する現代フランスの巨匠、ユーグ・デュフールの作品集。
リヨン生まれのユーグ・デュフールはジュネーヴ音楽院でピアノと作曲を学び、同地で活動する傍らリヨンの大学で哲学を教えるなど多忙な日々を送りつつ、1973年にはジェラール・グリゼー、トリスタン・ミュライユらと共にアンサンブル・イティネレールを組織。黎明期のスペクトル楽派を広く紹介する活動に大いに貢献しました。本アルバムにはピアノやアンサンブルのために書かれた「ティエポロ・サイクル」全曲やエレクトリック・ギターのためのすべての作品、さらにオーケストラとピアノのための主要な作品を錚々たるアーティストたちの演奏で収録。レーベル・プロデューサーのセバスティアン・ゾルテによるデュフール本人へのインタビューを含む充実のブックレット(国内仕様盤は日本語訳付き!)と、今作も作曲家やレコーディング・セッションの写真などが封入された「bastille musique」ならではのラグジュアリー・ボックス仕様となっています。

EUROARTS
20-11067(2SACD)
白鳥の湖&カルメン
チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」(プレトニョフによる特別編集版)
シチェドリン:カルメン組曲(ビゼーの歌劇「カルメン」による弦楽と打楽器のための編曲版)
ミハイル・プレトニョフ(指)
ラフマニノフ国際O

録音:2022年8月、モイゼス・ホール、ブラチスラヴァ、スロバキア
2022年にプレトニョフが新たに創設したラフマニノフ国際O(RIO)待望の録音が登場!ロシア出身のミハエル・プレトニョフは1978年第6回チャイコ フスキー国際コンクールのピアノ部門で優勝し、以来国際的なピアニストとして活躍。1990年にはロシア・ナショナルO(RNO)を設立し、自身も指揮者、 音楽監督として演奏会だけではなく数多くの録音を行い、積極的な活動を展開してきました。そして2022年にスロヴァキアの首都ブラティスラヴァを拠点とした 新しいオーケストラ、ラフマニノフ国際O(RIO)を設立。楽団名はプレトニョフが以前より影響を受け、愛した祖国を離れなければならなかった作曲家ラフ マニノフの名を冠しています。オーケストラメンバーは、RNOの元メンバーや本拠地ストヴァキア、オーストラリア、ウクライナなどの東西の優れた演奏家で構成さ れています。
録音は、2022年8月にモブラチスラヴァのイゼス・ホールで行われました。演目は、チャイコフスキーの「白鳥の湖」とシチェドリンの「カルメン組曲」。プレトニョ フは「白鳥の湖」の全曲版をRNOと録音(2009年)していますが、今回は6つの楽章に編集されたプレトニョフによる特別編集版。「白鳥の湖」の物語に沿うよ うにプレトニョフが選曲・構成しています。美しく詩的でおとぎ話の魔法のように、その音楽の優雅さを絶妙なバランスで描いています。同じくシチェドリンの「カ ルメン組曲」もRNOとの録音(1998年)がありますが、今回新たにRIOとの録音も注目。「カルメン組曲」は作曲者が夫人プリセツカヤ主演のバレエのために、 ビゼーの名作を弦楽器と打楽器にパラフレーズしたもの。既に知れわたった名曲を舞踏化し、お馴染みの旋律が随所にちりばめられ、パワフルな弦楽にコミカルな 打楽器の融合が面白い作品となっています。 プレトニョフとラフマニノフ国際Oの今後の活動に大いに期待できる内容となっています。 (Ki)

VOX
VOXNX-3037CD(1CD)
NX-B06
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
バレエ『マ・メール・ロワ』
『ダフニスとクロエ』 第1組曲
『ダフニスとクロエ』 第2組曲
バレエ音楽『ジャンヌの扇』- ファンファーレ
セント・オラフcho
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指)
ミネソタO

録音:1974年11月
LP時代からオーディオファイルの間で評判の名盤、スクロヴァチェフスキとミネソタ管によるラヴェルがオリジナル・マスターからの最新リマスターで登場! スクロ ヴァチェフスキの指揮は、フランス印象派絵画を思わせる、時に霞がかったような柔らかな音色が実は高精度のオーケストラ・コントロールから生まれることを示 し、少ない本数のマイクを適切に配置したマーク・オーボートの収録は、その演奏を広く濁りの無い音場と高い解像度によって再現します。その高評価ゆえ、 過去にはRefernce RecordingsやMobile Fidelityといったオーディオファイル向けのレーベルがライセンスを受けてLPやSACDでリリースしてきましたが、 今回、当代きっての録音エンジニアの一人マイク・クレメンツがオリジナル・テープから新たにデジタル化しました。従来盤との聴き比べも楽しみです。ブックレッ トには初出時のLPのジャケット写真と解説が転載されています。 VOXのスクロヴァチェフスキとミネソタ管のラヴェルは当初クワドラフォニックのLP4枚組で管弦楽曲全集としてリリースされました。今後全編が当シリーズでリ リースされてゆく予定です。

RAMEE
RAM-2301(1CD)
バッハ:フルート、ヴァイオリンとチェンバロを中心とした作品集
バッハ:管弦楽組曲 第2番ロ短調 BWV1067
ブランデンブルク協奏曲 第5番ニ長調 BWV1050
バッハ(フランク・テュンス編):アッラ・シチリアーナ(3つのチェンバロと弦楽のための協奏曲 ニ短調 BWV1063より)- フルート、ヴァイオリン、チェンバロと弦楽による演奏
バッハ:三重協奏曲 イ短調 BWV1044
フランク・テュンス(フラウト・トラヴェルソ)
/使用楽器:トリノのカルロ・プランカ1750年製作モデルに基づくブリュッセルのアンドレアス・グラット2013年製作の再現楽器
ソフィー・ジェント(Vn)/使用楽器: アブザム(オーストリア)のヤーコプ・シュタイナー1676年製作のオリジナル楽器
ベルトラン・キュイエ(Cemb)/使用楽器: ハンブルクのクリスティアン・ツェル1728年製作モデルに基づくカステルムツィオ(イタリア)のブルース・ケネディ2002年製作の再現楽器
レ・ムファッティ(古楽器使用)

録音:2023年3月13-16日ベギンホフ教会、シント=トロイデン、ベルギー
フィリップ・ヘレヴェッヘやジョス・ファン・インマゼールの古楽器オーケストラで活躍をみせ、師バルトルド・クイケンの後を受けブリュッセル王立音 楽院で多くの門弟を育ててきたフラウト・トラヴェルソの名手フランク・テュンスが、同じく多くの一流古楽器楽団に加わるバロック・ヴァイオリン 奏者ソフィー・ジェントと共に、ナントの古楽器奏者家系出身の俊才ベルトラン・キュイエを指揮者に迎えたベルギーの実力派集団レ・ムファッ ティと、バッハの器楽作品集を録音しました。弦楽3/3/2/2/1にテオルボとチェンバロを加えたその編成には、多忙な低弦奏者ブノワ・ファン デン・ベムデン(この録音では基本的にコントラバスを演奏。ブランデンブルク協奏曲第5番のみヴィオローネを使用)、日本でも活躍するバロッ ク・ヴァイオリンの中丸まどかや大野しほ、自身ポルトガルでボンヌ・コルドを主宰するバロック・チェロのディアナ・ヴィナグレら頼もしいメンバーが 結集しています。緊密なアンサンブルの中でも各パートの自発性が生きる演奏は、ベルギー古楽界の充実度を改めて実感できる味わい深 さ。自身ラ・プティット・バンドやイル・フォンダメントなどの古楽器アンサンブルにヴァイオリン奏者として加わっていた名技師、ライナー・アルントの 明敏な耳あればこそのエンジニアリングも絶妙で、ソリスト3人の魅力的な解釈を通じ、それぞれの古楽器の持ち味がよく伝わってきます。

H.M.F
HMM-902715(1CD)
デュティユー:作品集
(1)メタボール〜オーケストラのための(1964年)
(2)チェロ協奏曲「遥かなる遠い国へ」(1967-1970年)
(3)交響曲第1番(1951年
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
グスターヴォ・ヒメノ(指)
ルクセンブルクPO

録音:(1)2019年7月、(2)2023年4月、(3)2022年2月
メシアン作品集(HMM.905336/KKC.6787(4月中旬発売予定))が強烈だったヒメノ&ルクセンブルク・フィルによる、デュティユー作品集の登場。チェ ロ協奏曲「遥かなる遠い国へ」にはデュティユーからの信頼も厚かったケラスがソリストとして登場している注目盤です。
ケラスは、若い新進奏者だったころ、「私の作品を演奏してくれてありがとう」という内容の手紙をデュティユーから受け取ったそう。その後長きにわたって、 ケラスは何度もデュティユーの作品を演奏し、また、デュティユーの自宅(2台のコンサート・グランドのピアノが置いてあるために窮屈だったという)を何度 も訪れ、そこでもデュティユーの作品を演奏し、助言を得たといいます。チェロ協奏曲「遥かなる遠い国へ」は、20世紀の名曲であり、非常に高い音も多用 された難曲でもあります。ケラスの最高峰の技術と、作曲家の意図を瞬時に汲み取る深く鋭い洞察力、そしてヒメノ率いるオーケストラとの精巧なアンサンブルが、 この現代の名曲に決定的な名演を生み出しました。 この「遥なる遠い国へ」は連続して演奏される5つの楽章からなる作品で、各楽章にボードレールの一節が掲げられています。この作品が生まれる前、ボードレー ルの「悪の華」にデュティユーが音楽をつけ、ローラン・プティが振り付けをするというプロジェクトがありました。しかしそれは実現しませんでしたが、かわり にこの作品が生まれたといえます。ロストロポーヴィチによって初演されています。非常に静かで謎めいた、ソリストだけが奏でるトレモロで終わるという謎めい た結末まで、高い集中でひきつけられる演奏です。
交響曲第1番は、4楽章からなる30分ほどの作品で、パッサカリアの形式をとりながらジャズ風な要素があらわれたり、最後の謎めいたエンディングまで、 デュティユーならではのセンスに満ちた作品。「メタボール」は、メタボリズム(代謝、物質交代、あるいは細胞または微生物内でおこる化学変化など)という 言葉から派生したタイトル。第1楽章では木管楽器、第2楽章では弦楽器区群、第3楽章はパーカッションがそれぞれ際だって活躍し、そして第4楽章ではオー ケストラ全体がヴィルトゥオジックに鳴り響きます。委嘱・初演したのがセル率いるクリーヴランド管という超人集団だったということも影響しているかもしれませ ん。ここでのヒメノ率いるルクセンブルク・フィルも、驚くほどの鮮やかな音色で目の覚めるような演奏が展開されています。 (Ki)

FIRST HAND RECORDS
FHR-085(1CD)
初期ステレオ録音集 第6集 シベリウス編
(1)フィンランディア Op.26
(2)フィンランディア賛歌
わが心の歌 Op.18-6
(3)火の起源 Op.32**
(4)ポヒョラの娘 Op.49
(5)悲しきワルツ Op.44-1
(6)弦楽四重奏曲 ニ短調『内なる声』 Op.56
(7)フィンランディア Op.26*
(1)ヴィットリオ・グイ(指)フィレンツェ五月音楽祭O
 録音:1953年10月9-10日
(2)マルッティ・トゥルネン(指)、ヘルシンキ大学cho
 録音:1953年11月20日
(3)スロ・サーリッツ(Br)
 マルッティ・トゥルネン(指)、ヘルシンキ大学cho
 ソー・ジョンソン(指)シンナシティSO
 録音:1953年11月21日
(4)ソー・ジョンソン(指)シンナシティSO
 録音:1953年11月20日
(5)ヴィットリオ・グイ(指)フィレンツェ五月音楽祭O
 録音:1953年10月9-10日
(6)パスカルSQ
 録音時期不明(1957年7月以前)
(7)ジョージ・ウェルドン(指)フィルハーモニアO
録音:1956年3月12日

*のみモノラル録音、他はすべてステレオ
**世界初録音
最初期のステレオ録音に特化したFirst Handレーベルの注目企画、第6弾はシベリウス音源を集めたもの。メインは1953年10月と11月にアメリカの先駆 的レーベル、LivingstonとRemingtonで録音された最初期の商業的バイノーラル・ステレオ録音。24bit/96kHzで丁寧にリマスター、貴重音源が見事な音 質で堪能できます

Melodiya x Obsession
SMELCD-1000568(1CD)
初回生産限定
ウィーンの舞踏会
J・シュトラウス:喜歌劇「ジプシー男爵」入場行進曲
J・シュトラウス:皇帝円舞曲*
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ「テープは切られた」
J・シュトラウス:ポルカ「クラップフェンの森で」
J・シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」*
J・シュトラウス:トリッチ・トラッチ・ポルカ*
J・シュトラウス:ワルツ「朝の新聞」
J・シュトラウス:ポルカ「雷鳴と稲妻」
9. ヨゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ「女心」
J・シュトラウス&ヨゼフ・シュトラウス:ピチカート・ポルカ
J・シュトラウス:ワルツ「ウィーン気質」*
ヨハン・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲
J・シュトラウス:狩人のポルカ
ソヴィエト国立文化省SO、パヴェル・コーガン(指)
モスクワRSO*、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指)*

録音:録音年月日不詳
ワルツ王、ウィーンの太陽、オペレッタ王・・・数々の異名によって称賛されたヨハン・シュトラウス2世の作品を中心としたシュトラウス・ファミリーの音楽、そしてロシア(旧ソ連)のオーケストラの演奏で当時の華麗なる「ウィーンの舞踏会」を再現するという興味津々のプログラム!
ミスマッチ?、はたまた異例の組み合わせ?とも思えるシュトラウス・ファミリーの音楽とロシア(旧ソ連)のオーケストラ、さらに指揮者はロジェストヴェンスキーと(パヴェル・)コーガン。
確かにお膝元のウィーン、オーストリアのオーケストラの演奏とは対極に位置すると言っても過言では無いものの、しかしながらその演奏は魅力たっぷり、一気に聴き通せてしまう面白さ。
全力で流麗に歌う弦楽セクション、刻むリズムが絶妙にフィットする管打楽器セクション。この「ウィーンの舞踏会」、アリです!
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。

Chandos
CHAN-20296(1CD)
ディーリアス:劇付随音楽 「ハッサン」(全曲) ゼブ・ソアネス(ナレーション)、
ブリテン・シンフォニア・ヴォイシズ、
ブリテン・シンフォニア、
ジェイミー・フィリップス(指)

録音(ライヴ):2022年11月11日、サフロン・ホール(エセックス、イギリス)
名匠トーマス・ビーチャムによって世界に広められたフレデリック・ディーリアスの音楽。イギリス、ドイツ、アメリカ、フランスなど欧米各国を渡り歩き、グリーグとも親交を持ったディーリアスが60代前半に作曲した、全5幕から成る戯曲のための付随音楽 「ハッサン」。
「ハッサン」 は、イギリスの詩人、ジェームズ・エルロイ・フレッカーによるアラビア文化をイメージした「サマルカンドへの黄金の旅」という詩に基づいた戯曲に付けられた音楽で、第一幕のセレナードはヴィオラ独奏版でも知られています。初演は1923年9月20日にロンドンで行われ、批評家のセンセーションを巻き起こしたこの作品は、281回という上演回数を数え、ディーリアスのキャリアにおける最大の成功作の一つとなりました。この戯曲は、残酷で執念深いカリフ、宮廷菓子職人で、恋多き、しかし世渡り上手なハッサンと、恐ろしく残酷な死を宣告された若い恋人ペルバネとラフィの2人の物語が絡み合う、しなやかな二重物語です。フレッカーの詩には、千夜一夜物語やその他のフィクション物語、旅行文学など、19世紀の英訳が基にされており、当時の人種的、階級的な考え方の産物、専制的な東洋の宮廷とその残酷なまでの蛮行が描かれています。

Urania Records
WS-121417(2CD)
ザ・オリジナル・マエストロ
(1)グローフェ:グランド・キャニオン組曲
(2)デュカス:魔法使いの弟子
(3)サン=サーンス:死の舞踏
(4)チャイコフスキー:序曲「1812年」
(5)コープランド:エル・サロン・メヒコ
(6)スメタナ:モルダウ
(7)ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番
(8)J・シュトラウス:美しき青きドナウ
(9)チャイコフスキー:「白鳥の湖」より3つの踊り
(10)ウェーバー:舞踏への勧誘
(11)スッペ:「軽騎兵」序曲
(12)オッフェンバック:「地獄のオルフェ」序曲
(13)シベリウス:フィンランディア
レナード・バーンスタイン(指)NYO

録音:(1)1959年6月23日、(2)1965年11月16日、(3)1967年1月3日、(4)1962年10月21日、(5)1961年5月20日、(6)1964年11月23日、(7)1960年10月24日、(8)1969年11月6日、(9)1969年12月8日、(10)1965年10月12日、(11)1967年1月10日、(12)1967年3月21日、(13)1965年2月16日
2023年ブラッドリー・クーパー監督『マエストロ:その音楽と愛』が公開され再び注目を浴びた20世紀を代表する指揮者のひとり、レナード・バーンスタイン。彼の60年代の録音を中心にウラニア・レコーズが復刻したこのアルバムには、バーンスタインの魅力がたっぷりと詰まっています。プログラムもクラシック初心者から楽しめる有名曲ばかりを集め、それぞれの作品から情熱的な音楽を引き出すマエストロ・バーンスタインの指揮者としての姿が記録されています。

Chandos
CHSA-5325(1SACD)
エネスコ、イザイ、バツェヴィチ:弦楽のための作品集
エネスコ:弦楽八重奏曲ハ長調 Op.7
イザイ:夕べのハーモニー(詩曲第8番) Op.31
バツェヴィチ:弦楽オーケストラのための協奏曲
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2022年11月21日(バツェヴィチ)、11月27日(イザイ)、12月10日-11日(エネスコ)、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
次々とリリースされるレコーディングの多くがグラモフォン賞やBBCミュージック・マガジン賞、レコード・アカデミー賞など数々の賞に輝き今もっとも注目を集めるコンビ、ジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン(SOL)が早くも2024年2枚目のリリース!エネスコ、イザイ、バツェヴィチによる弦楽のための作品を極上のサウンドと緻密なアンサンブルで聴かせます!
SOLの弦楽セクションといえばこれまでにも「弦楽のためのイギリス音楽」(RCHSA5264/CHSA5264)や「弦楽のための音楽」(RCHSA5291/CHSA5291)、「メタモルフォーゼン」(RCHSA5292/CHSA5292)などで度々弦楽アンサンブルのための作品にフォーカスし、きわめて質の高い演奏で絶対的な評価を獲得してきました。そんな彼らが今回取り上げるのはエネスコ、イザイ、バツェヴィチというこだわりが光る濃密なプログラム。ヴァイオリニストとしても頂点を極めたエネスコの弦楽八重奏曲は、パリに渡りフォーレやマスネに作曲を学んだ後間もなく作曲された19歳の頃の作品。全4楽章、38分近い演奏時間を要する大作です。「夕べのハーモニー」はイザイの作品の中でも演奏機会が少ないレア作品であり要注目。代表作であるソナタなどとはまた一味違った、感動的な美を湛える隠れた名作です。ポーランドの女性作曲家として初めて国際的な名声を獲得したバツェヴィチの「弦楽オーケストラのための協奏曲」は戦後すぐに書かれた作品。1950年のポーランド国家賞を受賞しており彼女の代表作の一つに数えられます。これらの作品が持つ魅力を最大限に引き出すSOLの弦楽セクションの充実ぶりにご期待ください。

Danacord
DACOCD-930(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第19集
■Disc1
(1)クーラウ(1786-1832):劇付随音楽「妖精の丘」 Op.100(1828)より 序曲 **
(2)ニルス・W・ゲーゼ:演奏会序曲「オシアンの余韻」 Op.1(1839-40)**
(3)J・P・E・ハートマン(1805-1900):バレエ「スリュムの伝説」 Op.67(1867-68) より 北欧神の勝利の行進**
(4)P・E・ランゲ=ミュラー(1850-1926):メロドラマ「ルネサンス」 Op.59(1901)より 序曲 **
(5)クヌーズオーウ・リスエーヤ(1897-1974):バレエ「乳と蜜の流れる土地」 Op.33* より 〔子守歌、揺り椅子、キャンディの王女、スプリングダンス〕
(6)ヴァウン・ホルムボー(1909-1996):交響曲第7番 Op.50M167(1950)*
(7)スヴェン・エーリク・タープ(1908-1994):小組曲「モザイク」(1940)**
(8)クヌーズ・フーウンヘーヴェン(1928-1987):パストラーレ へ長調 Op.16(1956)*、ノルウェーの民謡 Op.26(1957)*
■Disc2
(1)クヌーズオーウ・リスエーヤ(1897-1974):バレエ「カルトシルニ」 Op.36(1938)*
(2)イェアシル (1913-2004):パストラーレ(1945)*
(3)スヴェン・エーリク・タープ(1908-1994):コメディ序曲(1940)*
(4)エミール・レーセン(1887-1964):グリーンランドの民謡(1934)*
(5)エアリング・ブレーネ(1896-1980):ヴィオラ協奏曲 Op.47(1949)*/#
(6)フレミング・ヴァイス(1898-1981):箴言交響曲*/$
(7)エミール・レーセン(1887-1964):デンマークのクリスマス・メロディ*
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO *、
ティヴォリ・コンサートホールO **、
クリスチャン・エスベンセン(Va)#、
デンマーク放送cho$



■Disc1
(1)録音:1940年/Odeon D6012
(2)録音:1942年夏/Odeon DXX8000-8001
(3)録音:1942年夏/Odeon DXX8001
(4)録音:1942年9月7日-8日/Tono X25008
(5)録音:1962年 (ライヴ放送)
(6)録音:1957年8月4日 (ライヴ放送)
(7)録音:1942年9月7日、9日/Tono X25010
(8)録音:1957年11月12日 (ライヴ放送)(世界初演)
■Disc2
(1)録音:1962年8月13日 (ライヴコンサート)
(2)録音:1957年11月12日 (ライヴコンサート)
(3)録音:1962年5月5日 (コリング、デンマーク)(ライヴコンサート)
(4)録音:1958年2月15日 (ライヴコンサート)
(5録音:1960年4月5日 (ライヴコンサート)
(6)録音:1959年6月21日 (ライヴ放送)
(7)録音:1957年12月14日 (ライヴコンサート)
トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898-1963)の遺産シリーズ第20集。クーラウ Friedrich Kuhlau、ニルス・W・ゲーゼ Niels W. Gade、J・P・E・ハートマン J. P. E. Hartmann、ランゲ=ミュラー P. E. Lange-Muller たちデンマーク・ロマンティシズム時代の作品。リスエーヤ Knudage Riisager、タープ Svend Erik Tarp、クヌーズ・フーウンヘーヴェン Kund Hogenhaven、イェアシル Jorgen Jersild、レーセン Emil Reesen、エアリング・ブレーネ Erling Brene などイェンセンが深い理解を示した同時代の作品。ヴァウン・ホルムボー Vagn Holmboe の「交響曲第7番」のライヴ録音、フレミング・ヴァイス Flemming Weiss の「箴言交響曲」の世界初演の録音といった貴重な音源が収録されています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Pentatone
PTC-5187148(1CD)
レナード・バーンスタイン:セレナード〜プラトンの「饗宴」による(1954)
ジョン・ウィリアムズ(1932-):ヴァイオリン協奏曲第1番(1974)
ジェイムズ・エーネス(Vn)
ステファヌ・ドゥネーヴ(指)、
セントルイスSO

録音:(1)2023年1月、(2)2019年11月/パウエルホール(セントルイス)
これはすごい!現代最高のヴァイオリニストのひとりジェイムズ・エーネス、PENTATONEレーベル初登場!ステファヌ・ドゥネーヴ率いるセントルイス交響楽 団との共演でアメリカ音楽史上最も優れた二人の作曲家・音楽家、レナード・バーンスタインの「セレナード」とジョン・ウィリアムズのヴァイオリン協奏曲第1 番という充実の組み合わせです!
ウィリアムズのヴァイオリン協奏曲第1番は1974年3月、ウィリアムズの最初の妻で女優だったバーバラ・リュイックが映画撮影中に死去してしまい、その 悲しみと共に亡き妻に捧げたのがこの作品。初演は1981年1月29日、マルク・ペスカノフ(オデッサ生まれで1973年にアメリカに移住した大ヴァイオリ ニスト)独奏、レナード・スラットキン(指)セントルイスSOによって行われました。ドゥネーヴの紹介でこの作品を知ったというエーネス。その後ウィリア ムズから何度もこの協奏曲に取り組む機会を得て、音楽づくりを「共有」しながら仕上げてきました。当レコーディングでもウィリアムズ立ち合いのもと、万全 の態勢で行われました。
カップリングはバーンスタインが1954年に作曲、同年ヴェネツィアでアイザック・スターン独奏、作曲者自身の指揮で初演された、ヴァイオリン独奏、弦楽、ハー プと打楽器のための「セレナード」です!プラトンの「饗宴」にインスピレーションを得て作曲されたこの作品は全5楽章(T.ファイドロス-パウサニアス / U.ア リストファネス / V.エリュキシマコス / W.アガトン / X.ソクラテス-アルキビアデス)からなるバーンスタインの代表作。この作品といえば、五嶋みどり独奏、 バーンスタイン(指)ボストンSOが演奏した1986年のタングルウッド音楽祭です。最終楽章でE線が2度も切れたものの、五嶋みどりはコンサートマス ターのヴァイオリンを即座に持ち替え弾き切ったという「タングルウッドの奇跡」としても知られます。これがきっかけで世界中に知られることとなった「セレナー ド」ですが、今では世界的ヴァイオリニストたちの必須レパートリーとなっており、頻繁に演奏されています。完全無欠のテクニックとこの上なく美しい音色で奏 でる天才ヴァイオリニスト、エーネスが弾く渾身の演奏をお楽しみください!! (Ki)

NORTHERN FLOWERS
NFPMA-99158(1CD)
シチェドリン:協奏曲&バレエ音楽集
バレエ「せむしの仔馬」からの4曲
ピアノ協奏曲第2番
管弦楽のための協奏曲第1番「お茶目なチャストゥーシュカ」
ピアノ協奏曲第5番
マリインスキー劇場O、
ワレリー・ゲルギエフ(指)、
デニス・マツーエフ(P)
活動休止となったマリインスキー劇場の自主レーベルからリリースされていた音源がNorthern Flowersレーベルから復刻されます。ワレリー・ゲルギエフが情熱を注いでいる作曲家の一人である現代ロシアの巨匠、ロディオン・シチェドリンの作品から、デニス・マツーエフとの豪華共演による2つのピアノ協奏曲やシチェドリンの真骨頂であるバレエ音楽を集成してリリース。Northern Flowersはこれまで他のレーベルからも歴史的価値の高い良質な音源の復刻を行っており、今後のリリースにも注目すべきでしょう。

ALPHA
ALPHA-1030(1CD)

NYCX-10462(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

風景 〜フランス・ロマン派の歌曲、管弦楽曲集
デュボワ(1837-1924):私の愛する人 〜『マルジョリの歌』
アーン(1874-1947):風景
デュボワ:アンダンティーノ 〜『子供の小さな夢』 *
フォーレ:月の光〜『2つの歌』 Op.46
デュボワ:天国にて 〜『マルジョリの歌』
サン=サーンス:虚ろな華やぎ 〜『ペルシャの歌』 Op.26
マスネ:祈り 〜『復讐の女神たち』 *
ショーソン(1855-1899):死者 〜『ミアルカの歌』 Op.17
フェルナン・ド・ラ・トンベル:夢想 *
アーン:5月/グノー:つぐみ
マスネ:パストラル 〜歌劇「エスクラルモンド」 *
デュボワ:白き翼 〜『水上の音楽』
グノー:瞼を閉じて
フォーレ:イスファハンの薔薇 〜『4つの歌』 Op.39
デュボワ:アンダンティーノ・グラツィオーソ 〜『子供の小さな夢』 *
デュボワ:変わらぬもの
マスネ:孤独 〜歌劇「サッフォー」 *
アーン:牢獄にて
フォーレ:夜想曲 〜組曲『シャイロック』Op.57 *
フォーレ:漁師の歌 〜『2つの歌』 Op.4
サン=サーンス:愛し合おうALPHA1005
*=弦楽のみによる演奏
アレクサンドル・ヴァイ(Vc)*
ミュンヘン放送O
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2021年1月 バイエルン放送スタジオ1、ミュンヘン
※国内仕様盤:日本語解説…相場ひろ
豪華共演によるフランス・ロマン派の管弦楽伴奏歌曲を集めた一枚。パラツェット・ブリュ・ザーネ(ロマン派フランス音楽センター)の全面協力 のもと、歌曲はもとより間奏曲のように挿入された管弦楽曲も含め、現在ではほとんど知られていない作品ばかりなのも嬉しいところです。 ゆったりとしたテンポながら大きな山を築く曲想が多く、ジャンスの柔らかな声質とドラマティックな表現が、ニケにより妥協なく組み上げられる構 成に支えられ作品の中で美しく映えています。

MARCO POLO
MAR-8.225382(1CD)
NX-B06
エドゥアルト・シュトラウス1世(1835-1916):没後100周年を記念して - 第3集〜ワルツとポルカ集
1. ワルツ「楽しみと喜びの住むところ!」 Op. 202(1882)
2. ポルカ=マズルカ「心と世界」 Op.131(1875)
3. ワルツ「Gluhlichter」 Op.216(1883)
4. ポルカ・シュネル/ギャロップ「暴れる小悪魔」 Op.154(1872)
5. ワルツ「理念」 Op.111(1874)
6. フランス風ポルカ「In Lieb’ entbrannt」 Op.117(1874)
7. ワルツ「Mit frohem Muth und heiterm Sinn!」 Op.153(1877)
8. ポルカ・シュネル「Pegasus-Sprunge」 Op. 51(1869)(クルト・シュミット編)*
9. ワルツ「陽気な歌」 Op.207(1882)
10. ポルカ=マズルカ「シレジアの山から」 Op.260(1888)
11. ワルツ「読者の声(意見)」 Op.104(1873)
12. フランス風ポルカ「Ein Jahr freiwillig」 Op.102(1870)
13. ワルツ「Widmungsblatter」 Op.242(1886)
14. ポルカ・シュネル「Zeitvertreib」 Op. 248(1886)
15. ワルツ「Denkspruche」 Op.244(1886)
チェコ室内Oパルドビツェ
マレク・シュティレツ(指)

録音:2022年8月

*以外=オリジナルのオーケストレーションによる世界初録音
ヨハン・シュトラウス1世の四男として生まれたエドゥアルト・シュトラウス。ヨハン・シュトラウス2世とヨーゼフ・シュトラウス の弟にあたり、息子はヨハン・シュトラウス3世、孫がエドゥアルト・シュトラウス2世といった音楽一家の中心的人物で す。2人の兄たちの人気に及ぶことはありませんでしたが、37歳の時に兄ヨハンの後を引き継ぎウィーンの宮廷舞踏会 音楽監督に就任、「ハンサム・エディ」の愛称で呼ばれ、着々と地位を築いていきました。残された作品は300曲あま り、なかでもポルカとギャロップに魅力的なものが多く、聴きごたえもたっぷりです。この第3集に収録されているのは、1 曲を除き全てシュトラウス自身がオーケストレーションした作品で、英国シュトラウス協会が所有するアーカイヴの譜面 を使用しての演奏です(楽譜が出版されなかったOp.51のポルカ・シュネル「Pegasus-Sprunge ペガサスは跳躍す る」のみオーストリアの指揮者クルト・シュミットがピアノ譜からオーケストレーションしました)。 またこのアルバムは、シュトラウス一族作品の録音を多く手掛け、当シリーズの第2集も指揮したジョン・ジョージアディ ス(1939-2021)の追悼盤でもあります。

Chandos
CHSA-5331(1SACD)
チャイコフスキー:管弦楽作品集 Vol.2
交響詩「運命」 Op.posth.77/歌劇「オプリーチニク」より「舞曲」
幻想序曲「ハムレット」 Op.67
歌劇「スペードの女王」より「序奏」
イタリア狂詩曲 Op.45
劇付随音楽「雪娘」 Op.12より「序奏」、「メロドラマ」、「タンブラーのダンス」
アルペシュ・チャウハン(指)、
BBCスコティッシュSO

録音:2023年1月10日-12日、シティ・ホール(グラスゴー・イギリス)
BBCスコティッシュSOの副指揮者であるアルペシュ・チャウハン(指)チャイコフスキーの管弦楽作品集の第2弾!バーミンガムで生まれたアルペシュ・チャウハンは、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキに師事し、ファンホ・メナ、ワシリー・ペトレンコのマスター・クラスに参加。2014年から2016年にはバーミンガム市SOの副指揮者としてアンドリス・ネルソンス、エドワード・カードナーから研鑽を積みました。2015年にデビューすると、パルマのアルトゥーロ・トスカニーニPOのプリンシパル・コンダクターに任命され、ブラームスの交響曲全曲を含む、偉大な交響曲のレパートリーの多くを演奏しています。その後2021/22年シーズンよりデュッセルドルフSOの首席客演指揮者、BBCスコティッシュSO副指揮者に就任。その他にもバーミンガム・オペラ・カンパニーの音楽監督を務めており、2021年にイタリアで行ったコンサートを評価され、イタリア国立音楽批評家協会によって「最優秀指揮者」の称号を与えられるとともに、2022年1月には、女王の新年叙勲において、芸術への奉仕を評価されて、OBE〔大英帝国第四級勲爵士〕に叙せられています。
チャイコフスキーの管弦楽作品集の第1弾(CHSA-5300、RCHSA-5300)は、「アルペシュ・チャウハンは明らかにチャイコフスキーに対して多大な才能を持っています。BBCスコティッシュSOの驚くほど反応の良い演奏に支えられた彼の解釈は、音楽の演劇的な興奮と繊細で洗練されたオーケストレーションを見事に映し出しています」と英BBCミュージックマガジン誌で高い評価を受け、2023年8月の「Orchestral Choice」に選ばれました。今回の第2弾でもその実力をいかんなく発揮し、普段はあまり演奏されないような作品も細部まで丁寧な音作りをみせています。

Polskie Radio
PRCD-2233(1CD)
ソノリスティック・ペンデレツキ・バイ・ペンデレツキ
ペンデレツキ:放射/蛍光
ポリモルフィア/デ・ナトゥーラ・ソノリスT
デ・ナトゥーラ・ソノリスU
クシシュトフ・ペンデレツキ(指)、
ポーランド国立RSO

録音:2017年12月19日-21日
ポーランドが生んだ20世紀最大の音楽家の一人、クシシュトフ・ペンデレツキが度々共演していたポーランド国立放送響とレコーディングした自作自演盤。ここに収録される作品のうちいくつかは1970年代にも同楽団とレコーディングを行っていますが、当盤に収録されているのは2017年に新たにレコーディングされた音源です。前衛的な作風で大活躍した1950〜60年代に作曲されたものが中心の選曲。
Signum Classics
SIGCD-856(1CD)
サントゥ・コンダクツ・ストラヴィンスキー
ストラヴィンスキー:組曲「火の鳥」(1945年版)
組曲「ペトルーシュカ」(1947年版
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指)、
フィルハーモニアO

録音:2023年5月18日&21日、サウスバンク・センターズ・ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
ロウヴァリは元々打楽器奏者としてキャリアをスタートさせシベリウス音楽院で研鑽を積みましたが、やがて指揮にも興味を持つようになりました。2013年に初めてフィルハーモニア管を指揮し、2018年には首席客演指揮者に就任しています。そして2021年の首席指揮者就任時オープニングコンサートではR.シュトラウスを披露し、その録音(OSIGCD-720,SIGCD-720)は、レコード芸術誌において「特選盤」に選ばれています。またこのオーケストラに縁のあるマーラーを指揮した前作(XSIGCD-760,SIGCD-760)では英BBCミュージック・マガジン誌の「オーケストラル・チョイス」にも選ばれました。
破竹の勢いのロウヴァリとフィルハーモニアOが次に選んだのはイーゴル・ストラヴィンスキーの代表作である「火の鳥」と「ペトルーシュカ」!これらの演奏は、ストラヴィンスキーの色彩豊かなオーケストレーションを見事に描き出しており、またフィナーレに向かうそのエネルギーは聴衆を圧倒します。

Etcetra
KTC-1797(1CD)
私的演奏協会の音楽 Vol.7
ブゾーニ:悲歌的子守歌 Op.42(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)
レーガー
:ヴァイオリン協奏曲イ長調 Op.101(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)
ヘンク・グイタルト(指)、
グルッポ・モンテベロ、
クリスチャン・ヴィンター(Vn)
シェーンベルクが1918年に設立し、自身と同時代の作曲家の交響曲や管弦楽曲などを室内楽編成に編曲し演奏していた「私的演奏協会」。その会員制演奏会は、最終的には計113回も開かれたということです。Et’ceteraレーベルが推し進める『私的演奏協会の音楽』は、シェーンベルク・アンサンブルを創設し、シェーンベルク・クヮルテットのヴィオリストとして数多くの録音に参加した新ウィーン楽派のスペシャリスト、ヘンク・グイタルトと、グイタルトによるアンサンブル・プロジェクト「グルッポ・モンテベロ」によって、シェーンベルクの仲間や弟子たち、あるいはグイタルト自身が新たにアレンジした様々な室内楽編曲を取り上げ、「私的演奏協会」の世界を現代に再現するという人気シリーズです。
第7弾で取り上げるのは前作に収録された「ロマンティックな組曲」に続き、シェーンベルクお気に入りの作曲家で私的演奏協会でも特に多く演奏されたレーガー。今回は中でもきわめて重厚で長大なヴァイオリン協奏曲を室内アンサンブル・ヴァージョンでお届けします。この作品はシェーンベルクの弟子であったルドルフ・コーリッシュも小編成用にアレンジしており、その楽譜を用いた録音も存在していますが、ここではグイタルト自身がアレンジした新しい室内アンサンブル版で演奏されています。アルバムの冒頭にはブゾーニが母の死を悼んで自身の歌曲をアレンジした「悲歌的子守歌」を収録。こちらもグイタルトのアレンジによる室内アンサンブル版です。

TOCCATA
TOCC-0710(1CD)
NX-B06
アーノルド・ロスナー(1945-2013):管弦楽作品集 第4集
スケルツォ - 管弦楽のために Op.29a(1964)
合奏協奏曲第2番Op.74(1979)
フランク・マルタンの主題による変奏曲 Op. 105(1996)
ミライの哀歌 Op.51(1971/1993改定)
ポール・ベニストン(Tp)
ニック・パーマー(指)LPO

録音:2023年9月5-6日
全て世界初録音
ニューヨークを拠点とするロスナーの作品集。バロック以前のポリフォニーに影響されつつも、ハーモニーとリズムは独 自のスタイルを貫き、魅力的な作品を生み出す作曲家です。この第4集では、スネアドラムが大活躍する初期作 品の「スケルツォ」をはじめ、フランク・マルタンの旋律を用いた変奏曲と古典的な形式で書かれた合奏協奏曲を聴 くことができます。そして、最後に置かれた「A My Lai Elegy ミライの哀歌」は、1968年、ヴェトナムで起きたソン ミ村虐殺事件(The M? Lai massacre)と1970年のケント州立大学銃撃事件からインスパイアされた作品 で、彼自身の深い悲しみと、荒々しい怒りの感情が強く表現されています。

Altus
PALTSA-1005(4SACD)
限定生産
ギュンター・ヴァント 不滅の名盤・北ドイツ放送響編V〜高踏的協奏曲集

【PALTSA021/2】
(1)ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
(2)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
(3)オルフ:カルミナ・ブラーナ

【PALTSA029/30】
モーツァルト
(1)交響曲第40番ト短調 K.550
(2)セレナーデ第6番ニ長調「セレナータ・ノットゥルナ」
(3)セレナーデ第9番ニ長調「ポストホルン」
(4)シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54
(5)ストラヴィンスキー:ピアノと管楽器のための協奏曲
(6)ハイドン:ピアノ協奏曲第11番ニ長調 Hob.XVIII-11
ギュン ター・ヴァント(指)北ドイツRSO

【PALTSA021/2】
ホルヘ・ボレット(P(2))
 (3)マリア・ヴェヌティ(S)、ウルフ・ケンクリーズ(T)、ペーター・ビンダー(Br)、北ドイツ放送合唱
団、ハンブルク少年合唱団、ハノーファー国立劇場合唱団
 ライヴ録音:(1)1982年9月20日、(2)1985年1月14日、(3)1984年5月14日/ハンブルク、ムジークハレ
【PALTSA029/30】
 ゲルハルト・オピッツ(P(4))
 ニキタ・マガロフ(P(5)(6))
 録音:(1)1990年12月17日、(2)1990年5月、(3)1989年4月3日、(4)1993年3月21日、(5)1985年、(6)1985年12月2日
 すべてハンブルク、ムジークハレにおけるライヴ録音
PROFIL音源をライセンスし、ALTUSがリマスター・SACDハイブリッド化して発売した「ギュンター・ヴァント 不滅の名盤」シリーズ。ここから北ドイツ放送響との共演である2タイトル(全4枚)を、単売パッケージそのままにクラフト調の三方背ケースに収めた数量限定セットです。
【PALTSA021/2】
『カルミナ・ブラーナ』は古今東西あらゆる演奏の中でも最高峰に位置する衝撃的大名演・大名盤。異様なボルテージでありながら声楽と管弦楽が完璧なバランスで鳴り渡り、緻密に構築された激情が終曲で途轍もないカタストロフを生み出す圧巻の大演奏!ラテン語の権威・細川哲士氏の歌詞訳による対訳付き。しなやかにして強靭・堅牢なヴァント節全開の『展覧会の絵』もすばらしく聴き応えがあり、大管弦楽から引き出す確信に満ちた響きに思わず襟を正したくなります。71歳の名匠ボレットと共に、世俗を超越したように雄大な協奏を聴かせるチャイコフスキーも御見事!
【PALTSA029/30】
白熱しながらも理路整然たるモーツァルト40番は緊張感あふれる半音階の推進力に戦慄。ヴァントの愛奏曲である2曲のセレナーデも、愉しみのための音楽にして気宇壮大な拡がりと深まりを感じさせる稀有な大演奏。楽器やハーモニーのバランス、旋律の歌い方、細かなところまで彫琢された真の美しさに打たれます。そして名ピアニスト・オピッツ、マガロフとの共演。いずれも堂々とした佇まいで、含蓄ある円熟の名演。シューマンやハイドンではほとばしるピアノの喜びがオーケストラの懐の深い響きに抱かれて、実に温かく心に染み入ります。特にハイドンは当曲随一・絶品の美しさ!メカニックなネオ・バロックが炸裂するストラヴィンスキーでの鋭く明瞭で力強い進行もまたヴァントならでは。 (Ki)

LSO Live
LSO-5122(1CD)
OC-EAN FLOOR SUITE(海底の組曲)
1. 拍手
2. Unconditionally(絶対に)(ウィッター=ジョンソン作曲)
3. All Roads(ギレルモ・シンコック作曲)
4. チャリオット(ウィッター=ジョンソン、オフェイ・サキ作曲/シンコック編)
5. フォーリング(ウィッター=ジョンソン、アレックス・ウェブ作曲)
6. ホールディング(シンコック作曲)
7. Tidal Warning(ウィッター=ジョンソン作曲/LSO委嘱/世界初録音)
8. Ocean Floor Suite(海底の組曲)/ウィッター=ジョンソン作曲/LSO委嘱/世界初録音)
                〔Prologue - The Darkest Hour - Pioneers - Ocean View〕
9. Forever(ウィッター=ジョンソン作曲)
アヤナ・ウィッター=ジョンソン(声、チェロ、パーカッション、作曲)
ギレルモ・シムコック(P、作曲)
LSOパーカッション・アンサンブル〔ニール・パーシー、サム・ウォルトン、デイヴィッド・ジャクソン、ジェイコブ・ブラウン〕

録音:2022年11月12日、ジャーウッド・ホール(ライヴ録音)
アヤナ・ウィッター=ジョンソンは、3歳でピアノを、ほどなくしてチェロをはじめ、マンハッタン音楽院を首席で卒業。LSOやギュルツェニヒ管、クロノス・カルテッ トなどから作曲を委嘱されることもあれば、ボチェッリと共演でツアーしたほか、ジャズ、レゲエ、ソウル、R&Bなど異ジャンルのアーティストたちともコラボしてい ます。MOBO賞にノミネートされたこともあります。そんな彼女がLSOパーカッションのメンバーと共演したことをきっかけに実現した委嘱作をもりこんだ演奏会 のライヴ録音の登場。ウィッター=ジョンソンのセンスあふれる作品を、彼女自身の魅力ある声とチェロ、そしてLSOパーカッションの面々が、抜群にうまいセンス を発揮して紡いでゆきます。 ★1781年、イギリスの奴隷船ゾング号の事件がありました(ジャマイカに向かうため、乗船定員の2倍の人数を乗せてガーナを出港したゾング号の船主が、飲料 水が不足していると主張し、130人以上の生きた奴隷を海に投げ捨てるよう乗組員に命じたといういたましい事件)。ジャマイカの美しいビーチで幼いころから夏 休みを過ごしたというアヤンア・ウィッター=ジョンソンは、近年再びこのビーチを訪れた折に、偶然にも不幸な水難事故を目撃してしまいました。これらの海での 事故をうけて書かれたのが、「OC-EAN FLOOR SUITE(海底の組曲)」。事件やウィッター=ジョンソンによる事故についての朗読に始まり、波の音の描写など がパーカッションのメンバーたちによって描かれてゆきます。最後の「Forever」はアンコール的な作品で、ライヴをやさしくしめくくります。 (Ki)

BIS
BISSA-2638(1SACD)
シベリウス:カレリア組曲
恋するもの(Rakastava) Op.14(1893/1911 rev.1912)
交響詩「レンミンカイネン」((4つの伝説曲) Op.22
ヘルシンキ・フィルハーモニックO、
スサンナ・マルッキ(指)

録音:2021年10月1&2日(カレリア組曲)、2020年10月【ライヴ】(恋するもの)、2023年2月13?16日(レンミンカイネン)/ヘルシンキ・ミュージックセンター(ヘルシンキ、フィンランド)
ヘルシンキ・フィルハーモニックと首席指揮者スサンナ・マルッキ(1969-)は、2019年から2021年にかけてバルトークのアルバムを 3枚(「かかし王子」「不思議なマンダリン」(BISSA--2328)、「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」「管弦楽のための協奏曲」(BISSA--2378)、「青 ひげ公の城」(BISSA--2388))リリース。「スサンナ・マルッキとヘルシンキ・フィルハーモニックによる最高水準の演奏」(「Classics Today」)「細部の描写 とドラマに恵まれ、信じられないほど雰囲気たっぷりに捉えられたバルトークの管弦楽曲」(「Gramophone」)など、さまざまなメディアから高い評価を獲得しま した。新しいアルバムでは、シベリウスが「クッレルヴォ」で大きな成功を収めた後に作曲した管弦楽作品を3曲、取り上げています。
シベリウスが、1893年11月にヘルシンキで開催された「ヴィープリ地区教育支援祭典と宝くじ」のために作曲した「情景音楽」(「カレリアの音楽」)を演奏会 用の曲にした「カレリア組曲」。ヘルシンキ男声合唱団の作曲コンペティションに応募した男声合唱曲を「弦楽オーケストラ、ティンパニとトライアングル」のために改 作した「恋するもの」。フィンランドのアイデンティティを示しながら「メロディメーカー」としての才能を開花させた美しい作品です。
交響詩「レンミンカイネン」は、民族叙事詩『カレヴァラ』で語られるレンミンカイネンの冒険譚に基づいて作曲されました。〈レンミンカイネンとサーリの乙女たち〉 〈トゥオネラの白鳥〉〈トゥオネラのレンミンカイネン〉〈レンミンカイネンの帰郷〉の4曲。1896年4月13日、シベリウス自身がフィルハーモニック協会のオーケス トラを指揮して演奏され、その後、改訂を経て、現在の最終稿が作られました。「オーケストレーションの職人シベリウス」が明らかにされた最初の作品のひとつです。
ロバート・サフの制作、エンノ・マエメツのエンジニアリング。バルトークのシリーズと同じチームが録音を手掛けました。 (Ki)

MDG
MDG-90223036(1SACD)
ベルント・ヴィルデン(1966-):オルガン、合唱と管弦楽のための作品集
モートン・フェルドマン(1926-1987):ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ(1987)
ルイ=フランソワ・ドープラ(1781-1868):ホルンのための大六重奏曲
シンフォニア(オルガンと管弦楽のための)(2017)
トリプティック(オルガンのための)(2023)
詩編 第115篇(合唱と管弦楽のための)(2014/18)
マリエンカントライ・ビーレフェルト
ルース・M・ザイラー(Org)
ベルント・ヴィルデン(指揮 、オルガン)

録音:2023年6月2-4日、ノイシュテッター・マリエン教会、ビーレフェルト
ドイツ、ビーレフェルト在住のオルガン奏者で作曲家のベルント・ヴィルデンによる宗教作品集。自ら指揮をとり、オルガンも演奏しています。 究極の音質を求めて収録しているaudio・maxシリーズからの発売で、教会に響き渡る合唱、オルガン、オーケストラ、そして神聖な空気までを余すところなく収 録しています。 (Ki)

Onyx
ONYX-4233(1CD)
バルトーク:管弦楽作品集 Vol.3
バレエ音楽「かかし王子」 Op.13Sz.60(最終稿)
ディヴェルティメント Sz.113
ルーマニア民族舞曲 Sz.68
トーマス・ダウスゴー(指)、
BBCスコティッシュSO
BBCスコティッシュSOやスウェーデン室内Oの首席指揮者、シアトルSOの首席客演指揮者&音楽監督、トスカーナOの名誉指揮者、デンマーク国立SOの名誉指揮者(2004年〜2011年まで首席指揮者)など多くの重要ポストを務めてきたデンマークが誇る名指揮者の一人、トーマス・ダウスゴー。2019年に初めて開催された「BBCプロムス・ジャパン」では、メイン指揮者&オーケストラとしてBBCスコティッシュSOとともに来日して大きな話題を呼び、2023年にはPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌)にも初登場しました。
OnyxレーベルではBBCスコティッシュSOとバルトークの管弦楽作品集を「バルトークの多様なスタイルを示すために、2つ以上の対照的な作品を1つのディスクにまとめる」という意欲的なコンセプトで進めていましたが、第2弾のリリースからおよそ3年が経ち、待望の第3弾が登場。バレエ音楽「かかし王子」は通常、カットを一切行わないヴァージョンで演奏されますが、ダウスゴーは多くのカットがある珍しい最終稿の楽譜を採用。構成がより鮮明になったこの楽譜についてバルトークは「音楽的な観点から見て、特に舞台にとってもふさわしく、これらのカットは絶対的な改善を示している」と出版社への手紙に記した上で今後はこのヴァージョンで演奏されるべきとしており、まさに作曲者の意向にもっとも沿った版といえるでしょう。カップリングには「ディヴェルティメント」と「ルーマニア民族舞曲」というバルトークらしさがあふれる2つの人気作品を収録。

Pentatone
PTC-5187203(1CD)
スメタナ:連作交響詩『わが祖国』 セミヨン・ビシュコフ(指)チェコPO

録音:2021年1月25〜29日/ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール(プラハ)
2018年10月よりチェコPOの首席指揮者・音楽監督を務めるセミヨン・ビシュコフ。2023年秋の来日ツアーではドヴォルザー クを演奏し、大いに盛り上がりました。PENTATONEレーベルからマーラーの交響曲全曲録音がリリースされていますが、当アルバムは今年(2024年)に 生誕200年、歿後140年を迎えたスメタナの『わが祖国』です。チェコ共和国激動の政治史の象徴であり、ボヘミアの風景、歴史、伝説をテーマにした『わ が祖国』は、有名な「モルダウ」を含む全6曲からなる連作交響詩。あまりに美しいスメタナの最高傑作をビシュコフ率いるチェコ・フィルの熱演でお楽しみ ください。 (Ki)

Spectrum Sound
CDSMBA-155(2CD)
ベルリン・フィル-ラジオ・フランス会館における特別演奏会(1979年6月29日)

【CD1】
(1)ガブリエリ:8声のカンツォン
(2)ガブリエリ:第7旋法によるリチェルカーレ
(3)モーツァルト:セレナード第10番変ロ長調 K.361「グラン・パルティータ」〜第1楽章/第3楽章/第7楽章
(4)ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20〜第3楽章/第6楽章
【CD2】
(5)ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10
(6)ブラッハー:ブルース、エスパニョーラとルンバ・フィルハーモニカ
(7)R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
(1)(2)ベルリン・フィルハーモニー金管アンサンブル
(3)ローター・コッホ、ブルクハルト・ローデ(Ob)
フランク=ウルリヒ・ウルリッツァー、ペーター・ガイスラー(バセットホルン)
ギュンター・ピースク、へニング・トローク(Fg)、カール=フリードリヒ・ユンク(コントラファゴット)、カール・ライスター、ヘルベルト・シュテール(Cl)、ゲルト・ザイフェルト、マンフレート・クリール、シュテファン・イェツィールスキ、ジークフリート・シェフリッヒ(Hrn)
(4)ベルリン・フィル八重奏団のメンバー
(5)トマス・ブランディス(Vn1)、ペーター・ブレム(Vn2)、
ウィルフリート・シュトーレ(Va)、ヴォルフガング・ベトヒャー(Vc)
(6)ベルリン・フィル12人のチェリストたち
(7)
ヘルベル・フォン・カラヤン(指)BPO

録音:1979年6月23日/ラジオ・フランス会館104スタジオ(パリ)【放送用公開収録】
* Licensed by INA & Radio France
* Recorded by France Musique of Radio France
*1st official release and1st official master release
音源:フランス国立視聴覚研究所音源提供(24bit/192KHz digital restoration and remastering from the original master tapes)
スペクトラム・サウンド好評のフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源を用いた復刻シリーズ。当アルバムは1979年6月23日、ベルリン・フィルハーモニー Oがラジオ・フランス会館で行った公開収録した特別演奏会を収めた2枚組。当日の全作品がここに収録されております。
カラヤン振った「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」は既発アルバム(CDSMBA-079)でリリースされていますが、それ以外の作品はすべて正 規初出音源となります。演奏作品は実に多彩。金管、木管それぞれの管楽作品の名曲をはじめ、ドビュッシーの弦楽四重奏曲、そして、ベルリン・フィル12人のチェ リストたちの委嘱作で今では当アンサンブルの代名詞といえるボリス・ブラッヒャーの「ブルース、エスパニョーラとルンバ・フィルハーモニカ」など、カラヤン時代 のベルリン・フィルの響きとスター・プレーヤーの演奏を存分にお楽しみいただけます。 (Ki)

CLAVES
50-3091(2CD)
アメリカとイギリスの管弦楽曲集
アイヴズ:ニューイングランドの3つの場所
スマイス:弦楽のための組曲 Op.1A(弦楽五重奏曲第1番の編)
スティル:母と子供
スマイス:セレナード ニ長調
ショウ:間奏曲
エルガー:2つの小品
ローザンヌ室内O、
ジョシュア・ワイラースタイン(指)

録音:2020年12月7&8日、2021年6月17〜19日/スイス国営テレビ・ラジオ(RTS)内サル・メトロポル、ローザンヌ
ジョシュア・ワイラースタイン(姉は高名なチェロ奏者アリサ・ワイラースタイン)率いるローザンヌ室内Oが、アメリカとイギリスの管弦楽曲を集めたアル バムをリリース。ワイラースタインは2014年から2021年6月まで同団の芸術監督・首席指揮者を務めており、在任期間最後の録音です。
アイブズ、エルガーという有名な作曲家の作品と、一般の聴衆にはあまりなじみのない作曲家エセル・スマイス(1858〜1944)、ウィリアム・グラント・スティ ル(1895〜1978)、キャロライン・ショウ(1982〜)の作品を組み合わせた内容はワイラースタインのアイディア。このうち、スマイスの弦楽五重奏曲を作曲者 が弦楽オーケストラのために編曲した「組曲」、スティルの弦楽オーケストラのための「母と子供」は商業録音としては当録音が初となります。
ショウの「間奏曲(Entracte)」は、ハイドンの弦楽四重奏曲の、突然の和声の転調が音楽に新たな温かみを与える瞬間から着想を得て作曲。歌劇やバレエな どの幕と幕の間で演奏される楽曲のイメージから間奏曲という名がつけられました。 エルガーの2つの小品(「朝の歌」、「夕べの歌」)は、ヴァイオリンとピアノでも頻繁に演奏される美しき作品。ワイラースタイン率いるローザンヌ室内O が雄弁な語り口で演奏しております。 (Ki)

BIS
BISSA-2672(1SACD)
ミカエル・ジャレル(1958-):弦楽作品3篇
(1)Paysages avec figures absentes - Nachlese IV(不在の形象と対面する風景-補遺 IV)〜ヴァイオリンと管弦楽のための(2009)
(2)Sechs Augenblicke(6つの瞬間)〜管弦楽のための(2022)
(3)…un long fracas somptueux de rapide celeste…(…天上の急流の長い豪壮な轟き…)〜打楽器と管弦楽のための(1998)
(1)イリア・グリンゴルツ(Vn)
(3)フロラン・ジョデレ(打楽器)
パスカル・ロフェ(指)フランス国立ロワールO

録音:2022年7月7〜16日/コングレスセンター、アンジェ(フランス)
スイスの作曲家ミカエル・ジャレルの音楽は「夢と非現実の状態を真実の瞬間を探し求めながら考察する」と言われています。最小の音 の聞こえ方ともっとも遅いテンポという、時間が静止するところに見つかることの多い、真実。きわめて個人的なアプローチにより彼は、第二次世界大戦後の音楽 のいろいろな技法をはじめとするレガシーを統合し、音楽の真の「詩」を示してみせます。
『ジャレル:管弦楽作品集』(BIS SA-2482)を録音したパスカル・ロフェ率いるフランス国立ロワールOの新しいアルバムでは、ジャレルが四半世紀 近い間隔で作曲した3つの作品が演奏されます。
「Paysages avec figures absentes - Nachlese IV(不在の形象と対面する風景 - 補遺 IV)」は、イザベル・ファウストのために書かれ、彼女に献呈 された作品。「アンサンブルの中にあるヴァイオリン」の新しいアプローチを念頭に置いて作曲され、ジャレルの思考に大きな影響を与えたというスイスの詩人フィ リップ・ジャコテ(1925-2021)の作品が曲名に引用されています。この録音ではイリア・グリンゴルツがソロを担当しました。
「Sechs Augenblicke(6つの瞬間)」は、COVID-19 のロックダウン中に作曲され、この録音の数週間前に初演されました。音楽の断片に含まれる「音と いう物質」の凝縮あるいは内破を示唆するタイトルが与えられています。
打楽器ソロとオーケストラの共演する「…un long fracas somptueux de rapide celeste…(…天上の急流の長い豪壮な轟き…)」では、短い力強い「初 めの爆発」が形を変え、曲中の「句読点」のように何度となく現れます。フランスの作家ジュリアン・グラック(1910-2007)の『Un balcon en foret(森の バルコニー)』から引用したタイトルがつけられました。ソリストのフロラン・ジョデレは、パリ国立高等音楽舞踊学校の出身。フランス国立Oのソロ打楽器奏 者を務めるとともに「今日の音楽」のスペシャリストとして作曲家たちとのコラボレーションを行なっています。 (Ki)

ALBANY
TROY-1934(1CD)
「イルミネーションズ」〜ナローン・プランチャルーン(b.1973)の音楽
フェノメノン/新しい地平線/ナマスカー
失われた魂の移行/光り輝く旅路/
プッバニミッタ/イルミネーションズ
ジェフリー・マイヤー(指)
タイ・フィルハーモニックO

録音:2017年タイ、マヒドル大学、マヒドル王子ホール
作曲家ナローン・プランチャルーン(b.1973)はタイ出身の作曲家。既に多くの賞を受賞し、アジ ア、アメリカ国内では確固たる地位を築いている(受賞歴の中には武満徹作曲賞も含まれている)。 このアルバムには彼の近年のオーケストラ作品が収められているが、いずれも確かな作曲技術と管 弦楽法に支えられた聴きごたえのある作品揃い。ハリウッドで活躍したミクロス・ローザ(映画「ベン・ ハー」の音楽を手掛けた)やジェリー・ゴールドスミス(映画「猿の惑星」や「トータル・リコール」など多 くの映画の音楽を担当)を思わせるブラス重視の筋肉質な音楽はこれまでのタイ人の芸術家のイメ ージを刷新する。ジェフリー・マイヤー指揮のタイ・フィルハーモニックOも好演。
ALBANY
TROY-1947(1CD)
ザ・コンポーザーズ・ヴォイス〜ボーリング・グリーンの新しい音楽集Vol.9
(1)ミケル・キューン(b.1967):「スフマート」
(2)シュラミット・ラン(b.1949):「イヤーニング」〜ヴァイオリン独奏とチェロ・オブリガートつき弦楽合奏のための
(3)ガブリエラ・フランク(b.1972):交響詩「イラッパ」〜フルートと管弦楽のための
(4)ルイス・カーチン(b.1951):シェーマス・ヒーニーの詩による 4つの歌曲
(5)オーガスタ・リード・トーマス(b.1964):交響詩「ギャラクシー・ダンス」
エミリー・フリーマン・ブラウン(指)
ボウリング・グリーン・フィルハーモニア
(2)キャロライン・チン(Vn)
(2)ブライアン・スノウ(Vc)
(3)コナー・ネルソン(Fl)
(4)ヘザー・バック (S)
この「コンポーザーズ・ヴォイス・シリーズ」はそれぞれの作品の演奏前に作曲者自身の作品解説 のアナウンスが収録されているのが特徴。 ミケル・キューンのみ生年が記載されているが(1957 年生まれ)他の作曲家は不明です。しかしブ ックレットの写真から全員、中堅以上の世代と思われます。全員アメリカの作曲家で、それぞれ在米オ ーケストラのコンポーザー・イン・レジデンスを務めるなど、既に米国内で確固たる地位を築いてい るようです。このアルバムは彼らの最近の作品を収めたもので前衛的な傾向のものから新ロマン 主義的なものまで様々。 中国人とリトアニア系ユダヤ人の両親のもとに生まれたガブリエラ・フランクの、バルトークとヒナステ ラの影響を受けて書いたという、フルートと管弦楽のための交響詩「イラッパ」に見られるその独自の ミステリアスで民族的な音楽に魅了されます。

Signum Classics
SIGCD-778(1CD)
プッチーニ:交響的組曲集
プッチーニ/カルロ・リッツィ:交響的組曲「蝶々夫人」、
 交響的組曲「トスカ」
プッチーニ(カルロ・リッツィ編):交響的前奏曲、
 交響的前奏曲(オリジナル版)、
 交響的奇想曲
ウェールズ・ナショナル・オペラO、
カルロ・リッツィ(指)

録音:2022年12月15日-16日、ウェールズ・ミレニアム・センター ホディノット・ホール(カーディフ、ウェールズ)
ミラノ・スカラ座のコレペティートルを務めた経歴を持ち、日本においても新国立劇場に登場し絶賛されるなどオペラハウスとコンサートホールの両方で世界的に高い評価を重ねるイタリアの指揮者、カルロ・リッツィがプッチーニの名作オペラ「蝶々夫人」と「トスカ」を交響的組曲にアレンジ!リッツィが通算10年以上にわたって音楽監督として国際的な水準に育て上げ、現在は桂冠指揮者として良好な関係を継続するウェールズ・ナショナル・オペラを起用し、プッチーニの没後100年となる2024年に大注目の1枚を送り出します。
声楽パートをカバーするために必要以上に手を加えることをせず、オリジナルのオーケストレーションを最大限に保ちながら管弦楽のみで作品の魅力を最大限に引き出すというプッチーニを知り尽くすリッツィならではの秀逸なアレンジは必聴。またプッチーニが遺した数少ない管弦楽作品である「交響的前奏曲」(大幅なカットがされる前のオリジナル版も含む2種収録!)と、よりドラマチックでスケールの大きな「交響的奇想曲」というカップリングも魅力的です。リッツィはプッチーニのオペラを愛する人はもちろん、普段はオペラハウスよりもコンサートホールに惹かれることが多い人たちともプッチーニの魅力を分かち合い、アニバーサリー・イヤーを祝いたいと語っています。

DUX
DUX-1968(1CD)
ポーリッシュ・サウンド〜グジェゴシュ・ドゥフノフスキ(b.1971):吹奏楽のための作品集 Vol.2
1. ポーリッシュ・ファンファーレ
2. マイ・ホームランド
3. スケルツォ第1番
4. オーボエと吹奏楽のための 「プランクス」
5. バリトン・サクソフォンと吹奏楽のためのポルカ 「Burczybas Hokey Pokey」
6. ネプチューン・オン・ザ・ヴィスワ
7. スケルツォ第2番
ミロスワフ・コルドフスキ(指)、
ワルシャワ・ウインド・オーケストラ、
ミウォシュ・ダニエル・ズヴォリンスキ(オーボエ/tr.4)、
ヴォイチェフ・ハウプカ(バリトン・サクソフォン/tr.5)

録音:2023年、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
ポーランド最大級のインディペンデント・レーベル【DUX-(ドゥクス)】より、ポーランドの現代作曲家、グジェゴシュ・ドゥフノフスキによる吹奏楽作品集が登場。ドゥフノフスキは、様々な編成の管楽器のための作品を残しており、ポーランドの管楽器作品のためのレパートリーに大きく貢献しています。
本アルバムに収められた作品は、ポーランドの民族音楽への言及が多く、最古のポーランドの賛美歌「ボグロジツァ」や民族舞踊のポロネーズ、クラコヴィアク、マズルカといったモチーフが散りばめられています。また、ビッグバンド・ジャズや映画音楽の英雄的なモチーフを思わせるハーモニー、サウンド、リズムも色濃く反映されています。
ワルシャワ・ウインド・オーケストラのメンバーは、1984年にユーディ・メニューインがポーランド室内SOを母体として設立したシンフォニア・ヴァルソヴィアの管楽器奏者と打楽器奏者たちから成り立っており、類まれなハーモニー、幅広いダイナミクス、色彩感溢れる音色、アーティキュレーションを見事に披露。珍しい楽器編成のポテンシャルを存分に発揮しています。

KAIROS
0022031KAI(1CD)
サラ・グロイナリッチ:Pure Bliss
sugarcoating #4(2022)(オーケストラのための)/Latitudes #2(2021)(ドラムセットとテープのための)/Artefacts #2(2019)(ソプラノ、ドラムセットとテープのための)/Pure Bliss (2022)(アンサンブルのための)/Artefacts (2018)(6人のヴォーカル・ソリスト、テープとヴィデオのための)/Latitudes (2020)(プリペアド・ピアノとヴィデオのための)/sugarcoating (2017)(アンサンブルのための)
マリン・オールソップ(指)、
ウィーンRSO、他
ドイツのライプツィヒを拠点とするクロアチアの作曲家、サラ・グロイナリッチによる作品集。彼女は美学、社会学、政治的影響、ポップカルチャーなどからインスピレーションを受けて作曲活動を行っており、クラシックの楽器だけでなく、テープやヴィデオなどを用いて新しい発想を持った音楽を生み出しています。彼女の作品をマリン・オールソップを始めとした現代音楽のプロフェッショナルが奏でます。

Chandos
CHSA-5301(1SACD)
グリーグ:交響的舞曲
交響的舞曲 Op.64(1896rev.1898)
ベルグリョート Op.42(1870-71rev.1885)(朗読と管弦楽のためのメロドラマ)*
南の修道院の前で Op.20(1870-71)(ソプラノ、アルト、女声合唱と管弦楽のための)**
リカルド・ノルドロークのための葬送行進曲 EG107(1866orch.1907)(オーケストレーション:ヨハン・ハルヴォシェン)
エドワード・ガードナー(指)、
ベルゲン・フィルハーモニックO、
ユーニ・ダール(朗読)*、
マーリ・エーリクスモーエン(S)**、アストリ・ノールスタ(Ms)**、ベルゲンフィルハーモニック合唱団女声セクション **、エドヴァルド・グリーグ合唱団女声セクション **

録音:2021年8月23日-27日、グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)
ノルウェーの名門オーケストラ、ベルゲンPOの首席指揮者を2015年から務め、2021年からはLPOの首席指揮者を務めるエドワード・ガードナーによるエドヴァルド・グリーグの作品集!
ベルゲン出身のグリーグはベルゲン・フィルの首席指揮者にも就いたことがある縁の深い関係で、ガードナー&ベルゲン・フィルによるグリーグ録音は、「ピアノ協奏曲&ペール・ギュント」(CHSA-5190)に続く第2弾となります。また、スチュアート・スケルトンをタイトルロールに据えた「ブリテン:ピーター・グライムズ」(CHSA-5250)は英グラモフォン賞2021の「Recording of the Year(年間最優秀レコード賞)」を受賞しています。
「交響的舞曲 Op.64」は4つの楽章が一緒になって統一感を持っており、交響曲的な要素を含んでいます。この作品はグリーグの他の作品と同様に、伝統的なノルウェーの民謡などから多くのインスピレーションを得て作られています。
このアルバムの最後に収録されている「リカルド・ノルドロークのための葬送行進曲 EG107」は、グリーグが親友であったリカルド・ノルドロークのために作曲したもので当初はソロ・ピアノの作品として出版されました。その作品をグリーグの葬儀のためにベルゲンへ向かう途中であったヨハン・ハルヴォシェンが、管弦版にアレンジしたものが収録されています。
Chandos
CHSA-5324(1SACD)
ラヴェル、バークリー、パウンズ:管弦楽作品集
ラヴェル:クープランの墓
レノックス・バークリー:(1903-1989):ディヴェルティメント Op.18(1943)
アダム・パウンズ(b.1954):交響曲第3番(2021)(世界初録音)
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2022年11月22日-24日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
ジョン・ウィルソン自身が改訂した新しい楽譜を採用した「ラヴェル:「ダフニスとクロエ」全曲」(RCHSA-5327/CHSA-5327)が絶大な反響を呼ぶなか、ジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドンの次なるアルバム、「ラヴェル、バークリー(、パウンズ:管弦楽作品集」がリリースされます!
レコード・アカデミー賞、英グラモフォン賞を獲得した「管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)や前述の「「ダフニスとクロエ」全曲」で最高水準のラヴェルを聴かせてくれた彼らによる「クープランの墓」がまずは聴き逃がせません。また同コンビが「弦楽のためのイギリス音楽」(RCHSA-5264/CHSA-5264)でも取り上げていたレノックス・バークリー(は1920年代にラヴェルと親交を深め、ラヴェルのイギリス滞在中には通訳やガイドを務めたほか、作曲も直接教わっていました。その後ラヴェルの勧めによりパリでナディア・ブーランジェに師事、特に若い頃はラヴェルやフランス音楽の影響を感じさせる作風を持ち味としていた作曲家です。本作では表情の異なる4つの楽章からなるディヴェルティメントを収録。そしてそのバークリー:(に個人的に作曲を学んだのが最後に収録された1954年生まれのアダム・パウンズ。2021年に作曲されジョン・ウィルソン&SOLに捧げられた交響曲第3番が今回世界初録音されました。いつもの如く厚みのある煌びやかなサウンドと精緻なアンサンブルで安定した演奏を展開するジョン・ウィルソン&SOL。2024年もますます評価を高めてゆくことを確信させる1枚に仕上がっています。
Chandos
CHAN-20183(1CD)
ラロ:管弦楽作品集
歌劇 「イスの王様」 序曲
バレエ音楽 「ナムーナ」〜 たばこのワルツ、
組曲第1番&第2番
交響曲ト短調
ネーメ・ヤルヴィ(指)
エストニア国立SO

録音:2022年6月6日-8日、エストニア・コンサート・ホール(タリン、エストニア)
1937年、旧ソ連時代のタリンに生まれ、エフゲニー・ムラヴィンスキーに師事するなどし、今やエストニアを代表する世界的巨匠となったネーメ・ヤルヴィ。500タイトル近くに及ぶ膨大な、そして多彩な内容のレコーディングという偉大な業績を誇り、2018年の英グラモフォン賞において「生涯功労賞(ライフタイム・アチーヴメント賞)」を受賞したエストニアの巨匠の最新録音は、2022年6月7日に迎えた85歳の誕生日を含む3日間で録音したフランス・ロマン派の作曲家、エドゥアール・ラロの管弦楽作品集。
ラロは、作曲家、ヴァイオリンおよびヴィオラ奏者として活躍し、スペイン交響曲(実質的にはヴァイオリン協奏曲)、チェロ協奏曲で知られています。本アルバムでは、生涯上演された唯一のオペラで、フランスで大成功を収めた 「イスの王様」 からの序曲、パリ・オペラ座の委嘱作品であるバレエ音楽 「ナムーナ」、そして、1886年に完成した力作 「交響曲ト短調」 で締めくくられます。この交響曲は、同年に作曲されたサン=サーンスのオルガン交響曲とフランクの交響曲の影に隠れてしまいがちですが、ラテン系音楽を愛するラロの旋律的才能と和声が見事に発揮されており、貴重な近代フランスにおける交響曲として一聴に値する作品と言えるでしょう。

Etcetra
KTC-1799(1CD)
ベートーヴェン:室内アンサンブルのための編曲集
ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス第2番 ヘ長調 Op.50(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)*
チェロ・ソナタ第3番 イ長調 Op.69(トビー・Signum(輸入盤)
SIGCD-778(1CD)ヒューズ編曲/コントラバスとピアノ版)**
ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス第1番 ト長調(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)*
ピアノ、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための三重協奏曲 ハ長調 Op.56(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)***
ヘンク・グイタルト(指)、
グルッポ・モンテベロ、
クセーニャ・ガマリス(Vn)*/***
、エレーナ・ネムツォワ(P)**、
トビー・ヒューズ(Cb)**、
クリスチャン・ヴィンター(Vn)***、
ギデオン・デン・ヘルダー(Vc)***
シェーンベルク・アンサンブルを創設し、シェーンベルク・クヮルテットのヴィオリストとして数多くの録音に参加した新ウィーン楽派のスペシャリスト、ヘンク・グイタルトと、グイタルトによるアンサンブル・プロジェクト「グルッポ・モンテベロ」。シェーンベルクの仲間や弟子たちがアレンジした様々な作品の室内楽バージョンを取り上げ、シェーンベルクの「私的演奏協会」を現代に再現するという人気シリーズで話題を呼んできた彼らが、「私的演奏協会」からは少し時代を遡り、ベートーヴェンの名曲の小編成ヴァージョンも録音。
ヴァイオリン協奏曲と並んで愛されるヴァイオリンと管弦楽のための「2つのロマンス」と、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの3者がソリストになるという特異な編成の「三重協奏曲」を、ヘンク・グイタルトが室内アンサンブルによる伴奏版へとアレンジ。曲によって編成は違いますが、11名前後のアンサンブルで、ベートーヴェンの時代にも頻繁に行われていた小編成ヴァージョンの魅惑をお届けします。
「2つのロマンス」でソロを務めるのは、ルスクヮルテットの第1ヴァイオリン奏者としても活躍するクセーニャ・ガマリス。また、マンチェスター・カメラータやノーザン・バレエの首席奏者として定期的に演奏しながらソリストとしても多彩に活動するイギリスの若きコントラバス奏者トビー・ヒューズが自ら編曲した「チェロ・ソナタ第3番」のコントラバス版も興味深いところです。
ヘンク・グイタルトが芸術監督を務めるオランダ最古の国際室内楽音楽祭 ”オーランド音楽祭”でのライヴ録音。

Obsession
MELHQ-1001175(1CD)
HQCD
完全限定生産
チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」 ハイライト
チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」 より 序奏/第1幕:情景、ワルツ、パ・ド・トロワ〔イントラーダ、コーダ〕、パ・ド・ドゥ〔テンポ・ディ・ヴァルス・マ・ノン・トロッポ・ヴィーヴォ・クアジ・モデラート、アンダンテ、コーダ〕/第2幕:ワルツ、白鳥たちの踊り〔テンポ・ディ・ヴァルス、アレグロ・モデラート(小さな白鳥たちの踊り)、コーダ〕/第3幕:情景、コール・ド・バレエと小人の踊り、情景、ハンガリーの踊り(チャールダーシュ)、ロシアの踊り、スペインの踊り、ナポリの踊り、マズルカ/第4幕:間奏曲、小さな白鳥たちの踊り、フィナーレの情景
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指)
ソヴィエト国立SO

録音:1988年
Melodiyaレーベルの名盤の一つであり、しばらく廃盤状態が続いていたエフゲニー・スヴェトラーノフ&ソヴィエト国立SOの1988年録音「白鳥の湖」がHQCD仕様となってハイライト版で復刻!猛烈なパワーとサウンド、推進力で繰り広げられる他に類を見ないスヴェトラーノフの濃密な名演が高音質となって甦ります。アナトーリ・リウビモフ、ウラディーミル・ソコロフ、レフ・ヴォロディン、ユーリ・トルチンスキーら往年のロシアン・サウンドを支えた名手たちのソロにも注目です!
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。

Cypres
CYP-1685(1CD)
NX-B10
シベリウス:レンミンカイネンの帰郷 〜4つの伝説 Op.22
フォーレ:ピアノと管弦楽のためのバラード Op.19
ファリャ:スペインの庭の夜(Pと管弦楽のための交響的印象)
シベリウス:吟遊詩人 Op.64
エロディ・ヴィニョン(P)
チェコ・ヴィルトゥオージ
エリック・レデルハンドレル(指)

録音:2023年9月6-8日 レオシュ・ヤナーチェク・オーディトリアム、ブルノ音楽院、チェコ
ブリュッセルを拠点に活躍するピアニスト、エロディ・ヴィニョンのCypresから4枚目(企画参加を加えると6枚目)のアルバムで、初の管弦楽と の共演盤。フォーレとファリャによるピアノと管弦楽のための作品をシベリウスの管弦楽作品で挟むという構成で、伝説や夢の世界を美しく、ま た躍動的に描いています。

SOMM
SOMMCD-0682(1CD)
NX-B07
ビゼー:劇音楽『アルルの女』 Op. 23(全曲)
アルルの女- Dramatiaed adaptation of Alphonse Daudet’s short story
アルフォンス・ドーデの短編小説によるドラマ(英語)*
ジャック・ヌールディン (Sax)
オルフェオン・ドノスティアラ(合唱)
トゥールーズ・キャピトル国立O
ミシェル・プラッソン(指)
ジョン・トランスキー(ナレーター)*

録音:1985年7月3-25日 トゥールーズ…1-11
EMI Classics/Warner Classics原盤
ビゼーの『アルルの女』はアルフォンス・ドーデの劇のために書いた27曲からなる付随音楽。ビゼーは、この南フランスの村アルルで繰り広げられる愛憎の物語 から強いインスピレーションを得て、短い期間で付随音楽全曲を書き上げました。初演は不評でしたが、現在では全曲から抜粋した2つの組曲が広く演奏さ れています。このアルバムはフランス音楽を得意とするミシェル・プラッソンが1985年にオリジナルの全曲を収録したもの。それまで知られていなかった作品の全 貌を明らかにしたと高く評価されている1枚です。また、当盤にはドーデの短編小説を新たに翻案し、ドキュメンタリー作家ジョン・トランスキーが朗読したトラッ クが追加されています。

Radio France
FRF-072(1CD)
NX-C04
カイヤ・サーリアホ:地球の影、魂の城、真実の炎、贈り物
サーリアホ(1952-2023):Maan varjot 地球の影 - オルガンと管弦楽のための (2013)
魂の城 - ソプラノ、合唱と管弦楽ための (1996)
真実の炎 - バリトンと管弦楽ための (2014)
贈り物 - チェロとオルガンのための (2015)
オリヴィエ・ラトリー(Org)
フォースティンヌ・ド・モネ(S)
ダヴォーン・タインズ(Br)
アンッシ・カルットゥネン(Vc)
フランス放送PO
フランス放送合唱団団員
フランス国立O
エルネスト・マルティネス・イスキエルド(指)
ハンヌ・リントゥ(指)
オラリー・エルツ(指)

録音:2017年2月プレザンス音楽祭
2022年6月24日
2023年に亡くなったフィンランド出身の作曲家、カイヤ・サーリアホの作品集。80年代からはパリに移住しスペクトル楽派の影響を強く受け るなど、フランスとも強いつながりのあった彼女は2017年のプレザンス音楽祭で大きく取り上げられており、その時のライヴ録音がこのアルバム の中心となっています。
Radio France
FRF-071(1CD)
NX-C04
トリスタン・ミュライユ(1947-):水源の分有 (1995)
影の大地 (2003-4)*
カミーユ・ジュグラリス(コンピューター)
フランス国立O
アレクサンドル・ブロック(指)
フランス放送PO*
ペーテル・エトヴェシュ(指)*

録音:2022年2月12日 プレザンス音楽祭、2006年12月 ラジオ・フランス*
1991年からラジオ・フランスが主催しているプレザンス音楽祭。毎年様々な同時代音楽を紹介し、多くの世界初演も行っているこの音楽祭 のライヴ音源を中心としたシリーズ。フランス出身でスペクトル楽派の作曲家、コンピューターやエレクトロニクスを使用した作曲の先駆者として 知られるトリスタン・ミュライユの管弦楽作品集。22分を超える大作2曲を収録。

CD ACCORD
ACD-330(1CD)
NX-B07
シマノフスキ作品の管弦楽編曲集
練習曲 変ロ短調 Op.4No.3(1902) - グジェゴシュ・フィテルベルク編(1942)
神話 Op.30(1915) - ウィレム・ストリートマン編(1991)
「仮面劇」 Op.34(1916) - ヤン・クレンツ編(1985)
バルトゥオミ・ニジョウ(Vn)
ワルシャワPO
アンドレイ・ボレイコ(指)

録音:2023年6月5-10日
「練習曲」作品4の3と「マスク」はピアノ曲が原曲。前者は曲想にふさわしく後期ロマン派のオーケストレーションが施され、ムード満点。後者は印象派風の サウンドをいかした編曲で、個々の楽想を際立たせるオーケストレーションの巧妙さも聴きどころです。今やヴァイオリン・リサイタルやコンクールの定番曲となっ た「神話」は元々ヴァイオリンとピアノのための作品。複雑なピアノ・パートをオーケストラの多彩なパレットを駆使した神秘的な響きに移し替え、ヴァイオリンと 管弦楽のための魅力的で独創的な作品に変貌しました。後進の作曲家たちのシマノフスキへの傾倒から生まれた大胆かつ革新的な解釈が加えられた作 品を、2019/20のシーズンからコンビを組むアンドレイ・ボレイコとワルシャワPOが深い共感を持って演奏しています。

ONDINE
ODE-1432(1CD)
オウティ・タルキアイネン(1985-):「白夜の太陽」変奏曲 他
「白夜の太陽」変奏曲(2019)
氷の歌(2019)
銀河 - コールアングレと管弦楽のための協奏曲(2022)
炎と愛の環(2020)
ニコラス・ダニエル(コールアングレ)
フィンランドRSO
ニコラス・コロン(指)

録音:ヘルシンキ・ミュージック・センター
2023年1月-4月
フィンランドのラップランド地方出身の女性作曲家オウティ・タルキアイネンの近作を集めたアルバム。1曲目の「白夜の太陽」変奏曲はBBCフィルとカナダのナ ショナル・アーツ・センターOの共同委嘱作品で2019年にBBCプロムスで初演されました。極北の自然の中で聞こえてくる物音や鳥の声などを想起 させる神秘的なサウンドが繊細微妙に移り行く中に、突如として火山の噴火を思わせるクライマックスもあり、この地域の音楽に関心のある人は新鮮さとなじ み深さを同時に味わえることでしょう。同年作曲の「氷の歌」はその姉妹作と言えるもので、同様の味わいを持っています。日本語で「銀河」と訳される 「Milky Ways」は、古代ギリシア人が「(母)乳の川」と名付けたことに由来します。この作品は英国を代表するオーボエ/コールアングレ奏者のニコラス・ダ ニエルの母の死を悼んで作曲されたもので、ここではダニエルの独奏で収録されています。The Ring of Fire and Loveというタイトルには地殻変動が活 発な環太平洋火山帯、(月蝕時にできる)金環、そして胎児が生まれ出るときの母親の産道をかけあわせているそうで、創造的なエネルギーの噴出をイメー ジしているとのこと。そのサウンドは、やはり極地の自然を思わせる繊細で神秘的なものです。

オクタヴィア
OVCL-00832(1SACD)
税込定価
2024年1月25日発売
カンチェリ:タンゴの代わりに(オーケストラ版)*
ステュクス〜ヴィオラ、混声合唱と管弦楽のための#
SIO〜弦楽オーケストラ、ピアノとパーカッションのための*
飯森範親(指)
日本センチュリーSO
丸山奏(Va)#
京都バッハcho#
高橋優介(P)*

2017年9月15-16日#、2023年9月22日* 大阪・ザ・シンフォニーホール・ライヴ
ジョージア出身の作曲家ギア・カンチェリによる管弦楽作品 集です。彼の代表作の1つである「ステュクス」は、ギリシャ 神話に登場する冥界と現世を分ける大河のこと。ヴィオラ・ ソロと合唱が加わる大編成ながら静謐な響きが印象深い、魂 を揺さぶる名曲です。カップリングの2曲も神秘的であり抒情 性のあふれる珠玉の小品。カンチェリの魅力が存分に詰まっ たアルバムとなりました。 (オクタヴィア)

BIS
BISSA-2672(1SACD)
ミカエル・ジャレル(1958-):弦楽作品3篇
Paysages avec figures absentes - Nachlese IV(不在の形象と対面する風景-補遺 IV)〜ヴァイオリンと管弦楽のための(2009)
Sechs Augenblicke(6つの瞬間)〜管弦楽のための(2022)
…un long fracas somptueux de rapide celeste…(…天上の急流の長い豪壮な轟き…)〜打楽器と管弦楽のための(1998)
イリア・グリンゴルツ(Vn)
フロラン・ジョデレ(打楽器)
パスカル・ロフェ(指)
フランス国立ロワールO

録音:2022年7月7〜16日/コングレスセンター、アンジェ(フランス)
スイスの作曲家ミカエル・ジャレルの音楽は「夢と非現実の状態を真実の瞬間を探し求めながら考察する」と言われています。最小の音 の聞こえ方ともっとも遅いテンポという、時間が静止するところに見つかることの多い、真実。きわめて個人的なアプローチにより彼は、第二次世界大戦後の音楽 のいろいろな技法をはじめとするレガシーを統合し、音楽の真の「詩」を示してみせます。
『ジャレル:管弦楽作品集』(BIS SA-2482)を録音したパスカル・ロフェ率いるフランス国立ロワールOの新しいアルバムでは、ジャレルが四半世紀 近い間隔で作曲した3つの作品が演奏されます。
「Paysages avec figures absentes - Nachlese IV(不在の形象と対面する風景 - 補遺 IV)」は、イザベル・ファウストのために書かれ、彼女に献呈 された作品。「アンサンブルの中にあるヴァイオリン」の新しいアプローチを念頭に置いて作曲され、ジャレルの思考に大きな影響を与えたというスイスの詩人フィ リップ・ジャコテ(1925-2021)の作品が曲名に引用されています。この録音ではイリア・グリンゴルツがソロを担当しました。
「Sechs Augenblicke(6つの瞬間)」は、COVID-19 のロックダウン中に作曲され、この録音の数週間前に初演されました。音楽の断片に含まれる「音と いう物質」の凝縮あるいは内破を示唆するタイトルが与えられています。
打楽器ソロとオーケストラの共演する「…un long fracas somptueux de rapide celeste…(…天上の急流の長い豪壮な轟き…)」では、短い力強い「初 めの爆発」が形を変え、曲中の「句読点」のように何度となく現れます。フランスの作家ジュリアン・グラック(1910-2007)の『Un balcon en foret(森の バルコニー)』から引用したタイトルがつけられました。ソリストのフロラン・ジョデレは、パリ国立高等音楽舞踊学校の出身。フランス国立Oのソロ打楽器奏 者を務めるとともに「今日の音楽」のスペシャリストとして作曲家たちとのコラボレーションを行なっていま (Ki)

QUERSTAND
VKJK-2303(1CD)
エディション・バーディッシェ・シュターツカペレ02
レーガー:ロマンティックな組曲 Op.125
モーツァルトの主題による変奏曲とフーガOp.132
ゲオルク・フリッチュ(指)
バーディッシェ・シュターツカペレ(バーデン州立O)

録音:2023年1月29,30日 ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州 カールスルーエ (ライヴ)
ゲオルク・フリッチュとバーディッシェ・シュターツカペレによるロマン派管弦楽作品第2 弾! 先に発売されたR.シュトラウスのアルプス交響曲(VKJK 2302)が予想を遥かに上回る名演だっ たドイツの指揮者、ゲオルク・フリッチュとその手兵バーディッシェ・シュターツカペレ(バーデン 州立O)の第2弾は、2023年が生誕150 周年のマックス・レーガー、その比較的晩年の 傑作2曲、「ロマンティックな組曲」と「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」。「ロマンティッ クな組曲」は、メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」の音楽に連なるドイツの夢幻的音楽を受け継 ぎつつ、ドビュッシーの近代的色彩感を仄かに漂わせた佳作。一方レーガーの代表作の一つ 「モーツァルトの主題による変奏とフーガ」は、トルコ行進曲で有名なモーツァルトのピアノ・ソナ タ第11番の第1楽章を主題に取った変奏曲とフーガ。基本的に2 管編成のオーケストラを駆 使し、1910年前後の肥大化した超巨大オーケストラ作品に対抗して後の新古典主義を先駆し た作品。この作品は2023年11月のBPO来日公演でキリル・ペ トレンコが取り上げたのも記憶に新しいところ。 フリッチュとバーディッシェ・シュターツカペレの演奏はここでも大変素晴らしい。「ロマンティック な組曲」では、まさにロマンティックな思わず溜め息が出るほど美しい世界を繰り出す一方、「モ ーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」では、豊かな音楽の中にも末期ロマン主義からいち早 く抜け出し新しい時代の音楽を目指したレーガーの先進性もくっきりと浮かび上がって来る。何 よりもどちらの曲も、フリッチュの指揮の下でバーディッシェ・シュターツカペレが一つにまとまっ て有機的な音楽を奏でていることがよく分かり愉しい。 このコンビの今後が益々楽しみになります。

Altus
ALTB-537(5CD)
限定生産
クリュイタンスの芸術

【ALT501/2】
[Disc1]
ドビュッシー:(1)3つの夜想曲、
(2)カンタータ「選ばれた乙女」 
[Disc2]
ラヴェル:(3)道化師の朝の歌、(4)マ・メール・ロワ、(5)ラ・ヴァルス
【ALT503】
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調 K.491、
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58
【ALT504/5】
[Disc1]
(1)ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲、
(2)ベルリオーズ:幻想交響曲
[Disc2]
(3)イベール:バレエ音楽「ジュピターの恋」、
(4)ベルリオーズ:「ローマの謝肉祭」序曲、
(5)ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
アンドレ・クリュイタンス(指)

【ALT501/2】
(1)(2)マルセル・ブリクロ(合唱指揮)/フランス放送cho(女声合唱)、 (2)ジャニーヌ・ミショー(選ばれた乙女;ソプラノ)/アニエス・ディスネ(語り手;メゾソプラノ)、パリ音楽院O
録音:1958年9月4日/ブザンソン音楽祭(ライヴ、モノラル)

【ALT503】
クララ・ハスキル(P)、フランス国立放送O
録音:1955年12月8日(ライヴ、モノラル)

【ALT504/5】
[フランス国立放送O
録音:(1)(3)1955年12月8日/パリ、シャンゼリゼ劇場、(2)1954年11月11日/パリ、シャンゼリゼ劇場、 (4)(5)1959年9月20日/モントルー音楽祭(すべてライヴ、モノラル)
ALTUSから発売されているクリュイタンス指揮のタイトルから3タイトル(全5枚)を、単売パッケージそのままにクラフト調の三方背ケースに収めた数量限定セッ トです。INA(フランス国立視聴覚研究所)所有音源をライセンスし、ALTUS入魂のマスタリングでCD化。
【ALT-501/2】パリ音楽院との1日のコンサートを収録。ドビュッシーの2曲はクリュイタンスにとって正規録音がなく、特に「選ばれた乙女」はレパートリーとし ても初音盤化と思われる貴重音源!ラヴェルの作品も既発演奏との聴き比べが興味津々です。「選ばれた乙女」を歌うソプラノのジャニーヌ・ミショーはパリ音楽 院で学んだフランス音楽のスペシャリスト。名作フランス・オペラのソプラノ役をほとんど歌いつくしコンサート活動も多かった彼女、「選ばれた乙女」は得意曲の ひとつで、楽曲の勘所を見事に押さえた美しい歌唱が聴けます。
【ALT-503】フランス国立放送管とハスキルの独奏によって同日に演奏された協奏曲2題。クリュイタンスの伴奏は激情と熱気がありながらも品格を損なわず、ハ スキルは深みのある音色で美しく飛翔。その豊かな表現はどれも確固たる意志に裏打ちされたもので、実に論理的に音楽が展開されていきます。モーツァルトでの 香り立つ木管も絶品。ベートーヴェンは更に自由な広がりと大胆さがプラスされた音楽となり、芯のある高貴さに貫かれた、このコンビにしか成しえない堂々たる 演奏が生成されます。
【ALT-504/5】フランス音楽を中心にまとめた充実の2枚組。あまり知られていないバレエ「ジュピターの恋」は1946年にシャンゼリゼ劇場で初演された作品で、 いわば同時代の音楽。モダンな美しさにあふれ、弦も木管も金管も聴かせどころたっぷり。ハープや打楽器も活躍し、色彩の見本市のような近代オーケストレーショ ンの愉しみが満載!この時代のクリュイタンスの演奏で聴けるとは、なんとも貴重な名演奏です。お得意の「幻想交響曲」「展覧会の絵」も、新たな発見の喜びに満 ちた大演奏。みなぎる生命力と、曲の隅々まで手の内にしているであろう抜群のコントロール。色彩豊かな音のパレットを駆使して繰り出される豊饒な音響効果。 圧巻の出来栄えです。 (Ki)

ATMA
ACD2-2862(1CD)
悲劇の運命
プロコフィエフ:ロメオとジュリエット Op.64(ヴァディム・ボリソフスキー編・ヴィオラとピアノ版に基づく、フランソワ・ヴァリエール編・ヴィオラと弦楽合奏版)
[前奏曲/街のめざめ/少女ジュリエット/騎士たちの踊り/バルコニーの情景/マキューシオ/ジュリエットの死]
アイラット・イシュムラトフ(1973-):ショスタコーヴィチの歌劇『ムツェンスク郡のマクベス夫人』の主題によるヴィオラと管弦楽のための幻想曲(アイラット・イシュムラトフ編・ヴィオラと弦楽合奏版)
エルヴィラ・ミスバコヴァ(Va)
ジャン = フランソワ・リヴェスト(指)
イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール

録音:2022年10月5-7日/カナダ、ブロイユ、聖マタイ教会
シェイクスピアの描いた悲劇的人物を題材とするロシア音楽を、ヴィオラと弦楽合奏の豊饒な響きで聴くアレンジ・アルバム。
ヴィオラ奏者のヴァディム・ボリソフスキー(1900-1972)はプロコフィエフ公認のもと、バレエ音楽『ロミオとジュリエット』から13曲を選びヴィオラとピア ノのために編曲しました。モントリオール生まれの作編曲家でヴィオラも演奏するフランソワ・ヴァリエール(1978-)が、ここから7曲を選びヴィオラと弦楽合奏 のために編曲。映画音楽さながらの豊饒なアレンジを施された弦楽が、単なる伴奏をこえて悲劇の心情をこれでもかと吐露。野太くむせび泣くようなヴィオラ・ソ ロの歌とあいまって胸に迫ります。
ロシア系カナダ人の作曲家でクレズマーのクラリネット奏者、アイラット・イシュムラトフ(1973-)は2006年にショスタコーヴィチの『マクベス夫人』によるヴィ オラと管弦楽のための幻想曲を書きました。これをさらに本人がヴィオラと弦楽合奏のために書き直した版を収録。こちらも濃厚な仕上がりで、ショスタコーヴィチ の音楽を拡声器にのせたような迫力。一つ一つの音に言霊となって宿る強烈な激しさと悲しみに打ちひしがれます。 (Ki)

EUROARTS
20-12337(5CD)
映画音楽コンサート
■FANTASYMPHONY
1.ハリーの不思議な世界(映画『ハリー・ポッター』)
2.ナルニアの子守歌(映画『ナルニア国物語』)
3.エローラ・ダナンの誕生(映画『ウィロー』)
4.黄金の手(テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』)
5.ゲーム・オブ・スローンズ組曲(テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』)
6.ミステリー・マウンテン(映画『ホビット』)
7.ホビット庄の社会秩序(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
8.闇夜の短剣(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
9.メイ・イット・ビー(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
10.全ての終わり(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
11.リヴ・フォーエヴァー(Who Wants to Live Forever) (映画『ハイランダー悪魔の戦士』)
■Gaming in Symphony
1.ブライアン・タイラー:『コール・オブ・デューティ』〜モダン・ウォーフェア3
2.グレッグ・エドモンソン:『アンチャーテッド2』
3. イェスパー・キッド:『アサシン・クリード』〜Ezio's Family
4. イーマ・ヌーン:『ワールド・オブ・ウォークラフト』Malach, the Angke Messenger
5. パスカル・ミヒャエル・スティーフェル:『ア・ハット・イン・タイム』
6. ガリー・シャイマン:『バイオショック』〜Main theme/Bathysphere Ride
7. 大谷幸:『ワンダと巨像』
8. 神吉由美子、ロバート・プリンス、山根ミチル、中村正人、阿部功、近藤浩治/ピーター・デュー編曲:伝説のゲーム・ミュージック・メドレー
9.ピーター・デュー:『フォーゴットン・アン』〜組曲
10. 植松 伸夫:『ファイナルファンタジーVII』〜片翼の天使
11. ピーター・マコーネル:『グリム・ファンダンゴ』
12.ジェイソン・ヘイズ:『ワールド・オブ・ウォークラフト』組曲
13. マーティン・オドネル&マイケル・サルヴァトーリ:『ヘイロー』組曲
■Murder At The Symphony
1.ドラマ『バビロン・ベルリン』〜灰へ、塵へ(作曲:ニッコー・ヴァイデンマン、マリオ・カミエン、トム・ティクヴァ)
2.映画『めまい』〜プレリュード(作曲:バーナード・ハーマン)
3.映画『サイコ』〜マーダー(作曲:バーナード・ハーマン)
4.映画『野の薔薇の咲くところ』(作曲:ニック・ゲーヴ)
5.映画『ゴッドファーザー』〜組曲(作曲:ニーノ・ロータ)
6.映画『オリエント急行殺人事件』〜ワルツ(作曲:リチャード・ロドニー・ベネット)
7.映画『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』〜オープン・スペース(作曲:ジョニー・グリーンウッド)
8.映画『ツイン・ピークス』〜シカモア・トゥリーズ
 (作曲:アンジェロ・バダラメンティ)
9.映画『ツイン・ピークス』〜ローラ・パーマーのテーマ(作曲:アンジェロ・バダラメンティ)
10.映画『ツイン・ピークス』〜ツイン・ピークスのテーマ(作曲:アンジェロ・バダラメンティ)
11.映画『特捜部Q -Pからのメッセージ-』(作曲:ニクラス・シュミット)
12.映画『トゥルー・ディテクティブ』〜ネヴァーマインド(作曲:レナード・コーエン)
13.映画『ダヴィンチ・コード』〜聖杯の騎士(作曲:ハンス・ジマー)
14.ドラマ『ザ・ブリッジ』〜ホロウ・トーク(虚しき対話)(作曲:クワイアー・オブ・ヤング・ビリーヴァーズ)
15.ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲〜冒頭
16.映画『シャーロック・ホームズ』〜Discombobulate(作曲:ハンス・ジマー)
■Hollywood Gala
ジョン・ウィリアムズ
1.『スーパーマン』〜行進曲
2.『E.T.』〜フライング・テーマ
3.『ジュラシック・パーク』〜ジュラシック・パークへようこそ
ハンス・ジマー
4.『ワンダーウーマン』〜セミッシラ
5.『グラディエーター』〜ついに自由に
ドリー・パートン
6.『ボディガード』〜オールウェイズ・ラヴ・ユー
デン・アーベ
7.『ムーラン・ルージュ』〜ネイチャー・ボーイ
ジェームズ・ホーナー
8.『ブレイブハート』〜フォー・ザ・ラヴ・オブ・ア・プリンセス
9.『タイタニック』〜マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン
ハンス・ジマー&クラウス・バデルト
10.『パイレーツ・オブ・カリビアン』〜デッドマンズチェスト
バート・バカラック&ハル・デイヴィッド
11.『明日に向って撃て!』〜雨にぬれても
12.『アルフィー』〜メイン・テーマ
ミシェル・ルグラン
13.『シェルブールの雨傘』〜アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー
ジョシュア・ブライアン・キャンベル、シンシア・エリヴォ
14.『ハリエット』〜スタンド・アップ
レディー・ガガ
15.『アリー/スター誕生』〜シャロウ
ジェームズ・ニュートン・ハワード
16.『ハンガーゲーム』〜ハンギング・ツリー
デイヴィッド・ベアウォルド
17.『ムーラン・ルージュ』〜カム・ワット・メイ
■Divas & Diamonds
1.映画『紳士は金髪がお好き』〜「ダイアモンド(は女の親友(Diamonds Are a Girl's Best Friend)」
2.映画『帰らざる河』〜「一枚の銀貨(One Silver Dollar)」
3.映 画『 サウンド・オブ・ミュージック』〜「わたしのお気に入り(My Favorite Things)」
4.映画『シャレード』〜「シャレード(Charade)」
5.映画『オズの魔法使』〜「虹の彼方に(Over The Rainbow )」
6.映画『トーク・トゥ・ハー』〜「ククルクク・パロマ(Cucurrucucu Paloma)」
7.映画『ティファニーで朝食を』〜「ムーン・リバー(Moon River)」
8.映画『旅愁』〜「セプテンバー・ソング(September Song)」
9.映 画『ブランシェ』
10.映画『酒とバラの日々』〜「酒とバラの日々(Days Of Wine And Roses)」
11.映画『ピンク・パンサー』〜「今宵を楽しく(Meglio Stasera)」
12.映画『007女王陛下の007』〜「愛はすべてを越えて(We Have All The Time In The World)」
13.映画『カサブランカ』〜「アズ・タイム・ゴーズ・バイ(As Time Goes By)」
14.映画『キャバレー』〜「私の愛するあなた(Mein Herr)」
デンマーク国立SO
若い世代を中心に絶大な人気を誇るデンマーク国立SOによる大好評のシリーズが5枚組CDボックスで登場。ゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」、ファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」、ハリウッド映画の祭典「アカデミー賞」を彩った名作映画の音楽が演奏 された「Hollywood Gala」、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」、サスペンス、スリラー、ミステリーなど恐怖映画の音楽 を集めた「Murder At The Symphony」の人気5シリーズが収録されています。
EUROARTS
20-65197(1CD)
ファンタシンフォニー/デンマーク国立SO
1.ハリーの不思議な世界(映画『ハリー・ポッター』)
2.ナルニアの子守歌(映画『ナルニア国物語』)
3.エローラ・ダナンの誕生(映画『ウィロー』)
4.黄金の手(テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』)
5.ゲーム・オブ・スローンズ組曲(テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』)
6.ミステリー・マウンテン(映画『ホビット』)
7.ホビット庄の社会秩序(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
8.闇夜の短剣(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
9.メイ・イット・ビー(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
10.全ての終わり(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
11.リヴ・フォーエヴァー(Who Wants to Live Forever)(映画『ハイランダー悪魔の戦士』)
デンマーク国立SO&cho・児童cho
クリスティアン・シューマン(指)
ホン・スジン(コンサートマスター)
キム・ジヘ(S)
トゥーヴァ・セミングセン(Ms)
ヨハン・カールストロム(Bs)
デ ヴ ィッド・ベ イトソン(ゲスト俳優 )
収録:2018年、コペンハーゲン、DRコンサートホール(ライヴ)
デンマーク国立SOによる大好評のコンサート・シリーズ第3弾の「Fantasymphony 」がCDで登場。ファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた内 容で、『ハリー・ポッター』『ナルニア国物語』『ロード・オブ・ザ・リング』などの世界的に大ヒットしたファンタジー映画を中心収録。 映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットが記憶に新しいQUEENの音楽ですが、映画『ハイランダー 悪魔の戦士』も忘れてはなりません。首を切り落とされな い限り死なない一族の宝をめぐる戦いが描かれたカルト的人気を誇る究極のファンタジー作品ですが、この映画でもQUEENの音楽が全編を通して流れます。コ ンサートを締めくくる楽曲として選ばれたのは、映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも使われ映画『ハイランダー 悪魔の戦士』でも、愛する人との別れのシーンで使 われる「リヴ・フォーエヴァー(Who Wants to Live Forever)」。 (Ki)

MDG
MDG-10222996(1SACD)
レスピーギ:管弦楽作品集
レスピーギ:主題と変奏「第十二旋法によるメタモルフォーゼ」(1930)
 組曲「ロッシニアーナ」(1925)
 オーケストラのための「ブルレスケ」(1906)
バッハ(レスピーギ編):パッサカリア ハ短調(BWV582)
ヴッパータールSO、
ジョージ・ハンソン(指)

録音:2000年9月、ヴッパータール・シュタットハレ
MDGレーベルの"貴重な"録音を再リリースする「プレツィオーザ」シリーズ。今回は、ヴッパータールSOによるレスピーギの管弦楽作品集。 『ローマ三部作』に代表されるような管弦楽法を駆使した鮮やかで華麗なオーケストレーションが魅力のレスピーギですが、バロック期までの古いイタリア音楽を研 究し、その成果を存分に自作に反映させている点も彼の大きな特徴と言ってよいでしょう。 ここに収録されているのは、レスピーギ晩年の作品でボストンSO創立50周年記念委嘱作「第12旋法によるメタモルフォーゼ」。ロッシーニの最晩年の作品 「老いの過ち」に基づいて編曲された組曲「ロッシニアーナ」。未出版の初期作品「ブルレスケ」、そしてバッハのパッサカリアのオーケストラ編曲版。 ウィーンのムジークフェラインザールに匹敵する響きを持つ歴史的なホール、ヴッパータール・シュタットハレでの録音というのも注目です。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2307(1CD)
(1)R.シュトラウス:アルプス交響曲
(2)ドビュッシー:交響詩「海」
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指)
レニングラードPO

録音:(1)1962年4月21日、(2)1962年3月18日または20日/レニングラード・フィルハーモニー大ホール
使用音源:Private archive(2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
録音方式:モノラル(ライヴ録音)
■制作者より  
自然をこよなく愛した旧ソ連の巨匠指揮者ムラヴィンスキー(1903-1988)にふさわしく、自然をテーマにした2作品、R. シュトラウスのアルプス交響曲とド ビュッシーの「海」が2トラック、38センチのオープンリール・テープ復刻で登場します。音はともにモノラルですが、ムラヴィンスキーならではの透徹した厳しい 解釈が別次元の感動を呼び起こします。ことにアルプス交響曲の凄まじさは知る人ぞ知る内容で、より明瞭な音質となった当盤では、その妙技がいやというほど堪 能出来ます。また、解説書にはムラヴィンスキー自身がアルプス交響曲につて語った文章を掲載しています。これはムラヴィンスキー夫人から伝えられたもので、ご く短いものですが、貴重な証言です。(平林直哉)


Treasures
TRE-310(1CDR)
赤盤名演集Vol.14〜サヴァリッシュ/ワーグナー&ウェーバー
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲*
 「神々の黄昏」〜夜明けとジークフリートのラインへの旅**/ジークフリートの葬送行進曲**
ウェーバー:「魔弾の射手」序曲##
 「プレチオーザ」序曲#
 「オベロン」序曲++
 「オイリアンテ」序曲+
 「精霊の王」序曲#
 「アブ・ハッサン」序曲*
 祝典序曲「歓呼」#
ウォルフガング・サヴァリッシュ(指)
フィルハーモニアO

録音:1958年7月29日*、1958年7月28日#、1958年2月26日**、1958年2月25&28日##、1958年2月25日+、1958年2月24-25日++(全てステレオ)
※音源:東芝 AA-7129(ワーグナー)、AA-7128
◎収録時間:76:55
“惜しげもない愛でウェーバーの魅力を伝えきった若きサヴァリッシュの金字塔!”
■音源について
★フィルハーモニア管にはウィーン・フィルのような伝統的な音色美はありませんが、英コロンビアのステレオ初期の録音をレコードで聞くと、楽音にも全休止の余韻にも独特の色彩と臨場感を感じることがよくあります。ところが、CDではなぜかその風合いが感じにくいのです。この赤盤からの復刻では、特に「オイリアンテ」の前半部などでそのあたりもしっかり感じていただけるかと思います。

★ウェーバーの序曲集の最高峰の名盤として確信を持って推奨したのがサヴァリッシュ盤。もちろんスタイルは正攻法そのものですが、音楽の芯は常に灼熱と化しており、親しみやすい旋律美が剛毅なリズムと一体となって、どこまでもアグレッシブなニュアンスを伴って聴き手に迫ります。
 「魔弾の射手」は、主部に入ってすぐ4:02の四分音符にご注目を。スコア上ではスタッカートとは書かれていませんが、この四分音符を明確に短く切り、フレーズに一層の凝縮を待たせるなど、生きた表現を緻密に注入するサヴァリッシュのスタイルを再認識させられます。
 「プレチオーザ」コーダの弦の波しぶき、「オベロン」6:10からの硬質のティンパニが効いた勇壮な響きは、若きサヴァリッシュの向こう見ずな表現意欲の果実。
 「オイリアンテ」冒頭の弦の鉄壁なアンサンブル、第2主題の清らかさ、透徹されたヴィブラートがあればこそ醸し出される中間部の静寂美には、フィルハーモニアOの比類なき機能美を改めて痛感。7:34のティンパニの最強打は、何度聴いても鳥肌もの!サヴァリッシュにもこんな露骨なデフォルメ技が存在するのです。
 そして圧巻は、「精霊の王」!若きサヴァリッシュがフィリップスに行なった一連の録音の中にもスタジオ録音とは思えない熱演が紛れていますが、もの「精霊の王」はまさにそれ。しかもサヴァリッシュの独りよがりではなく、オケを根底から奮い立たせているのがわかり、他の収録曲以上の興奮をもたらします。第2主題以降では、誰も未だ実現していない清々しい空気の醸成と、オケの寸分の狂いもないアンサンブルの妙味を堪能。コーダまで集中力が途切れず、その技術の高さが感覚的な快感を超えて音楽の魂にまで昇華するする様は、カラヤン盤には望みようもありません。【2023年12月・湧々堂】

Capriccio
C-5514(1CD)
NX-B07
ミクローシュ・ロージャ(1907-1995):管弦楽作品集
シンフォニック・コンサートへの序曲 Op.26a(1956/63改訂)
ハンガリー風セレナード Op.25(1932/66改訂)
3つのパルティータ Op.33(1972)
ラインラント=プファルツ州立PO
グレゴール・ビュール(指)

録音:2023年2月13-17日
映画『ベン・ハー』などでアカデミー賞を3度受賞したミクローシュ・ロージャの管弦楽作品集。 1907年、ブラペストに生まれライプツィヒ音楽院で学んだ後、パリとロンドンを経てアメリカ合衆国に移住。映画音楽の作曲家としてアカデミー作曲賞に17 回ノミネートされ、3度受賞するなど高く評価されました。それと平行しクラシック作品の作曲も続け、ハリウッドの映画音楽のようなダイナミックな響きと、ハン ガリーの民族性がマッチした色彩豊かな曲を多数書きあげています。 このアルバムに収録された3つの作品は、初期、中期、後期と彼の創作期間の全般にわたるもの。1932年に作曲された「ハンガリー風セレナード」はブダペ スト劇場で初演、演奏を聴いたR・シュトラウスからの提案を受け、のちに改訂が施されました。「シンフォニー・コンサートへの序曲」は1956年の作 品。当時アメリカで契約していたMGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)の仕事の合間に書かれた曲で、ハンガリーから追放された彼の友人たちに捧げられま した。 「3つのパルティータ」は1971年の作品。彼の作品を出版していた出版社からの依頼で作曲、当初イシュトヴァン・ケルテスが初演する予定でしたが、彼はそ の前に死去してしまったため、アンドレ・プレヴィンがイギリスで、アンタル・ドラティがアメリカで初演を行いました。バルトークを思わせるリズミカルな作品です。 グレゴール・ビュールは1964年生まれ。ストックホルム王立歌劇場で「ニーベルングの指環」を上演、世界的に注目を集めたのち、ハンブルク国立歌劇場、 シュトゥットガルト国立歌劇場などで多数の歌劇を(指)好評を博した指揮者。CAPRICCIOレーベルにはブラウンフェルスの一連の作品の他、レーガーの 歌曲集などを録音しています。

BR KLASSIK
BR-900349(1CD)
NX-B07
プッチーニ:管弦楽曲と歌曲集
歌曲集(J.X.シャハトナーによる管弦楽伴奏編)
交響的前奏曲/交響的奇想曲
菊の花(L.ドリューによる弦楽オーケストラ編)
チャールズ・カストロノヴォ(T)
ミュンヘン放送O
イヴァン・レプシッチ(指)

録音:2023年2月6-10日
ミュンヘン、バイエルン放送 第1スタジオ(ドイツ)
19世紀後半から20世紀初めにかけて活躍したイタリアのオペラ作曲家たちの多くはまとまった数の歌曲を残していますが、プッチーニの場合は生前に出版さ れた歌曲は11曲だけで、それらもまとまった作品としてではなく、キャリアの初期から後期にかけて散発的に書かれたものでした。2010年に出版された最初 の校訂版「歌曲集」には16曲が収められており、当CDにはそのピアノ・パートを大オーケストラのための管弦楽伴奏に編曲したものを収録しています。編曲 を手掛けたのは1985年ドイツ生まれの作曲家・指揮者ヨハネス・クサヴァー・シャハトナー。楽譜は2020年にBoosey & Hawksから出版され、これが初 録音となります。プッチーニの歌曲は基本的にベルカントのスタイルで書かれており、ピアノはシンプルな伴奏に留まることが多いのですが、シャハトナーはプッ チーニのオペラでのオーケストレーションを参考にしつつも、時に大胆かつ独創的なアレンジを施しています。今を時めくテノール歌手の一人、カストロノヴォの 力強く輝かしい歌唱がこの録音の魅力を一層高めています。稀少なオーケストラ作品を併録。

Phasma Music
PHASMA-048(1CD)
NX-B05
マンツァロス:シンフォニア集(吹奏楽版)
ニコラオス・ハリキオプーロス・マンツァロス(スピロス・マヴロプーロス編):シンフォニア 第1番
シンフォニア 第2番「La Tempesta e la Caccia 嵐と狩」
シンフォニア 第3番
シンフォニア 第4番「Grande Sinfonia Militare 大軍隊シンフォニア」
シンフォニア 第18番「Di Genere Orientale 東洋風」
マンツァロス・フィルハーモニック・ソサエティ (吹奏楽団)
ソクラティス・アンティス(指)

録音:2022年1月2-4日 イオニア・アカデミー・カンファレンス・ホール
ギリシャとキプロスの国歌「自由への讃歌」の作曲者として知られる、古典派時代のギリシャの作曲家マンツァロスが書 いたシンフォニアを現代吹奏楽に編曲して収録したアルバム。
Phasma Music
PHASMA-052(1CD)
NX-B05
『Chisnau3』 〜管弦楽のための新しい音楽
ルース・アロン:At this moment
ジェローム・ド・ブロムヘッド(1945-):The Melting Point of Ice
ラーシュ・フェツェク:Cycle of Eleven Canons on a Twenty-Two Note Melody
ブライアン・フィールド:Chamber Symphony
フアン・パブロ・メディナ:Crescent Moon - ドラムセットと管弦楽のための協奏曲
クリスティアン・パテルニーティ:Le Crepuscule du soir
ネイル・スティップ:Six Miniatures
アレクサンドル・ザヴァリー(打楽器)
セルゲイ・ルンチェヴィチ・ナショナルPO
ミハイル・アガフィタ(指)

録音:2022年4月
※全て世界初録音
アイルランド、メキシコ、イタリア、アメリカなど様々な国の作曲家による最新の管弦楽作品を収めたアルバム。あまり聴 くことのないモルドヴァのオーケストラの巧さにも注目です。
Phasma Music
PHASMA-060(1CD)
NX-B06
『さまよえる鳥』 〜スコット・ブリックマン(1963-)作品集
.Ugunskrusts - シンフォニー・オーケストラのための
弦楽四重奏曲 第2番
Wedrowna Ptaszyna さまよえる鳥 - フルート独奏のための
弦楽四重奏曲 第3番
幻想曲 - ヴァイオリンとピアノのための
弦楽四重奏曲 第4番
交響曲第7番
イヴォナ・グリンカ(Fl)
スピロス・トラヴロス(Vn)
ヴィッキー・スティリアヌー(P)
エクス・クァルテット
セルゲイ・ルンチェヴィチ・ナショナルPO、ミハイル・アガフィタ(指)

録音:2022年2-9月モルドヴァ、ポーランド、ギリシャ
イリノイ州生まれのアメリカの作曲家、スコット・ブリックマンの作品集。バルト海沿岸やスラヴの文化に強い影響を受け ています。フルート独奏から弦楽四重奏、大編成管弦楽まで多彩な編成の作品を収録。

BIS
BISSA-2062(1SACD)
モーツァルト:序曲集
歌劇『アルバのアスカニオ』序曲
歌劇『イドメネオ』序曲
歌劇『フィガロの結婚』序曲
歌劇『後宮からの逃走』序曲
歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』序曲
歌劇『劇場支配人』序曲 K
歌劇『ポントの王ミトリダーテ』序曲
歌劇『偽の女庭師』序曲
歌劇『ドン・ジョヴァンニ』序曲
歌劇『ルチオ・シッラ』序曲
歌劇『皇帝ティートの慈悲』序曲
歌劇『魔笛』序曲
マイケル・アレクサンダー・ウィレンス(指)
ケルン・アカデミー

録音:2022年9月2〜4日ドイチュラントフンク・カンマームジークザール(ドイツ)
17世紀半ば以降、序曲は大規模なオペラの前に演奏される「管弦楽作品」として定着しました。天才モーツァルトの偉大さを改めて知る ことのできる序曲集を演奏するのは、マイケル・アレクサンダー・ウィレンス率いるケルン・アカデミー。当録音ではモーツァルトの傑作揃いのオペラから12の序 曲を収録。フォルテピアノ奏者ブラウティハムとのモーツァルトのピアノ協奏曲でも聴かせてくれたように、快活明瞭なアプローチによる演奏を披露。ピリオド楽器 だからこそのあたたかみと響きを堪能できます。 (Ki)

Altus
ALT-534(7CD)
限定生産
ブーレーズ・ライヴ・シリーズ集成

【ALT343/4】(2CD)
[Disc1]
ストラヴィンスキー:作品集
管弦楽のための4つの練習曲
カンタータ「星の王」
ドビュッシーの墓碑銘(管楽器のためのサンフォニー)
カンタータ「説教、説話、祈り」
バレエ音楽「春の祭典」

[Disc2]
ドビュッシー:バレエ音楽「遊戯」
ベルク:アルテンベルク歌曲集
シェーンベルク:5つの管弦楽曲 Op.16
シェーンベルク:4つの管弦楽歌曲 Op.22
ヴァレーズ:アルカナ

【ALT345】(2CD)
モーツァルト
[Disc1]
ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467
ピアノ協奏曲第26番ニ長調 K.537『戴冠式』
[Disc2]
ピアノ協奏曲第25番ハ長調 K.503

【ALT346】
ノーノ(1924-1990):ソプラノとコントラルト、テノール、混声合唱とオーケストラのための『断ち切られた歌』
シュトックハウゼン(1928-2007): 3群のオーケストラのための『グルッペン』〜作品第6番

【ALT347/8】(2CD)
ラモー:歌劇『イポリトとアリシ』
ピエール・ブーレーズ(指)

【ALT343/4】(2CD)
■Disc1
ジョアンナ・ピータース(A)、ヘルベルト・ハント(T)、セバスチャン・ショウ(バリトン、朗唱)、フランス国立放送O、フランス国立cho、
 ライヴ録音:1963年6月18日/シャンゼリゼ劇場/ステレオ
■Disc2
ジョアンナ・ピータース(A)、フランス国立放送O
 ライヴ録音:1964年3月10日/シャンゼリゼ劇場/ステレオ
【ALT345】(2CD)
イヴォンヌ・ロリオ(P) ラムルーO
 ライヴ録音:1964年1月1日/パリ音楽院/モノラル

【ALT346】
(1)イルゼ・ホルヴェーイ(S)、エヴァ・ボーネマン(C.A)、フリードリヒ・レンツ(T)
 ベルンハルト・ツィンマーマン(合唱指揮)、ケルン放送cho、ケルンRSO
(2)カールハインツ・シュトックハウゼン(オーケストラ1:指揮)、ブルーノ・マデルナ(オーケストラ2:指揮)、
 ピエール・ブーレーズ(オーケストラ3:指揮)
 ケルンRSO
 ライヴ録音:1959年/ウィーン芸術週間/モノラル
【ALT347/8】(2CD)
イポリト:ジェラール・デュナン(オート・コントル)、アリシ:ラシェル・ヤカール(S)、
 フェードル:リーズ・アルスゲ(Ms)、テゼ王:ルイ・モーラン(Bs)、エノーヌ:シュザンヌ・ラファイエ(S)、プリュトン/ネプトゥーヌ:ロジェ・ソワイエ(Bs)、ディアーヌ:ベルト・カル(S)、ティジフォヌ/メルキュール:ミシェル・ハメル(T)、女羊飼い:シルヴェンヌ・ジルマ(S)
フランス国立放送O、フランス国立cho
ライヴ録音:1964年10月13日/シャンゼリゼ劇場/ステレオ
ALTUSから発売されているブーレーズ指揮のタイトルすべて(4タイトル全7枚)を、単売パッケージそのままにクラフト調の三方背ケースに収めた数量限定セットです。
【ALT343/4】(2CD)・・・コンサートホール・レーベルの「春の祭典」直前におこなわれた激烈ライヴ。終演後は初演時を思わせる騒ぎになりブラボーとブーが錯 綜する大変な興奮の渦!オール・ストラヴィンスキー・プロの1夜とドビュッシーからヴァレーズまでの 才気あふれるプログラムの1夜を豪華カップリング、ステレオ・ラ イヴ。
【ALT345】(2CD)・・・ブーレーズのニューイヤーコンサート、メシアン夫人の名手イヴォンヌ・ロリオとモーツァルト三昧!ブーレーズのモーツァルトの伴奏の雄弁 さがすばらしく、木管が立体的に浮かび、曲想の変化にあわせ変幻の勢いで息もつかせぬすばらしさ。大メシアンが称賛したロリオのモーツァルトですが、すばらしいテク ニック、音色の豊かさなど、ここまで生き生きしたモーツァルトは稀。すばらしい復刻です。音質もモノラルながら大変聴きやすく良好。モーツァルトファンならず長く聴か れることまちがいなしの逸品。
【ALT346】・・・前衛音楽の使徒が本領を発揮、初演メンバーによる壮絶の『グルッペン』収録!3群のオーケストラがそれぞれ独立した時空間を持ち、互いに激しく 侵食しあうセリエリズムの超難曲『グルッペン』は、シュトックハウゼン、マデルナ、ブーレーズの指揮とケルンRSOによって1958年に初演されました。このディ スクは全く同じ布陣によるわずか1年後のライヴ。前衛作曲家かつ指揮者である3人の、確かな手ごたえを持って厳しく指揮しあうさまがしかと記録されており、凄まじ いまでの緊張感です。『断ち切られた歌』は第二次世界大戦中に迫害された犠牲者の手紙がテキストに用いられた、ノーノの代表作。ノーノ、シュトックハウゼン、ブーレー ズの3人は現代音楽界の三羽ガラスと呼ばれ、前衛音楽を牽引してきた存在ですが、ノーノとシュトックハウゼンは意見の相違から激しく対立、決別の道を辿ります。ブー レーズがこのふたりの作品を振った貴重にして刺激的な演奏会のライヴ録音。前衛音楽最盛期の異様なまでの熱気に圧倒されること間違いなし!
【ALT347/8】(2CD)・・・ブーレーズ盤歴初レパートリー、しかもクリアなステレオ録音。明晰で格調高く、モダン楽器でも全く違和感なし、むしろラモーの美しい 魅力がダイレクトに伝わる名演。『イポリトとアリシ』は50歳を迎えたラモーがついに本腰を入れてオペラに挑んだその1作目にして最高傑作の呼び声高い作品です。ブ フォン論争を白熱させるほどに卓越した和声法と管弦楽法が駆使されたこのラモーの名作は、モダン楽器による力強い演奏にも十分耐えうる迫力と適応力を持っていま す。収録されているのはラモー没後200年にあたる1964年に行われたシャンゼリゼ劇場でのライヴ。曖昧さのないブーレーズの指揮が巧みな情景描写や躍動的な舞 曲をさらに引き締まったものにし、心地よい緊張感と推進力を生み出しています。物語後半の悲劇的な調子も媚びたところがなく高潔で堂々としていて迫真の出来。歌 手陣はヤカールを始めフランスの実力者ぞろい、美しいフランス語による朗々とした歌唱が胸に響きます。部分的なカットも物語や音楽の本質を見据えたもので、じっく りと音楽に集中できる形と言えましょう。解説書にはあらすじの他トラック別の大意を掲載。 (Ki)

CD ACCORD
ACD-321(1CD)
NX-C09
ベンヤミン・ビルゼ(1816-1902):ワルツ、ギャロップ、マーチ集
ヒュルステンシュタイナー- ワルツ形式の音8. リークニッツ・ブレスラウ鉄道のギャロップ Op.3…世界初録音
(トマシュ・クボンによる管弦楽編)
フリードリヒ・ヴィルヘルムのカドリーユ…世界初録音
王様のポロネーズ Op.26
シレジアの歌 オリジナル曲 Op.20-2つのヴァイオリンと管弦楽のための
射撃の名手 - 行進曲 Op.13
シレジア・ポルカ…世界初録音
勝利のワルツ Op.22
嵐 - 行進曲 - ギャロップ Op.6
マルチン・ダニレフスキ(Vn)
カロリーナ・ヒラ=ヴィブラニエク(Vn)
ウェスト・サイド・シンフォニエッタ
マルチン・ダニレフスキ(音楽監督)

録音:2022年4月11-12日
ドイツの指揮者、作曲家ベンヤミン・ビルゼ。ヨハン・シュトラウス1世のオーケストラで演奏、ワルツやポル カなどに親しみ、自身も数多くの作品を書き上げ、その中の42作品が出版されました。これらはベルリン をはじめ、イギリス、フランス、ロシア、アメリカ、オーストラリアでも相次いで出版されるとともに、すぐさまピ アノ連弾用や、ピアノとヴァイオリン用に編曲され高い人気を誇りました。また彼が率いていたオーケストラ の団員の中の54名が待遇に不満を持ち、オーケストラを脱退。1882年に別の指揮者を立てて設立し たのが「BPO」であったことも知られています。このアルバムには世界初録 音作品を含む、ギャロップや行進曲、ポルカなどの楽しい作品が収録されています。演奏するウェスト・サ イド・シンフォニエッタはNFMヴロツワフPOとシュチェチン・フィルハーモニー交響楽 団(ミェチスワフ・カルウォヴィチ・フィルハーモニーSO)のメンバーで構成されるアンサンブル。コン サートマスターのマルチン・ダニレフスキとパヴェウ・マスランカの2人が音楽監督を務め、ヴァイオリンを弾き ながらアンサンブルをまとめています。

MELISM
MLSCD-041042043(3CD)
ニコス・スカルコッタス:36のギリシャ舞曲
36のギリシャ舞曲 AK11*
36のギリシャ舞曲 AK11**
ウラル国立PO*、
アテネPO**、
バイロン・フィデツィス(指)

録音:1990年6月23日-27日&10月1日-2日*、2021年6月19日**
20世紀ギリシャの作曲家、ニコス・スカルコッタスの管弦楽作品『36のギリシャ舞曲』は、1990年にウラル国立POによって世界初全曲録音されましたが、長らく絶版となっていました。この全曲録音が今回新たにリマスタリングされるとともに、2021年にアテネPOが演奏した、1821年のギリシャ革命200周年記念コンサートのライブ録音が組み合わせられました。いずれも指揮を振ったのはギリシャの指揮者バイロン・フィデツィスで、彼の30年にわたる研究や経験が垣間見えるアルバムでもあります。

RUBICON
RCD-1125(1CD)
ダニ・ハワード:管弦楽作品集
ダニ・ハワード(b.1983):アルゲントゥム*
トロンボーン協奏曲*/エリップシス
コアレッセンス/アーチズ
マイケル・シール(指)*、
パブロ・ウルビーナ(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO
ピーター・ムーア(Tb)
イギリスの女流作曲家、オーケストレーターのダニ・ハワードによる管弦楽作品集がRubiconから登場。ハワードの作品は、ヨーロッパで急速に評価を確立しつつあり、2021年6月にピーター・ムーアとRLPOにより初演されたトロンボーン協奏曲は、タイムズ紙から「即席の名作...瑞々しく...心を奪う...」と高く評価をされています。作品の多くは、ロイヤル・リヴァプールPO(RLPO)を含む、イギリスの主要なオーケストラから委嘱を受けており、ロイヤルPO、CBSO、ハレO、BBCフィルハーモニック、ブリテン・シンフォニア、などの40以上のオーケストラで演奏されています。また、ハワードは、LSOのレジデンス・コンポーザーも務めています。
トロンボーン協奏曲でソリストを務めるピーター・ムーアは、2008年、12歳にして「BBCヤング・ミュージシャン・オヴ・ザ・イヤー賞」に輝き、2014年には弱冠18歳でLSOの副首席トロンボーン奏者に就任。2015年にはBBCラジオ3の「ニュー・ジェネレーション・アーティスト・スキーム」に、さらには2018/19シーズンの「ECHOライジング・スター」に選出されるなど、世界有数のトロンボーン奏者として活躍しています。現在は、LSOの首席トロンボーン奏者としてオーケストラで活動する傍ら、ソリストとしてBBC響、RLPO、ルツェルンSOなどと共演。教育者としては英国王立音楽アカデミーのトロンボーン科教授を務めています。
本アルバムは、傑出した若手作曲家の一人である彼女の素晴らしく、親しみやすい音楽に触れるだけでなく、才能溢れる名手の妙技も堪能できる1枚に仕上がりました。

BPO RECORDINGS
KKC-9836
(2CD+1Bluray)
日本語解説付国内盤
税込定価

チン・ウンスク・エディション/BPO
(1)ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲第1番 (2001)
(2)チェロと管弦楽のための協奏曲(2006/08,rev.2013)
(3)ソプラノと管弦楽のための「セイレンの沈黙」(2014)-ホメロスの『オデュッセイア』とジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』による
(4)管弦楽のための「コロス・コルドン」 (2017,rev.2020)
(5)ピアノと管弦楽のための協奏曲(1996/97)

(6)管弦楽のための「ロカナ」(2008)
■Blu-ray Disc
【Video】
上記全曲のコンサート映像(すべてHD映像)
チン・ウンスクのインタビュー映像(45分)
【Audio】
上記全曲のロスレス・スタジオ・マスター音源の音声トラック+B18
2.0PCM Stereo24-bit /48kHz
7.1.4Dolby Atmos24-bit /48kHz
●ダウンロード・コード
この商品には、上記全曲のハイレゾ音源(24-bit /96kHz)をダウンロードするためのURLとそのパスワードが封入されています。
●デジタル・コンサートホール
ベルリン・フィルの映像配信サービス「デジタル・コンサートホール」を7日間無料視聴できるチケット・コードが封入されています。
全て、BPO

(1)サー・サイモン・ラトル(指)、クリスティアン・テツラフ(Vn)、録音:2005年4月28日
(2)チョン・ミョンフン(指)、アルバン・ゲルハルト(Vc)、録音:2014年5月10日
(3)サー・サイモン・ラトル(指)、バーバラ・ハンニガン(S)、録音:2015年6月25日
(5)サカリ・オラモ(指)、キム・ソヌク(P)、録音:2021年6月5日
(6)ダニエル・ハーディング(指)、録音:2022年10月15日
以上フィルハーモニー、ベルリン(ライヴ)

(4)サー・サイモン・ラトル(指)、録音:2017年11月25日 サントリーホール、東京

■Blu-ray Disc
Video
画面:Full HD1080/60i,16:9
音声:2.0PCM,7.1.4Dolby Atmos
リージョン:ABC(worldwide)
総収録時間(コンサート):112分
字幕:英 、独 、日本語、韓
Audio
上記全曲のロスレス・スタジオ・マスター音源の音声トラック+B18
2.0PCM Stereo24-bit /48kHz
7.1.4Dolby Atmos24-bit /48kHz
韓国出身でベルリンを拠点に活動している作曲家チン・ウンスク(陳銀淑,Unsuk Chin)。2005年から続く、ベルリン・フィルとチン・ウンスクのコラボレーショ ンは、本盤に収められている一連のソロ協奏曲と管弦楽作品の演奏として実を結びました。 なかでも印象深い作品が2つあり、サカリ・オラモ(指)キム・ソヌクのソロによる「ピアノ協奏曲」の演奏は、新型コロナ・ウイルス感染拡大中の長いロックダウ ンの後に、ようやく観客に生演奏を届けることができた公演。そしてベルリン・フィルの委嘱作品として、サー・サイモン・ラトルとの最後のアジア・ツアー中に演 奏した「コロス・コルドン」は、東京・サントリーホールでのライヴ録音が収録されています。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2303(1CD)
ストラヴィンスキー:バレエ曲集
(1)バレエ組曲「火の鳥」(1919)
(2)バレエ音楽「春の祭典」
ピエール・モントゥー(指)パリ音楽院O

録音:(1)1956年10月29&30日、11月10日サル・ワグラム(パリ)
(2)1956年11月2、5、6&11日サル・ワグラム(パリ)
使用音源:Private archive (2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
録音方式:ステレオ(録音セッション)
■制作者より  
「春の祭典」の初演者であり、ストラヴィンスキー作品の第一人者であるモントゥー。ここに収録された2曲はステレオ初期の名盤であり、当シリーズでも2010 年にGS-2049として発売しました。この時は米RCAの2トラック、19センチのオープンリール・テープを使用しましたが、今回のGS-2303では2トラック、 38センチのテープを使用し、1956年とは信じがたい新鮮で瑞々しい音質を獲得出来ました。  また、木幡一誠氏による「春の祭典」の使用楽譜についての解説は、旧GS-2049以降に判明した事実を検証、大幅に改訂されており、貴重な文献です。(平林  直哉)


Treasures
TRE-291(1CDR)
デルヴォー/ラヴェル管弦楽曲集(Command録音)
道化師の朝の歌*/スペイン狂詩曲
ボレロ/ラ・ヴァルス*
「ダフニスとクロエ」第2組曲*
ピエール・デルヴォー(指)コロンヌO

録音:1961年5月17日パリ・サル・ワグラム(ステレオ)
※音源:米Command Classics CC-11005SD*、CC-11007SD
◎収録時間:69:00
“デルヴォー特有の色彩力と官能美がもたらすラヴェル作品の底知れぬ魅力!”
■音源について
★デルヴォーが、米Command(35mmマグネチック・フィルム)に録音したラヴェルの作品(LP2枚分)の全てを収録。デルヴォーは、「ラ・ヴァルス」と「スペイン狂詩曲」をConcert Hallにも録音。「ボレロ」は他に仏HMV、独OPERAへの録音も遺されていますが、「道化師の朝の歌」と「ダフニスとクロエ」はこれが唯一の録音。なお、これらの録音は日本では最初キングレコードから発売され、70年代には日本コロムビアから廉価盤で再発売されましたが、当初の鮮烈なサウンドは後退していたことは言うまでもありません。

★デルヴォーの指揮によるラヴェルを聴くたびに、ラヴェルのオーケストラ作品を再現するには色彩センスが不可欠だと痛感するのみならず、体を張ったその放射力は古今を通じて並ぶものがないとさえ思えます。
 「道化師の朝の歌」はその典型で、冒頭部の弦のピチカートの瑞々しさと眩しさはあまりにも生々しく、ファゴットのソロを皮切りに肉感的なダイナミズムで捻じ伏せるのですからたまりません!ファゴットと言えば、中間部のソロのエロティックな語り口も聴きもの。後半以降はリズムの湧き上がりとキレは増すばかり。その色彩は生々しいことこの上なく、それは決して録音の優秀さだけに起因するものでないことも実感していただけることでしょう。間違いなく同曲の史上屈指の大名演!
 このデルヴォー特有の色彩力とエロスは、これ以降の全ての曲にも共通して注がれており、それがこのレコードの隠れコンセプトでは?と思えるほど。
 「スペイン狂詩曲」では、第1曲冒頭の弦の音型が微妙な強弱を伴って繰り返されますが、単なる音量の変化だけでなく確実に妖しい遠近感が醸成されている点にご注目!第1テーマの呼吸の深さは尋常ではなく、後半のカデンツァはまるで人の肉声のようにリアル。第2曲では、デルヴォーが繰り広げるリズムの躍動には、正確さ以上の意志を伴った弾力が常に宿り、しかもそこに妥協やルーティンな惰性が存在しないのは、ラヴェル作品に掛けるこの名コンビのプライドの高さゆえでしょう。第3曲の0:49以降の弦のアンサンブルの濃厚な艶も、一朝一夕に出せるものではありません。終曲はあまりの情報量の多さに頭が追いつかないほどですが、その強烈なニュアンスを巻き散らかすことなく制御しようとする意志も働いており、デルヴォーの指揮者としてのドライブ能力の高さを窺い知ることも出来ます。
 「ラ・ヴァルス」も、早速冒頭からこの上なく濃厚な語りで度肝を抜きます。先へ進むのを恥じらいつつも誘惑するようなそのフレージングを品位を落とすことなく実現することなど、他に誰が可能でしょう?2:31から急に陽が差し込んだようなハープの鮮烈さに続き、弦のグリッサンドがこれでもかと時間をかけて流線型を描く様にびっくり!これを聴いてしまうと、ほとんどの指揮者がここを素通りしてしまうのに物足りなさを覚えてしまいます。第3エピソード(4:20〜)の急激な畳み掛けの中でサラッとルフト・パウゼを挿入する職人芸、第5エピソード(6:06〜)の一筋縄ではいかないテンポ・ルバートは鳥肌もの!コーダの追い込みは、デルヴォーのダンディズムとダイナミズムが炸裂!もちろん、最後の締めくくりをリテヌートするなど野暮な真似しません!
 「ダフニスとクロエ」で最も印象的なのが、“パントマイム”。テンポの緩急と共に、静謐の空気感をも確実に現出。色彩パレットの豊かさは相変わらず。呼吸はとてつもなく深く、たっぷり余韻を感じながらのフレージングの何という素晴らしさ!“全員の踊り”は一気呵成の迫力に圧倒されますが、ここでも造型美を決して蔑ろにしません。なお、合唱も参加していますが、団体名は表記されていません。
 ラヴェルの色彩を余すことなく引き出しながら、そこに官能美も投入した時の比類なき魅力をどうぞご堪能あれ!【2023年11月・湧々堂】

Signum Classics
SIGCD-761(1CD)
パストラル21
ベートーヴェン(M.G.フィッシャー編):交響曲第6番「田園」 第1楽章
ガブリエル・プロコフィエフ:「ブレイキング・スクリーンズ」〜Green Into Red、Fivatak 、1,2,3,4,5,6、ChangeUp、Sad Colours1、 Memory Fields、Reflessivo
ベートーヴェン(M.G.フィッシャー編):交響曲第6番「田園」 第5楽章
ガブリエル・プロコフィエフ:パストラル・リフレクションズ、「ブレイキング・スクリーンズ」よりMobocracy
ガブリエル・プロコフィエフ(指,シンセサイザー、エレクトロニクス)、
アンリミテッド・コレクティブ

録音:2022年10月10日-11日(ロンドン、イギリス)
祖父にロシアの偉大な作曲家セルゲイ・プロコフィエフを持つガブリエル・プロコフィエフ(ゲイブリエル・プロコフィエフ)は、ロンドンをベースに作曲家、プロデューサー、DJとして活動。クラシック音楽をルーツに、クラブ、ヒップホップなどのダンス音楽やエレクトロニクスを取り入れた独自の音楽を創りあげています。
「パストラル21」とは気候危機の時代にいきる私たちに対して「パストラル」という概念が何を意味するか探求するプロジェクトです。ウィーンの田園風景から着想を得て作られた「田園交響曲」からヒントを受けたガブリエル・プロコフィエフは、出発点としてスイスのアルプスの自然音を録音しました。ベートーヴェンにとって自然が何を意味するのか、そして現在私たちが直面している気候危機の時代に作曲家はどのような牧歌的な作品を生み出すことが出来るのか自問して生まれたのが、「パストラル・リフレクションズ」です。M.G.フィッシャー編曲によるベートーヴェンの「田園交響曲」の弦楽六重奏版と現代的な技術を駆使したガブリエル・プロコフィエフの作品の対比によって聴衆は、ベートーヴェンの時代と現代の環境変化、環境との付き合い方に関して考えさせられることでしょう。

BIS
BIS-2747(1CD)
誕生日変奏曲
(1)Pictured Within:Birthday Variations for M.C.B.(中に描かれた:M.C.B.のための誕生日変奏曲)(2019)
 主題 作者不詳
 第1変奏:tact60- 藤倉大 Dai Fujikura(1977-)
 第2変奏 - デイヴィッド・ソアーDavid Sawer(1961-)
 第3変奏 - サリー・ビーミッシュ Sally Beamish(1956-)
 第4変奏 - コリン・マシューズ Colin Matthews(1946-)
 第5変奏 - イリス・テル・シフォルスト Iris ter Schiphorst(1956-)
 第6変奏 - ブレット・ディーン Brett Dean(1961-)
 第7変奏 - ヴィム・ヘンデリクス Wim Henderickx(1962-2022)
 第8変奏 - リチャード・ブラックフォード Richard Blackford(1954-)
 第9変奏 - ハリソン・バートウィッスル Harrison Birtwistle(1934-2022)
 第10変奏:Sixty Salutations(60の挨拶) - ジュディス・ウィアーJudith Weir(1954-)
 第11変奏 - ギャヴィン・ブライアーズ( Gavin Bryars(1943-)
 第12変奏 - カレヴィ・アホ Kalevi Aho(1949-)
 第13変奏 - アンソニー・ペイン Anthony Payne(1936-2021)
 第14変奏:The Art of Beginning(始まりの芸術) - ジョン・ピカード John Pickard(1963-)
(2)ヤーコ・クーシスト(1974-2022):交響曲 Op.39(2020-21)(ペッカ・クーシスト、ヤリ・エスコラにより完成)
(1)BBCスコットランドSO、
マーティン・ブラビンズ(指)

(2)ヘルシンキ・フィルハーモニックO、
ペッカ・クーシスト(指)

ライヴ録音:(1)2019年8月13日ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)、
(2)2022年12月8日ヘルシンキ・ミュージックセンター(フィンランド)
このアルバムはマーティン・ブラビンズとヤーコ・クーシストに捧げる「ダブル・トリビュート」として制作されました。
最初の「中に描かれた:M.C.B.のための誕生日変奏曲」は、イギリスの指揮者マーティン・ブラビンズ(1959-)の60歳の誕生日を記念するために企画され た「共同作品」プロジェクトの作品です。エドワード・エルガーの「エニグマ変奏曲」をモデルに「ひとつの主題による主題と14の変奏」のスタイルに倣い、藤倉大 からジョン・ピカードまで、14人の作曲家による14の変奏曲で構成。エルガーの「to my friends pic-tured within(中に描かれた友人たちへ)」の献辞か らとった「Pictured Within(中に描かれた)」がタイトルにつけられました。BBCの委嘱で作られ、ブラビンズの誕生日にあたる2019年8月13日の「BBC Proms」で、作品を献呈された彼の指揮で初演されました。このディスクの演奏は、この初演のライヴ録音です。
作曲家、指揮者、ヴァイオリニストとして活躍したヤーコ・クーシストは、2022年2月23日、48歳で亡くなりました。1998年から2012年にかけてラハティ SOのコンサートマスターを務めた彼は、本格的に作曲を手がけるようになってから、室内楽曲、声楽曲、管弦楽曲、オペラ、映画の音楽と、約40の曲を作り ました。「交響曲」は、ヤーコの遺作というべき作品です。彼が病床にあったため完成させることができず、死後、未亡人のマイヤの求めに応じ、弟ペッカ・クーシス ト(1976-)とクオピオの音楽センターとSOの監督ヤリ・エスコラが作品に仕上げました、
曲は2つの部分に分かれ、「どこかで耳にした」主題やヤーコの過去の作品から採った旋律による、力強い作品に作られています。音楽外の要素によるヤーコの 自伝的色彩も加えられ、灯台や船舶から聞こえる信号からインスパイアーされたフレーズの断片をコラージュした終幕は、ヤーコの魂が海に送り出されていった、と いう余韻を残します。2022年6月2日、オスモ・ヴァンスカ指揮ミネソタOがミネアポリスで初演。2022年12月8日にペッカ・クーシストがヘルシンキ・ フィルハーモニックを指揮してヘルシンキ・ミュージックセンターで演奏されました。このコンサートのライヴ録音が収録されています。 (Ki)

DUX
DUX-1799(1CD)
シェーンベルク&R・シュトラウス:弦楽のための作品集
シェーンベルク:浄められた夜 Op.4(弦楽合奏版)
R・シュトラウス:メタモルフォーゼン
ヤクブ・フレノヴィチ(指)、
マルチン・スシツキ(Vn)、
イグナツィ・ヤン・パデレフスキ音楽アカデミー室内弦楽オーケストラ

録音:2021年11月8日-10日(ポーランド)
シェーンベルクの「浄められた夜」とR・シュトラウスの「メタモルフォーゼン」は、弦楽のために書かれた曲の中でも紛れもない傑作です。この2曲が作曲された時期は半世紀ほど離れているものの、そのスタイルには近しいものがあり、1枚のアルバムに収録することで互いが完璧なまでに引き立てられています。

NMC
NMCD-272(1CDR)
ルーク・ベッドフォード:管弦楽作品集
インスタビリティ/アウトブレイズ・ザ・スカイ/イン・ザ・ヴォイシズ・オヴ・ザ・リヴィング*/サクソフォン四重奏と管弦楽のための協奏曲
BBCフィルハーモニック、
BBC響、マーク・パドモア(T)*、
アルシス・サクソフォン四重奏団ほか

録音:2010年〜2021年
ウィグモア・ホール初のコンポーザー・イン・レジデンスを務めるなどイギリス現代音楽を代表する作曲家のひとり、ルーク・ベッドフォード(1978-)のNMCレーベル初となる単独アルバム。ベッドフォードは2000年にロイヤル・フィルハーモニー協会作曲賞、2004年に英国作曲家賞のリスナー賞、2007年にポール・ハムリン・アーティスト賞、2012年にエルンスト・フォン・ジーメンス音楽賞の若手作曲家奨励賞など、数々の名誉ある数多くの賞を受賞し非常に活発なパフォーマンスを見せているアメリカ出身の作曲家、エヴァン・ジョンソン(1980-)のクラリネットと声楽のための無伴奏作品を集めた1枚。演奏はアンサンブル・ムジークファブリークのメンバーであるオーストラリアのクラリネット奏者・声楽家、カール・ロスマンです。賞を受賞しています。音楽評論家のトム・サービスは、ベッドフォードの作品について「陰鬱な表現力を持つ音楽であり、曲をまるで必要から書かれたかのように聴こえさせる独特の性質を帯びている」と正確に表現しました。本作では彼の過去15年にわたるキャリアの中から選ばれた4作品を、著名なアーティストたちによる優れた解釈で聴くことができます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALTO
ALC-1469(1CD)
グレインジャー:戦士たち&管弦楽作品集
戦士たち(世界初デジタル録音)
ビューティフル・フレッシュ・フラワー
ヒル=ソング第1番(世界初録音)
デリー地方のアイルランド民謡
ヒル=ソング第2番(世界初録音)
Colleen Dhas(世界初録音)
デンマーク民謡組曲
ジェフリー・サイモン(指)、
メルボルンSO

録音:1989年
初出時世界初録音となった作品も収めたグレインジャーの管弦楽作品集。指揮者のジェフリー・サイモンは様々な編曲作品・レア作品を録音してきたことで知られているオーストラリア出身指揮者です。母国のメルボルンSOを率いてオーストラリアを代表する作曲家グレインジャーの珍しい作品を収めている貴重な一枚です。

Da Vinci Classics
C-00795(1CD)
マーラー:不思議な角笛の世界
ヨハン・シュトラウス1世:シュペール・ポルカ
マーラー:「リュッケルト歌曲集」より「私の歌を覗き見しないで」、
 「子供の不思議な角笛」より「この世の暮らし」「ラインの伝説」「美しいラッパが鳴りひびくところ」「この歌を作ったのは誰?」「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」「原光」、
 交響曲第1番の第3楽章より、
 交響曲第4番の第2楽章より、
 交響曲第3番の第3楽章より、
 交響曲第1番の第2楽章より
シューベルト:「ロザムンデ」よりバレエ音楽第1番、
 ロマンス、バレエ音楽第2番
ベルク:葦の歌、ナイチンゲール
アンサンブル・プロジェット・ピエロ

録音:2020年10月(イタリア)
音楽的パラドックスの象徴ともいえるマーラーの交響曲と歌曲、さらにはシューベルトやベルクといった他のウィーンの作曲家の作品を取り上げ、隠されたテーマや音楽的言及のネットワークを明らかにしようとするユニークなコンセプトの1枚。マーラーの音楽が持つ奥深さと多面性、崇高さと俗っぽさの微妙な対比をお楽しみいただけます。


Profil
PH-23007(10CD)
エディション・シュターツカペレ・ドレスデン〜100年間の録音における音楽監督と首席指揮者たち
■Disc1 80’00”
●フリッツ・ブッシュ(1922-33在任)
(1)R・シュトラウス:「町人貴族」〜メヌエット ト長調
(2)ヴェルディ:「運命の力」序曲
(3)ワーグナー:「タンホイザー」序曲
R・シュトラウス(客演)
(4)R・シュトラウス:ドン・キホーテOp.35
●カール・ベーム(1934-42在任)
(5)ロルツィング:「ロシア皇帝と船大工」〜木靴の踊り
(6)ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
(7)ビゼー:「カルメン」序曲
●カール・エルメンドルフ(1943-44在任)
(8)オーベール:「フラ・ディアヴォロ」序曲
(9)ワーグナー:「ワルキューレ」〜魔の炎の音楽
■Disc2 70’59”
●ヨーゼフ・カイルベルト(1945-50在任)
(1)ベートーヴェン:「フィデリオ」序曲
(2)ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
(3)R・シュトラウス:「サロメ」〜7つのヴェールの踊り
●ルドルフ・ケンペ(1949-53在任)
(4)ワーグナー:「ローエングリン」第1幕前奏曲
(5)同:「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死
(6)R・シュトラウス:「ばらの騎士」序奏
(7)同:「ダフネ」〜ダフネの変身
(8)ヨセフ・シュトラウス:天体の音楽
■Disc3 61’00”
●フランツ・コンヴィチュニー(1953-55在任)
(1)R・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
●オトマール・スウィトナー(1960-64年在任)
(2)モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
(3)同:「後宮からの誘拐」序曲
(4)スメタナ:「売られた花嫁」〜序曲/ビールは天からの授かりもの/フリアント/道化師の踊り
■Disc4 71’00”
●クルト・ザンデルリンク(1964-67在任)
(1)チャイコフスキー:幻想序曲「ロメとジュリエット」
(2)ボロディン:中央アジアの草原にて
(3)同:交響曲第2番ロ短調
●マルティン・トゥルノフスキー(1967-68在任)
(4)ヤナーチェク:モラヴィア舞曲集
(5)ドヴォルザーク:祝典行進曲B88
■Disc5 79’00”
●ヘルベルト・ブロムシュテット(1975-85在任)
(1)ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
(2)ヨハン・ゴットリープ・ナウマン:テ・デウム
■Disc6 73’00”
●ハンス・フォンク(1985-90在任)
(1)ウェーバー:「オベロン」序曲
(2)同:「オイリアンテ」〜序奏と合奏
(3)同:「プレチオーザ」〜序曲/太陽は目覚め;星はまたたき
(4)同:祝典序曲Op.59
●ジュゼッペ・シノーポリ(1992-2001在任)
(5)ブラームス:交響曲第2番
■Disc7 56’00”
●ベルナルト・ハイティンク(2002-04在任)
(1)バルトーク:舞踊組曲Sz77
(2)R・シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき
■Disc8 61’01”
●ベルナルト・ハイティンク(2002-04在任)
(1)シューマン:「マンフレッド」序曲
●ファビオ・ルイージ(2007-12在任)
(2)R・シュトラウス:アルプス交響曲
■Disc9 68’50”
●チョン・ミョンフン(首席客演指揮者)
(1)ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第2組曲
●コリン・デイヴィス(名誉指揮者)
(2)エルガー:交響曲第1番
■Disc10 77’00”
●クリスティアン・ティーレマン(2012年以来在任)
(1)ワーグナー:「さまよえるオランダ人」序曲
(2)同:「リエンツィ」序曲
(3)同:「神々の黄昏」〜夜明け/ジークフリートのラインへの旅/ジークフリートの葬送音楽/ブリュンヒルデの自己犠牲
(4)同:使徒の愛餐〜高き所より/使徒たち
■Disc1:1923年6月8、9日ドレスデン、パラストホテル・ウェ-バー(ドイツ・グラモフォンにより器械録音)(1)、
1926年9月12日ドレスデン、パラストホテル・ウェ-バー(ドイツ・グラモフォンにより電気録音)(2)、
映画「フリッツ・ブッシュ・コンダクツ・ドレスデン・シュターツカペレ」サウンドトラック(3)、
1936年11月7日ロンドン・クィーンズ・ホールでのライヴ(4)、1935年4月エレクトローラ・スタジオ(ベルリン)(5)、
1939年ゼンパーオーパー(6)、
1942年12月4日ゼンパーオーパー(国家放送協会による磁気テープ録音)(7)、
1944年11月14日閉鎖中のゼンパーオーパー(国家放送協会による磁気テープ録音)(8)、
1944年9月21日閉鎖中のゼンパーオーパー(国家放送協会による磁気テープ録音)(9)

■Disc2:1948年9月22日(1)、24日(2)ドレスデン州立劇場((ライヴ)、5月20日ドレスデン衛生博物館(放送用)(3)、
1949年12月22日ドレスデン衛生博物館(4)、1956年6月28日ドレスデン州立劇場((ライヴ)(5)、
1950年12月23日(6)、7日(7)ドレスデン衛生博物館(放送用)、1972年12月30、31日ルカ教会(ライヴ)(8)

■Disc3:1958年8月7日(1)、1961年9月21日(2)ドレスデン衛生博物館、1960年(放送用)(3)、1962年5月ルカ教会(4)

■Disc4:1960年11月ドレスデン衛生博物館(1)(2)(3)、1968年2月13日ドレスデン州立劇場(放送用)(4)(5)

■Disc5:1981年1月29日(1)、1980年12月18日(2)ドレスデン文化宮殿(放送用ライヴ)

■Disc6:1986年11月20日(1)(2)(3)(4)、1994年4月11日(5)ゼンパーオーパー(放送用ライヴ)

■Disc7:2004年8月25日(放送用)(1)、10月28日(2)ゼンパーオーパー(ともにライヴ)

■Disc8:1999年9月22日(1)、2009年9月1日(2)ゼンパーオーパー(ライヴ)

■Disc9:2004年11月28日(ライヴ)(1)、1998年1月12日(2)ゼンパーオーパー

■Disc10:2013年5月21日ゼンパーオーパー(1)(2)、2021年10月31日ザルツブルク祝祭劇場(3)、
2013年5月18日ドレスデン聖母教会(4)(以上ライヴ)
(4)ドレスデン国立歌劇場cho、ドレスデンSO合唱団、チェコ・フィルcho、国立プラハcho、MDR放送choほか
Profil社の人気シリーズ「エディション・シュターツカペレ・ドレスデン」はリリース点数も50を超え、毎回ファン狂喜の音源を世に出しています。今回は驚きの 秘蔵音源を10枚組Boxで惜しげもなく披露、コレクター必見のアルバムとなっています。もちろんオーケストラはすべてシュターツカペレ・ドレスデン。
「100年間の録音における音楽監督と首席指揮者たち」と銘打ち、フリッツ・ブッシュ指揮1923年の録音を筆頭にお宝続出。R・シュトラウス自演の「ド ン・キホーテ」は1936年11月7日のシュターツカペレ・ドレスデンのロンドン公演をBBCがライヴ録音したもの。国家放送協会が入手し、保存されていた内側 から外側にカッティングされた19枚のアセテート盤を用いています。
スウィトナーのモーツァルト「交響曲第40番」と「後宮からの誘拐」序曲は1960年代初頭にドレスデン衛生博物館の、ブロムシュテットのブルックナー「交響曲 第4番ロマンティック」は1981年1月29日の貴重なライヴ。さらにシノーポリ1994年4月のブラームス「交響曲第2番」も注目。この記念セットのためにシノー ポリの未亡人がCD化を許可してくれたとのこと。
ハイティンクのバルトーク「舞踊組曲」やR・シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」は円熟期2004年の演奏、ルイージの「アルプス交響曲」も 2009年9月のものです。チョン・ミョンフンのラヴェル「ダフニスとクロエ」はDGの名盤と同時期2004年11月のものですが、オーケストラの色彩の違いを味 わえます。
締めは現首席指揮者のティーレマンが、オーケストラと縁の深いワーグナー作品を披露。2013年5月21日のワーグナー200回目のバースデーコンサート、最 新の2021年10月31日の「神々のたそがれ」の名ナンバーまで聴くことができるのも嬉しい限り。お買い逃がしなく!! (Ki)

Hanssler
HC-23049(1CD)
ハンス・ガル(1890-1987):コンチェルティーノ集
(1)チェロと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノ Op.87(1965)
(2)ピアノと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノ Op.43(1934)
(3)ヴァイオリンと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノ Op.52(1939)
(4)弦楽オーケストラのためのセレナード Op.46(1946)
(1)ユストゥス・グリム(Vc)、
(2)オリヴァー・トリンドル(P)、
(3)ニーナ・カモン(Vn)
シンフォニエッタ・リガ 、
ノルムント・シュネ(指)

録音:2023年4月12-14日/改革派教会、リガ(ラトヴィア)
知られざる室内楽・協奏曲作品の録音に積極的なピアニスト、オリヴァー・トリンドルがシンフォニエッタ・リガそして演奏家仲間とともにイギリスで活躍したハ ンガリー系ユダヤ人作曲家ハンス・ガルのコンチェルティーノを録音しました。同時代を生きたウェーベルンなどの前衛的な作風には馴染まず、後期ロマン主義音 楽の形式美を貫き、持ち独自のスタイルを確立したガル。ここに収録した作品は独奏楽器を際立たせたガルらしい美しい作品ばかりです。 (Ki)

HITASURA PRODUCTIONS
HSP-010(1CD)
バッハ:音楽の捧げもの BWV1079(全曲)
1. 王の主題による無窮カノン
2.3声のリチェルカーレ
3.2声のカノン1:蟹のカノン(逆行カノン)
4.2声のカノン2:二つのヴァイオリンによる同度カノン
5.2声のカノン3:反行カノン
6.2声のカノン4:拡大を伴う反行カノン
7.2声のカノン5:螺旋カノン
8. 上方5度のフーガ・カノニカ
9-12. 王の主題によるフルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ
13.6声のリチェルカーレ
14.4声のカノン
15. 謎カノン「求めれば見いだされん」
16, 無窮カノン
オーゾニア(古楽器使用)
アンヌ・パリゾ(フラウト・トラヴェルソ)
ミラ・グロデアヌ(Vn)
エマニュエル・ドーヴァン(Vn)
ジェイムズ・マンロー(ヴィオローネ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
フレデリク・ハース(Cemb)

録音:2022年11月13-15日ランテルヌ通り新教教会、リヨン、フランス
ベルギーに拠点を置くフランス人チェンバロ奏者フレデリク・ハースを中心に、多忙な俊才たちが集う古楽器アンサンブル、オーゾニア。一連の 協奏曲群や『ゴルトベルク変奏曲』、『平均律クラヴィーア曲集』など、自ら主宰するHitasuraレーベルでバッハ作品を積極的に取り上げて きたハースとオーゾニアですが、今回バッハ晩年の異色作『音楽の捧げもの』に取り組む上で考えたのは「すでにバランスが完璧に整っている 傑作のバランスを組み直すことで、完璧以上にしっくりくる不均衡を見出したい」とのことで、有名な3声のリチェルカーレをあえて冒頭から外し たり、最も大規模な6声のリチェルカーレを半ばに配するなど珍しい曲順が選ばれています。結果的に、この謎多き大作を通して聴いた時の 印象は一般的な曲順の場合とかなり異なり、フリードリヒ大王がバッハ謁見時に即興で紡ぎ出したと言われる不思議な「王の主題」の存在 感がくっきり際立つ不思議な聴覚体験をもたらします。ル・ポエム・アルモニークのコンサートマスターとしても活躍するミラ・グロデアヌ、ドレスデ ンのフランス人奏者ビュッファルダンのモデルによるトラヴェルソを吹きこなすアンヌ・パリゾら各プレイヤーが奏でる音の美しさも特筆に値する、 細部の魅力の集成ともいうべき充実したバッハ解釈。ハース自身が執筆した解説(仏、英語)も読みごたえがあり、長く聴き深めるのに向く充 実度に貫かれた1枚です。

ONDINE
ODE-1444(1CD)
NX-B07
ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲、他
管弦楽のための協奏曲(1950-54)
パルティータ− ヴァイオリンと管弦楽のための(1988)*
ノヴェレッテ(1979)#
クリスティアン・テツラフ(Vn)
フィンランドRSO
ニコラス・コロン(指)

録音:2022年4月、2022年9月4-8(ライヴ)*、022年12月#
フィンランドRSOが継続して取り組むルトスワフスキのオーケストラ作品のシリーズに、2021年から首席指揮者を務めるニコラス・コロンの録音が登 場。初期の傑作「管弦楽のための協奏曲」と、「短編小説」といった意味合いを持つ「ノヴェレッテ」では、コロンの的確な作品理解と明晰な指揮によりオーケ ストラの機能性が遺憾なく発揮されています。アンネ=ゾフィー・ムターに捧げられた「パルティータ」では名手テツラフが共演。楽器を常に豊かに鳴らす傾向の あるムターに対して、テツラフは時に聞こえなくなるぎりぎりまで音量を下げたり、ささくれ立った音で攻撃的な演奏を仕掛けたりと、表現意欲旺盛な演奏を展 開。オーケストラも呼応します。ソロ・パートの名技も聴きものです。

Capriccio
C-5488(1CD)
NX-B07
ギヤ・カンチェリ(1935-2019):作品集
小さなダネリアーデ(2000) - ピアノ、弦楽とパーカッションのために
ボストン・ワルツ(1996)- ピアノと弦楽のために
18の小品(抜粋)- ヴァイオリンとピアノのために
ラルゴとアレグロ(1963)- ピアノ、弦楽とティンパニのために
ハルトムート・シル(Vn)
シューマン・フィルハーモニー
エリザヴェータ・ブルーミナ(P・指)

録音:2022年1月17-18日、2月23日、5月30日ケムニッツ、オペラハウス(ドイツ)
1930年代のソ連圏に生まれた作曲家はシュニトケ、ペルト、カプースチン、シルヴェストロフ、そしてカンチェリと個性豊かで、西側の現代音楽とは異なるサウ ンドと表現を志向する彼らの作品は、1980年半ば以降、西側でも知られるようになりました。この時代の作品に熱心に取り組むピアニスト、ブルーミナの新 作はグルジア(現ジョージア)に生まれたカンチェリの作品集。「ロマンティシズム抜きの音楽と人生はありえない。ロマンティシズムこそは無知、暴力、悪を乗り 越える至高の美の力」と語っていたカンチェリらしい1枚です。ロシアに生まれ、幼少期はバレリーナを目指していたというブルーミナが自ら指揮も兼ね、この作 曲家特有のムードをとらえた音楽を奏でています。カンチェリは映画音楽を数多く手がけました。「小さなダネリアーデ」はゲオルギー・ダネリヤ監督の1986年 のSF映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』から着想を得た作品で、曲中にはオッフェンバックの「ホフマンの舟歌」も引用されています。「ボストン・ワルツ」は22分 余りも続く緩やかな音楽。メランコリックで途切れがちな音楽と断片的で不安定な楽想はとても踊り向きとは思えない、不思議な作品です。映画や劇作品 用の音楽を素材とする「18の小品」から選ばれた9曲は、どの曲も2〜3分と短く、カンタービレ、ドルチェ、ドルチッシモといった記号から想像される通りの静か で甘美なひと時が流れてゆきます。「ラルゴとアレグロ」は緩と急、静謐と騒乱が対照をなす、初期カンチェリらしい作品。

BR KLASSIK
BR-900350(1CD)
NX-B07
1920年代の奔放なサウンド
キュンネッケ(1885-1953):舞踏組曲 - 合奏協奏曲 Op.26- ジャズ・バンドと大管弦楽のための
アイスラー:カンタータ『時代のテンポ』 Op. 16- 独唱者、語り、合唱、管楽器とパーカッションのための*
ルート・フォルペルト(A)
クリストファー・ドリンズ(Br)
クレメンス・ニコル(語り)
ミュンヘン音楽演劇大学マドリガルcho
トマシュ・トマシェフスキ(独奏ヴァイオリン・ジャズ・バンド)
ミュンヘン放送O
エルンスト・タイス(指)

録音:2023年2月14-18日 ミュンヘン、バイエルン放送 第1スタジオ、2023年3月29日 ミュンヘン、プリンツレゲンテン劇場*
ベルリンのポツダム広場の一角からドイツの公共放送サービスが始まったのは1923年10月29日。ラジオは音楽文化の普及と発展に非常に大きな役割を 果たしました。当時のドイツでは第1次世界大戦の戦後処理でハイパーインフレが経済を直撃し、社会を深刻な不安が覆うと同時に、ワイマール共和制の 下で文化が爛熟していました。このアルバムには1929年に書かれた2作品を収録。キュンネッケの「ジャズ・バンドと大管弦楽のための舞踏組曲」はラジオ番 組"ベルリン・ラジオ・アワー"の委嘱作品。5つの楽章は当時流行していたモダン・ダンスの形式で書かれており、初演はキュンネッケの指揮のもと、オーケスト ラとジャズ・バンドが共演。すぐに熱狂的な人気を獲得し、何度も再演されました。アイスラーの『時代のテンポ』はドナウ・エッシンゲン音楽祭の委嘱作。テク ノロジーを妄信する人々に対する批判的な内容を、当世風のジングシュピールに仕立てた作品。

NAXOS
NAX-2.110594(DVD)
NX-C09

NBD-0090V(Bluray)
NX-C09
バレエ『海賊』
マニュエル・ルグリ版
メドーラ…マリア・ヤコヴレワ
コンラッド…ロバート・ガブドゥーリン
グルナーレ…リュドミラ・コノヴァロワ
ランケデム…キリル・クラーエフ
ビルバント…ダヴィデ・ダート
ズルメア…・アリーチェ・フィレンツェ
サイード・パシャ…ミハイル・ソスノフスキ
オダリスク…ナターシャ・マイア、ニーナ・トノリ、プリスカ・ツァイゼル
ウィーン国立バレエ団
ウィーン国立歌劇場バレエ学校
原振付:マウリス・プティパ
振付:マニュエル・ルグリ
音楽:アドルフ・アダン、ドリーブ、ドリゴ、プーニ他
編曲:イーゴリ・ザプラフディン
美術/衣装:ルイザ・スピナテッリ
ウィーン国立歌劇場O
ワレリー・オフシャニコフ(指)

収録:2016年3月31日、4月2日 ウィーン国立歌劇場(オーストリア)
収録時間:120分
音声:PCMステレオ2.0/DTS5.1(DVD)
PCMステレオ2.0/DTS-HD Master Audio5.1(Blu-ray)
字幕:なし
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
Blu-ray…片面二層ディスク 1080i High Definition
海賊の若き首領コンラッドと美しい娘メドーラの波乱に満ちた恋の物語を描いたクラシック・バレエの名作『海賊』。本作はパリ・オペラ座の名エトワールとして その名を馳せたマニュエル・ルグリが、ウィーン国立バレエの芸術監督を務めるかたわら、初めて全幕バレエの振付を行った舞台(2016年プレミエ上演)収録 です。ルグリはマウリス・プティパのオリジナル振付を尊重しつつ、主人公の二人コンラッドとメドーラを中心に、一部のキャラクターとシーンの組み替えによりス トーリーを明確化。ウィーン国立歌劇場の舞台では、ルグリの薫陶を受けた精鋭揃いのダンサーたちが、繰り出される数々の超絶技巧の踊りを見事にクリア しています。主役二人による洗練されたパ・ド・ドゥ、「華やぎの園」の幻想的な踊りの数々、男性ダンサーによる力強い群舞などスペクタクルなシーンは枚挙 にいとまがありません。このマニュエル・ルグリ版バレエ『海賊』はウィーン国立バレエの来日公演(2018年)でも上演され好評を博しました。

SUPRAPHON
SU-4332(1CD)
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 第1集 Op.46&第2集 Op.72 トマーシュ・ブラウネル(指)
プラハSO

録音:2021年2月8〜12日/スメタナホール(プラハ市民会館)(プラハ)
スラヴ舞曲集はベルリンの出版社フリッツ・ジムロックがブラームスのハンガリー舞曲集と同じ趣向の作品を依頼したことで作曲。原曲はピアノ連弾用作品です。 ドヴォルザークは数時間以内にスラヴ舞曲の最初の連作をスケッチし、約3週間で8曲の連弾版を完成。同時にオーケストレーションにも作曲しました。これがスラ ヴ舞曲集第1集として発表されました。この第1集の出版が大成功をおさめ、さらに8曲の新しいスラヴ舞曲集を作曲。これが第2集として出版されました。スラ ヴ舞曲集は出版後1年間でプラハ、ニューヨーク、ボストン、ロンドン、ベルリン、ドレスデンで演奏された出世作となりました。
プラハSOはこの傑作をこれまでビエロフラーヴェク、マッケラス、ノイマン、ネトピルなど名指揮者のもとで演奏してきました。2020/2021シーズンから 同団の首席指揮者をつとめるトマーシュ・ブラウネルとの演奏では同団との伝統に基づきながら丸みを帯びた透明なサウンドを展開。本拠プラハ市民会館のスメタ ナホールで録音しました。新名盤の登場です!

BIS
BISSA-2520(7SACD)
レスピーギ:管弦楽作品集
■Disc1(BIS SA-1720)
ローマの噴水/ローマの松
ローマの祭り
■Disc2(BIS SA-2050)
ブラジルの印象(1927-28)
風変わりな店(1918)
■Disc3(BIS SA-2130)
第12旋法によるメタモルフォーゼ(1930)
地と精のバラード(1920)
シバの女王ベルキス(1934)
■Disc4(BIS SA-2210)
劇的交響曲(1913-14)
歌劇「ベルファゴール」序曲(1924)
■Disc5(BIS SA-2250)
ボッティチェリの三連画(1927)
黄昏(1914)*
交響的印象「教会のステンド・グラス」(1926)
■Disc6(BIS SA-2350)
『レスピーギ編曲のバッハ&ラフマニノフ作品集』
バッハ(レスピーギ編):前奏曲とフーガ ニ長調(BWV532)P158(1929)
バッハ(レスピーギ編):パッサカリア ハ短調(BWV582)P159(1930)
バッハ(レスピーギ編):3つのコラール P167(1930)
ラフマニノフ(レスピーギ編):5つの絵画的練習曲『音の絵』P 160(1930)
■Disc7(BIS SA-2540)
組曲「鳥」 P154(1928)
リュートのための古い舞曲とアリア 第1組曲 P109(1917)
リュートのための古い舞曲とアリア 第2組曲 P138(1923)
リュートのための古い舞曲とアリア 第3組曲 P172(1931)
ジョン・ネシリング(指)

■Disc1(BIS SA-1720)
サンパウロSO
録音:2008年2月サラ・サンパウロ(サンパウロ)
■Disc2(BIS SA-2050)
リエージュ王立PO
録音:2013年4月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc3(BIS SA-2130)
リエージュ王立PO
録音:2014年6月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc4(BIS SA-2210)
リエージュ王立PO
録音:2015年4月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc5(BIS SA-2250)
アンナ・カテリーナ・アントナッチ(S)*
リエージュ王立PO
録音:2016年3月&4月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc6(BIS SA-2350)
リエージュ王立PO
録音:2017年9月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc7(BIS SA-2540)
リエージュ王立PO
録音:2021年7月フィルハーモニーホール(リエージュ)
ジョン・ネシリング指揮によるオットリーノ・レスピーギの管弦楽作品集が7枚組のお買い得セットで登場!サンパウロ SOと録音した『ローマ三部作』以外は、リエージュ王立POとの共演です。英国の音楽雑誌「BBCミュージック・マガジン」が、「一人 の指揮者によるレスピーギの管弦楽作品集の最高の録音」と絶賛するなど各誌で高く評価されている当録音集は、管弦楽作品の天才的な作曲家レスピーギの類い 稀な色彩感、オーケストレーションを存分に楽しめる内容です。
レスピーギは近代イタリアにおけるロマン主義、印象派、新古典主義の潮流に沿いながら独自の世界で表現しているのが最大の魅力といえ、打楽器、ピアノ、オ ルガンなども効果的に用いました。またレスピーギの音楽はハリウッド映画音楽にも受け継がれており、ジョン・ウィリアムズは「レスピーギが最も重要な影響を受 けた人物の一人である」と語っています。
編曲の領域でも天才的な才能を発揮したレスピーギはバッハやラフマニノフの作品を管弦楽版として作曲しております。バッハの前奏曲とフーガ ニ長 調 BWV532は、前奏曲の豪快なペダルと、同一音型をたたみかけるように反復する主題が印象的なフーガの非常に技巧的かつ煌びやかな作品ですが、レスピー ギは巧みなオーケストレーションで立体的かつ豪華サウンドに仕上げ、木管、金管、弦楽器、そしてピアノも用い、各パートの主題の掛け合いが実に面白い編曲です。 パッサカリアも実に見事。あの低音主題による変奏曲の奥義を極めた最高傑作をまるで『ローマ三部作』を思わせるカラフルな作品に仕上げております。3つのコ ラールはライプツィヒ・コラール「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」およびシュープラー・コラール「わが魂は主をあがめ」「目覚めよと呼びわたる物見の声」の3 曲をオーケストラ版にした作品。3楽章形式の組曲に仕上げており、レスピーギのセンスのよさを感じさせます。ラフマニノフの「音の絵」も聴きもの。作品33と 作品39の2巻からなるピアノ曲からレスピーギが5曲を組曲形式にした作品で、ラフマニノフの叙情的な旋律をレスピーギの見事なオーケストレーションで聴くこ とができます。
1947年サンパウロ生まれの指揮者ブラジルのジョン・ネシリングは、ボダンツキーやシェーンベルクの血を引くという逸材で、バーンスタインやスワロフスキー の薫陶を受けております。自身の持ち味である情熱的かつ抜群のリズム感で、色彩豊かにレスピーギを振っております。 ※ブックレットは単売リリース時の7冊がボックスに封入されております。 (Ki)

APARTE
AP-316(1CD)
フンガリカ
(1)コダーイ:ロマがチーズを食べる
 マトラの風景/夕べの歌
(2)バルトーク:苦しみ
 4つの古いハンガリー民謡/さまよい歩く
(3)リゲティ:夜-朝/孤独
 パーパイ夫人/永遠の光(ルクス・エテルナ)
ブリュノ・ケレ=ボジャール(指)
アンサンブル・ゼネ

録音:2022年10月6-8日サル・コロンヌ(パリ)
コダーイ、バルトーク、リゲティというハンガリー近現代を代表する3名の合唱曲を集めたアルバム。いずれも民謡に基づき、合唱の美しさと効果を存分に発揮さ せた逸品揃い。
アンサンブル・ゼネはハンガリー人ブリュノ・ケレ=ボジャールが2014年に結成。「ゼネ」とはハンガリー語で「音楽」を意味し、バロックの合唱作品を主なレパー トリーにしています。彼らの2枚目となる当アルバムはリーダーの母国への思いが詰まっています。
コダーイの合唱曲は重要なレパートリーとなっていますが、なにより興味津々なのはその弟子リゲティのハンガリー時代の諸作。ドイツへ亡命後に作られ、キュー ブリックが「2001年宇宙の旅」で使用してリゲティの名を世界的にした「永遠の光(ルクス・エテルナ)」が収録されているのも嬉しい限り。驚くほど感動的な出 来となっています。 (Ki)

H.M.F
HMM-902614(1CD)
サン=サーンス:交響詩と動物の謝肉祭
(1)交響詩「ファエトン」Op.39
(2)交響詩「ヘラクレスの青年時代」Op.50
(3)交響詩「オンファールの糸車」Op.31
(4)交響詩「死の舞踏」Op.40
(5)歌劇「サムソンとデリラ」〜バッカナール
(6)動物の謝肉祭(全曲)
(7)映画音楽「ギーズ公暗殺」Op.128(全6曲)
フランソワ=マリー・ドリュー(Vn)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2021年11月/ブローニュ=ビヤンクール、ラ・セーヌ(Disc1)、2021年4月/フィラルモニ・ド・パリ(Disc2)
快進撃を続けるロトとレ・シエクルがサン=サーンス「動物の謝肉祭」のピリオド楽器演奏を実現させました。彼らは2010年に交響曲第3番「オルガン付き」 とピアノ協奏曲第4番の画期的なアルバムを録音してもいますが、今回10年を経てサン=サーンス名作集の誕生となりました。
2枚組で、1枚目には4篇の交響詩をやはりピリオド楽器ですべて収録。名作「死の舞踏」の独奏ヴァイオリンもノン・ヴィブラートで、オーケストラの音色ともに、 この曲が実はおどろおどろしくないことを示してくれます。もともとサン=サーンスは古楽と古楽器復興に注力した人物でもあり、ロト自身「レ・シエクルの創設 者のひとりといえる」と述べています。歌劇「サムソンとデリラ」のバッカナールも異国的でものものしいイメージが払拭され、パステル画のような色彩となり、 これぞサン=サーンスのイメージしていたものと納得させられます。
なにより興味深いのが2枚目の「動物の謝肉祭」。これまで聴いたこともない響きに驚かされます。作品には2台のピアノが用いられますが、ここでは 1928年プレイエル製のダブル・ピアノが用いられているのも注目。一台のピアノの両端に鍵盤のついた対面型楽器で、シテ・ド・ラ・ミュジーク音楽博物館 が1983年にプレイエル本社展示品を購入し、演奏可能な状態にしていました。1台の楽器ゆえ響きは美しく均一で、別々の2台では出せない世界を作り上げ ています。ジャン・スギタニとミヒャエル・エルツシャイドによりますが、技巧的な「ロバ」を颯爽と弾くかと思えば、「ピアニスト」ではド下手にわざと間違え るなど爆笑の演奏を繰り広げています。
ノン・ヴィブラート奏法ゆえ「雄鶏と雌鶏」や「耳の長い登場人物」はまさに動物の鳴き声に聴こえます。また「象」のコントラバスの重くない洒落気、「水 族館」の木製ハーモニカ、「化石」のシロフォンなど古い楽器なのに非常に新しい音色として響きます。
単に時代考証で終わらないのがロトの凄いところ。リズム感のよさとサン=サーンスに不可欠な早く精力的な動きはもちろん、子供たちをも大喜びさせるよう なユーモアは誰にも真似できません。史上初の映画音楽だった「ギーズ公暗殺」もLSOとサウンドトラックの仕事で鍛えたロトの感覚が光ります! (Ki)

Diapason
DIAP-162(1CD)
ラフマニノフ作品の歴史的録音集

(1)交響的舞曲 Op.45
(2)パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43
(3)ピアノ協奏曲第4番ト短調 Op.40
(1)ユージン・オーマンディ(指)フィラデルフィアO
録音:1960年
(2)ウィリアム・カペル(P)
フリッツ・ライナー(指)ロビンフッド・デルO
録音:1951年
(3)セルゲイ・ラフマニノフ(P)
ユージン・オーマンディ(指)フィラデルフィアO
録音:1941年12月20日
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズ第162巻となる今作はラフマニノフ・セレクション。数あるラフマニノフの自作自演の中からディアパゾンが選んだのは1941年12月にユージン・オーマンディ指揮のフィラデルフィアOとレコーディングした「ピアノ協奏曲第4番」。この録音は同レーベルの「ラフマニノフ:交響曲&ピアノ協奏曲集」のBOXセット(DIAP-CF012)には収録されていませんでした。「パガニーニの主題による狂詩曲」はあえて自作自演ではなく夭折の天才ピアニスト、ウィリアム・カペルが遺した名演を選出。「交響的舞曲」もオーマンディ&フィラデルフィア管のよく知られた歴史的名演奏。ラフマニノフが非常に深い関係を持っていた同コンビに献呈した作品です。

Forgotten Records
fr-1896(1CDR)
リスト:交響詩集 Vol.1
「人、山上にて聞きしこと」 S.95
「タッソー、悲劇と勝利」 S.96
「前奏曲」
ニコライ・ゴロヴァーノフ(指)
ソビエト国立RSO

録音:1952年、1953年
※音源:Melodiya D-09097/8他
Forgotten Records
fr-1897(1CDR)
リスト:交響詩集 Vol.2
「オルフェウス」 S.98/「プロメテウス」 S.99
「マゼッパ」 S.100/「祭りの響き」 S.101#
「ハンガリー」 S.103
ニコライ・ゴロヴァーノフ(指)
ソビエト国立RSO

録音:1952年、1953年
※音源:Melodiya D-09099/100他
Forgotten Records
fr-1898(1CDR)
リスト:交響詩集 Vol.3
「英雄の嘆き」 S.102*/「ハムレット」 S.104#
「フン族の戦い」 S.105#//第12番「理想」 S.106
ニコライ・ゴロヴァーノフ(指)
ソビエト国立RSO

録音:1952年、1953年
※音源:Melodiya D-09101他
Forgotten Records
fr-1915(1CDR)
ルモーテルのグリーグ
組曲「ホルベアの時代から」
トロルドハウゲンの婚礼の日 Op.65-6
抒情組曲 Op.54/ノルウェー舞曲
エドゥアルト・ヴァン・ルモーテル(指)
バンベルクSO

録音:1955年12月13日-15日
※音源:Vox PL9840


Treasures
TRE-289(1CDR)
コリングウッドのエルガー:小品集
組曲「子供部屋」*/弦楽セレナード*
朝の歌/「伊達男ブランメル」〜メヌエット、
「スターライト・エクスプレス」〜我が古き調べ#/子供たちへ
愛の挨拶
「子どもの魔法の杖」第2組曲〜飼いならされた熊#
3つのバイエルン舞曲 Op. 27〜子守歌
夢の子供たち(全2曲)
組曲「子供部屋」〜シリアス・ドール
「子どもの魔法の杖」第1組曲〜セレナード/太陽の踊り
フレデリック・ハーヴェイ(Br)#
ローレンス・コリングウッド(指)
LSO*、ロイヤルPO

録音:1953年11月11日(モノラル)*、1964年3月(ステレオ)
※音源:英COLUMBIA 33CX-1030*、英ODEON_PCSD-1555
◎収録時間:79:23
“エルガーの小品に感覚的な美しさ以上の息遣いを注入した比類なき名演!”
■音源について
晩年のフルトヴェングラー&VPOによるベートーヴェンの交響曲等のプロデューサーとしても知られるコリングウッド。プロデューサー業を始めるまでは指揮活動がメインで、20代はロシアを拠点に活動。ロシア革命後はイギリスへ帰国し、ロシア・オペラの紹介に尽力しました。ステレオの「小品集」はプレスによっては部分的に音が濁る箇所がありますが、やっとクリアな音を発するレコードに出会えました。この中の「夢の子供たち」第2曲と「3つのバイエルン舞曲」(全3曲)は、1953年にも録音しています。

★まず、モノラルでは、「弦楽セレナード」が同曲トップクラスの名演。第1楽章の慈しみぬいたフレージングと生き生きとしたリズム、第2楽章の2:18以降の胸を焦がす歌い回しと、その後の響きの増幅加減、声部バランスの見事さ等、指揮者コリングウッドのセンスの高さを証明するのに十分なもの。
 そして、エルガーの小佳曲集の録音で真っ先に挙げなければならないのも、このコリングウッド盤!同種の録音は他にも存在はしますが、表面的な可憐さに照準を当てすぎて、こじんまりとした置物のような演奏が多いのが実情です。その点コリングウッドの演奏は、共感の深さと度量の大きさが呼吸の深さに繋がり、美しい旋律に人肌の温もりが常に寄り添っているのです。「朝の歌」は、序奏部の響きからしてイマジネーションが明確で、柔らかな陽の光をを浴びながら平和に朝を迎えられたことに感謝する姿までも想起させる絶妙な響き!主部のテーマもはハイセンスなアゴーギクを盛り込み、響きも他の演奏ではもっと整然としたものが多いはず。第2テーマがこれまた涙を誘い、恥らいながら溢れる感情を抑える素振りがたまりません。「伊達男ブランメル」のメヌエットも、切なさの極み。しかも構えが大きく懐も深いので、説得力が違います。有名な「愛の挨拶」は、先へ進むのをためらうかのように一音ごとの慈しみが尋常ではなく、これ以上の演奏は想定できません。他の曲もそうですが、良い意味で響きに雑味を残している点も、聴き手の琴線に触れる要因と言えましょう。 「夢の子供たち」も、何の予備知識も不要!
 恐らくエルガー自身の知遇を得ていたであろうコリングウッドは、きれいに演奏するだけでも様になるこれらの小品を通じて、表現することの大切を再認識させてくれるのです。 【2023年9月・湧々堂】

DIVINE ART
DDX-21118(1CD)
NX-B07
英国作曲家による木管オーケストラのための新しい作品集
フィリップ・スパーク:木管のための序曲
ゲイリー・カーペンター:パントマイム
クリストファー・ハッシー:ドリームタイド
アダム・ゴーブ(1958-):バトル・シンフォニー
クリストファー・ハッシー:ねじれた空の景色
チェコ・フィルハーモニー・ウィンド・アンサンブル
シェイ・ロリン(指)

録音:2014年3月25、26日
4人のイギリス現代作曲家による、珍しい木管楽器のみのオーケストラのための作品集。5曲中4曲が世界初録音です。アンサンブルの編成は、フルート 4(うちピッコロ持ち替え2)、クラリネット5(うちバス・クラリネット持ち替え1、コントラバス・クラリネット持ち替え1)、ファゴット2、コントラファゴット1、アルト・サキソ フォン2、テナー・サキソフォン1、バリトン・サキソフォン1というもの。日本でもおなじみのスパークの「序曲」は楽器の音色を活かした明るくのどかな作品。カーペ ンターの「パントマイム」はコミカルな音の動きの中に、一抹の郷愁を織り込んだ組曲。ゴーブの「バトル・シンフォニー」は17世紀のバロック音楽によく見られた 戦いを描写した音楽のパロディ。ファンファーレやマーチなど10の部分からなり、17世紀音楽の素材と現代的な不協和音を組み合わせています。人間の感 情と潜在意識を表現したハッシーの作品は、繊細な雰囲気を持つ「ドリームタイド」とエキサイティングでパワー溢れる「ねじれた空の景色」の2曲が収録され ています。シェイ・ロリンが指揮するチェコ・フィルハーモニー・ウィンド・アンサンブルの演奏です。 ※2015年にLegni Classicsから発売されたアルバムのレーベル移行再発売です。トラック1以外は世界初録音でした。

FUGA LIBERA
FUG-822(1CD)
バルトーク:舞踏組曲 Sz.77BB 86a
アンデシュ・ヒルボリ(1954-):孔雀物語 ミレニアム
ドビュッシー:海
ヴァレンティン・ミショー(ソプラノ・サクソフォン)
南オランダPO
ダンカン・ウォード(指)

録音:2022-2023年 オランダ
南オランダ・フィル5枚目のアルバムは、首席指揮者ダンカン・ウォードとのバルトークとドビュッシーの人気 作品。色彩感豊かな演奏が魅力です。ヒルボリの孔雀物語は元々クラリネット協奏曲として書かれたも ので、ここでのソリスト、ヴァレンティン・ミショーの依頼でソプラノ・サクソフォンと管弦楽のために再構成され たもの。様々な実験的音響と超絶技巧を聴くことが出来ます。

VOX
VOXNX-3026CD(1CD)
NX-B03
ベートーヴェン:序曲と劇音楽集 2
『シュテファン王』 - 序曲 Op.117
付随音楽『レオノーレ・プロハスカ』 WoO96 −葬送行進曲
献堂式序曲 Op.124
マイズルの祝典劇「献堂式」への合唱曲「若々しく脈うつところ」 WoO98
「コリオラン」序曲 ハ短調 Op.62
劇音楽『エグモント』Op.84- 序曲
バレエ音楽『プロメテウスの創造物』 Op.43 - 序曲
序曲 ハ長調「命名祝日」 Op.115
祝賀メヌエット 変ホ長調 WoO3
静かな海と楽しい航海 Op.112
「タルペイア」のための凱旋行進曲 WoO2a
フィリス・ブリン=ジュルソン(S)
ミネソタ・バッハ・ソサエティ(合唱)
ミネソタO
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指)

録音:1978年-79年
1980年 LP初リリース
好評のVOX AUDIOPHILE EDITIONでスクロヴァチェフスキのベートーヴェン:序曲と劇音楽集が完結。VoxBoxレーベルからSVBX 5156としてリリースされたLP3枚組全17曲が先にリリースされたVOXNX3017CDと合わせて揃いました。 1970年代末ともなるとアナログの録音も成熟期。堅固な造形と力強い推進力によるスクロヴァチェフスキ&ミネソタ管の演奏とサウンドがベートーヴェンの音 楽にベストマッチしています。ブックレットには初出時の曲目解説が転載され、初出LPのジャケット写真がカラーで載っています。 尚、トラック4-7はDennis Ronneyのプロデュース、ミネアポリスのSound 80Studiosの制作です。

Linn
CKD-731(1CD)
アフリカン・アメリカン・ヴォイスII 〜アフリカ系アメリカ人作曲家の管弦楽作品集2
マーガレット・ボンズ(1913-1972):モンゴメリー変奏曲(1964)
ユリシーズ・ケイ:管弦楽の為の協奏曲(1948)
コールリッジ=テイラー・パーキンソン(1932-2004):崇拝 〜演奏会用序曲(2001)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
ケレン・グレイ(指)

録音:2023年2月15-16日 スコットランド・スタジオ、グラスゴー、UK
サウスカロライナ出身のアフリカ系アメリカ人指揮者ケレン・グレイが祖国の先人たちの作品を、彼がアシスタント指揮者を務めるロイヤル・スコ ティッシュ・ナショナル管と共に深い共感を持って描きあげるアルバムの第2弾。詩人ラングストン・ヒューズとの交流でも知られるマーガレット・ボ ンズによる、ゴスペル「I Want Jesus to Walk with Me」を元にジャズのイディオムも導入して書かれた「モンゴメリー変奏曲」は、唯一残 る彼女の純粋な管弦楽作品。7つの楽章がそれぞれ公民権運動の出来事に結び付けられており、モンゴメリー・バス・ボイコット運動の先頭 に立ったマーチン・ルーサー・キング牧師に捧げられています。ウィリアム・グラント・スティルに認められ、ヒンデミットの教えを受けたユリ シーズ・ケイによる「管弦楽の為の協奏曲」は、各楽器の独奏よりも弦、木管、金管といったセクションの対比が特徴的な新古典主義の作 品。英国のアフリカ系作曲家サミュエル・コールリッジ=テイラーにちなんでその名が付けられたコールリッジ=テイラー・パーキンソンは映画音楽 やポップスでも知られますが、ここに収められた「Worship(崇拝、あるいは礼拝)」はバロック的な対位法、ブルース、ゴスペルなどの要素、讃 美歌「Praise God From Whom All Blessings Flow」のメロディなども用いて、聖なる信仰と通俗の融合が試みられた作品です。

ANALEKTA
AN-29264(1CD)
新しいユダヤの音楽 Vol.4〜イマン・ハビビ、アーロン・ハーラップ、リタ・ウエダ
イマン・ハビビ:Shahin-nameh 〜ペルシャ伝統音楽歌手と管弦楽のための
アーロン・ハーラップ(1941-):ソプラノと管弦楽のための
リタ・ウエダ:Birds Calling… from the Canada in You-笙、ソーナ、シェンと管弦楽のための
セピーデ・ライッサダート(歌、セタール)
シャロン・アズリエリ(S)
佐藤尚美(笙)
ジョンシー・ウ(ソーナ、シェン)
モントリオール・メトロポリタンO
ニコラ・エリス(指)

録音:2023年3月 モントリオール・シンフォニー・ハウス
このアルバムにもアーティストとして参加するカナダのソプラノ歌手シャロン・アズリエリが創設した、アズリエリ財団によるユダヤ音楽とカナダ音楽 の作曲コンクール「アズリエリ音楽賞」を2022年に受賞した3作品を収録。イランのテヘランに生まれ現在はカナダで活躍するイマン・ハビビの 作品は、全編をけん引するペルシャの伝統音楽の歌手と聴き映えのする管弦楽との対比が聴きもので、伝統的な撥弦楽器であるセタール の音も聴くことが出来ます。カナダで生まれ現在はイスラエルに住むアーロン・ハーラップの作品は、旧約聖書の詩篇からのテキストがソプラノに よって歌われるもの。バンクーバーを拠点に活躍するリタ・ウエダの作品では、日本の笙と、中国の笙であるシェン、そしてソーナ(いわゆるチャ ルメラ)が活躍します。

FS Records
FSR-201(1CD)
NX-B06
ポール・ドレイトン、ジョージ・ロイド:ブラス・アンサンブル作品集
ポール・ドレイトン(1944-):
トム・ペローの行進曲 金管五重奏のための
夜想曲 金管五重奏のための
古風な組曲 金管十重奏と打楽器のための
ジョージ・ロイド(1913-1998):交響曲第10番「11月の旅」*
 編成:ピッコロ・トランペット1、トランペット3、フリューゲルホルン1、ホルン3、トロンボーン3、ユーフォニアム1、チューバ1
アビー・ブラス
ポール・ドレイトン(指)
トニー・ヒンドレー(指)*

録音:2019年6月-2020年2月 聖ミカエル教会、ニューキー、UK
*以外=世界初録音
1983年にバーミンガム市SOのトロンボーン奏者ジョン・パウエルらによって結成されたアビー・ブラ ス。現在も、BBC響、LSOなどで活躍する一流奏者たちが集まるアンサンブルによ る、英国のブラス作品集。ジョージ・ロイドの交響曲第10番は30年ぶりの録音とのことです。

Signum Classics
SIGCD-765(1CD)
テオドーラ・ブロディ/ラプソディ
エネスコ:ルーマニア狂詩曲 Op.11-1
ベートーヴェン:月光ソナタ Op.27-2
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
パッヘルベル:カノン ニ長調
エネスコ:ルーマニア狂詩曲 Op.11-2
ルーマニア民謡:ドイナ
テオドーラ・ブロディ(ヴォーカル)、
ロバート・ジーグラー(指)、LSO

録音:2021年6月14日-15日、LSOセント・ルークス(ロンドン)
ルーマニア出身、現在はスイスを拠点にジャズ、クラシック、フォークなどジャンルを超えた芸術性で聴衆を魅了している比類なきヴォーカリスト、テオドーラ・ブロディ。素朴な表現力と4オクターブという驚異的な声域を持つテオドーラの歌声で、クラシック・レパートリーのスリリングなヴォーカル・アレンジを聴かせる意欲盤。
ルーマニア民謡を基にしたエネスコとバルトークの代表作に、クラシックのみならずあらゆるジャンルで愛されるベートーヴェンの「月光ソナタ」とパッヘルベルの「カノン」をヴォーカルとシンフォニック・オーケストラのためのスペシャルなアレンジで収録し、最後にはテオドーラ自身のルーツを更に掘り下げ、ルーマニアの即興的で感情豊かな民謡の伝統である「ドイナ」をア・カペラで披露しています。
世界一流オーケストラの演奏に乗せて、ブルージーなハーモニーとソウルフルなスキャットを用いたジャジーでスモーキーな「月光」は必聴!

Chandos
CHSA-5327(1SACD)
ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲(ジョン・ウィルソンによる新校訂版) ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
シンフォニア・オヴ・ロンドン・コーラス、
シモン・ハルジー(合唱指揮)、
アダム・ウォーカー(Fl)

録音:2022年12月7日-9日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)が2022年度のレコード・アカデミー賞の管弦楽曲部門、そして英グラモフォン賞の空間オーディオ部門を受賞した現在世界で最も注目を浴びているコンビ、ジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン(SOL)によるラヴェル初期の傑作「ダフニスとクロエ」がついに登場。しかもジョン・ウィルソン自身による新校訂版の楽譜を採用しているという最大級の注目盤です。
ロシアのバレエ・リュスを主宰するセルゲイ・ディアギレフの委嘱によって作曲され、今もなお頻繁に取り上げられる「ダフニスとクロエ」の楽譜には、あまりに多くの矛盾や省略、誤植があり、ラヴェルがリハーサルで行った数多くの変更がパート譜からフルスコアに引き継がれないなど、長年演奏家や指揮者、音楽学者の間で大きな議論の的となっていました。そこでジョン・ウィルソンは2020年、Covid-19のパンデミックによって生まれた時間を利用してこの楽譜を徹底的に研究。膨大な誤りを可能な限り合理的に解決し、パート譜とフルスコアが細部まで一致した校訂版を完成させ、極めて読みやすいレイアウトの実用的な新しい楽譜を作り上げました。この100年間数え切れないほどの音楽家たちを悩ませてきた“ダフクロ”に、これからのスタンダードとなるであろう決定的な校訂版がついに登場。ラヴェルの演奏については前述の「管弦楽作品集」でそのクオリティを証明済みのシンフォニア・オヴ・ロンドンとの完璧な演奏でお披露目します!
Chandos
CHSA-5316(1SACD)

RCHSA-5316(1SACD) 日本語解説付国内盤
税込定価

バツェヴィチ:管弦楽作品集 Vol.1
グラジナ・バツェヴィチ:交響曲第3番(1952)
交響曲第4番(1953)
序曲(オーケストラのための)(1943)
サカリ・オラモ(指)BBC響

録音:2023年2月13日-14日、フェアフィールド・ホールズ(クロイドン、イギリス)
サカリ・オラモは、2015年にロイヤル・フィルハーモニック・ソサエティの「コンダクター・オヴ・ザ・イヤー」を受賞したフィンランド出身の名指揮者。現在はBBC響の首席指揮者、ロイヤル・ストックホルムPOの桂冠指揮者、フィンランドRSOの名誉指揮者を務め、過去には、フィンランドのコッコラ歌劇場やオストロボスニア室内Oの首席指揮者を歴任している名匠。Chandosでは2019年度のレコード・アカデミー賞で「特別賞 録音」に選ばれた「シベリウスのレンミンカイネン組曲(CHAN-20136)」他、フロラン・シュミット(CHSA-5200)、ウィリアム・オルウィン(CHSA-5253)、エセル・スマイス(CHSA-5240)など、録音の少ない知られざる傑作をBBC響と共に取り上げ、その実力とChandosの優秀録音の名声を高めてきました。
サカリ・オラモが新たに挑むのは、20世紀ポーランドの女流ヴァイオリニスト&作曲家、グラジナ・バツェヴィチの管弦楽作品集。バツェヴィチは、ワルシャワの国立音楽院修了後、パリに留学し、作曲をナディア・ブーランジェに、ヴァイオリンをアンドレ・トゥーレに師事。第1回ヘンリク・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールでは優秀な成績を収め、1936年から38年までポーランドRSOの第一ヴァイオリン奏者として活動しました。作品は、7つのヴァイオリン協奏曲をはじめ、ピアノ曲、室内楽曲、管弦楽曲、声楽と器楽を組み合わせた作品など、
数多く残しています。
第1弾となる本アルバムでは、ポーランドの歴史上、最も悲劇的な時代でもあった1943年から1953年にかけて作曲された3つの作品を収録。オーケストラのための序曲は、2022年に行われたポーランド国立RSO(マリン・オルソップ指揮)の日本ツアーでも演奏されました。再評価が進んできたバツェヴィチは室内楽やピアノ作品を中心に近年様々なレコーディングも増えていますが、まだまだ管弦楽・交響曲の録音は少ないだけに、バツェヴィチの知られざる魅力に光を当てるChandosの高音質SACD新盤には大きな期待がかかります。

BRU ZANE
BZ-2007(2CD)
NX-D09

NYCX-10434(2CD)
日本語解説き国内盤
税込定価

星々に 〜フランスの交響詩集
フランク:呪われた狩人(1882)
ギロー(1837-1892):アルトフェルデの序曲 Op. 10(1874/1882改訂)
リリ・ブーランジェ:春の朝に(1917-1918)
ダンディ:イシュタル Op.42(1896)
デュカス:魔法使いの弟子(1897)
ブリュノー:眠れる森の美女(1884頃)
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):夜と愛(1888)
メル・ボニス(1858-1937):クレオパトラの夢 Op.180(1909頃)
デュパルク:星々に(1874/1911改訂)
ショーソン(1855-1899):湖の乙女ヴィヴィアン Op.5(1882/1887改訂)
シャルロット・ソイ(1887-1955):神秘的なダンス Op.19(1922)
シャブリエ:スペイン(1883)
ヴィクトラン・ジョンシエール(1839-1903):万聖節(1902)
サン=サーンス:死の舞踏 Op.40 (1874)
アンリ・ラボ―(1873-1949):夜の行列 Op.6(1899)
リヨン国立O
ニコライ・シェプス=ズナイダー(指)

録音:2021年3月3-7日、2022年9月6-9日 リヨン・オーディトリアム
1900年前後に主にフランスで活躍した作曲家によって作られた交響詩、あるいはそれに準ずる作品を集めたアルバム。収録曲のうちよく知 られるのは「魔法使いの弟子」「スペイン」「死の舞踏」、そしてせいぜい「呪われた狩人」といったところで、ほかはあまり聞かない作品から、作 曲家の名前すらほぼ知られていないものまでをCD2枚組のヴォリュームで収めているという、フランス音楽とオーケストラ作品のファンにとっては 堪らない内容となっています。演奏は、デンマーク出身の指揮者・ヴァイオリニストのニコライ・シェプス=ズナイダーと、彼が音楽監督を務めるリ ヨン国立O。深い陰影とダイナミックな解放感、伸びやかで色彩感豊かな表現をもって、それぞれの作品に寄り添った演奏でその魅 力を十二分に引き出しています。作曲家と作品に迫る100ページに及ぶカラー・ブックレット(英・仏・独語)が付属。国内仕様盤には中西 充弥氏による日本語解説付。

SWR music
SWR-19138CD(1CD)
NX-B06
リムスキー=コルサコフ:交響組曲『シェエラザード』
リャードフ:交響詩「魔法にかけられた湖
ナタリー・チー(Vn)*
ドミートリー・キタエンコ(指)
シュトゥットガルトRSO

録音:2014年11月7、9日*、2013年6月13-14日
ドミトリー・キタエンコは1940年にレニングラード(現サンクトペテルブルク)に生まれました。同地で学んだ後、 モスクワでレオ・ギンズブルグに、ウィーンでハンス・スワロフスキーに師事。1969年、第1回ヘルベルト・フォン・ カラヤン指揮者コンクールで第2位に入賞して国際的なキャリアをスタートし、1990年に西側に出た後はフラ ンクフルトRSOの首席指揮者をはじめ要職を歴任しましたが、中でもケルン・ギュルツェニヒ管弦 楽団と録音したチャイコフスキー、ラフマニノフ、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチの交響曲全集は高く評価され ています。ここに聴くシュトゥットガルト放送響との録音でも、持ち前の重厚な音楽作りは健在。色彩感と躍 動感に溢れる音楽を引き出しています。
SWR music
SWR-19135CD(10CD)
NX-G04
シルヴァン・カンブルラン〜SWR名演集
【CD1】
ベルリオーズ:演奏会序曲集
1. 序曲「ウェイヴァリー」 Op.1
2. 序曲「宗教裁判官」 Op.3
3. 序曲「リア王」 Op.4
4. 序曲「ロブ・ロイ」
5. 序曲「ローマの謝肉祭」 Op.9
6. 序曲「海賊」 Op.21
【CD2】
ドビュッシー
1-5. 映像
6-7.2つの舞曲「神聖な踊りと世俗の踊り」
8-10. 交響詩「海」
【CD3】
ラヴェル
1. 管弦楽の為の舞踏詩『ラ・ヴァルス』
2-9. 高雅で感傷的なワルツ…初CD化
10. 鏡 - 第4曲 道化師の朝の歌(管弦楽版)…初CD化
11. ボレロ…初CD化
【CD4】
ストラヴィンスキー
1-14. バレエ音楽『春の祭典』
15-18. バレエ音楽『ペトルーシュカ』
【CD5】…初CD化
1-2. シェーンベルク:室内交響曲第2番 Op.38
3-14. ウェーベルン:6つの大オーケストラの為の小品
Op.6a/ドビュッシー:6つの古代のエピグラフ
 3. ウェーベルン:NO3. Zart bewegt
 4. ドビュッシー:NO1. Pour invoquer Pan, dieu du vent d'ete
 5. ドビュッシー:NO3. Pour que la nuit soit propic
 6. ウェーベルン:NO5. Sehr langsam
 7. ウェーベルン:NO6. Zart bewegt
 8. ドビュッシー:NO4. Pour la danseuse aux crotales
 9. ドビュッシー:NO2. Pour un tombeau sans nom
 10. ウェーベルン:NO1. Etwas bewegter
 11. ドビュッシー:NO5. Pour LbEgyptienne
 12. ウェーベルン:NO4. Langsam, marcia funebre
 13. ドビュッシー:NO6. Pour remercier la pluie au matin
 14. ウェーベルン:NO2Bewegt
15-17. ベルク:管弦楽の為の3つの小品 Op.6
【CD6】…初CD化
ベーラ・バルトーク
1-6. バレエ音楽「中国の不思議な役人」 - 管弦楽組曲 Op.19
7-8.2つの映像 Op.10Sz46
9-11. ヴィオラ協奏曲 Op. posth(T. シェルイによる補筆完成版)
【CD7】…初CD化
ヤナーチェク:1-5. シンフォニエッタ Op.60
6. ヴァイオリン弾きの子ども JW VI/14
【CD8】…初CD化
デュティユー:1-3. 交響曲第2番「ル・ドゥブル」
4-8. メタボール- 大管弦楽の為の
【CD9】…初CD化
アイヴズ:1-4. 交響曲第4番
5-7. ニューイングランドの3つの場所 -オーケストラ・セット第1番
8. 答えのない質問
【CD10】
メシアン:1. 鳥の目覚め - ピアノと管弦楽の為の
2. 異国の鳥たち - ピアノと小管弦楽の為の
3-9. クロノクロミー- 大管弦楽の為の
シルヴァン・カンブルラン(指)
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
ザールブリュッケンRSO…CD6:9-11


【CD1】
録音:全てライヴ録音
2007年5月 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…1、4、6
2000年2月Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…2
2003年2月 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…3
2002年1月 Festspielhaus Baden-Baden(ドイツ)…5
【CD2】
録音:全てライヴ録音:Konzerthaus Freiburg(ドイツ)
2001年2月28日-3月1日…1-5
2004年2月18日…6、7
2004年2月5-7日…8-10
【CD3】
録音:全てライヴ録音
2007年5月25日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…1
2001年9月8-9日Konzerthaus Freiburg & Kultur
 - und Kongreszentrum Luzern(ドイツ)…2-9
2009年3月29日、4月24日 Alte Oper
 Frankfurt&Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…10
2002年1月5日 Festspielhaus Baden-Baden…11
【CD4】
クリストフ・グルント(P)…15-18
録音:2006年11月 場所不明…1-14(スタジオ録音)
2002年1月 Konzerthaus Freiburg…15-18(ライヴ)
【CD5】…初CD化
録音:Konzerthaus Freiburg(ドイツ)
2002年11月27日…1-2(ライヴ)
2016年5月5日…3-14(ライヴ)
2002年6月21日…15-17(スタジオ録音)
【CD6】…初CD化
キム・カシュカシャン(Va)…9-11
録音:全てライヴ録音
2001年1月20日 Festspielhaus Baden-Baden(ドイツ)…1-6
2009年11月7日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…7-8
1992年10月9日 Kongreshalle Saarbrucken(ドイツ)…
9-11
【CD7】…初CD化
録音:2005年6月20-21日 Hans-Rosbaud-Studio, Baden-Baden(ドイツ)…1-5(スタジオ録音)
2005年7月17日 Estonia Concert Hall, Tallin(エストニア)…6(ライヴ)
【CD8】…初CD化
録音:2003年2月27-28日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ) …1-3(スタジオ録音)
2006年5月31日 Philharmonie Berlin(ドイツ) …4-8(ライヴ)
【CD9】…初CD化
録音:2004年3月20日 Philharmonie Berlin(ドイツ) …1-4(ライヴ)2000年11月21日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ) …5-7(スタジオ録音)
2003年3月11日 Konzerthaus Berlin(ドイツ)…8(ライヴ)
【CD10】
ロジェ・ムラロ(P)…1、2
録音:全てライヴ録音
2007年6月27日 Hans-Rosbaud-Studio, Baden-Baden(ドイツ)…1
2008年2月12-13日 Hans-Rosbaud-Studio,  Baden-Baden(ドイツ)…2
2005年2月24日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…3-9
【カンブルラン氏の75歳記念ボックスに寄せて】
私共のオーケストラ(元バーデン=バーデン・フライブルクSWRSO) の常任指揮者にカンブルラン氏が就任されたのは1999年のシーズンでした。それ 以来2011年夏迄、本当に?年に亘り優れた功績を残されました。カンブルラン氏の元ではラモーから刷り上がったばかりの現代曲まで、2世紀半を超える 幅広いレパートリーを学ぶことが出来ました。その上マエストロのパートナーでいらした 故ジェラール・モルティエ氏のお招きで、ザルツブルク音楽祭、ルール・トリ エンナーレ、マドリード等、斬新なプログラムでヨーロッパ各地を公演出来たのは、かけがえのない経験と思い出になりました。 マドリードでの歌劇公演、メシアンの「アッシジの聖フランチェスコ」は4時間に亘る大作です。現地での練習の日々の間にカンブルラン氏は肩を痛めてしまわ れた事もありましたが、氏の強靭な意志と情熱で、プレミエも、続く4回の公演も盛況に終わりました。 カンブルラン氏は、楽団員を非常に大切に思って接して下さっているように、事あるごとに感じられました。例えば録音中にトーンマイスターからクレームが入る と、自分の責任とばかりに対応されるので、楽団員は次の撮り直しテイクには「今度こそ!」という気持ちにさせられたものです。 個人的な想い出は、たぶん氏が読売SOに就任された頃だったと思いますが、演奏旅行中に列車待ちのホームで突然話しかけられ、「こんなに無駄 話の無いオーケストラは初めてだ!」としきりに読響の規律正しさに感心されるので、日本人として誇らしい一方で、我がオーケストラのお喋り好きの顔が 次々と浮かんできて苦笑したものでした。又ある時に私がうっかり頭を怪我して欠席した翌日、ドナウエッシンゲン現代音楽祭のゲネプロに直行したところ、プ ローべ中に目が合った途端、大層込み入った指揮の最中にもかかわらず、「大丈夫?」とばかりに片手を頭に当てる仕草をなさり、私はそれこそ目が釘づけ になってしまいました。 いつもユーモアたっぷりの氏の語調は今でも団員の間に引き継がれ、似たようなシチュエーションの場で懐かしく飛び出してきます。 2012年2月の日本公演前に、東日本大震災の復興支援募金をドイツ各地の公演で集めておりましたら、カンブルラン氏は既に常任指揮者から離れてい らしたにもかかわらず、多額な寄付をして下さったことも忘れられません。 どうぞこれからも永くお元気で、益々のご活躍を切に願っております。【南西ドイツRSOヴィオラ奏者 中閑光子】

CPO
CPO-555570(1CD)
NX-B02
管楽セレナード集
ラフ:シンフォニエッタ Op.188- 管楽器の為の
グスタフ・シュレック(1849-1918):九重奏のディヴェルティメント Op.40- 管楽器の為の
ザーロモン・ヤーダスゾーン(1831-1902):セレナード Op.104- 管楽器の為の
イエナPOウィンド・アンサンブル
ジモン・ガウデンツ(指)

録音:2021年6月15-19日
ロマン派の3人の作曲家が書いた管楽の為のセレナード集。ラフのシンフォニエッタはフルート、オーボエ、クラリ ネット、ファゴット、ホルン各2本、合計10本の管楽器の為の作品。技巧的なフルート・パートが特徴で、コラー ル「息づくものはすべて、主をたたえよ!」の旋律を用いた第1楽章にはじまり軽快なタランテッラのリズムが支配す る第2楽章、ゆったりとした第3楽章を経て、快活な終楽章で曲を閉じます。グスタフ・シュレックはライプツィヒで活 躍した作曲家。多くの教会音楽で知られますが、この九重奏曲は軽やかな旋律が魅力的です。ヤーダスゾーン の作品はピアノ版、ピアノ連弾版、管楽十重奏版があり、前二者は「組曲」、後者は「セレナード」と銘打たれて います。ここでは「セレナード」版の初録音を聴くことができます。イエナPOウィンド・アンサン ブルの演奏で。

MSR
MS-1742(1CD)
バーバラ・ハーバック作品集VOL.16〜ハーバック(b.1946):管弦楽曲集Vol.7
神聖なる太陽を追って(2021)〜管弦楽の為の組曲
スピリチュアリス(2022)〜管弦楽の為の組曲
選択と思い出(2022)〜1楽章の組曲
デイヴィッド・アンガス(指)
ロンドン・フィルハーモニックO

録音:2022年7月17-18日ロンドン・キルバーン、セント・オーガスティン教会
MSR レーベルが力を入れているアメリカの作曲家ハーバックの作品集第 7弾。ハーバックはオ ルガニスト、チェンバロ奏者としても活動している(ソレールのチェンバロ・ソナタ全集・全 120曲の 録音もあり、品番:MS1300)。 彼女の音楽は明確な調性と明朗な形式で書かれたもので現代音楽というよりは新ロマン主義ある いは新古典主義に近く、コープランドやモートン・グールドにつながる親しみ易い作風。「神聖なる 太陽を追って」はアメリカ先住民の神話に、「スピリチュアリス」は黒人霊歌にインスパイアされて作 曲された。いずれも素朴で心温まる旋律が魅力的。
MSR
MS-1750(1CD)
「音楽が伝えてくれること」〜ブラス・バンドとオルガンによる名曲
ベートーヴェン:「エグモント」序曲
ワーグナー(1813-83):「エルザの聖堂への行列」〜ローエングリン
メシアン:永遠の教会の幻影
ヒアリー・ウィラン:どのようにしてそっと休んでいるの
ウィリアム・C・ホワイト(b.1983):水の糧
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
マーラー:原光とフィナーレ〜交響曲第2 番〜
スティーヴン・スクワイアーズ(指)
シカゴ・ガーゴイル・ブラス&オルガン・アンサンブル

録音:2014年5月21-22日、2019年5月12日、11月15日
管弦楽の名曲を金管楽器のみによるブラス・バンドと打楽器、オルガンによるアンサンブルの為 の編曲で聴く一枚。オルガンの多彩な音色が金管の煌びやかな音と融合してオリジナルとはまた 一味違った荘厳、壮麗な音楽を聴かせてくれます。なかでもベートーヴェンの「エグモント」序曲とブ ラームスのハイドンの主題による変奏曲は聴きもの。特にブラス関係者はアレンジの参考の為に 持っておいて損のない一枚。

Chandos
CHAN-20291(1CD)
イタリアからの絵葉書〜イタリア映画音楽集
エンリオ・モリコーネ(1928-2020):『ミッション』よりガブリエルのオーボエ、滝
 『海の上のピアニスト』より愛を奏でて
 『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988)よりノスタルジア、愛のテーマ
 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)よりデボラのテーマ、メインテーマ
 『マレーナ』(2000)よりメインテーマ
ホセ・ラカジェ(1859-1937)&エンリオ・モリコーネ:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』よりアマポーラ
ニーノ・ロータ(1911-1979):『フェリーニのアマルコルド』(1973)よりテーマ
 『ゴッドファーザー』(1972)よりゴッドファーザー・ワルツ、シシリアの田園風景、愛のテーマ
 『甘い生活』(1960)よりテーマ
パオロ・シルヴェストリ(1960-):『コントロヴェント』(2000)よりテーマ
ガトー・バルビエリ(1932-2016):『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972)よりテーマ
マルコ・アルボネッティ(Sax)、
ローマ・シンフォニエッタ、
パオロ・シルヴェストリ(指揮)

録音:2022年12月、フォーラム・スタジオ(イタリア、ローマ)
ニューヨーク、カーネギー・ホール・デビューが高く評価され、世界中でソリスト&指導者として活動するイタリアを代表するコンサート・サクソフォニスト、マルコ・アルボネッティのChandosレーベル3rdアルバムは、イタリアの映画音楽集!オーケストラは、エンニオ・モリコーネが彼の偉大な映画音楽のレコーディングに起用したのと同じローマ・シンフォニエッタ!さらに収録は、イタリア映画界最高のスコアの多くが録音されたローマの歴史的なフォーラム・スタジオ(Forum Studios)で行われました。
本作はエンニオ・モリコーネとニーノ・ロータの傑作を中心に、10の映画からの音楽をパオロ・シルヴェストリのアレンジ、オーケストレーションで収録。ピアノとサクソフォンのソロを伴う弦楽オーケストラによる演奏が、リスナーの耳と心、両方を魅了します。2002年のクリスマス・イヴに、指揮者リッカルド・ムーティの自宅で開かれた集まりに参加したアルボネッティは、そこでモリコーネに出会い、彼と音楽について語り合う感動的な機会を得たといいます。またヴェネツィアの図書館では、ニーノ・ロータのオリジナル原稿のアーカイブと、ロータとフランシス・フォード・コッポラが『ゴッドファーザー』の撮影中に書き込んだ注釈の研究を行いました。イタリアの文化的アイデンティティを体現し、世界中の人々に愛されているこれらの音楽は、私たちを別の時間や場所に運び、過去の記憶を呼び起こしたり、想像の中でしか見ることのできない世界を紹介したりすることができる、比類なき芸術作品といえるでしょう。

Gutman Records
GUTMANCD-192(1CD)
サロン(ほとんどヴァイオリンなしで)
プーランク:オーバード(独奏ピアノとアンサンブルのための)
ベルリオーズ(トーマス・ベイエル編):クレオパトラの死
ブラームス:セレナーデ第2番イ長調 Op.16
カメラータRCO、
ユー・ルー(指)、
トーマス・ベイエル(P)、
ガーラ・エル・ハディディ(Ms)
1989年、中国・寧波出身の気鋭の若手指揮者、ユー・ルーがロイヤル・コンセルトヘボウOのメンバーで組織される室内アンサンブル、カメラータRCOを指揮。幼い頃から並外れた音楽的才能を発揮していたユー・ルーは19歳の頃に小澤征爾に才能を見出されて師事。同氏の副指揮者として間近で薫陶を受け、京都では小澤征爾音楽塾のオーケストラを指揮しました。2011年には同氏やセミヨン・ビシュコフの後押しを受け堂々のヨーロッパ・デビュー。ロイヤル・コンセルトヘボウOとのコンサートを成功させヨーロッパでも高い評価を獲得すると、2013年にはザルツブルク音楽祭にも招待されるなど現在もっとも世界的に活躍する中国人指揮者の一人です。
このレコーディングではRCOカメラータに25名のメンバーが参加していますが、ヴァイオリンは2名のみという編成を採用。プーランクがピアノと18の楽器のために作曲した協奏曲形式の「オーバード」、幻想交響曲と同様にベルリオーズが“死”を扱った作品「クレオパトラの死」のトーマス・ベイエルによるこの編成へのアレンジ版、そしてヴァイオリンを欠いた特殊な編成で書かれたブラームスの「セレナーデ第2番」という3つの作品が演奏されています。

ALTO
ALC-1479(1CD)
コープランド:赤い子馬、クラリネット協奏曲
映画音楽 「赤い子馬」 組曲
3つのラテン・アメリカのスケッチ
歌劇 「テンダー・ランド」 組曲
クラリネット協奏曲*
ジェームズ・セダレス(指)、
フェニックスSO、
エドゥアルト・ブルンナー(Cl)*、
ウルス・シュナイダー(指)*、
バイエルンRSO*

録音:1991年、1989年*
アリゾナ州フェニックスのオーケストラ、フェニックスSOと、同団で1989年〜1995年まで音楽監督を務めたジェームズ・セダレスによるコープランド作品集に、バイエルンRSOの首席奏者を務めたスイスの名クラリネット奏者エドゥアルト・ブルンナーがソロを担うクラリネット協奏曲をカップリングした形で復刻。

Goodies
78CDR-3917(1CDR)
ラヴェル&シャブリエ管弦楽曲集
ラヴェル:組曲「クープランの墓」
シャブリエ:田園組曲
ジャン・マルティノン(指)LPO
英DECCA AK1838/39(ラヴェル)
ffrr Recording
1947年5月13日ロンドン、キングズウェイ・ホール録音

米LONDON T.5126/7(シャブリエ)(英DECCA AK 2239/40と同一録音)
ffrr Recording
1948年12月15日ロンドン、キングズウェイ・ホール録音
ジャン・マルティノン(1910-1976)はフランスのリヨン生まれ。パリ音楽院で ヴァイオリンを学び、ダンディとルーセルに作曲、 シャルル・ミュンシュとロジェ・デゾルミエールに指揮法を師事した。ヴァイ オリニストとして出発したが、途中で指揮者に転向、パリ音楽院O、ボ ルドーSO、コンセール・ラムルー、イスラエル・フィルハーモニー、 デュッセルドルフSOなどの指揮者を歴任。1958年からはフリーランス。 その後シカゴSOの音楽監督をつとめた。1968年からフランス国立放送管 弦楽団の音楽監督に就任し、フランス指揮界における重鎮として活躍したが、 1976年3月1日、66歳で他界した。この録音はSPレコード時代の末期のもので、 若き日のマルティノンの音楽を聴くことができる貴重な録音。(グッディーズ)


Treasures
TRE-309(1CDR)
スメタナ:交響詩「わが祖国」 ラファエル・クーベリック(指)VPO

録音:1958年4月3-7日 ウィーン、ゾフィエンザール(モノラル・テイク)
※音源:DECCA_LXT-5475(2LP)
◎収録時間:74:51
“貧弱なステレオ・テイクでは感じようのないクーベリックの熱き望郷!”
■音源について
何度も申し上げて恐縮ですが、ステレオ最初期のデッカ録音のオーケストラの音は本来の楽器の質感と大きくかけ離れた貧相なものがほとんどですが、極めて良質なモノラル・テイクが存在するにもかかわらず、時代の趨勢とは言えステレオ盤の購買意欲ばかりを煽り続けたレコード会社と、それに強く異を唱えずやり過ごしてきた評論家の腰抜けぶりは非常に罪深いと言わざるを得ません。
バックハウスが1954年に録音したベートーヴェンの「ディアベッリ変奏曲」のように、CD時代に入ってもステレオではなくあえてモノラル・テイクをディスク化(音質以外の問題があった可能性もあり)した例もあるのですから、ソロ楽器以上に不自然さが際立つオーケストラ録音においては尚のこと非音楽的なステレオ・テイクはお蔵入りにして、モノラル・テイクを主流にさせることもできたはずですが、現在のこの業界の状況を見れば、音楽至上主義を掲げてモノラル・テイクを丁寧にディスク化することなど到底期待できません。したがって、リスナーの側がモノラル・テイクに意識と耳を傾けて、録音会場に鳴り響いていた演奏の本当の意義を感じ取るしかないのです。もちろん、市販のステレオ盤で十分に感動されているのであれば無理強いなどいたしませんが…。

★世に広く流通しているステレオ・テイクの録音は、現実の楽器の音とは著しく乖離しているので、頭の中で正常に補正する作業が必要がありますが、モノラル・テイクで聞けばそんな苦痛とは一切無縁。弦のシルキーさもホルンの深遠さも自然に存在するこのテイクを聴くことで、この演奏の真価が初めて明白となり、クーベリックの同曲録音の中でも響きの凝縮度が一定に保持され、軸がブレずに熱い郷愁を隅々まで通わせたこのウィーン盤の魅力に初めて気づく方も多いことでしょう。
 まず“高い城”冒頭のハープ!その指の触感まで感じさせる温かな風合いに一瞬で心惹かれます。“モルダウ”はウィーン・フィルが自分事として音楽を捉え、風景描写以上の民族の切実な思いを熱く語ります。2:45からホルンはまさにウィーン・フィルで聴く醍醐味。舞曲の場面は、リズムに血が通い、その腰は強靭。切実な躍動が胸を打ちます。その点、ボストンSO盤もチェコ・フィル盤(1990)も軽妙さ以上のニュアンスが希薄です。更に息を呑むのが中間部。この弦の求心力の高さと透徹美は筆舌に尽くし難く、速めのテンポながら呼吸はとてつもなく深く、熱い!後半での熾烈なダイナミズムにも心震えます。その熾烈さが更に増幅されるのが“シャールカ”。テンポの切り返しも俊敏でが、そのレスポンスの中にもドラマがあり、クラリネット・ソロの心からの慄きも聴きもの。“ターボル”は、「フス党の主題」が執拗に繰り返しされ、やたらと休止の多い曲ですが、その繰り返しも休止もこれほど意味を持って迫る演奏は他に知らず、特に前半の独特の粘着性を持つフレージングとリズムの重みは、ウィーン・フィルが彼らなりのイディオムでクーベリックの思いを体現しよう体を張った証しでしょう。驚くのは最後のティンパニの強打!これほど露骨な一撃は、クーベリックの同曲録音の中でも他に見られない現象です。シカゴ響盤がこれに近いですが、素朴さには欠けます。最後の“ブラニーク”も音の結晶度の高さとストレートな感情表現が相俟って比類なき感動をもたらします。前半部の内声の絡みの緊密ぶりはガチッとした構築性は手に汗握るほどの緊張感を孕み、中間の牧歌は、古今を通じて傑出したニュアンスの豊かさ。3連リズムを土台と戦闘シーンの後の平和を幕開けを告げるホルン(7:13〜)の美しさと完璧なフォルム感は並ぶものなし。熱さが空回りしがちなコーダも、最後の一音まで浮足立つことなく身のぎっしり詰まった音を出し続けるのです。【2023年8月・湧々堂】

Chandos
CHAN-20291(1CD)
イタリアからの絵葉書〜イタリア映画音楽集
モリコーネ(1928-2020):『ミッション』よりガブリエルのオーボエ、滝
 『海の上のピアニスト』より愛を奏でて
 『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988)よりノスタルジア、愛のテーマ
 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)よりデボラのテーマ、メインテーマ
 『マレーナ』(2000)よりメインテーマ
ホセ・ラカジェ(1859-1937)&エンリオ・モリコーネ:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』よりアマポーラ
ニーノ・ロータ:『フェリーニのアマルコルド』(1973)よりテーマ
 『ゴッドファーザー』(1972)よりゴッドファーザー・ワルツ、シシリアの田園風景、愛のテーマ
 『甘い生活』(1960)よりテーマ
パオロ・シルヴェストリ(1960-):『コントロヴェント』(2000)よりテーマ
ガトー・バルビエリ(1932-2016):『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972)よりテーマ
マルコ・アルボネッティ(Sax)、
ローマ・シンフォニエッタ、
パオロ・シルヴェストリ(指)

録音:2022年12月、フォーラム・スタジオ(イタリア、ローマ)
ニューヨーク、カーネギー・ホール・デビューが高く評価され、世界中でソリスト&指導者として活動するイタリアを代表するコンサート・サクソフォニスト、マルコ・アルボネッティのChandosレーベル3rdアルバムは、イタリアの映画音楽集!オーケストラは、エンニオ・モリコーネが彼の偉大な映画音楽のレコーディングに起用したのと同じローマ・シンフォニエッタ!さらに収録は、イタリア映画界最高のスコアの多くが録音されたローマの歴史的なフォーラム・スタジオ(Forum Studios)で行われました。
本作はエンニオ・モリコーネとニーノ・ロータの傑作を中心に、10の映画からの音楽をパオロ・シルヴェストリのアレンジ、オーケストレーションで収録。ピアノとサクソフォンのソロを伴う弦楽オーケストラによる演奏が、リスナーの耳と心、両方を魅了します。2002年のクリスマス・イヴに、指揮者リッカルド・ムーティの自宅で開かれた集まりに参加したアルボネッティは、そこでモリコーネに出会い、彼と音楽について語り合う感動的な機会を得たといいます。またヴェネツィアの図書館では、ニーノ・ロータのオリジナル原稿のアーカイブと、ロータとフランシス・フォード・コッポラが『ゴッドファーザー』の撮影中に書き込んだ注釈の研究を行いました。イタリアの文化的アイデンティティを体現し、世界中の人々に愛されているこれらの音楽は、私たちを別の時間や場所に運び、過去の記憶を呼び起こしたり、想像の中でしか見ることのできない世界を紹介したりすることができる、比類なき芸術作品といえるでしょう。

ARCANA
A-554(1CD)

NYCX-10426(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
エンニオ・モリコーネ:ヴァイオリンと弦楽合奏の為の「シネマ・レアリティーズ」
1-2. LA CALIFFA 「ラ・カリファ」(70)(日本未公開)
 1. Notturno 夜想曲
 2. La cena 晩餐
3-5. MAURO BOLOGNINI SUITE 「マウロ・ボロニーニ組曲」
 3. Intro 序奏
 4. Main Theme 古い階段の下で 〜PER LE ANTICHE SCALE(75)(日本未公開)
 5. Ricordo d’amore 愛の記憶 〜沈黙の官能(76)
6-9. QUATTRO ADAGI 「4つのアダージョ」
 6. Chi キ・マイ 〜MADDALENA(71)(日本未公開) *
 7. Deborah’s Theme デボラのテーマ 〜ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(84)
 8. Addio ai monti 山々への別れ 〜I PROMESSI SPOSI(89)(日本未公開)
 9. Vatel’s Theme ヴァテールのテーマ 〜宮廷料理人ヴァテール(00)
10. Italian Theme シシリアンのテーマ 〜シシリアン(69) *
11. Quasi un Vivaldi ヴィヴァルディのように(アルプスの隠れ家) 〜非情の標的(73) *
12-13. TAVIANI BROTHERS SUITE 「タヴィアーニ兄弟組曲」
 12. Ritorno a casa 帰郷 〜アロンサンファン 気高い兄弟(74)
 13. Main Theme 草原 〜IL PRATO(79)(日本未公開)
14-15. SILVANO AGOSTI SUITE 「シルヴァーノ・アゴスティ組曲」
 14. Dedicato a Maria マリアに捧ぐ 〜LA RAGION PURA(01)(日本未公開)
 15. Romanza Quartiere クァルティエール・ロマンス 〜クワルティエーレ 愛の渦(87)
16. Man with a Harmonica ハーモニカの男 〜ウエスタン(68) *
17. Main Theme ロリータ 〜ロリータ(97) *
 編曲…エンニオ・モリコーネ/*=マルコ・セリーノ
マルコ・セリーノ(ソロ・ヴァイオリン、リーダー)
パドヴァ・ヴェネトO

録音:2023年4月11-13日 サン・ロッコ祈祷所、パドヴァ、イタリア
※ 国内仕様盤には、モリコーネをこよなく愛する映画音楽ライターの江守功也氏による解説が付属。
2022年1月に発売され、映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが最後に書き上げた自作の再構成としてロング・セラーを続けるヴァイオリンと管弦楽の為の 「シネマ組曲」(NYCX-10268/A495)。そこでソリストを務め、巨匠とも長年共演してきたヴァイオリニスト、マルコ・セリーノによるモリコーネ・アルバムの続編 が登場。今回は「シネマ・レアリティーズ」のタイトル通り、「デボラのテーマ」と「古い階段の下で」など一部を除き、前作と被らない珍しい曲を集めた内容となっ ています。日本未公開作品の曲も多いですがいずれもモリコーネらしい美しさを湛えており、聴き込むほどに巨匠の才能の奥深さを改めて実感させられること でしょう。モリコーネ自身の編曲に加え、そのスタイルに沿ったセリーノによる編曲も数曲収録。「マウロ・ボロニーニ組曲」はこのアルバムで初めて演奏されたもの であり、オリジナル・サウンドトラック盤と同じ「シルヴァーノ・アゴスティ組曲」以外は、今回が初録音となる編曲で収録されています。

ALPHA
ALPHA-1013(1CD)

NYCX-10427(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
バルトーク:管弦楽の為の協奏曲 Sz.116
ヴィオラ協奏曲 Sz.120
アミハイ・グロス(Va)
リール国立O
アレクサンドル・ブロック(指)

録音:2022年7月 リール新世紀音楽堂(オーディトリアム・ドゥ・ヌーヴォー・シエクル)
※ 国内仕様盤には、増田良介氏による日本語解説が付属。
アレクサンドル・ブロックとリール国立OによるALPHA第5弾は、バルトークの管弦楽の為の協奏曲とヴィオラ協奏曲という組み合わ せ。細部まで行き届いたコントロールと全体を見通す堅固な構築力で、高いテンションを保ちながら難曲を鋭利にまとめ上げるブロックの高い 統率力と、それに十全に応えるリール国立管の集中力と演奏技術は今回も健在で、両作品の素晴らしさを十二分に引き出しています。 ヴィオラ協奏曲ではベルリン・フィル首席奏者のアミハイ・グロスが登場。見事な技術で緊張感漲る演奏を聴かせますが、一瞬の弛緩や解放 で表情に幅を持たせつつ集中を持続させる表現力の高さはさすがの一言に尽きます。

TOCCATA
TOCCATA NEXT
TOCN-0030(1CD)
NX-B03
グライムソープからのポストカード(ブラスバンド作品集)
ジャック・スタンプ(1954-):ハンセル序曲(2019)*
デヴィッド・ハックブリッジ・ジョンソン(1963-):グレスフォードのスロー・マーチ(E.R.IIへのメモリアム)*
マイケル・ホルステンソン(1956-):冬の月(2022)*
リズ・レーン(1964-):a セレナータ(2019)
ハリソン・バートウィッスル(1934-2022):グライムソープ・アリア(1973)**
ロバート・バーナット(1931-1994):Dunlap’s Creek(1976)
ベン・ゴント(1984-):More Like What It Is (2023)*
リズ・レーン:Beyond the Light(2022)*
スタンプ:Vociferation(2022)*
エドワード・グレグソン(1945-):グライムソープからのポストカード(1993/2022)*
グライムソープ・コリアリー・バンド
ジャック・スタンプ(指)
ベン・パーマー(客演指揮者)…**

録音:2023年1月22、29日、2023年1月8日(ライヴ)
*…世界初録音
1996年の映画「ブラス!」のモデルになるなど、現在でも高い人気を誇るグライムソープ・コリアリー・バンド。 1917年、イギリス、サウス・ヨークシャー州のグライムソープ炭坑夫たちによって結成され、その翌年にコンテストに出場、めきめきと頭角を現したメンバーたち の演奏は、1932年にラジオで放送されて話題になりました。そして1967年には権威のあるブリティッシュ・オープン・チャンピオンシップで初優勝。1992年の 炭鉱閉鎖に伴う解散の危機を乗り越え、更に活動に磨きをかけています。 このアルバムは、アメリカの作曲家ジャック・スタンプが2019年にバンドのInternational Composer-in-Associationに任命された際、リズ・レーンら多く の作曲家たちに作品を依頼し録音するという新たなプロジェクトの構想から実現したもので、以前からバンドの発展に貢献していたバートウィッスルが作曲し た「グライムソープ・アリア」も加え、多彩なスタイルで書かれた作品が集められています。収録された全10曲からは、ブラスバンドの超絶技巧と妙技をじっくり 味わえます。

King International
KKC-8829(7SACD)
バッハ:管弦楽BOX
■DISC1
ヴァイオリン協奏曲全集
第1番イ短調BWV1041/第2番ホ長調BWV1042/2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043/オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ハ短調BWV1060
■DISC2
ブランデンブルク協奏曲全集(旧録音)1
第1番ヘ長調BWV1046/第2番ヘ長調BWV1047/第3番ト長調BWV1048
■DISC3
ブランデンブルク協奏曲全集(旧録音)2
第4番ト長調BWV1049/第5番ニ長調BWV1050/第6番変ロ長調BWV1051/第5番第1楽章の初版BWV1050a
■DISC4
ブランデンブルク協奏曲全集(新録音)1
第1番ヘ長調BWV1046/第2番ヘ長調BWV1047/第3番ト長調BWV1048/第4番ト長調BWV1049
■DISC5
ブランデンブルク協奏曲全集(新録音)2、管弦楽組曲全集1
第5番ニ長調BWV1050/第6番変ロ長調BWV1051/組曲第4番ニ長調BWV1069
■DISC6
管弦楽組曲全集2
第3番ニ長調BWV1068/第1番ハ長調BWV1066/第2番ロ短調BWV1067
■DISC7
2台のチェンバロのための協奏曲全集
協奏曲第1番ハ短調BWV1060/第2番ハ長調BWV1061/第3番ハ短調BWV1062/管弦楽組曲第1番BWV1066(鈴木優人編による2台チェンバロ版)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

■DISC1
寺神戸亮、若松夏美(Vn)、
マルセル・ポンセール(Ob)
■DISC7
鈴木雅明、鈴木優人(Cemb)

録音:1998-2013年/神戸松蔭女子学院大学チャペル、彩の国さいたま芸術劇場コンサートホール
2023年がBISレーベル創業50周年であることを記念して、2016年発売のBCJバッハ管弦楽Boxを大幅値下げで限定発売します。
ブランデンブルク協奏曲(旧盤)とヴァイオリン協奏曲全集は通常盤CDしか現在は入手できませんが、ここでは全点がSACDハイブリッド盤。協奏曲のソリスト は寺神戸亮、若松夏美、鈴木雅明、鈴木優人ほか、アンサンブルも鈴木秀美、高田あずみ、三宮正満など最高のキャストで臨んでいます。また、ブランデンブルク協 奏曲の新盤では、ヴィオリーノ・ピッコロ(寺神戸亮)、ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ(ディミトリー・バディアロフ)といった楽器を用いているのも興味津々です。
7枚組箱入りで、これが1セットあればバッハの管弦楽作品の大半を最高の演奏と録音かつ驚きの価格で揃えることができます。記念製造につき今回の機会を 逃すと入手不可能となります。お忘れなくご注文下さい。 (Ki)

DUX
DUX-1908(1CD)
マラフスキ&パレステル:映画音楽集
ロマン・パレステル(1907-1989):映画『A City Invincible』からの音楽
アルトゥル・マラフスキ(1904-1957):映画『Robinson warszawski』からの音楽
ゴジュフPO、
マルタ・クルチンスカ(指)

録音:2022年10月(ポーランド)
マラフスキとパレステル、2人の優れたポーランド人作曲家が同じ映画のために書いた2つの組曲を収録。その背景には、政治的な決定により何度も修正が加えられ、最終的にはタイトルを変えて公開された映画『Robinson warszawski』の複雑な運命があります。ロマン・パレステル(1907-1989)による大胆なオーケストレーションが施された後期ロマン派風のシンフォニック・スコアと、アルトゥル・マラフスキ(1904-1957)作曲のシンプルかつモダンな初期バージョンを比較するのは興味深いものです。
DUX
DUX-1910(1CD)
コニェチュニ:劇場音楽、映画音楽集(クラクフの音楽的軌跡 Vol.4)
ジグムント・コニェチュニ(1937-):Interlude ? Serce moje gram/Dialog ? Jak daleko stad, jak blisko/Jasminum/Glissando/Figurant/Kontrapunkt/Intermezzo/Lekcja polskiego/Sniezyca/Muzyka baletowa/Pornografia
ベートーヴェン・アカデミーO、
ラファウ・ヤツェク・デレクタ(指)ほか

録音:2022年11月(ポーランド)
ポーランドのクラクフ文化フォーラムが進めている『クラクフの音楽的軌跡』シリーズの第4巻。クラクフ出身の演劇・映画音楽の作曲家ジグムント・コニェチュニ(コニエチュニ)(1937-)の作品を収録。スタニスワフ・ヴィエホヴィチ(1893-1963)に師事したコニェチュニは、長編映画短編映画、アニメーションの音楽、とりわけヤン・ヤクブ・コルスキ監督の映画につけた音楽で知られています。

BMOP SOUND
BMOP-1077(1SACD)
エリオット・カーター:作品集
バレエ音楽集

(1)「ポカホンタス」(1939)
(2)「ミノタウロス」(1947)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:(1)2019年5月10日、(2)2020年1月11日
アメリカ東海岸の硬派現代音楽作曲家の代表格エリオット・カーターは 103歳の長寿を全う し最期の時まで作曲していたという化け物だが、その長寿のゆえ生涯のうちでいくつか大きく 作風を変えた。ここに収められた作曲者30代に作曲された 2つの作品は彼が書いた数少な いバレエ音楽で、この時代は新古典主義的な作風をとっていた(セリー音楽を書き始めるのは 1960年代、作曲者50歳を過ぎてからである)。ディズニー映画にもなった「ポカホンタス」は北 米先住民の実在した女性の物語でアメリカのフォルクロアな題材のせいかコープランドを思わ せる音楽。ミノタウロスはギリシャ神話に登場する牛頭人身の怪物の物語。映画音楽を思わせ る巧みな描写力に溢れた佳品です。
BMOP SOUND
BMOP-1078(1SACD)
ジョン・アダムス(b.1947):作品集
(1)室内交響曲(1992)
(2)コモン・トーンズ・イン・シンプル・タイム(1979)
(3)室内交響曲の息子(2007)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケスト
ラ・プロジェクト

録音:(1)(3)2014年8月15日、(2)2015年5月10日
ポスト・ミニマルの代表的作曲家ジョン・アダムスの新旧作品を収録。室内交響曲はシェーン ベルクの同名の作品の第1番をアニメ映画のサントラ風に翻案したらどうなるか、という発想で 書かれた曲。複雑なポリフォニー(無調、多調、調性が折衷されている)で書かれながらポップ でコミカルな楽想が楽しい。コモン・トーンズ・イン・シンプル・タイム(単純な時間のなかの共通 音)は作曲者前期の作品でより純粋なミニマリズムで書かれており、輝かしい管弦楽法による協 和音の持続が心地よい。「室内交響曲の息子」は前出「室内交響曲」の続編。ポップでコミカ ル、ジャンキーなサウンドに溢れているのは前作と同じだが、リズム、ハーモニー、対位法はよ り複雑化しています。作曲者の鮮やかな管弦楽法と機知が楽しい秀作。
BMOP SOUND
BMOP-1079(1SACD)
バーバー:作品集
(1)「ノックスヴィル:1915年の夏」
(1947)
(2)バレエ「メデア」(1947)
(3)「ブリッジ遊び」(1959)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(1)クリステン・ワトソン(S)
(3)アンジェラ・グーチ(S)、クリスタ・リヴァー(MS)
マシュー・ディバッティスタ(T)
デイヴィッド・クラヴィッツ(Br)

録音:(1)2009年8月29日、(2)2015年7月16日、(3)2017年7月19日
バーバーの代表作で英語の詩による名歌曲「ノックスヴィル:1915 年の夏」とバレエ音楽「メ デア」の全曲版を収録。1959 年に書かれた「ブリッジ遊び」はバーバーの盟友カルロ・メノッテ ィの台本によるショート・オペラでトランプ・ゲームをめぐる男女の駆け引き描いたお洒落な作 品。いずれもバーバーの音楽の抒情性がよく出ている内容。20 世紀アメリカのロマン主義作曲 家バーバー面目躍如の作品集。
BMOP SOUND
BMOP-1080(1SACD)
ウォルター・ピストン(1894-1976):作品集
(1)エドワード・バーリンガム・ヒルの主題による変奏曲(1963)*
(2)9楽器のためのディヴェルティメント(1946)
(3)クラリネット協奏曲(1967)
(4)管弦楽のための協奏曲(1933)*
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・ プロジェクト

録音:(1)2015年6月30日、(2)2014年8月11日、(3)(4)2019年3月6日
*=世界初録音
ピストンは20世紀前半から戦後にかけてのアメリカを代表するアカデミックな作曲家。名教 師としてバーンスタインからエリオット・カーター、ジョン・ハービソン、ルロイ・アンダーソンまで 数多くの弟子を育てた。このディスクは世界初録音を含む貴重な作品集。エドワード・バーリン ガム・ヒルの主題による変奏曲はピストンの師匠の主題を使ったものでショスタコーヴィチを思 わせる。管弦楽のための協奏曲はバルトークの同名作品に及ばないながら、それよりも作曲が 10年早いこと(コダーイの同名作品と比べても6 年早い)、バロック様式を換骨奪胎したような新 古典主義的な作品であること、音の扱い方にバルトーク的な要素があることを鑑みると、なかな か興味深い作品です。
BMOP SOUND
BMOP-1083(1SACD)
ジョン・ハービソン(b.1938):管弦楽曲集
(1)ディオティマ(1976)
(2)ミロシュ歌曲集〜ソプラノと管弦楽のため
の(2006)
(3)交響曲第6番(2011)
ギル・ローズ(指)ボストン・モダ
ン・オーケストラ・プロジェクト
(2)(3)ドーン・アップショウ (S)

録音:2017年10月29日、2019年4月7日ボストン ジョーダン・ホール
ジョン・ハービソンはアメリカ東海岸を代表する作曲家の一人。多作家で3 つのオペラ、6つ の交響曲、12の協奏曲ほかこれまでに約 300曲を作曲しています。ハーバードとプリンストン大 学でロジャー・セッションズとウォルター・ピストンに学び、作品はピューリッツァー賞を受賞して います。こうした経歴からも想像される通り、彼の作風は12 音技法、無調の様式を踏襲しながら、 ヨーロッパの伝統的な様式にしたがった堅実な新古典主義といえるでしょう。いずれも重厚な形 式、管弦楽の機能を活かした聴きごたえのあるものだが、特にドーン・アップショウが参加した 「ミロシュ歌曲集」が聴きもの。彼女の伸びやかな美しい歌声は今も健在です。第6 交響曲の 第1楽章にもアップショウが登場します。
BMOP SOUND
BMOP-1084(2SACD)
マシュー・オーコイン(b.1990):作品集
(1)「トニーのためのエクソドス」(2015/21)〜テノールと管弦楽のための
(2)ピアノ協奏曲(2016)
(3)オルフィック・モーメント(2014) 〜カウンター・テナーと管弦楽のための
(4)イッツ・オウン・アコード(2016)
(5)デュアル(2015)
(6)この地球(2015)
(7)ギャラップ(2021)
(1)-(3)ギル・ローズ(指)ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(1)ポール・アップルビー(T)
(2)コナー・ハニック(P)
(3)(6)(7)アンソニー・ロス・コンスタンツォ(CT)
(3)(4)キール・ゴグウィルト(Vn)
(4)(6)(7)マシュー・オーコイン((4)(6)Pf、(7)指揮)
(5)(7)コールマン・イッツコフ(Vc)
(5)ダグ・バリエット(CB)
(7)ダヴォーヌ・ティネス(Bs-Br)
(7)エミ・ファーガソン(Fl)
(7)ジョニー・アレン(Perc)
(7)コナー・ハニック(P)
(7)ミランダ・カクソン(Vn)

録音:2017年10月31日ボストン、ジョーダン・ホール、2021年6月17-18日ウォーセスター、メカニクス・ホール
マシュー・オーコインはハーヴァード・カレッジを学び、指揮者としてもその手腕を発揮してい るアメリカの若手作曲家。作曲家としてはフィラデルフィア管やチューリヒ・トーンハレ管などか ら作品を委嘱されています。彼の作風は無調を基本としながら、調性、ロマンティックな旋律など を折衷した新ロマン主義ともいえるものでヨーヨー・マなどからもその作品は支持されています。 保守的な作風ながらツボを押さえた聴きごたえのある作品が揃ったアルバム。
BMOP SOUND
BMOP-1085(1SACD)
ゲイル・キュービック(1914-1984):作品集
(1)ディヴェルティメント第1番(1959)
(2)映画「ジェラルド・マクボイン・ボイン」(1950)
(3)ディヴェルティメント第2番(1958)
(4)シンフォニー・コンチェルタンテ(1951-1953)〜トランペット、ヴィオラ、ピアノと管弦楽のための
ギル・ローズ(指)ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(2)フランク・ケリー(語り)
(2)ロバート・シュワルツ(Perc)
(4)ヴィヴィアン・チョイ(P)
(4)テリー・エヴァーソン(Trp)
(4)ジン・ペン(Va)
ゲイル・キュービックはイーストマン音楽院、ハーバード大学でウォルター・ピストン、ナディ ア・ブーランジェに学び、生前は映画音楽の作曲で生計を立てながらシリアスな作曲を行って いた。世代的にはコープランド、バーンスタインの間に位置し、彼らと師匠をも同じくしているこ とからコープランド、バーンスタインを思わせる 20世紀アメリカ音楽のよき伝統つまり堅実な様 式感とアメリカ的なポップの要素(スウィング・ジャズの影響あり)を持っています。それが一番よく 表れた作品が2つのディヴェルティメントです。そんな一方、トランペット、ヴィオラ、ピアノと管 弦楽のためのシンフォニー・コンチェルタンテではシリアスな一面を見せています。コープランド、 バーンスタインの音楽が彼ら独自の個性ではなく、ある時代を象徴する共通のスタイルだった ことがわかる興味深い一枚(コープランド、バーンスタインの作品と言われたら信じてしまう)。
BMOP SOUND
BMOP-1086(1SACD)
ロジャー・レイノルズ(b.1934):ヴァイオリン作品集
(1)ペルソナ(1989-90)〜ヴァイオリンと管弦楽のための
(2)ココロ(1991-92) 〜無伴奏ヴァイオリンのための
(3)アスピレーション(願望)(2004-05) 〜ヴァイオリンと管弦楽のための
ガブリエラ・ディアズ(Vn)
(1)(3)ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケスト
ラ・プロジェクト

録音:2013年6月1日、2015年11月9日、2018年6月4日
ロジャー・レイノルズはアメリカにあって、最もヨーロッパの前衛楽派に近い作風を取る作曲 家。ヴィデオ・アートなどミクスト・メディアの作品もあり、武満徹が主宰した Music Today 音楽 祭、サントリー国際作曲委嘱シリーズのために来日したこともある。松平頼暁とも親交があり、 日本との関りが深い。ここに収められたヴァイオリンのための作品は静かなモノローグと管弦楽 の煌びやかな響きが交錯する美しい音楽で前衛音楽ながら日本の静謐の美学に通じるもの がある。一聴に値する一枚。
BMOP SOUND
BMOP-1087(1SACD)
ジョン・コリリアーノ(b.1938):作品集
(1)「音楽へ」(1995)
(2)トゥルバドゥール(吟遊詩人) (1993) 〜ギターと室内オーケストラのための変奏曲
(3)交響曲第2番(2000)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(2)エリオット・フィスク(G)

録音:2019年2月24-25日、2021年9月10日
コリリアーノはアメリカ東海岸を代表する作曲家の一人。メトロポリタン歌劇場のために作曲し た「ヴェルサイユの幽霊」は有名。ここに収録された弦楽合奏のための交響曲第 2番はピューリッツァー賞を受賞しています。彼の作風は現代音楽の諸技法を折衷したながらロマン的な情感 を失わないもので広く聴衆から支持されています。
BMOP SOUND
BMOP-1089(1SACD)
カルロス・スリナッチ(1915-1997):神の曲芸(1960)
フクロウと猫(1978)
荒れ果てた庭(1957)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:2018年11月28日ボストン、フレイザー・ホール
2021年9月7日ウォーセスター、メカニクス・ホール
カルロス・スリナッチはスペイン、バルセロナ出身の作曲家。バルセロナ、デュッセルドルフで 学んだ後、アメリカに移住、モダン・ダンスのパイオニア、マーサ・グラハム(1894-1991)と組ん で多くのバレエ音楽を手掛けた。このアルバムはそうした作品のひとつ。明快な形式と快活なリ ズムに溢れた音楽からバレエの情景が目に浮かんでくる。作曲者がバルセロナ出身とあって、 スペイン的な要素が強く、ファリャあるいはコープランドの「エル・サロン・メヒコ」を思わせる部分 もある楽しい一枚。
BMOP SOUND
BMOP-1090(1SACD)
アヴナー・ドーマン(b.1975):管弦楽曲集
シクロン(2015) /占星術(2011)
「ウリア:王が死を望んだ男」(2009)
3つの間奏曲「アフター・ブラームス」(2015)
エレフ交響曲(2000)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プ
ロジェクト

録音:2019年11月24日ボストン、ジョーダン・ホール、2021年11月9日、11月30
日ウォーセスター、メカニクス・ホール
アヴナー・ドーマンはズービン・メータ、クリストフ・エッシェンバッハ、リッカルド・シャイーらか ら支持され、作品がさかんに演奏されている中堅作曲家。しっかりとした構成と手堅い管弦楽 法でオーケストラの機能を存分に活かした効果満点の作品です。新ロマン主義、新古典主 義的な作風で誰にでも親しめる内容。

ALPHA
ALPHA-990(1CD)
ヴィラ=ロボス:組曲「アマゾンの森」
ヴィラ=ロボス:組曲「アマゾンの森」
フィリップ・グラス(1937-):メタモルフォシス I 〜「アマゾンの流れ」
カミラ・プロヴェンツァーレ(S)
フィルハーモニア・チューリッヒ
シモーネ・メネセス(指)

録音:2022年10月 チューリッヒ歌劇場
ブラジル出身でパーヴォ・ヤルヴィの助手を務め、現在はフランスを拠点に活躍するシモーネ・メネセス。2019年には初来日を成功させ、 2022年にリリースされたドキュメント映像『メタノイア』(Accentus Music)は世界各地でたいへん高い評価を得ています。近現代とブラジル の作品を得意とする彼女が深い愛情を寄せているのが、晩年のヴィラ=ロボスが映画『緑の館』のために書いた曲を演奏会用に再構成した 「アマゾンの森」。今回はAcademia Brasileira de Musicaの新校訂版から、メネセスが管弦楽とソプラノ独唱の為の11曲(約45分) を抜粋、組曲版として収録しています。全曲版に聴かれる合唱の参加こそないものの、熱帯雨林の厳しい自然と熱量を大オーケストラで表 現する音楽を雄大に歌い上げています。ソプラノ独唱にはメネセスと同じイタリア系ブラジル人のカミラ・プロヴェンツァーレ(プロヴェンサリ)が参 加、深みのある歌声を聴かせます。併せて収録されたのは、フィリップ・グラスがブラジルの創作パーカッション・グループ、ウアクチのために書き 下ろし、後に管弦楽版も作成した「アマゾンの流れ」から終曲「メタモルフォシス I」。ループするように繰り返されるリズムが心地よい作品で す。またこのプロジェクトは報道やドキュメント写真で名高いセバスチャン・サルガドとのコラボレーションとなっており、「アマゾンの森」の各曲に対 応する美しい写真をサルガドが提供、メネセスのコンサート会場で展示されるほか、このアルバムのブックレットにも掲載されています。

Linn
CKD-730(1CD)
バッハ(トーマス・エーラー(1980-)(リイマジンド): パルティータ 第1番変ロ長調 BWV825
 パルティータ 第2番ハ短調 BWV826
 パルティータ 第5番ト長調 BWV829
 コレンテ〜 パルティータ 第6番ホ短調 BWV 830
エーラー:Brook of Light 光の小川
ロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック・ソロイスツ・アンサンブル
トロント王立音楽院グレン・グールド校のメンバー
トレヴァー・ピノック(指)

録音:2023年3月27-29日スネイプ・モルティングス、サフォーク、UK
ユゼフ・コフレル編曲「ゴルトベルク変奏曲」が大きな話題となったトレヴァー・ピノックとロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック・ソロイスツ・アンサ ンブルによる、バッハの鍵盤楽器の為の名作を室内管弦楽で演奏する企画第2弾。今回は同様の編成による新しい編曲をロイヤル・アカ デミー出身の作曲家トーマス・エーラーに依頼しました。コフレルの編曲のような親しみやすさと、それとは異なるアプローチを目指すエーラーが 6曲のパルティータから選んだのは1番、2番、5番、そして6番からコレンテで、編成は弦(4/4/3/3/1)、フルート、オーボエ、コーラングレ、ファ ゴットが各1というもの。編曲よりも一歩踏み込んだ「リイマジンド(再想像)」という作業を経て生み出された作品は、バッハの書いた音型のみ を使いながら様々な楽器がフレーズを受け継いで声部の動きを鮮やかな色彩感で表現しており、さらに和声を厚く印象的に響かせることで、 バッハの鍵盤作品の最高峰という完成度を保ちながら、ロマン派を思わせる超時代的な美しさを纏わせることに成功しています。最後には エーラーのオリジナル作品「光の小川」を収録。ドイツ語のBach(小川)に掛けたタイトルのこの作品は、パルティータの回想もかすかに姿を現 しつつ、バッハの音楽が人々の魂を照らし出すイメージを表現しているということです。見通しの良い録音も相まって、たいへん爽やかなアルバ ムに仕上がっています。


ICA CLASSICS
ICAC-5173(2CD)
NX-C07
ボールト/惑星、 南極交響曲、
(1)ホルスト:『惑星』 Op.32*
(2)ホルスト:フーガ風序曲 Op.40-1*
(3)ホルスト:「ハマースミス」 前奏曲とスケルツォ Op.52
(4)バターワース::青柳の堤*
(5)ヴォーン・ウィリアムズ:南極交響曲
(6)ウォルトン:交響曲第1番変ロ短調
マーガレット・マーシャル(S)
BBC響&cho
LPO*
エイドリアン・ボールト(指)

録音:(1)1973年9月7日ロイヤル・アルバート・ホール
(2)1971年3月23日ロイヤル・フェスティバル・ホール
(3)1973年9月12日ロイヤル・アルバート・ホール
(4)1969年11月26日バーキング・タウン・ホール
(5)1977年10月12日ロイヤル・フェスティバル・ホール
(6)1975年12月3日ロイヤル・フェスティバル・ホール
全てライヴ、ステレオ
2023年に没後40年を迎えたエイドリアン・ボールトが英国管弦楽の名作を指揮したライヴ音源が、BBCのアーカイヴより新リマスターで登 場します。中でも目玉は、彼が公開で行った最後のオーケストラ・コンサートである1977年の「南極交響曲」の初発売。「デイリー・テレグラ フ」紙において、音楽評論家でもあった作曲家アンソニー・ペインにより「素晴らしい解釈」と絶賛されたこの公演は、余力を残して公開の場 を退いた巨匠の到達点と言っても差し支えないでしょう。併せてホルストの「ハマースミス」「フーガ風序曲」といった小品の初登場も嬉しいとこ ろです。なお、『惑星』も2013年にBBC Music Magazineの付録としてCD化されたのみの貴重なもの、ウォルトンの交響曲第1番は Carlton BBC Radio Classicsで出ていたものと同一の演奏となっています。ボールトが初演を行った『惑星』や、ウォルトンでの作品のツボ を心得た大管弦楽の鳴らしぶりと細やかな統率力はもちろん、バターワースの美しい小品で聴かせる作品を深く慈しむような、紳士的でいて 奥深い表現力も大きな聴きどころ。世界中のヒストリカル録音ファンから絶大の信頼を得るポール・ベイリーによる丁寧な新リマスタリングで、 いずれの音質も大幅に向上しています。

Signum Classics
SIGCD-653(1CD)
ゲットーからの音楽
1. ブルッフ:コル・二ドライ
2. ダニエル・シャリット(b.1940):Resisey Laila
3.イェヘツケル・ブラウン(1922-2017):Min HaAyara
4-8. シャリット:弦楽オーケストラのための組曲
9. ライプ・エイレンベルク(d.1943):Lelero
シムカ・ヘレド(指/VCtr.1,9)
ジャック・リーベック(Vn/tr.3)、
クリストファー・ウォーレン=グリーン(指/tr.1)、
ロンドン室内O

録音:2018年11月1日-3日、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会(ロンドン)
本アルバムでは、ユダヤ教の音楽から二つの旋律を借用して作曲された、ブルッフのチェロと管弦楽のための協奏的作品 「コル・二ドライ」 など、ユダヤ音楽の様々な要素を同化させた音楽を取り上げています。
当時最年少の24歳という若さイスラエルPOの首席チェロ奏者を務め、ソリストとしては、クリーヴランドO、ピッツバーグSO、イスラエルPOなど、多くの一流オーケストラと共演、メータ、マゼール、ブロムシュテットなどの指揮者とも共演したシムカ・ヘレド。変幻自在のアンサンブル「フィボナッチ・シークエンス」のリーダーとして活躍し、日本では福間洸太朗とのデュオで来日公演も果たしているイギリスの若きヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト、ジャック・リーベックがソリストとして参加しています。

Onyx
ONYX-4242(1CD)
ヴェリズモ〜イタリア・オペラの前奏曲&間奏曲集
ポンキエッリ:歌劇「ジョコンダ」 より 時の踊り
プッチーニ:歌劇 「マノン・レスコー」 の第3幕より 間奏曲、
 歌劇 「妖精ヴィッリ」 より 妖精の踊り、
 歌劇 「修道女アンジェリカ」 より 間奏曲、
 歌劇 「エドガール」 より 第3幕への前奏曲、
 歌劇 「蝶々夫人」 より 第3幕への前奏曲
マスカーニ:歌劇 「友人フリッツ」 より 間奏曲、
 歌劇 「カヴァレリア・ルスティカーナ」 より 間奏曲、
 歌劇 「仮面」 より シンフォニア
レオンカヴァッロ:歌劇 「道化師」 より 間奏曲
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇 「スザンナの秘密」 より 序曲、
 歌劇 「マドンナの宝石」 より 第1&第2間奏曲
チレア:歌劇 「アドリアーナ・ルクヴルール」 より 間奏曲
ドミンゴ・インドヤン(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO
2006年から15年間、ロイヤル・リヴァプールPOの首席指揮者を務めたワシリー・ペトレンコに代わり、2021年9月から新たな首席奏者に就任したアルメニア系ベネズエラの若き注目指揮者、ドミンゴ・インドヤン。フランスの管弦楽作品集、ラテン・グラミー賞獲得作曲家、ロベルト・シエッラによる交響曲第6番に続くOnyx第3弾は、イタリア・オペラの前奏曲&間奏曲集!
スタンダール、プーシキン、バルザックなど、初期のフランスやロシアのリアリスト(現実主義者)たちの作品は、国境を越えて、新たなイタリアの文学的リアリズムのスタイルにも影響を与えました。本アルバムでは、19世紀末から20世紀初頭にかけてイタリア散文文学で隆盛した「ヴェリズモ(現実主義)文学」に影響を受けた、イタリア・オペラの新傾向であるヴェリズモ・オペラを代表する作品から、マスカーニの 「カヴァレリア・ルスティカーナ」、ルッジェーロ・レオンカヴァッロの 「道化師」 などを取り上げています。ベネズエラの音楽教育プログラム「エル・システマ」でヴァイオリンを学び頭角を現し、BBCプロムスでの指揮姿が話題となったドミンゴ・インドヤンの洗練されたタクトで、イタリア・オペラの新たな礎を築いたこれら不朽の名作の数々をお楽しみください。

NoMadMusic
NMM-111(1CD)
天上の水〜カミーユ・ペパン作品集
(1)嵐の始まりに(2021)〜管弦楽のための
(2)天上の水(2022) 〜管弦楽のための
(3)暁の前に(2020)〜12人の奏者のための
(4)ラニアケア(天空)(2019) 〜管弦楽のための
(5)ユグドラシルの泉(2018) 〜管弦楽のための
ベン・グラスバーグ(指)リヨン国立O

録音:2022年8月リヨン公会堂
1990年生まれのフランスの女性作曲家カミーユ・ペパンはフランス印象派とアメリカのミニマルミュージックの影響を受け、自然や美術からインスピレーション を得た独特の詩情あふれる作風を示しています。
このアルバムはオーケストラのための新作を集めたもので、いずれも自然現象を題材としています。嵐の前の雷の閃光や夜明け、日没などを独特の感性で描きま す。ベン・グラスバーグ指揮リヨンO初のペパン作品。繊細な響きが光ります。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2299(1CD)
レスピーギ:ローマ三部作
(1)交響詩「ローマの松」
(2)交響詩「ローマの噴水」
(3)交響詩「ローマの祭」
(4)リハーサル風景(「ローマの噴水」より)
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響

録音:(1)1953年3月17日、(2)1951年12月17日、(3)1949年12月12日/ニューヨーク、カーネギー・ホール
(4)1950年
使用音源:(1)-(3)Private archive(2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
(4)Morgan Records(1MOR A001)
録音方式:モノラル(録音セッション)
■制作者より  
永遠の名盤、トスカニーニ(指)NBCSOによるレスピーギの「ローマ3部作」は当シリーズでも2016年にGS-2143として発売しました。今回は高品 質のテープを使用した2トラック、38センチのオープンリール・テープを新規に取り寄せ、マスタリングの全工程をプロ用の機器で行い、最善を尽くしました。本編 も目の覚めるような音ですが、短いながらも最後のリハーサルも聴き物です。  解説書にはサミュエル・アンテックの著した「This was TOSCANINI」(The Vanguard Press)の一部を翻訳して掲載しています。アンテックは1937年 から1954年までNBCSOのヴァイオリニストとして活躍しており、その内容はトスカニーニの身近にいた人でなければ書けない、まことに鮮烈で生々しい証 言です。これを読むと、この「ローマ3部作」の演奏がますます好きになってしまいます。(平林 直哉) (Ki)

SUPRAPHON
SU-4328(4CD)
『レオシュ・ヤナーチェクの情熱の数々』
■CD1
【民俗的伝統】
(1)バレエ音楽『ラコーシュ・ラコーツィ』(JWI/2,1891)より第1曲「イントロダクション」/第2曲「音楽家」/第31曲「蚊は結婚した」
(2)民俗バラード第2集〜7つの民俗的夜想曲(JWIV/32,1906)より第1曲「少女が草原で草刈りをしていた」/第5曲「ハンサムで陽気なジョニー」/第12曲「燕よ、高く舞い上がれ」
(3)管弦楽のための組曲Op.3(JWVI/6,1891)より第3楽章「アレグレット」、第4楽章「コン・モート」
(4)『歌によるモラヴィアの民俗詩』より第38曲「別れ」/第27曲「狩猟人」/第29曲「短い手紙」/第16曲「不断」/第28曲「恋人の馬」
(5)『シレジアの歌』(JWV/13,1918)より第7曲「ねえ、このナイチンゲールは何?」
(6)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第3幕第6場「神のご加護がありますように」
(7)歌劇『利口な牝狐の物語』(JWI/9,1922-23)より第3幕第7場「走って、狐は、ターボル町へ」
【チェコの場合-政治と愛国心】
(8)シンフォニエッタ(JWVI/18,1926)より第1楽章「アレグレット」
(9)ピアノ・ソナタ変ホ短調「1905年10月1日、街頭にて」(JW,1905)より第1楽章「予感」
(10)7万年(JWVIII/19,1909,rev.1912)
(11)歌劇『ブロウチェク氏の休暇旅行』(JWI/7,1908-1918,rev.1920,1926)より第2幕第2場「御心が天にあるように地にもなされるように」
(12)『チェコ軍勢』(JWIV/42,1918)
(13)カプリッチョ『挑戦』(JWVII/12,1926)より第3楽章「アレグレット」
(14)交響詩『ブラニーク山のバラード』(JWVI/16,1919-)
(15)シンフォニエッタ(JWVI/18,1926)より第4楽章「アレグレット」/

■CD2
【家族】
(1)『歌によるフクヴァルディ民俗詩』(JWIV/27,1899)より第4曲「フクヴァルディ礼拝堂」/第5曲「神があなたに報いられますように!」/第6曲「ハンカの役人」
(2)六重奏曲『青春』(JW7/10,1924)より第3楽章「ヴィヴァーチェ」
(3)カンタータ『アマールス』(JWIII/6,1897)より第3曲「モデラート」
(4)主題と変奏(ズデンカ変奏曲)(JWVIII/6,1880)より主題-アンダンテ-アレグロ-コン・モート-コン・モート
(5)アダージョニ短調(JWVI/5,1890)
(6)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第2幕第6場「イェヌーファの嘆き」
(8)組曲『草かげの小径にて』(JWVIII/17,1900-1911)より第9曲「涙ながらに」/第10曲「みみずくは飛び去らなかった」
(9)カンタータ『わが娘オルガの死を悼む悲歌』(JWIV/30,1903)
【生活と自然】
(9)歌劇『運命』(JWI/5,1903-05)より第1幕「ルハチョヴィツェの太陽讃歌と赤いバラの贈呈」
スダ博士:ヴラディミール・クレイチーク(T)、第1夫人:インドラ
(10)霧の中で(JWVIII/22,1912)より第3曲「アンダンティーノ」
(11)組曲『草かげの小径にて』(JWVIII/17,1900-1911)より第5曲「彼らはつばめのようにしゃべりたてた」
(12)歌劇『カーチャ・カバノヴァー』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第3幕「私が何を考えていたかわかる?-なぜ人は飛ばないんだろうって」
(13)歌劇『ブロウチェク氏の休暇旅行』より「夜明け前」
(14)ピアノ、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、クラリネット、ホルンとバスーンのためのコンチェルティーノ(JWVII/11,1925)より第1楽章「コン・モート」
(15)歌劇『利口な牝狐の物語』(JWI/9,1922-23)より「おとぎ話か真実か?」

■CD3
【アントニーン・ドヴォルザークとの友情】
(1)ラシュ舞曲集(JWVI/17,1889-90,rev.1924)より第5曲「チェラドナー舞曲」/第6曲「鋸」
(2)4つの男声合唱のための作品集(JWIV/17,1885)より第2曲「ああ、愛」/第3曲「ああ、戦争」
(3)弦楽のための牧歌(JWVI/3,1878)より第6曲「スケルツォ」
(4)ヴァイオリンとピアノのためのドゥムカハ短調(JWVII/4,1879--1880)
(5)バラード『ヴァイオリン弾きの子供』(JWVI/14,1913)
【女性】
(6)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第2幕第5場「たまには」
(7)歌劇『運命』(JWI/5,1903-05)より第1幕「やがて、悲痛な響きが聞こえてきた」
(8)歌曲集『消えた男の日記』(JWV/12,1917-19,rev.1920)より第8曲「見てはいけない、みんな」/第9曲「ようこそ、ヤニーチェク」/第10曲「遥かなる不滅の神」
(9)歌劇『カーチャ・カバノヴァー』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第2幕「カテジノ・ペトロヴノですか?」
(10)歌劇『利口な牝狐の物語』からの組曲(ヴァーツラフ・ターリヒ編)より第2曲「アンダンテ-モデラート-アレグロ」
(11)歌劇『マクロプロス事件(マクロプロス家の秘伝)』(JWI/10,1923-25)より第3幕「死が私に触れていると感じた」
(12)弦楽四重奏曲第2番『内緒の手紙』(JWVII/13,1928)より第2楽章「アダージョ」
(13)交響詩『ドナウ川』(JWIX/7,1923-25)より第3楽章「アレグロ」
(14)『カミラ・シュテスロヴァーのためのアルバム』(JWVIII/33)より第8曲「あなたを待っています」

■CD4
【ロシア文学】
(1)チェロとピアノのための『おとぎ話』(JWVII/5,1910)より第1曲「コン・モート」
(2)弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」(JWVII/8,1923)より(3)狂詩曲『タラス・ブーリバ』(JWVI/15,1915,rev.1918)より第1曲「アンドレイの死」
チェコPO、カレル・アンチェル(指)
録音:1961年ルドルフィヌム【ステレオ】
(4)歌劇『カーチャ・カバノヴァー』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より「前奏曲」
(5)歌劇『死者の家から』より(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第3幕「終曲」
【宗教的ルーツ】
(6)前奏曲ト短調(JWVIII/2,1875)
(7)混声合唱のためのモテット『入祭唱』(JWII/9,1875-79)
(8)混声合唱とオルガンのための『ミサ曲』変ホ長調(JWIX/5,1908,未完)より第1曲「キリエ」
(9)組曲『草かげの小径にて』(JWVIII/17,1900-1911)より第4曲「フリーデクの聖母マリア」
(10)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第2幕第6場「お母さん、頭が重いの」
(11)混声合唱とオーケストラのための『永遠の福音』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第3曲「コン・モート」(抜粋)
(12)『主よ、私たちを憐れんで下さい』(JWIII/5,1896)
(13)『グラゴル・ミサ』(JWIII/9,1926,rev.1927)(全曲)
■CD1
(1)ペトル・ユリーチェク(T)、ブルノ国立POブルノ国立フィルハーモニーcho、レオシュ・スワロフスキー(指)
録音:1996年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(2)プラハ・フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ハーラ(P)、ヤン・キューン(指)
録音:1957年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)ブルノ国立PO、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1991年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(4)テオドル・シュルバシュ(Br)、リブシェ・ドマニーンスカー(S)、アルフレート・ホレチェク(P)
録音:1958年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(5)ベノ・ブラフト(T)、アルフレート・ホレチェク(P)
録音:1962年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(6)イェヌーファ:ガブリエラ・ベニャチコヴァー(S)、バレナ:ツェツィリエ・ストラーダロヴァー(S)、村長:ヴァーツラフ・ハリーシュ(T)、ラツァ:ヴィレーム・プジビル(T)、ブリヤ家のおばあさん:アンナ・バロヴァー(A)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場cho、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1978年ヤナーチェク歌劇場【ステレオ】
(7)女狐ビストロウシュカ:マグダレーナ・ハヨーショヴァー(S)、雄狐ズラトフシュビテーク:ガブリエラ・ベニャチコヴァー(S)、キューン児童cho、イジー・フヴァーラ(合唱指揮)、チェコPO、ヴァーツラフ・ノイマン(指)
録音:1980年ルドルフィヌム【ステレオ】
(8)チェコ共和国警察隊バンド、ミロスラフ・ハンザル(指)
録音:2004年チェコ放送内スタジオ【ステレオ】
(9)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)
録音:1951年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(10)7万年(JWVIII/19,1909,rev.1912)
モラヴィア・ティーチャーズ協会cho、ヤン・ショウパル(合唱指揮)
録音:1953年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(11)ケドルタ:ヤロスラヴァ・ドブラー(A)、ペツシーク:イヴォ・ジーデク(T)、プラハ国立歌劇場O、プラハ国立歌劇場cho、ヴァーツラフ・ノイマン(指)
録音:1962年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(12)モラヴィア・ティーチャーズ協会cho、アントニーン・トゥチャプスキー(合唱指揮)
録音:1969年聖モリッツ教会(クロムニェジーシュ)【ステレオ】
(13)オタカル・ホルマン(P)、チェコ・フィルハーモニー管楽アンサンブル、ヤルミル・ブルクハウザー(指)
録音:1956年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(14)ブルノ国立PO、ブルジェティスラフ・バカラ(指)録音:1958年ブルノ・スタジオ【モノラル】
(15)チェコPO、サー・チャールズ・マッケラス(指)
録音:2002年ルドルフィヌム【ステレオ】
■CD2
(1)ブルノ国立フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ヴェセルカ(指)
録音:1977年ルドルフィヌム【ステレオ】
(2)プラハ管楽五重奏団【ルドルフ・ヘルトル(Fl)、ヴァーツラフ・スメターチェク(Ob)、ヴラディミール・ジーハ(Cl)、ヨゼフ・シュヴァルツ(Hrn)、カレル・ビドロ(Fg)、アイロス・リビーン(バス・クラリネット)】
録音:1954年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)ヨゼフ・バールカ(T)、モラヴィア・ティーチャーズcho(女声)、モラヴィア合唱アンサンブル、ブルジェティスラフ・バカラ(指)
録音:1954年チェコ放送内スタジオ【モノラル】
(4)ヤン・バルトシュ(P)
録音:2019年マルティヌー・ホール【ステレオ】
(5)チェコ室内O、ブルジェティスラフ・ノヴォトニー(指)
録音:1986年ルドルフィヌム【ステレオ】
(6)イェヌーファ:リブシェ・ドマニーンスカー(S)、コステルニチカ:ナジェジダ・クニプロヴァー(S)、プラハ国立歌劇場O、ボフミル・グレゴル(指)
録音:1969年ジョフィン【ステレオ】
(7) ラドスラフ・クヴァピル(P)
録音:1969年ルドルフィヌム【ステレオ】
(8)イヴォ・ジーデク(T)、ヤン・パネンカ(P)、チェコ放送cho、ヤン・カサル(合唱指揮)
録音:1958年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(9)スダ博士:ヴラディミール・クレイチーク(T)、第1夫人:インドラ・ポコルナー(S)、第2夫人:ヤルミラ・クラートカー(S)、スタラー・スロヴェンカ:ダニエラ・スルヨヴァー(A)、パニー・マヨロヴァー:ズデンカ・カレニノヴァー(S)、子供:ミレナ・イールコヴァー(S)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場cho、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1976年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(10)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)
録音:1972年ルドルフィヌム【ステレオ】
(11)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)
録音:1972年ルドルフィヌム【ステレオ】
(12カーチャ:ドラホミーラ・ティカロヴァー(S)、ヴァルヴァラ:イヴァナ・ミクソヴァー(Ms)、プラハ国立歌劇場O、ヤロスラフ・クロムホルツ(指)
録音:1959年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(13)プラハSO、イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
録音:1999年スメタナ・ホール【ステレオ】
(14)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)、ヴァーツラフ・コロウチ(Vn)、イジー・バクサ(Vn)、ヤロスラフ・モトリーク(Va)、ズデニェク・クレシュ(Cl)、カレル・ドロウヒー(Cl)、ヴラディミール・クバート(Hrn)、カレル・ヴァツェク(Fg)
録音:1961年ルドルフィヌム【ステレオ】
(15)森番:ズデニェク・クロウパ(Bs)、蛙:リブシェ・ドマニーンスカー(S)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、ボフミール・リシュカ(指)
録音:1954年ブルノ・スタジオ【モノラル】
■CD3
(1))ブルノPO、ヤクブ・フルシャ(指)
録音:2008年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(2)モラヴィア・ティーチャーズ女声cho、ヨゼフ・ヴェセルカ(指)
録音:1954年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)ブルノPO、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1991年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(4)ヨゼフ・スーク(Vn)、ヤン・パネンカ(P)
録音:1975年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(5)ブルノPO、イジー・ヴァルトハウス(指)
録音:1966年ルドルフィヌム【ステレオ】
(6)コステルニチカ:マルタ・クラーソヴァー(S)、プラハ歌劇場O、ヤロスラフ・ヴォゲル(指)
録音:1952年ルドルフィヌム【モノラル】
(7)ミーラ:リブシェ・ドマニーンスカー(S)、ジヴニー:ヤロスラフ・ウルリチ(T)、ブルノRSO、ブルジェティスラフ・バカラ(指)
録音:1954年ブルノ・スタジオ【モノラル】
(8)レオ・マルティン・ヴォディチュカ(T)、イトカ・ツェルハウオヴァー(A)、ラドスラフ・クヴァピル(P)、プラハ・フィルハーモニーcho(女声)、パヴェル・キューン(合唱指揮)
録音:1994年マルティーネク・スタジオ【ステレオ】
(9)カーチャ:ドラホミーラ・ティカロヴァー(S)、ボリス:ベノ・ブラフト(T)、ヴァルヴァラ:イヴァナ・ミクソヴァー(Ms)、プラハ歌劇場O、ヤロスラフ・クロムホルツ(指)
録音:1959年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(10)チェコPO、ヴァーツラフ・ターリヒ(指)
録音:1954年ルドルフィヌム【モノラル】
(11)エミリア・マルティ:リブシェ・プリロヴァー(S)、クリスティナ:ヘレナ・タッテルムシュコヴァー(S)、アルベルト・グレゴ:イヴォ・ジーデク(T)、コレナティー博士:カレル・ベルマン(Bs)、ヴィーテク:ルドルフ・ヴォナーセク(T)、ヤロスラフ・プルス:プシェミスル・コチー(Br)、プラハ歌劇場O、プラハ歌劇場cho、ボフミル・グレゴル(指)
録音:1966年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(12)パヴェル・ハース四重奏団【ヴェロニカ・ヤルーシコヴァー(Vn1)、カテジナ・ゲンロトヴァー(Vn2)、パヴェル・ニクル(Va)、ペテル・ヤルーシェク(Vc)】
録音:2007年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(13)ヤナ・ヨナーショヴァー(S)、ヤナーチェクPO、オタカル・トルフリーク(指)
録音:1985年文化の家、ハヴィージョフ【ステレオ】
(14)マリアン・ラプシャンスキー(P)
録音:1995年マルティヌー・ホール【ステレオ】
■CD4
(1)フランティシェク・スメタナ(Vc)、イジー・フビチュカ(P)
録音:1957年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(2)ヤナーチェク四重奏団【イジー・トラーヴニーチェク(Vn1)、アドルフ・シーコラ(Vn2)、イジー・クラトチヴィール(Va)、カレル・クラフカ(Vc)】
録音:1957年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)チェコPO、カレル・アンチェル(指)
録音:1961年ルドルフィヌム【ステレオ】
(4)チェコPO、サー・チャールズ・マッケラス(指)
録音:1997年ルドルフィヌム【ステレオ】
(5)アリイエイヤ:ヘレナ・タッテルムスホヴァー(S)、ゴンチャロフ:ヴァーツラフ・ベドナージュ(Br)、司令官:ヤロスラフ・ホラーチェク(Bs)、プラハ歌劇場O、プラハ歌劇場cho、ミラン・マリー(合唱指揮)、ボフミル・グレゴル(指)
録音:1964年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(6)ミロスラフ・ブチェク(Org)
録音:1978年ルドルフィヌム【ステレオ】
(7)プラハ室内cho、ロマン・ヴァーレク(指)
録音:1998年マルティヌー・ホール【ステレオ】
(8)ヨゼフ・クシカ(Org)、プラハ室内cho、ロマン・ヴァーレク(指)
録音:1998年マルティヌー・ホール【ステレオ】
(9)イリヤ・フルニーク(P)
録音:1953年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(10)イェヌーファ:ガブリエラ・ベニャチコヴァー(S)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1978年ヤナーチェク歌劇場【ステレオ】
(11)ベノ・ブラフト(T)、プラハ・フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ヴェセルカ(指)
録音:1965年ルドルフィヌム【ステレオ】
(12ヴラスタ・ムレインコヴァー(S)、リブシェ・マーロヴァー(A)、ミロスラフ・フリドレヴィチ(T)、カレル・ハヌシュ(Bs)、エヴァ・フランコヴァー(Org)、レナタ・コダドヴァー(Hp)、ザ・ブラス・アンサンブル、キューン混声cho、パヴェル・キューン(指)
録音:1972年ルドルフィヌム【ステレオ】
(13)リブシェ・ドマニーンスカー(S)、ヴィエラ・ソウクポヴァー(A)、ベノ・ブラフト(T)、エドゥアルト・ハーケン(Bs)、ヤロスラフ・ヴォドラージュカ(Org)、プラハ・フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ヴェセルカ(合唱指揮)、チェコPO、カレル・アンチェル(指)
録音:1963年ルドルフィヌム【ステレオ】
アントニーン・ドヴォルザークの愛の数々』(SU-4302)が大ヒットとなったコンピレーション・アルバム。当アルバムは、BBCラジオの名プロデューサーでチェ コの音楽を愛するパトリック・ランバートが、スプラフォン・レーベル誇る膨大な音源から歴史的名演を選曲したもので、欧米で非常に高い評価を得ております。 期待の続編は、モラヴィアの国民主義を代表する作曲家レオシュ・ヤナーチェクです。ヤナーチェクは今年(2023年)に歿後95年を迎えました。
ヤナーチェクの人生を4枚に収めたアルバム『レオシュ・ヤナーチェクの情熱の数々』では8つのカテゴリー(「民俗的伝統」「チェコの場合-政治と愛国心」「家 族」「生活と自然」「アントニーン・ドヴォルザークとの友情」「女性」「ロシア文学」「宗教的ルーツ」)に分けられ、ヤナーチェクの人生の様々な局面での感情を個 性的な音楽であらわしていることが、このアルバムを通じてよくわかる構成となっております。
収録作品はシンフォニエッタ、『グラゴル・ミサ』、組曲『草かげの小径にて』、歌劇『イェヌーファ』、などヤナーチェクの代表作はもちろんのこと、合唱曲『7万 年』や『チェコ軍勢』、交響詩『ドナウ川』、オルガンのための『前奏曲』、未完の『ミサ曲』などを収録しております。演奏はスプラフォン・レーベルが誇る膨大な アーカイヴから優れたものだけを集め、現在廃盤の音源も多いだけに注目に値するコンピレーションです。ブックレットにはヤナーチェクの貴重な写真も掲載してお ります。 (Ki)

