湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


管弦楽曲、吹奏楽・バレエ・新譜速報1


※発売済のアイテムも含めて、約3ヶ月間掲載しています。
※表示価格は全て税込みです。



Spectrum Sound
CDSMAC-027(1CD)
「スペイン」
(1)リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲 Op.34
グラナドス:スペイン舞曲集 Op.37より第5番 ホ短調「アンダルーサ」
シャブリエ:スペイン
モシュコフスキ:スペイン舞曲 第1巻 Op.12

(2)ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集より
第1集 第1番ハ長調 Op.46-1
第1集 第3番変イ長調 Op.46-3
第1集 第8番ト短調 Op.46-8
第2集 第2番ホ短調 Op.72-2
第2集 第1番ロ長調 Op.72-1
(1)アタウルフォ・アルヘンタ(指)LSO
U.K Decca SXL2020FFSS Original recording by Wide band groove ED1LP Record restoration (STEREO)

(2)フリッツ・ライナー(指)VPO
U.K London CS6198FFSS Wide band groove ED1LP Record restoration (STEREO)
スペクトラム・サウンド・レーベルが保有する貴重なレコード・コレクションから見事なリマスタリングを続けているアナログ・コレクター・シリーズ。当盤はアル ヘンタ指揮LSO演奏の「スペイン」とライナー指揮VPO演奏のドヴォルザークのスラヴ舞曲集です。当レーベルが誇る 技術でCD化されました。 (Ki)
※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文されることをおすすめいたします。

LSO Live
LSO-0880(1SACD)
クルト・ワイル:作品集
七つの大罪 (1933)
森の死 op.23(1927)#
ストリート・シーン(1947)より第1幕孤独な家(Lonely House)*
ウォルト・ホイットマンの詩による4つの歌(1942-47)〈I. Beat! Beat! Beat!+/IV. 二人の退役軍人のための哀悼歌*〉
小さな三文オペラの音楽 (1929)
サー・サイモン・ラトル(指)LSO
マグダレーナ・コジェナー(メゾ・ソプラノ/アンナ)
アンドルー・ステイプルス(テノール/父)*
アレッサンドロ・フィッシャー(テノール/兄弟)
ロス・ランゴビン(バリトン/兄弟)+
フロリアン・ベッシュ(バス=バリトン/母)#

録音:2022年4月28日、バービカン・ホール(ロンドン、ライヴ)
資本主義社会を痛烈に批判した「七つの大罪」は、金とモラルの永遠の戦いを鋭く浮き彫りにした、しかし、音楽は非常に楽しくエンターテインメント性に満ちた 作品。クルト・ワイルとベルトルド・ブレヒトのコンビとしての最後の共同作品となりました。ここでのブレヒトのペンは、アメリカ大陸の淫らで物質主義的な価値観 を糾弾し、聖書にある七つの悪徳を現代風にアレンジしています。ヒトラーが政権を握ると、ユダヤ人のワイル、マルクス主義者のブレヒトはドイツを去り、ワイルは 資本主義アメリカと折り合いをつけ、他の共同制作者たちとブロードウェイのために大衆ミュージカルを書くようになります。
家から半ば追い出されたアンナは、ミシシッピ河畔に小さな家を建てるための資金を7年間で稼いで戻ってくるよう要求されます。ブレヒトもヴァイルも訪れたこ とのない神話のようなアメリカで、アンナは7つの異なる場所で新たな試練に直面する。ルイジアナの自宅では怠惰(sloth)、メンフィスで傲慢(pride)、LAで 憤怒(Anger)、フィラデルフィアで暴食(gluttony)、ボストンで色欲(lust)、テネシー(のちにボルティモア)では強欲(greed)、サンフランシスコでは嫉妬 (envy)、と様々な土地で、どちらが正しいか、どちらが儲かるか、という問いに直面しながら最後は無事に金銭を調達して自宅に戻るが・・・彼女の両親(母親 はバス・アリトンが担当)と2人の兄弟による男声4重唱は、出来事を解説するコーラスとして登場します。サー・サイモン・ラトル、LSO、そして豪華 なソリスト陣が、この内容に反してこの上なくエンターテインメント的な楽しい音に彩られた作品に命を吹き込みます。
ほかにもワイルの「小さな三文オペラの音楽」などを収録、ラトル率いるLSOの、気持ちのよい管楽器の鳴りも見事な名人芸を堪能できます。 (Ki)

ANIMAL MUSIC
ANI-129(1CD)
ドヴォルザーク:弦楽セレナーデ ホ長調 Op.22 B.52
スーク:弦楽セレナーデ 変ホ長調 Op.6*
チェコ室内O、
オンドジェイ・クカル(指)

録音:1994年3月6〜9日、2000年12月13日*/ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)
かつてWALDMANNレーベルからリリースされていたチェコ室内Oの名盤ドヴォルザークとヨゼフ・スークの弦楽セレナーデがANIMAL MUSICから 再発売します!
当団が最も得意とするレパートリー。ドヴォルザークとスークはともに古典的なセレナーデの形式で書かれており、二人の作曲家が生み出す美しいメロディが随 所にあらわれます。当録音ではヴァイオリニスト、作曲家のオンドジェイ・クカル指揮のもと、非常に豊かな表情で演奏されております。 (Ki)

新書館
DB22-1003(Bluray)
税込定価
新章 パリ・オペラ座〜特別なシーズンの始まり〜
【ドキュメンタリー】
新章 パリ・オペラ座 〜特別なシーズンの始まり〜
[特典映像]
インタビュー:オーレリ・デュポン
「ラ・バヤデール」リハーサル
ユーゴ・マルシャン(ソロル)、
アマンディーヌ・アルビッソン(ニキヤ) &ユーゴ・マルシャン(ソロル)、
マチアス・エイマン(ソロル)
出演:オーレリ・デュポン(パリ・オペラ座バレエ芸術監督)
アマンディーヌ・アルビッソン、レオノール・ボラック、ヴァランティーヌ・コラサント、マチュー・ガニオ、ドロテ・ジルベール、マチアス・エイマン、ジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャン、ポール・マルク、ミリアム・ウルド=ブラーム、リュドミラ・パリエロ、パク・セウン ほか
パリ・オペラ座バレエ

監督:プリシラ・ピザート
制作:2020/21年
カラー
日本語字幕
本編)):70分 特典33分
世界が新型コロナウイルスによる未曾有の危機に瀕した2020年。それは世界最古にしてバレエの殿堂であるパリ・オペラ座バレエも例外ではありませんでした。 劇場は閉ざされ、ダンサーは3ヵ月の自宅待機を余儀なくされました。 本作は、2020年6月5日、レッスンが再開されたその日から特別に取材を許可されたカメラがオペラ座再生の日々を追うドキュメンタリー映像。日本では 2022年8月に全国の映画館で公開され話題となりました。 『ラ・バヤデール』に向けて厳しいリハーサルを繰り広げるダンサーたち。しかし、開幕直前にふたたび感染が拡大し公演は中止され無観客配信に。そのなかで も新エトワールが誕生し、パリ・オペラ座は前に進み続ける―。エトワールたちの貴重なリハーサルや舞台映像も満載の感動のドキュメンタリーとなっています。 またBlu-rayには、ここでしか見られない特典映像も収録されています。 (Ki)


ICA CLASSICS
ICAC-5181(1CD)
スヴェトラーノフ/ドビュッシー他
1.チャイコフスキー:歌劇「スペードの女王」序曲
2.ドビュッシー(1862?1918):牧神の午後への前奏曲
3-5.海
6.ラフマニノフ(レスピーギ編):海とかもめ (原曲…Op.39-2) 〜5つの音の絵
7. ラフマニノフ:市 (原曲…Op.33-7) 〜5つの音の絵
8.プロコフィエフ:ヘブライの主題による序曲 Op.34
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指)
フィルハーモニアO …1-5
BBC響 …6-7
LSO …8

録音:ロイヤル・フェスティバル・ホール
1979年10月30日 …8、1999年10月28日 …6-7、 2001年3月15日 …1-5 全てステレオ(ADD)
BBCのアーカイヴから巨匠たちの遺産を新リマスターで届けてくれるICA Classicsの人気シリーズに、スヴェトラーノフが管弦楽の小品を振っ たアルバムが登場。ドビュッシーの「牧神」と「海」、そしてロシアものという得意のプログラムで、かつてBBC Legendsからリリースされていたラフ マニノフ以外は初CD化という嬉しさです。今回もRe: Soundのポール・ベイリーによる丁寧なリマスターが施され、20年以上の録音期間の 開きもほぼ気にならない見多しのよいサウンドを実現しています。フィルハーモニア管とのドビュッシーは、セッション録音を行った2年後のライ ヴ。亡くなるほぼ1年前の演奏ですが、ここでもスヴェトラーノフらしい濃厚な表情を十二分に堪能することが出来ます。

H.M.F
HMM-905396(2CD)
モーツァルト:セレナーデ集
行進曲 ニ長調 K.335/1
セレナーデ第9番ニ長調 K.320「ポストホルン」
行進曲 ニ長調 K.335/2
セレナーデ第13番ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
行進曲 ニ長調 K.249
セレナーデ第7番ニ長調 K.250「ハフナー」
エンリコ・オノフリ(指)
ミュンヘン室内O(Munchener Kammerorchester/MKO)
イザベル・ファウスト(Vn/CD2. 3-5)
マシュー・サドラー(ポストホルン K.320)

録音:2023年7月、2024年4,8月、バイエルン音楽スタジオ、ミュンヘン
エンリコ・オノフリの指揮によるミュンヘン室内Oの演奏がharmonimuandiから登場!プログラムは、モーツァルトの傑作セレナーデ集。「ハフナー・セレ ナーデ」ではなんとイザベル・ファウストをゲストに迎えた注目盤です!
オノフリはヴァイオリン奏者として世界を魅了していますが、2002年頃から指揮活動も行っており、このたび70年以上の歴史あるミュンヘン室内Oの首 席指揮者に就任しました。ヴァイオリンを演奏するオノフリから振りまかれる活き活きとしたオーラ、時に聴き手を驚かせるような仕掛けは指揮をしていてもまったく 変わらないどころか、楽団員全員がオノフリ・マジックにかかっているかのように、増幅されています。実に活き活きと弾むような響きで、音楽の喜びがまばゆく発 散されています。
野外音楽の古い伝統を受け継ぐモーツァルトは、セレナーデというジャンルを卓越したレベルにまで高めました。その極めつけの傑作は「アイネ・クライネ・ナハト ムジーク」「ポスト・ホルン」そして「ハフナー・セレナーデ」といえるでしょう。それぞれの楽曲のリピートでのソリストたちのヴァリアシオンはオノフリが手掛けてお り、これがどれも創意に満ちてたのしめます。「ハフナー・セレナーデ」は第2,3,4楽章がヴァイオリン協奏曲となっており、そのソロはイザベル・ファウストが努め ます。イザベル・ファウストは、オノフリの手がけたものとルイージ・ボルギ(1780-90年に出版された「ヴァイオリンのための64のカデンツァあるいはソロ」より) のものからカデンツァを演奏しております。ファウストが共演を心の底からたのしんでいる演奏で、楽団とのアンサンブルは絶品です。「ポスト・ホルン」で題名とも なっているポスト・ホルンのソロはマーラー・チェンバー・オーケストラでトランペットで活躍しているマシュー・サドラーが担当、こちらも注目豪華ゲストです!
ミュンヘン室内Oは1950年にクリストフ・ステップによって創立されました。14カ国、28名の弦楽器常任メンバーによって構成され(コンサートマスター は楽曲によって入れ替え)、他は世界の名だたるソリストやオーケストラなどからゲストを招いて様々な編成の作品を自由に演奏しています。2022-23年のシーズ ンから、これまでの3名の協力指揮者(オノフリ、バス・ヴィーガース、イェルク・ヴィトマン)という形ではなく、首席指揮者というポストを作ることにし、その初代 がオノフリということになります。オノフリはイル・ジャルディーノ・アルモニコ(創立メンバーでもある)のコンサートマスターを2010年まで務めたのをはじめ、ヴァ イオリン奏者としてのキャリアを先にスタートさせましたが、2002年より指揮活動も本格化し、ベルリン古楽アカデミー、ウィーン室内Oなどヨーロッパ各地 のオーケストラに登場しています。 (Ki)

ALPHA
ALPHA-1113(1CD)
エリック・モンタルベッティ:管弦楽作品集
エリック・モンタルベッティ(1968-):
1. フルート協奏曲 Memento vivere 生きることを忘れてはならない
2. フィルハーモニー序曲 - 大管弦楽のための
3. 人相の稲妻 - パウル・クレーによる交響的幻想曲
エマニュエル・パユ(Fl)
スイス・ロマンドO
ジョナサン・ノット(指) …1
ケルン・ギュルツェニヒO
ダンカン・ウォード(指) …2
モンテカルロPO
山田和樹(指) …3

録音:2019年5月8日 ヴィクトリア・ホール、ジュネーヴ …1
2024年6月24、25日 ケルン・フィルハーモニー …2
2018年3月24日 オーディトリアム・レーニエ3世、モナコ …3
板倉康明らによって日本でも紹介されているフランスの作曲家エリック・モンタルベッティ。コレージュ・ド・フランスとIRCAMでブーレーズなどに学 んだ彼ですが、長年自らのために作曲を続け作品を公表してこなかったという経歴の持ち主でもあります。フランス放送フィルの芸術監督を 20年務めたのち、2015年から書き溜めた作品の発表を始めたということですが、2019年にはエマニュエル・パユとスイス・ロマンド管が協奏 曲を委嘱(当盤に収録)、山田和樹とモンテカルロ・フィルも複数の作品をレパートリーに加えるなど、ヨーロッパでは既にたいへん高く評価され ています。ALPHAから2枚の室内楽作品集が発売されておりますが、いずれも極めて豪華な演奏者が集まっていることからも、その注目度 の高さが伺えます。3枚目となる今回は初の管弦楽作品集。ドビュッシーやメシアンの遺産を意識しつつブーレーズのセリー技法にも精通し、 スペクトル音楽の音響的ニュアンスにも魅了されているという彼の音楽は、和声的な輪郭も排除することなく、それらの収束点となる総合的 な結合を追求したものです。前衛的でありながらたいへん魅力的に響く、その作品を存分に堪能することの出来る一枚。

SOMM
SOMMCD-0694(1CD)
ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」
スペインの庭の夜
7つのスペイン民謡(L.ベリオによる管弦楽伴奏編)
クレーリア・イルズン(P)
サラ・リッチモンド(Ms)
アルスターO
ジャック・ファン・ステーン(指)

録音:2024年1月3-5日
スペインを代表する作曲家ファリャの3つの名作を収録したアルバム。 ディアギレフの依頼によって書かれたバレエ音楽「三角帽子」、スペイン南部アンダルシアの風景をピアノと管弦楽が絶妙な掛け合いで描き出す「スペインの 庭の夜」、スペインの伝統的な歌詞と旋律を情緒豊かに歌い上げる「7つのスペイン民謡」(ここではルチアーノ・ベリオが編曲したオーケストラ伴奏版を演 奏)。これらの作品はファリャの国際的な名声を確立した重要な作品です。 この録音では、オランダ出身の指揮者ジャック・ヴァン・ステーン指揮のアルスターOが演奏を担当、『スペインの庭の夜』ではブラジル人ピアニスト、 クレーリア・イルズンがソロを務め、『7つのスペイン民謡』では、アイルランド出身のメゾ・ソプラノ、サラ・リッチモンドが素晴らしい歌唱を聴かせ、CDデビューを 果たしています。

Capriccio
C-7450(7CD)
ショスタコーヴィチ:映画音楽集

■CD1
組曲『ハムレット』 Op.116a (L. アトフミャン版 1964年)
組曲『馬あぶ』 Op.97a (L. アトフミャン版 1955年)

■CD2
新バビロン Op.18

■CD3
新バビロン Op.18(続き)
組曲『ドレスデンの五日間』 Op.111a(L. アトフミャン版 1961年)

■CD4
劇音楽『リア王』 Op.58a*
映画音楽『リア王』 Op.137**

■CD5
組曲『ゾーヤ』 Op.64a(L. アトフミャン版 1944年)
組曲『ベルリン陥落』 Op.82a(L. アトフミャン版 1950年)

■CD6
組曲『黄金山脈』 Op.30a
映画音楽『マクシムの青年時代』 Op.41- 序曲*
組曲『マクシム三部作』 Op.50a(L. アトフミャン版 1961年)
映画音楽『ヴィボルグ地区』 Op.50- 序曲

■CD7
映画音楽『女ひとり』 Op.26
■CD1
ベルリン・ドイツSO
レオニード・グリン(指)
録音:1988年11月29日-12月2日
■CD2、CD3
ベルリン・ドイツSO
ジェイムズ・ジャッド(指)
録音:1988年10月10-12日、1989年2月7-8日、1990年1月22-23日
■CD4
エレーナ・ザレンバ(Ms)*
スタニスラフ・スレイマノフ(Bs)*
ベルリン放送cho**
ベルリンRSO
ミハイル・ユロフスキ(指)
録音:1990年12月10-13日
■CD5
RIAS室内cho
ベルリン・ドイツSO
ミハイル・ユロフスキ(指)
録音:1991年3月4-6日
■CD6
Swetlana Katchur(S)*
ベルリン放送合唱団…8
ベルリンRSO
ミハイル・ユロフスキ(指)
録音1994年4月28-29日、1994年6月13-14日
■CD7
Swetlana Katchur(S)
Wladimir Kazatchouk((T)
ベルリン放送choメンバー
ベルリンRSO
ミハイル・ユロフスキ(指)
録音:1995年9月19-22日

※C49533の再発売盤
ショスタコーヴィチの没後50年を記念して、2006年に発売された7枚組の映画音楽選集BOX(C49533)を新装再発売。 ショスタコーヴィチは15曲の交響曲や15曲の弦楽四重奏曲に加え、生涯にわたって36本の映画音楽を手がけており、この分野でも20世紀を代表する作 曲家の一人でした。彼の交響曲や弦楽四重奏曲には苦悩や辛辣さが色濃く表れていますが、映画音楽では軽音楽からヒントを得た、ユーモアとひねりの 効いた楽しい作品が多く、別の一面が見えます。巧みな管弦楽法によって、こうした分野でも最大の効果を挙げている点も見逃せません。 このBOXには、1920年代から1970年までに手がけた映画音楽や劇音楽を収録。シェイクスピアの戯曲に 基づく「ハムレット」や、劇音楽と映画音楽の2つのバージョンが存在する「リア王」(道化の歌では「ジングル・ ベル」の旋律が効果的に用いられています)、ロマンスの美しい旋律が人気の「馬あぶ」、ショスタコーヴィチ 初の映画音楽作品「新バビロン」、ユニークな楽器テルミンを使った「女ひとり」などを収録しています。 厳しいソ連時代を生きたショスタコーヴィチの作品群を演奏するのは東西ベルリンの二つのRSO。 どちらも当時は「ベルリンRSO」と表記されていましたが、CD1-3と5は西ベルリンのRadio- Symphonie-Orchester Berlinで、旧称RIASSO、現在のベルリン・ドイツSO。 CD4,6,7は東ベルリンのRundfunk-Sinfonieorchester Berlinで、現在のベルリンRSO。一 連の録音はベルリンで行われましたが、1988年から95年にわたる録音の間にはベルリンの壁が崩壊しまし た。CD4-7を指揮したユロフスキはショスタコーヴィチと交流があり、未完に終わったオペラ「賭博者」の補筆 完成版の成果初録音を行っています。モスクワ生まれのユロフスキがこの録音に参加したのも、ベルリンの壁 崩壊の翌1990年にベルリンへ移住したことが契機となっており、今では息子のウラディーミルがベルリン放送 響の首席指揮者を務めているなど、歴史を感じさせるセットとなっています。

Initiale
INL-24(1CD)
懸け橋
(1)作者不詳:竹島アリラン〜フルート独奏
(2)ドビュッシー(D.ワルター編):牧神の午後への前奏曲〜室内管弦楽版
(3)ラヴェル(シリル・レーン編):女王の陶器人形レドロネット〜室内管弦楽版
(4)リ・インシク:珍島アリラン〜フルートとピアノ
(5)ドラージュ(シリル・レーン編):4つのインドの詩〜室内管弦楽版
(6)チェ・イムス:アリラン:回想〜フルートとオンド・マルトノ
(7)ギリェルメ・デ・アルメイダ:馬はある日凍りついた川で踊るだろう〜フルートと管弦楽
キム・ソヒョン(Fl)
ユン・ソニョン(Ob)、アン・ルパージュ(Cl)、チャールズ・カムフォード(Fg)、エミール・カルリオーズ(Hrn)、ジュリエット・ゴーチエ(Hp)、ソン・アイン、佐藤明星(Vn)、キム・センギュン(Va)、アルチュール・ユエル(Vc)、曽泯瑜(Cb)、ビアンカ・レイス・マレッティ(指)以上(2)(3)(5)(7)
亀井綾乃(P、チェレスタ)(3)(4)(5)(7)、星野紗月(P)(7)、チェ・イムス(オンド・マルトノ)(6)、レミ・ブリフォール(アコーディオン)(5)(7)、ルドヴィク・ミェジェイェフスキ(Sax)(7)、シプリアン・ノワセット(2)(7)、アルチュール・ベシェ(3)(5)(7)(打楽器)ほか

録音:2023年5月/パリ音楽院
2001年生まれの韓国のフルート奏者キム・ソヒョン。15歳の2017年に第9回神戸国際フルートコンクールで奨励賞を受賞しました。「“懸 け橋”)」は母国とフランスの文化を結ぶ芸術観と、異文化の出会いから生まれた音楽作品に焦点をあてています。ドビュッシー、ラヴェル、ドラージュらが非ヨー ロッパ圏の音楽の影響を受けた作品をとりあげ、声楽作品はメロディをフルートが歌っています。
アルバムのための3つの新作はいずれも朝鮮半島伝承のアリランの編曲。無人島の竹島にアリランがあるか不明ですが、キム・ソヒョンの強すぎる説得力にひき こまれます。

Cantaloupe
CA-21199(1CD)
ジョン・ルーサー・アダムズ(1953-):An Atlas of Deep Time サウス・ダコタSO
デルタ・デイヴィッド・ガイアー(指)

録音:2022年4月30日
「An Atlas of Deep Time」は、サウス・ダコタSOの100周年を記念した委嘱作品。地球の誕生から現 在までの45億年あまりの時間を42分間に凝縮して表現したといいます。聴衆を囲むように配置された6つの合奏 隊(作曲者はこれを楽器によるコーラスと呼ぶ)によって演奏されます。

Resonus
RES-10349(1CD)
NX-B08
グレース・ウィリアムズ:管弦楽作品集
グレース・ウィリアムズ(1906-1977):リアノン伝説のための4つのイラストレーション
「カーナーヴォン城」 前奏曲 - 行進曲
バラード
弦楽オーケストラのための「海のスケッチ」
BBCフィルハーモニック
ゾーイ・ベイヤーズ(リーダー)
ジョン・アンドルーズ(指)

録音:2024年
グレース・ウィリアムズは、ウェールズで生まれ、カーディフ大学を卒業した後、王立音楽大学でレイフ・ヴォーン・ウィリアムズに教えを受け、イモージェン・ホルス トやエリザベス・マコンキーらとともに功績をあげた女性作曲家です。その作品はモダンなスタイルと抒情性を融合させたもので、ウェールズの民謡要素を採り 入れたものが多く、当時の評論家からは「女性らしさが不足している」と批判されたほどの堂々たる作風を持っています。 このアルバムには4作品を収録。「リアノン伝説のための4つのイラストレーション」はウェールズの伝説が題材で、シベリウスの「レンミンカイネン組曲」に似た物 語性を重視した交響詩的な作品。「カーナーヴォン城」は1969年のプリンス・オブ・ウェールズ叙任式のために委嘱されたもので、荘厳な前奏曲と行進曲で 構成され、もともとは屋外での演奏を意図して書かれています。「バラード」は1968年のウェールズのアイステズボッド(芸術祭)のための作品。古代ウェール ズの戦闘や嘆き、祝宴をテーマにした、マーラーやショスタコーヴィチの影響を感じさせる刺激的な音楽です。「海のスケッチ」は、彼女が育ったグラモーガン シャーの海岸からインスパイアされた作品。海の移り変わる情景が描かれています。ロンドン大空襲の中で、海への憧れを抱きながら作曲されたこの作品 は、短くも印象的な5つの楽章で構成され、彼女は「海の近くに家を持つ賢明さ」を持っていた両親にこの作品を捧げました。

Forgotten Records
fr-2310(1CDR)
プロコフィエフ:バレエ音楽「シンデレラ」(抜粋) ロバート・アーヴィング(指)ロイヤルPO

録音:1957年
※音源:His Master's Voice CLP1144
Forgotten Records
fr-2309(1CDR)
リスト:ハンガリー狂詩曲第1番&第2番
ストラヴィンスキー:」「火の鳥」組曲*
オイゲン・ゼンカー(指)
ケルンRSO

録音:1954年、1959年*
※音源:Berteslmann14338, Remington R-199-212
Forgotten Records
fr-2297(1CDR)
ペルレア〜チャイコフスキー作品集
大序曲「1812年」
イタリア奇想曲/スラブ行進曲
幻想序曲「ロメオとジュリエット」
ヨネル・ペルレア(指)
ウィーン・プロムジカO

録音:1956年
※音源:Vox PL8700
Forgotten Records
fr-2303(1CDR)
ペルレア/ロシア音楽集
ボロディン:中央アジアの草原にて
ムソルグスキー:はげ山の一夜
バラキレフ:交響詩「タマーラ」
キュイ:タランテラOp.12
ヨネル・ペルレア(指)
バンベルクSO

録音:1955年
※音源:Vox PL9530
Forgotten Records
fr-2291(1CDR)
マルティヌー:2台のピアノのための協奏曲 H. 292
エルガー:エニグマ変奏曲
シャルル・ミュンシュ(指)
ボストンSO

録音:1960年11月26日放送録音
Forgotten Records
fr-2289(1CDR)
コッポラ/ドビュッシー:管弦楽曲集
交響詩「海」/夜想曲
聖セバスティアンの殉教-交響曲的断章
子供の領分(キャプレ編)
ピエロ・コッポラ(指)
パリ音楽院O

録音:1931年〜1938年
※音源:Gramophone DB4874/4876, Gramophone DB5066/50668, Gramophone DB4817/4618, Gramophone DA4860/4862

Danacord
DACOCD-933(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第23集
■CD1
ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
楽劇「ワルキューレ」第1幕*

■CD2
(1)フランク:交響曲 ニ短調
リスト:ピアノ協奏曲第2番**
(2)ヴァルダー・スクレザー(1895-1976):演奏会序曲「人民広場」
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、
ラウリツ・メルキオ(メルヒオール)(テノール、ジークムント)*、
ドロシー・ラーセン(ソプラノ、ジークリンデ)*、
モーウンス・ヴェーゼル(バス、フンディング)*、
ゲオルク・ヴァシャルヘイ(P)**

■CD1
録音:1960年3月31日、デンマーク放送コンサートホール(コペンハーゲン)(ライヴ放送)
■CD2
(1)録音:1963年2月24日、デンマーク放送コンサートホール(ライヴ放送)、(2)1958年11月20日、デンマーク放送コンサートホール(ライヴ放送)]
デンマークの名指揮者、トマス・イェンセン(1898-1963)の遺産シリーズ第23集。CD1のワーグナーはデンマークの伝説的テノール、ラウリツ・メルキオ(メルヒオール)の70歳を祝ってデンマーク放送コンサートホールで行われたコンサートのライヴ録音です。当日のプログラムは「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲と「ワルキューレ」第1幕の全曲。「ワルキューレ」のジークムントは、メルキオがもっとも得意とした役のひとつでした。
ラウリツ・メルキオ(1890-1973)はコペンハーゲンの王立オペラ学校で学び、バリトン歌手としてスタート。1913年、王立劇場の「道化師」で初めてオペラの舞台に立ちました。このときに共演したアメリカのメゾ・ソプラノ、サラ・シャルル=カイエの助言でテノールに転向。1918年、タンホイザー役で王立劇場に再デビューしました。1924年、彼の才能を知ったコジマとジークフリート・ワーグナーによってバイロイト音楽祭に招かれ、ジークムントとパルジファルを歌いました。2年後、タンホイザー役でメトロポリタン歌劇場にデビュー。彼の英雄的でリリカルなテノールの声は、ニューヨークの聴衆を熱狂させ、メトで519回ワーグナー役を歌いました。ジークリンデ役のソプラノ、ドロシー・ラーセン(1911-1990)はデンマーク人を両親にシカゴで生まれました。1937年に「ワルキューレ」のフリッカ役でコペンハーゲンの王立劇場にデビュー。エルザやエーファ役を歌い、1948年に王立劇場の宮廷歌手の称号を得ました。フンディングを歌うデンマークのモーウンス・ヴェーゼル(1915-1990)は、ダーラント、マルケ王、グルネマンツ役をレパートリーにドイツやスイスでも活躍。カール・ニールセンの「サウルとダヴィデ」の録音が残されています。
CD2は、デンマークRSO定例の「日曜」シリーズの1963年2月24日にライヴ放送されたコンサートの録音。フランクの「交響曲 ニ短調」とリストの「ピアノ協奏曲第2番 イ長調」。ソロを弾くハンガリーのピアニスト、ゲオルク・ヴァシャルヘイ(1912-2002)は、1937年にエミール・テルマーニと一緒にツアーでデンマークを訪れ、定住しました。ディスクの最後にはヴァルダー・スクレザー(1895-1976)の演奏会序曲「人民広場」が収録されています。スクレザーは、コペンハーゲンとハンブルクで学び、デンマークRSOのピアニストを務めながら、序曲や協奏曲、サイレント映画の音楽、軽音楽や歌曲などを作曲しました。「ニュルンベルクのマイスタージンガー」とCD2の3曲は初めてのディスク・リリースです。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Halle
CDHLD-7565(2CDR)
ブリテン:バレエ「パゴダの王子」(全3幕) カーチュン・ウォン(指)ハレO

録音:2023年9月8日-14日、ハレ・セント・ピーターズ(マンチェスター、イギリス)
2016年にマーラー国際指揮者コンクールをアジア人として初めて制し大注目を集め、2023年の9月から日本フィルの首席指揮者とドレスデン・フィルの首席客演指揮者を務めるシンガポール出身のカーチュン・ウォンが、2024年9月からマーク・エルダーの後任としてハレOの首席指揮者に就任!一足早く2023年に録音していたブリテンのバレエ「パゴダの王子」がまずはリリースされます!
「パゴダの王子」はロイヤル・バレエ団のためにブリテンが振付師のジョン・クランコと共に制作した全3幕のバレエ。音楽にはブリテンが1956年に滞在していたバリ島で研究した民族音楽、ガムランの要素が取り入れられているという特徴を持ちます。ガムランに対する強い関心と、作曲を学んでいたときに築いたブリテンとの深い繋がりからこの作品を“自分の中に深く響く”音楽と語るカーチュン・ウォン。西洋と東洋、双方の音楽に精通する新・首席指揮者がハレOに新しい風を吹き込みます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALTO
ALC-1703(1CD)
コープランド:自作自演集
バレエ組曲「ビリー・ザ・キッド」
管弦楽のための「ステイトメンツ」
交響曲第3番
アーロン・コープランド(指)、LSO

録音:1958年-1959年
20世紀のアメリカ音楽界を象徴する作曲家の一人、アーロン・コープランドが1950年代の終わりにLSOを指揮しEverestに録音していた自作3曲の音源が復刻。

Diapason
DIAP-173(1CD)
バルトーク:管弦楽作品集

(1)管弦楽のための協奏曲 Sz.116

(2)弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 Sz.106

(3)ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのコントラスツ Sz.111
(1)ラファエル・クーベリック(指)ロイヤルPO
録音:1958年
(2)ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)BPO
録音:1960年
(3)ヨーゼフ・シゲティ(Vn)、ベニー・グッドマン(Cl)、ベーラ・バルトーク(P)
録音:1940年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第173巻として登場するのは、コンサート・ピアニストや民族音楽研究家としても活躍したハンガリーの作曲家、バルトークの管弦楽作品集!
1943年、当時ボストンSOの音楽監督だったクーセヴィツキーが、自身の音楽監督就任20周年を記念する作品として、また亡くなったナターリヤ夫人の追憶のための作品としてバルトークに作曲を依頼した晩年の傑作 「管弦楽のための協奏曲」。多くの録音から本アルバムのために選ばれたのは、クーベリック&ロイヤルフィルによる1958年の録音。カップリングには、カラヤン&ベルリン・フィル最初期の録音の一つで、パウル・ザッハーが主宰するバーゼル室内Oの創立10周年記念演奏会のために委嘱された 「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 Sz.106」 の1960年録音と、「スウィングの王様」とも称されるベニーグッドマンの依頼により作曲された「ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのコントラスツ Sz.111」 。しかも、バルトーク自身によるピアノ演奏と、ハンガリーの名ヴ ァイオリニスト、ヨーゼフ・シゲティ、そして、クラリネットはベニー・グッドマンという豪華共演の録音が組み合わされています。

CPO
CPO-777703(1CD)
フランツ・シュレーカー:管弦楽作品集 第2集
あるドラマへの前奏曲
大オーケストラのための4つの小品
23の独奏楽器のための室内交響曲*
ボーフムSO
スティーヴン・スローン(指)

録音:2014年1月28-30日、2013年6月18-19日*
1899年から10年間の初期作品を収めた第1集(777702)に続くこの第2巻では、1912年にオペラ「はるかなる 響き」が初演された後の栄光の時代に焦点を当てます。1914年の「あるドラマへの前奏曲」や1916年に作曲さ れた「室内交響曲」は、19世紀末から20世紀初頭にかけてドイツを席巻したユーゲントシュティールから生まれた 傑作。これらの作品は当時の舞台プロジェクトから派生したもので、多彩な響きを駆使した管弦楽法と半音階的 な旋律や和声が用いられ、非常に聴きごたえがあります。一方で、1931年の「大オーケストラのための4つの小 品」は、もともと「映画のための4つのスケッチ」としてピアノのために書かれた作品。新作オペラ「メムノン」のための習 作として構想されましたが、結局このオペラは完成をみることがありませんでした。

Chandos
CHAN-20305(1CD)
エドワード・マクダウェル:管弦楽作品集 第1集
交響詩第2番「ランスロットとエレーヌ」 Op. 25(1886)
ピアノ協奏曲第1番イ短調 Op.15(1882)
ロランの歌による2つの断章 Op.30(1886頃-90)
森のスケッチ Op.51- 第1曲 野ばらに寄す(ヴィクター・ハーバートによる弦楽オーケストラ編)*
交響詩第3番「ラミア」 Op.29(1887-88)
ワン・シャイン(P)
BBCフィルハーモニック
ユーリ・トルチンスキー(リーダー)
ジョン・ウィルソン(指)

録音:2023年9月20、21日、2024年2月23日*
アメリカのロマン主義作曲家・ピアニスト、エドワード・マクダウェルはニューヨークで生まれ、10代でパリ音楽院に入学し短期間ピアノを学びましたが、すぐに自 分に合った音楽環境を求めてドイツに移り、シュトゥットガルト、ヴィースバーデン、そしてフランクフルトのホッホ音楽院(現フランクフルト音楽・舞台芸術大学) でピアノと作曲を学び、1880年に卒業。その後はしばらくドイツで活動した後、1888年にアメリカに帰国。最初の8年間をボストンで過ごし、最終的に ニューヨークへ移り、コロンビア大学の初代音楽教授となりました。この管弦楽作品集第1集には、マクダウェルの代表作の1つであるリスト、チャイコフス キー、シューマンの影響を感じさせるピアノ協奏曲と、2曲の交響詩を中心に収録しています。マクダウェル自身も卓越したピアニストだったため、協奏曲では ソリストに高いテクニックが求められますが、「ニューヨーク・タイムズ」や「グラモフォン」で高く評価されているワン・シャインが輝かしいパッセージを見事に弾きこ なし、複雑なピアノのテクスチャーの中から美しい旋律を浮かび上がらせています。ワーグナーを思わせるライト・モティーフを用いた「ランスロットとエレーヌ」は アーサー王伝説にインスパイアされており、「ラミア」はマクダウェルの生前には演奏されることがありませんでした。他には11世紀の物語「ロランの歌」から生ま れた2つの曲を収録。また、彼の代表作「野ばらに寄す」の管弦楽版でのジョン・ウィルソンが紡ぐ美しいオーケストラの音色も聴きどころです。

Channel Classics
CCS-45424(1CD)
R・シュトラウス:ドン・キホーテ
イベール:遍歴の騎士
アミハイ・グロス(Va)
ジャン・ワン(Vc)
リヨン国立O
ニコライ・シェプス=ズナイダー(指)

録音:2023年10月 リヨン・オーディトリアム
デンマーク出身の指揮者・ヴァイオリニストのニコライ・シェプス=ズナイダーと、彼が音楽監督を務めるリヨン国立Oによる、セルバンテ スの『ドン・キホーテ』を元にした音楽作品2題を収録したアルバム。R・シュトラウスによる6作目の交響詩「ドン・キホーテ」では、ヴィオ ラにベルリン・フィル首席奏者アミハイ・グロス、チェロにDGレーベルに多くの録音を残すジャン・ワンという2人の名手をゲストに迎え、それぞれ の細やかな技巧と豊かな表現力とを軸に、華麗なオーケストレーションも十二分に引き立てた物語性豊かな音楽を聴かせます。カップリング はイベールによるバレエ『遍歴の騎士』からの組曲。原曲は1935年に作曲された2人の語り手と合唱を要する作品ですが、その約2/3程度 の要素を再構成したのがこの組曲版。サクソフォンが随所で活躍するほか、ギターも登場してスペイン風情を演出します。イベールらしい洗練 されたメロディと軽快な変拍子に華やかなオーケストレーションが施され、一部は吹奏楽編曲などでも親しまれる隠れた人気作品で、ここで はリヨン国立Oによる作品のツボを押さえた色彩感豊かな演奏で楽しむことが出来ます。

Diapason
DIAP-173(1CD)
バルトーク:管弦楽作品集

(1)管弦楽のための協奏曲 Sz.116
(2)弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 Sz.106
(3)ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのコントラスツ Sz.111
(1)ロイヤルPO
ラファエル・クーベリック(指)
録音:1958年
(2)ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)BPO
録音:1960年
(3)ヨーゼフ・シゲティ(Vn)
ベニー・グッドマン(Cl)
ベーラ・バルトーク(P)
録音:1940年
iapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第173巻として登場するのは、コンサート・ピアニストや民族音楽研究家としても活躍したハンガリーの作曲家、バルトークの管弦楽作品集!
1943年、当時ボストンSOの音楽監督だったクーセヴィツキーが、自身の音楽監督就任20周年を記念する作品として、また亡くなったナターリヤ夫人の追憶のための作品としてバルトークに作曲を依頼した晩年の傑作 「管弦楽のための協奏曲」。多くの録音から本アルバムのために選ばれたのは、クーベリック&ロイヤルフィルによる1958年の録音。カップリングには、カラヤン&ベルリン・フィル最初期の録音の一つで、パウル・ザッハーが主宰するバーゼル室内Oの創立10周年記念演奏会のために委嘱された 「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 Sz.106」 の1960年録音と、「スウィングの王様」とも称されるベニーグッドマンの依頼により作曲された「ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのコントラスツ Sz.111」 。しかも、バルトーク自身によるピアノ演奏と、ハンガリーの名ヴ ァイオリニスト、ヨーゼフ・シゲティ、そして、クラリネットはベニー・グッドマンという豪華共演の録音が組み合わされています。

SUPRAPHON
SU-4347(3CD)
スメタナ:管弦楽曲集
(1)交響詩『リチャード3世』Op.11
(2)交響詩『ワレンシュタインの陣営』Op.14
(3)交響詩『ハーコン・ヤール』Op.16
(4)弦楽四重奏曲第1番ホ短調『わが生涯より』【ジョージ・セルによる管弦楽版】
(5)祝典交響曲 ホ長調 Op.6
CD3
(6)連作交響詩『わが祖国』
プラハRSO、
ペトル・ポペルカ(指)

録音:(5)2023年4月26〜28日、(4)2024年2月6〜9、12日、(1)(3)2024年3月26〜28日、(6)2024年6月3〜7日、(2)2024年6月25&26日/チェコ放送第1スタジオ
スメタナは今年(2024年)に生誕200年、歿後140年を迎えました。当アルバムは2022/23年シーズンから首席指揮者兼音楽監督を務めるペトル・ポペ ルカ率いるプラハRSOの3枚組。同コンビは2024年7月の来日公演でも披露した『わが祖国』が話題となりました。
プラハRSOやウィーンSOの首席指揮者を務めるほか、ヨーロッパやアメリカの著名なオーケストラや世界中の歌劇場にも客演しているポペルカ。 母国が生んだ作曲家スメタナの作品は並々ならぬ思いをもって演奏しております。当アルバムにはスメタナの初期の音楽、24歳の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と バイエルン王女エリザベートの結婚式に捧げられた「祝典交響曲」、シェイクスピアの「リチャード3世」、シラーの「ワレンシュタインの陣営」にはじまり、スメタナ壮 年期の作品、弦楽四重奏曲第1番『わが生涯より』のジョージ・セルによる見事な管弦楽版、そして「わが祖国」全曲も収録しております。スメタナに対するポペ ルカの細部にまでこだわった深い愛情を感じる演奏です。 (Ki)

Forgotten Records
fr-1950(1CDR)
ピエロ・コッポラ〜 SP 復刻集
(1)フランク:交響詩「贖罪」 〜間奏曲
(2)フランク:交響詩「プシシェ」第1部&第2部
(3)ショーソン:交響曲 変ロ長調
(4)ダンディ:交響的変奏曲「イシュタル」 Op.42
ピエロ・コッポラ(指)パリ音楽院O

録音:(1)1930年10月28日
(2)1930年2月13日、1930年10月
(3)1934年12月5日
(4)1932年4月19日
※音源: Gramophone(SP)

CPO
CPO-555702(6CD)
レハール:交響的作品集、ピアノ・ソナタ集、39の歌曲
【CD1】交響的作品集
1-4. 歌劇「タティヤーナ」より
5. 鉄の時代へ - 第5番熱
6. 交響詩「イル・グアード」
7. ヴァイオリン・コンチェルティーノ
8. 演奏会用序曲「わが青春の幻影」
9. ワルツ「薄暮のドナウへ」
ハノーファー北ドイツRSO
クラウスペーター・ザイベル(指) 他
録音:1997年
【CD2】組曲、舞曲と間奏曲集
1. ジプシーの祭り Op.46- バレエの情景
2. 喜歌劇「ひばりの鳴くところ」 - 序曲
3. 歌劇「ロドリーゴ」 - 敬虔な前奏曲
4. 千夜一夜物語 Op.3- 幻想的な情景
5-14. 喜歌劇「悦楽の国のペーターとパウル」 - バレエ組曲
15. 蜃気楼 Op.59- ガヴォット
16. 珊瑚色の唇 Op.7:ポルカ・マズルカ
17. 喜歌劇「侯爵の子」 - Resignation
18. 舞踏組曲
19-21. 喜歌劇「ほほえみの国」 - 中国のバレエ組曲
ベルリンRSO
ミハイル・ユロフスキ(指)
録音:2001年
【CD3】序曲とワルツ集
1. 喜歌劇「メリー・ウィドウ」 - 第1幕 序曲
2. なつかしいウィーンの愛のワルツ
3. 喜歌劇「神の夫」 - 序曲
4. 菊のワルツ「野ばら」
5. 喜歌劇「クロクロ」 - 序曲
6. グリュツナー=ワルツ
7. ワルツ「アドリア海」
ベルリンRSO
ミハイル・ユロフスキ(指)
録音:2000年、2002年
【CD4】ピアノ・ソナタ集
1-4. ピアノ・ソナタ ヘ長調
5-8. ピアノ・ソナタ ニ短調
9. 幻想曲 変イ長調
ヴォルフ・ハーデン(P)
録音:1999年
【CD5】歌曲集 第1集
1. Aus langst vergang'ner Zeit 遠い昔から
2-8.7つのカルスト歌曲集
9-10. 歌曲集「Aus eiserner Zeit…」より
11. Erste Liebe 初恋
12. Der Thrane Silberthau! Op.63
13. Sehnsucht, heimliches Verlangen
14. Die du mein alles bist
15. Das lockende Lied
16. Schau mich an, sei mir gut …
17. Schillernder Falter
18. Ich liebe dich! 君を愛す
19. Frauenherz
20. Wenn eine schone Frau befiehlt
21. Liebesgluck
22. Getraumt
23. Die ganze Welt dreht sich um Liebe …
イリス・フェルミリオン(Ms)…1-8、14
ユルゲン・ザッヒャー(T)…9-10、19-20
ガブリエレ・ロスマニト(S)…9-13、18、21-23
ハイディ・ヴォルフ(S)…15-17
コルト・ガルベン(P)
録音:1996年
【CD6】歌曲集 第2集
1. Dir sing ich mein Lied
2. Die Naherin
3. Ruhe, "Es war da Herz mir voll"
4. Ging da nicht eben das Gluck
5. Ich hol' dir vom Himmel das Blau
6. Im Boudoir
7. Nimm mich mit, o Herbst
8. Aus eiserner Zeit:Trutzlied
9-11. Die Gebe zog voruber
12. Aus eiserner Zeit:Ich hab' ein Huglein im Polenland
13. Voruber
14. Sari
15. Nachtlichter-Marsch
16. Komm, die Nacht gehort der Sunde
クリスティアン・エルスナー(T)…1、5-6、8、15-16
ブリジット・リントナー(S)…2-4、7、9-14
コルト・ガルベン(P)
録音:1996年
2011年発売の『ベスト・オブ・シンフォニック・レハール』(4枚組)に歌曲集を加えた6枚組BOXの登場。 レハールは「オペレッタ」のジャンルで大成功しましたが、他の分野の曲を書かなかったわけではありません。彼のスコ アは驚くほど精緻で、その和声は同時期のマーラーやR・シュトラウスに匹敵するほどに重厚で洗練されたも のでした。しかし、当時の聴衆が求めたのは、彼のしたたり落ちるように美しいワルツや、泣かせるオペレッタのアリア だったのです。 このBOXに収録されたさまざまな管弦楽作品、レハール初のピアノ曲「ヘ長調ソナタ」を含む習作時代のピアノ曲 集、そしてオペラッタとは異なる、シリアスな表情を持つ曲も含む39曲の歌曲集を通じて、"もう一つの" レハールの 世界を垣間見ることができます。

Urania Records
LDV-14120(1CD)
ヒンデミット:4つの気質
ヒンデミット:4つの気質
カルロ・フロリンド・セミニ(1914-2004):ピアッツァ・アルメリーナのモザイク
カメラータ・ウファ、
ウラディスラフ・サモイロフ(指)
カルロ・レヴィ・ミンツィ(P)
血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁という人間が持つ4つの体液が人間の気質にも影響を及ぼしているという考えに基づきピアノと弦楽のための変奏曲に仕立てたヒンデミットの「4つの気質」と、シチリア島のピアッツァ・アルメリーナにある世界遺産、ヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレに多く残るローマ時代のモザイク絵画を題材とした、スイス生まれの作曲家カルロ・フロリンド・セミニの「ピアッツァ・アルメリーナのモザイク」を収録。ウラディスラフ・サモイロフが2005年に設立し、ロシア国内で多くの受賞歴を誇る室内オーケストラ、カメラータ・ウファによる演奏です。

TOCCATA
TOCC-0743(1CD)
リヒャルト・シュテール:管弦楽作品集 第3集
リヒャルト・シュテール(1874-1967):祝典序曲「Per Aspera ad Astra」 Op.79a-コンサート・バンドのために(1942)
音楽詩「勝利への2つの道(武器を通して- 愛を通して)」 Op.79b(1942)
交響曲第2番ニ短調Op.81(1942)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
イアン・ホブソン(指)

録音:2023年3月5-8日
2023年11月14、15日
全て世界初録音
リヒャルト・シュテールは、同時期に活躍したコルンゴルトやシェーンベルクと同じく、ナチスにより祖国を追われ、アメリ カに亡命した作曲家。激動の人生を送りながらも93年という長命を得て、7つの交響曲をはじめ、室内楽、歌 曲、合唱曲、ピアノ曲などの膨大な作品を残しました。 この第3集には1942年に作曲された3作品を収録。彼はこの年に20曲ほどの作品を書き上げましたが、どれも ウィーン時代を懐古するかのような美しい響きを保っていて、とりわけ交響曲第2番はマーラー作品を思わせる音 楽になっています。原盤解説によれば、この曲は、亡くなったマーラーをしのんで書いた作品を改作したものである 可能性があるそうです。

BR KLASSIK
BR-900341(2CD)
ヴェルディ:バレエ音楽全集
【CD1】
歌劇「オテッロ」(1894)- 第3幕、第6場
歌劇「マクベス」(1864) - 第3幕 第2場
歌劇「エルサレム」(1847) - 第3幕 第1場
歌劇「ドン・カルロス」(1867) - 第3番第2場「王妃の舞踏会」
【CD2】
歌劇「アイーダ」(1871/1880)より
 第1幕 第2場 Danza sacra delle sacerdotesse
 第2幕 第1場 Danza dei piccoli schiavi mori
 第2幕 第2場 Ballabile
歌劇「トロヴァトーレ」(1857)- 第3幕 第2場
歌劇「シチリア島の夕べの祈り」- 第3幕 第5場
ミュンヘン放送O
イヴァン・レプシッチ(指)

録音:2022年10月28-29日、2023年7月4-8日、2024年2月8-9日ミュンヘン、バイエルン放送第1スタジオ
イタリア・オペラの巨匠ヴェルディがパリでの上演のために書いたバレエ音楽を集めた2枚組。ルイ14世の時代以来、舞台芸術においてバレエが高い地位を 占めてきたパリでは、オペラ座でのグランド・オペラ上演の際にはディヴェルティスマンとしてバレエを含める伝統がありました。ヴェルディもこれに従い、1847年か ら1894年の間に7つのオペラのためにバレエ音楽を作曲。フランス以外の国ではストーリー展開に関係の無い「付け足し」とみなされて省略されることも多 かったバレエですが、まぎれもないヴェルディの作品であり、そのクオリティの高さゆえに近年ではフランス以外でも上演に組み込まれることが増えてきました。指 揮はハノーファー歌劇場の音楽総監督等を歴任、2025/26シーズンからライプツィヒ歌劇場の音楽総監督就任が決まっているレプシッチ。コロナ禍前の 2019年11月には新国立劇場で「椿姫」を指揮し、迫力と精妙さを併せ持つ音楽作りで好評を博しました。

ONDINE
ODE-1445(1CD)
AMERICASCAPES2
ジョージ・ウォーカー(1922-2018):アドレス ・フォー・オーケストラ(1959)
ジョージ・クラム(1929-2022):A Haunted Landscape(1984)
レブエルタス(1899-1940):バレエ音楽『ラ・コロネラ』(1940)
バスク国立O
ロバート・トレヴィーノ(指)

録音:2023年8月28日-9月1日
メキシコ系アメリカ人で近年はヨーロッパでの活動がめざましく、来日公演でも好評を博しているロバート・トレヴィーノが、「アメリカとは何か」という問いの答え にふさわしい作曲家を厳選した1枚。「アドレス・フォー・オーケストラ」はウォーカーがトレヴィーノに「いつか録音してほしい」と語っていた作品で、民謡やゴスペ ルを採り入れた音楽からは、アメリカの未来に対する楽観的なヴィジョンが感じられます。クラムの「A Haunted Landscape 亡霊の出る情景」はニュー ヨーク・フィルハーモニックのための作品。謎めいた音の世界が数多くの打楽器を交えて描かれています。メキシコで生まれ、アメリカで多くの時間を過ごしたレ ブエルタスの「ラ・コロネラ」は作曲家が世を去る直前の作品で、メキシコの民俗音楽バンドマリアッチやメキシコ民謡、アメリカ民謡、ジャズから実験音楽、セ リエル音楽など様々な種類の音楽が融合されています。


ALTO

ALC-3146(10CD)
完全限定生産
レオポルド・ストコフスキー
(1)ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 Op.90
(2)ワーグナー:ワルキューレ(抜粋)
(3)ワーグナー:「パルジファル」の交響的合成
ワーグナー:「パルジファル」より聖金曜日の音楽
(4)・チャイコフスキー:フランチェスカ・ダ・リミニ
チャイコフスキー:幻想序曲「ハムレット」
(5)R.シュトラウス:「サロメ」より7つのヴェールの踊り
R.シュトラウス:ドン・ファン
R.シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
(6)プロコフィエフ:「チェネレントラ」組曲
(7)プロコフィエフ:みにくいアヒルの子 Op.18
(8)プロコフィエフ:ピーターと狼 Op.67
(9)バルトーク:管弦楽のための協奏曲
(10)ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調 Op.47
(11)スクリャービン:法悦の詩 Op.54
(12)フィクレト・アミロフ:交響的ムガム
(13)ショパン(ストコフスキー編):マズルカ イ短調 Op.17-4
ショパン(ストコフスキー編):前奏曲 ニ短調 Op.28-24
ショパン(ストコフスキー編):ワルツ 嬰ハ短調 Op.64-2
(14)ドビュッシー(ストコフスキー編):「子供の領分」組曲
(15)ヴィラ=ロボス:Uirapuru
ヴィラ=ロボス:「ブラジル風バッハ第1番」よりモディーニャ
(16)トーマス・カニング:Fantasy on a Hymn Tune by Justin Morgan for Double String Quartet and String Orchestra
(17)ブロッホ:アメリカ-アン・エピック・ラプソディ
(18)ヴァージル・トムソン:The Plow that Broke the Plains
(19)トムソン:「ザ・リバー」より組曲
(20)スクリャービン(ストコフスキー編):練習曲 嬰ハ短調 Op.2-1
(21)チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調 Op.36
(22)ストラヴィンスキー:兵士の物語
(23)バッハ:「クリスマス・オラトリオ」よりシンフォニア
バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
バッハ:羊の群れは楽しんで草を食む
ヴィヴァルディ:合奏協奏曲 ニ短調 Op.3-11
コレッリ:合奏協奏曲 ト短調 Op.6-8「クリスマス協奏曲」
(24)モーツァルト:セレナード第10番変ロ長調 K.361 「グラン・パルティータ」
他、ボーナス・トラック
レオポルド・ストコフスキー(指)

(1)ヒューストンSO
録音:1959年
(2)ヒューストンSO
録音:1960年
(3)ヒューストンSO
録音:1959年
(4)ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1959年
(5)ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1959年
(6)ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1959年

(7)レジーナ・レズニック(S)、ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1961年
(8)ボブ・キーシャン(ナレーター)、ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1959年
(9)ヒューストンSO
録音:1961年
(10ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1958年
(11)ヒューストンSO
録音:1959年
(12)ヒューストンSO
録音:1959年
(13)ヒューストンSO
録音:1960年
(14)ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1961年
(15)ニューヨーク・スタジアムSO
録音:1958年
(16)ヒューストンSO
(17)シンフォニー・オヴ・ジ・エア
録音:1960年4月
(18)シンフォニー・オヴ・ジ・エア
録音:1960年12月
(19)シンフォニー・オヴ・ジ・エア
録音:1960年12月
(20)アメリカSO
録音:1970年
(21)アメリカSO
録音:1970年
(22)録音:1967年
(23)彼のO
録音:1967年
(24)アメリカSOの管楽器奏者たち
録音:1966年8月
ロンドンで生まれ主にアメリカで20世紀前半から中頃まで活躍した指揮者レオポルド・ストコフスキー。そのスタイルは指揮棒を持たずフリーハンドで指揮を行い、豊かで贅沢なサウンドを引き出すのに長けていました。アメリカの名門オーケストラを指揮し、クラシックから映画音楽、そして当時の現代音楽まで幅広く音楽界に貢献したストコフスキーが「エヴェレスト・レーベル」、「ヴァンガード・レーベル」に残した名演を収録しました。当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。

Melodiya x Obsession
SMELCO-1001283(1CD)
完全限定生産
古いロシアのワルツ集
1. エヴゲニー・ドレイジン:白樺の木
2. フベンティーノ・ローサス(ヴィクトル・スミルノフ編):波を越えて
3. ハロルド・キットラー:期待
4. ヴェザリー・ベッカー:森の物語
5. スミルノフ:ワルツ
6. アーチボルド・ジョイス(ミハイル・フィーリン編):秋の夢
7. リヤ・シャトロフ:満州の丘の上で
8. ニコライ・バカレイニコフ:メランコリー
9. マックス・キュッス(アレクサンドル・トニン編):アムールの波
10. ピョートル・ガポン:壊れた弦楽
11. M.ラピダス:ワルツ ニ短調
ウラディーミル・フェドセーエフ(指)、
モスクワ放送民族楽器O

録音:1964年(1,5,7,8,11)、1968年(2-4, 10)、1960年(6)、1969年(9)
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤や貴重なMelodiya音源等を復刻する「Melodiya x Obsession」シリーズよりロシアの名匠ウラディーミル・フェドセーエフが指揮したロシアに伝わる古いワルツ集をリリース。演奏を担当するバラライカやバヤンなどの独特な楽器を操るモスクワ放送民族楽器O。このオーケストラは、1945年に創設され、当時はソヴィエト軍の兵士や軍に所属していた様々なアンサンブルのメンバーから成りました。数か月後にラジオ放送でデビューしたモスクワ放送民族楽器Oは、モスクワを代表する芸術団体の一つとなりました。指揮をするのはロシア音楽に精通したいわずと知れたウラディーミル・フェドセーエフ。彼らの演奏によるロシア音楽はまさに主曲の名演の数々と言えるでしょう。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。


ALIA VOX
AVSA-9960(4SACD)
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢
[Disc1]
英語による歌唱とセリフを伴う版(テキスト:ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616))
[Disc2]
ドイツ語による歌唱とセリフを伴う版(ドイツ語版テキスト:アウグスト・ヴィルヘルム・シュレーゲル(1767-1845))
1. 序曲
2. I. スケルツォ
3. II. メロドラマ
4. 妖精の行進
5. III. 歌と合唱
6. IV. メロドラマ
7. V. 間奏曲
8. VI. メロドラマ
9. VII. 夜想曲
10. VIII. メロドラマ
11. IX. 結婚行進曲
12. X. メロドラマ
13. 葬送行進曲
14. XI. 道化者たちの踊り
15. XII. メロドラマ
16. XIII. フィナーレ
[Disc3](英語版)&[Disc4](ドイツ語版)
演奏会版
1. 序曲
2. I. スケルツォ
3. 妖精の行進
4. III. 歌と合唱
5. V. 間奏曲
6. VII. 夜想曲
7. IX. 結婚行進曲
8. 葬送行進曲
9. XI. 道化者たちの踊り
10. XIII. フィナーレ
ジョルディ・サヴァール(指)
ル・コンセール・デ・ナシオン「リナ・トゥール・ボネ:第1ヴァイオリン」
合唱(ソプラノ、メゾ、アルト):ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ
パック:トーマス・ヘフト(独)、マイア・ジェッメット(英)
オベロン:ディートリヒ・ヘンシェル(独)、ジェフリー・カレイ(英)
ティターニア:レイキ・フォン・カリオヴィッツ(独)、ウェンディ・モルガン(英)ほか

録音:2023年9月30日-10月4日(音楽部分)
セリフ部分:【ドイツ語】2024年1月7-8日/【英語】2024年5月31日

※約300ページフルカラーブックレット
サヴァールがメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」を録音しました!サヴァールのレーベル、ALIA VOXレーベルの25周年記念盤。Disc1と2には、序曲と8 つの異なる付随音楽、そして5つのメロドラマの全楽曲が収録されており、それぞれ英語とドイツ語の2つのアンサンブルで演奏・朗読されたセリフが収録。さら にDisc3と4には、「音楽だけの世界にどっぷり浸かりたい方のために」台詞以外の音楽部分をやはり英語版とドイツ語版で収録しているというこだわりよう。と ことんこだわりぬいた、サヴァールにしかできない形でのリリースです!トータル約300ページのフルカラーのブック仕様CD。
実にこまやかでありながら、非常に豊かな音色とデュナーミク。サヴァールはすでにメンデルスゾーンの交響曲をリリースしており、その演奏でもその天才ぶりを あらためて感じさせてくれましたが、ここでも一音一音にメンデルスゾーンの魂が感じられるような演奏。結婚行進曲も「ピリオド楽器だと速い」印象ですが、クレ ンペラーを思わせるような立派さと格調高さ、それでいて打楽器の音色などにピリオド楽器の醍醐味も存分に発揮されており、大満足です。 (Ki)

SOMM
ARIADNE-5032(1CD)
NX-B07
ジョージ・セルのスメタナ
歌劇「売られた花嫁」序曲
交響詩「ワレンシュタインの陣営」 Op.14*
連作交響詩「わが祖国」 - 第2曲 モルダウ(ヴルタヴァ)
連作交響詩「わが祖国」 - 第4曲 ボヘミアの森と草原から#
弦楽四重奏曲第1番ホ短調 「わが生涯より」(ジョージ・セルによる管弦楽版)
NBC響、ボストンSO#
ジョージ・セル(指)

録音:全てライヴ(MONO)
1941年3月8日 ニューヨーク、Studio8-H, Radio City
1942年1月13日 ニューヨーク、Studio8-H, Radio City*
1945年1月19日 ボストン、シンフォニー・ホール#
ヨーロッパで活躍していたジョージ・セルが第2次大戦の戦禍を避けて渡米したのが1939年。急な渡米だったためすぐには指揮の仕事が決まらず、セルは空 いた時間を使ってスメタナの弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」をオーケストレーションしました。1941年1月にはトスカニーニの招きでNBCSOにデ ビュー、3月の2度目の出演時に指揮したのがここに収録された「売られた花嫁」序曲、「モルダウ」、「わが生涯より」でした。ニューヨークタイムズはセルの指揮 を「驚くべき正確さ、厳格なビート、鋭いアクセント、濁りの無いフレージング」と高く評価し、この日が初演となった「わが生涯より」についても「むやみに肥大化 させない、楽曲の理にかなったオーケストレーション」を讃えました。セルはこの曲に特別な思いを寄せ、アメリカの主要オーケストラに招かれた際にしばしばとりあ げ、クリーヴランド管へのデビューの際にも(指)1949年には米コロンビアに録音しました。「ワレンシュタインの陣営」はセルの公式録音が無く、当CDの解説 によれば、ここに収められたものが唯一の演奏記録とのことです。 いずれもモノラルながらしっかりとした音質。トラック2、3、8の最後には放送局のアナウンスが収録されています。

Coviello
COV-92408(1CD)
アンドレアス・N・タルクマン編曲によるメンデルゾーン作品集
無言歌集より(オーボエと弦楽のための編曲版)
 甘い思い出 Op.19-1
 さすらい人 Op.30-4
 ヴェネツィアの舟歌 第2番Op.30-6
 旅人の歌 Op.85-6
 羊飼いの嘆き Op.67-5
 子守歌 Op.67-6
 安らぎもなく Op.30-2
ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲 ニ短調 MWV.O4(フルート、ハープと弦楽のための編曲版)
アネッテ・マイブルク(Fl)
エマニュエル・セイソン(Hp)
ラモン・オルテガ・ケロ(Ob)
ダ グラス・ボストック(指)
プフォルツハイム南西ドイツ室内O

録音:2023年9月13-16日/プフォルツハイム、コングレス・セントラム大ホール
ドイツの有名な作編曲家アンドレアス・N・タルクマン(1956-)による木管活躍のメンデルスゾーン編曲集。『無言歌』の編曲版は美しいメロディがオーボエで 伸びやかに歌われる魅力的アレンジ。名手ケロの演奏もすばらしいです。またヴァイオリンとピアノをフルートとハープに書き換えた協奏曲では、モーツァルトの名 作を思わせる美しい響きの組み合わせに耳を奪われます。ボストックのきびきびとした指揮ぶりも心地よい愉しい1枚。 (Ki)

Skani
SKANI-156(1CD)
アグリス・エンゲルマニス:ムジカ・アルバ
アグリス・エンゲルマニス(1936-2011):ディアフォニー第1番(Pと管弦楽のための)(1972)*/ディアフォニー第2番(Pと管弦楽のための)(1979)*/ディアフォニー第3番(Pと管弦楽のための)(1996)*/ムジカ・アルバ(1988)**/SOのための音楽(1971)***
リエパーヤSO、アトヴァルス・ラクスティーガラ(指)、エリーナ・ベールティニャ(P)

録音:2024年1月8日-9日*、2015年11月6日***(ライヴ)、グレート・アンバー・コンサートホール(リエパーヤ)/2014年1月23日-24日、リエパーヤ・ラトビア協会ハウス(リエパーヤ、ラトビア)**
アグリス・エンゲルマニス(1936-2011)は、20世紀後期のラトビアで特にモダニズム指向の強い作曲家のひとりでした。ラトビア音楽アカデミーでアードルフス・スクルテに作曲を学び、ラトビア文化の中心でもあった首都のリガではなく、出身地リエパーヤの海と湖に挟まれた場所を活動の拠点に選びました。管弦楽曲と合唱曲を中心に作曲しましたが、室内楽とオルガンの作品も遺しました。“Symphony”の反対語 “Diaphony”(不協和音)を曲名にした3曲の「ディアフォニー」は、ピアノと管弦楽のために書かれた3楽章の作品。第1番は、この録音が公式の初演。第2番と第3番は、過去に演奏され、今回はじめて録音で紹介されます。ラテン語で「白い音楽」という意味の「ムジカ・アルバ」は、彼の作品のうち、比較的演奏されることの多い曲。最後に収録された「SOのための音楽」は、エンゲルマニスがアカデミー卒業の年に作曲した最初の管弦楽曲といわれており、指揮者のアトヴァルス・ラクスティーガラ(b.1981)が、まだ知られていない「新作」として、グレート・アンバー・コンサートホールの落成コンサートで演奏しました。「モルト・アレグロ」「アレグロ・ノン・トロッポ」「レンターレ」「♪=70」からなる4楽章の作品です。

Lyrita
SRCD-425(1CDR)
ジョージ・ロイド:金管楽器のための作品集
ロイヤル・パークス/ベースの主題によるダイヴァージョンズ/夕べの歌/行進曲「H.M.S.トリニダード」/イングリッシュ・ヘリテッジ
ジョン・フォスター・ブラック・ダイク・ミルズ・バンド、デイヴィッド・キング(指)
ア・ミニチュア・トリプティク
エクアーレ・ブラス・クインテット

録音:1984年&1991年、デューズベリー・タウン・ホール(イギリス)/ワイアストン・レイズ(イギリス)
イギリスの老舗レーベルLyritaが贈る、ブリテンと同年に生まれ、戦禍を乗り越えて20世紀のイギリスで活躍した作曲家ジョージ・ロイドの録音アーカイヴ集。このディスクにはロイドが創作活動の後期になってから作曲するようになった金管楽器のための作品を、ブラック・ダイク・バンド、エクアーレ・ブラス・クインテットによる一級品の演奏で収録しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALTO
ALC-1497(1CD)
南米オーケストラの宝石
ヴィラ=ロボス:1. ウイラプルー、2. モディーニャ(ブラジル風バッハ第1番より)、3. カイピラの小さな汽車(ブラジル風バッハ第2番より)
ヒナステラ:4-7. 「エスタンシア」組曲、8-11. 「パンナビ」組曲
チャベス:12-14. 交響曲第4番「シンフォニア・ロマンチカ」
レオポルド・ストコフスキ((指)1-2)、
ユージン・グーセンス((指)3-11)、
カルロス・チャベス(指揮12-14)、ニューヨーク・スタジアムSO(1-2、12-14)、LSO(3-11)

録音:Hifi Stereo
エイトル・ヴィラ=ロボスとアルベルト・ヒナステラは、南米で生きた最も人気の高いクラシック作曲家の2人です。作曲家カルロス・チャベスと組んだこの録音には、ラテンアメリカが誇る最高のオーケストラ音楽が収められています。
「オーケストラの魔術師」ストコフスキによるヴィラ=ロボス、ストラヴィンスキーの「春の祭典」のイギリス初演を行ったユージン・グーセンスによる情熱的なヒナステラ、カルロス・チャベスの自作自演をEverestレーベルの音源からAltoが復刻します。
ALTO
ALC-1498(1CD)
チャイコフスキー:バレエ音楽集
組曲「白鳥の湖」 Op.20a/組曲「くるみ割り人形」 Op.71a/歌劇「チェレヴィチキ」よりポロネーズ/「眠れる森の美女」よりポロネーズ
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指)、
ソヴィエト国立SO
チャイコフスキーの最も有名な作品のいくつかはバレエ作品です。この録音には、白鳥の湖、くるみ割り人形、眠れる森の美女など、最も人気のあるバレエ作品の演奏が収められており、ソヴィエト国立SOを指揮したエフゲニー・スヴェトラーノフの素晴らしい演奏(Melodiya原盤)がお聴き頂けます。

Quartz
QTZ-2163(1CD)
エレジー〜W.ロイド・ウェバー、ハウエルズ、ヴォーン・ウィリアムズ、エルガー、フィンジ
ウィリアム・ロイド・ウェバー:ハープと弦楽のためのインヴォケーション
ハウエルズ:ヴィオラ、弦楽四重奏と弦楽オーケストラのためのエレジー Op.15
ウィリアム・ロイド・ウェバー:弦楽のためのセレナーデ
エルガー:民謡 「月明りで」(デイヴィッド・オグデン編)
ヴォーン・ウィリアムズ:コンチェルト・グロッソ
フィンジ:弦楽オーケストラのためのロマンス Op.11
ヴォーン・ウィリアムズ:「富める人とラザロ」の5つの異版
リマ・スシャンスカヤ(指)、
ロンドン・ナショナルSO、
フィリップ・デュークス(Va)

録音:2023年6月21日&29日、ヘンリー・ウッド・ホール
“オイストラフの最後の弟子”としてその精神を受け継ぐ演奏で世界中の聴衆を魅了し、ワシントン・ポスト紙にも「今日生きている最も偉大なヴァイオリニストの一人」と絶賛された名ヴァイオリニスト、リマ・スシャンスカヤ。近年はヴァイオリニストとしての活動と並行して指揮者としても類稀なる才能を発揮し、既にヨーロッパの主要なコンサートホールやアジアなどで指揮台に立ち、その評価をますます高めています。
ロンドンのナショナルSOとはモーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスなどの名曲を録音しており、イギリスのQuartzレーベルからはブラームスの交響曲第2番を収録したQTZ2146以来となる2作目。「エレジー」と題された近代英国の麗しき弦楽オーケストラ作品を集めたアルバムで、バーバーの「アダージョ」やR.シュトラウスの「変容」のような痛切や苦悩に出会うことはなく、穏やかな種類の内省と物思いふける気持ちにひたれる素敵なプログラムです。
英語ブックレットにはジュリアン・ロイド・ウェバー(『オペラ座の怪人』などで有名な作曲家アンドルー・ロイド・ウェバーの弟であり、本アルバムにも2作収録されている作曲家ウィリアム・ロイド・ウェバーの息子であるチェリスト)による序文が掲載されており、ジュリアンの名付け親であるハウエルズや両親が師事したヴォーン・ウィリアムズ、母がエルガーの親友で最初の伝記作家であるW.H.リードにヴァイオリンを習ったことなど、興味深いつながりが語られています。
ハウエルズの作品で独奏ヴィオラを務めるフィリップ・デュークスはナッシュ・アンサンブルのメンバーとしても活動し、タイムズ紙により”イギリスでもっとも傑出したヴィオラ奏者”と評された名手。ジュリアンの親友でもあり、ウィリアム・ロイド・ウェバーのヴィオラ・ソナチネの最初の録音も行っています。

Nimbus Alliance
NI-6445(1CDR)
オーガスタ・リード・トーマス:テルプシコーレの夢の箱
オーガスタ・リード・トーマス(b.1964):テルプシコーレの夢の箱(フルート(ピッコロ)、オーボエ、クラリネット(バス・クラリネット)、アルト・サクソフォン(バリトン・サクソフォン)、ホルン、2人の打楽器、ハープ、ピアノ、2台のヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための)(2023)/スター・ボックス(打楽器四重奏または打楽器アンサンブルのための)(2020)/ダンス・モバイル(13人の奏者または小室内オーケストラのための)(2021)/レティシアズ・カプリス(無伴奏ソプラノ・サクソフォンのための)(2023)/カーニヴァル(バスーンと木管アンサンブルのための)(2022)/ビバップ・リドルU(Vcとピアノのための)(2022)/コン・モート(打楽器四重奏のための)(2018)
グロスマン・アンサンブル、ティム・ワイズ(指)、ステファン・アズベリー(指)、フィル・ピーリック(ソプラノ・サクソフォン)、SUNYフレドニア・ウィンド・アンサンブル、アレグザンダー・ハーシュ(Vc)、水上野乃香(打楽器)、他
シカゴ大学で作曲の教授も務める現代アメリカを代表する女流作曲家の一人、オーガスタ・リード・トーマスの室内楽&室内オーケストラのための作品集。これまでもNimbus Allianceから多種多様なアルバムがリリースされてきましたが、本作では比較的最近(古くても2018年)に作曲された、様々な編成のためのカラフルな作品が収録されています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Onyx
ONYX-4251(1CD)
ベネズエラ!〜アメリカ大陸からの音楽 Vol.1
エベンシオ・カステリャーノス(1915-1984):交響組曲「パカイリグアの聖なる十字架」
交響詩「セブンスターの川」
フアン・バウティスタ・プラサ(1898-1965):交響詩「ビヒリア」
イノセンテ・カレーニョ(1919-2016):マルガリテーニャ
アントニオ・エステベス(1916-1988):平原の真昼
ユーリ・フング(b.1968):カナイマ
ドミンゴ・インドヤン(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO
2006年から15年間、ロイヤル・リヴァプールPOの首席指揮者を務めたワシリー・ペトレンコに代わり、2021年9月から新たな首席指揮者に就任したアルメニア系ベネズエラの若き注目指揮者、ドミンゴ・インドヤン。Onyxレーベルからはこれまでにフランスの管弦楽作品集、ラテン・グラミー賞を獲得した作曲家であるロベルト・シエッラの交響曲第6番、イタリア・オペラの前奏曲&間奏曲集、そして、東京エムプラスの創立30周年を記念した日本限定盤として、チャイコフスキーの交響曲第6番 「悲愴」 (ライヴ録音!)をリリース。2024年に入ってからは、生誕200周年を迎えたブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」を新たにカタログに加え、魅力的なレパートリーを紹介し続けてきました。
2024年には来日を果たし辻井伸行とも共演したインドヤン&RLPOの6作目となる今作は、インドヤンの故郷であるベネズエラの作曲家たちによる管弦楽作品集というなかなか耳にできないプログラム。ここに並べられた作曲家の知名度は決して高いとはいえませんが、ベネズエラの自然や歴史、文化の香りが漂うロマンチックな調性音楽の数々はどれも並外れたもの。重厚なハーモニーと色彩豊かなオーケストレーション、リズミカルな旋律に満ちた音楽はリスナーを発見の旅に誘い、すべての音楽好きを魅了します。

Chandos
CHAN-20341(1CD)
NX-B09
ジェラルド・シュルマン(1924-2020):管弦楽作品集
演奏会用序曲「マン・イン・ザ・スカイ」(1994/2020改訂)
ピアノ協奏曲(1972-73)
ロマンシング・ザ・ストリングス ー 主題と6つの変奏(2015)
交響的練習曲「ガウディアーナ」(2000-01)
ワン・シャイン(P)
BBCフィルハーモニック
ゾーイ・ベイヤーズ(リーダー)
ベン・ジャーノン(指)