MDG
MDG-95222406
(1SACD)
カリンニコフ:オーケストラ曲集
交響的絵画「西洋杉と棕櫚」(1897/8)
交響曲第1番ト短調(1894/5)
弦楽セレナード(1891)
間奏曲第1番嬰ヘ短調(1896)
間奏曲第2番ト長調(1897)
ミケル・キュトソン(指)
ニーダーラインSO

録音:2021年6月22-25日メンヒェングラートバッハ劇場
カリンニコフは才能に恵まれながら、肺結核のため35歳で夭折した薄幸の天才。その才能と輝きを凝集したのが交響曲第1番で、奇跡的な魅力作となっていま す。その待望の最新録音。MDGならではの高音質録音で、通常あまり聴こえない第1楽章再現部のハープが息をのむ美しさで聴こえます。
カリンニコフは短命だったのと生活に追われ作曲に集中できなかったため作品は多くありませんが、ここでは主要なオーケストラ曲をたっぷり楽しめます。弦楽セ レナードの節度ある歌心、2篇の間奏曲での生命力あふれる推進性まで彼の才能を再認識させられます。
1971年エストニア出身の指揮者ミケル・キュトソンは歌劇指揮者として定評が高いですが、2012年からニーダーラインSOの指揮者を務めています。 ニーダーラインSOはマーラーの交響曲第3番を世界初演したクレーフェルト市立Oを前身とする団体。ドイツ風の重厚な音色が特徴です。 (Ki)

ONDINE
ODE-1425(1CD)
NX-B07
レスピーギ:ローマ三部作
ローマの噴水(1916)
ローマの祭り(1928)
ローマの松(1924)
RAI国立SO
ロバート・トレヴィーノ(指)

録音:2022年11月24-26日
衝撃的なベートーヴェン交響曲全集の次はラヴェルの2枚のアルバムで聴き手を震撼させ、続くラウタヴァーラとアメリカ作品集で新たな側面を見せた指揮者 ロバート・トレヴィーノ。2017/18シーズンからバスク国立管の音楽監督を務め、2021/22シーズンからはRAI国立SOの首席客演指揮者も兼務し ています。 RAI国立響はローマ、トリノ、ミラノ、ナポリにあったRAISOを1994年に統合して発足したオーケストラで、当盤はトレヴィーノとの記念すべき初録音。 選ばれたのはレスピーギの通称「ローマ三部作」。2022年11月23日のコンサートで練り上げた演奏を披露した後、3日間のセッション録音を組んで入念に 収録したアルバムです。1913年、ローマに職を得たレスピーギが訪れたローマ各地の名所から受けたインスピレーションと、その土地の歴史や自然を織り込んだこの3つの交響詩 は、師の一人リムスキー=コルサコフ譲りの見事な管弦楽法が花開いた彼の代表作。三部作の中で最初に作曲され、洗練された管弦楽法の繊細な部 分を最も堪能できる「ローマの噴水」、大編成のオーケストラと多彩な打楽器群による絢爛豪華な音絵巻を繰り広げつつ、マンドリンを導入したセレナーデも 盛り込んだ「ローマの祭り」、 同じく大編成のオーケストラと舞台裏のトランペット、録音された夜鳴きウグイスの声までが用いられた人気作「ローマの松」。こ れらをトレヴィーノとRAI国立響が深い共感を持って、熱く鮮やかに描いています。なおレスピーギがサクソルン族の金管楽器を想定して書いた「アッピア街道 の松」のバンダは、通常ではトランペットやトロンボーンで代用されることが多いのですが、ここではフリューゲルホーン(トランペット持ち替え)、ワーグナーチュー バ、ユーフォニアムが用いられており、特に全体を包むようなユーフォニアムの響きは、この演奏を特徴づけるものとなっています。

CPO
CPO-555554(1CD)
NX-B10
エミーリエ・マイヤー(1812-1883):序曲集/ピアノ協奏曲
序曲 ニ短調
序曲第3番ハ長調
序曲第2番ニ長調
序曲「ファウスト」 ロ短調 Op.46
ピアノ協奏曲 変ロ長調
トビアス・コッホ(フォルテピアノ)
使用楽器…ユリウス・ブリュートナー1859年製
ケルン・アカデミー(古楽器使用)
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)

録音:2022年4月27-29日
ドイツ初期ロマン派時代の作曲家エミーリエ(エミリーとも)・マイヤー。薬剤師の父を持つ裕福な家庭に生まれ、 幼い頃から音楽教育を受けました。28歳の時に父を失った彼女は生活のために拠点をシュチェチン(現ポーラン ド領)に移し、高名な作曲家レーヴェに教えを請います。以降、作曲に励み、8曲の交響曲や歌劇を含む多くの 作品を生み出しました。 このアルバムには1850年に初演され人気を博した3つの演奏会用序曲と、1880年に作曲された序曲「ファウス ト」、そして彼女の唯一の協奏曲と考えられるピアノ協奏曲を収録。なかでも晩年の作品である序曲「ファウスト」 はソナタ形式を用いながらも、見事なストーリー展開を感じさせ、ベルリンでの初演は大成功を収め、ファニー・メン デルスゾーンやクララ・シューマンと並ぶ優れた女性作曲家としての評価を得ました。また「ピアノ協奏曲 変ロ長 調」は古典派の様式を守った端正な作品。ここでトビアス・コッホはマイヤー存命中の1859年に制作された楽器 を演奏。当時の響きを再現しています。

EM Records
EMRCD-080(1CD)
大酒飲みと乳絞りの娘〜ピーター・ウォーロック:管弦楽作品集
As Ever I Saw/古い歌/ミスター・ベロックの空想/ストラットン船長の空想/セレナーデ/乳絞りの娘/Adam Lay Ybounden/Little Trotty Wagtail/鳥たち/田舎者/Yarmouth Fair/悲しみの子守唄/ワン・モア・リヴァー/大酒飲み/カプリオール組曲/悲歌/プリティ・リング・タイム/初めての慈悲/カップを満たせ、フィリップ/ハンブルドンのクリケット選手たち/初めての慈悲/合唱と管弦楽のための3つのキャロル
BBCコンサート・オーケストラ、
BBCシンガーズ、デイヴィッド・ヒル(指)、
ネイディーン・ベンジャミン(S)、
ベン・マカティア(Br)
近代・現代イギリスの知られざる作品や新作を続々と送り出しているthe English Music Festivalの自主レーベル「EM Records」から、20世紀前半イギリスの作曲家ピーター・ウォーロックのオーケストラを伴う作品をすべて収録した、貴重な管弦楽作品集がリリース! このアルバムには17曲の世界初録音作品も含まれており、有名な「カプリオール組曲」などの管弦楽作品の他、声楽作品の管弦楽伴奏版なども収録されています。当時ウォーロックの歌曲のうち少なくとも10曲については、他のオーケストレーターによる管弦楽伴奏版の出版が許可されていましたが、ピーター・ウォーロック協会の最近の研究によって発見されるまで、これらはすべて未出版のままでした。
ほとんどが1920年代に作曲された作品で、酒場で歌われるようなものから、感傷的な作品、民謡や古い音楽から影響を受けたものまで、幅広い作風をカバーしているウォーロックの知られざるオーケストラ作品集。近代英国音楽ファン必聴・必携の注目盤です。

Danacord
DACOC-D-928(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第18集
(1)ブラームス:悲劇的序曲、運命の歌 *
(2)ブラームス:アルト・ラプソディ **
(3)ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
(4)チャイコフスキー:弦楽セレナード 〜第2楽章***
(5)チャイコフスキー:交響曲第5番〜第2楽章***
(6)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番†
(7)チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」
 序曲「1812年」
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、
王立デンマークO***、
デンマーク放送cho*、
グアリ・プレスナー(A)**、
デンマーク放送男声cho**、
ゲーオウ・ヴァーシャーヘリ(P)†

(1)録音:1961年10月19日(ライヴ放送)
(2)録音:1963年9月8日(ライヴ放送)
(3)録音:1962年6月4日(ライヴ放送)
(4)録音:1945年1月(スタジオ録音)
(5)録音:1945年1月(スタジオ録音)
(6)録音:1961年10月19日(ライヴ放送)
(7)録音:1962年3月11日(ライヴ放送)
トマス・イェンセンの遺産シリーズ第18集には、ブラームス中期の傑作とされる4曲、「悲劇的序曲」、「ハイドンの主題による変奏曲」、混声合唱と管弦楽のための「運命の歌」、アルト・ソロと男声合唱をともなう「アルト・ラプソディ」がライブ放送の録音で収められています。
ゲーオウ・ヴァーシャーヘリがソロを弾いた、ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第4番」は推進力ある演奏です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。


Treasures
TRE-301(1CDR)
厳選!赤盤名演集Vol.13〜デルヴォー〜序曲&バレエ音楽集
ニコライ:ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
ロッシーニ:「セヴィリアの理髪師」序曲
ボワエルデュー:「バグダッドの太守」序曲
スッペ:「軽騎兵」序曲
グノー:歌劇「ファウスト」〜バレエ音楽*
ドリーブ:バレエ音楽「コッペリア」〜[前奏曲とマズルカ/バラード/主題と変奏/ワルツ/ハンガリー舞曲]**
 バレエ音楽「シルヴィア」〜[狩りの女神たち/間奏曲/緩やかなワルツ/ピチカート/バッカスの行進]#
ピエール・デルヴォー(指)
コロンヌO

録音:1958年、1958年7月16&17日*、20&23日**、17&18日#(全てモノラル)
※音源:東芝 HC-1037、XLP-1008*,**,#
◎収録時間:77:45
デルヴォーの粋な棒裁きで浮き彫りとなる作品の未知なる魅力!
■音源について
状態の良い「東芝の赤盤」の音の素晴らしさを堪能するシリーズ。英国EMIから技術者を招いて始動し、英仏メタルを用いてプレスしていた当時の川口工場(1955年発足)の高い技術の一端を知ることができます。なお、フランスはステレオ録音への移行が遅かったため、ここに収録した曲もステレオ盤は存在しません。
★「他の表現などあってたまるか!」と言わんばかりの強い信念を感じさせる、デルヴォーの魅力をとことん堪能できる一枚。
 「セヴィリアの理髪師」は、最後の追い込みで力任せにならず軽みを保守するセンスに感服しきり。「バグダッドの太守」は、序奏のシルキーな美しさからしなやかに滑り込む主部のキラキラした色彩の楽しいこと!第2主題の歌いまわしの媚びないダンディーも魅力。これら2曲は、デルヴォーに期待するものを全て実現してくれた名演と言えますが、以下の2曲はそれ以上のインパクトを与える世紀の名演と呼びたい逸品!
 「ウィンザーの陽気な女房たち」は、序奏の上品な香気からイチコロ。クナやケンペが描く世界とは別次元の幻想的な空気が一気に拡散。しかも、主部冒頭のリズムがこんなチャーミングに弾まれたら、他のどんな演奏もお手上げでしょう。第2主題は洗練美の極地!テンポを落とすこともポルタメントも寄せ付けないカラッとしたフレージングから引き出される雰囲気は、ニコライ本人の想定も超えているかも知れません。6:41のギアチェンジも、粘着性皆無の痛快さ!「軽騎兵」は、通俗小曲の代表格のような曲ですが、まずそのイメージが吹き飛びます。マーチ主題がいかにもフランス趣味の洒落た雰囲気を湛えているもの新鮮ですが、何と言っても聴きものは、類例のないほど熱い魂を投入した中間部主題。ほとんどの演奏がもたつく冒頭ファンファーレの再現(6:38〜)のシャキッとした推進ぶりもあっぱれです。
 十八番のバレエ音楽も文句の付けようのない絶品揃い。バレエの舞台を彷彿とさせる雰囲気作りに長けた指揮者は多いものの、シンフォニックなスケール感と色彩感、躍動感までを兼ね備えた演奏となると、いわゆる「バレエ指揮者」では物足りない場合もあります。デルヴォーはまずその心配が無用。加えて、手兵のコロンヌ管がシェフの棒さばきに心から心酔して食らいついているのが分かるほど、音の凝縮力が尋常ではありません。
 「コッペリア」は、“前奏曲”からあらゆる音楽的要素を総動員したような味わいが横溢。アンセルメやアーヴィングにはない牽引力にただただ身を委ねるしかありません。有名な“ワルツ”のゴージャスさも心躍ります。
 「シルヴィア」の“女神たち”〜“間奏曲”の想像を超える色彩の豊かさを目の当たりにすると、ヴィブラートの効いたホルンをはじめとするかつてのフランスのローカル色ふんだんに湛えた音色の魅力に適うものはないことを痛感するばかりです。“ピチカート”の艶に彩られたウィットが感じられる演奏は滅多になく、最後の“バッカスの行進”のスケール感とニュアンスの多彩さも然りです。
 デルヴォーの男気溢れる表現センスがなければ見過していたであろうニュアンスが次々と飛び出すことを考えると、デルヴォーの指揮者としての評価はあまりにも低すぎると言わざるを得ません。【2023年7月・湧々堂】

FARAO
B-108115(1CD)
イベール::チェロと管楽器のための協奏曲
エミール・ハートマン(1836-1898):セレナード Op.43(Fl, Ob, 2Cl,2Bn,2Hn, Cb)
ドヴォルザーク:セレナード Op.44 (木管楽器, Vc, Cb)
アンサンブル・アラベスク
エマニュエル・ベルトラン(Vc)

録音:2021年12月/ハンブルク、ライスハレ
独仏の腕利き管楽奏者で構成されるアンサンブル・アラベスク。これまでもあまり録音のないレパートリーを質の高い演奏で聴かせてきた彼ら、FARAO CLASSICSから4枚目のアルバムが登場。今作ではセレナードをテーマに、有名なドヴォルザーク、デンマークの作曲家エミール・ハートマン、そして室内セレナー ド的な音楽性を持つイベールの協奏曲を取り上げています。チェロ独奏にはHARMONIA MUNDI等でも活躍するフランスの名手エマニュエル・ベルトランが参 加。もともと共演歴もあり息の合った演奏を繰り広げています。 (Ki)

Aulicus Classics
ALC-0093(1CD)
パオロ・ヴィヴァルディ(b.1964):「実在しない騎士の夢」 〜ファゴットと管弦楽のための組曲
交響詩「人生の詩人パゾリーニ」
パオロ・ヴィヴァルディ(指)
トスカーナORTO
パオロ・カルリーニ(Fg)

録音:2022年10月3、4日フィレンツェ、ヴ
ェルディ劇場
パオロ・ヴィヴァルディはイタリアの映画音楽の作曲家。ローマの聖チェチーリア音楽院で学 んだ後、映画、テレビの世界で劇音楽の作曲に携わる。おびただしい数の映画、テレビ・ドラマ の音楽を手掛けているが、日本で知られているものは少ない。このアルバムはクラシックの演奏 会用の作品でファゴットと管弦楽のために書かれたものと交響詩が収められています。映画、テレ ビの手馴れた仕事ぶりが生かされてか、いずれも親しみ易く、楽しめる内容です。どことなく久 石譲や坂本龍一を思わせる和声進行もあって微笑ましい。

DACAPO
MAR-8.224750(1CD)
NX-B08
ロンビとその時代の響き
ハンス・クリスチャン・ロンビ(1810-1870):シャンパン・ギャロップ Op.14(1845)
 アンダンテ・カンタービレとタランテッラ(1843)*
ランナー:ワルツ「モーツァルト党」 Op.196(1842)
J・シュトラウス:シャンパン=ワルツ Op.14(1828)
ロンビ:チボリ島の古き神々からのこだま(1844)
カール・ミカエル・ベルマン(1740?1795):ワルツ「銀婚式 」(1840)(ロンビ編)*
ロンビ:ユールゴーデンのベルマンの祝宴(1844)*
 フィガロ・ワルツ(1841)*
 ポルカ「Tivoli Bazaar Tsching-Tsching」(1843)
コンチェルト・コペンハーゲン(古楽器使用)
ラース・ウルリク・モルテンセン(指)

録音:2022年11月13-16日
*…世界初録音
北欧管弦楽の定番名曲の一つ「シャンパン・ギャロップ」の作曲家ロンビと彼が模範とした人たちの作品をピリオド楽器で演奏した興味深い一枚。指揮はあ のモルテンセン! ウィーンでヨーゼフ・ランナーやヨハン・シュトラウス1世の音楽に触れ感銘を受けたハンス・クリスチャン・ロンビは、1843年に母国デンマークに大遊園地「チボリ 公園」がオープンすると楽長兼専属作曲家に就任し、自らヴァイオリンを演奏しながら楽団を指揮するスタイルと軽やかで美しい音楽が大人気を博して、 「北国のヨハン・シュトラウス」と呼ばれました。 このディスクは、ロンビならではの楽しいダンス系の音楽と彼がモデルとした作曲家たちの作品を古楽器で収録。バロック音楽の分野で名高いチェンバロ奏 者・指揮者のラース・ウルリク・モルテンセンと彼のアンサンブル、コンチェルト・コペンハーゲンが楽譜や文献を通じて当時の楽器や奏法等を研究し、「1840 年代のサウンド」の再現を目指しました。オーケストラは弦3/2/2/2/2と13の管楽器、そして多彩な打楽器、曲によってはギターも加えた当時の編成を踏 襲しています。躍動感のある音楽が透明感のある音色で楽しめます。 北欧では、中世からバロックにかけての歴史的な資料も多く、それらを踏まえた演奏実践が浸透していますが、ロマン派以後の作品における古楽的アプロー チの実践は珍しく、しかも指揮がモルテンセンとあって、注目の一枚です。


Spectrum Sound
CDSMBA-144(1CD)
ベートーヴェン:「エグモント」序曲*
ウェーベルン:パッサカリア Op.1
シューベルト(レイボヴィッツ編):グラン・デュオ(大二重奏曲) D.812Op.140
ルネ・レイボヴィッツ(指)、
パリRSO*
フランス国立放送O

録音:1958年1月11日サル・エラール(RTF放送用録音)【モノラル】*
1966年6月17日パリ放送局内104スタジオ【ステレオ】
積極的なリリースが続いているスペクトラム・サウンド。当アルバムはフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの復刻で、1958年1月11日演奏のベー トーヴェンの「エグモント」序曲、1966年6月17日演奏のウェーベルンの「パッサカリア」とシューベルト(レイボヴィッツ編)の「グラン・デュオ」を収録してお ります。
ワルシャワに生まれ、亡命先のフランスを拠点に活躍した指揮者レイボヴィッツ。ウェーベルンに作曲を学んだこともあり、新ウィーン楽派の作品を積極的に演奏 し、同時代を生きた作曲家への貢献度も高い指揮者です。
シューベルトの「グラン・デュオ(大二重奏曲)」は、作品の原曲は4手のためのピアノ・ソナタで4楽章構成の大作。この作品に交響的な性格を見出したシュー マンが高く評価し、その後ブラームスがヨーゼフ・ヨアヒムに管弦楽版を編曲するようにすすめ、1855年にヨアヒム編の管弦楽版が生まれました。ここではヨアヒ ム版ではなくレイボヴィッツ編曲版で演奏。作曲家の師ウェーベルンの「パッサカリア」とレイボヴィッツ自ら編曲したシューベルトの「グラン・デュオ」を組み合わ せた意欲的なプログラムを聴くことができます。 (Ki)
※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文下をおすすめします。

H.M.F
HMM-905373(1CD)
バッカナール〜サン=サーンスと地中海
1-3. サン=サーンス:バレエ音楽「パリザティス」
4. IDIR(1945-2020):A vava Inouva(歌、チェロとハープ)
5. サン=サーンス:タランテラ op.6(フルート、クラリネットとオーケストラ)
6. ラシド・ブライム=ディジェルール(b.1964):ホタ・アラゴネーゼへの序曲
7. サン=サーンス:ホタ・アラゴネーゼ op.64
8. イスティクバール・メズムムによる即興演奏
9. サン=サーンス:あなたの声に私の心は開く(Vcと管弦楽版)
10. バッカナールのダンス
11. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第1曲 前奏曲「アルジェの街」
12. イスティクバール・ジダンによる即興
13. インキレブ:Yababi el Hosn
14. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第2曲 ムーア風狂詩曲
15. 即興
16. Leyla
17. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第3曲 夕べの夢想
18. 即興
19. フランシスコ・サルバドール=ダニエル(1831-1871):チュニスのモレスクの歌
ザイア・ジウアニ(指)
オルケストル・ディヴェルティメント
フェットゥマ・ジウアニ(Vc)
シルヴィア・カレッドゥ(Fl)
パトリック・メッシーナ(Cl)
ステファヌ=フランス・レジェ(Hp)
アンサンブル・アメディエ(音楽監督:ラシド・ブライム・ディジェルール)

録音:2022年11月
チェリビダッケからも認められた指揮者、ジウアニによるフランスと地中海の音楽のつながりを見つめるプロジェクト!2023年1月、ジウアニの伝記的映画がフ ランスを中心に公開され、大きな話題となっています。
大の旅行好きで、特に地中海沿岸の国々によく旅したサン=サーンス。アルジェリアへは18回、ほかにもエジプト、イタリア、スペインにも足を伸ばしました。「サ ムソンとデリラ」の「バッカナール」、「アルジェリア組曲」、エジプトへの旅に触発された「パリサティス」のアバレエ音楽など、旅の影響を受けて書かれた作品は 多数にのぼります。このアルバムは、アルジェリアに重きを置いて選曲されています。「アルジェリア組曲」の3つの楽章は、アリジェリアの伝統音楽や古典音楽と ならんでプログラムされ、その関連性がよくわかるようになっています。
指揮のザイア・ジウアニは1978年、アルジェリア人の両親のもとパリに生まれます。音楽好きな両親のおかげで幼いころからクラシック音楽に親しみ、中でも 次第に指揮に興味を持つようになります。16歳の時、パリで開かれていたチェリビダッケのマスタークラスを熱心に受講していました。チェリビダッケの側近に認 められ、アシスタントの一人として指揮をしたその日にチェリビダッケに会うことが許され、その後1年半にわたってチェリビダッケの指導を受けました。チェリビ ダッケは彼女に、当時、女性が指揮者として成功することは難しい時代だったけれども、彼女なら絶対にできると励ましてくれたといいます。1998年、ディヴェル ティメント・シンフォニー・オーケストラを設立。いまやその存在感はフランス内外でも広く知られる存在となっています。2007年、アルジェリア国立SOの 初の客演指揮者に就任。2023年1月にフランスを中心に彼女の伝記的映画が公開されるなど、ヨーロッパでの注目が非常に高まっています。
ディヴェルティメントの首席チェロ奏者でザイアの双子の姉妹でもあるフェットゥマ・ジウアニ、2021年にフランス国立管の首席フルート奏者に就任したシルヴィ ア・カレッドゥ、フランス屈指のクラリネット奏者パトリック・メッシーナ、ディヴェルティメント創立以来ハープ奏者を務めるステファヌ=フランス・レジェがソロも 務めます。さらに伝統楽器と歌のアンサンブル・アメディエが加わり、ヴァイオリンと歌のラシド・ブライム=ディジェルール、ウードのユセフ・ザイード、カーヌーン のマハディ・ムキニーニら、多彩な奏者たちを迎えた意欲的な内容となっています。 (Ki)


Treasures
TRE-277(1CDR)
マタチッチの「シェエラザード」
ムソルグスキー(R=コルサコフ編):交響詩「禿山の一夜」
R=コルサコフ:序曲「ロシアの復活祭」*
 交響組曲「シェエラザード」#
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指)
フィルハーモニアO*

録音1958年9月4日、9月5日*、9月1-2日#(全てステレオ)

※音源:仏TRIANON TRI-33114、TRI-33107*
◎収録時間:70:03
“マタチッチの常人離れした色彩力と心理描写力を全投入した空前の名演集!”
■音源について
英COLUMBIA盤ではなく、音抜け感が上回ると思われるフランス盤を採用しました。ジャケ写は「シェエラザード」のAngel盤。

★3曲とも究極の名演!テンポの緩急の変化に劇的効果を与え続け、そのテンポ自体には一定の重量感が宿っている点、音像の色彩が強固にイメージされている点など、R=コルサコフの曲の再現に必要な要素の全てが完備している演奏を、ステレオ初期とは思えぬ録音の良さがそれを余すことなく伝えています。
 「はげ山」は、1:16からのギア・チェンジと加速の妙は何度聴いてもゾクゾクさせられ、3:01からの畳み掛けの隙のなさ、3:17からの束の間の静寂から湧き上がる霊気も特筆もの。これだけ入念に表情を与えながら下品さがないというのは、なんというバランス感覚でしょう!魔物退散後の静けさに漂う温かみ、夜明けを伝えるクラリネット・ソロの何と感動的なことででしょう!
 「ロシアの復活祭」は、郷愁の表情と芸術的な昇華が常に同居し、色彩の幅を極限まで拡大した恐るべき名演。冒頭の管楽器のユニゾンから土臭さがたっぷり塗り込まれているのを他の演奏で感じたことがありません。この導入部でニュアンスが緩慢になる演奏が多い中、ここでもマタチッチのアンサンブルを凝縮する力が発揮され、アレグロに突入する際のキラキラ感とときめきも鮮烈な印象を残します。5:59からの「キリストは起てり」のテーマでは、その後もテンポを落とし、慈愛を持って奏でた例は他になし!明らかにこの作品の核に据えています。12:44からの艷やかな色彩も比類なし!
 名指揮者と呼ばれる人は、各音楽に対する確固たる音色イメージを持っていますが、マタチッチのそれは古今の指揮者の中でその資質がずば抜けており、フレージングには常に繊細さと大胆さが同居していることを考えると、「シェエラザード」ほど最適な作品はないでしょう。
第1楽章では、的確な絵画的描写のみならず、千変万化する心象風景も徹底的に刻印。そこから立ち昇る世界は聴き手の想像力を上回るものばかりなので、ただその凄さに酔いしれながら音楽の航海に身を委ねればよいという安心感に包まれます。第2楽章は、“王子のテーマが”最初にファゴットで登場する際は即興的な軽みを持って奏で、その後様々な楽器へ引き継ぐ中で次第にフレージングのフォルムに硬軟を与えながら王子の実像を表現するセンスに脱帽。中間部では、管楽器の巧さのみならず、4:21からのピチカートのニュアンスの入念さをお聴き逃しなく。第3楽章は、若い王子と王女の姿が、シルキーかつ官能的に浮上。中間部は舞曲の性格を全面に出す演奏がほとんどですが、マタチッチはここでも官能の空気を捨て去ることはありません。終楽章は、オケの技量とセンスの高さが不可欠であることを再認識。オケの全能力を引き出しつつ、スコアの実音化を超えた真のドラマ描いた点で、これ以上高次元に達した演奏が他にあるでしょうか?各奏者のヴィルトォーゾ的な痛快さを全面に出すだけでも愉しい楽章ですが、それだけで終わらないのがマタチッチ。例えば、埋もれがちな走句を浮き立たせる手段としては、他のパートの音量を抑えるのが通例ですが、そんな小賢しい真似をせず鉄壁のバランスを確保。しかも圧倒的な推進力も同時に遂行するのですから、これはもはや魔法でしょう。縦の線がズレては途端に興ざめとなる6:11からの速い走句も、完璧!そこから難破シーンに向けての展開はまさに手に汗握る緊張の連続。最新技術を駆使した録音の鮮烈さによるインパクトとは違う、音楽的な手応えをぜひ体感してください。ラストのヴァイオリン・ソロの持続音もパーフェクト!【2023年7月・湧々堂】

Hunnia Records
HRCD-2016(1CD)
サウンド・オヴ・ムーヴィーズ
レヴェンテ・ジェンジェシ:ファンファーレ・フォー・ザ・BDO
バーナード・ハーマン:市民ケーン
マックス・スタイナー:カサブランカ組曲
コルンゴルト:キングス・ロウ組曲
エルマー・バーンスタイン:荒野の七人
ニーノ・ロータ:道
モリコーネ:ミッション
ニーノ・ロータ:ゴッドファーザー
ハンス・ジマー:ティアーズ・オブ・ザ・サン
ジョン・ウィリアムズ:「スター・ウォーズ」 より X-ウィングのスケルツォ、「ハリー・ポッター」 より マージおばさんのワルツ
ジェームズ・ホーナー:アバター
ジョン・ウィリアムズ:「イーストウィックの魔女たち」 より 悪魔のダンス
ブダフォク・ドホナーニO、
ガーボル・ホッレルング(指)

録音:2020年7月10日-12日、クラウザール・ハウス(ブダペスト)
高音質ダウンロード販売サイト「NativeDSD」においてベストセラー・レーベルとなった実績を持つHunnia Recordsの高音質で聴く映画音楽の傑作集。主に合唱界でよく知られているハンガリーの作曲家、レヴェンテ・ジェンジェシがこのオーケストラのために作曲した華々しいファンファーレに始まり、コルンゴルト、シュタイナー、ハーマンといったハリウッド全盛期を彩った作曲家たちや、モリコーネ、ジョン・ウィリアムズのような現代の映画音楽界の巨匠たちによる作品を、ガーボル・ヴェルネル、ベーラ・バーリント、ガーボル・ベラーンによるアレンジで収録。

Chopin University Press
UMFCCD-107(1CD)
ショパン音楽大学室内O、デビュー!
ペンデレツキ:弦楽のためのシンフォニエッタ
ブリテン:イリュミナシオン Op.18
ショスタコーヴィチ:室内交響曲 Op.110a
ショパン音楽大学室内O、
ラファウ・ヤニャク(指)、
アンナ・ファリセイ(S)

録音(ライヴ):2017年5月10日、ショパン音楽大学コンサート・ホール(ワルシャワ)
ショパンが1826年から1829年まで3年間学んだことでも知られるポーランドで最も歴史のある名門音楽大学、ショパン音楽大学が誇る室内Oのデビュー・アルバムとなった2017年のライヴ録音。20世紀のポーランド音楽界を牽引したペンデレツキの作品でコンサートの幕が開き、ランボーの詩集によるブリテンの管弦楽歌曲「イリュミナシオン」、そしてモスクワ音楽院でショスタコーヴィチ本人に学んだルドルフ・バルシャイが師の弦楽四重奏曲第8番を弦楽合奏に編曲した「室内交響曲 Op.110a」というアンサンブルのポテンシャルが大いに発揮される3作品を、ライヴならではの緊張感と熱気を孕んだ演奏で聴かせてくれます。

DUX
DUX-1966(1CD)
シー・リメンバーズ〜映画サウンドトラック集
ハンス・ジマー:ファースト・ステップ(インターステラーより)
ジョン・モリス:トランシルヴァニアの子守唄(ヤング・フランケンシュタインより)
アイシェデニーズ・ゴクチン:Su(ピュア・ピアノ組曲より)
フィンヌーラ・シェリー
ロルフ・ラヴランド:ソングス・フロム・ア・シークレット・ガーデン
アラシュ・サファイアン:ウナ・ファンタジア(ディス・イズ・(ノット)・ベートーヴェンより)
ダリオ・マリアネッリ:有頂天のエリザベス(プライドと偏見より)
ラミン・ジャヴァディ:メイン・テーマ(ゲーム・オブ・スローンズより)
ピアソラ:オブリビオン(エンリコ4世(ヘンリー4世)より)
アベル・コジェニオウスキ:テーブル・フォー・トゥー(ノクターナル・アニマルズより)
ヤン・A.P.カチュマレク:運命の女(運命の女より)
マックス・リヒター:シー・リメンバーズ(残された世界より)
サム・スミス:ライティングズ・オン・ザ・ウォール(007 スペクターより)
マリアネッリ:ペンバリーの彫像(プライドと偏見より)
ダスティン・オハロラン:作品56
ピアソラ:I've Seen That Face Before(リベルタンゴ)(フランティックより)
マクシム・ジェミンスキ(P)、
室内オーケストラ

録音:2023年1月6日-8日(ワルシャワ、ポーランド)
ポーランド出身のピアニスト、マクシム・ジェミンスキが室内オーケストラとともに奏でる映画音楽の名曲を中心としたプログラム。ジェミンスキは、キェルツェ音楽学校とクラクフ音楽アカデミーでピアノを学び、これまでにポーランド国内の多くのコンクールで上位入賞や、ソリストとして中国・ポーランド文化の一環としてサンドミェシュ城で開催されたコンサート出演、室内楽奏者として、ベルリン・フィルとも共演をしています。
ABBA、マイケル・ジャクソン、レディー・ガガ、ブラッドリー・クーパー、ホイットニー・ヒューストンなど、ポップス界を代表するアーティスト達の作品をピアノ・アレンジ版で取り上げた前作、「フェニックス2020」(DUX-1763)に続くDux第4弾は、中世から宇宙を舞台にした映画まで、半世紀近くにわたる映画音楽のヒット作をピアノ独奏と弦楽器群による室内オーケストラのアレンジで贈る好企画。オリジナル作品の持つシンフォニックなサウンドとはまた一味違った音色で聴き手に新たな感動を与えてくれます。

SWR music
SWR-19131CD(1CD)
NX-B06
祝祭の響き
フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」-序曲
R・シュトラウス:子守歌 Op.41No.1
フンパーディンク:歌劇「眠り姫」より管弦楽組曲 - 祝祭の響き
R. シュトラウス:13管楽器のためのセレナード 変ホ長調 Op.7*
フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」-夕べの祈りと夢のパントマイム
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』- おもちゃの兵隊の行進曲
レーガー:マリアの子守歌 Op.73No.52
ヴィクター・ヘリー=ハッチンソン(1901-1947):キャロル交響曲
エルサ・ブノワ(S)
サラ・ロンベルガー(Ms)
ドイツ放送PO
ピエタリ・インキネン(指)

録音:2022年12月2日(ライヴ)
2022年9月3日 ドイツ)*
インキネンとドイツ放送フィルによる、2022年のクリスマス・コンサートのライヴ録音を中心としたアルバム。 前半はドイツ語圏ではクリスマス時期の定番作品を中心としたプログラム。後半では、さまざまなキャロルが次々と現れるヴィクター・ヘリー=ハッチンソ ンの「キャロル交響曲」が演奏されます。2022年9月のコンサートから採られたR・シュトラウスの「13管楽器のためのセレナード」もハッピーな気 持ちを盛り上げて、不思議と違和感なく収まっています。ありがちなクリスマス名曲集とは異なる、ロマンティックでシンフォニックな、楽しくて心温まる1 枚となっています。

TOCCATA
TOCC-0700(1CD)
NX-B03
デレク・スコット(1950-):管弦楽作品集 第3集
交響詩「ウィルバーフォース」 Op.43(1983/2022)
.ソールズベリー平原- ホルンとオーケストラのための幻想曲 Op.1(1972/2022)
哀歌 Op.8(1977/2022)
フィブリレイション幻想曲 Op.41(2022)
パヴァーヌ Op.42(2022)
交響詩「The Warning Song 警告の歌」 Op.44(1985/2022)
回想 - オーケストラのためのロンド Op.45(1971/2022)
合奏協奏曲 ト短調 Op.40(1972/2021)
イングス・ノヴィカーンス (Hrn)
リーガ・バルターボラ(Vn)
ヤーニス・バルターボルズ(Vn)
クラーヴス・ヤンケヴィッツ (Vc)
ゲルトゥルダ・イェリョメンコ (Cemb)
リエパーヤSO
ポール・マン(指)

録音:2023年5月15-18日
全て世界初録音
1950年にバーミンガムで生まれたデレク・スコットの管弦楽作品集。1970年代に現代音楽に特化した室内オー ケストラ・プロジェクトを立ち上げ、新作を積極的に演奏し、作曲家としても3度にわたり賞を獲得しました。しかし 1980年代になると自身の活動に疑問を感じてポップ・ミュージックに転身し、ロックバンドで演奏します。後にイギリ スにおける「軽音楽」の歴史、特にドイツ語オペレッタが英米のミュージカルに及ぼした影響の研究で高く評価され ました。 定年で研究職を退いたスコットは、ある日、若書きの作品やそのスケッチを目にして、今の自分にも響くものを見出 します。このアルバムの収録曲は、それらを今持てる作編曲のテクニックで再構成して仕上げたもの。40年から50 年の時を隔てた「自分との再会」が生んだアルバムです。2曲の最新作のうち「フィブリレイション幻想曲」は不整脈 に襲われた時の経験を独特のビートで表現したもの。「パヴァーヌ」はウクライナでの犠牲者を悼んで書かれたもの です。

WERGO
WER-6442(1CD)
マルコ・ニコディエヴィチ(1980-):管弦楽作品集
(1)ABSOLUTIO 罪の赦し(2016) 〜管弦楽のための後奏曲
(2)abgesang 別れの歌(2015?2017) 〜ソプラノと管弦楽のための歌曲
(3)da ispravitsja / gebetsraum mit nachtwache ダ・イスプラヴィツィア / 晩祷空間(2019)〜オブリガート・オルガンと管弦楽のための
(1)ヨナタン・シュトックハンマー(指)、フランクフルトRSO
(2)アンナ・ゾーン(S)、ヨナタン・シュトックハンマー(指)、ベルリンRSO
(3)ヤクブ・サヴィツキ(Org)、ウラディーミル・ユロフスキ(指)、ベルリンRSO

録音:(1)2018年9月10日、(2)2022年10月10日、(3)2020年1月17日
※世界初録音
マルコ・ニコディエヴィチは1980年セルビア、スボティッツァ生まれ。テオドール・クルレンツィス、ウラディーミル・ユロフスキ、アンサンブル・アンテルコンタ ンポランらとともに、独自の作曲活動を展開しています。このCDには、祖国の音楽的・文化的な伝統と個人的な思い出が籠められた3篇の大オーケストラ作品を 収録。精緻な書法を駆使していながらも熱量ある管弦楽の扱いでおおいに盛り上がり、ときにアラビア音階に近い響きがみられるなど、晦渋さがまったくなく聴き 応え充分。おもしろい現代音楽です。
『ABSOLUTIO』はニコディエヴィチ作品の特徴である「シンプルにして厳格な構成」が体現された作品。浮遊感のある3和音にはじまり、ソナタ形式の残滓が ゆらめきながら螺旋を描き、しだいに求心力を増していきます。
『abgesang』はニコディエヴィチのピアノの恩師が書いた詩にインスピレーションを受けて作曲されました。1995年に書かれたその詩はシンメトリカルな手 法で秋の墓地を綴ったもので、このとき作曲家の祖国はユーゴスラビア紛争の真っ只中にありました。
『da ispravitsja / gebetsraum mit nachtwache』は故郷の文化遺産、セルビア正教の音楽と典礼を扱った作品。残響・共鳴・エコーといった電子的手 法が生演奏の管弦楽に応用され、教会を思わせる音響空間のなかで聖なる歌が折り重ねられていきます。美しくも暗さを孕んだ音色が印象的。

H.M.F
HMSA-0071(1SACD)
シングルレイヤー
日本語解説付国内盤
限定盤
税込定価

ドビュッシー:管弦楽組曲第1番(ドビュッシーによる管弦楽版/フィリップマヌリによる補筆完成版(第3楽章「夢」ほか))
海〜3つの交響的スケッチ
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽/ピリオド楽器使用)

ライヴ録音:2012年2月2日シテ・ド・ラ
・ミュジーク(管弦楽組曲第1番)、
2012年4月13日聖チェチーリア音楽院(ローマ)(海)
「海」が初演されたのは1905年10月。その時の響きを再現すべく、弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハープは当時のフランス製、パリ音楽院直伝の奏 法を遵守しています。ヴィブラートとトレモロに終始するようなこの作品で、ヴィブラートが極力抑えられているため、聴感上の印象は雅楽のようでさえあります。 「管弦楽組曲 第1番」はドビュッシーの学生時代の作品で、長く失われたとされてきましたが、草稿が発見されたもの。スコアが失われていた「夢」とその他不完 全な部分を、現代フランスの作曲家フィリップ・マヌリが補筆完成させました。 (Ki)

CSO RESOUND
CSOR-9012301(1CD)
コンテンポラリー・アメリカン・コンポーザーズ
(1)ジェシー・モンゴメリ:Hymn for Everyone (2021)(すべての人のための讃歌)
(2)マックス・ライミ:Three Lisel Mueller Settings (2018)(リゼル・ミュラーの3つの詩)*
(3)フィリップ・グラス:交響曲第11番(2017)
リッカルド・ムーティ(指)CSO
エリザベス・デション(Ms)*

録音:すべてライヴ録音
(1)2022年4月、(2)2018年3月、(3)2022年2月
ムーティ(指)シカゴ響による最新盤は、現代アメリカの作曲家による作品集。ミード・コンポーザー・イン・レジデンスを務めるモンゴメリと、ヴィオラ奏者ライ ミの作品はシカゴ響の委嘱作品で世界初演&初録音。15歳でシカゴ大学に入学してライナー指揮のシカゴ響で育ったフィリップ・グラスの作品は2017年の作品 で、ムーティにとって初のグラス作品。どれも、管弦楽のうまさがムーティの魔法のタクトによりこれ以上ない形で引き出された超充実演奏。注目盤です。
ジェシー・モンゴメリは2021年にシカゴ響の11人目のコンポーザー・イン・レジデンスに就任しました。この作品は彼女がポストを得てからの初の作品となり ます。パンデミックに呼応した作品を書くことにはじめは抵抗があったというモンゴメリですが、ある日長いハイキングの後でこの作品の核となる讃美歌のメロディ が浮かんだと言います。旋律はオーケストラの様々なグループが成す合唱団の間で交わされ、旋律を奏でていないグループが伴奏を受け持つ、という構造で、様々 な音色と色彩を探求する、オーケストラによる壮大な瞑想曲のような作品となっています。シカゴ響の豊かなサウンドが冴え渡ります。
シカゴ響には、1904年以降、ヴィオラ奏者が作曲した作品をオーケストラが演奏する、という伝統が受け継がれています。マックス・ライミは1984年にシカ ゴ響に入団、1989年にはバレンボイムがライミ作曲の「エレジー」を初演しています。今回はピューリッツァー賞受賞のリゼル・ミュラーの詩集『猟犬とウサギに ついての小さな詩』から"The Story "と "An Unanswered Question "そして"Hope"の3つの詩に作曲しました。歌唱はメゾ・ソプラノで小澤征爾音楽 塾公演などで来日もしているエリザベス・デション、さらにそれぞれの楽章では首席クラリネット奏者のステファン・ウィリアムソン、首席ファゴット奏者のキース・ ブンケ、そして首席コントラバス奏者のアレックス・ハンナが大活躍する場面も盛り込まれた、極めてドラマティックな作品です。フル稼働のオケにも負けないデショ ンの歌声と、なによりオケのうまさが遺憾なく発揮されています。
フィリップ・グラスは1952年、15才の時にシカゴ大学に飛び級での入学が許可されてやってきました。ここでグラスはコットン・クラブやフリッツ・ライナー の時代のシカゴ響を知ることになります。また友人たちとレコードを聴きまくってもいたそうです。そこで、マーラーやブルックナーの交響曲にも大きく影響を受け ます。グラスの11番目の交響曲はそうした巨匠たちの影響が色濃く感じられる作品で、大胆で力強い第1楽章、ゆっくりと展開するメロディの第2楽章、そしてエ ネルギーと打楽器が炸裂する第3楽章という構成となっています。2017年に作曲、同年初演されました。ちなみにムーティにとってグラス作品は初挑戦とのこと ですが、歌いまわし、オケの鳴らしっぷり、全て圧巻です。 (Ki)

IBS CLASSICAL
IBS-82023(1CD)
NX-B07
ファリャ:パントマイム『お代官様と粉屋の女房』*
バレエ音楽『三角帽子』**
カロル・ガルシア(Ms)*
セレナ・ペレス(Ms)**
マラガPO
ホセ・マリア・モレーノ・バリエンテ(指)

録音:2022年2月2-5日、2023年1月10-13日
かねてから小説『三角帽子』に音楽を付ける構想を持っていたファリャは1917年にパントマイム『お代官様と粉屋 の女房』として完成、初演されました。その間、バレエ・リュスのディアギレフからバレエ音楽の依頼を受けていたファ リャは、お代官様と粉屋の女房』を再構成してバレエ音楽『三角帽子』に仕上げ、1919年に初演(舞台と衣装 はピカソ、指揮はアンセルメ)。大好評を博しました。 大編成の「三角帽子」に対して、『お代官様と粉屋の女房』は弦楽五部と木管・ホルン・トランペット各1にピアノと 歌手1名の小編成。共通素材の扱いからファリャのオーケストレーションの手法が見えてきます。 演奏は1991年に設立されたマラガPO。オーケストラの芸術監督を務めるホセ・マリア・モ レーノ・バリエンテとともに同郷の音楽を華やかに奏でています。

VOX
VOXNX-3018CD(1CD)
NX-B03
ガーシュウィン:ピアノと管弦楽のための作品集
ピアノ協奏曲 ヘ調(1925)
セカンド・ラプソディ(1931)
アイ・ガット・リズム変奏曲(1934)
ラプソディ・イン・ブルー(1924)
ジェフリー・シーゲル(P)
セントルイスSO
レナード・スラットキン(指)

録音:1974年6月18-19日
ガーシュウィンの管弦楽作品の全貌がまだ広く知られているとは言えなかった1974年に、VOXはスラットキ ンとセントルイス響を起用してピアノを含む管弦楽作品をクアドラフォニック方式のLP3枚組のセットで発 売。ノリ良く、精度の高い演奏により、ガーシュウィンのシンフォニックな作品の魅力を広く世に知らしめまし た。このCDにはピアノと管弦楽による作品を集めています。 ピアノのジェフリー・シーゲルは1942年シカゴ生まれ。1968年のエリザベート王妃国際コンクール・ピアノ部 門で3位入賞、アメリカの「ビッグ・ファイヴ」をはじめ、ベルリン・フィル、ロンドン響など世界の主要オーケスト ラ・主要指揮者と共演して来ました。当録音ではキレのあるテクニックを活かし、スラットキンともどもガーシュ ウィンのスコアに真正面から取り組み、その真価を明かしています。 広がりと奥行きを備えた音場、ピアノとオーケストラとのバランス、管楽器群の見事な定位など、マーク・オー ボートの録音センスと相まって、選曲・演奏・録音が揃った名盤と言えるでしょう。 ブックレットには初出LPの解説書から該当作品の解説と8枚の写真が転載されています。

Dynamic
CDS-7985(1CD)
NX-B03
アストル・ピアソラ:作品集
アコンカグア-バンドネオン、弦楽とティンパニのための協奏曲
タンガーソ「ブエノスアイレス変奏曲」
オブビリオン(忘却)/メディタンゴ
アディオス・ノニーノ/バンドネオン/シータ
チェーザレ・キアッキアレッタ(バンドネオン)
イグナシオ・セバリョス・マルティン(ティンパニ)
カラブリアPO
フィリッポ・アルリア(指,P)

録音:2021年9月9-12日
ピアソラ作品の演奏で高く評価されるイタリア、キエーティ出身のバンドネオン奏者チェーザレ・キアッキアレッタ。この アルバムでもバンドネオンと弦楽のための協奏曲「アコンカグア」を中心に「オブビリオン」や「アディオス・ノニーノ」など 全7曲のピアソラ作品を惜しみない情熱をもって演奏しています。バンドネオンならではの随所に溢れる哀愁に満 ちた響きをご堪能ください。


Treasures
TRE-287(1CDR)
ワルター・ゲール/メンデルスゾーン&チャイコフスキー
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」*
 「真夏の夜の夢」〜序曲/スケルツォ/夜想曲/結婚行進曲
チャイコフスキー:「地方長官」Op.78#
 エレジー.ト長調 「イワン・サマーリンの思い出に」#
 幻想序曲「ロメオとジュリエット」#
ワルター・ゲール(指)
チューリッヒ・トーンハレO*、オランダPO

録音:1950年、1951年#
※音源:独Concrt Hall MMS-2005、米Concrt Hall MMS-66#
◎収録時間:76:56
“史上最高の「ロメ・ジュリ」に見るゲールの妥協なき心理描写力!”
■音源について
「真夏の夜の夢」は序曲も含め全6曲が録音されていますが、ここでは収録時間の関係で、「間奏曲」と「ベルガマスク舞曲」の2曲は割愛しております。

★まずは「フィンガルの洞窟」の感動的なこと!シンフォニックな響きを十分に湛えながら、絵画的描写のみならず細やかな心理描写を盛り込んだ見事なアプローチです。4:17付近からの各木管は、即興的に歌いながら繊細に連携。その直後のテンポの弛緩にも共感が溢れ、展開部の入り(4:47〜)で第1音を置くまでの余韻を感じ方は鳥肌もの!4:57から急速にテンポを速めて不安を煽りますが、それを受けてフルートが恐怖感を秘めた迫真の響きを発するのです。7:11から第3主題を歌い抜くクラリネットの巧さと情感の滲ませ方も、史上屈指の素晴らしさ。コーダの追い込みもまさに渾身。曲の結尾のリテヌートがこれほど美しく収まった例も珍しいでしょう。
 「真夏の夜の夢」では、特に“夜想曲”のホルンが繰り広げる隈取りが克明で深淵な響きが心を打ちます。
 チャイコフスキーの「地方長官」は極端に録音が少ないですが、これを聴くとその理不尽さを痛感するばかり。チャイコフスキー自身は駄作だと言っていますが、ゲールは渾身の力作であると確信していることは、チェレスタを含む楽器の色彩の綾を着実に紡ぎ出していることからも明らかです。
 演奏頻度の少なさは「エレジー」も同じですが、ここで登場するテーマはいかにもチャイコフスキー節で、中間部の身を引き裂くような迫力とのギャップがたまらない魅力。それを知らしめてくれるのは、もちろんゲールの入魂の解釈のおかげ。
 そして、空前絶後の名演「ロメオとジュリエット」!この録音を聴かずしてこの作品は語れないはずですが、そうなってはいないのが現実です。18分台という演奏時間からも分かる通り、音像の濃淡付与の的確さの点でも妥協なき劇的演出においても凝縮度の高さが尋常ではなく、まさに息もつかせず結末まで聴き手をグイグイ牽引しまくります。まず序奏部のテンポの速さに腰を抜かしますが、そうでなければ表出し得ない切迫感に完全脱帽。第2主題へ移るまでの呼吸と陰影の深さも並外れていますが、7:22からの弦のフレーズのようにレガートを排して呟く演出など、表情の多彩さは一筋縄では収まらず、7:49から希望の光が差し込むような色彩変化を確実に実現した演奏も他に知りません。後半はまさに激闘の連続で、16:02の衝撃のルフト・パウゼを経ての超硬マレットを駆使したティンパニの乱れ打ち!!コーダにおいても、これ以上は不可能と思われるほどの感情の没入ぶり。これさえあれば「ロメ・ジュリ」は十分と言っても過言ではありません。【2023年6月・湧々堂】

Chandos
CHSA-5336(1SACD)
フィンランドの序曲集
シベリウス:「カレリア」序曲
ウーノ・クラミ(1900-1961):「荒野の靴職人」序曲(1936)
メラルティン:劇付随音楽「眠れる森の美女」(1904) より 祝典行進曲(序曲) Op.22-30
マデトヤ(1887-1947):コメディ序曲 Op.53
ヤルネフェルト(1869-1958):抒情的序曲(前奏曲)(1892)
ミエルク(1877-1899):劇的序曲 Op.6(1898)
パルムグレン(1878-1951):「シンデレラ組曲」 Op.21(1903) より 序曲
ロベルト・カヤヌス(1856-1933):交響的序曲(1926)
カスキ(1885-1957):前奏曲 変ト長調 Op.7-1
ヤルネフェルト:前奏曲(1900)
オウルSO、ラモン・ガンバ(指)

録音:2022年5月30日-6月2日、マデトヤ・コンサート・ホール(オウル、フィンランド)
フィンランド中部に位置する都市、オウルで1937年に設立されたフィンランド最北端のSO、オウルSO(オウル・シンフォニア。現在の名称は2005年から)。過去にはディーマ・スロボデニュークも務めたこのオーケストラの首席指揮者の座にヨハネス・グスタフソンの後を継いで2022年1月から就任したのが、Chandosから膨大な数のディスクをリリースしているイギリスの指揮者、ラモン・ガンバ。レーヴィ・マデトヤ生誕の地で長年にわたって愛されるこのオーケストラとのChandosへの最初のレコーディングが実現しました。
19世紀中期から20世紀初頭のフィンランドでは、ロシアの支配下という政治的状況を反映して、ナショナル・ロマンティシズムの芸術創造が音楽の分野を中心に広く行われました。このアルバムでは「序曲」という視点から「シベリウスとその彼方」というテーマを眺望しています。シベリウスがヴィープリ地区教育支援祭典と宝くじのための情景音楽として作曲した『カレリアの音楽』の曲を単独で演奏する曲にした有名な「カレリア」序曲でアルバムはスタート。「R・シュトラウスの余韻」のあるレーヴィ・マデトヤの「コメディ序曲」は、推進力にみちており彼の代表作のひとつに挙げられる力作。マデトヤはシベリウスが個人的に教えた数少ない作曲家のなかでもっとも才能に恵まれていたといわれます。
そのほか作曲と指揮の両方でシベリウス以前のフィンランド音楽をリードした人物のひとり、ロベルト・カヤヌス、シベリウスの友人でクラスメートだったアルマス・ヤルネフェルト、後期ロマンティシズムの作風を持つエルッキ・メラルティン、シベリウスより早く「交響曲らしい」交響曲を書き、将来を期待されながら21歳で没したエルンスト・ミエルク、ピアニスト兼作曲家であり国際的な知名度を誇ったセリム・パルムグレン、主にピアノ教師として大きな功績を遺したヘイノ・カスキ、パリとウィーンで勉強したことを反映し、ヨーロッパ・モダニズムに近い作品を生み出したウーノ・クラミといった、ロシアの圧政に苦しみながらもフィンランドの音楽史を彩ってきたさまざまな作曲家の作品が収録されました。

Bastille Musique
BM-024(1CD)

RBM-024(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ジェラール・グリゼー:作品集
1. Derives(1973-1974)(小アンサンブルと大オーケストラのための)
2. Megalithes(1969)(15の金管楽器のための)
3. L’icone paradoxale(1992-1994)(ピエロ・デラ・フランチェスカへのオマージュ)(2人の女声と2つのグループに分かれた大オーケストラのための)
ケルンWDR響、
シルヴァン・カンブルラン(1, 3)、
エミリオ・ポマリコ(2)、
カトリアン・ベールツ(ソプラノ/3)、
コラ・パヴェリッチ(メゾ・ソプラノ/3)

録音:2016年〜2019年、ケルン・フィルハーモニー(1, 3)、WDR放送局クラウス・フォン・ビスマルク・ホール(2)
ベルリンのラグジュアリー・レーベル「bastille musique」のリリース第24作目は、音楽を音波として捉え、倍音をスペクトル解析等して理論的に作曲したフランスの『スペクトル楽派』を代表する作曲家、ジェラール・グリゼー(1946-1998)!
グリゼーはパリ音楽院でメシアンの分析クラスに、エコールノルマル音楽院でデュティユーの作曲クラスに在籍し、ドイツではシュトックハウゼン、リゲティ、クセナキスらにも学び、1972年にはローマ賞を受賞。倍音のスペクトルに注目した音楽は、トリスタン・ミュライユらとともに「スペクトル楽派」と呼ばれ、ミュライユとは「アンサンブル・イティネレール」も結成し、自身や仲間の作品を演奏。1986年からはパリ音楽院の教授も務め、多くの後進を育てました。
WDRSOがこれらのレパートリーのスペシャリストでもあるシルヴァン・カンブルランやエミリオ・ポマリコをフィーチャーし、ジェラール・グリゼーの主要作品を世界初録音しています。
VAN Magazineの編集も務める音楽ジャーナリスト、ジェフリー・アーロ・ブラウンによるジェラール・グリゼーについてのコラムや作品解説、セバスティアン・ゾルテとシルヴァン・カンブルランとの会話(インタビュー)などを掲載した64ページの3か国語ブックレット(英語、フランス語、ドイツ語/国内仕様盤は日本語訳付き)に加え、作曲家や演奏家の写真、グラフィカルな楽譜を掲載したリーフレットが付属しています。

Challenge Classics
CC-72957(1CD)
ラインベルト・デ・レーウ(1938-2020):管弦楽作品集
(1)夜のさすらい人 Der nachtliche Wanderer (2013)
(2)わかれ Abschied (1973)
(1)ラインベルト・デ・レーウ(指)
(2)エド・デ・ワールト(指)

オランダ放送PO
ライヴ録音:(1)2014年2月1日、(2)2017年1月21日
アムステルダムの作曲家・指揮者のラインベルト・デ・レーウによる管弦楽作品を収録。1973年の『わかれ Abschied』はコンパクトながら荒々しく、嵐のよ うな作品で、タイトルに意味を持たせたのかこの時期からデ・レーウはいったん作曲から距離を置きました。そして約40年を隔てて発表された『夜のさすらい人 Der nachtliche Wanderer』はヘルダーリンの詩にちなんだ作品で、一転して規模が大きくドラマティック。オーケストラのほかテープ録音された話し言葉の断 片が使われるなど、複雑な様相をもっています。2曲とも世界初録音。 (Ki)

TOCCATA
TOCC-0472(1CD)
NX-B03
リヒャルト・シュテール(1874-1967):管弦楽作品集 第2集
組曲第1番ハ長調 Op.8? 弦楽オーケストラのために(1909年出版)
交響曲第1番イ短調 Op.18(1909)
ピオトル・ヴィルチンスキ(Org)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
イアン・ホブソン(指)

録音:2022年2月15-16日、2022年10月11-12日
全て世界初録音
リヒャルト・シュテールは、同時期に活躍したコルンゴルトやシェーンベルクと同じく、ナチスの迫害により祖国を追わ れ、アメリカに亡命した作曲家。激動の人生を送りながらも93年という長命を得て、7つの交響曲をはじめ、室内 楽、歌曲、合唱曲、ピアノ曲などの膨大な作品を残しました。 第1集(TOCC-468)に続く、管弦楽作品集第2集には1909年までに書かれた2作品を収録。前奏曲、緩徐楽 章、フーガというバロック音楽のような形式で書かれた「組曲第1番」、4楽章からなる伝統的な形式が用いられた 交響曲第2番。どちらもブルックナーやマーラー、そして同時代のウィーンの作曲家フランツ・シュミットの影響が感じら れながらも、シュテール独自の語法も見られる壮大な作品です。

MIRARE
MIR-684(1CD)
Chants de l’Isole〜孤立の歌
フィリップ・エルサン(b.1947):Chants de l’Isole(孤立の歌)(P、ヴァイオリン、チェロ、弦楽オーケストラとパーカッションのための)(2014)
ブノワ・ムニュ(b.1977):Les Allees Sombres(暗い通り)(Vn、チェロとピアノのための三重奏曲第2番)(2013)
フィリップ・エルサン:ザッハーの名によるファンタジー(弦楽オーケストラのための)(2008初演)
ブノワ・ムニュ:岸辺から(P、パーカッション、弦楽オーケストラのための詩曲)(2022)
トリオ・カレニーヌ、ワロニー室内王立O、
ヴァハン・マルディロシアン(指)

録音:2022年3月31日-4月1日
フィリップ・エルサンとブノワ・ムニュ、世代は違いますが25年来の親交がある2人の作曲家の作品集。「孤立の歌」は2014年に第1次世界大戦の追悼行事 の一貫として書かれたもの。トラークルの詩にインスピレーションを得ています。国立ボルドー歌劇場とポワトゥ=シャラントOの委嘱により、トリオ・ヴァン ダラーに捧げられ、彼らによって初演されました。トリオ・カレニーヌは本作のパリ初演を担っています。 ブノワ・ムニュの作品「暗い通り」は1933年にノーベル文学賞を受賞したロシアの作家イヴァン・ブーニンの作品から題名をとっています。 ピアノ・トリオを軸とした編成による、多彩な世界が展開されています。 (Ki)

Indesens Calliope Records
IC-006(1CD)
シラノ&フランス映画の偉大なサウンドトラック
1. ジャン=クロード・プティ:シラノの協奏曲(シラノ・ド・ベルジュラック)
2. ジョルジュ・ドルリュー:草葉の陰
3. カブリエル・ヤレド:最愛の大地
4. ミシェル・ルグラン&フランシス・ルマルク:親分は反抗する
5. フレデリック・タルゴーン:アントニー・ジマー
6. ウラジミール・コスマ:ぐうたらバンザイ
7. ラインハルト・ワーグナー:ロザリンとライオン
8. クロード・ボリング:ボルサリーノ
9. ブルーノ・フォンテーヌ:恋するシャンソン
0. フランソワ・ド・ルーベ:冒険者たち
11. フィリップ・サルド&ジャン=ルー・ダバディ:エレーヌの歌(すぎ去りし日の...)
12. ポール・ミスラキ&ジャン・ブルソル:おかしな日曜日
13. ローラン・プティジラール:霧のメグレ
14. ミシェル・コロンビエ:都会のひと部屋
15. ジャン=マリー・セニア:偉大なる寝取られ男
ティエリー・カンス(Tp)、
ランベール・ウィルソン(話し声/tr.11)、
ブルーノ・フォンテーヌ(P/tr.5,8,12)、
サム・ガルシア(アコーディオン/tr.2,3,15)、
エマニュエル・ロスフェルダー(ギター/tr.6,7,12)、
ジャン=ピエール・カンス(サクソフォン/tr.12)、
アヴィニョン=プロヴァンス国立O、
ジェローム・ピルマン(指)、
ジャン=クロード・プティ(指)

録音:2020年10月、2021年6月(フランス)
現代のフランスにおいて往年のレジェンド、モーリス・アンドレの系譜を継ぐ名トランぺッターの1人として名実ともに圧倒的な存在感を放つティエリー・カンスは、リヨン国立歌劇場O、パリ国立歌劇場Oのメンバーとして活躍し、1989年からはキュイーヴル・フランセの音楽監督も務めている現代フランスを代表する名手の一人。
本アルバムでは、1990年のジャン=ポール・ラプノー監督の映画 「シラノ・ド・ベルジュラック」 や、数々の賞を受賞したジャン=クロード・プティの音楽など、50以上のサウンドトラックでソロを演奏してきたカンスが、これまでの人生の中で携わってきたフランス映画音楽の中から15曲を選曲し、オリジナルのサウンドトラックとして表現。師匠譲りのサウンド、歌心、そして圧倒的テクニックで映画の世界へと誘います。

Urania Records
WS-121411(2CD)
ワーグナー:管弦楽作品集

(1)歌劇「さまよえるオランダ人」序曲

(2)歌劇「タンホイザー」より序曲
(3)歌劇「ローエングリン」第一幕への前奏曲
(4)歌劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲、愛の死
(5)歌劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第一幕前奏曲
(6)楽劇「ワルキューレ」よりワルキューレの騎行
(7)楽劇「ワルキューレ」よりヴォータンの別れと魔の炎の音楽
(8)楽劇「神々の黄昏」よりジークフリートのラインへの旅、ジークフリートの葬送行進曲
(9)楽劇「神々の黄昏」より閉幕シーン
(10)舞台神聖祝典劇「パルジファル」より第一幕への前奏曲
(11)舞台神聖祝典劇「パルジファル」より閉幕シーン
ハンス:クナッパーツブッシュ(指)

(1)VPO
録音:1953年5月
(2)ミュンヘンPO
録音:1962年11月
(3)ミュンヘンPO
録音:1962年11月
(4)VPO、ビルギット・ニルソン(S)
録音:1959年9月
(5)NDR響
録音:1963年3月
(6)VPO
録音:1953年5月
(7)VPO、ジョージ・ロンドン(Bs-Br)
(8)VPO
録音:1956年6月
(9)NDR響、クリスタ・ルートヴィヒ(Ms)
録音:1963年3月
(10)ミュンヘンPO
録音:1962年11月
(11)バイロイト祝祭O、ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T)
録音:1951年8月
数々のワーグナーの名演を遺したことで知られるハンス・クナッパーツブッシュの「ワーグナー:管弦楽作品集」がウラニア・レコーズから復刻。今なお語り草になっている名演の数々ですが、クナッパーツブッシュはひとつのレーベルにまとめてその録音を遺すことがなかったため現在では入手困難な音源なども多数存在することになってしまいました。このアルバムではデッカとウエストミンスターのアーカイヴからベストと思われる選曲を行い、モノラル録音とステレオ録音の音源を集めています。歴史的録音の復刻に定評のあるウラニア・レコーズの音質にぜひご期待ください。
2013年頃にリリースされていたWS121189からの新装再発売で、当時収録されていなかった「タンホイザー序曲」が追加収録されています。

BMC
BMCCD-294(1CD)
ヴィドフスキー:Le piano et ses doubles
ラースロー・ヴィドフスキー(b.1944):「Le piano et ses doubles」*
プロムナード/ ブラックアウト(テープのための)
プロムナード(第2楽章の2台マリンバ版)
ゾルターン・ラーチ(指)&ピアノ六重奏団*
アンドラーシュ・ケッレル(指)&リゲティ・アンサンブル

録音:2020年7月&8月、BMCスタジオ(ブダペスト)
ブダペスト音楽院でファルカシュ・フェレンツに師事し、パリでオリヴィエ・メシアンの作曲クラスに参加したハンガリーのピアニスト&作曲家、ラースロー・ヴィドフスキー(ラースロー・ヴィドツキー)の3つの作品。「Le piano et ses doubles」はゾルターン・コチシュの60歳の誕生日を記念して作曲された作品。「プロムナード」は音の動きの様々な可能性を探求した作品。「ブラックアウト」はフリー・インプロヴィゼーションに基づくテープのための作品です。

Chandos
CHSA-5337(1SACD)
バーナード・ハーマン:歌劇「嵐が丘」からの組曲(ソプラノ、バリトンとオーケストラのための)
弦楽四重奏のための「エコー」*(弦楽オーケストラ版)
ケリ・フュージ(S)、
ロデリック・ウィリアムズ(Br)、
シンガポールSO、
マリオ・ヴェンツァーゴ(指)、
ジョシュア・タン(指)*

録音:2022年5月、エスプラネード・コンサートホール(シンガポール)
『めまい』『サイコ』『北北西に進路を取れ』といったヒッチコック作品や、『市民ケーン』『華氏451』などの映画音楽で知られるアメリカの作曲家、バーナード・ハーマン(1911-1975)が遺した唯一のオペラ「嵐が丘」。『ジェーン・エア』の映画音楽と同時期に作曲が進められ、1951年には完成していましたが、ハーマンの生前に完全な形で上演されることはありませんでした。「嵐が丘」にはハーマンの他の映画音楽からのさまざまな引用があり、また本作のテーマを後の映画音楽で再利用しているため、映画ファンには特に興味深い作品といえるでしょう。ここでは世界初録音となるハンス・セーアンセンによる組曲版を、ケリ・フュージ、ロデリック・ウィリアムズらの歌とマリオ・ヴェンツァーゴ指揮の素晴らしいオーケストラ・サウンドでお楽しみいただけます。ジョシュア・タン(指)ハンス・セーアンセン編曲による弦楽オーケストラ版「エコー」にも注目です。
Chandos
CHSA-5296(1SACD)

RCHSA-5296(1SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ケネス・フックス:管弦楽作品集 Vol.1
ケネス・フックス(b.1956):クラウド・スラント 〜ヘレン・フランケンサーラーの3つの絵画による(管弦楽のための協奏曲)(2020-21)
孤独なツグミ(C管フルート、アルト・フルートと管弦楽のための協奏曲)(2019-20)*
パシフィック・ヴィジョンズ(弦楽オーケストラのための)(2016)
静かな大地(管弦楽のための詩曲)(2017)
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
アダム・ウォーカー(Fl)*

録音:2022年1月3日-5日&12月5日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)が2022年度にレコード・アカデミー賞の管弦楽曲部門、そして英グラモフォン賞の空間オーディオ部門を受賞したジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン(SOL)。2021年のBBCプロムスでのライヴ・デビューに続いて2022年にも再びBBCプロムスに登場し、アーツ・デスク(イギリスの芸術関係ジャーナリズムのウェブサイト)に「ジョン・ウィルソンがひとりひとりメンバーを厳選して結成したこのスーパー・オーケストラは、きわめてシンプルに、イギリスのオーケストラ・シーンで現在起こっているもっともエキサイティングな出来事である」と評されるなど今最も注目すべきコンビの一つであることは間違いありません。
1956年生まれのアメリカの作曲家、ケネス・フックスはジョアン・ファレッタが指揮する作品集が2018年度第61回グラミー賞のベスト・クラシカル・コンペンディウム部門を受賞。管弦楽や吹奏楽、室内楽をはじめ幅広い分野で現在のアメリカ音楽界をリードしています。ジョン・ウィルソン&SOLの新しいシリーズ「フックス:管弦楽作品集」の第1弾となる今作に収録されるのは、すべてが世界初録音という4つの新作。レン・フランケンサーラーの3つの絵画が持つ芸術的なパワーにインスピレーションを得た管弦楽のための協奏曲「クラウド・スラント」は、まさにジョン・ウィルソン&SOLのために書かれた作品。また詩人ウォルト・ホイットマンがエイブラハム・リンカーンを悼んで書いた詩「When Lilacs Last in the Dooryard Bloom’d(先頃ライラックが前庭に咲いたとき)」を題材にしたフルートのための協奏曲「孤独なツグミ」の独奏にはLSOの首席奏者も務めた名フルーティスト、アダム・ウォーカーが参加しています。

BIS
BIS-2629(1CD)
イェスペル・ヌーディン(1971-):作品集
(1)『声(Roster)』〜管弦楽のための三部作
(2)三度目の回顧(3rd Retrospective)〜5弦エレクトリック・ヴァイオリン、弦楽オーケストラとライヴ・エレクトロニクスのための(2019)
(1)スウェーデンRSO、ダニエル・ハーディング(指)
(2)ムシカ・ヴィテ、マーリン・ブルーマン(5 弦エレクトリック・ヴァイオリン、アーティスティック・ディレクション)、イェスペル・ヌーディン(エレクトロニクス)

録音:(1)2016年10月13&14日ベールヴァルドホール、ストックホルム、スウェーデン(ライヴ)
(2)2021年8月25&26日ニューガータン6、ヴェクショー、スウェーデン(セッション)
イェスペル・ヌーディン(1971-)は、ロック、即興音楽、民俗音楽といったジャンルを背景とする、強い情動効果のある音楽の作曲家として活躍しています。 『Emerging from Currents and Wave(潮流と波浪の間から出現する)』(BISSA--2559)につづくアルバムには、スウェーデンRSOが初演して 注目された「管弦楽のための三部作」「Roster(声)」と、自身の過去の作品をさまざまな方法で「振りかえる」シリーズの「3rd Retrospective(三度目の回 顧)」の2つの管弦楽作品が収録されました。
「Roster(声)」は、きわめてはっきりした「声」をもつ、スウェーデンの異なる種類の音楽に基づく「三部作」です。家畜を呼び寄せる「クルニング(kulning)」 をベースにした〈Akallan(呼びかけ)〉。ウーメオのエクストリーム・メタルバンド「メシュガー(Meshuggah)」の曲「Bleed」がインスピレーションになった〈Arr (傷跡)〉。「運命」と「荒廃した」の2つの意味をもち、スウェーデンのオペラ歌手ふたり、ビルギット・ニルソンとユッシ・ビョルリングの残したいくつかの録音に 基づく〈Ode(運命/荒廃した)〉。最初の2曲を作品を献呈されたヨーテボリSOとケント・ナガノと、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニック管弦楽 団とバルドゥル・ブレンニマンが初演。ダニエル・ハーディング指揮スウェーデンRSOが、〈Ode〉を加えた「三部作」として初めて演奏しました。このア ルバムに収録されたのは、そのライヴ録音です。
「3rd Retrospective(三度目の回顧)」は、作曲者ヌーディンの父バッテ・サーリンが作ったコミュニティ・プレイ中で農夫の未亡人が歌う歌を素材に書かれ た「ポルスカ」です。スウェーデンを代表する弦楽オーケストラのひとつ「ムシカ・ヴィテ」と、スウェーデンRSOのリーダーでもあるマーリン・ブルーマン から委嘱を受けて作曲されました。

H.M.F
HMSA-0066(1SACD)
シングルレイヤー
日本独自企画・限定盤
税込)定価
ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」 フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽)
アンサンブル・エデス(声楽)
マリオン・ラランクール(Fl)

録音:2016年
ロトとレ・シエクルによる「ダフニスとクロエ」がSACDシングルレイヤーで登場します!ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源の提供を受 けて、SACDリマスタリングを施した、日本独自企画のリリース。限定生産となります。
「ダフニスとクロエ」は、ラヴェル自身が「舞踏交響曲」と称したように、オーケストラの性能を発揮できる好個の楽曲として人気コンサート曲となっています。 もともと近代管弦楽法の極限を追求するような精巧さで極彩色のオーケストラ・サウンドを満喫できる作品ですが、初演当時の音色で聴くと、ますますその鮮や かさが際立つようです。さらに合唱の演奏に際し、ラヴェルが詳細に指示した通り、舞台の両袖を活用して遠くから近づいてくる効果をはじめて録音で発揮させて いるのも注目。ラヴェルがオーディオ的発想をこの時代に持っていたことを証明してくれます。 (Ki)

C Major
80-8708(DVD)

80-8804(Bluray)
モナコ公国モンテカルロ・バレエ「コッペリア COPPEL-I.A.」
コッペリア COPPEL-I.A.
音楽:ベルトラン・マイヨー(一部/原曲:レオ・ドリーブ)
振付:ジャン・クリストフ・マイヨー

パリ国立歌劇場O
ジャン・バティスト・マリ(指)
ルー・ベイン(コッペリア)
マテイユ・ウルバン(コッペリウス)
アンナ・ブラックウェル(スワニルダ)
シモーネ・トリブーナ(フランツ)
小池ミモザ(スワニルダの母)

モナコ公国モンテカルロ・バレエ団
収録:2022年6月、 グリマルディ・フォーラム(モナコ)
◆DVD
画 面:NTSC ,16:9
音声:PCMステレオ、DTS5.1
リージョン:All
DVD9、81分
◆Bluray
画 面:1080i ,16:9
音声:PCMステレオ、DTS-HD MA5.1
リージョン:All 、BD50
81分
名作バレエ「コッペリア」。スワニルダとフランツの若い二人の恋と老人コッペリウスの孤独、そして素晴らしいドリーブの音楽が魅力の作品。本作は、モン テカルロ・バレエ団の芸術監督ジャン=クリストフ・マイヨーによる新演出版(2019年初演)。元々は機械仕掛けの人形コッペリア。マイヨー版ではタイトルの 「COPPEL-I.A.」が意味するように、AI・人工知能が搭載されたアンドロイドとして描かれています。音楽も一部原曲であるドリーブを使用していますが、実 兄のベルトラン・マイヨーが新たな曲をつけています。二人の若者に愛が芽生える一方で、人工知能をもつコッペリアは、これまで彼らが信じていた愛について の常識を覆し、理想のパートナーとは生身の人間なのか、それとも...。古典作品をマイヨーらしい視点で再評価した興味深い作品です。 (Ki)

オクタヴィア
OVCL-00815(1SACD)
税込定価
2023年6月21日発売
チャイコフスキー:弦楽セレナードハ長調作品48
ドヴォルザーク:弦楽セレナードホ長調作品22
沼尻竜典(指)
トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア

録音:2000年9月30日東京・三鷹市芸術文化センター・ライヴ
2000年に三鷹市芸術文化センターで行われた公演「2大弦楽セレナードの夕べ」が20 余年の時を経てCD化。沼尻竜典が絶大な信頼を寄せるプレーヤー達による、聴く者の 心を打つ瑞々しい演奏が収められています。 透明感に満ちた鮮やかな音色が美しい、弦楽合奏のための名曲をお楽しみください。(オクタヴィア)

KLARTHE
KLA-137(1CD)
「呪文」
(1)コープランド:市民のためのファンファーレ
(2)ガブリエリ:すべての民よ
(3)ガルツィア:カルナ女神
(4)アーレン:虹の彼方に*
(5)R.シュトラウス:ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ TrV248
(6)トマジ:典礼風ファンファーレ【T.受胎告知 / U.福音書 / V.黙示録 / W.聖金曜日の行列*】
ヴァンニーナ・サントーニ(S)*
GECAブラス、
ベンジャミン・ガルツィア(指)

録音:2016年10月/サン=ルイ(フランス)
1992年、フランスのミュルーズで結成されたGECAブラス(グラン・アンサンブル・ド・キュイヴル・ダルザス)、注目のCDが登場!当団はベルリン・フィルハー モニーO、フランクフルトSO、バーゼルSO、フランス国立O、トゥールーズ・キャピトル国立O、モンテカルロSO等、欧州のトッ プ・プレーヤーが集結した名手揃い。ブラスのレパートリーを拡げるべく、クラシックの編曲作品やマルク・モネ、アンソニー・プログなど現代作曲家の新作委嘱も 積極的に行っている可変アンサンブルです。
当アルバムではコープランドの「市民のためのファンファーレ」、トマジの「典礼風ファンファーレ」、R.シュトラウスの「ウィーン・フィルハーモニーのためのファ ンファーレ」などの重要レパートリー、当団の指揮者で作曲家ベンジャミン・ガルツィアの新作委嘱「カルナ女神」、そしてソプラノ歌手、ヴァンニーナ・サントーニ を迎えた「虹の彼方に(オーヴァー・ザ・レインボー)」を収録。サントーニはフランソワ=グザヴィエ・ロト(指)レ・シエクルのドビュッシーの『ペレアスとメリザ ンド』(KKC-6457/ HMM-905352)のメリザンド役でも高い評価を得ております。充実のアルバムにご期待ください! (Ki)

Pentatone
PTC-5187013(1CD)
ヘンデル:水と火〜水上の音楽&王宮の花火の音楽
(1)水上の音楽 組曲第2番HWV349
(2)水上の音楽 組曲第1番HWV348
(3)水上の音楽 組曲第3番HWV350
(4)王宮の花火音楽 HWV351
ドミトリー・シンコフスキー(指)
ビーロック・オーケストラ

ライヴ録音:2022年4月バイローケ・ミュージック・センター、ゲント(ベルギー)
ルネ・ヤーコプスとのシューベルトの交響曲全集の斬新な演奏などの録音で話題を呼び、PENTATONEレーベルの看板オーケストラの一つとなっているベル ギーの気鋭のオーケストラ、ビーロック・オーケストラが、カウンターテナー、バロック・ヴァイオリン奏者、そして指揮者として、マルチな活躍をする俊英ドミトリー・ シンコフスキーを迎えたヘンデルの祝典音楽集です。
「水上の音楽」と「王宮の花火の音楽」はどちらもイギリス王室の威光を示す祝典用に野外での演奏が想定された、ヘンデルという作曲家のスケールの大きさ を示す代表的な作品です。「水上の音楽」は、イギリス王室の舟遊びの際の音楽として作曲され、集められた50名ほどの演奏家たちはテムズ川の水上の船の上で 演奏したとされています。国王はヘンデルの音楽を大変気に入り、川上の船を何度も往復させて繰り返し演奏させたそうです。「王宮の花火の音楽」は、オーストリ ア継承戦争を終結させたアーヘン和約を祝う祝典の際に、花火とともに演奏される目的で作曲されました。ヘンデル自身は管弦楽での演奏を想定していましたが、 初演の際は、王の意向で管楽器のみの大規模な軍楽隊編成で演奏されました。リハーサルは1万人以上の観客を集め、大好評を博しましたが、本番当日はあいに くの雨模様で花火の打ち上げもトラブル続きとなり、散々なものとなってしまいました。その雪辱を晴らすためか、ヘンデルは、初演から1か月後の孤児養育院で の演奏会で、当初の想定通り管弦楽版として演奏しました。
祝祭的で王室のプロパガンダという側面もあった2つの大規模な作品の録音に当たり、ビーロック・オーケストラは、6-6-5-4-3という弦楽器編成と、オーボ エ4、バスーン2、コントラバスーン1、ホルン3、トランペット3という管楽器群、リュート2、チェンバロ2、オルガン1という通奏低音陣に、ティンパニとパーカッ ションも加えたバロック時代の作品の演奏としてはかなり大編成を用意。これはヘンデルが当時雇用していたオーケストラの規模を想定したものだそうです。ソリス トやコンサートマスターとして指揮することも多いシンコフスキーは、ここでは指揮に徹し、大編成のビーロック・オーケストラからいかにも祝典音楽という華美な サウンドを引き出し、大迫力の演奏を繰り広げています。特に、金管楽器の強奏と分厚い弦楽器の響きが一体となる様は聴きものです。水と火が乱舞するかのよう なスケールの大きなヘンデル演奏は、作品の初演当時の観衆の驚きを教えてくれるでしょう。 (Ki)
Pentatone
PTC-5187049
(2SACD)
『神格化』
R.シュトラウス:ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ TrV248
ビンガム:神格化【世界初録音】
サンドヴァル:ブラス・ファンタジー【世界初録音】
Disc2
ワーグナー(ヒギンズ編):『指環』(歌劇『ニーベルングの指環』より)
 「The Rhine」〜『ラインの黄金』
 「From Walhalla to Nibelheim and back」〜『ラインの黄金』
 「Siegmund's Flight」〜『ワルキューレ』
 「Love Theme」〜『ワルキューレ』
 「Hunding's Arrival」〜『ワルキューレ』
 「Wotan and Brunnhilde’s Arrival」〜『ワルキューレ』
 「Siegmund's Death」〜『ワルキューレ』
 「Ride of the Valkyries」〜『ワルキューレ』
 「Wotan's Goodbye and Magic Fire Music」〜『ワルキューレ』
 「Siegfried and Mime」〜『ジークフリート』
 「Forest Murmurings」〜『ジークフリート』
 「Siegfried's Horn Call」〜『ジークフリート』
 「Siegfried Slays the Dragon」〜『ジークフリート』
 「Dawn ? Brunnhilde and Siegfried」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried's Rhine Journey」〜『神々の黄昏』
 「Hagen's Watch Call」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried and the Rhinemaidens」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried's Death and Goodbye」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried's Funeral March」〜『神々の黄昏』
 「Brunnhilde Returns the Ring(Immolation Scene)」〜『神々の黄昏』
ナショナル・ブラス・アンサンブル
キム・ウンスン(指)

録音:2022年6月22日/デービス・シンフォニーホール(サンフランシスコ)
現在サンフランシスコ・オペラの音楽監督を務める注目の指揮者キム・ウンスン(金恩宣)が、金管楽器の名人集団ナショナル・ブラス・ アンサンブルとアルバム『神格化』をリリース!R.シュトラウスの「ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ」、ジョナサン・ビンガム(1989-)の「神 格化」、アルトゥーロ・サンドヴァル(1949-)の「ブラス・ファンタジー」、そしてワーグナー(ティモシー・ヒギンズ編)の「指環」を収録しております。
当アルバムには世界初録音2篇を収録。サンフランシスコ音楽院とサンフランシスコSO主催のコンクールにおいて楽曲「Deified(神格化)」で優勝したア メリカ期待の作曲家ビンガム。そして、キューバが誇るブラス界のレジェンド、サンドヴァルのブラス・ファンタジー。ともに卓越した技術を要する難曲で、当団の自 由自在な表現力で圧倒的なサウンドを聴かせます。
メインはヒギンズがブラスのために編曲したワーグナーの「指環」からの抜粋作品です。ティモシー・ヒギンズは、ワシントン・ナショナルSOで第2トロンボー ン奏者を務めた後、マイケル・ティルソン・トーマスによってその才能を見出され、2008年よりサンフランシスコSOの首席トロンボーン奏者に就任。またブ ラス用の編曲家として数多くの作品を手掛けております。この「指環」では金管楽器が持つ卓越した色彩感が表現されており、やはりヴィルトゥオーソでなければ 演奏できない難曲となっております。
キム・ウンスンは当団の長所を最大限引き出した演奏を展開。ブラス・ファン、ワーグナー・ファンだけでなく、オーケストラ・ファンにもおすすめのアルバムです。 DSDによる収録でSACD層ではマルチチャンネルもお楽しみいただけます。 (Ki)

LPO
LPO-0126(1CD)
ユロフスキ・コンダクツ・ストラヴィンスキー vol.2
チャイコフスキー(ストラヴィンスキー編)):「眠りの森の美女」op.66より3つの小品【青い鳥のパ・ド・ドゥ、オーロラのヴァリアシオン、間奏曲】
ストラヴィンスキー:妖精の口づけ(4場から成るバレエ)
[第1場]プロローグ〜嵐の中の子守歌
[第2場]村の祭り
[第3場]工場にて
[パ・ド・ドゥ]アントレ〜アダージョ〜ヴァリアシオン〜コーダ〜情景
[第4場]エピローグ(永遠の国の子守歌)
ウラディーミル・ユロフスキ(指)
LPO

録音:2018年3月17日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
ユロフスキ指揮LPOのストラヴィンスキー・シリーズ第2弾の登場。チャイコフスキーゆかりの作品がプログラムされています。
1913年初演の「春の祭典」で衝撃的成功を収めたストラヴィンスキーは、チャイコフスキーのことを熱烈に崇拝していました。1921年には、ディアギレフの 依頼で、チャイコフスキーの「眠れる森の美女」の2曲(チャイコフスキーが削除し、チャイコフスキー自身のオーケストレーションは失われていた)をオーケストレー ション、さらに1941年にも「青い鳥のパ・ド・ドゥ」の縮小オーケストラ版を作りました。これがどれもまるでチャイコフスキー本人が手がけたような出来上がり。 ストラヴィンスキーのチャイコフスキーへの深い敬愛の思いを感じます。
1927年、ストラヴィンスキーは、舞踏家のイダ・ルビンシテインに、チャイコフスキーの音楽にヒントを得たバレエを作ってはどうかと持ち掛けられます。ストラ ヴィンスキーはただちにそれを受け入れ、チャイコフスキーのピアノ独奏曲や歌曲からメロディやモティーフを選び、バレエの音楽を作っていきました。チャイコフス キーの素材を非常に愛情深く扱い、チャイコフスキーらしさを失わず、同時にストラヴィンスキー独自のサウンドも随所に感じられるような作品です。バレエの台本 のもとになったのは、アンデルセンの童話「氷の乙女(妖精)」。少年が赤ん坊のころに氷の妖精に魔法のキスをされ、成長して結婚する段になって、結婚式前夜に 永遠に女王に連れ去られてしまうという内容。チャイコフスキーのスイス人の少年ルディが赤ん坊の頃に氷の妖精に魔法のキスをされ、その後結婚式の前夜に永遠 に連れ去られてしまうという話。ストラヴィンスキーは「ミューズは、チャイコフスキーにも同様に運命のキスをし、その神秘的な刻印は、この偉大な芸術家のすべて の作品に感じられた」という非常に意味深な発言をしています。バレエのストーリーは以下のとおり。第1場:山の嵐で母親とはぐれた子供が、氷の妖精に見つかっ てキスをされます。その後、彼は村人たちに助けられます。第2場:子供が青年に成長し、婚約者と一緒に村の祭りを楽しんでいます。氷の妖精は変装して近づき、彼に 運勢を伝えます。第3場:結婚を控えた青年がブライダルダンスを始めるが、婚約者に扮した氷の妖精が、青年を永遠の住処に連れ去る。第4場:再び氷の妖精が 彼の足にキスをして、永遠の愛を誓う。 終盤の音楽は、「氷の妖精」の存在にもかかわらず、冷たさを感じさせない、静かで控えめなものとなっています。  ストラヴィンスキーはチャイコフスキーのことを心から賞賛していました。チャイコフスキーの音を通して、ストラヴィンスキーは、幼少期に過ごしたサンクトペテル ブルク、そしてロシアを感じていたのかもしれません。チャイコフスキーへの深い思いを感じる作品を、ユロフスキとLPOがたっぷりに響かせています。

Chopin University Press
UMFCCD-158(1CD)
デビュー
ベートーヴェン:12のコントルダンス WoO.14(カロル・マスタラーズ編12本のサクソフォン版)
ムソルグスキー:禿山の一夜(パヴェウ・グスナル編13本のサクソフォン版)
ヴォイチェフ・ハウプカ:Nyx
ヴォイチェフ・キラル:Orawa(マスタラーズ編12本のサクソフォン版)
クシシュトフ・コショフスキ:映画音楽メドレー(スター・ウォーズ、ロード・オブ・ザ・リング、ザ・シンプソンズ、炎のランナー、ジュラシック・パーク、ジョーズ、シンドラーのリスト、ハリー・ポッター)
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー(ヤクプ・ムラス編サクソフォン・クァルテットとサクソフォン・オーケストラ版)
パヴェウ・グスナル(指)、
ワルシャワ・サクソフォン・オーケストラ

録音:2021年10月13日&2021年11月19日(ポーランド、ワルシャワ)
2017年にフレデリック・ショパン音楽大学の講師も務めるサクソフォン奏者パヴェウ・グスナルによって設立されたワルシャワ・サクソフォン・オーケストラのデビュー・アルバム。ベートーヴェンやムソルグスキーなどのクラシックの作曲家の作品やヴォイチェフ・ハウプカ、ヴォイチェフ・キラルといった現代作曲家の作品、さらには映画音楽まで幅広いジャンルの音楽を取り上げたライヴ録音盤です。メンバーはフレデリック・ショパン音楽大学を卒業、または在学中の学生も含まれており、個人的にも音楽コンクールで受賞している優秀な奏者も含まれています。サクソフォンだけで編成されたとは思えない多彩な音色で聴衆を楽しませてくれています

Forgotten Records
fr-1886(1CDR)
ヴェルディ:序曲、バレエ曲&アリア集
「運命の力」序曲
「アイーダ」〜バレエ音楽より
「ドン・カルロ」〜「世のむなしさを知る神よ」*
「オテロ」〜バレエ音楽
「運命の力」〜「神よ、平和を与えたまえ」*
グレ・ブラウエンステイン(S)*
ベルナルド・ハイティンク(指)
オランダ放送PO

録音:1962年5月21日(放送録音)

ALPHA
ALPHA-1006(1CD)
トゥビン(1905-1982):バレエ音楽『クラット(悪鬼)』からの組曲(1943/1961)
グラジナ・バツェヴィチ:弦楽のための協奏曲(1948)
トゥビン:弦楽のための音楽(1963)
ルトスワフスキ:葬送音楽(1958)
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2021年7月 パルヌ・コンサート・ホール、エストニア
パーヴォ・ヤルヴィとエストニア祝祭OによるALPHAレーベル第4弾。彼らの祖国エストニアが誇る大作曲家トゥビンの出世作である 『クラット』からの組曲と弦楽のための音楽、そしてバルト三国のお隣ポーランドの2曲を収録しています。トゥビンの出世作でありエストニアの 音楽史上初めてのバレエ音楽とされる『クラット』は、ブタペストで出会ったコダーイから民謡を研究するよう勧めらた後に構想され、ストラヴィ ンスキーやバルトークの手法も参考に書き上げられた、エストニアに伝わるクラット(悪鬼=ゴブリン)の神話を元にした作品。1943年ナチス・ ドイツ占領下のエストニアで初演され、1961年には組曲が編まれました。多彩な管弦楽法が用いられた、たいへん聴き映えのする作品で す。また新古典主義的な「弦楽のための音楽」では、トゥビンの様々な手法のエッセンスを味わうことが出来ます。バツェヴィチの「弦楽のため の協奏曲」はバルトークの「管弦楽のための協奏曲」をヒントに、バロックの合奏協奏曲の様式とポーランドの民族舞踊の要素を昇華させた 作品。ルトスワフスキの「葬送音楽」は、バルトークの「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」に影響され、その思い出に捧げられた代表 作の一つで、独自の解釈による十二音技法を展開させています。ヤルヴィとエストニア祝祭管はそれぞれの作品への深い共感とエッジの効い た演奏で、その魅力を十二分に伝える快演を聴かせます。

SONO LUMINUS
DSL-92267(1CD)
NX-B05
ATMOSPHERIQUES Vol.1
アンナ・ソルヴァルスドッティル(1977-):CATAMORPHOSIS
ミッシー・マゾーリ(1980-):シンフォニア(軌道を周る天体のための)
ダニエル・ビャルナソン(1980-):From Space I Saw Earth
マリア・フルド・マルカン・シグフスドッティル(1980-):Clockworking - オーケストラのために
バラ・ギスラドッティル(1989-):OS
アイスランドSO
ダニエル・ビャルナソン(指)

録音:2022年5月9-12日
世界的に注目されているアイスランド楽壇の牽引役の一人ダニエ ル・ビャルナソンとアイスランド響によるアルバム。 タイトルの「ATMOSPHERIQUES」は大気(圏)、雰囲気といった意味を持ちますが、解説者のドイル・アームブラ ストによればここに収められた作品には、地球とそれをとりまく宇宙をイメージした音響世界が表現されているという ことです。

Capriccio
C-8067(2CD)
NX-B09
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):舞台音楽集
【CD1】
スカンディナヴィア組曲 Op.13- アウグスト・ストリンドベリ 『Ett Dromspel』の付随音楽に基づく
3つの歌 - ウィリアム・シェイクスピアの喜劇 『十二夜』に基づく
組曲 - オルリン・ヴァシリエフの舞台『幸福』のための付随音楽から
4つの歌曲 Op.19- クラブントの劇 『白墨の輪』から
『カエサルとクレオパトラ』のための2つの管弦楽作品 - バーナード・ショーの劇による
22. 第1曲. 砂漠のノクターン
【CD2】
『カエサルとクレオパトラ』のための2つの管弦楽作品 - バーナード・ショーの劇による〜 第2曲. ロマンスとケーク=ウォーク
バレエ音楽『湖の伝説』 Op.40
 管弦楽組曲第1番
 管弦楽組曲第2番
ルミヤーナ・ヴァルチェヴァ・エヴローヴァ(S)
パヴェル・ゲルジコフ(Bs)
ブルガリア国立放送cho
ブルガリア国立RSO
アレクサンドル・ヴラディゲロフ(指)

録音:1970-1975年
近年注目が高まる作曲家パンチョ・ヴラディゲロフ。1933年にはブルガリア現代音楽協会の創立メンバーに名を連ね、1978年に世を去って以降もブルガリ ア音楽史に名を遺す重要な人物として後進たちに強い影響を与えています。彼は生涯、後期ロマン派の伝統に基づく調性音楽を書き、その多くはブルガリ ア民謡に根差したものでしたが、舞台作品においては国際的な題材を用いています。『スカンディナヴィア組曲』はスウェーデンの小説家アウグスト・ストリンド ベリの戯曲、シェイクスピアの『十二夜』、中国を題材にしたクラブント(本名アルフレート・ヘンシュケ)の『白墨の輪』、エキゾチックな雰囲気を湛えたバーナー ド・ショウの戯曲『シーザーとクレオパトラ』など多彩な題材による作品が楽しめます。 全ての作品は作曲家の息子、アレクサンドルの指揮による演奏です。


Treasures
TRE-300(1CDR)
モーリス・ル・ルー/プロコフィエフ&ラヴェル
プロコフィエフ:スキタイ組曲*
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
 道化師の朝の歌
 亡き王女のためのパヴァーヌ
 ボレロ
モーリス・ル・ルー(指)
フランス公営放送PO*、
フランス国立放送局O

録音:1961年*、1966年(全てステレオ)
※音源:仏VEGA C30ST-20001*、独Concert Hall SMS-2490
◎収録時間:66:52
“人間味と洗練味が交錯するル・ルーの鮮やかな指揮センス!”
■音源について
モーリス・ル・ルー(1923-1992)は、1960年〜1967にフランス国立放送管の首席指揮者を歴任しましたが、日本ではメシアンのトゥーランガリラ交響曲(1971年録音/VEGA音源)がキングレコードから発売された際に注目された程度でほぼ無名。録音数も限られますが、ここでは特に希少なステレオ録音を収録しています。

スキタイ組曲は、間違いなく同曲の屈指の名演!フランスのオケならではのカラッとした明るめの色彩が感覚的に瑞々しく響くので、何度聴いても辟易することがありません。第1曲は、3:12からの乾いたヴァイオリンの怪しさと森の神アラを表す神秘の響きとのコントラストの生々しいこと!人気の第2曲は凶暴な咆哮が少しも煩くないばかりか、楽器の音というより生きた人間の肉声のように聞こえるのは、ただ野放図に大音響を垂れ流しているのとは違い、そこに芸術的な制御が効いている証しでしょう。コーダの目の覚めるようなレスポンスは、こうでなければ!第3曲のヌメヌメとした質感と荒涼感、コーダの濡れた質感も印象的。終曲コーダに至っては、太陽神の閃光のようなオーラの威力の前に、思わず平伏したくなるほどです。
 ラヴェルでまず強調したいのは、道化師の朝の歌の凄さ!フランスの指揮者の録音ではロザンタールと双璧を成す名演で、少なくとも色彩パレットの豊かさはル・ルーが上!冒頭の弦のピチカートのピチピチした弾け方からして強烈ですし、オーボエからコールアングレ、クラリネットのしなやかな移行も見事。大太鼓を契機とした全体の熱気放射力も半端ではない!中間部のファゴットの即興的な語り口も堂に入り、クライマックスの開放感がこれまたキラキラ眩しい!再現部冒頭はまさにスペインのギラギオらの太陽!その後6:33からチェロの官能美で悩殺したかと思うと、恐ろしく野太いファゴットが応酬。この曲のあるべき姿がここにあります!
 高雅で感傷的なワルツも、見事な推進力。「高雅」のイメージに囚われずに表現意欲を惜しげもなく注入。特に終曲の遠近感を伴った音像の表出とラヴェル特有のメルヘンチッックな空気感が素敵です。
一方、亡き王女のためのパヴァーヌは、打って変わって淡白路線。その淡々たる進行の中で作品のテクスチュアを丁寧にあぶり出します。ホルンの音色はいかにもフランス風の明るい音色ながら音楽的ニュアンスは決して楽天的ではなく、ヴィブラートが慎ましく、独自の涙色の音色を引き出しています。【2023年5月・湧々堂】


WERGO
WER-7401(1CD)
Prozession〜エンノ・ポッペ(1969-):作品集
(1)Fleisch(肉) 〜テナーサックス、エレキギター、キーボードとドラムスのための(2017)
(2)Prozession(行列) 〜大アンサンブルのための(2015/2020)
(1)アンサンブル・ニケル
(2)エンノ・ポッペ(指)、
アンサンブル・ムジークファブリーク

録音:(1)2020年10月30日、(2)2020年11月15日
※全て世界初録音
WERGOから定期的にリリースを重ねているドイツの作曲家エンノ・ポッペ(1969-)。今作は2曲の奇抜な編成による新感覚音楽を収録。どちらも初録音で、 『Prozession』は初演時のライヴ。
テナーサックス、エレキギター、キーボード、ドラムスというおよそクラシックではありえない編成による『Fleisch』は、この編成で活動している異能集団「アン サンブル・ニケル」あってこその滅法おもしろい作品。急緩急の3楽章で書かれているあたりにクラシックの香りがしますが、明らかにポップスやロックを感じるモー ションを用いていて、瞬間的な響きを不揃いに何度も発しあう第1楽章からして超ユニーク。ポッペお気に入りのモーグのシンセサイザーが良い味を出しています。 また、ポッペのエレキギターに関するイメージはジミヘンであり、長髪のロックスターであり、”埃っぽい”ものだそう。「新鮮味に欠けるものを使って、新しい文脈 で作曲するのが好き」という作曲家の個性が炸裂しています。サックスの音量が大きいこともあり、各楽器が太い音で力強く鳴らしあっているのもロック味を感じ ます。現代のプログレと謳ってもさまになりそう。
『Prozession』は現代音楽の猛者集団ムジークファブリークのために書かれた1時間近い作品。編成は大きく、古典的なオーケストラの楽器は網羅され、さら に電子オルガン、エレキギター、各種打楽器が加わります。それでいて室内楽的な簡潔な響きが支配的で、思いつく限りの楽器の組合せを試してその音を楽しんで いるかのよう。ゆったりと時間が流れ、自然界の音に耳をすましているような不思議な感覚にとらわれます。 (Ki)

Signum Classics
SIGCD-758(1CD)
ポール・リードの祝典
ポール・リード(1943-1997):ヴィクトリアン・キッチン・ガーデン組曲(独奏フルート、ハープと弦楽のための)(ヤン・ヴィレム・ネレケによる改作)
ルシヨンの歌-5つのカタルーニャの民謡(ポール・リードによるソプラノと管弦楽編曲版)
鳥の歌(ポール・リードによるソプラノと管弦楽編曲版)
バスーンと管弦楽のためのカタロニア(オーケストレーション:ティム・ギブソン)
木管六重奏のためのセレナータ
フルートと弦楽オーケストラのための協奏曲
ロンドン・ウインズ、イギリス室内O、ロビン・オニール(指)、フィリッパ・デイヴィス(Fl)、プメザ・マチキザ(S)、ローレンス・パーキンス(Fg)、ヘレン・タンスタール(Hp)

録音:2022年6月27日-28日、オール・セインツ教会(イースト・フィンチリー、ロンドン)
※「ルシヨンの歌」を除く作品は世界初録音
BBCのテレビ番組「ヴィクトリアン・キッチン・ガーデン」のテーマ曲(イギリスの名誉ある音楽賞であるアイヴァー・ノヴェロ賞受賞)をはじめ、子ども向け番組の音楽などを数多く手掛け、イングリッシュ・ナショナル・オペラではコレペティトールとしても活躍していたイギリスの作曲家、ポール・リード。リードの音楽は、優しく、詩的で、ユーモラスで、高揚感があり、素晴らしいメロディとドラマティックな創作に満ちています。本アルバムでは、生誕80周年を記念して、リードが残した知られざる作品を発掘する好企画。
1988年のBBCプロムスでモーツァルトの協奏曲ニ長調を演奏して以来、最も優れたフルート奏者の一人として世界的に高い評価を得ているフィリッパ・デイヴィス。コヴェント・ガーデンやシュットゥットガルト歌劇場を拠点に活躍し、今日のオペラ界の新星の1人として注目される南アフリカ出身のソプラノ歌手、プメザ・マシキザ。1974年から2017年まで長きにわたりマンチェスター・カメラータの首席ファゴット奏者を務め、ソリストとしても多くの名演・名録音を残すイギリスのベテラン・バスーン奏者、ローレンス・パーキンスという豪華ソリスト達がレコーディングに臨んでいます。

NMC
NMC-D274(1CDR)
エミリー・ハワード:トーラス
1. アンティスフィア/2. スフィア/3. コンパス/4. トーラス
マーティン・ブラビンズ(指)BBC響、他
1. ヴィンバイ・カジボニ(指)BBCフィルハーモニック
2. マーク・ウィッグルスワース(指)BBCウェールズ・ナショナルO
3. ジュリアン・ウォーバートン(パーカッション)、ガブリエッラ・テイシェンネ(指)、バーミンガム・コンテンポラリー・ミュージック・グループ
4. マーティン・ブラビンズ(指)、BBC響

録音:2022年11月(1)、2018年6月(2)、2022年12月(3)、2019年11月(4)
数学的な形やプロセスに見出される「詩」に深く魅了され、数々の賞を受賞しているイギリスの作曲家、エミリー・ハワード。2016年にNMCのデビュー・ディスク・シリーズから発売された「Magnetite」(NMC-D219)に続くエミリー・ハワードの作品集で、「Antisphere(反球)」、「sphere(球)」、「Torus(円環)」の3曲は、近年彼女の創作活動の中心となっている幾何学にインスパイアされた一連のオーケストラ作品の開発プロジェクト「Orchestral Geometries(オーケストラル・ジオメトリーズ/管弦楽的幾何学)」の作品で、「Compass」は、Orchestral Geometriesを統合・進化させた最新作。名匠マーティン・ブラビンズが指揮する「Torus」は、2016年のBBCプロムス委嘱作で、2017年に英国作曲家賞のオーケストラ部門を受賞しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Diapason
DIAP-158(1CD)
グリーグ:作品集
(1)劇附随音楽 「ペール・ギュント」 Op.23より【結婚行進曲/ イングリッドの嘆き/ 山の魔王の宮殿にて/ 朝/ オーセの死/ アラビアの踊り/ ソルヴェイグの歌/ アニトラの踊り/ ペール・ギュントの帰郷/ ソルヴェイグの子守歌】
(2)ヴァイオリン・ソナタ第2番ト長調 Op.13
(3)組曲 「ホルベアの時代から」 Op.40
(1)イルゼ・ホルヴェーグ(S)、ビーチャム合唱協会、トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO
 録音:1956年
(2)ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)、エマニュエル・ベイ(P)
 録音:1955年
(3)ヘルベルト・サンドベリ(指)RIAS響現:ベルリン・ドイツSO)
 録音:1955年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。シリーズ第158巻では、グリーグの名盤に焦点を当てています。
本アルバムのメインといっても過言ではない名匠トーマス・ビーチャムと、「イギリスの国民的オーケストラ」、ロイヤルPOによる 「ペール・ギュント」 は、組曲版とは異なり、ビーチャム独自の選曲による抜粋版で、56年の録音ながらも永く聴き継がれてきたビーチャムを代表する名盤の一つです。カップリングには、20世紀ヴァイオリン界を席巻した大ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツによるヴァイオリン・ソナタ第2番。王立スウェーデン歌劇場の指揮者として活躍したヘルベルト(ヘルベット)・サンドベリと、RIASSOによる 「ホルベアの時代から」 (初CD化音源)が組み合わされています。フランスのマスタリング・スタジオ「Circe」のリマスタリングによって音質が向上した名演の数々をお楽しみください。


RUBICON
RLP-1096(2LP)
ザ・プレイハウス・セッションズ
ジェニーは愛し、告白もした/洗濯女セット/彼女はこのぽつりと立つ山を度々訪れ/山を越え、谷を越え/アダージョときらきら輝く女王/三羽の烏/妖精シャッフル/舌がふたつに割れた斑点模様の蛇よ;静かに、もうしゃべらないで/束の間の音楽z.583/2/ニューカースル・セット/陽気な巡礼者/ニール・ガウの赤い、赤いばらのための哀歌/柳の歌(デズデモーナの歌)/今や夜は追いやられた/彼女はパックのいたずらを許してくれるだろうか
ビャッテ・アイケ(芸術監督&Vn)、
バロックソリステーネ
イギリス、ドイツをはじめとする欧米各地で大きな話題を巻き起こした「ジ・エールハウス・セッションズ」は、2005年にノルウェー、ベルゲンで結成されたピリオド・アンサンブル、バロックソリステーネと芸術監督ビャッテ・アイケが起ち上げたユニークかつオンリーワンのプロジェクト。17世紀ロンドンのエールハウス(ビヤホール)の音楽を再現するという衝撃作の続編、「ザ・プレイハウス・セッションズ」がアナログ盤(180g重量盤LP)でもリリースされることになりました!
ピューリタン革命(清教徒革命)期に劇場や教会から排除された音楽家たちが、「エールハウス」で繰り広げた刺激的なセッションから、チャールズ2世の王政復古、ウィリアム3世とメアリー2世が登場した名誉革命の時代へと舞台は進み、エールハウスの音楽文化はプレイハウス(劇場)やミュージック・ホールへと発展してゆきます。チケットや定期券が売られるようになり、オペラ、仮面劇、ダンス、コメディなどから、最初の公共のコンサートホール設立への道を開くことになりました。シェイクスピア、即興喜劇、ジャグリング、パーセルの音楽、民謡、シーシャンティなど、イギリスらしい様々な要素が盛り込まれたプレイハウスのエキサイティングなサウンドを、ビャッテ・アイケの鋭いヴァイオリンと才気煥発なピリオド楽器奏者たちが再現します。

スリーシェルズ
3SCD-0071(1CD)
税込定価
渡辺宙明音楽選2/ヒーローオーケストラ
マジンガーZ 組曲
グレートマジンガー組曲
太陽戦隊サンバルカン組曲
宇宙刑事ギャバン組曲
レーザーブレードメドレー
アンコール:宇宙刑事ギャバン(宙明先生(指)お客様合唱)
アンコール:太陽戦隊サンバルカン(宙明先生(指)お客様合唱)
アンコール:マジンガーZ(宙明先生(指)お客様合唱)
宙明先生のお言葉
■ボーナストラック:野球狂の詩(カラオケ)
齊藤一郎(指)、渡辺宙明(指)
オーケストラ・トリプティーク

録音:2018年4月21日・文京シビック大ホール
このCD には、2018年4月21日に文京シビックホールの大ホ ールで行われた「渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ/昭和の 子どもたちへ」における齊藤一郎(指)オーケストラ・トリプティ ークによるインストゥルメンタル部分とアンコールの宙明先生の 指揮によるお客様との合唱のライヴ録音を収録しました。 ヒーローオーケストラとは、アニメ、特撮などのヒーローの活躍 を彩った音楽をゴージャスなオーケストラで楽しむ新企画であ り、その第1回目として、アニメ・特撮音楽の巨匠、渡辺宙明が 生み出した“宙明サウンド”を特集したのでした。 宙明先生たっての希望で、宙明先生に縁の深い水木一郎、 堀江美都子、串田アキラの各氏を迎えて行われたコンサート で、ホールは超満員となり、お元気だった宙明先生は文化放 送のラジオ生出演や、ストリーム番組DOMMUNE の特集「渡辺宙明ヒーローサウンドを語る」にも出演され、Twitter のトレン ドになるほどの大きな話題となりました。 お馴染みのアニソンだけでなく、BGMのダイナミックで華麗なサウンドを鑑賞して頂きたいという、卒寿コンサートからの趣 旨も受け継いで行われたコンサートでした。 当時92歳の宙明先生は、まだ車椅子を使うこともなく、アンコールでの指揮も担当され、大変にお喜びで、終演後には、ゲ スト歌手の皆様とも食事をされるなど、和気あいあいとコンサートの余韻までたっぷりと楽しまれた御様子でした。当初から BGM のみでのCD 化を予定して収録していたのですが、なかなかCD を発売する機会がなく、宙明先生の没後の発売とな ってしまったことをお詫び申し上げます。 そろそろ未来に見えてきた宙明先生の生誕100 年には、宙明先生の歌をお客様と大合唱できる時代がまた来るはず。 その時は、あちらの世界にまで届くような大合唱で祝いたいと思っています。
※水木一郎、堀江美都子、串田アキラによる歌唱は収録されていません。

ALBANY
TROY-1913(1CD)
ミゲル・デル・アギラ(b.1957)管弦楽作品集
(1)ジャイアント・ギターOp.91
(2)サロン・ブエノス・アイレスOp.102
(3)ヴァイオリン協奏曲Op.94
(4)緊張Op.126
(5)クスコ陥落Op.98
ダーク・メイヤー(指)
オーガスタSO
(3)ギジェルモ・フィゲロア(Vn)

録音:2020年1月18日、2021年5月23日
ゲル・デル・アギラはウルグアイ出身の作曲家で現在はアメリカで活動、グラミー賞にも何回 かノミネートされています。非常に多作家で既に 130曲以上の作品を発表、作風はラテン・アメリ カ出身の作曲家らしく明朗快活、ヴィラ・ロボスやチャベス、レブエルタスあるいはコープランド を思わせ楽しめる。ヴァイオリン協奏曲はラテン情緒あふれる情熱的でねっとり(?)としたメロデ ィがたっぷり歌い込まれた秀作。
ALBANY
TROY-1914(1CD)
デイヴィッド・デル・トレディチ(b.1937):作品集
(1)ポップ=プリ
(2)アドヴェンチャー・アンダーグラウンド
デイヴィッド・アラン・ミラー(指)
オールバニーSO
(1)ヒラ・プリットマン (S) 、アメリカン・ミュージック・フェスティバルcho、ロックバンド

録音:(1)2019年6月2日、(2)2018年6月3日
アメリカのネオ・ロマン主義の作曲家デル・トレディチの最新オーケストラ集。「ポップ=プリ」 は彼の出世作となった「不思議の国のアリス」シリーズのひとつで独唱、合唱、語りとオーケスト ラのためのカンタータ。「アドヴェンチャー・アンダーグラウンド」は18 世紀のイギリスの賛美歌作 家アイザック・ウォッツの詩に基づくオーケストラ作品。いずれもデル・トレディチらしい、明快な 調性と様々なスタイルが折衷したユーモア溢れる不可思議な世界が拡がる秀作。
ALBANY
TROY-1921(1CD)
オーリン・ハンナム(b.1985):「傘の海」(2019)*
デイヴィッド・マスランカ(1943-2017):交響曲第4番(1994)
エリック・レオン(指)
オレゴン州立大学ウィンド・アンサンブル

*=世界初録音
オレゴン州立大学ウィンド・アンサンブルはイーストマン・ウィンド・アンサンブルやノース・テキ サス・ウィンド・シンフォニー、イリノイ大学シンフォニック・バンドと並ぶアメリカの吹奏楽団の名 門で同大学の学生、OB、OG、教師から構成されています。 ハンナムはホルン奏者でもあり、若手ながら管楽器の機能を熟知したダイナミックな作風で聴き ごたえ充分。吹奏楽界の巨匠マスランカの円熟期の交響曲第 4番もオレゴン州立大学ウィン ド・アンサンブルの可能性をフルに発揮した快演。
ALBANY
TROY-1924(1CD)
「ストリング・コスモロジー」 〜弦楽オーケストラ作品集
(1)カレル・フサ(1921-2016):弦楽のためのディヴェルティメント
(2)スティーヴン・スタッキー(1949-2016):コルバーン変奏曲
(3)コールリッジ=テイラー(1875-1912):ノヴェレッテ ハ長調Op.52-No.2
(4)エルガー:弦楽のためのセレナードOp.20
(5)ブルックナー:弦楽五重奏曲へ長調よりアダージョ(マーク・マンダラーノ編弦楽合奏版)
マーク・マンダラーノ(指)
シンフォニエッタ・オブ・リヴァーデール

録音:(2)2014年、(5)2015年、(1)2016年、(3)(4)2021年、
ウェイヴ・ホール、ブロンクス・ニューヨーク
チェコ出身で後にアメリカで活躍したカレル・フサの新古典主義と表現主義を融合したかの ような弦楽のためのディヴェルティメントに始まり、アフリカ系の作曲家として初めて成功したコ ールリッジ=テイラーのエルガーを思わせる優雅で美しいメロディを持つノヴェレッテ、そしてエ ルガーのセレナードを経てブルックナーの弦楽五重奏曲の弦楽合奏版(第 3楽章のみ)まで、 いずれもあまり普段知演奏される機会のない、しかし弦楽オーケストラの知られざる名曲を収め た貴重な一枚。


Spectrum Sound
CDSMBA-135(1CD)
(1)ベルリオーズ:「ローマの謝肉祭」序曲
(2)ラヴェル:クープランの墓
(3)ムソルグスキー:禿山の一夜
(4)デュカス:魔法使いの弟子
(5)ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
(6)ラヴェル:ラ・ヴァルス
アンドレ・クリュイタンス(指)フランス国立放送O

ライヴ録音:1959年5月1日モスクワ音楽院(モノラル)【全て初出音源】
丁寧な復刻で評価を高めているスペクトラム・サウンド。好評のフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの正規初出復刻、当アルバムには1959年5 月1日、モスクワ音楽院におけるクリュイタンス(指)フランス国立放送O演奏の正規初出音源を収録しております!
この録音はモスクワ・ツアー初日公演をおさめたもので、ムソルグスキーを中心に据え、前半と後半はベルリオーズ、ラヴェル、ドビュッシーとフランスのお国モ ノでまとめています。
クリュイタンスらしいエレガントな表情はもちろんのこと、生命力に満ちた当演奏は50代半ばのクリュイタンスの最も充実した内容。モノラル音源ながら正規初出 の貴重音源のリリースは大歓迎と申せましょう。
※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文下をおすすめします。

Pentatone
PTC-5187028(1CD)
シュニトケ:回心のための詩篇(1988) ダニエ ル・ロイス(指)
カペラ・アムステルダム

録音:2022年9月17-20日/ペテロ教会(ユトレヒト)
カペラ・アムステルダムは1970年創設。1990年よりダニエル・ロイスが音楽監督を務め、ルネサンスから現代までの声楽作品を満喫させてくれます。今回シュ ニトケの大作に挑戦。シュニトケの「回心のための詩篇」はロシアのキリスト教受洗千年を記念して1988に作曲されました。彼円熟期の作で、人の声の表現力と 効果を存分に発揮させています。
録音にあたり、指揮者のロイスは信頼性の出版譜によらず、シュニトケ研究で有名なチェロ奏者イワシキンの監修で自筆譜を用いることにしました。自筆譜には強 弱記号がほとんどなく、拍子もフレージングも示されておらず、音さえも違いが見られました。印刷譜だと最後のニ長調主和音にミ♭が加わっていますが自筆譜に はなく、Deus(神)の象徴としてのD(ニ)音で終わらせるシュニトケの意図を明確にさせています。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0060(1CD)
サン・サーンス:交響詩集
歌劇『サムソンとデリラ』〜バッカナール
交響詩『ファエトン』 Op.39
交響詩『ヘラクレスの青春』 Op.50
交響詩『オンファールの糸車』 Op.31
交響詩『死の舞踏』 Op.40
※ベーレンライター版、ヒュー・マクドナルド氏による新たなクリティカル・エディションによる初録音
アイヴォー・ボルトン(指)
バーゼルSO

録音:2021年7月(バッカナール)、2021年2月(交響詩)/スタッドカジノ・バーゼル
サン=サーンスの没後100年記念として2021年に録音された交響詩集。バーゼルSOとその首席指揮者アイヴォー・ボルトンによる 演奏です。繊細なひびきを美しくとらえた好録音で、サン=サーンスの流麗な音楽を満喫できます。新たな版のスコアを使った初録音というのも興味深いポイント。
リストが創始した交響詩というジャンルは、色彩的な情景描写を得意としたフランスの作曲家たちが受け継ぎました。サン=サーンスはその筆頭と言える存在で 4曲の交響詩を残しています。どれも分かりやすい物語を巧妙なオーケストレーションで自然に音楽化した佳品。美しいハープの用法なども花を添え、じつに耳を 愉しませてくれます。勝利の大祝宴をアラビア風の野太い旋律で描いた、熱気あふれるバレエ音楽「バッカナール」を併録。 (Ki)

OEHMS
OC-1729(1CD)
NX-B03
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」 - オーケストラ・パッション(1994)
序/イゾルデの愛への欲求
夜の歌/前奏曲と輪舞
トリスタンの幻影/再会
イゾルデの愛の死
シュターツカペレ・ワイマール
ハンスイェルク・アルブレヒト(指)

録音:2022年6月25日(ライヴ)
Oehmsレーベルでのオルガン録音で注目されているハンスイェルク・アルブレヒトは、指揮者としても活躍中。ミュン ヘン・バッハO&choの芸術監督で、バーリ(イタリア)のペトルッツェッリ劇場の首席客演指揮者も務め ています。尊敬する音楽家として真っ先にストコフスキーを挙げるアルブレヒトは、大オーケストラの為の編曲作品 も好んでとり上げ、Oehmsにはマゼール編の 『言葉のない指環』 (OC1872) の録音がありました。今回はワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」の音楽の抜粋を、ヘンク・デ・フリーヘルが管弦楽用に編曲したものをとりあげて います。

TOCCATA
TOCC-0450(1CD)
NX-B03
ブラームス・バイ・アレンジメント 第2集〜ロビン・ホロウェイ(1943-)によるオーケストラ編曲集
ブラームス:シューマンの主題による変奏曲 Op.23(1861)管弦楽編(2016)
シューマン:ペダル・ピアノの為の6つのカノン形式の練習曲 Op.56(1845)
 ドビュッシーによる2台ピアノ版(1891)に基づく管弦楽編(2011)
ブラームス:2台ピアノの為のソナタ Op. 34a(1864)管弦楽編(1845)

※全てロビン・ホロウェイによる管弦楽編、世界初録音
BBC響
ポール・マン(指)

録音:2022年7月7-8日
TOCCATAのブラームス・バイ・アレンジメント、第1集は弦楽五重奏曲やクラリネット五重奏曲を弦楽三重奏に 凝縮したものでしたが(TOCC-66)、この第2集は4手連弾または2台ピアノによる曲をオーケストラへと拡大したプ ロジェクトです。編曲は英国の作曲家ロビン・ホロウェイ。彼は「2台ピアノの為のソナタ Op.34a」について「規模 の大きさと充実した構造、作品に込められた野心と感情の深さは、シンフォニックな表現が似つかわしい」と語り、 交響曲として再創造しました。シューマンの「カノン形式の練習曲」はドビュッシーが2台ピアノに編曲した版を更に オーケストレーションしたものです。

Skani
SKANI-148(1CD)
ユリス・カルルソンス:生と死の踊り
ユリス・カルルソンス(b.1948):バレエ「シルマチのアントニヤ」組曲
エル・シド - 生と死の踊り(管弦楽のための)
ヨセフの幻影(管弦楽とバリトン・ソロのための)
リエパーヤSO、
グンティス・クズマ(指)、
ダウマンツ・カルニンシュ(Br)

録音:2022年9月5日-8日、グレート・アンバー・コンサートホール(リエパーヤ、ラトビア)
ユリス・カルルソンス(b.1948)は、ラトビアの古い世代に属する作曲家です。様々なジャンルで多くのダイナミックな作品を作ってきました。1990年から2007年までヤーゼプス・ヴィートリス・ラトビア音楽アカデミーで教え、1989年から1993年にかけてラトビア作曲家連盟の会長を務めました。グンティス・クズマ(b.1983)とリエパーヤSOのこのアルバムでは、初めてスタジオ録音されるカルルソンスの管弦楽作品が特集されています。
バレエ「シルマチのアントニヤ」は、20世紀初頭のラトビア、シルマチの農場を舞台とする、若い未亡人のオーナーのアントニヤ、彼女の娘、農夫長、仕立て屋たちの物語を題材にしたルードルフス・ブラウマニス(1863-1908)の戯曲による作品です。2017年に作曲され、翌年初演されました。このアルバムでは、2020年に作られた、9曲の「組曲」が演奏されます。「エル・シド - 生と死の踊り」は、リガで上演されたピエール・コルネイユの劇『ル・シッド(エル・シド)』とは別の伝説に基づく作品です。情熱、血の声、名誉、魂の高貴さ、誠実さを「トーン」に作曲されています。「ヨセフの幻影」は、1981年に上演されたトーマス・マンの劇『ヨセフとその兄弟』とは直接のつながりをもたない、回想と内省の「遠いエコー」として書かれました。過去か未来、あるいは両方の「幻影」。東方の砂漠にひとりでいる孤独という「ヨセフの現実」が、ラトビアの詩人で劇作家のライニスの作品に近い視点で描かれます。

Chandos
CHSA-5300(1SACD)
チャイコフスキー:管弦楽作品集
交響的バラード 「地方長官」 Op.78
幻想曲 「テンペスト」 Op.18
歌劇「チェレヴィチキ」より 「序曲」と「ポロネーズ」
交響的幻想曲 「フランチェスカ・ダ・リミニ」 Op.32
アルペシュ・チャウハン(指)
BBCスコティッシュSO

録音:2022年7月18日-20日、シティ・ホール(グラスゴー・イギリス)
BBCスコティッシュSOの副指揮者であるアルペシュ・チャウハン(指)チャイコフスキーの管弦楽作品集!バーミンガムで生まれたアルペシュ・チャウハンは、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキに師事し、ファンホ・メナ、ワシリー・ペトレンコのマスター・クラスに参加。2014年から2016年にはバーミンガム市SOの副指揮者としてアンドリス・ネルソンス、エドワード・カードナーから研鑽を積みました。その後2021/22年シーズンよりデュッセルドルフSOの首席客演指揮者、BBCスコティッシュSO副指揮者に就任。その他にもバーミンガム・オペラ・カンパニーの音楽監督を務めています。
これまでにLPO、フランス国立O、フィルハーモニアOなど国際的に高い評価を受けているオーケストラとも頻繁に共演を繰り返しており、イギリス期待の若手指揮者の一人で、今回の録音がChandosレーベル初録音となります。
Chandos
CHAN-20164(1CD)

PCHAN-20164(1CD)
国内盤仕様
税込定価
エリック・コーツ:管弦楽作品集 Vol.3
テレヴィジョン・マーチ/組曲「3人の男」
シンデレラ/ダム・バスターズ
ラスト・ラヴ
スウィート・セヴンティーン
組曲「3人のエリザベス」
ジョン・ウィルソン(指)、
BBCフィルハーモニック

録音:2022年3月30日-31日、メディア・シティUK(サルフォード、マンチェスター)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
シンフォニア・オヴ・ロンドンとの一連の録音ではBBCミュージック・マガジン賞をはじめとした数々の賞に加え、2022年度には「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)がレコード・アカデミー賞の管弦楽曲部門、そして英グラモフォン賞の空間オーディオ部門を受賞するなどさらなる圧倒的な評価を築いている指揮者、ジョン・ウィルソン。今回はBBCフィルハーモニックと2019年(CHAN-20036)、2020年(CHAN-20148)にリリースし高く評価されていたエリック・コーツ・シリーズに3年ぶりとなる新作が加わります。
ライト・ミュージックの分野でもスペシャリストとして活躍してきたジョン・ウィルソン。初期にはアーサー・サリヴァンやエドワード・ジャーマンの影響を受け、ジャズやダンス・バンドの要素を取り入れながら独自に進化していった英国のライト・ミュージックの全盛期を代表するコンポーザー=コンダクター、エリック・コーツの音楽はまさに彼の得意とするところでしょう。第3巻となる今作は、各楽章がそれぞれ田舎、街、海でのイギリスの男性を表現した組曲「3人の男」や、「私たちの想像の中の“シンデレラ”に捧げる」というコンセプトで書かれた幻想曲「シンデレラ」、イギリスの歴史上の3人のエリザベスを描いた女王陛下に捧げる組曲「3人のエリザベス」などを収録。時代の移り変わりに左右されることなく、日常の喜びを生き生きとしたメロディーで表現する才能にあふれ、戦争の時でも平和の時でもイギリス人に魅力と活力を与え続けたエリック・コーツの音楽をジョン・ウィルソン&BBCフィルの溌剌とした演奏でお楽しみください。

Audax Records
ADX-11207(1CD)
ロッシーニ:劇付随音楽「コロノスのオイディプス」 ナウエル・ディ・ピエロ(Bs)、ファブリツィオ・ルッジェーロ(指)、フィラルモニカ・ジョアキーノ・ロッシーニ、フォルトゥーナ劇場cho

ライヴ録音:2022年8月17日、ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル、ロッシーニ劇場(ペーザロ、イタリア)
レイチェル・ポッジャーに学んだ"21世紀世代"のバロック・ヴァイオリニスト、ヨハネス・プラムゾーラーが主宰し、様々な知られざる作品、意欲的なレパートリーを発掘してきたフランスのレーベル、「オーダックス・レコーズ(Audax Records)」。アルゼンチン、ブエノスアイレス出身のオペラティック・バス、ナウエル・ディ・ピエロがロッシーニの劇付随音楽「コロノスのオイディプス」を収録。

古代ギリシアの三大悲劇詩人の一人、ソポクレス原作の「コロノスのオイディプス」をジャンバッティスタ・ジュスティが台本に仕上げ、ロッシーニが音楽を付けた劇付随音楽です。しかしこの作品は現在ではほとんど演奏されなくなっており、このアルバムに収められた2022年に行われたロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルでの演奏は、同曲の貴重な記録と言えます。ナウエル・ディ・ピエロの美声と、それをより引き立てるファブリツィオ・ルッジェーロ率いるフィラルモニカ・ジョアキーノ・ロッシーニの演奏でお楽しみください。

Halle
CDHLL-7560(1CDR)
ストラヴィンスキー:兵士の物語 マーク・エルダー(指)、
ハレOのミュージシャンたち、
リチャード・カッツ(ナレーター)、
マーティンズ・イムハンベ(兵士)、
マーク・ロッキャー(悪魔)

録音:2021年3月
第一次世界大戦直後に作曲されたストラヴィンスキーの「兵士の物語」は、戦後間もない状況で大編成のものは上演できないことを考えて7人のオーケストラと、ナレーター、兵士と悪魔という少人数で上演できるよう編成されています。ジャズやポピュラー・ダンスの要素も取り入れられ、リズムの面白さが際立つこの作品を、ハレOの首席奏者たちが集まり、見事なアンサンブルで再現しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

La Dolce Volta
LDV-103(1CD)
シンフォニック・ポエトリー
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):「アンドロメダ」
リリ・ブーランジェ:「春の朝に」、交響詩「哀しみの夜に」
メル・ボニ:伝説の女たち「クレオパトラの夢」「オフェーリア」「サロメ」
ベッツィー・ジョラス(b.1926):「A Little Summer Suite」(世界初録音)
デイヴィッド・レイランド(指)
メス・グラン・テスト国立O

録音:2021年10月26-30日
作品を聴く前に、それが男性によって作曲されたのか、女性によって作曲されたのかを知る必要があるでしょうか。その情報は、私たちの聴き方や判断に影響す るのでしょうか?この録音で選ばれた作品は、いわゆる「標題音楽」です。作曲家は、音楽以外のテーマを聴覚的な手段で描写しています。純粋な音による物語を 堪能できる1枚です!
オルメスは、パリ音楽院に女性だからという理由で入学しなかったものの、リストにその才を激励され、フランクに入門します。ドビュッシーもオルメスの才能を 認めていました。フランクの遺作となったオルガン作品「3つのコラール」の2曲目はオルメスに捧げられています。この作品はオルメス最後の交響詩です。
リリ・ブーランジェはローマ大賞を受賞した最初の女性作曲家。健康上の問題で夭折したこともありその作品は多くはありませんが、どれも珠玉の天才の光が感 じられます。
メル・ボニは作品のタイトル以外に原作となった詩などについては示唆していないため、聴き手はタイトルから様々にイマジネーションをふくらませて作品を聴く ことができます。ケックランのもとでオーケストラの書法に磨きをかけていた時期の作品で、色彩豊かな世界が広がります。
ジョラスの「A Little Summer Suite」は夏(6月)に書き上げられたということでつけられたタイトル。ラトル指揮ベルリン・フィルから委嘱を受けて作曲さ れた7つの楽章から成る作品です。「展覧会の絵」に大いに影響を受けたといいますが、低弦による開始やその後の迫力ある不協和音など、非常に刺激的な作品 で、ベルリン・フィルのメンバーからも大歓迎された、管弦楽の醍醐味にあふれた作品です。 (Ki)


EUROARTS
20-18388(34DVD)
限定プレス
グレイテスト・コンダクターズ/アバド、バレンボイム、ハイティンク、ヤンソンス、メータ、小澤征爾

■クラウディオ・アバド(7DVD,662分)
◆DVD1(67分)
ドキュメンタリー
「沈黙を聴く」〜クラウディオ・アバドの芸術的肖像(日本語字幕付)
収録曲目:
ノーノ:プロメテオ
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界」
ベートーヴェン:交響曲第1,3&9番、エグモント序曲
ブルックナー:交響曲第1&9番
ストラヴィンスキー:詩篇交響曲
ブラームス:ドイツ・レクイエム
R.シュトラウス:エレクトラ
ウェーベルン:管弦楽の為の6つの小品
ドビュッシー:海
チャイコフスキー:交響曲第5番(抜粋)
ボーナス:
マーラー:交響曲第10番より<アダージョ> 
◆DVD2(94分)
『ジルヴェスター・コンサート2000 ヴェルディ・ガラ』
ヴェルディ
『仮面舞踏会』より「彼女は天を見つめる」「諸君、ウルリカの家で」
「見よこの夜に」「オスカルのカンツォーネ」
『ドン・カルロ』より「王妃の舞踏会」
『リゴレット』より「あれかこれか」「女心の歌」
『椿姫』より「乾杯の歌」「花から花へ」
『ファルスタッフ』より第1幕第2場
『ファルスタッフ』より第2幕第2場
『ファルスタッフ』より第3幕フィナーレ
J・シュトラウス:『仮面舞踏会』によるカドリーユ
◆DVD3(88分)
ヴェルディ:レクィエム
◆DVD4(122分)
(1)ベートーヴェン:交響曲第9番『合唱』
(2)ベートーヴェン:交響曲第3番『英雄』
◆DVD5(84分)
マーラー:交響曲第9番
◆DVD6(107分)
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番
◆DVD7(100分)
バッハ:ブランデンブルク協奏曲全6曲
・第1番ヘ長調BWV.1046
・第3番ト長調BWV.1048
・第5番ニ長調BWV.1050
・第6番変ロ長調BWV.1051
・第4番ト長調BWV.1049
・第2番ヘ長調BWV.1047
アンコール:・第2番ヘ長調BWV.1047より第3楽章アレグロ・アッサイ
■ダニエル・バレンボイム(2DVD/189分)
◆DVD1
ドキュメンタリー「知ること、それが始まり」
◆DVD2
モーツァルト:協奏交響曲変ホ長調K.Anh.9(297b)
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
アンコール:
エルガー:エニグマ変奏曲op.36よりニムロッド
■ベルナルド・ハイティンク(7DVD/730分)
◆DVD1
ドキュメンタリー『ベルナルド・ハイティンク/わが音楽人生〜ある指揮者の肖
像』(49分)
◆DVD2
(1)マーラー:交響曲第1番『巨人』
(2)マーラー:交響曲第2番『復活』
◆DVD3
マーラー:交響曲第4番ト長調
◆DVD4
(1)マーラー:交響曲第3番
(2)マーラー:交響曲第7番『夜の歌』
◆DVD5
ヨーロッパ・コンサート1993イン・ロンドン(90分)
1.チャイコフスキー:幻想序曲『ロメオとジュリエット』
2.モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番
3.ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』
4.チャイコフスキー:『くるみ割り人形』より『花のワルツ』
◆DVD6
ヨーロッパ・コンサート1999イン・クラクフ(95分)
1.モーツァルト:モテットK.165『踊れ、喜べ、幸いなる魂よ』
2.モーツァルト:ミサ曲ハ短調K.427より『聖霊によりて』
3.ショパン:ピアノ協奏曲第2番
4.シューマン:交響曲第1番『春』
◆DVD7
2015年バーデン=バーデン・イースター音楽祭(90分)
1.ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
2.ベートーヴェン:交響曲第6番『田園』
■マリス・ヤンソンス(6DVD/603分)
◆DVD1
『ヴァルトビューネ1994〜ナイト・オブ・ダンス・アンド・ラプソディ』
スッペ:喜歌劇『軽騎兵』序曲
シューベルト:幻想曲ハ長調『さすらい人幻想曲』
エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番
スメタナ:歌劇『売られた花嫁』序曲
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番
J.シュトラウス2世:ポルカ『雷鳴と電光』
リンケ:ベルリンの風
◆DVD2
『ベルリン・フィル来日公演2000』
ウェーバー:歌劇『オベロン』序曲
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ第1番ト短調BWV.1001よりプ
レスト(アンコール)
ドヴォルザーク:交響曲第8番
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ハ長調Op.72-7(アンコール)
◆DVD3
『ヨーロッパ・コンサート2001 フロム・イスタンブール』
ハイドン:交響曲第94番『驚愕』
モーツァルト:フルート協奏曲第2番ニ長調K.314(285d)
ベルリオーズ:幻想交響曲
◆DVD4
『ヴァルトビューネ2002〜アンコール名曲の夕べ』
モニューシコ:『ハルカ』より『マズルカ』
ヴィエニアフスキー:ポロネーズOp.4
チャイコフスキー:メロディ(なつかしい土地の思い出Op.42-3)
チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォハ長調Op.34
チャピ:『人騒がせな娘』序曲
キム:エレジー
ロンビュー:シャンペン・ギャロップ
外山雄三:バレエ組曲『幽玄』より『天人の踊り』
シベリウス:悲しいワルツ
エルガー:野生の熊(『子供の魔法の杖』第2組曲Op.1b)
ワーグナー:『ローエングリン』第3幕前奏曲
クライスラー:中国の太鼓
ガルデル/ジョン・ウィリアムズ編)):タンゴ『首の差で』(映画「セント・オブ・ウー
マン」より)
パガニーニ:ヴェネツィアの謝肉祭Op.10
ツィーラー:ウィーンの市民Op.419
マスカーニ:『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ハ長調Op.72-7
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』より『パ・ド・ドゥ』
ビゼー:『アルルの女』第2組曲より『ファランドール』
マスネ:『ル・シッド』より『アラゴネーサ』『ナヴァレーサ』
リンケ:ベルリンの風
◆DVD5
『ザルツブルク音楽祭2012』
R.シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』
ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集
ブラームス:交響曲第1番
◆DVD6
『ヨーロッパ・コンサート2017 フロム・キプロス』
ウェーバー:歌劇『オベロン』序曲
ウェーバー:クラリネット協奏曲第1番
コンツ:ウェーバーの主題によるハンガリー幻想曲(アンコール)
ドヴォルザーク:交響曲第8番
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番ト短調(アンコール)
アンドレアス・オッテンザマー(Cl)
■小澤征爾(5DVD/505分)
◆DVD1
1.シューベルト:交響曲第5番変ロ長調D.485
2.武満徹:ノヴェンバー・ステップス
3.ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
4.モーツァルト:ディヴェルティメントニ長調K.136〜第2楽章アンダンテ
◆DVD2
『ヴァルトビューネ・コンサート1993〜ロシアン・ナイト』
1.リムスキー=コルサコフ:序曲『ロシアの復活祭』
2.チャイコフスキー:バレエ組曲『くるみ割り人形』
3.ボロディン:歌劇『イーゴリ公』より『ダッタン人の踊り』
4.ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』抜粋
5.チャイコフスキー:序曲『1812年』
6.ハチャトゥリアン:バレエ音楽『ガイーヌ』より『剣の舞』
7.チャイコフスキー:弦楽セレナードより『エレジー』
(アンコール)
8.J・シュトラウス:ラデツキー行進曲
9.パウル・リンケ:『ベルリンの風』
◆DVD3
『ヴァルトビューネ2003〜ガーシュウィン・ナイト』
ガーシュウィン
1.パリのアメリカ人
2.ラプソディ・イン・ブルー(マーカス・ロバーツ編)
3.ピアノ協奏曲ヘ調(マーカス・ロバーツ編)
マーカス・ロバーツ:
4.コール・アフター・ミッドナイト
ガーシュウィン
5.ストライク・アップ・ザ・バンド(ドン・ローズ編)
6.アイ・ガット・リズム
(アンコール)
7.パウル・リンケ:『ベルリンの風』
◆DVD4
『カラヤン・メモリアル・コンサート2008』
1.ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
2.バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第2番〜第3楽章
サラバンド
3.チャイコフスキー:交響曲第6番『悲愴』
◆DVD5
ベートーヴェン
1.交響曲第2番ニ長調Op.36
2.交響曲第7番イ長調Op.92
3.合唱幻想曲ハ短調Op.80
マルタ・アルゲリッチ(P)
■ズービン・メータ(7DVD/826分)
◆DVD1
モーツァルト:ファゴット協奏曲
バルトーク:管弦楽の為の協奏曲
ドヴォルザーク:序曲『謝肉祭』
ドヴォルザーク:交響曲第8番
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第8番ト長調op.46-8
◆DVD2
ヴァルトビューネ1997/ホワイト・ナイト
グリンカ:歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番〜第1楽章
チャイコフスキー:バレエ『白鳥の湖』〜ワルツ(チャイコフスキー)
ショパン:小犬のワルツ
ムソルグスキー:歌劇『ホヴァーンシチナ』〜前奏曲『モスクワ川の夜明け』
ムソルグスキー:歌劇『ソロチンスクの定期市』〜陽気な若者たちのゴパーク
リムスキー=コルサコフ:くまんばちの飛行
リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲
プロコフィエフ:バレエ『ロミオとジュリエット』〜タイボルトの死
リンケ:ベルリンの風
ヴェルディ・ガラ
第1部
・『ナブッコ』より『行け、我が想いよ』
・『イェルサレム』より『神が私たちを引き離そうとしている』
・『海賊』より『俺が捕虜になるとは』、『天と地から嫌われようと』
・『リゴレット』より『女心の歌』、『いつだか君と出会ったのを』
・『トロヴァトーレ』より『夜は静まりかえっている』、『母さん眠れないのかい?』
・『椿姫』より『不思議だわ…ああ多分彼なのね』
・『仮面舞踏会』より『立てお前の息子に…お前だったのだな』、『ああ!死を恥辱を』
第2部
・『運命の力』より『神よ平安をください』
・『ドン・カルロ』より『彼女は私を愛してはくれぬ』、『宿命的な授かり物!』
・『アイーダ』より『勝ちて帰れ!』、『祖国を救った者よ』
・『オテロ』より『もう夜も更け』、『アヴェ・マリア』
・『ファルスタッフ』より『世の中みな冗談』
◆DVD4
イスラエル・フィル創立75周年記念コンサート
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第2番〜サラバンド
ショパン:ピアノ協奏曲第1番
ショーソン:詩曲Op.25
ベートーヴェン:交響曲第8番
◆DVD5
ヴェルディ:歌劇『ファルスタッフ』
◆DVD6
モーリス・ベジャール振付ベートーヴェン「第九交響曲」
音楽:ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
◆DVD7
イスラエル・フィル退任記念演奏会
・イスラエル国歌
リスト:ピアノ協奏曲第2番
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲Op.72より第2番ホ短調ドゥムカ
マーラー:交響曲第2番「復活」
■クラウディオ・アバド(7DVD,662分)
◆DVD1(67分)
出演者:
クラウディオ・アバド(指)
ダニエル・ハーディング、アルブレヒト・マイヤー、ヴォルフラム・クリスト、コーリャ・ブラッハー、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、ルツェルン祝祭管、マーラー・ユーゲント
監督:ポール・スマチヌィ
ボーナス:
クラウディオ・アバド(指)
収録:2011年5月18日 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
◆DVD2(94分)
アンドレア・ロスト(S)
アラン・タイタス(Br)
ラモン・ヴァルガス(T)
ラリッサ・ディアドコーヴァ(Ms)
ステラ・ドゥフェクシス(Ms)
エンリーコ・ファチーニ(T)
エリザベス・フュートラル(S)
ルーチョ・ガッロ(Br)
マッシモ・ジョルダーノ(T)
アナトリー・コチェルガ(Bs)
アンソニー・ミー(T)
カルメラ・レミージョ(S)
プラハ放送cho
スタニスラフ・ボグニア(合唱指揮)
BPO
クラウディオ・アバド(指)
収録:2000年12月31日 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
映像監督:ハンス・フルシャー
◆DVD3(88分)
アンジェラ・ゲオルギュー(S)
ダニエラ・バルチェッローナ(A)
ロベルト・アラーニャ(T)
ユリアン・コンスタンティノフ(Bs)
スウェーデン放送cho
エリック・エリクソン室内cho
オルフェオン・ドノスティアーラcho
BPO
クラウディオ・アバド(指)
収録:2001年1月 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
◆DVD4(122分)
(1)カリタ・マッティラ(S)
ヴィオレータ・ウルマーナ(C.A)
トマス・モーザー(T)
アイケ・ヴィルム・シュルテ(Br)
エリック・エリクソン室内cho
スウェーデン放送cho
トヌ・カリユステ(合唱指揮)
収録:2000年5月1日 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
(2)収録:2001年2月 ローマ、サンタ・チェチーリア音楽院
BPO クラウディオ・アバド(指)
映像監督:ボブ・コールズ
◆DVD5(84分)
マーラー・ユーゲント・オーケストラ
クラウディオ・アバド(指)
収録:2004年4月14日 ローマ、聖チェチーリア音楽院(ライヴ)
映像監督:ボブ・コールズ
◆DVD6(107分)
マウリツィオ・ポリーニ(P)
ルツェルン祝祭O
クラウディオ・アバド(指)
収録:2004年8月 ルツェルン、コンサート・ホール(ライヴ)
◆DVD7(100分)
ジュリアーノ・カルミニョーラ(Vn:コンサートマスター)
ミカラ・ペトリ(リコーダー)
アロイス・ポッシュ(Cb)
ラインホルト・フリードリヒ(Tp)
オッターヴィオ・ダントーネ(Cemb)、他
モーツァルトO
クラウディオ・アバド(指)
収録:2007年4月21日 イタリア、レッジョ・エミリア、ヴァーリ市立劇場
■ダニエル・バレンボイム(2DVD/189分)
◆DVD1
制作&監督:ポール・スマチヌィ
字幕:独、英
◆DVD2
ウエスト=イースタン・ディヴァン・オーケストラ
モハメド・サレハ(Ob)キナーン・アズメ(Cl)
モル・ビロン(Fg)シャロン・ポリアク(Hrn)
ダニエル・バレンボイム(指)
収録:2005年8月21日、ヨルダン川西岸パレスチナ自治区ラマラ、文化センター
(ライヴ)
■ベルナルド・ハイティンク(7DVD/730分)
◆DVD1
監督:ヨースト・ホンセラール、ハンス・ハフマンス
制作:2019年
言語:オランダ語、英語
字幕:英、独、韓、日本語
◆DVD2
(1)BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1992年 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
(2)シルヴィア・マクネアー(S)
ヤルト・ヴァン・ネス(A)
エルンスト・ゼンフcho
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1992年 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
◆DVD3
シルヴィア・マクネアー(S)
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1991年 ベルリン、シャウシュピールハウス(ライヴ)
◆DVD4
(1)フローレンス・クイヴァー(A)
エルンスト・ゼンフcho
テルツ少年cho
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1990年 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
(2)BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1992年 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
◆DVD5
フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn:2)
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1993年 ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール(ライヴ)
◆DVD6
クリスティーネ・シェーファー(ソプラノ:1,2)
エマニュエル・アックス(P:3)
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1999年 クラクフ、聖マリア教会(ライヴ)
◆DVD7
イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリウス「スリーピン
グ・ビューティ」:1)
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:2015年 バーデン=バーデン、フェストシュピールハウス(ライヴ)
■マリス・ヤンソンス(6DVD/603分)
◆DVD1
ミハエル・ルディ(P)
BPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:1994年6月19日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:ブライアン・ラージ
◆DVD2
ヒラリー・ハーン(Vn)
BPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2000年11月26日東京、サントリーホール(ライヴ)
◆DVD3
エマニュエル・パユ(Fl)
BPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2001年5月1日イスタンブール、聖イレーネ聖堂(ライヴ)
◆DVD4
ヴァディム・レーピン(Vn)
BPOマリス・ヤンソンス(指)
収録:2002年6月23日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:ボブ・コールズ
◆DVD5
ニーナ・ステンメ(S)
VPO マリス・ヤンソンス(指)
収録:2012年8月ザルツブルク祝祭劇場(ライヴ)
◆DVD6
アンドレアス・オッテンザマー(Cl)
BPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2017年5月1日キプロス、パフォス城野外特設会場(ライヴ)
映像監督:ヘニング・カステン
■小澤征爾(5DVD/505分)
◆DVD1
サイトウ・キネン・オーケストラ
横山勝也(尺八:2)
鶴田錦史(琵琶:2)
秋山和慶(指揮:1)
小澤征爾(指揮:2-4)
収録:1989年フランクフルト、アルテ・オーパー(ライヴ)
◆DVD2
BPO
小澤征爾(指)
収録:1993年6月21日ベルリン、ヴァルトビューネ野外劇場(ライヴ)
映像監督:ブライン・ラージ
◆DVD3
マーカス・ロバーツ(P)
ローランド・ゲリン(ベース)
ジェイソン・マルサリス(ドラムス)
BPO
小澤征爾(指)
◆DVD4
アンネ=ゾフィー・ムター(Vn)
BPO
小澤征爾(指)
収録:2008年1月28日ウィーン、ムジークフェラインザール(ライヴ)
◆DVD5
サイトウ・キネン・オーケストラ
小澤征爾(指)
収録:2015年9月6日(1)、2016年8月18日(2)長野県、キッセイ文化ホール(ライヴ)
マルタ・アルゲリッチ(P)
リディア・トイシャー(S)
三宅理恵(S)
ナタリー・シュトゥッツマン(C.A)
福井敬(T)
ジャン=ポール・フーシェクール(T)
マティアス・ゲルネ(Br)
OMFcho
サイトウ・キネン・オーケストラ
小澤征爾(指)
収録:2015年9月1日長野県、キッセイ文化ホール(ライヴ)
■ズービン・メータ(7DVD/826分)
◆DVD1
ロサンジェルスPO
ズービン・メータ(指)
収録:1977年1月10-13日ロサンジェルス、ドロシー・チャンドラー・パヴィリオン、
ミュージック・センター(ライヴ)
◆DVD2
ダニエル・バレンボイム(P)
BPO
ズービン・メータ(指)
◆DVD3
マルセロ・アルバレス、ホセ・カレーラス、ホセ・クーラ、ダニエラ・デッシー、マリエッラ・デヴィーア、ルチアーナ・ディンティーノ、プラシド・ドミンゴ、ジャンルカ・フロリス、バルバラ・フリットリ、コンスタンティン・ゴーニー、エリザベート・マトス、レオ・ヌッチ、ルッジェーロ・ライモンディ、ロッサーナ・リナルディ、チンツィア・リッツォーネ、グローリア・スカルキ、リッカルド・ザネッラート
ヴェルディ音楽祭cho
フィレンツェ5月祭O ズービン・メータ(指)
収録:2001年5月11日、パルマ、テアトロ・パディリョーネ・パラカッサ(ライヴ)
◆DVD4
ジュリアン・ラクリン(Vn)
エフゲニー・キーシン(P)
ヴァディム・レーピン(Vn)
イスラエルPO
ズービン・メータ(指)
収録:2011年12月24日、テル・アヴィヴ(ライヴ)
◆DVD5
アンブロージョ・マエストリ(Brファルスタッフ)
フィオレンツァ・チェドリンス(Sアリーチェ)
マッシモ・カヴァレッティ(Brフォード)
エレオノーラ・ブラット(Sナンネッタ)
エリーザベト・クルマン(Msクイックリー夫人)
シュテファニー・ホウッツェール(Msメグ)
ハヴィエル・カマレナ(Tフェントン)
ルカ・カザリン(T医師カイウス)
ジャンルカ・ソレンティーノ(Tバルドルフォ)
ダヴィデ・フェルシーニ(Brピストーラ)
ウィーン・フィルハーモニアcho
VPO
ズービン・メータ(指)
演出:ダミアーノ・ミキエレット
収録:2013年8月ザルツブルク、モーツァルトの為の劇場(ライヴ)
字幕:伊英独仏西中韓,日本語
◆DVD6
振付:モーリス・ベジャール
指揮:ズービン・メータ
演奏:イスラエルPO
芸術監督:ジル・ロマン
出演:東京バレエ団、モーリス・ベジャール・バレエ団
クリスティン・ルイス(S)
藤村実穂子(Ms)
ペーター・スヴェンソン(T)
アレクサンダー・ヴィノグラードフ(Bs)
栗友会(合唱)栗山文昭(合唱指揮)
ピョートル・ナルデリ(振付指導)
収録:2014年11月8&9日NHKホール、東京、ライヴ
◆DVD7
イスラエルPO
ズービン・メータ(指)
イェフィム・ブロンフマン(P)
チェン・レイス(S)オッカ・フォン・デア・ダムラウ(Ms)
収録:2019年10月、テル・アヴィヴ(ライヴ)
※ズービン・メータのインタビュー(字幕:独、英)

画面:16:9、 NTSC
(一部4:3- NTSC)
音声:PCM Stereo,
DD5.1, DTS5.1
リージョン:All
3.515分(58h)
EURO ARTSの時代を代表する指揮者たちの映像をまとめた「コンダクターズ」シリーズ。これまでに、マリス・ヤンソンス、ベルナルド・ハイティンク、小澤征爾、 ズービン・メータ、そしてクラウディオ・アバドと5人の偉大な指揮者たちの見ごたえのある映像がリリースされてきました。今回そのすべて58時間34枚のDV Dボックスとして発売されます。 クラウディオ・アバド:2014年1月20日、イタリア北部ボローニャの自宅で亡くなった名指揮者。ベルリン・フィル時代、後進の育成に心血を注いだ晩年など数々 の名演と偉業を残しています。本作はアバドの人間性、音楽性を描いたドキュメンタリーと、ライヴ映像を中心としたDVD。 ダニエル・バレンボイム:巨匠バレンボイムがイスラエルとパレスチナの和平のために中東の若手音楽家を集めて創り上げたオーケストラの企画段階から、パレスチ ナ自治区ラマラでのコンサート実現までを追いかけたドキュメンタリーと、そのラマラでのコンサート・ライヴを収録した映像。 ベルナルト・ハイティンク:2021年に亡くなったベルナルド・ハイティンク。本作には、ハイティンクとベルリン・フィルによるコンサート映像やハイティンクの貴重 なドキュメンタリー映像など充実の内容です。 マリス・ヤンソンス:2019年11月に惜しくも亡くなったマリス・ヤンソンス。このDVDは、日本のファンを興奮のるつぼへ叩きこんだベルリン・フィルとの 2000年の来日公演、ヴァルトビューネ、ヨーロッパコンサート、そしてウィーン・フィルとのザルツブルク音楽祭の映像が収められています。ダイナミックでありな がら要所を引き締めたヤンソンスの指揮ぶりを存分に堪能することができます。 小澤征爾:注目は何と言っても小澤征爾が1989年にサイトウ・キネン・オーケストラと行った2回目のヨーロッパツアーの映像。「ブラームスの交響曲第4番」は、 以前LDでリリースされていましたが、今回は秋山和慶指揮の「シューベルト交響曲第5番」、さらにLDでは未収録だった小澤征爾指揮の「武満徹のノヴェンバー・ ステップス」も収録され、フランクフルトで行われたコンサートの全体を聴くことができます。サイトウ・キネン・オーケストラは、故齋藤秀雄(1902-74)の業績 を称えるため小澤征爾と秋山和慶により1984年に創設されました。1987年には第1回ヨーロッパツアーを成功させ、その高い演奏技術と音楽性は世界的に広 く認められるようになりました。 ズービン・メータ:年齢を重ねてもなお情熱的に指揮活動を行っているメータ。このDVDは、2019年10月に行われた長らく音楽監督を務めたイスラエル・フィ ルの退任コンサートの模様や1977年のロス・フィルとの演奏などメータの歴史が詰まった映像集。

EUROARTS
20-69221(1LP)
ハリウッド・ガラ / デンマーク国立SO
■SIDE A
ドリー・パートン
 ・『ボディガード』〜オールウェイズ・ラヴ・ユー 05:09
デン・アーベ
 ・『ムーラン・ルージュ』〜ネイチャー・ボーイ 03:08
ミシェル・ルグラン
 ・『シェルブールの雨傘』〜アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー 04:42
ハンス・ジマー
 ・『グラディエーター』〜ついに自由に04:10
■SIDE B
ジョシュア・ブライアン・キャンベル、シンシア・エリヴォ
 ・『ハリエット』〜スタンド・アップ05:28
レディー・ガガ
 ・『アリー/スター誕生』〜シャロウ03:54
バート・バカラック&ハル・デイヴィッド
 ・『アルフィー』〜メイン・テーマ03:58
デイヴィッド・ベアウォルド
 ・『ムーラン・ルージュ』〜カム・ワット・メイ 04:27
デンマーク国立SO
ルートヴィヒ・ヴィッキー(指)
デンマーク国立ジュニアcho
アンドレア・リッケ・エーレンシュレーガー(ソリスト)
ディルクシャン・ジャヤラトナム(ソリスト)

収録:2022年5月、コペンハーゲン、DRコンサートホール(ライヴ)
35分
デンマーク国立SOによる大好評のシリーズ第7弾「ハリウッド・ガラ/Hollywood Gala」のLPがリリース!
第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」(KKC-9442)、第2弾はSF映画の名作音楽集「GALAXYMPHONY」(20-65214)、 第3弾はファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」(20-65194)、第4弾はスパイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」(20-67774)。第5弾は、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」(20-65997)。そしてサスペンス、スリラー、ミステリーな ど恐怖映画の音楽を集めた第6弾「GALAXYMPHONY2」(20-68714)と若い世代を中心に絶大な人気を誇っています。
今回は、毎年アメリカのロサンゼルスで開催されるハリウッド映画の祭典「アカデミー賞」を彩った名作映画の音楽が演奏された「ハリウッド・ガラ/ Hollywood Gala」。ステージにはレッド・カーペットが敷かれ、コンサートは本物のアカデミー賞の授賞式さながらの盛り上がりをみせています。
故ホイットニー・ヒューストンが主演した『ボディガード』の世界的に大ヒットした主題歌「オールウェイズ・ラブ・ユー」。名作曲家、ミシェル・ルグランが音楽を 担当したフランスのミュージカル映画『シェルブールの雨傘』。ナット・キング・コールの「Nature Boy」の歌詞の一節から物語が始まるニコール・キッドマン主 演の『ムーラン・ルージュ』などアカデミー賞の歴史を飾る名画の数々の音楽が次々と演奏されます。

GRAND SLAM
GS-2289(1SACD)
クナッパーツブッシュ&VPO/ワーグナー
楽劇「神々のたそがれ」
(1)ジークフリートのラインへの旅
(2)ジークフリートの葬送行進曲
楽劇「パルジファル」
(3)幼子のあなたがおかあ様の胸に抱かれているのを見た
楽劇「トリスタンとイゾルデ」
(4)前奏曲
(5)イゾルデの愛の死
楽劇「ワルキューレ」第3幕
(6)ヴォータンの告別と魔の炎の音楽
楽劇「パルジファル」
(7)第1幕前奏曲〜リハーサル風景
(3)キルステン・フラグスタート(S)
(5)ビルギット・ニルソン(S)
(6)ジョージ・ロンドン(Bs-Br)
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)
(1)-(6)VPO
(7)ミュンヘンPO

録音:(1)(2)1956年6月、(3)1956年5月、(4)(5)1959年9月、(6)1958年6月ゾフィエンザール(ウィーン)
(7)1962年11月バヴァリア・スタジオ(ミュンヘン)
使用音源:Privatearchive(2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
録音方式:ステレオ(録音セッション)
■制作者より
クナッパーツブッシュ&ウィーン・フィルのワーグナー名演集は抜粋ながらもステレオという恩恵もあり、今なお不滅の光を放っています。当シリーズではLP復 刻は実績がありますが、2トラック、38センチのオープンリール・テープを使用したものは今回が初めてとなります。むろん、マスタリングの全行程をプロ用の機器 で行い、万全を期しました。  
ボーナス・トラックには「パルジファル」第1幕前奏曲リハーサルを加えました。これはウェストミンスターの録音セッションで収録されたものですが、GS- 2113(2014年発売、廃盤)とは異なる箇所を収録したものであり、しかも音声はステレオです。わずか3分半ですが、クナの存在感の凄さが強烈に感じられ、 非常に興味深いものです。 なお、当CDには歌詞対訳は添付されておりません。ご了承下さい。(平林 直哉)

ACCENTUS Music
ACC-10586BD(Bluray)

ACC-20586DVD(DVD)
チャイコフスキー:バレエ『眠れる森の美女』(クリスティアン・シュプック版) ミシェル・ウィレムス(オーロラ)
ウィリアム・ムーア(カラボス)
ヤン・カシェ(リラの精)
ルーカス・ヴァレンテ(国王)
インナ・ビラッシ(王妃)
エレナ・ヴォストロティナ(乳母)
マシュー・ナイト(司祭)
マシュー・ベイツ(銀の精)
コーエン・エイチサン・デュガス(金の精)
ドミニク・スラウコフスキー(青の精)
ウェイ・チェン(緑の精)
マルク・ゲーリングス(赤の精)
ルカ・アフリット、ウェイ・チェン、ケヴィン・ポウゾウ、ロイク・ポワロ(4人の王子)
エステバン・ベルランガ(デジレ王子)
チューリヒ・バレエ団
チューリヒ・ジュニア・バレエ団
振付:クリスティアン・シュプック
衣装:ブキ・シフ
フィルハーモニア・チューリヒ
ロベルタス・シャーヴェニカス(指)

収録:2022年6月、チューリヒ歌劇場(ライヴ)
◆Bluray
画面:16:9,1080i,
Full HD
音声:PCMステレオ、DTS HD MA5,1
リージョン:ALL
127:44
◆DVD
画面:16:9、NTSC
音声:DTS5.1、DD5.1、PCM ステレオ
リージョン:All
127:44
チューリヒ・バレエの芸術監督を務めるクリスティアン・シュプック。ハインツ・シュペルリの後任として2012/13シーズンからチューリッヒ・バレエの芸術監督 兼チーフ・コレオグラファーに就任。『ロメオとジュリエット』(ACC-10484BD/ACC-20484DVD)や『くるみ割り人形とねずみの王様』(ACC-10449BD/ ACC-20449DVD)などの多くの振付を行い、古典作品を新たな視点で提示し、独特の表現で聴衆を魅了し高い評価を得ています。(2023/24シーズンからク リスティアン・シュプックはベルリン国立バレエの芸術監督に、チューリッヒはキャシー・マーストンが2023/24シーズンから就任予定)
この度リリースされるのは、2022年6月に上演された『眠れる森の美女』の映像。チャイコフスキー三大バレエのひとつ『眠れる森の美女』は、100年の眠り についたオーロラ姫と、それを救うデジレ王子の物語。1890年の初演以来、古典バレエの最高傑作として上演され続けてきた名作です。プロローグ付き3幕で構 成され、通常の版では、オーロラ姫の誕生により盛大な洗礼式が行われ、それに招待されなかった邪悪な妖精カラボスが怒り、オーロラに呪いをかけるという設 定です。しかしシュプック版では全く異なる見方でストーリが展開されます。子宝に恵まれなかった国王夫妻。そのことに悩んでいた王妃は妖精の世界に出向き、 そこで人間界に生まれる前のオーロラ姫さらってしまいます。何とそのさらったオーロラは、妖精の世界でカラボスが大切に育てていた女の子だった。という仰天 の設定。シュプック版は、プティパ版をベースにしつつ、妖精カラボスの運命に焦点を当て、人間の成長、大人になることの難しさ、親としての葛藤、そして愛情など 普遍的なテーマとともに、おとぎの物語をシニカルで繊細な視点で描いています。そしてジャケット写真にもあるように、オーロラはデジレ王子のキスで目覚める ことになっていますが、シュプック版では3回キスをしてもオーロラは目覚めない!そこで現れるのは…。
ミシェル・ウィレムスの可憐でありながらも芯の強さを感じるオーロラ、運命に翻弄されながら光と闇の世界を生きるカラボスを見事に踊り切ったウィリアム・ ムーアなどダンサーの質の高い踊りに加え、シュプック率いる豪華制作陣による衣装、舞台も見どころのひとつです。

KAIROS
0022003KAI(1CD)

P-0022003KAI(1CD)
国内盤仕様
税込定価
リザ・リム(b.1966):受胎告知の三連祭壇画(2019-22) ケルンWDR響、
クリスティアン・マチェラル(指)
エミリー・ヒンドリックス(S)

録音:2022年4月29日-30日、ケルン・フィルハーモニー(ドイツ)
国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
日本人ヴァイオリニスト、荻原尚子がコンサートミストレスを務めていることから日本での注目度も高い名門オーケストラの一つ、ケルンWDRSO。首席指揮者の任期を2025年まで延長した若きマエストロ、クリスティアン・マチェラルと共に今回取り上げるのは、メルボルン在住の作曲家、リザ・リムの新たな管弦楽作品「受胎告知の三連祭壇画」。リザ・リムは1966年オーストラリアのパース出身で、現代音楽界で最も注目されている女性作曲家の一人です。ロサンゼルスPOやバイエルンRSO、アンサンブル・アンテルコンタンポランといった世界的なオーケストラやアンサンブルから委嘱を受けて作品を発表しており、各地の主要な音楽祭に出演し多くの賞を受賞しています。3つの楽章で構成され、それぞれ古代ギリシアの詩人サッポー、聖母マリア、ムハンマドの娘ファーティマという3人の女性を扱った本作「受胎告知の三連祭壇画」もケルンWDRSO、BBCスコティッシュSO、バイエルンRSOによる共同委嘱によって制作されました。初演はこのディスクと同じアーティストで行われ、録音は初演の直後にケルン・フィルハーモニーで行われたものです。

Signum Classics
SIGCD-732(1CD)
エコーズ
バッハ、アレクサンドル・ジロティ、デイヴィッド・ル・ページ(b.1971):前奏曲 ロ短調 BWV855
マックス・リヒター:ザ・フォー・シーズンズ・リコンポーズドよりスプリング1
フィリップ・シェパード(b.1969):バッファロー・ジャンプ
フランク・ザッパ(アリ・N・アスキン編):Peaches En Regalia
ファリャ(ル・ページ編):ナナ
ル・ページ:時空の海
トビー・ヤング(b.1990):アート・オヴ・ダンシングよりトランス
ルー・リード(1942-2013):Venus in Furs(デイヴィッド・ル・ページ・ヴァージョン)
ベス・ギボンズ(b.1965)、エイドリアン・アトリー(b.1957)、ジェフ・バーロウ(b.1971)、アイザック・ヘイズ(1942-2008)(ル・ページ編):グローリー・ボックス
ダスティン・オハロラン(b.1971)、アダム・ウィッツィー(b.1969)(ル・ページ編):We Played Some Open Chords And Rejoiced, For The Earth Had Circled The Sun Yet Another Year
ジェシー・モンゴメリー(b.1981):スターバースト
ディーリアス(エリック・フェンビー編):Aquarelle 1
フィリップ・グラス(ル・ページ編):ミシマ
フィンジ:Dies Natalis ‘The Salutation
フィリップ・シェパード(指)、
オーケストラ・オヴ・ザ・スワン、
デイヴィッド・ル・ページ(芸術監督、ヴァイオリン)

録音:2022年6月&7月
バッハ、フィリップ・グラス、フランク・ザッパなどの作品と、芸術監督のデイヴィッド・ル・ページによる新しいアレンジを収録したオーケストラ・オヴ・ザ・スワンの「エコーズ」。「タイムプラス」(SIGCD-662)、「ラビリンス」(SIGCD-694/グラモフォン賞2022「空間オーディオ賞」ノミネート)に続くこのアルバムは、前々作、前作と共にクラシック・ファンのみならず、ニュー・エイジ・ファンにもおすすめの一枚です。
バッハから始まり、現代作曲家のフィリップ・グラスの作品といったクラシックのみならず、様々なジャンルの作曲家の作品を取り上げ、デイヴィッド・ル・ページの巧みなアレンジがなされています。

Chandos
CHAN-20154(1CD)
ピエール・サンカン:ア・ミュージカル・トリビュート
楽しい序曲*/ピアノ協奏曲*#
交響曲(弦楽オーケストラのための)*コメディア・デラルテ*
ソナチネ(フルートとピアノのための)#+
トッカータ#
ロマンティックなカプリース(左手のための)#
オルゴール#/運動#
ジャン=エフラム・バヴゼ(P)#、
アダム・ウォーカー(Fl)+、
ヤン・パスカル・トルトゥリエ(指)*、
BBCフィルハーモニック*

録音:2022年4月&10月、メディアシティUK(イギリス、マンチェスター)
作曲家、ピアニスト、教師、指揮者として、フランス音楽界に多大な影響を与えた人物、ピエール・サンカン(1916-2008)の貴重な作品集が登場!演奏にはサンカンに師事したジャン=エフラム・バヴゼや、サンカンの影響を受けたというヤン・パスカル・トルトゥリエが参加!アンリ・デュティユーと同年生まれのサンカンは、1916年フランスのマザメに生まれ、移住先のモロッコやフランス・トゥールーズで音楽の訓練を受けました。1934年にパリ国立高等音楽院に入学、指揮をシャルル・ミュンシュとロジェ・デゾルミエールに、ピアノをイヴ・ナットに、作曲をアンリ・ビュッセルに学んでいます。1943年にはカンタータ「イカロスの伝説」でローマ賞を受賞し、1956年から1985年に引退するまで、パリ国立高等音楽院で教鞭をとりました。彼の弟子には、ミシェル・ベロフ、ジャン=ベルナール・ポミエ、ジャック・ルヴィエ、ジャン=フィリップ・コラール、そしてジャン=エフラム・バヴゼなど、名だたるフランス人ピアニストたちが名を連ねています。

Onyx
ONYX-4240(1CD)
ヴォーン・ウィリアムズ:仮面劇 「ヨブ」
バレエ音楽 「老コール王」
ランニング・セット
アンドルー・マンゼ(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO

録音:2022年5月31-6月1日、リヴァプール・フィルハーモニック・ホール
2016年にスタートし、瞬く間に21世紀を代表する新たな交響曲全集としての高い評価を確立した名匠アンドルー・マンゼとイギリスの名門オーケストラ、ロイヤル・リヴァプールPO(RLPO)によるヴォーン・ウィリアムズ。全5巻で完結した交響曲全集に続いて、「揚げひばり」や「タリスの主題による幻想曲」などを収録した管弦楽作品集もリリースされましたが、今度は仮面劇 「ヨブ」を中心に、舞曲をテーマとした管弦楽作品が登場。ウィリアム・ブレイクが書いた「ヨブ記」の挿絵からインスピレーションを得て作曲された「ヨブ」は、RVWはディアギレフのバレエに取り上げさせようと試みましたが失敗し、その後コンサート・ピースとして定着。9つのセクションでヨブの物語が描かれており、力強く荘厳な神の音楽や不協和音が使われたサタンの音楽など、劇的なコントラストが特徴的です。カップリングには、ソロ・ヴァイオリンのための美しいパッセージを含む管弦楽の色彩豊かなバレエ音楽「老コール王」と、伝統的な舞曲に基づく「ランニング・セット」も収録し、プログラムが完成しました。
その繊細でバランス感覚に優れた好演が、レコード芸術、英グラモフォン誌、英BBCミュージック・マガジン等、世界の主要メディアで絶賛されてきたアンドルー・マンゼのヴォーン・ウィリアムズ・シリーズ最新作にご期待ください。

BR KLASSIK
BR-900208(1CD)
NX-B07

NYCX-10394(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ホルスト:組曲『惑星』 バイエルン放送cho女声団員
バイエルンRSO
ダニエル・ハーディング(指)

録音:2022年2月24、25日(ライヴ)
ミュンヘン ヘルクレスザール(ドイツ)
※国内仕様盤日本語解説・・・片桐卓也
英国出身のハーディングですが、意外にもこれまで『惑星』の全曲録音は無く、ウィーン・フィルとのシェーンブルン宮殿コンサートのライヴで「木星」があるのみ でした。そこに登場したバイエルン放送響とのライヴ録音が出色の内容です。全曲の演奏時間は57分近くで、50分前後が多いこの曲の録音の中にあって 異例の長さ。遅めのテンポの中でフレーズをたっぷりと歌わせて細やかな表情付けを行い、バス・オーボエを際立たせるなど特殊なオーケストレーションを生か す意図も感じられます。レーベルからの情報によればバイエルン放送響は長い間この曲を演奏していなかったとのこと。高度な演奏能力を持ちながらも「惑 星」に関しては伝統が染みついていないオーケストラを得て、ハーディングが思いのままに解釈を披露しています。 「火星」では重量感のある響きでテンポを刻み、「木星」中間部の有名な旋律では力強く歌い上げます。「土星」では瞑想的な弱音と爆発的な中間部との 対比が鮮烈。「海王星」最後の女声合唱のヴォカリーズは、きわめてゆっくりと繰り返されつつ極小音量に絞り込まれて消えてゆきます。この曲の持つ外面的 な効果は活かしつつ、深い内面性をも感じさせる演奏となっています。

SOMM
ARIADNE-5021(1CD)
NX-B04
トーマス・ビーチャム・コンダクツ・R・シュトラウス
交響詩「マクベス」##
組曲『町人貴族』##
7つのヴェールの踊り##
交響詩「ドン・ファン」*
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」#
ロイヤルPO
トーマス・ビーチャム(指)

録音:ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン(UK)(ライヴ)
1956年10月17日(MONO)##
1955年1月18日(SOMMBCHM31よりリマスター)(MONO)*
1955年1月20日(SOMMBCHM31よりリマスター)(MONO)#
##=初出音源
イギリスの指揮者トーマス・ビーチャムは、若い頃からR・シュトラウス作品を愛し熱心に演奏したことで作曲家の信頼を得て、シュトラウスが没するまで のおよそ40年間にわたり良き関係を築きました。このアルバムにはビーチャムが1946年に設立したロイヤルPOとのシュトラウス作品の 1955年から56年のライヴ録音が収録されています。設立して10年を経たオーケストラは、ビーチャムの構想を完全に反映できる、まさに手兵として成長し ており、両者の最良の関係が聴き取れることでしょう。中でも1956年10月17日の演奏はこれが初出。そして「マクベス」はビーチャムによるこの作品唯一の 録音でもあり、彼のディスコグラフィへの新たな追加作品となります。 なお、交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」と「ドン・ファン」は、以前リリースされていたアルバムの音源にリマスターしたもので、一層聴きやす くなりました。


Pentatone
PTC-5187027(1CD)
バルトーク:4つの管弦楽曲 Sz.51Op.12
管弦楽のための協奏曲 Sz.116
カリーナ・カネラキス(指)
オランダ放送PO

ライヴ録音:2022年7月/放送音楽センター、ヒルフェルスム(オランダ)
注目の女性指揮者カリーナ・カネラキスが2019年より首席指揮者を務めるオランダ放送POとバルトークの「4つの管弦楽曲」と「管 弦楽のための協奏曲」をライヴ収録しました!
パールマンの演奏に惹かれ、ヴァイオリンを習い始めたというカネラキスはアメリカ出身の指揮者、ヴァイオリニスト。カラヤン・アカデミーの学生時代にはベ ルリンPOのヴァイオリン奏者を経験。そのときカネラキスが第1ヴァイオリン奏者として演奏したシェーンベルクの『浄夜』を聴いたサー・ サイモン・ラトルが指揮者としての才能を見出したことがきっかけで、ヴァイオリンを学びながらも指揮者の道も目指しました。
2013年にプロの指揮者としてデビュー。以後着実にキャリアを積み、2019年よりオランダ放送POの首席指揮者、ベルリン放送交 響楽団の首席客演指揮者、2020年9月からはLPOの首席客演指揮者に就任しています。
4つの管弦楽曲は傑作、歌劇『青ひげ公の城』やバレエ音楽『木製の王子』と同時期1910年代の作品。一方、5つの楽章からなる『管弦楽のための協奏曲』 はバルトーク晩年の傑作。各楽器がソロとトゥッティのように室内アンサンブルのように交錯する楽曲構造で、色彩感と立体的な音楽はバルトークならではの民族 色の濃い作品といえます。カネラキスは感情を揺さぶる演奏を披露。楽曲解釈の深さを見事にあらわした注目の録音です!

FIRST HAND RECORDS
FHR-146(1CD)
プロコフィエフ:ロメオとジュリエット Op.64(抜粋)
[第1幕]
第1曲 前奏曲
第2曲 ロメオ
第4曲 朝の踊り
第10曲 少女ジュリエット
第11曲 客人たちの登場
第12曲 仮面
第13曲 騎士たちの踊り(モンタギュー家とキャピュレット家)
第19曲 バルコニーの情景
第20曲 ロメオのヴァリアシオン
第21曲 愛の踊り
[第2幕]
第22曲 民衆の踊り
第24曲 五月の踊り
第33曲 決闘
第35曲 ロメオはマキューシオの死の報復を誓う
第36曲 終曲
[第3幕]
第37曲 前奏曲
第39曲 ロメオとジュリエットの別れ
[第4幕]
第51曲 ジュリエットの葬式
第52曲 ジュリエットの死
リムスキー=コルサコフ:『ロシアの復活祭』序曲 Op.36
アルヴァロ・カッスート(指)
ポルトガルSO

ライヴ録音:(1)1995年9月26日、(2)1996年2月16日/ポルトガル、リスボン、ベレン文化センター大講堂
アルヴァロ・カッスートは、1938年生まれのポルトガルの作曲家、指揮者。リスボン大学で法律を、ウィーン音楽院で指揮を学びました。作曲家としては、ポル トガルで初めてトータルセリエリズムを取り入れた作品を発表するなど前衛的な表現を経て、70年代にポストモダンの作風に変化。以降、次第に指揮活動がメイン になっていき、ポルトガルの主要オーケストラを振って祖国の作曲家を積極的に録音するなどして活躍しています。
近現代作品に強いカッスート。このCDの収録曲も自身のレパートリーとして定着しているもので、自ら編んだ『ロメジュリ』抜粋版では劇的な音楽が連続性を もって構築され、『ロシアの復活祭』ではその巧みなオーケストレーションの旨味がみごとに音化されています。もともとは1990年代半ばにポルトガルの放送局 「Antena2」で放送されたライヴ音源で、このたび丁寧にリマスターされて初の商業リリースとなります。
ポルトガルSOは1993年結成の比較的若い楽団。熱気あるサウンドが魅力的で、大規模な作品も見事に聴かせます。カッスートは初代首席指揮者として、 1999年までこの楽団を鍛え上げました。

MDG
MDG-10201802(1CD)
バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント
ブリテン:フランク・ブリッジの主題による変奏曲Op.10
ポーランド室内O
イェジー・マクシミウク(指)

録音:1985年、Polskie Nagrania
MDGレーベルの"貴重な"録音を再リリースする「プレツィオーザ」シリーズ。第1弾は、1976年に録音されたヘルマン・クロイツ指揮によるロッシーニの「小荘厳ミサ曲」(MDG-102000329)でしたが、今回第2弾は、イェジー・マクシミウク指揮ポーランド室内Oによるバルトークとブリテンです。
イェジー・マクシミウクは、1936年ベラルーシのグロードナ生まれ。1970年代には西側で活躍し、後のヤノフスキ(1939-)、ヴィト(1944-)らの先陣を切っ た人物。ワルシャワ音楽院でヴァイオリン、ピアノ、(指)作曲を学び、ワルシャワ大劇場に勤めながら、1972年にポーランド室内Oを結成。その後、ポーラ ンド放送国立SOカトヴィツェ(1975〜77)、BBCスコティッシュSO(1983〜93)の首席指揮者を歴任しました。
当盤が録音された1985年はまだポーランドは共産圏でありました。MDGの創設者の一人ヴェルナー・ダブリングハウスは、当時の様子をこう振り返っていま す。「ポーランドを代表する指揮者の録音が魅力的なプログラムで実現した。私たちは録音機材で一杯になった車でデトモルトからワルシャワまで約1000キロを 走行することになった。しかし当時旧東西ドイツの国境の町ヘルムシュテットを通過することもままならなかった。さらには、ポーランドの国境では、税関職員が我々 に向かってこう言いました。”雑誌はもってるか?”そこで我々は次回来るときは『プレイボーイ』を持ってくれば良いことを学習しました。」その後もポーランド国 内を走行している最中に警官に止められ、その際にバッハのレコードが役に立ったエピソードや、録音時の様々な貴重なエピソードが解説書に記されています。
バルトークの「弦楽のためのディヴェルティメント」は1939年に作曲された古典的な形式を持つ作品。当時の不穏な空気はほとんど感じられない明快な音楽 はバルトークの真骨頂。ブリテンの「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」は、師ブリッジへの感謝と賞賛をもって作曲されました。構成は、序奏と主題の提示 に続き10の変奏(9つの変奏とフーガとフィナーレ)からなる彼の出世作となりました。 (Ki)

H.M.F
HMM-905369(1CD)
ドビュッシー:管弦楽組曲第1番(1882)【祭/バレエ/夢/行列とバッカナール】 
海〜3つの交響的スケッチ*
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2012年2月2日シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)、4月13日聖チェチーリア音楽院(ローマ)*(ともにライヴ)
ロトと手兵の時代楽器オーケストラによる、レ・シエクルとドビュッシーの名作「海」。このたびあらたにマスタリングしなおして、harmoniamundiから登場 します。
「 海 」は 、1905年10月 、シュヴィヤール指揮のコンセール・ラムルー管により初演された際の響きを再現しています。弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハー プは当時のフランス製、パリ音楽院直伝の奏法を遵守しています。何よりヴィブラートとトレモロに終始するようなこの作品で、ヴィブラートが極力抑えられてい るため、聴感上の印象はがらりと異なり、雅楽のようでさえあります。名演ひしめく作品ながら、目から鱗の落ちる衝撃度No.1ディスクと申せましょう。 
さらに注目なのが、ドビュッシー初期の作品「管弦楽組曲第1番」の世界初録音。1882年から84年、ドビュッシー20‐22歳パリ音楽院の学生時代の作で、 長く失われたとされてきましたが、最近草稿が発見され話題となりました。オーケストラ版とピアノ連弾版の2種があり、後者はすでに録音もありますが、待望 のオーケストラ版は初めて。第3曲「夢」はオーケストラ・スコアが見つからず、他にも不完全な部分があったため、現代フランスの作曲家フィリップ・マヌリ が補筆完成させ、2012年2月2日にロトとレ・シエクルがパリで世界初演を行いました。演奏時間が30分近くかかる大作ですが、ドビュッシーの初期作品 に特有のナイーヴな叙情性と人好きするメロディにあふれた魅力作で、オーケストラの響きに若きドビュッシーが私淑したワーグナーの影響が感じられるのが興味 津々です。ほぼ同時期の「小組曲」や「春」に劣らぬ魅力を湛えています。
ACTES SUDから発売の同内容のCD、ASM10(2013年5月発売)および、KKC 5330(2013年9月発売)は、レーベル在庫終了次第廃盤となります。 (Ki)

CZECH RADIOSERVIS
CR-1176(1CD)
プラハの春音楽祭ブルー・エディションVoL.2
(1)ヤクブ・ラタイ(1984-):Fade No More (2020-21)
(2)ルシー・ヴィトコヴァー(1985-):Dream of Others(2021)
(3)コンスタンティン・ホイヤー(1989-):peripety ? dissolution(2020)
(4)イアン・ミキスカ(1994-):Dissolving; Settling(2021)
(5)アドリアン・デモチュ(1985-):Chord and Trembling (2020)
(6)オルガ・ノイヴィルト(1968-):Spleen III(2001)
(7)マルティン・スモルカ(1959-)Angel Steps(2021)
クラングフォルム・ウィーン
バス・ウィーヘルス(指)
ゲラルト・プラインファルク(Sax)

録音:(1)〜(6)2022年5月28日、プラハ、DOX+
(7)2022年5月27日、プラハ、DOX+
1946年に第1回が開催され、現在に至るまで政治的困難を乗り越え、毎年春にチェコのプラハで開催される「プラハの春音楽祭」。RADIO SERVISレーベ ルでは音楽祭を彩った歴史的録音を集めた「ゴールド・エディション・シリーズ」をリリースしていますが、この度音楽祭が委嘱して音楽祭で初演された作品を収 録した「ブルー・エディション・シリーズ」を開始しました。
第2弾の本アルバムは、2022年の音楽祭のライヴ録音。チェコの建築家ペトル・ハーイエク(1970)による現代美術館「DOX+」で二日間にわたって行われ た音楽祭委嘱作品の実験的な内容の特別公演です。オペラ「オルランド」で注目を集めているオルガ・ノイヴィルトをコンポーザー・イン・レジテンスに迎え、5作 品の初演を行うという意欲的な内容です。演奏は、1985年に作曲家ベアート・フラーにより創設された現代音楽のスペシャリスト集団クラングフォルム・ウィーン。 指揮は、2018年から首席客演指揮者と務めるバス・ウィーヘルス 。1946年に第1回が開催され、現在に至るまで政治的困難を乗り越え、毎年春にチェコのプラハで開催される「プラハの春音楽祭」。RADIO SERVISレーベルでは音楽祭を彩った歴史的録音を集めた「ゴールド・エディション・シリーズ」をリリースしていますが、この度音楽祭が委嘱して音楽祭で初演された作品を収録した「ブルー・エディション・シリーズ」を開始しました。
第2弾の本アルバムは、2022年の音楽祭のライヴ録音。チェコの建築家ペトル・ハーイエク(1970)による現代美術館「DOX+」で二日間にわたって行われた音楽祭委嘱作品の実験的な内容の特別公演です。オペラ「オルランド」で注目を集めているオルガ・ノイヴィルトをコンポーザー・イン・レジテンスに迎え、5作品の初演を行うという意欲的な内容です。演奏は、1985年に作曲家ベアート・フラーにより創設された現代音楽のスペシャリスト集団クラングフォルム・ウィーン。指揮は、2018年から首席客演指揮者と務めるバス・ウィーヘルス 。 (Ki)

ACCENT
ACC-24391(1CD)
ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772-1847):作品集
(1)協奏交響曲 ハ長調 〜フルート、クラリネット、ファゴット、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための
(2)クラリネット協奏曲 変ロ長調 Op.40
(3)協奏交響曲 ヘ長調 〜フルート、オーボエ、ファゴット、ホルンと管弦楽のための
ソフィア・アレッツ(フルート(1)(3)) 
エルンスト・シュラーダー(クラリネット(1))
ファイト・ショルツ(ファゴット(1)(3))
モニカ・ワイズマン(Vn(1)) 
アマリリス・ドゥエニャス・カスタン(Vc(1))
エルンスト・シュラーダー(クラリネット(2))
マルクス・ドイター(オーボエ(3))
フェデリコ・クエバス・ルイス(ホルン(3))
アンドレアス・シュペリング(指)
アルモニー・ウニベルセル

録音:2022年10月3-6日/ケルン
近年、交響曲や室内楽曲が少しずつ演奏されるようになってきたドイツ系オランダ人の作曲家ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス。このアルバムにはクラリネット 協奏曲(1815年頃)と協奏交響曲2曲(ともに1814年)という3つの協奏作品の初録音が収録されています。演奏はムジカ・アンティクヮ・ケルンのチェンバ ロ奏者に始まり指揮者としても古楽オケを振り活躍してきた名匠アンドレアス・シュペリングと、ACCENTレーベルで一捻りあるタイトルをリリースしてきたアルモ ニー・ウニベルセルという注目の組み合わせ。
ヴィルムスはケルン近郊の村に生まれ、19歳でアムステルダムに移りました。その地でフルートとピアノのヴィルトゥオーゾとして名を上げ、また作曲家としても 出版作品がオランダ内外で高く評価される音楽家として大成。ハイドン、モーツァルト、初期ベートーヴェンの作品を敬愛していたといい、メロディーと和声とが高 次元で絡み合うすばらしい音楽からもその影響が感じ取れます。
編成的には初期ベートーヴェン・タイプのしっかりした2管編成で、音楽的にはハイドンから連なる愉悦と美しい均衡をもつ語り口。独奏パートも技巧推しという よりは牧歌的で平穏な曲想です。あたたかな感触のさまざまな音色が巧妙に歌をリレーしていく協奏交響曲の魅力は相当なもの。クラリネット協奏曲もモーツァル トのそれを連想させる味わい深い逸品です。 (Ki)

LSO Live
LSO-5094(1SACD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.61(カデンツァ:イェルク・ヴィトマン)
ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 WoO5〜アレグロ・コン・ブリオ(断片)
ヴェロニカ・エーベルレ(Vn/ストラディヴァリウス「ドラゴネッティ」(1700年製))
サー・サイモン・ラトル(指)LSO

録音:2022年3月11&12日、ジャーウッド・ホール、LSOセントルークス
ヴェロニカ・エーベルレの協奏曲デビュー盤が登場します!気品ある輝きに満ちた魅惑の音色、フレーズの端々に感じられるやさしさと愛らしさ、そして言うまでもなく完璧 な技巧のエーベルレによる、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲です。カデンツァはヴィトマンによるものというのも注目です。指揮はラトル。エーベルレは2006年にベルリン・ フィルとベートーヴェンの協奏曲を演奏して一挙に世界の注目を集めましたが、その時の指揮者もラトルでした。エーベルレにとって最高のシェフを得ての録音実現といえるで しょう。ラトルがLSOから引き出すあたたかくも明るい音色の冒頭から期待に胸がふくらむ中、彼女の魅力がこれ以上ないかたちで発揮された内容となっております。
エーベルレのソロが素晴らしいのはいうまでもありませんが、注目なのが、カデンツァ。イェルク・ヴィトマンがこのエーベルレとラトル&LSOの録音のために書いたカデンツァ を演奏しています!ベートーヴェンの素材がたくみに調理されたモティーフを重ねながら、種々の奏法が盛り込まれた超絶技巧のカデンツァ。ベートーヴェンがこのヴァイオリン 協奏曲をピアノ協奏曲に編曲した際に書いた、ティンパニとヴァイオリンソロの対話も印象的なカデンツァに倣って、ここでもティンパニが登場しますが、さらにコントラバスも 加わり、時に三者による演奏の場面もあるなど、充実のカデンツァは必聴です!そして何よりエーベルレが最高に活き活きと演奏しています。
カップリングはベートーヴェンが1790年頃に書いたヴァイオリン協奏曲。Allegro con brioの断片(259小節)が残っているだけの作品で、補完したかたちで演奏 されることもありますが、ここではベートーヴェン筆による残された部分まで(未完)を演奏しています。エーベルレが奏でる抒情的な旋律の美しさに魅了されます。ディス ク全体をとおして、エーベルレの歌がこの上ない美しさと気品に満ち、さらに完璧な技巧で圧倒されます。ラトルのベートーヴェンへの細やかなアプローチ、それにこたえる LSOのアンサンブルの妙、すべてが理想的に融合した演奏です!

DUX
DUX-1793(1CD)
バツェヴィチ:弦楽オーケストラのための作品集
協奏曲(弦楽オーケストラのための)
交響曲(弦楽オーケストラのための)
シンフォニエッタ(弦楽オーケストラのための)
ディヴェルティメント(弦楽オーケストラのための)
プリムス室内O、
ウカシュ・ブウァシュチク(指)

録音:2021年7月26日-31日、グラジナ&キェイストゥット・バツェヴィチ音楽アカデミー(ウッチ、ポーランド)
ポーランドの女流作曲家として最初に国際的な名声を得たグラジナ・バツェヴィチの弦楽オーケストラのための作品を集成した1枚。戦後まもなく書かれた彼女の代表作「交響曲」と「協奏曲」に加え、初期の「シンフォニエッタ」と晩年の「ディヴェルティメント」を収録しており、作曲スタイルの発展と変化を窺い知ることができます。
DUX
DUX-1862(1CD)
ポーリッシュ・ストーリーズ
ミコワイ・ヘルテル(b.1948):ポーランドの追憶(Pと弦楽オーケストラのための)
ミコワイ・ピオトル・グレツキ(b.1971):エレジー(Vcと弦楽オーケストラのための) Op.40
アリツィア・グロナウ(b.1957):カスケード(Vcと弦楽オーケストラのための)
クシシュトフ・ヘルヅィン(b.1970):おとぎ話(アルト・サクソフォンと弦楽オーケストラのための)
カロル・ラジヴォノヴィチ(P)、トマシュ・シュトラール(Vc)、パヴェウ・グスナル(アルト・サクソフォン)、ウォムジャ・ヴィトルト・ルトスワフスキ・チェンバー・フィルハーモニック、ヤン・ミウォシュ・ザジツキ(指)

録音:2020年10月1日&2021年11月30日-12月1日(ポーランド)
現役で活躍する作曲家たちによるポーランドにちなんだ作品集。ヘルヅィンの「おとぎ話」以外は2015年以降に生まれた作品です。ウォムジャ・ヴィトルト・ルトスワフスキ・チェンバー・フィルハーモニックにとってはこれが17枚目のアルバムとなります。
DUX
DUX-1915(1CD)
グレツキ&ロクサンナ・パヌフニク:弦楽オーケストラのための作品集
パヌフニク:世界の四季(2007-2011)〜ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための*
グレツキ:コンチェルト・ノットゥルノ Op.13(2000)〜ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための*
グレツキ:ディヴェルティメント Op.32(2009)〜弦楽オーケストラのための
グレツキ:告別 Op.33b(2009)〜弦楽オーケストラのための
グレツキ:コンチェルト・リリコ Op.45(2016)〜2つの弦楽オーケストラのための
アグニェシュカ・ドゥチマル(指)、
ポーランド放送アマデウス室内O、
ヤロスワフ・ジョウニエルチク(Vn)*、
カヤ・ダンチョフスカ(Vn)

録音:2005年、2012年、2016年、2019年
弦楽オーケストラのための名作を数多く残しているグレツキの4作品に、ロクサンナ・パヌフニクの「世界の四季」をカップリングした充実の1枚。グレツキの「コンチェルト・ノットゥルノ」のヴァイオリンは、ポーランドを代表する名手カヤ・ダンチョフスカが演奏しています。ロクサンナ・パヌフニクの「世界の四季」はイギリスの名ヴァイオリニスト、タスミン・リトルのために書かれた作品で、アルバニア(秋)、チベット(冬)、日本(春)、インド(夏)と4つの国の季節を描いており、アルバニアは父アンジェイ・パヌフニクに、残りの3楽章はタスミン・リトルへと捧げられています。

KAIROS
0015121-KAI(1CD)
ヴィエラ・ヤナールチェコヴァー(1941-):ピアノ協奏曲&弦楽作品集
アルカディア(1998/2021)〜バスフルートと弦楽のための/ドティク(1996)〜弦楽オーケストラのための/夏の夜の夢(2008)〜フルート、チェロとピアノのための/ピアノ協奏曲(2008)*
エリック・ラム(Fl)、クエーサーズ・アンサンブル、イヴァン・ブッファ((指)ピアノ*)、バンベルクSO&ジョナサン・ノット(指)*ほか

録音:2008年〜2021年
チェコスロバキア(現スロバキア)出身の女性作曲家、ヴィエラ・ヤナールチェコヴァー(1941-)の作品集。タトラ山脈の風景に深く感銘を受け、自然と内なる関係を形成したという彼女は、ブラチスラヴァの音楽院やプラハの舞台芸術アカデミーで学んだ後、政治的な理由でカナダ、ドイツに亡命。ドイツの村に移住してからは静寂と隠遁の中で森の声を聴き、自然の音を独自の作曲スタイルで音楽言語に変換していったといいます。彼女は大規模なオーケストラ曲から声楽曲、民謡の編曲、ラジオ劇まで、幅広いジャンル・楽器のための作曲を行っていますが、創作のの中心となる楽器は弦楽器で、重要作品としては9つの弦楽四重奏曲を挙げることができます。本作には弦楽を伴う作品のほか、イヴァン・ブッファとジョナサン・ノット&バンベルクSOの演奏によるピアノ協奏曲が収録されています。
KAIROS
0015125-KAI(1CD)
イヴァン・ブッファ(1979-):アンサンブル作品集
QuasARS-(2008)〜ヴィオラとアンサンブルのための/Caprice II(2011)〜ヴァイオリンのための/String Quartet(2001-2006)/Organismo(2012) 〜アンサンブルのための/Rebirth(2011) 〜アンサンブルのための/Trio(2003) 〜フルート、クラリネット、チェロのための/Mime(2016) 〜リコーダーのための#/reative Spirit(2014)〜アンサンブルのための/Identity(2017) 〜アンサンブルのための
辺見康孝(Vn)、
鈴木俊哉(リコーダー)#、
クエーサーズ・アンサンブル、
イヴァン・ブッファ(指)

録音:2019年&2020年(オーストリア、ウィーン)
辺見康孝と鈴木俊哉が参加!スロバキアの音楽界を代表する現代作曲家の一人、イヴァン・ブッファのポートレートアルバム!このアルバムに収録されている作品は、どれもイヴァン・ブッファの多面的な音楽的才能を確信させるもので、各作品の最も驚くべき共通点はその簡潔さです。彼はヨゼフ・ポドプロツキーから伝授された伝統的な作曲の基礎と、ミカエル・ジャレルのもとで身につけた繊細でモダンなリズムの組み合わせによって、自身のスタイルへの道を見出したと語っています。ブッファは2008年からブラチスラヴァの舞台芸術アカデミーで作曲と音楽理論を指導しており、ウィーン国立音楽大学でも教職に就いています。2013年にはスロヴァキア作曲家協会の会長に就任しています。

Diapason
DIAPCF-027(10CD)
チャイコフスキー:バレエ、オペラ作品集 〜 仏ディアパゾン誌のジャーナリストの選曲による名録音集
【CD1-2】
白鳥の湖
【CD3-4】
眠れる森の美女
【CD5】
くるみ割り人形
【CD6-7】
(1)歌劇「エフゲニー・オネーギン」
(2)劇付随音楽「雪娘」より抜粋
(3)劇付随音楽「ハムレット」より抜粋
【CD8-9】
歌劇「スペードの女王」
【CD10】
以下全て抜粋
歌劇「オプリーチニク」/歌劇「地方長官」/歌劇「ウンディーナ」/歌劇「オルレアンの少女」/歌劇「マゼッパ」/歌劇「チャロデイカ」/歌劇「イオランタ」/歌劇「チェレヴィチキ」
【CD1-2】
アンタル・ドラティ(指)ミネアポリスSO
録音:1954年
【CD3-4】
アンタル・ドラティ(指)ミネアポリスSO
録音:1955年
【CD5】
アンタル・ドラティ(指)LSO
録音:1962年
【CD6-7】
(1)ボリス・ハイキン(指)ボリショイ劇場O&cho、エフゲニー・ベロフ(Br)、ガリーナ・ヴィシネフスカヤ(S)、セルゲイ・レメシェフ(T)、ラリーサ・アフデーエワ(Ms)
録音:1955年
(2)(3)モスクワRSO
アレクサンドル・ガウク(指)
全ソビエト連邦ラジオ放送連盟SO
録音:1951年
【CD8-9】
アレクサンドル・メリク=パシャーエフ(指)ボリショイ劇場O&cho、ゲオルギ・ネレップ(T)、アレクセイ・イヴァノフ(Br)、パヴェル・リシチアン(Br)、エフゲニヤ・スモレンスカヤ(S)、エフゲニア・ヴェルビツカヤ(C.A)、ヴェロニカ・ボリセンコ(Ms)
録音:1949-1950年
芸術の国フランスの世界的クラシック音楽専門誌、「ディアパゾン(Diapason)」の自主製作レーベルの看板であるボックス・セット・シリーズの第27弾として、チャイコフスキーのバレエ、オペラ作品集が登場します!
アンタル・ドラティによるバレエ作品集と共に収録されているのは、キリル・コンドラシンの師であり、プロコフィエフやカバレフスキーの作品の初演を行ったことでも知られるボリス・ハイキン指揮による「エフゲニー・オネーギン」、そして1938年に開催された全ソ指揮者コンクールでムラヴィンスキーに次ぐ第2位を獲得し、作曲家としても活躍したアレクサンドル・メリク=パシャーエフ指揮の「スペードの女王」といった貴重な音源も収録されています。

ONDINE
ODE-1418(1CD)
NX-B07
メルケル・メルケシュ:交響曲と交響詩集
ケルメス(1920)- ルーベンスの絵画による交響詩*
交響詩「エレジー」 Op.15(1919)*
交響曲 ニ短調 Op.19(1925)
イェヴレSO
ハイメ・マルティン(指)

録音:2022年6月13-16日、2022年12月17-18日
*=世界初録音
スウェーデンの作曲家メルケル・メルケシュの作品集。1910年代にパリで学んだメルケシュは、当時のフランス音楽と、留学先で知り合ったマティスやピカソ、モ ディリアーニらの芸術に強い影響を受けました。しかし彼は比較的保守的な作風を貫き、どちらかというとセザール・フランクに近い厳格な形式による作品を多 く遺しています。 メルケシュは頻繁にルーヴル美術館へ足を運び、とりわけルーベンスの絵画に魅了されました。このアルバムに収録されている「La Kermesse ケルメス」は、 結婚を祝う農村の祭りを描いたとされるルーベンスの作品にインスパイアされたもので、全編明るい雰囲気に満たされています。「エレジー」は"私の母の記憶 に"と記された抒情的な作品。母クリスティーネを亡くしたばかりのメルケシュの悲しみが表現されており、初演時には批評家からも絶賛されました。彼の代表 作の一つ「交響曲 ニ短調」は急緩急の3楽章で書かれた演奏時間36分余りの作品。3管編成で、持ち換えのピッコロ、イングリッシュホルン、バス・クラリ ネットに、更にハープを加えたオーケストレーションからはフランス近代音楽風の色彩豊かな響きが立ち上ります。メルケシュはこの作品をストックホルムの新コン サートホールこけら落としのための新作コンクールに出品しました。審査員はカール・ニールセン、ロベルト・カヤヌス、ヨハン・ハルヴォルセンの3名。結果はアッテ ルベリの「歌」が第1位で、この曲は第2位。しかしこけら落とし翌日の公演で演奏され、音楽関係者からは好評を得たと伝えられています。 1912年に創立された100年以上の歴史を持つイェヴレSOと、2022年から首席指揮者を務めるハイメ・マルティンが作品の魅力を引き出していま す。

SWR music
SWR-19122CD(1CD)
NX-B06
ジョン・タヴナー:奇跡のヴェール(1987) -チェロと弦楽オーケストラのための
聖なるもの(1995) - 混声合唱と独奏チェロのための*
リオネル・マルティン(Vc)
シュトゥットガルト室内O
コリーナ・ニーマイヤー(指)
SWRヴォーカル・アンサンブル*
ユヴァル・ワインバーグ(指)*

録音:2021年12月22-23日、2022年12月14-15日(ライヴ) *
2013年に発足した若い才能あるアーティストがキャリアをスタートするためのサポート「SWR2 ニュー・タレント・プログラム」。選ばれたアーティストは3年間に わたり、放送局のプロモーションを受けることができます。 2021年にこの栄誉を勝ち取ったのは、ドイツ、テュービンゲン出身のチェリスト、リオネル・マルティンでした。 彼はテュービンゲン音楽学校でヨーゼフ・ハーステンに師事、2020年からはチューリヒ芸術大学でトーマス・グロッセンバッハーに師事し研鑽を積んでいます。 2017年にはダン・エッティンガーが指揮するシュトゥットガルトPOをバックにチャイコフスキーの「ロココの主題による変奏曲」でデビュー・ コンサートを行い、以降、ヨーロッパから南米までと幅広く演奏活動を行うとともに、2017年にはアンネ・ゾフィー・ムター財団の奨学生になり、ムターや他の奨 学生とツアーを行うなど才能が高く評価されています。 このアルバムでマルティンは、ジョン・タヴナーの「奇跡のヴェール」と「聖なるもの」を披露。 1989年にスティーヴン・イッサーリスによって初演された「奇跡のヴェール」はキリストの誕生と受難、復活を見つめる聖母マリアの生涯を描いた作品で、チェロ はまるで人の声のように扱われ、ゆったりと歌われる弦楽オーケストラとともに聴き手を精神的な世界へといざないます。 「聖なるもの」はタヴナーの神秘主義が反映された12声の合唱作品。キリスト正教会の葬儀の際に、棺が閉じられる間に演奏されることを念頭に置いて書 かれており、チェロの旋律は司祭、またはキリストのイコンを表しています。 この曲の合唱部分を指揮するのは1990年生まれでテルアヴィヴで音楽を学びベルリンとオスロで研鑽を積んだユヴァル・ワインバーグ。2020/21年シーズン からSWRヴォーカル・アンサンブルの新しい首席指揮者に就任した逸材です。

ENSENBLE MODERN
EMCD-051(1CD)
ヴォルフガング・リーム(b.1952):「狩猟と形式」
(1995-2001/ワーク・イン・プログレス2008状態)
サー・ジョージ・ベンジャミン(指)
アンサンブル・モデルン

録音:2020年9月3日ベルリン・フィルハーモニー大ホール(ライヴ)
新ロマン主義の旗手として時代を牽引した鬼才リームの大作をイギリスの俊英 作曲家ジョージ・ベンジャミンが振るファン垂涎の一枚。 この作品はおよそ20年前に成立したもののワーク・イン・プログレスの作品として 成長を続け、この演奏は2008年の状態の録音。およそ一時間に及ぶ怒涛の音 の嵐から瞑想的で神秘的な瞬間までリーム節が炸裂する彼の集大成的他大 作。アンサンブル・モデルンの渾身の演奏も迫力満点。

CPO
CPO-3555606(3CD)
NX-G11
ジークムント・フォン・ハウゼッガー(1872-1948):交響的作品全集

【DISC1】…SACDハイブリッド*
野生交響曲- 大オーケストラと合唱のために
【DISC2】#
アウフクレンゲ(子どもの歌による交響的変奏曲)
交響詩「ディオニュソス幻想曲」
交響詩「鍛冶屋ヴィーラント」
【DISC3】+
交響詩「バルバロッサ」
夜に寄せる3つの賛歌 - バリトンとオーケストラのために
ケルン西ドイツ放送cho*
ケルン西ドイツRSO*
アリ・ラシライネン(指)*
バンベルクSO#
ハンス・クリフトフ・ベーゲマン(Br)
ノールショピングSO+
アントニー・ヘルムス(指)#.+

録音:2005年11月28日、12月2日、2006年1月31日
2013年1月2-4日
2014年4月8-6日
2011年5月30日-6月2日
グラーツに生まれ指揮者として活躍したジークムント・フォン・ハウゼッガーの交響的作品全集。ワーグナーの流れを 汲む半音階的な和声を活かした後期ロマン派風の作品は、当時高く評価されるも、やがて時代の波に乗ること ができず忘れられてしまいました。しかしアリ・ラシライネンが2005-06年に録音した「野生(自然)交響曲」に注目 が集まり、その作品が少しずつ再評価されるようになりました。この3枚組に収録された作品の作曲時期はハウ ゼッガーのほぼ全活動期間にわたり、若々しい「ディオニュソス幻想曲」や最も成功を収めたという「バルバロッサ」 など多彩な作品を聴くことができます。ブルックナー好み、積極的に指揮したというハウゼッガーらしい、どれも規模 が大きくパワフルかつ重厚な響きを持つ作品です。

Capriccio
C-5497(2CD)
NX-B09
R・シュトラウス:管楽アンサンブルのための作品全集
管楽器のためのソナチネ第1番ヘ長調「傷病兵の仕事場より」 TrV288-16管楽器のために
セレナード 変ホ長調 Op.7-13管楽器のために
ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら(マティアス・プフラウムによる管楽器とパーカッション編)
組曲 変ロ長調 Op.4TrV132-13管楽器のために
管楽器のためのソナチネ第2番変ホ長調 「楽しい仕事場」 TrV291-16管楽器のために
ベルリン国立歌劇場Oのメンバー
グレゴール・ヴィト(指)

録音:2020年12月1-4日、2021年3月1-5日
R・シュトラウスに所縁の深いベルリン国立歌劇場Oのメンバーによる、親しみやすく魅力的な管楽アンサンブル作品集。 ホルン奏者の父親を持つR・シュトラウスは管楽器のために魅力的な作品を多数書いています。協奏曲も合奏曲も、モーツァルト作品のような晴朗 で優美なメロディに、ロマン派のサウンドを(しかし重くならないように)まとわせた作品ばかり。この2枚組ディスクでは、管楽アンサンブルによる作品をすべて収 めています。特に13管楽器のためのセレナードと組曲は同じ編成によるモーツァルトの「グラン・パルティータ」を思わせる立派で美しい作品。 演奏は2022年12月に来日して見事な演奏を聞かせたベルリン国立歌劇場Oのメンバー。R・シュトラウスは1898年から1920年にかけて 同歌劇場の指揮者/音楽総監督を務め、客演指揮者時代を含めると実に1,200回もの公演を指揮しました。同歌劇場はシュトラウスの音楽総監督退 任100周年となる2020年に特別プログラムを組み、10回に及ぶ室内楽曲の全曲演奏会を予定していましたが、新型コロナウイルスのパンデミックで中止と なってしまいました。その後、無観客で配信した管楽アンサンブルの演奏が好評を博したことからセッション録音の計画が浮上し、このCDに結実しました。指 揮者のグレゴール・ヴィットはバレンボイムの指名によって1993年以来同歌劇場Oの首席オーボエ奏者を務めていますが、ここでは楽団の同僚たち が存分に演奏できるよう指揮に専念しています。アルバムを通して古典的な構成の曲が並ぶ中で、「ティル」の編曲版では楽団員の名技・妙技を存分に堪 能できます。

MIRARE
MIR-660(1CD)
ブラームス:セレナード集
セレナード第2番イ長調Op.16
セレナード第1番ニ長調Op.11
ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール(指)
コンスエロO

録音:2022年9月30日-10月3日/ヴァンセンヌ・メディアセンター
チェロ奏者としても活躍するヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエールのイニシアティブで2019年に創設されたコンスエロO。コロナ禍でせっかくの活動 がままならぬ状態でしたが、これから本格的な世界進出が期待できます。各奏者がソロ、室内楽でも活躍する名手揃いで、フレッシュで生気あふれる解釈が魅力。
デビューCDはブラームス。それも最も若々しく明るいセレナードなのが大歓迎。今後に目が離せません。 (Ki)


FONE
2LP-050(2LP)
496枚完全限定生産
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー(ジャズ・バンド・ヴァージョン)
交響組曲「キャットフィッシュ・ロウ」
ピアノ協奏曲ヘ調
リアルト・リップルズ
ステファノ・ボラーニ(P)、
リッカルド・シャイー(指)、
ライプツィヒ・ゲヴァントハウスO

録音(ライヴ):2010年1月28日-30日、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス(ドイツ)
ドイツ製180g重量盤LP
2013年にFoneよりリリースされた、ステファノ・ボラーニとリッカルド・シャイーのコラボレーションによるガーシュウィン・アルバムのアナログ盤が496枚の完全限定生産で復活!
元々は2010年にDeccaからCDでリリースされ、2人の母国イタリアではクラシック・アルバムとして初めてポップ・チャートの8位にランクインしたアルバムで、Foneの創設者、ジュリオ・チェーザレ・リッチの手によって高品質LP化されたものです。ミラノが生んだクラシックとジャズのトップ・アーティストのコラボレーション、さらにはゲヴァントハウスOも普段とは全く違ったジャジーな表情を見せ、極めて熱量の高いライヴになっています。
「Fone」は1983年にイタリアのレコーディング・エンジニア、ジュリオ・チェーザレ・リッチによって設立され40年近い歴史を持つ高音質レーベル。リッチが「聴き手に(録音会場の)理想のポイントに腰を掛けているかのようなユニークな体験をしてもらいたい」と語る通り、自然なサウンドを楽しむことができます。

Danacord
DACOCD-958(1CDR)
エミール・レーセンの芸術
ニルス・W・ゲーゼ:バレエ 「民話」(1854)-1. ポロネーズ、2. 結婚ワルツ
ハンス・クリスチャン・ロンビュー(ロンビ)(1810-1874):バレエ 「アマー島の王の義勇兵たち」-3. フィナーレ=ギャロップ
[録音:1929年][Columbia J50]

ハンス・エアンスト・クロイア(1798-1879):4. 愛らしき国あり
ディトレウ・ルズヴィ・ローワト(1742-1813):5. 国王クリスチャン四世は高いマストのそばに立つ 
[録音:1930年][Columbia DD116]

フリードリク・クーラウ(1786-1832):劇付随音楽 「妖精の丘」 Op.100(1828)-6. バレエ「アウネーテの夢」(第4幕)、7. 妖精の踊り、8. 花冠の踊り(第5幕)、9. エコセーズ
[録音:1930年][Columbia DD117]

P・E・ランゲ=ミュラー(1850-1926):劇付随音楽 「昔むかし」 Op.25(1884-86)-10. 前奏曲
[録音:1930年][Columbia DD108]

J・シュトラウス:11. ワルツ 「南国のバラ」 Op.388
ヨーゼフ・シュトラウス(1827-1870):12. ワルツ 「わが人生は愛と喜び」 Op.263
[録音:1930年][Columbia DD118]
フリードリク・クーラウ(1786-1832):13. 『妖精の丘』のポプリ
[録音:1935年][Polyphon S630086]

P・E・ランゲ=ミュラー(1850-1926):14. メロドラマ 「ルネサンス」 Op.59(1901)- 前奏曲
ニルス・W・ゲーゼ:バレエ 「民話」(1854)-15. ポロネーズ、16. 結婚ワルツ
[録音:1940年][Polyphon Z.S.60103]

ハンス・クリスチャン・ロンビュー(ロンビ)(1810-1874):17. 夢の絵姿
[録音:1940年][Polyphon Z.S.60100]

カール・ニルセン:歌劇 「仮面舞踏会」 FS39(1904-06)-18. 序曲、19. 若い雄鶏たちの踊り
[録音:1940年][Polyphon Z.S.60099]

カール・ニルセン:劇付随音楽「母」 FS94(Op.41)(1920)-20. 第7場への前奏曲、21. 行進曲
[録音:1946年][Polyphon HM80112]

ジェレマイア・クラーク(c.1674-1707):22. ヤーアン王子の行進曲(トランペット・ヴォランタリー)
[録音:1945年][Polyphon X61107]

ヤコブ・ゲーゼ(1879-1963):23. タンゴ・ツィガーヌ 「ジェラシー」(1925)
エメリッヒ・カールマン(1882-1953):喜歌劇 「伯爵令嬢マリツァ」-24. さあジプシー
[録音:1946年][Polyphon Z60122]
デンマーク国立RSO(tr.1-12,20-21, 23-24)、
王立デンマークO(tr.13,22)、
BPO(tr.14-19)
エミール・レーセン(指)、
エルセ・ブレムス(メゾソプラノ/tr.13)、
ホルガー・ビューリング(バス/tr.13)、ヴァンディ・トヴォレク(Vn/tr.24)
作曲家で指揮者のエミール・レーセン(1887-1964)は、あらゆるジャンルとスタイルをマスターした、デンマーク音楽の注目すべき「何でも屋」でした。彼が重要だと考えたのは音楽の質だけだったと言われます。コペンハーゲンのミュージック・シアターのピアニストからキャリアをスタートさせ、(指)編曲、オペレッタやレビューの為の作曲を手がけていきました。第一次世界大戦前後の時代には、音楽学校の出身でなかったにもかかわらず、「街で一番」の指揮者と呼ばれる存在になっていました。このアルバムに収録されたデンマーク国立RSO、王立デンマークO、BPOを指揮した録音はすべて、今回が初めてのCD化です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Hyperion
CDA-68316(2CD)
メシアン:峡谷から星たちへ… ティエリー・フィッシャー(指)ユタSO、
ジェイソン・ハーディンク(P)、
シュテファン・ドール(Hrn)、
キース・キャリック(シロリンバ)、
エリック・ホプキンズ(グロッケンシュピール)

録音:2022年6月1日&4日-6日、アブラヴァネル・ホール(ユタ、アメリカ)
アメリカの古豪オーケストラ、ユタSOと、2009年から音楽監督を務めるティエリー・フィッシャーによるメシアンの「峡谷から星たちへ…」。ティエリー・フィッシャーはこれまでにアルスターO首席指揮者、BBCウェールズ・ナショナルO首席指揮者、名古屋フィルハーモニーSO常任指揮者(現名誉客演指揮者)を歴任にし、日本のファンにも馴染み深いマエストロです。
「峡谷から星たちへ…」はメシアンが1976年のアメリカ建国200年に向けて作曲を依頼され制作されました。メシアンはこの作品を制作するにあたってアメリカのユタ州に訪れ、その土地で見た風景から影響を受けています。鳥の鳴き声はもちろんのこと峡谷の岩の色なども書き止め、メシアンの想像力によって音楽となっていきました。5楽章、2楽章、5楽章といった3つの部分で構成された「峡谷から星たちへ…」は、楽器編成もユニークで、打楽器、木管楽器、金管楽器に、13人の弦楽器奏者という特殊なものです。この演奏ではホルンのソリストにBPOの首席奏者であるシュテファン・ドールが参加しており、その点も注目されます。

BR KLASSIK
BR-900016(1CD)
NX-B09
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」(1880年第3稿)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』 組曲 (1919年版)*
ヴァレーズ:アメリカ(1922年オリジナル版)
バイエルンRSO
マリス・ヤンソンス(指)

録音(ライヴ):2015年10月13-16日ガスタイク、フィルハーモニー、ミュンヘン(ドイツ)
2013年3月18-21日 ヘルクレスザール、ミュンヘン(ドイツ)*
※マリス・ヤンソンス・エディション(900200)Disc60の分売です。
「指揮者とは、指揮台の上の演出家のようなものだ」と語ったヤンソンス。オペラで経験を積んだ彼は、常に作品を徹底的に分析し、その本質に迫ろ うとしました。このアルバムにはタイプの異なる3作品が収録されており、ヤンソンスのアプローチの違いを楽しむことができます。 ロマンティックな作風と明確なストーリー性を持つチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」、ヤンソンスが得意としたストラヴィンスキーの代表作の一つ「火 の鳥」、パトカーのサイレンまでもが用いられ、ニューヨークの風景が鮮烈に描写されたヴァレーズの「アメリカ」。ヤンソンスはバイエルンRSOの 高い機能性を最大限に引き出し、作品の持つストーリー性を的確に表現しています。

LSO Live
LSO-0833(1SACD)
R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語り」
ドビュッシー:バレエ音楽「遊戯」*
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)LSO

録音:2018年1月*、11月 バービカン・ホール(ロンドン)
1896年作の「ツァラトゥストラはかく語り」と1913年の「遊戯」17年違いですが、どちらも20世紀的精緻な管弦楽法を駆使し、オーケストラの性能を 存分に発揮させる曲だけにLSO の名人芸が光ります。「ツァラトゥストラはかく語り」冒頭はフィリップ・コブのトランペット、舞踏の歌はシモヴィチのヴァイオリン・ ソロなど名奏者たちの妙技にもひたれます。ロトの語り口も絶妙に冴え、「ツァラトゥストラはかく語り」が冒頭以降も楽しい音楽であることを最認識させてくれ ます。
ドビュッシーの「遊戯」はシエクルとの来日公演で名演を聴かせてくれましたが、今度はモダン・オケ。ロトの解釈は深みを増し、光と色のモチーフが流れるよ うに展開するのを味わえます。子供と大人どちらもの「遊戯」であることを実感させてくれます。 (Ki)

BIS
BISSA-2540(1SACD)
レスピーギ:組曲『鳥』
リュートのための古い舞曲とアリア 第1組曲
リュートのための古い舞曲とアリア 第2組曲
リュートのための古い舞曲とアリア 第3組曲
ジョン・ネシリング(指)
リエージュ王立PO(リエージュPO)

ン録音:2021年7月5-9日/フィルハーモニーホール、リエージュ(ベルギー)
好評のジョン・ネシリング指揮によるレスピーギの管弦楽作品集。当アルバムには組曲『鳥』と『リュートのための古い舞曲とアリア』を 収録しております。
組曲『鳥』はパスクィーニ、ラモーなどのクラヴサン曲より編曲した管弦楽作品。「ナイチンゲール」「かっこう」など鳥のさえずりの表現した5曲からなるこの作 品は聴き手を色彩豊かな音風景へと誘います。
『リュートのための古い舞曲とアリア』組曲は16世紀後半から17世紀初頭のイタリアとフランスの作曲家によるリュートまたはギターのための作品からの編曲 ですが、こちらも新鮮な響きで彩った組曲。繊細で洗練された音色が特徴のこの作品はイタリアのオーケストレーションの巨匠レスピーギが贈る名作です。
1947年サンパウロ生まれの指揮者ブラジルのジョン・ネシリングは、ボダンツキーやシェーンベルクの血を引くという逸材で、バーンスタインやスワロフスキー の薫陶を受けております。自身の持ち味である情熱的かつ抜群のリズム感で、色彩豊かにレスピーギを振っております。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2286(1CD)
クナッパーツブッシュ/ウィーンの休日
J・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲 Op.228
コムツァーク:ワルツ「バーデン娘」 Op.257
J・シュトラウス:アンネン・ポルカ
 加速度円舞曲 Op.234
 トリッチ・トラッチ・ポルカ
ツィーラー:ワルツ「ウーンの市民」 Op.419
J・シュトラウス:ポルカ「うわき心」
 ワルツ「ウィーンの森の物語」
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)、VPO

"録音:1957年10月15、16日/ゾフィエンザール(ウィーン)
使用音源:Private archive (2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
録音方式:ステレオ(録音セッション)
■制作者より  
内容については、もはや説明不要の名盤でしょう。当シリーズでも過去にGS-2040(LP復刻/2009年)、GS-2085(4トラック、19センチのオープンリー ル・テープ復刻/2012年)と発売しましたが、今回入手した2トラック、38センチのオープンリール・テープの音質には、心底驚いてしまいました。2種のGS 盤を含め、既存のディスクではLPにカッティングするためにダイナミック・レンジを圧縮したマスターが使用されていたようですが、その枠組みを取り払った音質 は、解き放たれたような開放感があります。こうなると、クナの巨大さは異様なまでに生々しく感じられますし、ウィーン・フィルのしたたるような美音もスピーカー からこぼれ落ちそうに思えます(「ウィーンの森の物語」のヤンチクのツィター・ソロさえも別物のように響きます!)。あまりの音の違いに物議を醸すかもしれませ んが、どうやらこれが原音のようです。(平林 直哉)

オクタヴィア
OVCL-00805(2SACD)
税込定価
2023年2月22日発売
バッハ:管弦楽組曲(全4曲)
管弦楽組曲第1番ハ長調 BWV1066
管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV1067
管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068
管弦楽組曲第4番ニ長調 BWV1069
コンバッティメント・コンソート・アムステルダム
ヤン・ヴィレム・デ・フリーント(音楽監督、ソロVn)

録音:1997年1月27日-2月4日 アムステルダム、ヴァルス教会
1982年にヤン・ヴィレム・デ・フリーントが創設し、音楽監督とコンサートマスターを務めた、コン バッティメント・コンソート・アムステルダム。 滅多に耳にする機会のない新たなバロック・レパートリーに光を当てるだけでなく、同時期の大 作曲家の有名曲を新しい角度から見つめ直す機会をも与える演奏活動で、国際的な名声を 確立しました。 当アルバムは1997年の録音で、EXTONの最新リマスタリングを施した再発売となります。(オクタヴィア)

NMC
NMC-D263(1CD)
レベッカ・ソーンダース(b.1967作品集
(1)ヴォイド(空虚)
(2)アンブレスド(息も絶え絶え)
(3)スキン(皮膚)
(1)エンノ・ポッペ(指)ベルリンRSO
クリスティアン・ディアーシュタイン(Perc)
ディルク・ロートブルスト(Perc)
(2)ディオティマ四重奏団(SQ)
(3)ジュリエット・フレイザー(S)
バス・ヴィーガース(指)
クラング・フォルム・ウィーン

録音:(1)2018年 1月 21日、(2)2019年 9月23 日、(3)2016年11月20日
レベッカ・ソーンダースはイギリスの作曲家だが、現在はベルリン在住。ヘルムート・ラッ ヘンマンやブライアン・ファーニホウらの影響を受けた西ヨーロッパの前衛音楽の系譜に 連なる作風で、いずれもクラスター、特殊奏法の嵐が吹き荒れるアグレッシヴな音楽であ る。ディオティマ四重奏団、クラング・フォルム・ウィーン、エンノ・ポッペなど前衛音楽の精 鋭たちが繰り広げる壮絶にして残酷なる美しい音の世界。
NMC
NMC-D273(1CD)
リチャード・コーストン(b.1971) 作品集
(1)「Ik zeg::NU」(2019)
(2)「比類なき大地」(1996-2007/rev.2018)
(1)サカリ・オラモ(指)BBC響
(2)マーカス・ファンズワース(Bar)
ヒュー・ワトキンス(P)

録音:(1)2019年1月23日、(2)2020年3月16-17日
リチャード・コーストンはイギリスの中堅作曲家。ヨーク大学、王立音楽院で学んだ。 作品は BBC 響、バーゼル響、ロンドン・シンフォニエッタなどで盛んに演奏されています。 「Ik zeg:NU」はおよそ20分弱の演奏時間の間、終始静けさに包まれ、聴き手の想像力 を喚起する協和音や不協和音、ノイズなどが生起しては消えてゆく詩的な作品。「比類な き大地」はイタリアの反体制的詩人サルヴァトーレ・クァジモド(1901-1968)の詩(英訳)によ るバリトンとピアノのための大作歌曲集。

Chandos
CHSA-5319(1SACD)
イーソウルソン&ヴィーザル:舞台のための管弦楽作品
ヨウルン・ヴィーザル(1918-2017):火(管弦楽のためのバレエ)(1950)
パウトル・イーソウルソン(1893-1974):劇付随音楽「ソールハウグの宴」(管弦楽のための)(1943)、
 「ヨウナス・ハトルグリームソンの絵本」から「Ur Myndabok Jonas Hallgrimssonar」(弦楽オーケストラのための付随音楽)(1945)
ヴィーザル:オウラヴル・リリュロウス(管弦楽のためのバレエ)(1952)
アイスランドSO、
ラモン・ガンバ(指)

録音:2022年6月13日-15日、ハルパ「エルドボルグ」(レイキャヴィーク、アイスランド)
パウトル・イーソウルソン(1893-1974)は、第一次世界大戦中にライプツィヒに留学した3人のアイスランドの学生のひとり。1913年の秋からマックス・レーガーに作曲、カール・シュトラウベにオルガンを学びました。その後、パリでジョゼフ・ボネに師事。1921年に帰国してレイキャヴィークのフリー教会のオルガニストに就任しました。1930年にレイキャヴィークに音楽学校が創設されると初代の校長に選ばれ、同年開設のアイスランド放送局で音楽部門の責任者も兼務。アイスランド音楽の急速な発展に大きく貢献しました。
パウトルは、全島集会アルシンギの1000周年記念の「カンタータ」をはじめ多くの作品を作曲しながら、自身を「作曲家」とみなしていなかったと言われます。ヘンリク・イプセンの劇のための「ソールハウグの宴」は、旋法で色づけした音楽に中世という時代を反映し、ノルウェーの舞曲ハリングも加えられた作品です。。「『ヨウナス・ハトルグリームソンの絵本』から」は、1944年のデンマークからの独立に刺激され、伝統のリングダンス「ヴィキヴァキ」など、「アイスランド」を意識した劇付随音楽として作曲されました。
ヨウルン・ヴィーザル(1918-2017)は、アウルニ・クリスチャウンソンと第二次世界大戦前のベルリンでピアノを学び、ソリストと室内楽奏者として活動しました。1943年にアメリカに留学、ジュリアード音楽院でヴィットリオ・ジャンニーニに2年間、作曲を学びました。彼女は「森の若者」をはじめとする歌曲作家として知られながら、ピアノ協奏曲「強打」や映画の音楽などの管弦楽作品も手がけています。1950年の国立劇場の柿落としのためにバレエ「火」を、2年後、アイスランドの民話を題材にしたバレエ「オウラヴル・リリュロウス」を作曲しました。この2曲は、アイスランドSOにとっては2度目の録音です。

Cala Signum
SIGCD-2161(1CD)
レスピーギ:地の精のバラード 〜管弦楽作品集
地の精のバラード/ボッティチェルリの3枚の絵/オルガンと弦楽のための組曲 ト長調/アダージョと変奏曲
ジェフリー・サイモン(指)
フィルハーモニアO

録音:1990年12月19-22日
珍しい楽曲や編曲版を次々に録音してきたジェフリー・サイモンのレスピーギの管弦楽作品集がCala Signumレーベルより再登場(CACD1007、CACDS4028からの再発売)!1913年にローマに定住してからも様々な作品を生み出してきたレスピーギ。それらの作品は、代表作である「ローマ三部作」に負けず劣らず素晴らしい作品に溢れています。そういった有名作曲家の珍しい作品を紹介してきたジェフリー・サイモンが、レスピーギの隠れた傑作を伝えるこのアルバム。リムスキー=コルサコフに師事し、緻密な管弦楽法を用い、さらにはラヴェルやドビュッシーからの影響も伺わせるこれらの作品は色彩感に富んでおり、レスピーギの新たな一面を知ることが出来ます。

ACCENTUS Music
ACC-30599CD(1CD)
愛と死〜ワーグナー、マーラー、R.シュトラウス
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲/愛の死
マーラー:〈葬礼〉
 .交響曲第5番〜第4楽章「アダージェット」
R・シュトラウス:交響詩『死と変容』
バンベルクSO
ヤクブ・フルシャ(指)

録音:2022年7月&9月、ヨーゼフ・カイルベルト・ザール、コンツェルトハレ・バンベルク
ヤクブ・フルシャ率いるバンベルクSOによる最新盤は、「死」をテーマに、19世紀の音楽を一変させたワーグナーと、19世紀末を共に駆け抜けたマーラーとR・シュトラウスの作品を取り上げたコンセプトアルバムです。内容は、ワーグナーの究極の愛と官能のドラマ「トリスタンとイゾルデ」の第3幕の終結部で、剣に倒れたトリスタンの後を追い、自らも命を絶とうというイゾルデによって歌い上げられる<イゾルデの愛の死>。そして交響曲第2番「復活」第1楽章初稿として知られているマーラーの交響詩<葬礼>。ルキノ・ヴィスコンティ監督の傑作映画「ベニスに死す」のテーマ曲として一躍有名になった交響曲第5番の第4楽章<アダージェット>。最後には20代の若きシュトラウスの死生観が凝縮された作品といえる交響詩<死と変容(死と浄化)>。
フルシャは、否応なしに向き合わざるをえない「死」ではなく、「生と死」への対峙そこに人生の意味が見いだされるものである、ということを感じさせる作品を集めたといいます。さらにこれらの作品をまとめて演奏することによって、作曲家同士の対話がこの録音上で生まれ、バンベルクSOのDNAに刻まれた彼らの音楽が、聴くものに問いかけ心を響かせるとも語っています。
ACCENTUS Music
ACC-20417DVD(DVD)
ドキュメンタリー〜『ヘルベルト・ブロムシュテット〜音楽が奏でられるとき 魂は揺さぶられる』 監督:ポール・スマチュニュイ
制作:2022年
字幕:英独仏,日本語
96’ 22
日本語字幕:西久美子
現代における最も偉大な指揮者の一人ヘルベルト・ブロムシュテット。95歳の現在もなお、あらゆる国際的に活動する主要オーケストラの指揮台にあって、 精力的に芸術的な意欲を発揮し続けています。この映像は、2022年7月11日に95歳の誕生日を迎えたことを記念して、Accentus Musicのプロデューサーであるポール・スマチュニュイが、5年間撮りためた映像をもとに制作したドキュメンタリーです。何十年にもわたりクラシック音楽界を形成してきた偉大な音楽家・ 指揮者の貴重な肖像といえるでしょう。
1927年、牧師の父、ピアニストの母のもとに米国マサチューセッツ州に生まれたブロムシュテット。両親はスウェーデン人であったので、2歳でスウェーデ ンに戻り、父の転勤にともないスウェーデン各地を転々とします。牧師であった父にブロムシュテットは、信者たちの模範となるよう、厳しく育てられたと言います。 また映像では、兄との音楽体験、幼少期の思い出など、スウェーデンで育った時代を懐かしそうに振り返る姿が印象的です。そしてブロムシュテットが模範とす るというトスカニーニ、フルトヴェングラー、ワルターなど偉大な指揮者たちのエピソード。自身が首席指揮者を務めたシュターツカペレ・ドレスデン、ライプツィ ヒ・ゲヴァントハウス管、またベルリン・フィル、ウィーン・フィル、コンセルトヘボウ管などこれまで客演してきた世界最高峰のオーケストラについて、そして 桂冠名誉指揮者を務めるNHKSOとの深い親交についてなど、長年培ってきた膨大な音楽経験を余すことなく語ってくれています。

FIRST HAND RECORDS
FHR-140(1CD)
クルト・ヴァイル:作品集
(1)『三文オペラ(1928)』組曲(1956) [マックス・シェーンヘル(1903?1984)編]
(2)七つの大罪(1933)
(3)パナマ組曲(1934)
(4)9月の歌(1938)
(5)スラバヤ・ジョニー(1929)
(2)セレーナ・ウェイ(S)、オトマール・スターム(Br)、マルティン・ミュラー(T)、ウェルナー・ギュラ(T)、グレゴール・ロジツキ(Bs)
(4)マルティン・ミュラー(T)
(5)セレーナ・ウェイ(S)
マーク・フィッツ=ジェラルド(指)
バーゼル・シンフォニエッタ

録音:(1)(2)(4)(5)1991年2月3日、(3)1993年9月5日/スイス、バーゼル、シュタットカジノ
20世紀前半の舞台音楽史に大きく名を残したドイツ生まれのアメリカ人作曲家クルト・ヴァイルと、詩人・劇作家のベルトルト・ブレヒト。ふたりのコラボ作品 の中でもっとも有名な「七つの大罪」や、聴く機会が少ないもののとても魅力的な「パナマ組曲」等を収録。人気の高い「三文オペラ」からの管弦楽組曲も入って います。
1991年と1993年に行われたこのコンサートからのライブ録音です。一時期、バーゼルで限定的に公開されていた音源でしたが、First Handレーベルのリ マスターによりCDが世界発売されることになりました。

Capriccio
C-5494(1CD)
NX-B07
ニーノ・ロータ:作品集〜映画音楽組曲と協奏曲集
 映画『戦争と平和』(1956) - 組曲
1. Introduzione
2. Momento musicale
3. Valzer
4. Polonaise
5. La Rosa di Novgorod
6. Nr. 54? Esoda da Mosca
7. Andrea e Natascha
8. Nr. 66? La ritirata della Grande Armee
9. Nr. 67? Prigionia
10. Ritorno a Mosca
11. Nr. 73? Finale
12. カステル・デル・モンテ− ホルンとオーケストラのためのバラード(1974)
 弦楽のための協奏曲(1964-65)
13. Preludo
14. Scherzo
15. Aria
16. Finale
 ハープとオーケストラのための協奏曲(1947)
17. Allegro moderato
18. Andante
19. Allegro
 映画『オーケストラ・リハーサル』 - 組曲(1978)より
20. Risatine maliziose
21. Valzerino Nr. 72
22. Galop
エスター・ペリステラキス(Hp)…17-19
マルセル・ソボル(Hrn)…12
ケルン放送O
フェリックス・ベンダー(指)…1-16、20-22
マイケル・シール(指)…17-19

録音:2019年12月2-11日…1-19
2019年10月9-11日…20-22
プッチーニ、ラヴェル、ストラヴィンスキーも訪れていたというミラノの音楽一家に生まれたニーノ・ロータ。地元の音楽院を経てローマのサンタ・チェチーリア音楽 院で学び、卒業後にはトスカニーニの勧めで奨学金を得てカーティス音楽院へ留学して作曲を学びます。アーロン・コープランドと親交を結び、フリッツ・ライ ナーから指揮の指導も受けました。帰国後のロータはアメリカで学んだにもかかわらずジャズとは距離を置き、前衛に走ることもなく新古典主義スタイルの作 品を書きました。「受けの良いメロディを書くことは怖くない」「聴いた瞬間にわかってもらえる音楽を書きたい」と公言していたロータの作品は、第2次大戦後の クラシック音楽界では時代遅れに見える面がありましたが、まさにそのアプローチゆえに映画音楽では大成功を収めることになりました。それでも彼は「クラシッ ク音楽の作品は、少なくとも映画音楽と同等以上に大事だ」と語っています。 このアルバムでは、まずトルストイの原作による1956年の映画『戦争と平和』の音楽を組曲仕立てにしたものを収録、その後にはイ・ムジチ合奏団の委嘱で 書かれた弦楽のための協奏曲(グリーグのホルベルク組曲に通じる趣があります)やカルロ・マリア・ジュリーニの指揮で初演されたハープ協奏曲など「クラシック 音楽」の作品を収録。そして最後にクラシック音楽そのものをテーマにした映画『オーケストラ・リハーサル』の音楽で締めくくり、映画音楽とクラシック音楽という ロータの二つの顔が同じ源泉から出ていることを実感させる巧妙なプログラミングになっています。 映画音楽の中では超有名曲を避け、録音の少ない『戦争と平和』の音楽をとりあげたのは、ほぼ同時期の1952年にプロコフィエフが完成させた同名オペラ の音楽との比較を促す意図があるのかもしれません。20世紀前半の作曲家の発掘と再評価に力を入れるCAPRICCIOらしいアルバムです。

RAMEE
RAM-2208(1CD)
バッハ:フーガの技法 ニュー・コレギウム (古楽器使用)
 サラ・デコルソ(Vn)
 バディアロヴァ朋絵、バルバラ・コンラート(Va)
 レベッカ・ローゼン(Vc)
 アンナ・ラツヘージ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 イネシュ・ダヴェーナ(リコーダー)
 タミ・クラウス(フラウト・トラヴェルソ)
 ダニエル・ランティエ(オーボエ、オーボエ・ダ・カッチャ)
 ジェイミー・セイヴァン(木管コルネット)
 マテイス・ファン・デル・モーレン(アルト&テナー・トロンボーン)
 ヨースト・スヴィンケルス(テナー&バス・トロンボーン)
 ヴァウテル・フェルスヒューレン(Fg)
クラウディオ・ヒベイロ(チェンバロ・指揮)
1/6コンマ・ミーントーン A=415Hz

録音:2022年10月6-8日、ヴェストフェスト90、スヒーダム、オランダ
少年時代からオルガンに親しみ、17世紀ドイツの先人たちの語法を咀嚼吸収しながら、後年さまざまな音楽様式を身につけ、多声音楽の 大家となっていったバッハ。その作曲技法の集大成ともいえる『フーガの技法』は、楽譜上に演奏楽器の指定がなされていない音楽理論的 作品でありながら、実演を通じても多くの人の心を捉えて離さず、いろいろな楽器編成で披露されてきました。楽譜が未完のまま残された理 由はしばしば作曲家自身の死と結び付けられてきましたが、実際にバッハの筆が途絶えたのは1749年秋、つまり彼が亡くなる9ヵ月も前のこ と。歿後まもなく次男C.P.E.バッハや音楽理論家=作曲家マールプルクが出版した楽譜は、それぞれ多くの点で自筆譜との違いが指摘され ています。20世紀以来、世界的に知られた古楽器プレイヤーを多く輩出してきたオランダ語圏を活躍拠点とするブラジル出身のリコーダー奏 者イネシュ・ダヴェーナと古楽鍵盤奏者クラウディオ・ヒベイロは、彼らと同じく欧州古楽シーンで多忙な活動を続ける名手たちとともに、現存 する関連楽曲まで含めバッハの自筆譜に準拠し曲順を再構成した『フーガの技法』を提案。彼らはあえて第1曲をチェンバロ独奏で聴かせた あと、曲ごとの個性をふまえて楽器を選びつつ、声部ごとに別々の楽器を使い、多声の絡みを明瞭に浮かび上がらせます。曲によっては副題 を添え、彼らが読み取った曲の性質をわかりやすく伝える試みも。楽器それぞれの味わい深い響きと相まって、この難渋ともいえる曲集が驚く ほど親しみやすく感じられる充実録音。自身もバロック・ヴァイオリン奏者としてのキャリアを持つ俊才技師ライナー・アルントによる、名手それぞ れの演奏の妙をよく伝えるエンジニアリングも光ります。

Linn
CKD-714(1CD)
バルトーク:バレエ『かかし王子』(全曲) Op. 13Sz. 60
舞踏組曲 Sz. 77
ケルンWDRSO
クリスティアン・マチェラル(指)

録音:2020年11月23-24日、2022年6月13-15日ケルン・フィルハーモニー、ドイツ
1980年ルーマニア生まれ、ヨーロッパで躍進中のクリスティアン・マチェラル。首席指揮者を務めるケルン WDRSOとのアルバム第2弾は、バルトークの作品の中でも華やかな2曲。際立ったリズム処理と 細部まで行き届いたコントロールで、色彩感豊かに聴かせています。

CPO
CPO-555448(1CD)
NX-B10
パウル・リンケ(1866-1949):序曲集第2集
喜歌劇「ルナ夫人」 序曲
喜歌劇「ナキリスの結婚」? 序曲
喜歌劇「愛の夢」 ? 序曲
喜歌劇「インドラの王国」 序曲
「象徴」 ワルツ
ブランドブリーフ・ギャロップ
喜歌劇「青い絵」 序曲
レヴューのための序曲
祝賀会のための序曲
フランクフルト・ブランデンブルク州立O
エルンスト・タイス(指)

録音:2020年12月10-16日
ベルリン・フィルの夏の風物詩ヴァルトビューネ・コンサートで最後に演奏される「ベルリンの風」。 この曲の作曲者パウル・リンケの序曲第2集です。第1集(555428)に続き、ベルリンでこよなく愛されるリン ケの美しい旋律が存分に楽しめます。アルバムの冒頭に置かれているのは、ベルリンっ子たちが月の世界で繰 り広げる喜歌劇「ルナ夫人」の序曲です。軽快な序奏に導かれ、優雅なワルツや行進曲など作品を彩る旋 律が次から次へと登場。一瞬たりとも耳を離すことができません。他には1906年に初演された1幕物の喜歌 劇「青い絵」序曲や独立した序曲、ワルツなど聴きごたえのある作品が揃っています。 演奏は第1集と同じく、ヨハン・シュトラウス2世やカールマンの喜歌劇上演に実績のあるエルンスト・タイスとフ ランクフルト・ブランデンブルク州立O。彼らならではの万全の演奏でお楽しみください。

BRU ZANE
BZ-2006(8CD)
NX-G06
『Compositrices 〜ロマン派時代のフランスの女性作曲家たちを新たな視点で』

■DISC 1
 メル・ボニ(1858-1937):
1. Le Reve de Cleopatre クレオパトラの夢(1909頃)
2. Ophelie オフィーリア(1909頃)
3. Salome サロメ(1909頃)
 アンリエット・ルニエ
4-6. Sonate pour violoncelle et piano
   チェロとピアノのためのソナタ(1896/1920)
 シャミナード(1857-1944):
7. Reve d’un soir ある夕べの夢(1891)
8. Veux-tu ? そうお望みか?(1898)
 エドヴィグ・クレティアン(1859-1944):
9-14. Petits Poemes au bord de l’eau 小さな水辺の詩いくつか(1910)
 9. La Riviere 川
 10. La Barque 小舟
 11. Les Saules 柳
 12. La Lune月
 13. L’Ondine 水の精
 14. L’Hiver 冬
 マリー・ジャエル(1846-1925):
15. Les Orientales:Reverie 歌曲集『東方詩集』より 夢(1893)
16. La Mer:Quatre heures du matin 歌曲集『海』より 早朝4時(1893)
 リタ・ストロール(1865-1941):
17. Bilitis:Berceuse 歌曲集『ビリティスの歌』より 子守唄(1898)
18. Sonnet 十四行詩(1897)
 シャルロット・ソーイ(1887-1955):
19-21. Les Meditations 歌曲集『瞑想』(1922)
 19. Paix 平穏
 20. Confiance 信頼
 21. Joie 喜び
■DISC 2
 シャミナード
1-6. 6つのロマンティックな小品(1890)
 1. PrimAV-era プリマヴェーラ(春)
 2. La Chaise a porteur 駕籠(かご)
 3. Idylle arabe アラビア風牧歌
 4. Serenade d’automne 秋のセレナーデ
 5. Danse hindoue ヒンドゥの踊り
 6. Rigaudon リゴードン
 ストロール
7-10. Grande Fantaisie-Quintette 大幻想五重奏曲(1886)
 ソーイ
11-13. 交響曲 嬰ハ短調(1917)
■DISC 3
 ボニ
1. Barcarolle pour piano en mi-bemol majeur
   ピアノのための舟唄 変ホ長調(1906)
2. La Cathedrale blessee 壊れかけた大聖堂(1915)
3. Romance sans paroles en sol bemol majeur 無言歌 変ト長調(1905)
4. Au crepuscule 夕暮れに(1923)
5. La Chanson du rouet 紡ぎ歌(1895)
 リリー・ブーランジェ
6. D’un matin de printemps ある春の朝に(1917)
 ルイーズ・ファランク(1804-1875):
7-10. Symphonie no 3en sol mineur 交響曲 第3番ト短調(1847)
 ナディア・ブーランジェ(1887-1979):
11-13. Trois Pieces pour violoncelle et piano
   チェロとピアノのための3つの小品(1914)
 ジャエル
14-15. Ossiane オシアン(1879)
 14. Introduction 序章
 15. Chant de douleur 悲しみの歌
■DISC 4
 シャミナード
1-4. Callirhoe, suite de ballet
   組曲『カイロエ』(1887/同名のバレエ音楽による)
 1. Prelude 前奏曲
 2. Pas des echarpes スカーフの踊り
 3. Scherzettino 小さなスケルツォ
 4. Pas des cymbales シンバルの踊り
 ヴェルジェ男爵夫人ヴィルジニ・モレル(1799-1869):
5-12. 8つの旋律練習曲(1857)
 5. Introduction 序章
 6. La calma 平穏
 7. La disperata 絶望
 8. La Berceuse 子守唄
 9. L’incertezza とらえどころのなさ
 10. Barcarole 舟唄
 11. Romanza ロマンス
 12. Le Papillon 蝶々
 ボニ:
13. Vers le pur amour 一途な想いにかけて(作曲年不詳)
14. Un soir ある夕暮れ(1908)
15. Viens さあおいで(1888)
16. Viola スミレの君よ (1914)
17. Immortelle Tendresse 不滅の優しさ(1910)
18. Invocation 願い(1887)
19. Elegie sur le mode antique 古めかしく綴られた悲歌(1918)
 ジャンヌ・ダングラ(本名ロザリー・クラボス 1871-1915):
20. L’Amour s’eveille 恋の神が目を覚ます(1911)
 ポリーヌ・ヴィアルド(1821-1910):
21-23. Sonatine pour violon et piano
   ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ(1873)
■DISC 5
 ボニ:
1-3. Sonate pour violoncelle et piano チェロとピアノのためのソナタ(1905)
 シャミナード
4. Concertino pour flute et orchestre
   フルートと管弦楽のための小協奏曲(1902)
 ボニ
5-9. Suite en forme de valses ワルツの形をとった組曲(1898)
 5. Ballabile 踊れるように
 6. Valse lente 遅いワルツ
 7. Danse sacree 神聖な舞曲
 8. Scherzo-Valse スケルツォ=ワルツ
 9. Interlude et Bacchanale 間奏とバッカナール
 ヴィアルド
10. Aimez-moi わたしを愛してください(1886)
11. Hai-luli ! アイ=リュイ!(1880)
12. Ici-bas tous les lilas meurent ここではリラの花もすべて萎れ(1887)
13. Solitude 孤独(1843)
14. Les Filles de Cadix カディスの娘たち(1887)
15. HAV-anaise アヴァネーズ(ハバネラ)(1880)
16L’Absence 不在(1844)
 ソーイ
17-19. Sonate pour piano ピアノ・ソナタ(1910)
■DISC 6
 N. ブーランジェ
1-3. La Sirene カンタータ『シレーヌ(海の精)』(1908)
 ジャエル:
4-9. 春の声(1885)
 4. Sur la grande route 街道で
 5. Dans le sentier 抜け道に入り
 6. L’Orage 嵐
 7. Idylle 牧歌
 8. Nuit de mai 五月の夜
 9. Plein jour 真昼間
 ボニ:
10. Melisande メリザンド(1922)
11. Desdemona デズデモーナ(1913)
12. Omphale オンパレー(オンファール)(1910)
13. Ophelie オフィーリア(日付なし〔1909頃〕)
14. Viviane ヴィヴィアン(1909)
15. Phoebe ポイボス(1909)
16. Salome サロメ(1909)
 L.ブーランジェ
17. Nocturne 夜想曲(1911)
18. Cortege 祝典行列(1914)
 ボニ
19-24. Six Pieces a quatre mains (dont deux tres faciles)
   ピアノ連弾のための6つの小品(ごく平易な2曲を含む)(1930)
 19. CarAV-ane 隊商
 20. Andante religioso アンダンテ・レリジョーゾ
 21. Carillon de fete 祭りを告げる鐘
 22. A matines 夜明け前の祈りに
 23. Habanera ハバネラ
 24. Minuit sonne a la grosse horloge 深夜零時に大時計が鳴る
■DISC 7
 オーギュスタ・オルメス(1847〜1903):
1. Ludus pro patria:Interlude. La Nuit et l’Amour
   歌劇「祖国愛の喜び」より 間奏曲「夜と恋」(1888)
 ファランク
2-4. Trio pour violon, violoncelle et piano no.2
   ピアノ三重奏曲 第2番ニ短調 Op.34(1844)
 オルメス
5. Contes divins:Chemin du ciel 『神々の小噺』より 天の道 (1893)
6-7. Les Sept Ivresses 歌曲集『7つの酩酊』(1882)より
 6. L’Amour 恋愛
 7. Le Vin 葡萄酒
 ダングラ
8. Du coeur aux levres 心臓から唇へ(1913)
9. L’Amour s’eveille 恋の神が目を覚ます(1911)
 マルト・ブラクモン(1898-1973):
10-11. Trois Melodies 『3つの歌曲』(1922)より
 10. Le Cormoran 川鵜(かわう)
 11. Au bord du lac 湖のほとりで
 クレマンス・ド・グランヴァル(1828-1907)
12. Le Bohemien 根無し草(1865)
13. Sacrifice 生贄(1885)
 マリー=フランシーヌ・ダマスキーノ(1844-1921)
14. A une femme ある女性に寄せて(1889)
15. L’Enfant 子供(1878)
16. J’ai dans mon coeur わたしの心には(1887)
 マドレーヌ・ジョシック=イェーガー(1868-1905)
17. La Chanson du rouet 紡ぎ歌(1891)
18. Les Etoiles mortelles いつか死すべき星々(1891)
 マルト・グリュンバック (1871-1932)
19. A Nere ネレに寄せて(1915)
 マドレーヌ・ルマリエ(生歿年不詳、20世紀初頭に活動)
20-21. Six Melodies 『6つの歌曲』より(1913)
 20. Clair de lune月の光
 21. Heure exquise 極上のひととき
■DISC 8
 オルメス
1. Andromede 交響詩『アンドロメダ』(1899)
 エレーヌ・ド・モンジュロー(1764-1836):
2-4. Sonate pour piano en fa mineur op. 5 no 2
   ピアノ・ソナタ ヘ短調 Op.5-2(1811)
 ヴィアルド
5-9. Douze Melodies sur des poesies russes
   『ロシアの詩による12の歌曲』より(1866)
 5. L’Orage 嵐
 6. Georgienne ジョージアの女
 7. Berceuse cosaque コサックの子守唄
 8. Evocation 召喚術
 9. Les Ombres de minuit 深夜の幽霊たち
 グランヴァル
10-11. Andante et Intermezzo アンダンテと間奏曲(1889)
 ボニ
12-31. Album pour les Tout-Petits
   ピアノを始めたばかりの子供たちのためのアルバム(1913)
 12. La Toupie 回転木馬
 13. Le Petit Mendiant 物乞いの子
 14. Marionnettes 人形芝居のお人形たち
 15. Le Bapteme 洗礼式
 16. Compliment a grand’maman おばあちゃんの褒め言葉
 17. La Machine a coudre ミシン
 18. Gros chagrin すごく辛い思い
 19. Colere 怒り
 20. Goutte de pluie 雨粒
 21. Monsieur Vieuxbois ヴューボワさん
 22. La Clef des champs 遊べる時間
 23. Au temps jadis 大昔
 24. Calineries 甘えさせてくれる
 25. Priere 祈り
 26. Miaou ! Ronron ! ニャオー、ゴロゴロ
 27. Madrigal マドリガル
 28. La Puce 蚤
 29. Le Patre dans la montagne 山上の羊飼い
 30. Mireille au piano ピアノを弾くミレーユ
 31. Douce amie かわいいお友達の女の子
■DISC 1
トゥールーズ・カピトール国立O
レオ・フセイン(指) …1-3
ヴィクトール・ジュリアン=ラフィリエール(Vc)
テオ・フシュヌレ(P) …4-6
シリル・デュボワ(T)
トリスタン・ラエス(P) …7-21


■DISC 2
ロベルト・プロセダ、アレッサンドラ・アンマラ(P連弾) …1-6
イスラエル・マルガン(P)
ハンソン四重奏団 …7-10
フランス国立O
デボラ・ワルドマン(指) …11-13


■DISC 3
フランソワ・デュモン(P) …1-5
アンナ・アガフィア(Vn)
フランク・ブラレイ(P) …6
メス・グランテスト国立O
ダヴィド・レラン(指) …7-10
ヴィクトール・ジュリアン=ラフィリエール(Vc)
テオ・フシュヌレ(P) …11-13
トゥールーズ・カピトール国立O
レオ・フセイン(指)…14-15
アナイス・コンスタン(S)…15


■DISC 4
メス・グランテスト国立O
ダヴィド・レラン(指) …1-4
マリー・ヴェルムーラン(P) …5-12
ヤン・ブーロン(T)
ダヴィド・ゾベル(P) …13-19
レ・シエクルO
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指) …20
アンナ・アガフィア(Vn)
フランク・ブラレイ(P) …21-23

■DISC 5
ヴィクトール・ジュリアン=ラフィリエール(Vc)
テオ・フシュヌレ(P) …1-3
クレール・ル・ブーランジェ(Fl)
メス・グランテスト国立O
ダヴィド・レラン(指) …4
ロベルト・プロセダ、アレッサンドラ・アマラ(P連弾) …5-9
オード・エクストレモ(Ms)
エティエンヌ・マンション(P) …10-16
マリー・ヴェルムーラン(P) …17-19


■DISC 6
アナイス・コンスタン(S)
オード・エクストレモ(Ms)
フランソワ・ルジエ(T)
トゥールーズ・カピトール国立O
レオ・フセイン(指) …1-3
ロベルト・プロセダ、アレッサンドラ・アマラ(P連弾)…4-9、19-24
マリー・ヴェルムーラン(P) …10-16
アンナ・アガフィア(Vn)
フランク・ブラレイ(P) …17-18


■DISC 7
メス・グランテスト国立O
ダヴィド・レラン(指) …1
アレクサンドル・パスカル(Vn)
エロイーズ・ルザッティ(Vc)
セリア・オネト・ベンサイド(P) …2-4
シリル・デュボワ(T)
トリスタン・ラエス(P) …5-21


■DISC 8
トゥールーズ・カピトール国立O
レオ・フセイン(指) …1
ミハーイ・ベレチ(P) …2-4
オード・エクストレモ(Ms)
エティエンヌ・マンション(P) …5-9
アレクサンドル・パスカル(Vn)
エロイーズ・ルザッティ(Vc)
セシリア・オネト・ベンサイド(P) …10-11
ナタリア・ミルシテイン(P) …12-31


録音:2019-2022年 フランス、イタリア
近年まで……いや今でも圧倒的に男性優位が続いているのが、クラシック音楽における「過去の作曲家の再評価」。脚光を浴びる機会を 不当にも奪われ続けてきた女性作曲家たちの中に、どれほど豊かに音楽的な貢献を果たしてきた天才たちがいたか、ヨーロッパでは21世紀 に入ってから急速に見直しが進んでいます。19世紀音楽の真相探求と再評価に意欲的に取り組んできたロマン派フランス音楽センター(パ ラツェット・ブリュ・ザーネ)は今回、CD8枚にも及ぶ充実した音源(全て2019年以降の新録音!)を通じ、ベルリオーズやサン=サーンス、ド ビュッシーといった有名作曲家たちの活躍した19世紀から20世紀初頭にかけてのフランスに焦点を当て、そこで活躍した重要な女性作曲 家たち21人を特集。交響曲や交響詩、カンタータといった大規模編成の作品から室内楽、歌曲やピアノ曲に至るまで、さまざまな規模の名 品を通じてその偉業の真相に迫ります。ピリオド楽器楽団レ・シエクルを率いるフランソワ=グザヴィエ・ロト、気鋭のベルギー人指揮者ダヴィ ド・レラン、フランス歌曲の新たなスタンダードを打ち出しつつあるシリル・デュボワやヤン・ブーロンなど、フランスとイタリアなどの演奏陣による妥 協ない解釈は、先入観抜きに作品そのものと対峙しても十分観賞の価値ある充実名演の連続!19世紀初頭に活躍した鍵盤音楽家モ ンジュローに始まり、近年再評価めざましい初期ロマン派のファランク、ヴィアルドやジャエルら19世紀半ばの才人、メル・ボニやシャミナードら 世紀転換期の多作な偉人に加え、新録音が驚くほど少ないオーギュスタ・オルメスや仏語版Wikipedia・IMSLPの解説すらない幾人かの 稀少作曲家の作品など、このレーベルならではの新鮮な出会いにも事欠きません。貴重な図版を多く含むブックレット(仏英独語)には各作 曲家の適切な紹介も含まれ、資料的価値も計り知れないセットとなっています。 (ブックレットに歌詞の掲載はございません。)

Indesens Calliope Records
IC-005(1CD)
シンフォニック・ブルース
ウィリアム・ビル・ルッソ:ブルース・バンドとシンフォニーオーケストラのための3つの小品 Op.50(1968)
ティエリー・マイヤール:オーケストラ(2021)、ブルース・バンドと管弦楽のためのシンフォニア・ブルース(2021)
Awek Blues 〔ベルナール・セラム(ヴォーカル、ギター)、ステファヌ・ベルトリーノ(ハーモニカ)、ジョエル・フェロン(ベース)、オリヴィエ・トレべル(ドラムス)〕
ジャン=フランソワ・ヴェルディエ(指)、フランシュ=コンテ地方ヴィクトール・ユゴーO

録音:2021年12月11日-12日、ブザンソン芸術文化センター、2022年5月20日、ルドゥー劇場(ブザンソン、フランス)
ブルース・バンドとシンフォニーオーケストラの出会い? 25年以上の歴史を持つブルース・バンド「Awek Blues」と、指揮者、国際的なソリストとして、そしてパリ・オペラ座Oの首席クラリネット奏者としても活躍するジャン=フランソワ・ヴェルディエが率いる、フランシュ=コンテ地方ヴィクトール・ユゴーOのコラボレーション企画。
Awek Bluesは、ヨーロッパ全土での演奏に加え、世界最大のジャズ・フェスティバルであるモントリオール国際ジャズフェスティヴァルなど、多くの著名なフェスティヴァルに招待されています。本アルバムでは、老舗のブルース・バンドが織り成す切れのあるリズムにオーケストラのシンフォニックなサウンドが見事に融合。フレンチ・ジャズを代表するコンポーザー=ピアニストの一人、ティエリー・マイヤールが本アルバムのために書き下ろした 「シンフォニア・ブルース」 では、両ジャンルの魅力を見事に引き出し、まさにブルースとクラシックの共存とも言える、これまでになかった新たな音楽の可能性を聴衆に伝えます。


Treasures
TRE-273(1CDR)
イッセルシュテット/シューベルト&ワーグナー
シューベルト:「ロザムンデ」*〜間奏曲第1番/間奏曲第3番/バレエ音楽第1番/バレエ音楽第2番
ワーグナー:「ラインの黄金」〜ワルハラへの神々の入城
 「ワルキューレ」〜ワルキューレの騎行/魔の炎の音楽
 「ジークフリート」〜森のささやき
 「神々の黄昏」〜ジークフリートのラインへの旅/ジークフリートの葬送行進曲
ハンス・シュミット=インセルシュテット(指)
北ドイツRSO

録音:1955年12月7-15日(モノラル)
※音源:米Capitol P-18021*、仏ODEON XOC-113
◎収録時間:70:28
“自然な佇まいの中に作品の本質を見出すイッセルシュテットの揺るぎない信念!”
■音源について
全てキャピトル音源。ワーグナーの「魔の炎の音楽」と「森のささやき」は、イッセルシュテット唯一のセッション録音。TAHRAのCDは、高域寄りの音が耳障りに感じました。※トラック9の冒頭は、使用レコード盤に起因する背景ノイズが目立ちます。予めご了承ください。

★イッセルシュテットと最も相性の良い作曲家はシューベルトだと心底思わせるほど、この「ロザムンデ」は絶品!端正な造形の中で手作りの風合いを持つフレーズがどこまでも自然に息づき、心を捉え続け、たった4曲の抜粋なのが残念至極です。
「間奏曲第1番」は、いかにもドイツ的な勇壮な響き自体が極めて音楽的ですが、オケの自発性と求心力の高い指揮が相まって一切弛緩を生じず、それがコーダの最後の和音の調和力と余韻の素晴らしさに結実しています。
有名な「間奏曲第3番」での木目調の弦の響きも、まさにこの曲のためにあるようなもの。それに何という優しい笑みと語り掛けでしょう!ト短調のトリオ(1:32〜)の呼吸の深みとときめきは、美しさだけを目指したフレージングでは成し得ないはず。「間奏曲第1番」と同じ素材による「バレエ音楽第1番」では木管のハーモニーの妙を存分に堪能。「バレエ音楽第2番」の程よく丸みを帯びたリズムの愉悦も聴きものです。
一方のワーグナーは、何と言ってもドイツ本流の燻し銀の響きが格別!作品の様式美に配慮しながら風合いを大切にする姿勢はシューベルトと変わらず、誇張や扇動とは無縁。味わい重視のファン必聴の名演です。
特に「ヴァルハラ城への神々の入場」は、弦のさざ波の幻想、ピチカートの艶やかさは無類で、後半に向けても耳を突き刺すような金管の咆哮には目もくれずに全体のエネルギーを見事に増幅させる手腕を目の当たりにすれば、ワーグナー嫌いの方の心も溶けるのではないでしょうか?
「森のささやき」の木管群の瑞々しさも単なる感覚美ではなく、これほど生命の息吹まで確実に表出される例も稀でしょう。俊敏なテンポ・ルバートの切り替えが、音楽に一層の躍動を与えている点にもご注目を。最後の畳み掛けはアンサンブルの縦の線をバシッと合わせるだけでも痛快ですが、この演奏は「それ以上」の音楽的要素が充満!【湧々堂・2023年1月】

BIS
BISSA-2579(1SACD)
クルト・ヴァイル:作品集
(1)音楽劇「銀の湖(Der Silbersee)」(1932-33)(抜粋)【序曲/第3番 セーヴェリンの歌「パン屋は夜明けにパンを焼く(Der Backer backt ums Morgenrot)」*/「ちょっとした助言」の口頭による紹介(Spoken introduction to ‘Was zahlen Sie…’)」*/第7番 宝くじ取次人の歌「ちょっとした助言のお代は?(Was zahlen Sie fur einen Rat)」*】
(2)一楽章の交響曲(1921)(交響曲第1番「ベルリン交響曲(Berliner Sinfonie)」
(3)交響的幻想曲(1933-34)(交響曲第2番)
スウェーデン室内O
HK・グルーバー(指、ヴォイス*)

録音:2021年8月16-21日/オレブルー・コンサートホール(オレブルー、スウェーデン)
オーストリアの作曲家、HK・グルーバー(1943-)は、クルト・ヴァイルの世界に心酔し、クルト・ヴァイル財団の名誉終身理事を務めて います。『マンハッタン・ブロードキャスト』(BIS-1341)や『バスキング(大道芸)』(BIS-1781)など自作の録音で指揮したスウェーデン室内Oとの 新しいアルバムでは、指揮者と歌手として、ヴァイルの3つの作品を演奏しています。
「一楽章の交響曲」(交響曲第1番「ベルリン交響曲」は、ヴァイルが21歳の時、フェルッチョ・ブゾーニの修士課程で学んでいた1921年に作曲され、 ヴァイルの死後、1958年2月12日にNDRSOによるハンブルクのラジオ放送で初めて演奏されました。ヨハネス・R・ベッヒャーの叙事劇『Arbeiter Bauern Soldaten. Der Aufbruch eines Volkes zu Gott(労働者農民軍人. 人民の神への覚醒)』からインスピレーションを得て書かれたといわれます。 ジェームズ・ホームズの校訂版による演奏です。
「交響的幻想曲」(交響曲第2番)は、ヒトラーが権力を掌握しヴァイルがベルリンからパリに逃れる1933年3月までに第1楽章が書かれ、翌年2月、ルーヴ シエンヌで全曲が完成されました。ブレヒトとの共同作業の最終作「七つの大罪(Die sieben Todsunden)」の引喩が散見され、「ラルゴ」の第2楽章をグルー バーは「一種の『葬送タンゴ』」とみなしています。1934年10月11日、ブルーノ・ワルター指揮コンセルトヘボウOにより初演されました。
音楽劇「銀の湖」は、古典的均整美とジャズ風リズムとメロディが融合した生気あふれる〈序曲〉と16のナンバーによる作品です。「ある冬の物語(Ein Wintermarchen)」の副題をもち、「食糧不足に苦しむ社会の現実と人々を社会不安から解放する奇跡の可能性の間をさまよう」ストーリーと歌詞を「ロシア皇 帝は写真を撮らせ給う(Der Zar lasst sich photographieren)」など2作のオペラで共同したゲオルク・カイザーが執筆しました。ヴァイルがドイツを離れ る前に完成。1933年2月18日にライプツィヒとエアフルトとマグデブルクで同時初演されました。この抜粋では「パン屋は夜明けにパンを焼く」と「ちょっとし た助言のお代は?」の2つの歌を、マグデブルク初演のエルンスト・ブッシュと、ヴァイル夫人のロッテ・レーニャの録音からアイデアを得て、グルーバーが歌ってい ます。 (Ki)

Chandos
CHSA-5291(1SACD)
弦楽のための作品集
ヴォーン・ウィリアムズ:トマス・タリスの主題による幻想曲*
ハウエルズ:弦楽オーケストラのための協奏曲*
ディーリアス:レイト・スワローズ
エルガー:序奏とアレグロ Op.47*
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
ジョン・マイルス(Vn)*、
マイケル・トレイナー(Vn)*、
アンドリ・ヴィイトヴィッチ(Va)*、
リチャード・ハーウッド(Vc)*

録音:2021年8月24日&2022年1月5日&23日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
3年連続となるBBCミュージック・マガジン賞受賞(「デュティユー:バレエ音楽 「狼」」〔RCHSA5263/CHSA5263〕、「レスピーギ:ローマ三部作」〔RCHSA5261/CHSA5261〕、「コルンゴルト:交響曲嬰ヘ調」〔RCHSA5220/CHSA5220〕)や、2022年レコード・アカデミー賞管弦楽曲部門受賞(「ラヴェル:管弦楽作品集」〔RCHSA5280/CHSA5280〕)、そして2021年のBBCプロムスでの初コンサートの世界的な評価で著しい躍進を続けるジョン・ウィルソンと、彼が再結成した“シンフォニア・オヴ・ロンドン”、今作は「弦楽のための作品集」!
このアルバムのメインとなるのは、イギリスの弦楽オーケストラのための作品の中でも名曲中の名曲である「トマス・タリスの主題による幻想曲」。その編成は大小異なる2つの弦楽オーケストラと弦楽四重奏の3群からなっています。また同時収録のエルガー作曲「序奏とアレグロ」Op.47も弦楽四重奏と弦楽オーケストラという合奏協奏曲の形をとっており、個々の楽器と弦楽オーケストラの対比を楽しめるものとなっています。ジョン・ウィルソンとシンフォニア・オヴ・ロンドンの大変美しい弦楽器群による演奏にご期待ください。

TOCCATA
TOCC-0668(1CD)
NX-B03
リヴィア・テオドレスク=ショケニア(1959-):管弦楽作品集
アルキメデス・シンフォニー(2006?11)
Rite for Enchanting the Air-フルート(複数の)とオーケストラのための奏曲(1998)
Mysterium tremendum-メゾ・ソプラノとオーケストラのためのカンタータ(2016)
ピエール=イヴ・アルトー(Fl)
アントネラ・バルナット(Ms)
ルーマニア国立放送O
ルーマニア放送室内O
ヴァレンティン・ドニ(指)
アラン・タング(指)
クリスティアン・オロシャヌ(指)

録音:2002年5月24日、2011年5月27日、2016年5月25日
全てライブ世界初録音
ルーマニアの作曲家、リヴィア・テオドレスク=ショケニアの作品集。 交響曲、協奏曲、カンタータという3つのジャンルで彼女の個性を発揮しています。「アルキメデス・シンフォニー」は古代ギリシャの科学者アルキメデスの 死から着想を得た作品。シラクサでの戦いの際、研究にふけっていたアルキメデスの最期の言葉「私の円をこわすな!」が第2楽章のモティーフになって います。他には目もくらむような音が乱舞するフルート協奏曲「Rite for Enchanting the Air 」、ビザンティン文化とカトリックの典礼の伝統を融合 させた「Mysterium tremendum」の2曲を収録。どれもルーマニア民謡にルーツを持つ、どこか懐かしい肌触りを持つ作品です。

IBS CLASSICAL
IBS-152022(1CD)
現代作曲家による管楽アンサンブル編曲集
マヌエル・パラウ(ダニエル・ブランコ編):組曲「人気のスタイルで」
サルバドール・ヒネル(ダニエル・ブランコ編)器楽によるカプリッチョ
トマス・ブレトン(ミケル・オルテガ編):「パロマの前夜祭」による幻想
クープラン(セザール・カーノ編):「跳躍」と「ラ・クープラン」
ビセンテ・マルティーン・イ・ソレル(ヨハン・ネポムク・ヴェント編):歌劇「椿事」 - フィナーレ
ムーンウィンズ
ジョアン・エンリク・リュナ(指)

録音:2022年7月18-20日
18世紀後半から19世紀前半にかけて、管楽八重奏(2組のオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン)のためにオペ ラの名旋律を編曲、演奏する「ハルモニームジーク」という形態が流行しました。貴族や富豪たちの食事の際の伴奏 音楽として重用されるとともに、アマチュア演奏家たちが楽譜を買い求めるため、出版社としてもよいビジネスとなった のです。このアルバムには、バレンシアの管楽アンサンブル「ムーンウィンズ」がスペインの作曲家たちにアレンジを依頼 した作品を収録。ジョアン・エンリク・リュナが率いるムーンウィンズは、ヨーロッパの主要なオーケストラで活動経験のあ る奏者たちによるアンサンブル。2006年、ソレールの「椿事」のディヴェルティメントの演奏で注目され、以降スペイン を中心に活動の場を広げています。

B RECORDS
LBM-049(1CD)
ファビアン・トゥシャール(1985-):ロイ (2021/世界初演)
フローラン・シュミット(1870-1958):劇付随音楽『サロメの悲劇』 Op. 50(1907)
サンドリーヌ・ブエンディア(S)4
マリー・ラフォルジュ(Fl)
アンサンブル・レザパッシュ(レザパッシュ!)
ジュリアン・マスモンデ(指)

録音:2021年12月10、11日 アテネ・ルイ・ジューヴェ劇場、パリ (ライヴ)
フローラン・シュミットが1907年に書いた黙劇のための付随音楽『サロメの悲劇』。小オーケストラ(今回の演奏は22名)のために書かれたこ の作品は、バレエ・リュスのディアギレフの提案により大編成オーケストラによるバレエ音楽へ改作され、今日ではこちらが有名ですが、このアル バムでは元のオリジナル版を聴くことができます。また、今回の公演のために書かれたフランスの作曲家ファビアン・トゥシャールによる「ロイ」は、 黙劇版『サロメの悲劇』初演時に主役を務めたダンサー、ロイ・フラーのイメージで書かれたもので、フルートの活躍が目立ち、音はエレクトロ ニクス処理が施されています。小編成によるライヴならではの緊張感で、名作誕生時の音を堪能することの出来るアルバムです。


Cypres
CYP-8621(6CD)
NX-F09
『ミュジーク・ヌーヴェル 60周年記念BOX』 〜現代ベルギーの45人の作曲家たちによる新作集 2012-2022
【DISC 1】
1. Tim Gouverneur(1983-):Danse insomniaque
2. Benoit Chantry(1975-):Raisons de l'etre 
3. Adrien Tsilogiannis(1982-):Transfulgures
4. Sebastien Jurczys(1985-):M.G. 
5. Eric Bettens(1973-):Timeless 
6. Edwin Pierard(1986-):Invention 
7. Alin Gherman(1981-):A sky of light
8. Alithea Ripoll(1990-):Papillons noirs
9. Paula Defresne(1971-):L'escalier
10. Jonathan Aussems(1981-):Belgian Rhapsody 
【DISC 4】
1. Jarek Frankowski(1958-):Meditaction
2. Stefan Hejdrowski(1993-):Rime 
3. Hughes Kolp(1974-):Interstellar cloud 
4. Laurent Houque(1985-):Envol aux contours moires
5. Max Charue(1992-):From Nomads to nomads
6. Bo Van der Werf(1969-):MLK 
7. Benjamin Sauzereau(1984-):A Poison tree 
【DISC 3】
1. Pierre Slinckx(1988-):Anyway the wind blows
2. Gregory d'Hoop(1986-):Still in exile
3. Gaelle Hyernaux(1979-):Moloch whose mind is pure machinery… 
4. Qoutayba Neaimi(1986-):Histoire d'un refugie
5. Adrien Lambinet(1979-):Les Baobabs sauvages
6. Alice Hebborn(1990-):Hors-corps
7. Eliott Delafosse(1994-):L'horloge des anges ici-bas
【DISC 2】
1. Nicolas d'Alessandro(1981-):La voix des anges
2. Guillaume Auvray(1990-):Synergy II 
3. Maxime Georis(1991-):Ephemerides administratives maussades
4. Francois Couvreur(1992-):Al Fine II
5. Andre Ristic(1972-):Cristal Impur
6. Gilles Doneux(1985-):Max
【DISC 5】
1. Eric Collard(1995-):Fragments 
2. Pierre Quiriny(1983-):Souvenir de toi
3. Judith Adler de Oliveira(1989-):Les moires 
4. Gwenael Grisi(1989-):Ticking 
5. Harold Noben(1978-):Seven years after
6. Patrick Leterme(1981-):Cerisiers en fleurs 
7. Sarah Wery(1987-):Perspectives d'avenir :1. Attendre dans l'eau 
【DISC 6】
1. David Achenberg(1966-):Il carillon subacqeo 
2. Line Adam(1972-):Tempus Fugit 
3. Jean-Philippe Collard Neven(1975-):I breathe your air (tribute to Lyle Mays)
4. Fabian Fiorini(1973-):Story telling’s on Revisited
5. Apolline Jesupret(1995-):Sous ses doigts, doucement
6. Stephane Orlando(1979-):La plus secrete memoire des hommes  
7. Arnould Massart(1956-):Autruche ? On grille !
8. Pauline Claes(1982-):Deconvenue
ミュジーク・ヌーヴェル(アンサンブル)
ジャン=ポール・デシー(指)…下記以外
パトリック・ダヴァン(指)…DISC 1 track 3

録音:2012年3月-2022年7月
1962年、作曲家ピエール・バルトロメによって設立され、作品によって多彩な編成をとるベルギーの現代音楽アンサンブル、ミュジーク・ヌー ヴェル。その60周年を記念し、現代ベルギーの作曲家たち45人による2012年から2022年までの新作演奏を集めた6枚組のBOXが登 場。2012年の50周年にも、今回とは別の25人による作品の6枚組をリリースしているため(CYP4650)、2つを合わせると70人もの現代ベ ルギー作曲家アンソロジーになるという大企画です。収録された作曲家のうち多くは1970年代以降生まれという、まさに現在進行形で生ま れている音楽を体験できる面白さに加え、驚かされるのはそのクオリティの高さで、知られざる魅力的な作品に出合う喜びを存分に味わうこと の出来るアルバムです。

Signum Classics
SIGCD-720(2CD)
R.シュトラウス:交響詩集
交響詩「ドン・ファン」*
アルプス交響曲 Op.64
交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」*
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指)
フィルハーモニアO

録音:2021年9月30日-10月1日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(サウスバンク・センター、ロンドン、イギリス)
2022年3月20日、フェアフィールド・ホール(ロンドン、イギリス)*
これまでもその固い信頼関係から生まれる名演をリリースしてきたサントゥ=マティアス・ロウヴァリとフィルハーモニアO。いよいよ2021年シーズンが始まり新首席指揮者ロウヴァリ時代に突入です!このディスクに収められている「アルプス交響曲」と交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」は、サロネン時代からロウヴァリ時代へのオープニングとしてふさわしいものとなりました。英ガーディアン紙は「フィルハーモニア管の驚異的な演奏で、ロウヴァリはR.シュトラウスの作品に対する優れた指揮者であることを証明した。彼のアプローチは計り知れず、細部と色彩に細心の注意をはかっていた」と絶賛しています。
前作のプロコフィエフ(SIGCD669)や前々作のチャイコフスキー(SIGCD648)などでも聴かせてくれた明晰であり、細部へのバランス感覚も秀でているサントゥ=マティアス・ロウヴァリの音楽。彼と数々の名匠との演奏を繰り返してきたフィルハーモニアOの新しいタッグに期待せずにはいられません。

BRU ZANE
BZ-2005(1CD)
『パリの夜』〜ミュージック・ホールとオペラからの舞曲集
マスネ:キャバレーのワルツ〜バレエ音楽『鐘』 より
エルヴェ(1825-1892):スペイン女とセギディーリャ 〜 バレエ音楽『パリ万国博覧会』 より
ジャンヌ・ダングラ:ワルツ・恋の目覚め
イザーク・ストロース(1806-1888):エベ・ポルカ
テオドール・デュボワ(1837-1924):不実な人のワルツ〜バレエ音楽『ラ・ファランドール』 より
ワルトトイフェル(1837-1915):ギャロップ・駿足
グノー:トロイアの女の踊り〜歌劇「ファウスト」のバレエ音楽 より
ジョンシエール(1839-1903):ワルツ〜歌劇「騎士ジャン」のバレエ音楽 より
サン=サーンス:ワルツ〜歌劇「銀の呼び鈴」 より
ワルトトイフェル:スケートをする人々(スケーターズ・ワルツ)
トマ:歌劇「レイモン」序曲
ギロー(1837-1892):目隠し鬼のワルツ〜バレエ音楽『グレトナ・グリーン』 より
フィリップ・ミュザール(1792-1859):猿のポルカ
ドリーブ:ワルツ・レント〜バレエ音楽『コッペリア』 より
イザーク・ストロース:オッフェンバックの「地獄のオルフェ」によるカドリーユ
エルヴェ:.船酔いのワルツ〜バレエ音楽『英国のスポーツ』 より
ワルトトイフェル:ポルカ・美しい唇
レ・シエクル(19世紀末フランス仕様の楽器、ガット弦使用)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)

録音:2022年1月8-9日 レイモン・デヴォ劇場、トゥルコアン、フランス
ロト率いるレ・シエクルによる、フランスのベル・エポック期周辺の舞曲を集めたアルバムが登場。『コッペリア』などのバレエ作品、「ファウスト」な どオペラからのバレエ音楽、「フォリー・ベルジェール」に代表されるミュージック・ホールの音楽といった作品を収めています。有名な『スケートを する人々』や、いわゆる「天国と地獄」のカン・カンで盛り上がるストロースのカドリーユなどのほか、華やかながらほとんど知られていない作品を 発見する喜びもあり、聴きどころ満載のアルバムとなっています。60ページを超えるカラー・ブックレット(英・仏・独語)付き。

Ars Produktion
ARS-38348(1SACD)
エッセンシャル・ヘブライ・ヴァイオリン
ラヴェル:2つのヘブライの歌(Vn、チェロと管弦楽編)
ジェリー・ボック:屋根の上のバイオリン弾き(Vnと管弦楽編)
ジョゼフ・アクロン:ヘブライの旋律 Op.33、
 ヘブライの子守唄 Op.35-2(Vnと管弦楽編)
ジョエル・エンゲル:Freilechs Op.20-2
ブルッフ:コル・ニドライ op.47(Vcと室内管弦楽編)
プロコフィエフ:ヘブライの主題による序曲 Op. 34(P三重奏編)
アレクサンドル・クレイン:ヘブライの奇想曲 Op.24(Vnと管弦楽編)
クライスラー:ウィーン小行進曲
アンネ・バテガイ(Vn)、
フランソワ・ロバン(Vc)、
アレッサンドロ・タルディーノ(P)、
マンハイム・プファルツ選帝侯室内O、
マーク・オリヴィエ・エテリ(指)

録音:2022年3月(ドイツ、マンハイム)
2020年にアンネ・バテガイがバーゼルで行ったヨーロッパのユダヤ文化の日(the EuROP-ean Day of Jewish Culture)のためのコンサートから着想を得た1枚。ユダヤ人作曲家による作品およびそれ以外の作曲家がユダヤ教の祈りや旋律を用いて作曲した作品を、ヴァイオリンやチェロとオーケストラのための編曲や、ピアノ三重奏のための編曲版で聴くことができます。これらの音楽は、ユダヤ音楽が決してクレズマーだけに還元されるものではないことを示しています。

LAWO Classics
LWC-1250(1CD)
アルネ・ヌールハイム:バレエ「テンペスト」組曲(1979)(ソプラノ、バリトンと管弦楽のための) ベアーテ・モルダール(S)、
ジェレミー・カーペンター(Br)、
ベルゲンPO
エドワード・ガードナー(指)

録音:2021年8月16日-18日、グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)
アルネ・ヌールハイム(1931-2010)は、20世紀から21世紀のノルウェーでもっとも重要な作曲家として尊敬を集めました。モダニズムの技法による作品、エレクトロニクスを使った作品、伝統の語法による作品と、題材とインスピレーションによって幅広い手法を使い、2010年に没してノルウェー王国国葬で送られるまで、現役で作曲活動を続けました。シェイクスピアの戯曲に基づくバレエ「テンペスト(The Tempest)」は、ヌールハイムの音楽を代表する作品のひとつです。アメリカの振付師グレン・テトリーとのコラボレーションによって作曲され、1979年にドイツで初演。1981年のベルゲン国際フェスティヴァルでノルウェー初演されました。「私の知るかぎり、シェイクスピアの全戯曲の中で『テンペスト』ほど音楽がひんぱんに登場して大きな役割を担う作品はない。それぞれの人物が音楽で性格づけられます。奴隷にされたキャリバンでさえ、そうだ」(ヌールハイム)。
この作品は、チャールズ・ダーデンと南西ドイツRSOによる録音がノルウェー作曲家協会のレーベルからリリースされていました。LAWO Classics からリリースされるベルゲンPOと首席指揮者エドワード・ガードナーによる新しいアルバムは、「テンペスト」が2021年ベルゲン国際フェスティヴァルの演目としてベルゲンのグリーグホールで上演された際のセッション録音によって制作されました。「あれから40年、アルネ・ヌールハイムとグレン・テトリーの『古典』が、グリーグホールを支配する」。フェスティヴァル公演の歌手に代わり、ベアーテ・モルダールがソプラノ、ジェレミー・カーペンターがバリトンを担当しました。

Naive
OP-30578(2CD)
バッハ:序曲集(管弦楽組曲ほか)
バッハ:序曲(管弦楽組曲)第3番ニ長調 BWV 1068
ヨハン・ベルンハルト・バッハ:序曲 ホ短調〔序曲-エア-レ・プレジール-メヌエット-エア-リゴードン-クーラント-ガヴォット・アン・ロンドー〕
バッハ:序曲(管弦楽組曲)第1番ハ長調 BWV 1066
バッハ:序曲(管弦楽組曲)第4番ニ長調 BWV 1069
ヨハン・ルートヴィヒ・バッハ(1677-1731):序曲 ト長調〔序曲-エア-メヌエット-ガヴォット-ブレ〕
バッハ:序曲(管弦楽組曲)第2番ロ短調 BWV 1067〔序曲-エア-ガボット-ブレ-ジーグ〕
コンチェルト・イタリアーノ、
リナルド・アレッサンドリーニ(指,Cemb)

録音:2018年12月
アレッサンドリーニによるバッハの管弦楽組曲。録音にあたり、アレッサンドリーニは、バッハのあらゆる作品をあらためて検証、スタイルや楽器編成についても再 考し、この「管弦楽組曲」の魅力である複雑な対位法と、フランス・イタリア趣味の舞曲のキャラクターを見事なバランスを保ちながら再現しています。アレッサンド リーニが放つ決定的名演。注目です! 当盤のもうひとつの魅力が、バッハのまたいとこにあたる、ヨハン・ベルンハルト・バッハとヨハン・ルートヴィヒ・バッハの作品も収録していること。J.S.バッ ハはベルンハルトの作品をコレギウム・ムジクムの演奏会で取り上げるなど、その才能を認めていました。バッハの資料の中には、ベルンハルトの作品を写譜したも のも残されています。ルートヴィヒ・バッハの作品も、バッハはライプツィヒで演奏していました。そのおかげで、ルートヴィヒの作品(とくにカンタータ)も多 く現存しています。コンチェルト・イタリアーノとアレッサンドリーニが、ふたりの作品の魅力もこれ以上ないかたちで引き出しています。  (Ki)

Andre Charlin
SLC-17HR(1CD)
2022年リマスタリング
ミヨー:屋根の上の牡牛 Op.58
世界の創造 Op.81
シャンゼリゼ劇場O、
ダリウス・ミヨー(指)

録音:1956年シャンゼリゼ劇場(パリ)
デジタライゼーション&リマスタリング:ブリュノ・ゴリエ(2022年)
伝説のエンジニア、アンドレ・シャルランの録音の中でも指折りの大名盤。ミヨー自身の指揮による自作自演集。代表作、「屋根の上の牡牛」は必聴です!この香 り高い演奏を2022年の最新リマスタリングでお楽しみいただけます! (Ki)
これまでリリースされていたCDは16bit/44KHzでしたがこの度24bit/96KHzでリ リースされます。リマスタリングのエンジニアは半世紀以上シャルランの音に惚れこみ、シャルラン・レーベルの存続に大きく貢献してい る名エンジニア、ブリュノ・ゴリエです。ゴリエはシャルランの録音についての研究だけでなく、シャルランに関わるものの収集など「シャ ルラン愛」に満ちた人物。シャルランの遺産を後世に伝えるべく、並々ならぬ思いでマスタリングしており、実に生々しく、驚くべき熱量 で蘇ります!