録音:2023年11月9-10日
作曲家、ピアニスト、指揮者のジェラルド・シュルマンは、当時オランダ領東インドのケルトソノ(ジャワ島)で生まれま した。家族はスルタンの宮殿に近い場所に住んでおり、そこではしばしばガムラン楽団が演奏していました。この伝 統的なインドネシア音楽の五音音階と緻密なリズムは、若きシュルマンに深い印象を残し、その異国情緒は長じ てからの作品にも反映されています。1950年代から1960年代にかけて、映画音楽の作曲家として活躍。「ロン グアーム」や「黒博物館の恐怖」などの音楽を書き上げました。このアルバムには彼の4つの作品を収録。「マン・イ ン・ザ・スカイ」は、同名の映画のためにシュルマンが作曲した演奏会用序曲です。ピアノ協奏曲は2つの楽章から 成り、第1楽章は速くて技巧的、第2楽章は瞑想的な性格を持っています。名ピアニストのジョン・オグドンのため に作曲され、1973年11月に初演されました。「ロマンシング・ザ・ストリングス」は、ディズニーの映画『Dr. Syn - Alias the Scarecrow(まぼろし密輸団)』のためにシュルマンが作曲したオリジナルの音楽を主題とした6つの短 い変奏曲。アルバムの最後におかれたのは「ガウディアーナ」で、カタルーニャの建築家ガウディの作品にインスパイ アされた管弦楽のための交響的練習曲です。協奏曲でピアノを演奏するの中国出身、現在はアメリカで活躍す るピアニスト、ワン・シャイン。これまでの録音は『グラモフォン』誌、BBCミュージック・マガジンなどで高く評価されて います。
Chandos
CHAN-20349(1CD)
NX-B09
エイドリアン・サットン(1967-):ヴァイオリン協奏曲、戦火の馬 他
ヴァイオリン協奏曲(2023)
ショート・ストーリー- オーケストラのために(2022)
A Fist Full of Fives(2016)
管弦楽組曲『戦火の馬』(2023)*
5つの劇場用小品集
フェネラ・ハンプリーズ(Vn)
BBCフィルハーモニック
ユーリ・トルチンスキー(リーダー)
マイケル・シール(指)

録音:2024年1月14-15日
*以外=世界初録音
英国の作曲家エイドリアン・サットンは1967年にケントで生まれ、ジンバブエと南アフリカで青春時代を過ごした後、ロンドン大学のゴールドスミス・カレッジで音 楽を学びました。キャリア初期にはスタジオやコンサート用の作品を制作し、テレビ脚本家としても活動しましたが、後に劇音楽に関心を移し、ロンドンの国立 劇場とのコラボレーションで多くの人気作品を手掛け、「戦火の馬」や「夜中に犬に起こった奇妙な事件」で成功を収め、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞しまし た。サットンの音楽は、20世紀イギリスのオーケストラ音楽、特にウォルトンやバックス、フィンジからの影響が感じられます。その作風は劇的で、感情表現やハー モニーが頻繁に変化します。2022年に病気の診断を受けた後、コンサート音楽に専念することを決意し、新たな作品を次々と発表しました。その1つが、 2023年6月に発表されたヴァイオリン協奏曲。これはフェネラ・ハンフリーズによって世界初演されました。彼は、これらの新作を「本当の自分の音楽」と表現。 このアルバムではヴァイオリン協奏曲を中心に据え、劇場作品に基づく管弦楽曲などを聴くことができます。

Naive
OP-8454(1CD)
More Bach Please!
バッハ
・フランス風序曲 BWV831〜オーボエ2、ファゴット、弦と通奏低音のための編曲版(ニ短調)(※原曲はロ短調)
・トラヴェルソ、弦と通奏低音のためのパルティータ ニ短調
 1. アダージョ(原曲:チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ第3番 ホ長調 BWV1016の第1楽章)
 2. アリアT(原曲:パルティータ第4番ニ短調 BWV828よりアリア)
 3. メヌエットT―メヌエットU
 (原曲:管弦楽組曲第4番ニ短調 BWV1069よりメヌエットT、パルティータ 変ロ長調 BWV825よりメヌエットU)
 4. アリアU(原曲:フランス組曲 第4番変ホ長調 BWV815)
 5. ジーグ(原曲:フランス組曲 第6番ホ長調 BWV817)
・管弦楽組曲 ト長調〜弦と通奏低音のための
 1. 序曲(原曲:序曲(組曲)ヘ長調 BWV820より序曲)
 2. アントレ(原曲:序曲(組曲) ヘ長調 BWV820よりアントレ)
 3. アリアT(原曲:第3旋法によるプレリュードとパルティータ ヘ長調 BWV833より前奏曲)
 4. ブーレー(原曲:序曲(組曲) ヘ長調 BWV820よりブーレー)
 5. メヌエット(原曲:W.F.バッハのための音楽帳よりメヌエット ト長調)
 6. アリアU(原曲:第3旋法によるプレリュードとパルティータ ヘ長調 BWV833よりエア)
 7. ガヴォット(原曲:フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816よりガヴォット)
コンチェルト・イタリアーノ
リナルド・アレッサンドリーニ(チェンバロ、(指)編曲、楽曲構成)

録音:2023年12月10-14日
アレッサンドリーニがこれまでにも手掛けてきた、鍵盤作品を管弦楽に編曲して演奏するプロジェクト、最新作の登場です!今回は、「フランス風序曲」BWV 831をニ短調に移調して管弦楽むけに施した編曲、アレッサンドリーニがバッハの鍵盤作品から楽章を選りすぐって組曲に仕立てたもの2作(一つはトラヴェルソ と弦楽のための編曲、もうひとつは弦楽のみの編)、の3つの作品が演奏されています。アレッサンドリーニがこれまでにも手掛けてきた、鍵盤作品を管弦楽に 編曲して演奏するプロジェクト、最新作の登場です!有名なフランス組曲第5番のガヴォットは、原曲の鍵盤独奏のかわいらしくも軽やかな雰囲気はまったく損なわ れず、どちらが原曲かわからなくなってしまうようです。フランス風序曲は、鍵盤独奏で聴いても十分に聴きごたえのある作品ですが、このアレッサンドリーニによ る管弦楽編曲版はより立体感を増し、弦楽器だからこそ表現可能な弾むような付点のリズムが際立っています。アレッサンドリーニの舌鋒の鋭さと、コンチェルト・ イタリアーノのメンバーによる歌とまろやかなリズムが、バッハの脳内で響いていた音響を再現するこころみをこの上ない形で実現しています。 (Ki)


Altus
ALT-546(1CD)
シルヴェストロフ(ジース編):ウクライナへの祈り(2014/2022) ※日本初演
R.シュトラウス:交響詩『英雄の生涯』
大野和士(指) 東京都SO
矢部達哉 (Vn/ソロ・コンサートマスター)

ライヴ録音:2022年4月21日/東京オペラシティ コンサートホール
都響と音楽監督・大野和士によるライヴ・シリーズから2022年の『英雄の生涯』が登場。オーケストラのもつ色彩が遺憾なく発揮されるR.シュトラウスの大曲 を激しくも深みのある音楽としてじっくりと構築、たいへん聴き応えのある演奏になっています。大野が「私たちの心を溶かしてしまいそう」と表現するソロ・コン サートマスター矢部達哉の見事なヴァイオリン・ソロは白眉。また大野はこの演奏の後半における「山の頂点を極めたのち、下り坂をゆったりとした足取りで人生の 終焉へ向かっていく際の音楽の深み」についても熱く語っており、達観した美に満たされる終盤まで耳が離せません。
ロシアのウクライナ侵攻をうけてプログラムに急遽追加された『ウクライナへの祈り』をカップリング。原曲はウクライナ出身のシルヴェストロフが2014年に書い たア・カペラ合唱曲で、「主よ、ウクライナを守りたまえ」と歌われる静謐な音楽です。ここでは2022年にアンドレアス・ジースが管弦楽版に編曲したものを演奏。 これが日本初演となりました。 (Ki)

Capriccio
C-5496(1CD)
シュニトケ:映画音楽集 第6集
『小悲劇』(1979)
ミハイル・シュヴェイツェル監督のテレビ・シリーズのための音楽
原作:アレクサンドル・プーシキン
1-4. チャプター1:
5-11. チャプター2:エジプトの夜
12-13. チャプター3:けちな騎士
14-19. チャプター4:モーツァルトとサリエリ
20-28. チャプター5:石の客
29-36. チャプター6:ペスト蔓延下の宴
スヴェトラーナ・マムレシェヴァ(歌)
マルタ・ユロフスキ(S)
エリザヴェータ・ブルーミナ(P)
マクシム・スハーノフ(朗読)
ベルリンRSO
ウラディーミル・ユロフスキ(指)

録音:2022年2月、3月、2023年9月
※世界初録音
総収録時間:74分アルフレート・シュニトケは、1960年代から映画音楽を手掛け、1962年から1984年にかけて66曲を作曲 しました。彼のスタイルは前衛派にはあまり受け入れられませんでしたが、映画観客やコンサートの聴衆には 好評でした。この映画音楽集第6集には、1979年製作、プーシキン原作の連続テレビドラマ『小悲劇』の 音楽が収録されています。プーシキンの原作は4つの短編から成り立ち、オリジナルの「けちな騎士」以外は 伝統的な物語である、ドン・ファン、モーツァルトの死にまつわる噂、1665年にロンドンで発生したペストを基 にしたエピソードが用いられており、これらの作品は人間と死との関係をテーマに、西ヨーロッパを舞台として書 かれています。この物語を題材とし、多くのロシアの作曲家たちが音楽を付けてきましたが、シュニトケは4つの テキストを彼独自の視点から再解釈、さらに、プーシキンの遺品から見つかった5ページの断片を用いて作曲 したプロローグに加え、小説『エジプトの夜』のエピソードを組み込み、さまざまなスタイルや技法を駆使した音 楽を作り上げています。「モーツァルトとサリエリ」ではモーツァルトの作品からの引用も聴かれます。今回の録 音では指揮者ウラディーミル・ユロフスキによる入念な調査を経て、シュニトケがこのプロジェクトのために作曲

Linn
CKD-722(1CD)
ストラヴィンスキー:協奏曲 変ホ長調 「ダンバートン・オークス」
日本の3つの抒情詩
バリモントの2つの詩
七重奏曲
3つの小さな歌(わが幼き日の思い出)
八重奏曲
12の楽器のためのコンチェルティーノ*
11の楽器のためのラグタイム
アレクサンドラ・ヒース(S)
王立音楽院&ジュリアード音楽院アンサンブル
バーバラ・ハンニガン(指)
シャーロット・コーデロイ(指)*

録音:2023年1月19-21日スージー・セインズベリー劇場、王立音楽院、ロンドン、UK
英国の王立音楽院とアメリカのジュリアード音楽院、大西洋を挟んだ2つの名門音楽院の学生たちによるアンサンブルをバーバラ・ハンニガン が指揮し、ストラヴィンスキーの小編成作品を収録したアルバム。「ダンバートン・オークス」や八重奏曲といった新古典主義の作品を中心 に、「三大バレエ」の時期に山部赤人、源当純、紀貫之3人の和歌に作曲した「日本の3つの抒情詩」から、後期の七重奏曲までを収録。 高度な演奏技術と溌溂とした表現の両立がたいへん心地よく、それぞれの作品の面白さが引き立った素晴らしいアルバムです。

Pentatone
PTC-5187221(1CD)
ドヴォルザーク:作品集
(1)伝説 Op.59B.122
(2)3つのスラヴ狂詩曲 Op.45B.86
チェコPO
トマーシュ・ネトピル(指)

録音:(1)2021年11月24〜26日、(2)2023年1月19〜21日/ドヴォルザークホール、ルドルフィヌム(プラハ)
「チェコ音楽年2024」を記念する注目リリースが続くチェコPO。当アルバムは、首席客演指揮者トマーシュ・ネトピルとドヴォルザーク の「伝説」と「スラヴ狂詩曲」を収録しております。
ドヴォルザークを世界的な名声に押し上げたスラヴ舞曲集 第1集 Op.46と同年、1878年に作曲された3つのスラヴ狂詩曲。魅力的な民族舞曲の旋律に色 彩豊かなオーケストレーションで作曲されています。
原曲はピアノ連弾曲の10曲からなる「伝説」。のちに小編成のオーケストラ用に編曲したのが当作品です。スラヴ舞曲を思わせる美しい旋律が魅力です。演奏 機会こそ少ない両作ですが、名門チェコPOの演奏によって、その魅力を存分に味わうことができます。
1975年チェコ共和国東部のクロメルジーシュに生まれたトマーシュ・ネトピル。ザルツブルク音楽祭やBPO、シュターツカペレ・ ドレスデンの公演に出演。2013/14年のシーズンよりエッセン歌劇場の音楽総監督に就任すると同時に、ドレスデン国立歌劇場、パリ国立オペラ座、ウィーン国 立歌劇場、またBPO、パリOといった名門オーケストラや劇場へ出演するなど、オペラ、コンサートの両面で活躍を続けてい ます。日本では2019年11月、2022年11月、読売日本SOとの共演も話題となりました。

Forgotten Records
fr-1944(1CDR)
ルイ・フーレスティエ/パテ録音集
シャブリエ: 楽しい行進曲
 歌劇「グヴァンドリーヌ」序曲
 気まぐれなブー
 狂詩曲「スペイン」
 「音楽への頌歌」*/ハバネラ
ラロ:歌劇「イスの王」序曲#
 スケルツォ ニ短調+
サン=サーンス:アルジェリア組曲 Op.60+
リュシエンヌ・ジュルフィエ(S)*
ジャック・ネイルズ(Vc)#
ルイ・フーレスティエ(指)
コンセール・コロンヌ協会O
フランス国立放送O#,+
レイモン・サン=ポールcho*

録音:1952年4月、1952年9月
※音源:Pathé DTX 117他

東武レコーディングズ
TBRCD-0155(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
(1)ホルスト:組曲「惑星」
(2)モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲
(3)モーツァルト:ホルン協奏曲第3番
森正(指)東京都SO
(3)笠松長久(Hrn)、
(1)日本合唱協会(女声合唱)

録音:1982年8月5日新宿文化センター・ライヴ(第153 回ファミリーコンサート)
こんな凄い演奏が遺っていた!オペラもシンフォニーも何でもござれの巨匠森正 (1921〜1987)入魂の『惑星』!このコンサートを実際に聴いた片山杜秀氏によると、 山田一雄を楽しみに来たのに登場したのは森正!急な代演ながらキビキビした演奏 に納得したとのこと。予期せぬ名演がこうして遺されました。演奏会場は新宿文化セン ターですが、音質はまろやかに収録されております。そして日本を代表するホルン奏 者である笠松長久氏(都響首席を38年勤め、現在は新日本フィルの契約首席)をソ ロに迎えたホルン協奏曲では一転して格調高い伴奏。笠松氏は『惑星』にもオケの一 員として参加しております。笠松氏からは「『惑星』は素晴らしい。コンチェルトは昔の 録音なので歴史を感じますが、ライヴだから却って面白いかも?」とコメントを寄せてく ださいました。『フィガロの結婚』も生き生きしたリズム感がとても楽しい演奏。こういう巨 匠が日本に存在してくれたことに感謝!しかない一枚です。

ALBANY
TROY-1975(1CD)
「チェイシング・ホーム/アパラチアの春」
ジョセフ・サルケン:チェイシング・ホーム(2017)
コープランド:「アパラチアの春」組曲(オリジナル版)
リチャード・マッケイ(指)
ダラス・チェンバー・シンフォニー

録音:2021年4月19、20日ムーディ・パフォーマンスホール(ダラス)
ジョセフ・サルケンは、アメリカの作曲家、指揮者、ピアニスト。ジュリー・アンドリュース、ルネ・フレ ミング、ロリン・マゼール等の有名アーティストから音楽監督、アレンジを依頼されています。また、2019 年にはニューヨーク・フィルの春のガラコンサートのオーケストレーションを手掛けています。ノースウエ スタン大学に学び、チューリッヒオペラやアーヘン州立劇場で指揮者、ピアニストとして活躍。 この1枚はアメリカのバレエ音楽をカップリングした好企画盤。1944 年の『アパラチアの春・オリジナ ル版』と、2017 年の『チェイシング・ホーム』は雰囲気もマッチしていて、作曲年代の隔たりを感じるこ とはない。どちらも小編成のオーケストラでピアノが入っている為か、響きが重くなる事がなく本当に バレエの舞台を彷彿とさせてくれています。

Evil Penguin Records
EPRC-0067(1CD)
R.シュトラウス:英雄の生涯&ドン・ファン
R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
交響詩「ドン・ファン」
ブリュッセル・フィルハーモニック、
大野和士(指)

録音(ライヴ):2023年9月30日、スタジオ4、フラジェ(ブリュッセル、ベルギー)
東京都SO音楽監督、新国立劇場オペラ芸術監督、バルセロナSO音楽監督を兼務し、2022年9月1日からは縁の深いベルギーにおいてブリュッセル・フィルハーモニックの音楽監督として活躍中の指揮者、大野和士の新録音が登場!急成長中のベルギーのレーベル「イーヴィル・ペンギン(Evil Penguin)」が、大野和士にとってベルギーにおける重要パートナーであるブリュッセル・フィルハーモニックとのレコーディング・プロジェクトを開始し話題を呼びましたが、第1弾として2024年4月にリリースされたスクリャービンの「交響曲第2番」(XEPRC0061/EPRC0061)の熱狂も冷めやらぬうちに早くも第2弾が完成!2023年9月30日に本拠地であるフラジェのスタジオ4で行われた、R・シュトラウス・プログラムのライヴ録音をリリースします!
大野和士にとってR・シュトラウスは東京都SOとも度々取り上げてきた作曲家の一人。完全に音楽を手中に収めたタクト捌きと、極めて高い技量が求められるこれらの作品を難なく弾きこなすブリュッセル・フィルの実力はもちろん、前作のセッション録音とは違いライヴ録音だからこそ聴くことのできる聴衆のダイレクトな反応からもいかに大野×ブリュッセル・フィルが高い人気と抜群の相性を誇っているかが伝わってきます。前作に続きベルギーにおける彼らの充実ぶりを証明した大注目盤であり、今後のリリースにもますます期待がかかります!

NMC
NMCD-280(1CD)

XNMCD-280(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

再発見のイモージェン〜イモージェン・ホルスト:管弦楽作品集
ペルセポネ/Loth to Departによる変奏曲/彼は何者なのか?*/アレグロ・アッサイ/ウェストホールの丘で/弦楽のための組曲/フェスティバル・アンセム*
アリス・ファーナム(指)、
BBCコンサート・オーケストラ
BBCシンガーズ*

録音:2024年1月27日-29日、BBCメイダ・ヴェール・スタジオ1(ロンドン、イギリス)
1989年に作曲家のコリン・マシューズによって創立されたイギリスの現代音楽レーベル「NMC」の創立35周年記念盤は、レーベル創立に極めて重要な役割を果たした作曲家、イモージェン・ホルストの管弦楽作品集!
グスターヴ・ホルストを父に持つイギリスの音楽学者、指揮者、作曲家、鍵盤楽器奏者のイモージェン・ホルストは、英国王立音楽カレッジでヴォーン・ウィリアムズ、ゴードン・ジェイコブに作曲を師事。父グスターヴの作品の編曲、指揮や、音楽学者としては父の伝記や中世音楽、イギリス民謡、ルネサンス音楽、バロック音楽についての著書が知られています。彼女は、生涯を通じて200以上にのぼる多くの作品を残していますが、多くの教育的役割や父親の音楽の宣伝に忙しい間に単に脇に置かれたかのように、演奏されずに残っていました。
本アルバムでは、1929年に作曲され、マルコム・サージェントの指揮で初演された独創性とインスピレーションに満ちた華やかさ、そして、内省的な音楽を併せ持った管弦楽序曲 「ペルセポネ」 から、1946年に混声合唱とオルガン用に編曲された詩篇104篇をコリン・マシューズがオーケストレーションを手掛けた 「フェスティバル・アンセム」 まで、イモ-ジェンが残した偉大な遺産を再発見する好企画です。

NMC
NMCD-281(1CDR)
アンソニー・ペイン:ヴィジョンズ・アンド・ジャーニーズ
アンソニー・ペイン(1936-2021):管弦楽変奏曲 「長い間隠されていた種」(1992-1994)
静寂の中で半分聞こえた(1987)
ヴィジョンズ・アンド・ジャーニーズ(2002)*
BBC響、
マーティン・ブラビンズ(指)、
アンドルー・デイヴィス(指)*

録音:2002年8月5日、ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン/ライヴ)*&2006年9月22日、BBCメイダ・ヴェール・スタジオ(ロンドン)
エルガーの交響曲第3番や威風堂々第6番を補筆完成したことでその名を広く知られるイギリスの作曲家、アンソニー・ペインが作曲した管弦楽作品集のCD化が実現!先般この世を去った名指揮者アンドルー・デイヴィスが2002年のBBCプロムスで披露した「ヴィジョンズ・アンド・ジャーニーズ」の初演のライヴ録音と、2006年にマーティン・ブラビンズがBBC響とスタジオ録音していた2曲が収められています。アンソニー・ペインは2021年に急逝する数日前、NMCの創設者でありエグゼクティヴ・プロデューサーのコリン・マシューズとこのアルバムの計画について話し合っており、ペインの友人や同僚を含む多くの人々の寛大な支援にも支えられて、ペインの死去から3年の時を経た2024年、NMC創立35周年という記念すべき年についにリリースが実現しました。

Ars Produktion
ARS-38659(1CD)
フルートと弦楽のための作品集
ストラヴィンスキー:イタリア組曲(フルートと弦楽オーケストラ版)
アーサー・ベンジャミン:組曲(フルートと弦楽オーケストラ版)
アーノルド
:協奏曲第1番
ショスタコーヴィチ
:5つの小品(フルートと弦楽オーケストラ版)
ヨハンナ・デメテル(Fl)、
シュトゥットガルト室内O

録音:2022年9月1日-3日
ドイツ系ハンガリー人のフルート奏者、ヨハンナ・デメテルは、シンガポール国際フルート・コンクールやイタリア・ロヴェレート国際モーツァルト・コンクールなどコンクールで優勝し、早くから注目を集め、24歳の時にバーゼルSOの首席奏者に就任しました。
本作では、オリジナル作品から編曲版までフルートと弦楽オーケストラという編成で演奏しています。類まれなるテクニックで美しい音色を響かせるフルートと、それを支えるシュトゥットガルト室内Oのアンサンブルをお楽しみいただけます。

Chandos
CHSA-5344(1SACD)
アーサー・ブリス(1891-1975):ブラスバンドのための作品集
行進曲「ようこそ女王陛下」 F9(1954)(マイケル・ハルステンソンによるブラスバンド編 2023)*」
ケニルワース F13(1936) - ブラスのための組曲
バレエ音楽『アダム・ゼロ』 F1(1946) 組曲(ロバート・チャイルズによるブラスバンド編 2023)*
映画音楽『来るべき世界』 - 組曲(フィリップ・リトルモアによるブラスバンド編 2016)*
ベルモント変奏曲 F10(1962)(フランク・ライト編)
『英国王室』 - テレビ・ドキュメンタリーのための音楽(1966)(マイケル・ハルステンソンによるブラスバンド編 2023)
バレエ音楽『チェック・メイト』 -4つの舞曲(1937)(エリック・ボールによるブラスバンド編1978)
ブラック・ダイク・バンド
ジョン・ウィルソン(指)

録音:2024年3月16-17日
*…編曲版世界初録音
イギリスの作曲家アーサー・ブリスは、第二次世界大戦中にBBCの音楽監督を務め、大戦後には3つの放送局で音楽番組を担当、1953年にはアーノル ド・バックスの後任の「Master of the Queen's Music 国王の音楽師範」に就任しました。 本アルバムには、ブラスバンド(金管バンド)のレパートリーにおける重要な2作品、1936年の全英ブラスバンド選手権の課題曲「ケニルワース」と1962年の 「ベルモント変奏曲」を中心に収録。また別の作曲家がブラス用に編曲した「チェックメイト」のバレエからの「4つの舞曲」や、映画『来るべき世界』からの組曲 の他、ロバート・チャイルズとマイケル・ハルステンソンによるこのアルバムのための新たな編曲作品も含まれています。これらの編曲作品は民謡に根差した英 国音楽の伝統を重んじつつも、新古典派の作風やジャズまでをも採り入れたブリスの野心的な作風を忠実に反映しています。ブラック・ダイク・バンドは、 1855年からの長い歴史を持ち、350以上の録音を制作して数多くのコンクールで優勝した、世界で最も成功したブラスバンドの一つです。2023年にはシ ンフォニア・オヴ・ロンドンで名録音を連発している指揮者ジョン・ウィルソンを名誉総裁に迎えました。ブラック・ダイク・バンドの持ち味である高度なアンサンブ ルと華麗さの中に深みを感じさせるブリティッシュ・ブラスのサウンド、シンフォニー・オーケストラでの経験で練り上げられたジョン・ウィルソンの格調高い音楽づく り、シンフォニア・オヴ・ロンドンの名録音で名高いブライアン・ピジョンとラルフ・カズンズの収録とあって、新次元のブラス・サウンドが期待できます。 高度なアンサンブルを生かした華麗な音色を高音質録音で捉えたSACDハイブリッド盤での発売です。
Chandos
CHAN-20318(1CD)
フランス・オペラの序曲集〜オーベール、プランケット、ルコック
オーベール:歌劇 「黒のドミノ」 序曲*
 歌劇「ポルティチの唖娘」序曲
 歌劇「王冠のダイヤモンド」序曲
プランケット(1848-1903):喜歌劇「コルヌヴィーユの鐘」序曲*
ルコック(1832-1918):歌劇「アンゴー夫人の娘」 序曲
ゴードン・ジェイコブ(1895-1984):歌劇「アンゴー夫人の娘」によるバレエ音楽
エストニア国立SO
トゥリイン・ルーベル(リーダー)
ネーメ・ヤルヴィ(指)

録音:2022年6月9-10日(ライヴ)、2022年6月13-17日
フランスのバレエ音楽集(CHAN20132)に続くネーメ・ヤルヴィとエストニア国立SOによるアルバム。今 作ではオーベール、プランケット、ルコックのオペラの序曲を収録。フランス・オペラ界を席巻した人気作曲家オー ベール、初演後400回も連続で公演されたというブランケットの「コルヌヴィーユの鐘」、フランス革命後のパリを 舞台にしたルコックの「アンゴー夫人の娘」、ゴードン・ジェイコブがこの歌劇の音楽を用いてレオニード・マシーン のためにバレエ用に編曲した組曲を収録。ヤルヴィとエストニア国立SOが往時のヒット曲の魅力を今に 蘇らせています。
Chandos
CHAN-20292(1CD)
エリック・コーツ:管弦楽作品集 第4集
ミュージック・エヴリホエア (1948)
フットライツ(1939)
アイ・シング・トゥ・ユー(1940)
3頭の熊
組曲「From Meadow to Mayfair フロム・メドウ・トゥ・メイフェアー」(1931)
星空の下で(1928)
組曲「Four Centuries4つの世紀」(1941)
BBCフィルハーモニック
ユーリ・トルチンスキー(リーダー)
ジョン・ウィルソン(指)

録音:2023年3月16、17日
高い評価を受けているジョン・ウィルソンとBBCフィルのエリック・コーツ作品集。 第4集は行進曲「ミュージック・エヴリホエア」で壮大に幕を開けます。この曲はイギリスのテレビ局Rediffusion のジングル・チューンとして使用されました。続く「フットライツ」は戦間期のウェスト・エンドの華やかさを描き、戦時 中の士気高揚のために作られた「アイ・シング・トゥ・ユー」や、息子オースティンのために書かれた「3頭の熊」、 ノッティンガムシャーからロンドンへの移住を反映した「フロム・メドウ・トゥ・メイフェアー」なども収録。コーツ作品と して初めてアルトサクソフォンが用いられた「星空の下で」や、妻フィリスに捧げられた「4つの世紀」も含まれてい ます。イギリスのライト・ミュージックの定番名曲を抜群のノリと味わいで聞かせます。

CPO
CPO-777743(1CD)
NX-C04
ヨハネス・ベルナルドゥス・ファン・ブレー(1801-1857):作品集
序曲 ロ短調
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
幻想曲 - シンフォニーより
序曲 変ホ長調
アリアドネ・ダスカラキス(Vn)
ケルン・アカデミー
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)

録音:2012年1月11-14日、2023年1月6-7日ケルン、ドイツ放送、カンマームジークザール(ドイツ)
ヨハネス・ベルナルドゥス・ファン・ブレーは、19世紀前半のオランダで最も才能ある音楽家の一人と称賛されたヴァ イオリニストで指揮者、作曲家。1848年にはベートーヴェンの交響曲第9番をオランダ初演。その後もベルリオー ズの幻想交響曲やワーグナーの「ファウスト序曲」のオランダ初演を手掛けました。このアルバムには、ヴァイオリニス トとしても活躍したブレーならではの優雅なヴァイオリン協奏曲、シューマン作品を思わせる幻想曲、そして2曲の序 曲が収録されており、初期ロマン派の伝統的な作風を堪能することができます。
CPO
CPO-555593(1CD)
NX-C04
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):交響詩集
交響詩「Roland Furieux 狂えるロラン」
交響詩「イルランド」
交響詩「プロローグ」
交響詩「アンドロメダ」*
ルードゥス・プロ・パトリア*
ラインラント=プファルツ州立PO
マイケル・フランシス(指)

録音」2022年9月12-16日、2023年11月9-10日*
アイルランド系フランス人作曲家オーギュスタ・オルメスは、女性が芸術家として活動することが困難だった19世紀 において、音楽に生涯を捧げ、その生き方は多くの人々に賞賛されました。彼女の3楽章からなる交響詩『狂える ロラン』は、愛の狂気で一時的に正気を失う騎士の激しい感情の起伏を、色彩豊かなオーケストラのうねる音で 見事に描いており、その卓越した芸術性が光ります。また、神話の人物を生き生きと描く彼女の才能は、愛するペ ルセウスによって生贄の儀式から救われる魅力的な『アンドロメダ』においても際立っています。その他、3曲の管弦 楽作品を収録。マイケル・フランシス(指)ラインラント=プファルツ州立POの演奏です。

ALPHA
ALPHA-1081(2CD)
シェエラザードの物語 〜リムスキー=コルサコフ: シェエラザード(室内管弦楽版/室内管弦楽版による音楽物語)
ニコライ・リムスキー=コルサコフ
ヴァンサン・ポーレ(1962-)の協力による室内管弦楽編曲:
【CD1】
1-4. シェエラザード(音楽物語)
台本:サイモン・スカーディフィールド、リン・サーファティー、シモーネ・メネセス
【CD2】
1-4. シェエラザード(音楽のみ)
アンサンブル K
シモーネ・メネセス(音楽監督、指揮)
シェエラザード…ゴルシフテ・ファラハニ(語り) …CD1
ディナールザード…クリスティン・ウィンターズ(語り) …CD1

録音:2023年11月 サル・コロンヌ、パリ
新しい編曲の室内管弦楽版による「シェエラザード」。弦五部、ピアノ、フルート&ピッコロ、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペッ ト、トロンボーン、打楽器の全パートが各1名というミニマムな編成となっています。これにより原曲の大管弦楽の響きとは異なり、全体に親密 さの増したきめの細かい音楽を楽しむことが出来ます。さらにCD1には、『千夜一夜物語』をはじめ古代の恋愛詩などから自由に構成された 台本による語り(英語)も収録。王に毎夜物語を語り続けたとされるシェエラザード姫と、傍らで物語の盛り立て役を演じたとされる妹のディ ナールザードの対話の形を取っており、台本の作成にも関わった音楽監督のシモーネ・メネセスによれば、登場人物の二人を通して、人類 全体にとって自由な未来の展望を拓く結末になっているということです。ブックレットにはこの英語の台本と、仏語、独語の訳も掲載。

METIER
MEX-77129(1CD)
NX-B10
ティンダル効果〜グラーニア ・マルヴェイ(1966-):管弦楽作品集
1. Diffractions(2014)
2. Interference Patterns(2014)
3. LUCA(2017)
4. Calorescence(2013)
5. Sun of Orient Crimson with Excess of Light(2020)
6. チェロ協奏曲 - Excursions and Ascents(作曲年不詳)
アイルランド国立SO…1、6
ギャヴィン・マロニー(指)…1、6
ナタリア・ミルシテイン(P)…2
ハード・レイン・ソロイスツアンサンブル…3
シネイド・ヘイズ(指)…3
テレーズ・ファヒー(P)…4
イザベル・オコネル(P)…5
マーティン・ジョンソン(Vc)…6

録音:2014年-2021年 アイルランド
アイルランドの作曲家グラーニア ・マルヴェイが、同郷の物理学者、探検家、詩人ジョン・ティンダル(1820- 1893)の功績からインスパイアされた作品を収録したアルバム。 ティンダルは、光の特性により起こる「チンダル現象」で知られるほか、アルプスの氷河の研究者で登山家でもあり、 気候科学、分子分光学、細菌学の発展に貢献した人物です。マルヴェイは彼の広範な研究と業績を讃え、オー ケストラ、アンサンブル、ピアノのための6作品を書き上げました。なかでも注目したいのが2曲目の「Interference Patterns」。ティンダルの光解析研究のプロセスに触発された変奏曲で、2015年のダブリン国際ピアノコンクール の委嘱作。このコンクールで優勝したナタリア・ミルシテインによる演奏が収められています。

SWR music
SWR-19156CD(1CD)
NX-B09
ストラヴィンスキー:管楽器のための交響曲(1957)
12人のダンサーのためのバレエ音楽『アゴン』(1963/64)
変奏曲「オルダス・ハクスリーの追悼のために」
交響曲 ハ調(1938/40)
南西ドイツRSO
インゴ・メッツマッハー(指)

録音:2023年6月15,16日(ライヴ)シュトゥットガルト、リーダーハレ、ベートーヴェンザール(ドイツ)
近現代音楽の演奏で卓越した解釈が高く評価されるインゴ・メッツマッハーが指揮するストラヴィンスキーの 作品集。ジャズや無調、十二音技法などを取り入れたストラヴィンスキー作品の持つ多彩な面を伝えていま す。1920年作曲の「管楽器のための交響曲」は単一楽章の作品。1918年に他界したクロード・ドビュッ シーの追悼として書かれ、随所にロシア民謡の要素が取り入れられています。1957年作曲の『アゴン』はス トラヴィンスキー最後のバレエ作品で、部分的に十二音技法が使われており、ジョージ・バランシンが振付 け、同年12月1日にニューヨーク・シティ・バレエ団によって初演されました。変奏曲「オルダス・ハクスリーの追 悼のために」は、彼の友人で1963年に亡くなったイギリスの作家に捧げられた演奏時間6分ほどの小品で す。1965年4月17日にシカゴでロバート・クラフトの指揮するシカゴSOによって初演され、1966年に ニューヨーク・シティ・バレエ団によってバレエとして上演されました。4楽章形式の「交響曲 ハ調」は比較的演 奏機会の多い作品です。

BMOP SOUND
BMOP-1097(1SACD)
ジ・オーヴァールック・ホテル〜ポール・モラヴェック(b.1957):管弦楽曲集
「ジ・オーヴァールック・ホテル」〜歌劇「シャイニング」からの組曲(2016)
さそり座の踊り(2019)
セレナード(2004)
ブランデンブルク門(2008)*
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
ガブリエラ・ディアズ(Vn)*
サラ・ブレイディ(Fl)*
ジャン・ハロラン(Cl, バスCl) *
テリー・エヴァーソン(Trp)*

録音:2022年8月25日、2021年6月18日、2021年9月7日、2022年10月9日マサチューセッツ州メカニクス・ホール、ジョーダン・ホール
ポール・モラヴェックはニューヨーク出身の作曲家で 2004年に「テンペスト・ファンタジー」で ピューリッツァー賞を受賞。ハーヴァード大学で学んだ後、アメリカ・ローマ大賞を受賞してい る。自らを新調性の作曲家と呼び、調性に基づいた新ロマン主義的な作品を200 曲近く発表し ている多作家。いずれの作品もハリウッドの映画音楽ばりの豪奢なオーケストレーションで聴き 手を圧倒する。アメリカ東海岸流の堅実なアカデミズムとよい意味でのハリウッドの大衆性がミッ クスされた作風で楽しめる内容となっています。
BMOP SOUND
BMOP-1098(1SACD)
エレン・テーフェ・ズウィリック(b.1939):管弦楽曲集
アップ・ビート!(1998)
コンチェルト・エレジア(2015) 〜フルートと弦楽のための
コメディア・デラルテ(2012) 〜ヴァイオリンと弦楽のための
交響曲第5番(2008)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(2)サラ・ブレイディ(Fl)
(3)ガブリエラ・ディアズ(Vn)

録音:2022年4月8日、11日マサチューセッツ州メカニクス・ホール
ズウィリック(Ellen Taafe Zwilich)はアメリカで女性として初めてピューリッツァー賞を受賞した 作曲家。彼女は当初ヴァイオリン奏者として楽壇に登場しストコフスキー率いるアメリカ交響楽 団に在籍した。やがてジュリアード音楽院で作曲をエリオット・カーター、ロジャー・セッションズ らに師事した。1982年に発表した交響曲第1 番でピューリッツァー賞を受賞、その後初期の前 衛的なスタイルから新ロマン主義的な親しみ易い作風へと変わった。このアルバムに収められ た作品は転向後のものでいずれも調性に基づく、ロマン主義的な音楽です。

TUDOR
TUD-7209(1CD)
NX-B10
ヘンデルのオペラとオラトリオによる管弦楽組曲集
1-2. オケイジョナル・オラトリオ HWV62
 1. Overture:Grave- Allegro
 2. Overture:Adagio
オラトリオ『時と悟りの勝利』 HWV46
 3. Sonata:Allegro
オケイジョナル・オラトリオ HWV62
 4. To God, our strenght:Largo
歌劇「忠実な羊飼い」 HWV8
 5. Allegro
オケイジョナル・オラトリオ HWV62
 6. Overture:March
7-10. オラトリオ『エステル』 HWV50a
 7. Sinfonia:Andante
 8. Sinfonia:Larghetto
 9. Sinfonia:Allegro
 10. Alleluja:Presto
歌劇「アルミーラ」 HWV1
 11. Sarabande
歌劇「忠実な羊飼い」 HWV8
 12. Sinfonia
オラトリオ『サウル』 HWV53
 13. O Lord, whose mercies numberless
歌劇「アルチーナ」 HWV34
 14. Credete al mio dolore
歌劇「アルミーラ」 HWV1
 15. Chaconne
16-17. オラトリオ『イェフタ』 HWV70
 16. Overture:Grave- Allegro
 17. Overture:Menuet
セレナータ『パルナス山の祭典』 HWV73
 18. Nel spiegar sua voce
歌劇「アルミーラ」 HWV1
 19. Liebliche Walder
オラトリオ『イェフタ』 HWV70
 20. Symphony
歌劇「アルチーナ」 HWV34
 21. Gavotte
歌劇「アリオダンテ」 HWV33
 22. Rondeau
歌劇「アルチーナ」 HWV34
 23. Tamburino
カプリッチョ・バロックO(古楽器使用)
ドミニク・キーファー(リーダー)

録音:2020年10月2-4日、2021年2月8&9日バーゼル、マルティン教会
ヘンデルのオペラとオラトリオから抜粋した音楽で仕立てた管弦楽組曲集が登場。 ヘンデルが作曲したオペラとオラトリオの大作から選りすぐった楽曲を組み合わせて3つの管弦楽組曲(フランス風序曲)として演奏し、ヘンデル好きなら聞き覚 えのある旋律に満ちた新作であるかのように響かせると共に、フランスを拠点とすることのなかったヘンデルがフランス様式も見事に使いこなしていたことを実感 させます。序曲やシャコンヌ、タンブーラン(タンブリーノ)といった典型的なフランス風の曲のみならず、英語・イタリア語・ドイツ語によるアリアも器楽で演奏する とフランス風のエア(アリア)に聴こえます。古楽のメッカ、バーゼルを拠点とするカプリッチョ・バロック管は弦が3/3/2/2/1とコンパクトながら、教会の豊かな残 響もあってしっとりした響きやここ一番での量感も備えています。管楽器には木下恵子(Fl)、福井美穂(Fg)といったスイスで活躍する日本人演 奏家が参加しているのも注目です。

LE PALAIS DES DEGUSTATEURS
PDD-039(1CD)
ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵
(ルリオーズ:幻想交響曲*
カルロス・パイタ(指)
ナショナルPO、
LSO*

録音:1981年、1978年キングスウェイホール(ロンドン)*
仏「LE PALAIS DES DEGUSTATEURS」レーベルからショスタコーヴィチとブルックナーの交響曲第8番(PDD-036)のCD再発売・初出音源のリリー スが話題のパイタ。期待の再発売は「展覧会の絵」と「幻想交響曲」を組み合わせたアルバムです!
1932年ブエノスアイレス生まれのパイタは裕福な家庭に育ち、幼少時からレコードやコンサートを通じクラシックに親しんできました。その後、テアトロ・コロン でフルトヴェングラーのリハーサルに接する機会を得て、以来フルトヴェングラーの演奏に傾倒し指揮者になることを決意しました。
当アルバムはかつて「Lodia」からリリースされていた名盤。自身の音楽を貫いたパイタらしい大爆発の「展覧会の絵」(ナショナルPO /1981年)と「幻想交響曲」(LSO/1978年)。その凄まじい熱量は今もなお色あせることはありません!! (Ki)

Hanssler
HC-24013(1CD)
ルドルフ・モーザー(1892-1960):管弦楽曲集
(1)変奏曲 Op.42-2(1931)
(2)ピアノ協奏曲 Op.61(1934)
(3)組曲 Op.56(1932/36)
(4)「刈り取り人、その名は死」によるパッサカリア Op.98(1958)
(5)教会コンサートのための「序曲」 Op.41(1928)
(2)オリヴァー・トリンドル(P)
シンフォニエッタ・リーガー
フィリップ・リーガー(指)

録音:2023年11月28〜30日改革派教会、リーガ
スイスの作曲家、ルドルフ・モーザー(1892-1960)の作品をフィリップ・リーガー率いるシンフォニエッタ・リーガーが録音!
モーザーはウツヴィルに生まれバーゼルで育ちました。ライプツィヒ音楽院でマックス・レーガーに師事。その後バーセルに戻り、同地の音楽院で後進の育成に力 を注ぎました。作曲家モーザーはコラールを借用するなど、歴史的な音楽様式に基づき、幅広いジャンルに作品をのこしました。モーザー中期・後期の管弦楽曲に 焦点を当てたこのCDでは、自身のスタイルを確立したモーザーの成熟した音楽を堪能することができます。 (Ki)


Pentatone
PTC-5187355(4CD)
『グレイス』〜マイケル・ティルソン・トーマスの音楽
■Disc1
(1)Agnegram
(2)Not Everyone Thinks That I'm Beautiful
(3)-(5)Street Song
 Street Song I
 Street Song II
 Street Song III
(6)-(17)From the Diary of Anne Frank
 Part1- Instrumental Intro
 Part1- “I hope I shall be able to confide...”
 Part1- “It’s an odd idea...”
 Part1- “There is a saying...”
 Part2- “Dear Kitty. So much has happened...”
 Part2- “Daddy began to tell us...”
 Part2- “I feel wicked sleeping in a warm bed...”
 Part2? Instrumental
 Part3- “Dear Kitty!!!...”
 Part3- “I believe that it's spring...”
 Part3- “Do you gather a bit of what I mean...”
 Part4- “I want to go on living...”
■Disc2
(18)Sentimental Again
(19)-(21)Whitman Songs
 I. Who Goes There?
 II. At Ship's Helm
 III. We Two Boys Together Clinging
(22)-(28)Poems of Emily Dickinson
 I. Down Time's Quaint Stream
 II. The Bible
 III. Of God We Ask One Favor
 IV. Fame
 V. The Earth Has Many Keys
 VI. Nature Studies
 VII. Take All Away From Me
(29)I'm Nobody! Who are you?
(30)Urban Legend
■Disc3
(32)Notturno
(33)-(36)Island Music
 Introduction:Long Familiar Refrains
 Part One:Thoughts on the Dance Floor
 Part Two:In the Clearing
 Part Three:Ride Outs
(37)Four Preludes on Plythings of the Wind
■Disc4
(38)-(43)Meditations on Rilke
 Herbtsttag
 Ich lebe mein Leben in wachsenden Ringen
 Das Lied des Trinkers
 Immer wieder
 Imaginarer Lebenslauf
 Herbst
(44)Snappy Patter
(45)Upon Further Reflection
(46)Lope
(47)Grace
(1)サンフランシスコSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(2)(47)サーシャ・クック(Ms)、ジャン=イヴ・ティボーデ(P)
(3)-(5)ベイ・ブラス、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(6)-(17)イザベル・レナード(メゾ・ソプラノ(語り))、サンフランシスコSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(18)オードラ・マクドナルド(S)、サンフランシスコSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(19)-(21)トーマス・ハンプソン(Br)、ニューワールドSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(22)-(28)ルネ・フレミング(S)、サンフランシスコSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(29)ミーシャ・ブルガーゴーズマン=リー(S)、キャリー・ヴァンスライク(Va)、ジェレミー・ヴァンスライク(P)
(30)パット・ポージー(バリトン・サクソフォン)、サンフランシスコSOの楽員、エドウィン・アウトウォーター(指)
(31)リサ・ブロマン(S)、サンフランシスコSOの楽員、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(32)ポーラ・ロビンソン(Fl)、ニューワールドSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(33)-(36)ナンシー・ゼルツマン(マリンバ)、ジャック・ヴァン・ジーム(マリンバ)、
サンフランシスコSOの楽員、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(37)ミーシャ・ブルガーゴーズマン=リー(S)、クリステン・ニューワールドSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(38)-(43)ライアン・マッキニー(バス=バリトン)、サーシャ・クック(Ms)、
サンフランシスコSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)
(44)イアン・バウスフィールド(Tb)
(45)ジョン・ウィルソン(P)
(46)ニューワールドSO、マイケル・ティルソン・トーマス(指)

録音:(1)2016年11月2〜4日、(6)-(17)2018年11月15〜18日、(18)1999年12月31日、(22)-(28)2002年2月27日〜3月2日、(30)2024年3月10〜12日、(31)2001年12月3日、(33)-(36)2005年1月6〜8日、(38)-(43)2020年1月9〜12日/デービス・シンフォニーホール、サンフランシスコ
(2)2023年10月5&6日、(47)2023年10月5&6日/サンフランシスコ音楽院、サンフランシスコ
(3)-(5)2004年1月/スカイウォーカー・サウンド、サンラファエル
(19)-(21)2023年&2024年/ニューワールドセンター及びサンフランシスコ音楽院
(29)2020年6月/ハリファックス、ノバスコシア
(32)2015年2月21&22日、(37)2019年4月20日、(46)2018年/ニューワールドセンター
(44)2023年4月30日/ヴァルデーン、スウェーデン
(45)2021年6月22&23日/コンラッド・プレビーズ舞台芸術センター、カリフォルニア
※サイズ:27.5cm×20.0cm×1.9cm。重量:約1.0kg
指揮者・作曲家・ピアニストのマイケル・ティルソン・トーマスは、今年(2024年)12月21日に80歳を迎えます。傘寿の記念としてPENTATONEレーベ ルから作曲家ティルソン・トーマスの作品を網羅した4枚組セットがリリースされます。
ニューヨークのイディッシュ劇場を設立した祖父を持つティルソン・トーマスは、1944年ロシア系ユダヤ人の家庭に生まれました。幼いころから舞台芸術や映画 音楽に親しみ、ガーシュウィン一家と親交が深かったことで音楽家を目指しました。
1969年、ウィリアム・スタインバーグの代役・後任として、ボストンSOで指揮者デビュー。1972年に同団と録音したストラヴィンスキーのカンタータ『星 の王』、バレエ音楽『春の祭典』は指揮者として名声を博すきっかけとなりました。その後のキャリアは華々しく、ニューヨーク・フィルハーモニック、ロサンゼルス・ フィルハーモニック、LSO、サンフランシスコSOの指揮者を務めています。
南カリフォルニア大学で作曲家インゴルフ・ダール(1912〜1970)に師事したティルソン・トーマス。幼少の頃から舞台芸術に触れてきた影響から声楽曲が 多く、作風も様々。当セットにはリマスタリングされたアーカイヴ音源から初出の新作まで全18篇を収録。ルネ・フレミング、トーマス・ハンプソン、サーシャ・クック、 オードラ・マクドナルド(米人気ドラマ「グッド・ファイト The Good Fight」のリズ・ローレンス役でも知られるソプラノ歌手・女優)など、豪華独唱者を迎えた 自作自演集は大変貴重です。
100ページを超えるオールカラーのブックレットには、作曲年・初演年・初演者・歌詞を含むティルソン・トーマス著の解説が、貴重な写真と共に掲載。またピ アニスト、指揮者、作曲家、教師としてのキャリア、そして代表的な録音のジャケット写真が年表形式で掲載。ティルソン・トーマスを知るうえでこれ以上ない貴重な 資料が揃った豪華版。今後この装丁でのリリースは不可能といえるほど充実した内容です。
最後に収録されている「Grace」は1988年、タングルウッド音楽祭で行われたレナード・バーンスタインの古希を記念演奏会のために書かれた声楽曲。「レニー (バーンスタイン)がこの曲を気に入ってくれたことが作曲家・音楽家として最も大きな意味があった」とティルソン・トーマスは語っており、自作集を『GRACE』 というタイトルにしました。 (Ki)
※当セット『GRACE』の収益は、PENTATONEレーベルを通じ、カリフォルニア大学サンフランシスコ校脳腫瘍センターの脳腫瘍研究に寄付されます。

King International
KKC-4351(1SACD)
シングルレイヤー
日本語解説付国内盤
税込定価

ケーゲル〜ストラヴィンスキー集成
(1)バレエ組曲「プルチネルラ」(1949)
(2)交響詩「ナイチンゲールの歌」
(3)バレエ組曲「カルタ遊び」
(4)小管弦楽のための組曲第1番&第2番
(5)協奏曲 変ホ長調「ダンバートン・オークス」
(6)ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ(1949)
(7)サーカス・ポルカ*
(8)ペトルーシュカからの3章*
ヘルベルト・ケーゲル(指)
ドレスデンPO(1)(2)(6)
ライプツィヒRSO (3)(4)(5)
ペーター・レーゼル(P)(6)(7)(8) 
*=ピアノ独奏

録音年:(1)1981年、(2)1983年、(3)(4)(5)1973年10月、(6)(7)(8)1978年
録音場所:(1)(2)(6)(7)(8)ドレスデン・ルカ教会、(3)(4)(5)ライプツィヒ放送局スタジオ
全盛期のエテルナのアナログ・レコードの音を限りなく再現すべく、オリジナル音源から新規デジタル・マスタリングした、キングインターナショナルのシリーズ「ドイツ・シャルプラッテンETERNAの芸術」。第7弾は、旧東ドイツの鬼才ケーゲルによるストラヴィンスキー。ケーゲルの最も得意とするレパートリーであり、透徹した視点で描くストラヴィンスキーは、今まさに聴くべき演奏のひとつでしょう。引き続き企画監修は、ヴィンテージレコードショップ「エテルナトレーディング」の店主で、日本にETERNAのレコードを流布させた“仕掛け人”でもある高荷洋一氏。今回の解説では、ケーゲルの音楽、晩年、日本での捉え方について、そして当時のライプツィヒRSOの東ドイツにおける位置付けなど、多角的な視点でケーゲルの演奏を考えることのできる内容です。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187218(1CD)
シェーンベルク:『ペレアスとメリザンド』Op.5
『浄められた夜』Op.4(弦楽合奏のための編曲版)
ラファエル・パヤーレ(指)
モントリオールSO

録音:2024年4月25、26日メゾン・サンフォニク・ド・モンレアル(ケベック)
後期ロマン派を得意とするラファエル・パヤーレが今年(2024年)生誕150年を迎えるシェーンベルクを録音しました!
南米ベネズエラ出身のパヤーレは「エル・システマ」でフレンチ・ホルンを学んだのち、シモン・ボリバルSOのメンバーとして活躍。その後指揮者を目指し、 クラウディオ・アバド、グスターボ・ドゥダメルのアシスタントをつとめ研鑽を積んできました。2012年、コペンハーゲンで開催されたマルコ国際指揮者コンクー ルで優勝。これまでVPO、LSO、バーミンガム市SOなどのオーケストラと共演。2020年にはNHKSOの 定期演奏会にも登場しています。
2022/2023シーズンより名門モントリオールSOの音楽監督をつとめているパヤーレの同団デビューは2018年。その後、2021/2022シーズンよ り実質的な活動はスタートさせており、同団との信頼関係は年々深まっております。録音活動も積極的でPENTATONEレーベルから「マーラー:交響曲第5番」 (KKC-6650/ PTC-5187067)、「R.シュトラウス:『英雄の生涯』&マーラー:『リュッケルト歌曲集』」(PTC-5187201)をリリースしています。
当アルバムにはシェーンベルクの『ペレアスとメリザンド』『浄められた夜』を収録。1902年から1903年にかけ作曲された交響詩『ペレアスとメリザンド』の 初演は1905年。シェーンベルク自身の指揮でウィーン演奏協会Oにより行われました。無調時代に入る前のこの作品は後期ロマン派風の旋律ですが、四 度和、複雑な対位法、そして交響曲を単一楽章に収めたような特異な形式など、実に多様な試みがなされています。
『浄められた夜』は弦楽六重奏曲のために1899年に作曲されましたが、当演奏では1943年に改訂された弦楽合奏用に編曲された版で演奏しています。創 作意欲を示したシェーンベルク初期作品にして後期ロマン派の傑作。パヤーレが得意とするレパートリーをきらめく演奏でお届けします。
ブックレットにはシェーンベルクのポートレートと絵画も掲載。録音はテルデックス・スタジオの名エンジニア、マルティン・ザウアーが担当。録音の素晴らしさに も注目です。 (Ki)
Pentatone
PTC-5187347(1CD)
チャイコフスキー:バレエ音楽『くるみ割り人形』Op.7 ニーナ・クプリャノヴァ(Hp)、ヴェラ・アルマゾヴァ(チェレスタ)
スヴェシニコフ少年が
ウラディーミル・ユロフスキ(指)
ロシア国立アカデミーO”エフゲニー・スヴェトラーノフ”

ライヴ録音:2019年1月モスクワ音楽院大ホール
世界的指揮者ウラディーミル・ユロフスキがロシア国立アカデミーOを振ったバレエ音楽『くるみ割り人形』がCDフォーマットで再発売いたします。
ユロフスキはベルリンRSOおよびロシア国立アカデミーOとの録音を積極的にリリースし好評を博しております。当ディスクはロシア国立アカデ ミーOとの共演で、チャイコフスキーのバレエ音楽『くるみ割り人形』全曲を収録。美しい旋律、甘く感傷に満ちた情緒など、チャイコフスキーが思い描いた 真の世界をユロフスキは繊細な表現で優美に描き出します!86分25秒長時間収録。
チャイコフスキーのバレエ音楽『白鳥の湖』(1877年原典版)(PTC-5187349)もリリースしています。 (Ki)
Pentatone
PTC-5187200(1CD)
「ディス・ランド」
(1)ウィリアム・ベントン・オーヴァーストリート:There'll Be Some Changes Made(ジェレミー・シスキンド編)
(2)ガーシュウィン-エドマー・コロン:Rhapsody in Blue Reimagined*
(3)ポール・サイモン:America(ノア・ルナ編)
(4)マイケル・ビゲイ:Adeihozhdilzin / Know Who You Are*
(5)キアン・ラヴァエイ:Variations on This Land is Your Land
(6)900Miles(トラディショナル(ジェレミー・シスキンド編))
(7)ジョゼフ・C・フィリップス・Jr:Never Has Been Yet*
(8)アルトゥーロ・オファリル:Kaleidoscope*
(9)ジェイク・ヘギー:Facing Forward
(10)ララ・ダヴンズ:This Land(ライナーノーツの朗読)
ララ・ダウンズ(P)
(2)エドマー・コロン(ソプラノ・サクソフォン)、ヘリエル・サンフルホ(アフロ・カリビアン・パーカッション)、ジョン・サントス(バタドラム、アフロ・カリビアン・パーカッション)、グレート・ウォール・チャイニーズ・オーケストラ、サンフランシスコ音楽院O、
エドウィン・アウトウォーター(指)
(6)デイヴ・マッキーオン(バンジョー)

録音:(2)2023年10月サンフランシスコ音楽院内大ホール
(1)(3)-(10)2024年5月エルムウッド・ロード・スタジオ
*=世界初録音
毎回趣向を凝らしたコンセプト・アルバムで話題を集めるピアニスト、ララ・ダウンズ。これまでリリースしたアルバムは米ビルボード・チャートで上位にランクイ ンしている注目のピアニストですが、プロデューサー、キュレーター、アメリカにおける人種差別の問題に声をあげるなど文化活動家としても知られます。
「ラヴ・アット・ラスト」に次ぐPENTATONEレーベル第2弾は「ディス・ランド(この国)」ではアメリカ音楽史をテーマにしたアルバム。ダヴンズはアメリカ の歴史を辿りながらメッセージ性の強いアルバムを完成させました。
2024年はガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」初演100周年。それを記念し、ダヴンズは現代最高のサクソフォン奏者・編曲家のエドマー・ コロンにアレンジを委嘱し「Rhapsody in Blue Reimagined(ラプソディ・イン・ブルー・リイマジンド)」がうまれました。タイトルの通り再構築・再創造さ れた当作は演奏時間27分余の大曲に。移民と変革のアメリカの世紀を振り返った当作では二胡など中国の民族楽器やバタドラム、アフロ・カリビアンの打楽器も 登場。あらゆる人種がこの大陸に住み、そして共存していることを強く表現しています。エドウィン・アウトウォーター指揮のもとこの初演・世界初録音は大成功を おさめました。当作は各配信サイトで先行リリースされており、アメリカを中心に話題の新作として注目されています。
最終トラックでは、ガーシュウィンが弾いたラプソディ・イン・ブルーの歴史的音源や自身の演奏をバックにダヴンズが書いたライナーノーツ(詩)を朗読。アメリ カの歴史を辿る音楽を、ダヴンズの演奏と詩でお届けします。ブックレットには数多くの写真も掲載しております。 (Ki)

Polskie Radio
PRCD-2335(3CD)
初紹介旧譜
エウゲニウシュ・モラフスキ〜呪われた作曲家

【CD1】 交響詩集
(1)交響詩「ドン・キショット」
(2)交響詩「ネヴァーモア」
(3)交響詩「ユーラリューム」

【CD2】 バレエ音楽集
(1)バレエ音楽「シヴィテジアンカ」第1幕、第2幕
(2)バレエ音楽「ミウォシュチュ」第1幕

【CD3】 バレエ音楽集
(1)バレエ音楽「ミウォシュチュ」第2幕、第3幕(断片)、第4幕
【CD1】
(1)大ポーランド放送&テレビ・カトヴィツェSO(現・ポーランド国立放送カトヴィツェSO)、アンジェイ・ストラシンスキ(指)
録音:1996年1月6日、ポーランド放送スタジオ(カトヴィツェ)
(2)ポーランド放送&テレビ・クラクフSO、アンジェイ・ストラシンスキ(指)
録音:1983年1月10日-12日、シマノフスキ・フィルハーモニック(クラクフ)
(3)ポーランド国立放送カトヴィツェSO、ミハウ・クラウザ(指)
録音:2009年10月21日、グジェゴシュ・フィテルベルク・ホール(カトヴィツェ)
【CD2】
(1)大ポーランド放送&テレビ・カトヴィツェSO(現・ポーランド国立放送カトヴィツェSO)、アンジェイ・ストラシンスキ(指)
録音:1996年1月4日(カトヴィツェ)
(2)ポーランド放送&テレビ・クラクフSO、ポーランド放送&テレビ・クラクフ合唱団、シモン・カヴァラ(指)
録音:1983年3月26日-4月14日、シマノフスキ・フィルハーモニック(クラクフ)
【CD3】
(1)ポーランド放送&テレビ・クラクフSO、ポーランド放送&テレビ・クラクフ合唱団、シモン・カヴァラ(指)
録音:1983年3月26日-4月14日、シマノフスキ・フィルハーモニック(クラクフ)
ポーランドの公共放送局『ポーランド放送(Polskie Radio/Polish Radio)』の自主レーベル「Polskie Radio」が制作する、同局のアーカイヴに眠る貴重な録音をCD化する「FROM THE POLISH RADIO ARCHIVES」シリーズから、20世紀前半のポーランドの作曲家、エウゲニウシュ・モラフスキの音楽を集成した3枚組が登場。モラフスキの作品はその大半がワルシャワ蜂起で失われてしまったため全貌を知ることはできませんが、現代のドイツやポーランドの音楽学者の間では同世代のシマノフスキやカルウォヴィチに並ぶ傑出した評価を得ています。このアルバムには現存する3つの交響詩と2つの優れたバレエ音楽を収録。これほどまとまったアルバムが出ることは珍しく、ポーランド放送の自主レーベルだからなし得るリリースといえるでしょう。

ALBANY
TROY-1964(1CD)
スティーヴン・ホロックウォスト(b.1978):管弦楽曲集
(1)「ディアローグ」〜チャールズ・ウォリネンの追憶に捧ぐ(金管アンサンブルのための)
(2)「シェナンドー狂詩曲」〜ヴァイオリンと弦楽のための
(3)3楽章の交響曲
(4)「ロマネスカの主題と変奏」〜弦楽のための
(5)「メディテーションズ/ウクライナの人々に捧ぐ」〜チェロと管弦楽のための
アンドルー・コーラー(指)
キーウSO
(2)ヴィクトール・グリボチャヌ(Vn)
(5)イホール・チェカイロ(Vc)
ホロックウォストはイェール大学で作曲を学んだ後、チャールズ・ウォリネンに師事、同時に心理 学でも学位を取得しているアメリカの若手作曲家。金管アンサンブルのための「ディアローグ」は 2020年に亡くなった師チャールズ・ウォリネンに捧げられた追悼の曲。チェロとオーケストラのため の「メディテーションズ」は戦渦のウクライナの人々に捧げられた作品で沈痛な面持ちの作品。ホロ クヴォストの作風は基本的に新ロマン主義的もしくは新古典主義的なもので聴きやすく、訴求力の ある力強い音楽です。
ALBANY
TROY-1969(1CD)
ハーモニー・イン・ブラック
(1)パトリース・ラッシェン(b.1954):「私の眼は栄光を見た」
(2)ウィリアム・バンフィールド(b.1961):「音色、音律、そして時間の証言」
(3)ウィリアム・バンフィールド:交響曲第8番
アンドルー・セウェル(指)
ウィスコンシン室内O
(2)ポール・ヒギンボサム(語り)
(2)マシュー・シンチャック(Sax)
二人のアフリカ系アメリカ人の作曲家による作品を収録。パトリース・ラッシェン女史は著名なソウ ル、R&B 歌手にしてピアニスト、作曲家。作曲家としては多くの映画音楽の他、デイヴ・グルーシ ン、ジャネット・ジャクソンとも共演しています。「私の眼は栄光を見た」は彼女の珍しい演奏会用の作 品でマーティン・ルーサー・キングのスピーチの録音を伴うジャズ、R&B のテイストが織り交ぜられ た佳品。Dr.ウィリアム・バンフィールドはニューイングランド音楽院で学んだ後、セント・トーマス大 学でジャズ、ポピュラー、ワールド・ミュージックなどあらゆる音楽を学び、それらを融合する作風を 採る作品を発表し続けています。彼の交響曲第 8番は3楽章30分弱の大作で各楽章に「勝利」「試 み」「解決:私はここに立つ」というタイトルがあり、アフロ・アメリカン音楽の要素が盛り込まれた親し み易い音楽。
ALBANY
TROY-1970(1CD)
アフリカ系アメリカ人の遺産
(1)ジュリアス・P.ウィリアムズ:バリトンと管弦楽のためのソング・サイクル
(2)ウィリアム・グラント・スティル:アメリカのための聖歌
(3)ジュリアス・P.ウィリアムズ:幻想曲「ゴスペル・トレイン」ト長調〜ヴァイオリンと室内管弦楽のための
(4)エドムンド・ソートン・ジェンキンズ:ラプソディック序曲(テュフス・ジンバブエ編)
(5)ウィリアム・グラント・スティル:栄光の道
(6)オーガストゥス・O.ヒル:汝とともにあり
ジュリアス・P.ウィリアムズ(指)
プラハRSO
(1)(2)(5)(6)ダニエル・ワシントン(Br)
(3)ペトル・ズドヴィハル(Vn)

録音:2023年6月1日プラハ
このディスクもアフリカ系アメリカ人のオーケストラ作品を集めたアルバム。自ら指揮棒を執る作 曲家ジュリウス・P・ウィリアムズはニューヨーク・フィルを含む多くのオーケストラを指揮し、作曲家と してはアフリカ系アメリカ人としてのアイデンティティを追求した作品を多数発表しています。アフリカ 系アメリカ人作曲家のパイオニア、ウィリアム・グラント・スティル(1895-1978)の作品から今日までの アフリカン・アメリカン作曲家の軌跡をたどる一枚。
ALBANY
TROY-1971(1CD)
「アローン/トゥギャザー」 〜アメリカ人作曲家の夢と多様性
エドムンド・ソーントン・ジェンキンズ:「チャールストニア〜フォーク・ラプソディ」
ジョン・ワインブラス:アローン・トゥギャザー
エレーナ・ルーサノヴァ:伝説
ベス・デニッシュ:ヤンバルー
エレーナ・ルーサノヴァ:偉大なるチャップリン
ジュリアス・P・ウィリアムズ(指)
プラハRSO

録音:2023年6月1日プラハ
アメリカの様々な有色人種の作曲家による作品を収録することでその多様性を知る一枚。いず れも民族的で親しみやすい内容の音楽。黒人音楽、先住民の民謡の要素が取り入れられており、 時にドヴォルザークの「新世界」を思わせたり、西部劇映画のサウンド・トラックやコープランドの「ビ リー・ザ・キッド」を思わせたりするアメリカらしさが横溢している楽しいアルバム 。

SOMM
ARIADNE-5030(2CD)
NX-D05
ホルスト生誕150周年アルバム
1-17. 歌劇「サーヴィトリ」 Op.25H.96- 全1幕の室内オペラ
18-21. リグ・ヴェーダからの合唱賛歌 第3集 Op.26H.99-女声合唱とハープのために
22-25.4つの歌 Op.35H.132- ソプラノとヴァイオリンのために
26. イヴニング・ウォッチ Op.43, No.1H. 159- 混声合唱のために
27. ハマースミス Op.52H.178- オーケストラのための前奏曲とスケルツォ
【CD2】…59分
1. 歌劇「どこまでも馬鹿な男」 Op.39H.150よりバレエ組曲
2-8. 『惑星』 Op.32H.125
【CD1】
サーヴィトリ…アルダ・マンディキアン(S)…1-17
サティヤヴァーン…ピーター・ピアーズ(T)…1-17
死…トーマス・ヘムズリー(Br)…1-17
イギリス・オペラ・グループO&cho…1-17
チャールズ・マッケラス(指)…1-17
マイケル・ジェフリーズ(Hp)…18-21
パーセル・シンガーズ…18-21、26
イモージェン・ホルスト(指)…18-21、26
オナー・シェパード(S)…22-25
ノナ・リッデル(Vn)…22-25
ポーリン・スティーヴンス(Ms)…26
イアン・パートリッジ(T)…26
BBC響…27
ノーマン・デル・マー(指)…27
【CD2】
NBCSO…1
マルコム・サージェント(指)…1
ボストンSO…2-8
ボストンSO女声合唱団…8
エイドリアン・ボールト(指)

録音(すべてモノラル):1956年6月22日(ライヴ) オールドバラ、ジュビリー・ホール…CD1:1-17
1965年7月6日(ライヴ) チェルトナム、タウン・ホール…CD1:18-21
1965年7月 チェルトナム、タウン・ホール(同年10月31日放送)…CD1:22-26
1965年7月9日(ライヴ) チェルトナム、タウン・ホール…CD1:27
1945年3月11日(ライヴ) ニューヨーク、ラジオ・シティ スタジオ8-H・・・CD2:1
1946年2月2日(ライヴ) ボストン、シンフォニーホール…CD2:2-8
ホルストの生誕150年を記念して英国系復刻レーベルARIADNEより貴重な音源が多数CD化されます。大物はボールト指揮の「惑星」。彼の「惑星」録 音は1945年1月にBBC響を振ったものが最初で、ここに復刻されたものはその約1年後の演奏。ボールトがアメリカのオーケストラを指揮した「惑星」 はこれが初出となります(マイケル・グレイ及びdiscogsのウエブサイトによる)。他の曲も、イモージェン・ホルスト、マッケラス、デル・マー、サージェント、ピアーズ とビッグネームが並んでいる点も魅力です。

CPO
CPO-555626(1CD)
NX-C04
ロルツィング:序曲集、他
歌劇「カサノヴァ」 序曲
歌劇「ウンディーネ」− バレエ音楽
歌劇「二人の射手」序曲
ホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック ホ長調*
歌劇「Der Pole und sein Kind ポーランド人とその子供」−序曲
歌劇「ハンス・ザックス」 バレエ音楽
歌劇「Rolands Knappen ローラントの従士たち」 序曲
トランペットと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック 変ロ長調#
ウジェーヌ・スクリーブの劇『ヤルヴァ』のための序曲
マルク・グルーバー(Hrn)*
フィリップ・バーダー(Tp)#
ケルン放送O
エルンスト・タイス(指)

録音:2023年2月6-10日ケルン、WDR、クラウス=フォン・ビスマルク=ザール(ドイツ)
歌劇「ロシア皇帝と船大工」で知られるアルベルト・ロルツィングはベルリン生まれの作曲家。50歳に満たない人生 でしたが、数多くの舞台作品を遺しました。このアルバムにはその舞台作品の序曲の他、彼の唯一のバレエ音楽 と、劇のための音楽に加え、あまり耳にすることのない2曲のコンツェルトシュテュックを収録。ホルンのためのコンツェ ルトシュテュックは、当時活躍していた名奏者アウグスト・ロイバーのために書かれており、ロルツィングは彼を高く評 価していました。もう1曲のトランペットのためのコンツェルトシュテュックは、当時流行していた旋律を用いた楽しい 作品です。 アルバムでホルンを吹くマルク・グルーバーは2016年からフランクフルトRSOのソロ奏者を務めており、ソリ ストとしても活躍しています。トランペット奏者のフィリップ・バーダーは1996年生まれ。ラインホルト・フリードリヒに師 事、カッセル州立劇場Oやバーデン・シュターツカペレで経験を積み、現在ケルン放送Oのソロ奏 者を務めるとともに、ジャズのビッグバンドのメンバーにも名を連ねる名手です。
CPO
CPO-555623(1CD)
NX-C04
ハンス・ガル(1890-1987):セレナード、ディヴェルティメント、コンツェルティーノ 他
セレナード Op.46- 弦楽オーケストラのために(1937)
ディヴェルティメント Op.22b-小オーケストラのために(1924)…世界初録音
コンツェルティーノ Op.52? ヴァイオリンと弦楽オーケストラのために(1939)
音楽 Op.73- 弦楽オーケストラのために(1957)…世界初録音
レイヨ・トゥンッカリ(Vn)
オストロボスニア室内O
ヤン・セーデルブルム(指)

録音:2020年10月5-7日、2021年4月22-23日コッコラ、Snellman Hall(フィンランド)
オーストリア生まれの作曲家ハンス・ガル。ウィーン大学で音楽学を専攻、平行してウィーン音楽アカデミー(現 ウィーン国立音楽大学)で後進を指導、1919年からウィーン大学で音楽理論の講師を務めながら、いくつかの舞 台作品で成功を収めました。しかし、ユダヤ系の血を引いていたため、第二次世界大戦の影が色濃くなる頃ナチ スの迫害を逃れエディンバラに移住し、後半生は平穏な生涯を送りました。 ガルは終生ブラームスを崇拝し、その作品も決して後期ロマン派の作風から逸脱することはありませんでした。この アルバムには世界初録音の2曲を含む4作品を収録。どれも調性感のある美しいもので、作曲当時の不安な世 界情勢や、5か月に及ぶ収容所での経験をにじませることはありません。とりわけ牧歌的な雰囲気を湛えるヴァイオ リンのコンツェルティーノや、1957年の「音楽」は晩年のR・シュトラウス作品を想起させます。
CPO
CPO-777491(1CD)
NX-C04
ヤルマル・ボルグストレム (1864-1925):交響詩集 - 思考、ゲッセマネのイエス
交響詩「Tanken 思考」 Op.26(1927)
交響詩「Jesus i Gethsemane ゲッセマネのイエス」 Op.14(1904)
トロンハイムSO
アイヴィン・オードラン(指)

録音:2009年8月17-21日
オルヴァスハーレン、トロンハイム(ノルウェー)
ヤルマル・ボルグストレムはクリスチャニア(現オスロ)で熱心な音楽愛好家の父のもとに生まれ、15歳の時にはすで にヴァイオリニストとしての優れた才能を発揮していました。オスロでヨハン・スヴェンセン、マティアス・リンデマンに師事 し作曲と音楽理論を学び、2年間ライプツィヒに留学。帰国後は作曲家、教育者、批評家として活動した後、再 度ライプツィヒとベルリンで13年を過ごします。1903年にノルウェーに戻り、数多くの作品を書き上げましたが第二 次世界大戦後、それらのほとんどは忘れられてしまいました。しかし、21世紀になってようやく2作の歌劇をはじめと したいくつかの作品が演奏されるようになり、注目が高まっています。このアルバムには同世代のリヒャルト・シュトラウ スを思わせる大胆な「思考」と、ワーグナーの「パルジファル」を想起させる瞑想的な「ゲッセマネのイエス」、この2曲 の交響詩を収録。グリーグ作品を得意とする指揮者オードランの演奏です。

Danacord
DACOCD-982(1CD)
ラヴェル:管弦楽作品集
クープランの墓
高雅で感傷的なワルツ
スペイン狂詩曲
『鏡』より第3曲「洋上の小舟」
亡き王女のためのパヴァーヌ
マルク・スーストロ(指)オーフスSO

録音:2023年5月22日-26日、デンマーク
デンマーク、オーフス市のオーケストラ、オーフスSOと、2015年8月より2023年までオーフス響の首席指揮者の任に就いたフランスの指揮者マルク・スーストロが描くモーリス・ラヴェルの管弦楽作品集。指揮者のマルク・スーストロは古典派からロマン派の専門的な知識に優れ、特にフランスものを得意としており、今作でもラヴェルの名曲たちを色彩豊かに描いています。またスーストロは2021/22シーズンからセビリア王立SOの首席指揮者兼芸術監督に就いています。

Melodiya x Obsession
SMELCD-1002693(2CD)
チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」 ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指)、
モスクワRSO

録音:1969年
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤を復刻するMelodiya x Obsessionシリーズより20世紀を代表するモスクワ生まれの指揮者ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(1931-2018)による「白鳥の湖」全4幕が登場です。ロジェストヴェンスキーと言えば読売日本SOの名誉指揮者であったこともあり日本人には馴染み深い指揮者の一人です。その演奏はオーケストラを豪快に鳴らすことで知られていますが、ただ鳴らすだけでなく、スコアの細かいところまで表現するバランス感覚に長けていることも人気の理由でしょう。特にチャイコフスキーの作品は得意としており、作曲者の手紙まで研究していたそうです。通常では気づかれないような詳細までスコアを読み解いたロジェストヴェンスキーの「白鳥の湖」をお楽しみください。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。
Melodiya x Obsession
SMELCD-1002700(1CD)
ボリショイ劇場Oのソリストたち
チャイコフスキー:「白鳥の湖」Op.20より第13曲、第20a曲、第19曲、「眠れる森の美女」Op.66より第15曲、第25曲、第18曲、「くるみ割り人形」Op.71より第14曲
サン=サーンス:「動物の謝肉祭」より第13曲「白鳥」/アダン&ドリゴ:「海賊」よりパ・ド・ドゥ、アダージョ
ボリス・アサフィエフ:「パリの炎」よりアダージョ
ミンクス:「ドン・キホーテ」よりキトリのヴァリエーション
ハインリヒ・アレンズ:「サランボー」よりアダージョ
グラズノフ:「ライモンダ」Op.57より前奏曲,ロマネスクと変奏曲、ワルツ、変奏曲第4番/アダン「ジゼル」よりパ・ド・ドゥ、アンダンテ
アサフィエフ:「バフチサライの泉」よりロマンス、アンダンテ
アリギス・ジュライティス(指)
ボリショイ劇場Oのソリストたち

録音:1976年(モスクワ)
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤を復刻するMelodiya x Obsessionシリーズよりボリショイ劇場Oのソリストたちによるバレエ音楽の小品集が登場。一流の劇場で鍛えられた奏者たちの演奏は、ボリショイ劇場の奏者たちでなければ奏でられない音楽に満ちています。指揮はリトアニア生まれのアリギス・ジュライティス。彼は40年近くボリショイ劇場中心に演奏した指揮者です。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。
Melodiya x Obsession
SMELCD-1001999(1CD)
ロシアン・カプリッチョ
1. グリンカ:スペイン序曲第1番「ホタ・アラゴネーサによる華麗な奇想曲」
2-6. リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲 Op.34
7. チャイコフスキー:イタリア奇想曲 Op.45
8. ラフマニノフ:ジプシーの主題による奇想曲 Op.12
ソ連国立SO、
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指)

録音:1967年(1)、1974年(2-6)、1970年(7)、1972年(8)
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤を復刻するMelodiya x Obsessionシリーズ。Melodiyaの看板の一翼であったスヴェトラーノフ&ソ連国立響のコンビによるエネルギーあふれる「ロシアの奇想曲集」が復刻されます。リムスキー=コルサコフの「スペイン奇想曲」やチャイコフスキーの「イタリア奇想曲」といった有名曲からグリンカ、ラフマニノフまで、同コンビならではの圧巻のテンションと心揺さぶる深い歌心を改めてご堪能ください。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。
Melodiya x Obsession
SMELCD-1002636(2CD)
ショスタコーヴィチ:付随音楽集

(1)映画音楽「黄金の山脈」組曲 Op.30a
(2)劇音楽「ハムレット」組曲 Op.32a
(3)劇音楽「人間喜劇」 Op.37(パヴェル・スホーチンの劇からの抜粋)
・劇音楽「リア王」 Op.58a(ウィリアム・シェイクスピアの劇から抜粋)
(4)映画音楽「女友だち」からの12の前奏曲 Op.41-2 より 〔前奏曲ヘ長調、前奏曲イ短調、前奏曲ニ長調〕
(5)映画音楽「馬あぶ」組曲 Op.97a
(6)映画音楽「ハムレット」組曲 Op.116a
(1)ソヴィエト国立文化省SO
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指)
ニコライ・ステパノフ(ラップ・スティール・ギター)
リュドミラ・ゴルブ(Org)
録音:1985年
(2)モスクワPO
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指)
録音:1975年
(3)レニングラード・チェンバー・オーケストラ・オヴ・アーリー・アンド・モダン・ミュージック
エドワルド・セーロフ(指)
録音:1984年
(4)アレクサンドル・セミャニコフ(Vn)
アレクサンドル・シャニン(Vn)
ニコライ・マシュカンツェフ(Va)
セルゲイ・ムノジン(Vc)
ウラディーミル・プシュカレフ(Tp)
ヴィクトリア・ポストニコヴァ(P)
録音:1983年
(5)ロシア国立映画SO
エミン・ハチャトゥリアン(指)
グリゴリー・ケムリン(Vn)
アルノルト・フェルケルマン(Vc)
録音:1961年
(6)モスクワRSO
ニコライ・ラビノヴィチ(指)
録音:1966年
廃盤・入手困難となったMelodiyaの名盤を復刻するMelodiya x Obsessionシリーズ。ロジェストヴェンスキー、ラビノヴィチ、セーロフほかロシアを代表するアーティストたちが1960〜80年代にかけて録音した、ショスタコーヴィチの劇音楽&映画音楽集をまとめた2枚組アルバムが復刻されます。劇音楽、映画音楽の作曲家としても重要な地位を占めたショスタコーヴィチの、交響曲で見せる顔とは違った親しみやすい一面を一流の演奏でお楽しみください。
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。

Pentatone
PTC-5187349(2CD)
チャイコフスキー:バレエ音楽『白鳥の湖』(1877年原典版) ウラディーミル・ユロフスキ(指)
ロシア国立アカデミーO”エフゲニー・スヴェトラーノフ”

録音:2017年2月、2018年2月/フィルハーモニア2、ラフマニノフ・ホール(モスクワ)
世界的指揮者ウラディーミル・ユロフスキがロシア国立アカデミーOを振ったバレエ音楽『白鳥の湖』がCDフォーマットで再発売いたします。
ユロフスキはベルリンRSOおよびロシア国立アカデミーOとの録音を積極的にリリースし好評を博しております。当ディスクはロシア国立アカデ ミーOとの共演で、チャイコフスキーのバレエ音楽『白鳥の湖』全曲、しかも1877年世界初演時の原典譜を用いての録音です!
祖父が作曲家、父親が指揮者という音楽一家に1972年モスクワで生まれたユロフスキは、1990年18歳のときに家族とともにドイツに移住。ドレスデンおよ びベルリンで研鑽をつみ、1995年ウェクスフォード音楽祭におけるリムスキー=コルサコフの「5月の夜」の演奏で世界的に注目されました。翌年にはレコーディ ングを開始しロンドン・フィルをはじめ、ロシア・ナショナルOとロシアの作品を数多く録音をのこしております。
チャイコフスキーの作品中、最も親しまれているバレエ音楽『白鳥の湖』。1877年ボリショイ劇場での初演が不評に終わり、チャイコスフキーの死後、1895年 にプティパとイワノフによって再構成され蘇演され日の目を見ましたが、ユロフスキはあえて初演時の原典譜にこだわりました。チャイコフスキーの音楽がもつ旋律 の美しさ、哀愁を帯びたリリシズム、甘く感傷に満ちた情緒など、チャイコフスキーが思い描いた真の世界をユロフスキが柔軟な感性で描き出します!この上なく洗 練された美しさと幻想的で豪華絢爛たる物語をお楽しみください。 ※日本語帯は付きません。 ※CD再発売にともない、SACDハイブリッド盤(KKC-6005 / PTC-5186640)は廃盤となります。 (Ki)

FARAO
B-108116(1CD)
シューベルト、ウェーベルン、マーラー
シューベルト:弦楽四重奏曲 ニ短調 『死と乙女』 D810(マーラー編・弦楽オーケストラ版)
ウェーベルン:弦楽四重奏のための緩徐楽章(1905)
シューベルト:6つのドイツ舞曲 D820(ウェーベルン編・管弦楽版)
ケント・ナガノ(指)
ハンブルク・フィルハーモニカー

録音:2021年
ハンブルク州立歌劇場のオーケストラ「ハンブルク・フィルハーモニカー」と、音楽監督ケント・ナガノによる待望の交響作品録音。ロマン派とモダニズムの分岐 点に位置する刺激的な瞬間に着目した内容で、マーラーとウェーベルンがそれぞれ編曲したシューベルト作品にウェーベルン初期のロマンティックな弦楽四重奏曲 を組み合わせた技ありのプログラムとなっています。弦楽四重奏もオーケストラの奏者が演奏。
編成を拡大された編曲版で聴くと、シューベルトがいかに時代を先取りした先進的な音楽を書いていたのかがよく分かります。それに対し、ウェーベルンは初期 の作品においてあきらかにロマン派の伝統の上に立っているというのも面白い歴史のバランスです。
「シューベルト・マーラー・ウェーベルン」、それは音楽史の重要な部分で構成された三和音です。このプログラムで私たちは、作品が互いに織り成す綾を、虫 眼鏡で見るように拡大して体験することができます。後期ロマン派の時代から近代の入り口に向かって放たれる光だ。(ケント・ナガノ) (Ki)

VOX
VOXNX-3044CD(1CD)
NX-B06
ワーグナー:管弦楽曲集 (2024リマスター)
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 第1幕前奏曲
歌劇「リエンツィ」 序曲
歌劇「ローエングリン」第1幕前奏曲/第3幕前奏曲
舞台神聖祝典劇「パルジファル」 - 第2幕 聖金曜日の音楽
楽劇「ワルキューレ」 - 第3幕 ワルキューレの騎行
セントルイスSO
イェジー・セムコフ(指)

録音:1977年10月29日&30日
高音質録音で名高いエリート・レコーディングズ制作のVOX原盤を現代の名エンジニア、マイク・クレメンツがオリジナル・マスターテープから 192kHz/24bitでデジタル化するVOX AUDIOPHILE EDITION。セントルイス響でスラットキンの前任だったイェジー・セムコフ(1928-2014)の ワーグナーが登場。ポーランドに生まれたセムコフは、クラクフとレニングラードで学んだ後ムラヴィンスキーの下でレニングラード・フィルの副指揮者を務 め、更にミラノでセラフィンに、ウィーンでワルターにも師事。ボリショイ劇場、ワルシャワ国立歌劇場、デンマーク王立歌劇場などのポストを持ったほか、 ニューヨーク・フィル、ボストン響、シカゴ響、クリーヴランド管、ベルリン・フィル、ミラノ・スカラ座、コヴェント・ガーデン王立歌劇場などに招かれて指揮をし ました。メジャー・レーベルの録音に恵まれなかったこともあって日本での知名度は上がりませんでしたが、ヨーロッパでは信頼が厚く、フランス政府から叙 勲されています。没後10年となる2024年に復刻されたワーグナー・アルバムは、欧州の劇場での高い評価を裏付ける明晰な音楽作り。拍をくっきり と刻んだ「マイスタージンガー」前奏曲、繊細なサウンドが息長く高揚してゆく「ローエングリン」第1幕前奏曲など、作品の性格に合わせた音楽を引き 出しています。巧みな録音の助けもあって、ワルキューレの騎行や聖金曜日の音楽の劇的・神秘的な場面描写も効果的です。新リマスターにより弦 や木管の音に潤いが加わり質感が向上しました。

REFERENCE
RR-152(1CD)
ブラームス・リイマジンド・オーケストレーション
ブラームス:11のコラール前奏曲op.122[ヴァージル・トムソンによる管弦楽編曲版]
盛宗亮(ブライト・シェン):管弦楽のためのブラック・スワン[ブラームス:6つの小品op.118 第2番間奏曲の管弦楽編曲版]
ブラームス:ピアノ四重奏第1番ト短調op.25[シェーンベルクによる管弦楽編曲版]
マイケル・スターン(指)
カンザスシティSO

録音:2019年5月31、6月10日、カウフマン・センター・フォー・ザ・パフォーミング・アーツ、ヘルツベルク・ホール(カンザスシティ、ミズーリ州 )
1982年に設立したカンザスシティSO。マイケル・スターンを音楽監督として迎え、近年目覚ましい飛躍を遂げたオーケストラの一つといえるでしょう。楽 団は高い芸術性、独創的なプログラミングのコンサートを行い、現在ではカンザスシティの文化的生活に欠くことのできない存在となっています。 今回のテーマはブラームス。カンザスシティ出身のアメリカの作曲家ヴァージル・トムソンが1957/58年に編曲したオーケストラ版の「オルガンのための11のコ ラール前奏曲」を初録音しています。また中国系アメリカ人作曲家の盛宗亮(ブライト・シェン)が、ブラームスの作品の中でも白眉の美しさを持った一曲である間 奏曲第2番を「ブラック・スワン」と題し管弦楽用に編曲したもの、そしてシェーンベルク編曲のピアノ四重奏曲が収録されています。シェーンベルクの編曲はナチ スの台頭を逃れてロスに渡った際に、同様の境遇にあった指揮者クレンペラーの提案によって書かれたもの。ブラームスの楽曲の構造はそのままに近代的な色彩 溢れるオーケストレーションとなっています。 (Ki)

Rondeau
ROP-6233(1CD)
ユダヤ人作曲家による管弦楽作品集1927-1929
ベルンハルト・ゼクレス(1872-1934):DER DYBUK Op.35
ユリウス・ヴォルフゾーン(1880-1944):HEBRAISCHE SUITE Op.8
ヤロミール・ヴァインベルガー:クリスマス
ヴェルナー・リヒャルト・ハイマン(1896-1961):無声映画のシーン音楽(1927/28)
ローランド・ブーア(指)、
キャピタルSO、
コーラ・イルゼン(P)

録音:2021年11月4日-7日
1927年から1929年という音楽史の中でも非常に短い3年間ではありますが、この短い期間にユダヤ人作曲家による非常に個性的な作品が生まれました。このアルバムではそれらをデジタル録音で甦らせます。フランクフルト音楽院院長であったベルンハルト・ゼクレスの思慮深い作品、偉大なピアニスト、ユリウス・ヴォルフゾーンのヘブライ語から影響を受けた組曲、ボヘミアのオペラ作曲家ヤロミール・ヴァインベルガーの色彩豊かな作品、ヴェルナー・リヒャルト・ハイマンの無声映画の現場から生まれた作品といった個性あふれた音楽をお楽しみいただけます。

Goodies
78CDR-3945(1CDR)
ストラヴィンスキー:カプリッチョ(Pと管弦楽のための) イーゴリ・ストラヴィンスキー(P)
エルネスト・アンセルメ(指)
ストララムO

仏 COLUMBIA LFX81/3
1930年5月8-10日パリ録音
この曲は作曲者ストラヴィンスキーがピアニストとしての力量を示すために作 曲された。1928年から29年にかけて南フランスで書かれ、初演は1929年末にパ リのプレイエル音楽堂で、作曲者自身のピアノ、エルネスト・アンセルメ指揮 パリSOによって行われた。エルネスト・アンセルメ(1883-1969)はスイ ス生まれ。1910年モントルーで指揮者デビュー。間もなくモントルーのカフェ でストラヴィンスキーと運命的な出会いをし交友を深めた。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの[スピリッツSP78rpm](3mil 針)とコルグの[DS-DAC-10R] DSD録音機を使用した。(グッディーズ)

CPO
CPO-555474(1CD)
NX-C04
ヨーゼフ&アウグスト・ラビツキー:ワルツ、ポルカ、行進曲集
ヨーゼフ・ラビツキー(1802-1881):記念祭 - ワルツ Op.239(1858)〜カールスバート創立500周年を記念して
 カールスバート・シュプルーデル・ギャロップ(1847) 
 森の花:ポルカ・ツィクルス Op.205No.1-3(1853)
 マリーエンバート - ギャロップ Op.209(1853)
 東洋の女性 - ワルツ Op.109(1845)
ツタの蔓 - ギャロップ Op.211(1853)
 ギースヒューブルの思い出 - カドリーユ Op.103(1844)
 ロンドンのシーズン - ワルツ Op.90(1843)
稲妻 - ギャロップ Op.226(1855)
アウグスト・ラビツキー(1832-1903):初恋 - ガヴォット Op.46(1881)
 ヴィラ・リュッツオウの朝 - ワルツ Op. 29(1860)
 ペドロ2世 - 祝典行進曲 Op.39(1873)
アンナ・レズニアク(Vn)
オダギリマキコ(Vn)
ニュルンベルクSO
クリスティアン・シモニス(指)

録音:2021年6月2、4-5日
「ボヘミアのヨーゼフ・ランナー」の異名をとったヨーゼフ・ラビツキーとその息子アウグストの作品集。ボヘミア出身のヨーゼフは14歳から地方巡業のオーケストラ でヴァイオリンを弾くなど早くから才能をあらわしていました。その後ソリストとして活躍した後、1825年に自身のオーケストラを結成、ウィーンとワルシャワでツ アーを行い人気を博します。やがてチェコのカルロヴィ・ヴァリ(カールスバート)に移った彼は耳なじみのよい旋律と軽快なリズムを持つワルツやポルカを300曲 以上作曲、湯治のために各地から集まった人々を魅了しました。彼の息子アウグストは、最初父の楽団でヴァイオリンを弾き、後に指揮者として楽団を統 率。父ほど多くはないものの、およそ50作ほどの舞曲や行進曲を遺しています。一時はヨーロッパ中を席巻するほどの人気を博したものの、やがてヨハン・シュ トラウスの影に隠れてしまったこれらの魅力的な作品に、クリスティアン・シモニスが新たな光を当てるとともに、アウグストの「酪農家の夢 - 牧歌」ではオダギリ マキコとアンナ・レズニアクがソリストを務めています。


PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0093(2CD)
トルコ、交響楽100年
[CD1]
アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991):儀式の踊り Op.57(1975)
ジェマル・レシット・レイ(1904-1985):スナップショット(1931)
ウルヴィ・ジェマル・エルキン(1906-1972):交響的楽章(1967/69)
ネジル・カズム・アクセス(1908-1999):チェロとピアノのための『詩曲』(1930)*
フェリト・トゥズン(1929-1977):トルコ奇想曲(1957)
[CD2]
マヒール・セティツ(1977-):管弦楽のための『川の夢』(2022)
ファジル・サイ(1970-):チェロ、打楽器と管弦楽のための『シャーマラン』 Op.85(2020)**
ゼイネプ・ゲディズリョグル(1977-):失われた沈黙の記憶に反して(2012)
シーナム・アルタン(1985-):弦楽四重奏曲第1番『制御不能』(2015)***
オヌール・トゥルクメン(1972-):襲来(2019)
*アリジャン・シューナー(Vn)、イリス・シェントゥルケール(P)
**ジャマル・アリエフ(Vc)、タンス・カラピナル(打楽器)
***エマニュエル・コッペイ、アビゲル・クラリグ(Vn)、マティス・ロシャ(Va)、ポール・ヘイマン(Vc)
ハワード・グリフィス(指)
ベルリン・ドイツSO

録音:2023年5月16・17・19日、7月12日、9月19-21日/ベルリン、RBBスタジオ
イギリス生まれでスイス在住のハワード・グリフィスはトルコ人のヴィオラ奏者と結婚しておりスイスとトルコの現代音楽に力を入れている指揮者です。このアル バムではトルコ・クラシック音楽の礎を築いた「トルコ5人組」と呼ばれる20世紀初期生まれの作曲家のなかから4人と、次世代にあたる作曲家たちを一挙に紹介。 ピアニストとしても有名なファジル・サイの作品も収録しています。トルコ特有の感性と響きを西洋音楽のなかに注ぎ込んだ刺激的な現代音楽をお楽しみください。 グリフィス指揮の管弦楽曲のほか室内楽もあります。 (Ki)


EUROARTS
20-55384(Bluray)
小澤征爾の芸術的遺産


■(1)フランクフルト・ライヴ(107分)
シューベルト:交響曲第5番変ロ長調D.485#
秋山和慶(指)
武満徹:ノヴェンバー・ステップス*
ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136第2楽章:アンダンテ
■(2)ヴァルトビューネ1993〜ロシアン・ナイト(98分)
リムスキー=コルサコフ:序曲『ロシアの復活祭』
チャイコフスキー:バレエ組曲『くるみ割り人形』
ボロディン:歌劇『イーゴリ公』より『ダッタン人の踊り』
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』抜粋
チャイコフスキー:序曲『1812年』
ハチャトゥリアン:『ガイーヌ』より『剣の舞』
チャイコフスキー:弦楽セレナードよりエレジー
ヨハン・シュトラウス:ラデツキー行進曲
パウル・リンケ:『ベルリンの風』
■(3)ヴァルトビューネ2003〜ガーシュウィン・ナイト(111分)
ガーシュウィン:パリのアメリカ人、ラプソディ・イン・ブルー (マーカス・ロバーツ編)、ピアノ協奏曲ヘ調 (マーカス・ロバーツ編)
マーカス・ロバーツ:コール・アフター・ミッドナイト
ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド (ドン・ローズ編)、アイ・ガット・リズム
パウル・リンケ:ベルリンの風
■(4)カラヤン・メモリアル・コンサート2008(113分)
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番〜第3楽章サラバンド
チャイコフスキー:交響曲第6番『悲愴』

■(5)セイジ・オザワ松本フェスティバル(82分)
ベートーヴェン:交響曲第2番、交響曲第7番イ長調作品92
(6)ベートーヴェン:合唱幻想曲
小澤征爾(指)

(1)秋山和慶(指) #
横山勝也(尺八)*
鶴田錦史(琵琶)*
サイトウ・キネン・オーケストラ
収録:1989年、アルテ・オーパー、フランクフルト(ライヴ)

(2)BPO
収録:1993年6月21日、ヴァルトビューネ野外劇場、ベルリン(ライヴ)

(3)BPO
マーカス・ロバーツ・トリオ
[マーカス・ロバーツ(P)、ローランド・ゲリン(ベース)、ジェイソン・マルサリス(ドラムス)]
収録:2003年6月29日、ヴァルトビューネ野外劇場、ベルリン(ライヴ)

(4)アンネ=ゾフィー・ムター(Vn)
BPO
収録:2008年1月28日、ウィーン、ムジークフェラインザール(ライヴ)

(5)サイトウ・キネン・オーケストラ
収録:2015年9月6日(第2番)、2016年8月18日(第7番)、キッセイ文化ホール、ライヴ

(6)サイトウ・キネン・オーケストラ
マルタ・アルゲリッチ(P)
リディア・トイシャー(S)
三宅理恵(S)
ナタリー・シュトゥッツマン(C.A)
福井敬(T)
ジャン=ポール・フーシェクール(T)
マティアス・ゲルネ(Br)
OMF合唱団
収録:2015年9月1日、キッセイ文化ホール、ライヴ

SD on BD
(標準画質映像をBlu-ray discに収録)
画面:NTSC4:3,16:9 
音声:PCM ステレオ
リージョン:All
2024年2月6日に亡くなった指揮者、小澤征爾。「世界のオザワ」と称され世界の著名オーケストラで活躍した日本人指揮者のパイオニア的存在です。そして 今回、彼の華々しい活躍を堪能することのできる506分の映像を1枚のブルーレイに収録した『The Legacy of Seiji Ozawa』がEuro Artsよりリリースさ れます。 注目は、なんといっても、小澤征爾が1989年にサイトウ・キネン・オーケストラと行った2回目のヨーロッパツアーの映像。日本人大家・若手・巨匠、総出演し空 前の体制で臨んだ'89年ヨーロッパツアーの爆発の映像記録は必見です。サイトウ・キネン・オーケストラは、故齋藤秀雄(1902-74)の業績を称えるため小澤 征爾と秋山和慶により1984年に創設されました。1987年には第1回ヨーロッパツアーを成功させ、その高い演奏技術と音楽性は世界的に広く認められるよう になりました。今回の映像には、冒頭に秋山和慶指揮の「シューベルト交響曲第5番」、続いて1967年に小澤征爾もよって初演された「武満徹のノヴェンバー・ ステップス」(ソリストの尺八の横山勝也、琵琶の鶴田錦史がツアーに同行)。そして「ブラームスの交響曲第4番」がメインプログラムとして選ばれました。サイトウ・ キネン・オーケストラの当時の構成メンバーは、故齋藤秀雄に指導を受けた音楽家たちをメインにしており、ヴァイオリンには宗倫匡、安芸晶子、藤原浜雄、ヴィオ ラには今井信子、チェロには徳永兼一郎、岩崎洸、フルートには工藤重典、オーボエには宮本文昭といった国内外で活躍している名手が名を連ねています。さらに このヨーロッパツアーでは、クラリネットにカール・ライスター(ベルリン・フィル)、ティンパニのエヴァレット・ファース(ボストン響)、ファゴットのシャーマン・ウォ ルト(ボストン響)といった当時一流の海外オケで活躍していた3名がゲスト参加しており、見事な演奏を聴かせてくれています。この日の会場の熱気は、今日まで のサイトウ・キネン・オーケストラの活躍を確信するような、感動的な公演となっています。 さらに、小澤征爾がはじめてヴァルトビューネに登場した1993年の映像、盲目のジャズ・ピアニスト、マーカス・ロバーツ率いるトリオが出演した2003年のヴァ ルトビューネ「ガーシュウィン・ナイト」、アンネ=ゾフィー・ムターがソリストとして登場したカラヤン生誕100年を記念したベルリン・フィルのウィーン公演「カラ ヤン・メモリアル・コンサート」、そして2015&2016『セイジ・オザワ 松本フェスティバル』のオール・ベートーヴェン・プログラムの映像が収録されています。 (Ki)

SCALA MUSIC
SMU-011(1CD)
クレオ
坂田直樹:黒曜石の波
アレクサンドル・ジャマル:「ベル・ジャー」からの4つの歌
ブー・ダヘ:のち、沈黙
マチュー・ボニッラ:共感
フェルナンド・パロメク(指)
アンサンブル・エクート

録音:2023年3月28-31日/ラ・スカラ・プロヴァンス劇場(アヴィニヨン)
アンサンブル・エクートはアルゼンチン出身のピアニスト、フェルナンド・パロメクと作曲家アレックス・ナンテにより2015年に結成された現代音楽アンサンブル。 幅広い視野を持ち、アジアやラテン・アメリカの文化や音楽以外のジャンルの著名人とのコラボにも強い関心を示しています。若い作曲家たちの作品紹介に積極的 で、このアルバムでも日本の坂田直樹、韓国のブー・ダヘ、ベルギーのアレクサンドル・ジャマル、フランスのマチュー・ボニラの新作をとりあげています。

DACAPO
MAR-8.224759(1CD)
特別仕様
バラ・ギスラドッティル(1989-):管弦楽作品集
VAPE - オーケストラのために(2016/2020改訂)
Hringla- アンプリファイドされたコントラバス、オーケストラとエレクトロニクスのために(2021-22)
COR-- オーケストラのために(2021)
バラ・ギスラドッティル(Cb)
アイスランドSO
エヴァ・オッリカイネン(指)

録音:2023年12月4-7日
※全て世界初録音
2024年にジーメンス音楽財団の作曲賞を受賞したバラ・ギスラドッティルはアイスランド出身。影響を受けた音楽 としてデスメタル、テクノ、シェルシ、ペンデレツキを挙げています。ここでは、彼女自身がソロを弾くコントラバス協奏 曲の「Hringla」、村上春樹の『アンダーグラウンド』英訳版からインスパイアされたという「VAPE」、ラテン語のCOR からイメージされる心と肉体と合唱のイメージをオーケストラでコラージュしたと語る「COR」を収録。時として不気味 に響く原始的なサウンドが印象に残ります。ブックレットは80ページのハードカバー仕様という豪華なもの。

VOX
VOXNX-3043CD(1CD)
NX-B06
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」 Op.35(1888)*
スメタナ:歌劇「売られた花嫁」より
 5. 序曲
 6. 第1幕-ーフィナーレ:ポルカ
 7. 第2幕-フリアント
 8. 第3幕- 道化師の踊り
マックス・ラヴィノヴィチ(Vn)
セントルイスSO
イェジー・セムコフ(指)*
ヴァルター・ジュスキント(指)

録音:ミズーリ州セントルイス、パウエル・ホール
1975年1月26日、1976年5月22-23日*
高音質録音で名高いエリート・レコーディングズ制作のVOX原盤を現代の名エンジニア、マイク・クレメンツがオリジナル・マスターテープから 192kHz/24bitでデジタル化するVOX AUDIOPHILE EDITION。セントルイス響でスラットキンの先輩にあたる2人の指揮者による録音が登場。 イェジー・セムコフ(1928-2014)はポーランド生まれ。セラフィンやワルターに師事し、レニングラードではムラヴィンスキーのアシスタントを務めました。ロ シアものは得意なレパートリーの一つで、このシェエラザードはオケを自在にコントロールしつつソロ楽器を良く歌わせた聴きごたえのある演奏です。セン トルイス響の音楽監督としてスラットキンの前任がセムコフで、そのまた前任がチェコ生まれのジュスキント(1913-1980)。母国の作曲家スメタナの 「売られた花嫁」からの序曲と管弦楽曲はセントルイス響での任期最終年の録音で、初出時は「わが祖国」全曲盤2枚組の余白に収められていまし た。リズムとサウンドがいきいきとした演奏です。録音エンジニアのマーク・オーボートは極力少ないマイクで録音することを心がけていたと言い、ここでも 音場の広さと深さ、オケの響きの溶け合いの良さ等にその効果が感じられます。いずれも今回のリマスターでS/N比と質感の向上が感じられますが、 特にシェエラザードにおけるソロ・ヴァイオリンとハープの質感は見事で、多彩で豊かなヴィブラートを使いこなして物語を紡いでゆくソロ・ヴァイオリンの音 は惚れ惚れとするほどです。

オクタヴィア
OVCL-00845(1CD)
税込定価
2024年6月19日発売
新日鉄コンサート「最終回」
J・シュトラウスT世:ラデツキー行進曲
ヨゼフ・ュトラウス
:鍛冶屋のポルカ
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ「テープは切られた」
J・シュトラウス:ワルツ「芸術家の生涯」
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「天体の音楽」作品235
ルロイ・アンダーソン:舞踏会の美女
 忘れられし夢
 プリンク・プレンク・プランク!
 フィドル・ファドル
プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」作品64よりバルコニーの情景/キャピレット家の地下墓室
マーラー:交響曲第1番「巨人」〜終楽章
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「憂いもなく」
〈井上道義MC〉
ショパン[R.ダグラス編]:バレエ音楽「レ・シルフィード」(風の精)よりマズルカハ長調
井上道義(指)
新日本フィルハーモニーSO

録音:2005年3月24日東京・サントリーホール・ライヴ
ニッポン放送の記録録音による音源、20年を経て初登場! 「新日鉄コンサート」は1955年から半世紀にわたりオンエアされたクラシックの人気音楽番組。まだ FM放送のない時代、演奏家たちの熱い楽想はラジオの波に乗り、多くのファンの心をつかみ、その後 のクラシック界隆盛の礎ともなりました。これは2005年春、サントリーホールでの番組最終回のライヴ 記録です。プログラムは浮き立つようなワルツやポルカに始まり、軽快なアンダーソンのあと、プロコ フィエフとマーラーによって堂々と締めくくられます。井上道義マエストロのMCとアンコールで円環 を結んだコンサートは、楽しさ満載、聴衆の歓呼は演奏に向けられたと同時に、番組に対する感謝やオ マージュとなり、さわやかな感動を呼び覚まします。録音から20年を経て蘇る、一期一会のモニュメン トをお聴きください。(オクタヴィア)

ALPHA
ALPHA-1058(1CD)
シェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド」 Op.5
フォーレ:組曲「ペレアスとメリザンド」 Op.80*
フランクフルトRSO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2012年10月 フランクフルト・アルテ・オーパー 、2014年1月 hrゼンデザー*
これまでALPHAではエストニア祝祭管、トーンハレ管とタッグを組んできたパーヴォ・ヤルヴィが、2006年から13年にかけて首席指揮者を務 めたフランクフルト放送響との録音を開始。第1弾はメーテルリンクの戯曲を元にした「ペレアスとメリザンド」2曲を合わせるという興味深いもの です。無調音楽に入る前のシェーンベルクによる大管弦楽のための交響詩は、ドビュッシーが歌劇「ペレアスとメリザンド」を成功させた1902 年から翌3年にかけて書かれたもので、物語の筋を追いながら全体で単一楽章の交響曲のような構造を取ったもの。かたやフォーレの劇音 楽はドビュッシーの歌劇の数年前に発表されており、組曲版(ここでは声楽の入る「メリザンドの歌」を除く4曲版)は小規模な二管編成で書 かれ、親しみやすい旋律を多く残したフォーレの代表作の一つと言える「シシリエンヌ」を含みます。パーヴォ・ヤルヴィはシェーンベルクの巨大な 編成と複雑なスコアを的確に整理しつつ、弦楽器をたっぷりと歌わせるとともに、高い技術力を誇る管楽器が芯のあるアクセントと輪郭をしっ かりと固める役も担い、芳醇で濃厚な世界観と引き締まった造形を見事に両立しています。フォーレでは見透し良い響きとすっきりとした表 情で、作品の美しさを最大限引き出しました。近代音楽とフランス音楽で聴かせる、鋭さと柔和さを併せ持つ彼の感性を存分に味わうこと の出来るアルバムです。

NAXOS
NYCX-74543(1CD)
税込定価
細川俊夫:管弦楽作品集 第4集
オーケストラのための「さくら」(2021)*
トランペット協奏曲「霧のなかで」(2013)
ヴァイオリン協奏曲「ゲネシス」(生成)(2020)
オーケストラのための「渦」(2019)*
イエルーン・ベルワルツ(Tp)
ポール・ホアン(Vn)
ハーグ・レジデンティO
準・メルクル(指)

録音:2023年3月14-17日Amareコンサートホール、ハーグ(オランダ)
*…世界初録音
2021年ゲーテ・メダルを受賞。世界がますます注目する細川俊夫の管弦楽作品第4集! ヘルマン・ヘッセの同名の詩からインスピレーションを得たトランペット協奏曲「霧のなかで」は、孤独に歩くトランペッターが世界に歌いかけていく情景を描いた 作品。独奏は世界的な奏者イエルーン・ベルワルツが担当。これまでにもこの曲をはじめとした細川作品を幾度となく演奏してきたベルワルツが堂々とした演 奏を披露します。ヴァイオリン協奏曲「ゲネシス」(生成)は初演を担ったヴァイオリニストの出産祝いとして作曲されたもので、細川は「ソリストは人、オーケスト ラはそのソリストを取り囲む自然、宇宙」と捉えているということです。冒頭からオーケストラは、いのちを育む羊水をイメージする波動を反復し、対立の中で調 和を見つけるという普遍的なドラマが表出されます。この録音では、ソロを担う若手奏者ポール・ホアンの卓越した技巧が聴きどころ。笙から影響を受けたと いう「渦」は楽器が生み出す螺旋状の響きが効果的に用いられた作品。冒頭の「さくら」は日本で最も愛されている曲の一つを細川がオーケストラ用に編曲 したものです。細川が全ての録音セッションに立ち会っており、彼の友人にして良き理解者の準・メルクルが指揮するハーグ・レジデンティOは、ドラマ ティックな抑揚と繊細な音色を巧みにいかし、作曲家のイメージを余すことなく伝えます。 ※作曲家による日本語解説が付属いたします。

Hanssler
HC-24014(1CD)
パウル・コンスタンティネスク(1909-1963):ピアノ協奏曲(1952)
ルーマニアのバレエ音楽「カルパチア山脈の結婚式」(1938)
(1)オリヴァー・トリンドル(P)
ロストック北ドイツPO、
マルクス・ボッシュ(指)

録音:2023年12月10〜12日ロストック国民劇場(ドイツ)
知られざる室内楽・協奏曲作品の録音に積極的なピアニスト、オリヴァー・トリンドル。当アルバムではルーマニアのパウル・コンスタンティネスク(1909-1963)の作品を収録しました。
エネスコに次いで20世紀前半のルーマニアの作曲家として知られるコンスタンティネスクはプロイエシュチ出身。ブカレスト音楽院でミハイル・ジョラ、ディミトリ エ・ククリンら著名な音楽家に学んだのち、ウィーンでヨーゼフ・マルクスに師事しました。
交響曲からオペラ、映画音楽まで、ほとんどすべてのジャンルを網羅する多様な作品を書いたコンスタンティネスクは、独自の音楽語法で多様な和声と色彩豊か な作風で作曲。交響曲第1番、ヴァイオリン協奏曲、ビザンティン・クリスマス・オラトリオ、オペラ「嵐の夜」などがその代表作です。ビザンティン様式の教会旋法 や聖歌、ルーマニア民謡の魅力的な旋律を巧みに取り入れたコンスタンティネスクの作品は西洋音楽と民族音楽との融合で、ここに収録されたピアノ協奏曲、ルー マニアのバレエ音楽「カルパチア山脈の結婚式」でもその特徴があらわれています。マルクス・ボッシュ率いるロストック北ドイツPOの素 晴らしい演奏でお楽しみください。 (Ki)

CPO
CPO-555568(2CD)
NX-E07
ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァー(1915-1940):管弦楽作品全集
【CD1】
小品による組曲 Op.1
軍隊風シンフォニエッタ Op.11
田園組曲 Op.19
別れとハンカチ Op.14
ノエルの前奏曲
ファンファーレ
ピアノと弦楽のためのパルティータ Op.20
ピアノ協奏曲 ニ短調 Op.7
ピアノのための組曲 Op.1(オリジナル版)
ヴェロニカ・ロヴナー(S)
トマーシュ・ヴラーナ(P)
ヤナーチェクPO
アレナ・フロン(指)

録音:2022年5-6月
チェコ生まれの女性作曲家ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァーは、音楽学校の校長を務める父と歌の教師であった母のもと、幼い頃から才能を発揮し、15 歳でブルノ音楽院に入学。5年後の1935年に卒業作品として初のオーケストラ作品「ピアノ協奏曲ニ短調」を作曲しました。同じ時期にピアノのための「組 曲」をオーケストレーションしたものが実質的に2番目の管弦楽作品(このアルバムにはオリジナルのピアノ曲も収録)。その後プラハ音楽院でヴィーチェスラフ・ ノヴァークとヴァーツラフ・ターリヒに師事し、1937年には代表作のひとつ「軍隊風シンフォニエッタ」が完成。彼女自身の指揮するチェコ・フィルハーモニー管弦 楽団が初演し、国際的な評価を得ました。同年、フランスから奨学金を得てパリのエコールノルマル音楽院に留学。この頃に歌曲「別れとハンカチ」が作曲さ れています。パリではシャルル・ミュンシュとナディア・ブーランジェのクラスで学び、ボフスラフ・マルティヌーからも指導を受けています。その後、1940年4月に結 婚しましたが、2か月も経たないうちに病を得て25歳の若さでこの世を去りました。短い生涯に残した作品は、21世紀になって国際的に再評価が進んでい ます。レーベルによればこのアルバムは彼女が完成させた管弦楽作品をすべて収録しており、後期ロマン派風の疾風怒濤を思わせる冒頭が印象的なピアノ 協奏曲からモダニズムの影響が明らかなパルティータまで、時代の空気を移した作風の変遷が見て取れます。

Seattle Symphony Media
SSM-1028(2CDR)
NX-D05
メシアン:峡谷から星たちへ… スティーヴン・オズボーン(P)
ジェフ・フェアー(Hrn)
マシュー・デッカー(グロッケンシュピール)
マイケル・A・ワーナー(シロフォン)
シアトルSO
ルドヴィク・モルロー(指)

録音:2022年1月2,4日(ライヴ)
2011年から2019年までシアトルSOの音楽監督を務め、退任後にも良好な関係を築いているルドヴィ ク・モルローが指揮したメシアンの大作「峡谷から星たちへ…」のライヴ録音。 在職中には「稀少なレパートリーを積極的に紹介すること」を心がけ、現代作品から知られざる作品まで幅広いプ ログラムを演奏していたというモルローならではの選曲で、この演奏ではメシアン弾きとして名高いピアニスト、ス ティーヴン・オズボーンをソリストに迎え、作曲家特有のカラフルなオーケストラの響きと“鳥の声”を再現することに成 功しています。ベナロヤ・ホールの素晴らしい音響も見事に捉えられた録音も聴きどころ。
Seattle Symphony Media
SSM-1027(1CDR)
NX-B06
ジョージ・ウォーカー(1922-2018):作品集
弦楽のための抒情詩(1946)
 管弦楽のための民謡集(1990)
 ライラック - 声とオーケストラのために(1996)
ウィリアム・リーヴァイ・ドーソン(1899-1990):ニグロ・フォーク・シンフォニー(1934)*
ニコール・カベル(S)
シアトルSO
アッシャー・フィッシュ(指)
ロデリック・コックス(指)*

録音:2022年2月10、12-13日、2022年2月11日、2022年4月21、23-24日
20世紀に活躍した2人のアフリカ系アメリカ人作曲家の作品集。 ジョージ・ウォーカーはカーティス音楽院で作曲とピアノを学び、1945年に同音楽院初の黒人卒業生となりました。このアルバムに収録された「ライラック」で 1996年にピューリッツァー賞を受賞した他、ジャズや民謡、黒人霊歌のイディオムを用いた数多くの管弦楽曲や室内楽曲を書きました。初期の作品「弦楽 のための抒情詩」と黒人霊歌を印象的に用いた「管弦楽のための民謡」も収録。 ウォーカーの一つ上の世代にあたるウィリアム・リーヴァイ・ドーソンの「ニグロ・フォーク・シンフォニー」も黒人霊歌の要素を用いた作品。レオポルド・ストコフス キーが指揮するフィラデルフィアOによって初演され大好評を博しました。 オペラとコンサート両面で幅広く活躍するアッシャー・フィッシュがウォーカー作品を、2018年、サー・ゲオルグ・ショルティ指揮者賞を受賞した俊英指揮者ロデ リック・コックスがドーソンの作品を指揮。どちらもオーケストラの機動性を生かした豊かな表現を披露しています。

IBS CLASSICAL
IBS-22024(1CD)
NX-B10
フアン・J・コロメル(1966-):シンフォニック・ジェネシス
狂気からの脱出
シンフォニック・ジェネシス
美しい風景
絶滅への無関心な歩み
スペインRSO
セルジオ・アラポント(指)

録音:2023年5月15-18日
バレンシア生まれの作曲家コロメルの作品集。幼い頃から音楽に触れた彼は、16歳の時にトランペット奏者として オーケストラに加わった後、ボストンで映画音楽を専門に学びました。彼が名を上げたのは、1990年代からプラシ ド・ドミンゴのためにアルバム「クリスマス・イン・ウィーン」の楽曲などいくつかの作品のオーケストレーションを行ったこと でしょう。その華麗な響きはドミンゴの歌声とともに多くの聴衆を魅了しました。 このアルバムでは一転、シリアスな作曲家としての顔を見せており、今を新たな時代の入り口ととらえつつ、人類の 存続が外的環境と内的環境(精神や文化)の面で危険な状況にあることへの警鐘も鳴らしています。

NORTHERN FLOWERS
NFPMA-99152(1CDR)
マルティノフ:「カム・イン!」
(1) ウラジーミル・マルティノフ(b.1946):2本のヴァイオリン、チェレスタと弦楽のための 「カム・イン!」(1985)
(2) レオニード・デシャトニコフ(b.1955):室内オペラ 「可哀想なリザ」(1980)
(1) モスクワ・フィルハーモニック・ソロイスツ、ユーリ・バシュメット(指)、タチアナ・グリンデンコ(Vn)、ギドン・クレーメル(Vn)、ミハイル・ムンチャン(チェレスタ)
(2)ムソルグスキー劇場ソロイスツ、ウラディーミル・ジーヴァ(指)、エレナ・ウスティノヴァ(S)、ウラジーミル・ナパリン(T)

録音:1985年(1)、1991年(2)
ユーリ・バシュメットが指揮し、ギドン・クレーメルが第1ヴァイオリンを担当したウラジーミル・マルティノフの「カム・イン!」の初期の録音に、レオニード・デシャトニコフがニコライ・カラムジンの小説に基づいて作曲した室内オペラ 「可哀想なリザ(Poor Liza)」という興味深い2つのレコーディングがセットになって、Northern Flowersから復刻。

Chandos
CHSA-5326(1SACD)
ケネス・フックス:管弦楽作品集 Vol.2
ケネス・フックス(b.1956):ライト・イヤー(ヘレン・フランケンサーラーの6つの絵画による管弦楽組曲)
イーヴンタイド(アルト・サクソフォン、パーカッション、ハープ、チェレスタと弦楽オーケストラのための協奏曲)
バス・トロンボーン協奏曲(管弦楽版)
ポイント・オヴ・トランクイリティ(モーリス・ルイスの絵画による木管楽器、金管楽器、弦楽器とパーカッションのための牧歌/木管楽器、金管楽器とパーカッションのための作品を再構成)
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
ジェイムズ・バックル(バス・トロンボーン)、
ティモシー・マカリスター(アルト・サクソフォン)

録音:2023年12月5日-6日、2023年7月31日、8月1日、2024年1月8日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)(2022年度レコード・アカデミー賞管弦楽曲部門、英グラモフォン賞の空間オーディオ部門受賞)をはじめとした数々の賞に輝き、今もっとも注目を集めるコンビ、ジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン(SOL)。
1956年生まれのアメリカの作曲家、ケネス・フックスはジョアン・ファレッタが指揮する作品集が2018年度第61回グラミー賞のベスト・クラシカル・コンペンディウム部門を受賞。管弦楽や吹奏楽、室内楽をはじめ幅広い分野で現在のアメリカ音楽界をリードしています。ジョン・ウィルソン&SOLの名コンビによるフックスの管弦楽作品集の第2弾となる今作では、古典的なソナタ形式を緩やかに踏襲しつつ、この楽器が持つ音域をフルに活用し、その叙情的な側面を堪能できる 「バス・トロンボーン協奏曲」 、フックスがコール・アングレのために書いた初期の協奏曲を再編集したアルト・サクソフォンとオーケストラのための 「イーヴンタイド」、元々は吹奏楽版として作曲されていたモーリス・ルイスの同名の絵画にインスパイアされた 「ポイント・オヴ・トランクイリティ」 の管弦楽版、そして、ジョン・ウィルソン&SOLのために作曲し、ヘレン・フランケンサーラーの一連の絵画にインスパイアされた6つの楽章からなる息を呑むようなスケールの大きさと宇宙の神秘的な性質を捉えた管弦楽組曲 「ライト・イヤー」 の4つの作品が収められています。
ソリストには、フィルハーモニアOのバス・トロンボーン奏者を務め、23歳でロイヤル・オーバーシーズ・リーグ金賞を受賞した唯一の金管楽器奏者でもある英国が誇る若き名手、ジェイムズ・バックル。シカゴSOからBBCプロムスでのBBC響まで、世界最高峰のオーケストラとの共演や、50以上のレコーディング、著名な作曲家や新進気鋭の作曲家による200以上の初演に携わっている、今日最も有名なクラシック・サクソフォン奏者の一人、ティモシー・マカリスターが名を連ねています。

ALTO
ALC-1487(1CD)
ブリッジ&ホルスト:弦楽のための音楽
ブリッジ:熟したさくらんぼ
 サー・ロジャー・ド・カヴァリー
 弦楽のための組曲
 小川にしなだれて柳が茂っている
ホルスト:ブルック・グリーン組曲
 フーガ風協奏曲 Op.40-2
 抒情的楽章
 モリス・ダンス・チューンズ
ニュージーランド室内O、
ニコラス・ブレイスウェイト(指)
イギリス音楽のスペシャリスト、ニコラス・ブレイスウェイトが繰り広げるブリッジ&ホルストの弦楽サウンドの世界。Kochレーベルから1990年代にリリースされていた音源の復刻です。ブレイスウェイトが時には陽気で外交的に、時にはメランコリックに2人の音楽の特質を引き出し、ニュージーランド室内Oも非常に高水準な演奏で彼のタクトに呼応しています。
ALTO
ALC-1492(1CD)
ハイ・ヒールズ〜フェイヴァリット・ライト・クラシックス
トレヴァー・ダンカン:ハイ・ヒールズ
チャールズ・ウィリアムズ:リズム・オン・レールズ
ロバート・ファーノン:メロディ・フェア
ジャンピング・ビーン
 ピーナッツ・ポルカ
 コルディッツ・マーチ
 ダービー・デイ
 ポートレート・オヴ・ア・フラート
 泉のほとり
デイヴィッド・ローズ:ホリデイ・フォー・ストリングス
伝承曲(イアン・サザーランド編):サボール・フラメンコ
ルロイ・アンダーソン:アイルランド組曲
イアン・サザーランド:マンボ・ダモーレ
デイヴィッド・ローズ:ホリデイ・フォー・トロンボーンズ
ピーター・ホープ:組曲「ケリー周遊路」
ライト/フォレスト(ウォリー・ストット編):ピンク・シャンパン
ピーター・ヨーク:サファイアズ・アンド・セイブルズ
イアン・サザーランド・コンサート・オーケストラ
1936年生まれのイギリスの指揮者、イアン・サザーランドと彼のオーケストラがお届けする偉大なるライト・ミュージック・アルバム。ロンドンのセッション・ヴァイオリニストとしてボールト、サージェント、グローヴズ、ショルティ、クレンペラーなどといった偉大な指揮者の下での演奏を経験してきたイアン・サザーランドは、古典的な作品から現代音楽、映画音楽まで幅広いレパートリーを持ちながら、ボストン・ポップスにインスピレーションを得たグラスゴー市POとの「ポップス・アット・ザ・フィルハーモニック」をはじめライト・ミュージックへの多大な貢献が特に高く評価されています。

ALPHA
ALPHA-1056(1CD)
ユリ・レインヴェレ:管弦楽作品集
ユリ・レインヴェレ(1971-):And Tired from Happiness, They Started to Dance
2つのフルート、弦楽と打楽器のための協奏曲
On the Ship of Fools - 大管弦楽のための
マーリカ・ヤルヴィ、モニカ・マティエセン (Fl)
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音2023年7月、8月 パルヌ・コンサートホール
1971年エストニアのパルヌに生まれた作曲家ユリ・レインヴェレの作品集。彼は、パーヴォ・ヤルヴィが設立しエストニアの同時代音楽の紹介 に力を入れているパルヌ音楽祭で、かつて同国の文化大臣を務めた作曲家レポ・スメラの名を冠した賞を2019年に受賞しています。また 2021年には、「隣の部屋で目覚めたアンナ・マリア」がアンドリス・ネルソンスの指揮でベルリン・フィルの公演で取り上げられ、好評を博しまし た。そしてこのアルバムに収められた「2つのフルートのための協奏曲」は同じソリストにより、2019年日本でも紹介されています。詩人でもあ るレインヴェレの音楽の多くは詩的な言葉に触発されたものですが、その音楽はドビュッシーのような美しさを湛えた室内楽的な響きから、大 音量のカオス、ブルックナーを思わせる輝かしい金管楽器、多彩な打楽器の野性的なリズムを伴うものまでさまざま。アルバムのタイトルにも なった「Ship of Fools(阿呆船)」は16世紀のベストセラー小説にあったラテン語のフレーズ「Mundus vult decipi, ergo decipiatur (世界は欺かれることを願っている、故に欺かれる)」からインスピレーションを得たもので、SNSを通じて常に欺き合っているような現代人に対 する風刺が含まれているということです。

DIVINE ART
DDX-21131(1CD)
NX-B10
グレッグ・キャフリー(1963-):管弦楽作品集
Aingeal II(2021) - 弦楽オーケストラとパーカッションのために
Environments II(2012)- 独奏ギターと弦楽オーケストラ、パーカッションのために
A Terrible Beauty(2013-2019) -小オーケストラのために
Environments I(2011) -独奏ピアノとオーケストラのために
クレイグ・オグデン(G)
ダニエル・ブローウェル(P)
シネイド・ヘイズ(指)
アルスターO

録音:2023年1月4-6日
全て世界初録音
アイルランド出身、クイーンズ大学ベルファストで学んだ作曲家グレッグ・キャフリーは、現在アイルランド現代音楽セ ンターの代表を務めており、これまでにも世界各国で数多くの賞を受賞し大変高く評価されています。この 「Environments=環境」と題されたアルバムには、世界初録音となる4作品を収録。 アルバムタイトルにもなった2作の「Environments」はキャフリーがパリ滞在中に構想し書き上げた曲。各々、ギ ターとピアノをソリストにした協奏的な作品です。「A Terrible Beauty」は構想から完成まで8年かかった力作。 W.B.ウェイツの詩からインスピレーションを受けており、第4回ウーノ・クラミ作曲賞の「Recommended work= 推奨作品」に選ばれました。「Aingeal」はアイルランド語で天使の意味を持ち、早世した彼の友人のために書か れた作品です。シネイド・ヘイズが指揮するアルスターOの共感あふれる演奏で。

King International
KKC-4350(1SACD)
限定発売
ワーグナー名演集(1952)
歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
ジークフリート牧歌
楽劇「神々のたそがれ」-ジークフリートのラインの旅
楽劇「神々のたそがれ」-ジークフリートの葬送行進曲*
楽劇「トリスタンとイゾルデ」-前奏曲と愛の死#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
トリノ・イタリアRSO
ローマ・イタリアRSO*

録音:1952年6月6日 トリノ、同年5月31日 ローマ*、同年3月11日 トリノ#(放送用ライヴ)
ふたつの「指環」(1950年ミラノ盤と53年ローマ盤)の間の年、1952年にフルトヴェングラーはイタリアでRAI(イタリア放送協会)のためにワーグナーを盛んに 指揮していました。1月14日 「ワルキューレ」第1幕(ローマで)、3月11日 「トリスタン」前奏曲と愛の死(トリノで) 5月31日 「神々のたそがれ」第3幕(ローマで)、6月6日 「オランダ人」「牧歌」「ラインの旅」(トリノで)
1952年にフルトヴェングラーが公開放送録音でおこなったワーグナーの管弦楽名曲集(全5曲)。前半の3曲は52年6月6日トリノで行ったコンサートの前半 のプログラム、85年に伊チェトラから発売されたLP「ワルキューレ」第1幕の余白に収録、キングレコードでは同年3月11日同じトリノでの「前奏曲と愛の死」との カップリングでK17C-9539が発売されました。翌86年に52年5月31日の「神々のたそがれ」第3幕上演から「葬送行進曲」をカップリングして、全5曲のCD (K33Y-195)が発売され、91年にKICC-7094で再発されましたが、それ以来の登場で、しかも全5曲、初のSACD化になります!
以下、宇野功芳のライナー・ノーツ(1985年記)より このワーグナーは全5曲中3曲が今春に初発売されたばかりの演奏という点に大きな意義がある。もっとも、初発売といっても音が悪いのでは価値も薄いが、これら はすべて1952年6月6日にトリノで行われた公開放送録音だけに鑑賞用としても充分なものがあり、巨匠のファンを喜ばすことであろう。(中略) ・歌劇「さまよえるオランダ人」序曲 ・・・本CDの他に1949年のウィーン盤があるだけなので貴重です。速い部分はより速く、遅い部分はより遅い、という彼一 流の基本スタイルはウィーン盤と同じだが、あれほどやりすぎてはいない。しかしティンパニの嵐、生きもののような弦の速い動きは、ベートーヴェン風のワーグナーと してユニークです。 ・ジークフリートの牧歌 ・・・「オランダ人」と同じく、他には1949年のウィーン盤があるだけだ。このCDはウィーン盤より3年後の録音で しかもライヴだけにいっ そう上出来だ。冒頭の温かい情感と人間味にあふれた弦の響きやハーモニーは誰にもまねの出来ないフルトヴェングラー・トーンで、まるで聴く者の心に寄り添ってく るようだ。 ・ジークフリートのラインの旅 ・・・全曲盤を除くと、既発売のレコードはウィーン・フィルによる2種 (1949年、1954年)のみで、それにこの1952年のCDが加 わったことになります。解釈はほとんど変わりがなく、クナッパーツブッシュの悠揚迫らぬ巨大さには欠けるが、「ラインの旅」が始まるところでテンポを速め、いざ出発とい う興奮を示す動的な表現がいかにもフルトヴェングラーらしい。 ・ジークフリートの葬送行進曲 ・・・「葬送行進曲」には7つの録音がある。演奏はいずれも一長一短で、フルトヴェングラー臭の強いワーグナーになっています。この CDに含まれているのは、「神々のたそがれ」の第3幕だけを演奏会形式で指揮したものの中からの抜粋です。 録音のバランスに問題があり、フルトヴェングラーの 意志が今一つ伝わって来ない。 ・前奏曲と愛の死 ・・・フルトヴェングラーの十八番だけに録音は5種を数えます。 演奏はどれも超一級だ。すごい心の厚味、 優しい思いやり、むせるような歌、繊細美 の極、そして「愛の死」の最後のはかなさ、本当にすばらしい「トリスタン」 だ。
今回の全5曲、世界初のSACD Hybrid化!ミラノ・ディスコス社が制作したアナログ・マスターテープ(1/4インチ幅、2トラック、秒速38cm)をキング関口台ス タジオであらたにデジタル・リマスタリングし直して発売!明瞭にして重厚で迫力のあるサウンドをご堪能ください。 (Ki)


PROMINENT CLASSICS
2506-5623(1CD)
チェリビダッケ/ヨハン・シュトラウス名演集
(1)アンネン・ポルカ*
(2)皇帝円舞曲
(3)「こうもり」序曲
(4)ピツィカート・ポルカ(ヨゼフ・シュトラウス共作)
(5)トリッチ・トラッチ・ポルカ
(6)ポルカ雷鳴と電光*
(7)ウィーン気質*
(8)「ジプシー男爵」入場行進曲*
(9)ポルカ「狩り」*
(10)南国のバラ*
セルジュ・チェリビダッケ(指)
シュトウットガルトRSO

録音:(1)-(5)1981年5月27日 、(6)(7)1982年6 月9日、(8)-(10)1983年6月10日
全てリーダーハレにおけるライヴ・ステレオ録音
*=正規盤初出
正に夢のようなリリースです!チェリビダッケによるヨハン・シュトラウス名演集の登場で す。大指揮者は小品にも芸術の精髄を注ぎ込みますが、チェリビダッケもその例に洩れま せん。とにかく聴けなかったレパートリーが聴けるのが朗報。チェリビダッケは頭脳で解析 する天才であることは無論のこと感覚的な遊びの達人でもありましたので、こうした曲目にも 見事な適性を示します。定期演奏会ではなく SUDFUNK BALL(直訳すれば南ドイツ放送 夜会)という催しでシュトウットガルト放送響以外にも出演者がある演奏会。ここで巨匠は秘 蔵レパートリーを披露したのです。解説には演奏分析の神、金子建志氏による詳述も必読 です。

Forgotten Records
fr-1920(1CDR)
ショモギー/バルトーク:作品集
管弦楽の為の協奏曲*
弦楽器,打楽器とチェレスタの為の音楽#
ラースロー・ショモギー(指)
ハンガリー放送O*、
バーデン・バーデン南西ドイツ放送O#

録音:1955年12月5日-6日*、1957年9月3日-7日、バーデン=バーデン、ドイツ#
※音源:Qualiton LPX123*、Ducretet-Thomson 260C-099#他

VOX
VOXNX-3042CD(1CD)
NX-B06
ラフマニノフ:交響的舞曲
ジプシーの主題による奇想曲 Op.12
スケルツォ ニ短調(1888)*
交響詩「死の島」 Op.29
セントルイスSO
レナード・スラットキン(指)

録音:1979年、1980年10月*
レナード・スラットキンとセントルイスSOは1970年代半ばから1980年代冒頭にかけて、交響曲とピアノ協奏曲に合唱交響曲「鐘」やカンター タ「春」までも含むラフマニノフの管弦楽作品全集をVoxに録音し、これらはダイナミックかつ洗練された演奏と優れた録音によって高い評価を得まし た。その中から、初期から後期までの管弦楽作品を収録。同時期に収録された第2番は日本初出時に『レコード芸術』誌で「音場の広さ、奥行き、 解像度の高さ、全体の融け合いの良さ、音のしなやかさと艶、パートの定位感、歪みや混濁の無さ」などの諸要素を高水準で満たし、極めて高い評 価を得ました。これらの特徴は当盤にも当てはまります。最新リマスターによってリフレッシュされたサウンドをお楽しみください。エリート・レコーディングズ の制作、24bit/192kHzリマスターによるVOX AUDIOPHILE EDITIONの1枚。ブックレットには初出時のジャケットと解説を転載しています。
VOX
VOXNX-3039CD(1CD)
NX-B
グリーグ:ペール・ギュント組曲第1番Op. 46
ペール・ギュント組曲第2番Op.55
組曲「ホルベアの時代より」 Op.40
抒情小曲集第8集 Op.65- 第6曲 トロルドハウゲンの婚礼の日(1896)*
ノルウェー舞曲 Op.35*
ユタSO
モーリス・アブラヴァネル(指)

録音:1975年2月、3月、1975年5月*
アブラヴァネルのグリーグ管弦楽作品集の復刻第2弾。「中庸の美」を実践したような演奏は過激な表現に走ることなく、それでいて旋律は十分に歌 い、ダイナミックな躍動感も備え、安心して曲の魅力に浸ることが出来ます。録音場所は明記されていませんが当時ユタ響が主な録音会場として 使っていたモルモン・タバナクルと想像されます。豊かな響きを伴いつつ、自然な定位と高い解像度を実現したエンジニアのマーク・オーボートの録音も 聴きもの。新リマスターでS/Nが改善しました。ブックレットには初出時のジャケットと解説を転載しています。

Obsession
MELHQ-1002479(1CD)
HQCD
完全限定生産
シチェドリン:カルメン組曲
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番ハ短調 Op.35*
:ウラディーミル・スピヴァコフ(指)、
モスクワ・ヴィルトゥオージ、
アルメニア国立室内アンサンブル、
パーカッション・アンサンブル
エフゲニー・キーシン(P)*、
ウラディミール・カフェルニコフ(Tp)*、
ウラディーミル・スピヴァコフ(指)*
モスクワ・ヴィルトゥオージ*

録音:1984年(スタジオ録音)(1-13)、1986年4月27日、モスクワ音楽院大ホール(ライヴ録音)*/ADD
ObsessionシリーズによるMelodiyaの名盤復刻! ウラディーミル・スピヴァコフとモスクワ・ヴィルトゥオージの名コンビによる、シチェドリンとショスタコーヴィチのHQCDヴァージョンが再生産されました。2021年の現地リリース時点では日本で殆ど流通していなかったため、嬉しい復活&日本上陸となります。ビゼーの名オペラをシチェドリンが独創的にアレンジ・再構成した「カルメン組曲」の名演は勿論、当時14歳の神童キーシンがライヴ演奏した白熱のショスタコーヴィチもファン必聴・必携です。

KAIROS
0022009KAI(1CD)
ジャン=リュック・エルヴェ:ジャーミネーション
ジャン=リュック・エルヴェ(b.1960):Germination(12人のミュージシャンとエレクトロニクスのための)(2013)
Topos(8人のミュージシャンとエレクトロニクスのための)(2022)
Au dehors(クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのための)(2008)
リティネレア、レオ・マルグ(指)

録音:2021年6月11日、2022年6月4日、2023年7月3日(フランス)
パリ国立高等音楽院にてジェラール・グリゼーに師事したフランスの作曲家、ジャン=リュック・エルヴェ(b.1960)は、日本庭園の静謐な美学とエドガー・ヴァレーズの前衛的なサウンドにインスピレーションを得た音楽作りで自然と建築の両方の環境との深い関わりを体現し、このアルバムでもリスナーに音楽と環境がシームレスに絡み合うユニークな聴覚体験を提供します。

Altus
OALTSA-001(1SACD)
シングルレイヤー
完全限定生産
初SACD化
日本語帯・解説付
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」 ラファエ ル・クーベリック(指)
バイエルンRSO

録音:1984年5月3-4日/ミュンヘン・レジデンツ、ヘラクレスザール
忘れがたいORFEOの名盤をALTUSがライセンスしリマスター、初SACD化。より生々しく生まれ変わった高音質盤で演奏の素晴らしさが一層ひきたち、スケールの大きな音楽として耳に心に迫ってきます。
祖国を離れたクーベリックが自ら鍛え上げたバイエルン放送響と84年に演奏した「わが祖国」ライヴ。いいようのない熱気を迸らせながらも、スコア上の細かい
筆致を克明に描き、絶妙かつ稀有なバランスの音楽を構築した名演。ラストのクライマックスも決して勢いに任せるのでなく燃焼度は抜群のままにしっかりと描ききった、クーベリックの名人芸が光る圧巻の演奏です。
「彼の同曲演奏のなかで、もっとも切実な音楽としてわたしには聴こえます。故郷を離れて久しい指揮者が、その土をもう踏むことはないのではないかという諦念も滲ませつつも、やはり望郷の思いに胸を熱くする、じつに生々しい心理が反映された音楽として。」(鈴木淳史氏の解説より)

ALPHA
ALPHA-941(1CD)
フローラン・シュミット:劇付随音楽『サロメの悲劇』 Op.50(1907年オリジナル版)
悲歌 Op.24(Vcと管弦楽版)*
アンバー・ブライド(S)
フィリップ・シュテムラー(Vc)
フランクフルトRSO
アラン・アルティノグル(指)

録音:2021年1月、2022年6月* フランクフルト放送ゼンデザール
コンサートのみならずオペラでも世界的に高い評価を得ているアラン・アルティノグル(アルティノグリュ)と、彼が2021年から首席指揮者を務め るフランクフルトRSOとのアルバム第2弾。フローラン・シュミットの人気曲『サロメの悲劇』は、1907年に黙劇の付随音楽として小 管弦楽のために書かれ、その後バレエ・リュスの依頼を受け大編成の管弦楽によるバレエ音楽として1913年に改作上演されました。1907 年版は管楽器10パート(Fl&Picc、Cl、Ob、Eh、Fg、Tp、2Hr、2Tb)と打楽器3名、弦五部とハープという編成で、小さなオーケストラ・ ピットに対応する人数で演奏することも可能ですが、今回の演奏では弦楽器だけでも30人以上を導入しており、大編成版に劣らないシン フォニックな解釈で聴き応え十分。高い演奏技術で知られるフランクフルト放送響の妙技を通じ、作品の持つ美しさと躍動、そして大きなクラ イマックスを十二分に楽しむことが出来ます。チェロとピアノのために1899年から1903年の間に書かれた「悲歌」は、30歳前後の感性で 瑞々しく書かれた美しい小品ですが、ここでは管弦楽に熟練した1911年に作曲者自ら編曲した版で聴くことが出来ます。

Opus Arte
OACD-9051D(2CD)
NX-C07
グラズノフ:バレエ音楽『ライモンダ』(タマラ・ロホ版) イングリッシュ・ナショナル・バレエ・フィルハーモニック
ギャヴィン・サザーランド(指)

録音:2022年10月19日~22日 ホロウェイ・ブロダクション・スタジオ(ロンドン)
イングリッシュ・ナショナル・バレエ(ENB)は、タマラ・ロホの芸術監督就任(2012年)以来、アンナ=マリー・ホームズ振付『海賊』やアクラム・カーン振付『ジゼ ル』など数々の斬新な企画で注目を浴び、大きな飛躍を遂げました。そのタマラ・ロホがサンフランシスコ・バレエの芸術監督への転身に先立ち、ENBでの最 後のプロジェクトとして取り上げ、自身の振付家としてのデビュー作ともなったのが、グラズノフ作曲、プティパ原振付のバレエ『ライモンダ』。2022年1月に初演 されたこのタマラ・ロホ版『ライモンダ』は、大好評を博しました(同月ENBの最高位リード・プリンシパルに昇格した加瀬栞がライモンダ役で出演)。 タマラ・ロホは、物語の舞台をプティパ版の十字軍時代の中世フランスから19世紀のイギリスとクリミアへと移し、題名役ライモンダをクリミア戦争の従軍看護 師フローレンス・ナイチンゲールに見立て、十字軍の騎士ジャン・ド・ブリエンヌをイギリス軍の兵士ジョン・デ・ブライアン、サラセンの騎士アブデラフマンをオスマン 帝国軍の将校アブドゥル・ラーマンに置き換え、この主役の3人を軸にした、より劇的な起伏に富むストーリーに転換。新国立劇場バレエ公演『眠りの森の美 女(2014年)』、『ラ・シルフィード/Men Y Men(2016年)』の指揮者として日本でもお馴染みのバレエ音楽のスペシャリスト、ギャヴィン・サザーランドがこ のストーリーを元にグラズノフのスコアを再構成しました。本作は、このタマラ・ロホ版『ライモンダ』のイングリッシュ・ナショナル・バレエ・フィルハーモニック(ギャヴィ ン・サザーランド指揮)によるセッション録音です。録音エンジニアはLinn Recordsのフィリップ・ホッブス。作品的にもオーディオ的にも注目のリリースです。

MARCO POLO
MAR-18.225381(1CD)
ユリウス・フチーク(1872-1916):舞曲と行進曲集
行進曲「エルプタルグルス」 Op.246(1911?14)**
ワルツ「人生のおとぎ話」 Op.253(1912)*
ラバン=行進曲 Op.44(1899) (原典版)*
ワルツ「星降る夜に」 Op.242(1911)**
マズルカ「ハートの女王」 Op.70(1899/1900)*
ワルツ「春の知らせ」 Op.114(1900頃,1928年出版)**
行進曲「大胆で誠実」 Op.240(1910)**
ワルツ「謝肉祭の王」 Op.244(1911)*
フランス風ポルカ「甘い夢の中で」 Op.31(1899)*
ワルツ・レント「忘れられない時間」 Op.212(1907)**
ヴェネツィア風セレナード「ラグーンの上で」 Op.221(1908)(フリューゲルホルンと管弦楽版)**
フランス風ポルカ「舞姫」 Op.37(1898)*
ワルツ「夢の国」 Op.270(1914)**
行進曲「歌の街から」 Op.126(1903)**
ギャロップ「鷲の飛翔」(ポルカ・シュネル) Op.237(1909)*
ヴァルター・ホフバウアー(フリューゲルホルン)
チェコ室内Oパルドビツェ
マレク・シュティレツ(指)

録音:2022年8月23、25-30日
*=世界初録音
**=管弦楽ヴァージョンによる世界初録音
半音階を駆使したユニークな旋律を特徴とする『剣士の入場』で知られる作曲家ユリウス・フチークの作品集。フチークはチェコで生まれ、プラハ音楽院でド ヴォルザークに師事、1891年にオーストリア=ハンガリー第49歩兵連隊に軍楽隊員として入団したのち、ウィーンの軍楽隊に入団。一時期はプラハのオー ケストラで演奏していましたが、1897年からはサラエヴォの軍楽隊の指揮者となり、以降は吹奏楽の指揮者として自作を演奏し大好評を博しました。 彼は1916年にこの世を去りましたが、残された楽譜は遺族によって処分されたため、多くの作品が失われてしまいました。このアルバムに収録された作品のう ち7曲は過去に出版されたことが無く、今回プラハの国立博物館に保存されていた自筆譜を編集して世界初録音にこぎつけました。他の8曲も英国ヨハン・ シュトラウス協会会長が率いる専任チームが丹念に編集したオーケストラ・スコアを用いた初録音となります。

SUPRAPHON
SU-4342(1CD)
『プラハのための音楽』
(1)ドヴォルザーク:地域祝祭展覧会のためのファンファーレ(1891)
(2)ドヴォルザーク:序曲「わが故郷」Op.62 B.125a(1882)
(3)オストルチル:交響詩「シェミークの物語」Op.3(1899)
(4)スメタナ:プラハの謝肉祭―序奏とポロネーズ(1883)
(5)スメタナ:交響詩「ヴィシェフラド」(連作交響詩『わが祖国』より第1曲)(1874)
(6)スーク:交響詩「プラハ」Op.26(1904)
プラハSO、
トマーシュ・ブラウネル(指)

録音:2021年3月10〜12日、2021年3月24&25日、2022年1月18〜21日、2022年9月6〜8日/スメタナホール(プラハ市民会館)(プラハ)
2024年1月の来日公演が大成功に終わったトマーシュ・ブラウネル率いるプラハSO。同コンビの注目新譜『プラハのための音楽』では、19世紀後半、チェ コ民族がオーストリア=ハンガリー帝国内で言語、文化、アイデンティティを求め戦った時代に生まれた作品、ドヴォルザーク、オストルチル、スメタナ、スークの管弦 楽曲を収録しております。
オタカル・オストルチルは1879年プラハ生まれ。プラハ大学で現代言語学を学んだ後、プラハのチェコの商業アカデミーでチェコ語およびドイツ語の教師を務 めました。音楽家としてのオストルチルは芸術活動のすべての面で常に現代音楽の発展に関わり、当時のプラハでは取り上げられることの少なかったヤナーチェク、 フィビフなどの作品も積極的に紹介したことでも知られます。交響詩「シェミークの物語」は19歳の時の産物。「ヴィシェフラド」にまつわるチェコの古代伝説に基 づく交響詩で、演奏される機会が滅多にない作品です。
この他、ドヴォルザークがプラハ地域祝祭展覧会のオープニングのために作曲した「ファンファーレ」、ドヴォルザークの愛国心が強くあらわれた序曲「わが故 郷」、今年(2024年)に生誕200周年を迎えたスメタナの「プラハの謝肉祭」、交響詩「ヴィシェフラド」、そしてスークの交響詩「プラハ」という充実の内容。プ ラハSOの本拠、プラハ市民会館のスメタナホールで録音された注目のアルバム登場です!