BRIDGE
BCD-9571(1CD)
ストーリー・テラー
(1)クオン:チューバと管楽合奏のための協奏曲
(2)マーラー(ベナヴィデス編):さすらう若人の歌
(3)グッドマン:チューバと管楽合奏のための協奏曲
(4)バーズヴィク:新入り
(5)ドビュッシー(ベナヴィデス編):ベルガマスク組曲〜前奏曲
(6)ウィテカー(ベナヴィデス編):おやすみ月よ
(7)ヴィズッティ:都市の景観〜独奏チューバと管楽合奏のための
ジャスティンン・ベナヴィデス(チューバ)
デイヴィッド・プラック(指)
フロリダ州立大学シンフォニック・バンド
デロイゼ・シャガス・リマ(P)

録音:(3)2019年11月21日、(2)(5)(6)2021年8月24,25日、(7)2021年10月11日、(1)2021年11月8日、米国 フロリダ州 タラハシー
米国のチューバ奏者、ジャスティンン・ベナヴィデスによるチューバ作品集。ジャスティンン・ ベナヴィデスはタラハシーSOの首席チューバ奏者で、またフロリダ州立大学の音楽大 学でチューバとユーフォニウムの教授を務めています。彼の柔らかく明るい音色のチューバは、 独英あたりのチューバとはかなり趣が異なります。ヴィエット・クオン(1990-)、トッド・グッドマン (1977-)、アンナ・バーズヴィク(1966-)、エリック・ウィテカー(1970-)、アレン・ヴィズッティ (1952-)らの作品を収録。

EUROARTS
20-69227(1CD)
ハリウッド・ガラ
ジョン・ウィリアムズ:『スーパーマン』〜行進曲
 『E.T.』〜フライング・テーマ
 『ジュラシック・パーク』〜ジュラシック・パークへようこそ
ハンス・ジマー:『ワンダーウーマン』〜セミッシラ
 『グラディエーター』〜ついに自由に
ドリー・パートン
 『ボディガード』〜オールウェイズ・ラヴ・ユー
デン・アーベ:『ムーラン・ルージュ』〜ネイチャー・ボーイ
ジェームズ・ホーナー:『ブレイブハート』〜フォー・ザ・ラヴ・オブ・ア・プリンセス
 『タイタニック』〜マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン
ハンス・ジマー&クラウス・バデルト:『パイレーツ・オブ・カリビアン』〜デッドマンズ チェスト
バート・バカラック&ハル・デイヴィッド:『明日に向って撃て!』〜雨にぬれても
 『アルフィー』〜メイン・テーマ
ミシェル・ルグラン:『シェルブールの雨傘』〜アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー
ジョシュア・ブライアン・キャンベル、シンシア・エリヴォ:『ハリエット』〜スタンド・アップ
レディー・ガガ:『アリー/スター誕生』〜シャロウ
ジェームズ・ニュートン・ハワード:『ハンガーゲーム』〜ハンギング・ツリー
デイヴィッド・ベアウォルド:『ムーラン・ルージュ』〜カム・ワット・メイ
デンマーク国立SO、
ルートヴィヒ・ヴィッキー(指) 
デンマーク国立ジュニア合唱団
アンドレア・リッケ・エーレンシュレーガー(ソリスト)
ディルクシャン・ジャヤラトナム(ソリスト)

録音:2022年5月、コペンハーゲン、DRコンサートホール(ライヴ)
デンマーク国立SOによる大好評のシリーズ。第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」(KKC-9442)、第2弾はSF映画の名 作音楽集「GALAXYMPHONY」(20-65214)、第3弾はファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」(20-65194)、第4弾は スパイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」(20-67774)。第5弾は、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」(20-65997)。そしてサスペンス、スリラー、ミステリーなど恐怖映画の音楽を集めた第6弾「GALAXYMPHONY2」(20-68714)と若い世代を中心に絶大な人気 を誇っています。
今回は、毎年アメリカのロサンゼルスで開催されるハリウッド映画の祭典「アカデミー賞」を彩った名作映画の音楽が演奏された「Hollywood Gala」。ステージにはレッド・カーペットが敷かれ、コンサートは本物のアカデミー賞の授賞式さながらの盛り上がりをみせています。
映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズの『スーパーマン』『E.T.』『ジュラシック・パーク』と名作が並び、故ホイットニー・ヒューストンが主演した『ボディガード』 の世界的に大ヒットした主題歌「オールウェイズ・ラブ・ユー」。実在した2人組の強盗を描いた『明日に向って撃て!』の主題歌「雨にぬれても」、名作曲家、ミシェ ル・ルグランが音楽を担当したフランスのミュージカル映画『シェルブールの雨傘』などアカデミー賞の歴史を飾る名画の数々の音楽が次々と演奏されます。
これまで同シリーズでCDも発売されたのは、ギャラクシンフォニー(20-65211)、Agents are Forever〜スパイ映画音楽集(20-67777)、ディーヴァス とダイアモンド:((20-65997)、マーダー・アット・ザ・シンフォニー(20-65207)、ギャラクシンフォニー2〜ギャラクシンフォニー逆襲(20-68717)と続々 と発売され、このシリーズの人気と反響の大きさが反映されています。

CONCERTO CLASSICS
CNT-2122(1CD)
パスクワーレ・アンフォッシ(1727-1797):シンフォニア&序曲集
『アルタセルセ』 Artaserse
『無分別な詮索好き』 Il Curioso Indiscreto
『文明化された田舎娘』 La Contadina Incivilita
『インドのアレッサンドロ』 Alessandro nel'Indie
『ラ・ディドーネ』 La Didone
序曲第30番Ouverture n.30
序曲 変ホ長調 Ouverture in Mi Bemolle
『真の貞節』 La Vera Costanza
『シーロのアキレウス』 Achille in Sciro
『アンティゴネ』 Antigono
アレッサンドロ・ファブリーツィ(指)
チェコ国立SO

録音:2022年9月16日プラハ、CNSOスタジオ
世界初録音
タリア、スイス、フランス、スウェーデン、イギリス、アメリカと各地の図書館から手稿譜を集めて、世界初録音を行った大がかりなプロジェクトです。パスクワー レ・アンフォッシ(1727-1797)はパイジェッロやチマローザらとともにナポリ楽派の中心的存在として活躍したイタリアの作曲家。舞台作品を得意とし、76も のオペラやインテルメッツォを書きました。1783年と1788年にウィーンで行われた『無分別な詮索好き』と『幸運な嫉妬』の上演ではモーツァルトが新たなア リアを書き加えており、モーツァルトのイタリア書法にも影響を与えたであろうことがうかがえます。アンフォッシの作風は明快にして表情豊か。序曲を聴いても、そ の生き生きとしたリズムと鮮やかな楽器法のとりこになるでしょう。 (Ki)

C Major
80-8108(2DVD)

80-8204(Bluray)
シュツットガルト・バレエ〜『じゃじゃ馬ならし』

バレエ『じゃじゃ馬ならし』
音楽:ドメニコ・スカルラッティ、クルト・ハインツ・シュトルツェ
振付:ジョン・クランコ
衣装:エリザベス・ダルトン
ボーナス映像:
リード・アンダーソンとタマシュ・デートリッヒによるインタビュー
シュツットガルト・バレエ
シュツットガルト国立歌劇場O
ウォルフガング・ハインツ(指)
エリサ・バデネス(カタリーナ)
ジェイソン・レイリー(ペトルーチオ)
ヴェロニカ・フェルテリヒ(ビアンカ)
マルティ・フェルナンデス・パイシャ(ルーセンシオ)
アレッサンドロ・ジャキント(グレミオ)
ファビオ・アドリシオ(ホルテンシオ)
ローランド・ダレシオ(バプティスタ)

収録:2022年5月13〜15日/シュツットガルト国立歌劇場(ライヴ)
◆DVD
画面:16:9、NTSC
音声:PCMステレオ、
DTS5.1
DVD9
字幕(ボーナス):英語
本編)):123分、ボーナス:99分
◆Bluray
画面:16:9、1080i
音声:PCMステレオ、
DTS-HDMA5.1
BD50
字幕(ボーナス):英語
本編)):123分、ボーナス:99分
巨匠シジョン・クランコの遺産を継承するドイツの名門、シュツットガルト・バレエ団による『じゃじゃ馬ならし』。シェークスピアの喜劇を基にドメニコ・スカルラッ ティ(編曲:クルト=ハインツ・シュトルツェ)の音楽を用い、ジョン・クランコが振り付けた、誰もが楽しめるコメディ・バレエの傑作です。裕福なバプティスタ の長女で「じゃじゃ馬娘」のカタリーナと、気立ての良い美しい次女ビアンカの結婚をめぐる騒動を描いたもので、威勢が良く賢いペトルーチオがカタリーナと 結婚し、彼女を「飼いならし」カタリーナが従順な淑女へと変貌していく様子を面白おかしく描いています。カタリーナをシュツットガルト・バレエを代表するプ リンシパルのエリサ・バデネス、ペトルーチオをベテラン・プリンシパルのジェイソン・レイリーが務めています。
ボーナス映像には新旧の芸術監督二人によるバレエの歴史と起源についての興味深いインタビュー映像が収録されています(ドイツ語/英語字幕) (Ki)

Chandos
CHAN-20152(1CD)

PCHAN-20152(1CD)
国内盤仕様
税込定価
アーノルド:管弦楽作品集
序曲「コモンウェルスのクリスマス」 Op.64、
クラリネット協奏曲第1番Op.20*、
ディヴェルティメント第2番 Op.24/Op.75、
カラマツの木 Op.3、
フィルハーモニック・コンチェルト(管弦楽のための) Op.120、
ザ・パドストウ・ライフボート Op.94a
マイケル・コリンズ(Cl)*、
BBCフィルハーモニック、
ラモン・ガンバ(指)

録音:2019年12月5日-6日&2022年7月29日、メディア・シティ・UK(サルフォード)
ルイ・アームストロングに憧れ、12歳の時にトランペットを手にしたマルコム・アーノルドは、めきめきとその才能を発揮しLPOに入団。その後には首席トランペット奏者に就任しました。そして1948年にフルタイムの作曲家へと転向すると9つの交響曲や100以上の映画音楽を残し、アカデミー作曲賞も受賞しました。
多作だったが故まだまだ本国イギリスでも知られていない名曲が、埋もれているマルコム・アーノルドの作品を多数世に放ってきたラモン・ガンバの指揮により今作でも陽の目を見ることになりました。イギリスを代表するクラリネット奏者マイケル・コリンズ演奏の「クラリネット協奏曲第1番」他、イギリス音楽ファン必聴の作品が盛りだくさんです。
このアルバムでは、ロンドン・フィルのために書かれた「カラマツの木」(1943)から「フィルハーモニック・コンチェルト」(1976)まで、アーノルドの作曲家としてのキャリアを網羅する音楽を収録しています。「ディヴェルティメント」は結成されたばかりのナショナル・ユース・オーケストラのために書かれ、序曲 「コモンウェルスのクリスマス」は1932年にジョージ6世が初めてクリスマス放送を行った25周年記念にBBCから委嘱された作品です。クラリネット協奏曲第1番はフレデリック・サーストンのために書かれ、1949年にエジンバラ音楽祭で初演されました。フィリップ・レインのオーケストレーションによる「ザ・パドストウ・ライフボート」は、もともと1968年にパドストウ(イングランド北海岸の港町)に新しいライフボート(救命艇)が進水したことを記念して作曲された、ブラスバンドのための行進曲です。
Chandos
CHAN-20262(1CD)

PCHAN-20262(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ネーメ・ヤルヴィ・イン・コンサート
ワーグナー:ポロニア WWV 39(1836)
レーガー:セレナーデ Op.95(1905-06)
ブラームス:運命の歌 Op.54(1868-71)*
モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス KV 618*
エストニア国立SO、
ラトヴィア国立cho*、
ネーメ・ヤルヴィ(指)

録音:2019年5月10日*&10月11日、エストニア・コンサート・ホール(タリン、エストニア)
旧ソ連時代のタリンに生まれ、エフゲニー・ムラヴィンスキーに師事するなどし、今やエストニアを代表する世界的巨匠となったネーメ・ヤルヴィが2022年の初夏に85歳を迎えました。そこで、2019年に行われた音楽監督&首席指揮者の任にあるエストニア国立SO(ENSO)とのコンサート・ライヴ盤を記念盤としてリリース。
500タイトル近くに及ぶ膨大な、そして多彩な内容のレコーディングという偉大な業績を誇り、2018年の英グラモフォン賞において「生涯功労賞(ライフタイム・アチーヴメント賞)」を受賞したエストニアの巨匠ネーメ・ヤルヴィ魅力の詰まった一枚が登場しました。演奏もライヴということもあり、より一層緊張感に溢れたものになっています。
ワーグナーとレーガーの管弦楽作品だけでなく、あまり演奏されることのないブラームスの声楽曲「運命の歌」にも注目です。最後はモーツァルトの名曲「アヴェ・ヴェルム・コルプス」で幕を閉じます。
レコード芸術特選盤に選出された前作「フランスの舞台音楽(PCHAN20151/CHAN20151)」に引き続きご期待ください。

オクタヴィア
OVCL-00797(1SACD)
税込定価
2022年12月21日発売
グリーグ:組曲「ホルベアの時代から」 作品40
マーラー:交響曲第10番嬰ヘ短調より 第1楽章アダージョ(ハンス・シュタットルマイア編 弦楽オーケストラ版)
ゴリホフ:ラスト・ラウンド 〜第1楽章
ブラームス:弦楽五重奏曲 第2番ト長調 作品111(弦楽オーケストラ版)
紀尾井ホール室内O

録音:2020年9月11-12日、東京・紀尾井ホール・ライヴ
2020年9月、世界が未曾有の感染症拡大の影響を受ける中、満を持して開催が叶った紀尾 井ホール室内O(KCO)第123回定期演奏会。当盤はコンサートマスターの玉井菜採が 率いるアンサンブルメンバーが「今だから演奏したい!」と一致団結し、新たにプログラムを組み直 し行われたコンサートを余すことなく収めた貴重な1枚です。想いをひとつに、生き生きとした見事 なアンサンブルをお楽しみください。(オクタヴィア)

CPO
CPO-555428(1CD)
NX-B10
パウル・リンケ(1866-1946):序曲集 第1集
「ベルリンの風」 序曲
「リュジストラータ」序曲
「カサノヴァ」序曲
地上のヴィーナス」序曲
「グリグリ」 序曲
「拒絶された恋」 (Walzer) −ワルツ
「シャム警備隊」序曲
喜歌劇のための序曲
バレエのための序曲
フランクフルト・ブランデンブルク州立O
エルンスト・タイス(指)

録音:2020年11月17-20日
ヴァルトビューネ・コンサートでおなじみ「ベルリンの風」のパウル・リンケの作品集 ベルリン・フィルの夏の風物詩ヴァルトビューネ・コンサートで最後に演奏されるのが、喜歌劇「ルナ夫人」の中の「ベ ルリンの風」。この曲の途中ではお約束の箇所で聴衆が口笛、指笛を吹きます(ちなみにBerliner LuftのLuft には「息」や「空気」の意味もあります)。ベルリンっ子にとっては、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートにおけるラ デツキー行進曲のような存在。その「ベルリンの風」の作曲者パウル・リンケの序曲を中心とした管弦楽曲を集め た、ありそうでなかなか見当たらないアルバムが登場。いかにもcpoらしい企画です。冒頭に収録された同名の歌 劇の序曲には、おなじみの旋律が使われています。リンケは生粋のベルリン人として当地の劇場で活躍、ベルリ ンっ子たちが月の世界で繰り広げる喜歌劇「ルナ夫人」など数多くの喜歌劇を書き上げ、「ベルリン・オペレッタ」と 呼ばれるジャンルを創始。人々を魅了し、1941年にはベルリン市から名誉市民の称号を贈られました。美しい旋 律を持つ彼の作品、全曲を耳にする機会はあまりありませんが、このアルバムに収録されている序曲やワルツを聴 くだけでも、作曲家の魅力を知ることができるでしょう。 ヨハン・シュトラウス2世やカールマンの喜歌劇上演に実績 のあるタイスならではの万全の演奏でお楽しみください。

DACAPO
MAR-8.226719(1CD)
NX-B07
エルセ・マリー・パーゼ(1924-2016):The Orchestral Album オーケストラ・アルバム
Etude エチュード(1965) - ヴァイオリンと管弦楽のために
ラメーター(1962)
色についての7つの作品(1953)
協奏曲 - トランペットと管弦楽のために(1954)
クリスティーナ・オストラン(Vn)
ミヒャエル・フランク・メラー(Tp)
マルメ歌劇場O
ヨアヒム・グスタフソン(指)

録音:2021年5月20-21日、24-28日、11月17-18日
全て世界初録音
デンマーク初の女性電子音楽家と言われるエルセ・マリー・パーゼ。ピエール・シェフェールやカールハインツ・シュットックハウゼンらと共同制作を行い、優れた作 品を世に送り出していた彼女ですが、2016年1月18日にこの世を去りました。 このアルバムでは、これまでほとんど知られることのなかった「オーケストラ作品の作曲家」としてのパーゼの一面が紹介されています。彼女の代表作「エチュー ド」と同名のヴァイオリン協奏曲はリゲティを思わせる曲調による4つの部分からなる作品。各々の部分にはニールセンの交響曲第2番「4つの気質」にちなん だタイトルが付されています。弦楽オーケストラのための「パラメーター」は3つの楽章で構成され、グリッサンドを多用するバルトークを思わせる音楽。「色につ いての7つの作品」は、一人の作曲家の作品とは思えないほど多彩な作風による小品の集まり。7つの音列が使用されており、これは1958年に書かれた電 子音楽のための作品「セブンサークル」と共通するものです。そして、恐らく彼女の最初の管弦楽作品と推測されるトランペット協奏曲は、特殊奏法による 様々な音色が必要で、12音技法で書かれながらも、時にはジャズ風な雰囲気を感じさせるユーモラスな曲調をもっています。

EUROARTS
20-69224F(DVD)
ハリウッド・ガラ
ジョン・ウィリアムズ:『スーパーマン』〜行進曲
 『E.T.』〜フライング・テーマ
 『ジュラシック・パーク』〜ジュラシック・パークへようこそ
ハンス・ジマー:『ワンダーウーマン』〜セミッシラ
 『グラディエーター』〜ついに自由に
ドリー・パートン:『ボディガード』〜オールウェイズ・ラヴ・ユー
デン・アーベ:『ムーラン・ルージュ』〜ネイチャー・ボーイ
ジェームズ・ホーナー:『ブレイブハート』〜フォー・ザ・ラヴ・オブ・ア・プリンセス
 『タイタニック』〜マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン
ハンス・ジマー&クラウス・バデルト:『パイレーツ・オブ・カリビアン』〜デッドマンズ チェスト
バート・バカラック&ハル・デイヴィッド:『明日に向って撃て!』〜雨にぬれても
 『アルフィー』〜メイン・テーマ
ミシェル・ルグラン:『シェルブールの雨傘』〜アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー
ジョシュア・ブライアン・キャンベル、シンシア・エリヴォ:『ハリエット』〜スタンド・アップ
レディー・ガガ:『アリー/スター誕生』〜シャロウ
ジェームズ・ニュートン・ハワード:『ハンガーゲーム』〜ハンギング・ツリー
デイヴィッド・ベアウォルド:『ムーラン・ルージュ』〜カム・ワット・メイ
デンマーク国立SO
ルートヴィヒ・ヴィッキー(指)
デンマーク国立ジュニアcho
アンドレア・リッケ・エーレンシュレーガー(ソリスト) 
ディルクシャン・ジャヤラトナム(ソリスト)

収録:2022年5月、コペンハーゲン、DRコンサートホール(ライヴ)
(Blu-ray)
画面:
16:9、Full HD
音声:PCM Stereo、
Dolby Atmos7.1
リージョン:Al、l80分
デンマーク国立SOによる大好評のシリーズ。第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」(KKC-9442)、第2弾はSF映画の名 作音楽集「GALAXYMPHONY」(20-65214)、第3弾はファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」(20-65194)、第4弾は スパイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」(20-67774)。第5弾は、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」(20-65997)。そしてサスペンス、スリラー、ミステリーなど恐怖映画の音楽を集めた第6弾「GALAXYMPHONY2」(20-68714)と若い世代を中心に絶大な人気 を誇っています。
今回は、毎年アメリカのロサンゼルスで開催されるハリウッド映画の祭典「アカデミー賞」を彩った名作映画の音楽が演奏された「Hollywood Gala」。ステージにはレッド・カーペットが敷かれ、コンサートは本物のアカデミー賞の授賞式さながらの盛り上がりをみせています。
映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズの『スーパーマン』『E.T.』『ジュラシック・パーク』と名作が並び、故ホイットニー・ヒューストンが主演した『ボディガード』 の世界的に大ヒットした主題歌「オールウェイズ・ラブ・ユー」。実在した2人組の強盗を描いた『明日に向って撃て!』の主題歌「雨にぬれても」、名作曲家、ミシェ ル・ルグランが音楽を担当したフランスのミュージカル映画『シェルブールの雨傘』などアカデミー賞の歴史を飾る名画の数々の音楽が次々と演奏されます。 世界中の映画作品や劇場で採用されている立体音響技術Dolby Atmosも収録し、最上の臨場感を味わえる極上の音響体験もできます。 (Ki)

LAWO Classics
LWC-1241(1CD)
変容、変奏と断片〜弦楽のための作品集
ブリテン:フランク・ブリッジの主題による変奏曲 Op.10
ラーシュ・ペッテル・ハーゲン(b.1975):シュトラウスの断片
R・シュトラウス:メタモルフォーゼン
アンサンブル・アレグリア

録音:2020年8月16日-18日、8月20日、2021年5月29日、ソフィエンベルグ教会(オスロ)
ノルウェーの弦楽オーケストラ「アンサンブル・アレグリア」は、クラリネットのマッティン・フローストやチェロのトルルス・モルクといった一線で活躍する音楽家を客演に迎えた自主活動のほか、グレーテ・ペーデシェン指揮のノルウェー・ソリスト合唱団とも定期的に共演し、2017年にリリースしたバッハの『7つのモテット』(BIS SA-2251)が「Diapason d’or(ディアパソン・ドール)」の2018年合唱部門の最優秀アルバムに選ばれるなど、充実した活動を続けています。
モーツァルトとシェーンベルクの作品によるアルバム(LWC1138)に続くLAWO Classics の第5作では、R・シュトラウス、ブリテン、ノルウェーのラーシュ・ペッテル・ハーゲンの「引用」あるいは「主題に使う」ことで繋がる3つの作品を演奏しています。
ブリテンの 「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」 は、彼が私的に師事したブリッジの 「弦楽四重奏のための3つの牧歌」 の第2曲を変奏主題に使った作品。シュトラウスの 「メタモルフォーゼン」 は、ヒトラーの第3帝国が滅亡しようとする時期に作曲され、ベートーヴェンの『エロイカ交響曲』の「葬送行進曲」の主題が末尾に引用されています。ラーシュ・ペッテル・ハーゲンは、「トヴェイト断片」 や 「エドヴァルド・グリーグに基づく葬送行進曲」 といった、他の作曲家の音楽から得たインスピレーションを基にした作品で知られ、イングリ・アンスネスが録音したベートーヴェンの 「ディアベッリ変奏曲」 では、彼女の依頼により最終変奏の前に演奏するための 「ディアベッリ・カデンツァ」 を作曲しました。「シュトラウスの断片」 は、シュトラウスの 「メタモルフォーゼン」 が出発点になった作品です。6つの部分が重なりあっていく静謐な音楽です。

Diapason
DIAP-152(1CD)
シューベルト:劇付随音楽「ロザムンデ」 D 797
岩の上の羊飼い D 965*
ディアナ・エウストラーティ(Ms)、
ベルリン・モテットcho、
BPO、フリッツ・レーマン(指)、
リタ・シュトライヒ(S)*、
ハインリヒ・ゴイザー(Cl)*、
エリック・ヴェルバ(P)*

録音:1952年-1953年&1959年*
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第152巻として登場するのは、この盤でも共演しているベルリン・モテット合唱団の創設者でもあるフリッツ・レーマンによるシューベルトの劇付随音楽「ロザムンデ」。
ベルリン・モテット合唱団を率いてのバッハ声楽曲の録音に定評のあるフリッツ・レーマンは、「マタイ受難曲」を演奏中に急逝したことでも知られています。その実直な演奏による「ロザムンデ」は聴くほどに味わいのある演奏に仕上がっています。カップリングには名ソプラノのリタ・シュトライヒによる「岩の上の羊飼い」が収録されています。

CAvi music
85-53518(1CD)
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉
ホセ・マリア・サンチェス・ベルドゥ(1968ー):Sheba
カペラ・アウグスティーナ、
アンドレアス・シュペリング(指)

録音:2021年10月(ドイツ、ケルン)
1996年にアンドレアス・シュペリングによって創設されて以来、ピリオド演奏の分野において、ドイツで最も有名なオーケストラの一つとなっているカペラ・アウグスティーナ。ハイドンのオペラ9曲、オラトリオ全曲、交響曲70曲近くを演奏しているほか、古楽と現代音楽(委嘱作品)の両方を演奏することでも知られています。彼らは自身が主催するハイドン・フェスティバルの枠組みのなかで、ハイドンの作品と一定の関連性を持ち、ピリオド楽器で演奏するオーケストラのために構想された委嘱しており、2018年はスペインの現代音楽作曲家ホセ・マリア・サンチェス・ベルドゥが選ばれました。(ちなみにハイドンの「十字架上の〜」はスペインのカディス大聖堂からの依頼で作曲されました。)ヘブライ語で「7」を意味する「Sheba」は、ハイドンの原曲の和音や音色にインスピレーションを受けつつ、原曲の各楽章の間に挿入される7つの間奏曲として作曲されています。

Goodies
78CDR-3887(1CDR)
J・シュトラウス:南国のばら
ウィーン気質*
喜歌劇「こうもり」序曲*
喜歌劇「ジプシー男爵」序曲#
ブルーノ・ワルター(指)
BPO、ベルリン国立歌劇場O*
SO#

1930年2月14日録音/ COLUMBIA LX-28
1929年1月10-11日録音/COLUMBIA L-2270*
1929年5月18日ロンドン録音/COLUMBIA L-2311,L-2352#
ブルーノ・ワルター(1876-1962)はベルリンのシュテルン音楽院を卒業後ピアニ ストとしてデビュー、後に指揮者に転向した。1894年ハンブルク歌劇場の指揮 者だった時、そこの音楽監督だったマーラーと出会い親 交を深めた。ここに収録したヨハン・シュトラス2世の作品集は、若き日のワル ターが指揮者を務めた各地のオーケストラで録音したもの。SPレコードがマ イクロフォンを使用した電気録音(1925-)初期のもの。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm」(3mil 針)とコルグのNu 1DSD 録音機を使用した。

Forgotten Records
fr-1850(1CDR)
マリオ・ロッシの「スラヴ舞曲」
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 Op.46 〜No.1-3 5-8
スラヴ舞曲 Op.72 〜Nos.1-2 5-8
マリオ・ロッシ(指)ウィーン国立歌劇場O

録音:1956年6月
※音源: Vanguard SRV-121SD他

オクタヴィア
OVCL-00795(1SACD)
税込定価
2022年11月23日発売
久石譲 presents ミュージック・フューチャー VI
久石譲:2Dances for Large Ensemble (2021) [世界初演]
レポ・スメラ:1981from “Two pieces from the year 1981” (1981)
ブライス・デスナー:Murder Ballades for Chamber Ensemble (2013) [日本初演]
アルヴォ・ペルト:Fratres for Violin and Piano (1977/1980)
ニコ・ミューリー:Step Team (2007) [日本初演]
久石譲(指)
ミュージック・フューチャー・バンド

録音:2021年10月8日 東京・紀尾井ホール ・ライヴ
久石譲が“明日のために届けたい”音楽をナビゲートするコンサート・シリーズ「ミュージック・フューチャー」より、アルバム第6 弾が登場。“現代の音楽”を堪能する極上のプログラムと銘打たれた2021年のコンサートのライヴ録音です。。北欧エ ストニアの作曲家レポ・スメラとアルヴォ・ペルト、アメリカの作曲家ブライス・デスナーとニコ・ミューリー、そして久石譲の 作品から、多種多様な「リズム」の楽しさを発見することができることでしょう。 日本を代表する名手たちが揃った「ミュージック・フューチャー・バンド」が奏でる音楽も、高い技術とアンサンブルで見事 に芸術の高みへと昇華していきます。EXTONレーベルが誇る最新技術により、非常に高い音楽性と臨場感あふれる サウンドも必聴です。「明日のための音楽」がここにあります。(オクタヴィア)

Orchid Classics
ORC-100207(1CD)
NX-B03
ワーグナー:「パルジファル」組曲(アンドルー・グーレイによる編曲・構成)
第1幕 前奏曲
第3幕 聖金曜日の音楽
第3幕 場面転換の音楽
第3幕 前奏曲
第2幕 前奏曲
第1幕 聖金曜日の音楽
第3幕 終曲
LPO
アンドルー・グーレイ(指)LPO

録音:2022年7月4-5日
全て世界初録音
ジャマイカで生まれロンドン王立音楽大学で指揮を学び、2010年「カダケス国際指揮者コンクール」で優勝、世 界的注目を集めたアンドルー・グーレイ。このアルバムはワーグナーの「パルジファル」でオーケストラが奏でる聴きどこ ろを、グーレイ自身がコンサート・ピースとしてまとめたもので、前奏曲から終曲まで原作の物語に沿ってシームレス に各場面の音楽を並べ、楽器編成が自然につながるように僅かな調整が加えられています。45分間で「パルジ ファル」の精緻な音楽が楽しめます。

TUDOR
TUD-7197(1CD)
ヘンデル:オーケストラのための舞曲集
1-3. オラトリオ『サムソン』 HWV 57- 序曲
4. 歌劇「アリオダンテ」 HWV 33- シンフォニア
5. 歌劇「リナルド」 HWV 7- Augelletti:Adagio
6. 歌劇「リナルド」 HWV 7- Vo‘ far Guerra
7. 歌劇「ジュリオ・チェザーレ」 HWV 17- シンフォニア
8. 歌劇「アリオダンテ」 HWV 33- バッロ
9. 歌劇 「テゼセ」 HWV 9- 序曲
10. オラトリオ『ベルシャザール』 HWV 61- Let festal joy
11. 歌劇「イメネーオ」 HWV 41- メヌエット
12. 歌劇「イメネーオ」 HWV 41- 序曲:Allegro
13. 歌劇「アルミーラ」 HWV 1- リトルネッロ
14. 歌劇「アルチーナ」 HWV 34- サラバンド
15. 歌劇「アルミーラ」 HWV 1- Sprich vor mir ein susses Wort
16. 歌劇「忠実な羊飼い」 HWV 8- Occhio belli
17-18. 歌劇「アタランタ」 HWV 35- 序曲
19. オラトリオ『マカベウスのユダ』 HWV 63 - With honour let desert be crowned
20. 歌劇「アリオダンテ」 HWV 33- ロンド
21. オラトリオ『アタリア』 HWV 52- Softest Sounds
22. 歌劇「パルテノーペ」 HWV 27- シンフォニア
カプリッチョ・バロックO
ドミニク・キーファー(指)

録音:2020年9月26、27日、10月2-4日
歌劇やオラトリオの中に、サラバンドやリトルネッロなどの数多くの舞曲を組み込んだヘンデル。そんなヘンデルの"舞 曲"を集めたコンセプト・アルバムが登場。ホルンが活躍する『サムソン』の序曲や、「ジュリオ・チェザーレ」のシンフォニ アなどをまとめた第1部、初期の歌劇「テゼオ」の序曲に代表される、独奏楽器が活躍する曲を集めた第2部、歌 劇「アタランタ」の序曲からはトランペットの華麗な響きが楽しめる第3部という3つの部分で構成されており、演奏 者の妙技をたっぷりと楽しめます。 ピリオド楽器の名手たちを集めた小編成のカプリッチョ・バロックO、このアルバムでのフルート・パートには木 下恵子が参加しています。

FUGA LIBERA
FUG-803((1CD)
ミヨー:世界の創造
ケクラン):星降る天穹に向かって
ダンカン・ウォード(1989-):Fumes 煙
エルガー:エニグマ変奏曲
南オランダPO
ダンカン・ウォード(指)

録音:2022年1-3月 オランダ(ライヴ)
純粋器楽による管弦楽が語り掛ける物語、をテーマにしたアルバム。ジャズのイディオムを用いて天地創 造を語るミヨー、美しく雄大な星空を描いたケクラン、そしてエルガーが囁きかける様々な人物像と謎か けを色彩感豊かな演奏で収録しています。ダンカン・ウォードによる「煙」は、インドを訪れてその音楽に 魅せられたことと、後年ラヴィ・シャンカールに出会って受けた影響が形になった作品。


Treasures
TRE-272(1CDR)
ムラデン・バシチのモーツァルト
フリーメイソンのための葬送音楽 K. 477*
交響曲第46番ハ長調 K. 96*
交響曲第26番変ホ長調 K. 184*
行進曲ニ長調 K. 335-1
セレナード第9番 「ポストホルン」
行進曲ニ長調 K. 335-2
ムラデン・バシチ(指)
ザルツブルク・モーツァルテウムO

録音:1964年5月、1960年代後期*(全てステレオ)
※音源: KING RECORD SH-5230、ORBIS 79-271*
◎収録時間:75:44
“笑顔と涙が美しく共存するモーツァルトの中のモーツァルト!”
■音源について
全てオイロディスク音源。ポスト・ホルンと行進曲は、1966年にキング・レコードから発売された日本初出盤を採用。オイロディスクの初出盤は、「ポストホルン」が2つの行進曲に挟まれる形で収録されていましたが、このレコードではホストホルンの後に2つの行進曲が収録されているので、この復刻ではオリジナルどおりの配列にしています。

★ムラデン・バシチ(ドイツ語読みでバジーク)(1917-2012)はザグレブ出身で、1960〜69年モーツァルテウム管弦楽団の首席指揮者を務めた名匠。オケに染み込んでいるイディオムに任せ過ぎず、自身のモーツァルト愛と信念を確実に注入することで、生き生きとした普遍的なモーツァルト像を打ち立てています。
 まず驚くのが、「フリーメイソン」冒頭の管楽器のバランスの良さと低音の威力!野太さの中に人間的な温かみを湛えたその響きには、作り込んだような要素は微塵もなく、どこまでもピュア。バシチの音作りの特徴が如実に表れています。葬送音楽であること誇示するかのように重さと暗さで塗り固めた演奏とは異なり、大き過ぎない編成によるハーモニーは常に見通しがよく、リズムもキリッと立ち上がるという健康的なスタイルなので、長調に転じた瞬間に垣間見れる「明るい涙」が際立ち、それが聴き手の涙もも誘う…、そんな演奏は他に見当たりません。そして最後の和音の見事な調和!正に浄化された美がここにあります。
 「ポストホルン」は、宇野功芳氏も激賞した名演。1967年の再発盤のライナーノートには「同曲レコード中、疑いもなくベストであって、第5楽章以降の美しさは言葉につくせない。強めに吹きならすポストホルン、そして終楽章のテンポの良さ。それは優美で洒落たウィーン趣味とはまた違う…」とあります。
 気の置けない仲間と楽しく演奏しているだけのようでいて、アンサンブルの凝縮力は極めて高さは、楽想のエッセンスの共有力の強さの為せる技と言えましょう。第1楽章は、テンポ自体は快速でもどこかローカルな雰囲気を湛えているので、人懐っこいニュアンスが自然と滲み出ます。「人懐っこい」と言えば第3楽章のフルート、オーボエ、ファゴットのソロがまた屈託のない表情に溢れ、モーツァルトが体に染み付いている強みをしみじみ痛感。終楽章は宇野氏の言うように、このテンポでなければ表出されないであろう愉悦感が満開。特に展開部でのニュアンスの多彩さ、愉しさは無類で、これぞモーツァルトを聴く醍醐味と言えましょう。【2022年10月・湧々堂】

Ars Produktion
ARS-38618S(1CD)
ジャパン・チェコ・インスピレーション
伊福部昭:日本組曲
ヤナーチェク:モラヴィア舞曲集、
 ラシュスコ舞曲集、
 管弦楽のための組曲 Op.3
岩崎宙平(指)、
ピルゼンPO

録音:2021年5月、ピルゼン(チェコ)
2021年シーズンから、チェコ、ボヘミア地方西部の都市ピルゼン(プルゼニ)を拠点とするピルゼンPOの首席指揮者に就任し、同地で華々しい活躍を続ける岩崎宙平。前作ヴォルフ=フェラーリの作品集(ARS38590)でその実力を日本の聴衆にも魅せつけてくれた岩崎&ピルゼン・フィルのレコーディング第2弾が、ARS Produktionから登場!
「ジャパン・チェコ・インスピレーション」と題された大胆なプログラムは、伊福部昭の「日本組曲」に、ヤナーチェクの「モラヴィア舞曲集」、「ラシュスコ舞曲集」を組み合わせ、それぞれの民族舞曲を対比させるという、まさに岩崎&ピルゼン・フィルならではと言える注目企画。様々な楽想やリズム、豊かな旋律を生き生きと鳴らし、ピルゼン・フィルを見事にコントロールする岩崎宙平の鮮やかなタクトにご注目下さい。
岩崎宙平は1987年東京生まれ、桐朋学園女子高等学校を経てチェコ国立プラハ音楽院とチェコ国立芸術アカデミーで(指)ヴァイオリン、作曲などを学び、2013年にターリヒOを指揮しプロ・デビュー。プラハ音楽院で同校のオーケストラを指導し、2016年にチェコ放送局主催のオーケストラ・コンクール「Concerto Bohemia」で総合優勝。プラハ音楽院弦楽オーケストラの指揮者、映画音楽オーケストラFILMharmonieの首席指揮者、ピルゼン歌劇場およびプラハ・カルリーン劇場の指揮者、シレジア劇場第1指揮者、ピルゼンPO常任客演指揮者などチェコで着実に実績を重ね、2021年シーズンからピルゼンPOの首席指揮者に就任しています。

MSR
MS-1801(1CD)
「イッツ・アバウト・タイム」〜ウィンド・アンサンブルとジャズ・ミュージシャンのための音楽
(1)グレッグ・マクレーン(b.1956):邂逅
(2)ギレルモ・クライン(b.1969):ソーラー・リターン組曲
(3)ジェームス・スティーヴンソン(b.1969):イッツ・アバウト・タイム
(4)バーンスタイン(デイヴ・リベロ編):「サム・アザー・タイム」〜オン・ザ・タウンより
(5)マンシーニ(デイヴ・リベロ編):ドリームス・ヴィル
(6)(ボーナス・トラック)
ミルドレッド・J・ヒル(1859-1916):ハッピー・バースデイ
ニュー・イングランド音楽院シンフォニック・ウィンズ
(2)-(6)ウィリアム・ドゥリュリー(指)
(1)ジーン・ヤング(指)
(1)(3)チャールズ・シュリーター&マー
ヴィン・スタム(Tp)
(2)マーク・ワイスマン(Sax)
(4)(5)リアン・デヴリン(T.Sax)
録音:2007年4月12日、2014年3月8日、
2022年4月28日ニュー・イングランド音楽院(ライヴ)
トランペット、サックスのジャズ・ミュージシャンがウィンド・アンサンブルをバックに華麗なプレイ を聴かせる一枚。バーンスタインのオン・ザ・タウンからの「サム・アザー・タイム」はモダン・ジャズ のセッションのテーマにもよく使われる名曲。重厚なアンサンブルにソリストたちの妙技が冴え、 聴き応え充分の一枚。元ボストン響首席トランペットのチャールズ・シュリーターもゲスト出演!ブ ラス・ファンは必聴!

DUX
DUX-1864(1CD)
クシシュトフ・ペンデレツキ:劇場音楽、映画音楽集(クラクフの音楽的軌跡 Vol.2)
A Tale of Five Brothers(1967)/Tom Thumb and the Wolf(1961)*/Undivine Comedy(1965)/Adventures of the Warsaw Bear(1958)/There Is No End to the Great War(1959)/Little Orphan Mary and the Dwarves(1957)/Forefathers’ Eve(1963)
アニカ・ミコワイコ=オスマン(S)*、
ヤツェク・ヴルベル(Br)*、
クラクフ・シンガーズ、ポーランド放送合唱団、
ベートーヴェン・アカデミーO、
マチェイ・トヴォレク(指)

録音:2020年9月&2021年12月(ポーランド)
長い年月を経て発見された、クシシュトフ・ペンデレツキの劇場や映画のための作品集。クラクフ文化フォーラムが進めている『クラクフの音楽的軌跡』シリーズの第2巻として、大人と子供の両方に捧げられた劇のために作られた、このジャンルの最も興味深い作例を収録しています。

KAIROS
0015123KAI(1CD)
ミレラ・イヴィチェヴィチ(b.1980):緋色の歌
CASE WHITE(アンサンブルのための)(2018)/The F SonG(アンサンブルとエレクトロニクスのための)(2014/2016)/Baby Magnify / Lilith’s New Toy(アンサンブルのための)(2017)/Sweet Dreams(アンサンブルのための)(2019)/CASE BLACK(アンサンブルとエレクトロニクスのための)(2016)
クラングフォルム・ウィーン、イラン・ヴォルコフ(指)、
バス・ヴィーガース(指)、
ブラック・ページ・オーケストラ、
フアン・マルティン・ミチェリ(指)、
ヴァシリス・ツィアツィアニス(指)

録音:2016年〜2019年(ドイツ&オーストリア)
1980年クロアチアのスプリト出身、現在はウィーンを拠点に活動するミレラ・イヴィチェヴィチ。今年8月に開催されたサントリーホール・サマーフェスティバル2022でもクラングフォルム・ウィーンによって新作が日本初演されるなど近年着実に注目度を高めている女性作曲家です。彼女にとってKairosレーベルからの初のアルバムとなる本作には2014年〜2019年に作曲されたアンサンブルとエレクトロニクスのための5作品を収録。オーストリアを代表する現代音楽専門アンサンブル、クラングフォルム・ウィーンと彼女自身も共同創立者の一人であるウィーンの前衛音楽アンサンブル、ブラック・ページ・オーケストラが、イヴィチェヴィチの音の破壊的な可能性を追求した先鋭的な音響世界へといざないます。
KAIROS
0022005KAI(1CD)
クリストファー・フォックス(b.1955):慰めの歌
:Trostlieder in Widerwertigkeit des Kriegs(2015)/A Spousal Verse(2004)/Canti del carcere(2012-18)/Preluding(2005-06)/Song(24.iv.1916)(2015)
エクサウディ、
ジェームズ・ウィークス(指)

録音:2018年7月4日&2021年11月18日、聖ミカエル教会(ハイゲート、ロンドン)
イギリス生まれの作曲家、クリストファー・フォックスの声楽作品集。ハインリヒ・シュッツの音楽とマルティン・オピッツの詩に彩られたドイツのモテット組曲、シェイクスピアと同時代を生きたエドムンド・スペンサーの詩を歌った作品、アントニオ・グラムシとダンテ・アリギエーリを交えたイタリアのマドリガル、ウィリアム・バトラー・イェイツの詩による実験音楽、ウィリアム・ワーズワースのスリルあふれるプレリュードなど実に多様なテキストとフォックスの作風を味わうことができます。この複雑な美学はジェームズ・ウィークスとソプラノのジュリエット・フレイザーによって2002年に設立されたロンドンのヴォーカル・アンサンブル、エクサウディのもっとも得意とするところです。

CPO
CPO-555303(1CD)
NX-B10
ベートーヴェン:劇場のための音楽集 第4集
バレエ音楽『プロメテウスの創造物』
カペッラ・アクイレイア
マルクス・ボッシュ(指)

録音:2020年10月22-25日
マルクス・ボッシュが率いるカペッラ・アクイレイアによる「ベートーヴェンの劇場のための音楽集」 第4集では、序曲が有名なわりに全曲を耳にする機会は多くない『プロメテウスの創造物』が紹介されています。 プロメテウスが粘土から作りゼウスが命を吹き込んだ男女ペアの人形を主人公とするこのバレエは、もともと感情を 持たない人形がさまざまな神たちの教育によって人間に成長していくというあらすじで、ギリシャ神話の持つ重厚な 雰囲気はなく、どちらかというと牧歌的な楽しいお話であり、1801年3月28日にウィーンのホーフブルク劇場で初 演され好評を博したとされています。残念ながらバレエの台本は失われており、実際にバレエとして上演することは 困難です。 とはいえ、この作品が書かれたのは1800年から1801年のことで、ベートーヴェンは同時期に作曲した交響曲第 3番や「エロイカ変奏曲」などにバレエの旋律を転用しているため、耳慣れた部分も多くあることでしょう。


ACCENT
ACC-24378(1CD)
プラハの春音楽祭2021オープニングコンサート
スメタナ:連作交響詩『我が祖国』
ヴァーツラフ・ルクス(指)
コレギウム1704

録音:2021年5月12・13日スメタナ・ホール(ライヴ)
1946年から続くチェコ伝統の風物詩「プラハの春音楽祭」。スメタナの命日である5月12日に『我が祖国』を演奏して幕を開ける音楽祭として知られ、 長く毎年開催されてきましたが、2020年はコロナの影響で開催中止に。1年あけて2021年に開催された音楽祭は音楽の持つ力を再提示する特別なものと なりました。その音楽祭から、待望のオープニングコンサートを収録したCDです。
この年の演奏はノリントン&ロンドン・クラシカル・プレーヤーズ(1996年)以来の古楽勢となったルクス&コレギウム1704。18世紀前後の音楽がレパー トリーの中心である彼らですが、しっかりと19世紀の楽器事情を調べた上での演奏解釈となっており、注目必至の『我が祖国』の古楽演奏となっています。 そして何より彼らはチェコの音楽家。スメタナの音楽への共感度は抜群であり、格別の思いが込められていることが音の端々からひしひしと伝わってきます。
ジャケット・デザインに用いられた写真は、1968年のソ連のプラハ侵攻を写真に収めたことで有名な写真家ジョセフ・クーデルカによるものです。 (Ki)

MDG
MDG-95222366
(1SACD)
バラキレフ:管弦楽作品集
劇付随音楽「リア王」 〜序曲
ピアノ協奏曲第1番
3つのロシア民謡の主題による序曲
交響曲第2番
ディナーラ・クリントン(P)
ニーダーラインSO、
ミケル・キュトソン(指)

録音:2021年3月3-6日、クレーフェルト=メンヒェングラートバッハ公立劇場
ロシア国民楽派の五人組のリーダー、ミリイ・バラキレフ(1837〜1910)。ロシア民族の音楽性を追求した哀愁漂う旋律や、オリエンタリズムが特徴。バラキレ フの代名詞ともいえる難曲ピアノ曲「イスラメイ」など一部の作品は現在でも演奏されていますが、他の作品は録音もそれほど多くなく、こと管弦楽曲となるとコ ンサートでも取り上げられる機会は多くはありません。
今回は、前作でグラズノフの交響曲第7番を録音した(MDG-95222356)、エストニア出身のミケル・キュトソン率いるニーダーラインSOがバラキレフ の管弦楽曲に挑みます。シェイクスピアの劇のための付随音楽として書かれた「リア王」の色彩豊かな序曲。そしてウクライナ出身のピアニスト、ディナーラ・クリン トンをソリストに迎えた、美しいロマンティックな旋律が印象的な単一楽章の「ピアノ協奏曲第1番」。チャイコフスキーの交響曲第4番第4楽章で使われている旋 律などロシア民謡の旋律を用いて作曲された「3つのロシア民謡の主題による序曲」。最後にバラキレフ がコーカサス地方への旅行中に出会った民俗音楽の影響 が感じられる交響曲第2番。ニーダーラインSOによる多彩なサウンドとMDGの高音質録音で鮮烈に響きます。 (Ki)

BIS
BISSA-2569(1SACD)
チャイコフスキー:弦楽セレナーデOp.48
弦楽四重奏曲第1番Op.11〜アンダンテ・カンタービレ(アズクール編)*
弦楽六重奏曲Op.70「フィレンツェの思い出」(アズクール編)*
眠る前に夢見て(1963/4) (アズクール編)
ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ、
ジュリアン・アズクール(リーダー)

録音:2020年8月12-13日、2021年11月9-10日*
セントサイラス教会(ケンティッシュタウン。ロンドン)
レバノン系イギリス人ヴァイオリニスト、ジュリアン・アズクール率いるユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ。民族を問わぬ若い 奏者を集めたロンドンの団体で、BISレーベルからこれまで2枚のコンセプト・アルバムをリリースしましたが、今回は単独の作曲家チャイコフスキーに捧げるアル バム。
弦楽オーケストラのオリジナルは「弦楽セレナーデ」のみで、他はアズクールがこの団体のために編曲しました。セレナーデを含め、いずれも第1、第2ヴァイオリ ン、ヴィオラ4、チェロ3、コントラバス1という編成で、チェロ以外は起立で演奏するという古楽アンサンブルのような様相を見せています。
「フィレンツェの思い出」の急速なユニゾン的動きも恐ろしいまでの精度と緊張感で、チャイコフスキーの心の闇を垣間見せてくれます。
つややかで迫力ある弦の世界をBISならではの高音質録音がとらえ、オーディオ的にも最適。最後にチャイコフスキー学生時代の最初期作「眠る前に夢見て」が 収められているのも感動的。もとは聖歌風な無伴奏混声合唱曲ですが、アズクールの巧みな編曲で弦楽器の音色と良くあっています。 (Ki)

Initiale
INL-16(1CD)
ニコラ・モンドン:草むらに投げこまれた銅
デイリー・コロトミー〜アルトフルート、プリペアード・チェロ、ギター、プリペアードピアノ、エレクトロニクス
ス メ・デュン・シノンT〜ソプラノ & バリトン サクソフォン、プリペ アードピ アノ、プリペ アードハープ、プリペ アード・ヴァイオリン、チェロ 、コントラバ ス
トリオ〜アルト&バスフルート、ソプラノ&テノールサクソフォンとピアノ
チェンゴック〜フルート
ハビエル・ゴンサレス・ノバレス(指)
アンサンブル・インソリトゥス

録音:2019年9月30日-10月4日/パリ音楽院
ニコラ・モンドンは1980年ナント生まれの作曲家。パリ音楽院で当初ピアノを専攻したこともあり、ピアニストとしても知られています。
モンドンはガムラン音楽の研究家でもあり、その要素は作品にも明瞭に反映されています。ここに収められた4作品もジャワのガムラン音楽の技法が用いられて いて興味津々。ワールド・ミュージック好きにもオススメです。

2L
2L-169SABD
(Blu-ray Disc Audio
+SACD Hybrid)
北極の音
ラッセ・トーレセン(1949-):<北極の音>〜 素晴らしい土地
アークティック・フィルハーモニック
クリスチャン・クルクセン(指)

録音:2021年8月 ストルメン・コンサートホール(ボードー、ノルウェー)
[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
「アークティック・フィルハーモニック」は、ボードーのシンフォニエッタとトロムソの室内オーケストラが合体して生まれた世界最北端のプロフェッショナル・オー ケストラです。プロジェクトと演奏する作品に合わせ、4つの形態に分かれて活動しています。デンマークのクリスチャン・クルクセンが首席指揮者を務める「交響 楽団」。アメリカのティム・ワイス がリーダーの「シンフォニエッタ」。ヘンニング・クラッゲルードが芸術監督の「室内O」。エスペン・ラングヴィーク を代表 する「オペラ」。ボードーのストルメン・コンサートホールを中心に年間、200から250のコンサートを開催しています。
「北極の音」は、アークティック・フィルハーモニックの特徴を示す「シグネチャー・ワーク」を求めるプロジェクトでとして企画されました。「ひとつのコン サートのプログラムになる大規模な作品でありながら、異なるアンサンブルが独立した曲として演奏することのできる楽章をもった、『北極圏ノルウェー』を映 す音楽」。2013年に構想され、ノルディック・ヴォイセズのための「六重唱曲 Op.49」(天の歌〜トゥーレセン:宗教的声楽作品集/『Himmelkvad』(2L 075SABD))で2010年の「北欧音楽委員会(NOMUS)」賞を受けたラッセ・トーレセン に委嘱されることが決まりました。アークティック・フィルハーモニッ クが選んだ「北極の音」を作品名とし、「素晴らしい土地」の副題がつけられました。
7つの楽章で構成され、それぞれの映す内容によって、アヴァンギャルドから伝統的な語法まで、異なるいくつかのスタイルで書かれています。薄明かりの中〈み わたすかぎり白〉の第1楽章。地表でもっとも重く大きい〈聳えたつ氷河〉に時折ハジロウミバドの鋭い鳴き声が混じる第2楽章。ウミスズメの群れに襲いかかる トウゾクカモメのドラマを語る第3楽章〈空の群れと飛翔〉。サーミのヨイクを織りこんだ第4楽章〈出会いの思い出〉は、シンフォニエッタのために書かれ、2つの 部分に分かれています。「雨 I(Regn I)」「曇り。晴れてゆく」「よい天気。海」「雨 II」の〈4つの北極の雰囲気〉と〈魂の旅〉。第5楽章〈弦楽オーケストラのた めの2つの楽章〉も、サーミの土地に興ったルター派のリバイバル運動の〈厳粛な時 - 暗い時 - 明るい時〉とノルウェーの民俗音楽による〈フィドルの祭り〉の 2つの部分で構成されています。第6楽章は、さらに北にある「もろく、しかし力強く、素晴らしい」〈未踏への賛歌〉。最後の第7楽章が「この惑星の人間生活が 直面する」〈倒壊〉。
モッテン・リンドベルグのプロデュースとエンジニアリング。2021年8月、作曲者のトーレセンが立ち合い、ストルメン・コンサートホールで録音セッションが行 われました。

[Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu?ray ディスクにはインデックスを除き映像は収 録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu?ray プレーヤーもしくは Blu?ray 対応のPCをお使いください。]

DUX
DUX-1865(1CD)
アンジェイ・ザリツキ(1941-):劇場音楽、映画音楽集(クラクフの音楽的軌跡 Vol.3)
The Green Goose - Introduction/Fatalaszek’s Song/Landscape of Beauty/Provincial Actors/Boundary/De profundis (‘Lord, hear my voice!’)/Song of Songs/What Did I Do That You Suddenly Got So Pale?/Between Me and You/Tango/Polonaise/Where Is My Homel?/Macbeth - Witches/Flirtatious music/Mezzo forte
ベートーヴェン・アカデミーO、
ラファウ・ヤツェク・デレクタ(指)

録音:2021年12月(ポーランド、クラクフ)
ポーランド・ザコパネ出身の作曲家、アンジェイ・ザリツキ(1941-)の80歳の誕生日を記念したコンサートからのライヴ録音。クラクフ文化フォーラムが進めている『クラクフの音楽的軌跡』シリーズの第3巻として、彼が作曲した映画や舞台のための音楽が収められています。クラシック音楽の影響を受けた親しみやすい曲調の作品が多く、元の映画を知らなくても楽しむことができます。

ONDINE
ODE-1416(1CD)
NX-B07

NYCX-10359(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ラヴェル:管弦楽曲集 第2集
高雅で感傷的なワルツ
古風なメヌエット
口絵(ピエール・ブーレーズによる1987年管弦楽版)…世界初録音
シェヘラザード、おとぎ話への序曲
マ・メール・ロワ(バレエ完全版)
バスク国立O
ロバート・トレヴィーノ(指)

録音:2021年12月14-18日
前作の「ボレロ」を中心に名曲を揃えた選曲とローカル色を感じさせる音色、洗練され過ぎず荒々しさを残した演奏が話題となった、トレヴィーノ率いるバスク 国立管によるラヴェル作品集の第2弾。今作は「マ・メール・ロワ」を中心としたプログラムを、めくるめくような陶酔感をもって聴かせています。通常組曲版の 演奏機会が多いこの作品ですが、トレヴィーノはバレエ版の全曲を演奏。より物語に即した精緻な演奏を披露しており、他の作品も含めて前作にも増して 緻密な響きが楽しめます。 注目はピエール・ブーレーズによる「口絵」の管弦楽版。これはもともと2台ピアノ5手のための作品で、たった15小節、演奏時間は2分ほどの短い曲です。リ チャード・カヌードの「ヴァルダルの詩」という詩集の挿入曲として書かれた作品で、3つの独立した旋律が各々奏でられながら絡み合い、最後は全てが冒頭 の旋律に集約されるというもの。ラヴェルの生前に一度だけ演奏され、以降は忘れられていました。この作品を蘇演したのがほかならぬブーレーズであり、オー ケストラ版への編曲も行っています。ピアノ版よりも各旋律が際立つとともに、この作品が持つアヴァンギャルドな側面が強調され、たいへん耳に残ります。 ※国内仕様盤には原盤解説の日本語訳が付属します。


EUROARTS
20-69514
(20Bluray)
ヴァルトビューネBOX
■BD1
ヴァルトビューネ 2022〜シンフォニック・ピクチャーズ
リャードフ:交響詩「キキモラ」
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番
クライスラーラフマニノフ編):愛の悲しみ
ムソルグスキーラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」から パ・ド・ドゥ 
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD2(ボーナス)
ヴァルトビューネ 2021〜アメリカン・リズム
バーンスタイン:「オン・ザ・タウン」より3つのダンス・エピソード
ガーシュウィン:「ラプソディ・イン・ブルー」(ファーディ・グローフェ編)
バーンスタイン:交響組曲「波止場」/「キャンディード」序曲
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD3
ヴァルトビューネ 2019〜フェアリーテール・ナイト
プロコフィエフ:組曲『キージェ中尉』
ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』
プロコフィエフ:バレエ音楽『ロメオとジュリエット』(ソヒエフ編曲による組曲
形式)
エルガー:愛の挨拶
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ハ長調 Op.46-1
リンケ:ベルリンの風
■BD4
ヴァルトビューネ 2018〜グッバイ・サー・サイモン! 
ガーシュウィン:『キューバ』序曲
フォーレ:パヴァーヌ
カントルーブ:『オーヴェルニュの歌』より[女房持ちはかわいそう/バイレロ/紡ぎ女/子守唄/捨てられた女/かっこう/かわいい羊飼いの女]
ハチャトゥリアン:バレエ組曲『ガイーヌ』より[第3組曲〜第2曲『クルドの若
者たちの踊り』/第1組曲〜第7曲『ガイーヌのアダージョ』/第1組曲〜第8曲『レズギンカ』]
レスピーギ:交響詩『ローマの松』
モンテヴェルディ:『かくも甘い苦悩が』
エルガー:行進曲『威風堂々』第1番ニ長調
スーザ:行進曲『自由の鐘』
リンケ:行進曲『ベルリンの風』
■BD5
ヴァルトビューネ2017〜ライン川の伝説
シューマン:交響曲第3番ホ長調 Op.97『ライン』
ワーグナー:『ニーべルングの指環』より
 『ラインの黄金』より『ヴァルハラ城への神々の入場』
 『神々の黄昏』より『ジークフリートのラインへの旅』『葬送行進曲』
 『ジークフリート』より『森のささやき』
 『ワルキューレ』より『ワルキューレの騎行』(コンサート版)
ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』から『イゾルデの愛の死』
ワーグナー:『ローエングリン』第3幕への前奏曲
リンケ:ベルリンの風
■BD6
ヴァルトビューネ2016〜チェコ・ナイト
スメタナ:「我が祖国」より「モルダウ」
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.53、交響曲第6番ニ長調、スラヴ舞曲Op.46-8ト短調
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD7
ヴァルトビューネ2015〜ハリウッド映画音楽集(ライト、カメラ、アクション!)
アルフレッド・ニューマン:20世紀フォックス・ファンファーレ
ブロニスラウ・ケイパー:映画「戦艦バウンティ」〜序曲
デイヴィッド・ラクシン:映画「ローラ殺人事件」〜テーマ曲「ローラ」
ジェローム・モロス:映画「大いなる西部」〜テーマ曲
コルンゴルト:映画「ロビン・フッドの冒険」〜シンフォニック・ポートレート
スコット・ブラッドリー:映画「トムとジェリー」
ミクロス・ローザ:映画「ベン・ハー」組曲〜序曲、戦車の行進
ジョン・ウィリアムズ:映画「レイダース/失われたアーク」〜レイダース・マーチ
 映画「E.T.」〜フライング・テーマ
 映画「スター・ウォーズ」〜メイン・タイトル
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD8
ヴァルトビューネ2011〜フェリーニ、ジャズ・アンド・コー
ショスタコーヴィチ:ジャズ組曲第2番
ニーノ・ロータ:組曲『道』
レスピーギ:交響詩『ローマの噴水』/交響詩『ローマの松』
ショスタコーヴィチ:歌劇『ムツェンスクのマクベス夫人』組曲〜アレグレット
レスピーギ:バレエ組曲『シバの女王ベルキス』〜戦いの踊り
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD9
ヴァルトビューネ2010〜ルネ・フレミングの夕べ
ムソルグスキーR・コルサコフ編):交響詩『禿山の一夜』
ドヴォルザーク:歌劇『ルサルカ』より「月に寄せる歌」
ハチャトゥリアン:バレエ音楽『スパルタクス』より「アダージョ」
R.シュトラウス:歌劇『カプリッチョ』より「最後の場」
ワーグナー:歌劇『リエンツィ』序曲
コルンゴルト:歌劇『死の都』より「わたしに残されたしあわせ」
R.シュトラウス:歌曲集Op.10より「献身」
エルガー:愛のあいさつ
プッチーニ:歌劇『ボエーム』より「さようなら」
 歌劇『トゥーランドット』より「氷のような姫君の心も」
 歌劇『ジャンニ・スキッキ』より「わたしのおとうさん」
レオンカヴァッロ:歌劇『ボエーム』より「ミュゼットはみずみずしい唇に美しい
歌を」
レオンカヴァッロ:歌劇『ボエーム』より「ミミ・ピンソンは金髪娘」
チャイコフスキー:幻想序曲『ロメオとジュリエット』
ディニーク:ホラ・スタカート
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD10
ヴァルトビューネ2009〜ロシアン・リズム
チャイコフスキー:バレエ『くるみ割り人形』〜「序曲」「クリスマス・ツリー」「行進曲」
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調Op.30
ストラヴィンスキー:バレエ『春の祭典』
チャイコフスキー:バレエ『くるみ割り人形』〜「パ・ド・ドゥ」
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD11
ヴァルトビューネ2008〜夜のリズム
チャーベス:交響曲第2番「インディオ交響曲」
ファリャ:スペインの七つの民謡
レブエルタス:センセマヤ
ヴィラ=ロボス:ブラジル風のバッハ 第5番
ヒナステラ:バレエ組曲「エスタンシア」
マルケス:ダンソン 第2番
サルガン:ア・フエゴ・レント (サルガン作曲 )
バーンスタイン:「ウエスト・サイド・ストーリー」 よりマンボ
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD12
ヴァルトビューネ2007〜ラプソディーズ
シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
ディーリアス:イギリス的狂詩曲「ブリッグの定期市」
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
ドヴォルザーク:スラヴ狂詩曲第1番
ドビュッシー:クラリネットと管弦楽のためのラプソディ第1番
エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番
プロコフィエフ:「3つのオレンジへの恋」より抜粋
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD13
ヴァルトビューネ2006〜オリエンタル・ナイト
モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」序曲
ニールセン:「アラジン」Op.34より「祝祭行進曲」、「黒人の踊り」
R=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
グリーグ:「ペール・ギュント」組曲より第1組曲Op.46「アニトラの踊り」、第2組曲Op.55「ソルヴェイグの歌」「アラビアの踊り」
マスネ:タイスの瞑想曲
サン=サーンス:序奏とロンド=カプリチオーソ
フチーク:フローレンティナー行進曲Op.214
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD14
ヴァルトビューネ2005〜フレンチ・ナイト
ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
ドビュッシー:「牧神の午後への前奏曲」
デュカス:交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」
プーランク:2台ピアノのための協奏曲
サン・サーンス:「動物の謝肉祭」(2台ピアノと管弦楽版)
ラヴェル:「ボレロ」
サティ:ジムノペディ第1番
ラヴェル:「ダフニスとクロエ」より<全員の踊り>
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD15
ヴァルトビューネ2004〜チャイコフスキー・ナイト
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」より第2幕
ショスタコーヴィチ:バレエ組曲「黄金時代」
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD16
ヴァルトビューネ2003〜ガーシュウィン・ナイト
ガーシュウィン:パリのアメリカ人
 ラプソディ・イン・ブルー(マーカス・ロバーツ編)
 ピアノ協奏曲ヘ調(マーカス・ロバーツ編)
マーカス・ロバーツ:コール・アフター・ミッドナイト
ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド(ドン・ローズ編)
アイ・ガット・リズム
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD17
ヴァルトビューネ2002〜アンコール名曲の夕べ
モニューシコ:『ハルカ』より「マズルカ」
ヴィエニアフスキ:ポロネーズ Op.4
チャイコフスキー:メロディ(『なつかしい土地の思い出』Op.42-3)、ワルツ・スケルツォ(ハ長調)Op.34
チャピ:『人騒がせな娘』より「序曲」
キム:エレジー
ロンビュー:シャンペン・ギャロップ
外山雄三:バレエ組曲『幽玄』より「天人の踊り」
シベリウス:「悲しいワルツ」(付随音楽『死』Op.44より)
エルガー:「野生の熊」(『子供の魔法の杖』第2組曲Op.1b)
ワーグナー:『ローエングリン』より「第3幕への前奏曲」
クライスラー:中国の太鼓*
ガルデル(編曲:ジョン・ウィリアムズ):タンゴ「首の差で」(映画「セント・オブ・ウー
マ ン 」より )*
パガニーニ:ヴェネツィアの謝肉祭 Op.10*
ツィーラー:ウィーンの市民 Op.419
マスカーニ:『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 ハ長調 Op.72-7
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』よりパ・ド・ドゥ
ビゼー:『アルルの女』第2組曲より「ファランドール」
マスネ:『ル・シッド』よりアラゴネーサ&ナヴァレーサ
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD18
ヴァルトビューネ2001〜スペイン・ナイト
ビベス:サルスエラ「フランシスキータ夫人」〜ファンダンゴ
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン/カルメン幻想曲
シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
J.シュトラウス:スペイン行進曲 Op.433
トローバ:サルスエラ「マルチェネラ」〜ペテネラ
R=コルサコフ:スペイン奇想曲
セラーノ:サルスエラ「石竹の花」〜ロマンサ
モンカーヨ:ウアパンゴ
ルナ:サルスエラ「ユダヤの子」〜スペインの歌
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD19
ヴァルトビューネ2000〜リズムと踊りの夕べ
バンテュ:ヒー・ガット・リズム(ガーシュウィンをたたえて)
ラヴェル:ラ・ヴァルス、「ダフニスとクロエ」第2組曲
松下功:和太鼓協奏曲「飛天遊」
林英哲:「宴」
チャオ・チーピン(趙 季平):管弦楽のための組曲「さらば、わが愛(覇王別姫)」
ガーシュウィン:「淑女よ善良なれ」〜魅惑のリズム、私の愛する人、「ア・ダムセル・イン・ディストレス」〜うまくやれたら、「オー・ケイ」〜サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー、「ポーギーとベス」〜サマータイム、「ガール・クレージー」〜アイ・ガット・リズム
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD20
ヴァルトビューネ1998〜ラテン・アメリカ・ナイト
ラヴェル:「ボレロ」
ビゼー:「カルメン」組曲第1番
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
アグスティン・ナリオス=マンゴレ:「最後の歌」
ヒナステラ:バレエ音楽「エスタンシア」より<マランボ>
レクオーナ:「マラガの女」
サルガン:「ドン・アグスティン・バルディ」
ピアソラ:「アディオス・ノニーノ」
カルロス・ガルデル:「想いの届く日」
ロドリーゴ:「デカリシモ」
マリアーノ・モレス:「エル・フィルレーテ」
パウル・リンケ:ベルリンの風
全て、BPO

■BD1
キリル・ゲルシュタイン(P)
キリル・ペトレンコ(指)
収録:2022年6月25日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD2(ボーナス)
ウェイン・マーシャル(指)
収録:2022年6月26日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD3
トゥガン・ソヒエフ(指)
マリアンヌ・クレバッサ(Ms)
収録:2019年6月29日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD4
サー・サイモン・ラトル(指)
マグダレーナ・コジェナー(Ms)
収録:2018年6月24日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD5
グスターボ・ドゥダメル(指)
収録:2017年7月1日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD6
ヤニック・ネゼ=セガン(指) 
リサ・バティアシヴィリ(Vn)
収録:2016年6月26日 ヴァルトビューネ、ベルリン(ライヴ)
■BD7
サー・サイモン・ラトル(指) 
収録:2015年6月28日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:ヘニング・カステン
■BD8
リッカルド・シャイー(指) 
収録:2011年8月23日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD9
イオン・マリン(指) 
ルネ・フレミング(S)
収録:2010年6月27日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD10
サー・サイモン・ラトル(指) 
イエフィム・ブロンフマン(P)
収録:2009年6月21日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD11
グスターボ・ドゥダメル(指)
アナ・マリア・マルティネス(S)
収録:2008年6月15日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD12
サー・サイモン・ラトル(指) 
スティーヴン・ハフ(P)ヴェンツェル・フックスCl)
収録:2007年ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD13
ネーメ・ヤルヴィ(指) 
ジャニーヌ・ヤンセン(Vn) 
マリータ・ソルベリィ(S) インゲビョルグ・コスモ(Ms)
収録:2006年6月18日、ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD14
サー・サイモン・ラトル(指) 
カティア&マリエル・ラベック(P)
収録:2005年6月ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD15
サー・サイモン・ラトル(指) 
ラン・ラン(P)
収録:2005年6月ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD16
小澤征爾(指)
マーカス・ロバーツ・トリオ【マーカス・ロバーツ(P) 
ローランド・ゲリン(ベース) ジェイソン・マルサリス(ドラムス)】 
収録:2003年6月29日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:アンドレアス・モレル
■BD17
マリス・ヤンソンス(指) 
ヴァディム・レーピン(Vn) 
収録:2002年6月23日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD18
プラシド・ドミンゴ(指) 
サラ・チャン(Vn) アナ・マリア・マルティネス(S) 
収録:2001年7月1日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD19
ケント・ナガノ(指) 
児玉麻里(P) 児玉桃(P) 林英哲(和太鼓) 
スーザン・グレアム(Ms) 
収録:2000年6月25日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD20
ダニエル・バレンボイム((指)ピアノ)
収録:1998年6月21日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)



画面:16:9、1080i Full HD
音声:PCMステレオ、DTS HD MA5.1
リージョン:All
ボックスサイズ:127o×127o×127o (WDH)
38時間
ベルリン・フィルが毎年シーズンの最後に野外で行うヴァルトビューネ・コンサート。未発売のコンサート映像を含む20枚組のブルーレイ・ボックスがリリースさ れます。ヴァルトビューネは、野外コンサートならではのリラックスした会場の雰囲気の中、至福の音楽を楽しめるコンサートです。ヴァルトビューネは、古代ギリシャ の円形劇場をモデルに、1936年のベルリン・オリンピックに合わせて造られた建造物の一つ。当初はディートリヒ・エッカートビューネという名称で、オリンピック では器械体操などの競技が行われました。オープンエアのコンサートながら、聴衆により良い音を届けていることにも定評があり、ベルリン郊外の森に広がる開放 的な場所で行われるコンサートは、ベルリンっ子だけではなく世界中から集まってきます。
ボックスには2022年最新コンサート映像も収録。「シンフォニック・ピクチャーズ」と題して行われ、キリル・ペトレンコ指揮によりロシアプログラムでシーズン を鮮やかに締めくくりました。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番には、急病のダニール・トリフォノフに代わって2016年にこの作品でベルリン・フィルにデビュー したキリル・ゲルシュタインが登場。メイン・プログラムには、ムソルグスキーの代表作「展覧会の絵」が演奏されました。そして世界的パンデミックで厳しいシーズ ンとなった2020/21年の締めくくりは「アメリカン・リズム」。マルチパーカッション奏者のマルティン・グルービンガーがジョン・ウィリアムズによる映画音楽を 使用した「スペシャル・エディション」を披露しました(本ボックスには権利の関係で収録されておりません)。また、ウェイン・マーシャルが指揮者としてベルリン・ フィルにデビュー。バーンスタインの作品を指揮するほか、2002年に演奏したガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」では彼のピアノ・ソロも再び聴くこ とができます。
そしてこれまで未発売だった、2004年、2008年の映像も今回のボックスで初登場。2004年には当時まだ22歳のラン・ランがソリストとして登場。ラトル の指揮で冒頭チャイコフスキーのピアノ協奏曲を演奏し観客を魅了しています。2008年は世界の舞台で注目され始めていた27歳のグスターボ・ドゥダメル。ドゥ ダメルはこの時がベルリン・フィル・デビュー。南米の作曲家の音楽をエネルギッシュに振って鮮烈なデビューを飾りました。
バレンボイム、シャイー、ドミンゴ、ネーメ・ヤルヴィ、レヴァイン、イオン・マリン、メータ、ケント・ナガノ、ネゼ=セガン、小澤征爾、ドゥダメル、ラトル、そしてキリル・ ペトレンコと錚々たる指揮者たちと世界最高峰のオーケストラ、ベルリン・フィルが繰り広げるヴァルトビューネ・コンサートBOXを是非お楽しみください。 (Ki)

Chandos
CHSA-5260(1SACD)
プーランク:管弦楽作品集
シンフォニエッタ
トルヴィールで水浴する女、
将軍の演説(1幕の合作バレエ「エッフェル塔の花嫁花婿」より)
パストゥレル(1幕の合作バレエ「ジャンヌの扇」より)
1幕のバレエ「典型的動物」
ブラムウェル・トーヴェイ(指)、
BBCコンサート・オーケストラ

録音:2022年3月、ワトフォード・コロッセウム(イギリス)
2022年7月に惜しまれつつこの世を去ったアメリカ・カナダのクラシック音楽界の重鎮、ブラムウェル・トーヴェイのラスト・レコーディング。有名曲とあまり聞かれることのない作品を組み合わせ、プーランクの音楽のウィットと魅力を完璧に捉えた1枚です。トーヴェイは、作曲家としても指揮者としても非常に優れた多才な音楽家であり、次世代の音楽家の育成にも力を注いでいました。BBCコンサート・オーケストラをはじめとする英国のオーケストラで首席指揮者を務めたほか、バンクーバーSOの音楽監督を18年間務め、グラミー賞も受賞しています。「エッフェル塔の花婿花嫁」と「ジャンヌの扇」は、プーランクがフランス6人組のメンバーや、ラヴェル、イベール、ルーセル、フローラン・シュミットといった同時代の作曲家と合作した珍しいバレエ音楽。このアルバムではプーランクが担当した部分を収録しています。

Cala Signum
SIGCD-2159(1CD)
ラヴェル:作品集
鐘の谷(グレインジャー編)、
水の戯れ (ヴィアカヴァ編)、
スペイン狂詩曲、
絞首台(グーセンス編)、
ピアノ協奏曲 ト長調*、
5つのギリシャ民謡**、
マ・メール・ロワ
ジェフリー・サイモン(指)、
フィルハーモニアO、
グウェンドリン・モク(P)*、
サリー・バージェス(Ms)**

録音:1991年2月8日-12日、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会(ロンドン)
珍しい編曲版を収録していくジェフリー・サイモンによるラヴェル作品集がCala Signumレーベルから再登場!このアルバムではピアノ作品である「鐘の谷」や「水の戯れ」といった作品を管弦楽版で収録しています。「鐘の谷」ではグレインジャーがチャイムなどを用いた見事な編曲で曲の雰囲気を引き出しています。また「水の戯れ」も原曲の魅力を損なうことなく美しく仕上がっています。グウェンドリン・モクをソリストに迎えた「ピアノ協奏曲」と共にお楽しみください。
Cala Signum
SIGCD-2160(1CD)
ラヴェル:5時のフォックストロット
5時のフォックストロット(パーマー編)、
ボレロ、亡き王女のためのパヴァーヌ、
ツィガーヌ*、ラ・ヴァルス、
ハバネラ形式による小品(オエレ編)**、
バレエ音楽 「ダフニスとクロエ」第2組曲
ジェフリー・サイモン(指)、
フィルハーモニアO、ステファニー・チェイス(Vn)*、ハン・デ・フリースOb)**

録音:1986年4月16日-17日&1991年2月8日-12日
ジェフリー・サイモンの手腕がフルに発揮されたラヴェルの管弦楽作品集がCala Signumレーベルから再登場!ウィットに富んだ「5時のフォックストロット」から始まり、フィルハーモニアOのもつエレガントな響きを存分に活かしたこのアルバムでは特に「「ダフニスとクロエ」第2組曲」が聴きものです。美しく響く「夜明け」の場面などジェフリー・サイモンの指揮で色鮮やかに現れます。

KAIROS
0022000KAI(1CD)
アンドルー・マッキントッシュ:Little Jimmy
I have a lot to learn(2019)(Pソロのための)
Learning(2021)(パーカッションソロ、フィールド・レコーディングとサイン・トーンのための)
Little Jimmy(2020)(2台ピアノと2人の打楽器奏者のための)
ヤーン/ワイアー(アンサンブル)

録音:2021年8月26日-27日
作曲家であるアンドルー・マッキントッシュは、ヴァイオリニストの一面も持ち南カルフォルニア大学で作曲、ヴァイオリン、古楽演奏について学びました。彼の作品には自然やほかの芸術分野の形式やアイデアを用いることが多く、これまでにもロサンゼルスPOや、インダストリー・オペラ・カンパニー、そしてヤーン/ワイアーなど数多くのアーティストから委嘱されています。このアルバムに収録されているヤーン/ワイアーのために作曲された「Little Jimmy」ではアンヘレス国立森林公園で録音された風の音や鳥の声が素材として用いられていますが、その後アンヘレス国立森林公園では大規模な火災が起き大部分が焼失してしまいました。そのためマッキントッシュが収めた風の音や鳥の声が使われているこの作品は一種のアーカイヴともいえるでしょう。

Da Vinci Classics
C-00616(1CD)
弦楽セレナーデ集
ドヴォルザーク:弦楽セレナーデ ホ長調 Op.22
チャイコフスキー:弦楽セレナーデ ハ長調 Op.48
KLKSO、アルフォンソ・トディスコ(指)

録音:2021年7月、リヴィウ・ナショナル・フィルハーモニック(ウクライナ)
ドヴォルザークとチャイコフスキーの2大「弦楽セレナーデ(弦楽セレナード)」という思い切ったカップリングにウクライナのオーケストラ、KLKSOと共に取り組むのはイタリアの指揮者でありピアニストのアルフォンソ・トディスコ。
1994年生まれのアルフォンソ・トディスコは、サレルノのマルトゥッチ音楽院で指揮とピアノを学んだ後、ナポリのポンペイ・アルテムス・アンサンブルの芸術監督に就任。着実に活躍の場を広げています。

WERGO
WER-7387(3CD)
B.A.ツィンマーマン-リコンポーズド〜管弦楽のためのオリジナル作品と編曲集
■CD1
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:ブラジル奇想曲『アラゴア
ナ』〜管弦楽のためのバレエ(1951/1955)
ヴィラ=ロボス:ピアノのための『カボクロの伝説』(1920)
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1953)】*
ミヨー:ピアノのための舞踊組曲『ブラジルへの郷愁』Op.67(1920-1921)より第3曲「レーメ」【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1951)】*
第1曲「ソロカーバ」【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1951)】*
カゼッラ:子供のための11の小品Op.35(1920)より第4曲「ボレロ」【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1951)】*
第9曲「カリヨン」【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1952)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマ:ピアノのための『エクステンポラーレ』よりボレロ・モデラート(1943)
【B.A.ツィンマーマン自身による管弦楽版(1950)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:管弦楽のための『Chunchitos』(1956)*
/『Laquitas』(1956)*/『Pjusi-Phias』(1957)*
〜ハンス・ヘルフリッツ(1902-1995):ピアノのためのボリビアのアイマラ族
とケチュア族の民謡に基づく舞曲とアリア『アル・アムニャス』(1943)第4曲、
第10曲、第3曲に基づく
ジャン・バティスト・ヴェッカーラン:ピアノのための『18世紀のフランスの歌』(1894)より
「ベルジェール・レジェール」【B.A.ツィンマーマンによるソプラノと管弦楽版(1950)】*
「ママ、教えて」【B.A.ツィンマーマンによるソプラノと管弦楽版(1950)】*
「若い女の子」【B.A.ツィンマーマンによる声楽と管弦楽版(1950)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:小管弦楽のための『ほんの少しの無』〜マルセル・エイメの「月の鳥」にちなんだ、光と月と鳥の音楽(1964)
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:13管楽器のための『ライン・キルメス
舞曲』(1962)
■CD2
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:フレッド・シュネッケンブルガーのアイ
デアによる架空のバレエ音楽『コントラスト』〜小管弦楽のための(1953)
ムソルグスキー:ピアノのための『クリミア南岸にて』(1879-80)
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1949)】*
ムソルグスキー:ピアノのための即興曲『村にて』(1880)
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1950)】*
リスト:ピアノと声楽のための『3人のジプシー』(1860)
【B.A.ツィンマーマンによる声楽と管弦楽版(1953)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:管弦楽のためのインテルメッツォ(悲しきワルツ)(1949)*
リスト:ピアノと声楽のための『ああ、私が眠るとき』(1849)
【B.A.ツィンマーマンによる声楽と管弦楽版(1954)】*
ラフマニノフ:サロン小品集Op.10(1894)より第6曲「ロマンス」
【B.A.ツィンマーマンによるサックスと管弦楽版(1950)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:ピアノと管弦楽のためのコンチェルティーノ(1950)*
ラフマニノフ:サロン小品集Op.10(1894)より第5曲「ユモレスク」に基づく
ベルント・アロイス・ツィンマーマ:管弦楽のための協奏曲(第3版)
(1946/49)*
■CD3
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:大管弦楽のための1楽章の交響曲(第2版)(1953)
ブゾーニ:2つの舞曲Op.30a(1889)より「バレエの情景第3番」
【B.A.ツィンマーマンによる声楽と管弦楽版(1949)】*
スメタナ:管弦楽のためのポルカ『田舎娘』(1879)
【スメタナ自身によるピアノ版(1880)に基づくB.A.ツィンマーマンによる
新たな管弦楽版(1953)】*
スメタナ:ピアノのためのチェコ舞曲集第2集より第3曲『オヴェス』(1879)
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1950)】*
ドヴォルザーク:ピアノのための詩的な音画Op.85(1889)より第11曲「おしゃべり」
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1953)】*
ワルター・ニーマン(1876-1953):ピアノのための『日本』Op.89(1923)より第1曲「茶室」
【B.A.ツィンマーマンによる2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ハープ、ピアノのための編曲版(第1版)(1951頃)】*
コダーイ:7つのピアノ小品Op.11(1910-18)より 第3曲「巷に雨の降るごとく」
【B.A.ツィンマーマンによる2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラ
バス、ピアノのための編曲版(1949)】*
シリル・スコット:2つのピアノ小品Op.47より第1曲『蓮の国』(1905出版)
【B.A.ツィンマーマンによるフルート、ハープ、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスのための編曲版(1952)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ピアノのための『古きバレエの思い出』(1950)
〜ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー1656-1746):9つのチェンバロ組曲『音楽のパルナッソス』(1738)より組曲第2番「カリオペ」第2曲バレエに基づく
パウル・ハレツキ:インテルメッツォ・スケルツォーゾ『父と子』(1938出版)
【ベルナルド・パッツィ(B.A.ツィンマーマンの仮名)による小管弦楽版
(1963)】*
エドムンド・ニック(1891-1974):ブルース(1929)
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1954)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:管弦楽のための素描『静止と反転』(1970)
サラ・ウェゲナー(S)
マルクス・ヴァイス(Sax)
ウエリ・ヴィゲット(P)
ハインツ・ホリガー(指)
ケルンWDR響

録音:2000年、2002年、2012年、2017年、2018年

*=界初録音
戦後最も重要で、最も個性的な作曲家といえるベルント・アロイス・ツィンマーマンの、多くの初録音作品を含む3枚組アルバムが登場。もともとはB.A.ツィンマーマン生誕100周年記念として企画されたもので、すべてハインツ・ホリガー(指)WDR製作という望みうる最高レベルの演奏・録音。ここまで包括的にまとまっているのが嬉しい、大注目のセットです。
B.A.ツィンマーマンは同時代の前衛の旗手シュトックハウゼンとは対極にある作曲家で、既存の素材を新たな文脈で再構成するという、コラージュ的ポストモダン的手法を作風の要としました。これは若い頃から様々な既存の歌曲やピアノ曲を管弦楽に編曲していくなかで培った技術や色彩感覚によって達成されたもので、『アラゴアナ』『管弦楽のための協奏曲』『1楽章の交響曲』といったオリジナルの名作たちと数々の編曲作品は、不可分の存在と言えます。それらを組み合わせ、一見雑多で、しかしこれぞ、という収録内容に仕立てたこのアルバムは、多くの引用と再構成によって成り立っているB.A.ツィンマーマンの目くるめく音楽世界を見事に体現しています。
独自の道を突き進んだB.A.ツィンマーマンは、1970年に『静止と反転』を完成させた直後、自らの命を絶ちます。彼の音楽はもしかすると、戦後に前衛の熱風が吹き荒れた20世紀よりも、21世紀の現代にこそ、ふさわしく響くのかもしれません。

Linn
CKD-699(1CD)
アフリカ系アメリカ人作曲家の管弦楽
作品集/ケレン・グレイ、RSNO

ウィリアム・リーヴァイ・ドーソン(1899-1990):ニグロ・フォーク・シンフォニー (1934/1952改訂)
ジョージ・ウォーカー(1922-2018):弦楽のための抒情詩 (1946/1990改訂)
ウィリアム・グラント・スティル(1895-1978):交響曲第1番「アフロ=アメリカン」 (1931)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
ケレン・グレイ(指)

録音:2022年2月21-22、6月20日スコットランド・スタジオ、グラスゴー、UK
サウスカロライナ出身のアフリカ系アメリカ人指揮者ケレン・グレイが祖国の先人たちに敬意を表し、彼がアシスタント指揮者を務めるロイヤル・ スコティッシュ・ナショナル管と共に、深い共感を持って描きあげたアルバム。アフリカ系アメリカ人として初めて、作曲と演奏の両方で大きな成 功を収めたスティルの「アフロ=アメリカン」は、ブルースやデキシーランドなどを盛り込んだ代表作。スティルとほぼ同世代のドーソンによる「ニグ ロ・フォーク・シンフォニー」も黒人霊歌の要素を取り入れ、後年さらにアフリカのリズムを用いて改訂された作品。アフリカ系アメリカ人作曲家と して初めてピュリッツァー賞を受賞したウォーカーの代表作である「抒情詩」は元々「嘆き」というタイトルで、バーバーの「アダージョ」と同じように 弦楽四重奏曲の中間楽章が原曲の美しい作品。亡くなった彼の祖母に捧げられています。

BR KLASSIK
BR-900340(2CD)
NX-B09
ベートーヴェン:劇音楽「エグモント」(朗読付き)
【CD1】 朗読付き
1. Ouverture 序曲 Sostenuto, ma non troppo
2. Vernommen habt ihr die gewaltigen Tone(朗読)
3. Lied リート Die Trommel geruhret!(クレールヒェン)
4. So freue dich, denn kurz ist alle Freude(朗読)
5. Zwischenakt 幕間の音楽 I. Andante - Allegro con brio
6. Wo Egmont wandelt hoch auf steilem Pfad(朗読)
7. Zwischenakt 幕間の音楽II. Larghetto
8. Freudvoll und leidvoll - das ist das Los des Lebens und der Liebe(朗読)
9. Lied リート Freudvoll und leidvoll, gedankenvoll sein(クレールヒェン)
10. Egmont tritt herein in einem Reitermantel(朗読)
11. Zwischenakt 幕間の音楽 III. Allegro - Allegretto
12. Erwache, Held! In deinem Vaterlande muss, wer es liebt,
 der Freude nun entsagen(朗読)
13. Zwischenakt 幕間の音楽III (続き). Marcia. Vivace
14. Umgarnt vom Netz des schlauen Jagers steht nun Egmont(朗読)
15. Zwischenakt 幕間の音楽IV. Poco sostenuto e risoluto
  - Larghetto - Andante agitato
16. Du Klarchen, treues Herz, wie kannst du leben(朗読)
17. Klarchens Tod bezeichnend クレールヒェンの死 Larghetto
18. Gesprochen ist das Urteil, wenn sich der Morgen rotet(朗読)
19. Melodrama メロドラマ Poco sostenuto. Suser Schlaf!
Du kommst wie ein reines Gluck(朗読)
20. Verschwunden ist der Kranz(朗読)
21. Siegessymphonie 勝利のシンフォニーAllegro con brio
【CD2】 音楽のみ
1. Ouverture 序曲 Sostenuto, ma non troppo
2. Lied リート Die Trommel geruhret! (クレールヒェン)
3. Zwischenakt 幕間の音楽 I. Andante - Allegro con brio
4. Zwischenakt 幕間の音楽 II. Larghetto
5. Lied リート Freudvoll und leidvoll, gedankenvoll sein (クレールヒェン)
6. Zwischenakt幕間の音楽 III. Allegro - Allegretto - Marcia. Vivace
7. Zwischenakt 幕間の音楽IV. Poco sostenuto e risoluto
  - Larghetto - Andante agitato
8. Klarchens Tod bezeichnend クレールヒェンの死 Larghetto
9. Melodrama メロドラマ Poco sostenuto
10. Siegessymphonie 勝利のシンフォニーAllegro con brio
.序曲 ハ長調 「命名祝日」 Op. 115
アウグスト・ツィルナー(朗読)
クリスティーナ・ランツハーマー(S)
ミュンヘン放送O
ジョン・フィオーレ(指)

録音:2022年2月15-18日(音楽)
2022年3月21日(朗読)
1787年に執筆されたゲーテの戯曲『エグモント』。1809年にウィーンでこの劇が上演される際、ウィーン宮廷劇場の支配人であるヨゼフ・ハルトルは劇音楽 をベートーヴェンに依頼、かねてからこの分野に強い関心を抱いていたベートーヴェンは依頼を快く引き受け、ほぼ半年間を費やして曲を書き上げ自らの指 揮で初演しました。 物語の題材はフランドルの軍人エグモント(エフモント)の英雄的なエピソードであり、ベートーヴェンは彼自身の政治的関心も絡めた、力強く荘厳な音楽を 付けました。ベートーヴェンの心情に沿ったドラマティックな作品は当時の一般的な付随音楽のレベルをはるかに超えた見事なものであり、とりわけ最後の 「勝利のシンフォニー」はゲーテが求めた結末とドラマの筋書きを明確に表現しています。 劇本来の姿に近いドイツ語による朗読劇(CD1)と、朗読無しで音楽部分だけを味わえるもの(CD2)の2枚組です。 朗読を担当するアウグルト・ツィルマーはオーストリアからアメリカに渡った両親を持つ名優。情感のこもった迫真の語りが聴きどころです。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

Linn
CKD-666(2CD)
NX-D09
バッハ:管弦楽組曲(全4曲) ダニーデン・コンソート(古楽器使用)
ジョン・バット(チェンバロ、指揮)

録音:2021年5月15-18日、2022年2月27日 ユーディ・メニューイン音楽学校、サリー、イングランド
ヘンデルやバッハの大作声楽曲でユニークな解釈を打ち出し、LINNに数多くの名盤を刻んできたスコットランドの古楽器アンサンブル、ダニー デン・コンソート。久々の器楽のみの録音は彼らならではの丁寧な解釈が映えるバッハの管弦楽組曲です。バッハの多くの合奏作品と同じ く、これら4つの組曲は礼拝に音楽を使わない宗派のケーテン宮廷に彼が仕えていた頃、大半の原型が作曲されていたと考えられています が、現在広く知られている版はライプツィヒ聖トーマス教会の聖歌隊監督としての仕事に追われながら、市内のコーヒーハウスで定期的に音 楽会を指揮するなど、充実した活躍が続いた後年にまとめられており、第3番と第4番は金管・打楽器も入る祝典的な構成。ここでダニーデ ン・コンソートはあえて18世紀の一般的な楽団規模に近い小ぶりの弦楽編成をとり(Vnは3人と2人、ヴィオラ1人に対しチェロとコン トラバスは各2人)、各声部の動きが平明に伝わる流れの中で、それぞれのプレイヤーの持ち味を活かした端正にして躍動感あふれる音作り を披露してくれます。LINNならではの自然な息吹を伝えるエンジニアリングもあり、細部までよく考え抜かれたバッハの音楽を改めて深く味わ える抜群の好演として見過ごせません。

Capriccio
C-5506(2CD)
NX-B05
フンパーディンク:劇付随音楽『青い鳥』全曲版

【CD1】
劇付随音楽『青い鳥』(全曲)*

【CD2】 ボーナスCD
7つの交響的絵画 ? 劇付随音楽『青い鳥』より
1. Vorspiel 前奏曲:Der Weihnachtstraum クリスマスの夢
2. Die Verwandlung 変容
3. Das Land der Erinnerung あこがれの国
4. Die blauen Vogel 青い鳥
5. Friedhof - Zaubergarten - Reich der Zukunf
 墓地 - 魔法の庭 - 未来への扉
6. SterneNoeigen 星の雨
7. Die Heimkehr 帰宅
ユーリ・テツラフ(ナレーター)*
ベルリン放送cho
ベルリンRSO
シュテフェン・タスト(指)

録音:2021年6月22-25日、9月27日
全曲版=世界初録音
1908年に発表されたモーリス・メーテルリンクのクリスマスのための童話劇『青い鳥』。 木こりの子供、チルチルとミチルが夢に出てきた妖精に導かれ"幸福の青い鳥"を探しに行き、数々の場所をめぐりながら冒険をしたのち、最後は自分たちの 家で青い鳥を見つけるという物語です。 メーテルリンクの作品は、それまでにも「アリアーヌと青髭」や「ペレアスとメリザンド」として歌劇化され成功を収めていたため、この新作にも多くの作曲家が曲 をつけようと試みました。フランスの作曲家アルベール・ヴォルフがいち早く歌劇化した作品は、メトで初演されたものの、その後は忘れられてしまいましたが、 1912年にマックス・ラインハルトがベルリンで上演した劇は大成功。この時に音楽を付けたのが、歌劇「ヘンゼルとグレーテル」で名を上げたエンゲルベルト・フ ンパーディンクでした。 この総譜は出版されることがありませんでしたが、100年以上の時を経て、今回指揮者シュテフェン・タストによって初録音。タストはワーグナーを思わせる厚 みのある響きを持つ音楽を自在に紡ぎ出し、夢のような物語として聴かせます(CD2に収録された「七つの交響的絵画」はタストが手稿譜から演奏会用ス コアを作成した際、独自に組曲として編纂したもので、劇付随音楽とは別音源です)。鮮やかな語り口で物語を朗読するのは、ドイツの人気ナレーター、 ユーリ・テツラフ。子供向けテレビ番組のプレゼンターを務めるほか、家族で親しめるクラシック・コンサートの脚本、演出を手掛けるなど、音楽の普及に尽力 しています。 ※ナレーションはドイツ語、ブックレットにはドイツ語と英語が記載されております。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

KLANGLOGO
KL-1526(1CD)
ショスタコーヴィチ:管弦楽作品集
ジャズ組曲第2番
ピアノ協奏曲第1番ハ短調 Op.35*
バレエ「黄金時代」組曲 Op.22a
ハワード・グリフィス(指)、
フランクフルト・ブランデンブルク州立O、
アントニー・バリシェフスキー(P)*、
ロマン・ルルー(Tp)*

録音:2018年1月23日-26日、コンサートホール・“ C.P.E.バッハ”・フランクフルト(オーダー、ドイツ)
Klanglogoレーベルの新規取り扱い開始を記念して、これまで数々の名録音を世に送り出しているイギリスの名指揮者ハワード・グリフィスと、彼が音楽総監督を務めていたフランクフルト・ブランデンブルク州立Oによるショスタコーヴィチ・アルバムを日本語解説付きの国内仕様盤としてリリースいたします!
ハワード・グリフィスは1950年イギリス生まれの指揮者。ロンドンの王立音楽大学を卒業後世界各地の一流オーケストラの指揮台に立っており、これまでに様々なレーベルからリリースされてきたディスクは100枚を数えます。グリフィスが2007/08シーズンから2018年まで音楽総監督を務めたフランクフルト・ブランデンブルク州立O(ヘッセン州のフランクフルト・アム・マインではなくポーランド国境近くのブランデンブルク州のフランクフルト・アン・デア・オーダーが拠点)は、浮ヶ谷孝夫の指揮による日本公演での成功をはじめ、わが国においても着実にファンを獲得しているオーケストラ。大衆音楽から実用音楽までどんな音楽においても才能を発揮したショスタコーヴィチならではの、交響曲や弦楽四重奏等に見られるシリアスな音楽とは違った軽妙な一面をエネルギッシュな演奏で引き出しています。度重なるラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンへの出演やマスタークラスの開催などで日本でも人気の高いロマン・ルルーの“ピアノ協奏曲第1番”における活躍も聴きもの。

Chandos
CHSA-5270(1SACD)
ベルク:ピアノ・ソナタ ロ短調 Op.1(オーケストレーション:アンドルー・デイヴィス)
パッサカリア(主題と11の変奏による交響的断章)(オーケストレーション:アンドルー・デイヴィス)
3つの管弦楽小品 Op.6
ヴァイオリン協奏曲 「ある天使の思い出に」*
ジェームズ・エーネス(Vn)*、
アンドルー・デイヴィス(指)、
BBC響

録音:2022年2月20日-21日、ワトフォード・コロシアム(イギリス)
驚異的な超絶技巧と澄み渡る抒情性で世界に名を馳せ、グラミー賞、グラモフォン賞、ジュノー賞などの栄誉ある音楽賞を多数受賞してきたカナダの天才ヴァイオリニスト、ジェームズ・エーネス。現在はソロ・アルバムやエーネス・クヮルテットの録音をONYX(オニックス)からリリースしていますが、Chandos(シャンドス)でも協奏曲を中心にバルトーク、プロコフィエフ、ウォルトン、チャイコフスキー、ベルリオーズ、ヤナーチェク、ドヴォルザークなど多くの名盤でN.ヤルヴィ、A.デイヴィス、ガードナー、ノセダらと共演してきました。
新たにChandosからリリースされるのは、英国の名匠アンドルー・デイヴィスとBBCSOとの共演による、アルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲。アルマ・マーラーと建築家ヴァルター・グロピウスの娘マノン・グロピウスの早すぎる死をきっかけに作曲され、『ある天使の思い出に』の副題でも愛されるベルクの代表作(そして最期の作品)を、ジェームズ・エーネスの完全無比な技巧と鋭い感性で描いています。
また、ベルクの音楽のヒーローであるマーラーへのオマージュとも言える「3つの管弦楽小品」(管弦楽のための3つの小品)に加え、アンドルー・デイヴィスによる巧みなオーケストレーションで収録される「ピアノ・ソナタ」と「パッサカリア」にも注目です。

BMC
BMCCD-080(1CD)
アンドラーシュ・セールレーシ:管弦楽と室内管弦楽のための作品集
管弦楽のための音楽(1972)
 響き(1974)
ムジカ・コンチェルタンテ(1973)*
 悲歌(1993)*
ペーテル・エトヴェシュ(指)BBC響
アンドラーシュ・ヴィルヘイム(指)ブダペスト室内SO*、

録音:1998年10月26日(ロンドン)、2002年11月18日-19日(ブダペスト)*
バルトークの全作品と論文を整理し、セールレーシ番号(Sz.)を付与したことで知られるアンドラーシュ・セールレーシ。作曲家としては1968年の「弦楽のための協奏曲第3番」が1970年にユネスコ国際作曲展でその年の優秀作曲賞を受賞し、1985年にはハンガリーにおける文化人最高の栄誉であるコシュート賞を受賞しています。

Hanssler
HC-22068(1CD)
「ラ・ヴァルス」
ベルリオーズ(高橋徹編曲:ローマの謝肉祭
ショパン(トーマス・シャイベ編):レ・シルフィード
ラヴェル(ジーグムンド・ゴルトハンマー編):ラ・ヴァルス
フォーレ(シャイベ編):パヴァーヌ
フランク(シュテファン・ホーデル編):呪われた狩人
ザクセン・ウィンド・フィルハーモニック、
ペーター・ゾンメラー(指)

録音:2022年2月8-11日ドイツ・ウィンド・アカデミー 、シュタイングラント通り(ドイツ)
名門ザクセン・ウィンド・フィルハーモニック(ザクセン管楽フィルハーモニー)がヘンスラー・レーベル初登場!「豊かで輝かしい音色はまるで魔法のよう」と絶 賛される当団は1950年、ライプツィヒ放送吹奏楽団という名称で設立。クラシックからポピュラーまで幅広いレパートリーを演奏する伝統ある団体で、現在はザ クセン・ウィンド・フィルハーモニックとしてドイツ名門オケの実力派で構成しており、音楽的にさらなる拡がりをみせております。当アルバムは2021年から首席 指揮者兼芸術監督となったペーター・ゾンメラーが指揮をつとめた第1弾で、名曲「ラ・ヴァルス」をはじめ、恍惚感、高揚感に満ちた爽やかな演奏を披露してお ります。吹奏楽ファン必聴のアルバムです! (Ki)

Profil
PH-22012(1CD)
ベートーヴェン:祝典劇「献堂式」(全11曲) エヴェリン・ノヴァーク(S)
クラウス・メル テンス(Bs)
ベルリン・ヴォーカルコンソート
ザクセン室内cho
ファビアン・エンダース(指)
ブルノ国立PO

録音:2021年11月19日/ポツダム平和教会(ライヴ)
ベートーヴェンの「献堂式」というと序曲だけが有名で、劇音楽そのものは旧作「アテネの廃墟」の音楽を流用したこともありあまり聴く機会がありません。しか しベートーヴェン最後の純管弦楽作品となった序曲は、「ミサ・ソレムニス」と第9の間の作品番号が示すように音楽的には充実し、劇そのものを味わいたいと思っ た人も多いと思われます。
カール・マイスルの戯曲「献堂式」はベートーヴェンの音楽により1822年10月、ヨーゼフシュタットの劇場の柿落で上演されました。急な依頼だったためベー トーヴェンは「アテネの廃墟」の音楽を流用しましたが、序曲のほかふさわしい曲のない部分のために合唱付きの舞曲と行進曲を新たに書きました。
当録音は2021年11月19日にポツダムで行われた上演のライヴで、観客のあまりの熱狂ぶりを別トラックで1分ほど収めているほど。ベートーヴェンの偉大 さを改めて認識させてくれます。指揮のファビアン・エンダースは1986年生まれのドイツの注目株。バッハやブルックナーの宗教作品が高い評価を受けています が、劇音楽でも独唱や合唱の扱いが巧みで、説得力あふれる演奏を聴かせてくれます。 (Ki)

SWR music
SWR-19121CD(1CD)
NX-B06
ベートーヴェン:序曲集
序曲「レオノーレ」第1番
序曲「レオノーレ」第2番*
序曲「レオノーレ」第3番**
劇音楽「エグモント」序曲#
「コリオラン」序曲##
「プロメテウスの創造物」 序曲+
シュトゥットガルトRSO
ロジャー・ノリントン(指)

録音:2001年9月19-21日、2001年12月19-21日*、2002年3月19-20日**、2004年11月9日#、2005年7月2日##、2008年10月27日+
※全て初CD化
ノリントンは「エグモント」「プロメテウスの創造物」「コリオラン」をロンドン・クラシカル・プレイヤーズと1987年と88年に録音していましたが、歌劇「レオノーレ」に まつわる3つの序曲はこれが初登場。大きなドラマを凝縮した内容を持つ序曲の数々を、弦楽器のノンヴィブラート演奏を基調とする「シュトゥットガルト・サ ウンド」で演奏。ノリントンのベートーヴェン交響曲全集ファンにとっては嬉しいリリースです。

ONDINE
ODE-1411(1CD)
NX-B07

NYCX-10344(1CD)
国内盤仕様
税込定価
トーマス・アデス(1971-)::歌劇「彼女に化粧を(パウダー・ハー・フェイス)」 -ホテル組曲(2018)
見出された場所(管弦楽版)(2016)
おとぎ話の踊り(管弦楽版)(2021)*
夜明け- 任意の間隔で配置されたオーケストラのためのシャコニー(2020)#
ニコラス・コロン(指)
フィンランドRSO
ペッカ・クーシスト(Vn)
トマス・ヌニェス(Vc)
フィンランドRSO
ニコラス・コロン(指)

録音:2021年10月、2022年4月*、2022年5月#
全て世界初録音
※国内仕様盤には原盤解説の日本語訳が付属します。
「トーマス・アデスは前世紀と今世紀における偉大な表現者で、私にとって指揮したくなる作曲家の一人です」--ニコラス・コロン フィンランドRSO(FRSO)の歴史上初めて国外から首席指揮者に迎えれらたニコラス・コロン。正統的な解釈、音色への繊細な配慮、オケの卓 抜なコントロールが称賛されたFRSOとの第1作シベリウス:交響曲第7番他(NYCX-10305[国内仕様盤]/ODE-1404[輸入盤])に続く注目の第2作 はトーマス・アデス! コロンがFRSOに就任して最初のシーズンである2021年秋の『第3回フィンランド放送音楽祭』で、コロンがメインに据えたのはイギリスを代表する作曲家の 一人、トーマス・アデスでした。特に注目されたのが、ペッカ・クーシストが演奏した「Marchentanze おとぎ話の踊り」の管弦楽版世界初演。この曲はルイ・ ヴィトン財団と東京オペラシティ文化財団の共同委嘱を受けてヴァイオリンとピアノのために書かれ、東京オペラシティのコンポージアム2020においてアデス自 身のピアノとリーラ・ジョセヴォウィッツにより初演される予定でしたが、新型コロナ感染症の拡大によりアデスの訪日が中止となり、翌2021年10月にパリで、 アデスとペッカ・クーシストにより初演されました。ここに収録されたのはフィンランド放送(Yle)の委嘱による管弦楽版。作品はイギリス民謡を基調とした4つの 楽章で構成され、アデスらしい冴えたオーケストレーションと超絶技巧に加えて親しみやすい雰囲気をもっており、ひばりが飛ぶさまを描いた第3楽章はヴォー ン・ウィリアムズの「揚げひばり」を彷彿させます。 『ホテル組曲』はアデス24歳の作品で彼の出世作となった歌劇「彼女に化粧を(パウダー・ハー・フェイス)」の素材による管弦楽組曲。この歌劇は実際にあっ た貴族階級のスキャンダルに基づくストーリーを持ち、アルバン・ベルク、ブリテン、ヴァイル、ピアソラなどの影響が感じさせる音楽が付けられています。アデスは この音楽を気に入り、これまで3つの管弦楽組曲を作っており、『ホテル組曲』は最新のもの。 「見出された場所」はスティーヴン・イッサーリスのために書かれた実質的なチェロ協奏曲。水を描いた第1楽章、山(登山家)を描いた第2楽章に続き、瞑想 的な第3楽章を経て、オッフェンバックのカンカンを引用した技巧的なフィナーレで幕を閉じます。 「夜明け」は2020年のBBCプロムスの委嘱作。”Chacony for orchestra at any distance(任意の間隔で配置されたオーケストラのためのシャコ ニー)"という副題は、作曲時の経緯を物語っています。当時、新型コロナウイルスの感染を防ぐためには舞台上で演奏者同士の距離をどれだけとれば安全 かという議論があり、アデスはこの作品を「どんな配置でも演奏できるように」書きました。2020年8月、サイモン・ラトル(指)LSOが初演。

オクタヴィア
OVCL-00788(1SACD)
税抜定価
2022年9月21日発売
R.シュトラウス:アルプス交響曲 作品64 小泉和裕(指)名古屋PO

録音:2022年4月15-16日愛知県芸術劇場コンサートホール・ライヴ
音楽監督就任後、小泉和裕は名古屋フィルとのコンビで、幾多の名演奏を世に送り出してきま した。この500回記念で小泉は、得意曲「アルプス交響曲」を選定し、眼の覚めるようなエネル ギーに満ちた豊潤なライヴを生み出しました。小泉の端正かつ熱気あふれる棒にオケが全霊で 応える姿は、まさしく6年に渡る両者の信頼感や蜜月の象徴でもあり、その最良の結実がここに あります。この壮大な交響曲の豪壮さから細微まで、DSD11.2MHzの高音質レコ―ディング でお楽しみください。(オクタヴィア)

Signum Classics
SIGCD-730(1CD)
ファルケンバーグ:ザ・ムーンズ・シンフォニー
アマンダ・リー・ファルケンバーグ:ザ・ムーンズ・シンフォニー〔I. イオ 〜 Celestial Tug of War、II. エウロパ〜Is there an Ocean? 、III. タイタン〜Equatorial Dunes and Methane Monsoons、IV. エンケラドゥス 〜Rows and Rows of Gigantic Geysers、V. ミランダ〜Monolithic Cliff、VI. ガニメデ 〜Magnetic Forces and Colossal Discoveries、VII. 月〜Earthrise - The Overview〕
ドビュッシー:月の光 L.75-3*
交響的宇宙飛行の考察(アマンダ・リー・ファルケンバーグの詩の朗読)**
マリン・オールソップ(指)LSO
ロンドン・ヴォイシズ、
アマンダ・リー・ファルケンバーグ(P)*
NASA宇宙飛行士ニコール・ストット(朗読)**

録音:2022年5月21日-22日、LSOセント・ルークス(ロンドン)&2022年6月4日、アビー・ロード・スタジオ(ロンドン)
バーンスタインの愛弟子の一人であり、女性指揮者のパイオニアとして獅子奮迅の活躍を見せるマリン・オールソップ(マリン・オルソップ)。角野隼斗(YouTuber「かてぃん」)&ポーランド国立RSOと共演する2022年9月の来日公演でも注目を集めるオールソップの新たなスペシャル・プロジェクト、「ザ・ムーンズ・シンフォニー」がリリース! 「ザ・ムーンズ・シンフォニー」は、オーストラリア出身で映画音楽を中心に多くの国際的なコンクールや音楽賞で受賞してきた女性作曲家&ピアニスト、アマンダ・リー・ファルケンバーグが、過去、現在、未来の月(衛星)探査をドラマティックに描いた新作です。ここでいう「Moons」は地球の衛星「月」だけではなく、衛星全般を指すもので、木星のイオとエウロパ、ガニメデ、土星のタイタンとエンケラドゥス、天王星のミランダなど、月と外惑星の6つの衛星が楽章ごとのタイトルに付けられています。アメリカ航空宇宙局NASAの研究者や技術者、宇宙飛行士らとも議論を重ねて進められたプロジェクトで、音楽と科学を融合させたスペクタクルな合唱交響曲を、オールソップとLSOの壮麗なサウンドで披露します。ボーナス・トラック的な余韻として、ファルケンバーグが弾くドビュッシーの「月の光」、NASAの女性飛行士ニコール・ストットが朗読するファルケンバーグのポエムも収録。
「この曲を聴く人には、音楽の力強さや荘厳さだけでなく、この曲の背後にある科学の素晴らしさも感じることを願っています...私たちは、この宇宙についてほんの少ししか知らないのですから...そして、この交響曲はその事実に光をあて始めます。」マリン・オールソップ

Alba
ABCD-468(1CD)
ヴィリヤム・ニーテュコスキ、ルーツ・ミュージック作曲家
ヴィルャミ・ニーテュコスキ(1895-1985)
1.カウスティネンの行進曲(Kaustislainen marssi) 
2.夏の思い出(Kesan muisto)
3.響きの波(Savellaineita) 
4.喜びと悲しみと(Iloa ja surua) 
5.楽しいポルスカ(Iloinen polska)
6.嘆きの行進曲(Surunvoittoinen marssi) 
7.思い出のバラ(Muistojen ruusuja)
8.移りゆく気分(Tunnelmasta toiseen) 
9.ポルカ・メドレー(Polkkasikerma)
10.短調のシリア・ワルツ(Silia valssi mollissa) 
11.演奏者の挨拶(Soittajan tervehdys)
12.自然の音(Luonnon aania) 
13.愉快にやろう(Reipasta menoa)
14.お別れの行進曲(Jaahyvaismarssi) 
15.スピードの魅惑(Vauhdin hurmaa)
16.憂鬱の秋(Syyssynkkyytta) 
17.アダージョ(Adagio) 
18.夏の感覚(Suvitunnelma)
19.音で遊ぼう(Leikkivat salvelet)
オストロボスニア室内O
マーリン・ブルーマン(音楽監督)

録音:2021年9月13日?15日 スネルマンホール(コッコラ、フィンランド)
フィンランドでもっとも国際的に知られるオーケストラのひとつ、オストロボスニア室内Oは、1972年、指揮者ユハ・カンガスにより中部ポホヤンマー県 のコッコラに学生オーケストラとして創設されました。1989年にプロ・オーケストラに改組。2013年からカンガスの後任としてサカリ・オラモが芸術監督を務め、 2019年秋、スウェーデンのマーリン・ブルーマン Maroij Broman が音楽監督に就任しました。 オストロボスニア室内Oの創設50周年を記念するアルバムではルーツ・ミュージック作曲家」のヴィルャミ・ニーテュコスキViljami Niittykoski (1895?1985)の音楽が特集されます。ニーテュコスキは、毎年7月にフォーク・ミュージック・フェスティヴァルが開催されることで知られるカウスティネン市 のサロンキュラ地区で生まれ、指物師や両親が開墾した農場の仕事で生計を立て、土地の人々が伝えてきた音楽に触れて育ちました。19歳の時に最初の曲「思い 出のバラ」を作り、1930年代の初期には地域のフィドル弾きを集め「サロンキュラ・オーケストラ」も組織。1985年に没するまでに100を超す数の曲を作りま した。 このアルバムでは、「オスカル・メリカント、レーヴィ・マデトヤ、ヘイッキ・クレメッティといったナショナル・ロマンティシズム期の作曲家に倣った世俗と宗教の歌曲、 合唱曲」「サロンオーケストラ・スタイルの器楽曲」「カウスティネン民俗音楽祭に合わせて書いたフォーク・スタイルの小曲」とスタイル分けされる彼の作品が19 曲、演奏されます。 ニーテュコスキ自身のオーケストレーションによる「音で遊ぼう」以外の曲は、ティモ・アラ=コティラ Timo Ala-Kotila(1959?)、イルッカ・コタヤ Ilkka Kotaja(1980?)、ラウリ・プラッカ Lauri Pulakka(1962?)、『フォーク・シーズン』(ABCD 402)のクレータ=マリア・ケンタラ Kreeta-Maria Kentala(1964?)が編曲。プラッカが編曲した「自然の音」は「かなり速いテンポ」の〈春の鳥(Kevatlinnut)〉、「自然なリズム」の〈寄せるさざ波 (Laineiden laiketta)〉〈カッコウの鳴き声(Kaen kukuntaa)〉、「ゆっくりと深く」〈松の葉のささめき(Honkain huminaa)〉と〈コーダ(Coda)〉 の5つの部分からなる小曲です。 (Ki)

NEOS
NEOS-12211(1CD)
マーリン・ボン:管弦楽作品集

(1)avgar, pagar(シンフォニー・オーケストラのための)(2014)*
(2)ripost(シンフォニー・オーケストラを伴うアンプリファイド・コントラバスとアンプリファイド・オブジェクトのための)(2015)*
(3)splinters of ebullient rebellion(シンフォニー・オーケストラのための)(2017/2018)
(4)irimi(シンフォニエッタのための)(2012)*
(1)ケルンWDRSO、イラン・ヴォルコフ(指)
録音:2016年1月29日(ライヴ)
(2)ウリ・フッセネッガー(Cb)、ヨニー・アクセルソン(パーカッション)、南西ドイツRSO、ペーター・ルンデル(指)
録音:2015年11月14日(ライヴ)
(3)南西ドイツRSO、パスカル・ロフェ(指)
録音:2018年10月25日(ライヴ)
(4)クラングフォルム・ウィーン、エンノ・ポッペ(指)
録音:2013年2月9日(ライヴ)

*=世界初録音
ドナウエッシンゲン音楽祭での受賞歴があるスウェーデンの作曲家、マーリン・ボン(1974-)の管弦楽作品集。彼女はクラシックの楽器の音に関する一般的な概念にとらわれることなく、常にその境界線を押し広げるように作曲を行っています。政治や集団と個人の関係をオーケストラで描いた「splinters of ebullient rebellion」は、ドナウエッシンゲン音楽祭のオーケストラ賞(2018)と、スウェーデンの音楽賞、クライスト・ジョンソン賞(2020)を受賞しました。大規模なアンサンブルのための「irimi」は、演奏者のさまざまな体の動きと、楽器の素材に着目したユニークな作品。都市の生活や音も彼女の重要なインスピレーション源であり、ヘルムート・ラッヘンマンの誕生祝いのための書かれた「ripost」では、オーケストラが表現する騒々しい大都市のトンネルを2人のソリスト(コントラバスと打楽器)に探索させ、「avgar, pagar」では彼女の故郷であるヨーテボリのサウンドの表現を試みています。

NEOS
NEOS-12216(1CD)
ペーター・ルジツカ:管弦楽作品集 Vol.4
1-2. アンティフォネ ― ストローフェ(25のソロ弦楽器とパーカッションのための)(1970)
3-10.日は沈む(バリトンとオーケストラのためのフリードリヒ・ニーチェの断片による8つの歌(1997-2007)
11-15. 5つの断片(ラージ・オーケストラのための)(1984-1987)
16-19. 接近と沈黙(Pと42の弦楽のためのシューマンの4つの断片)(1981)
20. サティヤーグラハ。接近と距離(オーケストラのための)(1984)
ペーター・ルジツカ(指)、
NDRエルプPO(1-10)、
ベルリン・ドイツSO(11-20)、
ディートリヒ・ヘンシェル(バリトン/3-10)、
デイヴィッド・レヴィン(P/16-19)

録音:1986年10月22日、1987年4月13日-15日、1988年5月22日、ベルリン・イエス・キリスト教会(11-20)
2007年8月24日-25日、NDRスタジオ10(3-10)、
2008年10月24日、NDRスタジオ10(1-2)
ハンブルク州立歌劇場、ハンブルクPO、ザルツブルク音楽祭のディレクターを務め、ハンブルク音楽演劇大学の教授でもあるドイツの重鎮作曲家&指揮者、ペーター・ルジツカ(b.1948)のオーケストラ作品集第4作目。
シリーズ第4巻は、ルジツカの若き日の作品(1970年、22歳の時に書かれた「アンティフォネ ― ストローフェ」)の世界初録音から始まり、作曲家、指揮者、芸術監督として現在国際的な音楽シーンでもっとも重要かつ影響力のある人物の一人であるルジツカの初期の創作段階を知ることができます。
トラック11〜20までの3作品は、ベルリンRSO(現 ベルリン・ドイツSO)のために作曲されたもので、作曲者の指揮のもと、ベルリンRSOによって録音されていた1980年代の音源が収録されています。歌曲集「日は沈む」は、フリードリヒ・ニーチェの断片に基づくもので、プログラムの中で唯一特別な位置を占める声楽作品です。この作品は1997年にピアノ曲集として構想され、2007年に声楽とオーケストラ用に拡張して完成しました。いずれも、ルジツカの鋭い感性と幅広い芸術・文化への造詣が伺える佳作が並びます。

KLARTHE
KLA-142(1CD)
フォーレ〜ドラマトゥルギー
フォーレ
(1)パヴァーヌOp.50
(2)付随音楽「シャイロック」Op.57(オリジナル室内オーケストラ版:根本雄伯再構築)(全6曲)
(3)付随音楽「ペレアスとメリザンド」Op.80(ケックランによるオリジナル室内オーケストラ版)(全5曲)
(4)付随音楽「幸福のヴェール」Op.88(未完)
(5)マスクとベルガマスクOp.112(全4曲)
セシル・アシル(S)、
シリル・デュボワ(T)
根本雄伯(指)ムジカ・ニジェラ

録音:2021年5月11-14日/モントルイユ=シュル=メール劇場
手兵ムジカ・ニジェラを率い、フランス近代のオーケストラ秘曲集を次々リリースして注目される根本雄伯。ラヴェル(KLA-083)、ショーソン(KLA-102)、 プーランク(KLA-129)に次ぐ待望の新録音はフォーレ。
曲頭を飾る「パヴァーヌ」は付随音楽として作られてはいないものの、後年「マスクとベルガマスク」にも使われていることで採り上げられました。根本のミンコ フスキ譲りのノンヴィブラートな歌い回しが聖らかで新鮮。「シャイロック」はフォーレ自身が大オーケストラ用に手直ししたもので知られていますが、根本はパリの 国立図書館でオリジナル室内オーケストラ譜を見つけ、それを再構築したのも期待できます。
未完の「幸福のヴェール」は1901年の作で、中国の盲目の賢人の話のため全体が東洋的で中華色にあふれているのがフォーレとしては異色です。きらびやか な中華色は少なく、水墨画のような幽玄な情景が広がります。
フォーレはピアノ曲や室内楽に傑作が多い印象がありますが、オーケストラ曲も独特の典雅な美しさに満ちた世界を提供してくれます。根本雄伯とムジカ・ニジェ ラも雰囲気と香りに満ちた演奏を繰り広げています。 (Ki)

Cybele
CYBELE-762201S
(1SACD)
ペーテル=ヤン・ワーヘマンス(1952):作品集
凍結の儀式(2013)
ながい道(2016-2018)
夜のダンサー(2017)
風景のかたち(2013-2014)
アリー・ファン・ベーク(指)
ドーレン・アンサンブル
1952年オランダ生まれの作曲家、ペーテル=ヤン・ワーヘマンスの作品集。ワーヘマンスはヨーロッパ音楽に重きを置き、その伝統の中から新たな発展を試み る作品を発表しています。 (Ki)

Linn
CKD-710(1CD)
ドヴォルザーク:伝説 Op. 59
チェコ組曲 ニ長調 Op. 39
ケルンWDRSO
クリスティアン・マチェラル(指)

録音:2020年11月24-26日、2021年3月3-4日 ケルン・フィルハーモニー、ドイツ
1980年ルーマニア生まれのクリスティアン・マチェラル。トルプチェスキの「ショスタコーヴィチ: ピアノ協奏曲」(CKD659)でLINNデビューしていますが、彼が首席指揮者を務めるケルンWDRSOとのア ルバムは今回が第1弾。ドヴォルザークの「伝説」と「チェコ組曲」(ドラマ「のだめカンタービレ」で使用)とい う、有名曲とは言い難い2曲で臨みますが、抑え気味のダイナミクスの中で中央ヨーロッパの自然を連想 させる曲調を薫り高く表現する手腕はさすが。WDR響と併せてフランス国立Oの音楽監督にも 就任するなど、ヨーロッパで躍進中の彼の実力を十二分に味わうことの出来るアルバムです。

SWR music
SWR-19431CD(10CD)
NX-G09
バレエ・リュスの音楽集

【CD1】…93.196
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』
ドビュッシー(186-1918):戯*
デュカス:「ラ・ぺリ」のファンファーレ#
 舞踏詩「ラ・ペリ」#

【CD2】…93.197
ラヴェル:.『ダフニスとクロエ』(1909)
プーランク:管弦楽組曲『牝鹿』 FP 36*

【CD3】…93.223
クロード・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
フローラン・シュミット(1870-1958):交響詩『サロメの悲劇』 Op. 50(1910年版)*
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『ペトルーシュカ』#

【CD4】…93.234
チャイコフスキー:『白鳥の湖』 Op. 20(抜粋)
『眠りの森の美女』より3つの小品 Op. 66(I. ストラヴィンスキーによる管弦楽編)*
ストラヴィンスキー:交響詩「ナイチンゲールの歌」#

【CD5】…93.253
ファリャ:バレエ音楽『三角帽子』
プロコフィエフ:組曲『道化師』 Op. 21a*

【CD6】…93.237
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『プルチネッラ』*
 花火 Op. 4
R・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら Op. 28TrV 171
ラヴェル:ラ・ヴァルス#

【CD7】…93.265
オーリック:バレエ音楽『うるさ方』
 牧歌劇

【CD8】…93.289
リムスキー=コルサコフ:シェエラザード*
プロコフィエフ:スキタイ組曲 「アラとロリー」 Op. 20*

【CD9】…93.296
ミヨー:バレエ音楽『青列車』
トマジーニ(1878-1950):組曲『機嫌のよい女』*
ソーゲ(1901-1989):バレエ音楽『牝猫』#

【CD10】…SWR19020CD
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』(1910年原典版)
バレエ音楽『ミューズを率いるアポロ』*
【CD1】…93.196
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
シルヴァン・カンブルラン(指)

【CD2】…93.197
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
ヨーロッパ合唱アカデミー
ミヒャエル・ギーレン(指)
マルチェッロ・ヴィオッティ(指)*

【CD3】…93.223
南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル*
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
シルヴァン・カンブルラン(指)
【CD4】…93.234
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
クリスティアン・オステルターク(Vn)*
ユーリ・アーロノヴィチ(指)
若杉弘(指)*
エルネスト・ブール(指)#
【CD5】…93.253
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
オフェーリア・サラ(Ms)
ファブリース・ボロン(指)
キリル・カラビツ(指)*
【CD6】…93.237
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
アーリーン・オジェー(S)
ロバート・ギャンビル (T)
ゲロルフ・シェダー(Bs)
クリストファー・ホグウッド(指)*
シルヴァン・カンブルラン(指)
【CD7】…93.265
ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送PO
クリストフ・ポッペン(指)
【CD8】…93.289
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
イェルモライ・アルビカー(Vn)*
アレホ・ペレス(指)*
キリル・カラビツ(指)
【CD9】…93.296
ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送PO
ロベルト・ライマー(指)
【CD10】…SWR19020CD
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
ゾルターン・ペシュコー(指)
ジェラール・コルステン(指揮*

録音:
【CD1】
2006年11月、2006年7月*、2004年2月#
【CD2】
1997年9月8-10日、1990年7月12日 *
【CD3】
2007年2月、2007年12月*、2002年1月#
【CD4】 ドイツ
1996年6月18-21日、1999年2月12-13日*、1972年1月26日#
【CD5】
2008年5月26-28日、2009年5月7日*
【CD6】 ドイツ
1985年*、2007年2月8日、2005年12月30-31日#
2007年5月25日##
【CD7】
2009年3月30日 - 4月11日
【CD8】
2011年3月2-3日、2011年11月23日*
【CD9】 SWR Studio
2011年11月21日、2012年1月20日*、2012年11月23-24日#
【CD10】
2001年7月6-10日、2012年6月12-13日*
ロシア出身の興行師でプロデューサーのセルゲイ・ディアギレフが1909年にパリで旗揚げしたバレエ・リュス(ロシ ア・バレエ団)。ディアギレフが1929年に亡くなるまでの20年にわたり、バレエのみならず20世紀の芸術史に特 筆大書されるほどのインパクトある活動を続けました。 ディアギレフは自身が愛する神話や伝説のモチーフをバレ エに採り入れるとともに、ストラヴィンス キー、ラヴェル、プロコフィエフ、ドビュッシー、サティなど気鋭作曲家たちに 次々と新作を委嘱。そのようにして生まれた作品の数多くが20世紀を代表する名作として今もオーケストラのレ パートリーに残っています。またディアギレフはピカソ、カンディンスキー、マティスなどの画家、フォーキン、ニジンス キー、バランシンなどの振付家、ココ・シャネルなどの衣装デザイナーも巻き込み、その舞台は舞踏と音楽のみなら ず最先端の総合芸術として常に注目され、時にスキャンダルや大論争も巻き起こしつつ、西洋音楽と舞台芸術 に今に続く影響を及ぼしました。 このBOXは、 ディアギレフの委嘱によって作曲されたバレエ音楽や、ニジンスキーらの発案によりバレエに使用さ れた数々の名作をSWR CLASSIC傘下のオーケストラによる録音で収録したもの。抜群の機能性を持つドイツ の放送オーケストラらしい、切れ味の良いサウンドが聞きものです。
SWR music
SWR-19110CD(1CD)
NX-B06
バルトーク:作品集
弦楽オーケストラのためのディヴェルティメントBB 118Sz. 113
パーカッション・アンサンブルのためのピアノ作品編曲集[ベルンハルト・ヴルフ(1948-)編]*
ミクロコスモス 第6集 BB 105Sz. 107- 第2番
戸外で BB 89Sz. 81? 第4番「夜の音楽」
アレグロ・バルバロ BB 63Sz. 49
弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 BB 114Sz. 106#
ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送POのパーカッション・アンサンブル*【シュテファン・ベーンライン(ティンパニ)、マルティン・フリンク、ミヒャエル・ゲルトナー、ヨッヘン・イッレ・ゾヴィー】
【ゲスト】シュペラ・マストナク、太田 有香、マックス・リーファー

ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送PO
ピエタリ・インキネン(指)

録音:2020年9月11-13日、2021年4月18-19日*、2021年4月18日、20-23日#
バルトークがパウル・ザッハー率いるバーゼル室内Oのために書いた2つの名作と、彼のピアノ曲をパーカッション・アンサンブルに編曲した3作品を収 録した1枚。「弦楽のためのディヴェルティメント」は1939年に作曲された古典的な形式を持つ作品。当時の不穏な空気はほとんど感じられない明快な音 楽はバルトークの真骨頂を示すものです。また「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」は1936年にバーゼル室内Oによって初演された時から 大成功を収め、批評家たちから傑作と賞賛されました。 指揮は、日本フィル・ハーモニーとドイツ放送PO(ザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送PO)で首 席指揮者を務めるピエタリ・インキネン。オペラをはじめ様々なレパートリーを持ち、これまでにもドイツ放送POとはドヴォルザークやプロ コフィエフの交響曲を録音し高く評価された彼は、このバルトークでも極めて力強く、魅力ある演奏を聴かせます。 また、オーケストラのメンバーと、ドイツ在住の打楽器奏者太田有香を含むゲストたちによって演奏された3曲のピアノ作品は、打楽器を愛し、作品に多用し たバルトークを想定したパーカッション・アンサンブルによる編曲版。これが原曲と言われば信じてしまうほどの仕上がりが楽しめます。バルトークがパウル・ザッハー率いるバーゼル室内Oのために書いた2つの名作と、彼のピアノ曲をパーカッション・アンサンブルに編曲した3作品を収
録した1枚。「弦楽のためのディヴェルティメント」は1939年に作曲された古典的な形式を持つ作品。当時の不穏な空気はほとんど感じられない明快な音
楽はバルトークの真骨頂を示すものです。また「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」は1936年にバーゼル室内Oによって初演された時から
大成功を収め、批評家たちから傑作と賞賛されました。
指揮は、日本フィル・ハーモニーとドイツ放送PO(ザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送PO)で首
席指揮者を務めるピエタリ・インキネン。オペラをはじめ様々なレパートリーを持ち、これまでにもドイツ放送POとはドヴォルザークやプロ
コフィエフの交響曲を録音し高く評価された彼は、このバルトークでも極めて力強く、魅力ある演奏を聴かせます。
また、オーケストラのメンバーと、ドイツ在住の打楽器奏者太田有香を含むゲストたちによって演奏された3曲のピアノ作品は、打楽器を愛し、作品に多用し
たバルトークを想定したパーカッション・アンサンブルによる編曲版。これが原曲と言われば信じてしまうほどの仕上がりが楽しめます。

DACAPO
MAR-8.226086(1CD)
NX-B07
ベント・セアンセン(1958-):都市の島(2014?2015)- ヴァイオリン、チェロ、ピアノと管弦楽のために
第2交響曲(2016-2019)- 管弦楽のために*
トリオ・コン・ブリオ・コペンハーゲン
ホン・スジン(Vn)
ホン・スギョン(Vc)
イェンス・エルヴェケア(P)
デンマーク国立SO
ユッカ=ペッカ・サラステ(指)

録音:2021年8月23-25日
2020年2月27-28日(ライヴ)*
全て世界初録音
デンマークを代表する現代作曲家ベント・セアンセン(ソレンセンとも)。彼が音で語る宇宙には、孤独、郷愁、喪 失感や離別の悲しみが盛り込まれていると評されています。 このアルバムに収録された「L’Isola della Citta 都市の島」は三重協奏曲の形式を取る作品。セアンセン自 身が語る「この音楽は、私の他の音楽のほとんどがそうであるように夜に書かれたため、夜の雰囲気が広がりま す」この言葉そのままに、ヴァイオリン、チェロとピアノがオーケストラと静かな語らいを繰り広げます。これまでにもセ アンセン作品を数多く演奏しているトリオ・コン・ブリオ・コペンハーゲンの3人がソリストを務めています。「交響曲 第2番」は古典的な形式を持つ作品。豊かな楽想と旋律を備えた聴きごたえある曲です。ユッカ=ペッカ・サラス テが指揮するデンマーク国立SOの演奏で。


スロヴェニア放送
ZKP-115639(4CD)
「ロイゼ・レビッチ・アンソロジー」

■CD1〜管弦楽作品I
(1)「香草」(1965/rev.1986)〜メゾ・ソプラノと管弦楽のための
(2)管弦楽のための音楽「カンティーコ I」(1997)
(3)管弦楽のための音楽「カンティーコII」(2001)
(4)「神話と外典」(1998/99)〜バス・バリトンと管弦楽のための

■CD2〜管弦楽作品II
(5)「コラント」(1969)
(6)「クイーンズランド・ミュージック」(1989)
(7)「11月の歌曲集」(1981/82)〜メゾ・ソプラノと管弦楽のための
(8)「タングラム(シルエット・パズル)」(1977)〜室内オーケストラのための
■CD3〜室内楽作品
(9)「インヴィカティオ(呼び出し)」(2002) 〜クラリネットとピアノのための
(10)「ソネット」(1976)〜ピアノのための
(11)「エクスプレッションズ」(1968/rev.1972)〜ヴァイオリン、チェロとピアノのための
(12)「アトリエIII」(1976)〜チェロとテープのための
(13)「イヴェントU」(2002)〜木管五重奏のための
(14)「REJ」(1995)〜アコーディオンのための
(15)「カラー・サークル」(2008)〜7人のパフォーマーのための

■CD4〜合唱作品
(16)「世界への讃辞」(1988)
〜混声合唱と器楽のための
(17)「四季」(1975-97)〜ユースあるいは女声合唱のための
(18)「希望」(2000)〜ユースあるいは女声合唱と 4つのメロディカ
のための
(19)「呪文」(1986)〜ユースあるいは女声合唱のための
(20)「死者の歌」(1991)〜独唱、混声合唱、打楽器とシンセサイザーのための
(21)「もうひとつの愛」(2004)〜アルト、混声合唱と器楽のための
CD1
(1)マリヤナ・リポヴシェク(Ms)、スタニスラフ・マクラ(指)リュブリャナRSO/録音:1981年
(2)マルコ・レトーニャ(指)スロヴェニアPO/録音:1998年10月13日
(3)ダヴィッド・イトキン(指)スロヴェニアPO/録音:2002年3月22日
(4)マルコス・フィンク(B、Br)、アントン・ナヌット(指)スロヴェニアRSO/録音:2000年4月10日

■CD2
(5)サモ・フバッド(指)スロヴェニアRSO/録音:1969年12月24日
(6)マルコ・レトーニャ(指)スロヴェニアRSO/録音:1991年3月25日
(7)エヴァ・ノヴシャーク=ホウシュカ(Ms)、アントン・ナヌット(指)スロヴェニアRSO/録音:1983年9月28日
(8)ウロシュ・ラヨヴィッチ(指)スロヴェニア室内O/録音:1977年10月31日
■CD3
(9)デュオ・クラリピアノ【デュシャン・ソディヤ(Cl)、タチャナ・カウチッチ(P)】/録音:2009年
(10)ニーナ・プレシチェク(P)(録音時期不記載)
(11)トリオ・ローレンツ(P三重奏)/録音:1977年
(12)シリル・シュケリャネク(Vc)/録音:1976年12月2日
(13)スロウィンド木管五重奏団/録音:2003年4月15日
(14)クレメン・レーベン(アコーディオン)/録音:2003年
(15)MD7・コンテンポラリー・ミュージック・アンサンブル(録音時期不記載)
■CD4〜合唱作品
(16)ヨジェ・フュルスト(指)トーン・トムシッチ音楽院cho、ほか/録音:1988年6月27日
(17)(18)カルミナ・シレク(指)カルミナ・スロヴェニカ(合唱)、(18)オルガン&メロディカ奏者達/録音:2001年
(19)トマズ・ピルナット(指)スロヴェニア放送ユースcho/録音:2011年5月24日
(20)マチヤズ・シュチェク(指)スロヴェニア放送室内cho、+打楽器・鍵盤楽器奏者/録音:1995/96年
(21)ストヤン・クレト(指)スロヴェニア放送室内cho、ほか/録音:2004年
スロヴェニア現代音楽界を代表する作曲家ロイゼ・レビッチ(b.1934)の業績を初期作品から近作までを管弦楽曲、室内 楽、合唱作品を通して俯瞰する内容。レビッチは当初、考古学を学んでいたが、後に作曲に転向、現在、スロヴェニア国内 では国宝級の芸術家として指導的立場にある。彼の作品も他の同時代の多くの作曲家と同様、その作曲年代によって、時 代の流行、トレンドと無関係ではない。初期はベルク風の表現主義的なものに始まり、やがて第二次大戦後の様々な傾向、 つまりリゲティの音群作法とクラスター、ブーレーズを思わせるきらびやかな音楽(セリー技法を折衷しているものと思われ る)、あるいはメシアンの影響が見られ、それらが適宜折衷されています。またテープ音楽(Vcとテープのための「アトリエII」) やパフォーマンス作品(7人のパフォーマーのための「カラー・サークル」)など実験音楽にも接近しています。合唱作品では実 験性と中欧、東欧の民族性とロマンティシズムが融合された独自の世界が確立されており、どれも美しい作品(どこかカナダ の作曲家マリー=シェーファーの合唱曲を思わせる)です。

Passacaille
PAS-9904(1CD)
ティム・マリエン(1975-):地下組曲
(1)『地下組曲』(2020)
 未解決通り #1
 明日が始めるゲームI
 未解決通り #2
 弦楽の地下
 未解決通り #3
(2)『Toeenwas』(2010)
(3)『沈黙がその背を破る場所』(2016)
(4)『メリッサ』(2001)
(1)ティップトゥ・カンパニー、シャンダクション
(2)アンサンブル・イクトゥス
(3)アンサンブル・テンポラム
(4)アンサンブル・イクトゥス

録音:(1)2020年11月、(2)2012年4月、(3)2016年9月、(4)2005年1月
ティム・マリエンは1975年ベルギー生まれの作曲家。ハリー・パーチに影響され、独自の微分音を駆使した作品を書いています。チェンバロ、ギター、マンドリ ンといった撥弦楽器をリチューニングして、自由な音程を出せるストリングスと合わせることによって調子っぱずれな世界を描く『地下組曲』をはじめ、不思議な浮 遊感に彩られた作品集です。 (Ki)

Chandos
CHSA-5294(1SACD)

Chandos(国内仕様盤)
RCHSA-5294(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
ハリウッド・サウンドステージ
コルンゴルト:「女王エリザベス」 序曲
デイヴィッド・ラクシン:「ローラ殺人事件」 テーマ
ハーバート・ストサート&ハロルド・アーレン:「オズの魔法使い」 組曲
フレデリック・ロウ:「マイ・フェア・レディ」 より 「トランシルヴァニアのマーチ」&「大使館のワルツ」
マックス・スタイナー:「情熱の航路」 組曲
ジョニー・マンデル:「いそしぎ」 メイン・タイトル
フランツ・ワックスマン:「レベッカ」 組曲(世界初録音)
アルフレッド・ニューマン:「百万長者と結婚する方法」 ストリート・シーン
ジョン・ウィルソン(指)
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2021年9月6日-8日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
※国内盤の解説日本語訳:生塩昭彦)
2度のBBCミュージック・マガジン賞受賞(「レスピーギ:ローマ三部作」〔RCHSA5261/CHSA5261〕と、「コルンゴルト:交響曲嬰ヘ調」〔RCHSA5220/CHSA5220〕)や、2021年のBBCプロムスでの初コンサートの世界的な評価で著しい躍進を続けるジョン・ウィルソンと、彼が再結成した“シンフォニア・オヴ・ロンドン”の新録音は、なんと「映画音楽集」!
ジョン・ウィルソンが再結成する前の元祖“シンフォニア・オヴ・ロンドン”は、1958年にバーナード・ハーマンが手掛けたヒッチコック監督の名作『めまい』のサウンドトラックを始め、300本以上の映画の音楽クレジットに登場し、1950年代を代表する録音オーケストラとして名を馳せました。ジョン・ウィルソン自身も、元々は映画音楽やミュージカル・ナンバー、ライト・ミュージックのスペシャリストとして人気を誇った指揮者のため、彼らにとってまさに原点回帰ともいえるスペシャル企画。「虹の彼方に」を含む『オズの魔法使い』や『マイ・フェア・レディ』、『いそしぎ』などの名作に、今回初録音となる『レベッカ』の組曲まで、ハリウッド黄金期の名旋律・名ナンバーを謳歌する充実したプログラムを、Chandosが誇るサラウンド・サウンドのハイブリッドSACDでお届けします。

Danacord
DACOCD-922(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第12集

■CD 1
フレゼリク・ロング(1854-1914)(ラジオ用編曲:テューイェ・テューイェセン(1904-1972):歌劇「三角帽子」(1893)
(2)ヘーコン・バーアセン(1876-1954):歌劇「高貴な客」(1917)- 前奏曲
(3)C. F. E. ホーネマン(1840-1906):歌劇「アラジン」(1888/1902)- 序曲

■CD 2
(1)エドゥアール・ドゥピュイ(1770-1822):歌劇「若さと愚行」(1806)- 序曲
(2)フィニ・ヘンリケス(1867-1940):歌劇「鍛冶屋ヴォロン」(1896)-前奏曲
(3)K. A. ヴィト=クヌセン(1878-1962):歌劇「死神と母親」(1922-31)- 教会の場
(4)C. F. E. ホーネマン(1840-1906):「グア」組曲(1899)(劇付随音楽「グア(グレ)」から)
 序曲、第2幕への前奏曲「ヴォルマーとトーヴェ」、第4幕への前奏曲「トーヴェの葬列」、
 第5幕への前奏曲「グア近くの森で」
(5)スヴェン・S・シュルス(1913-1998):3つのデンマーク舞曲(1960)
(6)クヌーズオーウ・リスエーヤ(1897-1974):トッカータ(1952)
(7)タタール行進曲*
(8)テーイ・ニールセン(1929-2003):間奏曲ガイオ Op.5(1952)
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、
コペンハーゲン・フィルハーモニックO*

■CD 1
(1)ヘンリ・スケーア(バリトン、代官ドン・ヒル)、イーダ・ロホルム(メゾソプラノ、代官の妻ドンナ・メルセデス)、クリステン・ブランケ(テノール、粉屋ルーカス)、ケート・ムラー(ソプラノ、粉屋の妻ナニッタ)、アンドレ・ベク・ニルセン(テノール、市長ドン・ロペ)、エスキル・ラスク・ニルセン(バリトン、執行官トヌエロ)、アイナ・ナアビュー(バスバリトン、ドン・ヒルの召使い)、ホルガー・ヌアゴー(バス、司教)、ヴォルマー・ホルブル(テノール、修道院長)、キアステン・トラーネ・ペータセン(看護婦)、ゲーオウ・ライクト(バス、護衛)、デンマーク放送合唱団
放送:1953年11月28日
(2)放送(ライヴ):1959年6月16日
(3). 放送(ライヴ):1958年11月23日
■CD 2
(1録音:1961年11月12日、公開放送コンサート
(2)録音(ライヴ):1961年1月4日、公開放送コンサート
(3)Kビアギト・バスチャン(S)、ハンス・クリスチャン・アナセン(Bs)、デンマーク放送合唱団男声合唱録音(ライヴ):1961年1月4日、公開放送コンサート
(4)録音(ライヴ):1962年5月5日
(5)放送:1961年11月12日
(6)録音(ライヴ):1962年1月20日、公開放送コンサート
(7)録音:1938年9月8日
(8)録音(ライヴ):1962年1月20日、公開放送コンサート

※復刻/デジタルマスタリング:クラウス・ビューリト
『トマス・イェンセンの遺産』シリーズ第12集は、オペラと劇付随音楽など、デンマークの作曲家たちが劇場のために書いた音楽の特集です。メイン・プログラムの「三角帽子」を作曲したフレゼリク・ロング(1854-1914)は、作曲家ヘンリク・ロングの子に生まれ、12歳の時、王立劇場が上演したボーマルシェの劇『セビーリャの理髪師』で王立Oに加わってギターを弾きました。ニルス・W・ゲーゼが設立した新しい音楽院(現・王立デンマーク音楽アカデミー)でゲーゼとJ.P.E.ハートマンに学び、主にギターと歌曲の作曲家、指揮者として活躍。セシリア協会の合唱団の指揮者を務め、デンマーク初の精鋭アンサンブル「マドリガル合唱団」を設立しました。3幕の歌劇「三角帽子」は、彼がノルウェーに滞在していた1893年夏に作曲した作品。スペインのファリャが20数年後にバレエ音楽を書くことになるペドロ・アントニオ・デ・アラルコンの短編を基に作家でジャーナリストのアイナ・クリスチャンセン(1861-1939)と共同で台本を執筆。ロングの熟達の管弦楽法が発揮された音楽が覚えやすいアリアやデュエットを支える、ユーモラスでチャーミングな作品に作られました。1894年に王立劇場で6回上演された後、上演の記録がなく、イェンセンとデンマークRSOによるラジオ放送のためのこのプロダクションが、ひさびさの演奏です。演出家、俳優としても活動したテノール歌手のテューイェ・テューイェセンが手がけた放送用の版で演奏。このオペラの唯一の録音です。ほかにも、北欧神話を題材にしたヘンリケスの「鍛冶屋ヴォロン」の〈前奏曲〉やヴィト=クヌセンの「死神と母親」といった作品は、かなりレアなレパートリーです。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALPHA
ALPHA-874(1CD)
ジョン・アダムズ:管弦楽作品集
スロニムスキーのイアーボックス(1995)
父はチャールズ・アイヴズを知っていた(2003)
トロンバ・ロンターナ(1985)
ロラパルーザ(1995)
チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2022年3月 トーンハレ、チューリヒ、スイス
パーヴォ・ヤルヴィとチューリヒ・トーンハレOによる、現代アメリカを代表する作曲家ジョン・アダムズの管弦楽作品集。ミニマル、ポス ト・ミニマル、ネオ・ロマンティックなどと分類されるアダムズですが、実際はそのどれでもあると同時に一つには括れない柔軟な作風を持ってお り、同時代のジャズやポップスともお互いに刺激を与え合っています。ここにはそんな彼が約20年に渡って書いた作品を収録。「スロニムス キーのイアーボックス」は、ストラヴィンスキーの「ナイチンゲールの歌」のいくつかの瞬間がモチーフになっており、管弦楽の爆発的な色彩を楽し める作品。「父はチャールズ・アイヴズを知っていた」のタイトルは、アダムズによるとモートン・フェルドマンの「フュルステンベルク通りでハイネに 会った」に無意識に触発されたようだとのことで、彼の父親カール・アダムズ(この父親からクラリネットを習ったことが、ジョン・アダムズの音楽の 原点でした)がアイヴズの知り合いだった事実はないそうですが、マサチューセッツとコネティカットという隣りあわせの州に住んでいた彼らが出会 うことがあれば、お互い昼はビジネスマン、夜はアーティストの顔を持つ二人として意気投合しただろうとのこと。曲は、引用を多用したアイヴズ の作品をさらに引用するという手法が用いられた、アメリカならではの作品を作り続けた大作曲家へのオマージュとなっています。「トロンバ・ロ ンターナ」はポスト・ミニマル的な手法で書かれたファンファーレで、「離れたトランペット」を意味する名が示すように、左右に振り分けられた2つ のトランペットが呼び交わす様を神秘的な音響が支える作品。ちなみに「ショート・ライド・イン・ア・ファスト・マシーン」と共に『2つのファンファー レ』として出版されていますが、これは作曲家が意図したカップリングではないとのことです。「ロラパルーザ」は「傑出したもの(人)、とんでもない もの」といった意味を持つアメリカの俗語で、サイモン・ラトル40歳のプレゼントとして書かれた作品。この語感をもとにしたモチーフがトロンボー ンに現れるほか、様々な要素が組み合わされており、吹奏楽にも編曲された人気曲です。作曲家監修のもと、パーヴォ・ヤルヴィとトーンハレ 管は作品のツボを心得た躍動感あふれる演奏を聴かせており、聴き込むほどにその面白さを実感できるアルバムに仕上がっています。

SUPRAPHON
SU-4312(1CD)
ミロスラフ・カラベーチ(1908-1979):作品集
「時の神秘」Op.31〜大オーケストラための(1953-57)
「ハムレット即興曲」Op.46〜大オーケストラための(1962-63)
「リフレクションズ」Op.49〜オーケストラのための(1963-64)
「メタモルフォーゼII」Op.58〜ピアノとオーケストラのための(1972 rev.1979)
ミロスラフ・セケラ(P)
マルコ・イヴァノヴィチ(指)プラハRSO

録音:(1)2019年10月21-23日、(3)2020年2月6&7日、(2)2020年9月29&30日、(4)2022年3月1&2日
20世紀を代表するチェコ人作曲家ミロスラフ・カベラーチ(1908-1979)。プラハ工科大学で学び、その後にプラハ音楽院で作曲、指揮を学びました。 1932年にチェコ放送の指揮者兼音楽制作のディレクターに就任して以来、長きに渡り同放送の仕事に携わってきました。カラベーチはその生涯と作品において 「悪に屈しない、人間的な理想を追求する」というテーマを前面に押し出し活躍。ナチス占領下と共産主義独裁下のチェコスロバキアでその両方を表現した音楽家 です。
当アルバムにはカラベーチを知る上で欠かせない作品を収録。「時の神秘」は宇宙に対する彼の感情的な恐怖と魅力が表現されている珠玉の作品です。
1960年代チェコスロバキアの政治的抑圧が緩和される中、カベラーチは国際的に高い評価を受け、2つの代表作を生み出しました。シェイクスピア生誕400 年を記念した「ハムレット即興曲」と「リフレクションズ」です。1968年8月のソ連侵攻後、共産党政権は再び締め付けを強化し、国内外を問わず開放的なこの作 曲家の音楽を封じ込めようとしました。
カベラーチは死の数週間前に「メタモルフォーゼII」を完成させました。この最後の作品は、チェコ最古の賛美歌「主よ、私たちを憐れんでください」に着想を得 ており、祈りの言葉「主よ、憐れんでください」を3回繰り返して象徴的に曲を閉じます。
演奏は交響曲全集(SU-4202)でも見事な解釈で評価を集めたマルコ・イヴァノヴィチ率いるプラハRSOです。 (Ki)

GENUIN
GEN-22773(1CD)
ルドルフ・モーザー(1892-1960):弦楽オーケストラのための作品集
弦楽オーケストラのための導入 Op.38-2
オーボエと弦楽オーケストラのための協奏曲 Op.86
弦楽オーケストラのための楽曲 Op.57-4
弦楽オーケストラのための小組曲 Op.38-1(1927)
弦楽オーケストラのためのコンチェルト・グロッソOp.32
ゲヴォルク・ガラベキヤン(指)
イ・テンピ室内O
マルク・ラハト(Ob)

録音:2020年9月14-15日,2021年11月8-9日、スイス バーゼル=シュタット州 リーヘン、68'09
スイスの作曲家、ルドルフ・モーザー(1892-1960)の弦楽オーケストラのための作品集。 ルドルフ・モーザーはスイス、ザンクト・ガレン州のウツヴィルの生まれ、バーゼル育ち。ライ プツィヒ音楽院でマックス・レーガーらに学んだ後、バーセルに戻って音楽院の教授を務め るなど、ここを拠点にした。モーザーの作品がまとまった CD はまだごく僅か。ここに収録さ れている弦楽オーケストラのための作品は 1927年から 1950年までのもので、いずれも新 古典派的作風。穏やかな中にも近代的美感も感じられるモーザーの作品は、今後もっと復 活してよいものでしょう。 ゲヴォルク・ガラベキヤンは、1982 年、アルメニアの首都エレバンの生まれ。元々はヴァイオ リンを学んでいたが、指揮者に転向、2009年から 2011年までルツェルンで学んでいます。 2013 年からイ・テンピの指揮者を務めています。マルク・ラハトは1987 年生まれのオーボエ奏 者。2013年からバーゼルSOの首席オーボエ奏者。

ALPHA
ALPHA-894(1CD)
ストラヴィンスキー:カプリッチョ 〜ピアノと管弦楽のための K050
八重奏曲 〜8つの管楽器のための K040*
春の祭典 K015#
ナターリア・ミルステイン(P)
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2021年9月*、10月#、12月
ラジオ・フランス・オーディトリアム
ミッコ・フランクと手兵フランス放送POによる、ストラヴィンスキーの3様の作品を収めた興味深いアルバム。「ピアノと管 楽器のための協奏曲」(1920)に続き、弦楽器を含む編成で1929年に完成した2曲目のピアノ協奏曲とも言える作品が、ここに収められ た「カプリッチョ」。フランスでロシア系音楽一家に生まれた若き名手ナターリア・ミルスタインが、力強くも瑞々しい演奏を聴かせます。1920年 代のストラヴィンスキーは管楽器に重きを置いていましたが、1923年完成の「八重奏曲」は木管と金管の混成でオーボエやホルンを欠くやや 特殊な編成で書かれたもの。ここではフランス放送フィルのメンバーによる妙技を楽しむことが出来ます。1910年にバレエ・リュスのために書か れた代表作「春の祭典」ですが、ミッコ・フランクは大規模な編成をいたずらに鳴らすことなく、深いスコアの読み込みとメリハリの効いたリズム 処理により、作品の持つ狂気と物語性を、決して表面的にならずに緻密に奥深く表現しています。

Albion Records
PALBCD-052(1CD)
国内盤仕様
税込定価

ALBCD-052(1CD)
ヴォーン・ウィリアムズ・オン・ブラス〜ヴォーン・ウィリアムズ:金管バンドのための作品集

1. 吹奏楽のためのフローリッシュ*
2-4. イギリス民謡組曲*
5. 海の歌*
6. ヘンリー5世
7. 天より真実は遣わされる*
8. ロシメドレによる前奏曲
9. 映画 「北緯49度線(邦題:潜水艦轟沈す)」 からの組曲*
10. 3つのウェールズの賛美歌による前奏曲
11-13. テューバ協奏曲ヘ短調
14. 金管バンドのための変奏曲*

*=編曲版または編集版 世界初録音
※金管バンドのための編曲&編集:ポール・ハインドマーシュ(tr.7-9)
フィリップ・リトルモア(tr.1-5, 9, 11-14)
ロス・ナイト(テューバ・ソロ/tr.11-13)、
マーティン・ブラビンズ(客演指揮/tr.7, 8, 14)、
イアン・ポートハウス(音楽監督/tr.1-6, 9-13)、
トレデガー・タウン・バンド

録音:2021年12月4日ー5日&2022年3月25日、ブラングィン・ホール(スウォンジー、イギリス)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き/解説:ポール・ハインドマーシュ&フィリップ・リトルモア(日本語訳:SOREL)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの知られざる作品、埋もれていた作品、未発表作品などを取り上げてきた、ヴォーン・ウィリアムズ協会の自主レーベル「アルビオン・レコーズ(Albion Records)」が贈る、ヴォーン・ウィリアムズ生誕150周年記念アルバム第2弾。本アルバムでは、金管バンドのためのオリジナル作品から、テューバ奏者にとって重要レパートリーのひとつに数えられる協奏曲、吹奏楽の古典的名曲とされる 「イギリス民謡組曲」 の金管バンド編曲版(世界初録音)など、ヴォーン・ウィリアムズがイギリスの管楽器界に与えてきた偉大な歴史を辿ります。
ソリストに迎えられたロス・ナイトは、現在、スイス・ロマンドOのソロ・テューバ奏者として活躍。これまでに、BPOのカラヤン・アカデミーで研鑽を積み、LSO、マリインスキー劇場O、チューリッヒ・トーンハレOなど、世界有数のオーケストラとも共演。2019年の「エオルス国際管楽器コンクール」では、テューバ部門第2位および総合優勝を果たした実力派です。また、2022年9月から、ジュネーヴ高等音楽院の教授の地位に就くことが予定されています。
金管バンド大国としても知られるイギリス。その歴史は19世紀、産業革命の時代にまで遡ります。トレデガー・タウン・バンドは、1849年に起源を持ち、1876年に正式に結成されてからは、数々の金管バンドのコンクールで優勝。音楽監督を務めるイアン・ポートハウス(自身も1995年に同バンドの首席コルネット奏者として活躍)の手腕と、Hyperionでヴォーン・ウィリアムズの交響曲全集を録音し、現在はイングリッシュ・ナショナル・オペラの音楽監督を務めるマーティン・ブラビンズ(自身の原点は、ユーフォニアム、トロンボーンでもある)を客演指揮に迎え、150年以上にわたり培われてきた伝統あるサウンドの魅力を引き立たせます。

KAIROS
0013152KAI(1CD)
フリードリヒ・チェルハ:作品集
Bruchstuck, getraumt(2009)
9つのバガテル(2008)
Instants(2006/07)
クラングフォルム・ウィーン、
シルヴァン・カンブルラン(指)、
ゼブラ・トリオ、ケルンWDRSO、
ピーター・ランデル(指)

録音:2009年11月14日、2010年6月18日、2010年8月8日
フリードリヒ・チェルハ(b.1926)は、オーストリアの指揮者兼作曲家で、アルバン・ベルク、アルノルト・シェーンベルクなどの新ウィーン楽派から強い影響を受けており、未完であったシェーンベルクのオペラ「ルル」を完成させたことでも知られています。このアルバムに収められている弦楽三重奏のための「9つのバガテル」は、非常に高度な演奏技術が求められますが、ベートーヴェンの弦楽三重奏曲にも引けを取らない音楽性を持った作品となっています。
KAIROS
0013182KAI(1CD)
フリードリヒ・チェルハ:作品集
1. Und du …(1963)
2. Verzeichnis(1969)
3. Fur K(1993)
ウィーンRSO(1,3)、
アンサンブル・ディ・ライエ(1)、
フリードリヒ・チェルハ((指)1,3)、
ORF合唱団(2)、
エルヴィン・オルトナー((指)2)

録音:1963年8月30日(1)、1983年11月16日(2)、1993年(3)
フリードリヒ・チェルハ(b.1926)は、オーストリアの指揮者兼作曲家で、アルバン・ベルク、アルノルト・シェーンベルクなどの新ウィーン楽派から強い影響を受けており、未完であったシェーンベルクのオペラ「ルル」を完成させたことでも知られています。「Hiroshima」の一言から始まる「Und du …」では語りと電子楽器、そしてオーケストラを用いて、作曲者自らの指揮により演奏され、冷戦中の核兵器の危険性を描いています。
※当タイトルは【初紹介旧譜】となります。旧譜のため急な廃盤、また十分な枚数を確保出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。

BIS
BISSA-2642
(1SACD)
ヴァンスカのユン・イサン
尹伊桑:管弦楽のための伝説「新羅」(1992)
ヴァイオリン協奏曲第3番(1992)
室内交響曲第1番(1987)
パク・スーイエ(Vn)
オスモ・ヴァンスカ(指)ソウルPO

録音:2021年8月30日-9月3日/ロッテコンサートホール(ソウル)
ヴァンスカが尹伊桑作品に挑戦しました。それも2020年から音楽監督を務めているソウル・フィルとの共演という興味深いものです。
ユン・イサンは現代作曲家としては珍しく録音に恵まれていますが、オーケストラ曲はドイツをはじめとする外国の団体ばかりでした。彼はスパ イ容疑で1967年にKCIAに拉致・強制送還され死刑宣告を受けました。69年に特赦で釈放されたものの、国外追放となり二度と祖国の地を踏むことはできま せんでした。今日では韓国でも大作曲家とみなされていますが、ソウル・フィル級のオーケストラによるセッション録音の登場は画期的で、歴史的快挙とさえ申せま しょう。
収録された3曲はいずれも後期作品で、1992年の「新羅」は最後のオーケストラ曲。ヴァンスカのどこか東洋的な静謐さと透明感がユン・イサン作品にぴった りで、シベリウスさえ思わせます。同年のヴァイオリン協奏曲第3番は2000年生まれの若手パク・スーイエが独奏を務めているのが注目。彼女の初協奏曲録音と もなり、驚くべき成熟と激しい気質を示しているのが驚きです。 (Ki)

仏Bel Air
BAC-223(DVD)
NX-C09

BAC-523(Bluray)
NX-C09
バレエ『パキータ』(全3幕) 台本:ポール・フーシェ、ジョゼフ・マジリエ
音楽:エドゥアール・デルドヴェス、ルートヴィヒ・ミンクス
音楽(再構成):ユーリ・クラサヴィン
振付:マウリス・プティパ
振付(再構成):セルゲイ・ヴィハレフ、スラーヴァ・サモドゥロフ
パキータ:エカテリーナ・マルコヴィチ
リュシアン:アルセンティ・ラザレフ
イニゴ:マキシム・クレコフキン
ドン・ロペス:ヴィクトル・メハノシン
セラフィーナ:カミラ・ベクナザロヴァ
エルヴィリ伯爵:アントン・グゼーエフ
エルヴィリ伯爵夫人:ナデージダ・シャムシュリーナ
ウラル歌劇場バレエ団
ウラル歌劇場O(エカテリンブルク)
指揮:パヴェル・クリニチェフ
美術:アリョーナ・ピカロヴァ
衣装:エレーナ・ザイツェヴァ
照明:アレクサンドル・ナウモフ
制作:BEL AIR MEDIA  フランソワ・デュプラ
制作参加:MEZZO
協力:フランス国立映画・映像センター

収録:2021年11月 ウラル歌劇場、エカテリンブルク(ロシア)
収録時間:102分
音声:PCMステレオ2.0(DVD&Blu-ray)
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
Blu-ray…片面単層ディスク 1080i High Definition
バレエ『パキータ』はジョゼフ・マジリエの振付により1846年パリ・オペラ座で初演され好評を博した後、マリウス・プティパが自身のペテルブルク・デビュー作品として新たに振付を行い、1847年ロシア帝室バレエで上演した作品です。このウラル・バレエによる上演はプティパの振付を忠実に復元しつつ、全3幕をかつてないオリジナルなスタイルで演出。ジ プシーの娘パキータとフランス人将校リュシアンの恋が始まる第1幕は19世紀古典バレエの様式で、恋人たちが危機に見舞われる第2幕は20世紀 の無声映画のワンシーンとして、パキータの出生の秘密が明らかになる第3幕は現代のバレエ団が舞台になる、というユニークな構成。そしてラスト はこの『パキータ』の代名詞として知られる古典バレエの極み、『グラン・パ・クラシック』で締め括られます。 打楽器の多彩な使い方が印象的なオーケストレーションに乗って、ウラル・バレエのダンサーたちの躍動的な踊りが繰り広げられ、日本人ダンサーの 西口実希や寺田智羽の端麗なソロも必見です。「ゴールデン・マスク賞」2019年審査員特別賞受賞作!

オクタヴィア
OVCL-00786(1SACD)
税込定価
2022年7月27日発売
エルガー:エニグマ変奏曲 Op.36
ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲Op.42(C. ダンブラヴェヌーによる管弦楽編)
萩森英明:Novelette for Violette On a Theme by Scarlatti
角田 鋼亮(指)
セントラル愛知SO

録音:2022年3月17日愛知井住友海上しらかわホール・ライヴ
角田鋼亮は、2019年4月のセントラル愛知交響楽団常任指揮者就任以来、幅広いプラグラ ミングと演奏活動で各方面から高い評価を得てきました。2021年に任期延長を発表し、さらな る成長に向けて絆を固くしています。 当盤は、2022年3月の定期演奏会から3つの「変奏曲」を収録。ピアノ曲として知られるコレル リ変奏曲では、ダンブラヴェヌーによるオーケストラ編曲版を披露しました。 美しく豪華なヴァリエーションの世界をお楽しみください。(オクタヴィア)


SWR music
SWR-19115CD(4CD)
NX-D03
ロスバウト/フランス音楽集

■CD1
ドビュッシー:作品集
(1)牧神の午後への前奏曲
(2)夜想曲〜「雲」「祭り」
(3)民謡の主題によるスコットランド行進曲
(4)英雄の子守歌(1914)
(5)舞踊詩「遊戯」(1913)
(6)「海」
■CD2
(1)ラヴェル:道化師の朝の歌
(2)ラヴェル:マ・メール・ロワ
(3)ルーセル:小管弦楽の為のコンセール Op. 34
(4)ルーセル:組曲 ヘ長調 Op. 33
(5)ルーセル:交響曲第3番Op. 42
■CD3
イベール:交響的組曲『放浪の騎士』
(2)ミヨー:男とその欲望 Op. 48(1918年器楽版)
(3)モーリス・ジャール(1924-2009):パーカッションと弦楽の為のコンチェルティーノ(1956)
メシアン:クロノクロミー(1959-60)
■CD4
(2)オネゲル:交響曲第3番「典礼風」
(2)マルセル・ミハロヴィチ(1898-1985):交響曲第2番「シンフォニア・パルティータ」 Op. 66(1952)…世界初録音
(3)ミハロヴィチ:トッカータ Op. 44- ピアノとオーケストラの為の(1938-40)*
ハンス・ロスバウト(指)
バーデン=バーデン・フライブルクSWR響


録音:SWR(南西ドイツ放送)
■CD1
(1)1957年4月14日
(2)1956年5月19日
(3)1961年6月19日
(4)1961年6月20日
(5)1958年9月19日
(6)1958年1月16日

■CD2
(1)1957年5月10日
(2)1960年2月25日
(3)1953年6月30日
(4)1962年3月19日
(5)1952年3月15日

■CD3
(1)1953年12月22日
(2)1956年6月27日
(3)1956年10月15-20日
(4)1960年10月5-8日


■CD4
モニク・アース(P)*
(1)1956年2月18日
(2)1953年3月1日
(3)1950年6月18日
SWR CLASSICのハンス・ロスパウト録音集の第13巻。ロスバウトの芸術的遺産を広範囲、かつ詳細に探 るこのシリーズではハイドンやモーツァルト作品などを紹介することで「同時代作品のスペシャリスト」として知られ てきたロスバウトの意外な一面も紹介してきました。 今作では1890年代に作曲されたドビュッシーの2曲を除けば、どれも20世紀に書かれた作品ばかりで、ロス バウトの十八番とも言えるレパートリーでしょう。収録曲は、ラヴェルの「マ・メール・ロワ」、イベールの交響的組 曲「放浪の騎士」、メシアンの「クロノクロミー」などの作品を中心に、ルーセルの「小Oの為のコンセー ル」や「組曲」、六人組のメンバーであるオネゲル、ミヨーの作品など多岐に渡っています。注目はヴァンサン・ダ ンディに作曲を学んだブカレスト生まれのミハロヴィチの作品で、交響曲第2番「シンフォニア・パルティータ」はこ の録音が世界初。そしてピアノとオーケストラの為の「トッカータ」ではフランスの名ピアニストで作曲者の妻モニ ク・アースがソロを務めています。 いずれもSWRのオリジナルテープから丁寧にリマスターされており、モノラルながら聴きやすい音となっています。

Salamandre
SALAM-601(1CD)
ドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」Op.108(フランス語朗読入り)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(管弦楽演奏のみ)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(チェコ語朗読入り)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(英語朗読入り)
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
チェコPO
エヴァ・ツェンドルス(チェコ語朗読)
ヴァンサン・フィギュリ(フランス語,
英語朗読)

録音:1994年5月3-7日 チェコ プラハ(管弦楽部分,Chandos からのライセンス使用)
ドヴォルザークの交響詩「真昼の魔女」に、その基となったチェコの詩人、カレル・ヤロミー ル・エルベンの詩を音楽に合わせて朗読したもの。朗読はチェコ語、フランス語、英語の3 種 が別々に収められています。さらにオーケストラ演奏だけのものも収録。演奏はイルジー・ビエロ フラーヴェクの指揮するチェコPOという本場もので、Chandos から のライセンス使用。 エヴァ・ツェンドルスはチェコ出身でパリを拠点に活躍するナレーター。ヴァンサン・フィギュリ はフランスの音楽家、詩人。
Salamandre
SALAM-602(1CD)
ドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」Op.108(フランス語朗読入り)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(管弦楽演奏のみ)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(ドイツ語朗読入り)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(イタリア語朗読入り)
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
チェコPO
ヴァンサン・フィギュリ(フランス語,ドイツ語,イタリア語朗読)

録音:1994年5月3-7日 チェコ プラハ(管弦楽部分,Chandos からのライセンス使用)
ドヴォルザークの交響詩「真昼の魔女」に、その基となったチェコの詩人、カレル・ヤロミー ル・エルベンの詩を音楽に合わせて朗読したもの。朗読はフランス語、ドイツ語,イタリア語の 3種が別々に収められています。さらにオーケストラ演奏だけのものも収録。演奏はイルジー・ビ エロフラーヴェクの指揮するチェコPOという本場もので、Chandos からのライセンス使用。ヴァンサン・フィギュリはフランスの音楽家、詩人。

Opus Arte
OA-1360BD(4DVD)
NX-D09

OABD-7307BD(4Bluray)
NX-E04
ローレン・カスバートソンの芸術


【Disc1】
『不思議の国のアリス』(全2幕)


【Disc2】
『ロミオ&ジュリエット』(全2幕 ケネス・マクミラン版)


【Disc3】
『くるみ割り人形』 ピーター・ライト版


【Disc4】
『ザ・チェリスト』/『二羽の鳩』
【Disc1】
アリス:ローレン・カスバートソン
ハートのジャック:セルゲイ・ポルーニン
ルイス・キャロル/白うさぎ:エドワード・ワトソン
アリスの母親/ハートの女王:ゼナイダ・ヤノウスキー
アリスの父親/ハートのキング:クリストファー・サウンダース
マジシャン/マッドハッター:スティーヴン・マクレー
他 英国ロイヤル・バレエ団
振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:ジョビー・タルボット
美術:ボブ・クロウリー
演奏:バリー・ワーズワース(指)コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽

収録:2011年3月2日、9日 コヴェント・ガーデン王立歌劇場

【Disc2】
ロミオ:フェデリコ・ボネッリ
ジュリエット:ローレン・カスバートソン
マキューシオ:アレクサンダー・キャンベル
ティボルト:ベネット・ガーサイド
他 英国ロイヤル・バレエ団
振付:ケネス・マクミラン
音楽:プロコフィエフ
美術:ニコラス・ジョージアディス
演奏:バリー・ワーズワース(指)コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽

収録:2012年3月22日 コヴェント・ガーデン王立歌劇場

【Disc3】
こんぺい糖の精:ローレン・カスバートソン
王子:フェデリコ・ボネッリ
クララ:フランチェスカ・ヘイワード
ドロッセルマイヤー:ゲイリー・エイヴィス
ハンス=ペーター/くるみ割り人形:アレクサンダー・キャンベル
他、英国ロイヤル・バレエ団
原振付:レフ・イワノフ
振付:ピーター・ライト
音楽:チャイコフスキー
美術:ジュリア・トレヴェリヤン・オマーン
演奏:ボリス・グルージン(指)コヴェント・ガーデン王立歌劇場O
収録:2016年12月8日 コヴェント・ガーデン王立歌劇場

【Disc4】
チェリスト:ローレン・カスバートソン
楽器:マルセリーノ・サンベ
指揮者:マシュー・ボール
他 英国ロイヤル・バレエ団
チェロ独奏:ヘティ・スネル
[二羽の鳩]
娘:ローレン・カスバートソン
若者:ワディム・ムンタギロフ
ジプシーの娘:ラウラ・モレーラ
その恋人:平野亮一
他 英国ロイヤル・バレエ団
振付:キャシー・マーストン(ザ・チェリスト)/フレデリック・アシュトン(二羽の
鳩)
音楽:フィリップ・フィーニー(ザ・チェリスト)/アンドレ・メサジェ(二羽の鳩)
美術:ヒルデガード・ベクトラー(ザ・チェリスト)/ジャック・デュポン(二羽の鳩)
演奏:コヴェント・ガーデン王立歌劇場O
指揮:アンドレア・モリーノ(ザ・チェリスト)/バリー・ワーズワース(二羽の鳩)
収録:2020年2月15日、17日(ザ・チェリスト)/2016年1月26日(二羽
の鳩) コヴェント・ガーデン王立歌劇場

収録時間:本編526分+特典映像69分
音声:PCMステレオ2.0/DTS Digital 5.1(DVD)
PCMステレオ2.0/DTS-HD Master Audio 5.1(Blu-ray)
※『ザ・チェリスト』(DVDのみ)
Dolby Digitalステレオ2.0/DTS Digital 5.1
字幕:Disc2特典映像のみ イタリア語・フランス語・ドイツ語・ポルトガル語・韓国語
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク×4
Blu-ray…片面二層ディスク×4 1080i High Definition
イギリス出身のバレエダンサー、ローレン・カスバートソン。2002年に英国ロイヤル・バレエに入団以来、その卓越した技術と表現力で多くの人々を魅了し てきました。2003年にソリスト、2006年にファースト・ソリスト、そして2008年6月からはプリンシパルを務め、英国ロイヤル・バレエを代表するダンサーの一 人となったカスバートソン。このスペシャル・ボックス・セットには、彼女の舞台映像収録から5つの作品が収められています。彼女の名を飛躍的に高めたクリ ストファー・ウィールドン振付の『不思議の国のアリス』。デイリー・テレグラフ紙で 「『アリス』は彼女が演じるために生まれた作品」と絶賛されました。その他、 可憐ながら高難度な「こんぺい糖の精」を見事に踊る『くるみ割り人形』、悲劇のヒロインを迫真の演技で描くケネス・マクミラン振付の『ロミオとジュリエッ ト』、コミカルな踊りが愉しいフレデリック・アシュトン振付の名作『二羽の鳩』、ジャクリーヌ・デュ・プレの生涯をバレエで描いて大きな話題となったキャシー・ マーストン振付の2020年の新作『ザ・チェリスト』。彼女の素晴らしいダンスをたっぷりとお楽しみいただけるボックス・セットです。

BIS
BISSA-2601(1SACD)
プーランク:シンフォニエッタ FP 141
プロコフィエフ:シンフォニエッタ イ長調 Op.5
ブリテン:シンフォニエッタ Op.1(小管弦楽版)
ラハティSO、
ディーマ・スロボデニューク(指)

録音:2021年1月4-9日シベリウスホール(ラハティ)
注目の指揮者ディーマ・スロボデニュークがプーランク、プロコフィエフ、ブリテンのシンフォニエッタを録音しました!スロボデニュークは 1975年モスクワ生まれ。17歳でフィンランドに移住しシベリウス音楽院でレイフ・セーゲルスタム、ヨルマ・パヌラから指揮を学びました。2016年秋のシーズン からラハティSOの首席指揮者に就任し、BISレーベルから「カレヴァラの情景」(BIS SA-2371)、「プロコフィエフ:歌劇「賭博者」による4つの描写と 終結、バレエ音楽「石の花」からの組曲」(BIS SA-2301)などを続々リリース。ロイヤル・コンセルトヘボウO、BPOにも デビューしている今注目の指揮者です。
弦楽四重奏曲の作曲を試みていたものの試奏段階でイメージがあわず断念。この弦楽四重奏曲を出版予定だった出版社からの依頼で曲を書き直したのがプーラ ンクのシンフォニエッタです。4楽章構成で当演奏では26分半ほどの長さ。プーランクらしい洒落た旋律と豊かな内容をもっています。
プロコフィエフが1909年に師チェレプニンに献呈したシンフォニエッタ。その後1914年、1929年に改訂。プロコフィエフの最も陽気な作品の一つですが当 演奏では最終改訂版で演奏しています。
ブリテンの記念すべき作品1のシンフォニエッタは1932年、王立音楽院の学生だった18歳のときの産物。1927年から作曲を個人的に学んでいたフランク・ ブリッジに捧げられたこの3楽章の作品。もともとは管楽五重奏と弦楽五重奏のための作品でした。1933年の初演後、1936年2月にホルンと小弦楽オーケス トラを加えて改訂。当演奏では小管弦楽版で演奏しております。
当アルバムに収録のシンフォニエッタは元々別の編成や改訂を重ねたことが共通しますが、作曲家の作品に対する思いはより凝縮され、独自の個性を発揮してお り、スロボデニュークの奥深い解釈がその演奏にも表れております! (Ki)
BIS
BISSA-2339(1SACD)
「相乗効果」
(1)-(4)テレマン:ホ短調 TWV 52:e1〜リコーダー、フルート、弦楽とハープシコードのための
(5)サン・サーンス:タランテッラ Op.6〜フルート、クラリネットとオーケストラのための
(6)-(8)フランツ・ドップラー(アンドラーシュ・アドリアン(1944-)編):協奏曲 ニ短調〜2本のフルートとオーケストラのための
(9)-(10)ヴィラ=ロボス:バキアナ・ブラジレイラ第6番〜フルートとファゴットのための
バッハ(マーラー編):バッハの管弦楽作品による組曲
(11)T.序曲(管弦楽曲第2番ロ短調 BWV1067より)
(12)U.ロンドー-バディヌリー-ロンドー(管弦楽曲第2番 ロ短調 BWV1067より)
(13)V.エール(アリア)(管弦楽曲第3番ニ長調 BWV1068より)
(14)W.ガヴォットT&U(管弦楽曲第3番ニ長調 BWV1068より)
(15)バディヌリー(アンコール)
シャロン・ベザリー(Fl)((11)(12)(15)のフルート・ソロを含む)
スウェーデン室内O

(1)-(4)ミカラ・ペトリ(リコーダー)
(5) マイケル・コリンズ( クラリネット)
(6)-(8)ワルター・アウアー(Fl)
(9) - (10)ブラム・ファン・サムベーク(Fg)
ビョーン・イェーヴェット((1)-(4)(12)-(15)チェンバロ、(11)オルガン)

(1)-(4)ウルバン・スヴェンソン(指)
(5)(11)-(15)マイケル・コリンズ(指)
(6)-(8)トーマス・ダウスゴー(指)

録音:(6)-(8)2017年6月、(1)-(5)(11)-(15)2021年8月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
(9)(10)2021年10月、(11)2022年3月24日(オルガン・パート)/ユーシュホルム礼拝堂(スウェーデン)
1973年創業のBISレーベルは2023年に50周年を迎えます。現在も精力的なリリースが続く老舗レーベルですが、今後も注目 新譜がリリースされます!
当ディスクはフルート奏者シャロン・ベザリーの記念すべき50枚目のアルバムで、ミカラ・ペトリ、マイケル・コリンズ、ワルター・アウアーら超豪華アーティ ストとの共演で生まれる「相乗効果」をテーマとした充実の内容です!
収録内容はテレマン、サン=サーンス、フランツ・ドップラー、ヴィラ=ロボス、そしてマーラー編の「バッハの管弦楽作品による組曲」と実に多彩!
テレマンの協奏曲ではリコーダーの女王ペトリと絶妙なアンサンブルを展開します。
サン=サーンスの「タランテッラ」はフルートとクラリネットが終始絡み合いながらも丁々発止のやり取りがたまらないサン=サーンスの初期作品。マイケル・コ リンズと息の合った掛け合いが魅力です。
フランツ・ドップラー(アドリアン編)の2本のフルートとオーケストラのための協奏曲ではウィーン・フィルの首席フルート奏者ワルター・アウアーと共演!当 録音では第 2楽章の途中まではワルターが第 1フルートを、その後はベザリーが第 1フルートを演奏しております。フルートの名手だったドップラーらしく華麗 なパッセージとフルートの美観を前面に押し出した作品で、名手2人が対話を楽しむように演奏しております。
ヴィラ=ロボスのバキアナ・ブラジレイラは「ブラジル風のバッハ」という意。9つの作品を残しており、さまざまな楽器の組み合わせで書かれており、バッハ への賛辞とともにバロック組曲の現代化の試みといえます。フルートとファゴットために書かれた第 6番は、華やかなフルートと豊かでビロードのようなファゴッ トの対照的な音色を持った両楽器のコントラストがなんともいえぬ魅力を放っております。
そして最後にはマーラーが編曲した「バッハの管弦楽作品による組曲」を収録!管弦楽曲第2、3番から4楽章構成に再編したこの作品は、現代オーケ ストラの厚みを持ちながらも通奏低音はチェンバロ、オルガンが登場します。フルート大活躍の第2番の「序曲」、「ロンドー-バディヌリー」、第3番の有名な「ア リア」と「ガヴォット」という美味しいとこ取りの作品!マーラーのフィルターを通したゴージャスなオーケストラが最大の魅力です。当演奏では最後にもう一度「バ ディヌリー」を演奏しております。バッハ×マーラーは締めくくりにふさわしく、このアルバムのテーマ「相乗効果」を総括しているようです。BISレーベルとベザ リーの記念すべきアルバム、必聴です! (Ki)

Phil.harmonie
PHIL-06022(1CD)
ベートーヴェン(リチャード・トネッティ編):ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」(Vnと弦楽合奏版)
セアン・ニルス・アイクベア:エンドルフィン(弦楽四重奏と室内オーケストラのためのコンチェルト・グロッソ)
コーリャ・ブラッハー(Vn)、
マーラー室内O

録音:2011年12月16日
ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの中でも名曲中の名曲「クロイツェル」を、オーストラリア室内Oのヴァイオリニストにして芸術監督であるリチャード・トネッティがヴァイオリンと弦楽合奏版に編曲。
指揮者兼作曲家であるセアン・ニルス・アイクベアはデンマーク放送Oのコンポーザー・イン・レジデンスを務めながらベルリンで活動しています。
彼らの作品を史上最年少でBPOのコンサートマスターに就任し、退団後は世界的な活躍をみせているドイツの名ヴァイオリニスト、コーリャ・ブラッハーが巧みに描きます。

Onyx
ONYX-4224(1CD)
ドビュッシー、デュカス、ルーセル
ドビュッシー:バレエ音楽 「遊戯」 L.133
 牧神の午後への前奏曲 L.87a
デュカス:舞踊詩 「ラ・ペリ」
ルーセル:バッカスとアリアーヌ Op.43第2組曲
ドミンゴ・インドヤン(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO
英国の名門オーケストラ、ロイヤル・リヴァプールPO(RLPO)の新録音は、2006年から15年間首席指揮者を務めたワシリー・ペトレンコに代わり、2021年9月から新たな首席指揮者に就任したアルメニア系ベネズエラの若き注目指揮者、ドミンゴ・インドヤンが登場!
1980年にベネズエラのカラカスに生まれたドミンゴ・インドヤンは、ドゥダメルを排出したことでも知られるベネズエラの音楽教育プログラム「エル・システマ」でヴァイオリンを学び、ジュネーヴ高等音楽院の指揮科ではローラン・ゲイ教授の下最高の成績で修士号を取得。2013年にはベルリン・ドイツ歌劇場でダニエル・バレンボイムの第1アシスタントに就く他、2019年からはポーランド国立RSOの首席客演指揮者に就任。2021-2022シーズンからは、インドヤンにとって初の首席指揮者ポストとして、RLPOのマエストロに任命され、2021年9月のBBCプロムス(インドヤンの指揮者としてのプロムス・デビューであり、RLPO就任記念コンサート)では、「miraculous」、「a triumph for all concerned」(Seen and Heard International, 2021)と絶賛されました。日本では、パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)にヴァイオリン・アカデミー生として参加(2003、2004年)し、2014年には客演指揮者として登壇。2012年にヴォルフ=ディーター・ハウシルトの代役として新日本フィルの指揮台に立ち、2014年と2015年にも新日本フィルを振っています。
期待のインドヤン&RLPOによるレコーディング第1弾は、ドビュッシー、デュカス、ルーセルといったフランスのレパートリーによる刺激的なプログラム。ドビュッシーの初期と後期の傑作管弦楽曲、アルベール・ルーセルのバレエ組曲の豪華なスコア、そしてあまり聴く機会のないポール・デュカスの「ラ・ペリ」を、インドヤンのエキサイティングなタクトでお贈りします。
「イギリスのオーケストラで近年行われた指揮者契約の中で、これがもっとも興味をそそられる」(英日刊紙 スペクテイター)

CAvi music
85-53497(1CD)
パウル・ベン=ハイム:弦楽のための音楽
1-4. 弦楽のための協奏曲 Op.40(1947)
5-11. クラリネット、ハープと弦楽オーケストラのためのパストラルと変奏 Op.31b(1945/1962)
12-14. 声または楽器と12の弦楽器のための3つの無言歌(1952)
15-19. 弦楽のための音楽(1955/56)
ガブリエル・アドルヤーン(リーダー、コンサートマスター)、
バイエルン室内PO、
ベッティーナ・アウスト(クラリネット、5-11)、
クリスティーネ・シュタインブレッヒャー(ハープ、5-11)、
タリア・オー(ソプラノ、12-14)

録音:2021年6月、バイエルン放送スタジオ1、ミュンヘン(ドイツ)
1897年ミュンヘンに生まれたユダヤ人作曲家のパウル・ベン=ハイム。戦前はブルーノ・ワルターやハンス・クナッパーツブッシュの助手を務めていましたが、その後パレスチナに移住し作曲活動を続けました。このアルバムでは彼が残した250以上もの作品の中から1945年から1956年までの期間に作曲された弦楽のための作品を収録しました。ベン=ハイムにとってこの時期は、第二次世界大戦の終結、イスラエル建国と希望に満ちた出来事が重なったこともあり、非常に充実していた10年間で、そのことが作品にも反映されています。

CANTATE
C-58040(1CD)
ヘンデル:トランペット・アンサンブル編曲集
王宮の花火の音楽
オラトリオ「サウル」より(6曲)
歌劇「リナルド」より「私を泣かせてください」
オルガン協奏曲第4番 ヘ長調よりアレグロ、アダージョ
オラトリオ「マカベウスのユダ」より「神の前に歌え」
聖チェチーリアの祝日のためのオード
オリジナルの行進曲集(10曲〜ヨシュア、ヘラクレス、リナルド、デイダミーア、リナルド、ジュリオ・チェーザレ、フロリダンテ、オケイジョナル・オラトリオ、水上の音楽より)
プファイファー・トランペット・コンソート

録音:2009年6月
プファイファー・トランペット・コンソートの本領発揮!祝祭的なヘンデルの音楽にふさわしい、トランペット、打楽器、オルガンの煌びやかなサウンドで楽しむオール・ヘンデル・プログラム!ヨアヒム、ハラルド、マルティンらプファイファー兄弟によって結成されたプファイファー・トランペット・コンソートは、有名な作品はもちろんのこと、あまり知られていない作品に新しい衣を着せ、華やかに輝かせる独自の編曲を得意としています。

ODRADEK RECORDS
ODRCD-432(1CD)
「まるで川が歌っていたように…」〜エストニアの新作管弦楽作品集
(1)アリソン・クルースマー(b.1992):まるで川が歌っていたように…(2020)
(2)マリア・ケルヴィツ(b.1987):コンクリート〜オレフ・シーンマーへのオマージュ(2021)
(3)ラスムス・プール(b.1991):ヴァイオリン協奏曲(2019)
カスパー・マント(指)パルヌ市O
(1)ヨハン・ランドヴェレ(P)
(3)リンダ=アネッテ・ヴェルテ(Vn)

録音:(1)2021年5月22-23日、(2)2021年10月16日、(3)2021年5月3-5日 エストニア パルヌ
1990年前後に生まれたエストニアの3人の若い作曲家の作品を集めたCD。アリソン・クル ースマーは1992年の生まれ。「川が歌っていたように…」は2020 年に作曲されたピアノ協奏曲で、2021年1月にこのCD と同じヨハン・ランドヴェレのピアノで初演された。マリア・ケルヴ ィツは1987年の生まれ。「コンクリート」は管弦楽作品。エストニアの建築家、オレフ・シーンマ ー(1881-1948)の生誕140周年を記念して書かれた。このCD の中では最も前衛的な作風、 ラスムス・プールは 1991年の生まれ。作曲家、指揮者、アレンジャーなど幅広く活躍してい る。ヴァイオリン協奏曲は 2019年の作。ヴァイオリン独奏のリンダ=アネッテ・ヴェルテの依頼 で作曲され、2020年9月に彼女のヴァイオリンで初演されています。いずれも世界初録音。 カスパー・マントはエストニアの指揮者。2019 年からパルヌ市Oの首席指揮者を務 め、また2014 年からエストニア国立歌劇場の指揮者としても活躍しています。

H.M.F
HMM-905303(1CD)
ストラヴィンスキー:「火の鳥」
「ミューズを率いるアポロ」
グスターボ・ヒメノ(指)
クセンブルクPO

録音:2020年12月&2021年9月、フィルハーモニー・ルクセンブルク、大ホール
ヒメノとルクセンブルク・フィルによるストラヴィンスキーの登場。すでにこのコンビには、「春の祭典」「カルタ遊び」「アゴン」を収めたストラヴィンスキーの アルバム(PTC-5186650/ KKC-6011)があり、高く評価されただけにこちらもまた注目のリリースといえましょう。
プログラムは「火の鳥」と「ミューズを率いるアポロ」。1910年から、ディアギレフの死の年1929年までの間に、バレエ・リュスは、ストラヴィンスキーの 音楽によるバレエ作品を12作上演しましたが、その第1作が「火の鳥」そして最後が「ミューズを率いるアポロ」でした(もともとは「ミューズ」は他の目的で 作曲され、のちにバレエ・リュスでも用いられた)。「火の鳥」のポストロマン派的な幻惑的な世界では、ヒメノはオーケストラをミステリアスにならしています。 「ミューズを率いるアポロ」(1928)では、新古典主義的なエレガンス全開。「ミューズ」のストーリーは、様式美と理想的な美の象徴であるアポロが誕生する ところから、アポロが成長し、ミューズたちの先頭に立ってパルナッソスに入城する、といったシンプルなものながら、ヴァイオリン・ソロが活躍する楽曲もあっ たり、音楽的にはたのしめるものです。ヒメノは、オーケストラを室内楽的かつ自由に響かせています。ヒメノとオーケストラの間のあつき信頼関係が感じられ る演奏となっております。 (Ki)

Altus
ALTSA-501(1SACD)
シングルレイヤー
INA 秘蔵音源・クリュイタンス&パリ音楽院ライヴ
ドビュッシー&ラヴェル管弦楽作品集
ドビュッシー
(1) 3つの夜想曲
(2)カンタータ「選ばれた乙女」
ラヴェル
(3)道化師の朝の歌
(4)マ・メール・ロワ
(5)ラ・ヴァルス
ジャニー ヌ・ミショーs
アニエス・ディスネ(語り手;メゾソプラノ(2))
フランス放送cho(女声合唱(1)(2))
アンドレ・クリュイタンス(指)
パリ音楽院O

ライヴ録音:1958年9月4日ブザンソン音楽祭(モノラル)
INA(フランス国立視聴覚研究所)所有音源をライセンスしCD化して話題となったディスクのSACD化。限定数生産です。
クリュイタンスとパリ音楽院による1日のコンサートを収録。ドビュッシーの2曲はクリュイタンスにとって正規録音がなく、特に「選ばれた乙女」はレパートリー としても初音盤化と思われる貴重音源!ラヴェルの作品も既発演奏との聴き比べが興味津々です。楽器毎の色彩が濃厚でライヴならではの強烈な盛り上がりもあ り、ミュンシュを彷彿とさせる瞬間も。モノラルながら丹念なマスタリングでこの時代の響きをたっぷりと楽しめる音質に仕上げました。
「選ばれた乙女」を歌うソプラノのジャニーヌ・ミショーはパリ音楽院で学んだフランス音楽のスペシャリスト。名作フランス・オペラのソプラノ役をほとんど歌い つくしコンサート活動も多かった彼女、「選ばれた乙女」は得意曲のひとつで、楽曲の勘所を見事に押さえた美しい歌唱が聴けます。
〈「ラ・ヴァルス」はいかにもライヴらしい、覇気の感じられる演奏だ。弦楽器、管楽器を問わず独特な音色も楽しいし、最後の激しい加速もいかにも一発勝負的 です。クリュイタンスは日本公演のベルリオーズの幻想交響曲でも、オーケストラが崩壊寸前になるまでオーケストラをあおっていたのを思い起こさせる。〉〜平 林直哉氏の解説より (Ki)

ORF
ORFCD-3250(1CD)
ゲスタ・ノイヴィルト(b.1937):作品集
(1)シンフォニエッタ(2007) 〜室内管弦楽とピアノのための
(2)「消滅」(1975) 〜声とテープのための
(3)「プランクトゥス」(2007) 〜室内管弦楽のための
(4)「交錯する道の庭」(1974/75) 〜2台のピアノと 2つのトロンボーンと任意のオルガンのための
(5)「ウンクライヒから中国へ」(1956/73) 〜声と2台ピアノのための
(6)「多様な信仰」(1992) 〜声と9楽器のための</B>:
(1)(3)アンドレス・オロスコ=エストラーダ(指)
グラーツ大O「レクリエーション」
(1)クララ・フリューシュトュック(P)
(2)(5)ヤーネ・ガルトナー (S)
(4)アロイス&アルフォンス・コンタルスキー(P)
ムジカ・アンティクァ・ウィーン、
エマヌエル・アントマン(Org)
(5)イヴァン・エレード(P)、
ハラルド・オスベルガー(P)
(6)ベッティーナ・シュプライツ=ルンドフェルト(A)
ゲルハルト・ミュラー=ゴルトボーム(指)
アンサンブル・ワークス・イン・プログレス・ベルリン

録音:(1)(3)2007年6月25日、(2)1975年10月12 日、(4)1975年10月9日、(5)1976年10月18
日、(6)1992年2月24日
ゲスタ・ノイヴィルトはウィーン出身の音楽学者、作曲家。ノイヴィルト家は元来、音楽家の家系で近年注目を集めている 作曲家オルガ・ノイヴィルトは彼の娘です。作曲の教師としてはベルナルト・ラング、イザベル・ムンドリー、フリードリヒ・ハ ースら錚々たる弟子を世に送り出しています。このディスクには彼自身のかなり広い年月に渡る多様な作品が収録されてい る。シンフォニエッタはベルク風の表現主義の作品で声とテープのための「消滅」は実験的な音楽。「交錯する道の庭」は激 しいクラスターとポスト・ウェーベルン風の点描的なスタイルがタイトル通りに交錯する。なお、この「交錯する道の庭」では名 匠コンタルスキー兄弟が出演しています。ツェルハを並んでオーストリア現代音楽の指導的立場にあった作曲家の初の体系 的な作品集

DUX
DUX-1828(1CD)
グラジナ・バツェヴィチ:室内オーケストラ作品集 Vol.3
弦楽合奏のためのディヴェルティメント(1965)
弦楽合奏のためのシンフォニエッタ(1935)
弦楽合奏のための交響曲(1946)
弦楽合奏のための協奏曲(1948
アグニェシュカ・ドゥチマル(指)、
ポーランド放送アマデウス室内O

録音:2004年2月11日-12日、2009年10月28日、2010年12月1日(ポズナン、ポーランド)
ミラノ・スカラ座に女性として初めて登壇したことでも有名な実力派、アグニェシュカ・ドゥチマル指揮によるグラジナ・バツェヴィチの室内オーケストラ作品集第3弾。ポーランドの女性作曲家バツェヴィチの第2次大戦前後の作品と晩年の作品を収録しています。バツェヴィチの作風は年代によって変化していきますが、古典的な技法を活かしつつ新しい音楽を組み合わせる基本的な姿勢は変わりませんでした。バロック形式を含む新古典主義から影響を受けた「弦楽合奏のための交響曲」や「現代のブランデンブルク協奏曲」と評された「弦楽合奏のための協奏曲」など、彼女の作品は明快な響きと、洗練されたエレガントさを備えています。
DUX
DUX-1818(1CD)
マルチン・スタンチク:オリジナル・モーション・ピクチャー・サウンドトラック 『ダーク・オールモスト・ナイト』(全15曲) シンフォニア・ヴァルソヴィア、
シモン・ビヴァレツ(指)ほか

録音:2021年(ポーランド、ウッチ)
ローマのサンタ・チェチーリア音楽院とパリのIRCAMで研鑽を積み、2013年には武満徹作曲賞で第1位を受賞した現代ポーランドにおける最も多才で独創的な作曲家、マルチン・スタンチク(1971-)初の映画音楽。様々な引用を駆使した繊細かつドラマチックな音楽は、サウンドトラック単体でも十分に楽しむことができます。

Danacord
DACOCD-921
(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第11集


■Disc 1
(1)グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調
(2)リスト:ハンガリー民謡による幻想曲 S.123
(3)セリム・パルムグレン(1878-1951):ピアノ協奏曲第2番 Op.33「川」
(4)アウゴスト・ヴィンディング(1835-1899):コンサート・アレグロ ハ短調 Op.29

■Disc 2
(1)チャイコフスキー:序曲「1812年」
(2)サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
(3)サン=サーンス:序奏とロンド・カプリッチョーゾ
(4)フバイ(1858-1937):チャルダーシュの情景第4番 Op.32
(5)ベートーヴェン:ロマンス第2番
(6)スヴェンセン(1840-1911):ロマンス ト長調 Op.26
(7)R・シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
トマス・イェンセン(指)

■Disc 1
(1ヴィクト・シューラー(P)、デンマークRSO [録音(ライヴ):1962年]
(2)ヴィクト・シューラー(P)、ティヴォリO [録音:1942年]
(3)ヴィクト・シューラー(P)、デンマークRSO [録音(ライヴ):1962年]
(4)ボリス・リンデルーズ(P)、デンマークRSO [録音:1960年]
■Disc 2
(1)王立デンマークO [録音:1947年]
(2)エミール・テルマーニ(Vn)、デンマークRSO [録音:1951年]
(3)エミール・テルマーニ(Vn)、王立デンマークO [録音:1947年]
(4)エミール・テルマーニ(Vn)、テルマーニ室内O [録音:1947年]
(5)エミール・テルマーニ(Vn)、デンマークRSO [録音:1951年]
(6)カーロ・アナセン(Vn)、コペンハーゲン・フィルハーモニックO [録音:1939年]
(7)デンマークRSO [録音(ライヴ):1952年]
※復刻/デジタルマスタリング:クラウス・ビューリト
トマス・イェンセン(1898-1963)の「遺産」シリーズ。イェンセンと同じ時代にデンマークで人気を博したピアニストのヴィクト・シューラー(1899-1967)とヴァイオリニストのエミール・テルマーニ(1892-1988)、コペンハーゲン・フィルハーモニック、ティヴォリOと王立デンマークOのヴァイオリニストと指揮者だったカーロ・アナセン(1904-1978)たちがソロを弾いた協奏曲と協奏的作品を集めたアルバムです。デンマーク・ロマンティシズムの作曲家アウゴスト・ヴィンディング(1835-1899)の「協奏曲」の断章「コンサート・アレグロ」のピアニスト 、ボリス・リンデルーズ(1915-1995)は、彼がソロを弾いたシアベクの「夜」が、このシリーズの第4集(DACOCD914)に収録されていました。これが初出となるR・シュトラウスの「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」は、1952年のライヴを録音したオリジナル・テープをリマスターして収録。イェンセンのディスコグラフィに新しく加わる録音です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

NIFC
NIFCCD-139(1CD)
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉 Hob.XX/1A
1. 序章(Maestoso ed adagio)
2. 朗読(ルカによる福音書 第23章 第33-34説)
3. ソナタ第1番(Largo) 「父よ、彼らをおゆるしください。」
4. 朗読(ルカによる福音書 第23章 第39-43節)
5. ソナタ第2番(Grave e cantabile) 「あなたはきょう、わたしと一緒に楽園にいるであろう」
6. 朗読(ヨハネによる福音書 第19章 第25-27節)
7. ソナタ第3番(Grave) 「婦人よ、ごらんなさい。これはあなたの子です」
8. 朗読(マタイによる福音書 第27章 第45-46節)
9. ソナタ第4番(Largo) 「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」
10. 朗読(ヨハネによる福音書 第19章 第28節)
11. ソナタ第5番(Adagio) 「わたしは、かわく」
12. 朗読(ヨハネによる福音書 第19章 第29-30節)
13. ソナタ第6番(Lento) 「すべてが終った」
14. 朗読(ルカによる福音書 第23章 第44-46説)
15. ソナタ第7番(Largo) 「父よ、わたしの霊をみ手にゆだねます」
16. 朗読(マタイによる福音書 第27章 第51-52節)
17. 地震(Presto e con tutta la forza)
フランス・ブリュッヘン(指)、
18世紀オーケストラ、
グスタフ・ホロウベク(朗読)

録音:2004年11月、ユトレヒト(オランダ)&ライデン(オランダ)でのライヴ録音/朗読部分:1999年9月30日、聖ペテロ&パウロ教会(カトヴィツェ)
Glossaからリリースされていたフランス・ブリュッヘン&18世紀オーケストラの名盤(GCD921109)、ハイドンの「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」管弦楽版の2004年ライヴ録音が、NIFC(ポーランド国立ショパン研究所)から新装登場!
Glossa盤では、オランダ系アメリカ人作曲家のロン・フォード(1959-)が作曲した器楽による「間奏曲」を間に挟んで楽章間の空白を音楽的に活用していましたが、NIFC盤ではポーランドの名俳優、政治家としても活動したグスタフ・ホロウベク(1923-2008)による聖書(作品のコンセプトでもあるそれぞれの「イエスの言葉」が含まれる箇所)の朗読(1999年録音/ポーランド語)を楽章間に挟み、オラトリオ版のようなスタイルで再構成されています。
ブックレットには朗読部分のポーランド語&英語テキストと、「イエスの言葉」に対応する譜例などが掲載されています。

KLARTHE
KLA-052(1CD)
パトリック・ブルガン(1960-):(1)「球体」〜大オーケストラのための5の小品
(2)「湖」〜ソプラノとオーケストラのための交響的瞑想
(3)「波」〜オーケストラのための
(1)フランス国立O、パスカル・ロフェ(指)
(2)ヴァレリー・コンドルチ(S)、マリー=クロード・バンティニ(Vc)
コロンヌO、ローラン・プティジラール(指)
(3)パリ国立高等音楽院桂冠O、ジャン=セバスチャン・ベロー(指)

録音:(1)2003年3月18&19日、(2)2015年11月2日/ラジオ・フランス、
(3)1990年10月12日/パリ国立高等音楽院
合唱曲のジャンルで知られる作曲パトリック・ブルガンですが管弦楽曲にも非常に魅力的な作品を書いています。ここに収録した3つの作品は、文学から借用し たテーマへの回帰。聴き手のインスピレーションを刺激する音楽が広がります。 (Ki)
KLARTHE
KLA-038(1CD)
ハイドン:「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」 Hob.XX:1A トゥールーズ室内O、
ジル・コリャール(指)

録音:2016年8月28-30日/トゥルヌフイユ(フランス)
ジル・コリャール率い津トゥールーズ室内Oがハイドンの「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」 を管弦楽版で録音しました!
ハイドンの代表作「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」は1785年に管弦楽のために作曲されましたが、その後1787年には四旬節にスペインのカディ スで演奏するために弦楽四重奏版を、さらに1794年に歌詞をつけたオラトリオ版を編曲しております。美しく崇高な世界が広がります! (Ki)
KLARTHE
KLA-034(1CD)
「ロワールの色彩」
ティボー・ヴィエルメ(1983-):「ロワールの印象」
ジュリアン・ジュベール(1973-):「冬がきそうな感じ」
アーノルド:4つのスコットランド舞曲 Op.59
ジュベール:「アン・コント・ブルトン」
ブラスバンド・ヴァル・ド・ロワール
ジェローム・ゲンザ(指)

録音:2016年2月18-21日/カルチャーセンター、レ・シャルトルー(フランス)
1982年創設のブラスバンド・ヴァル・ド・ロワールは歴史あるフランスの吹奏楽団。ブロワやロワール地方出身の精鋭でメンバーを構成しており、2014年の インターナショナル・ブラスバンド・オープンで第3位入賞を果たすなどの入賞歴を誇ります。
ロワール地方は“インスピレーション”の宝庫!画家、作家、音楽家はロワールから常に創造力を引き出しています。当アルバムには同地からインスピレーションを 得て作曲された「ロワールの印象」など魅力的な吹奏楽作品が収録されております。 (Ki)
KLARTHE
KLA-033(1CD)
マッティン・ロンベルク(1978-):オラトリオ「オメリアード」(ディミトリス・ディミトリアディス作) ロバン・レヌーチ( 語り)
アヴィニョン=プロヴァンス地方O、
サミュエル・ジャン(指)

録音:2016年1月/アヴィニョン歌劇場(フランス)
ギリシャの詩人ディミトリス・ディミトリアディス作の詩を基にノルウェー作曲家マッティン・ロンベルクが音楽をのせたオラトリオ「オメリアード」。2015年にヴィ ニョン=プロヴァンス地方Oとアヴィニョン音楽祭の委嘱により作曲されたこの深遠なオラトリオの語りをつとめたのはフランスの映画俳優ロバン・ヌルーチ です。情感豊かな語りは流石の一言に尽きます。 (Ki)

ORFEO
C-250131(1CD)
NX-B08
メシアン:忘れられた捧げ物(1930)
ミのための詩 - ソプラノとオーケストラのための(1936)*
クロノクロミー(1959/60)#
サラ・レナード(S)
ウィーンRSO
ミヒャエル・ギーレン(指)

録音:1991年11月16日 Konzerthaus、Wien(オーストリア)、1996年11月22日 Musikverein、Wien(オーストリア)*、1991年11月8日 Musikverein、Wien(オーストリア)#
ORFEOレーベルのミヒャエル・ギーレン/ORFウィーンRSOシリーズ第5弾。 マーラーやシェーンベルクなどの大編成の近代作品を、細部まで見通しのよい音楽に仕上げることを得意としたドイツの指揮者ミヒャエル・ギーレン (1927-2019)。このアルバムにはギーレンが指揮したメシアンの3つの作品が収録されています。 冒頭はメシアン初期の作品で、キリストの無償の愛を忘れてしまった人間の姿と聖体秘跡が描かれた「忘れられた捧げ物」。次はメシアンの最初の 妻に捧げられた、ソプラノのための歌曲集である「ミのための詩」、最後にメシアンがこよなく愛した鳥の声が重要な働きを見せる「クロノクロミー」を収 録。ギーレンは作品の持つ色彩感豊かな響きと神秘的な雰囲気を活かし、ウィーンRSOとともに豊穣な音楽を紡ぎ出しています。 「ミのための詩」で独唱を担当するのはイギリス出身のサラ・レナード。マイケル・ナイマン:やラッヘンマンなどの現代作品を得意とするソプラノです。 ※ORF(オーストリア放送協会)に保存されていたオリジナル・テープからリマスタリングを行っています。

MIRARE
MIR-622(2CD)
メシアン:峡谷から星たちへ・・・(全12曲)(1970-74) ジャン=フランソワ・エッセール(指)、
ヌーヴェル=アキテーヌ室内O
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(P)、
根本雄伯(Hrn)、
アデライーデ・フェリエール(シロリンバ)、
フロラン・ヨデレ(グロッケンシュピール)

録音:2021年5月20-23日
シアンの「峡谷から星たちへ」最新録音の登場。この作品はメシアンがアメリカ合衆国のユタ州を旅した際に見た光景や、耳にした鳥の鳴き声などが取り入れ られた作品で、3部構成全12曲、演奏時間90分以上、編成もオーケストラにくわえ、打楽器奏者5名のほか、鍵盤楽器も必要とする大作です。ホルン独奏やピアノ 独奏による楽章もあり、この録音では、世界的奏者がソロを担当。作品のもつ魅力を120%引き出した演奏で聴くことができます。管弦楽の音色も変幻自在。メシ アンが描いた、地球の美しさをあらためて感じさせてくれる音世界にどっぷり浸かれる秀逸録音の登場です!
ピアノのジャン=フレデリック・ヌーブルジェは神童として幼いころから活躍しているピアニストですが、近年作曲家としての活動も注目さrており、2019年には ロトとギュルツェニヒ管の委嘱により新曲を作曲してもいる存在となっています。根本雄伯は、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル-グルノーブル、ポワトゥ・シャラ ントO、ペレアス室内Oなどで首席奏者として活躍しているほか、室内楽でも活躍しています。 (Ki)

KLARTHE
KLA-014(1CD)
サミュエル・アンドレーエフ(1981-):作品集
(1)ラ・ペンドゥーレ・デ・プロフィール
(2)ムービング
(3)先週のコンサートについて
(4)フレックス I-III
(5)ベルン・トリオ
(6)ミッドナイト・オーディション
(7)PLP
(3)(4)サミュエル・フリード(P)
(4)マクシミリアン・ハフト(Vn)
(6)ローラン・キャマト(Va)
(7)マルティン・ブリッゲンストルファー(Ob)
アンサンブル・プロトン・ベルン、マティアス・クーン(指)

録音:2015年5月29日-6月12日ラジオ・フランス、106スタジオ(パリ)
「魔法にかかったようだ」(ニューヨーク・タイムズ紙)と評されているカナダの現代作曲家サミュエル・アンドレーエフの作品集。オーボエ、チェロ、作曲を学ん だアンドレーエフは現在フランスを拠点に活躍。アルバム「Moving」は12年間に渡り作曲した計7曲の作品集。スイスのアンサンブル・プロトン・ベルンが演奏 しております。

GRAND SLAM
GS-2267(1CD)
フルトヴェングラー/R・シュトラウス:交響詩集
(1)「ドン・ファン」Op.20
(2)「死と変容」Op.24
(3)「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28
(4)「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28*
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
VPO、BPO*

録音:(1)1954年3月2&3日、(2)1950年2月21、23&24日、(3)1954年3月3日ムジークフェラインザール(ウィーン)
(4)1951年12月ティタニア・パラスト(ベルリン)
使用音源:(1)-(3)Private archive (2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
(4)Period (U.S.A.) SPL 716(映画「フルトヴェングラーと巨匠たち」より)
録音方式:モノラル(録音セッション、映画のサウンド・トラック)
■制作者より  
2トラック、38センチ、オープンリール・テープ復刻シリーズに、フルトヴェングラー&VPOのR.シュトラウスの「ドン・ファン」、「死と変容」、「ティル・オイレンシュ ピーゲルの愉快ないたずら」が加わります。原音に忠実に、いかにもアナログ録音らしい腰のしっかりした、コクのある音に仕上がっています。 ボーナス・トラックには映画「フルトヴェングラーと巨匠たち(原題:「音楽の使者たち」)」に収録されている「ティル」をLP復刻で加えました。音質は3曲のセッ ション録音と比較するといささか見劣りがしますが、フルトヴェングラーの残した「ティル」の録音の中では最もドラマティックな演奏として知られています。この演 奏は以前発売したCD(GS-2023/2007年【廃盤】)にも入っていますが、今回はその時の原盤を流用せずに、全く新たに作り直しました。なお、この「ティル」 は現在唯一の復刻CDです。(平林 直哉)

TOCCATA
TOCC-0551(1CD)
NX-B0
ヤン・ノヴァーク(1921-1984):管弦楽作品集 第1集
ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲(1949)…世界初録音
オーボエと室内オーケストラのための協奏曲(1952)…世界初録音
4手ピアノと弦楽オーケストラのために(1977)
アリス・ライノホヴァー(P)
ヴィレム・ヴェヴェルカ(Ob)
ルーシー・シンゼロヴァー(P)
クリスティナ・ズナメナーチュコヴァー(P)
アンサンブル・オペラ・ディヴェルサ
ガブリエラ・タルドノヴァー(指)

録音:2015年9月19日、2015年11月21日、2019年5月5日、11月2、25日…7-9
9. III. Allegro モラヴィア出身の作曲家ヤン・ノヴァークの作品集。1947年から48年までアメリカでマルティヌーの下で学び、 1950年代から映画音楽やアニメの音楽などを数多く書き上げ人気を博しましたが、チェコの共産主義体制に反 発し、1968年にデンマークに移り、イタリアを経てドイツに移住。亡くなるまでドナウ川南岸のバイエルン州ノイウル ムで過ごしました。またヤヌス・ノヴァークのペンネームで詩人としても活躍、ラテン語による詩が知られています。こ のアルバムには、アメリカでマルティヌーに学んだ経験をもとに書き上げた「ピアノと弦楽オーケストラのための協奏 曲」、マルティヌーの「オーボエ協奏曲」の3年前に仕上げられた「オーボエと室内オーケストラのための協奏曲」、モ ラヴィア民謡の素材が多く盛り込まれた「Concentus biiugis」の3作品が収録されています。

H.M.F
HMSA-0056(1SACD)
シングルレイヤー
限定盤
税込定価
R・シュトラウス:交響詩『ドン・キホーテ』
交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯』
ロマンス(1883) 〜チェロと管弦楽のための TrV118
フランソワ = グザヴィエ・ロト(指)
ケルン・ギュルツェニヒO
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/使用楽器:ジョフレド・カッパ、1696年 )
タベア・ツィンマーマン(Va/使用楽器:エティエンヌ・ヴァテロ、1980年)

録音:2019年1、2、7月ギュルツェニヒOリハーサル場(ケルン)
発的な人気を誇る指揮者、ロト。2015年より音楽監督を務めるケルン・ギュルツェニヒOとのR.シュトラウスの名盤(2021年度レコード・アカデミー 賞管弦楽曲部門受賞)がSACDシングルレイヤーで登場します。ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源の提供を受けて、SACDリマスタリン グを施した、日本独自企画のリリースです。
『ティル』は1895年11月に、『ドン・キホーテ』は1898年にギュルツェニヒOにより初演されました。どちらも架空の人物の気まぐれな冒険をオーケス トラの機能を駆使して描いています。『ドン・キホーテ』は事実上二重協奏曲。主役ドン・キホーテ役のチェロはケラスが演奏していますが、その巧みな役者ぶりに 感心させられます。さらにサンチョ・パンサ役のタベア・ツィンマーマンの圧倒的な存在感。これくらいサンチョが雄弁だと、音楽がますます映像的で面白くなりま す。曲を知り尽くしたロトの自在な表現も神業。ゆかりの深いギュルツェニヒOから極彩色の絵巻と悲哀を引き出します。2つのピカレスク・ロマンに満腹 となったデザートとして、ケラスとロトがシュトラウス初期の美しいロマンスを奏でます。 (Ki)

MSR
MS-1714(1CD)
「バーバラ・ハーバック作品集VOL.14」〜ハーバック(b.1946):管弦楽曲集Vol.6
ヒルデガルトの幻視(2018)
人生の不運(2018)
星々が空に押し寄せる響(2018)
月食(2017)
スペインタンゴ―タンゴ・カプリス(2018)
デイヴィット・アンガス(指)
LPO

録音:2019年8月13-14日ヘンリー・ウッド・ホール,ロンドン
米国の作曲家、バーバラ・ハーバックの管弦楽作品集、これが第 6集。「ヒルデガルトの幻 視」(2018年)は、12 世紀の修道女で作曲家でもあるビンゲンのヒルデガルトの幻視に触発され た作品。「人生の不運」は、彼女のオペラなどの作品の中の曲から採られたもの。ハーバックは 作曲家としてはMSR から作品集が14集まで発売されている他、チェンバロ奏者としてアントニ オ・ソレールのチェンバロ・ソナタ全集 14CD(MS1300)という偉業を成し遂げたり、オルガン演 奏もあったりと、幅広い活動をしています。そのためかいずれの曲も近代的でありつつ前衛的な 要素は皆無の聞きやすい音楽です。 デイヴィット・アンガスは英国出身の指揮者。ボストン・リリック・オペラの音楽監督を務めています。

LPO
LPO-0123(2CD)
ユロフスキ・コンダクツ・ストラヴィンスキー vol.1

(1)交響曲第1番変ホ長 op.1
(2)牧神と羊飼いの娘 op.2*
(3)幻想的スケルツォ op.3
(4)葬送の歌 op.5
(5)火の鳥(1910年原典版)
(6)春の祭典
ドミトリー ・ユロフスキ(指)LPO
アンハラッド・リドン(Ms)*

(1)録音:2018年2月3日
(2)録音:2018年2月3日
(3)録音:2018年2月7日
(4)録音:2018年2月7日
(5)録音:2018年2月7日
(6)録音:2008年9月24日
すべてロイヤル・フェスティヴァル・ホールでの収録
今やロンドン・フィルの名誉指揮者(2021-)となったユロフスキ(1972生まれ)。2018年(当時は首席指揮者、2008-2021)に1年間かけて行った、 ストラヴィンスキー・フェスティヴァル「Changing Faces」シリーズを、全3巻でリリースするシリーズの第1弾の登場。この演奏会シリーズは、ストラヴィンスキー の作品を作曲年代順に演奏することにより、ストラヴィンスキーの作曲の変遷をリアルに感じることができる好企画で、現地でも評判でした。第1弾は、「火の鳥」 にいたるまでの最初期の作品を収録。師匠の影響が色濃く感じられる作品から、すでに「火の鳥」を先取りしていた作品まで、実に興味津々。ユロフスキは、あら ゆる音色をオーケストラから自在に引き出し、もはや巨匠の風格。ユロフスキのポイントポイントでの焦点の合わせ方の確かさ、そして明晰な演奏で、ストラヴィンス キーの音楽がこれ以上なく生き生きと響きます。すべてをとらえた録音も見事です。「火の鳥」は、2002年、ユロフスキがLPOの定期演奏会に初登場した時の 演目でもあります。フィルアップとして、「春の祭典」(2008年)を収録しているのもうれしいところです。
「交響曲第1番」は1905年に、「牧神と羊飼いの娘」は1906年に、それぞれ師匠R=コルサコフの指導を受けながら作曲されました。「交響曲」はボロディ ンやグラズノフ、チャイコフスキーなどを思わせる楽想がありながらも、まもなく「火の鳥」を作曲する若き天才を感じさせる作品です。「牧神」は淫らな牧神から 若い娘が逃げ出すというプーシキンの詩を、ところどころワーグナーを思わせるような、豊かな響きのオーケストラを伴う歌の組曲に仕立てています。「葬送の歌 」は2015年にサンクトペテルブルク音楽院で約1世紀ぶりに発見されたことでも話題となった作品で、R=コルサコフの追悼曲として作曲されたもの(1908年 の夏作曲)。オーケストラの各楽器が、恩師の墓の前に花を置いていく、という発想のもとに、半音階的和声が多用された、暗いだけでなく、「儀式」への興味も感 じさせる作品です。「幻想的スケルツォ」は火の鳥の2年前に作曲されたものですが、「カスチェイの魔法の庭園」を思わせる(ハープが3台登場するところも共通) 楽曲です。
アンハラッド・リドンはウェールズ出身のメゾ・ソプラノ。王立音楽院を卒業後、2015年オペラデビュー。英国を中心に、オペラでの活躍の場を広げている注目 株です。オペラのほか、ガーディナ―指揮のバッハのカンタータ演奏会にも登場。ユロフスキ指揮LPOとストラヴィンスキーのプルチネッラやレクイエム・カンティ クルズでも共演しています。 (Ki)

Guild
GMCD7-830(1CD)
フランク:交響詩集
交響詩「アイオリスの人々」 Op.26
ピアノと管弦楽のための交響詩「鬼神(ジン)」 Op.45
交響詩「贖罪」
ピアノと管弦楽のための交響的変奏曲
交響詩「呪われた狩人」
ファビオ・バネガス(P)、
ウクライナ・リヴィウ国立フィルハーモニーSO、
フランシスコ・バレーラ(指)

録音:2021年11月、リヴィウ国立フィルハーモニック・ホール(ウクライナ)
ウクライナのオーケストラが祝うセザール・フランク生誕200年!ピアノをフィーチャーした交響詩「鬼神」や「交響的変奏曲」など、フランクの管弦楽作品の中でも人気の高い作品を収録し、フランクを専門的に学んだピアニスト、ファビオ・バネガスが参加した本作は、セッションが終了してわずか数ヵ月後にオーケストラの母国で戦争が勃発したことにより、その意義と痛切さを増すことになりました。GuildレーベルはCD1枚の売上につき、災害緊急委員会のウクライナ支援活動に寄付を行う予定です。

LAWO Classics
LWC-1233(1CD)
Parvat(山)
ハルプレート・バンサル(b.1980):Parvat(山)(2019/20)〔Puria Dunasri(ヤン・マッティン・スモルダール(b.1978)編)、9 1/2(ハルプレート・バンサル(b.1980)編)、Bhimpalasi(ヨン・オイヴィン・ネス(b.1968)編)〕
ハルプレート・バンサル(Vn)、
ヴォイチェフ・プロハースカ(ハルモニウム)、
サンスクティ・シュレスタ(タブラ)、
ノルウェー放送O、
ハンヌ・コイヴラ(指)

録音:2020年2月24日-27日、ノルウェー放送(NRK)大スタジオ(ラジオ・コンサートホール)(オスロ、ノルウェー)
ハルプレート・バンサルは、オスロに住むインド出身の両親の家庭に生まれました。2歳の時に父からインド伝統の音楽「ラーガ」を教わり、ノルウェー国立音楽大学に進んでからはクラシック音楽と北インドの伝統音楽を学びました。現在、かつてビートルズがラヴィ・シャンカルとのコラボレーションで開拓した分野の音楽で活動しています。
サンスクリット語の「山」を曲名にした「Parvat(山)」は、ヴァイオリン、ハルモニウム、タブラとオーケストラの音楽として作られました。同名のラーガの音楽に基づく、印象主義的な一面ももった「Puria Dunasri」。曲の複雑なリズム構造をタイトルにとり、ソリストだけで演奏する「9 1/2」。もうひとつのラーガに基づく「Bhimpalasi」。この3つの部分で構成された作品です。第1と第3の部分は、ノルウェーの音楽シーンで活躍するヤン・マッティン・スモルダール(b.1978)とヨン・オイヴィン・ネス(b.1968)がオーケストレーションを担当しました。チェコのピアニスト、ヴォイチェフ・プロハースカ(b.1981)と、ネパールに生まれオスロで活動するタブラ奏者のサンスクティ・シュレスタ(b.1990)が共演。新しい音楽の主唱者として活動するノルウェー放送Oをフィンランドのハンヌ・コイヴラ(b.1960)が指揮しています。フュージョンやクロスオーバーではない、インド音楽の形式と西洋音楽のオーケストレーションが「無理なく」共存する「第2世代」の作品です。

Skani
SKANI1-39(1CD)
プラキディス、ペーテルソンズ、ペレーツィス:作品集
ペーテリス・プラキディス(1947-2017):2つのヴァイオリンのための小協奏曲
クリスタプス・ペーテルソンズ(b.1982):グラウンド、Pi = 3,14、
 ラージ・アンサンブルのための音楽
ゲオルグス・ペレーツィス(b.1947):フィオーリ・ムジカーリ
メラータ・レトニカ
ラトビア音楽情報センター(LMIC)の自主レーベル「SKANI」より、ラトビア・リガ出身のヴァイオリンの巨匠、ギドン・クレーメルが創設した世界的アンサンブル、クレメラータ・バルティカの創立25周年記念アルバムが登場!
クレーメルは1997年、50歳の時にバルト三国の若手演奏家を集めてクレメラータ・バルティカを結成すると、以来50を超える国の600にも及ぶ都市で演奏し、のべ1,000回以上のコンサートを開催。各地で著名な音楽家と共演し、BBCプロムスにも招待されるなどヨーロッパで最も著名なアンサンブルのひとつとみなされています。録音活動においても2002年に「アフター・モーツァルト」でグラミー賞を受賞したほか、ECHO Klassik 2016、グラモフォン賞2020に輝くなどその偉大な功績は枚挙に暇がありません。
COVID-19の様々な制約により通常通りのコンサートやミーティングを開催できなくなった中でも、リトアニアに住むメンバーはリトアニアで「クレメラータ・リトアニカ」として、ラトビアに住むメンバーはラトビアやエストニアで「クレメラータ・レトニカ」として、人々に喜びを与えるべく演奏活動を続けていました。今回は彼らの故郷ラトビアで最も創造的な3人の作曲家による世界初録音の作品集が収められた素晴らしい創立25周年記念アルバムが完成。このアルバムの発売に際しクレーメルは“これらの作品がリスナーを刺激し、この音楽がクレメラータ・バルティカの未来への一歩となることを期待しています。”と語っています。

BR KLASSIK
BR-900333(1CD)
NX-B05
1930-50年代のドイツ映画音楽ヒット集
1. フランツ・グローテ(1908-1982):「Sing mit mir」(ウルリッヒ・ゾンマーラッテ編)〜映画『Hab’ mich lieb』(1942)より
2. ミヒャエル・ヤリー(19+06-1988):「Ich weis, es wird einmal ein Wunder gescheh’n」 (マルコ・ヨヴィック編)〜ドイツUFA映画人気曲メドレー、1940年代から〜映画『Die grose Liebe“』(1942)より
3. ミヒャエル・ヤリー:「Davon geht die Welt nicht unter」(マルコ・ヨヴィック編)〜ドイツUFA映画人気曲メドレー、1940年代から〜映画『Die grose Liebe』(1942)より
4. ヴェルナー・リヒャルト・ハイマン(1896-1961): 「Irgendwo auf der Welt」(ニコ・ドスタル編)〜映画『Ein blonder Traum』(1932)より
5. フランツ・デーレ:「An einem Tag im Fruhling」(ゲルハルト・モール編)〜映画『Viktor und Viktoria(1933)より
6. フリードリヒ・シュレーダー(1910-1972): 「Ich tanze mit dir in den Himmel hinein」〜映画『Sieben Ohrfeigen(1937)より
7. ローターブリューネ(1900-1958):「Ich brech’ die Herzen der stolzesten Frau’n」(ホルスト・クドリツキ編)〜映画『Funf Millionen suchen einen Erben』(1938)より
8. テオ・マッケベン(1897-1953):「Du hast Gluck bei den Frau’n, Bel Ami!」(ゲルハルト・モール編)〜映画『Bel Ami』(1939)より
9. ラルフ・エルヴィン(1896-1943):「Ich kusse Ihre Hand, Madame」(フレッド・ラルフ編)
映画『Ich kusse Ihre Hand, Madame(1929)より
10. ヴェルナー・ボッホマン(1900-1993):「Kautschuk」(ヘルムート・ガルデンス編)〜映画『Kautschuk』(1938)より
11. テオ・マッケベン:「Bei dir war es immer so schon」(フランツ・シュトルツェンヴァルト編)〜映画『Bei dir war es immer so schon』(1954)より
12. アントン・プロフェス(1896-1976):「Kauf’ dir einen bunten Luftballon」(ヴィリー・ベルグハメル編)〜映画『Der weise Traum』(1943) /『Kauf dir einen bunten Luftballon』(1961)より
13. フランツ・グローテ:メドレー「Ich denke oft an Piroschka」(ウルリッヒ・ゾンマーラッテ編)
映画『Ich denke oft an Piroschka』(1955)より
14. フランツ・グローテ:「Das Wirtshaus im Spessart」(ウルリッヒ・ゾンマーラッテ編)〜映画『Das Wirtshaus im Spessart』(1958)より
15. ロベルト・シュトルツ(1880-1975):ミヒャルスキ編)〜映画『Ungekusst soll man nicht schlafen geh’n』(1936)より
16. テオ・マッケベン:「Munchner G´schichten」(ウルリッヒ・ゾンマーラッテ編)〜映画『Bal Pare』(1940)より
ミュンヘン放送O
エルンスト・タイス(指)

録音:2021年10月25-29日
バイエルン放送第1スタジオ、ミュンヘン(ドイツ)
このアルバムではトーキー映画の幕開けから第2次大戦中にかけてヒットした映画音楽を中心に構成しています。 ドイツのトーキー映画はアメリカより遅れて始まり、1929年頃に本格化します。当時ドイツは第1次世界大戦の戦後処理による社会不安に直面し ており、その後はナチスの台頭、そして第2次世界大戦へと進んでいきますが、この時期に制作された映画にもそうした世相や、時として政権側の意 向が反映されていました。当時のヒット映画の音楽はドイツ人の間に浸透し愛唱されましたが、第2次大戦への反省から、今日それらの音楽を公の 場で演奏することを敬遠する雰囲気があると言います。エルンスト・タイスとミュンヘン放送管のプロジェクトは、それらの音楽から歌詞を取り去り、現代 的なオーケストレーションを施すことで、音楽自体の魅力と再評価を問うものとなっています。

GENUIN
GEN-22778(1CD)
ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調Op.22
ネイ・ロサウロ(b.1952):マリンバと弦楽のための協奏曲Op,12(1986) *
ディートリッヒ・ツェルナー(b.1965):ポコインサニムス(2019)
ヴォルフガング・ヘントリッヒ(指)
ドイツ弦楽フィルハーモニー
アレクセイ・ゲラシメッツ(Perc)*

録音:2021年7月26-27日ブレーメン
ドイツ弦楽フィルハーモニーはなんとドイツの11 歳から20歳までの優秀な弦楽奏者を集めた 弦楽オーケストラ。才能ある若い演奏家を育てるためのユーゲント・オーケストラは数々あるが、 10代を中心とした、ここまで優秀な弦楽オーケストラは他に類を見ない(ディスクを一聴した限りで はとてもユーゲント・オーケストラとは思えない。音程も音色もプロのオーケストラと比べて全く遜 色ない)。ここではドヴォルザークの弦楽セレナード、ロザウロのミニマルとラテンがミックスした軽 快なマリンバ協奏曲、このオーケストラのための委嘱作品であるツェルナーの「ポコ・インサニム ス」を収録。ツェルナー作品はヒンデミットを若干思わせる現代曲だが、ここでもオーケストラの技 術、アンサンブルともに高い完成度を保っており、彼らの技術、音楽性の高さに驚かされる(特殊 奏法もしっかりと意図を理解した上で演奏されている)。

Global Culture Agency
GCAC-1046(2CD)
(XRCD)
サティに捧ぐ〜友人たちの編曲を含む管弦楽作品集
1幕の現実的なバレエ「パラード」
3場の造形的ポーズ「メルキュール」(メルクリウス)
真面目な幻想曲「風変わりな美女」より 第1曲 大リトルネッロ
真夏の夜の夢のための「5つのしかめっ面」
2幕の瞬間主義バレエ「本日休演」(ルラーシュ)
馬の装具で (原曲:4手ピアノ連弾/サティ自身による管弦楽編)
3つのジムノペディより 第1番&第3番(原曲:ピアノ独奏/クロード・ドビュッシーによる管弦楽編)
梨の形をした3つの小品 (原曲:4手ピアノ連弾/ロジェ・デゾルミエールによる管弦楽編)
2つの遺作の前奏曲とグノシエンヌ (原曲:ピアノ独奏/フランシス・プーランクによる管弦楽編曲、作品番号FP104)
「星たちの息子」への3つの前奏曲より (原曲:ピアノ独奏/ロラン=マニュエルによる管弦楽編)
びっくり箱 (原曲:ピアノ独奏/ダリウス・ミヨーによる管弦楽編)
モーリス・アブラヴァネル(指)
ユタSO

録音:1968年5月1・2日/ユタ州、ソルトレイクシティ、タバナクル公会堂

【解説ブックレット】
ダリウス・ミヨー「エリック・サティ(1866〜1925)の管弦楽曲」
S・W・ベネット「作品について」(収録曲解説)
「サティ、自らを語る」
以上、オリジナル解説からの日本語訳を掲載

国内プレス、国内盤初出
2022年リマスター、ステレオ
xrcd24RD
米ヴァンガード・レーベルの名盤を正規にライセンスして、通常CDプレーヤーで再生可能な高音質フォーマットであるXRCDで復刻。サティのバレエ作品にド ビュッシーやプーランクら親交のあった作曲家の管弦楽編曲などを組み合わせた面白い趣向のアルバムです。
演奏はサティの管弦楽アルバムのベストワンに挙げたい見事さ。もともと鮮明なステレオ録音でしたがXRCD化によりさらに眼の醒めるようなサウンドに生まれ 変わりました。ピストルやタイプライターが登場する「パラード」などじつに痛快でオーディオ・マニアにもお薦め。そしてドビュッシー編曲の「ジムノペディ」では抑 えた感情と繊細な音色が涙を誘い、ミヨー編曲の「びっくり箱」では底抜けに楽しい音の饗宴が堪能できます。
1968年の初出LP(VCS-10037/38)発売時になんとミヨーが解説を書き下ろしていたのもポイント。国内盤初登場となる当盤ではこの貴重なオリジナル 解説の日本語訳が読めます。ジャケット・デザインも初出LPのものを使用。
アブラヴァネルはユタ響と長きにわたって蜜月関係を築き、マーラー全集などの録音を残した名指揮者。若い頃にミヨーと面識を持ち、ドイツとフランスで修行 し、アメリカに渡りオペラや師クルト・ヴァイル作品の演奏で名を上げました。ゆえにサティ特有の語り口もお手のもので、洒落た舞台音楽を生き生きと響かせる術 を心得ています。
音楽・演奏・音質と3拍子揃った、まさに記念碑的なサティの名盤。知らない方にはぜひ聴いてもらいたい素晴らしいアルバムです。 (Ki)

BIS
BISSA-2516(1SACD)
クラス・トシュテンソン(1951-):『Lantern Lectures(ランタン・レクチャー)』〜シンフォニエッタのための
(1999-2002)
Brass Link I(ブラス・リンク I)
Lantern Lectures I. Solid rocks I(ランタン・レクチャー I:岩盤 I)
Brass Link II(ブラス・リンク II)
Lantern Lectures II. Solid rocks II(ランタン・レクチャー II:岩盤 II)
Brass Link III(ブラス・リンク III)
Lantern Lectures III. Aurora Borealis(ランタン・レクチャー III:北極光)
Brass Link IV(ブラス・リンク IVS)
Lantern Lectures IV. Giant’s Cauldron(ランタン・レクチャー IVS:ポットホール)
ノルボッテンNEO【サラ・ハンマシュトレム(Fl)、クリストファー・バウマン(オーボエ、コールアングレ)、ローベット・エーク(Cl)、ソウム・ハウイー(バス・クラリネット)、ベルトルト・グローセ(Fg)、ソーレン・ヘルマンソン(Hrn)、マシュー・サドラー(Tp)、ミーケル・ルドルフソン(Tb)、ダニエル・ザウアー(打楽器)、モッテン・ランドストレム(P)、ブルスク・ザンガネ(Vn1)、カルロッタ・グラーン・ヴェッテル(Vn2)、キム・ヘルグレーン(Va)、エレメール・ラヴォタ(Vc)、シモン・マルチニアク(Cb)
クリスチャン・カールセン(指)

録音:2018年12月3-6日/スタジオ・アクースティクム、ピーテオー(スウェーデン)
クラス・トシュテンソン Klas Torstensson(1951?)は、スウェーデン南東部のネッシェーに生まれ、1970年代の初めにユトレヒト 大学内の電子音楽スタジオ、ソノロジー研究所で学びました。オランダのハーレムを拠点に活動。オランダのマッテイス・フェルミューレン賞と王立スウェーデン音楽 アカデミーの賞を受けた「Stick on Stick」をはじめとする管弦楽曲、室内アンサンブル曲、声楽曲と、幅広く手がけています。彼の音楽は、スタイル的にヴァレー ズ、クセナキス、ストラヴィンスキーを思わせ、粗い花崗岩や海、凍ったバルト海の入江の氷、北極の氷帽、北極光など、彼が経験した「自然」からインスピレーショ ンを得た楽想と表現に独自性がみられると言われます。サミュエル・アウグスト・アンドレーの悲劇的結末に終わった北極への気球旅行を題材にしたオペラ「The Expedition(探検)」は、そうした特徴が顕著に現れ、トシュテンソンの代表作のひとつに挙げられています。
「Lantern Lectures(ランタン・レクチャー)」は、「The Expedition(探検)」の作曲を終えた後、小編成の「もっと軽い」音楽を書きたいという思いから 作られた作品です。「幻灯機とスライドを使った講義」に見立てた「岩盤 I」「岩盤 II」「北極光」「ポットホール(甌穴)」のタイトルをもつ4つの「レクチャー」と、 それを繋ぐ、トランペットとホルンとトロンボーンによる3つの「ブラス・リンク」で全曲が構成されています。それぞれの「レクチャー」は、2001年から2003年 にかけてモントリオール、シュトゥットガルト、ストックホルム、ウィーンで初演され、2003年2月26日、アムステルダムでスサンナ・マルッキがアスコ・アンサン ブルを指揮して、初めて全曲演奏されました。
ノルボッテン NEO(Norrbotten NEO)は、2007年、現代の室内楽作品をプロモートする目的で設立されました。フルート、クラリネット、打楽器、ピアノ、ヴァ イオリン、ヴィオラとチェロは、ピーテオー室内オペラでも演奏するノルボッテン室内Oの首席奏者が固定メンバー。作品の楽器編成に合わせ、各国の首席ク ラスのプレーヤーが招かれます。アンデシュ・エリーアソンの室内楽作品(BIS SA-2270)の他、クリスチャン・カールセン Christian Karlsen(1985?)が 指揮した、スウェーデン・グラミー賞を受けた『アランフエス協奏曲』(BIS SA-2485)の3つの作品を演奏していました。

Avie
AV-2513(1CD)
ラ・フォリア
クライスラー:プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ(マニュエル・ネーゲリ編ヴァイオリンと弦楽版)*
ヴィターリ:シャコンヌ ト短調(レオポルド・シャルリエ編ヴァイオリンとピアノ版よりペーター・ペトロフ編ヴァイオリンと弦楽版)*
マリア・テレジア・フォン・パラディス:シシリエンヌ(シチリアーノ)(マリアンナ・ルダケヴィッチ編ヴァイオリンと弦楽版)*
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.5-12「ラ・フォリア」(ユベール・レオナール編ヴァイオリンとピアノ版よりルダケヴィッチ編ヴァイオリンと弦楽版)#
タルティーニ:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 GT 2.A16(レスピーギ編ヴァイオリンと弦楽版)#、
 ヴァイオリン・ソナタ ト短調 GT 2.g05「悪魔のトリル」(インゴルフ・トゥルバン&ホルガー・フレイ編ヴァイオリンと弦楽版)#
クライスラー:タルティーニの様式のコレッリの主題による変奏曲(ルダケヴィッチ編ヴァイオリンと弦楽版)#
セバスティアン・ボーレン(Vn)、
ストリンジェンド・チューリッヒ*、
イェンス・ローマン(指)*、
チャーツ・チェンバー・アーティスツ#

録音:2021年5月3日-5日#、2022年1月7日-8日*、改革派教会(オーバーシュトラース、チューリッヒ)
セバスティアン・ボーレンの最新アルバム「ラ・フォリア」は、彼の憧れのヴァイオリニストであるイダ・ヘンデルへのオマージュです。彼は幼い頃から、バロックのレパートリーをロマンティックに演奏するヴァイオリニストたちに憧れており、ウクライナを代表するヴァイオリニスト、ナタン・ミルシテインの生徒と共に学びました。そして、YouTubeでイダ・ヘンデルの影響を受け彼女がコレッリの「ラ・フォリア」を演奏する映像を観ました。その演奏の素晴らしさに魅了されたボーレンは、ヴィターリやタルティーニ、そしてレスピーギやクライスラーなど何世紀にも渡って作曲家を魅了してきた「ラ・フォリア」を反映したコンセプトのアルバムを製作することにしました。このアルバムで彼は2種類の楽器を用いており、1710年製ストラディヴァリウス「キング・ジョージ」と1761年製グァダニーニを使用しています。
1987年スイス生まれのセバスティアン・ボーレンは、ザハール・ブロン、ジュリアーノ・カルミニョーラ、ドミトリー・シトコヴェツキーなどに師事しました。名教師たちによって鍛えられたその演奏技術は見事で、知性派の演奏でありながら甘美な表現も持ち合わせている期待の若手実力派ヴァイオリニストです。


Treasures
TRE-280(1CDR)
ダイゼンロート/ゴールデン・マーチ集
●ドイツ・オーストリア編
ハイドン:ドイツ国歌#
 レオンハルト:アレクサンダー行進曲#
 マイスナー:故郷をあとに(シュテットル行進曲)#
 フリーデマン:フリートリヒ大帝行進曲
 フチーク:剣士の入場#
 シュランメル:ウィーンはウィーン#
●イギリス編
 アーン:ゴッド・セイブ・ザ・クイーン+
  ルール・ブリタニア+
 グラハム:勝利者#
●フランス編
 リール:ラ・マルセイエーズ*
 ブランケット:サンブル・エ・ミューズ連隊行進曲*
 モウガー:金髪美女*
●アメリカ編
 スミス:星条旗
 ツィンマーマン:錨を上げて
 クロフォード:アメリカ空軍の歌
 グルーバー:アメリカ野砲隊の歌
 スーザ:海を越えた握手
  闘技士/シカゴの美人
  星条旗よ永遠なれ/雷神
  士官候補生/ワシントン・ポスト
  エル・カピタン/忠誠
マジョール・ダイゼンロート(指)
バッハバタリオン軍楽隊
フランス軍楽隊*、
ドイツ軍楽隊#
英国軍楽隊+

録音:1950年代末〜1960年代初頭(ステレオ)
※音源:日Victor SGW-7020、SGW-7021
◎収録時間:61:29
“ドイツ魂溢れる強靭なリズムが体の芯から鼓舞!”
■音源について
米VOX原盤。日本のビクターから「ゴールデン・マーチ」Vol.1&2として発売されていた2枚のLPの中から、ダイゼンロート少佐指揮による演奏の全てを録音。なお、楽団名が国別に分かれていますが、レコード解説によると、実体は全てバッハ・バタリオン軍楽隊とのこと。

★バッハバタリオン軍楽隊は「戦後、西ドイツの再軍に合わせて西ドイツ国防省親衛隊軍楽隊として発足。団員は音楽大学出身の優秀な奏者のみで編成されていました。発足当初から1962年の引退までこの楽団のレベルアップに貢献して続けたのがダイゼンロート少佐で、その豊かな表現力、ドイツ的な重厚味を期待するファンを裏切らない凄み、楽団の牽引力と、少佐という肩書からは想像できないセンスに圧倒されること必至です。
 「フリートリヒ大帝行進曲」は、音楽にも造詣が深く、バンドの中にクラリネットの使用を命じたドイツ軍楽隊の父と言われるフリードリヒ2世を讃えた作品。当然この楽団が手中に収め尽くした作品でのはずで、その精神的高揚感は無類。ただもっと驚くのは、そのスタイルをスーザにもそのまま持ち込んでいること!各国のテイストに寄せた演奏などそもそも念頭になく、ただ自分たちの流儀を通す実直さ、不器用さが表現に昇華され、聴き手の心と体を揺さぶるのです。
 特にオススメは「シカゴの美人」(トラック19)。強靭に腰が入ったリズムが火を噴くスタイルが最もハマった逸品。灼熱の高揚感が尋常ではないのに威圧感がなく、むしろ清々しく響くのは、そこに嘘がないからでしょう。
 有名な「剣士の入場」も一点一画を疎かにしない剛毅な演奏で、トリオにおけるルバートの呼吸感は、ダイゼンロートの高い音楽性を如実に表しています。
 ただ軽快なだけのマーチでは飽き足らない方はもちろん必聴ですし、あれこれ理論武装した演奏が評価されがちな昨今、体に染み付いたリズムと歌心を素直に出すという音楽表現の基本を体現するダイゼンロートのような姿勢は、ますます意義深いものとなることでしょう。【湧々堂・2022年5月】

Linn
CKD-692(1CD)
NX-B08
レスピーギ(1879?1936):管弦楽曲集
「ローマの松」/「ブラジルの印象」
組曲「シバの女王ベルキス」
アレッサンドロ・クルデーレ(指)LPO

録音:2021年10月3-5日 ヘンリー・ウッド・ホール、ロンドン
2016年にオーケストラ・アンサンブル金沢を指揮して日本デビューを飾った、ミラノ出身のアレッサンドロ・クルデーレ。ヨーロッパやアジア各地の オーケストラで活躍し、ジャンルイジ・ジェルメッティのアシスタントとしてミラノ・スカラ座などでも研鑽を積んだ彼が、協奏曲の伴奏以外では初 めてとなるCDのために選曲したのは、母国イタリアを代表する大作曲家レスピーギの作品となりました。「ローマの松」では、現在はトランペッ トとトロンボーンを用いるのが一般的なバンダに、フリューゲルホーン、バリトンホーン、ユーフォニアム各2を割り当てていることが特徴的。これは レスピーギ自身が指定したソプラノ、テノール、バスのフリコルノ(サクソルン族の金管楽器)に相当する本来の想定どおりの編成といえ、これら がオーケストラと直線的に呼び交わすのではなく、サクソルン族の特徴である拡散する音が現実と幻の間を彷徨うような響きを作る効果を上 げています。熱帯の物憂さを表現する「ブラジルの印象」、比較的近年になって高い人気を誇るようになった「シバの女王ベルキス」も収録。 いずれもオーケストラをただ派手に鳴らすだけの演奏とは一線を画し、レスピーギならではの色彩感を引き出すことに注力されており、結果的 に緻密な管弦楽法による演奏効果が最大限発揮された快演となっています。

ALPHA
ALPHA-832(1CD)
バッハ:管弦楽組曲(初期稿)
序曲(管弦楽組曲) 第1番ハ長調 BWV 1066
序曲(管弦楽組曲) 第2番イ短調(原調: ロ短調) BWV 1067
序曲(管弦楽組曲) 第3番ニ長調 BWV 1068
序曲(管弦楽組曲) 第4番ニ長調 BWV 1069
アンサンブル・マスク【ヤス・モイスィオ(Ob)、リデウェイ・デ・ステルク(Ob)、マチュー・ルー(Ob)、ジュリアン・デボルド(Fg)、ソフィー・ジェント、ルイ・クレアック(Vn)、ファニー・パクー(Va)、オクタヴィ・ドスタレ=ラロンド(Vc)、ブノワ・ファンデン・ベムデン(Cb)、オリヴィエ・フォルタン(Cemb)】

録音:2021年2月
ポワチエ・テアトル・オーディトリアム(TAP)、フランス
※ 国内仕様盤日本語解説…藤原一弘
カナダ出身のチェンバロ奏者オリヴィエ・フォルタンほか、世界各地の有名古楽器アンサンブルで活躍する名手たちが集ったアンサンブル・マス ク。来日公演で日本での知名度も上がっている彼らは、それぞれの高い技術と音楽性、そして極小編成での親密なコミュニケーションを生か し、作品本来の姿を明らかにするパフォーマンスで定評があります。ここでもバッハの名曲、管弦楽組曲を各パート1人の編成で収録していま すが、それだけではなく、現在知られている形の原型とされる、弦楽とオーボエを中心とした編成を再現してみせました。中でも特徴的なのは 通常フルートの独奏が入る組曲第2番で、調を全音下げてイ短調としたうえでオーボエが独奏を受け持ちます。フルートの重要レパートリーと なっている「バディネリ」も、もちろんオーボエが演奏。さらに、通常トランペットとティンパニが入る華麗な第3番は弦楽器のみ、同じく第4番で は3本のオーボエが加わります。いずれも、バッハが本来構想したであろう形であることも興味深いですが、通常と全く違う響きが味わえること にまず興味を惹かれるアルバムと言えそうです。

TCO
TCO-0004(1SACD)
R.シュトラウス:3つの交響詩

(1)「マクベス」 op.23
(2)「ドン・ファン」 op.20
(3)「ティル・オイゲンシュピーゲルの愉快ないたずら」 op.28
フランツ・ウェルザー=メスト(指) クリーヴランドO

録音:(1)2021年10月2-9, 14, 17日
(2)2021年10月7-9日
(3)2021年10月7-9日
すべてオハイオ州クリーヴランド、セヴェランス・ミュージック・センター、マンデル・コンサート・ホール(ライヴ)
クリーヴランド管自主レーベルの第4弾の登場!今回は、オーケストラの磨き抜かれたサウンドと比類なき芸術がこれ以上なく発揮される、R.シュトラウスの交響 詩3篇という、その音色を想像するだけでたまらないプログラムです。
R.シュトラウスの初期の交響詩「マクベス」「ドン・ファン」「ティル・オイゲンシュピーゲルの愉快ないたずら」の3篇を収録。ウェルザー=メストはR.シュトラ ウスの指揮にかけてもとりわけ高い評価を得ておりますが、ここでもシュトラウスが音で描いた物語、様々な景色や音色、感情が、これ以上なくかぐわしく、オーケ ストラの壮麗なサウンドとともに薫りたちます。
R.シュトラウスは9つの交響詩をのこしています。ドン・ファンとティルはとりわけ高い人気をほこる作品で、これらをきっかけにR.シュトラウスの名声が一挙 に世界で高まったといえるものです。2021年10月におこなわれた観客ありのライヴの収録。2020年3月以降コロナのためにシャットダウンされていた演奏会 がついに再開されたオープニング演奏会のプログラムの一環の録音です。ブックレットには、ウェルザー=メストのR.シュトラウスについての文章が掲載されており (英語のみ)、シュトラウスの作品の魅力をより深く広く知ることができます。 =ウェルザー・メストの言葉(抜粋)  歳を重ねるにつれ、音楽を通して人生を論じ、生きていることの真理を浮き彫りにするR.シュトラウスのユニークかつ均衡のとれた能力に、ますます深く尊敬す るようになってきています。シュトラウスの、音楽に対する知識と理解、つまり音楽の歴史とその感情を揺さぶる力についての知見は、他のどの作曲家と比べても 比べようがないくらいにものすごいものがあります。それに加えて、人間の感情、人間の思考、知的な哲学に対する鋭い理解と、音楽で物語を語ることの巧みさが あります。  シュトラウスの音楽作品がこれほどまでに生き生きとして感動的なのは、作曲家としてだけでなく、人間とは、生きるとは何か、ということについての観察者であ り、問いかけ人としての彼の能力が、比類なきものだからなのです。 (Ki)

Chandos
CHSA-5293(1SACD)

RCHSA-5293(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
ジョン・アイアランド(1879-1962):管弦楽作品集
サティリコン序曲
ダウンランド組曲(ブラス・バンドのための/弦楽版編曲:ジョン・アイアランド〔第2、第3楽章〕&ジェフリー・ブッシュ〔第1、第4楽章〕)
管弦楽のための交響的狂詩曲 「マイ=ダン」
管弦楽のための前奏曲 「忘れられた儀礼」
ロンドン序曲
降誕のキャロル 「聖なる少年」(Pのための前奏曲/弦楽オーケストラ版編曲:ジョン・アイアランド)
エピック・マーチ
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2021年8月26日-28日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
2度のBBCミュージック・マガジン賞受賞(「レスピーギ:ローマ三部作」〔RCHSA5261/CHSA5261〕と、「コルンゴルト:交響曲嬰ヘ調」〔RCHSA5220/CHSA5220〕)や、2021年のBBCプロムスでの初コンサートの世界的な評価で著しい躍進を続けるジョン・ウィルソンと、彼が再結成した“シンフォニア・オヴ・ロンドン”。優美なストリングスのサウンドで魅せた前作「メタモルフォーゼン」(RCHSA5292/CHSA5292)に続く2022年3枚目のリリースは、19世紀末〜20世紀のイギリス音楽史に名を刻む作曲家、ジョン・アイアランドの管弦楽作品集!
ブリテンの師としても知られるジョン・アイアランドはとりわけ室内楽曲やピアノ曲、歌曲などの分野で小〜中規模な作品を多く残した作曲家。古典的なドイツ音楽の語法と、ドビュッシーやラヴェルといった印象主義の影響に加え、しばしば訪れていたチャンネル諸島の景観からもインスピレーションを受けた“イギリス印象主義音楽”とも称される独自の作風は、斬新さを感じさせながら親しみやすさも併せ持ち、現在もイギリス国民に愛されています。ジョン・ウィルソンは2007年にもハレOを率いてアイアランドの管弦楽作品集(Halle, CDHLL7523)を録音していますが、ジョン・ウィルソン自身のさらなる進化と、シンフォニア・オヴ・ロンドンの流麗なサウンドによって今回の録音ではより一層アイアランド作品の真髄を味わえることでしょう。

Etcetra
KTC-1769(1CD)
ディルク・ブロッセ:弦楽のための作品集
3つの感傷的なワルツ(弦楽オーケストラとハープのための)
Black, White & In Between(Vnと弦楽オーケストラのための)#
無名戦士へ(弦楽オーケストラとハープのための)
アイ・ラヴ・ユー(ソプラノと弦楽オーケストラのための)+
タンゴ・タウト・コート(弦楽オーケストラのための)
エレジー(Vcと弦楽のための)*
歓喜の歌(弦楽オーケストラのために再構成)§
ヤング・ベルジャン・ストリングス、
ディルク・ファン・デ・モールテル(指)、
ロレンツォ・ガット(Vn)#、
アナ・ナケ(S)+、
マリー・ハリンク(Vc)*、
フランク・デブライネ(Sax)§
ベルギーの作曲家ディルク・ブロッセは、管弦楽から室内楽、歌曲、映画音楽や吹奏楽など幅広く作曲しています。また、指揮者としても著名でフィラデルフィア室内Oの音楽監督を務める他、ヘント映画祭の音楽監督としても活動しています。さらに地元であるヘントの王立音楽院で作曲と指揮を教えています。指揮者のディルク・ファン・デ・モールテルはベルギー国立Oの第1ヴァイオリンのメンバーです。クラシック音楽だけでなく、ワールドミュージックやジャズの分野でも活躍しています。

Diapason
DIAP-147(1CD)
ビゼー:作品集
(1)「カルメン」組曲第1番&第2番
(2)交響曲 ハ長調
(3)ラインの歌
(1)コンセール・ラムルーO、イーゴリ・マルケヴィチ(指)
録音:1959年
(2)フランス国立放送O、アンドレ・クリュイタンス(指)
録音:1953年
(3)マリヤ・グリンベルク(P)
録音:1951年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜 ディアパゾンが選んだ決定盤』。第147巻は、ビゼーの作品集!
イーゴリ・マルケヴィチの「カルメン」組曲に、アンドレ・クリュイタンスの「交響曲 ハ長調」という絶対的な名演奏に、ロシアの名ピアニスト、マリヤ・グリンベルクによる貴重な録音「ラインの歌」を収録しました。

オクタヴィア
OVCL-00783(1SACD)
税込定価
2022年5月25日発売
R.シュトラウス:交響詩「ドン=キホーテ」
交響詩「死と変容」
ミッシャ・マイスキー(Vc)
ラース・アンダース・トムター(Va)
ウラディーミル・アシュケナージ(指)
チェコPO

録音:1999年10月7、8日プラハ、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール
2002年に発売されたアシュケナージ&マイスキーによる「ドン=キホーテ」は、レコード芸術誌でも特選 盤に選ばれるなど、その完成度の高さから奇跡的な名盤となりました。その演奏は、マイスキーの極めて 繊細な音色のコントロールに、アシュケナージとチェコ・フィルがのびやかな温かさでこの曲のコンストラクショ ンを美しく際立たせています。 今まで、CDとSACDという2つのメディアで販売していたディスクが、新マスタリングを施し、Hybrid Disc として再登場です。往年の名演が、拘りのリマスタリングで現代に蘇ります。(オクタヴィア)

H.M.F
HMSA-0052(1SACD)
シングルレイヤー
税込定価
日本独自企画・限定盤
ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」
バレエ音楽「恋は魔術師」
カルメン・ロメウ(Ms)
マリーナ・エレディア(カンタオーラ)
マーラー・チェンバー・オーケストラ
パブロ・エラス=カサド(指)

録音:2019年4月、バルセロナ
2020年度第58回レコード・アカデミー賞銅賞・管弦楽曲部門受賞の名盤(HMM-902271/KKC-6127)を、SACDシングルレイヤーでおとどけします。 ハルモニア・ムンディ・レーベルからハイレゾ・マスターの提供を受け、キング関口台スタジオでリマスタリングを施した、日本独自企画・限定盤です。このたび のSACD化により、奥行き感や低音の響き、打楽器の響きなどがよりゆたかになっております。
スペインのグラナダ出身のエラス=カサドが、名門マーラー・チェンバー・オーケストラを率いて「三角帽子」と「恋は魔術師」を録音しました。これらの作品 が初演されてからちょうど100周年にあたる2019年の録音です。長年これらの作品を収録したいと考えていたエラス=カサド。世界最高峰のオーケストラを 得ての満を持してのレコーディングとなりました。まるで極彩色のキュビズムの絵画のような、熱く鮮烈な演奏で、これまでのこれらの作品観を覆されるよう。 カサド仕込みの本場のスペインのリズムに聴き手の耳も心も踊ります。「恋は魔術師」で歌い手を務めるマリーナ・エレディアは、当作品の世界最高峰のスペシャ リストです。カサドによる、最高レベルでアップデートされたファリャ2作品、注目です。

Forgotten Records
fr-1810(1CDR)
ドヴォルザーク&ヤナーチェク
ドヴォルザーク:弦楽セレナードOp.22*
 管楽セレナードOp.44#
ヤナーチェク:弦楽オーケストラの為の組曲+
ヴァーツラフ・ターヒリ(指)*
チェコ・フィルのソリストたち*
プラハ音楽院室内O(指揮者なし)#
プラハ室内O(指揮者なし)+

録音:1951年4月28日、ロコスカ・スタジオ* /1957年10月1日-3日#、1958年1月30日-31日+、ドモヴィナ・スタジオ(#/+)、すべてプラハ
※音源:Supraphon,
V 5400(*/#), DV 5560+
Forgotten Records
fr-1817(1CDR)
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲*
交響的舞曲#/ヴォカリーズ+
ジョン・ブラウニング(P)*
ディミトリー・ミトロプーロス(指)NYO

録音:1950年1月29日#、1956年2月5日*、以上カーネギー・ホール、
1955年5月8日、オーフィウム劇場+、(全てライヴ)

ALPHA
ALPHA-863(1CD)
現代エストニアの管弦楽作品
トヌ・クルヴィッツ(1969-):T月の光に (2020)
ウロ・クリグル(1978-):コルダ (2013)
ヘレナ・トゥルヴェ(1972-):影はあなたの後ろに (2011)*
タウノ・アインツ(1975-):序曲エストニア (2014)
クリグル:ザ・ボウ (2021)
レポ・スメラ(1950-2000):オリンピック・ミュージック I (1980)
マテ・スーチュ(Va)*
インドレク・レイヴァテギヤ(Vc)*
マリウス・ヤルヴィ(Vc)*
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2012年7月-2021年7月 パルヌ・コンサート・ホール、エストニア
パーヴォ・ヤルヴィが生まれ故郷エストニアで開始したパルヌ音楽祭をきっかけに、2011年に創設されたエストニア祝祭O。ALPHA- からの3枚目のアルバムは、エストニアを代表する5人の作曲家の作品集です。詩的かつ情景的な作風で知られるトヌ・クルヴィッツが、世界 的パンデミックで人々が孤独にさらされた2020年、パーヴォ・ヤルヴィに献呈した「To The Moonlight」は「管弦楽のための3つのブルース」 の副題を持ち、ブルースのイディオムを用いつつ、困難の時代を生きる人々の心情を表し、またこれに寄り添う美しさを湛えた作品となってい ます。管弦楽作品からエレクトロニクス、映画音楽などでも知られるウロ・クリグルによる「Chordae」は元々古代ギリシャ語とラテン語から取っ た表題に、「和音」、楽器の「弦」、「同意」など様々な言語に引っかけた意味を含ませており、多くの音が重なり合って作られる様々な和音 やリズムが次々と現れるドラマティックな作品。また「The Bow」も、「お辞儀」や楽器の「弓」など様々な意味を含むタイトルを持つ力強く美 しい作品。いずれもパーヴォ・ヤルヴィに捧げられています。グレゴリオ聖歌や東洋音楽から影響を受けているエレナ・トゥルヴェによる「L’ ombre derriere toi」は、3つのヴィオラ・ダ・ガンバと弦楽のために書かれた作品で、ここではヴィオラと2つのチェロがソロをとって演奏されま す。オペラなど舞台作品が有名なタウノ・アインツの「序曲エストニア」は、2012年にエストニアの詩人ジャン・ペクの「Mu isamaa(我が祖 国)」に作曲した際に、その詩から受けた印象を管弦楽で表現したというもの。エストニアで最も重要な交響曲作曲家とされるレポ・スメラによ る「オリンピック・ミュージック I」は、1980年モスクワ・オリンピックの際、タリンで開催されたヨット・レースのオープニングのために作曲されました。 いずれも調性的で聴きやすいながらも刺激的な作品で、まだまだ知られざるエストニア音楽界の奥深さを教えてくれるアルバムです。

ALBANY
TROY-1884(1CD)
作曲家の声〜ボーリンググリーンの新しい音楽集Vol.8
アーロン・ジェイ・カーニス:光の翼
マリリン・シュルード:時の帳*
ダリット・ウォーショウ:レスポンセズ
リチャード・コーネット:シンフォニア
マーティン・ケネディ:トロンボーンと管弦楽のための主題と変奏#
デイヴィッド・リプタク:ノーザン・ライト
※各作品の前に作曲者自身の語りによる解説を収録
エミリー・フリーマン(指)
ボーリング・グリーン・フィルハーモニア
イオアナ・ガル(Vn) *
ブリタニー・ラッシュ(Tb) #
アメリカの中堅からベテラン世代の作曲家による管弦楽作品集。作品の前に作曲者自身の ナレーションによる解説が収録されています。ピューリッツァ賞作曲家アーロン・J・カーニスの「光 の翼」は映画音楽を思わせるエンターテイメント性の高い佳作。シュルードの「時の帳」はベル クを思わせる表現主義的な秀作。ケネディのトロンボーン協奏曲「主題と変奏」は現代音楽とジ ャズが融合した楽しい作品。リプタクの「ノーザン・ライツ」は管弦楽の機能を存分に生かしたド ラマティックな作品。アメリカ現代音楽におけるオーケストラの今を知る上で最適の一枚。
ALBANY
TROY-1891(1CD)
「フィルタリング」〜メリーランド大学ボルティモア校ウィンド・アンサンブル
(1)ブラッド・エリス:マクガフィのリード
(2)サミュエル・ウィニー:ロスローリエンの夕暮れ
(3)アンナ・ルービン:キアロスクーロ
(4)ジャニス・マッコーリー:万華鏡
(5)ダニエル・バーナード・ルーメイン:ブードゥー・ヴァイオリン協奏曲
ブライアン・カウフマン(指)
メリーランド大学ボルティモア校ウィンド・アンサンブル
(1)トレヴァー・モーリー(Ob)
(1)ブラッド・エリス(P)
(5)ダニエル・バーナード・ルーメイン(Vn)
メリーランド大学ボルティモア校ウィンド・アンサンブルはアメリカ東部を代表するウィンド・アン サンブル。作曲家ブラッド・エリスを音楽監督として新作、ポップスの吹奏楽編曲の演奏を行っ ています。収録曲はいずれも親しみ易いものばかりで、音楽監督エリスの作品はスイング・ジャズ の要素を取り入れた軽快な音楽。ルーメインの「ブードゥー・ヴァイオリン協奏曲」はヴァイオリン と吹奏楽のための協奏曲でジャズ、ロック、エスニックな音楽が闇鍋状態でミックスされた面白 い作品。

FUGA LIBERA
FUG-794(1CD)
シェーンベルク、ウェーベルン作品集
シェーンベルク:室内交響曲第1番 Op. 9
ウェーベルン:交響曲 Op. 21
シェーンベルク(ホリガー編):6つの小品 (原曲: ピアノのための6つの小品) Op. 19
ウェーベルン:5つの楽章 (弦楽合奏のための) Op. 5
ローザンヌ室内O
ハインツ・ホリガー(指)

録音:2021年2月26-28日 ローザンヌ歌劇場
オーボエの名手、作曲家にして近現代音楽解釈の大家ハインツ・ホリガーが振る、近代音楽発展の立役者シェーンベルクとその門下ウェー ベルンの作品。シェーンベルクの室内交響曲は、冒頭から鋭い切れ味を感じさせる緊張感で、コーダへ向けて息もつかせぬ緻密さと構成で 一気に聴かせます。続くウェーベルンの交響曲では主題となる音列の動きを明確に聴かせ、作品の構造を緊張を持続させながら明示。 シェーンベルクがピアノのために書いた「6つの小品」をホリガーが室内管弦楽へ編曲したものは、どれも非常に短い曲ですが、管楽器により強 調される和声や効果的な打楽器の使用などがたいへん新鮮。当初弦楽四重奏のために作曲されたウェーベルンの「5つの楽章」は、作曲 後20年を経て編曲された弦楽合奏版を収録しています。

Capriccio
C-5449(1CD)
NX-B05
ケクラン:セヴン・スターズ・シンフォニー/星空の詩
セヴン・スターズ・シンフォニー 7大スターのための交響曲 Op. 132(1933)
1. I. Douglas Fairbanks ダグラス・フェアバンクス(en souvenir du voleur de Bagdad)
2. II. Lilian Harvey リリアン・ハーヴェイ(menuet fugue)
3. III. Greta Garbo グレタ・ガルボ(choral Paien)
4. IV. Clara Bow et la joyouse Californie クララ・ボウと陽のあたるカリフォルニア
5. V. Merlene Dietrich マレーネ・ディートリッヒ
(variations sur le theme par les letters de son nom)
6. VI. Emil Jannings エミール・ヤニングス(en souvenir de l’Ange bleu)
7. VII. Charlie Chaplin チャーリー・チャップリン
(variations sur le theme par les letters de son nom)
8. VERS LA VOUTE ETOILEE 星空の詩
管弦楽のための夜想曲 Op. 129(1923-1933/1939改訂)
バーゼルSO
アリアーヌ・マティアク(指)

録音:2021年1月
フランク、フォーレ、ドビュッシーらの影響を受けながらも、伝統的なハーモニーと作曲技法を独自に拡大し、時には無調の作品も書いたフランスの作 曲家ケクラン。200曲を超える作品を遺しました。演奏・録音の頻度は高いとは言えないものの、『ジャングル・ブック』やピアノ曲をはじめとして根強い 人気があります。 夜になると望遠鏡で星を眺め、宇宙の神秘を解明しようと試み、またある時は神話や旅行記、未知の国についての書物を熱心に読んでいたともい うケクラン、このアルバムに収録された「セヴン・スターズ・シンフォニー」は、同時収録の「星空の詩」とともに天体にまつわる曲かと思えますが、実はケク ランお気に入りのハリウッドで活躍したスターたちへの思いを綴った作品で、シンフォニーと題されているものの、自由な組曲形式を採っています。ケクラ ンが各々のスターに抱いていたイメージがそのまま表現されているため、曲調は現代的で、時にはオンド・マルトノまでが登場する不思議な響きが横 溢しています。 フランスの指揮者アリアーヌ・マティアクはオペラ歌手の両親のもとに生まれ、幼いころからピアノを学びました。後にウィーンで指揮を学びつつレオポル ト・ハーガーと小澤征爾の指導を受け、同時にアルノルト・シェーンベルク合唱団のメンバーとしてアーノンクールの指揮で歌いました。母国モンペリエ 歌劇場をはじめとして西欧各国のオペラハウスで指揮を重ねて来ましたが近年はシンフォニー・コンサートでも注目され、2022/23シーズンからヴュル テンベルク・フィルの首席指揮者に就任します。

Capriccio
C-5447(1CD)
NX-B05
ブラームス:セレナード集
セレナード第1番ニ長調 Op. 11(ホルヘ・ロッターの九重奏復元版)
セレナード第2番イ長調 Op. 16(1860)
リノス・アンサンブル

録音:2020年1月14-17日
ブラームスの2曲のセレナードは、20代の彼がデトモルトの領主リッペ侯レオポルト3世のもとで働いていた時期に着手されました。2曲ともハイドンや モーツァルトを思わせる古典的な風情に加えて、後のブラームスに通じる厚みのある響きも聞かれる作品に仕上がっています。1857年から58年に書 かれた第1番は九重奏曲の室内楽曲でしたが、1860年にブラームスが管弦楽用に編曲した際にオリジナルの楽譜を破棄してしまいました。ここでは ロッタ―が管弦楽版を元に復元した九重奏版を演奏しています。 第2番はヴァイオリンを除く小編成の管弦楽版として構想され、1860年に初演されています。クララ・シューマンが第2楽章アダージョの美しさを絶賛 したと伝えられます。リノス・アンサンブルはこの曲も弦楽パート各一人で演奏しています。

LSO Live
LSO-0836(1SACD)
バーンスタイン:プレリュード、フーガとリフ(1949)
ストラヴィンスキー:エボニー協奏曲(1945)
ゴリホフ(ゴンザロ・グラウ編):ナザレーノ(2000作曲/ 2009年編)
サー・サイモン・ラトル(指)LSO
ピアノ:カティア&マリエル・ラベック姉妹(ゴリホフ)
クラリネット:クリス・リチャー ズ( ストラヴィンスキ ー )
ゴンザロ・グラウ、ラファエル・セグルニエ(ラテン・パーカッション)

録音:2018年12月12&13日、バービカン・ホール(ロンドン)
ラトル指揮LSOという最強の組み合わせで、バーンスタイン、ストラヴィンスキー、そしてグラミー作曲家のゴリホフ作品をお楽しみいただきます。ラトルがLSO 音楽監督に就任したのが2017-18シーズン。2018年12月の録音で、就任間もない頃の演奏ですが、すでにラトルとオケの相性はこれ以上ないくらいにぴっ たり。クラシックとジャズの融合を寿ぐようなプログラムですが、クールな表情、突き刺すようなリズムは完璧。世界最高峰のオーケストラによる豪華演奏です!
バーンスタインの作品は1949年に完成、当初はジャズ・アンサンブルのために書かれましたが、その後オーケストラ編成に改訂されました。ピアノとソロ・クラ リネットを含みます。ジャズ風のリズムが炸裂する作品ですが、ラトルもLSOもらくらくと鳴りっぷりのよい演奏です。ストラヴィンスキーのエボニー協奏曲はクラリ ネットとジャズバンド、という編成。クラリネットはLSO首席奏者のクリス・リチャーズが務めます。
ゴリホフの「ナザレーノ」は、アルゼンチン・タンゴとジャズのリズムが躍動する作品。2000年にバッハ没後250年記念として委嘱された「マルコ受難曲」 を土台としています。受難曲はオーケストラ、合唱と、ブラジル・ジャズのヴォーカル、アフロ=キューバのヴォーカルなどを擁する編成でしたが、2008年に、ラベッ ク姉妹の依頼を受けたベネズエラのゴンザロ・グラウが、受難曲の要素をのこしながらも、2台ピアノとオーケストラの編成に編曲しました。タイトルの「ナザレーノ」 はイエスが子供時代を過ごした地、ナザレに由来します。ラテンのリズムに彩られた作品を、LSOとラベック姉妹、そしてラトルが見事に響かせます! (Ki)

TOCCATA
TOCC-0468(1CD)
NX-B03
リヒャルト・シュテール(1874-1967):管弦楽作品集 第1集
古風な様式の協奏曲 Op. 68- 弦楽、ピアノとパーカッションのために(1937)
サラバンドとスケルツォ
組曲第2番イ短調 Op. 120- 弦楽オーケストラのために(1947)
アグニェシュカ・コパツカ(P)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
イアン・ホブソン(指)

録音:2021年6月14-16日
世界初録音
リヒャルト・シュテールは、同時期に活躍したコルンゴルトやシェーンベルクと同じく、ナチスの迫害により祖国を追わ れ、アメリカに亡命した作曲家。激動の人生を送りながらも93年という長命を得て、7つの交響曲をはじめ、室内 楽、歌曲、合唱曲、ピアノ曲などの膨大な作品を残しました。このアルバムでは1937年と47年、迫害から亡命の 時期に書かれた弦楽オーケストラのための2作品を収録。エネルギッシュで反抗的な作風の「古風な様式の協奏 曲」に比べ、後期ロマン派の様式を模した内省的で控えめな「組曲第2番」、どちらもシュテールの心情が映し出さ れています。

Paladino Music
PMR-0111(1CD)
ヘルムート・ローグル(1960-):管弦楽作品集
ローグル・ポルカ Op.62
シンフォニック・ミニアチュール Op.54
弦楽オーケストラのための音楽 Op.39
交響曲 I Op.66
アントン・ブルックナー私立大学O、
マンフレッド・マイヤーホーファー(指)ほか

録音:2013年〜2021年(オーストリア、リンツ)
母国オーストリアの音楽界には欠かせない存在となっている現代作曲家ヘルムート・ローグル(1960-)の管弦楽作品集。彼の作品には、あらゆる編成の室内楽、様々なソロ作品、子供向けオペラ、そして大規模なアンサンブルのための音楽が含まれています。2020年の還暦を機に作曲した初の交響曲を世界初演・初録音したのは、ローグルの故郷リンツにある有名な音楽大学、アントン・ブルックナー私立大学のオーケストラです。

Etcetra
KTC-1759(1CD)
ア・テンション
カレル・フイヴェールツ(1923-1993):Zum Wassermann(14人のミュージシャンのための)(1984)
フレデリク・ネイリンク(b.1985):Gestalt VIII(準ソリストのヴィオラを含む混合アンサンブルのための)(2014)
フィリップ・ロス(b.1966):El agua y la muerte(小アンサンブルとヴォイスのための)(2014…)
リュック・ブレウェイズ
(1959-2015):Fetes a tensions:(les) eaux marchent(20人のミュージシャンのための)(2012)
スペクトラ、他
室内アンサンブルであるスペクトラは、現代音楽を中心に演奏しています。特にベルギーの作曲家の作品を多く取り上げ、また劇作家や作家など多方面の分野と協力しながら活動しています。このアルバムでもカレル・フイヴェールツやリュック・ブレウェイズといったベルギーの現代作曲家の作品を取り上げています。

SWR music
SWR-19428CD(5CD)
NX-C05
ラヴェル:管弦楽作品全集+2つの歌劇

【CD1】
ラ・ヴァルス
クープランの墓
道化師の朝の歌
スペイン狂詩曲
ボレロ

【CD2】
亡き王女のためのパヴァーヌ
バレエ『マ・メール・ロワ』
海原の小舟
シェエラザード、おとぎ話への序曲
古風なメヌエット
バレエ音楽「ジャンヌの扇」 - ファンファーレ

【CD3】
バレエ『ダフニスとクロエ』
高雅で感傷的なワルツ

【CD4】
シェエラザード
歌劇「スペインの時」

【CD5】
歌劇「子供と魔法」
マ・メール・ロワ(組曲版)*
全てシュトゥットガルトRSO
ステファヌ・ドゥネーヴ(指)

【CD1】…93.305
録音:2012年10月25-26日、2012年12月13-14日
【CD2】…93.325
録音:2014年1月16-17日、2013年9月9-13日、2014年7月30日
【CD3】…SWR19004CD
南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル
録音:2014年7月26、28、29日、2014年10月2日
【CD4】…SWR19016CD
ステファニー・ドゥストラック((Ms)、ジャン=ポール・フシェクール(T)、ヤン・ブロン(T)、アレクサンドル・デュアメル(Br)、ポール・ゲイ(Bs)
録音:2015年3月2-5日、2014年12月11-12日
【CD5】…SWR19033CD
カミール・ポール(S)、マリー・カラル(Ms)、ジュリー・パスチュロー(Ms)、アニック・マシス(S)、マリ・ド・ヴィユトレイ(S)、ポール・ゲイ(Bs-Br)、マルク・バラール(Br)、フランソワ・ピオリノ(T)
南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル
カントゥス・ユヴェヌム・カールスルーエ
録音:2015年12月14-15日、2013年9月19-20日*
フランスの指揮者ステファヌ・ドゥネーヴは母国フランス音楽への多大な愛情を持ち、2013年のシュトゥットガルト放送響との来日公演でもラヴェルの 演奏が特に高い評価を得ました。この5枚組BOXには、バレエ・リュスのために書かれた『ダフニスとクロエ』をはじめ、「ボレロ」や「亡き王女のためのパ ヴァーヌ」などのお馴染みの曲、そして「スペインの時」と「子供と魔法」の2作の歌劇までを網羅。ドゥネーヴが最も愛するという『マ・メール・ロワ』はバレ エ版と組曲版の2ヴァージョンを収録。ラヴェル作品の魅力を存分に伝えています。

Cala Signum
SIGCD-2008(1CD)
ザ・ロンドン・ヴァイオリン・サウンド
ドヴォルザーク:我が母の教えたまいし歌
モンティ:チャールダーシュ
ガーシュウィン:サマータイム(「ポーギーとベス」より)
マスカーニ
:間奏曲(「カヴァレリア・ルスティカーナ」より)
ハチャトゥリアン:剣の舞(「ガイーヌ」より)
ショスタコーヴィチ:ロマンス(「馬あぶ」より)
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
ラフマニノフ
:ハンガリー舞曲
(全てジュリアン・ミローネ編)
ジェフリー・サイモン(指)
ロンドン3大オーケストラの48人の第1ヴァイオリン奏者たち(ロンドン・フィル、ロイヤル・フィル、フィルハーモニア管より)

録音:1994年5月14日、オール・ハロウズ教会、ロンドン(イギリス)
(収録時間:約26分)
ロンドンのメジャー・オーケストラの名手たちを集めて指揮者のジェフリー・サイモンが贈る「ロンドン・サウンド・シリーズ」。その中からロンドン最高のヴァイオリン・セクションが一堂に会して収録されたベスト・セラー、ザ・ロンドン・ヴァイオリン・サウンド(旧品番:CACD0105)が、Cala Signumレーベルから待望の復活です。
ドビュッシーからガーシュウィンまで、総勢48人のヴァイオリニストたちが、極上のアンサンブルで新たな境地へと誘います。モンティの「チャールダーシュ」はより情熱的に、ハチャトゥリアンの「剣の舞」は躍動感に溢れ、ショスタコーヴィチの「ロマンス」はより美しく、ジュリアン・ミローネの編曲が冴えわたった楽曲ばかりとなっています。
ロンドン・フィル、ロイヤル・フィル、フィルハーモニア管の面々も普段とは全く違った編成にも関わらず、さすがは名手揃いといった見事な演奏で、その卓越した技術を感じさせてくれる素晴らしいアンサンブルを披露しています。

Printemps des Arts de Monaco
PRI-038(1CD)
アラム・ホヴァニシヤン(1984-)&ミハイル・ペトロシヤン(1973-):バレエ音楽『〈7〉〜シンジャールの天使たち』
1. 時の流れI 〜ピッコロのための(MP)
2. 土曜日 〜G管フルートのための(AH)
3. 時の流れII 〜ファゴットとハープのための(AH)
4. 金曜日 〜イングリッシュホルンとヴァイオリンのための(MP)
5. 時の流れIII 〜打楽器のための(MP)
6. 木曜日 〜バスクラリネット、マリンバとコントラバスのための(AH)
7. 時の流れIV 〜ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための(AH)
8. 水曜日 〜トランペットとファゴットのための(AH)
9. 時の流れV 〜フルート、イングリッシュホルン、クラリネットと打楽器のための(MP)
10. 火曜日 〜ホルン、ヴァイオリン、ヴィオラとハープのための(MP)
11. 月曜日 〜チェロのための(MP)
12. 日曜日の夜、孔雀の天使 〜フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、ハープ、打楽器、
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスのための(AH)
13. 日曜日の昼、孔雀の天使 〜ピッコロ、オーボエ、Es管クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、ハープ、打楽器、
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスのための(MP)
(AH)…アラム・ホヴァニシヤン作曲
(MP)…ミハイル・ペトロシヤン作曲
ブルーノ・マントヴァーニ(指)、
アンサンブル・オルケストラル・コンタンポラン

録音:2021年11月3-7日サン=テティエンヌ地方音楽院(ロワール県)
アルメニアの作曲家、アラム・ホヴァニシヤン(1984-)とミハイル・ペトロシヤン(1973-)の共作による『〈7〉〜シンジャールの天使たち』。「モンテカルロ 春の芸術祭」の委嘱で書かれ、2022年3月27日に初演されたバレエ作品です。初演に先立つ2021年11月にレコーディングされたのがこのCD。
ヤジディ教徒の神話に着想を得た作品で、神が1週間かけて天使を創造していくさまが描かれています。時間軸は逆さまになっていて、土曜日に始まって金、木、 水…と遡り、各日1人の天使が生まれていき、最後に主役である「孔雀の天使」が現れます。それぞれの天使のテーマにはヘブライ、アラブ、アルメニア、ペルシャ など、この古代宗教を取り巻く世界の音楽が引用され、独特な雰囲気に包まれています。またヤジディ教は善と悪が一体化した宗教であり、その二面性は作品の最 後に悪魔の化身でもある「孔雀の天使」が登場することでクライマックスを迎えます。2人の作曲家による共作というのも、二面性をより鮮烈に表現するための手 法と言えるでしょう。薄い響きからトゥッティに向かっていく慎重な楽曲構成も巧妙です。 (Ki)


Treasures
TRE-259(2CDR)
ウェルドンの「ポピュラー・コンサート」
■Disc1
(1)ポンキェルリ:時の踊り#
(2)ニコライ:「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲#
(3)シベリウス:交響詩「フィンランディア」#
(4)メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」#
(5)サン・サーンス:交響詩「死の舞踏」#
(6)サン・サーンス:「サムソンとデリラ」〜バッカナール#
(7)ヘンデル(エルガー編):序曲ニ短調*
(8)バッハ(ウィルヘルミ編):G線上のアリア*
(9)バッハ(ヘンリー・ウッド編):無伴奏バイオリン パルティータ第3番〜ガヴォット*
(10)ヘンデル:「ソロモン」〜シバの女王の入場*
(11)ヘンデル:オケイジョナル・オラトリオHWV 62〜行進曲*
■Disc2
(1)サリヴァン:序曲「舞踏会で」*
(2)エルガー:朝の歌*
チャイコフスキー:スラブ行進曲*
(3)スッペ:「軽騎兵」序曲+
チャイコフスキー:「眠りの森の美女」〜ワルツ+
(4)マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲+
(5)バッハ(ウォルトン編):『羊は安らかに草を食み』+
(6)リスト:ハンガリー狂詩曲第2番(ミュラー=ベルクハウス編)+
(7)オッフェンバック:「天国と地獄」序曲+
(8)イッポリトフ・イワーノフ:酋長の行列+
ジョージ・ウェルドン(指)
フィルハーモニアO#.+、LSO*

録音:1954-1956年#、1953年10月23-29日*、1951-1953年+(全てモノラル)
※音源:英COLUMBIA 33SX-1032+、1045*、1054#
◎収録時間:71:55+67:00
“解釈の痕跡を残さないウェルドンの美学の結晶!”
■音源について
ウェルドンは小品の録音を多く遺していますが、このロンドン響とフィルハーモニア管を振り分けた「ポピュラー・コンサート・シリーズ」(全3LP)は、ハイセンスなウェルドンの芸術の宝庫。ここではその全てを収録しています。サン・サーンスの2曲はLSOとの1950年の録音に次ぐ2回目の録音。#はステレオ最初期の録音ですが、これはモノラルしか確認できませんでした。
※シベリウスの「フィンランディア」とサン・サーンスの「バッカナール」は音が混濁気味ですが、複数の同品番レコードで同じ現象であることを確認しました。予めご了承ください。

★こういった小品をじっくり味わいたいときに、ニュアンスがいちいち説明調に聞こえてしまっては台無しですが、音楽の素の持ち味だけを確実に抽出することを旨とするウェルドンにはそんなことはあり得ず、そのセンスに敵う指揮者はなかなかいません。ここまで純音楽的アプローチを極めると、各曲のローカル色の味付けも不要となり、楽譜を追っただけのロマンの欠片もない演奏とも似て非なる奥ゆかしい佇まいとフォルムが生まれるのです。
 「時の踊り」は、テンポの速い後半に差し掛かるまでの詩的なニュアンスが心を捉えますし、8:26からはチェロの対旋律を際立たせるのが通例ですが、声部の操作感が出ることが皆無なのもウェルドンの音作りの特色の一つ。それでも、健康的でチャーミングな表情ははっきり浮かび上がるのです。
 「ウィンザーの陽気な女房たち」は、聞き慣れた音楽よりも更に上質に聞こえます。7:15のルフト・パウゼも意識しないと分からないほど自然さで、これもウェルドンのセンスの賜物。
 ウェルドンの折り目正しい造形力が作品に相応しい気品を与えて稀有な名演に結実したのが「フィンガルの洞窟」。劇的効果を狙えば狙うほど空振りしがちなこの名曲の本質を知り尽くしているからこそ、堂々と自然体を通すことができるのでしょう。それだけに6:46からのクレッシェンドでの凄みはあまりにも意外で、強烈な印象を残します。単なる風景描写ではない、聴き手の想像力を刺激して止まない普遍的な解釈の極みと言えましょう。
レコードの「第2集」は、バッハ、ヘンデルの編曲物を中心に収録されていますが、これらはまさにウェルドンの十八番。「G線上のアリア」「ガヴォット」は、LSOの弦の機能美を十分に活かし、輝かしく再生。「シバの女王の入場」のオーボエの巧さにも唖然。
 ウェルドンによるエルガーで最も有名なのはステレオ録音の「威風堂々」だと思いますが、その何倍も素晴らしいのがこの「朝の歌」で、同曲トップクラスの名演であることは間違いなし!温もりと慈愛に満ちた表情が自然な呼吸とともに繰り広げられ、至福の空気感を生み出すのです。
 フィルハーモニア管の「天国と地獄」といえば、後のカラヤンの驚異的名演がありますが、ソロの自由度と屈託のなさ、リズムの洒脱さ、色彩の魅力は明らかにこちらが優ります。そして「酋長の行列」。洗練とは対極にあるこの曲の野暮ったい味は、このテンポ以外では引き出せないのはないでしょうか?
基本的に「演奏行為=自己表現」だと思いますが、自己を投影させないというスタンスをとことん突き詰めると、抜群の安定感と説得力を持つ演奏が生まれることがあるのです!ただ、そんな成功例が他になかなか思い当たらないことを考えると、指揮者ウェルドンの認知度はあまりにも低すぎます! 【湧々堂・2022年4月】