NMC
NMCD-277(1CDR)
マイケル・ゼヴ・ゴードン:諸行無常〜管弦楽作品集
1-7. 「ボホーサ」 管弦楽のための7つの小品
8-10. ヴァイオリン協奏曲
11-23. 諸行無常 
ユッカ=ペッカ・サラステ(指/tr.1-7)
BBC響(tr.1-7)、
キャサリン・ラーセン=マグワイア(指/tr.8-10)、

BBCウェールズ・ナショナルO(tr.8-10)、カロリン・ヴィトマン(Vn/tr.8-10)、
ライアン・ウィグルスワース(指/tr.11-23)、
ロンドン・シンフォニエッタ(tr.11-23)、
ヒュー・ワトキンス(P/tr.11-23)、
イアン・デアデン(エレクトロニクス/tr.11-23)

録音:2009年、2012年、2021年(イギリス)
キングズ・カレッジでロビン・ホロウェイに、その後オリヴァー・ナッセン、ジョン・ウールリッチらにも師事した作曲家、マイケル・ゼヴ・ゴードンは、オペラ、管弦楽、室内楽、合唱と幅広いジャンルの作品を手掛けており、作品の多くは、BBC響、ロンドン。・シンフォニエッタ、ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団など、多くの一流音楽家によって演奏されています。ゴードンの作品は、アイヴァース・クラシカル(英国作曲家)賞の合唱部門で2度受賞。エヴァ・ホフマンとの共作『A Pebble in the Pond』では、ラジオフォニック作曲部門でイタリア賞を受賞しています。本アルバムでは、「記憶と喪失」という壮大なテーマに基づいた3つの大規模な作品を収録しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Danacord
DACOCD-931(2CD)
トマス・イェンセンの遺産 第21集
(1)チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35*
(2)シベリウス:劇付随音楽「国王クリスチャン二世」組曲 Op.27より 夜想曲
(3)ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容
(4)ギヨム・ランドレ(1905-1968):クラリネット協奏曲(1957/58)**
(5)ヤーアン・ベンソン(1897-1951):変奏曲 Op.28
(6)モーリス・カルコフ(1927-2013):交響曲第3番「短い交響曲」 Op.38
(7)ゲイル・トヴェイト(1908-1981):ハルダンゲルの100の旋律 組曲第1番Op.151
(8)シャブリエ:スペイン
(9)アドルフ・アダン:歌劇「ニュルンベルクの人形劇」 序曲
(10)伝承曲(グレインジャー編):カントリー・ガーデン
(11)エリック・コーツ:ナイツブリッジ行進曲(「ロンドン組曲」より)***
(12)シューベルト:軍隊行進曲第1番
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、
ティヴォリ・コンサートホールO***、
ジャニーヌ・アンドラード(Vn)*、
アーネ・ムラー(Cl)**

録音:(1)1962年4月8日、ライヴ放送
(2)1962年10月14日、ライヴ放送
(3)1961年10月11日、ライヴ放送
(4)1961年11月11日、ライヴ放送
(5)1962年11月19日、ライヴ放送
(6)1961年11月11日、ライヴ放送
(7)1962年4月8日、ライヴ放送
(8)1962年4月8日、ライヴ放送
(9)1962年4月8日、ライヴ放送
(10)1962年4月8日、ライヴ放送
(11)1942年9月][Tono X25009
(12)1962年10月8日、ライヴ放送
デンマークの名指揮者、トマス・イェンセン(1898-1963)の遺産シリーズ第21集。冒頭に収録されたフランスのヴァイオリニスト、ジャニーヌ・アンドラード(1918-1997)の「自発性豊かな響き」のソロによるチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」から聴きどころたっぷりです。オランダの作曲家ギヨム・ランドレの「クラリネット協奏曲」は現在入手できるとされる唯一の録音。またスウェーデンのモーリス・カルコフの交響曲第3番「短い交響曲」やノルウェーのトヴェイトの「ハルダンゲルの100の旋律」組曲第1番といった北欧作品や管弦楽のための小品が収録されています。戦時中に録音されたエリック・コーツの「ナイツブリッジ行進曲」は、TonoのSP78回転盤で発売された後、初めての復刻となります。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

EM Records
EMRCD0-85(1CD)
ラ・ベル・ダム
クィルター:The Faithless Shepherdess
ディーリアス:小管弦楽組曲第1番
ホルスト:Ornulf’s Drapa
ノーマン・オニール:La Belle Dame sans Merci(つれなき美女)
シリル・スコット:The Ballad of Fair Helen of Kirkconnel
ハヴァーガル・ブライアン:伝説
キャンベル・マッケンジー:コロンバ
BBCコンサート・オーケストラ、
ジョン・アンドルーズ(指)、
ロデリック・ウィリアムズ(Br)、
ルパート・マーシャル=ラック(Vn)
近代・現代イギリスの知られざる作品や新作を続々と送り出しているthe English Music Festival(EMF/イギリス音楽祭)の自主レーベル「EM Records」。少なくとも1つ以上の世界初録音作品を収録するというこだわりのもとリリースされてきたEM Recordsのニュー・アルバムは、19世紀末の英国ロマン主義をテーマとした、オニール、ホルスト、ディーリアス、クィルター、マッケンジー、ブライアンの世界初録音作品を集成。
ホルストが1898年に作曲したバリトンとオーケストラのための小品「Ornulf’s Drapa(オルヌルフのドラパ)」(詩はイプセンの『ヘルゲランのヴァイキング』から引用)は、エム・マーシャル=ラック(EM Recordsのレーベル・ディレクター、EMFのマネージング&アーティスティック・ディレクター、ルパートの妻)が大英図書館からオリジナルの楽譜を入手し、ブルーノ・バウアーが編集。英国ホルスト協会からも多額の助成金が出され、世界初録音が実現しています。

Diapason
DIAP-167(1CD)
ムソルグスキー:展覧会の絵

(1)ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵
(2)ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編):歌劇「ホヴァンシチナ」より前奏曲「モスクワ川の夜明け」
(3)ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編)):「LA PRISE DE KARS-」より「厳粛な行進曲」
(4)ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編)):古典様式による間奏曲
(5)ムソルグスキー(リャードフ編):歌劇「ソロチンスクの定期市」より「ゴパック」
(6)リャードフ:黙示録より Op.66
(7)リャードフ:キキモラ Op.63
(8)リャードフ:バーバ・ヤーガ Op.56
 魔法にかけられた湖 Op.62
 音楽の玉手箱 Op.32
(1)レナード・バーンスタイン(指)NYO/録音:1958年
(2)ジョージ・セル(指)クリーヴランドO/録音:1958年
(3)ワルター・ジュスキント(指)フィルハーモニアO/.録音:1958年
(4)ボリス・ハイキン(指)モスクワRSO/録音:1955年
(5)エルネスト・アンセルメ(指)スイス・ロマンドO/録音:1955年
(6)イーゴリ・マルケヴィチ(指)ラムルーO/録音:1960年
(7)ピエール・デルヴォー(指)パリ音楽院O/録音:1957年
(8)エフレム・クルツ(指)、フィルハーモニアO/録音:1957年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第167巻として登場するのは、レナード・バーンスタインの「展覧会の絵」です。1958年に録音されたニューヨーク・フィルハーモニックとのこの録音は、今なお名演として語り継がれている演奏です。バーンスタインとニューヨーク・フィルの初期の熱演と共に、リャードフの管弦楽作品をお楽しみいただける一枚です。
Diapason
DIAPCF-030(10CD)
ベルリオーズ:作品集
(1)幻想交響曲 Op.14

(2)夏の夜 Op.7

(3)幻想交響曲 Op.14

(4)夏の夜 Op.7

(5)ローマの謝肉祭 Op.9

(6)ベアトリスとベネディクト(序曲)

(7)海賊 Op.21

(8)ロブ・ロイ

(9)リア王 Op.4

(10)ベンヴェヌート・チェッリーニ Op.23(序曲)
ピエール・モントゥー(指)、サンフランシ
(11)宗教裁判官 Op.3(序曲)

(12)「ファウストの劫罰」Op.24より「ハンガリー行進曲」

(13)ファウストの劫罰 Op.24

(14)イタリアのハロルド Op.16

(15)罠 Op.13-3

(16)ロメオとジュリエット Op.17

(17)「ベンヴェヌート・チェッリーニ」Op.23より抜粋

(18)「トロイアの人々」Op.29より抜粋
Acte I:Marche troyenne

(19)Acte IV:Chasse royage et orage

(20)Acte V:Inutiles regrets…
Acte V:Encore ces voix…

(21)Acte V:Je vais mourir…

(22)囚われの女 Op.12
若いブルターニュの牧童 Op.13-4
ザイーデ Op.19-1

(23)シューベルト(ベルリオーズ編):魔王

(24)ウェイヴァリーOp.1

(25)キリストの幼時 Op.25

(26)テ・デウム Op.22

(27)ウェーバー(ベルリオーズ編):舞踏への招待

(28)ルジェ・ド・リール(ベルリオーズ編):ラ・マルセイエーズ

(29)レクイエム Op.5
(1)アンドレ・クリュイタンス(指)フィルハーモニアO/録音:1958年
(2)シュザンヌ・ダンコ(S)、 ソー・ジョンソン(指)シンシナティSO/録音:1951年
(3)ピエール・モントゥー(指)パリSO/録音:1930年
(4)ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S)、シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO/録音:1955年
(5)アンドレ・クリュイタンス(指)フランス国立O/録音:1961年
(6)シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO/録音:1958年
(7)ポール・パレー(指)デトロイトSO/録音:1958年
(8)エイドリアン・ボールト(指)LPO/録音:1956年
(9)トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO/録音:1947年
(10)ピエール・モントゥー(指)サンフランシスコSO/録音:1952年
(11)アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響/録音:1942年
(12)ジョージ・セル(指)クリーヴランドO/録音:1957年
(13)リシャール・ヴェロー(ファウスト)、コンスエロ・ルビオ(マルグリート)、ミシェル・ルー(メフィストフェレス)、イーゴリ・マルケヴィチ(指)ラムルーO/録音:1959年
(14)ウィリアム・プリムローズ(Va)、シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO/録音:1958年
(15)ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S)、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)、ジェラルド・ムーア(P)/録音:1960年
(16)チェーザレ・ヴァレッティ(T)、ロザリンド・エリアス(Ms)、ジョルジョ・トッツィ(Bs)、シャルル・ミュンシュ(指)ボストンSO/録音:1961年
(17)ニコライ・ゲッダ(T)、ジョルジュ・プレートル(指)フランス国立O/録音:1961年
(18)ポール・パレー(指)デトロイトSO/録音:1960年
(19)トーマス・ビーチャム(指)ビーチャム・コラール・ソサエティ、ロイヤルPO/録音:1957年
(20)ジョルジュ・ティル(T)、ウジェーヌ・ビゴー(指)(合唱とオーケストラ不明)/録音:1934年
(21)リタ・ゴール(Ms)、ローレンス・コリングウッド(指)フィルハーモニアO/録音:1958年
(22)エリナー・スティーバー(S)、ジャン・モレル(指)コロムビアSO/録音:1954年
(23)シャルル・パンゼラ(Br)、ピエロ・コッポラ(指)グラモフォンO録音:1926年
(24)トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO/録音:1954年
(25)エレーヌ・ブーヴィエ(Ms)、ジャン・ジロドー(T)、ルイス・ノゲラ(Bs-Br)、ミシェル・ルー(Bs-Br)、アンドレ・クリュイタンス(指)レイモンド・セント・ポールcho、パリ音楽院O/録音:1951年
(26)アレキサンダー・ヤング(T)、トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO、ロンドン・フィルハーモニーcho、ダリッジ・カレッジ少年cho
/録音:1953年-1954年(27)イーゴリ・マルケヴィチ(指)フィルハーモニアO/録音:1954年
(28)アンドレ・クリュイタンス(指)RTFO&cho/録音:1959年
(29)リチャード・ルイス(T)、トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO&cho/録音:1959年
芸術の国フランスの世界的クラシック音楽専門誌、「ディアパゾン(Diapason)」の自主製作レーベルの看板であるボックス・セット・シリーズの第30弾として、マベルリオーズの作品集が登場します!
クリュイタンスやモントゥーの「幻想交響曲」を始めとして、往年の巨匠たちの指揮で、ベルリオーズの有名曲からマイナーな曲まで網羅されています。共演の歌手陣にも注目のボックス・セットとなっています。

BR KLASSIK
BR-900643(1CD)
NX-B08
musica viva #43
ヘルムート・ラッヘンマン(1935-):マイ・メロディーズ(2016-18/2019/2023)-8本のホルンと管弦楽のために
ボーナス・トラック(全曲からの特徴的な部分の抜粋)
ヘルムート・ラッヘンマンとヨハン・ヤーンの対話
バイエルンRSOのホルン・グループ
バイエルンRSO
マティアス・ヘルマン(指)

録音:2023年6月23日(ライヴ)
ミュンヘン、ヘラクレスザール
ヘルムート・ラッヘンマンの「マイ・メロディーズ」は2016年から18年にかけて作曲された後、早くも翌年に改 訂、更に2023年に再び改訂された作品です。このアルバムは2023年の改訂版初演時の演奏を収録した もの。ヴェネツィアでルイジ・ノーノに師事して以来、長い間「メロディ」にこだわっていたというラッヘンマン、この 作品は2008年にマドリードで「マッチ売りの少女」のリハーサルをした際、8本のホルンが奏でる音色からアイ デアを得て書き上げたものです。アルバムの ボーナス・トラックでは作品の特徴的な部分の抜粋を聴くことが でき、ラッヘンマン特有の音形やホルンの特殊奏法、息遣いが生み出すノイズまでを含む多彩なサウンドを 知ることができます。

ALPHA
ALPHA-1038(1CD)
プロコフィエフ:『ロメオとジュリエット』第2組曲 より
 I. モンターギュー家とキャピュレット家
 II. 少女ジュリエット
 III. 僧ローレンス
第1組曲 より
 V. 仮面
 VI. ロメオとジュリエット
 VII. ティボルトの死
第2組曲 より
 V. 別れの前のロメオとジュリエット
 VII. ジュリエットの墓の前のロメオ
エリザベス・オゴネク(1989-):この輝くものすべて
ラヴェル:『ダフニスとクロエ』 第2組曲
アントワープSO
エリム・チャン(指)

録音:2023年8月 エリザベート王妃ホール、アントウェルペン
香港に生まれアメリカで指揮を学んだエリム・チャン(陳以琳)。2014年ドナテッラ・フリック指揮者コンクールで女性として初めて優勝、2019 年からアントワープSOの首席指揮者を務めています。これまで協奏曲の伴奏やコンクールのライヴはあったものの、初めてのフル・アル バムのテーマとして今回彼女が選んだのは舞曲。プロコフィエフ『ロメオとジュリエット』の組曲から独自に選曲した8曲とラヴェル『ダフニスとクロ エ』第2組曲では、大仰な表現は控えながら細部まで歌い込み、さらに引き締まったリズムとしなやかさを兼ね備えた深い音楽を聴かせます。 そしてアメリカの作曲家オゴネクによる「管弦楽のための3つの舞曲」のサブタイトルの付いた『ALL THESE LIGHTED THINGS』では、曲 の特性の深い理解に基づき、多彩なパーカッションと弦や管によるリズムの交感を巧妙に描き、たいへん魅力的に仕上げています。巨匠然と した重さとも鋭角的な表現とも違う、創造性と柔軟性の高い音楽を作り上げる新しい才能を感じさせるアルバムです。

ALBANY
TROY-1958(1CD)
ナローン・プランチャルーン(b.1973):作品集
「陸と海の彼方」/「烈火」
「音、こだま、そして沈黙」
アルフォンソ・スカラーノ(指)
タイPO

録音:2022年タイ、マヒドル大学
「イルミネーションズ(TROY1934)」に続くナローン・プランチャルーンの管弦楽作品集第 2弾。 プランチャルーンはタイ北部の出身で後に渡米、イリノイ州立大学で学び、アレクサンダー・ ツェムリンスキー国際作曲コンクールで優勝しています。第1集に収録されている「フェノメノン」 は2004年武満徹賞第2位。現在はタイのマヒドル大学音楽学部の学部長を務める傍ら、タ イPO、パシフィックSOのコンポーザー・イン・レジデンスを務 めています。彼の作風は現代音楽の要素とタイの民族音楽、伝統音楽を融合したものでアジ ア的、オリエンタリズム、エキゾチシズムがあふれた魅力的なもの。アジア風コープランド、南 方系の伊福部昭といった感じの様々なイディオムが混在した雰囲気で大いに楽しめる。

LPO
LPO-0127(2CD)
ユロフスキ・コンダクツ・ストラヴィンスキー vol.3

(1)プルチネッラ
(2)交響曲 ハ調
(3)オード(頌歌、3部の悲しみの歌、またはトリプティク)
(4)トレニ〜預言者エレミアの哀歌
(5)変奏曲〜オルダス・ハクスリー追悼
(6)レクイエム・カンティクルズ
ウラディーミル・ユロフスキ(指)LPO
アンハラッド・リドン(メゾ・ソプラノ/プルチネッラ、レクイエム・カンティクルズ)
サム・ファーネス(テノール/プルチネッラ、トレニ)
マシュー・ローズ(バス/プルチネッラ)
エリザベス・アサートン(ソプラノ/トレニ)
マリア・オストルコヴァ(メゾ・ソプラノ/トレニ)
ジョエル・ウィリアムズ(テノール/トレニ)
テオドール・プラット(バリトン/トレニ)
ジョシュア・ブルーム(バス/トレニ)
マキシム・ミハイロフ(バス/レクイエム・カンティクルズ)
ロンドン・フィルハーモニーcho

録音:(1)2020年12月5日、(2)2018年4月18日、(3)2018年4月21日、(4)録音:2018年12月8日、(5)2018年12月8日、(6)2018年11月10日
すべてロイヤル・アルバート・ホールでの録音
ユロフスキ指揮LPOのストラヴィンスキー・シリーズ第3弾にして完結編の登場。ライヴ演奏会でも絶賛され、またCDシリーズも世界で高く評価されているシリー ズが完結となります。演奏機会の少ない作品も網羅した充実の内容。
ディアギレフから依頼されて手掛けた「プルチネッラ」は、ペルゴレージ原作の音楽を借用し、不協和音などでエッジと風刺の効いた作品に仕立てたもの。交響 曲 ハ調はシカゴSO創立50周年記念のために委嘱され、ストラヴィンスキー自身の指揮で1940年に初演されました。20台にひとつシンフォニーを手掛け た後の最初の本格的なオーケストラのための交響曲で、ハイドンやベートーヴェンへのまなざしが強く感じられる作品です。オードは1943年、クーセヴィツキーか ら、その妻をたたえるための作品を、という依頼を受けて作曲されたもの。1913年の「春の祭典」初演に継ぐくらいに悲惨な結果となったのがこの「トレニ」の 初演でした。十二音技法で書かれていますが、調性的な要素も持ち合わせ、驚くほど豊かであたたかみのある音楽となっています。典礼用ではなく、『哀歌』から 様々な詩を選び、特定の物語性はない、演奏会用に作曲されています。大変すばらしい演奏です。「変奏曲」は、1963年に亡くなったストラヴィンスキーの長き にわたる友人、イギリスの小説家オルダス・ハクスリーが亡くなったことを受けてその死に捧げられています。ストラヴィンスキー最後の完成されたスコアとなった (小さな歌曲を除く)レクイエム・カンティクルズは、十二音技法で書かれており、儀式的な構造、刺激的なハーモニー、明快でシャープな色彩など、ストラヴィンス キーの特徴がまさにあらわれている作品です。 (Ki)

Forlane
FOR-16770(1CD)
ブラームス:ハンガリー舞曲(全曲)
※ボーナス・トラック CD エキストラ(リハーサル風景映像[6 分])付き
ジョルジュ・プレートル(指)
シュトゥットガルトRSO

録音:1997年1,2,6月 ドイツ,シュトゥットガルト
フランスの偉大な指揮者ジョルジュ・プレートル(1924-2017)がシュトゥットガルトRSO の首席指揮者を務めていた時の代表的録音、ブラームスのハンガリー舞曲全曲。プレートルらし い熱気のある、時にテンポを大きく動かす豪快な音楽でありながら、さすがフランス人、土臭くな る一歩手前で抑える洗練さと気品も備えているという、プレートルの個性が存分に出た名演。 このCD は1997年に発売されたもので、装丁やバーコードなどはほぼそのままに、近年再生産 されたものと思われます。 ※ご注意※ このCD はCD エクストラもしくはエンハンスドCD と呼ばれるもので、本来の21 トラ ックの他に第1番のリハーサルの映像データが収録されています。トラック 22が打たれています が、これはCD プレイヤーでは再生できません。PC のCD ドライヴをご利用して再生してください。

VOX
VOXNX-3038CD(1CD)
NX-B06
グリーグ:交響的舞曲 他
交響的舞曲 Op.64
婚礼の行列 Op.19No.2(J. ハルヴォルセンによる管弦楽編)
劇音楽『十字軍の戦士シグール』から3つの管弦楽曲(1872/1892改訂)
抒情組曲 Op.54
モーリス・アブラヴァネル(指)
ユタSO

録音:1975年2月、3月
高音質録音で名高いエリート・レコーディングズ制作のVOX原盤を現代の名エンジニア、マイク・クレメンツがオリジナル・マスターテープから 192kHz/24bitでデジタル化するVOX AUDIOPHILE EDITION。VOXに数多いアブラヴァネルの録音から、グリーグの管弦楽作品集を復刻。 録音場所は明記されていませんが当時ユタ響が主な録音会場として使っていたモルモン・タバナクルと想像されます。豊かな響きを伴ったオーケストラ の一体感のあるサウンドからソロ・パートを奏でる楽器が小さめの音像ながらふわりと浮かび上がる様子は、録音エンジニアのマーク・オーボートならで は。今回のリマスターでS/Nが改善しました。「中庸の美」を音にしたような演奏は極端な表現に走ることなく、それでいて民族的な舞曲は十分ダイナ ミックに、感傷的な旋律には哀感を湛えて、安心して曲の魅力に浸ることが出来ます。ブックレットには初出時のジャケットと解説を転載しています。
VOX
VOXNX-3041CD(1CD)
NX-B06
スメタナ:連作交響詩『わが祖国』 セントルイスSO
ヴァルター・ジュスキント(指)

録音:1975年1月25-26日ミズーリ州セントルイス(USA)
高音質録音で名高いエリート・レコーディングズ制作のVOX原盤を現代の名エンジニア、マイク・クレメンツがオリジナル・マスターテープから 192kHz/24bitでデジタル化するVOX AUDIOPHILE EDITION。プラハ生まれの指揮者ヴァルター・ジュスキントが1968年から75年まで音楽 監督を務めたセントルイス響を指揮した「わが祖国」、彼の任期最終年を飾った録音です。オケの音色が落ち着いて中欧的に感じられるのは指揮者 のカラーが浸透していたことを思わせます。録音エンジニアのマーク・オーボートは極力少ないマイクで録音することを心がけていたと言いますが、オケの 溶け合いの良さ、ソロ・パートの音像が大きくならずに自然に定位しているところはその効果と言えるでしょう。演奏・録音共にまさにナチュラル。派手さ 志向の音作りではないので一聴地味に聴こえがちですが、耳をすませばまろやかな響きの中に豊かなディテールを聞き取ることができる、味わい深い 名録音です。ブックレットには初出時のジャケットと解説を転載しています。

APARTE
AP-344(1CD)
栄光の楽園
(1)ドビュッシー:シャルル・ドルレアンの3つの歌
(2)ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
(3)ドビュッシー(ワクスマン編):小組曲+ワクスマン:華やかな月
(4)ラヴェル:ボロディン風に
(5)グラシアーヌ・フィンジ:(もうひとつの)小組曲
(6)ドビュッシー:夢想
(7)ナディア・ブーランジェ:3つの小品
(8)ドビュッシー:月の光
(9)ラヴェル:3つの歌
(10)プーランク:愛の小径
(1)スカルラッティ:この告白者
(2)ボナヴェントゥーラ・ルビーノ:エルサレムを賛美せよ
(3)アントニオ・ロッティ:クレド
(4)スカルラッティ:スターバト・マーテル
(5)ヴィヴァルディ:われは幸い
ジャン = フィリップ・サルコス(指)
ル・パレ・ロワイヤ ル

録音:2023年3月13-15日/コンフラン礼拝堂(シャラントン=ル=ポン)
プレートルの秘蔵子でフランス空軍予備役大佐という肩書も持つ指揮者ジャン=フィリップ・サルコスが2010年に創設した古楽器オーケストラ・合唱団ル・パ レ・ロワイヤル。17世紀から20世紀半ばまでのレパートリーを清新な演奏で聴かせ注目されています。
彼らの新録音はイタリア・バロック。スカルラッティやヴィヴァルディなどの知られざる名品にカラフルで陰影に満ちた生命を吹き込んでいます。 (Ki)

Paraty
PTY-9231140(1CD)
ダヴィド・ランペル管弦楽曲集
交響的習作 (2003/2015改訂)
チェロ協奏曲 (2011/2015改訂)
曼荼羅交響曲 (2017)
ピアノ協奏曲 (2019)*
エマニュエル・ベルトラン(Vc)#
マリー=ジョゼフ・ジュード(P)*、
ジャック・ラコンブ(指)
ジョゼフ・バスティアン(指)*
ミュルーズSO、
ジャン=フランソワ・バスティアン(指)フランシュ=コンテ・ヴィクトル・ユゴーO(3)

録音:2021年6月、2019年7月#、2021年10月* 2018年12月/ルドゥ劇場&ブザンソン地方音楽院講堂
ダヴィド・ランペルは1959年ストックホルム生まれのスウェーデンの作曲家。パリのエコール・ノルマルとジュネーヴ音楽院で学び、現在パリで作曲とオーケス トレーションを教えています。
当アルバムは彼のオーケストラ作品を収めています。注目はチェロ協奏曲をエマニュエル・ベルトラン、ピアノ協奏曲はマリー=ジョゼフ・ジュードが独奏を務め ているのも注目。またブルガリアのソフィア・フィルの委嘱で書かれた交響的習作は、ソフィアを音名にしたミ♭―ファ―ラをモチーフにしています。プラジャナ(智 慧)、チェータナー(意志)、クシャンティ(忍辱)、ヴィーリヤ(精進)、シャンティ(平安)の5章から成る曼荼羅交響曲も興味津々です。 (Ki)

カメラータ
CDT-1118(1CD)
税込定価
2024年3月6日発売
佐藤眞〜デビュー60周年記念 管弦楽作品演奏会
佐藤眞:交響曲第3番(原典版)
ピアノ協奏曲
管弦楽のための変奏曲
管弦楽のための協奏曲
永野英樹(P)
下野竜也(指)東京SO

録音:2022年9月/東京(ライヴ)
 さまざまな分野で目覚ましい創作活動を行ってきた作曲家・佐藤眞が、 管弦楽作品生活60年を振り返り、代表作4曲を採り上げた『佐藤眞 管弦 楽作品演奏会』(2022年9月8日/東京オペラシティ コンサートホール)を完 全収録。  ソリストにヨーロッパを中心に活躍するピアニスト永野英樹を迎え、 下野竜也指揮/東京SOが、佐藤の「高い作曲の技術と意思の力に よる強靭な持続の音楽」を好演。(カメラータ)

TOCCATA
TOCC-0718(1CD)
NX-B06
リチャード・ランバート(1951-):金管とオルガンのための音楽
パルティータ - 金管五重奏のために(2015)
オルガンのための音楽 第2巻
festal trumpet sounds 祝祭ラッパの響き- トランペットとオルガンのために
ヴォランタリー 変ロ長調(2009)
ソーンベリーのエラボレーション(2009)
ヒフリドルのエラボレーション(1974)
小組曲第2番-2つのトランペットのために(2016)
栄光、賞賛そして名誉:トッカータ- オルガンのために(2015)
小組曲第3番-3つのトランペットのために(2016)
オルガンのための音楽 第1巻
mov’d with concord of sweet sounds- 金管七重奏のために(2011)
チェスター・コンコルディア・ブラス・アンサンブル
リチャード・ランバート(指)
フィリップ・ラッシュフォース(Org)
ロバート・マーシュ(Org)

録音:2022年8月22-25日
※全て世界初録音
1951年イギリス、バースに生まれた作曲家、指揮者リチャード・ランバート。彼の父と祖父が地元の教会のバンド マスターを務めており、とりわけ父が優れたコルネット奏者であったため、幼い頃からオルガンとブラスの音に触れて育 ちました。やがて自分でもトランペットを演奏するようになり、16歳頃からは友人たちが演奏するための曲を作曲し ていたといいます。以降彼は様々なアンサンブルで演奏、多彩な経験を積んできました。同時にオルガンのレッスン も受けたランバート、このアルバムに収録された一連の作品は、主として彼の友人や知人の特別な場面を記念す るために作曲されたものです。作品はどれもプーランクやウォルトンを彷彿させる雰囲気を持ち、祝祭的なムードの 中にもユーモアをにじませたユニークな作風が魅力です。


Treasures
TRE-295(2CDR)
ライナーのモーツァルトVol.1
アイネ・クライネ・ナハトムジーク*
ディヴェルティメント第17番K.334#
交響曲第40番K550**
音楽の冗談K.522+
ディヴェルティメント第11番K.251##
交響曲第41番「ジュピター」++
フリッツ・ライナー(指)
CSO、NBC響団員*,#

録音:1954年12月4日*、1955年4月23&26日#、1955年4月24日**、1954年9月16日+、1954年9月21日##、1954年4月26日++ (全てモノラル)
※音源:米RCA LM-1966*,#、米RCA LM-2114 **,++、独RCA LM-1952-B+,##
◎収録時間:77:33+75:36
“厳格なイメージを超えて一途な愛を燃や尽くしたライナーの特別なモーツァルト!”
■音源について
LP3枚分の全収録曲を2CD-R に収録、ライナーのモーツァルトの録音は、ほとんどモノラル期に集中。「ジュピター」はステレオ・バージョンも存在しますが、響きが平板なため、あえてモノラルを採用しました。交響曲では他に35番、36番、39番が遺されています。

★「ライナーのモーツァルト」と聞くと、ほとんどの人がジョージ・セルのような厳格で隙のないイメージを持たれると思います。私もそうでしたし、その手法でやられたらどんな指揮者もお手上げではないかとさえ思っていました。確かに両者は、全てにおいて妥協がないことは共通しているのですが、「第40番」を聴いて驚きました。ライナーの演奏にはセルにはない馥郁とした風合いと優しさが凝縮されているではありませんか!セルのモーツァルトが常にセルを感じさせるのに対し、ライナーのそれは徹底的にモーツァルトの息遣いだけがクローズアップされるのです。
 第1楽章はやや速めで進行しながら全てのパートが精緻に融合。一気に神々しいニュアンスを刻印しますが、主題のフレーズの結尾でフワッと力を抜くたびに香気が放たれてイチコロ!こんなこと、真の共感なくして出来るはずがありません。展開部での呼吸の振幅と虚弱の入れ替えの完全調和ぶりと声部の凝縮の高まり方には、手に汗握りつつ涙も禁じえません。緊張感を高め尽くした末にコーダで決然とリテヌートするのはいかにもライナー。第2楽章は、普段は怖いおじいちゃんが孫を抱っこしているときに見せるような雰囲気…とでも言いましょうか、これぞ無償の愛を反映したニュアンス。弦のテクスチュアは極上のシルクのようで、高潔の極み。第3楽章は厳格な3拍子の打刻よりも悲しみのニュアンスを際立たせており、ライナーが厳格な造型追求一辺倒ではなく、純粋な音楽志向の人だったことが垣間見れます。シカゴ響の上手さに関しては今更言うまでもありませんが、終楽章の特に木管群の技術と音楽性の高さは特筆ものです。
 「アイネ・クライネ…」も、これ以上に芸術的な高みに昇華した演奏を他に知りません。第1楽章1:56からのユニゾンがユニゾンとしてこれほど胸に迫る演奏があるとは思えませんし、第2楽章や第3楽章の中間部は、微笑みとか優しさとかの形容を超えた普遍的な美の結晶!この2つの楽章は、コーダのテンポの収め方にもご注目を。
 ディヴェルティメント第11番は、第3楽章の純粋な情感と透明なハーモニーが忘れられません。ここ収録した作品の中で、最も人間的な優しさを全面に出した演奏と言えましょう。第4楽章の平和なニュアンスを噛み締めながらの進行も、ロッシーニの序曲を振るライナーとは別人のよう。しかも、オケがトスカニーニにしごかれているNBC響というのが驚きです。
 「音楽の冗談」をあえて録音しているのは意外ですが、当然ながらその演奏態度も、作品への共感も、他の作品と全く変らず、不協和音を強調するといった野暮な真似はしません。あらゆる音楽的な表現の中でも最も難しいのがユーモラスな表現ではないでしょうか?普段ニコニコしている人が必ずしもユーモアのセンスがあるとは限らないですし、その逆も然り。変な演出を加えないという点ではミュンヒンガーを思い出しますが、その極度に禁欲的な演奏を窮屈に感じる方には、ライナーの演奏はより人間臭く感じられることでしょう。

 ライナーのモーツァルト録音はほとんどがモノラルであるせいか、「名盤ガイド」の類から外されるのが常ですが、その数は決して少なくなく、比類なき名演揃いであることことからも、ライナーがモーツァルトを別格の存在と考えていたことは間違いなく、だからこそ、普段のライナーの厳格な演奏の一歩先を行くような、豊かで柔軟なニュアンスがこうして開花したのだと思うのです。その点に少しでも共感していただければ幸いです。 【2024年2月・湧々堂】】

BMC
BMCCD-333(2CD)
孔雀〜ゾルターン・コダーイへのトリビュート
[CD1]
1. Prelude to the Night /2. Este /3. Determination /4. Sirato enek /5. Eternity /6. False Call /7. Csalfa sugar
[CD2]
1. The Scamp /2. Matrai kepek /3. Loyalty /4. Dusk /5. Folszallott a pava /6. The Peacock /7. Children’s Song /8. Turot eszik a cigany
モダン・アート・オーケストラ、
コルネール・フェケテ=コヴァーチュ(指)
コダーイcho、
ゾルターン・コチシュ=ホルペル(指)

録音:2022年4月3日-4日、パンノニア・スタジオ(ブダペスト)
BMC Recordsの人気アーティスト、モダン・アート・オーケストラの最新作はゾルターン・コダーイへのトリビュート・アルバム。過去にもバルトークの「15のハンガリーの農民の歌」をビッグバンド・アレンジしてしまうなど壮大なアレンジや興味を惹く企画で人気を博してきたモダン・アート・オーケストラが今回はコダーイ合唱団とタッグを組み、コダーイを象徴する「孔雀」をはじめとする様々な合唱作品をジャズの芸術的ビジョンからアプローチします。

Signum Classics
SIGCD-763(1CD)
ドロシー・ハウエル:管弦楽作品集
ユーモレスク(1919)/ザ・ロック(1928)
3つのディヴェルティスマン(1950)
ラミア(1919)/KOONG SHEE(1921)
レベッカ・ミラー(指)
BBCコンサート・オーケストラ

録音:2022年6月、セント・ジュード教会(ロンドン)
批評家のジョゼフ・ホルブルックが1921年に出版した現代英国作曲家ガイドに、エセル・スマイスとレベッカ・クラークと並んで、彼が重要だと考えたたった3人の女性作曲家の1人として紹介されたドロシー・ハウエル(1898-1982)の音楽。ほとんどの作品が未出版で、演奏されることも少ないというドロシー・ハウエルの知られざる管弦楽作品をレベッカ・ミラーが復権するアルバムです。
アメリカ、カリフォルニア出身の女流指揮者であり、エドゥアルド・マータ国際指揮者コンクール第1位の受賞歴を持つレベッカ・ミラーは、サウスバンク・シンフォニアの副指揮者、ルイジアナ・フィルの常任指揮者、エルサレム響の副指揮者などを歴任、最近では2019年から2023年までスウェーデンのウプサラ室内管の首席指揮者を務め、現在はロイヤル・ホロウェイ大学のオーケストラ部長、英国王立管弦楽協会の首席指揮者、ビショップス・ストートフォード・シンフォニアの首席指揮者、スワンOの首席客演指揮者を務めています。
Signum Classicsからは、エイジ・オヴ・インライトゥメント管を指揮したC.P.E.バッハ(グラモフォン賞2014ノミネート)や、ロイヤル・ノーザン・シンフォニアを指揮したハイドン、アーロン・ジェイ・カーニスの音楽等で評価を得てきた他、BBCスコティッシュ響を振ったHyperionのロマンティック・ピアノ・コンチェルト・シリーズ(グラモフォン賞2017ノミネート)でもドロシー・ハウエルの協奏曲を録音しています。

Bastille Musique
BM-027(3CD)

OBM-027(3CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

ユーグ・デュフール:作品集
ユーグ・デュフール(b.1943):
[CD 1]
1. Surgir(オーケストラのための)/2. L’origine du monde(ピアノと大アンサンブルのための)/3. 朝の翼の上で(ピアノとオーケストラのための)
[CD 2]
1. ティエポロによるアフリカ(ピアノと器楽アンサンブルのための)/2. ティエポロによるアジア(アンサンブルのための)/3. ティエポロによるヨーロッパ(アンサンブルのための)/4. ティエポロによるアメリカ(ピアノとアンサンブルのための)
[CD 3]
1. La Cite des saules(エレクトリック・ギターのための)/2. Hommage a Charles Negre(六重奏のための)/3. L’lle sonnante(パーカッションとエレクトリック・ギターのための)/4. L’Atelier rouge d’apres Matisse(エレクトリック・ギター、ピアノ、サクソフォンとパーカッションのための)/5. L’Enclume du reve d’apres Chillida(エレクトリック・ギターと室内オーケストラのための)
ケルンWDR響(CD1:1,3、CD3:5)、
ヨハネス・カリツケ(指揮、CD1:1)、
イラン・ヴォルコフ(指揮、CD1:3)、
シルヴァン・カンブルラン(指揮、CD3:5)、
アンサンブル・ニケル(CD3:4)、
レミックス・アンサンブル(CD1:2)、
ペーター・ルンデル(指揮、CD1:2)、
アンサンブル・ルシェルシュ(CD2:1-4)、
ヤロン・ドイチュ(エレクトリック・ギター、CD3:1-5)、
マリアーノ・キアッキアリーニ(CD3:2)、
ニコラス・ホッジズ(ピアノ、CD1:2-3)、他
ベルリンのラグジュアリー・レーベル「bastille musique」のリリース第27作目は、2023年に80歳を迎えたスペクトル楽派を代表する現代フランスの巨匠、ユーグ・デュフールの作品集。
リヨン生まれのユーグ・デュフールはジュネーヴ音楽院でピアノと作曲を学び、同地で活動する傍らリヨンの大学で哲学を教えるなど多忙な日々を送りつつ、1973年にはジェラール・グリゼー、トリスタン・ミュライユらと共にアンサンブル・イティネレールを組織。黎明期のスペクトル楽派を広く紹介する活動に大いに貢献しました。本アルバムにはピアノやアンサンブルのために書かれた「ティエポロ・サイクル」全曲やエレクトリック・ギターのためのすべての作品、さらにオーケストラとピアノのための主要な作品を錚々たるアーティストたちの演奏で収録。レーベル・プロデューサーのセバスティアン・ゾルテによるデュフール本人へのインタビューを含む充実のブックレット(国内仕様盤は日本語訳付き!)と、今作も作曲家やレコーディング・セッションの写真などが封入された「bastille musique」ならではのラグジュアリー・ボックス仕様となっています。

EUROARTS
20-11067(2SACD)
白鳥の湖&カルメン
チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」(プレトニョフによる特別編集版)
シチェドリン:カルメン組曲(ビゼーの歌劇「カルメン」による弦楽と打楽器のための編曲版)
ミハイル・プレトニョフ(指)
ラフマニノフ国際O

録音:2022年8月、モイゼス・ホール、ブラチスラヴァ、スロバキア
2022年にプレトニョフが新たに創設したラフマニノフ国際O(RIO)待望の録音が登場!ロシア出身のミハエル・プレトニョフは1978年第6回チャイコ フスキー国際コンクールのピアノ部門で優勝し、以来国際的なピアニストとして活躍。1990年にはロシア・ナショナルO(RNO)を設立し、自身も指揮者、 音楽監督として演奏会だけではなく数多くの録音を行い、積極的な活動を展開してきました。そして2022年にスロヴァキアの首都ブラティスラヴァを拠点とした 新しいオーケストラ、ラフマニノフ国際O(RIO)を設立。楽団名はプレトニョフが以前より影響を受け、愛した祖国を離れなければならなかった作曲家ラフ マニノフの名を冠しています。オーケストラメンバーは、RNOの元メンバーや本拠地ストヴァキア、オーストラリア、ウクライナなどの東西の優れた演奏家で構成さ れています。
録音は、2022年8月にモブラチスラヴァのイゼス・ホールで行われました。演目は、チャイコフスキーの「白鳥の湖」とシチェドリンの「カルメン組曲」。プレトニョ フは「白鳥の湖」の全曲版をRNOと録音(2009年)していますが、今回は6つの楽章に編集されたプレトニョフによる特別編集版。「白鳥の湖」の物語に沿うよ うにプレトニョフが選曲・構成しています。美しく詩的でおとぎ話の魔法のように、その音楽の優雅さを絶妙なバランスで描いています。同じくシチェドリンの「カ ルメン組曲」もRNOとの録音(1998年)がありますが、今回新たにRIOとの録音も注目。「カルメン組曲」は作曲者が夫人プリセツカヤ主演のバレエのために、 ビゼーの名作を弦楽器と打楽器にパラフレーズしたもの。既に知れわたった名曲を舞踏化し、お馴染みの旋律が随所にちりばめられ、パワフルな弦楽にコミカルな 打楽器の融合が面白い作品となっています。 プレトニョフとラフマニノフ国際Oの今後の活動に大いに期待できる内容となっています。 (Ki)

VOX
VOXNX-3037CD(1CD)
NX-B06
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
バレエ『マ・メール・ロワ』
『ダフニスとクロエ』 第1組曲
『ダフニスとクロエ』 第2組曲
バレエ音楽『ジャンヌの扇』- ファンファーレ
セント・オラフcho
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指)
ミネソタO

録音:1974年11月
LP時代からオーディオファイルの間で評判の名盤、スクロヴァチェフスキとミネソタ管によるラヴェルがオリジナル・マスターからの最新リマスターで登場! スクロ ヴァチェフスキの指揮は、フランス印象派絵画を思わせる、時に霞がかったような柔らかな音色が実は高精度のオーケストラ・コントロールから生まれることを示 し、少ない本数のマイクを適切に配置したマーク・オーボートの収録は、その演奏を広く濁りの無い音場と高い解像度によって再現します。その高評価ゆえ、 過去にはRefernce RecordingsやMobile Fidelityといったオーディオファイル向けのレーベルがライセンスを受けてLPやSACDでリリースしてきましたが、 今回、当代きっての録音エンジニアの一人マイク・クレメンツがオリジナル・テープから新たにデジタル化しました。従来盤との聴き比べも楽しみです。ブックレッ トには初出時のLPのジャケット写真と解説が転載されています。 VOXのスクロヴァチェフスキとミネソタ管のラヴェルは当初クワドラフォニックのLP4枚組で管弦楽曲全集としてリリースされました。今後全編が当シリーズでリ リースされてゆく予定です。

RAMEE
RAM-2301(1CD)
バッハ:フルート、ヴァイオリンとチェンバロを中心とした作品集
バッハ:管弦楽組曲 第2番ロ短調 BWV1067
ブランデンブルク協奏曲 第5番ニ長調 BWV1050
バッハ(フランク・テュンス編):アッラ・シチリアーナ(3つのチェンバロと弦楽のための協奏曲 ニ短調 BWV1063より)- フルート、ヴァイオリン、チェンバロと弦楽による演奏
バッハ:三重協奏曲 イ短調 BWV1044
フランク・テュンス(フラウト・トラヴェルソ)
/使用楽器:トリノのカルロ・プランカ1750年製作モデルに基づくブリュッセルのアンドレアス・グラット2013年製作の再現楽器
ソフィー・ジェント(Vn)/使用楽器: アブザム(オーストリア)のヤーコプ・シュタイナー1676年製作のオリジナル楽器
ベルトラン・キュイエ(Cemb)/使用楽器: ハンブルクのクリスティアン・ツェル1728年製作モデルに基づくカステルムツィオ(イタリア)のブルース・ケネディ2002年製作の再現楽器
レ・ムファッティ(古楽器使用)

録音:2023年3月13-16日ベギンホフ教会、シント=トロイデン、ベルギー
フィリップ・ヘレヴェッヘやジョス・ファン・インマゼールの古楽器オーケストラで活躍をみせ、師バルトルド・クイケンの後を受けブリュッセル王立音 楽院で多くの門弟を育ててきたフラウト・トラヴェルソの名手フランク・テュンスが、同じく多くの一流古楽器楽団に加わるバロック・ヴァイオリン 奏者ソフィー・ジェントと共に、ナントの古楽器奏者家系出身の俊才ベルトラン・キュイエを指揮者に迎えたベルギーの実力派集団レ・ムファッ ティと、バッハの器楽作品集を録音しました。弦楽3/3/2/2/1にテオルボとチェンバロを加えたその編成には、多忙な低弦奏者ブノワ・ファン デン・ベムデン(この録音では基本的にコントラバスを演奏。ブランデンブルク協奏曲第5番のみヴィオローネを使用)、日本でも活躍するバロッ ク・ヴァイオリンの中丸まどかや大野しほ、自身ポルトガルでボンヌ・コルドを主宰するバロック・チェロのディアナ・ヴィナグレら頼もしいメンバーが 結集しています。緊密なアンサンブルの中でも各パートの自発性が生きる演奏は、ベルギー古楽界の充実度を改めて実感できる味わい深 さ。自身ラ・プティット・バンドやイル・フォンダメントなどの古楽器アンサンブルにヴァイオリン奏者として加わっていた名技師、ライナー・アルントの 明敏な耳あればこそのエンジニアリングも絶妙で、ソリスト3人の魅力的な解釈を通じ、それぞれの古楽器の持ち味がよく伝わってきます。

H.M.F
HMM-902715(1CD)
デュティユー:作品集
(1)メタボール〜オーケストラのための(1964年)
(2)チェロ協奏曲「遥かなる遠い国へ」(1967-1970年)
(3)交響曲第1番(1951年
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
グスターヴォ・ヒメノ(指)
ルクセンブルクPO

録音:(1)2019年7月、(2)2023年4月、(3)2022年2月
メシアン作品集(HMM.905336/KKC.6787(4月中旬発売予定))が強烈だったヒメノ&ルクセンブルク・フィルによる、デュティユー作品集の登場。チェ ロ協奏曲「遥かなる遠い国へ」にはデュティユーからの信頼も厚かったケラスがソリストとして登場している注目盤です。
ケラスは、若い新進奏者だったころ、「私の作品を演奏してくれてありがとう」という内容の手紙をデュティユーから受け取ったそう。その後長きにわたって、 ケラスは何度もデュティユーの作品を演奏し、また、デュティユーの自宅(2台のコンサート・グランドのピアノが置いてあるために窮屈だったという)を何度 も訪れ、そこでもデュティユーの作品を演奏し、助言を得たといいます。チェロ協奏曲「遥かなる遠い国へ」は、20世紀の名曲であり、非常に高い音も多用 された難曲でもあります。ケラスの最高峰の技術と、作曲家の意図を瞬時に汲み取る深く鋭い洞察力、そしてヒメノ率いるオーケストラとの精巧なアンサンブルが、 この現代の名曲に決定的な名演を生み出しました。 この「遥なる遠い国へ」は連続して演奏される5つの楽章からなる作品で、各楽章にボードレールの一節が掲げられています。この作品が生まれる前、ボードレー ルの「悪の華」にデュティユーが音楽をつけ、ローラン・プティが振り付けをするというプロジェクトがありました。しかしそれは実現しませんでしたが、かわり にこの作品が生まれたといえます。ロストロポーヴィチによって初演されています。非常に静かで謎めいた、ソリストだけが奏でるトレモロで終わるという謎めい た結末まで、高い集中でひきつけられる演奏です。
交響曲第1番は、4楽章からなる30分ほどの作品で、パッサカリアの形式をとりながらジャズ風な要素があらわれたり、最後の謎めいたエンディングまで、 デュティユーならではのセンスに満ちた作品。「メタボール」は、メタボリズム(代謝、物質交代、あるいは細胞または微生物内でおこる化学変化など)という 言葉から派生したタイトル。第1楽章では木管楽器、第2楽章では弦楽器区群、第3楽章はパーカッションがそれぞれ際だって活躍し、そして第4楽章ではオー ケストラ全体がヴィルトゥオジックに鳴り響きます。委嘱・初演したのがセル率いるクリーヴランド管という超人集団だったということも影響しているかもしれませ ん。ここでのヒメノ率いるルクセンブルク・フィルも、驚くほどの鮮やかな音色で目の覚めるような演奏が展開されています。 (Ki)

FIRST HAND RECORDS
FHR-085(1CD)
初期ステレオ録音集 第6集 シベリウス編
(1)フィンランディア Op.26
(2)フィンランディア賛歌
わが心の歌 Op.18-6
(3)火の起源 Op.32**
(4)ポヒョラの娘 Op.49
(5)悲しきワルツ Op.44-1
(6)弦楽四重奏曲 ニ短調『内なる声』 Op.56
(7)フィンランディア Op.26*
(1)ヴィットリオ・グイ(指)フィレンツェ五月音楽祭O
 録音:1953年10月9-10日
(2)マルッティ・トゥルネン(指)、ヘルシンキ大学cho
 録音:1953年11月20日
(3)スロ・サーリッツ(Br)
 マルッティ・トゥルネン(指)、ヘルシンキ大学cho
 ソー・ジョンソン(指)シンナシティSO
 録音:1953年11月21日
(4)ソー・ジョンソン(指)シンナシティSO
 録音:1953年11月20日
(5)ヴィットリオ・グイ(指)フィレンツェ五月音楽祭O
 録音:1953年10月9-10日
(6)パスカルSQ
 録音時期不明(1957年7月以前)
(7)ジョージ・ウェルドン(指)フィルハーモニアO
録音:1956年3月12日

*のみモノラル録音、他はすべてステレオ
**世界初録音
最初期のステレオ録音に特化したFirst Handレーベルの注目企画、第6弾はシベリウス音源を集めたもの。メインは1953年10月と11月にアメリカの先駆 的レーベル、LivingstonとRemingtonで録音された最初期の商業的バイノーラル・ステレオ録音。24bit/96kHzで丁寧にリマスター、貴重音源が見事な音 質で堪能できます

Melodiya x Obsession
SMELCD-1000568(1CD)
初回生産限定
ウィーンの舞踏会
J・シュトラウス:喜歌劇「ジプシー男爵」入場行進曲
J・シュトラウス:皇帝円舞曲*
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ「テープは切られた」
J・シュトラウス:ポルカ「クラップフェンの森で」
J・シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」*
J・シュトラウス:トリッチ・トラッチ・ポルカ*
J・シュトラウス:ワルツ「朝の新聞」
J・シュトラウス:ポルカ「雷鳴と稲妻」
9. ヨゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ「女心」
J・シュトラウス&ヨゼフ・シュトラウス:ピチカート・ポルカ
J・シュトラウス:ワルツ「ウィーン気質」*
ヨハン・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲
J・シュトラウス:狩人のポルカ
ソヴィエト国立文化省SO、パヴェル・コーガン(指)
モスクワRSO*、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指)*

録音:録音年月日不詳
ワルツ王、ウィーンの太陽、オペレッタ王・・・数々の異名によって称賛されたヨハン・シュトラウス2世の作品を中心としたシュトラウス・ファミリーの音楽、そしてロシア(旧ソ連)のオーケストラの演奏で当時の華麗なる「ウィーンの舞踏会」を再現するという興味津々のプログラム!
ミスマッチ?、はたまた異例の組み合わせ?とも思えるシュトラウス・ファミリーの音楽とロシア(旧ソ連)のオーケストラ、さらに指揮者はロジェストヴェンスキーと(パヴェル・)コーガン。
確かにお膝元のウィーン、オーストリアのオーケストラの演奏とは対極に位置すると言っても過言では無いものの、しかしながらその演奏は魅力たっぷり、一気に聴き通せてしまう面白さ。
全力で流麗に歌う弦楽セクション、刻むリズムが絶妙にフィットする管打楽器セクション。この「ウィーンの舞踏会」、アリです!
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。

Chandos
CHAN-20296(1CD)
ディーリアス:劇付随音楽 「ハッサン」(全曲) ゼブ・ソアネス(ナレーション)、
ブリテン・シンフォニア・ヴォイシズ、
ブリテン・シンフォニア、
ジェイミー・フィリップス(指)

録音(ライヴ):2022年11月11日、サフロン・ホール(エセックス、イギリス)
名匠トーマス・ビーチャムによって世界に広められたフレデリック・ディーリアスの音楽。イギリス、ドイツ、アメリカ、フランスなど欧米各国を渡り歩き、グリーグとも親交を持ったディーリアスが60代前半に作曲した、全5幕から成る戯曲のための付随音楽 「ハッサン」。
「ハッサン」 は、イギリスの詩人、ジェームズ・エルロイ・フレッカーによるアラビア文化をイメージした「サマルカンドへの黄金の旅」という詩に基づいた戯曲に付けられた音楽で、第一幕のセレナードはヴィオラ独奏版でも知られています。初演は1923年9月20日にロンドンで行われ、批評家のセンセーションを巻き起こしたこの作品は、281回という上演回数を数え、ディーリアスのキャリアにおける最大の成功作の一つとなりました。この戯曲は、残酷で執念深いカリフ、宮廷菓子職人で、恋多き、しかし世渡り上手なハッサンと、恐ろしく残酷な死を宣告された若い恋人ペルバネとラフィの2人の物語が絡み合う、しなやかな二重物語です。フレッカーの詩には、千夜一夜物語やその他のフィクション物語、旅行文学など、19世紀の英訳が基にされており、当時の人種的、階級的な考え方の産物、専制的な東洋の宮廷とその残酷なまでの蛮行が描かれています。

Urania Records
WS-121417(2CD)
ザ・オリジナル・マエストロ
(1)グローフェ:グランド・キャニオン組曲
(2)デュカス:魔法使いの弟子
(3)サン=サーンス:死の舞踏
(4)チャイコフスキー:序曲「1812年」
(5)コープランド:エル・サロン・メヒコ
(6)スメタナ:モルダウ
(7)ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番
(8)J・シュトラウス:美しき青きドナウ
(9)チャイコフスキー:「白鳥の湖」より3つの踊り
(10)ウェーバー:舞踏への勧誘
(11)スッペ:「軽騎兵」序曲
(12)オッフェンバック:「地獄のオルフェ」序曲
(13)シベリウス:フィンランディア
レナード・バーンスタイン(指)NYO

録音:(1)1959年6月23日、(2)1965年11月16日、(3)1967年1月3日、(4)1962年10月21日、(5)1961年5月20日、(6)1964年11月23日、(7)1960年10月24日、(8)1969年11月6日、(9)1969年12月8日、(10)1965年10月12日、(11)1967年1月10日、(12)1967年3月21日、(13)1965年2月16日
2023年ブラッドリー・クーパー監督『マエストロ:その音楽と愛』が公開され再び注目を浴びた20世紀を代表する指揮者のひとり、レナード・バーンスタイン。彼の60年代の録音を中心にウラニア・レコーズが復刻したこのアルバムには、バーンスタインの魅力がたっぷりと詰まっています。プログラムもクラシック初心者から楽しめる有名曲ばかりを集め、それぞれの作品から情熱的な音楽を引き出すマエストロ・バーンスタインの指揮者としての姿が記録されています。

Chandos
CHSA-5325(1SACD)
エネスコ、イザイ、バツェヴィチ:弦楽のための作品集
エネスコ:弦楽八重奏曲ハ長調 Op.7
イザイ:夕べのハーモニー(詩曲第8番) Op.31
バツェヴィチ:弦楽オーケストラのための協奏曲
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2022年11月21日(バツェヴィチ)、11月27日(イザイ)、12月10日-11日(エネスコ)、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
次々とリリースされるレコーディングの多くがグラモフォン賞やBBCミュージック・マガジン賞、レコード・アカデミー賞など数々の賞に輝き今もっとも注目を集めるコンビ、ジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン(SOL)が早くも2024年2枚目のリリース!エネスコ、イザイ、バツェヴィチによる弦楽のための作品を極上のサウンドと緻密なアンサンブルで聴かせます!
SOLの弦楽セクションといえばこれまでにも「弦楽のためのイギリス音楽」(RCHSA5264/CHSA5264)や「弦楽のための音楽」(RCHSA5291/CHSA5291)、「メタモルフォーゼン」(RCHSA5292/CHSA5292)などで度々弦楽アンサンブルのための作品にフォーカスし、きわめて質の高い演奏で絶対的な評価を獲得してきました。そんな彼らが今回取り上げるのはエネスコ、イザイ、バツェヴィチというこだわりが光る濃密なプログラム。ヴァイオリニストとしても頂点を極めたエネスコの弦楽八重奏曲は、パリに渡りフォーレやマスネに作曲を学んだ後間もなく作曲された19歳の頃の作品。全4楽章、38分近い演奏時間を要する大作です。「夕べのハーモニー」はイザイの作品の中でも演奏機会が少ないレア作品であり要注目。代表作であるソナタなどとはまた一味違った、感動的な美を湛える隠れた名作です。ポーランドの女性作曲家として初めて国際的な名声を獲得したバツェヴィチの「弦楽オーケストラのための協奏曲」は戦後すぐに書かれた作品。1950年のポーランド国家賞を受賞しており彼女の代表作の一つに数えられます。これらの作品が持つ魅力を最大限に引き出すSOLの弦楽セクションの充実ぶりにご期待ください。

Danacord
DACOCD-930(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第19集
■Disc1
(1)クーラウ(1786-1832):劇付随音楽「妖精の丘」 Op.100(1828)より 序曲 **
(2)ニルス・W・ゲーゼ:演奏会序曲「オシアンの余韻」 Op.1(1839-40)**
(3)J・P・E・ハートマン(1805-1900):バレエ「スリュムの伝説」 Op.67(1867-68) より 北欧神の勝利の行進**
(4)P・E・ランゲ=ミュラー(1850-1926):メロドラマ「ルネサンス」 Op.59(1901)より 序曲 **
(5)クヌーズオーウ・リスエーヤ(1897-1974):バレエ「乳と蜜の流れる土地」 Op.33* より 〔子守歌、揺り椅子、キャンディの王女、スプリングダンス〕
(6)ヴァウン・ホルムボー(1909-1996):交響曲第7番 Op.50M167(1950)*
(7)スヴェン・エーリク・タープ(1908-1994):小組曲「モザイク」(1940)**
(8)クヌーズ・フーウンヘーヴェン(1928-1987):パストラーレ へ長調 Op.16(1956)*、ノルウェーの民謡 Op.26(1957)*
■Disc2
(1)クヌーズオーウ・リスエーヤ(1897-1974):バレエ「カルトシルニ」 Op.36(1938)*
(2)イェアシル (1913-2004):パストラーレ(1945)*
(3)スヴェン・エーリク・タープ(1908-1994):コメディ序曲(1940)*
(4)エミール・レーセン(1887-1964):グリーンランドの民謡(1934)*
(5)エアリング・ブレーネ(1896-1980):ヴィオラ協奏曲 Op.47(1949)*/#
(6)フレミング・ヴァイス(1898-1981):箴言交響曲*/$
(7)エミール・レーセン(1887-1964):デンマークのクリスマス・メロディ*
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO *、
ティヴォリ・コンサートホールO **、
クリスチャン・エスベンセン(Va)#、
デンマーク放送cho$



■Disc1
(1)録音:1940年/Odeon D6012
(2)録音:1942年夏/Odeon DXX8000-8001
(3)録音:1942年夏/Odeon DXX8001
(4)録音:1942年9月7日-8日/Tono X25008
(5)録音:1962年 (ライヴ放送)
(6)録音:1957年8月4日 (ライヴ放送)
(7)録音:1942年9月7日、9日/Tono X25010
(8)録音:1957年11月12日 (ライヴ放送)(世界初演)
■Disc2
(1)録音:1962年8月13日 (ライヴコンサート)
(2)録音:1957年11月12日 (ライヴコンサート)
(3)録音:1962年5月5日 (コリング、デンマーク)(ライヴコンサート)
(4)録音:1958年2月15日 (ライヴコンサート)
(5録音:1960年4月5日 (ライヴコンサート)
(6)録音:1959年6月21日 (ライヴ放送)
(7)録音:1957年12月14日 (ライヴコンサート)
トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898-1963)の遺産シリーズ第20集。クーラウ Friedrich Kuhlau、ニルス・W・ゲーゼ Niels W. Gade、J・P・E・ハートマン J. P. E. Hartmann、ランゲ=ミュラー P. E. Lange-Muller たちデンマーク・ロマンティシズム時代の作品。リスエーヤ Knudage Riisager、タープ Svend Erik Tarp、クヌーズ・フーウンヘーヴェン Kund Hogenhaven、イェアシル Jorgen Jersild、レーセン Emil Reesen、エアリング・ブレーネ Erling Brene などイェンセンが深い理解を示した同時代の作品。ヴァウン・ホルムボー Vagn Holmboe の「交響曲第7番」のライヴ録音、フレミング・ヴァイス Flemming Weiss の「箴言交響曲」の世界初演の録音といった貴重な音源が収録されています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Pentatone
PTC-5187148(1CD)
レナード・バーンスタイン:セレナード〜プラトンの「饗宴」による(1954)
ジョン・ウィリアムズ(1932-):ヴァイオリン協奏曲第1番(1974)
ジェイムズ・エーネス(Vn)
ステファヌ・ドゥネーヴ(指)、
セントルイスSO

録音:(1)2023年1月、(2)2019年11月/パウエルホール(セントルイス)
これはすごい!現代最高のヴァイオリニストのひとりジェイムズ・エーネス、PENTATONEレーベル初登場!ステファヌ・ドゥネーヴ率いるセントルイス交響楽 団との共演でアメリカ音楽史上最も優れた二人の作曲家・音楽家、レナード・バーンスタインの「セレナード」とジョン・ウィリアムズのヴァイオリン協奏曲第1 番という充実の組み合わせです!
ウィリアムズのヴァイオリン協奏曲第1番は1974年3月、ウィリアムズの最初の妻で女優だったバーバラ・リュイックが映画撮影中に死去してしまい、その 悲しみと共に亡き妻に捧げたのがこの作品。初演は1981年1月29日、マルク・ペスカノフ(オデッサ生まれで1973年にアメリカに移住した大ヴァイオリ ニスト)独奏、レナード・スラットキン(指)セントルイスSOによって行われました。ドゥネーヴの紹介でこの作品を知ったというエーネス。その後ウィリア ムズから何度もこの協奏曲に取り組む機会を得て、音楽づくりを「共有」しながら仕上げてきました。当レコーディングでもウィリアムズ立ち合いのもと、万全 の態勢で行われました。
カップリングはバーンスタインが1954年に作曲、同年ヴェネツィアでアイザック・スターン独奏、作曲者自身の指揮で初演された、ヴァイオリン独奏、弦楽、ハー プと打楽器のための「セレナード」です!プラトンの「饗宴」にインスピレーションを得て作曲されたこの作品は全5楽章(T.ファイドロス-パウサニアス / U.ア リストファネス / V.エリュキシマコス / W.アガトン / X.ソクラテス-アルキビアデス)からなるバーンスタインの代表作。この作品といえば、五嶋みどり独奏、 バーンスタイン(指)ボストンSOが演奏した1986年のタングルウッド音楽祭です。最終楽章でE線が2度も切れたものの、五嶋みどりはコンサートマス ターのヴァイオリンを即座に持ち替え弾き切ったという「タングルウッドの奇跡」としても知られます。これがきっかけで世界中に知られることとなった「セレナー ド」ですが、今では世界的ヴァイオリニストたちの必須レパートリーとなっており、頻繁に演奏されています。完全無欠のテクニックとこの上なく美しい音色で奏 でる天才ヴァイオリニスト、エーネスが弾く渾身の演奏をお楽しみください!! (Ki)

NORTHERN FLOWERS
NFPMA-99158(1CD)
シチェドリン:協奏曲&バレエ音楽集
バレエ「せむしの仔馬」からの4曲
ピアノ協奏曲第2番
管弦楽のための協奏曲第1番「お茶目なチャストゥーシュカ」
ピアノ協奏曲第5番
マリインスキー劇場O、
ワレリー・ゲルギエフ(指)、
デニス・マツーエフ(P)
活動休止となったマリインスキー劇場の自主レーベルからリリースされていた音源がNorthern Flowersレーベルから復刻されます。ワレリー・ゲルギエフが情熱を注いでいる作曲家の一人である現代ロシアの巨匠、ロディオン・シチェドリンの作品から、デニス・マツーエフとの豪華共演による2つのピアノ協奏曲やシチェドリンの真骨頂であるバレエ音楽を集成してリリース。Northern Flowersはこれまで他のレーベルからも歴史的価値の高い良質な音源の復刻を行っており、今後のリリースにも注目すべきでしょう。

ALPHA
ALPHA-1030(1CD)

NYCX-10462(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

風景 〜フランス・ロマン派の歌曲、管弦楽曲集
デュボワ(1837-1924):私の愛する人 〜『マルジョリの歌』
アーン(1874-1947):風景
デュボワ:アンダンティーノ 〜『子供の小さな夢』 *
フォーレ:月の光〜『2つの歌』 Op.46
デュボワ:天国にて 〜『マルジョリの歌』
サン=サーンス:虚ろな華やぎ 〜『ペルシャの歌』 Op.26
マスネ:祈り 〜『復讐の女神たち』 *
ショーソン(1855-1899):死者 〜『ミアルカの歌』 Op.17
フェルナン・ド・ラ・トンベル:夢想 *
アーン:5月/グノー:つぐみ
マスネ:パストラル 〜歌劇「エスクラルモンド」 *
デュボワ:白き翼 〜『水上の音楽』
グノー:瞼を閉じて
フォーレ:イスファハンの薔薇 〜『4つの歌』 Op.39
デュボワ:アンダンティーノ・グラツィオーソ 〜『子供の小さな夢』 *
デュボワ:変わらぬもの
マスネ:孤独 〜歌劇「サッフォー」 *
アーン:牢獄にて
フォーレ:夜想曲 〜組曲『シャイロック』Op.57 *
フォーレ:漁師の歌 〜『2つの歌』 Op.4
サン=サーンス:愛し合おうALPHA1005
*=弦楽のみによる演奏
アレクサンドル・ヴァイ(Vc)*
ミュンヘン放送O
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2021年1月 バイエルン放送スタジオ1、ミュンヘン
※国内仕様盤:日本語解説…相場ひろ
豪華共演によるフランス・ロマン派の管弦楽伴奏歌曲を集めた一枚。パラツェット・ブリュ・ザーネ(ロマン派フランス音楽センター)の全面協力 のもと、歌曲はもとより間奏曲のように挿入された管弦楽曲も含め、現在ではほとんど知られていない作品ばかりなのも嬉しいところです。 ゆったりとしたテンポながら大きな山を築く曲想が多く、ジャンスの柔らかな声質とドラマティックな表現が、ニケにより妥協なく組み上げられる構 成に支えられ作品の中で美しく映えています。

MARCO POLO
MAR-8.225382(1CD)
NX-B06
エドゥアルト・シュトラウス1世(1835-1916):没後100周年を記念して - 第3集〜ワルツとポルカ集
1. ワルツ「楽しみと喜びの住むところ!」 Op. 202(1882)
2. ポルカ=マズルカ「心と世界」 Op.131(1875)
3. ワルツ「Gluhlichter」 Op.216(1883)
4. ポルカ・シュネル/ギャロップ「暴れる小悪魔」 Op.154(1872)
5. ワルツ「理念」 Op.111(1874)
6. フランス風ポルカ「In Lieb’ entbrannt」 Op.117(1874)
7. ワルツ「Mit frohem Muth und heiterm Sinn!」 Op.153(1877)
8. ポルカ・シュネル「Pegasus-Sprunge」 Op. 51(1869)(クルト・シュミット編)*
9. ワルツ「陽気な歌」 Op.207(1882)
10. ポルカ=マズルカ「シレジアの山から」 Op.260(1888)
11. ワルツ「読者の声(意見)」 Op.104(1873)
12. フランス風ポルカ「Ein Jahr freiwillig」 Op.102(1870)
13. ワルツ「Widmungsblatter」 Op.242(1886)
14. ポルカ・シュネル「Zeitvertreib」 Op. 248(1886)
15. ワルツ「Denkspruche」 Op.244(1886)
チェコ室内Oパルドビツェ
マレク・シュティレツ(指)

録音:2022年8月

*以外=オリジナルのオーケストレーションによる世界初録音
ヨハン・シュトラウス1世の四男として生まれたエドゥアルト・シュトラウス。ヨハン・シュトラウス2世とヨーゼフ・シュトラウス の弟にあたり、息子はヨハン・シュトラウス3世、孫がエドゥアルト・シュトラウス2世といった音楽一家の中心的人物で す。2人の兄たちの人気に及ぶことはありませんでしたが、37歳の時に兄ヨハンの後を引き継ぎウィーンの宮廷舞踏会 音楽監督に就任、「ハンサム・エディ」の愛称で呼ばれ、着々と地位を築いていきました。残された作品は300曲あま り、なかでもポルカとギャロップに魅力的なものが多く、聴きごたえもたっぷりです。この第3集に収録されているのは、1 曲を除き全てシュトラウス自身がオーケストレーションした作品で、英国シュトラウス協会が所有するアーカイヴの譜面 を使用しての演奏です(楽譜が出版されなかったOp.51のポルカ・シュネル「Pegasus-Sprunge ペガサスは跳躍す る」のみオーストリアの指揮者クルト・シュミットがピアノ譜からオーケストレーションしました)。 またこのアルバムは、シュトラウス一族作品の録音を多く手掛け、当シリーズの第2集も指揮したジョン・ジョージアディ ス(1939-2021)の追悼盤でもあります。

Chandos
CHSA-5331(1SACD)
チャイコフスキー:管弦楽作品集 Vol.2
交響詩「運命」 Op.posth.77/歌劇「オプリーチニク」より「舞曲」
幻想序曲「ハムレット」 Op.67
歌劇「スペードの女王」より「序奏」
イタリア狂詩曲 Op.45
劇付随音楽「雪娘」 Op.12より「序奏」、「メロドラマ」、「タンブラーのダンス」
アルペシュ・チャウハン(指)、
BBCスコティッシュSO

録音:2023年1月10日-12日、シティ・ホール(グラスゴー・イギリス)
BBCスコティッシュSOの副指揮者であるアルペシュ・チャウハン(指)チャイコフスキーの管弦楽作品集の第2弾!バーミンガムで生まれたアルペシュ・チャウハンは、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキに師事し、ファンホ・メナ、ワシリー・ペトレンコのマスター・クラスに参加。2014年から2016年にはバーミンガム市SOの副指揮者としてアンドリス・ネルソンス、エドワード・カードナーから研鑽を積みました。2015年にデビューすると、パルマのアルトゥーロ・トスカニーニPOのプリンシパル・コンダクターに任命され、ブラームスの交響曲全曲を含む、偉大な交響曲のレパートリーの多くを演奏しています。その後2021/22年シーズンよりデュッセルドルフSOの首席客演指揮者、BBCスコティッシュSO副指揮者に就任。その他にもバーミンガム・オペラ・カンパニーの音楽監督を務めており、2021年にイタリアで行ったコンサートを評価され、イタリア国立音楽批評家協会によって「最優秀指揮者」の称号を与えられるとともに、2022年1月には、女王の新年叙勲において、芸術への奉仕を評価されて、OBE〔大英帝国第四級勲爵士〕に叙せられています。
チャイコフスキーの管弦楽作品集の第1弾(CHSA-5300、RCHSA-5300)は、「アルペシュ・チャウハンは明らかにチャイコフスキーに対して多大な才能を持っています。BBCスコティッシュSOの驚くほど反応の良い演奏に支えられた彼の解釈は、音楽の演劇的な興奮と繊細で洗練されたオーケストレーションを見事に映し出しています」と英BBCミュージックマガジン誌で高い評価を受け、2023年8月の「Orchestral Choice」に選ばれました。今回の第2弾でもその実力をいかんなく発揮し、普段はあまり演奏されないような作品も細部まで丁寧な音作りをみせています。

Polskie Radio
PRCD-2233(1CD)
ソノリスティック・ペンデレツキ・バイ・ペンデレツキ
ペンデレツキ:放射/蛍光
ポリモルフィア/デ・ナトゥーラ・ソノリスT
デ・ナトゥーラ・ソノリスU
クシシュトフ・ペンデレツキ(指)、
ポーランド国立RSO

録音:2017年12月19日-21日
ポーランドが生んだ20世紀最大の音楽家の一人、クシシュトフ・ペンデレツキが度々共演していたポーランド国立放送響とレコーディングした自作自演盤。ここに収録される作品のうちいくつかは1970年代にも同楽団とレコーディングを行っていますが、当盤に収録されているのは2017年に新たにレコーディングされた音源です。前衛的な作風で大活躍した1950〜60年代に作曲されたものが中心の選曲。
Signum Classics
SIGCD-856(1CD)
サントゥ・コンダクツ・ストラヴィンスキー
ストラヴィンスキー:組曲「火の鳥」(1945年版)
組曲「ペトルーシュカ」(1947年版
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指)、
フィルハーモニアO

録音:2023年5月18日&21日、サウスバンク・センターズ・ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
ロウヴァリは元々打楽器奏者としてキャリアをスタートさせシベリウス音楽院で研鑽を積みましたが、やがて指揮にも興味を持つようになりました。2013年に初めてフィルハーモニア管を指揮し、2018年には首席客演指揮者に就任しています。そして2021年の首席指揮者就任時オープニングコンサートではR.シュトラウスを披露し、その録音(OSIGCD-720,SIGCD-720)は、レコード芸術誌において「特選盤」に選ばれています。またこのオーケストラに縁のあるマーラーを指揮した前作(XSIGCD-760,SIGCD-760)では英BBCミュージック・マガジン誌の「オーケストラル・チョイス」にも選ばれました。
破竹の勢いのロウヴァリとフィルハーモニアOが次に選んだのはイーゴル・ストラヴィンスキーの代表作である「火の鳥」と「ペトルーシュカ」!これらの演奏は、ストラヴィンスキーの色彩豊かなオーケストレーションを見事に描き出しており、またフィナーレに向かうそのエネルギーは聴衆を圧倒します。

Etcetra
KTC-1797(1CD)
私的演奏協会の音楽 Vol.7
ブゾーニ:悲歌的子守歌 Op.42(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)
レーガー
:ヴァイオリン協奏曲イ長調 Op.101(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)
ヘンク・グイタルト(指)、
グルッポ・モンテベロ、
クリスチャン・ヴィンター(Vn)
シェーンベルクが1918年に設立し、自身と同時代の作曲家の交響曲や管弦楽曲などを室内楽編成に編曲し演奏していた「私的演奏協会」。その会員制演奏会は、最終的には計113回も開かれたということです。Et’ceteraレーベルが推し進める『私的演奏協会の音楽』は、シェーンベルク・アンサンブルを創設し、シェーンベルク・クヮルテットのヴィオリストとして数多くの録音に参加した新ウィーン楽派のスペシャリスト、ヘンク・グイタルトと、グイタルトによるアンサンブル・プロジェクト「グルッポ・モンテベロ」によって、シェーンベルクの仲間や弟子たち、あるいはグイタルト自身が新たにアレンジした様々な室内楽編曲を取り上げ、「私的演奏協会」の世界を現代に再現するという人気シリーズです。
第7弾で取り上げるのは前作に収録された「ロマンティックな組曲」に続き、シェーンベルクお気に入りの作曲家で私的演奏協会でも特に多く演奏されたレーガー。今回は中でもきわめて重厚で長大なヴァイオリン協奏曲を室内アンサンブル・ヴァージョンでお届けします。この作品はシェーンベルクの弟子であったルドルフ・コーリッシュも小編成用にアレンジしており、その楽譜を用いた録音も存在していますが、ここではグイタルト自身がアレンジした新しい室内アンサンブル版で演奏されています。アルバムの冒頭にはブゾーニが母の死を悼んで自身の歌曲をアレンジした「悲歌的子守歌」を収録。こちらもグイタルトのアレンジによる室内アンサンブル版です。

TOCCATA
TOCC-0710(1CD)
NX-B06
アーノルド・ロスナー(1945-2013):管弦楽作品集 第4集
スケルツォ - 管弦楽のために Op.29a(1964)
合奏協奏曲第2番Op.74(1979)
フランク・マルタンの主題による変奏曲 Op. 105(1996)
ミライの哀歌 Op.51(1971/1993改定)
ポール・ベニストン(Tp)
ニック・パーマー(指)LPO

録音:2023年9月5-6日
全て世界初録音
ニューヨークを拠点とするロスナーの作品集。バロック以前のポリフォニーに影響されつつも、ハーモニーとリズムは独 自のスタイルを貫き、魅力的な作品を生み出す作曲家です。この第4集では、スネアドラムが大活躍する初期作 品の「スケルツォ」をはじめ、フランク・マルタンの旋律を用いた変奏曲と古典的な形式で書かれた合奏協奏曲を聴 くことができます。そして、最後に置かれた「A My Lai Elegy ミライの哀歌」は、1968年、ヴェトナムで起きたソン ミ村虐殺事件(The M? Lai massacre)と1970年のケント州立大学銃撃事件からインスパイアされた作品 で、彼自身の深い悲しみと、荒々しい怒りの感情が強く表現されています。

Altus
PALTSA-1005(4SACD)
限定生産
ギュンター・ヴァント 不滅の名盤・北ドイツ放送響編V〜高踏的協奏曲集

【PALTSA021/2】
(1)ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
(2)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
(3)オルフ:カルミナ・ブラーナ

【PALTSA029/30】
モーツァルト
(1)交響曲第40番ト短調 K.550
(2)セレナーデ第6番ニ長調「セレナータ・ノットゥルナ」
(3)セレナーデ第9番ニ長調「ポストホルン」
(4)シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54
(5)ストラヴィンスキー:ピアノと管楽器のための協奏曲
(6)ハイドン:ピアノ協奏曲第11番ニ長調 Hob.XVIII-11
ギュン ター・ヴァント(指)北ドイツRSO

【PALTSA021/2】
ホルヘ・ボレット(P(2))
 (3)マリア・ヴェヌティ(S)、ウルフ・ケンクリーズ(T)、ペーター・ビンダー(Br)、北ドイツ放送合唱
団、ハンブルク少年合唱団、ハノーファー国立劇場合唱団
 ライヴ録音:(1)1982年9月20日、(2)1985年1月14日、(3)1984年5月14日/ハンブルク、ムジークハレ
【PALTSA029/30】
 ゲルハルト・オピッツ(P(4))
 ニキタ・マガロフ(P(5)(6))
 録音:(1)1990年12月17日、(2)1990年5月、(3)1989年4月3日、(4)1993年3月21日、(5)1985年、(6)1985年12月2日
 すべてハンブルク、ムジークハレにおけるライヴ録音
PROFIL音源をライセンスし、ALTUSがリマスター・SACDハイブリッド化して発売した「ギュンター・ヴァント 不滅の名盤」シリーズ。ここから北ドイツ放送響との共演である2タイトル(全4枚)を、単売パッケージそのままにクラフト調の三方背ケースに収めた数量限定セットです。
【PALTSA021/2】
『カルミナ・ブラーナ』は古今東西あらゆる演奏の中でも最高峰に位置する衝撃的大名演・大名盤。異様なボルテージでありながら声楽と管弦楽が完璧なバランスで鳴り渡り、緻密に構築された激情が終曲で途轍もないカタストロフを生み出す圧巻の大演奏!ラテン語の権威・細川哲士氏の歌詞訳による対訳付き。しなやかにして強靭・堅牢なヴァント節全開の『展覧会の絵』もすばらしく聴き応えがあり、大管弦楽から引き出す確信に満ちた響きに思わず襟を正したくなります。71歳の名匠ボレットと共に、世俗を超越したように雄大な協奏を聴かせるチャイコフスキーも御見事!
【PALTSA029/30】
白熱しながらも理路整然たるモーツァルト40番は緊張感あふれる半音階の推進力に戦慄。ヴァントの愛奏曲である2曲のセレナーデも、愉しみのための音楽にして気宇壮大な拡がりと深まりを感じさせる稀有な大演奏。楽器やハーモニーのバランス、旋律の歌い方、細かなところまで彫琢された真の美しさに打たれます。そして名ピアニスト・オピッツ、マガロフとの共演。いずれも堂々とした佇まいで、含蓄ある円熟の名演。シューマンやハイドンではほとばしるピアノの喜びがオーケストラの懐の深い響きに抱かれて、実に温かく心に染み入ります。特にハイドンは当曲随一・絶品の美しさ!メカニックなネオ・バロックが炸裂するストラヴィンスキーでの鋭く明瞭で力強い進行もまたヴァントならでは。 (Ki)

LSO Live
LSO-5122(1CD)
OC-EAN FLOOR SUITE(海底の組曲)
1. 拍手
2. Unconditionally(絶対に)(ウィッター=ジョンソン作曲)
3. All Roads(ギレルモ・シンコック作曲)
4. チャリオット(ウィッター=ジョンソン、オフェイ・サキ作曲/シンコック編)
5. フォーリング(ウィッター=ジョンソン、アレックス・ウェブ作曲)
6. ホールディング(シンコック作曲)
7. Tidal Warning(ウィッター=ジョンソン作曲/LSO委嘱/世界初録音)
8. Ocean Floor Suite(海底の組曲)/ウィッター=ジョンソン作曲/LSO委嘱/世界初録音)
                〔Prologue - The Darkest Hour - Pioneers - Ocean View〕
9. Forever(ウィッター=ジョンソン作曲)
アヤナ・ウィッター=ジョンソン(声、チェロ、パーカッション、作曲)
ギレルモ・シムコック(P、作曲)
LSOパーカッション・アンサンブル〔ニール・パーシー、サム・ウォルトン、デイヴィッド・ジャクソン、ジェイコブ・ブラウン〕

録音:2022年11月12日、ジャーウッド・ホール(ライヴ録音)
アヤナ・ウィッター=ジョンソンは、3歳でピアノを、ほどなくしてチェロをはじめ、マンハッタン音楽院を首席で卒業。LSOやギュルツェニヒ管、クロノス・カルテッ トなどから作曲を委嘱されることもあれば、ボチェッリと共演でツアーしたほか、ジャズ、レゲエ、ソウル、R&Bなど異ジャンルのアーティストたちともコラボしてい ます。MOBO賞にノミネートされたこともあります。そんな彼女がLSOパーカッションのメンバーと共演したことをきっかけに実現した委嘱作をもりこんだ演奏会 のライヴ録音の登場。ウィッター=ジョンソンのセンスあふれる作品を、彼女自身の魅力ある声とチェロ、そしてLSOパーカッションの面々が、抜群にうまいセンス を発揮して紡いでゆきます。 ★1781年、イギリスの奴隷船ゾング号の事件がありました(ジャマイカに向かうため、乗船定員の2倍の人数を乗せてガーナを出港したゾング号の船主が、飲料 水が不足していると主張し、130人以上の生きた奴隷を海に投げ捨てるよう乗組員に命じたといういたましい事件)。ジャマイカの美しいビーチで幼いころから夏 休みを過ごしたというアヤンア・ウィッター=ジョンソンは、近年再びこのビーチを訪れた折に、偶然にも不幸な水難事故を目撃してしまいました。これらの海での 事故をうけて書かれたのが、「OC-EAN FLOOR SUITE(海底の組曲)」。事件やウィッター=ジョンソンによる事故についての朗読に始まり、波の音の描写など がパーカッションのメンバーたちによって描かれてゆきます。最後の「Forever」はアンコール的な作品で、ライヴをやさしくしめくくります。 (Ki)

BIS
BISSA-2638(1SACD)
シベリウス:カレリア組曲
恋するもの(Rakastava) Op.14(1893/1911 rev.1912)
交響詩「レンミンカイネン」((4つの伝説曲) Op.22
ヘルシンキ・フィルハーモニックO、
スサンナ・マルッキ(指)

録音:2021年10月1&2日(カレリア組曲)、2020年10月【ライヴ】(恋するもの)、2023年2月13?16日(レンミンカイネン)/ヘルシンキ・ミュージックセンター(ヘルシンキ、フィンランド)
ヘルシンキ・フィルハーモニックと首席指揮者スサンナ・マルッキ(1969-)は、2019年から2021年にかけてバルトークのアルバムを 3枚(「かかし王子」「不思議なマンダリン」(BISSA--2328)、「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」「管弦楽のための協奏曲」(BISSA--2378)、「青 ひげ公の城」(BISSA--2388))リリース。「スサンナ・マルッキとヘルシンキ・フィルハーモニックによる最高水準の演奏」(「Classics Today」)「細部の描写 とドラマに恵まれ、信じられないほど雰囲気たっぷりに捉えられたバルトークの管弦楽曲」(「Gramophone」)など、さまざまなメディアから高い評価を獲得しま した。新しいアルバムでは、シベリウスが「クッレルヴォ」で大きな成功を収めた後に作曲した管弦楽作品を3曲、取り上げています。
シベリウスが、1893年11月にヘルシンキで開催された「ヴィープリ地区教育支援祭典と宝くじ」のために作曲した「情景音楽」(「カレリアの音楽」)を演奏会 用の曲にした「カレリア組曲」。ヘルシンキ男声合唱団の作曲コンペティションに応募した男声合唱曲を「弦楽オーケストラ、ティンパニとトライアングル」のために改 作した「恋するもの」。フィンランドのアイデンティティを示しながら「メロディメーカー」としての才能を開花させた美しい作品です。
交響詩「レンミンカイネン」は、民族叙事詩『カレヴァラ』で語られるレンミンカイネンの冒険譚に基づいて作曲されました。〈レンミンカイネンとサーリの乙女たち〉 〈トゥオネラの白鳥〉〈トゥオネラのレンミンカイネン〉〈レンミンカイネンの帰郷〉の4曲。1896年4月13日、シベリウス自身がフィルハーモニック協会のオーケス トラを指揮して演奏され、その後、改訂を経て、現在の最終稿が作られました。「オーケストレーションの職人シベリウス」が明らかにされた最初の作品のひとつです。
ロバート・サフの制作、エンノ・マエメツのエンジニアリング。バルトークのシリーズと同じチームが録音を手掛けました。 (Ki)

MDG
MDG-90223036(1SACD)
ベルント・ヴィルデン(1966-):オルガン、合唱と管弦楽のための作品集
モートン・フェルドマン(1926-1987):ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ(1987)
ルイ=フランソワ・ドープラ(1781-1868):ホルンのための大六重奏曲
シンフォニア(オルガンと管弦楽のための)(2017)
トリプティック(オルガンのための)(2023)
詩編 第115篇(合唱と管弦楽のための)(2014/18)
マリエンカントライ・ビーレフェルト
ルース・M・ザイラー(Org)
ベルント・ヴィルデン(指揮 、オルガン)

録音:2023年6月2-4日、ノイシュテッター・マリエン教会、ビーレフェルト
ドイツ、ビーレフェルト在住のオルガン奏者で作曲家のベルント・ヴィルデンによる宗教作品集。自ら指揮をとり、オルガンも演奏しています。 究極の音質を求めて収録しているaudio・maxシリーズからの発売で、教会に響き渡る合唱、オルガン、オーケストラ、そして神聖な空気までを余すところなく収 録しています。 (Ki)

Onyx
ONYX-4233(1CD)
バルトーク:管弦楽作品集 Vol.3
バレエ音楽「かかし王子」 Op.13Sz.60(最終稿)
ディヴェルティメント Sz.113
ルーマニア民族舞曲 Sz.68
トーマス・ダウスゴー(指)、
BBCスコティッシュSO
BBCスコティッシュSOやスウェーデン室内Oの首席指揮者、シアトルSOの首席客演指揮者&音楽監督、トスカーナOの名誉指揮者、デンマーク国立SOの名誉指揮者(2004年〜2011年まで首席指揮者)など多くの重要ポストを務めてきたデンマークが誇る名指揮者の一人、トーマス・ダウスゴー。2019年に初めて開催された「BBCプロムス・ジャパン」では、メイン指揮者&オーケストラとしてBBCスコティッシュSOとともに来日して大きな話題を呼び、2023年にはPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌)にも初登場しました。
OnyxレーベルではBBCスコティッシュSOとバルトークの管弦楽作品集を「バルトークの多様なスタイルを示すために、2つ以上の対照的な作品を1つのディスクにまとめる」という意欲的なコンセプトで進めていましたが、第2弾のリリースからおよそ3年が経ち、待望の第3弾が登場。バレエ音楽「かかし王子」は通常、カットを一切行わないヴァージョンで演奏されますが、ダウスゴーは多くのカットがある珍しい最終稿の楽譜を採用。構成がより鮮明になったこの楽譜についてバルトークは「音楽的な観点から見て、特に舞台にとってもふさわしく、これらのカットは絶対的な改善を示している」と出版社への手紙に記した上で今後はこのヴァージョンで演奏されるべきとしており、まさに作曲者の意向にもっとも沿った版といえるでしょう。カップリングには「ディヴェルティメント」と「ルーマニア民族舞曲」というバルトークらしさがあふれる2つの人気作品を収録。

Pentatone
PTC-5187203(1CD)
スメタナ:連作交響詩『わが祖国』 セミヨン・ビシュコフ(指)チェコPO

録音:2021年1月25〜29日/ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール(プラハ)
2018年10月よりチェコPOの首席指揮者・音楽監督を務めるセミヨン・ビシュコフ。2023年秋の来日ツアーではドヴォルザー クを演奏し、大いに盛り上がりました。PENTATONEレーベルからマーラーの交響曲全曲録音がリリースされていますが、当アルバムは今年(2024年)に 生誕200年、歿後140年を迎えたスメタナの『わが祖国』です。チェコ共和国激動の政治史の象徴であり、ボヘミアの風景、歴史、伝説をテーマにした『わ が祖国』は、有名な「モルダウ」を含む全6曲からなる連作交響詩。あまりに美しいスメタナの最高傑作をビシュコフ率いるチェコ・フィルの熱演でお楽しみ ください。 (Ki)

Spectrum Sound
CDSMBA-155(2CD)
ベルリン・フィル-ラジオ・フランス会館における特別演奏会(1979年6月29日)

【CD1】
(1)ガブリエリ:8声のカンツォン
(2)ガブリエリ:第7旋法によるリチェルカーレ
(3)モーツァルト:セレナード第10番変ロ長調 K.361「グラン・パルティータ」〜第1楽章/第3楽章/第7楽章
(4)ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20〜第3楽章/第6楽章
【CD2】
(5)ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10
(6)ブラッハー:ブルース、エスパニョーラとルンバ・フィルハーモニカ
(7)R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
(1)(2)ベルリン・フィルハーモニー金管アンサンブル
(3)ローター・コッホ、ブルクハルト・ローデ(Ob)
フランク=ウルリヒ・ウルリッツァー、ペーター・ガイスラー(バセットホルン)
ギュンター・ピースク、へニング・トローク(Fg)、カール=フリードリヒ・ユンク(コントラファゴット)、カール・ライスター、ヘルベルト・シュテール(Cl)、ゲルト・ザイフェルト、マンフレート・クリール、シュテファン・イェツィールスキ、ジークフリート・シェフリッヒ(Hrn)
(4)ベルリン・フィル八重奏団のメンバー
(5)トマス・ブランディス(Vn1)、ペーター・ブレム(Vn2)、
ウィルフリート・シュトーレ(Va)、ヴォルフガング・ベトヒャー(Vc)
(6)ベルリン・フィル12人のチェリストたち
(7)
ヘルベル・フォン・カラヤン(指)BPO

録音:1979年6月23日/ラジオ・フランス会館104スタジオ(パリ)【放送用公開収録】
* Licensed by INA & Radio France
* Recorded by France Musique of Radio France
*1st official release and1st official master release
音源:フランス国立視聴覚研究所音源提供(24bit/192KHz digital restoration and remastering from the original master tapes)
スペクトラム・サウンド好評のフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源を用いた復刻シリーズ。当アルバムは1979年6月23日、ベルリン・フィルハーモニー Oがラジオ・フランス会館で行った公開収録した特別演奏会を収めた2枚組。当日の全作品がここに収録されております。
カラヤン振った「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」は既発アルバム(CDSMBA-079)でリリースされていますが、それ以外の作品はすべて正 規初出音源となります。演奏作品は実に多彩。金管、木管それぞれの管楽作品の名曲をはじめ、ドビュッシーの弦楽四重奏曲、そして、ベルリン・フィル12人のチェ リストたちの委嘱作で今では当アンサンブルの代名詞といえるボリス・ブラッヒャーの「ブルース、エスパニョーラとルンバ・フィルハーモニカ」など、カラヤン時代 のベルリン・フィルの響きとスター・プレーヤーの演奏を存分にお楽しみいただけます。 (Ki)

CLAVES
50-3091(2CD)
アメリカとイギリスの管弦楽曲集
アイヴズ:ニューイングランドの3つの場所
スマイス:弦楽のための組曲 Op.1A(弦楽五重奏曲第1番の編)
スティル:母と子供
スマイス:セレナード ニ長調
ショウ:間奏曲
エルガー:2つの小品
ローザンヌ室内O、
ジョシュア・ワイラースタイン(指)

録音:2020年12月7&8日、2021年6月17〜19日/スイス国営テレビ・ラジオ(RTS)内サル・メトロポル、ローザンヌ
ジョシュア・ワイラースタイン(姉は高名なチェロ奏者アリサ・ワイラースタイン)率いるローザンヌ室内Oが、アメリカとイギリスの管弦楽曲を集めたアル バムをリリース。ワイラースタインは2014年から2021年6月まで同団の芸術監督・首席指揮者を務めており、在任期間最後の録音です。
アイブズ、エルガーという有名な作曲家の作品と、一般の聴衆にはあまりなじみのない作曲家エセル・スマイス(1858〜1944)、ウィリアム・グラント・スティ ル(1895〜1978)、キャロライン・ショウ(1982〜)の作品を組み合わせた内容はワイラースタインのアイディア。このうち、スマイスの弦楽五重奏曲を作曲者 が弦楽オーケストラのために編曲した「組曲」、スティルの弦楽オーケストラのための「母と子供」は商業録音としては当録音が初となります。
ショウの「間奏曲(Entracte)」は、ハイドンの弦楽四重奏曲の、突然の和声の転調が音楽に新たな温かみを与える瞬間から着想を得て作曲。歌劇やバレエな どの幕と幕の間で演奏される楽曲のイメージから間奏曲という名がつけられました。 エルガーの2つの小品(「朝の歌」、「夕べの歌」)は、ヴァイオリンとピアノでも頻繁に演奏される美しき作品。ワイラースタイン率いるローザンヌ室内O が雄弁な語り口で演奏しております。 (Ki)

BIS
BISSA-2672(1SACD)
ミカエル・ジャレル(1958-):弦楽作品3篇
(1)Paysages avec figures absentes - Nachlese IV(不在の形象と対面する風景-補遺 IV)〜ヴァイオリンと管弦楽のための(2009)
(2)Sechs Augenblicke(6つの瞬間)〜管弦楽のための(2022)
(3)…un long fracas somptueux de rapide celeste…(…天上の急流の長い豪壮な轟き…)〜打楽器と管弦楽のための(1998)
(1)イリア・グリンゴルツ(Vn)
(3)フロラン・ジョデレ(打楽器)
パスカル・ロフェ(指)フランス国立ロワールO

録音:2022年7月7〜16日/コングレスセンター、アンジェ(フランス)
スイスの作曲家ミカエル・ジャレルの音楽は「夢と非現実の状態を真実の瞬間を探し求めながら考察する」と言われています。最小の音 の聞こえ方ともっとも遅いテンポという、時間が静止するところに見つかることの多い、真実。きわめて個人的なアプローチにより彼は、第二次世界大戦後の音楽 のいろいろな技法をはじめとするレガシーを統合し、音楽の真の「詩」を示してみせます。
『ジャレル:管弦楽作品集』(BIS SA-2482)を録音したパスカル・ロフェ率いるフランス国立ロワールOの新しいアルバムでは、ジャレルが四半世紀 近い間隔で作曲した3つの作品が演奏されます。
「Paysages avec figures absentes - Nachlese IV(不在の形象と対面する風景 - 補遺 IV)」は、イザベル・ファウストのために書かれ、彼女に献呈 された作品。「アンサンブルの中にあるヴァイオリン」の新しいアプローチを念頭に置いて作曲され、ジャレルの思考に大きな影響を与えたというスイスの詩人フィ リップ・ジャコテ(1925-2021)の作品が曲名に引用されています。この録音ではイリア・グリンゴルツがソロを担当しました。
「Sechs Augenblicke(6つの瞬間)」は、COVID-19 のロックダウン中に作曲され、この録音の数週間前に初演されました。音楽の断片に含まれる「音と いう物質」の凝縮あるいは内破を示唆するタイトルが与えられています。
打楽器ソロとオーケストラの共演する「…un long fracas somptueux de rapide celeste…(…天上の急流の長い豪壮な轟き…)」では、短い力強い「初 めの爆発」が形を変え、曲中の「句読点」のように何度となく現れます。フランスの作家ジュリアン・グラック(1910-2007)の『Un balcon en foret(森の バルコニー)』から引用したタイトルがつけられました。ソリストのフロラン・ジョデレは、パリ国立高等音楽舞踊学校の出身。フランス国立Oのソロ打楽器奏 者を務めるとともに「今日の音楽」のスペシャリストとして作曲家たちとのコラボレーションを行なっています。 (Ki)

ALBANY
TROY-1934(1CD)
「イルミネーションズ」〜ナローン・プランチャルーン(b.1973)の音楽
フェノメノン/新しい地平線/ナマスカー
失われた魂の移行/光り輝く旅路/
プッバニミッタ/イルミネーションズ
ジェフリー・マイヤー(指)
タイ・フィルハーモニックO

録音:2017年タイ、マヒドル大学、マヒドル王子ホール
作曲家ナローン・プランチャルーン(b.1973)はタイ出身の作曲家。既に多くの賞を受賞し、アジ ア、アメリカ国内では確固たる地位を築いている(受賞歴の中には武満徹作曲賞も含まれている)。 このアルバムには彼の近年のオーケストラ作品が収められているが、いずれも確かな作曲技術と管 弦楽法に支えられた聴きごたえのある作品揃い。ハリウッドで活躍したミクロス・ローザ(映画「ベン・ ハー」の音楽を手掛けた)やジェリー・ゴールドスミス(映画「猿の惑星」や「トータル・リコール」など多 くの映画の音楽を担当)を思わせるブラス重視の筋肉質な音楽はこれまでのタイ人の芸術家のイメ ージを刷新する。ジェフリー・マイヤー指揮のタイ・フィルハーモニックOも好演。
ALBANY
TROY-1947(1CD)
ザ・コンポーザーズ・ヴォイス〜ボーリング・グリーンの新しい音楽集Vol.9
(1)ミケル・キューン(b.1967):「スフマート」
(2)シュラミット・ラン(b.1949):「イヤーニング」〜ヴァイオリン独奏とチェロ・オブリガートつき弦楽合奏のための
(3)ガブリエラ・フランク(b.1972):交響詩「イラッパ」〜フルートと管弦楽のための
(4)ルイス・カーチン(b.1951):シェーマス・ヒーニーの詩による 4つの歌曲
(5)オーガスタ・リード・トーマス(b.1964):交響詩「ギャラクシー・ダンス」
エミリー・フリーマン・ブラウン(指)
ボウリング・グリーン・フィルハーモニア
(2)キャロライン・チン(Vn)
(2)ブライアン・スノウ(Vc)
(3)コナー・ネルソン(Fl)
(4)ヘザー・バック (S)
この「コンポーザーズ・ヴォイス・シリーズ」はそれぞれの作品の演奏前に作曲者自身の作品解説 のアナウンスが収録されているのが特徴。 ミケル・キューンのみ生年が記載されているが(1957 年生まれ)他の作曲家は不明です。しかしブ ックレットの写真から全員、中堅以上の世代と思われます。全員アメリカの作曲家で、それぞれ在米オ ーケストラのコンポーザー・イン・レジデンスを務めるなど、既に米国内で確固たる地位を築いてい るようです。このアルバムは彼らの最近の作品を収めたもので前衛的な傾向のものから新ロマン 主義的なものまで様々。 中国人とリトアニア系ユダヤ人の両親のもとに生まれたガブリエラ・フランクの、バルトークとヒナステ ラの影響を受けて書いたという、フルートと管弦楽のための交響詩「イラッパ」に見られるその独自の ミステリアスで民族的な音楽に魅了されます。

Signum Classics
SIGCD-778(1CD)
プッチーニ:交響的組曲集
プッチーニ/カルロ・リッツィ:交響的組曲「蝶々夫人」、
 交響的組曲「トスカ」
プッチーニ(カルロ・リッツィ編):交響的前奏曲、
 交響的前奏曲(オリジナル版)、
 交響的奇想曲
ウェールズ・ナショナル・オペラO、
カルロ・リッツィ(指)

録音:2022年12月15日-16日、ウェールズ・ミレニアム・センター ホディノット・ホール(カーディフ、ウェールズ)
ミラノ・スカラ座のコレペティートルを務めた経歴を持ち、日本においても新国立劇場に登場し絶賛されるなどオペラハウスとコンサートホールの両方で世界的に高い評価を重ねるイタリアの指揮者、カルロ・リッツィがプッチーニの名作オペラ「蝶々夫人」と「トスカ」を交響的組曲にアレンジ!リッツィが通算10年以上にわたって音楽監督として国際的な水準に育て上げ、現在は桂冠指揮者として良好な関係を継続するウェールズ・ナショナル・オペラを起用し、プッチーニの没後100年となる2024年に大注目の1枚を送り出します。
声楽パートをカバーするために必要以上に手を加えることをせず、オリジナルのオーケストレーションを最大限に保ちながら管弦楽のみで作品の魅力を最大限に引き出すというプッチーニを知り尽くすリッツィならではの秀逸なアレンジは必聴。またプッチーニが遺した数少ない管弦楽作品である「交響的前奏曲」(大幅なカットがされる前のオリジナル版も含む2種収録!)と、よりドラマチックでスケールの大きな「交響的奇想曲」というカップリングも魅力的です。リッツィはプッチーニのオペラを愛する人はもちろん、普段はオペラハウスよりもコンサートホールに惹かれることが多い人たちともプッチーニの魅力を分かち合い、アニバーサリー・イヤーを祝いたいと語っています。

DUX
DUX-1968(1CD)
ポーリッシュ・サウンド〜グジェゴシュ・ドゥフノフスキ(b.1971):吹奏楽のための作品集 Vol.2
1. ポーリッシュ・ファンファーレ
2. マイ・ホームランド
3. スケルツォ第1番
4. オーボエと吹奏楽のための 「プランクス」
5. バリトン・サクソフォンと吹奏楽のためのポルカ 「Burczybas Hokey Pokey」
6. ネプチューン・オン・ザ・ヴィスワ
7. スケルツォ第2番
ミロスワフ・コルドフスキ(指)、
ワルシャワ・ウインド・オーケストラ、
ミウォシュ・ダニエル・ズヴォリンスキ(オーボエ/tr.4)、
ヴォイチェフ・ハウプカ(バリトン・サクソフォン/tr.5)

録音:2023年、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
ポーランド最大級のインディペンデント・レーベル【DUX-(ドゥクス)】より、ポーランドの現代作曲家、グジェゴシュ・ドゥフノフスキによる吹奏楽作品集が登場。ドゥフノフスキは、様々な編成の管楽器のための作品を残しており、ポーランドの管楽器作品のためのレパートリーに大きく貢献しています。
本アルバムに収められた作品は、ポーランドの民族音楽への言及が多く、最古のポーランドの賛美歌「ボグロジツァ」や民族舞踊のポロネーズ、クラコヴィアク、マズルカといったモチーフが散りばめられています。また、ビッグバンド・ジャズや映画音楽の英雄的なモチーフを思わせるハーモニー、サウンド、リズムも色濃く反映されています。
ワルシャワ・ウインド・オーケストラのメンバーは、1984年にユーディ・メニューインがポーランド室内SOを母体として設立したシンフォニア・ヴァルソヴィアの管楽器奏者と打楽器奏者たちから成り立っており、類まれなハーモニー、幅広いダイナミクス、色彩感溢れる音色、アーティキュレーションを見事に披露。珍しい楽器編成のポテンシャルを存分に発揮しています。

KAIROS
0022031KAI(1CD)
サラ・グロイナリッチ:Pure Bliss
sugarcoating #4(2022)(オーケストラのための)/Latitudes #2(2021)(ドラムセットとテープのための)/Artefacts #2(2019)(ソプラノ、ドラムセットとテープのための)/Pure Bliss (2022)(アンサンブルのための)/Artefacts (2018)(6人のヴォーカル・ソリスト、テープとヴィデオのための)/Latitudes (2020)(プリペアド・ピアノとヴィデオのための)/sugarcoating (2017)(アンサンブルのための)
マリン・オールソップ(指)、
ウィーンRSO、他
ドイツのライプツィヒを拠点とするクロアチアの作曲家、サラ・グロイナリッチによる作品集。彼女は美学、社会学、政治的影響、ポップカルチャーなどからインスピレーションを受けて作曲活動を行っており、クラシックの楽器だけでなく、テープやヴィデオなどを用いて新しい発想を持った音楽を生み出しています。彼女の作品をマリン・オールソップを始めとした現代音楽のプロフェッショナルが奏でます。

Chandos
CHSA-5301(1SACD)
グリーグ:交響的舞曲
交響的舞曲 Op.64(1896rev.1898)
ベルグリョート Op.42(1870-71rev.1885)(朗読と管弦楽のためのメロドラマ)*
南の修道院の前で Op.20(1870-71)(ソプラノ、アルト、女声合唱と管弦楽のための)**
リカルド・ノルドロークのための葬送行進曲 EG107(1866orch.1907)(オーケストレーション:ヨハン・ハルヴォシェン)
エドワード・ガードナー(指)、
ベルゲン・フィルハーモニックO、
ユーニ・ダール(朗読)*、
マーリ・エーリクスモーエン(S)**、アストリ・ノールスタ(Ms)**、ベルゲンフィルハーモニック合唱団女声セクション **、エドヴァルド・グリーグ合唱団女声セクション **

録音:2021年8月23日-27日、グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)
ノルウェーの名門オーケストラ、ベルゲンPOの首席指揮者を2015年から務め、2021年からはLPOの首席指揮者を務めるエドワード・ガードナーによるエドヴァルド・グリーグの作品集!
ベルゲン出身のグリーグはベルゲン・フィルの首席指揮者にも就いたことがある縁の深い関係で、ガードナー&ベルゲン・フィルによるグリーグ録音は、「ピアノ協奏曲&ペール・ギュント」(CHSA-5190)に続く第2弾となります。また、スチュアート・スケルトンをタイトルロールに据えた「ブリテン:ピーター・グライムズ」(CHSA-5250)は英グラモフォン賞2021の「Recording of the Year(年間最優秀レコード賞)」を受賞しています。
「交響的舞曲 Op.64」は4つの楽章が一緒になって統一感を持っており、交響曲的な要素を含んでいます。この作品はグリーグの他の作品と同様に、伝統的なノルウェーの民謡などから多くのインスピレーションを得て作られています。
このアルバムの最後に収録されている「リカルド・ノルドロークのための葬送行進曲 EG107」は、グリーグが親友であったリカルド・ノルドロークのために作曲したもので当初はソロ・ピアノの作品として出版されました。その作品をグリーグの葬儀のためにベルゲンへ向かう途中であったヨハン・ハルヴォシェンが、管弦版にアレンジしたものが収録されています。
Chandos
CHSA-5324(1SACD)
ラヴェル、バークリー、パウンズ:管弦楽作品集
ラヴェル:クープランの墓
レノックス・バークリー:(1903-1989):ディヴェルティメント Op.18(1943)
アダム・パウンズ(b.1954):交響曲第3番(2021)(世界初録音)
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2022年11月22日-24日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
ジョン・ウィルソン自身が改訂した新しい楽譜を採用した「ラヴェル:「ダフニスとクロエ」全曲」(RCHSA-5327/CHSA-5327)が絶大な反響を呼ぶなか、ジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドンの次なるアルバム、「ラヴェル、バークリー(、パウンズ:管弦楽作品集」がリリースされます!
レコード・アカデミー賞、英グラモフォン賞を獲得した「管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)や前述の「「ダフニスとクロエ」全曲」で最高水準のラヴェルを聴かせてくれた彼らによる「クープランの墓」がまずは聴き逃がせません。また同コンビが「弦楽のためのイギリス音楽」(RCHSA-5264/CHSA-5264)でも取り上げていたレノックス・バークリー(は1920年代にラヴェルと親交を深め、ラヴェルのイギリス滞在中には通訳やガイドを務めたほか、作曲も直接教わっていました。その後ラヴェルの勧めによりパリでナディア・ブーランジェに師事、特に若い頃はラヴェルやフランス音楽の影響を感じさせる作風を持ち味としていた作曲家です。本作では表情の異なる4つの楽章からなるディヴェルティメントを収録。そしてそのバークリー:(に個人的に作曲を学んだのが最後に収録された1954年生まれのアダム・パウンズ。2021年に作曲されジョン・ウィルソン&SOLに捧げられた交響曲第3番が今回世界初録音されました。いつもの如く厚みのある煌びやかなサウンドと精緻なアンサンブルで安定した演奏を展開するジョン・ウィルソン&SOL。2024年もますます評価を高めてゆくことを確信させる1枚に仕上がっています。
Chandos
CHAN-20183(1CD)
ラロ:管弦楽作品集
歌劇 「イスの王様」 序曲
バレエ音楽 「ナムーナ」〜 たばこのワルツ、
組曲第1番&第2番
交響曲ト短調
ネーメ・ヤルヴィ(指)
エストニア国立SO

録音:2022年6月6日-8日、エストニア・コンサート・ホール(タリン、エストニア)
1937年、旧ソ連時代のタリンに生まれ、エフゲニー・ムラヴィンスキーに師事するなどし、今やエストニアを代表する世界的巨匠となったネーメ・ヤルヴィ。500タイトル近くに及ぶ膨大な、そして多彩な内容のレコーディングという偉大な業績を誇り、2018年の英グラモフォン賞において「生涯功労賞(ライフタイム・アチーヴメント賞)」を受賞したエストニアの巨匠の最新録音は、2022年6月7日に迎えた85歳の誕生日を含む3日間で録音したフランス・ロマン派の作曲家、エドゥアール・ラロの管弦楽作品集。
ラロは、作曲家、ヴァイオリンおよびヴィオラ奏者として活躍し、スペイン交響曲(実質的にはヴァイオリン協奏曲)、チェロ協奏曲で知られています。本アルバムでは、生涯上演された唯一のオペラで、フランスで大成功を収めた 「イスの王様」 からの序曲、パリ・オペラ座の委嘱作品であるバレエ音楽 「ナムーナ」、そして、1886年に完成した力作 「交響曲ト短調」 で締めくくられます。この交響曲は、同年に作曲されたサン=サーンスのオルガン交響曲とフランクの交響曲の影に隠れてしまいがちですが、ラテン系音楽を愛するラロの旋律的才能と和声が見事に発揮されており、貴重な近代フランスにおける交響曲として一聴に値する作品と言えるでしょう。

Etcetra
KTC-1799(1CD)
ベートーヴェン:室内アンサンブルのための編曲集
ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス第2番 ヘ長調 Op.50(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)*
チェロ・ソナタ第3番 イ長調 Op.69(トビー・Signum(輸入盤)
SIGCD-778(1CD)ヒューズ編曲/コントラバスとピアノ版)**
ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス第1番 ト長調(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)*
ピアノ、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための三重協奏曲 ハ長調 Op.56(ヘンク・グイタルト編曲/室内アンサンブル版)***
ヘンク・グイタルト(指)、
グルッポ・モンテベロ、
クセーニャ・ガマリス(Vn)*/***
、エレーナ・ネムツォワ(P)**、
トビー・ヒューズ(Cb)**、
クリスチャン・ヴィンター(Vn)***、
ギデオン・デン・ヘルダー(Vc)***
シェーンベルク・アンサンブルを創設し、シェーンベルク・クヮルテットのヴィオリストとして数多くの録音に参加した新ウィーン楽派のスペシャリスト、ヘンク・グイタルトと、グイタルトによるアンサンブル・プロジェクト「グルッポ・モンテベロ」。シェーンベルクの仲間や弟子たちがアレンジした様々な作品の室内楽バージョンを取り上げ、シェーンベルクの「私的演奏協会」を現代に再現するという人気シリーズで話題を呼んできた彼らが、「私的演奏協会」からは少し時代を遡り、ベートーヴェンの名曲の小編成ヴァージョンも録音。
ヴァイオリン協奏曲と並んで愛されるヴァイオリンと管弦楽のための「2つのロマンス」と、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの3者がソリストになるという特異な編成の「三重協奏曲」を、ヘンク・グイタルトが室内アンサンブルによる伴奏版へとアレンジ。曲によって編成は違いますが、11名前後のアンサンブルで、ベートーヴェンの時代にも頻繁に行われていた小編成ヴァージョンの魅惑をお届けします。
「2つのロマンス」でソロを務めるのは、ルスクヮルテットの第1ヴァイオリン奏者としても活躍するクセーニャ・ガマリス。また、マンチェスター・カメラータやノーザン・バレエの首席奏者として定期的に演奏しながらソリストとしても多彩に活動するイギリスの若きコントラバス奏者トビー・ヒューズが自ら編曲した「チェロ・ソナタ第3番」のコントラバス版も興味深いところです。
ヘンク・グイタルトが芸術監督を務めるオランダ最古の国際室内楽音楽祭 ”オーランド音楽祭”でのライヴ録音。

Obsession
MELHQ-1001175(1CD)
HQCD
完全限定生産
チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」 ハイライト
チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」 より 序奏/第1幕:情景、ワルツ、パ・ド・トロワ〔イントラーダ、コーダ〕、パ・ド・ドゥ〔テンポ・ディ・ヴァルス・マ・ノン・トロッポ・ヴィーヴォ・クアジ・モデラート、アンダンテ、コーダ〕/第2幕:ワルツ、白鳥たちの踊り〔テンポ・ディ・ヴァルス、アレグロ・モデラート(小さな白鳥たちの踊り)、コーダ〕/第3幕:情景、コール・ド・バレエと小人の踊り、情景、ハンガリーの踊り(チャールダーシュ)、ロシアの踊り、スペインの踊り、ナポリの踊り、マズルカ/第4幕:間奏曲、小さな白鳥たちの踊り、フィナーレの情景
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指)
ソヴィエト国立SO

録音:1988年
Melodiyaレーベルの名盤の一つであり、しばらく廃盤状態が続いていたエフゲニー・スヴェトラーノフ&ソヴィエト国立SOの1988年録音「白鳥の湖」がHQCD仕様となってハイライト版で復刻!猛烈なパワーとサウンド、推進力で繰り広げられる他に類を見ないスヴェトラーノフの濃密な名演が高音質となって甦ります。アナトーリ・リウビモフ、ウラディーミル・ソコロフ、レフ・ヴォロディン、ユーリ・トルチンスキーら往年のロシアン・サウンドを支えた名手たちのソロにも注目です!
※当タイトルは完全限定生産(初回生産限定)のため、ご注文数に対して十分な数量をご提供出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。初回生産分完売後は再生産時期未定となります。

Cypres
CYP-1685(1CD)
NX-B10
シベリウス:レンミンカイネンの帰郷 〜4つの伝説 Op.22
フォーレ:ピアノと管弦楽のためのバラード Op.19
ファリャ:スペインの庭の夜(Pと管弦楽のための交響的印象)
シベリウス:吟遊詩人 Op.64
エロディ・ヴィニョン(P)
チェコ・ヴィルトゥオージ
エリック・レデルハンドレル(指)

録音:2023年9月6-8日 レオシュ・ヤナーチェク・オーディトリアム、ブルノ音楽院、チェコ
ブリュッセルを拠点に活躍するピアニスト、エロディ・ヴィニョンのCypresから4枚目(企画参加を加えると6枚目)のアルバムで、初の管弦楽と の共演盤。フォーレとファリャによるピアノと管弦楽のための作品をシベリウスの管弦楽作品で挟むという構成で、伝説や夢の世界を美しく、ま た躍動的に描いています。

SOMM
SOMMCD-0682(1CD)
NX-B07
ビゼー:劇音楽『アルルの女』 Op. 23(全曲)
アルルの女- Dramatiaed adaptation of Alphonse Daudet’s short story
アルフォンス・ドーデの短編小説によるドラマ(英語)*
ジャック・ヌールディン (Sax)
オルフェオン・ドノスティアラ(合唱)
トゥールーズ・キャピトル国立O
ミシェル・プラッソン(指)
ジョン・トランスキー(ナレーター)*

録音:1985年7月3-25日 トゥールーズ…1-11
EMI Classics/Warner Classics原盤
ビゼーの『アルルの女』はアルフォンス・ドーデの劇のために書いた27曲からなる付随音楽。ビゼーは、この南フランスの村アルルで繰り広げられる愛憎の物語 から強いインスピレーションを得て、短い期間で付随音楽全曲を書き上げました。初演は不評でしたが、現在では全曲から抜粋した2つの組曲が広く演奏さ れています。このアルバムはフランス音楽を得意とするミシェル・プラッソンが1985年にオリジナルの全曲を収録したもの。それまで知られていなかった作品の全 貌を明らかにしたと高く評価されている1枚です。また、当盤にはドーデの短編小説を新たに翻案し、ドキュメンタリー作家ジョン・トランスキーが朗読したトラッ クが追加されています。

Radio France
FRF-072(1CD)
NX-C04
カイヤ・サーリアホ:地球の影、魂の城、真実の炎、贈り物
サーリアホ(1952-2023):Maan varjot 地球の影 - オルガンと管弦楽のための (2013)
魂の城 - ソプラノ、合唱と管弦楽ための (1996)
真実の炎 - バリトンと管弦楽ための (2014)
贈り物 - チェロとオルガンのための (2015)
オリヴィエ・ラトリー(Org)
フォースティンヌ・ド・モネ(S)
ダヴォーン・タインズ(Br)
アンッシ・カルットゥネン(Vc)
フランス放送PO
フランス放送合唱団団員
フランス国立O
エルネスト・マルティネス・イスキエルド(指)
ハンヌ・リントゥ(指)
オラリー・エルツ(指)

録音:2017年2月プレザンス音楽祭
2022年6月24日
2023年に亡くなったフィンランド出身の作曲家、カイヤ・サーリアホの作品集。80年代からはパリに移住しスペクトル楽派の影響を強く受け るなど、フランスとも強いつながりのあった彼女は2017年のプレザンス音楽祭で大きく取り上げられており、その時のライヴ録音がこのアルバム の中心となっています。
Radio France
FRF-071(1CD)
NX-C04
トリスタン・ミュライユ(1947-):水源の分有 (1995)
影の大地 (2003-4)*
カミーユ・ジュグラリス(コンピューター)
フランス国立O
アレクサンドル・ブロック(指)
フランス放送PO*
ペーテル・エトヴェシュ(指)*

録音:2022年2月12日 プレザンス音楽祭、2006年12月 ラジオ・フランス*
1991年からラジオ・フランスが主催しているプレザンス音楽祭。毎年様々な同時代音楽を紹介し、多くの世界初演も行っているこの音楽祭 のライヴ音源を中心としたシリーズ。フランス出身でスペクトル楽派の作曲家、コンピューターやエレクトロニクスを使用した作曲の先駆者として 知られるトリスタン・ミュライユの管弦楽作品集。22分を超える大作2曲を収録。

CD ACCORD
ACD-330(1CD)
NX-B07
シマノフスキ作品の管弦楽編曲集
練習曲 変ロ短調 Op.4No.3(1902) - グジェゴシュ・フィテルベルク編(1942)
神話 Op.30(1915) - ウィレム・ストリートマン編(1991)
「仮面劇」 Op.34(1916) - ヤン・クレンツ編(1985)
バルトゥオミ・ニジョウ(Vn)
ワルシャワPO
アンドレイ・ボレイコ(指)

録音:2023年6月5-10日
「練習曲」作品4の3と「マスク」はピアノ曲が原曲。前者は曲想にふさわしく後期ロマン派のオーケストレーションが施され、ムード満点。後者は印象派風の サウンドをいかした編曲で、個々の楽想を際立たせるオーケストレーションの巧妙さも聴きどころです。今やヴァイオリン・リサイタルやコンクールの定番曲となっ た「神話」は元々ヴァイオリンとピアノのための作品。複雑なピアノ・パートをオーケストラの多彩なパレットを駆使した神秘的な響きに移し替え、ヴァイオリンと 管弦楽のための魅力的で独創的な作品に変貌しました。後進の作曲家たちのシマノフスキへの傾倒から生まれた大胆かつ革新的な解釈が加えられた作 品を、2019/20のシーズンからコンビを組むアンドレイ・ボレイコとワルシャワPOが深い共感を持って演奏しています。

ONDINE
ODE-1432(1CD)
オウティ・タルキアイネン(1985-):「白夜の太陽」変奏曲 他
「白夜の太陽」変奏曲(2019)
氷の歌(2019)
銀河 - コールアングレと管弦楽のための協奏曲(2022)
炎と愛の環(2020)
ニコラス・ダニエル(コールアングレ)
フィンランドRSO
ニコラス・コロン(指)

録音:ヘルシンキ・ミュージック・センター
2023年1月-4月
フィンランドのラップランド地方出身の女性作曲家オウティ・タルキアイネンの近作を集めたアルバム。1曲目の「白夜の太陽」変奏曲はBBCフィルとカナダのナ ショナル・アーツ・センターOの共同委嘱作品で2019年にBBCプロムスで初演されました。極北の自然の中で聞こえてくる物音や鳥の声などを想起 させる神秘的なサウンドが繊細微妙に移り行く中に、突如として火山の噴火を思わせるクライマックスもあり、この地域の音楽に関心のある人は新鮮さとなじ み深さを同時に味わえることでしょう。同年作曲の「氷の歌」はその姉妹作と言えるもので、同様の味わいを持っています。日本語で「銀河」と訳される 「Milky Ways」は、古代ギリシア人が「(母)乳の川」と名付けたことに由来します。この作品は英国を代表するオーボエ/コールアングレ奏者のニコラス・ダ ニエルの母の死を悼んで作曲されたもので、ここではダニエルの独奏で収録されています。The Ring of Fire and Loveというタイトルには地殻変動が活 発な環太平洋火山帯、(月蝕時にできる)金環、そして胎児が生まれ出るときの母親の産道をかけあわせているそうで、創造的なエネルギーの噴出をイメー ジしているとのこと。そのサウンドは、やはり極地の自然を思わせる繊細で神秘的なものです。

オクタヴィア
OVCL-00832(1SACD)
税込定価
2024年1月25日発売
カンチェリ:タンゴの代わりに(オーケストラ版)*
ステュクス〜ヴィオラ、混声合唱と管弦楽のための#
SIO〜弦楽オーケストラ、ピアノとパーカッションのための*
飯森範親(指)
日本センチュリーSO
丸山奏(Va)#
京都バッハcho#
高橋優介(P)*

2017年9月15-16日#、2023年9月22日* 大阪・ザ・シンフォニーホール・ライヴ
ジョージア出身の作曲家ギア・カンチェリによる管弦楽作品 集です。彼の代表作の1つである「ステュクス」は、ギリシャ 神話に登場する冥界と現世を分ける大河のこと。ヴィオラ・ ソロと合唱が加わる大編成ながら静謐な響きが印象深い、魂 を揺さぶる名曲です。カップリングの2曲も神秘的であり抒情 性のあふれる珠玉の小品。カンチェリの魅力が存分に詰まっ たアルバムとなりました。 (オクタヴィア)

BIS
BISSA-2672(1SACD)
ミカエル・ジャレル(1958-):弦楽作品3篇
Paysages avec figures absentes - Nachlese IV(不在の形象と対面する風景-補遺 IV)〜ヴァイオリンと管弦楽のための(2009)
Sechs Augenblicke(6つの瞬間)〜管弦楽のための(2022)
…un long fracas somptueux de rapide celeste…(…天上の急流の長い豪壮な轟き…)〜打楽器と管弦楽のための(1998)
イリア・グリンゴルツ(Vn)
フロラン・ジョデレ(打楽器)
パスカル・ロフェ(指)
フランス国立ロワールO

録音:2022年7月7〜16日/コングレスセンター、アンジェ(フランス)
スイスの作曲家ミカエル・ジャレルの音楽は「夢と非現実の状態を真実の瞬間を探し求めながら考察する」と言われています。最小の音 の聞こえ方ともっとも遅いテンポという、時間が静止するところに見つかることの多い、真実。きわめて個人的なアプローチにより彼は、第二次世界大戦後の音楽 のいろいろな技法をはじめとするレガシーを統合し、音楽の真の「詩」を示してみせます。
『ジャレル:管弦楽作品集』(BIS SA-2482)を録音したパスカル・ロフェ率いるフランス国立ロワールOの新しいアルバムでは、ジャレルが四半世紀 近い間隔で作曲した3つの作品が演奏されます。
「Paysages avec figures absentes - Nachlese IV(不在の形象と対面する風景 - 補遺 IV)」は、イザベル・ファウストのために書かれ、彼女に献呈 された作品。「アンサンブルの中にあるヴァイオリン」の新しいアプローチを念頭に置いて作曲され、ジャレルの思考に大きな影響を与えたというスイスの詩人フィ リップ・ジャコテ(1925-2021)の作品が曲名に引用されています。この録音ではイリア・グリンゴルツがソロを担当しました。
「Sechs Augenblicke(6つの瞬間)」は、COVID-19 のロックダウン中に作曲され、この録音の数週間前に初演されました。音楽の断片に含まれる「音と いう物質」の凝縮あるいは内破を示唆するタイトルが与えられています。
打楽器ソロとオーケストラの共演する「…un long fracas somptueux de rapide celeste…(…天上の急流の長い豪壮な轟き…)」では、短い力強い「初 めの爆発」が形を変え、曲中の「句読点」のように何度となく現れます。フランスの作家ジュリアン・グラック(1910-2007)の『Un balcon en foret(森の バルコニー)』から引用したタイトルがつけられました。ソリストのフロラン・ジョデレは、パリ国立高等音楽舞踊学校の出身。フランス国立Oのソロ打楽器奏 者を務めるとともに「今日の音楽」のスペシャリストとして作曲家たちとのコラボレーションを行なっていま (Ki)

QUERSTAND
VKJK-2303(1CD)
エディション・バーディッシェ・シュターツカペレ02
レーガー:ロマンティックな組曲 Op.125
モーツァルトの主題による変奏曲とフーガOp.132
ゲオルク・フリッチュ(指)
バーディッシェ・シュターツカペレ(バーデン州立O)

録音:2023年1月29,30日 ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州 カールスルーエ (ライヴ)
ゲオルク・フリッチュとバーディッシェ・シュターツカペレによるロマン派管弦楽作品第2 弾! 先に発売されたR.シュトラウスのアルプス交響曲(VKJK 2302)が予想を遥かに上回る名演だっ たドイツの指揮者、ゲオルク・フリッチュとその手兵バーディッシェ・シュターツカペレ(バーデン 州立O)の第2弾は、2023年が生誕150 周年のマックス・レーガー、その比較的晩年の 傑作2曲、「ロマンティックな組曲」と「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」。「ロマンティッ クな組曲」は、メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」の音楽に連なるドイツの夢幻的音楽を受け継 ぎつつ、ドビュッシーの近代的色彩感を仄かに漂わせた佳作。一方レーガーの代表作の一つ 「モーツァルトの主題による変奏とフーガ」は、トルコ行進曲で有名なモーツァルトのピアノ・ソナ タ第11番の第1楽章を主題に取った変奏曲とフーガ。基本的に2 管編成のオーケストラを駆 使し、1910年前後の肥大化した超巨大オーケストラ作品に対抗して後の新古典主義を先駆し た作品。この作品は2023年11月のBPO来日公演でキリル・ペ トレンコが取り上げたのも記憶に新しいところ。 フリッチュとバーディッシェ・シュターツカペレの演奏はここでも大変素晴らしい。「ロマンティック な組曲」では、まさにロマンティックな思わず溜め息が出るほど美しい世界を繰り出す一方、「モ ーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」では、豊かな音楽の中にも末期ロマン主義からいち早 く抜け出し新しい時代の音楽を目指したレーガーの先進性もくっきりと浮かび上がって来る。何 よりもどちらの曲も、フリッチュの指揮の下でバーディッシェ・シュターツカペレが一つにまとまっ て有機的な音楽を奏でていることがよく分かり愉しい。 このコンビの今後が益々楽しみになります。

Altus
ALTB-537(5CD)
限定生産
クリュイタンスの芸術

【ALT501/2】
[Disc1]
ドビュッシー:(1)3つの夜想曲、
(2)カンタータ「選ばれた乙女」 
[Disc2]
ラヴェル:(3)道化師の朝の歌、(4)マ・メール・ロワ、(5)ラ・ヴァルス
【ALT503】
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調 K.491、
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58
【ALT504/5】
[Disc1]
(1)ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲、
(2)ベルリオーズ:幻想交響曲
[Disc2]
(3)イベール:バレエ音楽「ジュピターの恋」、
(4)ベルリオーズ:「ローマの謝肉祭」序曲、
(5)ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
アンドレ・クリュイタンス(指)

【ALT501/2】
(1)(2)マルセル・ブリクロ(合唱指揮)/フランス放送cho(女声合唱)、 (2)ジャニーヌ・ミショー(選ばれた乙女;ソプラノ)/アニエス・ディスネ(語り手;メゾソプラノ)、パリ音楽院O
録音:1958年9月4日/ブザンソン音楽祭(ライヴ、モノラル)

【ALT503】
クララ・ハスキル(P)、フランス国立放送O
録音:1955年12月8日(ライヴ、モノラル)

【ALT504/5】
[フランス国立放送O
録音:(1)(3)1955年12月8日/パリ、シャンゼリゼ劇場、(2)1954年11月11日/パリ、シャンゼリゼ劇場、 (4)(5)1959年9月20日/モントルー音楽祭(すべてライヴ、モノラル)
ALTUSから発売されているクリュイタンス指揮のタイトルから3タイトル(全5枚)を、単売パッケージそのままにクラフト調の三方背ケースに収めた数量限定セッ トです。INA(フランス国立視聴覚研究所)所有音源をライセンスし、ALTUS入魂のマスタリングでCD化。
【ALT-501/2】パリ音楽院との1日のコンサートを収録。ドビュッシーの2曲はクリュイタンスにとって正規録音がなく、特に「選ばれた乙女」はレパートリーとし ても初音盤化と思われる貴重音源!ラヴェルの作品も既発演奏との聴き比べが興味津々です。「選ばれた乙女」を歌うソプラノのジャニーヌ・ミショーはパリ音楽 院で学んだフランス音楽のスペシャリスト。名作フランス・オペラのソプラノ役をほとんど歌いつくしコンサート活動も多かった彼女、「選ばれた乙女」は得意曲の ひとつで、楽曲の勘所を見事に押さえた美しい歌唱が聴けます。
【ALT-503】フランス国立放送管とハスキルの独奏によって同日に演奏された協奏曲2題。クリュイタンスの伴奏は激情と熱気がありながらも品格を損なわず、ハ スキルは深みのある音色で美しく飛翔。その豊かな表現はどれも確固たる意志に裏打ちされたもので、実に論理的に音楽が展開されていきます。モーツァルトでの 香り立つ木管も絶品。ベートーヴェンは更に自由な広がりと大胆さがプラスされた音楽となり、芯のある高貴さに貫かれた、このコンビにしか成しえない堂々たる 演奏が生成されます。
【ALT-504/5】フランス音楽を中心にまとめた充実の2枚組。あまり知られていないバレエ「ジュピターの恋」は1946年にシャンゼリゼ劇場で初演された作品で、 いわば同時代の音楽。モダンな美しさにあふれ、弦も木管も金管も聴かせどころたっぷり。ハープや打楽器も活躍し、色彩の見本市のような近代オーケストレーショ ンの愉しみが満載!この時代のクリュイタンスの演奏で聴けるとは、なんとも貴重な名演奏です。お得意の「幻想交響曲」「展覧会の絵」も、新たな発見の喜びに満 ちた大演奏。みなぎる生命力と、曲の隅々まで手の内にしているであろう抜群のコントロール。色彩豊かな音のパレットを駆使して繰り出される豊饒な音響効果。 圧巻の出来栄えです。 (Ki)

ATMA
ACD2-2862(1CD)
悲劇の運命
プロコフィエフ:ロメオとジュリエット Op.64(ヴァディム・ボリソフスキー編・ヴィオラとピアノ版に基づく、フランソワ・ヴァリエール編・ヴィオラと弦楽合奏版)
[前奏曲/街のめざめ/少女ジュリエット/騎士たちの踊り/バルコニーの情景/マキューシオ/ジュリエットの死]
アイラット・イシュムラトフ(1973-):ショスタコーヴィチの歌劇『ムツェンスク郡のマクベス夫人』の主題によるヴィオラと管弦楽のための幻想曲(アイラット・イシュムラトフ編・ヴィオラと弦楽合奏版)
エルヴィラ・ミスバコヴァ(Va)
ジャン = フランソワ・リヴェスト(指)
イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール

録音:2022年10月5-7日/カナダ、ブロイユ、聖マタイ教会
シェイクスピアの描いた悲劇的人物を題材とするロシア音楽を、ヴィオラと弦楽合奏の豊饒な響きで聴くアレンジ・アルバム。
ヴィオラ奏者のヴァディム・ボリソフスキー(1900-1972)はプロコフィエフ公認のもと、バレエ音楽『ロミオとジュリエット』から13曲を選びヴィオラとピア ノのために編曲しました。モントリオール生まれの作編曲家でヴィオラも演奏するフランソワ・ヴァリエール(1978-)が、ここから7曲を選びヴィオラと弦楽合奏 のために編曲。映画音楽さながらの豊饒なアレンジを施された弦楽が、単なる伴奏をこえて悲劇の心情をこれでもかと吐露。野太くむせび泣くようなヴィオラ・ソ ロの歌とあいまって胸に迫ります。
ロシア系カナダ人の作曲家でクレズマーのクラリネット奏者、アイラット・イシュムラトフ(1973-)は2006年にショスタコーヴィチの『マクベス夫人』によるヴィ オラと管弦楽のための幻想曲を書きました。これをさらに本人がヴィオラと弦楽合奏のために書き直した版を収録。こちらも濃厚な仕上がりで、ショスタコーヴィチ の音楽を拡声器にのせたような迫力。一つ一つの音に言霊となって宿る強烈な激しさと悲しみに打ちひしがれます。 (Ki)

EUROARTS
20-12337(5CD)
映画音楽コンサート
■FANTASYMPHONY
1.ハリーの不思議な世界(映画『ハリー・ポッター』)
2.ナルニアの子守歌(映画『ナルニア国物語』)
3.エローラ・ダナンの誕生(映画『ウィロー』)
4.黄金の手(テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』)
5.ゲーム・オブ・スローンズ組曲(テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』)
6.ミステリー・マウンテン(映画『ホビット』)
7.ホビット庄の社会秩序(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
8.闇夜の短剣(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
9.メイ・イット・ビー(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
10.全ての終わり(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
11.リヴ・フォーエヴァー(Who Wants to Live Forever) (映画『ハイランダー悪魔の戦士』)
■Gaming in Symphony
1.ブライアン・タイラー:『コール・オブ・デューティ』〜モダン・ウォーフェア3
2.グレッグ・エドモンソン:『アンチャーテッド2』
3. イェスパー・キッド:『アサシン・クリード』〜Ezio's Family
4. イーマ・ヌーン:『ワールド・オブ・ウォークラフト』Malach, the Angke Messenger
5. パスカル・ミヒャエル・スティーフェル:『ア・ハット・イン・タイム』
6. ガリー・シャイマン:『バイオショック』〜Main theme/Bathysphere Ride
7. 大谷幸:『ワンダと巨像』
8. 神吉由美子、ロバート・プリンス、山根ミチル、中村正人、阿部功、近藤浩治/ピーター・デュー編曲:伝説のゲーム・ミュージック・メドレー
9.ピーター・デュー:『フォーゴットン・アン』〜組曲
10. 植松 伸夫:『ファイナルファンタジーVII』〜片翼の天使
11. ピーター・マコーネル:『グリム・ファンダンゴ』
12.ジェイソン・ヘイズ:『ワールド・オブ・ウォークラフト』組曲
13. マーティン・オドネル&マイケル・サルヴァトーリ:『ヘイロー』組曲
■Murder At The Symphony
1.ドラマ『バビロン・ベルリン』〜灰へ、塵へ(作曲:ニッコー・ヴァイデンマン、マリオ・カミエン、トム・ティクヴァ)
2.映画『めまい』〜プレリュード(作曲:バーナード・ハーマン)
3.映画『サイコ』〜マーダー(作曲:バーナード・ハーマン)
4.映画『野の薔薇の咲くところ』(作曲:ニック・ゲーヴ)
5.映画『ゴッドファーザー』〜組曲(作曲:ニーノ・ロータ)
6.映画『オリエント急行殺人事件』〜ワルツ(作曲:リチャード・ロドニー・ベネット)
7.映画『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』〜オープン・スペース(作曲:ジョニー・グリーンウッド)
8.映画『ツイン・ピークス』〜シカモア・トゥリーズ
 (作曲:アンジェロ・バダラメンティ)
9.映画『ツイン・ピークス』〜ローラ・パーマーのテーマ(作曲:アンジェロ・バダラメンティ)
10.映画『ツイン・ピークス』〜ツイン・ピークスのテーマ(作曲:アンジェロ・バダラメンティ)
11.映画『特捜部Q -Pからのメッセージ-』(作曲:ニクラス・シュミット)
12.映画『トゥルー・ディテクティブ』〜ネヴァーマインド(作曲:レナード・コーエン)
13.映画『ダヴィンチ・コード』〜聖杯の騎士(作曲:ハンス・ジマー)
14.ドラマ『ザ・ブリッジ』〜ホロウ・トーク(虚しき対話)(作曲:クワイアー・オブ・ヤング・ビリーヴァーズ)
15.ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲〜冒頭
16.映画『シャーロック・ホームズ』〜Discombobulate(作曲:ハンス・ジマー)
■Hollywood Gala
ジョン・ウィリアムズ
1.『スーパーマン』〜行進曲
2.『E.T.』〜フライング・テーマ
3.『ジュラシック・パーク』〜ジュラシック・パークへようこそ
ハンス・ジマー
4.『ワンダーウーマン』〜セミッシラ
5.『グラディエーター』〜ついに自由に
ドリー・パートン
6.『ボディガード』〜オールウェイズ・ラヴ・ユー
デン・アーベ
7.『ムーラン・ルージュ』〜ネイチャー・ボーイ
ジェームズ・ホーナー
8.『ブレイブハート』〜フォー・ザ・ラヴ・オブ・ア・プリンセス
9.『タイタニック』〜マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン
ハンス・ジマー&クラウス・バデルト
10.『パイレーツ・オブ・カリビアン』〜デッドマンズチェスト
バート・バカラック&ハル・デイヴィッド
11.『明日に向って撃て!』〜雨にぬれても
12.『アルフィー』〜メイン・テーマ
ミシェル・ルグラン
13.『シェルブールの雨傘』〜アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー
ジョシュア・ブライアン・キャンベル、シンシア・エリヴォ
14.『ハリエット』〜スタンド・アップ
レディー・ガガ
15.『アリー/スター誕生』〜シャロウ
ジェームズ・ニュートン・ハワード
16.『ハンガーゲーム』〜ハンギング・ツリー
デイヴィッド・ベアウォルド
17.『ムーラン・ルージュ』〜カム・ワット・メイ
■Divas & Diamonds
1.映画『紳士は金髪がお好き』〜「ダイアモンド(は女の親友(Diamonds Are a Girl's Best Friend)」
2.映画『帰らざる河』〜「一枚の銀貨(One Silver Dollar)」
3.映 画『 サウンド・オブ・ミュージック』〜「わたしのお気に入り(My Favorite Things)」
4.映画『シャレード』〜「シャレード(Charade)」
5.映画『オズの魔法使』〜「虹の彼方に(Over The Rainbow )」
6.映画『トーク・トゥ・ハー』〜「ククルクク・パロマ(Cucurrucucu Paloma)」
7.映画『ティファニーで朝食を』〜「ムーン・リバー(Moon River)」
8.映画『旅愁』〜「セプテンバー・ソング(September Song)」
9.映 画『ブランシェ』
10.映画『酒とバラの日々』〜「酒とバラの日々(Days Of Wine And Roses)」
11.映画『ピンク・パンサー』〜「今宵を楽しく(Meglio Stasera)」
12.映画『007女王陛下の007』〜「愛はすべてを越えて(We Have All The Time In The World)」
13.映画『カサブランカ』〜「アズ・タイム・ゴーズ・バイ(As Time Goes By)」
14.映画『キャバレー』〜「私の愛するあなた(Mein Herr)」
デンマーク国立SO
若い世代を中心に絶大な人気を誇るデンマーク国立SOによる大好評のシリーズが5枚組CDボックスで登場。ゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」、ファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」、ハリウッド映画の祭典「アカデミー賞」を彩った名作映画の音楽が演奏 された「Hollywood Gala」、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」、サスペンス、スリラー、ミステリーなど恐怖映画の音楽 を集めた「Murder At The Symphony」の人気5シリーズが収録されています。
EUROARTS
20-65197(1CD)
ファンタシンフォニー/デンマーク国立SO
1.ハリーの不思議な世界(映画『ハリー・ポッター』)
2.ナルニアの子守歌(映画『ナルニア国物語』)
3.エローラ・ダナンの誕生(映画『ウィロー』)
4.黄金の手(テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』)
5.ゲーム・オブ・スローンズ組曲(テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』)
6.ミステリー・マウンテン(映画『ホビット』)
7.ホビット庄の社会秩序(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
8.闇夜の短剣(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
9.メイ・イット・ビー(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
10.全ての終わり(映画『ロード・オブ・ザ・リング』)
11.リヴ・フォーエヴァー(Who Wants to Live Forever)(映画『ハイランダー悪魔の戦士』)
デンマーク国立SO&cho・児童cho
クリスティアン・シューマン(指)
ホン・スジン(コンサートマスター)
キム・ジヘ(S)
トゥーヴァ・セミングセン(Ms)
ヨハン・カールストロム(Bs)
デ ヴ ィッド・ベ イトソン(ゲスト俳優 )
収録:2018年、コペンハーゲン、DRコンサートホール(ライヴ)
デンマーク国立SOによる大好評のコンサート・シリーズ第3弾の「Fantasymphony 」がCDで登場。ファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた内 容で、『ハリー・ポッター』『ナルニア国物語』『ロード・オブ・ザ・リング』などの世界的に大ヒットしたファンタジー映画を中心収録。 映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットが記憶に新しいQUEENの音楽ですが、映画『ハイランダー 悪魔の戦士』も忘れてはなりません。首を切り落とされな い限り死なない一族の宝をめぐる戦いが描かれたカルト的人気を誇る究極のファンタジー作品ですが、この映画でもQUEENの音楽が全編を通して流れます。コ ンサートを締めくくる楽曲として選ばれたのは、映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも使われ映画『ハイランダー 悪魔の戦士』でも、愛する人との別れのシーンで使 われる「リヴ・フォーエヴァー(Who Wants to Live Forever)」。 (Ki)

MDG
MDG-10222996(1SACD)
レスピーギ:管弦楽作品集
レスピーギ:主題と変奏「第十二旋法によるメタモルフォーゼ」(1930)
 組曲「ロッシニアーナ」(1925)
 オーケストラのための「ブルレスケ」(1906)
バッハ(レスピーギ編):パッサカリア ハ短調(BWV582)
ヴッパータールSO、
ジョージ・ハンソン(指)

録音:2000年9月、ヴッパータール・シュタットハレ
MDGレーベルの"貴重な"録音を再リリースする「プレツィオーザ」シリーズ。今回は、ヴッパータールSOによるレスピーギの管弦楽作品集。 『ローマ三部作』に代表されるような管弦楽法を駆使した鮮やかで華麗なオーケストレーションが魅力のレスピーギですが、バロック期までの古いイタリア音楽を研 究し、その成果を存分に自作に反映させている点も彼の大きな特徴と言ってよいでしょう。 ここに収録されているのは、レスピーギ晩年の作品でボストンSO創立50周年記念委嘱作「第12旋法によるメタモルフォーゼ」。ロッシーニの最晩年の作品 「老いの過ち」に基づいて編曲された組曲「ロッシニアーナ」。未出版の初期作品「ブルレスケ」、そしてバッハのパッサカリアのオーケストラ編曲版。 ウィーンのムジークフェラインザールに匹敵する響きを持つ歴史的なホール、ヴッパータール・シュタットハレでの録音というのも注目です。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2307(1CD)
(1)R.シュトラウス:アルプス交響曲
(2)ドビュッシー:交響詩「海」
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指)
レニングラードPO

録音:(1)1962年4月21日、(2)1962年3月18日または20日/レニングラード・フィルハーモニー大ホール
使用音源:Private archive(2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
録音方式:モノラル(ライヴ録音)
■制作者より  
自然をこよなく愛した旧ソ連の巨匠指揮者ムラヴィンスキー(1903-1988)にふさわしく、自然をテーマにした2作品、R. シュトラウスのアルプス交響曲とド ビュッシーの「海」が2トラック、38センチのオープンリール・テープ復刻で登場します。音はともにモノラルですが、ムラヴィンスキーならではの透徹した厳しい 解釈が別次元の感動を呼び起こします。ことにアルプス交響曲の凄まじさは知る人ぞ知る内容で、より明瞭な音質となった当盤では、その妙技がいやというほど堪 能出来ます。また、解説書にはムラヴィンスキー自身がアルプス交響曲につて語った文章を掲載しています。これはムラヴィンスキー夫人から伝えられたもので、ご く短いものですが、貴重な証言です。(平林直哉)


Treasures
TRE-310(1CDR)
赤盤名演集Vol.14〜サヴァリッシュ/ワーグナー&ウェーバー
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲*
 「神々の黄昏」〜夜明けとジークフリートのラインへの旅**/ジークフリートの葬送行進曲**
ウェーバー:「魔弾の射手」序曲##
 「プレチオーザ」序曲#
 「オベロン」序曲++
 「オイリアンテ」序曲+
 「精霊の王」序曲#
 「アブ・ハッサン」序曲*
 祝典序曲「歓呼」#
ウォルフガング・サヴァリッシュ(指)
フィルハーモニアO

録音:1958年7月29日*、1958年7月28日#、1958年2月26日**、1958年2月25&28日##、1958年2月25日+、1958年2月24-25日++(全てステレオ)
※音源:東芝 AA-7129(ワーグナー)、AA-7128
◎収録時間:76:55
“惜しげもない愛でウェーバーの魅力を伝えきった若きサヴァリッシュの金字塔!”
■音源について
★フィルハーモニア管にはウィーン・フィルのような伝統的な音色美はありませんが、英コロンビアのステレオ初期の録音をレコードで聞くと、楽音にも全休止の余韻にも独特の色彩と臨場感を感じることがよくあります。ところが、CDではなぜかその風合いが感じにくいのです。この赤盤からの復刻では、特に「オイリアンテ」の前半部などでそのあたりもしっかり感じていただけるかと思います。

★ウェーバーの序曲集の最高峰の名盤として確信を持って推奨したのがサヴァリッシュ盤。もちろんスタイルは正攻法そのものですが、音楽の芯は常に灼熱と化しており、親しみやすい旋律美が剛毅なリズムと一体となって、どこまでもアグレッシブなニュアンスを伴って聴き手に迫ります。
 「魔弾の射手」は、主部に入ってすぐ4:02の四分音符にご注目を。スコア上ではスタッカートとは書かれていませんが、この四分音符を明確に短く切り、フレーズに一層の凝縮を待たせるなど、生きた表現を緻密に注入するサヴァリッシュのスタイルを再認識させられます。
 「プレチオーザ」コーダの弦の波しぶき、「オベロン」6:10からの硬質のティンパニが効いた勇壮な響きは、若きサヴァリッシュの向こう見ずな表現意欲の果実。
 「オイリアンテ」冒頭の弦の鉄壁なアンサンブル、第2主題の清らかさ、透徹されたヴィブラートがあればこそ醸し出される中間部の静寂美には、フィルハーモニアOの比類なき機能美を改めて痛感。7:34のティンパニの最強打は、何度聴いても鳥肌もの!サヴァリッシュにもこんな露骨なデフォルメ技が存在するのです。
 そして圧巻は、「精霊の王」!若きサヴァリッシュがフィリップスに行なった一連の録音の中にもスタジオ録音とは思えない熱演が紛れていますが、もの「精霊の王」はまさにそれ。しかもサヴァリッシュの独りよがりではなく、オケを根底から奮い立たせているのがわかり、他の収録曲以上の興奮をもたらします。第2主題以降では、誰も未だ実現していない清々しい空気の醸成と、オケの寸分の狂いもないアンサンブルの妙味を堪能。コーダまで集中力が途切れず、その技術の高さが感覚的な快感を超えて音楽の魂にまで昇華するする様は、カラヤン盤には望みようもありません。【2023年12月・湧々堂】

Capriccio
C-5514(1CD)
NX-B07
ミクローシュ・ロージャ(1907-1995):管弦楽作品集
シンフォニック・コンサートへの序曲 Op.26a(1956/63改訂)
ハンガリー風セレナード Op.25(1932/66改訂)
3つのパルティータ Op.33(1972)
ラインラント=プファルツ州立PO
グレゴール・ビュール(指)

録音:2023年2月13-17日
映画『ベン・ハー』などでアカデミー賞を3度受賞したミクローシュ・ロージャの管弦楽作品集。 1907年、ブラペストに生まれライプツィヒ音楽院で学んだ後、パリとロンドンを経てアメリカ合衆国に移住。映画音楽の作曲家としてアカデミー作曲賞に17 回ノミネートされ、3度受賞するなど高く評価されました。それと平行しクラシック作品の作曲も続け、ハリウッドの映画音楽のようなダイナミックな響きと、ハン ガリーの民族性がマッチした色彩豊かな曲を多数書きあげています。 このアルバムに収録された3つの作品は、初期、中期、後期と彼の創作期間の全般にわたるもの。1932年に作曲された「ハンガリー風セレナード」はブダペ スト劇場で初演、演奏を聴いたR・シュトラウスからの提案を受け、のちに改訂が施されました。「シンフォニー・コンサートへの序曲」は1956年の作 品。当時アメリカで契約していたMGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)の仕事の合間に書かれた曲で、ハンガリーから追放された彼の友人たちに捧げられま した。 「3つのパルティータ」は1971年の作品。彼の作品を出版していた出版社からの依頼で作曲、当初イシュトヴァン・ケルテスが初演する予定でしたが、彼はそ の前に死去してしまったため、アンドレ・プレヴィンがイギリスで、アンタル・ドラティがアメリカで初演を行いました。バルトークを思わせるリズミカルな作品です。 グレゴール・ビュールは1964年生まれ。ストックホルム王立歌劇場で「ニーベルングの指環」を上演、世界的に注目を集めたのち、ハンブルク国立歌劇場、 シュトゥットガルト国立歌劇場などで多数の歌劇を(指)好評を博した指揮者。CAPRICCIOレーベルにはブラウンフェルスの一連の作品の他、レーガーの 歌曲集などを録音しています。

BR KLASSIK
BR-900349(1CD)
NX-B07
プッチーニ:管弦楽曲と歌曲集
歌曲集(J.X.シャハトナーによる管弦楽伴奏編)
交響的前奏曲/交響的奇想曲
菊の花(L.ドリューによる弦楽オーケストラ編)
チャールズ・カストロノヴォ(T)
ミュンヘン放送O
イヴァン・レプシッチ(指)

録音:2023年2月6-10日
ミュンヘン、バイエルン放送 第1スタジオ(ドイツ)
19世紀後半から20世紀初めにかけて活躍したイタリアのオペラ作曲家たちの多くはまとまった数の歌曲を残していますが、プッチーニの場合は生前に出版さ れた歌曲は11曲だけで、それらもまとまった作品としてではなく、キャリアの初期から後期にかけて散発的に書かれたものでした。2010年に出版された最初 の校訂版「歌曲集」には16曲が収められており、当CDにはそのピアノ・パートを大オーケストラのための管弦楽伴奏に編曲したものを収録しています。編曲 を手掛けたのは1985年ドイツ生まれの作曲家・指揮者ヨハネス・クサヴァー・シャハトナー。楽譜は2020年にBoosey & Hawksから出版され、これが初 録音となります。プッチーニの歌曲は基本的にベルカントのスタイルで書かれており、ピアノはシンプルな伴奏に留まることが多いのですが、シャハトナーはプッ チーニのオペラでのオーケストレーションを参考にしつつも、時に大胆かつ独創的なアレンジを施しています。今を時めくテノール歌手の一人、カストロノヴォの 力強く輝かしい歌唱がこの録音の魅力を一層高めています。稀少なオーケストラ作品を併録。

Phasma Music
PHASMA-048(1CD)
NX-B05
マンツァロス:シンフォニア集(吹奏楽版)
ニコラオス・ハリキオプーロス・マンツァロス(スピロス・マヴロプーロス編):シンフォニア 第1番
シンフォニア 第2番「La Tempesta e la Caccia 嵐と狩」
シンフォニア 第3番
シンフォニア 第4番「Grande Sinfonia Militare 大軍隊シンフォニア」
シンフォニア 第18番「Di Genere Orientale 東洋風」
マンツァロス・フィルハーモニック・ソサエティ (吹奏楽団)
ソクラティス・アンティス(指)

録音:2022年1月2-4日 イオニア・アカデミー・カンファレンス・ホール
ギリシャとキプロスの国歌「自由への讃歌」の作曲者として知られる、古典派時代のギリシャの作曲家マンツァロスが書 いたシンフォニアを現代吹奏楽に編曲して収録したアルバム。
Phasma Music
PHASMA-052(1CD)
NX-B05
『Chisnau3』 〜管弦楽のための新しい音楽
ルース・アロン:At this moment
ジェローム・ド・ブロムヘッド(1945-):The Melting Point of Ice
ラーシュ・フェツェク:Cycle of Eleven Canons on a Twenty-Two Note Melody
ブライアン・フィールド:Chamber Symphony
フアン・パブロ・メディナ:Crescent Moon - ドラムセットと管弦楽のための協奏曲
クリスティアン・パテルニーティ:Le Crepuscule du soir
ネイル・スティップ:Six Miniatures
アレクサンドル・ザヴァリー(打楽器)
セルゲイ・ルンチェヴィチ・ナショナルPO
ミハイル・アガフィタ(指)

録音:2022年4月
※全て世界初録音
アイルランド、メキシコ、イタリア、アメリカなど様々な国の作曲家による最新の管弦楽作品を収めたアルバム。あまり聴 くことのないモルドヴァのオーケストラの巧さにも注目です。
Phasma Music
PHASMA-060(1CD)
NX-B06
『さまよえる鳥』 〜スコット・ブリックマン(1963-)作品集
.Ugunskrusts - シンフォニー・オーケストラのための
弦楽四重奏曲 第2番
Wedrowna Ptaszyna さまよえる鳥 - フルート独奏のための
弦楽四重奏曲 第3番
幻想曲 - ヴァイオリンとピアノのための
弦楽四重奏曲 第4番
交響曲第7番
イヴォナ・グリンカ(Fl)
スピロス・トラヴロス(Vn)
ヴィッキー・スティリアヌー(P)
エクス・クァルテット
セルゲイ・ルンチェヴィチ・ナショナルPO、ミハイル・アガフィタ(指)