RCO Live
RCO-20002(3SACD)
ホライゾン10


■SACD1
(1)デトレフ・グラナート:Weites Land (Musik mit Brahms)
(2)マルタイン・パディング:Softly Bouncing
(3)クリスティアーン・リヒター:Wendingen
(4)クリスティアーン・リヒター:2270
(5)ブライ・ソレール:Sol

■SACD2
(1)テオ・フェルベイ:Ariadne
(2)リック・ファン・ヴェルヅハウゼン:mais le corps tache d’ombres
(3)ブラム・コルテカース:Notenkrakers’ notulen
(4)セリア・スヴァルト:Reflections
(5)ニック・ウート:Leaves in Autumn
■SACD3

(1)リーム:ソステヌート(Joel Ethan Friedに捧ぐ)
(2)ヤコブ・テル・ヴェルデュイ:Who, What, Where, When, Why?
(3)ライアン・ウィグルスワース:Clocks from A Winter’s Tale
(4)ロブ・ダークセン:Resilience
ロイヤル・コンセルトへボウO

■SACD1(65’41)
(1)セミヨン・ビシュコフ(指)
録音:2019年6月19,20日
(2ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン(指)
録音:2020年1月8,9日
(3)クジョージ・ベンジャミン(指)
録音:2019年1月18日
(4)グスターヴォ・ヒメノ(指)
録音:2020年10月8日
(5)ジョージ・ベンジャミン(指)
録音:2019年1月18日
■SACD2(55’59)
(1)サントゥ= マティアス・ロウヴァリ(指 揮)
録音:2020年1月31日
(2)ファビオ・ルイージ(指)
録音:2021年5月14日
(3)キャサリン・ダイン(S)
アントニー・ヘルムス(指)
録音:2020年12月3日
(4)レミー・ヴァン=ケステレン(Hp)
アントニー・ヘルムス(指)
録音:2020年12月3日
(5)レオニー・ボット(Vn)
カロリーヌ・グロン(Vn)
マルティナ・フィルニ(Va)
ヨリス・バン・デン・バーグ(Vc)
レオ・ジェネット(Cb)
録音:2021年2月23日
■SACD3(52’03)
(1)アラン・アルティノグリュ(指)
録音:2020年3月5-8日
(2)フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
録音:2020年8月20、22&23日
(3)ライアン・ウィグルスワース(指)
録音:2017年5月12日
(4)コンセルトヘボウ・室内オーケストラ
アレクセイ・オグリンチュク(指)
録音:2021年2月23日

収録:アムステルダム 、コンセルトへ ボウ(ライヴ )
名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管が同時代音楽を取り上げるシリーズ、ホライゾンの記念すべき第10集。2020年〜2021年は新型コロナウィルスによるパ ンデミックの影響でコンサート回数も激減しました。当初の予定と変更を余儀なくされた楽曲もありましたが、そのような中でも、現代音楽は「時代を映す鏡」とい う重要な役割のもと委嘱した作品の初演は継続的に行われました。この3枚組のアルバムには、コンセルトヘボウ管が行ってきた若手現代作曲家の育成と普及とい う目的のホライゾン・シリーズの10作目の節目であると同時に、現代社会への証言でもある記念碑的な内容となりました。
ドイツの作曲家デトレフ・グラナートは、2011年から2017年までコンセルトヘボウ管のレジデント・コンポーザーを務めていました。セミヨン・ビシュコフ指 揮によって演奏された「Weites Land(遥かなる大地)」は2013年に書かれた作品。「Musik mit Brahms」という副題が付けられ、自身の出身ハンブルク が生んだ偉大な作曲家ブラームスの交響曲を思わせる作品となっています。
2021年5月に無観客コンサートとして行われたファビオ・ルイージとの公演からリック・ファン・ヴェルヅハウゼンの新作「 mais le corps tache d'ombres」を収録。この作品はマーラーの交響曲9番に影響を受けて書かれた作品で当初同曲と演奏されるはずでしたが、コロナの影響で叶わず、当日はマー ラーの交響曲第5番と亡き子をしのぶ歌とともに初演されました。タイトルはフランスの作家ジャン・ジュネの長詩「死刑囚」からとられたもの。
そして2020/21のコンサートシーズンは世界中のオーケストラがそうであったように、全く新しい基準で運営しなければならない状態となりました。演奏者は 舞台上で1.5mの距離を保ち、観客の人数も厳しく制限されました。その2020年春にヤコブ・テル・ヴェルデュイ(ヤコブTV)の元に作曲依頼がきました。オラ ンダの"アヴァン・ポップ"の作曲家、ヤコブTV(1951-)は、ロックミュージシャンとしてキャリアをスタート。作曲や電子音楽を学び、1980年にオランダの作 曲コンペティションにて受賞。現在は、ヨーロッパで最も活躍している作曲家のひとりとして作曲活動を行っています。彼が今回作曲したオーケストラ作品「Who, What, Where, When, Why?」は混沌とした現代社会、そして現在直面する危機に正面から向き合うような内容。1.5mの距離を前提として書かれた作品のた め、オーケストラの広がりが逆に透明感のあるサウンドを生み出し、左右の金管楽器が鮮明に美しく響きます。そしてこの作品を指揮するのはどの時代の作品も刺 激的に演奏するフランソワ=グザヴィエ・ロト。 (Ki)

東武レコーディングズ
TBRCD-0139(1CD)
税込定価
ビゼー:劇音楽「アルルの女」全曲
(A.ドーデ原作による原典版)
佐藤正浩(指)
ザ・オペラ・バンド
武蔵野音楽大学cho(合唱指導:横山修司)

録音:2022 年1 月8 日東京芸術劇場ライヴ
コロナ禍真っただ中の2022 年1 月東京芸術劇場において驚嘆すべき上演が実現し た。ビゼーの「アルルの女」。劇音楽の本来の姿である芝居付き全曲上演です。組曲 版なら誰でも知っている名曲ながら、フランスの大作家ドーデの戯曲に乗せて繰り広げ られるアルルの物語。劇と音楽という元来切っても切れない関係を指揮者佐藤正浩自 らが台本を編集し日本語訳。佐藤の手兵であるザ・オペラ・バンドによる精緻なアンサン ブルが楽しめる決定盤の登場。録音も上々。22 ページに及ぶ台本も収録したブックレ ットも充実。公演時の字幕を再録。曲目解説:岸純信氏。

Forgotten Records
fr-1760D(1CDR)
アルトゥール・ローター〜歌劇序曲集
ドニゼッティ:「連隊の娘」
ロッシーニ:「ウィリアム・テル」、
ヴェルディ
:「アイーダ」、
ドニゼッティ:「ドン・パスクァーレ」、
ロッシーニ
:「セビリャの理髪師」、
ヴェルディ
:「運命の力」各序曲
アルトゥール・ローター(指)
ベルリン国立歌劇場O

録音:1952年頃
※音源:Urania URLP 7057
Forgotten Records
fr-1776(1CDR)
ペルレアグリンカ&リャードフ
グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲
 幻想的ワルツ
 「[皇帝に捧げし命」序曲
 スペイン序曲第1番「ホタ・アラゴネーサ」
 幻想曲「カマリンスカヤ」
 スペイン序曲第2番
 マドリッドの夏の一夜の思い出
リャードフ:交響詩[バーバ・ヤガー」
 交響詩魔法にかけられた湖」
 交響詩「キキモラ」
ヨネル・ペルレア(指)バンベルクSO

録音:1956年9月8日-9日(リャードフ) 、1957年9月15日、20日-21日(グリンカ) (全てステレオ)
※音源:Vox STPL 510.280 STPL 510.600
Forgotten Records
fr-1777(1CDR)
レオン・バージン
モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」*
プロコフィエフ:バレエ音楽「放蕩息子」#
レオン・バージン(指)
ナショナル・オーケストラル・アソシエーション*、
ニューヨーク・シティ・バレエO#

録音:1956年7月5日* 、1955年3月#
※音源:Columbia ML 5176* / Vox PL 9310 #
Forgotten Records
fr-1780(1CDR)
ピエール・デルヴォー/ロシア&フランス音楽
グリンカ:「皇帝に捧げし命」序曲*
ボロディン:交響詩「中央アジアの草原にて」*
プロコフィエフ:「3つのオレンジへの恋」組曲 #
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲#
ラヴェル:ボレロ#
 亡き王女の為のパヴァーヌ#
ピエール・デルヴォー(指)
アムステルダム・フィルハーモニック協会O*
ハンブルク国立PO#

録音:1960年12月、アムステルダム* /1959年、ハンブルク# 、ともにステレオ
※音源:Concert Hall & GUILDE INTERNATIONALE DU DISQUE MMS-2198 *、SMS-221
Forgotten Records
fr-1786(1CDR)
R=コルサコフ:交響組曲「シェエザード」
バラキレフ(カゼッラ編):イスラメイ#
リャードフ:8つのロシア民謡 Op.58 +
ヨネル・ペルレア(指)バンベルクSO

録音:1956年9月8日-9日、13日-14日(全てステレオ)
※音源:Vox STPL 510.220 PL 10.600 # STPL 510.280 #
Forgotten Records
fr-1788(1CDR)
プレヴィターリ〜ローマ三部作
レスピーギ:交響詩「ローマの松」*
交響詩「ローマの泉」#
交響詩「ローマの祭り」#
フェルナンド・プレヴィターリ(指)
サンタ・チェチーリア国立アカデミアO

録音:1956年7月*、1958年#(全てステレオ)
※音源:Decca CS 6111* LL 1575*
Forgotten Records
fr-1793(1CDR)
映画&バレエ、タンゴ集
モーリス・ティリエ:映画音楽「悪魔が夜来る」組曲*
 バレエ音楽「半熟卵」組曲#
ダマーズ:バレエ音楽「ダイアモンドを噛む女組曲#
ゲーゼ:ジェラシー
アンヘル・ビジョルド:エル・チョクロ
ロドリゲス:ラ・クンパルシータ
エドガルド・ドナート:淡い光に
フレッド・アーラート:The Moon Was Yellow
フィリッポ・シュアイアー:バラのタンゴ
オスバルド・フレセド:なぜに?
エドゥアルド・アローラス:デレーチョ・ビエホ
ジョルジュ・ツィピーヌ(指)
パリ音楽院O*、
コンセール・コロンヌ協会O#、SO

録音:1956年5月3日*、10日*、14日*、1957年2月11日-12日#、1949年
※音源:Columbia FC 1059 FC 1060 、Capitol H-182
Forgotten Records
fr-1798(1CDR)
ヤニグロのモーツァルト
ディヴェルティメント二長調 K.136
ディヴェルティメント変ロ長調 K.137
ディヴェルティメントヘ長調 K.138]
セレナーデ第6番「セレナータ・ノットゥルナ」
アントニオ・ヤニグロ(指)
ザグレブ室内合奏団

録音:1955年頃
※音源:Vanguard VRS-482
Forgotten Records
fr-1800(1CDR)
ヴァンデルノート〜ベートーヴェン:序曲集
レオノーレ」第3番/エグモント
コリオラン/プロメテウスの創造物/フィデリオ
アンドレ・ヴァンデルノート(指)BPO

録音:1959年4月21日-22日(ステレオ)
※音源:La Voix de son Maitre ADSF 137 FALP 30215
Forgotten Records
fr-1805(1CDR)
オーリアコンブ〜ストラヴィンスキー&バルトーク
ストラヴィンスキー:兵士の物語*
バルトーク:弦楽の為のディヴェルディメント#
モーリス・サラザン(演出、語り手)
グルニエ・ド・トゥールーズ
ジャン・ファヴァレル(兵士)
シモーヌ・テュルク(悪魔、皇女)
ジャン・ブスケ、ルイ・グランヴィル、
ジャン・オル(悪魔)
ルイ・オーリアコンブ(指)トゥールーズCO

録音:1962年6月(ステレオ)*、1958年1月13日(モノラル)#
※音源:Vega C 30 ST 20.042* Pathe DTX 279 #


Altus
ALT-504(2CD)
INA秘蔵音源・クリュイタンス&フランス国立管ライヴ
(1)ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲
(2)ベルリオーズ:幻想交響曲
(3)イベール:バレエ音楽「ジュピターの恋」
(4)ベルリオーズ:「ローマの謝肉祭」序曲
(5)ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
アンドレ・クリュイタンス(指)
フランス国立放送O

ライヴ録音:(1)(3)1955年12月8日パリ、シャンゼリゼ劇場(モノラル)
(2)1954年11月11日パリ、シャンゼリゼ劇場(モノラル)
(4)(5)1959年9月20日モントルー音楽祭(モノラル)
INA(フランス国立視聴覚研究所)所有音源をライセンスし入魂のマスタリングでCD化。クリュイタンス&フランス国立放送管によるフランス音楽を中心にまと めた充実の2枚組。どれも初出音源で、特にイベールが目を引きます。
あまり知られていないバレエ「ジュピターの恋」は1946年にシャンゼリゼ劇場で初演された作品で、いわば同時代の音楽。モダンな美しさにあふれ、弦も木管 も金管も聴かせどころたっぷり。ハープや打楽器も活躍し、色彩の見本市のような近代オーケストレーションの愉しみが満載!この時代のクリュイタンスの演奏で聴 けるとは、なんとも貴重な名演奏です。
何種か別の録音が残っているクリュイタンスお得意の「幻想交響曲」「展覧会の絵」も、新たな発見の喜びに満ちた大演奏。みなぎる生命力と、曲の隅々まで手 の内にしているであろう抜群のコントロール。色彩豊かな音のパレットを駆使して繰り出される豊饒な音響効果。圧巻の出来栄えです。
〈どれもクリュイタンスらしさが溢れ出ていて、聴いて良かったと実感させる〉〈こんなに楽しい幻想交響曲はない。愛すべき演奏のひとつ〉〈(イベールは)ピカ イチであり、このディスクの聴き物と言っても過言ではない。とにかくこのしゃれた音色は絶品〉〜平林直哉氏の解説より (Ki)

KAIROS
0015119KAI(1CD)
シャリーノ:ダンテの「天獄篇」のための音楽 〜 ソロとオーケストラのための付随音楽 ロレンツォ・ジェンティーリ=テデスキ(Vn)、
アンドレア・ビアジーニ(Fl)、
ガース・ノックス(Vn)、
パドヴァ・ヴェネトO、
マルコ・アンギウス(指)

録音:2021年7月2日-3日(イタリア)
イタリアのパレルモ出身の現代作曲家サルヴァトーレ・シャリーノ(1947-)。12歳の時から独学で作曲を始め、フルートなどの楽器の新たな特殊奏法を続々と生み出し、世界を驚かせてきたシャリーノ。Kairosレーベル9枚目となる作品集は、彼の75歳の誕生日を祝って制作されました。シャリーノによって「オーケストラは話したい」と記された『ダンテの「天獄篇」のための音楽』は、楽器の性質上本当に話すことはできませんが、それでも暗唱しようする奏者たちの表現の限界への挑戦がみられます。指揮は2019年9月からパドヴァ・ヴェネトOの音楽監督を務める現代音楽のスペシャリスト、マルコ・アンギウスです。

Skani
SKANI-130(1CD)
現代ラトビアの室内管弦楽作品集
アンドリス・ジェニーティス(b.1978):室内オーケストラのための序曲 「ユーフォリア」
プラトンス・ブラヴィツキス(b.1989):サクソフォーンと室内オーケストラのための協奏曲 「プラスティックの温度」*
リンダ・レイマネ(b.1989):レイ=ボウ
ルタ・パイデレ(b.1977):テンペラ
シンフォニエッタ・リガ、
ノルムンツ・シュネー(指)、
アイガルス・ラウマニス(Sax)*

録音:2021年7月、リガ録音スタジオ(リガ、ラトビア)
国立の室内O「シンフォニエッタ・リガ」は、2006年に創設。ノルムンツ・シュネーが芸術監督を務め、ラトビアの音楽生活の一環を担っています。「わたしたちの生きている今、ラトビア音楽は、もっとも輝かしい創造の時にある」(シュネー)。
本アルバムは、シンフォニエッタ・リガと現代ラトビアの4人の作曲家によるコラボレーションによるもので、スタイル、作曲技法、音楽思考の異なる4人が、インスピレーションから得たものをそれぞれの個性と結びつけ、多様な響きと気分とニュアンスをもった音楽を創り出しています。

Danacord
DACOCD-919(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第9集
[Disc 1]
エミール・レーセン(1887-1964):歌劇「ある母親の物語」(1941) - 間奏曲
フィン・フフディング(1899-1997):歌劇「裸の王様」(1926-27) - 行列
ヘニング・ヴェレユス(1919-2002):H・C・アンデルセンの絵本から(1954)(管弦楽のための)
クヌーズオーウ・リスエーヤ(1897-1974):バレエ「郵便馬車で来た十二人」 Op.37(1939) - 一月/五月/八月/十月
フィニ・ヘンリケス(1867-1940):バレエ「人魚姫」(1920) - ポロネーズ/メヌエット/ゆったりしたワルツ /生の喜びの踊り
クヌーズオーウ・リスエーヤ:「…の場合」(1934)* - 黒い鉢の中で/パウルとにわとり/しっかりものの スズの兵隊
フィン・フフディング:交響的幻想曲第2番「まったくほんとう!」(1944)#
クヌーズオーウ・リスエーヤ:バレエ「乳と蜜の流れる土地」 組曲(1936)*
2つの乞食学生の歌(1937)*
[Disc 2]
エベ・ハメリク(1898-1951):クワジ・パッサカリア・エ・フーガ(1932)(弦楽オーケストラのための)
歌劇「マリー・グルッベ」(1939)組曲
ヘアマン・サンビュー(1881-1965):演奏会序曲「ヘルゲランのヴァイキング」
「森の気分」(1938) - 夏/秋
J・P・E・ハートマン(1805-1900):バレエ「スリュムの伝説」 Op.67(1868) - 北欧神の勝利の行進
ニルス・W・ゲーゼ:歌劇「マリオッタ」(1849) - 序曲
ヘアマン・サンビュー:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲(1958)**
ラウニ・グランデール(18861960)(編):3つのデンマーク民謡〔マースク・スティーの娘の歌こよなく楽しい夏
ランゲランの民謡〕
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、
コペンハーゲン・フィルハーモニックO*
ティヴォリ・コンサートホールO#、
レオ・ハンセン(Vn)**、
アルベルト・メディチ(Vc)**

録音:1937-1961年
トマス・イェンセン(1898-1963)の「遺産」シリーズ。オペラやバレエから採った管弦楽のための親しみやすい小品は、交響曲や協奏曲とともに、イェンセンの得意のレパートリーでした。ラジオ放送されたデンマークRSOのコンサートの音源を中心にしたこの第9集は、H・C・アンデルセンのメモリアル・コンサートの録音が[Disc 1]に、エベ・ハメリクとヘアマン・サンビューのポートレート・コンサートの録音が[Disc 2]に収録されています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

MDG
MDG-90122396
(1SACD)
エミーリエ・マイヤー(1812-1883):管弦楽作品集
序曲第2番ニ長調
大オーケストラのための「ファウスト」序曲
序曲ニ短調
序曲第3番ハ長調
軍隊交響曲第3番ハ長調
メクレンブルク州立オーケストラ
マルク・ローデ(指)
19世紀半ばのドイツ・ロマン派の作曲家エミーリエ・マイヤーのオーケストラ作品集。本格的に作曲を学んだのは遅くはありましたが、彼女の才能はすぐに評判 となり、ファニー・メンデルスゾーンやクララ・シューマンと並ぶ当時の優れた女性作曲家として脚光を浴びました。当時は女性作曲家の活動は、サロン音楽など の限定的な活躍の場しか与えられていませんでしたが、室内楽や歌曲だけではなく、交響曲8曲、序曲15曲以上、など大規模な作品にも果敢に挑戦していました。 しかし15曲以上の序曲を作曲した中で生前出版されたのは1曲このアルバムに収録されている「ファウスト」序曲のみでした。マルク・ローデ指揮によるメクレン ブルク州立オーケストラによる演奏で、エミーリエ・マイヤーの隠れた魅力に気づかされる1枚となっています。 (Ki)

Altus
ALTSA-483(1SACD)
シングルレイヤー
完全生産限定盤
メシアン:管弦楽作品集〜サントリーホール10周年記念公演
ブルックナー・チクルス1996〜98 「2つの世紀のカトリック」より

【チクルス第1期】
(1)忘れられた捧げもの(1930)
(2)教会のステンドグラスと小鳥たち(1986)
(3)かの高みの都市(1987)〈
【チクルス第2期】
(4)われら死者のよみがえりを待ち望む(1964)
(5)聖体秘蹟への賛歌(1932)
(6)キリストの昇天(1932-33)
【チクルス第3期】
(7)天国の色彩(1963)
(8)神の顕現の三つの小典礼(1945)
(9)輝ける墓(1931)
木村かをり((2)(3)(7)(8)ピアノ)
原田 節((8)オンド・マルトノ)
東京混声合唱団((8)女声合唱)
若杉 弘(指)NHK響

(1)録音:1996年1月29日
(2)〈日本初演〉録音:1996年2月26日
(3)〈日本初演〉録音:1996年3月31日
(4)録音:1997年1月13日
(5)〈日本初演〉録音:1997年2月24日
(6)録音:1997年3月18日
(7)録音:1998年1月27日
(8)録音:1998年2月28日
(9)録音:1998年3月13日
1996年から98年にかけて3期9公演に渡り行われた若杉弘指揮・NHKSOによるブルックナー・チクルス「2つの世紀のカトリック」は、各回ブルックナー の交響曲1曲とメシアンの作品を組み合わせた意欲的なプログラムで構成されていました。この時に演奏されたメシアンを、このたび贅沢にもSACDシングルレイ ヤー盤でリリース。SACDの収録時間を活かし1枚のディスクに全9作品たっぷりと収録しています。
NHK収録のオリジナルマスターをALTUSがマスタリングして製品化。これほどの規模と完成度で残された、一貫した解釈によるライヴ録音はメシアン演奏史上 でも珍しく大変貴重。1曲1曲とても丁寧に作り上げられた演奏がまた素晴らしく、心から感動させられます。大編成の管弦楽と官能的な響きを特徴とするメシア ンとあらば、SACD化の効果も絶大。めくるめく豊饒な音響に心行くまで浸れます。2022年メシアン没後30年に出される注目盤。
ブックレットには当時のプログラムに掲載された笠羽映子氏による楽曲解説を掲載。相当な文量で詳細に書かれており、日本語で読める資料としてもたいへん貴 重なもの。若杉の清冽な演奏を聴きながら読めば、メシアンの複雑な作曲技法が鮮やかに解きほぐされていくよう。女声合唱を伴う『神の顕現の三つの小典礼』 の歌詞対訳もついています。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2255(1CD)
メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」(抜粋)
 序曲/スケルツォ
 まだら模様のお蛇さん/間奏曲
 夜想曲/結婚行進曲
 道化師たちの踊り/終曲
(9)交響曲第3番「スコットランド」*
ペーター・マーク(指)LSO
ジェニファー・ヴィヴィアン/マリオン・ロウ(S)
コヴェント・ガーデン・ロイヤル・オペラ・ハウス女声cho

録音:1957年2月27&28日、1960年4月21&22日*/キンングズウェイ・ホール(ロンドン)
■制作者より  
「真夏〜」は英デッカの初期LP、SXL2060から復刻したGS-2041(2009 年)が当シリーズにありましたが、「スコットランド」は初復刻となります。復刻に使用したのは2トラック、38センチのオープンリール・テープで、原音を素直にす くい上げた結果、まれにみる新鮮な音質で蘇りました。 なお、当CDには歌詞対訳は付いておりません。ご了承下さい。(平林直哉)

Goodies
78CDR-3863(1CDR)
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
グローフェ:組曲「グランド・キャニオン」
ポール・ホワイトマン・オーケストラ

英ブランズウィック A 5133 (米DECCA 29052 と同一録音)(ガーシュウィン)
加 VICTOR 36301/4 (米RCA VICTOR 36052/5と同一録音)(グローフェ)
1938年10月23日(ガーシュウィン)& 1932年4月26日(グロフェ)録音
ポール・ホワイトマン(1890-1967)はアメリカのバンドリーダー、作曲家で両曲 の初演指揮者。ホワイトマンがガーシュウィンに作曲を 依頼した「ラプソディ・イン・ブルー」は1924年の機械式(ラッパ)録音(VICTOR)、 1927年の電気録音(VICTOR)とこの1938年のDECCA 録音と3回録音しています。「グ ランド・キャニオン」の作曲者、ファーディ・グローフェはニュー ヨーク生まれ。1920年にポール・ホワイトマン楽団にピアニスト、アレンジャー として入り、ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」の編曲で名声を博 した。(グッディーズ)
Goodies
78CDR-3864(1CDR)
チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調作品48 ウィレム・メンゲルベルグ指揮
アムステルダム・コンセトヘボウO弦楽セクション

チェコ ULTRAPHON G14219/21(独 TELEFUNKEN SK2901/3と同一録音)
1938年11月7日アムステルダム録音
ウィレム・メンゲルベルグ(1871-1951)はオランダの大指揮者。1895年24歳でア ムステルダム・コンセルトヘボウOの首席指揮者に就任した。さらに1921 年-30年には合併前のニューヨークPOの首席指揮者を 兼任。レコード録音は機械式録音と電気録音のニューヨーク録音は米VICTOR、 電気録音初期のコンセルトヘボウとの録音は英COLUMBIAと独ODEON に、電気録音:完成期には独TELEFUNKENに行った。またコンセルトヘボウとのライヴ放送録音 はLP時代になって蘭PHILIPS から発売された。この録音はTELEFUNKEN時代のもの で、チェコのULTRAPHON盤から復刻した。(グッディーズ)

LSO Live
LSO-5096(2SACD)
ラトル〜ストラヴィンスキー3大バレエ
ストラヴィンスキー:「火の鳥」
「ペトルーシュカ」(1947年改訂版 )
「春の祭典」(1947年改訂版)
サー・サイモン・ラトル(指)LSO

録音:2017年9月21&24日バービカン・ホール、ロンドン
(ラトルのLSO音楽監督就任記念演奏会シリーズ「This is Rattle」の演奏会の一環)
LSOの新譜は、ストラヴィンスキー3大バレエ!ラトルがLSO音楽監督に就任した際に大々的に行われた演奏会シリーズ「This is Rattle」での演奏会の記録。 ひと晩で三作品を演奏するだけでも大変なことですが、名手ぞろいのLSO。その演奏の白熱ぶりと完璧さは尋常ではありません。超注目の内容です!
「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」は1909年から1913年にかけて作曲され、いずれもバレエ・リュスが初演したものですが、管弦楽作品として、今 なお群を抜いた人気を誇る作品であることは誰しもが認めるところ。それを腕利き集団のLSOがラトルの指揮で一晩で演奏した記録。しかも、その演奏会が、 ラトルがいよいよ彼らの音楽監督に就任したことをロンドン中が祝い、世界が注目した一連の演奏会であるとなれば、その演奏の気合の入り度合いは半端ではな いことが容易に想像できます。はたして、「火の鳥」の美しさ、「ペトルーシュカ」の鮮やかさ、そして激しくも一糸乱れぬリズムの「春の祭典」と、感動と興奮の 連続です!
ラトルの「春の祭典」は、イングリッシュ・ナショナル・ユース管(1977)、バーミンガム市響(1987)、ベルリン・フィル(2003、2009(映像)、2012年)、 LSO(2015(映像))とこれまでに6回リリースされています。ラトルは『春の祭典』について次のように述べています。「私は19歳の時からこの作品を指揮し ています。まったく新しいものがもたらす衝撃とはどのようなものかを思い起こさせ、今なお大きなチャレンジの作品で、演奏する時にもっともわくわくする作品 のひとつ」と。そのほか、管弦楽の中でもとりわけ高い人気を誇る作品が一挙に収録された、またとないディスクとなっています。

Capriccio
C-8056(3CD)
NX-C05
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):管弦楽作品集 第3集
【CD1】
「Ljulin リューリンの印象」 - 大管弦楽のために Op. 63(1972)
1. I. Der Ljulin Gebirgszug リューリンの山々
2. II. Elegie エレジー
3. III. Volksfest 田舎の祭り
4. Judisches Poem ユダヤの詩 Op. 47(1951)
Sechs symphonische Novelletten 6つの交響的ノヴェレッテ Op. 59/60(1964/65)
5. I.Invention インヴェンション
6. II.Marchen おとぎ話
7. III. Bauerntanz 農民の踊り
8. IV. Dramatische 劇的な
9. V. Der traurige Hirtenknabe 悲しい羊飼いの少年
10. VI. Perpetuum mobile 無窮動
11. Dramatisches Poem 劇的な詩曲 op. 52(1956)
【CD2】
Sechs exotische Praludien 6つのエキゾティックな前奏曲 Op. 17(1924/27)
1. I. Notturno-Serenade im spanischen Stil スペイン風のセレナード
2. II. Abendlied 夕べの歌
3. III. Praludium im bulgarischen Stil ブルガリア様式の前奏曲
4. IV. Elegie im slawischen Stil スラヴ様式のエレジー
5. V. Praludium im spanisch-maurischen Stil スペイン=モーリシャス様式の前奏曲
6. VI. Exotischer Tanz im spanischen Stil スペイン様式のエキゾテイック・ダンス
3つの演奏会用小品 Op. 57(1959/60)
7. I. Arioso アリオーソ
8. II. Caprice カプリース
9. III. Asiatischer Tanz アジア人の踊り
10-11. インプロヴィゼーションとトッカータ Op. 36a - 管弦楽のために(1941/42)
【CD3】
3つの印象 - 管弦楽のために Op. 9(1920)
1. I. Sehnsucht あこがれ
2. II. Leidenschaft 情熱
3. III. Uberraschung 驚き
4. 「Einsamkeit 孤独」 前奏曲 Op. 10 No. 3(1920/56)
3つの小品-弦楽オーケストラのために 作品番号なし
5. I. Zartlichkeit 優しさ
6. II. Gestandnis 告白
7. III. Karnevalszug カーニバルの行列
8. Symphonische Legende 交響的伝説 Op. 8(1919/41)
ブルガリア室内O…CD3:5-7
パンチョ・ヴラディゲロフ(指)…CD3:5-7
ブルガリア国立RSO…CD1、CD2、CD3:1-4
アレクサンドル・ヴラディゲロフ(指)…CD1、CD2、CD3:1-4

録音:1970-1975年 ブルガリア
パンチョ・ヴラディゲロフはブルガリア20世紀を代表する作曲家の一人。1933年にはブルガリア現代音楽協会の創立メンバーに名を連ねるなど、ブルガリア 音楽史に名を遺す重要な人物です。彼の管弦楽作品第3集となるこの2枚組には、彼の最後の管弦楽作品となった「リューリンの印象」をはじめとした、ブ ルガリアの民謡や周辺ヨーロッパの民謡をふんだんに採り入れた作品が収録されています。ブルガリアのソフィアにある丘陵地帯の印象を描いた「リューリンの 印象」は活気に満ちた音楽であり、1973年にヴラディゲロフ自身の指揮で初演されました。また「ユダヤの詩」は彼の母方の出自であるユダヤの旋律が用 いられ、第2次大戦中のブルガリアでユダヤ人たちが受けた迫害を表す陰鬱な雰囲気の中、彼らの反骨精神も描かれています。「劇的な詩曲」も政治的 な意味合いが込められた作品で、別名「平和の歌」とも呼ばれています。以前作曲したピアノ曲をオーケストレーションした「6つのエキゾティックな前奏曲」 は、民謡が取り入れられており、全体で交響組曲のようなまとまりを持った聴き応えのある作品です。同じくピアノ曲を原曲とする「3つの演奏会用小品」は、 晩年近くに書かれたせいか実験的要素を持っており、曲も短く、タイトルも示唆に富んでいます。そのほか、ヴラディゲロフの多彩な作品を彼の息子アレクサ ンドル(1933-1993)が指揮し、偉大な父の音楽を未来に継承するために見事な演奏を披露しています。

FUGA LIBERA
FUG-791(4CD)
NX-E07
セザール・フランク:管弦楽作品全集
【DISC 1】
(1) 創作主題による華麗なる変奏曲 〜ピアノと管弦楽のための (1834)
ダニエル=フランソワ=エスプリ・オベール作曲の歌劇「ギュスターヴ3世」のロンド・ファヴォリによる華麗なる変奏曲 〜ピアノと管弦楽のための (1834)
ピアノ協奏曲 第2番ロ短調 Op. 11 (1836)

(2) 交響詩「人、山上で聞きしこと」(1846)

【DISC 2】
(1) 交響詩「贖罪」(管弦楽の断章) 第1版 (1872) ※ 世界初録音

(2) 交響詩「贖罪」(管弦楽の断章) 第2版 (1873)

(3) 交響詩「アイオリスの人々」 (1875)

(4) バレエ・アルゴリーク 〜歌劇「ユルダ」 より (1879)

(5)交響詩「呪われた狩人」 (1881)

【DISC 3】
(1) 交響詩「ジン」 〜ピアノと管弦楽のための (1884)
交響的変奏曲 〜ピアノと管弦楽のための (1885)

(2) 交響詩「プシュケ」 〜管弦楽と合唱のための (1887)

【DISC 4】
(1) 前奏曲、コラールとフーガ (1884)
/ガブリエル・ピエルネによる管弦楽編曲(1915)

(2) 交響曲 ニ短調 (1887)
全ての管弦楽、ベルギー王立リエージュPO
録音場所…サル・フィラルモニーク、リエージュ



【DISC 1】
(1)フローリアン・ノアック(P)、ピエール・ブルーズ(指)、録音: 2021年6月9-12日
(2) クリスティアン・アルミンク(指)、録音: 2012年6月4-8日
【DISC 2】
(1) ゲルゲイ・マダラシュ(指)、録音:2021年9月8-11日
(2) エルヴェ・ニケ(指)、録音:2018年10月
(原盤:Musique en Wallonie)
(3) フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)、録音: 2009年7月
(原盤:Cypres)
(4) クリスティアン・アルミンク(指)、録音: 2012年6月4-8日
(5)フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)、録音: 2009年7月
【DISC 3】
(1) セドリック・ティベルギアン(P) フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
録音:2009年7月
(2) ゲルゲイ・マダラシュ(指) フランス放送合唱団(合唱指揮…リオネル・ソウ)
録音:2021年9月8-11日
【DISC 4】
(1) ピエール・ブルーズ(指)、録音:2021年6月9-12日
(2) クリスティアン・アルミンク(指)、録音: 2012年6月4-8日
ベルギーを代表する作曲家セザール・フランクの生誕200年を記念し、その管弦楽作品を全て収めた4枚組のアルバムが作曲家の母国の レーベルFuga Liberaから登場。管弦楽は全曲でフランク生誕の地リエージュの王立POが担当。アルミンク指揮によ る交響曲ほか収録のアルバム(FUG596)、ロトの指揮とティベルキアンのピアノによる管弦楽作品集(CYP7612)を中心に、ニケ指揮の交 響詩「贖罪」全曲録音(MEW1994/NYCX-10106)から「管弦楽の断章」(間奏曲とも、この1曲で交響詩「贖罪」とも呼ばれる部分)、 さらにブルーズとマダラシュによる多数の新録音を加えることで完成されています。既発アルバムの演奏はいずれも高い評価を得たものでこれ だけでも聴き応え十分と言えますが、注目はフランス音楽研究家ジョエル=マリー・フォーケが、紛失したとされていた「贖罪」(管弦楽の断 章)第1版を発見、今回行われた初録音です。特異な転調が繰り返されるため「贖罪」全曲初演時に演奏が拒否されて省かれ、翌年全く 違う曲へと差し替えられたこの作品本来の姿を初めて聴くことができます。また12歳で作曲したピアノと管弦楽のための2つの変奏曲、14歳 で書かれたピアノ協奏曲も新録音にて収録されており、作曲家の早熟ぶりも実感できます。ちなみにピアノ協奏曲「第1番」は紛失したとも、 天才少年としての息子の評判を上げようとした父親のでっち上げとも言われ、この決着は現在もついていないということです。そして人気の高 いピアノ曲にピエルネがオーケストレーションを施した「前奏曲、コラールとフーガ」も収録されているのが嬉しいところ。このピエルネの編曲作を 除いて、全ての収録作品がきっちり作曲順に収録されるよう、アルバムのカップリングが組み替えられているのも凝ったところで、その作風の変 転を追い、傑作「交響曲 ニ短調」が生まれるまでの過程を辿れることも、大きな聴きどころといえそうです。

Gramola
GRAM-99263(1CD)
シューベルト:劇音楽『魔法の竪琴』 D 644(抜粋)- 厳選された9つの楽章からなる組曲と付録、ブライアン・ニューボールドによる翻案
1. I. Ouverture 序曲
2. II. Das Palindrom パリンドローム(回文)
3. III. Melodram:Der Funke fing メロドラマ: 火花が散る
4. IV. Ouverture zum 3. Akt 第3幕への序曲
5. V. Melodram:Hinter den Kulissen メロドラマ: 舞台裏
6. VI. Melodram:Furie, tremble! 怒れ、震えろ
7. VII. Melodram:Da ziehn sie hin メロドラマ: そこまで来たか
8. VIII. Anhang:Chor der Genien 付録:亡霊の合唱
9. IX. Melodram:Ha! Was geschah mit mir?
メロドラマ:ああ、私に何が起こったのか
10. X. Finale フィナーレ
ウィーン・ユンゲ・フィルハーモニー
ミヒャエル・レスキー(指)

録音:2021年6月30日、7月1日
Lorely-Saal、Penzing、ウィーン(オーストリア)
世界初録音
シューベルトが1820年に作曲した劇音楽『魔法の竪琴』。意欲作ではあったものの、初演時に聴衆や批評家から酷評され、現在では『ロザムンデ』 に転用された序曲が知られるのみ。全曲が演奏されることはほとんどありません。その理由の一つには「作品全体が当時流行していた『魔法劇』のレベ ルをはるかに超えているため」と指揮者ミヒャエル・レスキーはブックレットの中で語っています。彼は更に「"回文"と題された不思議な曲の挿入、緊張を 高めるためのメロドラマの多用、そして核となる"円卓の騎士"たちの物語。数多くの要素が盛り込まれており、シューベルトの完全な自筆譜も残ってい ないため、その全貌を理解するのは容易なことではありません。」と続けています。そこで今回、レスキーが演奏したのは、イギリス出身の音楽学者で シューベルト研究家のブライアン・ニューボールドによる「オーケストラ組曲版」。ニューボールドは必ずしも劇の展開に沿うことはなく、音楽的な視点か ら、まとまりがありかつ変化に富んだ物語として再構築。シューベルトの音楽のみを味わえる洗練された作品へと仕上げています。 演奏するウィーン・ユンゲ・フィルハーモニーは、1997年創立の17歳から27歳までの才能ある若い音楽家で構成された、オーストリアを中心に活動す るオーケストラ。毎年少なくとも10のプロジェクトに取り組み、およそ25のコンサートを行うプロの楽団。今回のメンバーにはフルートに北畠 奈緒、トラン ペットに木村結衣、2人の日本人演奏家も参加しています。
Gramola
GRAM-99259(2CD)
NX-C05
ムジークフェラインザール、夏の夜のコンサート
【CD1】
グリーグ:組曲「ホルベアの時代より」 Op. 40
ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op. 21
  華麗なワルツ ヘ長調 Op. 34 No. 3
【CD2】
ローランド・バウムガルトナー(1955-):ゴンドラの歌変奏曲 - 弦楽オーケストラ、ピアノとハープのために
メンデルスゾーンの「ゴンドラの歌」 Op. 19 No. 6による
バーバー:弦楽のためのアダージョ
ヴォイチェフ・キラール(1932-2013):オラヴァ - 弦楽オーケストラのために

J・シュトラウス&ヨーゼフ・シュトラウス:ピッツィカート・ポルカ
ピアソラ:オブリビオン - 弦楽オーケストラのために#
ヴィヴァルディ:『四季』より夏*
ソリャン(P)
ドイツ弦楽フィルハーモニー
ヴォルフガング・ヘントリッヒ((指)独奏ヴァイオリン#)
イェレミアス・プライスラー(独奏Vn)*

録音:2021年8月1日(ライヴ)ウィーン、ムジークフェラインザール(オーストリア)
2021年8月1日にウィーン楽友協会の"黄金のホール"で行われた、ピアニストのソリャンとヴォルフガング・ヘントリッヒ指揮のドイツ弦楽フィルハーモニーによる 夏の夜のコンサートのライヴ録音。グリーグの「ホルベアの時代より」で幕を開け、ソリャンのピアノによるショパンの「ピアノ協奏曲第2番」というオーソドックスな 作品と、新作であるローランド・バウムガルトナーの「ゴンドラの歌変奏曲」が並べられた魅力的なプログラムでした。 バウムガルトナーの「ゴンドラの歌変奏曲」はメンデルスゾーンの同名の無言歌をもとにした作品で、ここでもソリャンがソリストを務めています。そしてバーバーの 「弦楽のためのアダージョ」が続き、映画音楽の作曲家として知られるキラールが、故郷のタトラ山脈の麓にあるポドハレの民謡をミニマル風の音楽に仕立て た「オラヴァ」でプログラムが終了。弦の豊かな響きを存分に堪能できます。 アンコールにはシュトラウスの「ピッツィカート・ポルカ」とピアソラの「オブリビオン」、ヴィヴァルディの『夏』の終楽章が演奏されています。

フォンテック
FOCD-6051(1CD)
税込定価
2022年3月9日発売
The Waltz 夢幻∞ワルツ
グノー:「ファウスト」より “ワルツ”
ベルリオーズ:幻想交響曲〜第2楽章 “舞踏会”
ワルトトイフェル:スケーターズ・ワルツ
シベリウス:「クオレマ」より “悲しきワルツ”
ドヴォルザーク:プラハ・ワルツ
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」より “花のワルツ”
J・シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」
R・シュトラウス:「ばらの騎士」より“ワルツ・シークエンス第2 番
ラヴェル:ラ・ヴァルス
マティアス・バーメルト(指)札幌SO

録音:2021 年11 月27 日 札幌コンサートホールKitara ライヴ
1961年の創立以来、北海道唯一のプロ・オーケストラとして「札響」の愛称で親しまれてきた札幌交 響楽団。今や日本を代表するその実力は、尾高忠明とのベートーヴェン・シベリウス交響曲全集、マッ クス・ポンマー指揮によるドイツ音楽CD等で満天下に知られています。 2018年から首席指揮者を務めるマティアス・バーメルトが札響との初録音に選んだのは「ワルツ」で した。フランスの3作品で賑々しく幕を開け、北・東欧の名作を経て「ウィンナ・ワルツとそのオマージ ュ」で大団円を迎える魅惑のひととき。 バーメルトの“知性あふれる熱狂”と札響の洗練されたモビリティは、夢幻の「回転する歌」を奏でま す。フォンテック)

KLARTHE
KLA-056(1CD)
「哀しみの地平線」
エスケシュ:「哀しみの地平線」(2001)
ハッセ:ミゼレーレ ニ短調
ヘンデル:主はわが主にいわれた HWV 232
ティエリー・エスケシュ(Org)
サヴィトリ・デ・ロシュフォール(指)、
アンサンブル・ゾロアストル

録音:2017年5月26日ル・ベック=エルルワン(フランス)
旧約聖書に収められた詩篇をもとにした教会音楽3篇をおさめたティエリー・エスケシュとアンサンブル・ゾロアストル演奏のアルバム。パリのサン=テティエン ヌ・デュ・モン教会の専属オルガニストにして作曲家のエスケシュの「哀しみの地平線」は、教会音楽を熟知した彼ならではの美しい響きが魅力。ハッセはイタリア 音楽の流行に乗ってオペラの世界で大いに活躍した作曲家で「ミゼレーレ」は彼の代表作。そして詩篇「109」をもとにしたヘンデルの「主はわが主にいわれた」 で締めくくります。アンサンブル・ゾロアストルの質の高い演奏でお楽しみください。 (Ki)
KLARTHE
KLA-072(1CD)
「夢と大地」
ドビュッシー:小組曲 L.65
 「牧神の午後への前奏曲」
 神聖な踊りと世俗的な踊り L.103
(4)ヒナステラ:バレエ音楽「エスタンシア」組曲 Op.8a
(3)カロリーヌ・リービ(Hp)
ルテシアO、
アレハンドロ・サンドレル(指)

録音:2017年4月4&5日/シャティヨン音楽院(フランス)
「夢と大地」と題されたルテシアOのアルバムは、ドビュッシーの繊細な音のパレットとヒナステラの叙情的なサウンドをお届け。ドビュッシーの小組曲はア ンリ・ビュッセルによる管弦楽版。「牧神の午後への前奏曲」「神聖な踊りと世俗的な踊り」とともにドビュッシーの名曲を収録しました。
ヒナステラの組曲「エスタンシア」はアルゼンチンの荒涼とした平原に住む遊牧民ガウチョの厳しい生活をエネルギッシュかつノスタルジックな旋律にのせ表現し た作品。当団は描写的に優れた色彩感豊かな演奏を展開しております! (Ki)

H.M.F
HMSA-0049(1SACD)
シングルレイヤー
日本独自企画・限定盤
税込定価
ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵
ラヴェル:ラ・ヴァルス
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)レ・シエクル

録音:2019年11月フィルハーモニー・ド・パリ(ライヴ)[2022年SACDリマスタリング(関口台スタジオ)])
大人気指揮者ロトによる、「展覧会の絵」【KKC-6172/ HMM-905282】。発売当時、初演時の響きが再現された演奏として大きな話題となった名盤です。 ハルモニアムンディから、ハイレゾ音源の提供を受けて、関口台スタジオでリマスタリングを施し、シングルレイヤーSACD(ステレオ)で発売いたします!日本独 自企画・限定盤。オーケストラの鳴りの良さ、響きの透明さも絶品の名演ですが、ロトたちが執念で収集した初演当時の楽器が織りなす微妙な音色の移ろい、重 奏した際の麗妙な音のパレットが、SACD化により、より豊かに再現されています。「キエフの大門」の鐘の場の広がりも興奮ものです。
近代フランスの名作を初演時の響きと奏法で再現することを目指すレ・シエクルとロト。「展覧会の絵」とは言ってもムソルグスキーの時代ではなく、1922年 10月19日にクーセヴィツキーがパリ・オペラ座で披露した頃に立ち戻ろうとしています。しかしわずか 100年前のことながらいくつかの楽器が入手できないた め、長く実現できずにいました。今回「古城」用として 1950年セルマー製スーパーアクションのアルト・サクソフォン、「ブイドロ」用の 1913年ケノン製モノポール C管6バルブのフレンチ・チューバを見つけたため満を持しての実現となりました。どちらもホルンを思わすような柔らかい音色に驚かされます。
楽器のみならずロトはラヴェルのオリジナル・スコアや初版楽譜へ立ち返り、クーセヴィツキーがロシア人としての感覚からラヴェルに訂正させた箇所、たとえば 「バーバ・ヤガー」のファゴットのソロがもとはアルト・サクソフォンだったとか、「キエフの大門」後半でテーマが再現する際の弦の下降音型がもとはゆっくりして いたなど、一聴して分る違いに感心の連続。名盤「春の祭典」以上の検証が反映されています。
カップリングは「ラ・ヴァルス」。2018年の来日での巨大な演奏が記憶に新しいですが、ここでも聴き手を一瞬も離さないロトの魔術全開。「ラ・ヴァルス」と 「展覧会の絵」はほぼ同時期の作品で、打楽器を除けば楽器編成など共通点の多さを示唆しているのも流石です。
ロトはますます音楽の大きさを増し、ただただ圧倒されます。また「殻をつけたひなの踊り」や「リモージュの市場」でのリズムの冴えとスピード感もロトならで は。数ある「展覧会の絵」録音のベスト盤と断言してしまいたくなる一枚。SACDサウンドであらためてじっくりとお楽しみください! (Ki)
H.M.F
HMSA-0050(1SACD)
シングルレイヤー
日本独自企画・限定盤
税込定価
ラヴェル:マ・メール・ロワ、他
(1)バレエ音楽「マ・メール・ロワ」(全12曲)
(2)「シェエラザード」序曲
(3)クープランの墓
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)レ・シエクル

録音:2016年10月31日フィルハーモニー・ド・パリ、11月2日ロンドン、サウスバンク・センター、11月4日シテ・ド・ラ・ミュジーク・ド・ソワソン(以上(1))、
2017年5月20日、9月9、17日フィルハーモニー・ド・パリ(以上(2))、
8月13日ブローニュ=ビヤンクール、ラ・セーヌ(3)
[2022年SACDリマスタリング(関口台スタジオ)]
018年度レコード・アカデミー賞管弦楽曲部門受賞の名盤、ロトと手兵レ・シエクルによるラヴェルの管弦楽作品集【HMM-905281/ KKC-5879】。ハル モニアムンディよりハイレゾ音源の提供を受け、キング関口台スタジオにてSACDリマスタリングを施し、SACDシングルレイヤー(STEREO)として発売いたしま す!日本独自企画・限定盤。
ロトとレ・シエクルはストラヴィンスキー等で名を売りましたが、本当に相性の良さを示すのはラヴェルで、全作品が彼らの演奏で揃えばラヴェルのオーケストラ の新しいスタンダードとなること間違いなしの大事業となるでしょう。
今回選ばれた3篇のうち、「マ・メール・ロワ」はピアノ連弾曲、「クープランの墓」はピアノ独奏曲として書かれ人気があり、さらに初期の「シェエラザード」序曲 も連弾版がありますが、いずれもラヴェルが後に腕によりをかけてオーケストレーションして再創造しました。しかし流れ作業ではなく、「マ・メール・ロワ」は前奏 曲、「糸車の踊り」と5つの間奏曲を新たに書き足し、規模を倍にしました。反対に「クープランの墓」は、ピアノ的な構造のフーガとトッカータをはずして4曲にして います。どちらもラヴェルとしては小さな編成ですが、彼の天才的管弦楽法を駆使した精巧さで、極彩色の音響世界を創り上げています。それを初演当時楽器の 音色で聴くと、かえって今よりもすっきりとした新鮮な美しさに魅了されます。
「シェエラザード」序曲はラヴェルの作品中ではあまり演奏されませんが、これもものものしいエキゾチシズムとは異なる清潔な響きとなり、印象一新。実は「ダ フニスとクロエ」や「ボレロ」と直接つながる世界であることを認識させてくれます。
今回もブックレットに弦楽器以外すべての使用楽器と制作年が明記され、貴重な資料となっています。ロトの演奏はますます精緻になり才気煥発。歴史的な意 義はもちろんながら、切れの良いリズムとスピード感など驚くほど魅力的な演奏を繰り広げています。
このたびのSACD化により、レ・シエクルの奏でる楽器のニュアンス豊かな響きが、よりいっそうの広がりを見せます。 (Ki)
H.M.F
HMSA-0051(1SACD)
シングルレイヤー
日本独自企画・限定盤
税込定価
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
バレエ音楽『遊戯』/夜想曲
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
レ・クリ・ド・パリ室内cho(女声
マリオン・ラランクール(Fl)

録音:2018年1月フィルハーモニー・ド・パリ[2022年SACDリマスタリング(関口台スタジオ)]
ロトと手兵レ・シエクルによるドビュッシーの管弦楽作品集【HMM-905291/ KKC-5998】。ハルモニアムンディよりハイレゾ音源の提供を受け、キング関口 台スタジオにてSACDリマスタリングを施し、SACDシングルレイヤー(STEREO)として発売いたします!日本独自企画・限定盤。※ハルモニアムンディ発売の 盤に付属していたDVDはつきません。
ドビュッシーイヤー記念盤(2018年発売、ドビュッシー歿後100年)。今回選ばれた3篇のうち、「牧神の午後への前奏曲」と「遊戯」はニジンスキーの振付で ディアギレフのロシア・バレエ団により初演されたもので、ロトの「ペトルーシュカ」「春の祭典」「ダフニスとクロエ」の系譜上の作品となっています。また「夜想 曲」はバレエ作品ではありませんが、初期の「牧神」と後期の「遊戯」の中間に位置するものとして、作風の変遷を実感させてくれるようになっています。 「牧 神の午後への前奏曲」は、ピリオド楽器による録音もありますが、ロトとレ・シエクルは格が違います。エラールのハープの繊細な音色、ノンヴィブラートのフルー トの不思議な響きいずれも超新鮮。それでありながら潤いと香りにも欠けていません。 
「夜想曲」の「雲」は、ノンヴィブラート奏法でどこか雅楽のような響 きを感じさせます。また「祭」は驚くほど強烈で大きな演奏で過去の巨匠の解釈を彷彿させます。そしてレ・クリ・ド・パリの女声合唱が入る「シレーヌ」の、この世 のものとは思えぬ世界こそドビュッシーが思い描いていた音と目から鱗が落ちます。 
ドビュッシー晩年の「遊戯」は1913年にパリで初演され物議を醸しまし たが、2週間後に同じ団体がストラヴィンスキーの「春の祭典」を初演、一大スキャンダルとなったため不遇な扱いを受けてきました。ドビュッシー後期の前衛的で 実験的な手法が難解と思われがちですが、ロトとレ・シエクルは、この作品が実はとんでもないエロ音楽であることを認識させてくれます。 
今回もブックレッ トに弦楽器以外すべての使用楽器と制作年が明記され、貴重な資料となっています。ロトの演奏はますます精緻になり才気煥発。歴史的な意義はもちろんなが ら、切れの良いリズムとスピード感など驚くほど魅力的な演奏を繰り広げています。
このたびのSACD化により、ドビュッシーが思い描いていた音の世界がより一層なまめかしく広がっているように感じられます。 (Ki)

EUROARTS
20-68714(Bluray)

20-68717(1CD)
ギャラクシンフォニー2〜ギャラクシンフォニー逆襲
◆Bluray
1.映画『未知との遭遇』:オープニング/未知なる輝き
監督・脚本:スティーブン・スピルバーグ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
2.映画『アポロ13』:交響的組曲
監督:ロン・ハワード
音楽:ジェームズ・ホーナー
3.映画『インターステラー』:組曲
監督:クリストファー・ノーラン
音楽:ハンス・ジマー
4. 映画『ブレードランナー』:レイチェルズ・ソング
監督:リドリー・スコット
音楽:ヴァンゲリス
5.映画『エイリアン3』:レント
監督:デヴィッド・フィンチャー
音楽:エリオット・ゴールデンサール
6.映画『007 ムーンレイカー』
監督:ルイス・ギルバート
音楽:ジョン・バリー
7.映画『スタートレック:ファーストコンタクト』:エンド・クレジット
監督:ジョナサン・フレイクス
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
8.映画『ゼロ・グラビティ』
監督:アルフォンソ・キュアロン
音楽:スティーヴン・プライス
9.映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』:イルカ
監督:ガース・ジェニングス
音楽:ジョビィ・タルボット
10.映画『アバター』:アイ・シー・ユー
監督:ジェームズ・キャメロン
音楽:ジェームズ・ホーナー
11.映画『オデッセイ』:組曲
監督:リドリー・スコット
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
12.映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』:レイのテーマ
監督:J.J.エイブラムス
音楽:ジョン・ウィリアムズ
13.『シュラウディッド・ディスティニー』スター・ウォーズ・ロング・テイル:エピ
ファニー(デンマークオリジナル)
監督:ダニエル・シュティエリング
音楽:ペーター・デュー
14.ドラマ『マンダロリアン』(スター・ウォーズ原作のテレビドラマ)
脚本:ジョン・ファヴォロー
音楽:ルドヴィグ・ゴランソン
15.映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』:ジン・アーソと希望の
組曲
監督:ギャレス・エドワーズ
音楽:マイケル・ジアッチーノ
16.映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』:The Rebellion Is Reborn
監督:ライアン・ジョンソン
音楽:ジョン・ウィリアムズ
17.映画『スター ウォーズ 帝国の逆襲』:帝国のマーチ
監督:アーヴィン・カーシュナー
音楽:ジョン・ウィリアムズ
18. 映画『スター・ウォーズ エピソード6/ ジェダイの帰還』」:イウォーク・セレ
ブレイションとフィナーレ
監督:リチャード・マーカンド
音楽:ジョン・ウィリアムズ

◆CD
1.映画『未知との遭遇』:オープニング/未知なる輝き
監督・脚本:スティーブン・スピルバーグ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
2.映画『アポロ13』:交響的組曲
監督:ロン・ハワード
音楽:ジェームズ・ホーナー
3.映画『インターステラー』:組曲
監督:クリストファー・ノーラン
音楽:ハンス・ジマー
4. 映画『ブレードランナー』:レイチェルズ・ソング
監督:リドリー・スコット
音楽:ヴァンゲリス
5.映画『エイリアン3』:レント
監督:デヴィッド・フィンチャー
音楽:エリオット・ゴールデンサール
6.映画『007 ムーンレイカー』
監督:ルイス・ギルバート
音楽:ジョン・バリー
7.映画『スタートレック:ファーストコンタクト』:エンド・クレジット
監督:ジョナサン・フレイクス
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
8.映画『ゼロ・グラビティ』
監督:アルフォンソ・キュアロン
音楽:スティーヴン・プライス
9.映画『アバター』:アイ・シー・ユー
監督:ジェームズ・キャメロン
音楽:ジェームズ・ホーナー
10.映画『オデッセイ』:組曲
監督:リドリー・スコット
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
11.映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』:レイのテーマ
監督:J.J.エイブラムス
音楽:ジョン・ウィリアムズ
12.『シュラウディッド・ディスティニー』スター・ウォーズ・ロング・テイル:エピ
ファニー(デンマークオリジナル)
監督:ダニエル・シュティエリング
13.ドラマ『マンダロリアン』(スター・ウォーズ原作のテレビドラマ)
脚本:ジョン・ファヴォロー
音楽:ルドヴィグ・ゴランソン
デンマーク国立SO
アントニー・ハーマス(指)
トゥーヴァ・セミングセン(Ms)
クリスティーネ・ノンボ・アンデルセン(S)
キム・ジヘ(S)
デヴ ィッド・ベ イトソン(ゲ スト俳優 )

収録:2021年コペンハーゲン、DRコンサートホール(ライヴ)
◆Bluray
画面:1080i Full HD - 16:9
音声:PCM Stereo
リージョン:All、100分
デンマーク国立SOによる大好評のシリーズ。第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」、第2弾はSF映画の名作音楽集 「GALAXYMPHONY」、第3弾は、ファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」、第4弾はスパイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」。第5弾は、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」。そしてサスペンス、スリラー、ミステリーなど恐怖映画の音楽を 集めた第6弾と若い世代を中心に絶大な人気を誇っています。
今回は、アカデミー賞を受賞した映画から、世界的大ヒットしたSF映画音楽を集めた「Galaxymphony」の続編「Galaxymphony II」。『スター・ウォーズ』 シリーズをはじめ、『未知との遭遇』『アポロ13』『ゼロ・グラビティ』『ブレードランナー』『アバター』『フィフス・エレメント』『インターステラー』など革新的 な特殊効果、ドラマチックな音楽が印象的なSF映画の名作が目白押しです。
ジョン・ウィリアムズは、誰もが認める史上最高の映画音楽家であり、スター・ウォーズのサウンドトラックは伝説的な作品。「帝国のマーチ」は最も有名なオー ケストラ作品の一つであり、ショパンの「舟歌」やホルストの「惑星」を引用していることから、クラシック音楽が映画音楽に影響を与えた好例といえ、本盤にも『ス ター・ウォーズ』シリーズを語る上で欠かせない楽曲が多く収録されています。
『シュラウディッド・ディスティニー』は、デンマークの作曲家ペーター・デューの音楽を用いて制作されたスター・ウォーズのファン映画。
アバターの「アイ・シー・ユー(I See You)」は劇版ではレオナ・ルイスによって美しく歌われていますが、ここではトゥーヴァ・セミングセンがソウル・フルな 歌声で会場を盛り上げています。
本公演でのオーケストレーションは、映画のサウンドトラックのオリジナル・オーケストレーションに基づいています。 なおCDには、ブルーレイに収録されている映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』の音楽は未収録となります。

Avie
AV-2503(1CD)
プライス、コールマン、モンゴメリー:作品集
フローレンス・プライス(1887-1953):アメリカにおけるエチオピアの影(1932)
ヴァレリー・コールマン(b.1970):Umoja〜団結のためのアンセム(2019)
プライス:1楽章のピアノ協奏曲(1934オリジナル版)*
ジェシー・モンゴメリー(b.1981):ソウル・フォース(2015)
マイケル・レッパー(指)、
ニューヨーク・ユース・シンフォニー、
ミシェル・カン(P)*

録音:2020年11月15日-18日、メアリー・フラグラー・キャリー・ホール(ニューヨーク)
1963年に設立され、世界最高峰の青年オーケストラであり、国内でもっとも優れたユース・プログラムの1つであるニューヨーク・ユース・シンフォニー(NYYS)。現在音楽監督を務めるマイケル・レッパーとともに、COVID-19が大流行する中、あらゆるスタッフや音楽家たちが離れ離れになりながらも団結し、ついに実現したデビュー・レコーディング。
アメリカ初の黒人女性作曲家として知られるフローレンス・プライス(1887-1953)の生誕135周年に合わせてリリースされるNYYS初のスタジオ録音は、フローレンス・プライス、ヴァレリー・コールマン、ジェシー・モンゴメリーという3人のアフリカ系アメリカ人女性作曲家の作品を収録した意義高いプログラム。
プライスがアメリカの黒人奴隷と差別の歴史を描いた「アメリカにおけるエチオピアの影(Ethiopia’s Shadow in America)」は、アメリカのオーケストラによる初録音。アフリカ系アメリカ人女性ピアニスト、ミシェル・カンをソリストに迎えたピアノ協奏曲は、新たに発見されたオリジナル・バージョンの世界初録音。彼女は同曲のニューヨーク初演とフィラデルフィア初演も担当しています。グラミー賞にノミネートされたフルート奏者でもある作曲家ヴァレリー・コールマンによる「Umoja」(スワヒリ語で団結・統一といった意味)は、女声合唱のために作曲され、オーケストラのために生まれ変わったバージョンを収録。NYYSの卒業生でもあるジェシー・モンゴメリーの色彩豊かでシンフォニックな単一楽章の作品「ソウル・フォース(Soul Force/魂の力)」は、キング牧師の有名な演説「I Have a Dream」の一節からタイトルを取っています。

Centaur
CRC-3848(1CD)
ナスカの地上絵〜パーカッションの旅
マーク・サターホワイト:ナスカの地上絵
ザビ/カーモス
古代日本からの4つのポートレート 【金閣寺、龍安寺石庭、弘前城公園の12月、大阪城】
ルイビル大学パーカッション・アンサンブル、
グレッグ・バーン(指)

録音:2016年1月4日-5日コムストック・ホール(アメリカ)
米国の名門ミシガン州立大学とインディアナ大学でコントラバスと作曲を学んだテキサスの作曲家マーク・サターホワイトによるパーカッション・アンサンブル作品。彼が愛する旅行を作曲動機としており、実際に巡った場所と、これから巡りたい場所の両方を題材にしています。

Chandos
CHSA-5292(1SACD)
メタモルフォーゼン〜シュトラウス、コルンゴルト、シュレーカー
R.シュトラウス:メタモルフォーゼン TrV 290(23の独奏弦楽器のための習作)(1945)
シュレーカー:間奏曲 Op.8(弦楽オーケストラのための)(1900)
コルンゴルト:交響的セレナード Op.39(弦楽オーケストラのための)
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2021年8月25日-27日&29日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
2度のBBCミュージック・マガジン賞受賞(「レスピーギ:ローマ三部作」〔RCHSA5261/CHSA5261〕と、「コルンゴルト:交響曲嬰ヘ調」〔RCHSA5220/CHSA5220〕)や、2021年のBBCプロムスでの初コンサートの世界的な評価で著しい躍進を続けるジョン・ウィルソンと、彼が再結成した"シンフォニア・オヴ・ロンドン"。好調にリリースが続く7枚目のスタジオ・アルバムは、Presto Recordings of the Year 2021を受賞しグラモフォン賞2021にもノミネートした名盤「弦楽のためのイギリス音楽」(RCHSA5264/CHSA5264)に続き、今度はドイツ&オーストリアに焦点をあてた弦楽オーケストラ作品集が登場!
1945年、戦争の惨禍とドイツ文化の冒涜に対する反動として作曲されたR・シュトラウスの「メタモルフォーゼン(変容)」は、ドイツ・ロマン派の伝統に回帰し、独立した23人のソロ弦楽器奏者による緻密な変奏が編み上げられた弦楽のための傑作。コルンゴルトが第二次世界大戦後ハリウッドからウィーンへと戻り、交響曲嬰ヘ調を書く少し前に作曲した「交響的セレナード」は、32人のヴァイオリン、12人のヴィオラ、12人のチェロ、8人のコントラバスという大編成で鮮やかな色彩とテクスチュアを生み出しています。そして、1900年にシュレーカーがドイツとオーストリアのオペラハウスで名を馳せる前に書かれた「間奏曲」と合わせて、各演奏者の高い演奏技術が存分に発揮された、優美なるストリングスのサウンドをお届けします。

Sterling
CDS-11142(1CDR)
アウレリオ・バリオス・イ・モラレス:管弦楽作品集
交響曲 ヘ短調/守護天使/人生のたそがれに(弦楽オーケストラのための)/フーガ ヘ短調(弦楽オーケストラのための)
コヨアカン・ヌエバ・エラSO、
ロドリーゴ・エオルドゥイ(指)

録音(ライヴ):2021年5月19日、6月25日(交響曲)、Centro de negocios ICC(メキシコシティ、メキシコ)
terling の「メキシコ・ロマンティック音楽」シリーズの一枚。時とともに忘れられつつある作曲家のひとり、バリオス・イ・モラレスの管弦楽作品集。
アウレリオ・バリオス・イ・モラレスは、1880年、メキシコ中央部、プエブラのサカトランに生まれました。6人の子を献身的に育てた両親と教区の司教の支えにより神学校に進み、1905年、メキシコ国立音楽院に入学。ホセ・グアダルペ・ベラスケスにオルガン、グスタボ・E・カンパに作曲を学びました。ピアニスト、オルガニスト、合唱指揮者、教師として才能を発揮したと言われ、作曲家としてさまざまなジャンルに100曲近い作品を残しています。
「交響曲 へ短調」 は、2つのアレグロの楽章、アンダンテ、スケルツォの4楽章で書かれた、ドイツ・ロマンティシズムの交響曲の影響をうかがわせる作品。「守護天使」 と 「人生のたそがれに」 は、バリオス・イ・モラレスの人柄を反映するとされる内省的な音楽。4声で書かれた学究的な 「フーガ へ短調」 は、作曲者のファミリー・アーカイヴで楽譜が見つかった初録音の作品です。メキシコシティのコヨアカン地区に作られた若いオーケストラ「コヨアカン・ヌエバ・エラSO」と芸術監督のロドリーゴ・エオルドゥイによるライヴ・コンサートの録音です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

KAIROS
0015005KAI(1CD)
2530
フリードリヒ・チェルハ(1926-):夜(2012/2013)
管弦楽のための3つの小品 「天上の子守歌」(2006)、「
間奏曲」(2010/2011)、
「トンボー」(2011)*
SWRバーデン=バーデン・フライブルク、
エミリオ・ポマリコ(指)南西ドイツRSO
ユッカ=ペッカ・サラステ(指)WDRケルン放送響*

録音:2014年2月&10月
新古典主義から新ウィーン楽派、セリー音楽など、その作品が常に時代を反映しているオーストリアの現代音楽界の大御所、フリードリヒ・チェルハ(1926-)が80代後半で作曲した大規模な管弦楽作品を収録。「管弦楽のための3つの小品」についてチェルハは次のように語っています。「私は2006年に80歳を迎えました。それは長い人生の中で世界や自身がどう変わったか、どのように変わって見えるかを振り返らずにはいられない年齢です。そのような思いにつながるような3つのオーケストラ曲を考えていました。2006年に実現したのは、第1曲の「天上の子守歌 Berceuse celeste」だけです」「(第1曲は)音楽的には、2010/2011年に初めて形になった第3番「トンボー」とは正反対の作品です。第3番は死に向かって徐々に、そして執拗に起こる出来事によってもたらされ、そこでは変化が衰え、虚無が残り、最終的に時が存在しなくなるのです」

ALPHA
ALPHA-777(1CD)
ドビュッシー:「選ばれた乙女」
交響的断章「聖セバスティアンの殉教」
夜想曲
メロディ・ルルジアン(S)
エマヌエラ・パスク(Ms)
フランス放送少年少女cho
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2019年9月、2020年9月、2020年8月 オーディトリアム、ラジオ・フランス
ミッコ・フランクとフランス放送フィルによるドビュッシー。「選ばれた乙女」ではソフィ・ジャナン率いるフランス放送少年少女合唱団が素晴らしい 歌唱を聴かせ、作品の透明度をさらに上げるたいへん美しい効果を生んでいます。アンドレ・カプレの協力によりまとめられた「聖セバスティア ンの殉教」からの交響的断章では、室内楽的なアンサンブルと大管弦楽の響きの対比を堪能。そして夜想曲は「雲」での澱みと揺らぎの 妙、色彩感高く聴かせる「祭」を経て、再び合唱が加わり、より広がりのある音楽を聴かせる「シレーヌ」に回帰することにより、アルバム全体 で弧を描くような構成にまとめて上げています。

masters brass nagoya
MBN6-202(1CD)
税込定価
おもちゃ箱の中身
伊福部昭:SF交響ファンタジー第1番(福田滋編)
三枝成彰:交響組曲「機動戦士ガンダム、逆襲のシャア」(長生淳編)
ジョン・ウィリアムズ:スター・ウォーズ・コンサート・セレクション(真島俊夫編)
マスターズ・ブラス・ナゴヤ
鈴木竜哉(指)

録音:2021年4月25日愛知県芸術劇場コンサートホール
マスターズ・ブラス・ナゴヤは東海地区を中心に活動する演奏家によって2016 年に結成されたプロフェショナルな吹奏楽団。吹奏楽が持つ魅力の一つであ る、“音楽を楽しむ”をコンセプトとし、『伝統と革新』を追求し、クラシックファン の視野をさらに広げることを目的としています。吹奏楽ファンのみならず、クラ シックファンからも「吹奏楽を超えた吹奏楽!」と好評を博しています。 この録音は2021年4月25日に愛知県芸術劇場コンサートホールにて行われ た第5回定期演奏会ライブ・レコーディングです。 「コロナ禍において誰もが立ち止まった時、あなたにとって、音楽の始まりはいつ でしたか? ゴジラの咆哮のバックで重厚に流れる伊福部の音楽、さまざまな SEとブレンドされた三枝サウンド。そう、ボクにとっての音楽の原点は“バイエル” でなく、おもちゃ箱にあるゴジラのフィギュアとガンプラだったんだと……」(指揮 者・鈴木竜哉) エンターテインメント色の強い今回の曲目は、新型コロナウイルス感染症の世 界的流行による演奏会やイベントの自粛を経て、2年ぶりに行われたコンサー トにおいて、「音楽を楽しむ」ことを全面に押し出したもの。現代の吹奏楽団が 本気で取り組んだエンターテインメントミュージックがどんな演奏だったかも含め て、お楽しみいただければ幸いです。

KLARTHE
KLA-127(1CD)
オリヴィエ・カルメル(1974-):「儀式」〜コンチェルタンテ作品集
(1)「平和の儀式(RITE OF PEACE)」〜チェロとオーケストラのための交響的協奏曲
(2)「『ジキル博士とハイド氏』による幻想的狂詩曲(RHAPSODIE FANTASMAGORIQUE SUR DOCTEUR JEKYLL ET M. HYDE)」〜アルト・サクソフォン、ピアノと弦楽オーケストラのための二重協奏曲
(3)「クトゥルフの呼び声(CALL OF CTHULHU)」〜ホルン四重奏とオーケストラのための幻想的協奏曲
(4)「木の音楽(WOOD MUSIC)」〜木楽五重奏とオーケストラのための協奏曲
(1)グザヴィエ・フィリップ(Vc)、レ・シエクル、オーレリアン・アザン・ジエリンスキ(指)
(2)フィリップ・ポルテジョア(アルト・サクソフォン )、フレデリク・ラガ ルド(P)、
ギャルド・レピュブリケーヌ弦楽オーケストラ、セバスチャン・ビヤール(指)
(3)フロリアン・ル・ブレイス( ホルン )、アルノー・デレピー ヌ( ホルン )、ダヴィド・アルノワ( ホルン )、
ステファーヌ・ピーター(Hrn)、パリ警視庁吹奏楽団、ジルダ・アルノワ(指)
(4)アルテ・コンボ【佐藤=ブレモー・真由(Fl)、バチスト・ジビエ(Ob)、アンリズ・クレモン(Cl)、
シリル・ノルマン(Hrn)、フランク・シボルト(Fg)】、スコアリング・オーケストラ、オーレリアン・アザン・ジエリンスキ(指)

録音:(1)2020年12月、(2)2021年2月/ステュディオ=オルケストル・ナシオナル・ディル=ド=フランス
(3)2019年2月/パリ地方音楽院
(4)2014年4月/ステュディオ・ダヴー
今最も注目されているフランスの現代作曲家オリヴィエ・カルメル(1974-)のコンチェルタンテ作品集4篇を収めたアルバムの登場です!音楽一家に生まれた カルメルはピアノとオーボエを学び、作曲をドミニク・ロッシに師事。彼のクラスで作曲賞(和声、対位法、フーガ)を、ギヨーム・コネソンのクラスではオーケスト レーション賞を受賞。その後、即興演奏を学ぶためジャズピアニストのボヤン・ズルフィカルパシチとニコ・モレリのもとで研鑽を積みました。現在作曲家としてオー ケストラ作品を手掛けるほか、コンポーザーピアニストとして自身が率いるピアノ、弦楽器と打楽器奏者によるアンサンブルバンド「Double Celli」のメンバーと しても活躍。クラシックの要素とジャズの即興演奏の見事な融合で高い評価を得ているアルバム「IMMATERIEL」(KRJ-009)、「Metamorphoses」(KRJ-030)でも注目されています。
カルメルは.バッハ、ラヴェル、ドビュッシー、サン=サーンス、メシアン、バルトーク、ストラヴィンスキー、ペンデレツキ、ライヒ、ジョン・アダムス、ジョン・ウィ リアムズ、そして父ロジェ・カルメルなど時代とジャンルを超えた作曲家からインスピレーションを得ていると語っており、個性的なキャラクターをもつカルメルの 作品は様々な影響から生み出されていることがわかります。
チェロとオーケストラのための交響的協奏曲「平和の儀式」ではなんとレ・シエクルとグザヴィエ・フィリップが演奏しております!この作品は20世紀のクラシッ ク、エジプトの民族音楽、そしてリズミカルでハーモニーの美しいコンテンポラリージャズからインスピレーションを得て作曲。多様な音楽が混ざり合い新鮮な響き が生まれています。
このほか、『ジキルとハイド』の物語をテーマとしたアルト・サクソフォン、ピアノと弦楽オーケストラのための二重協奏曲、米ホラー小説家ハワード・フィリップ スの小説『クトゥルフの呼び声』をもとにしたホルン四重奏とオーケストラのための幻想的協奏曲、そしてジョン・ウィリアムズの作品からインスピレーションを得て 作曲した木楽五重奏とオーケストラのための協奏曲『木の音楽』と様々なソロ楽器が登場する作品を収録。レ・シエクルなど優れた奏者たちが演奏していることか らもカルメルの作品への注目度がうかがえます。 (Ki)

KLARTHE
KLA-010(1CD)
「時の情景」
(1)ザヴァロ:メタル・ミュージックV
(2)バクリ:協奏的な音楽 Op.117b
(3)ルヴィエ:アルシメード
(4)尊室傑:時の情景
(2)アンドレ・カザレ(Hrn)
(4) ギレーヌ・プ ティ=ヴォルタ(Hp)
オルケストル・ダルモニー・ド・ラ・レジョン・サント
(1)(2)(4)フィリップ・フェッロ(指)、
(3)ジルダ・アルノワ(指)

ライヴ録音:(1)2013年11月16日オリヴェ(フランス)、
(2)2010年11月7日ボージャンシー(フランス)、
(3)2006年11月17日ジュエ=レ=トゥール(フランス)、
(4)2002年11月2日ボージャンシー(フランス)
名人集団オルケストル・ダルモニー・ド・ラ・レジョン・サントがフランスで活躍する4人の現代作曲家の作品を収録。パスカル・ザヴァロ、ニコラ・バクリ、アラン・ ルヴィエ、尊室傑(ベトナム生まれ)、それぞれの個性を発揮した作品をカラフルに演奏しております! (Ki)
KLARTHE
KLA-003(1CD)
「オマージュ」
(1)「ジャン・ゼーへのオマージュ」〜バリトンとオーケストラのための
(2)「ジャンヌ・ダルクの人生による音楽的フレスコ画」〜ソプラノ、朗読とオーケストラのための
(1)フランソワ・アリスメンディ(Br)
(2)コリンヌ・セルティランジュ(S)、
ブノワ・ディ・マルコ(朗読)
オルケストル・ダルモニー・ド・ラ・レジョン・サント、
フィリップ・フェッロ(指)

ライヴ録音:(1)2011年5月13日ジュエ=レ=トゥール(フランス)
(2)2012年11月4日ベルギー
オルレアンの歴史上最も重要な人物ジャンヌ・ダルク(1412頃-1431)とジャン・ゼー(1904-1944)。それぞれのオマージュとして計9人の作曲家の委 嘱作をおさめたのがこのアルバム。悲劇的な運命に直面した彼らの魂を讃えるため、フィリップ・フェッロ率いるオルケストル・ダルモニー・ド・ラ・レジョン・サ ントが心を込めて演奏しました。 (Ki)

REFERENCE
FR-745(1CD)
R・シュトラウス:管楽器のための交響曲「ザ・ハッピー・ワークショップ(楽しい仕事場)」
管楽器のためのセレナード Op.7
ジョージ・ヴォスバーグ(指)
カーネギー・メロン・ウィンド・アンサンブル

録音:2021年カーネギー・メロン大学、クレスギ劇場
カーネギー・メロン・ウィンド・アンサンブルのルーツは、1908年に設立された、カーネギー・メロン大学のキルティ・バンドです。マーチングバンド、コンサー トバンドとして長い歴史を刻んできた名門です。現在では、オーケストラの管楽器セクションのように、パートを単独で演奏し、大編成の演奏スタイルでは出せない、 シンフォニー・オーケストラのような繊細な音色を奏でることのできるバンドとして注目されています。 今回、指揮者として登場するのは、長年ピッツバーグSOの首席トランペット奏者を務めたジョージ・ヴォスバーグ。1992年よりカーネギー・メロン大学で教 鞭をとり、2011年よりカーネギー・メロン・ウィンド・アンサンブルの音楽監督を務めています。
近年、カーネギー・メロン・ウィンド・アンサンブルは演奏される機会の少ない作品をレパートリーとして積極的に取り組んでいます。今回、リヒャルト・シュトラ ウスの初期と晩年に書かれた管楽器のための作品を録音しました。 「管楽器のためのセレナードOp.7」は、R・シュトラウス若き日の作品。モーツァルトの傑作セレナーデ「グラン・パルティータ」と同じ13管楽器のために 書かれたもので、初期ロマン派的な響きを聴くことができます。晩年シュトラウスはこの作品を、「音大生の立派な作品にすぎない」と批判的に語っていますが、後 に豊かなテクスチャーと清澄な管楽器書法、作曲家の成熟した作品として世に出る管楽器のための交響曲「ザ・ハッピー・ワークショップ(楽しい仕事場)」は、ま さにシュトラウスが学生時代に求めた理想の作品であるといえるでしょう。
シュトラウスは、ナチス政権と対立し、1935年にナチスの音楽局総裁を辞任。音楽的にもシェーンベルクやストラヴィンスキーのような鋭角的なモダニズムが主 流の時代に、彼の作風はもはや時代にそぐわないという批判を浴びることになり苦しい時代を迎えます。戦火を逃れて疎開先で過ごしていたシュトラウスは1943 年、約60年ぶりに管楽器のための作品を書きます。それは、「ザ・ハッピー・ワークショップ」と対になる「傷病兵の仕事場から」と題された管楽器のためのソナ チネ。若書きのセレナーデOp.7よりも充実した書法と平穏で美しい旋律が印象的な作品。タイトルは、インフルエンザに罹患して療養していた自身を自虐的に表現 したもの。
そして、ここに収録されている「ザ・ハッピー・ワークショップ」は、第二次世界大戦終戦の1945年に作曲。この作品は、16本の管楽器(フルート2、オーボエ2、 クラリネット3、バセットホルン、バスクラリネット、ファゴット2、コントラファゴット、ホルン4)のために書かれており、若き日の理想モーツァルトの「グラン・パル ティータ」のような豊かな響きを持ち、前作同様の巧みな書法を駆使し、自身の作品「英雄の生涯」の旋律など引用が見られるなど、R・シュトラウスの軌 跡を示すような穏やかで、音楽の喜びにあふれた作品となっています。

NEOS
NEOS-12025(1CD)
エルンスト・ヘルムート・フランマー(b.1949):管弦楽曲作品集Vol.3
(1)「ゲッセマネ〜消えて忘れられる前に」(1985/86)〜大管弦楽のための
(2)「地球は忘却に対して涙を流す」(1990)〜大オーケストラのための7 つの小品
(3)「GEN」(1998) 〜ソプラノ、バリトンと大管弦楽のための
(4)「カプリチオ」(1992) 〜チェロと大管弦楽のための
(1)ローター・ツァグロセク(指)ザールブリュッケンRSO
(2)オラフ・ヘンツォルト(指)バイエルンRSO
(3)ガブリエーレ・ロスマット(S)
ヴォルフガング・シェーネ(Br)
ローター・ツァグロセク(指)シュトゥットガルト・ヴュルテンベルク州立O
(4)ティルマン・ヴィック(Vc)
オラフ・ヘンツォルト(指)ライプツィヒ放送PO

録音:(1)1987年4月30日、(2)1995年5月
12日、(3)1998年5月25日(ライヴ)、(4)
1991年12月6日(ライヴ) [72:38]
NEOS-レーベルが力を入れている作曲家の一人ヘルムート・フランマーの管弦楽 作品集の第3 弾(第1集はNEOS10803、第2集はNEOS11909)。フランマーは当初、 数学と物理を学んだ後、クラウス・フーバー、ブライアン・ファーニホウに作曲を師事し た。ここに収められた作品はいずれも大オーケストラのために書かれたドラマティック な曲ばかり。キリストが磔の刑に処せられる前夜の祈りに題材をとった「ゲッセマネ」は オーケストラの叫ぶような大音響と劇的なうねりに満ちた表現主義的な大作。ソプラ ノ、バリトン独唱が入る「GEN」はハイドンのオラトリオ「天地創造」の冒頭にインスパイ アされたとのことでタイトルの GEN-にはgenesis(創世記)、general、genuine(純正)など 複数の意味が含まれます。オーケストラのカオスとアダムとイヴを思わせる男女のヴォカ リーズが織りなす前衛の手法で描かれた旧約聖書の世界。収録曲いずれも渾身の 作で聴きごたえ充分。
NEOS
NEOS-12111(1CD)
ヴァルターと次の世代の作曲家たち
(1)H.E.エルヴィン・ヴァルター(1920-95):4 人の管楽器奏者と弦楽のための協奏曲(1960)
(2)カトリン・クローゼ(b.1990):「色の雲」(2019/20)〜大アンサンブルのための
(3)クリストフ・ヨハネス・ヴァイス(b.1986):室内交響曲「不確実性のなかへ」(2019/20)
アルマンド・メリーノ(指)
デア/ゲルベ/クラング(アンサンブル)
(1)トビアス・カイザー(Fl)
クレール・シリャーコプス(Ob)
エンリコ・トファーノ(Fg)
マシュー・サドラー(Trp)

録音:2021年5月16、17日バイエルン州
アンベルク
※全作品世界初録音
ドイツ、バイエルン州ヴュルツブルクに所縁のある新旧世代の作曲家による作品集。特に師 弟関係にあるとか同じ楽派というわけではなくスタイルは様々。H.E.ヴァルターの「4 人の金管 楽器奏者のための協奏曲」はこの世代のドイツの作曲家の作品には珍しく、ダルムシュタット楽 派の影響は一切受けておらず、ストラヴィンスキーの新古典主義の作品やヒンデミットの影響が 感じられる秀作。クローゼの「色の雲」は女性作曲家らしい繊細なテクスチュアと調性的な要 素、息の長い、たおやかな旋律がドビュッシーを思わせる美しい作品。ヴァイスの室内交響曲 は無調と調性が折衷され時折り、軍楽隊の行進曲が引用されるあたりがクルト・ワイル、エルン スト・クシェネクを思わせる面白い作品。
NEOS
NEOS-12122(1CD)
ゲオルク・カッツァー(1935-2019)&フリードリヒ・ゴルトマン(1941-2009):作品集
(1)カッツァー:弦楽音楽1(1971) 〜14 の弦楽器独奏のための
(2)カッツァー:「3 つの言葉」(2004)〜弦楽オーケストラのための
(3)ゴルトマン:「・・・ほとんど凍った落ち着きのない・・・2」(1992)
〜9 人の奏者のための
(4)アンサンブル・コンチェルト第2番(1985)〜16 人の奏者のための
クレメンス・シュルト(指)
ミュンヘン室内O

録音:2021年3月23-26日ミュンヘン
カッツァーはポーランド領シレジア出身。戦後は東ベルリンに移住しハンス・アイスラーに学ん だ。また自ら電子音楽スタジオを設立し研究と制作に従事した。「弦楽音楽1」はその成果がアコ ースティック楽器で表現されたもので、ペンデレッキの「広島の犠牲者への哀歌」を思わせる特 殊奏法による音響の変容で作られています。晩年の「3 つの言葉」は逆にシェーンベルクやベルク に回帰したかのような表現主義的でロマンティックな作品。ゴルトマンは東ドイツ出身だがダルム シュタットでシュトックハウゼンの講義に接して刺激を受け、これまで 4 つの交響曲、多くの協奏 曲、歌劇を発表しています。「ほとんど凍った落ち着きのない・・・」は終始厳しい点描的な書法で書 かれている一方、「アンサンブル・コンチェルト」は長い音の持続が他の楽器に静かに受け継が れ次第に音のテクスチュアが厚みと激しさを増す。点描的な激しい音楽となったかと思えば、な ぜかフィリップ・グラス風のミニマル・ミュージックになり協和音が響くというユニークな音楽。

GENUIN
GEN-22762(1CD)
モーツァルト:ディヴェルティメント集
ディヴェルティメント ニ長調 K.136
ディヴェルティメント 変ロ長調 K.137
ディヴェルティメント ヘ長調 K.138
ヨハネス・クルンプ(指)
エッセン・フォルクヴァング室内O

録音:2020年6月28―30日 ドイツ エッセン
ヨハネス・クルンプの指揮するエッセン・フォルクヴァング室内Oのモーツァル ト第3弾(既発は ホルン協奏曲全集 GEN18618,交響曲第13、16、29、40番 GEN-19636)。1772年にザルツブルクで16歳のモーツァルトが書いた3つのディヴェルティメ ントを収録。弦楽四重奏で演奏されることも弦楽合奏で演奏されることもある曲集で、こ こでは小編成の弦楽合奏による。 ヨハネス・クルンプは1980年、シュトゥットガルトの生まれ。2013年に1958年創立のエッ セン・フォルクヴァング室内Oの首席指揮者、音楽監督に就任、このドイツの地 方の室内オーケストラを一躍注目の楽団に引き上げた。ちなみにクルンプは、ハイデ ルベルクSOのハイドンの交響曲シリーズで、怪我で指揮活動ができなくなったト ーマス・ファイの後を受け継いでいます。ここでのモーツァルトのディヴェルティメント3曲 は、キビキビした音楽で室内楽的密な絡みを際立たせつつ、一方で弦楽四重奏曲より もシンフォニックな作品の特性にも不足ない見事な演奏。また今回もヴィブラートを控え めにして透明感を重視しつつ、ピリオド手法の演奏ともまた異なった、現代の室内オー ケストラならではのモーツァルトの魅力を十全に引き出しています。

BIS
BISSA-2472(1SACD)
ショスタコーヴィチ:ジャズ・オーケストラのための第1組曲(1934)
バレエ音楽『黄金時代』組曲 Op.22a(1930/1935)
バレエ音楽『明るい小川』組曲 Op.39a(1935/1945)(チタレンコ編)
ステージ・オーケストラのための組曲(1950年代)
『タヒチ・トロット』(1927)
アンドルー・リットン(指)、
シンガポールSO

録音:2019年8月20-23日エスパラネード・ホール(シンガポール)
ラン・シュイ(水藍)が世界的なオーケストラへ育て上げたシンガポールSO。BISレーベルからリリースしている多くの録音でも知 られますが、当アルバムではアンドルー・リットンを迎えてショスタコーヴィチの管弦楽作品を録音しました。
ショスタコーヴィチは交響曲、オペラ、映画音楽、バレエ音楽などあらゆるジャンルに名作を残していますが、30代以降は時代背景を表した重々しく暗い作品の イメージがあります。当アルバムでは若かりしショスタコーヴィチの明るい側面をあらわした作品ばかりを集めました。
ジャズ・オーケストラのための第1組曲(ジャズ組曲第1番)は1934年に「ソビエト・ジャズ」の評価を高めることを目的として作られた3つの短い楽章から なる組曲で、当ディスク唯一のオリジナル作品です。このほかは既存の作品からのアレンジもの。「ポルカ」が有名なバレエ音楽『黄金時代』組曲、コルホーズの農 民と芸術家たちとの相互理解を描いたバレエ音楽『明るい小川』組曲、様々な作品から8つの楽章にまとめられたステージ・オーケストラのための組曲、そしてヴィ ンセント・ユーマンス(1898-1946)の大ヒット曲「二人でお茶を」を管弦楽用に編曲した『タヒチ・トロット』を収録しております。ゴージャスなサウンドを見事 にとらえたBISレーベルが誇る技術陣渾身の録音です!

Solo Musica
SM-361(1CD)
NX-B03
シューベルト:序曲集
イタリア風序曲 ハ長調 D 591
歌劇「フィエラブラス」 D 796 - 序曲
序曲 ニ長調 D 556
序曲 ハ短調 D 8
『ロザムンデ』(劇音楽『魔法の竪琴』) 序曲 D 644
歌劇「謀反人たち」(家庭戦争) D 787 ? 序曲
歌劇「ヒュドラウリスになった悪魔」 D 4 - 序曲
イタリア風序曲 ニ長調 D 590
ベルリンSO
ハンスイェルク・シェレンベルガー(指)

録音:2020年11月11-13日
ハンスイェルク・シェレンベルガーはドイツ生まれのオーボエ奏者・指揮者。カラヤンにスカウトされて1980年から20 年間にわたりベルリン・フィルの首席オーボエ奏者を務めました。退任後は指揮活動を増やしてきましたが、 2021/22シーズンからベルリンSOの首席指揮者に就任しています。 このアルバムには、シューベルトが作曲した様々な序曲が収録されています。シューベルトのピアノ曲や歌曲にはナ イーブで喜びに満ちた感情と、深い痛みを伴う深淵が隣り合っていることがしばしばですが、これらの序曲のほとん どは、軽やかで曇りのない明るさや、ポジティブで喜びに満ちた感覚に満たされています。聴き手は天才シューベル トの全く異なる側面、すなわち強い希望の感覚と奔放なバイタリティを知ることができるでしょう。シェレンベルガー の指揮は音楽をしっかりと構築した手堅いものです。

BR KLASSIK
BR-900640(1CD)
NX-B05
リーム(1952-):狩猟と形式(2008) バイエルンRSO
フランク・オルー(指)

録音:2021年6月22-25日ミュンヘン、ヘルクレスザール(ドイツ)
現代音楽の重鎮作曲家の一人、ヴォルフガング・リーム。 ドイツのカールスルーエで作曲と音楽理論を学び、1963年に最初の曲を書いて以降、作曲家、教師として大 活躍、400曲以上の作品は、どれも国際的に高く評価されています。リームは芸術、文学、哲学の深い知識を 有しており、これらが彼の作曲のインスピレーションの源になっているとともに、バッハやシューマン、ブラームスなど音 楽史の名曲から触発された作品も数多く書いています。 このBR-KLASSIKのmusica vivaシリーズではリームの70歳の誕生日(2022年3月13日)を記念し、2枚の アルバムをリリース。このVol.40には2001年11月にアンサンブル・モデルンによってバーゼルで世界初演された大 規模な「狩猟と形式」を収録。(Vol.39…900639 2020年のライヴ録音) この「 Jagden und Formen 狩猟と形式」、もともとは1995年から2001年にかけて書かれた作品ですが、 リームは2007年から2008年にかけて全体を改訂。ここで、それまで何年にもわたって成長を続けて来た”ワー ク・イン・プログレス”が完成しました。2台のヴァイオリンの戯れるような旋律で先導される曲はすぐに曲調がエスカ レート、そのまま全曲が切れ目なく息をのむようなエキサイティングな音楽へと変貌します。

Danacord
DACOCD-918(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第8集
■Disc 1
(1)クーラウ:劇付随音楽「ウィリアム・シェイクスピア」 Op.74 - 序曲
(2)ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
(3)エルガー:弦楽のためのセレナード ホ短調 Op.20
(4)マスネ:歌劇「ル・シッド」のバレエ音楽 〔カスティヤーヌ、オーバード(朝の歌)、マドリレーヌ、ナヴァレーズ〕
(5)チャイコフスキー:スラヴ行進曲
(6)スメタナ:道化師の踊り(歌劇「売られた花嫁」から)
(7)ハチャトゥリアン:剣の舞(バレエ「ガヤネー」から)
(8)J・シュトラウス:宝のワルツ Op.418、トリッチ=トラッチ・ポルカ Op.215
(9)ヨハン・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲
(10)エルガー:愛の挨拶
(11)スヴェン・エーリク・タープ(1908-1994):古いデンマーク民謡による組曲
 ワタリガラスが夕べ、空を飛ぶ(第1曲)
 小さなキアステンの踊り(第3曲) 
(12)カール・クリスチャン・ムラー(1823-1893):戦闘行進曲、オーフス・タトゥー
■Disc 2
(1)ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」 
(2)ハイドン:ピアノ協奏曲 ニ長調 Hob.XVIII:2 *
(3)シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ JS.34b]
(4)クーラウ:劇付随音楽「妖精の丘」 Op.100 - 序曲
(5)ニールセン:交響曲第1番ト短調 FS16(Op.7)- 第1楽章
トマス・イェンセン(指)、
オーフス市立O(オーフスSO)、
ヨン・ダムゴー(P)*

■Disc 1
(1)録音:1948年11月
(2)録音:1951年10月
(3)録音:1948年11月
(4)録音:1948年11月
(5)録音:1948年10月
(6)録音:1951年10月
(7)録音:1951年10月
(8)録音:1951年10月
(9)録音:1951年10月
(10)録音:1948年11月
(11)録音:1948年11月
(12)録音:1948年11月

■Disc 2
(1)録音:1950年10月1日
(2)録音:1957年8月
(3)録音:1955年12月
(4)録音:1955年12月
(5)録音:1951年10月29日
トマス・イェンセン(1898-1963)の「遺産」第8作。デンマーク第2の都市、オーフスのオーフス市立O(オーフスSO)は、デンマークRSO(デンマーク国立SO)とともに、イェンセンにとって重要なアンサンブルのひとつでした。彼がオーフスの時代にデンマークのTonoレーベルに録音した人気曲を中心にした管弦楽曲のレパートリーは、人気を博し、アメリカのMercuryレーベルからもリリースされました。シリーズ第8作のアルバムには、その全録音と、デンマークRSOを指揮するためコペンハーゲンに渡った彼がオーフスに戻って指揮した、2回のコンサートの初めて紹介される録音が収録されています。
※復刻/デジタルマスタリング:クラウス・ビューリト
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Avie
AV-2507(1CD)
航海〜ジェイムズ・リー三世(b.1975):管弦楽作品集
オリオン大星雲の仮庵祭り/別の兵士の物語/ビヨンド・リヴァーズ・オヴ・ヴィジョン/Chuphshah! Harriet's Drive to Canaan
ウィーンRSO、
マリン・オールソップ(指)

録音:2021年2月24日-25日&3月1日、ORF ラジオ・カルチャーハウス(ウィーン)
1975年生まれのアメリカの作曲家ジェイムズ・リー三世は、ウィリアム・ボルコムとマイケル・ドアティ、盛宗亮に師事し、2005年にミシガン大学で音楽芸術の博士号を取得しました。2002年にはタングルウッド・ミュージック・センターの奨学生としてマイケル・ガンドルフィとスティーヴン・マッケイにも師事しています。彼の作品はシカゴSO、ボストンSO、フィラデルフィアOなどアメリカを中心として多くのオーケストラから委託され、初演されています。これまでレナード・スラットキン、マイケル・ティルソン・トーマス、ファンホ・メナ、そしてマリン・オールソップなどが指揮しています。このアルバムでは2019年よりウィーンRSOの首席指揮者を務めるマリン・オールソップが、ジェイムズ・リー三世の極めて創造的な世界を色彩豊かに描いています。

Alba
ABCD-467(1CD)
ストックホルム日記
エサ=ペッカ・サロネン(1958-):ストックホルム日記(2004)(弦楽オーケストラのための)
サリー・ビーミッシュ(1956-):Glanz(輝き)(2016)(ヴィオラ・ソロのための)*
シェーンベルク:浄められた夜(1899/1917/1943)(弦楽オーケストラの
ための)
サロネン:Lachen Verlernt(忘れられた笑い)(2002)(Vn・ソロのための)**
ストラヴィンスキー:弦楽のための協奏曲 ニ調(Concerto in D)(1946)(弦楽オーケストラのための)
オストロボスニア室内O
マーリン・ブルーマン(コンサートマスター、ヴィオラ *、ヴァイオリン **)

録音:2021年5月9日?14日 スネルマンホール(コッコラ、フィンランド)
オストロボスニア室内Oの創設50周年記念。2019年から芸術監督を務めるマーリン・ブルーマンとの初めてのジョイント・アルバムです。アルバ ムをまとめる要素は「浄められた夜」と「ロサンゼルス」。シェーンベルク、サロネン、ストラヴィンスキーは、ある時期、アメリカ西海岸のこの街を活動と生活 の拠点にしていました。エサ=ペッカ・サロネンの「ストックホルム日記」は、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニックとスウェーデン室内Oのた めストックホルム・コンサートホール財団から委嘱を受けて作曲した、弦楽オーケストラの色彩と質感をフルに活用した作品です。2004年にサロネンの指 揮で初演。今回、初めて録音されます。シェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」の「ピエロへの祈り」のテクストを引用した曲名の「Lachen Verlernt(忘 れられた笑い)」は、サロネンがチョーリャン・リンのために書いたヴァイオリン・ソロのための「シャコンヌ」です。
サリー・ビーミッシュ Sally Beamish の「Glanz(輝き)」は、ヴィオラ奏者からキャリアをスタートさせた彼女が、この楽器のソロ曲として2016年に 書いた作品です。このアルバムの中心となる「浄められた夜」の基になったリヒャルト・デーメルの詩『浄められた夜』の言葉を曲名にとり、「良き友、同僚」 のサー・ピーター・マクスウェル・デイヴィスを追悼する作品としました。プログラムの最後が、ストラヴィンスキーのいわゆる新古典主義期の作品のひと つ、バロック時代のエネルギッシュな様式やリズムを偲ばせる「弦楽のための協奏曲 ニ調」。作曲の経緯から『バーゼル協奏曲』とも呼ばれる作品です。 オストロボスニア室内Oが初めてスウェーデンの音楽家をリーダーに迎え、次の時代に向かう意欲を示したアルバムです。 [プロフィール] マーリン・ブルーマン(1975?)。スウェーデンのクングスバッカ生まれ。リスベート・ヴェッキとミラン・ヴィテクにヴァイオリンを習い、ロンドンのギルド ホール音楽演劇学校でデーヴィッド・タケノのクラスで学びました。1996年の第5回カール・ニルセン国際ヴァイオリン・コンペティションに参加、第2位を ヤーコ・クーシストと分け合いました。ワシントン国際コンペティションでは第1位と聴衆賞を獲得しています。スウェーデンRSO第1コンサートマス ターを務め、ソリスト、室内楽奏者としても活動。クングスバッカ・ピアノ三重奏団の創設メンバー。ナッシュ・アンサンブルに参加、ストックホルム・シンド ローム・アンサンブル(『天使たちの声(Voices of Angels)』BIS SA 2344)を共同で創設しています。2015年から2020年まで芸術監督として室 内O「ムシカ・ヴィテ」を指揮。2019年秋、サカリ・オラモの後任としてオストロボスニア室内Oの芸術監督に就任しました。

CLAVES
50-3047(1CD)
(1)プロコフィエフ:交響的物語「ピーターと狼」Op.67
(2)サン=サーンス:「動物の謝肉祭」(オリジナル版)
アンリ・デス(ナレーション )
(1)ロベルト・ゴンザレス=モンハス(指)、ヴィンタートゥール・ムジークコレギウム
(2)ヴィリヤ・ポスクーテ&トマス・ダウカンタス(P・デュオ)、ヴィンタートゥールSQ

録音:2021年3月29日-4月3日/シュターツハウス・ヴィンタートゥール(スイス)
ロベルト・ゴンザレス=モンハスがヴィンタートゥール・ムジークコレギウムと録音した「ピーターと狼」と「動物の謝肉祭」。ドイツ語によるナレーション版(50-3034)はすでにリリースしていますが、フランス語によるナレーション版もリリースされます。ナレーションを務めたのは母国スイスはもちろんヨーロッパのフラン ス語圏で絶大な人気を誇る大御所歌手のアンリ・デス(1940-)が担当。1970年にファーストアルバム『Retour』をリリース以来、数多くの録音でも知られ現 在も第一線で活躍しています。
サン=サーンスの「動物の謝肉祭」はオリジナル室内楽版で弦楽四重奏の第1ヴァイオリンは当団の音楽監督でコンサートマスターも務めるロベルト・ゴンザレス =モンハスが演奏しております。 (Ki)



SUPRAPHON
SU-4308(15CD)
2021年最新リマスタリング
アンチェル&チェコPO〜ライヴ音源集




■CD1
スメタナ:連作交響詩『わが祖国』

■CD2
(1)モーツァルト:アダージョホ長調K.261)
(2)モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219『トルコ風』
(3)モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299(297c)
(4)ドヴォルザーク:スケルツォ・カプリチョーソ変ニ長調Op.66

■CD3
(1)ベートーヴェン:『コリオラン』序曲
(2)ベートーヴェン:ピアノ、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための協奏曲ハ長調Op.56
(3)ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調Op.36

■CD4
(1)ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調Op.93
(2)メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調Op.90『イタリア』
(3)R・シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』Op.20

■CD5
(1)ドヴォルザーク:交響曲第7番ニ短調Op.70(B141)
(2)ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調Op.88(B163)

■CD6
(1)ドヴォルザーク:『聖書の歌』Op.99
(2)スーク:『アスラエル』交響曲ハ短調Op.27

■CD7
(1)スーク:交響詩『人生の実り』Op.34
(2)フェルステル:交響曲第4番ハ短調Op.54『復活祭の夜』

■CD8
(1)クルサーク:マーラーの主題による変奏曲
(2)ノヴァーク:『秋の交響曲』Op.62

■CD9
(1)ノヴァーク:交響詩『パン』Op.43
(2)ムソルグスキー(イェレミアス編):『死の歌と踊り』

■CD10
(1)ドビュッシー:交響詩『海』
(2)ドビュッシー:夜想曲
(3)ラヴェル:シェエラザード
(4)ラヴェル:スペイン狂詩曲

■CD11
(1)エルガー:序奏とアレグロOp.47〜弦楽のための
(2)ヴォーン・ウィリアムズ:タリスの主題による幻想曲
(3)ピストン:トッカータ〜オーケストラのための
(4)プロコフィエフ:スキタイ組曲『アラとロリー』Op.20
(5)ルトフワフスキ:葬送音楽

■CD12
(1)マルティヌー:合奏協奏曲H263
(2)マルティヌー:交響曲第1番H289
(3)ヤナーチェク:2台のピアノのための協奏曲

■CD13
(1)クレイチー:交響曲第1番ニ長調
(2)クレイチー:交響曲第3番ニ長調
(3)イェジェク:ピアノと管弦楽のためのファンタジー*
(4)ストラヴィンスキー:ピアノと管楽器のための協奏曲

■CD14
(1)ヒンデミット:フィルハーモニー協奏曲
(2)パウエル:狂詩曲
(3)カベラーチ:交響曲第5番変ロ短調Op.41『ドラマティカ』

■CD15
(1)フェルド:管弦楽のための協奏曲
(2)シュルホフ:共産党宣言による交唱曲Op.82
カレル・アンチェル(指)
チェコPO、プラハRSO*

■CD1
録音:1968年5月12日スメタナ・ホール【プラハの春音楽祭】(ステレオ)
■CD2
(1)ヨゼフ・スーク(Vn)
録音:1968年5月24日スメタナ・ホール【プラハの春音楽祭】(ステレオ)
(2)アレクサンドル・プロチェク(Vn)
録音:1959年3月5日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(3)ゲーザ・ノヴァーク(Fl)、カレル・パトラス(Hp)
録音:1957年1月5日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(4)音:1957年9月21日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
■CD3
(1)録音:1966年10月27日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(2)ヨゼフ・スーク(Vn)、ヨゼフ・フッフロ(Vc)、ヤン・パネンカ(P)
録音:1964年10月24日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(3)録音:1968年2月1日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
■CD4
(1)録音:1960年3月3日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(2)録音:1968年2月1日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(3)録音:1965年2月26日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
■CD5
(1)録音:1962年2月18日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(2)録音:1960年2月10日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
■CD6
(1)ラディスラフ・ムラーツ(Bs)
録音:1956年1月4日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(2)録音:1967年4月6日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
■CD7
(1)プラハ・フィルハーモニックcho
録音:1968年5月24日スメタナ・ホール【プラハの春音楽祭】(ステレオ)
(2)録音:1959年5月16日スメタナ・ホール【プラハの春音楽祭】(モノラル)
■CD8
(1)録音:1964年10月22日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(2)プラハ・フィルハーモニックcho
録音:1960年2月18日スメタナ・ホール(モノラル)
■CD9
(1)録音:1967年10月16日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(2)録音:1961年2月9日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)
(モノラル)
■CD10
(1)録音:1958年10月2&3日(?)ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム
(プラハ)(モノラル)
(2)プラハ・フィルハーモニックcho
録音:1957年10月23-25日(?)ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(3)シュザンヌ・ダンコ(S)
録音:1957年5月21日スメタナ・ホール【プラハの春音楽祭】(モノラル)
(4)録音:1965年2月26日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
■CD11
(1)スメタナQ【イルジー・ノヴァーク(Vn1)、リュボミール・コステツキー(Vn2)、ミラン・シュカンパ(Va)、アントニーン・コホウト(Vc)】
録音:1956年9月27日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(2)録音:1962年2月18日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(3)録音:1965年10月10日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(4)録音:1960年2月4日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(5)録音:1960年1月21日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
■CD12
(1)録音:1964年10月16日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(2)録音:1963年10月17日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(3)ヤン・ノヴァーク(P)、エリシュカ・ノヴァーコヴァー(P)
録音:1957年3月29日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
■CD13
(1)録音:1957年3月29日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(2)録音:1964年2月15日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(3)ヴァーツラフ・ホルスクネフト(P)
録音:1949年3月16&17日プラハ放送第1スタジオ(プラハ)(モノラル)
(4)ズデニェク・イーレク(P)、チェコ・フィルハーモニック管楽アンサンブル
録音:1967年4月8日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
■CD14
(1)録音:1964年4月23日スメタナ・ホール(モノラル)
(2)録音:1953年10月22日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
(3)リブシェ・ドマニーンスカ(S)
録音:1961年4月27日ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)(モノラル)
■CD15
(1)録音:1962年4月5日スメタナ・ホール(モノラル)
(2)ヘレナ・タッテルムスホヴァー(S)、ヤルミラ・ボシュイノヴァー(A)、ヤン・ハラフサ(T)、テオドル・シュルバシュ(Bs)
録音:1962年4月5日スメタナ・ホール(モノラル)
これはすごいボックスの登場!第2次世界大戦後のチェコを代表する名指揮者カレル・アンチェルがチェコPOを振った未発表ライヴ音源 (1949年〜1968年)ばかりを集めた15枚組がスプラフォン・レーベルからリリースされます(1949年録音のイェジェクの作品のみプラハRSO)。
アンチェルは1939年のナチスのチェコ占領後1945年まで強制収容所に送られ、両親と妻子はアウシュヴィッツ収容所で虐殺されています。音楽家であったア ンチェルはテレジン収容所に送られ生還。その後共産主義国チェコスロバキアの反ユダヤ主義を生き抜いたアンチェルは1950年から68年までチェコ・フィルハー モニーOの芸術監督・首席指揮者に就任し、その間当団を名門オーケストラに育て上げ1959年の来日公演を含む世界各地での演奏会を成功させており ます。
当セットの注目すべき点は正規初出音源であること。しかもチェコ・フィルとのほぼすべてのスタジオ録音をリリースしたスプラフォンの『ゴールド・エディション』 (計48枚)とは全くの別音源で、チェコ放送(国営チェコスロバキア放送)のアーカイブに保管されているオリジナル・マスター・テープから正規ライセンスで復 刻しております。
収録作品はスメタナの『わが祖国』以外は『ゴールド・エディション』とは重ならないレパートリーを集めており、モーツァルト、ベートーヴェン、メンデルスゾー ンから母国の作曲家、そしてアンチェルの同時代の作品まで幅広くカバーしています。
なかでもドヴォルザークの交響曲第7番&第8番、『聖書の歌』やスークの『アスラエル』交響曲、交響詩『人生の実り』などの名作、アンチェルが敬愛していた マルティヌーの交響曲第1番、カベラーチの交響曲第5番『ドラマティカ』、そして20世紀の主要作品(ドビュッシー、ラヴェル、R.シュトラウス、プロコフィエフ、 ストラヴィンスキー)など興味の尽きないレパートリーをお楽しみいただけます。
1968年5月、「プラハの春音楽祭」における『わが祖国』のライヴ音源はRadio Servisレーベルからリリースされていますが、今回リリースされるセットで はもちろんチェコ放送からのオリジナル・マスター・テープを使用しております。亡命先のトロントに旅立つ前に行った最後のライヴ音源の一つであり、当団との熱 演は感動せずにはいられません。 ★
チェコを代表する名エンジニア、ヤン・ルジチャジュによる2021年最新リマスタリングです。

Lyrita
SRCD.394(1CDR)
エルガー、再想像
弦楽四重奏曲 ホ短調 Op.83(弦楽合奏版/デイヴィッド・マシューズ編)
チェロと弦楽合奏のためのミニチュア(ドナルド・フレイザー編)(世界初録音)
朝の歌 Op.15-2/夜の歌 Op.15-1
組曲「子供の魔法の杖」第2番より「野生の熊」
「エニグマ変奏曲」より「ニムロッド」
ロマンス Op.62/ため息 Op.70
マズルカ Op.10-1/Pleading Op.48
月明かりで/愛の挨拶/アデュー
ケネス・ウッズ(指)、
ラファエル・ウォルフィッシュ(Vc)、
イギリス弦楽オーケストラ

録音:2020年、ワイアストン・コンサートホール(イギリス)
イギリスSOの首席指揮者&芸術監督を務め、様々なレア作品、現代作品の録音に定評のあるケネス・ウッズと、ピアティゴルスキーに師事しこれまでにも多くの録音を残しているイギリス人チェリスト、ラファエル・ウォルフィッシュが手を組んだ「チェロと弦楽合奏のためのミニチュア」。エルガーの名曲をドナルド・フレイザーの編曲によりチェロと弦楽合奏による協奏曲のように仕立てました。
この作品は、イギリスSOがエルガー・フェスティバルの一環として生誕の地にあるウスター大聖堂で、エルガーの「チェロ協奏曲」作曲100周年記念公演を行った際、ラファエル・ウォルフィッシュと作曲家のドナルド・フレイザーが出会ったことがきっかけで生み出されました。「愛の挨拶」や「朝の歌」といった小曲から、「ニムロッド」のように管弦楽作品からの抜粋、また元々ファゴットと管弦楽のために書かれた「ロマンス」など幅広い種類の楽曲から構成されています。ドナルド・フレイザーの編曲が秀逸なこともあり、エルガーがいかにメロディメーカーであったかということを見せつけられる作品に仕上がっています。またラファエル・ウォルフィッシュの歌心に溢れたチェロの音色が素晴らしく、特に「月明りで」での幻想的な世界は必聴です。エルガー、イギリス音楽ファンのみならず、全てのクラシック・ファンにおすすめの一枚です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

TOCCATA
TOCC-0616(1CD)
NX-B03
スティーヴ・エルコック(1957-):管弦楽作品集 第3集
交響曲第7番Op. 33(2020)
マニック・ダンシング Op. 25(2015)
交響曲第6番「Tyrants Destroyed 破壊された暴君」 Op. 30(2017)
マリナ・コステリナ(P)
シベリアSO
ドミートリー・バシリエフ(指)

録音:2021年6月21-23日、2021年6月24-25日
※世界初録音
英国で活動する作曲家スティーヴ・エルコックの作品集。シベリウスやニールセン、ブライアンなど過去の伝統を踏 襲しながら独自の作風を追求するエルコック、この第3集では2つの交響曲と、ピアノ協奏曲風の「マニック・ダンシ ング」を聴くことができます。「破壊された暴君」の副題を持つ第6交響曲は、悲しみ、怒りの感情の移り変わりが 表現されています。第7交響曲はエルコックが夢の中で聴いた歌から派生した素材が用いられた単一楽章の作 品。こちらも怒りから落胆まであらゆる感情を駆り立てます。マニック・ダンシングは複雑なダンスのリズムが横溢し たピアノ協奏曲。活力たっぷりの音楽が味わえます。

GRAND SLAM
GS-2266(1CD)
フルトヴェングラー/R・シュトラウス:作品集
(1)交響詩「ドン・ファン」Op.20
(2)「メタモルフォーゼン(変容)」
(3)交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 Op.28
フルトヴェングラー・ステレオ・トランスクリプション 3
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO

録音:(1)1947年9月16日ベルリン・ダーレム、ゲマインデハウス(ベルリン)
(2)1947年10月27日ティタニア・パラスト(ベルリン)
(3)1943年11月13-16日旧フィルハーモニー(ベルリン)

使用音源:(1)(3)ドイツ・グラモフォン 139 957 (未刊行テスト・プレスLP)
(2)ドイツ・グラモフォン 139 958 (未刊行テスト・プレスLP)
録音方式:ステレオ(モノラル録音の電気的ステレオ)
■制作者より  
ベートーヴェンの「運命」+「エグモント」序曲(GS-2256)、シューマンの交響曲第4番+ハイドンの同第88番(GS-2257)に続く、“ステレオ・トランスク リプション”シリーズの第3弾です。今回も未刊行に終わった幻のテスト・プレスから復刻しています。今回のディスクはオリジナル・モノラルと比較すると、R.シュ トラウスにふさわしい艶やかな音色が増しています。本物のステレオではないとわかってはいても、つい聴き入ってしまう不思議な魅力に溢れています。 なお、このディスクはLPからの復刻ですので、LP特有のノイズが混入します。あらかじめご了承下さい。(平林 直哉)

BIS
BISSA-2483
(1SACD)
『バーバンクの変わり者』〜アルベット・シュネルツェル(1972-):室内楽と管弦楽の作品集
(1)「バーバンクの変わり者(A Freak in Burbank)」〜管弦楽のための(2007)
(2)「悪魔と踊る(Dance with the Devil)」〜ピアノのための(2000)
(3)「私の手紙を燃やして-クララの思い出(Burn My Letters - Remembering Clara)」〜室内管弦楽のための(2019)
(4)「アポロンの踊り(Apollonian Dances)」〜ヴァイオリンとピアノのための(2003)
(5)「凍りついた景色(Frozen Landscape)」〜チェロとピアノのための(2002)
(6)ヴァイオリン協奏曲第2番「夜の歌(Nocturnal Songs)」(2018)
ヴェステロース・シンフォニエッタ、
サイモン・クロフォード=フィリップス(指)
(2) ヘンリク・モーヴェ(P)、
(4) セシリア・シリアクス(Vn )、
(4) (5)ダ ーヴィド・フアン(P)、
(5)ヤコブ・コラーニ(Vc)、
(6)イリア・グリンゴルツ(Vn)

録音:(6)2019年11月26-29日、(2)(4)(5)2020年6月15-17日、(1)(3)2021年4月6-8日/ヴェステロース・コンサートホール(ヴェステロース、スウェーデン)
アルベット・シュネルツェルは、1972年生まれ。スカンディナヴィアの彼の世代でもっとも広く注目を集める作曲家のひとりです。チェ ロ協奏曲「狂気のダイアモンド:」など3つの管弦楽作品を収めた『郊外の話』(BIS SA-2313)に次ぐシュネルツェルの作品集。アルバム・タイトル曲の「バーバ ンクの変わり者」は、「今日の音楽に影響を及ぼしたはず」のハイドンと、ロサンゼルス郊外のバーバンクで子供時代を過ごし、『シザーハンズ』や『マー ズ・アタック』といった映画を作ってきたティム・バートン監督という、「遊び心とバーレスクをこよなく愛する」ところで似ている2人の芸術家をテーマに作曲さ れました。この作品は、ニュー・ストックホルム室内Oによる2008年の初演以後、30を超すオーケストラがベルリン・フィルハーモニーやアムステルダム・ コンセルトヘボウといったホールで70回以上演奏してきた人気曲です。サイモン・クロフォード=フィリップスとヴェステロース・シンフォニエッタによる2021年 4月のセッションが、世界初録音です。
ヴァイオリン協奏曲第2番「夜の歌」は、ウプサラ室内O、スウェーデン室内O、ヨンショーピング・シンフォニエッタがイリア・グリンゴルツの ために共同委嘱した作品です。「覚醒状態と睡眠という2つの異なる世界にはさまれた、重力のない浮遊する感覚」を背景にした4楽章で書かれています。空 間に漂う感覚をとらえることを試みた〈空中に浮遊する(Levitate)〉、1393年にフランス王シャルル六世がパリで開催した〈燃える人の舞踏会(Bal des Ardents)〉、シュネルツェルの夢に現れた「奇妙な想像上の動物たち」の〈行列(Procession)〉、夢から脱出したいと思いながらも行き場のない〈逃げろ (Run)〉。2019年4月11日、ウプサラで初演。この曲も、この演奏が世界初録音です。
もうひとつのオーケストラ曲「私の手紙を燃やして-クララの思い出」は、シュネルツェルがクララ・シューマンのエネルギーと「生への渇望」を表現することを試 みた作品です。ひとつの主要主題が「クララ・シューマン」を表す「荒々しく自由な」フルートと「ヨハネス・ブラームス」の「思慮深い」ファゴットに分かれ、対話し ていきます。「室内管弦楽」の版を使った、世界初録音です。
室内楽作品が3曲。「リストたちのロマンティックなヴィルトゥオーゾ曲と『われわれの時代』のヘヴィメタル音楽という、2つの『悪魔的』伝統を交配させた」 ソロ・ピアノのための「悪魔と踊る」。異なるクレズマースケールをハーモニー素材に使った〈アポロンの誕生(The Birth of Apollo)〉〈青年期のアポロン (Adolescent Apollo)〉の2楽章で書かれたヴァイオリンとピアノのための「アポロンの踊り」は、ギリシャ神話の神からイスピレーションを得た作品。「凍りつ いた景色」は、シュネルツェルが若い頃。スウェーデン北部の山脈で過ごした冬のある日の鮮やかな記憶を描いたチェロとピアノのための作品です。

DUX
DUX-1802(1CD)
「1948」
エンドレ・セルヴァーンスキ(1911-1977):弦楽オーケストラの為のセレナーデ
ヴァインベルク:ヴァイオリンと弦楽オーケストラの為のコンチェルティーノ Op.42
レジェー・シュガー(1919-1988):弦楽オーケストラの為のディヴェルティメント(世界初録音)
バツェヴィチ:弦楽オーケストラの為の協奏曲
エルデーディ室内O、
ツォルト・シェフツィク(コンサートマスター)

録音:2021年6月10日-14日、ベーラ・バルトーク・ユニテリアン教会(ブダペスト、ハンガリー)
ポーランドでは「統一労働者党」が、ハンガリーでは「社会主義労働者党」が結党されるなど両国にとって大きな転機の年となった「1948年」をテーマとしたプログラム。
収録曲もポーランドはヴァインベルクとバツェヴィチ、ハンガリーはセルヴァーンスキとシュガーの全て「1948年」に作曲された作品を取り上げるという徹底ぶり。
社会主義政権時代に誕生した両国の弦楽オーケストラの為の秀作の魅力と、その作品の裏側に刻まれた作曲者たちの思いをハンガリー、ブダペストの室内オーケストラが奏でています。
DUX
DUX-1625(1CD)
オーケストラの為のポーランド音楽 Vol.2
クルピンスキ:歌劇「2つのコテージ」序曲、歌劇「ヤドヴィガ、ポーランドの女王」序曲
カルウォヴィチ:弦楽セレナーデ Op.2
ルトスワフスキ:弦楽オーケストラの為の序曲
バツェヴィチ:弦楽、トランペットと打楽器の為の音楽
ヴィトルト・ルトスワフスキ・プウォツクSO、
ヤクブ・フレノヴィチ(指)

録音:2020年12月、シマノフスキ・コンサート・ホール(プウォツク、ポーランド)
19世紀初頭から20世紀にかけてのポーランドにおける「オーケストラ作品」の歴史と発展をたどる、ポーランドのレーベルならではの好企画シリーズの第2集!
1810年代に作曲されたクルピンスキの2つの歌劇の序曲、19世紀末、1897年作曲のカルウォヴィチの「弦楽セレナーデ」、20世紀中盤となる1949年のシマノフスキと1958年のバツェヴィチの作品という順番で時系列に沿って配置されており、ポーランドにおけるオーケストラの為の音楽の歴史を明確に感じ取ることの出来るプログラムとなっています。
ポーランド中部の都市プウォツクのオーケストラ、ヴィトルト・ルトスワフスキ・プウォツクSOを指揮するヤクブ・フレノヴィチは、2010年から2012年にかけてワルシャワ・フィルでアントニ・ヴィトのアシスタントを務め、近年急速に頭角を現しているポーランドの指揮者です。
2011/2012シーズンのポーランド国立歌劇場へのデビュー、ビャウィストク・ポドラシェ・歌劇&POの第1指揮者、ワルシャワのナショナル・歌劇・プロダクション・オブ・カサノヴァの音楽監督を経て、2017/2018シーズンからはポーランド北西部、コシャリンPOの音楽監督の任にあります。
DUX
DUX-1624(1CD)
オーケストラの為のポーランド音楽 Vol.1
シマノフスキ:練習曲変ホ短調 Op.4-3(オーケストレーション:グジェゴシュ・フィッテルベルク)
パデレフスキ:弦楽オーケストラの為の組曲ト長調
バツェヴィチ:弦楽オーケストラの為の協奏曲
キシエレフスキ:室内オーケストラの為の協奏曲(1949年改定版)
ルトスワフスキ:クラリネット、ハープ、ピアノ、打楽器と弦楽器の為の「ダンス・プレリュード(舞踏前奏曲)」、室内オーケストラの為の小組曲
シモン・エミル・パルルスキ(Cl)、
ヴィトルト・ルトスワフスキ・プウォツクSO、
マレク・ヴロニシェフスキ(指)

録音:2020年12月、シマノフスキ・コンサート・ホール(プウォツク、ポーランド)
19世紀から20世紀にかけてのポーランドにおける「オーケストラ作品」の歴史を紐解くシリーズの第1弾!
プログラムの冒頭を飾るのは、シマノフスキのピアノ作品「練習曲変ホ短調 Op.4-3」のオーケストラ・ヴァージョン。パデレフスキが絶賛したと伝わるこの「Op.4-3」のオーケストラ版は、さらなる色彩感を感じさせる優れた仕上がりは要注目です。
パデレフスキやバツェヴィチ、ルトスワフスキに加え、なかなか名前を見かける機会の少ないシュテファン・キシエレフスキ(1911-1991)の作品の収録もポーランド音楽ファンにとって嬉しいポイントです。

Paladino Music
PMR-0070(1CD)
ファラジ・カラーエフ(b.1943):管弦楽作品集
管弦楽とSologeigeの為の協奏曲*
Vingt ans apres - nostalgie…#
パトリシア・コパチンスカヤ(Vn)*、
アゼルバイジャン国立SO*、
ラウフ・アブドゥラエフ(指)*、
ロシア国立SO「シンフォニック・カペレ」#、
ワレリー・ポリャンスキー(指)#

録音:2009年&2011年
アゼルバイジャン生まれのファラジ・カラーエフ(カラ・カラーエフの息子)はポスト・ソビエト時代の主要な作曲家のひとりです。メンデルスゾーンなどの断片が現れる協奏曲は、古典から現代作品まで幅広いレパートリーを持つパトリシア・コパチンスカヤの驚異的なテクニックによって演奏され、聴きどころ満載の作品です。

GENUIN
GEN-22764(1CD)
「空中楼閣」
トルステン・ヴォルマン(b.1966):古風なシンフォニア
イェルク・マインカ(b.1962):空中楼閣
シュテファン・ホーデル(b.1973):クルピラの伝説
ダーフィト・ティンマ(指揮)
ザクセン管楽フィルハーモニー

録音:2020 年11 月10-13 日 バート・ラウシック
ザクセン管楽フィルハーモニーの新譜は、ドイツとスイスの中堅作曲家の作品集。トルステ ン・ヴォルマンは1966年、南ドイツのビーベラッハ=ラウプハイムの生まれ。「古風なシンフォ ニア」は題名の通りシャコンヌ、パヴァーヌ、スケルツォ、ロンドといった古典舞曲による作品。 イェルク・マインカは1962年、ザルツギッター=バートの生まれ。「空中楼閣」は2019年の最 新作。30分近い大作。シュテファン・ホーデルはスイス、ルツェルン州の生まれ。ボストンのバ ークレー音楽大学でも学んでおり、ジャズも得意とする。クルピラとはブラジルなど南米の森 の中に住む動物を守る精霊。 ダーフィト・ティンマ1969年、北ドイツのヴァーレン生まれの指揮者。2020年からザクセン管楽 フィルハーモニーの常任首席客演指揮者を務めている。

TOCCATA
TOCC-0633(1CD)
NX-B03
トーマス・ド・ハルトマン(1885-1956):管弦楽作品集
ウクライナのキャロル集 Op. 60(1940)*
交響詩 第4番 Op. 90(1955)
アンダルシア協奏曲- フルート、弦楽とパーカッションのために Op. 81(1949)
ウクライナの祭り - 大管弦楽のための組曲 Op. 62(1940)
ビューレント・エヴジル(Fl)
リヴィウ国立フィルハーモニーSO
テオドレ・クチャル(指)

録音 2021年9月11-13日
*以外=世界初録音
ウクライナで生まれたトーマス・ド・ハルトマン。作曲をアレンスキーやタネーエフ、リムスキー=コルサコフに師事、1907年に発表したバレエ『赤い花』はニジンス キーとパヴロワによりサンクトペテルブルクの帝国歌劇場で上演され、当時の皇帝に感銘を与えたため、彼はミュンヘンで指揮を学ぶ権利を得るとともに兵役 を免除されています。作曲家として活躍をはじめ1940年までは妻オルガとともにフランスに18年間居住。劇音楽やピアノ曲など数多くを発表するとともに、 著述家・神秘思想家ゲオルギイ・グルジエフや画家ワシリー・カンディンスキーとの協同作品を書いたことでも知られています。 このアルバムに収録された4つの作品は、ハルトマンが故郷を離れて45年を経た"人生最後の20年間"に書かれたもの。サンクトペテルブルク、パリ、ニュー ヨークなどで培った豊かな芸術体験が作風に反映され、望郷の念も感じられます。音楽はチャイコフスキーやラフマニノフなど後期ロマン派の流れを汲みつつ も、ジャン=ピエール・ランパルに献呈された「アンダルシア協奏曲」などで聴かれるエネルギッシュなパーカッションの響きには、ストラヴィンスキーやプロコフィエフ に通じるモダニズムの影響が見られます。ウクライナ出身の指揮者クチャルの巧みな演奏でお楽しみください。 原盤ブックレットにはハルトマンの研究者による詳細な解説が英語で掲載されています。

Nimbus Alliance
N-I6423(1CDR)
スティーヴン・ロイ・ガーバー(1948-2015):弦楽オーケストラの為の作品集
シンフォニエッタ第1番(P五重奏曲からの編曲/ダロン・ハーゲン編)*/ストリング・シンフォニア第1番(弦楽四重奏曲第4番からの編曲/エイドリアン・ウィリアムズ編)**/ヴァイオリンと弦楽の為の2つの叙情的小品#,**/ストリング・シンフォニア第2番(弦楽四重奏曲第6番からの編曲/エイドリアン・ウィリアムズ編)**/シンフォニエッタ第2番(弦楽四重奏曲第5番からの編曲/エイドリアン・ウィリアムズ編)*
ケネス・ウッズ(指)
エミリー・デイヴィス(Vn)#、
イギリス弦楽オーケストラ*、
イギリスSO**

録音:2020年10月7日-8日、ワイアストン・コンサート・ホール(モンマス、イギリス)
※全曲世界初録音
ロバート・スミス、J.K.ランドール、アール・キム、ミルトン・バビットらに師事し、2015年に66歳の若さで亡くなったアメリカの作曲家、スティーヴン・ロイ・ガーバー。彼の作曲家人生の最後の20年間で残した室内楽作品をオーケストラ・アレンジで贈るアルバムが登場。
イギリスSOの首席指揮者&芸術監督を務め、様々なレア作品、現代作品の録音に定評のあるケネス・ウッズの手腕で、ガーバーの魅力を伝えます。「2つの叙情的小品」では、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルOでアソシエイト・リーダーを務めるエミリー・デイヴィスの麗しき旋律にも注目です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Diapason
DIAP-143(1CD)
ボロディン:作品集

「歌劇「イーゴリ公」より」
(1)だったん人の行進
(2)だったん人の踊り
(3)交響詩「中央アジアの草原にて」
(4)弦楽四重奏曲第2番ニ長調
(5)交響曲第3番イ短調(グラズノフによる補筆完成)
(1)フリッツ・ライナー(指)CSO
録音:1957年
(2)アンタル・ドラティ(指)LSO&cho
録音:1959年
(3)イーゴリ・マルケヴィチ(指)ラムルーO
録音:1959年
(4)ボロディンQ〔ロスティスラフ・ドゥビンスキー(Vn)、ヤロスラフ・アレクサンドロフ(Vn)、ディミトリー・シェバリーン(Va)、ヴァレンティン・ベルリンスキー(Vc)〕
録音:1961年
(5)エルネスト・アンセルメ(指)スイス・ロマンドO
録音:1954年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜 ディアパゾンが選んだ決定盤』。
同シリーズに第143巻として加わるのは19世紀ロシアの作曲家、ボロディンの管弦楽&室内楽作品集!
「イーゴリ公」からの「だったん人の踊り」や「弦楽四重奏曲第2番」、グラズノフが完成させた「交響曲第3番」など、まさにボロディンの作曲技法の魅力を存分に知ることの出来るプログラムが組まれています。

Cala Signum
SIGCD-2033(1CD)
フィラデルフィア・レアリティーズ
ストコフスキー編:2つの古い典礼歌の旋律「来たり給え、創造主なる聖霊よ」「久しく待ちにし主よとく来たりて」
ファリャ:歌劇「はかなき人生」より「スペイン舞曲」
トゥリーナ:5つのジプシーの踊り Op.55-5「聖なる山」
アルカディ・ドゥベンスキー:エドガー・アラン・ポー「大鴉」*
近衛秀麿編:越天楽
ハール・マクドナルド:アーカンザス・トラベラーの伝説#、「労働者の祭典」より「労働者の踊り」、
 交響曲第2番より「ルンバ」
ヘンリー・アイヒハイム:「オリエンタル・インプレッションズ」より「日本の夜想曲」、
「交響的変奏曲」より「バリ」
マクドナルド:2台のピアノの為の協奏曲
スーザ:マンハッタン・ビーチ、エル・カピタン
レオポルド・ストコフスキー(指)
フィラデルフィアO、
ベンジャミン・デ・ローチ(ナレーター)*、
アレクサンダー・ヒルズバーグ(Vn)#

録音:1928年-1940年
レオポルド・ストコフスキーは1912年にフィラデルフィアOの常任指揮者に就任すると、徹底的にアンサンブルを鍛え上げ1940年に退任するまで黄金時代を気づき上げました。1920年代にマイクが開発されると録音も本格的になされ、ストコフスキーとフィラデルフィアOはたくさんのLPを残しました。その膨大に残された音源の中には、それまで一度も録音されていなかった貴重な作品も残っています。それらを一枚にまとめた「フィラデルフィア・レアリティーズ」!作曲された時代も音楽様式もまったく違う作品を次々と録音したストコフスキーの手腕が見事に発揮されています。

BMC
BMCCD-058(1CD)
バルトーク:中国の不思議な役人 Op.19(Sz 73/BB 82)
管弦楽の為の協奏曲(Sz 116/BB 123)
ペーテル・エトヴェシュ(指)
ユンゲ・ドイチェO、
マーラー・ユーゲントO

録音:1992年、1994年
ハンガリーを代表する現代作曲家であり指揮者でもあるペーテル・エトヴェシュが、ユース・オーケストラを指揮してバルトークを収録。90年代に入り、オーケストラの将来と若い世代の教育により関心を持つようになったというエトヴェシュ。その一環として行われたツアーで収録されたこのアルバムに関してエトヴェシュは、「これらのコンサートのパフォーマンスは非常に強力で本物であり、オーケストラの熱意、個性、ダイナミズムもこの録音から感じられます」と語っています。
BMC
BMCCD-007(1CD)
エトヴェシュ:作品集
1. アトランティス(1995)
2. サイココスモス(1993)
3. シャドウズ(1996)
ペーテル・エトヴェシュ((指)1,2)、
マールタ・ファービアーン(ツィンバロン、1,2)、ディートリッヒ・ヘンシェル(バリトン、1)、ケルンWDRSO(1)、BBC響(2)、ハンス・ツェンダー((指)3)、ダグマー・ベッカー(フルート、3)、ヴォルフガング・メイヤー(クラリネット、3)、南西ドイツRSO(3)

録音:1995年、1996年
ハンガリーを代表する現代作曲家のひとりであり、指揮者、そして教育者としてなど多方面で活躍しているペーテル・エトヴェシュ(1944-)の代表作、「アトランティス」を含む作品集です。非常にカラフルで表現力豊かなエトヴェシュの音楽を堪能できるアルバムで、エトヴェシュ入門にもおすすめの一枚です。

CLAVES
50-3034(1CD)
プロコフィエフ:ピーターと狼Op.67
サン=サーンス:動物の謝肉祭(オリジナル版)*
クルト・エッシュバッハー(ドイツ語ナレーション)
ヴィリヤ・ポスクーテ&トマス・ダウカンタス(P・デュオ)*
ヴィンタートゥールSQ*
ロベルト・ゴンザレス=モンハス(指)
ヴィンタートゥール・ムジークコレギウム

録音:2021年3月29日-4月3日/シュターツハウス・ヴィンタートゥール(スイス)
ロベルト・ゴンザレス=モンハスがヴィンタートゥール・ムジークコレギウムと子供も楽しめる名作2点に挑戦。どちらもスイスの人気テレビ・アナウンサーのクル ト・エッシュバッハーがドイツ語でナレーションを務めています。
サン=サーンスの「動物の謝肉祭」はオリジナル室内楽版。弦楽四重奏の第1ヴァイオリンをゴンザレス=モンハス自身が務めているのも聴きもの。またほぼ主役 であるピアノ・デュオは、Ars productionレーベルからサン=サーンスの連弾曲全集をリリースしているヴィリヤ・ポスクテとトマス・ダウカンタスなのも魅力。 高度な技術とサン=サーンスのピアノ・デュオを熟知した説得力あふれる演奏を聴かせてくれます。 (Ki)



スリーシェルズ
3SCD-0068
(2CD+BOOK)
税込定価
「ハレンチ学園」音楽大全

【DISC 1】(全87 トラック)
『ハレンチ学園』
『ハレンチ学園 身体検査の巻』
『ハレンチ学園 タックル・キッスの巻』Part
【DISC 2】(全83 トラック)
『ハレンチ学園 タックル・キッスの巻』Part 2
『新・ハレンチ学園』

作曲:
山本直純(『ハレンチ学園』『身体検査の巻』)
鏑木創(『タックル・キッスの巻』『新・ハレンチ学園』)

「ズビズビ・ロック」「ベタベタ・ホレホレ」
作詞:永井豪/作曲:佐々木勉/編曲:馬飼野俊一
「十兵衛のこんなことってあるかしら」 作詞:高円寺博/作曲:奥沢一
「オーッ!ハレハレ」 作詞:北原たけし/作曲:奥沢一
「嘆きのボイン」映画ver. 作詞・作曲:月亭可朝
「ハレンチ天国」 作詞:飯田朗/作曲:佐々木勉/編曲:馬飼野俊一
「ハレンチ学園のテーマ」 作詞:日活翔/作曲:鏑木創
「ゴジラの唄」 作詞:田中登/作曲:楠井景久
「進めハレンチ美女部隊」 作詞:小沼勝/作曲:楠井景久
歌:ハレンチ学園コーラス部/月亭可朝/モラル・マイナス・1/高松しげお
DOMMUNE で2 回の特集放送が行われ大反響を呼んだ実写映画「ハレンチ学園」全4 部作の音楽大全CD が完成! 日活に残された同作品のマスターテープ+光学トラックから完全収録! 山本直純&鏑木創によるロック&ファンク&オケによる総トラック数 170、150 分を超える音楽大全 CD(2 枚組)が完成。50 ページを超える解説書には、日活全面協力による映画スチル写真を含む、全ページカラー。 インパクト大!な写真集付き解説書(冊子中身デザイン:横川寛人、解説:上妻祥浩)は54ページ!!! カバーのアートワークは宇川直宏が担当! 日活所有のスチルを豊富につかったA5 冊子+CD2 枚という「SOUNDTRACK BOOK」形式での商品となります。
■解説の内容 スチル写真集/曲目一覧/カラースチル写真集/映画『ハレンチ学園』シリーズについて/ 『ハレンチ学園』シリーズの音楽について/このCD について/ハレンチ学園職員室/作品データ/ W十兵衛写真集/ハレンチなスチル写真集/楽曲解説/キューシート

IBS CLASSICAL
IBS-202021(1CD)
カルメロ・ベルナオラ(1929-2002):バレエ音楽『ラ・セレスティナ』 他
カルメロ・ベルナオラ:バレエ音楽『ラ・セレスティナ』
スリーネ・F・ヘレナバレーナ(1965-):JASO ヤソ
ベルナオラ:GALATEA, ROCINANTE Y PRECIOSA - ソプラノとアンサンブルのために
ルシア・ゴメス(C.A)
ミケル・サバラ(Bs)
カルロス・チャマロ(俳優)
ヨランダ・ベガ(女優)
イレーネ・フライレ(S)
ムシケネSO
ナチョ・デ・パス(指)

録音:2020年12月
「スペインの51世代」と呼ばれる作曲家グループに属するカルメロ・ベルナオラのバレエ音楽『ラ・セレスティナ』。朗読 を伴い、激しく色彩的なオーケストラの音色が印象的な音楽です。 ベルナオラは20世紀後半のスペイン音楽界で最も影響力のあった作曲家の一人。イタリアでゴッフレード・ペトラッ シとブルーノ・マデルナに作曲、セルジュ・チェリビダッケに指揮を学び、ダルムシュタット夏季現代音楽講習会にも参 加、シュトックハウゼンやブーレーズ、ノーノから影響を受けたベルナオラは1962年にマドリードに戻り本格的な作曲 活動を始めます。セリエ形式を用いた「Espaciosvariados」や100曲以上のサウンドトラックを書き上げた後、 1990年代にはこのアルバムに収録された『ラ・セレスティナ』とカンタータ『Euskadi』を発表。現代音楽の担い手と して不動の地位を築きました。教師としても有能であり、このアルバムでは彼の生徒であるヘレナバレーナの 「JASO」も聴くことができます。 演奏を担当するナチョ・デ・パスは1974年生まれの指揮者。アルトゥーロ・タマヨのアシスタントを務め、アンサンブ ル・モデルンを指揮するなど20世紀から21世紀作品への積極的な取り組みで知られます。

CD ACCORD
ACD-287(2CD)
NX-D11
ポーランドの指揮者=作曲家の伝統
【CD1】
パウル・クレツキ(1900-1973):シンフォニエッタ ホ短調 Op. 7
ヤン・マクラキェヴィチ(1899-1954):4つの日本の歌 Op. 25
クレツキ:コンサート・ミュージック Op. 25
ブルックナー:弦楽五重奏曲 ヘ長調 WAB 112 - 第3楽章 アダージョ(S. スクロヴァチェフスキによる管弦楽編)*
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(1923-2017):6つのマドリガル(C.ジェズアルドのマドリガーレによる)
ブラームス:シューマンの主題による16の変奏曲 Op. 9(G. フィテルベルクによる管弦楽編)
オルガ・パシェチニク(S)
ワルシャワPO
アンドレイ・ボレイコ(指)

録音:2020年11月9-12、23-25日、2021年1月19-23日
*以外=世界初録音
先のショパン・コンクール最終ラウンドで颯爽とした指揮姿を披露したアンドイ・ボレイコ。サンクトペテルブルク生まれですが父方はポーランド系で、 2019/20のシーズンよりワルシャワPOの音楽監督を務めています。この2枚組のアルバムではワルシャワ・フィルと縁のある指 揮者=作曲家たちの作品を取り上げ、偉大な伝統へのオマージュとしています、 【CD1】で紹介されるのはパウル・クレツキと、1947年から48年までワルシャワ・フィルの指揮者を務めたマクラキェヴィチの作品。クレツキに作曲家の 一面があったことはあまり知られていませんが、立派なオーケストラ曲を遺しています。マクラキェヴィチの「4つの日本の歌」は、ポーランドに留学して日 本文化を伝えた梅田良忠(1900-1961)の詩をもとにしたポーランド語のテキストに日本風の旋律を付けたユニークな作品です。【CD2】では、日 本でも馴染み深いスクロヴァチェフスキと、ポーランド国立放送カトヴィツェSOの創設者及び指揮者として長く活躍したグジェゴシュ・フィテルベ ルクの編曲作品を収録。オーケストラの鳴らせ方を熟知した指揮者ならではの練達の管弦楽法が、ブルックナー、ジェズアルド、ブラームスの作品に 新たな魅力を加えています。

ACCENTUS Music
ACC-30567CD(1CD)
メタノイア
プッチーニ:4声のミサ曲(ミサ・ディ・グローリア )#
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第1番ロ短調BWV1002より「サラバンド」*
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第4番より「前奏曲」
ペルト:In spe(2010)
ボロディン(ヴァンサン・ポーレ編):だったん人の踊り
シモー ネ・メネセス(指)
K(室内楽アンサンブル)
セクエンツィア9.3(ヴォーカル・アンサンブル)#
マノン・ガリー(Vn)*

録音:2021年3月、RiffXスタジオ、ラ・セーヌ・ミュージカル、パリ
ブラジル出身の指揮者シモーネ・メネゼスのアルバム「メタノイア」。シモーネ・メネゼスが2020年に結成したアンサンブル「K」と声楽アンサンブル、セクエンツァ 9.3による演奏。アンサンブル「K」は、”クラシック/コスモポリタン/コンテンポラリー/クリエイティヴ/コネクテッド”の5つのテーマ(5つの"K")を掲げ、20 世紀の室内楽レパートリーを中心に活動するアンサンブルです。そしてバッハのソロを聴かせるのが、1996年トゥールーズ出身のヴァイオリニスト、マノン・ガリー という気鋭の演奏家たちによる注目の1枚です。
アルバム・タイトルの「メタノイア」とは、古代ギリシア語で、思考を超えて、視野を広げ、見方を変えることを意味しています。このアルバムは、そうしたコンセプ トのもと、バッハ、プッチーニ、ボロディン、ヴィラ=ロボス、ペルトといった時代と国境を越えた作曲家たちの作品を集めた内容となっています。シモーネ・メネゼ スの鋭い洞察力で、クラシックの偉人たちがどのように創造していったのかを明らかにしていきます。 (Ki)

Chandos
CHSA-5280(1SACD)
ラヴェル:管弦楽作品集
ラ・ヴァルス
マ・メール・ロワ(ピアノ・デュエットの為の組曲から拡張&オーケストレーション/このエディションによる世界初録音)
道化師の朝の歌
逝ける王女の為のパヴァーヌ
高雅で感傷的なワルツ
ボレロ M81(バレエ音楽/このエディションによる世界初録音)
ジョン・ウィルソン(指)
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2020年1月9日&8月30日-9月1日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
2度のBBCミュージック・マガジン賞受賞(レスピーギ〔RCHSA5261/CHSA5261〕、コルンゴルト〔RCHSA5220/CHSA5220〕)や、2021年のBBCプロムスでの初コンサートの世界的な評価で大活躍を続けるジョン・ウィルソンと、彼が再結成した"シンフォニア・オヴ・ロンドン"。6枚目のスタジオ・アルバムでは、ラヴェルの管弦楽作品集がリリース! 優れたピアニストでもあり、フランスでもっとも偉大な作曲家の1人であるだけでなく、史上もっとも偉大なオーケストレイターの1人としても評価されるラヴェル。オーケストラのパレットから可能な限り幅広い色彩とテクスチュアを引き出すラヴェルのユニークな才能が存分に発揮されたこれらの作品を、シンフォニア・オヴ・ロンドンの極めてハイレヴェルなパフォーマンスでお贈りします。「マ・メール・ロワ」と「ボレロ」の2つのバレエ音楽はコンプリート・オリジナル・ヴァージョンによる世界初録音。ラヴェルの意図を不用意に読み取ったり、ポピュラーなコンサート・ピースに変貌したことで失われてしまったスコアの多くのディテールを、細心の注意を払ってオリジナルのバレエ・スコアから復元しています。

Carl Davis Collection
CDC-033(2CD)
バスター・キートン〜ザ・カール・デイヴィス・サウンドトラックス
キートン将軍、荒武者キートン、キートンの船長、キートンのハイ・サイン、文化生活一週間、キートンの案山子、キートンの即席百人芸
カール・デイヴィス(指)、
テムズ・サイレンツ・オーケストラ、
ロンドン室内O、
チェコ国立SO

録音:1984年-2020年
バスター・キートン(1895-1966)は、アメリカの喜劇俳優であると同時に映画監督であり、チャールズ・チャップリン、ハロルド・ロイドと並び「世界の三大喜劇王」と呼ばれていました。そのバスター・キートンの初期の作品にあたる1920年代に作成された映画のサウンドトラックを、カール・デイヴィスが作曲しました。
カール・デイヴィスが、バスター・キートンの映画に出会ったのは1970年代後半でテムズ・テレビジョン・シリーズの準備をしていた頃でした。彼は作曲するにあたりチャールズ・チャップリン、ハロルド・ロイドそしてバスター・キートンそれぞれの個性を理解することが必要だったといいます。バスター・キートンに関しては、無表情で喜劇を演じることを芸風としていたことから「グレイト・ストーン・フェイス」と評しています。
コミカルで、古き良きアメリカを感じさせるカール・デイヴィスのサウンドを、彼自身の指揮でたっぷりとご堪能ください!

Skani
SKANI-127(1CD)
花咲くジャスミン
ブルノ・スクルテ(1905-1976):序曲
ヤーニス・イヴァノフス(1906-1983):虹
アルフレーズ・カルニンシュ(1879-1951):スタブラガで
ゲオルグス・ペレーツィス(b.1947):花咲くジャスミン(Vn、ヴィブラフォンと弦楽の為の協奏曲
ヤーニス・ポリエティス(b.1953):朝
ヤーニス・ケピーティス(1908-1989):抒情のバラード
グンタ・アーベレ(b.1986):瞑想(孤独)
アグリス・エンゲルマニス(1936-2011):セピア調の素描
エーリクス・エシェンヴァルズ(b.1977):夜想曲
リエパーヤSO、
グンティス・クズマ(指)
ナショナル・ロマンティシズムから21世紀のポスト・ロマンティシズムまで、ラトビアの一世紀にわたる管弦楽の為の小品集。ブルノ・スクルテ、交響曲作家ヤーニス・イヴァノフスといった作曲家たちが、夏の夜明け、空、花の芳しい香りなどからインスピレーションを得て作曲した音楽は、自然の美しさを描きながら、人と環境の間を橋渡しする役割も担っていると言われます。1881年創設、バルト三国でもっとも伝統のあるリエパーヤSOの演奏。

Diapason
DIAP-141(1CD)
エルガー:管弦楽作品集

(1)行進曲「威風堂々」第1番ニ長調 Op.39-1
行進曲「威風堂々」第3番ハ短調 Op.39-3

(2)エニグマ変奏曲 Op.36

(3)チェロ協奏曲ホ短調 Op.85

(4)気まぐれな女 Op.17

(5)戴冠式頌歌 Op.44〜「希望と栄光の国」
(1)エイドリアン・ボールト(指)LPO
録音:1955年
(2)ピエール・モントゥー(指)LSO
録音:1958年
(3)ポール・トルトゥリエ(Vc)、
マルコム・サージェント(指)BBC響
録音:1953年
(4)ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)、アールパード・シャンドール(P)
録音:1934年
(5)キャスリーン・フェリアー(C.A)、
ジョン・バルビローリ(指)ハレO
録音:1951年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜 ディアパゾンが選んだ決定盤』。 第141巻は、同シリーズとしては珍しいオール・イギリス・プログラム、エルガーの作品集! 「威風堂々」の2曲や「エニグマ変奏曲」、「チェロ協奏曲」、ハイフェッツの「気まぐれな女」と続き、プログラムの掉尾を飾るのは、キャスリーン・フェリアーが歌う「希望と栄光の国」。 威風堂々第1番の名旋律が、バルビローリ&ハレ管のサポートを得たキャスリーン・フェリアーの歌声で感動的に響き渡ります。

BMC
BMCCD-118(1CD)
ストラヴィンスキー:春の祭典、マヴラ* ペーテル・エトヴェシュ(指)、ユンゲ・ドイチェ・フィルハーモニー、ヨーテボリSO*、マリア・フォントシュ(S)*、リュドミラ・シェムチュク(Ms)*、リリ・パーシキヴィ(Ms)*、ヴァレリー・セルキン(T)*

録音:2004年9月11日-12日(ライプツィヒ)
2003年10月15日-17日(ヨーテボリ、スウェーデン)
ハンガリーが生んだ名指揮者・作曲家、ぺーテル・エトヴェシュが振る春の祭典。ユンゲ・ドイチェ・フィルハーモニーは1974年に設立されたドイツを代表するユース・オーケストラで、28歳までの若いメンバーで構成されていますがプロも顔負けの非常に高い実力を持つことで知られています。難曲としても有名なストラヴィンスキーの傑作を、ユース・オケとは思えない安定した技術とエネルギー漲る熱演で楽しめます。


Altus
ALTBD-001(Bluray)
初回限定特典(封入)あり
エリシュカ〜ザ・フェアウェルコンサート・イン・札幌
スメタナ:歌劇『売られた花嫁』序曲
ドヴォルザーク:チェコ組曲 ニ長調 Op.39, B.93
リムスキー=コルサコフ:交響組曲『シェエラザード』 Op.35

■特典映像(リハーサル、終演後)
ラドミル・エリシュカ(指)札幌SO

収録:2017年10月27日、28日/札幌コンサートホールKitara(第604回定期演奏会)
「初回限定封入特典」エリシュカ・ポストカード2枚セット(初回出荷分は確保いたします。発売後は、数が無くなり次第終了となります。)

本編89分+特典映像16分
日本語解説付
2019年に惜しまれつつ世を去った指揮者ラドミル・エリシュカ。名演と名高い2017年最後の来日公演が、今年2021年エリシュカ生誕90 年・札幌交響楽 団創立60年を祝して全編ブルーレイ化されました。商品化前からエリシュカ本人がいたく気に入り自宅への来客には必ず見せていたという映像が、ついにエリシュ カ初映像作品としてリリースされます。
この日メインで演奏された『シェエラザード』は2006年の札響との初共演で披露されたプログラムです。健康上の理由でこの日が最後の日本公演になると決 まってからマエストロの希望により変更された曲目で、それだけに万感の思いが籠められた演奏となっています。特別な信頼関係を築き上げた札響の音色も素晴 らしく感動的で、映像で見るとよりいっそう当日の空気感がよみがえります。
エリシュカの招聘と録音に携わったオフィス・ブロウチェク代表の梶吉久美子氏と、札幌SO事業部長の宮下良介氏による解説書への寄稿文もエリシュカの 人柄を偲ばせます。マエストロとの出会い、最後の演奏会と別れ、映像化の経緯などについて書かれており、特別な存在と関わったのだというあたたかな感覚があ ります。また札響との全演奏会記録も掲載。舞台裏の特典映像も貴重な記録です。 (Ki)

BIS
BISSA-2622(1SACD)
ドビュッシー:『小組曲』(ビュッセル編)
バレエ音楽『おもちゃ箱』L.128(カプレ編)*
『子供の領分』L.113(カプレ編)
パスカル・ロフェ(指)、
フランス国立ロワールO

録音:2020年10月20&21日*、2021年1月7&8日/コンベンションセンター、アンジェ(フランス)
フランス近現代を得意とするパスカル・ロフェがドビュッシーの管弦楽作品を録音!といっても『海』や『牧神の午後への前奏曲』ではな く、管弦楽曲に編曲された『小組曲』、『おもちゃ箱』、『子供の領分』の3篇を収録しております。
『小組曲』はピアノ4手連弾の為の作品でアンリ・ビュッセル(1872-1973)により管弦楽曲に編曲。『おもちゃ箱』は全4場からなる子供の為のバレエ 音楽。こちらもピアノ4連弾作品で、管弦楽版は未完ながら残っていますがアンドレ・カプレにより補完されています。最後の『子供の領分』は ドビュッシーの娘エマのために作曲したピアノ独奏曲。こちらもカプレにより管弦楽曲に編曲されています。印象主義音楽の開拓者ドビュッシーの万華鏡のごとく色 鮮やかに変化する色彩感を見事に表現したこの編曲版をパスカル・ロフェが音楽監督をつとめるフランス国立ロワールOとカラフルに演奏しております。
ロフェと同団はこれまでにミカエル・ジャレルの作品集(KKC-6348 / BIS SA-2482)、ルーセル&デュカスの管弦楽作品集(BIS SA-2432)、パスカル・ デュサパンの管弦楽作品集(BIS SA-2262)、デュティユーの作品集(BIS SA-1651)をリリースしております。
BIS
BISSA-2438(1SACD)
ラヴェル:クープランの墓【@.プレリュード/A.フーガ/B.フォルラーヌ/C.リゴドン/D.メヌエット/E.トッカータ)】(フーガ、トッカータ:ケネス・ヘスケス管弦楽編)
道化師の朝の歌/海原の小舟
亡き王女の為のパヴァーヌ*
古風なメヌエット/ラ・ヴァルス
マルクス・マスクニッティ(Hrn)
サカリ・オラモ(指)、
ロイヤル・ストックホルムPO

録音:2020年2月12-15日、2021年3月24-26日/ストックホルム、コンサートホール(スウェーデン)(セッション&ライヴ)
サカリ・オラモ率いるロイヤル・ストックホルムPO。ニールセンの交響曲録音でも人気を集めていますが、当録音ではラヴェルの管弦楽曲に挑みました!
「クープランの墓」は同名のピアノ曲から「@.プレリュード/B.フォルラーヌ/D.メヌエット/C.リゴドン」の4曲をラヴェル自身が管弦楽編曲。当演奏ではラヴェルが省略した「A.フーガ」と「E.トッカータ」の2つの楽章をケネス・ヘスケスが管弦楽編曲したものを加え、原曲のピアノ作品の通りの順番で演奏しております。
ラヴェルの代表曲「亡き王女の為のパヴァーヌ」ではホルン奏者マルクス・マスクニッティがソロを務めております。マスクニッティは1994年開催のミュンヘン国際コンクールなど、数々のコンクールに入賞している実力派。ベルリンPOの首席奏者を務めたキャリアをもつマスクニッティがこの上なく美しいあの旋律を奏でております。このほか、「道化師の朝の歌」、「海原の小舟」、「古風なメヌエット」、そして「ラ・ヴァルス」と、オラモの冴えわたるラヴェルをお楽しみください! (Ki)

Simax
PSC-1376(2CD)
分点- オデッセイ全章
ヘンニング・クラッゲルード(1973-)/ヨースタイン・ゴルデル(1952-):分点(離れていく前の世界への24の全調性)
ヘンニング・クラッゲルード(Vn、リーダー)
アークティック・フィルハーモニック、
サイモン・カロウ(朗読)

録音:2014年6月2日?6日 グロンノーセン教会(トロムソ、ノルウェー)
『分点 - オデッセイ全章(Equinox - The Complete Odyssey)』のタイトルでリリースされるCD2枚のセットは、先にリリースされていた『分点 - ヴァ イオリンと室内オーケストラの為の全調性による24の後奏曲(24 Postludes in All Keys for Violin and Chamber Orchestra)』(PSC 1348)に ナレーションを加えた、オリジナルの構想どおりに制作されたアルバムです。
「作曲家」ヘンニング・クラッゲルード Henning Kraggerud の「分点」は、『ソフィーの世界』で知られるノルウェーの作家ヨースタイン・ゴルデル Jostein Gaarder(1952-)とのコラボレーションから生まれた作品です。ゴルデルの『カードミステリー(Kabalmystriet/The Solitaire Mystery)』を基にする この作品は、ロンドンのグリニッジ公園からアイスランドのイースフィヨルズルのホルンまで、24のタイムゾーン(時間帯)の「音楽による旅」として作られました。 「午後」から「朝」まで、一日の「時」をタイトルとする6楽章の4つの「協奏曲」と「終曲」の〈序曲〉で構成。「全調性」を使って作曲するという考えは、カナ ダの音楽学者リタ・ステブリン Rita Steblin(1951-2019)の『A History of Key Characteristics in the Eighteen and Early Nineteenth Centuries(18世紀と19世紀初期における「調」の特質の歴史)』からインスピレーションを得たと言われます。
各楽章の演奏に先立つナレーションは、『アマデウス』『眺めのいい部屋』『恋に落ちたシェイクスピア』などの映画で知られるイギリスの俳優サイモン・カロウ Simon Callow(1949?)が担当。英語で朗読される「Equinox 24 keys to a world before it slips away(分点 - 離れていく前の世界への24の調 性)」以下の全文が、ブックレットに掲載されています。音楽の部分は、前のアルバムと同じ、2014年にトロムソの教会で行われたセッションの録音です。 (Ki)

ONDINE
ODE-1398(1CD)
NX-B04
アルギルダス・マルティナイティス(1950-): シーズンとセレナード〜弦楽オーケストラの為の作品集
3つのマート・コメディ・シーズン(2014)- ヴァイオリンと弦楽オーケストラのために
アルティザッラ(2001) - 弦楽オーケストラとチェンバロのために
ヨーロッパのミストレスの為のセレナード(1999) - 弦楽オーケストラのために
楽園の鳥たち(1981) - 弦楽オーケストラのために
悲しきワルツ(2020) - ソプラノと弦楽オーケストラのために
彼方の愛の歌(2014) - ソプラノ、弦楽オーケストラとピアノのために
ルータ・リピナイティーテ(Vn)
アスタ・クリクシュチューナイテ(S)
ダウマンタス・スリプクス(Cemb、P)
セント・クリストファー室内O
モデスタス ・バルカウスカス(指)

録音:2020年2月
リトアニアの作曲家アルギルダス・マルティナイティスの弦楽オーケストラの為の作品集。 収録された作品は、初期の「楽園の鳥たち」(1981)から最近書かれた「悲しきワルツ」(2020)までの20年間にわたり、マルティナイティスの幅広い作風の 変遷が示されています。ヴィヴァルディの"四季"を意識した「3つのマート・コメディ・シーズン」、リトアニアの新ロマン主義運動の先鋒を果たした「楽園の鳥た ち」、チェンバロを効果的に用いた「アルティザッラ」、穏やかな美しさの中に時折アイロニカルな響きが入り混じる「ヨーロッパのミストレスの為のセレナード」など からはマルティナイティス独自の音楽を感じることができます。またソプラノ・ソロを伴う「悲しいワルツ」と「彼方の愛の歌」ではリトアニア系フランス人の詩人オス カル・ミロシュの詩が用いられています。 バルト三国音楽の熱心なファンの間ではよく知られるマルティナイティスですが、彼の作品を収録したアルバムはとても少なく、このモデスタス ・バルカウスカスが 指揮するセント・クリストファー室内Oの演奏は、ファンだけでなく多くの愛好家にとっても福音となることでしょう。

ALBANY
TROY-1866(1CD)
マイケル・ドアティ(b.1954)管弦楽曲集
(1)「ピッグス湾」(2006)〜ギターと弦楽の為の
(2)「ジーズ・ベンド」(2009)〜エレクトリック・ギターと管弦楽の為の
(3)「トロイジャム」(2008) 〜語りと管弦楽の為の
ニール・ギットルマン(指)
デイトン・フィルハーモニックO
(1)マヌエル・バルエコ(G)
(2)D.J.スパー(エレクトリックG)
(3)マイケル・リパート(語り)

録音:(1)2013年11月、(2)2011年3月、(3)2012年9月
マイケル・ドアティ(ドーティ、ドハティと表記されることもある)はアメリカ国内で学んだ 後、パリのIRCAMで研鑽を積みさらにハンブルクでリゲティに師事し、ジャズ、ロックな どのポップ・ミュージックと前衛音楽の技法を融合した作風で知られています。「ピッグス 湾」はキューバの地名でかつてアメリカCIAがキューバ革命政府転覆を狙って軍事介 入しようとして失敗したことで知られる「ピッグス湾事件」を題材にしており、キューバとフ ィデル・カストロに捧げられたエレジー。バルエコのギターと弦楽の哀愁を帯びた響き が美しい。「ジーズベント」は作品を委嘱した楽団があるアラバマ州の伝統工芸である キルトの名前。ロック、フォーク、アフロ・アメリカン音楽の要素を文字通りキルトのように ふんだんに織り込んだグルーヴィーな作品。「トロイジャム」は古代ギリシャを題材にし たアンヌ・カーソンの詩に基づく朗読音楽劇。

CPO
CPO-555487(1CD)
NX-B10
エネスコ:ヴァイオリン協奏曲
ピアノとオーケストラの為の幻想曲
カロリン・ヴィトマン(Vn)
ルイザ・ボラック(P)
ハノーファー北ドイツ放送PO
ペーター・ルジツカ(指)

録音:2021年5月25-28日
世界初録音
20世紀ルーマニアの作曲家ジョルジェ・エネスコ。幼い頃より楽才を発揮、10代の頃からヴァイオリニスト、指揮 者として演奏活動を行う他、7歳で入学したウィーン音楽院ではヨーゼフ・ヘルメスベルガー、ロベルト・フックスら に師事した後、パリ音楽院でも作曲をマスネとフォーレに師事するなど、和声、対位法、古楽などを幅広く学び、 作曲家としても早くから認められていました。交響曲や室内楽曲など多くの作品を書きましたが、ヴァイオリン協 奏曲は未完のものが残されているのみ。とはいえ、2つの楽章で600小節に及ぶ草稿は、それだけでも驚愕に 値する仕上がりを誇っています。ブラームスやベートーヴェンを思わせるオーケストラの長い提示部(90小節)で始 まる第1楽章は、3つのテーマが用いられており、どれも一度聴いただけで耳に残るほどの鮮烈な印象です。第2 楽章も夢見るような美しい主題が用いられています。ソリストのカロリン・ヴィトマンの見事な演奏も聴きどころ。 ピアノとオーケストラの為の幻想曲も、ブラームス風の重々しさとリストの超絶技巧を併せ持つ作品。カデンツァ 部分が欠如しているので、こちらは協奏曲の楽章として想定されたのではなく独立した作品と推定されていま す。2曲とも出版されておりませんが、指揮者ルジツカを中心とした人々がに散逸した資料を集め、作品の演奏 にこぎつけました。エネスコの未知の作品をお楽しみください。

FIRST HAND RECORDS
FHR-126(1CD)
モーティマー・ウィルソン:映画音楽『バグダッドの盗賊』(1924) マルク・フィッツ=ジェラルド(指)
フランクフルトRSO

録音:2019年
1924年に発表されたアメリカのサイレント映画『バグダッドの盗賊』。主演ダグラス・フェアバンクスの依頼でアメリカの作曲家モーティマー・ウィルソンが音 楽を担当しました。ウィルソンはクラシック音楽の作曲家であり、プッチーニやワーグナーの歌劇からの影響や、ベルク、レーガー、チャイコフスキーといった先人 たちの管弦楽語法を聴くことができます。これまでに録音がなかったのが不思議なくらい良い曲です。映画音楽を得意とするフィッツ=ジェラルドとフランクフルト 放送響による2019年録音。 (Ki)

BIS
BISSA-2549(1SACD)
『Renewal(リニューアル)』
ジョアナ・マーシュ(1970-)(ジュリアン・アズクール 編):冬の家には(2019)(弦楽オーケストラの為の)
キャロライン・ショー(1982-):間奏曲(2011/2014)(弦楽オーケストラの為の版)
(3)オスバルド・ゴリホフ(1960-):3つの歌(ソプラノと弦楽オーケストラの為の)*
メンデルスゾーン(ジュリアン・アズクール 編):弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調 Op.80/MWV R37(1847)
キャロライン・ショー(1982-)(ジュリアン・アズクール 編):つばめは巣をかけて
ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ(USE)
ジュリアン・アズクール(ディレクター、コンサートマスター)
ルビー・ヒューズ(S)*

録音:2021年3月8日、9日、25日、26日セント・シラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン、イングランド)
ロンドンに本拠を置くアンサンブル「ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ(United Strings of Europe)」(USE)は、 2020年、デビュー・アルバム『In Motion(動いている)』(BIS SA-2529)をリリース。「独創的なプログラムと『高度な技術による表現豊かな』演奏」(「ザ・ タイムズ」)と称賛された活動を「録音」という形で示してみせました。アルバム第2作『Renewal(リニューアル)』。「喪失と変質」をテーマに据え、リーダーのジュ リアン・アズクールが「USE」のスタイルに合わせて編曲、選曲したプログラムが組まれています。
ジョアナ・マーシュが、「テネブレ」合唱団から委嘱を受け、「暗闇と光、再生の心象をおとぎ話の風景に詠んだ」ジェーン・ドレイコットの詩に作曲した「冬の家 には」の弦楽オーケストラの為の編曲。キャロライン・ショーが、メヌエットとトリオという古典の形式を「独創性と楽しさを等分」して現代に「再生」した弦楽四 重奏の為の作品を彼女自身が弦楽オーケストラのために編曲した「間奏曲」。
オスバルド・ゴリホフの「3つの歌」は、ソプラノと弦楽オーケストラの為の作品です。彼が音楽を担当したサリー・ポッターの映画『The Man Who Cried』 (邦題『耳に残る君の歌声』)のために書いた〈Close Your Eyes〉のバリー・デイヴィスによるイディッシュ語の子守歌から始まる〈空駆ける馬の夜〉。ロサリア・ デ・カストロのガリシア語の詩による〈色褪せた月〉。エミリ・ディキンソンの詩をテクストにした〈なんとゆっくりと風は〉。メンデルスゾーンが、姉ファニーの突然 の死に突き動かされて作曲したといわれる「弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調」。キャロライン・ショーが、シリア難民とアメリカとメキシコの国境に押しよせた難民の姿 からインスピレーションを受け、『詩篇84番』をテクストに作曲した「つばめは巣をかけて」。
『In Motion』と同じスタッフが制作と録音を担当しました。 (Ki)

Danacord
DACOCD-917(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第7集
(1)ロンビュー(1810-1874):ブーケ・ロワイヤル・ギャロップ#
女王ルイーセ・ワルツ*
コロンビーネ・ポルカ・マズルカ#
オギュスト・ブルノンヴィルを称えるギャロップ+
ヘスペロス・ワルツ#/アマー・ポルカ#
ソフィーエ・ワルツ#
スカンディナ ヴィア盟友ギャロップ#
ワルツ「クロルの舞踏会のざわめき+
バレエ「アマーの狩人たち - 終幕のギャロップ+
アメーリエ・ワルツ*/ブリタ・ポルカ*
シャンペン・ギャロップ*
管弦楽幻想曲「夢の絵姿」*
おやすみポルカ#
コペンハーゲン蒸気鉄道ギャロップ#
(2)ウェーバー:舞踏への誘い
(3)チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」 - 第2幕のワルツ
(4)ブラームス:ハンガリー舞曲第5番/第6番
(5)シューベルト:「ロザムンデ」- 間奏曲第3番
(6)チャイコフスキー:「くるみ割り人形」 - 花のワルツ、トレパック(ロシアの踊り)
(7)「エフゲニー・オネーギン」ポロネーズ
(8)ポンキエッリ:「ジョコンダ」 - 時の踊り
(9)J・シュトラウス:皇帝円舞曲
(10)サン=サーンス:死の舞踏
(11)A・ルビンシテイン:仮面舞踏会 Op.103 - 闘牛士とアンダルシアの娘
(12)ポール・ラコンブ(1837-1927):春のオーバード Op.37
(13)エルガー:威風堂々第1番
(14)ドリーブ:「コッペリア」 - チャールダーシュ
(15)ビゼー:「カルメン」 - 前奏曲
クリスチャン・フレゼリク・エミール・ホーネマン(1840-1906):演奏会序曲「アラディン」(1864)
シベリウス:「国王クリスチャン二世」組曲 Op.27 - 夜想曲
ビゼー:「カルメン」 - ジプシーの踊り
ドリーブ:バレエ「コッペリア」 - マズルカ
トマス・イェンセン(指)、
ティヴォリ・コンサートホールO

(1)録音:1940年*、1942年+、1943年#、ティヴォリ・コンサートホール
(2)録音:1946年
(3)録音:1942年
(4)録音:1946年
(5)録音:1946年
(6)録音:1946年
(7)録音:1943年
(8)録音:1946年
(9)録音:1946年
(10)録音:1947年
(11)録音:1947年
(12)録音:1947年
(13)録音:1942年
(14)録音:1946年
(15)録音:1957年8月24日:ティヴォリ・コンサートホール・コンサート(ライヴ)
ティヴォリ公園の魔法のような夕べ!」。トマス・イェンセン(1898-1963)の「遺産」シリーズの第7作にはワルツやポルカといったオーケストラのための軽い音楽が、ティヴォリのコンサートのライヴとスタジオの録音で集められました。デンマークの「ワルツ王」と呼ばれたハンス・クリスチャン・ロンビュー(ロンビ)(1810-1874)の「グレーテスト・ヒット」16曲は、1998年にアルバム「トマス・イェンセン、H・C・ロンビューを指揮する」(DACOCD503)でリリースされたのと同じOdeonとHMVの音源です。[Disc 2]の「カルメン」の〈前奏曲〉から「コッペリア」の〈マズルカ〉までの5曲は、1957年8月24日にティヴォリ公園から中継でラジオ放送されたコンサートの録音。ラジオ放送以外では初めて紹介される演奏です。イェンセンは、これらの作品でもカール・ニールセンやシベリウスの古典的録音で示したのと同じ「権威」をもってティヴォリのオーケストラを指揮しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
Danacord
DACOCD-915(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第5集
(1)メンデルスゾーン:序曲「真夏の夜の夢」
 ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64*
 交響曲第3番「スコットランド」
(2)ヘンデル:合奏協奏曲 Op.6-1 ト長調 HWV.319
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467**
(3)ニルス・W・ゲーゼ:ノヴェレッテ第1番ヘ長調 Op.53(弦楽オーケストラのための)
ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO
ヘンリク・サクセンスキョル(Vn)*
アニー・フィッシャー(P)**

(1)録音:1962年1月21日、デンマーク放送コンサートホール(コペンハーゲン)(ライヴ放送)
(2)録音:1963年10月31日、デンマーク放送コンサートホール(コペンハーゲン)(ライヴ放送)
(3)録音:1962年6月5日、デンマーク放送コンサートホール(コペンハーゲン)(ライヴ放送)
デンマークの指揮者トマス・イェンセン(1898-1963)の「遺産」シリーズ。イェンセンが、晩年に近い時期でありながらなお、オーケストラから生気にみちた音楽を引き出す力をもっていることを示した、1962年の「メンデルスゾーン」コンサート。序曲「真夏の夜の夢」、ヘンリク・サクセンスキョル(1918-2016)がソロを弾いた「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調」、交響曲第3番イ短調「スコットランド」のプログラム。ヘンデルの「合奏協奏曲 ト長調」とアニー・フィッシャーをソリストに迎えたモーツァルトの「ピアノ協奏曲 ハ長調」の「淀みなく流れる、きらきらと輝く」演奏は、1963年11月13日に亡くなる2週間前、10月31日にライヴ放送されたコンサートの音源です。メンデルスゾーンに学び、デンマーク・ロマンティシズム時代を美しく彩ったニルス・W・ゲーゼのもっともロマンティックな作品のひとつ「ノヴェレッテ第1番」。デンマークRSOが国際レベルのオーケストラだということを示したドヴォルザークの「謝肉祭」。すべて、今回初めてCD化されます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
Danacord
DACOCD-916(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第6集

(1)ニールセン:序曲「ヘリオス」 FS32(Op.17)*
(2)交響曲第3番「ひろがりの交響曲」
(3)交響曲第4番「不滅」
(4)シベリウス:交響曲第3番
(5)ニルス・ヴィゴ・ベンソン(1919-2000):突然変異 Op.123(1960)(管弦楽のための)
(6)交響曲第4番「メタモルフォーゼ」 Op.55(1948)
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、デンマーク王立O*

(1)録音:1942年9月、デンマーク放送スタジオ(コペンハーゲン)
(2)録音:1959年6月20日、デンマーク放送コンサートホール(コペンハーゲン)(ライヴ放送)
(3)録音:1952年9月2日、デンマーク放送コンサートホール(コペンハーゲン)(ライヴ放送)
(4)録音:1963年5月31日、デンマーク放送スタジオ(コペンハーゲン)(スタジオ放送)
(5)録音:1960年、コペンハーゲン(ライヴ放送)
(6)録音:1961年、コペンハーゲン(ライヴ放送)
デンマークの指揮者トマス・イェンセン(1898-1963)の「遺産」シリーズ。「Disc 1」には、イェンセンの「十八番」カール・ニールセンの3つの古典的録音が収録されています。Odeonの音源による、デンマーク王立Oを指揮した序曲「ヘリオス」。デンマークRSOを(指)ライヴ放送された第3番と第4番の交響曲。「Disc 2」のシベリウスの「交響曲第3番 ハ長調」と、デンマークのニルス・ヴィゴ・ベンソンの「突然変異」と「交響曲第4番」は、初めてリリースされる音源です。イェンセンの情熱的姿勢と鋭敏な解釈が「形式の新機軸」を打ち出したデンマークとフィンランドの「モダニズム」に相応しいと言われるライヴ演奏。オリジナル・テープからの新たなリマスターです。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ARCANA
A-495(1CD)

NYCX-10268(1CD)
国内盤仕様
税込定価
エンニオ・モリコーネ:ヴァイオリンと管弦楽の為の「シネマ組曲」(2020)
1-5. 「セルジオ・レオーネ組曲」
 1. デボラのテーマ〜ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(84)
 2. コックアイズ・ソング〜ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ
 3. メイン・テーマ〜ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ
 4. メイン・テーマ〜ウエスタン(68)
 5. 黄金のエクスタシー〜続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(66)
6-8. 「狂った旋律」
 6. 反行カノン I & II〜CANONE INVERSO(未)(00)
 7. マーチ〜CANONE INVERSO(未)
 8. 中断された最終楽章〜CANONE INVERSO(未)
9-13. 「ジュゼッペ・トルナトーレ組曲」
 9. 愛を奏でて〜海の上のピアニスト(98)
 10. ノスタルジア〜ニュー・シネマ・パラダイス(88)
 11. ルッキング・フォー・ユー(愛のテーマ) 〜 ニュー・シネマ・パラダイス
 12. メイン・テーマ〜マレーナ(00)
 13. メイン・テーマ〜記憶の扉(94)
14-15. 「ミッション」
 14. ガブリエルのオーボエ〜ミッション(86)
 15. イグアスの滝〜ミッション
16-17. 「ブライアン・デ・パルマ組曲」
 16. メイン・テーマ〜カジュアリティーズ(89)
 17. 死のテーマ〜アンタッチャブル(87)
18-20. 「モーセとマルコ・ポーロ組曲」
 18. 旅路〜MOSE’(未)(74)
 19. メイン・テーマ〜MOSE’(未)
 20. メイン・テーマ〜マルコ・ポーロ(82)
21. 古い階段の下で〜PER LE ANTICHE SCALE(未)(75)
マルコ・セリーノ(Vn)
ボルツァーノ・トレント・ハイドンO
アンドレア・モリコーネ(指)

録音:2021年3月10-13日 ボルツァーノ・テアトロ・コムナーレ 大ホール
世界初録音
※国内盤日本語解説…江守功也
2020年7月に亡くなった映画音楽界のレジェンド、エンニオ・モリコーネが、同年1月ローマでの最後の公開演奏直後に完成させた、ヴァイオリンと管弦楽のた めの「シネマ組曲」を初録音。ヴォーカル、ピアノ、パンフルート、チェロ、アコーディオンなど、モリコーネ自らがソリストに捧げたアルバム群の最後を飾るヴァイオリ ンの為のアレンジ集です。ヴァイオリンは、モリコーネの絶大な信頼を得て20年にわたりサントラやコンサート・ツアーでソロを担ってきたマルコ・セリーノ。指揮は 存命中であれば本人が務めたと思われるところ、ここでは共作者としても知られる次男のアンドレアが遺志を継いで素晴らしい演奏を聴かせます。「イル・ ヴォーロ・シングス・モリコーネ」(SONY)が話題になるなどトリビュート盤は尽きませんが、モリコーネ自らのアレンジである本作はその本命といえるでしょう。国内 仕様盤には日本でのモリコーネ音楽紹介の第一人者、江守功也氏による解説付。

Capriccio
C-5434(2CD)
NX-C05
ハンス・アイスラー:作品集
【CD1】クプレとバラード
Ballade von der Kruppelgarde Op. 18-1(1930)
Die weinenden Hohenzollern(1959)
Wohltatigkeit Op. 22-2(1930)
Ruckkehr zur Natur(1959)
Ballade von den Sackeschmeisern Op. 22-4(1930)
Ideal und Wirklichkeit(1956)
Ballade vom Nigger Jim Op.18-6(1930)
Stempellied Op.28-6
Das Lied vom SA-Mann(1931)
Bei der Kanone dort(1956)
Kalbermarsch(1943/1956)
Die Ballade vom Wasserrad Op. 45-11(1934)
Lied von der belebenden Wirkung des Geldes
Op. 45-9(1934)
Hollenangst(1948)
Des is a politischer Herr(1953)
O Fallada, da du hangest(1932)
Palmstrom Parodien Op. 5(1924)
【CD2】
オーケストラの為の組曲第2番Op. 24
オーケストラの為の組曲第3番Op. 26
オーケストラの為の組曲第4番Op. 30
劇音楽『Die letzte Nacht 最後の夜』 Op. 32-2
【CD1】
HK グルーバー(指)
マリノ・フォルメンティ(P)
アドルフ・ヘニング(P)
クラングフォルム・ウィーン(アンサンブル)

【CD2】
ヴォルフラム・ベルガー(ナレーター)
HK グルーバー(指)
マリノ・フォルメンティ(P)
アドルフ・ヘニング(P)
クラングフォルム・ウィーン(アンサンブル)
ディ・ライエ(アンサンブル)

録音:1996年4月12日、1999年10月24日
2022年に没後60年を迎える作曲家ハンス・アイスラー。シェーンベルクの高弟でありながら、政治上の対立を理由に決別。以降劇作家ベルト ルト・ブレヒトと協力し、劇音楽と映画音楽で独自の路線を追求しました。この2枚組には、アイスラーの創作活動のほとんどをカバーするオーケストラ曲と劇 音楽、歌曲を収録。中でもカール・クラウスの劇「人類最後の日々」の為の音楽『最後の夜』は、戯曲の風刺的な内容を音楽に反映することに成功して おり、アイスラーの思想と音楽性が最大限に発揮された傑作といえます。アイスラー作品の権威者として知られるHKグルーバーの指揮でどうぞ。 【HKグルーバー】 本名「ハインツ・カール"ナリ"グルーバー」。1943年オーストリア生まれの作曲家、指揮者、コントラバス奏者、歌手であり、作曲家としてはウィーン楽派の第 一人者として活躍しています。「きよしこの夜」の作曲家であるフランツ・クサーヴァー・グルーバーの子孫とのうわさもありますが、真相ははっきりしていません。 幼い頃にはウィーン少年合唱団のメンバーであり、ニックネームの「ナリ」はその時の名残です。彼は様々なスタイルの作品でも書くことができ、ジャズの演奏も 高く評価されています。指揮者としてはチェルハやアイネム作品の録音の他、ハンス・アイスラーとヴァイルの録音も行うマルチな音楽家です。

Forgotten Records
fr-1742(1CDR)
フェイリス/ドヴォルザーク&グリーグ
ドヴォルザーク:弦楽セレナーデ
 夜想曲 変ロ長調 Op.40
グリーグ:組曲「ホルベアの時代から」
アレグザンダー・ファリス(指)
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:1959年 ステレオ
※音源:WRC ST-51
Forgotten Records
fr-1746(1CDR)
アレグザンダー・フェイリス/チャイコフスキー他
チャイコフスキー:弦楽セレナーデ
バッハ:G線上のアリア
ボッケリーニ:弦楽五重奏曲 ホ長調 Op.11 -5〜メヌエット
ヘンデル:歌劇「ベレニーチェ」〜メヌエット
アレグザンダー・ファリス(指)
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:1959年5月 ステレオ
※音源:WRC ST-37

Altus
ALT-501(2CD)
INA秘蔵音源・クリュイタンス&パリ音楽院ライヴ
ドビュッシー&ラヴェル管弦楽作品集

ドビュッシー:夜想曲*
 カンタータ「選ばれた乙女」#
ラヴェル:道化師の朝の歌
 マ・メール・ロワ/ラ・ヴァルス
ジャニ ー ヌ・ミショー(S)#
アニエス・ディスネ(語り手;Ms)#
フランス放送cho(女声合唱)
アンドレ・クリュイタンス(指)
パリ音楽院O

ライヴ録音:1958年9月4日ブザンソン音楽祭(モノラル)
*以外=初CD化
INA(フランス国立視聴覚研究所)所有音源をライセンスし、ALTUS入魂のマスタリングでCD化。クリュイタンスとパリ音楽院による1日のコンサートを収録。 ドビュッシーの2曲はクリュイタンスにとって正規録音がなく、特に「選ばれた乙女」はレパートリーとしても初音盤化と思われる貴重音源!ラヴェルの作品も既発 演奏との聴き比べが興味津々です。楽器毎の色彩が濃厚でライヴならではの強烈な盛り上がりもあり、ミュンシュを彷彿とさせる瞬間も。モノラルながら丹念なマ スタリングでこの時代の響きをたっぷりと楽しめる音質に仕上げました。
《選ばれた乙女》を歌うソプラノのジャニーヌ・ミショーはパリ音楽院で学んだフランス音楽のスペシャリスト。名作フランス・オペラのソプラノ役をほとんど歌いつくしコンサート活動も多かった彼女、《選ばれた乙女》は得意曲のひとつで、楽曲の勘所を見事に押さえた美しい歌唱が聴けます。
〈「ラ・ヴァルス」はいかにもライヴらしい、覇気の感じられる演奏だ。弦楽器、管楽器を問わず独特な音色も楽しいし、最後の激しい加速もいかにも一発勝負的 です。クリュイタンスは日本公演のベルリオーズの幻想交響曲でも、オーケストラが崩壊寸前になるまでオーケストラをあおっていたのを思い起こさせる。〉〜平林直哉氏の解説より

CPO
CPO-555457(1CD)
NX-B10
弦楽の為のイギリス音楽 第3集〜英国の女性作曲家たちの作品集
エセル・スマイス(1858-1944):弦楽の為の組曲 Op. 1a(1883/1890改訂)
スーザン・スペイン=ダンク(1880-1962):弦楽オーケストラの為の組曲(1920)
コンスタンス・ウォーレン(1905-1984):ヘザー・ヒル- 弦楽オーケストラのために(1929-32)
スペイン=ダンク:哀歌- 弦楽オーケストラのために(1934)
ルース・ギップス(1921-1999):グリングルマイア・ガーデン(1952)- 弦楽オーケストラの為の印象 Op. 39
プフォルツハイム南西ドイツ室内O
ダグラス・ボストック(指)

録音:2020年11月16-18日Congress Centrum、プフォルツハイム(ドイツ)
ダグラス・ボストックが指揮する「弦楽の為のイギリス音楽」シリーズ第3集では、4人の女性作曲家の作品を紹介しています。 「プロムナード・コンサート」(BBCプロムス)を長らく指揮したヘンリー・ウッド卿と、ボーンマスSOの創設者ダン・ゴドフリーの2人は、新作の発表に 熱心であり、才能あふれる作曲家を支援していました。これは、当時新作を発表したいと考える女性作曲家たちにとっても素晴らしいチャンスであり、 1893年から1934年にかけて合計で25人の女性たちの作品が2人の指揮者によって紹介されることとなりました。とりわけエセル・スマイスとスーザン・ スペイン=ダンクの2人はこの支援を最大に活用し、大きな人気を獲得したのです。 もともと弦楽五重奏曲として1883年に書かれたスマイスの作品は、1890年にロンドンSOのコンサートで披露される際、コントラバス・パートが 加えられ響きが増強されました。スペイン=ダンクの組曲は1924年にヘンリー・ウッド卿によって演奏されたロマンティックな作品。その後も彼女の作品 はしばしば取り上げられています。 コンスタンス・ウォーレンはヨーク・ボウエンに師事し、学生時代にいくつかの作品を発表。これらはヘンリー・ウッド卿によって演奏されましたが、彼女は 1932年に作曲活動を停止、以降は教育者として後進の指導にあたりました。ルース・ギップスはジェイコブとレイフ・ヴォーン・ウィリアムズに作 曲を師事、作曲家・ピアニストとして活動し1942年には彼女の交響詩をヘンリー・ウッド卿が演奏しています。 ボストックはオーケストラの音色を最大に引き出すことで、これらの知られざる作品に光をあてました。

オクタヴィア
OVCL-00769(1SACD)
税込定価
2021年12月22日発売
モーツァルト:セレナード 第6番ニ長調 K.239「セレナータ・ノットゥルナ」*
ヴァイオリンと管弦楽のためのロンド 変ロ長調 K.269(261a)
ヴァイオリンと管弦楽のためのロンド ハ長調 K.373
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第14番嬰ハ短調 作品131(弦楽合奏版)
ライナー・ホーネック(Vn*、コンサートマスター)
玉井 菜採(Vn)*
市坪 俊彦(Va)*
池松 宏(Cb)*)
紀尾井ホール室内O

録音:2011年9月16-17日、2019年4月5-6日* 東京・紀尾井ホール・ライヴ
長年ウィーン・フィルのコンサートマスターを務め、指揮者としても名を馳せるライナー・ ホーネック。2017年より首席指揮者を務めている紀尾井ホール室内Oの前身、紀 尾井シンフォニエッタ東京との定期演奏会で披露されたモーツァルトとベートーヴェンの 秘曲。モーツァルトの2曲のロンドではソリストとして弾きぶりを、ベートーヴェンの弦楽四 重奏曲第14番ではホーネック・オリジナル編曲による弦楽合奏版での演奏を収録。 室内オーケストラでありながらも重厚で密度の濃い豊かな音色がより一層作品を際立た せ、活動初期から評価の高い見事なアンサンブルを聴かせています。古き良きヨーロッ パの香りが漂う充実の1枚、お楽しみください。(オクタヴィア)

ARCO DIVA
UP-0228(1CD)
NX-A14
ニールセン/フェルステル/ラビツキー:作品集
ニールセン:アラジン組曲 Op. 34 FS89
フェルステル(1859-1951):愛の歌 Op. 96(ドイツ語歌唱)*
ヨーゼフ・ラビツキー(1802-1881):カールスバート・ワルツ Op. 107
エステル・パヴルー(Ms)
カルロヴィ・ヴァリSO
デバシシュ・チャウドゥーリー(指)

録音:2020年9月
*=世界初録音
19世紀から20世紀にかけて活躍した3人の作曲家の色彩豊かなオーケストラ作品を集めた1枚。 ニールセンの「アラジン組曲」はアダム・エーレンシュレーアーの戯曲の為の音楽。アルバムの指揮者チャウドゥー リーがとりわけ心を惹かれる作品と語っています。全曲は80分を超える長いもので彼の歌劇に次ぐ長さを持つ 大作で、東洋的な音階を用いた音域の狭いフレーズを繰り返して異国情緒を演出したり、4群に分けられた オーケストラが異なる調とテンポで同時に演奏し市場の喧騒を表す実験的な書法などが用いられています。他 にはチェコの伝統を引き継いだフェルステルの美しい「愛の歌」、「ボヘミアのヨーゼフ・ランナー」と呼ばれたラビツ キーの親しみやすい「カールスバート・ワルツ」が収録されています。「愛の歌」を歌うエステル・パブルーはプラハ音 楽院出身のメゾ・ソプラノ。イルジービエロフラーヴェク、ピエタリ・インキネンら世界的指揮者との共演もある実力 派です。

IBS CLASSICAL
IBS-192021(1CD)
NX-B07
セサル・カマレロ(1962-):作品集
リキッド・シアターの為の音楽(2018年版)- フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、パーカッションとピアノのために
略語(1999)- フルート、ヴァイオリン、チェロとピアノのために
スローモーションで波の進化を観察するための音楽(2012)- フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのために
コップ一杯の水を見る37の方法- フルート、クラリネット、サクソフォン、2人のパーカッション奏者、ギター、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのために
水の記憶- 独奏ギター、フルート、クラリネット、サクソフォン、パーカッション、ハープ、アコーディオン、ヴィオラ、チェロのために
サイール・エンセンブレ
フアン・ガルシア・ロドリゲス(指)

録音:2019年10月28-30日、2011年5月23日、2012年1月31日
セサル・カマレロの「リキッド・シアターの為の音楽集」。収録された5つの作品の中で最も初期に書かれた「Abreviaturas」は全体はピアニシモで統一さ れ、旋律や音色の変化もほとんどありません。「Musica para contemplar la evolucion de una ola a camara lenta」はカマレロがドキュメンタリー 作品を見ていた時に浮かんだタイトルで、柔らかいガラスでできた彫刻が生きているようにスローモーションで動く波の、幻想的なイメージが描かれています。。 マドリードのソフィア王妃芸術センターでのイヴ・クラインの回顧展から受けた深い印象が反映されているという「La memoria del agua」など水に由来する 作品も聴くことができます。 【セサル・カマレロ】 1962年マドリード生まれの作曲家。1977年にニューヨークに移り音楽を学び始めた彼は、1983年に「弦楽オーケストラと16のアコーディオンの為のメタモ ルフォシス」でBroadcast Music, Inc.(アメリカ合衆国の実演権団体)の「Young Composers Award」を受賞。以降、マドリードで更なる研鑽を積 み、世界的な作曲家として活躍しています。

REFERENCE
RR-148(2CD)
HDCD
バレエ『フランケンシュタイン』
振付:リアム・スカーレット
音楽:ローウェル・リーバーマン
デザイナー:ジョン・マクファーレイン
マーティン・ウェスト(指)
サンフランシスコ・バレエ・オーケストラ

録音:2018年3月6-9日戦争記念歌劇場、サンフランシスコ(バレエ公演でのライヴ収録)
英国ロイヤル・バレエとサンフランシスコ・バレエの共同制作によるバレエ『フランケンシュタイン』。振付けを担当したのは、先日35歳で死去したリアム・スカー レット。同作品はメアリ・シェリー原作の『フランケンシュタイン』を3幕仕立てにした全幕バレエ。原作も多くの映画や演劇で、様々な歪んだ愛の形が語られてきま したが、このリアム・スカーレットのバレエ『フランケンシュタイン』は博士と怪物、そして博士の妻エリザベスが紡ぎだす苦悩、怒り、切望、そして愛が描き出され ています。 本盤のブックレットに掲載された豪華な挿絵は、このバレエの舞台装置と衣装を担当したジョン・マクファーレインによるものです。 サンフランシスコ・バレエは、音楽監督兼首席指揮者であるマーティン・ウェストのもと意欲的な演目を次々と上演する世界有数のバレエ団です。 (Ki)

TOCCATA
TOCC-0598(1CD)
NX-B03
モシュコフスキ:管弦楽作品集 第3集
序曲 ニ長調(1871-1872)
管弦楽の為の第1組曲 へ長調 Op. 39(1885)
弦楽オーケストラの為の前奏曲とフーガ Op. 85(1910)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
アンジェイ・クシジャノフスキ(Fl)イアン・ホブソン(指)

録音:2019年10月12-13日、11月4日、2019年11月7日、2021年6月5日
ユダヤ系ポーランド人のモシュコフスキの管弦楽作品集。第3集には世界初録音を含む3作品を収録。 生前ピアニストとして高い名声を誇り、ロマンティックなピアノ曲の作り手として知られるモシュコフスキですが、オーケ ストラのためにも優れた作品を残しています。「序曲」は彼が初めて書いたオーケストラ作品。17歳にして既に巧み なオーケストレーションの技法を身に着けていたことがうかがえます。「第1組曲」は次から次へと流麗な旋律が溢れ てくる作品。多彩なリズムを持った楽章や変奏曲などで構成されています。「前奏曲とフーガ」は、1910年、彼の 母親が亡くなり失意の底にあった時に書かれた曲。晩年、苦難にあえいだモシュコフスキの心情が現れた作品で す。シリーズを通じて、シンフォニア・ヴァルソヴィアが共感溢れる演奏を披露しています。

KLARTHE
KLA-128(1CD)
未来前夜
ベートーヴェン:バレエ音楽「プロメウスの創造物」〜序曲/序奏/第10曲「パストラーレ」/第5曲「アダージョ」/第8曲「行進曲」/第9曲「アダージョとアレグロ・モルト」/第16曲「終曲」
E.T.A.ホフマン:交響曲変ホ長調
ニコラ・シモン(指)
カーンO

録音:2021年2月/カーン音楽院講堂
ベートーヴェンのバレエ音楽「プロメテウスの創造物」は交響曲第2番と第3番「英雄」の間に作られましたが、彼のオーケストラ曲で唯一ハープやバセットホル ンを使用していたり、終曲の主題を「英雄」第4楽章の主題にしていたりと興味深い点に満ちています。
「クライスレリアーナ」「くるみ割り人形」「コッペリア」などで知られる文豪E.T.A.ホフマンは作曲家でもあり、なんと交響曲も残しています。ホフマンは交響曲 第5番を詳細に論じるほどベートーヴェンを高く評価していましたが、彼自身の交響曲はより古典派風でハイドンやモーツァルトを思わせます。
指揮のニコラ・シモンは2008年からフランソワ=グザヴィエ・ロトのアシスタントを務め、レ・シエクルの副指揮者の任にあります。自身が結成した極小団体「ポ ケットSO」のほか、近年はモダンのフルオーケストラや歌劇にも登場する注目株です。 (Ki)
KLARTHE
KLA-083(1CD)
異国趣味〜ラヴェル作品集
(1)シェエラザード(全3曲)
(2)序奏とアレグロ
(3)マラルメの3つの詩
(4)ツィガーヌ
(5)スペイン狂詩曲
マリー・ルノルマン(Ms)(1)(3)、
イリス・トロシアン(Hp)(2)、
パブロ・シャツマン(Vn)(4)
根本雄伯(指)ムジカ・ニジェラ

録音:2018年6月3(ライヴ)、6月4、5日(セッション)/ベルク=シュル=メール・クルサール(パ・ド・カレー)
※日本語解説付き
ミンコフスキのルーヴル宮音楽隊の首席ホルン奏者根本雄伯が音楽監督を務めるムジカ・ニジェラ。彼らがラヴェルに挑戦。ラヴェル作品のなかでも中東、スペ イン、ロマなどエキゾチックな題材に基づくものを集めています。編成を合わすため一部を根本が編曲、ラヴェルの繊細な音色を生かして見事な世界を作り上げて います。 (Ki)

ANTARCTICAANTAR-029(1CD)
ディルク・ブロッセ(1960-):作品集
UGent? Me2! 〜大学祝典序曲と讃美歌
音楽のDNA
死/ショスタコーヴィチの追憶に
神秘の子羊の秘密
キープ・ムーヴィング
In Motu
アヴィーチーの追憶に
喜びのパルス
ディルク・ブロッセ(指)
ブリュッセルPO
ベルギーの作曲家・指揮者ディルク・ブロッセの自作自演集。どれも世界初録音です。リズムや和声を持った映画音楽的サウンドで、生命力に満ちた力強い音楽 が、同時に死を思う側面を持ちながら展開されます。 (Ki)

Gramola
GRAM-99257(12CD)
NX-F09
「アンソロジー」アロイス・J・ ホーフシュトラッサー



【CD1】
1. ラインハルト・カイザー(1674-1739):マルコ受難曲 - 祝福されたこの時に
2. モーツァルト: 教会ソナタ 第17番K336
3-5. ヘンデル: オラトリオ『メサイア』(モーツァルト編)
3. 主なる神の栄光のために
4. いと高きところでは
5. ハレルヤ
6. ハイドン:交響曲第101番 ニ長調 「時計」 - 第1楽章
7. ハイドン:ミサ曲第9番『ネルソン・ミサ』 - キリエ
8. ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26 - 第2楽章
9. ブルックナー:モテット「正しい者の口は」 (八部合唱の為の)
10. シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47 - 第2楽章
11. ブラームス:運命の歌 Op. 54

【CD2】
1. ハイドン:交響曲第94番ト長調 「驚愕」 - 第2楽章
2-3. メンデルスゾーン: オラトリオ『エリア』 Op.70
2. 序章、合唱、レチタティーヴォ
3. 合唱付き二重唱
4. ロッシーニ:スターバト・マーテル (1842年パリ版) - 悲しみの聖母は
5. グノー:聖セシリア荘厳ミサ曲 - サンクトゥス、ベネディクトゥス
6. メンデルスゾーン:最初のワルプルギスの夜
7.ベートーヴェン: 交響曲第7番 イ長調 Op.92 - 第3楽章
8. ワーグナー:「さまよえるオランダ人」 - フィナーレ

【CD3】
1. モーツァルト:レクイエム K626 - キリエ
2. ベートーヴェン:荘厳ミサ曲 - アニュス・デイ
3. ブラームス:ドイツ・レクイエム Op.45 - 悲しんでいる人々は幸いである
4. ドヴォルザーク: レクイエム Op.89 - 主、イエス・キリストよ
5. ヴェルディ:レクイエム - リベラ・メ
6-7. フォーレ:レクイエム Op.48
6. おお、主イエス・キリストよ
7. ピエ・イエズ

【CD4】
1. モーツァルト:「魔笛」 K620 - 序曲
2. ハイドン:交響曲第101番 ニ長調 「時計」 - 第4楽章
3. モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K550 - 第1楽章
4. ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 「英雄」 Op.55 - 第4楽章
5. ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 Op.60 - 第4楽章
6. ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 「田園」 Op.68 - 第2楽章
7. ベートーヴェン:合唱幻想曲 Op.80

【CD5】
1. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37 - 第2楽章
2. シューベルト: 交響曲第8番 ロ短調 「未完成」 D 759 - 第1楽章
3. ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 「新世界より」 Op. 95 - 第2楽章
4. スメタナ:モルダウ
5. チャイコフスキー: 交響曲第5番 ホ短調 Op.64 - 第2楽章
6. リムスキー=コルサコフ: 交響組曲 「シェヘラザード」 Op.35 - 第3楽章

【CD6】
1. ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 - 第3楽章
2. モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K622 - 第3楽章
3. ハイドン:ピアノ協奏曲第11番ニ長調 - 第3楽章
4. シューベルト:交響曲第9番 ハ長調 「ザ・グレイト」 D 944 - 第3楽章
5. チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 - 第1楽章
6. ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー (1924年版)
7. ラヴェル:ボレロ

【CD7】
1. ベートーヴェン:『プロメテウスの創造物』序曲 Op.43
2. ベートーヴェン:ミサ曲 ハ長調 Op.86 - 天のいと高きところには神に栄光あれ
3. ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92 - 第2楽章
4. ブラームス:アルト・ラプソディ Op. 53
5. シューベルト:音楽に寄せて(レーガー編)
6. ブラームス:哀悼歌 Op.82
7. ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
8-9. R・シュトラウス: ホルン協奏曲第2番 変ホ長調

【CD8】
1-5. ブルックナー:「テ・デウム」
6. ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」 - 第1楽章
7-12. フランツ・シュミット(1874-1939):オラトリオ『7つの封印の書』
7. そうして天の長い沈黙が終わると
8. ラッパは鳴りつつ大いなる苦しみをもたらす
9. 白き御座にいますあの御方の御顔の前からは
10. そして私は見た、新しい天
11. 私はアルファでありオメガであり
12. ハレルヤ

【CD9,10】
ハイドン:オラトリオ『「天地創造』

【CD11】
1-4. ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op.125

【CD12】
1-4. ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 WAB 107
全て、 アロイス・J・ ホーフシュトラッサー(指)
【CD1】
1. 録音: 1971年6月18日、19日 ミュンヘン、CALIG-Verlag
2. 録音: 1974年 オーストリア [原盤: Preiser Records, Vox Productions, USA]
3-5. 2015年11月28日 フェルトバッハ文化センター
6. 録音: 2015年11月28日 フェルトバッハ文化センター
7. 録音:2008年12月 グラーツ、シュテファニエンザールでのクリスマス・コンサート
8. 録音:2015年5月31日 グラーツ、シュテファニエンザール
9. 録音: 2008年5月31日 グラーツ、聖アンドレ教会
10. 録音: 2004年7月14日 コングレス・レオーベン
11. 録音:1974/1976 [原盤 Preiser Records]
フランツ・ハーゼルベック(Org)…2、マルガレータ・クロブカール(S)…7、イレーネ・ヴァルナー(A)…7、ダニエル・ヨハンセン(T)…7、ダリウシュ・ニエミロヴィチ(Bs)…7、コーリー・セロヴシェク(Vn)…8、ソリスト不明…10、グラーツ・コンサートcho、…1、3-5、7、9、11、コンサート・ユーゲントcho…9、カペッラ・クラシカ…1、2、パノニアPO…3-5、6、7、8、10、ソンバトヘイ・サヴァリアSO…11
【CD2】
1. 録音:2009年6月6日 グラーツ、聖アンドレ教会
2-3. 録音:2003年 フォラウ 司教座教会
4. 録音:2008年3月9日 グラーツ、シュテファニエンザール
5. 録音:2018年5月23日 グラーツ、ヘルツ・イエス教会
6. 録音:2014年5月11日 グラーツ、シュテファニエンザール
7.録音:2007年12月16日 グラーツ、シュテファニエンザールでのクリスマス・コンサート
8. 録音:2013年5月26日 グラーツ、シュテファニエンザールでのワーグナー生誕200年記念公演
エレン・ファン・リール(S)…2-3、ロベルト・ホル(Bs)…2-3、マルガレータ・クロブカール(S)…4、ナテラ・ニコリ(Ms)…4、シャルヴァ・ムコナ(Bs)…4、ダリウス・ニエミロヴィチ(Bs)…4、ニコラ・プロクシュ(S)…5、ヤン・ペトリカ(T)…5、ヨハネス・クム(T)…6、キルステン・ブランク(ゼンタ、ソプラノ)…8、マティアス・ハウスマン(オランダ人、バリトン)…8、アンドラーシュ・モルナール(エリック、テノール)…8、クルト・リドル(ダラント、バス)…8、グラーツ・コンサートcho…2-6、8、コンサート・ユーゲントcho…2-4、6、パノニアPO…1-8
【CD3】
1. 2. 録音:2006年9月 フォラウ 司教座教会
3. 録音:2000年10月29日 グラーツ、シュテファニエンザール
4. 録音:2006年9月12日 フォラウ 司教座教会
5. 録音:2008年11月2日 グラーツ、シュテファニエンザール
6-7. 録音:2007年10月21日 グラーツ、シュテファニエンザール
エレン・ファン・リール(S)…1、ナテラ・ニコリ(Ms)…1、ヨハネス・クム(T)…1、ロベルト・ホル(Bs)…1、ビルギット・シュタインベルガー(S)…2、6-7、バルバラ・ヘルツル(Ms)…2、ヨハネス・クム(T)…2、アントン・シャリンガー(Bs-Br)…2、イヴェタ・イジーコヴァー(S)…4、バルバラ・ヘルツル(Ms)…4、オトカル・クライン(T)…4、クルト・リドル(Bs)…4、マルガレータ・クロブカール(S)…5、フローリアン・ベッシュ(Bs-Br)…6-7、ヴォルフガング・リーグラー=ソンタッキ(Org)…6-7、グラーツ・コンサートcho…1-7、コンサート・ユーゲントcho…2、4-7、パノニアPO…1-7
【CD4】
1. 録音:2012年5月5日 グラーツ、大カンマーザール
2. 録音:2015年11月28日 フェルトバッハ文化センター
3. 録音:2014年11月29日 フェルトバッハ文化センター
4. 録音:2008年3月9日 グラーツ、シュテファニンザール
5. 録音:2019年11月30日 フェルトバッハ文化センター
6. 録音:2018年12月1日 フェルトバッハ文化センター
7. 録音:2014年5月11日 グラーツ、シュテファニエンザール
ゴットリーブ・ヴァリッシュ(P)…7、ヨハネス・クム(T)…7、ゲオルク・クリムバッハー(Br)…7、マルティン・アッハライナー(Br)…7、グラーツ・ケプラースパッツェン…7、グラーツ・コンサートcho…7、パノニアPO…1-7
【CD5】
1. 録音:2014年5月11日 グラーツ、シュテファニエンザール
2. 録音:2017年12月2日 フェルトバッハ文化センター
3. 録音:2008年4月18日 ヴァイツ、クンストハウス
4. 録音:2009年7月26日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
5. 録音:2009年7月26日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
6. 録音:2009年7月26日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
ゴットリープ・ヴァリッシュ(P)…1、アーグネシュ・ソルテース(独奏Vn)…6、パノニアPO…1-6
【CD6】
1. 録音:2004年12月19日 グラーツ、シュテファニエンザール
2. 録音:2019年11月30日 フェルトバッハ・文化センター
3. 録音:2001年7月9日 グラーツ、シュテファニエンザール
4. 録音:1981年1月22日 エアフルト・歌劇ハウス
5. 録音:2016年12月31日 グラーツ、シュテファニエンザール
6. 録音:2010年7月24日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
7. 録音:2010年7月24日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
アルノルト・スタンコ(Tp)…1、マルリーズ・ヴィーザー(Cl)…2、バルバラ・モーザー(P)…3、コーリー・セロヴシェク(Vn)…5、カスパー・フランツ(P)…6、パノニアPO…1-3、5-7、エアフルトPO…4
【CD7】
1. 録音:2008年3月9日 グラーツ、シュテファニエンザール
2. 録音:2002年7月7日 レオーベン、ザンクト・シャビエル教区教会
3. 録音:2007年12月16日 グラーツ、シュテファニエンザールでのクリスマス・コンサート
4. 録音:2002年7月7日 レオーベン、ザンクト・シャビエル教区教会
5. 録音:2004年12月31日 グラーツ、シュテファニエンザールでのジルヴェスター・コンサート
6. 録音:1977年6月 【原盤:Preiser Records】
7. 録音:2013年7月13日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
8-9. 録音:2001年7月 レオーベン、マッセンブルク
マルガレータ・クロブカール(S)…2、ナテラ・ニコリ(メゾ・ソプラノ/アルト)…2、4、アティラ・フェケテ(T)…2、ギュンター・グロイスベック(Bs)…2、ロベルト・ホル(Bs-Br)…5、グラーツ・コンサートcho…2、4、6、ゾルタン・ヴァルガ(Hrn)…8-9、パノニアPO…1-5、7-9、ソンバトヘイ・サヴァリアSO…6
【CD8】
1-5. 録音:2017年6月5日 グラーツ、ヘルツ・イエス教会
6. 録音:1997年6月20日 レオーベン、ザンクト・シャビエル教区教会
7-12. 録音:2011年11月2日 グラーツ、シュテファニエンザール
二コラ・プロクシュ(S)…1-5、エヴァ・マリア・リードル(Ms)…1-5、マルクス・ミーゼンベルガー(T)…1-5、ロベルト・ホル(Bs)…1-5、ヨハネス・クム(T)…7-12、ロベルト・ホル(Bs)…7-12、エレン・ファン・リール(S)…7-12、エヴァ・マリア・リードル(Ms)…7-12、ヤン・ペトリカ(T)…7-12、ギュンター・ハウマー(Br)・・・7-12、ヴォルフガング・リーグラー・ソンタッキ(Org)…7-12、コンサート・ユーゲントcho…7-12、グラーツ・コンサートcho…1-5,7-12、パノニアPO…1-12
【CD9,10】
録音:1977年6月 ゼッカウ司教座教会及びグラーツ、シュテファニエンザール
マルガリータ・キリアキ(S)、ピーター・ベイリー(T)、ロベルト・ホル(Bs)、ルドルフ・ショルツ(Cemb)、グラーツ・コンサートcho、ソンバトヘイ・サヴァリアSO
【CD11】
1-4. 録音:2016年12月31日 グラーツ、シュテファニエンザールでのジルヴェスター・コンサート
ニコラ・プロクシュ(S)、クリスティーナ・コスロヴィ(Ms)、マーリン・ミラー(T)、ロベルト・ホル(Bs)、グラーツ・コンサートcho、パノニアPO
【CD12】
録音:2017年6月5日 グラーツ、ヘルツ・イエス教会
パノニアPO
アロイス・J・ホーフシュトラッサー(1941-)はオーストリアの指揮者。ウィーン大学とウィーンの音楽芸術大学でハ ンス・ギレスベルガーとハンス・スワロフスキーに指揮と合唱指揮を学んだ後、セルジュ・チェリビダッケの薫陶を受け ました。1966年から1971年まではグラーツ大聖堂のカペルマイスターを務め、1971年にグラーツ・コンサート合 唱団を設立、指揮するとともに、エルル国際オーケストラ週間(チロル)=現チロル・フェスティバル・エルルを設立 したほか、さまざまな教育機関で教職に就き後進の指導にあたりました。また長年にわたりパノニア・フィルハーモ ニーOの指揮者を務めています。2003年にはフランツ・シュミットの『7つの封印の書』をハンガリーで初 演するなど作品の普及に尽力し、ウィーンのフランツ・シュミット・コミュニティの名誉市民に選ばれました。
ホーフシュトラッサーが芸術監督兼会長を務めるインターパノン・コンサート・ソサエティの制作によるこのボックス セットは、グラーツ・コンサート合唱団の50年に及ぶライヴ録音を中心に収録しています。収録曲はバロックから ウィーン古典派、ロマン派、近代音楽までに及ぶ交響曲、協奏曲の楽章、オラトリオ、ミサ曲、歌劇の抜粋等と 多岐にわたるもの。使用された音源は、グラーツの歴史的なホールであるシュテファニエンザールや、レオーベンの ゾンマーフィルハーモニー国際音楽祭、ヴァイツでのペンテコステ・コンサートなどのライヴ録音を中心に、フェルト バッハやフォラウ(シュタイアーマルク州)での チャリティ・コンサートの録音も収録。さらにハイドンの『天地創造』、 ベートーヴェンの第九、ブルックナーの交響曲第7番の全曲録音も収録されています。 オーストリアの文化に深 く根ざしながらも、日本では広く知られているとは言えないホーフシュトラッサー。その指揮芸術に触れる上で恰好 のリリースです。


Anaklasis
ANABOX-20898
(36CD)
完全数量限定生産
00 for 100〜ポーランド音楽の100年







【CD1】
1. 1918年
シマノフスキ:狂ったムアッジンの歌 Op.42
2. 1919年
カジミエシュ・シコルスキ(1895-1986):交響曲第1番イ短調
3. 1920年
ルドミル・ミハウ・ロゴフスキ(1881-1954):ファンタスマゴリーズ
【CD2】
1. 1921年
アレクサンデル・タンスマン:7つの前奏曲
2. 1922年
エウゲニウシュ・モラフスキ:バレエ音楽「シヴィテジアンカ」
3. 1923年
アポリナリ・シェルト(1884-1966):交響組曲「パン・タデウシュ」Op.17

【CD3】
1. 1924年
シマノフスキ:歌劇「ロジェ王」Op.46

【CD4】
1. 1925年
アレクサンデル・タンスマン:ピアノ協奏曲第1番
2. 1926年
シマノフスキ:スターバト・マーテル Op.53

【CD5】
1. 1927年
スタニスワフ・ヴィエホヴィチ(1893-1963):ホップ 〜 シンフォニー・オーケストラの為の婚礼の踊り
2. 1928年
ロマン・マチエイェフスキ(1910-1998):クルピエ地方の歌
3. 1929年
タデウシュ・シェリゴフスキ(1896-1963):カジウキ
4. 1930年
ミハウ・コンドラツキ(1902-1984):小さな高地の交響曲「ピクチャーズ・オン・グラス」Op.8
録音年月日記載無し(2007年頃)

【CD6】
1. 1931年
シマノフスキ:バレエ音楽「ハルナシェ」Op.55
2. 1932年
ユゼフ・コフレル(1896-1944):ピアノ協奏曲 Op.13
【CD7】
1. 1933年
フェリクス・ノヴォヴィエイスキ(1877-1946):オルガン交響曲第9番ヘ短調 Op.4
2.1934年
ボレスワフ・ヴァレク・ヴァレフスキ(1885-1944):上部シレジアでの結婚

【CD8】
1. 1935年
シモン・ラクス(1901-1983):ポーランド組曲
2. 1936年
アントニ・シャウォフスキ(1907-1973):序曲
3. 1937年
ルドミル・ルジツキ:バレエ音楽「アポロと乙女」
【CD9】
1. 1938年
ヤン・アダム・マクラキエヴィチ(1899-1954):バレエ音楽「ワルシャワのカリオストロ」
2. 1939年
ロマン・パドレフスキ(1915-1944):スターバト・マーテルシャワ)
3. 1940年
ウワディスワフ・シュピルマン:ピアノとオーケストラの為のコンチェルティーノ
ピオトル・サワイチク(P)、ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)

【CD10】
1. 1941年
ミハウ・スピサク(1914-1965):クラリネット協奏曲
2. 1942年
パヌフニク:悲劇的序曲
3. 1943年
カロル・ラートハウス(1895-1954):交響楽の為のポロネーズ Op.52
4. 1944年
コンスタンティ・レガメイ(1907-1982):五重奏曲

【CD11】
1. 1945年
ボレスワフ・ヴォイトヴィチ (1899-1980):交響曲第2番「ワルシャワ」
2. 1946年
タデウシュ・ジークフリート・カッセルン(1904-1957):オーボエと弦楽オーケストラの為の協奏曲
3. 1947年
ジグムント・ミチェルスキ:トリスタンの嘆き

【CD12】
1. 1948年
ズビグニェフ・トゥルスキ(1908-1979):交響曲第2番「オリンピック」
2. 1949年
ステファン・キシエレフスキ(1911-1991):室内オーケストラの為の協奏曲

【CD13】
1. 1950年
アルトゥル・マラフスキ(1904-1957):バレエ・パントマイム「ザ・ピークス」
2. 1951年
タデウシュ・バイルト(1928-1981):コラ・ブルニョン

【CD14】
1. 1952年
ロマン・パレスター(1907-1989):交響曲第4番
2. 1953年
バツェヴィチ:交響曲第4番

【CD15】
1. 1954年
ロマン・ハウベンストック=ラマティ(1919-1994):ハープシコード協奏曲「レチタティーヴォとアリア」
2. 1955年
ピオトル・ペルコフスキ(1901-1990):夜想曲
3. 1956年
セロツキ(1922-1981):2つの弦楽オーケストラの為のシンフォニエッタ
4. 1957年
タデウシュ・マフル(1922-2003):オルガン協奏曲第4番

【CD16】
1. 1958年
ルトスワフスキ:葬送音楽
録音年月日記載無し(1978年頃)
2. 1959年
ヴウォジミエシュ・コトンスキ(1925-2014):スタディ・オン・ワン・シンバル・ストローク
3. 1960年
ペンデレツキ:広島の犠牲者の追悼の為の哀歌
4. 1961年
バツェヴィチ:夜の思想
5. 1962年
ボレスワフ・シャベルスキ(1896-1979):「9つの」箴言
6. 1963年
7. 1964年
ボグスワフ・シェッフェル(1929-2019):交響曲「テープの為のエレクトリック・ミュージック」

【CD17】
1. 1965年
ペンデレツキ:ルカ受難曲

【CD18】
1. 1966年
タデウシュ・バイルト(1928-1981):音楽ドラマ「明日」
2. 1967年
エウゲニウシュ・ルドニク(1932-2016):ディクシー

【CD19】
1. 1968年
ルトスワフスキ:オーケストラの為の書
2. 1969年
ジグムント・クラウゼ(1938-):オーケストラの為の小品第1番
3. 1970年
ドブロヴォルスキ(1921-1990):オーケストラの為の音楽第2番「Amar.」
4. 1971年
セロツキ(1922-1981):ファンタズマゴリア
5. 1972年
ズビグニェフ・ペンヘルスキ(1935-2019):呪文 I

【CD20】
1. 1973年
ユリウシュ・ウーチュク(1927-):2部の歌劇=バレエ「オルフェウスの愛」
2. 1974年
バルバラ・ブチェク(1940-1993):89楽器の為の「アネクメーネ」
3. 1975年
クシャノフスキ(1951-1990):プログラム IV

【CD21】
1. 1976年
グレツキ:交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」 Op.36
2. 1977年
ロムアルト・トヴァルドフスキ(1930-):ポーランドの守護聖人のセクエンツィア

【CD22】
1. 1978年
エウゲニウシュ・クナピク(1951-):コラール、間奏曲とアリア
2. 1979年
アウグスティン・ブロフ(1929-2006):アネナイキ
3. 1980年
トマシュ・シコルスキ(1939-1988):ストリングス・イン・ジ・アース
4. 1981年
パヌフニク:シンフォニア・ヴォティーヴァ

【CD23】
1. 1982年
ブロニスワフ・カジミエシュ・プシビルスキ(1941-2011):プログラム「S」 シマノフスキへのオマージュ
2. 1983年
ルトスワフスキ:交響曲第3番
3. 1984年
ユゼフ・シヴィデル(1930-):カノン

【CD24】
1. 1985年
マルタ・プタシンスカ(1943-):マリンバ協奏曲
2. 1986年
ヴォイチェフ・キラル(1932-2013):オラヴァ
3. 1987年
シャロネク(1927-2001):内側?外側?(Inside? ? Outside?)

【CD25】
1. 1988年
タデウシュ・ヴィエレツキ(1954-):枝分かれした無数の織(Numerous Branches of Ramified Plaits)
2. 1989年
アレクサンデル・ラソン(1951-):大聖堂

【CD26】
1. 1990年
パヴェウ・シマンスキ(1954-):シンフォニエッタ風に(Quasi una sinfonietta)
2. 1991年
グラジナ・プストロコニスカ=ナヴラティル(1947-):打楽器協奏曲
3. 1992年
ミェチスワフ・ヴァインベルク(1919-1996):室内交響曲第4番

【CD27】
1. 1993年
スタニスワフ・クルポヴィチ(1952-):世紀末
2. 1994年
ズビグニェフ・バルギェルスキ(1937-):トリゴナリア
3. 1995年
クリスティナ・モシュマンスカ=ナザル(1924-):弦楽四重奏曲第3番

【CD28】
1. 1996年
クシシュトフ・メイエル(1943-):ミサ曲 Op.68
2. 1997年
ラファウ・アウグスティン(1951-):鏡
【CD29】
1. 1998年
マレク・スタホフスキ(1936-2004):シンフォニエッタ
2. 1999年
パヴェウ・ウカシェフスキ(1968-):アンティフォン

【CD30】
1. 2000年
エルジュビェタ・シコラ(1943-):ピアノ協奏曲第1番 「ショパンへのオマージュ」
2. 2001年
ズビグニェフ・ブヤルスキ(1933-2018):弦楽四重奏曲 「秋のために」
3. 2002年
コシェフスキ(1922-2015):ウニティス・フィリブス
4. 2003年
ツェザリ・ドゥフノフスキ(1971-):monad3

【CD31】
1. 2004年
クシシュトフ・クニッテル(1947-):マタイ受難曲

【CD32】
1. 2005年
ペンデレツキ:交響曲第8番 「儚さの歌」
2. 2006年
イェジー・コルノヴィチ(1959-):暁光W 「Melos-Ethos」
3. 2007年
リディア・ジェリンスカ(1953-):コンラッドの7つの島

【CD33-34】
1. 2008年
パヴェウ・ミキエティン(1971-):マルコ受難曲

【CD34】
1. 2009年
ダリウシュ・プシビルスキ(1984-):ヴァイオリンと弦楽オーケストラの為の協奏曲 「Oneiros」 Op.47
【CD35】
1. 2010年
アガタ・ズベル(1978-):Not I
2. 2011年
ヤゴダ・シュミトゥカ(1982-):electrified memories of bloody cherries(血まみれのサクランボの電子的な思い出)
3. 2012年
マルツェル・フィジンスキ(1971-):浮世絵
4. 2013年
クヴィエチンスキ(1984-):Canzon de' baci
5. 2014年
ドブロミワ・ヤスコト(1981-):スレイプニル

【CD36】
1. 2015年
アレクサンデル・ノヴァク(1979-):ナニナーナ
2. 2016年
マルチン・スタンチク(1977-):サム・ドロップス
3. 2017年
ハンナ・クレンティ=マヨール(1961-):コンチェルト・ロッソ
3. 2018年
ペンデレツキ:独立したポーランドの為のファンファーレ
■CD1
1.バルバラ・ザゴルザンカ(S)、ポーランド国立歌劇場テアトロ・ヴィエルキO、ロベルト・サタノフスキ(指)
録音年月日記載無し(1986年頃)
2. ワルシャワPO、マジェナ・ディアクン(指)
録音:2018年5月-6月、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ)
3. 1920年 ルドミル・ミハウ・ロゴフスキ(1881-1954):ファンタスマゴリーズ
イザベラ・コペッチ(Ms)、ポーランド国立歌劇場テアトロ・ヴィエルキO、ウカシュ・ボロヴィチ(指)
録音年月日記載無し(2017年頃)
■CD2
1. イグナツィ・リシエツキ(P)
録音:2018年2月、ワルシャワ・フィルハーモニー室内楽ホール(ワルシャワ)
2. ポーランド国立歌劇場テアトロ・ヴィエルキO、ウカシュ・ボロヴィチ(指)
録音:2017年11月、ポーランド国立歌劇場テアトロ・ヴィエルキ・モニューシュコ・ホール(ワルシャワ)
3. ポーランド放送O、ミハウ・クラウザ(指)
録音:2018年4月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
■CD3
1. ヴォイチェフ・ドラボヴィチ(Br)、オルガ・パシェチニク(S)、クシシュトフ・シュミト(T)、ピオトル・ベチャワ(T)、ロムアルト・テサロヴィチ(Bs)、ステファニア・トチスカ(Ms)、アラ・ポラッカcho、ポーランド国立歌劇場テアトロ・ヴィエルキO&cho、ヤツェク・カスプシク(指)
録音年月日記載無し(2003年頃)
■CD4
1.ヴァルデマル・マリツキ(P)、カトヴィツェ・ポーランド放送大SO、アンドレイ・ボレイコ(指)
録音年月日記載無し(1997年頃)
2.アレクサンドラ・クジャク(S)、アグニェシュカ・レーリス(Ms)、アルトゥル・ルチキンスキ(Br)、ワルシャワPO&cho、ヤツェク・カスプシク(指)
録音年月日記載無し(2017年頃)
■CD5
1. カトヴィツェ・ポーランドRSO、ウカシュ・ボロヴィチ(指)
録音:2017年10月、NOSPRコンサートホール(カトヴィツェ)
2. ポーランド放送cho、マリア・ピオトロフスカ=ボガレツカ(指)
録音:2018年1月、聖マルティン教会(クラクフ)
3. ポズナンPO、ウカシュ・ボロヴィチ(指)
録音:2017年12月、アダム・ミツキェヴィチ大学講堂(ポズナン)
4. シンフォニア・ヴァルソヴィア、ヴォイチェフ・ミチニエフスキ(指)
録音年月日記載無し(2007年頃)
■CD6
1. イェジー・クネティク(T)、ワルシャワPO&cho、カジミエシュ・コルド(指)
録音年月日記載無し(1996年頃)
2. マウゴジャタ・ヴァレンティノヴィチ(P)、シンフォニア・ヴァルソヴィア、セバスティアン・ペルウォフスキ(指)
録音:2018年3月、ATMスタジオ(ワルシャワ)
■CD7
1. エルジュビエタ・カロラク(Org)、ポズナン空軍O、パヴェウ・ヨクス(指)
録音:2017年11月、聖ペテロ・パウロ大聖堂(ポズナン)
2.ボレスワフ・ヴァレク・ヴァレフスキ(1885-1944):上部シレジアでの結婚
スタニスワフ・ハディナ・ポーランド国立民族合唱舞踊団「シロンスク」、クシシュトフ・ジェヴィエンツキ(指)、ミロスワフ・マチェイ・バナフ(指)
録音:2018年2月、パレス&パーク・コンプレックス(コシェンチン)
■CD8
1. ポーランド放送O、ギヨーム・トゥルニエール(指)
録音年月日記載無し(2008年頃)
2. シンフォニア・ヴァルソヴィア、イェジー・マクシミウク(指)
録音年月日記載無し(2014年頃)
3.シンフォニア・ヴァルソヴィア、バッセム・アキキ(指)
録音:2018年1月、ペンデレツキ・ヨーロピアン・センター(ルスワビツェ)
■CD9
1. シンフォニア・ヴァルソヴィア、レナート・リヴォルタ(指)
録音:2017年10月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ)
2. ワルシャワ・フィルハーモニーcho、バルトシュ・ミハウォフスキ(指)
録音:2018年2月、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ)
3. ウワディスワフ・シュピルマン:ピアノとオーケストラの為のコンチェルティーノ
ピオトル・サワイチク(P)、ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2018年2月、シマノフスキ音楽アカデミー・コンサート・ホール(カトヴィツェ)
■CD10
1. クシシュトフ・グジボフスキ(Cl)、ポーランド放送O、ミハウ・クラウザ(指)
録音:2018年3月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
2. ポーランド放送O、ウカシュ・ボロヴィチ(指)
録音年月日記載無し(2008年頃)
3. シンフォニア・ヴァルソヴィア、アンドレス・ムストネン(指)
録音年月日記載無し(2015年頃)
4. ユリアン・パプロツキ(Cl)、アルトゥル・カスペレク(Fg)、ヤクブ・ヤコヴィチ(Vn)、アンジェイ・バウアー(Vc)、バルトシュ・ベドナルチク(P)
録音:2018年3月、ペンデレツキ・ヨーロピアン・センター(ルスワビツェ)
■CD11
1. カトヴィツェ・ポーランドRSO、ホセ・マリア・フローレンシオ(指)
録音:2017年7月、NOSPRコンサートホール(カトヴィツェ)
2. アルカディウシュ・クルパ(Ob)、ポーランド放送アマデウス室内O、アグニェシュカ・ドゥチマル(指)
録音年月日記載無し(2015年頃)
3. ポーランド放送O、アンジェイ・ストラシンスキ(指)
録音年月日記載無し(2007年頃)
■CD12
1. シレジアPO、ミロスワフ・ヤツェク・ブワシュチク(指)
録音:2017年12月、H.M.グレツキ・シレジア・フィルハーモニー・コンサート・ホール(カトヴィツェ)
2. ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2017年11月、アルヴェニア・スタジオ
■CD13
1. ヨアンナ・フレシェル(S)、トマシュ・クーク(T)、シモン・コマサ(Br)、NFMcho、NFMヴロツワフPO、ピオトル・スウコフスキ(指)
録音:2018年6月、ヴィトルト・ルトスワフス国立音楽フォーラム(NFM)メイン・コンサート・ホール(ヴロツワフ)
2. ウカシュ・ドゥウゴシュ(Fl)、ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2017年11月、アルヴェニア・スタジオ
■CD14
1. シンフォニア・ヴァルソヴィア、バッセム・アキキ(指)
録音:2018年1月、ペンデレツキ・ヨーロピアン・センター(ルスワビツェ)
2. シンフォニア・ヴァルソヴィア、エヴァ・ストゥルシンスカ(指)
録音:2018年5月、ATMスタジオ(ワルシャワ)
■CD15
1. 1ゴシュカ・イスフォルディング(ハープシコード)、ポーランド放送O、ミハウ・クラウザ(指)
録音:2018年4月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
2. ポーランド・シンフォニア・ユヴェントスO、マチェイ・トヴォレク(指)
録音:2018年1月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
3. ポーランド放送アマデウス室内O、アンナ・ドゥチマル=モルズ(指)
録音:2018年1月、アダム・ミツキェヴィチ大学講堂(ポズナン)
4. アンジェイ・ビアウコ(パイプ・オルガン)、シンフォニエッタ・クラコヴィア、ユレク・ディバウ(指)
録音:2018年1月、シマノフスキ・フィルハーモニック・コンサート・ホール(クラクフ)
■CD16
1. カトヴィツェ・ポーランド放送大SO、ヴィトルト・ルトスワフスキ(指)
録音年月日記載無し(1978年頃)
2. エウゲニウシュ・ルドニク(テープ制作)
録音年月日記載無し(1959年頃)
3. シンフォニア・ヴァルソヴィア、クシシュトフ・ウルバンスキ(指)
録音年月日記載無し(2013年頃)
4. シンフォニア・ヴァルソヴィア、レナート・リヴォルタ(指)
録音:2017年10月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ)
5.ニュー・ミュージック・オーケストラ〔アリチャ・モリトリス(Fl)、アダム・スタフラ(Ob)、ヤドヴィガ・チャルコフスカ(Cl)、トマシュ・ソスヴァ(Tp)、マテウシュ・コノプカ(Tb)、ヴォイチェフ・ヘジク(パーカッション)、イレナ・カリノフスカ=グロース(Vn)、クシシュトフ・バトグ(Va)、ダヌタ・ソビク=プトク(Vc)〕、シモン・ビヴァレツ(指)
録音:2018年1月、NOSPRコンサート・ホール(カトヴィツェ)
6. ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音年月日記載無し(2015年頃)
7. ボフダン・マズレク(テープ制作)
録音年月日記載無し(1970年頃)
■CD17
1. ステファニア・ヴォイトヴィチ(S)、アンジェイ・ヒオルスキ(Br)、ベルナルト・ワディシュ (Bs)、レシェク・ヘルデゲン(朗読)、クラクフ・フィルハーモニー少年cho、クラクフ・フィルハーモニー混声cho、クラクフPO、ヘンリク・チェズ(指)
録音年月日記載無し(1966年頃)
■CD18
1. クリスティナ・ショステク=ラトコヴァ(Ms)、イェジー・アルティシュ(Br)、エドヴァルト・パフラク(Bs)、ヤヌシュ・オストロフスキ(朗読)、ポズナンPO、レナルト・チャイコフスキ(指)
録音年月日記載無し(1973年頃)
2. エウゲニウシュ・ルドニク(テープ制作)
録音年月日記載無し(1967年頃)
■CD19
1. カトヴィツェ・ポーランド放送大SO、ヴィトルト・ルトスワフスキ(指)
録音年月日記載無し(1978年頃)
2. シンフォニア・ヴァルソヴィア、シモン・ビヴァレツ(指)
録音:2017年10月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
3. ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2017年11月、アルバーニア・スタジオ(クラクフ)
4. エミリア・シタシュ(P)、マグダレーナ・コルディラシンスカ=ペンカラ(パーカッション)
録音:2017年12月、ポーランド放送S2スタジオ(ワルシャワ)
5. ホブ=ビーツ・パーカッション・グループ
録音:2017年12月、ポーランド放送S2スタジオ(ワルシャワ)
■CD20
1. オルガ・パシェチュニク(S)、ヨアンナ・フレシェル(S)、タデウシュ・シュレンキェル(T)、トマシュ・コニェチュニ(Br)、ワルシャワ・フィルハーモニーcho、シンフォニア・ヴァルソヴィア、グジェゴシュ・ノヴァク(指)
録音:2017年12月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
2. カトヴィツェ・ポーランド国立RSO、マチェイ・トヴォレク(指)
録音:2018年7月、NOSPRコンサートホール(カトヴィツェ)
3. ミウォシュ・ペンカラ(テープ・プロダクション、アーティスティック・ディレクション)、オルガ・プシビウ(サイレン)、マグダレーナ・コルディラシンスカ=ペンカラ(プレート)、ラドスワフ・クシジョフスキ(スピーカー)、ヤロスワフ・ベステル(アコーディオン)
録音:2017年12月、ポーランド放送S2スタジオ(ワルシャワ)
■CD21
1. ゾフィア・キラノヴィチ(S)、カトヴィツェ・ポーランド国立RSO、アントニ・ヴィト(指)
録音年月日記載無し(1994年頃)
2. トマシュ・コニェチュニ(Br)、ワルシャワ・フィルハーモニーcho、シンフォニア・ヴァルソヴィア、グジェゴシュ・ノヴァク(指)
録音:2017年12月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
■CD22
1. ウカシュ・ドゥウゴシュ(Fl)、マルチン・シヴィオントキエヴィチ(ハープシコード)、ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2017年11月
2. カメラータ・シレジア、アンナ・ショスタク(指)
録音:2017年10月、NOSPRコンサートホール(カトヴィツェ)
3. ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2017年10月、アルバーニア・スタジオ(クラクフ)
4. カトヴィツェ・ポーランド国立RSO、タデウシュ・ヴォイチェホフスキ(指)
録音年月日記載無し(2001年頃)
■CD23
1. ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2017年10月、アルバーニア・スタジオ(クラクフ)
2. カトヴィツェ・ポーランド放送大SO、ヴィトルト・ルトスワフスキ(指)
録音年月日記載無し(1992年頃)
3. カメラータ・シレジア、アンナ・ショスタク(指)
録音:2017年11月、NOSPRコンサートホール(カトヴィツェ)
■CD24
1. マルタ・クリマサラ(マリンバ)、シンフォニア・ヴァルソヴィア、シモン・ビヴァレツ(指)
録音:2017年10月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
2. ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2018年8月、シマノフスキ音楽院コンサートホール(カトヴィツェ)
3. ミハウ・グルチンスキ(バスクラリネット)、シレジアSQ
録音年月日記載無し(2004年頃)
■CD25
1. 1ユリアン・パプロツキ(Cl)、アダム・コシュミエヤ(P)、アンジェイ・バウアー(Vc)
録音:2018年3月、ペンデレツキ・ヨーロッパ音楽センター(ルスワビツェ)
2. 1989年
アレクサンデル・ラソン(1951-):大聖堂
カトヴィツェ・ポーランド放送大SO、アントニ・ヴィト(指)
録音年月日記載無し(1990年頃)
■CD26
1. ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2018年8月、シマノフスキ音楽院コンサートホール(カトヴィツェ)
2. マリアンナ・ベドナルスカ(パーカッション)、ポーランド・シンフォニア・ユヴェントゥスO、マチェイ・トヴォレク(指)
録音:2018年1月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
3. ポーランド放送アマデウス室内O、アグニェシュカ・ドゥチマル(指)
録音年月日記載無し(2015年頃)
■CD27
1. カトヴィツェ・ポーランド放送大SO、浮ヶ谷孝夫(指)
録音年月日記載無し(1993年頃)
2. マルチン・ディラ(G)、クラウディウシュ・バラン(アコーディオン)、リシャルト・ハーバ(パーカッション)、シンフォニエッタ・クラコヴィア、ユレク・ディバウ(指)
録音:2018年1月、クラクフ放送ロマナ・ボブロフスカ・スタジオ
3. シレジアSQ
録音:2018年1月、シマノフスキ音楽院コンサートホール(カトヴィツェ)
■CD28
1. ポーランド放送cho、カトヴィツェ・ポーランドRSO、アントニ・ヴィト(指)
録音年月日記載無し(1999年頃)
2. NFMアンサンブル、ジャヌシュ・ムシャウ(Cb)、ヴワジスワフ・コセンディアク(Sax)、エロイ・パニソ(Tb)、クシシュトフ・クションジェク(P)、ヴォイチェフ・ブリンスキ(パーカッション)、ラファウ・アウグスティン(ヴォイス)
録音:2018年6月、ヴィトルト・ルトスワフス国立音楽フォーラム(NFM)メイン・コンサート・ホール(ヴロツワフ)
■CD29
1. 1998年
マレク・スタホフスキ(1936-2004):シンフォニエッタ
ポーランド放送アマデウス室内O、アグニェシュカ・ドゥチマル(指)
2. 1999年
パヴェウ・ウカシェフスキ(1968-):アンティフォン
シレジア・アンサンブル、アンナ・ショスタク(指)
録音:2017年12月、NOSPRコンサート・ホール(カトヴィツェ)
■CD30
1. アダム・コシュミエヤ(P)、シンフォニア・ヴァルソヴィア、バッセム・アキキ(指)
録音:2018年1月、ペンデレツキ・ヨーロッパ音楽センター(ルスワビツェ)
2. ルトスワフスキ四重奏団〔バルトシュ・ヴォロフ(Vn1)、マルチン・マルコヴィチ(Vn2)、アルトゥル・ロズミスウォヴィチ(Va)、マチェイ・ムウォダフスキ(Vc)〕
録音:2018年5月、ヴィトルト・ルトスワフス国立音楽フォーラム(NFM)メイン・コンサート・ホール(ヴロツワフ)
3. シレジア・アンサンブル、アンナ・ショスタク(指)
録音:2017年11月、NOSPRコンサート・ホール(カトヴィツェ)
4. アガタ・ズベル(ヴォイス)、ツェザリ・ドゥフノフスキ(コンピューター、ピアノ)
録音年月日記載無し(2004年頃)
■CD31
1. ドロタ・ラホヴィチ=ピエンジェイェフスカ(Ms)、アグニェシュカ・リプスカ=ナコニェチニク(Ms)、クシシュトフ・クル(T)、ウカシュ・ロシアク(Br)、ヤロスワフ・ブレンク(Br)、ヴォイチェフ・ギエルラフ(Bs)、クシシュトフ・クニッテル(電子楽器)、ポーランド放送アマデウス室内O、アグニェシュカ・ドゥチマル(指)
録音年月日記載無し(2004年頃)
■CD32
1. イヴォナ・ホッサ(S)、エヴァ・ヴォラク(A)、トマス・E.バウアー(Br)、シレジア・フィルハーモニーcho、ポーランド放送cho、カトヴィツェ・ポーランドRSO、ペンデレツキ(指)
録音年月日記載無し(2007年頃)
2. ニュー・ミュージック・オーケストラ〔アリチャ・モリトリス(Fl)、アダム・スタフラ(Ob)、ヤドヴィガ・チャルコフスカ(Cl)、ヤチェク・オレシク(Fg)、トマシュ・ソスヴァ(Tp)、ミロスワフ・クフレフスキ(Hrn)、マテウシュ・コノプカ(Tb)、ヴォイチェフ・ヘジク(パーカッション)、ドロタ・アダムチャク(P)、マレク・アンドリセク(アコーディオン)、イレナ・カリノフスカ=グロース(Vn)、アグニェシュカ・ラソン(Vn)、クシシュトフ・バトグ(Va)、ダヌタ・ソビク=プトク(Vc)、ウカシュ・ベブウォト(Cb)〕、シモン・ビヴァレツ(指)
録音:2017年10月、NOSPRコンサート・ホール(カトヴィツェ)
3. 2007年
リディア・ジェリンスカ(1953-):コンラッドの7つの島
ニュー・ミュージック・オーケストラ〔シモン・ビヴァレツ(指)
録音年月日記載無し(2007年頃)
■CD33-34
1. ウルシュラ・クリゲル(S)、カタジナ・モシ(ナチュラル・ヴォイス)、マチェイ・ストゥール(朗読)、カントレス・ミノレス・ヴラティスラヴィエンセス、ショパン音楽大学ワルシャワ少年cho、ティヒ市室内O 「AUKSO」、クシシュトフ・バルチク(エレクトリック・ギター)、パヴェウ・スタンキエヴィチ(エレクトリック・ギター)、ヴォイチェフ・ゴンショル(ベース・ギター)、ヴワディスワフ・コセンディアク(Sax)、ロベルト・シヴァク(パーカッション)、モニカ・シュリンスカ(パーカッション)、ヤクブ・ウルバンチク(テューバ)、マレク・モシ(指)
録音年月日記載無し(2010年頃)
■CD34
1. ヤヌシュ・ヴァフロフスキ(Vn)、ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音年月日記載無し(2010年頃)
■CD35
1. アガタ・ズベル(ヴォイス)、ニュー・ミュージック・オーケストラ〔アリチャ・モリトリス(Fl)、ヤドヴィガ・チャルコフスカ(Cl)、ヴォイチェフ・ヘジク(パーカッション)、アンナ・クシェショヴィエツ(P)、クシシュトフ・ラソン(Vn)、スタニスワフ・ラソン(Vc)〕、シモン・ビヴァレツ(指)
録音:2018年1月、NOSPRコンサート・ホール(カトヴィツェ)
2. コンテンポラリー・アンサンブル「Spo?dzielnia Muzyczna」、バルバラ・ボロヴィチ(Cl)、ミハウ・ラザル(G)、アレクサンデル・ヴヌク(パーカッション)、マルティナ・ザクジェフスカ(P)、ヤクブ・グチク(Vc)、マテウシュ・ラスカ(Cb)
録音:2017年12月、ポーランド放送イェジー・ヴァソフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
3. ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2017年11月、アルヴェルニア・スタジオ(ポーランド)
4. カロル・コズウォフスキ(T)、ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音年月日記載無し(2013年頃)
5. フランク・ヴォルナー(Br)、マウゴジャタ・ヴァレンティノヴィチ(P、ヴォイス)、アグニェシュカ・コプロフスカ=ボルン(パーカッション、ヴォイス)
録音年月日記載無し(2014年頃)
■CD36
1. ピオトル・オジェホフスキ(ローズ・ピアノ)、ティヒ市室内O 「AUKSO」、マレク・モシ(指)
録音:2018年6月、シマノフスキ音楽アカデミー・コンサート・ホール(カトヴィツェ)
2. マルコ・ブラーウ(Tp)ニュー・ミュージック・オーケストラ〔アリチャ・モリトリス(Fl)、アダム・スタフラ(Ob)、ヤドヴィガ・チャルコフスカ(Cl)、ドロタ・アダムチャク(P)、ヴォイチェフ・ヘジク(パーカッション)、ドミニク・コスサコフスキ(Vn)、イザベラ・コザク(Vn)、クシシュトフ・バトグ(Va)、ダヌタ・ソビク=プトク(Vc)、ウカシュ・ベブウォト(Cb)〕、アンサンブル・ムジクファブリク、シモン・ビヴァレツ(指)
録音:2018年3月、NOSPRコンサート・ホール(カトヴィツェ)
3. アトムSQ〔ダヴィド・ルボヴィチ(Vn1)、マテウシュ・スモチンスキ(Vn2)、ミハウ・ザボルスキ(Va)、クシシュトフ・レンチョフスキ(Vc)〕、NFMレオポルディヌム・オーケストラ、クリスティアン・dノヴィチ(指)
録音年月日記載無し(2017年頃)
3. ポーランド国立RSOの室内ミュージシャン〔タデウシュ・トマシェフスキ(Hrn)、スタニスワフ・ジェヴィオル(Tp)、ピオトル・ピダ(Tp)、ピオトル・ノヴァク(Tp)、トマシュ・ハイダ(Tb)、ミハウ・マズルキエヴィチ(Tb)、マレク・コストゥカ(テューバ)、ヴォイチェフ・モルチンチク(ティンパニ)、ミハウ・ジメウカ(パーカッション)〕、マチェイ・トヴォレク(指)
録音:2018年7月、NOSPRコンサート・ホール(カトヴィツェ)
ポーランド最大級の音楽出版社「ポーランド音楽出版社(PWM Edition)」が設立したレーベル「Anaklasis(アナクラシス)」より、2018年のポーランド独立100周年を記念した超特大BOXセットがリリース。1918年から2018年までに作曲されたポーランド音楽から、その年を代表する1曲を選び、1年につき1曲ずつ収録。シマノフスキ、タンスマン、パヌフニク、バツェヴィチ、ルトスワフスキ、ペンデレツキなど20世紀ポーランドを代表する作曲家たちの作品から、ポーランド国外では余り知られていない作曲家の作品、現代ポーランド楽壇を担う現代作曲家たちの作品までを36枚のCDに集成(ポーランド放送のアーカイヴ音源と、このプロジェクトのために製作された新録音)。重厚な10冊のブックレット(英語)には、豊富な楽譜資料を含む詳細な作品解説や作曲家の略歴、演奏家の紹介、録音データ、ポーランド音楽の歴史についてなどが掲載されています。もちろん、参加アーティストはポーランドを代表する指揮者、オーケストラ、合唱団、アンサンブル、ソリストたちが満載。ポーランド音楽ファン必聴必携の限定豪華BOXセットにご期待ください!
※輸入商品、特殊形態商品につき、ポーランドからの輸送中に収納ケース外側などに軽微な傷や汚れ、へこみ等が発生する可能性がございます。予めご了承下さい。

Altus
ALT-499(2CD)
ゴロワノフの芸術 第5集〜ワーグナー:管弦楽作品集
(1)「さまよえるオランダ人」序曲
(2)「リエンツィ」序 曲
(3)「タンホ イザー」序 曲
(4)序曲「ファウスト」
(5)「トリスタンとイゾルデ」 前奏曲と愛の死
(6)「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 第1幕への前奏曲
(7)「パルジファル」 前奏曲
(8)「パルジファル」 聖金曜日の奇跡
ニコライ・ゴロワノフ(指)
モスクワRSO

(1)モノラル録音:1951年12月16日
(2)モノラル録音:1951年12月13日
(3)モノラル録音:1951年11月14日
(4)モノラル録音:1947年
(5)モノラル録音:1950年10月3日
(6)モノラル録音:1951年12月16日
(7)モノラル録音:1951年
(8)モノラル録音:1948年
ムラヴィンスキーと対を成すロシアのカリスマにして、強烈な爆演で知られるロシアの伝説的指揮者ニコライ・ゴロワノフの音源をALTUS渾 身のマスタリングで発売!脳も灼けつく怒涛の大演奏、異様な指揮者の存在感が生む空前の大迫力。第5集はワーグナーの管弦楽作品集。厚く塗りこめられた管弦 楽の響きとその中にあってなお突出した叫びを上げる金管楽器、リミッターなどあろうはずがない圧倒的な表現力。人類の表現しうる極北のさらに先といった凄ま じさに心底打ちのめされます。
「リエンツィ」は序奏の重心の低い、そして色でいうとドス黒いような響きが何とも言えない。主部は酩酊した連中が大騒ぎしたかのようなお祭状態で、その熱 狂と興奮は凄い。「マイスタージンガー」も最初のフレーズからして異常で、金管楽器の各奏者が野獣のようにわめいているようにも思えます。そして中間部の濃厚 な歌、そして最後の大きな緩急と、まさにやりたい放題です。「パルジファル」前奏曲では〈信仰の動機〉の金管楽器が場違いなほど隆々と奏される…(平林直 哉氏の解説より)

Opus Arte
OA-1350D(DVD)
NX-C02

OABD-7301D(Bluray)

NX-C10
バレエ映画『ドン・キホーテ』

【特典映像】
・ メイキング・ドキュメンタリー A Litte of Don Quixote
・ ドン・キホーテの修復過程
・ バイオグラフィー
ドン・キホーテ…ロバート・ヘルプマン
サンチョ・パンサ…レイ・パウエル
キトリ/ドルネシア…ルセット・オルダス
バジリオ…ルドルフ・ヌレエフ
ロレンツォ…フランシス・クロイゼ
ガマーシュ…オリン・ピーズリー
エスパーダ…ケルヴィン・コウ
キトリの友人たち…ゲイリーン・ストック、キャロリン・ラペル
ドリアードの女王…マリリン・ロウ
キューピッド…パトリシア・コックス
ファンダンゴのカップル…ジャネット・ヴァーノン、ギャリー・ノーマン
他 オーストラリア・バレエ団員
振付:ルドルフ・ヌレエフ(原振付:マウリス・プティパ)
ヴィクトリアO
指揮:ジョン・ランチベリー

【特典映像】
収録:1972年 メルボルン・エッセンドン空港 格納庫(オーストラリア)

収録時間:102分(本編)+特典映像(19分)
音声:
Dolby Digital ステレオ2.0/Dolby Digital 5.1(DVD)
PCMステレオ2.0/Dolby Digital 5.1(Blu-ray)

画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
Blu-ray・・・片面二層ディスク 1080i High Definition
本作は数多くのバレエ作品の中でもっとも愛される作品のひとつ『ドン・キホーテ』の歴史的映画映像です。この『ドン・キホーテ』はマリウス・プティパの 振付(ペテルブルク版:1871年)をベースに、1970年ルドルフ・ヌレエフがオーストラリア・バレエのために新たに振付け、1971年に同団によってサンフラ ンシスコで上演された後、1972年メルボルンで映画撮影されました。この映画にはキトリ役のルセット・オルダス、ドン・キホーテ役のロバート・ヘルプマ ンらの名ダンサーとともにヌレエフ自身もバジリオ役で参加、さらに英国でバレエ音楽の編曲者、指揮者としてその名を馳せたジョン・ランチベリーがタク トを執っています。当盤は、オリジナルの35mmフィルムを修復デジタル化したマスターを使用し高品位な映像を再現しています。



Treasures
TRE-239(1CDR)
アンセルメ〜ファリャ&アルベニス
アルベニス(アルボス編):組曲「イベリア」*
ファリャ:「はかなき人生」〜間奏曲/スペイン舞曲
 バレエ音楽「三角帽子」#
エルネスト・アンセルメ(指)
スイス・ロマンドO
テレサ・ベルガンサ(Ms)#

録音:1960年5月5-20日*、1961年2月12&17日(全てステレオ)
※音源:LONDON CS-6194*、日KING SL-1138
◎収録時間:79:05
“明晰さを共有するアンセルメとデッカ録音の強力合体が織りなす色彩と迫力!”
■音源について
アンセルメ最大のオーディオファイル盤と言っても過言ではないでしょう。打楽器群の強烈な打ち込みと重量感は、まさに鋼鉄の鉄槌。ヴィクトリア・ホールの特等席で聴いているような豪奢なサウンドは圧倒的です。既存のCDでは音の明快さ以外の要素はあまり感じられません。「イベリア」は、最後の6曲目に「ナバーラ」が追加されています。英スタンパーによるキング盤の威力にも是非ご注目を。

★ベートーヴェンでは意外にもパワーをダイレクトに放出していたアンセルメですが、その意外性は、お得意のラテン系作品で音を外に放射せず、空気中にしばらく音の余韻を留まらせるようなある種の重みを湛えた音、決して極彩色ではなく、むしろ制御された寒色のトーンがアンセルメの音のイメージとして固定化されていることに拠るのだと思います。しかも、ほぼ全てがデッカ録音なので、一貫したイメージの定着度は他の指揮者の比ではありません。中でも、60年代初頭のこれらの録音は、明晰さの一つの頂点に達していたデッカ録音の技術とアンセルメの精巧な音作りが最高次元で完全融合した超逸品揃いだと言っても過言ではありません。
 「イベリア」第1曲は、雰囲気を演出する素振りがどこにもありません。そんなことをしなくても、録音技術に全幅の信頼をおいた上で丁寧に音符を紡ぐことだけに専心することへの強い確信を感じます。第2曲「セヴィリアの聖体祭」も、キラキラした音を決して空気中に放射せず、空気中の隅々にまで余波が浸透するまで寝かせるようなゆとりと風格が比類なく、6:20以降の深々とした静謐美は誰も足元にも及ばないでしょう。第3曲「トゥリアーナ」では、アンセルメの特徴的な重心の低いリズムの威力とスケール感が全開。多くの場合、リズムのエッジが立ちすぎてエキゾチシズムが後退しているような気がしてなりません。
 「はかなき人生」の舞曲は均整の取れたフォルムとぶれないテンポ感による品格美が印象的。硬質のティンパニが真にスパイスとして活きている点にもご注目を。このティンパニの一撃が、強弱共にピンと張り詰めた音で迫るのは60年代中頃までで、それ以降はデッカは全体の中にマイルドに溶け込む路線へ舵を切ったとように感じられます。
 そのティンパニの威力を徹底的に思い知るのがなんと言っても「三角帽子」。第1曲冒頭連打や第2曲中間部など、皮の質感まで生々しく伝えた例が他にあるでしょうか?余計な演出を加えずに、作品の佇まいを具に引き出すことに注力する姿勢はここでも一貫。そのように評される演奏の蓋を開けてみれば毒にも薬にもならない演奏、というのはこの演奏には無縁の話。作品を信じる力と共感は誰にも負けないという自負が脈々と張り巡らされているので、淡白に流れているように見えるシーンでも、常に一定の訴えかけがあるのです。緩急自在のアゴーギクのセンスも絶品で、どんなにテンポを畳み掛けても音が腰高にならなず、スケール感も失わないのはまさに熟練技。
 アンセルメの音作りが「知的でクール」と評されるの意味と内実を知るうえで、これらは絶対に外せない録音だと思います。 【2021年10月・湧々堂】

仏Bel Air
BAC-074(DVD)
NX-C09
バレエ『ジゼル』 ジゼル…スヴェトラーナ・ルンキナ
アルブレヒト…ドミトリー・グダーノフ
ハンス…ヴィタリー・ビクティミロフ
ミルタ…マリヤ・アラシュ他
ボリショイ・バレエ
ボリショイ劇場O
指揮:パヴェル・クリニチェフ
原振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー、マウリス・プティパ
振付:ユーリー・グリゴローヴィチ
舞台美術・衣装:シモン・ヴィルサラーゼ
照明:ミハイル・ソコロフ

収録:2011年1月 ボリショイ劇場(モスクワ)
収録時間:109分
音声:PCMステレオ2.0/Dolby Digital 5.1(DVD)
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
※同内容の既発Blu-ray…BAC474
ロシアの名振付師ユーリー・グリゴローヴィチによる傑作バレエ『ジゼル』。 身分違いの恋をした病弱な村娘ジゼル。悲しい死を遂げウィリとなってもなお愛を貫く彼女の純愛を夢幻的に描き出した名作です。1997年、ボリ ショイ・バレエ入団1年目で主役ジゼルに抜擢されたスヴェトラーナ・ルンキナの美しい姿、また第2幕での精霊たちの群舞など見どころ満載の舞台で す。

DIE THEATEREDITION
THE-08074(DVD)
NX-C05

THE-08075(Bluray)
NX-C05
フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」 使用音源:
ヘンゼル…クリスティーナ・ナウデ(Ms)
グレーテル…アネッテ・ダッシュ(S)
お菓子の魔女…ギードレ・ポヴィライティテ(Ms)
ペーター(父親)…イェルク・ゴットシック(Br)
ゲルトルート(母親) …マルティナ・ハンベルク=メビウス(Ms)
砂男(眠りの精) …林田明子(S)
露の精… ビニ・リー(S)
イン・ボッカ・アル・ルーポO&少年少女合唱団
指揮:アンドレアス・シュラー
人形師:ザルツブルク・マリオネット劇場劇団員
演出&舞台美術:ヒンリッヒ・ホルストコッテ
マリオネット製作:ピエール・モネラ
映像監督:アーニャ・ボイシュテリエン
映像収録:2009年ザルツブルク・マリオネット劇場
収録時間:101分
音声:ドイツ語
ステレオ2.0(DVD)
PCMステレオ2.0(Blu-ray)
字幕:日本語・英語・フランス語・ドイツ語・韓国語
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面単層ディスク
Blu-ray・・・片面単層ディスク 1080i High Definition
※Belvedereレーベルからの移行盤
グリム童話を原作とするフンパーディンクの歌劇「ヘンゼルとグレーテル」。欧州では『くるみ割り人形』とともにクリスマス・シーズンの定番演目として、子 供から大人にまで親しまれています。音楽はワーグナーを彷彿させる後期ロマン派の重厚なオーケストレーションの中にわらべ歌や美しい合唱曲などを ちりばめた魅力溢れるもの。可憐な歌唱を聴かせるアネッテ・ダッシュ(グレーテル役)を初めとする優れた歌手陣とアンドレアス・シュラー率いるイン・ボッ カ・アル・ルーポのオーケストラ、少年少女合唱団が見事な演奏を聴かせます。この人形劇では、お菓子の家がバイロイト祝祭劇場のレプリカだった り、魔女が途中でワーグナーの風貌に変わったりと人形劇ならではのウィットに富んだ演出が楽しめます。
DIE THEATEREDITION
THE-08072(DVD)
NX-C05

THE-08073(Bluray)
NX-C05
バレエ『くるみ割り人形』
音楽:チャイコフスキー
使用音源:スイス・ロマンドO
指揮:エルネスト・アンセルメ
人形師:ザルツブルク・マリオネット劇場劇団員
演出:ラウス・グマイナー
振付:レエオナルド・サラス
舞台美術:ギュンター・シュナイダー・ジームセン
衣装:マリー・ルイーゼ・ヴァレク
映像収録:2009年 ザルツブルク・マリオネット劇場
収録時間:63分
音声:ドイツ語・英語・フランス語
ステレオ2.0(DVD)
PCMステレオ2.0(Blu-ray)
字幕:日本語・英語・フランス語・ドイツ語・韓国語
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面単層ディスク
Blu-ray・・・片面単層ディスク 1080i High Definition
※Belvedereレーベルからの移行盤
クリスマス・シーズンの定番バレエ作品、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』が楽しい人形劇に変身。瀟洒な衣装と人形ならではダイナミックな動きとと もに、その精緻な表情に目を奪われます。使用音源のアンセルメ指揮のスイス・ロマンドOとのマッチングも素晴しい舞台です。

EUROARTS
20-68834
(31Bluray)
ベルリン・フィル/ヨーロッパコンサート1991-2021
(1)【ヨーロッパ・コンサート2021フロムベルリン】
ブラッハー:「フィルハーモニー開幕の為のファンファーレ」
アイヴズ:「答えのない質問」
モーツァルト:4つの管弦楽の為のノットゥルノニ長調
ペンデレツキ:2つの弦楽合奏の為の「エマナツィオーネン」(放射)
チャイコフスキー:組曲第3番ト長調
ジョン・アダムズ:「ショート・ライド・イン・ア・ファースト・マシーン」
(2)【ヨーロッパ・コンサート2020フロムベルリン】
ペルト:「フラトレス」
リゲティ:弦楽合奏の為の「ラミフィカシオン」
バーバー:弦楽の為のアダージョOp.11
マーラー:交響曲第4番ト長調(エルヴィン・シュタインによる室内アンサンブル版)
(3)【ヨーロッパ・コンサート2019フロムパリ】
ワーグナー:舞台神聖祭典劇「パルシファル」〜「聖金曜日の不思議」
ベルリオーズ:「トロイアの人々」〜「王の狩りと嵐」
ドビュッシー(エーリッヒ・ラインスドルフ編):「ペレアスとメリザンド」組曲
(抜粋)
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ベルリオーズ:劇的交響曲「ロメオとジュリエット」〜愛の場面
ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」〜「さようなら勇ましいわが子」「魔の炎」
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜「イゾルデの愛の死」
(4)【ヨーロッパ・コンサート2018フロム・バイロイト】
ベートーヴェン:『レオノーレ』序曲第3番ハ長調Op.72
ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集*
ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調
ベートーヴェン:『プロメテウスの創造物』序曲(アンコール)
(5)【ヨーロッパ・コンサート2017フロム・キプロス】
ウェーバー:『オベロン』序曲
ウェーバー:クラリネット協奏曲第1番*
シュテファン・コンツ:ウェーバーの主題によるハンガリー幻想曲(アンコール)*
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調Op.88
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
(6)【ヨーロッパ・コンサート2016フロム・レーロース】
グリーグ:抒情組曲〜第5番『山の夕べ』(管弦楽版)
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調*
ビャーネ・ブルースタ:『お伽噺組曲』〜ヴェスレフリク(アンコール)
ベートーヴェン:交響曲第3番『英雄』
(7)【ヨーロッパ・コンサート2015フロム・アテネ】
ロッシーニ:『セミラーミデ』序曲
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ長調BWV.1005からラル
ゴ(アンコール)
シューマン:交響曲第3番『ライン』
(8)【ヨーロッパ・コンサート2014フロム・ベルリン】
ニコライ:『ウィンザーの陽気な女房たち』序曲
エルガー:交響的習作『ファルスタッフ』Op.68
チャイコフスキー:交響曲第5番
(9)【ヨーロッパ・コンサート2013フロム・プラハ】
ヴォーン・ウィリアムズ:トマス・タリスの主題による幻想曲
ドヴォルザーク:聖書の歌Op.99
ベートーヴェン:交響曲第6番『田園』
(10)【ヨーロッパ・コンサート2012フロム・ウィーン】
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
ハイドン:チェロ協奏曲第1番
ベートーヴェン:交響曲第5番『運命』
(11)【ヨーロッパ・コンサート2011フロム・マドリード】
シャブリエ:狂詩曲『スペイン』
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
ラフマニノフ:交響曲第2番
(12)【ヨーロッパ・コンサート2010フロム・オックスフォード】
ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』から第3幕前奏曲
エルガー:チェロ協奏曲ホ短調Op.85
ブラームス:交響曲第1番
(13)【ヨーロッパ・コンサート2009フロム・ナポリ】
ヴェルディ:『運命の力』序曲
マルトゥッチ:『追憶の歌』
シューベルト:交響曲第9番『グレート』
(14)【ヨーロッパ・コンサート2008フロム・モスクワ】
ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ベートーヴェン:交響曲第7番
(15)【ヨーロッパ・コンサート2007フロム・
ベルリン】
ワーグナー:『パルジファル』前奏曲
ブラームス:二重協奏曲イ短調Op.102
ブラームス:交響曲第4番
(16)【ヨーロッパ・コンサート2006フロム・プラハ】
モーツァルト:交響曲第35番ニ『ハフナー』
モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番
モーツァルト:ホルン協奏曲第1番ニK.412/514(K.386b)
モーツァルト:交響曲第36番『リンツ』
(17)【ヨーロッパ・コンサート2005フロム・ブダペスト】
ベルリオーズ:序曲『海賊』
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番
ストラヴィンスキー:『火の鳥』
(18)【ヨーロッパ・コンサート2004フロム・アテネ】
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調Op.15
ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番ト短調Op.25(シェーンベルク編曲管弦楽版)
(19)【ヨーロッパ・コンサート2003フロム・リスボン】
ラヴェル:組曲『クープランの墓』
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番
バルトーク:管弦楽の為の協奏曲
(20)【ヨーロッパ・コンサート2002フロム・パレルモ】
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
ドヴォルザーク:交響曲第9番『新世界より』
ベートーヴェン:『エグモント』序曲
ヴェルディ:『シチリア島の夕べの祈り』序曲
(21)【ヨーロッパ・コンサート2001フロム・イスタンブール】
ハイドン:交響曲第94番『驚愕』
モーツァルト:フルート協奏曲第2番
ベルリオーズ:幻想交響曲
(22)【ヨーロッパ・コンサート2000フロム・ベルリン】
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番
ベートーヴェン:交響曲第9番『合唱』
(23)【ヨーロッパ・コンサート1999フロム・クラクフ】
モーツァルト:モテット『エクスルターテ・ユビラーテ』K.165
モーツァルト:ミサ曲ハ短調K.427〜『聖霊によりて』
ショパン:ピアノ協奏曲第2番
シューマン:交響曲第1番『春』
(24)【ヨーロッパ・コンサート1998フロム・ストックホルム】
ワーグナー:『さまよえるオランダ人』序曲
チャイコフスキー:交響的幻想曲『テンペスト』Op.18
ドビュッシー:夜想曲
ヴェルディ:聖歌四篇
(25)【ヨーロッパ・コンサート1997フロム・ヴェルサイユ】
ラヴェル:組曲『クープランの墓』
モーツァルト:ピアノ協奏曲第13番
ベートーヴェン:交響曲第3番『英雄』
(26)【ヨーロッパ・コンサート1996フロム・サンクト・ペテルブルク】
プロコフィエフ:『ロメオとジュリエット』より
ラフマニノフ:『アレコ』より『月は高く輝く』
ベートーヴェン:ロマンス第1番、第2番
ベートーヴェン:交響曲第7番
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』より『花のワルツ』
(27)【ヨーロッパ・コンサート1995フロム・フィレンツェ】
ベートーヴェン:『フィデリオ』序曲
ブラッハー:パガニーニの主題による変奏曲
パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番(第1楽章)
ストラヴィンスキー:『ペトルーシュカ』
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集Op.96〜第8番ト短調
(28)【ヨーロッパ・コンサート1994フロム・マイニンゲン】
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番『皇帝』
ブラームス:交響曲第2番
(29)【ヨーロッパ・コンサート1993フロム・ロンドン】
チャイコフスキー:幻想序曲『ロメオとジュリエット』
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
ストラヴィンスキー:『春の祭典』
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』Op.71〜『花のワルツ』
(30)【ヨーロッパ・コンサート1992フロム・マドリード】
ヴェルディ:『運命の力』序曲
ヴェルディ:『ドン・カルロ』〜『私は望みを失った』
ベルリオーズ:『ファウストの却罰』〜ラコッツィ行進曲/自然への祈り
シューベルト:交響曲第8番『未完成』
ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第1幕への前奏曲
ワーグナー:『ワルキューレ』〜ジークムントの愛の歌『冬の嵐はすぎ去り』
ワーグナー:『神々の黄昏』〜夜明けとジークフリートのラインへの旅/
ジークフリートの葬送行進曲/終曲
(31)【ヨーロッパ・コンサート1991フロム・プラハ】
モーツァルト:『ドン・ジョヴァンニ』序曲/ドンナ・アンナのアリア
モーツァルト:交響曲第29番イ長調K.201
モーツァルト:演奏会用アリア『心配しなくともいいのです、愛する人よ』
K.505
モーツァルト:交響曲第35番ハフナー』
(1)キリル・ペトレンコ(指)
ベルリンPO
クリスティアーネ・カルク(S)
収録:2020年5月1日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

(2)キリル・ペトレンコ(指)
ベルリンPO
クリスティアーネ・カルク(S)
収録:2020年5月1日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

(3)ダニエル・ハーディング(指)
ベルリンPO
ブリン・ターフェル(バス=バリトン)
収録:2019年5月1日、パリ、オルセー美術館(ライヴ)

(4)エヴァ=マリア・ウェストブレーク(S)*
ベルリンPO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)
収録:2018年5月1日、バイロイト辺境伯場(ライヴ)

(5)アンドレアス・オッテンザマー(Cl)*
ベルリンPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2017年5月1日、パフォス城野外特設会場(キプロス)

(6)ヴィルデ・フラング(Vn)*
ベルリンPO
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2016年5月1日 ノルウェー、レーロース教会(ライヴ)

(7)レオニダス・カヴァコス(Vn)
ベルリンPO
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2015年5月1日、メガロン・アテネ・コンサートホール(ライヴ)

(8)ベルリンPO
ダニエル・バレンボイム(指)
収録:2014年5月1日 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

(9)マグダレーナ・コジェナー(Ms)
ベルリンPO
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2013年5月1日、チェコ、プラハ城、スペイン・ホール(ライヴ)

(10)ゴーティエ・カプソン(Vc)
ベルリンPO
グスターボ・ドゥダメル(指)
収録:2012年5月1日、ウィーン、スペイン乗馬学校(ライヴ)

(11)サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2011年5月1日、マドリード・レアル劇場(ライヴ)

(12)アリサ・ワイラースタイン(Vc)
ベルリンPO
ダニエル・バレンボイム(指)
収録:2010年5月1日、オックスフォード大学シェルドニアン講堂(ライヴ)

(13)ヴィオレータ・ウルマーナ(S)
ベルリンPO
リッカルド・ムーティ(指)
収録:2009年5月1日、ナポリ、サン・カルロ劇場(ライヴ)

(14)ヴァディム・レーピン(Vn)
ベルリンPO
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2008年5月1日、モスクワ音楽院大ホール(ライヴ)

(15)リサ・バティアシヴィリ(Vn)
トルルス・モルク(Vc)
ベルリンPO
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2007年5月1日、ベルリン、カーベルヴェルク・オーバーシュプレー(ライヴ)

(16)ラデク・バボラーク(Hrn)
ベルリンPO
ダニエル・バレンボイム(P、指揮)
収録:2006年5月1日、プラハ、エステート劇場(ライヴ)

(17)レオニダス・カヴァコス(Vn)
ベルリンPO
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2015年5月1日、ハンガリー国立場(ライヴ)

(18)ダニエル・バレンボイム(P)
ベルリンPO
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2004年5月1日、アテネ、ヘロデス・アッティコス奏楽堂(ライヴ)

(19)マリア・ジョアン・ピリス(P)
ベルリンPO
ブーレーズ(指)
収録:2003年5月1日、リスボン、ジェロニモス修道院(ライヴ)

(20)ギル・シャハム(Vn)
ベルリンPO
クラウディオ・アバド(指)
収録:2002年5月1日、パレルモ、マッシモ劇場(ライヴ)

(21)エマニュエル・パユ(Fl)
ベルリンPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2001年5月1日、イスタンブール、聖イレーネ聖堂(ライヴ)

(22)ミハイル・プレトニョフ(P)
カリタ・マッティラ(S)
ヴィオレータ・ウルマーナ(C.A)
トマス・モーザー(T)
アイケ・ヴィルム・シュルテ(Br)
エリック・エリクソン室内合唱団
スウェーデン放送合唱団
トヌ・カリユステ(合唱指揮)
ベルリンPO
クラウディオ・アバド(指)
収録:2000年5月1日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

(23)クリスティーネ・シェーファー(S)
エマニュエル・アックス(P)
ベルリンPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1999年5月1日、クラクフ、聖マリア教会(ライヴ)

(24)マリー・アレクシス(S)
スウェーデン放送合唱団
エリック・エリクソン室内合唱団
マリア・ヴィースランデル(コーラスマスター)
ベルリンPO
クラウディオ・アバド(指)
収録:1998年5月1日、ストックホルム、バーサ号博物館(ライヴ)

(25)ベルリンPO
ダニエル・バレンボイム((指)ピアノ)
収録:1997年5月1日、ヴェルサイユ宮殿歌劇・ロワイヤル(ライヴ)

(26)アナトーリ・コチェルガ(Br)
コーリャ・ブラッハー(Vn)
ベルリンPO
クラウディオ・アバド(指)
収録:1996年5月1日、マリインスキー劇場(ライヴ)

(27)サラ・チャン(Vn)
ベルリンPO
ズービン・メータ(指)
収録:1995年5月1日、ヴェッキオ宮殿(ライヴ)

(28)ダニエル・バレンボイム(P)
ベルリンPO
クラウディオ・アバド(指)
収録:1994年5月1日、ドイツ、マイニンゲン劇場(ライヴ)

(29)フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)
ベルリンPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1993年5月1日、ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール(ライヴ)

(30)プラシド・ドミンゴ(T)
ベルリンPO
ダニエル・バレンボイム(指)
収録:1992年5月1日、スペイン、エル・エスコリアル教会堂(ライヴ)

(31)シェリル・ステューダー(S)
ブルーノ・カニーノ(P)
ベルリンPO
クラウディオ・アバド(指)
収録:1991年5月1日、プラハ、スメタナ・ホール(ライヴ)






画面:1080i Full HD、16:9
音声:PCM Stereo, DTS-HD
Master Audio 5.0
ボックスサイズ:12,7 x 12,7 x 12,7 cm(WxDxH)
48時間(2900 分)
この度ヨーロッパ・コンサート30周年を記念して、コンサート開始の1991年から今年2021年までに行われた全コンサートを収めたブルーレイ・ボックスが 登場!
1991年にスタートしたベルリン・フィルのヨーロッパ・コンサート。ベルリン・フィルの創立記念日5月1日に毎年行われ、ヨーロッパ各地のホールや歴史的建 造物を巡る形で行われており、夏のヴァルトビューネ・コンサートよりも本格的なプログラムで、美しい建物や街で行われるコンサートは、多くの音楽ファンに支持 されているコンサートの一つでもあります。
第1回のコンサートは、クラウディオ・アバドが正式にベルリン・フィルの指揮者に就任した2年後の1991年。カラヤンから新たな指揮者として就任したアバド がベルリン・フィルに打ち立てた新企画の一つとして始まりました。その後の30年間には錚々たる面々の指揮者が登場し、それぞれの都市に合ったプログラミン グとソリストを迎え充実したコンサートを続けてきました。その全てが詰まった映像がブルーレイで観られるのは嬉しい限り。
そして、新型コロナウィルスの蔓延により、開催が危ぶまれた2020年は、演目内容を変更して実現しました。当初予定されていたイスラエルのテル・アヴィヴ ではなく、ベルリン・フィルハーモニー で無観客にて行われました。キリル・ペトレンコの指揮のもと、ベルリン・フィルは最大15人の室内アンサンブル編成で演奏。 プログラム前半は、「兄弟」を意味するペルトの「フラトレス」、死者への哀悼に満ちたバーバーの「弦楽の為のアダージョ」など、直面する危機に対してヨーロッ パ諸国への連帯を表明する内容となりました。また後半は、エルヴィン・シュタインによるマーラー「交響曲第4番」の室内アンサンブル版が演奏されています。
続く2021年も終息の兆しが見えない中、行われたコンサートは、ベルリン・フィルハーモニー、そのホワイエが舞台となりました。プログラムには、ブラッハー の祝祭的な「ファンファーレ」、アイヴスの謎めいた「答えのない質問」、モーツァルトの静謐な「ノットゥルノ」、ペンデレツキの「エマナツィオーネン」など、フィル ハーモニーの空間効果が活かされる作品が選ばれました。この他、チャイコフスキーの管弦楽組曲第3番、アダムズの「ショート・ライド・イン・ア・ファースト・マシー ン」も披露されました。。
ブルーレイ化にあたって、画質、音質に細心の注意を払ってリマスターされていますが、初期の映像素材は本来のHDではないため、再生機種によっては映像が 多少乱れることがございますので、予めご了承ください。 (Ki)

AD VITAM
AV-210615(1CD)
動物の討論会
動物の討論会(サン=サーンスの「動物の謝肉祭」による)
編曲・構成:ジルダ・パンジェ
原作:エマニュエル・スアレス
語り:ジャン=ミシェル・フルヌロー
モード・アモン=ロワサンス(指)
ブルターニュ国立SOのメンバー
ジルダ・パンジェ(指)
室内合唱団メリスム、ブルターニュ聖歌隊

録音:2020年11月25、26日/レンヌ歌劇場
2021年歿後100年を迎えるサン=サーンス。代表作「動物の謝肉祭」のリリースですが、全く新しい試みを示す画期的な内容となっています。題して「動物の討論 会(Le Carnav(oc)al des animaux)」。
ライオンが「動物連合大サミット」を開催し、動物と人間の世界的状況について討論するために動物たちを招集します。そして動物たちはそれぞれ実情を訴えま す。エマニュエル・スアレスのフランス語台本をジルダ・パンジェが原曲を変更することなく語りと声楽アンサンブルに仕立てています。とても自然なため、サン= サーンスのオリジナル器楽部分がカラオケのように感じられるほどです。
もともとが親しみやすい音楽なため子供も大喜び。聖歌のような「白鳥」、幻想的な「水族館」はその世界に引き込まれますが、ピアノがサン=サーンスならでは の落着きなさで走り回る「ロバ」や、下手な音階練習をする「ピアニスト」も見事な声楽曲になっているのが聴きもの。サン=サーンス・イヤーに向け、さすがフラ ンスならではの洒落た趣向をみせてくれます。

Hanssler
HC-21043(1CD)
マーチャーシュ・シェイベル(1905-1960):作品集
(1)シンフォニエッタ〜弦楽オーケストラの為の(1923)(アンタル・ドラティ編)
(2)ベザール組曲第2番〜弦楽オーケストラの為の(1942)
(3)ファンタジア・コンチェルタンテ〜ヴァイオリンと弦楽オーケストラの為の(1943-44)
(4)ヴァイオリン・ソナタ(1960)
(5)演奏会用小品〜ヴァイオリンとピアノのため(1954)
(3)(4)(5)ニーナ・カーモン(Vn)、
(4)(5)オリヴァー・トリンドル(P)
(1)(2)(3)ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内O、
レヴェンテ・トゥルク(指)

録音:(1)-(3)2021年5月26-28日エルレンバッハ(ドイツ)
(4)(5)2021年8月10&11日ロイトリンゲン(ドイツ)
リスト音楽院でコダーイに師事したマーチャーシュ・シェイベル。同門に1歳年下のアンタル・ドラティがおりドラティとは良好な友人関係が続きました。このアル バムはシェイベルの弦楽オーケストラの為の作品とヴァイオリンとピアノための作品を収録。 シェイベルはナチスの迫害を避けるため、1935年に渡英。その後モーリー大学で後進の育成に力を注ぎながら作曲を続けてきました。1960年、講演のために 南アフリカへ旅行中に自動車事故で亡くなってしまった悲劇の作曲家。当アルバムではシェイベルの18歳から50歳までの作品を収録しております。20世紀ハン ガリーが生んだ作曲家シェイベルの作品をご堪能ください。 (Ki)

WERGO
WER-6435(1CD)
マティアス・クリューガー(1987-):作品集
(1)le vide a perdre(2016, rev. 2019)
〜プリペアド・トランペット、プリペアド・トロンボーン、ドラムセット、バスドラム、シンセサイザー、エレキギター、エレキチェロ、ライヴ・エレクトロニクスの為の
(2)Wie ein Stuck Fett(Redux)(2016)
〜ソプラノ歌手、アルト&ピッコロ・フルート、プリペアド・チェロ、プリペアド・ピアノの為の
(3)Bellygoat Boom(substrate)(2019)〜オーケストラの為の
【ボーナス・ビデオ】
(4)sweep over me them dusty bristles(2018, rev. 2020)〜プリペアド・フルート、プリペアド・サックス、シンセサイザー、ピアノ、ドラムセット、ライブ・エレクトロニクス、身体、声、顔の為の
(1)ニコラス・コック(指)アンサンブル・アスコルタ
(2)アンサンブル・BRuCH
(3)エレナ・シュヴァルツ(指)WDR響
(4)アンサンブル・インヴァースペース

録音:2016-2020年
マティアス・クリューガーは1987年ドイツ・ウルム生まれ。ケルン音楽大学、ニューヨークのコロンビア大学で作曲を学び、パリのソルボンヌ大学で語楽、 IRCAMで作曲と電子音楽を学びました。
「le vide a perdre」(失うべき空虚)は、イスタンブールにあるクラブの名前から取られたタイトル。「Wie ein Stuck Fett」(脂肪の塊)はグスタフ・マイ リンクの小説「ゴーレム」からテキストを取っています。「Bellygoat Boom」(基板)は、作曲家がニュージーランドで体験したマオリ族の文化に影響を受けて書 かれたもの。さまざまな価値観と世界観が電子音響的なサウンドで幻想的に描かれます。
解説書内のQRコードから、レトロな音楽を採り入れた不思議な「sweep over me them dusty bristles」のライヴ映像が見れます。

KAIROS
0012332KAI(1CD)
ハース:24の楽器の為の 「無駄に(In Vain)」 シルヴァン・カンブルラン(指)、
クラングフォルム・ウィーン

録音:2002年2月2日-4日、オーストリア放送(OR-F)文化会館(オーストリア)
ミクロポリフォニーやミクロインターバルを用いるなど、リゲティの作風との共通点を持つとされるオーストリア、グラーツ出身のスペクトル楽派の現代作曲家、ゲオルグ・フリードリヒ・ハース(1953−)。「無駄に(In Vain)」は、24の弦楽器、管楽器、打楽器のために2000年に作曲された演奏時間60分超の大作(しかもこのCDでは1トラックのみ!)。WDRからの委嘱によって書かれハースの作品のテクスチュアを、カンブルランのタクトが見事に解析しています。
KAIROS
0012742KAI(1CD)
メシアン:彼方の閃光 インゴ・メッツマッハー(指)VPO

録音(ライヴ):2008年1月20日、ウィーン楽友協会大ホール(オーストリア)
20世紀フランスの巨匠オリヴィエ・メシアンが、その生涯で最後に完成させた大規模な管弦楽作品であり、代表作の1つ「彼方の閃光」。ニューヨーク・フィルの創立150周年記念として委嘱されながらも、メシアンはその初演に立ち会えずに他界してしまっています。当盤の最大の驚きは、やはり何といってもオーケストラがウィーン・フィルであること!メッツマッハ―の指揮とウィーン・フィルの組み合わせが、メシアンの神秘性を巧みに表現した名演です。
KAIROS
0013062KAI(1CD)
チン・ウンスク:作品集
ファンタジー・メカニーク*/Xi+
アクロスティコン=ボースピール**
二重協奏曲++
パトリック・ダヴァン(指)*、
デイヴィッド・ロバートソン(指)+、
大野和士(指)**、
ステファン・アスバリー(指)++、
アンサンブル・アンテルコンタンポラン、
ピーア・コムシ(S)**、
サミュエル・ファヴレ(打楽器)++、
ディミトリー・ヴァシラキス(P)++

録音:2004年1月*、1999年2月+、2004年2月**、2003年2月++
現在の韓国、そして世界の女流作曲家を代表する1人としてその名声を確立した陳銀淑(チン・ウンスク)の管弦楽作品集。ハンブルクでリゲティに師事し、自らの作風を確立した後、その作品はベルリン・フィルをはじめとする世界有数のオーケストラや指揮者、ソリストに取り上げられています。師である姜碩煕(カン・ソッキ)が尹伊桑(ユン・イサン)の弟子であることから、その系譜に連なる文字通り現代の韓国楽壇を代表する存在です。
KAIROS
0013162KAI(1CD)
ピンチャー:作品集
トランペット独奏、ホルン独奏とアンサンブルの為の 「ソニック・エクリプス」*/E.E.カミングスの詩によるソプラノと7つの楽器の為の「トワイライト・ソング」+/無伴奏混声合唱(32声)の為の「私は如何に恋煩っているか」〜 ソロモンの雅歌に基づく#
ギャレス・フラワーズ(Tp)*、
デイヴィッド・バード=マロウ(Hrn)*、
マリソル・モンタルヴォ(S)+、
マティアス・ピンチャー(指)*/+、
インターナショナル・コンテンポラリー・アンサンブル*/+、
マーカス・クリード(指)#、
SWRヴォーカル・アンサンブル・シュトゥットガルト#

録音:2010年10月21日-22日*、2010年11月9日+、2009年11月21日#
70年台のドイツ出身の作曲家における最重要人物の1人として、現代音楽界の中で抜群の存在感を発揮し続けているマティアス・ピンチャー(1971-)の管弦楽曲、声楽曲、合唱曲を収録したポートレート・アルバム。
ヘンツェとの出会いが転機となり、ラッヘンマンやファーニホウからの影響も要所に感じさせるピンツァーの作品は、厳格ともいえる響きや表現が特徴の1つ。また、32声を要する混声合唱作品では、大胆かつ劇的な表現だけでなく、時折現れる荘厳かつ抒情的な響きが、他の作品とは異なるピンチャーの側面を教えてくれます。
KAIROS
0013302KAI(1CD)
ice〜藤倉大:作品集
ギター独奏の為の「スパークス」/アンサンブルの為の「アイス」/アンサンブルとライヴ・エレクトロニクスの為の「ファントム・スプリンター」/エレクトリック・ギター独奏とアンサンブルの為の「廃棄された時間」/予め録音されたエレクトロニクスの為の「私は歌う花々の夢を見た」/エレクトリック・ギター独奏とライヴ・エレクトロニクスの為の「スパーキング・オービット」
ダニエル・リッペル(G)、
ジェイス・オグレン(指)、
マシュー・ウォード(指)、
インターナショナル・コンテンポラリー・アンサンブル
Dai Fujik

録音:2007年-2013年
ロンドンを活躍の場の拠点とし、着実に現在の日本を代表する作曲家の1人としての足場を固めた藤倉大(1977-)のカイロス(KAIROS)第1弾となった作品集。
優れた作曲技法に基づく緻密な作品はもちろんのこと、ユーモアやセンスにあふれる作品名、スタイルで話題を呼び続けている藤倉大の独奏曲から、ライヴ・エレクトロニクスとアコースティックのコラボまでを収録。日本の作曲界の新時代を担うその才能に接することのできる作品集です。インターナショナル・コンテンポラリー・アンサンブルの演奏もハイレベルです。