録音:2022年2-9月モルドヴァ、ポーランド、ギリシャ
イリノイ州生まれのアメリカの作曲家、スコット・ブリックマンの作品集。バルト海沿岸やスラヴの文化に強い影響を受け ています。フルート独奏から弦楽四重奏、大編成管弦楽まで多彩な編成の作品を収録。

BIS
BISSA-2062(1SACD)
モーツァルト:序曲集
歌劇『アルバのアスカニオ』序曲
歌劇『イドメネオ』序曲
歌劇『フィガロの結婚』序曲
歌劇『後宮からの逃走』序曲
歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』序曲
歌劇『劇場支配人』序曲 K
歌劇『ポントの王ミトリダーテ』序曲
歌劇『偽の女庭師』序曲
歌劇『ドン・ジョヴァンニ』序曲
歌劇『ルチオ・シッラ』序曲
歌劇『皇帝ティートの慈悲』序曲
歌劇『魔笛』序曲
マイケル・アレクサンダー・ウィレンス(指)
ケルン・アカデミー

録音:2022年9月2〜4日ドイチュラントフンク・カンマームジークザール(ドイツ)
17世紀半ば以降、序曲は大規模なオペラの前に演奏される「管弦楽作品」として定着しました。天才モーツァルトの偉大さを改めて知る ことのできる序曲集を演奏するのは、マイケル・アレクサンダー・ウィレンス率いるケルン・アカデミー。当録音ではモーツァルトの傑作揃いのオペラから12の序 曲を収録。フォルテピアノ奏者ブラウティハムとのモーツァルトのピアノ協奏曲でも聴かせてくれたように、快活明瞭なアプローチによる演奏を披露。ピリオド楽器 だからこそのあたたかみと響きを堪能できます。 (Ki)

Altus
ALT-534(7CD)
限定生産
ブーレーズ・ライヴ・シリーズ集成

【ALT343/4】(2CD)
[Disc1]
ストラヴィンスキー:作品集
管弦楽のための4つの練習曲
カンタータ「星の王」
ドビュッシーの墓碑銘(管楽器のためのサンフォニー)
カンタータ「説教、説話、祈り」
バレエ音楽「春の祭典」

[Disc2]
ドビュッシー:バレエ音楽「遊戯」
ベルク:アルテンベルク歌曲集
シェーンベルク:5つの管弦楽曲 Op.16
シェーンベルク:4つの管弦楽歌曲 Op.22
ヴァレーズ:アルカナ

【ALT345】(2CD)
モーツァルト
[Disc1]
ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467
ピアノ協奏曲第26番ニ長調 K.537『戴冠式』
[Disc2]
ピアノ協奏曲第25番ハ長調 K.503

【ALT346】
ノーノ(1924-1990):ソプラノとコントラルト、テノール、混声合唱とオーケストラのための『断ち切られた歌』
シュトックハウゼン(1928-2007): 3群のオーケストラのための『グルッペン』〜作品第6番

【ALT347/8】(2CD)
ラモー:歌劇『イポリトとアリシ』
ピエール・ブーレーズ(指)

【ALT343/4】(2CD)
■Disc1
ジョアンナ・ピータース(A)、ヘルベルト・ハント(T)、セバスチャン・ショウ(バリトン、朗唱)、フランス国立放送O、フランス国立cho、
 ライヴ録音:1963年6月18日/シャンゼリゼ劇場/ステレオ
■Disc2
ジョアンナ・ピータース(A)、フランス国立放送O
 ライヴ録音:1964年3月10日/シャンゼリゼ劇場/ステレオ
【ALT345】(2CD)
イヴォンヌ・ロリオ(P) ラムルーO
 ライヴ録音:1964年1月1日/パリ音楽院/モノラル

【ALT346】
(1)イルゼ・ホルヴェーイ(S)、エヴァ・ボーネマン(C.A)、フリードリヒ・レンツ(T)
 ベルンハルト・ツィンマーマン(合唱指揮)、ケルン放送cho、ケルンRSO
(2)カールハインツ・シュトックハウゼン(オーケストラ1:指揮)、ブルーノ・マデルナ(オーケストラ2:指揮)、
 ピエール・ブーレーズ(オーケストラ3:指揮)
 ケルンRSO
 ライヴ録音:1959年/ウィーン芸術週間/モノラル
【ALT347/8】(2CD)
イポリト:ジェラール・デュナン(オート・コントル)、アリシ:ラシェル・ヤカール(S)、
 フェードル:リーズ・アルスゲ(Ms)、テゼ王:ルイ・モーラン(Bs)、エノーヌ:シュザンヌ・ラファイエ(S)、プリュトン/ネプトゥーヌ:ロジェ・ソワイエ(Bs)、ディアーヌ:ベルト・カル(S)、ティジフォヌ/メルキュール:ミシェル・ハメル(T)、女羊飼い:シルヴェンヌ・ジルマ(S)
フランス国立放送O、フランス国立cho
ライヴ録音:1964年10月13日/シャンゼリゼ劇場/ステレオ
ALTUSから発売されているブーレーズ指揮のタイトルすべて(4タイトル全7枚)を、単売パッケージそのままにクラフト調の三方背ケースに収めた数量限定セットです。
【ALT343/4】(2CD)・・・コンサートホール・レーベルの「春の祭典」直前におこなわれた激烈ライヴ。終演後は初演時を思わせる騒ぎになりブラボーとブーが錯 綜する大変な興奮の渦!オール・ストラヴィンスキー・プロの1夜とドビュッシーからヴァレーズまでの 才気あふれるプログラムの1夜を豪華カップリング、ステレオ・ラ イヴ。
【ALT345】(2CD)・・・ブーレーズのニューイヤーコンサート、メシアン夫人の名手イヴォンヌ・ロリオとモーツァルト三昧!ブーレーズのモーツァルトの伴奏の雄弁 さがすばらしく、木管が立体的に浮かび、曲想の変化にあわせ変幻の勢いで息もつかせぬすばらしさ。大メシアンが称賛したロリオのモーツァルトですが、すばらしいテク ニック、音色の豊かさなど、ここまで生き生きしたモーツァルトは稀。すばらしい復刻です。音質もモノラルながら大変聴きやすく良好。モーツァルトファンならず長く聴か れることまちがいなしの逸品。
【ALT346】・・・前衛音楽の使徒が本領を発揮、初演メンバーによる壮絶の『グルッペン』収録!3群のオーケストラがそれぞれ独立した時空間を持ち、互いに激しく 侵食しあうセリエリズムの超難曲『グルッペン』は、シュトックハウゼン、マデルナ、ブーレーズの指揮とケルンRSOによって1958年に初演されました。このディ スクは全く同じ布陣によるわずか1年後のライヴ。前衛作曲家かつ指揮者である3人の、確かな手ごたえを持って厳しく指揮しあうさまがしかと記録されており、凄まじ いまでの緊張感です。『断ち切られた歌』は第二次世界大戦中に迫害された犠牲者の手紙がテキストに用いられた、ノーノの代表作。ノーノ、シュトックハウゼン、ブーレー ズの3人は現代音楽界の三羽ガラスと呼ばれ、前衛音楽を牽引してきた存在ですが、ノーノとシュトックハウゼンは意見の相違から激しく対立、決別の道を辿ります。ブー レーズがこのふたりの作品を振った貴重にして刺激的な演奏会のライヴ録音。前衛音楽最盛期の異様なまでの熱気に圧倒されること間違いなし!
【ALT347/8】(2CD)・・・ブーレーズ盤歴初レパートリー、しかもクリアなステレオ録音。明晰で格調高く、モダン楽器でも全く違和感なし、むしろラモーの美しい 魅力がダイレクトに伝わる名演。『イポリトとアリシ』は50歳を迎えたラモーがついに本腰を入れてオペラに挑んだその1作目にして最高傑作の呼び声高い作品です。ブ フォン論争を白熱させるほどに卓越した和声法と管弦楽法が駆使されたこのラモーの名作は、モダン楽器による力強い演奏にも十分耐えうる迫力と適応力を持っていま す。収録されているのはラモー没後200年にあたる1964年に行われたシャンゼリゼ劇場でのライヴ。曖昧さのないブーレーズの指揮が巧みな情景描写や躍動的な舞 曲をさらに引き締まったものにし、心地よい緊張感と推進力を生み出しています。物語後半の悲劇的な調子も媚びたところがなく高潔で堂々としていて迫真の出来。歌 手陣はヤカールを始めフランスの実力者ぞろい、美しいフランス語による朗々とした歌唱が胸に響きます。部分的なカットも物語や音楽の本質を見据えたもので、じっく りと音楽に集中できる形と言えましょう。解説書にはあらすじの他トラック別の大意を掲載。 (Ki)

CD ACCORD
ACD-321(1CD)
NX-C09
ベンヤミン・ビルゼ(1816-1902):ワルツ、ギャロップ、マーチ集
ヒュルステンシュタイナー- ワルツ形式の音8. リークニッツ・ブレスラウ鉄道のギャロップ Op.3…世界初録音
(トマシュ・クボンによる管弦楽編)
フリードリヒ・ヴィルヘルムのカドリーユ…世界初録音
王様のポロネーズ Op.26
シレジアの歌 オリジナル曲 Op.20-2つのヴァイオリンと管弦楽のための
射撃の名手 - 行進曲 Op.13
シレジア・ポルカ…世界初録音
勝利のワルツ Op.22
嵐 - 行進曲 - ギャロップ Op.6
マルチン・ダニレフスキ(Vn)
カロリーナ・ヒラ=ヴィブラニエク(Vn)
ウェスト・サイド・シンフォニエッタ
マルチン・ダニレフスキ(音楽監督)

録音:2022年4月11-12日
ドイツの指揮者、作曲家ベンヤミン・ビルゼ。ヨハン・シュトラウス1世のオーケストラで演奏、ワルツやポル カなどに親しみ、自身も数多くの作品を書き上げ、その中の42作品が出版されました。これらはベルリン をはじめ、イギリス、フランス、ロシア、アメリカ、オーストラリアでも相次いで出版されるとともに、すぐさまピ アノ連弾用や、ピアノとヴァイオリン用に編曲され高い人気を誇りました。また彼が率いていたオーケストラ の団員の中の54名が待遇に不満を持ち、オーケストラを脱退。1882年に別の指揮者を立てて設立し たのが「BPO」であったことも知られています。このアルバムには世界初録 音作品を含む、ギャロップや行進曲、ポルカなどの楽しい作品が収録されています。演奏するウェスト・サ イド・シンフォニエッタはNFMヴロツワフPOとシュチェチン・フィルハーモニー交響楽 団(ミェチスワフ・カルウォヴィチ・フィルハーモニーSO)のメンバーで構成されるアンサンブル。コン サートマスターのマルチン・ダニレフスキとパヴェウ・マスランカの2人が音楽監督を務め、ヴァイオリンを弾き ながらアンサンブルをまとめています。

MELISM
MLSCD-041042043(3CD)
ニコス・スカルコッタス:36のギリシャ舞曲
36のギリシャ舞曲 AK11*
36のギリシャ舞曲 AK11**
ウラル国立PO*、
アテネPO**、
バイロン・フィデツィス(指)

録音:1990年6月23日-27日&10月1日-2日*、2021年6月19日**
20世紀ギリシャの作曲家、ニコス・スカルコッタスの管弦楽作品『36のギリシャ舞曲』は、1990年にウラル国立POによって世界初全曲録音されましたが、長らく絶版となっていました。この全曲録音が今回新たにリマスタリングされるとともに、2021年にアテネPOが演奏した、1821年のギリシャ革命200周年記念コンサートのライブ録音が組み合わせられました。いずれも指揮を振ったのはギリシャの指揮者バイロン・フィデツィスで、彼の30年にわたる研究や経験が垣間見えるアルバムでもあります。

RUBICON
RCD-1125(1CD)
ダニ・ハワード:管弦楽作品集
ダニ・ハワード(b.1983):アルゲントゥム*
トロンボーン協奏曲*/エリップシス
コアレッセンス/アーチズ
マイケル・シール(指)*、
パブロ・ウルビーナ(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO
ピーター・ムーア(Tb)
イギリスの女流作曲家、オーケストレーターのダニ・ハワードによる管弦楽作品集がRubiconから登場。ハワードの作品は、ヨーロッパで急速に評価を確立しつつあり、2021年6月にピーター・ムーアとRLPOにより初演されたトロンボーン協奏曲は、タイムズ紙から「即席の名作...瑞々しく...心を奪う...」と高く評価をされています。作品の多くは、ロイヤル・リヴァプールPO(RLPO)を含む、イギリスの主要なオーケストラから委嘱を受けており、ロイヤルPO、CBSO、ハレO、BBCフィルハーモニック、ブリテン・シンフォニア、などの40以上のオーケストラで演奏されています。また、ハワードは、LSOのレジデンス・コンポーザーも務めています。
トロンボーン協奏曲でソリストを務めるピーター・ムーアは、2008年、12歳にして「BBCヤング・ミュージシャン・オヴ・ザ・イヤー賞」に輝き、2014年には弱冠18歳でLSOの副首席トロンボーン奏者に就任。2015年にはBBCラジオ3の「ニュー・ジェネレーション・アーティスト・スキーム」に、さらには2018/19シーズンの「ECHOライジング・スター」に選出されるなど、世界有数のトロンボーン奏者として活躍しています。現在は、LSOの首席トロンボーン奏者としてオーケストラで活動する傍ら、ソリストとしてBBC響、RLPO、ルツェルンSOなどと共演。教育者としては英国王立音楽アカデミーのトロンボーン科教授を務めています。
本アルバムは、傑出した若手作曲家の一人である彼女の素晴らしく、親しみやすい音楽に触れるだけでなく、才能溢れる名手の妙技も堪能できる1枚に仕上がりました。

BPO RECORDINGS
KKC-9836
(2CD+1Bluray)
日本語解説付国内盤
税込定価

チン・ウンスク・エディション/BPO
(1)ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲第1番 (2001)
(2)チェロと管弦楽のための協奏曲(2006/08,rev.2013)
(3)ソプラノと管弦楽のための「セイレンの沈黙」(2014)-ホメロスの『オデュッセイア』とジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』による
(4)管弦楽のための「コロス・コルドン」 (2017,rev.2020)
(5)ピアノと管弦楽のための協奏曲(1996/97)

(6)管弦楽のための「ロカナ」(2008)
■Blu-ray Disc
【Video】
上記全曲のコンサート映像(すべてHD映像)
チン・ウンスクのインタビュー映像(45分)
【Audio】
上記全曲のロスレス・スタジオ・マスター音源の音声トラック+B18
2.0PCM Stereo24-bit /48kHz
7.1.4Dolby Atmos24-bit /48kHz
●ダウンロード・コード
この商品には、上記全曲のハイレゾ音源(24-bit /96kHz)をダウンロードするためのURLとそのパスワードが封入されています。
●デジタル・コンサートホール
ベルリン・フィルの映像配信サービス「デジタル・コンサートホール」を7日間無料視聴できるチケット・コードが封入されています。
全て、BPO

(1)サー・サイモン・ラトル(指)、クリスティアン・テツラフ(Vn)、録音:2005年4月28日
(2)チョン・ミョンフン(指)、アルバン・ゲルハルト(Vc)、録音:2014年5月10日
(3)サー・サイモン・ラトル(指)、バーバラ・ハンニガン(S)、録音:2015年6月25日
(5)サカリ・オラモ(指)、キム・ソヌク(P)、録音:2021年6月5日
(6)ダニエル・ハーディング(指)、録音:2022年10月15日
以上フィルハーモニー、ベルリン(ライヴ)

(4)サー・サイモン・ラトル(指)、録音:2017年11月25日 サントリーホール、東京

■Blu-ray Disc
Video
画面:Full HD1080/60i,16:9
音声:2.0PCM,7.1.4Dolby Atmos
リージョン:ABC(worldwide)
総収録時間(コンサート):112分
字幕:英 、独 、日本語、韓
Audio
上記全曲のロスレス・スタジオ・マスター音源の音声トラック+B18
2.0PCM Stereo24-bit /48kHz
7.1.4Dolby Atmos24-bit /48kHz
韓国出身でベルリンを拠点に活動している作曲家チン・ウンスク(陳銀淑,Unsuk Chin)。2005年から続く、ベルリン・フィルとチン・ウンスクのコラボレーショ ンは、本盤に収められている一連のソロ協奏曲と管弦楽作品の演奏として実を結びました。 なかでも印象深い作品が2つあり、サカリ・オラモ(指)キム・ソヌクのソロによる「ピアノ協奏曲」の演奏は、新型コロナ・ウイルス感染拡大中の長いロックダウ ンの後に、ようやく観客に生演奏を届けることができた公演。そしてベルリン・フィルの委嘱作品として、サー・サイモン・ラトルとの最後のアジア・ツアー中に演 奏した「コロス・コルドン」は、東京・サントリーホールでのライヴ録音が収録されています。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2303(1CD)
ストラヴィンスキー:バレエ曲集
(1)バレエ組曲「火の鳥」(1919)
(2)バレエ音楽「春の祭典」
ピエール・モントゥー(指)パリ音楽院O

録音:(1)1956年10月29&30日、11月10日サル・ワグラム(パリ)
(2)1956年11月2、5、6&11日サル・ワグラム(パリ)
使用音源:Private archive (2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
録音方式:ステレオ(録音セッション)
■制作者より  
「春の祭典」の初演者であり、ストラヴィンスキー作品の第一人者であるモントゥー。ここに収録された2曲はステレオ初期の名盤であり、当シリーズでも2010 年にGS-2049として発売しました。この時は米RCAの2トラック、19センチのオープンリール・テープを使用しましたが、今回のGS-2303では2トラック、 38センチのテープを使用し、1956年とは信じがたい新鮮で瑞々しい音質を獲得出来ました。  また、木幡一誠氏による「春の祭典」の使用楽譜についての解説は、旧GS-2049以降に判明した事実を検証、大幅に改訂されており、貴重な文献です。(平林  直哉)


Treasures
TRE-291(1CDR)
デルヴォー/ラヴェル管弦楽曲集(Command録音)
道化師の朝の歌*/スペイン狂詩曲
ボレロ/ラ・ヴァルス*
「ダフニスとクロエ」第2組曲*
ピエール・デルヴォー(指)コロンヌO

録音:1961年5月17日パリ・サル・ワグラム(ステレオ)
※音源:米Command Classics CC-11005SD*、CC-11007SD
◎収録時間:69:00
“デルヴォー特有の色彩力と官能美がもたらすラヴェル作品の底知れぬ魅力!”
■音源について
★デルヴォーが、米Command(35mmマグネチック・フィルム)に録音したラヴェルの作品(LP2枚分)の全てを収録。デルヴォーは、「ラ・ヴァルス」と「スペイン狂詩曲」をConcert Hallにも録音。「ボレロ」は他に仏HMV、独OPERAへの録音も遺されていますが、「道化師の朝の歌」と「ダフニスとクロエ」はこれが唯一の録音。なお、これらの録音は日本では最初キングレコードから発売され、70年代には日本コロムビアから廉価盤で再発売されましたが、当初の鮮烈なサウンドは後退していたことは言うまでもありません。

★デルヴォーの指揮によるラヴェルを聴くたびに、ラヴェルのオーケストラ作品を再現するには色彩センスが不可欠だと痛感するのみならず、体を張ったその放射力は古今を通じて並ぶものがないとさえ思えます。
 「道化師の朝の歌」はその典型で、冒頭部の弦のピチカートの瑞々しさと眩しさはあまりにも生々しく、ファゴットのソロを皮切りに肉感的なダイナミズムで捻じ伏せるのですからたまりません!ファゴットと言えば、中間部のソロのエロティックな語り口も聴きもの。後半以降はリズムの湧き上がりとキレは増すばかり。その色彩は生々しいことこの上なく、それは決して録音の優秀さだけに起因するものでないことも実感していただけることでしょう。間違いなく同曲の史上屈指の大名演!
 このデルヴォー特有の色彩力とエロスは、これ以降の全ての曲にも共通して注がれており、それがこのレコードの隠れコンセプトでは?と思えるほど。
 「スペイン狂詩曲」では、第1曲冒頭の弦の音型が微妙な強弱を伴って繰り返されますが、単なる音量の変化だけでなく確実に妖しい遠近感が醸成されている点にご注目!第1テーマの呼吸の深さは尋常ではなく、後半のカデンツァはまるで人の肉声のようにリアル。第2曲では、デルヴォーが繰り広げるリズムの躍動には、正確さ以上の意志を伴った弾力が常に宿り、しかもそこに妥協やルーティンな惰性が存在しないのは、ラヴェル作品に掛けるこの名コンビのプライドの高さゆえでしょう。第3曲の0:49以降の弦のアンサンブルの濃厚な艶も、一朝一夕に出せるものではありません。終曲はあまりの情報量の多さに頭が追いつかないほどですが、その強烈なニュアンスを巻き散らかすことなく制御しようとする意志も働いており、デルヴォーの指揮者としてのドライブ能力の高さを窺い知ることも出来ます。
 「ラ・ヴァルス」も、早速冒頭からこの上なく濃厚な語りで度肝を抜きます。先へ進むのを恥じらいつつも誘惑するようなそのフレージングを品位を落とすことなく実現することなど、他に誰が可能でしょう?2:31から急に陽が差し込んだようなハープの鮮烈さに続き、弦のグリッサンドがこれでもかと時間をかけて流線型を描く様にびっくり!これを聴いてしまうと、ほとんどの指揮者がここを素通りしてしまうのに物足りなさを覚えてしまいます。第3エピソード(4:20〜)の急激な畳み掛けの中でサラッとルフト・パウゼを挿入する職人芸、第5エピソード(6:06〜)の一筋縄ではいかないテンポ・ルバートは鳥肌もの!コーダの追い込みは、デルヴォーのダンディズムとダイナミズムが炸裂!もちろん、最後の締めくくりをリテヌートするなど野暮な真似しません!
 「ダフニスとクロエ」で最も印象的なのが、“パントマイム”。テンポの緩急と共に、静謐の空気感をも確実に現出。色彩パレットの豊かさは相変わらず。呼吸はとてつもなく深く、たっぷり余韻を感じながらのフレージングの何という素晴らしさ!“全員の踊り”は一気呵成の迫力に圧倒されますが、ここでも造型美を決して蔑ろにしません。なお、合唱も参加していますが、団体名は表記されていません。
 ラヴェルの色彩を余すことなく引き出しながら、そこに官能美も投入した時の比類なき魅力をどうぞご堪能あれ!【2023年11月・湧々堂】

Signum Classics
SIGCD-761(1CD)
パストラル21
ベートーヴェン(M.G.フィッシャー編):交響曲第6番「田園」 第1楽章
ガブリエル・プロコフィエフ:「ブレイキング・スクリーンズ」〜Green Into Red、Fivatak 、1,2,3,4,5,6、ChangeUp、Sad Colours1、 Memory Fields、Reflessivo
ベートーヴェン(M.G.フィッシャー編):交響曲第6番「田園」 第5楽章
ガブリエル・プロコフィエフ:パストラル・リフレクションズ、「ブレイキング・スクリーンズ」よりMobocracy
ガブリエル・プロコフィエフ(指,シンセサイザー、エレクトロニクス)、
アンリミテッド・コレクティブ

録音:2022年10月10日-11日(ロンドン、イギリス)
祖父にロシアの偉大な作曲家セルゲイ・プロコフィエフを持つガブリエル・プロコフィエフ(ゲイブリエル・プロコフィエフ)は、ロンドンをベースに作曲家、プロデューサー、DJとして活動。クラシック音楽をルーツに、クラブ、ヒップホップなどのダンス音楽やエレクトロニクスを取り入れた独自の音楽を創りあげています。
「パストラル21」とは気候危機の時代にいきる私たちに対して「パストラル」という概念が何を意味するか探求するプロジェクトです。ウィーンの田園風景から着想を得て作られた「田園交響曲」からヒントを受けたガブリエル・プロコフィエフは、出発点としてスイスのアルプスの自然音を録音しました。ベートーヴェンにとって自然が何を意味するのか、そして現在私たちが直面している気候危機の時代に作曲家はどのような牧歌的な作品を生み出すことが出来るのか自問して生まれたのが、「パストラル・リフレクションズ」です。M.G.フィッシャー編曲によるベートーヴェンの「田園交響曲」の弦楽六重奏版と現代的な技術を駆使したガブリエル・プロコフィエフの作品の対比によって聴衆は、ベートーヴェンの時代と現代の環境変化、環境との付き合い方に関して考えさせられることでしょう。

BIS
BIS-2747(1CD)
誕生日変奏曲
(1)Pictured Within:Birthday Variations for M.C.B.(中に描かれた:M.C.B.のための誕生日変奏曲)(2019)
 主題 作者不詳
 第1変奏:tact60- 藤倉大 Dai Fujikura(1977-)
 第2変奏 - デイヴィッド・ソアーDavid Sawer(1961-)
 第3変奏 - サリー・ビーミッシュ Sally Beamish(1956-)
 第4変奏 - コリン・マシューズ Colin Matthews(1946-)
 第5変奏 - イリス・テル・シフォルスト Iris ter Schiphorst(1956-)
 第6変奏 - ブレット・ディーン Brett Dean(1961-)
 第7変奏 - ヴィム・ヘンデリクス Wim Henderickx(1962-2022)
 第8変奏 - リチャード・ブラックフォード Richard Blackford(1954-)
 第9変奏 - ハリソン・バートウィッスル Harrison Birtwistle(1934-2022)
 第10変奏:Sixty Salutations(60の挨拶) - ジュディス・ウィアーJudith Weir(1954-)
 第11変奏 - ギャヴィン・ブライアーズ( Gavin Bryars(1943-)
 第12変奏 - カレヴィ・アホ Kalevi Aho(1949-)
 第13変奏 - アンソニー・ペイン Anthony Payne(1936-2021)
 第14変奏:The Art of Beginning(始まりの芸術) - ジョン・ピカード John Pickard(1963-)
(2)ヤーコ・クーシスト(1974-2022):交響曲 Op.39(2020-21)(ペッカ・クーシスト、ヤリ・エスコラにより完成)
(1)BBCスコットランドSO、
マーティン・ブラビンズ(指)

(2)ヘルシンキ・フィルハーモニックO、
ペッカ・クーシスト(指)

ライヴ録音:(1)2019年8月13日ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)、
(2)2022年12月8日ヘルシンキ・ミュージックセンター(フィンランド)
このアルバムはマーティン・ブラビンズとヤーコ・クーシストに捧げる「ダブル・トリビュート」として制作されました。
最初の「中に描かれた:M.C.B.のための誕生日変奏曲」は、イギリスの指揮者マーティン・ブラビンズ(1959-)の60歳の誕生日を記念するために企画され た「共同作品」プロジェクトの作品です。エドワード・エルガーの「エニグマ変奏曲」をモデルに「ひとつの主題による主題と14の変奏」のスタイルに倣い、藤倉大 からジョン・ピカードまで、14人の作曲家による14の変奏曲で構成。エルガーの「to my friends pic-tured within(中に描かれた友人たちへ)」の献辞か らとった「Pictured Within(中に描かれた)」がタイトルにつけられました。BBCの委嘱で作られ、ブラビンズの誕生日にあたる2019年8月13日の「BBC Proms」で、作品を献呈された彼の指揮で初演されました。このディスクの演奏は、この初演のライヴ録音です。
作曲家、指揮者、ヴァイオリニストとして活躍したヤーコ・クーシストは、2022年2月23日、48歳で亡くなりました。1998年から2012年にかけてラハティ SOのコンサートマスターを務めた彼は、本格的に作曲を手がけるようになってから、室内楽曲、声楽曲、管弦楽曲、オペラ、映画の音楽と、約40の曲を作り ました。「交響曲」は、ヤーコの遺作というべき作品です。彼が病床にあったため完成させることができず、死後、未亡人のマイヤの求めに応じ、弟ペッカ・クーシス ト(1976-)とクオピオの音楽センターとSOの監督ヤリ・エスコラが作品に仕上げました、
曲は2つの部分に分かれ、「どこかで耳にした」主題やヤーコの過去の作品から採った旋律による、力強い作品に作られています。音楽外の要素によるヤーコの 自伝的色彩も加えられ、灯台や船舶から聞こえる信号からインスパイアーされたフレーズの断片をコラージュした終幕は、ヤーコの魂が海に送り出されていった、と いう余韻を残します。2022年6月2日、オスモ・ヴァンスカ指揮ミネソタOがミネアポリスで初演。2022年12月8日にペッカ・クーシストがヘルシンキ・ フィルハーモニックを指揮してヘルシンキ・ミュージックセンターで演奏されました。このコンサートのライヴ録音が収録されています。 (Ki)

DUX
DUX-1799(1CD)
シェーンベルク&R・シュトラウス:弦楽のための作品集
シェーンベルク:浄められた夜 Op.4(弦楽合奏版)
R・シュトラウス:メタモルフォーゼン
ヤクブ・フレノヴィチ(指)、
マルチン・スシツキ(Vn)、
イグナツィ・ヤン・パデレフスキ音楽アカデミー室内弦楽オーケストラ

録音:2021年11月8日-10日(ポーランド)
シェーンベルクの「浄められた夜」とR・シュトラウスの「メタモルフォーゼン」は、弦楽のために書かれた曲の中でも紛れもない傑作です。この2曲が作曲された時期は半世紀ほど離れているものの、そのスタイルには近しいものがあり、1枚のアルバムに収録することで互いが完璧なまでに引き立てられています。

NMC
NMCD-272(1CDR)
ルーク・ベッドフォード:管弦楽作品集
インスタビリティ/アウトブレイズ・ザ・スカイ/イン・ザ・ヴォイシズ・オヴ・ザ・リヴィング*/サクソフォン四重奏と管弦楽のための協奏曲
BBCフィルハーモニック、
BBC響、マーク・パドモア(T)*、
アルシス・サクソフォン四重奏団ほか

録音:2010年〜2021年
ウィグモア・ホール初のコンポーザー・イン・レジデンスを務めるなどイギリス現代音楽を代表する作曲家のひとり、ルーク・ベッドフォード(1978-)のNMCレーベル初となる単独アルバム。ベッドフォードは2000年にロイヤル・フィルハーモニー協会作曲賞、2004年に英国作曲家賞のリスナー賞、2007年にポール・ハムリン・アーティスト賞、2012年にエルンスト・フォン・ジーメンス音楽賞の若手作曲家奨励賞など、数々の名誉ある数多くの賞を受賞し非常に活発なパフォーマンスを見せているアメリカ出身の作曲家、エヴァン・ジョンソン(1980-)のクラリネットと声楽のための無伴奏作品を集めた1枚。演奏はアンサンブル・ムジークファブリークのメンバーであるオーストラリアのクラリネット奏者・声楽家、カール・ロスマンです。賞を受賞しています。音楽評論家のトム・サービスは、ベッドフォードの作品について「陰鬱な表現力を持つ音楽であり、曲をまるで必要から書かれたかのように聴こえさせる独特の性質を帯びている」と正確に表現しました。本作では彼の過去15年にわたるキャリアの中から選ばれた4作品を、著名なアーティストたちによる優れた解釈で聴くことができます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALTO
ALC-1469(1CD)
グレインジャー:戦士たち&管弦楽作品集
戦士たち(世界初デジタル録音)
ビューティフル・フレッシュ・フラワー
ヒル=ソング第1番(世界初録音)
デリー地方のアイルランド民謡
ヒル=ソング第2番(世界初録音)
Colleen Dhas(世界初録音)
デンマーク民謡組曲
ジェフリー・サイモン(指)、
メルボルンSO

録音:1989年
初出時世界初録音となった作品も収めたグレインジャーの管弦楽作品集。指揮者のジェフリー・サイモンは様々な編曲作品・レア作品を録音してきたことで知られているオーストラリア出身指揮者です。母国のメルボルンSOを率いてオーストラリアを代表する作曲家グレインジャーの珍しい作品を収めている貴重な一枚です。

Da Vinci Classics
C-00795(1CD)
マーラー:不思議な角笛の世界
ヨハン・シュトラウス1世:シュペール・ポルカ
マーラー:「リュッケルト歌曲集」より「私の歌を覗き見しないで」、
 「子供の不思議な角笛」より「この世の暮らし」「ラインの伝説」「美しいラッパが鳴りひびくところ」「この歌を作ったのは誰?」「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」「原光」、
 交響曲第1番の第3楽章より、
 交響曲第4番の第2楽章より、
 交響曲第3番の第3楽章より、
 交響曲第1番の第2楽章より
シューベルト:「ロザムンデ」よりバレエ音楽第1番、
 ロマンス、バレエ音楽第2番
ベルク:葦の歌、ナイチンゲール
アンサンブル・プロジェット・ピエロ

録音:2020年10月(イタリア)
音楽的パラドックスの象徴ともいえるマーラーの交響曲と歌曲、さらにはシューベルトやベルクといった他のウィーンの作曲家の作品を取り上げ、隠されたテーマや音楽的言及のネットワークを明らかにしようとするユニークなコンセプトの1枚。マーラーの音楽が持つ奥深さと多面性、崇高さと俗っぽさの微妙な対比をお楽しみいただけます。


Profil
PH-23007(10CD)
エディション・シュターツカペレ・ドレスデン〜100年間の録音における音楽監督と首席指揮者たち
■Disc1 80’00”
●フリッツ・ブッシュ(1922-33在任)
(1)R・シュトラウス:「町人貴族」〜メヌエット ト長調
(2)ヴェルディ:「運命の力」序曲
(3)ワーグナー:「タンホイザー」序曲
R・シュトラウス(客演)
(4)R・シュトラウス:ドン・キホーテOp.35
●カール・ベーム(1934-42在任)
(5)ロルツィング:「ロシア皇帝と船大工」〜木靴の踊り
(6)ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
(7)ビゼー:「カルメン」序曲
●カール・エルメンドルフ(1943-44在任)
(8)オーベール:「フラ・ディアヴォロ」序曲
(9)ワーグナー:「ワルキューレ」〜魔の炎の音楽
■Disc2 70’59”
●ヨーゼフ・カイルベルト(1945-50在任)
(1)ベートーヴェン:「フィデリオ」序曲
(2)ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
(3)R・シュトラウス:「サロメ」〜7つのヴェールの踊り
●ルドルフ・ケンペ(1949-53在任)
(4)ワーグナー:「ローエングリン」第1幕前奏曲
(5)同:「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死
(6)R・シュトラウス:「ばらの騎士」序奏
(7)同:「ダフネ」〜ダフネの変身
(8)ヨセフ・シュトラウス:天体の音楽
■Disc3 61’00”
●フランツ・コンヴィチュニー(1953-55在任)
(1)R・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
●オトマール・スウィトナー(1960-64年在任)
(2)モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
(3)同:「後宮からの誘拐」序曲
(4)スメタナ:「売られた花嫁」〜序曲/ビールは天からの授かりもの/フリアント/道化師の踊り
■Disc4 71’00”
●クルト・ザンデルリンク(1964-67在任)
(1)チャイコフスキー:幻想序曲「ロメとジュリエット」
(2)ボロディン:中央アジアの草原にて
(3)同:交響曲第2番ロ短調
●マルティン・トゥルノフスキー(1967-68在任)
(4)ヤナーチェク:モラヴィア舞曲集
(5)ドヴォルザーク:祝典行進曲B88
■Disc5 79’00”
●ヘルベルト・ブロムシュテット(1975-85在任)
(1)ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
(2)ヨハン・ゴットリープ・ナウマン:テ・デウム
■Disc6 73’00”
●ハンス・フォンク(1985-90在任)
(1)ウェーバー:「オベロン」序曲
(2)同:「オイリアンテ」〜序奏と合奏
(3)同:「プレチオーザ」〜序曲/太陽は目覚め;星はまたたき
(4)同:祝典序曲Op.59
●ジュゼッペ・シノーポリ(1992-2001在任)
(5)ブラームス:交響曲第2番
■Disc7 56’00”
●ベルナルト・ハイティンク(2002-04在任)
(1)バルトーク:舞踊組曲Sz77
(2)R・シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき
■Disc8 61’01”
●ベルナルト・ハイティンク(2002-04在任)
(1)シューマン:「マンフレッド」序曲
●ファビオ・ルイージ(2007-12在任)
(2)R・シュトラウス:アルプス交響曲
■Disc9 68’50”
●チョン・ミョンフン(首席客演指揮者)
(1)ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第2組曲
●コリン・デイヴィス(名誉指揮者)
(2)エルガー:交響曲第1番
■Disc10 77’00”
●クリスティアン・ティーレマン(2012年以来在任)
(1)ワーグナー:「さまよえるオランダ人」序曲
(2)同:「リエンツィ」序曲
(3)同:「神々の黄昏」〜夜明け/ジークフリートのラインへの旅/ジークフリートの葬送音楽/ブリュンヒルデの自己犠牲
(4)同:使徒の愛餐〜高き所より/使徒たち
■Disc1:1923年6月8、9日ドレスデン、パラストホテル・ウェ-バー(ドイツ・グラモフォンにより器械録音)(1)、
1926年9月12日ドレスデン、パラストホテル・ウェ-バー(ドイツ・グラモフォンにより電気録音)(2)、
映画「フリッツ・ブッシュ・コンダクツ・ドレスデン・シュターツカペレ」サウンドトラック(3)、
1936年11月7日ロンドン・クィーンズ・ホールでのライヴ(4)、1935年4月エレクトローラ・スタジオ(ベルリン)(5)、
1939年ゼンパーオーパー(6)、
1942年12月4日ゼンパーオーパー(国家放送協会による磁気テープ録音)(7)、
1944年11月14日閉鎖中のゼンパーオーパー(国家放送協会による磁気テープ録音)(8)、
1944年9月21日閉鎖中のゼンパーオーパー(国家放送協会による磁気テープ録音)(9)

■Disc2:1948年9月22日(1)、24日(2)ドレスデン州立劇場((ライヴ)、5月20日ドレスデン衛生博物館(放送用)(3)、
1949年12月22日ドレスデン衛生博物館(4)、1956年6月28日ドレスデン州立劇場((ライヴ)(5)、
1950年12月23日(6)、7日(7)ドレスデン衛生博物館(放送用)、1972年12月30、31日ルカ教会(ライヴ)(8)

■Disc3:1958年8月7日(1)、1961年9月21日(2)ドレスデン衛生博物館、1960年(放送用)(3)、1962年5月ルカ教会(4)

■Disc4:1960年11月ドレスデン衛生博物館(1)(2)(3)、1968年2月13日ドレスデン州立劇場(放送用)(4)(5)

■Disc5:1981年1月29日(1)、1980年12月18日(2)ドレスデン文化宮殿(放送用ライヴ)

■Disc6:1986年11月20日(1)(2)(3)(4)、1994年4月11日(5)ゼンパーオーパー(放送用ライヴ)

■Disc7:2004年8月25日(放送用)(1)、10月28日(2)ゼンパーオーパー(ともにライヴ)

■Disc8:1999年9月22日(1)、2009年9月1日(2)ゼンパーオーパー(ライヴ)

■Disc9:2004年11月28日(ライヴ)(1)、1998年1月12日(2)ゼンパーオーパー

■Disc10:2013年5月21日ゼンパーオーパー(1)(2)、2021年10月31日ザルツブルク祝祭劇場(3)、
2013年5月18日ドレスデン聖母教会(4)(以上ライヴ)
(4)ドレスデン国立歌劇場cho、ドレスデンSO合唱団、チェコ・フィルcho、国立プラハcho、MDR放送choほか
Profil社の人気シリーズ「エディション・シュターツカペレ・ドレスデン」はリリース点数も50を超え、毎回ファン狂喜の音源を世に出しています。今回は驚きの 秘蔵音源を10枚組Boxで惜しげもなく披露、コレクター必見のアルバムとなっています。もちろんオーケストラはすべてシュターツカペレ・ドレスデン。
「100年間の録音における音楽監督と首席指揮者たち」と銘打ち、フリッツ・ブッシュ指揮1923年の録音を筆頭にお宝続出。R・シュトラウス自演の「ド ン・キホーテ」は1936年11月7日のシュターツカペレ・ドレスデンのロンドン公演をBBCがライヴ録音したもの。国家放送協会が入手し、保存されていた内側 から外側にカッティングされた19枚のアセテート盤を用いています。
スウィトナーのモーツァルト「交響曲第40番」と「後宮からの誘拐」序曲は1960年代初頭にドレスデン衛生博物館の、ブロムシュテットのブルックナー「交響曲 第4番ロマンティック」は1981年1月29日の貴重なライヴ。さらにシノーポリ1994年4月のブラームス「交響曲第2番」も注目。この記念セットのためにシノー ポリの未亡人がCD化を許可してくれたとのこと。
ハイティンクのバルトーク「舞踊組曲」やR・シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」は円熟期2004年の演奏、ルイージの「アルプス交響曲」も 2009年9月のものです。チョン・ミョンフンのラヴェル「ダフニスとクロエ」はDGの名盤と同時期2004年11月のものですが、オーケストラの色彩の違いを味 わえます。
締めは現首席指揮者のティーレマンが、オーケストラと縁の深いワーグナー作品を披露。2013年5月21日のワーグナー200回目のバースデーコンサート、最 新の2021年10月31日の「神々のたそがれ」の名ナンバーまで聴くことができるのも嬉しい限り。お買い逃がしなく!! (Ki)

Hanssler
HC-23049(1CD)
ハンス・ガル(1890-1987):コンチェルティーノ集
(1)チェロと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノ Op.87(1965)
(2)ピアノと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノ Op.43(1934)
(3)ヴァイオリンと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノ Op.52(1939)
(4)弦楽オーケストラのためのセレナード Op.46(1946)
(1)ユストゥス・グリム(Vc)、
(2)オリヴァー・トリンドル(P)、
(3)ニーナ・カモン(Vn)
シンフォニエッタ・リガ 、
ノルムント・シュネ(指)

録音:2023年4月12-14日/改革派教会、リガ(ラトヴィア)
知られざる室内楽・協奏曲作品の録音に積極的なピアニスト、オリヴァー・トリンドルがシンフォニエッタ・リガそして演奏家仲間とともにイギリスで活躍したハ ンガリー系ユダヤ人作曲家ハンス・ガルのコンチェルティーノを録音しました。同時代を生きたウェーベルンなどの前衛的な作風には馴染まず、後期ロマン主義音 楽の形式美を貫き、持ち独自のスタイルを確立したガル。ここに収録した作品は独奏楽器を際立たせたガルらしい美しい作品ばかりです。 (Ki)

HITASURA PRODUCTIONS
HSP-010(1CD)
バッハ:音楽の捧げもの BWV1079(全曲)
1. 王の主題による無窮カノン
2.3声のリチェルカーレ
3.2声のカノン1:蟹のカノン(逆行カノン)
4.2声のカノン2:二つのヴァイオリンによる同度カノン
5.2声のカノン3:反行カノン
6.2声のカノン4:拡大を伴う反行カノン
7.2声のカノン5:螺旋カノン
8. 上方5度のフーガ・カノニカ
9-12. 王の主題によるフルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ
13.6声のリチェルカーレ
14.4声のカノン
15. 謎カノン「求めれば見いだされん」
16, 無窮カノン
オーゾニア(古楽器使用)
アンヌ・パリゾ(フラウト・トラヴェルソ)
ミラ・グロデアヌ(Vn)
エマニュエル・ドーヴァン(Vn)
ジェイムズ・マンロー(ヴィオローネ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
フレデリク・ハース(Cemb)

録音:2022年11月13-15日ランテルヌ通り新教教会、リヨン、フランス
ベルギーに拠点を置くフランス人チェンバロ奏者フレデリク・ハースを中心に、多忙な俊才たちが集う古楽器アンサンブル、オーゾニア。一連の 協奏曲群や『ゴルトベルク変奏曲』、『平均律クラヴィーア曲集』など、自ら主宰するHitasuraレーベルでバッハ作品を積極的に取り上げて きたハースとオーゾニアですが、今回バッハ晩年の異色作『音楽の捧げもの』に取り組む上で考えたのは「すでにバランスが完璧に整っている 傑作のバランスを組み直すことで、完璧以上にしっくりくる不均衡を見出したい」とのことで、有名な3声のリチェルカーレをあえて冒頭から外し たり、最も大規模な6声のリチェルカーレを半ばに配するなど珍しい曲順が選ばれています。結果的に、この謎多き大作を通して聴いた時の 印象は一般的な曲順の場合とかなり異なり、フリードリヒ大王がバッハ謁見時に即興で紡ぎ出したと言われる不思議な「王の主題」の存在 感がくっきり際立つ不思議な聴覚体験をもたらします。ル・ポエム・アルモニークのコンサートマスターとしても活躍するミラ・グロデアヌ、ドレスデ ンのフランス人奏者ビュッファルダンのモデルによるトラヴェルソを吹きこなすアンヌ・パリゾら各プレイヤーが奏でる音の美しさも特筆に値する、 細部の魅力の集成ともいうべき充実したバッハ解釈。ハース自身が執筆した解説(仏、英語)も読みごたえがあり、長く聴き深めるのに向く充 実度に貫かれた1枚です。

ONDINE
ODE-1444(1CD)
NX-B07
ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲、他
管弦楽のための協奏曲(1950-54)
パルティータ− ヴァイオリンと管弦楽のための(1988)*
ノヴェレッテ(1979)#
クリスティアン・テツラフ(Vn)
フィンランドRSO
ニコラス・コロン(指)

録音:2022年4月、2022年9月4-8(ライヴ)*、022年12月#
フィンランドRSOが継続して取り組むルトスワフスキのオーケストラ作品のシリーズに、2021年から首席指揮者を務めるニコラス・コロンの録音が登 場。初期の傑作「管弦楽のための協奏曲」と、「短編小説」といった意味合いを持つ「ノヴェレッテ」では、コロンの的確な作品理解と明晰な指揮によりオーケ ストラの機能性が遺憾なく発揮されています。アンネ=ゾフィー・ムターに捧げられた「パルティータ」では名手テツラフが共演。楽器を常に豊かに鳴らす傾向の あるムターに対して、テツラフは時に聞こえなくなるぎりぎりまで音量を下げたり、ささくれ立った音で攻撃的な演奏を仕掛けたりと、表現意欲旺盛な演奏を展 開。オーケストラも呼応します。ソロ・パートの名技も聴きものです。

Capriccio
C-5488(1CD)
NX-B07
ギヤ・カンチェリ(1935-2019):作品集
小さなダネリアーデ(2000) - ピアノ、弦楽とパーカッションのために
ボストン・ワルツ(1996)- ピアノと弦楽のために
18の小品(抜粋)- ヴァイオリンとピアノのために
ラルゴとアレグロ(1963)- ピアノ、弦楽とティンパニのために
ハルトムート・シル(Vn)
シューマン・フィルハーモニー
エリザヴェータ・ブルーミナ(P・指)

録音:2022年1月17-18日、2月23日、5月30日ケムニッツ、オペラハウス(ドイツ)
1930年代のソ連圏に生まれた作曲家はシュニトケ、ペルト、カプースチン、シルヴェストロフ、そしてカンチェリと個性豊かで、西側の現代音楽とは異なるサウ ンドと表現を志向する彼らの作品は、1980年半ば以降、西側でも知られるようになりました。この時代の作品に熱心に取り組むピアニスト、ブルーミナの新 作はグルジア(現ジョージア)に生まれたカンチェリの作品集。「ロマンティシズム抜きの音楽と人生はありえない。ロマンティシズムこそは無知、暴力、悪を乗り 越える至高の美の力」と語っていたカンチェリらしい1枚です。ロシアに生まれ、幼少期はバレリーナを目指していたというブルーミナが自ら指揮も兼ね、この作 曲家特有のムードをとらえた音楽を奏でています。カンチェリは映画音楽を数多く手がけました。「小さなダネリアーデ」はゲオルギー・ダネリヤ監督の1986年 のSF映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』から着想を得た作品で、曲中にはオッフェンバックの「ホフマンの舟歌」も引用されています。「ボストン・ワルツ」は22分 余りも続く緩やかな音楽。メランコリックで途切れがちな音楽と断片的で不安定な楽想はとても踊り向きとは思えない、不思議な作品です。映画や劇作品 用の音楽を素材とする「18の小品」から選ばれた9曲は、どの曲も2〜3分と短く、カンタービレ、ドルチェ、ドルチッシモといった記号から想像される通りの静か で甘美なひと時が流れてゆきます。「ラルゴとアレグロ」は緩と急、静謐と騒乱が対照をなす、初期カンチェリらしい作品。

BR KLASSIK
BR-900350(1CD)
NX-B07
1920年代の奔放なサウンド
キュンネッケ(1885-1953):舞踏組曲 - 合奏協奏曲 Op.26- ジャズ・バンドと大管弦楽のための
アイスラー:カンタータ『時代のテンポ』 Op. 16- 独唱者、語り、合唱、管楽器とパーカッションのための*
ルート・フォルペルト(A)
クリストファー・ドリンズ(Br)
クレメンス・ニコル(語り)
ミュンヘン音楽演劇大学マドリガルcho
トマシュ・トマシェフスキ(独奏ヴァイオリン・ジャズ・バンド)
ミュンヘン放送O
エルンスト・タイス(指)

録音:2023年2月14-18日 ミュンヘン、バイエルン放送 第1スタジオ、2023年3月29日 ミュンヘン、プリンツレゲンテン劇場*
ベルリンのポツダム広場の一角からドイツの公共放送サービスが始まったのは1923年10月29日。ラジオは音楽文化の普及と発展に非常に大きな役割を 果たしました。当時のドイツでは第1次世界大戦の戦後処理でハイパーインフレが経済を直撃し、社会を深刻な不安が覆うと同時に、ワイマール共和制の 下で文化が爛熟していました。このアルバムには1929年に書かれた2作品を収録。キュンネッケの「ジャズ・バンドと大管弦楽のための舞踏組曲」はラジオ番 組"ベルリン・ラジオ・アワー"の委嘱作品。5つの楽章は当時流行していたモダン・ダンスの形式で書かれており、初演はキュンネッケの指揮のもと、オーケスト ラとジャズ・バンドが共演。すぐに熱狂的な人気を獲得し、何度も再演されました。アイスラーの『時代のテンポ』はドナウ・エッシンゲン音楽祭の委嘱作。テク ノロジーを妄信する人々に対する批判的な内容を、当世風のジングシュピールに仕立てた作品。

NAXOS
NAX-2.110594(DVD)
NX-C09

NBD-0090V(Bluray)
NX-C09
バレエ『海賊』
マニュエル・ルグリ版
メドーラ…マリア・ヤコヴレワ
コンラッド…ロバート・ガブドゥーリン
グルナーレ…リュドミラ・コノヴァロワ
ランケデム…キリル・クラーエフ
ビルバント…ダヴィデ・ダート
ズルメア…・アリーチェ・フィレンツェ
サイード・パシャ…ミハイル・ソスノフスキ
オダリスク…ナターシャ・マイア、ニーナ・トノリ、プリスカ・ツァイゼル
ウィーン国立バレエ団
ウィーン国立歌劇場バレエ学校
原振付:マウリス・プティパ
振付:マニュエル・ルグリ
音楽:アドルフ・アダン、ドリーブ、ドリゴ、プーニ他
編曲:イーゴリ・ザプラフディン
美術/衣装:ルイザ・スピナテッリ
ウィーン国立歌劇場O
ワレリー・オフシャニコフ(指)

収録:2016年3月31日、4月2日 ウィーン国立歌劇場(オーストリア)
収録時間:120分
音声:PCMステレオ2.0/DTS5.1(DVD)
PCMステレオ2.0/DTS-HD Master Audio5.1(Blu-ray)
字幕:なし
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
Blu-ray…片面二層ディスク 1080i High Definition
海賊の若き首領コンラッドと美しい娘メドーラの波乱に満ちた恋の物語を描いたクラシック・バレエの名作『海賊』。本作はパリ・オペラ座の名エトワールとして その名を馳せたマニュエル・ルグリが、ウィーン国立バレエの芸術監督を務めるかたわら、初めて全幕バレエの振付を行った舞台(2016年プレミエ上演)収録 です。ルグリはマウリス・プティパのオリジナル振付を尊重しつつ、主人公の二人コンラッドとメドーラを中心に、一部のキャラクターとシーンの組み替えによりス トーリーを明確化。ウィーン国立歌劇場の舞台では、ルグリの薫陶を受けた精鋭揃いのダンサーたちが、繰り出される数々の超絶技巧の踊りを見事にクリア しています。主役二人による洗練されたパ・ド・ドゥ、「華やぎの園」の幻想的な踊りの数々、男性ダンサーによる力強い群舞などスペクタクルなシーンは枚挙 にいとまがありません。このマニュエル・ルグリ版バレエ『海賊』はウィーン国立バレエの来日公演(2018年)でも上演され好評を博しました。

SUPRAPHON
SU-4332(1CD)
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 第1集 Op.46&第2集 Op.72 トマーシュ・ブラウネル(指)
プラハSO

録音:2021年2月8〜12日/スメタナホール(プラハ市民会館)(プラハ)
スラヴ舞曲集はベルリンの出版社フリッツ・ジムロックがブラームスのハンガリー舞曲集と同じ趣向の作品を依頼したことで作曲。原曲はピアノ連弾用作品です。 ドヴォルザークは数時間以内にスラヴ舞曲の最初の連作をスケッチし、約3週間で8曲の連弾版を完成。同時にオーケストレーションにも作曲しました。これがスラ ヴ舞曲集第1集として発表されました。この第1集の出版が大成功をおさめ、さらに8曲の新しいスラヴ舞曲集を作曲。これが第2集として出版されました。スラ ヴ舞曲集は出版後1年間でプラハ、ニューヨーク、ボストン、ロンドン、ベルリン、ドレスデンで演奏された出世作となりました。
プラハSOはこの傑作をこれまでビエロフラーヴェク、マッケラス、ノイマン、ネトピルなど名指揮者のもとで演奏してきました。2020/2021シーズンから 同団の首席指揮者をつとめるトマーシュ・ブラウネルとの演奏では同団との伝統に基づきながら丸みを帯びた透明なサウンドを展開。本拠プラハ市民会館のスメタ ナホールで録音しました。新名盤の登場です!

BIS
BISSA-2520(7SACD)
レスピーギ:管弦楽作品集
■Disc1(BIS SA-1720)
ローマの噴水/ローマの松
ローマの祭り
■Disc2(BIS SA-2050)
ブラジルの印象(1927-28)
風変わりな店(1918)
■Disc3(BIS SA-2130)
第12旋法によるメタモルフォーゼ(1930)
地と精のバラード(1920)
シバの女王ベルキス(1934)
■Disc4(BIS SA-2210)
劇的交響曲(1913-14)
歌劇「ベルファゴール」序曲(1924)
■Disc5(BIS SA-2250)
ボッティチェリの三連画(1927)
黄昏(1914)*
交響的印象「教会のステンド・グラス」(1926)
■Disc6(BIS SA-2350)
『レスピーギ編曲のバッハ&ラフマニノフ作品集』
バッハ(レスピーギ編):前奏曲とフーガ ニ長調(BWV532)P158(1929)
バッハ(レスピーギ編):パッサカリア ハ短調(BWV582)P159(1930)
バッハ(レスピーギ編):3つのコラール P167(1930)
ラフマニノフ(レスピーギ編):5つの絵画的練習曲『音の絵』P 160(1930)
■Disc7(BIS SA-2540)
組曲「鳥」 P154(1928)
リュートのための古い舞曲とアリア 第1組曲 P109(1917)
リュートのための古い舞曲とアリア 第2組曲 P138(1923)
リュートのための古い舞曲とアリア 第3組曲 P172(1931)
ジョン・ネシリング(指)

■Disc1(BIS SA-1720)
サンパウロSO
録音:2008年2月サラ・サンパウロ(サンパウロ)
■Disc2(BIS SA-2050)
リエージュ王立PO
録音:2013年4月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc3(BIS SA-2130)
リエージュ王立PO
録音:2014年6月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc4(BIS SA-2210)
リエージュ王立PO
録音:2015年4月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc5(BIS SA-2250)
アンナ・カテリーナ・アントナッチ(S)*
リエージュ王立PO
録音:2016年3月&4月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc6(BIS SA-2350)
リエージュ王立PO
録音:2017年9月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc7(BIS SA-2540)
リエージュ王立PO
録音:2021年7月フィルハーモニーホール(リエージュ)
ジョン・ネシリング指揮によるオットリーノ・レスピーギの管弦楽作品集が7枚組のお買い得セットで登場!サンパウロ SOと録音した『ローマ三部作』以外は、リエージュ王立POとの共演です。英国の音楽雑誌「BBCミュージック・マガジン」が、「一人 の指揮者によるレスピーギの管弦楽作品集の最高の録音」と絶賛するなど各誌で高く評価されている当録音集は、管弦楽作品の天才的な作曲家レスピーギの類い 稀な色彩感、オーケストレーションを存分に楽しめる内容です。
レスピーギは近代イタリアにおけるロマン主義、印象派、新古典主義の潮流に沿いながら独自の世界で表現しているのが最大の魅力といえ、打楽器、ピアノ、オ ルガンなども効果的に用いました。またレスピーギの音楽はハリウッド映画音楽にも受け継がれており、ジョン・ウィリアムズは「レスピーギが最も重要な影響を受 けた人物の一人である」と語っています。
編曲の領域でも天才的な才能を発揮したレスピーギはバッハやラフマニノフの作品を管弦楽版として作曲しております。バッハの前奏曲とフーガ ニ長 調 BWV532は、前奏曲の豪快なペダルと、同一音型をたたみかけるように反復する主題が印象的なフーガの非常に技巧的かつ煌びやかな作品ですが、レスピー ギは巧みなオーケストレーションで立体的かつ豪華サウンドに仕上げ、木管、金管、弦楽器、そしてピアノも用い、各パートの主題の掛け合いが実に面白い編曲です。 パッサカリアも実に見事。あの低音主題による変奏曲の奥義を極めた最高傑作をまるで『ローマ三部作』を思わせるカラフルな作品に仕上げております。3つのコ ラールはライプツィヒ・コラール「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」およびシュープラー・コラール「わが魂は主をあがめ」「目覚めよと呼びわたる物見の声」の3 曲をオーケストラ版にした作品。3楽章形式の組曲に仕上げており、レスピーギのセンスのよさを感じさせます。ラフマニノフの「音の絵」も聴きもの。作品33と 作品39の2巻からなるピアノ曲からレスピーギが5曲を組曲形式にした作品で、ラフマニノフの叙情的な旋律をレスピーギの見事なオーケストレーションで聴くこ とができます。
1947年サンパウロ生まれの指揮者ブラジルのジョン・ネシリングは、ボダンツキーやシェーンベルクの血を引くという逸材で、バーンスタインやスワロフスキー の薫陶を受けております。自身の持ち味である情熱的かつ抜群のリズム感で、色彩豊かにレスピーギを振っております。 ※ブックレットは単売リリース時の7冊がボックスに封入されております。 (Ki)

APARTE
AP-316(1CD)
フンガリカ
(1)コダーイ:ロマがチーズを食べる
 マトラの風景/夕べの歌
(2)バルトーク:苦しみ
 4つの古いハンガリー民謡/さまよい歩く
(3)リゲティ:夜-朝/孤独
 パーパイ夫人/永遠の光(ルクス・エテルナ)
ブリュノ・ケレ=ボジャール(指)
アンサンブル・ゼネ

録音:2022年10月6-8日サル・コロンヌ(パリ)
コダーイ、バルトーク、リゲティというハンガリー近現代を代表する3名の合唱曲を集めたアルバム。いずれも民謡に基づき、合唱の美しさと効果を存分に発揮さ せた逸品揃い。
アンサンブル・ゼネはハンガリー人ブリュノ・ケレ=ボジャールが2014年に結成。「ゼネ」とはハンガリー語で「音楽」を意味し、バロックの合唱作品を主なレパー トリーにしています。彼らの2枚目となる当アルバムはリーダーの母国への思いが詰まっています。
コダーイの合唱曲は重要なレパートリーとなっていますが、なにより興味津々なのはその弟子リゲティのハンガリー時代の諸作。ドイツへ亡命後に作られ、キュー ブリックが「2001年宇宙の旅」で使用してリゲティの名を世界的にした「永遠の光(ルクス・エテルナ)」が収録されているのも嬉しい限り。驚くほど感動的な出 来となっています。 (Ki)

H.M.F
HMM-902614(1CD)
サン=サーンス:交響詩と動物の謝肉祭
(1)交響詩「ファエトン」Op.39
(2)交響詩「ヘラクレスの青年時代」Op.50
(3)交響詩「オンファールの糸車」Op.31
(4)交響詩「死の舞踏」Op.40
(5)歌劇「サムソンとデリラ」〜バッカナール
(6)動物の謝肉祭(全曲)
(7)映画音楽「ギーズ公暗殺」Op.128(全6曲)
フランソワ=マリー・ドリュー(Vn)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2021年11月/ブローニュ=ビヤンクール、ラ・セーヌ(Disc1)、2021年4月/フィラルモニ・ド・パリ(Disc2)
快進撃を続けるロトとレ・シエクルがサン=サーンス「動物の謝肉祭」のピリオド楽器演奏を実現させました。彼らは2010年に交響曲第3番「オルガン付き」 とピアノ協奏曲第4番の画期的なアルバムを録音してもいますが、今回10年を経てサン=サーンス名作集の誕生となりました。
2枚組で、1枚目には4篇の交響詩をやはりピリオド楽器ですべて収録。名作「死の舞踏」の独奏ヴァイオリンもノン・ヴィブラートで、オーケストラの音色ともに、 この曲が実はおどろおどろしくないことを示してくれます。もともとサン=サーンスは古楽と古楽器復興に注力した人物でもあり、ロト自身「レ・シエクルの創設 者のひとりといえる」と述べています。歌劇「サムソンとデリラ」のバッカナールも異国的でものものしいイメージが払拭され、パステル画のような色彩となり、 これぞサン=サーンスのイメージしていたものと納得させられます。
なにより興味深いのが2枚目の「動物の謝肉祭」。これまで聴いたこともない響きに驚かされます。作品には2台のピアノが用いられますが、ここでは 1928年プレイエル製のダブル・ピアノが用いられているのも注目。一台のピアノの両端に鍵盤のついた対面型楽器で、シテ・ド・ラ・ミュジーク音楽博物館 が1983年にプレイエル本社展示品を購入し、演奏可能な状態にしていました。1台の楽器ゆえ響きは美しく均一で、別々の2台では出せない世界を作り上げ ています。ジャン・スギタニとミヒャエル・エルツシャイドによりますが、技巧的な「ロバ」を颯爽と弾くかと思えば、「ピアニスト」ではド下手にわざと間違え るなど爆笑の演奏を繰り広げています。
ノン・ヴィブラート奏法ゆえ「雄鶏と雌鶏」や「耳の長い登場人物」はまさに動物の鳴き声に聴こえます。また「象」のコントラバスの重くない洒落気、「水 族館」の木製ハーモニカ、「化石」のシロフォンなど古い楽器なのに非常に新しい音色として響きます。
単に時代考証で終わらないのがロトの凄いところ。リズム感のよさとサン=サーンスに不可欠な早く精力的な動きはもちろん、子供たちをも大喜びさせるよう なユーモアは誰にも真似できません。史上初の映画音楽だった「ギーズ公暗殺」もLSOとサウンドトラックの仕事で鍛えたロトの感覚が光ります! (Ki)

Diapason
DIAP-162(1CD)
ラフマニノフ作品の歴史的録音集

(1)交響的舞曲 Op.45
(2)パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43
(3)ピアノ協奏曲第4番ト短調 Op.40
(1)ユージン・オーマンディ(指)フィラデルフィアO
録音:1960年
(2)ウィリアム・カペル(P)
フリッツ・ライナー(指)ロビンフッド・デルO
録音:1951年
(3)セルゲイ・ラフマニノフ(P)
ユージン・オーマンディ(指)フィラデルフィアO
録音:1941年12月20日
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズ第162巻となる今作はラフマニノフ・セレクション。数あるラフマニノフの自作自演の中からディアパゾンが選んだのは1941年12月にユージン・オーマンディ指揮のフィラデルフィアOとレコーディングした「ピアノ協奏曲第4番」。この録音は同レーベルの「ラフマニノフ:交響曲&ピアノ協奏曲集」のBOXセット(DIAP-CF012)には収録されていませんでした。「パガニーニの主題による狂詩曲」はあえて自作自演ではなく夭折の天才ピアニスト、ウィリアム・カペルが遺した名演を選出。「交響的舞曲」もオーマンディ&フィラデルフィア管のよく知られた歴史的名演奏。ラフマニノフが非常に深い関係を持っていた同コンビに献呈した作品です。

Forgotten Records
fr-1896(1CDR)
リスト:交響詩集 Vol.1
「人、山上にて聞きしこと」 S.95
「タッソー、悲劇と勝利」 S.96
「前奏曲」
ニコライ・ゴロヴァーノフ(指)
ソビエト国立RSO

録音:1952年、1953年
※音源:Melodiya D-09097/8他
Forgotten Records
fr-1897(1CDR)
リスト:交響詩集 Vol.2
「オルフェウス」 S.98/「プロメテウス」 S.99
「マゼッパ」 S.100/「祭りの響き」 S.101#
「ハンガリー」 S.103
ニコライ・ゴロヴァーノフ(指)
ソビエト国立RSO

録音:1952年、1953年
※音源:Melodiya D-09099/100他
Forgotten Records
fr-1898(1CDR)
リスト:交響詩集 Vol.3
「英雄の嘆き」 S.102*/「ハムレット」 S.104#
「フン族の戦い」 S.105#//第12番「理想」 S.106
ニコライ・ゴロヴァーノフ(指)
ソビエト国立RSO

録音:1952年、1953年
※音源:Melodiya D-09101他
Forgotten Records
fr-1915(1CDR)
ルモーテルのグリーグ
組曲「ホルベアの時代から」
トロルドハウゲンの婚礼の日 Op.65-6
抒情組曲 Op.54/ノルウェー舞曲
エドゥアルト・ヴァン・ルモーテル(指)
バンベルクSO

録音:1955年12月13日-15日
※音源:Vox PL9840


Treasures
TRE-289(1CDR)
コリングウッドのエルガー:小品集
組曲「子供部屋」*/弦楽セレナード*
朝の歌/「伊達男ブランメル」〜メヌエット、
「スターライト・エクスプレス」〜我が古き調べ#/子供たちへ
愛の挨拶
「子どもの魔法の杖」第2組曲〜飼いならされた熊#
3つのバイエルン舞曲 Op. 27〜子守歌
夢の子供たち(全2曲)
組曲「子供部屋」〜シリアス・ドール
「子どもの魔法の杖」第1組曲〜セレナード/太陽の踊り
フレデリック・ハーヴェイ(Br)#
ローレンス・コリングウッド(指)
LSO*、ロイヤルPO

録音:1953年11月11日(モノラル)*、1964年3月(ステレオ)
※音源:英COLUMBIA 33CX-1030*、英ODEON_PCSD-1555
◎収録時間:79:23
“エルガーの小品に感覚的な美しさ以上の息遣いを注入した比類なき名演!”
■音源について
晩年のフルトヴェングラー&VPOによるベートーヴェンの交響曲等のプロデューサーとしても知られるコリングウッド。プロデューサー業を始めるまでは指揮活動がメインで、20代はロシアを拠点に活動。ロシア革命後はイギリスへ帰国し、ロシア・オペラの紹介に尽力しました。ステレオの「小品集」はプレスによっては部分的に音が濁る箇所がありますが、やっとクリアな音を発するレコードに出会えました。この中の「夢の子供たち」第2曲と「3つのバイエルン舞曲」(全3曲)は、1953年にも録音しています。

★まず、モノラルでは、「弦楽セレナード」が同曲トップクラスの名演。第1楽章の慈しみぬいたフレージングと生き生きとしたリズム、第2楽章の2:18以降の胸を焦がす歌い回しと、その後の響きの増幅加減、声部バランスの見事さ等、指揮者コリングウッドのセンスの高さを証明するのに十分なもの。
 そして、エルガーの小佳曲集の録音で真っ先に挙げなければならないのも、このコリングウッド盤!同種の録音は他にも存在はしますが、表面的な可憐さに照準を当てすぎて、こじんまりとした置物のような演奏が多いのが実情です。その点コリングウッドの演奏は、共感の深さと度量の大きさが呼吸の深さに繋がり、美しい旋律に人肌の温もりが常に寄り添っているのです。「朝の歌」は、序奏部の響きからしてイマジネーションが明確で、柔らかな陽の光をを浴びながら平和に朝を迎えられたことに感謝する姿までも想起させる絶妙な響き!主部のテーマもはハイセンスなアゴーギクを盛り込み、響きも他の演奏ではもっと整然としたものが多いはず。第2テーマがこれまた涙を誘い、恥らいながら溢れる感情を抑える素振りがたまりません。「伊達男ブランメル」のメヌエットも、切なさの極み。しかも構えが大きく懐も深いので、説得力が違います。有名な「愛の挨拶」は、先へ進むのをためらうかのように一音ごとの慈しみが尋常ではなく、これ以上の演奏は想定できません。他の曲もそうですが、良い意味で響きに雑味を残している点も、聴き手の琴線に触れる要因と言えましょう。 「夢の子供たち」も、何の予備知識も不要!
 恐らくエルガー自身の知遇を得ていたであろうコリングウッドは、きれいに演奏するだけでも様になるこれらの小品を通じて、表現することの大切を再認識させてくれるのです。 【2023年9月・湧々堂】

DIVINE ART
DDX-21118(1CD)
NX-B07
英国作曲家による木管オーケストラのための新しい作品集
フィリップ・スパーク:木管のための序曲
ゲイリー・カーペンター:パントマイム
クリストファー・ハッシー:ドリームタイド
アダム・ゴーブ(1958-):バトル・シンフォニー
クリストファー・ハッシー:ねじれた空の景色
チェコ・フィルハーモニー・ウィンド・アンサンブル
シェイ・ロリン(指)

録音:2014年3月25、26日
4人のイギリス現代作曲家による、珍しい木管楽器のみのオーケストラのための作品集。5曲中4曲が世界初録音です。アンサンブルの編成は、フルート 4(うちピッコロ持ち替え2)、クラリネット5(うちバス・クラリネット持ち替え1、コントラバス・クラリネット持ち替え1)、ファゴット2、コントラファゴット1、アルト・サキソ フォン2、テナー・サキソフォン1、バリトン・サキソフォン1というもの。日本でもおなじみのスパークの「序曲」は楽器の音色を活かした明るくのどかな作品。カーペ ンターの「パントマイム」はコミカルな音の動きの中に、一抹の郷愁を織り込んだ組曲。ゴーブの「バトル・シンフォニー」は17世紀のバロック音楽によく見られた 戦いを描写した音楽のパロディ。ファンファーレやマーチなど10の部分からなり、17世紀音楽の素材と現代的な不協和音を組み合わせています。人間の感 情と潜在意識を表現したハッシーの作品は、繊細な雰囲気を持つ「ドリームタイド」とエキサイティングでパワー溢れる「ねじれた空の景色」の2曲が収録され ています。シェイ・ロリンが指揮するチェコ・フィルハーモニー・ウィンド・アンサンブルの演奏です。 ※2015年にLegni Classicsから発売されたアルバムのレーベル移行再発売です。トラック1以外は世界初録音でした。

FUGA LIBERA
FUG-822(1CD)
バルトーク:舞踏組曲 Sz.77BB 86a
アンデシュ・ヒルボリ(1954-):孔雀物語 ミレニアム
ドビュッシー:海
ヴァレンティン・ミショー(ソプラノ・サクソフォン)
南オランダPO
ダンカン・ウォード(指)

録音:2022-2023年 オランダ
南オランダ・フィル5枚目のアルバムは、首席指揮者ダンカン・ウォードとのバルトークとドビュッシーの人気 作品。色彩感豊かな演奏が魅力です。ヒルボリの孔雀物語は元々クラリネット協奏曲として書かれたも ので、ここでのソリスト、ヴァレンティン・ミショーの依頼でソプラノ・サクソフォンと管弦楽のために再構成され たもの。様々な実験的音響と超絶技巧を聴くことが出来ます。

VOX
VOXNX-3026CD(1CD)
NX-B03
ベートーヴェン:序曲と劇音楽集 2
『シュテファン王』 - 序曲 Op.117
付随音楽『レオノーレ・プロハスカ』 WoO96 −葬送行進曲
献堂式序曲 Op.124
マイズルの祝典劇「献堂式」への合唱曲「若々しく脈うつところ」 WoO98
「コリオラン」序曲 ハ短調 Op.62
劇音楽『エグモント』Op.84- 序曲
バレエ音楽『プロメテウスの創造物』 Op.43 - 序曲
序曲 ハ長調「命名祝日」 Op.115
祝賀メヌエット 変ホ長調 WoO3
静かな海と楽しい航海 Op.112
「タルペイア」のための凱旋行進曲 WoO2a
フィリス・ブリン=ジュルソン(S)
ミネソタ・バッハ・ソサエティ(合唱)
ミネソタO
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指)

録音:1978年-79年
1980年 LP初リリース
好評のVOX AUDIOPHILE EDITIONでスクロヴァチェフスキのベートーヴェン:序曲と劇音楽集が完結。VoxBoxレーベルからSVBX 5156としてリリースされたLP3枚組全17曲が先にリリースされたVOXNX3017CDと合わせて揃いました。 1970年代末ともなるとアナログの録音も成熟期。堅固な造形と力強い推進力によるスクロヴァチェフスキ&ミネソタ管の演奏とサウンドがベートーヴェンの音 楽にベストマッチしています。ブックレットには初出時の曲目解説が転載され、初出LPのジャケット写真がカラーで載っています。 尚、トラック4-7はDennis Ronneyのプロデュース、ミネアポリスのSound 80Studiosの制作です。

Linn
CKD-731(1CD)
アフリカン・アメリカン・ヴォイスII 〜アフリカ系アメリカ人作曲家の管弦楽作品集2
マーガレット・ボンズ(1913-1972):モンゴメリー変奏曲(1964)
ユリシーズ・ケイ:管弦楽の為の協奏曲(1948)
コールリッジ=テイラー・パーキンソン(1932-2004):崇拝 〜演奏会用序曲(2001)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
ケレン・グレイ(指)

録音:2023年2月15-16日 スコットランド・スタジオ、グラスゴー、UK
サウスカロライナ出身のアフリカ系アメリカ人指揮者ケレン・グレイが祖国の先人たちの作品を、彼がアシスタント指揮者を務めるロイヤル・スコ ティッシュ・ナショナル管と共に深い共感を持って描きあげるアルバムの第2弾。詩人ラングストン・ヒューズとの交流でも知られるマーガレット・ボ ンズによる、ゴスペル「I Want Jesus to Walk with Me」を元にジャズのイディオムも導入して書かれた「モンゴメリー変奏曲」は、唯一残 る彼女の純粋な管弦楽作品。7つの楽章がそれぞれ公民権運動の出来事に結び付けられており、モンゴメリー・バス・ボイコット運動の先頭 に立ったマーチン・ルーサー・キング牧師に捧げられています。ウィリアム・グラント・スティルに認められ、ヒンデミットの教えを受けたユリ シーズ・ケイによる「管弦楽の為の協奏曲」は、各楽器の独奏よりも弦、木管、金管といったセクションの対比が特徴的な新古典主義の作 品。英国のアフリカ系作曲家サミュエル・コールリッジ=テイラーにちなんでその名が付けられたコールリッジ=テイラー・パーキンソンは映画音楽 やポップスでも知られますが、ここに収められた「Worship(崇拝、あるいは礼拝)」はバロック的な対位法、ブルース、ゴスペルなどの要素、讃 美歌「Praise God From Whom All Blessings Flow」のメロディなども用いて、聖なる信仰と通俗の融合が試みられた作品です。

ANALEKTA
AN-29264(1CD)
新しいユダヤの音楽 Vol.4〜イマン・ハビビ、アーロン・ハーラップ、リタ・ウエダ
イマン・ハビビ:Shahin-nameh 〜ペルシャ伝統音楽歌手と管弦楽のための
アーロン・ハーラップ(1941-):ソプラノと管弦楽のための
リタ・ウエダ:Birds Calling… from the Canada in You-笙、ソーナ、シェンと管弦楽のための
セピーデ・ライッサダート(歌、セタール)
シャロン・アズリエリ(S)
佐藤尚美(笙)
ジョンシー・ウ(ソーナ、シェン)
モントリオール・メトロポリタンO
ニコラ・エリス(指)

録音:2023年3月 モントリオール・シンフォニー・ハウス
このアルバムにもアーティストとして参加するカナダのソプラノ歌手シャロン・アズリエリが創設した、アズリエリ財団によるユダヤ音楽とカナダ音楽 の作曲コンクール「アズリエリ音楽賞」を2022年に受賞した3作品を収録。イランのテヘランに生まれ現在はカナダで活躍するイマン・ハビビの 作品は、全編をけん引するペルシャの伝統音楽の歌手と聴き映えのする管弦楽との対比が聴きもので、伝統的な撥弦楽器であるセタール の音も聴くことが出来ます。カナダで生まれ現在はイスラエルに住むアーロン・ハーラップの作品は、旧約聖書の詩篇からのテキストがソプラノに よって歌われるもの。バンクーバーを拠点に活躍するリタ・ウエダの作品では、日本の笙と、中国の笙であるシェン、そしてソーナ(いわゆるチャ ルメラ)が活躍します。

FS Records
FSR-201(1CD)
NX-B06
ポール・ドレイトン、ジョージ・ロイド:ブラス・アンサンブル作品集
ポール・ドレイトン(1944-):
トム・ペローの行進曲 金管五重奏のための
夜想曲 金管五重奏のための
古風な組曲 金管十重奏と打楽器のための
ジョージ・ロイド(1913-1998):交響曲第10番「11月の旅」*
 編成:ピッコロ・トランペット1、トランペット3、フリューゲルホルン1、ホルン3、トロンボーン3、ユーフォニアム1、チューバ1
アビー・ブラス
ポール・ドレイトン(指)
トニー・ヒンドレー(指)*

録音:2019年6月-2020年2月 聖ミカエル教会、ニューキー、UK
*以外=世界初録音
1983年にバーミンガム市SOのトロンボーン奏者ジョン・パウエルらによって結成されたアビー・ブラ ス。現在も、BBC響、LSOなどで活躍する一流奏者たちが集まるアンサンブルによ る、英国のブラス作品集。ジョージ・ロイドの交響曲第10番は30年ぶりの録音とのことです。

Signum Classics
SIGCD-765(1CD)
テオドーラ・ブロディ/ラプソディ
エネスコ:ルーマニア狂詩曲 Op.11-1
ベートーヴェン:月光ソナタ Op.27-2
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
パッヘルベル:カノン ニ長調
エネスコ:ルーマニア狂詩曲 Op.11-2
ルーマニア民謡:ドイナ
テオドーラ・ブロディ(ヴォーカル)、
ロバート・ジーグラー(指)、LSO

録音:2021年6月14日-15日、LSOセント・ルークス(ロンドン)
ルーマニア出身、現在はスイスを拠点にジャズ、クラシック、フォークなどジャンルを超えた芸術性で聴衆を魅了している比類なきヴォーカリスト、テオドーラ・ブロディ。素朴な表現力と4オクターブという驚異的な声域を持つテオドーラの歌声で、クラシック・レパートリーのスリリングなヴォーカル・アレンジを聴かせる意欲盤。
ルーマニア民謡を基にしたエネスコとバルトークの代表作に、クラシックのみならずあらゆるジャンルで愛されるベートーヴェンの「月光ソナタ」とパッヘルベルの「カノン」をヴォーカルとシンフォニック・オーケストラのためのスペシャルなアレンジで収録し、最後にはテオドーラ自身のルーツを更に掘り下げ、ルーマニアの即興的で感情豊かな民謡の伝統である「ドイナ」をア・カペラで披露しています。
世界一流オーケストラの演奏に乗せて、ブルージーなハーモニーとソウルフルなスキャットを用いたジャジーでスモーキーな「月光」は必聴!

Chandos
CHSA-5327(1SACD)
ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲(ジョン・ウィルソンによる新校訂版) ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
シンフォニア・オヴ・ロンドン・コーラス、
シモン・ハルジー(合唱指揮)、
アダム・ウォーカー(Fl)

録音:2022年12月7日-9日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)が2022年度のレコード・アカデミー賞の管弦楽曲部門、そして英グラモフォン賞の空間オーディオ部門を受賞した現在世界で最も注目を浴びているコンビ、ジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン(SOL)によるラヴェル初期の傑作「ダフニスとクロエ」がついに登場。しかもジョン・ウィルソン自身による新校訂版の楽譜を採用しているという最大級の注目盤です。
ロシアのバレエ・リュスを主宰するセルゲイ・ディアギレフの委嘱によって作曲され、今もなお頻繁に取り上げられる「ダフニスとクロエ」の楽譜には、あまりに多くの矛盾や省略、誤植があり、ラヴェルがリハーサルで行った数多くの変更がパート譜からフルスコアに引き継がれないなど、長年演奏家や指揮者、音楽学者の間で大きな議論の的となっていました。そこでジョン・ウィルソンは2020年、Covid-19のパンデミックによって生まれた時間を利用してこの楽譜を徹底的に研究。膨大な誤りを可能な限り合理的に解決し、パート譜とフルスコアが細部まで一致した校訂版を完成させ、極めて読みやすいレイアウトの実用的な新しい楽譜を作り上げました。この100年間数え切れないほどの音楽家たちを悩ませてきた“ダフクロ”に、これからのスタンダードとなるであろう決定的な校訂版がついに登場。ラヴェルの演奏については前述の「管弦楽作品集」でそのクオリティを証明済みのシンフォニア・オヴ・ロンドンとの完璧な演奏でお披露目します!
Chandos
CHSA-5316(1SACD)

RCHSA-5316(1SACD) 日本語解説付国内盤
税込定価

バツェヴィチ:管弦楽作品集 Vol.1
グラジナ・バツェヴィチ:交響曲第3番(1952)
交響曲第4番(1953)
序曲(オーケストラのための)(1943)
サカリ・オラモ(指)BBC響

録音:2023年2月13日-14日、フェアフィールド・ホールズ(クロイドン、イギリス)
サカリ・オラモは、2015年にロイヤル・フィルハーモニック・ソサエティの「コンダクター・オヴ・ザ・イヤー」を受賞したフィンランド出身の名指揮者。現在はBBC響の首席指揮者、ロイヤル・ストックホルムPOの桂冠指揮者、フィンランドRSOの名誉指揮者を務め、過去には、フィンランドのコッコラ歌劇場やオストロボスニア室内Oの首席指揮者を歴任している名匠。Chandosでは2019年度のレコード・アカデミー賞で「特別賞 録音」に選ばれた「シベリウスのレンミンカイネン組曲(CHAN-20136)」他、フロラン・シュミット(CHSA-5200)、ウィリアム・オルウィン(CHSA-5253)、エセル・スマイス(CHSA-5240)など、録音の少ない知られざる傑作をBBC響と共に取り上げ、その実力とChandosの優秀録音の名声を高めてきました。
サカリ・オラモが新たに挑むのは、20世紀ポーランドの女流ヴァイオリニスト&作曲家、グラジナ・バツェヴィチの管弦楽作品集。バツェヴィチは、ワルシャワの国立音楽院修了後、パリに留学し、作曲をナディア・ブーランジェに、ヴァイオリンをアンドレ・トゥーレに師事。第1回ヘンリク・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールでは優秀な成績を収め、1936年から38年までポーランドRSOの第一ヴァイオリン奏者として活動しました。作品は、7つのヴァイオリン協奏曲をはじめ、ピアノ曲、室内楽曲、管弦楽曲、声楽と器楽を組み合わせた作品など、
数多く残しています。
第1弾となる本アルバムでは、ポーランドの歴史上、最も悲劇的な時代でもあった1943年から1953年にかけて作曲された3つの作品を収録。オーケストラのための序曲は、2022年に行われたポーランド国立RSO(マリン・オルソップ指揮)の日本ツアーでも演奏されました。再評価が進んできたバツェヴィチは室内楽やピアノ作品を中心に近年様々なレコーディングも増えていますが、まだまだ管弦楽・交響曲の録音は少ないだけに、バツェヴィチの知られざる魅力に光を当てるChandosの高音質SACD新盤には大きな期待がかかります。

BRU ZANE
BZ-2007(2CD)
NX-D09

NYCX-10434(2CD)
日本語解説き国内盤
税込定価

星々に 〜フランスの交響詩集
フランク:呪われた狩人(1882)
ギロー(1837-1892):アルトフェルデの序曲 Op. 10(1874/1882改訂)
リリ・ブーランジェ:春の朝に(1917-1918)
ダンディ:イシュタル Op.42(1896)
デュカス:魔法使いの弟子(1897)
ブリュノー:眠れる森の美女(1884頃)
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):夜と愛(1888)
メル・ボニス(1858-1937):クレオパトラの夢 Op.180(1909頃)
デュパルク:星々に(1874/1911改訂)
ショーソン(1855-1899):湖の乙女ヴィヴィアン Op.5(1882/1887改訂)
シャルロット・ソイ(1887-1955):神秘的なダンス Op.19(1922)
シャブリエ:スペイン(1883)
ヴィクトラン・ジョンシエール(1839-1903):万聖節(1902)
サン=サーンス:死の舞踏 Op.40 (1874)
アンリ・ラボ―(1873-1949):夜の行列 Op.6(1899)
リヨン国立O
ニコライ・シェプス=ズナイダー(指)

録音:2021年3月3-7日、2022年9月6-9日 リヨン・オーディトリアム
1900年前後に主にフランスで活躍した作曲家によって作られた交響詩、あるいはそれに準ずる作品を集めたアルバム。収録曲のうちよく知 られるのは「魔法使いの弟子」「スペイン」「死の舞踏」、そしてせいぜい「呪われた狩人」といったところで、ほかはあまり聞かない作品から、作 曲家の名前すらほぼ知られていないものまでをCD2枚組のヴォリュームで収めているという、フランス音楽とオーケストラ作品のファンにとっては 堪らない内容となっています。演奏は、デンマーク出身の指揮者・ヴァイオリニストのニコライ・シェプス=ズナイダーと、彼が音楽監督を務めるリ ヨン国立O。深い陰影とダイナミックな解放感、伸びやかで色彩感豊かな表現をもって、それぞれの作品に寄り添った演奏でその魅 力を十二分に引き出しています。作曲家と作品に迫る100ページに及ぶカラー・ブックレット(英・仏・独語)が付属。国内仕様盤には中西 充弥氏による日本語解説付。

SWR music
SWR-19138CD(1CD)
NX-B06
リムスキー=コルサコフ:交響組曲『シェエラザード』
リャードフ:交響詩「魔法にかけられた湖
ナタリー・チー(Vn)*
ドミートリー・キタエンコ(指)
シュトゥットガルトRSO

録音:2014年11月7、9日*、2013年6月13-14日
ドミトリー・キタエンコは1940年にレニングラード(現サンクトペテルブルク)に生まれました。同地で学んだ後、 モスクワでレオ・ギンズブルグに、ウィーンでハンス・スワロフスキーに師事。1969年、第1回ヘルベルト・フォン・ カラヤン指揮者コンクールで第2位に入賞して国際的なキャリアをスタートし、1990年に西側に出た後はフラ ンクフルトRSOの首席指揮者をはじめ要職を歴任しましたが、中でもケルン・ギュルツェニヒ管弦 楽団と録音したチャイコフスキー、ラフマニノフ、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチの交響曲全集は高く評価され ています。ここに聴くシュトゥットガルト放送響との録音でも、持ち前の重厚な音楽作りは健在。色彩感と躍 動感に溢れる音楽を引き出しています。
SWR music
SWR-19135CD(10CD)
NX-G04
シルヴァン・カンブルラン〜SWR名演集
【CD1】
ベルリオーズ:演奏会序曲集
1. 序曲「ウェイヴァリー」 Op.1
2. 序曲「宗教裁判官」 Op.3
3. 序曲「リア王」 Op.4
4. 序曲「ロブ・ロイ」
5. 序曲「ローマの謝肉祭」 Op.9
6. 序曲「海賊」 Op.21
【CD2】
ドビュッシー
1-5. 映像
6-7.2つの舞曲「神聖な踊りと世俗の踊り」
8-10. 交響詩「海」
【CD3】
ラヴェル
1. 管弦楽の為の舞踏詩『ラ・ヴァルス』
2-9. 高雅で感傷的なワルツ…初CD化
10. 鏡 - 第4曲 道化師の朝の歌(管弦楽版)…初CD化
11. ボレロ…初CD化
【CD4】
ストラヴィンスキー
1-14. バレエ音楽『春の祭典』
15-18. バレエ音楽『ペトルーシュカ』
【CD5】…初CD化
1-2. シェーンベルク:室内交響曲第2番 Op.38
3-14. ウェーベルン:6つの大オーケストラの為の小品
Op.6a/ドビュッシー:6つの古代のエピグラフ
 3. ウェーベルン:NO3. Zart bewegt
 4. ドビュッシー:NO1. Pour invoquer Pan, dieu du vent d'ete
 5. ドビュッシー:NO3. Pour que la nuit soit propic
 6. ウェーベルン:NO5. Sehr langsam
 7. ウェーベルン:NO6. Zart bewegt
 8. ドビュッシー:NO4. Pour la danseuse aux crotales
 9. ドビュッシー:NO2. Pour un tombeau sans nom
 10. ウェーベルン:NO1. Etwas bewegter
 11. ドビュッシー:NO5. Pour LbEgyptienne
 12. ウェーベルン:NO4. Langsam, marcia funebre
 13. ドビュッシー:NO6. Pour remercier la pluie au matin
 14. ウェーベルン:NO2Bewegt
15-17. ベルク:管弦楽の為の3つの小品 Op.6
【CD6】…初CD化
ベーラ・バルトーク
1-6. バレエ音楽「中国の不思議な役人」 - 管弦楽組曲 Op.19
7-8.2つの映像 Op.10Sz46
9-11. ヴィオラ協奏曲 Op. posth(T. シェルイによる補筆完成版)
【CD7】…初CD化
ヤナーチェク:1-5. シンフォニエッタ Op.60
6. ヴァイオリン弾きの子ども JW VI/14
【CD8】…初CD化
デュティユー:1-3. 交響曲第2番「ル・ドゥブル」
4-8. メタボール- 大管弦楽の為の
【CD9】…初CD化
アイヴズ:1-4. 交響曲第4番
5-7. ニューイングランドの3つの場所 -オーケストラ・セット第1番
8. 答えのない質問
【CD10】
メシアン:1. 鳥の目覚め - ピアノと管弦楽の為の
2. 異国の鳥たち - ピアノと小管弦楽の為の
3-9. クロノクロミー- 大管弦楽の為の
シルヴァン・カンブルラン(指)
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
ザールブリュッケンRSO…CD6:9-11


【CD1】
録音:全てライヴ録音
2007年5月 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…1、4、6
2000年2月Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…2
2003年2月 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…3
2002年1月 Festspielhaus Baden-Baden(ドイツ)…5
【CD2】
録音:全てライヴ録音:Konzerthaus Freiburg(ドイツ)
2001年2月28日-3月1日…1-5
2004年2月18日…6、7
2004年2月5-7日…8-10
【CD3】
録音:全てライヴ録音
2007年5月25日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…1
2001年9月8-9日Konzerthaus Freiburg & Kultur
 - und Kongreszentrum Luzern(ドイツ)…2-9
2009年3月29日、4月24日 Alte Oper
 Frankfurt&Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…10
2002年1月5日 Festspielhaus Baden-Baden…11
【CD4】
クリストフ・グルント(P)…15-18
録音:2006年11月 場所不明…1-14(スタジオ録音)
2002年1月 Konzerthaus Freiburg…15-18(ライヴ)
【CD5】…初CD化
録音:Konzerthaus Freiburg(ドイツ)
2002年11月27日…1-2(ライヴ)
2016年5月5日…3-14(ライヴ)
2002年6月21日…15-17(スタジオ録音)
【CD6】…初CD化
キム・カシュカシャン(Va)…9-11
録音:全てライヴ録音
2001年1月20日 Festspielhaus Baden-Baden(ドイツ)…1-6
2009年11月7日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…7-8
1992年10月9日 Kongreshalle Saarbrucken(ドイツ)…
9-11
【CD7】…初CD化
録音:2005年6月20-21日 Hans-Rosbaud-Studio, Baden-Baden(ドイツ)…1-5(スタジオ録音)
2005年7月17日 Estonia Concert Hall, Tallin(エストニア)…6(ライヴ)
【CD8】…初CD化
録音:2003年2月27-28日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ) …1-3(スタジオ録音)
2006年5月31日 Philharmonie Berlin(ドイツ) …4-8(ライヴ)
【CD9】…初CD化
録音:2004年3月20日 Philharmonie Berlin(ドイツ) …1-4(ライヴ)2000年11月21日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ) …5-7(スタジオ録音)
2003年3月11日 Konzerthaus Berlin(ドイツ)…8(ライヴ)
【CD10】
ロジェ・ムラロ(P)…1、2
録音:全てライヴ録音
2007年6月27日 Hans-Rosbaud-Studio, Baden-Baden(ドイツ)…1
2008年2月12-13日 Hans-Rosbaud-Studio,  Baden-Baden(ドイツ)…2
2005年2月24日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…3-9
【カンブルラン氏の75歳記念ボックスに寄せて】
私共のオーケストラ(元バーデン=バーデン・フライブルクSWRSO) の常任指揮者にカンブルラン氏が就任されたのは1999年のシーズンでした。それ 以来2011年夏迄、本当に?年に亘り優れた功績を残されました。カンブルラン氏の元ではラモーから刷り上がったばかりの現代曲まで、2世紀半を超える 幅広いレパートリーを学ぶことが出来ました。その上マエストロのパートナーでいらした 故ジェラール・モルティエ氏のお招きで、ザルツブルク音楽祭、ルール・トリ エンナーレ、マドリード等、斬新なプログラムでヨーロッパ各地を公演出来たのは、かけがえのない経験と思い出になりました。 マドリードでの歌劇公演、メシアンの「アッシジの聖フランチェスコ」は4時間に亘る大作です。現地での練習の日々の間にカンブルラン氏は肩を痛めてしまわ れた事もありましたが、氏の強靭な意志と情熱で、プレミエも、続く4回の公演も盛況に終わりました。 カンブルラン氏は、楽団員を非常に大切に思って接して下さっているように、事あるごとに感じられました。例えば録音中にトーンマイスターからクレームが入る と、自分の責任とばかりに対応されるので、楽団員は次の撮り直しテイクには「今度こそ!」という気持ちにさせられたものです。 個人的な想い出は、たぶん氏が読売SOに就任された頃だったと思いますが、演奏旅行中に列車待ちのホームで突然話しかけられ、「こんなに無駄 話の無いオーケストラは初めてだ!」としきりに読響の規律正しさに感心されるので、日本人として誇らしい一方で、我がオーケストラのお喋り好きの顔が 次々と浮かんできて苦笑したものでした。又ある時に私がうっかり頭を怪我して欠席した翌日、ドナウエッシンゲン現代音楽祭のゲネプロに直行したところ、プ ローべ中に目が合った途端、大層込み入った指揮の最中にもかかわらず、「大丈夫?」とばかりに片手を頭に当てる仕草をなさり、私はそれこそ目が釘づけ になってしまいました。 いつもユーモアたっぷりの氏の語調は今でも団員の間に引き継がれ、似たようなシチュエーションの場で懐かしく飛び出してきます。 2012年2月の日本公演前に、東日本大震災の復興支援募金をドイツ各地の公演で集めておりましたら、カンブルラン氏は既に常任指揮者から離れてい らしたにもかかわらず、多額な寄付をして下さったことも忘れられません。 どうぞこれからも永くお元気で、益々のご活躍を切に願っております。【南西ドイツRSOヴィオラ奏者 中閑光子】

CPO
CPO-555570(1CD)
NX-B02
管楽セレナード集
ラフ:シンフォニエッタ Op.188- 管楽器の為の
グスタフ・シュレック(1849-1918):九重奏のディヴェルティメント Op.40- 管楽器の為の
ザーロモン・ヤーダスゾーン(1831-1902):セレナード Op.104- 管楽器の為の
イエナPOウィンド・アンサンブル
ジモン・ガウデンツ(指)

録音:2021年6月15-19日
ロマン派の3人の作曲家が書いた管楽の為のセレナード集。ラフのシンフォニエッタはフルート、オーボエ、クラリ ネット、ファゴット、ホルン各2本、合計10本の管楽器の為の作品。技巧的なフルート・パートが特徴で、コラー ル「息づくものはすべて、主をたたえよ!」の旋律を用いた第1楽章にはじまり軽快なタランテッラのリズムが支配す る第2楽章、ゆったりとした第3楽章を経て、快活な終楽章で曲を閉じます。グスタフ・シュレックはライプツィヒで活 躍した作曲家。多くの教会音楽で知られますが、この九重奏曲は軽やかな旋律が魅力的です。ヤーダスゾーン の作品はピアノ版、ピアノ連弾版、管楽十重奏版があり、前二者は「組曲」、後者は「セレナード」と銘打たれて います。ここでは「セレナード」版の初録音を聴くことができます。イエナPOウィンド・アンサン ブルの演奏で。

MSR
MS-1742(1CD)
バーバラ・ハーバック作品集VOL.16〜ハーバック(b.1946):管弦楽曲集Vol.7
神聖なる太陽を追って(2021)〜管弦楽の為の組曲
スピリチュアリス(2022)〜管弦楽の為の組曲
選択と思い出(2022)〜1楽章の組曲
デイヴィッド・アンガス(指)
ロンドン・フィルハーモニックO

録音:2022年7月17-18日ロンドン・キルバーン、セント・オーガスティン教会
MSR レーベルが力を入れているアメリカの作曲家ハーバックの作品集第 7弾。ハーバックはオ ルガニスト、チェンバロ奏者としても活動している(ソレールのチェンバロ・ソナタ全集・全 120曲の 録音もあり、品番:MS1300)。 彼女の音楽は明確な調性と明朗な形式で書かれたもので現代音楽というよりは新ロマン主義ある いは新古典主義に近く、コープランドやモートン・グールドにつながる親しみ易い作風。「神聖なる 太陽を追って」はアメリカ先住民の神話に、「スピリチュアリス」は黒人霊歌にインスパイアされて作 曲された。いずれも素朴で心温まる旋律が魅力的。
MSR
MS-1750(1CD)
「音楽が伝えてくれること」〜ブラス・バンドとオルガンによる名曲
ベートーヴェン:「エグモント」序曲
ワーグナー(1813-83):「エルザの聖堂への行列」〜ローエングリン
メシアン:永遠の教会の幻影
ヒアリー・ウィラン:どのようにしてそっと休んでいるの
ウィリアム・C・ホワイト(b.1983):水の糧
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
マーラー:原光とフィナーレ〜交響曲第2 番〜
スティーヴン・スクワイアーズ(指)
シカゴ・ガーゴイル・ブラス&オルガン・アンサンブル

録音:2014年5月21-22日、2019年5月12日、11月15日
管弦楽の名曲を金管楽器のみによるブラス・バンドと打楽器、オルガンによるアンサンブルの為 の編曲で聴く一枚。オルガンの多彩な音色が金管の煌びやかな音と融合してオリジナルとはまた 一味違った荘厳、壮麗な音楽を聴かせてくれます。なかでもベートーヴェンの「エグモント」序曲とブ ラームスのハイドンの主題による変奏曲は聴きもの。特にブラス関係者はアレンジの参考の為に 持っておいて損のない一枚。

Chandos
CHAN-20291(1CD)
イタリアからの絵葉書〜イタリア映画音楽集
エンリオ・モリコーネ(1928-2020):『ミッション』よりガブリエルのオーボエ、滝
 『海の上のピアニスト』より愛を奏でて
 『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988)よりノスタルジア、愛のテーマ
 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)よりデボラのテーマ、メインテーマ
 『マレーナ』(2000)よりメインテーマ
ホセ・ラカジェ(1859-1937)&エンリオ・モリコーネ:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』よりアマポーラ
ニーノ・ロータ(1911-1979):『フェリーニのアマルコルド』(1973)よりテーマ
 『ゴッドファーザー』(1972)よりゴッドファーザー・ワルツ、シシリアの田園風景、愛のテーマ
 『甘い生活』(1960)よりテーマ
パオロ・シルヴェストリ(1960-):『コントロヴェント』(2000)よりテーマ
ガトー・バルビエリ(1932-2016):『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972)よりテーマ
マルコ・アルボネッティ(Sax)、
ローマ・シンフォニエッタ、
パオロ・シルヴェストリ(指揮)

録音:2022年12月、フォーラム・スタジオ(イタリア、ローマ)
ニューヨーク、カーネギー・ホール・デビューが高く評価され、世界中でソリスト&指導者として活動するイタリアを代表するコンサート・サクソフォニスト、マルコ・アルボネッティのChandosレーベル3rdアルバムは、イタリアの映画音楽集!オーケストラは、エンニオ・モリコーネが彼の偉大な映画音楽のレコーディングに起用したのと同じローマ・シンフォニエッタ!さらに収録は、イタリア映画界最高のスコアの多くが録音されたローマの歴史的なフォーラム・スタジオ(Forum Studios)で行われました。
本作はエンニオ・モリコーネとニーノ・ロータの傑作を中心に、10の映画からの音楽をパオロ・シルヴェストリのアレンジ、オーケストレーションで収録。ピアノとサクソフォンのソロを伴う弦楽オーケストラによる演奏が、リスナーの耳と心、両方を魅了します。2002年のクリスマス・イヴに、指揮者リッカルド・ムーティの自宅で開かれた集まりに参加したアルボネッティは、そこでモリコーネに出会い、彼と音楽について語り合う感動的な機会を得たといいます。またヴェネツィアの図書館では、ニーノ・ロータのオリジナル原稿のアーカイブと、ロータとフランシス・フォード・コッポラが『ゴッドファーザー』の撮影中に書き込んだ注釈の研究を行いました。イタリアの文化的アイデンティティを体現し、世界中の人々に愛されているこれらの音楽は、私たちを別の時間や場所に運び、過去の記憶を呼び起こしたり、想像の中でしか見ることのできない世界を紹介したりすることができる、比類なき芸術作品といえるでしょう。

Gutman Records
GUTMANCD-192(1CD)
サロン(ほとんどヴァイオリンなしで)
プーランク:オーバード(独奏ピアノとアンサンブルのための)
ベルリオーズ(トーマス・ベイエル編):クレオパトラの死
ブラームス:セレナーデ第2番イ長調 Op.16
カメラータRCO、
ユー・ルー(指)、
トーマス・ベイエル(P)、
ガーラ・エル・ハディディ(Ms)
1989年、中国・寧波出身の気鋭の若手指揮者、ユー・ルーがロイヤル・コンセルトヘボウOのメンバーで組織される室内アンサンブル、カメラータRCOを指揮。幼い頃から並外れた音楽的才能を発揮していたユー・ルーは19歳の頃に小澤征爾に才能を見出されて師事。同氏の副指揮者として間近で薫陶を受け、京都では小澤征爾音楽塾のオーケストラを指揮しました。2011年には同氏やセミヨン・ビシュコフの後押しを受け堂々のヨーロッパ・デビュー。ロイヤル・コンセルトヘボウOとのコンサートを成功させヨーロッパでも高い評価を獲得すると、2013年にはザルツブルク音楽祭にも招待されるなど現在もっとも世界的に活躍する中国人指揮者の一人です。
このレコーディングではRCOカメラータに25名のメンバーが参加していますが、ヴァイオリンは2名のみという編成を採用。プーランクがピアノと18の楽器のために作曲した協奏曲形式の「オーバード」、幻想交響曲と同様にベルリオーズが“死”を扱った作品「クレオパトラの死」のトーマス・ベイエルによるこの編成へのアレンジ版、そしてヴァイオリンを欠いた特殊な編成で書かれたブラームスの「セレナーデ第2番」という3つの作品が演奏されています。

ALTO
ALC-1479(1CD)
コープランド:赤い子馬、クラリネット協奏曲
映画音楽 「赤い子馬」 組曲
3つのラテン・アメリカのスケッチ
歌劇 「テンダー・ランド」 組曲
クラリネット協奏曲*
ジェームズ・セダレス(指)、
フェニックスSO、
エドゥアルト・ブルンナー(Cl)*、
ウルス・シュナイダー(指)*、
バイエルンRSO*

録音:1991年、1989年*
アリゾナ州フェニックスのオーケストラ、フェニックスSOと、同団で1989年〜1995年まで音楽監督を務めたジェームズ・セダレスによるコープランド作品集に、バイエルンRSOの首席奏者を務めたスイスの名クラリネット奏者エドゥアルト・ブルンナーがソロを担うクラリネット協奏曲をカップリングした形で復刻。

Goodies
78CDR-3917(1CDR)
ラヴェル&シャブリエ管弦楽曲集
ラヴェル:組曲「クープランの墓」
シャブリエ:田園組曲
ジャン・マルティノン(指)LPO
英DECCA AK1838/39(ラヴェル)
ffrr Recording
1947年5月13日ロンドン、キングズウェイ・ホール録音

米LONDON T.5126/7(シャブリエ)(英DECCA AK 2239/40と同一録音)
ffrr Recording
1948年12月15日ロンドン、キングズウェイ・ホール録音
ジャン・マルティノン(1910-1976)はフランスのリヨン生まれ。パリ音楽院で ヴァイオリンを学び、ダンディとルーセルに作曲、 シャルル・ミュンシュとロジェ・デゾルミエールに指揮法を師事した。ヴァイ オリニストとして出発したが、途中で指揮者に転向、パリ音楽院O、ボ ルドーSO、コンセール・ラムルー、イスラエル・フィルハーモニー、 デュッセルドルフSOなどの指揮者を歴任。1958年からはフリーランス。 その後シカゴSOの音楽監督をつとめた。1968年からフランス国立放送管 弦楽団の音楽監督に就任し、フランス指揮界における重鎮として活躍したが、 1976年3月1日、66歳で他界した。この録音はSPレコード時代の末期のもので、 若き日のマルティノンの音楽を聴くことができる貴重な録音。(グッディーズ)


Treasures
TRE-309(1CDR)
スメタナ:交響詩「わが祖国」 ラファエル・クーベリック(指)VPO

録音:1958年4月3-7日 ウィーン、ゾフィエンザール(モノラル・テイク)
※音源:DECCA_LXT-5475(2LP)
◎収録時間:74:51
“貧弱なステレオ・テイクでは感じようのないクーベリックの熱き望郷!”
■音源について
何度も申し上げて恐縮ですが、ステレオ最初期のデッカ録音のオーケストラの音は本来の楽器の質感と大きくかけ離れた貧相なものがほとんどですが、極めて良質なモノラル・テイクが存在するにもかかわらず、時代の趨勢とは言えステレオ盤の購買意欲ばかりを煽り続けたレコード会社と、それに強く異を唱えずやり過ごしてきた評論家の腰抜けぶりは非常に罪深いと言わざるを得ません。
バックハウスが1954年に録音したベートーヴェンの「ディアベッリ変奏曲」のように、CD時代に入ってもステレオではなくあえてモノラル・テイクをディスク化(音質以外の問題があった可能性もあり)した例もあるのですから、ソロ楽器以上に不自然さが際立つオーケストラ録音においては尚のこと非音楽的なステレオ・テイクはお蔵入りにして、モノラル・テイクを主流にさせることもできたはずですが、現在のこの業界の状況を見れば、音楽至上主義を掲げてモノラル・テイクを丁寧にディスク化することなど到底期待できません。したがって、リスナーの側がモノラル・テイクに意識と耳を傾けて、録音会場に鳴り響いていた演奏の本当の意義を感じ取るしかないのです。もちろん、市販のステレオ盤で十分に感動されているのであれば無理強いなどいたしませんが…。

★世に広く流通しているステレオ・テイクの録音は、現実の楽器の音とは著しく乖離しているので、頭の中で正常に補正する作業が必要がありますが、モノラル・テイクで聞けばそんな苦痛とは一切無縁。弦のシルキーさもホルンの深遠さも自然に存在するこのテイクを聴くことで、この演奏の真価が初めて明白となり、クーベリックの同曲録音の中でも響きの凝縮度が一定に保持され、軸がブレずに熱い郷愁を隅々まで通わせたこのウィーン盤の魅力に初めて気づく方も多いことでしょう。
 まず“高い城”冒頭のハープ!その指の触感まで感じさせる温かな風合いに一瞬で心惹かれます。“モルダウ”はウィーン・フィルが自分事として音楽を捉え、風景描写以上の民族の切実な思いを熱く語ります。2:45からホルンはまさにウィーン・フィルで聴く醍醐味。舞曲の場面は、リズムに血が通い、その腰は強靭。切実な躍動が胸を打ちます。その点、ボストンSO盤もチェコ・フィル盤(1990)も軽妙さ以上のニュアンスが希薄です。更に息を呑むのが中間部。この弦の求心力の高さと透徹美は筆舌に尽くし難く、速めのテンポながら呼吸はとてつもなく深く、熱い!後半での熾烈なダイナミズムにも心震えます。その熾烈さが更に増幅されるのが“シャールカ”。テンポの切り返しも俊敏でが、そのレスポンスの中にもドラマがあり、クラリネット・ソロの心からの慄きも聴きもの。“ターボル”は、「フス党の主題」が執拗に繰り返しされ、やたらと休止の多い曲ですが、その繰り返しも休止もこれほど意味を持って迫る演奏は他に知らず、特に前半の独特の粘着性を持つフレージングとリズムの重みは、ウィーン・フィルが彼らなりのイディオムでクーベリックの思いを体現しよう体を張った証しでしょう。驚くのは最後のティンパニの強打!これほど露骨な一撃は、クーベリックの同曲録音の中でも他に見られない現象です。シカゴ響盤がこれに近いですが、素朴さには欠けます。最後の“ブラニーク”も音の結晶度の高さとストレートな感情表現が相俟って比類なき感動をもたらします。前半部の内声の絡みの緊密ぶりはガチッとした構築性は手に汗握るほどの緊張感を孕み、中間の牧歌は、古今を通じて傑出したニュアンスの豊かさ。3連リズムを土台と戦闘シーンの後の平和を幕開けを告げるホルン(7:13〜)の美しさと完璧なフォルム感は並ぶものなし。熱さが空回りしがちなコーダも、最後の一音まで浮足立つことなく身のぎっしり詰まった音を出し続けるのです。【2023年8月・湧々堂】

Chandos
CHAN-20291(1CD)
イタリアからの絵葉書〜イタリア映画音楽集
モリコーネ(1928-2020):『ミッション』よりガブリエルのオーボエ、滝
 『海の上のピアニスト』より愛を奏でて
 『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988)よりノスタルジア、愛のテーマ
 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)よりデボラのテーマ、メインテーマ
 『マレーナ』(2000)よりメインテーマ
ホセ・ラカジェ(1859-1937)&エンリオ・モリコーネ:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』よりアマポーラ
ニーノ・ロータ:『フェリーニのアマルコルド』(1973)よりテーマ
 『ゴッドファーザー』(1972)よりゴッドファーザー・ワルツ、シシリアの田園風景、愛のテーマ
 『甘い生活』(1960)よりテーマ
パオロ・シルヴェストリ(1960-):『コントロヴェント』(2000)よりテーマ
ガトー・バルビエリ(1932-2016):『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972)よりテーマ
マルコ・アルボネッティ(Sax)、
ローマ・シンフォニエッタ、
パオロ・シルヴェストリ(指)

録音:2022年12月、フォーラム・スタジオ(イタリア、ローマ)
ニューヨーク、カーネギー・ホール・デビューが高く評価され、世界中でソリスト&指導者として活動するイタリアを代表するコンサート・サクソフォニスト、マルコ・アルボネッティのChandosレーベル3rdアルバムは、イタリアの映画音楽集!オーケストラは、エンニオ・モリコーネが彼の偉大な映画音楽のレコーディングに起用したのと同じローマ・シンフォニエッタ!さらに収録は、イタリア映画界最高のスコアの多くが録音されたローマの歴史的なフォーラム・スタジオ(Forum Studios)で行われました。
本作はエンニオ・モリコーネとニーノ・ロータの傑作を中心に、10の映画からの音楽をパオロ・シルヴェストリのアレンジ、オーケストレーションで収録。ピアノとサクソフォンのソロを伴う弦楽オーケストラによる演奏が、リスナーの耳と心、両方を魅了します。2002年のクリスマス・イヴに、指揮者リッカルド・ムーティの自宅で開かれた集まりに参加したアルボネッティは、そこでモリコーネに出会い、彼と音楽について語り合う感動的な機会を得たといいます。またヴェネツィアの図書館では、ニーノ・ロータのオリジナル原稿のアーカイブと、ロータとフランシス・フォード・コッポラが『ゴッドファーザー』の撮影中に書き込んだ注釈の研究を行いました。イタリアの文化的アイデンティティを体現し、世界中の人々に愛されているこれらの音楽は、私たちを別の時間や場所に運び、過去の記憶を呼び起こしたり、想像の中でしか見ることのできない世界を紹介したりすることができる、比類なき芸術作品といえるでしょう。

ARCANA
A-554(1CD)

NYCX-10426(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
エンニオ・モリコーネ:ヴァイオリンと弦楽合奏の為の「シネマ・レアリティーズ」
1-2. LA CALIFFA 「ラ・カリファ」(70)(日本未公開)
 1. Notturno 夜想曲
 2. La cena 晩餐
3-5. MAURO BOLOGNINI SUITE 「マウロ・ボロニーニ組曲」
 3. Intro 序奏
 4. Main Theme 古い階段の下で 〜PER LE ANTICHE SCALE(75)(日本未公開)
 5. Ricordo d’amore 愛の記憶 〜沈黙の官能(76)
6-9. QUATTRO ADAGI 「4つのアダージョ」
 6. Chi キ・マイ 〜MADDALENA(71)(日本未公開) *
 7. Deborah’s Theme デボラのテーマ 〜ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(84)
 8. Addio ai monti 山々への別れ 〜I PROMESSI SPOSI(89)(日本未公開)
 9. Vatel’s Theme ヴァテールのテーマ 〜宮廷料理人ヴァテール(00)
10. Italian Theme シシリアンのテーマ 〜シシリアン(69) *
11. Quasi un Vivaldi ヴィヴァルディのように(アルプスの隠れ家) 〜非情の標的(73) *
12-13. TAVIANI BROTHERS SUITE 「タヴィアーニ兄弟組曲」
 12. Ritorno a casa 帰郷 〜アロンサンファン 気高い兄弟(74)
 13. Main Theme 草原 〜IL PRATO(79)(日本未公開)
14-15. SILVANO AGOSTI SUITE 「シルヴァーノ・アゴスティ組曲」
 14. Dedicato a Maria マリアに捧ぐ 〜LA RAGION PURA(01)(日本未公開)
 15. Romanza Quartiere クァルティエール・ロマンス 〜クワルティエーレ 愛の渦(87)
16. Man with a Harmonica ハーモニカの男 〜ウエスタン(68) *
17. Main Theme ロリータ 〜ロリータ(97) *
 編曲…エンニオ・モリコーネ/*=マルコ・セリーノ
マルコ・セリーノ(ソロ・ヴァイオリン、リーダー)
パドヴァ・ヴェネトO

録音:2023年4月11-13日 サン・ロッコ祈祷所、パドヴァ、イタリア
※ 国内仕様盤には、モリコーネをこよなく愛する映画音楽ライターの江守功也氏による解説が付属。
2022年1月に発売され、映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが最後に書き上げた自作の再構成としてロング・セラーを続けるヴァイオリンと管弦楽の為の 「シネマ組曲」(NYCX-10268/A495)。そこでソリストを務め、巨匠とも長年共演してきたヴァイオリニスト、マルコ・セリーノによるモリコーネ・アルバムの続編 が登場。今回は「シネマ・レアリティーズ」のタイトル通り、「デボラのテーマ」と「古い階段の下で」など一部を除き、前作と被らない珍しい曲を集めた内容となっ ています。日本未公開作品の曲も多いですがいずれもモリコーネらしい美しさを湛えており、聴き込むほどに巨匠の才能の奥深さを改めて実感させられること でしょう。モリコーネ自身の編曲に加え、そのスタイルに沿ったセリーノによる編曲も数曲収録。「マウロ・ボロニーニ組曲」はこのアルバムで初めて演奏されたもの であり、オリジナル・サウンドトラック盤と同じ「シルヴァーノ・アゴスティ組曲」以外は、今回が初録音となる編曲で収録されています。

ALPHA
ALPHA-1013(1CD)

NYCX-10427(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
バルトーク:管弦楽の為の協奏曲 Sz.116
ヴィオラ協奏曲 Sz.120
アミハイ・グロス(Va)
リール国立O
アレクサンドル・ブロック(指)

録音:2022年7月 リール新世紀音楽堂(オーディトリアム・ドゥ・ヌーヴォー・シエクル)
※ 国内仕様盤には、増田良介氏による日本語解説が付属。
アレクサンドル・ブロックとリール国立OによるALPHA第5弾は、バルトークの管弦楽の為の協奏曲とヴィオラ協奏曲という組み合わ せ。細部まで行き届いたコントロールと全体を見通す堅固な構築力で、高いテンションを保ちながら難曲を鋭利にまとめ上げるブロックの高い 統率力と、それに十全に応えるリール国立管の集中力と演奏技術は今回も健在で、両作品の素晴らしさを十二分に引き出しています。 ヴィオラ協奏曲ではベルリン・フィル首席奏者のアミハイ・グロスが登場。見事な技術で緊張感漲る演奏を聴かせますが、一瞬の弛緩や解放 で表情に幅を持たせつつ集中を持続させる表現力の高さはさすがの一言に尽きます。

TOCCATA
TOCCATA NEXT
TOCN-0030(1CD)
NX-B03
グライムソープからのポストカード(ブラスバンド作品集)
ジャック・スタンプ(1954-):ハンセル序曲(2019)*
デヴィッド・ハックブリッジ・ジョンソン(1963-):グレスフォードのスロー・マーチ(E.R.IIへのメモリアム)*
マイケル・ホルステンソン(1956-):冬の月(2022)*
リズ・レーン(1964-):a セレナータ(2019)
ハリソン・バートウィッスル(1934-2022):グライムソープ・アリア(1973)**
ロバート・バーナット(1931-1994):Dunlap’s Creek(1976)
ベン・ゴント(1984-):More Like What It Is (2023)*
リズ・レーン:Beyond the Light(2022)*
スタンプ:Vociferation(2022)*
エドワード・グレグソン(1945-):グライムソープからのポストカード(1993/2022)*
グライムソープ・コリアリー・バンド
ジャック・スタンプ(指)
ベン・パーマー(客演指揮者)…**

録音:2023年1月22、29日、2023年1月8日(ライヴ)
*…世界初録音
1996年の映画「ブラス!」のモデルになるなど、現在でも高い人気を誇るグライムソープ・コリアリー・バンド。 1917年、イギリス、サウス・ヨークシャー州のグライムソープ炭坑夫たちによって結成され、その翌年にコンテストに出場、めきめきと頭角を現したメンバーたち の演奏は、1932年にラジオで放送されて話題になりました。そして1967年には権威のあるブリティッシュ・オープン・チャンピオンシップで初優勝。1992年の 炭鉱閉鎖に伴う解散の危機を乗り越え、更に活動に磨きをかけています。 このアルバムは、アメリカの作曲家ジャック・スタンプが2019年にバンドのInternational Composer-in-Associationに任命された際、リズ・レーンら多く の作曲家たちに作品を依頼し録音するという新たなプロジェクトの構想から実現したもので、以前からバンドの発展に貢献していたバートウィッスルが作曲し た「グライムソープ・アリア」も加え、多彩なスタイルで書かれた作品が集められています。収録された全10曲からは、ブラスバンドの超絶技巧と妙技をじっくり 味わえます。

King International
KKC-8829(7SACD)
バッハ:管弦楽BOX
■DISC1
ヴァイオリン協奏曲全集
第1番イ短調BWV1041/第2番ホ長調BWV1042/2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043/オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ハ短調BWV1060
■DISC2
ブランデンブルク協奏曲全集(旧録音)1
第1番ヘ長調BWV1046/第2番ヘ長調BWV1047/第3番ト長調BWV1048
■DISC3
ブランデンブルク協奏曲全集(旧録音)2
第4番ト長調BWV1049/第5番ニ長調BWV1050/第6番変ロ長調BWV1051/第5番第1楽章の初版BWV1050a
■DISC4
ブランデンブルク協奏曲全集(新録音)1
第1番ヘ長調BWV1046/第2番ヘ長調BWV1047/第3番ト長調BWV1048/第4番ト長調BWV1049
■DISC5
ブランデンブルク協奏曲全集(新録音)2、管弦楽組曲全集1
第5番ニ長調BWV1050/第6番変ロ長調BWV1051/組曲第4番ニ長調BWV1069
■DISC6
管弦楽組曲全集2
第3番ニ長調BWV1068/第1番ハ長調BWV1066/第2番ロ短調BWV1067
■DISC7
2台のチェンバロのための協奏曲全集
協奏曲第1番ハ短調BWV1060/第2番ハ長調BWV1061/第3番ハ短調BWV1062/管弦楽組曲第1番BWV1066(鈴木優人編による2台チェンバロ版)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

■DISC1
寺神戸亮、若松夏美(Vn)、
マルセル・ポンセール(Ob)
■DISC7
鈴木雅明、鈴木優人(Cemb)

録音:1998-2013年/神戸松蔭女子学院大学チャペル、彩の国さいたま芸術劇場コンサートホール
2023年がBISレーベル創業50周年であることを記念して、2016年発売のBCJバッハ管弦楽Boxを大幅値下げで限定発売します。
ブランデンブルク協奏曲(旧盤)とヴァイオリン協奏曲全集は通常盤CDしか現在は入手できませんが、ここでは全点がSACDハイブリッド盤。協奏曲のソリスト は寺神戸亮、若松夏美、鈴木雅明、鈴木優人ほか、アンサンブルも鈴木秀美、高田あずみ、三宮正満など最高のキャストで臨んでいます。また、ブランデンブルク協 奏曲の新盤では、ヴィオリーノ・ピッコロ(寺神戸亮)、ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ(ディミトリー・バディアロフ)といった楽器を用いているのも興味津々です。
7枚組箱入りで、これが1セットあればバッハの管弦楽作品の大半を最高の演奏と録音かつ驚きの価格で揃えることができます。記念製造につき今回の機会を 逃すと入手不可能となります。お忘れなくご注文下さい。 (Ki)

DUX
DUX-1908(1CD)
マラフスキ&パレステル:映画音楽集
ロマン・パレステル(1907-1989):映画『A City Invincible』からの音楽
アルトゥル・マラフスキ(1904-1957):映画『Robinson warszawski』からの音楽
ゴジュフPO、
マルタ・クルチンスカ(指)

録音:2022年10月(ポーランド)
マラフスキとパレステル、2人の優れたポーランド人作曲家が同じ映画のために書いた2つの組曲を収録。その背景には、政治的な決定により何度も修正が加えられ、最終的にはタイトルを変えて公開された映画『Robinson warszawski』の複雑な運命があります。ロマン・パレステル(1907-1989)による大胆なオーケストレーションが施された後期ロマン派風のシンフォニック・スコアと、アルトゥル・マラフスキ(1904-1957)作曲のシンプルかつモダンな初期バージョンを比較するのは興味深いものです。
DUX
DUX-1910(1CD)
コニェチュニ:劇場音楽、映画音楽集(クラクフの音楽的軌跡 Vol.4)
ジグムント・コニェチュニ(1937-):Interlude ? Serce moje gram/Dialog ? Jak daleko stad, jak blisko/Jasminum/Glissando/Figurant/Kontrapunkt/Intermezzo/Lekcja polskiego/Sniezyca/Muzyka baletowa/Pornografia
ベートーヴェン・アカデミーO、
ラファウ・ヤツェク・デレクタ(指)ほか

録音:2022年11月(ポーランド)
ポーランドのクラクフ文化フォーラムが進めている『クラクフの音楽的軌跡』シリーズの第4巻。クラクフ出身の演劇・映画音楽の作曲家ジグムント・コニェチュニ(コニエチュニ)(1937-)の作品を収録。スタニスワフ・ヴィエホヴィチ(1893-1963)に師事したコニェチュニは、長編映画短編映画、アニメーションの音楽、とりわけヤン・ヤクブ・コルスキ監督の映画につけた音楽で知られています。

BMOP SOUND
BMOP-1077(1SACD)
エリオット・カーター:作品集
バレエ音楽集

(1)「ポカホンタス」(1939)
(2)「ミノタウロス」(1947)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:(1)2019年5月10日、(2)2020年1月11日
アメリカ東海岸の硬派現代音楽作曲家の代表格エリオット・カーターは 103歳の長寿を全う し最期の時まで作曲していたという化け物だが、その長寿のゆえ生涯のうちでいくつか大きく 作風を変えた。ここに収められた作曲者30代に作曲された 2つの作品は彼が書いた数少な いバレエ音楽で、この時代は新古典主義的な作風をとっていた(セリー音楽を書き始めるのは 1960年代、作曲者50歳を過ぎてからである)。ディズニー映画にもなった「ポカホンタス」は北 米先住民の実在した女性の物語でアメリカのフォルクロアな題材のせいかコープランドを思わ せる音楽。ミノタウロスはギリシャ神話に登場する牛頭人身の怪物の物語。映画音楽を思わせ る巧みな描写力に溢れた佳品です。
BMOP SOUND
BMOP-1078(1SACD)
ジョン・アダムス(b.1947):作品集
(1)室内交響曲(1992)
(2)コモン・トーンズ・イン・シンプル・タイム(1979)
(3)室内交響曲の息子(2007)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケスト
ラ・プロジェクト

録音:(1)(3)2014年8月15日、(2)2015年5月10日
ポスト・ミニマルの代表的作曲家ジョン・アダムスの新旧作品を収録。室内交響曲はシェーン ベルクの同名の作品の第1番をアニメ映画のサントラ風に翻案したらどうなるか、という発想で 書かれた曲。複雑なポリフォニー(無調、多調、調性が折衷されている)で書かれながらポップ でコミカルな楽想が楽しい。コモン・トーンズ・イン・シンプル・タイム(単純な時間のなかの共通 音)は作曲者前期の作品でより純粋なミニマリズムで書かれており、輝かしい管弦楽法による協 和音の持続が心地よい。「室内交響曲の息子」は前出「室内交響曲」の続編。ポップでコミカ ル、ジャンキーなサウンドに溢れているのは前作と同じだが、リズム、ハーモニー、対位法はよ り複雑化しています。作曲者の鮮やかな管弦楽法と機知が楽しい秀作。
BMOP SOUND
BMOP-1079(1SACD)
バーバー:作品集
(1)「ノックスヴィル:1915年の夏」
(1947)
(2)バレエ「メデア」(1947)
(3)「ブリッジ遊び」(1959)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(1)クリステン・ワトソン(S)
(3)アンジェラ・グーチ(S)、クリスタ・リヴァー(MS)
マシュー・ディバッティスタ(T)
デイヴィッド・クラヴィッツ(Br)

録音:(1)2009年8月29日、(2)2015年7月16日、(3)2017年7月19日
バーバーの代表作で英語の詩による名歌曲「ノックスヴィル:1915 年の夏」とバレエ音楽「メ デア」の全曲版を収録。1959 年に書かれた「ブリッジ遊び」はバーバーの盟友カルロ・メノッテ ィの台本によるショート・オペラでトランプ・ゲームをめぐる男女の駆け引き描いたお洒落な作 品。いずれもバーバーの音楽の抒情性がよく出ている内容。20 世紀アメリカのロマン主義作曲 家バーバー面目躍如の作品集。
BMOP SOUND
BMOP-1080(1SACD)
ウォルター・ピストン(1894-1976):作品集
(1)エドワード・バーリンガム・ヒルの主題による変奏曲(1963)*
(2)9楽器のためのディヴェルティメント(1946)
(3)クラリネット協奏曲(1967)
(4)管弦楽のための協奏曲(1933)*
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・ プロジェクト

録音:(1)2015年6月30日、(2)2014年8月11日、(3)(4)2019年3月6日
*=世界初録音
ピストンは20世紀前半から戦後にかけてのアメリカを代表するアカデミックな作曲家。名教 師としてバーンスタインからエリオット・カーター、ジョン・ハービソン、ルロイ・アンダーソンまで 数多くの弟子を育てた。このディスクは世界初録音を含む貴重な作品集。エドワード・バーリン ガム・ヒルの主題による変奏曲はピストンの師匠の主題を使ったものでショスタコーヴィチを思 わせる。管弦楽のための協奏曲はバルトークの同名作品に及ばないながら、それよりも作曲が 10年早いこと(コダーイの同名作品と比べても6 年早い)、バロック様式を換骨奪胎したような新 古典主義的な作品であること、音の扱い方にバルトーク的な要素があることを鑑みると、なかな か興味深い作品です。
BMOP SOUND
BMOP-1083(1SACD)
ジョン・ハービソン(b.1938):管弦楽曲集
(1)ディオティマ(1976)
(2)ミロシュ歌曲集〜ソプラノと管弦楽のため
の(2006)
(3)交響曲第6番(2011)
ギル・ローズ(指)ボストン・モダ
ン・オーケストラ・プロジェクト
(2)(3)ドーン・アップショウ (S)

録音:2017年10月29日、2019年4月7日ボストン ジョーダン・ホール
ジョン・ハービソンはアメリカ東海岸を代表する作曲家の一人。多作家で3 つのオペラ、6つ の交響曲、12の協奏曲ほかこれまでに約 300曲を作曲しています。ハーバードとプリンストン大 学でロジャー・セッションズとウォルター・ピストンに学び、作品はピューリッツァー賞を受賞して います。こうした経歴からも想像される通り、彼の作風は12 音技法、無調の様式を踏襲しながら、 ヨーロッパの伝統的な様式にしたがった堅実な新古典主義といえるでしょう。いずれも重厚な形 式、管弦楽の機能を活かした聴きごたえのあるものだが、特にドーン・アップショウが参加した 「ミロシュ歌曲集」が聴きもの。彼女の伸びやかな美しい歌声は今も健在です。第6 交響曲の 第1楽章にもアップショウが登場します。
BMOP SOUND
BMOP-1084(2SACD)
マシュー・オーコイン(b.1990):作品集
(1)「トニーのためのエクソドス」(2015/21)〜テノールと管弦楽のための
(2)ピアノ協奏曲(2016)
(3)オルフィック・モーメント(2014) 〜カウンター・テナーと管弦楽のための
(4)イッツ・オウン・アコード(2016)
(5)デュアル(2015)
(6)この地球(2015)
(7)ギャラップ(2021)
(1)-(3)ギル・ローズ(指)ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(1)ポール・アップルビー(T)
(2)コナー・ハニック(P)
(3)(6)(7)アンソニー・ロス・コンスタンツォ(CT)
(3)(4)キール・ゴグウィルト(Vn)
(4)(6)(7)マシュー・オーコイン((4)(6)Pf、(7)指揮)
(5)(7)コールマン・イッツコフ(Vc)
(5)ダグ・バリエット(CB)
(7)ダヴォーヌ・ティネス(Bs-Br)
(7)エミ・ファーガソン(Fl)
(7)ジョニー・アレン(Perc)
(7)コナー・ハニック(P)
(7)ミランダ・カクソン(Vn)

録音:2017年10月31日ボストン、ジョーダン・ホール、2021年6月17-18日ウォーセスター、メカニクス・ホール
マシュー・オーコインはハーヴァード・カレッジを学び、指揮者としてもその手腕を発揮してい るアメリカの若手作曲家。作曲家としてはフィラデルフィア管やチューリヒ・トーンハレ管などか ら作品を委嘱されています。彼の作風は無調を基本としながら、調性、ロマンティックな旋律など を折衷した新ロマン主義ともいえるものでヨーヨー・マなどからもその作品は支持されています。 保守的な作風ながらツボを押さえた聴きごたえのある作品が揃ったアルバム。
BMOP SOUND
BMOP-1085(1SACD)
ゲイル・キュービック(1914-1984):作品集
(1)ディヴェルティメント第1番(1959)
(2)映画「ジェラルド・マクボイン・ボイン」(1950)
(3)ディヴェルティメント第2番(1958)
(4)シンフォニー・コンチェルタンテ(1951-1953)〜トランペット、ヴィオラ、ピアノと管弦楽のための
ギル・ローズ(指)ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(2)フランク・ケリー(語り)
(2)ロバート・シュワルツ(Perc)
(4)ヴィヴィアン・チョイ(P)
(4)テリー・エヴァーソン(Trp)
(4)ジン・ペン(Va)
ゲイル・キュービックはイーストマン音楽院、ハーバード大学でウォルター・ピストン、ナディ ア・ブーランジェに学び、生前は映画音楽の作曲で生計を立てながらシリアスな作曲を行って いた。世代的にはコープランド、バーンスタインの間に位置し、彼らと師匠をも同じくしているこ とからコープランド、バーンスタインを思わせる 20世紀アメリカ音楽のよき伝統つまり堅実な様 式感とアメリカ的なポップの要素(スウィング・ジャズの影響あり)を持っています。それが一番よく 表れた作品が2つのディヴェルティメントです。そんな一方、トランペット、ヴィオラ、ピアノと管 弦楽のためのシンフォニー・コンチェルタンテではシリアスな一面を見せています。コープランド、 バーンスタインの音楽が彼ら独自の個性ではなく、ある時代を象徴する共通のスタイルだった ことがわかる興味深い一枚(コープランド、バーンスタインの作品と言われたら信じてしまう)。
BMOP SOUND
BMOP-1086(1SACD)
ロジャー・レイノルズ(b.1934):ヴァイオリン作品集
(1)ペルソナ(1989-90)〜ヴァイオリンと管弦楽のための
(2)ココロ(1991-92) 〜無伴奏ヴァイオリンのための
(3)アスピレーション(願望)(2004-05) 〜ヴァイオリンと管弦楽のための
ガブリエラ・ディアズ(Vn)
(1)(3)ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケスト
ラ・プロジェクト

録音:2013年6月1日、2015年11月9日、2018年6月4日
ロジャー・レイノルズはアメリカにあって、最もヨーロッパの前衛楽派に近い作風を取る作曲 家。ヴィデオ・アートなどミクスト・メディアの作品もあり、武満徹が主宰した Music Today 音楽 祭、サントリー国際作曲委嘱シリーズのために来日したこともある。松平頼暁とも親交があり、 日本との関りが深い。ここに収められたヴァイオリンのための作品は静かなモノローグと管弦楽 の煌びやかな響きが交錯する美しい音楽で前衛音楽ながら日本の静謐の美学に通じるもの がある。一聴に値する一枚。
BMOP SOUND
BMOP-1087(1SACD)
ジョン・コリリアーノ(b.1938):作品集
(1)「音楽へ」(1995)
(2)トゥルバドゥール(吟遊詩人) (1993) 〜ギターと室内オーケストラのための変奏曲
(3)交響曲第2番(2000)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(2)エリオット・フィスク(G)

録音:2019年2月24-25日、2021年9月10日
コリリアーノはアメリカ東海岸を代表する作曲家の一人。メトロポリタン歌劇場のために作曲し た「ヴェルサイユの幽霊」は有名。ここに収録された弦楽合奏のための交響曲第 2番はピューリッツァー賞を受賞しています。彼の作風は現代音楽の諸技法を折衷したながらロマン的な情感 を失わないもので広く聴衆から支持されています。
BMOP SOUND
BMOP-1089(1SACD)
カルロス・スリナッチ(1915-1997):神の曲芸(1960)
フクロウと猫(1978)
荒れ果てた庭(1957)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:2018年11月28日ボストン、フレイザー・ホール
2021年9月7日ウォーセスター、メカニクス・ホール
カルロス・スリナッチはスペイン、バルセロナ出身の作曲家。バルセロナ、デュッセルドルフで 学んだ後、アメリカに移住、モダン・ダンスのパイオニア、マーサ・グラハム(1894-1991)と組ん で多くのバレエ音楽を手掛けた。このアルバムはそうした作品のひとつ。明快な形式と快活なリ ズムに溢れた音楽からバレエの情景が目に浮かんでくる。作曲者がバルセロナ出身とあって、 スペイン的な要素が強く、ファリャあるいはコープランドの「エル・サロン・メヒコ」を思わせる部分 もある楽しい一枚。
BMOP SOUND
BMOP-1090(1SACD)
アヴナー・ドーマン(b.1975):管弦楽曲集
シクロン(2015) /占星術(2011)
「ウリア:王が死を望んだ男」(2009)
3つの間奏曲「アフター・ブラームス」(2015)
エレフ交響曲(2000)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プ
ロジェクト

録音:2019年11月24日ボストン、ジョーダン・ホール、2021年11月9日、11月30
日ウォーセスター、メカニクス・ホール
アヴナー・ドーマンはズービン・メータ、クリストフ・エッシェンバッハ、リッカルド・シャイーらか ら支持され、作品がさかんに演奏されている中堅作曲家。しっかりとした構成と手堅い管弦楽 法でオーケストラの機能を存分に活かした効果満点の作品です。新ロマン主義、新古典主 義的な作風で誰にでも親しめる内容。

ALPHA
ALPHA-990(1CD)
ヴィラ=ロボス:組曲「アマゾンの森」
ヴィラ=ロボス:組曲「アマゾンの森」
フィリップ・グラス(1937-):メタモルフォシス I 〜「アマゾンの流れ」
カミラ・プロヴェンツァーレ(S)
フィルハーモニア・チューリッヒ
シモーネ・メネセス(指)

録音:2022年10月 チューリッヒ歌劇場
ブラジル出身でパーヴォ・ヤルヴィの助手を務め、現在はフランスを拠点に活躍するシモーネ・メネセス。2019年には初来日を成功させ、 2022年にリリースされたドキュメント映像『メタノイア』(Accentus Music)は世界各地でたいへん高い評価を得ています。近現代とブラジル の作品を得意とする彼女が深い愛情を寄せているのが、晩年のヴィラ=ロボスが映画『緑の館』のために書いた曲を演奏会用に再構成した 「アマゾンの森」。今回はAcademia Brasileira de Musicaの新校訂版から、メネセスが管弦楽とソプラノ独唱の為の11曲(約45分) を抜粋、組曲版として収録しています。全曲版に聴かれる合唱の参加こそないものの、熱帯雨林の厳しい自然と熱量を大オーケストラで表 現する音楽を雄大に歌い上げています。ソプラノ独唱にはメネセスと同じイタリア系ブラジル人のカミラ・プロヴェンツァーレ(プロヴェンサリ)が参 加、深みのある歌声を聴かせます。併せて収録されたのは、フィリップ・グラスがブラジルの創作パーカッション・グループ、ウアクチのために書き 下ろし、後に管弦楽版も作成した「アマゾンの流れ」から終曲「メタモルフォシス I」。ループするように繰り返されるリズムが心地よい作品で す。またこのプロジェクトは報道やドキュメント写真で名高いセバスチャン・サルガドとのコラボレーションとなっており、「アマゾンの森」の各曲に対 応する美しい写真をサルガドが提供、メネセスのコンサート会場で展示されるほか、このアルバムのブックレットにも掲載されています。

Linn
CKD-730(1CD)
バッハ(トーマス・エーラー(1980-)(リイマジンド): パルティータ 第1番変ロ長調 BWV825
 パルティータ 第2番ハ短調 BWV826
 パルティータ 第5番ト長調 BWV829
 コレンテ〜 パルティータ 第6番ホ短調 BWV 830
エーラー:Brook of Light 光の小川
ロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック・ソロイスツ・アンサンブル
トロント王立音楽院グレン・グールド校のメンバー
トレヴァー・ピノック(指)

録音:2023年3月27-29日スネイプ・モルティングス、サフォーク、UK
ユゼフ・コフレル編曲「ゴルトベルク変奏曲」が大きな話題となったトレヴァー・ピノックとロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック・ソロイスツ・アンサ ンブルによる、バッハの鍵盤楽器の為の名作を室内管弦楽で演奏する企画第2弾。今回は同様の編成による新しい編曲をロイヤル・アカ デミー出身の作曲家トーマス・エーラーに依頼しました。コフレルの編曲のような親しみやすさと、それとは異なるアプローチを目指すエーラーが 6曲のパルティータから選んだのは1番、2番、5番、そして6番からコレンテで、編成は弦(4/4/3/3/1)、フルート、オーボエ、コーラングレ、ファ ゴットが各1というもの。編曲よりも一歩踏み込んだ「リイマジンド(再想像)」という作業を経て生み出された作品は、バッハの書いた音型のみ を使いながら様々な楽器がフレーズを受け継いで声部の動きを鮮やかな色彩感で表現しており、さらに和声を厚く印象的に響かせることで、 バッハの鍵盤作品の最高峰という完成度を保ちながら、ロマン派を思わせる超時代的な美しさを纏わせることに成功しています。最後には エーラーのオリジナル作品「光の小川」を収録。ドイツ語のBach(小川)に掛けたタイトルのこの作品は、パルティータの回想もかすかに姿を現 しつつ、バッハの音楽が人々の魂を照らし出すイメージを表現しているということです。見通しの良い録音も相まって、たいへん爽やかなアルバ ムに仕上がっています。


ICA CLASSICS
ICAC-5173(2CD)
NX-C07
ボールト/惑星、 南極交響曲、
(1)ホルスト:『惑星』 Op.32*
(2)ホルスト:フーガ風序曲 Op.40-1*
(3)ホルスト:「ハマースミス」 前奏曲とスケルツォ Op.52
(4)バターワース::青柳の堤*
(5)ヴォーン・ウィリアムズ:南極交響曲
(6)ウォルトン:交響曲第1番変ロ短調
マーガレット・マーシャル(S)
BBC響&cho
LPO*
エイドリアン・ボールト(指)

録音:(1)1973年9月7日ロイヤル・アルバート・ホール
(2)1971年3月23日ロイヤル・フェスティバル・ホール
(3)1973年9月12日ロイヤル・アルバート・ホール
(4)1969年11月26日バーキング・タウン・ホール
(5)1977年10月12日ロイヤル・フェスティバル・ホール
(6)1975年12月3日ロイヤル・フェスティバル・ホール
全てライヴ、ステレオ
2023年に没後40年を迎えたエイドリアン・ボールトが英国管弦楽の名作を指揮したライヴ音源が、BBCのアーカイヴより新リマスターで登 場します。中でも目玉は、彼が公開で行った最後のオーケストラ・コンサートである1977年の「南極交響曲」の初発売。「デイリー・テレグラ フ」紙において、音楽評論家でもあった作曲家アンソニー・ペインにより「素晴らしい解釈」と絶賛されたこの公演は、余力を残して公開の場 を退いた巨匠の到達点と言っても差し支えないでしょう。併せてホルストの「ハマースミス」「フーガ風序曲」といった小品の初登場も嬉しいとこ ろです。なお、『惑星』も2013年にBBC Music Magazineの付録としてCD化されたのみの貴重なもの、ウォルトンの交響曲第1番は Carlton BBC Radio Classicsで出ていたものと同一の演奏となっています。ボールトが初演を行った『惑星』や、ウォルトンでの作品のツボ を心得た大管弦楽の鳴らしぶりと細やかな統率力はもちろん、バターワースの美しい小品で聴かせる作品を深く慈しむような、紳士的でいて 奥深い表現力も大きな聴きどころ。世界中のヒストリカル録音ファンから絶大の信頼を得るポール・ベイリーによる丁寧な新リマスタリングで、 いずれの音質も大幅に向上しています。

Signum Classics
SIGCD-653(1CD)
ゲットーからの音楽
1. ブルッフ:コル・二ドライ
2. ダニエル・シャリット(b.1940):Resisey Laila
3.イェヘツケル・ブラウン(1922-2017):Min HaAyara
4-8. シャリット:弦楽オーケストラのための組曲
9. ライプ・エイレンベルク(d.1943):Lelero
シムカ・ヘレド(指/VCtr.1,9)
ジャック・リーベック(Vn/tr.3)、
クリストファー・ウォーレン=グリーン(指/tr.1)、
ロンドン室内O

録音:2018年11月1日-3日、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会(ロンドン)
本アルバムでは、ユダヤ教の音楽から二つの旋律を借用して作曲された、ブルッフのチェロと管弦楽のための協奏的作品 「コル・二ドライ」 など、ユダヤ音楽の様々な要素を同化させた音楽を取り上げています。
当時最年少の24歳という若さイスラエルPOの首席チェロ奏者を務め、ソリストとしては、クリーヴランドO、ピッツバーグSO、イスラエルPOなど、多くの一流オーケストラと共演、メータ、マゼール、ブロムシュテットなどの指揮者とも共演したシムカ・ヘレド。変幻自在のアンサンブル「フィボナッチ・シークエンス」のリーダーとして活躍し、日本では福間洸太朗とのデュオで来日公演も果たしているイギリスの若きヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト、ジャック・リーベックがソリストとして参加しています。

Onyx
ONYX-4242(1CD)
ヴェリズモ〜イタリア・オペラの前奏曲&間奏曲集
ポンキエッリ:歌劇「ジョコンダ」 より 時の踊り
プッチーニ:歌劇 「マノン・レスコー」 の第3幕より 間奏曲、
 歌劇 「妖精ヴィッリ」 より 妖精の踊り、
 歌劇 「修道女アンジェリカ」 より 間奏曲、
 歌劇 「エドガール」 より 第3幕への前奏曲、
 歌劇 「蝶々夫人」 より 第3幕への前奏曲
マスカーニ:歌劇 「友人フリッツ」 より 間奏曲、
 歌劇 「カヴァレリア・ルスティカーナ」 より 間奏曲、
 歌劇 「仮面」 より シンフォニア
レオンカヴァッロ:歌劇 「道化師」 より 間奏曲
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇 「スザンナの秘密」 より 序曲、
 歌劇 「マドンナの宝石」 より 第1&第2間奏曲
チレア:歌劇 「アドリアーナ・ルクヴルール」 より 間奏曲
ドミンゴ・インドヤン(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO
2006年から15年間、ロイヤル・リヴァプールPOの首席指揮者を務めたワシリー・ペトレンコに代わり、2021年9月から新たな首席奏者に就任したアルメニア系ベネズエラの若き注目指揮者、ドミンゴ・インドヤン。フランスの管弦楽作品集、ラテン・グラミー賞獲得作曲家、ロベルト・シエッラによる交響曲第6番に続くOnyx第3弾は、イタリア・オペラの前奏曲&間奏曲集!
スタンダール、プーシキン、バルザックなど、初期のフランスやロシアのリアリスト(現実主義者)たちの作品は、国境を越えて、新たなイタリアの文学的リアリズムのスタイルにも影響を与えました。本アルバムでは、19世紀末から20世紀初頭にかけてイタリア散文文学で隆盛した「ヴェリズモ(現実主義)文学」に影響を受けた、イタリア・オペラの新傾向であるヴェリズモ・オペラを代表する作品から、マスカーニの 「カヴァレリア・ルスティカーナ」、ルッジェーロ・レオンカヴァッロの 「道化師」 などを取り上げています。ベネズエラの音楽教育プログラム「エル・システマ」でヴァイオリンを学び頭角を現し、BBCプロムスでの指揮姿が話題となったドミンゴ・インドヤンの洗練されたタクトで、イタリア・オペラの新たな礎を築いたこれら不朽の名作の数々をお楽しみください。

NoMadMusic
NMM-111(1CD)
天上の水〜カミーユ・ペパン作品集
(1)嵐の始まりに(2021)〜管弦楽のための
(2)天上の水(2022) 〜管弦楽のための
(3)暁の前に(2020)〜12人の奏者のための
(4)ラニアケア(天空)(2019) 〜管弦楽のための
(5)ユグドラシルの泉(2018) 〜管弦楽のための
ベン・グラスバーグ(指)リヨン国立O

録音:2022年8月リヨン公会堂
1990年生まれのフランスの女性作曲家カミーユ・ペパンはフランス印象派とアメリカのミニマルミュージックの影響を受け、自然や美術からインスピレーション を得た独特の詩情あふれる作風を示しています。
このアルバムはオーケストラのための新作を集めたもので、いずれも自然現象を題材としています。嵐の前の雷の閃光や夜明け、日没などを独特の感性で描きま す。ベン・グラスバーグ指揮リヨンO初のペパン作品。繊細な響きが光ります。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2299(1CD)
レスピーギ:ローマ三部作
(1)交響詩「ローマの松」
(2)交響詩「ローマの噴水」
(3)交響詩「ローマの祭」
(4)リハーサル風景(「ローマの噴水」より)
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響

録音:(1)1953年3月17日、(2)1951年12月17日、(3)1949年12月12日/ニューヨーク、カーネギー・ホール
(4)1950年
使用音源:(1)-(3)Private archive(2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
(4)Morgan Records(1MOR A001)
録音方式:モノラル(録音セッション)
■制作者より  
永遠の名盤、トスカニーニ(指)NBCSOによるレスピーギの「ローマ3部作」は当シリーズでも2016年にGS-2143として発売しました。今回は高品 質のテープを使用した2トラック、38センチのオープンリール・テープを新規に取り寄せ、マスタリングの全工程をプロ用の機器で行い、最善を尽くしました。本編 も目の覚めるような音ですが、短いながらも最後のリハーサルも聴き物です。  解説書にはサミュエル・アンテックの著した「This was TOSCANINI」(The Vanguard Press)の一部を翻訳して掲載しています。アンテックは1937年 から1954年までNBCSOのヴァイオリニストとして活躍しており、その内容はトスカニーニの身近にいた人でなければ書けない、まことに鮮烈で生々しい証 言です。これを読むと、この「ローマ3部作」の演奏がますます好きになってしまいます。(平林 直哉) (Ki)

SUPRAPHON
SU-4328(4CD)
『レオシュ・ヤナーチェクの情熱の数々』
■CD1
【民俗的伝統】
(1)バレエ音楽『ラコーシュ・ラコーツィ』(JWI/2,1891)より第1曲「イントロダクション」/第2曲「音楽家」/第31曲「蚊は結婚した」
(2)民俗バラード第2集〜7つの民俗的夜想曲(JWIV/32,1906)より第1曲「少女が草原で草刈りをしていた」/第5曲「ハンサムで陽気なジョニー」/第12曲「燕よ、高く舞い上がれ」
(3)管弦楽のための組曲Op.3(JWVI/6,1891)より第3楽章「アレグレット」、第4楽章「コン・モート」
(4)『歌によるモラヴィアの民俗詩』より第38曲「別れ」/第27曲「狩猟人」/第29曲「短い手紙」/第16曲「不断」/第28曲「恋人の馬」
(5)『シレジアの歌』(JWV/13,1918)より第7曲「ねえ、このナイチンゲールは何?」
(6)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第3幕第6場「神のご加護がありますように」
(7)歌劇『利口な牝狐の物語』(JWI/9,1922-23)より第3幕第7場「走って、狐は、ターボル町へ」
【チェコの場合-政治と愛国心】
(8)シンフォニエッタ(JWVI/18,1926)より第1楽章「アレグレット」
(9)ピアノ・ソナタ変ホ短調「1905年10月1日、街頭にて」(JW,1905)より第1楽章「予感」
(10)7万年(JWVIII/19,1909,rev.1912)
(11)歌劇『ブロウチェク氏の休暇旅行』(JWI/7,1908-1918,rev.1920,1926)より第2幕第2場「御心が天にあるように地にもなされるように」
(12)『チェコ軍勢』(JWIV/42,1918)
(13)カプリッチョ『挑戦』(JWVII/12,1926)より第3楽章「アレグレット」
(14)交響詩『ブラニーク山のバラード』(JWVI/16,1919-)
(15)シンフォニエッタ(JWVI/18,1926)より第4楽章「アレグレット」/