Paladino Music
PMR-0092(1CD)
束の間の命〜ヘスケス:管弦楽作品集
ノッテッド・タンズ
時と幻滅/3つの瞑想曲「束の間の命」
クリストフ=マティアス・ミュラー(指)
BBCウェールズ・ナショナル・オーケストラ

録音:2017年9月19-20日、BBCホディノット・ホール(カーディフ、ウェールズ)
「マスク」など吹奏楽の為の秀作を作曲するなど、様々な楽器、編成の為の作品を生み出しているイギリスのコンポーザー、ケネス・ヘスケスの管弦楽作品集。
2007年から2009年にかけてはロイヤル・リヴァプールPOのコンポーザー・イン・ハウスとして活躍するなど、現在のイギリスを代表する作曲家の1人として高い評価を受けています。
ここに収録された3作品は、絵画や彫刻からインスピレーションを受けて作曲されたました。BBCウェールズ・ナショナルOの好演も光ります。

LAWO Classics
LWC-1218(1CD)
ノルウェー・歌劇序曲集
ヴァルデマル・トラーネ(1790-1828):歌劇「山の物語」(1824)-序曲
マッティン・アンドレーアス・ウードビュー(1820-1889):歌劇「平和の少女」(1859)-序曲
ヨハンネス・ホールクロウ(1847-1925):歌劇「イスタンブールのヴァイキング」(1897-1900)-序曲
オーレ・オールセン(1850-1927):歌劇「ライヤ」(1893)-序曲
シーグヴァルト・アスペシュトラン(1856-1942):歌劇「リュシュコウスハイドの英雄」(1901)-序曲
カタリヌス・エリング(1858-1942):歌劇「コサック兵たち」(1894)-序曲、バレエ
ヤルマル・ボルグストレム(1864-1925):歌劇「リーモルのトーラ」(1894)-序曲
アルネ・エッゲン:歌劇「オラヴ・リリエクランス」(1931-40)-バレエ
ノルウェー国立歌劇O
インガル・ベルグビュー(指)

録音:2020年1月20日-24日&3月10日、オスロ・歌劇ハウス(ノルウェー国立歌劇・バレエ団)オーケストラ・リハーサル・ホール(オスロ)
グリーグやスヴェンセンが優れた作品を次々と発表した1860年代の終わり、ノルウェーの文化生活は黄金時代を迎えたといわれます。LAWO Classics のこのアルバムでは、グリーグたちの以前、ノルウェー音楽の基礎が作られた時代と、その後の時代に作曲されたノルウェーの「文化遺産」ともいうべき歌劇の序曲とバレエが、ノルウェー国立歌劇Oとインガル・ベルグビューの演奏で紹介されます。
ヴァルデマル・トラーネ(1790-1828)の「山の物語」は、ヘンリク・アンケル・ビェッレゴーの1927年に映画化もされた同名の劇に基づく作品。マッティン・アンドレーアス・ウードビュー(1820-1889)の「平和の少女」は、12世紀のノルウェー王マグヌス三世と結婚したスウェーデン王女マルガレータ・フレドクッラ(平和の少女)が題材にとられた歌劇です。ワーグナーの音楽からインスピレーションを得たヨハンネス・ホールクロウ(1847-1925)の「イスタンブールのヴァイキング」。交響詩「アスゴールの騎行」や交響曲ト長調(Sterling CDS10862)のオーレ・オールセン(1850-1927)の「ライヤ」。シーグヴァルト・アスペシュトラン(1856-1942)の「バレエつき4幕」の歌劇「リュシュコウスハイドの英雄」は、全曲の演奏がまだ行われていない作品です。ニコライ・ゴーゴリの小説『タラス・ブーリバ』を基にエドヴァルド・ハーゲルプ・ブルが執筆した台本によるカタリヌス・エリング(1858-1942)の「コサック兵たち」。イプセンの戯曲によるアルネ・エッゲンの「オラヴ・リリエクランス」。これらの作品がほとんど知られていない一方、ホーコン・ヤールのメルフス訪問を題材にしたヤルマル・ボルグストレム(1864-1925)の「リーモルのトーラ」は、復活上演され、全曲録音も作られています。

CASCAVELLE
VEL-1620(1CD)
「アルミン・ジョルダンを讃えて」
(1)ブロッホ:シェロモ
(2)デュティユー:遥かなる遠い世界へ
フランソワ・ギエ(Vc)
アルミン・ジョルダン(指)
スイス・ロマンドO

録音:(1)1990年5月、(2)1991年3月
6日,ジュネーヴ
名指揮者アルミン・ジョルダンの放送録音をCD化。2曲ともチェロ独奏が活躍す る、ブロッホの「シェロモ」とデュティユーの「遥かなる遠い世界へ」。どちらの作品 も、またブロッホもテュティユーも、ジョルダンは録音を残していなかったと思われ る。どちらも大変な名演で、特にデュティユーの「遥かなる遠い世界へ」では、スイ スのチェロ奏者、フランソワ・ギエともども熱く燃えています。フランソワ・ギエは1953 年、地元ジュネーヴ生まれ。1979年から最近までスイス・ロマンドOの首席 ソロチェロ奏者を務めていた。

NMC
NMC-D267(1CD)
ライアン・ラティマー(b.1990):作品集
(1)ミルズ・メス
(2)フリゲート艦と愚行
(3)ディヴェルティメント
(4)白鯨
(5)スピーキング・オブ・レター&ダンシング
(6)スリンク&スライド
(7)アンティアルキー
(1)オリヴァー・ナッセン(指)ロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック・マンソン・アンサンブル
(2)デヴィッド・テンプル(指)BBCコンサート・オーケ
ストラ&クローチ・エンド・フェスティバルcho
(3)ブリテン・シンフォニア
(4)ゲーリー・ウォーカー(指)ロンドン・シンフォニエッタ
(5)ロジー・ミドルトン(M.Sop)
ダニエーレ・ロジーナ(指)ロキ・アンサンブル
(6)プサッファ
(7)ピエール=アンドレ・ヴァラード(指)LSO

録音:(1)2015 年1 月30 日、(2)2018 年10 月24 日
&11 月16 日、(3)2013 年4 月9 日&26 日、(4)2014
年8 月19-22 日、(5)2021 年5 月6 日、(6)2021 年5
月27 日、(7)2016 年3 月24 日&4 月30 日
ライアン・ラティマーはイギリスの若手作曲家。このディスクは彼のデビュー・アルバム。彼 の音楽はストラヴィンスキー、ポスト・ミニマル(ジョン・アダムスやマイケル・トーキーなど)、ジ ャズ、パンク・ロック、更にはコープランドとバーンスタインまで一緒くたにしてミキサーにか けたようなキッチュでポップな作風。力強いリズムを推進力にして次々と移り変わるメロディ、 音の風景が楽しい。イギリスにはアカデミックな硬派の現代音楽に対してポップスやストリー ト・ミュージックの要素を積極的に取り入れる作曲家がおり、その代表格がマーク=アンソニ ー・タネジだが、その流れを汲む作曲家のようです。ISCM World New Music Days 北京大 会に入選した「アンティアルキー」はいまや世界中で取り上げられている彼の出世作。

オクタヴィア
OVCL-00765(1SACD)
税込定価
2021年10月20日発売
久石譲 presents ミュージック・フューチャーX
久石譲:2 Pieces 2020 for Strange Ensemble(2016/2020)
ジョン・アダムズ:Gnarly Buttons for Clarinet and Small Orchestra(1996)
ブライス・デスナー:Skrik Trio for Violin, Viola and Violoncello(2017)
久石譲:Variation 14 for MFB(2020)[世界初演]
久石譲(指)
マルコス・ペレス・ミランダ(ソロCl)
ミュージック・フューチャー・バンド

録音:2020年11月19、20日 東京・よみうり大手町ホール・ライヴ
久石譲が“明日のために届けたい”音楽をナビゲートするコンサート・シリーズ「ミュージッ ク・フューチャー」より、アルバム第5弾が登場。2020年のコンサートのライヴを収録した本 作は、エネルギッシュなミニマル作品が集められ、エキサイティングなアルバムとなりまし た。ジョン・アダムズの「Gnarly Buttons」のソロを熱演したクラリネット奏者マルコス・ペレ ス・ミランダには、会場が大きな拍手を送りました。 日本を代表する名手たちが揃った「ミュージック・フューチャー・バンド」が奏でる音楽も、高 い技術とアンサンブルで見事に芸術の高みへと昇華していきます。EXTONレーベルが誇 る最新技術により、非常に高い音楽性と臨場感あふれるサウンドも必聴です。「明日のた めの音楽」がここにあります。

Pentatone
PTC-5186782
(2SACD)
ドビュッシー(ジョナサン・ノット編):交響的組曲『ペレアスとメリザンド』【世界初録音】
シェーンベルク:交響詩『ペレアスとメリザンド』*
ジョナサン・ノット(指)、
スイス・ロマンドO

録音:2019年6月*、2020年11月ヴィクトリア・ホール(ジュネーヴ)
ベルギーの象徴派詩人メーテルランク(1862-1949)が1893年に発表した戯曲『ペレアスとメリザンド』。この悲劇的な愛のドラ マはドビュッシー、シベリウス、シェーンベルク、フォーレといった大作曲家たちが歌劇から交響詩まで様々な形態で音楽を付けています。
ドビュッシーは全5幕の歌劇に、シェーンベルクは交響詩として作曲。ともに自身唯一のジャンルに書いたのがこの戯曲を基にした作品でした。この2作をジョ ナサン・ノット率いるスイス・ロマンドOが録音。なおドビュッシーはノットが編曲した交響的組曲『ペレアスとメリザンド』で、この度世界初録音となります! ノットは全5幕から15曲を選曲。実際のドラマを交響的組曲に仕上げました。
一方、シェーンベルクは1902年から1903年にかけ交響詩『ペレアスとメリザンド』を作曲。初演は1905年、シェーンベルク自身の指揮でウィーン演奏協 会Oにより行われました。無調時代に入る前のこの作品は後期ロマン派風の旋律ですが、四度和、複雑な対位法、そして交響曲を単一楽章に収めたよう な特異な形式など、実に多様な試みがなされています。創作意欲を示したシェーンベルク初期の傑作です。2017年1月よりスイス・ロマンドOの音楽監 督を務めるノットが絶大なる信頼を寄せる手兵とともに全身全霊で演奏しております。
演奏の素晴らしさに加え、長年同管を録音してきたPENTATONEの技術チームによる録音であることも注目です! (Ki)


Treasures
TRE-261(2CDR)
A.コリンズ〜ディーリアス&V=ウィリアムズ
■ディスク1
ディーリアス:イギリス狂詩曲「ブリッグの定期市」
 歌劇「村のロメオとジュリエット」〜「楽園への道」
 パリ(大都会の歌)*
■ディスク2
ディーリアス:春初めてのカッコウの声を聞いて
 川面の夏の夜*
 夏の庭で*/夏の歌
ヴォーン=ウィリアムズ:グリーンスリーヴス幻想曲#
 タリスの主題による幻想曲#
アンソニー・コリンズ(指)
LSO、ロンドン新SO#

録音:1953年2月23-25日、1953年10月20-21日*、1952年3月31日-4月1日#
※音源:英DECCA ACL-245、米LONDON LL-758、英DECCA ACL-144
◎収録時間:104:29
“ディーリアスの音楽にビーチャムとは異なる光を与えた歴史的名演!”
■音源について
A.コリンズのディーリアスとV=ウィリアムズの全録音を収録。ディーリアスといえばビーチャムの存在を無視できませんが、あまり英国関連作品の録音には積極的ではなかったDECCAに、コリンズがまとまった録音を遺してくれたのは幸運でした。エンジニア、ケネス・ウィルキンソンの明瞭な録音にもご注目を。

★アンソニー・コリンズ(1893-1963)の最も有名な遺産であるシベリウスの交響曲全集にはっきり刻印されている確信溢れる音作りの特徴は、ディーリアスにおいてもはっきりと聞き取れます。録音の数こそ少ないですが、その演奏は、ビーチャムと並ぶ2大ディーリアンと讃えたいほど魅力的。どんな弱音でも音楽が萎縮せず、芯を脆弱化させない意思の強さが静かに息づいていことが、これほどの名演を生む土台となっていることは間違いないでしょう。
 「春初めてのカッコウの声を聞いて」の導入から、曖昧模糊とした雰囲気に流れずに人間臭い呼吸をふんだんに盛り込み、しかも目の詰んだ音彩が心に染みます。弦の第2主題も音の隈取が克明で、そこに温かな歌が脈打ちます。この感覚的な雰囲気以上の入念な音作りだけでも、コリンズのディーリアスへの共感が尋常ではないことは明らかでしょう。
 「夏の庭で」の瞬発的な色彩の変化も鮮やか。特に第3主題(4:51〜)のヴィオラの静謐美と、それを取り巻く木管等の融合ぶりは鳥肌必至!ちなみに、コリンズは指揮者に転向する前に、LSOの主席ヴィオラ奏者でした。
 「ブリッグの定期市」は、グレインジャーが合唱曲に編曲したイングランド民謡を基にした管弦楽曲。その民謡主題は1:33からオーボエによって歌われますが、続くフルートも含めて常に残り香を感じさせるフレージングが絶品。その後の腰の入ったリズムの躍動と呼吸も迫真で、大きなスケール感で描き切ります。
 スケール感といえば「楽園への道」も。音の密度が極めて高い上に、フレージングはどこまでも伸びやか。どの部分を取っても心が震え、もはやLSOが遺した全録音の中でも別格の名演と言えるのではないでしょうか。
 「グリーンスリーヴス幻想曲」は、とっくに中間部が聴きもの。安易にテンポを速めず、各音をじっくりと吟味しながら歌い抜く一方で、ここでも声部間の連携が緊密で音楽を弛緩させないあたりに、コリンズの真骨頂が伺えます。
 ホルストから学んが作曲技法と眼力、音楽への共感力の強さ、アンサンブルの統率力の高さと、指揮者に必要な条件を兼ね備えていたコリンズ。その指揮者としての活動は30年にも満たないものだったのが残念でなりません。 【2021年9月・湧々堂】

Chandos
CHSA-5289(1SACD)
ブリテン&カントル―プ:管弦楽歌曲集
ブリテン:4つのフランスの歌(ハイ・ヴォイスと管弦楽の為の)
マリー=カントルーブ・ド・マラレー(1879−1957):「オーヴェルニュの歌」からのセレクション(14曲)
ブリテン:イリュミナシオン Op.18(ソプラノもしくはテノールと弦楽オーケストラの為の)
マリ・エーリクスモン(S)、
エドワード・ガードナー(指)、
ベルゲンPO

録音:2021年2月12日−13日&6月21日−23日、グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)
2015年にノルウェーの名門オーケストラ、ベルゲンPOの首席指揮者に就任し、絶賛されたエディンバラ国際音楽祭や7度の国際ツアー、数々のレコーディングを通じてベルゲン・フィルの魅力を世界に伝えてきた次代を担うマエストロ、エドワード・ガードナー。2021年9月からはユロフスキの後任としてロンドン・フィルの首席指揮者という重要ポストに就きましたが、ベルゲン・フィルとの契約も2年間延長し、2023年まで首席指揮者を継続しています。録音でも、ベルリオーズやシェーンベルクなど、とりわけ合唱を伴う大編成作品で高い評価を得、前作「シベリウスの「ペレアスとメリザンド」」(RCHSA5217)もレコード芸術「特選盤」に選ばれ話題を呼んだガードナーとベルゲン・フィルの充実コンビ。ニュー・アルバムは、ノルウェーの注目ソプラノ、マリ・エーリクスモン(マリ・エリクスモーン)との共演によるブリテンとカントループのオーケストラル・ソング集!
マリ・エーリクスモンはパリ・歌劇=コミック座やジュネーヴ大劇場、フランクフルト歌劇場、ベルリン・コーミッシェ・オーパー、ミラノ・スカラ座などで成功を収めてきたノルウェーのライジング・スター。ノルウェー音楽アカデミーとコペンハーゲン・歌劇・アカデミーで学んだ後、パリ国立高等音楽院でイザベル・ギヨーに師事し、フランス語歌唱をマスター。「フランス語は母国語ではないが、フランス語で歌うときはいつもくつろいでいて、フランス語への愛情を育んでいる」と語るエーリクスモンが、ヴィクトル・ユゴーやポール・ヴェルレーヌの詩によるブリテンの「4つのフランスの歌」、アルチュール・ランボーの詩集による「イリュミナシオン」、そしてカントループの代表作である、オーヴェルニュ地方の民謡を元にした「オーヴェルニュの歌」の3つのフランス語管弦楽歌曲を優美に歌います。もちろん、ガードナーの敏腕指揮のもと流麗な弦楽を響かせるベルゲン・フィル、CHANDOSの優秀録音(SACDハイブリッド盤)にも注目です。

ANALEKTA
AN-29263(1CD)
新しいユダヤの音楽 Vol.3〜アズリエリ音楽賞
イツハク・イエディッド:14人の音楽家の為の 「Kadosh Kadosh and Cursed」
ヨタム・ヘイバー:メゾ・ソプラノと15人の音楽家、オーディオ・プレイバックの為の 「Estro Poetico-armonico III」
ケイコ・デヴォー:14人の音楽家の為の 「Arras」
ピエール・メルキュール:Dissidence(ジョナサン・モンローによるソプラノと14人の音楽家の為の編曲版)
ロレーヌ・ヴァヤンクール(指)
ヌーヴェル・アンサンブル・モデルヌ、
シャロン・アズリエリ(S)、
クリスティナ・サボー(Ms)

録音:2021年6月、ピエール=メルキュール・ホール(カナダ、モントリオール)
カナダのソプラノ歌手でもあるシャロン・アズリエリ博士が創設したアズリエリ財団によるユダヤ音楽の為の作曲コンクール「アズリエリ音楽賞(the Azrieli Music Prizes)」の作品を録音する「新しいユダヤの音楽」シリーズ第3弾。
今作では、2020年のアズリエリ音楽賞ユダヤ音楽部門受賞者であるイツハク・イエディッドと、同年のアズリエリ・コミッション、カナダ音楽部門受賞のケイコ・デヴォー、そしてユダヤ音楽部門受賞のヨタム・ヘイバーの作品を収録。さらにナディア・ブーランジェやダラピッコラに作曲を学び、自国の現代音楽家のトップに登り詰めながらも、交通事故で若くして亡くなってしまったカナダの有名な作曲家ピエール・メルキュール(1927-1966)の作品をカップリングしています。


EUROARTS
20-57544
(20Bluray)
旧譜
ジルヴェスター・コンサートBOX(数量限定特価 画面:1080i Full HD - 16:9(Disc 1 in 4:3)
音声:PCM Stereo 、 DD 5.1, DTS 5.1
ベルリン・フィル恒例の大晦日のジルヴェスター・コンサート。1977年から2019年の間に行われた中から20のコンサート映像をまとめたブルーレイ・ボッ クスが発売されました。 以前DVDボックスとして発売されていましたが、今回は内容を一部変更し、さらにディスク未発売の2つのコンサートが追加されています。 ひとつは、スター・ピアニスト、ラン・ランをソリストに迎えた2009年。曲目は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、チャイコフスキーの『くるみ割り人 形』第2幕と、ロシアものをあまり指揮しないラトルとしては、珍しいプログラムでした。ラン・ランは翌2010年シーズンの「ピアニスト・イン・レジデンス」 にも招かれており、まさに上昇気流乗っている只中。そのラン・ランが登場したラフマニノフのピアノ協奏曲第2番では、ラン・ランの輝かしい音色と正確 なテクニック、派手なパーフォーマンスで大喝采を浴び、後半は、ベルリン・フィルの華麗な演奏技巧とラトルの洗練された音楽作りに魅了された『くるみ 割り人形』。コンサートマスターは、当時入団したばかりの樫本大進が務めています。 もう一つは、2011年のチャイコフスキー国際コンクール優勝以来、若い世代の最も有望なピアニストのひとりとして、聴衆と批評家の熱い支持を集めてい るダニール・トリフォノフ。2016 年のジルヴェスターコンサートが彼にとってのベルリン・フィル・デビューとなりました。今回は、ラフマニノフのピアノ協 奏曲第3番という、「技術的に最も難しいピアノ・コンチェルト」が取り上げられました。トリフォノフの超絶技巧と優れた音楽性が存分に発揮されています。 曲目は、カバレフスキーの「コラ・ブルニョン」序曲、ウォルトンの「ファサード」というサー・サイモン・ラトルならではのひとひねりした選曲が目を引きます。 他にも、歴代の首席指揮者が登場。カラヤン全盛の1977年の「第9」、2000年12月に新世紀の幕開けを祝って行われたアバド指揮の「グラインド・フィナー レ」と題されたコンサート、ラトルは多彩なプログラミングで聴衆を楽しませ、そして最新2019年新首席指揮者キリル・ペトレンコのコンサートまで、忘れ られない貴重な20のコンサートが収録されています。 (Ki)

Sterling
CDS-112911302
(2CDR)
オーケストラ音楽のスウェーデン・スモーガスボード
■Disc 1
(1)ユーハン・アグレル(1701−1765?):シンフォニア ヘ長調 Op.1 nO6

(2)アウグスト・セーデルマン(1832−1876):スウェーデン祝祭音楽(1858/1867)
(3)ヴィルヘルム・ペッテション=ベリエル(1867−1942):ストックホルムの五月カーニヴァル(1892)
 フロレスとブランセフロール Op.18 nO1(1896 rev.1898)*/秋の歌 Op.18 nO2(1896)*
[Sterling S-1006(LP)]

(4)ヒューゴ・アルヴェーン(1872−1960):黙示録カンタータ Op.31(1913)− アンダンテ・レリジョーゾ
ノルショーピングSO、ステーン・フリュクベリ(指)

(5)ルーベン・リリエフォシュ(1871−1936)
フリチョフとインゲボリ(1916)− 犠牲の行列/祝祭(1932)

(6)アドルフ・ヴィークルンド(1879−1950):交響的プロローグ(1934)

■Disc 2
(1)ラーシュ=エーリク・ラーション(1908−1986):冬物語 Op.18(1937−38)(ウィリアム・シェイクスピアの『冬物語』による4つのヴィニェット)−シチリアーナ、間奏曲、田園詩、エピローグ

(2)スヴェン・ショルド(1899−1956):夏(1938)

(3)アルベルト・ヘンネベリ(1901−1991):コミック歌劇 「ボッラとバーディン」(1942)− 序曲

(4)ブー・リンデ(1933−1970):ピアノと弦楽の為の協奏曲(第1番) Op.12(1955)

(5)前奏曲と終曲 Op.16(1955)

(6)スヴェン=エーリク・ユーハンソン(1919−1997):ヴェルムランドのオッルロートによる変奏曲(1963)
■Disc 1
(1)ノルショーピングSO、ステーン・フリュクベリ(指)
録音:1976年9月9日−10日、ホールサーレン(ノルショーピング、スウェーデン)
※制作:ブー・ヒュットネル、録音:ローベット・フォン・バール[Sterling S-1003(LP)]
(2)(3)ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニックO、ビョーン・ハルマン (指)、エーリク・セデーン(Br)*
録音:1980年4月30日、ストックホルム・コンサートホール(ストックホルム、スウェーデン)
※制作:ホーカン・エルムクヴィスト、録音:ウッレ・ブーランデル
[Sterling S-1006(LP)]
(4)ノルショーピングSO、ステーン・フリュクベリ(指)
録音:1976年9月9日−10日、ホールサーレン(ノルショーピング、スウェーデン)
※制作:ブー・ヒュットネル、録音:ローベット・フォン・バール[Sterling S-1003(LP)]
(5)イェヴレSO、ヨーラン・W・ニルソン(指)
録音:1981年10月14日、オーケストラホール(イェヴレ、スウェーデン)
※制作:カール=グンナル・オーレーン、録音:ベンクト・ヨーラン・ストーフ 
[Sterling S-1007(LP)]
(6)ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニックO
ビョーン・ハルマン(指)
録音:1980年4月30日、ストックホルム・コンサートホール
(ストックホルム、スウェーデン)
※制作:ホーカン・エルムクヴィスト、録音:ウッレ・ブーランデル
[Sterling S-1006(LP)]
■Disc 2
(1)ノルショーピングSO、ステーン・フリュクベリ(指)
録音:1976年9月9日−10日、ホールサーレン(ノルショーピング、スウェーデン)
※制作:ブー・ヒュットネル、録音:ローベット・フォン・バール
[Sterling S-1003(LP)]
(2)ヴェステロースSO、ハリ・ダムゴー(指)、
アントニオ・ニコリーニ(Vn・ソロ)
録音:1978年5月11日、ヴェステロース・コンサートホール
(ヴェステロース、スウェーデン)]
※制作:ブー・ヒュットネル、録音:ステーン・ユーマンソン][Sterling S-1005(LP)]
(3)アノルショーピングSO、ステーン・フリュクベリ(指)
録音:1976年9月9日−10日、ホールサーレン(ノルショーピング、スウェーデン)
※制作:ブー・ヒュットネル、録音:ローベット・フォン・バール
[Sterling S-1003(LP)]
(4)ブー・リンデ(P)、イェヴレボリ管弦楽協会、グンナル・ステルン(指)
録音:1955年3月13日、イェヴレ劇場(イェヴレ、スウェーデン)
(ライヴ録音)(mono)[Sterling S-1007 (LP)]
(5)ヴェステロースSO、ハリ・ダムゴー(指)、アントニオ・ニコリーニ(Vn・ソロ)
録音:1978年5月11日、ヴェステロース・コンサートホール
(ヴェステロース、スウェーデン)]
※制作:ブー・ヒュットネル、録音:ステーン・ユーマンソン]
[Sterling S-1005(LP)]
(6)ノルショーピングSO、ステーン・フリュクベリ(指)
録音:1976年9月9日−10日、ホールサーレン(ノルショーピング、スウェーデン)
※制作:ブー・ヒュットネル、録音:ローベット・フォン・バール]
[Sterling S-1003(LP)]
Sterling Records のオーナー、ブー・ヒュットネル氏は、1970年代、ストックホルムの中心部でレコード・ショップ「Sterling」を経営していました。当時は、今でこそ一般的になったスウェーデン音楽の標準的レパートリーの作品はほとんどレコードで流通しておらず、ラーションの 「冬物語」 も EP リリースされた〈エピローグ〉だけで満足するしかないという状況だったと言います。『オーケストラ音楽のスウェーデン・スモーガスボード』と題したアルバムには、ラーションの知り合いだったステーン・フリュクベリ(1910−1983)の指揮した「シェイクスピアの『冬物語』による4つのヴィニェット」に始まる、ヒュットネル氏みずからプロデュース、LP リリースした「スウェーデン・ロマンティシズム」の作品が集められています。アグレルの 「シンフォニア」 は、「ad lib」のオーボエをホルンを含まない、弦楽オーケストラだけの演奏。アルベット・ヘンネベリのコミック歌劇 「ボッラとバーディン」 の〈序曲〉は、『スウェーデン作曲家協会の歴史 1918年−1993年」(Phono Suecia PSCD 58)に収録された音源です。ブー・リンデの 「ピアノと弦楽の為の協奏曲」 は、作曲者自身がピアノを弾いたライヴ録音。
※全トラック、LP から直接の復刻です。そのため、音量を上げた場合に歪みが感じられることがあります。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

スリーシェルズ
3SCD-0064(1CD)
税込定価
「冨田勲メモリアルコンサート」
(作曲:冨田勲)
1.コムポジション愛
2.ジャングル大帝のテーマ
3.ビッグX 主題歌
4.「キャプテンウルトラ」組曲

「NHKの為の映像音楽より」
5.きょうの料理
6.新日本紀行テーマ
7.大河ドラマ「花の生涯」
8.大河ドラマ「徳川家康」
9.大河ドラマ「勝海舟」

10.「ノストラダムスの大予言」組曲
11.「マイティジャック」組曲
12.アンコール(マイティジャックの歌)
藤岡幸夫(指)
オーケストラ・トリプティーク
冨田勲メモリアルcho
杉並児童cho

録音:2018 年9 月17 日東京国際フォーラム ホールC
「冨田勲 映像音楽の世界 Sounds of TOMITA」として2018 年9 月17 日に東京国際フォーラムで行われた伝説のメモ リアルコンサートがついに CD 化! 小林淳(評論家)による約 1 万字の書き下ろし解説と、コンサートパンフレット掲載のメ ッセージを収録。上埜嘉雄による高精細録音を、磯部英彬による迫力のサウンドバランスで再現した感動の録音! 庵野秀明監督から「マイティジャック」を生オーケストラで聴けることへの感激のメッセージが届くなど、コンサート開始前から 話題になったイベントであり、司会は樋口尚文(公演監修も)と中江有里が担当。 花の生涯、徳川家康、勝海舟など「大河ドラマのテーマ音楽」や「マイティジャック」「キャプテンウルトラ」「ノストラダムスの大 予言」などの特撮音楽、手塚治虫のアニメ音楽などを大特集。 藤岡幸夫の指揮により、シンセサイザーを加えたオーケストラにダンスや合唱も参加しての圧巻のステージに、来場したファ ンは、鳴り止まぬ拍手で色褪せぬトミタサウンドへ喝采を送った。アニメ映画音楽、現代音楽、日本の作曲家の演奏に定評 のあるオーケストラ・トリプティークのエネルギッシュな演奏がトミタサウンドを新たな時代に届けるような歴史的なコンサートと なった。 会場を埋め尽くした1200 人の観客と合唱団、児童、ダンスの皆さんによる「マイティジャックの歌」をアンコールとして特別に 収録。力強く、どこか儚い、胸に熱く響き渡るトミタサウンドが甦る。

NCA
NCA-60246(1CD)
ヴァイマールの響き Vol.2〜リスト:管弦楽作品集
リスト:交響詩第3番「前奏曲」
交響詩第4番「オルフェウス」
交響詩第1番「人、山上にて聞きしこと」
マルティン・ハーゼルベック(指)、
ウィーン・アカデミーO

録音(ライヴ):2011年1月29日−31日、リスト・センター(ライディング、オーストリア)
オーストリア出身の指揮者マルティン・ハーゼルベックと、彼が創設したウィーン・アカデミーOが、徹底的な時代考証と古楽器の使用により、リストが作曲した当時の響きを極限まで追求した交響詩全曲を含む管弦楽作品録音プロジェクトの第2巻。ブックレットにはオーケストラが録音に使用している楽器が全て列記されており、その拘りぶりに感服させられます。このアルバムはライディングで行われたリスト音楽祭のライヴ録音で、現在でも演奏機会の多い「前奏曲」に加え、作曲当初は歌劇の序曲として書かれた「オルフェウス」、「山岳交響曲」とも呼ばれ30分もの演奏時間を要する「人、山上にて聞きしこと」を収録。
NCA
NCA-60250(1CD)
ヴァイマールの響き Vol.3〜リスト:管弦楽作品集
リスト:交響詩第11番「フン族の戦い」
交響詩第9番「ハンガリー」
交響詩第6番「マゼッパ」
マルティン・ハーゼルベック(指)、
ウィーン・アカデミーO

録音:2011年1月29日〜6月1日(ライディング、オーストリア)
オーストリア出身の指揮者マルティン・ハーゼルベックと、彼が創設したウィーン・アカデミーOが、徹底的な時代考証と古楽器の使用により、リストが作曲した当時の響きを極限まで追求した交響詩全曲を含む管弦楽作品録音プロジェクトの第3巻。ブックレットにはオーケストラが録音に使用している楽器が全て列記されており、その拘りぶりに感服させられます。本作は西暦451年に発生したカタラウヌムの戦いの様子を描いた「フン族の戦い」、元々ピアノ曲として作曲されたものを改作した「ハンガリー」、ヴィクトル・ユーゴーの叙事詩に基づいた「マゼッパ」の3曲を収録。
NCA
NCA-60254(1CD)
ヴァイマールの響き Vol.4〜リスト:管弦楽作品集
リスト:交響詩第2番「タッソ、悲哀と勝利」
3つの葬送的頌歌より第3番「タッソの葬送的凱旋」
交響詩第8番「英雄の嘆き」
交響詩第12番「理想」
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO

録音:2011年3月25日−27日、10月24日(ライディング、オーストリア)
オーストリア出身の指揮者マルティン・ハーゼルベックと、彼が創設したウィーン・アカデミーOが、徹底的な時代考証と古楽器の使用により、リストが作曲した当時の響きを極限まで追求した交響詩全曲を含む管弦楽作品録音プロジェクトの第4巻。ブックレットにはオーケストラが録音に使用している楽器が全て列記されており、その拘りぶりに感服させられます。本作には戯曲の序曲として作曲された「タッソ」と、同じくイタリアの叙事詩人、トルクァート・タッソの生涯を題材とした「タッソの葬送的凱旋」など計4曲を収録。
NCA
NCA-60255(1CD)
ヴァイマールの響き Vol.5〜リスト:管弦楽作品集
リスト:交響詩第5番「プロメテウス」
交響詩第7番「祭りのどよめき」
交響詩第10番「ハムレット」
交響詩第13番「ゆりかごから墓場まで」
マルティン・ハーゼルベック(指)、
ウィーン・アカデミーO

録音:2011年6月&10月(ライディング、オーストリア)
オーストリア出身の指揮者マルティン・ハーゼルベックと、彼が創設したウィーン・アカデミーOが、徹底的な時代考証と古楽器の使用により、リストが作曲した当時の響きを極限まで追求した交響詩全曲を含む管弦楽作品録音プロジェクトの第5巻。ブックレットにはオーケストラが録音に使用している楽器が全て列記されており、その拘りぶりに感服させられます。本作にはギリシャ神話を描いた「プロメテウス」や、最後の交響詩となった晩年の作品「ゆりかごから墓場まで」など計4曲を収録。

BIS
BISSA-2371(1SACD)
カレヴァラの情景
(1)レーヴィ・マデトヤ(1887-1947):交響詩 「クッレルヴォ」 Op.15(1913)
(2)ウーノ・クラミ(1900-1961):カレヴァラ組曲
(3)シベリウス:トゥオネラのレンミンカイネンOp.22 nO2(1897年版)
(4)タウノ・ピュルッカネン(1918-1980):クッレルヴォの出征(1942)
ラハティSO、
ディーマ・スロボデニューク(指)

録音:(2)2017年9月、(3)2018年1月、(1)(4)2020年1月/シベリウスホール(ラハティ)
フィンランドがロシア帝国の支配下にあった1935年、医者で文献学者のエリアス・リョンロート(1802?1884)が収集、編纂した民 族叙事詩集『カレヴァラ(カレワラ)(Kalevala)』が出版されました。1849年には50のルーノ(章)からなる増補版(最終版)が出版され、フィンランドの民 族意識を刺激するとともに、世界の創造の物語や、冒険者と英雄と詩人のエピソードがフィンランドの文化と芸術にインスピレーションを与えつづけてきました。ラ ハティSOと首席指揮者ディーマ・スロボデニュークのこのアルバムでは、『カレヴァラ』に関連する1897年から1943年の間に作曲された管弦楽作品が 4曲収録しております。
レーヴィ・マデトヤ(1887-1947)の「クッレルヴォ」は、シベリウスが1892年に作曲したメゾ・ソプラノ、バリトン、男声合唱と管弦楽の為の作品と同じ『カ レヴァラ』第33章から第36章のエピソードを基に交響詩(音詩、または演奏会序曲)として書かれました。印象的な旋律と風通しのいいオーケストレーションに よる哀愁と感傷に彩られた作品です。
ウーノ・クラミ(1900-1961)の「カレヴァラ組曲」【大地の創造(Maan synty)/春の芽吹き(Kevaan oras)/テルヘンニエミ(Terhenniemi)/レ ンミンカイネンの子守歌(Kehtolaulu Lemminkaiselle)/サンポの鋳造(Sammon taonta)】は、フィンランドのこのジャンルの一里塚とみなされている 作品です。無限の宇宙の光景を描いた〈大地の創造〉、穏やかな田園詩の〈春の芽吹き〉、夏の夜のスケルツォ〈テルヘンニエミ〉、哀調のメロディの〈レンミンカイ ネンの子守歌〉、金属ハンマーの響きがクライマックスに導くフィナーレ〈サンポの鋳造〉。ストラヴィンスキーの「春の祭典」にもくらべられる「原色」のオーケスト レーションを大胆に使い、シベリウスの影響から離れた、新しい「カレヴァラの世界」を創造した作品です。
タウノ・ピュルッカネン(1918-1980)の「クッレルヴォの出征」は、彼が歌劇「マレと息子」で成功を収める3年前、24歳の時に作曲した作品です。馬の 疾走を思わせるリズムの主題、クッレルヴォの好戦的な性格を表すエネルギッシュな音楽、コールアングレのソロが醸し出すメランコリックな気分。画家アクセリ・ガッ レン=カッレラの同名のフレスコ画をインスピレーションに作曲されました。
シベリウスの交響詩「レンミンカイネン」 (4つの伝説曲)は、「クッレルヴォ」とともに彼の初期を代表する作品のひとつです。1895年の初稿が翌1896年4 月に初演され、2年後の1897年に最初の改訂が行われました。この改訂で第2曲の〈トゥオネラのレンミンカイネン〉は、32小節の序奏部が完全にカットされ、 中間部も大幅に短縮。オーケストレーションにも手が加えられました。通常の演奏に使われているのは、1897年版をさらに凝縮した1939年の改訂版。1897 年版はこのアルバムが世界初録音です。 (Ki)

TOCCATA
TOCC-0625(1CD)
NX-B03
ピーター・フィッシャー(1956-):吹奏楽の為の作品全集
炎の踊り(2011/2019改訂)
トランペット協奏曲(2014-16)
地球の生まれ、山のように古く
『Magical Being 魔法の存在』のバレエ
イェンズ・リンデマン(コルネット/フルーゲルホルン/トランペット)
ミドル・テネシー州立大学ウィンド・アンサンブル
リード・トーマス(指)

録音:2006年4月14日、2006年11月4日、2019年11月12日、2017年3月2日(ライヴ)
世界初録音
1956年、カリフォルニア州、マーティネズに生まれたピーター・フィッシャー。サンフランシスコのベイエリアでサンタク ルーズ山脈を眺めながら子供時代を過ごしたフィッシャーは、最初は科学者を志していたといいます。しかしエル トン・ジョンの歌を知ってからはポピュラー音楽に傾倒、16歳のときにピアノを学び始め、その後ギターも習得、ロッ ク・バンドに参加したのち、音楽の道に進むことを決意しました。そんなフィッシャーの作品はジャズやロックの香り が感じられる都会的な雰囲気を湛えています。 このアルバムに収録された作品も、ストラヴィンスキー、レブエルタス、バーンスタインらの影響を感じさせる、マン ボ、タンゴ、タランテッラ、ワルツなど舞曲を元に、現代的なひねりが加えられた活気ある仕上がりです。

MUSICAPHON
M-56859(1CD)
敬虔なヘレネ
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:敬虔なヘレネ、ライン州の教会舞曲
ドヴォルザーク:マズレック ホ短調 Op.49、
 ロンド ト短調 Op.94
スメタナ:歌劇 「売られた花嫁」 より3つの舞曲
ギーゼラ・マイ(朗読)、
エムスラント・アンサンブル、
アンサンブル・プリズマ

録音:2004年3月(ドイツ)
代音楽作曲家、ベルント・アロイス・ツィンマーマンの、録音自体が希少な「敬虔なヘレネ」を、2016年に惜しまれつつこの世を去ったドイツの著名な女優、歌手であるギーゼラ・マイの語りで聴ける1枚。後半はドヴォルザークとスメタナというチェコの偉大な作曲家の作品のアンサンブル版が収録されています。

Paladino Music
PMR-0112(1CD)
クリスティアン・オフェンバウアー(b.1961):ヤンナ・ポリツォイデスのために(2006)*
クラヴィーアシュトゥック2018
ヤンナ・ポリツォイデス(P)、
アンサンブル・ディ・ライエ*、
クリスチャン・ムースピール(指)*

録音:2010年11月&2021年1月(オーストリア、ウィーン)
作曲をフリードリヒ・チェルハに師事したオーストリアの作曲家、音楽理論家のクリスティアン・オフェンバウアー(1961-)は、ギリシャ出身の音楽家を両親に持つオーストリア・グラーツ出身のピアニスト、ヤンナ・ポリツォイデスのために2つの大規模な作品を書きました。オフェンバウアーのインスピレーションに満ちた音楽言語と、ポリツォイデスの繊細かつパワフルな演奏は、聴き手にとっても挑戦的でやりがいのある、喜びに満ちた音楽的発見の旅を約束してくれます。

SWR music
SWR-19111CD(6CD)
NX-E03
ミヒャエル・ギーレン・エディション 第10集


【CD1】
1-6. ベルント・アロイス・ツィンマーマン(1918-1970):ある若き詩人のためのレクイエム…初出音源
【CD2】
(1)リゲティ:レクイエム-ソプラノ、メゾ・ソプラノ、混声二部合唱とオーケストラのための…初出音源
(2)ジョージ・クラム(1929-):Star-Child 星の子-ソプラノ、児童の声、男声合唱、ベル、大オーケストラのための…初出音源
【CD3】
(1) ホルヘ E.ロペス(1955-):Breath - Hammer - Lightning- オーケストラのための…初出音源
(2) ロペス:Dome Peak- 部屋中に配置された82の楽器のための…初出音源
【CD4】
ルイジ・ノーノ(1924-1990):ヴァリアツィオーニ・カノニシェ- シェーンベルクの室内オーケストラのためのシリーズ Op.41に基づく- 室内オーケストラのための
建築家のカルロ・スカルパに、彼の無限の可能性に - オーケストラのための
進むべき道はない、だが進まなければならない…アンドレイ・タルコフスキー
(1987)
モートン・フェルドマン(1926-1987):コプトの光
【CD5】
ミヒャエル・ギーレン(1927-2019):シュテファン・ゲオルゲによる4つの詩- 混声合唱と19楽器のための…初出音源
ジェルジ・クルターグ(1926-):Stele ステーレ op. 33- 大オーケストラのための
マウリシオ・カーゲル(1931-2008):手紙- メゾ・ソプラノとオーケストラの演奏会用情景…初出音源
【CD6】
ピエール・ブーレーズ(1925-2016):リチュエル- ブルーノ・マデルナの追憶に- 8群のオーケストラのための
ノタシオン I-IV&VII - オーケストラのための
ジョン・ケージ(1912-1992):ピアノ協奏曲…初出音源
【CD1】
イゾルデ・ジーベルト、レナーテ・ベーレ(S)
リチャード・ソルター(Br)
ミヒャエル・ロトショップ、ベルンハルト・シア(ナレーター)
アンドレアス・ブライトシャイト(サウンドディレクター)
ケルン放送合唱団
南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル
ヨーロッパ合唱アカデミー
ベルリン放送合唱団
アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ・ジャズコンボ
バーデン=バーデン・フライブルクSWRSO
ミヒャエル・ギーレン(指)
録音:1999年4月17日(ライヴ)フライブルク、コンツェルトハウス(ドイツ)
【CD2】
(1)リリアーナ・ポリ、アイリーン・グブラット(S)
バーブルー・エーリクソン(A)
南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル
バイエルン放送合唱団
シュトゥットガルトRSO
ミヒャエル・ギーレン(指)
録音:1969年7月17日(ライヴ)
シュトゥットガルト、シュティフト教会(ドイツ)
(2)アルミン・ロジン(Tb)
クリストフォルス=カントライ・アルテンシュタイク
南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル
シュトゥットガルトRSO
クリトゥス・ゴットヴァルト、マンフレート・シュライアー、マリヌス・フォールベルク(指揮協力)
ミヒャエル・ギーレン(総指揮)
録音:1979年2月24日(ライヴ)
【CD3】
(1) バーデン=バーデン・フライブルクSWRSO
ミヒャエル・ギーレン(指)
録音:1993年9月20日(ライヴ)フランクフルト、アルテ・オパー(ドイツ)
(2) ※このアルバムは弱音と強音のダイナミクスの幅が非常に大きいため、再生時にはご注意いただけますようお願いいたします。
バーデン=バーデン・フライブルクSWRSO
オズワルド・サラベルガー、シュテファン・シュミット(指)
トーマス・ライジヒ(サウンドテクニック)
ミヒャエル・ギーレン(総指揮)
録音:1993年9月20日(ライヴ)フランクフルト、アルテ・オパー(ドイツ)
【CD4】
バーデン=バーデン・フライブルクSWRSO
ミヒャエル・ギーレン(指)
録音:1989年9月17日(ライヴ)1997年12月12日 フライブルク、コンツェルトハウス(セッション)
【CD5】
南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル
バーデン=バーデン・フライブルクSWRSO
ミヒャエル・ギーレン(指)
録音:2010年7月12日フライブルク、コンツェルトハウス(セッション)
2001年3月26日フライブルク、コンツェルトハウス(セッション)
1996年11月25,26日フライブルク、コンツェルトハウス(セッション)
1987年10月30日バーデン=バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ(セッション)
【CD6】
バーデン=バーデン・フライブルクSWRSO
クロード・エルフェ(P)
シュトゥットガルトRSO
録音:1990年9月19-21日バーデン=バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ…1-5(セッション)
2003年6月27日-7月4日フライブルク、コンツェルトハウス(セッション)
1975年6月21日 I(ライヴ)
ミヒャエル・ギーレン(1927-2019)の名演を集めた大人気シリーズの掉尾を飾る第10集。 今回は1945年以降に書かれた、ギーレンが得意とする「現代音楽」をフィーチャー。 8曲の初出音源とギーレン自身の2作品も含む興味深い作品集です。 ここで聴かれる作曲家のほとんどはギーレンと個人的に親しく、彼もこれらの作品を積極的にサポートしてい ました。中でもキューバ出身の作曲家、ホルヘ E.ロペスは、ギーレンによって作品を演奏されたことで世界 的知名度を獲得、このアルバムに収録されている「Breath ? Hammer ? Lightning」もギーレンがドイ ツ初演を行うなど彼の作品の普及に努めました。 また、活躍当時からマーラーやシェーンベルクなどの大編成の作品の解釈で定評のあったギーレンらしく、複 雑な書法で知られるアロイス・ツィンマーマンやリゲティの作品をはじめ、ジョージ・クラムやノーノ、ブーレーズ までレパートリーに加えており、ここでもギーレンの特徴ともいえる、スコアを隅々まで読み込んだ緻密な演奏 を聴かせます。

QUERSTAND
VKJK-2014(2CD)
縦長ブック仕様
シルエット〜追放された作曲家の管弦楽作品集
ウールフェルダー(1868-1946):闘牛士の血
ジョベール(1900-1940):映画「7 月14 日」の為の音楽からの組曲
カプラーロヴァー(1915-1940):ミニチュア組曲
ミヨー:ロンドンの謝肉祭 Op.172
ツファスマン(1906-1971):ジャズ組曲(オーケストレイション:アビャゾフ)
ロスラヴェッツ(1881-1944):室内交響曲
ヤン・ミヒャエル・ホルストマン(指)
シェーネベック中部ドイツ室内フィルハーモニー
ソフィア・ギュルバダモヴァ(P)

録音:2020年4月27-30日,5月5-8日 ドイツ シェーネベック
これは大変意欲的な CD です。20 世紀の作曲家で何らかの理由でひどい不遇 をかこった人たちの作品を集めています。ベンノ・ウールフェルダー(1868-1946)はドイ ツ、バイロイトの生まれ。ユダヤ系だったためにナチの台頭からアルゼンチンに亡命 した。モーリス・ジョベール(1900-1940)はニース生まれのフランスの作曲家。1930 年 代に映画音楽で名を派したが、40 歳で早世してしまった。ヴィーチェスラヴァ・カプラ ーロヴァー(1915-1940)はブルノの生まれ。プラハ、さらにパリで学び、当時まだ珍し かった女性作曲家として大きな注目を浴びた。しかしフランスにドイツが侵攻すると 南仏モンペリエに逃れ、病気のため僅か 25 歳で亡くなった。ダリウス・ミヨー(1892-1974)は長命したためフランスの作曲家として知られるが、ユダヤ系だったため第二 次世界大戦中は米国に移住していた。アレクサンドル・“ボブ”・ツファスマン(1906-1971)はソ連における代表的ジャズ・ピアニスト。作曲家としても活躍したが、当然ソ 連ではジャズは弾圧の対象になっていた。古いジャズに近代クラシック音楽を混ぜあ わえたような作風は西側では見られないものだ。ニコライ・アンドレーヴィチ・ロスラヴ ェッツ(1881-1944)は、ロシア・アヴァンギャルドの旗手だったが、後にソ連政府、音 楽界から抹殺状態になり、ごく近年になるまで再評価が進まなかった。 ヤン・ミヒャエル・ホルストマンは、1968 年、フランクフルト・アム・マインの生まれ。長ら く歌劇の指揮者として活躍した後、2019 年からシェーネベック中部ドイツ室内フィ ルハーモニーの首席指揮者を務めています。 ハードカヴァーのブック仕様で、解説も充実しています。

BR KLASSIK
BR-900203(3CD)
NX-D09
メシアン:我らの主イエス・キリストの変容 他

【CD1.2】
我らの主イエス・キリストの変容-混声合唱、7つの楽器の独奏と大オーケストラのために

【CD3】
ミの為の詩-ソプラノとオーケストラのために
クロノクロミー-大オーケストラのために
【CD1.2】ピエール=ロラン・エマール(P)
リオネル・コテ(Vc)
ヘンリク・ヴィーゼ(Fl)
シュテファン・シリング(Cl)
クリスティアン・ピルツ(シロリンバ)
グイド・マーグランダー(マリンバ)
イェルク・ハンナバッハ(ヴィブラフォン)
オ・ムンヨン(T)
マティアス・エットマイアー(Bs)
バイエルン放送cho
バイエルンRSO
ケント・ナガノ(指)

【CD3】
ジェニー・ダヴィエ(S)
バイエルンRSO
ケント・ナガノ(指)


クロノクロミー-大オーケストラのために

録音:ミュンヘン(ドイツ)全てライヴ
2017年6月20-23日 フィルハーモニー・イン・ガスタイク、2019年2月11-15日 ヘルクレスザール、2018年7月3-6日 ヘルクレスザール
アシスタントに指名されていたのがケント・ナガノ。メシアンから高く評価されていたケント・ナガノは、その後もメシ アン作品を積極的にプログラムに採り入れてきました。2000年にベルリン・フィルと録音した「トゥーランガリラ交響 曲」(2000年)は、隅々まで解釈されて明晰に聞こえる演奏で、"複雑、難解"といった聴き手が持つこの作 品のイメージを根本的に変えるほどの鮮烈な印象を与えるなど、現代最高のメシアン指揮者の一人と見なされ ています。 この3枚組は、そんなケント・ナガノによるメシアンの3作品のライヴ録音を収録。メインとなるのは1965年から 1969年に書かれた、5管編成の巨大オーケストラ、100人の合唱団、ソリストと打楽器を含む7つの独奏楽器 を要する『われらの主イエス・キリストの変容』で、ピアノを担当するのはおなじみピエール=ロラン・エマール、また 美しいチェロのソロを披露するのはバイエルンRSOの首席チェロ奏者を務めるリオネル・コテという期待 に違わぬもの。大編成のオーケストラが紡ぎ出す複雑なリズムと、陶然とするような響きをかいくぐって聞こえてくる 鳥の声や合唱による神秘的なコラールなど、メシアンの創作の頂点ともいえる作品を存分に楽しませてくれま す。他にはメシアンの最初の妻クレール・デルボスに捧げられた「ミの為の詩」、やはり鳥の声が重要な働きを見 せる「クロノクロミー」を収録。

Capriccio
C-5350(1CD)
NX-B05
シュニトケ(1934-1998):映画音楽集 第5集
昼間の星(1966)
ハーディ-ガーディ II - 鐘 - 狙撃者
最愛の人(1985)
セルギー神父(1978)

全てフランク・シュトローベルによる組曲編
ベルリン放送cho
ベルリンRSO
フランク・シュトローベル(指)

録音:2018年3月8-10日
ユダヤとドイツの血を引く作曲家シュニトケは、少年時代からドイツ語を使い12歳の時には父親の赴任地ウィーンで最初の音楽教育を受けました。14歳の 時にモスクワに転居し、27歳でモスクワ音楽院を卒業、翌年から10年間はモスクワ音楽院の講師を務めましたが、その後は一時、1960年代から手掛けて いた映画音楽の作曲で糊口をしのいでいました。彼は1984年までに66作の映画音楽を作りましたが、これらには「polystylis=多様式主義者」と自称す る彼の作曲スタイルのさまざまな形が示されており、疑似バロック風の美しい旋律を持つ曲から、実験的な曲まで、多彩な作品が含まれています。プロコフィエ フの『イワン雷帝』をはじめとする数々の映画音楽の復刻で知られるフランク・シュトローベルは、シュニトケの映画音楽の紹介に熱心に取り組んでおり、これま でにも『無名の俳優の物語』や『歯科医の冒険』などのサウンド・トラックを組曲に再編してきましたが、今回は『昼間の星』『最愛の人』『セルギー神父』の3編 の音楽を組曲に編成し、音による物語を存分に聴かせます。

Altus
ALT-496(1CD)
ゴロワノフの芸術第2集
ムソルグスキー:組曲『展覧会の絵』(ラヴェル編)
 ポロネーズ(歌劇『ボリス・ゴドゥノフ』より)*
 モスクワ河の夜明け(歌劇『ホヴァンシチーナ』前奏曲)#
チャイコフスキー:序曲『1812年』##
ニコライ・ゴロワノフ(指)
モスクワRSO

モノラル録音:1953年3月24日 1950年6月7日*、1947年10月17日# 1948年2月7日##
ムラヴィンスキーと対を成すロシアのカリスマにして、強烈な爆演で知られる伝説的指揮者ニコライ・ゴロワノフの音源をALTUS渾身のマス タリングで発売!脳も灼けつく怒涛の大演奏、異様な指揮者の存在感が生む空前の大迫力。ここまで熾烈な演奏はそうありません。「展覧会の絵」や「1812年」 といった大管弦楽のエネルギーを存分に味わえる濃厚作品を収録。
「〈金管楽器の咆哮〉という言葉が使われるが、ゴロワノフの演奏は、まさにこの言葉の通りです。咆哮とは獣が何かに対して本能的、直観的に叫び声をあげ ることで、決して理性的なものとは相いれない。ゴロワノフの演奏での金管楽器の鳴らし方は、理性を失う寸前のようなスリルと興奮がある」「「展覧会の絵」では 冒頭の脂ぎったトランペットから早くも金管楽器が爆発。さらに独自のカットや打楽器の追加をし、曲を完全にゴロワノフ調に塗りつぶしている」「「1812年」も 凄い。開始して間もなく最初に盛り上がるところがあるが、そこからしてすでに正気ではない。その興奮も音楽をねじ曲げるようなリタルダンドでいったん落ち着 かせるが、主部に入ると小太鼓を追加して大暴れしている」(平林直哉氏の解説より)

新書館
DB21-0201(Bluray)
税込定価
マリインスキー・バレエ〜「ジゼル」 [出演]
ジゼル:ディアナ・ヴィシニョーワ
アルブレヒト:マチュー・ガニオ(パリ・オペラ座バレエ)
ハンス:イーゴリ・コルプ
ミルタ:エカテリーナ・イワンニコワ
ベルタ(ジゼルの母):ワレリア・カルピーナ
バチルド:エレーナ・バシェノワ
太刀持ち:アレクセイ・ネドヴィガ
公爵:ウラディーミル・ポノマリョフ
モンナ(ドゥ・ウィリ):クセーニャ・オストレイコフスカヤ
ズルマ(ドゥ・ウィリ):ディアナ・スミルノワ
ペザント・パ・ド・ドゥ:レナータ・シャキロワ/フィリップ・スチョーピン
ほかマリインスキー・バレエ
[STAFF]
芸術監督:ワレリー・ゲルギエフ
振付:ジャン・コラーリ/ジュール・ペロー/マリウス・プティパ
音楽:アドルフ・アダン
台本:ジュール・アンリ・ヴェルノワ・ド・サン・ジョルジュ/テオフィル・ゴーティエ/ジャン・コラーリ
舞台美術:イーゴリ・イワノフ
衣裳:イリーナ・プレス
指揮:ワレリー・オフシャニコフ
演奏:マリインスキー劇場O

収録:2016年7月11,13日マリインスキー劇場
マリインスキー劇場が誇る大バレリーナ、ヴィシニョーワとパリ・オペラ座の美しきエトワール、ガニオ。 それぞれのカンパニーを代表するスーパースターが出逢い、新たなケミストリーが生まれた奇跡のような時間「ジゼル」に新たな決定盤が誕生!
新書館
DB21-0202(Bluray)
税込定価
マリインスキー・バレエ〜「ライモンダ」 [出演]
ライモンダ:ヴィクトリア・テリョーシキナ
ジャン・ド・ブリエンヌ:ザンダー・パリッシュ
アブデラフマン:コンスタンチン・ズヴェレフ
クレマンス:エカテリーナ・チェブィキナ
アンリエッタ:ナデージダ・バトーエワ
ほか マリインスキー・バレエ/ワガノワ・バレエ・アカデミー
[STAFF]
芸術監督:ワレリー・ゲルギエフ
振付:マリウス・プティパ
改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ
追加振付:フョードル・ロプホーフ
音楽:アレクサンドル・グラズノフ
美術:シモン・ヴィルサラーゼ
衣裳:エレーナ・ザイツェワ(ヴィルサラーゼのスケッチに基づく)
指揮:ワレリー・ゲルギエフ
演奏:マリインスキー劇場O

収録:2018年5月26日 マリインスキー劇場
マリウス・プティパ最後の傑作をこのバレエが生まれたマリインスキー劇場による豪華絢爛なプロダクションでお届けする。 音楽性にあふれたプリマ、テリョーシキナと中世の美しい騎士にふさわしい貴公子パリッシュの共演。 マリインスキー劇場総監督である巨匠ゲルギエフがグラズノフの珠玉の名曲を自ら指揮する。
新書館
BD21 0303(Bluray)
税込定価
マリインスキー・バレエ〜「海賊」 [出演]
コンラッド:ティムール・アスケロフ
メドーラ:アリーナ・ソーモワ
アリ:キム・キミン
ギュルナーラ:ナデージダ・バトーエワ
ランケデム:フィリップ・スチョーピン
ビル バント:イスロム・バイムラードフ
パシャ:ソスラン・クラエフ
オダリスク:ダリア・イオノワ/マリア・ホーレワ/アナスタシア・ニュイキナ
ほか マリインスキー・バレエ/ワガノワ・バレエ・アカデミー
[STAFF]
芸術監督:ワレリー・ゲルギエフ
原振付:マリウス・プティパ
振 付:ピョートル・グーゼフ
音楽:アドルフ・アダン/チェーザレ・プーニ/レオ・ドリーブ/
リッカルド・ドリゴ / ペーター・オルデンブルク
舞台美術:テイムラス・ムルヴァニーゼ
衣裳:ガリーナ・ソロヴィヨワ
照明:ウラジーミル・ルカセーヴィチ
指揮:アレクセイ・レプニコフ
演奏:マリインスキー劇場O

収録:2019年6月 マリインスキー劇場
いまもっとも注目のダンサー、キム・キミンの初の映像が登場! 共演はソーモワ、アスケロフ。新星マリア・ホーレワも出演。

Etcetra
KTC-1647(1CD)
私的演奏協会の音楽 Vol.6
レーガー:アイヒェンドルフの詩による「ロマンティックな組曲」Op.125(シェーンベルク&ルドルフ・コーリッシュ編曲/室内アンサンブル版)
ウェーベルン:パッサカリア Op.1(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)、
 リルケの詩による2つの歌 Op.8*、
 4つの歌 Op.13*
ツェムリンスキー:詩篇第23篇 Op.14(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)
ヘンク・グイタルト(指)、
グルッポ・モンテベロ、
アンナ・ルツィア・リヒター(S)*
シェーンベルクが1918年に設立し、自身と同時代の作曲家の交響曲や管弦楽曲などを室内楽編成に編曲し演奏していた「私的演奏協会」。その演奏会は、最終的には計113回も開かれたということです。『私的演奏協会の音楽』は、シェーンベルク・アンサンブルを創設し、シェーンベルク・クヮルテットのヴィオリストとして数多くの録音に参加した新ウィーン楽派のスペシャリスト、ヘンク・グイタルトと、グイタルトによるアンサンブル・プロジェクト「グルッポ・モンテベロ」によって、シェーンベルクの仲間や弟子たちがアレンジした様々な室内楽バージョンを取り上げ、「私的演奏協会」の音楽を現代に再現するという人気シリーズです。
第6弾となる今回は、「私的演奏協会」の設立者であるシェーンベルクが編曲した、レーガーの「ロマンティックな組曲」はもちろんのこと、新ウィーン学派を得意とするヘンク・グイタルトとグルッポ・モンテベロの編曲によるウェーベルンも収録され充実の内容です!グルッポ・モンテベロの巧みなアンサンブルをご堪能ください!

Indesens
INDE-035(1CD)
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイズー(トリスタンとイゾルデ)」〜 イゾルデの歌唱を中心とする室内楽編曲版(編曲:ジャン=ピエール・アルノー) アンサンブル・カルペ・ディエム、
クリスティーヌ・シュヴェツェール(S)、
ランベール・ウィルソン(語り)
、ジャン=ピエール・アルノー(指)

録音:2006年12月&2011年6月、パリ(フランス)
ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ(ここではトリスタンとイズー)」のイゾルデの歌唱を中心とした14曲を、ソプラノと10の楽器による「11重奏」へとジャン=ピエール・アルノーがアレンジした「室内楽版」。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ハープ、フルート、オーボエ、トランペット、ハープ、ティンパニで構成されるアンサンブルがクリスティーヌ・シュヴェツェールの歌声を引き立て、編成はコンパクトながらもスケールの大きなワーグナーを披露してくれています。


Opus Arte
OA-1338BD(15DVD)
NX-M02


OABD-7292BD
(15Bluray)
NX-M02
英国ロイヤル・バレエ「ザ・コレクション」BOX
【Disc 1】ジゼル(2014)
音楽:アダン
【Disc 2】ラ・バヤデール(2009)
音楽:ミンクス
【Disc 3】ドン・キホーテ(2013)
音楽:ミンクス
【Disc 4】眠れる森の美女(2006)
音楽:チャイコフスキー
【Disc 5】くるみ割り人形(2009)
音楽:チャイコフスキー
【Disc 6】白鳥の湖(2009)
音楽:チャイコフスキー
【Disc 7】シルヴィア(2005)
音楽:ドリーブ
【Disc 8】ラ・フィーユ・マル・ガルデ(2015)
音楽:エロール
【Disc 9】ラプソディ/二羽の鳩(2016)
(1) ラプソディ
音楽:セルゲイ・ラフマニノフ
(2)二羽の鳩
音楽:アンドレ・メサジェ
【Disc 10】アシュトン・セレブレーション(2013)
(1)ラ・ヴァルス
小林ひかる/平野亮一/サマンサ・レイン
(2) タイスの瞑想曲
リャーン・ベンジャミン/ワレリー・フリストフ
(3) 春の声
崔由姫/アレクサンダー・キャンベル
(4) モノトーンズ I & II
高田茜/マリアネラ・ヌニェス/フェデリコ・ボネッリ/エドワード・ワトソン
(5) マルグリットとアルマン
タマラ・ロホ/セルゲイ・ポルーニン/ギャリー・エイヴィス
振付:フレデリック・アシュトン
【Disc 11】ロミオとジュリエット(2012)
音楽:プロコフィエフ
【Disc 12】マイヤリング(うたかたの恋)(2009)
ルドルフ皇太子:エドワード・ワトソン
マリー・ヴェッツェラ:マーラ・ガレアッツィ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:フランツ・リスト
【Disc 13】不思議の国のアリス(2011)
音楽:ジョビィ・タルボット
【Disc 14】冬物語(2014)
音楽:ジョビィ・タルボット
【Disc 15】マクレガー・トリプル・ビル(クローマ/インフラ/リーメン)(2006-09)
【Disc 1】
ジゼル:ナタリア・オシポワ
アルブレヒト:カルロス・アコスタ
振付:マリウス・プティパ
【Disc 2】
ニキヤ:タマラ・ロホ
ソロル:カルロス・アコスタ
ガムザッティ:マリアネラ・ヌニェス
振付:ナタリア・マカロワ
【Disc 3】ド
キトリ:マリアネラ・ヌニェス
ドン・キホーテ:クリストファー・サウンダース
振付:カルロス・アコスタ
【Disc 4】
オーロラ姫:アリーナ・コジョカル
フロリムント:フェデリコ・ボネッリ
リラの精:マリアネラ・ヌニェス
振付:マリウス・プティパ
【Disc 5】
こんぺい糖の精:吉田都
王子:スティーヴン・マクレー
振付:ピーター・ライト
【Disc 6】
オデット:マリアネラ・ヌニェス
ジークフリート王子:ティアゴ・ソアレス
振付:アンソニー・ダウエル
【Disc 7】
シルヴィア:ダーシー・バッセル
アミンタ:ロベルト・ボッレ
振付:フレデリック・アシュトン
【Disc 8】
リーズ:ナタリア・オシポワ
コーラス:スティーヴン・マクレー
振付:フレデリック・アシュトン
【Disc 9】
(1) ナタリア・オシポワ
スティーヴン・マクレー
振付:フレデリック・アシュトン
(2)娘:ローレン・カスバートソン
若者:ワディム・ムンタギロフ
ジプシーの娘:ラウラ・モレーラ
その恋人:平野亮一
振付:フレデリック・アシュトン
【Disc 10】
(1)小林ひかる/平野亮一/サマンサ・レイン
(2) リャーン・ベンジャミン/ワレリー・フリストフ
(3) 崔由姫/アレクサンダー・キャンベル
(4) 高田茜/マリアネラ・ヌニェス/フェデリコ・ボネッリ/エドワード・ワトソン
(5) タマラ・ロホ/セルゲイ・ポルーニン/ギャリー・エイヴィス
振付:フレデリック・アシュトン
【Disc 11】
ジュリエット:ローレン・カスバートソン
ロミオ:フェデリコ・ボネッリ
振付:ケネス・マクミラン
【Disc 12】マイヤリング(うたかたの恋)(2009)
ルドルフ皇太子:エドワード・ワトソン
マリー・ヴェッツェラ:マーラ・ガレアッツィ
振付:ケネス・マクミラン
【Disc 13】
アリス:ローレン・カスバートソン
ハートのジャック:セルゲイ・ポルーニン
振付:クリストファー・ウィールドン
【Disc 14】
レオンティーズ:エドワード・ワトソン
ハーマイオニー:ローレン・カスバートソン
バーディタ:サラ・ラム
パウリーナ:ゼナイダ・ヤノウスキー
フロリツェル:スティーヴン・マクレー
ポリセネス:フェデリコ・ボネッリ
振付:クリストファー・ウィールドン
【Disc 15】
タマラ・ロホ(クローマ)
フェデリコ・ボネッリ(クローマ)
エドワード・ワトソン(クローマ/インフラ/リーメン)
サラ・ラム(クローマ/リーメン)
ローレン・カスバートソン(インフラ/リーメン)
スティーヴン・マクレー(リーメン)
振付:ウエイン・マクレガー

収録総時間:約36時間8分
音声:PCMステレオ2.0/DTS5.0(DVD)
PCMステレオ2.0/DTS-HDマスターオーディオ5.0(Blu-ray)
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
Blu-ray・・・片面二層ディスク 1080i High Definition
バレエ・リュスで活躍したデイム・ニネット・ド・ヴァロワが1931年にロンドンに設立し たバレエ団がいく度かの変遷を経て1956年に英国王室の詔勅(ロイヤル・チャー ター)を受け、コヴェント・ガーデン王立歌劇場に本拠をおく王立バレエ団(英国ロ イヤル・バレエ)となりました。設立当初からのアシュトンやマクミランに代表される 演劇性の高い振付は同バレエ団の伝統として脈々と現代に受け継がれていま す。 本コレクションは2016年、英国ロイヤル・バレエのロイヤル・チャーター60周年を 記念して、世界のバレエ界の頂点に輝く同バレエ団のクラシック・バレエの代表作 にコンテンポラリー作品を加えたレパートリーを大集成。ロホ、ヌニェス、コジョカル、 吉田都、カスバートソン、アコスタ、マクレー、ワトソン、ボネッリ、2016年にプリン シパルに昇格した高田茜、平野亮一も登場、綺羅星を並べるスターダンサー出 演の「ザ・コレクション」の名に相応しい英国ロイヤル・バレエの精華を、すべてのバ レエ愛好家にお届けします。多くの図版、写真を含む豪華解説書付!


ALPHA
ALPHA-654(7CD)
NX-D11
アニマ・エテルナ・ブリュッヘBOX 〜国民楽派からガーシュウィンまで〜
【DISC 1】
リスト:死の舞踏 S.126
ハンガリー狂詩曲第1番ヘ短調 S.244
交響詩 「レ・プレリュード」 S.97
ハンガリー狂詩曲 第3番ニ長調 S.244
交響詩 「揺り籠から墓場まで」 S.107
交響詩 「マゼッパ」 S.100
【DISC 2】
オルフ:世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
【DISC 3】
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」 Op. 35
 序曲「ロシアの謝肉祭」 Op. 36
ボロディン:中央アジアの平原にて
 歌劇「イーゴリ公」〜だったん人の踊り
【DISC 4】
J・シュトラウス:トリッチ・トラッチ・ポルカ Op. 214
喜歌劇「こうもり」序曲
チャルダーシュ 〜喜歌劇「こうもり」RV 503より
ワルツ「北海の絵」 Op. 390
ポルカ「突進」 Op. 348
新ピツィカート・ポルカ Op. 449
常動曲 Op. 257(第2版)
ワルツ「春の声」 Op. 410
喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
ワルツ「美しく青きドナウ」 Op. 314
エジプト行進曲 Op. 335
ポルカ「ハンガリー万歳!」 Op. 332
フリオーゾ・ポルカ Op. 260
【DISC 5】
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調 Op. 36
組曲「くるみ割り人形」 Op. 71a
【DISC 6】
ヤナーチェク:シンフォニエッタ Op. 60
ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調 Op.95「新世界より」
【DISC 7】
ガーシュウィン:キャットフィッシュ・ロウ (スティーヴン・D.ボーウェン編)
歌劇「ポーギーとベス」による組曲
サマータイム〜歌劇「ポーギーとベス」より
シュトラウス流
パリのアメリカ人
わたしの愛する男 〜ミュージカル「レディ・ビー・グッド」より
あの人は逝ってしまった〜歌劇「ポーギーとベス」より
アイ・ガット・リズム
ラプソディ・イン・ブルー (ファーディ・グロフェ、ポール・ホワイトマン編曲、ジャズバンドとピアノ版)
アニマ・エテルナ・ブリュッヘ(古楽器使用)
ジョス・ファン・インマゼール(指)

【DISC 1】
リアン・デ・ヴァール(P/パリのエラール1886年製オリジナル)
録音:2003年9月、コンセルトヘボウ、ブリュッヘ、ベルギー
※ ブックレットにミスプリントがあり、トラック2が「in F」となっております。正しくは「in F minor」です。ご了承ください。
【DISC 2】
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント、カンターテ・ドミノ(合唱)
徐藝俐(イェリー・スー)(S)
イヴ・サーレンス(T)
トーマス・バウアー(Br)
録音:2014年2月、コンセルトヘボウ、ブリュッヘ、ベルギー
※ブックレットのトラック表記にミスプリントがあり、トラック25の表記がなく、代わりにトラック12-14がもう一度表記されています。ご了承ください。
【DISC 3】
ミドリ・ザイラー(Vn)
録音:2004年6月、コンセルトヘボウ、ブリュッヘ、ベルギー
【DISC 4】
録音:1999年9月、アルスナル、メス、フランス
【DISC 5】
録音:2000年、パレ・デ・ボザール、ブリュッセル、ベルギー
【DISC 6】
ファンファーレ・ヤナーチェク(古楽器使用)
録音:2016年3月、コンセルトヘボウ、ブリュッヘ、ベルギー
【DISC 7】
クラロン・マクファーデン(S)
バルト・ファン・カネヘム(P/スタインウェイ1906年製オリジナル)
録音:2017年3月、デ・シンヘル、アントウェルペン& コンセルトヘボウ、ブリュッヘ、ベルギー

※DISC7は収録時間が86分以上のため、一部のプレイヤーでは再生できない場合があります。
現代のピアノではなく、19世紀以前の作曲家たちが知っていた当時のモデルの歴史的ピアノを早くから弾きこなし、バロックやモーツァルトから ドビュッシー、ラフマニノフに至る広範な演目で「作曲当時の姿」を解き明かしてきた古楽大国ベルギーの才人ジョス・ファン・インマゼール。信 頼できる古楽器奏者たちを集めてのアニマ・エテルナ(現在の呼称は拠点都市の名を冠しての「アニマ・エテルナ・ブリュッヘ」)では、モーツァル トのピアノ協奏曲に始まりベートーヴェン作品での画期的録音で注目を集めましたが、その後Zig-Zag Territoiresではヨハン・シュトラウ ス、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、さらにオルフやガーシュウィン……と、オーケストラ演奏の王道演目にどんどん切り込み、その発表当初の 響きを探り続け世界を驚かせました。同レーベルの音源を受け継いだAlphaからは、ベートーヴェンの交響曲全集やフランス音楽BOXに続 いて今回、ロマン派以降の作曲家たちのBOXが登場。2018年にAlphaから発表されたガーシュウィン古楽器演奏アルバム(!)まで含め、 客観性を重視しながらパッションに溢れた妥協のない解釈の数々を、改めて味わい尽くす好企画となっています。 なおDISC7は86分を超える収録時間のため、一部のプレイヤーでは正常に再生できない場合があります。商品の仕様となりますので、ご 了承ください。またブックレットに一部誤記がございますが、そのままでのご提供となります。

ONDINE
ODE-1396(1CD)
NX-B04

NYCX-10245(1CD)
国内盤仕様
税込定価
アメリカの眺望
チャールズ・マーティン・レフラー(1861-1935):ティンタジレスの死 Op. 6(1897)
カール・ラッグルズ(1876-1971):エヴォケーション(1943 管弦楽版)
ハワード・ハンソン(1896-1981):夜明け前 Op. 17(1920)…世界初録音
ヘンリー・カウエル(1897-1965):オーケストラのための変奏曲(1956)
デルフィーヌ・デュピュイ(ヴィオラ・ダモーレ)
バスク国立O
ロバート・トレヴィーノ(指)

録音:2020年9月15-19日
※国内仕様盤には谷口昭弘氏による日本語解説が付属します。
ロバート・トレヴィーノとバスク国立Oによる2枚目のアルバムは、19世紀から20世紀にかけて活躍した4人のアメリカ人作曲家の作品集。 アメリカ生まれのトレヴィーノはこのCDの原盤解説(英語)の中で「ガーシュウィン、コープランド、バーンスタインだけがアメリカ音楽ではない」「多様な文化的 背景を持った個人が相互に感化し、影響し、結びつきながら大きな理想を追求してゆくことがアメリカ的」と語り、作風の異なる4人の作曲家を通して、見過 ごされがちなアメリカ音楽の側面を伝えます。 チャールズ・マーティン・レフラーはベルリンに生まれ、欧州を転々とした後に1882年に渡米し、ボストンSOのヴァイオリン奏者としても活躍しました。「ア ルザスの作曲家」と自称し、その作風はフランス印象派の流れを感じさせます。メーテルリンクの人形芝居に想を得た「ティンタジールの死」は26分ほどの 堂々たる交響詩で、レフラーが好んだヴィオラ・ダモーレが活躍します。評論家のティム・ペイジはこの作品を「リムスキー=コルサコフの『シェエラザード』をフォー レがオーケストレーションし直したものと思えばイメージがつかめるだろう」と評しています。 「無調の人」として知られるカール・ラッグルズは、生前は作曲よりも絵を描くことを好んだというエピソードがあります。残された音楽作品は極端に少ないなが ら、その厳格で突き詰めた作曲技法は近年再評価されています。「エヴォケーション」は4楽章で10分ほどの曲。ラッグルズの特徴である緻密な管弦楽法が 示されています。 3人目は保守的な新ロマン主義音楽の作曲家ハワード・ハンソン。「夜明け前」は彼の若き日の作品で、今回が世界初録音となります。7分弱の短い曲で すが、R・シュトラウスを思わせる壮大な響きで雄大な自然が感じさせます。 ヘンリー・カウエルはトーン・クラスターなど実験音楽で知られる人。その先進的な作風は後続世代に大きな影響を与えました。演奏時間20分ほどの「オーケ ストラのための変奏曲」は後期の作品。実験的な要素は影をひそめているものの、サックスの美しい響きや、ピアノやパーカッションの活躍など、次々と変化す る情景が見事です。
ONDINE
ODE-1355(1CD)
NX-B04
ペトリス・ヴァスクス(1946-):管弦楽作品集
オーボエ協奏曲(2018)…世界初録音
メッセージ(1982)
ラウダ(1985)
アルブレヒト・マイヤー(Ob)
ラトヴィア国立SO
アンドリス・ポガ(指)

録音:2020年7月16-17日、2020年7月20-21日
現代ラトヴィアを代表する作曲家の一人、ペトリス・ヴァスクス。初期の作品こそ前衛の最先端を行っていたものの、20世紀の終わり頃にはラトヴィア 民謡の素材を効果的に用いた平明な作風へと移行。その頃から注目が高まり、21世紀になると世界中で演奏されるようになりました。 このアルバムに収録されている3つの作品の中で、とりわけ注目度が高いのは名手アルブレヒト・マイヤーがソロを務める「オーボエ協奏曲」でしょう。この 曲は、ラトヴィアが「第一共和国」(1940年にソビエト連邦に占領、併合されて一旦消滅)として第一次世界大戦後の1918年に独立を宣言してか ら100年を経た記念として作曲されたもの。「朝の牧歌」と題された第1楽章は、朝霧を思わせるオーケストラの淡い響きから立ち上がる凛としたオー ボエの旋律が印象的。音楽は少しずつ力強さを増し終盤で輝かしい盛り上がりを見せます。続く第2楽章、スケルツォは少し哀愁を帯びた民謡風の 舞曲に変化。中間部には技巧的なカデンツァが置かれ、最後に圧倒的なオーケストラの盛り上がりを見せます。そして「夕べの牧歌」と題された第3 楽章では、朝とは違う喧騒を残した風景の中をオーボエの旋律が漂います。曲の終わりでは鳥の声を模すオーボエとパーカッションが絶妙な絡みを見 せ、希望を感じさせつつ全曲を閉じます。ヴァスクスの祖国と平和への思いが凝縮した聴きごたえのあるこの協奏曲は、こちらが世界初録音となりま す。 1980年代の2作品「メッセージ」と「ラウダ」は、どちらもラトヴィアがソ連から再度の独立を試みている頃に書かれており、怒りや不安、絶望などの感情 も垣間見えるとともに、祈りや希望も描かれています。

H.M.F
HMM-902370(1CD)
ケラス、ツィンマーマン、ロトの「ドン・キホーテ」
R・シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
ロマンス (1883)〜チェロと管弦楽のための
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)、
タベ ア・ツィンマーマン(Va)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
ケルン・ギュルツェニヒO

録音:2019年1、2、7月/ギュルツェニヒOリハーサル場(ケルン)
今やリリースするディスクがすべてニュースとなるフランソワ=グザヴィエ・ロト。彼はR・シュトラウスに並々ならぬ情熱を示し、6年ほど前にバーデ ン=バーデン&フライブルク南西ドイツRSOと交響詩全集を完成しています。 そのロトが「ドン・キホーテ」と「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」に再挑戦。今回はケルン・ギュルツェニヒOで、「ドン・キホーテ」 の独奏者がジャン=ギアン・ケラスとタベア・ツィンマーマンという2 大スターなのも注目です。
短期間で再録音の理由は、「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」が1895年11月に、「ドン・キホーテ」が1898年にギュルツェニヒO により初演されていることによります。ロトはギュルツェニヒOが世界初演したマーラーの交響曲第5番を2017年に、交響曲第3番を2019年に録 音していて、そのシリーズとなります。
「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」と「ドン・キホーテ」は、「ツァラツストラはかく語りき」を間にはさんだシュトラウス30代前半の力作。 どちらも架空の人物の気まぐれな冒険をオーケストラの機能を駆使して描いています。
「ドン・キホーテ」は事実上二重協奏曲で、とりわけ主役ドン・キホーテ役のチェロは大物が起用されます。ケラスはまさに適任で、ロトと音楽性も共通する だけでなく、オーケストラという権力とそれに立ち向かうチェロを演じる役者ぶりに感心させられます。
さらにサンチョ・パンサ役のタベア・ツィンマーマンの圧倒的な存在感。これくらいサンチョが雄弁だと、音楽がますます映像的で面白くなります。曲を知り尽 くしたロトの自在な表現も神業。ゆかりの深いギュルツェニヒOから極彩色の絵巻と悲哀を引き出します。 ★2つのピカレスク・ロマンに満腹となったデザートとして、ケラスとロトがシュトラウス初期の美しいロマンスを奏でます。シューマンとブラームスの系譜上のあ るドイツ的な歌をしっとりと聴かせてくれます。 (Ki)

ARTHAUS
10-9440BD(Bluray)
『パラード/プルチネルラ』 ■『パラード』
振付:レオニード・マシーン
台本:ジャン・コクトー
音楽:エリック・サティ
装置&衣裳:パブロ・ピカソ
出演者:マヌエル・パルッチーニ(中国の奇術師)、サラ・ローロ、ミケーレ・サトリアーノ(アクロバット師)、クリスティアーナ・ミリリアーノ(アメリカの少女)、ジャコモ・カステッラーナ(フランス人マネジャー)、ロイック・ピロー(アメリカ人マネジャー)、ルカ・ドッターヴィオ、ルイジ・コッラード(馬)
■『プルチネルラ』
台本&振付:レオニード・マシーン
音楽:イーゴル・ストラヴィンスキー(ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージの音楽から)
装置&衣裳:パブロ・ピカソ
出演者:クラウディオ・コチーノ(プルチネルラ)、レベッカ・ビアンキ(ピンピネッラ)、マリアンナ・スリアーノ(プルデンツァ)、エレーナ・ビディーニ(ロゼッタ)、マルコ・マランジョ(魔術師)、ジュゼッペ・デパーロ(カビエッロ)、ジャコモ・ルーチ(フロリンド)、マヌエル・ザッパコスタ(医者)、マッシモ・ペルジーニ(タルタッリア)、ルカ・ドッターヴィオ(バッボ)、ジャコモ・カステッラーナ、ルイジ・コッラード、ジョヴァンニ・カステッリ、マッシミリアーノ・リッツォ(4人のプルチネルラ

ローマ歌劇場バレエ団
エレオノラ・アッバニャート(芸術監督)

収録:2017年7月27日〜29日ポンペイ大劇場
(Blu-ray)
画面:1080i/16:9/Full HD
音声:PCMステレオ
リージョン:All
原語:イタリア語
字幕:英独仏伊,日本語
63分
映像監督:パオロ・サントーニ
バレエ・リュスを率いたセルゲイ・ディアギレフが活躍した20世紀初頭のパリには才能ある芸術家が集まり、後世の残る作品を次々と生み出しました。この映像 は、その時代の数ある名作からパブロ・ピカソが衣装と舞台装置を手掛けた、サティの『パラード』とストラヴィンスキーの『プルチネルラ』の2つのバレエ作品を 収録。ピカソのイタリア訪問100周年を記念して、古代ローマ・ポンペイ遺跡の中の野外大劇場で行われた公演の模様です。さらには、レオニード・マシーンの振 付など初演の舞台を再現した内容にも注目。パリ・オペラ座バレエのエトワール、エレオノラ・アッバニャートが芸術監督を務めるローマ歌劇場バレエのダンサーた ちの、見事な踊りが、初演当時の雰囲気を伝え、現在見てもまったく古びないカラフルな舞台は必見です。
ピカソの色彩とサティの奇抜な音楽、そしてコミカルで軽やかな愉悦が溢れ出す『パラード』。月明かりに照らされた美しいナポリの夜を模したピカソの舞台画と ディアギレフの提案で、ペルゴレージの音楽から選んだものをバロックの組曲風に並べ、そこにストラヴィンスキーならではのモダンなオーケストレーションを施した 『プルチネルラ』。ピカソがデザインしたバレエ・リュスの名作を現代のポンペイで観られる、貴重な映像作品です。 (Ki)

Hanssler
HC-21013(1CD)
モーツァルト:セレナード、他
(1)セレナード第6番ニ長調K.239「セレナータ・ノットゥルナ」
(2)自動オルガンのためのアダージョとアレグロ ヘ短調 K.594
(3)アダージョとフーガ ハ短調 K.546
(4)セレナード 第13番ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
ベルリン・バロック・ゾリステン
ロベルト・ゴンザレス=モンハス*(コンサートマスター)
町田琴和、ゾルタン・アルマージ、ハンデ・コデン(Vn1)
ドリアン・ジョジ*、アンナ・ルイーザ・メーリン、ライマー・オルロフスキー、コルネリア・ガルテマン(Vn2)
ヴァルター・キュスナー*、ユリア・ガルテマン(Va)
クリスティン・フォン・デル・ゴルツ、ジョアン・バシュ(Vc)
ウルリヒ・ヴォルフ*(ヴィオローネ) 
*=ソロ
(1)ライナー・ゼーガーズ(ティンパニ)
ラインハルト・ゲーベル(指)

録音:2021年1月25-28日/ベルリン・フィルハーモニー、カンマームジークザール(ベルリン)
世界最高峰のメンバーが揃ったベルリン・バロック・ゾリステン。近年は独ヘンスラー・レーベルより非常に積極的なリリースが続いております。当アルバムでは モーツァルトのセレナードを録音。指揮は今回もラインハルト・ゲーベルです。ゲーベルといえばムジカ・アンティクヮ・ケルン(MAK)と1986年から1987年 にかけて録音したブランデンブルク協奏曲の録音で、ピリオド楽器演奏における新たな解釈でのアプローチで衝撃を与え、以後革新的な演奏で聴衆を魅了してきま した。2018年にベルリン・バロック・ゾリステンの音楽監督に就任し、ヘンデルの6つの合奏協奏曲 Op.3(HC-19031)、ベンヤミン・アップルをソリストに 迎えた「バッハ・ファミリーのカンタータ集」(HC-19081)をリリースしております。ゲーベルが描くモーツァルトは実に明快。見通しのよい解釈のもとベルリン・ バロック・ゾリステンの質の高い演奏が光ります!

ARTHAUS
10-9443DVD(DVD)
ドキュメンタリー「ダニエル・バレンボイム〜あるいは音楽の力」

■ドキュメンタリー「ダニエル・バレンボイム〜あるいは音楽の力」

■コンサート:
ブーレーズ:イニシアル
シューベルト:岩の上の羊飼い D965 (ソプラノ、クラリネットとピアノのための)
■ドキュメンタリー
出演者:ダニエル・バレンボイム
ズービン・メータ、マルタ・アルゲリッチ、ヴァルトラウト・マイヤー、
ヴィム・ヴェンダース、マイケル・バレンボイム
■コンサート:
ブーレーズ・アンサンブル
アンナ・プロハスカ(S)
イェルク・ヴィトマン(Cl)
ダニエル・バレンボイム(指)
収録:2017年、ピエール・ブーレーズ・ザール、オープニング・コンサート
画面:16:9,NTSC
音声:PCMステレオ
DVD9
言語:ドイツ語
字幕:英独,日本語
109分(ドキュメンタリー:90 分 /コンサート:19 分)
2021年 6月には、コロナ禍の日本に単独来日し行われたピアノ・リサイタルが記憶に新しいダニエル・バレンボイムは、2022 年 11月15日に 80 歳を迎 えます。この映像は、バレンボイムのこれまでの人生とキャリアを振り返るドキュメンタリー。
ピアニストとして、指揮者として、音楽監督として、そして世界的な著名人として、バレンボイムはもはや説明不要の人物ですが、本作は現代を代表する音楽家 としての活躍はもとより、 アルゼンチン出身のユダヤ人でイスラエル国籍という自身のバックボーンに対する、強い社会的意識をもって活動している彼の姿にも焦 点を当てています。その筆頭には、中東の障壁を打ち破ろうと、バレンボイムが1999年に結成したオーケストラ「ウェスト・イースタン・ディヴァンO」 の活動。9歳まで過ごしたアルゼンチンでの思い出、また同郷のアルゲリッチとの関係。映像の中でバレンボイムは、心には常に、幼少期を過ごしたアルゼンチ ンそしてイスラエルにあると語っている通り、その2つの地は彼を語る上では欠かせない存在です。もちろん、ピアニストとしてデビューした頃や、指揮活動を 開始した当時の思いも語っており、バレンボイムのすべてを知ることができる内容となっています。
そして2017年にオープンした、ベルリンの新ホール、ピエール・ブーレーズ・ザール。このホールは、長年音楽を通してパレスチナとイスラエルの融和を目指 して活動してきたバレンボイムが 2016 年に開校した音楽学校、バレンボイム・サイード・アカデミーの一部として設立。ホール建設までの過程もバレンボイムが 語っており、さらにはオープニングコンサートの一部もボーナス映像として収録しています。

BRIDGE
BCD-9560(1CD)
「刺青をした訪問者」〜アラン・シュルマン(1915-2002)の映画音楽(1946-50)サウンド・トラック集
(1)「刺青をした訪問者The Tattooed Stranger」(1950)
(2)「テネシー川流域開発公社」(1946)
(3)「自由と飢餓」(1946)
(4)「ニューヨークの港」(1946)
(5)「ラジオ・ダイヤルの背後に」(1948)
サウンド・トラック
(1)RKOラジオ・ピクチャーズ
(2)(3)(4)(5)RKOパテ・ドキュメンタリー
全曲モノラル
BRIDGEレーベルがリリースしているアラン・シュルマン作品集シリーズのひとつ。 シュルマンはロシア系ユダヤ人の子としてメリーランドに生まれた。当初はアレンジャーとしてアンドレ・コステラネッツ、アーサー・フィードラーとともに仕事をし、ナット・キング・コール、フランク・シナトラらに作編曲を提供した。その傍らクラシック・コンサートのためのオリジナルの作曲も盛んに行い、管弦楽曲を中心に多くの作品を残しています。このディスクは彼が作曲した映画のための音楽集。同時代のハリウッドの映画音楽作曲家エーリッヒ・コルンゴルトやディミトリ・ティオムキンなどからの影響が感じられます。

Bastille Musique
OBM-011(2CD)
ルチアーノ・ベリオ:シュマン(全曲)
シュマンI(ハープと管弦楽のための)/シュマンII (ヴィオラと9楽器のための)/シュマンIIb (管弦楽のための)/シュマンIIc (バスクラリネットと管弦楽のための)/シュマンIII(ヴィオラと管弦楽のための)/シュマンIV(オーボエと11弦楽器のための)/シュマンV(ギターと室内オーケストラのための)/コル・オド(シュマンVI)(トランペットと室内オーケストラのための)/レシ(シュマンVII)(アルトサクソフォンと管弦楽のための)
ケルンWDRSO、アンドレアス・ミルトナー(Hp)、クリストフ・デジャルダン(Va)、アンドレアス・ランゲンブッフ(バスクラリネット)、マールテン・デッケルス(Ob)、パブロ・マルケス(G)、マーティン・グリープル(Tp)、ルッツ・コペッチ(アルト・サクソフォン)
指揮:ペーテル・エトヴェシュ、エミリオ・ポマリコ、マリアーノ・キアッキアリーニ、マヌエル・ナウリ、バス・ウィーヘルス、ジャン=ミカエル・ラヴォア、ブラッド・ルブマン

録音:2016年〜2017年、ケルン・フィルハーモニー(ケルン、ドイツ)
ルチアーノ・ベリオの「シュマン」、初のコンプリート・ボックス! 「シュマン」(「道」を意味するフランス語の複数形)は、さまざまな楽器のために書かれた器楽曲「セクエンツィア」を、ベリオ自身が管弦楽や室内オーケストラを含む編成に拡大編曲したもので、本アルバムはIからVIIまで全曲を収録しています。ソリストはハープのアンドレアス・ミルトナー、ヴィオラのクリストフ・デジャルダンなど一流の奏者が担当。ペーテル・エトヴェシュやエミリオ・ポマリコ、マリアーノ・キアッキアリーニなど豪華指揮者陣がWDRSOを振っています。
全64ページのブックレット(英語、ドイツ語)には音楽学者マルティナ・ジーバーによる解説や、ソリストへのインタビューが掲載され、作曲家や演奏家の写真、自筆などの資料も付属しています。

Centaur
CRC-3800(1CD)
グリンカ、チャイコフスキー、ムソルグスキー:室内管弦楽作品集
グリンカ:ワルツ幻想曲(イーゴリ・ホロポフ編)):室内管弦楽版)
チャイコフスキー:弦楽のためのセレナード
ムソルグスキー:展覧会の絵(イーゴリ・ホロポフ編):弦楽合奏版)
アルコ室内O、
レヴォン・アンバルツミアン(指)

録音(ライヴ):2019年4月(グリンカ)、2012年11月(チャイコフスキー)、2018年10月(ムソルグスキー)、(アメリカ)
国際的に評価されているヴァイオリニスト、指揮者のレヴォン・アンバルツミアンは、フェリックス・アンドリエフスキー、ユーリ・ヤンケレヴィチ、レオニード・コーガン、イーゴリ・ベズロドニーに師事し、1977年のザグレブ国際ヴァイオリン・コンクール第1位、1979年モントリオール国際コンクール入賞。1978年にモスクワ音楽院で15年間教授を務め、その後はインディアナ大学音楽学校やジョージア大学ヒュー・ホジソン・ミュージック・スクールのヴァイオリン教授も務めています。アルコ室内管弦楽は、アンバルツミアンがモスクワ音楽院の教授を務めていた1989年に創設され、これまでに15枚のアルバムをリリースし、カーネギー・ホールのワイル・リサイタル・ホールや、イタリアのフェニーチェ劇場などでも演奏しています。
Centaur
CRC-3794(1CD)
アラン・クロスマン(1942-):室内楽と管弦楽作品集
海岸の幽霊
フリクエント・フライヤー
ローモンド湖への到着
弦楽四重奏曲第2番
アース・マーチ/イカロス
サンフランシスコ・コンポーザーズ室内O、
マーク・アルバーガー(指)、
チャールズ・メイネン(Va)、
ローリー・アルトマン(P)、
モレンシーQ、
ジョン・ケンドール・ベイリー(指)、トリオ・フォス

録音:2008年(サンフランシスコ)
アメリカの作曲家・ピアニスト、アラン・クロスマン(1942-)の作品集。クロスマンはニューヨークの芸術一家に生まれ、ジョージ・ロッホバーグ、ジョージ・クラムなどに師事。クラシック音楽の作曲のみならず、シューベルトの未完の初期作品を補完したり、舞台やミュージカルへも作品を提供するなど幅広いジャンルでその名が知られています。
Centaur
CRC-3793(1CD)
クスター、ラッシュ、チェンバース、ボルコム:管弦楽作品集
クリスティン・クスター(1973-):雨が降る
スティーヴン・ラッシュ(1958-):内城
エヴァン・チェンバース(1963-):カイロス
ウィリアム・ボルコム(1938-):抒情協奏曲
ミシガン大学SO、
ケネス・キースラー(指)、
エイミー・ポーター(Fl)

録音:2002年〜2015年(ミシガン)
アメリカの現代作曲家たちによる管弦楽作品集。グラミー賞を2度受賞している大御所、ウィリアム・ボルコムからこのアルバムの管弦楽演奏も担当しているミシガン大学で作曲家の教授を務める女性作曲家、クリスティン・クスターまで様々な意欲作が並びます。全曲世界初録音。

LAWO Classics
LWC-1223(1CD)
武装した男〜シェティル・ヴォスレフ作品集
シェティル・ヴォスレフ(1939−):カントゥス・ルトラ・ルトラ:溺れたラッコ追悼(2018)
モッキングバード II(2015 rev.2019)(ミリタリーバンドのための)
武装した男(2012/15)
ノルウェー海軍音楽隊、
インガル・ベルグビュー(指)、
ルネ・ヴィーク(サクソフォーン)、
クレイグ・ファー(打楽器)

録音:2019年10月21日−25日、ルンゲゴーデン文化アリーナ(ベルゲン、ノルウェー)/Recorded in DXD 24bit/352.8kHz
ノルウェー海軍音楽隊(ノルウェー軍西部音楽隊)は、ノルウェー軍の擁する「プロフェッショナル」バンドのひとつです。港湾都市ベルゲンに本拠を置き、軍の音楽隊としてベルゲンの音楽生活に深く根ざした活動を行っています。ベルゲン在住の作曲家シェティル・ヴォスレフとは長年にわたりコラボレーションをつづけ、新しく録音された『武装した男』は、その共同作業へのオマージュとして制作されたアルバムです。「カントゥス・ルトラ・ルトラ」は、アルトサックスと打楽器の奏者とジャニサリー・オーケストラのための「二重協奏曲」として作曲されました。ヴォスレフが設置したタラ捕りカゴにかかってしまったラッコを追悼、「ビデオで観た、楽しそうに歌っているラッコの群れ」をアルトサックス、「罠にひっかかったラッコ」を打楽器が表しています。「モッキングバード II」は、ヴォスレフが、テキサスの小さなプールで泳いでいた時に聞いた「とても愛らしく独創的な鳥の歌声」からインスピレーションを得て作曲した、木管楽器群のための「モッキングバード」の改作。「武装した男」は、ルネサンス期の歌「武装した男」を素材にとり、対位法的に処理して作ったという作品です。

BIS
BISSA-2378
(1SACD)
バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽Sz.106
管弦楽のための協奏曲*
スサンナ・マルッキ(指)、
ヘルシンキPO

録音:2018年5月30日-6月1日*、2019年5月27、28&31日ヘルシンキ・ミュージックセンター(ヘルシンキ、フィンランド)
1936年夏ブタペストで完成したに弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽は、弦楽5部のパートを2群に分け、チェレスタと打楽器その他の楽器を中央に配 置する特異な編成。バルトークらしい民俗色を色濃く呈したリズムとチェレスタの音色が最大の魅力です。5つの楽章からなる管弦楽のための協奏曲はバルトーク 晩年の傑作。各楽器がソロとトゥッティのように室内アンサンブルのように交錯する楽曲構造をとっており、その立体的な音楽はバルトークならではといえます。当 ディスクのSACD層では5.0 Surround sound、マルチチャンネルで収録されており、SACD層で再生することによりその音響効果も存分にお楽しみいただけ ます。
マルッキはシベリウス音楽院、ロンドン・ロイヤル・アカデミーなどでチェロを学び、フィンランド・チェロ・コンクールで優勝し、1995年から98年までエーテ ボリOの首席チェリストをつとめた実力派。指揮は1995年よりシベリウス音楽院にてレイフ・セーゲルスタム、エリ・クラスらに師事しその才能を開花させ ました。2016年よりヘルシンキPOの常任指揮者として活躍する現代フィンランドを代表する演奏家のひとりです。
BISレーベルよりバルトークの録音を続けてリリースしており、これまでバレエ音楽『かかし王子』『不思議なマンダリン』(BIS SA-2328)、歌劇『青ひげ公 の城』(BIS SA-2388)をリリース。英グラモフォン誌などで絶賛されております! (Ki)

SUPRAPHON
SU-4295 (1CD)
マルティヌー:管弦楽曲集
「序曲」〜オーケストラのためのH 345
「ピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画」〜大オーケストラのための H 352
交響的前奏曲「ザ・ロック」〜大オーケストラのための H 363
「寓話集」〜大オーケストラのための H 367
「版画」〜オーケストラのためのH 369
トマーシュ・ネトピル(指)
プラハRSO

録音:2021年1月11&12日、4月30日-5月2日/チェコ放送第1スタジオ(プラハ)
多作曲家マルティヌーは交響曲をはじめアメリカ時代の産物が主要曲として知られますが、ヨーロッパにうつった1953年以降も精力的に作品を書き上げまし た。「ピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画」は、1954年イタリアを訪れた際に聖フランチェスコ聖堂中央礼拝堂のピエロ・デラ・フランチェスカの「十字 架物語」に基づく壁画に触発されて1955年に作曲した3楽章構成の作品。「フレスコ画には独特の厳格な静けさがあり、穏やかで感動的な詩が溢れています。そ れは私が音楽で表現したい暗い色の雰囲気をもつ」と生前マルティヌーは語っています。この作品はハープを伴う4管編成で書かれています。
「寓話集」もまたもマルティヌーの哲学的な思想が反映されており、3つの楽章それぞれに人生や人間の探求の寓話が描かれています。交響的前奏曲「ザ・ロッ ク」は、1619年に北米にやってきたイギリス人入植者の上陸地と巡礼者としてのマルティヌー自身の運命を重ね合わせた作品。最後の「版画」は、これまでのオー ケストラ作品のような何かにインスパイアされたというよりも、静寂の中に織り込まれた細密画のような印象を受ける美しい作品です。これら素晴らしいマルティ ヌーの作品はいまだに正当な評価を得ているとは言えず、ネトピル率いるプラハRSOが自国の偉大な作曲家への思いを丁寧に描き出します。
1975年チェコ共和国東部のクロメルジーシュに生まれたトマーシュ・ネトピル。ザルツブルク音楽祭やベルリン・フィル、ドレスデン・シュターツカペレの公演に 出演、2013/14年のシーズンよりエッセン歌劇場の音楽総監督に就任すると同時に、ドレスデン国立歌劇場、パリ国立オペラ座、ウィーン国立歌劇場、またベルリ ン・フィル、パリ管、ロンドン・フィルといった、欧州各地のオーケストラや劇場へ出演するなど、オペラ、コンサートの両面で活躍を続けています。日本では2019 年11月、読売日本SOとの演奏会も話題となりました。SUPRAPHONレーベルからはマルティヌーの混声、児童合唱と独唱、小管弦楽のための民俗詩への 連曲、カンタータ「花束」(SU-4220)をリリースしております。 (Ki)

MELODIYA
MEL-1002629(3CD)
NX-D03
アレクサンドル・アリャビエフ(1787-1851): 室内楽、管弦楽、劇音楽作品集

【CD1】
1-3. ヴァイオリン・ソナタ ホ短調
4-6. ピアノ三重奏曲 イ短調
7. ピアノ三重奏曲 変ホ長調
【CD2】
1-4. 弦楽四重奏曲第1番変ホ長調
5-8. 弦楽四重奏曲第3番ト長調
9. フルート四重奏曲 ト長調
10. 五重奏曲 ハ短調 - フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットとホルンのための
【CD3】 序曲・劇音楽集
1. 序奏、主題と変奏 ニ短調 - ヴァイオリンとオーケストラのために
2. 序曲 ヘ短調
3. 劇音楽『三つの10』(または『新・二日間』)- 序曲
4. 劇音楽『分離不可能』(または『債務を支払うための新しい手段』) - 序曲
コミック・バレエ『魔法の太鼓』(または『魔法の笛続編』) - 組曲[5. 序曲
第1幕/6. 第1場/7. 第2場/8. 第3場/9. 第5場(終曲)/10. 第6場/11. 第7場/12. 第8場/第2幕13. 序曲/14. 第9場/15. 第10場/16. 第11場/17. 終曲(第1幕、第5場)
18. 劇音楽『村の哲学者』 - 序曲
【CD1】
レヴォン・アンバルツミャン(Vn)…1-6
アレクサンドル・クニャーゼフ(Vc)…4-6
ミハイル・ヴォスクレセンスキー(P)…1-6
モスクワ三重奏団…7【アレクサンドル・ボンドゥリャンスキー(P)、ウラディーミル・イヴァノフ(Vn)、ミハイル・ウトキン(Vc)】
録音:1986年…1-6:1988年5月26日 モスクワ音楽院大ホール(ライヴ)…7
【CD2】
リムスキー=コルサコフ四重奏団…1-8【ウラディーミル・ペッロ(Vn1)、サムイル・イグデスマン(Vn2)、ユーリ・クラマロフ(Va)、ドミトリー・レヴィン(Vc)】
アレクサンドル・コルネーエフ(第1フルート)…9
アルベルト・ゴフマン(第2フルート)…9
ウラディーミル・パクリチェフ(第3フルート)…9
レオニード・レベデフ(第4フルート)…9
ヴァレンテイン・ズヴェレフ(Fl)…10
アナトリー・リュビモフ(Ob)…10
ウラディーミル・ソコロフ(Cl)…10
セルゲイ・クラサヴィン(Fg)…10
アナトリー・デミン(Hrn)…10
録音:1965年…1-8、1990年…9、1975年…10
【CD3】
エドゥアルド・グラッチ(Vn)…1
ソビエト国立SO…1、18
ウラディーミル・ヴェルビツキー(指)…1
ニコライ・アノソフ(指)…18
モスクワPO…2
アレクサンドル・コルネーエフ(指)…2
コンチェルティーノ・ソロイスツ・アンサンブル…3-17
アンドレイ・コルサコフ(芸術監督)…3-17
録音:1986年…1、1990年…2、1987年…3-17、1948年(アーカイヴ録音)…18 MONO
ロマンティックな旋律を持つ歌曲「ナイチンゲール」で知られるアレクサンドル・アリャビエフ。彼はほぼ独学で作曲を学び、1812年のナポレオン侵攻によ る祖国防衛戦争に参戦、退役後はヴォードヴィルと呼ばれる劇音楽やオペラ、合唱曲、バレエ音楽などの舞台作品を中心に、ピアノ曲や室内楽曲 を含む450曲以上を作曲。プーシキン時代の最も独創的な作曲家の一人として名声を博しました。しかしこれらのほとんどは出版されることもなく忘 れられてしまいました。ようやく彼の死後100年を経た20世紀半ばになって、ボリス・ドブロコトフ、ニコライ・プラトーノフ、ゲオルギー・キルコールなどのロ シアの音楽家たちの尽力によって、遺稿のいくつかが出版され、その多彩な作品が知られるようになったのです。 この3枚組にはアリャビエフの様々な室内楽作品と、劇音楽、バレエ音楽などを収録。演奏はレヴォン・アンバルツミャン、アレクサンドル・クニャーゼフ、ミ ハイル・ヴォスクレセンスキー、エドゥアルド・グラッチといったソリストたちに、モスクワ三重奏団やリムスキー=コルサコフ四重奏団など、20世紀後半にソ ビエト連邦を中心に活躍していた演奏家たちによるもので、ほとんどの演奏が初CD化です。中には1948年にニコライ・アノソフとソビエト国立交響楽 団によって演奏された『村の哲学者』の序曲といった珍しい作品も含まれています。 アリャビエフの濃厚な旋律美が堪能できるアルバムです。
MELODIYA
MEL-1002636(2CD)
NX-C01
ドミートリー・ショスタコーヴィチ: 劇音楽集


【CD1】
1-6. 映画音楽『黄金山脈』 Op. 30 - 組曲
7-19. 劇音楽『ハムレット』 Op. 32a - 組曲
20-24. 劇音楽『人間喜劇』 Op. 37 - P. スホーチンの劇からの断片
25-31. 劇音楽『リア王』 Op. 58a - W.シェイクスピアの劇からの断片

【CD2】
『女友だち』 Op. 41 - 弦楽四重奏、ピアノ、トランペットのための3つの前奏曲
1. 前奏曲 ホ長調
2. 前奏曲 イ短調(フォレスターの小屋)
3. 前奏曲 ニ長調
4-15. 映画音楽『馬あぶ』 Op. 97a - 組曲(L.アトフミャンによる組曲編)
16-22. 映画音楽『ハムレット』 Op. 116a- 組曲(L.アトフミャンによる組曲編)
【CD1】
ニコライ・ステパノフ(ラップ・スティール・ギター)…2
リュドミラ・ゴルブ(Org)…3
ニーナ・ロマノヴァ(Ms)…31
ソビエト国立文化省SO…1-6
モスクワPO…7-19
ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー(指)…1-19
レニングラード・オーケストラ・オブ・アーリー・アンド・モダン・ミュージック…20-31
エドワルド・セーロフ(指)…20-31
録音:1985年…1-6/1975年…7-19、1984年…20-31
【CD2】
アレクサンドル・セミャニコフ(Vn)…1-3
アレクサンドル・シャニン(Vn)…1-3
ニコライ・マシュカンツェフ(Va)…1-3
セルゲイ・ムノジン(Vc)…1-3
ウラディーミル・プシュカレフ(Tp)…1-3
ヴィクトリア・ポストニコヴァ(P)…1-3
グリゴリー・ケムリン(Vn)…11
アルノルト・フェルケルマン(Vc)…13
ロシア国立シネマO…4-15
エミン・ハチャトゥリアン(指)…4-15
モスクワRSO…16-22
ニコライ・ラビノヴィチ(指)…16-22
録音:1983年…1-3/1961年…4-15、1966年…16-22
若い頃、映画館「スヴェトラーヤ・フィリム」でピアノ伴奏のアルバイトをしていたショスタコーヴィチは、22歳の時 に初めて無声映画のために書いた『新バビロン』を筆頭に、1920年後半から型破りな映画音楽作曲家とし て頭角を現し、生涯を通じて映画や劇のための音楽を書きました。 このアルバムには、1931年の映画『黄金山脈』のサウンド・トラックからの組曲をはじめ、1932年の劇音楽 『ハムレット』や、1934年の『人間喜劇』、『リア王』からの組曲を収録。更に1935年の『女友だち』からの前 奏曲、そして美しい旋律でおなじみの「ロマンス」が大ヒットした映画『馬あぶ』と1964年の映画『ハムレット』 からはレヴォフ・アトフミャンが編纂した組曲が収録されています。 ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー、エミン・ハチャトゥリアン、ニコライ・ラビノヴィチ、エドワルド・セーロフの指揮によ る1960年代から1980年代の演奏で、"親しみやすいショスタコーヴィチ"をご堪能ください。

新書館
DB2-10705(Bluray)
税込定価
バレエ『眠れる森の美女』 オーロラ姫:金子扶生
フロリムント王子:フェデリコ・ボネッリ
リラの精:ジーナ・ストーム=ジェンセン
カラボス:クリステン・マクナリー
澄んだ泉の精:ロマニー・パイダク
魔法の庭の精:マヤラ・マグリ
森の草地の精:クレア・カルヴァート
歌鳥の精:アンナ・ローズ・オサリヴァン
黄金のつる草の精:崔 由姫
フロリナ王女:ヤスミン・ナグディ
青い鳥:マシュー・ボール ほか
英国ロイヤル・バレエ
英国ロイヤル・バレエ・スクール
振付 マリウス・プティパ
追加振付:フレデリック・アシュトン、アンソニー・ダウエル、クリストファー・ウィールドン
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
指揮:サイモン・ヒューイット
演奏:ロイヤル・オペラ・ハウスO

収録:2020年1月 ロイヤル・オペラハウス
【特典映像】
「ローズ・アダージオ」リハーサル
(指導:ダーシー・バッセル&ケヴィン・オヘア)
英国ロイヤル・バレエ「眠れる森の美女」の歴史
収録時間:本編150 分+特典15 分
音声:L-PCMステレオ
画角:16/9
片面二層ディスク HD
ロイヤル・バレエの次代を担うバレリーナ、金子扶生。 華やかで瑞々しいオーロラ姫が観る者を魅了します。 王子のフェデリコ・ボネッリ、青い鳥のマシュー・ボール&ヤスミン・ナグディなど豪華 キャストで贈る話題作!

EUROARTS
20-65204F(Bluray)

20-65207(1CD)
マーダー・アット・ザ・シンフォニー
1.ドラマ『バビロン・ベルリン』〜灰へ、塵へ(作曲:ニッコー・ヴァイデンマン、マリオ・カミエン、トム・ティクヴァ)
2.映画『めまい』〜プレリュード(作曲:バーナード・ハーマン)
3.映画『サイコ』〜マーダー(作曲:バーナード・ハーマン)
4.映画『野の薔薇の咲くところ』(作曲:ニック・ゲーヴ)
5.映画『ゴッドファーザー』〜組曲(作曲:ニーノ・ロータ)
6.映画『オリエント急行殺人事件』〜ワルツ(作曲:リチャード・ロドニー・ベネット)
7.映画『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』〜オープン・スペース(作曲:ジョニー・グリーンウッド)
8.映画『ツイン・ピークス』〜シカモア・トゥリーズ(作曲:アンジェロ・バダラメンティ)
9.映画『ツイン・ピークス』〜ローラ・パーマーのテーマ(作曲:アンジェロ・バダラメンティ)
10.映画『ツイン・ピークス』〜ツイン・ピークスのテーマ(作曲:アンジェロ・バダラメンティ)
11.映画『特捜部Q −Pからのメッセージ−』(作曲:ニクラス・シュミット)
12.映画『トゥルー・ディテクティブ』〜ネヴァーマインド(作曲:レナード・コーエン)
13.映画『ダヴィンチ・コード』〜聖杯の騎士(作曲:ハンス・ジマー)
14.ドラマ『ザ・ブリッジ』〜ホロウ・トーク(虚しき対話)(作曲:クワイアー・オブ・ヤング・ビリーヴァーズ)
15.ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲〜冒頭
16.映画『シャーロック・ホームズ』〜Discombobulate(作曲:ハンス・ジマー)
デンマーク国立SO
サラ・ヒックス(指)
ミヒャエル・メーラー(S)
クリスティーネ・ノンボ・アンデルセン(S)
クリスティーナ・オストラン(Vn)
キラ・スコーフ(Vn)

収録:2019年
◆Bluray
画面:16:9,NTSC
音声:PCMステレオ、DD5.1、DTS5.1
80分
ンマーク国立SOによる大好評のシリーズ。第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」、第2弾はSF映画の名作音楽集 「GALAXYMPHONY」、第3弾は、ファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」、第4弾はスパイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」。第5弾は、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」。今回は、サスペンス、スリラー、ミステリーなど恐怖 映画の音楽を集めた一枚。
「黄金の20年代」と呼ばれた当時のベルリンを描いたドイツの連続ドラマ「バビロン・ベルリン」、人気北欧ミステリードラマ「ザ・ブリッジ」。そして巨匠アルフレッド・ ヒッチコックの賛否両論を巻き起こした映画「めまい」「サイコ」。全世界で社会現象を巻き起こした伝説のドラマシリーズ「ツイン・ピークス」。さらに大ヒットミ ステリー映画「ダヴィンチ・コード」「シャーロック・ホームズ」「オリエント急行殺人事件」など、暑さを吹き飛ばすような、ぞくっとするスリル満点の音楽集です。ki

Etcetra
KTC-1647(1CD)
私的演奏協会の音楽 Vol.6
レーガー:ロマンティックな組曲(シェーンベルク&ルドルフ・コーリッシュ編/室内アンサンブル版)
ウェーンベルン:パッサカリア Op.1(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)
ツェムリンスキー:詩篇第23篇(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)
ヘンク・グイタルト(指)、
グルッポ・モンテベロ
シェーンベルクが1918年に設立し、自身と同時代の作曲家の交響曲や管弦楽曲などを室内楽編成に編曲し演奏していた「私的演奏協会」。その演奏会は、最終的には計113回も開かれたということです。『私的演奏協会の音楽』は、シェーンベルク・アンサンブルを創設し、シェーンベルク・クヮルテットのヴィオリストとして数多くの録音に参加した新ウィーン楽派のスペシャリスト、ヘンク・グイタルトと、グイタルトによるアンサンブル・プロジェクト「グルッポ・モンテベロ」によって、シェーンベルクの仲間や弟子たちがアレンジした様々な室内楽バージョンを取り上げ、「私的演奏協会」の音楽を現代に再現するという人気シリーズです。
第6弾となる今回は、「私的演奏協会」の設立者であるシェーンベルクが編曲した、レーガーの「ロマンティックな組曲」はもちろんのこと、新ウィーン学派を得意とするヘンク・グイタルトとグルッポ・モンテベロの編曲によるウェーンベルンも収録され充実の内容です!グルッポ・モンテベロの巧みなアンサンブルをご堪能ください!

EUROARTS
20-58073(Bluray)


20-58079(DVD)
ヴァルトビューネ2010〜『愛の夜』
ムソルグスキー(リムスキー・コルサコフ編):交響詩『禿山の一夜』
ドヴォルザーク:歌劇『ルサルカ』Op.114より「月に寄せる歌」*
ハチャトゥリアン:バレエ音楽『スパルタクス』より「アダージョ」
R.シュトラウス:歌劇『カプリッチョ』Op.85より「最後の場」*
ワーグナー:歌 劇『リエンツィ』序 曲
コルンゴルト:歌劇『死の都』より「わたしに残されたしあわせ」*
R.シュトラウス:歌曲集Op.10より「献身」*
エルガー:愛のあいさつ
プッチーニ:歌劇『ボエーム』より「さようなら」*
プッチーニ:歌劇『トゥーランドット』より「氷のような姫君の心も」*
プッチーニ:歌劇『ジャンニ・スキッキ』より「わたしのおとうさん」*
レオンカヴァッロ:歌劇『ボエーム』より「ミュゼットはみずみずしい唇に美しい歌を」*
レオンカヴァッロ:歌劇『ボエーム』より「ミミ・ピンソンは金髪娘」*
チャイコフスキー:幻想序曲『ロメオとジュリエット』
ディニーク:ホラ・スタカート
リンケ:ベルリンの風
ル ネ・フレミング(S)
イオン・マリン(指)BPO

収録:2010年6月27日、ベルリン、ヴァルトビューネ野外音楽堂(ライヴ)

◆Bluray
画面:16:9、
1080i Full HD
音声:PCM2.0、
DTS Master Audio5.1
リージョン:All
BD 25
字幕:英独仏、130 分

◆DVD
画面:カラー、16:9
音声:PCM Stereo、
Dolby Digital 5.1、
DTS 5.1
リージョン:All
DVD9
字幕:英独仏、130 分
新装丁盤。毎夏恒例のベルリン・フィルの野外コンサート、ヴァルトビューネ・コンサート。2010年の主役はMETの女王、ルネ・フレミング。ドヴォルザーク、プッ チーニなどのアリアを美しく歌い上げ、「愛の夜(Nacht der Liebe)」と題した夏の夜のコンサートを盛り上げました。特にR.シュトラウス『カプリッチョ』の「最 後の場」はなんともロマンティック。そしてコルンゴルトの『死の都』より「わたしに残されたしあわせ」は叙情的で美しく絶品の歌声を聴かせてくれます。 指揮はルーマニア出身の気鋭イオン・マリン。『禿山の一夜』では絶妙なハーモニーと精密なニュアンス、弦は常に柔らかく、管は華麗に表情豊かに鳴らし、濃密な 音楽を作っています。 ヴァルトビューネならではのリラックスした会場の雰囲気の中、至福の音楽を楽しめる映像です。 (旧品番:20.58078/20.58074は廃盤となっております。)
EUROARTS
20-53093
(Bluray)

20-53099(DVD)
ヴァルトビューネ2003〜ガーシュウィン・ナイト
ガーシュウィン:パリのアメリカ人
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー(マーカス・ロバーツ編)
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲ヘ調(マーカス・ロバーツ編)
ロバーツ:コール・アフター・ミッドナイト
ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド(ドン・ローズ編)
ガーシュウィン:アイ・ガット・リズム
リンケ:ベルリンの風(アンコール)
マーカス・ロバーツ・トリオ
マ ーカス・ロバー ツ(P)
ロ ーランド・ゲリン( ベ ース )
ジェイソン・マルサリス(ドラムス)
小澤征爾(指)BPO

収録:2003年6月29日、ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)

◆Bluray
画面:16:9、Full HD
音声:PCM2.0、
DTS Master Audio5.1
リージョン:All
BD 25
111分+18 分(ボーナス)
◆DVD
画面:カラー、16:9
音声:PCM Stereo、
Dolby Digital 5.1、
DTS 5.1
リージョン:All
DVD9
111分+18 分(ボーナス)
ベルリン・フィル恒例の夏の野外コンサート、ヴァルトビューネ。小澤征爾が登場して話題となった2003年のガーシュウィン・ナイトが新装丁盤で再登場。 盲目のジャズ・ピアニスト、マーカス・ロバーツ率いるトリオが、ベルリン・フィルを圧倒的な存在感で巻き込み、古典的なシンフォニック・ジャズにモダンの要素 を融合させたスリリングで興味深いパォーマンスをみせています。 (旧品番:20.53094/20.53098は廃盤となります。)

Cybele
3D-862101(1SACD)
3D-Binaural-Stereo
pure DSD Recording

ヴッパータールSOLIVE Vol.3
デュティユー:メタボール
メシアン:忘れられた捧げもの、微笑み
ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第2組曲
ジュリア・ジョーンズ(指)
ヴッパータールSO
ヘッドホンで聴くことにより最高音質の効果を発揮するように作られた「バイノーラル録音」によるヴッパータールSOのライヴ・シリーズ第3弾。近現代フ ランスの管弦楽作品が収録されており、きらめく色彩をふりまくオーケストラの響きを見事にとらえた高音質録音がたっぷりと楽しめます。ヴッパータール響の本 拠地であり歴史的建造物でもあるシュタットハレ
デュティユーの『メタボール』はクリーヴランドOの創立40周年記念として書かれ、1965年にジョージ・セルの指揮で初演されました。「代謝」(メタ ボリズム)を意味するタイトルを持ち、モチーフが変容・変成していく切れ目ない5つの楽章から成っています。
1931年にメシアン最初のオーケストラ作品としてパリで初演された『忘れられた捧げもの』は3部分からなる瞑想曲で、メシアンならではのユニークな宗教性 がすでに見て取れます。また『微笑み』は1991年モーツァルト没後200年を記念して書かれた晩年の作品で、天真爛漫なモーツァルトの音楽に微笑みかけるよ うな印象的な音楽。
ラヴェルの『ダフニスとクロエ』第2組曲(1913年)は原曲の終盤である第3場を用いたもので、管弦楽法の無限の可能性を感じるような輝かしい美しさを 持つ人気作品。壮麗な響きがたまりません。 (Ki)
Cybele
SC-862102(1CD)
ピアソラ:作品集
シンフォニエッタ1953
アディオス・ノニーノ
タンガーソ
ブエノスアイレスの四季
オブリビオン
ローター・ヘンゼル(バンドネオン)
ラスムス・バウマン(指)
ノイエ・フィルハーモニー・ヴェストファーレン
2021年3月11日に生誕100歳を迎えたピアソラの作品集。ピアソラ32歳の若き日の注目作『シンフォニエッタ1953』から有名な『オブリビオン』まで収録。ベネズエラ人指揮者エドゥアルド・マルトゥレの指揮で、バンドネオンのスペシャリストであるローター・ヘンゼルを招いての演奏です。 (Ki)

OEHMS
OC-1903(2CD)
NX-C05
チャイコフスキー:管弦楽作品集
歌劇「スペードの女王」 Op. 68 - 序曲
イタリア奇想曲 Op. 45
劇付随音楽『雪娘』 Op. 12(3曲抜粋)
バレエ音楽『眠りの森の美女』 Op. 66(4曲抜粋)
ロココ風の主題による変奏曲 Op. 33
弦楽四重奏曲第1番ニ長調 Op. 11 - 第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」(Vcと弦楽オーケストラ編)
バレエ音楽『くるみ割り人形』 Op. 71(17曲抜粋)
レオナルド・エルシェンブロイヒ(Vc)
ケルン・ギュルツェニヒO
ドミートリー・キタエンコ(指)

録音:2011年3月、2010年11月、2011年12月、2009年8月、2012年3月、2015年10月5-9日
2020年に80歳を迎えたキタエンコを祝して、彼と30年以上にわたって協力関係を築いてきたケルン・ギュルツェニ ヒ管とのコンビによるチャイコフスキーの録音から、管弦楽作品をセレクトした2枚組。プロコフィエフやショスタコーヴィ チなどではオーケストラの機動力を存分に生かした、切れ味のよい演奏を聴かせることで知られるキタエンコ、この チャイコフスキーでは、作品の持つ旋律の美しさを際立たせるとともに、バレエ音楽では抒情的な場面と躍動的な 場面とのメリハリの効いた表現を聴かせています。 共演するチェリスト、エルチェンブロイヒは1986年ボリビア生まれの実力派。近年は指揮者としても頭角を現し、ボ リビアでオーケストラを共同設立し様々な曲の演奏で高い評価を受けています。

Stradivarius
STR-37186(1CD)
ニコラ・サーニ(b.1961):管弦楽作品集
(1)「海の情景IX/ミュンスター」(2016)
(2)「2、1 の反対」(2012)〜アンサンブルの為の
(3)「ライト・レッド・オーヴァー・ブラック」(2012) 〜弦楽とエレクトロニクスの為の
(4)「ギム・シェルシ」(2013)〜アンサンブルの為の
(5)「テンペスト(嵐)」(2019)〜管弦楽とライヴ・エレクトロニクスの為の
マルコ・アンギウス(指)
パドヴァ・ヴェネトO
オルヴィス・ヴィドリン(ライヴ・エレクトロニクス)

録音:(1)2019年3月27日、(2)2019年4月10日、(3)2020年10月21日、(4)2019年5月3日、(5)2019年2月28日、以上パドヴァ
ニコラ・サーニはシュトックハウゼンに作曲と電子音楽を師事、その後、スペクトル楽派の先 駆者トリスタン・ミュライユ、イギリスのジョージ・ベンジャミン、ジョナサン・ハーヴェイらにも学ん でいます。ザーニの音楽は様々な音響の色彩、テクスチュアの変化のみで構成されており、シュト ックハウゼンやスペクトル楽派の影響を濃厚に聴き取ることが出来ます。アンビエント・ミュージック としても楽しめる彼の音楽は映画、ヴィデオ、美術作家とのコラボレーションが多い。

NEOS
NEOS-12108(2CD)
「マザー・タン」〜チャールズ・ウゾー(b.1961)作品集
(1)マザー・タン(母国語)(2019)〜メゾ・ソプラノ、テープとアンサンブルの為の
(2)天安門広場に降り注ぐ白い紙の花(1989)
〜5 つのチェロの為の
(3)8’46”/ジョージ・ロイドの追憶に(2020)〜何らかの楽器を伴う何人かのアンサンブルの為の
(4)Go(1999/2019)〜想像上のバレエの為の六重奏曲
(5)Zimzum(1998)〜2 つのギターの為の
(6)Sephardic lilt.mimicri(2017-18)〜ギター、アコーディオンとテープの為の
(7)サマルカンドの王女(2001)〜打楽器独奏の為の
(1)(3)(4)ルペルト・フーバー(指)アンサンブル・マザー・タン
(1)(2)チャールズ・ウゾー((1)Tape、(2)指揮)
(1)イザベル・プフェッファーコーン(MS)
(2)アンサンブル・ラ・ノッテ(Vc・アンサンブル)
(5)アンサンブル・クアジ・ファンタジア
(6)ルクス・ノヴァ・デュオ、
ドメニコ・チェラサーニ(Tape)
(7)エルンスト・ブルンナー(Perc)

録音:(2)1996年9月4日、(5)1998年6月6-7 日、(1)(4)(3)2020 年9 月6 日、(7)2001年2月18日、(6)2020年3月3-5日 ]
チャールズ・ウゾーはナイジェリア出身の作曲家。母国の内戦のため親とともに幼少期にスイ スへ移住した後、ベルン、チューリヒ、ロンドンで作曲を学んだ。作品は歌劇、ダンスの為の 音楽、管弦楽、室内楽と多岐に及んでいます。このディスクに収められた作品は編成も作風も非 常にバラエティ豊かであり、アフリカの民族的な要素は直接感じられないものの、それらはヨー ロッパ前衛音楽の語法の中で抽象化され昇華されています。むしろ作曲者の経て来た過酷な前 半生を反映してか、民主主義や平和への思いが作品に強く反映されています。母国ナイジェリア の思いをつづった「マザー・タン(母国語)」ではナイジェリアの自然が描かれるとともに重苦しい ノイズが民衆への暴力を感じさせ、天安門事件の直後に書かれた「天安門広場に降り注ぐ広い 紙の花」には力に圧制への強い抗議の意志が感じられます。一方、実験的な作品も見られ、 「8’46”」ではケージの 4’33”さながらに 8 分 46 秒間、ほとんど無音(吐息のような音が僅かに 聴かれる)しかないという野心的な試みがなされています。ヨーロッパ前衛音楽界に一石を投じる ユニークな才能のまとまった作品集。

Capriccio
C-5380(1CD)
NX-B05
ドホナーニ:組曲 嬰ヘ短調 他/レオー・ヴェイネル: セレナード
エルンスト・フォン・ドホナーニ(1877-1960):歌劇「Tante Simona シモーナおばさん」 Op. 20 - 序曲(1911/12)
 組曲 嬰ヘ短調 Op. 19(1908/09)
 アメリカ狂詩曲 Op. 47(1953)
レオー・ヴェイネル(1885-1960):セレナード ヘ短調 Op. 3(1906)
ウィーンRSO
ロベルト・パーテルノストロ(指)

録音:2019年6月18-19日、2020年6月22-23日
名指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの祖父、エルンスト・フォン・ドホナーニ(ドホナーニ・エルネー)。ピアニストとして活躍しただけではなく、教育者としては アニー・フィッシャーやゲオルク・ショルティなど数多くの弟子を育て上げた優れた功績で知られます。作曲家としても数多くの作品を残しましたが、残念なことに 演奏される機会が多いとはいえません。このCapriccioのシリーズではドホナーニのロマンティシズムと官能性に満ちた作品の数々を現代に蘇らせています。 シリーズ第5集となるこのアルバムに収録されているのは、1幕ものの歌劇「シモーナおばさん」の序曲と、ドホナーニの代表作の一つ「組曲 嬰ヘ短調」、彼の 最後のオーケストラ作品となった「アメリカ狂詩曲」の3曲。なかでもアメリカ民謡が数多く引用された「アメリカ狂詩曲」は聴きごたえたっぷりの作品です。添え られているのはドホナーニより8歳年下のレオー・ヴェイネルの「セレナード」。彼もドイツ・ロマン派とハンガリー民謡の融合を目指した作曲家の一人です。演奏 は世界的なオーケストラと数多く共演し、卓越したパフォーマンスで活躍する指揮者パーテルノストロ。交響曲第1番(C5386)に続くドホナーニ作品のアル バムとなります。

TOCCATA
TOCC-0601(1CD)
NX-B03
リヒャルト・フルーリー(1896-1967):管弦楽作品集第2集
祝典の為の5つの管弦楽小品「Der Scholle treu」(1935)
4つのカプリース - ヴァイオリンとオーケストラの為の(1966-67)
アンダンテ・ソステヌート(1967)(P. マンによる管弦楽編 2021)
ヴァイオリン協奏曲第3番(1943-44)*
アレクサンドル・ドゥバッハ(Vn)
リエパーヤSO
ポール・マン(指)

録音:2021年3月22-26日
※*以外=世界初録音
第1集(TOCC-552)に続くスイスの作曲家リヒャルト・フルーリーの管弦楽作品集。このアルバムには1935年から1967年までにわたる4作品を収録、フルーリーの壮年期から円熟期、晩年に至るまでの作風の変遷を知ることができます。「祝典の為の5つの管弦楽小品」はエルガーを思わせる行進曲で始まる魅力的な音楽。第二次世界大戦中に書かれた「ヴァイオリン協奏曲第3番」は、才能あるヴァイオリニストとして評価されたフルーリーらしい技巧的な作品で、後期ロマン派風の抒情的な雰囲気を持っています。最晩年の「4つのカプリース」は協奏交響曲の形式を持つ現代的なセレナーデ。同じく没年に書かれた「アンダンテ・ソステヌート」は、彼の友人で指揮者ゴットフリート・カッソヴィッツの70歳の誕生日の為の作品。本来は4楽章からなる組曲として構想されましたが、完成されることなくこの楽章の下書きのみを残してフルーリーは世を去ってしまいました。カッソヴィッツは1969年まで生きましたが、恐らくこの作品の存在は知らなかったようです。この録音のためにポール・マン自身がオーケストラ用に編曲しています。

Treasures
TRE-256(1CDR)
ロイヤル・ネヴィー・バンド/ダイナミック・マーチ集
今井光也:東京オリンピック・ファンファーレ(ドラムロールなし)
古関裕而:オリンピック・マーチ(リピートなし/テンポ112)
今井光也:東京オリンピック・ファンファーレ(ドラムロールあり)*
古関裕而:オリンピック・マーチ(リピートあり/テンポ120)*
吉本行蔵:君が代行進曲
瀬戸口藤吉::軍艦行進曲
ツィマーマン:錨を上げて
作曲者不詳:海兵隊讃歌
ヘンリー・クレイ・ワーク:ジョージア行進曲
スコットランド民謡(リーンショーテン編):行進曲「蛍の光」
アルフォード:ボギー大佐
アメリカ民謡:黄色いリボン
ポール・アンカ:「史上最大の作戦」マーチ
W.C.ハンディ(ジェリー・グレイ編):セントルイス・ブルース・マーチ
ミーチャム:アメリカン・パトロール
伝承曲:聖者の行進
ワーグナー:「タンホイザー」大行進曲
スーザ:星条旗よ永遠なれ#/美中の美#
 士官候補生#/忠誠#/雷神#
 ワシントン・ポスト#/海を越える握手#
J.F.ワーグナー:双頭の鷲の旗の下に#
エルガー:「威風堂々」第1番#
バグレイ:行進曲「国民の象徴」#
H・C・ヴァン・リーンショーテン(指)
ロイヤル・ネヴィー・バンド(オランダ海軍バンド)

録音:1963-1964年(ステレオ)
※音源:日Victor SFL-3052*、SFX-7032、SFX-7031#
◎収録時間:76:52
“1964東京オリンピック・ファンファーレ&マーチの知られざるロング・ヴァージョン!”
■音源について
1964年の東京オリンピックのファンファーレと行進曲は、オリンピック東京大会組織委員会(OOC)とNHKの共同制作。各レコード会社は、陸海空の自衛隊音楽隊に録音を依頼しましたが、ビクター(フィリップス)は専属契約を結んでいたロイヤル・ネヴィー・バンドが録音。その2曲の録音には、それぞれ2種のヴァージョンが存在しますが、殆どの再発レコードで採用されていkるのは共にショート・ヴァージョンばかりで、1964年に発売されたEP盤(SFL-3052)に収録されたロング・ヴァージョンに関しては、その存在さえご存じない方も多いのではないでしょうか?

★決して悪ノリりせず、作品のフォルムを崩さず、堅実なニュアンスを誇るこの海兵隊の演奏は、いかにも日本人好みなので、発売当初に好セールスを記録したというのも頷けます。1864年以来の歴史を持つこの名門バンドの指揮者を1957年から担ったリーンショーテン(レインスホーテン)大尉のハイセンスな指揮の功績も絶大です。
 まずは1964年の東京オリンピック・ファンファーレとマーチ。特に全リピートを行ったヴァージョンはテンポ120(楽譜の指示)で、実際の行進にはやや速いですが、明らかに通常聴かれる「テンポ112」よりも生命力が漲っており、音楽的充実度は明らかに上。改めて演奏におけるテンポの重要性を再認識させられます。
 「ジョージア行進曲」は、上質のアンサンブルが活きた凝縮力の高いサウンドのが印象的。完全イン・テンポを貫徹しながら、無機質なニュアンスなど皆無。「アメリカン・パトロール」「聖者の行進」も、ヤンキーに傾かない演奏だとかくも名曲に変貌するのかと驚きを禁じえません。こういう曲を日本のバンドが演奏すると、無理にノリノリ感を出した演奏に出会うことが多いですが、心で感じていない嘘の表現が人の心を打つはずなどないのです。
 スーザの「美中の美」の格調の高さも比類なし。「海を超える握手」は、リズムに腰が入りまくった安定感で文句なし!「国民の象徴」トリオの2:00からのクレッシェンドが全く恣意的に響かず、フワッとした増幅に抑えているあたりもニクいセンス!
 2021年6月29日現在、2度目の東京オリンピックは、コロナ禍でも粛々と開催に向かって事が進んでいます。1964年のようにファンファーレや行進曲が演奏されるかどうか知りませんが、音楽にせよ競技にせよ、心の底からから感動を共有し発散することが許されないのはそもそも大会の本旨から外れており、ますますビジネス色が露呈するだけだと思います。せめて、成功裏に終えると言っても、何をもって成功と呼ぶのやら…。せめてこのディスクで本来のオリンピックのワクワク感を追体験していただければ幸いです。【2021年6月・湧々堂】

ARTHAUS
10-9439DVD(DVD)
ドキュメンタリー「良き考え、良き言葉、良き行い」

■コンサート映像:
ウェーベルン:管弦楽のための6つの小品 op.6
マーラー:亡き子をしのぶ歌
R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」op.30

ズービン・メータ〜ドキュメンタリー「良き考え、良き言葉、良き行い」
トーマス・クヴァストホフ(Br)
ズービン・メータ(指)
シュターツカペレ・ドレスデン

出演者:
ズービン・メータ、ナンシー・メータ、ユスフ・ハミド(幼馴染)
ダニエル・バレンボイム(指揮者、ピアニスト)
クラウス・マリア・ブランダウアー(俳優)
ピーター・ジョナス(バイエルン州立歌劇場総支配人1993年〜2006年)
ナスリー・ワーディヤー(親友)
ユジャ・ワン(ピアニスト)
イスラエルPO
オーストラリア・ワールド・オーケストラ
フィレンツェ五月音楽祭O

監督:ベッティーナ・エールハルト
制作:2016年

コンサート映像収録録:2010年、ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)

画面:16:9,NTSC
音声:PCMステレオ(ドキュメンタリー)
DTS 5.0
原語:ドイツ語、字幕:独英仏伊、120 分
2021年4月29日に85歳を迎えたズービン・メータ。当日は無観客でしたが85歳を祝うコンサートがベルリン国立歌劇場で行われたりと、年齢を重ねても なお情熱的に指揮活動を行っています。今回リリースされるドキュメンタリーは、2016年メータの80歳を記念して制作されたもの。インド出身のメータの現在ま での活躍は、今日の異文化世界の輝かしい象徴であり、音楽が異文化の橋渡しとなって、時には社会的・政治的な障壁を打ち破る力があることを示しているとも いえるでしょう。メータと共演した演奏家や音楽関係者、またインドの幼馴染・親友といったプライベートな人間関係も映し出された映像は、メータがもつ温かい人 柄を音楽と人生の両方から映し出した映像といえるでしょう。 またコンサート映像として、すでにブルーレイではリリースされている、シュターツカペレ・ドレスデンとクヴァストホフと行った、2010年マーラー生誕150周年 記念公演の模様が収録されています。 (Ki)

SOMM
ARIADNE-5012(1CD)
NX-B04
オーケストラ名曲集
シャルパンティエ:テ・デウム - 前奏曲
コールリッジ=テイラー:演奏会用小組曲 Op. 77 - ナネットの奇想曲
プロコフィエフ:バレエ音楽『ロメオとジュリエット』 - 若いジュリエット
マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』 - 間奏曲
ビゼー:組曲『アルルの女』 - メヌエット
グリーグ:抒情小曲集 - ノルウェー農民の行進曲
ディーリアス:春を告げるかっこうを聞いて
メンデルスゾーン:『真夏の夜の夢』 - スケルツォ
バッハ:羊は安らかに草を食み(W. ウォルトン編)
ファリャ:バレエ音楽『恋は魔術師』 - 火祭りの踊り
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』 - 子守歌
コープランド:『ロデオ』 - ホー・ダウン
プッチーニ:歌劇「修道女アンジェリカ」 - 間奏曲
グリーグ:抒情小曲集 - トロルドハウゲンの婚礼の日
ディーリアス:歌劇「村のロメオとジュリエット」 - 楽園への道
ハチャトゥリアン:『仮面舞踏会』 - ギャロップ
ドビュッシー:小組曲 - 小舟にて
ハチャトゥリアン:バレエ音楽『ガイーヌ』 - 剣の舞
チャイコフスキー:バレエ音楽『白鳥の湖』 - 情景
フィルハーモニック・コンサート・オーケストラ
イアン・サザーランド(指)

録音:1988年6月 BRスタジオ、ミュンヘン(ドイツ)
1992年12月 NDRスタジオ、ハノーファー(ドイツ)
1936年、グラスゴー出身の指揮者イアン・サザーランド。1966年からBBCスコティッシュ・ラジオ・オーケストラの 指揮者に就任、1972年にオーケストラが改変されるまで、軽音楽を中心とした演奏で幅広い人気を獲得しま した。その後はBBCコンサート・オーケストラにたびたび客演し、BBCラジオの「フライデー・ナイト・イズ・ミュージッ ク・ナイト」に定期的に出演するなど幅広いレパートリーで聴衆を魅了しました。1980年代にはBBCラジオ・オー ケストラに初の首席指揮者として就任し、1991年にオーケストラが解散するまで、バロック、クラシック、ロマン ティック、コンテンポラリーの作品に加え、ハリウッドやブロードウェイのミュージカルまで数多くの作品を演奏した功 績で知られています。 このアルバムには、1988年と1992年にフィルハーモニック・コンサート・オーケストラと行った録音が収録されてお り、3世紀にわたる16人の作曲家のさまざまな作品を聴くことができます。祝祭的なシャルパンティエの「テ・デウ ム」からの前奏曲や、あまり耳にすることのないコールリッジ=テイラーの「ナネットの奇想曲」、熱狂的なハチャトゥ リアンの「剣の舞」など、耳に楽しい名曲が次々と聞こえてくる楽しい1枚です。

Altus
ALT-489(1CD)
スメターチェクの芸術 第3集
R=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」 作品35
「見えざる町キテージと聖女フェヴローニャの物語」組曲*
ヴァーツラフ・スメターチェク(指)
プラハRSO、プラハSO*

録音:1975年6月3-5日/1967年1月17日*(すべてステレオ)
世界を股にかけ活躍し、チェコでは「空飛ぶ指揮者」「音楽大使」と呼ばれ、日本では「チェコのカラヤン」とのキャッチフレーズで親しまれたスメターチェクの名 演。チェコ・フィルとあわせて「チェコ3大オーケストラ」と言われるプラハSO、プラハRSOとの共演です。この『シェエラザード』は国内初出時、盤 鬼として知られる音楽評論家・平林直哉氏が絶賛した大名演。このたびALTUSによる最新のリマスターがなされ再び世に出されることになりました。
「シェエラザード」がやはり素晴らしい。スメターチェクは正攻法にオーケストラをきちっと制御し、見通しの良い響きを再現しています。ちょっと聴くと淡白のよう に思えるが、その過不足のない表現から、曲の面白さがくっきりと浮かびあがっているのだ。スメターチェクらしい繊細さも十分に生きています。手綱をゆるめず、 最後まで凜々しく格調を保っており、後味も最高だ。(平林直哉氏の解説より) (Ki)

Bastille Musique
BM-014(3CD)
クリストフ・ベルトラン:眩暈〜器楽作品集 プレミル・ペトロヴィッチ(指)、
ヴィクトール・アヴィア(指)、
ブラッド・ルブマン(指)、
ピーター・ランデル(指)、
バルドゥア・ブレニマン(指)、
エミリオ・ポマリコ(指)、ケルンWDRSO、
KNM ベルリン、
グラウシューマッハー・ピアノ・デュオ、
ザフラーン・アンサンブル、他

録音:2013年-2020年、ケルン(ドイツ)
新規取り扱いレーベル、ベルリンの「Bastille Musique(バスティーユ・ミュズィク)」!
☆スリムボックスを採用し、CDやブックレットだけでなくフォト・リーフレットなども封入した豪華ラグジュアリー・パッケージ!
Bastille Musiqueの14番目のディスクとなったのは、フランスの現代作曲家クリストフ・ベルトラン(1981-2010)が書いた様々な編成の器楽作品を始めて全曲収録した3枚組BOX。録音中の作曲者と演奏者の写真や、演奏者のインタヴューなどを掲載した80ページ(英語、フランス語、ドイツ語)のライナーノーツもセットになっています。

Bastille Musique
BM-013(1CD)
ヴィヴィエ:みなし児
クロード・ヴィヴィエ(1948-1983):みなし児(Lonely Child)*/シラズ(Shiraz)#/Pulau Dewata$/ラヴ・ソングズ(Love Songs)§/ジパング(Zipangu)$
ケイトリエン・バーツ(S)*、
バス・ウィーヘルス(指)ケルンWDRSO*、
オカベ・アキコ(P)#、
クラウス・ジモン(指)ホルスト・シンフォニエッタ$、
ノイエ・ヴォーカルゾリステン§

録音:2013-2019年(ドイツ)
20世紀カナダの現代音楽作曲家、クロード・ヴィヴィエ(1948-1983)が1977年と1980年に作曲した5つの作品を収録したアルバム『Lonely Child』。1976年から1977年にかけて、ヴィヴィエは日本、イラン、ジャワ島、バリ島などに長期間滞在し、新たな音楽技術や「芸術を日常生活に統合する」という考え方を学びました。「Shiraz」や「Pulau Dewata」といった1977年の作品には、そうした東洋での体験が反映されています。歌詞や自筆資料を含む56ページのブックレット(英語、フランス語、ドイツ語)のほか、作曲家やアーティストの写真が掲載されたリーフレットが付属しています。

Pentatone
PTC-5186802
(1SACD)
R・シュトラウス:アルプス交響曲 ウラディーミル・ユロフスキ(指)、
ベルリンRSO

ライヴ録音:2019年2月22&24日コンツェルトハウス(ベルリン)
。PENTATONEレーベルからも積極的なリリースが続くウラディーミル・ユロフスキ。当アルバムはベルリンRSOを振ったR.シュ トラウスのアルプス交響曲です!
祖父が作曲家、父親が指揮者という音楽一家に1972年モスクワで生まれたユロフスキは、1990年18歳のときに家族とともにドイツに移住。ドレスデン およびベルリンで研鑽をつみ、95年ウェクスフォード音楽祭におけるリムスキー=コルサコフの「5月の夜」の演奏で世界的に注目されました。翌年にはレコー ディングを開始し、2007年より首席指揮者に就任したロンドンPOをはじめ、ロシア・ナショナルOと自国ロシアの作品を数多 く録音をのこしております。また、2017/18シーズンからはベルリンRSOの首席指揮者兼芸術監督にも就任しており、PENTATONEレーベルよりマー ラーの「大地の歌」(PTC-5186760)、R.シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」、マーラーの交響詩「葬礼」、交響的前奏曲(KKC-5846 / PTC-5186597)、シュニトケの交響曲第3番(PTC-5186485)、アラベラ・美歩・シュタインバッハーを独奏に迎えたブリテン&ヒンデミットのヴァイオリン 協奏曲集(KKC-5839 / PTC-5186625)をリリースしております。
R.シュトラウスが書いた管弦楽のための大曲「アルプス交響曲」は、アルプス登山のいろいろな場面を映画のように写実的に描いた作品で、自然描写の大家 といわれたR.シュトラウスの傑作にかぞえられます。ユロフスキは2016年4月にロンドンPOと同曲をライヴ収録(LPO-0106)し ておりますが、当盤は2019年2月、ベルリンRSOとのライヴ収録です。当演奏では管楽器が活躍する場面での巧みなバランス感覚はユロフスキなら ではといえ、ベルリンRSOの腕の確かさと相性のよさを実感できる白熱の演奏です! (Ki)

BRIDGE
BCD-9553(1CD)
ウル・ルーザース(b.1949)作品集16
(1)「サウンド・アンド・シンプリシティ」(2018) 〜アコーディオンと管弦楽のための7つの柱
(2)「ドリーム・キャッチャー」(2004)〜アコーディオンのための (B.モーゲンセン編)
(3)交響曲第3番「ドリーム・キャッチャー」(2005-06, rev.2009)
(1)(2)ビャーケ・モーゲンセン(アコーディオン)
(1)セバスチャン・ラング=レッシング(指)
(3)スコット・ユー(指)
(1)(3)オーゼンセSO

録音:(1)(2)2020年8月24,25日、
(3)2012年1月18-20日、何れもカール・ニールセン・ホール、オーゼンセ
((3)はBCD9382で出ていたものと同一録音)
Bridge レーベルでは16 枚目となるポウル・ルーザースの近作を集めた作品集。ルーザスは デンマーク出身。オルガニストとして修業を積んだ後、カール・オーエ・ラムスセンに作曲を師 事した。このアルバムではアコーディオン奏者ビャーケ・モーゲンセンをソリストに迎えた協奏 曲、何度も改訂が行われた交響曲第3 番が聴きもの。

NMC
NMC-D260(1CD)
タンジー・デイヴィス(b.1973):管弦楽作品集
(1)足音の砂丘/(2)自然
(3)「我々は何を見たのか」〜歌劇「世界の狭間」からの組曲
(4)リ・グリーニング(再緑化)
(1)(3)カレン・カメンセック(指)
ノルウェー放送O
(2)オリヴァー・ナッセン(指)バーミンガム・コンテンポラリー・ミュージック・グループ
ヒュー・ワトキンス(P)
(4)イギリス・ナショナル・ユースO

録音:2014-2018年
タンジー・デイヴィスは 10 代の頃ロック・バンドでヴォーカルとギターを担当していたが、 やがて現代音楽に関心を持ち、サイモン・ホルトに作曲を師事した。その後イギリス国内の コンクールに入賞し、BBC 響、ロンドン響などから数多くの委嘱を受け今日に至っています。 「足音の砂丘」では絶え間なく続く響きの色彩と質感の推移で作品が構成され砂漠の砂の 紋様が描かれます。「自然」では細かくせわしなく動き回るモティーフの連鎖が原初的な生命 の発生を思わせる。「リ・グリーニング(再緑化)」は合唱と管弦楽が大地を潤すような活き活き とした音の運動を繰り広げる。いずれも標題といい内容といい自然を題材にした作品が多 く、ヴォーン・ウィリアムスら自然を愛するイギリス音楽の作曲家の系譜を感じさせる。2018 年 に亡くなった作曲家・指揮者オリヴァー・ナッセンの晩年の円熟した指揮ぶりも聴きもの。
NMC
NMC-D262(1CD)
〜デビュー・ディスク・シリーズ〜
マーティン・サックリング(b.1981)管弦楽作品集

(1)「ホワイト・ロード」〜エドムンド・デ・ワールによる
(2)放流/(3)ピアノ協奏曲
(4)旅立ちの風景
イラン・ヴォルコフ(指)
(1)-(3)BBCスコティッシュSO
(4)BBCフィルハーモニック
(1)キャスリーン・ブライアン(Fl)
(3)タマラ・ステファノヴィチ(P)

録音:2013/2020年
マーティン・サックリングはイギリスの若手作曲家でヴァイオリニストでもある。作曲をジョージ・ ベンジャミンに師事、現在王立音楽院で教鞭を執りつつ作曲活動を続けています。師匠ベンジャ ミンの影響からか新印象主義、新ロマン主義的な傾向の作風を持ち、手堅い管弦楽法も相まっ て聴きごたえのある音響空間を作り上げる。ピアノ協奏曲は忙しなく動き回るピアノに管弦楽が 鉄槌を下すようなクラスターを打ち込む。ユーモアがあり、ジャズの影響を感じさせる秀作。
NMC
NMC-D265(1CD)
パラム・ヴィール(b.1952)作品集
(1)「ラーガ・フィールド」〜サロードとアンサンブルのための
(2)「クリシュナの前に」〜管弦楽のための
(3)「星空を駆け巡る」〜タゴールの詩によるソプラノとチェロのための
(4)「ハヤグリバ(馬頭観音)」〜アンサンブルのための
(1)ソーミク・ダッタ(サロード)
エンノ・ポッペ(指)クラング・フォルム・ウィーン
(2)オダリーネ・デ・ラ・マルティネス(指)ロンドン室内O
(3)パトリシア・オークタロニー (S)
ウルヒッヒ・ハイネン(Vc)
(4)ミハ・ハメル(指)シェーンベルク・アンサンブル
パラム・ヴィールはインド系イギリス人作曲家。デリーでインド古典音楽を学んだ後、渡英して 作曲をP.M.デイヴィス、オリヴァー・ナッセンに師事した。「ラーガ・フィールド」はシタールに似た インドの伝統楽器サロードとアンサンブルのための協奏曲。神秘的なサロードの音色とエンノ・ ポッペ指揮によるクラング・フォルム・ウィーンの乾いた響きがインドとヨーロッパの対話を図る。イ ンドの偉大な詩人ラビンドラナート・タゴールの詩による歌曲集「星空を駆け巡る」はソプラノがチ ェロ一本を伴奏にやや表現主義的で緊密な音楽を作り上げる。「ハヤグリパ(馬頭観音)とはヒン ドゥー教の最高神ヴィシュヌの別名であり、仏教では菩薩ととらえられている神をややリゲティ風 の色彩豊かな書法で表現しています。インドの伝統的な音楽や思想をヨーロッパの抽象的な思考 で再解釈、音楽化した秀作です。

BMOP SOUND
BMOP-1076(1CD)
ロバート・カール(b.1954)管弦楽作品集
(1)白鷺(2012)
(2)足元にあるもの(2016)
(3)ロッキング・チェア・セレナーデ(2013)〜弦楽オーケストラのための
(4)交響曲第5 番「ランド(陸上)」(2013)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:2017-19年
ロバート・カールはジョージ・ロックバーグ、イァニス・クセナキスという個性も作風も著しく異な る作曲家に師事したが、彼の作風は新古典主義もしくは新ロマン主義的な傾向があり、ここに 収められた作品もドラマティックで抒情的な作風です。交響曲第 5 番は標題の通り、平原や 山、嵐など大地にまつわる様々な自然現象を巧みなオーケストレーションで表した聴きごたえ のある作品。

BIS
BISSA-2385(1SACD)
ピアソラ三部作
(1)「ブエノスアイレス秋」(レオニード・デシャトニコフ編曲によるヴァイオリンと弦楽合奏版)
(2)タンゴ風エチュード第3番(Vn独奏)
(3)タンゴ風エチュード第4番(Vn独奏)
(4)タンゴ風エチュード第5番(Vn独奏)
(5)タンゴの歴史(Vnとギター版)
五明カレン(Vn/ストラディヴァリウス“Healy”(1711年頃)、(1)指)
(1)ジュリアン・ズルマン(指)、フランス国立ロワールO
(3) ステファニ ー・ジョーンズ( ギター )

録音:(1)2020年6月26&27日/ナント
(2)-(5)2020年8月10-13日/ニコデモ教会(ベルリン)
。麗しのヴァイオリニスト五明カレン、BISレーベル第2弾はピアソラ生誕100周年を記念した注目盤です!五明カレンは1982年東京生 まれで2歳の時にモントリオールに移住。5歳でヴァイオリンをはじめ、わずか9歳でカナダ音楽コンクール第1位受賞した才華です。その後名教師ドロシー・ディ レイに師事しジュリアード音楽院で学び研鑽を積みました。現在アメリカを拠点にソリストとして活躍。日本ではル・ポン国際音楽祭2019にも出演しております。 2013年11月にNHKスペシャル『至高のバイオリン ストラディバリウスの謎』でイタリアのクレモナを訪れヴァイオリンの史上最高の名器ストラディヴァリウス の秘密に迫るドキュメンタリーに出演し、名器「オーロラ」の音色を名曲に乗せて披露したことでその名が知られております。
当アルバムでは五明の洗練された表現力でピアソラの情熱と官能の世界を披露。この名曲を表現するのはやはりストラディヴァリウス。当録音では1711年頃 に製作された銘器“Healy”で雄弁に奏でます (Ki)

Danacord
DACOCD-899(1CDR)
エミール・レーセン(1887ー1964):作品集


(1)ヒマラン(デンマーク・ラプソディ)(1926)
(2)シューベルトの主題による変奏曲(1928)
(3)グリーンランドの民謡(1934)
(4)歌劇「ある母親の物語」(1941)〜間奏曲
(5)喜歌劇「ファリネッリ」〜アリア集
歌に翼あり/人生の優しさを追ったものは/人生のよろこび/そこ  に歌あり
(6)南ユランの旋律による幻想曲(1930)
(7)デンマークのクリスマス・キャロルによる幻想曲(1933)
(8)デンマーク放送展覧会のファンファーレ(1950)
(9)ラジオフォニア(バーレスク・ラプソディ)(1950)*
デンマークRSO、デンマーク放送コンサート・オーケストラ*
(1)エミール・レーセン(指)
 録音:1953年
(2)アーネ・ハメルボー(指)
 録音:1959年10月3日(コンサート・ライヴ)
(3)トマス・イェンセン(指)
 録音:1959年2月15日(コンサート・ライヴ)
(4)トマス・イェンセン(指)
 録音:1958年4月3日(コンサート・ライヴ)
(5)アクセル・シュツ(T)、
 エミール・レーセン(指)
 録音:1941年11月25日
(6)エミール・レーセン(指)
 録音:1946年
(7)トマス・イェンセン(指)
 録音:1957年12月14日(コンサート・ライヴ)
(8)エーリク・トゥクセン(指)
 録音:1956年8月31日(コンサート・ライヴ)
(9)ハンス・ペーザー・オーセ(指)
 録音:1969年(ライヴ TV プロダクション)
エミール・レーセン(1887−1964)は、コペンハーゲン生まれ。フランツ・リストの弟子シークフリト・ランゴーにピアノ、作曲家ヴィルヘルム・ローセンベアに音楽理論を学び、1911年、ピアニストとしてコンサート・デビューしました。レストランと劇場で演奏、編曲と作曲を手がけることからキャリアをスタート、1917年に初めてティヴォリ公園のオーケストラを指揮しています。デンマークRSOの指揮者を務め、王立デンマーク劇場ではバレエの指揮を担当しました。管弦楽曲、バレエや歌劇など劇場のための音楽、映画音楽を主に作曲。カール・ニールセン作品のオーケストレーションも彼の業績のひとつです。Danacord がリリースする「トリビュート」アルバムには、レーセンの作品がレーセン自身とデンマーク放送ゆかりの指揮者による演奏で収録されています。
ユラン半島北部のヒマラン地方のフィドル曲を素材に採り「H.C.ロンビュー風テクスチュア」の軽いオーケストラ曲にした「デンマーク・ラプソディ」「ヒマラン」。シューベルト没後100年の1928年に作曲された、四手のピアノ曲を主題とする「シューベルトの主題による変奏曲」。1933年に没した、グリーンランドの極地探検家クヌーズ・ラスムセンの追悼コンサートのための「グリーンランドの民謡」。アンデルセンの「暗い童話」に基づく歌劇「ある母親の物語」のメランコリックな〈間奏曲〉。有名なカストラート歌手を主人公にしたオペレッタ「ファリネッリ」は、現在も上演され、レーセンの代表作のひとつに挙げられる作品です。一世を風靡したデンマークのテノール歌手アクセル・シュツ(シェッツ)がHMVに録音した4つのアリアが収録されています。ドイツと国境を接した南ユラン地方の民謡10曲と、19世紀デンマークのキャロルを素材にした2つの「幻想曲」。デンマーク放送の25周年を記念する展覧会のオープニング「ファンファーレ」。雑多なラジオ番組をモンタージュした「ラジオフォニア」。初めて紹介されるコンサートのライヴ録音と放送録音が多数含まれるコレクションです。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Bastille Musique
BM-011(2CD)
ルチアーノ・ベリオ:シュマン(全曲)
シュマンI(ハープと管弦楽のための)
シュマンII (ヴィオラと9楽器のための)
シュマンIIb (管弦楽のための)
シュマンIIc (バスクラリネットと管弦楽のための)
シュマンIII(ヴィオラと管弦楽のための)
シュマンIV(オーボエと11弦楽器のための)
シュマンV(ギターと室内オーケストラのための)
コル・オド(シュマンVI)(トランペットと室内オーケストラのための)
レシ(シュマンVII)(アルトサクソフォンと管弦楽のための
ケルンWDR響、
アンドレアス・ミルトナー(Hp)、
クリストフ・デジャルダン(Va)、
アンドレアス・ランゲンブッフ(バスクラリネット)、
マールテン・デッケルス(Ob)、
パブロ・マルケス(G)、
マーティン・グリープル(Tp)、
ルッツ・コペッチ(アルト・サクソフォン)
指揮:ペーテル・エトヴェシュ、エミリオ・ポマリコ、マリアーノ・キアッキアリーニ、マヌエル・ナウリ、バス・ウィーヘルス、ジャン=ミカエル・ラヴォア、ブラッド・ルブマン

録音:2016年〜2017年、ケルン・フィルハーモニー(ケルン、ドイツ)
ルチアーノ・ベリオの「シュマン」、初のコンプリート・ボックス! 「シュマン」(「道」を意味するフランス語の複数形)は、さまざまな楽器のために書かれた器楽曲「セクエンツィア」を、ベリオ自身が管弦楽や室内オーケストラを含む編成に拡大編曲したもので、本アルバムはIからVIIまで全曲を収録しています。ソリストはハープのアンドレアス・ミルトナー、ヴィオラのクリストフ・デジャルダンなど一流の奏者が担当。ペーテル・エトヴェシュやエミリオ・ポマリコ、マリアーノ・キアッキアリーニなど豪華指揮者陣がWDRSOを振っています。
全64ページのブックレット(英語、ドイツ語)には音楽学者マルティナ・ジーバーによる解説や、ソリストへのインタビューが掲載され、作曲家や演奏家の写真、自筆などの資料も付属しています。

スリーシェルズ
3SCD-0063(1CD)
初回プレス枚数300 組
税込定価
「太平洋ひとりぼっち・音楽大全」
作曲:芥川也寸志、武満徹
【収録内容】
トラック1〜23:本編使用楽曲
トラック24〜48:ボーナストラック(本編用編集済楽曲、加工前素材曲、本編使用楽曲別
テイク、本編未使用楽曲)

※40 ページ・プックレット収録詳細内容
カラースチル写真集
モノクロスチル写真集
曲目一覧
映画『太平洋ひとりぼっち』について(上妻祥浩)
芥川也寸志と武満徹―二大音楽家の共作―(上妻祥浩)
市川崑の映画音楽を手がけた作曲家たち(上妻祥浩)
このCDについて(上妻祥浩)
作品データ
楽曲解説(上妻祥浩)
「畏友」と「恩人」、二人の航海(徳永洋明)
プレスシート
企画構成:上妻祥浩(映画研究・解説)
解説:コ永洋明(作曲家、新・3人の会)
プロデュース:西耕一(スリーシェルズ)
協力:日活
原盤:日活株式会社
(C)日活株式会社
日活全面協力!日本映画史に残る感動の名作のサウンドトラックCD 完成! 映画のために録音されたBGM48 曲時間にすると73 分を超える音楽を収録。 「分厚い解説書がついていて欲しい」というファンのリクエストにお応えしてA5 サイズ40 ページのブックレットと、音楽CD と いう新たな「SOUNDTRACK CD BOOK」形式の実験的な発売となります。 40 ページ BOOK の中身は、秘蔵のカラー、モノクロのスチル写真、音楽録音シートなど多数掲載! 映画評論家の上妻 祥浩による楽曲ごとの詳細な解説と、新・3 人の会の徳永洋明による、芥川也寸志と武満徹の音楽作法とその交友を踏まえ た作品分析など豊富な内容となっています。読み物としてだけでなく資料価値も極めて高いBOOK となりました。 音楽CD 部分は、芥川と武満が本作のために作曲・録音したオリジナル楽曲のOK テイクをはじめ、別テイクや本編未使用 曲も含めてすべて収録し、デジタルリマスタリングによるノイズ除去など音質を向上させて、究極の大全を完成しました。 壮大で美しいメインテーマをはじめ、主人公の不安な心情を表現した前衛音楽的な響きを持つ曲などバラエティに富んだ 楽曲が揃い、巨匠同士のタッグが生んだ珠玉のアルバムとなりました。 これまで本作の楽曲は、武満の作品集などに抜粋して収録されたことは何度かありましたが、今回ついに完全収録による 単独音盤化が、初めて実現しました。 感動の名作を盛り上げた素晴らしい音楽の数々が、その背景を詳細にまとめたCD&BOOK として甦ります! 芥川也寸志、武満徹、市川崑、石原裕次郎など夢の共演を記録した伝説の映画音楽の完全盤が登場!!

スリーシェルズ
3SCD-0062(1CD)
税込定価
渡辺宙明音楽選1
■CBC 歌謡
01.水たまりの歌/02.沈丁花が匂います/03.ひぐらしの笛/04.追分船頭さん/05.フランテンの唄
■歌のおもちゃ箱
06-30.『雨ぼうず』/31-54.『僕の日記3 初秋の空』/55-62.『仲良し劇場』BGM/63-70.水たまりの歌
※渡辺宙明所有マスターテープ音源を使用(03.04.05 はSP 盤より)
渡辺宙明(作曲、指揮)
CBC O
合唱:CBC ポッポ会、CBC合唱団、他
歌唱:石井千穂、泉ケイ子、伊東満、春日八郎、他
渡辺宙明インタビュー(聞き手:田野倉健之)
ラジオ歌謡や子供のためのラジオミュージカルなど最古の宙明作品をCD化! 現在放送中の『機界戦隊ゼンカイジャー』の音楽で絶好調の渡辺宙明先生。2021 年8 月19 日には96 歳を迎えます。作 曲家デビュー以来、数え切れないほどの作品を世に送り出してきました。この度、その御本人が保存していた録音からアー カイブするシリーズが開始されました。 今回は、作曲家デビューとなったCBC ラジオ音楽を中心に、SPレコードやオープンリールテープからのCD化です。60 年 以上前のラジオ歌謡やラジオミュージカルなど、美しいメロディと叙情的な音楽の宝庫です。 團伊玖磨門下の渡辺宙明、と安易につなげてはいけないが、しかし、やはりこのメロディ、このオーケストレーションは、日本 音楽界の正統派の血脈を感じること多し!今こそあらためて聴いて欲しい。 令和につながる渡辺宙明先生の原点を是非お聴きください。 ※マスターテープ、マスター音源について マスターテープの保存状態は 60 年以上の前のものとは思えないほど良質なものが多かったため、なるべくマスターの音質 のままのマスタリングを致しました。SP 盤については、盤が割れたものしか発見されなかった楽曲が2 曲あり、レーザーター ンテーブルで再生をした後、デジタル上で音飛びノイズを削っていく作業を行いました。経年劣化によるノイズはございま す。そして、すべてモノラル音源となりますが、作品のクオリティの高さはもちろん、1950 年代のラジオ放送の演奏レベルや 音質の良さは特筆されるべきでしょう。放送史、児童音楽史、ラジオ音楽など様々な意味でも貴重な資料となることでしょう。

MUSICA VIVA
MV-107(1CD)
ビーダーマイヤー様式の織りなすもの
ヴァイグル:歌劇「船乗りの恋、あるいは海賊」序曲
マティーカ:ノットゥルノ Op.21
ヴァイグル:歌劇「スイス人の一家」序曲
クフナー:セレナーデ Op.2
クラシコ・テルツェット・イタリアーノ

録音:2015年、モンフォルテ・ダルバ(ピエモンテ、イタリア)
ビーダーマイヤー様式が流行したウィーン会議の時代の音楽と当時の文化の結び付きを、18世紀後半〜19世紀前半の音楽で表現。
イタリアのピリオド・アンサンブルがトラヴェルソ、ヴァイオリン(またはヴィオラ)、そしてギターのトリオで奏でるヨーゼフ・ヴァイグル(1766−1846)、ヴェンツェスラウス・マティーカ(1773−1830)、ヨーゼフ・クフナー(1776−1856)作品からは、モーツァルトやシューベルトの響きが時折、顔をのぞかせます。
MUSICA VIVA
MV-101(1CD)
18世紀のウィーンにおけるフリーメイソンのための音楽
ケルビーニ:行進曲ヘ長調
サリエリ:小さなセレナード変ホ長調
モーツァルト:セレナード変ホ長調(グラン・パルティータからの編曲による管楽八重奏版)
サリエリ:夜の神殿のためのハルモニー
アッカデーミア・ムジカーレ・デラヌンチアータ、
セルジオ・デルマストロ(指)
18世紀のウィーンにおいて、秘密結社フリーメイソンの儀式で演奏されていたのではないかと推測される管楽アンサンブルのための作品を集めたユニークなコンセプトのプログラム。
サリエリやケルビーニの管楽アンサンブルの作品が並ぶ中、最も注目なのはモーツァルトの「セレナード」。ウィーン宮廷劇場の匿名の音楽家が1799年にペーター・フォン・ブラウン男爵に依頼して8つの管楽器での演奏のために「グラン・パルティータ」を編曲した作品であり、ウィーン国立音楽大学に保管されているオリジナル・スコアに基づいて演奏された世界初録音となります。
アッカデーミア・ムジカーレ・デラヌンチアータは2009年に結成されたイタリアの管楽アンサンブル。ミラノのジュゼッペ・ヴェルディ音楽院で教鞭を執るクラリネット奏者、セルジオ・デルマストロが指揮を担当しています。

MUSICAPHON
M-56901(1SACD)
戦後スイスのサウンド(リューベック・フィルハーモニー・ライヴ Vol.1)
ロルフ・リーバーマン(1910-1999):フリオーソ(1945)
R・シュトラウス:メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための習作)
オネゲル:交響曲第3番「典礼風」
ロマン・ブログリ=ザッヒャー(指)、
リューベックPO

録音:2007年3月
スイス出身の名指揮者ロマン・ブログリ=ザッヒャー(1966-)と、彼が音楽監督を務めたドイツの歴史あるオーケストラ、リューベック・フィル(1897年創設)による「リューベック・フィルハーモニック・ライヴ」シリーズ第1巻。一見、折り合いのつかない2つの言葉「戦後の音」と「スイス」をテーマとしたシリアスなプログラムで、スイスの作曲家リーバーマンとオネゲル、そして戦後スイスに移住したR.シュトラウスの、第二次世界大戦とかかわりの深い作品「メタモルフォーゼン」を取りあげています。3作品とも、リューベック・フィルの高い演奏技術、アンサンブル力が存分に生かされた名演です。
ブログリ=ザッヒャーは2001年からハンザ都市リューベックの音楽監督に就任し、2007年から2013年まで、リューベック歌劇場の音楽監督を7年間務めた実力派の指揮者です。(ブログリ=ザッヒャーの後は沼尻竜典が、2019/2020シーズンからはシュテファン・ヴラダーが就任)歌劇場の音楽監督時代に行った「ニーベルングの指環」上演&DVD製作のプロジェクトは各界より非常に高く評価され、2012年のドイツECHO賞を受賞しました。
MUSICAPHON
M-56902(1SACD)
おとぎ話と動物(リューベック・フィルハーモニー・ライヴ Vol.2)
サン=サーンス:動物の謝肉祭
ラヴェル:マ・メール・ロワ
ロマン・ブログリ=ザッヒャー(指)、
リューベックPO、
ビョルン・エングホルム(ナレーター)

録音:2007年10月
スイス出身の名指揮者ロマン・ブログリ=ザッヒャー(1966-)と、彼が音楽監督を務めたドイツの歴史あるオーケストラ、リューベック・フィル(1897年創設)による「リューベック・フィルハーモニック・ライヴ」シリーズ第2巻はメルヘンと動物をテーマに、サン=サーンスの「動物の謝肉祭」とラヴェルの「マ・メール・ロワ」をカップリング。ビョルン・エングホルムによるナレーションが収録されているのも特徴です。
ブログリ=ザッヒャーは2001年からハンザ都市リューベックの音楽監督に就任し、2007年から2013年まで、リューベック歌劇場の音楽監督を7年間務めた実力派の指揮者です。(ブログリ=ザッヒャーの後は沼尻竜典が、2019/2020シーズンからはシュテファン・ヴラダーが就任)歌劇場の音楽監督時代に行った「ニーベルングの指環」上演&DVD製作のプロジェクトは各界より非常に高く評価され、2012年のドイツECHO賞を受賞しました。
MUSICAPHON
M-56912(1SACD)
クラリネット、宇宙(リューベック・フィルハーモニー・ライヴ Vol.5)
ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番へ短調 Op.120-1(L.ベリオによるクラリネットと管弦楽版)
ホルスト:組曲「惑星」 Op.32
ロマン・ブログリ=ザッヒャー(指)、
リューベックPO、
ライナー・ヴェーレ(Cl)

録音:2008年10月
スイス出身の名指揮者ロマン・ブログリ=ザッヒャー(1966-)と、彼が音楽監督を務めたドイツの歴史あるオーケストラ、リューベック・フィル(1897年創設)による「リューベック・フィルハーモニック・ライヴ」シリーズ第5巻!ルチアーノ・ベリオが編曲した管弦楽伴奏版のブラームスのクラリネット・ソナタ第1番に、ホルストの名曲をカップリングしたユニークな組み合わせで、伝統あるリューベック・フィルのオーケストラ・サウンドを存分に楽しめる1枚。ブラームスの交響曲ツィクルス(M56936,M56947,M56950,M56954)同様、過剰な派手さを避けた、丁寧かつスケールの大きな演奏が大変魅力的です。
ブログリ=ザッヒャーは2001年からハンザ都市リューベックの音楽監督に就任し、2007年から2013年まで、リューベック歌劇場の音楽監督を7年間務めた実力派の指揮者です。(ブログリ=ザッヒャーの後は沼尻竜典が、2019/2020シーズンからはシュテファン・ヴラダーが就任)歌劇場の音楽監督時代に行った「ニーベルングの指環」上演&DVD製作のプロジェクトは各界より非常に高く評価され、2012年のドイツECHO賞を受賞しました。

EUROARTS
20-65528(7DVD)
ズービン・メータ〜レトロスペクティブ
■DVD1
モーツァルト:ファゴット協奏曲変ロ長調K.191
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
ドヴォルザーク:序曲『謝肉祭』op.92
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調op.88
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第8番ト長調op.46-8
■DVD2
◎ヴァルトビューネ1997/ホワイト・ナイト
グリンカ:歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調op.23〜第1楽章
チャイコフスキー:バレエ『白鳥の湖』〜ワルツ(チャイコフスキー)
ショパン:小犬のワルツ
ムソルグスキー:歌劇『ホヴァーンシチナ』〜前奏曲『モスクワ川の夜明け』
ムソルグスキー:歌劇『ソロチンスクの定期市』〜陽気な若者たちのゴパーク
リムスキー=コルサコフ:くまんばちの飛行
リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲
プロコフィエフ:バレエ『ロミオとジュリエット』〜タイボルトの死
リンケ:ベルリンの風
■DVD3
ヴェルディ・ガラ
第1部
『ナブッコ』より『行け、我が想いよ』
『イェルサレム』より『神が私たちを引き離そうとしている』
『海賊』より『俺が捕虜になるとは』、『天と地から嫌われようと』
『リゴレット』より『女心の歌』、『いつだか君と出会ったのを』
『トロヴァトーレ』より『夜は静まりかえっている』、『母さん眠れないのかい?』
『椿姫』より『不思議だわ…ああ多分彼なのね』
『仮面舞踏会』より『立てお前の息子に…お前だったのだな』、『ああ!死を恥辱を』
第2部
『運命の力』より『神よ平安をください』
『ドン・カルロ』より『彼女は私を愛してはくれぬ』、『宿命的な授かり物!』
『アイーダ』より『勝ちて帰れ!』、『祖国を救った者よ』
『ファルスタッフ』より『世の中みな冗談』
■DVD4(95mm)
◎イスラエル・フィル創立75周年記念コンサート
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソOp.28
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番〜サラバンド
ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11
ショーソン:詩曲Op.25
ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調Op.93
■DVD5(125mm)
ヴェルディ:歌劇『ファルスタッフ』
■DVD6(88mm)
モーリス・ベジャール振付ベートーヴェン「第九交響曲」
音楽:ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
■DVD7(130mm)
◎イスラエル・フィル退任記念演奏会
イスラエル国歌
リスト:ピアノ協奏曲第2番イ長調S.125
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲Op.72より第2番ホ短調ドゥムカ
マーラー:交響曲第2番「復活」
※ズービン・メータのインタビュー(字幕:独、英)
全て、ズービン・メータ(指)

■DVD1(110mm)
ロサンジェルスPO
収録:1977年1月10−13日ロサンジェルス、ドロシー・チャンドラー・パヴィリオン、ミュージック・センター(ライヴ)
■DVD2(96mm)
ダニエル・バレンボイム(P)
ベルリンPO
■DVD3(182mm)
マルセロ・アルバレス、ホセ・カレーラス、ホセ・クーラ、ダニエラ・デッシー、マリエッラ・デヴィーア、ルチアーナ・ディンティーノ、プラシド・ドミンゴ、ジャンルカ・フロリス、バルバラ・フリットリ、コンスタンティン・ゴーニー、エリザベート・マトス、レオ・ヌッチ、ルッジェーロ・ライモンディ、ロッサーナ・リナルディ、チンツィア・リッツォーネ、グローリア・スカルキ、リッカルド・ザネッラート
ヴェルディ音楽祭cho
フィレンツェ5月祭O
ズービン・メータ(指)
収録:2001年5月11日、パルマ、テアトロ・パディリョーネ・パラカッサ(ライヴ)
■DVD4(95mm)
ジュリアン・ラクリン(Vn)
エフゲニー・キーシン(P)
ヴァディム・レーピン(Vn)
イスラエルPO
収録:2011年12月24日、テル・アヴィヴ(ライヴ)
■DVD5(125mm)
アンブロージョ・マエストリ(Brファルスタッフ)
フィオレンツァ・チェドリンス(Sアリーチェ)
マッシモ・カヴァレッティ(Brフォード)
エレオノーラ・ブラット(Sナンネッタ)
エリーザベト・クルマン(Msクイックリー夫人)
シュテファニー・ホウッツェール(Msメグ)
ハヴィエル・カマレナ(Tフェントン)
ルカ・カザリン(T医師カイウス)
ジャンルカ・ソレンティーノ(Tバルドルフォ)
ダヴィデ・フェルシーニ(Brピストーラ)
ウィーン・フィルハーモニア合唱団(Philharmonia Chor Wien)
ウィーンPO
演出:ダミアーノ・ミキエレット
装置:パオロ・ファンティン
衣装:カルラ・テーティ
照明:アレッサンドロ・カルレッティ
収録:2013年8月ザルツブルク、モーツァルトのための劇場(ライヴ)
字幕:伊英独仏西中韓,日本語
■DVD6(88mm)
振付:モーリス・ベジャール
イスラエルPO
芸術監督:ジル・ロマン
出演:東京バレエ団、モーリス・ベジャール・バレエ団
クリスティン・ルイス(S)
藤村実穂子(Ms)
ペーター・スヴェンソン(T)
アレクサンダー・ヴィノグラードフ(Bs)
栗友会(合唱)
栗山文昭(合唱指揮)
ピョートル・ナルデリ(振付指導)
収録:2014年11月8&9日NHKホール、東京、ライヴ
■DVD7(130mm)
イスラエルPO
イェフィム・ブロンフマン(P)
チェン・レイス(S)オッカ・フォン・デア・ダムラウ(Ms)
収録:2019年10月、テル・アヴィヴ(ライヴ)

画面:NTSC 、16:9 & 4:3
音声:PCM Stereo、Dolby Digital 5.1、dts 5.1
リージョン:All
2021年4月29日に85歳を迎えたズービン・メータ。当日は無観客でしたが85歳を祝うコンサートがベルリン国立歌劇場で行われたりと、年齢を重ねても なお情熱的に指揮活動を行っています。 今回リリースされる7枚組のDVDセットには、そうしたメータの歴史が詰まっています。DVD1は、ロス・フィルとの共演。異例の若さでロス・フィルの音楽監督 (1962-1978)に抜擢されたズービン・メータ。Deccaと専属契約したかれはダイナミックな指揮ぶりで手兵とともに、ストラヴィンスキーやホルストなどいま も誉れ高いアルバムをつぎつぎと発表し、一躍その名を世界に轟かせることになります。このライヴ映像では、スタジオ盤でも知られるバルトーク、ドヴォ8を筆頭 に、その白熱ぶり、切れ味とも最高のパフォーマンスをみせてくれます。この頃のメータの音楽運びは迷いのない思い切りのよさがなによりの魅力で、痛快でさえ あります。ロス・フィルとともにスターダムに駆け上がり、その黄金時代を築いたメータがもっとも輝いていた時期のかけがえのない記録といえるでしょう。 DVD2には、1977年にベルリン・フィルの夏の風物詩、ヴァルトビューネの野外コンサート映像。1997年のテーマはロシアの古都サンクト・ペテルブルク。メー タとバレンボイムの息の合ったチャイコフスキーの協奏曲をはじめ、ロシアの名曲を堪能できます。 ヴェルディ没後100周年記念ガラ・コンサートの模様を収録したDVD3。ドミンゴ、カレーラス、テッシーら617名のスター歌手たちが勢揃いした奇跡の超豪華ガ ラ・コンサートです。 DVD4は、イスラエル・フィル創立75周年記念コンサート。ヴァイオリニストのフーベルマンの呼びかけで、ヨーロッパのユダヤ系音楽家たちがパレスチナに建設し たオーケストラがトスカニーニの指揮で初披露されたのが1936年12月26日。それが今日のイスラエル・フィルとなり、2011年に創立75周年を迎えました。 それを祝い2011年12月に行われたコンサートをライヴ収録。 DVD5には、2013年、ヴェルディ・イヤーのザルツブルク音楽祭での『ファルスタッフ』。辛口新聞評でも大絶賛されたミキエレットの舞台。 DVD6は、東京バレエ団&モーリス・ベジャール・バレエ団が共演した「第九交響曲」。1964年東京バレエ団が創立された年に初演されたモーリス・ベジャール 振付によるベートーヴェン「第九交響曲」。東京バレエ団創立50周年にモーリス・ベジャール・バレエ団との共同制作により東京、NHKホールで2014年に上演 された際の映像がDVDとブルーレイで発売されます。ダンサー、オーケストラ、独唱歌手、合唱団の総勢350人が繰り広げる大スペクタクルの舞台が高画質で楽 しむことができます。 最後に、2019年10月に行われた長らく音楽監督を務めたイスラエル・フィルの退任コンサートの模様は映像初収録です。またボーナス・インタビューには、これ までの音楽人生を振り返ったメータのインタビューが収録されています。 (Ki)

H.M.F
HMX-2905342(2CD)
ロト&レ・シエクルのバレエ・リュス
[CD1]ストラヴィンスキー:(1)バレエ音楽「春の祭典」 (1913年初版) 
(2)バレエ音楽「ペトルーシュカ」 (1911年初版)
[CD2](1)グラズノフ:バレエ音楽「ライモンダ」第2幕よりサラセン人の入場/東洋の踊り
(2)同:バレエ音楽「四季」より秋のバッカナール
(3)シンディング(チャーリー・パイパー編):東洋舞曲Op.32の5 
(4)アレンスキー:バレエ音楽「エジプトの夜」よりエジプト女の踊り/蛇のシャルムーズ/ガジーの踊り
(5)グリーグ(ブルーノ・マントヴァーニ編):小妖精Op.71の3(抒情小曲集より)
(6)ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」(1910年版全曲)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:[CD1]2013年5月14日メス・アルセナル、5月16日グルノーブルMC2、9月29日フランクフルト旧オペラ座(1)、
2013年5月14日メス・アルセナル、5月16日グルノーブルMC2(2)(すべてライヴ)

[CD2]2010年10月2日シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)、10月9日/ラン大聖堂(ともにライヴ)
CDリリースのたびに世界中に大きな音楽的ショックを与え続けているロト&レ・シエクル。2014年度レコード・アカデミー大賞を受賞した衝撃の名盤「春 の祭典」&「ペトルーシュカ」[ASM-015およびKKC-5401、いずれも廃盤]、そして「火の鳥」が入ったアルバム[ASM-06およびKKC-5195、いずれも廃盤]が、 このたびharmoniamundiレーベルからあらたな装いで2枚組として再登場します!
「春の祭典」は1913年5月29日、モントゥーの指揮によりシャンゼリゼ劇場で初演され、音楽史上最大のスキャンダルとなりました。今日では人気曲とし て、またオーケストラの性能を披露できる好個の楽曲として頻繁に演奏されますが、複雑な変拍子、無理な楽器法など、古楽器あるいは古楽指揮者には不可能 な作品とされてきました。ここでは、まず冒頭のファゴット(1900年ビュッフェ・クランポン製バソン)の音から未知のもので衝撃度満点。また小型のフレンチ・ チューバ、小トロンボーンも新鮮で、ピストン・ホルン8本の響きも独特。ロシア的な重量感あふれる音で奏されるのが常ですが、この明るいフランス的音色こ そまさに初演時の音。目から鱗が落ちる衝撃度です。 
また「春の祭典」初演時1913年版楽譜は自筆のままでパウル・ザッハー財団が所蔵していますが、ロトはこれと1922年ロシア音楽出版社初版のスコア、モ ントゥー所蔵の1920年代初頭の楽譜を検討、音の間違いとストラヴィンスキーが改訂した箇所をはっきりさせ、1913年5月29日初演時の音の再現を試みま し た 。
「ペトルーシュカ」も初演時1911年版。四管の大編成で、協奏曲風に活躍するはずのピアノがあまり目立ちません。ここでは日本人ジャン=ヒサノリ・スギタ ニが1892年製エラールのピアノで美しい響きを醸し出しています。通常のSOがこの版をとりあげると、もっさりと重くなりますが、ロト&レ・シエクルは 大編成なことを意識させない透明さ。ことにグロッケンシュピールやチェレスタのキラキラした響きが効果的で、ロシア・バレエならではの夢のあふれる世界を 創り出しています。 
「火の鳥」全曲でも、この作品が百年前の1910年6月、ピエルネの指揮によりパリ・オペラ座で初演された際の響きを再現しています。ピッチこそさほど違 和感はありませんが、弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハープはいずれもフランス製で、パリ音楽院直伝の奏法を遵守しているため、聴感上の印象はか なり違います。ヴィブラートも少なめで、パステル画のような色彩がいかにもフランス風。4管の大編成ながらすっきりしていて、金管の響きが独特。原色的で 厚い音というストラヴィンスキーのイメージが一新され新鮮の極み。グラズノフのサウンドも向い (Ki)

Resonus
RES-10279(1CD)
NX-B05
プレスティン音楽祭の新作曲集
「愛らしいジョアン」の変奏曲
トーマス・ハイド(1978-):前奏曲 - 主題 - 主題のエラボラータ
デイヴィッド・マシューズ(1943-):変奏曲 I:Molto vivace
エイドリアン・ウィリアムズ(1956-):変奏曲 II:Adagio molto
マイケル・バークリー:(1948-):変奏曲 III:Frolic for Lovely Joan
クリストファー・ガニング(1944-):変奏曲 IV:Andante
ヒュー・ワトキンズ(1976-):変奏曲 V:Allegretto
サリー・バーミッシュ(1956-):変奏曲 VI:Adagio、very still
マシュー・テイラー(1964-):変奏曲 VII:フィナーレ Prestissimo
マーティン・バトラー(1960-):協奏曲- ソプラノ・サクソフォンと弦楽合奏のために

ヒュー・ウッド(1932-):「Beginnings 始まり」 3つの初期の歌 Op. 54- メゾ・ソプラノと弦楽オーケストラのために
ジョー・ダドゥル(1972-):Mnemonic ニモニック- フルート、ハープと弦楽オーケストラのために
ウッド:ディヴェルティメント Op. 51
エイミー・ディクソン(Sax)
レベッカ・アフォニー=ジョーンズ(Ms)
キャサリン・ベイカー(Fl)
スージー・ウィルソン=カヴァレク(Hp)
プレスティン祝祭O
ジョージ・ヴァス(指)

録音:2020年8月19-21日
世界初録音
1982年からウェールズのラドノーシャーで行われている"プレスティン音楽祭"。地元の作曲家エイドリアン・ウィリアムズを含む音楽愛好家たちによって 始められた40年近い歴史を持つ音楽祭は、現代音楽のプロモーションを目的にしており、作曲家とともに若いアーティストをサポート。設立当初から 多彩なコンサートを開催することで、ウェールズの夏の風物詩の一つとして知られています。初期には英国の作曲家の作品を紹介していましたが、 1993年より指揮者ジョージ・ヴァスが芸術監督に就任、翌年からアーティスト・イン・レジデンス制度を設けることでレパートリーを広げ、2006年には 初めてペトリス・ヴァスクスの作品を演奏しています。2020年の音楽祭は中止になってしまいましたが、サポーターたちの支援で初の「デジタル音楽祭」 が実現。民謡「愛らしいジョアン」を主題にした8人の作曲家による変奏曲など、その模様がこのアルバムに収められています。2020年11月に延期さ れたリアル音楽祭も中止の憂き目を見ることになってしまいましたが、2021年には万全の対策を施し、夏の音楽祭を計画中とのことです。

Opus Arte
OA-1233BD(3DVD)
NX-D09

OABD-7224BD
(3Bluray)
NX-E04
ロベルト・ボッレの芸術

【Disc1】
『シルヴィア』全3幕


【Disc2】
『ノートルダム・ド・パリ』


【Disc3】
エトワール・ガラ ミラノ・スカラ座2015
【Disc1】シルヴィア…ダーシー・バッセル
アミンタ…ロベルト・ボッレ
オリオン…ティアゴ・ソアレス
エロス…マーティン・ハーヴェイ
ディアナ…マラ・ガレアッツィ
振付:フレデリック・アシュトン
音楽:レオ・ドリーブ
他、英国ロイヤル・バレエ団
演奏:コヴェント・ガーデン王立歌劇場O
指揮:グラハム・ボンド
収録:2005年12月 コヴェントガーデン王立歌劇場
特典映像…ダーシー・バッセルによる解説と舞台裏
※日本語字幕はありません

【Disc2】エスメラルダ…ナタリヤ・オシポワ
カジモド…ロベルト・ボッレ
フェビュス…エリス・ネーザ
フロロ…ミック・ゼーニ
振付・台本:ローラン・プティ(振付、台本)
音楽:モーリス・ジャール
ミラノ・スカラ座バレエ
演奏:ミラノ・スカラ座O
指揮:ポール・コネリー
収録:2013年3月ミラノ・スカラ座(ライヴ)
特典映像…カーテンの後ろから:メイキング映像 他
※日本語字幕はありません

【Disc3】
〈女性ダンサー〉
ルシア・ラカッラ (バイエルン国立バレエ)
メリッサ・ハミルトン (英国ロイヤル・バレエ)
マリア・アイヒヴァルト (シュトゥトガルト・バレエ)
アリーナ・ソーモワ (マリインスキー・バレエ)
ポリーナ・セミオノワ (アメリカン・バレエ・シアター)
スヴェトラーナ・ザハーロワ (スカラ座バレエ)
ニコレッタ・マンニ (スカラ座バレエ)
マリア・ヴィノグラードワ (ボルショイ・バレエ)
〈男性ダンサー〉
マーロン・ディノ(バイエルン国立バレエ)
クラウディオ・コヴィエッロ (スカラ座バレエ)
ミック・ツェーニ (スカラ座バレエ)
レオニード・サラファーノフ (ミハイロフスキー劇場バレエ)
ロベルト・ボッレ (スカラ座バレエ)
イワン・ワシーリエフ (ミハイロフスキー劇場バレエ)
マッシモ・ムッル (スカラ座バレエ)
収録:2015年10月 ミラノ・スカラ座
幼い頃からダンスへの興味を示し、地元ピエモンテでバレエを学んだロベルト・ボッレは12歳でミラノ・スカラ座バレエ学校へ入学。スカラ座を訪れたルド ルフ・ヌレエフが15歳のボッレの才能を見いだし、「ヴェニスに死す」の美少年タジオ役に抜擢し話題になりました。1994年にスカラ座バレエ団に入団、 1995年「ロミオとジュリエット」のロミオ役を演じ、翌年1996年にプリンシパル・ダンサーに昇格。1997年、イングリッシュ・ナショナル・バレエ「白鳥の 湖」への出演で英国デビューを飾り、1999年には英国ロイヤル・バレエの「くるみ割り人形」の王子を踊ります。その後、マリインスキー劇場、ボリショイ 劇場、メトロポリタン歌劇場、アメリカン・バレエ・シアターなど世界中の名だたるステージに出演。クラシックからコンテンポラリーまで幅広いレパートリーを 持つ世界的ダンサーとして幅広く活躍しています。1997年初来日。その後、しばしば日本を訪れ、その鍛え抜かれた肉体から生まれるダイナミックか つ精巧な踊りで観衆を魅了しています。

ALPHA
(ALPHA COLLECTION)
ALPHA-618(1CD)
NX-A11
モーツァルト:コンチェルトーネ ほか
(1)2セレナード 第6番ニ長調 「セレナータ・ノットゥルナ」 K. 239
(2)カッサシオン 第1番ト長調 K. 63
(3)コンチェルトーネ ハ長調 K. 190
アンサンブル415(古楽器使用)
(1)キアラ・バンキーニ、ダヴィド・プランティエ(Vn)、パトリシア・ガニョン(Va)、ミカエル・シャニュ(Cb)、マティアス・ヴュルシュ(ティンパニ) ほか
(2)キアラ・バンキーニ(Vn) ほか
(3)キアラ・バンキーニ、アマンディーヌ・ベイエ(Vn)、ジル・ヴァンソン(Ob)、ガエターノ・ナジッロ(Vc) ほか

録音:2005年7月24-28日 フォルクスハウス、バーゼル、スイス
※旧品番:ZZT060301
選曲の面白さもさることながら、ソリスト陣にその後ソロで注目されるようになった名手が多く揃っており、聴きどころに満ちた充実の演奏内容に なっている名盤。モーツァルトがまだザルツブルクにいた頃、音楽好きの大司教のために作曲した大掛かりな合奏音楽を集めたプログラムで、 中でも10代の作であるカッサシオンは録音が少ない作品。コントラバスの独奏もありティンパニが独特な活躍をみせるセレナータ・ノットゥルナで の大きな抑揚感のある演奏もさることながら、長大な展開をまったく飽きさせずに聴かせてしまうコンチェルトーネの充実度も圧巻です。リ・イン コーニティのベイエ(ALPHA610)、レ・プレジール・デュ・パルナスのプランティエ(ALPHA621)ら今回のAlpha Collectionシリーズで後年の 活躍が見られる俊才たちもソロ参加。プレス切れが長く続いていただけに待望の新装再リリースと言えるでしょう。

Forgotten Records
fr-1697(1CDR)
モーツァルト:セレナーデ第10番「グラン・パルティータ」*
交響曲第38番「プラハ」#
エルネスト・アンセルメ(指)
スイス・ロマンドO

録音:1955年5月* 、1947年7月4日#
※音源:Decca LXT 5121*、LXT 2614#
Forgotten Records
fr-1710(1CDR)
フローラン・シュミット:叙情的情景「セミラミス」 Op.14*
バレエ音楽「オリアーヌと愛の王子」 組曲#
デーヴァダーシーの踊りOp.47 +
ジュヌヴィエーヴ・モワザン(S)*
ルイ・リアラン(T)*
ルイ・ノゲラ(Br)*
アンリ・トマジ(指)フランス国営放送ラジオ・リリークO*
フランソワーズ・オジュア(S)+
ジャン・マルティノン(指)#
デジレ・エミール・アンゲルブレシュト(指)+
フランス国立放送O#,+
フランス国立放送cho+

録音:1954年5月14日*、1953年8月13日#、1956年5月3日+、全て放送音源


Altus
ALT-483(3CD)
メシアン:管弦楽作品集〜サントリーホール10周年記念公演
ブルックナー・チクルス1996〜98 「2つの世紀のカトリック」より

[CD1] チクルス第1期
(1)忘れられた捧げもの(1930)
(2)教会のステンドグラスと小鳥たち(1986)
(3)かの高みの都市(1987)〈日本初演〉
[CD2] チクルス第2期
(4)われら死者のよみがえりを待ち望む(1964)
(5)聖体秘蹟への賛歌(1932)〈日本初演〉
(6)キリストの昇天(1932-33)
[CD3] チクルス第3期
(7)天国の色彩(1963)
(8)神の顕現の三つの小典礼(1945)
(9)輝ける墓(1931)
木村かをり((2)(3)(7)(8)P)
原田 節((8)オンド・マルトノ)
東京混声cho((8)女声合唱)
大谷研二((8)合唱指揮)
若杉 弘(指)NHKSO

[CD1]
(1)録音:1996年1月29日
(2)〈日本初演〉録音:1996年2月26日
(3)〈日本初演〉録音:1996年3月31日
[CD2] 録音:1997年1月13日
(5)〈日本初演〉録音:1997年2月24日
(6)録音:1997年3月18日
[CD3]
(7)録音:1998年1月27日
(8)録音:1998年2月28日
(9)録音:1998年3月13日

すべてサントリーホールでのライヴ録音
1996年から98年にかけて3期9公演に渡り行われた若杉弘指揮・NHKSOによるブルックナー・チクルス「2つの世紀のカトリック」は、各回ブルッ クナーの交響曲1曲とメシアンの作品を組み合わせた意欲的なプログラムで構成されていました。この時のブルックナーの録音は2020年にALTUSからめで たく全集として発売され(ALT-431/440)、大ベストセラーを記録しています。
そして今回ついに待望のメシアンがリリース!9曲すべてを公演順に3枚のCDに収録。ブルックナーと併せたプログラムでありながら30分超えの楽曲もあ り編成も多様で、この演奏会が日本初演となったものもあります。改めて聴きこむと、1曲1曲とても丁寧に演奏を作り上げていたことに驚かされ、また心から 感動させられます。これほどの規模と完成度で残された一貫した解釈によるライヴ録音はメシアン演奏史に刻まれて然るべき不朽の価値を誇っていると言って 良いでしょう。2022年メシアン没後30年に先駆けてお送りする大注目盤です!
ブックレットには当時のプログラムに掲載された笠羽映子氏による楽曲解説を掲載。相当な文量で詳細に書かれており、日本語で読める資料としてもたいへ ん貴重なもの。若杉の清冽な演奏を聴きながら読めば、メシアンの複雑な作曲技法が鮮やかに解きほぐされていくよう。女声合唱を伴う『神の顕現の三つの小 典礼』の歌詞対訳もついています。 (Ki)


Spectrum Sound
CDSMBA-079(1CD)
ブーレーズの春の祭典
(1)ストラヴィンスキー:「春の祭典」
(2)マーラー:「アダージョ」〜交響曲第10番より
【ボーナストラック】
(3)R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
(1)フランス国立O、
(2)パリO+パリ国立高等音楽院O、
(3)BPO
(1)(2)ピエール・ブーレーズ(指)、
(3)ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)

ライヴ録音:(1)1989年7月2日/ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院(ミラノ音楽院)
(2)1995年1月13日/シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)
(3)1979年6月23日/ラジオ・フランス会館104スタジオ(パリ)
音源:(1)(2)フランス国立視聴覚研究所音源提供、(3)ラジオ・フランス提供
(24bit/192KHz digital restoration and remastering from the original master tapes)
これはすごい!ブーレーズが1989年にフランス国立管を振った「春の祭典」が登場!日本語解説書を執筆した平林直哉氏によれば「個々のパートが実にくっ きりと冴えており、全体の音も濃密である」とのことで、ステレオで聴く気迫の演奏は大きな期待を寄せられます。また1995年、パリ管とパリ国立高等音楽院 Oの合同オーケストラを振ったマーラーのアダージョは絶美の一言。この世のものとは思えないほど神々しい美しさで聴かせるブーレーズのタクトには 脱帽です。
当アルバムのボーナストラックには1979年6月23日、カラヤンがベルリン・フィルを振った「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」を収録。当演 奏はラジオ・フランスにおけるラジオ放送用に演奏されたもので、同日カラヤンが演奏したのはこの作品のみで、そのほかは団員の室内楽などを演奏したとの こと(詳細は平林直哉氏の解説に記載)。カラヤン時代のベルリン・フィルの響きを存分にお楽しみいただけます。 (Ki)

Chandos
CHSA-5217(1SACD)
シベリウス:組曲 「ぺレアスとメリザンド」
ソプラノと管弦楽のための交響詩 「ルオンノタル」 嬰ヘ短調 Op.70*
大管弦楽のための交響詩 「タピオラ」 ロ短調 Op.112
劇付随音楽 「ペレアスとメリザンド」 Op.46 からの組曲*
トライアングルとティンパニを伴う弦楽オーケストラのための 「恋人」 Op.14
交響詩 「春の歌」 Op.16
エドワード・ガードナー(指)、
ベルゲンPO、
リーセ・ダーヴィドセン(S)*

録音:2018年5月7日−9日&2021年2月16日−19日、グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)
2015年にノルウェーの名門オーケストラ、ベルゲンPOの首席指揮者に就任し、絶賛されたエディンバラ国際音楽祭や7度の国際ツアー、数々のレコーディングを通じてベルゲン・フィルの魅力を世界に伝えてきた次代を担うマエストロ、エドワード・ガードナー。2021年9月からはユロフスキの後任としてロンドン・フィルの首席指揮者に就任することが発表されましたが、ベルゲン・フィルとの契約も2年間延長し、2023年まで首席指揮者のポストを継続しています。録音でも、ベルリオーズやシェーンベルクなど、とりわけ合唱を伴う大編成作品で高い評価を得てきたガードナーとベルゲン・フィルの充実コンビによる新たなレコーディングは、シベリウス! 「ペレアスとメリザンド」の組曲を中心に、フィンランドの抒情あふれる各種交響詩(トーン・ポエム)を収録したシベリウス・アルバムです。
フォーレやドビュッシー、シェーンベルクなど多くの作曲家も取り上げてきたメーテルリンクの名作戯曲「ペレアスとメリザンド」。シベリウスの「ペレアスとメリザンド」はベルテル・グリペンベリによるスウェーデン語版で、1905年にヘルシンキで初演されたもの。「ルオンノタル」と「ペレアスとメリザンド」では、グリーグの「ペール・ギュント」(CHSA5190)でもガードナー&ベルゲン・フィルと共演したノルウェーのソプラノ、リーセ・ダーヴィドセンがソロを歌います。
リーセ・ダーヴィドセンは、2015年にプラシド・ドミンゴが主宰する若手歌手のための権威あるオペラ・コンクール「オペラリア(Operalia)」と、ノルウェーのソニア王妃国際音楽コンクールで優勝し、2018年グラモフォン賞の「ヤング・アーティスト・オヴ・ザ・イヤー」を受賞。Deccaから2つのソロ・アルバムをリリースし、グラモフォン誌の2021年4月号では表紙を飾った、今もっとも注目を浴びる歌手の一人です。

Da Vinci Classics
C-00390(1CD)
チャイコフスキー:オーケストラのための「子供のアルバム」Op.39(オーケストレーション:ヤコポ・リヴァーニ/室内オーケストラ版世界初録音)
弦楽セレナード ハ長調 Op.48
オルケストラ・アルカンジェロ・コレッリ、
ヤコポ・リヴァーニ(指)

録音:2020年7月、フジニャーノ(イタリア)
結婚の失敗により精神的ダメージを受けてモスクワ川で入水自殺未遂を起こしたチャイコフスキーが、作曲に専念するためにモスクワ音楽院の講師職を辞し、フィレンツェやパリ、ナポリなどのヨーロッパ各地に滞在していた時代に書かれた「子供のアルバム」と「弦楽セレナード」をカップリング。
ここではシューマンの「子供のためのアルバム」から影響を受けたとされるチャイコフスキーが1878年に作曲し、甥であるウラディーミル・ダヴィドフに捧げた24曲からなるピアノ曲集「子供のアルバム」の世界初録音となる室内オーケストラ・ヴァージョンを収録!
イタリア、ラヴェンナ出身の指揮者であるヤコポ・リヴァーニは、「子供のアルバム」のピアノ版が持つ旋律の美しさ、シンプルなスタイルをより際立たせることを目指してオーケストレーションを施しており、オリジナル作品である「弦楽セレナード」との対比による相乗効果を狙っています。
室内オーケストラ版の「子供のアルバム」は世界初録音。巨匠コレッリの名前を冠する室内オーケストラとの組み合わせもユニークです。

MUSICAPHON
M-52901(1CD)
(旧)社会主義国の(元)国歌集
ポーランド人民共和国/ソビエト社会主義共和国連邦/ドイツ民主共和国/チェコスロバキア社会主義共和国/ブルガリア人民共和国/ハンガリー社会主義共和国/ルーマニア社会主義共和国/ベトナム民主共和国/ユーゴスラビア社会主義連邦共和国/朝鮮民主主義人民共和国/キューバ共和国/モンゴル人民共和国/アルバニア人民共和国/中華人民共和国/インターナショナル
アルノルト・レズレル(指)、
ポーランド人民軍O

録音年不詳(STEREO)/収録時間:約20分
ビドゴシュチのポーランドRSOなどを率いた指揮者アルノルト・レズレル(1909-2000)とポーランド人民軍Oによる、オーケストラ版「世界の国歌集」。それも、社会主義・共産主義国家時代の国歌ばかりを集めたという超濃厚企画アルバム。東欧の旧ソ連圏だけでなく、中国や北朝鮮、モンゴル、ベトナムなどのアジア圏や、中米のキューバまで、社会主義や共産主義を標榜した全14ヵ国の国歌が、ポーランド人民軍オーケストラのド派手な行進曲風アレンジで楽しめます。最後は世界で親しまれている革命歌「インターナショナル」で締めるというのもツボを抑えているでしょう。共産趣味者要チェック!
MUSICAPHON
M-56951(1CD)
チャイコフスキー:シェイクスピアによる幻想序曲集
「テンペスト」 Op.18、
幻想序曲「ロメオとジュリエット」、
幻想序曲「ハムレット」 Op.67
ピエール=ドミニク・ポネル(指)
ベラルーシ国立ミンスクPO

録音:1993年7月、ミンスク(ベラルーシ)
チャイコフスキーが敬愛してやまなかったシェイクスピアの作品を 題材にした幻想序曲集。「ロメオとジュリエット」(1869)、「テン ペスト」(1873)、そして「ハムレット」(1888)の順で作曲され、 どの作品もチャイコフスキーならではの美しい旋律に溢れています。 ミュンヘン出身でカラヤンに師事した、ピエール=ドミニク・ポネル はその美
MUSICAPHON
M-56909(1SACD)
詩的作品集(リューベック・フィルハーモニー・ライヴ Vol.4)
R.シュトラウス:ドン・ファン Op.20、
 ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
ストラヴィンスキー:春の祭典
ロマン・ブログリ=ザッヒャー(指)、
リューベックPO

録音:2007年7月8日-9日、2008年6月8日-9日、リューベック(ドイツ)
ブログリ=ザッヒャーは2001年からハンザ都市リューベックの音楽監督に就任し、2007年から2013年まで、リューベック歌劇場の音楽監督を7年間務めた実力派の指揮者です。(ブログリ=ザッヒャーの後は沼尻竜典が、2019/2020シーズンからはシュテファン・ヴラダーが就任)歌劇場の音楽監督時代に行った「ニーベルングの指環」上演&DVD製作のプロジェクトは各界より非常に高く評価され、2012年のドイツECHO賞を受賞しました。「春の祭典」では手兵リューベック・フィルを見事に統率し、細部まで行き届いた非常に丁寧な演奏になっています。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0012(2CD)
スポットライト・オン・ジョン・ウィリアムズ
[CD1]
『11人のカウボーイ』序曲
『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』エンドロール
『ジュラシック・パーク』メインテーマ
『フック』The Flight to Neverland
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』The Chamber of Secrets
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』Fawkes the Phoenix
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』Witches, Wands and Wizards
『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』The Duel
『スーパーマン』Superman March
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』管弦楽組曲
(March of the Resistance / Rey's Theme / Scherzo for X-Wings / The Jedi Steps and Finale)
[CD2]
『JFK』テーマ
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』Escapades(Closing In / Reflections / Joy Ride)〜アルトサックスと管弦楽のための
『7月4日に生まれて』メインテーマ
『ターミナル』Viktor’s Tale 〜クラリネット独奏と管弦楽のために
『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』オープニングクレジット
『ハリー・ポッターと賢者の石』Nimbus 2000
ポール・メイエ(Cl)他
ケヴィン・グリフィス(指)
シティライトSO

録音:2020年9月22-30日
映画音楽の王様と言っても過言ではないジョン・ウィリアムズ。アカデミー賞やグラミー賞を多数受賞しているこの巨匠を讃えるべくリリースされる2枚組アル バムです。『ジュラシック・パーク』『ハリー・ポッター』『スター・ウォーズ』など誰もが知っている人気作品のテーマが映画音楽を専門とするシティライト交響楽 団によって演奏されており、CD2ではクラリネット奏者のポール・メイエやトランペット奏者のラインホルト・フリードリヒなどの名手もソロで参加しています。 (Ki)

BIS
BIS-2113(1CD)
イェ・シャオガン(1955-):作品集
(1)「悲しみと喜びの歌」 Op.67〜バス・バリトンとオーケストラのための(2012)
(2)「12月の菊の花」 Op.52b〜フルートとオーケストラのための(2006)
(3)「冬」 Op.28〜オーケストラのための(1988)
(4)「西涼の輝き」Op.16〜ヴァイオリンとオーケストラのための(1983)
(5)「星空」Op.56〜ピアノ、児童合唱、女声合唱とオーケストラのための協奏曲版(2008)
(1)シェンヤン【瀋陽】(Bs-Br)、
(2)シャロン・ベザリー(フルート/Muramatsu 24k All Gold Model)、
(4)ウェン・ウェイ【劉薇】(Vn/ジュゼッペ・ロッカ、1843年製作)、
(5)小川典子(P/スタインウェイD)、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO合唱団
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
(1)(4)ギルバート・ヴァルガ(指)、(2)(3)(5)ホセ・セレブリエール(指)

録音:(1)(4)2018年8月、(2)(3)(5)2016年8月/RSNOセンター(グラスゴー、イギリス)
1955年生まれの中国を代表する作曲家イェ・シャオガン【葉小鋼】。中央音楽院で学んだのち、1987年からはニューヨークに留学し研鑽を積みました。その シャオガンの名が世界に知られることとなったのは2008年の北京オリンピック開会式に使用されたピアノ協奏曲「Starring Sky(星空)」で、ラン・ランが演奏 したことにより話題となりました。この度世界的ピアニスト小川典子が演奏!「人生の幻想と情熱」をテーマに書かれたこの作品には生命力あふれる旋律が印象的。 小川典子の圧倒的な表現力で聴かせます!
「Winter(冬)」はシャオガンがニューヨーク留学中1988年の作品。どこか暗くて憂鬱な気分を表現したこの作品は1991年にイーストマン音楽学校でハワー ド・ハンソン賞を、翌1992年には国立台湾SOの第1回交響曲作曲コンクールで金賞を受賞しているシャオガン出世作です。
このほか「悲しみと喜びの歌」(シェンヤン独唱)、「12月の菊の花」(シャロン・ベザリー独奏)、「西涼の輝き」(ウェン・ウェイ独奏)と豪華ソリスト陣を迎え たシャオガンの作品を堪能することできます。 (Ki)

ONDINE
ODE-938(1CD)
NX-A11
ロシアのアダージョ集
ハチャトゥリアン:バレエ音楽『スパルタクス』 - 第2幕 クラッススとイギーナのアダージョ
フレンニコフ(1913-2007):バレエ音楽『軽騎兵のバラード』 Op. 25 - アダージョ
プロコフィエフ:バレエ音楽『シンデレラ』 Op. 87 - 第3幕 シンデレラを思い出す王子のアダージョ
リムスキー=コルサコフ:歌劇『地方長官』 - 夜想曲
グラズノフ(1865-1936):バレエ音楽『ライモンダ』 Op. 57 - 第2幕 間奏曲
 バレエ音楽『四季』 Op. 67 - 秋:プチ・アダージョ
 バレエ音楽『ライモンダ』 Op. 57 - 第3幕 間奏曲
チャイコフスキー:バレエ音楽『眠りの森の美女』 Op. 66〜第2幕:パノラマ/第2幕:パダクション: アダージョ
 バレエ音楽『くるみ割り人形』〜第2幕 第2幕 パ・ド・ドゥ - 王子とこんぺい糖
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指)
スウェーデンRSO

録音:1999年5月ベルワルド・ホール、ストックホルム、スウェーデン
1999年5月にストックホルムのベルワルド・ホールで録音された、ロシアの伝説的な指揮者エフゲ ニー・スヴェトラーノフ(1928-2002)による晩年の録音の1つ。長らく入手困難になっていたこのアル バムがお求めやすい価格にて復活いたしました。 「ロシア人による管弦楽作品すべて(共産党幹部から禁止された作曲家を除く)を指揮したことがある 唯一の指揮者」という説もあるスヴェトラーノフ。このアルバムでは膨大なレパートリーの中から彼自身 が選んだ「美しくゆったりとした曲」が演奏されており、中にはあまり耳にすることのないフレンニコフのア ダージョなど濃厚な美しさを湛えた作品も含まれています。ほぼ同じ選曲で1998年に録音されたロシ ア国立SOとの「アダージョ集」も存在しますが、この演奏は、1996年から1999年まで音楽監 督を務めたスウェーデンRSOとの最後の録音の一つであり、オーケストラとの良好な関係が 反映された演奏として知られるもの。スケールの大きさと濃厚な音楽作りに加え、ロシアのオーケストラ とはまた違う繊細な表現も楽しめるスヴェトラーノフならではの名演です。

Da Vinci Classics
C-00275(1CD)
バルトーク:組曲「中国の不思議な役人」Sz.63(トリオ・ディアギレフ編/2台ピアノと打楽器版)
2台のピアノと打楽器のためのソナタ Sz.110
トリオ・ディアギレフ〔マリオ・トターロ(P)、ダニエラ・フェラッティ(P)、イヴァン・ガンビーニ(打楽器)〕

録音:1997年4月&2013年6月、ペーザロ(イタリア)
ロシア・バレエ団(バレエ・リュス)を創設し、19世紀後半〜20世紀前半の芸術界に絶大な影響を与えた巨星セルゲイ・ディアギレフの名を関する「ピアノ・デュオ+打楽器」のアンサンブル、デュオ・ディアギレフの衝撃的なバルトーク作品集は、編成と編曲が非常に貴重でユニーク。
「2台のピアノと打楽器のためのソナタ」は、2名のピアニストと2名の打楽器奏者のための室内楽曲であるものの、ここでは「2名のピアニストと1名の打楽器奏者」で演奏。打楽器のイヴァン・ガンビーニは多重録音や演奏箇所の削減を行わず、バルトークが書いた2パートを全て1人で演奏しています。
トリオ・ディアギレフの編曲による「2台ピアノと打楽器」による「中国の不思議な役人」は、ピアノ・パートは作曲者本人の編曲をベースに、そして打楽器パートはオリジナルのオーケストラ・スコアをベースとして構成されており、作曲当時から物議を醸し、上演禁止にもなったバルトークの問題作であると同時に屈指の傑作でもあるこの作品の生々しいストーリーを見事に表現しています。
※注:当タイトルはトラック3(Sz.110の第3楽章)の4分48秒付近で製造に起因する音飛びが発生いたします。現時点でレーベル側での修正の予定がないこと、また収録内容の重要度を鑑み、注意喚起のシールを添付して当タイトルの発売を行うことといたします。当該箇所の音飛びを理由とする返品はお受けいたしかねます。予めご了承のほどよろしくお願いいたします。

Chandos
CHSA-5263(1SACD)

RCHSA-5263(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
デュティユー:バレエ音楽 「狼」
フルートとピアノのためのソナティネ*
オーボエとピアノのためのソナタ#
ファゴットとピアノのための 「サラバンドとコルテージュ」+

(*#+=2019年ケネス・ヘスケスによるオーケストレーション/このオーケストレーション版は世界初録音)
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
アダム・ウォーカー(Fl)*、
ジュリアナ・コッホ(Ob)#、
ジョナサン・デイヴィス(Fg)+

録音:2020年1月6日−9日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
レスピーギの「ローマ三部作」(RCHSA5261/CHSA5261)の世界的ヒットに続き、「弦楽のためのイギリス音楽」(RCHSA5264/CHSA5264)でも大反響を巻き起こしている(レコード芸術「特選盤」、英グラモフォン誌「Editor's Choice」等)、今もっとも注目を集める指揮者の一人、ジョン・ウィルソン。彼が再結成した"シンフォニア・オヴ・ロンドン"との新盤は、なんとデュティユーが登場!
20世紀後半のフランスを代表する作曲家、アンリ・デュティユー(1916ー2013)のバレエ音楽「狼(Le Loup)」は、ローラン・プティのダンス・カンパニーの委嘱により作曲され、1953年3月にパリで初演。録音も少なく、フランス以外のオーケストラによるレコーディングはこれが初となります。カップリングには、1940年代にパリ国立高等音楽院のために書かれた3つの木管楽器のための作品を、吹奏楽のための「マスク」などでも知られるイギリスの作曲家、ケネス・ヘスケス(b.1968)がオーケストレーションを施した管弦楽伴奏版(世界初録音)も収録。オルシノ・アンサンブルでの新録音「ベル・エポック」(RCHSA5282/CHSA5282)でも好評を博した天才アダム・ウォーカーを始め、ロンドン響の首席奏者ジュリアナ・コッホ、ロンドン・フィルの首席奏者ジョナサン・デイヴィスといった、イギリスの名手たちがソロを担当しています。

CALLIOPE
CAL-1620(1CD)
サヴォワ宮廷の作曲家たち
プニャーニ:シンフォニア ト長調
ガスパリーニ:「ミトリダーテ」序曲
ヴィオッティ:ヴァイオリン協奏曲第23番ト長調
ジアイ:シンフォニア ニ長調
オッターニ:「悪意のない恋」序曲
ソミス:4声の序曲
ラインハルト・ゲーベル(指)、
サヴォワ地方O、
ギィ・コマンタル(Vn)

録音:2000年5月、アントワーヌ・リブー・デヴィアン劇場(フランス)
ムジカ・アンティクヮ・ケルン(MAK)の創設者である世界的バロック・ヴァイオリニスト、ラインハルト・ゲーベルがサヴォワ地方Oを振り、サヴォワ侯爵家600周年を記念してレコ―ディング行われたその名も「サヴォワ宮廷の作曲家たち」。
フランスのサヴォワ地方からイタリアのピエモンテ地方にかけての地域を統治していたサヴォワ公の宮廷には、コレッリの門弟ソミスが活躍していたことでも知られています。
このソミスの「4声の序曲」やプニャーニの「シンフォニア」など、サヴォワ宮廷に縁のある音楽家たちが遺した秀作が備えた魅力を、名匠ゲーベルのタクトが巧みに引き出しています。

ALPHA
ALPHA-733(1CD)
R・シュトラウス:ブルレスケ
管楽器のためのセレナード 変ホ長調 Op. 7*
交響詩「死と変容」#
ネルソン・ゲルナー(P)
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2020年9月、2021年1月*、2019年6月# オーディトリアム、ラジオ・フランス、パリ
ミッコ・フランクと、彼が2015年から音楽監督を務めるフランス放送POとのR・シュトラウス。冒頭を飾る「ブルレス ケ」にはアルゼンチン出身のピアニスト、ネルソン・ゲルナーが参加していることにも注目です。古典派からショパン、現代までの幅広いレパート リーを持ち、どの作品でもピアノをとにかく美しく響かせることに定評のあるゲルナーと、高い機能性を誇るオーケストラからフランクの棒が引き出 す硬軟メリハリの利いたサウンドが、時に激しいくぶつかり合い、時に親密に調和しながら曲の魅力を引き立てる「ブルレスケ」。コントラファゴット とコントラバスを重ねた14人編成で、若きシュトラウスの音楽性を瑞々しく歌い上げる「セレナード」。そして「死と変容」は、作品が持つ振幅の 激しい場面展開をめくるめく色彩感と大きな高揚で見事に描き、救済の高みへと導く終盤も至福の美しさです。性格の異なる3曲を上質の 演奏で聴くことにより、シュトラウスの幅広い作風を堪能出来る一枚。ALPHAレーベルとラジオ・フランスの共同企画第2弾。

CPO
CPO-555302
(1SACD)
NX-C01
ベートーヴェン
劇場のための音楽集 第3集

劇音楽『エグモント』(付随音楽、完全版)
序曲「コリオラン」 Op. 62
序曲「献堂式」 Op. 124
序曲「命名祝日」 Op.115
ウェリントンの勝利 Op. 91
ラファエラ・リントル(S)
フレデリック・ベーレ(語り…ドイツ語)
カペッラ・アクイレイア
マルクス・ボッシュ(指)

録音:2020年7月23-25日
マルクス・ボッシュが率いるカペッラ・アクイレイアによる「ベートーヴェンの劇場のための音楽集 第3集」。今回 収録されているのは、1809年、ウィーン宮廷劇場の支配人ヨゼフ・ハルトルの依頼を受け、ゲーテの同名 戯曲のために作曲した劇付随音楽『エグモント』です。16世紀に実在したオランダの軍人エグモント(エフモ ント)伯爵を巡る物語に付けられた音楽は、ベートーヴェンの政治的関心とゲーテへの称賛が込められてお り、近年全曲が演奏される機会も増えてきました。全体は、序曲とソプラノ・アリアを含む9曲で構成されて おり、劇の内容はナレーターによって語られます。この台本は、通常、ゲーテの友人フリードリヒ・モセンゲイル とベートーヴェンの友人、フランツ・グリルパルツァーによるものが使われますが、この録音では現代の劇作家 シュテファン・ニースが自由にセリフを追加、より深化した物語が描かれています。アルバムには他3曲の序曲 と、『戦争交響曲』の別名でも知られる「ウェリントンの勝利」も収録。これらの臨場感ある演奏をSACDハイブリッドの高音質盤でお届けいたします。

オクタヴィア
OVCL-00751(1SACD)
2021年4月21日発売
チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 Op.48
メンデルスゾーン:ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲 ニ短調 MWV.O4 *
モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136
チェンバー・ミュージック・プレーヤーズ・オブ・トウキョウ
永野光太郎(ソロP)*
須山暢大(ソロVn*、コンサートマスター)

録音:2020年12月14日 東京・紀尾井ホール・ライブ
クラシック音楽の感動を身近に感じて欲しいという願いで活動する「100万人のクラシックラ イブ」が企画した、紀尾井ホールでのコンサートのライブ録音がCD化。CHAMBER MUSICPLAYERS OF TOKYOは、ヴァイオリニスト須山暢大を中心に若手音楽家が集ま り、積極的な音楽作りを目指すアンサンブルです。モーツァルトとチャイコフスキーの名曲 では様々なキャラクターが顔を見せ、メンデルスゾーンの協奏曲は楽器の魅力が感じられ る、宝箱のような楽しいアルバムとなりました。ライブならではの生命感あふれる演奏を、 どうぞご堪能ください。(オクタヴィア)

H.M.F
HMM-902611(1CD)
アメリカンズ
バーンスタイン:「ウエストサイド物語」よりシンフォニック・ダンス
アイヴズ:交響曲第3番「キャンプの集い」
バーバー:序曲「悪口学校」Op.5
ルース・クロフォード・シーガー:弦楽のためのアンダンテ
バーバー:祝典トッカータOp.36
ポール・ジェイコブス(Org)
ジェイムズ・ガフィガン(指)
ルツェルンSO

録音:2018年11月/ルツェルン・カルチャー・コングレスセンター
1979年生まれの指揮者ジェイムズ・ガフィガンは近年精力的なレコーディングを示していますが、今回は手兵ルツェルンSOを率いて、故郷アメリカ の作品集に挑戦。現代のミニマル音楽ではなく、半世紀以上前に作られた正統派オーケストラ曲が集められています。
メインはバーンスタインが「ウエストサイド物語」の音楽を自ら交響組曲に編みなおした「シンフォニック・ダンス」。これを発表から60年目に最新録音と若 い感性で再構築。またバーバー最初のオーケストラ作品「悪口学校」と、驚くべき進歩的感性を示す女性作曲家ルース・クロフォード・シーガーの「弦楽のため のアンダンテ」はともに1931年、大恐慌時代のアメリカで生まれた作品。もとは弦楽四重奏曲の第3楽章だったものを作曲者が弦楽オーケストラ用にしたも ので、明瞭なトーンクラスターを用いた音世界は90年前の作とは思えぬフレッシュな感覚に満ちています。
このアルバムのもうひとつのキーワードとなっているのが「オルガン」。アイヴスの交響曲第3番「キャンプの集い」は当初自身がオルガニストを務めていた 教会用にオルガン曲として作ったものをオーケストラ曲に採り入れました。讃美歌の引用が多いため敬虔な雰囲気も感じられます。フィラデルフィアのアカデ ミー・オブ・ミュージックが新しいオルガンを設備したことを祝いバーバーが作曲した「祝典トッカータ」はオルガンの荘厳さと足鍵盤も含め派手なテクニック を楽しめる充実作。1977年生まれのアメリカの名手ポール・ジェイコブスの見事な演奏が聴きものです。 (Ki)

ARTHAUS
10-9438DVD(DVD)
伝説の指揮者〜ハンス・ツェンダー

[ドキュメンタリー]
『THINKING WITH YOUR SENSES』〜ハンス・ツェンダー

[コンサート]
ドビュッシー:交響詩「海」
[ドキュメンタリー]
監督:ライナー・E・モーリツ

[コンサート]
ザールブリュッケンRSO
ハンス・ツェンダー(指)
録音:1974年

画面:16:9、NTSC
音声:PCM2.0Stereo(Documentary) ,PCM Mono1.0(Concert)
リージョン:ALL
原語:ドイツ語
字幕:英、独、79'00
指揮者、作曲家として活躍したハンス・ツェンダー(1936-2019)。彼の芸術的な創造過程を知ることのできる興味深いドキュメンタリー映像『THINKING WITH YOUR SENSES』。ツェンダーの指揮者として、作曲家として音楽・芸術に向き合い、創造していくプロセスを見ることができる貴重な内容です。友人で もある作曲家のヘルムート・ラッヘンマンや作曲の弟子のフランク・ゲルハルトへのインタビュー、さらに2019年10月亡くなる直前に収録されたツェンダー自身 へのインタビュー映像も含んでいます。 そして首席指揮者を務めていたザールブリュッケンRSO(1972-1984年)と1974年に収録されたドビュッシーの「海」のコンサート映像も収録して います。 ハンス・ツェンダーという芸術家の全体像をつかむことのできる1枚といえるでしょう。 (Ki)


Epitagraph
EPITA-017(2CD)
(2UHQCD)
限定発売
ニューイヤー・コンサート1954/クレメンス・クラウス&ウィーン・フィル
■DISC1 第1部
ヨーゼフ・シュトラウス:剣と琴(ワルツ)
 ルドルフスハイムの人々
 とんぼ/休暇旅行で*
J・シュトラウス:わが家で
 新ピツィカート・ポルカ*
 ハンガリー万歳*
■DISC2 第2部
ヨーゼフ・シュトラウス:天体の音楽
 5月の喜び
 おしゃべりなかわいい口*
J・シュトラウス:クラップフェンの森で
 春の声/狩り*/常動曲
 美しく青きドナウ
ヨハン・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲
*はアンコールも収録
クレメンス・クラウス(指)VPO

録音:1954年1月1日 ムジークフェラインザール(楽友協会大ホール)、ウィーン(ライヴ)
Produced by Epitagraph(原盤:エピタグラフ)
※日本語帯・解説付
ウィーンで新年を祝う音楽会、“黄金の間”と称されるムジークフェラインザールで開かれる、ウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」はいまや全世 界に実況中継されるなどしてすっかりおなじみですが、この「ニューイヤー・コンサート」の創始者こそウィーンが生んだ名指揮者クレメンス・クラウス(1893-1954)。 1939年の大みそかに原型となる演奏会を指揮したのが最初で、1941年からは元旦の演奏会が恒例となり、クラウスは連合軍に指揮を止められていた46年 と47年を除き、54年まで、「ニューイヤー」の指揮台に上り続けました。その彼が亡くなる4か月前、最初の全曲録音にして最後の「ニューイヤー」となったラ イヴ公演の記録であります。
「天体の音楽」、「春の声」、「美しく青きドナウ」等おなじみのワルツではこの上なく優雅に、かつ上品に指揮してウィーン・フィルの美音を引き出し、十八番の 「とんぼ」では空中に漂い舞うとんぼを他にはみられないほど巧みに描写しています。「休暇旅行で」、「ハンガリー万歳」、「狩り」等アップテンポのポルカでは 英デッカ/ロンドン録音ではきけないほど生命力豊かにキレキレに演奏!カルロス・クライバーも顔負けの猛スピードぶりです。 ポルカ作品のうち5曲をアンコール演奏している、最後にアンコール演奏される「ラデツキー行進曲」では今日のような手拍子がないなど、当時の演奏記録とし ても貴重。ファンならずともたまらない魅力充実のCDとなっております。
今回の音源は、1989年に日本のMUSENKURANZ(ミューゼンクランツ)というレーベルから世界初出音盤(LP)として発売されていました。このLPの盤 おこしでOpus蔵が2004年にCDを発売(OPK-7006/7)。じつはMUSENKURANZはエピタグラフ・レーベルの主宰者がおこした自主制作LPのレーベル でかつて主宰者がクレメンス・クラウス・アーカイヴより入手、ラジオ中継収録の放送原盤から作られた音源であることが判明、今回、このLPのマスターテー プがついにCD化されます! 元日11時より開催された「ニューイヤー」。実況中継番組収録のため曲間での猛烈盛大な拍手や曲目紹介のアナウンスが入りますが、当時の様子を伝えて貴重。臨場感も抜群です。完全全曲収録のライヴ!「ムジークフェラインから、クレメンス・クラウス指揮のウィーン・フィルで、ノイヤールスコンツェルト(ニューイ ヤー・コンサート)をお届けしました」旨の最後のアナウンスもカットすることなく、本CDに収録しています。 今回は“高音質CDの決定版”であるUHQCDで発売! (Ki)

Tactus
TC-871805(1CD)
レスピーギ:フルートと管弦楽のための作品集
フルートと弦楽器のための組曲(1905/世界初録音)、
フルートと弦楽合奏のための甘美なワルツとメロディ(1902/世界初録音)、
小さなオーケストラのためのセレナータ(1904)、
小さなオーケストラのための組曲「鳥」(1928)
ロベルト・ファブリツィアーニ(Fl)、
ニコラ・パスコフスキ(指)、
アブルッツォSO

録音:2020年2月(トルトレート、イタリア)
レスピーギといえばまず思いつくのは、「ローマ三部作」ではないでしょうか。ですが、あれだけ見事にオーケストラを鳴らすオーケストレーションの達人レスピーギ、他にも数々の名曲を残しています。その中でも、今回のアルバムはフルートと管弦楽のための作品を取り上げています。
フルートはイタリア・フルート界の重鎮、ロベルト・ファブリツィアーニ。そのテクニックと音色の豊かさは健在です。初期の作品である、1902年から1905年作曲の3曲は素朴ながらも、レスピーギらしい色彩豊かな曲に仕上がっています。その中でも最初期に作られた「フルートと弦楽合奏のための甘美なワルツとメロディ」は若々しさと、ロマンティックな雰囲気で溢れており、ファブリツィアーニのフルートと相まって小品ながらも、とても楽しめます。
1928年に作曲された組曲「鳥」は、ルネサンスやバロックから影響を受けていたレスピーギの手法が存分に発揮され古楽的な響きが巧みに使われています。緻密な部分まで計算しつくされており、晩年を迎えようとしていたレスピーギの傑作のひとつといえるでしょう。

MSR
MS-1726(1CD)
「金メッキ時代」〜19世紀後半の米国の吹奏楽隊のための音楽
ギルモア:ニューヨークに敬意を表する行進曲
バイヤー:ヤンキー・ティックル・メロディ
カヴァッリ―ニ(カーニー編):「夢遊病の女」幻想曲
ヴェルディ(クラウス編):「ナブッコ」序曲
ミシュド:「マニャナ」―チリの踊り
シュライファース:陽気な熊たち
ダン:空を抜けて
スーザ:常に忠実な
ピンスーティ(ペッカム編):セレナーデ「おやすみ愛する人よ」
リベラーティ:解放のときの声
コーツ:「私は起きている」 クイックステップ
ワルトトイフェル:「学生楽隊」(通称「女学生」)
ヴェルディ(クラウス編):「アッティラ」〜三重唱とフィナーレ
エリザ・ケーラー(指)
ニューベリーズ・ヴィクト
リアン・コルネット・バンド

録音:2018年7月31日―8月2日 米国,ニューヨーク州メナンズ
トーマス・コーツ作品集(MS-1556)に次ぐニューベリーズ・ヴィクトリアン・コルネット・バンドの CD。今回はエリザ・ケーラーの指揮で、19 世紀後半の米国の吹奏楽隊のための作品を集めて います。題名の「金メッキ時代 The gilded age」とは、1865 年に南北戦争が終結して以降、経済が 好調な豊かな時代を指す。収録曲は、軍楽隊音楽、軽音楽、さらにはオペラからの編曲と様々 だが、いずれも 1880 年代に出版された作品。それらをニューベリーズ・ヴィクトリアン・コルネッ ト・バンドは時代に合った楽器で演奏しているところが重要。


FIRST HAND RECORDS
FHR-79(1CD)
初期ステレオ録音集第4集
(1)ラヴェル:『ダフニスとクロエ』第2組曲より「全員の踊り」
(2)アルベニス:『イベリア』第1巻(アルボス編)
(3)ラヴェル:ボレロ
(4)ビゼー:小組曲『子供の遊び』 Op.22
(5)コダーイ:ガランタ舞曲
(1)グイド・カンテッリ(指)フィルハーモニアO
(2)サー・ユージン・グーセンス(指)フィルハーモニアO
(3)サー・ユージン・グーセンス(指)ロイヤルPO
(4)ヴィットリオ・グイ(指)ロイヤルPO
(5)パウル・クレツキ(指)ロイヤルPO

録音:(1)1956年5月28日キングスウェイ・ホール
(2)1956年2月15日キングスウェイ・ホール
(3)1957年9月18日アビーロード第1スタジオ
(4)1955年7月12日アビーロード第1スタジオ
(5)1956年3月24日キングスウェイ・ホール
Archive of Recorded Sound(ARS)と協力しての制作でEMI最初期ステレオ録音を発売するシリーズの4作目。EMIは54年からステレオ録音を開始し ており当時の偉大な演奏家たちが意欲的に取り組んでいました。今作に収められたカンテッリ、グーセンス、グイ、クレツキの録音はすべて初CD化の音源。丁寧な リマスターで貴重な名演奏が感動的に蘇ります! (Ki)

Alba
ABACD-24(1CD)
雪の天使
チャイコフスキー(メイヒュー・レスター・レイク(1879-1955)編):小序曲(Miniature Overture)(バレエ「くるみ割り人形」から)
ヴラディーミル・ヴァヴィーロフ(1925-1973)(ティモ・フォシュトレム(1961-)編):アヴェ・マリア(Ave Maria)(カッチーニ
のアヴェ・マリア)(c.1970)*
シベリウス(ティモ・フォシュトレム(1961-)編):クリスマスの歌「私には富も名声もいらない」(Jouluvirsi
"En etsi valtaa, loistoa") **
オット・コティライネン(1868-1936)(ヘイッキ・エロ 編):クリスマスの朝の雀(Varpunen jouluaamuna)*
カール・コッラン(1828-1871)(ヘイッキ・エロ 編):ナイチンゲールのクリスマスの歌(Sylvian joululaulu)**
コンスタ・ユルハ(1910-1984)(ティモ・フォシュトレム(1961-)編):クリスマスの歌(Joululaulu)**
ヘイノ・カスキ(1885-1957)(ライネ・アムプヤ(1958-)編) :小屋は雪の下に眠る(Mokit nukkuu lumiset)**
イラリ・ヒュルキラ(1978-):わたしのクリスマスの夢(My Christmas Dream)
ヨースタ・スンドクヴィスト(1957-2003)(ティモ・フォシュトレム(1961-)編):クリスマスの話(Joulukertomus)*
ティモ・フォシュトレム(1961-):雪の天使(Snow Angels)
ランドル・アラン・ベース(1953-):クリスマスイブ(Jouluaattoyo)(The Night before Christmas)*
ジョニ・ミッチェル(1943-)(ヘイッキ・スンマネン 編):River *
ヒュー・マーティン(1914-2011)(エスコ・ヘイッキネン(1953-)編):Have Yourself a Merry Little Christmas *
アドルフ・アダン(1803-1856)(エスコ・ヘイッキネン(1953-)編):クリスマスの歌「聖らに星すむ今宵」(Oi jouluyo)**
ヘルシンキ警察シンフォニックバンド
サミ・ルースヴオリ(指)
ヘレナ・ユントゥネン*
ミカ・ポホヨネン(T)**

録音:2020年7月、8月 ニュー・パヴィリオン(カウニアイネン、フィンランド)
ヘルシンキ警察シンフォニックバンド(Helsingin Poliisisoittokunta)は、1947年、警察と市民の親睦を目的に作られました。14人のメンバーのバンドか ら始まり、団員数43名の「シンフォニック・バンド」として演奏するようになりました。ヘルシンキ市民と子供たちのためのコンサートの他、フィンランド国内外の さまざまなイベントで演奏しています。2002年から、シベリウス・アカデミー、パイヤト=ハメ音楽院、スウェーデンのヨーテボリ音楽学校で学んだサミ・ルースヴ オリ Sami Ruusuvuori(1976-)が首席指揮者を務めています。ヘルシンキ警察シンフォニック・バンドの『雪の天使』は、COVID-19 の影響下、2020年 夏、カウニアイネンのニュー・パヴィリオンで録音された「クリスマス・アルバム」です。6月、数週間のリハーサルが始まり、夏期休暇の後、7月と8月のセッション で録音が行われました。
「くるみ割り人形」の〈小序曲〉に始まるプログラム。バンドのサクソフォーン奏者、ティモ・フォシュトレム Timo Forstrom が編曲した、『カッチーニのア ヴェ・マリア』として知られるヴァヴィーロフの「アヴェ・マリア」とシベリウスの「クリスマスの歌」。フィンランドのクリスマスにかならず歌われる「クリスマスの 朝の雀」「ナイチンゲールのクリスマスの歌」「小屋は雪の下に眠る」。シンガーソングライター、コメディアンとして親しまれたヨースタ・スンドクヴィスト Gosta Sundqvist の「クリスマスの話」は、フォシュトレムがバンド用に編曲した音楽に乗ってソプラノがニュアンス豊かに語ります。アメリカの歌が3曲。ジョニ・ミッチェ ルの「River(リヴァー)」は、メンバーのヘイッキ・スンマネン Heikki Summanen が編曲とサクソフォーン・ソロを担当しました。 (Ki)

BIS
BISSA-2499(1SACD)
4人の作曲家のディヴェルティメント
イベール:ディヴェルティスマン〜室内オーケストラのための(1930)
ベルナール:ディヴェルティスマン Op.36〜管楽器のための(1894)
バルトーク:ディヴェルティメント Sz.113 (BB.118)〜弦楽オーケストラのための(1939)*
イッポリート:ディヴェルティメント〜室内オーケストラのための(2017)
c/o室内オーケストラ

録音:2018年8月イエス・キリスト教会(ベルリン、ダーレム)
2020年10月キリスト教会(ベルリン、オーバーシェーネヴァイデ)*
指揮者を立てない「c/o室内オーケストラ」。当団はヨーロッパを中心とする10か国以上から集結した若手の精鋭が集い、室内オーケスト ラの高みを目指す注目の団体です。
「c/o」は英語の「care of」の略で、郵便や宅配など、本人に直接届けることが出来ず他の人が代わりに預かってくれる場合に「c/o(日本語では「様方」)」 と記します。このイメージから当団は「作曲家が作曲しただけでは音楽を聴衆に届けることはできず、音楽家が演奏することによりはじめて音楽に命が宿る」とい う思いを込め「c/o室内オーケストラ」と名付けました。
このアルバムでは4人の作曲家の「ディヴェルティメント(ディヴェルティスマン)」を収録。ディヴェルティメントといってもその演奏形態は実に様々。バルトー クは弦楽オーケストラ、エミール・ベルナール(1843-1902)は管楽合奏、イベールとマイケル・イッポリート(1985-)は室内オーケストラとその作品は多彩で す。また、アンサンブルの作品ながらメンバーの個性も発揮されるのがこれらの作品の魅力でもあります。名手が揃った当団のメンバーが自由に楽しく演奏してお ります! (Ki)

ALPHA
ALPHA-744(1CD)
ウェーバー:作品集
序曲 「精霊の支配者」 ニ短調 Op. 27 (歌劇「リューベツァール」 序曲)
ピアノと管弦楽のための小協奏曲(コンツェルトシュトゥック) ヘ短調 Op. 79
歌劇「魔弾の射手」〜序曲/エンヒェンのロマンツェ、レチタティーヴォとアリア「死んだ従姉が見た夢よ」 (第3幕)/エンヒェンのアリエッタ「凛々しい青年の姿を見れば」 (第2幕)
歌劇「オベロン」 序曲
マルティン・ヘルムヒェン(P)
アンナ・プロハスカ(S)
ベルリン・コンツェルトハウスO
クリストフ・エッシェンバッハ(指)

録音:2020年11月21-23日、2021年2月15-16日 コンツェルトハウス大ホール、ベルリン
1821年5月26日、躍進めざましいプロイセン王国の首都ベルリンに新しい王立劇場がオープンしました。直後の6月18日にはウェーバーの 歌劇「魔弾の射手」の初演が大成功を収めてドイツ・ロマン派音楽に決定的一歩をもたらし、翌週には同じ作曲家の「ピアノと管弦楽のた めの小協奏曲」も同劇場で初演されました。後にケルン大聖堂を完成に導くことになる大建築家シンケルが設計したこの劇場は、第二次大 戦での損壊を経ながら1984年10月に「シャウシュピールハウス」と名を変えて復活。東ドイツ時代にはクルト・ザンデルリング率いるベルリン交 響楽団(現ベルリン・コンツェルトハウスO)の拠点となったほか、「ベルリンの壁」開放直後の1989年12月にはバーンスタイン指揮の 下に第二次大戦での対戦国の音楽家が集まり記念コンサートが開催されるなど、ベルリンの音楽史において独自の伝統を誇っています。 2021年は劇場落成200周年を記念すべく、来日機会も多いベルリン生まれの俊才ヘルムヒェン、ベルリンを拠点に際立った個性を発揮し てきたプロハスカをゲストに迎え、2019年にコンツェルトハウス管音楽監督となったクリストフ・エッシェンバッハの指揮のもと、「魔弾の射手」の 重要ナンバーを軸としたウェーバー・アルバムを録音!やはり同劇場ゆかりの小協奏曲、作曲家最後の傑作「オベロン」の序曲、演奏会用に 転用された「リューベツァール」序曲と、ウェーバーの天才を多角的に味わえる選曲も嬉しいところです。2008年からコンサートマスターを務め る日下紗矢子も参加。名技師シュテファン・レーの適切なエンジニアリングによって劇場空間の音響が鮮やかに収められ、抑揚鮮やかな名演 の魅力がきわだつ記念盤となりました。

ONDINE
ODE-1384(1CD)
NX-B04
マグヌス・リンドベルイ(1958-):作品集
オーラ〜ヴィトルト・ルトスワフスキの思い出に(1993-94)…世界初録音
関連する岩(1997)…世界初録音〜2台ピアノ、2人のパーカッション奏者とエレクトロニクスのために
マレア(1989-90)
エミール・ホルムストレム(P&キーボード)
ヨーナス・アホネン(P&キーボード)
ヤニ・ニーニマキ(パーカッション)
イェリ・ピーッポネン(パーカッション)
フィンランドRSO
ハンヌ・リントゥ(指)

録音:2019年10月、2019年11月(全てライヴ)
21世紀に活躍する作曲家の中でも、とりわけ高い評価を受けているフィンランドの作曲家マグヌス・リンドベル イ。現代音楽の振興と宣伝を目的としたグループ「耳を開け!」 (Korvat auki!)のメンバーとして活躍する するなど精力的な活動を行っています。このアルバムには1990年代に書かれた3曲を収録。冒頭の「AURA オーラ」は1993年、サントリーホールの「国際作曲委嘱シリーズ No.18」のための作品。4つの楽章で構成さ れた実質上の交響曲ともいえるこの曲には、リンドベルイのオーケストラに対する様々なアプローチが集約され ています。 作曲中にルトスワフスキの死去の知らせを受けたリンドベルイは、この曲を偉大な作曲家の思い出に捧げまし た。作品は1994年6月11日に山下一史が指揮する東京SOによって世界初演されています。 「Related Rocks」はベルギーのアンサンブルIctusの委嘱作品。バルトークのソナタにインスパイアされた草案 に、更に多彩なパーカッションとエレクトロニクスを加えた意欲作です。イタリア語で"湖"を意味する「Marea」は 同時期に書かれた2作品「Kinetics (1988?89」と「Joy (1989?1990)」との実質三部作の一つです。

Opus Arte
OA-1314D(DVD)
NX-C10

OABD-7273D(Bluray)
NX-D09
バレエ『ロミオとジュリエット』
プロコフィエフ作曲
振付:ケネス・マクミラン/ 英国ロイヤル・バレエ

特典映像:
◎「なぜロイヤル・バレエは『ロメオとジュリエット』を愛するのか」
◎ダーシー・バッセルとヤスミン・ナグディのリハーサル
◎『ロメオとジュリエット』の剣戟リハーサル
◎キャスト・ギャラリー
ロミオ…マシュー・ボール
ジュリエット…ヤスミン・ナグディ
ティボルト…ギャリー・エイビス
マキューシオ…ヴァレンティノ・ズッケッティ
べンヴォーリオ…ベンジャミン・エラ
パリス…ニコル・エドモンズ
キャピュレット卿…クリストファー・サウンダース
キャピュレット夫人…クリスティーナ・アレスティス
エスカラス大公…トーマス・ホワイトヘッド
ロザライン … 金子扶生
乳母…クリステン・マクナリー
ロレンス神父/モンタギュー卿…ジョナサン・ハウエルズ
モンタギュー夫人…タラ=ブリギッテ・バフナニ
英国ロイヤル・バレエ
コヴェントガーデン王立歌劇場O
指揮…パヴェル・ソローキン
振付 … ケネス・マクミラン
作曲 … セルゲイ・プロコフィエフ
美術・衣装 … ニコラス・ジョージアディス

収録:2019年6月1,11日 コヴェントガーデン王立歌劇場

収録時間:本編137分、特典映像12分
字幕(特典映像のみ):日本語・英語・フランス語・ドイツ語・韓国語
映像:16:9 NTSC All Region 片面2層(DVD、Blu-ray)
1080i High Definition(Blu-ray)
音声:LPCM 2.0 & DTS Digital Surround 5.1(DVD)
LPCM 24bit 2.0 & DTS-HD Master Audio 5.1(Blu-ray)
プロコフィエフ作曲の劇的緊張にみちた才気溢れるバレエ音楽『ロメオとジュリエット』は1936年の初演に始まり、多くの振付家、バレエ団が取り組み数々の 名舞台が生まれてきましたが、中でも1965年ケネス・マクミラン振付、ニコラス・ジョージアディスの美術によるフォンテーンとヌレエフのコンビで初演された英国 ロイヤル・バレエの舞台は絶大な人気を博し、同カンパニーを代表する演目として現在に至っています。 この上演収録では2019年6月、英国ロイヤル・バレエの若手人気プリンシパル、ヤスミン・ナグディとマシュー・ボールが主役カップルとして登場。伝統の舞 台に若々しく鮮烈な息吹を吹き込んでいます。金子扶生がロザライン役で登場するのも嬉しいところです。 ロミオ(マシュー・ボール)とティボルト(ギャリー・エイヴィス)の剣戟のリハーサルなど普段は見られない舞台裏の情景を収録した特典映像も必見。

Carl Davis Collection
CDC-032(1CD)
カール・デイヴィス:バレエ「グレイト・ギャッツビー」 カール・デイヴィス(指)、
チェコ・ナショナルSO

録音:2019年9月25-28日〔チェコ・ナショナルSOスタジオ(プラハ)、チェコ〕
アメリカ人作家、F・スコット・フィッツジェラルドの最高傑作「グレイト・ギャツビー」が刊行されたのが1925年。
同じころ作曲されたのが、クラシックにジャズの要素を取り入れた名曲、ガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」でした。
当時アメリカではジャズが非常に流行しており、フィッツジェラルドの「ジャズ・エイジの物語」から由来して1920年代のアメリカ文化は「ジャズ・エイジ」と呼ばれます。
まさにその時代に生まれたのが、当時のアメリカ文化を体現したような二つの作品でした。
その二つの作品が世に出でてから長い年月を経た2019年、ピッツバーグ・バレエ・シアターが同小説のバレエ作品化。
そしてその音楽を手掛けることになったのが、カール・デイヴィスでした。
幼いころからこれら二つの作品に親しんでいたというカール・デイヴィス。
「グレイト・ギャッツビー」を作曲する際には、ブロードウェイ・ミュージカルの要素を取り入れたいと考え作曲したということです。
その言葉通り、全編キャッチーな音楽に溢れ、親しみやすい音楽に仕上がっています。
また、「ジャズ・エイジ」と呼ばれた1920年代に刊行された作品ということもあり、当時流行していたジャズの要素もふんだんに取り入れたものになっています。

King International
KKC-2710(1CD)
税込定価
外山雄三:自作自演集
(1)オーケストラのための「玄奥」(2015)
(2)沖縄民謡によるラプソディー(1964)
(3)バレエ音楽「お夏、清十郎」〜パ・ド・ドゥ(1975)
(4)前奏曲(2012/13)
(5)交響曲(世界初演)(2018)
(6)管弦楽のためのラプソディー(1960)
外山雄三(指)大阪SO

録音:2016年5月10日(1)、2019年8月31日(2)(6)、11月21日(3)、2月28日(4)(5)/ザ・シンフォニーホール(ライヴ)
現在大阪SOミュージック・アドヴァイザーを務める外山雄三。今年2021年5月10日に90歳の誕生日を迎える日本現役最長老指揮者で、ますます円 熟の芸を聴かせてくれます。それをお祝いしたアルバム。
日本で最もポピュラーな管弦楽曲「ラプソディー」の作曲者としても有名な彼は、ほかにも興味深い作品を数多く残しています。その中から選りすぐりの6作品 を、自身の指揮による大阪SOの最新録音で収録。「ラプソディー」は多くの指揮者がとりあげますが、やはり説得力の違いに感動させられます。
2018年作「交響曲」の世界初演時の録音や、エキゾチックな沖縄民謡が巧みなオーケストレーションで描かれる「沖縄民謡によるラプソディー」などオーケスト ラの効果を知り尽くした職人芸光る世界を楽しめます。注目は1975年作曲ながら、その後スコアが行方不明となっていたバレエ音楽「お夏、清十郎」。「パ・ド・ ドゥ」のみながら、邦楽素材の洋楽化が興味深く、独特な世界に引き込まれます。 (Ki)

King International
KKC-4254(4CD)
超絶の至芸!クナッパーツブッシュの遺産
■CD1
1.ブラームス:交響曲第3番
2.プフィッツナー:管弦楽のためのスケルツォ.ハ短調
■CD2
ブルックナー:交響曲第7番(1885年出版譜)
■CD3
1. ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調 Op.55「英雄」
2. ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」―前奏曲と愛の死(管弦楽版) 
■CD4
南国のバラ〜ポップス・コンサート
1.ウェーバー:舞踏への勧誘(ワインガルトナー編) 
2.J・シュトラウス:ワルツ「ウィーンの森の物語
3.J・シュトラウス:喜歌劇「千一夜物語」間奏曲
4.ランナー:ワルツ「シェーンブルンの人々」
5.J・シュトラウス:エジプト行進曲(終結の一部)
6.シューベルト:軍隊行進曲
7.J・シュトラウス:アンネン・ポルカ 
8.J・シュトラウス:ワルツ「南国のバラ」
9.ヨハン・シュトラウス&ヨゼフ・シュトラウス:ピツィカート・ポルカ
10.コムツァーク2世:ワルツ「バーデン娘」
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)

■CD1
BPO(1)、
ミュンヘンPO(2)
録音:(1)1950年11月 (ライヴ)、(2)1957年1月6日ミュンヘン,コングレスザール(ライヴ)

■CD2
ケルンRSO
録音:1963年5月10日 ケルン(ライヴ)

■CD3
ウィーンPO(1)、
シュターツカペレ・ベルリン(2)
録音:(1)1962年2月17日 ウィーン,ムジークフェラインザール(ライヴ)、(2)1959年11月19日 ベルリン(ライヴ)

■CD4
バイエルン国立O
録音:1955年3月20日 ミュンヘン,コングレスザール(ライヴ)
ハンス・クナッパーツブッシュ(1888.3.12 ? 1965.10.25)の怪物的・巨大な指揮ぶりは、日本でのブームの火付け役・宇野功芳の評論と相まって、人気 を爆発させ、わが国に多大なファン層を作ってきました。 2015年に宇野功芳の書き下ろし解説付きでキングレコードが発売したファン垂涎の名演4タイトルが、このたび4CD集成BOXとして、キングインターナショナ ルより復活します。しかも宇野氏の解説はそのまま。「ワーグナーを除いた全作品の中で、クナッパーツブッシュが最も得意にしていた交響曲、ブラームスの3番」の “ベスト”50年ベルリン・フィル盤から、“命を賭けた遊び“と称された「バーデン娘」(55年バイエルン盤)まで、宇野氏のキャッチコピーがぴったりくるクナの 超絶”名演““怪演”を本4CDで存分にご堪能ください。  (Ki)
■CD1
ワーグナーを除いた全作品の中で、クナッパーツブッシュが最も得意にしていた交響曲はブラームスの3番であり、演奏頻度も高い。・・・彼の同曲CDはどれもすばらしいが、わけてもこの50年盤はベストに挙げられます。欠点は音が割れ気味だったことだが。今回のリマスター盤はすっかり改善され,ひびきの鮮度も上り、迷うことなしのベスト盤に仕上った。こんな嬉しいことはない。(宇野功芳、ライナーノーツより)
■CD2
(スケルツォの)中間部はとても美しい。第2部の淋しさ!こんなに淋しい演奏は他に決してない。やがてヴァイオリンが天上から聴こえてくる。そのあとの盛上りは、ことによると7番全曲の頂点かも知れない。スケルツォのトリオが全曲のクライマックスとは!フィナーレもじっくりと遅く、丁寧に音符を追ってゆきます。クナはスコアを読み尽しており、緩急が自在で、すべてのテンポが曲想にぴったりの名演がつづくのです。(宇野功芳、ライナーノーツより)
■CD3
クナは根っからのワーグナー指揮者だ。この「トリスタン」がこれ以上すばらしく演奏された例を僕は知らない。フルトヴェングラーがいいという人も多いが、ものが違う。格が違う。フルトヴェングラーの音楽の根は古典にある。しかしクナの根はワーグナーという作曲家一本にしぼられます。このうねりまくり、聴く者を押し流す音の大波は、ものすごいエスプレッシーヴォとなって、われわれを圧倒しつくす。こんな「トリスタン」は他にはない。絶対にない!なにしろ「前奏曲」のp p からの短いクレッシェンドがf にまで達してしまうのだから!!(宇野功芳、ライナーノーツより)
■CD4
10曲の小品だけを集めたこのようなプログラムはクナッパーツブッシュでも珍しいのではないだろうか。しかし珍しくても何でも、こんな演奏会を他の巨匠たちができただろうか。まさに遊び好きのクナだからこそといえるでしょう。(中略)トリが「バーデン娘」なのは当然であろう。こういう曲を偏愛し、演奏しつづけたクナッパーツブッシュという芸術家のふところの深さに改めて敬意を表したい。この日も最初のフォルテから怪演が始まり、品の悪い大暴れとなります。オーケストラは鳴り切っています。まさにミュンヘンの野武士見参!!の名場面だ。(宇野功芳、ライナーノーツより)

BIS
BISSA-2455(1SACD)
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):作品集
(1)ノマド(Nomade)(2018)〜チェロと管弦楽のための
(2)水の世界地図(Water Atlas)(2017?18)〜管弦楽のための
(1)ニコラ・アルトシュテット(Vc)
フィンランドRSO、
ハンヌ・リントゥ(指)

録音:(1)2019年4月10&11日(ライヴ)、(2)2019年8月/ヘルシンキ・ミュージックセンター(フィンランド)
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972?)は、シベリウス・アカデミーのエルッキ・ヨキネンのクラスで学びました。2004年、作曲のディ プロマを取得。人生の「根本的疑問」と「実存経験」を深い洞察に基づく音楽表現に作った管弦楽作品が注目され、フィンランドの彼の世代を代表する作曲家のひ とりとして認められるようになりました。フィンランドRSOとハンヌ・リントゥによるファーゲルルンドの音楽の第3作。2018年の作品が2曲、収録され ています。
チェロ協奏曲「ノマド」は、NDR エルプPOとフィンランドRSOから委嘱を受けて作曲された作品です。「探求」と「移動」を抽象 的に言う「ノマド」を曲名にとり、「チェリスト=放浪者」が、管弦楽によって描かれるさまざまな景色と気分と出来事の間を旅してゆくスタイルの音楽として作られ ています。第1部分「エスプレッシーヴォ(表情豊かに)」、第2部分「アジタート、モルト・リトミーコ(激して、きわめてリズミカルに)」、「ミステリオーソ(神秘的 に)」の〈間奏曲 I〉、第3部分「ヴィヴァーチェ・カプリッチョーソ(生き生きと、気ままに)」、第4部分「レント ・コンテンプラティーヴォ(ゆったりと、瞑想する ように)」、「ミステリオーソ、ポコ・テヌート(神秘的に、テヌート気味に)」の〈間奏曲 II〉、第5部分「エスプレッシーヴォ、リベラメンテ(表情豊かに、自由に)」、 第6部分「エザルタート、モルト・アジタート(熱狂し、きわめて興奮して)」。8つの曲が切れ目なく演奏されます。この協奏曲は、多才なアーティストとして注目さ れる、ドイツ系フランスのチェリスト、ニコラ・アルトシュテットのために書かれ、2019年2月15日、彼とリントゥによりハンブルクで初演されました。
「水の世界地図」は、「吹きだまり(Drifts)」「石造物(Stonework)」(BIS SA-2295)とともに「三部作」として構想された最後の作品です。3作は、共 通の音楽素材を基礎につながりながら、それぞれが独立、自己完結した曲として書かれました。ファーゲルルンド毎年、長い時間を過ごすというバルト海沿岸の夏 の家から望むフィンランド群島とごつごつした岩盤の島々の広大な姿からインスピレーションを得て、一般的、哲学的、抽象的要素としての「海」を「人間の目」で 描いた作品です。アムステルダムのコンサートホール「コンセルトヘボウ」、BBCSO、フィンランドRSOの共同委嘱作。2018年4月、オスモ・ヴァ ンスカ指揮のオランダ放送フィルハーモニックOにより初演されました。
チェロ協奏曲「ノマド」は、2019年4月、ヘルシンキ・ミュージックセンターで行われた「ヘルシンキ初演」のライヴ録音。「水の世界地図」は、8月、ミュージッ クセンターでのセッションの録音です。 (Ki)

H.M.F
HMM-902627(1CD)
モーツァルト:セレナード第11番変ホ長調 K.375
セレナード第10番変ロ長調「グラン・パルティータ」K.361
ベルリン古楽アカデミー
[メンバー]クセニア・レフラー(Ob)
ミヒャエル・ボッシュ(Ob)
エルンスト・シュラーダー(Cl)、K.375andバセットホルン/K.361)
マルクス・シュプリンガー(Cl)
ベンヤミン・ライセンベルガー(Cl)*
フィリップ・カステホン(バセットホルン)*
エルヴィン・ヴィーリンガ(Hrn)
ミロスラフ・ロヴェンスキ(Hrn)
ヤナ・シュヴァドレンコヴァー(Hrn)*
ヴィクトリア・ハウアー(Hrn)*
ジェーン・ガワー(Fg)
エクハルト・レンツィング(Fg)
クリスティーネ・シュティハー(Cb)*
*=K.361のみ

録音:2020年1月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ベルリン古楽アカデミーのメンバーによるモーツァルトの「グラン・パルティータ」がリリースされます。本作は、通常の八重奏(オーボエ、クラリネット、ホルン、 ファゴット各2)にさらに管楽器4本とコントラバスを加えた13人という編成で、全7楽章演奏時間は約50分を要する大規模な作品です。名手揃いのベルリ ン古楽アカデミーの秀逸なアンサンブルは、聴きごたえがあり、特にバロック・オーボエの名手クセニア・レフラーのソロなどはっとするような美しさで、この曲 の魅力を存分に伝えてくれます。また妙技を強調するではなく、それぞれのメンバーの演奏がのびのびとしていて、かつ嬉々とした生気が感じられる演奏です。 カップリングには、セレナード第11番を収録。全5楽章モーツァルトが好んだ調性変ホ長調で書かれ、モーツァルトならではの瑞々しい色彩を持ち、各楽器の 掛け合いが聴きもの。モーツァルトは13曲のセレナーデを残していますが、管楽器だけのために書かれたのは、前述の第10番、この第11番、そして第12 番の三作品。ベルリン古楽アカデミーの精鋭による演奏は必聴です。 (Ki)

EUROARTS
20-65990(1CD)
Divas & Diamonds
1.映画『紳士は金髪がお好き』〜「ダイアモンド:は女の親友(Diamonds Are a Girl's Best Friend)」
2.映画『帰らざる河』〜「一枚の銀貨(One Silver Dollar)」
3.映画『サウンド・オブ・ミュージック』〜「わたしのお気に入り(My Favorite Things)」
4.映画『シャレード』〜「シャレード(Charade)」
5.映画『オズの魔法使』〜「虹の彼方に(Over The Rainbow )」
6.映画『トーク・トゥ・ハー』〜「ククルクク・パロマ(Cucurrucucu Paloma)」
7.映画『ティファニーで朝食を』〜「ムーン・リバー(Moon River)」
8.映画『旅愁』〜「セプテンバー・ソング(September Song)」
9 .映画『ブランシェ』
10.映画『酒とバラの日々』〜「酒とバラの日々(Days Of Wine And Roses)」
11.映画『ピンク・パンサー』〜「今宵を楽しく(Meglio Stasera)」
12.映画『007 女王陛下の007』〜「愛はすべてを越えて(We Have All The Time In The World)」
13.映画『カサブランカ』〜「アズ・タイム・ゴーズ・バイ(As Time Goes By)」
14.映画『キャバレー』〜「私の愛するあなた(Mein Herr)」
デンマーク国立声楽アンサンブル
デンマーク国立SO
DE ビック・バンド
クラウス・テンスホフ(指)
トゥーヴァ・セミングセン(歌)

録音:2020年6月、デンマーク
デンマーク国立SOによる大好評のシリーズ。第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」、第2弾はSF映画の名作音楽集 「GALAXYMPHONY」、第3弾は、ファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」、第4弾はスパイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」。今回は、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」。マリリン・モンロー、ジュディ・ガーランド、オードリー・ヘップバー ンなど往年の銀幕のスターたちの名場面が蘇る1枚となっています。 (Ki)

Pentatone
PTC-5186951
(1SACD)
フランシスコ・コーイ(1985-):作品集
(1)ヴァイオリン協奏曲(2019)
(2)「Hidd'n Blue」Op.6〜オーケストラのための(2009-2011)
(3)「Mural」〜大オーケストラのための(2013-2015)
(4)4つのイベリアのミニチュア〜ヴァイオリンと室内オーケストラのための(2014)
(5)「Aqua Cinerea」Op.1〜オーケストラのための(2005/2019)
(1)(4)パトリツィア・コパチンスカヤ((Vn)
グスターボ・ヒメノ(指)
ルクセンブルクPO

録音:(2)(3)2019年7月、(1)(4)2020年6&7月、(5)2020年12月/フィルハーモニー・ルクセンブルク
今世界が注目する指揮者グスターボ・ヒメノ率いるルクセンブルク・フィルとの作曲家のポートレート・シリーズ。これまでにショスタコー ヴィチ、ブルックナー、ラヴェル、マーラー、ストラヴィンスキー、ドビュッシー、ロッシーニ、フランクをリリースしており好評を博しております。当アルバムではスペ イン期待の作曲家フランシスコ・コーイ(1985-)に焦点を当て、コパチンスカヤを迎えたヴァイオリン協奏曲などの注目録音です!ロドリーゴ音楽院とマドリード 音楽院でトロンボーンを学び、その後ギルドホール音楽演劇学校にて作曲を専攻し、2010年は作曲の修士課程を優秀な成績で修了。その間トーマス・アデスにも 師事しています。「過去と現在が一つの空間に収束している」とも形容されるコーイの作品は、ヴァイオリン協奏曲など伝統的な形式をとりながらも現代的な音の 世界を作り上げております。
世界が最も注目するヴァイオリニスト、コパチンスカヤはツィンバロンの名手の父とヴァイオリニストの母との間にモルドヴァで生まれました。ヴァイオリンおよび 作曲をウィーンとベルンで学んだのち、2000年にシェリング国際コンクール優勝、2002年には「クレディ・スイス・グループ・ヤング・アーティスト賞」を受賞 し注目され、ヨーロッパを中心に活躍の場を拡げてきました。強烈な個性からうまれる音楽はまさに唯一無二。驚くべき演奏を聴かせてくれます。

スリーシェルズ
3SCD-0056(2CD)
税込定価
佐藤勝/戦争と人間〜音楽大全
【収録内容】
【DISC1】
トラック1〜45:『戦争と人間 第一部 運命の序曲』
トラック46〜61:『戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河』(前半)
【DISC2】
トラック1〜22:『戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河』(後半)
トラック23〜61:『戦争と人間 第三部 完結篇』
企画構成:上妻祥浩(映画研究・解説)
プロデュース:西耕一(スリーシェルズ)
マスタリング:仁木高史(スリーシェルズ)
デザイン:田代亜弓
原盤・協力:日活株式会社
(C)日活株式会社
日活全面協力!日本映画史に残る超大作のサウンドトラックCD 完成! 「佐藤勝/戦争と人間 音楽大全」(CD2 枚組)が12 月5 日に発売。三部作に使用されたBGM122 曲を収録! 『人間の條件』の五味川純平による大河小説を、社会派映画の巨匠・山本薩夫監督が映画化。 日活が社運を賭けた超大作として製作し、1970 年から73 年にかけて全三部が公開されました。 浅丘ルリ子、高橋英樹、吉永小百合、石原裕次郎ら日活のスター俳優をはじめ、北大路欣也、山本圭、滝沢修、芦田伸 介、高橋悦史、三國連太郎、栗原小巻、加藤剛など、当時の日本映画を代表する豪華キャストが、日本の中国大陸進出の 混乱の中に巻き込まれた人々がそれぞれの生き方を貫こうとするさまざまな人間ドラマを演じます。総上映時間 9 時間 23 分、日本映画でも屈指のスケールを誇る壮大な作品です。 音楽担当は、日本映画界を代表する名作曲家・佐藤勝。本作は彼と山本の初コンビ作品だが、二人はこの後も『華麗な る一族』(1974)や『あゝ野麦峠』(1979)などの社会派エンターテインメント大作でタッグを組んでいくことになります。

DIVINE ART
DDA-25216(1CD)
NX-B07
マリウス・コンスタン(1925-2004):管弦楽作品集
ターナー(1961)-J.M.W. ターナーの絵画にインスパイアされた
ブレヴィッシマ(1992)
圧縮された形式の4楽章交響曲:壮大な伝統への10分間のオマージュ
103の水中スタイル(1981)
103の「水中の詩的な祝典」-4楽章からなる素晴らしく技巧的で深みのあるヴァイオリン協奏曲
オリヴィエ・シャルリエ(Vn)
リヴァーサイドSO
ジョージ・ロスマン(指)

録音:2001年11月5日、2006年1月22日
ルーマニア出身の作曲家マリウス(マリユスとも)・コンスタン。11歳でブカレスト国立音楽大学に入学、正式に音楽教育を受けたのち、フランスに移 住。パリ音楽院でメシアン、オネゲル、ナディア・ブーランジェから作曲の指導を受けました。1963年に現代音楽アンサンブル・アルスノヴァを設立。 1978年より1988年までパリ音楽院で教鞭をとり、1993年よりメシアンの後任としてフランス美術院アカデミー会員に就任するなど輝かしい経歴を誇 ります。 テレビ番組や映画音楽の分野でも幅広い作品を発表、またラヴェルの「夜のガスパール」の管弦楽版編曲でも知られているコンスタン、このアルバムで は彼の本領である「現代音楽作曲家」としての才能を余すことなく披露、3作品とも彼自身が付けた副題通りの色彩豊かな音楽が展開されていま す。 1981年、ニューヨークを拠点に活躍する演奏家たちによって構成されたリヴァーサイドSOは、現代音楽の普及に力を注ぐオーケストラ。このア ルバムは2014年にリリースされた彼らの自主制作盤で、パソコンのみで再生できるビデオ・クリップが収録されています。

Capriccio
C-5429(1CD)
NX-B05
ヴァルター・ブラウンフェルス(1882-1954): 管弦楽作品集
ディヴェルティメント Op. 42(1929)
放送オーケストラのために
アリエルの歌 Op. 18(1910)-シェイクスピアの「嵐」より
セレナード 変ホ長調 Op. 20(1910)
ウィーンRSO
グレゴール・ビュール(指)

録音:2020年6月12-13日、16日
ウィーン
"聴衆たちは、調性音楽作曲家の末裔として私を覚えているかもしれません。 私は未だ生きていて、作曲を続けています"…ヴァルター・ブラウンフェルス(1946年)
ブラウンフェルスの音楽は2度、歴史の闇に葬られました。1回目はナチスによって「退廃音楽」の烙印を押された時。2回目は戦後のドイツが調性音 楽を含む、あらゆる形式のロマン派音楽の大部分を排除した時。しかし、21世紀になって彼の音楽は再復興を遂げており、このCapriccioのシリー ズをはじめ、ドイツを中心に次々と彼の作品がリリースされています。 このアルバムにはジャズの様式を取り入れた「ディヴェルティメント」や、喜劇「緑のズボンのドン・ギル」序曲と言った、ブラウンフェルスの柔軟性に富んだ 作風による作品を収録。ブラウンフェルス作品を得意とするグレゴール・ビュールの指揮は作品の美点をあますことなく伝えます。 グレゴール・ビュール

CPO
CPO-555346(1CD)
NX-B10
バッハ:管弦楽組曲(序曲) BWV1066-1069(オリジナル版) コンチェルト・コペンハーゲン(古楽器使用)
ラース・ウルリク・モルテンセン(指)

録音:2019年11月20-24日
通常「管弦楽組曲」と呼ばれるバッハのBWV1066から1069までの4作品。バッハ自身はこれらの作 品を「組曲」とは呼ばず「フランス風の序曲から始まる作品」と称していたとされます。近年の研究によると、 作曲年代もこれまで想定されていた年代よりはるか以前のヴァイマール、及びケーテン時代の作品と推測 されており、譜面に記されたトランペットやティンパニは、後年、ライプツィヒで演奏するために追加された可 能性も指摘されています。自筆のスコアは散逸してしまいましたが、モルテンセンは研究結果が反映された オリジナル・ヴァージョンで演奏、バッハがもともと意図したであろう、小規模なアンサンブルによる組曲として 聴かせます。例えば特徴的な第3序曲(組曲)のトランペットとティンパニは省かれていますが、作品の美し さは全く損なわれていません。デンマークを代表するバロック・アンサンブル、コンチェルト・コペンハーゲンによ る演奏です。

CPO
CPO-555395(1CD)
NX-B10
弦楽のためのイギリス音楽集 第2集
クリストファー・ウィルソン(1874-1919):弦楽オーケストラのための組曲(1901)
グランヴィル・バントック(1868-1946):弦楽オーケストラのためのセレナーデ「西の果てに」
 弦楽のための組曲「スコットランド、ハイランドの情景から」
南西ドイツ・プフォルツハイム室内O
ダグラス・ボストック(指)

録音:2020年7月1-3日
第1集が好評を博した「弦楽のためのイギリス音楽集」。第2集には後期ロマン派に属する2人の作品が収 録されています。バントックはバーミンガム総合大学音楽科教授を務めた作曲家で、長大な交響曲を残し たハヴァーガル・ブライアンの親しい友人としても名を残しています。セレナード「西の果てから」は1912年、 ヘレフォードで開催された「スリー・クワイア・フェスティヴァル」からの委嘱作品。ヘレフォードはイングランド西 部にあるため「西の果てから」と名付けられました。この曲を演奏したダグラス・ボストックが「この曲はセレ ナードではありません」と語ったほど、シンフォニックで簡潔に整理された厳しい表情を持つ素晴らしい"弦楽 のための交響曲"です。他にはバントックが愛したスコットランドの旋律が用いられた組曲と、シェイクスピアの 劇のための作品で知られるウィルソンの6つの小品で構成された組曲が収録されています。

CONTINUO Classics
CC777-739(1CD)
ドミニク・プローブスト(1954-):管弦楽作品集
(1)「群雲」序曲〜管弦楽のための(2014)
(2)「世界の期限」〜ロック・ミュージックのトリオと大編成のオーケストラのための(2006)
(3)「同じ波長で」〜ヴァイオリンと管弦楽のための(1999)
(4)「ヴェルサイユの1日」管弦楽のための(1991)
(5)恋人たちの死【詩:シャルル・ボードレール】ボーナス・トラック
(6)恋人たちの死〜ソプラノと弦楽四重奏のための(2014)ボーナス・ビデオ(Quiktime Playerで再生可能)
(1)エン・シャオ(指)スロヴェニアRSO
(2)ポール・ポリヴニック(指)
 リール国立O、
 マット・ザ・ファックス・トリオ
(3)パスカル・ロフェ(指)
 フランス放送PO、
 ディディエ・ロックウッド(ジャズ・ヴァイオリン)
(4)バンジャマン・レヴィ(指)カンヌO
(5)ジゼル・カザドゥシュ(朗読)、
 リュシアン・パスカル(朗読)
(6)タチアナ・プローブスト(S)、
 エルメスSQ
ドミニク・プローブストは1954年生まれのフランス現代作曲家。デュティユー門下ながら、作風はフランス音楽のいかなる系譜にも属さず、前衛的でありなが らジャズやロックの世界にも足を踏み入れております。このアルバムは1991年から2014年までの作品を収めており、その壮大な音楽をご堪能いただけます。
ボーナス・トラックには1980年にドミニク・プローブストがシャルル・ボードレールの詩を用いて作曲することを夢見ていたころに、プローブストの両親で偉大 な俳優だったジゼル・カザドゥシュ(1914-2017)、リュシアン・パスカル(1906-2006)が朗読した貴重音源も収録しております。日本語解説付。プローブ ストのアルバム「BA[L]LADES」(CC777-710)も好評発売中です。 (Ki)

Nimbus Alliance
NI-6408(1CDR)
ヴィジョンズ・オヴ・チャイルドフッド
マーラー(エルヴィン・シュタイン編):交響曲第4番より プロローグ
ワーグナー(ケネス・ウッズ編):ジークフリート牧歌
フンパーディンク(ケネス・ウッズ編):歌劇「ヘンデルとグレーテル」よりDer kleine Sandmann and Abendsegen
シューベルト(ケネス・ウッズ編):ます
マーラー(ケネス・ウッズ編):歌曲集「子供の不思議な角笛」より「この世の生活」
シューベルト(ケネス・ウッズ編):死と乙女
マーラー:交響曲第4番より 「天上の生活」
R.シュトラウス(ジェイムズ・レッジャー編):4つの最後の歌*
ケネス・ウッズ(指)イギリスSO、
エイプリル・フレデリック(S)*

録音:2020年7月26-28日、(イギリス)
イギリスSOの首席指揮者&芸術監督を務め、様々なレア作品、現代作品の録音に定評のあるケネス・ウッズがアレンジャーとしての力量も発揮したアルバム、「ヴィジョンズ・オヴ・チャイルドフッド(子供時代の幻影)」。エルヴィン・シュタインやジェイムズ・レッジャーがアレンジした室内楽版にケネス・ウッズ自身のチェンバー・アレンジによる「ジークフリート牧歌」、「ます」、「死と乙女」なども加えて、1つの作品にまとめ上げています。
2020年のコロナ禍の中で行わわれた録音で、ソプラノのフレデリック自身も感染してしまい、復帰後に収録が行われました。ほとんどの楽器が各1名ずつと少人数の編成で演奏できるように編曲されたものですが、どの曲も小編成とは思えない仕上がりで、とても自然な編曲となっています。むしろ、編成を小さくしたことによりそれぞれの楽器の輪郭が際立ち、きわめて美しい音楽となっています。フレデリックの歌唱も巧みでアンサンブルの中で活き活きとした歌声を披露しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Delphian
DCD-34225(1CD)
レイモンド・ユー:ザ・ワールド・ワズ・ワンス・オール・ミラクル
ザ・ロンドン・シティズン・イクスシーディングリー・インジャード(管弦楽のためのシンフォニック・ゲーム)(2012)*
ザ・ワールド・ワズ・ワンス・オール・ミラクル (2016-17)+
交響曲(2014-15)#
デイヴィッド・ロバートソン(指)*、
アンドルー・デイヴィス(指)+、
エドワード・ガードナー(指)#、
BBCSO、アンドルー・ワッツ(C.T)#、
ロデリック・ウィリアムズ(Br)+

録音(ライヴ):バービカン・ホール*+&ロイヤル・アルバート・ホール#
※全曲世界初録音
レイモンド・ユー(Raymond Yiu)は1973年香港生まれ、10代後半からロンドンに移住。ほとんど独学で作曲を学び、洗練されながらも大胆で折衷的な独自のスタイルを開発してきた作曲家、ジャズ・ピアニスト、指揮者、音楽作家。Delphianからリリースされるレイモンド・ユーの管弦楽作品集は、アンドルー・デイヴィス、エドワード・ガードナー、デイヴィッド・ロバートソン、アンドルー・ワッツ、ロデリック・ウィリアムズといった超豪華アーティストたちによって演奏されてきた3つのライヴ(もちろん、世界初録音)。レイモンド・ユーの最初の主要なオーケストラ作品として2013年に英国作曲家賞(現:アイヴァーズ作曲家賞)にノミネートした「The London Citizen Exceedingly Injured」。2015年のBBCプロムス委嘱作であり、プロムスでガードナーが初演し話題を呼んだ「Symphony」。そして、国際アンソニー・バージェス財団の委嘱によりバージェスの生誕100周年のために作曲、マンチェスター国際音楽祭2017で初演され、ロイヤル・フィルハーモニック協会賞2018(大規模作曲部門)にノミネートされた、バリトンとSOのための連作歌曲「The World Was Once All Miracle」です。

ANALEKTA
AN2-8749(1CD)
イマージョン
1.ヴァレンティン・ハジャド:Flying
2.アルマンド・アマール:Human
3.ウーノ・ヘルメション:The Grandmaster Suite
4.オーラヴル・アルナルズ:1440 (Eulogy for Evolution)
5.アルマンド・アマール:Planet Ocean Suite:Underwater − I Come from the Ocean − Coral Tree
6.ダリオ・マリアネッリ:My Edward and I
7.ルドヴィコ・エイナウディ:Fly
8.マイケル・ナイマン:If
9.フィリップ・グラス:Facades
10.アルマンド・アマール:Inanna
11.レモ・アンツォヴィーノ:Water Lilies
12.オーラヴル・アルナルズ:Doria
13.ジョニー・グリーンウッド:There Will Be Blood:HW / Hope of New Field − Oil − Prospector’s quartet
14.スティーヴ・ライヒ:Duet
アンジェル・デュボー(Vn&揮)、
ラ・ピエタ

録音:2020年11月、サン=マチュー=ド=ブロイユ教会(ケベック、カナダ)
クラシック、現代音楽、映画やゲームの音楽など、さまざまなジャンルの作品を弦楽アンサンブルのためにアレンジした数多くのレコーディングで高い評価を得てきたアンジェル・デュボーと、彼女が創設した女性奏者のみの弦楽オーケストラ「ラ・ピエタ」による、映画音楽やミニマル系の作曲家を中心とした最新盤。ただひたすらに美しい、聴き手の心に深く染み入るような音楽を、情緒豊かな演奏で聞かせます。幅広いリスナーにおすすめしたい、感動的な1枚です。
「このアルバムには私の心に深く語りかけてくる作曲家たちが登場します。私が心の逃げ場としている音楽、そして善良さの源泉を見つけた音楽。時に精妙さや純粋さ、儚さ、瞑想的な優しさに満ちた音楽は、自分の感情を内省することができます。自分自身への没入(Immersion)。」(アンジェル・デュボー)


H.M.F
HMM-902655(1CD)

KKC-6367(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
ペーテル・エトヴェシュ:ヴァイオリン協奏曲第3番「アルハンブラ」*
パブロ・エラス=カサド(指)
パリO
イザベル・ファウスト(Vn)*

録音:2019年9月、グランド・サルル・ピエール・ブーレーズ、フィルハーモニー・ド・パリ
2020年度のレコード・アカデミー賞大賞受賞したスペイン生まれの指揮者パブロ・エラス=カサド。深い解釈と高い説得力、そしてバロックから現代音楽ま での広いレパートリー、さらには、フライブルク・バロック・オーケストラ、バイエルンRSO、マーラー・チェンバー・オーケストラ、ミュンヘン・フィルハー モニーO、フィルハーモニアOと様々なオーケストラと共演・録音を行っていることを見れば、彼の多才さがよく分かります。
今回録音されたのは、1913年パリのシャンゼリゼ劇場で初演され、一大センセーションを巻き起こしたストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」。反バ レエ的な動き、バレエ界にとって大スキャンダルでもありましたが、同時に聴衆を驚かせたのは、5管編成という独特のオーケストラ編成から生み出される響き、 そして不規則で鋭いアクセント、変拍子というストラヴィンスキーの斬新な音楽です。 エラス=カサドの明晰な解釈とパリ管による精緻で多彩な色彩感をもつ演奏、個性的なパリ管の奏者たちの楽器一つ一つが良く響き、最高のアンサンブルで奏 でています。第1部では、土着的な要素よりも知的で洗練された印象ですが、第2部では万華鏡のように、光と色彩が目まぐるしく変化する演奏、それを躍動 的かつ鮮やかに引き出すエラス=カサドの手腕にも脱帽です。
カップリングのペーテル・エトヴェシュのヴァイオリン協奏曲第3番「アルハンブラ」。この作品は2019年7月12日にスペインのグラナダ音楽祭の委嘱作 品として、イザベル・ファウスト、エラス=カサド指揮マーラー・チェンバー・オーケストラによって初演されています。スペイン・グラナダにある有名なアルハン ブラ宮殿に触発され、そして初演者であるイザベル・ファウスト、エラス=カサドの二人に捧げられています。エトヴェシュは、「宮殿の噴水、その次元、周囲の山々、 アンダルシアの素晴らしい夕日、これらすべてが私の作品の一部となりました。私が画家であったらそれを描いていたでしょう。」と語っています。また作品には、 二人の名前が音名として隠されています。

APARTE
AP-243(1CD)
訛り
ボロディン(ヴァンサン・ポーレ編):だったん人の踊り
ドビュッシー(ベンノ・ザックス編):牧神の午後への前奏曲
コープランドアパラチアの春(原典版)
ヴィラ=ロボス(グスタボ・デ・サ編):ショーロス第5番
ソフィー・ラカーズ:無言の物語*
シモーネ・メネゼス(指)
アンサンブルK
ノン・ガリー(Vn)、
カツペル・ノヴァーク(Vc)、
マーラ・ドブレスコ(P)*

録音:2020年7月6-9日/トゥールコワン音楽院講堂
1977年ブラジル出身の女性指揮者シモーネ・メネゼス率いるアンサンブルKのデビュー・アルバム。アコーディオンも含む13人から成る若きアンサンブルで、 フレッシュな感覚が魅力。さまざまな出自からなる彼らが5つの民族の作品から、その言語と同じく音楽にもある「訛り」を追求しています。 ロシア東方のアジア系民族の音楽であるボロディンの「だったん人の踊り」と南米ブラジルのヴィラ=ロボスに不思議な親近性があったり、コープランドの「アパ ラチアの春」が13楽器のための原典版を使用するなど多くの発見に満ちています。1963年生まれのフランスの女性作曲家ソフィー・ラカーズ作品はアンサンブルのメンバーによるピアノ三重奏。オーストラリアのアボリジニの音楽に基づき、原 始的な活力がロックを思わせる作風となっています。 (Ki)
APARTE
AP-246(1CD)
タンゴ
(1)グラシエラ・プエヨ:ストラス・メディアノーチェ
(2)アウグスティン・バルディ:何という夜
(3)同:盲目の雄鶏
(4)カルロス・ガルデス:帰郷
(5)フアン・ダリエンソ:7月9日
(6)オラシオ・サルガン&ウバルド・デ・リオ:ワルツ
とお前
(7)ピアソラ:オブリビオン
(8)同:リベルタンゴ
(9)エドゥアルド・アロラス:適切な
(10)クリストフ・ジュリアン:ヴァレンティノ組曲(全4曲)
パスカ ル・コン テ(アコーディオン )
ポール・メイエ(指)
ワロニー室内O

録音:2020年1月8-10日/アルソニック(モンス、ベルギー)
1963年生まれのフランスのコンテンポラリー・アコーディオン奏者パスカル・コンテ。様々なジャンル、様々な楽器とのコラボを意欲的に続けてきた彼が、今 回オーケストラ伴奏でタンゴに挑戦。大半がタンゴの巨匠の作で、王道的な世界を堪能できます。新作では1972年生まれのフランスの作曲家クリストフ・ジュリ アンがサイレント映画のスター、ルドルフ・ヴァレンティノを題材にした組曲も注目。オーケストラの指揮を名クラリネット奏者ポール・メイエが務めているのも興味 津々です。 (Ki)

新書館
DB20-1102
(Bluray)
税込定価
ミラノ・スカラ座&バレエ/ルドルフ・ヌレエフ振付
「眠れる森の美女」
セミオノワ&アンドリヤシェンコ
オーロラ姫:ポリ ー ナ・ セミオノワ
デジレ 王子:ティモ フェイ・ アンドリヤシェンコ
リラ の 精:エマヌエラ・ モンタナー リ
カラ ボス ベアトリーチェ・ カルボーネ
妖精:ニコレッタ・ マ ン ニ 、 カテリーナ・ ビアン キ 、 マリア・ セレステ・ ローザ、 マ ルティーナ・ アルドュイノ
青 い 鳥:クラウディオ・ コヴィ エッロ
フロリナ 王女:ヴ ィットリア・ ヴ ァレ リオ ほ か ミラノ・スカラ 座 バレエ
振付 ・ 演出:ルドルフ・ ヌレエフ
振付指導:フロ ー ランス・ クレール
音楽:ピョートル・ I ・ チャイコフスキー
舞台芸術・ 衣裳 フランカ・ スクァルチャピーノ
照明:マルコ・ フィリベック
指揮:フェリックス・ コロボフ
演奏 ミラノ・ スカラ座 O

収録:2019年6月 26・29日

※初回限定特典:マスクケース
美しくダイナミックな踊りで人気のセミオノワ。彼女の当たり役オーロラ姫の映像が登場!王子は甘いマスクで人気急上昇のアンドリヤシェンコ。スカラ座ならでは の絢爛豪華なヌレエフ版!
オーロラ姫を演じるポリーナ・セミオノワ。日本でも大人気で、強靭なテクニックと華やかなオーラで魅せるオーロラ姫は彼女の美質を最大限に味わうことがで きます。
デジレ王子を踊るのはリトアニア出身のティモフェイ・アンドリヤシェンコ。ノイマイヤーが「椿姫」アルマン役に大抜擢し、2018年ミラノ・スカラ座バレエのプリ ンシパルに。ロイヤル・バレエ「ロミオとジュリエット」にも招かれるなど世界が注目のバレエ界の新たな貴公子です。
初回封入特典としてマスクケースが付きます。(なくなり次第終了) (Ki)

フォンテック
FOCD-2586(1CD)
税込定価
2021年3月31日発売
現代日本の作曲家 シリーズ第56 集〜鈴木純明(1970 - ):作品集

(1)明るい方へ 〜6 人の奏者のための(2012)

(2)ヴォルフィエド 〜アルト・サクソフォン独奏と7 人の奏者のための(2015)

(3)うさぎファンタジア 〜サクソフォンと管弦楽のための(2019)

(4)ラ・ロマネスカII ―ペトルッチの遍歴 〜管弦楽のための(2013)
(1)安良岡章夫(指)、多久潤一朗(Fl)、鈴木生子(Cl)、寺岡有希子(Vn) 、甲斐史子(Va)、松本卓以(Vc)、及川夕美(P)
(2)阿部加奈子(指)、原博巳(サクソフォン独奏) 、トーキョー・アンサンナブル・ファクトリー 、加治佑子(Hrn) 、岩崎愛子(打楽器) 、松岡麻衣子・迫田圭(Vn) 、藤原歌花(Va) 、山澤慧(Vc) 、佐藤洋嗣(Cb)
(3)小鍛冶邦隆(指)、大石将紀(Sax)、東京SO
(4)杉山洋一(指)新日本フィルハーモニーSO
現代日本の作曲による創作活動の成果である作品の記録を、系統的・持続的に行う必要を満たすべく、リリース を開始したCD シリーズ"現代日本の作曲家。 昨年(2020 年)発売の「藤井喬梓 作品集」(FOCD2585)に 続く第56 集は、ルネッサンス以来の西洋音楽の伝統との距離(引用)、また"音楽における時間と記憶”に繊細な 感陛をもって独自の作品を創造する作曲家 鈴木純明の作品集です。 鈴木は1970 年東京生まれ。2000 年、東京藝術大学大学院修士課程修了後、1997 年一2002 年、パリ国立 高等音楽院で学びました。2003 年にはIRCAM(フランス国立音響音楽研究所)作曲研修課程(CURUS)修了。 第64 回日本音楽コンクール、第18 回日本交響楽振興財団作曲賞、ガウデアムス国際音楽週間、99 等に入選、 2014 年、オーケストラのための「ラ・ロマネスカII ― ペトルッチの遍歴」で、第24 回芥川作曲賞を受賞。作 品は、ザグレブ現代音楽ビエンナーレ、レゾナンス 2003(パリ)、モンテカルロ春の芸術祭(モナコ)、ミュー ジック・フ ロム・ジャパン(ニューヨーク)等の音楽祭で初演され、アンリ・ルモワンヌ社(パリ)、全音楽譜出 版社等から出版されています。 現在、東京藝術大学音楽学部作曲科准教授、桐朋学園大学非常勤講師、21 世紀音 楽の会、日本現代音楽協会、フランス著作権協会(SACEM)会員を務めています。 50 曲に及ぶ鈴木の作品ですが、今回のCD は彼の音楽のテーマでもある「既存の音楽の引用」が取り分け顕著 な管弦楽作品、及び最新作での構成です。 現代音楽ファンのみならず、聴く人を新しい音響世界へと誘う1 枚です。 (フォンテック)

Goodies
78CDR-3828(1CDR)
税込定価
モーツァルト:セレナード第13番ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」
セレナード第10番変ロ長調 K.361(370a)「グラン・パルティータ」(抜粋)
レオ・ブレッヒ指揮
ベルリン国立歌劇場O

英 HMV EJ326/7(K.525)
英 HMV DB4401/2(K.361)
1928年8月30日(K.525)& 1931年頃(K.361)ベルリン録音
レオ・ブレッヒ(1871-1958)はドイツのユダヤ系指揮者。ベルリン高等音楽院で ピアノと作曲を修め、1893年にアーヘン市立歌劇場の指揮者になった。1899年 プラハ・ドイツ歌劇場に転出、オイゲン・ダルベルトの歌劇「低地」を初演し た。1906年にベルリン国立歌劇場の指揮者に任命され、1913年に総監督に昇進、 以降シャルロッテンブルク歌劇場(現ベルリン・ドイツ・オペラ)、ベルリン・ フォルクスオーパー、ウィーン・フォルクスオーパーの指揮者を歴任。その後 ベルリン国立歌劇場に復帰し、1937年までに2846回の公演を指揮した。1937年 にラトヴィアのリガ国立歌劇場の音楽監督に転出、1940年にラトヴィアがソビ エト連邦に占拠されると、モスクワやレニングラードに客演して大成功を収め、 モスクワ音楽院の院長を要請された。ブレッヒはこれを断りリガに戻ったが、 1941年ドイツ軍がリガに侵攻したとき、親しかったナチスの文芸部員の仲介で 秘密りにスエーデンに亡命、かねてから要請されていたストックホルム王立歌 劇場の楽長に就任した。戦後の1949年にドイツに帰国、シャルロッテンブルク 歌劇場の音楽監督に就任した。ブレッヒは1926-7年にフリッツ・クライスラー (1875-1962)と共演したベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブラームスのヴァ イオリン協奏曲の録音で名前が知られているが、その波瀾の生涯はほとんど知 られていなかった。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジ(3mil針)とコルグのNu1 DSD録音機を使用した。(グッディーズ)

CD ACCORD
ACD-282(1CD)
NX-C03
クルピンスキ/ドブジンスキ/モニューシュコ: 作品集
カロル・クルピンスキ(1785-1857):エレジー ハ短調(J.ティエルによる補筆完成版)*
イグナツィ・フェリクス・ドブジンスキ(1807-1867):交響曲第2番ハ短調 Op. 15「性格的」#
モニューシュコ(1819-1872):おとぎ話(冬物語) -大オーケストラのための幻想的序曲#
ヤロスワフ・ティエル(指)
ヴロツワフ・バロックO

録音:2020年9月17-20日ヴィトルト・ルトスワフスキ・ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック・メイン・ホール、ヴロツワフ(ポーランド)
*=世界初録音
#=ピリオド楽器による世界初録音
A=438Hz
このアルバムに登場する3人の作曲家が生きた時代は、1772年のロシア、プロイセン、オーストリアによる 「ポーランドの分割に関する条約」に象徴されるように、ポーランドという国自体の存在すら認められない厳しい ものでした。パリへ亡命したショパンとは違い、彼らはポーランドに留まり、ローカルな文化水準を引き上げるた めに尽力しましたが、その作品のほとんどは散逸してしまい、現代でも顧みられることはあまりありません。指揮 者ヤロスワフ・ティエルは、当時の楽器を用いて録音を行い、歴史に埋もれてしまった作品に新たな光を当て てました。

IBS CLASSICAL
IBS-172020(1CD)
エネコ・バディーリョ(1973-):作品集
Renascencias ルネッサンス(2015/2018改訂)
Antibes アンティーブ(2001/2011改訂)
Selene セレーネ(2010)
Sabah サバ(2006/2016改訂)
Transparences 透明性(2010)
Ar-Rayhan アル=ライハン(2012)
Anima 魂(2007/2010改訂)
ザーイル・アンサンブル
フアン・ガルシア・ロドリゲス(指)

録音:2010年2月2日、2011年12月1日、2012年6月4日、2014年2月4日、2019年10月30日
エネコ・バディーリョはマラガ音楽院でピアノと音楽理論を学んだ後、マドリード音楽院で作曲の学位を取得、ロ ンドンの王立音楽大学ではジュリアン・アンダーソン、ジョージ・ベンジャミンらに師事した作曲家です。彼の作品 は、フランスのIRCAMに端を発する「スペクトル楽派=音響現象を音波としてとらえ、その倍音を解析、理論的 に合成する方法論を用いる作曲家の一群」からの影響を受けており、ユニークな響きに満ちたその作品は、世 界各国で演奏されるだけではなく、さまざまなメディアや視聴覚作品で重用されています。この「ANIMA」と題さ れたアルバムには2010年以降に作曲された作品と、改訂された作品を収録。現在のバディーリョの作風が窺え ます。

BIS
BISSA-2412
(1SACD)
『ロシアン・スペクタキュラー』
(1)ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編):交響詩『禿山の一夜』
(2)ムソルグスキー(ラヴェル編):『展覧会の絵』
(3)バラキレフ(リャプノフ編):『イスラメイ』
(4)ボロディン(リムスキー=コルサコフ―リャードフ編):『ダッタン人の踊り』【「序章」アンダンティーノ/「娘達の踊り」
アンダンティーノ」/「男達の踊り」アレグロ・ヴィーヴォ/「全員の踊り」アレグロ/「少年達の踊りと男達の踊り」プレスト/「娘達の踊り」モデラート・アラ・ブレーヴェ/「少年達の踊りと男達の踊り」プレスト/「全員の踊り」アレグロ・コン・スピリート/ピウ・アニマート】〜歌劇『イーゴリ公』第2幕第17番より
(4)シンガポール交響cho、
(4)シンガポール交響ユースcho、
ウォン・ライ・フーン(コラールマスター)
ラン・シュイ(指)、
シンガポールSO

録音:2018年7月/エスパラネード・ホール(シンガポール)
『ロシアン・スペクタキュラー』と題された当アルバムにはロシアを代表する作曲家の名作を大作曲家が編曲した管弦楽作品集!なんと いっても編曲した作曲家の個性が反映され、原曲を勝る魅力を放っているのが興味津々です。
交響詩『禿山の一夜』はムソルグスキー没後、未発表だった作品からリムスキー=コルサコフが編曲し有名になった作品。ムソルグスキーへの敬愛と思いがつまっ た名編曲です!
バラキレフの『イスラメイ』の原曲は、コーカサスの民族舞曲をもとにしたエキゾティシズムを華やかな技巧で表現したピアノ独奏の超難曲。この作品を同じくピ アノの超絶技巧作品を残したリャプノフが管弦楽にアレンジしました。この編曲版はゲルギエフ(指)キーロフ歌劇場O(現マリインスキー劇場O)が 録音しその知名度があがりました。オーケストラ版もやはり高度な技巧を要する、独特の魅力を持った唯一無二の存在です。
メインはやはりラヴェル編の『展覧会の絵』!ラヴェルのキラキラとした眩い編曲は圧巻の一言です。そして、リムスキー=コルサコフ―リャードフ編の『ダッタン 人の踊り』は合唱付!アルバム・タイトル通りのロシアの壮観さ、華やかさを堪能できる内容です。当団は色彩豊かかつ明瞭にこれらの名曲を演奏しております!
1997年にシンガポールSOの音楽監督に就任し、今や一流のアンサンブルにしあげたラン・シュイ。ラン・シュイは2019年まで当団の音楽監督をつと め、現在は桂冠指揮者として共演を続けております。BISレーベルから数多くの録音を発表しており、R・シュトラウスの管弦楽曲集(KKC-6271 / BIS SA-2342)はレコード芸術特選盤ほか、各誌で絶賛されています。 (Ki)

ONDINE
ODE-1385(1CD)
NX-B04
ラヴェル:管弦楽曲集
ラ・ヴァルス/道化師の朝の歌
スペイン狂詩曲/海原の小舟
亡き王女のためのパヴァーヌ/ボレロ
バスク国立O
ロバート・トレヴィーノ(指)

録音:2020年10月14-17日クルサール国際会議場・公会堂、サン・セバスチャン(スペイン)
2019年に首席指揮者として就任したばかりのマルメSOを颯爽と指揮し、ベートーヴェンの交響曲全曲を録音、2020年にONDINEレーベル からリリース(ODE-1348)し、高く評価されたロバート・トレヴィーノ(1984年生まれ)。 彼の新しいアルバムは、バスク国立Oを率いてのラヴェルのオーケストラ作品集です。 フランスの作曲家としてカテゴライズされるラヴェルですが、母親はバスク人。フランス領バスク地方で生まれ、3か月後には移住してしまったものの、 母親の影響もありバスク文化に高い関心を持っていました。その文化のお膝元であるバスク国立Oによる貴重なラヴェル録音の登場です。 冒頭の「ラ・ヴァルス」から「亡き王女のバヴァーヌ」を経て最後の「ボレロ」までの6曲、ラヴェルのバスク地方への憧れを描き出すとともに、オーケストラ からは魔法のように精緻な響きを紡ぎだすトレヴィーノの手腕をご堪能いただけます。2021年、大注目間違いなしの1枚と言えるでしょう。

GENUIN
GEN-21740(1CD)
「モーツァルト=サリエリ」
モーツァルト:セレナード第 10 番変ロ長調 K.361「グラン・パルティータ」
サリエリ(ヘルマン編):「トロフォニオの洞窟」序曲*
サリエリ夜の神殿のためのアルモニア 変ホ長調 *
 小セレナータ 変ロ長調#$
アルモニア・アンサンブル

録音:2016年4月2-4日,2017年10月18日*,2004年春#、ライプツィヒ
モーツァルトの傑作「グラン・パルティータ」に、サリエリの作品も加えた管楽合奏(独ハル モニームジーク,伊アルモニア)作品集。サリエリの「夜の神殿のためのアルモニア」は、ベー トーヴェンの「フィデリオ」を発案した男爵ペーター・フォン・ブラウンがウィーン近郊シェーナ ウに建てた別荘「夜の神殿」の天井に設置された機械仕掛けのためのもの。5 分強の短い曲 だがたいへん魅力的な音楽で、サリエリの良さが凝縮されています。。 アルモニア・アンサンブルは 2000 年結成の管楽合奏団。たいへん素晴らしい演奏だと思っ たら、彼らはライプツィヒ・ゲヴァントハウスOの団員達、つまりライプツィヒ・ゲヴァント ハウスOの管楽器部門による演奏。さすがの演奏です。なお「グラン・パルティータ」 は指示通りコントラバスを用いて演奏しています。

NIFC
NIFCCD-060(1CD)
フェリクス・ノヴォヴィエイスキ(1877−1946):バレエ 「風の王」序曲 Op.37、
 歌劇 「バルトの伝説」序曲 Op.28
イグナツィ・フェリクス・ドブジンスキ(1807−1867):交響曲第2番ハ短調 Op.15 「性格的」
グジェゴシュ・ノヴァク(指)
シンフォニア・ヴァルソヴィア

録音:2016年8月24日&8月19日、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ポーランド)
ポーランド国立ショパン研究所(NIFC)が主催する「ショパンと彼のヨーロッパ国際音楽祭」のライヴ録音シリーズ。2016年のライヴから、グジェゴシュ・ノヴァクが振ったドブジンスキの交響曲第2番&ノヴォヴィエイスキの序曲集が登場!
フェリクス・ノヴォヴィエイスキ(1877−1946)は、ベルリンでブルッフに作曲を学び、クラクフ芸術協会の芸術監督を務め、ポーランド独立後はポズナンに定住し第二次世界大戦後まで生きた作曲家。
ショパンと同世代のポーランド初期ロマン派の作曲家、イグナツィ・フェリクス・ドブジンスキ(1807−14867)は、祖国に戻ることのなかった(戻れなかった)ショパンとは対照的に、帝政ロシアの圧政下にあったワルシャワで活動した作曲家。ショパンの師でもあるユゼフ・エルスネルに作曲を学び、エルスネルは管弦楽、合唱、室内楽の分野における和声と対位法の扱いについてはショパンよりも才能を見出していたそうです。交響曲第2番は1831年の「11月蜂起」をきっかけに書かれ、1835年のウィーンでのコンクールで第2位を受賞、1839年にライプツィヒで指揮したメンデルスゾーンから賞賛されたという作品。当初は「コンクール用交響曲」として知られていましたが、後により刺激的で国民性が強調された「ポーランド音楽の精神に基づく性格的(特徴的)交響曲」というタイトルが付けられおり、各楽章にポーランドの舞曲(ポロネーズ、クヤヴィアク、メヌエット/マズルカ、クラコヴィアク)が関連付けられています。
ワルシャワのテアトル・ヴィエルキ(ポーランド国立歌劇場)の音楽監督、英国ロイヤル・フィルの常任副指揮者を務めるポーランドの名匠グジェゴシュ・ノヴァクがシンフォニア・ヴァルソヴィアを振ったこの録音では、緩徐楽章の「エレジー」は1862年版(弦楽六重奏曲 Op.39の音楽を再利用して置き換えたバージョン)を使用しています。

HUNGAROTON
HCD-32847(1CD)
弦楽セレナード第3集〜ハーバート、エルガー、フックス、シューベルト
ハーバート:セレナード ヘ長調 Op.12〜弦楽オーケストラのための
エルガー:セレナード ホ短調 Op.20〜弦楽オーケストラのための
フックス:弦楽セレナード第1番ニ長調 Op.9
シューベルト(ナフティン編):セレナード〜「白鳥の歌」より
アニマ・ムジケ室内O

録音:2020年/フンガロトン・スタジオ(ハンガリー)
リスト音楽院の首席メンバーにより2010年に創設された新進気鋭の名人集団アニマ・ムジケ室内Oによる弦楽セレナード集。第1集【ドホナーニとチャ イコフスキー】(HCD-32764)、第2集【スークとドヴォルザーク】(HCD-32824)に続く第3集はロマン派に焦点を当て、ハーバート、エルガー、フックス、 シューベルト(マシュー・ナフティン編)の作品を収録しました!
「ライト・オペラ」と呼ばれた草創期のミュージカルの作曲で人気を集めたヴィクター・ハーバート(1859-1924)の弦楽セレナードは38歳の時に書かれま した。舞台音楽を熟知したハーバートらしいメロディアスな作品です。オーストリアのロベルト・フックス(1847-1927)は弦楽セレナードを複数のこしています が、当録音では第1番を収録。旋律美豊かな弦楽の響きが最大の魅力です。この他、30代半ばに書き上げたエルガーの弦楽セレナード、そしてシューベルトの白鳥 の歌からの「セレナード」も聴き逃せません。
アニマ・ムジケ室内Oは古楽から現代まで、ジャンルはハンガリーの伝統音楽からクラシックの室内楽の主要なレパートリーを網羅し、定期演奏会をはじ め各地での音楽祭に参加し国内では定評のあるユース・オーケストラ。デビュー録音となったモーツァルトの名曲ディヴェルティメント集(HCD-32752)でも抜 群のアンサンブル力で高く評価されております。当演奏でもさらに磨きのかかった演奏を聴かせます。 (Ki)

MDG
MDG-90121856
(1SACD)
イベール:管弦楽作品集
ルイヴィル協奏曲
交響組曲「パリ」
フルート協奏曲
海の交響曲
交響組曲「寄港地」
ヘレン・ダブリングハウス(Fl)
ブランデンブルクSO
ペーター・ギュルケ(指)
色彩豊かな洗練された楽曲が印象的であるフランスの作曲家ジャック・イベール:(1890-1962)。パリ音楽院時代には「フランス六人組」として知られるミヨー やオネゲルらと親交も深く、優秀な成績で卒業、フランスに於ける作曲家の登龍門である「ローマ大賞」を受賞、作曲ジャンルも幅広く現在でも数多くの作品が演 奏されている人気作曲家です。また昭和15年に開催された「紀元二千六百年記念行事」のための祝典曲を日本政府から依頼され「祝典序曲」を作曲するなど、日本 との意外な関係もあります。しかし第一次大戦で海軍士官を務めるなどフランスを長く離れていたことから、「6人組」のメンバーとして数え入れることはありませ んでした。
本盤は、イベール:の主要作品をペーター・ギュルケ指揮ブランデンブルクSOによる演奏で録音しています。アメリカのルイヴィルOのために書いた「ル イヴィル協奏曲」。 パリの様々な情景を描写した6曲から成る「交響組曲パリ」。現代フルート奏法の基礎を作ったマルセル・モイーズのために書かれた「フルート協 奏曲」はヘレン・ダブリングハウスの煌びやかな演奏で華やかに奏でられます。『SOSフォック号』という遭難船からの救出を描いた映画のために書かれた「海の 交響曲」。そしてイベール:を代表する交響組曲「寄港地」。異国情緒に富む作品をペーター・ギュルケ指揮ブランデンブルクSOが鮮やかに描き出しています。 (Ki)

Capriccio
C-8053(2CD)
NX-B05
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):管弦楽作品集 第2集
ブルガリア狂詩曲 「ヴァルダル」 Op. 16
7つの交響的ブルガリア舞曲 Op. 23
2つのブルガリア・パラフレーズ Op. 18 No. 2 「ラヘニストサ」
ブルガリア組曲 Op. 21
4つの交響的ルーマニア舞曲 Op. 38
2つの交響的ルーマニア素描 Op. 39
バルカン舞曲 Op. 6
管弦楽のための4つのワルツ
原始のダンス Op. 53
フォックストロット
グリゴラス・ディニーク(1889-1949):ホラ・スタッカート(ヴラディゲロフによるオーケストラ編)
パンチョ・ヴラディゲロフへのインタビュー(ブルガリア語)
アレクサンドル・ヴラディゲロフ(指)
ブルガリア国立RSO

録音:1970-1975年バルカントン、ソフィア(ブルガリア)
パンチョ・ヴラディゲロフはブルガリアの近代作曲家。1933年にはブルガリア現代音楽協会の創立メンバーに名を連ねるなど、ブルガリア音楽史に名を 遺す重要な人物です。この2枚組には、ブルガリアの民謡や、周辺ヨーロッパの民謡をふんだんに採り入れた管弦楽作品を中心に収録。この中には ヴラディゲロフ作品の中でも最も頻繁に演奏されたブルガリア狂詩曲「ヴァルダル」や、ヴラディゲロフ自身が管弦楽版に編曲した「ホラ・スタッカート」も 含まれています。ここでタクトを振っているのは、彼の息子アレクサンドル(1933-1993)。偉大な父の音楽を未来に継承するために見事な演奏を披 露。またボーナス・トラックとしてヴラディゲロフへのインタビュー(ブックレットに英語、ドイツ語訳掲載)も収録されています。

CPO
CPO-555179(1CD)
NX-B10
フィリップ・ファールバッハ1世(1815-1885)&フィリップ・ファールバッハ2世(1843-1894):ポルカ、ワルツと行進曲集
1. ギャロップ「Storchschnabel コウノトリ」 Op. 149 (II)
2. フランス風ポルカ「Aus Sympathie 同情から」 (II)
3. ワルツ「Ocarina オカリナ」 Op. 330 (I)
4. ギャロップ「Fluide 液体」 Op. 133 (II)
5. ポルカ「La Perle du Bresil ブラジルの真珠」 (II)
6. ワルツ「Traum der Liebe 愛の夢」 Op. 341 (II)
7. ポルカ・シュネル「Zirkus サーカス」 Op. 110 (II)
8. ポルカ・マズルカ「Souvenir a Madrid マドリードのおみやげ」 Op. 304 (II)
9. 行進曲「Columbus コロンブス」 Op. 332 (II)
10. ワルツ「Pariser Opernball-Tanze パリのオペラ舞踏会」 Op. 147 (II)
11. フランス風ポルカ「Im Kahlenberger Dorfel カーレンベルクの村で」 (II)
12. 行進曲「Wiener Weltausstellungs-Marsch ウィーン万博」 Op. 90 (II)
13. レントラー風ワルツ「s’Schwarzblatl aus’n Weanerwald ウィーンの森のツノメドリ」 Op.61(I)
14. ポルカ・シュネル「Talmi タルミ」 Op. 304 (I)
クリスティアン・シモニス(指)
ニュルンベルクSO

録音:2017年3月2-4日バイエルン放送、スタジオ・フランケン(ドイツ)
19世紀ヨーロッパで大流行したウィンナ・ワルツ。このアルバム収録曲の作曲家、フィリップ・ファールバッハ親 子は、ヨハン・シュトラウス1世やヨーゼフ・ランナーから認められたワルツ作曲家でした。父のファールバッハ1 世は幼少期から音楽の才能を示し、10歳の時にヨハン・シュトラウス1世の楽団に所属、フルート奏者を 務めています。20歳の時に独立し、自身のオーケストラとともに演奏旅行を続け、シュトラウス1世の没後 はウィーンの宮廷舞踏会音楽監督を引き継ぎ、更にワルツを広めました。彼の息子ファールバッハ2世は 11歳の時に指揮者として演奏会を行い、やがて父のオーケストラを引き継ぎ活躍、ヨハン・シュトラウス2世 の良きライバルとして名を馳せます。しかし、楽譜の保存状態が悪かったためか、2人の作品は演奏機会を 逸してしまい、現在ではほとんど演奏されることがありません。このアルバムでは、彼らの作品の中で最も知 名度が高い、2世のフランス風ポルカ「カーレンベルクの村で」を含む、香り高い14曲のポルカ、ワルツと行進 曲を楽しめます。

Da Vinci Classics
C-00249(1CD)
カンビッサ:管弦楽作品集
管弦楽のための5つの小品
管弦楽のための協奏曲第1番
管弦楽のための協奏曲第2番
管弦楽のための協奏曲第4番
モルドバ国立PO
マッシミリアーノ・ドニネッリ(指)

録音:2019年8月26日−9月3日、キシナウ・フィルハーモニー劇場(モルドバ)
スイスのボーディオ出身の指揮者であり作曲家ジョルジオ・カンビッサ(1921−1998)の主要作品を集めた管弦楽作品集は、モルドバのオーケストラとイタリアの指揮者のコンビによる2019年の新録音。
作曲をジョルジョ・ゲディーニとヴィート・レヴィに、指揮法をアントニオ・グァルニエリとヘルベルト・フォン・カラヤンに学んだカンビッサ。
1961年のエリザベート王妃国際音楽コンクールの作曲部門(室内楽)で第1位を受賞し、1962年から1980年にかけてはボルツァーノ音楽院の院長、その後、1989年まではローマ音楽院の院長とサンタ・チェチーリア・アカデミーのメンバーを務めるなど、作曲家、教育者としての功績がクローズアップされがちなカンビッサですが、指揮者としてもバックハウスやコルトー、ギーゼキング、グリュミオーといった巨匠たちと共演を重ねた実力者としてイタリアの音楽史にその名を残しています。

スリーシェルズ
3SCD-005(1CD)
税込定価

※初回プレス枚数300組
湯浅譲二の映画音楽〜松本俊夫監督作品
【収録作品】
湯浅譲二作曲/松本俊夫監督
1-19.『薔薇の葬列』(1969)
20-41.『母たち』(1967)
42-59.『わたしはナイロン』(1962)
企画監修:川崎弘二、西耕一
解説:阪本裕文
協力:湯浅譲二、湯浅玲奈
作曲家・湯浅譲二氏が保管していたマスターテープを発掘&高音質デジタル 化! これまで1 度も音盤化されていない湯浅譲二作曲、松本俊夫監督作品から3 作 が初CD 化です! トールケース仕様・特殊 A5 判のジャケットは両面カラーで写真家・遠藤正による 『薔薇の葬列』のスチール写真を使用。全24 ページの付属冊子には、松本俊夫 監督と親交のあった映像研究者・阪本裕文による詳細な解説や、湯浅譲二作 曲・松本俊夫監督によるフィルモグラフィーを掲載しています。
【薔薇の葬列】
エレクトーンの電子サウンドが不条理なる美しさを掻き立てる。
【母たち】
ピアノ、カリンバ、赤ちゃんが母を呼ぶ声など。世界各地の母を巡る音楽。湯浅&松本だけでなく、寺山修司も作詩で加わった。
【わたしはナイロン】
日野皓正のトランペット演奏が心地よく響く湯浅ジャズ。コーラスや電子音も加わり、前衛的かつ爽快なサウンドを展開。
スリーシェルズ
3SCD-0060(1CD)
税込定価

※初回プレス枚数500組
湯浅譲二/EXPO’70「せんい館」のための音楽
【収録作品】
湯浅譲二作曲
1-22.スペース・プロジェクション「アコ」の音楽
23-27.ファッション・ショーの音楽
28.回廊A の音楽「パターンスライドの音楽」
29.回廊B の音楽「カラーゴーラウンドの音楽」
30-33.回廊B の音楽「カラーゴーラウンドの音楽素材1-4」
34.ルネ・マグリットの男の音楽「人形A その1」
35.ルネ・マグリットの男の音楽「人形A その2」
36.スペース・プロジェクション「アコ」の音楽(完成版)
企画監修:川崎弘二、西耕一
解説:阪本裕文
協力:湯浅譲二、湯浅玲奈
今回、CD 化されるのは、せんい館の天井、床などを取り囲む25系統のスピーカ ー群で再生された多チャンネル音源ではなく、テープ加工・編集用の素材として 収録された2ch のオーケストラ曲のマスター音源です。 しかし、それは「素材」といってしまうにはあまりに勿体ない。それだけでも鑑賞で きる作品でした。これまで知られた音源より数段鮮度の高いサウンドも必聴で す。これは大発見と言って良いでしょう。 同じく湯浅譲二氏保管マスターテープには「スペース・プロジェクションのための 音楽」も、これまで知られているものより音質の良いものが記録されていました。 こちらも新発見です。 今回は、純粋な管弦楽のみの版と、完成版の両方を収録して比較鑑賞が可能と なりました。
トールケース仕様・特殊 A5 判のジャケットは両面カラーで写真家・遠藤正による 大阪万博せんい館のスチール写真を使用。附録冊子は2 種類。 ・川崎弘二「日本万国博覧会の電子音楽第1 巻・せんい館」(40 ページ) ・写真家・遠藤正による「せんい館写真集」(8 ページカラー) 『日本の電子音楽』『武満徹の電子音楽』などで知られる川崎弘二とスリーシェル ズの西耕一の共同企画で作られた湯浅譲二CD 完成です!

Indesens
INDE-146(1CD)
静かな都市
コープランド静かな都市
ホヴァネス:復活 Op.71より アリア
デュパルク:前世
パーシケッティ:空ろな人々
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」より 第2曲「古城」
ホヴァネス:聖グレゴリウスの祈り
マーラー:交響曲第1番「巨人」より 花の章
エネスコ(オーケストレーション:リシャール・デュビュニョン):伝説
ピアソラ(編曲:リシャール・デュビュニョン):アディオス・ノニーノ
アンダーソン:トランペット吹きの子守歌
オリヴィエ・アントニー・テリア(トランペット、コルネット&フリューゲルホルン)、
ローラン・ゲイ(指)、
ローザンヌ室内O

※使用楽器:アダムス
録音:サル・メトロポール(ローザンヌ、スイス)
時計都市として有名なスイスのラ・ショー=ド=フォン出身で現在はクラシックとジャズの両ジャンルで活躍する世界的トランペット奏者、オリヴィエ・アントニー・テリアが自身の古巣であるローザンヌ室内Oとの共演で繰り広げる多彩な「クラシック・プログラム」!
1996年から2002年までローザンヌ室内O、2005年から2012年までベルンSOの首席トランペット奏者を務め、ラインホルト・フリードリヒからの招きでルツェルン祝祭Oにも参加するなど世界の第一線で活躍してきたアントニー・テリア。
プログラムの冒頭に置かれたコープランドの「静かな都市」代表されるように、アントニー・テリアがこのプログラムで表現しているのは「眠る街、静かな夜、そして一瞬の安らぎ」。
クラシック、ジャズの両方のジャンルに精通するアントニー・テリアのセンスに満ちた、美しくも繊細な完成度の高いトランペット・アルバムです。

EUROARTS
20-54697(Bluray)
モリコーネ・コンダクツ・モリコーネ
【人生と伝説】
1. アンタッチャブル
2. デボラのテーマ「つらい想い」〜メインテーマ
3. 海の上のピアニスト
4. ニュー・シネマ・パラダイス
【1 ページ】
5. H2S
6. シシリアン
7. ある夕食のテーブル
8. 愛のさけび声
9. マッダレーナ
【セルジオ・レオーネによる伝説】
10. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ〜 Cockey's Song
11. 続・夕陽のガンマン/ 地獄の決斗
12. ウェスタン
13. 夕陽のギャングたち
14. 黄金のエクスタシー
【社会派映画】
15. 狂った旋律
16. 殺人操作
17. 供述によるとペレイラは…
18. 労働者階級は天国に入る
19. カジュアリティーズ
【悲劇的、叙情的、叙事詩...】
20. タタール人の砂漠
21. ミッション
エンニオ・モリコーネ(指)
ミュンヘン放送O
バイエルン放送cho
スザンナ・リガッチ(S)
ギルダ・ブッタ(P)
ウルリヒ・ヘルケンホフ(パンパイプス)
ヘンリー・ラウダレス(Vn)
ノルベルト・メルケル(Va)

収録:2004年10月20日、ミュンヘン、フィルハーモニー・ガスタイク(ライヴ)
映像監督:ジョヴァンニ・モリコーネ
プロデュース:ヘルムート・パウリ
画面:1080i、Full HD
音声:PCMステレオ
DTS-HD Master Audi
リージョン:All、片面1層
イタリアを代表する世界的な映画音楽の巨匠で、「ニュー・シネマ・パラダイス」や「海の上のピアニスト」など、500 本以上の長編映画の音楽を手掛けたエンニ オ・モリコーネが2020 年7 月6 日(現地時間)お亡くなりました。91 歳でした。 本盤は、モリコーネが2004 年にミュンヘン放送Oとミュンヘンのフィルハーモニー・ガスタイクで行ったコンサートの模様を収録し映像を今回デジタル・リ ストアしてブルーレイで発売されます。 モリコーネは、1928 年ローマで生まれ、1960 年代は映画監督セルジオ・レオーネとのコンビで「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」や「続・夕陽の ガンマン」といったいわゆるマカロニ・ウェスタン音楽の第一人者となりました。1986 年にはローランド・ジョフィ監督の「ミッション」を担当しゴールデングロー ブ賞作曲賞を受賞、1987 年に「アンタッチャブル」でハリウッド進出を果たしグラミー賞を受賞、その直後1989 年には世界的に大ヒットした「ニュー・シネマ・ パラダイス」で一気に知名度をあげました。 このコンサートは、モリコーネの息子ジョヴァンニ・モリコーネが監督を務めており、モリコーネの映画音楽人生を時期ごとに振り返るような演出で、途中には映画 の場面が映し出されるなど、感動的な構成でモリコーネ・ファンなら必聴。 (既発の20-54694と同内容ですが、音声にDTS-HS MAが加わりましたので、新品番となり再発売となりました。既発の20-54694は廃盤となります。)

C Major
75-6208(DVD)

75 6304(Bluray)
アダン:バレエ『海賊』 振付:アンナ・マリー・ホームズ
(原振付:マリウス・プティパ、コンスタンチン・セルゲイエフ)
作曲:アドルフ・アダン(プーニ、ドリーブ、ドリゴ、オルデンブルク)
編曲:ケヴィン・ガリエ
舞台美術・衣装:ルイザ・スピナテッリ
照明:マルコ・フィリベック
出演:ニコレッタ・マンニ(メドーラ/ギリシャの娘)
マルティナ・アルドゥイーノ(ギュリナーラ/メドーラの友人)
ティモフェイ・アンドリヤシェンコ(コンラッド/海賊の首領)
マルコ・アゴスティーノ(ランケデム/奴隷商人)
アントニーノ・ステラ(ビルバント/コンラッドの友人)
マッティア・センペルボーニ(アリ/奴隷)
アントネッラ・アルバーノ(ズルメア/ビルバントの恋人)
アレッサンドロ・グリロ(パシャ/トルコの総督) ほか
ミラノ・スカラ座バレエ
ミラノ・スカラ座バレエ学校
ミラノ・スカラ座O
パトリック・フルニリエ(指)

収録:2018年4月11・16・19日ミラノ・スカラ座、イタリア
◆DVD
画面:NTSC,16:9
音声:PCM ステレオ
DTS5.0
リージョン:All
DVD9、108分
◆Bluray
画面:HD,1080i,16:9
音声:PCM ステレオ、
DTS-HD MA5.1
リージョン:All、BD:50、108分
オスマン帝国全盛期の地中海で海賊たちが繰り広げる壮麗なバレエ『海賊』。この映像は、2018 年ミラノ・スカラ座でのアンナ・マリー・ホームズ版の新作 上演です。本版は、アメリカン・バレエ・シアター、イングリッシュ・ナショナル・バレエ、東京バレエ団らにも採用されており、クラシック・バレエの父と言われ るマリウス・プティパによる改訂を踏まえたコンスタンチン・セルゲイエフ版に基づくもので、物語がテンポよく展開し、豪華な衣装、 舞台装置が魅力的な上演 です。 トルコの奴隷市場で海賊の首領コンラッドと奴隷として売られようとしていたギリシャの娘メドーラが出会い、二人の愛を中心に物語は展開します。メドーラに は魅惑的な踊りで今やスカラ座の顔ともいえるニコレッタ・マンニ。コンラッドには、ラトヴィア出身で2018年2月にプリンシパルに昇格した、甘いマスクと 華麗な技巧を持つティモフェイ・アンドリヤシェンコ。コール・ド・バレエながらの大抜擢で役を射止めたアリを踊るマッティア・センペルボーニ。など『海賊』は、 男性ダンサーによる躍動感あふれる見せ場が魅力のひとつです。 (Ki)

TOCCATA
TOCC-0589(1CD)
NX-B03
デレク・スコット(1950-):管弦楽作品集
「Pagan 異教」序曲 Op. 2(1973)
エアと舞曲:ハイランド・バグパイプとオーケストラのための協奏曲 Op. 28(1998)
ブラニガンの旅 Op. 30(2003)
Dafydd y Garreg Wen 白い岩のダヴィッド:オーケストラのための幻想曲 Op. 25(1996)
グロテスク組曲 Op. 32(2006/2020)
シャコニー Op. 24(1995/2019改訂)
「フガール」序曲 Op. 6(1975)
カークリストン・ワルツ Op. 31(2003)
戦闘準備!オーケストラのためのブギウギ Op. 21(1995)
ジョン・デュー(ハイランド・バグパイプ)
ポール・マン(指)
リエパーヤSO

録音:2020年11月24-27日
世界初録音
1950年、バーミンガム生まれのデレク・スコットの管弦楽作品集。彼は作曲家であるとともに音楽学、歴 史学の教授であり、音楽、文化、イデオロギーを研究しています。またポピュラー音楽と舞台音楽の歴史 に特別な関心を抱いており、自身の作品にもこの研究成果を反映させています。このアルバムでは、彼が 愛するスコットランド民謡を効果的に用いたハイランド・バグパイプのための協奏曲「エアと舞曲」を始め、 劇場を意識した「グロテスク組曲」や「戦闘準備!」と題されたオーケストラのためのブギウギなど、ユーモア を交えた多彩な作品を聴くことができます。

Onyx
ONYX-4197(1CD)
ツェムリンスキー:人魚姫
シュレーカー:王女の誕生日
ワシリー・ペトレンコ(指)
、ロイヤル・リヴァプールPO
2021年からシャルル・デュトワの後任としてロイヤルPOの音楽監督に任命されており、2021年1月にはスヴェトラーノフ記念ロシア国立SOの芸術監督をウラディーミル・ユロフスキから引き継ぐことも発表されるなど、新時代の巨匠としての道を邁進するワシリー・ペトレンコ。
ペトレンコが2006年から首席指揮者(Principal Conductor。2009年からはChief Conductor)として15年間篤い信頼を築き、2021年9月以降も桂冠指揮者(Conductor Laureate)として関係を継続する英国の名門オーケストラ、ロイヤル・リヴァプールPO(RLPO)。ストラヴィンスキー、エルガー、チャイコフスキーなど絶賛されたアルバムに続いてペトレンコ&RLPOが目を向けたのは、童話やおとぎ話を題材に書かれた、ツェムリンスキーとシュレーカーのドラマティックな管弦楽作品。
アンデルセンの童話を基に作曲され、義弟シェーンベルクの「ペレアスとメリザンド」と同じコンサート(1905年)で初演されたツェムリンスキーの代表作「人魚姫」は、初演時の酷評によりカットされた部分などを復元したオリジナル・ヴァージョンのスコアで演奏。
当時のウィーンの作曲家の中でもっとも進歩的な一人でありながら、ナチスによって排斥されたフランツ・シュレーカーの「王女の誕生日」は、オスカー・ワイルドの物語によるパントマイムのための音楽で、1908年に初演され、シュレーカーの最初の成功した作品となりました。

Orchid Classics
ORC-100153(1CD)
NX-B03
ナイジェル・ヘス(1953-):作品集
祝典序曲(2015)
キリエ(2004/2020編)
行進曲「バーンズ・ウォリス」(2013)
「イエスは喜び」変奏曲(2008)
組曲『 ロッホナガーのおじいさん』
(2007/2019編)
夜想曲(2015)
一緒に暮らし、僕の恋人になってくれ(2018)
Chansons de Normandie ノルマンディーの歌(2014)
The Lakes of Cold Fen コールドフェンの湖(2017)
ベネディクトゥス(2009/2011編)
Arise My Love 私の愛を目覚めさせて(1986)
The Way of Light 光の道(1985)
BBCコンサート・オーケストラ
BBCシンガーズ
ケンブリッジ・セント・キャサリン・カレッジ少女cho
メトロ・ヴォイセズ
ロイヤル・エア・フォース・セントラル・バンド
ポーツマス英国海兵隊軍楽隊
リチャード・バルカム(指)
ソフィー・ジャナン(指)
ダンカン・スタッブス(指)
ニック・グレース(指)
エマ・トリング(S)
エレノア・グラント(S)
クリストファー・ブラウン(T)
ピアーズ・レーン(P)
ニコラス・マッカーシー(P)
ベンジャミン・ヒューズ(Vc)
デレク・ジャコビ(朗読)

録音:2019年11月25-26日、2020年3月12日、2020年2月14日
イギリスを拠点に、映画音楽や劇音楽、吹奏楽の分野で幅広く活躍する作曲家ナイジェル・ヘス。親しみやすい旋律を多用した彼の作品は、過去 40年にわたって世界中の数多くの人々に強い影響を与えています。しかし、この最新アルバムに収録されているのはテレビや映画のための音楽では なく、彼自身の自発的な創造から生まれた音楽です。伝統的な合唱作品「光の道」や、彼が得意とする吹奏楽作品、チャールズ英皇太子殿下が 書いた絵本「ロッホナガーのおじいさん」のためのバレエ音楽など多岐に渡る作品が楽しめます。これらを演奏するのは、ボルコムが率いるBBCコンサー ト・オーケストラをはじめとする英国を代表する演奏家たち。吹奏楽好きの方にもおすすめの1枚です。

Chandos
CHAN-20151(1CD)
フランスの舞台音楽
トマ:歌劇「レーモン、または女王の秘密」 への序曲
オーベール:歌劇「フラ・ディアヴォロ、またはテッラチーナの館」 S.18 への序曲
ボワエルデュー:歌劇 「バグダッドの太守」 への序曲、
 歌劇 「白衣の婦人」 への序曲
ドリーブ:歌劇 「王の楽しみ」より 舞踏会の情景と古い歌
マスネ:バレエ 「エスパーダ」
ネーメ・ヤルヴィ(指)、
エストニア国立SO

録音:2018年5月30日−31日、2019年5月6日&31日、エストニア・コンサート・ホール(タリン)
500タイトル近くに及ぶ膨大な、そして多彩な内容のレコーディングという偉大な業績を誇り、2018年の英グラモフォン賞において「生涯功労賞(ライフタイム・アチーヴメント賞)」を受賞したエストニアの巨匠ネーメ・ヤルヴィ。ヤルヴィの打楽器奏者時代からの付き合いという長い関係を築き、現在は音楽監督&首席指揮者の任にあるエストニア国立SO(ENSO)との新録音は、2019年にリリースされレコード芸術特選盤に選ばれた「フランスのバレエ音楽(PCHAN20132/CHAN20132)」の続編的位置づけとなるであろう、舞台作品のためのフランス音楽集。
18世紀から20世紀初頭のあまり知られていない舞台音楽を集めた愉しいプログラムで、トマ、オベール、ボワエルデューの序曲はすべてパリのオペラ=コミック座で上演された作品のための音楽。ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管と共演した「ドリーブ:バレエ組曲集(RCHSA5257/CHSA5257)」でも好評価(レコード芸術特選盤他)を得たヤルヴィによるドリーブの「王の楽しみ」からの音楽や、マスネのスペイン情緒あふれるバレエ音楽「エスパーダ」など、ファン垂涎の濃密プログラムです

Quadrivium
QUAD-0017(1CD)

PQUAD-0017(1CD)
国内盤仕様
税込定価
セガッタ:チェロとオーケストラのための「コンチェルト・ビザンチノ」(世界初録音) ジョヴァンニ・ソッリマ(Vc)、
マルチェロ・フェーラ(指)、
ラ・ピッコラ・オルケストラ・ルミエーレ

録音:2020年1月22日−23日、グスタフ・マーラー文化センター(ドッビアーコ、イタリア)
北イタリアの都市トレントの出身で、近年急速に注目を集めている気鋭のコンポーザー=チェリストであり楽器製作者、ニコラ・セガッタが自らの師であるジョヴァンニ・ソッリマのために作曲した意欲作「コンチェルト・ビザンチノ」の世界初録音!ソリストはもちろん、作品を献呈されたイタリアを代表するチェロの鬼才、ジョヴァンニ・ソッリマ!!
チェロ独奏をジョヴァンニ・ソッリマが務めた宗教オペラ「イコン」の成功により、次代のイタリア楽壇を担う音楽家の1人として大きな注目を集める存在となったセガッタ。師匠のソッリマに捧げた渾身のチェロ協奏曲の舞台は、東洋と西洋の理想的な架け橋であり、人類の頭脳の中で何千年にもわたって対話が続けられてきた2つの半球を象徴する見えざる空想上の都市「ビザンチウム」。3楽章で構成される「コンチェルト・ビザンチノ」の第1楽章「パラジャーノフ」は、アルメニア人映画監督セルゲイ・パラジャーノフと彼の代表作である「ざくろの色」から名付けられています。続く第2楽章「アヴェ・マリア」は、ビザンチンとコルシカの聖歌にインスパイアされ、ロザリオの祈りのように繰り返される協奏曲の緩徐楽章。そして作品の掉尾を飾る第3楽章「イヴリー」は、1990年に東京で行われた偉大なヴィルトゥオーゾ、イヴリー・ギトリスのヴァイオリンによる即興演奏からヒントを得ています。タイトルはギトリスに捧げられたもので、「ユダヤ人」と「酩酊」(フランス語のイヴレから)という2つの形容詞の両方を意味し、この音楽の性格を表しています。
その構想にソッリマが太鼓判を押し、7年という歳月を経て実現した「コンチェルト・ビザンチノ」のレコーディング。壮大なスケールで描かれる「コンチェルト・ビザンチノ」の映画音楽的なスタイルと、ソッリマの変幻自在の超絶技巧が見事にマッチ!21世紀イタリアの新たな傑作と、イタリアの鬼才の超絶技巧を一緒に楽しめてしまうという贅沢かつ要注目のアルバムの登場です!

Diapason
DIAP-130(1CD)
ベルリオーズ:序曲集

(1)序曲「ローマの謝肉祭」Op.9
(2)歌劇「ベアトリスとベネディクト」序曲
(3)序曲「海賊」Op.21
(4)「ロブ・ロイ・マグレガー」前奏曲
(5)大序曲「リア王」Op.4
(6)歌劇「ベンヴェヌート・チェルリーニ」序曲
(7)序曲「宗教裁判官」Op.3
(8)「ファウストの劫罰」Op.24より ハンガリー行進曲
(1)フランス国立O、アンドレ・クリュイタンス(指)
録音:1961年
(2)ボストンSO、シャルル・ミュンシュ(指)
録音:1958年
(3)デトロイトSO、ポール・パレー(指)
録音:1958年
(4)LPO、エイドリアン・ボールト(指)
録音:1956年
(5)ロイヤルPO、トーマス・ビーチャム(指)
録音:1947年
(6)サンフランシスコSO、ピエール・モントゥー(指)
録音:1952年
(7)NBC響、アルトゥーロ・トスカニーニ(指)
録音:1941年
(8)クリーヴランドO、ジョージ・セル(指)
録音;1957年

※リマスタリング:Circe(フランス)
ディアパゾン・レーベルの『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜 ディアパゾンが選んだ決定盤』シリーズの第130集で選ばれた作曲家は、同国の巨匠ベルリオーズ。
この「7つの序曲」には、クリュイタンス、ミュンシュ、パレー、モントゥーのフランス勢、ボールト、ビーチャムのイギリス勢、そしてイタリアのトスカニーニ、ハンガリーのセルたちによる演奏を収録。
7人の巨匠たちによるベルリオーズの7つの序曲の"饗宴"はディアパゾン誌ならではの選曲です。

Coviello
COV-92102(1CD)
チャイコフスキー:歌劇『スペードの女王』序曲
ストラヴィンスキー:3ラウンドのバレエ『カルタ遊び』
プロコフィエフ:歌劇『賭博者』より 4つの描写と終結
マルクス・ボッシュ(指)
ロストック北ドイツPO

録音:2020年2月6-10日/ロストック国民劇場
幸運か破滅か―、19世紀末から20世紀初頭にかけてトランプやサイコロを使ったギャンブルはどんどん流行し人々を魅了しました。特にロシアはその危険 な魅力を強く受け入れたようです。プーシキンの『スペードの女王』、ドストエフスキーの『賭博者』といった文学作品が書かれ、オペラにもなったことがそれを 証明しています。その中からの管弦楽曲と、ポーカー対決を描いた軽妙なバレエ音楽『カルタ遊び』を収録。ロマン派の文脈からロシア的モダニズムに変化して いく頃のユーモアあふれる筆致が楽しめます。 (Ki)


LPO
LPO-0119(5CD)
エイドリアン・ボールトの音楽的遺産


■Disc1(87’12)〜初期録音集
(1)エルガー:交響曲第1番変イ長調Op.55
(2)ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第6番ホ短調


■Disc2(82’59)〜ベートーヴェンとその先
(1)ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
(2)ブルッフ:コル・ニドライOp.47
(3)ドホナーニ:童謡の主題による変奏曲Op.25


■Disc3(69’11)〜バレエ音楽集
(1)ファリャ:恋は魔術師より「火祭りの踊り」
(2)ドリーブ:『シルヴィア』組曲、ナイラ・ワルツ、『コッペリア』組曲
(3)サン=サーンス:死の舞踏Op.40
(4)ホルスト:歌劇「どこまでも馬鹿な男」Op.39〜バレエ組曲
(5)ストラヴィンスキー:サーカス・ポルカ


■Disc4(73’00)〜万能指揮者
(1)クラーク:トランペット・ヴォランタリー(デンマーク王子の行進曲)*ステレオ
(2)ヴォーン・ウィリアムズ:揚げひばり
(3)シベリウス:レンミンカイネン組曲(4つの伝説曲)より第4曲:レンミンカイネンの帰郷
(4)ウォルトン:ポーツマス・ポイント序曲 *
(5)バルトーク:弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽
(6)ヴォルフ=フェラーリ:マドンナの宝石
(7)サン=サーンス:カプリス・ワルツ「ウェディング・ケーキ」Op.76 *
(8)ガーシュウィン:キューバ序曲「ルンバ」


■Disc5(71’4)〜英国音楽のチャンピオン
(1)スタンフォード:艦隊の歌Op.117

(2)アーノルド:オルガン協奏曲Op47
(3)バターワース:シュロップシャーの若者
(4)バックス:ファンドの園
(5)エルガー:序曲「南国にて(アラッシオ)」Op.50
エイドリアン・ボールト(指)LPO
■Disc1
(1)録音:1949年9月、アビー・ロード・スタジオ、録音:1953年12月、キングスウェイ・ホール、ロンドン
Vinyl transfer:Mike Clements
Re-mastering:Deborah Spanton, K&A Productions
■Disc2
(1)録音:1957年6月、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール、ロンドン
(2)クリストファー・ブンティング(Vc)
録音:1967年7月、アビー・ロード・スタジオ、ロンドン(Parlophone)
(3)パトリシア・ビショップ(P)
録音:1955年11月21日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン(BBC)
Vinyl transfer:Mike Clements(Beethoven),Karl Jenkins,courstest of the
British Library(Bruch,Dohnanyi)
Re-mastering:Deborah Spanton, K&A Productions
■Disc3
(1)録音:1967年、アビー・ロード・スタジオ、ロンドン(ステレオ)
(2)録音:1955年、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール、ロンドン
(3)録音:1967年、アビー・ロード・スタジオ、ロンドン(ステレオ)
(4)録音:1954年、キングスウェイ・ホール、ロンドン
(5)録音:1967年、アビー・ロード・スタジオ、ロンドン(ステレオ)
*Stereo:Parlophone Records Ltd(original sound recording)
Vinyl transfer:Mike Clements(Delibes),Andrew Walton(Holst)
Re-mastering:Deborah Spanton, K&A Productions
■Disc4
(1)(2)ジャン・プーニェ(Vn)
録音:1952年、アビー・ロード・スタジオ、ロンドン
(3)録音:1956年、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール、ロンドン
(4)録音:1967年、アビー・ロード・スタジオ、ロンドン(ステレオ)
(5録音:1955年、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール、ロンドン
(6)(7)ジェルヴァース・プライアー(P)
録音:1967年、アビー・ロード・スタジオ、ロンドン(ステレオ)
(8)録音:1967年、アビー・ロード・スタジオ、ロンドン
*Stereo:Parlophone Records Ltd(original sound recording)
Vinyl transfer:Mike Clements(Sibelius),Andrew Walton(Bartok)
Re-mastering:Deborah Spanton, K&A Productions
■Disc5
(1)フレデリック・ハーヴェイ(Br)
クロイドン・フィルハーモニー・ソサエティ
録音:1955年ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン(BBC)
(2)ヒュー・マクリーン(Org)
録音:1955年ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン( BBC)
(3)録音:1969年メイダ・ヴェール・スタジオ、ロンドン( BBC)
(4)録音:1962年ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン( BBC)
(5)録音:1955年ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン( BBC)
Vinyl transfer:Karl Jenkins(Stanford,Arnold,Elger)
Re-mastering:Deborah Spanton, K&A Productions
英国の巨匠、サー・エイドリアン・ボールト(1889-1983)のロンドンPOと残した録音をまとめた5枚組のボックスがリリースされました。 これは、首席指揮者としての在任期間(1950〜57年)と彼が引退するまでの間、ロンドン・フィルとの素晴らしい関係を祝うものとなっています。 首席指揮者就任前でロンドン・フィルとボールトの最初の録音となった、1949年に録音されたエルガーの交響曲第1番や、バルトーク、ストラヴィンスキーと いった当時は現代音楽とみなされていた作品も積極に取り上げ、そして自国英国の作曲家を頻繁に演奏したボールトの幅広い音楽性を楽しむことのできるセット となっています。 ボールトは、1889年4月8日チェスター出身。オックスフォード大学を経てライプツィヒ音楽院に留学。マックス・レーガーに作曲を師事し、アルトゥール・ニキシュ に多大な影響を受け、1914年に指揮者デビュー、1919年にはディアギレフのロシア・バレエ団のロンドン公演で指揮を行う。1924年からバーミンガム市交 響楽団の指揮者に就任。1930年にはBBCSOの創立に携わり、50年代にはロンドン・フィルの首席指揮者となり。英国の作曲家の作品を取り上げて 高い評価を得る。1981年に92歳で引退。1983年2月22日にロンドンで93歳で死去。

Profil
PH-20060(1CD)
フランク:交響詩「呪われた狩人」
 交響変奏曲
R・シュトラウス:ブルレスケ
 交響詩「死と変容」Op.24
エカテリーナ・リトヴィンツェヴァ(P)(2)(3)
ジョナサン・ブロックスハム(指)
北西ドイツPO

録音:2020年1月27-30日ヘルホルト・シュッツェンホフ国立公園
1986年生まれのロシアの若手リトヴィンツェヴァProfilレーベル第6弾。協奏曲とは銘打たれないものの難曲なフランクの「交響変奏曲」とリヒャルト・ シュトラウスの「ブルレスケ」に挑戦。この2篇は同じ1885年に作曲されていますが、他の収録曲もほぼ同時期のもので、時代的な雰囲気と作者の個性 の違いも味わえます。
指揮のジョナサン・ブロックスハムはイギリスの新進。今年3月に大阪フィル、東京SO、日本センチュリーSOで日本デビューが予定される注 目株です。リトヴィンツェヴァと息の合った解釈を披露しています。 (Ki)

Avie
AV-2434LP(2LP)
アンナ・クライン:神話集
仮面舞踏会(世界初録音)*
真夜中の時間**/女仕立屋#
ナイト・フェリー+/<<巻き戻し<< **
ジェニファー・コー(ソロ・ヴァイオリン)#、
アイリーン・バックリー(ヴォイス)#、
マリン・オールソップ(指)*、
サカリ・オラモ(指)**#、
アンドルー・リットン(指)+、
アンドレ・デ・リッダー(指)**

録音:2012年、2013年、2016年、2018年
※180g
1980年ロンドン生まれのアンナ・クラインは、2015年にグラミー賞の現代クラシック作曲家賞にノミネートしたアコースティックおよびエレクトロ・アコースティック音楽の作曲家。世界中の最先端の振付家、ビジュアル・アーティスト、映画製作者、ミュージシャンとのコラボレーションを行い、2010年〜2015年まではリッカルド・ムーティの下でシカゴSOのコンポーザー・イン・レジデンスを務め、その後も、ボルティモアSO、イル・ド・フランス国立O、バークリーSOの作曲家を歴任。2020年からはスコットランド室内Oのアソシエイト・コンポーザーに就任しています。
アンナ・クラインの「神話集(Mythologies)」は、2005年〜2015年にわたって書かれ、BBCラジオ3で放送されてきたバービカン・ホールとロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ録音。マリン・オールソップ、サカリ・オラモ、アンドルー・リットン、アンドレ・デ・リッダーといった4人の名指揮者がそれぞれBBCSOを振っており、歴史的なスタイルから新しい音楽への変容、エレクトロ・アコースティック音楽のバックグラウンドと詩、ビジュアルアート、ビデオグラフィーなど様々なマルチメディアとのコラボレーションで培ってきたアンナ・クラインの豊かな魅力が凝縮された作品です。
CD盤(AV2434)は2020年10月にワールド・リリースされ、グラモフォン「エディターズ・チョイス」、プレスト・クラシカル「エディターズ・チョイス」などに選定。ニューヨーク・ミュージック・デイリーでは「2020年の6つのベスト・クラシカル・アルバムの1つ」に選ばれるなど大成功を収め、豪華2枚組LPセットの発売が実現しました。180g重量盤アナログ・レコードによる高品質サウンドで、アンナ・クラインのカラフルな音のパレットと特殊効果を再現します。

Indesens
INDE-069
(1CD+DVD/PAL)
サヴォワ地方O〜コンサート・ライヴ
エルガー:弦楽セレナード ホ短調 Op.20
ネルーダ:トランペット協奏曲変ホ長調
ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調 Op.22
ニコラ・シャルヴァン(指)、
サヴォワ地方O、ロマン・ルルー(Tp)

録音(ライヴ):2013年11月23日
フランス、サヴォワ地方のオーケストラ、サヴォワ地方Oの創立30周年を記念して製作されたライヴ・レコーディング。
ネルーダのトランペット協奏曲では、フリードリヒ門下の名手で次代のフランス・トランペット界の盟主候補、ロマン・ルルーの見事なソロが繰り広げられています。
※DVDにはCDと同プログラムの演奏映像が収録されています。当DVDはPAL方式のため、PAL方式対応のプレーヤーやパソコンのみで再生可能です。予めご了承下さい。

Chandos
CHSA-5264(1SACD)
弦楽オーケストラのためのイギリス音楽
ブリテン:フランク・ブリッジの主題による変奏曲
ブリッジ
:弦楽オーケストラのための 「ラメント(哀歌)」 H.117
レノックス・バークリー:弦楽セレナード Op.12
ブリス:弦楽のための音楽 F.123
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2020年1月9日−11日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
指揮者、編曲家、そしてライト・ミュージックやアメリカ音楽のスペシャリストとして活躍し、Chandosでは、リチャード・ロドニー・ベネット、コープランド、エリック・コーツの管弦楽作品集などで圧倒的な評価を築いてきたジョン・ウィルソン。
"シンフォニア・オヴ・ロンドン"は、映画音楽やレコーディング・セッションのための専門的なオーケストラとして1955年に設立され、これまで300以上の映画や多数のレコーディングにその名がクレジットされてきましたが、2018年にジョン・ウィルソンが再結成。コルンゴルト(CHSA5220)、フランス作品(CHSA5252)、レスピーギ(CHSA5261)の録音はいずれもグラモフォン誌、BBCミュージック・マガジンの両誌で「特選盤」に選ばれ(国内仕様盤のRCHSA5261はレコード芸術でも「特選盤」)、イギリス中の名手が集う実力派オーケストラとして急速に注目を浴びています。
ジョン・ウィルソンと新生"シンフォニア・オヴ・ロンドン"のオーケストラ録音第4弾は、エルガーやヴォーン・ウィリアムズの足跡を辿る、20世紀前半イギリスの弦楽オーケストラ作品集。第1次大戦中に作曲されたブリッジの「哀歌」を除く3曲はすべて1930年代の作品で、師ブリッジの主題(弦楽四重奏のための3つの牧歌第2番より)によるブリテンの変奏曲、ブリテンと一緒に暮らしていた時期に書かれたL.バークリーの弦楽セレナーデ、映画「来るべき世界」の音楽を完成させたブリスが「純粋な音楽」を書きたいと取り組んだ「弦楽のための音楽」が、シンフォニア・オヴ・ロンドンの瑞々しい弦の響きを存分に引き立てる、英国音楽ファン必聴のプログラムです。

ONDINE
ODE-1386(1CD)
NX-B04
ジブオクレ・マルティナイティーテ(1973-): 作品集
Saudade 郷愁(2019)
Millefleur 千花模様(2018)
Horizons 地平線(2013)
キアロスクーロ三部作(2017)-ピアノと弦楽オーケストラのために
リトアニア国立SO
リトアニア室内O
ガブリエリウス・アレクナ(P)
ギエドレ・シュレキーテ(指)

録音:2020年7月28-30日
ニューヨークを拠点に活躍するリトアニアの女性作曲家、ジブオクレ・マルティナイティーテの作品集。どれも 2013年以降に作曲された直近のもので、細部まで練り上げられたオーケストラの質感豊かな響きを特長とし ています。最新の作品「Saudade 郷愁」は彼女自身の過去を辿り、失われた悲しみと憧れを象徴的に音 にしています。「Millefleur 千花模様」は音響による快楽の探求を表現した作品。さまざまな音が層を成 し、聴き手の耳を刺激します。2013年の「Horizons 地平線」は映画『クラウド・アトラス』と『めぐりあう時間 たち』そして、イタロ・カルヴィーノの小説『冬の夜ひとりの旅人が』にインスパイアされた作品。さまざまなストー リーが交錯しながら、クライマックスへと到達します。「キアロスクーロ三部作」はピアノが縦横無尽に活躍する 華麗な作品。ここで素晴らしい演奏を披露しているガブリエウス・アレクナは2005年「ベートーヴェン国際ピア ノ・コンクール」で2位を獲得したピアニストです。


SWR music
SWR-19426CD(5CD)
NX-C05
R・シュトラウス:交響詩全集

【CD1】…93.229
(1)英雄の生涯 Op.40
(2)死と浄化 Op.24

【CD2】…93.304
(1)ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら Op.28
(2)ドン・キホーテ Op.35
(3)マクベス Op.23

【CD3】…93.320
(1)ツァラトゥストラはこう語った Op.30
(2)交響的幻想曲「イタリアより」 Op.16

【CD4】…93.335
(1)アルプス交響曲 Op.64
(2) ドン・ファン Op.20
【CD5】…SWR19021CD
(1)家庭交響曲 Op.53
(2) メタモルフォーゼン
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO

【CD1】
(1)クリスティアン・オステルターク(Vn)
録音:(1)2012年11月7-8日、 (2)2012年6月27,28日
【CD2】
(2)ヨハネス・リューティ(Va)、フランク=ミヒャエル・グートマン(Vc)
録音:(1)2012年6月23-29日、(2)2012年12月20,21日 Mannheim, Rosengarten、(3)2013年3月14,19日
【CD3】
(1)イェルモライ・アルビケル(Vn)
録音:(1)2013年9月4,5日
(2) 2014年2月17,18日
【CD4】
録音:(1)2014年11月5,6日、(2)2014年9月28日 Frankfurt, Alte Oper
【CD5】
録音:(1)2014年9月9-11日、(2)2015年3月6日

*録音場所の表記なしは、全てFreiburg, Konzerthausにて収録
2011年から2016年までバーデン=バーデン・フライブルクSWRSOの首席指揮者を務め、数々の素晴らしい演奏を披露したロト。このリヒャ ルト・シュトラウスの交響詩全集は、2012年/2013年のシーズンから取り組み、足掛け4年で完成させた力作です。シリーズ最初の録音である「死と 浄化」「ティル・オイレンシュピーゲル」から大編成のオーケストラを自在に操り、独自の表現と華麗な響きを追求したロト、次の「英雄の生涯」は収録 前に実演を繰り返し、表現をブラッシュアップした上での録音ということで、大きな話題となりました。以降、順調に収録を進め、シリーズの最後をシュト ラウスの晩年の作品「メタモルフォーゼン」で締めくくるという万全のプログラムにも、ロトの熱い意気込みが感じられます。

EUROARTS
20-55388(5DVD)
小澤征爾〜レトロスペクティブ
■DVD1(107分)
シューベルト:交響曲第5番*
武満徹:ノヴェンバー・ステップス*
ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136第2楽章
■DVD2(98分)
ヴァルトビューネ・コンサート1993〜ロシアン・ナイト
リムスキー=コルサコフ:序曲『ロシアの復活祭』
チャイコフスキー:バレエ組曲『くるみ割り人形』
ボロディン:歌劇『イーゴリ公』より『ダッタン人の踊り』
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』抜粋
チャイコフスキー:序曲『1812年』
ハチャトゥリアン:バレエ音楽『ガイーヌ』より『剣の舞』
チャイコフスキー:弦楽セレナードよりエレジー
J・シュトラウス:ラデツキー行進曲
パウル・リンケ:『ベルリンの風』
■DVD3(111分)
ヴァルトビューネ2003〜ガーシュウィン・ナイト
ガーシュウィン:パリのアメリカ人、ラプソディ・イン・ブルー( マーカス・ロバーツ編曲 )、ピアノ協奏曲ヘ調 ( マーカス・ロバーツ編曲 )
マーカス・ロバーツ:コール・アフター・ミッドナイト
ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド ( ドン・ローズ編曲 )、アイ・ガット・リズム
パウル・リンケ:ベルリンの風
■DVD4(113分)
カラヤン・メモリアル・コンサート2008
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調より第3楽章サラバンド
チャイコフスキー:交響曲第6番『悲愴』
■DVD5(82分)
(1)ベートーヴェン:交響曲第2番&第7番
(2)ベートーヴェン:合唱幻想曲
特記以外、全て小澤征爾(指)

■DVD1(107分)
秋山和慶(指)*
横山勝也(尺八)*
鶴田錦史(琵琶)*
サイトウ・キネン・オーケストラ
収録:1989年、アルテ・オーパー、フランクフルト(ライヴ)
■DVD2(98分)
BPO
収録:1993年6月21日、ヴァルトビューネ野外劇場、ベルリン(ライヴ)
映像監督:ブライン・ラージ
■DVD3(111分)
BPO
マーカス・ロバーツ・トリオ【マーカス・ロバーツ(P)、ローランド・ゲリン(ベース)
ジェイソン・マルサリス(ドラムス)】
収録:2003年6月29日、ヴァルトビューネ野外劇場、ベルリン(ライヴ)
映像監督:アンドレアス・モレル
■DVD4(113分)
アンネ=ゾフィー・ムター(Vn)
BPO

収録:2008年1月28日、ウィーン、ムジークフェラインザール(ライヴ)
■DVD5(82分)
(1)サイトウ・キネン・オーケストラ
収録:2015年9月6日(第2番)、2016年8月18日(第7番)、キッセイ文化ホール、ライヴ
(2)サイトウ・キネン・オーケストラ
マルタ・アルゲリッチ(P)
リディア・トイシャー(S)
三宅 理恵(S)
ナタリー・シュトゥッツマン(C.A)
福井 敬(T) 
ジャン=ポール・フーシェクール(T)
マティアス・ゲルネ(Br)
OMF合唱団
収録:2015年9月1日、キッセイ文化ホール、ライヴ

NTSC,リージョン:All
小澤征爾が1989年にサイトウ・キネン・オーケストラと行った2回目のヨーロッパツアーの映像。「ブラームスの交響曲第4番」は、以前LDでリリー スされていましたが、今回は秋山和慶指揮の「シューベルト交響曲第5番」、さらにLDでは未収録だった小澤征爾指揮の「武満徹のノヴェンバー・ステッ プス」も収録され、フランクフルトで行われたコンサートの全体を聴くことができます。サイトウ・キネン・オーケストラは、故齋藤秀雄(1902-74)の 業績を称えるため小澤征爾と秋山和慶により1984年に創設されました。1987年には第1回ヨーロッパツアーを成功させ、その高い演奏技術と音楽 性は世界的に広く認められるようになりました。 今回のDVDに収録されている演目は、冒頭に秋山和慶指揮の「シューベルト交響曲第5番」、続いて1967年に小澤征爾もよって初演された「武満徹 のノヴェンバー・ステップス」(ソリストの尺八の横山勝也、琵琶の鶴田錦史がツアーに同行)。そして「ブラームスの交響曲第4番」がメインプログラ ムとして選ばれました。サイトウ・キネン・オーケストラの当時の構成メンバーは、故齋藤秀雄に指導を受けた音楽家たちをメインにしており、ヴァイオリ ンには宗倫匡、安芸晶子、藤原浜雄、ヴィオラには今井信子、チェロには徳永兼一郎、岩崎洸、フルートには工藤重典、オーボエには宮本文昭といった 国内外で活躍している名手が名を連ねています。さらにこのヨーロッパツアーでは、クラリネットにカール・ライスター(ベルリン・フィル)、ティンパニ のエヴァレット・ファース(ボストン響)、ファゴットのシャーマン・ウォルト(ボストン響)といった当時一流の海外オケで活躍していた3名がゲスト参 加しており、見事な演奏を聴かせてくれています。この日の会場の熱気は、今日までのサイトウ・キネン・オーケストラの活躍を確信するような、感動的 な公演となっています。 このDVDボックスには、小澤征爾がはじめてヴァルトビューネに登場した1993年の映像、盲目のジャズ・ピアニスト、マーカス・ロバーツ率いるトリ オが出演した2003年のヴァルトビューネ「ガーシュウィン・ナイト」、アンネ=ゾフィー・ムターがソリストとして登場したカラヤン生誕100年を記念 したベルリン・フィルのウィーン公演「カラヤン・メモリアル・コンサート」、そして2015&2016『セイジ・オザワ 松本フェスティバル』のオール・ベー トーヴェン・プログラム の映像が収録され、小澤征爾の華々しい活躍を映像で堪能することができます。 (Ki)

IDIS
IDIS-6741(1CD)
カラヤン・スペクタキュラー vol.6
(1)ベートーヴェン:『エグモント』序曲
 『コリオラン』序曲 Op.62
(2)ワーグナー:『さまよえるオランダ人』序曲*
 『タンホイザー』序曲
  『ローエングリン』第1幕前奏曲*
 『トリスタンとイゾルデ』前奏曲と愛の死
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)
(1)フィルハーモニアO
(2)BPO

録音:(1)1953年、(2)1957年、1960年(*)
フィルハーモニアとベルリン・フィルを振った若きカラヤンの壮絶演奏!覇気にあふれた炎のようなトゥッティと抜群のコントロールで磨かれた宝石のよう なメロディ。大得意のベートーヴェンとワーグナー、すでに完璧に曲を自分のものとしているカラヤンの見事な指揮ぶりが堪能できます。2020年最新デジ タル・リマスターがなされており、53年録音のベートーヴェンもストレートに胸に迫りくる驚きの音質!ワーグナーは『さまよえるオランダ人』と『ローエン グリン』がステレオ音源で、さらに眼の醒めるような音質。素晴らしきカラヤン・サウンドここに極まれり! (Ki)

KLARTHE
KLA-105(1CD)
ベートーヴェン、あなたが私たちを聞くことができれば
ベートーヴェンの主題をロバン・メルシオールが再構築

(1)前奏曲/(2)学習/(3)間奏曲1
(4)近寄りがたい情熱/(5)間奏曲2
(6)反感/(7)間奏曲3
(8)英雄の死/(9)和解
ニコラ・シモン(指)ポケットSO

録音:2020年8月9-12日/スタジオ・セクスタン(マラコフ)
ベートーヴェン・イヤー一番の抱腹絶倒 CD が登場します。作曲家ロビン・メルヒオールがベートーヴェンの9篇の交響曲の有名なメロディを中心に、「月光」 ソナタなど有名曲もさしはさみつつ再構築した 9 つの楽曲。それをヴァイオリン 2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、クラリネット、バスクラリネット、 バリトン・サクソフォン各1にアコーディオン、ハープ、打楽器による「ポケットSO」が演じる娯楽アルバム。
コンセプトはベートーヴェンの生涯をムソルグスキーの「展覧会の絵」のスタイルで見て回るもので、深い知識に裏付けされた多くの仕掛けはベートーヴェン好 きをニンマリさせます。アルバム・タイトルは聴覚障害に苦しんだベートーヴェンが聴いたらば、さぞや喜んでくれたであろうという自信にあふれています。
意外なのはアコーディオンが違和感なく活躍すること。「田園」の冒頭を奏しているのは仰天されられますが、カラフルな色彩と教条的でない世界は大人から 子供まで楽しめます。
コロナ禍中の今年 8月にフランスで録音されましたが、全員が楽しんで演奏しているのが伝わってきます。

Stradivarius
STR-37169(1CD)
デリラ・グートマン(b.1978)作品集
「夢/モディリアーニとジャンヌ・エビュテルヌ」
管弦楽組曲「ジャンヌとデド」
ラウラ・カトラーニ(S)
アレッサンドロ・デ・リシ(メモリー・ヴォイス)
デリラ・グートマン(Pf, Electronics)
マルチェロ・ブッファリーニ(指)
ローマ・トレO

録音:2019年11月25日ライヴ
デリラ・グートマンはスペインのピアニストであり歌手、作曲家でもある。マドリッド生まれ。ミラ ノのヴェルディ音楽院で作曲と電子音楽について学んだ。ジェルジ・リゲティ、サルヴァトーレ・ シャリーノのマスター・クラスで学んだことから考えるとバリバリの前衛音楽作曲家のように思える がソプラノとピアノのための歌曲集「夢/モディリアーニとジャンヌ・エビュテルヌ」はまるで古きよ き時代のシャンソンのような優美で心地よい作品。組曲「ジャンヌとデド」は5分半の小品で映画 音楽のように親しみやすく美しい音楽。

BRIDGE
BCD-9540(1CD)
「生き埋め」
オネゲル:交響的運動「ラグビー」
シェック(1886-1957):「生きしまま葬られ」〜ゴットフリート・ケラーの詩による歌曲集
ディミトリ・ミトロプーロス(1896-1960):合奏協奏曲
レオン・ボットスタイン(指)
ザ・オーケストラ・ナウ
ミハエル・ナジ(Br)、
ザ・バード・フェスティヴァルcho

録音:2019年11月バード・カレッジ
メインはオトマール・シェックの演奏時間 45 分からなる大作、ケラーの詩による歌曲集 「生きしまま葬られ」。自由な無調でかかれています。シェックは詩人ヘルマン・ヘッセとも親 交があったが戦争中のナチスとの関係を疑われ、戦後の評価は進まなかった。この作品 はオペラ的ともいうべき壮大な歌曲集で聴きごたえ充分。そして生前指揮者として名声を 博したミトロプーロスの合奏協奏曲もシェックに劣らぬ 25 分に及ぶ大作。マーラーや新ウ ィーン楽派また同時代の音楽に理解のあったミトロプーロス自身も先進的な作品を数多く 残しています。この作品も自由な無調とバルトーク、ロシア系、東欧系の音楽を混ぜ合わせ たような面白い作品。いずれも他では聴く機会の少ない貴重な作品の録音です。

スリーシェルズ
3SCD-0057(2CD)
税込定価
團伊玖磨:映画音楽集成 東宝編
■Disc 1
1 宮本武蔵M-1T2
2 宮本武蔵M-2T3
3 宮本武蔵M-6
4 宮本武蔵M-9
5 宮本武蔵M-19
6 続 宮本武蔵 一乗寺の決闘M-13
7 決闘巌流島M-1A
8 決闘巌流島M-8T2
9 決闘巌流島M-16
10 決闘巌流島M-24A
11 麦笛M-4
12 夫婦善哉M-1
13 夫婦善哉M-24
14 乱菊物語M-1
15 白夫人の妖恋M-25 再編集
16 雪国M-1T2
17 雪国M-3
18 雪国M-7
19 雪国M-19
20 雪国M-24
21 雪国M-32
22 雪国(カンヌ版)M-1T2
23 善太と三平物語 風の中の子供M-1T4
24 無法松の一生M-1T3
25 無法松の一生M-7T3
26 無法松の一生M-9
27 無法松の一生M-11T2
28 無法松の一生M-27T2
29 無法松の一生M-32T2
30 無法松の一生M-35T3
31 ボーナストラックO.S.C
32 ボーナストラック『太平洋の嵐』タイトルクレ
ジット
33 ボーナストラック『世界大戦争』タイトルクレ
ジット
34 ボーナストラック『太平洋の翼』タイトルクレ
ジット
35 ボーナストラック『キスカ』タイトルクレジット
36 ボーナストラックPi

36 戦場にながれる歌M-1T2
37 戦場にながれる歌M-9
38 戦場にながれる歌M-17
39 戦場にながれる歌M-27
■Disc 2
1 孫悟空M-1
2 孫悟空PS-12T2
3 孫悟空M-25
4 孫悟空PS-69
5 孫悟空M-30
6 孫悟空M-31
7 潜水艦イ-57 降伏せずM-14A
8 潜水艦イ-57 降伏せずM-24
9 戦国群盗伝M-1
10 ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐M-1
11 ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐M-17B
12 ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐M-27T2
13 ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐M-33
14 ふんどし医者M-1
15 ふんどし医者M-4
16 地の涯に生きるものM-1
17 地の涯に生きるものM-5
18 ゲンと不動明王M-1
19 ゲンと不動明王M-4
20 ゲンと不動明王M-11
21 ゲンと不動明王M-19
22 ゲンと不動明王M-30
23 ゲンと不動明王M-33
24 世界大戦争M-3
25 世界大戦争M-33
26 太平洋の翼M-1
27 太平洋の翼M-10
28 独立機関銃隊未だ射撃中M-1
29 のら犬作戦M-1
30 のら犬作戦M-27
31 のら犬作戦M-31
32 がらくたM-1T2
33 太平洋奇跡の作戦 キスカM-7
34 太平洋奇跡の作戦 キスカM-13T2
35 太平洋奇跡の作戦キスカM-23
オペラ「夕鶴」や「ぞうさん」「ラジオ体操第二」でも知られる国民的作曲家・團伊玖磨(だん・いくま/1924-2001)が東宝映画 に残した全24 作品から選びぬいた音楽集成CD です。
2 枚のCD には約160 分、69 トラックを収録。團伊玖磨の珠玉の映画音楽が満載されています。朗々と奏でられる美しい ロディーや、血湧き肉躍るオーケストラサウンドなど、まさに充実の聴き応えです。クラシックの交響作品として味わえるような 「壮大」で「長尺」の作品もあり、シンフォニスト團伊玖磨の面目躍如たる傑作群が CD になる喜びは語り尽くせません。主に 1954 年から1970 年初頭かけて約120 作品もの映画音楽を手掛けた團伊玖磨。そのなかで最も力を注いだ東宝映画に残 した24 作品より選びぬいた傑作選といえます。 戦後の日本映画界をリアルに記録した付属音源も貴重です。録音時に吹き込まれたタイトルクレジット等、なかなか CD な どで公開されない重要な資料となることでしょう。
収録音源は可能な限りマスターテープにまで遡り、ニューリマスターを敢行。より高音質な CD にするため、正副(メイン/サ ブ)両テープが残る作品は音質比較を行い、より最良の音源を収録しました。また原音の持ち味を充分に引き出すため、リ マスターに際しては最小限の整音しか行っていません。再生機は STUDER A812、高音質&原音再生で知られる ACOUSTIC REVIVE 社製のケーブルを使用しました。

EVIDENCE
EVCD-062(1CD)
Notes〜新時代のロシア音楽
ココウロフ:燃える太陽
つむじ風/魔女の家で
内なるエレジー/森の住民
シベリアの声/氷穴/追憶のワルツ
エアー(ジェイソン・ベッカー原曲)
アウトロ
パヴェル・シャツキー(P)、
ベルンハルト・ヴュンシュ(指)
スコアリング・ベルリンO
エフゲニー・ヴォルコフ(指)
スヴェシニコフ国立アカデミーcho

録音:テルデックス・スタジオ(ベルリン)、マトヴェンコ・スタジオ(モスクワ)
コンスタンチン・ココウロフは 1992 年イルクーツク生まれのピアニストで作曲家。20 歳の時、家族とともにクロアチアのザグレブに移住し、この地で活 躍しています。デス、パンテラ、ドラゴンフォースなどヘヴィメタやパンクを聴いて育ち、後にクラシック音楽を学びました。クラシック作曲家としてはチャイ コフスキー、ムソルグスキー、ラフマニノフらの伝統を受け継ぐロマンティックで流れるようなメロディとボルテージの高さに、ポップな感覚を加えた新しい ロシア音楽を示しています。
ここに収められた 10 曲はいずれもココウロフの作風を明確に表していますが、興味深いのは 30 年前にリリースされたジェイソン・ベッカーのアルバム 「Perpetual Burn」の Air をピアノとオーケストラへのカバー。完全なロシアのオーケストラ曲となっているのが聴きもの。他も映画音楽風、ゲーム音楽風 の壮大な世界が広がり、ピアノやオーケストラが熱く謳いあげます。興味深いのはベルリンで器楽部分、モスクワで合唱部分を別々に録音してミキシングして いること。全く自然な出来に感心させられます。ロシア音楽好きには超オススメの不思議なアルバムです。 (Ki)

BIS
BISSA-2350(1SACD)

KKC-6322(1SACD)
国内盤仕様
日本語解説付
税込定価
レスピーギ編曲のバッハ&ラフマニノフ作品集
(1)バッハ(レスピーギ編):前奏曲とフーガ ニ長調(BWV532)P 158(1929)
(2)バッハ(レスピーギ編):パッサカリア ハ短調(BWV582)P 159(1930)
(3)バッハ(レスピーギ編):3つのコラール P 167(1930)【@.レント・アッサイ「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」(BWV659)/A.アンダンテ・コン・モート・エ・スケルツァンド「わが魂は主をあがめ」(BWV648)/B.アンダンテ「目覚めよと呼びわたる物見の声」(BWV645)】
(4)ラフマニノフ(レスピーギ編):5つの絵画的練習曲『音の絵』 P 160(1930)【@.「海とかもめ」(Op.39-2)/A. 「祭り」(Op.33-4)/B.「葬送行進曲」(Op.39-7)/ C.「赤ずきんと狼」(Op.39-6)/D.「行進曲」(Op.39-9)】
ジョン・ネシリング(指)
リエージュ王立PO(リエージュPO)、
アンヌ・メルシエ(コンサートマスター)

録音:2017年9月/フィルハーモニーホール、リエージュ(ベルギー)
好評のジョン・ネシリング指揮によるレスピーギの管弦楽作品集。当アルバムにはバッハとラフマニノフの編曲作品を収録しております。
バッハのオーケストラ編曲版といえば、ストコフスキー編のトッカータとフーガ ニ短調 BWV565、シェーンベルク編の前奏曲とフーガ 変ホ長調 BWV552 『聖アン』、エルガー編の幻想曲(前奏曲)とフーガ ハ短調 BWV537などが有名ですが、レスピーギもバッハのオルガン作品を編曲しております。
前奏曲とフーガ ニ長調 BWV532は、前奏曲の豪快なペダルと同一音型をたたみかけるように反復する主題が印象的なフーガの非常に技巧的かつ煌びや かな作品ですが、レスピーギは巧みなオーケストレーションで立体的かつ豪華サウンドに仕上げました。木管、金管、弦楽器、そしてピアノも登場し、各パート の主題の掛け合いが聴きどころです。パッサカリアも実に見事です。あの低音主題による変奏曲の奥義を極めた最高傑作を、まるで『ローマ三部作』を思わせる 優美で色彩的なオーケストレーションが魅力です。3つのコラールはライプツィヒ・コラール「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」およびシュープラー・コラール「わ が魂は主をあがめ」「目覚めよと呼びわたる物見の声」の3曲をオーケストラ版にした作品。3楽章形式の組曲に仕上げており、レスピーギのセンスのよさを感 じさせます。
ラフマニノフの音の絵も聴きもの。作品33と作品39の2巻からなるピアノ曲からレスピーギが5曲を組曲形式にした作品。ラフマニノフの叙情的な旋律を レスピーギの見事なオーケストレーションで聴くことができます。
1947年サンパウロ生まれの指揮者ブラジルのジョン・ネシリングは、ボダンツキーやシェーンベルクの血を引くという逸材で、バーンスタインやスワロフス キーの薫陶を受けております。自身の持ち味である情熱的かつ抜群のリズム感で、色彩豊かにレスピーギを振っております。 (Ki)

PASCHENrecords
PR-200066(1CD)
LIEBESLIED(愛の歌)
ブラームス:ワルツ集 「愛の歌」 Op.52より第1番、第2番、第4番、第5番、第6番、第11番(管弦楽版)、ワルツ集 「新・愛の歌」 Op.65より第9番(管弦楽版)
ドリー・パートン:オールウェイズ・ラヴ・ユー(マルテ・シラーによる管弦楽版)
イェルン=ウーヴェ・ファーレンクローク=ぺーターゼン&カルロ・カルゲス:Irgendwie, irgendwo, irgendwann
チャールズ・フォックス:やさしく歌って
ベートーヴェン:交響曲第8番 ヘ長調 Op.93
トーマス・クルーク(指)、
アンサンブル・リフレクター

録音:2020年3月、ブレーメン放送ホール(ドイツ)
クラシックに馴染みの薄い現代の聴衆を魅了することを目的に若手音楽家たちによって設立された「アンサンブル・リフレクター」、2020年録音のセカンド・アルバム!ベートーヴェンの「交響曲第5番」を中心に、暴力性と絡み合う感情的な世界を描いたデビュー・アルバム『GEWALTAKT(暴力)』(PR190050)に続く、本作のテーマは”愛”!
アルバムの構成は、全体にブラームスの「愛の歌」(管弦楽版)を散りばめつつ、間にホイットニー・ヒューストンの「オールウェイズ・ラヴ・ユー」やロバータ・フラック の「やさしく歌って」、ネーナの「Irgendwie, irgendwo, irgendwann」(邦題:未来へのスパークル)など、20世紀ポピュラー・ソングの名曲を挟んだユニークなプログラミングで、最後はベートーヴェンの「交響曲第8番」で締めくくられます。この「時代を超越した名曲で愛の宣言をおこなう」というコンセプトは、ベートーヴェンが1812年に「不滅の恋人」に宛てて書いた有名な手紙(特に「悲しいことに、言葉は結局のところ何の意味もないと思う瞬間がある」という言葉)にインスピレーションを受けたもので、彼らはベートーヴェンが言葉では表現しきれなかったすべてのことが「交響曲第8番」(「不滅の恋人」の手紙と同時期の作品)に込められているのではないかと考えました。ブレーメン・ドイツ・カンマーPOの元コンサートマスター、トーマス・クルークがメンターと指揮者を務める同団体の、みずみずしく溌溂とした音楽が素晴らしい、注目の1枚です。

CPO
CPO-777771(1CD)
NX-B10
ベートーヴェン:劇場のための音楽集 第2集
付随音楽『シュテファン王』 Op.117
レオノーレ序曲 第2番Op.72a
レオノーレ序曲 第3番Op.72b
レオノーレ序曲 第1番Op.138
フィデリオ序曲 Op.72
ベルント・タウバー(朗読)
ブルノ・チェコ・フィルハーモニーcho
カペッラ・アクイレイア
マルクス・ボッシュ(指)

録音:2019年7月8,9日
マルクス・ボッシュとカペッラ・アクイレイラによるベートーヴェン「劇場のための音楽集」。前作ではあまり演奏 されることのない『アテネの廃墟』全曲とカンタータ『静かな海と楽しい航海』を取り上げたボッシュ、今作で は更に珍しい『シュテファン王』に取り組みました。1811年に作曲されたこの『シュテファン王』は前述の『ア テネの廃墟』と同様、オーストリア皇帝フランツ1世がハンガリーに建築した"ドイツ劇場"のこけら落としのた めの作品。主人公は西暦1000年にハンガリー王国を建国したイシュトヴァーン1世で、副題には「ハンガ リーで最初の善政者」と書かれています。テキストは『アテネの廃墟』と同じくアウグスト・フォン・コツェブーに よるものですが、このアルバムでは前作と同じくカイ・ヴェスラーがカイ・ヴェスラーが現代的な言葉に置き換 え、21世紀に通じる内容に作り替えています。他には歌劇「フィデリオ」にまつわる4曲の序曲を収録。

TOCCATA
TOCC-0595(1CD)
NX-B03
リヴィア・テオドレスク=ショケニア(1959-):バレエ音楽『Rouge et le noir 赤と黒』 ミハエラ・スタンチュ(S)
ロメオ・コルネリウス(C.T)
ルーマニア国立歌劇場O
ルーマニア国立歌劇場cho(男声)
ルミニツァ・エレフテリウ(コンサート・マスター)
ラズヴァン・チェルナット(指)

録音:2000年6月11-15日
世界初録音
ルーマニアの女性作曲家リヴィア・テオドレスク=ショケニア。地元の音楽院でピアノを学び、1998年から 1999年にはルーマニア政府から奨学金を得て、イギリスに留学。その後はブカレストに戻り、国立音楽 大学の教授としてルーマニアの音楽教育に力を注いています。このバレエ音楽『赤と黒』はスタンダールの 同名小説をモティーフにした作品。実在の事件を元に、青年の青春や恋愛と貴族階級の腐敗を絡めた 壮大な原作から、テオドレスク=ショケニアは印象的なエピソードを抽出し、ルーマニア民謡を巧みに用い たモダンな音楽を付けることで独自の世界を創出しています。

Halle
CDHLL-7556(1CDR)
ヴォーン・ウィリアムズ
旅の歌〔管弦楽版編曲:第1曲、第3曲、第8曲(作曲者自身)
第2曲、第4曲〜7曲、第9曲(ロイ・ダグラス)〕*
仮面劇 「ヨブ」 **
マーク・エルダー(指)ハレO、
ニール・デイヴィス(Bs-Br)*、
デイヴィッド・アダムス(Vn)**、
ダリウス・バッティワラ(Org)**

録音:2019年7月2日−4日、ブリッジウォーター・ホール(マンチェスター)
イギリスで最古の歴史を持つオーケストラのひとつ、ハレOと音楽監督マーク・エルダーによるヴォーン・ウィリアムズ・サイクル最新巻。交響曲第6番&第4番(CDHLL7547)に続く新録音は、イギリスの詩人、ロバート・ルイス・スティーヴンソンの作品に基づき作曲された9曲からなる連作歌曲「旅の歌」に、イギリスの詩人、画家のウィリアム・ブレイクが描いたヨブ記への挿絵を基に作曲され、傑作のひとつと称される「仮面劇ヨブ」をカップリング。華やかさの中に静謐さを合わせた上質な音楽、美しいヴァイオリン・ソロにも注目です。
「旅の歌」でソロを務めるニール・デイヴィスは、1991年のカーディフ・シンガー・オブ・ザ・ワールド・コンクールで歌曲賞を受賞。マリス・ヤンソンス、ピエール・ブーレーズ、フランス・ブリュッヘン、ダニエル・ハーディングといった著名な指揮者の下、世界各国の主要オーケストラと共演。日本では、2019年のバッハ・コレギウム・ジャパンとの共演でベートーヴェン 「交響曲第9番」 のソリストを務めています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

DUX
DUX-1621(1CD)
カルウォヴィチ:交響詩集
交響詩「オシフィエンチム家のスタニスワフとアンナ」Op.12、交響詩「悲しい物語(永遠への序曲)」Op.13、交響詩「仮面舞踏会の出来事」Op.14
ショパン
:演奏会用アレグロ Op.46(コンラート・ビニエンダのオーケストレーションによるピアノとオーケストラ版)*
ロイヤルPO、
グジェゴシュ・ノヴァーク(指)、
コンラート・ビニエンダ(P)*

録音:2019年10月17日、アルトゥール・ルービンシュタイン・コンサート・ホール(ウッチ、ポーランド)
タトラ山脈でのスキー中に雪崩に遭遇し悲劇的な最期を遂げたポーランドの夭折の天才作曲家、ミェチスワフ・カルウォヴィチ(1876−1909)。
シマノフスキ以上にポーランド楽壇の希望の光として将来を嘱望されていた天才が遺した代表的ジャンル「交響詩」の中から、晩年(1907〜1909)に作曲された3曲の傑作を、同郷のマエストロ、グジェゴシュ・ノヴァークが長きに渡り良好な関係を築いてきたロイヤル・フィルとのコンビでレコーディング。
カルウォヴィチの管弦楽作品の魅力でる色彩感、卓越したオーケストレーション、抒情性を、ノヴァークのタクトが見事に描き出しています。
カップリングのショパンの「演奏会用アレグロ」は、ソリストを務めるポーランド系アメリカ人のピアニスト、コンラート・ビニエンダ自身のオーケストレーションによる「ピアノ&オーケストラ版」。
ショパンが構想していたと伝わる「3曲目のピアノ協奏曲」としての姿が見えてくる優れた編曲と演奏は要注目です。

Onyx
ONYX-4213(1CD)
バルトーク:管弦楽作品集 Vol.2
中国の不思議な役人 Sz.73
組曲第2番Sz.34
ハンガリー農民の歌 Sz.100
トーマス・ダウスゴー(指)、
BBCスコティッシュSO
トーマス・ダウスゴーは、現在BBCスコティッシュSO(BBC SSO)の首席指揮者、スウェーデン室内Oの首席指揮者、シアトルSOの首席客演指揮者(2019シーズンより音楽監督)、トスカーナOの名誉指揮者、デンマーク国立SOの名誉指揮者(2004年〜2011年まで首席指揮者)という多くの重要ポストを務めるデンマーク出身の名指揮者。2019年10月&11月に初開催となった「BBCプロムス・ジャパン」では、メイン指揮者&オーケストラとしてBBCスコティッシュSOとともに来日し、日本でも再び注目を浴びました。
「バルトークの多様なスタイルを示すために、2つ以上の対照的な作品を1つのディスクにまとめる」との意欲的なコンセプトでOnyxから新たにスタートしたバルトークの管弦楽作品集。「組曲第1番」と「管弦楽のための協奏曲」の組み合わせで収録された前作(ONYX4210)に続く第2巻は、1幕のパントマイムのための音楽として作曲され、バレエ音楽としても親しまれるバルトークの傑作「中国の不思議な役人」と、「第1番」よりも規模が小さく民謡などの要素が組み込まれていった「組曲第2番」、そしてオーケストラによる「ハンガリー農民の歌」のカップリングです。

Chandos
CHAN-20196(21CD)
コンプリート・パーシー・グレインジャー・エディション 〜 没後60周年記念BOX
■CD1:管弦楽作品集Vol.1
モールバラ公爵のファンファーレ/コロニアル・ソング(センティメンタル第1番)/イングリッシュ・ダンス/シェパーズ・ヘイ(羊飼いの呼び声)/三人の仲間がいた/フィッシャーの水夫宿/われら夢見し者たち/収穫の讃歌/楽しい鐘の音/ウォーキング・チューン/組曲「早わかり」/森の茂み
■CD2:管弦楽作品集Vol.2
ユースフル組曲/岸辺のモリー/デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーの歌)/シェパーズ・ヘイ(羊飼いの呼び声)/カントリー・ガーデンズ(ヴァージョンA)/ある朝早く/ストランド通りのヘンデル/モック・モリス/ドリーマリー/戦士たち(ザ・ウォリアーズ)
■CD3:管弦楽作品集Vol.3
緑の茂み(イギリス民謡によるパッサカリア)/ヒル・ソング(丘の歌)第2番/陽気な王様/東洋的間奏曲(パーカッション・アンサンブルのための)/コロニアル・ソング(1919年版)/スプーン・リヴァー/マクスウェル卿のおやすみなさい/ローマ権力とキリスト教徒の心/固定されたド/デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーの歌)/ボニー・ドゥーンの堤よ土手よ/イングリッシュ・ダンス第1番
■CD4:合唱と管弦楽のための作品集Vol.1
シャロウ・ブラウン/マーチング・チューン/日曜日が来ればわたしは17歳/2つのシー・シャンティー/岸辺のモリー/ブリッグの定期市/ある朝早く/アフターワード/ゼア・ワズ・ア・ピッグ・ウェント・アウト・トゥ・ディグ/孤独な砂漠の男が陽気な部族のテントを見る/ゾウ・グレイシャス・パワー/カントリー・デリー・エア/ストランド通りのヘンデル/6人の公爵が釣りに出かけると/アンカー・ソング/ボニー・ドゥーンの堤よ土手よ
■CD5:合唱と管弦楽のための作品集Vol.2
ウィンドウズ・パーティ/シー・ワイフ/ザ・ランニング・オヴ・シンドランド/ウィー・ハヴ・フェド・アワ・シー・フォー・ア・サウザンド・イヤーズ/タイガー・タイガー/ハル・ダヤールの愛の歌/カントリー・ガーデンズ/固定されたド/モック・モリス/コリーン・ダス/スコットランドのストラススペイとリール/ドリーマリー/コロニアル・ソング/わたしのロビンは緑の森へ/収穫の讃歌/マクスウェル卿のおやすみなさい/行方不明の夫人が見つかった
■CD6:合唱と管弦楽のための作品集Vol.3
モック・モリス/愛の力/愛に死す/ソロモンの雅歌からのラヴ・ヴァース/シェパーズ・ヘイ(羊飼いの呼び声)/ある朝早く/三羽のワタリガラス/スケルツォ/青春の歓喜/ランダム・ラウンド(セット・ヴァージョン)/陽気な王様/オー・ジン・ワー・ホエア・ガディー・リンズ/スカイ・ボート・ソング/ダニー・ディーヴァー/デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーの歌)(1952)/ドルと半日/岸辺のモリー
■CD7:合唱と管弦楽のための作品集Vol.4
父と娘/小さな変奏形式/ヴァルメランの歌/北の国の王女に/楽しい婚礼/高慢なヴェッセリル/ライバル兄弟/ダールの歌/大蛇号の乗組員/橋の下で/デンマーク民謡組曲〔愛の力、領主ペーターの馬丁、ナイチンゲールと2人の姉妹、ユランの民謡集〕
■CD8:無伴奏合唱作品集
ゲルマニーでの私の愛/6人の公爵が釣りに出かけると/おお私の女王/メリー・トムソン/ある朝早く/デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーの歌)/アジャンクールの歌/オーストラリアの内陸地の歌/退場の賛美歌/たそがれどきに/ジプシーの婚礼の日/わが黒髪の乙女/ボニー・ドゥーンの堤よ土手よ/兵士よ, 兵士/ジャングル・ブックの節〔ジャングルの夜の歌、ルカノン、シーオニー・パックの狩りの歌、タイガー=タイガー〕/ウッドストック・タウンの近くで/一目惚れ
■CD9:吹奏楽作品集Vol.1
ヒル・ソング(丘の歌)第2番/ボニー・ドゥーンの堤よ土手よ/フェロー諸島の踊り/行進曲「ワンフレーの若者」/デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーの歌)/シェパーズ・ヘイ(羊飼いの呼び声)/陽気な王様/岸辺のモリー/カントリー・ガーデンズ(第2ヴァージョン)/コロニアル・ソング(センティメンタル第1番)/ガムサッカーズ・マーチ/リンカンシャーの花束
■CD10:吹奏楽作品集Vol.2
ローマ権力とキリスト教徒の心/チルドレンズ・マーチ/ベル・ピース/楽しい鐘の音/固定されたド/ヒル・ソング(丘の歌)T/ヒル・ソング(丘の歌)U/デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーの歌)/民主主義の行進歌
■CD11:室内楽作品集Vol.1
岸辺のモリー/わたしのロビンは緑の森へ/シェパーズ・ヘイ(羊飼いの呼び声)/収穫の讃歌/到着ホームでうたう鼻歌/ストランド通りのヘンデル/スカンジナヴィア組曲〔スウェーデンの歌と踊り、ヴェルムランドの歌、ノルウェーのポルスカ、デンマークのメロディ、ノルウェーの踊りによる歌とフィナーレ〕/ナイチンゲールと2人の姉妹/乙女と蛙/エルサレムから来た靴屋/モック・モリス/ サセックスの仮装行列によるクリスマス・キャロル/主題と変奏/青春の歓喜/コロニアル・ソング
■CD12:室内楽作品集Vol.2
ピーター卿の馬丁/エルサレムから来た靴屋/ハビー・アンド・ワイフィー/一人息子/ボニー・ドゥーンの堤よ土手よ/リスボン/花婿の挨拶/ランド・オー・ザ・リール/ウォーキング・チューン/柳よ柳よ/収穫の讃歌/洗礼式での老女/ナイチンゲール/二人の姉妹/海の歌/大胆なウィリアム・テイラー/愛の力/マクスウェル卿のおやすみなさい/コロニアル・ソング/フリー・ミュージック/二羽のカラス/愛に死す/岸辺のモリー
■CD13:メゾ・ソプラノのための歌曲集
ホワイト・ロックのデイヴィッド/愛に死す/タイムの小枝/柳よ柳よ/ウッドストック・タウンの近くで/ある朝早く/イン・ブリストル・タウン/北の歌からの4つのセッティング/花婿の挨拶/ランド・オー・ザ・リール/誇り高きヴェッセリル/橋の下で/ハビー・アンド・ワイフィー/孤独な砂漠の男が陽気な部族のテントを見る/コロニアル・ソング/ラドヤード・キップリングの2つのセッティング〔一人息子、ハル・ダヤールの愛の歌〕/秋の歌/エラ・グレインジャーの5つのセッティング/オー・グロリアス, ゴールデン・エラ/傘を持ったリトル・オレ/ヘンデルの「調子の良い鍛冶屋」による変奏曲/収穫の讃歌/アフター・ワード
■CD14:テノールのための歌曲集
ラドヤード・キップリングの9つのセッティング〔デディケーション2、アンカー・ソング、シー=ワイフ、ガンジス・パイロット、ファースト・シャンティ、ウィドウズ・パーティ、兵士よ, 兵士、若いイギリス兵、デディケーション1〕/ロバート・バーンズの3つのセッティング〔ヨン・ワイルド・モシー・マウンテン、エアヴァン・バンクス、アフトン・ウォーター〕/北の歌からの4つのセッティング/愛の力/二羽のカラス/リーヴァーズ・ネック=ヴァース/マクスウェル卿のおやすみなさい
■CD15:バリトンのための歌曲集
柳よ柳よ/6人の公爵が釣りに出かけると/ブリティッシュ・ウォーターサイド/牛を搾り出すかわいい女の子/行方不明の夫人が見つかった/クリーピン・ジェーン/大胆なウィリアム・テイラー/北の歌からの4つのセッティング/ラドヤード・キップリングの6つのセッティング〔ルカノン、慈悲深い町、ライド・ウィズ・アン・アイドル・ウィップ、ノーザン・バラッド、海の男たち、兵士よ, 兵士〕/心の冷たいバーブラ・ヘレン/海の秘密/セイラーズ・シャンティ/シャロー・ブラウン
■CD16:複数台ピアノのための作品集
緑の茂み/緑の草原で楽しく踊ろう/イン・ブリストル・タウン/イングリッシュ・ダンス/ザンジバルのボート・ソング/ウィドウズ・パーティ・マーチ/ボニー・ドゥーンの堤よ土手よ/ユトランド民謡メドレー/収穫の讃歌/カントリー・ガーデンズ/ランダム・ラウンド/キール・ロウ/兵士たち
■CD17:独奏ピアノ作品集Vol.1
前奏曲ハ長調/ジグ/アンダンテ・コン・モート/ピアノ小品ニ長調/ピアノ小品ホ長調/ピアノ小品イ短調/ピアノ小品変ロ長調/平和/サクソン・ツイ・プレイ/東洋的間奏曲/イングリッシュ・ワルツ/夕暮れに/トレイン・ミュージック/船乗りの歌/ウォーキング・チューン/3つのスコットランド民謡/スコットランドのストラススペイとリール/全世界からの7人の男/チャイコフスキーの「花のワルツ」によるパラフレーズ/デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーの歌)/ウッドストック・タウンの近くで/ダオメーにて
■CD18:独奏ピアノ作品集Vol.2
タイガー=タイガー/玄人の猟師/サセックスの仮装行列によるクリスマス・キャロル/ライバル兄弟/オーストラリアの内陸地の歌/収穫の讃歌/陽気な王様/リスボン(ダブリンの港)/パストラル/ウィドウズ・パーティ/愛に死す/ホークストウ・グランジ/元気な若い船乗り/心の冷たいバーブラ・ヘレン/ブリストル・タウン/海の歌のスケッチ/岸辺のモリー/到着ホームでうたう鼻歌/シェパーズ・ヘイ(羊飼いの呼び声)/カントリー・ガーデンズ/モック・モリス/ガムサッカーズ・マーチ/コロニアル・ソング/陽気な部族のテント/陽気な, しかしもの悲しそうな/ストランド通りのヘンデル/わたしのロビンは緑の森へ
■CD19:独奏ピアノ作品集Vol.3
フォスターに捧ぐ子守歌/わたしのジョンよ, もう一日/婚礼のララバイ/騎士と羊飼いの娘/子供の行進曲「丘を越えて遙かに」/婚礼のララバイのランブル/スプーン・リヴァー/シュトラウスの「ばらの騎士」の最後の愛の二重唱によるランブル/デンマーク民謡組曲〔愛の力、ナイチンゲールと2人の姉妹、ユトランド民謡メドレー〕/北欧の王女へ/楽しい鐘の音/ウォーキング・チューン/フォスターに捧ぐ子守歌/誇り高きヴェッセリ/リマーとゴールドカッスル/デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーの歌)/カントリー・ガーデンズ/固定されたド/美しく新鮮な花/おお, 今こそ別れねばならぬ
■CD20:大合唱と管弦楽のための作品集
「ソロモンの雅歌」より ソロモン王の結婚/ダニー・ディーヴァー/民主主義の行進歌/オーディンの霊/玄人の猟師/エグラモア卿/ワムフレイの若者たち/花嫁の悲劇/フォスターに捧ぐ/感謝の歌
■CD21:吹奏楽のための編曲集
作曲者不詳(13世紀):乙女は天使に/マショー:バラード第17番/ジョスカン・デ・プレ:ラ・ベルナルディーナ/カベソン:ドリア旋法による前奏曲/フェッラボスコ:4つの音符のパヴァーヌ/ジョン・ジェンキンス:5声のファンタジー第15番/バッハ:行進曲 BWV Anh.122、カンタータ第85番「われはよき牧人なり」BWV.85より、コラール「おお人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」BWV.622/リスト:ハンガリー幻想曲 S.123/フランク:コラール第2番/フォーレ:トスカナのセレナード Op.3-2/グーセンス:民謡/キャサリン・パーカー:ダウン・ラングフォード・ウェイ
■CD1
リチャード・ヒコックス(指)
BBCフィルハーモニック
録音:1996年(CHAN9493)


■CD2
リチャード・ヒコックス(指)、
BBCフィルハーモニック
録音:1997年(CHAN9584)


■CD3
リチャード・ヒコックス(指)、
BBCフィルハーモニック、
ジョナサン・スコット(ハーモニウム)
録音:1999年(CHAN9839)


■CD4
リチャード・ヒコックス(指)、
シティ・オヴ・ロンドン・シンフォニア、
ジョイフル・カンパニー・オヴ・シンガーズ、
マーク・パドモア(T)、
スティーヴン・ヴァーコー(Br)
デューク・ドービング(Fl)、
デイヴィッド・アーチャー(Tp)、
アンドルー・ワトキンソン(Vn)、
ペネロピ・スウェイツ(P)
録音:1996年(CHAN9499)


■CD5
リチャード・ヒコックス(指)、
シティ・オヴ・ロンドン・シンフォニア、
ジョイフル・カンパニー・オヴ・シンガーズ、
パメラ・ヘレン・スティーヴン(Ms)
マーク・パドモア(T)、
スティーヴン・ヴァーコー(Br)、
ジェフリー・トーザー(P)
録音:1997年(CHAN9554)


■CD6
リチャード・ヒコックス(指)、
シティ・オヴ・ロンドン・シンフォニア、
ジョイフル・カンパニー・オヴ・シンガーズ、
スーザン・グリットン(S)、
パメラ・ヘレン・スティーヴン(Ms)
マーク・タッカー(T)、
スティーヴン・ヴァーコー(Br)、
ティム・ヒュー(Vc)
録音:1998年(CHAN9653)


■CD7
リチャード・ヒコックス(指)
、デンマーク国立RSO&cho、
パメラ・ヘレン・スティーヴン (Ms)、
ヨハン・ロイター(Br)
録音:1998年(CHAN9721)


■CD8
リチャード・ヒコックス(指)、
アカデミー・オヴ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ合唱団
録音:2002年(CHAN9987)


■CD9
ティモシー・レイニッシュ(指)
、クラーク・ランデル(指)、
ロイヤル・ノーザン・カレッジ・オヴ・ミュージック・ウィンド・オーケストラ
録音:1996年(CHAN9549)


■CD10
ティモシー・レイニッシュ(指)、
クラーク・ランデル(指)、
ロイヤル・ノーザン・カレッジ・オヴ・ミュージック・ウィンド・オーケストラ
録音:1992年&1997年(CHAN9630)


■CD11
アカデミー・オヴ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ・チェンバー・アンサンブル
録音:1998年(CHAN9746)

■CD12
アカデミー・オヴ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ・チェンバー・アンサンブル、
デッラ・ジョーンズ(Ms)、
マーティン・ヒル(T)、
スティーヴン・ヴァーコー(Br)
録音:1999年(CHAN9819)


■CD13
デッラ・ジョーンズ(Ms)、
ペネロピ・スウェイツ(P)、
マーク・パドモア(T)、
スティーヴン・ヴァーコー(Br)、
ジョン・ラヴェンダー(P)
録音:1998年(CHAN9730)


■CD14
マーティン・ヒル(T)、
ペネロピ・スウェイツ(P)
録音:1997年(CHAN9610)


■CD15
スティーヴン・ヴァーコー(Br)、
ペネロピ・スウェイツ(P)
録音:1996年(CHAN9503)

■CD16
ペネロピ・スウェイツ(P)
ウェイン・マーシャル(P)、
ジョン・ラヴェンダー(P)、
ロンダ・ギレスピー(P)、
アントニー・グレイ(P)
録音:1998年(CHAN9702)


■CD17
ペネロピ・スウェイツ(P)
録音:2000年(CHAN9895)


■CD18
ペネロピ・スウェイツ(P)
録音:2001年(CHAN9919)


■CD19
ペネロピ・スウェイツ(P)
録音:2003年(CHAN10205)


■CD20
アンドルー・デイヴィス(指)、
メルボルンSO&cho
、シドニー室内合唱団
録音:2012年(CHSA5121)


■CD21
クラーク・ランデル(指)
ロイヤル・ノーザン・カレッジ・オヴ・ミュージック・ウィンド・オーケストラ、
イヴァン・ホヴォラン(P)
録音:2007年(CHAN10455)
当時イギリス領だったオーストラリアのメルボルンで生まれた作曲家&ピアニスト、パーシー・グレインジャー(1882−1961)。各地の民謡を採集し多彩な編曲を施し、また小節、拍子、和声にこだわらない「自在音楽(フリーミュージック)」や電子音楽(シンセサイザー)の先駆者としての功績も残す偉大な作曲家の作品を地道に取り上げ、再評価へと導いてきたChandosのグレインジャー・エディション。 グレインジャーの没後50周年となる2011年には、1996年にリリースされた第1巻から2003年リリースの第19巻までの19枚のアルバムをセットにしたBOXセット(CHAN10638)が発売され話題を呼びました。同セットはしばらく廃盤となっておりましたが、この度新たに2008年リリースの「吹奏楽編曲集(CHAN10455)」と2013年リリースの「大合唱と管弦楽のための作品集(CHSA5121)」の2タイトルを加えた全21枚組コンプリートBOXとして、Chandosのグレインジャー・エディションが復活します! 「カントリー・ガーデン」、「岸辺のモリー」、「デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーの歌)」などの名旋律が、様々な編成(オーケストラ、吹奏楽、合唱、室内楽、ピアノ等)で楽しめるのもグレインジャーの大きな魅力の1つ。グレインジャー愛好家はもちろん、フォークソングや吹奏楽、合唱、ピアノのファンも要注目の、記念碑的なBOXセットです!


Treasures
TRE-235(1CDR)
ロヴィツキの「ガイーヌ」「ボレロ」「展覧会の絵」
ハチャトゥリアン:「ガイーヌ」組曲【バラの乙女たちの踊り /アイシャの目覚めと舞踊/レズギンカ/子守歌/剣の舞/ 抒情的デュエット/ゴパック】*
ラヴェル:ボレロ
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
ヴィトルド・ロヴィツキ(指)
ハーグPO*、ワルシャワ国立PO

録音:1960年11月1-4日*、1967年8月21-23, 28-30日(全てステレオ)
※音源:日Victor SFON-7528*、日COLUMBIA WX-28-PM
◎収録時間:74:28
“西側の常識とは無縁の汚れなき感性と盤石の音像バランス!!”
■音源について
★「展覧会の絵」と「ボレロ」の原盤はMUZAですが、必ずどこかに不満が残るポーランド盤ではなく、「SX68カッティング」と銘打たれている日本盤を採用。ハチャトゥリアンはフィリップス原盤。このビクター盤も同じく安定感抜群のサウンド。なお、「展覧会の絵」の録音データは、CD(PNCD502)では1967年9月26日と記載されていましたが、ここではMichaelGray氏のディスコグラフィに拠ります。

★私は、ロヴィツキの演奏を聴くとよくロリン・マゼールのことを思い出します。あからさまなデフォルメも辞さない独特の表現は単なるこけおどしではなく、強い確信に基づく嘘のない表現であることは両者に共通していると思います。しかし、その表現の導き出し方は異なり、マゼールの場合は、一般的な演奏スタイルを見据えたうえで、「自分ならこうする」「こうすればもっと曲が光るはず」という、いわば解釈の「練り込み」が加わるのに対し、ロヴィツキの場合はスコアを直感的に捉え、他者の演奏など最初から眼中にないかのように、その直感をダイレクトにぶつけているように思われます。いわゆる西側諸国のスタンダードな解釈に触れる機会が限られていたポーランドや旧ソ連では、スコアから受ける直感を信じるしかなく、そこにいかに高い説得力を与えられるか、日々格闘するのが当時の音楽家の宿命だったのかも知れません。。因みに、ロヴィツキは1989年9月7日に非共産党政府の成立した直後の10月1日に亡くなっています。
 レパートリーは当然ながら民族色を帯びた作品が多いですが、音作りの志向はドロっとした粘着性ではなく、むしろ俊敏なレスポンスを生かしたスタイリッシュなもの。「それは上質な楽器など揃っていなかった当時のオケが重厚な音を出せなかっただけでは?」と思われるかもしれませんが、オランダのハーグ・フィルを振った「ガイーヌ」でも極端なほどの鄙びた音色と腰高のハーモニーで一貫しており、ロヴィツキ自身の編み出した音であることは明らか。"バラの乙女たちの踊り"では主旋律に絡む管楽器がいちいち妖しい光を放つのが印象的ですし、"アイシャの目覚めと舞踊"の前半はまさにその色彩感覚の真骨頂。後半は人間臭さ全開で、音量による威圧など必要としません。最後の"ゴパック"はリズムの切れ味がすこぶる良く、重量級の演奏では望めない痛快さ。しかし、底抜けの明るさとは違う点がこれまたロヴィツキならではと言えましょう。 
 「ボレロ」は一見真面目な楷書風ですが、フランス的な香気ともスペイン風のエキゾチシズムとも違う不健康な空気が横溢。冒頭からピアニッシモを無視して、旋律線の克明化を最優先させる頑なさを見せます。
 「展覧会の絵」も一見正攻法ですが、独自の色彩センスの注入はもちろん抜かりなし。"キエフの大門"の4:18からの弦のリズムの刻みを誰よりも明確に打ち出したり、ティンパニの一部のロールへ変更する点など注目すべきですが、そんな独自色よりもここであえて強調したいのは、驚異的な声部バランスの良さ!全体的な推進力を確保しながらこれほど響きの均衡も保った演奏は滅多に聴けません。【2020年11月・湧々堂】

ARCO DIVA
UP-0223(1CD)
NX-A14
シェーンベルク:浄められた夜 Op.4
チャイコフスキー:フィレンツェの思い出 Op.70
マルケータ・ヴォカツォヴァー(Vn)
ヤン・ムラーチェク(Vn)
カレル・ウンテルミュラー(Va)
クリスティーナ・フィアロヴァー(Va)
ペトル・ノウゾフスキー(Vc)
イヴァン・ヴォカーツ(Vc)
チャイコフスキーとシェーンベルク、それぞれタイトルを持つ弦楽六重奏曲を収録した1枚。20代後半から30代 後半でチェコ出身の若手演奏家たちによるライヴ録音です。チェコ・フィルの若きコンサートマスターのムラーチェク と、ソリストとして国際的に活躍し、スプラフォン、MDG、Arcodivaに録音も多いチェロのノウゾフスキーを軸に、 若き音楽仲間たちが熱のこもった演奏を披露。温かみのある弦の響きが美しい。

ARTHAUS
10-9421BD(Bluray)
クヴァストホフ、マーラーを歌う
ウェーベルン:管弦楽のための6つの小品 op.6
マーラー:亡き子をしのぶ歌
R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」
トー マ ス・クヴァストホフ(Br)
ズービン・メータ(指)
シュターツカペレ・ドレスデン

収録:2010年、ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)
画面:16:9、1080i
音声:PCMステレオ、DTS-HD MA5.0
原語:独
字幕:独 英 仏 韓,日本語
73分
マーラーの生誕150周年を記念して、2010年にドレスデンで行われたズービン・メータ(指)シュターツカペレ・ドレスデンのコンサートのライヴ映像。世界 で最も偉大なバリトン歌手の一人トーマス・クヴァストホフをソリストに迎え、マーラーの「亡き子をしのぶ歌」が演奏されました。 「亡き子をしのぶ歌」は、フリードリヒ・リュッケルトの同名の詩によるもので、1833年の冬に二人の我が子を相次いで亡くした心情を425編の詩に綴り、マーラー はその中から5編を選び作曲された傑作です。クヴァストホフは、陰影に富んだ深い心情を歌い、感動的な名唱を聴かせています。 前半には、ウェーベルン:管弦楽のための6つの小品を演奏。この作品も、ウェーベルン自身の母の死を契機に書かれたもので、4曲目は葬送行進曲として作曲 されています。後半のメインの作品は、ニーチェの著作にインスピレーションを得たと言われている、R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」。 大編成のオーケストラを駆使したダイナミックな演奏です。 (Ki)

NoMadMusic

NMM-081(1CD)
オレリアン・デュモン:潮
(1)かけらのたまり
(2)ブリオーヌより〜エミリー・ディッキンソンの詩による
(3)ベーニュ(全4曲)
ピエール・ルーリエ(指)
アンサンブル2e2m
エレーヌ・フォーシェー(S)

録音:2018年3月20日(1)、5月3日(2)、1月16日(3)/マルセル・ランドフスキ講堂(ライヴ)
オレリアン・デュモンは1980年生まれのフランスの作曲家。日本文化に深い興味と愛を抱き、源氏物語に題をとる「垣間見」、黒塚に基づく能オペラ「秘 密の間」などを作曲していますが、トゥール大医学部で音楽療法を学んだ経歴からも、様式ではなく精神的な日本性を見事に表現しています。ここに収めら れたものは日本と関係ないものの、「ブリオーヌによる」ではエレクロニクス、「ベーニュ」では映像作家ジェニファー・ドゥゼネルのヴィデオとのコラボとい う新しいメディアとの可能性を試みています。 (Ki)

Chandos
CHSA-5243(1SACD)

RCHSA-5243(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
シェーンベルク:浄められた夜
レハール:テノールと大管弦楽のためのトーン・ポエム 「熱」*
オスカー・フリート:メゾ・ソプラノ、テノールと管弦楽のための 「浄められた夜」 Op.9*+
シェーンベルク:「浄められた夜」 Op.4(作曲者自身の編曲による弦楽オーケストラ版)
コルンゴルト:テノールと管弦楽のための 「別れの歌」 Op.14*
エドワード・ガードナー(指)
BBC響、
クリスティーネ・ライス(Ms)+、
ステュアート・スケルトン(T)*

録音:2020年3月14日−15日、フェニックス・コンサート・ホール(フェアフィールド・ホール、クロイドン、イギリス)
2015年からベルゲンPOの首席指揮者を務める次代のマエストロ、エドワード・ガードナー。2021年からはユロフスキの後任としてロンドン・フィルの首席指揮者に就任することが発表され、話題を呼んでいます。ガードナーとBBC響とは、BBCプロムスではファースト・ナイトとラスト・ナイトを演奏したこともあるほど長く強固な関係を築いており、録音でもルトスワフスキやウォルトンの管弦楽作品集など、多くの名盤を残してきました。そんな、ガードナーとBBC響による新たなSACDハイブリッド録音は、ガードナーの前作「ブリテン:ピーター・グライムズ(CHSA5250)」に引き続き、今をときめくオーストラリアの名ヘルデン・テノール、ステュアート・スケルトン(スチュアート・スケルトン)との豪華共演。ガードナーとスケルトンの共演も名演揃いで、前出の「ピーター・グライムズ」は英グラモフォン誌の2020年10月「レコーディング・オヴ・ザ・マンス」に選ばれた他、英プレスト・クラシカルの「エディターズ・チョイス」に選定。また、「ヤナーチェク:グラゴル・ミサ(CHSA5165)」では2016年グラミー賞にノミネートしています。
シェーンベルクが無調や十二音技法へと至る前の時代の代表作の1つ、弦楽六重奏のための「浄められた夜」(作曲者自身による弦楽オーケストラ版)を中心に、同じリヒャルト・デーメルの詩を基に作られたオスカー・フリートの「浄められた夜」やレハール、コルンゴルトらによるドイツ語の管弦楽伴奏付き歌曲を組み合わせた魅惑のプログラムです。

Skani
SKANI-079(1CD)
風の輝き(The Glittering Wind)〜ラトビア女性作曲家の管弦楽作品集
サンタ・ラトニエチェ(1977−):ピアノと管弦楽のためのリエパーヤ協奏曲第7番(2014)*
マリーナ・グリビンチカ(1966−):コルカ岬の波(2018)
マイヤ・エインフェルデ(1939−):そして三色の太陽がすべてを照らす(2018)
グンデガ・シュミテ(1977−):音詩「風の輝き」(2018)
サンタ・ラトニエチェ(1977):光輪(2018)
セルガ・メンツェ(1953−):波の戯れ(2018)
リエパーヤSO、
ギンタラス・リンケヴィチュス(指)*、
アトヴァルス・ラクスティーガラ(指)
ヴェスタルズ・シムクス(P)*

録音(ライヴ):2004年4月22日、リエパーヤ・ラトビア協会ホール(リエパーヤ)*、2018年11月17日、グレート・アンバー・コンサートホール(リエパーヤ、ラトビア)
ラトビア共和国の独立100年の2018年11月18日の前夜、バルト海沿岸の都市リエパーヤで「母なるラトビア」コンサートが、開催されました。このコンサートでは、「母なるラトビア」に捧げる愛の贈り物にふさわしい「わが祖国の新しい音」を未来に向けて響かせるため、ラトビアの女性作曲家5人の作品が演奏されました。
サンタ・ラトニエチェ(1977−)が、微小な氷の結晶が光の輪を作ってゆくプロセスを管弦楽の小品に描いた「光輪」。ラトビアでもっとも美しい自然のひとつ、リガから寄せる波とバルト海の波がぶつかって生まれる光景で知られる岬を描いた、ウクライナ生まれのマリーナ・グリビンチカ(1966−)の「コルカ岬の波」。マイヤ・エインフェルデ(1939−)の「そして三色の太陽がすべてを照らす」は、ラトビアの詩人アスパジヤの詩集「三色の太陽」の詩から曲名が採られました。グンデガ・シュミテ(1977−)の「それは風、ラトビアの色鮮やかな牧草地の花粉をいっぱい乗せた…」「風の輝き」。セルガ・メンツェ(1953−)は、子供のころ最初に出会った音楽の印象を懐かしい歌のメロディを織りこみ、描写的な「波の戯れ」を作りました。アルバムの最初に収録されたラトニエチェの「ピアノと管弦楽のためのリエパーヤ協奏曲第7番」は、リエパーヤSOの「リエパーヤ協奏曲ツィクルス」の唯一の女性作曲家による作品です。

Signum Classics
SIGCD-662(1CD)
タイムラプス
シューベルト/デイヴィッド・ル・ページ:スリープ・ソフトリー
グリーグ:エア(アリア)
クープラン(ル・ページ編):神秘の防壁
ライヒデュエット
アデス:オー・アルビオン
ヴィヴァルディ/トリッシュ・クローズ:スリープ 1
サティ(ル・ページ編):グノシエンヌ 第1番
レディオヘッド(ル・ページ編):ピラミッド・ソング
ラモー:歌劇 「ボレアド」より
ヴィヴァルディ/デイヴィッド・ゴードン:スリープ 2
デイヴィッド・ボウイ、ブライアン・イーノ(ル・ページ編):ヒーローズ
エロリン・ウォーレン:コラール
ジョニー・マー(ル・ページ編):消えない光があるのなら
グレツキ3つの古い様式の小品より 第3楽章
オーケストラ・オヴ・ザ・スワン、
デイヴィッド・ル・ページ(ソロ・ヴァイオリン、芸術監督)、
キャサリン・リーチ(ソロ・ヴァイオリン)、
トリッシュ・クローズ(Sax)、
ブルース・オニール(P)、
グレアム・インストール(ドラム)、
デイヴィッド・ゴードン(P)、
ニック・ストリングフェロー(Vc)、
アンドルー・デイヴィス(Bs)、
エレナー・ターナー(Hp)

録音:2020年1月&3月、王立バーミンガム音楽院(イギリス)
ハンス・ガルをはじめとする、レア・レパートリーのレコーディングでも名を馳せるオーケストラ・オヴ・ザ・スワン。同オーケストラのコンサートマスターを務めるヴィルトゥオーゾ、デイヴィッド・ル・ページがリードし、ラモーとレディオヘッド、アデスとグリーグ、サティとライヒの興味深い作品の組み合わせで、数世紀にわたる作品を有機的に織り成しています。

Guild Histolical
GHCD-3504(1CD)
アルトゥーロ・トスカニーニ〜ザ・ファースト・レコーディングス1920-1926
(1)レスピーギ:「古風な舞曲とアリア」より ガリアード
(2)ドニゼッティ:「ドン・パスクワーレ」より 序曲
(3)メンデルスゾーン:「夏の夜の夢」より スケルツォ、結婚行進曲*
(4)ベルリオーズ:「ファウストの劫罰」より ハンガリー行進曲
(5)ビゼー:「アルルの女」第2組曲より ファランドール
(6)ビゼー:「カルメン」より アラゴネーズ
(7)マスネ:「絵のような風景」より ジプシーの祭
(8)ヴォルフ=フェラーリ:「スザンナの秘密」序曲
(9)ピツェッティ「ピサの少女」組曲より 第2番
(10)モーツァルト:交響曲第39番変ホ長調 K.543より 第3楽章、第4楽章*
(11)ベートーヴェン:交響曲第1番より 第4楽章
(12)ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」より 第4楽章
(13)メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」より 夜想曲*、スケルツォ*
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)
ミラノ・スカラ座O、NYO*

(1)録音:1920年12月18日
(2)録音:1921年3月29日−30日
(3)録音:1921年3月11日、1921年3月9日*
(4)録音:1920年12月24日
(5)録音:1921年3月11日
(6)録音:1921年3月31日
(7)録音:1921年3月3日
(8)録音:1921年3月31日
(9)録音:1920年12月20日
(10)録音:1920年12月17日、録音:1920年12月20日*
(11)録音:1921年3月30日
(12)録音:1920年12月23日
(13)録音:1926年1月/2月

※リマスター:ピーター・レイノルズ&レイノルズ・マスタリング
上質のリマスターで数々の貴重な歴史的音源を復刻してきたギルド・ヒストリカル(Guild Historical)より、20世紀のもっとも偉大な指揮者の一人、アルトゥーロ・トスカニーニの最初期の録音集が登場!
ミラノ・スカラ座を率いて1920年12月と1921年3月に行った北米ツアーの際に録音され、トスカニーニとって最初のレコーディングとなった録音集。ベートーヴェンやモーツァルトの交響曲(抜粋)の他、レスピーギ、メンデルスゾーン、ベルリオーズ、ビゼー、ヴォルフ=フェラーリ、ピツェッティなど多彩なプログラムで、トスカニーニの偉大な芸術の一端を窺い知ることができます。1926年に録音されたニューヨーク・フィルとのメンデルスゾーンもカップリングしています。

Carl Davis Collection
CDC-005(1CD)
セイクリッド・シーズンズ〜カール・デイヴィスのクリスマス
カール・デイヴィス:バレエ組曲 「ア・クリスマス・キャロル」
カール・デイヴィス:ザ・ナティヴィティ・ストーリー(降誕の物語)〔映画「ベン・ハー」(1925)のスコアより〕
バッハ(カール・デイヴィス&コリン・マシューズ編):アイネ・クライネ・バッハムジーク
モートン・グールド:セレナーデ・オヴ・キャロル
バッハ(カール・デイヴィス&デイヴィッド・マシューズ編):セイクリッド・シーズンズ(聖なる四季)
モーツァルト(チャイコフスキー&リスト編):モーツァルティアーナより 「祈り」
カール・デイヴィス(指)
フィルハーモニアO、
ティモシー・ウェスト(ナレーター)

録音:2009年5月&8月、ヘンリー・ウッド・ホール
教会で歌われる讃美歌や伝統的なキャロルだけでなく、コンサートホール、映画、オペラ、ミュージカル、ダンス、ポップ、そして自宅など、様々な形で楽しまれるクリスマスの音楽。それらの要素のいくつかを補う、カール・デイヴィスのクリスマス・コレクション。自身の作品の他、バッハのアレンジやモートン・グールドの作品、チャイコフスキーの「モーツァルティアーナ」を収録。
「アイネ・クライネ・バッハムジーク」は、「バッハのメヌエット」として知られる有名なメヌエット ト長調(現在はクリスティアン・ペツォールトの作曲とされている)を含む、アンナ・マグダレーナの音楽帳からの行進曲、ミュゼット、メヌエットを組み合わせた小組曲。「セイクリッド・シーズンズ」はバッハの有名な旋律を四季に当てはめた組曲で、冬はカンタータ第140番より「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」、春はカンタータ第208番より「羊は安らかに草を食み」、夏はアンナ・マグダレーナの音楽帳より「あなたがそばにいれば」(伝シュテルツェル作曲)、秋はカンタータ第147番より「主よ、人の望みの喜びよ」といった名旋律が、デイヴィッド・マシューズの華麗なオーケストレーションで描かれます。

Indesens
INDE-072(2CD)
クリスマスのトランペット〜モーリス・アンドレに捧ぐ
【CD1】:ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー*
ルグラン:映画音楽メドレー***〜 華麗なる賭け、 シェルブールの雨傘、おもいでの夏、ロシュフォールの恋人たち、愛のイエントル
クロード・ボリング:トゥート組曲**
ギィ=クロード・ルイパルツ:トランペット協奏曲***
【CD2】:伝承曲(ティエリー・エスケシュ編)#:神の子は生まれた、聖夜、荒野の果てに、ダカンのクリスマス
黒人霊歌(ティエリー・エスケシュ編):誰も知らない私の悩み、アメイジング・グレイス
ビゼー:アニュス・デイ
フランク:天使の糧
バッハ/グノー:アヴェ・マリア
バッハ
:カンタータ第147番 「心と口と行いと生命もて」 BWV.147 より コラール 「主よ、人の望みの喜びよ」 、管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV.1067 より ロンド, バディヌリ、管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV.1068 より アリア
モーツァルト
:アヴェ・ヴェルム・コルプス
クラーク:デンマーク王子の行進 「トランペット・ヴォランタリー」#
アルビノーニ:トランペット協奏曲変ロ長調 「サン=マルク」+
エリック・オービエ(Tp)
パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団*、
フランソワ・ブーランジェ(指)*、
アンドレ・チェッカレリ(ドラム)**、
リカルド・デル・フラ(ベース)**、
エルヴェ・セラン(P)**、
フランス空軍音楽隊***、
クロード・ケメッケル(指)***、
ティエリー・エスケシュ(Org)#、
ベールマン・クラリネット六重奏団+
トランペット界の伝説的プレーヤー、モーリス・アンドレの高弟であり、その流派を受け継ぐフランスの名手エリック・オービエが奏でるクリスマスの名曲集。世界有数の吹奏楽団であるパリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団をバックに奏でる「ラプソディ・イン・ブルー」から始まり、CD2では、バッハ、モーツァルトといった、クリスマスではお馴染みの名曲を中心としたバラエティーに富んだ好プログラムで贈ります。華やかであり、洗練された美しい音色で奏でるオービエの説得力満点の演奏にご期待ください!

Coviello
COV-92017(1SACD)
イギリスのコネクション
パリー(1848-1918):交響的変奏曲
バントック(1864-1946):異教のシンフォニー
P.M.デイヴィス(1934-2016):5つのクレーの絵
ダグラス・ボストック(指)
アールガウSO

録音:2018年9月22-25日
ボストックが奏でるイギリスの管弦楽作品集、ライヴ録音です。パリーの『交響的変奏曲』はブラームス、ドヴォルザーク、エルガー といった管弦楽による変奏曲の名手の伝統を汲む見事な構成力を持った作品。バントックの『異教のシンフォニー』はアルカディアの古代神話的な世界を彷 彿とさせる印象的な音楽。P.M.デイヴィスの『5つのクレーの絵』はクレーの絵画に創造力を刺激された作曲家による詩的なミニアチュア。 (Ki)

KLARTHE
KLA-097(1CD)
護符〜カロル・ベッファ作品集
(1)円環の廃墟(2002)〜オーケストラのための
(2)護符(2018)〜ピアノ、クラリネット、弦楽四重奏のための
(3)破壊(2006)〜ピアノ五重奏のための
(4)テネブレ(2018)〜フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための
(5)酔いどれ船(2017)〜オーケストラのための
(1)パスカル・ロフェ(指)フランス放送PO
(2)サーニャ(サンヤ)・ビジャーク(P)、パトリック・メッシーナ(クラリネット)、リョードウ・カネコ、コ・ヤンウン(ヴァイオリン)、
アラン・シュヴィートン(Va)、マルレーヌ・リヴィエール(Vc)
(3)カロル・ベッファ(P)、ルノワールQ
(4)グスタフ・ビレガス(Fl)、ギヨーム・シレム(Vn)、
レア・エニノ(Va)、ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール(Vc)
(5)アラン・アルティノグル(指)フランス国立O
カロル・ベッファは1973年生まれのポーランド系フランス人作曲家。美少年だったため子役として活躍しましたが、音楽と数学を専攻し、さらにパリ音 楽院で8つのプルミエ・プリを取った天才。リゲティの研究でも知られています。
近年彼の作品は録音が次々と現われていますが、このアルバムはオーケストラ曲と室内楽を集めています。「円環の廃墟」はボルヘス、「酔いどれ船」はボー ドレールの文学作品のタイトルですが、それを描写したものではないとのこと。シマノフスキを思わすひんやりとした色彩的な世界が興味津々です。「破壊」 ではベッファ自身がピアノの名手ぶりを示しています。また「護符」にはフォルジュルネ音楽祭でもおなじみのビジャーク姉妹のサーニャ(サンヤ)が参加し ています。 (Ki)

ACCENTUS Music
ACC-60507BD
(3Bluray)

ACC-70507DVD
(3DVD)
チューリッヒ・バレエ・コレクション


■DISC1:
ヴェルディ:レクイエム

■DISC2:
チャイコフスキー:バレエ「くるみ割り人形とねずみの王様」

■DISC3:
プロコフィエフ:バレエ『ロメオとジュリエット』
■DISC1:
ファビオ・ルイージ(指)
フィルハーモニア・チューリヒ
チューリヒ歌劇場cho
クラッシミラ・ストヤノヴァ(S)
ヴェロニカ・シメオーニ(メゾ・ソプラノ)
フランチェスコ・メーリ(T)
ゲオルク・ツェッペンフェルト(Bs)
チューリヒ・バレエ団
マシュー・ナイト、マニュエル・ルナール、
アンナ・ハムジナ、アレグザンダー・ジョーンズ、
メリッサ・リギョグ、カーチャ・ヴュンシュ、
ジュリア・トネッリ、ウィリアム・ムーア、イェン・ハン、
フィリペ・ポルトゥガル
振付・演出:クリスティアン・シュプック
舞台美術:クリスティアン・シュミット
衣装:エマ・ライオット
照明:マルティン・ゲプハルト
収録:2016年12月、チューリッヒ歌劇場、ライヴ
映像監督:ミヒャエル・ベイヤー
ドキュメンタリー:クリスティアン・シュプック演出による
ヴェルディのレクイエムの舞台裏
(監督:ヨルグ・ゴーチ)
■DISC2:
振付:クリスティアン・シュプック(台本:E.T.A.ホフマン)
出演者:ドミニク・スラウコフスキー(ドロッセルマイヤー)
ミシェル・ウィレムス(マリー)
ダニエル・マリガン(フリッツ)
ウィリアム・ムーア(くるみ割り人形/王子/ドロッセルマイ
ヤーの甥)
ジュリア・トネッリ(ピルリパート姫)
チューリヒ・バレエ団
チューリヒ・ジュニア・バレエ団
演奏:フィルハーモニア・チューリヒ
ポール・コネリー(指)
チューリヒ歌劇場女声cho
チューリヒ歌劇場児童cho
舞台美術:ルフス・ディドヴィツァス
照明:マルティン・ゲプハルト
衣装:ブキ・シフ
ドラマトゥルク:マルティン・キュスター、クラウス・スパーン
プロデューサー:ポール・スマツニュイ
映像監督:ミヒャエル・ベイヤー
収録:2018年4月、チューリヒ歌劇場(ライヴ)
■DISC3:
振付:クリスチャン・スプーク
チューリッヒ・バレエ団,ジュニア・バレエ団
フィルハーモニア・チューリッヒ
ミハイル・ユロフスキ(指)
舞台:クリスティアン・シュミット
照明:ラインハルト・トラウプ
ドラマツゥルギー:ミヒャエル・キュースター
映像監督:ミヒャエル・ベイヤー
収録:2019年6月、チューリッヒ・オペラハウス(ライヴ)

◆Bluray
画面:Full HD 16:9
音声:DTS HD MA,
PCM ステレオ
リージョン:All
ディスク・フォーマット:BD25

◆DVD
画面:16:9,NTSC
音声:DTS5.1、DD5.1、
PCM ステレオ
リージョン:All
ディスク・フォーマット:DVD9
2012/13シーズンよりチューリッヒ・バレエ団の芸術監督に就任したクリスチャン・スプークによる3作品をまとめた映像ボックス・セット。
イタリアの文豪アレッサンドロ・マンゾーニの追悼のために作曲されたヴェルディの「レクイエム」。宗教音楽の形態をとってはいるものの、ドラマティッ ク・オペラを得意としたヴェルディならではの、華やかさを備えた音楽性で現代まで根強い人気を誇る楽曲です。しかし、初演時はそうした劇的表現が「教 会に相応しくない」という反応もありましたが、この映像はそうした意見を逆手にとったような舞台の上演です。歌劇場所属のオーケストラ、合唱団、バ レエ団が総出となり、上演された圧巻の舞台です。チューリッヒ・オペラだからこそできる総合芸術といえるでしょう。クリスティアン・シュプックによる振 付・演出は、モノトーンの衣装や効果的な照明によってヴェルディの卓越した音楽による描写力を見事に表現しています。バレエ・ダンサーの動きはもちろん、 歌手陣の配置についても音楽に沿った自然な演出は必見。指揮はファビオ・ルイージ。高い音楽性と視覚的効果とのコラボレーションは、オペラ指揮者と して確固たる地位を築いているルイージならではの演奏です。
チャイコフスキーの名作として名高い、バレエ「くるみ割り人形」は、E.T.A.ホフマンの童話『くるみ割り人形とねずみの王様』を、クラシック・バレ エの父とも言われる振付師マリウス・プティパ(デュマの仏訳を使用)が、バレエ用の作品として書き直したものが通常上演されています。今回リリース されるチューリヒ・バレエのものは、同団の芸術監督でもあるクリスティアン・シュプックがE.T.A.ホフマンの原作に忠実に振付けたものが上演されました。 物語が重視されているので、演出も演劇的要素が強く出たもので、役柄のキャラクターも際立っており、ダンサーたちの踊りとともに、物語の世界に入り 込むことができます。 原作のあらすじは、ドイツの古い町に雪がしんしんと降り続くクリスマスの日。主人公マリーは、名付け親のドロッセルマイヤーおじさんがプレゼントして くれた兵隊の姿のくるみ割り人形をとても気に入ります。しかし兄のフリッツが壊してしまい、壊れた人形を手当てするように眠ったマリーが夜中に目を覚 ますと…。クリスマスの夜に起こる、夢と現実が交差する不思議な世界に子供も大人も惹きつけられます。
2019年6月に上演された『ロメオとジュリエット』。この作品は2012年にスプークがチューリッヒで初めて手掛けた振付です。 『ロメオとジュリエット』 は、シェイクスピアによって400年以上前に書かれた戯曲をバレエに翻案し、プロコフィエフの美しくも繊細な音楽で彩られた名作。クリスチャン・スプー クの舞台は、華美な装飾はなくシンプルな舞台装置で、人間の細やかな心情を描き出しています。ロメオ役のウィリアム・ムーアは、印象的な巻き毛と誰 もが恋に落ちてしまいそうな魅力的な踊りで一際存在感を放っています。そしてジュリエット役のカティヤ・ヴュンシェは、思春期特有の繊細さと両親への 反発心を見事表現しています。ジュリエットは、透き通った白いドレスを着用し、長い髪は女学生のようにひっつめ、少女の無垢さを強調しています。この 若い恋人たちを演じた二人のダンサーは、スプークの非常に緻密で複雑な振付を巧みに踊りこなし、幸福感や絶望感といった感情を身体を通して完璧な 演技力で魅せます。 そして作品の重要な要素であるプロコフィエフの音楽も、ロシアの名指揮者ミハイル・ユロフスキ(近年目覚ましい活躍をしているウラディーミル・ユロフスキの父)の好サポートとフィルハーモニア・チューリッヒの高いコントラストと豊かな表現力で聴かせてくれます。 (Ki)

Danacord
DACOCD-883(2CDR)
ラウニ・グランデールの遺産 第3集
■Disc1:1955年4月1日H.C. アンデルセン生誕150年記念コンサート・ライヴ
(1)ニルス・W・ゲーゼ(1817−1890):演奏会序曲 「オシアンの余韻」 Op.1
(2)アウゴスト・エナ(1859−1939):歌劇 「マッチ売りの少女」 序曲
(3)ニルス・W・ゲーゼ:アウネーテと人魚の男 Op.3 *、青の洞窟で
(4)クヌーズオーウ・リスエーヤ(1897−1974):バレエ 「郵便馬車で来た十二人」 Op.37−8月、10月
(5)フィン・フフディング(1899−1997):まったくほんとう Op.37(管弦楽のための)
(6)ハンス・クリスチャン・ロンビュー(ロンビ)(1810−1874):幻想曲 「夢の絵」
(7)フィニ・ヘンリケス(1867−1940):バレエ 「人魚姫」 −人生の喜びの踊り
(8)ポウル・シアベク(1888−1949):ブリキの箱 Op.61(朗読と管弦楽のための)**

■Disc2:1957年5月5日 ライヴ・コンサート
(1)ペーザー・グラム(1881− 1956):イントラーダ・セリア Op.34
(2)ヘニング・ヴェレユス(1919−2002):自由の序曲 Op.45
(3)エベ・ハンメリク(1898−1951):古いデンマークの主題による管弦楽変奏曲
(4)ルーズ・ランゴー(1907−09):ドラーパ(頌歌)BVN.20
(5)ヴァルダー・スクレザー(1895−1976):ザルツブルク序曲
(6)スヴェン・S・シュルス(シュルツ)(1913−1998):歌劇 「雷雨」 − 序曲
デンマークRSO、
ラウニ・グランデール(指)、
エルセ・ブレムス(Ms)*、
デンマーク放送cho *、
モーウンス・ヴィト(朗読)**

■Disc1
(1)録音:1950年 HMV Z 343−4(2CS2737/9)
(2)(3)録音:1950年 HMV Z 344(2CS2742)
(4)(5)(6)録音:1951年  HMV Z 345 Mtx. 2743−44

■Disc2
[mono(全トラック)]

復刻:クラウス・ビューリト
ラウニ・グランデールの「遺産」シリーズ。カール・ニルセン、ベートーヴェンとハイドンの作品を指揮した第1集(DACOCD881)、自作の管弦楽作品を集めた第2集(DACOCD882)。第3集では、ロマンティシズム時代と20世紀のデンマーク音楽が、SPレコードで発売されたことのあるスタジオ録音と初めて発表されるライヴ・コンサートの録音で特集されます。
ゲーゼがスコットランドの伝説を題材に作曲、出世作となった序曲「オシアンの余韻」。ハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話に基づき、アウゴスト・エナ、ゲーゼ、リスエーヤ、フフディング、ヘンリケスたちが書いた音楽。1945年、ナチス・ドイツの占領から解放されたことを祝って作曲された「自由の序曲」。「デンマーク放送のテーマ」を主題にした管弦楽のための色彩的な変奏曲。すべて、オリジナルテープから新たにリマスターした音源が使われています。自国の音楽を積極的に紹介したグランデールと70年近く前のデンマークRSO(現、デンマーク国立SO)の高い演奏水準、そしてデンマーク文化の豊かさが記録されたアルバムです。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Diapason
DIAPCF-020(10CD)
ドビュッシー:ペレアスとメリザンド&管弦楽作品集 〜 仏ディアパゾン誌のジャーナリストの選曲による名録音集




【CD1】
(1)交響詩「海」
(2)牧神の午後への前奏曲
(3)英雄的な子守歌
(4)第1狂詩曲
(5)交響詩「海」
(6)牧神の午後への前奏曲
【CD2】

(1)夜想曲
(2)神聖な舞曲と世俗的な舞曲
(4)バレエ音楽「遊戯」
(5)夜想曲

【CD3】
(1)管弦楽のための「映像」
(2)交響詩「海」
(3)イベリア

【CD4】
(1)レントよりおそく
(2)ピアノと管弦楽のための幻想曲
(3)バレエ音楽「おもちゃ箱」(オーケストレーション:カプレ)
(5)・神聖な舞曲と世俗的な舞曲(Pと弦楽オーケストラ版)
【CD5】
(1)交響組曲「春」(オーケストレーション:ビュッセル)
(2)小組曲(オーケストレーション:ビュッセル)
(3)バレエ音楽「カンマ」(オーケストレーション:ケクラン)
(4)組曲「子供の領分」(オーケストレーション:カプレ)
(5)サクソフォーンと管弦楽のための狂詩曲(オーケストレーション:ロジェ=デュカス)
(6)喜びの島(オーケストレーション:モリナーリ)

【CD6】
(1)沈める寺(オーケストレーション:ウッド)
(2)交響組曲「春」
(3)6つの古代の墓碑銘(オーケストレーション:アンセルメ)
(4)舞曲(スティリー風のタランテラ)(オーケストレーション:ラヴェル)
(5)サラバンド(オーケストレーション:ラヴェル)
(6)グラナダの夕べ(オーケストレーション:コッポラ)
葉ずえを渡る鐘の音(オーケストレーション:コッポラ)

【CD7】
(1)パゴダ(オーケストレーション:カプレ)
(2)劇音楽「リア王」(オーケストレーション:ロジェ=デュカス)
(3)バッカスの勝利
(4)パゴダ(オーケストレーション:グレインジャー)
(5)月の光(オーケストレーション:ストコフスキー)
(6)ベルガマスク組曲(オーケストレーション:クロエ&カプレ)
(7)もう家もない子供たちのためのクリスマス(オーケストレーション:不明)

【CD8&CD9】
歌劇「ペレアスとメリザンド」

【CD10】
(1)交響的断章「聖セバスティアンの殉教」
(2)カンタータ「選ばれし乙女」

【CD11】
(1)フランソワ・ヴィヨンの詩による3つのバラード
(2)2人の恋人の散歩道
【CD1】
(1)シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO/録音:1956年
(2)ジュリアス・ベイカー(Fl)、レオポルド・ストコフスキ(指)ヒズ・シンフォニー・オーケストラ/録音:1957年
(3)エドゥアルト・ファン・ベイヌム(指)アムステルダム・コンセルトヘボウO/録音:1957年
(4)ガストン・アムラン(Cl)、ピエロ・コッポラ(指)オーケストラ名不詳/録音:1931年
(5)ロジェ・デゾルミエール(指)チェコPO/録音:1950年
(6)マルセル・モイーズ(Fl)、ヴァルター・ストララム(指)コンセール・ストララムO/録音:1930年
【CD2】
(1)ピエール・モントゥー(指)ボストンSO、バークシャー音楽祭女声合唱/録音:1955年
(2)アン・メイソン・ストックトン(Hp)、フェリックス・スラットキン(指)コンサート(3)アーツ・ストリング・アンサンブル/録音;1955年
(4)エルネスト・アンセルメ(指)スイス・ロマンドO/録音:1958年
(5)デジレ=エミール・アンゲルブレシュト(指)ドビュッシー祝祭O&cho/録音:1932年&1934年
【CD3】
(1)アタウルフォ・アルヘンタ(指)スイス・ロマンドO/録音:1957年
(2)ジョージ・セル(指)クリーヴランドO/録音:1957年
(3)フリッツ・ライナー(指)CSO/録音:1957年
【CD4】
(1)ジョン・リーチ(ツィンバロム)、ジャン・マルティノン(指)フランス国立放送O/録音:1973年
(2)サンソン・フランソワ(P)、ブルーノ・マデルナ(指)バイエルンRSO/録音:1962年頃
(3)アンドレ・クリュイタンス(指)フランス国立放送O/録音:1954年
(4)アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBCSO/録音:1940年
(5)エセル・バートレット(P)、ジョン・バルビローリ(指)ナショナル・グラモフォニック・ソサエティ/録音:1927年
【CD5】
(1)シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO/録音:1962年
(2)ポール・パレー(指)デトロイトSO/録音:1959年
(3)エルネスト・ブール(指)南西ドイツRSO/録音:1969年
(4)アンドレ・クリュイタンス(指)フランス国立放送O/録音:1954年
(5)マルセル・ミュール(Sax)、マニュエル・ロザンタール(指)パリO/録音:1952年
(6)ピエロ・コッポラ、オーケストラ名不詳/録音:1929年
【CD6】
(1)ニコラス・ブレイスウェイト(指)ロンドンPO/録音:1993年
(2)エミル・ド・クー(指)サンフランシスコ・バレエO/録音:1999年
(3)エルネスト・アンセルメ(指)スイス・ロマンドO/録音:1953年
(4)フリッツ・ライナー(指)ピッツバークSO
録音:1947年
(5)ピエール・モントゥー(指)サンフランシスコSO/録音:1946年
(6)ピエロ・コッポラ(指)パリ音楽院O/録音:1935年
【CD7】
(1)レイフ・セーゲルスタム(指)ラインラント=プファルツ州立PO/録音:1987年
(2)(3)ルイ・ド・フロマン(指)ルクセンブルク放送O/録音:1972年
(4)ジェフリー・サイモン(指)フィルハーモニアO/録音:1990年
(5)レオポルド・ストコフスキー(指)ヒズ・シンフォニー・オーケストラ/録音:1957年
(6)ギュスターヴ・クロエ(指)マルキ・ド・クエバスO/録音:1955年頃
(7)もシャルル・パンゼラ(Br)、ピエロ・コッポラ(指)オーケストラ名不詳/録音:1926年
【CD8&CD9】
ジャニーヌ・ミショー(メリザンド/ソプラノ)、カミーユ・モラーヌ(ペレアス/バリトン)、ミシェル・ルー(ゴロー/バス)、リタ・ゴール(ジュヌヴィエーヴ/メゾ・ソプラノ)、グサヴィエ・ドゥプラ(アルケル/バス)、アニック・シモン(イニョルド/ソプラノ)、マルセル・ヴィニュロン(医師、牧童)、ジャン・フルネ(指)コンセール・ラムルーO、エリザベート・ブラッスールcho/録音:1953年
【CD10】
(1)フローレンス・コプレフ(A)、キャサリン・アコス(Ms)、フィリス・カーティン(S)、シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO、ニューイングランド音楽cho/録音:1956年
(2)ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S)、キャロル・スミス(C.A)、シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO、ラドクリフ合唱協会/録音:1955年
【CD11】
(1)カミーユ・モラーヌ(Br)、ジャン・フルネ(指)コンセール・ラムルーO/録音:1954年
(2)ニノン・ヴァラン(S)、ルイ・ベイツ(指)オーケストラ名不詳/録音:1943年
フランスで最も権威のある世界有数のクラシック音楽専門誌「ディアパゾン(Diapason)」の自主レーベルから、同誌のジャーナリストたちの選曲で構成される看板シリーズであるボックス・セットの第20弾、クロード・ドビュッシーの「管弦楽作品集&ペレアスとメリザンド」が登場します!
フランスの音楽誌らしくミュンシュやアンセルメ、マルティノン、モントゥー、フルネなど、20世紀フランスの巨匠たちの名演を手堅くプログラムの中心として選びつつ、デゾルミエールやアンゲルブレシュト、ロザンタールなどのフランス勢、イタリアのコッポラ、さらにはストコフスキやトスカニーニ、パレー、スラットキン(父)の録音を組み合わせるなど、バラエティに富んだラインアップはさすがディアパゾン。
オーケストラと共演しているソリストも、マルセル・モイーズやマルセル・ミュール、サンソン・フランソワなど20世紀のフランスを代表する名匠揃い。
フランスのクラシック音楽専門誌である「ディアパゾン」がそのプライドを賭け、総力を挙げて贈る、フランス印象派の巨匠ドビュッシーの管弦楽作品集(&ペレアスとメリザンド、管弦楽付き作品)。要注目の第20弾にご期待下さい!

Altus
PALTSA-021
(2SACD)
ギュンター・ヴァント 不滅の名盤[11]〜ドイツRSO編
(1)ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
(2)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
(3)オルフ:カルミナ・ブラーナ
ホルヘ・ボレット(P(2))
マリア・ヴェヌティ(S(3)
ウルフ・ケンクリーズ(T(3)
ペーター・ビンダー(Br(3)
北ドイツ放送cho(3)
ハンブルク少年cho(3)
ハノーファー国立劇場cho(3)
ギュンター・ヴァント(指)
北ドイツRSO

ライヴ録音:(1)1982年9月20日、(2)1985年1月14日、(3)1984年5月14日/ハンブルク、ムジークハレ
Profilレーベルのヴァントの名盤がSACDハイブリッド化!Altusレーベルがライセンスし、このハイブリッド盤のための最新リマスタリングを施して製品 化。CD層・SACD層共にかつてないほどリアルな音質が追求されています。眼の醒めるようなヴァントの名演が、更なる鮮烈さを持って堂々の再登場!
『カルミナ・ブラーナ』は古今東西あらゆる演奏の中でも最高峰に位置する衝撃的大名演・大名盤。異様なボルテージでありながら声楽と管弦楽が完璧 なバランスで鳴り渡り、緻密に構築された激情が終曲で途轍もないカタストロフを生み出す圧巻の大演奏!またロシアの原色ともフランスの色彩とも違う、し なやかにして強靭・堅牢なヴァント節全開の『展覧会の絵』もすばらしく聴き応えがあり、大管弦楽から引き出す確信に満ちた響きに思わず襟を正したくな ります。71歳の名匠ボレットと共に、世俗を超越したように雄大な協奏を聴かせるチャイコフスキーも御見事!
オルフ『カルミナ・ブラーナ』は同曲の決定盤といっても過言ではない名演だ―ヴァントは歌手陣に対しても「楽器」を自由自在に操るが如く音程も音量 も細やかなコントロールを効かせています。発音に関しては独唱も合唱も徹底したドイツ式のラテン語発音で、(意外にも、合唱団と独唱者でラテン語の発音 が異なることは、しばしば散見されることなのだ。)ここまで発音を明確に揃えている演奏は、ケーゲル指揮/ライプツィヒ放送響(1959 年録音)と本録音:しか存在しないでしょう。〈指揮者・坂入 健司郎氏の解説より〉
カルミナ・ブラーナは歌詞対訳つき。ラテン語の権威・細川哲士氏の名訳を掲載しています! (Ki)

BR KLASSIK
BR-900334(1CD)
NX-B05
ペトリス・ヴァスクス(1946-):弦楽のための作品集
Viatore 旅人(2001)
11の独奏弦楽器のために(S.ヴァンセロウ編)
ヴァイオリン協奏曲「遠い光」-ヴァイオリンと弦楽オーケストラのために(1997)
交響曲第1番「Balsis 声」-弦楽合奏のために(1996/1997)
スタンコ・マディチ(Vn)
イヴァン・レプシッチ(指)
ミュンヘン放送O

録音:2020年6月23-27,29日バイエルン放送第1スタジオ、ミュンヘン
1946年にラトヴィアのプロテスタントの牧師の家に生まれたヴァスクスは、リガの音楽院でコントラバスと作曲を学び、早くも1961年にはオーケストラや 室内楽での演奏を開始。1970年から1年間、旧ソ連軍での兵役期間をはさんで演奏を続け、並行して作曲も学び続けます。宗教家の出自ゆ え、旧ソ連の宗教抑圧政策に悩まされた時期もありましたが、1990年代にギドン・クレーメル(ヴァスクスと同郷で一歳違い)によって作品が紹介 されて以後は、一躍世界の注目を集める存在となりました。ヴァスクス作品の特徴は、作曲技法の先鋭さを競うのではなく、内省的で心に響く音楽 となっていること。波や風などの自然音を思わせるサウンドや、伝承曲や教会音楽のような感傷的で息の長い旋律もしばしば聞かれます。 このアルバムには弦楽のための3作品を収録。ザルツブルク音楽祭からの委嘱で1997年に書かれ、クレーメルが初演した「遠い光」は、世界的に演 奏機会や録音に恵まれ、20世紀最後の10年間で書かれたヴァイオリン協奏曲の中でも代表格的な存在。8楽章から成り、メロディアスに高揚する 2つのカンタービレや超絶技巧を伴う3つのカデンツァを静謐な緩徐楽章で挟んだ置いた構成は、無から始まり無に還る音楽や人の一生を象徴して いるかのようです。同様の構成は、弦楽のための「交響曲第1番」やアルヴォ・ペルトへのオマージュである「旅人」にも見られます。 ヴァイオリン協奏曲のソリストを務めるのは、現在オーケストラの第1コンサート・マスターを務める1984年生まれの期待の奏者スタンコ・マディチ。 録音セッションは、コロナ禍による自粛を経てオーケストラが活動を再開し始めた2020年6月下旬に行われました。

Seattle Symphony Media
SSM-1025(1CD)
NX-B03
R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
スクリャービン:交響曲第4番「法悦の詩」 Op.54*
トーマス・ダウスゴー(指)
シアトルSO

録音:2019年9月14日 ライヴ、2019年11月21,23日 ライヴ*
2014年よりシアトルSOの首席客演指揮者を務め、2019/20年シーズンからは音楽監督に就任し たトーマス・ダウスゴー。その最初のシーズンにふさわしい大作2曲のカップリングです。 19世紀から20世紀への変わり目をはさんで書かれたシュトラウスとスクリャービンの2作品は、どちらも伝統的 な形式から逸脱し、管弦楽の可能性を極限まで探求した作品として知られています。ダウスゴーはベナロヤ ホールの音響を存分に生かし、シアトルSOのふっくらとした弦の響きと、力みのない金管の滑らかな音 色による立体的な音楽を紡ぎだしています。音楽監督としての船出を飾る、輝かしい1枚。

Opus Arte
OA-1248D(DVD)
NX-B06
バレエ『くるみ割り人形』全2幕のバレエ原作: E.T.A.ホフマン、音楽:チャイコフスキー、振付: ルドルフ・ヌレエフ クララ…メール・パーク
ドロッセルマイヤー、王子…ルドルフ・ヌレエフ
羊飼い…レスリー・コリア
ねずみの王…ロナルド・プライステッド
くるみ割り人形…ウェイン・スリープ
雪の精…モニカ・メイソン
雪の精…ディアンヌ・ベルガム
フリッツ…キース・マーティーン
ルイザ…アン・ジェンナー
シュタールバウム…レズリー・エドワーズ
シュタールバウム夫人…ベティー・カヴァナ
おばあさん…ジェルド・ラーセン
おじいさん…スタンリー・ホールデン
ほか 英国ロイヤル・バレエ
コヴェントガーデン王立歌劇場O、合唱団
ジョン・ランチベリー(指)
振付・制作…ルドルフ・ヌレエフ
美術…ニコラス・ジョージアディス
照明…ウィリアム・バンディ

収録:1968年3月10日 コヴェントガーデン王立歌劇場
収録時間:本編96分
映像:4:3 カラー NTSC All Region 片面1層(DVD)
音声:LPCM mono
英国BBC放送が収録した1968年の貴重な舞台の商品化。ソヴィエトからの亡命後、英国ロイヤル・バレエを中心に活躍していたヌレエフが振付を行った『くるみ割り人 形』。ドロッセルマイヤーと王子をヌレエフが1人2役で演じるなど、随所に独自の演出が見られ、振付そのものも古臭さを全く感じさせません。またヌレエフが当時よく組んでい たマーゴ・フォンテインではなく、メール・パークがパートナーを務めていることも新鮮。50年以上前としてはかなり上質なカラー映像で、当時のスターたちの瑞々しい演技を十 二分に堪能することができます。

NMC
NMC-D255(1CD)
「深紅の鳥」〜ニコラ・ルファヌ(b.1947)管弦楽作品集
(1)隠された風景(1973)
(2)コロンビア・フォールズ(1975)
(3)哀歌(2014)
(4)深紅の鳥(2017)
(1)ノーマン・デル・マー(指)BBCSO
(2)コルマン・ピアース(指)RTEナショナルSO
(3)ギャヴィン・マロニー(指)RTEナショナルSO
(4)レイチェル・ニコールス(S)
イラン・ヴォルコフ(指)BBC響

録音:1973/1997/2015/2017年
ニコラ・ルファヌはオックスフォード大などで学び、これまで 100 曲あまりの作品を発表 し、あらゆるジャンルに作曲しています。このディスクに収められた作品はいずれも自由な 無調の様式で書かれていながら、旋律が豊かで現代のロマン主義とでもいうべき抒情性 を備えています。ジョン・フューラーの詩をテキストとした「深紅の鳥」はオペラ的な拡がりを 持つロマンティックなオーケストラ伴奏付き歌曲集。

BMOP SOUND
BMOP-1072(1SACD)
ハロルド・シェイペロー(1920-2013):管弦楽作品集
シンフォニア ハ短調(1948)
管弦楽のためのクレド(1955)
ピアノと小管弦楽のためのパルティータ(1960)
「緑の山のうえで」〜ジャズ・アンサンブルのための(1957
セレナーデ ニ調(1945)〜弦楽合奏のための
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:2014-2016年
ハロルド・シェイペローはロシア系ユダヤ人の移民。ハーバード大学でピストンらに師事。在 学中、同じ生徒であったレナード・バーンスタインと親交を深めた。その後、ブーランジェ、ヒン デミット、クレネクにも学んだ。彼の作風は新古典主義ともいうべきものでいずれの作品も調性 を基本としつつ、少しずつ新しい語法を取り込んで作品に新鮮味を出そうとしています。ジャズ・ アンサンブルのために書かれた「緑の山のうえで」は讃美歌風のテーマがビッグバンドのなかで 様々に色付けされ変奏されてゆく様が聴きもの。

CPO
CPO-555382(1CD)
NX-B10
弦楽のためのイギリス音楽集 第1集
パリー(1848-1918):イギリス組曲(1914-1916)
エルガー:オルガン・ソナタ ト長調 Op.28(1895)(ハンス・クンストフニーによる弦楽オーケストラ編「スウィナートンの夢」)
ゴードン・ジェイコブ(1895-1984):弦楽のための交響曲(1943)
ダグラス・ボストック(指)
南西ドイツ・プフォルツハイム室内O

録音:2020年1月21-24日
cpoレーベルの新シリーズ「弦楽のためのイギリス音楽集」が始動。第1集にはパリー、エルガー、ジェイコブ の3作品が収録されています。ワーグナーやブラームスなどドイツ・ロマン派の作風から影響を受けたパリー、 20世紀に書かれたほとんど無調ともいえる旋律が展開するジェイコブ。そしてエルガーのオルガン・ソナタを 原曲とするクンストフニーの「スウィナートンの夢」は2006年に南西ドイツ・プフォルツハイム室内O が、セバスティアン・テヴィンケルの指揮で初演したオーケストラにとって記念碑的作品。曲のタイトルは、青 年時代のエルガーを支援したオルガニスト、合唱指揮者チャールズ・スウィナートン・ヒープの名前から採ら れました。日本でもおなじみの指揮者ボストックが紡ぎ出す美しい弦の響きに圧倒されます。


Cala Signum
SIGCD-2164(1CD)
グレインジャー:戦士たち
ロンドンデリーの歌/デンマーク民謡組曲
ヒル・ソング第1番*
美しく新鮮な花(スカルソープ編)*
コリーン・ダス*/ヒル・ソング第2番*
ジェフリー・サイモン(指)
メルボルンSO

録音:1989年2月22日−28日、サウス・メルボルン・タウン・ホール
旧品番:CACDS4033
*=世界初録音
イギリスで活躍し、様々な編曲作品・レア作品を録音してきたジェフリー・サイモンが、1989年に母国オーストラリアのメルボルンSOを振り、オーストラリアの作曲家パーシー・グレインジャーの珍しい管弦楽作品を録音した1枚。バレエ音楽として構想された「戦士たち」を中心に、グレインジャーの特徴の1つである民謡をテーマにした作品などを収録。後半4曲は当時世界初録音となった作品。

KAIROS
0015043KAI(1CD)
スティーヴ・ライヒ:18人の音楽家のための音楽 アンサンブル・リンクス、
レミ・デュルプト(指,ヴィブラフォン,P)

録音:2020年3月
独創的で革新的な作品を生み出すことを目的として2007年に結成されたフランスのピアノ・パーカッション・デュオ「リンクス(LINKS)」とそのアンサンブルが、ミニマル・ミュージックの古典をお届けします。シュトックハウゼンの「Kontakte」にインスパイアされた彼らは、レパートリーをできるだけ広く共有し、新しい作品の創造を促したいと考え、20世紀を代表する音楽作品と、現代音楽の双方に積極的に取り組んでいます。本アルバムではライヒの名作「18人の音楽家のための音楽」を取り上げ、リズムの正確さ、幅広いダイナミクス、そして作品と演奏の両方が生みだす独特の色彩感によって、聴き手に忘れられないリスニング体験をもたらします。ブックレット(英語、フランス語、ドイツ語)にはライヒ自身の作品解説が掲載されています。

NCA
NCA-60249(1CD)
マルティン・ハーゼルベック(フリーデリケ・マイレッカー作詩):エルンスト・ヤンドゥルのためのレクイエム 「… will nicht mehr weiden …」
ハーゼルベック(エルンスト・ヤンドゥル作詩):Weltgebrauche
ウィーン・アカデミーO、
マルティン・ハーゼルベック(指)、
クリス・ピーラー(語り)、
マルティン・シュヴァープ(語り)

録音:2010年11月6日(ドイツ)
音を伝える言葉の無い詩を創作したといわれている、オーストリアの詩人エルンスト・ヤンドゥル。同郷の詩人フリーデリケ・マイレッカーとの共作「五人の人間」はドイツで文学賞を受賞し高い評価を受けています。
指揮者、作曲家、オルガン奏者として活躍しリストやベートーヴェンのピリオド演奏で名高いハーゼルベックが、詩(語り)と音楽を融合させた芸術作品をお贈りします。

EUROARTS
20-67777(1CD)

20-67774F
(Bluray)
Agents are Forever〜スパイ映画音楽集
1.映画『ジェームズ・ボンド』のテーマ「Dr. No」
2. 映画『国際諜報局のテーマ』
3. 映画『ブリッジ・オブ・スパイ』〜 Sunlit Silence
4. 映画『キングスマン』〜フィナーレ
5. 映画『ピンク・パンサー』のテーマ
6. 映画『ディック・トレイシー』〜 Sooner or Later
7. 映画『シャーロック・ホームズ』〜シャーロック組曲
8. 映画『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』〜Solomon Lane
9. 映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』〜A Man, A Plan, A Code, Dubai
10. 映画『ミッション:インポッシブル3』〜メイン・テーマ
11.ドラマ『ホームランド』〜メイン・テーマ
12.映画『キャチ・ミー・イフ・ユー・キャン』〜Closing In
13.映画『ミュンヘン』〜平和への祈り
映画『007』シリーズ
14.『女王陛下の007』
15.『ロシアより愛を込めて』
16.『ダイヤモンドは永遠に』
17.『007は二度死ぬ』〜Mountains and Sunsets
18.『サンダーボール作戦』
19.『ゴールドフィンガー』
20.『ゴールデンアイ』
21.『スカイフォール』
22.『死ぬのは奴らだ』
デンマーク国立SO
ハンス・エーク(指)
キャロライン・ヘンダーソン(ヴォーカル)

◆Bluray
画面:Full HD,16:9
音声:PCMステレオ、
DTS-HD MA5.1
リージョン:All、85分
デンマーク国立SOによる大好評のコンサート・シリーズ第 4 弾。第 1 弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」、第 2 弾は SF 映画の名作音楽集「GALAXYMPHONY」、第 3 弾は、ファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」、そして第 4 弾はス パイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」。王道『007』シリーズ、トム・クルーズの人気シリーズ『ミッション:インポッシブル』など、ハラハラ・ ドキドキのスパイ映画を盛り上げる音楽が盛りだくさんです。デンマーク王室お墨付きの国民的シンガー、キャロライン・ヘンダーソンも登場し会場は興 奮の熱気に包まれています。 映像は 16 台のカメラでその盛り上りをとらえ、音は高音質収録。ジェームズ・ボンド・ファンは必見の映像です。

ONDINE
ODE-1326(1CD)
NX-B04
アンティ・アウヴィネン(1974-):管弦楽作品集
Junker Twist ユンカー・ツイスト(2015)
Himmel Punk ヒンメル・パンク(2016)*
Turbo Aria ターボ・アリア(2017/2018)#
ハンヌ・リントゥ(指)
フィンランドRSO

録音:2016年6月、2017年8月*、2018年5月#
ハンヌ・リントゥとフィンランドRSOの新作は、2016年にTeosto賞を受賞したフィンランドの現代作曲 家アンティ・アウヴィネン(1974-)の作品集。Teosto賞はフィンランドにおいて直近1年で最も創造的な新作を 発表した作曲家・作詞家に授与されるもので、北欧諸国で最大の音楽賞の1つです。ジャンルの壁はなく、売 上や人気ではない作品の創造性だけを基準とする、名誉ある賞です。このアルバムには最近書かれた3作品が 収録されており、どれも爆発的なリズムと力強いサウンドを特徴としています。ネオナチ思想の高まりを危惧したと いう「ユンカー・ツイスト」、宗教的差別に反対を唱えた「ヒンメル・パンク」、そして、100年前に録音された「アリ ア」を元にノイズを加えた「ターボ・アリア」。この曲には難民危機というテーマも隠されています。

仏Bel Air
BAC-182(DVD)
NX-C09

BAC-482(Bluray)
NX-D03
バレエ 「ラ・バヤデール」全3幕
ミハイロフスキー劇場バレエ
改訂新振付:ナチョ・ドゥアト 
原振付:マリウス・プティパ 
音楽:レオン・ミンクス

【特典映像】
ウラジーミル・ケフマン(ミハイロフスキー劇場総裁)、ナチョ・ドゥアト、インタビュー
ニキヤ…アンジェリーナ・ボロンツォワ
ソロル…ヴィクトル・レベデフ
大僧正…セルゲイ・ストレルコフ
ドゥグマンタ…アンドレイ・カシャネンコ
ガムザッティ…アンドレア・ラザコワ
ブロンズ・アイドル(青銅の仏像)…ニキータ・チェトヴェリコフ
ほか ミハイロフスキー劇場バレエ団員
ミハイロフスキー劇場O
パヴェル・ソロキン(指)
改訂新振付:ナチョ・ドゥアト
原振付:マリウス・プティパ
音楽:レオン・ミンクス
舞台・衣装:アンジェリーナ・アトラジック
照明:ブラッド・フィールズ

収録:2019年11月14、16日
ミハイロフスキー劇場、サンクトペテルブルク
収録時間:本編98分、特典映像12分
字幕(特典映像のみ):英語、仏語
映像:
16/9 NTSC All Region 片面2層(DVD、Blu-ray)
Full HD(Blu-ray)
音声:
PCM 2.0 & Digital Surround 5.1(DVD)
PCM 2.0 & DTS-HD Master Audio 5.1(Blu-ray)
2019年秋サンクトペテルブルクのミハイロフスキー劇場で、コンテンポラリー・バレエ界の鬼才ナチョ・ドゥアトによる話題作「ラ・バヤデール」の改訂振付版が初演されました。 本映像は、その公演をドゥアトのクラシック・バレエ振付シリーズ、「くるみ割り人形」(BAC125/BAC425)、「眠れる森の美女」(BAC131/BAC431)に続く3作目とし て収録したものです。ドゥアトはフデコフの台本とプティパによる原振付を尊重しつつも、本作でその扱いが話題となる神殿崩壊のシーンは外す立場を採り、独自の解釈によ りストーリーの展開を加速させるために大胆なカットも加えています。これによって、ほぼ全ての登場人物を躍らせつつ、スピーディーな展開に民族舞踊をふんだんに盛り込 み、この名作バレエを現代に生かす斬新な光を当てました。ニキヤを演ずるのは2019年ミハイロフスキー劇場バレエの来日公演にも参加し、可憐さと力強さを兼ね備えた 踊りを披露したアンジェリーナ・ボロンツォワ。さらにアンドレア・ラザコフの誇り高きガムザッティ、新鋭ヴィクトル・レベデフによるソロルら主役に実力派ダンサーを配し、アトラジック の美しい舞台美術とあいまって、見る者を異国情緒溢れる夢幻の世界に誘わずにはおきません。

EUROARTS
20-57544
(20Bluray)
ジルヴェスター・コンサートBOX(20Blu-ray)
■BD1
ジルヴェスター・コンサート1977
ベートーヴェン:交響曲第9番『合唱』
■BD2
ジルヴェスター・コンサート1996
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番、第10番
 ジプシーの歌 Op.103より
第1曲『さあ、ジプシーよ』、 第2曲『高く波立つリマの流れよ』、第3曲『知っているかい』、 第4曲『神様、お分かりですね』、第9曲『どこへ行っても』
ラヴェル:演奏会用狂詩曲『ツィガーヌ』
ブラームス:ハンガリー舞曲第7番、第17番、第21番
 ハープが豊かに鳴り響く
 『愛の歌』より
ラヴェル:『ラ・ヴァルス』
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
ベルリオーズ:『ファウストの劫罰』より『ラコッツィ行進曲』
■BD3
ジルヴェスター・コンサート1997
ビゼー:歌劇『カルメン』〜前奏曲/ ハバネラ/ 闘牛士の歌/ にぎやかな楽の調べ/花の歌/ 合唱と場面
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
サラサーテ:カルメン幻想曲
ラヴェル:スペイン狂詩曲
ファリャ:『恋は魔術師』より『火祭りの踊り』
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
■BD4
ジルヴェスター・コンサート1998
モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』より序曲/アリア『とうとう嬉しい時が来た〜恋人よここに』
モーツァルト:歌劇『ドン・ジョヴァンニ』よりセレナード『窓辺においで』
モーツァルト:歌劇『魔笛』より二重唱『愛を感じる男の人たちには』
モーツァルト:歌劇『ドン・ジョヴァンニ』〜シャンペンの歌/二重唱『お手をどうぞ』
ビゼー:『アルルの女』組曲より(カリヨン/ファランドール)
ロッシーニ:歌劇『泥棒かささぎ』序曲
ヴェルディ:歌劇『リゴレット』より二重唱『それは心の太陽〜さようなら』/アリア『慕わしい名』/女心の歌
 歌劇『仮面舞踏会』〜アリア『お前こそ心を汚す者』
ベルリオーズ:序曲『ローマの謝肉祭』
チャイコフスキー:歌劇『エフゲニ・オネーギン』〜ポロネーズ/手紙の場『たとえ死ぬことになっても』
ヴェルディ:歌劇『椿姫』より乾杯の歌
■BD5
ジルヴェスター・コンサート1999
ベートーヴェン:交響曲第7番より第4楽章
ドヴォルザーク:交響曲第8番より第4楽章
マーラー:交響曲第5番より第5楽章
ストラヴィンスキー:『火の鳥』より(カスチェイ王の魔の踊り/子守歌/終曲)
ラヴェル:『ダフニスとクロエ』より「全員の踊り」
プロコフィエフ:『アレクサンドル・ネフスキー』より「アレクサンドルのプスコフへの入場」
シェーンベルク:『グレの歌』より「見よ、太陽」
リンケ:『グリグリ』序曲
 『フォリー・ベルジェール』より「行進曲」
 『督促』より「ギャロップ」
 ベルリンの風
トランスラトイル:スポーツ宮殿ワルツ
フィッシャー:スパークリング・シャンペン
ニコライ:『ウィンザーの陽気な女房たち』序曲
コロ:菩提樹の木陰にいる限り
■BD6
ジルヴェスター・コンサート2000
ヴェルディ:「仮面舞踏会」より〈彼女は天を見つめる〉・〈諸君 ウルリカの家で〉・〈見よ この夜に〉・オスカルのカンツォーネ
 「ドン・カルロ」より〈王妃の舞踏会〉
 「リゴレット」より〈あれかこれか〉・女心の歌
 「椿姫」より乾杯の歌・〈花から花へ〉
 「ファルスタッフ」より第1幕第2場/第2幕第2場/第3幕フィナーレ
J・シュトラウス:「仮面舞踏会」によるカドリーユ
■BD7
ジルヴェスター・コンサート2001
バッハ:管弦楽組曲第3番BよりガヴォットT&U
モーツァルト:ディヴェルティメントK.334よりメヌエット
 ピアノと管弦楽のためのロンドK.382
ヴェルディ:「アイーダ」第2幕第1場より若いムーアの奴隷たちの踊り
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第8番ト短調Op.46-8
チャイコフスキー:バレエ「くるみ割り人形」〜花のワルツ
シベリウス:悲しいワルツOp.44
J・シュトラウス:皇帝円舞曲Op.437
コダーイガランタ舞曲
オラシオ・サルガン(ホセ・カルリ編):ア・フエゴ・レント
ゼキーニャ・ジ・アブレウ(アロイジオ・オリヴェイラ編):ティコ・ティコ
J・シュトラウス:ポルカ「雷鳴と電光」
ホセ・カルリ:タンゴ「エル・フィルレテ」
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番
■BD8
ジルヴェスター・コンサート2002
バーンスタイン:ミュージカル『ワンダフル・タウン』より
序曲/クリストファー・ストリート/オハイオ/コンカリング・ニューヨーク/100
通りの抜け道/何と言う無駄/ちょっと恋して/ パス・ザ・フットボール/もの静
かな娘/コンガ!/マイ・ダーリン・アイリーン/スウィング!/イッツ・ラヴ/バレエ・アット・ヴィレッジ・ヴォルテックス/ 音の狂ったラグタイム/リプライズ:イッツ・ラヴ/コンガ!(アンコール)
■BD9
ジルヴェスター・コンサート2004
ベートーヴェン:レオノーレ序曲第3番ハ長調
オルフ:カルミナ・ブラーナ
ヘンデル:「メサイア」より〈ハレルヤ〉
■BD10
ジルヴェスター・コンサート2007
ボロディン:歌劇『イーゴリ公』より『だったん人の踊り』
ボロディン:交響曲第2番ロ短調
ムソルグスキー:歌劇『ホヴァンシチナ』より前奏曲『モスクワ河の夜明け』
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲『展覧会の絵』
ショスタコーヴィチ:バレエ音楽『黄金時代』より舞曲(アンコール)
■BD11
ジルヴェスター・コンサート2008
ガーシュウィン:キューバ序曲
バーバー::弦楽のためのアダージョ
コープランドアメリカの古い歌(船頭の踊り/ちらし/ 遠い昔/ささやかな贈り物/ 私は猫を買ってきた)
ジョン・アダムズ:高速機械で早乗り
ガーシュウィン:『ポーギーとベス』より「サマータイム」「ベス、お前は俺のもの」
ガーシュウィン:パリのアメリカ人
ジェローム・カーン:『ショウ・ボート』より「オールマン・リバー」
スーザ:自由の鐘
■BD12
ジルヴェスター・コンサート2009
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
ショパン:練習曲Op25-1(牧童)、(アンコール)
チャイコフスキー:バレエ『くるみ割り人形』〜第2幕
チャイコフスキー:バレエ『くるみ割り人形』〜第1幕より「雪のワルツ」(アンコール)
■BD13
ジルヴェスター・コンサート2010
ビゼー:『カルメン』からのアリア
ベルリオーズ:『ファウストの劫罰』からのアリア
ベルリオーズ:『ローマの謝肉祭』序曲
ファリャ:『三角帽子』
■BD14
ジルヴェスター・コンサート2011
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ハ長調 Op.46-1
グリーグ:交響的舞曲 Op.64-2
 ピアノ協奏曲イ短調 Op.16
ラヴェル:道化師の朝の歌
R.シュトラウス:『サロメ』より7 つのヴェールの踊り
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』よりカスチェイ一味の凶悪な踊り、子守歌 、フィナーレ
ブラームス:ハンガリー舞曲第1 番ト短調
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ハ長調 Op.72-7(アンコール)
■BD15
ジルヴェスター・コンサート2014
ラモー:『優雅なインドの国々』組曲(アフリカの奴隷たちのための歌/田園舞曲
/太陽礼賛のための歌/未開人のための歌/シャコンヌ)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第2番/第7番
コダーイ『ハーリ・ヤーノシュ』組曲(前奏曲「おとぎ話は始まる」/ウィーンの音楽時計/歌/間奏曲/皇帝と廷臣たちの入場)
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番ト短調
ハチャトゥリアン:『ガイーヌ』〜第8番『レズギンカ』
●特典映像:ドキュメンタリー「メナヘム・プレスラー/私が愛する人生」
■BD16
ジルヴェスター・コンサート2015
シャブリエ:『エトワール』序曲
サン=サーンス:ヴァイオリンと管弦楽のための序奏と
 ロンド・カプリチオーソ イ短調 Op.28
マスネ:オペラ『ル・シッド』より管弦楽小品
ラヴェル:ヴァイオリンと管弦楽のための狂詩曲『ツィガーヌ』
プーランク:バレエ組曲『牝鹿』
ラヴェル:管弦楽のための舞踏詩『ラ・ヴァルス』
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番(アンコール)
■BD17
ジルヴェスター・コンサート2016
カバレフスキー:「コラ・ブルニョン」序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調
ウォルトン:「ファサード」より管弦楽作品(サー・サイモン・ラトルの編曲による組曲形式)
ドヴォルザーク:スラブ舞曲 op. 72より抜粋
カバレフスキー:組曲「道化師」より〈道化師のギャロップ〉
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番ト短調
■BD18
ジルヴェスター・コンサート2017
ドヴォルザーク:序曲『謝肉祭』
ストラヴィンスキー:『ミューズをつかさどるアポロ』より「パ・ド・ドゥ」
R.シュトラウス:管弦楽伴奏歌曲集(東方から訪れた三博士 Op.56-6、献身Op.10-1、明日の朝 Op.27-4、子守歌 Op.41-1、母の自慢 Op.43-2)
バーンスタイン:『オン・ザ・タウン』より3つのダンス・エピソード
 『ホワイトハウス・カンタータ』より「テイク・ケア・オブ・ディス・ハウス」
ショスタコーヴィチ:『黄金時代』組曲
■BD19
ジルヴェスター・コンサート2018
モーツァルト:ピアノ協奏曲第26番『戴冠式』
ラヴェル:スペイン狂詩曲/道化師の朝の歌/:亡き王女のためのパヴァーヌ/ボレロ
ビゼー:『カルメン』組曲第1番(抜粋)
■BD20
ジルヴェスター・コンサート2019
ガーシュウィン:『ガール・クレイジー』序曲
ロジャーズ:『回転木馬』より『もしもあなたを愛したら』
バーンスタイン:『ウエスト・サイド・ストーリー』より『何てきれいなの』
 『ウエスト・サイド・ストーリー』からのシンフォニック・ダンス
ヴァイル:『ヴィーナスの接吻』より『愚かな心』
 『闇の女』より交響的夜想曲(ロバート・ラッセル・ベネット編曲による組曲)
ソンドハイム:『リトル・ナイト・ミュージック』より『ピエロを招き入れて』
アーレン:『オズの魔法使い』より『虹の彼方に』
ガーシュウィン:パリのアメリカ人
ロウ:『マイ・フェア・レディ』より『踊りあかそう』
ワックスマン:『隊長ブーリバ』より『ライド・オブ・コサック』
全て、BPO


■BD1
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)
アンナ・トモワ=シントウ(S)、
アグネス・バルツァ(A)、
ルネ・コロ(T)、
ジョゼ・ヴァン・ダム(Bs)、
ベルリン・ドイツ・オペラcho
収録:1977年12月31日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD2
マキシム・ヴェンゲーロフ(Vn)、
スウェーデン放送cho、
クラウディオ・アバド(指)
収録:1996年12月31日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD3
アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(Ms)、
ロベルト・アラーニャ(T)、
ブリン・ターフェル(Br)、
ヴェロニク・ジャンス(S)、
ステラ・ドゥフェクシス(Ms)
、ミハイル・プレトニョフ(P)、
ギル・シャハム(Vn)、
オルフェオン・ドノスティアラ(合唱団)、
南チロル児童cho、
クラウディオ・アバド(指)
収録:1997年12月31日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD4
ミレッラ・フレーニ(S)、
クリスティーネ・シェーファー(S)、
サイモン・キーンリーサイド(Br)、
マルセロ・アルバレス(T)、
クラウディオ・アバド(指)
収録:1998年12月31日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD5
クラウス・マリア・ブランダウアー(語り:グレの歌)
ベルリン放送cho 、
RIAS室内cho、
クラウディオ・アバド(指)
収録:1999年12月31日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD6
アンドレア・ロスト(S)、
アラン・ティトゥス(Br)、
ラモン・ヴァルガス(T)、
プラハ放送cho、
ラリッサ・ディアドコーヴァ(Ms)、
ステラ・ドゥフェクシス(Ms)、
エンリーコ・ファチーニ(T)、
エリザベス・フュートラル(S)、
ルーチョ・ガッロ(Br)、
マッシモ・ジョルダーノ(T)、
アナトリ・コチェルガ(Bs)、
アンソニー・ミー(T)、
カルメラ・レミージョ(S)、
クラウディオ・アバド(指)
収録:2000年12月31日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD7
ダニエル・バレンボイム(指,P)
収録:2001年12月31日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD8
キム・クリズウェル(ルース) 、
オードラ・マクドナルド(アイリーン)、
トーマス・ハンプソン(ベイカー) 、
ブレント・バレット(レック)、他、
ヨーロピアン・ヴォイセズ、
ウェイン・マーシャル(P)
、サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2002年12月、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD9
サリー・マシューズ(S)、
ローレンス・ブラウンリー(T)、
クリスティアン・ゲルハーヘル(Bs)、
ベルリン放送cho
ベルリン国立大聖堂児童cho、
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2004年12月31日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD10
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2007年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD11
トーマス・クヴァストホフ(Bs-Br)、
ポリーヌ・マレファンヌ(S)、
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2008年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD12
ラン・ラン(P)、
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2009年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD13
エリーナ・ガランチャ(Ms)
、グスターボ・ドゥダメル(指)
収録:2010年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD14
エフゲニー・キーシン(P)、
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2011年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD15
メナヘム・プレスラー(ピアノ:モーツァルト)、
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2014年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
●特典映像
監督:グレーテ・リッファース、字幕:英独仏

■BD16
アンネ=ゾフィー・ムター(Vn)、
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2015年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD17
ダニール・トリフォノフ(P)
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2016年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD18
ジョイス・ディドナート(Ms)、
サー・サイモン・ラトル(指)
収録:2017年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD19
ダニエル・バレンボイム((指)ピアノ)
収録:2018年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

■BD20
ディアナ・ダムラウ(S)、
キリル・ペトレンコ(指)
収録:2019年12月31日ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

画面:1080i Full HD - 16:9 (Disc 1 in 4:3)
音声:PCM Stereo 、 DD 5.1, DTS 5.1
以前DVDボックスとして発売されていましたが、今回は内容を一部変更し、さらにディスク未発売の2つのコンサートが追加されています。 ひとつは、スター・ピアニスト、ラン・ランをソリストに迎えた2009年。曲目は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、チャイコフスキーの『くるみ割り人 形』第2幕と、ロシアものをあまり指揮しないラトルとしては、珍しいプログラムでした。ラン・ランは翌2010年シーズンの「ピアニスト・イン・レジデンス」 にも招かれており、まさに上昇気流乗っている只中。そのラン・ランが登場したラフマニノフのピアノ協奏曲第2番では、ラン・ランの輝かしい音色と正確 なテクニック、派手なパーフォーマンスで大喝采を浴び、後半は、ベルリン・フィルの華麗な演奏技巧とラトルの洗練された音楽作りに魅了された『くるみ 割り人形』。コンサートマスターは、当時入団したばかりの樫本大進が務めています。 もう一つは、2011年のチャイコフスキー国際コンクール優勝以来、若い世代の最も有望なピアニストのひとりとして、聴衆と批評家の熱い支持を集めてい るダニール・トリフォノフ。2016 年のジルヴェスターコンサートが彼にとってのベルリン・フィル・デビューとなりました。今回は、ラフマニノフのピアノ協 奏曲第3番という、「技術的に最も難しいピアノ・コンチェルト」が取り上げられました。トリフォノフの超絶技巧と優れた音楽性が存分に発揮されています。 曲目は、カバレフスキーの「コラ・ブルニョン」序曲、ウォルトンの「ファサード」というサー・サイモン・ラトルならではのひとひねりした選曲が目を引きます。 他にも、歴代の首席指揮者が登場。カラヤン全盛の1977年の「第9」、2000年12月に新世紀の幕開けを祝って行われたアバド指揮の「グラインド・フィナー レ」と題されたコンサート、ラトルは多彩なプログラミングで聴衆を楽しませ、そして最新2019年新首席指揮者キリル・ペトレンコのコンサートまで、忘れ られない貴重な20のコンサートが収録されています。


Treasures
TRT-231(1CDR)
オーマンディ/米COLUMBIAモノラル名演集5〜「英雄の生涯」他
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」*
ユージン・オーマンディ(指)
フィラデルフィアO
ジェイコブ・クラチマルニック(ソロVn)*

録音:1953年12月23日、1954年3月14日*
※音源:英PHILIPS ABL-3228、米COLUMBIA ML-4887*
◎収録時間:63:59
“美くしさと迫力を兼ね備えたオーマンディの音作りの凄さ!”
■音源について
オーマンディは両曲とも4種のセッション録音を遺していますが、「ロメオとジュリエット」は第1回目、「英雄の生涯」は2回目の録音。

R・シュトラウスの作品が持つ色彩感や風格美ほど、オーマンディの音楽性と合致するものはないでしょう。年齢を重ねるごとにリズムの腰は低くなり、性急なテンポを遠ざけたどっしりとしたステレオ再録音盤も大名演ではありますが、このモノラル期の録音は、アグレッシブな表現がたまらなく魅力的。音楽する喜びを思う存分放出する清々しさに溢れ、これまた絶対に無視できません。
 冒頭テーマからリズムは冴え渡り、声部バランスの良さは驚異的。フィラデルフィア管の巧さにも舌を巻きますが、それが尊大な自己アピールとして響かないのは、オーマンディの人間性の表れでしょう。またこの冒頭部では、きちんんと句読点を打つようなフレーズ感の間の取り方がハンガリー出身であることを感じさせ、音楽をフォルム内にカチッと収めるような配慮は、この時期のオーマンディならではの特徴の一つです。
 「英雄の敵」での管楽器の発言の応酬はドキッとするほど生々しく、嘲笑う人間の声そのもの。「英雄の伴侶」はクラチマルニックのソロの素晴らしいこと!スティーヴン・スタリックの前のコンサートマスターだったこの人、独特の妖しさを伴う美音といい、芯のぶれないフレージング感覚といい、相当の名手であることは明らか。彼のソロが聴けるだけでもこの録音の価値が絶大です。「英雄の戦場」は、物凄い迫力にもかかわらず、乱雑さや狂気とは無縁なのは、いかにもオーマンディ。オーマンディと言えば、「比類なき豊麗サウンド」を連想させますが、その根本には生涯変わることのなかった品格が息づいていたことを再認識させます。「英雄の業績」では、後年ますます顕著となるメロウな響きへの志向が顕著で、過去の作品へのオマージュがメランコリックな風情を湛えつつしみじみと語られます。メランコリックであっても音色のハリを失わないの点も要注目。「英雄の隠遁と完成」ではそれが更に大きく開花します。黄昏の象徴とも言えるホルン(8:20)以降も、ヴァイオリン・ソロの陶酔美とも相まって、音像が曇ることなく、希望の光に満ちているのです。この幸福感になぜか目頭が熱くなるのは私だけでしょうか?
 チャイコフスキーは、クレッシェンド時の音の凝縮とソリッド感が印象的。主部第1主題のシンバル追加(ステレオ録音にはなし)や、中間部における最弱音を避けた分厚い響きからキラキラと色彩が溢れ出る様など、ストコフスキー的なテイストが濃厚。聴き手に苦痛を強いるような血なまぐさい表現ではなく、音楽とは耳に心地よいものであるべきというオーマンディの強いこだわりを感じずにはいられませんが、オーマンディが深みに欠ける指揮者と思われがちなのは、まさにその点だと思われます。しかし、自分の感性や趣味に正直で、それに磨きをかけ続けるのが真の芸術家ではないでしょうか?皆がフルトヴェングラーである必要なのないのですから。 【湧々堂】

CPO
CPO-555251(1CD)
NX-B10
カール・ゴルトマルク(1830-1915):交響詩集 第2集
演奏会用序曲「春に」 Op.36*
交響詩「ズリーニィ」 Op.47
序曲「イタリアにて」 Op.49
歌劇「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン」前奏曲
序曲「若き日より」 Op.53
歌劇「冬物語」前奏曲
ファブリース・ボロン(指)
バンベルクSO

録音:2017年5月29日-6月1日*、2019年1月23-26日

※第1集…555160
ハンガリー出身のユダヤ人作曲家ゴルトマルク。ウィーンで学び、一度は故郷に戻るも、再度ウィーンでの活 動を決意、生涯にいくつかの歌劇の他、合唱曲や室内楽を書き上げましたが、交響曲や管弦楽作品の分 野ではそれほど多くの作品を遺すことはありませんでした。代表作の一つに交響曲第1番「田舎の婚礼」が あるものの、1887年に書かれた交響曲第2番はあまり演奏されることはなく、また活動初期の管弦楽作品 のいくつかは紛失しており、現在、ほんの一部が知られるのみという状況です。このアルバムは6曲の管弦楽 作品を収録。1889年作曲の「春に」や1904年の「ズリーニィ」、そして晩年の歌劇「ゲッツ・フォン・ベルリヒ ンゲン」と「冬物語」の前奏曲まで、ハンガリーの民謡風の旋律を随所に用いたドラマティックな作品をファブ リース・ボロンの指揮でお楽しみいただけます。
CPO
CPO-555385(1CD)
NX-B02
ロッシーニ:名序曲集
歌劇「イタリアのトルコ人」序曲
歌劇「ひどい誤解」序曲
歌劇「幸運な間違い」序曲
歌劇「絹のはしご」序曲
歌劇「ブルスキーノ氏」序曲
歌劇「タンクレディ」序曲
歌劇「アルジェのイタリア女」序曲
歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲
歌劇「シジスモンド」序曲
マルク・アンドレーエ(指)
イ・ヴィルトゥオージ・イタリアーニ

録音:2017年11月
ロッシーニのオペラの序曲は、どれも幕が開く前から聴衆を魅了します。オペラ本編で使われるキャッチーな旋 律を織り込みながら、華やかな楽器の掛け合いにより気分を盛り上げ、「ロッシーニ・クレツシェンド」(特定 の楽句を反復しながら音の強さを加え、高音パッセージへと昇り詰めるという独特な書法)を効果的に用 いるという書法からは、ロッシーニのオーケストレーションと和声法の巧みさを窺い知ることができます。このアル バムでは9曲の序曲を、スイスのベテラン指揮者マルク・アンドレーエがイ・ヴィルトゥオージ・イタリアーニを指 揮、熱気と活力溢れる演奏を聴かせます。

Chandos
CHSA-5257(1SACD)
ドリーブ:バレエ組曲集
バレエ 「シルヴィア、またはディアヌのニンフ」 からの組曲#
バレエ 「泉、またはナイラ」 からの組曲
バレエ 「コッペリア、またはエナメルの目を持つ乙女」 からの組曲*
ネーメ・ヤルヴィ(指)、
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO、
シャロン・ラフマン(Vn)#、
ヨゼフ・パツェヴィチ(Cl)*

録音:2019年11月4日−5日、ロイヤル・コンサート・ホール(グラスゴー)
500タイトル近くに及ぶ膨大な、そして多彩な内容のレコーディングという偉大な業績を誇り、2018年の英グラモフォン賞において「生涯功労賞(ライフタイム・アチーヴメント賞)」を受賞したエストニアの巨匠ネーメ・ヤルヴィの2019年新録音。ネーメ・ヤルヴィが1984年〜1988年まで首席指揮者を務め、その後も定期的に録音を継続し、現在は桂冠指揮者を務めるスコットランドの名門、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO(RSNO)を振った、レオ・ドリーブのバレエ組曲集が登場。
その抒情的な旋律、軽妙洒脱な音楽表現によってパリ・歌劇座を華麗に彩り、「フランス・バレエ音楽の父」とも称されるレオ・ドリーブ(1836−1891)の3つバレエ音楽。「シルヴィア」、「泉」(バレエ音楽全体はレオン・ミンクスとの共作だが、ここではドリーブが担当した第2幕からの音楽で構成)、「コッペリア」の3曲をネーメ・ヤルヴィ自らが編集し鮮やかな組曲版を完成。舞台芸術だけでなく、管弦楽組曲や様々な編曲・トランスクリプションとしても長く愛されるドリーブの麗しき音楽を、ネーメ・ヤルヴィの精妙なタクトでお贈りします。
Chandos
CHAN-20169(1CD)

PCHAN-20169(1CD)
国内盤仕様
税込定価
イスラエルの音楽〜ベン=ハイム:交響曲第1番
パウル・ベン=ハイム(1897−1984):ソプラノと管弦楽の為の交響詩 「パン」 Op.17*(世界初録音)
弦楽オーケストラとハープを伴う独奏クラリネットの為の 「田園変奏曲」 Op.31b#
交響曲第1番
オマー・メイア・ウェルバー(指)、
BBCフィルハーモニック、
クラウディア・バラインスキー(S)*、
ジョン・ブラッドベリ(Cl)#

録音:2019年12月16日(交響曲第1番)&2020年3月4日(その他の作品)、メディア・シティUK(サルフォード)
ニックの首席指揮者に就任したイスラエルの若きホープ、オマー・メイア・ウェルバー(オメール・メイル・ウェルバー)とBBCフィルの録音プロジェクトが始動。オマー・メイア・ウェルバーは1981年にイスラエルのベエルシェバで生まれた指揮者&作曲家。2008年から2010年までダニエル・バレンボイムのアシスタントとして活動し、2010年のサイトウ・キネン・フェスティバルでは小澤征爾の代役として歌劇「サロメ」を指揮するなどして頭角を現し、2019/2020年シーズンからBBCフィルハーモニックの首席指揮者という大役に就任。同時にパレルモ・マッシモ劇場(イタリア)の音楽監督、ゼンパーオーパー・ドレスデン(ドレスデン州立歌劇場)(ドイツ)の首席客演指揮者を兼任する、世界でもっとも期待を浴びる若手指揮者の一人です。
ジャナンドレア・ノセダとの「ムジカ・イタリアーナ」、ファンホ・メナとの「ラ・ムジカ・デ・エスパーニャ」など、指揮者の母国の知られざる管弦楽作品を系統的に録音し人気を得てきたBBCフィルハーモニック。これまでの人気に応え、オマー・メイア・ウェルバーとは、イスラエルの音楽を探求する「イスラエルの音楽」シリーズが開幕。記念すべきChandosデビューを飾るのは、ドイツからパレスチナへ移住し、名前もフランケンブルガーからベン=ハイムとヘブライ語風に改め、イスラエルを代表する作曲家の一人となったパウル・ベン=ハイムの音楽。ブックレット解説は、ウェルバーに作曲を教えたイスラエルの作曲家&教師ミヒャエル・ヴォルペ教授です。
国際的に多忙な活動を続けながらも、イスラエルの音楽教育プロジェクトに専念するラーナナ・シンフォニエッタの音楽監督も継続するなど、故郷イスラエルでの音楽活動にも常に情熱を注いできたオマー・メイア・ウェルバーならではの新シリーズにご期待ください!

ALPHA
ALPHA-660(1CD)

NYCX-10172(1CD)
国内盤仕様
税込定価
『ルートヴィヒを探して』〜ベートーヴェン、ジョヴァンニ・ソッリマ、レオ・フェレ
レオ・フェレ(1916-1993):‘Muss es sein? Es muss sein!’(かくあらねばならぬか?かくあるべし!)- ヴァルター・シヴィロッティによるチェロ、弦楽合奏と打楽器のための編曲版、レオ・フェレ自身の語りと共に
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第16番 ヘ長調 Op. 135 (弦楽合奏版)
ジョヴァンニ・ソッリマ(1962-):NOTE SCONTE(隠された音) (弦楽合奏版) より ※
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第14番嬰ハ短調 Op. 131 (弦楽合奏版)

※ NOTE SCONTEのうちCD未収録の下記楽章は、デジタル配信版に収録されています。
・II. Un Canone Allegro カノン アレグロ
・III. Dal Quartetto op.131 di Ludwig van Beethoven Presto
マリオ・ブルネロ (Vc、指揮)
ギドン・クレーメル (Vn、指)
クレメラータ・バルティカ

録音:2019年10月、2011年7月
【国内盤】日本語解説付き
ベートーヴェン生誕250年を記念する、趣向を凝らしたアルバムがまた一つ誕生します。クレーメルとブルネロという二人の名手がタッグを組 み、クレメラータ・バルティカと共に、名作とされる晩年の弦楽四重奏曲を弦楽合奏版で収録したという嬉しいもの。さらにはベートーヴェンに 触発された近年の作品2つを収録し、楽聖の遺産が現代の私たちにどのような影響を与えているかを掘り下げるという、興味深いものです。 アルバムのメインは何と言っても2曲の弦楽四重奏曲。ベートーヴェン最後のまとまった作品である第16番はブルネロの指揮による演奏。そし て第14番はヴァイオリンを担当しながらのクレーメルの指揮となっています。いずれもクレーメルの念頭にはバーンスタインがウィーン・フィルと残 した録音があったようですが、その濃厚な味わいとは違う、クレメラータ・バルティカらしい歌心と生き生きとしたフレージング、見通しの良いサウ ンドが、現在ならではのベートーヴェン像を感じさせる素晴らしい演奏に仕上がっています。 冒頭に収録されているのは、モナコに生まれフランスでシャンソン歌手として活動したレオ・フェレによる作品。革新的な思考を持った彼はベー トーヴェンに深い共感を抱いていたようで、「エグモント」序曲に詞を付けていたり、「コリオラン」序曲を指揮する映像が残っていたりします。こち らに収録された作品は、弦楽四重奏曲 第16番の自筆譜に書きつけられた「かくあらねばならぬか?かくあるべし!」という言葉がモチーフと なったもの。イタリア語でまくしたてるように語られるテキストは、「音楽はどこにあった?それは特別なところではなく、民衆の元にあるべきだ。 ベートーヴェンはストリートにある!」といった内容。フェレ自身がオーケストラを指揮しながらアジる版や、ギターなどによる版がありますが、ここ ではイタリアの作曲家シヴィロッティによる編曲版にフェレの声をかぶせています。 ヴェネツィアの方言で「隠された音」を意味するタイトルのソッリマの作品は、ブルネロの師でありヴェネツィア出身だったイタリアSQの チェリスト、フランコ・ロッシに捧げられたもので、彼が子弟によく語った「楽譜の中に隠された音に注意を向けなさい」がタイトルのモチーフ。 1968年にトリノで刊行された、ベートーヴェンの未出版作品から走り書きまでを網羅した作品目録「ビアモンティ目録」の中からソッリマが見 つけた宝のようなフレーズの数々を元に、チェロ・アンサンブルのために書かれました。ここでは弦楽合奏への編曲版にて収録しています。ベー トーヴェンの発想を詰め込んだような、魅力的な曲想が次々と登場します。

NAXOS
NYCX-55321(1CD)
税込定価
大栗裕(1918-1982):ヴァイオリン協奏曲(1963)
大阪俗謡による幻想曲(1955/1970改訂版)
管弦楽のための神話-天の岩屋戸の物語による(1977管弦楽版)
大阪のわらべうたによる狂詩曲(1979)
高木 和弘(Vn)
下野 竜也(指)
大阪フィルハーモニーSO

録音:2000年8月大阪フィルハーモニー会館
大阪生まれの作曲家大栗裕。商業学校時代に吹奏楽団でホルンを担当して音楽に目覚めた大栗は、東京で本格的にその演奏法を学 び、1950年に関西SO(後の大阪フィルハーモニーSO)に入団。ホルン奏者として活躍すると同時に作曲の修練を続けまし た。彼は東京時代から親交を結んでいた朝比奈隆から励まされ、独自の文化を誇る大阪を音楽で描き出していきます。商人の町として栄 えた大阪ならではの、多弁で濃厚な言語文化と、上方落語や松竹新喜劇といった芸能。そして大阪の蒸し暑い夏を乗り切るための賑やか な夏祭り・・・これらが作用して生まれた大栗の作品は、まさに「大阪のバルトーク」と呼びたくなるほどの独自性を備え、聴き手に強く訴えかけ てきます。1997年から2年間、朝比奈隆の下で大阪フィルの指揮研究員を務め、大栗=朝比奈直系の音楽を継承する指揮者下野竜 也と大阪フィルの演奏で。 ※解説、演奏者プロフィールは既発売商品[8.555321J]のブックレットから転載となります。

Ars Produktion
ARS-38253(1SACD)
弦楽オーケストラのための作品集
アレンスキー:チャイコフスキーの主題による変奏曲
ヒンデミット:弦楽オーケストラのための5つの小品 op.44-4
シュレーカー:弦楽オーケストラのための間奏曲 Op.8、
 弦楽オーケストラのためのスケルツォ
メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第10番 ロ短調
ルーベン・ガザリアン&インゴルシュタット・グルジア室内O

録音:2017年9月
インゴルシュタット・グルジア室内Oの芸術監督ルーベン・ガザリアンによるオーケストラ・アルバム第3弾。本アルバムでは、弦楽オーケストラのレパートリーとして人気の高いアレンスキーの「チャイコフスキーの主題による変奏曲」から、メンデルスゾーンが10代の時に作曲した初期の名作「弦楽のための交響曲第10番」まで、弦楽のために書かれた充実度の高い作品を集めています。これらの編成に興味のある方にとってはとりわけ嬉しいプログラムといえるでしょう。

Avie
AV-2434(1CD)
アンナ・クライン:神話集
仮面舞踏会(世界初録音)*
真夜中の時間#/女仕立屋+
ナイト・フェリー#/<<巻き戻し<< **
ジェニファー・コー(ソロ・ヴァイオリン)+、
アイリーン・バックリー(ヴォイス)+、
マリン・オールソップ(指)*、
サカリ・オラモ(指)#+、
アンドルー・リットン(指)#、
アンドレ・デ・リッダー(指)**

録音:2012年、2013年、2016年、2018年
1980年ロンドン生まれのアンナ・クラインは、2015年にグラミー賞の現代クラシック作曲家賞にノミネートしたアコースティックおよびエレクトロ・アコースティック音楽の作曲家。世界中の最先端の振付家、ビジュアル・アーティスト、映画製作者、ミュージシャンとのコラボレーションを行い、2010年〜2015年まではリッカルド・ムーティの下でシカゴSOのコンポーザー・イン・レジデンスを務め、その後も、ボルティモアSO、イル・ド・フランス国立O、バークリーSOの作曲家を歴任。2020年からはスコットランド室内Oのアソシエイト・コンポーザーに就任。チェロと管弦楽のための「ダンス」はインバル・セゲフによって世界初録音され、英グラモフォン誌によって「エディターズ・チョイス」に選ばれています。
アンナ・クラインの「神話集(Mythologies)」は、2005年〜2015年にわたって書かれ、BBCラジオ3で放送されてきたバービカン・ホールとロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ録音。マリン・オールソップ、サカリ・オラモ、アンドルー・リットン、アンドレ・デ・リッダーといった4人の名指揮者がそれぞれBBCSOを振っており、歴史的なスタイルから新しい音楽への変容、エレクトロ・アコースティック音楽のバックグラウンドと詩、ビジュアルアート、ビデオグラフィーなど様々なマルチメディアとのコラボレーションで培ってきたアンナ・クラインの豊かな魅力が凝縮された作品です。

CAvi
85-53007(1CD)
ボーン・トゥ・プレイ〜ガーシュウィン
パキート・デリベラ(ダニエル・フレイバーグ編):ブラジリアン・ファンタジーよりCorcovado、Doce di coco、Um a zero
ガーシュウィン:セカンド・ラプソディ
パキート・デリベラ:象と道化師
ガーシュウィン:「ストライク・アップ・ザ・バンド」序曲、
 「ガール・クレイジー」序曲、
 「オブ・ジー・アイ・シング」序曲、
 ラプソディ・イン・ブルー
ウェイン・マーシャル(指,P)&ケルン放送O、
パキート・デリベラ(Cl)、
アンディ・マイルズ(Sax)、
オマール・ロドリゲス・カルボ (Cb)、
ローランド・ヴィラロン(パーカッション)、
ダニエル・フレイバーグ(P)

録音:2015−2019年、クラウス・フォン・ビスマルク・ザール(ドイツ、ケルン)
2014年からケルン放送Oの首席指揮者を務め、2020年で契約終了となるイギリスの指揮者、ウェイン・マーシャル。十八番のガーシュウィンをメインとしたケルン放送Oとの6年間の記録がリリース!ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」、「セカンド・ラプソディ」ではマーシャル自身がピアノを担当、カルロス・ジョビンの名曲「コルコバード」などのアレンジをベースとしたパキート・デリベラの「ブラジリアン・ファンタジー」では、サックスやクラリネットの名プレイヤーであるデリベラ自身がクラリネットで参加するなど、聴きどころたっぷりの1枚です。

KAIROS
0015045KAI(1CD)
ヴィキンタス・バルタカス(1972-):ウロボロス
リフト・トゥ・ドバイ(2009)(アンサンブルとエレクトロニクスのための)#/スモーキー・アーノルド(2015)(フルート、クラリネット、ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための)+/ウロボロス-ツィクルス(2004-2005)(ソプラノ、アンサンブルとエレクトロニクスのための)*
レンサンブル・ヴィリニュス#、
ヴィキンタス・バルタカス(指)#、
ヘト・コレクティーフ+、リタ・バルタ(S)*、
クラングフォルム・ウィーン*、
ヨハネス・カリツケ(指)*

録音:2005年、2015年、2016年
2016年リリースのKAIROSレーベルデビュー作が大きな成功を収めたリトアニアの現代音楽作曲家、ヴィキンタス・バルタカス(1972-)の第2作!
ウロボロスは、蛇や竜が自らの尻尾を飲み込み、絶えず自己を創造し、円を形成している古代のシンボルで、しばしば自己変革や循環性を表すとされています。本アルバムに収録されたバルタカスのアンサンブル作品も、リサイクル、リユース、あるいは「発見」された音楽素材をベースに作曲されています。リタ・バルタ、ヨハネス・カリツケら、バルタカス作品の支持者たちによる理想的な演奏です。

Forgotten Records
fr-1697(1CDR)
アンセルメのモーツァルト
セレナーデ第10番「グラン・パルティータ」*
交響曲第38番二長調 K.504 「プラハ」#
エルネスト・アンセルメ(指)
スイス・ロマンドO

録音:1955年5月* 、1947年7月4日#
※音源:Decca LXT 5121*、LXT 2614 #他

CD ACCORD
ACD-271(1CD)
NX-C01
弦楽のための作品集
ドビュッシー:弦楽四重奏曲(ヨーゼフ・スヴェンセンによる弦楽合奏編)
チャイコフスキー:弦楽セレナード
ヨーゼフ・スヴェンセン(指)
NFMレオポルディヌムO

録音:2019年1月9-10日
ドビュッシーとチャイコフスキー。この対照的な作風を持つ2人の作曲家の作品を「同じコインの両面」と表現す る指揮者ヨーゼフ・スヴェンセン。彼は2人の作品を並べ、その特性と共通性を探っていきます。モーツァルトを 含む古典派の作品を敬愛し、美しい旋律を紡ぎ出したチャイコフスキーの「弦楽のためのセレナード」、旋律だ けではなく、新しい響きを模索したドビュッシーの弦楽四重奏曲。同じ19世紀後半に書き上げられながらも、 全く違った様相を持つ音楽を改めてじっくりと聴いてみてください。ドビュッシーの弦楽四重奏曲は、スヴェンセン の手によって弦楽合奏版に拡大され、更なる色彩と広いダイナミック・レンジが与えられています。

IBS CLASSICAL
IBS-112020(1CD)
現代スペインの管弦楽曲集
イグマール・アルデレーテ・アコスタ(1969-): Bailando con Arcos 踊りと弓
ルベン・ホルダン:Alzheimer アルツハイマー
フアン・デ・ディオス・ガルシア・アギレラ(1959-): Abisal アビサル
ラケル・ロドリゲス:Espiral 螺旋
モニカ・カルデナス:Influence インフルエンス
ホセ・ハビラ・デルガード:No Questions 質問なし
アウクシ・ベルモンテ(S)
ホセ・ルイス・モラーニョ(Vn独奏)
ノラ・プラット(Vc独奏)
アレハンドロ・ムニョス(指)
カメラータ・ガラ

録音:2019年9月7-9日
世界初録音
現代スペインの管弦楽作品集。何世紀にもわたり西洋音楽が辿ってきた表現方法に加え、スペイン伝統音 楽とラテンアメリカ音楽の融合作品や、ミニマリズム、民謡、抽象的な表現音楽などさまざまな作風が入り乱 れる現代の音楽のサンプルとも言える6つの作品を収録。ヴィラ=ロボスを思わせるむせかえるような弦の響き が魅力的な「踊りと弓」、郷愁に満ちた旋律が全体を覆うガルシアの詩による「アルツハイマー」、虫の羽音の ような空虚な弦の音で終始する「アビサル」、いつ果てるとも知れぬ永続的な弦の動きの中に様々な事象を 封じ込めた「螺旋」、ハバネラのリズムを効果的に用い、親しみやすい旋律に溢れた「インフルエンス」、アルバ ム中、最も神秘的で難解な内容を持つ「質問なし」。 これらをスペイン全土で100回以上のコンサートと行ってきた弦楽アンサンブル、カメラータ・ガラが演奏してい ます。今日の音楽シーンの縮図とも言える興味深いアルバムです。

SOMM
ARIADNE-5009(1CD)
NX-B04
偉大なる映画音楽集 第2集
1. 『新スタートレック』(ジェリー・ゴールドスミス) メイン・タイトル
2. 『007は二度死ぬ』(ジョン・バリー/イアン・サザーランド編) メイン・タイトル
3. 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(ジョン・ウィリアムズ) メイン・タイトル
4. 『ミッション』(エンニオ・モリコーネ) ガブリエルのオーボエ
5. 『鷲は舞いおりた』(ラロ・シフリン/イアン・サザーランド編) メイン・タイトルと愛のテーマ
6. 『シー・ホーク』(エーリヒ・コルンゴルト) メイン・タイトル
7. 『地中海事件』(コール・ポーター/ジョン・ランチベリー編) タイトル・ミュージック
8. 『パリの恋人』(ジョージ・ガーシュウィン) 序曲
9. 『フィニアンの虹』(バートン・レーン) プレリュード(メイン・タイトル)
10. 『青きダニューヴの夢』(ロバート・シュトルツ/チャールズ・プレヴィン編) 行進曲
11. 『旅愁』(クルト・ワイル/イアン・サザーランド編) セプテンバー・ソング
12. 『ソウ・ロング・アット・ザ・フェア』(ベンジャミン・フランケル) キャリッジ・アンド・ペア
13. 『みじかくも美しく燃え』(W.A.モーツァルト) ピアノ協奏曲第21番ハ長調〜アンダンテ
14. 『リチャード三世』(ウィリアム・ウォルトン) プレリュード
15. 『ヘンリー五世』(ウォルトン)パッサカリア/ファルスタッフの死
16. 『ヘンリー五世』(ウォルトン)彼女の唇に触れて分かれなん
17. 『アラビアのロレンス』(モーリス・ジャール) メイン・テーマ
イアン・サザーランド(指)
フィルハーモニック・プロムナードO

録音:1988-89年 ライヴ録音
1994-95年 スタジオ録音
スコットランド生まれのアレンジャー兼指揮者イアン・サザーランド&フィルハーモニック・プロムナード管弦楽 団による、楽しい映画音楽集の第2集。美しくドラマティックなオーケストラ・サウンドが、聴き手をハリウッド の黄金時代へと誘います。映画音楽の分野でも有名なコルンゴルトや、クルト・ワイル、ガーシュウィンや ポーターから、ジョン・ウィリアムズにモーリス・ジャール、そしてモリコーネの作品までを網羅。『新スタートレッ ク』や『007は二度死ぬ』から、モーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番」が印象的に使われた『みじかくも美 しく燃え』などの名画からセレクトされています。もちろんイギリスのレーベルらしく、シェイクスピアの『リチャー ド三世』と『ヘンリー五世』のウォルトン作曲のエキサイティングなテーマも収録。

Chandos
CHAN-20148(1CD)
エリック・コーツ:管弦楽作品集 Vol.2
行進曲 「ロンドン橋」
管弦楽のための幻想曲 「わがままな巨人」
小ワルツ 「森のニンフ」
バレエ音楽 「魔法の庭」
セレナーデ 「フォー・ユア・ディライト」
組曲 「夏の日々」
ワルツ・ロマンス 「気だるい夜」
行進曲 「全労働者諸君」
ジョン・ウィルソン(指)、
BBCフィルハーモニック

録音:2019年11月14日−15日、メディア・シティUK(サルフォード)
指揮者、編曲家、そしてライト・ミュージックやアメリカ音楽のスペシャリストとして活躍し、Chandosではリチャード・ロドニー・ベネット、コープランドなどのアルバムを精力的に録音してきたジョン・ウィルソン。コルンゴルト「交響曲嬰ヘ調 Op.40」(CHSA5220)で「BBCミュージック・マガジン賞2020」の管弦楽部門賞を受賞し、レスピーギの「ローマ三部作(CHSA5261)」の録音でも絶大な評価を得ています。
英国のライト・ミュージックの全盛期を代表するコンポーザー=コンダクター、エリック・コーツ(1886−1957)の管弦楽作品集。第2巻は、コーツがクイーンズ・ホール・オーケストラの首席ヴィオラ奏者を解任された直後の1919年に初演され大ヒットし、1926年に録音された音盤は、エルガーが「ディスクが擦り切れるほど再生した」とコーツに伝えたという名曲、組曲「夏の日々(サマー・デイズ)」を始め、オスカー・ワイルドの童話に基づく「わがままな巨人」、スウェーデンの放送局に委嘱された「魔法の庭(エンチャンテッド・ガーデン)」などの代表作を収録。最後に収録された「全労働者諸君(コーリング・オール・ワーカーズ)」は、BBCのラジオ番組「Music While You Work」のテーマ曲として採用され、27年間毎日2回ずつ放送されたという、もっとも有名なコーツの作品です。
初期にはアーサー・サリヴァンやエドワード・ジャーマンの影響を受け、ジャズやダンス・バンドの要素を取り入れながら独自に進化していったエリック・コーツの音楽。かつてASVのライト・クラシック・シリーズ「White Line」でも2つのコーツ・アルバムを録音していたスペシャリスト、ジョン・ウィルソンの巧みな指揮で彩ります。

Sterling
CDS-10862(1CDR)
オーレ・オルセン(1850−1927):管弦楽作品集
交響詩 「アスゴールの騎行」 Op.10
交響曲ト長調 Op.5/弦楽オーケストラのための組曲Op.60
テリエ・ミケルソン(指)、
ラトヴィア国立SO

録音:2009年7月28日−29日
ヨーロッパ諸国の知られざる管弦楽作品の発掘を続けるスウェーデンのレーベル" スターリング(Sterling)"が贈る、グリーグと同世代の作曲家、オーレ・オルセンの管弦楽作品集が新装再発売。
ノルウェーのトロンヘイムではリンデマン、ライプツィヒではダヴィッドやライネッケらに作曲を師事したオルセンは、今でこそグリーグの陰に隠れてしまっているものの、存命当時はノルウェー国民楽派を代表する作曲家の1人として名声を築いた音楽家です。祖国ノルウェーの旋律を採り入れ、どこかドイツ的な雰囲気を漂わせるオルセンの美しく格調高きオーケストラ作品、中でも「交響曲」の第3楽章(アンダンテ)の優美で流麗な旋律は、歴史に埋もれさせたままではあまりにも惜しい。アルネスの交響曲集でも好演を聴かせてくれたミケルソン&ラトヴィア国立響の演奏によって、オルセンの音楽が再評価への新たな1歩を踏み出す。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
※2010年にリリースされていたSACD盤は廃盤となり、品番・バーコードは同じままCD-R盤として再発売いたします。

LSO Live
LSO-0821(1SACD)
ロトのラヴェル&ドビュッシー
ラヴェル:スペイン狂詩曲
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲*
 交響詩「海」#
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
lLSO

録音:2019年4月25日、2018年1月25日*、3月38日# バービカン・ホール(ライヴ)
今や世界で最も注目を集める指揮者の筆頭であるフランソワ=グザヴィエ・ロト。彼が首席客演指揮者の任にあるロンドンSOとの最新アルバムが登場します。曲はラヴェルとドビュッシー。見たことのあるようなプログラムですが、ドビュッシーの「海」と「牧神の午後への前奏曲」はレ・シエクルとのピリオド楽器演奏で、モダン・オケとは初めてとなります。さらにラヴェルの「スペイン狂詩曲」は初レパートリーなのも大歓迎。
シエクルとのドビュッシーも解釈と音色で話題となりましたが、今回は世界屈指の超絶的高性能オーケストラであるロンドンSOのため、ロトの意図がさらに理想的な形で実現しています。「牧神の午後への前奏曲」では首席フルート奏者ギャレス・デイヴィスの柔らかく七変化する音世界に酔わされます。弦楽の弱音の美しさも絶品で、SACDによる高音質録音の効果が光ります。
注目はラヴェルの「スペイン狂詩曲」。ロトのラヴェルはいずれも絶品ですが、これも期待にたがわぬ出来で、魔術的なオーケストレーションがロンドンSOの名人芸で極彩色の絵巻となっています。さらにロトならではの解釈とエネルギーでスペイン的な妖しさと情熱も放ち、一期一会の驚異の名演となりました。ますます絶好調のロト、ご期待下さい。 (Ki)

BIS
BISSA-2463(1SACD)
(1)モーツァルト:セレナード第10番変ロ長調「グラン・パルティータ」 K.361/370a
(2)ベートーヴェン:モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 ハ長調 WoO.28
(1)アレクセイ・オグリンチュク(オーボエ&指揮)、
ロイヤル・コンセルトヘボウOの管楽メンバー
(2)アレクセイ・オグリンチュク(Ob)
ニコリーネ・アルト(Ob)、
ミリアム・パストール・ブルゴス(コーラングレ)

録音:2019年3月&4月/コンセルトヘボウ内クライネ・ザール(アムステルダム、オランダ)
ロイヤル・コンセルトヘボウOの首席オーボエ奏者アレクセイ・オグリンチュク。BISレーベルより積極的なリリースが続 いておりますが、当アルバムではモーツァルト『グラン・パルティータ』とベートーヴェンの『モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」の 主題による変奏曲』を収録しました。
全7楽章構成の大曲『グラン・パルティータ』は有名作ながらも名手揃いでないと演奏できないため、この新録音は大歓迎と言えます。近年指揮活動で も着実なキャリアを積むオグリンチュクですが、やはり室内楽アンサンブルは絶品の一言に尽きます。気心の知れたRCOの管楽メンバーと共に音楽の対話 を楽しみながら大作に挑みました。
カップリングは今年(2020年)に生誕250周年を迎えたベートーヴェンの『モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」の主題による変奏曲』 です。2本のオーボエとコーラングレというユニークな構成の三重奏曲はベートーヴェンの20代後半の作品。ベートーヴェンの語法で書かれたモーツァルトも 実に聴きものです。 (Ki)

Linn
CKD-609(1CD)
NX-B09

NYCX-10170(1CD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 (ユゼフ・コフレルによる室内オーケストラ編) トレヴァー・ピノック(指)
ロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック・ソロイスツ・アンサンブル
ゲスト:トロント王立音楽院グレン・グールド校のメンバー

録音:2019年3月22-23日 スネイプ・モルティングス、ブリテン・スタジオ、UK
【国内盤】日本語解説付き
今や「ピノックのオケ」の感があるロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック・ソロイスツ・アンサンブルとの最新盤は、従来のマーラーやブ ルックナーの交響曲など大編成作品を「凝縮して切り詰める」路線とは逆に、バッハの鍵盤作品を室内オケに「肉付けして拡張した」もの。編 曲者のユゼフ・コフレル(1896-1944)はストルィー(当時はオーストラリア=ハンガリー帝国領、現在はウクライナ領)に生まれ、ウィーンでワイ ンガルトナーらに学び、後にポーランドで十二音技法の先駆的作曲家として活動しましたが、1941年にナチスに捉えられ、1944年に家族 と共にホロコーストの犠牲となったとみられています。この編曲はヘルマン・シェルヘンの遺品の中から1994年になって発見されました。 チェンバロ奏者としてバッハの原曲を録音しているピノックは、この編曲にコフレルからバッハに対する心からの敬意と愛情を感じたと言います。 目指したのは、バロック風ではなく編曲当時の中欧の様式での演奏。合宿とウィグモア・ホールでのコンサートを経て臨んだ若き演奏家たち は、生き生きしたリズムに乗って明晰な対位法の綾を織りあげています。編曲当時の中欧にはナチスの軍靴が響き、コフレルにも悲劇的な 運命が訪れるのですが、その予感を感じさせない晴朗な響きは実に楽しい聴きものであり、それと知って聞けば不思議な感慨を残すことで しょう。
※この編曲版では第6変奏と第7変奏の入れ替えが行われており、第7変奏が「2度のカノン」(通常の第6変奏)となっております。編成: 弦五部(4/4/3/3/1)、 フルート、オーボエ、コールアングレ、ファゴット 各1当盤での演奏時間:79分38秒。

HUNGAROTON
HCD-32850(1CD)
モーツァルト:セレナード第7番ニ長調 K.250/248b「ハフナー・セレナード」
セレナード第6番ニ長調K.239「セレナータ・ノットゥルナ」
カペラ・サヴァリア(オリジナル楽器使用 a'=430Hz)、
ジョルト・カッロー(Vn)、
ニコラス・マギーガン(指)

録音:2019年/バルトーク・コンサート・ホール(ソンバトヘイ、ハンガリー)
ハンガリーを代表するオリジナル楽器のアンサンブル、カペラ・サヴァリア。モーツァルトの第2弾はセレナードです。
当団はハンガリー最古の都市ソンバトヘイに1981年に設立され、ハンガリーにおいて常設のオリジナル楽器アンサンブルとして最も歴史のある団体です。 フンガロトン・レーベルを中心に数多くのレコーディングをリリースし、幾度もハンガリーの「レコード・オブ・ザ・イヤー」に選出されるなど、高水準の演 奏には定評があります。これまでにハイドンのヴァイオリン協奏曲集(HCD 32771)、バッハのブランデンブルク協奏曲(HCD 32786)、バッハの ヴァイオリン協奏曲集(HCD 32749)、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集(HCD 32729)、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲集(HCD 32761/62) などがリリースされています。
指揮を務めるのはニコラス・マギーガンです。マギーガンは極めて端正でこのモーツァルトのセレナードでも非常に見通しのよいクリアな演奏を披露してお ります。 (Ki)

ALBANY
TROY-1823(1CD)
(1)ゴッドフリー・ウィンハム(1934-1975):管弦楽のためのソナタ
(2)ゴッドフリー・ウィンハム:管弦楽のためのコンポジション
(3)ロジャー・セッションズ(1896-1985):ピアノ協奏曲
ジョエル・スーベン(指)
(1)(2)オーケストラ・オヴ・ザ・ウェスト
(3)ポーランド国立RSO
(3)バリー・デイヴィッド・サルウェン(P)

録音:(1)(2)2018年、(3)1995年
※ゴッドフリート・ウィンハムはイギリス出身。管弦楽のためのソナタは調性で書かれた 牧歌風の美しい曲だが、対する管弦楽のコンポジションは 12 音技法および自由な無調 で書かれた厳しい作品。アメリカ東海岸のアカデミズムを代表する作曲家セッションズの ピアノ協奏曲も 12 音技法と自由な無調で書かれた秀作。いずれも珍しい作品で貴重な 録音。
ALBANY
TROY-1822(1CD)
カート・カチョッポ(b.1951)作品集
(1)「武装と危険」(ロム・アルメの主題による幻想的変奏曲)
(2)「古代ギリシャ神話の女性」〜ルイジ・セラントラの詩による7 つの無伴奏モテット
(3)交響曲第3番「トスカーナ・フォリオ」
(1)エマヌエル・アーシウリ(P)
(2)ネイサン・ズリンガー(指)ヴィヴァ・ヴォーチェ・シンガース
(3)カロリン・ジレット(イングリッシュHr)
メルヴィン・チェン(Vn)
ジェームズ・ロス(指)イェールSO

録音:1991/2019-2020年
カチョッポはシシリア人を先祖に持つアメリカの作曲家。レオン・カーシュナー、イワン・チェ レプニン、ジョージ・ロックバーグら、それぞれ作風が大きく異なる作曲家に師事。ピアノ曲「武 装と危険」はルネサンス音楽でおなじみの「ミサ・ロム・アルメ」の主題による自由な変奏曲でモ ダンな和声とジャズ風なリズムが楽しい。無伴奏混声合唱曲「古代ギリシャ神話の女性」もジャ ズや近代フランス音楽に由来すると思われる洒落たハーモニーが美しい佳品。交響曲第 3 番はコープランドらの系譜に繋がる調性的でフォルクロアな旋律に溢れた親しみ易い作品。

Ars Musici
ARS-232183(1CD)
ヤナーチェク:ラシュスコ舞曲集
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
ヴァルター・ヴェラー(指)、
バーゼルSO

録音:1993年1月27日−28日
ウィーンPOのコンサートマスター、同楽員と結成したヴェラーSQのリーダーとしても活躍したオーストリア出身の指揮者、ヴァルター・ヴェラーが振るヤナーチェク&バルトーク。ヴェラーは1966年に指揮者として活動を始め、ロイヤル・リヴァプール・フィル、ロイヤル・フィル、スコティッシュ・ナショナル管など、イギリスを代表するオーケストラの首席指揮者を歴任しています。本盤は、旧バーゼルSOを指揮した90年代の録音。

Indesens
INDE-078(1CD)
アメリカン・クラシックス
ドルリュー:アメリカの夜
コープランド静かな都会(原典版再構成)
コープランドクラリネット協奏曲
バーバー:弦楽のためのアダージョ
バーンスタイン:クラリネットとピアノのためのソナタ
コープランド静かな都会(第2稿)
バーンスタイン:ライフィに捧ぐロンド
バーンスタイン:前奏曲、フーガとリフ
アイヴズ:答えのない問い
エリック・オービエ(Tp)、
セバスティアン・ビヤール(指)、
ギャルド・レピュブリケーヌO、
クロード・シュニツレール(指)、
ブルターニュSO、
フィリップ・ベルロー(Cl)、
フィリップ・キュペール(Cl)、
ローラン・ワグシャル(P)、
ニコラ・プロスト(Sax)、
クリステル・シェジ(イングリッシュ・ホルン)、
アンジェリーヌ・ポンドペル(P)、
ファブリス・コラ(指)、
パリ・ライト・バンド

録音:1992年−2015年
エリック・オービエやフィリップ・キュペール、二コラ・プロスト、ローラン・ワグシャルなど、フランスの名手たちによるアメリカ作品のオムニバス・プログラム。
オムニバスといってもそのラインアップは豪華の一言!バーバーやバーンスタイン、コープランド、アイヴズ、ドルリューの傑作たちを、凄腕の管楽器奏者たちが奏でた、まさに「アメリカのパリ人」的なコンセプトのアルバムです。

TOCCATA
TOCC-0557(1CD)
NX-B03
モシュコフスキ(1854-1925):管弦楽作品集 第2集
管弦楽のための第2組曲 Op.47(1890)#
管弦楽のための第3組曲 Op.79(1908)*
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ヤクブ・ハウファ(Vn)
ズサンナ・エルステル(Hp)
ダミアン・ショヴロンスキ(Org)
イアン・ホブソン(指)

録音:2019年11月12-13日,11月4日、2019年11月5-7日
世界初録音#、デジタルによる世界初録音*
ユダヤ系ポーランド人のモーリッツ・モシュコフスキは、生前ピアニストとして高い名声を誇ったためか、現在ではピ アノ曲の作曲家として知られています。しかし、彼が遺したのはそれだけではありません。ヴァイオリン曲や管弦楽 曲、オペラなどの大規模な作品が数多く目録に載っていますが、残念ながら1世紀以上、ほとんど演奏されるこ とはありませんでした。モシュコフスキの管弦楽作品を現代によみがえらせる当シリーズ第1集では大規模な交 響詩「ジャンヌ・ダルク」をご紹介しましたが、この第2集では2つの「管弦楽のための組曲」をお楽しみいただけま す。「サロン風」とも言われるモシュコフスキの作風が活かされた、上品で華麗な曲調による小品が次々と現れる 楽しい組曲を、シンフォニア・ヴァルソヴィアの巧みな演奏で。

Linn
CKD-640(1CD)
★NX-B09
R.シュトラウス:作品集
交響詩「ドン・ファン」
6つの歌 Op. 68
交響詩「死と変容」
ルイーズ・オルダー (S)
ロビン・ティチアーティ(指)
ベルリン・ドイツSO

録音:2019年11月5-8日 イエス・キリスト教会、ベルリン
2019年の来日公演が大きな成功を収めたロビン・ティチアーティとベルリン・ドイツSOにとって、初めてのR・シュトラウス・アルバ ム。ティチアーティのR.シュトラウスといえば、2014年グラインドボーンでの「ばらの騎士」(OA1170D/OABD7168D)での演奏が高い評価を 得ていますので、管弦楽作品のリリースは今回が初めてというのも少し意外なところ。オープニングを飾る来日公演でも披露された「ドン・ファ ン」では、勢いで押すことなく細部を丁寧に歌い上げ、作品の美しい側面をたっぷりと聴かせています。「6つの歌」では、近年急速にその評価 を上げているルイーズ・オルダーを起用。2017年のカーディフ国際コンクールでジョーン・サザーランド聴衆賞を獲得、2019年にはジョン・エリ オット・ガーディナー指揮によるヘンデルの「セメレ」でタイトルロールを歌ったことでも話題となりました。「若手のリリック・ソプラノの中でも最も輝 かしい声」(The Arts Desk)、「きらめくように美しい声」(The Gramophone)と評され、バロック、古典派から後期ロマン派までを驚 異的な表現力で聴かせる彼女の魅力を存分に引き出しています。「ドン・ファン」とほぼ同時期に書かれ、二十代前半の若きR.シュトラウスを 代表する作品の一つ「死と変容」では、目まぐるしく変化する曲想をそれぞれ見事に捉え、色彩感豊かに聴かせました。オーケストラを細やか にコントロールし、このように官能的な音楽を作り上げるティチアーティもまだ三十代。早熟の作曲者に深い共感を持って作り上げたアルバムで す。
Linn
CKD-635(1SACD)
NX-C02
三善晃へのトリビュート〜マリンバ作品集
三善晃(1933-2013): 組曲『会話』 (1962)
トルス III (1968)
リップル (1999)
マリンバと弦楽合奏のための協奏曲 (2001)*
六つの練習前奏曲 (1969)
加藤訓子 (マリンバ)
スコティッシュ・アンサンブル*

録音:2018年5月1、2日 相模湖交流センター、2018年7月8、9日 RSNOセンター、グラスゴー*
※日本語解説付(三善晃、加藤訓子)
加藤訓子×LINN RECORDS10周年記念盤。加藤訓子が学んだ桐朋学園の学長を長年務めていた三善晃のレガシーを世界に広めた いという、彼女の堅い意志で制作されたアルバムです。収録しているのはマリンバのソロのための全作品と、スコティッシュ・アンサンブルとの共 演による協奏曲。彼女の思いが結実した、高い緊張感の中にも「うた」を強く感じさせる素晴らしい演奏となっています。LINN RECORDS から邦人作曲家の作品集がリリースされるのは今回が初めて。日本国内流通分のみSACDハイブリッド仕様(海外は通常CDのみ)となり、 定評の高品質録音を最大限お楽しみいただけます。さらに、加藤訓子によるプロジェクトの解説と、三善晃自身の言葉を引用した作品解 説を日本語で添付いたします。加藤訓子の演奏活動の新展開ともいえる、重要アルバムの登場です。
「我が国を代表する作曲家三善晃氏を偲び、残された素晴らしい作品を世界の多くの人々に届けることができたらという思いで、このアルバ ムの一曲一曲を丁寧にしあげた。」 ―― 加藤訓子

NAXOS/日本人作品
NYCX-55975(1CD)
税込定価
芥川也寸志(1925-1989):オーケストラのためのラプソディ
オーケストラのためのラプソディ(1971)
エローラ交響曲(1958)
交響三章(1948)
湯浅 卓雄(指)
ニュージーランドSO

録音:2002年1月29-31日
※解説、演奏者プロフィールは既発売商品[8.555975J]のブックレットから転載となります。
作家・芥川龍之介の三男として生まれるも、2歳の時に父を失った芥川也寸志。父が遺したSPレコードの中からストラヴィンスキーの「火の 鳥」と「ペトルーシュカ」を愛聴して育ち、中学生の時に作曲家を志しました。まず橋本國彦に師事しその才能を開花させたのち、伊福部昭 に師事して強い影響を受け、その野性味あふれる作風を手に入れることとなります。最初期の作品「交響三章」(1948)は、憧れの地で あるソ連(当時)に持参して大作曲家達の目に止まり、当地で出版されるという快挙を成し遂げた記念作。その10年後の作品「エローラ交 響曲」ではかつての叙情性は影をひそめ、鈍く暗いクラスター的な不協和音と、随所で起こる爆発的な音響の効果が特徴的です。1971年 の「オーケストラのためのラプソディ」は打楽器を多用しており、作曲家自身が「魔法使いが小さな魔法の杖を振り回す音楽」と呼んだという、 せわしない音型が全曲にわたって支配し巨大な咆哮で終わります。 片山杜秀氏によるオリジナル解説も読みごたえ充分です。
NAXOS/日本人作品
NYCX-57693(1CD)
税込定価
黛敏郎(1929-1997):バレエ音楽「舞楽」/曼荼羅交響曲 他
シンフォニック・ムード(1950)…世界初録音
バレエ音楽「舞楽」(1962)
曼荼羅交響曲(1960)
ルンバ・ラプソディ(1948)…世界初録音
湯浅 卓雄(指)
ニュージーランドSO

録音:2004年8月23-25日
※解説、演奏者プロフィールは既発売商品[8.557693J]のブックレットから転載となります。
第二次世界大戦後の日本作曲界を代表する音楽家の一人、黛敏郎。彼は日本国内で約250本もの映画音楽を担当しただけではな く、ハリウッドに進出し、ジョン・ヒューストン監督の『天地創造』(1966)の音楽ではアカデミー賞にノミネートされました。また数多くの音楽 団体や文化団体の運営に携わり、1964年からは30年以上もテレビの音楽番組「題名のない音楽会」の企画と司会を務めるなど、メディア での幅広い活躍で知られています。しかし彼自身の作品については、一部の有名作を除いて十分に紹介されてきたとはいえません。「シン フォニック・ムード」や、後にその一部に組み込まれ生前には演奏されることのなかった、ラテンのリズムが炸裂する「ルンバ・ラプソディ」などは、こ れが世界初録音となります。1958年の「涅槃交響曲」に連なる仏教(密教)の思想に触発された「曼荼羅交響曲」、彼の作品の中ではよ く知られる「舞楽」も収録。どの曲も一聴すると異国風でありながら、じっくり聴くと日本人ならではの美意識が感じとれます。目を見張るばかり の鮮やかなオーケストレーションと、ふくよかな響きを生かした全4作品を湯浅卓雄の指揮でお楽しみください。 片山杜秀氏によるオリジナル解説も読みごたえ充分です。

Channel Classics
CCS-42920(1CD)


PCCS-42920(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ラプソディ・イン・ネイヴィー・ブルー〜アメリカの吹奏楽傑作選
スティーヴン・メリロ(1957−):センディング
ロバート・ラッセル・ベネット(1894−1981):古いアメリカ舞曲による組曲
バーバー:コマンド・マーチ
コープランドシェイカー教徒の旋律による変奏曲、市民のためのファンファーレ
ジョン・コリリアーノ(1938−):バンドのためのガゼボ舞曲集
アイヴズ:行進曲 「オメガ・ラムダ・カイ」
コープランドエンブレム
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー*
オランダ王立海軍軍楽隊、
アルヤン・ティエン(指)、
ジョージ・ガーシュウィン(P)、
ヤン・バウマン(ピアノラ)
1945年に設立されたオランダ王立海軍の名門軍楽隊によるChannel Classics第3弾。秀逸なプログラムと圧倒的なパフォーマンスで話題を呼んだ第1弾「ロシア」(PCCS40818)、第2弾「ドイツ&オーストリア」(PCCS42019)に続く期待の第3弾のテーマはアメリカ!
「ゴッドスピード!」などの人気吹奏楽作品で知られるスティーヴン・メリロ(b.1957)から、バーバー、コープランド、アイヴズ、そしてガーシュウィンといったアメリカを代表する作曲家たちまで、民族音楽、讃美歌、ジャズ、ブルース、行進曲や軍楽などアメリカの多彩な文化が反映された吹奏楽作品を、最上級の演奏でお贈りします。
注目の「ラプソディ・イン・ブルー」は、ガーシュウィン自身が弾いたピアノ・ロールを使用。元オランダ・フィルのホルン奏者を務め、現在はピアノラ(自動演奏ピアノ)の専門家、ピアノラ・オペレーターとして活動するヤン・バウマンが、2台ピアノ版として残されたガーシュウィン自作自演のピアノ・ロールから伴奏パートだけを削除し、1924年に初演されたオリジナルのジャズ・バンド編成で演奏。同様の試みは1976年に録音されたマイケル・ティルソン・トーマス盤でも知られていますが、このアルバムでは、実際のピアノの鍵盤の上に設置するタイプのピアノラを使い、動かすタイミングやテンポ設定、ダイナミクスなどをヤン・バウマンが最適に操作して、ガーシュウィンの自由でジャジーな解釈を最大限尊重しながら、現代のバンドで再現しています。

FONE
SACD-145(1SACD)
限定盤
ピアソラ、ロメロ、パサレジャ:作品集
ピアソラ:10月の歌(弦楽のための)、室内オーケストラのための3つの小品(前奏曲/フーガ/ディベルティメント)
エクトル・ウリセス・パサレジャ(1955-):リオプラテンセ組曲*
アルデマーロ・ロメロ(1928-2007):弦楽のための組曲
イ・ムジチ合奏団、
エクトル・ウリセス・パサレジャ(バンドネオン)*

録音:2015年3月、オーディトリアム・セラフィカム(イタリア、ローマ)
世界最高のバンドネオン奏者の一人、エクトル・ウリセス・パサレジャ(パッサレッラ)が参加した、イ・ムジチ合奏団のラテンアメリカ・アルバム!
バロック・ブームの火付け役として日本でも人気の高いイ・ムジチ合奏団。彼らは中南米の音楽にも積極的に取り組んでおり、本アルバムではアルゼンチンのピアソラ、ウルグアイのパサレジャ、ベネズエラのロメロと、ラテンアメリカの国々から3人の作曲家を取り上げています。多くの曲にフーガ楽章が含まれていることからも分かるように、これらの作品にはタンゴだけでなく、バロックの要素もふんだんに取り入れられており、イ・ムジチ合奏団にはうってつけのレパートリーといえるでしょう。パサレジャの「リオプラテンセ組曲」にはパサレジャ自身がバンドネオンで参加しており、その名技にも注目です。

EUROARTS
20-67628(6DVD)
マリス・ヤンソンス〜レトロスペクティブ
■DVD1
『ヴァルトビューネ1994〜ナイト・オブ・ダンス・アンド・ラプソディ』
スッペ:歌劇「軽騎兵」序曲
シューベルト:幻想曲ハ長調「さすらい人幻想曲」
エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番イ長調
スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番
J.シュトラウス:ポルカ「雷鳴と電光」
パウル・リンケ:ベルリンの風
■DVD2
ウェーバー:『オベロン』序曲
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調Op.77
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調BWV.1001より
プレスト(アンコール)
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調Op.88
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ハ長調Op.72-7(アンコール)
■DVD3
『ヨーロッパ・コンサート2001・フロム・イスタンブール』
ハイドン:交響曲第94番ト長調Hob.I-94『驚愕』
モーツァルト:フルート協奏曲第2番ニ長調K.314(285d)
ベルリオーズ:幻想交響曲−ひとりの芸術家の生活のエピソード作品14
■DVD4
『ヴァルトビューネ2002〜アンコール名曲の夕べ』
モニューシコ:『ハルカ』より「マズルカ」
ヴィエニアフスキー:ポロネーズOp.4
チャイコフスキー:メロディ(『なつかしい土地の思い出』Op.42-3)
チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォハ長調Op.34
チャピ:『人騒がせな娘』より「序曲」
・キム:エレジー
ロンビュー:シャンペン・ギャロップ
・外山雄三:バレエ組曲『幽玄』より「天人の踊り」
シベリウス:悲しいワルツ(付随音楽『死』Op.44より)
エルガー:野生の熊(『子供の魔法の杖』第2組曲Op.1b)
ワーグナー:『ローエングリン』より第3幕への前奏曲
クライスラー:中国の太鼓*
・ガルデル/ジョン・ウィリアムズ編)):タンゴ「首の差で」(映画「セント・オブ・
ウーマン」より)*
パガニーニ:ヴェネツィアの謝肉祭Op.10*
ツィーラー:ウィーンの市民Op.419
マスカーニ:『カヴァレリア・ルスティカーナ』より間奏曲
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ハ長調Op.72-7
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』よりパ・ド・ドゥ
ビゼー:『アルルの女』第2組曲より「ファランドール」
マスネ:『ル・シッド』よりアラゴネーサ&ナヴァレーサ
パウル・リンケ:ベルリンの風
■DVD5
『ザルツブルク音楽祭2012』
R.シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』Op.20
ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集
ブラームス:交響曲第1番ハ短調Op.68
■DVD6
『ヨーロッパ・コンサート2017・フロム・キプロス』
ウェーバー:歌劇『オベロン』序曲
ウェーバー:クラリネット協奏曲第1番ヘ短調Op.73
・コンツ:ウェーバーの主題によるハンガリー幻想曲(アンコール)
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調Op.88
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番ト短調(アンコール)
■DVD1
ミハエル・ルディ(P)
ベルリンPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:1994年6月19日、ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:ブライアン・ラージ
画面:カラー、4:3
音声:PCMステレオ、DD5.1、DTS5.1
■DVD2
ヒラリー・ハーン(Vn)
ベルリンPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2000年11月26日、東京、サントリー・ホール(ライヴ)
収録時間:99分
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、DD5.1、DTS5.1
■DVD3
エマニュエル・パユ(Fl)
ベルリンPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2001年5月1日、イスタンブール、聖イレーネ聖堂(ライヴ)
収録時間:129分
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、DD5.1、DTS5.1
■DVD4
ヴァディム・レーピン(Vn)
ベルリンPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2002年6月23日、ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:ボブ・コールズ
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、DD5.1、DTS5.1
■DVD5
ニーナ・ステンメ(S)
ウィーンPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2012年8月、ザルツブルク音楽祭(ライヴ)
収録時間:95分
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、DD5.1、DTS5.1
字幕:英、独、仏
■DVD6
アンドレアス・オッテンザマー(Cl)
ベルリンPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2017年5月1日、キプロス、パフォス城野外特設会場(ライヴ)
映像監督:ヘニング・カステン
収録時間:90分
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、DTS5.0,DD5.0

NTSC
Region All
6DVD9
633分
EURO ARTSの新シリーズ「コンダクターズ」。時代を代表する指揮者たちの映像をBOX化したものです。第1弾は、2019年11月に惜しくも亡くなっ たマリス・ヤンソンス。 1977年の初来日以来、度重なる来日で日本の聴衆にもお馴染みの存在だったマリス・ヤンソンス。指揮者アルヴィド・ヤンソンスの息子として1943年1 月14日にラトヴィアのリガに生まれました。ムラヴィンスキーの指名でレニングラード・フィルでムラヴィンスキーの助手となり、1977 年にはムラヴィンス キー指揮レニングラード・フィルに副指揮者として同行し、初来日。1979年から2000年までオスロ・フィルの首席指揮者を務め、世界トップレベルのオー ケストラへと育て上げました。2003年にバイエルンRSOの首席指揮者に就任。2004年にはアムステルダムの名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管 弦楽団の首席指揮者に就任(2015年まで)。世界の2大オーケストラをまとめあげ、そのほかにも、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルにも度々客演、名 実共に世界最高峰の指揮者として活躍しました。 このDVDは、日本のファンを興奮のるつぼへ叩きこんだベルリン・フィルとの2000年の来日公演、ヴァルトビューネ、ヨーロッパコンサート、そしてウィー ン・フィルとのザルツブルク音楽祭の映像が収められています。ダイナミックでありながら要所を引き締めたヤンソンスの指揮ぶりを存分に堪能することがで きます。 このシリーズは今後、ズービン・メータ、ベルナルド・ハイティンク、小澤征爾などの指揮者が予定されています。 (Ki)

ONDINE
ODE-1357(1CD)
NX-B04
ヒンデミット:室内音楽集 第2集

室内音楽 第4番Op.36 No.3(1925)
独奏ヴァイオリンと大室内オーケストラのための(ヴァイオリン協奏曲)
1. I. Signal
2. II. Sehr lebhaft
3. III. Nachtstuck
4. IV. Lebhafte Viertel
5. V. So schnell wie moglich
室内音楽 第5番Op.36 No.4(1927)
独奏ヴィオラと大室内オーケストラのための(ヴィオラ協奏曲)
6. I. Schnelle Halbe
7. II. Langsam
8. III. Masig schnell
9. IV. Variante eines Militarmarsches
室内音楽 第6番Op.46 No.1(1927/1929)
ヴィオラ・ダモーレと室内オーケストラのための
10. Masig schnell, majestatisch ? Doppelt so schnell ?
11. Langsam ?
12. Variationen ? Lebhaft
室内音楽 第7番Op.46 No.2(1927)
オルガンと室内オーケストラのための協奏曲
13. I. Nicht zu schnell
14. II. Sehr langsam und ganz ruhig
15. III. [Tempo = 184]
クリストフ・エッシェンバッハ指揮
クロンベルク・アカデミー・ソロイスツ(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ奏者)
シュレースヴィヒ=ホルシュタイン祝祭Oのメンバー
(管楽器とパーカッション奏者)
【ソリスト】
スティーヴン・ワールツ(Vn)…1-5
ティモシー・リドゥ(Va)…6-9
ジーユー・シェン(ヴィオラ・ダモーレ)…10-12
クリスティアン・シュミット(Org)…13-15
シュー・ペイジュン/シンディ・モハメド(Va)…1-5
杉田 恵理/サラ・フェランデス(Va)…1-5
マチェイ・クワコフスキ(Vc)…1-5,6-9,10-12,13-15
チェ・ハヨン(Vc)…1-5,6-9,10-12
アレクセイ・シャドリン(Vc)…1-5,6-9,10-12,13-15
リー・ラ(Vc)…1-5,6-9,10-12
アレクサンダー・エーデルマン(Cb)
…1-5,6-9,10-12,13-15
マティアス・ソッレ(Cb)…1-5,6-9,10-12
ツァイ・イェン(Cb)…1-5,6-9
マリー・ラフォルジュ(Fl)…1-5,6-9,10-12,13-15
ヤゴダ・クシェミンスカ(Fl)…1-5,13-15
アーロン・シリング(バス・クラリネット)…1-5,6-9,10-12,13-15
アンドレアス・リップ(B♭管クラリネット)…1-5,6-9,10-12,13-15
レイレ・ルイス(E♭管クラリネット)…1-5,6-9
オマー・レヴィ(Fg)…1-5,6-9,10-12,13-15
ジェレミー・ベイガー(Fg)…1-5,6-9,13-15
アレクサンドル・エルヴェ(Fg)…1-5,6-9,13-15
ベネディクト・ノイマン(Tp)…1-5,6-9,10-12,13-15
ホアキン・アンドレウ・ビセンテ(Tb)
…1-5,6-9,10-12,13-15
ニクラス・ホルン(バス・テューバ)…1-5,6-9
トビアス・ガッサー(パーカッション)…1-5
ジェイコブ・ディーン(Hrn)…6-9,10-12,13-15
フィリップ・オルキス(Tp)…6-9
オルテガ・リカルド(Tb)…6-9
アルベルト・エステベ・ヒメネス(Ob)…10-12,13-15

録音:2019年6月30日-7月4日
オランダの名オルガニスト、ヴィム・ファン・ベーク(1930-2017)。60年間にわたり、フローニンゲンのマルティー ニ教会オルガニストを務めたほか、ヨーロッパを中心に演奏会を行い高く評価されました。この録音は、彼がし ばしば訪れたデンマークのロスキレ大聖堂のマルカッセン・オルガンを演奏したもの。長い歴史を誇るロスキレ大 聖堂はユネスコの世界遺産に登録されており、このオルガンも16世紀に製作され、1833年にオルガン・ビル ダー、ユルゲン・マルカッセン(1781-1860)により再建。以降、何回かの修復を経て1980年代に徹底的な 再調査が行われ、一部が16世紀の原型に戻された銘器です。ベークは歴史的オルガンから美しい響きを紡 ぎ出し、一連のバッハ作品を壮麗に聴かせています。
ONDINE
ODE-1356(1CD)
NX-B04
ピーター・リーバーソン(1946-2011):作品集
『IX REALMS 六道』(2000)-アンプリファイド・チェロとオーケストラのための
『Songs of Love and Sorrow 愛と悲しみの歌』(2010)-バリトンとオーケストラのための
アンッシ・カルットゥネン(Vc)
ジェラルド・フィンリー(Bs-Br)
ハンヌ・リントゥ(指)
フィンランドRSO

録音:2019年12月 ヘルシンキ・ミュージック・センター、フィンランド
コロンビア・レコードの社長ゴダード・リーバーソンと振付師ヴェラ・ゾリーナを両親に持ち、恵まれた環境で 音楽教育を受けたリーバーソンは、30歳の時にニューヨークを離れ、かねてから興味を抱いていたチベット 仏教の研究を始めました。その後、マサチューセッツに於いて、瞑想プログラムで知られる「シャンバラ・ト レーニング」を監修するなど仏教思想に耽溺、これは彼の考え方に大きな影響を与えています。 「六道」はまさに仏教思想から生まれた作品で、アンプリファイド(電気増幅)・チェロとオーケストラによっ て、一切の生きとし生けるものが輪廻を繰り返す世界が象徴的に描かれています。「愛と悲しみの歌」は リーバーソンの2度目の妻となったロレイン・ハント・リーバーソンのために構想された歌曲集。彼が愛妻のた めに書いたのは「ネルーダの歌」が良く知られていますが、こちらはその初演後すぐにボストンSOから 委嘱されたものでした。しかしロレインが亡くなり、作曲家自身も病を宣告されたため仕事は中断。少しだ け時間を置いてからリーバーソンは改めて作品に取り組み、2010年にようやく完成させることができたので す。同じ「ネルーダ」の詩が用いられた歌曲集はフィンリーのために書かれており、リーバーソンは作品の初 演を見届けた翌年、療養先のテルアビブでこの世を去りました。 今作ではハンヌ・リントゥが見事に2つの作品をまとめ上げています。

BMOP SOUND
BMOP-1068(1SACD)
「タイム・リリース」〜スティーヴン・マッキー(b.1956)作品集
都会の海(2013)
タイム・リリース(2005)〜打楽器と管弦楽のための*
トニック(2011)
ターン・ザ・スカイ(2006)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
コリン・カリー(Prec)*

録音:2017年6月
スティーヴン・マッキーは当初、ロックバンドでエレクトリック・ギターを演奏していた。 その後、クラシック系の音楽の作曲に転向し、現代音楽とロックを折衷したスタイルを 確立。「都会の海」は強烈な低音のビートに乗せられて次々と展開する音の風景がと ても魅力的。「タイム・リリース」は 4 つの楽章からなる一種の打楽器協奏曲。近年ステ ィーヴ・ライヒの演奏で著名なコリン・カリーの超絶的なソロが聴きもの。マッキーはミニ マル、ロック、現代音楽の要素を融合した作曲家としてアメリカでは評価が高く、グラミ ー賞を受賞しています。

BMOP SOUND
BMOP-1071(1SACD)
エリック・ネイサン(b.1983):作品集
管弦楽のためのパエストゥム(2013)
ジェズアルドヘのオマージュ(2013, rev2017)
スペース・オブ・ア・ドアー(2016)
木の鐘(2011)
欠けている言葉I(2014)
イカルスは夢を見た(2008)
シンフォニエッタのためのパエストゥム(2013)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:2017-2018年
エリック・ネイサンはアメリカ・ローマ大賞ほかアメリカの多くの賞を受賞し作品はニューヨー ク・フィル、ボストン響などでさかんに取り上げられています。エリオット・カーターに代表されるアメ リカ東海岸流の前衛手法で書かれているものの、オーケストラの機能を最大限に生かした管弦 楽法、色彩豊かな音の万華鏡が魅力的。

Phasma Music
(Willowhayne Records)
PHASMA-019(1CD)
NX-B05
アルキス・バルタス(1948-):映画音楽「恐怖から抵抗へ−ナチス収容所パブロス・メラス、テッサロニキ1941-1944」 スピロス・ムリキス(Cl)
アステリオス・プーフティス(Vc)
ヴィッキー・スティリアヌー(P)
2018年の映画『恐怖から抵抗へ−ナチス収容所パブロス・メラス、テッサロニキ1941-1944(From Terror to Resistance - Pavlos Melas Nazi Camp)』のジョージ・ケラミディオティス監督の委嘱に より、映画の舞台となったギリシャのテッサロニキで生まれたアルキス・バルタスが作曲した映画音楽集。ギ リシャのパブロス・メラスの軍事キャンプは、ナチス占領下でギリシャ人愛国者の刑務所や処刑場として使 われました。映画は、囚人の一人であったレオニダス・ヤシマコプーロスが、収容所での出来事を毎日詳 細に記した日記を基にしたもの。このCDでは、バルタスが作曲したクラリネット、チェロ、ピアノによる音楽を 完全な形で収録しています。「私の音楽では、ゆっくりとした楽器の独白で、痛み、恐怖、絶望や静け さ、そして怒りを表現することが多いです。このCDに収録されている各曲は、作曲中に自分の気持ちや 心の中で見えたイメージを表現しています。」(アルキス・バルタス)
Phasma Music
(Willowhayne Records)
PHASMA-020(1CD)
NX-B06
アルキス・バルタス(1948-):音楽のモザイク
キプロス組曲 弦楽合奏のための Cypriot Suite for strings
グリーンスリーヴス-夢 Greensleeves Dream
お救いください、おお、神の母よ Help me, O Mother of God
異国の大地で In Foreign lands
朝の星 Morning Star
わが師、聖ジョージ Saint George, My Master
アヤソフィアの長老 The Elder in Hagia Sophia
今夜遅くに Tonight at Midnight
風が吹いている Wind blowing
ニコス・ツフロス(指)
アテネ・アカデミア・オーケストラ
1948年、ギリシャのテッサロニキで生まれ、地元で活躍を続ける作曲家、バルテスのキャリアの様々な時 期に作曲された9曲が収録されたアルバム。伝統音楽にのっとったメロディラインにギリシャの詩人の優しい 詩を載せた、シンプルな子守唄のような「朝の星」、ルネサンス期のイギリス民謡を基にした「グリーンスリー ヴス-夢」、ダビデの詩篇39篇(38篇)からタイトルが取られ、儚い人生が表現された「風が吹いている」、 そして「今夜遅くに」は小アジアの歌に基づいており、移民となった息子を異国の地で守ってくれるよう、聖 母へ祈る母親の姿を描いています。「お救いください、おお、神の母よ」もギリシャやキプロスの伝統音楽と 詩に触発されたもので、「わが師、聖ジョージ」のメロディは小アジアのシナソスのものが元なりました。「キプ ロス組曲」は1969年、バルタスがテッサロニキ国立音楽院の学生だった頃の作品で、もともとはヴァイオリ ンとピアノのための作品。

AMORARTE MUSIC
AA-221972(1CD)
ホセ・カルロス・ゴメス(ミゲル・アンヘル・コリャド 編曲 & オーケストレーション):アンダルシアの風景 [Paisaje Andaluz](ギターと弦楽合奏の為の) (2018) ホセ・カルロス・ゴメス(G)
ブラチスラヴァSO
ダビド・エルナンド・リコ(指)
ホセ・カルロス・ゴメスはスペイン、アンダルシアのアルヘシラス生まれのギタリスト・作曲家。フラメンコのギタリストとして名声を得て、クラック・ギターにも進出。「アンダルシアの風景」は2018年9月21日、モレリア国際ギター・フェスティヴァル (メキシコ) で初演されたギター協奏作品で、録音は当盤が世界初です。収録時間は21分弱ですがフルプライスです。ご了承ください。

Capriccio
C-5408(1CD)
NX-B05

NYCX-10163(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ハンス・ロット(1858-1884):管弦楽作品集 第1集
「ハムレット」序曲(1876)…世界初録音
ヨハネス・フォルカー・シュミットによる再構築版
組曲 ホ長調(1878)
前奏曲(Nicht zu langsam 遅すぎず)
Langsam 遅く
「ジュリアス・シーザー」のための前奏曲(1877)
管弦楽のための前奏曲 ホ長調(1876)
組曲 変ロ長調(1877)より
 II.スケルツォ/IV.フィナーレ Sehr schnell とても速く
牧歌風前奏曲 ヘ長調(1880)
クリストファー・ヴァルト(指)
ケルン・ギュルツェニヒO

録音:2020年1月23-25日
ウィーン近郊に生まれ、ウィーン音楽院で学んだハンス・ロット。音楽院ではマーラーと机を並べる傍ら、ブルックナーにオルガン演奏を学び、音楽家 の道を志しました。しかし1878年には音楽院の作曲コンクールに「交響曲第1番」の第1楽章を提出するも、審査員たちに酷評されてしまいま す。唯一、彼の師であったブルックナーは擁護しましたが、結果は落選。卒業後はブラームスに作品を見せるなど再起をはかりましたが、ここでも酷 評され、ついには精神を病んでしまったロットは25歳の若さでこの世を去ってしまいます。20世紀後半になってようやく注目された彼の交響曲第1 番は、長い間「マーラーのエピゴーネン(亜流)」と言われていましたが、最近の研究では、マーラーがロット作品からの引用を行っていたことがわか り、彼の独自性が評価され始めました。このCapriccioのシリーズは、再構築版を含むロットのオーケストラ作品を録音することで、ロットの魅力的 な遺産を後世に残すことを目論んだもの。第1集には世界初録音となる「ハムレット」序曲を含む全6作品が収録されています。師ブルックナーを 思わせる厚みのある響きが存分に楽しめるロットの作品をお楽しみください。

CPO
CPO-777702(1CD)
NX-B10
シュレーカー(1878-1934):管弦楽作品集 第1集
交響曲第1番イ短調 Op.1(1899)
間奏曲 Op.8(1900)
祝典円舞曲と円舞曲風間奏曲(1908)
ゆるやかなワルツ(1908)
組曲『王女の誕生日』(1905)
スティーヴン・スローン
ボーフムSO

録音:2014年2月21-28日
ナチスにより「退廃音楽」の烙印を押され、存在を抹消されかけたものの、20世紀末になって再評価さ れ、最近は人気作曲家の仲間入りを果たしたフランツ・シュレーカー。彼は10歳の時に父を失うも、貧困 の中、1892年に奨学金を得てウィーン音楽院に進学、ロベルト・フックスに作曲を師事し、卒業年に作 曲した「間奏曲」は“新音楽新聞”誌から賞金を授与されています。卒業後は作曲家、指揮者として活 動を始めたシュレーカーですが、すぐには認められず、1908年に上演された『王女の誕生日』で注目を 集め、1912年に初演された歌劇「はるかなる響き」の初演でようやく名声を確固たるものにしました。こ のアルバムにはシュレーカーの初期作品が5曲収録されており、彼が作風を確立していく過程を、後期ロ マン派を得意とするスローン指揮の演奏で辿ることができます。学生時代に書かれた交響曲は、師フック スを模範として4楽章形式で書かれましたが、後に最終楽章が散逸。第1楽章から第3楽章のみが残 されています。第3楽章の冒頭、ホルンの息の長い旋律が耳に残ります。

RUSSIAN LYRE
RLCD-046(1CD)
勝者たちの凱旋〜ロシアの行進曲集
近衛プレオブラジェンスキー連隊行進曲
近衛騎兵連隊行進曲 #
第5キエフ擲弾兵連隊行進曲
行進曲「擲弾兵」
猟兵連隊行進曲*
ペチョーラ連隊行進曲*
バトゥリンスキー連隊行進曲
サラトフ連隊行進曲*
行進曲「砲兵隊は陣地へ」 +
行進曲「遼陽会戦」 +
行進曲「バグラチオン」
行進曲「スラブ娘の別れ」
行進曲「こんにちは、音楽家諸君」*
行進曲「郷愁」*
レニングラード軍管区司令部軍楽隊
ニコライ・ウシャポフスキー(指揮(無印))
ヴラジーミル・エルドゥイシェフ(指揮#)
アレクサンドル・スラトコフスキー(指揮+)
セルゲイ・ソコロフ(指揮*)

録音:1992、2004年
RUSSIAN LYRE
RLCD-047(1CD)
追憶〜ロシア・ワルツ集
アーチボルド・ジョイス(1873-1963):秋の夢
フョードル・マリツェフ(1874頃-?):フィンランドの朝 *
ピョートル・ガポン:吊りひも
ヴァシーリ・ベッケル(1859-1926):森の物語
フベンティーノ・ロサス(1868-1894):波濤を越えて +
イリヤ・シャトロフ(1879-1952):満州の丘 *
マクス・キュス(1874-1942):アムール河の波 *
ヴァシーリ・アガプキン(1884-1964):青い夜
アーチボルド・ジョイス:追憶
マトヴェーイ・ブランテル(1903-1990): 町の公園で
ヴィクトル・ヴォロンコフ:イヴァノヴィチのワルツ「ドナウ川のさざ波」の主題による演奏会用幻想曲
レニングラード軍管区司令部軍楽隊
ニコライ・ウシャポフスキー(指揮(無印))
アレクサンドル・スラトコフスキー(指揮+)
セルゲイ・ソコロフ(指揮*)

録音:1992、2004年
RUSSIAN LYRE
RLCD-050(1CD)
ロシア正教会聖歌集〜ロマノフ朝400年記念(1613-2013)
詩篇103「天地創造の詩篇」(キエフ・ペチェールシク大修道院聖歌)
詩篇140「主よ、われは御身に呼びかける、答えたまえ」と日曜日のスティヒラ
(カスタリスキー(1856-1926) 作曲)
夕べの賛歌「静かなる光」(ズナメニ聖歌)
今こそ穏やかに逝かせたまえ、主よ(エサウロフ (1800頃-1850頃) 作曲)
詩篇134,135「ポリエレオス」(僧ナファナイル作曲)
アンティフォン「わが若き時より」(三位一体修道院聖歌)
生神女マリアのコンタキオン「勝利せる統治者」 (アレマーノフ(1867-1918頃) 作曲)
ロシアの新殉教者の為のスティヒラ
ロシアの新殉教者の為のトロパリオン
ロシアの新殉教者の為のコンタキオン
皇帝ニコライの為のトロパリオン
オプチナ修道院の偉大な長老たちの為のトロパリオン
新殉教者大公妃エリーザベトと修道女バルバラの為のトロパリオンとコンタキオン
神はわれらと共に在り(ジノヴィエフ作曲)
ペンテコステのスティヒラ(ズナメニ聖歌)
肉においてあなたは眠りに落ちた(復活祭のエクサポスティラリオン) (クルイロフ作曲)
天使は嘆いた(復活祭のザドストニク)(バラキレフ (1837-1910) 作曲)
あなたの聖なる晩餐の参加者として(聖大木曜日の礼拝から) (リヴォフ(1798-1870) 作曲)
すべての肉は沈黙し(聖大土曜日の礼拝から) (チェスノコーフ(1877-1944) 作曲)
祝福されし神の御母への祈り(チェスノコーフ作曲)
主イエス・キリストへの祈り(チェスノコーフ作曲)
真に祝福に値するものなり(生神女マリヤへの祈り) (ヤイチコフ(1869-1953) 作曲)
長年!(祝福の歌)
ノヴゴロド聖ニキータ正教会男声cho
RUSSIAN LYRE
RLCD-051(1CD)
秋の夢〜ロシアの行進曲とワルツ集
不詳:近衛プレオブラジェンスキー連隊行進曲
不詳:サラトフ連隊行進曲*
ヴァシーリ・ベッケル(1859-1926):森の物語 +
バトゥリンスキー連隊行進曲
マトヴェーイ・ブランテル(1903-1990): 町の公園で
ヴャチェスラフ・レイセク(1857-1935): 行進曲「バグラチオン」 +
マクス・キュス(1874-1942):アムール河の波 *
不詳:近衛騎兵連隊行進曲*
アーチボルド・ジョイス(1873-1963):秋の夢
ヴァシーリ・アガプキン(1884-1964):行進曲「スラブ娘の別れ」
不詳:行進曲「砲兵隊は陣地へ」 +
フョードル・マリツェフ(1874頃-?):フィンランドの朝 +
L・ゲーデ:第5キエフ擲弾兵連隊行進曲
ヴァシーリ・アガプキン(1884-1964):青い夜
不詳:ペチョーラ連隊行進曲
V・エファノフ:行進曲「遼陽会戦」*
アーチボルド・ジョイス:追憶
不詳:行進曲「郷愁」
レニングラード軍管区司令部軍楽隊
ニコライ・ウシャポフスキー(指揮(無印))
ヴラジーミル・エルドゥイシェフ(指揮*)
セルゲイ・ソコロフ(指揮+)

DIGRESSIONE
DCTT-72(1CD)
吹き鳴らされるトランペット〜モルフェッタの聖週間の儀式における葬送行進曲
ジュゼッペ・ペルッツィ(ミケーレ・コンスエト編) :悲壮 [Patetica]
ヴィート・ルチヴェロ(ミケーレ・コンスエト編) :無名称 [Senza nome]
伝承曲(ミケーレ・コンスエト編):パルミエリ [Palmieri]
フランチェスコ・ペルッツィ(1ミケーレ・コンスエト編):シモン・ボカネグラ [Simon Boccanegra]
アンジェロ・ルイーゾ(ミケーレ・コンスエト編) :悲しい夕暮れ [Triste tramonto]
グラン・コンプレッソ・バンディスティコ・フランチェスコ・ペルッツィ・チッタ・ティ・モルフェッタ (吹奏楽)
ミケーレ・コンスエト(指)

録音:2016年4月、ディグレッシオーネ・スタジオ、モルフェッタ、イタリア

Channel Classics
CCS-36620(1CD)
レント・レリジョーゾ
ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1(Wijnand van Klaveren編)
コルンゴルト:レント・レリジョーゾ(交響的セレナード Op.39より)
ブルックナー:アダージョ(弦楽五重奏曲 WAB112より)
ブリッジ:弦楽オーケストラのための哀歌 H.117
ルクー
:弦楽のためのアダージョ
ワーグナー:前奏曲(「トリスタンとイゾルデ」より/Adrian Williams編)
R.シュトラウス:前奏曲(カプリッチョ Op.85より)/フランツ・シュレーカー(1878ー1934):弦楽オーケストラのための間奏曲 Op.8
カンディダ・トンプソン(Vn&芸術監督)、
アムステルダム・シンフォニエッタ
Lento religios
1988年に設立されたアムステルダム・シンフォニエッタはオランダ唯一のプロ弦楽オーケストラとして、1995年からコンサートマスター、2003年から芸術監督を務めるカンディダ・トンプソンの下、国際的な活動を続けています。
これまで、チャイコフスキーやベートーヴェン、ショスタコーヴィチなど、様々な室内楽作品の"弦楽合奏版"の演奏&録音で人気を博してきたアムステルダム・シンフォニエッタの新録音。今回は、数多くのニュー・アレンジや委嘱作品にも取り組み、「弦楽オーケストラ」というジャンルの充実を育んできたアムステルダム・シンフォニエッタが、長年の活動の間に少しずつ発見してきたロマンティックな宝石たちによるプログラム。
弦楽オーケストラのためのオリジナル作品もあれば、アムステルダム・シンフォニエッタが得意とする素敵な編曲作品もあり。ベルク、コルンゴルト、ワーグナー、ブリッジ、シュトラウス、ルクーなどの名品で、弦楽合奏の魅力を最大限に引き出してゆきます。


EUROARTS
20-54694F(Bluray)
追悼盤/モリコーネ・コンダクツ・モリコーネ
【人生と伝説】
1. アンタッチャブル
2. デボラのテーマ「つらい想い」〜メインテーマ
3. 海の上のピアニスト
4. ニュー・シネマ・パラダイス
【1ページ】
5. H2S
6. シシリアン
7. ある夕食のテーブル
8. 愛のさけび声
9. マッダレーナ
【セルジオ・レオーネによる伝説】
10. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ〜 Cockey's Song
11. 続・夕陽のガンマン/ 地獄の決斗
12. ウェスタン
13. 夕陽のギャングたち
14. 黄金のエクスタシー
【社会派映画】
15. 狂った旋律
16. 殺人操作
17. 供述によるとペレイラは…
18. 労働者階級は天国に入る
19. カジュアリティーズ
【悲劇的、叙情的、叙事詩...】
20. タタール人の砂漠
21. ミッション
エンニオ・モリコーネ(指)
ミュンヘン放送O&cho
スザンナ・リガッチ(S)
ギルダ・ブッタ(P)
ウルリヒ・ヘルケンホフ(パンパイプス)
ヘンリー・ラウダレス(Vn)
ノルベルト・メルケル(Va)

収録:2004年10月20日、ミュンヘン、フィルハーモニー・ガスタイク(ライヴ)
映像監督:ジョヴァンニ・モリコーネ
プロデュース:ヘルムート・パウリ
画面:1080i、Full HD
音声:PCMステレオ
リージョン:A l l
片面1層、100分
イタリアを代表する世界的な映画音楽の巨匠で、「ニュー・シネマ・パラダイス」や「海の上のピアニスト」など、500本以上の長編映画の音楽を手掛け たエンニオ・モリコーネが2020年7月6日(現地時間)お亡くなりました。91歳でした。 本盤は、モリコーネが2004年にミュンヘン放送Oとミュンヘンのフィルハーモニー・ガスタイクで行ったコンサートの模様を収録し映像を今回デジ タル・リストアしてブルーレイで発売されます。 モリコーネは、1928年ローマで生まれ、1960年代は映画監督セルジオ・レオーネとのコンビで「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」や「続・ 夕陽のガンマン」といったいわゆるマカロニ・ウェスタン音楽の第一人者となりました。1986年にはローランド・ジョフィ監督の「ミッション」を担当しゴー ルデングローブ賞作曲賞を受賞、1987年に「アンタッチャブル」でハリウッド進出を果たしグラミー賞を受賞、その直後1989年には世界的に大ヒットした 「ニュー・シネマ・パラダイス」で一気に知名度をあげました。 このコンサートは、モリコーネの息子ジョヴァンニ・モリコーネが監督を務めており、モリコーネの映画音楽人生を時期ごとに振り返るような演出で、途中 には映画の場面が映し出されるなど、感動的な構成でモリコーネ・ファンなら必聴。 (Ki)

OEHMS
OC-471(2CD)
NX-D02
プロコフィエフ&ハチャトゥリアン:オーケストラのための組曲集
【Disc1】
プロコフィエフ:組曲『夏の夜』Op.123
スキタイ組曲『アラとロリー』Op.20
ハチャトゥリアン:組曲『仮面舞踏会』
組曲『スパルタクス』
第1組曲より第3曲 エギナとバッカナリアのヴァリアシオン
第2組曲より第1曲 スパルタクスとフリーギアのアダージョ
第1組曲より第5曲 ガディスの娘の踊り - スパルタクスの勝利
ドミートリー・キタエンコ(指)
ザグレブPO

録音:2019年11月4-11日リシンスキ・ホール、ザグレブ
プロコフィエフとハチャトゥリアン。20世紀を代表する2人のソ連の作曲家によるユニークなオーケストラのための組曲集。プロコフィエフの『夏の夜』は、 1940年に作曲された歌劇「修道院での婚約」の音楽を組曲にまとめたもの。古典的形式を現代に蘇らせたオペラ・ブッファであり、組曲に使われた 5曲も端正な風情を持っています。『アラとロリー』はもともとバレエ音楽として書かれたものの、結局は演奏会用の組曲として完成。第2曲の凶暴な 「邪神チュジボーグと魔界の悪鬼の踊り」が有名です。「ワルツ」が知られるハチャトゥリアンの『仮面舞踏会』は戯曲のための劇音楽。またバレエ音楽 『スパルタクス』は豪華なサウンドを存分に用いた派手な作品。キタエンコは、持ち前のパワーを生かした華麗な響きをザグレブ・フィルハーモニー管弦 楽団から引き出し、ロシア音楽のスペシャリストとしての貫禄を見せつけています。


Signum Classics
SIGCD-648(1CD)
チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」(抜粋) [ワルツ/パ・ド・トロワ/乾杯の踊り/第1幕の情景/白鳥の踊り/第3幕の情景/パ・ド・シス/パ・ド・ドゥ/スペインの踊り/ナポリの踊り/終曲] サントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指)
フィルハーモニアO

録音(ライヴ):2019年11月3日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(サウスバンク・センター、ロンドン、イギリス)
2008−2009シーズンから2020−2021シーズンまでの首席指揮者兼音楽監督の在任期間中にフィルハーモニアOの黄金時代を築いたエサ=ペッカ・サロネン。
そのサロネンの後任として2021−2022シーズンから同オーケストラの首席指揮者への就任が決まり、さらなる大活躍が期待されるフィンランドの若き鬼才、サントゥ=マティアス・ロウヴァリとフィルハーモニアOとのレコーディング第1弾「白鳥の湖」が早くも登場!
すでに母国フィンランドのタンペレPOの首席指揮者兼音楽監督、スウェーデンのエーテボリSOの首席指揮者として八面六臂の活躍を展開し、その独特のタクト捌きと音楽性に世界中から熱い視線を注がれているロウヴァリ。
イギリス、ロンドンの名門オーケストラのシェフ、そしてサロネンの後任という大役を30代半ばで担うという事実は、やはりロウヴァリの類まれな音楽性と注目度、圧倒的な存在感の証と言えるでしょう。
すでにオーケストラを掌握し、自由自在にドライヴさせるロウヴァリによるチャイコフスキーの「白鳥の湖」は、フィルハーモニアOの新時代の到来を告げる号砲となること必至!
オーケストラの絶妙なコントロール、随所に登場するソロの際立たせ方など、ロウヴァリの優れた音楽作りが随所に発揮された「白鳥の湖」は、同コンビの今後のさらなる進化が非常に楽しみとなる名演です!

Cala Signum
SIGCD-2094(1CD)
ボロディン:レクイエム
レクイエム(ストコフスキー編曲/テノール、男声合唱と管弦楽のための)
だったん人の踊りと「イーゴリ公」からの組曲(グラズノフ&リムスキー=コルサコフによるオーケストレーション/ソプラノ、合唱と管弦楽のための)
弦楽四重奏曲第2番より ノクターン(リムスキー=コルサコフ編曲/ヴァイオリンと管弦楽のための)
中央アジアの草原にて
小組曲(グラズノフによるオーケストレーション)
ジェフリー・サイモン(指)、
フィルハーモニアO、
イアン・ボートン(T)、
マーガレット・フィールド(S)、
ステファニー・チェイス(Vn)、
BBC交響cho
オーストラリアの指揮者ジェフリー・サイモンが設立し、その独創性溢れるプログラムとハイ・クオリティなサウンドで根強い人気を博してきたCala Recordsの名盤などをSignum Classicsとの共同製作で送る新レーベル「Cala Signum」。ジェフリー・サイモンがフィルハーモニア管を振った名録音のうち、アレクサンドル・ボロディンの「レクイエム」がCala Signumから復刻。
ボロディンの秘曲「レクイエム」の原曲はピアノ曲で、ロシアではTati-tatiと呼ばれる子ども向けのテーマ(2本の指で演奏できるためチョップスティックス〔箸〕という名でも親しまれている)によるパラフレーズ集(リャードフやリムスキー=コルサコフ、キュイらロシアの作曲家たちの合作)からの1曲です。耳に残るキャッチーなオスティナートをレオポルド・ストコフスキーが大編成のオーケストラのためにアレンジし、テノールと合唱が歌う「レクイエム」は、世界初録音となった当時にも非常に話題となった録音です。ボロディンの代表作とも言える「だったん人の踊り」を含む「イーゴリ公」組曲や、グラズノフのオーケストレーションによる魅力的な「小組曲」などの作品にもご注目ください。

Centaur
CRC-3574(1CD)
R.シュトラウス:若き日の作品集
R.シュトラウス:ブルレスケ*
セレナーデ Op.7/組曲変ロ長調 Op.4
グリゴリオス・ザンパラス(P)*、
ジョン・セアンデル・ミッチェル(指)、
ボフスラフ・マルティヌーPO

録音:2014年11月11日−13日、コングレス・センター(チェコ)
ギリシャ出身のピアニスト、グリゴリオス・ザンパラスは、ジョン・セアンデル・ミッチェルとのコンビでルビンシテインの5つのピアノ協奏曲(第1番/CRC 3462、第2番/CRC-3320、第3番&第4番/CRC-3032、第5番/CRC 3204)を全曲録音した名チーム。今回彼らが新たに取り上げたのは、ブラームスとワーグナーの影響を受けて作曲されたシュトラウスの若書きの3つの作品集。

FONE
SACD-193(1SACD)
限定盤
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」 ジャナンドレア・ノセダ(指)
トリノ・レッジョ劇場O

録音(ライヴ):2015年4月13日、トリノ・レッジョ劇場(トリノ、イタリア)
ワシントン・ナショナルSOの音楽監督に就任し、2021-2022シーズンからはチューリッヒ歌劇場の音楽総監督への就任が決定するなど、すでに巨匠としての風格を漂わせるイタリアの灼熱のマエストロ、ジャナンドレア・ノセダが、2007年から2018年まで音楽監督を務めていたトリノ・レッジョ劇場(トリノ王立歌劇場)のオーケストラとのコンビで濃密かつカラフルに描いた「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」の世界!
「千夜一夜物語」の語り手、シェエラザード(シェヘラザード)の物語から着想を得て作曲されたリムスキー=コルサコフの最高傑作である「シェエラザード」。そのドラマチックな演奏は、ノセダとトリノ・レッジョ劇場の蜜月時代を代表する名演の1つと言っても過言ではないでしょう。
FONEレーベルのオーナーでありレコーディング・エンジニアでもあるジュリオ・チェーザレ・リッチはこの録音に関して、「このレコーディングで私は、聴く人に独自の体験をしていただきたいと思っています。それはまるで、非常に高い位置 〜 劇場の一等席の3列目の高さ〜に置かれたアームチェアに座って聴いているかのようです。この位置だと、サウンドに音場の効果が生まれ、前後・左右・上下の音の広がりを大いに味わっていただくことができるのです。」と述べています。レコーディングに使用されたマイクはノイマンのU47。このSACD盤は、マスタリングテープレコーダー「Ampex ATR 102」によって録音、作成されたアナログ・マスターから製作されました。

Audite
AU-95648(1CD)
アルミン・ジョルダン
(1)ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
(2)ルーセル:バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」第2組曲 Op.43
(3)ドビュッシー(アンセルメ編):6つの古代の墓碑銘
(4)ショーソン:「愛と海の詩」 Op.19
アルミン・ジョルダン(指)、
スイス・ロマンドO
(4) フェリシ ティ・ロット(S)

ライヴ録音:(1)(2)1988年8月27日、(3)(4)1994年8月20日/クンストハウス、ルツェルン
エグゼクティヴ・プロデューサー&リマスタリング:ルトガー・ベッケンホーフ
定評あるauditeレーベルの1stマスター・リリースのルツェルン・フェスティヴァル・シリーズ、初出音源集。第15弾はルツェルン出身のアルミン・ジョ ルダン(1932-2006)が音楽監督をつとめていたスイス・ロマンドOを振った1988年と1994年のルツェルン・フェスティヴァルのライヴ収録です。
アルミン・ジョルダンはローザンヌおよびジュネーヴの音楽院で研鑽を積んだ後、サンクト・ガレン、チューリヒのオペラハウスで指揮活動を行いました。 その後、1973年から1989年までバーゼル歌劇場の音楽監督をつとめました。
1985年からはスイス・ロマンドOの音楽監督となり1997年までの在任中に当団がもつ響きの美しさを追求し、オーケストラを磨き上げました。 2006年にバーゼルにてオペラ指揮中に倒れ惜しくも急逝。今もなお、ジョルダンの精緻な演奏は高く評価されております。なお、息子のフィリップ・ジョル ダン(1974-)も指揮者として活躍しております。
ここに収録された作品はジョルダンが最も得意としたフランス音楽でドビュッシー、ルーセル、ショーソンです。手兵を率いた当演奏は絶美!といえる精妙 かつきめ細かな色彩感を表現しております。ドビュッシーの2作品は1990年に当団との録音もありますが、やはり最も得意とした作品をジョルダンでしか 引き出すことのできない美しさで演奏しております。
ショーソンの「愛と海の詩」は、ショーソンが歌と管弦楽の結合による新しい声楽曲を試みた作品。第1部と第2部の間に管弦楽だけの間奏曲が入ります。 最後の曲「リラの花咲く頃」が独立した歌曲として知られます。名唱ロットが歌い上げます。 (Ki)

スリーシェルズ
3SCD-0053(1CD)
税込定価
渡辺岳夫音楽祭
■『白い巨塔』組曲(1978)
01.メインタイトル/02.テーマ/03.手術の曲/04.対立/
05.佐枝子のテーマ/06.異常を認める里見(手術パターン)/
07.誤診(重く流れて)/08.裁判の曲/09.財前の裏側(わびしく)/
10.怒り9-3/11.エンディング/12.メインタイトル-セリフ-テーマ
■『天才バカボン』組曲(1971)
13.『バカ田大学校歌』(Instrumental)/14.『バカ田大学校歌』(歌入り)/
15.主題歌(Instrumental)/16.M2 パパのテーマ/
17.M6 B ハジメのテーマ/18.M12 怪しげに/
19.M29/20.M8 B/21.予告編の音楽
■『巨人の星』組曲(1968-1971)
22.■『ゆけゆけ飛雄馬』(Instrumental)/23.M60/24.M2/25.M74/26.M15/
27.M17/28.M49/29.M109/30.青雲高校応援歌 「青雲健児の歌」/
31.M31/32.C(巨人の星オープニングより)/33.M32 B/34.M109/
35.M106(M1)/36.M32/37.M97/38.M107 T2/
39.M225 オズマのテーマ/40.M228/41.M42/42.M214/43.M120/
44.M211/45.M127/46.M204/47.M91/48.『ゆけゆけ飛雄馬』(歌入り)
■『アルプスの少女ハイジ』(1974)
49.主題歌「おしえて」(Instrumental)
■『フランダースの犬』(1975)
50.主題歌「よあけのみち」(Instrumental)
■『機動戦士ガンダム』組曲(1979)
51.主題歌「翔べ! ガンダム」/52.H-6 サブタイトル/
53.A-3 長い眠り(前半)/54.A-3 長い眠り(後半)/
55.F-1 ガンダム 大地に立つ/56.B-3 サスペンス/
57.F-2 颯爽たるシャア/58.C-3 戦いへの恐怖/
59.A-1 悲愴、そして決然と(前半)/60.A-1 悲愴、そして決然と(後半)/
61.F-3 勇壮なるガンダム/62.D-1 安堵/63.D-2 悲しみ
以下アンコール
64.翔べ! ガンダム/65.ゆけゆけ飛雄馬/66.天才バカボン
松井慶太(指)
オーケストラ・トリプティーク(コンサートマスター:三宅政弘)
ヒーローコーラス(合唱)

録音:2017 年9 月3 日新宿文化センター(録音:上埜嘉雄/編集:今堀拓也)
(トータルタイム68 分37 秒)
「巨人の星」「機動戦士ガンダム」など、誰もが知る主題歌と BGM を作った男。それが作曲家 渡辺岳夫(1933-1989)です。作 曲家の渡辺浦人の長男として生まれ、父の仕事を手伝い音楽の道へ。FEN(進駐軍ラジオ)でアメリカのジャズを聴いて、ドラム やポピュラー音楽もマスターしました。 その後、パリで最高の作曲技術を学んで帰国。アニメ、ドラマなど幅広くBGM、主題歌を作曲して、映像と音楽の可能性を追求 し、週に10 本以上の番組を抱えながら20 数年間で1 万曲を超える作品を残しました。 亡くなって30 年を越えた今も、ファンからは「ナベタケ」サウンドと呼ばれ、世界で愛されています。 このCD は、2017 年に開催され、話題となった奇跡の音楽祭の待望のライヴCD です。

ALBANY
TROY-1820(2CD)
バーナード・ホッファー(b.1939):室内楽作品集
セレブレーション
室内協奏曲第5 番
室内協奏曲第4 番/「荒野を歩く」
ムジカ・サクラ/ムジカ・プロファーナ
「パウル・リヴェレの乗り物」
リチャード・ピットマン(指)
ボストン・ムジカ・ヴィヴァ

録音:2018年
バーナード・ホッファーはスイス、チューリヒ出身。1941 年にアメリカに移住し、ボストンを中心 に活動を行っています。彼の作風は無調様式や調性を折衷した、ある種の新古典主義的なも の。このディスクには彼の主要作品がほぼ収められ、彼の音楽の変遷を辿ることができます。


ACCENTUS Music
KKC-1171(3LP)
税込定価
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」 ヤクブ・フルシャ(指)
バンベルクSO

録音:2019年7月25,26日、ヨーゼフ・カイルベルト・ザール、コンツェルトハレ、バンベルク
180g重量盤、45回転
カッティングマシン:ノイマ ン VMS80
プ ロ デュース:エ ミー ル・ベルリナー・スタジオ
AAアナログ録音・アナログ・マスター
世界1111セット限定製造/シリアル・ナンバー入り
80’36、
2019年7月に録音された、ヤクブ・フルシャ指揮バンベルクSOのスメタナ「わが祖国」がダイレクトカット盤(45回転)で登場します! アナログ盤の最高音質を追求する収録方法として近年再注目されている「ダイレクトカット」。ダイレクトカット録音は、マイクで拾った音をカッティングレー スに送り、そのまま溝を刻みこんでいきます。録音方法の難しさもさることながら、録り直しが効かない一発勝負ということで、演奏者へのプレッシャー も相当なもの。その真価が発揮されたリリースとして、2016年発売のベルリン・フィル&ラトル「ブラームス交響曲全集」や2020年発売のベルリン・フィ ル&ハイティンク「ブルックナー交響曲第 7番」があげられるでしょう。 本盤は、前述のベルリン・フィルのダイレクトカットを手がけた、エミールベルリナー・スタジオのライナー・マイヤール氏率いる録音チームが行ってます。 フルシャの十八番のレパートリー「わが祖国」を手兵バンベルク響との演奏ということで、この録音への意気込みが感じられます。各曲がボヘミアの地名 に関連付られている交響詩「わが祖国」。フルシャはボヘミアの郷愁や抒情を豊かに表現し、繊細さとダイナミックさが共存する聴きごたえのある演奏です。 世界限定 1111セット、シリアルナンバー付という貴重なリリースとなります。(当録音は他のフォーマットでのリリースはございません) (Ki)

スリーシェルズ
3SCD-0054(1CD)
「伊福部昭・百年紀Vol.1・改」爆音リマスター
「銀嶺の果て」より
「国鉄組曲」(国鉄、つばめを動かす人たち、雪にいどむ、より)
「ゴジラ組曲」
「海底軍艦組曲」
「地球防衛軍組曲」
交響ファンタジー「ゴジラVS キングギドラ」 より
齊藤一郎(指)オーケストラ・トリプティーク
録音:2
014 年2 月1 日すみだトリフォニーホール(録音:アオイスタジオ)、76 分
解説:今井重幸、井上誠、西脇博光、西耕一ほか
爆音リマスター:磯部英彬(電子音楽家)
CD デザイン:山口翔悟
爆音リマスターの百年紀「改」完成! 2014 年2 月1 日に開催された伊福部昭百年紀Vol.1 は今も語り草とされる伝説的な コンサートでした。 そこで演奏された「ゴジラ」「海底軍艦」「地球防衛軍」「キングギドラ」「国鉄」などの超 絶的な演奏が、さらなる爆音仕様で甦ります。しかも、「もっと激しく!」「もっと爆音 で!」「もっと泥臭く!」という飽くなき希望・欲望に応えた爆音MIX での改訂版です。 通常のサウンドでは満足できないファンのために伊福部昭の新たな側面を引き出す 「爆音リマスター」によるCD が完成しました。その名も「伊福部昭百年紀Vol.1・改」御 期待ください。

Goodies
78CDR-3803(1CDR)
税込定価
モーツァルト:セレナード第10番「グラン・パルティータ」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
VPO管楽器ソリスト達

英 HMV DB6707/11
1947年11月10、19、26日&12月3日
ウィーン、ムジークフェライン、ブラームスザール録音
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)はドイツの大指揮者。これはフ ルトヴェングラー指揮のベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(HMV DB6741/7、 復刻78CDR-3369)と同時期に録音された。それは原盤番号が「英雄」と入り組ん でいるからだ。録音場所のブラームスザールはムジークフェラインの中にある 室内楽用の小ホール。「英雄」の録音中に13人の管楽器奏者をここに移動させ て録音したものと推測する。78CDR-3369「英雄」のカードに記載の原盤番号と 比較参照されたい。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジ(3mil針)とコルグのNu 1 DSD録音機を使用した。 (グッディーズ)

TOCCATA
TOCC-0514(1CD)
NX-B03
ヘルマン(ゲルマン)・ガリーニン(1922-1966):弦楽のための作品全集
ヴァイオリンと弦楽オーケストラのためのスケルツォ(1966)*
ヴァイオリンと弦楽オーケストラのためのアリア(1959)
弦楽オーケストラのための組曲(1949)
弦楽四重奏曲第1番(1947)
弦楽四重奏曲第2番(1956)
ロシア音楽院オーケストラ
イヴァン・ニキフォルチン(指)
アナスタシア・ラティシェヴァ(Vn)
アリーナ・ミナエヴァ(Vn)
アナスタシア・ベンチッチ(Va)
クセニア・ハリトノヴァ(Va)
アンナ・シェルバコヴァ(Vc)

録音:2019年3月12日、2019年3月14日、2019年5月29日,30日
*=世界初録音
ロシアの地方都市、トゥーラ出身のヘルマン(ゲルマン)・ガリーニン。家族を失い孤児院で育つも、ピアノと 民族楽器を学びモスクワ音楽院へ進みます。そしてバルバロッサ作戦の開始とともに陸軍に入隊、軍のた めの音楽を作曲し、活躍しました。その後はモスクワ音楽院に復帰しショスタコーヴィチとミヤスコフスキーに 師事。才能を開花させたガリーニンは1950年に作曲した「叙事詩」でスターリン賞を受賞するなど、当時 のでソヴィエトで高く評価されています。ところが1951年に統合失調症を発症、病と闘いながら曲を書き 続けました。自由奔放な作風で知られますが、1957年に書かれた彼の最後の室内楽作品「弦楽四重 奏曲第2番」では、悲しみと諦観に支配された音楽が展開します。

KAIROS
0013002KAI(2CD)
チェルハ:シュピーゲル

CD1
[1-5] シュピーゲル(鏡) T〜X

CD2
[1-2] シュピーゲル(鏡) Y〜Z

[3] カール・プラントルのためのモニュメントゥム(1988)

[4] モメンテ(2005)
CD2
[1-2] シルヴァン・カンブルラン(指)バーデン・バーデン=フライブルクSWRSO(南西ドイツRSO)
〔録音:2006年7月20日、Werkstattbuhne(ブレゲンツ、オーストリア)〕

[3]デニス・ラッセル・デイヴィス(指)ORFウィーンRSO
〔録音:2001年5月、ORF(ウィーン、オーストリア)〕

[4]フリードリヒ・チェルハ(指)ウィーンRSO
〔録音:2007年10月6日、Stefaniensaal(ウィーン、オーストリア)

2010年にリリースされていたSACD盤は廃盤となり、品番・バーコードは同じままノーマルCD盤として再発売いたします。
未完成に終わったアルバン・ベルクの「ルル」の補筆完成者としてもその名を知られるオーストリアの作曲家、フリードリヒ・チェルハ(b.1926)。濃密な音響をオーケストラで表現した代表作「シュピーゲル(鏡)」をカンブルランが振った名盤が新装再発売されました!
全7部約80分の「シュピーゲル」に、オーストリアの彫刻家カール・プラントルの作品からインスピレーションを受けて作曲された「モニュメントゥム」、オーケストラのための「モメンテ」をカップリングした2枚組です。

NORTHERN FLOWERS
NF/PMA-99137(1CD)
レニングラードのバレエ音楽集
ボリス・アルヒマンドリトフ(1932-2009):舞踏詩「トゥールーズ=ロートレック」(1970) *
セルゲイ・スロニムスキー(1932-2020):バレエ音楽「イカルス」 (1971) #
イカルスの夢 / 翼を造る / 孤独 / 飛行
ゲルマン・オークネフ(1931-1973)/
ヴラジーミル・サポジュニコフ(1945-) 補筆完成:バレエ音楽「外套」(1973)*
レニングラードPO *
エドヴァルト・チヴジェリ(指)*
マリインスキー劇場O(録音当時:キーロフ劇場O) +
ユーリー・ガマレイ(指揮 +)

録音:1984年、レニングラード・カペラ・ホール、レニングラード、ロシア、ソヴィエト ADD*
1976年 #、1977年 +、ライヴ、レニングラード・フィルハーモニー大ホール、 レニングラード、ロシア、ソヴィエト ADD(#/+)
ボリス・アルヒマンドリトフはレニングラード音楽院でボリス・アラポフ (1905-1992) に師事したソヴィエト・ロシアの作曲家。ゲルマン・オークネフはレニングラード音楽院でショスタコーヴィチに師事したソヴィエト・ロシアの作曲家。

BIS
BISSA-2288(1SACD)
『アンジェラス(Angelus)− ボリソワ=オッラス 管弦楽作品集』
ヴィクトリア・ボリソワ=オッラス(1969-):
(1)アンジェラス(Angelus)(2008)
(2)沈黙の王国(The Kingdom of Silence)(2003)
(3)山々が生まれる前から(Before the Mountains Were Born)(2005)
(4)賛歌の創造(Creation of the Hymn)(2013)(弦楽オーケストラのための)
(5)開いた地面(Open Ground)(2006)
ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニックO
(1)(4)アンドレイ・ボレイコ(指)
(2)(3)マーティン・ブラビンズ(指)
(5)サカリ・オラモ(指)
(3)アンドレーアス・アリーン(フルート)、(3)ペール・アンデション(オーボエ)、(3)ユーハン・フランセーン(クラリネット)、
(3)イェンス=クリストフ・レムケ(ファゴット)
(4)ヨアキム・スヴェンヘーデン(Vn)、(4)ヨハンネス・ロスタモ(Vc)

録音:(5)2016年8月、(1)(4)2017年11月、(2)(3)2019年8月/ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)((1)=ライヴ)
鳥が歌わず、鐘が鳴らない都市は、死んでしまっています。毎日、どんな強さで鐘が鳴っているかを基準にすれば、ミュンヘンこそ 間違いなく現代ヨーロッパでもっとも躍動する都会だろう」(ボリソワ=オッラス)。ミュンヘン市の850周年に際しミュンヘン・フィルハーモニーとミュンヘ ン市議会から委嘱を受けた管弦楽作品に始まる『アンジェラス』は、スウェーデンの作曲家ボリソワ=オッラスの管弦楽曲による「ポートレート」として制作 されたアルバムです。
ヴィクトリア・ボリソワ=オッラス Victoria Borisova-Ollas は、1969年、モスクワ生まれ。モスクワ中央音楽学校とチャイコフスキー音楽院を卒業後、 スウェーデンのマルメ音楽大学とロンドンの王立音楽大学で学びました。1993年からスウェーデンに住み、作曲活動を行っています。彼女の作品は、ロン ドンSOをはじめとする各国のオーケストラで演奏され、王立スウェーデン歌劇場で初演された2017年の歌劇『ドラキュラ(Dracula)』は、2シーズ ンのチケットが完売し、話題になりました。スウェーデン作曲家協会のメンバー。王立スウェーデン音楽アカデミーの会員に選ばれています。
カトリック教会の「お告げの祈り」の始まりを知らせる「鐘」を曲名にとった「アンジェラス」は、「古い時代からのごく漠然とした挨拶」として、ケルト 聖歌を思わせるメロディに始まる約22分の作品です。ボリソワ=オッラスは、「『われわれの主への信仰がどれほど多くの機会に失われようと、われわれへ の信念を決してなくさない』ひとりの孤独な修道士が、将来ミュンヘン市となる町の中心で初めて鳴らした鐘」に思いを馳せて作曲。ペータース教会の早朝 の鐘やマリエン広場のラートハウス・グロッケンシュピールを模した旋律を織りこみながら、さまざまな歴史をもつ都会の姿を描いて行きます。2008年6 月8日、シルヴァン・カンブルランがミュンヘン・フィルハーモニーを指揮して初演しました。
ボリソワ=オッラスは、イギリスの「マスタープライズ国際作曲コンペティション」(1998年)の2位に選ばれ、彼女が最初に国際的に知られるきっかけとなっ た『詩編104番』に基づく交響詩「風の翼(Wings of the Wind)」(1997)をはじめ、『旧約聖書』の『詩編』に関連する作品をいくつか書いています。 「一生を終えた後、私たちが行く神秘の国」を示す「沈黙の王国」は、自由な翻訳によるロシア語版『聖書」の『詩編94番』から曲名のアイデアを得た という作品です。グロッケンシュピールとチェレスタによる「子守歌」に始まり、「夢」の中に入って行く。ロシアの作曲家ニコライ・コルンドルフ(1947?2001) を追悼して作曲され、作品を委嘱したヨーテボリ・アート・サウンド(GAS)のフェスティヴァルで初演されました。
「山々が生まれる前から」は、『詩編90番「主よ、あなたは代々にわたしたちの宿るところ。山々が生まれる前から 大地が、人の世が、生み出される前から」』 (新共同訳による)をインスピレーションに作曲されました。シュトゥットガルトRSOの委嘱で作られ、作品の後半に木管楽器の首席奏者4人によ る「カデンツァ」が配されています。アンドレイ・ボレイコ Andrey Boreyko 指揮のシュトゥットガルトRSOが初演。作品は彼に献呈されました。
「賛歌の創造」は、カナダ放送協会の室内楽フェスティヴァルのための「ヴィルトゥオーゾ」弦楽四重奏曲として作られていた作品です。2013年1月、ストッ クホルム・コンサートホールの「作曲者の週末」のために弦楽オーケストラの版に改作。ミケール・バットシュ指揮ムシカ・ヴィテにより初演されました。「調 性と無調をめぐるゲーム……現代音楽で何が『現代的』で何が『伝統的』かというテーマ……どちらが『美女』でどちらが『野獣』か……まったくの混沌 から何か美しい物を創り出すことは簡単にできるだろうか……」といったことに思いをめぐらしたという作品です。
「開いた地面」は、サルマン・ラシュディの小説『The Ground Beneath Her Feet(彼女の足下の地面)』をインスピレーションに作曲されました。「私 たちが存在するこの瞬間、足下にある地面は、安定したものだろうか……地面が突然動きだしたら、どんな感じがするか、想像しようとする者はいるだろうか」。 スウェーデンRSOの委嘱作。マンフレート・ホーネックの指揮で初演されました。
このアルバムの演奏は、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニックOをアンドレイ・ボレイコ、マーティン・ブラビンズ Martin Brabbins、首 席指揮者サカリ・オラモ Sakari Oramo が指揮してストックホルム・コンサートホールで作曲者が立ち会って収録されました。「アンジェラス」のみ、コンサー トのライヴ録音です。ロバート・サフ Robert Suff がエグゼクティヴ・プロデューサーを担当、ミュンヘンの「Der Friedensengel(自由の天使)」像の写 真がアルバム・アートワークに使われています。 (Ki)


Treasures
TRE-227(1CDR)
カイルベルト〜J・シュトラウス&R・シュトラウス
J・シュトラウス:ポルカ「浮気心」
 加速度円舞曲/エジプト行進曲
 ワルツ「ウィーン気質」
 トリッチ・トラッチ・ポルカ*
 ワルツ「南国のバラ」*/アンネン・ポルカ
 ペルシャ行進曲**/常動曲
R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」より
 ワルツ第1番#&第2番#
ヨゼフ・カイルベルト(指)
バンベルクSO、
バイエルン国立歌劇場O#

録音:1960年7月11-12日、1959年7月24-25日*、1959年7月25日**、1963年8月5-8日#(全てステレオ)
※音源:独TELEFUNKEN NT-110、英TELEFUNKEN SMA-106#
◎収録時間:63:37
"演出無用!オケとのコンビネーションがそのままニュアンス化したシュトラウス!!"
■音源について
J・シュトラウス作品集は、当初は独初期盤(黒金ラベル)を採用する予定でしたが、「浮気心」冒頭の音の掠れ(TELEFUNKENの初期盤に多々あり)があり、音自体も冴えないので却下。この後発のNT-110(V字赤ラベル )は音に芯が通り、モヤモヤも一掃!青ラベルより前のシリーズで、製盤もしっかりしていて侮れません!

★カイルベルトがテレフンケンに遺した録音は、彼の誠実で純朴な人柄をそのまま映した名演揃いですが、その特色を最も端的に示しているのがJ・シュトラウスでしょう。指揮者とオケとの強固なコンビネーションと言えば、ムラヴィンスキー&レニングラード、ライナー&シカゴのような厳格な縛りを連想される例をまず思い浮かべがちですが、一朝一夕では成し得ない阿吽の呼吸によるニュアンス醸成力は、カイルベルト&バンベルクのコンビにも共通します。
 考えたら、このコンビのように温かな相思相愛による絆で一時代を築いた例は極端に少ないように思えます。しかも、そのコンビネーションに流れる空気感をそのままニュアンス化したような「無垢なJ.シュトラウス」となると、オーマンディもバルビローリもちょっと違うので、これが唯一無二?そうです。カイルベルトのJ・シュトラウスは巷間言われる以上に有り難い存在なのです!
 「浮気心」中間部は悪のり感がなく、リズムを際立たせてやり過ごすだけの演奏とは次元が違います。「エジプト行進曲」は、意外にも小気味好いテンポとリズムでサクサク進行。中間部ではオケ団員の合唱など入れません!オジサン達のダミ声で音楽を汚したくなかったのかもしれませんが、そのおかげで隠れていた楽器の魅力に気づかれる方も多いことでしょう。「常動曲」ラストも、もちろんただのフェードアウト。
 「アンネン・ポルカ」は極めてシンプルな楽想の端々から可憐なニュアンスが零れ、取って付けたようなアゴーギクなど不要。これぞコンビネーション芸!
 全曲を通じて最も絶賛したいのは「加速度円舞曲」。ドイツ的な骨太サウンドと構築の積み上げ感が、音楽を一層風格豊かに変貌させています。2:29からのテンポを落としての甘美な囁きは、カイルベルトにとって最大の濃厚表現。そこにはにかんだような表情が見え隠れするので、尚更温もりが伝わります。正直、私はこの作品に冗長さを感じてしまうことが殆どなのですが、この演奏だけは別です!【湧々堂】

Treasures
TRE-225(2CDR)
超厳選!赤盤名演集Vol.2
クリュイタンス/ラヴェル:管弦楽曲集
(1)ボレロ*/(2)スペイン狂詩曲*
(3)ラ・ヴァルス*/(4)マ・メール・ロワ#
(5)クープランの墓/(6)古風なメヌエット
(7)道化師の朝の歌/(8)海原の小舟
(9)亡き王女の為のパヴァーヌ、
(10)高雅で感傷的なワルツ#
アンドレ・クリュイタンス(指)
パリ音楽院O

録音:1961年11月30日(1)、1961年11月29日(2)、1961年11月27日(3)、1962年4月20&25日(4)、1963年9月26,27日&10月2,3日(5)、1962年10月2日(6)、1962年9月26日(7)、1962年9月27日(8)、1962年10月3日(9)、1964年4月19日(10) 全てステレオ
※音源:東芝 AA-9006*、AA-9007#、AA-7281
◎収録時間:133:33
“色彩の魅力を引き出すためのテンポ設定の妙に改めて覚醒!”
■音源について
「赤盤」をいろいろ聴き漁った結果、「東芝の赤盤は音が良い」という噂は、あながち間違いではないという結論に達しました。音に確固とした芯があり、音場は豊かに広がり、音を発した瞬間に音の粒子まで感じさせる手応は格別です。ただ、当時のセールスポイントであった帯電防止材や、赤い色素が音質向上に直接繋がったとは考えにくいので、英国EMIから技術者を招いて始動し、英仏メタルを用いてプレスしていた当時の川口工場(1955年発足)の優秀な技術が結果的に赤盤に集約されたと見るのが妥当だと思います。事実、1971年に御殿場に大工場を新設して以降、音質は下降の一途を辿り、赤盤も消えてしまいました。
 注意スべきは、初期の盤はビニールの素材が関係しているのか微妙なチリチリノイズの混入率が高いこと。CDR復刻に際してはそれが回避された第二版以降にも耳を通すことが不可欠となります。
 ここにはクリュイタンスがステレオで遺したLP4枚分のラヴェルの管弦楽曲集から、「ダフニスとクロエ」以外のLP3枚分を全て収録していますが、ここでもそれを考慮し、音源は、全集LPボックス以外の単売盤(AA-7281)も採用しています。

★これもあまりにも有名な歴史的録音ですが、赤盤で聴くと個々の録音の質感の差が明確となり、中でもスペイン狂詩曲ラ・ヴァルスが突出して鮮烈な録音であり、セッション録音の枠を超えた凄演であることがわかります。
 「スペイン狂詩曲」第1曲は、余計な雰囲気作りなど必要し!無機的なまでの静謐美を支えるのは、オケの潜在的な色彩力のみ。3:47のティンパニの微かな一打のニュアンスもお聴き逃しなく!第2曲はその色彩力が、壮大なスケールで艶めかしいオーラを放射。フランス音楽は軽い筆致で弾かねばならないという先入観は全く無意味。2:04からのサリュソフォーンの威力もたまらない魅力。第3曲の1:24からのホルンの持続音が醸し出す余韻もパリ音楽院ならでは。終曲の徹底した原色での色彩攻撃も比類なし。中間部の生々しい肉声を聴くような対話の妙味といい、この曲に必要な要素の全てが詰まっていると言っても過言ではありません。
 「ラ・ヴァルス」も、色彩的な眩さでは歴代屈指。オケの機能美そのものを芸術的に昇華させた名演の第1号はベイヌム盤だと思いますが、フランスの風味にこだわるならやはりクリュイタンス&パリ音楽院。。特に3拍子の結尾でフワッとした力の抜き加減は、表面的に真似はできても、大概は香りが伴いません。2:44からの弦の旋律にごく僅かにポルタメントが掛かりますが、このさじ加減がまた絶妙!6:01のルフト・パウゼも最高のお手本。更に驚愕は、コーダにかけてのパワー粉砕力!録音は1日だけのセッションだったようですが、一発録り的な緊張感と気迫も加味された完璧な熱狂が捉えられています。
 テヴェのソロが光る「亡き王女のためのパヴァーヌ」も、今後二度と耳にできない至芸。テンポ設定を含む全てのニュアンスに、含蓄の深さを感じずにはいられません。
 「クープランの墓」は、頻出するオーボエ・ソロがチャルメラ風に響く例が珍しくないなか、ストレスなくオーボエのノスタルジックな響きをしっかり堪能させてくれる演奏として真っ先にあげるべき名演。第2曲のコーダは弱音にしてデリケートに締めくくる例がほとんどですが、このクリュイタンスを聴けばそういうやり方はただの誤魔化しでは?と思ってしまいますし、終曲も、ピアノ版と同じような高速演奏では拾いきれないニュアンスがあることを痛感させられます。 【湧々堂】

SONY CLASSICAL(SPAIN)
88985-441872(1CD)
ホセ・サラテ(1972-):管弦楽作品集
アロンソ・デ・キハダ [Alonso de Quijada](2003)
ヴィオラ協奏曲 [Viola Concerto](2014) *
管弦楽の為の短い協奏曲 [Conciero breve para orquesta](管弦楽の為の)(2010)
赤い水のノクターン [Nocturne of red water](2009)
イサベル・ビリャヌエバ(Va)*
エクストレマドゥラO
アルバロ・アルビアク(指)
国際発売されている可能性がございます。スペイン・ローカルの輸入商品は割高ですのでご了承ください。


Treasures
TRE-220(1CDR)
ボリショイ劇場管〜弦楽器&打楽器の魅力
グルック:精霊の踊り
マスネ:タイスの瞑想曲
シューマン:トロイメライ
ラフマニノフ:ヴォカリーズ/セレナーデ変ロ短調
ルビンシテイン:2つのメロディOp.3〜第1番
フィビヒ:詩曲Op.41-14
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第10番
 ※以上、G.ザボロフ編曲
シチェドリン:カルメン組曲(原曲:ビゼー)*
ユーリ・レーエントヴィチ(指)
ボリショイ劇場ヴァイオリニスツ・アンサンブル
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指)*
ボリショイ劇場O弦楽セクション*
同打楽器奏者【アレクセイ・オゴロドニコフ、オレグ・ブダンコフ、レオニード・レドキン、アナトリー・アントゥフィエフ、ウラディミール・フェディン】*

録音:1966年、1967年*、(全てステレオ)
※音源:MELODIYA C01181-2、C01659-60*
◎収録時間:74:54
“泣く子も黙る、旧ソ連時代の真っ赤な芸術家魂!”
■音源について
ヴァイオリン・アンサンブルによる名曲集のLPには12曲が収録されていますが、強音が著しく濁る曲はここでは割愛しております。

★旧ソ連時代のオーケストラと言えば、なんと言っても金管の強烈な雄叫びを思い浮かべますが、それは弦楽器、打楽器も同様。曖昧模糊とした表現などあり得ず、明確かつ正確な隈取を伴った張り詰めた響きは、いわゆる独墺系の精神的な佇まいとは馴染まないことが多い反面、ここに聴く作品群はまさにその響きこそ不可欠であり、しかも失われてしまった響きは二度と取り戻せないことを考えると、その存在意義は計り知れません。
 「タイスの瞑想曲」など、特にユニゾン部分は冷徹なまでに正確な音程と、統制され尽くしたルバートのから引き出される音は、合奏というより一台の巨大な楽器のよう。「トロイメライ」冒頭も「優しさ」を湛えているのは音量のみで、最優先なのは芸術家としての強固な使命感。それと同じ手法がラフマニノフになると完全に曲想とフィット!正確さを超えて、絞り出すような悲哀となって迫るのですから不思議です。安易な癒やし効果など皆無の筋金入りの響きをじっくりとご堪能ください。
 その強靭な響きをふんだんに盛り込んだのが「カルメン組曲」。ボリショイ・バレエの名プリマ、プリセツカヤが夫の作曲家R.シチェドリンに依頼した作品。弦楽器と打楽器のみで可能な迫力と色彩の極限世界がここにあります。近年ではフィギュアスケートで使用されるなどすっかりお馴染みになり、録音も増えてはいますが、この1967年にボリショイ劇場で初演された直後の録音を超えるものは、今後も登場するとは思えません。その容赦ないパワー放射のみならず、ちょっとしたフレーズの端々に顔を出すウィット!そこまで浮かび上がる演奏は他に見当たりません。【湧々堂】



TCO(The Cleveland Orchestra)
TCO-0001(3SACD)
クリーヴランドO/新たなる世紀
(1)ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番 イ短調 op.132(弦楽オーケストラによる演奏)
(2)ヴァレーズ:アメリカ
(3)ヨハネス・マリア・シュタウト(b.1974):Stromab
(4)R.シュトラウス:イタリアから
(5)ベルント・リヒャルト・ドイチュ(b.1977):Okeanos(オルガン協奏曲)[世界初録音]
(6)プロコフィエフ:交響曲第3番ハ短調 op.44
フランツ・ウェルザー=メスト(指)
クリーヴランドO

(1)録音:2019年7月12日
(2)[録音:2017年5月25,26,27日
(3)[録音:2018年1月11,12,13日
(4)録音:2019年5月23,24,25日
(5)パウル・ジャコブ(Org)
録音:2019年3月14,15,16,17日
(6)録音:2018年9月27,30日

すべてクリーヴランド、セヴェランス・ホールでの録音
クリーヴランドOが自主レーベルを立ち上げました!その名も「TCO(The Cleveland Orchestra)」。言うまでもなくクリーヴランド管は、アメリカ のビッグ5の一つとして鳴らす世界屈指のオーケストラ。1918年に設立、既に100年の歴史を数えていますが、オーケストラにとってのあらたな世紀の始ま りにあたり、自主レーベルを発足するはこびとなりました。内容は、現在の音楽監督を務めるフランス・ウェルザー=メストが指揮し、また自身が選曲した3枚 組。この約20年間の両者の足どりの中から特に優れた極めつけの演目がセレクトされています。
現在音楽監督を務めるフランツ・ウェルザー=メストは2002年からこの職にあり、タイムズ誌は、メストの下でのクリーヴランド管の、そのヴィルトゥオー ゾ性、音の優雅さ、豊かな色彩、そして室内楽のような音楽の結束力をたたえ、「アメリカのベスト・オーケストラ」であると評しています。メストの下でオーケス トラは挑戦的なプログラム、そして委嘱への積極的な取り組み、さらにオペラの取り組みも増やし、若い聴衆も獲得してきています。エデュケーション・プログ ラムも充実しており、まさに世界をリードするオーケストラといえます。メストはウィーン・フィルへの客演も多く重ねているほか、ウィーン国立歌劇場の音楽 監督(2010-2014)、チューリヒ歌劇場でも長年音楽監督を務めています。ブルックナー教会からキレニー・メダルを授与されているほか、ケネディ・センター から芸術部門の金メダルを授与されるなど、世界でその功績が高く評価されています。オーケストラの歴代の音楽監督はニコライ・ソコロフ(1918-33)、アル トゥール・ロジンスキ(1933-43)、エーリヒ・ラインスドルフ(1943-46)、ジョージ・セル(1946-70)、ロリン・マゼール(1972-82)、クリストフ・フォン・ドホ ナーニ(1984-2002)。こうした指揮者たちとのヒストリカル音源もリリースされるか心待ちにしながら、新レーベルの誕生を祝いたいところです。
レーベル第1弾は3枚で構成されています。[CD 1]は、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲を、オケの全弦楽セクションで演奏したもの。メストの細かな表情づ けと、弦楽器セクションのうまさ、そして美しさが際立った演奏となっています。カップリングは大規模でパンチのきいたヴァレーズの「アメリカ」という、なんと も興味深い組み合わせです。新しい作品を聴くことにより、過去の作品の理解も深まり、その逆も然り、ということを提示しています。[CD 2]は、シュタウトと R.シュトラウスの作品を収録。シュタウトはインスブルック出身の作曲家で、ウィーン音楽大学で学び、哲学と音楽学も修めています。その作品は日本でも読 響が五嶋みどりをソリストに迎えた公演でも演奏されているほか(ヴァイオリン協奏曲「オスカー」)、2018/19のシーズンにはオペラがウィーン国立歌劇場 で初演されるなど、まさに今活躍している作曲家のひとりです。R.シュトラウスの「イタリアから」は、あまり演奏されない初期の管弦楽作品ですが、情景が鮮 やかに眼前にうかぶような演奏となっています。[CD 3]はセヴェランス・ホールの名高い大オルガンとオーケストラによる協奏曲。作曲者のベルント・リヒャル ト・ドイチュは1977年オーストリアのメートリンク出身。2011年度武満徹作曲賞第2位を受賞しました。その作品は東フィルなども取り上げている、世界的 な作曲家です。このオルガン協奏曲は、ウィーン楽友協会とウィーンRSOの委嘱によるもので、2014-15年に作曲されました。題名の「Okeanos」は ギリシャ神話では世界を網羅する河川のような意味。4楽章(緩―急―緩―急)から成り、それぞれの楽章は4大元素である水、空気、地、火と関連付けられま す。オルガンの壮大な響きと管弦楽の融合が魅力な、壮大な作品です。そしてカップリングは極めつけのプロコフィエフの交響曲第3番。ハープ2台に打楽器も 多数活躍する大規模な作品ですが、冒頭からものすごいボルテージの高さ。メストの知と情熱のバランスがとれたリードと、オーケストラの持ち味であるサウ ンドにより、理想的な演奏が誕生しています。 (Ki)

BMOP SOUND
BMOP-1067(1CD)
ジョージ・パール(1915-2009):セレナード集
(1)セレナード第1 番(1962)〜ヴィオラと室内オーケストラのための
(2)セレナード第 2 番(1968)〜11 人の奏者のための
(3)セレナード第3 番(1983)〜ピアノと室内オーケストラのための
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(1)ウェンティン・カン(Va)
(3)ドナルド・バーマン(P)

録音:(1)2013年2月19日、(2)2011年1
月30日、(3)2015年7月15日
ジョージ・パールはエルンスト・クシェネクに作曲を師事、主に 12 音技法による作品を 数多く発表した。このディスクには彼の主要作品である 3 つのセレナードが収録。うち 2 曲は協奏的な作品です。いずれも 12 音技法もしくは自由な無調様式で書かれていて 緊密な構成の作品。 ヴィオラのウェンティン・カンは「第 2 回 東京国際ヴィオラコンクール」(2012)で優勝した 今井信子もほれ込む中国生まれの俊才。


Treasures
TRE-223(2CDR)
エドゥアルト・シュトラウスU世/ヨハン&ヨーゼフ・シュトラウスの音楽
ヨーゼフ・シュトラウス:鍛冶屋のポルカ
J・シュトラウス:喜歌劇「千一夜物語」間奏曲*
 ワルツ「ウィーンのボンボン」*/加速度円舞曲*
 ワルツ「南国のバラ」/ワルツ「ウィーン気質」
 ポルカ「ハンガリー万歳」*/常動曲
ヨハン&ヨーゼフ・シュトラウス:ピチカート・ポルカ
J・シュトラウス:ワルツ「酒・女・歌」*
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「風車」
J・シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」#
 ワルツ「春の声」#/「ジプシー男爵」行進曲*
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「憂いもなく」*
J・シュトラウス:ワルツ「ウィーンの森の物語」
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「オーストリアの村燕」
J・シュトラウス:ワルツ「朝の新聞」*
 喜歌劇「ウィーンのカリオストロ」序曲*
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「騎手」*
J・シュトラウス:皇帝円舞曲#
 トリッチ・トラッチ・ポルカ
 ワルツ「芸術家の生涯」
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「女心」
 ワルツ「わが人生は愛と喜び」
エドゥアルト・シュトラウスU世(指)
インスブルックSO
シュトゥットガルトPO*
ウィーン国立歌劇場O#

録音:1960年代初頭(全てステレオ)
※音源:日VICTOR SWK-7501-3
◎収録時間:156:12
“近年のウィーン・フィルが置き去りにしたウィンナ・ワルツの本当の息吹!”
■音源について
VOX音源による国内初期LPボックスの全てを収録。エドゥアルト・シュトラウス2世(J・シュトラウス1世の三男エドゥアルトの孫)は、シュトラウス管やフィルハーモニア・フンガリカとも同様の録音を遺していますが、最も謎が多いのがこのVOX録音。まず、オケの実体が判然としません。ウィーン国立歌劇場管と書かれていても、実体がフォルクスオパーだったり主要オケ団員の寄せ集めだったりということは珍しくありませんが、これも例外ではありません。「皇帝円舞曲」などは、日本では7インチでも発売されていますが、一貫して「ウィーン国立歌劇場管」と表記(その方が立派に見えるから?)されていますが、米VOX盤では、「ヒズ・オーケストラ」や「フォルクスオーパー管」等が混在。いずれにしても、ウィーン・フィルともシュターツオパーとも関係なさそうです。そして、ここでインスブルックSOによるとされている曲は、日本コロンビアから発売されたレコードでは「ヒズ・オーケストラ」となっておりいるというように、混迷を極めます。
また、録音年もはっきりしません。この国内盤の発売時期と米盤にはスピーカー・ラベルが存在することなどから、ここでは1960年代初頭としておきます。
さらに悩ましいことに、これらの音源が本当にVOXによるセッション録音なのか?という点。ウィーン音楽マニアの方の推察では、放送局音源などを買い上げ、商品化したのではないか、ということです。

★どんな作品でもそうですが、特にシュトラウス一家のようなシンプルな作品を魅力的に奏でるには、指揮者とオケが個性を発揮しつつも、その個性が作品の持ち味を邪魔するのではなく後押しするものでなければならないと思います。その点で、理想を極めた名演奏として絶対に外せないのがこれです。
 まず、思わず膝を打ったのは「鍛冶屋のポルカ」!結局この曲の最高の演奏は、ボスコフスキー&VPOに帰結するのが常でしたが、これを聴いて迷わず順位逆転。速めのテンポでの颯爽とした進行がなんとも潔く、小細工は一切なし。0:33で音を短く切り上げる自然な処理は何度聴いても痛快で、これを単純に真似しても同じテイストなど生まれないでいでしょう。この小股の切れ上がった解釈はエドゥアルト・シュトラウスの最とも顕著な個性で、全編に渡って作品を瑞々しく息づかせる大きく役立っているのですが、決して快速テンポ一辺倒ではありません。
 「美しく蒼きドナウ」はこってりと歌う箇所とあっさり流す箇所のチョイスが明確で、アゴーギクも少しも媚びません。つまり不健康さが皆無。是非、対極的なクナのウィンナ・ワルツと共に堪能していただきたいものです。
 「春の声」も音楽の流れが素直でフレージングは伸びやか。3:13からの滑り出し方などはその象徴で、「音を感じる」とはこういうニュアンスのことを指すのでしょう。コーダ直前のテンポの落とし方(5:38〜)も、にわか振りではこんな自然には振る舞えません。
 「憂いもなく」は、誰しもオケ団員の掛け声を期待するでしょうが、ここではそれは無し。しかし、音自体にニュアンスがあるので、それを邪魔しない選択はまさに慧眼。
 「ウィーンの森の物語」は、個人的にはその長さが苦手で、大抵はツィターが終わるまでに辟易するのですが、ここではツィター登場前の大仰さを避けた純朴な表情に心奪われてしまいました。そして驚くべきはツィターのソロ!、こんな色っぽい…というよりエロチックな演奏は決して他にはなく、これ以降はどんな演奏も満足できない体になってしまいました。そして主部以降は再び純朴一筋。少しも冗長さを感じさせず愛くるしい表情とともにノスタルジーを醸し続けます。そこで、この曲を今まで苦手と感じていた原因に気づいたのです!どの演奏も立派に響かせ過ぎていたのです。
 そこで思い起こすのが、毎年元日のウィーン・フィル・ニューイヤーコンサート。私はここ数年、元日からクラシック音楽界の縮図を見るようで暗澹たる気持ちになるので、まともに見れなくなりました。そして2020年元日、あのなんとも雑な指揮に接し、この伝統行事は完全にその役目を終えたと確信しました。ちょうどNHKの紅白歌合戦と一緒です!そもそもこれらの珠玉の小品たちを心から愛しているのか?なぜそんなに立派に響かせようとするのか?いちいち大きなジェスチャーで指揮する意味は?等々わからないことだらけで、音楽を味わうどころではないからです。かつてのライナーやセルのウィンナ・ワルツは、ウィーン情緒とはかけ離れていながらも聴き手を唸らせるだけの独特の味がありました。一方、最近のニューイヤーコンサートでは、オケがウィーン・フィルにも関わらず、流石と思わせる味わいが感じにくいのです。難解な作品など全く無く、指揮者にとっては名誉なことですから指揮を断る理由もないのでしょうが、作品に対して思うところが特にないのなら、安易に引き受けずに名誉ある撤退を強く望みますし、オケの側も「仕事のしやすさ」で選ぶのはやめていただきたいものです。と言っても、ガチガチにビジネスの体制が確立してしまった以上、今更突き崩すことなどできないでしょう。しかし、何でも「オリジナル」という単語に飛び付く習慣も出来上がったようですから、ここに聴くエドゥアルト・シュトラウスのような空気感こそがオリジナルだと自覚し、今の自分達の演奏が別に方向に向かっているということにそろそろ気づいても良い頃だと思うのですが、それすら期待できないようです。このエドゥアルト・シュトラウス盤を強くお薦めするのは、そんな思いが根底にあるからのです。【湧々堂】

masters brass nagoya
MBN5-2019(1CD)
税込定価
アルプス交響曲〜トラップ一家のその後
リチャード・ロジャース(長生淳,編):サウンド・オブ・ミュージック
R・シュトラウス(石毛里佳,編、鈴木竜哉,補筆):アルプス交響曲
鈴木竜哉(音楽監督&指揮)
&マスターズ・ブラス・ナゴヤ

録音:愛知県芸術劇場コンサートホール ライブレコーディング 2019年4月28日
 “音楽を楽しむ”をコンセプトに『伝統と革新』を追求するマスターズ・ブラス・ ナゴヤ。 マスターズ・ブラス・ナゴヤは2016年に結成された、東海地区のオーケストラ 奏者、音楽大学の講師、フリーランス奏者によって構成される吹奏楽団で す。2016年華々しくデビューし、吹奏楽ファンのみならず、クラシックファンから も吹奏楽を超えた吹奏楽!と好評を博しています。このCDは2019年4月 28日に愛知県芸術劇場コンサートホールで行われた第4回定期演奏会をラ イブ録音したもの。  プログラムのサブタイトルは「トラップ一家のその後」。マエストロ鈴木竜哉氏い わく、『このプログラムはマスターズ・ブラス・ナゴヤによるポップス・ステージなので す。』  もしもアルプス交響曲の登山者がトラップ一家だったとしたら?という架空の ストーリーのもと、祖国を後にして旅立った彼らのその後の道のりはいかなるも のだったかを想像しながら(おそらく大変なものだったにちがいないが)このアル バムをお楽しみいただければ幸いです。


Treasures
TRE-215(2CDR)
エチェベリーのバレエ音楽集
ドリーブ:バレエ組曲「シルヴィア」
[前奏曲と狩りの女達/間奏曲と緩やかなワルツ/ピチカーティ/酒神のコルテーズジュ]
バレエ組曲「コッペリア」[間奏曲/ワルツ/チャールダーシュ/ハンガリー舞曲/自動人形のワルツ/スラブ主題の変奏]
グノー:歌劇「ファウスト」のバレエ音楽
マイヤベーア:歌劇「預言者」〜バレエ組曲「スケートをする人々」]*
ルイジーニ:バレエ組曲「エジプト舞曲」*
ショパン(ダグラス編):レ・シルフィード*
イェシュス・エチェベリー(指)
コンセール・ラムルーO

録音:1958年5月23-24日&6月10-12日(全てステレオ)
※音源:日VICTOR SFON-7506、SFON-7526*
◎収録時間:104:27
“最高の名演奏で堪能するルイジーニ唯一の名曲!”
■音源について
Philips音源。LP2枚分のバレエ音楽集の全てを収録。エチェベリーのフィリップスへの録音は、「ピーターと狼」「動物の謝肉祭」等以外は全て伴奏ものばかり。日本の初期ステレオ盤を使用。

イェシュス・エチェベリー(1911-1988)は、フランス・ボルドー出身。幼少よりヴァイオリンを学び、神童として多くのオーケストラとも共演。20歳でカサブランカSOのヴァイオリニストとして入団。21歳で同地の音楽院の教授に就任。カサブランカ歌劇場での「リゴレット」の公演の際に急病の指揮者の代役を務め、その成功が評判を呼び、1944-49年にこのオケの指揮者に就任。1957年からはオペラ・コミック座の首席指揮者となりました。そのスタイルは、オケの自主性と潜在能力を引き出しながら、作品の魅力を過不足なく伝える典型的な職人気質。録音は際めて少ないですが、劇場経験の豊富なエチェベリーがバレエ音楽集をステレオで遺してくれたことは嬉しい限りです。
 中でも最大の聴きものは、マスネの弟子のルイジーニの「エジプト舞曲」(日本盤のレコードには「エジプト人」と表記)でしょう。この曲を知らない方も、一度聴けばハマること必至!過去に、フィストラーリ、ボニング、ジャン=バティスト・マリ等の録音があり、中ではマリの録音が魅力的ではありますが、いずれにしてもエチェベリーほど恥じらいを捨ててこの曲のエキゾチシズムを炙り出した演奏はありません。リズムの湧き立ちはもちろんのこと、眩いほどの色彩の降り注ぎ方は、クラシックの格調から逸脱できないスーパー・オーケストラには真似できない芸当です。「レ・シルフィード」1曲目のハープが入るシーンのなど、あまりの艷やかさに身も心もとろけそうです。
 モントゥー&パリ音楽院の「春の祭典」や、シューリヒト&パリオペラ座のモーツァルトなどのように、ステレオ初期に録音されたフランスのオケの演奏は、技術的に低水準に聞こえる場合がありますが、これは決して演奏技術が低かったのではなく、ステレオ初期の録音技術の限界と使用楽器の特性などから、感覚的にそのように聞こえるだけなのではないでしょうか?なぜなら、モノラル録音や加工技術が進んだ後年の録音ではあまり起こらない現象なのですから。このエチェベリーの録音もまさにこの例に該当しますが、とにかく、そんな表面的な「聞こえ方」に惑わされず、演奏に充満している本気の表現と、無理に後付けしたのではない筋金入りの色彩をを是非体感していただきたいと思います。【湧々堂】



MARCO POLO
MAR-8.201002(10CD)
NX-L01
世界の国歌 2019完全版
■CD1
1.アブハジア自治共和国 ‐ 勝利…*
2.アカディア ‐ めでたし,海の星
3.アフガニスタン ‐ この国はアフガニスタン(2006 年以降)…*
4.アフガニスタン ‐ この国はアフガニスタン (短縮版)…*
5.アフガニスタン ‐ Fortress of Islam, heart of Asia (1992-2006)
6.アフガニスタン ‐ Fortress of Islam, heart of Asia (1992-2006 短縮版)
7.アフガニスタン ‐ Become hot, become hot, you, the holy sun (1978-1992)
8.アフリカ連合−我々全員が一緒に団結して祝おう…*
9.オーランド諸島−オーランドの歌 「Land of thousand isles and archipelagos」
10.アルバニア共和国国歌−旗への賛歌 「我らの旗のもとに書かれしは団結」
11.アルジェリア−We swear by the lightning that destroys
12.アルジェリア−We swear by the lightning that destroys (オリンピック・ヴァージョン)…*
13.アルジェリア−We swear by the lightning that destroys (短縮版)
14.アメリカ領サモア−America Samoa, my dear beloved land
15.アメリカ領サモア−America Samoa, my dear beloved land (オリンピック・ヴァージョン)
16.アメリカ領ヴァージン諸島−ヴァージン諸島行進曲 「All hail our Virgin Islands」
17.アメリカ領ヴァージン諸島−ヴァージン諸島行進曲 「All hail our Virgin Islands」 (オリンピック・ヴァージョン)
18.アメリカ領ヴァージン諸島−ヴァージン諸島行進曲 「All hail our Virgin Islands」 (短縮版)
19.アンドラ−アンドラの賛歌 「偉大なるカルレマニ,我が父よ」
20.アンドラ−アンドラの賛歌 「偉大なるカルレマニ,我が父よ」 (オリンピック・ヴァージョン)
21.アンゴラ−O Fatherland, we shall never forget the heroes of the Fourth of February
22.アングィラ−God bless Anguilla nurture
23.アンティグア−バーブーダ−麗しきアンティグア,我ら汝に敬礼せん
24.アルゼンチン共和国「聞け,皆の衆よ,神聖なる叫びを,」
25.アルゼンチン共和国「聞け,皆の衆よ,神聖なる叫びを,」(短縮版)
26.アルメニア−我が祖国,自由にして独立し
27.アルバ−貴い国アルバ「Aruba, beloved home」
28.オーストラリア−アドヴァンス・オーストラリア・フェア 「オーストラリアの同胞たちよ」
29.オーストラリア−アドヴァンス・オーストラリア・フェア 「オーストラリアの同胞たちよ」 (オリンピック・ヴァージョン)
30.オーストラリア−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」 (ロイヤル・ヴァージョン)
31.オーストリア共和国国歌−山岳の国,大河の国
32.オーストリア共和国国歌−山岳の国,大河の国 (オリンピック・ヴァージョン)
33.アゼルバイジャン共和国−アゼルバイジャン! アゼルバイジャン!
34.アゼルバイジャン共和国−アゼルバイジャン! アゼルバイジャン! (オリンピック・ヴァージョン)
35.アゾレス諸島−Faith and firmness gave birth
36.バハマ−進め,バハマよ 「Lift up your head to the rising sun」
37.バハマ−進め,バハマよ 「Lift up your head to the rising sun」(オリンピック・ヴァージョン)
38.バーレーン−我等のバーレーン
39.バングラデシュ−我が黄金のベンガルよ
40.バルバドス−豊かな時も,いざという時も
41.バルバドス−豊かな時も,いざという時も (オリンピック・ヴァージョン)
42.バルバドス−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル・ヴァージョン)
43.バシコルトスタン共和国−バシコルトスタン共和国国歌…*
44.バスク自治州−Up and up
45.バイエルン ? バイエルンの讃歌 「God with you, oh land of Bavarians」
46.ベラルーシ共和国−我ら,ベラルーシ人
47.ベラルーシ共和国−我ら,ベラルーシ人(オリンピック・ヴァージョン)
■CD2
1.ベルギー王国 ブラバントの歌 「ベルギー,最愛なる地」
2.ベリーズ−自由人の土地
3.ベリーズ−自由人の土地(オリンピック・ヴァージョン)
4.ベナン共和国−新しい日の始まり 「Formerly, at her call, our ancestors…」…*
5.バミューダ諸島−ハイル・トゥ・バミューダ諸島…*
6.バミューダ諸島−ハイル・トゥ・バミューダ諸島(短縮版)…*
7.バミューダ諸島−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル・ヴァージョン)
8.ブータン王国−雷龍 「雷龍の王国」…*
9.ブータン王国−雷龍 「雷龍の王国」(2005 年アレンジ版)
10.ボリビア共和国−「ボリビア人よ,良き運命を」
11.ボネール島−「太陽の国,穏やかな風」…*
12.ボスニア・ヘルツェゴビナ(1999 年以降)
13.ボスニア・ヘルツェゴビナ(1999 年以降)(オリンピック・ヴァージョン)
14.ボスニア・ヘルツェゴビナ−Jedna si jedina 「O you thousand-years old land…」(1992-1999)
15.ボツワナ共和国−私たちの大地
16.ブラジル連邦共和国−インピラガの静けき岸から聞こゆる英雄の声
17.ブラジル連邦共和国−インピラガの静けき岸から聞こゆる英雄の声(オリンピック・ヴァージョン)…*
18.ブラジル連邦共和国−インピラガの静けき岸から聞こゆる英雄の声(短縮版)
19.イギリス領インド洋地域−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」
20.イギリス領ヴァージン諸島−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」
21.ブルネイ・ダルサラーム国−国王陛下に神のご加護を
22.ブルガリア共和国 ‐ 愛しき祖国 「高きバルカン」…*
23.ブルガリア共和国 ‐ 愛しき祖国 「高きバルカン」(2005 年アレンジ版)
24.ブルキナファソ−勝利のアンセム 「ある一夜」
25.ブルキナファソ−勝利のアンセム 「ある一夜」(オリンピック・ヴァージョン)
26.ブルンジ共和国−最愛のブルンジ,穏やかな国
27.ブルンジ共和国−最愛のブルンジ,穏やかな国(オリンピック・ヴァージョン)
28.カンボジア王国−天よ,守りたもう
29.カンボジア王国−天よ,守りたもう(短縮版)
30.カメルーン共和国−おお,カメルーン,我が祖先の発祥
31.カナダ−おお,カナダ我らは汝を守りゆく(ロング・ヴァージョン)
32.カナダ−おお,カナダ我らは汝を守りゆく(短縮版)
33.カナダ−おお,カナダ我らは汝を守りゆく(2005 年アレンジ版)
34.カナダ−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル・ヴァージョン)
35.カナリア諸島−「アイ・アム・ザ・シェイド・オヴァーン・アーモンド・ツリー」
36.カーボベルデ共和国−自由の歌 「シング,ブラザー・シング」
37.カーボベルデ共和国−自由の歌 「シング,ブラザー・シング」(オリンピック・ヴァージョン)
38.カタロニア−凱旋のカタロニア
39.ケイマン諸島−最愛の島 「おお温和な土地,爽やかな風」
40.ケイマン諸島−最愛の島 「おお温和な土地,爽やかな風」(オリンピック・ヴァージョン)
41.ケイマン諸島−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル・ヴァージョン)
42.中央アフリカ共和国−おお!中央アフリカ…*
43.チャド共和国−チャドの歌 「おお,我が国,あなたに神のご加護がありますように」
44.チェチェン・イチケリア共和国−自由の死 「We were born at night when the she-wolf whelped…」
45.チェチェン共和国−シャトラクの歌 「No matter how unfair the wildfire of injustice in Chechnya…」
■CD3
1.チリ共和国−チリ,汝の空
2.チリ共和国−チリ,汝の空(オリンピック・ヴァージョン)
3.中華人民共和国−義勇軍進行曲 「Arise, ye who refuse to be slaves!」
4.クリスマス島−アドヴァンス・オーストラリア・フェア 「全てのオーストラリア人よ 喜ぼう」
5.ココス諸島−アドヴァンス・オーストラリア・フェア 「全てのオーストラリア人よ 喜ぼう」
6.コロンビア共和国−ああ,不滅の栄光よ!
7.コロンビア共和国−ああ,不滅の栄光よ!(オリンピック・ヴァージョン)
8.コモロ連合−フラッグ・イズ・フライング
9.コモロ連合−フラッグ・イズ・フライング(オリンピック・ヴァージョン)
10.コンゴ民主共和国(コンゴ=キンシャサ)−フラッグ・イズ・フライング
11.コンゴ民主共和国(コンゴ=ブラザビル)−コンゴの歌 「日が昇るこの日に…」
12.コンゴ民主共和国(コンゴ=ブラザビル)−コンゴの歌 「日が昇るこの日に…」(短縮版)
13.クック諸島国歌−全能なる神よ 「おお真実の神,我らの島の先導者」
14.クック諸島−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」 (ロイヤル・ヴァージョン)
15.コスタリカ共和国−高貴な故国,美しき旗
16.クロアチア共和国−私達の美しい故国
17.キューバ共和国−バヤモの歌 「Hasten to battle, men of Bayamo…」
18.キューバ共和国−バヤモの歌 「Hasten to battle, men of Bayamo…」(短縮版)
19.キュラソー島−声を上げ,歌おう……*
20.キュラソー島−声を上げ,歌おう…(短縮版)…*
21.キプロス共和国−自由への賛歌 「I shall always recognise you…」
22.チェコ共和国 ‐ 「我が故郷は何処に」
23.チェコ共和国 ‐ 「我が故郷は何処に」(オリンピック・ヴァージョン)…*
24.チェコ共和国 ‐ 「我が故郷は何処に」(短縮版)
25.デンマーク共和国−祖国の歌 「麗しき国」(ナショナル)
26.デンマーク共和国−祖国の歌 「麗しき国」(オリンピック・ヴァージョン)
27.デンマーク−クリスチャン王は帆柱に立ち(王室歌)
28.ジブチ共和国−「Arise with strength!…」
29.ドミニカ−Isle of beauty, isle of splendour…
30.ドミニカ−Isle of beauty, isle of splendour…(短縮版)
31.ドミニカ共和国−Brave men of Quisqueya…
32.ドミニカ共和国−Brave men of Quisqueya…(オリンピック・ヴァージョン)
33.東ティモール民主共和国−Fatherland, fatherland, East Timor our Nation!…
34.東ティモール民主共和国−Fatherland, fatherland, East Timor our Nation!…(短縮版)
35.エクアドル共和国−The worthy sons…
36.エクアドル共和国−The worthy sons…(オリンピック・ヴァージョン)
37.エジプト・アラブ共和国−わが祖国 「Egypt! O mother of all lands…」
38.エジプト・アラブ共和国−わが祖国 「Egypt! O mother of all lands…」(短縮版)
39.エルサルバドル共和国−誇り高き祖国に敬礼−誇り高き祖国に敬礼
40.エルサルバドル共和国−誇り高き祖国に敬礼(オリンピック・ヴァージョン)
41.イングランド(グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国)−希望と栄光の国
42.イングランド(グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国)−イェルサレム 「古代あの足が」…*
43.イングランド(グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国)−イェルサレム 「古代あの足が」(短縮版)…*
44.赤道ギニア共和国−Let us tread the paths of our great happiness…
45.赤道ギニア共和国−Let us tread the paths of our great happiness…(オリンピック・ヴァージョン)
■CD4
1.エリトレア−エリトレア,エリトレア,エリトレア,その犠牲は解放によって報われた
2.エストニア−我が故国,我が誇りと喜び
3.エチオピア連邦民主共和国−親愛なる聖エチオピア
4.エチオピア連邦民主共和国−親愛なる聖エチオピア(オリンピック・ヴァージョン)…*
5.欧州連合−歓喜の歌 「Praise to Joy」
6.フォークランド諸島−フォークランド諸島の歌 「In my heart there's a call for the Isle far away」
7.フォークランド諸島−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル・ヴァージョン)
8.フェロー諸島−汝,我の最も麗しき地
9.フェロー諸島−汝,我の最も麗しき地(オリンピック・ヴァージョン)
10.フィジー−フィジーに幸あれ
11.フィンランド共和国−われらの地…*
12.フランドル−フランデレンの獅子 「誇り高きフラマンの獅子は何者にも服従しない」
13.フランス共和国−ラ・マルセイエーズ 「いざ!祖国の民よ」
14.フランス領ギアナ−ラ・マルセイエーズ 「いざ!祖国の民よ」
15.フランス領ポリネシア−イア・オラ・オ・タヒチ・ヌイ 「My country was born」(ローカル版)
16.フランス領ポリネシア−ラ・マルセイエーズ 「いざ!祖国の民よ」(ナショナル版)
17.フランス領南方および南極地域−ラ・マルセイエーズ 「いざ!祖国の民よ」
18.フリジア−フリジア民謡 「Frisian bloods come up」
19.ガボン−協調 「Dazzling and proud」
20.ガボン−協調 「Dazzling and proud」(オリンピック・ヴァージョン)
21.ガンビア−わが祖国ガンビアのために
22.ジョージア(グルジア)共和国−自由 「わが祖国はわがイコンであり」(2004 年以降)
23.ジョージア(グルジア)共和国−自由 「わが祖国はわがイコンであり」(2004 年以降)(短縮版)
24.ジョージア(グルジア)−讃美 「Praise be to the heavenly Bestower of Blessings…」(1991-2004)
25.ドイツ−ドイツの歌
26.ガーナ−神よ,祖国ガーナを賛美したもう
27.ジブラルタル−Gibraltar, Gibraltar, the rock on which I stand
28. イギリス(グレ-ト・ブリテンおよび北アイルランド連合王国)国歌−女王陛下万歳
29. イギリス(グレ-ト・ブリテンおよび北アイルランド連合王国)国歌−女王陛下万歳(オリンピック・ヴァージョン)
30. イギリス(グレ-ト・ブリテンおよび北アイルランド連合王国)国歌−女王陛下万歳(短縮版)
31. キプロス共和国 自由への賛歌 「I shall always recognise you…」
32.グリ-ンランド−祖国よ,汝はいと星霜重ねり
33.グレナダ−万歳!グレナダ,我々の土地
34.グアドル-プ−ラ・マルセイエーズ 「いざ!祖国の民よ」
35.グァム−グアム賛歌 「起て,グァム国民,祖国のために」
36.グアテマラ−グアテマラよ幸福なれ!
37.グアテマラ−グアテマラよ幸福なれ!(オリンピック・ヴァージョン)
38.ガーンジー島−愛しいガーンジー
39.ガーンジー島−愛しいガーンジー(短縮版)
40.ギニア−自由 「People of Africa! The historic past!」
41.ギニアビサウ共和国−わが愛しき祖国 「Sun, sweat, verdure and sea…」
42.ギニアビサウ共和国−わが愛しき祖国 「Sun, sweat, verdure and sea…」(オリンピック・ヴァージョン)
43.ガイアナ−親愛なル-ガイアナの土地
44.ハイチ共和国国歌−デサリーヌの歌 「For our country, for our forefathers」
45.ホンジュラス−Like an Indian maiden you were sleeping
46.ホンジュラス−Like an Indian maiden you were sleeping (オリンピック・ヴァージョン)
47.香港−義勇軍進行曲 「Arise, ye who refuse to be slaves!」
48.ハンガリー−神よ,マジャル人を祝福し給え
49.ハンガリー−神よ,マジャル人を祝福し給え(オリンピック・ヴァージョン)
■CD5
1.ハット・リバー公国−It' A Hard Land…*
2.ハット・リバー公国−It' A Hard Land (短縮版)…*
3.アイスランド共和国−讃歌 「おお我らの土地の神」
4.アイスランド共和国−讃歌 「おお我らの土地の神」(オリンピック・ヴァージョン)
5.インド共和国−Glory to thee, ruler of our hearts and of India's destiny!
6.インドネシア共和国−インドネシア,我が祖国,我等の生まれし故郷
7.インドネシア共和国−インドネシア,我が祖国,我等の生まれし故郷(短縮版)
8.イラン・イスラム共和国−東の地平線より太陽は上り
9.イラク共和国−わが祖国 「我が祖国よ,栄光と美しさ,崇高さと壮麗さ」(2004 年以降)
10.イラク共和国−わが祖国 「我が祖国よ,栄光と美しさ,崇高さと壮麗さ」(2004 年以降)(短縮版)
11.イラク共和国−2 つの川に挟まれた地 「A home land that extended its wings over the horizon…」(1981-2004)
12.アイルランド共和国−戦士フィアナの歌
13.マン島−おお我ら誕生の土地
14.イスラエル−ハティクヴァー 「心に秘めて今もなを」
15.イタリア共和国−イタリアの同胞 「イタリアの兄弟,イタリアは目覚めた」
16.イタリア共和国−イタリアの同胞 「イタリアの兄弟,イタリアは目覚めた」(オリンピック・ヴァージョン)
17.コートジボワール共和国−アビジャンの歌 「We salute you, O land of hope」
18.ジャマイカ−ジャマイカ,我々の愛する地
19.ジャマイカ-女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル・ヴァージョン)
20.日本−君が代
21.ジャージー島−アイランド・ホ-ム 「Ours is an Island home…」(2008 年以降)…*
22. ジャージー島−マイ・ノル-マンディ−「When Spring is ev'rywhere…」(1836-2008)
23.ヨルダン・ハシミテ王国−ヨルダン王万歳 「Long live the King! Long live the King!…」
24.ヨルダン・ハシミテ王国−ヨルダン王万歳 「Long live the King! Long live the King!…」
(2005 年アレンジ版)
25.カザフスタン共和国−わがカザフスタン 「Sky of golden sun…」(2006 年以降)…*
26.カザフスタン共和国−We are brave people, children of honesty…(1992-2006)
27.ケニヤ共和国−おお,万物の神よ
28.ケニヤ共和国−おお,万物の神よ(オリンピック・ヴァージョン)
29.キリバス共和国−いざ立て,キリバス人よ
30.キリバス共和国−いざ立て,キリバス人よ(短縮版)
31.北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)−愛国歌 「Let morning shine on the silver and gold of this land…」
32.北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)−愛国歌 「Let morning shine on the silver and gold of this land…」(オリンピック・ヴァージョン)
33.大韓民国−愛国歌 「東海と白頭山」…*
34.大韓民国−愛国歌 「東海と白頭山」(2005 年アレンジ版)
35.コソボ共和国−Europe-…*
36.クルド自治州−守護者よ 「Oh enemy Kurdish people live on…」…*
37.クルド自治州−守護者よ 「Oh enemy Kurdish people live on…」(短縮版)…*
38.クウェート国−祖国の歌
39. キルギス共和国−高き山,谷と野原
40. キルギス共和国−高き山,谷と野原(オリンピック・ヴァージョン)
41.ラオス人民民主共和国−ペーン・サート・ラオ 「永久に賞賛せん ラオの国」
42.ラップランド地方−サーミの歌 「Far in the north under the Plough…」
43.ラトビア共和国−ラトビアに幸いあれ
44.ラトビア共和国−ラトビアに幸いあれ(オリンピック・ヴァージョン)
45.レバノン共和国−我ら全ては我が国のため,我が栄光と国旗のため…*
46.レバノン共和国−我ら全ては我が国のため,我が栄光と国旗のため(2005 年アレンジ版)
47.レソト王国−レソト,父なる地
48.リベリア共和国−万歳!リベリア!
49.リビア(大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国)- リビア,リビア,リビア,わが祖国よ(2011年以降)…*
50.リビア(大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国)- リビア,リビア,リビア,わが祖国よ(短縮版)…*
51.リビア(大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国)- 神は偉大なり(1969-2011)
■CD6
1.リヒテンシュタイン侯国国歌−若きライン川上流に
2.リトアニア−国民賛歌歌 「リトアニア,我らが祖国よ」
3.リトアニア−国民賛歌歌 「リトアニア,我らが祖国よ」(オリンピック・ヴァージョン)
4.ルクセンブルク−我が母国 「Where the Alzette water fields」
5.ルクセンブルク−我が母国 「Where the Alzette water fields」(ロイヤル・ヴァージョン)
6.マカオ−義勇軍進行曲 「Arise, ye who refuse to be slaves!」
7.北マケドニア共和国−今日,マケドニアの上に
8.北マケドニア共和国−今日,マケドニアの上に(オリンピック・ヴァージョン)
9.マダガスカル共和国国歌−おお,我が愛しき祖国よ
10.マデイラ−From the valleys to the hills
11.マラウイ−おお,神よ,マラウイに祝福を
12.マレーシア−我が国
13.モルディヴ共和国−国家敬礼
14.マリ共和国−アフリカのため,そして君,マリのため
15.マリ共和国−アフリカのため,そして君,マリのため(短縮版)
16.マヨルカ−ラ・バレンゲラ 「The mysterious Balenguera」
17.マルタ−マルタ賛歌 「Guard her, O Lord, as ever Thou hast guarded」
18.マルタ−マルタ賛歌 「Guard her, O Lord, as ever Thou hast guarded」(オリンピック・ヴァージョン)
19.マーシャル諸島−マーシャル諸島よ永久に…*
20.マーシャル諸島−マーシャル諸島よ永久に(2005 年アレンジ版)
21.マーシャル諸島−マーシャル諸島よ永久に(短縮版)…*
22.マルティニク−ラ・マルセイエーズ 「いざ!祖国の民よ」
23.モーリタニア−Be a helper for God and censure what is forbidden…**
24.モーリタニア−Be a helper for God and censure what is forbidden (オリンピック・ヴァージョン)…**
25.モーリシャス−母国 「Glory to thee, Motherland」
26.マヨット−ラ・マルセイエーズ 「いざ!祖国の民よ」
27.メキシコ−メキシコ人よ,戦争の叫びに
28.ミクロネシア−ミクロネシアの愛国者 「ここで私たちは約束している」(1991 年以降)
29.ミクロネシア-ミクロネシアの愛国者 「ここで私たちは約束している」(1991 年以降) (オリンピック・ヴァージョン)
30.ミクロネシア−Preamble 「We people of Micronesia」(1979-1991)(1979-1991)
31.モルドバ−我らが言葉 「我等の言語は過去の淵から湧き出し宝物」
32.モナコ−Principality of Monaco, my country
33.モンゴル Our sacred revolutionary country is the ancestral heart of all Mongols
34.モンゴル−Our sacred revolutionary country is the ancestral heart of all Mongols (短縮版)…*
35.モンテネグロ−五月の夜明け
36.モンテネグロ−五月の夜明け(2010 年オリンピック・ヴァージョン)…*
37.モンテネグロ−五月の夜明け(2005 年オリンピック・ヴァージョン)
38.モントセラト−モンセラト我が国…**
39.モントセラト−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル・ヴァージョン)
40.モロッコ−自由人が溢れる光輝く大地よ…*
41.モロッコ−自由人が溢れる光輝く大地よ(2005 年アレンジ版)
42.モザンビーク共和国−最愛の祖国 「In the memory of Africa…」(2002 年以降)
43.モザンビーク共和国−Long live Mozambique! Long live our flag (1975-2002)
44. ミャンマー連邦共和国−我,ミャンマーを愛さん
45. ミャンマー連邦共和国−我,ミャンマーを愛さん(オリンピック・ヴァージョン)…*
■CD7
1.ナゴルノ・カラバフ共和国 「Free and independent Artsakh…」
2.ナミビア共和国−「Namibia, land of the brave…」
3.ナウル共和国−「ナウル我が祖国」
4.ネパール国−何百もの花束 「何百もの花からなる我ら」(2006 年以降)…*
5.ネパール国−栄光があなた,勇気のある君主に冠せられんことを(1962-2006)
6.オランダ王国−ヴィルヘルムス・ファン・ナッソウエ
7.オランダ領アンティル−Our island in the sea, like gems
8.オランダ領アンティル−Our island in the sea, like gems (オリンピック・ヴァージョン)
9.オランダ領アンティル−Our island in the sea, like gems (短縮版)
10.ニューカレドニア−Oh sacred land of our ancestors…*
11.ニューカレドニア−ラ・マルセイエーズ 「いざ!祖国の民よ」(フランス領有)
12.ニュージーランド−神よ,ニュージーランドを守り給え
13.ニュージーランド−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル・ヴァージョン)
14.ニュ-ファンドランドとラブラドール地方−When sunrays crown thy pineclad hills
15.ニカラグア共和国−ニカラグア,汝に敬礼せん
16.ニジェール共和国−ニジェールの歌 「By the water of the mighty Niger」
17.ニジェール共和国−ニジェールの歌 「By the water of the mighty Niger」(オリンピック・ヴァージョン)
18.ナイジェリア連邦共和国−起て同胞,ナイジェリアの呼び出しに遵って
19.ナイジェリア連邦共和国−起て同胞,ナイジェリアの呼び出しに遵って(短縮版)
20.ニウエ−天の主 「The Lord in heaven Thou art merciful…」
21.ノーフォーク島−Then shall the King (ロ-カル)…*
22.ノーフォーク島−Australians all, let us rejoice(オフィシャル)(オーストラリア領有)
23.北キプロス・トルコ共和国−独立行進曲 「恐れる事は無い,赤き旗は消えぬ」
24.北アイルランド−ロンドンデリ-の歌 「私がリンゴの花だったら」
25.北マリアナ諸島−In the middle of the ocean where my islands are
26.ノルウェー−我らこの国を愛す
27.ノルウェー−神よ王を守り給え(ロイヤル・ヴァージョン)
28.オリンピック賛歌 「Immortal spirit of antiquity…」
29.オリンピック賛歌 「Immortal spirit of antiquity…」(オリンピック・ヴァージョン)
30.オマーン国−サルタンのアンセム 「O Lord, protect for us our Majesty the Sultan…」
31.オマーン国−サルタンのアンセム 「O Lord, protect for us our Majesty the Sultan…」(オリンピック・ヴァージョン)…*
32.パキスタン・イスラム共和国−「神聖なる大地に祝福あれ」
33.パラオ共和国−我等がパラオ
34.パラオ共和国−我等がパラオ(短縮版)
35.パレスチナ地方−私の国,私の大地,私の祖先の大地
36.パナマ共和国−地峡賛歌 「It is necessary to veil with a curtain…」
37.パナマ共和国−地峡賛歌 「It is necessary to veil with a curtain…」(オリンピック・ヴァージョン)
38.パプアニューギニア−すべての者よ,立ち上がれ
39.パプアニュ-―ギニア−すべての者よ,立ち上がれ(オリンピック・ヴァージョン)
41.パラグアイ共和国−パラグアイ人達よ,共和国か死か
41.パラグアイ共和国−パラグアイ人達よ,共和国か死か(オリンピック・ヴァージョン)
42.パラリンピック 「未来への賛歌」…*
■CD8
1.ペルー共和国−我等は自由に,常にそうあらんことを
2.ペルー共和国−我等は自由に,常にそうあらんことを(オリンピック・ヴァージョン)
3.フィリピン−最愛の地
4.ピトケアン諸島−我々はピトケアン諸島から…*
5.ピトケアン諸島−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル・ヴァージョン)
6.ポーランド共和国国歌−ドンブロフスキのマズルカ
7.ポルトガル−ポルトガルの歌 「海の英雄,気高き人々…」…*
8.ポルトガル−ポルトガルの歌 「海の英雄,気高き人々…」(2005 年アレンジ版)
9.プエルトリコ−ラ・ボリンケ-ニャ 「The land of the Puerto Ricans…」
10.カタール−平和への賛歌 「Swearing by God who erected the sky…」
11.カタール−平和への賛歌 「Swearing by God who erected the sky…」(オリンピック・ヴァージョン)
12.カタール−Emiri Salam (1954-1996)
13.ケベック−国の人々 「The time we take to say I love you…」
14.レユニオン−小さな色あせた花 「I remember that my beloved mother」…*
15.レユニオン−小さな色あせた花 「I remember that my beloved mother」(短縮版)
16.レユニオン−ラ・マルセイエーズ 「行こう祖国の子らよ!」(フランス海外地域圏)
17.ルーマニア−目覚めよ,ルーマニア人!
18.ロシア連邦−祖国は我らのために 「ロシア,聖なる我らの国よ」(2001 年以降)
19.ロシア連邦−祖国は我らのために 「ロシア,聖なる我らの国よ」(2001 年以降)(短縮版)
20.ロシア連邦−祖国は我らのために 「ロシア,聖なる我らの国よ」(2001 年以降)(異稿版)
21.ロシア連邦−愛国の歌(1990-2000)
22.ルワンダ共和国−美しきルワンダ(2001 年以降)
23.ルワンダ共和国−美しきルワンダ(2001 年以降)(2005 年アレンジ版)
24.ルワンダ共和国−美しきルワンダ(2001 年以降)(オリンピック・ヴァージョン)
25.ルワンダ共和国−My Rwanda, land that gave me birth…(1962-2001)
26.サハラ・アラブ民主共和国−イスラムの人々
27.サン・バルテルミー島−Isle forgotten by the gods…*
28.サン・バルテルミー島−ラ・マルセイエーズ 「行こう祖国の子らよ!」 (フランス領有)
29.セントヘレナ・アセンションおよびトリスタン・ダ・クーニャ−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル)
30. セントクリストファ-・ネイビス−おお美しき地
31. セントクリストファ-・ネイビス−おお美しき地(オリンピック・ヴァージョン)
32.セントルーシア−セントルーシアの息子と娘
33.セント・マ-チン島−ラ・マルセイエーズ 「行こう祖国の子らよ!」
34.サンピエール島およびミクロン島−ラ・マルセイエーズ 「行こう祖国の子らよ!」
35.セントビンセントおよびグレナディーン諸島−いと美しきセントビンセントランド
36.サモア−自由の旗 「サモアよ,立ち上がれ,今この昇りゆく旗のもと」
37.サモア−自由の旗 「サモアよ,立ち上がれ,今この昇りゆく旗のもと」(短縮版)
38.サンマリノ共和国−おお,古の共和国は,栄光を君に
39.サンマリノ共和国−おお,古の共和国は,栄光を君に(オリンピック・ヴァージョン)
40.サントメ・プリンシペ民主共和国−全面独立
41.サウジアラビア−国王よ永くあれ
42.ソジェー共和国−De san qu'y a dez hounnous a mondou (Since Men Were In The World)…*
43.スコットランド−スコットランドの花
44.シーランド公国−海からの自由
45.セボルガ−希望…**
46.セネガル−コラを弾け,バラフォンを叩け
47.セネガル−コラを弾け,バラフォンを叩け(オリンピック・ヴァージョン)
■CD9
1.セルビア共和国−正義の神 「神よ,お前は救われた」…*
2.セルビア共和国−正義の神 「神よ,お前は救われた」(2005 年アレンジ版)
3.セルビア・モンテネグロ国歌−スラヴ人よ(2003-2006)
4.セーシェル共和国−すべてのセーシェル人よ団結せよ
5.シエラレオネ共和国−高く我らは汝,自由の国オ-賞賛すル-
6.シンガポ-ル共和国−進め,シンガポ-ル…*
7.シンガポ-ル共和国−進め,シンガポ-ル(2005 年アレンジ版)
8.シント・ユ-スタティウス島−黄金の島…*
9.スロヴァキア共和国−稲妻がタトラの上を走り去り
10.スロベニア共和国−祝杯
11.ソロモン諸島−神よ,我がソロモン諸島を守り給え
12.ソマリア−目覚めよ,ソマリア(2000 年以降)…**
13.ソマリア(1960-2000) …**
14.南アフリカ共和国−神よ,アフリカに祝福を(1997 年以降)
15.南アフリカ共和国−神よ,アフリカに祝福を(1997 年以降)(1994-1997)
16.サウスジョ-ジアおよびサウスサンドウィッチ諸島−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」(ロイヤル)
17.南オセチア−愛しきオセチア…*
18.南オセチア−愛しきオセチア(短縮版)…*
19.南スーダン共和国−南スーダン万歳 「Oh God! We praise and glorify you…」…*
20.マルタ騎士団−Hail, thou White Cross, the highest sign of piety…
21.スペイン−国王行進曲 「栄光あれ,栄光あれ,祖国の王冠よ」
22.スペイン−国王行進曲 「栄光あれ,栄光あれ,祖国の王冠よ」(オリンピック・ヴァージョン)
23.スリランカ民主社会主義共和国−母なるランカ,我ら汝に敬礼せん
24.スリランカ民主社会主義共和国−母なるランカ,我ら汝に敬礼せん(オリンピック・ヴァージョン)
25.スーダン共和国−我らは神と土地の軍隊…*
26.スーダン共和国−我らは神と土地の軍隊(2005 年アレンジ版)
27.スリナム共和国−神よ我らのスリナムと共に在ませ
28.スヴァールバル諸島およびヤンマイエン島−我らこの国を愛す
29.スワジランド-スワジ賛歌「O Lord our God, bestower of all blessings on the Swazi…」
30.スウェーデン−古き自由な北の国
31.スウェーデン−古き自由な北の国(短縮版)
32.スウェーデン−国王歌 「スウェーデンの心の底から」(ロイヤル・ヴァージョン)
33.スイス連邦国歌−スイスの賛歌 「When the morning…」
34.シリア−祖国を守る者たちよ
35.台湾−中華民国国歌 「The rights of the people, our aim shall be…」
36.台湾−国旗歌 「Lo! The glorious…」(異稿版)
37.タジキスタン共和国−民族の幸福
38.タンザニア連合共和国−アフリカに祝福を,指導者に幸あれ
39.タンザニア連合共和国−アフリカに祝福を,指導者に幸あれ(短縮版)
40.タタルスタン共和国−I walked so many roads…*
41.タイ王国−Thailand embraces in its bosom…(ナショナル)
42.タイ王国−万歳!我らの国王! (ロイヤル・ヴァージョン)
43.チベット−亡命政府の讃歌 「輪廻・涅槃における平和と幸福への,あらゆる願いの宝蔵にして」
44.トーゴ共和国−我等の祖先の地…*
45.トーゴ共和国−我等の祖先の地(2005 年アレンジ版)
46.トケラウ諸島−神よ,ニュージーランドを守り給え
47.トンガ王国−トンガ諸島の王の歌 「Oh, Almighty God above」
48.沿ドニエストル・モルドバ共和国−我々は沿ドニエストルを賛美する…*
49.沿ドニエストル・モルドバ共和国−我々は沿ドニエストルを-賛美する(短縮版)…*
■CD10
1.トリニダード・トバゴ共和国−「Forged from the love of liberty…」
2.チュニジア共和国−祖国の防衛者
3.トルコ共和国−独立行進曲 「恐れル-事は無い,赤き旗は消えぬ」
4.トルクメニスタン−独立,中立,トルクメニスタンの国歌 「私の魂は汝に捧げよう,自由な我が祖国よ」(2008 年以降)…*
5.トルクメニスタン−独立,中立,トルクメニスタンの国歌 「創造主の運命」(1997-2008)
6.トルクメニスタン−独立,中立,トルクメニスタンの国歌 「創造主の運命」(1997-2008)(オリンピック・ヴァージョン)
7.トルクメニスタン−トルクメン・ソビエト社会主義共和国国歌 「人々の友情の壁は崩壊せぬ」(1991-1997)
8.タ-クスおよびカイコス諸島−女王陛下万歳 「神よ,女王陛下を守り給え」
9.ツバル−全能の神のためのツバル
10.ウガンダ−おおウガンダ,美しき地
11.ウガンダ−おおウガンダ,美しき地(短縮版)
12.ウクライナ−ウクライナは滅びず
13.ウクライナ−ウクライナは滅びず(オリンピック・ヴァージョン)
14.アラブ首長国連邦−Live my country, the unity of our Emirates lives
15. 国際連合への賛歌 「Eagerly musician, sweep your string…」
16.アメリカ合衆国−星条旗
17.アメリカ合衆国−星条旗(短縮版)
18.アメリカ合衆国−星条旗(2005 年アレンジ版)
19.アメリカ合衆国−大統領万歳!国のために我らが選んだ
20.アメリカ合衆国−大統領万歳!国のために我らが選んだ(短縮版)
21.ウルグアイ東方共和国−東方人よ,祖国か墓か
22.ウルグアイ東方共和国−東方人よ,祖国か墓か(オリンピック・ヴァージョン)
23.ウズベキスタン共和国−陽の照りし国 幸運・救い
24.ウズベキスタン共和国−陽の照りし国 幸運・救い(オリンピック・ヴァージョン)
25.ウズベキスタン共和国 陽の照りし国 幸運・救い(短縮版)
26.バヌアツ共和国−神,この地与え給え
27.バヌアツ共和国−神,この地与え給え(短縮版)
28.バチカン市国−賛歌と教皇の行進曲 「おおローマ 永久なる我が家」
29.ベネズエラ・ボリバル和国−勇敢なる人民に栄光を
30.ベネズエラ・ボリバル共和国−勇敢なる人民に栄光を(オリンピック・ヴァージョン)
31.ベトナム社会主義共和国−進軍歌 「ベトナムの兵士よ,前進せよ」
32.ベトナム社会主義共和国−進軍歌 「ベトナムの兵士よ,前進せよ」(オリンピック・ヴァージョン)
33.ウェールズ−我が父祖の土地
34.ウォリスおよびフツナ諸島−ラ・マルセイエーズ 「いざ!祖国の民よ」
35.ベルギー王国ワロン地域−我らはワロンの誇り
36.イエメン共和国−連呼せよ,おお世界,我が歌…*
37.イエメン共和国−連呼せよ,おお世界,我が歌(2005 年アレンジ版)
38.ユーゴスラビア−聞け!スラブの民よ,祖父の言葉,民のために心あり
39.ザンビア共和国−立ち,ザンビアを歌わん,誇りと自由を胸に
40.ザンジバル−ザンジバルのサルタンのためのナショナル・マ-チ(1911-1964)
41.ジンバブエ共和国−ジンバエの大地に祝福を
42.ジンバブエ共和国−ジンバエの大地に祝福を(短縮版)
全て、ピーター・ブレイナー(編曲・指揮)

■CD1
スロヴァキアRSO
スロヴァキア国立コシツェPO…*

■CD2
スロヴァキアRSO
スロヴァキア国立コシツェPO…*

■CD3
スロヴァキアRSO
スロヴァキア国立コシツェPO…*

■CD4
スロヴァキアRSO
スロヴァキア国立コシツェPO…*

■CD5
スロヴァキアRSO
スロヴァキア国立コシツェPO…*

■CD6
スロヴァキアRSO
スロヴァキア国立コシツェPO…*
ラズモフスキーSO…**

■CD7
スロヴァキアRSO
スロヴァキア国立コシツェPO…*

■CD8
スロヴァキアRSO
スロヴァキア国立コシツェPO…*
ラズモフスキー・シンフォニア…**

■CD9
スロヴァキアRSO
スロヴァキア国立コシツェPO…*
ラズモフスキー・シンフォニア…**

■CD10
スロヴァキアRSO
スロヴァキア国立コシツェPO…*
目まぐるしくグローバリゼーションが進む一方、全ての国は象徴である「国旗」と「国歌」を大切にしています。 とりわけ「国歌」は各国の歴史が反映されたものが多く、各々の国の伝統と民族性の表明でもありますが、総括的に耳にする機会はあまりありま せん。しかし昨今では、国際的なスポーツ競技を自宅で目にすることも多く、各国の国歌を知る楽しみも増えてきました。また、外国の人々との 交流、おもてなしの際にも役立つことでしょう。 この10枚組BOXには、2019年現在における世界全ての国の「国歌」が収録されています。 前作2013年版よりも更にパワーアップした内容となっており、例えば「イギリス」を例にとると、 「女王陛下万歳」はオリンピック・ヴァージョンや短縮版まで様々な曲が用意されています。 そして「第2の国歌」としておなじみエルガーの「希望と栄光の国」やパリーの「イェルサレム」も 採用されています。また、国名の変更に伴い変更された国歌も採り上げられており 各々の国の歴史にも興味が持てることでしょう。 演奏、編曲は定評あるピーター・ブレイナー。 全40ページのブックレット(英語)には全ての歌のタイトルと、国旗がカラーで掲載されています。 2020年に向けて、盛り上がること必至のアイテムです。

BRU ZANE
BZ-1038(3CD+BOOK)
NX-E07
フェルナン・ド・ラ・トンベルの肖像〜室内楽、合唱作品、管弦楽作品

【DISC 1】
ピアノと管弦楽のための幻想曲
管弦楽組曲第1番『朝の印象』
管弦楽組曲第2番『画集』

【DISC 2】
3つのチェロのための組曲
ピアノ四重奏曲*
●合唱作品#
Le Furet /Au fil de l’eau/Madrigal spirituel /La Voix de l’orgue /Pie Jesu

【DISC 3]
●歌曲
Le Livre de la vie/A la mere de l’enfant mort /Dans l’alcove sombre /Le Secret des vagues
『愛のページ』
アンダンテ・エスプレッシーヴォ*
チェロ・ソナタ*
ペダル・ハープのためのファンタジー・バラード#
【DISC 1】
ハンネス・ミンナール(P)
エルヴェ・ニケ(指)
ブリュッセル・フィルハーモニック

【DISC 2】
フランソワ・サルク、エルミーヌ・オリオ、アドリアン・ベロン (Vc)
イ・ジャルディーニ(ピアノ四重奏団)*
エルヴェ・ニケ(指)#
フランソワ・サン=ティヴ(Org)#
フランダース放送cho#

【DISC 3]
ヤン・ブロン(T)、ジェフ・コーエン(P)
エマニュエル・ベルトラン(Vc)* 
ナビラ・シャジャイ(Hp)#

録音:2017年3月-5月 ロマン派フランス音楽センター、ヴェネツィア
天性の強靭な気質と好奇心のため、フェルナン・ド・ラ・トンベルは、フランス・ロマン派の作曲家達の中でも特殊な立ち位置にいると言えま す。彼は様々な様式の折衷のようでありつつ、どれとも異質であるというような作品を多く残しており、それらの曲自体の素晴らしさもさることな がら、19世紀から20世紀への転換点のフランスにおける、社会的芸術的な動きを体現しているという点で再評価されるべき作曲家です。 今回のアルバムはその作品を多方面から鑑賞することが出来るもので、オペラのようなニュアンスを取り込んだ管弦楽作品から、内省的な室 内楽作品や、ルネサンスのマドリガルを思わせるような合唱曲までを収録しています。最初に収録された、荘厳な「ピアノと管弦楽のための幻 想曲」を聴くだけでも、トンベルのひらめきの素晴らしさを十分に感じることが出来るでしょう。

BMOP SOUND
BMOP-1066(1SACD)
キーリル・メイカン(b.1972)作品集
(1)「ドリーム・ライトリー」(2008)
(2)「もし我々が空を知っていたなら」(2014)
(3)「優しい幻想」(2010)
(4)「スティル」(2010)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(1)セス・ジョセル(エレキG)
(4)チャールズ・ディミック(Vn)
(4)ペーター・スルスキ(Va)

録音:2012-2018年
キーリル・メイカン(Keeril Makan)はマサチューセッツを拠点に活動する作曲家で南ア フリカとロシア系ユダヤ人を両親に持ち、そうした出自が自分の音楽にも影響を与えてい ると主張する。「ドリーム・ライトリー」はエレクトリック・ギターの澄んだ音色にオーケストラ が水彩画のような色を重ねてゆく美しい作品でミニマルともアンビエントとも聴ける佳作。 「もし我々が空を知っていたなら」も調性的な響きが終始続く静謐な作品。ポスト・ミニマ ル、新調性、新ロマン派とも異なる新しい抒情派作曲家の登場です。


Treasures
TRE-212(1CDR)
オーマンディ〜「白鳥の湖」他
プロコフィエフ:古典交響曲
チャイコフスキー:幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
バレエ音楽「白鳥の湖」(抜粋)
ユージン・オーマンディ(指)
フィラデルフィアO

録音:1955年12月18日、1955年1月9日*、1956年19月17日#(全てモノラル)
※音源:米COLUMBIA_ML-5289、英PHILIPS ABL-3228*、米COLUMBIA ML-5201#
◎収録時間:79:52
“1950年代のオーマンディを象徴する色彩とリズムと品格!”
■音源について
プロコフィエフは3回のセッション録音のうちの第2回めの録音。「フランチェスカ・ダ・リミニ」は、2回の録音のうちの第1回目、「白鳥の湖」(いずれも抜粋版)は、全4回のうちの第1回目の録音。

「古典交響曲」は、まさに50年代半ばまでのオーマンディの粋タイルを象徴する名演。速めのテンポ、もったいぶらないキリッとしたリズム、洗いたてのシャツのようなパリッとした清々しさは、この作品の命だと確信させるほど。第2楽章は弦のシルキーな質感にうっとり。速めのテンポで汚れを知らない進行を見せつつも、2:16付近のアクセントや、2:34からの木管の下降音型が愉しさを醸し出すなど、細部にわたる配慮が音楽を一層引き立てます。3楽章はコーダのテンポ選択が絶妙!
 「白鳥の湖」も、わざわざモノラル盤を聴く意味あるの?と思われる方にこそお聴きいただきたい素晴らしさ!次のステレオ録音で割愛された“乾杯の歌”(トラック8)を聴けば一目瞭然。後年の録音よりももちろん表現はアグレッシブで、テンポも、次第に鈍重に傾いた後年の録音とは別人のように生命力に溢れています。それと忘れてならないのは、色彩力。オーマンディ自身も独自の音色作りには並々ならぬ自負を持っていたようですが、モノラルであることを忘れるほどのキラキラ感を目の当たりにすればは、その自信も大いに頷けます。一方“スペインの踊り”ではリズミの重心をぐっと下げて荘重感を演出しますが、リズムの芯は一切萎えず、神々しささえ漂います。そして変に見栄を切らずにストレートに締めくくるハイセンスぶり!同曲のハイライト版としては、決して外せない名盤です!【湧々堂】

MARCO POLO
MAR-8.225371(1CD)
NX-B03
エドゥアルト・シュトラウス1世(1835-1916):没後100周年を記念して-第2集
ポルカ・シュネル「時は風、波よりも早く逃げ去る」Op.257(1887)
ワルツ「学生時代から」Op.141(1876)
ポルカ・フランセーズ「艦隊の命」Op.115(1874)
ワルツ「自由思想」Op.39 (V.ボーンマーク、J.ジョージアディスによる管弦楽編)(1868)
ポルカ・シュネル「全世界の喜び」Op.43(1868)
ワルツ「Bemooste Haupter」 Op.195(1881)
ポルカ・マズルカ「Schmeichelkatzchen」Op.226(1884)
ポルカ・シュネル「迅速に」Op.64(J.ジョージアディスによる管弦楽編)(1870)
ワルツ「生きている花」Op.205(1882)
ポルカ・シュネル「ヴィッツブリッツ」Op.217(1883)
ワルツ「大学市民」Op.68(1871)
ポルカ・フランセーズ「おお、美しき青年時代よ」Op.262(1889)
ワルツ「祝典ファンファーレ」Op.220(1883)
ポルカ・シュネル(ギャロップ)「飛び散る火の粉」Op.243(1886)
ワルツ「故郷の調べ」Op.252(1887)
ジョン・ジョージアディス(指)
チェコ室内Oパルドビツェ

録音:2018年1月8-11日
オーケストラによる世界初録音
音楽の神ミューズに愛されたヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァと、フランスの清新なるピアニスト、セドリック・ティベルギアン。2018年度レコード・アカデミー賞において、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ全集全5巻が「特別部門 特別賞」を受賞し、前作「フランク&ヴィエルヌのヴァイオリン・ソナタ集(CDA 68204)」も大反響を巻き起こしている黄金コンビによるブラームス、3つのヴァイオリン・ソナタが登場。イブラギモヴァのしなやかなヴァイオリンとティベルギアンの明晰なピアノが呼応し、最上級のブラームスが醸成されます。 アルバムの最後には、クララ・シューマンの「3つのロマンス」からの1曲も収録。「3つのロマンス」は、ブラームスがシューマン夫妻に出会った1853年に作曲され、ヨアヒムに献呈された作品。第1曲「アンダンテ・モルト」は、ヴァイオリンの旋律が長く紡がれ、優しいピアノ伴奏に包まれる美しい曲です。
MARCO POLO
MAR-8.225370(1CD)
NX-B03
シュトラウス一族の同時代の作曲家たち 第4集
オスカー・フェトラス(1854-1931):Juchhei Tirolerbub! チロル風行進曲 Op.195(1914)
ヨハン・シュランメル(1850-1893):ワルツ「ウィーンなまりで」Op.124(1884)
ジークフリート・トランスラトイル(1875-1944):ディアボロ、ギャロップ(1926)*
フランツ・フォン・ブロン(1861-1945):ワルツ「私の理想」(1908頃)
ヨーゼフ・バイヤー(1852-1904):ドイツマイスター連隊行進曲
カール・クラーツル(1852-1904):ワルツ「最後の一滴」Op.500
リヒャルト・アイレンベルク(1848-1927):性格的行進曲「衛兵のパレードがやってくる」OP.78(1887)
カール・ミレッカー(1842-1899):ワルツ「私の青春時代」(E.ライテラー編)(1904)
ベラ・ケラー(1820-1882):ギャロップ「センプレ・クレシェンド」Op.119(1878)
カール・コムツァーク三世(1878-1924):ワルツ「魔法の夜に」Op.308*
11.マックス・ハイネッケ(1863-1929):アドロン行進曲 Op.29(1907)
ヨーゼフ・グングル(1809-1889):百科事典ワルツ Op.226(1868)
イオシフ・イヴァノヴィチ(1845-1902):ポルカ・マズルカ「セリーヌ」Op.130(1893)*
ケラー:ワルツ「ライン川からドナウ川へ」Op.138

*=J.ジョージアディス編
ジョン・ジョージアディス(指)
チェコ室内Oパルドビツェ

録音:2018年1月8-11日
世界初録音
好評シリーズ「シュトラウス一族の同時代の作曲家たち」。第4集ではこれまでにも増して珍しい作品を楽しめます。19 世紀末から1920年代頃は、音楽様式の変化が著しく激しい時代でしたが、サロンでは変わることなくワルツやギャロッ プなどの親しみ易い曲が愛されており、多くの作曲家たちが作品を次々と生み出していました。しかし残念なことに2回に渡る世界大戦で多くの資料が破壊されてしまい、これらは以降演奏されることなく忘れられてしまいました。今回の録音は、指揮者ジョージアディスの熱心な研究により、蘇ったスコアを用いて演奏したもので、当時のヨーロッパにおける華 やかなサロンを思い起こさせる貴重なアルバムとなりました。全て世界初録音です。

BMOP SOUND
BMOP-1063(1SACD)
デイヴィッド・サンフォード(b.1963): 管弦楽作品集
(1)「ブラック・ノイズ」(2017)
(2)「祈る人:マーティ・ルーサー・キングJr の追
憶に」(1992)
(3)「スケルツォ・グロッソ」(2006)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(2)サラ・ブレディ(Fl)
(2)エリック・バーリン(Tp)
(3)マット・ハイモヴィッツ(Vc)

録音:2011/2017年[47:44]
サンフォードはニューイングランド音楽院とプリンストン大学でクラシックとジャズを学んだ 後、アメリカ・ローマ大賞、グッゲンハイム奨学金などを得て多くの作品を発表しています。ジ ャズの経験はあからさまな形で作品に反映してはいず、むしろヨーロッパの前衛派を思わ せる部分が散見されます。マーティ・ルーサー・キング牧師に捧げられた「祈る人」はアフリカ 系アメリカ人作曲家の矜持を感じさせる力作。またチェロの巨匠ハイモヴィッツの熱演が光 る事実上のチェロ協奏曲、「スケルツォ・グロッソ」も聴きもの。


Treasures
TRE-199(1CDR)
エードリアン・ボールト〜オーケストラのための行進曲集
チャイコフスキー:スラヴ行進曲*
アイアランド:エピック・マーチ**
ロジャーズ:ガダルカナル・マーチ#
コーツ:ダム・バスターズ
スーザ:ワシントン・ポスト
J.F.ワーグナー:双頭の鷲の旗の下に
タイケ:旧友
トラディショナル(ロビンソン編):ブリティッシュ・グレナディアーズ(近衛歩兵大一連隊行進曲)
トラディショナル(アルフォード編):リリーバレロ
スーザ:星条旗よ永遠なれ
アルフォード:ボギー大佐
スーザ:エル・カピタン
H.W.デイヴィス:ロイヤル・エア・フォース・マーチ・パスト(イギリス空軍マーチ)
ツィマーマン:錨を上げて
スーザ:自由の鐘
ステッフェ:リパブリック賛歌
エードリアン・ボールト(指)LPO

録音:1967年8月、1967年1月*、1965年12月**、1967年7月#
※音源:World Record Club ST-750、Odessey 32.16.0238*、Lyrita SRCS.31**
◎収録時間:62:15
“確信犯的ユーモアなくして成立しない、スーザのマーチでの「リピート作戦」!”
■音源について
1967年にW.R.Cに録音した「Marches For Orchestra」の全てに、2曲を加えて収録。ボールトは「スラブ行進曲」を3回録音。最後の1974年の録音は何度もCD化されていますが、ここに収録されているのは2回目の録音。

★「マーチを振ることが無上の喜び」と語ったボールトですので、当然ながらどの曲もやる気満々。そこに独特のウィットも加わった楽しさは無類です。
 「スラブ行進曲」はテンポ設定こそ1974年盤とほとんど同じですが、全体に漲る勇猛さでは明らかにこの1967年盤が上。7:10からのティンパニの土臭さも魅力。「エピック・マーチ」は、ボールトの勧めによって1942年に書かれた8分に及ぶ力作。親しみやすい冒頭主題もさることながら、中間部の“These things shall be”のメロディは英国テイスト満点で、これが「威風堂々」と同様に最後に繰り返されるシーンは感涙必至!
 3曲目以降はオリジナルのマーチ集。オーケストラによるマーチ集としてはバーンスタイン盤と共に忘れてはならない名盤です。最初の「ガダルカナル・マーチ」は、これがボールト?と思うほどリズムが激しく弾け、オケも前のめりなノリを示して、それこそバーンスタインのようでびっくりしますが、基本的にはゴキゲンさを前面に押し出すバーンスタインとは好対照で、作品の魅力を最大に引き出すための配慮がさり気なく盛り込まれています。その「さり気なさ」の最たるものが、スーザとタイケにおける第1マーチのリピート処理。「双頭の鷲…」のように中間部の後に再び主部を演奏するのが行進曲の定石だと言わんばかりに、当然のように冒頭主題をリピートして締めくくります。しかしその思いが少しも押し付けがましくなく遂行され、それどころか、「この方が良いでしょ?」とニヒルに微笑むボールトの顔が目に浮かび、こういう音楽に正しさなど求めるなんてただの野暮だと痛感するばかりです。
 かつて、ボールトがボストン響を振ったモーツァルト:交響曲第39番のライヴCDが出ていましたが、終楽章演奏後の拍手の後に、まさかの展開部繰り返しを実行。2回目にはコーダでグッとテンポを落とし、そこに「今度こそ終わりですよ」というアピールを盛り込むという信じ難い技を披露していました。そこでのユーモアと技術がここでもはっきりと表れていると言えましょう。その術中にハマりながら音楽を楽しめるとは、なんと幸せなことでしょう!【湧々堂】

Wiener Johann Strauss Orchestra
WJSO-001(1CD)
人生を楽しめ!〜アニヴァーサリー・エディションVol.1
スッペ:歌劇『スペードの女王』序曲
J・シュトラウス:ポルカ・マズルカ『忘れることこそ人生の幸福』 Op.368
 ワルツ「市庁舎舞踏会』 Op.438
 ポルカ・シュネル『別に怖くありませんわ』 Op.413
J・シュトラウス:ワルツ『人生を楽しめ!』 Op.340
 喜歌劇『インディゴと40 人の盗賊』序曲
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ『うわごと』 Op.212
J・シュトラウス:芸術家のカドリーユ Op.201
 ワルツ『北海の絵』 Op.390
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル『騎手』 Op.278
J・シュトラウス:ワルツ『サンクト・ペテルブルグとの別れ』 Op.210
ウィーン・ヨハン・シュトラウスO、
アルフレート・エシュヴェ(指)

録音:2015年5月1-3日ウィーン、フォルクスオーパー
Wiener Johann Strauss Orchestra
WJSO-002(1CD)
もろびと手をとり〜アニヴァーサリー・エディションVol.2
J・シュトラウス:喜歌劇『くるまば草』序曲
J・シュトラウス:ポルカ・シュネル『突進』 Op.348
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ『とんぼ』 Op.204
J・シュトラウス:ワルツ『レモンの花咲くところ』 Op.364
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル『永遠に』 Op.193
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ『天体の音楽』 Op.235
スッペ:喜歌劇『山賊の仕業』序曲
J・シュトラウス:ワルツ『わが家で』 Op.361
 メロディーエン・カドリーユ Op.112
 ポルカ『クラップフェンの森で』 Op.336
 ポルカ・シュネル『観光列車』 Op.281
 ワルツ『もろびと手をとり』 Op.443
ウィーン・ヨハン・シュトラウスO、ヨハネス・ヴィルトナー(指)
録音:2015年11月14-15日ウィーン、ゾフィエンザール
Wiener Johann Strauss Orchestra
WJSO-003(1CD)
アレグロ・ファンタスティク・ライヴ・イン・コンサート〜アニヴァーサリー・エディションVol.3
ハインツ・ザンダウアー:ウィーン・ヨハン・シュトラウスOのための祝祭ファンファーレ
J・シュトラウス:喜歌劇『ジプシー男爵』序曲
エドゥアルト・シュトラウス1世:ポルカ・シュネル『ブレーキかけずに』 Op.238
ヨーゼフ・シュトラウス:オーケストラのための幻想小品『心の痛み』
エドゥアルト・シュトラウス1世:祝典ワルツ Op.296
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ『燃える心』
J・シュトラウス:ニコ・ポルカ Op.228
 ワルツ『ウィーン気質』 Op.354
ヨーゼフ・シュトラウス:オーケストラのための幻想小品『アレグロ・ファンタスティク』
 ワルツ『ディナミーデン』 Op.173
J・シュトラウス:騎士パスマンのチャルダッシュ OP.441
 ポルカ『リグオリアンのため息』 Op.57
エドゥアルト・シュトラウス1世:ポルカ・シュネル『誰と一緒に踊る?』
J・シュトラウス:ワルツ『美しく青きドナウ』 Op.314
ウィーン・ヨハン・シュトラウスO
ヨハネス・ヴィルトナー(指)

録音:2016年5月15日ウィーン、ムジークフェラインザール(ライヴ)
Wiener Johann Strauss Orchestra
WJSO-004(1CD)
皇帝円舞曲:ライヴ・イン・コンサート〜アニヴァーサリー・エディションVol.4
J・シュトラウス:喜歌劇「ローマの謝肉祭」序曲
 ポルカ「新しい人生」
 ポルカ・シュネル「インドの舞姫」Op.351
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「オーストリアの村つばめ」Op.164
 ポルカ・マズルカ「踊るミューズ」Op.266
 ポルカ・シュネル「自転車」Op.259
 ワルツ「トランスアクツィオン」Op.184
J・シュトラウス:音楽の冗談「常動曲」Op.257
 マルタ・カドリーユ Op.46
 クリップ・クラップ・ギャロップ Op.466
 ワルツ「ウィーンの森の物語」Op.325
 ポルカ「ハンガリー万歳」Op.332
 皇帝円舞曲 Op.437
J.シュトラウス1世:ラデツキー行進曲 Op.228
ウィーン・ヨハン・シュトラウスO、
アルフレート・エシュヴェ(指)

録音:2016年10月26日ウィーン、ムジークフェラインザール(ライヴ)
ウィーン・ヨハン・シュトラウスOの自主レーベル。
1844 年にヨハン・シュトラウス2 世によって結成された由緒正しきウィーン音楽の継承者です。楽団は、ヨハン2 世から弟エドゥアルト1 世に引き継がれ、1901 年 に2 度目のアメリカ公演を終えた後に解散します。そして2 度の大戦を経て1966 年にエドゥアルト1 世の孫エドゥアルト2 世によって再建を果たします。その後は、 ウィーン・フィルのコンサートマスターを務めたヴィリー・ボスコフスキーが指揮者として迎えられると、楽団は瞬く間に世界的名声を獲得し、伝統的なウィンナ・ ワルツを受け継ぎ、世界中の聴衆を魅了し続けています。 また毎年日本でニューイヤーコンサートを開催し、ファンからは絶大なる人気を博しています。

BMOP SOUND
BMOP-1060(1SACD)
レオン・キルヒナー(1909-2009):管弦楽作品集
(1)2 部からなるシンフォニア(1951)
(2)トッカータ(1955)〜弦楽、管楽独奏と打楽器のための
(3)管弦楽のための音楽(1969)
(4)管弦楽の小品(管弦楽のための音楽第2番) (1990)
(5)禁忌(2008)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:2008〜2017年
レオン・キルヒナーは UCLA でシェーンベルク:に師事、その後ニューヨークでロジャ ー・セッションズ、エルネスト・ブロッホに学び、アメリカにおける 12 音技法の指導的な 作曲家と位置付けられています。「中国のニクソン」で知られるジョン・アダムズもかつて彼 に師事していた。キルヒナーの作風はいずれも 12 音技法を基本とした厳格なものでシ ェーンベルク、ベルクの影響が色濃い。晩年まで創作の手を緩めず死の前年に書かれ た「禁忌」には厳しい表現主義様式の中にも抒情性が感じられ、そういったロマン的な 情感をそれまで「禁忌」として自ら封じ込めてきた作曲家の偽らざる生の声が聴きとれ る。
BMOP SOUND
BMOP-1062(1SACD)
ウィリアム・シューマン(1910-1992):作品集
(1)「ユディト」〜コレオオグラフィックな詩(バレエ音楽)(1949)
(2)夜の旅(1947)
(3)エンドールの魔女(1965)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:(1)2017年10月29日ジョーダン・ホール,ボストン
(2)2015年7月16日WBGHスタジオ・フレーザー・ホール,ボストン
(3)2016年7月14日タフツ大学ディストラー・ホール,サマーヴィル
アメリカ東海岸楽派の代表的な作曲家シューマンの珍しいマーサ・グラハムとのコラ ボで生まれた作品3 曲収録。ウィリアム・シューマンは無調と調性を程よくミックスした手 堅い作風で後のアメリカの作曲家、映画音楽に大きな影響を与えた。このアルバムに はシューマン30 代〜50 代の最も脂の乗り切った頃の作品が収録。
BMOP SOUND
BMOP-1057(1CD)
ピーター・チャイルド(b.1953)管弦楽作品集
(1)ジュバル(2001)
(2)アディロンダックの声(2006)
(3)シャンティ(平和)(2011)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:(1)2014年9月、(2)2010年6月、(3)2011年5月
ピーター・チャイルドはアメリカ東部を拠点に活動する作曲家。ジェイコブ・ドラッグマンらに師 事し現代音楽の他、ブリテン、アイヴズ、マーラーら様々な作曲家から影響を受けてダイナミックな 管弦楽曲を多数発表しています。ここに収められた作品はいずれもオーケストラの機能が最大限に 生かされた極めて「鳴り」のよい作品で聴きごたえ充分。ヒンディ語で平和を意味する「シャンティ」 は無調と調性の間を行き来する、ロマンティックでミステリアスな佳品。
BMOP SOUND
BMOP-1059(1CD)
チャールズ・フッセル(b.1938):「シンベリン」(1984/1996)〜シェークスピアの戯曲に基づく ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
アリアナ・デ・ラ・グァルディア (S)
マシュー・ディバッティスタ(T)
デイヴィッド・ソールズベリー・フライ(朗読)

録音:2016年7月
「シンベリン」は古代ケルト人の王を主人公としたシェークスピアの戯曲に基づく音楽劇。室内 オーケストラと朗読、声楽のために書かれており、後期ロマン派から近代の語法で作曲されてい る。バグ・パイプや打楽器が効果的に扱われ、中世イギリスの雰囲気がよく伝わってくる。作曲者 のフッセルはヴァージル・トムソンに学び、1991 年ピューリッツァー賞候補に選ばれた。
BMOP SOUND
BMOP-1061(1SACD)
レイ・リァン(b.1972):作品集
(1)暁翔(シャオシャン)(2009/2014)〜アルト・サックスと管弦楽のための
(2)5 つの季節(2010/2014)
(3)千の山々、百万の流れ(2017)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(1)チェン=クァン・リン(A.Sax)
(2)ガオ・ホン(ピパ/中国琵琶)

録音:(1)2014年4月、(2)2015年6月、(3)2018年4月
レイ・リァンは中国生まれでアメリカに移住した作曲家。アメリカ・ローマ大賞、アーロン・コープラ ンド賞ほか多数の賞歴がある。作品はベルリン・フィル、アルディッティ四重奏団など著名団体で 盛んに演奏されているとのこと。彼も前述のチェン・イやタン・ドゥンらと同じく中国の伝統音楽の要 素をクラシック、現代音楽と融合しようというスタンスを取り、これはこれでひとつの流派、様式とし て確立していると言ってよい。「暁翔」のアルト・サックスの京劇を思わせる甲高い音のグリサンド、 「5 つの季節」での中国琵琶の執拗なトレモロと管弦楽の掛け合い、「千の山、百万の流れ」にお ける山水画を思わせる音による風景描写がユニークで大いに楽しめる。


Le Chante du Monde
CM-2743009(2CD)
チャーリー・チャップリン/映画音楽集
[CD1]
1931-1952〜ハリウッドにて作曲

(1)「街の灯」City Lights(1931年)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:アーサー・ジョンストン
(2)「モダン・タイムス」Modern Times(1936年)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:ダヴィド・ラクシン、エドワード・パウエル
(3)「独裁者」The Great Dictator(1940年)
作曲:チャールズ・チャップリン、メレディス・ウィルソン(編曲も)
(4)「黄金狂時代」The Gold Rush(サウンド版/1925年の黄金狂時代にチャップリン自身の作曲とナレーションを施したもの/1942年)
作曲:チャールズ・チャップリン、メレディス・ウィルソン(編曲も)
(5)「殺人狂時代」Monsieur Verdoux(1947年)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:ルディ・シュレーガー
(6)「ライムライト」Limelight(1952年)
作曲・作詞・歌唱:チャールズ・チャップリン
編曲:レイモンド・ラッシュ
(7)「独裁者」The Great Dictator(1942年)
作曲:チャールズ・チャップリン、メレディス・ウィルソン(編曲も)
(8)「殺人狂時代」Monsieur Verdoux(1947年)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:ルディ・シュレーガー
[CD2]
1957-1976〜コルシエ=シュル=ヴヴェイ(スイス)にて作曲

(9)「ニューヨークの王様」A King in New York(1957年)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:ボリス・サルベク、ペーター・ナイト、フィリップ・サントン
(10)「犬の生活」Dog’s Life(1959年/「チャップリン・レヴュー」The Chaplin Revue〜『犬の生活』(1918年)、『担へ銃』(1918年)、『偽牧師』(1923年)の3本をまとめ、チャップリン自身の作曲とナレーションを施して再編集した映画)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:エリック・ジェームス
(11)「担へ銃」SHOULDER ARMS(1959年/「チャップリン・レヴュー」The Chaplin Revue〜『犬の生活』(1918年)、『担へ銃』(1918年)、『偽牧師』(1923年)の3本をまとめ、チャップリン自身の作曲とナレーションを施して再編集した映画)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:エリック・ジェームス
(12)「偽牧師」THE PILGRIM(1959年/「チャップリン・レヴュー」The Chaplin Revue〜『犬の生活』(1918年)、『担へ銃』(1918年)、『偽牧師』(1923年)の3本をまとめ、チャップリン自身の作曲とナレーションを施して再編集した映画)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:エリック・ジェームス
(13)「サーカス」THE CIRCUS(1928年/1969年の再上映のためにチャップリンが1968年に作詞作曲)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:エリック・ジェームス
(14)「キッド」THE KID(1921年/1972年の再上映のためにチャップリンが1971年に作曲)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:エリック・ジェームス
(15)「のらくら」THE IDLE CLASS(1921年/1972年の再上映のためにチャップリンが1971年に作曲)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:エリック・ジェームス
(16)「給料日」PAY DAY(1922年/1974年の再上映のためにチャップリンが1972年に作曲)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:エリック・ジェームス
(17)「一日の行楽」A DAY'S PLEASURE(1919年/1974年の再上映のためにチャップリンが1973年に作曲)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:エリック・ジェームス
(18)「サニーサイド」SUNNYSIDE(1919年/1976年の再上映のためにチャップリンが1974年に作曲)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:エリック・ジェームス
(19)「巴里の女性」A WOMAN OF PARIS(1923年/1976年の再上映のためにチャップリンが作曲)
作曲:チャールズ・チャップリン
編曲:エリック・ジェームス
(1)指揮:アルフレッド・ニューマン
録音:1930年12月、1931年1月

(2)指揮:アルフレッド・ニューマン
録音:1935年11,12月

(3)指揮:メレディス・ウィルソン
録音:1940年8月

(4)指揮:マックス・テール
録音:1941年10-11月

(5)録音:1947年1月

(6)指揮:キース・ウィリアムズ
録音:1951年

(7)指揮:メレディス・ウィルソン
録音:1940年8月

(8)録音:1947年1月
34. Speech from Monsieur Verdoux

(9)歌唱:チャールズ・チャップリン(作詞も)
指揮:レイトン・ルーカス
録音:1956, 57年

(10)指揮:エリック・スピア
録音:1959年

(11)指揮:エリック・スピア
録音:1959年

(12)指揮:エリック・スピア
録音:1959年

(13)指揮:ランベール・ウィリアムソン
録音:1968年

(14)指揮:エリック・ロジャース
録音:1971年

(15)指揮:エリック・ロジャース
録音:1971年

(16)指揮:エリック・ロジャース
録音:1972年

(17)指揮:エリック・ロジャース
録音:1974年

(18)指揮:エリック・ロジャース
録音:1974年

(19)指揮:エリック・ロジャース
録音:1976年
2019年は、喜劇王チャップリン生誕130周年にあたります(1889年4月16日-1977年12月25日)。これを記念して、パリのフィルハーモニー では2019年10月から2020年2月まで大規模な個展が予定されているなど、世界各地で様々なイベントが催されます。チャップリンが自分の映画の ために作曲した作品のコンピレーションが登場。すべてオリジナル録音の音源によるものです。チャップリンは俳優・監督はもちろん、作曲家でもあり、 1973年には映画「ライムライト」でアカデミー作曲賞を受賞しています。このディスクは、「街の灯」、「モダン・タイムス」、「独裁者」やショート・フィ ルムの音楽と、未発表写真も盛り込まれたブックレットという、チャップリンの芸術をあらためて知ることのできる貴重な2枚組です。
声楽家を両親にもつチャップリン。幼いころから劇場で母親の歌や他の演目に親しみ、歌やダンスなどを真似るのが天才的にうまかったといいます。初舞台は5歳、母親が舞台上で突然声の調子が悪くなり、彼女の代わりに舞台に躍り出て2曲を歌った時でした。9歳から劇場で働き始めます。1912年 20代前半の時にはヴァイオリンの腕前も相当で、片時もヴァイオリンを離さず、何時間もさらっていたといいます(ちなみに左利きで弓を左手で持って演 奏していました)。チェロにも取り組んだ時期もあったといいます。チャップリンは劇場の出入りの指揮者や、推薦された教師のレッスンを受け、演奏家あ るいは楽器で劇場で生きていこうと思った時期もあったようですが最終的には才能がないと自分で判断し、演奏はやめたといいます。チャップリンの映画 音楽にはほぼ必ず長めのヴァイオリン・ソロがあり、それは見紛うことなきチャップリンの特徴に満ちた音楽となっています。チャップリンは1929年にイ ンタビューで「トーキー映画はサイレント映画の偉大な美しさを破壊している」と述べましたが、その後「街の灯」(1931年)以降の彼の映画音楽はす べて自分で作曲するようになったのは、音楽で映画をコントロールできる喜びを知ったからでした。内容はコメディであってもエレガントでロマンティック な音楽をつけることによって、映画に様々な感情を付与できる、とチャップリンは述べています。しかし編曲者たちはコミカルな音づくりをしようとしたので、 チャップリンは編曲家に自分の音楽のめざす方向性を理解させるのに苦労したといます。チャップリンの音楽家としての側面からあらためて彼の芸術を俯瞰 できる、貴重な2枚組です! (Ki)

FUGA LIBERA
FUG-751(1CD)

NYCX-10050(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ガブリエル・デュポン(1878〜1914):管弦楽作品全集
療養のとき(管弦楽版)
夏の日
宿命づけられた女の歌
パトリック・ダヴァン(指)
ベルギー王立リエージュPO

録音:2018年9月3〜6日、リエージュ、サル・フィラルモニーク

【国内盤】
解説日本語訳:白沢達生
ドビュッシー、ストラヴィンスキー、ラヴェル……19世紀末から20世紀初頭のフランスを賑わせてきた異才たちは彼らだけではな く、第一次大戦以後のモダニズムにかき消されて忘れ去られてしまった見過しがたい才人も少なくありません。南仏でセヴラック が静かに才能を開花させていた頃、本盤の主人公デュポンはなんと、イタリアとフランスをまたにかけて歌劇作曲家として大成 功。そのかたわらドビュッシー風ともヤナーチェク風とも言えそうな私小説的・描写的器楽音楽でみずみずしい才能を輝かせまし た。病弱で何かと療養生活を余儀なくされながら彼が綴ったピアノ曲は、すでにいくつかの録音を通じてフランス近代音楽ファン にひそかな喜びを提供してきたところ、驚くべきことにフランス語圏ベルギーの老舗楽団を指揮して俊才ダヴァンが管弦楽曲集を 発表します。ピアノ曲として有名な「療養のとき(病床にて)」の管弦楽版をはじめ、フランク派とドビュッシ―を横目にみながら独 自の成功を導き出した天才の技量を、雄弁な音言語の細やかさそのままにお楽しみいただけます。日本語で読めるデュポンの 資料がたいへん少ない中、国内仕様はフランス近代ファン垂涎の解説翻訳付。

EM Records
EMRCD-039(1CD)
ポール・ルイス:管弦楽作品集
ヘリティッジ組曲(世界初録音)
イングリッシュ・カントリー・ピクチャーズ(世界初録音)
サセックス・ヴァリエーションズ(世界初録音)
イングリッシュ・オーヴァーチュア
イングリッシュ・フィールドスケープ(世界初録音)
フェスティヴァル・オヴ・ロンドン・マーチ
シーズナル・ヴァリエーションズ(世界初録音)
バトル・オーヴァー・ブリテン(世界初録音)
ポール・ルイス(指)、
ベルギー・スタジオSO、
ミッドランド・PO、パリ・スタジオSO、
フィルハーモニアO、
スタジオG室内アンサンブル

録音:1970年〜1993年
コメディ番組「空飛ぶモンティ・パイソン」や「ベニー・ヒル・ショー」など、150を超える様々なTV番組の音楽を制作した1943年生まれのイギリスの作曲家、ポール・ルイス(ピアニストのポール・ルイスとは別人)。彼の最愛の母国イギリスの風景や歴史的遺産をテーマに、1970年代〜80年代に作曲された管弦楽作品のコレクション。
EM Records
EMRCD-037(2CD)
イングリッシュ・ミュージック・フェスティヴァル委嘱作品集
マシュー・カーティス:祝典序曲*
デイヴィッド・マシューズ:ホワイト・ナイト#
ポール・カー:ナウ・カムズ・ビューティ
ポール・ルイス:ノーフォーク組曲
ジョン・ピッカード:ビニョンの歌**
リチャード・ブラックフォード:スピリテッド*
ポール・カー:サドンリー・イッツ・イヴニング#
フィリップ・レーン:楽しい朝の歌
クリストファー・ライト:レジェンド/デイヴィッド・オーウェン・ノリス:ピアノ協奏曲##
ギャヴィン・サザーランド(指)、
オワイン・アーウェル・ヒューズ(指)*、
BBCコンサート・オーケストラ、
ルパート・マーシャル=ラック(Vn)#、
ロデリック・ウィリアムズ(Br)**、
デイヴィッド・オーウェン・ノリス(P)##

録音:2016年1月18日−19日&2014年1月9日*、ワトフォード・コロッセウム
知られざるイギリス音楽とともに、現代イギリスの作曲家へ委嘱した新作初演にも多く取り組んできたイングリッシュ・ミュージック・フェスティヴァル(EMF)。デイヴィッド・マシューズ、ポール・カー、リチャード・ブラックフォードなどイギリスのトップ・コンポーザーたちによるEMF委嘱作品集。

HAT HUT RECORDS
HATART-206(1CD)
モートン・フェルドマン(1926-1987):アトランティス
弦楽四重奏&オーケストラ(1973)#
オーボエ&オーケストラ(1976)*
アトランティス(1959)
ルーカス・ヴィス(指)
フランクフルトRSO
ペレグリーニQ#
ハンス・デ・ヴリーズ(Ob)*

録音:1997年10月23-24日ヘッセン放送協会 ゼンデザール
アメリカ出身の作曲家モートン・フェルドマン。長大かつ極めて静謐な作品で知られますが、初期の頃には偶然性に拠っ た作品や、図形楽譜を用いた作品など、違った傾向の音楽を書いていました。このアルバムに収録された「アトランティ ス」は1959年に書かれたオーケストラとピアノをフルに使った動きのある作品。至るところから浮かび上がるさまざまな楽 器の音が魅力的な音楽です。1970年代の2つの作品は、晩年のフェルドマンの作風を思わせる少な目の音で構成さ れた音楽。途切れ途切れの音のモザイクから浮かび上がる独特の世界をお楽しみください。

masters brass nagoya
MBN4-2018(1CD)
税込定価
ヤン・ヴァンデルロースト:クレデンティウム
シンフォニア フンガリカ
ミネルヴァ
鈴木竜哉(指)
マスターズ・ブラス・ナゴヤ

録音:2018年4月30日刈谷市総合文化センター大ホール・ライヴ
ヤン・ヴァンデルロースト作品の決定盤! あの日、だれもが興奮し涙した、奇蹟のライブ録音!! 音楽を楽しむ”をコンセプトに『伝統と革新』を追求するマスターズ・ブラス・ナゴヤ。 マスターズ・ブラス・ナゴヤは音楽監督・指揮者に鈴木竜哉を迎え、2016年に結成された東海地 区のオーケストラ奏者・音楽大学教師・フリーランス奏者によって構成される吹奏楽団です。華々し くデビューし、吹奏楽ファンのみならず、クラシックファンからも吹奏楽を超えた吹奏楽!と好評を博し ています。このCDは2018年4月30日刈谷市総合文化センター大ホールにて行われた第4回定 期演奏会ライブ録音。日本でも人気の高いヤン・ヴァンデルローストの作品3曲を収録しました。 ヴァンデルロースト作品の魅力は西洋音楽の歴史に根ざした構成と持続です。指揮者鈴木竜哉が 音楽の持続と楽団のポテンシャルを最大に引き上げた名演ぞろい。このCDの演奏・作品から吹奏 楽表現の可能性の幅広さが実感されることでしょう。

ANTARCTICA
ANTAR-011(1CD)
ウィム・ヘンドリックス(b.1962):作品集「Nostalgia」
(1)4つの小品〔1. フリオーソ 2.ミステリオーソ 3.コモド 4.デチーゾ〕
(2)2つのノクターン
(3)イン・ディープ・サイレンス
(4)Makyo
(5)ノスタルジア
デイヴィッド・ラメル(指)
B o h o ストリングス
ルーラント・ヘンドリックス(Cl(1)(5))
ヴァレリー・ドゥベーレ(Fl(5))
リン・チン・チェン(マリンバ(4))
オランダの作曲家、ウィム・ヘンドリックスの作品集。弦楽アンサンブルBohoストリングスによる演奏で、アジア(日本)を思わせる作品から、モダニズム の極北のような作品まで、ヘンドリックスの幅広さを味わえる1枚です。 (Ki)

b-sharp
KKC-4168(1CD)
シェーンベルク::浄められた夜
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第14番嬰ハ短調Op.131(弦楽合奏版/ミトロプーロス編)
ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラ
ミヒャエル・エルクスレーベン(コンサートマスター)

録音:2015年11月5日、ベルリン・コンツェルトハウス
2015 年 11 月に、ベルリン・コンツェルトハウスでライヴ録音されたベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラによるシェーンベルク:とベートーヴェ ンのアルバム。 ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラの母体であるベルリン・コンツェルトハウスOは、ベルリンのコンツェルトハウを本拠地に 1952 年 設立された名門オーケストラ。2008 年にヴァイオリンの日下紗矢子が日本人初の第1コンサートマスターに就任、翌 2009 年に日下紗矢子とミヒャエル・ エルクスレーベンの二人をリーダーとしてベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラが結成されました本録音は、ミヒャエル・エルクスレーベンがコ ンサートマスターを務めています。 本ライヴの演目を決定する際まずシェーンベルク:の「浄められた夜」が候補にあげられました。シェーンベルク:はドイツの詩人リヒェルト・デーメルの詩に 魅了され、デーメルの詩に基づく作品をいくつか作曲しています。この「浄められた夜」もそのひとつ。そしてカップリングには、「浄められた夜」が単一楽 章であることから、同じように全 7 楽章が休みなく連続して演奏されるベートーヴェンの弦楽四重奏曲第 14 番が選ばれています。エルクスレーベンは、 演奏家の使命として完璧な演奏を目指すのではなく、作曲家の元の意図に近づけ「ルーツに戻る」ということに重きをおいたといいます。そしてライヴでは、 作品のメッセージを深く掘り下げ、聴衆に作品の醍醐味を伝えることを目標に挑んでいると。しかし、かつての師クルト・ザンデルリングは、厳しいリハー サルの後必ずこう言っていたといいます。「今夜の我々の運命は神に任せるしかない」と。演奏家としての使命と神からの幸運を手にした充実の録音といえ るでしょう。

NAXOS
NAXOS-2.110589
(DVD)
NX-B09
アメリカのオール=スター・バンド「アメリカ海兵隊バンド」
プログラム1:ABOVE AND BEYOND
1.プログラム1:オープニング
2.グレインジャー:リンカーンシャーの花束 解説
3-9.リンカーンシャーの花束 演奏
9.アメリカ海兵隊バンドのショート・ヒストリー:第1部
10.ジェラード・シュワルツ:Above and Beyond 解説
11.ジェラード・シュワルツ:Above and Beyond 演奏
12.新しい音楽とアメリカ海兵隊バンドを俯瞰して
13.ジェニファー・ヒグドン:ファンファーレ・リトミコ 解説
14.ジェニファー・ヒグドン:ファンファーレ・リトミコ 演奏
15.スーザ:忠誠 解説
16.スーザ:忠誠 演奏
17.クレジット

プログラム2:NEW ENGLAND SPIRIT
18.プログラム2:オープニング
19.ウィリアム・シューマン:ニュー・イングランド3部作 解説
20-22.ウィリアム・シューマン:ニュー・イングランド3部作 演奏
23.アメリカ海兵隊バンドのショート・ヒストリー:第2部
24.パーシケッティ:仮面舞踏会 解説
25.パーシケッティ:仮面舞踏会 演奏
26.ユーフォニアム-ユニークなバンドの楽器
27.アメリカ海兵隊バンドのショート・ヒストリー:第3部
28.スーザ:星条旗よ永遠なれ 解説
29.スーザ:星条旗よ永遠なれ 演奏
30.クレジット

プログラム3: CLASSIC BAND MASTERPIECES
31.プログラム3:オープニング
32.ホルスト
吹奏楽のための組曲 第1番変ホ長調 解説
33-35.ホルスト
吹奏楽のための組曲 第1番変ホ長調 演奏
36.アメリカ海兵隊バンドのショート・ヒストリー:第4部
37.ヒンデミット:コンサート・バンドのための交響曲
変ロ長調 解説
38-40.ヒンデミット:コンサート・バンドのための交響曲
変ロ長調 解説
41.ブライト・シェン:序曲「上海」解説
42.ブライト・シェン:序曲「上海」演奏
43.アンコール…スーザ
星条旗よ永遠なれ&クレジット
ジェラード・シュワルツ(指)
ジェイソン K.フェティグ大佐(指)…16.28.43
アメリカ海兵隊バンド

収録時間:170分
音声:英語(字幕なし)
ステレオ2.0(DVD)
画面:16:9
REGION All(Code:0)
DVD…片面2層ディスク
"The President's Own=大統領のために"を精神に掲げるアメリカで最も長い歴史を持つ「アメリカ 海兵隊バンド」。1798年に活動を始め、アメリカ建国とともに歩んできた由緒あるバンドです。 現在はジェイソン K.フェティグ大佐が指揮者として演奏を行っておりますが、この映像ではジェラード・シュ ワルツを客演指揮者に迎え、3つの革新的なプログラムを披露しています。第1部でグレインジャーの名作 「リンカーンシャーの花束」を中心に、自作とヒグドンの作品を。第2部では近代アメリカ音楽の立役者の 一人、ウィリアム・シューマンの作品や、パーシケッティの作品、第3部はホルストの名作「組曲 第1番」と ヒンデミット、ブライト・シェンの作品を取り混ぜてシュワルツが極めてスマートに演奏しています。映像には アメリカ海兵隊バンドのショート・ストーリーも挿入されるなど、ファンにとってもうれしい内容です。

2L
2L-146SA BD
(Blu-ray Disc Audio
+ SACD Hybrid /MQA-CD)

『ウジャマー』
ヘンニング・ソンメッロ(1952-):ウジャマー(ヴォーカル、サクソフォーン、バスクラリネット、打楽器と管弦楽のための)*
氷山(2人の独唱者、混声合唱と管弦楽のための)**
レーナ・ヴィッレマルク(「クルニング」、ヴォーカル)*
ヨン・ポール・インデルベルグ(Sax)*
リク・ド・ジェーテル(バスCl)*
エスペン・オールベルグ(打楽器)*
アイル・インデルハウグ(S)**
フロリン・デミット(Br)**
トロンハイム・ヴォーカルアンサンブル**
トロンハイムSOインガル・ベルグビュー(指)

録音:2017年8月オラヴホール(トロンハイム、ノルウェー)
ヘンニング・ソンメッロ(1952-)。ノルウェー、ヌールムーレのスルナダール生まれの音楽家。同郷の詩人ハンス・ヒルバクの詩に作曲した「春の息吹き」 (春風の口笛に雪解けの水)で人気を博し、フォーク・ミュージシャン、歌手、作曲家として、ノルウェー音楽シーンのさまざまな「舞台」で活躍してい ます。代表作とされる「3つのグレゴリオの思考」と「パルティザン・レクイエム」、ヴォールフリュ教会の委嘱による「聖母マリアの生誕」(2L060SACD)、 ニーダロス大聖堂合唱団のフランスツアーのための「ヨハネ」(2L072SACD『ニーダロス』)などの作品を作曲してきました。彼が「導きの星」とする のは、予測できないことの起きる「オープンな空間」。「新しい要素が生まれ、古いものが広げられると、それまでの輪郭が消されて新しい姿が見えてくる」。 2013年からトロンハイムのノルウェー工科自然科学大学(NTNU)の教授。作曲法、対位法、オルガン即興を教えています。
アルバム『ウジャマー』では、「カンタータ」として書かれた、ソンメッロの作品の中では規模の大きい2作が演奏されます。「ウジャマー」は、2008 年のトロンハイム・ジャズフェスティヴァルの委嘱で作られた作品です。「同胞であること」「家族の愛」「仲間」を意味するスワヒリ語を曲名にとり、〈ヨーロッ パ〉 〈アフリカ〉〈アメリカ〉 〈アジア〉〈オーストラリア〉〈フィナーレ〉の6つの部分から構成されています。テクストは、オスロ国際平和研究所を創 設した社会学者で数学者のヨハン・ガルトゥング(1930-)の『Art and Peace(芸術と平和)』と子息のアンドレーアスとの共著『A Flying Orange Tells Its Tale(空飛ぶオレンジが話すこと)』。このアルバムでは、オリジナルにいくつかの変更を加えた版で演奏されます。スウェーデンのトラッド・ミュー ジシャン、レーナ・ヴィッレマルク(1960-)がヴォーカルと「クルニング(家畜を呼ぶ声)」。ジャズ・サクソフォーン奏者ヨン・ポール・インデルベルグ (1950-)は、リー・コニッツやチェット・ベイカーとも共演したミュージシャン。トロンハイムSOのバスクラリネット奏者、ベルギー出身のリク・ド・ ジェーテルと、ジャズ・ミュージシャンでトロンハイムSOではドラムを担当するエスペン・オールベルグ(1975-)が、それぞれソロを受け持ってい ます。

ヘンニング・ソンメッロ(1952-)。ノルウェー、ヌールムーレのスルナダール生まれの音楽家。同郷の詩人ハンス・ヒルバクの詩に作曲した「春の息吹き」 (春風の口笛に雪解けの水)で人気を博し、フォーク・ミュージシャン、歌手、作曲家として、ノルウェー音楽シーンのさまざまな「舞台」で活躍してい ます。代表作とされる「3つのグレゴリオの思考」と「パルティザン・レクイエム」、ヴォールフリュ教会の委嘱による「聖母マリアの生誕」(2L060SACD)、 ニーダロス大聖堂合唱団のフランスツアーのための「ヨハネ」(2L072SACD『ニーダロス』)などの作品を作曲してきました。彼が「導きの星」とする のは、予測できないことの起きる「オープンな空間」。「新しい要素が生まれ、古いものが広げられると、それまでの輪郭が消されて新しい姿が見えてくる」。 2013年からトロンハイムのノルウェー工科自然科学大学(NTNU)の教授。作曲法、対位法、オルガン即興を教えています。
アルバム『ウジャマー』では、「カンタータ」として書かれた、ソンメッロの作品の中では規模の大きい2作が演奏されます。「ウジャマー」は、2008 年のトロンハイム・ジャズフェスティヴァルの委嘱で作られた作品です。「同胞であること」「家族の愛」「仲間」を意味するスワヒリ語を曲名にとり、〈ヨーロッ パ〉 〈アフリカ〉〈アメリカ〉 〈アジア〉〈オーストラリア〉〈フィナーレ〉の6つの部分から構成されています。テクストは、オスロ国際平和研究所を創 設した社会学者で数学者のヨハン・ガルトゥング(1930-)の『Art and Peace(芸術と平和)』と子息のアンドレーアスとの共著『A Flying Orange Tells Its Tale(空飛ぶオレンジが話すこと)』。このアルバムでは、オリジナルにいくつかの変更を加えた版で演奏されます。スウェーデンのトラッド・ミュー ジシャン、レーナ・ヴィッレマルク(1960-)がヴォーカルと「クルニング(家畜を呼ぶ声)」。ジャズ・サクソフォーン奏者ヨン・ポール・インデルベルグ (1950-)は、リー・コニッツやチェット・ベイカーとも共演したミュージシャン。トロンハイムSOのバスクラリネット奏者、ベルギー出身のリク・ド・ ジェーテルと、ジャズ・ミュージシャンでトロンハイムSOではドラムを担当するエスペン・オールベルグ(1975-)が、それぞれソロを受け持ってい ます。

[5.1 DTS-HD MA, 9.1 Auro-3D, Dolby Atoms と 2.0 LPCM の音声を収録した Pure Audio Blu-ray ディスクと、SACD ハイブリッドディスクをセッ トにしたアルバムです。Pure Audio Blu-ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクは通常のCDプレー ヤーでも再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクは Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応のPCをお使いください。]


WEITBLICK
SSS-0216(1CD)
マタチッチ/シュトラウス・ファミリー名演集
ヨゼフ・シュトラウス:ワルツ「オーストリアの村つばめ」
J・シュトラウス:ペルシャ行進曲
 ワルツ「芸術家の生活」
 「常動曲」
ヨゼフ・シュトラウス:ワルツ「天体の音楽」
ヨハン&ヨーゼフ・シュトラウス:ピツィカート・ポルカ
J・シュトラウス:ワルツ「南国のバラ」
 ワルツ「芸術家の生活」
 トリッチ・トラッチ・ポルカ
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指)
ベルリンRSO(旧東)

録音:1958年6月24,25,26日ベルリン放送ザール1(スタジオ録音)モノラル
“シュトラウス一家の音楽を極限まで芸術的に高めたマタチッチの凄技!”
 ウィーン情緒をなぞることなど全く眼中になく、マタチッチの感じ たJ・シュトラウスの魂を妥協なく発散させた驚異的な名演の数々。 しかもオケは、旧東独のベルリン放送響ですから、世界標準など気 にしない確信犯的なニュアンスの発散ぶりが、一層感動を煽るので すからたまりません! 極めて人間臭い表現をとりながらも、各曲に相応しい風情と余韻を連綿と湛えているのは、単なる爆演ではない高い芸術性が息づいているからに他なりません。
 1曲目の「オーストリアの村つばめ」から仰天!最初の数秒で、セルのスタジオ録音と共に記憶すべき超名演であることを確信。冒頭木 管郡の芸術的飛翔にまず唖然!主部に入るとアゴーギクの濃密さが ロマンの風をふんだんに振り撒き、むせ返るほど。音楽の構えもク ナ張りに巨大なうえに、3:02からの旋律の夢想性も比類なし!この 瞬間だけでも、マタチッチが音楽への純な愛情を高次元に昇華する 力量が桁外れであることを痛感しますが、5:49からの甘美な憧れと メロウな色彩(モノラルにもかかわらず!)も涙なしに聴けません。
 「天体の音楽」もこれ以上に多彩なニュアンスを注入することは不可能と思われ、しかも全てが過剰演出に陥らず愛の塊として降り注 ぎます。4:57の霊妙な弦のニュアンスを経た後の響きの結晶度は尋 常ではなく、6:09からのテンポの溜めは、安易なノリで通過せずに 、あえて内省的なニュアンスを育むという離れ業! とにかく、どの曲も好き嫌いを超えた魅力的なニュアンスの連続で 、その全てを書き尽くせません。
 ピチカート・ポルカも、そのスケール感は間違いなく史上最大規模ですし、「ペルシャ行進曲」は、冒頭の音量が弱いのでマスターテープの不具合?と思ったら大間違いで、遠近感を出すためのマタチッチの巧妙な設計。後半へ向けてのエネルギーの増幅力が物凄いので 、決して冒頭で決してアンプの音量を上げないで下さい。2:28のトランペットの合いの手も、昨今こんな 熱く魂を燃やした響きがどこで聴けるでしょうか? 「トリッチ・トラッチ・ポルカ」の強弱コントラストのハイセンスぶりとホルンの雄叫びの痛快さも必聴。
 リピートの取捨選択にもマタチッチの作品への愛が完全に投影されています。中でも「南国のバラ」の第1ワルツをリピートするのは珍しく、そうせずにはいられないマタチッチの気持ちが痛いほど伝わるのです。
 音質もモノラ ルながらストレスを全く感じさせないのも嬉しい限りです。【湧々堂】

NAXOS Audiovisual
NAXOS-2.110561(DVD)
NX-A14
オールスター・オーケストラ プログラム13&14
【プログラム13:ロシア音楽の宝探し】
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
プロコフィエフ:ロメオとジュリエット(抜粋)〜モンターギュー家とキャピュレット家/若きジュリエット/舞踏会の情景/ティボルトの死
【プログラム14:ノーザンライツ】
シベリウス:交響曲 第2番
ジェラード・シュワルツ(指)
オールスター・オーケストラ

収録時間:本編114分
音声:ステレオ2.0/DD5.1/DTS5.1
画面:16:9
REGION All(Code:0)
DVD…片面2層ディスク
アメリカの30以上のオーケストラから選ばれた精鋭たちが、ジェラード・シュワルツの元に集結。世界中の名曲や、ア メリカの最新作を演奏するというプロジェクト「オールスター・オーケストラ」。 プログラム13はムソルグスキーの「展覧会の絵」。原曲はピアノ曲ですが、ラヴェルが美しい管弦楽版に編曲。オー ケストラの性能をフルに生かした名曲として知られています。プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」も人気の高い作 品。ここでは選りすぐりの名曲をお届けいたします。 プログラム14は、シベリウスの「交響曲第2番」。壮麗な作品はまさに北欧を代表するにふさわしい雄大な表情を 見せています。
NAXOS Audiovisual
NAXOS-2.110562(DVD)
NX-A14
オールスター・オーケストラ プログラム15&16
【プログラム15:ロシア音楽の宝探し】
エルガー:エニグマ変奏曲
ブリテン:青少年のための管弦楽入門 【プログラム16:神秘の山】
ホヴァネス:交響曲 第2番「神秘の山」Op.132
グーセンス(1893-1962):「ジュビリー変奏曲」
ジェラード・シュワルツ(指)
オールスター・オーケストラ

収録時間:本編114分
音声:ステレオ2.0/DD5.1/DTS5.1
画面:16:9
REGION All(Code:0)
DVD…片面2層ディスク
アメリカの30以上のオーケストラから選ばれた精鋭たちが、ジェラード・シュワルツの元に集結。世界中の名曲や、ア メリカの最新作を演奏するというプロジェクト「オールスター・オーケストラ」。 プログラム15は「英国の謎」と題した、エルガーの名曲「エニグマ」を中心に演奏。もう1曲はブリテンの「青少年のた めの管弦楽入門」。オーケストラの楽器の特徴を知るのにうってつけです。 プログラム16はホヴァネスの「神秘の山」がメイン・プログラム。名指揮者ストコフスキーの依頼で書かれた作品で、 実は日本好きのホヴァネスが“富士山”をイメージして作曲したとも言われる美しい曲です。もう1曲の「ジュビリー (百年記念)変奏曲」はグーセンスがコープランド、ハンソン、ウィリアム・シューマンなど10人の作曲家仲間に変 奏曲を依頼したという未発表の作品。この演奏が世界初演となります。

NAXOS DVD
DVD-2.110397(DVD)
NX-C01

NBD-0068V(Bluray)
NX-C01
コープランド・コンダクツ・コープランド
イントロダクション 00:46
市民のためのファンファーレ (1942)
エル・サロン・メヒコ (1936)
クラリネット協奏曲 (1948) *
「ロデオ」より〈ホーダウン〉(1942)
「入札地」組曲 (1954/1958)
ベニー・グッドマン(Cl独奏)*
ロサンゼルス・マスター・コラール(6-8)
ロサンゼルスPO
アーロン・コープランド(指)
カーク・ブラウニング(ビデオ監督)

収録:1976年 ドロシー・チャンドラー・パヴィリオン(ロサンゼルス・ミュージック・センター)
収録
収録時間:59分
音声:英語
ステレオ2.0
字幕:なし
画面:4:3LEGION All(Code:0)
DVD…片面2層ディスク
Blu-ray・・・2層 50GB 1080i High Definition
このコンサート映像は1976年にロサンゼルスのドロシー・チャンドラー・パヴィリオンでアメリカ作曲界の長老、アーロン・コープラ ンド自身の指揮による記念すべき公演記録です。コープランド作曲の偉大で魅力ある楽曲の数々、愛国 讃歌「市民のためのファンファーレ」に始まり、活気溢れる管弦楽幻想曲「エル・サロン・メヒコ」、そして親しみやすい温もりに 満ちた歌劇「入札地」による組曲など、さらにベニー・グッドマンを独奏に迎え、彼によって委嘱・初演された傑作「クラリネット 協奏曲」が作曲家のタクトにより演奏されます。
NAXOS DVD
DVD-2.110370(DVD)
NX-B09
オールスター・オーケストラ プログラム9&10
【プログラム9:ニューヨークの幻影】
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
コープランド:「劇場の音楽」組曲
ロバート・ビーザー(1954-):Ground“0”
【プログラム10:千夜一夜物語-シェエラザードの伝説】
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」*
ジェラード・シュワルツ(指)
オールスター・オーケストラ
ローラ・アスタノーヴァ(P)
ディヴィッド・キム(独奏Vn)*

収録: 2014年8月26-27日 ライヴ
Great Hall, Purchase College Performing Arts Center, New
York
収録時間:本編114分
音声:ステレオ2.0/DD5.1/DTS5.1
画面:16:9
REGION All(Code:0)
DVD…片面2層ディスク
プログラム9ではガーシュウィンの名曲「ラプソディ・イン・ブルー」、コープランドの「劇場の音楽」、現代作曲家ビーザーの 「Ground“0”」の3曲を取り上げます。ラプソディ・イン・ブルーはオリジナルのジャズ版を演奏し、20世紀から連なるジャズの 系譜を辿ります。 プログラム10はリムスキー=コルサコフの「シェエラザード」です。エキゾチックな物語をコンサート・マスターのディヴィッド・キムが 演奏する甘い音色が引き立てます。アラビアの物語とロシアのロマン主義の融合です。
NAXOS DVD
DVD-2.110371(DVD)
NX-B09
オールスター・オーケストラ プログラム11&12
【プログラム11:音楽の中の“英雄の生涯”】
R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」*

【プログラム10:モーツァルトと世界初演】
モーツァルト:セレナード 第9番「ポストホルン」K320
サミュエル・ジョーンズ(1935-):ヴァイオリン協奏曲**…世界初演
ジェラード・シュワルツ(指)
オールスター・オーケストラ
ディヴィッド・キム(Vn)*
エリック・ラルスケ(Hrn)*
ディヴィッド・ビルガー(ポストホルン)
アン・アキコ・マイヤーズ(Vn)**

収録: 2014年8月26-27日 ライヴ
Great Hall, Purchase College Performing Arts Center, New York
収録時間:本編114分
音声:ステレオ2.0/DD5.1/DTS5.1
画面:16:9
REGION All(Code:0)
DVD…片面2層ディスク
プログラム11はリヒャルト・シュトラウスの「英雄の生涯」がテーマ。英雄の生活の全てが音楽で表現されています。オーケスト ラの性能を極限まで活用した絢爛たる響きが聴きどころです。 プログラム12はモーツァルトの有名曲「ポストホルン」とジョーンズのヴァイオリン協奏曲(世界初演)の組み合わせ。名手、ア ン・アキコ・マイヤーズがヴァイオリンを演奏しています。


Treasures
TRE-193(1CDR)
L.ルートヴィヒ/リスト&チャイコフスキー
リスト:ハンガリー狂詩曲集より
 第2番(ミュラー=ベルクハウス編)*
 第4番(リスト&ドップラー編)*
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」組曲
 イタリア奇想曲/スラブ行進曲
レオポルド・ルートヴィヒ(指)
バイエルンRSO

録音:1966年頃*、1966年4月4-5日(全てステレオ)
※音源:英HMV SXLP-20094*、独ELECTROLA 03-29045
◎収録時間:73:19
“大衆迎合的な愉しさに傾かない豪然たる快演!”
■音源について
既に復刻済みのハイドン(TRE-160)に続く、ルートヴィヒの独エレクトローラ録音集。ハンガリー狂詩曲の残り2曲はまた別の機会に…。

リストは、ハンガリーの風味よりもドイツの的な重厚さをふんだんに湛えた演奏で、まとまったハンガリー狂詩曲集の録音としては最高峰に君臨する逸品。ハンガリーの民族色をそのままドイツの魂の凝縮させた独特の音色とリズムの湧き上がりには興奮を禁じ得ません。鬱蒼とした森を這うような「ラッサン」の深淵さといい、ドイツ精神を謳歌する「フリシュカ」の熱い畳み掛けといい、迫真のニュアンスで訴えかけます。その独特の味わいに大きく貢献しているのが、グローバルな響きに傾く以前のバイエルン放送響の木目調の響き。個々の奏者の技量とセンスも尋常ではありません。
そのオケの潜在能力を信じ切って、職人ルートヴィヒが意外なほど大胆なアプローチを見せるのがチャイコフスキー。中でも「スラブ行進曲」の超低速テンポ(演奏時間:12分半)は突然変異としか言いようがなく、一度聴いたら脳裏を離れません。冒頭から低速で開始する例は珍しくありませんが、そのテンポを維持できた例は、スヴェトラーノフ&N響などごくわずか。ここでは途中少しだけテンポが上がるものの、超低速感は最後まで貫徹。しかも重戦車的に威圧せず、手作りの風合いを残したまま進行するのがなんとも心憎く、9:16の"タタタタッタ"の金管の刻みは、愚直すぎてちょっと笑えます。
「イタリア奇想曲」も、陽気な開放感とは無縁。9:29の弦の弓使いなど、カンタービレとの決別宣言そのもの。
「くるみ割り人形」は、クナッパーツブッシュ、ワルター・ゲールと共に低重心モードによる三大名演!ここでも「中国の踊り」における低速での野暮ったい足取り、後半の強靭なピチカートの訴え掛けが強く、「花のワルツ」では、ドイツ色丸出しのホルン、渾身のティンパニなど、メルヘンとは程遠い「大人の世界」に酔いしれること必至!【湧々堂】

Sono Luminus
DSL-92109(6CD)
NX-E05
マータ&ダラス響名演集
【CD1】
プロコフィエフ:スキタイ組曲「アラとロリー」Op.20
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
【CD2】
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」
【CD3】
プロコフィエフ:カンタータ「アレクサンドル・ネフスキー」
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番
【CD4】
バーンスタイン:交響組曲「波止場」
ロイ・ハリス(1898-1979):交響曲第3番
コープランド:バレエ音楽「ビリー・ザ・キッド」組曲
【CD5】
ショーソン:交響曲変ロ長調 Op.20
イベール:寄港地
イベール:ディヴェルティスマン
【CD6】
レスピーギ:交響詩「ローマの祭り」
 ブラジルの印象
 交響詩「ローマの松」
エドゥアルド・マータ(指)
ダラスSO

【CD1】
録音:1991年
【CD2】
録音:1991年
【CD3】
録音:1992年
【CD4】
録音:1991年
【CD5】
録音:1993年
【CD6】
録音:1993年
メキシコ出身の指揮者エドゥアルド・マータ(1942-1995)。1977年から1993年までダラスSOの音楽監督に就 任し、オーケストラの性能を高めたことで知られています。このBOXはオーケストラとの最後の3年間に演奏された様々な作 品の録音集で、得意としていたショスタコーヴィチやレスピーギなどダイナミック路線だけでなく、ショーソンやイベールと言ったフ ランス音楽も含まれており、持ち味である「洗練された音楽」が繰り広げられています。
Sono Luminus
DSL-90914(6CD)
NX-E05
マータ&シモン・ボリバル響
【CD1】
エステベス(1916-1988):カンタータ・クリオージャ*
ヴィラ=ロボス:ショーロ 第10番「心模様」
【CD2】
レブエルタス(1899-1940):レデス
オルボン(1925-1991):コンチェルト・グロッソ
レブエルタス:センセマヤ
ヒナステラ:パンペアーナ 第3番「田園交響曲」Op.24
【CD3】
オルボン:3つのシンフォニック・バージョン
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第2番「カイピラの小さな汽車」
エステベス(1916-1988):平原の真昼
チャベス(1899-1978):交響曲第2番「インディアナ交響曲」
【CD4】
ファリャ:歌劇「儚い人生」
【CD5】
ファリャ:作品集
バレエ音楽「恋は魔術師」
7つのスペイン民謡(L.ベリオ編)
讃歌集
バレエ音楽「三角帽子」組曲第2番
【CD6】
ヴィラ=ロボス:バレエ音楽「ウィラプルー」
チャベス:組曲「馬力」
ヒナステラ:バレエ音楽「エスタンシア」より組曲 Op.8
エドゥアルド・マータ(指)
ベネズエラ・シモン・ボリバルSO

【CD1】
イドベル・アルバレス(T)*
ウィリアム・アルバラド(Br)*
スコラ・カントルム・デ・カラカス*
オルフェオン・ウニベルシタリオ・シモン・ボリバル*

録音:1990年代
メキシコ出身の指揮者エドゥアルド・マータ(1942-1995)。同じ年のエンリケ・バティスとともに“中南米音楽のスペシャリ スト”として活躍していましたが、飛行機事故により、52歳の若さで突然この世を去ってしまいました。1965年から指揮者 として活動を始め、1972年に渡米。この録音は良く知られるダラスSOとの共演ではなく、シモン・ボリバルSO との共演による演奏で、録音当時、音質の良さでも知られたアルバムです。


Treasures
TRE-195(1CDR)
ジョージ・ウェルドン・コンサート
(1)グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲*
(2)バッハ(ウィルヘルミ編):G線上のアリア*
(3)スメタナ:「売られた花嫁」〜道化師の踊り*
(4)ファリャ:火祭の踊り*
(5)モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲*
(6)プロコフィエフ:「3つのオレンジへの恋」〜行進曲*
(7)ホルスト:組曲「惑星」〜木星*
(8)ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」
(9)メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」〜スケルツォ
(10)ヴェルディ:歌劇「椿姫」第1幕前奏曲
(11)チャイコフスキー:弦楽セレナード〜ワルツ
(12)チャイコフスキー:祝典序曲「1812年」#
ジョージ・ウェルドン(指)
フィルハーモニアO
ロイヤル・マリーンズ・バンド#

録音:1961年5月30日(1)(3)、1961年5月31日(2)(4)-(7)、1963年4月11日(8)-(11)、1963年5月18,21日(12)、全てステレオ
※音源:COLUMBIA SCX-3446*、SCX-3499
◎収録時間:71:08
“誰にも負けぬ共感が聴き手に確かな味わいを約束!”
■音源について
ウェルドンはモノラル期からたびたびこの種の名曲集を作成していますが、ここではフィルハーモニア管を振った2枚のステレオ・レコードを復刻。既にTRE-039で復刻済みの「モック・モリス」(グレインジャー)、「グリーンスリーヴズ幻想曲」(V=ウィリアムズ)、「ラ・カリンダ」(ディーリアスの3曲と、なぜか音が濁る「売られた花嫁」のポルカ(スメタナ)は割愛しましたが、曲の順番は変えていません。

★収録曲は時代も国もばらばらですが、その選曲こそがウェルドンの底力を思い知る重要なポイント!こんなとりとめもない作品の連続でも聴き手を飽きさせない指揮者など、他に思い当たりません。
全てのニュアンスが熱い共感を持って練り上げげられていることからも、これらはウェルドン本人が選曲したことは明らかで、個々の曲が最も魅力的に輝くようにアプローチを変化させる柔軟性、恣意的表現とは無縁の真摯さが一体となったときの、各音楽の潜在的な美しさと生命力が伸び伸びと放たれる様を体感していただけるはずです。
演奏の出来不出来も存在しませんが、中でも以下の5曲は、各曲の史上屈指の名演であると断言できます。
まず「フィガロの結婚」序曲。高速テンポそのものが語り掛け、更に無限にニュアンスが放射されという夢のような名演奏!このテイストを持つ交響曲の録音が実現していたら…と想像するだけでゾクゾクします。
そして、「3つのオレンジへの恋」の行進曲。この1分半の曲にこれほど心奪われる日が来るとは!
ホルストの「木星」は、爽快なテンポと自然に抉り出した絶妙な声部バランスが、宇宙の壮大さを余すことなく再現。これも全曲録音していたら、ボールトやサージェントと張り合う存在となったことは確実。少なくとも中間部のフレージングの温かみと伸縮力は、何度聴いても感涙。
「謝肉祭」は華やかな色彩を振りまくだけでなく、全てのパートが人間味ある対話を常に繰り広げているので、どんな大音量でも騒々しく響くことなく心に届くのです。第3主題(1:40〜)がこれほど胸を焦がして歌い上げた例が他にあるでしょうか?中間部の5:28からの幻想性にも息を呑み、随所に現れる金管の急速パッセージのスパイスが、確実に効いている点も特筆もの。コーダにアッチェレランドはもちろん無用!
「騒々しくない」と言えば、「1812年」も。しかも、ウェルドンの芸風からして意外なド派手実弾音入り!しかし、その外面的効果込みのニュアンスが、切実な語りを伴って訴え掛けるのです。この作品は巧いオケが演奏すれば大した共感を持たずとも一定の成果が上げられますが、コーダの最後の最後まで意思が浸透しきっていることからも明らかなように、ウェルドンはどんな場合でも純粋で丹念な音作りを決して放棄しないのです。
ご存知の通り、カラヤンも同オケと同様の名曲集を作っていますが、自分のスタイルに作品を引き寄せるカラヤン流儀と対比させてみるのも一興ではないでしょうか。【湧々堂】


Treasures
TRE-192(1CDR)
カイルベルト/R・シュトラウス:管弦楽曲集
「サロメ」〜7つのヴェールの踊り
「インテルメッツオ」〜4つの交響的間奏曲
「無口な女」〜前奏曲(ポプリ)
交響詩「ドン・ファン」*
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」*
ヨーゼフ・カイルベルト(指)
バイエルン国立歌劇場O、BPO*

録音:1963年、1961年*(全てステレオ)
※音源:英TELEFUNKEN SMA-106、独TELEFUNKEN SNA-25016
◎収録時間:68:43
“R・シュトラウスはこうでなければと思わせる無類の説得力!”
■音源について
オペラからの管弦楽曲は英国盤、交響詩はドイツの5枚組のセット(Royal Sound)の中の1枚を採用しました。

★2つのオケによる演奏ですが、まずは何と言ってもその響きの素晴しさに心奪われます。それは決して古色蒼然とか懐かしいといった次元ではなく、「R・シュトラウスとはこう響かせるべき」という強い確信と共に迫るので、その説得力たるや破格。元々が良く鳴るように書かれはていますが、近年その響きは画一化の一途を辿っているのはご承知の通り。カイルベルトの指揮で聴くと、それは単にオケのグローバル化だけはなく、立派に鳴るように書かれていることを良いことに、色彩的にも精神的にも指揮者が深いビジョンを持たずに安易に取り上げすぎることが大きな要因ではないか?と思えてきます。
前半のオペラからの管弦楽曲では、オケに染み付いている伝統的な響きとフレージングがものを言っているのはもちろんですが、カイルベルトの色彩センスと舞台上の人物をリアルに想起させるニュアンス作りの素晴らしさに脱帽。「サロメの踊り」は、カラヤン、ケンペ、レーグナーなど多くの名演が存在する中で、カイルベルトはその一点で他を圧倒しています。
「インテルメッツォ」では、「華麗さ」と「派手さ」の違いを痛感。第1曲のワルツは、甘美さの背後にR.シュトラウスらしシニカルさが見え隠れする絶妙さ!第2曲は、より透明なテクスチュアを敷き詰めることも可能でしょうが、こうして雑味たっぷりのニュアンスを大きな呼吸で飛翔させられると、他の演奏など考えられなくなるほど。そして最後の和音の驚異の深淵さ!とにかく、無敵の技の連続です。
2つの交響詩は、カラヤン色に染まり切る前のベルリン・フィルの奥深い響きが絶品!しかしそれは決して「フルトヴェングラーの名残り」ではなく、確実にカイルベルトのコンセプトが投影されているのです。
「ティル」は一見実直な表現ですが、各場面のニュアンス作りが実にきめ細やかで、ティルの人間像が鮮明に再現されます。副主題(7:13〜)や、11:26からの付点音符などはリズムの芯が脆弱になることが多い中、ここでのしっかり地に根を張った進行は聴きもの。究極は12:45からの裁判シーンの間合いの良さと打楽器との融合ぶり。14:10からのクラリネットの下降の哀れさと共に、古今を通じて無類と言えましょう。細かな点ですが、3:11からのトランペットの急速タンギングの巧さにもご注目を。
「ドン・ファン」もまさに入魂。3:56からの呼吸の持久力と包容力は流石ですし、第2主題のホルンは表面的な強奏とは異なる毅然とした空気が漲ります。その第2主題が後半で再現される場面では、その上行フレーズが昇華しきった頂点の達成感に思わず鳥肌!
R・シュトラウスと言えば、ベームやカラヤンを思い浮かべる方が多いと思いますが、カイルベルトを外すことなどあり得ないことを十分にお分かりいただけることと思います。【湧々堂】

DACAPO
MAR-8.226115(1CD)
NX-B06
Glow of Benares
Glow of Benares
Indian Skies
Funky Jog
Indian Train Ride
Epilogue: Mumbai Footprints
カラ・ラムナート(ヴァイオリン&ヴォーカル)
アブヒート・バネルジー(タブラ&パカーワジ)
ラース・メラー(作曲&指揮)
オーフス・ジャズ・オーケストラ
デンマーク・シンフォニエッタ

録音:2016年5月7-8日
ラース・メラー(1966-)はニューヨークでジャズを、インドで伝統楽器やラーガ(インドの音律組織)を学び、この2つの要素を融 合した作品で知られています。Dacapoレーベルには、ストラヴィンスキーの「春の祭典」をジャズに置き換えた「ReWrite of Spring」(8.226117-18)があり、その野心的なアイデアは高く評価されました。 今作には、彼が好むインドの楽器がフィーチャーされるなど、更に個性的な作品を収録。色彩的でドラマティックなアルバムで す。

DACAPO
MAR-8.226115(1CD)
NX-B06
Glow of Benares
Glow of Benares
Indian Skies
Funky Jog
Indian Train Ride
Epilogue: Mumbai Footprints
カラ・ラムナート(ヴァイオリン&ヴォーカル)
アブヒート・バネルジー(タブラ&パカーワジ)
ラース・メラー(作曲&指揮)
オーフス・ジャズ・オーケストラ
デンマーク・シンフォニエッタ

録音:2016年5月7-8日
ラース・メラー(1966-)はニューヨークでジャズを、インドで伝統楽器やラーガ(インドの音律組織)を学び、この2つの要素を融 合した作品で知られています。Dacapoレーベルには、ストラヴィンスキーの「春の祭典」をジャズに置き換えた「ReWrite of Spring」(8.226117-18)があり、その野心的なアイデアは高く評価されました。 今作には、彼が好むインドの楽器がフィーチャーされるなど、更に個性的な作品を収録。色彩的でドラマティックなアルバムで す。

BMOP SOUND
BMOP-1053(1SACD)
「トランスフォーメーションズ」
〜ウェイン・ペターソン(b.1927)作品集

(1)トランスフォーメーションズ(1985)
(2)《そして風が吹く》(1994)
(3)《夜の力、暗闇の心》(1990)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(2)プリズム四重奏団

録音:(1)2011年1月、(2)2010年1月、(3)2015
年6月、57:08
ウェイン・ペターソンはロンドンの王立音楽院で学んだ後、サンフランシスコ州立大で教鞭と 執りつつ多くの作品を発表し1992 年にピューリッツァー賞を受賞した。彼の音楽は様々なモー ド、自由な無調、12 音技法など 20 世紀の諸技法を折衷しながら卓越した管弦楽法でエネル ギッシュな音の運動が展開される。サンフランシスコで長年教鞭を執っていたとはいえ、ミニマ リズムや実験主義とは無縁でアメリカ東海岸流の作曲家を代表するエリオット・カーターなどに 近い。ピューリッツァー賞受賞作「夜の力、暗闇の心」は彼の代表作で日本の湯浅譲二にも似 た、きらきらと輝く鮮やかな管弦楽の音色の躍動が魅力的。

MARCO POLO
MAR-8.225368(1CD)
NX-B03
シュトラウス一族の同時代の作曲家たち 第3集
パウル・リンケ(1866-1946):喜歌劇「ルーナ夫人」-序曲
フォルシュテット(1854-1919):シュナイディヒ行進曲 Op.98(J.ジョージアディスによる管弦楽編)
ファールバッハJr.(1843-1894):ワルツ「婚約パーティの音」Op.153
アイレンベルク(1848-1925):シュトルヒ・ポルカ Op.195(J.ジョージアディスによる管弦楽編)
パツェラー(1869-1957):ワルツ「熱帯の魔法」Op.125
ヨーゼフ・フランツ・ワーグナー(1856-1908):ポルカ・シュネル「ダイナマイト」Op.10(J.ジョージアディスによる管弦楽編)
ラビツキー(1802-1881):アルベルト・ワルツ Op.73(J.ジョージアディスによる管弦楽編)
リンケ:ポルカ・マズルカ「全ての中に」Op.34(J.ジョージアディスによる管弦楽編)
フチーク(1872-1916):ワルツ「ドナウから」Op.135
ケラー(1820-1882):キモ・カイモ・ギャロップ Op.84
アルフォンス・ツィブルカ(1842-1894):ワルツ「Weana Frucht'ln」Op.386
ミレッカー:喜歌劇「従軍牧師」-義勇軍行進曲
ホイベルガー(1850-1914):喜歌劇「Ihr Excellenz」序曲
ジョン・ジョージアディス(指)
チェコ室内Oパルドビツェ

録音:2014年2月8-13日The House of Music, Pardubice, Czech Republic
19世紀を中心に、ヨーロッパ中を席巻した“シュトラウス・ファミリー”の音楽は、同時代の音楽家たちに強い影響を与え、 たくさんの作曲家たちが多彩なワルツやポルカ、マーチを生み出しました。 しかし、多くは忘れられてしまい、現在では耳にすることもほとんどありません。指揮者ジョン・ジョージアディスの試みは、これら の作品を「作曲家の名前」とともに復活させること。曲によってはオリジナルの素材に再オーケストレーションを施し、ワルツ全 盛期の雰囲気を彷彿させています。中には現在でも時折耳にするリンケの「ルーナ夫人」や、「剣士の入場」で知られるフ チークのワルツも含まれており、華やかな“シュトラウス・ファミリー”の影に、こんなにも多くの素晴らしい作品があったことにお驚く ばかりです。

EDITION RZ
RZ-1033(3CD)
ジョン・ケージ:作品集
CD1) [63:19]
(1)《セヴンティ・フォー》(Seventy-Four) (1992)
(2)《103》(1991)パート1
CD2) [70:35]
(3)《103》(1991)パート2
(4)《天国からのポストカード》(1982) 〜1 から20 台までのハープのための
(5)《風景のなかで》(1948)〜ハープまたはピアノのための
CD3) [59:07]
(6)《メインの調和のいくつか》(1978) 〜オルガンと6 つのレジストレーションのための
(1)ヨナタン・シュトックハンマー(指)バーデン・バーデン・フライブルクSWR響
(2)(3)アルトゥーロ・タマヨ(指)
ケルンRSO(現WDRケルン響)
(4)(5)ガブリエレ・エムデ(Hrp)
(6)ヤコブ・ウルマン(Org)

録音:(1)2011年11月12日「パリの秋」音楽祭(ライヴ)(南西ドイツ放送)
(2)(3)1992年9月19日ケルン、フィルハーモニー・ホール(ライヴ)(西ドイツ放送ケルン)
(4)1985年3月2-3日ヘッセン放送スタジオ2
(5)1985年12月2日ブレーメン放送ゼンデ・ホール・スタジオF
(6)1990年7月30日バウトロマウス教会
ジョン・ケージが残したあまりにも多種多様な作品の中から初期作品として 1940 年代、中期作品として 70 年代後半から 80 年代、そして晩年の作品として 90 年代の代表作が収録されています。音源はドイツの放送音源。すべて当初ラジオ放 送として世に送り出されたものの、CD として出るのはおそらくこれが初めてと思われます。ドイツの現代音楽界は頑迷なセリ エリストばかりと思いがちですが、実は新しいものに対して非常に寛容でケージは早い段階から高く評価されていました。さ て作曲家というものは生涯に渡って何度か様式を変えるものですが、その変化の過程で、まるで時々、生まれ故郷に帰るか のように(形こそ変われども)初期の作風に似た形をとることがあります。ケージのような過激な変遷を辿った作曲家とて例外 ではないようで、このセットにはいずれも静謐で美しい作品ばかりが選ばれています。初期のハープのための「風景のなか で」はサティかフェデリコ・モンポウに危険なほど近く、その抒情性こそ実はケージの本質ではないでしょうか。70 年代の「メ インの調和のいくつか」はまるでバッハのコラールのように荘厳で美しい音楽。そして晩年のオーケストラのための「セヴンテ ィ・フォー」と「103」における、幾重にたなびく静かな音の帯はフェルドマンや(そしてこれも意外ですが)アンビエントの王様 ブライアン・イーノからそれほど離れていません。筋金入りの現代音楽ファンはもちろん、はじめてケージを聴く人、アンビエ ント、メディテーション系の音楽が好きな人にもお薦めです。

HATART
HATART-203(1CD)
2484
久田典子:Led by the yellow bricks〜黄色いレンガに導かれて(2015)
1. A round shining mark
2. The yellow bricks 1
3. The monster and the big yellow poppies
4. A voice I don't know
5. A place I know
6. The yellow bricks 2
7. Deep into the forest
セバスチャン・ゴットシック(指)
チューリッヒ新音楽アンサンブル

録音:2017年2月19、20日/チューリッヒ
本とスイスで活躍する作曲家、久田典子の『黄色いレンガに導かれて』を収録。これはかの有名な1900年出版の児童文学作品『オズの魔法使い』 の物語に基づく室内楽作品です。全体は7つの楽章からなり、連続したシーンを描いているようにも見えますが、必ずしも具体的なひとつの物語を描写し たわけではなく、作曲家自身の子供時代の思い出やイメージなども素材とされているそうです。自由なインスピレーションが繊細に織り交ぜられ、混然一 体となって奏でられる幻想的な世界をお楽しみください。編成はフルート、クラリネット、ピアノ(&チェレスタ)、打楽器、ヴァイオリン、チェロ、声。
冒頭楽章はピアノが主役。他の楽器はピアノのメロディを引き継ぐように後から出てきます。繊細な音色の変化に魅せられます。第3楽章は非常にパワ フルな音楽で、ピアノが強迫観念めいた激しい低音連打を続け、弦が空気をつんざき、管は高音で駆け抜けます。第5楽章はフルートの夢のようなソロ が印象的で、まさに魔法。全体的に美しい音色感覚が十二分に発揮された、とてもハイセンスな現代音楽です! (Ki)

Aurora
ACD-5085(1CD)
アイヴィン・ビューエネ(1973-):花輪(マシュー・ロックのために))(2007)
ゆるやかに、思い悩むように(弦楽のための)(2003) 
パリンプセスト(シンフォニエッタのための)(2004)
静物(弦楽オーケストラのための)(2006) 
ノルウェーCO
テリエ・トンネセン(指)

録音:2016年2月15日-20日 ヤール教会(ベールム、ノルウェー)
制作 :ヨルン・ペーデシェン
録音 : アルネ・アクセルベルグ
ノルウェー室内管弦楽団は、1977年、優れた器楽奏者を集めたプロジェクト・オーケストラとして設立されました。アイオナ・ブラウン、ライフ・オー ヴェ・アンスネス、イザベル・ファン・クーレンたちが芸術監督や客演コンサートマスターに招かれ、創設者のテリエ・トンネセン(1955?)が現在、音 楽監督を務めています。2017年のノルウェー室内管弦楽団の創設40周年を記念するアルバム『Garland(花輪)』。「高校で音楽を学んでいた17歳の 時、第1回ウルティマ・フェスティヴァルでノルウェー室内管弦楽団の演奏する『現代』音楽を聴き、これこそやりたい音楽だと思った」と語る、アイヴィ ン・ビューエネの作品が4曲、演奏されます。ビューエネは、3つの小説とエッセイ集を発表した著述家としても活動、彼の音楽ではしばしば、文学やそ の他の芸術作品がイメージされ、あるいは素材に採られます。その代表的な作品のひとつ、イタロ・カルヴィーノの『見えない都市』を背景にもつ《あり 得べき諸都市(まちまち)/本質を衝く風景》(2L083SABD)が、2012年のスペルマン賞(ノルウェー・グラミー賞)を受賞しています。バーミンガ ム・コンテンポラリーミュージック・グループの委嘱による《Garland(花輪)》は、「マシュー・ロックのために(For Matthew Locke)」の副題をもち、 イギリス・バロック期の作曲家ロックの《4声のコンソート(Consorts of Fower Parts)》の3曲の序奏部に基づいて作曲されました。ヌーヴェル・ア ンサンブル・モデルンが初演した《Palimpsest(パリンプセスト)》(元の字句を消して別の字句を上書きした羊皮紙の写本)は「レイヤーを重ねた構造」 をもつ作品。《Langsam und schmachtend(ゆるやかに、思い悩むように)》は、ワーグナーの《トリスタンとイゾルデ》の第1幕前奏曲、冒頭の一 分間の音楽による「幻覚」。アメリカの作家ドン・デリーロの小説『ボディ・アーティスト(The Body Artist)』を読んでいた時、主人公のボディ・アーティ スト「ローレン・ハートケのために(For Lauren Hartke)」作曲した《Stilleben(静物)》。モーツァルトのピアノ協奏曲第17番の「アンダンテ」の旋 律が最後に姿をみせます。この2曲はノルウェー室内管弦楽団の委嘱作です。 (Ki)


Treasures
TRE-186(1CDR)
ドヴォルザーク:スラブ舞曲(全曲) カレル・シェイナ(指)チェコPO

録音:1959年6月16-18日(ステレオ)
※音源:SUPRAPHON SV-8003-4
◎収録時間:71:50
“スラブ舞曲の魅力を味わい尽くすための究極名盤!”
■音源について
2枚組の青ラベル盤を使用。特に、既存のCDで「ローカル色」以上のニュアンスを感じ取れなかった方には、この馥郁たるニュアンスが詰まったサウンドを是非ともご体感いただきたいと思います。

★チェコ・フィルによるスラブ舞曲集を一つ選ぶなら、断然これ!ローカル色を色濃く湛 え、それを昇華して芸術的逸品として再生するシェイナの手腕に感服するばかりで す。カレル・シェイナ(1896-1982)は学生時代からチェコ・フィルのコントラバス奏者を務め、後に指揮者へ転向。この録音当時の首席指揮者はアンチェルですが、そのスラブ舞曲全曲録音がない乾きをシェイナは補うどころか、見事な金字塔を打ち立てたのです。 ここでの基本姿勢は大袈裟な演出などを寄せ付けない正攻法ですが、惰性に流されず、木綿の風合いを湛えたチェコ・フィル・サウンドを素直に鳴らしきり、心から歌い上げ、ここぞという場面では、民族の意地が如実に投影したの確信的なニュアンスを放ちます。
Op.46-5は、ドヴォルザークが愛した機関車の走行を思わせる第2主題のリズムが心に迫り、金管の突出(0:58、1:12〜等)も効果絶大。Op.46-6後半のホルンのトリルやOp.46-7の2:36からのトランペットは、心の叫び! Op.72-4は、コーダのティンパニがこれほど濃いニュアンスを発している演奏はなく、その後のリタルダンドに込められた呼吸の美しさにも魅せられます。全曲中で最も土俗的なニュアンスを湛えたOp.72-5はその特色を十分に伝えながらも、その香りの背後にあるドラマを痛切に感じさせます。熱気溢れるOp.72-7は、ほとんどの演奏が馬力に任せた大仰な演奏に陥りがちですが、ここに聴くスッキリとしたハーモニーと手作り感が織りなす絶妙な響きは、他では味わえません。ステレオ初期の録音ながら極めて自然な音質なのも嬉しい限りです。【湧々堂】


Treasures
TRE-184(1CDR)
ラインスドルフのR・シュトラウス
歌劇「エジプトのヘレナ」第2幕〜第二の新婚の夜
楽劇「サロメ」〜サロメの踊り/間奏曲と終曲
交響詩「英雄の生涯」*
レオンタイン プライス(S)
ジョゼフ・シルヴァースタイン(ソロVn)*
エーリヒ・ラインスドルフ(指)
ボストンSO

録音:1965年4月22,24日、1963年3月9日*
※音源:英RCA SB-6639、日Victor SHP-2290*
◎収録時間:75:10
“虚飾を排して訴えかけるR・シュトラウスの管弦楽法の魅力!”
■音源について
RCAの60年代のレコードといえば、まず「影犬」「白犬」盤をイメージしがちですが、微妙にチリチリ音が混入する場合が多いので、なるべく使用は避けてたいところ。ここでは最も上質な音を発した英国盤と日本盤を使用。特に当時の日本プレス盤(溝盤)の優秀さは、これを聴けば疑う余地などありません。

★プライスが歌う2つのアリアは、共に彼女の十八番で、後年の録音もいくつか存在しますが、強烈に訴えかけながら刺々しく響かない美声に魅力は、ヴィブラートの振幅が広がった後の録音では味わえない魅力です。特に瑞々しさが不可欠な「ヘレナ」のアリアは、リリコスピントの魅力も全開で聴き逃せません。一方、ラインスドルフの指揮は、例によって過剰演出とは無縁のストイック路線を貫徹。「サロメ」では、磨き抜かれた感覚美でエロチシズムを再現するカラヤン・タイプとは正反対の解釈ながら、それがかえって一線を超えた危険さとザラッとした感触を生み出しており、単なる絶叫型でもないので、サロメの狂気のみならず純粋さが同時に感じられる点も無視できません。
「英雄の生涯」も、大言壮語に傾かないのは当然ですが、何よりスコアを直視して最適なバランスで鳴らすことがこの作品の普遍的な価値を獲得するための最善策であることを、他のどの演奏よりも痛感します。ですから、この作品につきまとうある種の「嫌らしさ」や、「聴き応え十分だけどどこか虚しい」という負のイメージを抱くことなく、原寸大の作品の魅力を心行くまで堪能できるのです。第1曲冒頭から、壮大さを誇張する素振りを見せず、鉄壁な声部バランスで突き進むことで、アプローチの方向性を明確に表明。そこに分析的な冷たさはなく、あるのは強固な確信のみ。第2曲“英雄の敵”は、管楽器の連動力の凄いこと!全パートが均等の圧で一斉に喋りだすのが何とも不気味。第3曲“英雄の伴侶”は、シルヴァースタインのチャーミングなヴァイオリンも聴きもの。第4曲“戦場”は、アンサンブルの正確さと決死の表現力が共存した破格のダイナミズム。3:36付近の弦の一瞬の蠢き、喘ぎは、これぞ「表現」!しかも汚れた響きを発せず、当時のボストン響のヨーロピアンな風合いも堅持。終曲“隠遁と完成”はイングリッシュホルンの響きがかなり素朴なのが意外ですが、それが続く弦のフレージングと好対照を成し、心のこもった静謐美を導きます。コーダ前のホルンとヴァイオリン・ソロとの語らいは、いかにもそれらしく歌いすぎないところが、いかにもラインスドルフ。ちなみに、この頃のラインスドルフの録音には、曲の最後を意固地なまでのイン・テンポで押し通す例が多く見られるのですが、ここでも例外ではありません。【湧々堂】

Sono Luminus
DSL-92213
(1CD+BluRay AUDIO)
NX-B09
RECURRENCE
ヨンスドッティル(1967-):Flow and Fusion
ヴィルマーソン(1976-):BD
シグフスドッティル(1980-):Aequora
ビャルナソン(1980-):Emergence
ソルヴァルドスドッティル(1977-):Dreaming
ダニエル・ビャルナソン(指)
アイスランドSO

録音:2016年12月5-9日
アイスランドを代表するオーケストラ「アイスランドSO」は、1950年の創設以来、長きに渡って国の文化を支えて いました。2008年に来日も予定されていましたが、残念なことに金融危機のあおりを受け、直前に中止となり日本の ファンを落胆させたことでも知られています。現在オーケストラのアーティスト・イン・レジデンスを務めるビャルナソンは、指 揮者、作曲家、指導者として様々な役割を果たすとともに、自作を含む現代音楽を意欲的に取り上げ、コンサート、 録音の両面で広く称賛されています。このアルバムでも彼自身の作品の他に、アイスランドで名高い女性作曲家ソル ヴァルドスドッティルの想像力を刺激する作品や、ロックバンドのメンバーとしても知られるヴィルマーソン、電子音楽とア コースティックの響きの境界を探るヨンスドッティルの作品など、実験的な作品が並んでいます。


ATLAS REALISATIONS/PIAS
ARCD-008(1CD)
ジョージ・マーティン:映画音楽集&オリジナル・オーケストラ・ミュージック
The Pepperland Suite(ペパーランド・スイート)
映画『イエロー・サブマリン』のために書かれたオリジナル音楽
1. ペパーランド(Pepperland) [02:15]
2. マーチ・オブ・ミーニーズ(March of the Meanies) [01:51]
3. シー・オブ・ホールズ (Sea of Holes) [02:25]
4. シー・オブ・モンスターズ (Sea of Monsters) [02:08]
5. ペパーランド・リプライズ (Pepperland Reprise) [00:56]
Live and Let Die Suite

映画『死ぬのは奴らだ』のためのオリジナル音楽
6. ウィスパー・フー・デアズ (Whisper Who Dares) [01:44]
7. ボンドとソリティア (Bond Meets Solitaire) [02:10]
8. 毒蛇の襲撃 (Snakes Alive) [02:38]
9. サメディ男爵の死の踊り (Baron Samedi’s Dance of Death) [01:47]

3つのアメリカン・スケッチ〜ヴァイオリンと室内オーケストラのための
10. ウェストウォード・ルック!(Westward Look!) [03:54]
11. オールド・ボストン (Old Boston) [05:48]
12. ニューヨーク・ニューヨーク (New York, New York) [05:03]
13. ジュディのテーマ

『Under Milk Wood』
ディラン・トマスのラジオ劇『Under Milk Wood』のための付随音楽
14. Under Milk Wood (メイン・テーマ) [02:30]
15.ラブ・デュエット (Love Duet) [02:02]
16. Waldo’s Song [01:43] (George Martin, Andy Leek)
17. Belle Etoile [02:16]

18. フルートと室内オーケストラのためのワルツ ニ短調 [02:44]
※世界初録音

19. 弦楽のためのプレリュード〜《平均律クラヴィーア曲集第1巻第8番
変ホ短調 BWV 853プレリュードの編曲》 [03:25]

ミッション・コラール(The Mission Chorales)
映画『ミッション (The Mission)』のためのオリジナル・スケッチ
※世界初録音
20. Prelude [00:37]
21. Chorale 1 [01:21]
22. Chorale 2 [01:33]
23. Orchestral Interlude [01:27]
24. Chorale 3 [01:17]
25. Chorale 4 [01:35]
26. Orchestral Interlude 2 [00:33]
27. Chorale 5 [01:05]
28. Chorale 6 [02:56]
29. Chorale 7 [01:00]
ベルリン・ミュージック・アンサンブル
クレイグ・レオン(指)

録音:2017年7月9-10&12日、エミール・ベルリナー・スタジオ、マイスター・ザール(ベルリン、ドイツ)
「5人目のビートルズ」ジョージ・マーティンの音楽作品集。初収録ものも含まれており、注目です!
ジョージ・マーティン(1926-2016)は、「ザ・ビートルズ」の作品をほぼすべてプロデュースした人物。ギルドホール音楽演劇学校でクラシック音楽 の基礎を学び、オーボエとピアノを専攻しました。1950年にEMIに入社、当時EMIのクラシック・レーベルだったパーロフォンで様々な録音に関わりま した。その後ジャズやコメディなども手がけています。そして1962年、ビートルズを見出し、同年レコード・デビューさせました。これによりプロデューサー として一挙に大成功をおさめます。その後は独立してビートルズのほぼすべての作品にプロデューサーとして関わりながら、他にも多数のアーティストのプ ロデュースや、映画音楽(作曲)、また、自身のクラシックの経験も活かしてオーケストレーションなども手がけました。1965年の「イエスタデイ」から、 マーティンはオーケストラも録音に取り入れるようになり、ポップスとクラシックの垣根を超えたサウンドは世界中を魅了しました。
ビートルズ初のアニメ映画『イエロー・サブマリン』の音楽。海の底にある音楽に満ちた平和な国ペパーランドを、音楽が大嫌いな青鬼(ブルー・ミー ニーズ)の侵略から守るため立ち上がったビートルズが、イエロー・サブマリンに乗って海の底に向かう、という物語を彩る美しくドビュッシーをも思わせ る音楽をアンサンブルでお楽しみ頂けます。他にも007の『死ぬのは奴らだ』の音楽やディラン・トマスのラジオ劇『Under Milk Wood』のための付随 音楽など、どれも非常に聴きやすく、美しいメロディに満ち、時に古楽を思わせる瞬間もあり、クラシック音楽の素地があるマーティンならではの音づくり。
トラック19のバッハの編曲ものは、EMI入社後、パーロフォンを担当していた頃の作品。高貴な悲しみをたたえた原曲が、弦楽オーケストラによって さらに純度の高い美しい音楽となって響きます。
世界初録音の2作について。フルートと室内オーケストラのためのワルツ ニ短調は、フルートが奏でる息の長く物悲しい旋律を弦楽アンサンブルが彩る 美しい楽曲で、マーティンのメロディのセンスと、楽器の扱いの巧さが光る曲。映画『ミッション』(1986年のイギリス映画で、18世紀中ごろの南米に おけるイエズス会宣教師たちの物語)の音楽も世界初録音。この映画の音楽は当初ジョージ・マーティンに依頼がきて、マーティンはこの映画の音楽の スタイルの例として、一連のコラールを書きました。しかしスケジュールが合わず、最終的にエンニオ・モリコーネが作曲を完成、映画公開されています。 後にマーティンはこれらの楽曲をコンサート・ピースとして完成させ、2008年に初演されました。録音は今回が初めてです。ラテン語のミサをテキストに した、純度の高い美しい合唱に心奪われます。 指揮を手がけるのは名プロデューサー、クレイグ・レオン。パヴァロッティらクラシックの大アーティストとコラボレーションしているほか、パンク・ロッ クのラモーンズやブロンディらのレコーディングも手がけています。ベルリン・ミュージック・アンサンブルは2011年に結成されました。ベルリン・フィル、 ベルリン・ドイツ・オペラ、ベルリン・コーミッシェ・オーパー、ベルリン放送響といった一流のオーケストラで活躍する面々が集い、TVCMや映画、ポピュ ラー音楽などを演奏しています。 (Ki)

Aurora
ACD-5092(1CD)
ヤン・エーリク・ミカルセン(1979-):作品集
(1)サン(Saan)(山)(2016)(トリオと管弦楽のための)
(2)ソングル(歌)(Songr)(2014)(管弦楽のための)
(3)パーツ II(Parts II)(2010)(管弦楽のための)
(1)POING、フローデ・ハルトリ(アコーディオン)、
ロルフ=エーリク・ニューストレム(Sax)
ホーコン・テリーン(Cb)
オスロPO、ハンナ・チャン(指)
(2)ノルウェー放送O、
ミゲル・ハース=ベドーヤ(指)
(3)オスロPO、
ダリア・スタセフスカ(指)

録音:2016年4月(3)、2017年1月(1) オスロ・コンサートホール、
2016年8月 ノルウェー放送(NRK)大スタジオ、オスロ(2)
ノルウェー現代音楽シーンのニューフェースのひとり、ヤン・エーリク・ミカルセンの「ポートレート」アルバム。ミカルセンは、1979年、クリスチャンスンに生まれ、グ リーグ・アカデミーのモッテン・アイデ・ペーデシェン、王立デンマーク音楽アカデミーのハンス・エーブラハムセンとベント・サーアンセン −−「オーケストレーション に素晴らしく造詣の深い作曲家たち」(ミカルセン)−− に学びました。「ポスト・ポスト・ロマンティックな文脈スタイル……民俗音楽に由来するオーバートーン・ス ケールによるハーモニー……リヒャルト・シュトラウスと後期ロマンティックのシェーンベルクから、メシアン、さらにはリゲティの跡をたどる姿を思い描いている」。ミ カルセンの管弦楽作品の特徴として、豊かなエクスチュアと「北欧の音色」を挙げることができます。  「サン」(韓国語の「山」)は、オスロ・フィルハーモニックの委嘱により作曲された作品です。〈ロンターノ(遠くの)〉〈プラシード(穏やかな)〉〈ロンターノ〉の3楽章構 成。アコーディオンとサクソフォーンとコントラバスのトリオ、POINGをオーケストラの前面に置いて演奏することを想定。チャング、ブク、パクなど朝鮮半島の打楽器 も使われます。トロンハイム交響楽団の首席指揮者に就任するハンナ・チャン(1982?)の指揮で2017年1月12日に初演。翌日、アルバムのための録音セッションが 行われました。  「パーツ II」は、2012年1月20日、2011年度武満徹作曲賞のファイナルで東京フィルハーモニーOにより初演され、TONO(ノルウェー著作権協会)の主 宰する2012年度エドヴァルド賞を受賞した作品です。「ロンターノ」「(指定なし)」「ペザンテ(重量感のある)」「ロンターノ」の4つのセクションから構成、さまざまな 「パーツ(部品)」がアーチを形成していく姿が描かれます。ダリア・スタセフスカ(1984?)は、ウクライナ、キエフ生まれの指揮者。オスロ、トロンハイムのオーケスト ラに客演、2016年のヘルシンキ・フェスティヴァルではオープニング・コンサートを指揮しました。  ノルウェー放送Oの委嘱で作曲された「ソングル」(古ノール語で「歌」)は、オーケストラの幅広いパレットを使って音風景を描いた作品です。ハープと2つの ヴァイオリンを四分音で調律、民俗楽器のハリングフェレが「オーケストラの楽器」として使われます。2つの〈ロンターノ〉と〈デジデラーレ(希望、憧れ)〉の3楽章。ノ ルウェー放送Oと首席指揮者ミゲル・ハース=ベドーヤ(1968?)のアルバム『変奏曲による変奏曲』(ACD5096)(2016年秋録音)に収録されました。 (Ki)

MARCO POLO
MAR-8.225369(1CD)
NX-B03
エドゥアルト・シュトラウス1世:作品集
ワルツ「大講堂への挨拶」Op.233
ポルカ・シュネル「速達郵便で」Op.259
ポルカ・フランセーズ「Bruder Studio!」Op.78
ワルツ「ドクトリン」Op.79
ポルカ・マズルカ「高い泉」Op.114
ポルカ・シュネル「野原を超えて」Op.138
ワルツ「粋な感じ」 Op.75
ポルカ・フランセーズ「Aus Lieb' zu ihr!」Op.135(管弦楽版)
ワルツ「舞踏会の約束」 Op.82
ペスト・オーフェンのアイス・スケートのギャロップ Op.96
ワルツ「仮説」Op.72
ポルカ・マズルカ「白雪姫 」Op.204
ワルツ「法曹界から」Op.126
ジョン・ジョージアディス(指)
チェコ室内Oパルドビツェ

録音:2016年6月17-22日
ニューイヤー・コンサートでおなじみ、美しいワルツ、ポルカで知られる「シュトラウス・ファミリー」の一人、エドゥアルト・シュトラウス。ヨハ ン・シュトラウス1世の4番目の息子として生を受け、兄にヨハン・シュトラウス2世とヨーゼフ・シュトラウスがいます。音楽一家に生ま れた宿命か、本人の意志とは無関係に、半ば強引に音楽家としてデビューさせられたとされますが、結局は300曲以上も作品を 残し、彼の息子も孫も作曲家として大成するなど「ファミリー」の伝統をしっかり守った人です。兄2人の作品に比べられてしまうこと も多いですが、ポルカやギャロップなどのテンポの速い曲に関しての評価は高く、他の追随を許しません。このアルバムは2016年、エ ドゥアルトの没後100年を祝して制作された1枚。改めて素晴らしい曲の数々に耳を傾けてください。


Treasures
TRE-175(1CDR)
オーマンディ〜「パリの喜び」
ワインベルガー
:歌劇「バグパイプ吹きのシュヴァンダ」〜ポルカとフーガ
ビゼー:交響曲第1番ハ長調*
オッフェンバック:バレエ音楽「パリの喜び」(ロザンタール編)#
ユージン・オーマンディ(指)
フィラデルフィアO

録音:1955年12月24日、1955年12月4日*、1954年5月9日#(全てモノラル)
※音源:米COLUMBIA ML-5289、英PHILIPS GBL-5505#
◎収録時間:73:22
“音のお花畑!オーマンディの第一絶頂期を知る痛快名演集!”
■音源について
ワインベルガーは、全4回の録音うちの3回目、ビゼーとオッフェンバックは、全2回の録音のうちの1回目。オッフェンバックの再録音は抜粋でしたが、この1回目録音は全曲版です。この1曲だけで両面を使用したPHILIPS盤のパリッとした響きは、演奏の特質とも見事にマッチ!

★オーマンディの魅力は、モノラル期以前の録音を聴かない限り本当に知ったことにはならない!そのことを私が最初に実感したのは、このビゼーの交響曲でした。とにかく、リズムの感じ方、意味の持たせ方が、60年代以降の録音とは別人のようだということを、この一枚で徹底的に実感していただきたいと思います。
第二絶頂期とも言える60〜70年代の豊満な音作りもかけがえのないものですが、少なくとも作品の魅力の大部分を「リズム」が占める作品においては、この時期特有の瑞々しさと爽快感は絶対不可欠!
ただ、全てにおいて「極端さ」を嫌う姿勢は生涯を通じて一貫していました。特にテンポの選択は、オケを蹂躙するような暴走など決してせず、華やかさと和やかさを併せ持つ雰囲気は、まさにオーマンディを聴く醍醐味と言えましょう。終楽章など、まさに音のお花畑!これ以上テンポが速くても遅くても、この香るようなニュアンスは生まれなかったことでしょう。
リズムとテンポの冴えが更に突き抜けているのが、オッフェンバック!ここでも、生命感の大開放が見られますが、注目すべきはテンポの速い曲がのものすごい速いこと。それが同郷のショルティのような無慈悲な縦割りの打ち込みではなく、温かみをもって躍動ししているので、子供がおもちゃ箱をひっくり返して喜んでいるようなワクワク感が一杯!どなたも自然と心奪われること必至です。弦のピチカートをアルコに変えたり、別の楽器を追加する等の部分的改変もさり気なく、センス満点。これを聴けば、少しくらいの悩み事なら、1分で吹き飛びます!モノラル最後期なので、音も鮮明。【湧々堂】

MPMP
MPMPCD-0028(1CD)
ニュー・ハルモニームジーク/管楽合奏の為の音楽
セルジオ・アゼヴェード(1968-):ブリテン・セレブレーション [A Britten Celebration]
ファビオ・カシャン(1992-):光のあるところ [Where the Light Is]
ディアマンティーノ・ファウスティーノ(1973-):詩篇組曲 [Suite de Salmos]
ジャック・ヴェリエ(1928-):エオルデス [Eoludes] (管楽合奏の為の)
ダニエル・ダヴィス(1990-):涙のエッセンス [The Essence of a Tear] (
カメラータ・デ・ソプロス・シルヴァ・ディオニジオ(管楽合奏)
アルベルト・ロケ(指)

録音:2014年9月16-19日、ヴィアンナ・ダ・モッタ・コンサートホール、リスボン高等音楽学校、リスボン、ポルトガル
ジャック・ヴェリエはフランス、他はポルトガルの作曲家。
MPMP
MPMPCD-0031(1CD)
アントニオ・シャガス・ロザ(1960-):海 打楽器の為の作品集
海 [Mares] (打楽器アンサンブルの為の;2008-2009)
イェマヤの歌 [Yemaya's Song] (打楽器アンサンブルの為の;2013)
ディープ・ウォーター・ミュージック [Deep Water Music] (打楽器アンサンブルの為の;2002)
4つのカートゥーン [Four Cartoons] (プリペアード・マリンバの為の;1999)*
ドラミング(打楽器グループ)
ヌノ・アローゾ(プリペアード・マリンバ*)
ミケル・ベルナト(指)

録音:2013年9月、パソス・デ・ブランダン音楽アカデミー、パソス・デ・ブランダン、ポルトガル
アントニオ・シャガス・ロザはポルトガルのリスボンに生まれた作曲家。リスボン国立音楽院、リスボン新大学で学んだ後、1984年オランダに渡りアムステルダムのスウェーリンク音楽院およびロッテルダム音楽院を修了。オランダで作曲活動を開始し、1996年に帰国。以来ポルトガル作曲界をリードする存在として活躍しています。


Treasures
TRE-164(1CDR)
コンドラシン〜ドビュッシー,ラヴェル、ヒンデミット
ドビュッシー:イベリア
ラヴェル:スペイン狂詩曲
 ラ・ヴァルス
ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容*
キリル・コンドラシン(指)モスクワPO

録音:1961年(ステレオ)
※音源:Melodiya C-01783-4、蘭PHILIPS 835264AY*
◎収録時間:67:39
“ロシア音楽以外で堪能するコンドラシンの比類なき洗練美!
■音源について
クリアな響きで繊細かつダイナミックな音像を目指すコンドラシンの音楽作りは、フランス音楽には打ってつけ。かつてのソ連勢が奏でる西洋音楽は、ロシア風のダイナミズムをそのまま持ち込んだ表情に乏しいものが多かった中、テンポも響きの厚みも色彩も自在に使い分けるコンドラシンの柔軟性は、驚異的と言えましょう。

★特に心を掴んで離さないのが、「イベリア」の第2曲“夜の薫り”。しっとりとした空気が頬を撫でるようなフレージングは官能の香気を導き出し、アゴーギクは憂いを帯び、音符の動きだけを追っていては表出し得ないニュアンスに酔いしれるばかり。“祭りの日の朝”のシャキッとした色彩も聴きもの。
スペイン狂詩曲も、同曲屈指の名演。「イベリア」第2曲でも実証済みの、コンドラシンとエキゾチックな楽想との抜群の相性をここでも思い知り、録音の優秀さも相まって、色彩の移ろいが遠近感を伴ってリアルに迫ります。“前奏曲”コーダのリタルダンドはその典型。“祭り”は、精妙を極めたアンサンブルの凄さに加え、中間部のニュアンスにはどこにも借り物の要素ながく、生々しいことこの上なし!
そして、どうしても特筆したいのがヒンデミット!やりようによっては野暮ったい音楽に堕落しかねない曲ですが、コンドラシンは持ち前の洗練されたダイナミズムを極限まで行使し、モスクワ・フィルの機能性もフル活用することで、そんな危険を完全に回避。恐ろしく盤石な作品に蘇らせています。
まず、第1楽章の速さにびっくりしますが、その快速感の中で音楽を愉しむゆとりを見せるので、無機質に陥ることはありません。第2楽章は、打楽器の連携の巧妙さと、木管の動きの面白さがこれほど際立った例は稀。第3楽章は、響きの硬軟の微妙な変化を克明に捉えていますが、当時のソ連の指揮者の中でこういうセンスを持ち合わせた指揮者が他に思い当たらないことを考えると、コンドラシンの才能がいかに異彩を放っていたか一層思い知ります。
偉大な指揮者ほど確固とした「自分の音」を持っていました。ムラヴィンスキー以外のソ連の指揮者でそれを実感できる人として、コンドラシンを筆頭に挙げることに何の躊躇がありましょう。 【湧々堂】


Cybele
CYBELE-KIG008S
(3SACD)
ベルント・アロイス・ツィンマーマン(1918-1970):後期管弦楽作品集
パ・ドゥ・トロワの形式によるチェロとオーケストラのための協奏曲(1965/66)*
ユビュ王の晩餐のための音楽(1962-1967)
静止と反転(1970)

エルケ・ハイエンライヒ、「Steady on the musical tightrope above the existential abyss」を読む(2013)
ベルント・アロイス・ツィンマーマンの語り(1968)
ミリャム・ヴィーズマンとヨーク・ヘラーの会話(2016)
【ドイツ語による語り、合計時間:146’45’’】
ジャン=フィリップ・トゥパ(Vc)*
サッシャ・レッカート(グラスハーモニカ)*
フィリップ・マルゲール(グラスハーモニカ)*
ベルンハルト・コンタルスキー(指)
シュトゥットガルRSO
ュアDSDレコーディングによるSACDハイブリッド盤。ドイツの誇る現代音楽作曲家の1人、ベルント・アロイス・ツィンマーマンの管弦楽作品集。 チェロ協奏曲は独奏楽器の超絶技巧もさることながら、グラスハーモニカやダルシマー、ツィンバロンが登場したり、ピアノがソリスティックに活躍したりと、 オーケストラ全体も高い熱量で刺激的な音楽を展開。アヴァンギャルドな力強さに魅せられます。B.A.ツィンマーマンの有名な歌劇『軍人たち』の録音で も名を知られる現代音楽のスペシャリスト、コンタルスキーの巧みな指揮による聴き応えたっぷりの演奏。
作曲家本人の語りや、キュベレ・レコーズ創始者の1人で女優でもあるミリャム・ヴィーズマンが聴き手を務めた、B.A.ツィンマーマンの最後の弟子で あるヨーク・ヘラーとの会話なども収録しています。 (Ki)

Aurora
ACD-5096(1CD)
アルフレード・ヤンソン(1937-):ノルウェー民謡主題の変奏曲による変奏曲(2014)(トランペットと管弦楽のための) *
ヤン・エーリク・ミカルセン(1979-):ソングル(歌)(2014)(管弦楽のための)
クヌート・ヴォーゲ(1961-):群れ(2011)(管弦楽のための)
マヤ・ソールヴェイ・シェルストルプ・ラトシェ(1973-):条項112(2014)(管弦楽のための)
ノルウェー放送O
ミゲル・ハース=ベドーヤ(指)
ティーネ・ティング・ヘルセット(Tp)*

録音:2016年秋 ノルウェー放送(NRK)大スタジオ(オスロ)(ライヴ録音、セッション録音)
ノルウェー放送管弦楽団が委嘱、初演した現代ノルウェーの新作を集めたアルバム『変奏曲による変奏曲』。アルフレード・ヤンソンの《ノルウェー民 謡主題の変奏曲による変奏曲》は、エドヴァルド・グリーグがヴァルドレスの民謡《北国の農民》を主題に使ったピアノのための変奏曲《バラード ト短調》 (Op.24)を素材とする作品。ノルウェーのプレーヤー、ティーネ・ティング・ヘルセット(1987?)の技巧と音楽センスを念頭に置き、ジャズをはじめ とするさまざまなスタイルの音楽を「ツール」に使った「トランペット協奏曲」として作曲されました。オスロ大学講堂(大ホール)250周年記念の作品。 ヤン・エーリク・ミカルセンの《ソングル》(古ノール語で「歌」)は、ハープと2つのヴァイオリンを四分音で調律、民俗楽器のハリングフェレをオーケ ストラの楽器として使うなど、オーケストラの幅広いパレットによる音風景に描いた3楽章の作品。クヌート・ヴォーゲの《群れ》は、《2011年序曲の断片》 の副題をもち、音楽史から拾ったいくつかの「序曲」に自身の作品の断片を引用して作曲されました。オスロ大学講堂(大ホール)の250周年を記念す るコンサートのための委嘱作。2011年9月10日、ノルウェー放送管弦楽団と2009年から2012年まで首席指揮者を務めたトマス・スナゴーにより 初演されました。マヤ・ソールヴェイ・シェルストルプ・ラトシェは、歌手、ヴァイオリニストとしての活動でも知られます。環境問題に関する憲法の条項 を曲名に採った《条項112》は、2014年、ノルウェー憲法制定200周年を記念する「リレー」コンサートの開始を告げる「ファンファーレ」として作 曲された作品です。このアルバムは、現代ノルウェーの管弦楽作品の高いクオリティを示す「スナップショット」として、2013年のシーズンからノルウェー 放送管弦楽団を指揮するミゲル・ハース=ベドーヤ(1968?)の発案で企画。ノルウェー放送(NRK)の放送のための収録やライヴコンサートの行われる「大 スタジオ(Store Studio)」で収録された音源を使い、ジェフ・マイルズが制作を担当しています。 (Ki)


Treasures
TRE-157(1CDR)
サージェントの「わが祖国」
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」
マルコム・サージェント(指)ロイヤルPO

録音:1964年(ステレオ)
※音源:独ELECTROLA SME-80937-38、伊EMI SQIM-6384
◎収録時間:73:31
“歴史的背景に囚われず純粋な音画描写に徹した潔さ!”
■音源について
イギリス盤、ドイツ盤、イタリア盤の各ステレオ初出盤を比較試聴した結果、最も色彩とスケール感を感じられたのはドイツ盤とイタリア盤でした。「高い城」冒頭のハープの潤いからしてイギリス盤と異なり、ましてや既出CDの平板な音とも違います!ここでは、ドイツ盤を使用しましたが、一部プレス上の不備(ボコボコノイズ)が顕著な箇所はイタリア盤を採用しました。

★「わが祖国」の演奏に際しては、一般的にはチェコの歴史的背景や風土を理解することが不可欠とされます。特にチェコ出身の指揮者によるチェコ・フィルの演奏ともなれば、体に宿るDNAを活かして演奏することはごく自然なことで、説得力も生みます。しかし、サージェントにはそういう土壌がありません。にもかかわらず、あえて全曲録音を敢行したという事実だけでも、この作品への並々ならぬ愛着を窺わせますし、表面的にチェコ流を模しても無意味とばかりに、低徊趣味とは無縁の、純粋で伸びやかな音楽として再現しているのは、なんと潔いことでしょう!通常は意味深長にテンポを粘るシーンで、サラッとインテンポで進行されると一瞬戸惑いますが、聴き進むうちにそれは共感不足ではなく、サージェントの正直で純粋なアプローチの表われだと納得させられるのです。
まず「高い城」冒頭のハープからして魅惑的で、サージェントの純粋な感性をそのまま写すかのようです。「モルダウ」は変わったことは何一つ行なわず、2つの源流が合流し、農民の踊りを眺めつつ夜になり…といった場面転換の強調とも無縁ですが、その自然な進行が夜のシーンの静謐美を一層際立たせます。最も劇的な「シャールカ」では、サージェント独自のダイナミズムを披露しますが、後半ホルンの合図で始まる騎士の殺戮場面でも、残虐さを誇張せず、色彩的な音画描写に徹しているのは、サージェントの素直な志向の現れでしょう。歴史的背景と最も密接な最後の2曲では、ドイツ風のプラミッド型の重厚さとも違うサージェントの音色志向が更に顕著となり、重いテーマを純粋な歌として捉える清々しさが貴重!「ターボル」の最後をティンパニ強打で締めくくるのも、なんと人間的くさいことでしょう。終曲コーダも、チェコの勝利宣言としてではなく、明るい人間讃歌として響きます。
これは、「わが祖国」の名盤として挙がることは少ないですが、少なくともサージェントの音楽作りの確固たる信条を知るには、絶対不可欠な録音だと確信する次第です。【湧々堂】


Treasures
TRE-155(1CDR)
アルトゥール・ローター/オペラ序曲・合唱曲集
J・シュトラウス:「ジプシー男爵」序曲*
 「くるまば草」序曲*/「こうもり」序曲*
ニコライ:「ウィンザーの陽気な女房たち」〜序曲#/月の出の合唱
ウェーバー:「魔弾の射手」〜狩人の合唱/花嫁のために冠を
ワーグナー:「タンホイザー」〜大行進曲/巡礼の合唱
 「さまよえるオランダ人」〜水夫の合唱
 「ローエングリン」〜エルザの大聖堂への入場/婚礼の合唱
 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜目覚めよ,夜明けは近いぞ
ヴェルディ:「トロヴァトーレ」〜朝の光がさしてきた
 「ナブッコ」〜行けわが思いよ,金色の翼に乗って
アルトゥール・ローター(指)
ベルリン国立歌劇場O*,#
ベルリン・ドイツ・オペラO&cho

録音:1958年6月9-10日*、1956年3月5日#、1960年代前半(全てステレオ)
※音源:独TELEFUNKEN SLE-14211*、SLT-43011#、6.42885
◎収録時間:78:18
“魂の飛翔!劇場叩き上げの本領を発揮した比類なき説得力!”
■音源について
全てドイツ盤を採用。「合唱曲集」のみ70年代のレコードを用いましたが、演奏のコシの強さとハリは失われていません。

★名匠ローターのトレードマークとも言えるオペラ名曲集。J・シュトラウスは、響きの渋さといいカチッと固めた構成力といいウィーン風でないことは確かですが、フレージングまでドイツ訛で押し通しているわけではなく、ローターのシュトラウスに対する惜しげもない愛を感じさせる歌心が、独特のアゴーギクと共に満遍なく盛り込まれている点にご注目!
「くるま草」のワルツ主部の弱拍の末端まで頬擦りするような愛おしさ!3:50からのフレーズでクレッシェンドとディミニュエンドをあからさまに繰り返す演奏をよく耳にしますが、ここではフレーズの冒頭から結尾まで感じきった歌が続くので、そんな操作など一切不要。
J・シュトラウスへの愛の試金石とも言える「こうもり」のオーボエによる“ロザリンデの嘆き”は、音の隈取が克明な上に、対旋律の隅々まで心の震えを反映しきっており、4:35からの一瞬のリタルダンドも溢れる涙を反映するように反射的に音量を上げて吹いているこので、単なる慣習に沿ったたけの演奏とは、ニュアンスの真実味が違います。
「合唱曲集」は、ドイツ・オペラの真髄の端的に示す歴史的録音。体に染み付いた歌とはまさにこのこと。ウェーバー「狩人の合唱」の“ラララッ、ラララッ”の高音跳躍の突き抜け方!楽譜を追っていてはこうは行きません。「オランダ人」の「水夫の合唱」は、うかうかしていると体をどこかに持って行かれそうな牽引力。ムーディーに流れず、目の詰んだハーモニーを確信を持って紡ぐ「ウィンザー〜」の美しさも筋金入り…。ヴェルディの2曲は、もちろんドイツ語歌唱。【湧々堂】

Sono Luminus
SLE-70004(1CD)
NX-B05
ノースウェスタン大学チェロ・アンサンブル
ワッズワース(1983-):3つの彩漆(チェロ・アンサンブル編)
フォーレ:夢のあとに(ピドーによるチェロ・アンサンブル伴奏編)
マイケル・ファン・デル・スロート(1991-):シャドウ、エコー、メモリー
ラフマニノフ:ヴォカリーズ(ピドーによるチェロ・アンサンブル伴奏編)
トマッラ(1975-):フレモ-間奏曲(チェロ・アンサンブル編)
カーニス(1960-):バラッド
リゲティ:ルクス・エテルナ
マーラー:交響曲第5番〜アダージェット(チェロ・アンサンブル編)
ガブリエル・カベツァス(ソロ)・・・4
ジョゼフ・ジョンソン(ソロ)・・・6
リチャード・ナロウェイ(ソロ)・・・8
ノースウェスタン大学チェロ・アンサンブル
ハンス・イェルゲン・イェンセン(指)

録音:2013年5月26日、2014年1月25日、2014年2月10日、2014年5月24日、2014年5月25日
19世紀〜21世紀の様々な音楽から「チェロ・アンサンブル」に編曲した作品を収録したユニークな1枚。選ばれた8曲の作品では、チェロという楽器からイ ンスピレーションを引き出し、その力強さと、人間の声にも例えられる「神秘的な音色」が余すことなく表現されています。ノースウェスタン大学チェロ・アンサ ンブルは、大学に属するビーネン音楽院の在学生と卒業生によって構成されており、その強烈な表現力によってニューヨーク・タイムズ紙の「2015年クラシ カル・レコーディング」のTOP25、ニューヨーカー誌では同じく「2015年クラシカル・レコーディング」のトップ10に選ばれるほど、高い人気を獲得しています。


Treasures
TRE-149(1CDR)
アルトゥール・ローター〜劇付随音楽集
ウェーバー:「オベロン」序曲
 「プレチオーザ」序曲*
シューベルト:「ロザムンデ」(抜粋)**
 序曲/間奏曲第3番/バレエ音楽第2番
メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」(抜粋)#
 序曲/スケルツォ/夜想曲/結婚行進曲
アルトゥール・ローター(指)
ベルリン国立歌劇場O

録音:1956年9月16日、1956年6月16日*、1957年6月20日**、1957年3月27日-4月3日#(全てステレオ)
※音源:独TELEFUNKEN SLT-43011、SLT-43010**,#
◎収録時間:68:58
“聴き手の感性を刺激する究極の音の紡ぎ出し!”
■音源について
シューベルト&メンデルスゾーンのレコードは、スタンパー番号1と2を入手。一般的にスタンパー番号が若いほど、メタルマザーの劣化は少ないはずですが、ここではスタンパー番号2の方が明らかに音抜けと奥行き感は上でしたので、それを採用しました。ウェーバーは、6曲収録した「序曲集」から抜粋。1989年にCD化されましたが、その音は雑味皆無ながら、オケの響きの魅力が消滅し、古臭いステレオ音にしか聞こえませんでした。

★劇場叩き上げ指揮者の典型であるローターの魅力が満載!ベルリン国立歌劇場のオケの燻し銀の響きと相俟って、決して説明調ではない、聴き手のイマジネーションを掻き立てる雰囲気作りは、昨今の指揮者ではなかなか見られない至芸です。劇場での下積みを経た指揮者は現在でも存在しますが、こういう雰囲気を出せる指揮者もオケも、もはや絶滅状態。効率最優先の時代ですから、仕方ないのかもしれませんが…。
「ロザムンデ」序曲の序奏部の響きからして、何という深みでしょう!その響きそのものが音楽的であり、この先どんなニュアンスの音楽が流れるのか、たちどころに判るのです。1:22からゆったりと弦が下降する場面の手作り感も、主部3:20から第2ヴァイオリンが一瞬クレッシェンドする呼吸感も、後付けの共感では成し得ないでしょう。フォルテの出し方にも常に人間味が宿り、単に音の大きさではなく、包み込むような懐の深さで感動を引き出してくれるのです。そのスタイルで「間奏曲」を奏でたらどれだけ心を打つか、お察しいただけると思います。
「真夏の夜の夢」は、全曲版でないのが実に残念。メルヘンチックな雰囲気を積極的に作り込む手法を取らず、丹念な音の紡ぎ出しに徹するのは、L・ルートヴィヒやホルライザー等の職人気質の指揮者に共通するスタンスですが、逆にあれこれ趣向を凝らされたら、聴き手の感性など出番はなく、夢も描けず、こういう噛めば噛むほど味が出る演奏は生まれないはずです。テンポはどこを取ってもエキセントリックとは無縁。序曲後半の静謐の浸透力は、曲が終わった後まで芳しい香りとともに余韻として残りますし、「結婚行進曲」では、ティンパニ・パートの追加の絶妙な効果と一体となって、隅々までゴツゴツとしたドイツ流儀の響きの魅力がビリビリ伝わります。中間部の呼吸の深さもお聴き逃しなく。
ウェーバーは、「プレチオーザ」が聴きもの。この曲は鳴り物が加わった途端にお祭り騒ぎとなることが多いですが、ローターは鄙びた雰囲気と、素朴な愉しさの表出に終始。その独特のゆとりが得も言われぬ味に直結しています!【湧々堂】


Treasures
TRE-151(1CD)
エフレム・クルツ〜マーチの祭典
R=コルサコフ:「皇帝サルタンの物語」組曲*
 ドゥビーヌシカOp.62*
 組曲「雪娘」〜道化師たちの踊り*
■行進曲集
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」〜大行進曲
プロコフィエフ:「3つのオレンジへの恋」〜行進曲
R=コルサコフ:組曲「金鶏」〜結婚行進曲
マイヤベーア:歌劇「予言者」〜戴冠式行進曲
ベルリオーズ:「ファウストの劫罰」〜ハンガリー行進曲
スーザ:星条旗よ永遠なれ
シューベルト(ギロー編):軍隊行進曲
ベートーヴェン:「アテネの廃墟」〜トルコ行進曲
シャブリエ:楽しい行進曲
J・シュトラウス1世(ウィンター編):ラデツキー行進曲
チャイコフスキー:スラヴ行進曲
エフレム・クルツ(指)
フィルハーモニアO

録音:1963年6月26-29日&7月1-3日*、1959年(全てステレオ)
※音源:HMV SXLP-30076*、東芝 AA-8022
◎収録時間:75:58
“解釈のスリルではなく、音楽の楽しさをしみじみ感じたい方に!”
■音源について
「マーチ集」は、音質も盤質も極めて優秀な赤盤を採用しました。奥行きと広がりを兼ね備えた音像を見事に再現しており、「アイーダ行進曲」冒頭のトランペットの輝きなど、惚れ惚れします!ちなみにこの盤では、英盤で1面に収録されていた曲が2面に収録されており、ここでは英盤の順番で収録しています。

★エフレム・クルツ(1900-1995)はサンクトペテルブルク出身ですが。若い頃から欧洲で活躍したせいか、ロシア的な野趣をほとんど感じさせないすっきりとした音作りが特徴的。
R=コルサコフ
でも、熱い共感を顕在化せず、色彩も華美に表出することなく、和やかでメルヘンチックな雰囲気を大切にしているので、感覚的にスリリングな演奏から得られない余韻が醸し出されます。
聴き手に作品のイメージを強烈に植え付けるような力技を用いない謙虚さは、バレエ指揮者としてステージ上の演技の盛り立て役に徹してきた経験から培われたものと思われますが、ショスタコーヴィチの交響曲第10番のような重量級の作品でも、ここに収録した「マーチ集」でも、首尾一貫しているのが興味深いところです。
「星条旗よ〜」でも「スラヴ行進曲」でも、自身の個性や解釈の痕跡を一切残さない姿勢は、ともすれば、単に無気力と誤解されかねねませんが、聴き進むうちに、さり気なく縁の下から作品を息づかせるという地味な凄技に気付かされることでしょう。
確か1970年代頃に、作品への共感も表現力も持ち合わせず、評論家の目を意識しすぎて表現を放棄してしまったかのような無機質な演奏に対して「中庸の美徳」という美辞が安易に使われたことがありました。クルツは個性を前面に出さないからと言っても、そんな駄目指揮者とは大違いです。こういう気の置けない作品たちを素朴に「良い曲だな〜」と聴き手に実感させる…、それこそが本当の意味で「ツボを心得た指揮」というものではないでしょうか。フィルハーモニア管のセンスもいつも通り。【湧々堂】

KLANGLOGO
KL-1518(1CD)
NX-B03
ミュージック・フロム・ザ・モーション・ピクチャーズ
アルフレッド・ニューマン
(1901-1970):20世紀フォックスのファンファーレ
エルマー・バーンスタイン(1922-2004):「荒野の七人」組曲
リチャード・アデ ィンセル(1904-1977):「危険な月光」-ワルソー・コンチェルト
ア ーノルド:「ホブスンの婿選び」組曲(C.パーマー編)〈序曲とシュー・バ レエ/ウィリーとマギー/フィナーレ〉
ジョン・バリー(1933-2011):ジェームズ・ ボンド:メイン・テーマ(V.ロペス編)
クラウス・バデルト(1967-):「パイレーツ・ オブ・カリビアン」-彼こそが海賊
ジョン・ウィリアムズ(1932-):「シンドラーの リスト」:テーマ
ベートーヴェン:交響曲第7番第2楽章−「ザ ードス、ノウイング」&「英国王のスピーチ」
バーナード・ハーマン (1911-1975):「めまい」組曲〈前奏曲/悪夢/愛の情景〉
ワーグナー: ワルキューレの騎行-「地獄の黙示録」
ジョン・ウィリアムズ:「スター・ウォー ズ」組曲-第5曲「王座の間-フィナーレ」
ヴェルコ・チュンブリーゼ(Vn)
アナスタシア・ボルチョク(P)
ブランデンブルク州立O
ハワード・グリフィス(指)

録音:2016年1月20-22日フランクフルトカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ・コンサート・ホール
現代の作曲家の作品は、一部のファンを除き、あまり広く受け入れられることはありません。しかし例外的に「映画のサントラ」だったら、どんなに難解な曲が流れていても画面にマッチしていれば強烈なファンがつくのです。もちろん「映画音楽の作曲家」たちは誰もが親しみやすく耳に残りやすい、また映画を絶妙に盛り上げる曲を書いています。有名な“20世紀フォックスのファンファーレ”で幕を開けるこのアルバムは、戦争映画「危険な月光」で使用された“ワルソー・コンチェルト”(ラフマニノフに作曲を依頼するも、断られてしまったため、アディンセルが「ラフマニノフ風」の曲を作曲したことで知られる)から、最近の「パイレーツ・オブ・カリビアン」の音楽、また逆にベートーヴェンやワーグナーと言った、もともとある名曲
が効果的に使われている映画など、多彩な作品を紹介。名手ハワード・グリフィスが手兵ブランデンブルク州立Oを率いて華麗に演奏しています。

DACAPO
MAR-8.226120(1CD)
NX-B06
ペレ・グズモンセン=ホルムグレーン:管弦楽作品集
1-6.鏡II(1973)
7-13.シンフォニ、アンティフォニ(1977)
14.インコントリ (2010/2011-12改編)
BBC響
トマス・ダウスゴー(指)

録音:2014年12月14-16日UKロンドン、BBCメディア・ヴェール・スタジオ… 1-13
2012年7月28日UKロンドン、ロイヤル・アルバートホールライヴ…14
※1-6.14…世界初録音
イタリア語で「遭遇」という意味を持つ言葉「Incontri」を含むホルムグレーンの3つの作品集。どの曲も不確定な構成と幻 想的な響きに満たされており、どれもが作曲家の心象風景を反映しています。「インコントリ」の世界に魅せられたダウスゴ ーは、2012年BBCプロムスのコンサートでこの曲を演奏&録音。その2年後に他の作品も録音、ホルムグレーンの音楽の 普及に一役買っています。
DACAPO
MAR-8.226126(1CD)
NX-B06
ペレ・グズモンセン=ホルムグレーン:管弦楽作品集
1.18人の音楽家のための「トラフィック」(1994)
2-10.大アンサンブルのための「リ プライザー」(1965)/11.大アンサンブルのための「リ・リプライザー」(1967)
12-17.独唱と小アンサンブルのための「ポリティケンの詩による3つの歌」(1966)
18.17人の奏者のための「オグ」(2012)
アネッテ・ボド(Ms)…12-17
アテラス・シンフォニエッタ・コ ペンハーゲン
イェスパー・ノルディン(指)…2-11
ピエール=アンドレ・ヴァラ ード(指)…18

録音:2015年9月12-13日…1-11,2015年3月19日…12-17,2013年6月2日 …18デンマーク、コペンハーゲン国立歌劇場リハーサル・ホール
※世界初録音
新聞や詩集など、様々なテキストが用いられた作品を集めたホルムグレーンの作品集。彼の作風を確立した作品となった、 1966年作曲の「ポリティケンの詩による3つの歌」は、デンマークの新聞「ボリティケン」誌から無作為に抽出された新聞 記事を歌詞に用いたユニークな曲。サミュエル・ベケットの詩からインスピレーションを得た「リプライザー」と「リ・リプ ライザー」、デンマーク語で「and」を意味する「オグ」はデンマークの文豪キルケゴールの生誕200年記念行事のための作 品で、キルケゴールが愛した「ドン・ジョヴァンニ」の冒頭のモティーフが奇妙な形に歪められて、全体を統一しています。 「トラフィック」は彼の還暦祝いに贈られた車に因んで作曲された曲。雑多な音の中に街の風景が見えてきます。

2L
2L-104(1CD)
ノルウェー軍音楽隊〜式典用CD
リカルド・ノルドローク(1842-1866):われらこの国を愛す(インストゥルメンタル版バージョン1)(ビョルン・メレンベルグ編)
リカルド・ノルドローク:われらこの国を愛す(インストゥルメンタル版バージョン3)(ビョルン・メレンベルグ編)
ビョルンスティエルネ・ビョルンソン/リカルド・ノルドローク:われらこの国を愛す(バージョン1)(オイヴィン・ヴェストビ編)
ビョルンスティエルネ・ビョルンソン/リカルド・ノルドローク:われらこの国を愛す(バージョン3)(オイヴィン・ヴェストビ編)
C・E・F・ヴァイセ(1774-1842):神に祝福されし、われらが素晴らしき祖国(インストゥルメンタル版バージョン1)(ビョルン・メレンベルグ編)
C・E・F・ヴァイセ(1774-1842):神に祝福されし、われらが素晴らしき祖国(インストゥルメンタル版バージョン3)(ビョルン・メレンベルグ編)
C・E・F・ヴァイセ(1774-1842):神に祝福されし、われらが素晴らしき祖国(バージョン3)(オイヴィン・ヴェストビ編)
アンネーシュ・ホーヴデン/メルヒオール・ヴルピウス(c.1570-1615):美しきかな祖国(バージョン3)(ペッテル・ヴィンロート編)
インガル・ベルグビ(指)
ノルウェー軍音楽隊

スコラ・カントールム
トゥーネ・ビアンカ・スパッレ・ダール(合唱指揮)
ルウェーは、2014年、憲法制定200周年を迎えました。各市町村では一年を通じさまざまな祝祭行事が予定され、5月17日の憲法記念日、オス ロの中央駅から王宮に向かうカール・ヨハン通りで行われる子供たちと青年たちが主役のパレードもいっそう華やかで活気にみちたものになりました。ノ ルウェーを代表するレコードレーベルのひとつ 2Lも、この記念すべき年を祝い、アルバムを制作。このCDは、グリーグの親友であったリカルド・ノルド ロークの作曲した「ノルウェー国歌」を、式典用にインストゥルメンタル版と歌入り版の二種類を収録しています。 (Ki)


Treasures
TRE-137(1CDR)
オーマンディ/米COLUMBIAモノラル名演集1〜J・シュトラウス他
ワルトトイフェル:ワルツ「学生楽隊(女学生)」
 ワルツ 「スケートをする人々」
レハール:ワルツ「金と銀」
 「メリー・ウィドウ」ワルツ
J・シュトラウス:「こうもり」序曲*
 「女王レースのハンカチーフ」序曲**
 「くるまば草」序曲#/皇帝円舞曲##
 ワルツ「美しく青きドナウ」##
 ワルツ「南国のバラ」##
 ポルカ・シュネル「雷鳴と電光」**
 トリッチ・トラッチ・ポルカ*
J・シュトラウスT:ラデツキー行進曲*
ユージン・オーマンディ(指)
フィラデルフィアO

録音:1953年6月26日(ワルトトイフェル&レハール)、1952年5月13日*、1952年12月21日**、1953年4月26日#、1957年12月23日##(全てモノラル)
※音源:蘭PHILIPS S04624L、米 COLUMBIA ML-5238##
◎収録時間:76:52
“ウィーン情緒無用!リズムと色彩の華やぎで聴き手を魅了!!”
■音源について
同じ曲で2種類以上の録音が存在する場合、古い録音は忘れ去られるのが世の常ですが、オーマンディに限ってはそれは大損失です。ステレオ期以前と以後では、音楽作りがガラッと異なるからです。まるで、ステレオ技術の向上と歩調を合わせるように自身の音作りを変化させたかのよう。その違いを最端的に示す例として、J・シュトラウスを選びました。この冴え渡るリズムとテンポ!ステレオ録音のオーマンディしか知らない方はビックリされることでしょう。
収録曲のうち、レハールは唯一の録音。ワルトトイフェルと「南国のバラ」「雷鳴」「トリッチトラッチ」「ラデツキー」は、複数録音がある中の1回目の録音。1957年録音の3曲は、直後の1959-61年のステレオ再録音があるので、特に見落とされがち。

★リズムの重心をやや軽めに置き、単刀直入にズバッと表現する爽快で楽しい名演の数々!その潔さの前に、ウィーン流儀の持ち込みなど一切不要です。
「女学生」からして、実に気持の良い快速感。トランペットのテーマをかなり自由に吹かせながら帳尻を合わせる巧味もたまりません。もちろん全てのリピートを敢行するな野暮な真似は無し。しかも、繰り返さない楽句は速めに切り抜けてしまうという人間臭さはステレオ期以降のオーマンディではまずあり得ません。「金と銀」は、モノラルであることなど忘れさせる文字通りのキラキラ感!小品のツボを心得たテンポ設定の妙味!「こうもり」の、テンポ切り替え時の凄い求心力はトスカニーニばり。独自アレンジが光るのが「皇帝円舞曲」。オーマンディがスコアに少しだけ手を入れた箇所は、いつでもその気持ちが痛いほど伝わりますが、ここでも的を得ているものばかりで、嬉しくて泣けてきます。こういうこそがサラッと出来るセンスの持ち主は、思えばオーマンディが最後だったかもしれません。そして音楽の何たるかを知り尽くしたオケの発信力!5:24からのリズムの振幅、吸い込まれそうな呼吸感と色香は、今や世界中のどこにも存在しないでしょう。「雷鳴と電光」は、打楽器群の夢中な様子が目に浮かぶよう。各自が「俺が楽しさを倍増させてやる」という気概で迫ってくるのですから、心躍るに決まっています。そして、極めつけが「ラデツキー行進曲」!和やかさに甘んじず、決してド派手アレンジではないですが、これほど楽しさを寸分の隙きもなく詰め込んだ演奏を他に知りません。この曲をウィーン・フィル以外で聴くなら、迷わずコレ!【湧々堂】

Musiques Suisses
MGBCD-6287(1CD)
オネゲル:管弦楽作品集
交響的運動第2番「ラグビー」
交響曲第3番「典礼風」
交響曲第5番「三つのレ」
マリオ・ヴェンツァーゴ(指)
ベルンSO

録音:2015年12月(ラグビー)、2012年5月(典礼風)、2015年8月(三つのレ)、クルトゥールカジノ・ベルン(スイス)
1877年に創設された歴史あるスイスのオーケストラ、ベルンSOが、首席指揮者兼芸術監督マリオ・ヴェンツァーゴのタクトでオネゲルの管弦楽作品をレコーディング!近現代作品をはじめ幅広いレパートリーを持つヴェンツァーゴは、ミュンシュとアンセルメに縁のあるオネゲルの「ラグビー」、「典礼風」、そして「三つのレ」を選曲。ボレイコ、キタエンコ、デュトワ、マーク、クレツキ、クーンなど、多くの名指揮者たちとの共演によって培われてきたベルンSOの機動力の高さが存分に発揮された秀演です。

Georgisches Kammerorchester Ingolstadt
GKO-001(1CD)
ビゼー(シチェドリン編):カルメン組曲 ルベン・ガザリヤン(指)
インゴルシュタット・ジョージアCO

録音:2015年10月15日/インゴルシュタット国立劇場祝祭ホール(ライヴ)
1990年以来ドイツ、バイエルン州にある街インゴルシュタットを拠点とするジョージア(グルジア)室内管弦楽団。アルメニア出身の指揮者ルベン・ ガザリヤンを音楽監督に旺盛な活動を繰り広げ知名度をあげています。今回はビゼーの歌劇「カルメン」を旧ソ連の作曲家シチェドリンが愛妻で大バレリー ナ・プリセツカヤの上演用に弦楽オーケストラと打楽器のための13曲構成に仕立てた「カルメン組曲」。ハチャトゥリヤンを産んだカフカスの血がたぎり、 驚くほど情熱的なカルメンを聴かせてくれます (Ki)

Cantaloupe
CA-21117B05
(1CD)
Modernists
レノン・マッカートニー:Revolution9(室内アンサンブル編)
チャールズ・ウォーリネン:Big Spinoff
ヴォルフガンク・リーム:ウィル・サウンド
オーガスタ・リード・トーマス:内なる恋人の最後の独白
ジョン・オルフェ:ジャーニーマン
エドガー・ヴァレーズ:ポエム・エレクトロニーク(室内アンサンブル編)
アラーム・ウィル・サウンド
アラン・ピアソン(指)

録音:2013年7月23日,2014年2月9日
「ポスト・クラシカル」「ポスト・モダンクラシカル」・・・最近、耳にする機会の多いこのジャンルの音楽。主としてストリングを用い、時には電子音も交え、ミニマルの要素も取り入れたりと、つかみどころもなく、それでいて心魅かれる音楽です。このアルバムのテーマは「恐怖、怯え」であり、おそらく多くの人にとって馴染みのあるはずの冒頭の曲から、ゾクゾクするような様相を呈しています。ヴァレーズが電子楽器のために書いた「ポエム・エレクトロニーク」も実は恐ろしい音楽です。
試聴ページ→https://alarmwillsound.bandcamp.com/album/alarm-will-sound-presents-modernists

2L
2L-125SABD
(Blu-ray Disc Audio
+ SACD Hybrid)
5.1 surround/stereo

『投影と熟考』
ブリテン:フランク・ブリッジの主題による変奏曲
ヴォーン・ウィリアムズ:トマス・タリスの主題による幻想曲
ストラヴィンスキー:ミューズをつかさどるアポロ
トロンハイム・ソロイスツ
オイヴィン・ギムセ(芸術監督) 
ゲイル・インゲ・ロツベルグ(客演コンサートマスター)

録音:2015年6月、8月 セルビュ教会(セルビュ、ノルウェー)
制作・バランスエンジニアリング : モッテン・リンドベルグ
録音エンジニアリング:ビアトリス・ヨハンネセン
編集:モッテン・リンドベルグ、オイヴィン・ギムセ、ゲイル・インゲ・ロツベルグ
トロンハイム・ソロイスツは1988年の創設。コンサートと放送のための活動をするとともに、50を超すアルバムの録音に参加し、2L のアルバム『ディ ヴェルティメント』(2L50SABD)『民謡の調子で』(2L068BD)『思い出』(2L090/2L090PABD)がアメリカ・グラミー賞の小アンサンブル演奏部 門とサラウンド・サウンド部門にあわせて7回ノミネートされ、国際的にも高い評価を獲得してきました。新しいアルバム『投影と熟考』は、「素材として 使った他の作曲家の主題に自分の個性を投影する、あるいは、主題から『聞こえる』ものを熟考し、新しいメッセージや音として提示する」をテーマに制 作されました。 ベンジャミン・ブリテンの《フランク・ブリッジの主題による変奏曲》は、師ブリッジの《3つの牧歌》の〈アレグレット・ポコ・レント〉の旋律を主題に、 ブリッジの性格が反映されたとされる〈アダージョ〉と〈古典的ブレ〉と〈フーガ〉、「ロッシーニまがい」の〈イタリア風アリア〉、多調の〈ウィンナワル ツ〉など、10の変奏とした作品。16世紀のタリスがカンタベリー大主教マシュー・パーカーのために書いた「詩編」のフリギア旋法の旋律を素材に使い、 2群の弦楽オーケストラのために作曲されたヴォーン・ウィリアムズの《トマス・タリスの主題による幻想曲》。アメリカ議会図書館の委嘱を受け、ギリシャ 神話を題材に作曲した、バレエの伝統に沿った構成をとりつつ、外面的な効果を排する「白いバレエ(白に白を)」の創造をめざしたとされるストラヴィン スキーの《ミューズをつかさどるアポロ》。作曲家は彼らの生きた世界を映し出し、現代の演奏家はわれわれの時代をありのままに写し出す……オマージュ、 夢と幻想、新しい解釈。作曲者の強い個性が反映された3つの作品によるプログラムです。アルバムの制作は 2L のモッテン・リンドベルグが担当、12 世紀に建てられたセルビュ市の教会で録音セッションが行われました。

[Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu?ray ディスクにはインデックスを除き映像は収 録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレー ヤーでは再生できないので、Blu?ray プレーヤーもしくは Blu?ray 対応のPCをお使いください]


Treasures
TRE-132(1CDR)
パウムガルトナー/ヘンデル&モーツァルト
モーツァルト:コントルダンス付きメヌエット K.463
 カッサシオン.ト長調K.63〜アンダンテ
 ディヴェルティメント第12番変ホ長調K.252
ヘンデル:水上の音楽*/王宮の花火の音楽*
ベルンハルト・パウムガルトナー(指)
ザルツブルク・モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ

録音:1965年、1950年代末* 全てステレオ
※音源:蘭fontana 700438WGY、独Opera ST-92287*
◎収録時間:71:41
“研究者のイメージとは裏腹の心に染みる歌と風格美!”
■音源について
パウムガルトナーは、モーツァルトの3曲を2回録音していますが、ここに収録したのは新録音の方です。

モーツァルトの権威として知られるベルンハルト・パウムガルトナー(1887-1971)は、若い時にワルターに師事していたこともありますが、人間味を全面に出すタイプではなく、かと言って決して学究的な堅苦しさに閉じ込めたものでもありません。最初のモーツァルトのK563でも明らかなように、その馥郁とした香りは、長年の研究を通じて体得した筋金入りの共感の為せる技でしょう。
ヘンデルでは、造型をがっちり固め、常に品格を維持したパウムガルトナーのスタイルをたっぷり堪能できます。一貫して典雅な空気感を損なわぬよう、テンポの緩急のコントラストは最小限に抑えているのが特徴的。ゆったりとしたテンポ感を維持する中で、「水上の音楽」第2曲、第4曲等の遅い楽章ではさらに極限までテンポを落とし、心の奥底から歌いぬきながらも過剰な耽溺に陥らず、ただただ優美な様式美自体に語らせる手腕に感服するばかりです。
「王宮の花火」では、そのテンポ感に加え、渋いオケの音色と一体となった風格美に心奪われます。外面的な華やかさなどお呼びではありません。
当時の様式に近づけようと、楽器や奏法に様々な配慮がなされる昨今ですが、出てくる音は先鋭的で、高層ビルを思わせるツルツルのものが多いのはご承知の通り。もちろんパウムガルトナーの演奏は、現在意味するところのピリオド奏法とは無縁ですが、音が鳴り出した途端に、リスニングルームが18世紀にタイムスリップしたように錯覚させる力はどちらが優っているでしょうか?そう考えると、パウムガルトナーの長年の研究は、決して学術的な成果が目的ではなく、あくまでも演奏家として、当時の「心」にどれだけ深く寄り添えるかという挑戦だったのだったと思えきます。【湧々堂】


Treasures
TRE-124(1CDR)
A・コリンズ〜シベリウス、チャイコフスキー他
ファリャ:「恋は魔術師」〜序奏-恐怖の踊り/漁夫の物語/火祭りの踊り/パントマイム-終曲
シベリウス:弦楽のためのロマンスOp.42*
 「カレリア」組曲Op.11*
チャイコフスキー:イタリア奇想曲#
 幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」#
アンソニー・コリンズ(指)
LPO、ロイヤルPO*、LSO#

録音:1950年2月4日、1957年*、1956年1月17-18日#(全てモノラル)
※音源:DECCA ACL-124、HMV ALP-1578*、DECCA LXT-5186#
◎収録時間:75:53
“シベリウスだけではない、コリンズの妥協なきダイナミズム!”
■音源について
アンソニー・コリンズは1950年代末に指揮活動を引退してしまったので、ステレオ録音はほぼ皆無(モーツァルトの交響曲のみ?)。ただ、デッカのシベリウスの交響曲全集と同様、ここでの収録曲も幸いにもクオリティの高い録音ばかりで、モノラルであることの不満を感じさせません。

★アンソニー・コリンズ(1893−1963)は、イギリスの指揮者。録音はシベリウスの交響曲全集(デッカ)が突出して有名ですが、他の録音がほとんど顧みられないのは、残念至極。ここでの収録曲も、他にいくらでも良い演奏があるから、という理由で排除できる演奏など一つもありません!
まずは、お得意のシベリウス。管弦楽曲の一部をHMVに録音していることさえ知られていないのではないでしょうか?「ロマンス」では、穏健な抒情性以上の大きな起伏を伴う感情表現が胸を打ちます。「カレリア」も、この録音を名盤として挙げる人がどうしていないのかが疑問。第1曲の1:21からの主部の進行で、トランペットの主題と弦のアルペジョが精妙にバランスを確保しながら、エネルギーを豊かに増幅させた例を他に知りません。第2曲は清潔なアーティキュレーションをベースにして、音の端々から尋常ではない共感が溢れ、各声部間の緊密な連携による色彩の妙も聴きもの。特に、3:05からの陰影の敏感な捉え方は忘れられません。
「イタリア奇想曲」は、デッカのシベリウスしか知らなかった私に「コリンズ恐るべし!」と思わせた一曲。鉄壁な名演として知られるジョージ・セル盤と堂々比肩する超名演です。まず、最初のファンファーレの16分音符刻み方。短めの音価で切り上げるその音楽的な響きにイチコロ。イタリア民謡引用部は、冒頭の低弦の刻みから意欲的で、その後のフレージングは、小節ごとにニュアンスの変化を実感できるほどの多彩さ。そして、タランテラでのタンバリンの真剣さ!録音の良さも手伝って、11:55以降は鳥肌必至!
「フランチェスカ」は、「ロメ・ジュリ」以上に指揮者の本気度が露呈する作品だと思いますが、この激烈なドラマに完全に身を投じていることはもちろんのこと、最後まで緊張を維持する統制力と構成力が並外れています。こちらも、間違いなくモノラルの最高峰の名演。【湧々堂】

Sono Luminus
RPOSP-050B(1CD)
ハリウッド・ブロックバスターズ第2集
ジョナサン・パウエル:ヒックとドラゴン-ドラゴン・レーシング
ジョン・ウィリアムズ:リンカーン-人々の家-何者にも悪意を向けず
ヨハンソン:博士と彼女のセオリー-ドメスティック・プレッシャー
ハンス・ジマー:インセプション-タイム
ソンドハイム:イントゥ・ザ・ウッズ-エヴァー・アフター
ジョン・ウィリアムズ:やさしい本どろぼう
ハワード・ショア:ホビット決戦のゆくえ-鉄の足
デスプラ:英国王のスピーチ
ウラータ:パディントン-マーマレード・ハーベスト
ジョン・ウィリアムズ:戦火の馬-再会
マリアネッリ:アンナ・カレーニナ-私と踊って
ロペス:アナと雪の女王-レット・イット・ゴー
アデーレ/エプワース:スカイフォール
ロイヤルPO
ニック・レイン(指)

録音:2015年1月23日UKロンドン,エンジェル・スタジオ
第1集(RPOSP034)に続く、ハリウッド映画の華麗なるサントラ集をお届けいたします。ゴールデン・グローブの“ベスト・オリジナルスコア賞”を獲得した「博士と彼女のセオリー」、BAFTA“ベスト・フィルム・ミュージック賞”を獲得した「王のスピーチ」、クリティック・チョイス“ベスト・スコア賞”を獲得した「リンカーン」、“BMIフィルム・ミュージック賞”を獲得した「戦火の馬」など多くの人々に感動を与えた曲の数々を、レイン指揮のロイヤル・フィルのゴージャスな音色でお楽しみください。もちろん日本中を熱狂の渦に巻き込んだ「レット・イット・ゴー」も改めてどうぞ。

ELOQUENTIA
EL-1550(1CD)
ドヴォルザーク:弦楽セレナーデ ホ長調op.22
チャイコフスキー:弦楽セレナーデ ハ長調op.48
ルイジ・ピオヴァーノ(指)
サンタ・チェチーリア国立アカデミー弦楽合奏団

録音:2015年1月、ローマ
数ある弦楽セレナーデの中でも筆頭に上がる、ドヴォルザークとチャイコフスキーの弦楽セレナーデ。弦楽セレナーデの金字塔ともいうべきこれら2曲を、 サンタ・チェチーリア国立アカデミー弦楽合奏団が同合奏団主席チェリストでもある指揮者ルイジ・ピオヴァーノのタクトのもとで奏でます。ドヴォルザー クの弦楽セレナーデとチャイコフスキーの弦楽セレナーデは、どちらもそれぞれ12日間、3週間という短期間で書かれ、ドヴォルザークのものは1876年に、 チャイコフスキーのものは1881年に初演されました。2楽章にワルツを置いたり終楽章に冒頭楽章の回帰を持って来たりと、形式面でも共通点が多く見 受けられます。しかし、チャイコフスキーがすでにオペラ「エヴゲニーオネーギン」やヴァイオリン協奏曲で名声を得て作曲家としての地位を確立していた のに対し、ドヴォルザークはようやく作曲家として成功し始めた頃だったとのこと。また、ドヴォルザークが第一子に恵まれ、オーストリア政府の国家奨学 金の審査に通るなどして、公私ともに順風満帆な時期だったのに対し、チャイコフスキーは不幸な結婚に苦悩していた時期と言われています。
サンタ・チェチーリア国立アカデミー弦楽合奏団は、パッパーノを始め著名な指揮者のもとで世界的な名声を確立している歴史ある管弦楽団、サンタ・チェ チーリア国立アカデミー管弦楽団の団員から成る弦楽合奏団。ピオヴァーノは同楽団の首席ソロ奏者であり、パッパーノの指名により首席指揮者にも就任 しています。この2曲の弦楽セレナーデは、2015年1月にローマで行われたコンサートで大好評を博した曲で、その後すく録音がなされました。弦楽セ レナーデの名曲を、サンタ・チェチーリア国立アカデミー弦楽合奏団の質の高い演奏でじっくりご堪能ください。 (Ki)


Treasures
TRE-119(1CDR)
ハリス中佐&グレナディア・ガーズ軍楽隊
ホルスト
:吹奏楽のための組曲第1番
フレデリック・ロセ:組曲「ヴェニスの商人」〜間奏曲/ヴェニスの総監の行進曲
ジョン・アンセル:3つのアイルランドの絵
アーサー・ウッド:3つの高地の舞曲
スーザ:行進曲集*
 星条旗よ永遠なれ/無敵の荒鷲
 士官候補生/ピカドーレ/忠誠
 エル・キャピタン/マンハッタン・ビーチ
 キング・コットン/ワシントン・ポスト
 自由の鐘
フレデリック・J.ハリス中佐(指)
グレナディア・ガーズ軍楽隊

録音:1956年11月、1958年4月(共にステレオ)
※音源:米LONDON OS-103、日KING SLC-8*
◎収録時間:62:26
“近衛兵軍楽隊、黄金期のステレオ・サウンド!”
■音源について
LP2枚分の全てを収録。人気曲のホルストは、この曲のステレオ初録音。スーザは、米ロンドン・レーベルからのリクエストに応えての録音。ややマイクに近い、いかにもステレオ最初期の音は、オーケストラの場合は雰囲気を損なうこともありますが、こういう軍楽隊の演奏では、ある種の雑味を伴う手作りな味がかえってダイレクトに伝わり、プラスになっていると思います。

★バッキンガム宮殿の衛兵交代時の演奏を担うグレナディア・ガーズ・バンド(1685年創設)による、ステレオ初期録音集。フレデリック・J・ハリスは1942-1960年に音楽監督として在任。後任の中佐による録音も同レーベルから出ていますが、ここではハリス中佐時代の音楽をご堪能いただきます。ホールでの演奏活動が中心の団体とは異なり、一切飾らず、普段の実地演奏のスタイルそのまま、折り目正しく、しかも人間臭い雰囲気が全曲に一貫しています。前半のお国ものは、もちろん筋金入り。有名なホルストでは、軽妙なのに浮足立たず、重心を低く保ちつつも鈍重に陥らない、まさに英国流のリズムのセンスなくしては音楽が生きてこないことを改めて思い知らせれます。
一方のスーザでも、演奏のスタンス全く同じ。休符でやたらと大太鼓を打ち込むような軽薄さなど見せず、正直で純朴なスタイルが、音楽自体の素晴らしさを十二分に生かしています。コルネットやユーフォニアムを主体としたメロウな感触は、特に印象的。「士官候補生」中間部のなんという温かさ!「忠誠」は、中間部冒頭で音量を弱めず、そのまま直進する潔さ!【湧々堂】

HEVHETIAHV-0095-2(1CD)
新古典主義/室内楽作品集
カゼッラ(1883-1947):プパツェッティ Op.27c(1920)
ヴィラ=ロボス:ショーロス第7番(1924)
ジョルジュ・オーリック(1899-1983):組曲「マルブルーは戦争に行く」(1924)
マルティヌー:組曲「調理場のレヴュー」H.161(1927)
アレクサンデル・アルブレヒト(1885-1958):五重奏曲断章(1929)
アレクサンデル・モイゼス(1906-1984)/イヴァン・ブッファ(1979-)編):ディヴェルティメント Op.11(1930)
アレクサンデル・タンスマン(1897-1986):七重奏曲(1932)
クアサルス・アンサンブル
イヴァン・ブッファ(指)

録音:2014年6月30日-7月2日、7月7-8日、10月19日、2015年2月15日、 スロヴァキア国立フィルハーモニー芸術館、コシツェ、スロヴァキア

Velut Luna
CVLD-247(1CD)
チェーザレ・ポッリーニ/没後100年記念アンソロジー
チェーザレ・ポッリーニ(1858-1912):管弦楽の為のスケルツォ ヘ長調(1880)*
 管弦楽の為の夜想曲ニ長調(1882)*
オレステ・ラヴァネッロ(1871-1938):弦楽の為の悲歌「チェーザレ・ポッリーニを悼んで」+
チェーザレ・ポッリーニ:ヴァイオリン,チェロとピアノの為の組曲ホ長調 Op.3#
 アルバムの3つの綴り(1903)
 アルバムの6つの綴り(1878)から;夜想曲(No.2)/ プレスト・スケルツォーソ(No.5)
 葬送行進曲変ロ短調(1874)
 ロマンス**
 ピアノ・ソナタ ヘ短調(1874/1899)**
チェーザレ・ポッリーニ音楽院O*
ジュリアーノ・メデオッシ(指)*
パドヴァ・ヴェネトO+
ピエトロ・ビッリ(指)+
アンドレア・ヴィオ(Vn)#
アンジェロ・ザニン(Vc)#
アルド・オルヴィエート(P)#
マウラ・マッツォネット(ピアノ((無印))
ジョヴァンニ・ティリンデッリ(P)**
チェーザレ・ポッリーニはイタリアのパドヴァに生まれたピアニスト・作曲家。

2L
2L-116SABD
(Bluray Disc Audio
+ SACD Hybrid)
あなたと話し合わなきゃいけない〜 室内アンサンブルのための音楽

カロラ・バウクホルト(1959-):燃料、駆動機構、くさび、引き波
チカーダ
アンネ・カリーネ・ハウゲ(Fl)
ロルフ・ボルク(Cl、バスCl)
ケンネト・カールソン(P)
ビョルン・ラッベン(打楽器)
オッド・ハンニスダール(Vn)
カーリン・ヘルクヴィスト(Vn)
ベンディク・ビョルンスタ・フォスヴァ
トールン・セーテル・スターヴセング(Vc)
マグヌス・ソーデルベリ(Cb)
ヨハンネス・マッテンス(Vc)
クリスチャン・エッゲン(指)

録音:2014年1月、2015年1月 ヤール教会(ベールム、アーケシュフース、ノルウェー)
ノルウェーのアンサンブル「チカーダ」は1989年の創設。「今日の音楽」のレパートリーから選んだ作品を、瑞々しく、よく響く、温もりのある「オスロ・ サウンド」と、高い技術に基づく解釈で聴かせるアンサンブルとして、変わらぬ活動をつづけています。フルート、クラリネット、ピアノ、打楽器、2つの ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの編成。創設以来、クリスチャン・エッゲンが指揮者を務めています。『あなたと話し合わなきゃいけない』 と題されたアルバムは、ドイツの作曲家、カロラ(カローラ)・バウクホルトとのコラボレーションから生まれました。2007年、ケルンのコンサート。「私 も含めみんなが初演の後すっかり忘れてしまっていた」《くさび》をチカーダが「新たな命を吹き込む演奏」で聴かせた、それが彼女とチカーダの出会い でした。「カロラの音楽では、コミュニケーションと異なる音や音楽上のできごとの相互作用がもっとも大切にされる」(ケンネト・カールソン)。「出会い」 のきっかけとなった《くさび》、そして《燃料》は、フルート、クラリネット、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスと打楽器のための音楽。 委嘱による《駆動機構》と《引き波》は、チカーダの楽器編成に合わせて書かれています。録音セッションは、2014年と2015年の1月、2L のモッテン・ リンドベルグが気に入りの「三角屋根」のヤール教会で行われました。 (Ki)
[Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu?ray ディスクにはインデックスを除き映像は収 録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレー ヤーでは再生できないので、Blu?ray プレーヤーもしくは Blu?ray 対応のPCをお使いください]


Treasures
TRE-101(1CDR)
フランツ・アンドレ〜ビゼー、ドビュッシー他
グレトリー(1741-1813):「チェファルとプロクリス」組曲〜タンブーラン/メヌエット/ジーグ
ラモー:バレエ組曲「プラテ」〜メヌエット/リゴードン
ベルリオーズ:「ファウストの劫罰」〜鬼火のメヌエット
シャブリエ:楽しい行進曲
ドビュッシー:管弦楽のための映像〜「イベリア」*
ビゼー:「アルルの女」第1組曲&第2組曲#
フランツ・アンドレ(指)ベルギー国立RSO

録音:1954年頃、1950年*、1953年10月1日#
※音源:独TELEFUNKEN PLB-6011、英LGX-66001*、LGX-66021#
◎収録時間:73:03
“クラシック音楽をアカデミックな檻から開放するアンドレの真骨頂!”
■音源について
上質な独盤と英盤を使用。全体的にモノラルであることのハンデなど感じさせず、音の威力と演奏の魅力を体現していただけるものと思います。

★アンドレが遺した録音の集中的に聴いて参りましたが、導き出す音楽は、クラシック音楽につきまといがちな高尚さを感じさせないという点や、親分肌でオケを牽引する魅力では、ビーチャムなどとの共通性を感じますが、チェリビダッケに言わせれば「アマチュア」のビーチャムよりも、作品の魅力を瞬時に嗅ぎ分け、安定的に構築する能力は優っていたのでは?と思うことさえあります。例えば、グレトリーの作品。この録音以外に聞いたことのない曲にもかかわらず、昔から知っている曲で、かつ他にアプローチの余地が無いと思えてしまうほど、確固たる訴求力を持っているのです。そう思うのは、親しみやすい曲調のせいだけではない気がするのです。
「アルルの女」は、モノラル期に多数録音された名曲だけに名盤も多いですが、そんな中でもこのアンドレ盤の魅力は永遠に光り続けるであろう名演!“前奏曲”冒頭の弦のテクスチュアの均衡性はこのオケの優秀性を如実に示しており、一切奇を衒わずに曲のイメージを確信的に押し広げるアンドレの力量に唸らさることしきり。2:58からのリタルダントなど、こんな絶妙な間合いを醸し出す演奏が他にあるでしょうか?“メヌエット第1”のリズムの弾力にも惚れぼれするばかり。“パストラーレ”に至っては究極と呼ぶしかない巧み!オケの機能性が全面に出ず、全団員の体から溢れ出した、これぞ魂の音楽です。続く“間奏曲”では、1:08からのサックスのテーマを支える、何気ない弦の刻みから広がる郷愁!聴くたびに本当に目頭が熱くなります。“ファランドール”冒頭、3小節目の第1音は4分音符ですが、殆どの場合「タラッタラッタラー」と伸ばします。この4分音符の音価を守り、持ち味をそのまま生かした演奏も、他に知りません。
ラテン的な色彩表出はアンドレの最も得意とするところですが、当然ながら「イベリア」ではそれが大全開!音をシャープに刻むだけではないカラッと突き抜ける音彩は、体で感じたリズムと一体となって、感覚的な爽快さ以上の情感を醸し出しています。【湧々堂】



BERLINER PHILHARMONIKER
BERLINER PHIL.
税込定価
KKC-9149
(2CD+Bluray)
クラウディオ・アバド〜ザ・ラスト・コンサート

■CD1
メンデルスゾーン:『夏の夜の夢』(抜粋)
【序曲/第1番 スケルツォ/第3番 合唱付の歌「舌先さけたまだら蛇」/第5番間奏曲/第7番 夜想曲/第9番 結婚行進曲/第13番 終曲「わずかな光」】
■CD2
ベルリオーズ:幻想交響曲
■Bluray
上記全曲の音声トラックとコンサート映像の両方のコンテンツを収録
■ブルーレイディスク・オーディオ
■ブルーレイディスク・ビデオ
■ボーナス・ビデオ
・ドキュメンタリー「クラウディオ・アバド〜ベルリン・フィルでの 最初の1年」
・ベルリン・フィルのメンバーが語るクラウディオ・アバドの思い出
■ダウンロード・コード
■デジタル・コンサートホール
クラウディオ・アバド(指)BPO

■CD1
デボラ・ヨーク(S)
ステラ・ダウフェキシス(Ms)
バイエルン放送合唱団女声団員
収録:2013年5月18、19、21日、ベルリン・フィルハーモニー(ライヴ)
録音:24bit/48kHz

■ブルーレイディスク・オーディオ(96分)
24bit/48kHz、2.0PCM Stereo
5.0DTS-HD MA
■ブルーレイディスク・ビデオ(107分)
画面:Full HD 1080/60i 16:9
音声:2.0PCM Stereo、5.0DTS-HD Master Audio
リージョン:All
■ボーナス・ビデオ(75分)
 収録:2014年
 字幕:英、独、日本語
■ダウンロード・コード
■デジタル・コンサートホール
ベルリン・フィルの映像配信サービス「デジタル・コンサートホール」を7日間無料視聴できるチケット・コードを封入
※初回特典付き(下記参照)
※日本語帯・解説付
ベルリン・フィル・レコーディングスが、クラウディオ・アバドの三回忌を記念して、新タイトル「クラウディオ・アバド〜ザ・ラスト・コンサート」を発 売します。これは、2013年5月にアバドがベルリン・フィルに最後に客演した際の演奏を収めたもので、メンデルスゾーン《真夏の夜の夢》(序曲および 6曲)およびベルリオーズ「幻想交響曲」がCD、BDビデオ&オーディオ、ハイレゾ・ダウンロードのマルチ・フォーマットで収録されています。
★今回のコンセプトは、ベルリン・フィル団員のアバドへの思い出が詰まった「アルバム」。装丁は卒業アルバムを連想させる布張りハードカバーで、ブックレッ トにはプライベートを含む様々な写真が散りばめられています。その多くが、これまでに非公開だったもの。さらにBDビデオには、ベルリン・フィル首席 指揮者就任時の最初の1年を追ったドキュメンタリーが収録されています(1991年制作/20年以上前にドイツ・グラモフォンからVHSおよびLDでリリー スされて以来の復刻)。
「アバドは妖精の世界を見ることができる」と評された演奏はもちろんのこと、このドキュメンタリーが、実に示唆に富んでいます。ベルリンの壁が崩壊 した1989年に首席指揮者となった彼が、楽団にカラヤン時代とまったく違う空気を送り込んだことが、生々しく伝わってくる内容です。現在の視点から 観ると、彼が音楽および人生の上で目標としたことが、後にすべて実現したことが分かり、深い感動を覚えます。
同時に、2014年にベルリン・フィル団員がアバドの思い出を語った映像も収録。ここでは、彼(不器用なリハーサルをしたことで有名)が稽古中にわ ざとカオスを引き起こすことで、団員がお互いに音を聴くように仕向け、「オケによる室内楽」を実現させた、という驚くべき新説が提示されています。
総じてベルリン・フィルのアバドの思い出が、演奏音声、演奏会映像、写真、ドキュメンタリーのすべてで多角的に凝縮されており、「アルバム」の名に 相応しい内容となっています。アバド・ファン、アバド時代のベルリン・フィルに関心を持つリスナーには、絶対に見逃せないタイトルと言えるでしょう。
■初回特典
ベルリン・フィル・レコーディングス3タイトル連動キャンペーン
http://www.kinginternational.co.jp/topics/20150908_2/

CUGATE CLASSICS
CGC-012(1SACD)
ピアソラ:ブエノスアイレスの四季
バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント、
 ルーマニア民族舞曲
ベルリン・コンツェルトハウスCO
日下紗矢子(コンサートマスター)

録音:2013 年9 月19 日(バルトーク)、2014 年2 月20 日(ピアソラ)/ベルリン・コンツェルトハウス
b-sharpレーベルより発売されていたベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラのピアソラ&バルトークがCUGATE CLASSICSレーベルよりSACDハイブリッド盤で再発売します。 ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラの芸術監督は、日下紗矢子( ベルリン・コンツェルトハウス管第1 コンサートマスター&読響兼任)。彼 女のもと伝統を踏まえつつもフレッシュな新時代のアンサンブルとしてメキメキと成長を遂げています。 バルトークの「弦楽のためのディヴェルティメント」は1939 年の夏にわずか2 週間で書き上げられた作品。交響的な響きを持ち、3 楽章構成となっ ており、タイトルとは裏腹に、第2 次世界大戦の直前であったためか、戦争の脅威を予感させ、高い技巧が要求される弦楽合奏は極めて厳粛な曲調となっ ています。「ルーマニア民族舞曲」はピアノ版が発表された後、オーケストラ版が作成されています。トランシルヴァニア地方の民謡を元に高揚感に満ちた 作品です。いずれも、ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラは、バルトークの民族的な響きを巧みに表現し、密度の高いアンサンブルを鮮やか に披露しています。クラシック音楽、アルゼンチンの民俗音楽、ジャズを融合した「タンゴ・ヌエボ」を確立したピアソラ。アルゼンチン人の生活模様を 描きだした「ブエノスアイレスの四季」はピアソラの代表作。様々な編曲版が存在しますが、ここではホセ・ブラガートによるピアノと弦楽オーケストラ版 を使用しています。(旧品番:BS 0004(廃盤)/ レコード芸術特選盤) (Ki)
CUGATE CLASSICS
CGC-011(1SACD)
シューベルト:弦楽四重奏曲第14 番ニ短調《死と乙女》 D. 810(マーラーによる弦楽オーケストラ版)
ショスタコーヴィチ:室内交響曲op. 110a(バルシャイによる弦楽四重奏曲第8 番ハ短調の編曲)
ベルリン・コンツェルトハウスCO
ミヒャエル・エルクスレーベン(指・Vn)

録音:2013 年3 月14 日/ベルリン・コンツェルトハウス(小ホール)
b-sharpレーベルより発売されていたベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラのシューベルト&ショスタコーヴィチが CUGATE CLASSICSレーベルよりSACDハイブリッド盤で再発売します。 ★ベルリン・コンツェルトハウスは、東ベルリンの中心に位置するコンサートホールです。ここに所属するベルリン・コンツェルトハウス管(旧称ベルリン 交響楽団)は、クルト・ザンデルリングのもと黄金時代を迎えた名門オーケストラ。2009 年には、室内アンサンブル「ベルリン・コンツェルトハウス室 内管弦楽団」が発足しています。当ディスクは、彼らのデビュー盤。ここでは、シューベルト「弦楽四重奏第14 番《死と乙女》」(マーラーによる弦楽オー ケストラ版)とショスタコーヴィチ「室内交響曲」(「弦楽四重奏曲第8 番のルドルフ・バルシャイによる編曲)という、ふたつのカルテットの弦楽合奏版 が演奏されています。本盤の魅力は、シューベルトとショスタコーヴィチの鋭利な弦楽四重奏が、後期ロマン的な豊かな響きに読み替えられ、新たな側面 を描き出していることでしょう。シューベルトがマーラーに霊感を与え、またマーラーがショスタコーヴィチに強い影響を及ぼしている事実も、このプログ ラムに知的な一貫性を与えています。ベルリン・コンツェルトハウス管は、ここ5年ほどで団員の若返りを経験し、伝統を踏まえつつもフレッシュな新時 代のオケに変貌しました。ドイツの新しい室内オーケストラの清新な演奏にご期待ください。(旧品番:BS 0003(廃盤)) (Ki)

SOJUZ
SOCD-0001(1CD)
ヴラディスラフ・シュート(1941-):ハイ・クロス・シンフォニー
ハイ・クロス・シンフォニー(1998)
シンフォニア・ダ・カメラ第5番(1992)
エクス・アニモ(1988)
セルゲイ・ラフマニノフSO
ヴラディーミル・ポンキン(指)

発売:2002年
ヴラディスラフ・シュート(姓のロシア語読みでシューティ、シューチとも)は1990年代以降イギリスを本拠としているソヴィエト出身(ウクライナ・ロシア系)の作曲家。
おそらくロシアの倉庫における保管状況に問題があったため紙部分(ブックレットとインレイ)に歪みや汚れが付いている可能性がございますが、希少流通商品につきご容赦ください。なお、この点の周知が難しくなった場合は供給を早期に打ち切る可能性もございますので、ご了承ください。

ARCO DIVA
UP-0180-2(1CD)
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」 フラデツ・クラーロヴェーPO
マレク・シュチレツ(指)

録音:2015年6月、ライヴ、フラデツ・クラーロヴェー、チェコ
チェコ中北部の都市フラデツ・クラーロヴェーに歌劇Oが創設されたのは1978年。改称を重ね、1993年にフラデツ・クラーロヴェーPOとなりました。1991年から2001年までフランチシェク・ヴァイナルが、2002年以来2015年現在オンドジェイ・クカルが首席指揮者を務め、近年実力の向上が著しいオーケストラとして注目を集めています。マレク・シュチレツは1985年チェコのプラハに生まれ、プラハ音楽アカデミーでレオシュ・スヴァーロフスキーに師事した指揮者。2010年、マイケル・ティルソン・トマスに招かれサンフランシスコSOの後援を受け研鑽を積みました。チェコ指揮界の新星として期待されている彼はチェコ内外の数多くのオーケストラと共演を重ねています。
ARCO DIVA
UP-0177-2(1CD)
ルカーシュ・フルニーク(1967-):賛辞
(1)フランク・ザッパの主題による変奏曲

(2)弦楽の為のセレナード「星座」

(3)トリゴン(ヴァイオリンと2つのOの為の協奏曲)

(4)モーツァルトの主題によるアップサイド=ダウン変奏曲

(5)リトミシルからの帰り道で
(1)カテジナ・パヴリーコヴァー、パヴェル・フィエドレル(Sax)
 プラハPO、
 イジー・ビェロフラーヴェク(指)
 録音:2004年1月19日、ライヴ、チェコ国立銀行ホール、プラハ、チェコ
(2)タリヒ室内O、トマーシュ・ネトピル(指)
 録音:2002年、ライヴ、「現代音楽の日々」音楽祭
(3)トロマン・パトチカ(Vn)、
 プラハRSO、ヴラディーミル・ヴァーレク(指)
 録音:2012年10月22日、ルドルフィヌム、プラハ、チェコ
(4)ヘロルドSQ
(5)フラデツ・クラーロヴェーPO
 マレク・シュチレツ(指)
 録音:2015年1月24日、ライヴ、フラデツ・クラーロヴェー、チェコ

音源:チェコ放送/フラデツ・クラーロヴェー・フィルハーモニー



MEGADISC CLASSICS
MDC-7793(4CD)
ジョン・ケージ・アニヴァーサリー 1912-2012〜「数」の作品集
■CD 1〜THE FIVES (x) (MDC 7815)
Five(任意の5つの楽器の為の;1988/5つのクラリネットによる演奏)
Five(イングリッシュホルン,2つのクラリネット,バスクラリネットとティンパニの為の;1991)
Five(トロンボーンと弦楽四重奏の為の;1991)
Five(ソプラノサクソフォン,アルトサクソフォンと3つの打楽器の為の;1991)
Five(フルート,2つのB♭管クラリネット,バスクラリネットと打楽器の為の;1991)
■CD 2〜EIGHT-TWO-ONE4 (MDC 7803)*
Eight(フルート,オーボエ,クラリネット,ファゴット,ホルン,トランペット,トロンボーンとテューバの為の;1991)
Two(フルートとピアノの為の;1987)
One4(ドラムス・ソロの為の;1990)
■CD 3〜FOURTEEN-SEVEN-TEN-THREE2 (MDC 7801)
Fourteen(ピアノ,フルート/ピッコロ,バスフルート,クラリネット,バスクラリネット,ホルン,トランペット,2つの打楽器,2つのヴァイオリン,ヴィオラ,チェロとコントラバスの為の;1990)
Seven(イングリッシュホルン,2つのクラリネット,バスクラリネットとティンパニの為の;1988)
Ten(フルート,オーボエ,クラリネット,トロンボーン,打楽器,ピアノ,2つのヴァイオリン,ヴィオラとチェロの為の;1991)
Three2(3人の打楽器奏者の為の;1991)
■CD 4〜Thirteen-Four6-Four3 (MDC 7799)
Thirteen(フルート,オーボエ,B♭管クラリネット,,ファゴット,C管トランペット,テナートロンボーン,テューバ,2つの打楽器,2つのヴァイオリン,ヴィオラとチェロの為の;1992)
Four6(フルート,クラリネット,打楽器,ピアノ,ヴァイオリン,ヴィオラとチェロの為の;1992)
Four3(4人の奏者の為の−1台または2台のピアノ,12のレインスティック,ヴァイオリンまたは発振器と沈黙の為の;1991)から 抜粋
ザ・バートン・ワークショップ
ジェイムズ・フルカーソン(指)
フランク・デンヤー(指)*

録音:1999年9月30日,12月10日,2000年10月15日,2001年8月23日,デ・ホープ,ディーメン
2002年8月13-14日,デ・ホープ,ディーメン
2005年7月12日,ベタニア修道院,アムステルダム
2002年8月13日,デ・ホープ,ディーメン 以上オランダ
ケージの「数」をテーマとした作品を収めた既発売商品4点をスリップケースに収納。,単価はフルプライス1枚分となります。
MEGADISC CLASSICS
MDC-7803(1CD)
EIGHT-TWO-ONE4
ジョン・ケージ:Eight(フルート,オーボエ,クラリネット,ファゴット,ホルン,トランペット,トロンボーンとテューバの為の;1991)
Two(フルートとピアノの為の;1987)
One4(ドラムス・ソロの為の;1990)
ザ・バートン・ワークショップ
ジェイムズ・フルカーソン(指)

録音: 2002年8月13-14日,デ・ホープ,ディーメン
MEGADISC CLASSICS
MDC-7799(1CD)
Thirteen-Four6-Four3
ジョン・ケージ:Thirteen(フルート,オーボエ,B♭管クラリネット,,ファゴット,C管トランペット,テナートロンボーン,テューバ,2つの打楽器,2つのヴァイオリン,ヴィオラとチェロの為の;1992)
Four6(フルート,クラリネット,打楽器,ピアノ,ヴァイオリン,ヴィオラとチェロの為の;1992)
Four3(4人の奏者の為の−1台または2台のピアノ,12のレインスティック,ヴァイオリンまたは発振器と沈黙の為の;1991)から 抜粋
ザ・バートン・ワークショップ
ジェイムズ・フルカーソン(指)

録音:2002年8月13日,デ・ホープ,ディーメン
MUSICA VIVA
MV-101(1CD)
18世紀ウィーンのフリーメイソンの為の音楽
ケルビーニ:管楽合奏の為の行進曲ヘ長調
サリエリ(1750-1825):管楽合奏の為の小セレナード変ホ長調
モーツァルト(編曲者不詳):8つの管楽器の為のセレナード変ホ長調(セレナード第10番変ロ長調「グラン・パルティータ」K.361(370a)(編):1799)
サリエリ:夜の神殿の為のハルモニー(しじまのひとときに寄すハルモニー)
アッカデーミア・ムジカーレ・デラヌンチアータ
セルジョ・デルマストロ(指)
18世紀末、ウィーンでのフリーメイソンの催しのために作・編曲されたと推測される作品集。アッカデーミア・ムジカーレ・デラヌンチアータは2009年にイタリアのアッビアテグラッソ(ミラノ県)に創設されたピリオド楽器アンサンブル。セルジョ・デルマストロは2015年現在ミラノのG・ヴェルディ音楽院教授を務めているイタリアのクラリネット奏者・作曲家・指揮者。


TRE-106(2CDR)
ヴォイチャッハ〜ドイツ名行進曲集 第1巻
■Disc1
●歴史的ドイツ行進曲集(エミール・カイザー編)*
○16世紀以前
 野戦信号ラッパと軍鼓の大合奏
 皇帝領付軍隊の行進曲
 騎兵隊のファンファール
 鼓笛隊の行進曲
 ゴイゼン同盟行進曲(伝承曲)
○17世紀〜18世紀へ
 フィンランド騎兵隊の行進曲
 パッペンハイム軍のファンファール
 「オイゲン公」行進曲
 消燈信号
 コーブルク行進曲(伝承曲)
○18世紀
 ドイツ海軍礼式行進曲
 スワビア地方連隊行進曲
 フリードリヒ大王時代の行進曲
 行進曲「懐しきデッサウ」
 サクソニア選挙候領付連隊行進曲
 ヘッセン"クールフェルスト"連隊行進曲
 観兵式における騎兵部隊のフアンフアール(伝承曲)
 クリードリヒ:ホーヘンフリートベルク行進曲
 自由戦争における義勇軍の行進曲(伝承曲)
○19世紀
 ヴァルヒ:パリ入城行進曲
 J.シュトラウス1世:ラデツキー行進曲
 G.ピーフケ行進曲「デュッベルの塹壕」
 シェルツァー:バイエルン地方連隊分列行進曲
 狩猟の鼓笛行進曲(伝承曲)
 C.タイケ:行進曲「旧友」
■ヴォイチャッハ名演集
(1)フリードリヒ:トルガウ行進曲
(2)M.ローランド:行進曲「巨人衛兵の分列式」
(3)リュッベルト:ヘレン行進曲
(4)ノイマン:行進曲「ペピタ」
(5)K.コムツァーク:「バラタリア」行進曲
(6)ウンラート:「カール大王」行進曲
(7)R.ティーレ:行進曲「我等の海軍」
(8)R.ペリオン:行進曲「フェールベルリンの騎士」
(9)0.フェトラス:ヒンデンブルク行進曲
(10)P.キルステン:行進曲「友情」
W.リンデマン:行進曲「グリレンバナーの下に」
(11)H.ブルーメ:鉄兜隊行進曲
(12)D.エルトル:行進曲「ドイツの騎士」
(13)H.ブルーメ:行進曲「祖国の護り」
■Disc2
(14)C.タイケ:「ツェッペリン伯号」行進曲
(15)R.ヘリオン:ブランデンブルグ行進曲
(16)H.ドスタル:行進曲「大空の勇士」
(17)A.ヴェンデ:行進曲「空の旅」
(18)E.シュティーベルツ:行進曲「ソンムの激戦」
(19)R.ヘルツァー:行進曲「ハイデクスブルク万才」
(20)G.フェルスト:バーデンワイル行涯曲
(21)作者不詳:コーブルク行進曲
(22)C.V.モルトケ:大選帝侯騎兵行進曲
(23)H.ヴェッセル:行進曲「旗を掲げて」
カール・ヴォイチャッハ(指)
テレフンケン大吹奏楽団

録音:1932年11月*、
(1)1930年6月
(2)1932年11月
(3)1932年9月
(4)1932年7月
(5)1937年4月
(6)1932年7月
(7)1932年6月
(8)1930年6月
(9)1929年11月
(10)1934年7月
(11)1929年11月
(12)1933年2月
(13)1929年4月
(14)1933年2月
(15)1937年4月
(16)1930年6月
(17)1932年7月
(18)1932年8月
(19)1931年1月
(20)1929年7月
(20)1929年7月
(21)1930年頃
(22)1932年9月
(23)1933年頃

※音源:King Record SLC-2300/2301
◎収録時間:89:35
“ドイツ行進曲の流儀を確立したヴォイチャッハの大業績!”
■音源について
独テレフンケンは、ナチス・ドイツの国策会社として多くのドイツ行進曲を録音していましたが、大戦中にその原盤のほとんどが焼失。新たな復刻は絶望視されていた中、1972年にキングレコード(1936年から独テレフンケン音源を発売していた)の倉庫から大量のメタル原盤が発見され、翌年にLP4枚分が発売されて話題となりました。ここでは、その際「第1巻」として発売されたLP2枚組の全曲と、TRE-040に収録しきれなかった3曲(ディスク2の最後の3曲)も収録。これでレコード4枚分の全曲が揃います。1930年代とは思えな瑞々しい音!ほとんどノイズ・リダクション不要の良質盤を使用。

★魂を込めて奏でた音楽がいかに人の心を揺さぶるか、それを改めて思い知らされます。「第1巻」として発売されたこの2枚組のLPは、全てヴォイチャッハの指揮。「歴史的ドイツ行進曲集」で、ドイツマーチ変遷をメドレーで概観するとともに、そのズシリと腹に響くドイツ行進曲の醍醐味をたっぷりと堪能いただけます。
その典型的なスタイルを築いたのが、カール・ヴォイチャッハ。ナチス台頭とともに社会情勢が変化し、レコードの売上も落ち込むなか、テレフンケンが目をつけたのが、ドイツ人が大好きな「行進曲」のレコードでした。その演奏には既存の軍楽隊、楽長を起用せず、新たに退役軍楽隊員から成る団体を組み、民間の吹奏楽団の指導者だったヴォイチャッハに指揮を託したのは、慧眼と言えましょう。
いかめしく、ものものしく、遊びのない、まさにゲルマン気質の塊のような響きから、ホロリとさせる絶妙な味が滲むのは、まさにヴォイチャッハの音楽的センスが並外れている証拠です。
有名な「旧友」は、第2巻にもベルリン・フィル団員による高い芸術性を感じさせる演奏が収録されていますが、こちらはもっと人懐っこい表情で迫ります。
ドイツ行進曲の演奏スタイルが、ナチズムの崩壊とともにより軽快なものに変化する以前の、筋金入りの発信力を持ち、実用を超えた音楽的な説得力を誇る点で、「ドイツ軍楽隊マニア」のみならず、広く接していただきたいディスクです。【湧々堂】

EM Records
EMRCD-032-3(2CD)
セット・イン・シルヴァー
エイヴィソン:協奏曲イ長調 Op.9-11
パーセル:弦楽のためのシャコンヌ ト短調
クライヴ・ジェンキンス:パストラーレとアレグロ
ウォルトン:「ヘンリー5世」より 弦楽のための2つの小品
ポール・ルイス:ロサ・ムンディ
ダンクワース:マリポーサス
ハロルド・ダーク:ブラザー・ジェームズの歌による瞑想
ブルックス:弦楽のためのアダージョ「トゥ・マイ・ラヴ」
エルガー(ビル・ソープ編曲):愛の挨拶
ブリッジ:クリスマス・ダンス
ジョン・クリストファー・スミス: 劇音楽「妖精たち」より 序曲
ソーンリー・ヘッド:アリア(世界初録音)
リチャード・マッジ:協奏曲第5番変ロ長調
アイアランド(グレアム・パレット編曲):カヴァティーナ、バガテル(世界初録音)
ディーリアス(クライヴ・ジェンキンス編曲):伝説(世界初録音)
アンドルー・M・ウィルソン:トロス・アン・トレイス(世界初録音)
クライヴ・ジェンキンス:テムズ・リフレクションズ(世界初録音)、
 タルト・オ・シトロン(世界初録音)
チェンバー・アンサンブル・オヴ・ロンドン
ピーター・フィッシャー(指)

録音:2006年1月31日−2月1日(CD1)&2015年1月10日−11日(CD2)
パーセルやジョン・クリストファー・スミスから19世紀、20世紀の作曲家まで、英国音楽の栄光を弦楽アンサンブルで辿る。弦楽アンサンブル編曲されたエルガーの「愛の挨拶」や、ディーリアスの「伝説」、アイアランドの「バガテル」なども収録。

Cantloupe
CA-1111(1CD)
ジュリア・ウルフ:無煙炭のフィールド
Foundation/BreakerBoys
Speech/Flowers/Appliances
トリニティ・ウォール・ストリートCho
バング・オン・ア・カン・オール=スターズ
ジュリアン・ワクナー(指)
2015年度のピューリッツァー賞を受賞した「無煙炭のフィールド」は、ペンシルベニア州の炭鉱労働者たちに捧げるオラトリオです。作曲者のウルフ(1958-)は、労働者とその家族たちに詳細なインタビューを行い、彼らの生活や権利を尊重するために活動しようと試みました。あまりにも虐げられた労働者たちを救うためには政治までをも動かさなくてはいけないと悟った彼女は、まずこの事実を音楽にすることを思い立ちます。同じ言葉を何度も繰り返す合唱が齎す、瞑想的な雰囲気を突然切り裂くかのようなエレキギターの音。これは衝撃的であり、聴き手の意識を深部に向けさせるに充分な説得力を有しています。


Treasures
TRE-097(1CDR)
ワルター・ジュスキント〜ムソルグスキー&ボロディン
ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」
 歌劇「ソロチンスクの定期市」〜第1幕序奏/第3幕「ゴパーク」
 古典様式による交響的間奏曲ロ短調
 歌劇「ホヴァンシチナ」〜第1幕前奏曲/ペルシャの女奴隷たちの踊り/第4幕第2場への間奏曲
 スケルツォ変ロ長調
 荘厳行進曲「カルスの奪還」(トルコ行進曲)
ボロディン:歌劇「イーゴリ公」から*
 序曲/ダッタン人の行進/
 ダッタン人の踊り
ワルター・ジュスキント(指)
フィルハーモニアO

録音:1953年3月、1952年9月*
※音源:英PARLOPHONE PMC-1018、PMD-1023*(共に10インチ)
◎収録時間:79:58
“オケの自発性だけでなく、作品自体の発言力をも引き出す見識力!”
■音源について
フィルハーモニア管と関係が深かったジュスキントは、協奏曲の伴奏以外ではステレオ時代の「ペール・ギュント」の名演が知られていますが、それ以上に重要な意義を持つのがこの2枚のレコード。ぎりぎり1枚のディスクに収録。ジャケ写は日本盤。

★ワルター・ジュスキント(1913-1980)は、チェコ出身。スークとハーバに作曲を、ジョージ・セルに指揮を学びましたが、ナチスの迫害を避けてイギリスへ渡り、戦後はスコティッシュ・ナショナル管などの指揮者を歴任。晩年はシンシナティ響の首席指揮者を亡くなるまで務めました。ジュスキントの録音は多くはなく、一見地味なスタイルとも相俟ってほとんど注目されませんが、このムソルグスキーとボロディンは、ただの堅物とは訳の違うジュスキントの清廉な音楽作りを最も顕著に感じられる点で、是非とも注目していただきたい録音です。
「はげ山」は、とかく怪奇趣味を煽りがちですが、これほどムソルグスキーの筆致の閃きを信じ切り、過度に楽器を咆哮させなくても、曲の凄さが伝わると、この録音で初めて知りました。特に静かな後半部分で、自然な緊張を維持しながら優しい詩情を最後の一音まで息づかせるセンスは只事ではありません。「ソロチンスクの定期市」の“ゴパーク”は、何とも清々しい進行。ここでも後付けの土俗性など無用。「ホヴァンシチナ」前奏曲も、まさに理想郷!ムラヴィンスキーの透徹美とは異なる人間的な温もりが心に染みます。
こういった、感覚的刺激に頼らずに高い説得力を持つ演奏に結実したのは、当然フィルハーモニア管の功績も大。ボロディンの序曲でのホルン・ソロを吹くデニス・ブレインをはじめ、名手達の妙技と、メカニックに陥らない合奏力を語る上でも欠かせない録音だと確信する次第です。自然な音像が広がる音質にもご注目を。【湧々堂】

World Wind Music
WWM-500196(5CD)
ライヴ・イン・コンサート・アット・ボザール
■CD1 「中国の協奏曲」
ケテルビー:中国寺院の庭にて
ヤン・ファン・ランデフヘム:チャイニーズ・コンチェルト(世界初録音)*
チェン・チェン:吹奏楽の為の交響曲第2番 「雪蓮」
■CD2 「ベルギーの吹奏楽」〜フランソワ・ヴァン・カンペヌー:ブラバントの歌
ジャン=ヴァランタン・バンデール:第1近衛連隊行進曲
ヨハン・ホーフワイス:ベロ・ホリゾンテ(世界初録音)
ジャン・アプシル:歌劇 「海の呼び声」序曲
ジャック・ルデュック:夏の序曲
ジャン=マリー・ジモニス:エクロジョンズ
アルテュール・プレヴォー:第1近衛連隊第1騎兵隊行進曲、第1近衛連隊第4騎兵隊行進曲、第1近衛連隊第5騎兵隊行進曲
■CD3 「コンサート・ジュエルス」
アントーニョ・カルロス・ゴメス:「グワラニー族」 序曲
チャイコフスキー:序曲 「1812年」
R・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
リスト:前奏曲
ミヨー:組曲 「スカラムーシュ」〜第3曲 ブラジレイラ
■CD4 「カルミナ・ブラーナ」
オルフ:カルミナ・ブラーナ
■CD5 「グレート・ロシアン・クラシックス」
ショスタコーヴィチ:祝典序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番#
リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲
イヴ・セヘルス(指)ベルギー・ギィデ交響吹奏楽団、
ジェニー・スパノーグ(Vn、Va、5弦Va)*、
リーブレヒト・ファンベッケフォールト(P)#

録音:2009年−2013年、パレ・デ・ボザール(ベルギー)
ベルギーが誇るヨーロッパ随一の軍楽隊、ベルギー・ギィデ交響吹奏楽団のライヴ盤豪華5枚組BOX!


Treasures
TRE-093(1CDR)
ジョージ・ウェルドン〜グリーグ:管弦楽曲集
ホルベルク組曲
組曲「十字軍の戦士シーグル」Op.56
2つの悲しい旋律Op.34
ノルウェー舞曲Op.35(H.シット編)*
抒情組曲Op.54*
ジョージ・ウェルドン(指)
フィルハーモニアO
ロイヤルPO*

録音:1961年5月23-24日、1960年5月*(全てステレオ)
※音源:英COLUMBIA SCX-3416、英HMV SXLP-20025*
◎収録時間:76:46
“無私無欲だからこそ成し得た、グリーグ本来の魅力表出!”
■音源について
ウェルドンによる英国音楽以外のレパートリーの中でも特に重要のがグリーグ。SCX-3416は、初版の“グリーン&シルバー”。他に黒盤等もありますが、最もくっきりとした音像を示すのはこれ。

★あらゆる芸にはその人間性が必ず映し出されるものですが、ウェルドンが導き出す音楽は、その人柄の温厚さ、誠実さが、味わいに直結しているだけでなく、過度に芸術的な鎧を纏わずに音楽本来に魅力を信じきるという点で、ワルターやケンペ以上に純度の高い「温かみ」が魅力と言えましょう。自分の存在を消し去りながら、音楽自体が持つ魅力を引き出す指揮者は他にもいるでしょう。しかし、そこに必ず深い味わいも同時に引き出すという芸当は、奇跡に近いのではないでしょうか。
グリーグは、近年のオケの技術の向上に伴い、精緻でクールな演奏が主流となりつつありますが、ウェルドンの手に掛かると、グリーグの純朴なオーケストレーションの妙味が素のままで聴き手に伝わり、「こういう音楽だったのか」と感慨を新たにされる方も多いはず。
「ホルベルク組曲」が鳴り出した途端に、人為性皆無のリズムの瑞々さに心躍ること必至!第2曲では純粋なノスタルジーに溢れ、音の端々から滲む余韻は、本物の感性の証し。特に1:54からの第2主題の語り口は、言葉を失うほど感動的。「十字軍シグール」は、過剰にシンフォニックで壮大な演奏が多い中、終曲においてもグリーグの素朴な筆致を湛え、一過性の刺激など出る幕なし。「抒情組曲」第3曲で見せるレガートの質感にもご注目!磨きを掛ければ掛けるほど、曲の持ち味が遠のいてしまうことお分かりいただけることでしょう。ヘンデル=ハーティの音楽(TRE-039)と並んで、ウェルドンの稀有な音楽性を語る上で欠かせない録音です。【湧々堂】

Treasures
TRE-094(1CDR)
デゾルミエール/イベール、ドビュッシー他
ドビュッシー:交響詩「海」#
ショパン(デゾルミエール編):バレエ音楽「レ・シルフィード」*
イベール:ディヴェルティメント
ロジェ・デゾルミエール(指)
チェコPO#、パリ音楽院O

録音:1950年11月13-15日#、1950年2月*、1951年6月
※音源:SUPRAPHON (EURODISC) 913-296#、LONDON LL-884、
◎収録時間:61:39
“芳しく小粋なデゾルミエールの至芸を凝縮!!”
■音源について
TRE-060に収録できなかった「海」は、リヒテルが絶賛したことでも知られる録音で、これでデゾルミエールとチェコ・フィルによる全録音が揃います。米LONDONは、もちろん英国プレス。奇跡の極上盤!

★一言に「フランス風のエスプリ」と言っても、クリュイタンス、ミュンシュ、デルヴォーなど、その表情は様々。デゾルミエールが醸し出すエスプリには、物々しさとは無縁の粋な空気感とほのかな香りが広がっています。
ドビュッシーの「海」は、とかく色彩的な放射力とダイナミズムに焦点を当てがちですが、デゾルミエールは、和声の軋みを優しく調和させたような粋な制御が独特の余韻をもたらします。終楽章においてもシルキーで息の長いフレージングを絶やすことなく、滑らか音彩にこだわっているのが特徴的。
ショパンはデゾルミエール自身の編曲で、一般的なダグラス版の数倍魅力的に響きます。特に管楽器の扱いなどは、パリ音楽院管での演奏を想定して書かれたと思えるほどツボにはまっています。ディアギレフのロシアバレエ団の指揮者を務めた経験が生きた視覚的なイマジネーションもさることながら、音楽としての語り口の人懐っこさ、甘美な音色の魅力を前に一切の理屈など不要!
そして、イベールの底抜けの楽しさ!ブルックナーやマーラーの音楽に慣れきったオケではどう逆立ちしても無可能な、小股の切れ上がったリズムと、音の「スカスカ感」がたまりません。とぼけた表情を出そうとするとただの悪乗りになってしまう演奏と比べたら、楽しさの突き抜け方が全然違います。第5曲冒頭のミュート付きのトランペットなど、巧いなどという一言では済まない味。終曲も、これ以上にゴキゲンで、しかも趣味の良い演奏などあり得ないでしょう。音質も極めて明瞭。【湧々堂】

Continuum
CCD-1030(1CD)
ニコラス・モー&リチャード・ロドニー・ベネット
モー:ライフ・スタディーズ
R.R.ベネット:スペルズ*
ネヴィル・マリナー(指)アカデミー・オヴ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ、
デイヴィッド・ウィルコックス(指)フィルハーモニアO*、
バッハ・クワイアー*

録音:1970年代〜80年代
ニコラス・モーはネヴィル・マリナー、ロドニー・ベネットはデイヴィッド・ウィルコックスの指揮による録音。英国の名匠たちによる英国作品集。
Continuum
CCD-1032(1CD)
パラゴン・プレミアーズVol.2
ウィルソン:室内交響曲
マクガイア:新たな始まりのための歌
ノリス:チェロ・カンタータ
パラゴン・アンサンブル、
デイヴィッド・デイヴィス(指)
リンダ・オルミストン(Ms)

録音:1991年
パラゴン・アンサンブルは1980年に結成されたスコットランドのアンサンブル。エジンバラ、グラスゴーにおける新作の委嘱初演を牽引してきたアンサンブルの1つ。


Treasures
TRE-085(1CDR)
《フランツ・アンドレ没後40年記念》
フランツ・アンドレ〜“ラプソディ”
エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番**
アウフスト・ドゥ・ブーク:ダホメー狂詩曲*
リスト:ハンガリー狂詩曲第1番(ドップラー編)
 ハンガー狂詩曲第2番(ミュラー=ベルクハウス編)
 ハンガー狂詩曲第3番(H・オットー編)
 ハンガー狂詩曲第6番(ドップラー編)
 交響詩「前奏曲」+
フランツ・アンドレ(指)ベルギー国立RSO
ソーニャ・アンシュッツ(P)#

録音:1958年4月2-7日*、1959年7月、1950年代後半**(全てステレオ)
※音源:独TELEFUNKEN SLB-12001*、SBT-467、英TELEFUNKEN SMA-14**
◎収録時間:67:47
“管弦楽版ハンガリー狂詩曲の突き抜けた楽しさ、豪快さ!”
■製作メモ
リストの作品を収めたドイツ盤SBT-467は黒金盤。同じ番号で他のプレスも存在しますが、特に「第3番」の弦の細かい動きを最も克明に捉えており、豪快なアンドレのアプローチに相応しい野太いサウンドを体感できるのもこの盤です。交響詩「前奏曲」、「ハンガリー狂詩曲第2番」は1950年代初頭のモノラル録音も存在しますが、こちらは後年のステレオ録音。

★ベルギー国民楽派の一人、アウフスト・ドゥ・ブーク(1865-1937)の「ダホメー狂詩曲」は、まさにお国もの。5分程の楽しい佳曲で、「ルーマニア狂詩曲」も含め、作品の持ち味をそのまま生かしたストレートの表現が清々しい風を運びます。
これがリストとなると、アンドレの独特の色彩感覚が更に全面開花。まず、編曲が風変わりで、「1番」「2番」は、よく聴かれるドップラー、ミュラー=ベルクハウス版をベースにしながら、ピアノ・ソロが随所に顔を出すアレンジ。「第3番」と「第6番」はピアノの入らないヴァージョンですが、これが凄いのなんの!特に「第3番」終結部の猛加速は鳥肌必至!思い切りの良いダイナミズムと、あざとい説明調に傾かずに音楽の勢いをダイレクトにぶつけるアンドレならではの手腕に脱帽です。それに、ベルギー国立放送響の巧さ!他の演奏でもそのセンスと技量は十分認識できますが、ここでの一糸乱れぬアンサンブルの凝縮ぶりには、誰もが舌を巻かざるを得ないでしょう。
「前奏曲」は、当然ながら狂詩曲とは異なる堅実なアプローチに徹していますが、細部に拘泥せず、しかし勘所は決して外さず、大きな懐で全体を捉える風格美に、生きる勇気を感じ取る方も多いことでしょう。【湧々堂】

DEUVEDE MUSIC
DVDM-55(1CD)
リセウ音楽院の演奏家たち
(1)ロッシーニ:「イタリアのトルコ人」序曲*
 ブラームス:交響曲第1番〜4楽章+
 ショスタコーヴィチ:交響曲第9番〜第1楽章*
(2)ロッシーニ:「ブルスキーノ氏」〜フィナーレ
 プッチーニ:「修道女アンジェリカ」〜母もなく,フィナーレ
(3)ガーシュウィン(1ゴードン・グッドウィン編):ラプソディ・イン・ブルー
 ビリー・ストレイホーン(ビル・ホルマン(1927-)編):A列車で行こう
 ゴードン・グッドウィン(1954-):シング・サング・サング
(4)パオロ・ヴァッレージ(ジュゼッペ・ダーティ(1950-)作詞:La forca de la vida [La forza della vita]#
(5)Acousters:Roses en un Prat#
Acousters
(1)リセウ音楽院SO
ジュゼプ・カバリェ(指)*
フランセスク・プラツ(指)+

(2)リセウ音楽院青年歌劇・カンパニー
ダニエル・メストラ(指)

(3)リセウ音楽院ビッグバンド
セルジ・バルジェス(指)

(4)リセウ音楽院Cho(録音に参加)

(5)リセウ音楽院SO弦楽セクション

録音:ライヴ(#以外)
リセウ音楽院の自主制作的CD。解説書は無く曲目と演奏者を記した二つ折りの紙が添付されているのみですが、高価格なのでご注意ください。

Le Chante du Monde
CME-2742378(1CD)
プロコフィエフ:ピーターとおおかみ(ビッグバンド版) デイヴィッド・テナント(語り、英語)、
アメイジング・キーストーン・ビッグバンド

録音:2013年2月11-14日デュランス劇場、シャトー・アルヌー
プロコフィエフの名作「ピーターとおおかみ」は、オーケストラ曲ながら登場人物を各楽器が演じるソロイスティックな要素が強く、ビッグバンド的と評 されることもあります。今回ジャズに編曲を施し、まさにビッグバンドで演奏したCDが登場します。
小鳥がフルートとミュートされたトランペット。あひるがソプラノ・サクソフォン。猫がテナー・サクソフォン。おじいさんがバリトン・サクソフォン。お おかみがトロンボーンとチューバ。ピーターがピアノ、ベース、ギター、3名の弦楽。猟師たちは全合奏で鉄砲の音はドラムスの炸裂で表現。
もともとプロコフィエフは1920年代のアメリカとフランスでジャズに触れ、その影響を受けたといわれています。彼の音楽にあるジャズの要素を巧みに 引き出し、まるでオリジナルのように新鮮な「ピーターとおおかみ」が実現。プロコフィエフの才気がジャズ的即興とあいまって、めくるめく面白さとなっ ています。ビッグバンドを子供に説明するにも最適。
ストーリーは原作のまま。ナレーションは「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」でバーテミウス・クラウチ・ジュニア役を演じたイギリスの名優デイヴィッ ド・テナントが務めています。声優としても活躍する彼の芸達者ぶりと、ブリティッシュ・イングリッシュの美しさも堪能できます。 (Ki)


Treasures
TRE-084(1CDR)
《フランツ・アンドレ没後40年記念》
フランツ・アンドレ〜イタリア紀行
ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」*
チャイコフスキー:イタリア奇想曲#
レスピーギ:「交響詩「ローマの噴水」
 交響詩「ローマの松」
フランツ・アンドレ(指)ベルギー国立RSO

録音:1956年7月15日*、1950年代中期#、1950年代後期 (全てステレオ)
※音源:独TELEFUNKEN SLT-43014*、STW-30006#、英TELEFUNKEN SMA-4
◎収録時間:61:31
“思わず仰け反る、「ローマの松」終曲の脅威的な音の膨張力!”
■製作メモ
「イタリア奇想曲」は1952年のモノラル録音も存在しますが、こちらは後年のステレオ再録音。テレフンケンの録音は、原則的にドイツ盤を使用していますが、レスピーギに関しては、歪みの少なさから英国盤を採用。特に「ローマの松」最後のクライマックスは、レコード内周にもかかわらずほとんど音がビリつかず、圧倒的な力感を伝えているのは当時としては驚異的と言えましょう。ジャケは、レスピーギの米盤。

★深刻ぶらず、堂々と確信的な解釈を遂行するアンドレにとって、太陽の光を一杯に浴びたイタリアをイメージした作品はまさに打ってつけ。
まず、「イタリア奇想曲」での芸の細やかさにびっくり!前回のモノラル録音はごくオーソドックスな演奏に終始していましたが、ここではちょっとしたフレーズの間合い、アクセントに並々ならぬ共感が浸透し、実に有機的な流れを形成しています。イタリア民謡の主題(4:26〜)における憧れに満ちたアゴーギクは類例なし!5:53からの弦の下降音型を急降下させることで、滑らかなフレージングを実現し、6:23からは少しテンポを落として、ピチカートを生かす配慮を見せたかと思うと、第2部冒頭(7:32)では、アクセントを配して粋に推進。こんな小技をあざとさを感じさせずサラッとやってのけるのが、アンドレの魅力の一つ。第2部主題(8:05)が始まると、そのアクセント・マジックは更に効力を発揮!しかも、ゆったりとしたテンポで一貫し、絶妙なアゴーギクも徹底されているので、一音ごとに込めた愛の伝わり方が尋常ではないのです。この部分で一気に鳥肌が立ったのは、後にも先にもこの演奏だけ。
そして、これまた絶大な魅力を誇るレスピーギ。間違いなくステレオ初期を代表する名演で、アンドレの色彩パレットの豊富さを徹底的に思い知らされます。「ローマの噴水」第2曲“トリトンの噴水”の、全く気負いを見せずに噴射する音彩と、心からウキウキ弾むリズムの威力には唖然とするばかりで、終曲での音の余韻を更に育むような風情も、心に染み入ります。
「ローマの松」は、その色彩力に加え、独自のダイナミズムを徹底披露!第2曲“カタコンブ”は元々荘厳に響くように書かれているわけですが、それを重苦しい宗教音楽風にしないのが、アンドレらしいところ。そして、仰天の終曲“アッピア街道”。単なる音量増大ではなく、とんでもない膨張力!もう、興奮の坩堝です!!【湧々堂】

Treasures
TRE-078(1CDR)
ル・コント〜フランス管弦楽曲集
アダン
:歌劇「我もし王なりせば」序曲
シャブリエ:歌劇「いやいやながらの王様」〜ポーランドの祭り
 気まぐれなブーレ/狂詩曲「スペイン」
 楽しい行進曲
ドビュッシー:交響詩「海」*
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ*
 「ダフニスとクロエ」第2組曲*
ピエール=ミッシェル・ル・コント(指)
パリ・オペラ座O(パリ国立歌歌劇場O)

録音:1965年頃、1964年10月*(全てステレオ)
※音源:米QUARANTE-CINQ 45001、日Concert Hall SMS-2119*
◎収録時間:76:07
“ミュンシュ以上の瑞々したを湛えたル・コントの快演!”
製作メモ
ル・コントも、コンサートホール・レーベルの看板指揮者の一人。ほぼ全ての録音にステレオ・バージョンが存在するはずですが、シューリヒトのような国際的な大物ではないせいか、ドイツやスイスでのステレオ盤は見かけず、フランス盤か日本盤に頼るしかありません。ただ今回のアダンとシャブリエは、音が最も冴えているQUARANTE-CINQの45回転盤を使用(オケ名がパドゥルー管と記載されていますが、ここではコンサートホール盤の記載に従いました)。シャブリエは、仏コンサートホールのフランス管弦楽曲集(SMS-2911)にも収録されていますが、なぜか、シャブリエだけがモノラルという珍現象が起きていました。ドビュッシーとラヴェルは、フランス盤さえ見かけません。ただ、この日本盤は初期のものと異なり、日本コロンビア・プレスのようで、定位が安定しており、演奏の魅力を存分に伝えています。

★ピエール=ミッシェル・ル・コント(1921-2000)は、フランスのルーアン出身。パリ音楽院で学び、指揮はルイ・フレスティエに師事。コンサート・ホールには、「カルメン」「ホフマン物語」などのオペラを含むフランス音楽を中心に多くの録音を遺しました。ル・コントの最大の魅力は、何といってもダイナミックな音楽作り。30歳年長のミュンシュをもっと清々しくした感じとでも言いましょうか。
「気まぐれなブーレ」では、勢いのある音運びに加え、フレーズを自在に伸縮センスが遺憾なく発揮され、狂詩曲「スペイン」は、わずかなリズムの跳ね上げにも華やいだ色彩が満ち、スペインを飛び越えてパリの賑わいを連想させます。「楽しい行進曲」は、フランス風色彩の玉手箱!デルヴォー盤(TRE-047)と双璧名演で、これほど全身で愉しさを満喫した演奏を他に知りません。
更にル・コントの実力を思い知るのがドビュッシーとラヴェル。これがメジャーレーベルへの録音だったら、ミュンシュ以上に評価されたに違いありません。とにかく、人間的な息遣いを揺るぎない造形力で統合する能力が尋常ではありません。「海」の第1曲3:05からの神秘に満ちた音の浸透力だけでも只ならぬセンスを感じますが、その後も、ドビュッシーが選択した和声の意味、楽器の意味がビリビリ伝わるような確信的な音作りに驚くばかりです。第1曲最後の“真昼の光の輝き”(7:50〜)は、何度聴いいても鳥肌モノ!第2曲は、楽想の切り返しがあまりにも俊敏にして的確。まさに波の戯れに引きずり込まれます。「亡き王女〜」は、この曲が葬送音楽ではないこと再認識。ホルン・ソロはもちろんヴィブラートたっぷりですが、少しも違和感じ感じさせず、微かな明るさを宿した曲想に独特のエレガンスを与えています。【湧々堂】

GADINET
G-25NAF(1CD)
オルケスタ・デ・プルソ・イ・プア・ヌエストラ・セニョラ・デ・テヘダ20周年記念
ルイス・デ・ミラン(1500頃-1560頃):パヴァーヌ I, II, III, IV, V, VI
グラナドス:スペイン舞曲集 Op.37 より
 ビリャネスカ(No.4)/ロンデリャ・アラゴネサ(No.6)
アルベニス:セビリャ
ラミレス(1921-2010):アルフォンシナと海
カンディド(1932-):山の中の協奏曲*/メロディとコントラスト*
フアン・モンテシノス:地中海のリュート*
クラウディオ・マンドニコ(1957-):ミュージック・フォー・プレイ*
クリストバル・オウドリッド(1825-1877):サラゴサのその場所
ヘロニモ・ヒメネス(1854-1923):サルスエラ「ルイス・アロンソの婚礼」序曲
ルロイ・アンダーソン:シンコペーテッド・クロック
オルケスタ・デ・プルソ・イ・プア・ヌエストラ・セニョラ・デ・テヘダ
ホセ・ラモン・ペイナド・モンテロ(指)

録音:データ記載なし 発売:2005年
バンドゥリア、ギター等の撥弦楽器の合奏。*はこの編成のために書かれたオリジナル作品で、他は編曲もの。ジャケットは二つ折りの紙一枚でスペイン語の簡易な解説が記載されているのみです。

HATART
HATART-185(1CD)
リザ・リン(b.1966):オーケストラ作品集

(1)コンパス(2006)

(2)パール、オークル、ヘア・ストリング(2009-10)

(3)ゲスト(2010)
(1)クリストフ・ポッペン(指)バイエルンRSO
 カリン・レヴァイン(Fl)、ウィリアム・バートン(didgeridoo)
 録音:2007年1月12日ヘルクレスザール(ミュンヘン)、ライヴ
(2)ローター・ツァグロセク(指)バイエルンRSO
 録音:2010年7月ヘルクレスザール(ミュンヘン)、ライヴ
(3)ルパート・フーバー(指)バーデン=バーデン&フライブルクSWR響
 イェレミアス・シュヴァルツァー(リコーダー)
 録音:2010年10月15日ドナウエッシンゲン音楽祭、ライヴ
野性的ともいえるエネルギー、鮮やかな色彩、そしてアジアの儀式の形式や美学、およびオーストラリア・アボリジニーの文化に影響を受けた作風のリザ・ リン。ここでも、ジャングルを思わせる「コンパス」、そしてペルシアのスーフィーを思い起こさせる「パール、オークル、ヘア・ストリング」といった彼女 らしい作品が並びます。豪華演奏陣にも注目です。

MPMP
MPMPCD-0027(1CD)
セルジオ・アゼヴェード(1968-):弦楽合奏作品集
ギターと小オーケストラの為の小協奏曲*
弦楽の為のディヴェルティメント
昼間の小セレナード
2つのヴァイオリンの為の協奏曲+
ジュリオ・ゲレイロ(G)*
オット・ペレイラ、ペドロ・メイレレス(Vn)+
カスカイス・エ・オレイラス室内O
ニコライ・ラーロフ(指)
セルジオ・アゼヴェードはポルトガルのコインブラに生まれ、フェルナンド・ロペス=グラサ(1906-1994)他に師事した作曲家。1993年以来2015年現在リスボン高等音楽院教授。カスカイス・エ・オレイラス室内Oはリスボン近郊のカスカイス、オエイラス両市とポルトガル文化省の支援を得て1996年、ブルガリア出身の指揮者ニコライ・ラーロフにより創設されたオーケストラ。


Treasures
TRE-086(1CDR)
《フランツ・アンドレ没後40年記念》
フランツ・アンドレ〜バレエ音楽集
ポンキエッリ:「ラ・ジョコンダ」〜時の踊り
ドリーブ:「シルヴィア」*〜前奏曲&狩りの女神/間奏曲&緩やかなワルツ(第1幕)/ピチカート(第3幕)/バッカスの行列(第3幕)
 「コッペリア」**〜前奏曲&マズルカ/ワルツ(第1幕)/人形のワルツ(第2幕)/チャルダッシュ(第1幕)
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」組曲#
ラヴェル:ボレロ##
フランツ・アンドレ(指)ベルギー国立RSO

録音:1957年4月16日*、1957年4月17日**、1955年10月23日#、1958年4月2-7日##(全てステレオ)
※音源:独TELEFUNKEN ATW-30227、NT-540*,**、NT-200#、SLB-12001##
◎収録時間:75:37
“濃厚な色彩で雰囲気を倍増させた「くるみ割り人形」の素晴らしさ!”
■製作メモ
全てドイツ盤を採用。テレフンケンは、やはり独盤に限ります。最も入手しやすいのは米盤ですが、プレスが荒いだけでなく、明らかに音が軽くなる傾向があるようです。

★かつて、「台詞は歌うように、音楽はしゃべるように…」と言った俳優がいましたが、「時の踊り」前半は、まさにその実例。人間臭い語り口が絶妙で、各フレーズに対して確固たるイメージを持って接しているので漫然と音楽が流れることがなく、また後半では、速いテンポの曲に、痛快さだけでなく独特の熱気も必ず宿らせるアンドレの特質が十分に生かされた名演となっています。
ドリーブも、バレエの情景の忠実な再現よりも、男性的な推進力とダイナミズムで魅了。「シルヴィア」〜“狩りの女神”のティンパニのドスの利いた打ち込み、「コッペリア」〜“マズルカ”や“バッカスの行列”の全身で躍動する迫真のリズムの牽引力にイチコロ。アンドレの音楽作りに、表面的な上品さなど、お呼びではありません!
最大の目玉は、「くるみ割り人形」!表情の隈取が全て克明で、一般的なメルヘンの概念を超えた大パノラマを現出するこの演奏は、少なくとも組曲版では最高峰に位置する名演と確信しています。その魅力の一つが、テンポ設定と音楽の持つニュアンスが完全に一体化している点。“行進曲”は、やや遅めに設定することでリズムの踏み込みが強まり、喋りかけるような表情が濃厚に浮き立ち、続く“金平糖の踊り”は通常よりも速く、可憐なウィットがはっきりと際立ちます。“中国の踊り”に至っては、史上最低速クラスで、いやが上にも非洗練の妙味が強調されます。特筆すべきもう一つの魅力は、独特の色彩センス。“金平糖”でも弱音を基調として囁くような一般的な演奏とは異なる油絵タッチに強者ぶりが発揮されていますが、その色彩力で更にドッキリするのが、“アラビアの踊り”。弱音で「チ.チ.チ.チ.チ」と合いの手を打つ打楽器が、なんと別物に変更!その瞬間、グルジア民謡をベースとしたこの曲のエキゾチシズムが一気に倍増するのです!何の楽器かは、聴いてのお楽しみ!【湧々堂】

nosag records
nosagCD-215(1CD)
ステファン・リンドグレン:管弦楽作品集
ピアノと管弦楽のための協奏曲(2011-12)
ソプラノと管弦楽のための 「ノクターン」(2012)
管弦楽のための 「ポエム」(2007) (全曲世界初録音)
ステファン・リンドグレン(P)、
クリスティン・ホーグナッバ(S)
アンドルー・マンゼ(指)
ヘルシングボリSO

録音:2014年1月14日−16日、ヘルシングボリ・コンサート・ホール
ストックホルムの音楽アカデミーで学び、アメリカの名門ジュリアード音楽院でも優秀な成績を収めたスウェーデンのコンポーザー=ピアニスト、ステファン・リンドグレン。これまでピアノ作品や室内楽作品など、作曲家としての才能を記録したディスクがnosag recordsより発売されてきたが、最新録音は管弦楽のための作品集。
指揮は2006年から2014年までヘルシングボリSOの首席指揮者を務めた、イギリスの名匠アンドルー・マンゼ(現在は名誉指揮者)。「ピアノ協奏曲」では作曲者自身がソリストを務め、スウェーデン系フィンランドのソプラノ、クリスティン・ホーグナッバは、デビュー・レコーディングでもステファン・リンドグレンのピアノと共演しており、相性も抜群。2014年からは、新たにハノーファー北ドイツ放送(NDR)フィルの首席指揮者に就任し、指揮者としての活動にますます注目を浴びるアンドルー・マンゼが描く現代スウェーデンの管弦楽作品。


Treasures
TRE-087(1CDR)
《フランツ・アンドレ没後40年記念》
フランツ・アンドレ〜序曲・間奏曲集

スッペ:「軽騎兵」序曲/「詩人と農夫」序曲
オッフェンバック:「天国と地獄」序曲
フランツ・シュミット:「ノートル・ダム」間奏曲+
トマ:「ミニョン」序曲##
オーベール:「フラ・ディアヴォロ」序曲**
エロール:「ザンパ」序曲*
アダン:「我もし王なりせば」序曲#
オーベール:「ポルティチの唖娘」序曲*
フランツ・アンドレ(指)ベルギー国立RSO

録音:1950年代中期、1955年10月*、1956年7月15日**、1956年7月19日#、1957年4月17日##(全てステレオ)
※音源:独TELEFUNKEN SLE-14211 、ATW-30227+ 、 SLT-43014*,**,#,##
◎収録時間:64:42
“音楽の華を体で知っている、名匠アンドレの棒さばきの妙!”
■製作メモ
アンドレの“名刺”ともいえる楽しい序曲集。全てステレオ録音ですが、「軽騎兵」「詩人と農夫」「天国と地獄」に関しては、1952年の録音(7インチ盤で発売)とする資料があり、もしやこれは試験的なステレオ録音?と思っていたら、後年のステレオ再録音であることが判明。他は、アンドレの唯一の録音。

とにかく理屈抜きの楽しさ!独自の遊び心を押し付けるわけでもなく、品格を維持しようとする邪念もなく、ひたすら音楽の原寸大の魅力をストレートに伝えるのみですが、その一途さこそがかけがえのない魅力。これらの小品をベートーヴェンやワーグナーのように立派に鳴らせば、大方の聴き手を納得させられる反面、純朴さ、愛くるしさから遠ざかってしまうことを肌で知っている巨匠だけがなし得る、確信に満ちた快演です。「軽騎兵」コーダ直前のファンファーレは、イン・テンポで突っ走ることもあれば、ややテンポを落とすこともありま、どちらも中途半端な印象を拭えませんが、アンドレは決然とテンポを落として回想シーンのように再現。「天国と地獄」最後の“カンカン”は、まさにパリの熱狂!カラヤン&フィルハーモニア管の魅力も捨てがたいですが、やはり知性や体裁が邪魔しない勢いとカラフルさには敵いません。機知に富んだトマの「ミニョン」も、アンドレたためにあるような作品に思えてきます。有名なホルンのソロはあまりにメロディーが美しいので、どんな演奏でもノスタルジーを感じさせますが、この演奏ほど身を焦がすようなニュアンスを感じたことがありません。「我もし王なりせば」は、各シーンの描き分けが実に鮮やか!これ以上何を望めましょう。まさに決定盤です!【湧々堂】


Treasures
TRE-074(1CDR)
カール・ベーム〜2人のシュトラウス
R・シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」*
 交響詩「ドン・ファン」*
J・シュトラウス:皇帝円舞曲
 ペルシャ行進曲
 ピチカート・ポルカ(ヨーゼフとの合作)
 常動曲/トリッチ・トラッチ・ポルカ
 ワルツ「美しく青きドナウ」
 「こうもり」序曲
J・シュトラウスT:ラデツキー行進曲
カール・ベーム(指)
ベルリンRSO*、BPO

録音:1950年3月25日ベルリン*、1954年2月11日ウィーン(全てモノラル・ライヴ)
※音源:RVC RCL-3316*、RCL-3314
◎収録時間:72:34
“ベームの本性を出しきったJ・シュトラウスの無類の楽しさ!”
■製作メモ
1984年に発売された、日本のRVC盤から復刻。「皇帝円舞曲」の冒頭は、微妙に音が欠落していますが、マスターの起因するものと思われます。

★ベームは「ライヴで燃える」とよく言われます。他にもライヴで燃える指揮者はたくさんいる中で、ベームの燃え方に独特な点があるとすれば、厳格な音楽作りを目指そうとする意地が露骨な感情となって発散される点ではないでしょうか。
R・シュトラウスでは、その意地が一切の遊びを寄せ付けず、内的な凝縮力として作用。当然ながら味わいは相当辛口ですが、その説得力は絶大です。
一方、ベルリン・フィルとのJ・シュトラウスでは、その意地が外に向かって放射されますが、見逃せないのは、演奏会場がウィーンだということ。ウィンナ・ワルツの本場で、堂々とベルリン・スタイルを押し通しているのです。「これが俺達のスタイル!」という意地の丸出しぶりに、ウィーンの聴衆は反感を示すどころか大喜び!その雰囲気に後押しされ、一層スリリングな楽しさが膨らむのです。しかも、ベームはウィーン出身にもかかわらず、ウィーン・フィルとのセッション録音もライヴ録音もよそ行き感が否めなかったのに対し、このベルリン・スタイルのハマリ方はどうでしょう!ベームが遺したJ・シュトラウス録音の最高傑作です。中でも強調したいのは、ベーム唯一の「ペルシャ行進曲」!前のめりなほどの推進力に鳥肌必至!「ピチカート・ポルカ」は、鋼のような強靭さを基調としながら、細部のニュアンスは恐ろしく緻密。「トリッチ・トラッチ・ポルカ」は、AからBへの移行で打楽器が入る大迫力。リズムの停滞などあり得ず、50年代のベームは本当に凄かったと痛感するばかりです。最後の「ラデツキー行進曲」も、もちろん序奏後に大太鼓の一撃あり。この演奏を聴いても心躍らない人は、音楽にいったい何を求めるのでしょうか?【湧々堂】

CONTINUO Classics
CC77-7713(1CD)
ミシェル・メルレ:ピアノ協奏曲
ディヴェルティメント・ダ・カメラ
交響詩「波紋」Op.25*
6つの交響的練習曲#
ジャン=クロード・ペヌティエ(P)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)オーヴェルニュO
ジャン・フルネ(指)ヒルフェルスム放送PO*
クロード・ケメッケル(指)ミュジク・ド・レールO#

録音:1989年2月、1977年3月*、2008年5月#
ミシェル・メルレ(1939-)はメシアン門下のフランスの作曲家。1978年からパリ音楽院、1988年からはエコール・ノルマルで作曲を教え、浦壁信二 さんをはじめとする日本人の弟子も数多くいます。彼の音楽はフランス六人組の流れをくむ色彩的でわかりやすい作風により、ハイドシェックもピアノ曲を レパートリーとしています。このアルバムも、まず演奏陣の豪華さに驚き。ピアノはペヌティエ、指揮はカントロフにフルネという凄さ。フルネ・ファン必 聴です。 (Ki)

MARCO POLO
MAR-8.225365(1CD)
シュトラウス一族の同時代の作曲家たち第1集
1.ヨハン・シュランメル:行進曲「Dornbacher Hetz」
2.イヴァノヴィチ(1845-1902):ワルツ「Visuri de Aur Waltz」
3.ヨーゼフ・ランナー:トゥールビヨン・ギャロップ Op.142a
4.フィリップ・ファールバッハJr.(1843-1894):行進曲「フランツ・フェルディナンド」Op.333
5.オスカー・フェトラス(1854-1931):ワルツ「ウーレンホルストの子ども」Op.40
6.ヨーゼフ・ヘルメスベルガーJr.(1855-1907):子どものガヴォット
7.カール・ミレッカー(1842-1899):喜歌劇「従軍牧師」‐令状行進曲‐ポルカ
8.アルフォンス・ツィブルカ(1842-1894):In der Sennbutt'n‐牧歌
9.フィリップ・ファールバッハJr.(1843-1894):ポルカ・シュネル「日曜日の騎手」Op.339
10.ランナー:ボレロ Op.209
11.クルト・シュミット(1942-):アニヴァーサリー行進曲 Op.527
12.ファールバッハJr.:ポルカ・マズルカ「電話」Op.128
13.ヨーゼフ・グングル(1809-1889):カジノ・ダンス Op.237
14.カール・ミヒャエル・ツィーラー(1843-1922):ジョン・マーチ Op.285
15.ヘルメスベルガーJr.:バレ音楽「イベリアの真珠」-ポルカ「女学生」
16.パウル・リンケ(1866-1946):喜歌劇「地上のヴィーナス」-序曲
パルドゥビツェ・チェコ室内PO
ジョン・ジョージアディス(指)

録音:2014年2月8-13日チェコ共和国パルドゥビツェ,音楽の家
※世界初録音
※2.3.6.8.10.13.14…J.ジョージアディスによるオーケストラ編曲
その優雅さと軽やかさ、そして耳あたりのよさのおかげで、19世紀から20世紀初頭にかけて、シュトラウス・ファミリーの音楽がヨーロッパ中を席巻していたことは良く知られていますが、同時に、多くの作曲家たちが、この分野…ワルツ、ポルカ、行進曲など…を手がけ、たくさんの知られざる名作を書いていたのでした。当時、どれほどこれらの「軽音楽」がもてはやされたのかは想像する他ありませんが、英国のヨハン・シュトラウス協会が所有する数多くのアーカイブから復元されたこれらの有名、無名の作品は、夢のようなその時代を思い起こすために一役買うことでしょう。シュランメルやイヴァノヴィチなどの比較的知られた作曲家から、一部の曲だけが知られるリンケや、音楽隊の隊長として活躍したグングルなど、名前を見ているだけでも楽しいものです。もちろん音楽も素晴らしいものばかりです。
MARCO POLO
MAR-8.225366(1CD)
シュトラウス一族の同時代の作曲家たち第2集
1.イヴァノヴィチ(1845-1902):行進曲「カール・ルートヴィヒ大公」Op.129
2.リンケ(1866-1946):ワルツ「IIm Walzerrausch」
3.カール・ツェラー(1842-1898):喜歌劇「坑夫長」-ポルカ・マズルカ「美しい人」
4.フチーク(1872-1916):行進曲「連隊の子どもたち」Op.169
5.イヴァノヴィチ:ギャロップ「風のように敏捷に」
6.カール・コムツァーク2世(1850-1905):ポルカ・ファンタジー「ブロンド」Op.284
7.スッペ:喜歌劇「モデル」-ニコロ行進曲
8.フベンティーノ・ローサス(1868-1894):ワルツ「愛の夢」
9.コムツァーク2世:ガヴォット「リュートを弾く女」Op.119
10.ヘルメスベルガーJr.(1855-1907):愉快な兄弟の行進曲
11.イヴァノヴィチ:ポルカ・マズルカ「ロダリスク」
12.ヨーゼフ・ラビツキー(1802-1881):ギャロップ「ツルニチソウ」Op.65
13.フチーク:行進曲「真夜中に」Op.93
14.オスカー・フェトラス(1854-1931):ワルツ「青い瞳、青い空」Op.75
15.ヨハン・シュランメル(1850-1893):行進曲「ウィーンはひとつ」Op.70
16.リンケ:喜歌劇「ベルリンの風」-序曲
パルドゥビツェ・チェコ室内PO
ジョン・ジョージアディス(指)

録音:2014年2月8-13日チェコ共和国パルドゥビツェ,音楽の家
※世界初録音
※1.4.8.11.12.13…J.ジョージアディスによるオーケストラ編曲
英国のヨハン・シュトラウス協会はシュトラウス・ファミリーの音楽だけでなく、その周辺に存在した「シュトラウスにまつわる」作曲家たちの作品を研究しています。ここでは、貴重なアーカイブを数多く所有しており、これらのいくつかを、今回の録音のために、指揮者ジョージアディスがオーケストラ用に編曲したのです。多くの人にとって、ほとんどの作曲家の名前は初耳かもしれません。しかし「波涛を越えて」のローサスや「剣士の入場」のフチークなどの、知られざる作品を聴けることは、なんという歓びでしょうか。とりわけ面白いのが、トロンボーンによる猫の鳴き声が模倣されていたりするトラック13、フチークの「真夜中に」でしょう。他には、比較的良く知られているリンケの「ベルリンの風」(ベルリンのニューイヤー・コンサートで演奏される)も聴きものです。


Treasures
TRE-071(1CDR)
ボールト/チャイコフスキー&プロコフィエフ
チャイコフスキー:イタリア奇想曲*
プロコフィエフ:組曲「キージェ中尉」**
チャイコフスキー:組曲第3番#
エイドリアン・ボールト(指)
LPO*、パリ音楽院O**,#

録音:1959年2月*、1955年6月**,#(全てステレオ)
※音源:米PERFECT PS-15001*、DECCA SPA-229**、LONDON CS-6140#
◎収録時間:71:26
“ボールトの虚飾なきアプローチとフランス流儀の麗しい化学反応!”
■製作メモ
ボールトは「イタリア奇想曲」を4回セッション録音しており、これは2回目のConcert Hallへの録音。ステレオ・バージョンは本家のC.H.S英国盤などで入手可能ですが、ここでは音のバランスが良い米PERFECT盤(コンサートホール録音のいつくかをライセンス発売していた)を使用。「キージェ中尉」は、ボールト唯一の録音。「組曲第3番」は、2種の録音のうちの最初の録音。米ステレオ初出盤を採用。

★ボールトは、多くのロシア音楽を録音していますが、「忘れられた名演」の代表格が、このステレオ最初期のチャイコフスキー「組曲第3番」。1974年の再録音盤の壮大な演奏も素晴らしいのですが、このパリ音楽院管という名器の魅力を最大に活用した55年盤の魅力は決して無視できません。この録音時、ボールトは既に60代半ばの円熟期に入っていましたが、リズムは冴え、進行にも淀みがなく、気力十分。その意気込みとパリ音楽院の持つ色彩力で、ステレオ最初期録音のハンデを超えて、最後まで一気に聴かせます。
「主題」の第2主題に込められた慈愛のなんという純粋さ!オケの甘美な響きがそれに輪をかけ可憐な表情を湛えます。第4変奏でヴァイオリンが主旋律を引き始める際の優しい擦り寄り方、第8変奏のフリギア旋法の鄙びた抒情、第19-20変奏のヴァイオリン・ソロ(ピエール・ネリーニ?)のとろけるような囁き!そして終曲の畳み掛けるような迫力と色彩放射の威力!
「イタリア奇想曲」も後年のよく練られた表現とは一味違い、どこか古風で端正な音楽作り。「キージェ中尉」は一見ぶっきらぼうなアプローチに見えて、そこから独特のユーモアが滲みます。特に第4曲「トロイカ」!テナーサックスの軽妙さに是非ご注目を!【湧々堂】

GRONG
GMP-1222(1CD)
プロコフィエフ:ピーターと狼
ジョージ・クラインシンガー(1914-1982):テューバのタビー
ホーコン・ヴェストリ(朗読)
オイヴィン・グロング(テューバ)
スタヴァンゲルSO

ナレーションはスウェーデン語。
GRONG
GMP-13016(1CD)
金管アンサンブルの為の音楽
デリク・ブルジョワ(1941-):10の金管楽器の為の合奏協奏曲 Op.61
マーク=アンソニー・ターネッジ(1960-):セット・トゥ(金管十重奏の為の;1992-1993)
ラウタヴァーラ(1928-):天使の遊び場(1981)
ヨン・オイヴィン・ネス(1968-):まずいはらわたの猟獣、酸っぱいミツバチの巣(金管十重奏と打楽器の為の)
ノルウェー・ブラス・エクスポ
モッテン・シェルレルプ・ヴェンスベルグ(指)

録音:2013年2月25-28日、ホルメン教会、アスケル、ノルウェー

SWEDISH SOCIETY
SCD-1160(1CD)
スウェーデンのシンフォニック・ダンス
ハルガから聞こえる悪魔の呼び声/悪魔の踊り/ベッドで行進/ポルカ
浮かれ騒ぎ(ワルツ)/ショッティーシュ/イェルケル(スレングポルスカ)
さざなみ/パンのマーチ/ベッティルとエイヴォル/クヌッス=ウッレの生きのいい小品
わが人生の夕べ/涙/ポントゥス/七月の真ん中で/ブレンヴィーンのポルスカ
エピローグ
ヨリエン・アントンソン(フィドル)
イェヴレSO
カール=ユーハン・アンカルブルム(指)


Treasures
TRE-070(1CDR)
ボールト/ヴォーン・ウィリアムズ:管弦楽曲集
バレエ音楽「老いたコール王」*
劇音楽「すずめばち」アリストファネス組曲*
グリーンスリーヴス幻想曲
タリスの主題による幻想曲
イギリス民謡組曲(ジェイコブ編)
エイドリアン・ボールト(指)LPO

録音:1953年9月
※音源:Westminster WL-5228*、WL-5270
(DEEP GROOVE RED LABEL RIAA high fidelity mono pressing)
◎収録時間:74:48
“ボールトのヴォーン・ウィリアムズ演奏の真髄!”
■製作メモ
いろいろ聴き比べましたが、結局このWL品番以上に腹に響く音が出る盤には出会えませんでした。日本のテイチクからもLPが出ていましたが、抜け殻のような音で論外。ただ、初期のウェストミンスター盤はプレスミスや、目視で確認できない傷が多く、結局それぞれ3枚購入する羽目に陥りましたが、その甲斐あってようやく納得行く復刻が出来ました。「タリスの主題による幻想曲」以外は、全てボールトの第1回録音。

★五音音階の風合いをふんだんに湛え、日本人の感性にピタリとはまる作品を集めました。ボールトは全ての曲を複数回録音していますが、ダントツで素晴らしいのがこの1953年盤。音の重量感、リズムの生命感、テンポのフィット感など、これ以上のものは考えられず、マンネリに陥らずにやる気をみなぎらせた演奏は、いつ聴いても新鮮な感動をもたらします。
中でも「イギリス民謡組曲」は、この後のウィーン国立歌劇場Oとのステレオ録音もウィーン情緒との相乗効果が絶妙な味を醸して見落とせませんが、最後のEMI録音は、終曲の最後のテンポ加速がどう考えても奇異。結局、全面的に英国的風格を湛えた本寸法の演奏はこの53年盤とういうことになります。「タリスの主題の幻想曲」は、セッション録音だけでも5種類も遺していますが、これは2度目の録音。弦のはち切れんばかりのハリツヤ、深々とした情感の広がりが心を揺さぶり続けます。
「老いたコール王」は、イギリスのおとぎ話に基づくバレエ曲。3人のヴァイオリン弾きのコンクールの様子を描いており、民謡“Dives and lazarus”などを散りばめた親しみやすい佳作。
モノラルながら音質も極めて鮮明。たとえヴォーン・ウィリアムズの音楽を聴いたことがない方でも、その魅力の虜になること間違いなしと確信します!【湧々堂】

Treasures
TRE-064(1CDR)
ワルター・ゲール/「展覧会の絵」他
ベートーヴェン:「エグモント」序曲*
メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」**
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」#
ワルター・ゲール(指)
LSO*、オランダPO

録音:1950年代中期〜後期(全てステレオ)
※音源:日Concert Hall SM-6111*、米URANIA USD-1032**、豪Concert Hall SMS-138A(10インチ)#
◎収録時間:77:59
“ワルター・ゲールの超入手困難ステレオ盤!”
■製作メモ
何かと謎の多いコンサート・ホールの録音の中でも、ゲールのこの3曲は特に収集に苦戦しました。1950年代末くらいからの録音は 日本を含む欧米各国でステレオ・バージョンが発売されましたが、それ以前の録音のステレオ・バージョン(単売)は、ごく一部の国でしか発売されなかったようです。「エグモント」は日本とアメリカ、「展覧会の絵」はアメリカ、オーストラリア盤でしかステレオ・バージョンは確認できません。メンデルスゾーンに至っては、本家コンサート・ホール・レーベルで見かけるのはモノラル盤ばかりで、ステレオ盤は、このレーベルの音源の一部をライセンス販売していた米URANIA盤以外に発見できませんでした。これらのステレオ盤はどれも入手困難で、復刻するに相応しい良好盤となると、もうこれ以上のものに出会える機会はないと思います。なお、「展覧会の絵」冒頭約30秒はモノラルに聞こえますが、米ReDiscoveryから出ていた復刻盤でも同様でしたので、ステレオ・マスター自体に起因する現象と思われます。

★ワルター・ゲール(1903−1960)によるこの3曲のアプローチには、あの「チャイ5」(TRT-002)のような大胆不敵な解釈は見られず、どれも正攻法。「スコットランド」は、第1楽章の序奏部から肩の力が抜けきった雰囲気の中から仄かな悲哀が滲み、主部以降も力みは一切なし。これみよがしに郷愁を煽るような素振りを見せず、作品の身の丈にあった情感が無理なく引出されています。自然体に徹した手作りの味わいは、第3楽章で最も大きく開花。あらゆる表情を総動員したカラヤン盤とは好対照です。第2主題が盛り上がった直後、3:12からの弦が慈愛を維持して奏で尽くされているなど、ほんの些細なことですが、そういう思わず零れ出るニュアンスこそ心からの共感の表れではないでしょうか。
「展覧会の絵」に関しては、ゲール自身による編曲版も存在しますが、これは通常のラヴェル編曲。ここでも小細工を排した実直さが際立ち、トスカニーニ以上にイン・テンポでサクサク進行する部分も少なくありません。にも関わらず、“古城”におけるエキゾチックな空気感や、“ビドロ”の鉛色の色彩感は十分に引出されています。最後の“キエフの大門”ではさすがに大きなアゴーギクを見せますが、取ってつけたような大見得は切らず、ストレートなダイナミズムがかえって痛快です。
ハンス・スワロフスキーなどと同様に、ワルター・ゲールも条件の整ったメジャー・レーベルの録音が皆無に近いので、なかなかその芸術性の本質が見えにくいですが、この3曲に見るアプローチが少しはヒントになるかもしれません。 【湧々堂】

DOMINO RECORDS
MINUET-428407(1CD)
ガーシュウィン:ラプソディー・イン・ブルー(グローフェによるオーケストレーション版)
パリのアメリカ人
バーンスタイン:映画「ウェスト・サイド・ストーリー」〜シンフォニック・ダンス*
映画「波止場」より交響組曲*
レナード・バーンスタイン(指&P)
コロンビアSO、NYO*

録音:1959年、1958年、1961年3月6日、1960年
原盤:Columbia MS6091、Columbia MS6251*
バーンスタインを象徴するような存在の名盤、ガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーが新マスタリングで登場。この演奏でバーンスタインは指揮 とピアノの両方を担当しており、まさに彼の天才ぶりが炸裂しています。「パリのアメリカ人」も、つきさすようなリズム感覚など、バーンスタインの意のま まの演奏となっています。後半に収録されている自作自演録音は、ジョン・マックルーアがプロデュースしたものです。いずれもオリジナルLPからのデジ タル・トランスファーです。「偉大なことを成し遂げるには、2つのことが必要だ。ひとつは計画、そしてもう一つは充分には時間がないということだ。」(バー ンスタインの言葉) (Ki)


Treasures
TRE-061(1CDR)
ホルライザー/ワーグナー&バルトーク
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
 「ローエングリン」第1幕前奏曲/第3幕前奏曲/婚礼の合唱*
 「トリスタンとイゾルデ」前奏曲
バルトーク:管弦楽のための協奏曲*
ハインリヒ・ホルライザー(指)
バンベルクSO&Cho*

録音:1959年10月、1959年5月21-23日*(全てステレオ)
※音源:米VOX STPL-511.550、独MARCATO STPL-73483*
◎収録時間:72:10
“「オケコン」の野趣あふれる魅力を再認識させる希少な名演!”
■製作メモ
バルトークもVOX原盤ですが、米盤はどうも音がざらつき気味。英盤はそれよりは良好でしたが、音の粗さが気になりました。結局、最も納得の行くのは、このドイツでのステレオ初出盤でした。

★ホルライザー(1913-2006)は、ミュンヘン出身の典型的な劇場叩き上げ指揮者ながら、レパートリーは広く、日本の読響を指揮する際の演目も、スタッフが冗談半分で提案した「ウェリントンの勝利」をあっさり承諾したとか。少しも権威ぶらない大らかな人柄が、そのまま音楽性にも反映し、作品の自然な息吹きを確実に伝えてくれた指揮者でした。
まずは、バルトークの素晴らしさ!ホルライザーの共感溢れる指揮で聴くと、よく知られる「オケコン」の名演は、オケの機能性のデモンストレーションのような演奏が多いいように思えてなりません。このホルライザー盤に備わっている要素を他の名盤でも見出だせるかというと、なかなか思い当たらないのです。
その解釈は、どこまでも自然体。外面的な効果も狙わず、丁寧にスコアのニュアンスを抽出しているに過ぎませんが、どこかローカルな色合いを持つオケの特性と相俟って、素朴なリズムの躍動と歌が、心を捉えて離しません。第1楽章導入部から、エキゾチックというより懐かしさが一杯。木綿の風合いと手作りの温もりは、なかなか他では得難い魅力。第2楽章は、そんな特徴が最大に生きた愛くるしい語り口で魅了します。中間部での深いノスタルジーもお聴き逃しなく。そして、オケの機能性が大発揮される終楽章においても、派手に立ち回るのではない熟成型の音楽作り。指揮にもオケにも、「アンサンブルの正確さを表面化させない巧さ」があり、そのセンスこそが、単に田舎臭いだけではない、心に訴える野趣を育んでいるのです。
ワーグナーも、大伽藍のような壮麗さとは無縁。「マイスタジーンガー」の速いテンポによる草書風の筆致など、一見そっけなく聞こえますが、まさに職人の勘で、全ての声部が緊密に連動させ、最後には見事な高揚を遂げます。「ローエングリン」第1幕前奏曲、「トリスタン」では、表面的な美しさを超えた魂の昇華が涙を誘います。【湧々堂】


Treasures
TRE-062(1CDR)
L.ルートヴィヒ〜ウェーバー&R・シュトラウス
ウェーバー:序曲集
 「オイリアンテ」序曲
 「ペーター・シュモルとその隣人たち」序曲
 「プレチオーザ」序曲
 「アブ・ハッサン」序曲
 祝典序曲「歓呼」
R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」*
レオポルド・ルートヴィヒ(指)
ウィーンSO、LSO*
ヒュー・マグワイア(Vnソロ)*

録音:1950年代後半、1959年*(全てステレオ)
※音源:OPERA ST-1917、EVEREST SDBR-3038*
◎収録時間:79:56
“作品の過剰分析を避け、持ち味抽出を再優先したルートヴィヒの至芸!”
■製作メモ
2枚のLPの全てをギリギリ1枚に収録できました。ルートヴィヒの録音にはウィーンのオケを振ったものが意外と少ないので、その点でもこのウェーバーは貴重ですが、とにかくステレオ・バージョンのレコードは、極めて入手困難。これ以上の良質盤には今後出会えないでしょう。エヴェレストへの録音も、マーラーは比較的入手し易いですが、R・シュトラウスの良質盤となると意外と見当たりません。かつてCD化されましたが、すっかりマイルドな音に変貌していました。

ウェーバーは、「魔弾の射手」「オベロン」といった有名曲を含んでいないのが、まずミソ。これを聴くと、J・シュトラウスもスッペもワーグナーも、昨今ではほとんどの指揮者のアプローチが、ベートーヴェンの序曲とほとんど変わらない画一的なものであることを痛感します。ルートヴィヒの指揮ではっきり浮き上がるのは、ウェーバーの音楽特有の屈託の無さ。ウィーンのオケの佇まいも加味され、決して作り込み過ぎない手作りの風合いが、新鮮な味わいを醸し出します。特に、最後に英国国歌が斉奏される「歓呼」では、そのクライマックスでも全く気負わず、弦を主体としたバランスを保持しているところに、職人ルートヴィヒのこだわりが感じられます。
「英雄の生涯」も、カラヤンの出現あたりから壮麗な演奏が主流となり、各場面の描き方もいっそう精妙化の一途を辿っていますが、もちろんルートヴィヒの指揮は、そんなトレンドとは無関係。スコアをほじくり返すのではなく、人間臭い愛情を素直に注入しているので、音楽全体が「塊」としてダイレクトに伝わってくるのです。“英雄の業績”以降の、単なる分析とは異なる心からの語り掛けの素晴らしさ!“隠遁と完成”のヴァイオリン・ソロからの鎮静で、これほど涙を誘う演奏にも出会ったことがありません。マグワイアのソロも、琴線に触れることこの上なし!
この大曲に「感覚的な聴き映え」以上のものを求める方には、是非ともお聴きいただきたい逸品です。【湧々堂】


Treasures
TRE-060(1CDR)
デゾルミエール&チェコ・フィル名演集
ビゼー:「カルメン」第1組曲〜前奏曲/アルカラの竜騎兵/間奏曲/アラゴネーズ
 「アルルの女」第1組曲&第2組曲*
ドビュッシー:夜想曲(「雲」「祭り」)**
ラヴェル:ボレロ#
ロジェ・デゾルミエール(指)チェコPO

録音:1950年11月15日、1950年5月25-26日*、1950年11月9日**、1950年10月30日# (全てモノラル)
※音源:SUPRAPHON - EURODISC 913-296
◎※収録時間:76:22
“楷書風の筆致から湧き上がる甘美な色彩と香気!”
■製作メモ
デゾルミエール(1898-1963)がチェコ・フィルと録音した2枚分のLPから、ドビュッシーの「海」以外の全てを収録。チェコ・フィルによるフランス音楽は聴き逃せないものばかりですが、中でもデゾルミエールの録音は、傑出した魅力を誇ります。70年代末の良好なドイツ・プレス盤を使用。

★デゾルミエール(1898-1963)は、ディアギレフのロシアバレエ団やオペラ・コミック座などの指揮者を歴任しただけに、劇場的な雰囲気を醸し出すセンスが抜群ですが、その雰囲気作りに少しも押し付けがましさがなく、自然に色香が漂うのが最大の魅力ではないでしょうか。
まず、「カルメン」前奏曲から湧き上がる風情にイチコロ!カッコよく飛ばすのでもなく重厚に作り込むのでもない絶妙なテンポ感は、まさに体から自然に滲み出た技!このあまりにも有名な曲で、一音も漏らさずそのニュアンスに浸りたいと思わせる演奏など、そうは存在しません。「間奏曲」のパステル調の色彩は、チェコ・フィルのテイストと完全にマッチ。「アラゴネーズ」は終始イン・テンポの楷書風の進行にもかかららず、聴き手に厳格な統制力を意識させず、曲の持ち味だけが自然に浮上するのです。その魅力は他の曲でも同じで、「アルルの女」の「カリヨン」は遅めのテンポを取りながら、少しもリズムが重くならず、聴き手に視覚的な想像力を喚起するのに十分な余韻を常に携えながら、音楽が淀みなく流れます。「ファランドール」最後の畳み掛けでは、ほとんどの指揮者による加速の安易さを思い知ります。
「夜想曲」の「雲」は、脂肪分の少ないチェコ・フィルのサウンドが最大限に生き、和声の透明感が恍惚美を表出。特に4:32からの艶やかで甘美な色気は、比類なし!
「ボレロ」もパワー炸裂型の演奏とは一味異なり、大輪の花がゆっくりと開花するような空間的な広がりを感じさせます。
デゾルミエールの芸の奥深さを知るのに欠かせない録音ばかり。音質も非常に良好です。 【湧々堂】

Cantloupe
CA-21105(1CD)
マイケル・ゴードン:ダイストピア
ベートーヴェン:交響曲第7番の再構築*
デヴィッド・ロバートソン(指)ロサンジェルス・フィルハーモニック
ジョナサン・ノット(指)バンベルクSO*

録音:2008年1月12日ロサンジェルスディズニー・ホール(カットなしヴァージョン,世界初録音)
2006年9月30日ボンベートーヴェン音楽祭ライブ収録(カットなしヴァージョン,世界初録音)*
現代のユニークな作曲家、マイケル・ゴードン(1956-)の2曲の大規模なオーケストラ作品です。ロサンジェルス・フィルハーモニックの委嘱作である「ダイストピア」は“調和と不調和の間の灰色の領域を探索する”がテーマの熱狂的で混沌とした音楽。この都市の未来を音で描くというスゴイ(騒々しい)作品です。「ベートーヴェン:交響曲第7番の再構築」は、常にベートーヴェンからインスピレーションを得るというゴードンが、9曲ある交響曲の中でも最も暴力的なリズムを持つ「第7番」を再構築したもの。いつまで経っても始まらない第1楽章(らしきもの)が始まると、この現実世界がどんどん奇妙な音に侵食されていきます。確かにベートーヴェンの残滓はあるのですが…。初演時、聴衆は呆れかえったという問題作です。

AUDIOVISUALS DE SARRIA
SARRIA-5.2126(1CD)
世界に向けたサルダーナ
アルベルト・ギヌバルト(1962-):セイレーン(2008)
サルバド・ブルトンス(1959-):世界の仲間(2008)
ビセンス・ボウ(1885-1962)/マルク・ティモン(1980-)編曲:愛しのジローナ(1921)
フランセスク・カス(1965-):約束の夜明け(2006)
ジュゼプ・セラ(1874-1939)/カルラス・コイ(1952-)編曲:アンポルダの若い女(1902)
ジャウマ・クリスタウ(1940-):パルミラへ(1981)
リカルド・ビラデザウ(1918-2005)/ジュゼプ・カス編曲:愛の巣(1985)
コンラド・サロ(1906-1981)/エステバ・パレ(1950-)編曲:聖マルティリアの祭(1976)
ジュゼプ・ビセンス(1870-1956)/マルク・ティモン編曲:幸せな祭(1926)
パウ・カザルス(1876-1973)/フランセスク・カス編曲:カニグーの聖マルタン祭(1943)
ナルシス・ラガラス(1937-)/ジャウマ・クリスタウ編曲:…そしてジョルディとマリアは(2007)
ジュゼプ・カス(1941-):古い橋のたもとで(2006)
マヌエル・サデラ(1908-2000)/カルラス・コイ編曲:けしの花(1985)
エンリクムレラ(1865-1942)/エステバ・パレ編曲:聖なる茨(1907)
コブラ&ストリング・シンフォニー・オーケストラ・オブ・カタルーニャ
フランセスク・カス、カルラス、コイ(指)

録音:2008年7月、アウディトリ、ジローナ、カタルーニャ州、スペイン
カタルーニャの民族的吹奏楽コブラと弦楽から成るコブラ&ストリング・シンフォニー・オーケストラ・オブ・カタルーニャ。2008年、カタルーニャ州のジローナに創設されました。
AUDIOVISUALS DE SARRIA
SARRIA-5.2193(1CD)
忘れじのコンサート
マヌエル・カンプ(1947-)、ジョルディ・バディア編曲:「ノヴァ・カンソ(新しい歌)」へのオマージュ; 愛の言葉/杭/風に
リカルド・ミラリェス(1944-)編曲:われらの国の歌
 盗賊の歌/商人の娘/三つの太鼓
シャビエ・モンサルバジェ(1902-2002)/エステバ・パレ(1950-)編曲:ニューヨークの絵葉書
モンポウ(1893-1987)/フランセスク・カス(1965-)編曲:歌と踊り 第7番
ジャウマ・クリスタウ(1940-)編曲:コスタ・ブラバ百周年
 七月/カフェ・デ・ラ・マリーナのカテリーナ/海の静けさ/私の祖父
カルラス・カザス(1958-):アーキヴォールト*
エンリク・パロマル(1964-):序奏とバイレテ*
ジュアキム・セラ(1907-1957)/ジュゼプ・カス(1941-)編曲:ピュチソリウ
マックス・アヴァール(1924-2006)編曲:カニグー山+
カルラス・コイ(1952-):オルディスの靴職人のバラード
マルク・ティモン(1980-)編曲:カタラン・ロック; アンポルダ/君に夢中/おはよう
バレンティ・ミゼラクス(1943-)編曲:カタルーニャ魂
アマデウ・ビベス(1871-1932)作曲:移民
リュイス・ミレ(1867-1941)作曲:カタルーニャ国旗賛歌
ジョルディ・コディーナ(G)+
コブラ&ストリング・シンフォニー・オーケストラ・オブ・カタルーニャ
フランセスク・カス、カルラス、コイ(指)

録音:2009年9月、アウディトリ、ジローナ、カタルーニャ州、スペイン

*世界初録音。
AUDIOVISUALS DE SARRIA
SARRIA-5.2247(1CD)
心のカタルーニャとともに
アルベルト・ギヌバルト(1962-):海と空の序曲
ジュゼプ・カス(1941-)編曲:ハバネラの時
 かもめ/アナ・マリアの一日/美しいロラ
フランセスク・ブルイ(1934−)編曲:ジャズ・クリスマス
 鳥の歌/羊飼いの少年/神の御母/フム・フム・フム
アルベルト・カルブネイ編曲:モンセラートへのオード
 ヴィルレー/エルス・ディグタリュス/それがムレネタ
アマデウ・ビベス(1871-1932)/リカルド・ミラリェス(1944-)編曲:ラ・バランゲラ
フランセスク・カス(1965-):地中海の香り*
バレンティ・ミゼラクス(1943-):母の両腕*
マルク・ティモン(1980-)編曲:カタルーニャ・シネマ
 「燃えた都市」から ハバネラ/五月の花
 「プラサ・デル・ディアマント」から プラサ・デル・ディアマントの歌
ラファエル・マルティネス・バルス(1887-1946)/ジャウマ・クリスタウ(1940-)編曲:愛と詩の歌
カルラス・コイ(1952-):フルビア川のキリスト
 クンパニア・アレクトリカ・ダルマ(カンパニア・エレクトリカ・ダルマ)/
ジョルディ・モリナ(1962-)編曲:ダルマ組曲
エステバ・パレ(1950-)編曲:オリンピック・バルセロナ
 オリンピック賛歌/フレンズ・フォーエヴァー/バルセロナ
コブラ&ストリング・シンフォニー・オーケストラ・オブ・カタルーニャ
フランセスク・カス、カルラス、コイ(指)

録音:2010年7月、アウディトリ、ジローナ、カタルーニャ州、スペイン
*世界初録音。

b-sharp
BS-0004(1CD)
ピアソラ:ブエノスアイレスの四季*
バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント
 ルーマニア民族舞曲
ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラ
日下紗矢子(コンサートマスター)

録音:2013年9月19日、2014年2月20日* ベルリン・コンツェルトハウス
日本語帯・解説付
2013 年に設立された、ベルリン発信の新しいレーベル、b-sharp。レーベル代表は、トーンマイスターのフィリップ・ネーデル。これまでに、ソニー・ クラシカル、ドイツ・グラモフォン等の有名レーベルで録音を行い、アーノンクール、バレンボイム、バシュメット、マイスキー、アルゲリッチ等のCD を 収録した名サウンド・エンジニアです。現在b-sharpは、伝統あるコンツェルトハウス管弦楽団を母体とする、2009年に設立されたこの若いアンサンブ ルを軸にアルバム制作を行っており、今回のピアソラ&バルトークが3作目となります。ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラの芸術監督は、日下紗矢子(ベルリン・コンツェルトハウス管第1コンサートマスター&読響兼任)。彼女のもと伝統を踏まえつつもフレッシュな新時代のアンサンブルとし てメキメキと成長を遂げています。
バルトークの「弦楽のためのディヴェルティメント」は1939年の夏にわずか2週間で書き上げられた作品。交響的な響きを持ち、3楽章構成となって おり、タイトルとは裏腹に、第2次世界大戦の直前であったためか、戦争の脅威を予感させ、高い技巧が要求される弦楽合奏は極めて厳粛な曲調となっ ています。「ルーマニア民族舞曲」はピアノ版が発表された後、オーケストラ版が作成されています。トランシルヴァニア地方の民謡を元に高揚感に満ちた 作品です。いずれも、ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラは、バルトークの民族的な響きを巧みに表現し、密度の高いアンサンブルを鮮やか に披露しています。 クラシック音楽、アルゼンチンの民族音楽、ジャズを融合した「タンゴ・ヌエボ」を確立したピアソラ。アルゼンチン人の生活模様を描きだした「ブエ ノスアイレスの四季」はピアソラの代表作。様々な編曲版が存在しますが、ここではホセ・ブラガートによるピアノと弦楽オーケストラ版を使用しています。
■日下紗矢子
兵庫県出身。東京芸術大学音楽高等学校、同大学で清水高師氏に師事し、2001年に首席で卒業。米・南メソディスト大学に留学し、エドゥアード・シュミー ダー氏のもとで研鑽を積む。2006年からは文化庁派遣芸術在外研修員としてフライブルク音楽大学に留学。ライナー・クスマウル氏のもとで学ぶ。パガニー ニ国際コンクール第2位、日本音楽コンクール第1位を受賞。シベリウス国際コンクールでは第3位を獲得。2002年のルドルフォ・リピツァー賞コンクー ルでは第1位に輝く。 2008年からベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の第1コンサートマスターとして活躍。2008年度出光音楽賞受賞、2013年から読売日本交響楽団 コンサートマスターも兼任。使用楽器は1822年製ジョヴァンニ・フランチェスコ・プレッセンダ。


Treasures
TRE-054(1CDR)

ティボール・パウル
Tibor Paul
ティボール・パウル〜ハンガリー名曲集
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番*
ブラームス:ハンガリー舞曲集(7曲)#
 第5番(パーロウ編)/第6番(パーロウ編)
 第7番(ハレン編)/第10番/第1番
 第2番(ハレン編)/第3番
バルトーク:2つの映像Op.10
コダーイ:組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
ティボール・パウル(指)
ウィーンSO

録音:1959年11月15-21日*、1959年1月5-8日(*以外) 全てステレオ
※音源:PHILIPS 857-027CY、700-158WGY#、Victor SFON-7521*
◎※収録時間:76:10
“厚塗り厳禁!誰も真似できない庶民的なリズムと歌心!”
■製作メモ
ハンガリーの指揮者、ティボール・パウルのステレオ初期のフィリップス録音のほぼ全てを収録。これ以外には、リストの「前奏曲」と「ハンガリー狂詩曲第1番」がありました。ハンガリー舞曲の曲順は、レコードの曲順のままです(米EPIC盤は番号順に収録)。

★ティボール・パウル(1909-1973)は、シェルヘンやワインガルトナーに師事したハンガリーの指揮者。祖国を離れた後にスイス、オーストリアで活躍し、1954年にはニュー・サウス・ウェールズ州立音楽院の指揮科教授に就任しています。録音には恵まれず、ステレオ初期にフィリップスにハンガリーの名曲を集中的に録音したのがほぼ全て。日本では、少なくともここに収めたハンガリー狂詩曲を含むリストの管弦楽曲集は発売されましたが、きちんと紹介されなかったせいか、完全に忘れ去られた指揮者です。
パウルの芸の最大の魅力は、「庶民感覚」。先ずハッとさせられるのがハンガリー舞曲。何と軽妙で飾りがなく人懐っこいこと!今まで聴いた全ての演奏は、立派な芸術的な衣装を無理に纏っていたとしか思えません。小細工のないストレートなアプローチが、曲の愉しさを余すところなく引き出しています。「第10番」冒頭は恰幅良く開始しますが、決して威圧的な雰囲気に傾かず、これぞ素朴の美!全曲録音でないことが悔やまれます。
更に痛快なのが「ハーリ・ヤーノシュ」。これを聴くと、他の指揮者が立派な交響組曲風に響かせ過ぎること、ここまで主人公に成りきった演奏が見当たらないということに気付かされます。第4曲「戦争とナポレオンの敗北」でのサクソフォーンのグリッサンドなど、ここまで露な例は他に無く、敗北の嘆きどころか惨めさ丸出し!思わず吹き出します。「間奏曲」の強弱対比には温かい共感が滲み、終曲最後の大太鼓一撃の見栄の切り方も、計算ずくのニュアンスではないことは明らか。
バルトークは他の曲とはテイストこそ異なりますが、パウルの“作品を突き詰め過ぎない”姿勢は同じ。1曲目の「花ざかり」での、溢れんばかりのノスタルジーと人肌の温もりが泣かせます。
作品にはそれぞれ固有の風合いがあるはずなのに、J・シュトラウスやスッペなどの小品もベートーヴェンやワーグナーと変わらない音の重み、厚みで表現してしまうことの多い昨今、もはや「粋」とか「軽妙さ」「素朴さ」を堪能するには、こうして昔の録音を引っ張り出すしかないのは残念なことです。【湧々堂】

EM Records
EMRCD-026(1CD)
ハヴァス〜ジョージ・ロイド&ジュディス・ベイリーの音楽
ベイリー:ハヴァス〜夏の終わり Op.44、
 管弦楽のための協奏曲 Op.55
ロイド:「農民」より 第2幕への前奏曲、
 追憶、ポン・デュ・ガール、トリニダード・マーチ(全曲世界初録音)
ジェイソン・ソーントン(指)
バース・フィルハーモニア

録音:2014年4月7日
ギリス、コーンウォールの作曲家、ジョージ・ロイド(1913−1998)とジュディス・ベイリー(1941−)の全曲世界初録音となる管弦楽作品集。ジョージ・ロイドへの追憶の意味合いも含め、2013年のBBCプロムスのラストナイトで初演されたオーケストラ・ヴァージョンの「トリニダード・マーチ」も収録。


Treasures
TRE-052(1CDR)
コリン・デイヴィス/モーツァルト&ストラヴィンスキー
モーツァルト:ディヴェルティメント第10番ヘ長調K. 247*
ストラヴィンスキー:協奏的舞曲
 協奏曲変ホ長調「ダンバートン・オークス」
 弦楽のための協奏曲 ニ長調
コリン・デイヴィス(指)
イギリス室内O

録音:1963年*、1962年(全てステレオ)
※音源:L'OISEAU-LYRE SOL-60029*、SOL-60050
◎※収録時間:76:10
“作品自体に語らせるデイヴィスの強い信念が結実!”
■製作メモ
オワゾリールが古楽に特化する以前の録音として、アルトゥール・バルサムによるモーツァルト、ハイドンのピアノ・ソナタ集となどと並んで重要なもの。

★かつてコリン・デイヴィスの指揮姿を初めて見たとき、録音からイメージしていた端正な指揮姿とは異なる、激しく大きな身振りに驚いたことがあります。思えば、そんなギャップを感じた指揮者は他にいないかもしれません。その激しい身振りは、バーンスタインのそれが自身の感性の爆発だったのとは対照的に、音楽の美しいフォルムとバランスを浮き彫りにしたいという熱い意志と作品への真の共感の表れだったのではないでしょうか?
まだ30代だったデイヴィスが指揮したこのモーツァルトとストラヴィンスキーでも、音楽に対して全面的に奉仕する姿勢を貫徹しており、自身の存在を消して作品の愉しさを抽出ることとだけに専心しています。これらの作品にもっとデフォルメした表情を与えることも可能でしょうが、デイヴィスの指揮で聴くと、そんなものは一切不要であることに気づかされます。
特にストラヴィンスキーの素晴らしいこと!これ以上に何の添加物が必要でしょう?イギリス室内管の巧さは言うまでもないですが、決して悪乗りせずにリズムが心底から弾み、見通しの利いたテクスチュアに乗せて清々しい演奏を展開。「ダンバートン・オークス」第2楽章の間合いや声部間の対話の絶妙さなど、理想の極地と言えましょうれ以上のものは思い当たりません。
モーツァルトは、残響の少ない素朴な録音ながら、愚直なまでに純粋なデイヴィスの奉仕の精神がむしろ浮き彫りとなり、終楽章の後半など、音楽が自発的に微笑んでいるかのよう。【湧々堂】


Treasures
TRE-047(1CDR)
デルヴォー〜シャブリエ他:フランス管弦楽曲集
シャブリエ:歌劇「グヴェンドリーヌ」序曲*
 狂詩曲「スペイン」*/楽しい行進曲*
 歌劇「いやいやながらの王様」〜ポーランドの祭り*,+
 ハバネラ*/気まぐれなブーレ(モットル編)*
ベルリオーズ:「ファウストの劫罰」〜ハンガリー行進曲/妖精の踊り/鬼火のメヌエット
 「ロメオとジュリエット」〜愛の妖精の女王マブ
ビゼー:「子供の遊び」組曲
シェブリエ:狂詩曲「スペイン」#
ピエール・デルヴォー(指)
パリ音楽院O*、コロンヌO
ルネ・デュクロCho+

録音:1963年12月-1964年1月、1961年3月28日(ベルリオーズ&ビゼー)、1960年5月10日頃#(全てステレオ)
※音源:EMI C-053-12542、SXLP-20047(ベルリオーズ&ビゼー)、SXLP-20030#
◎※収録時間:73:30
“何と言われようと粋にしか振る舞えないデルヴォーの強み!”
■製作メモ
狂詩曲「スペイン」は、コロンヌ管との録音の方が素晴らしいという意見が多いようですが、それぞれ別の魅力があり、私にはとても優劣など付けられません。アンコール代わりに、最後にコロンヌ版「スペイン」も収録しましたので、どうぞご自身の耳で聴き比べてみてください。

デルヴォーならではの粋なセンスがここでも全開!オケの特質を生かすのはもちろんのこと、N響とのサン・サーンスの「オルガン」でも明らかなように、デルヴォー自身に染み付いている色彩センスと楽想にウィットを注入する技は、これらの作品で不可欠な要素でしょう。「グヴェンドリーヌ」は、シャブリエが心酔していたワーグナー風な響きで再現されることが多いですが、どこか突き抜けた明るさを湛えたデルヴォーのアプローチに思わず覚醒。「ポーランドの祭り」は、宝石箱をひっくり返したようなの華やかさも比類なし。ルネ・デュクロ合唱団も体をくねらせて表現を発散しているのが目に浮かぶよう。ベルリオーズの「ハンガリー行進曲」も、同曲トップクラスの名演。特に3連音を装飾音のように処理(3:02〜等)する共にに、他の短い音価の音符も極力詰めて奏させることで、遅めのテンポで一貫しているにもかかわらず、音楽を暗く埋没させず、パリっと仕立てる技!
狂詩曲「スペイン」は、パリ音楽院盤もコロンヌ盤も演奏時間はほぼ同じですが、コロンヌの方がテンポのコントラストが強く、打楽器が固い響きで明確に捉えられているので、感覚的により強烈な印象を与えますが、パリ音楽院の直進型の小洒落た味も決して無視できません。
懸命にお洒落にしよう、粋であろうとするのではなく、生き方そのものが粋な人間にしか成し得ない芸の真骨頂がここにあります!【湧々堂】


Chandos
CHAN-10847(1CD)
イギリスの吹奏楽作品集
ヴォーン・ウィリアムズ:イギリス民謡組曲
ホルスト:吹奏楽のための第1組曲 Op.28-1(マシューズ校訂版)、
 吹奏楽のための第2組曲 Op.28-2(マシューズ校訂版)
グレインジャー:リンカンシャーの花束
トムリンソン:イギリス民族舞曲による組曲(吹奏楽版)
ラングフォード:トロンボーンとブラスバンドのための狂詩曲*
ロイヤル・エア・フォース・セントラル・バンド
ダンカン・スタッブズ(指)
ジョナサン・ヒル(Tb))*

録音:2014年10月3日、6日&7日、RAFミュージック・スタジオ(ロンドン)
ダイナミックなサウンドで圧倒するよりも、詩的でノスタルジックな雰囲気を引き出すことを目指した演奏で、「イギリス民謡組曲」の第2曲は、まさにその姿勢が結実し、吹奏楽でこれほどの繊細な歌が引き出されるのも稀と言えましょう。
ホルストの吹奏楽のための組曲は、ホルスト自筆原稿のフルスコアからコリン・マシューズが編曲を行った校訂版を使用。ラングフォードのソリストは、ロイヤル・エア・フォース・セントラル・バンド首席トロンボーン奏者のジョナサン・ヒル。【湧々堂】


Treasures
TRE-046(1CDR)
コンスタンティン・イワーノフ/豪快名演集
チャイコフスキー:スラブ行進曲(改竄版)
 大序曲「1812年」(改竄版)
プロコフィエフ:スキタイ組曲「アラとロリー」*
グラズノフ:交響曲第5番変ロ長調Op.55#
コンスタンティン・イワーノフ(指)
ソビエト国立SO、モスクワRSO#

録音:1964年頃、1964年*、1962年#(全てステレオ)
※音源:Melodiya C-0959-60、C-1024221-009*、DG 2530-509#
◎※収録時間:72:56
“改竄版の異常さだけでなく、イワーノフの音作りに御注目!”
■製作メモ
イワーノフ指揮による改竄版「1812年」は、1960年のライヴ録音がVista veraのCDに収録されていましたが、演奏が散漫で、音も定位が不安定な上に、ノイズを消し過ぎたすぎたため全休止が完全無音状態となるなど、散々でした。ここに収録したのはセッションによる良好なステレオで、イワーノフの芸の一端を示す録音として絶対に外せないものです。グラズノフは、あえて良質なDG盤を採用。

★幸か不幸か、私がチャイコフスキーのこの2作品をを初めて知ったのはまさにこのレコードで、後に様々な「まともな」演奏を聴いて、イワーノフの演奏の異常さに気づいたのでした。シェバリーンによる改竄(ソ連政府の意向によりロシア帝国国歌の部分がグリンカの楽曲の一部に差し替え)だけでなく、今は昔のソ連流の耳をつんざく金管咆哮、快速テンポでひたすら猛進する音楽には、品格の欠片もありません。しかし、ゴロワーノフの血みどろの演奏を知った上で聴くと、それを爽快にさえ感じるのは気のせいでしょうか?とにかく、当時のソ連のオケが最高のヴォルテージを発揮した時の凄さを知るのに、これ以上のものはないと思います。初めて聴く方は、腰を抜かさないようご注意を!
「スキタイ組曲」は、イワーノフの向こう見ずな迫力を正常なフォルムの中で大発揮した、紛れもない名演奏。第1曲の「太陽神ヴェレス」の凶暴さは常軌を逸しており、理性や恥じらいが邪魔しない音の凄まじさを思い知ります。忘れてならないのは、第3曲「夜」における神秘的で潤いたっぷりの音色。線の細さなどどこにも垣間見られない肉厚な響きから湧き出る妖気に、一瞬で吸い寄せられます。終曲最後の眩さも、空前絶後!
イワーノフが交響曲を演奏する際には、迫力でねじ伏せるだけでなく、全体の構成を踏み外さない配慮を感じさせることが多いですが、そのせいでベートーヴェンなどでは煮え切らない演奏に帰結してしまった感が拭えません。しかし、このグラズノフは違います。ドイツ流のソナタ形式から大きく外れることのなかったグラズノフの作風を念頭に置いた上で、ロシア的な情感を確信を持って敷き詰めています。第1楽章第2主題の木管にヴィブラートを利かせたホルンが被さる瞬間の風合い、第3楽章冒頭の静謐から原色のハーモニーが優しく立ち昇る様など、心を捉えて離さないシーンの連続です。【湧々堂】

Treasures
TRE-045(1CDR)
ビーチャム他〜エルガー:管弦楽曲集
3つのバイエルン舞曲Op.27*
序曲「コケイン」/弦楽セレナード
エニグマ変奏曲
ローレンス・コリングウッド(指)LSO*
トマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO

録音:1954年2月11日*、1954年11月-12月(全てモノラル)
※音源:英COLUMBIA 33CX-1030*、PHILIPS ABL-3053
◎※収録時間:70:21
“ビーチャム唯一のエルガー録音で痛感する人間と音楽の大きさ!”
■製作メモ
ビーチャムのディスコグラフィには、お国物の英国作品はほとんど見当たりませんが、たった1枚エルガーのメジャー作品のレコードを遺してくれました。エルガーとビーチャムには不仲説もありますが、その真偽はともかく、演奏に掛ける意気込みは尋常ではなく、バス・ドラムの衝撃までしっかり捉えた録音の凄さも特筆もの。カップリングには、ビーチャムの録音にもプロデューサーとして深く関わった、コリングウッドの演奏を併録。コリングウッドの指揮者としての録音は、バイエルン舞曲の第2曲を含むエルガーの小品集(ステレオ)などごくわずかしかありません。なお、トラック16で消去しきれないノイズが混入しますが、あらかじめご了承下さい。

★ここに収録したビーチャム指揮による3曲は、ビーチャムの音楽性を再認識する上で欠かせない逸品。「ウィットに富んだ表情が魅力だがスケール感に乏しい」という紹介文をかつて目にしたことがありますが、少なくともそのイメージは打ち砕かれます。まず衝撃的なのが、「コケイン」の緻密で壮麗な造形美!各場面を「つぎはぎ」しただけのような曲に貶めることなく、緊密に連動させながら壮大なパノラマとして再現しており、しかも各場面がまさに今眼前に広がっているような実在感を持って迫るのです。
「弦楽セレナード」も小さくまとまることなく、弦の厚みを十分に生かした陰影の濃い表情を湛えます。特に第2楽章中間部の、ビーチャム特有の語りの妙味は必聴。2:23からの心の奥底からの共鳴を聴けば、エルガーとの不仲説などどうでもよくなります。
「エニグマ」では、「コケイン」で示した楽想連動力を更に拡大。第6変奏で、音符の少ない簡素な音楽から煌く色彩を引き出すのは、さすがビーチャム。ヴィオラの余韻にもうっとり…。第7変奏は、ティンパニの衝撃が激烈。肉感的な迫力に圧倒されます。第12変奏は、いらにもエルガーらしい中低域のハーモニーがあまりにも沈鬱に傾きすぎる例もありますが、ビーチャムの包み込むような指揮にかかれば、そんな危惧は無用です。そして、終曲の猛烈な歓喜の雄叫び!
「3つのバイエルン舞曲」は、休暇で過ごした土地の思い出として書かれた合唱曲「バイエルンの高地から」より3曲を管弦楽に編んだ作品。コリングウッド(1887-1987)は、録音プロデューサーとして著名ですが、ロシアでN・チェレプニン等に音楽を学んだ後はサドラーズ・ウェールズ・オペラの首席指揮者となり、多くのロシアオペラを紹介した実績の持ち主。第2曲ではチャーミングな楽想にも媚びることなく、ハイセンスなフレージングで愉しませ、第3曲では確かなバトン・テクニックを窺わせる確固たる造形力を発揮。【湧々堂】


SOWBUN RECORD
SOWR-1005(1CD)
税込定価
第2回 伊福部昭音楽祭」(CD 監修:和田薫)
(1)映画「ゴジラ」より(オリジナル版)
(2)-(4)室内オーケストラのための「土俗的三連画」(1937)
(1.同郷の女達/2.ティンベ/3.パッカイ)
(5)Hommage to Akira Ifukube(1988)(松村禎三 作曲)
(6)交響詩「聖なる泉」(ゴジラVS モスラより)/
(7)管弦楽の為の「コタンの口笛」/
(8)映画「大坂城物語」より/(9)トーク(堀俊輔)
(10)「土俗的三連画」より同郷の女達(オーケストラによる全員演奏)
(11)映画「怪獣大戦争」よりマーチ(指揮者なしでのファイナルアンコール)
(12)拍手/(13)トーク(和田薫)
(14)「ヴァイオリンと管絃楽のための協奏風狂詩曲」〜第1 楽章(音楽祭特別版)
(15)拍手
(1)(2)-(5)(8)(14)堀俊輔、
(6)(7)(11)藤田崇文(指)伊福部昭記念オーケストラ
(7)指笛:中村倫二(指笛)、
(14)萩原淑子(Vn)、木村かをり(P)、藤田崇文(Perc)
(6)(7)オーケストラアレンジ:藤田崇文、
(1)(8)オーケストラアレンジ:和田薫

録音:2008 年3 月16 日杉並公会堂(録音:コジマ録音)
この録音は「第2 回 伊福部昭音楽祭(2008 年3 月16 日/杉並公会堂)」のもので、杉並公会堂のリニューアルオープン にあわせて、大ホール、小ホール、グランサロンを 1 日限定で「伊福部昭音楽館」として開放した大イベントでした。今でもフ ァンの間で伝説として語られている音楽祭です。これまでCD 化はありませんでしたが、多くの切望を受け、音楽祭実行委員 会により制作いたしました。和田薫監修により、幻の録音が sowbun record から発売されます! オリジナル版「ゴジラ」はゴジラの足音と鳴き声も収録した爆演!/「ゴジラ」は NHK 名曲アルバムの「ゴジラ」で編曲を担当 した和田薫の構成/「モスラ」を交響詩に仕上げた交響詩「聖なる泉」を収録/指笛とオーケストラの共演となる「コタンの口 笛」を収録/ダイナミックな伊福部音楽の味わえる「大阪城物語」/ゴジラのテーマが出現する「ヴァイオリンと管絃楽のため の協奏風狂詩曲」がボーナス・トラック/ゴジラ・伊福部音楽研究家の小林淳の書き下ろしによる音楽祭レポート/評論家の 片山杜秀と小林淳による楽曲解説収録/ジャケット写真は伊福部昭若き日のポートレートを写真の傷や汚れまで復刻 ※国内トップメンバーによるオール男性オーケストラの勇壮な力強い響き!(作曲家 藤田崇文) ※ホールに詰めかけた聴衆は、躍動感と重量感に満ち、抒情味も際立つ伊福部音楽空間を思う存分味わった。(小林淳/評論家)

ARCO DIVA
UP-0171-2(1CD)
ドヴォルザーク:狂詩曲イ短調 Op.14 B.44
スラヴ狂詩曲ニ長調 Op.45 B.86-1
スラヴ狂詩曲ト短調 Op.45 B.86-2
スラヴ狂詩曲変イ長調 Op.45 B.86-3
プルゼニュPO
トマーシュ・ブラウネル(指)

録音:2013年、チェコ放送プルゼニュ支局、プルゼニュ、チェコ
ピルスナー・ビール発祥の地プルゼニュ(ドイツ語名ピルゼン)は2015年、欧州文化首都として注目を浴びるチェコ共和国ボヘミア地方北西部の都市。1882年フィルハーモニー協会が発足し1934年にOが創設されました。トマーシュ・ブラウネルは1978年チェコのプラハに生まれ、プラハ音楽院および音楽アカデミー、ウィーン音楽大学で学んだ指揮者。2010年ミトロプーロス国際指揮者コンクール入賞。2013年にプルゼニュPOの首席指揮者に就任。

VIT SPILKA
ZRDISC-8373(1CD)
高価格帯
クライン、スピルカ、ゾウハル、ハース:弦楽の為の作品集
ギデオン・クライン(1919-1945):弦楽合奏の為のパルティータ
ダリボル・スピルカ(1931-1997):悲しみ、室内弦楽の為のイル・テンポ(1992)
弦楽合奏の為のパルティータ イ長調(1977)
ヴィート・ゾウハル(1966-):帰還(弦楽とチェンバロの為の;2006/2010)
パヴェル・ハース(1899-1944):弦楽合奏の為の練習曲(1943)
アンサンブル・オペラ・ディヴェルサ
ヴィート・スピルカ(指)

録音:2012年7月1日、2013年5月12日、ブルノ音楽アカデミー・コンサートホール、ブルノ、チェコ
アンサンブル・歌劇・ディヴェルサは室内歌劇の上演のため1999年に創設。2005年に弦楽合奏団としての活動を開始しました。外装に規格品番表記がございません。ご了承ください。


Treasures
TRE-041(1CDR)
アルジェオ・クワドリ〜エキゾチック・コンサート
サン・サーンス
:「サムソンとデリラ」〜バッカナール
 交響詩「死の舞踏」
レブエルタス:センセマヤ#
 クァウーナウァク#
R=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」*
アルジェオ・クワドリ(指)
ロイヤルPO、ウィーン国立歌劇場O*

録音:1950年代中頃、1953年*(全てモノラル)
※音源:Westminster XWN-18451、W-LAB7004#、仏VEGA C30S124*
◎※収録時間:78:29
“作品の内側から歌と色彩を徹底抽出する、名匠クアドリの驚異的センス!”
■製作メモ
アルジェオ・クワドリ(1911-2004)はイタリアの名指揮者。1951年にミラノ・スカラ座で指揮者デビュー。1950年代中頃からウィーンを中心に活躍し、その頃Westminsterに「シェエラザード」や「ローマの松&噴水」といった名盤を遺しました。音の筆致を明確に捉えたWestminsterの録音は、色彩的な作品でその効果を最大限に発揮しましたが、ここでも各曲のエキゾチックな空気感をたっぷりと堪能いただけると思います。仏VEGAはWestminsterのライセンス盤ですが、厚手のフラット盤で、流麗さと強靭さを兼ね備えた素晴らしい音がします。

★オペラ畑の指揮者で歌心に溢れた人は多いものの、どんな作品でも歌わせ方がワンパターンな人もいます。クアドリの素晴らしさは、曲の構成感をしっかり捉えた上で、楽想のニュアンスを引き出すのに最適な歌わせ方を心得ている点だと思います。
まずご注目頂きたいのは「死の舞踏」で、これは今までに知り得た演奏のベスト1です!打楽器をクローズアップ(特にシロフォンが超リアル!)した録音と、8分半にも及ぶスローテンポが少しもあざとさを感じさせず、微妙に劇画風の面白さを醸し出します。中間の4:07辺りからは更にテンポを遅くして、束の間の陶酔的な空間を演出するのは、クアドリ特有の歌心の象徴と言えましょう。レブエルタスの2曲は、否が応でもエキソシズムを強調したくなるところですが、クアドリはそれをわきまえ、作品自体に孕む魅力を信じることで、自然と底光りする色彩を獲得。「シェエラザード」も同曲を語る上で欠かせぬ大名演!オケの美観を最大限に生かしつつ、アンサンブルを温かみを持って制御し、立体的でカラフルな大音像を敷き詰めます。楽想が代わるごとに結構頻繁にテンポを変えていますが、それが注意深く聴かないと気づかないほど自然な流れのうちに結実し、ニュアンスが連動しているのです。オケも、クアドリの自然な牽引力に対して全面的に献身していることが手に取るようにわかり、特に、管のソロが活躍する第2楽章ではそれを痛感。各奏者のイメージに任せてそれらしく歌わせるのではなく、クアドリがそうあるべきニュアンスへと優しく導いていることをお感じいただけることでしょう。第3楽章は、小手先ではないシルキーなレガートの美しさに涙!中間部での、打楽器と他の楽器とのブレンド感も理想の極地。終楽章も、馬力で誤魔化す安易な演奏とは次元が違います。もちろん最後の難破シーンも、音量だけではない、飽和尽くしたニュアンスの炸裂!なんと含蓄豊かな演奏でしょう。
こういう作品は、ステレオ以降の録音でないと楽しめないと思っている方も、これを聴けば、要は「演奏次第」だとということにお気づきいただけるのではないでしょうか。【湧々堂】

Treasures
TRE-040(1CDR)
ヴォイチャッハ他〜ドイツ行進曲集
(1)P・ヴィンター:ベルリン・オリンピック・ファンファーレ
(2)G・ピーフケ:行進曲「プロシァの栄光」
(3)ヴァルヒ:行進曲「パリ入場」
(4)A・ラインデル:エルファー行進曲
(5)J・フチーク:行進曲「剣士の入場」
(6)C・タイケ:行進曲「旧友」
(7)C・フリーデマン:フリードリヒ大王行進曲
(8)A・ユレックス:ドイツ騎士団行進曲
(9)M・ツィーラー:シェーンフェルト行進曲
(10)H・ニール:行進歌「楽しき兵隊」
(11)H・シュタインベック:」行進曲「連隊の挨拶」
(12)L・フランケンブルク:行進曲「勇躍戦線へ」
(13)O・マイスナー:行進曲「楽しき行軍」
(14)H・フースアーデル:行進曲「リヒトホーフェン爆撃隊」
(15)C・シェスタック:行進曲「ハイル・ヒトラー」
(16)W・ティーレ:行進曲「若き勇士」
(17)C・フリーデマン:提督行進曲
(18)L・ジルヴァール:ドイツ艦隊行進曲
(19)G・フェルスト:行進曲「兵士の歓喜」
(20)A・レオンハルト:アレキサンダー行進曲
(21)H・リヒター:行進曲「ドイツ万歳」
(22)J・フチーク:フローレンス行進曲
(23)ゾンタルク:ニーベルンゲン行進曲
(24)F.V.ブローン:行進曲「戦から勝利へ」
(25)ラウキーン:行進曲「闇から光へ」
(1)オリジナル版
(2)-(4)(10)(15)カール・ヴォイチャッハ(指)テレフンケン大吹奏楽団
(5)(6)ベルリン・フィル団員
(7)(13)クーアマルク吹奏楽団
(8)(9)レオポルド・エルトル(指)南オーストリア歩兵隊第14連隊「リンツ」軍楽隊
(11)(14)フリードリヒ・アーラース(指)ベルリン防衛連隊付軍楽隊
(12)ヘルマン・ミュラー・ヨーン(指)アドルフ・ヒトラー親衛隊付軍楽隊
(16)ヴィリー・ティーレ(指)ポツダム騎兵隊付軍楽隊
(17)(18)フリッツ・フーブリヒ(指)海軍第三重砲隊スヴィーデムンデ大隊軍楽隊
(19)ゲオルグ・フェルスト(指)ミュンヘン歩兵隊第19連隊付軍楽隊
(20)(21)ヘルマン・リヒター(指)ベルリン警察隊大吹奏楽団
(22)-(25)アドルフ・ベルディーン(指)ドイツ陸軍軍楽隊

録音:(1)1936年、(2)(15)1933年、(3)1929年、(4)1932年9月、(5)(6)1934年8月、(7)(13)1936年12月、(8)(9)1938年3月、(10)1938年4月、(11)(14)1938年2月、(12)(22)1938年12月、(16)1935年、(17)1934年9月、(18)1934年9月、(19)1934年12月、(20)(21)1933年9月、(23)-(25)1930年11月
※音源:King Record SLC-2302-2303
◎※収録時間:77:53
“行進曲はかくあるべし!誕生の背景と関係なく心揺さぶる逸品揃い!”
■製作メモ
独テレフンケンは、ナチス・ドイツの国策会社として多くのドイツ行進曲を録音していましたが、大戦中にその原盤のほとんどが焼失してしまい、新たな復刻は絶望視されていました。それが、1972年にキングレコード(1936年から独テレフンケン盤を発売していた)の倉庫から大量のメタル原盤が奇跡的に発見され、翌年にLP4枚分が発売されて話題となりました。ここではその際「第2巻」として発売された2枚組LPのほぼ全て(3曲のみ割愛)を収録しています。1930年代とは思えな瑞々しい音に驚きを禁じえません。ほとんどノイズ・リダクション不要の良質盤を使用。

★曲が生まれた背景はともかくとして、ここには行進曲の演奏スタイルの理想形、いや音楽から得られる感動の原点がぎっしり詰まっていると言っても過言ではありません。「シェーンフェルト行進曲」や「兵士の歓喜」などに象徴されるように、重すぎず軽すぎず、絶妙に弾むリズム、楽想が万遍なく生かされる色彩が、夢中になって演奏することで、怒涛のように溢れ出すのです。
有名なタイケの「旧友」は、当時のベルリン・フィルの巧さが全開で、推進力と共に流麗さも兼ね備えた超一級のニュアンスが放たれ、こんな惚れ惚れするような演奏は他にないでしょう。眉をしかめずに、純粋に音楽を聴いていただきたいのが、ナチ党員でもあったシェスタック(作詞、作曲)による「ハイル・ヒットラー」。バス・ドラムの一撃だけをとっても鉄壁の入魂ぶりで、鳥肌必至!なお、中間部でドイツ魂とヒトラーを賛美する合唱が加わりますが、内容は過激すぎるので知らない方がよろしいかと…。
こういう体全体を高揚させるような演奏をさせたのも、ショスタコーヴィチが数々の名作を生んだのも、「戦争」という悲惨な現実があったからですが、だからといって戦争を再び起こしたい人などいないでしょう。「仲良く楽しく」演奏するだけでは、人を心底感動させる演奏にはならないことは知っています。だからこそ、平和な現代において音楽で人を感動させるには、戦争に取って代わる、音楽家を夢中にさせる何か強烈なモチベーションが求められるのではないでしょうか?【湧々堂】

GB Records
BCGBCD-20(1CD)
ブライヤーズ:フェロー諸島からの音楽 ルーニ・ベアッタベアグ(Bs)、
ギャヴィン・ブライヤーズ(指)
アルドゥバラン室内O、他
10世紀頃にアイスランド文学の優れた作品の一つとして知られる「エギルのサガ」をはじめ、フェロー諸島の先史時代を題材に3部構成で作曲された「フェロー諸島からの音楽」。実際にフェロー諸島の洞窟にボートで入り、その上で録音するなど、ブライヤーズならではのこだわりが垣間見えます。


Treasures
TRE-039(1CDR)
ジョージ・ウェルドン〜「水上の音楽」
(1)E・コーツ:行進曲「ロンドン・ブリッジ」*
(2)グレインジャー:モック・モリス#
(3)V=ウィリアムズ:グリーンスリーヴズによる幻想曲#
(4)ディーリアス(フェンビー編):歌劇「コアンガ」〜ラ・カリンダ#
(5)E・ジャーマン:「ジプシー組曲」〜メヌエット*
(6)V=ウィリアムズ(ジェイコブ編):イギリス民謡組曲〜行進曲「サマセットの民謡」#
(7)A・コリンズ:「虚栄の市」*
(8)R・クィルター:組曲「虹の終わる場所に」〜“Rosamund”*
(9)F・カーゾン:小序曲「パンチネロ」*
(10)ウェールズ民謡(ウェルドン編):Suo-gan#
(11)ハーティ:アイルランド交響曲〜定期市の日#
(12)ヘンデル(ハーティ編):水上の音楽**
  王宮の花火の音楽**
(13)アイルランド民謡(グレインジャー編):ロンドンデリーの歌#
ジョージ・ウェルドン(指)
(1)(5)(7)(8)(9)プロ・アルテO
(2)(3)(4)(6)(10)(11)(13)フィルハーモニアO
(12)ロイヤルPO
(3)ジョージ・アクロイド(Flソロ)

録音:(1)(5)(7)(8)(9)1963年2月18-19日、 (2)(3)(4)(6)(10)(11)(13)1962年10月、 (12)1960年11月30日(全てステレオ)
※音源:(2)(4)(6)(10)(11)(13)HMV XLP-30243、 (1)(3)(5)(7)(8)(9)XLP-20123、 (12)XLP-20033
◎※収録時間:73:40
“これこそが、個性を誇示しないとう個性の魅力!”
■製作メモ
ここに収録した「水上」&「王宮の花火」は、演奏のニュアンスと音楽の持つニュアンスに完全に寄り添ったサウンドを実現しているという意味で、ステレオ初期の名録音として真っ先に挙げたい逸品。もっと早く復刻したかったのですが、運悪く強音でビリつくレコードが多く、数回買い直しでやっと満足できるディスクを入手出来ました。曲順にも配慮しましたので、是非最後まで通してお聴きいただければと思います。

★J・シュトラウスの作品集でさえ、ニューイヤーコンサートのライヴ盤くらいしか発売されない昨今、スッペの序曲やシューベルトの「ロザムンデ」、そしてこのヘンデル=ハーティの「水上&王宮」等々、かつてカタログで多く目にした愛すべき作品達は、もはや“絶滅危惧曲”となってしまいました。発売する意味を見出だせないレコード会社も問題ですが、曲に共感でき、持ち味を生かせる指揮者が存在しないという事態は深刻です。それだけに、これらジョージ・ウェルドン(1906-1963)の指揮芸術の素晴らしさは、今しっかりとご紹介しなければなりません。
その「水上&王宮」は、演奏・録音ともに素晴らしいことはもちろんのこと、余分な味付けを施さずに作品の姿を等身大のまま再現したほとんど唯一の録音である点で、絶大な価値を誇ります。これを聴けば、この典雅さと人間味を兼ね備えた雰囲気を醸し出せる演奏などもうありえないことを実感していただけることでしょう。
ちなみ、ウェルドンの師であるサージェントも、これらの曲をこの録音の前年に、同じレーベル、同じオケで録音していますが、格の違いは明らかで、師匠の面子は…。
他の作品も、有名無名作品を取り混ぜて収録しましたが、初めて聴く作品でも確実に心に染み入ること必至。中でもお勧めはは、指揮者としても有名なアンソニー・コリンズの「虚栄の市(Vanity Fair)」。他愛もない曲想から浮かび上がるチャーミングな微笑みは、大曲にしか興味を示さない指揮者には望めません。「イギリス民謡組曲」は第3曲のみなのが残念ですが、全曲であったなら、ボールトと並ぶ名演として認識されたことでしょう。ウェールズ民謡の「Suo-gan」は、スティーブン・スピルバーグ監督の映画『太陽の帝国』の挿入歌としても使われました。
イギリスに行ったことがないのに、懐かしさのあまり涙したくなる…、そんなアルバムとなれば幸いです。【湧々堂】


King International
KKC-4022(1SACD)
シングルレイヤー
初回完全限定生産
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調op. 54
R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
マルコム・フレージャー(P)
ペーター・ミリング(独奏Vn)
ルドルフ・ケンぺ(指)
シュターツカペレ・ドレスデン

録音:1974 年 3月15日/ドレスデン、クルトゥーアパラストにおけるライヴ(ステレオ)
リマスタリング:2014年/ドルマーゲン、THS Studio
リマスタリング・エンジニア:ホルガー・ジードラー
※原盤:Profil
※日本語オビ&解説つき
ドイツの名匠ルドルフ・ケンペが、音楽監督を務めてゆかりの深い名門シュターツカペレ・ドレスデンを指揮して1974年3月15日におこなったコンサー トの模様を、当日のプログラムにしたがってSACDシングルレイヤーのディスク1枚に完全収録。
シュトラウスの「英雄の生涯」は、当コンビによる名盤の誉れ高いセッション録音とは異なり、ヴァイオリン両翼型の楽器配置を採用。ブックレットでは、 その立体的音響の効果について、音楽評論家金子建志氏が詳細に論じています。
ドビュッシーの「牧神」といった意外なレパートリーが聴けるのも貴重なうえに、そもそもこの顔合わせによるライヴ演奏は、ほとんど残されておらず、 ケンペ&シュターツカペレ・ドレスデンを語るうえで外せない演奏内容となっております。
すべてホルガー・ジードラーによる2014 年の最新リマスタリング。
当シリーズは、海外にてプレスしたディスクを直輸入、国内で日本語オビと解説を製作し、美麗紙製デジパック・パッケージに収めた愛蔵版仕様となっ ております。初回 500 セット完全限定生産品となります。
※このディスクはSACD対応プレーヤー専用ディスクです。通常のCDプレーヤーでは再生することができません。
 (Ki)

「英雄の生涯」、冒頭テーマから、ケンペの温かな人柄をそのまま反映したような馥郁としたニュアンスに心打たれます!カラヤンの演奏が、カラヤン自身をヒロイックに投影した演奏とすれば、これはケンペ自身がこれまで培ってきた人間性の全てをさらけ出した凄演と言えましょう。威厳に満ちながらも高圧的な響きは一切無く、大きな包容力に自然と身を委ねたくなること必至。1曲目コーダのアゴーギクのセンスにも唖然。「英雄の伴侶」のヴァイオリン・ソロのミリングがまた魅力的。決して媚びていないにもかかわらず、ニュアンスの発信力が強く、他の弦楽器群や木管と融合する際には、オケ全体に育まれた均質の音色感が最高に功を奏して、他では味わえない官能的なブレンドの妙を見せつけます。「戦場」は十二分で凶暴でありながら決煩くなく、美しい調和が保たれていることに驚愕。曲が進行するに連れてテンションは上がるばかりで、ドレスデンのオケにとっても異例とも言える灼熱的な鳴りっぷりを示しますが、音楽作りに強引さがないだけに、「オケの自発性を引き出す」ということの究極の姿をありありとを思い知らせれます。これで鳥肌がたたない人などいるでしょうか?「業績」も単に懐かしい回想ではなく、特に「ティル」のテーマが出現する辺りからの音への慈しみへの度合いが尋常ではなく、感動の極み。「英雄の隠遁」に至っては、心が震えすぎて言葉が出ません!音色の美しさとは?スケールの大きさとは?心を込めるとはどういうことを言うのか?呼吸とは?…それらの答えが全てここに詰まっています。42:15以降の潮が引いていくような静寂と余韻。そしてコーダの前代未聞の荘厳さ!この神々しいニュアンスは、EMI盤とは明らかに異なります。会場のノイズもほとんどなく、この演奏の緊張感に息を飲んでいるかのようです。
「牧神」も、冒頭から柔らかで深みを湛えた音色で魅了。R・シュトラウスなどでも明らかなように、ケンペが編み出す色彩には肌に吸いつくような色香がありますが、ここでもそれが大全開!弦にほんの僅かにポルタメントが掛かりますが、よく聴かなければ気づかない程度に施すそのセンス!単に曖昧模糊とした雰囲気に流れず、フレージングの求心力が保持されている点にも注目です。
フレーガーがソロを務めるシューマンは、持ち前の美音が活きた佳演。  【湧々堂】


MAGGIO LIVE
MAGGIO-003(2CD)
ヴィットリオ・グイの芸術
シューベルト:交響曲第8番「未完成」
シューマン:「マンフレッド」序曲
ブラームス:大学祝典序曲
ワーグナー:「タンホイザー」序曲
 「さまよえるオランダ人」序曲
ロッシーニ:「ウィリアム・テル」序曲
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
デュカス:魔法使いの弟子
グリンカ:幻想曲「カマリンスカヤ」
ボロディン:「イーゴリ公」〜ダッタン人の踊り
ムソルグスキー:禿山の一夜
シベリウス:フィンランディア
ヴィットーリオ・グイ(指)
フィレンツェ五月音楽祭O

録音年不明(ステレオ)
ヴィットーリオ・グイ(1885―1975)は、20世紀のイタリア人指揮者の中でも特に重要な人物の一人です。多くのイタリアの指揮者同様、グイはオ ペラの指揮者としても活躍しています。1933年、フィレンツェ五月音楽祭を創設。1952年から1963年まで英国のグラインドボーン音楽祭の音楽監 督を務めています。一方でコンサート指揮活動も非常に盛んで、ことにブラームスをはじめとするドイツ音楽を積極的に指揮したことでも知られていま す。また自身作曲家でもあったグイは音楽学者としても名を残しています。グイに大きな影響を受けた一人が若き日のリッカルド・ムーティ。ムーティは 1969年から1981年までフィレンツェ五月音楽祭の常任指揮者を務めており、晩年のグイから多くを学びました。彼は自伝でこう述べています。 グイと親しくなったことは私にとって大変重要な意味があった。[…]指揮には、文化が反映されていることがまず第一だというのだ。[…]正確さだけ を追求するのではなく、偉大な文化を表現することが大切だと思い知った。[…]グイだけがそのことをしっかりと分からせてくれたのだった。(「リッカ ルド・ムーティ自伝 はじめに音楽 それから言葉」 田口道子訳 音楽之友社 より) この2枚組のCDに収録されているのは、録音年代は不明ですが、不安定ながらもステレオ録音です。イタリア音楽がロッシーニだけというのも国際 派グイらしいもの。明快で知的な未完成交響曲、音色は明るいものの情熱の迸りが素晴らしいマンフレッド序曲、グイのブラームスへの敬愛が強く感 じられる大学祝典序曲、この時代のロッシーニの第一人者ならではの説得力の強い「ウィリアム・テル」序曲、曖昧さを排しつつ豊かな詩情を振りまい た牧神の午後への前奏曲、本来のアグレッシブな曲想を取り戻した魔法使いの弟子、土臭さを一掃して美麗に鳴らす韃靼人の踊り、などなど、どれも グイの卓越した芸術観を実感できるものばかりです。 だいぶ鮮度は落ちているものの、はっきり分かる程度のステレオ録音です。ライヴ録音ではありません。総じてピッチが高めになっていますが、予めご 容赦ください。 (Ki)

2L
2L 101SABD
(Blu-ray Disc Audio +SACD Hybrid
[5.1 surround/stereo])
クリスチャニアの生活〜ノルウェー、ウィンドミュージック黄金時代の作品集
ヨハン・スヴェンセン(ハンセン編):交響曲第2番 変ロ長調 Op.15
アードルフ・ハンセン(1852-1911):グリーグ夫妻の銀婚式に寄せるセレナード、
 セレナード、田舎の婚礼*、
 ロマンス(B♭コルネットと軍楽隊のための)、
 音楽の描画《クリスチャニアの生活》
オーレ・オールセン(1850-1927):『スヴァイン・ユーレッド』序曲、葬送行進曲Op.41*
アルフレード・エーヴェンセン(1883-1942):ノルウェー舞曲第1番
 ノルウェー舞曲第2番
[* Blu-ray のみ収録]
ノルウェー軍音楽隊
オーレ・クリスチャン・ルード(指)

録音:2012年6月、11月 ヤール教会(ベールム、ノルウェー)
制作・バランスエンジニアリング:モッテン・リンドベルグ
録音:ビアトリス・ヨハンネセン
Blu-ray: 86’52”
SACD: 77’10”
19世紀の後期は、ノルウェー音楽の「黄金時代」と呼ばれます。ヨハン・スヴェンセンとエドヴァルド・グリーグのふたりが「ノルウェー」の国際的 な知名度の向上に貢献したこと、そして、人口の増加と経済の発展のためあらゆるジャンルで音楽が求められ、ノルウェーの音楽生活が活力と創造性を享 受した時期だったことが、主な理由だったと言われます。ノルウェー王国軍のプロフェッショナル・バンドのひとつ、ノルウェー軍音楽隊も、この時代、急 速に発展する音楽生活に大きな役割を果たしました。1818年の創設以来、音楽隊は、公的な場だけでなく社会生活のさまざまなところで音楽を演奏し、 才能のある演奏者や作曲者の発掘と育成に努めました。フランスのウィンド音楽を演奏した『凱旋路』(2L086SABD)とノルウェー憲法制定200周年 を記念する『われらこの国を愛す』(2L104SABD)につづく『クリスチャニアの生活』は、首都クリスチャニア、現在のオスロをしのばせる作品を集め たアルバムです。
ヨハン・スヴェンセンは、スカンディナヴィアを代表する音楽家のひとり。彼の代表作、交響曲第2番は、1874年から1876年にかけて作曲。このア ルバムで演奏される「ウィンドアンサンブル」版は、アードルフ・ハンセンが、スヴェンセンから生徒となるための課題として与えられ、ハルデンの軍楽隊 を指揮していたオスカル・ボルグの協力を得て書き上げた作品です。フルート、ピッコロ、E♭管クラリネット、8つのB♭管クラリネット、E♭管コルネッ ト、B♭管コルネット、2つのトランペット、2つのアルトホルン、3つのテナーホルン、2つのB♭管テューバ、ティンパニ。単純な「編曲」というより、 作曲者のスヴェンセンと「空気」を共有する音楽家による「解釈」という言葉がふさわしい音楽です。
ハンセンの音楽による描画《クリスチャニアの生活》は、ギャロップを始めとする当時の流行曲による「ポプリ」です。《グリーグ夫妻の銀婚式に寄せる セレナード》は、ハンセンがベルゲンの音楽隊を指揮していた1892年、エドヴァルドとニーナのグリーグ夫妻のために作曲した音楽です。6月11日の「朝」、 トロールハウゲンのグリーグ邸の庭で演奏され、グリーグはその時のことを「素晴らしい静かな夏の朝、この美しい音楽が与えてくれた気分を忘れること ができない」と記しています。
オーレ・オールセンの『スヴァイン・ユーレッド』序曲は、ジングシュピールのための音楽をオールセン自身がウィンドアンサンブルのために編曲した作品です。 《葬送行進曲》は、1883年に亡くなった義弟のために作曲され、後に国王ホーコン七世と国王オラヴ五世の国葬でも使われました。
アルフレード・エーヴェンセンは、ハーシュタの士官大学、最初期の音楽訓練生のひとりです。ノルウェー舞曲第1番と第2番は、グリーグのノルウェー 舞曲に似たスタイルをとり、民謡を素材としたグリーグの曲と異なり、エーヴェンセン自身のメロディが使われています。1934年、エーヴェンセンはオス ロに移り、ノルウェー軍音楽隊の指揮者に就任しました。第2次世界大戦中のドイツ軍の占領下では、エーヴェンセンは、ノルウェー軍楽隊が「ナチス」 の行事に参加しないよう奔走し、そのために逮捕され、1ヶ月間留置されています。1942年、健康状態の悪化のため没したものの、彼の抵抗の精神は「ノ ルウェー人」の心意気を表したものとして他の音楽家たちを勇気づけたことが伝わります。
2006年から2012年まで音楽監督を務めたオーレ・クリスチャン・ルードは、アルバムの音楽について、「1850年から1900年にかけてのオスロのウィ ンドバンドの伝統から生まれた『忘れられた黄金時代』を代表する作品は、今の聴き手にもアピールする」と語っています。演奏にあたっては、音楽隊のアー カイヴに保存されていた古い楽譜と手稿譜の「埃を吹き飛ばす」作業が行われ、かつて響いた音に可能な限り近づけるため、歴史的に検証された、当時 の楽器が演奏に使われました。録音セッションは『凱旋路』や『われらこの国を愛す』と同じヤール教会で行われ、「ノルウェー軍音楽隊の歴史を映す音 楽」がBlu-ray Disc Audio の 24bit/192kHz の「音」により、リアルに、空気感をともなって再現されます。
■5.1 DTS?HD MA と 2.0 LPCM の音声を収録した Blu-ray Disc Audioと SACD Hybridをセットにしたアルバムです。Blu-ray Disc Audioにはインデックス を除き映像は収録されていません。SACD HybridはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できます。Blu-ray Disc Audioは、Blu-ray プレーヤーも しくは Blu-ray 対応のPCをお使いください。

AAM Rscords
AAM-3F(2CD)
バッハ:管弦楽組曲BWV1066-69 アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック
リチャード・エガー(指&ハープシコード)

録音:2013年2月4-7日
最近のバロック・オーケストラによる革新的過ぎるバッハも良いですが、やはり「丁寧なバッハ」を聴きたいという人にこそ、このエガーとアカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックによる「管弦楽組曲」をオススメいたします。とは言え、エガーの演奏ですから普通のバッハではありません。この作品の背景を丹念に洗い出し、フランス風序曲の形式を重んじた上で、通常よりも更に低いフランス・ピッチを採用、落ち着いた雰囲気と名人芸が見事にマッチした名演を繰り広げています。また弦楽器パートは奏者が各一人、フルート、ファゴットも各一人、オーボエ、トランペットが3人、ティンパニとエガーのハープシコードという引き締まった編成によるすっきりとした響きも極めて魅力的です。

Rondeau
KL-1506(1CD)
オーケストラ・ロリポップ
アンダーソン:チキン・リール
 タイプライター
ジェリー・グレイ(1915-1976):ペンシルヴァニア6-5000
マチェオ・ピンカルド(1897-1962):スイート・ジョージア・ブラウン
ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド
コール・ポーター(1891-1964):ラヴ・フォー・セール
ホーギー・カーマイケル(1899-1981):スターダスト
トーマス“ファッツ”ウォーラー(1904-1943):ヴァレンタイン・ストンプ
アーヴィング・バーリン(1888-1989):プッティン・オン・ザ・リッツ
エルガー:威風堂々第1番
 変奏曲「エニグマ」-ニムロッド
 「子供の魔法の杖」から野生のクマ
ヘンリー・ウッド:イギリスの海の歌による幻想曲
ニールセン:アラジンン組曲-祝祭行進曲
J・シュトラウス:ティク・タク・ポルカOp.365
 狩りのポルカOp.373
 山賊のギャロップOp.378
ファイン・アーツ・ブラス
フランクフルト・ブランデンブルク州立O
ハワード・グリフィス(指)

録音:2013年8月27-30日フランクフルトC.P.E.バッハ・コンサートホール
イギリス生まれの名指揮者、作曲家ハワード・グリフィスによる楽しいオーケストラ小品集です。まるで「おもちゃ箱」のような色とりどりの作品を集めたこの1枚、プログラムも実に凝っていて、最初は誰もが知っているアンダーソンで始まり、要所要所に新鮮な曲を挟みこみ、もちろんイギリス作品も忘れることなく盛り込んで、最後はJ.シュトラウスで締めくくるというもの。もちろん、よくあるような「ラデツキー行進曲」などのような超名作は含むことなく、ユニークな曲ばかりが選ばれています。このアルバムに素晴らしい色を添えているのが「ファイン・アーツ・ブラス」のメンバーであり、彼らの輝かしい音色が加わることで一層光り輝くものとなっています。極上のスイーツをどうぞ。


UNIVERSAL MUSIC SPAIN
00289-48106394(1CD)
クリストバル・アルフテル/オーケストレーションズ
クリストバル・アルフテル(1930-):ティエント第1旋法と皇帝の戦争(1986)
マドリードの為の前奏曲 2002(1991-2002)
「G・F・ヘンデルの旋律による幻想曲」によるパラフレーズ(1984)
アルベニス(クリストバル・アルフテル編):「イベリア」より エリタニャ(2002)
クリストバル・アルフテル:アルフベニス [Halfbeniz] (イサーク・アルベニスに捧げるディヴェルティメント;2000)
ペドロ・アルフテル(指)
グラン・カナリアPO
作曲家兄弟ロドルフォ&エルネスト・アルフテルの甥でスペイン屈指のオーケストレーターである作曲家・指揮者クリストバル・アルフテル。「ティエント第1旋法と皇帝の戦争」はアントニオ・デ・カベソン(1510-1566)とフアン・カバニリェス(1644-1712)の鍵盤楽曲を基にした作品。ペドロ・アルフテルはクリストバルの息子で、同じく作曲家・指揮者。2014年現在グラン・カナリアPOの音楽監督を務めています。

UNIVERSAL MUSIC ITALY
481-0284(2CD)
ニーノ・ロータ:管弦楽作品集 Vol.1
水晶の山の伝説(1949)
快活な主題による変奏曲(1953)*
弦楽四重奏,オルガンと弦楽合奏の為のフーガ(1923)*
チェロ協奏曲(1925)+*
協奏的アレグロ(1953)*
ハープ協奏曲(1925)#
ハープの為のサラバンドとトッカータ(1945)**
歌劇「フィレンツェの麦藁帽子」序曲(1945-1946)
組曲「サティリコン/ローマ」(1971)*
「ゴッドファーザー」愛のテーマ(ハープの為の;1972)**
チェロ協奏曲第1番(1972)
チェロ協奏曲第2番(1974)
マリオ・シライ・グリゴラート(Vc)+
エレーナ・ピーヴァ(ハープ(#/**))
ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディSO(**以外)
ジュゼッペ・グラツィオーリ(指(**以外))

*世界初録音
UNIVERSAL MUSIC ITALY
481-0394(2CD)
ニーノ・ロータ:管弦楽作品集 Vol.2
組曲「戦争と平和」(1956)
トロンボーン協奏曲(1966)++
富士山を眺めて(1976)
モーツァルトのホルン協奏曲 K.412の為のアンダンテ・ソステヌート(1958-1959)#*
序曲「バーリの市」(1963)*
組曲「アマルコルド」(1973)
組曲「カビリアの夜」(1957)*
ファゴット協奏曲(1974-1977)+
自動車学校(1959)*
カステル・デル・モンテ(ホルンと管弦楽の為のバラード;1974)**
アラーリコ・レンティ(Fg)+
サンドロ・チェッカレッリ(Hrn)#
ジュゼッペ・アマツゥッリ(Hrn)**
ジュリアーノ・リッツォット(Tb)+
ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディSO
ジュゼッペ・グラツィオーリ(指)

*世界初録音。
UNIVERSAL MUSIC ITALY
481-0694(2CD)
ニーノ・ロータ(1911-1979):管弦楽作品集 Vol.3
バレエ「想念のモリエール」(1976)*
組曲「オーケストラ・リハーサル」(1978)
ラブレージアーナ(1977)+*
ピアノ協奏曲ホ長調「小さな古代世界」(1978)#
ヴァレンティーナ・コッラデッティ(S)+
シモーネ・ペドローニ(P)#
ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディSO
ジュゼッペ・グラツィオーリ(指)

*世界初録音。


Treasures
TRE-032(1CDR)
ニコライ・マルコ〜ベートーヴェン他:序曲集
ベートーヴェン:序曲「コリオラン」
 「プロメテウスの創造物」序曲#
 序曲「レオノーレ」第3番
スッペ:「詩人と農夫」序曲*
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」*
 序曲「ルイ・ブラス」**
エロール:「ザンパ」序曲#
ニコライ・マルコ(指)
フィルハーモニアO

録音:1953年1月28日、1956年2月17-18日*
1956年3月1日**、1953年1月29日#(全てモノラル)

※音源:HMV DLP-1061(ベートーヴェン)、M.F.P MFP-2034
◎※収録時間:60:47
“意地貫徹!品格重視のアプローチが作品の素の姿を再現!”
■製作メモ
ベートーヴェンは10インチのフラット盤。他の序曲は、マニアが見向きもしないmfp盤ですが、これがLP初出。

★シルヴェストリの音楽作りを公然と批判していたことでも明らかなように、マルコにとって極端な感情表現など、断じて許しがたいことだったのでしょう。ここでも、そんなマルコのこだわりが徹底的に注入されており、意図的な演出や声部のデフォルメとは無縁の高潔な指揮ぶりによって作品をありのままの姿で再現し、新たな感動を呼び覚ましてくれるのです。
ただ、その音楽作りの根底にあるものは、「楽譜に忠実に」とか「作曲家の意思を最優先」といった理想の実現というよりも、「何が何でも品格を通す!」という意地のようなものが優っており、それが演奏にも独特の緊張感を与え、結果的に不思議な後味を残すという点で、マルコという指揮者は、ちょっと他に類を見ない存在だと思うのです。
テンポの設定も常に中庸。決してオケが弾きにくいテンポは採用しないところにも、頑固なだけではない温かみが滲み出ています。例えば「ザンパ」の7:28から弦の細かい動きが続きますが、ここでは無理なく表情が浮き立つようなテンポを明らかに意識しており、その配慮が透けて見えるところがなんとも人間臭いのです。
名手揃いのフィルハーモニア管は、どんな指揮者に対しても反旗を翻すことなく、常に高水準の演奏を聴かせてくれましたが、そんなマルコに対して、「うるさいオヤジだけど憎めない」といった雰囲気で接しているのが目に浮かぶよう。
そんな「頑固だけど憎めない」マルコの性格を更に印象付けるのが、「レオノーレ」3番!ベートーヴェンといえども、ドイツ的な重厚さとは異なり、ここでもスッキリとした音像で描いていることには変わりないのですが、最後の追い込み方があまりにも意外!品格重視のはずが、さすがに音楽の力に負けたのか、妙にエキサイティングしているのです。あまりにも予想外で、私は思わず苦笑してしまいました。 【湧々堂】


日本音声保存
ANOC-6172(4CD)
山本直純ベストセレクション(全69曲)
【Disc1/直純さん、永遠に!】
(1)シンフォニック・バラード<1983>
(2).交響曲第45番「宿命」より<1967>
作曲:ベートーヴェン/変曲:山本直純
(3)ピアノ狂騒曲「ヘンペラー」より<1968>
作曲:ベートーヴェン/変曲:山本直純
(4)「荒城の月」の主題によるメタモルフォーゼ<1995>
(5)ねむの木の子もり歌<1965>
作詞:皇后陛下高校時代のお作詞/作曲:山本正美
(6)みどりのはかげ<1968>
作詞・作曲:山本正美
(7)本BIBLION<2003>
作詞:宮原芽映/作曲:山本純ノ介
【Disc2/器楽・室内楽選集】〈収録時間71分11秒〉
(1)八重奏曲幻想曲―仲間たちへ―<1981>
(2)オマージォ〜独奏チェロのために<2002>
作曲:山本純ノ介
(3)リンデンバウムの唄<1964>
編曲:山本祐ノ介
(4)「荒城の月」の主題によるメタモルフォーゼ〜チェロとピアノの為に<1995>
(5)いとしのブラックマリー<2001>
(6)歌えバンバン<arr.2002>
編曲:山本祐ノ介
(7)寅さんファンタジー<arr.2003>
/編曲:山本祐ノ介
(8)とおくなるみち<2002>
編曲:山本祐ノ介
(9)こぶたぬきつねこ変奏曲<arr.2003>
編曲:山本祐ノ介
(10)ねむの木の子もり歌<arr.1998>
作曲:山本正美/編曲:山本直純
【Disc3/歌のメリーゴーランド】
(1)歌のメリーゴーランド
作詞:保富庚午
(2)歌えバンバン
作詞:阪田寛夫
(3)おんぶお化け
作詞:田辺三恵乃/補作詞:まどみちお
(4)おべんとうもって
作詞:東龍男
(5)おどりのすきなウンパッパ
作詞:東龍男
(6)こぶたぬきつねこ
作詞・作曲:山本直純
(7)みんなのうたううた
作詞・作曲:山本純ノ介
(8)あの星
作詞・作曲:山本純ノ介
(9)一年生になったら
作詞:まどみちお
(10)やきいもグーチーパー
作詞:阪田寛夫
(11)大きな声ではいはいはい
作詞:東龍男
(12)ポーズでポコン
作詞・作曲:山本直純
(13)森の木のマーチ
作詞:阪田寛夫
(14)だれも知らない
作詞・作曲:山本直純
(15)おーい海!
作詞:山川啓介
(16)地球のこども
作詞:まどみちお
(17)夕日が背中を押してくる
作詞:阪田寛夫
(18)さようならありがとう
作詞:東龍男
(19)海の底から
作詞:伊藤敬子
(20)オカピの夢
作詞・作曲:山本直純
(21)星座のうた
作詞・作曲:山本直純/編曲:山本祐ノ介
(22)さあ太陽をよんでこい
作詞:石原慎太郎
【Disc4/メモワール】
●「男はつらいよ」名曲選
(1)男はつらいよ[作詞:星野哲郎]
(2)松竹マーク〜寅のモノローグ
(3)M15さくらの結婚<以上(2)(3)第1作男はつらいよ('69)より>
(4)M26散歩先生の死<第2作続・男はつらいよ('69)より>
(5)M30-20B寅の帰京<第5作男はつらいよ望郷篇('70)より>
(6)M10京子のテーマT<第14作男はつらいよ寅次郎子守唄('74)より>
(7)M15礼子のテーマT<第16作男はつらいよ葛飾立志篇('75)より>
(8)M17CぼたんのテーマT<第17作男はつらいよ寅次郎夕焼け小焼け('76)より>
(9)M6雅子のテーマ<第18作男はつらいよ寅次郎純情詩集('76)より>
(10)M13殿様と寅<第19作男はつらいよ寅次郎と殿様('77)より>
(11)M12留吉のテーマ<第21作男はつらいよ寅次郎わが道をゆく('78)より>
(12)M15圭子のテーマT
(13)M17寅対マイケル<以上(12)(13)第24作男はつらいよ寅次郎春の夢('79)より>
(14)M15寅と三郎の帰京<第30作男はつらいよ花も嵐も寅次郎('82)より>
(15)M14真知子のテーマT
(16)M24T5エンディング<以上(15)(16)第40作男はつらいよ寅次郎サラダ記念日('88)より>
●「キネマの天地」('86)より
(17)M26 
(18)M35T2「蒲田行進曲」と「キネマの天地」オリジナルテーマ曲とのメドレー
蒲田行進曲=日本語詞:堀内敬三/原詞:BrianHooker/作曲:RudolfFriml
作曲・編曲:山本直純
●「虹をつかむ男」('96)より
作曲:山本直純、山本純ノ介
(19)M10テーマ/(20)M2後半
●「二百三高地」('80)より
作曲・編曲:山本直純
(21)序奏〜メイン・タイトル
(22)日本の勝利〜小賀の最後〜奉天入城
(23)レクイエム〜「聖夜」[作詩・作曲:さだまさし]
(24)愛のテーマ〜「防人の詩」[作詩・作曲:さだまさし]
(25)ラジオ「小沢昭一の小沢昭一的こころ」<番組テーマ>(TBSラジオ系列)
●ドラマ「七人の孫」より
(26)人生讃歌<主題歌>(TBS1964年1月―7月、1965年6月〜1966年2月放送)
作詞:森繁久彌
(27)ミュンヘン・サッポロ・ミルウォーキー<サッポロビール>(1959年頃放映)
作詞・作曲:山本直純
(28)森永エールチョコレート〜森永サウンドロゴ(1967年―1968年頃放映)
作詞:村瀬尚
(29)大きな森の小さな伝説
作詩・作曲:さだまさし/編曲:山本直純
(30)空色の子守歌
作詩:さだまさし/作曲・編曲:山本直純

※特記以外は、全て作曲=山本直純。
【Disc1/直純さん、永遠に!】〈収録時間70分25秒〉
広上淳一(指)東京PO、仲道郁代(P(3))
録音:2004年1月25日東京オペラシティコンサートホール・ライヴ


(4)コンサートマスターズ・クラブ・オブ・ジャパン
録音:1995年10月31日仙台・イズミティ21ライヴ


(5)大倉由紀枝(歌(5))/松川由美(歌(6))/松川義昭(歌(7))/山本きよみ(P(5)〜(7)) 以上順不同
録音:2004年5月代々木ワンダーステーション


【Disc2/器楽・室内楽選集】〈収録時間71分11秒〉
磯部周平(Cl1.)/水谷上総(Fg1.)/今井仁志(Hrn1.)/長原幸太(第1Vn1.(10))/千葉清加(第2Vn1.(10))/須田祥子(Va1.(10))/吉田秀(Cb.)/室谷高廣(Vn(7))/山本祐ノ介(Vc1.〜(10))/小山京子(P(2)〜(9)、チェレスタ(6))/山本純ノ介(ティンパニ(6)) 以上順不同
録音:2004年4月〜5月ビクター青山スタジオ

【Disc3/歌のメリーゴーランド】〈収録時間58:40〉
(1)〜109)榊原哲(指)/ひばり児童Cho/鈴木永子(P)/川村祐子(指・P(3)〜(8))以上順不同
(9)〜(19)森の木児童Cho/川田正子(指)/井上美都(合唱指導)/山本きよみ(P)/久島美雪(ソロ(19))以上順不同


(20)〜(22)杉江康祥(歌20.)、松川由美(歌20.)、大和田りつこ(歌(21))、松川義昭(歌(22)山本祐ノ介(Vc、鍵盤ハーモニカ20.)/小山京子(P20.(21))/山本きよみ(ピアノ(22))以上順不同
録音(1)〜(22):2004年4月―5月代々木ワンダーステーション、ビクター青山スタジオにて録音>


【Disc4/メモワール】〈収録時間55:30〉
渥美清(歌)/クラウン・オーケストラ


(17)〜(24)山本直純(指)/さだまさし(歌)/新日本PO/オズ・ムジカ


(26)森繁久彌(歌)ほか


(27)ボニー・ジャックス(歌)ほか


(28)東京混声Choほか


(29)(30)さだまさし(歌)/山本直純(指揮、鍵盤ハーモニカ)ほか


監修:山本純ノ介、山本祐ノ介
"ひげの指揮者"として親しまれ、クラシック音楽の普及に全力を尽くした音楽家、故山本直純(1932〜2002)。早いもので今年、2014年は十三 回忌のメモリアルイヤーにあたります。クラシック、児童合唱、映画、テレビ、CM音楽など多岐に渡る分野で作曲家として、 また指揮者として数々のコン サートにおいて人々に感動と笑い、そして何よりも音楽の楽しさ、素晴らしさを私たちに教えてくれました。
直純作品の集大成として2005年に発売されたCD8枚組BOX「山本直純CD選集 人生即交響楽」に収録された楽曲の中から、さらに厳選、凝縮 したベストセレクション盤が完成しました!
今も歌い継がれる「一年生になったら」「歌えバンバン」などの愛唱歌や、「男はつらいよ」を始めとする映画音楽、テレビ・ラジオで流れていた耳なじ みの名曲を多数収録。山本直純の天才ぶりを再認識できる懐かしの、驚きの、感動の名曲集です。 (Ki)

VOCACION
CDNS-226(1CDR)
アルベニス(アルボス編):組曲「イベリア」
 招魂(エボカシオン)
 セビリャの聖体祭/トリアナ
 港(エル・プエルト)/エル・アルバイシン
アタウルフォ・アルヘンタ(指)
パリ音楽院O

録音:1953年、モノラル
原盤:Alhambra (Columbia Spain) 
VOCACION
CDNS-234(1CDR)
グリディ、グラナドス、アルベニス:管弦楽作品集
ヘスス・グリディ(1886-1961):10のバスクのメロディー
グラナドス:歌劇「ゴイェスカス」間奏曲
アルベニス(アルボス編):ナバラ
アタウルフォ・アルヘンタ(指)
スペイン国立O

録音:1957年頃?、ステレオ 
原盤:Alhambra (Columbia Spain)
VOCACION
CDNS-241(1CDR)
トマス・ブレトン(1850-1923):管弦楽作品集
アンダルシアの情景
アタウルフォ・アルヘンタ(指)交響楽団

録音:1957年頃?、ステレオ
原盤:Alhambra (Columbia Spain)
VOCACION
CDNS-247(1CDR)
エルネスト・アルフテル(1905-1989):シンフォニエッタ. ニ長調 アタウルフォ・アルヘンタ(指)
スペイン国立O

録音:1957年頃?、ステレオ
原盤:Alhambra (Columbia Spain)


Treasures
TRE-025(1CDR)
サージェント〜シューベルト&J・シュトラウス
シューベルト:交響曲第8番「未完成」*
J・シュトラウス:ワルツ「ウィーンの森の物語」
 皇帝円舞曲
 ワルツ「美しく青きドナウ」
 ワルツ「酒・女・歌」
 ワルツ「芸術家の生活」
マルコム・サージェント(指)
ロイヤルPO

録音:1960年10月*、1961年5月(全てステレオ)
※音源:英HMV SXLP-20029*、SXLP-20041(全てステレオ)
◎収録時間:73:20
“サージェントの品格の中に宿る一途な表現意欲!”
■製作メモ
当時のEMIらしい、自然なバランスで鳴る録音の特徴が良く出ています。シューベルトは御大ビーチャムの死の5ヶ月前、J・シュトラウスは死から2ヶ月後の録音。サージェントが、ビーチャムの影を殆ど感じさせない独自のニュアンスを引き出している点にご注目下さい。

★その人間性も含めて、あまり肯定的な意見が聞かれないサージェントですが、このシューベルトとJ・シュトラウスを聴けば、サージェントの音楽への純粋な向き合い方を感じていただけるのではにでしょうか。
「未完成」は、第1楽章から響きの求心力が高く、やや速めのイン・テンポ進行により、男性的な決然とした音楽として再現。第2主題でも全く媚びず、静かな闘志すら感じられます。展開部は更に表現に力感が増し、オケも積極的にその要求に応えます。第2楽章の静謐美も格別。微妙な強弱のニュアンスまで配慮が行き届き、クラリネット、オーボエの各ソロのセンスの高さにも心打たれます。サージェントとビーチャムが犬猿の仲だったことは有名(ビーチャムは、自分の死後にRPOを託すシェフとして、サージェントだけは困ると言い残したとか…)ですが、この録音はビーチャム存命中に行われており、それでこれだけの説得力の高い演奏を成し遂げている点も、興味深いもところです。
J・シュトラウスは、バルビローリが沸き立つような楽しさを際立たせていたのに対し、サージェントはあくまでも品格重視。例えば、通常は弦の弓をグワンと跳ね上げる箇所でも、フワッと奏でる程度に抑えるなど、勢いに任せる素振りは皆無。「ウィーンの森」のツィターは、ハープと弦に変更して、淡い色彩を表出。「皇帝円舞曲」後半の独特のテンポの溜め、「青きドナウ」序奏部のきめ細かい強弱設定なども、英国風の優雅さを地で行くようなスタイルが心を捉えます。ボールトの真価が正当に認識されるようになったのはCD時代に入ってからのことですが、そろそろサージェントにも名演発掘の機会が与えられてもよいのではないでしょうか?【湧々堂】

Capriccio
C-5208D(1CD)
R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
メタモルフォーゼン
モレート・マックラン(Vnソロ)
ウィーン放送SO
コルネリウス・マイスター(指)
010年からウィーン放送SOの首席指揮者として活躍しているコルネリウス・マイスター。現在34歳の若手ですが、度々の日本来日公演での高い評価でもわかる通り、「次世代を担う指揮者」の中でもとびきりの才能を示している人です。彼のリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)は既に定評があり、この手兵との演奏は、もう聴く前から期待が高まるという本当に凄いもの。元々が、若干大げさすぎる作品ではありますが、全ての音はすっきりと纏められ、伸びやかな響きが楽しめるというものです。うって変わって「メタモルフォーゼン」での憂鬱な表情と、時折見せる晴れやかな部分の対比も素晴らしいものです。
Capriccio
C-5213D(1CD)
ベルント・アロイス・ツィマーマン:作品集
バレエ音楽「アラゴアナ、カプリチョス・ブラジレイロス」(1940-1950頃)
1楽章の交響曲(第2稿)(1953)
前奏曲「フォトプトーシス」
静止と反転
ラインランド=プファルツ州立PO
カール=ハインツ・シュテフェンス(指)

録音:2014年1月6-11日フィルハーモニー,ルートヴィヒスハーフェン
ドイツの現代作曲家ベルント・アロイス・ツィマーマン(1918-1970)。彼は様々な音楽を書き、多くの後進を指導しましたが「自身の作品が理解されないこと」を悲しみ、ピストル自殺を遂げてしまったのです。そんな彼の作品は、最近「兵士たち」などが注目を浴びたことでようやく聴かれる機会が増えてきました。もちろん作品の受容も深まり、CDなどのリリースも少しずつ増えてきています。このバレエ音楽「アラゴアナ、カプリチョス・ブラジレイロス」は、彼の初期の作品。想像以上に楽しい曲で、ヴィラ=ロボスなどが好きな人にはたまらないものです。華やかなオーケストレーション、炸裂するリズムなど、全く難解ではありません。「1楽章の交響曲」も新古典派主義の音楽です。一転「フォトプトーシス」「静止と反転」は静かな音楽。「静止主義」といわれる作風で書かれています。


Treasures
TRE-028(1CDR)
ホーレンシュタイン〜ストラヴィンスキー&プロコフィエフ
プロコフィエフ:バレエ組曲「道化師」
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」*
ヤッシャ・ホーレンシュタイン(指)
パリPO、バーデン・バーデン南西ドイツRSO*

録音:1955年、1957年*(共にモノラル)
※音源:VOX PL-9180、fontana 694106*
◎※収録時間:72:47
“音響効果を想定せずにあぶり出す鉛のような重圧感!”
■製作メモ
組曲「道化師」は、1921年のバレエ全曲初演(アンセルメの指揮)の翌年に12曲を選んで組曲にしたもので、このホーレンシュタイン盤が世界発録音。「春の祭典」は、「火の鳥」とのカップリング(しかも擬似ステレオ収録)盤は容易に入手できますが、あまり見かけないこのfontana盤は、「春の祭典」だけを両面に収録。広大なダイナミックレンジを誇るこの作品をゆとりを持って鳴らしてくれます。

★この2曲も、VOX時代のホーレンシュタインの代表的な名演!「道化師」は、プロコフィエフ特有のモダニズムにロシア民謡素材を散りばめた初期の傑作。交響曲の時と同様に、人間的な語り口を避け、非情なまでに音響とリズムの「重み」を表出するホーレンシュタインのスタンスは、交響曲の時と変わりません。第2曲,第3曲は、ホーレンシュタインならではの突き放したようなクールさと暗い色彩感覚が存分に発揮されて、超グロテスク。第8曲“商人の寝室にて”冒頭のフルートとヴァイオリンの分散和音からは、無機質な妖気が漂い、ペトルーシュカを思わせる終曲では、華やかな大団円の中にも苦悶が見え隠れするのです。
「春の祭典」は、モノラル期の録音の中でも屈指の怪演であるばかりか、感覚的な凄みを求めがちなこの作品に過剰な力みを持ち込まずに淡々と進行させつつ、結果的に比類なき暗黒世界を築いた演奏など、ステレオ期以降にも存在しないでしょう。第1部“春のきざし”(0:44)での唐突なルフト・パウゼ!これが演出を感じさせずに当然のようになされるので、単に無心で踊って悦に浸るのではない、歪んだ世界観が一気に敷き詰められるのです。この作品の標準的な演奏スタイルがまだ確立していない頃なので、ホーレンシュタインはほとんどスコアだけを頼りに自身の感性をストレートに注ぐことができたのでしょう。全体的にテンポで一貫していること、どこまでも内向きで暗い色彩で統一していることなど、ホーレンシュタイン以外の何者でもありません。
モノラルながら、ステレオに移行する直前だけに録音は非常に明瞭ですが、もちろんホーレンシュタインの解釈は、音響効果など想定などしていません。初演者モントゥーの録音や、サージェントが指揮したホルストの「惑星」等と同様に、録音技術の向上とともに、アプローチがオーディオ的な志向へ突き進む以前の作品の素の姿とその解釈の多様性を思い知らされるのです。【湧々堂】

Intergroove
IGC-010-2(1CD)
チャイコフスキー:弦楽セレナード
 劇音楽「雪娘」〜メロドラマ、
 アンダンテ・カンタービレ変ロ長調
アレンスキー:チャイコフスキーの主題による変奏曲 Op.53
チャイコフスキー:弦楽オーケストラのためのエレジー
サウリュス・ソンデツキス(指)
サンクトペテルブルク・カメラータ
リトアニア出身、サンクトペテルブルク音楽院の名誉教授を務めるサウリュス・ソンデツキス指揮による、ロシアの弦楽オーケストラ名曲集。サンクトペテルブルク・カメラータは、サンクトペテルブルクの国立エルミタージュ美術館の専属オーケストラに選ばれ、現在はエルミタージュ美術館オーケストラとしても活躍しています。
定番のチャイコフスキー「弦楽セレナード」に、「雪娘」からの音楽、弦楽四重奏曲第1番の第2楽章から弦楽オーケストラ・アレンジされた「アンダンテ・カンタービレ」、そしてアレンスキーによる「チャイコフスキーの主題による変奏曲」と、美しい弦楽作品を濃密な音楽で描きます。
Intergroove
IGC-007-2(1CD)
エコーズ・フロム・ザ・ダーク・イヤーズ〜プロコフィエフと第二次世界大戦
プロコフィエフ:交響組曲「1941年」Op.90
歌劇「戦争と平和」〜2つのワルツ、
カンタータ「名もない少年のバラード」Op.93
吹奏楽のための行進曲変ロ長調Op.99、
戦争終結に寄せる讃歌Op.105
アレクサンドル・ティトフ(指)
イリナ・マタエヴァ(S)、
ウラディミール・フェレンチャク(T)、
サンクトペテルブルクSO、
サンクトペテルブルク音楽院Cho
第二次世界大戦のさなか、平和に想いを寄せるプロコフィエフの諸作品が集められたアルバム。暗い時代の悲哀から、平和への希望と喜びが感情豊かに描かれています。
サンクトペテルブルクSO(Academic Symphony Orchestra of the St. Petersburg Philharmonia)は、サンクトペテルブルク・フィルハーモニア協会所属の2つのオーケストラのうち、ユーリ・テミルカーノフが率いるサンクトペテルブルク・フィルハーモニーOとは別のもう1つの楽団。

Capriccio
C-5214D(1CD)
ダッラピッコラ:作品集モダン・タイムズ
管弦楽のためのパルティータ(1930-1932)
管弦楽のための2つの小品(1946-1947)
小さな夜の音楽(1954)
管弦楽のための変奏曲(1952-1954)
管弦楽のための3つの問いと2つの答え(1962)
アランツァ・エツェナッロ(S)
ラインラント=プファルツ州立PO
カール=ハインツ・シュテフェンス(指)

録音:2014年3月25-29日ルートヴィヒシャッフェン,フィルハーモニー
レスピーギ、ピツェッツィ、カセッラ、マリピエロをイタリア・モダニズムの第一世代の作曲家とすれば、1904年に生まれたゲディーニ、ペトラッシそして、このダッラピッコラ(1904-1975)は第二世代に属する作曲家とみなすことができるでしょう。ただし彼は生を受けた場所が純粋なイタリアではなく、現在のクロアチア・パジン(当時はオーストリア帝国の一部であった)で、ファシスト政権下の第1次世界大戦中はオーストリアのグラーツに抑留されてしまい、彼はピアノに触れる機会もなかったといいます。しかし音楽への希望は止むことなく、フィレンツェの音楽学校でピアノを学び、音楽家として成功しました。しかし、幼少期の経験から政治に高い関心を持ち、作品にもそれは強烈に反映されています。1930年周辺に書かれたパルティータは、彼の代表作であり、自身の作風を確立した作品としても重要なものです。

Christopher Nupen Films
A-10CND(DVD)
チャイコフスキーの女/運命
チャイコフスキーと女性たち
運命
ウラディーミル・アシュケナージ他
クリストファー・ヌーペン監督

収録時間:156分(1…70分,2…86分)
音声:ステレオ2.0
字幕:独・西・仏・伊・日本語
画面:4:3/REGION All(Code:0)
この2本の映像は、どちらもピョートル・チャイコフスキー(1840-1893)自身の言葉と音楽によって構成されています。最初の作品「チャイコフスキーの女」は彼の初期作品、オペラや交響詩などに描かれた女性を検証していくというものです。現実のチャイコフスキーは、24歳の時に法務省の職を辞して音楽活動に専念し、挫折を栗化しながらも順調に作品を発表していきます。その4年後オペラ歌手のデジレ・アルトーと恋に落ち婚約に至りますが、結局破局。彼女はチャイコフスキーが生涯に愛したただ一人の女性と言われていて、この姿が「ロミオとジュリエット」のジュリエットに反映されているだとされています。2本目の作品は「運命」と題されたもので、こちらはアントニナ・イワノヴァとの不幸な結婚の失敗と、フォン・メック夫人との奇妙な友情の物語。謎めいたチャイコフスキーの生涯を違った視点で描いた問題作です。


Altus
ALT-301(2CD)
チェリビダッケのラヴェル
(1)スペイン狂詩曲
(2)マ・メール・ロワ(全5曲)
(3)道化師の朝の歌
(4)ラ・ヴァルス
(5)「ダフニスとクロエ」第1組曲
(6)「ダフニスとクロエ」第2組曲
セルジュ・チェリビダッケ(指)
フランス国立放送O

(1)録音:1973年12月23日
(2)録音:1974年2月6日
(3)録音:1974年5月29日
(4)録音:1974年10月2日
(5)(6)録音:1974年10月16日
※全て、シャンゼリゼ劇場、ステレオ・ライヴ
まず、「スペイン狂詩曲」が絶品!間違いなくチェリビダッケのラヴェルの最高峰に位置する大名演です。“前奏曲”冒頭での弦の透徹し尽くされた弱音は、いかにもチェリビダッケならではですが、それが遠近感を伴い、かつ官能の空気も一気に敷き詰めるのには息を呑むばかり。今までリリースされたチェリのシェンゼリぜ・ライヴの中でも群を抜いて録音が鮮明なこともあって、そのリアルな色彩の表出ぶりは尋常ではありません。終曲でのリズムの俊敏なレスポンスは、当時のフランス国立管としても驚異的なことでしょうし、中間部での最弱音での弦のしなるような音色美(3:02〜)や、4:08から弦がハミングのようにブレンドされた例など前代未聞!にも徹底したリハーサルを伺わせる完璧さ!
「マ・メール・ロワ」では、“パゴタの女王”で顕著なように、それ以前の縦割りの音楽作りから脱皮して、水平方向へしなやかに音楽を息づかせる志向が完全にこの頃結実していたことが分かります。したがって、ポール・パレーのような推進力とは対極的に、フレーズの端々から芳しさが立ち昇ります。チェリビダッケの代名詞とも言える極端なまでの最弱音はここでも隅々に注入されていますが、これほど必然性を感じる例も少ないでしょう。イタリアでのライヴをはじめとして数種の録音が存在することから、この作品はよほどチェリビダッケのお気に入りだったと思われますが、逆に意外と録音が少ないのは「ラ・ヴァルス」。1980年のライヴ録音もありますが、この作品に不可欠なリズム、テンポへの柔軟な対応力と、声部バランスの鉄壁さを併せ持つこの1970年代の録音は、まさにベストフォームと言えましょう。全ての音が羽毛のような柔らかさ。ティンパニの打ち込みもそっと撫でる程度で、華麗な大団円とは無縁の徹底して室内楽的な繊細さを追求しています。
「ダフニスとクロエ」は、「スペイン狂詩曲」と双璧の名演。肉感的な迫力ありきの解釈ではなく、あくまでもラヴェル独特の和声から湧き上がる色彩力が他のどんな要素よりも音楽の説得力に直結することを固く信じたアプローチ。【湧々堂】


Treasures
TRE-019(1CDR)
ヘンリー・クリップス〜スッペ&J・シュトラウス
J・シュトラウス:ワルツ「芸術家の生活」
 ポルカ「雷鳴と電光」
 ヴェルディの「仮面舞踏会」によるカドリーユ Op. 272
 トリッチ・トラッチ・ポルカ
 皇帝円舞曲
スッペ:「軽騎兵」序曲*
 「スペードの女王」序曲*
 「ウィーンの朝、昼、晩」序曲*
 「詩人と農夫」序曲*
 「タンタロスの苦悩」序曲*
 「幸福への旅路」序曲*
ヘンリー・クリップス(指)
フィルハーモニア・プロムナードO(フィルハーモニアO)

録音:1960年1月14-15日、1956年1月日*(全てステレオ)
※音源:英EMI SXLP-30056、SXLP-30037*
◎※収録時間:78:37
“自らは酔いしれず、聴き手を酔わす望郷の指揮!”
■製作メモ
シュトラウスもスッペも、SAX規格ではなくSXLPでの発売。意外と安定感のあるSXLP規格の"CONCERT CLASSICS SERIES"は侮れません。ジャケ写真は独盤。

★ヘンリー・クリップス(ヨーゼフの弟)というと、日本ではセラフィムの廉価LPを思い浮かべる人が多いと思います。私もその一人ですが、それを聴いた時には耳が未熟だったせいか、オーソドックスな佳い演奏という印象しか残りませんでした。しかし今回、ヘンリーの一連のEMI録音をを聴き直して仰天!こんな“いなせ”な棒を振る人が他にいるでしょうか?ヘンリーはウィーン生まれながら、ナチの侵攻でオーストラリアへ亡命。それ以降は、ウィーン情緒に縛られない、もっと洗練された突き抜けた芸風を着実に身につけたのだと思われます。ここでも、ウィーン風3拍子に固執しないばかりか、J・シュトラウスでは通常ヴァージョンとは異なる粋なアレンジもさり気なく盛り込みます。そんな抜群にカッコいいヘンリーの最大の武器が、ここぞという瞬間で見せる音の引き伸ばし。特に「皇帝円舞曲」は、その必殺技が随所に顔を出し、シンフォニックに肥大化した演奏に慣れた耳には、この小粋にな推進力を湛えた演奏は嬉しい衝撃。テンポ切り替えの鮮やかさも、古今を通じてトップ・クラス。
スッペの序曲集は、まとまった録音としては、これを超える演奏はないと信じて疑いません。オペレッタとしての「軽み」を常に忘れず、各楽想の表情が最も生きるテンポと響きの厚みを徹底注入した演奏には、そうは出会えません。「スペードの女王」でフルートが活躍する4:57からのアゴーギクのセンスには、全身がとろけそう。そこには持って回ったようないやらしさがないので、可憐さが一層引き立つのです。「詩人と農夫」も、まさに愛の結晶!これを知ってしまうと、他の演奏が全て小手先の演奏に思えてきます。
それにしても毎度ながらフィルハーモニア管の巧さには舌を巻くばかり。そして、「タンタロスの苦悩」の後半のマーチ調の後の弦の細かい音型、最後の一糸乱れぬ高速の凄さ!単に縦の線が合っているという意味だけでなく、オケがクリップスの音楽性に心酔していることを示す本気の音です!「幸福への旅路」は超、希少録音。【湧々堂】


Treasures
TRE-015
ワルター・ゲール〜グノー、ビゼー、チャイコフスキー
グノー:「ファウスト」〜バレエ音楽
ビゼー:組曲「美しきパースの娘」〜行進曲/セレナード/ジプシーの踊り
 「アルルの女」*〜前奏曲/メヌエット/アダージェット/メヌエット/ファランドール
チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」#
ワルター・ゲール(指)
コンセール・ド・パリO
コンセール・パドルーO*
フランクフルト歌劇場O#

録音:1950年代中期
※音源:独Concert Hall SMS-2146、日Concert Hall SM-6109#(全てステレオ)
◎収録時間:67:48
“クナもびっくり!? ドイツ訛り丸出しの「くるみ割り人形」”
■製作メモ
単に盤面の綺麗さだけでなく、最も「良い鳴り方」をするプレス盤を探し当てるまで、何度も買い直しすることはザラですが、このコンサートホール盤ほど骨の折れるレーベルはありません。プレスした国や年代によって音質が代わるのは他のレーベルと同じですが、その差がとても大きく、ステレオ録音の方式自体(詳細説明は別の機会に譲ります)がメジャー・レーベルのそれとは根本的に異なるため、各楽器の定位が不安定で、音が曇って聞こえることも珍しくありません。かつて出回った出所不明のCDは、そこへさらに板起こしであることを隠すように強烈なノイズカットを施されていて、布団の中で聞くような耐え難いものばかりでした。
Tresuresでは、モノラル&ステレオ共に存在する場合は通常はステレオ盤を採用しますが、コンサートホールのステレオ盤に関しては、そのような事情から、音楽的なニュアンスが素直に伝わるモノラル盤をあえて採用することもあります。他にもコンサートホールには謎や問題点が多いのですが、それらは個々の「製作メモ」で触れることにします。
そんなコンサートホールのステレオ盤の中でも、ここに収録した録音は、音の明瞭さ、自然なステレオ感という点でトップクラスで、使用レコードの盤質についても最良のものと言えます。
なお、「グノー&ビゼー」のステレオ盤の単独発売は、日本盤とこのドイツ盤だけと思われ、「くるみ割り」のステレオに至っては、
日本のセット物以外で見ることができまんでした。
また、組曲「美しきパースの娘」は通常は4曲から成りますが、ここではなぜか3曲しか収録されていません。

★まず注目すべきは、フランス最古のオーケストラ、パドルー管による「アルルの女」。この第1組曲を1872年に初演したのは、このパドルー管の前身であるコンセール・ポピュレールでした。ステレオ期以降すっかり存在が薄くなってしまいましたが、アルベール・ヴォルフ等の薫陶を受けたこのオケの、甘味料をたっぷり含んだ豊麗な響きが味わえます。サクソフォンの響きなど、とろけそうなほど魅惑的。
ゲールの解釈のユニークさという点では、「くるみ割り人形」が聴き逃せません。まずテンポ設定の絶妙さ!最初の“序曲”は、小気味よく進行しつつも表情は濃密。続く“行進曲”は、リズムの重心を徹底して低く保ってドイツ訛り丸出し!トロンボーンの張り出しの強さといい、クナも顔負けです!この調子で“花のワルツ”を振るとどうなるか?これが、その期待を裏切るように、粋なイン・テンポを押し通します。3:47からのテンポの落とし方など、惚れ惚れするばかり。こんな親分肌でカッコいい“花のワルツ”など、他にないでしょう。【湧々堂】

Treasures
TRE-017
リヒャルト・クラウス〜ワーグナー他
グリーグ
:「ペール・ギュント」組曲〜アニトラの踊り/アラビアの踊り/ソルヴェイグの歌
リスト:ハンガリー狂詩曲第1番/第2番
ワーグナー:「タンホイザー」序曲*
 「さまよえるオランダ人」序曲*
 「ローエングリン」第1幕前奏曲*/第3幕前奏曲*
 ワルキューレの騎行*
リヒャルト・クラウス(指)
バンベルクSO、
ベルリン市立歌劇場O*

録音:1958年、1962年頃*(全てステレオ)
※音源:独DGG 136020、独PARNASS 61436*
◎収録時間:77:44
“ワーグナーの真の権威者、リヒャルト・クラウスの無類の共感力!”
■製作メモ
グリーグ以外は、本家レーベルからCD化されていないと思われます。ここでは良質なドイツ盤を採用。ワーグナーはOPERA(Eurodisc)原盤ですが、ここでは音に安定感のあるPARNASS盤を使用しています。

★リヒャルト・クラウス(1902-1978)は、ドイツ出身の典型的な劇場叩き上げの指揮者で、1923年にE・クライバーの助手を務めて以降は、ハノーファー、シュトゥットガルトなど数々の歌劇場の指揮者を歴任。その経歴を象徴するように、芸風は極めて堅実で強烈な個性を放射するタイプではありません。しかし、ワーグナーだけは別格!1942年にはバイロイトで「タンホイザー」を上演していますし、父エルンスト・クラウスも、テノール歌手としてバイロイトに出演していましたので、ワーグナーは特別な存在だったはず。その思い入れの強さはこの録音にもはっきり刻印されており、内面から溢れる共感の熱さが渋味満点のオケの音色と一体となって、強烈な印象を与えます。
「タンホイザー」の冒頭からアレグロに差し掛かるまでの深遠な佇まいは、昨今ではもう耳にすることはできませんし、アレグロ直前で、巡礼が遠ざかる様子が音楽的な余韻を伴って感じ取れる演奏など、そう多くはありません。ヒュンヒュンと唸りを上げて奏で尽くす弦や、粗野のようでいて腹の底から咆哮する金管の魅力の魅力に加え、“ヴェーヌスを讃える歌”が再現される直前(9:06)では、テンポをガクッと落として強烈なメリハリを付ける熟練技にも唖然。そして、コーダでの遠吠えのようなホルン!!単に明瞭に強奏させただけの演奏とは次元が違います。「オランダ人」も全ての音が必死の鳴りっぷりで、感動せずにはいられません。コーダで一瞬静まる箇所の得も言われぬ余情には、ため息が出るばかり。「ローエングリン」第1幕前奏曲に至っては、何度聴いても涙を禁じえません。少なくともセッションで録音された同曲で、これ以上の演奏がありえるでしょうか?是非フル・ヴォリュームで堪能いただくことを願ってやみません! 【湧々堂】

PAVLIK
PA-0115(1CD)
ウースメフ・アコーディオン・オーケストラ
ハンス・ジマー(サムエル・ベズナーク編):パイレーツ・オブ・カリビアン−ア・トリビュート・トゥ・ハンス・ジマー
ハンス・ボル:バルカンの旅の画集(管弦楽組曲)
山々の夕べ/古い職人小路/港町で
フェリクス・リー:シャローム/メドレー
ヘンリー・マンシーニ(マリアンナ・ディンカウ編):ピンク・パンサー
アバ(マティアス・ヘネッケ編):アバ−ベスト・オブ・メドレー
レナード・バーンスタイン(ハインツ・エーメ編):ウエストサイド・ストーリー(メドレー)
アドルフ・ゲッツ(1938-):スラヴ狂詩曲
ロッシーニ(グイード・ヴァーグナー編):「セビリャの理髪師」序曲
ウースメフ・アコーディオン・オーケストラ
ヤーン・ハルシネク(コンサートマスター)
アンドレア・カジコヴァ(第1アコーディオン)
ペテル・イェルグシュ・パルニツァ(第2アコーディオン)
フィリプ・オレイニク(第3アコーディオン)
ヤナ・チュカノヴァー(第4アコーディオン)
ヘレナ・ゴリャノヴァ(バスアコーディオン)
サムエル・ベズナク(ピアノ、キーボード、アコーディオン)
モニカ・オレイニコヴァ(クラヴィーア、キーボード)
フランチシェク・レトコ(クラリネット、アルトサクソフォン)
ミロシュ・ミルコヴィチ(ドラムス、ティンパニ、打楽器)]
マルチナ・ホラー(指)

録音:2012年11月16-18日、初等芸術学校コンサートホール、ノヴェイ・ドゥブニツィ、スロヴァキア
ウースメフ・アコーディオン・オーケストラは1991年スロヴァキアのトレンチアンスケ・テプリツェ初等芸術学校内に創設されたアコーディオン主体のアンサンブル。現在は非営利団体として活動しています。

ETENDUE
NKB-104(1SACD)
NKB-404
(1SACD+DVD-ROM)
●DISC 1 (SACD/CD Hybrid Disc, CD STEREO / SACD STEREO / SACD 4.0 Surround)
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
 交響詩「海」
ラヴェル:ラ・ヴァルス
ドリーブ:バレエ「コッペリア」〜マズルカとワルツ

●DISC 2 (DVD-ROM Disc)
・FLAC data (24bit/192kHz STEREO)
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
 こうy講師「海」
ラヴェル:ラ・ヴァルス
ドリーブ:バレエ「コッペリア」〜マズルカとワルツ

・DSF data (1bit/5.6MHz STEREO) [ワンポイントマイクによる収録]]
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
北村憲昭(指)ワルシャワPO

録音:2013年9月5,6日、ワルシャワ・フィルハーモニック・ホール、ポーランド
★高精細DSD による鮮烈な録音で話題を独占! 北村憲昭指揮によるオーケストラ作品の録音事業を進めているNKB/HR レーベルでは、前作「火の鳥・ロメオとジュリエット」に続きワルシャワでのセッ ション録音を挙行、ヨーロッパでも屈指の歴史と実力を誇るワルシャワ・フィルの演奏による、フランス印象派を代表する管弦楽曲の傑作を収録した意欲 的なアルバムを完成させました。 HR レーベルのアルバムの特徴であるDSD(1bit)技術による録音を元に、鮮度の高い音質を楽しめるSACD ハイブリッドディスクと、PC オーディオファ ンならば興味を惹かれずにはいられない高解像度オーディオデータを満載したDVD-ROM に、共通の曲目を収録しています。このメディアの組み合わせ による世界初のアルバムとなったHR レーベル第1弾(NKB-401)は音楽ファン・オーディオファンの大きな話題となりました。本タイトルはさらに強力な コンテンツで聴く人を魅了します。


Treasures
TRE-004(1CDR)
バッハ:管弦楽組曲集
第1番BWV.1066
第3番BWV.1068*
第4番BWV.1069#
エドゥアルト・ファン・ベイヌム(指)
アムステルダム・コンセルトヘボウO

録音:1955年5月31日〜6月2日、1956年4月3日*、1956年4月10日# (全てモノラル)
※音源:仏Philips 700064 - 700055
◎収録時間:61:43
“香り立つエレガンス!ベイヌムのかけがえのない遺産!!”
■製作メモ
この演奏の雰囲気にぴったりな音がするフランス盤を使用。モノラル後期の録音ゆえに古臭さはなく、耳にに吸い付くような感触が魅力。
残念ながら全4曲の演奏時間は80分をわずかに超えるので、「第2番」は別の機会に…。
★往年のスタイルによる「管組」としては、リヒター等と並んで忘れる訳にはいかない名演。ピリオド奏法が主流の昨今でも全く古さを感じさせないのは、ベイヌムの清潔なフレージングと各声部を統制して見通しの良いハーモニーを生む出すセンスの賜物。第1番の「ガヴォット」のようにリズミカルな曲調でも鋭利な響きを避け、慈しむようなフレージングを保持することで、全体を典雅な雰囲気に包み込みます。第3番の冒頭は、なんという節度ある造形美!ベイヌムというと、ブラームスの交響曲第1番やブルックナーでのパワーの噴出をイメージしがちですが、この抑制の美学と音楽に無理なく推進性を与える力量の両立技は、もっと注目されるべきではないでしょうか。そして有名な「アリア」は、純潔の極み!古今を通じ、これほど心を打つアリアに接したことはありません。もちろん、これは当時のコンセルトヘボウ管のずば抜けた巧さなくしては実現しなかった響きでしょう。【湧々堂】

Treasures
TRE-006(1CDR)
スメタナ:交響詩「モルダウ」*
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」#
ドヴォルザーク:スラブ舞曲Op.46(全8曲)**
カレル・アンチェル(指)
ウィーンSO

録音:1958年2月8-10日*、1958年3月29日&4月2日#、1958年11月5, 6, 26-29日&12月2-4日** 以上ウィーン・ムジークフェライン大ホール(全てステレオ)
※音源:Fontana SFON-7519 、蘭700.158**
◎収録時間:66:18
“チェコのオケのように郷愁を滲ませるウィーン響の佇まい!”
■製作メモ
アンチェル&ウィーン響は、1958年に、チャイコフスキーを中心に集中的にレコーディングを行っていますが、全てがアンチェルの芸術の粋を集めたものであるにもかかわらず、多くがFontanaで発売されたせいか、不当に軽視されているようです。「ロメ・ジュリ」は、アンチェル唯一の録音。「スラブ舞曲」も、曲集としてまとまったセッション録音はこれが唯一。スメタナとチャイコフスキーは60年代の日本盤、ドヴォルザークは、最も音に芯を感じる60年代のオランダ盤を使用。

「モルダウ」は、何と言ってもこの5年後のチェコ・フィルとの「わが祖国」全曲録音が有名ですが、どちらの録音においても透徹したテクスチュア、テンポ設定など、ほとんど同じアプローチを貫徹している点に驚かされます。かつてヴァーツラフ・ノイマンは、「ウィーンのオーケストラには、チェコ独特の情感をなかなか理解してもらえなかった」と語っていましたが、ここではまるで自分達の音楽のように迫真の演奏を展開しており、そう仕向けたアンチェルの手腕に改めて脱帽。
「スラブ舞曲」は、共感の熱さ、設計の巧みさ、色彩イメージの統一感など、他のチェコ人指揮者の中でもダントツの魅力を誇ります。例えば、第6番(Op.72-6)。スッキリとした音像を保持しながら、リズムの弾ませ方は、郷愁で一杯。意外なのは中間部の2:25での、あからさまなクレッシェンドのドッキリ!これが何とも粋なのです!作品72を録音してくれなかったのが、残念でなりません。【湧々堂】

Treasures
TRE-008(1CDR)
デルヴォー/ロシア音楽アンソロジー
ムソルグスキー(R=コルサコフ編):交響詩「はげ山の一夜」
グリンカ:カマリンスカヤ
ボロディン:「イーゴリ公」〜ダッタン人の踊り
リムスキー=コルサコフ:「皇帝サルタンの物語」〜熊蜂の飛行
 「金鶏」〜序奏と結婚の行列
リャードフ:交響詩「キキモラ」
バラキレフ:ロシアの歌の主題による序曲
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」〜花のワルツ
プロコフィエフ:古典交響曲
モソロフ:鉄工場
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
ハチャトゥリアン:「ガイーヌ」〜剣の舞
スクリャービン:夢想
ピエール・デルヴォー(指)
パリ音楽院O

録音:1957年1月-3月(全てモノラル)
※音源:仏EMI(La Voix de Son Maitre) FALP-473&474
◎収録時間:79:54
“土俗性を脱ぎ捨て、ウィットを纏った芳醇な響き!”
■製作メモ
LP2枚分の「ロシア音楽アンソロジー」から、Vol.1の全てと、Vol.2の中の3曲を除く全てを収録。オリジナル・モノラル録音で、ステレオは存在しません。実に良い音!全ての楽器をバランスよく鳴らす、モノラル最後期の優秀録音です。

★79分で概観するロシア管弦楽の変遷史。ギトギトの演奏を長時間立て続けに聴くと、さすがに辟易しそうなものですが、この宝石箱をぶちまけたようなキラキラ感の前では、そんな心配は無用です。その色彩とダイナミズムの趣味の良さは、まさにデルヴォーと名器パ音楽院管のセンスの為せる技。
「はげ山」の前半は、意外にも荘重なテンポで進行しますが、独特の幻想味を湛えた音像が、物語としての想像力を掻き立たせ、単調に陥りがちな静かな後半部分も、最後の一音まで詩的なニュアンスが横溢。
「金鶏」の“結婚の結婚”は、まさにフランス流儀のきらびやかさの典型!
古典交響曲は、フランス勢による同曲の最高名演!第1楽章の水を得た魚のような弦のウキウキ感から心は釘付け。そこにカラッと抜けきった管楽器が絡んだときの、カラフルさがたまりません。
驚くべきは、モソロフの「鉄工場」をあえて収録していること!耳をつんざくような大音響による威圧だけではなく、豊かなイマジネーションを感じさせるのは他の作品と全く同じ。
全ての作品にウィットの衣装を纏わせたこの独特の感触…、一度耳にしたら病み付きになることでしょう。【湧々堂】

Treasures
TRE-010(1CDR)
アンチェル〜チャイコフスキー:バレエ音楽集
組曲「白鳥の湖」〜情景(第2幕)/ワルツ(第1幕)/小さい白鳥の踊り(第2幕)/情景(第2幕)/ハンガリー舞曲(第3幕)
組曲「眠りの森の美女」〜序奏とリラの精の舞い/バラのアダージョ(第1幕)/長靴をはいた猫と白い猫(第3幕)/パノラマ(第2幕)/ワルツ(第1幕)
組曲「くるみ割り人形」*
「眠りの森の美女」〜ワルツ(第1幕)#
カレル・アンチェル(指)
ウィーンSO

録音:1958年2月8-11日、1958年3月27日#
以上、ウィーン・ムジークフェライン・ザール (全てステレオ)
※音源:英Fontana SFL-14054、蘭Fontana 875002CY*,#
◎収録時間:65:18
“実用的なバレエ音楽を超越した、透徹した音彩の追求!!”
製作メモ
*と#は、プラム地・銀文字の完全初出盤を使用。このレコードには、チャイコフスキーの「くるみ割り」組曲+スラブ行進曲+「弦セレ」ワルツ+「眠りの森」ワルツが収録されており、その「眠りの森」ワルツは、組曲録音とは別の演奏であることに気づきました!資料によって録音データが異なるのですが、演奏のニュアンスは明らかに異なります。
「アンチェル&ウィーン響」のレコード・ジャケットは、どれも面白みに欠けるものばかりですが、そんな中でも最も雰囲気のある、日本の10インチ盤のジャケットを使いました。

★全てが、アンチェル唯一の録音。もちろんバレエの舞台の動きに則したアプローチとは違い、あくまでもアンチェル持ち前の透徹した響きを土台として、各曲の雰囲気が最も際立つニュアンスを注入しているのが特徴。
「白鳥の湖」“ワルツ”の颯爽としたイン・テンポ進行は、いかにもアンチェル節。“情景”(トラック[04])は、とかく冗長に流れがちな曲ですが、この比類なき素晴らしさ!冒頭を神妙なスロー・テンポで滑り出しすのが意外ですが、その後の楽想も含め、ウェットな空気を持ち込まず、目の詰んだ表情をここまで徹底的に炙り出している演奏に出会ったことはありません。
「くるみ割り人形」“花のワルツ”の第2ワルツヘ移る直前に、ルフト・パウゼが入るのは珍しいですが、これも音楽の流れにメリハリをきちんと付けるアンチェルならではこだわり。
最後に収録した「眠りの森の美女」の“ワルツ”は、「制作メモ」に記したように、トラック[11]とは別の録音。組曲録音のほうが、男性的な力感が勝っています。【湧々堂】

Tony Palmers Film
TPDVD-173(DVD)
ホルスト〜木枯らしの風ほえたけり ヴァーシャーリ・タマーシュ(指)
スティーヴン・ジャクソン(指)他

※収録時間:137分/NTSC 16:9(ALL/Regions)
イギリスを代表する作曲家の1人、グスターヴ・ホルスト(1874−1934)のドキュメンタリー。ホルストが生きた60年の自身に起きた事、時代背景や作品からホルストに迫る。
※本作品には、オリジナル・マスターに起因する映像及び音声に乱れが一部含まれております、あらかじめご了承ください。


LODIA
CP-804(1CD)
R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」 カルロス・パイタ(指)
フィルハーモニックSO

録音:年月日不詳(ステレオ・ライヴ)
“爆演型のパイタが、ライヴではさらに異常興奮!”
品格など全く念頭に置かず、チャンバラ映画のように楽しい刺激が満載。パイタならではのダイナミックで怖いもの知らずの果敢なアプローチが全開です!1曲目「英雄」冒頭の低弦から、近接マイクで捉えられた猛烈な噴射力に腰を抜かします。最後はぐっとテンポを落とし、思いっきり間を設けて壮大さを誇示。「英雄の敵」での嘲笑の極めて生々しく、劇画タッチ。「英雄の伴侶」も精力旺盛で、優美さや甘美さなど無縁。そんな演奏ですから「英雄の戦場」の狂乱ぶりは言うまでもありません。古今を通じ、ここまで血だらけの戦闘シーンを描き尽くした演奏はないでしょう。しかもパイタの叱咤の絶叫まで聞こえます!
最新録音ではないので、オーディオファイル的な満足度は求められませんし、トラック分割もされていませんが、途中からそんなことはどうでもよくなります。どこまで人間はバカになれるのか…。それを体を張って必至で教えてくれるパイタを、どうか異常者扱いしないで下さい。【湧々堂】

Cornetto
COR-20015(1CD)
ブラジウス&ヴィリー・ペル:ワルツ、ポルカ&行進曲集
ブラジウス・ペル(1855-1919):パッサウへのあいさつ(行進曲)*
 パッサウの美しい山々で(ワルツ・パラフレーズ)+
 パッサウ防衛行進曲
 愛の思い(ガヴォット)*
 第16連隊行進曲
 バイエルンの森の音楽(ワルツ)*
 パッサウへのあいさつ(行進曲)**
 パッサウ防衛隊(行進曲)#
ヴィリー・ペル(1888-1971):ハッケンザック行進曲(1952)
 ファンファーレ第1番変ホ長調
 アントレ=ファンファーレ第2番「カストラ・バターヴァ」
 パッサウ・コンサート協会行進曲(1922)*
シュタットカペレ・パッサウ(無印/+/**)
ゴットフリート・ヴェルフル(指(無印))
ゼップ・バルストルファー・ヴァルドラーカペレ#
ゼップ・バルストルファー(指(+/#/**))
パッサウ・コンサート協会O*
マルクス・エーバーハルト(指)*

録音:2013年9月12-14日、パッサウ市立音楽学校、パッサウ、ドイツ(無印)
2013年6月8日、フロイデンハイン城、パッサウ、ドイツ*
1966年+、1968年#、1969年**、バイエルン放送のアーカイヴから、モノラル(+/#/**)
ドイツ、バイエルンの都市パッサウのローカル音楽家二代の作品集。ブラジウス・ペルは軍楽隊長からパッサウ市の音楽監督に出世した人物。息子ヴィリー(ヴィルヘルム)・ペルは父に倣って軍楽隊に所属した後パッサウ市立音楽学校教員に転職、1919年市のコンサート協会の創設者の一人となり、1945年まで代表を務めました。1929年には「パッサウ市カペルマイスター」の称号を贈られています。*をのぞき吹奏楽による演奏。アルバム・タイトルにある「ポルカ」が収録楽曲に見当たらないのが謎です。

UNIVERSAL MUSIC SPAIN
00289-48107506(1CD)
ファリャ:バレエ「三角帽子」組曲第1番
 バレエ「三角帽子」組曲第2番
 バレエ「恋は魔術師」*
ジュアン・アルベルト・アマルゴス(1950-):7つのスペインの歌*
エストレリャ・モレンテ(カンタオラ*)
スペイン国立O
ジュアン・ポンス(指)

録音:2010年3月15-18日、国立音楽堂シンフォニー・ホール、マドリード、スペイン
1980年グラナダ生まれのカンタオラ(フランメンコ歌手)、エストレリャ・モレンテをクラシカル作品に起用したスペイン色満載のCD。ジュアン・アルベルト・アマルゴスはバルセロナ生まれの作曲家。
スペインのメジャー・レーベル商品は入手経路の都合により高価格となってしまいますが、生産数がたいへん少ないのでお早目にどうぞ。

風樂
NOOI-5011(3CD)
伊福部昭〜古稀記念交響コンサート1984
■CD1
(1) SF交響ファンタジー第1番【指揮:石井眞木】
(2) ギリヤーク族の古き吟誦歌
第1曲「アイ アイ ゴムテイラ」(オーケストレイション:芥川也寸志)
第2曲「苔桃の果拾う女の歌」(オーケストレイション:松村貞三)
第3曲「彼方の河び」(オーケストレイション:黛敏郎)
第4曲「熊祭に行く人を送る歌」(オーケストレイション:池野成)
■CD2
(1) シンフォニア・タプカーラ
(2) 日本の太鼓(ジャコモコ ジャンコ)
■CD3
伊福部昭と弟子たちの座談:コンサート事前打ち合わせ(
■CD1
(1) 石井眞木(指)新交響楽団
(2) 成田絵智子(S)
芥川也寸志(指)新交響楽団
録音:1984年11月23日東京文化会館大ホール(ライヴ)

■CD2
(1) 芥川也寸志(指)新交響楽団
(2) 石井眞木(指)
録音:1984年11月23日東京文化会館大ホール(ライヴ)

■CD3
録音:1984年10月14日
1984年に伊福部昭の古稀を祝い、当時存命だった作曲家・芥川也寸志、石井眞木、松村禎三という錚々たる弟子たちが結集し、開催した伝説の演 奏会のライヴ録音を完全収録。当日の演奏と、聴衆の熱狂が、ダイレクトに伝わってきます。
芥川也寸志、石井眞木という日本音楽史上の大物が、指揮者として登場しているのも興味津々。また、「日本の太鼓」では、芥川也寸志、池野成、今井重幸、 永富正之、原田甫、松村禎三、真鍋理一郎、三木稔が打楽器奏者として出演という超豪華さ。演奏の合間のトークも収録され、伝説の伊福部一家の雰 囲気を味わえます。
さらに興味深いのは、伊福部の歌曲集「ギリヤーク族の古き吟誦歌」のピアノ伴奏パートを、芥川也寸志、松村禎三、黛敏郎、池野成という功なり遂 げた大作曲家たちが学生時代のように伊福部の指導のもとでオーケストレイションしていること。いずれも凝っていて、作曲者自身の手によるような響きに 関心させられます。
驚くべくは、演奏録音とは別に、演奏会準備のため伊福部昭と弟子たちが語り合う、座談の記録録音が残されていたこと。伊福部が自らの作曲姿勢と 自作を語り、弟子たちと丁々発止、またオーケストレイションの極意を施す伊福部の貴重な生の声と素晴らしき弟子たちの座談を約70分にわたり聴くこ とができます。伊福部研究のための特別な資料とも言え、伊福部昭に関心を持つ者にとって必携のCDと申せましょう。 (Ki)


Guild Histolical
GHCD-2409(1CD)
サージェント〜チャイコフスキー:管弦楽曲集
スラヴ行進曲
幻想序曲「ロメオとジュリエット」
バレエ音楽「眠れる森の美女」〜ワルツ
組曲第3番〜「主題と変奏」*
序曲 「1812年」
マルコム・サージェント(指)
ロイヤルPO、フィルハーモニアO*
マヌーグ・パリキアン(Vn)*

録音:1960年1月5日、25日&27日(ステレオ)
1955年3月24日&6月8日(モノラル)*
※リマスター:ピーター・レイノルズ&レイノルズ・マスタリング
原盤:エドワード・ジョンソン・コレクション(HMV SXLP 20023, HMV ALP 1372*)
ビーチャム存命中のロイヤル・フィルを、ビーチャムと犬猿の仲だったサージェントが振っている点でも興味深い録音ですが、サージェントの音楽性を知る上でもこれは重要な一枚で、ステレオで遺されたサージェントの録音の中でも特に優れた逸品です。
まず、「スラブ行進曲」。通常、サージェントの指揮は、鈍重に傾くことも多いですが、ここでは妙な邪念を捨て切った洗練度満点の進行を見せます。テンポは終始速めながら上滑りすることなく、確実に曲の持ち味を表出します。
「ロメ・ジュリ」も同様のスタイル。ここではオケの響きが明らかにビーチャムのそれとは異なるブレンドで、やや渋い色彩を伴って浮かび上がっている点にもご注目を。
「組曲第3番」はその全曲ではなく、後半の「主題と変奏」部分のみの録音なのが実に残念ですが、名コンマス、パリキアンの閃きに富んだ美音の魅力と共に、忘れ得ぬ名演奏です。
「1812年」は、ステレオ初期の録音としては屈指の名演!ここではサージェントのまた別の一面が。これは明らかに他の4曲とは曲との向き合い方が異なり、露骨なほどの濃厚な表情付け、ティンパニ強打など、けれん味を惜しみなく注入して面白く聴かせます。ロイヤル・フィルの荘厳な響きも見事!
なお、このCDはHMV盤からの板起こしですが、バックグラウンド・ノイズは皆無といえるほど綺麗に除去されています。組曲第3番はモノラルですが、わずかにステレオ的広がりを加えているようです。【湧々堂】

2L
2L-102SABD
(SACD Hybrid+Blu-ray)
管楽器のためのシンフォニー
ヒンデミット:協奏音楽Op.41(1926)
シェーンベルク:主題と変奏 ト短調 Op.43a(1943)
ストラヴィンスキー:管楽器のためのシンフォニー(1918-20 rev.1945-47)
ヒンデミット:交響曲 変ロ調(1951)
ロルフ・ヴァリーン(1957?):変化(Changes)(1984)
王立ノルウェー海軍音楽隊
インガル・ベルグビ(指)

録音:2013年4月 ヤール教会(ベールム、ノルウェー)[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
( 制作・バランスエンジニアリング,モッテン・リンドベルグ/ 録音・ビアトリス・ヨハンネセン)
[Blu-ray:5.1 DTS-HD MA (24bit/192kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz), mShuttle: MP3 & FLAC, Region All]
[SACD DXD (5.1 surround 2.8224 Mbit/s/ch, 2.0 stereo 2.8224 Mbit/s/ch) / CD 2.0 stereo (16 bit/44.1 kHz)]
ノルウェーはウィンドミュージックの長い歴史と伝統を誇る国のひとつ。ウィンドオーケストラ、シンフォニックバンド、ウィンドバンドがそれぞれの地方 でさまざまの活動を行っています。ノルウェー王国の軍隊も、国王近衛兵音楽隊をはじめ、5つのプロフェッショナル・バンドを抱えています。BDオーディ オ のパイオニアとして名を高めてきたノルウェーの 2L レーベルからリリースされ、グラミー賞ベスト・エンジニア賞にノミネートされたノルウェー軍音楽 隊によるフランスのウィンド作品集『凱旋路』(2L086SABD)につづき、王立ノルウェー海軍音楽隊のアルバムがリリースされます。
王立ノルウェー海軍音楽隊は1820年に創設されました。現在の隊員は29名。オスロフィヨルドのホーテンを本拠とし、国内と国外、年間130回か ら150回のコンサートに出演しています。2008年から王立ノルウェー海軍音楽隊の首席指揮者を務めるのはインガル・ベルグビ(1964?)。ノルウェー 音楽アカデミーでクラリネットを学び、同アカデミーのカシュテン・アンデシェンとシベリウス・アカデミーのヨルマ・パヌラの下で指揮法を修めました。 ベルゲンの現代音楽グループ BIT 20 Ensemble の首席指揮者、スウェーデンのヴェルムランド・オペラの音楽監督、ベルゲン・フィルハーモニックの首 席客演指揮者、ノルウェー放送管弦楽団の「プロフィール指揮者」を経験しています。
アルバム『管楽器のためのシンフォニー』には「新しい音楽」の探求者4人の作品が5曲収録されています。〈協奏的序曲〉〈歌曲『高貴な騎士、オイ ゲン王子』による7つの変奏〉〈行進曲〉の3曲からなるヒンデミットの《協奏音楽》。ソナタ形式の第1楽章、抒情的な音楽とスケルツォの第2楽章、「フーガ」 の終楽章をもつ、同じくヒンデミットの1951年の交響曲。シェーンベルクの《主題と変奏》は「様式化された行進曲」の主題とさまざまな楽器の組み 合わせによる「和声の旅」。曲名がアルバムのタイトルに使われたストラヴィンスキーの《管楽器のためのシンフォニー》には「ドビュッシー追悼」の副題 がつけられています。曲名の「シンフォニー(symphonies)」は、いくつかの楽章から構成されるいわゆる「交響曲(symphony)」ではなく、「アンサ ンブルの中にあるアンサンブル」が一緒に(syn)なって生まれる音(phone)、それぞれに独自の響きをもつ異なる楽器群の相互作用(インタープレイ) がイメージされたと言われます。1945年から1947年にかけて改訂された版による演奏です。ノルウェーの作曲家ロルフ・ヴァリーンの《変化》は、「変 化の書」といわれる中国の『易経(I Ching)の考えを基に、いろいろな「変化」を精密なテクスチュアをもつ透明な音の描画とした作品です。
録音セッションは、オスロに近いベールムのヤール教会で行われました。「新しい録音」の試みを意欲的に進める 2L のスタッフの手で王立ノルウェー 海軍音楽隊の音楽が臨場感のある音に捉えられています。 (Ki)

Blu-ray Disc Audio と SACD hybrid のディスクをセットにしたアルバムです。
5.1 DTS?HD MA と 2.0 LPCM の音声を収録した Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu-ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応のPCをお使いください。
2L
2L-100PABD
(Bluray Disc Audio)
遥かな銀河(Remote Galaxy)/フリント・フベンティーノ・ベッペ(1973-):管弦楽作品集
遥かな銀河 Op.81(ヴィオラ・ダ・ガンバと管弦楽のための)*
遠い言葉 Op.43b(クラリネットと弦楽オーケストラのための)**
9月に失くして Op.17(管弦楽のための)
天国の下で綱渡り Op.32?8(管弦楽のための)
フルート協奏曲第2番 Op.80 #
ウラディーミル・アシュケナージ(指)
フィルハーモニアO
ラルフ・ルソー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)*
マーク・ヴァン・デ・ヴィール(Cl)**
エミリー・バイノン(Fl)#

録音:2012年5月 ワトフォード・コロシアム(ワトフォード、イギリス)

[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
[Blu-ray: 5.1 DTS-HD MA (24bit/192kHz), 7.1 DTS-HD MA (24bit/96kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz),
9.1 Auro-3D (24bit/96kHz), mShuttle: MP3 & FLAC, Region ABC]
グラミー賞ノミネートアルバム『フルート・ミステリー』(2L58SABD)につづくフリント・フベンティーノ・ベッペ(旧名 フレード・ヨニー・ベルグ) の作品集。前作と同じヴラディーミル・アシュケナージ指揮によるフィルハーモニア管弦楽団とのセッションは、ワトフォードのコロシアムで行われ、『フルー ト・ミステリー』で紹介されたフルート協奏曲第1番のソロを担当したロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席フルート奏者、エミリー・バイノン(1969?) に献呈された、オルガンをともなう大編成の管弦楽と共演したフルート協奏曲第2番も収録しています。 本アルバムに収録されている5つの作品に共通するコンセプトは「距離」。メロディ、ハーモニー、鮮やかな色彩のオーケストレーション。寄り添うように 聴き手を「遥かな」時空に誘う音楽です。オランダのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、ラルフ・ルソーが、グラスハーモニカも加えた管弦楽と共演した《遥か な銀河》。グラスハーモニカは避雷針の発明で知られるベンジャミン・フランクリンが考案した楽器で、ガラスの皿を回して指でこすって音を出す、神秘的 な響きが魅力。フィルハーモニア管弦楽団とロンドン・シンフォニエッタの首席クラリネット奏者、マーク・ヴァン・デ・ヴィールがソロの《遠い言葉》。「良 き友」愛犬のレディ・ベッシーを失ったことをきっかけに書かれた《9月に失くして》。嘲弄するように薄笑いを浮かべ、高く張ったワイヤーの上を渡る男 をイメージした「自伝的」な《天国の下で綱渡り》。 そして今回は、優秀録音レーベルとして音楽ファン、オーディオ・ファンから注目されている2Lが、またしてもその実力を発揮した録音を登場させました。 5.1 surround に「高さ」成分の 4 channel を加えた 9.1 channel で録音され、オリジナル録音をミックスダウンした 5.1 DTS-HD MA、7.1 DTS-HD MA、2.0 LPCM と、Auro-decoder を搭載した機器で再生する 9.1 Auro-3D の4つのフォーマットでこのBlu-ray Disc Audioに収録されました。 さらに、チャイコフスキー:「思い出」(2L090CLP/2L090ALP)、Quiet Winter Night(2L087LP)に続くアナログを発売。ドイツのパラス社でプレス したDMM(ダイレクト・メタル・マスター)で、オーディオファイル・グレードの音質で、非常に質の高いアナログ盤と言えるでしょう。  (Ki)
※5.1 DTS-HD MA、7.1 DTS-HD MA、2.0 LPCM、9.1 Auro-3D の音声を収録した Pure Audio Blu-ray のディスクです。インデックスを除き映像は 収録されていません。CDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応のPCで再生してください。


EVEREST
KKC-4024(1SACD)
アンティル:バレエ組曲「コロボリー」
ヒナステラ:バレエ音楽「パナンビ」
ユージン・グーセンス(指)LSO

録音:1958年8月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
※日本語解説付き
“ステレオ初期に立体的な音像をリアルに再現した、真の優秀録音!”
故・長岡鉄男氏が生涯にわたり 超優秀録音として激賞し続けた凄さは、今日でも全く色褪せておらず、さらにSACD化でますます強力なものに生まれ変わりました。「外盤A級セレクショ ン」では『マルチマイクでミキシングしてアンペックス300(2トラック)で録音したものだが、鮮度の高さ、情報量の多さ、分離、音場感は抜群である。 ffはスペアナで見る以上に強烈である』と述べられています。 作曲者ジョン・アンティル(1904-1986)はオーストラリアの作曲家。原住民アボリジニーの儀式から受けた強烈な印象を描いています。打楽器を多用 した大編成のオーケストラによる原色的響きが新鮮です。 (Ki)

ステレオ初期に各社が「自然なステレオ感」を出すために競い合っていた中、作品の個性を最大限に引き出す形でそれそれを実現させた録音として、グーセンス指揮によるこの2曲とヒナステラの「エスタンシア」は、最大の成功例と言えましょう。オケも超優秀。グーセンスのアプローチも突き抜けており、あらゆる条件が完備されているのです。
グーセンスは晩年はオーストラリアを中心に活躍しましたが、その地が生んだアンティルの作品「コロボリー」の凄いこと!この曲についての予備知識など一切不要。「春の祭典」などの打楽器が活躍する作品が好きな方にはたまらない痛快佳曲で、とにかくエキゾチシズム大全開!1曲目“歓迎式典”の、左チャンネルから聞こえる太鼓の連打と右チャンネルから聞こえるコントラフォゴットの掛け合いからゾクゾクすること必至。続く2曲目の“夕星のための踊り”では、前半の弦の囁きとオーボエの距離感が絶妙に捉えられており、うっとりするような雰囲気をいかんなく発揮。終曲の後半は、全パートが阿鼻叫喚!それでも音像に歪みが見られないのは、今回の復刻の大きな成果と言えましょう。
「パナンビ」は、打楽器炸裂の第2曲と終曲が、やはり凄いことになっています。
全ての楽器が横一線に並んではっきり聞こえるだのではない、この録音の凄さをとくとご堪能ください。【湧々堂】

EVEREST
KKC-4027(1SACD)
グローフェ:組曲「グランド・キャニオン」
ピアノ協奏曲
ヘスス・マリア・サンロマ(P)
ファーデ・グローフェ(指)ロチェスターPO

録音:1959年2月/ロチェスター(ステレオ)
※日本語解説付き
この後にはオーディオ効果的にも優れた録音が多く登場しているので、この録音は影が薄くなりがちですが、作曲者の意図した音楽を知る上でこの自作自演録音は無視するわけには行きません。
オン・マイク録音で捉えられた音像を聴くと、グローフェが目指したのは単なる絵画的な描写音楽ではなく、ベートーヴェンの「田園」のような心象風景の具現化として迫り、有名な「山道を行く」などは特にそんな印象を強く残します。
ピアノ協奏曲は、ガーシュウィンの作品とともに、アメリカ産ピアノ協奏曲の二大名曲。
プエルトリコのピアニスト・ヘスス・マリア・サンロマへ献呈され、初演もサンロマが行っています。ハリウッド版ラフマニノフといった趣きで楽しませてくれます。【湧々堂】

DACAPO
MAR-8.226148(1CD)
クヌドーゲ・リーサゲル:シンフォニック・エディション集第3集
管弦楽のための「夏の狂詩曲」(デンマーク民謡による)(1943)
弦楽のための協奏交響曲Op.34(1937)
シンフォニア・ガイア(交響曲第4番)Op.38(1939-1940)
弦楽とティンパニのためのシンフォニア・セレナ(交響曲第5番)Op.52(1949-50)
ボー・ホルテン(指)オーフスSO

録音:2012年9月10-14日、2012年11月19-20日
※世界初録音
一連の世界初演の録音を収録した、このリーサゲル(1897-1974)の第3集の管弦楽作品集。この中には彼が一度は破棄しようと試みたものの、結局は残すこととなった第4番と第5番の交響曲や、極めて技巧的な協奏交響曲。そして民謡のメロディを用いた親しみやすい「夏の狂詩曲」の4作が収録されています。彼の作品はどれも豊かな響きを持ち、時として映画音楽を思わせるような壮大な世界を描き出します。1940年代のリーサゲルはバレエ音楽の作曲家として知られており、交響曲の分野にはあまり興味がなかったといいます。しかし彼はこのジャンルに、様々な思想と作風を持ち込み、単なる形式の一つとして「交響曲」を作曲しようと試みたのかもしれません。新古典的な味わいの協奏交響曲は冒険的で色彩的。野心的な作品です。

ORPHEE 58
ORP-58002/1(1CD)
ロジェロジェ・グランド・オーケストラ Vol.1
ロジェロジェ(1911-1995):Hapiness day *
En carriole *
Haute-couture *
Vive le sport
Grands travaux / Paysage
Romany girl / Clowneries
Menuet
Holiday party
Feux-follets * / Traffic boom
Interlude dramatique
Tension-1
La vitrine aux jouets *
Pres des flots
Music all
Concerto jazz pour harpe et orchestre
Le dernier metro
Danses des oiseaux
El Muletero / Le grand derby
Suite tropicale
Marche royale
Tour de France
Tourbillon de Paris
ロジェロジェ・グランド・オーケストラ
ロジェロジェ(指)

録音:ステレオ*、モノラル(無印)
発売:2011年
映画音楽や電子音楽の分野でも活躍したフランスの作曲家・指揮者ロジェロジェ(ロジェ・ロジェ)のオーケストラ小品集。「フランスのルロイ・アンダーソン」と呼びたくなるような、粋で楽しい音楽がたっぷり詰まったアルバムです。

HEVHETIA
HV-0069-2(1CD)
シェーンベルク、アルブレヒト、ヒンデミット:室内アンサンブルの為の作品集
シェーンベルク:15の独奏楽器の為の室内交響曲第1番ホ長調 Op.9(1906/1924)
アレクサンダー・アルブレヒト(1885-1958):11の楽器の為のソナティナ(1925)
ヒンデミット:12の独奏楽器の為の室内音楽第1番 Op.24(1922)
クアサルス・アンサンブル
イヴァン・ブッファ(指)

録音:2013年3月8-11日、パンノニア・スタジオ、ブダペスト、ハンガリー


WEITBLICK
SSS-0148(1CD)
ホルスト:組曲「惑星」 エフゲニ・スヴェトラーノフ(指)
スウェーデンRSO
スウェーデン放送Cho

録音:1994年9月3日、ベルワルドホール・デジタル・ライヴ
※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付
“作品の持ち味を自身の音楽性の中にグッと引き寄せた、恐るべきダイナミズム!!”
スヴェトラーノフは既に同曲を1991年にフィルハーモニア管と感動的な録音しており、それも決して存在価値を失うものではありませんが、ここでは完全に英国風の典雅さを払拭した、スヴェトラーノフ特有の粘着質で重量級のフレージングとリズムの躍動が更に際立った演奏を繰り広げています。少なくとも独特なテンポ変動に対する共感を持ったオケの反応力は、こちらが一枚上と言えましょう。例えば「火星」で、主題が回帰するシーンの気の遠くなる低速感とその後のクライマックスの築き方はまさに筋金入り。「金星」での深遠な祈りと色彩感は、フィルハーモニア盤と双璧の素晴らしさ。「木星」も演奏時間8:47とかなりの低速モードですが、そのテンポだからこそ打楽器の打ち込みをはじめ、どんな些細なフレーズも末端まで鳴りきり、スポーティさ皆無のスヴェトラ節が大全開となります。最後の「海王星」も一音も雰囲気で流した感はなく、極彩色でありながら精緻なハーモニーで魅了し続けます。この作品のスペクタクルな魅力と自身の音楽性を完全にドッキングさせた恐るべき名演奏です。録音も優秀。いつもながらスウェーデン放送響の機能美も絶品。【湧々堂】

CRQ Editions
CRQCD-102(1CDR)
サージェント〜序曲集
ヘンデル(サージェント編):「サムソン」序曲#
シューベルト:「ロザムンデ」序曲*
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
ロッシーニ:「絹のはしご」序曲
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」
スメタナ:「売られた花嫁」序曲
ヘンデル:序曲イ短調#
マルコム・サージェント(指)
ロイヤルPO

録音:1959年2月#、1960年*(全てステレオ)
※音源:EMI
聴衆からの絶大な人気を誇っていたサージェントはの芸風は、それとは裏腹にごくオーソドックスなアプローチで、先輩ビーチャムよりも何倍も真面目。ここではそのビーチャムが築いたロイヤル・フィルを相手に、ボスとは正反対の音楽観を貫徹させています。色彩的な作品で本領を発揮することが多いサージェントですが、ここでもまず「ローマの謝肉祭」が聴きもの。前半はあまり例のないほどの入念な歌を聞かせ、主部以降は、フランス的な軽妙さとは異なる油絵的な彩色を散りばめます。スメタナもローカルの味わいとはかけ離れたキラキラした演奏。
ロッシーニは、ビーチャムと同質の愉しさに溢れ、少なくともロッシーニから感じ取るユーモアは、ほとんどの英国人に共通するものがあるのかもしれません。
「フィンガルの洞窟」は、ほとんどの英国式者が録音していますが、そんな中でも最も飛び抜けた名演。各場面に応じたニュアンスの変化、楽想に相応しいフレージングの熱さ、テンポ切り返しの自然さなど、他の収録曲と比べれば明らかなように、段違いの素晴らしさです。
最後のヘンデルも確信漲る表現で惹きつけます!【湧々堂】


Guild Historical
GHCD-2403(1CD)
ストコフスキー〜リムスキー=コルサコフ&チャイコフスキー1962
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
レオポルド・ストコフスキー(指)
フィラデルフィアO

録音:1962年2月6日、アカデミー・オヴ・ミュージック・ライヴ(ステレオ)
※リマスタリング:ピーター・レイノルズ
※マスター・ソース:エンノ・リエケーナ・コレクション
マンネリを許さず強烈な主張を貫き通したストコフスキーの十八番!
ストコフスキーの「シェエラザード」と言えばこれ!叫びたくなる大名演!のステレオ・セッション録音よりもずっと直截なダイナミズムにあふれた演奏が展開され、表情のコントラストもリズムの腰も強固で、フィラデルフィア管の反応の良さも他のオケとは段違い。愛2楽章のクラリネットの巧さはなど超絶もの。第3楽章冒頭の、一瞬も杓子定規のリズムが入り込む余地のない独特のアゴーギクは、オケが完全にストコフスキーの手足に成りきっている証し。中間部では打楽器をさらに追加して、まさに極彩色を敷き詰めます。最も腰を抜かすのが、終楽章冒頭!超低速で強力な粘着力で迫った直後に急加速!その現象だけを見ればまさにハッタリの極みですが、出てくる音は厳格そのもの。マンネリズムを嫌い、単に音楽も弄んでいる気楽な演奏に陥らないこの一瞬は、ストコフスキー命がけの遊び心を最もよく象徴するシーンです。主部以降の迫力と光彩もこれ以上のものは考えらず、この演奏会への尋常ではない意気込みが伺えます。そして、これも他では聴けないコーダの絶妙アレンジも鳥肌必至!
チャイコフスキーも世紀のセッション録音やライブ録音が存在するものの、意欲の凄まじさはこれがダントツ。まず冒頭、木管テーマのオルガンを思わせる分厚い響きにドッキリ。この独特の響きは、やがてコーダに引き継がれることとなります。「愛」をモチーフにした作品におけるストコフスキーの解釈の説得力は、やはり誰も太刀打ちできないでしょう。
録音の質が極めて高いのも特筆モノ。埃まみれの音源を無理に引っ張りだした感だけが残るのとは違い、良好バランスで安心してこの至芸を堪能できるのはありがたい限りです。【湧々堂】

Aurora
ACD-5074(1CD)
ラーシュ・ペッテル・ハーゲン(1975-):管弦楽作品集
ノルウェー・アーカイヴ(室内オーケストラとエレクトロニクスのための)
古代遺跡の偉容を前にした芸術家の絶望(管弦楽のための)
トヴェイト断片(弦楽オーケストラのための)
エドヴァルド・グリーグに基づく葬送行進曲(室内アンサンブルとステージ外の管弦楽のための)
ツァイトブロムに(ハリングフェレと管弦楽のための協奏曲)*
ロルフ・グプタ(指)オスロPO
イェルムン・ラーシェン(ハリングフェレ)
ラーシュ・ペッテル・ハーゲン(スピーチ)*
ヴィーラント・ホーバン(スピーチ)*

録音:2011年8月22日-24日、2013年5月13日 オスロ・コンサートホール
ライヴ・エレクトロニクス(ノルウェー・アーカイヴ)
EXPERIMENTALSTUDIO des SWR(フライブルク、ドイツ)
ライヴ・エレクトロニクス:ラインホルト・ブライク
プログラミング:ミヒャエル・アッカー
南ドイツの町ドナウエッシンゲンで毎年開催される音楽祭は、「同時代の音楽」のもっとも重要な音楽祭のひとつとして国際的に知られています。初めて 行われた1921年にはヒンデミットの弦楽四重奏曲第2番、1925年にはストラヴィンスキーのピアノソナタ、1954年にはブーレーズの《ポリフォニーX》、 1960年にはメシアンの《クロノクロミー》と、「新しい音楽」の作曲家たちの作品が初演されてきました。このフェスティヴァルを主催する南西ドイツ放 送 (SWR) がノルウェーのラーシュ・ペッテル・ハーゲンに新作を委嘱したのは、最初が2005年、2度目が2011年です。ノルウェー作曲家協会のレー ベル、Aurora の新しいアルバムには、この2つの委嘱作を含む、ハーゲンの管弦楽のための全作品(2013年5月現在)がオスロ・フィルハーモニック による新録音で収録されました。彼は、ブックレットに掲載された作曲家のアイヴィン・ビューエネとの対話の中でこう語っています。「今のオーケストラは マーラーとシュトラウスのころから変わっておらず、好むと好まざるとにかかわらず、そのこととうまく折り合わねばならない。オーケストラの編成と響きが マーラーの時代と同じなら、マーラーより優れたオーケストラ曲を書くという不可能を受け入れることが、私にとって前提条件となる。マーラーの後、オー ケストラの歴史は廃墟となった」。  ドナウエッシンゲンで2005年に初演された《ノルウェー・アーカイヴ》は、室内オーケストラとエレクトロニクスのための作品です。〈自然として見るノ ルウェー性〉〈6つの賛美歌〉〈メランコリーの劇〉〈聖トマス調律〉〈葬送行進曲〉の5曲が続けて演奏されます。ライヴ・エレクトロニクスは、SWR の EXPERIMENTALSTUDIO(実験スタジオ)の担当です。つづく3つの作品、《古代遺跡の偉容を前にした芸術家の絶望》《トヴェイト断片》《エドヴァル ド・グリーグに基づく葬送行進曲》はそれぞれ、オスロ・フィルハーモニック、ノルウェー室内管弦楽団、ベルゲン・フィルハーモニックがノルウェー文化 評議会の支援を得て、ハーゲンに委嘱しました。「聴き手」の受ける印象を第一に考えるからか、ハーゲンは作品について明確に語ることを避けています。《ノ ルウェー・アーカイヴ》と同様にこの3作も、《トヴェイト断片》が火災に遭ったトヴェイト農場の焼け跡から見つかった手稿譜の「断片」を素材としたこ とに触れた以外、作品の「ヒント」は示されません。  2011年の音楽祭で演奏された《ツァイトブロムに》は、ノルウェーの民俗楽器、ハリングフェレ(ハルダンゲルフィドル)とオーケストラのための協奏 曲として作曲されました。この作品は途中にハーゲンの英語のスピーチとヴィーラント・ホーバンによるドイツ語の通訳が挟まれます。その中でハーゲンは、 共鳴弦をもち、独特の「音」を響かせるハリングフェレを使ったことに言及しました。「ハリングフェレはノルウェー民俗音楽の中心にあり、グリーグの《抒 情小曲集》の出発点となりました。私がハリングフェレの音楽を使うことを私が選んだのは、グリーグと同じ理由です。音楽的な個性と異国趣味の感じを 出すためです。前回参加したフェスティヴァルでこの戦略が成功を収めたようなので、ふたたびその成功に預かれればと思いました」と、聴衆の笑いを誘っ ています。  オスロ・フィルハーモニックを指揮するロルフ・グプタ (1967?) は、作曲家としても活動しています。ハリングフェレのソロを弾くイェルムン・ラーシェ ン (1981?) は、2011年10月16日、フランソワ=クザヴィエ・ロトが指揮した初演のソリストです。オーレ・ブル・アカデミーと国立音楽アカデミー に学び、フィドルアンサンブルのマヨルシュトゥーエン(2L11)のメンバーとして活躍。イェルムン・ラーシェン・トリオとして録音したアルバムや子供の ためのアルバムがスペルマン賞(ノルウェー・グラミー賞)にノミネートされ、ジャンルを超えた活動で今日のノルウェーの音楽シーンをリードするひとり とみなされています。 (Ki)


Hanssler(SWR)
93-305
ラヴェル:ラ・ヴァルス
クープランの墓
道化師の朝の歌
スペイン狂詩曲*/ボレロ*
ステファヌ・ドゥネーヴ(指)
SWR シュトゥットガルトRSO

録音:2012年10月25&26日
2012 年12月13&14日*
シュトゥットガルト・リーダーハレ/ ベートーヴェンザール
ドゥネーヴは2011/12年シーズンよりシュトゥットガルト放送響の首席指揮者を務めるようになり、ノリントンとは異なるレパートリの開拓に期待が持たれるところです。
このラヴェルは、前作のプーランクに続く第2弾録音。それこそヴィブラートと伴うサンドを前提としたとも言える近代フランス音楽は、ノリントンが避けてきたレパートリーであることを考えると興味は尽きません。結果は期待通り。ヴィブラート解禁となったオケは伸び伸びと、しかも入念極まりないドゥネーヴの指示に心から支えているのが痛感できます。特徴的なのは、音楽の構えが大きく、有機的なフレージングにとことんこだわっている点。
「クープランの墓」は通常よりもやや骨太な音像をベースとし、要所要所でアクセントを綿密に盛り込みながら、ムーディな雰囲気に流されることを徹底して避けています。メヌエットの3:32で、あえてルフト・パウゼ風の間を置いたり、リゴードンの中間部2:01からのフルートにはフレージングのタイミング、響きの質感を統制するなど、一筋縄で済まされません。
最大の聴きものは、「スペイン狂詩曲」!ドゥネーヴの入念の音楽作りが100%プラスに作用し、独特の官能性、浸透力の高い強弱の揺らぎなど、最後までため息が出るほどの素晴らしさ。これほど緻密な処理を施しながら、音楽が萎縮しないというのは、ドゥネーヴの並々ならぬ才能の賜物でしょう。今後も彼の活躍には目が離せません。【湧々堂】

WERGO
WER-6859(1CD)
リザ・リム(b.1966):見えざる舌〜即興するピアニスト,バリトンと16の音楽家のための(テキスト:ヨナタン・ホルメス(ハーフェズの詩に基づく) ウリ・ケーヌ(P)、
オマール・エブラヒム(Br)、
アンサンブル・ムジークファブリーク、
アンドレ・ド・リダー(指)

録音:2011年6月
国人の両親のもと、オーストリアに生まれた(1966年)リザ・リムによるこの「見えざる舌」は、ペルシア語圏最大の詩人、ハーフェズ(14世紀頃) の詩にインスパイアされたもの。作曲されたものと即興の要素を巧みに融合させ、無限の広がりを見せる作品です。 (Ki)

ELECTRIC PICTURE
EPC-05D(DVD)

EPC-06E(Bluray)
パーヴォ・ヤルヴィ&パリ管 /ストラヴィンスキー&ドビュッシー
ストラヴィンスキー:「火の鳥」組曲(1919年版)
 バレエ音楽「春の祭典」
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
パーヴォ・ヤルヴィ(指)パリO

収録:2012年9月&11月 パリ サル・プレイエル
収録時間:74分
音声:<DVD>ステレオLPCM2.0ch/dts デジタルサラウンド5.1ch
<BD>ステレオLPCM2.0ch/dts-HD マスターオーディオ5.1ch
字幕:なし
画面:16:9
REGION All(Code:0)
<DVD>片面2 層ディスク <BD>単層 25GB 1080i FULL HD
セルゲイ・ディアギレフのロシア・バレエ団、1910年のパリ・シーズンに向けて若き作曲家ストラヴィンスキーが書いた「火の鳥」、ここでは1919年版の組曲が奏されています。次がメインである「春の祭典」。春を迎えた2 つの村の対立、大地礼賛、太陽神イアリロの怒りとそれを鎮めるための生贄の踊り。ロシアの原始宗教の世界に基く描写的で色彩豊かな世界が激しい音とともに描かれていきます。炸裂するリズムと激しすぎる不協和音は現代でも革新的であり、多くの聴き手に強い印象を残す名作です。ドビュッシーの「牧神の午後〜」は、ドビュッシーの出世作であり、こちらもニジンスキーによって振付が施され視覚化されたことでも知られます。こちらは激しいリズムはありませんが、漠然とした韻律と絶妙な音色が美しい「印象派」の幕開けと呼ぶに相応しい音楽です。 ここで、パリ管と見事な演奏を繰り広げているのが、名指揮者ネーヴェ・ヤルヴィを父とし、エストニアで生まれたパーヴォ・ヤルヴィです。彼は生地タリンの音楽学校を経て父とともに渡米、その後はカーティス音楽院で指揮を学び、2001年にはシンシテナティ交響楽団の第12 代首席指揮者に就任、また世界各地のオーケストラに客演し、2006年のドイツ・カンマーフィル・ブレーメンとの来日公演のベートーヴェンは、その革新的な解釈で大きな話題を呼んだことでも知られています。2010/11年のシーズンからパリ管の首席指揮者に就任、わずか7 か月後に2015年までの契約延長が決まるほど、素晴らしい成果を上げています。ヤルヴィによるこの3 つの作品、ストラヴィンスキーでは荒々しさとスマートさを共存させ、またドビュッシーでは微妙に移り変わる色彩を的確に表出、オーケストラの機能を存分に生かした見事な音を紡ぎ出しています。

Capriccio
C-5171D(2CD)
アンサンブルXX
ミン・ワン(1962-):Schwebende FragmenteII
アクセル・ザイデルマン(1954-):Skulptur1(Mobile)
ルートヴィヒ・ヌスビヒラー(1963-):SchattenspieleIV?j eudemime
クリスティアン・オフェンバウアー(1961-):KommtSirenenklagt
アレクサンダー・スタンコフスキ(1968-):Spiegel -Maske -Gesicht
アンサンブルXX
ペーター・ブルヴィック(指)

録音:2011年12月5日、2011年11月7日、2012年3月19日、2012年5月7日
1971年、ペーター・ブルヴィークによって設立されたアンサンブルXX(20世紀)は、ウィーンのオーケストラ奏者や、フリーランスで活躍する奏者たちがメンバーとなり、主に「20世紀の音楽」を演奏することを目的として活動しています。彼らはウィーンの音楽文化を世界的に広めるために、オーストリア国内、および世界中の作曲家に作品を依頼し、現代音楽の啓蒙と発展のために力を尽くしています。このアルバムはアンサンブルXXとオーストリア在住の作曲家たちによって2008年に設立された新しいコンサート形式「Tribune」からの記録です。聴衆と作曲家とのコミュニケーションを密にし、新しい聴衆を得ることを目的としたこのコンサート、これまで世界初演を含む35人の作曲家の36作品が演奏され注目を集めてきています。CAPRICCIOレーベルは2012年からこの演奏会のライブ録音を発売し、これらの作品を世に問うています。


WEITBLICK
SSS-0146(1CD)
ケーゲル&ライプツィヒ放送響/管弦楽名曲集1
J・シュトラウス:「こうもり」序曲
 ワルツ「美しく青きドナウ」
ヨゼフ・シュトラウス:ワルツ「うわごと」
J・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲*
ウェーバー(ベルリオーズ編):「舞踏への勧誘」*
ウェーバー:「オベロン」序曲 **
スメタナ:交響詩「モルダウ」#
ヘルベルト・ケーゲル(指)
ライプツィヒRSO

録音1969年2月4日ライヴ
1973年9月4日ライヴ*
1975年9月2日ライヴ**
1968年5月14日ライヴ#(全てステレオ)

※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。
“愛の嵐が吹き荒れる、怒涛のワルツ「うわごと」!”
毎年恒例のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートは、J・シュトラウス一家以外の作品も演奏されるのが通例になりつつあるようで、それはそれでバラエティに富んで楽しいことですが、どの曲も響きの厚みや質感が同じに聞こえるのは気のせいでしょうか?その答えは、このケーゲルの演奏を聴いてはっきりしました。
ケーゲルというとすぐに「屈折した暗さ」を連想しがちですが、「こうもり」序曲は実に軽妙洒脱。とは言ってもケーゲルのこと。作品のフォルムをきっちりと固めた上で、真剣に音楽の楽しさを伝えているのです。ワルツ前の鐘の音がアンティークシンバル(ドビュッシーの「牧神」の終わりで使われる)で鳴らされるのにまずドッキリ。主部のワルツに入ると意外にもウィーン風のリズムを考慮した独特のスウィング感を表出。ロ短調の空間部でも悲しみを煽ることなく、一定の洗練度を保っています。しかし、ほとんどの指揮者がテンポを一旦落とすコーダ前の7:30から意地を通すようなイン・テンポで突っ込み、素のケーゲルを垣間見る思いです。
「美しく青きドナウ」も安易なリピートカットなどしないことでも明らかなように、徹底的にニュアンスを注ぎ込んだ名演奏。冒頭ホルンはまるでワーグナーのような深淵さ!しかもアゴーギクは思い入れたっぷりで、そこには嘘のない音楽愛が横溢!各ワルツの描き分けにも心奪われ、ルーティンな要素など微塵もなし!特に3:44からのワルツのパーッと視界が開けるような場面の切り替えの鮮やかさは、今のウィーン・フィルに傾聴してほしいものです。
この2曲は、ウィーン風のイディオムも生かしつつ、自己主張を全面に立てることよりも作品の魅力を全開させる重視していますが、次の2曲では一変!
「うわごと」はカラヤンなど大指揮者にも人気の作品ですが、なんというド迫力!こんなに肉感的で主張の強い「うわごと」は聴いたことがありません。5:54からのとろけるような甘美さ、6:10からの胸が張り裂けんばかりの恍惚美!もう鳥肌の連続です。「他の指揮者に任さられない」といったような確信に満ちた表現の渦を前にして、もはやウィーン風かどうかを語るなど何の意味がありましょう!
そして「ラデツキー行進曲」は、遂にウィーン風を完全払拭。導入の小太鼓連打の物々しさから、鉄壁のミリタリー調で押し通すのです。
シュトラウス以外では「モルダウ」が聴きもの。有名なテーマはそれだけで美しいですが、この演奏のように小細工をせずに内面から悲哀が滲むような演奏はめったに出会えません。3:51からの舞曲はデリカシーの塊!一音一音がこれほど細やかにニュアンスを変化させ、真に息づいているのです。【湧々堂】

b-sharp
BS-0003(1CD)
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調《死と乙女》D. 810(マーラーによる弦楽オーケストラ版
ショスタコーヴィチ:室内交響曲op. 110a(ルドルフ・バルシャイによる弦楽四重奏曲第8番ハ短調の編曲)
ミヒャエル・エルクスレーベン(指、Vn)
ベルリン・コンツェルトハウスCO

録音:2013年3月14日(ベルリン・コンツェルトハウス小ホール)
プロデューサー:フィリップ・ネーデル
エンジニア:マルティン・キストナー
編集:ハンスイェルク・ザイラー
※日本語解説付
■新レーベル…b-sharp
2013年に設立された、ベルリン発信の新しいレーベルです。レーベル代表は、トーンマイスターのフィリップ・ネーデル。これまでに、ソニー・ クラシカル、ドイツ・グラモフォン等の有名レーベルで録音を行い、アーノンクール、バレンボイム、バシュメット、マイスキー、アルゲリッチ 等のCDを収録しています。b-sharpのCDは、すべてネーデル自身のプロデュースにより制作・収録されます。またレーベル運営には、ベルリン 在住の音楽ジャーナリスト、城所孝吉氏が参加しています。今後は、年間5〜6タイトルのペースで、クレーメルなどの有名アーティスト、新進アンサンブル等の録音を発表してゆく予定です。

ベルリン・コンツェルトハウスは、東ベルリンの中心に位置するコンサートホールです。ここに所属するベルリン・コンツェルトハウス管(旧称ベルリン 交響楽団)は、クルト・ザンデルリングのもと黄金時代を迎えた名門オーケストラ。2009年には、室内アンサンブル「ベルリン・コンツェルトハウス室 内管弦楽団」が発足しています。 本CDは、彼らのデビュー盤。ここでは、シューベルト「弦楽四重奏第14番《死と乙女》」(マーラーによる弦楽オーケストラ版)とショスタコーヴィチ「室 内交響曲」(「弦楽四重奏曲第8番のルドルフ・バルシャイによる編曲)という、ふたつのカルテットの弦楽合奏版が演奏されています。  本盤の魅力は、シューベルトとショスタコーヴィチの鋭利な弦楽四重奏が、後期ロマン的な豊かな響きに読み替えられ、新たな側面を描き出しているこ とでしょう。シューベルトがマーラーに霊感を与え、またマーラーがショスタコーヴィチに強い影響を及ぼしている事実も、このプログラムに知的な一貫 性を与えています。 ベルリン・コンツェルトハウス管は、ここ5年ほどで団員の若返りを経験し、伝統を踏まえつつもフレッシュな新時代のオケに変貌しました。ドイツの新しい室内オーケストラの清新な演奏にご期待ください。 (Ki)
■ベルリン・コンツェルトハウス室内管弦楽団
ベルリン・コンツェルトハウス室内管弦楽団は、2009年、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の室内アンサンブルとしてスタートした。ベルリン・ コンツェルトハウス管弦楽団は、1952年にベルリン交響楽団の名前で設立されたオーケストラで、クルト・ザンデルリング、クラウス・ペーター・フロール、 エリアフ・インバル等の首席指揮者のもとで国際的評価を確立。現在の名称は、2006年より用いられている。2012/13年シーズンからの首席指揮者は、 イヴァン・フィッシャーである。  室内管弦楽団は、ベルリン・コンツェルトハウスにおいて毎シーズン定期公演を行っている。モットーは、「メンバーによる自主運営」。芸術監督日下紗 矢子(ベルリン・コンツェルトハウス管第1コンサートマスター)のもと、プログラム、編成、ソリストの決定は、団員自身によって行われる。2012年には、 オランダ・アイントホーフェンのストリオーニ音楽祭で、ミッシャ・マイスキーと共演。またドイツ・グラモフォンにダニエル・ホープ独奏による「リコンポー ズド・バイ・マックス・リヒター〜ヴィヴァルディ《四季》」を録音している。

Discovery
DMV-103(1CD)
アガサ・クリスティ〜名探偵ポワロ〜ミュージック・フロム・ザ・テレビジョン・シリーズ
ガニング:ベルギーの探偵/田園の別荘
ABC殺人事件/灰色の脳細胞
湖へ/二重の罪/戦争
キャロライン・クレイルの無実
エイミアスの最後の絵
あなたの庭はどんな庭?
イングルソープ夫人の死/ファッションの頂点
1つ2つお靴のバックルとめて
戦勝記念舞踏会事件/ナイルに死す
スタン・サルツマン(ソプラノ&アルト&テナーSax)
デイヴィッド・エマニュエル(Va)、
ニック・ロドウェル(Cl)、
レスリー・ピアソン(P)、
アントニー・プリース(Vc)、
ヴィクトル・シムチスコ(Vn)、
クリストファー・ガニング(指)
スロヴァキアRSO

録音:1992年&2004年
日本でも人気の高いアガサ・クリスティ原作のイギリスの探偵ドラマ、「名探偵ポワロ」のサウンドトラックが3曲の新録音を加え新装登場!
権威あるBAFTA賞(英国グラミー賞)の受賞作曲家で、「エディット・ピアフ〜愛の賛歌」の音楽などを手がけた英国サントラ界の大物、クリストファー・ガニング(1944−)作曲の「名探偵ポワロ」の音楽。ドラマの「名探偵ポワロ」は、いよいよ最終シリーズの撮影を迎えており、サクソフォンの旋律が印象深いテーマ音楽「ベルギーの探偵」で幕が上がる新たなサウンドトラックの登場はベストタイミング。旧盤は長らく入手不可能な状態が続き、オークションや中古市場では高値で取引が行われてただけに、今回の新装盤はポワロ・ファン必携のアイテムとなることでしょう!


FR-824
リスト:交響詩集
前奏曲、フン族の戦い
マゼッパ、オルフェウス
ディーン・ディクソン(指)
ロイヤルPO

録音:1953年10月
※音源:Westminster WL 5269
“世界最速級の「前奏曲」を含む、リストの交響詩集の決定盤!”
ディーン・ディクソン(1915年- 1976)は初の黒人指揮者として知られますが、その録音のCD化は遅々として進んでいません。若き日はWestminsterを中心に録音を遺し、1961年からはフランクフルト放送響の音楽監督を10年以上勤め、Supraphonなどへのロマン派音楽を中心とした録音の一部は日本でも紹介され、1968年には来日してN響の指揮台にも立ちましたが、その芸風が音楽ファンに正しく認識価されないままに亡くなってしまいました。多くの指揮者と同様に、若き日のディクソンはこのリストでも明らかなように、積極的な表現意欲と緻密な造形力を併せ持ちますが、ステレオ期以降は作品の造形美をより重視したスタイルが顕著となります。
まず最初に申し上げたいのは、リストのまとまった交響詩録音としては、これを凌ぐものは考えられないということ。1曲目の「前奏曲」から、同曲屈指の名演であることをどなたも確信されることでしょう。とにかく推進力の凄まじいこと!凄いこと!フルトヴェングラーの演奏時間は約15分50秒。それをディクソンは14分を切る超高速で駆け抜けます。しかも上滑り感が全くなく、そこに漲る確信と輝きが尋常ではないのです。
まず、第1変奏から度肝を吹く高速ぶり。オケの優秀さも手伝って、物怖じせず人生に立ち向か意思をストレートにぶつけます。第2部の嵐のシーンも決死。第3部のしっとりとしたニュアンスにも細部を蔑ろにしない緻密さがあり、若さに任さただけの指揮ではなし得ない味わい。第4部冒頭の金管ファンファーレは物々しさを排した格調美に溢れ、最後の行進曲はこれまた空前絶後の爆進モード!最後まで一瞬足りとも聴き手の意識を逸らすことなく一気にクライマックスへ牽引する手腕。単に演奏時間が速いせいではなく、集中力と作品構築力の強固さが破格の指揮者であることを痛感していただけることでしょう。
「フン族の戦い」は、文字通りの戦闘モード。連合軍の侵攻とオルガンによるコラールのコントラストは誰よりも克明でリアル。決し賑やかしで終わらせず、これほど体を張ってこの作品の取り組んだ演奏が他にあるでしょうか?
「マゼッパ」になると弾丸のような闘志が更に激化!ディクソン自身が被った黒人差別への怒りをぶつけるかのようです。最後の行進曲での筋肉質なリズムと迫力は比類なし。
クーベリックやミュンヒンガーなどと同世代のディクソン。もっと長生きして欲しかったと悔やまれてなりません。【湧々堂】

UNIVERSAL MUSIC SPAIN
00289-47648222
(1CD)
高価格少量生産品
ドビュッシー、ラヴェル:管弦楽作品集
ドビュッシー:イベリア
ラヴェル:スペイン狂詩曲
 道化師の朝の歌/ボレロ*
ジュゼプ・ポンス(指)
スペイン国立O

録音:2010年6月16-20日、2011年9月20-24日*、国立音楽堂シンフォニー・ホール、マドリード、スペイン
スペインの指揮者とオーケストラによるドビュッシーとラヴェルのスペイン風作品集。ジュゼプ・ポンス(1957年カタルーニャ生まれ)が2003年以来音楽監督を務めるスペイン国立Oを指揮。
UNIVERSAL MUSIC SPAIN
00289-47649281
(1CD)
高価格少量生産品
ヒナステラ:管弦楽作品集
バレエ組曲「エスタンシア」Op.8(1941)
バレエ「パナンビ」Op.1(全曲;1934-1936)
序曲「クレオールのファウスト」(1943)
ペドロ・アルフテル(指)
グラン・カナリアPO

録音:2010年6月26-30日、アルフレド・クラウス・アウディトリアム・シンフォニー・ホール、
ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア、スペイン
ヒナステラの出世作である「パナンビ」を中心に据えた一枚。ペドロ・アルフテルは作曲家クリストバル・アルフテル(ロドルフォ・アルフレル、エルネスト・アルフテルの甥)の息子として1971年マドリードに生まれたスペインの指揮者・作曲家。スペイン領カナリア諸島を代表するオーケストラであるグラン・カナリアPOの音楽監督を務めています。


WERGO
MV-0852
(DVD-PAL)
オルフ:『アストゥトゥリ』(バイエルン地方のコメディ) マルク・マスト(指)
舞台監督:ヘルムート・マティアセク
ミヒャエル・シャンツェ( 狂言回し)
バイエルン地方のコメディで、鼻もちならない高飛車のアストゥトゥリ人たちが、ある日やってきた詐欺師によっていとも簡単にだまされてしまう物語。
詐欺師はあることないこと魅惑的な言葉を並べたて、最後は皆をだまして「コカーニエン」という豊穣の地から取り寄せられた目に見えぬ高価な洋服を身 に付けさせ、彼らをまる裸にし、隙をみてすべてのものを持って逃げ去る、という、「裸の王様」的な要素のあるお話。
強烈なバイエルン訛りのドイツ語で、 楽器は打楽器と管楽器だけ、物語も語り(詐欺師一人に対し大勢のアストゥトゥリ人の群衆の語り)で進みます。印象的なメロディなどはありませんが、 非常に力強い作品です。 (Ki)
※このタイトルはPAL 方式で記録されており、DVD 再生が可能なWindows PC やMac のほか、マルチシステム対応AV 機器などで再生することが可能です。通常のNTSC 方式のDVD プレーヤーやTV では再生することができません。


Chandos 2for1
CHAN-241-45(2CD)
レスピーギ:管弦楽作品集
4つの交響的印象「教会のステンドグラス」
管弦楽のための主題と変奏「変容」
交響詩「ローマの祭」*
交響詩「ローマの噴水」*
交響詩「ローマの松」*
バレエ組曲「シバの女王ベルキス」
組曲「ブラジルの印象」
ジェフリー・サイモン(指)
ヤン・パスカル・トルトゥリエ(指)*、
フィルハーモニアO

※録音:1984年−1985年&1991年、オール・セインツ教会(ロンドン)
シャンドスの大ベストセラーの贅沢カップリング。サイモン指揮による「シバの女王ベルキス」他は、発売当初は吹奏楽ファンを中心に火が付きましたが、演奏の素晴らしさ、音質の絢爛豪華さで、あらゆる管弦楽ファンを虜にした超逸品。
一方トルトゥリエの「ローマ三部作」は、誰の亜流でもない個性とダイナミズム、色彩センスの冴えを一貫して感じさせ、しかもその解釈はことごとく懐の深さを感じさせるもので、存在意義は絶大です。
「噴水」の第2曲“トリトンの噴水”冒頭、朝の日差しと女神のホラ貝とのぶつかり合いが繰り返えされますが、その徹底して眩い放射力と、しっかりとルフト・パウゼを挟んで余韻を取っている事実だけも、トルトゥリエが音楽を心の底から感じ切っていることが分かります。終曲“メディチ家の噴水”も音像の変化が精妙の極み。最後の鐘がこんなに美しい余韻を残した演奏が他にあったっでしょうか?これは単に優秀な録音のおかげではありません。
トルトゥリエのアプローチは時としてミュンシュを思わせる直截なダイナミズムを感じさせますが、「松」と「祭り」はまさにそんなトルトゥリエの真骨頂!物凄い推進力と熱気です。
「松」の“カタコンブ”は舞台裏のトランペットと、それに続く荘厳な聖歌の聳え立ち方とのコントラストが見事。“アッピア街道”は、コールアングレ・ソロ後の、低音管楽器による斉奏の重いサウンドがこの先の音楽の方向性を明確に予見させ、強靭なリズムの打ち込みを次第に極限にまで高める様は圧巻としか言いようがなく、ハーモニーも混濁せずにホール一杯に容赦ない鳴りっぷり!混濁なしといえば、
「祭り」第1曲の金管に決死の咆哮でも同じ。しかも音楽のうねりの熱さと噴射力が尋常ではなく、ここは腰を抜かさないようご注意を…。“10月祭”の徹底して極太の筆致も過去の名演を蹴散らす確信力!そしてマンドリンの何という切ない嘆き!“主顕祭”に至っては壮絶!ただでさえ主張が明確な上に、各パートの隈取が異様なまでに克明なので、その風圧たるや大変なもので、それでも品格を欠くスレスレの所で作品のフォルムを厳格に死守しているので説得力が違います。最後サンタレルロでは本物の狂気乱舞と化しますが、オケに丸投げするのではなくテンポの手綱を緩めず、凝縮力を高める手腕には脱帽するしかありません。  【湧々堂】

2L
2L-090(1CD)
チャイコフスキー:フィレンツェの思い出 op.70
ニールセン:小組曲 FS6, op.1(弦楽オーケストラのための)
チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 op.48
トロンハイム・ソロイスツ
ゲイル・インゲ・トル ベルグ(リーダー)
オイヴィン・ギムセ(芸術監督)

録音:2011年5月、10月ノルウェー、セルビュ、セルビュ教会
ブルーレイオーディオ(2L 090PABD)とLP(2L090ALP/ 2L090CLP)で発売され、その質の高い演奏と録音に驚かされたトロンハイム・ソロイスツ によるアルバム『思い出』の通常CDがリリースされます。 ノルウェーのインディペンデント・レーベル「2L」の録音に対する評価は国際的にすっかり定着しました。ソロイスツのミュージシャンたちは、モッテン・ リンドベルグをはじめとする「2L」のスタッフに厚い信頼を寄せ、サラウンド録音の楽器配置など、さまざまな試みに挑んでいます。 トロンハイム・ソロイスツと「2L」のコラボレーション第3作『思い出』。芸術監督のオイヴィン・ギムセとリーダーのゲイル・インゲ・ロツベルグが「弦 楽オーケストラのために作曲されたもっとも美しい音楽」とみなすチャイコフスキーの『弦楽のためのセレナード』と『フィレンツェの思い出』、そして、 FACEBOOKを通じて世界各国の音楽愛好家から寄せられたリクエストによるニールセンの作品です。2011年の5月に録音された『弦楽のためのセレナー ド』では、合唱音楽の録音を多く手がけてきたプロデューサーのリンドベルグのアイデアを入れ、同じ楽器の奏者が隣り合わせにならないようアンサンブ ルの声部を混在させる楽器配置がとられました。 *このCDにはニールセン:『若き芸術家の棺のかたわらで』は収録されていません。 (Ki)

STUDIO FONTANA
FNCC-002(1CD)
【未案内旧譜】
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」 マリオ・クレメンス(指)プラハPO

録音:2007年12月6、8-9日、ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム、プラハ、チェコ
STUDIO FONTANA
FNCC-006(1CD)
【未案内旧譜】
ヤナーチェク:狂詩曲「タラス・ブーリバ」*
ヤン・ヴァーツラフ・フゴ・ヴォジーシェク(1791-1825):交響曲ニ長調+
ペトル・アルトリフテル(指)*
マリオ・クレメンス(指)+
プラハPO

録音:2008年1月10日ドヴォルザーク・ホール*、2007年12月20日CNSOスタジオ第1「ギャラリー」+

BrazzRecords
BBRCD-3010(1CD)
アフリカのスケッチ
イブラヒム:アフリカン・マーケットプレイス
フォーデ:ザウォセ/伝承曲:アフリカ賛歌
イブラヒム:クラマト
伝承曲:Ae Ae、クドゥ・ホーンズ、
 マサイ、ウムシャト
イブラヒム:結婚
フォーデ:アフリカン・ロード
イブラヒム:マラバ・ブルー、
 ホームカミング・ソング
ザ・ブラッズ・ブラザーズ、オーデンセSO

録音:2012年
2011年に結成30周年を迎えたノルウェーのブラス・ジャズ・バンド、ザ・ブラッズ・ブラザーズと、デンマークのオーデンセSOのコレボレーションによるアフリカン・アルバム!タンザニアや南アフリカ、モザンビーク、スワジランドなどのアフリカ諸国で接してきたリズムやカラーが、ザ・ブラッズ・ブラザーズのスパープレイで熱く熱く咆哮してます!

Laborie
LA-01(1CD)
チャイコフスキー:弦楽セレナードOp.48
ショスタコーヴィチ:室内交響曲Op.110A(バルシャイ編)
エフゲニー・ガルペリン(b.1975):パー・クール*
ニコラス・クラウゼ(指)新ヨーロッパCO
セルゲイ・ナカリャコフ(Tp)*

録音:2012年4月
2002年にニコラス・クラウゼが創設した新ヨーロッパ室内管弦楽団による新プロジェクト。 19世紀から21世紀の作曲の作品を意欲的に録音演奏し、このアルバムではチャイコフスキー「弦楽サレナード」、ショスタコーヴィチ「室内交響曲」な どのロシアの作曲家を取り上げています。 エフゲニー・ガルペリンの「パー・クール」では、人気トランペット奏者セルゲイ・ナカリャコフが演奏しています。エフゲニー・ガルペリンは映画音楽を 主に手掛ける現代作曲家。ニコラス・クラウゼの依頼でこの「パー・クール(心で)」を作曲しました。依頼された当時彼は映画「Parker」の仕事をし ており、フランス語で「Par Coeur」の発音がこれに似ていることからタイトルを冗談半分で付けたという事。ナカリャコフの音楽性に刺激を受け、クラシッ クとジャズ、そしてロックなど様々な音楽に影響された作風。ナカリャコフの安定した音程と色彩豊かな音色が冴える演奏です。 (Ki)


Andre Charlin
SLC-3(1CD)
シャブリエ:管弦楽作品集
狂詩曲「スペイン」
ブレー・ファンタスク/楽しい行進曲
田園組曲(1888)
ポール・ボノー(指)シャンゼリゼ劇場O

ステレオ録音
“エスプリ全開!これぞ心から楽しめるシャブリエ!!”
指揮のポール・ボノー[1918-1995]はセーヌ=エ=マルヌ県モレ・シュル・ロワン出身。パリ音楽院で学び、戦時中は軍楽隊長に就任。ラジオ・フランスの軽音楽部門の指揮者の仕事に専念するため退役しました。映画『恐るべき子供たち』やサクソフォーン協奏曲などの作曲者としても知られます。
この録音は、シャブリエの管弦楽曲集としては真っ先に挙げるべき逸品で、これぞ古き佳きフランスのエスプリ!シンフォニックな重厚さとは無縁の小粋な雰囲気が満点!「スペイン」はテンポをほとんど操作せず人懐っこさでは随一。ブレー・ファンタスク」のヴァイオリンやハープのソロの甘美さも作り物めいたものでなく、思わず頬ずりしたくなるほど。「楽しい行進曲」は速めのテンポでビーチャムの名演を更に軽妙にしたような、まさにウキウキする楽しさ発散。
ニュアンスを「作り込まない」スタイルは、特に「田園組曲」で顕著。第1曲の弦のアルコのフレーズがいちいち心憎いほど洒落ており、第2曲の木管のメロウさにも思わず頬が緩みます。【湧々堂】


Nimbus Alliance
NI-6188(1CDR)
フランスの管弦楽作品集
グノー:歌劇「ファウスト」〜バレエ音楽
サン=サーンス:交響詩「オンファールの糸車」
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ビゼー:小組曲「子供の遊び」Op.22
フォーレ:管弦楽組曲「ペレアスとメリザンド」Op80
 パヴァーヌOp.50
ラヴェル:クープランの墓〜リゴードン
ヨンダニ・バット(指)LSO

録音:2011年11月2日−3日ヘンリー・ウッド・ホール(ロンドン)でのライヴ
“繊細な息づかいが感動を誘うフォーレの「パヴァーヌ」!”
ここのところ有名名曲のリリースが続いているマカオ人指揮者、ヨンダニ・バット。今まで発売されたベートーヴェンやシューマンの交響曲ではあまり細部にこだわらない骨太な造型を重視した音楽作り特徴だっただけに、今回のフランスの小品集は意外でしたが、特にバットの肌合いにマッチする作品ではなかなか説得力のある演奏を聴かせてくれます。その一つが「ファウスト」第3曲の「ヌビア人の奴隷の踊り」。やや遅めのテンポでリズムをかも締めながらの進行が雰囲気満点!第5曲「トロイ人の娘の踊り」では、これまた意外な可憐な表情と色彩美を堪能させてくれます。
色彩といえば「牧神の午後への前奏曲」における、安易に印象派風をなぞっただけではない、人間臭い息づかいと一体となってどこか土の香りがする筆致も聴きもの。
全曲中、一番のおすすめはフォーレの「パヴァーヌ」。これもいわゆるフランス的な透明感とは趣が異なりますが、バット独自の繊細さを真摯に込め、7分を超える通常よりかなり遅いテンポを弛緩させることなく、また一定の浮遊感を維持しながら進行します。この演奏のように冒頭の弦のピチカート、フルート・ソロ、アルコの弦による対旋律、この三者が揃って同質のデリカシーを共有して奏でられることは意外に少なく、何よりも各フレーズの冒頭の滑り出しを聴けば、いかに心を込めて演奏しているかがお分かりいただけるでしょう。この作品特有のメランコリック味わいも十分に堪能出来ます。【湧々堂】

※当ご案内のNimbus、Nimbus Allianceはレーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

NEU RECORDS
NEU-MCH-CD002
(1CD)
ラモン・ウメト(1968-):室内楽作品集
4つの禅庭[Quatre jardins zen](3人の打楽器奏者の為の;2008)
俳句の庭[Jardi de haikus](ヴァイオリン、チェロ、ピアノと3人の打楽器奏者の為の;2007)
花弁[Petals](ヴァイオリン、チェロとピアノの為の;2009)
ロンドン・シンフォニエッタ
ニコラス・コロン(指)

録音:2012年1月、ワトフォード・コロシアム、ロンドン、イギリス
バルセロナ生まれの作曲家ラモン・ウメトが日本庭園に触発されて書いた作品。すべて世界初録音と表示されています。各作品の後には「静寂」[Silence]と名付けられた長い無音のトラックが置かれています。

Integra Records
ING-1005(1CD)
慰めの歌
フォーショウ:トラベラー
これ以上恐れない
人生の不思議なワルツ
アイドル・ティアーズ/ディファイルド
ア・タイム
フェアー・ノー・モア − リプライズ
アノインテッド/トラベラー=リプライズ
追悼
クリスチャン・フォーショウ(Sax&指)
グレース・ダヴィッドソン(S)、
アレクサンダー・メイソン(Org)、
ロブ・フィーラー(打楽器)、
サンクチュアリー・アンサンブル、
サンクチュアリー・ヴォイセズ、
ナイジェル・ショート(指)


録音:2012年2月16日&2012年3月5−6日、12−13日
デビュー・アルバム「サンクチュアリー」がイギリスで大ブレイクを果たしたマルチSAXプレーヤー、クリスチャン・フォーショウ。サクソフォンをメインとした新しいヒーリングの世界を広げ続けているフォーショウの自主レーベル第5弾は、ジュリー・ニコルソンの著書 "ジェニーのための歌"への音楽での応答「慰めの歌」。シェイクスピアやテニスン、ウィルコックスのテキストが用いられた、フォーショウの神秘的な世界に、ザ・シックスティーンのメンバー、グレース・ダヴィッドソンの歌声が儚く響きます。

Capriccio
C-5121B(1CD)
行進曲集
プロコフィエフ:「3 つのオレンジへの恋」-行進曲
クルト・ヴァイル:「三文オペラ」-カノン・ソング
シャブリエ:楽しい行進曲
マルセル・デュプレ:英雄の詩 Op.33
ベートーヴェン:「エグモント」-マーチの歌
ベートーヴェン:トルコ行進曲
ワーグナー:ジークフリートの葬送行進曲
グルーバー:Demilitarized Zones
リーム:Abschiedsmarsch
カーゲル:10 Marsche, um den Sieg
zu verfehlen
シェルシ:Riti: i funerali d'Achille
ホルツマン:行進曲 Op.103"Feuert los" (arr. for brass ensemble)
J.シュトラウス1世:ラデツキー行進曲
ジョプリン:新しいラグ
ルッツ・ケーラー(指)Hrブラス

※C10839の新装盤
「マーチング・バンド」というものは、確かにドイツのオーケストラ・セクションにはありません。しかし軍事や儀式にはなくてはならないものであり、また独自の伝統を継承する分野であることは間違いありません。このHrブラスは、フランクフルトの金管奏者たちが結集したアンサンブルで、極めて独自の活動を行っています。レパートリーは幅広く、ラデツキー行進曲のような祝祭的な曲から、カーゲルの作品のような政治的な背景を持つものまで多彩です。それぞれの曲には多くの意味が込められていますが、とりあえずは彼らの妙技を堪能するところから始めてみてください。


Orchid Classics
(RPO)
RPOSP-035(1CD)
エルガー:コケイン、エニグマ他
序曲「コケイン」Op.40
エニグマ変奏曲Op.36
行進曲「威風堂々」Op.39(全5曲)
バリー・ワーズワース(指)ロイヤルPO

録音:2011年6月21-22日ロンドンカドガン・ホール
“現代イギリスの品格を象徴するエルガー名曲・名演集!”
BBCコンサートO桂冠指揮者、ワーズワースは、1990年代にも「ラスト・ナイト・オヴ・ザ・プロムスという極めて説得力の高い小品アルバムをリリースしていました、ここではエルガーの最もポピュラーな3曲において、手慣れた棒裁きで品格ある名演奏をきかせます。「コケイン」はもっとストレートに鳴らし切った演奏もありますが、ワーズワースの構えすぎずにふわっとした格調を保つニュアンスは今や貴重と言えましょう。
「エニグマ」は、多くの英国指揮者がどこか神妙な態度でこの作品に接することが多い中で、ワーズワースは最後まで自然な共感一本で勝負。その結果、伸びやかで人間的な温かみを宿した名演奏に仕上がっています。第1変奏でも明らかなように甘美な詩情が心を捉えて離さず、単に綺麗に歌わせただけの演奏とは違う慈愛の響きがたまりません。第7変奏や11変奏もスケール感、瞬発力を保ちながらも、響きが鋭利になりすぎる一歩手前で止めて「含み」を持たせるのがいかにも英国流。終曲コーダの盛り上げも実に自然体。
「威風堂々」は、それこそお手の物。しかし惰性に流れることなく、控えめなこだわりが作品を引き締め、毅然としたイギリス精神を謳歌させますが、決して「王室御用達作品」のように構えることなく、市民目線の雰囲気を湛えている(特に第1番,第4番)のが特徴的。「第1番」で中間部に差し掛かる前にいささかもテンポを落とさずに突入しますが、これがメカニックな響かないところが味!「第1番」は「威風堂々」というタイトルとは裏腹に少しづつテンポが速くなっている傾向があるようですが、ワーズワースのまさに「最適なテンポ」はそれだけで安心感をもたらします。しかしそれは懐古趣味的なものではなく、ボールトともバルビローリとも明らかに時代が異なること実感させる現代感覚がベースとなっているので、瑞瑞しい印象いますが、これがカッコイイこと!ここまで鎧を取り払った演奏も珍しいでしょう。
極めてクリアな録音も演奏の雰囲気を一層リアルに伝えます。【湧々堂】

2L
2L-086SABD
(SACD hybrid +Pure Audio Blu-ray)
凱旋路〜ウィンドアンサンブルのためのフランス音楽
ベルリオーズ:葬送と勝利の大交響曲
サン=サーンス:東洋と西洋Op.25
デュカス:「ラ・ぺリ」のファンファーレ
ミヨー:フランス組曲
トマジ:典礼用ファンファーレ
ウジェーヌ・ボザ:子供の序曲
オーレ・クリスチャン・ルード (指)
ノルウェー軍音楽隊
ポール・W・マグヌセン(Tb) *
ヴィーダル・ノルドリ(Tb) **

録音:2011年11月、2012年1月 ヤール教会 (ベールム、ノルウェー)
制作:ヴォルフガング・プラッゲ
録音:モッテン・リンドベルグ
ノルウェー王国に軍隊に所属する5つのプロフェッショナルアンサンブルのひとつ、1818年創設のノルウェー軍音楽隊 が新しいアルバムを録音しま した。アルバムタイトル「凱旋路」は、フランスの首都パリの中心から西に向かう、「パリの歴史軸」あるいは「王の道」とも呼ばれる、歴史的建造物や 記念碑の並ぶ直線道路。19世紀と20世紀のフランス音楽によるプログラムが組まれています。ベルリオーズが、1830年の七月革命の10周年記念式 典のためフランス政府の委嘱を受けて作曲した「葬送と勝利の大交響曲」。曲名に示されるとおり「東と西の世界の対照」からインスピレーションを得た というサン=サーンスの作品。幻想的、神秘的なバレエ「ラ・ペリ」のために作曲され、コンサートピースとして単独で演奏されることの多いデュカスの「ファ ンファーレ」。ミヨーが、第二次世界大戦中のレジスタンス運動とフランスをドイツ軍の占領から解放した連合軍への敬意の印に作曲したという「フラン ス組曲」。4曲から構成され、「音による絵画」ともみなされるトマジの「典礼用ファンファーレ」。フランスの童謡と民謡に基づくボザの「子供の序曲」。 1791年のフランス革命後、新しい時代を迎えたと言われるウィンドアンサンブル音楽の新鮮な発想と響きをもった曲が集められました。 指揮者のオーレ・クリスチャン・ルードは、2006年からノルウェー軍音楽隊の音楽監督を務めています。 このアルバムの録音セッションは、1961年 に建造された、自然木で組んだ急勾配の天井のもたらす音響効果が素晴らしい、ベールムのヤール教会で行われ、2L のスタッフの気に入りの録音場所の ひとつです。 24bit/352.8kHz の DXD 録音。5.1 DTS-HD MA (24bit/192kHz) と 2.0 LPCM (24bit/192kHz) の Pure Audio Bluray ディスクと SACD ハイ ブリッドディスク (5.1 surround/stereo) のセットです。Pure Audio Blu-ray ディスクには、インデックスを除き、映像は収録されていません。CD や DVD のプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応の PC で再生してください。 (Ki)

WERGO
WER-6770(1CD)
76頁ブックレット付
シェーンベルク:「期待」モノドラマ op.17 ヘルガ・ピラルシク(S)
ヘルマン・シェルヘン(指)北西ドイツPO

録音:1960 年
LP発売:1964年/DSDマスタリング:2012年
シェーンベルクの最初の舞台作品『期待』のシェルヘンによる演奏。シェルヘンといえば、1912年にシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」を初演 したなど、同時代の音楽の推進に非常に積極的でした。『期待』はシェーンベルクがわずか17日(1909年8月27日-9月12日)で書き上げた大作(オー ケストレーションは後日行われた)ですが、演奏が困難なこともあり、初演は1924年まで行われませんでした(初演の指揮はツェムリンスキー)。死へ のおそれに満ちた悪夢のような不安な闇の世界とグロテクスな官能が入り混じる様が、テンポの激しい変化や非常に難しい歌唱・管弦楽パートによって表 現されています。初演から40年弱のときを経て行われたこの録音、シェルヘンは気迫満点、非常に濃厚で劇的な音楽で聴かせます。現代音楽も得意とし、 「ピエロ歌い」としても名を馳せていたピラルシクも、シュヒターらに鍛え上げられた歴史をもつ北西ドイツ・フィルの面々と一体となって、迫力ある歌唱 を聴かせています。 (この商品は1CDの商品ですが、ブックレットが厚いため、2CDサイズのジュエルケース入りの発売となっています) (Ki)
WERGO
WER-6771(1CD)
76頁ブックレット付
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「アゴン」 ハンス・ロスバウト(指)
バーデン=バーデン南西ドイツSO

録音:1957年10月
LP発売:1964年/DSDマスタリング:2012年
アゴン」は、1975年6月17日、作曲者の75歳の誕生日を祝う「オール・ストラヴィンスキー演奏会」で、ストラヴィンスキー自身の指揮によって初演(音 楽のみ)され、同年12月1日、親友のバランシンの振付により、舞台初演されたバレエ音楽。「アゴン」とはギリシア語で「競争」を表す言葉。出版譜 の扉ページにも、ストラヴィンスキー自筆のギリシア文字によるタイトルが刷られました。「12人のダンサーのためのバレエ」という副題がつけられていま す。作品は三分の二がセリー主義で書かれ、また、凝った旋法も用いられた作品。ストラヴィンスキーは、17世紀中ごろのフランスの舞踊教本に基づいて、 いわば組曲のかたちをとった1幕の作品に仕立てています。特に物語性はありませんが、突き刺すようなリズム、ブランルの部分の透明感や、効果的な 楽器の音色の選択など、随所にストラヴィンスキーの創意の冴えが光ります。現代音楽の擁護者としても名を馳せた名指揮者ハンス・ロスバウト(1895-1962)の明晰な指揮ぶりも注目の貴重な演奏の登場です。 (この商品は1CDの商品ですが、ブックレットが厚いため、2CDサイズのジュエルケース入りの発売となっています) (Ki)

SWEDISH SOCIETY
SCD-1152(1CD)
吹奏楽の為の編曲作品集
ガーシュウィン(ネルソン・リドル編):遊歩場組曲*
 プロムナード(犬の散歩に)
 スイス兵の行進/タップダンス
クインシー・ジョーンズ、ジェレミー・ラボック(クインシー・ジョーンズ編):グレース(ロサンジェルス・オリンピック体操競技のテーマ)+
フレディ・マーキュリー(ニクラス・リュード編):おとぎの木こりの入神の一撃(1974)
パット・メセニー(ライル・メイズ、ニクラス・リュード編):アウェイクニング(1997)
スウェーデン伝承曲(クインシー・ジョーンズ編):ああ、美しいヴェルムランドよ*
スウェーデン伝承曲(ミケール・ローベリ編):民謡組曲(1995)
 エルヴダーレンのゴングレーク(第1曲)
 レットヴィークの歌(第2曲)
 ホーク=オッレのポルスカ(第7曲)
ゴードン・グッドウィン(ニクラス・リュード編):ハンティング・ワビッツ 2(悪い野ウサギの日;2004)
ハリー・ジェイムズ(ダーヴィド・グレンネスクーグ編):トランペット協奏曲(1939)#
セバスチャン・イラディエル(ギル・エヴァンズ編):ラ・パロマ
オリヤン・ファールストレム、バルカン・ブルース、クインシー・ジョーンズ、アンリ・サルヴァドール(イェルケル・ユーハンソン編):真夜中の太陽は沈まない**
ピアソラ(フアン・カルロス・クアッシ編):フーガとミステリオ
ホーギー・カーマイケル(サミー・ネスティコ編):スターダスト(1927)
ビル・ホイーラン(レイ・ファー編):リヴァーダンス(1994)
ニクラス・リュード(バスTb*)
クリステル・オーロフソン(Tb)+
シェル・ヘンリクソン(ソプラノSax+)
ダーヴィド・グレンネスクーグ(Tp)#
セバスチャン・ヴィルケ(アルトSax**)
ヨーテボリ・ウィンド・オーケストラ
アレクサンデル・ハンソン(指)

録音:2011年1月、ヨーテボリ・歌劇、ヨーテボリ、スウェーデン

DUTTON
CDLX-7283(1CD)
英国の軽音楽 Vol.6
アントニー・ホッジズ(1931-):曲「土曜市」(1978)
アラン・ホッディノット(1929-2008):ウェールズの2つの子守歌
フィリップ・レーン(1950-):抒情的舞曲集(2007)
キャリー・ブライトン(1932-2002):組曲「五港」(1957-1958)/最後のタンゴ(半音階的タンゴ)Op.111(2000)
デイヴィッド・モーガン(1933-1988):子供の為の音楽(1960s)
ジョン・フォックス(1926-):ダイアナの肖像
マンセル・トマス(1909-1986):ブルターニュ組曲(1949)
 6つのウェールズ舞曲(1939-1960)
リチャード・アディンセル(1904-1977)
ノエル・ゲイ(1898-1954):1926年のアンドレ・シャーロット・ショー(1926)*
ギャヴィン・サザーランド(指)ロイヤル・バレエ・シンフォニア
バリー・ワーズワース(指)BBCコンサートO*

録音:2006年2月-2010年6月、エンジェル・スタジオ、BBCスタジオ、マイダ・ヴェール、ロンドン

世界初録音と表示されています。
DUTTON
CDLX-7285(1CD)
エドワード・ジャーマン(1862-1936):劇付随音楽集
劇付随音楽「空騒ぎ」
 序曲*,レオナートの庭で(スタンフォード・ロビンソン編曲)*,ドッグベリー(スタンフォード・ロビンソン編曲)*,ブレー#,ジグ#
劇付随音楽「悪魔(誘惑者)」〜子守歌/バッカナール舞曲+
荘厳行進曲(葬送行進曲ニ短調;1890)*
劇付随音楽「ヘンリー8世」〜序曲+/第2幕前奏曲(葬送間奏曲)*/第3幕前奏曲+
劇付随音楽「ロミオとジュリエット」(1895)〜劇的間奏曲*
戴冠式行進曲と賛歌(1911)#
ジョン・ウィルソン(指)BBCコンサートO

録音:2011年6月13-15日、エア・スタジオ、ハムステッド、ロンドン、イギリス
*世界初録音、+初デジタル録音、#管弦楽版による初デジタル録音と表示されています。
DUTTON
CDLX-7288(1CD)
フレデリック・オースティン(1872-1952):序曲「海の冒険者たち」(1934)*
交響曲ホ長調(1913;ジム・ガワーズ校訂)*
狂詩曲「春」(1907/改訂:1939)+
序曲「リチャード2世」(1900;ジェレミー・リー・ブラウン再構成)#
ロイヤル・リヴァプールPO*
ロイヤル・ノーザン・カレッジ・オブ・ミュージックSO+
ダグラス・ボストック(指揮(*/+))
ロナルド・コープ(指)ボーンマスSO#

録音:2000-2011年、フィルハーモニー・ホール、リヴァプール*,
ロイヤル・ノーザン・カレッジ・オブ・ミュージック、マンチェスター+,
ライトハウス、プール、ドーセット#,イギリス

#世界初録音と表示されています。
DUTTON
CDLX-7289(1CD)
ヴォーン・ウィリアムズ:初期&後期作品集
組曲「四季の民謡」(1949/ロイ・ダグラス校訂;1952)
牧歌的組曲(1900/改訂;1901/ジュリアン・ラシュトン校訂(手稿より);2011)
チェロと管弦楽の為の陰鬱なパストラル(1942-1943/デヴィッド・マシューズ補筆完成&管弦楽編曲;2009)*
セレナード イ短調(1898/ジュリアン・ラシュトン校訂(手稿より):2011)
ガイ・ジョンストン(Vc)*
マーティン・イェーツ(指)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO

録音:2011年5月29-30日、RSNOセンター、ヘンリー・ウッド・ホール、グラスゴー、イギリス

世界初録音と表示されています。
DUTTON
CDLX-7293(1CD)
チャドウィック:悲劇的序曲「アドネイス」(1899)
交響詩「クレオパトラ」(1904)
管弦楽の為の牧歌的前奏曲(1890)
シンフォニエッタ ニ長調(1904)*
ジェイムズ・ロックハート(指)
BBCコンサートO

録音:2012年1月31日、2月1-2日、ザ・コロシアム、タウン・ホール、ワトフォード、イギリス

(*以外)世界初録音、*初デジタル録音と表示されています。
DUTTON
CDLX-7294(1CD)
アラン・ブッシュ(1900-1995):舞踊序曲 Op.12(1930/管弦楽版;1935)+
ラスコー交響曲(交響曲第4番)Op.98(1982-1983)*
ドリア調のパッサカリアとフーガ Op.52(1959)
サム・ハッチングズ(P)*
マーティン・イェーツ(指)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO

録音:2012年5月15-16日、ロイヤル・コンサートホール、グラスゴー、イギリス

(+以外)世界初録音、+管弦楽版による初録音と表示されています。
DUTTON
CDLX-7295(1CD)
ヴィオラと管弦楽の為の作品集
バックス:幻想曲(1920)
セオドア・ホランド(1878-1947):エリンガムの沼地(1940頃)*
ヴォーン・ウィリアムズ:組曲(ヴィオラと小管弦楽の為の;1933-1934)
ハーヴェイ(1953-):反映(ヴィオラと小管弦楽の為の;1990/2012)+
ロジャー・チェイス(Va)
スティーヴン・ベル(指)
リチャード・ハーヴェイ(指)+
BBCコンサートO

録音:2012年4月16-18日、ザ・コロシアム、タウン・ホール、ワトフォード、イギリス

(*/+)世界初録音と表示されています。
DUTTON
CDLX-7297(2CD)
マイケル・ハード(1928-2006):管弦楽作品&ポップ・カンタータ集
■[CD 1] 管弦楽作品
書かれていない喜劇の為の序曲(1970/改訂;1979)
協奏交響曲(1968/改訂;1973)*/娯楽舞曲集(1972)
室内協奏曲(1979)+/小組曲(1983)(P)
プレーンとファンシー(1993)(P)/組曲「道化師」(1971/改訂;1983)
■[CD 2] ポップ・カンタータ
まじないと儀式[Charms and Ceremonies](1969)#
ヒップ・ヒップ・ホレイショ[Hip Hip Horatio](1975)**
ナイン・オブ・アノン[Nine of Anon](1981)++
新しいノエル[A New Nowell](1986)##
ロレイン・マクアスラン(Vn)*
ニコラス・ダニエル(Ob)+
アンナ・ラッシュ(S)**
アントニー・グレゴリー(T)**
アレックス・カールソン(Boy-S)##
ビリー・ヒルトン(S)##
エリノア・ケトルトン(朗読##)
アレックス・ウェルズ(P(++/##))
新ロンドン児童Cho(#/**/++/##)
新ロンドンO(++/##以外)
ロナルド・コープ(指)

録音:2012年3月11日、4月23-25日、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会、
ハムステッド・ガーデン・サバーブ、ロンドン、イギリス

(P)###世界初録音、**初デジタル録音と表示されています。

LORELEY PRODUCTION
LY-051(1CD)
ペルシア風!? 衝撃のベートーヴェンの「運命」
ベートーヴェン(シャムス編):交響曲第5番より 第1楽章
愛の国〜オーケストラとフルートのための
ダヴィダム・オー・ダヴィダム〜オーケストラとトンバックのための
Ghare man〜オーケストラとアコーディオンのための
ジョワイユ・ギランJoyeux guilan〜オーケストラとフルートのための
Pishbaze azadi〜オーケストラのための
Shad bash〜オーケストラのための
ペルシア組曲〜オーケストラとピアノのための
Yaran〜オーケストラとサントゥールのための
Gharieh〜オーケストラとピアノのための
Ghorbat〜オーケストラとピアノのための
Khalidje perse〜オーケストラとピアノのための
Shab〜オーケストラとピアノのための
Simorgh〜オーケストラとピアノのための
モハマド・シャムス(指)
ユーロミュージック・シンフォニック・オーケストラ

録音:2010年、パリ
クラシック音楽、ジャズ音楽、イランの伝統音楽など幅広いジャンルで作曲活動を行っているモハマド・シャムスが、ユーロミュージック・シンフォニック・ オーケストラを率いて自作自演のアルバムをリリースしました。ベートーヴェンの交響曲第5番をペルシア調に編曲した最初のトラックから、まさにシャム ス節炸裂!ペルシアの伝統音楽を多く手掛けているシャマスによるタール、ダフ、トンバック、ドイラといった伝統楽器の太鼓をふんだんに用いた編曲は衝 撃的です。このほかにも、管弦楽のための作品が数多く収録されており、全体的に中東の民族色あふれるアルバムとなっています。

LAWO Classics
LWC-1003(1CD)
デュナミス〜トシュテイン・オーゴー=ニルセン
聖歌/カンティガス/デュナミス(ミサ・ソフィア)
ビョルン・サグスタード(指)
マンゲル・ムシックラーグ
マンゲル・ムシックラーグは、2011年の第34回ヨーロピアン・ブラスバンド・チャンピオンシップ(EBBC)で、ウェールズのコーリー・バンドなどの強豪を抑えて見事に優勝を飾った北欧ノルウェーのブラス・バンド(金管バンド)。マンゲル・ムシックラーグがLAWOからリリースするのは、EBBCでも演奏したノルウェーの作曲家、トシュテイン・オーゴ=ニルセン(1964-)の作品集。ヨーロッパを制覇したサウンドで、ノルウェーの金管バンドの"現在"を聴く!

Audiomax
912-1717-6(1SACD)
アメリカン・ストリングブック
ダイアモンド:ラウンズ
フット:組曲ホ長調Op.63
バーバー:弦楽オーケストラのためのセレナードOp.1
W・シューマン:交響曲第5番
バーバー:弦楽のためのアダージョ
ミハイル・グレヴィッチ(指)
ドグマ室内O

録音:2011年4月19日−23日
バーバーが19歳で完成させた作品番号付きの作品であり、後の1944年に弦楽オーケストラ用へと改作された「セレナードOp.1」と名作「弦楽のためのアダージョOp.11」を含むアメリカの弦楽オーケストラ作品集。バーデン・ヴュルテンベルク室内管のコンサートマスター、ミハイル・グレヴィッチが2004年に創設したドグマ室内管は、そのバイタリティに富んだ演奏が高い評価を受けています。

CAPRICCIO
C-7136E(5CD)
ガリー・ベルティーニBOX
《CD1.ベルリオーズ》
幻想交響曲 Op.14
ローマの謝肉祭 Op.9
歌劇「ベンヴェヌート・チェッリーニ」序曲
《CD2.ラヴェル》
ダフニスとクロエ 第2 組曲
ラ・ヴァルス/ピアノ協奏曲*
《CD3.ドビュッシー》
交響詩「海」/夜想曲**
牧神の午後への前奏曲
《CD4.マーラー》#
さすらう若人の歌/亡き子をしのぶ歌
歌曲集「子どもの不思議な角笛」より
《CD5 R・シュトラウス》
交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
ブルレスケ##
ガリー・ベルティーニ(指)
ケルンRSO

マルタ・アルゲリッチ(P)*
ケルン放送Cho**
トーマス・クヴァストホフ(Bs-Br)#
ヘカン・ハーゲゴール(Br)#
エリザベス・レオンスカヤ(P)##
イスラエルの指揮者ガリー・ベルティーニ(本名はシュロイメ・ゴレルガント 1927-200)。生まれは旧ソ連に属したシュテットル・ブリチェヴォですが、幼い頃パレスチナに移住。テルアビブでヴァイオリンを学んだ後、ヨーロッパで本格的に音楽を学びます(ソルボンヌ大学ではメシアン、オネゲルらに作曲と指揮を師事)。1954年に卒業後イスラエルに帰国し、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽でプロ指揮者としてデビュー。1960年には日本に来日もしています。またイスラエル室内Oを設立し、1975年まで指揮していました。1970年代はイギリスを拠点とし、1980年代はデトロイトSOの音楽顧問と、ケルンRSOの首席指揮者を務めるなど目覚ましい活躍をしています。とりわけ、ケルンRSOの発展に寄与したことで知られ、彼が在籍した8年の間にオーケストラは格段の進歩を遂げています。その後はフランクフルト歌劇場総監督の地位を経て、1981年からは東京都SOの音楽監督に就任。マーラーを始めとした熱のこもった名演を聴かせてくれました。2005年にテルアビブで死去。このBOX はそんな彼とケルンRSOとの熱演を集めたもの。日本での彼の名声は、晩年になって飛躍的に高まった感がありますが、この一連の録音を聴いてみればその凄さの片鱗がわかるはずです。

Retrospective
RTR-4196(1CD)
マレク・ウェーバー〜ウィーンのカフェ〜ヒズ・23・ファイネスト1925-1935
ウィーンのカフェ/ヴァレンシア
ヴァッハウの庭/女学生
美しいジゴロ/提灯ダンス
南国のバラ/春の喜び
オウ、ドンナ・クララ/金と銀
ハワイの花/ウィーンの歌う鳥
スペインのジプシー・ダンス
アイ・ヲント・ナッシング・バット・ユアー・ラブ
ローザ・ミーア
トゥナイト・ギブ・ミー・アン・アワー・オブ・ラブ
メリー・ウィンドウ
ハー・ファースト・ダンス
ザ・ミュージック・カムズ/愛の夢
マリールイズ/マリウ愛の言葉を
楽園の歌
マレク・ウェーバー&ヒズ・オーケストラ
1920年代〜1950年代にかけて、イギリスやアメリカで活躍したミュージシャンの貴重な音源を復刻するシリーズ 『Restrospective』(レトロスペクティヴ)。熟練した演奏&弾き振りでオーケストラ指揮していたオーストリアの巨匠、マレク・ウェーバーの1925〜1935年の名演集。ヨーロッパ大陸で称賛を浴び、クラシックとライト・ミュージックを得意としたウェーバーのウィンナ・ワルツは、美しく気品漂う好演。

WERGO
MV-0806(DVD)
「バードケージ:73’20.958〜作曲者のための」 映像制作:ハンス・G・ヘルムス(1972年)

NTSC/リージョンALL/MONO
言語:英・独
(字幕なし)73’ 21
2012年はケージ生誕 100 周年。現代音楽の名門 WERGO から、作曲家ケージの生誕 100 周年を記念する注目盤の登場。この DVD “Birdcage: 73’ 20.958’’ for a Composer” は、1972 年に、ケージの生誕 60 年を記念して W 製作されたフィルムのコラージュで、ドナウエッシンゲン音楽祭で初公 開されたもの。ケージという芸術家、音楽と音楽以外についての彼の思考、彼のキャラクターと重要な作品などを描く映像作品です。映写機のための作 品で、カットなしのオリジナル版での DVD リリースは初めてのことです! 映像編集をてがけたのは、作曲家でもあるハンス・G・ヘルムス。ケージが九官 鳥に「What's your name?」と語りかけるシーンからはじまり、プリペアド・ピアノの準備をするケージ、鳥かごを買うケージ、当時の最先端をいく演奏 家たちによる演奏シーン、ケージがピアノを弾いてカニングハムがダンスを練習するシーン、大勢の前で講義をするケージ、詩を朗読するケージ、創作する ケージ、そしてジョン・レノン、オノ・ヨーコとケージ 3 人の対談シーン、キノコについて語るシーン(自分でキノコいりのラザニアを作った話)、楽譜に青 色鉛筆で修正を入れるシーン、チューダーが「易の音楽」をストップウォッチ片手に練習している横でケージが何やら読みあげるシーンなどなど、実に興 味深いシーンがモザイクのように多数組み合わされています。ケージの人柄、音楽観などをたっぷりとうかがい知ることのできる貴重な映像です!

DACAPO
MAR-8.226038(1CD)
ポール・ロウシング・オルセン:ピアノ協奏曲&管弦楽作品集
交響的変奏曲Op.27(1953)
ピアノ協奏曲Op.31(1953-1954)
室内オーケストラのための「夜の終わりに」(1968)
クリスティーナ・ビャルケ(P)
ボー・ホルテン(指)オーデンセSO

録音:2011年1月31日-2月3日オーデンセ・コンサート・ホール
20世紀の知られざるデンマークの作曲家、オルセン(1922-1982)の色彩豊かな3つの作品を収録した1枚です。彼はフランスでナディア・ブーランジェとオリヴィエ・メシアンに作曲法を学んだだけあって、その作品にはどことなくパリの香りが感じられます。ピアノの音色がまばゆい「ピアノ協奏曲」や、とめどなく想像力を喚起する4つの楽章からなる「夜の終わりに」、この曲を作曲した当時、12音技法を試し始めたばかりの実験的な作品である「交響的変奏曲」。どれもがじんわりとしみてくるような音楽です。


東武レコーディングズ
TBRCD-0018(1CD)
レスピーギ:ローマ三部作
交響詩「ローマの噴水」
交響詩「ローマの松」
交響詩「ローマの祭」
山田一雄(指)東京都SO

録音:1989年3月30日 東京・サントリーホール(第210回都響プロムナードコンサート/デジタル・ライヴ)
※サウンド・マスタリング:WEITBLICK
“トスカニーニも霞む!日本のオーケストラ史に残る驚異のレスピーギ!”
ヤマカズの「ローマ三部作」と聞いただけで期待が膨らみますが、その期待の何倍もの衝撃に震えること必至です。レスピーギの管弦楽法の色彩を徹底的に引き出していること、日本人演奏の生真面目なイメージを突き破って量感を湛えた大音響を実現している点、三部作それぞれの個性を克明に描き分けていること等々、あらゆる意味で驚異です!しかもオケの綻びも殆ど無く、録音も極上となれば、トスカニーニやスヴェトラーノフなどと互角に張り合う大名演であり、世界中のオーケストラ・ファンの至宝と言っても過言ではありません。
「噴水」は、第1曲の夜明けの茫洋とした空気感と朝露のきらめきをを絶妙にミックスした音像で、早々に山田一雄の繊細な色彩感覚を強烈に印象付けられます。第2曲では威厳ある佇まいの中にメリハリを持ってニュアンスが紡がれ、第3曲の凱旋の荘厳さ、神々しさも単なる肥大化した音の連続とは違う芸術的な奥行きを感じさせます。「松」や「祭り」に比べて地味なイメージの作品ですが、これほどニュアンスの幅が広く、その全てが克明に刻印されるインパクトに打たれる演奏にかつて出会ったことはありません。
「松」はそれこそ競合盤がひしめいていますが、この演奏でしか味わえない魅力のオンパレード!まずは第1曲の冒頭第一音の鳴り出し方にご注目!ギリギリまで音を溜めきってから堰を切ったように放出する音の塊に飲まれそうな勢いです。1:26からのリズムのアクセントの強靭さにも鳥肌。まさに全体が一丸となった渾身の鳴りっぷりに圧倒されますが、朝比奈のベートーヴェンに似た作品への一途な献身が根底にあるので、軽薄さなど微塵もないのです。
第2曲はいにしえへのノスタルジーを色濃く反映。その繊細な色彩表出のみならず、古代人の思いを代弁するように熱くフレージングされる様は感動的。中間部のトランペット・ソロのメロウなニュアンスも聴きもので、当日のオケのコンディションが絶頂であったことを象徴するかのよう。後半に流れる詩篇の厳粛さと悲痛な叫びが入り混じったニュアンスは、重心の低いリズムに乗せてじりじりと沸き立ちますが、威嚇的な完全武装とは異なるニュアンスの奥深さをお聴き逃しなく。第3曲のクラリネット・ソロも、第2曲のトランペット同様、イマジネーションの豊かさにびっくり。そして最後の“アッピア街道”は期待を何倍も上回る壮絶さ!驚異のスケール感にのけぞります。巨大な造形力は微動だにせず、単に音量を増幅するだけではなく、聴き手をグイグイ牽引する力感が最後まで途絶えません。このヴォルテージの高さはにわかに信じがたく、日本人らしい感性を突き破って作品と心中する覚悟で成し遂げた奇跡としか言いようがありません。しかも打楽器と金管の大咆哮を最後まで響きを混濁させない意志の力も揺るがず、その格調の高さも比類なし!
と、この2曲だけでも十分に世界に訴えたい名演であることは確実ですが、最後の「祭り」がこれまたとんでもない超名演です!ここでも色彩の幅が驚異的に広く、真に筋金入りのスケール感を実現し、オーケストラを聴く醍醐味を徹底追求していますが、文字通りのお祭り騒ぎに陥らずに芸術的な風格美を聴後に印象付ける演奏というのはかつてあったでしょうか?特に最後の“主顕祭”のテンションの高さはとても70歳代後半の指揮者とは思えず、自分だけ汗だくになって音楽はちっとも燃えていない若手指揮者など足元にも及びません。後半のサンタレロに入ると山田一雄の芸の年輪を感じさせる瞬間が怒涛のように現れ、息つく暇もありません。3:09で気の遠くなるほど大見得を切ってからパワーを噴射するその間合いの絶妙さ!そして4:09からの高速爆進!死んだ気で演奏するとはこういうことです!
ヤマカズというとあの全身を使った個性的な指揮ぶりが思い出されますが、多彩なニュアンスを最後の一滴まで搾り尽くした演奏を聴くと、その一見ユニークの身振りも音楽作りの上での不可欠なファクターであったことを再認識するばかりです。【湧々堂】

Columna Musica
1CM-0280(2CD)
トルドラ:コブラの為の作品全集
La malediccio del comte Arnau (1926)* / Sol ponent (1917)
Gentil Antonia (1918)+ /
Marinera (1919)+ / La nuvolada (1920)+
Lluna plena (1921) / Mariona (1921) /
L'hereu i la pubilla (1922)
La nevada (1922) / Esperanca (1922) /
Caterina d'Alio (1922)
Sol ixent (1922) / Camperola (1923) /
La Ciseta (1924)
L'Hostal de la Peira (1924) / El bAC-de les ginesteres (1924)
Ofrena (1925)+ / La fageda d'en Jorda (1925) / Puig Neulos (1925)
El roserar (1926) / Atzavares i baladres (1929) / Tamariu (1930)
Cantallops (1931)+ / Coll Forcat (1932) / Salou (1932) / Faluga (1934)+
Perafita (1935)+ / Capvespre (1935)+ / Vilanovina (1946)
Maria Isabel (1946) / Mariangela (1948) / Vallgorguina (1950)
Les danses de Vilanova (1921) / Sardana revessa num. 1 (1920)+
Sardana revessa num. 2 (1921)+ / Sardana revessa num. 3 (1921)+
バルセロナ市立コブラ・サン・ジョルディ
コブラ・ベイピュチ*
ジロナ市立コブラ*
フェラン・アルメンゴル(ドラムス*)
サルバド・マス(指)

録音:2011年12月28-30日、12月1日、スタジオ44.1、アイグアビバ、ジロナ、スペイン
カタルーニャ出身の作曲家トルドラが、カタルーニャの民俗舞踊サルダナの伴奏楽団コブラ(民俗楽器を含む吹奏楽団)のために書いた全作品を収録。+は世界初録音と表示されています。

Columna Musica
1CM-0296(1CD)
モンサルバジェ生誕100年記念〜シャビエ・モンサルバジェ(1912-2002):作品集

(1)5つの黒人の歌
(2)短い協奏曲〜第1楽章
(3)長靴をはいた猫〜序曲「Mira si soy desgraciado」/アダージェット(第2幕)
(4)ウナ・ヴォーチェ・イン・オフ〜Sentimi, Angela(第1場)
(5)イヴェットの為のソナティネ
マック・マクルーア(P)
(6)マドリガル
(7)バルセロナ・ブルース
(8)ファーナビーの主題による変奏曲
(9)余談
(10)ストラディヴァリウスの為の四学科〜第4楽章
(11)子守歌
(1)ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S)、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指)パリ音楽院O/原盤:EMI
(2)アリシア・デ・ラローチャ(P)、ローレンス・フォスター(指)バルセロナSO/原盤:カタルーニャ・ムジカ
(3)マリサ・マルティンス(Ms)、アントニ・コマス(T)、イサベル・モナル(S)、エンリク・マルティンス=カスティニャニ(Br)、アントニ・ロス=マルバ(指)リセウ大劇場SO
(4)アントニ・コマス(T)
(5)マック・マクルーア(P)
(6)マリサ・マルティンス(Ms)、セルマ・ゴクセン(Vc)、マック・マクルーア(P)
(7)ラモン・ガリガ、マック・マクルーア(P)
(8)アーラ・ヴォロンコヴァ(Vn)、マック・マクルーア(P)
(9)カルロタ・ガリガ(P)
(10)アーラ・ヴォロンコヴァ(Vn)、ジョゼフィン・フィッツパトリック(Va)、マヌエル・マルティネス・デル・フレスノ(Vc)
(11)ナンシー・ファビオラ・エレラ(Ms)、マック・マクルーア(P)


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