■CD2
【家族】
(1)『歌によるフクヴァルディ民俗詩』(JWIV/27,1899)より第4曲「フクヴァルディ礼拝堂」/第5曲「神があなたに報いられますように!」/第6曲「ハンカの役人」
(2)六重奏曲『青春』(JW7/10,1924)より第3楽章「ヴィヴァーチェ」
(3)カンタータ『アマールス』(JWIII/6,1897)より第3曲「モデラート」
(4)主題と変奏(ズデンカ変奏曲)(JWVIII/6,1880)より主題-アンダンテ-アレグロ-コン・モート-コン・モート
(5)アダージョニ短調(JWVI/5,1890)
(6)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第2幕第6場「イェヌーファの嘆き」
(8)組曲『草かげの小径にて』(JWVIII/17,1900-1911)より第9曲「涙ながらに」/第10曲「みみずくは飛び去らなかった」
(9)カンタータ『わが娘オルガの死を悼む悲歌』(JWIV/30,1903)
【生活と自然】
(9)歌劇『運命』(JWI/5,1903-05)より第1幕「ルハチョヴィツェの太陽讃歌と赤いバラの贈呈」
スダ博士:ヴラディミール・クレイチーク(T)、第1夫人:インドラ
(10)霧の中で(JWVIII/22,1912)より第3曲「アンダンティーノ」
(11)組曲『草かげの小径にて』(JWVIII/17,1900-1911)より第5曲「彼らはつばめのようにしゃべりたてた」
(12)歌劇『カーチャ・カバノヴァー』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第3幕「私が何を考えていたかわかる?-なぜ人は飛ばないんだろうって」
(13)歌劇『ブロウチェク氏の休暇旅行』より「夜明け前」
(14)ピアノ、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、クラリネット、ホルンとバスーンのためのコンチェルティーノ(JWVII/11,1925)より第1楽章「コン・モート」
(15)歌劇『利口な牝狐の物語』(JWI/9,1922-23)より「おとぎ話か真実か?」

■CD3
【アントニーン・ドヴォルザークとの友情】
(1)ラシュ舞曲集(JWVI/17,1889-90,rev.1924)より第5曲「チェラドナー舞曲」/第6曲「鋸」
(2)4つの男声合唱のための作品集(JWIV/17,1885)より第2曲「ああ、愛」/第3曲「ああ、戦争」
(3)弦楽のための牧歌(JWVI/3,1878)より第6曲「スケルツォ」
(4)ヴァイオリンとピアノのためのドゥムカハ短調(JWVII/4,1879--1880)
(5)バラード『ヴァイオリン弾きの子供』(JWVI/14,1913)
【女性】
(6)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第2幕第5場「たまには」
(7)歌劇『運命』(JWI/5,1903-05)より第1幕「やがて、悲痛な響きが聞こえてきた」
(8)歌曲集『消えた男の日記』(JWV/12,1917-19,rev.1920)より第8曲「見てはいけない、みんな」/第9曲「ようこそ、ヤニーチェク」/第10曲「遥かなる不滅の神」
(9)歌劇『カーチャ・カバノヴァー』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第2幕「カテジノ・ペトロヴノですか?」
(10)歌劇『利口な牝狐の物語』からの組曲(ヴァーツラフ・ターリヒ編)より第2曲「アンダンテ-モデラート-アレグロ」
(11)歌劇『マクロプロス事件(マクロプロス家の秘伝)』(JWI/10,1923-25)より第3幕「死が私に触れていると感じた」
(12)弦楽四重奏曲第2番『内緒の手紙』(JWVII/13,1928)より第2楽章「アダージョ」
(13)交響詩『ドナウ川』(JWIX/7,1923-25)より第3楽章「アレグロ」
(14)『カミラ・シュテスロヴァーのためのアルバム』(JWVIII/33)より第8曲「あなたを待っています」

■CD4
【ロシア文学】
(1)チェロとピアノのための『おとぎ話』(JWVII/5,1910)より第1曲「コン・モート」
(2)弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」(JWVII/8,1923)より(3)狂詩曲『タラス・ブーリバ』(JWVI/15,1915,rev.1918)より第1曲「アンドレイの死」
チェコPO、カレル・アンチェル(指)
録音:1961年ルドルフィヌム【ステレオ】
(4)歌劇『カーチャ・カバノヴァー』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より「前奏曲」
(5)歌劇『死者の家から』より(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第3幕「終曲」
【宗教的ルーツ】
(6)前奏曲ト短調(JWVIII/2,1875)
(7)混声合唱のためのモテット『入祭唱』(JWII/9,1875-79)
(8)混声合唱とオルガンのための『ミサ曲』変ホ長調(JWIX/5,1908,未完)より第1曲「キリエ」
(9)組曲『草かげの小径にて』(JWVIII/17,1900-1911)より第4曲「フリーデクの聖母マリア」
(10)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第2幕第6場「お母さん、頭が重いの」
(11)混声合唱とオーケストラのための『永遠の福音』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第3曲「コン・モート」(抜粋)
(12)『主よ、私たちを憐れんで下さい』(JWIII/5,1896)
(13)『グラゴル・ミサ』(JWIII/9,1926,rev.1927)(全曲)
■CD1
(1)ペトル・ユリーチェク(T)、ブルノ国立POブルノ国立フィルハーモニーcho、レオシュ・スワロフスキー(指)
録音:1996年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(2)プラハ・フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ハーラ(P)、ヤン・キューン(指)
録音:1957年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)ブルノ国立PO、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1991年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(4)テオドル・シュルバシュ(Br)、リブシェ・ドマニーンスカー(S)、アルフレート・ホレチェク(P)
録音:1958年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(5)ベノ・ブラフト(T)、アルフレート・ホレチェク(P)
録音:1962年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(6)イェヌーファ:ガブリエラ・ベニャチコヴァー(S)、バレナ:ツェツィリエ・ストラーダロヴァー(S)、村長:ヴァーツラフ・ハリーシュ(T)、ラツァ:ヴィレーム・プジビル(T)、ブリヤ家のおばあさん:アンナ・バロヴァー(A)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場cho、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1978年ヤナーチェク歌劇場【ステレオ】
(7)女狐ビストロウシュカ:マグダレーナ・ハヨーショヴァー(S)、雄狐ズラトフシュビテーク:ガブリエラ・ベニャチコヴァー(S)、キューン児童cho、イジー・フヴァーラ(合唱指揮)、チェコPO、ヴァーツラフ・ノイマン(指)
録音:1980年ルドルフィヌム【ステレオ】
(8)チェコ共和国警察隊バンド、ミロスラフ・ハンザル(指)
録音:2004年チェコ放送内スタジオ【ステレオ】
(9)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)
録音:1951年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(10)7万年(JWVIII/19,1909,rev.1912)
モラヴィア・ティーチャーズ協会cho、ヤン・ショウパル(合唱指揮)
録音:1953年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(11)ケドルタ:ヤロスラヴァ・ドブラー(A)、ペツシーク:イヴォ・ジーデク(T)、プラハ国立歌劇場O、プラハ国立歌劇場cho、ヴァーツラフ・ノイマン(指)
録音:1962年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(12)モラヴィア・ティーチャーズ協会cho、アントニーン・トゥチャプスキー(合唱指揮)
録音:1969年聖モリッツ教会(クロムニェジーシュ)【ステレオ】
(13)オタカル・ホルマン(P)、チェコ・フィルハーモニー管楽アンサンブル、ヤルミル・ブルクハウザー(指)
録音:1956年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(14)ブルノ国立PO、ブルジェティスラフ・バカラ(指)録音:1958年ブルノ・スタジオ【モノラル】
(15)チェコPO、サー・チャールズ・マッケラス(指)
録音:2002年ルドルフィヌム【ステレオ】
■CD2
(1)ブルノ国立フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ヴェセルカ(指)
録音:1977年ルドルフィヌム【ステレオ】
(2)プラハ管楽五重奏団【ルドルフ・ヘルトル(Fl)、ヴァーツラフ・スメターチェク(Ob)、ヴラディミール・ジーハ(Cl)、ヨゼフ・シュヴァルツ(Hrn)、カレル・ビドロ(Fg)、アイロス・リビーン(バス・クラリネット)】
録音:1954年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)ヨゼフ・バールカ(T)、モラヴィア・ティーチャーズcho(女声)、モラヴィア合唱アンサンブル、ブルジェティスラフ・バカラ(指)
録音:1954年チェコ放送内スタジオ【モノラル】
(4)ヤン・バルトシュ(P)
録音:2019年マルティヌー・ホール【ステレオ】
(5)チェコ室内O、ブルジェティスラフ・ノヴォトニー(指)
録音:1986年ルドルフィヌム【ステレオ】
(6)イェヌーファ:リブシェ・ドマニーンスカー(S)、コステルニチカ:ナジェジダ・クニプロヴァー(S)、プラハ国立歌劇場O、ボフミル・グレゴル(指)
録音:1969年ジョフィン【ステレオ】
(7) ラドスラフ・クヴァピル(P)
録音:1969年ルドルフィヌム【ステレオ】
(8)イヴォ・ジーデク(T)、ヤン・パネンカ(P)、チェコ放送cho、ヤン・カサル(合唱指揮)
録音:1958年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(9)スダ博士:ヴラディミール・クレイチーク(T)、第1夫人:インドラ・ポコルナー(S)、第2夫人:ヤルミラ・クラートカー(S)、スタラー・スロヴェンカ:ダニエラ・スルヨヴァー(A)、パニー・マヨロヴァー:ズデンカ・カレニノヴァー(S)、子供:ミレナ・イールコヴァー(S)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場cho、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1976年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(10)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)
録音:1972年ルドルフィヌム【ステレオ】
(11)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)
録音:1972年ルドルフィヌム【ステレオ】
(12カーチャ:ドラホミーラ・ティカロヴァー(S)、ヴァルヴァラ:イヴァナ・ミクソヴァー(Ms)、プラハ国立歌劇場O、ヤロスラフ・クロムホルツ(指)
録音:1959年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(13)プラハSO、イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
録音:1999年スメタナ・ホール【ステレオ】
(14)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)、ヴァーツラフ・コロウチ(Vn)、イジー・バクサ(Vn)、ヤロスラフ・モトリーク(Va)、ズデニェク・クレシュ(Cl)、カレル・ドロウヒー(Cl)、ヴラディミール・クバート(Hrn)、カレル・ヴァツェク(Fg)
録音:1961年ルドルフィヌム【ステレオ】
(15)森番:ズデニェク・クロウパ(Bs)、蛙:リブシェ・ドマニーンスカー(S)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、ボフミール・リシュカ(指)
録音:1954年ブルノ・スタジオ【モノラル】
■CD3
(1))ブルノPO、ヤクブ・フルシャ(指)
録音:2008年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(2)モラヴィア・ティーチャーズ女声cho、ヨゼフ・ヴェセルカ(指)
録音:1954年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)ブルノPO、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1991年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(4)ヨゼフ・スーク(Vn)、ヤン・パネンカ(P)
録音:1975年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(5)ブルノPO、イジー・ヴァルトハウス(指)
録音:1966年ルドルフィヌム【ステレオ】
(6)コステルニチカ:マルタ・クラーソヴァー(S)、プラハ歌劇場O、ヤロスラフ・ヴォゲル(指)
録音:1952年ルドルフィヌム【モノラル】
(7)ミーラ:リブシェ・ドマニーンスカー(S)、ジヴニー:ヤロスラフ・ウルリチ(T)、ブルノRSO、ブルジェティスラフ・バカラ(指)
録音:1954年ブルノ・スタジオ【モノラル】
(8)レオ・マルティン・ヴォディチュカ(T)、イトカ・ツェルハウオヴァー(A)、ラドスラフ・クヴァピル(P)、プラハ・フィルハーモニーcho(女声)、パヴェル・キューン(合唱指揮)
録音:1994年マルティーネク・スタジオ【ステレオ】
(9)カーチャ:ドラホミーラ・ティカロヴァー(S)、ボリス:ベノ・ブラフト(T)、ヴァルヴァラ:イヴァナ・ミクソヴァー(Ms)、プラハ歌劇場O、ヤロスラフ・クロムホルツ(指)
録音:1959年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(10)チェコPO、ヴァーツラフ・ターリヒ(指)
録音:1954年ルドルフィヌム【モノラル】
(11)エミリア・マルティ:リブシェ・プリロヴァー(S)、クリスティナ:ヘレナ・タッテルムシュコヴァー(S)、アルベルト・グレゴ:イヴォ・ジーデク(T)、コレナティー博士:カレル・ベルマン(Bs)、ヴィーテク:ルドルフ・ヴォナーセク(T)、ヤロスラフ・プルス:プシェミスル・コチー(Br)、プラハ歌劇場O、プラハ歌劇場cho、ボフミル・グレゴル(指)
録音:1966年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(12)パヴェル・ハース四重奏団【ヴェロニカ・ヤルーシコヴァー(Vn1)、カテジナ・ゲンロトヴァー(Vn2)、パヴェル・ニクル(Va)、ペテル・ヤルーシェク(Vc)】
録音:2007年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(13)ヤナ・ヨナーショヴァー(S)、ヤナーチェクPO、オタカル・トルフリーク(指)
録音:1985年文化の家、ハヴィージョフ【ステレオ】
(14)マリアン・ラプシャンスキー(P)
録音:1995年マルティヌー・ホール【ステレオ】
■CD4
(1)フランティシェク・スメタナ(Vc)、イジー・フビチュカ(P)
録音:1957年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(2)ヤナーチェク四重奏団【イジー・トラーヴニーチェク(Vn1)、アドルフ・シーコラ(Vn2)、イジー・クラトチヴィール(Va)、カレル・クラフカ(Vc)】
録音:1957年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)チェコPO、カレル・アンチェル(指)
録音:1961年ルドルフィヌム【ステレオ】
(4)チェコPO、サー・チャールズ・マッケラス(指)
録音:1997年ルドルフィヌム【ステレオ】
(5)アリイエイヤ:ヘレナ・タッテルムスホヴァー(S)、ゴンチャロフ:ヴァーツラフ・ベドナージュ(Br)、司令官:ヤロスラフ・ホラーチェク(Bs)、プラハ歌劇場O、プラハ歌劇場cho、ミラン・マリー(合唱指揮)、ボフミル・グレゴル(指)
録音:1964年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(6)ミロスラフ・ブチェク(Org)
録音:1978年ルドルフィヌム【ステレオ】
(7)プラハ室内cho、ロマン・ヴァーレク(指)
録音:1998年マルティヌー・ホール【ステレオ】
(8)ヨゼフ・クシカ(Org)、プラハ室内cho、ロマン・ヴァーレク(指)
録音:1998年マルティヌー・ホール【ステレオ】
(9)イリヤ・フルニーク(P)
録音:1953年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(10)イェヌーファ:ガブリエラ・ベニャチコヴァー(S)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1978年ヤナーチェク歌劇場【ステレオ】
(11)ベノ・ブラフト(T)、プラハ・フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ヴェセルカ(指)
録音:1965年ルドルフィヌム【ステレオ】
(12ヴラスタ・ムレインコヴァー(S)、リブシェ・マーロヴァー(A)、ミロスラフ・フリドレヴィチ(T)、カレル・ハヌシュ(Bs)、エヴァ・フランコヴァー(Org)、レナタ・コダドヴァー(Hp)、ザ・ブラス・アンサンブル、キューン混声cho、パヴェル・キューン(指)
録音:1972年ルドルフィヌム【ステレオ】
(13)リブシェ・ドマニーンスカー(S)、ヴィエラ・ソウクポヴァー(A)、ベノ・ブラフト(T)、エドゥアルト・ハーケン(Bs)、ヤロスラフ・ヴォドラージュカ(Org)、プラハ・フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ヴェセルカ(合唱指揮)、チェコPO、カレル・アンチェル(指)
録音:1963年ルドルフィヌム【ステレオ】
アントニーン・ドヴォルザークの愛の数々』(SU-4302)が大ヒットとなったコンピレーション・アルバム。当アルバムは、BBCラジオの名プロデューサーでチェ コの音楽を愛するパトリック・ランバートが、スプラフォン・レーベル誇る膨大な音源から歴史的名演を選曲したもので、欧米で非常に高い評価を得ております。 期待の続編は、モラヴィアの国民主義を代表する作曲家レオシュ・ヤナーチェクです。ヤナーチェクは今年(2023年)に歿後95年を迎えました。
ヤナーチェクの人生を4枚に収めたアルバム『レオシュ・ヤナーチェクの情熱の数々』では8つのカテゴリー(「民俗的伝統」「チェコの場合-政治と愛国心」「家 族」「生活と自然」「アントニーン・ドヴォルザークとの友情」「女性」「ロシア文学」「宗教的ルーツ」)に分けられ、ヤナーチェクの人生の様々な局面での感情を個 性的な音楽であらわしていることが、このアルバムを通じてよくわかる構成となっております。
収録作品はシンフォニエッタ、『グラゴル・ミサ』、組曲『草かげの小径にて』、歌劇『イェヌーファ』、などヤナーチェクの代表作はもちろんのこと、合唱曲『7万 年』や『チェコ軍勢』、交響詩『ドナウ川』、オルガンのための『前奏曲』、未完の『ミサ曲』などを収録しております。演奏はスプラフォン・レーベルが誇る膨大な アーカイヴから優れたものだけを集め、現在廃盤の音源も多いだけに注目に値するコンピレーションです。ブックレットにはヤナーチェクの貴重な写真も掲載してお ります。 (Ki)

MDG
MDG-95222406
(1SACD)
カリンニコフ:オーケストラ曲集
交響的絵画「西洋杉と棕櫚」(1897/8)
交響曲第1番ト短調(1894/5)
弦楽セレナード(1891)
間奏曲第1番嬰ヘ短調(1896)
間奏曲第2番ト長調(1897)
ミケル・キュトソン(指)
ニーダーラインSO

録音:2021年6月22-25日メンヒェングラートバッハ劇場
カリンニコフは才能に恵まれながら、肺結核のため35歳で夭折した薄幸の天才。その才能と輝きを凝集したのが交響曲第1番で、奇跡的な魅力作となっていま す。その待望の最新録音。MDGならではの高音質録音で、通常あまり聴こえない第1楽章再現部のハープが息をのむ美しさで聴こえます。
カリンニコフは短命だったのと生活に追われ作曲に集中できなかったため作品は多くありませんが、ここでは主要なオーケストラ曲をたっぷり楽しめます。弦楽セ レナードの節度ある歌心、2篇の間奏曲での生命力あふれる推進性まで彼の才能を再認識させられます。
1971年エストニア出身の指揮者ミケル・キュトソンは歌劇指揮者として定評が高いですが、2012年からニーダーラインSOの指揮者を務めています。 ニーダーラインSOはマーラーの交響曲第3番を世界初演したクレーフェルト市立Oを前身とする団体。ドイツ風の重厚な音色が特徴です。 (Ki)

ONDINE
ODE-1425(1CD)
NX-B07
レスピーギ:ローマ三部作
ローマの噴水(1916)
ローマの祭り(1928)
ローマの松(1924)
RAI国立SO
ロバート・トレヴィーノ(指)

録音:2022年11月24-26日
衝撃的なベートーヴェン交響曲全集の次はラヴェルの2枚のアルバムで聴き手を震撼させ、続くラウタヴァーラとアメリカ作品集で新たな側面を見せた指揮者 ロバート・トレヴィーノ。2017/18シーズンからバスク国立管の音楽監督を務め、2021/22シーズンからはRAI国立SOの首席客演指揮者も兼務し ています。 RAI国立響はローマ、トリノ、ミラノ、ナポリにあったRAISOを1994年に統合して発足したオーケストラで、当盤はトレヴィーノとの記念すべき初録音。 選ばれたのはレスピーギの通称「ローマ三部作」。2022年11月23日のコンサートで練り上げた演奏を披露した後、3日間のセッション録音を組んで入念に 収録したアルバムです。1913年、ローマに職を得たレスピーギが訪れたローマ各地の名所から受けたインスピレーションと、その土地の歴史や自然を織り込んだこの3つの交響詩 は、師の一人リムスキー=コルサコフ譲りの見事な管弦楽法が花開いた彼の代表作。三部作の中で最初に作曲され、洗練された管弦楽法の繊細な部 分を最も堪能できる「ローマの噴水」、大編成のオーケストラと多彩な打楽器群による絢爛豪華な音絵巻を繰り広げつつ、マンドリンを導入したセレナーデも 盛り込んだ「ローマの祭り」、 同じく大編成のオーケストラと舞台裏のトランペット、録音された夜鳴きウグイスの声までが用いられた人気作「ローマの松」。こ れらをトレヴィーノとRAI国立響が深い共感を持って、熱く鮮やかに描いています。なおレスピーギがサクソルン族の金管楽器を想定して書いた「アッピア街道 の松」のバンダは、通常ではトランペットやトロンボーンで代用されることが多いのですが、ここではフリューゲルホーン(トランペット持ち替え)、ワーグナーチュー バ、ユーフォニアムが用いられており、特に全体を包むようなユーフォニアムの響きは、この演奏を特徴づけるものとなっています。

CPO
CPO-555554(1CD)
NX-B10
エミーリエ・マイヤー(1812-1883):序曲集/ピアノ協奏曲
序曲 ニ短調
序曲第3番ハ長調
序曲第2番ニ長調
序曲「ファウスト」 ロ短調 Op.46
ピアノ協奏曲 変ロ長調
トビアス・コッホ(フォルテピアノ)
使用楽器…ユリウス・ブリュートナー1859年製
ケルン・アカデミー(古楽器使用)
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)

録音:2022年4月27-29日
ドイツ初期ロマン派時代の作曲家エミーリエ(エミリーとも)・マイヤー。薬剤師の父を持つ裕福な家庭に生まれ、 幼い頃から音楽教育を受けました。28歳の時に父を失った彼女は生活のために拠点をシュチェチン(現ポーラン ド領)に移し、高名な作曲家レーヴェに教えを請います。以降、作曲に励み、8曲の交響曲や歌劇を含む多くの 作品を生み出しました。 このアルバムには1850年に初演され人気を博した3つの演奏会用序曲と、1880年に作曲された序曲「ファウス ト」、そして彼女の唯一の協奏曲と考えられるピアノ協奏曲を収録。なかでも晩年の作品である序曲「ファウスト」 はソナタ形式を用いながらも、見事なストーリー展開を感じさせ、ベルリンでの初演は大成功を収め、ファニー・メン デルスゾーンやクララ・シューマンと並ぶ優れた女性作曲家としての評価を得ました。また「ピアノ協奏曲 変ロ長 調」は古典派の様式を守った端正な作品。ここでトビアス・コッホはマイヤー存命中の1859年に制作された楽器 を演奏。当時の響きを再現しています。

EM Records
EMRCD-080(1CD)
大酒飲みと乳絞りの娘〜ピーター・ウォーロック:管弦楽作品集
As Ever I Saw/古い歌/ミスター・ベロックの空想/ストラットン船長の空想/セレナーデ/乳絞りの娘/Adam Lay Ybounden/Little Trotty Wagtail/鳥たち/田舎者/Yarmouth Fair/悲しみの子守唄/ワン・モア・リヴァー/大酒飲み/カプリオール組曲/悲歌/プリティ・リング・タイム/初めての慈悲/カップを満たせ、フィリップ/ハンブルドンのクリケット選手たち/初めての慈悲/合唱と管弦楽のための3つのキャロル
BBCコンサート・オーケストラ、
BBCシンガーズ、デイヴィッド・ヒル(指)、
ネイディーン・ベンジャミン(S)、
ベン・マカティア(Br)
近代・現代イギリスの知られざる作品や新作を続々と送り出しているthe English Music Festivalの自主レーベル「EM Records」から、20世紀前半イギリスの作曲家ピーター・ウォーロックのオーケストラを伴う作品をすべて収録した、貴重な管弦楽作品集がリリース! このアルバムには17曲の世界初録音作品も含まれており、有名な「カプリオール組曲」などの管弦楽作品の他、声楽作品の管弦楽伴奏版なども収録されています。当時ウォーロックの歌曲のうち少なくとも10曲については、他のオーケストレーターによる管弦楽伴奏版の出版が許可されていましたが、ピーター・ウォーロック協会の最近の研究によって発見されるまで、これらはすべて未出版のままでした。
ほとんどが1920年代に作曲された作品で、酒場で歌われるようなものから、感傷的な作品、民謡や古い音楽から影響を受けたものまで、幅広い作風をカバーしているウォーロックの知られざるオーケストラ作品集。近代英国音楽ファン必聴・必携の注目盤です。

Danacord
DACOC-D-928(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第18集
(1)ブラームス:悲劇的序曲、運命の歌 *
(2)ブラームス:アルト・ラプソディ **
(3)ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
(4)チャイコフスキー:弦楽セレナード 〜第2楽章***
(5)チャイコフスキー:交響曲第5番〜第2楽章***
(6)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番†
(7)チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」
 序曲「1812年」
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、
王立デンマークO***、
デンマーク放送cho*、
グアリ・プレスナー(A)**、
デンマーク放送男声cho**、
ゲーオウ・ヴァーシャーヘリ(P)†

(1)録音:1961年10月19日(ライヴ放送)
(2)録音:1963年9月8日(ライヴ放送)
(3)録音:1962年6月4日(ライヴ放送)
(4)録音:1945年1月(スタジオ録音)
(5)録音:1945年1月(スタジオ録音)
(6)録音:1961年10月19日(ライヴ放送)
(7)録音:1962年3月11日(ライヴ放送)
トマス・イェンセンの遺産シリーズ第18集には、ブラームス中期の傑作とされる4曲、「悲劇的序曲」、「ハイドンの主題による変奏曲」、混声合唱と管弦楽のための「運命の歌」、アルト・ソロと男声合唱をともなう「アルト・ラプソディ」がライブ放送の録音で収められています。
ゲーオウ・ヴァーシャーヘリがソロを弾いた、ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第4番」は推進力ある演奏です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。


Treasures
TRE-301(1CDR)
厳選!赤盤名演集Vol.13〜デルヴォー〜序曲&バレエ音楽集
ニコライ:ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
ロッシーニ:「セヴィリアの理髪師」序曲
ボワエルデュー:「バグダッドの太守」序曲
スッペ:「軽騎兵」序曲
グノー:歌劇「ファウスト」〜バレエ音楽*
ドリーブ:バレエ音楽「コッペリア」〜[前奏曲とマズルカ/バラード/主題と変奏/ワルツ/ハンガリー舞曲]**
 バレエ音楽「シルヴィア」〜[狩りの女神たち/間奏曲/緩やかなワルツ/ピチカート/バッカスの行進]#
ピエール・デルヴォー(指)
コロンヌO

録音:1958年、1958年7月16&17日*、20&23日**、17&18日#(全てモノラル)
※音源:東芝 HC-1037、XLP-1008*,**,#
◎収録時間:77:45
デルヴォーの粋な棒裁きで浮き彫りとなる作品の未知なる魅力!
■音源について
状態の良い「東芝の赤盤」の音の素晴らしさを堪能するシリーズ。英国EMIから技術者を招いて始動し、英仏メタルを用いてプレスしていた当時の川口工場(1955年発足)の高い技術の一端を知ることができます。なお、フランスはステレオ録音への移行が遅かったため、ここに収録した曲もステレオ盤は存在しません。
★「他の表現などあってたまるか!」と言わんばかりの強い信念を感じさせる、デルヴォーの魅力をとことん堪能できる一枚。
 「セヴィリアの理髪師」は、最後の追い込みで力任せにならず軽みを保守するセンスに感服しきり。「バグダッドの太守」は、序奏のシルキーな美しさからしなやかに滑り込む主部のキラキラした色彩の楽しいこと!第2主題の歌いまわしの媚びないダンディーも魅力。これら2曲は、デルヴォーに期待するものを全て実現してくれた名演と言えますが、以下の2曲はそれ以上のインパクトを与える世紀の名演と呼びたい逸品!
 「ウィンザーの陽気な女房たち」は、序奏の上品な香気からイチコロ。クナやケンペが描く世界とは別次元の幻想的な空気が一気に拡散。しかも、主部冒頭のリズムがこんなチャーミングに弾まれたら、他のどんな演奏もお手上げでしょう。第2主題は洗練美の極地!テンポを落とすこともポルタメントも寄せ付けないカラッとしたフレージングから引き出される雰囲気は、ニコライ本人の想定も超えているかも知れません。6:41のギアチェンジも、粘着性皆無の痛快さ!「軽騎兵」は、通俗小曲の代表格のような曲ですが、まずそのイメージが吹き飛びます。マーチ主題がいかにもフランス趣味の洒落た雰囲気を湛えているもの新鮮ですが、何と言っても聴きものは、類例のないほど熱い魂を投入した中間部主題。ほとんどの演奏がもたつく冒頭ファンファーレの再現(6:38〜)のシャキッとした推進ぶりもあっぱれです。
 十八番のバレエ音楽も文句の付けようのない絶品揃い。バレエの舞台を彷彿とさせる雰囲気作りに長けた指揮者は多いものの、シンフォニックなスケール感と色彩感、躍動感までを兼ね備えた演奏となると、いわゆる「バレエ指揮者」では物足りない場合もあります。デルヴォーはまずその心配が無用。加えて、手兵のコロンヌ管がシェフの棒さばきに心から心酔して食らいついているのが分かるほど、音の凝縮力が尋常ではありません。
 「コッペリア」は、“前奏曲”からあらゆる音楽的要素を総動員したような味わいが横溢。アンセルメやアーヴィングにはない牽引力にただただ身を委ねるしかありません。有名な“ワルツ”のゴージャスさも心躍ります。
 「シルヴィア」の“女神たち”〜“間奏曲”の想像を超える色彩の豊かさを目の当たりにすると、ヴィブラートの効いたホルンをはじめとするかつてのフランスのローカル色ふんだんに湛えた音色の魅力に適うものはないことを痛感するばかりです。“ピチカート”の艶に彩られたウィットが感じられる演奏は滅多になく、最後の“バッカスの行進”のスケール感とニュアンスの多彩さも然りです。
 デルヴォーの男気溢れる表現センスがなければ見過していたであろうニュアンスが次々と飛び出すことを考えると、デルヴォーの指揮者としての評価はあまりにも低すぎると言わざるを得ません。【2023年7月・湧々堂】

FARAO
B-108115(1CD)
イベール::チェロと管楽器のための協奏曲
エミール・ハートマン(1836-1898):セレナード Op.43(Fl, Ob, 2Cl,2Bn,2Hn, Cb)
ドヴォルザーク:セレナード Op.44 (木管楽器, Vc, Cb)
アンサンブル・アラベスク
エマニュエル・ベルトラン(Vc)

録音:2021年12月/ハンブルク、ライスハレ
独仏の腕利き管楽奏者で構成されるアンサンブル・アラベスク。これまでもあまり録音のないレパートリーを質の高い演奏で聴かせてきた彼ら、FARAO CLASSICSから4枚目のアルバムが登場。今作ではセレナードをテーマに、有名なドヴォルザーク、デンマークの作曲家エミール・ハートマン、そして室内セレナー ド的な音楽性を持つイベールの協奏曲を取り上げています。チェロ独奏にはHARMONIA MUNDI等でも活躍するフランスの名手エマニュエル・ベルトランが参 加。もともと共演歴もあり息の合った演奏を繰り広げています。 (Ki)

Aulicus Classics
ALC-0093(1CD)
パオロ・ヴィヴァルディ(b.1964):「実在しない騎士の夢」 〜ファゴットと管弦楽のための組曲
交響詩「人生の詩人パゾリーニ」
パオロ・ヴィヴァルディ(指)
トスカーナORTO
パオロ・カルリーニ(Fg)

録音:2022年10月3、4日フィレンツェ、ヴ
ェルディ劇場
パオロ・ヴィヴァルディはイタリアの映画音楽の作曲家。ローマの聖チェチーリア音楽院で学 んだ後、映画、テレビの世界で劇音楽の作曲に携わる。おびただしい数の映画、テレビ・ドラマ の音楽を手掛けているが、日本で知られているものは少ない。このアルバムはクラシックの演奏 会用の作品でファゴットと管弦楽のために書かれたものと交響詩が収められています。映画、テレ ビの手馴れた仕事ぶりが生かされてか、いずれも親しみ易く、楽しめる内容です。どことなく久 石譲や坂本龍一を思わせる和声進行もあって微笑ましい。

DACAPO
MAR-8.224750(1CD)
NX-B08
ロンビとその時代の響き
ハンス・クリスチャン・ロンビ(1810-1870):シャンパン・ギャロップ Op.14(1845)
 アンダンテ・カンタービレとタランテッラ(1843)*
ランナー:ワルツ「モーツァルト党」 Op.196(1842)
J・シュトラウス:シャンパン=ワルツ Op.14(1828)
ロンビ:チボリ島の古き神々からのこだま(1844)
カール・ミカエル・ベルマン(1740?1795):ワルツ「銀婚式 」(1840)(ロンビ編)*
ロンビ:ユールゴーデンのベルマンの祝宴(1844)*
 フィガロ・ワルツ(1841)*
 ポルカ「Tivoli Bazaar Tsching-Tsching」(1843)
コンチェルト・コペンハーゲン(古楽器使用)
ラース・ウルリク・モルテンセン(指)

録音:2022年11月13-16日
*…世界初録音
北欧管弦楽の定番名曲の一つ「シャンパン・ギャロップ」の作曲家ロンビと彼が模範とした人たちの作品をピリオド楽器で演奏した興味深い一枚。指揮はあ のモルテンセン! ウィーンでヨーゼフ・ランナーやヨハン・シュトラウス1世の音楽に触れ感銘を受けたハンス・クリスチャン・ロンビは、1843年に母国デンマークに大遊園地「チボリ 公園」がオープンすると楽長兼専属作曲家に就任し、自らヴァイオリンを演奏しながら楽団を指揮するスタイルと軽やかで美しい音楽が大人気を博して、 「北国のヨハン・シュトラウス」と呼ばれました。 このディスクは、ロンビならではの楽しいダンス系の音楽と彼がモデルとした作曲家たちの作品を古楽器で収録。バロック音楽の分野で名高いチェンバロ奏 者・指揮者のラース・ウルリク・モルテンセンと彼のアンサンブル、コンチェルト・コペンハーゲンが楽譜や文献を通じて当時の楽器や奏法等を研究し、「1840 年代のサウンド」の再現を目指しました。オーケストラは弦3/2/2/2/2と13の管楽器、そして多彩な打楽器、曲によってはギターも加えた当時の編成を踏 襲しています。躍動感のある音楽が透明感のある音色で楽しめます。 北欧では、中世からバロックにかけての歴史的な資料も多く、それらを踏まえた演奏実践が浸透していますが、ロマン派以後の作品における古楽的アプロー チの実践は珍しく、しかも指揮がモルテンセンとあって、注目の一枚です。


Spectrum Sound
CDSMBA-144(1CD)
ベートーヴェン:「エグモント」序曲*
ウェーベルン:パッサカリア Op.1
シューベルト(レイボヴィッツ編):グラン・デュオ(大二重奏曲) D.812Op.140
ルネ・レイボヴィッツ(指)、
パリRSO*
フランス国立放送O

録音:1958年1月11日サル・エラール(RTF放送用録音)【モノラル】*
1966年6月17日パリ放送局内104スタジオ【ステレオ】
積極的なリリースが続いているスペクトラム・サウンド。当アルバムはフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの復刻で、1958年1月11日演奏のベー トーヴェンの「エグモント」序曲、1966年6月17日演奏のウェーベルンの「パッサカリア」とシューベルト(レイボヴィッツ編)の「グラン・デュオ」を収録してお ります。
ワルシャワに生まれ、亡命先のフランスを拠点に活躍した指揮者レイボヴィッツ。ウェーベルンに作曲を学んだこともあり、新ウィーン楽派の作品を積極的に演奏 し、同時代を生きた作曲家への貢献度も高い指揮者です。
シューベルトの「グラン・デュオ(大二重奏曲)」は、作品の原曲は4手のためのピアノ・ソナタで4楽章構成の大作。この作品に交響的な性格を見出したシュー マンが高く評価し、その後ブラームスがヨーゼフ・ヨアヒムに管弦楽版を編曲するようにすすめ、1855年にヨアヒム編の管弦楽版が生まれました。ここではヨアヒ ム版ではなくレイボヴィッツ編曲版で演奏。作曲家の師ウェーベルンの「パッサカリア」とレイボヴィッツ自ら編曲したシューベルトの「グラン・デュオ」を組み合わ せた意欲的なプログラムを聴くことができます。 (Ki)
※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文下をおすすめします。

H.M.F
HMM-905373(1CD)
バッカナール〜サン=サーンスと地中海
1-3. サン=サーンス:バレエ音楽「パリザティス」
4. IDIR(1945-2020):A vava Inouva(歌、チェロとハープ)
5. サン=サーンス:タランテラ op.6(フルート、クラリネットとオーケストラ)
6. ラシド・ブライム=ディジェルール(b.1964):ホタ・アラゴネーゼへの序曲
7. サン=サーンス:ホタ・アラゴネーゼ op.64
8. イスティクバール・メズムムによる即興演奏
9. サン=サーンス:あなたの声に私の心は開く(Vcと管弦楽版)
10. バッカナールのダンス
11. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第1曲 前奏曲「アルジェの街」
12. イスティクバール・ジダンによる即興
13. インキレブ:Yababi el Hosn
14. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第2曲 ムーア風狂詩曲
15. 即興
16. Leyla
17. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第3曲 夕べの夢想
18. 即興
19. フランシスコ・サルバドール=ダニエル(1831-1871):チュニスのモレスクの歌
ザイア・ジウアニ(指)
オルケストル・ディヴェルティメント
フェットゥマ・ジウアニ(Vc)
シルヴィア・カレッドゥ(Fl)
パトリック・メッシーナ(Cl)
ステファヌ=フランス・レジェ(Hp)
アンサンブル・アメディエ(音楽監督:ラシド・ブライム・ディジェルール)

録音:2022年11月
チェリビダッケからも認められた指揮者、ジウアニによるフランスと地中海の音楽のつながりを見つめるプロジェクト!2023年1月、ジウアニの伝記的映画がフ ランスを中心に公開され、大きな話題となっています。
大の旅行好きで、特に地中海沿岸の国々によく旅したサン=サーンス。アルジェリアへは18回、ほかにもエジプト、イタリア、スペインにも足を伸ばしました。「サ ムソンとデリラ」の「バッカナール」、「アルジェリア組曲」、エジプトへの旅に触発された「パリサティス」のアバレエ音楽など、旅の影響を受けて書かれた作品は 多数にのぼります。このアルバムは、アルジェリアに重きを置いて選曲されています。「アルジェリア組曲」の3つの楽章は、アリジェリアの伝統音楽や古典音楽と ならんでプログラムされ、その関連性がよくわかるようになっています。
指揮のザイア・ジウアニは1978年、アルジェリア人の両親のもとパリに生まれます。音楽好きな両親のおかげで幼いころからクラシック音楽に親しみ、中でも 次第に指揮に興味を持つようになります。16歳の時、パリで開かれていたチェリビダッケのマスタークラスを熱心に受講していました。チェリビダッケの側近に認 められ、アシスタントの一人として指揮をしたその日にチェリビダッケに会うことが許され、その後1年半にわたってチェリビダッケの指導を受けました。チェリビ ダッケは彼女に、当時、女性が指揮者として成功することは難しい時代だったけれども、彼女なら絶対にできると励ましてくれたといいます。1998年、ディヴェル ティメント・シンフォニー・オーケストラを設立。いまやその存在感はフランス内外でも広く知られる存在となっています。2007年、アルジェリア国立SOの 初の客演指揮者に就任。2023年1月にフランスを中心に彼女の伝記的映画が公開されるなど、ヨーロッパでの注目が非常に高まっています。
ディヴェルティメントの首席チェロ奏者でザイアの双子の姉妹でもあるフェットゥマ・ジウアニ、2021年にフランス国立管の首席フルート奏者に就任したシルヴィ ア・カレッドゥ、フランス屈指のクラリネット奏者パトリック・メッシーナ、ディヴェルティメント創立以来ハープ奏者を務めるステファヌ=フランス・レジェがソロも 務めます。さらに伝統楽器と歌のアンサンブル・アメディエが加わり、ヴァイオリンと歌のラシド・ブライム=ディジェルール、ウードのユセフ・ザイード、カーヌーン のマハディ・ムキニーニら、多彩な奏者たちを迎えた意欲的な内容となっています。 (Ki)


Treasures
TRE-277(1CDR)
マタチッチの「シェエラザード」
ムソルグスキー(R=コルサコフ編):交響詩「禿山の一夜」
R=コルサコフ:序曲「ロシアの復活祭」*
 交響組曲「シェエラザード」#
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指)
フィルハーモニアO*

録音1958年9月4日、9月5日*、9月1-2日#(全てステレオ)

※音源:仏TRIANON TRI-33114、TRI-33107*
◎収録時間:70:03
“マタチッチの常人離れした色彩力と心理描写力を全投入した空前の名演集!”
■音源について
英COLUMBIA盤ではなく、音抜け感が上回ると思われるフランス盤を採用しました。ジャケ写は「シェエラザード」のAngel盤。

★3曲とも究極の名演!テンポの緩急の変化に劇的効果を与え続け、そのテンポ自体には一定の重量感が宿っている点、音像の色彩が強固にイメージされている点など、R=コルサコフの曲の再現に必要な要素の全てが完備している演奏を、ステレオ初期とは思えぬ録音の良さがそれを余すことなく伝えています。
 「はげ山」は、1:16からのギア・チェンジと加速の妙は何度聴いてもゾクゾクさせられ、3:01からの畳み掛けの隙のなさ、3:17からの束の間の静寂から湧き上がる霊気も特筆もの。これだけ入念に表情を与えながら下品さがないというのは、なんというバランス感覚でしょう!魔物退散後の静けさに漂う温かみ、夜明けを伝えるクラリネット・ソロの何と感動的なことででしょう!
 「ロシアの復活祭」は、郷愁の表情と芸術的な昇華が常に同居し、色彩の幅を極限まで拡大した恐るべき名演。冒頭の管楽器のユニゾンから土臭さがたっぷり塗り込まれているのを他の演奏で感じたことがありません。この導入部でニュアンスが緩慢になる演奏が多い中、ここでもマタチッチのアンサンブルを凝縮する力が発揮され、アレグロに突入する際のキラキラ感とときめきも鮮烈な印象を残します。5:59からの「キリストは起てり」のテーマでは、その後もテンポを落とし、慈愛を持って奏でた例は他になし!明らかにこの作品の核に据えています。12:44からの艷やかな色彩も比類なし!
 名指揮者と呼ばれる人は、各音楽に対する確固たる音色イメージを持っていますが、マタチッチのそれは古今の指揮者の中でその資質がずば抜けており、フレージングには常に繊細さと大胆さが同居していることを考えると、「シェエラザード」ほど最適な作品はないでしょう。
第1楽章では、的確な絵画的描写のみならず、千変万化する心象風景も徹底的に刻印。そこから立ち昇る世界は聴き手の想像力を上回るものばかりなので、ただその凄さに酔いしれながら音楽の航海に身を委ねればよいという安心感に包まれます。第2楽章は、“王子のテーマが”最初にファゴットで登場する際は即興的な軽みを持って奏で、その後様々な楽器へ引き継ぐ中で次第にフレージングのフォルムに硬軟を与えながら王子の実像を表現するセンスに脱帽。中間部では、管楽器の巧さのみならず、4:21からのピチカートのニュアンスの入念さをお聴き逃しなく。第3楽章は、若い王子と王女の姿が、シルキーかつ官能的に浮上。中間部は舞曲の性格を全面に出す演奏がほとんどですが、マタチッチはここでも官能の空気を捨て去ることはありません。終楽章は、オケの技量とセンスの高さが不可欠であることを再認識。オケの全能力を引き出しつつ、スコアの実音化を超えた真のドラマ描いた点で、これ以上高次元に達した演奏が他にあるでしょうか?各奏者のヴィルトォーゾ的な痛快さを全面に出すだけでも愉しい楽章ですが、それだけで終わらないのがマタチッチ。例えば、埋もれがちな走句を浮き立たせる手段としては、他のパートの音量を抑えるのが通例ですが、そんな小賢しい真似をせず鉄壁のバランスを確保。しかも圧倒的な推進力も同時に遂行するのですから、これはもはや魔法でしょう。縦の線がズレては途端に興ざめとなる6:11からの速い走句も、完璧!そこから難破シーンに向けての展開はまさに手に汗握る緊張の連続。最新技術を駆使した録音の鮮烈さによるインパクトとは違う、音楽的な手応えをぜひ体感してください。ラストのヴァイオリン・ソロの持続音もパーフェクト!【2023年7月・湧々堂】

Hunnia Records
HRCD-2016(1CD)
サウンド・オヴ・ムーヴィーズ
レヴェンテ・ジェンジェシ:ファンファーレ・フォー・ザ・BDO
バーナード・ハーマン:市民ケーン
マックス・スタイナー:カサブランカ組曲
コルンゴルト:キングス・ロウ組曲
エルマー・バーンスタイン:荒野の七人
ニーノ・ロータ:道
モリコーネ:ミッション
ニーノ・ロータ:ゴッドファーザー
ハンス・ジマー:ティアーズ・オブ・ザ・サン
ジョン・ウィリアムズ:「スター・ウォーズ」 より X-ウィングのスケルツォ、「ハリー・ポッター」 より マージおばさんのワルツ
ジェームズ・ホーナー:アバター
ジョン・ウィリアムズ:「イーストウィックの魔女たち」 より 悪魔のダンス
ブダフォク・ドホナーニO、
ガーボル・ホッレルング(指)

録音:2020年7月10日-12日、クラウザール・ハウス(ブダペスト)
高音質ダウンロード販売サイト「NativeDSD」においてベストセラー・レーベルとなった実績を持つHunnia Recordsの高音質で聴く映画音楽の傑作集。主に合唱界でよく知られているハンガリーの作曲家、レヴェンテ・ジェンジェシがこのオーケストラのために作曲した華々しいファンファーレに始まり、コルンゴルト、シュタイナー、ハーマンといったハリウッド全盛期を彩った作曲家たちや、モリコーネ、ジョン・ウィリアムズのような現代の映画音楽界の巨匠たちによる作品を、ガーボル・ヴェルネル、ベーラ・バーリント、ガーボル・ベラーンによるアレンジで収録。

Chopin University Press
UMFCCD-107(1CD)
ショパン音楽大学室内O、デビュー!
ペンデレツキ:弦楽のためのシンフォニエッタ
ブリテン:イリュミナシオン Op.18
ショスタコーヴィチ:室内交響曲 Op.110a
ショパン音楽大学室内O、
ラファウ・ヤニャク(指)、
アンナ・ファリセイ(S)

録音(ライヴ):2017年5月10日、ショパン音楽大学コンサート・ホール(ワルシャワ)
ショパンが1826年から1829年まで3年間学んだことでも知られるポーランドで最も歴史のある名門音楽大学、ショパン音楽大学が誇る室内Oのデビュー・アルバムとなった2017年のライヴ録音。20世紀のポーランド音楽界を牽引したペンデレツキの作品でコンサートの幕が開き、ランボーの詩集によるブリテンの管弦楽歌曲「イリュミナシオン」、そしてモスクワ音楽院でショスタコーヴィチ本人に学んだルドルフ・バルシャイが師の弦楽四重奏曲第8番を弦楽合奏に編曲した「室内交響曲 Op.110a」というアンサンブルのポテンシャルが大いに発揮される3作品を、ライヴならではの緊張感と熱気を孕んだ演奏で聴かせてくれます。

DUX
DUX-1966(1CD)
シー・リメンバーズ〜映画サウンドトラック集
ハンス・ジマー:ファースト・ステップ(インターステラーより)
ジョン・モリス:トランシルヴァニアの子守唄(ヤング・フランケンシュタインより)
アイシェデニーズ・ゴクチン:Su(ピュア・ピアノ組曲より)
フィンヌーラ・シェリー
ロルフ・ラヴランド:ソングス・フロム・ア・シークレット・ガーデン
アラシュ・サファイアン:ウナ・ファンタジア(ディス・イズ・(ノット)・ベートーヴェンより)
ダリオ・マリアネッリ:有頂天のエリザベス(プライドと偏見より)
ラミン・ジャヴァディ:メイン・テーマ(ゲーム・オブ・スローンズより)
ピアソラ:オブリビオン(エンリコ4世(ヘンリー4世)より)
アベル・コジェニオウスキ:テーブル・フォー・トゥー(ノクターナル・アニマルズより)
ヤン・A.P.カチュマレク:運命の女(運命の女より)
マックス・リヒター:シー・リメンバーズ(残された世界より)
サム・スミス:ライティングズ・オン・ザ・ウォール(007 スペクターより)
マリアネッリ:ペンバリーの彫像(プライドと偏見より)
ダスティン・オハロラン:作品56
ピアソラ:I've Seen That Face Before(リベルタンゴ)(フランティックより)
マクシム・ジェミンスキ(P)、
室内オーケストラ

録音:2023年1月6日-8日(ワルシャワ、ポーランド)
ポーランド出身のピアニスト、マクシム・ジェミンスキが室内オーケストラとともに奏でる映画音楽の名曲を中心としたプログラム。ジェミンスキは、キェルツェ音楽学校とクラクフ音楽アカデミーでピアノを学び、これまでにポーランド国内の多くのコンクールで上位入賞や、ソリストとして中国・ポーランド文化の一環としてサンドミェシュ城で開催されたコンサート出演、室内楽奏者として、ベルリン・フィルとも共演をしています。
ABBA、マイケル・ジャクソン、レディー・ガガ、ブラッドリー・クーパー、ホイットニー・ヒューストンなど、ポップス界を代表するアーティスト達の作品をピアノ・アレンジ版で取り上げた前作、「フェニックス2020」(DUX-1763)に続くDux第4弾は、中世から宇宙を舞台にした映画まで、半世紀近くにわたる映画音楽のヒット作をピアノ独奏と弦楽器群による室内オーケストラのアレンジで贈る好企画。オリジナル作品の持つシンフォニックなサウンドとはまた一味違った音色で聴き手に新たな感動を与えてくれます。

SWR music
SWR-19131CD(1CD)
NX-B06
祝祭の響き
フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」-序曲
R・シュトラウス:子守歌 Op.41No.1
フンパーディンク:歌劇「眠り姫」より管弦楽組曲 - 祝祭の響き
R. シュトラウス:13管楽器のためのセレナード 変ホ長調 Op.7*
フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」-夕べの祈りと夢のパントマイム
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』- おもちゃの兵隊の行進曲
レーガー:マリアの子守歌 Op.73No.52
ヴィクター・ヘリー=ハッチンソン(1901-1947):キャロル交響曲
エルサ・ブノワ(S)
サラ・ロンベルガー(Ms)
ドイツ放送PO
ピエタリ・インキネン(指)

録音:2022年12月2日(ライヴ)
2022年9月3日 ドイツ)*
インキネンとドイツ放送フィルによる、2022年のクリスマス・コンサートのライヴ録音を中心としたアルバム。 前半はドイツ語圏ではクリスマス時期の定番作品を中心としたプログラム。後半では、さまざまなキャロルが次々と現れるヴィクター・ヘリー=ハッチンソ ンの「キャロル交響曲」が演奏されます。2022年9月のコンサートから採られたR・シュトラウスの「13管楽器のためのセレナード」もハッピーな気 持ちを盛り上げて、不思議と違和感なく収まっています。ありがちなクリスマス名曲集とは異なる、ロマンティックでシンフォニックな、楽しくて心温まる1 枚となっています。

TOCCATA
TOCC-0700(1CD)
NX-B03
デレク・スコット(1950-):管弦楽作品集 第3集
交響詩「ウィルバーフォース」 Op.43(1983/2022)
.ソールズベリー平原- ホルンとオーケストラのための幻想曲 Op.1(1972/2022)
哀歌 Op.8(1977/2022)
フィブリレイション幻想曲 Op.41(2022)
パヴァーヌ Op.42(2022)
交響詩「The Warning Song 警告の歌」 Op.44(1985/2022)
回想 - オーケストラのためのロンド Op.45(1971/2022)
合奏協奏曲 ト短調 Op.40(1972/2021)
イングス・ノヴィカーンス (Hrn)
リーガ・バルターボラ(Vn)
ヤーニス・バルターボルズ(Vn)
クラーヴス・ヤンケヴィッツ (Vc)
ゲルトゥルダ・イェリョメンコ (Cemb)
リエパーヤSO
ポール・マン(指)

録音:2023年5月15-18日
全て世界初録音
1950年にバーミンガムで生まれたデレク・スコットの管弦楽作品集。1970年代に現代音楽に特化した室内オー ケストラ・プロジェクトを立ち上げ、新作を積極的に演奏し、作曲家としても3度にわたり賞を獲得しました。しかし 1980年代になると自身の活動に疑問を感じてポップ・ミュージックに転身し、ロックバンドで演奏します。後にイギリ スにおける「軽音楽」の歴史、特にドイツ語オペレッタが英米のミュージカルに及ぼした影響の研究で高く評価され ました。 定年で研究職を退いたスコットは、ある日、若書きの作品やそのスケッチを目にして、今の自分にも響くものを見出 します。このアルバムの収録曲は、それらを今持てる作編曲のテクニックで再構成して仕上げたもの。40年から50 年の時を隔てた「自分との再会」が生んだアルバムです。2曲の最新作のうち「フィブリレイション幻想曲」は不整脈 に襲われた時の経験を独特のビートで表現したもの。「パヴァーヌ」はウクライナでの犠牲者を悼んで書かれたもの です。

WERGO
WER-6442(1CD)
マルコ・ニコディエヴィチ(1980-):管弦楽作品集
(1)ABSOLUTIO 罪の赦し(2016) 〜管弦楽のための後奏曲
(2)abgesang 別れの歌(2015?2017) 〜ソプラノと管弦楽のための歌曲
(3)da ispravitsja / gebetsraum mit nachtwache ダ・イスプラヴィツィア / 晩祷空間(2019)〜オブリガート・オルガンと管弦楽のための
(1)ヨナタン・シュトックハンマー(指)、フランクフルトRSO
(2)アンナ・ゾーン(S)、ヨナタン・シュトックハンマー(指)、ベルリンRSO
(3)ヤクブ・サヴィツキ(Org)、ウラディーミル・ユロフスキ(指)、ベルリンRSO

録音:(1)2018年9月10日、(2)2022年10月10日、(3)2020年1月17日
※世界初録音
マルコ・ニコディエヴィチは1980年セルビア、スボティッツァ生まれ。テオドール・クルレンツィス、ウラディーミル・ユロフスキ、アンサンブル・アンテルコンタ ンポランらとともに、独自の作曲活動を展開しています。このCDには、祖国の音楽的・文化的な伝統と個人的な思い出が籠められた3篇の大オーケストラ作品を 収録。精緻な書法を駆使していながらも熱量ある管弦楽の扱いでおおいに盛り上がり、ときにアラビア音階に近い響きがみられるなど、晦渋さがまったくなく聴き 応え充分。おもしろい現代音楽です。
『ABSOLUTIO』はニコディエヴィチ作品の特徴である「シンプルにして厳格な構成」が体現された作品。浮遊感のある3和音にはじまり、ソナタ形式の残滓が ゆらめきながら螺旋を描き、しだいに求心力を増していきます。
『abgesang』はニコディエヴィチのピアノの恩師が書いた詩にインスピレーションを受けて作曲されました。1995年に書かれたその詩はシンメトリカルな手 法で秋の墓地を綴ったもので、このとき作曲家の祖国はユーゴスラビア紛争の真っ只中にありました。
『da ispravitsja / gebetsraum mit nachtwache』は故郷の文化遺産、セルビア正教の音楽と典礼を扱った作品。残響・共鳴・エコーといった電子的手 法が生演奏の管弦楽に応用され、教会を思わせる音響空間のなかで聖なる歌が折り重ねられていきます。美しくも暗さを孕んだ音色が印象的。

H.M.F
HMSA-0071(1SACD)
シングルレイヤー
日本語解説付国内盤
限定盤
税込定価

ドビュッシー:管弦楽組曲第1番(ドビュッシーによる管弦楽版/フィリップマヌリによる補筆完成版(第3楽章「夢」ほか))
海〜3つの交響的スケッチ
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽/ピリオド楽器使用)

ライヴ録音:2012年2月2日シテ・ド・ラ
・ミュジーク(管弦楽組曲第1番)、
2012年4月13日聖チェチーリア音楽院(ローマ)(海)
「海」が初演されたのは1905年10月。その時の響きを再現すべく、弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハープは当時のフランス製、パリ音楽院直伝の奏 法を遵守しています。ヴィブラートとトレモロに終始するようなこの作品で、ヴィブラートが極力抑えられているため、聴感上の印象は雅楽のようでさえあります。 「管弦楽組曲 第1番」はドビュッシーの学生時代の作品で、長く失われたとされてきましたが、草稿が発見されたもの。スコアが失われていた「夢」とその他不完 全な部分を、現代フランスの作曲家フィリップ・マヌリが補筆完成させました。 (Ki)

CSO RESOUND
CSOR-9012301(1CD)
コンテンポラリー・アメリカン・コンポーザーズ
(1)ジェシー・モンゴメリ:Hymn for Everyone (2021)(すべての人のための讃歌)
(2)マックス・ライミ:Three Lisel Mueller Settings (2018)(リゼル・ミュラーの3つの詩)*
(3)フィリップ・グラス:交響曲第11番(2017)
リッカルド・ムーティ(指)CSO
エリザベス・デション(Ms)*

録音:すべてライヴ録音
(1)2022年4月、(2)2018年3月、(3)2022年2月
ムーティ(指)シカゴ響による最新盤は、現代アメリカの作曲家による作品集。ミード・コンポーザー・イン・レジデンスを務めるモンゴメリと、ヴィオラ奏者ライ ミの作品はシカゴ響の委嘱作品で世界初演&初録音。15歳でシカゴ大学に入学してライナー指揮のシカゴ響で育ったフィリップ・グラスの作品は2017年の作品 で、ムーティにとって初のグラス作品。どれも、管弦楽のうまさがムーティの魔法のタクトによりこれ以上ない形で引き出された超充実演奏。注目盤です。
ジェシー・モンゴメリは2021年にシカゴ響の11人目のコンポーザー・イン・レジデンスに就任しました。この作品は彼女がポストを得てからの初の作品となり ます。パンデミックに呼応した作品を書くことにはじめは抵抗があったというモンゴメリですが、ある日長いハイキングの後でこの作品の核となる讃美歌のメロディ が浮かんだと言います。旋律はオーケストラの様々なグループが成す合唱団の間で交わされ、旋律を奏でていないグループが伴奏を受け持つ、という構造で、様々 な音色と色彩を探求する、オーケストラによる壮大な瞑想曲のような作品となっています。シカゴ響の豊かなサウンドが冴え渡ります。
シカゴ響には、1904年以降、ヴィオラ奏者が作曲した作品をオーケストラが演奏する、という伝統が受け継がれています。マックス・ライミは1984年にシカ ゴ響に入団、1989年にはバレンボイムがライミ作曲の「エレジー」を初演しています。今回はピューリッツァー賞受賞のリゼル・ミュラーの詩集『猟犬とウサギに ついての小さな詩』から"The Story "と "An Unanswered Question "そして"Hope"の3つの詩に作曲しました。歌唱はメゾ・ソプラノで小澤征爾音楽 塾公演などで来日もしているエリザベス・デション、さらにそれぞれの楽章では首席クラリネット奏者のステファン・ウィリアムソン、首席ファゴット奏者のキース・ ブンケ、そして首席コントラバス奏者のアレックス・ハンナが大活躍する場面も盛り込まれた、極めてドラマティックな作品です。フル稼働のオケにも負けないデショ ンの歌声と、なによりオケのうまさが遺憾なく発揮されています。
フィリップ・グラスは1952年、15才の時にシカゴ大学に飛び級での入学が許可されてやってきました。ここでグラスはコットン・クラブやフリッツ・ライナー の時代のシカゴ響を知ることになります。また友人たちとレコードを聴きまくってもいたそうです。そこで、マーラーやブルックナーの交響曲にも大きく影響を受け ます。グラスの11番目の交響曲はそうした巨匠たちの影響が色濃く感じられる作品で、大胆で力強い第1楽章、ゆっくりと展開するメロディの第2楽章、そしてエ ネルギーと打楽器が炸裂する第3楽章という構成となっています。2017年に作曲、同年初演されました。ちなみにムーティにとってグラス作品は初挑戦とのこと ですが、歌いまわし、オケの鳴らしっぷり、全て圧巻です。 (Ki)

IBS CLASSICAL
IBS-82023(1CD)
NX-B07
ファリャ:パントマイム『お代官様と粉屋の女房』*
バレエ音楽『三角帽子』**
カロル・ガルシア(Ms)*
セレナ・ペレス(Ms)**
マラガPO
ホセ・マリア・モレーノ・バリエンテ(指)

録音:2022年2月2-5日、2023年1月10-13日
かねてから小説『三角帽子』に音楽を付ける構想を持っていたファリャは1917年にパントマイム『お代官様と粉屋 の女房』として完成、初演されました。その間、バレエ・リュスのディアギレフからバレエ音楽の依頼を受けていたファ リャは、お代官様と粉屋の女房』を再構成してバレエ音楽『三角帽子』に仕上げ、1919年に初演(舞台と衣装 はピカソ、指揮はアンセルメ)。大好評を博しました。 大編成の「三角帽子」に対して、『お代官様と粉屋の女房』は弦楽五部と木管・ホルン・トランペット各1にピアノと 歌手1名の小編成。共通素材の扱いからファリャのオーケストレーションの手法が見えてきます。 演奏は1991年に設立されたマラガPO。オーケストラの芸術監督を務めるホセ・マリア・モ レーノ・バリエンテとともに同郷の音楽を華やかに奏でています。

VOX
VOXNX-3018CD(1CD)
NX-B03
ガーシュウィン:ピアノと管弦楽のための作品集
ピアノ協奏曲 ヘ調(1925)
セカンド・ラプソディ(1931)
アイ・ガット・リズム変奏曲(1934)
ラプソディ・イン・ブルー(1924)
ジェフリー・シーゲル(P)
セントルイスSO
レナード・スラットキン(指)

録音:1974年6月18-19日
ガーシュウィンの管弦楽作品の全貌がまだ広く知られているとは言えなかった1974年に、VOXはスラットキ ンとセントルイス響を起用してピアノを含む管弦楽作品をクアドラフォニック方式のLP3枚組のセットで発 売。ノリ良く、精度の高い演奏により、ガーシュウィンのシンフォニックな作品の魅力を広く世に知らしめまし た。このCDにはピアノと管弦楽による作品を集めています。 ピアノのジェフリー・シーゲルは1942年シカゴ生まれ。1968年のエリザベート王妃国際コンクール・ピアノ部 門で3位入賞、アメリカの「ビッグ・ファイヴ」をはじめ、ベルリン・フィル、ロンドン響など世界の主要オーケスト ラ・主要指揮者と共演して来ました。当録音ではキレのあるテクニックを活かし、スラットキンともどもガーシュ ウィンのスコアに真正面から取り組み、その真価を明かしています。 広がりと奥行きを備えた音場、ピアノとオーケストラとのバランス、管楽器群の見事な定位など、マーク・オー ボートの録音センスと相まって、選曲・演奏・録音が揃った名盤と言えるでしょう。 ブックレットには初出LPの解説書から該当作品の解説と8枚の写真が転載されています。

Dynamic
CDS-7985(1CD)
NX-B03
アストル・ピアソラ:作品集
アコンカグア-バンドネオン、弦楽とティンパニのための協奏曲
タンガーソ「ブエノスアイレス変奏曲」
オブビリオン(忘却)/メディタンゴ
アディオス・ノニーノ/バンドネオン/シータ
チェーザレ・キアッキアレッタ(バンドネオン)
イグナシオ・セバリョス・マルティン(ティンパニ)
カラブリアPO
フィリッポ・アルリア(指,P)

録音:2021年9月9-12日
ピアソラ作品の演奏で高く評価されるイタリア、キエーティ出身のバンドネオン奏者チェーザレ・キアッキアレッタ。この アルバムでもバンドネオンと弦楽のための協奏曲「アコンカグア」を中心に「オブビリオン」や「アディオス・ノニーノ」など 全7曲のピアソラ作品を惜しみない情熱をもって演奏しています。バンドネオンならではの随所に溢れる哀愁に満 ちた響きをご堪能ください。


Treasures
TRE-287(1CDR)
ワルター・ゲール/メンデルスゾーン&チャイコフスキー
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」*
 「真夏の夜の夢」〜序曲/スケルツォ/夜想曲/結婚行進曲
チャイコフスキー:「地方長官」Op.78#
 エレジー.ト長調 「イワン・サマーリンの思い出に」#
 幻想序曲「ロメオとジュリエット」#
ワルター・ゲール(指)
チューリッヒ・トーンハレO*、オランダPO

録音:1950年、1951年#
※音源:独Concrt Hall MMS-2005、米Concrt Hall MMS-66#
◎収録時間:76:56
“史上最高の「ロメ・ジュリ」に見るゲールの妥協なき心理描写力!”
■音源について
「真夏の夜の夢」は序曲も含め全6曲が録音されていますが、ここでは収録時間の関係で、「間奏曲」と「ベルガマスク舞曲」の2曲は割愛しております。

★まずは「フィンガルの洞窟」の感動的なこと!シンフォニックな響きを十分に湛えながら、絵画的描写のみならず細やかな心理描写を盛り込んだ見事なアプローチです。4:17付近からの各木管は、即興的に歌いながら繊細に連携。その直後のテンポの弛緩にも共感が溢れ、展開部の入り(4:47〜)で第1音を置くまでの余韻を感じ方は鳥肌もの!4:57から急速にテンポを速めて不安を煽りますが、それを受けてフルートが恐怖感を秘めた迫真の響きを発するのです。7:11から第3主題を歌い抜くクラリネットの巧さと情感の滲ませ方も、史上屈指の素晴らしさ。コーダの追い込みもまさに渾身。曲の結尾のリテヌートがこれほど美しく収まった例も珍しいでしょう。
 「真夏の夜の夢」では、特に“夜想曲”のホルンが繰り広げる隈取りが克明で深淵な響きが心を打ちます。
 チャイコフスキーの「地方長官」は極端に録音が少ないですが、これを聴くとその理不尽さを痛感するばかり。チャイコフスキー自身は駄作だと言っていますが、ゲールは渾身の力作であると確信していることは、チェレスタを含む楽器の色彩の綾を着実に紡ぎ出していることからも明らかです。
 演奏頻度の少なさは「エレジー」も同じですが、ここで登場するテーマはいかにもチャイコフスキー節で、中間部の身を引き裂くような迫力とのギャップがたまらない魅力。それを知らしめてくれるのは、もちろんゲールの入魂の解釈のおかげ。
 そして、空前絶後の名演「ロメオとジュリエット」!この録音を聴かずしてこの作品は語れないはずですが、そうなってはいないのが現実です。18分台という演奏時間からも分かる通り、音像の濃淡付与の的確さの点でも妥協なき劇的演出においても凝縮度の高さが尋常ではなく、まさに息もつかせず結末まで聴き手をグイグイ牽引しまくります。まず序奏部のテンポの速さに腰を抜かしますが、そうでなければ表出し得ない切迫感に完全脱帽。第2主題へ移るまでの呼吸と陰影の深さも並外れていますが、7:22からの弦のフレーズのようにレガートを排して呟く演出など、表情の多彩さは一筋縄では収まらず、7:49から希望の光が差し込むような色彩変化を確実に実現した演奏も他に知りません。後半はまさに激闘の連続で、16:02の衝撃のルフト・パウゼを経ての超硬マレットを駆使したティンパニの乱れ打ち!!コーダにおいても、これ以上は不可能と思われるほどの感情の没入ぶり。これさえあれば「ロメ・ジュリ」は十分と言っても過言ではありません。【2023年6月・湧々堂】

Chandos
CHSA-5336(1SACD)
フィンランドの序曲集
シベリウス:「カレリア」序曲
ウーノ・クラミ(1900-1961):「荒野の靴職人」序曲(1936)
メラルティン:劇付随音楽「眠れる森の美女」(1904) より 祝典行進曲(序曲) Op.22-30
マデトヤ(1887-1947):コメディ序曲 Op.53
ヤルネフェルト(1869-1958):抒情的序曲(前奏曲)(1892)
ミエルク(1877-1899):劇的序曲 Op.6(1898)
パルムグレン(1878-1951):「シンデレラ組曲」 Op.21(1903) より 序曲
ロベルト・カヤヌス(1856-1933):交響的序曲(1926)
カスキ(1885-1957):前奏曲 変ト長調 Op.7-1
ヤルネフェルト:前奏曲(1900)
オウルSO、ラモン・ガンバ(指)

録音:2022年5月30日-6月2日、マデトヤ・コンサート・ホール(オウル、フィンランド)
フィンランド中部に位置する都市、オウルで1937年に設立されたフィンランド最北端のSO、オウルSO(オウル・シンフォニア。現在の名称は2005年から)。過去にはディーマ・スロボデニュークも務めたこのオーケストラの首席指揮者の座にヨハネス・グスタフソンの後を継いで2022年1月から就任したのが、Chandosから膨大な数のディスクをリリースしているイギリスの指揮者、ラモン・ガンバ。レーヴィ・マデトヤ生誕の地で長年にわたって愛されるこのオーケストラとのChandosへの最初のレコーディングが実現しました。
19世紀中期から20世紀初頭のフィンランドでは、ロシアの支配下という政治的状況を反映して、ナショナル・ロマンティシズムの芸術創造が音楽の分野を中心に広く行われました。このアルバムでは「序曲」という視点から「シベリウスとその彼方」というテーマを眺望しています。シベリウスがヴィープリ地区教育支援祭典と宝くじのための情景音楽として作曲した『カレリアの音楽』の曲を単独で演奏する曲にした有名な「カレリア」序曲でアルバムはスタート。「R・シュトラウスの余韻」のあるレーヴィ・マデトヤの「コメディ序曲」は、推進力にみちており彼の代表作のひとつに挙げられる力作。マデトヤはシベリウスが個人的に教えた数少ない作曲家のなかでもっとも才能に恵まれていたといわれます。
そのほか作曲と指揮の両方でシベリウス以前のフィンランド音楽をリードした人物のひとり、ロベルト・カヤヌス、シベリウスの友人でクラスメートだったアルマス・ヤルネフェルト、後期ロマンティシズムの作風を持つエルッキ・メラルティン、シベリウスより早く「交響曲らしい」交響曲を書き、将来を期待されながら21歳で没したエルンスト・ミエルク、ピアニスト兼作曲家であり国際的な知名度を誇ったセリム・パルムグレン、主にピアノ教師として大きな功績を遺したヘイノ・カスキ、パリとウィーンで勉強したことを反映し、ヨーロッパ・モダニズムに近い作品を生み出したウーノ・クラミといった、ロシアの圧政に苦しみながらもフィンランドの音楽史を彩ってきたさまざまな作曲家の作品が収録されました。

Bastille Musique
BM-024(1CD)

RBM-024(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ジェラール・グリゼー:作品集
1. Derives(1973-1974)(小アンサンブルと大オーケストラのための)
2. Megalithes(1969)(15の金管楽器のための)
3. L’icone paradoxale(1992-1994)(ピエロ・デラ・フランチェスカへのオマージュ)(2人の女声と2つのグループに分かれた大オーケストラのための)
ケルンWDR響、
シルヴァン・カンブルラン(1, 3)、
エミリオ・ポマリコ(2)、
カトリアン・ベールツ(ソプラノ/3)、
コラ・パヴェリッチ(メゾ・ソプラノ/3)

録音:2016年〜2019年、ケルン・フィルハーモニー(1, 3)、WDR放送局クラウス・フォン・ビスマルク・ホール(2)
ベルリンのラグジュアリー・レーベル「bastille musique」のリリース第24作目は、音楽を音波として捉え、倍音をスペクトル解析等して理論的に作曲したフランスの『スペクトル楽派』を代表する作曲家、ジェラール・グリゼー(1946-1998)!
グリゼーはパリ音楽院でメシアンの分析クラスに、エコールノルマル音楽院でデュティユーの作曲クラスに在籍し、ドイツではシュトックハウゼン、リゲティ、クセナキスらにも学び、1972年にはローマ賞を受賞。倍音のスペクトルに注目した音楽は、トリスタン・ミュライユらとともに「スペクトル楽派」と呼ばれ、ミュライユとは「アンサンブル・イティネレール」も結成し、自身や仲間の作品を演奏。1986年からはパリ音楽院の教授も務め、多くの後進を育てました。
WDRSOがこれらのレパートリーのスペシャリストでもあるシルヴァン・カンブルランやエミリオ・ポマリコをフィーチャーし、ジェラール・グリゼーの主要作品を世界初録音しています。
VAN Magazineの編集も務める音楽ジャーナリスト、ジェフリー・アーロ・ブラウンによるジェラール・グリゼーについてのコラムや作品解説、セバスティアン・ゾルテとシルヴァン・カンブルランとの会話(インタビュー)などを掲載した64ページの3か国語ブックレット(英語、フランス語、ドイツ語/国内仕様盤は日本語訳付き)に加え、作曲家や演奏家の写真、グラフィカルな楽譜を掲載したリーフレットが付属しています。

Challenge Classics
CC-72957(1CD)
ラインベルト・デ・レーウ(1938-2020):管弦楽作品集
(1)夜のさすらい人 Der nachtliche Wanderer (2013)
(2)わかれ Abschied (1973)
(1)ラインベルト・デ・レーウ(指)
(2)エド・デ・ワールト(指)

オランダ放送PO
ライヴ録音:(1)2014年2月1日、(2)2017年1月21日
アムステルダムの作曲家・指揮者のラインベルト・デ・レーウによる管弦楽作品を収録。1973年の『わかれ Abschied』はコンパクトながら荒々しく、嵐のよ うな作品で、タイトルに意味を持たせたのかこの時期からデ・レーウはいったん作曲から距離を置きました。そして約40年を隔てて発表された『夜のさすらい人 Der nachtliche Wanderer』はヘルダーリンの詩にちなんだ作品で、一転して規模が大きくドラマティック。オーケストラのほかテープ録音された話し言葉の断 片が使われるなど、複雑な様相をもっています。2曲とも世界初録音。 (Ki)

TOCCATA
TOCC-0472(1CD)
NX-B03
リヒャルト・シュテール(1874-1967):管弦楽作品集 第2集
組曲第1番ハ長調 Op.8? 弦楽オーケストラのために(1909年出版)
交響曲第1番イ短調 Op.18(1909)
ピオトル・ヴィルチンスキ(Org)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
イアン・ホブソン(指)

録音:2022年2月15-16日、2022年10月11-12日
全て世界初録音
リヒャルト・シュテールは、同時期に活躍したコルンゴルトやシェーンベルクと同じく、ナチスの迫害により祖国を追わ れ、アメリカに亡命した作曲家。激動の人生を送りながらも93年という長命を得て、7つの交響曲をはじめ、室内 楽、歌曲、合唱曲、ピアノ曲などの膨大な作品を残しました。 第1集(TOCC-468)に続く、管弦楽作品集第2集には1909年までに書かれた2作品を収録。前奏曲、緩徐楽 章、フーガというバロック音楽のような形式で書かれた「組曲第1番」、4楽章からなる伝統的な形式が用いられた 交響曲第2番。どちらもブルックナーやマーラー、そして同時代のウィーンの作曲家フランツ・シュミットの影響が感じら れながらも、シュテール独自の語法も見られる壮大な作品です。

MIRARE
MIR-684(1CD)
Chants de l’Isole〜孤立の歌
フィリップ・エルサン(b.1947):Chants de l’Isole(孤立の歌)(P、ヴァイオリン、チェロ、弦楽オーケストラとパーカッションのための)(2014)
ブノワ・ムニュ(b.1977):Les Allees Sombres(暗い通り)(Vn、チェロとピアノのための三重奏曲第2番)(2013)
フィリップ・エルサン:ザッハーの名によるファンタジー(弦楽オーケストラのための)(2008初演)
ブノワ・ムニュ:岸辺から(P、パーカッション、弦楽オーケストラのための詩曲)(2022)
トリオ・カレニーヌ、ワロニー室内王立O、
ヴァハン・マルディロシアン(指)

録音:2022年3月31日-4月1日
フィリップ・エルサンとブノワ・ムニュ、世代は違いますが25年来の親交がある2人の作曲家の作品集。「孤立の歌」は2014年に第1次世界大戦の追悼行事 の一貫として書かれたもの。トラークルの詩にインスピレーションを得ています。国立ボルドー歌劇場とポワトゥ=シャラントOの委嘱により、トリオ・ヴァン ダラーに捧げられ、彼らによって初演されました。トリオ・カレニーヌは本作のパリ初演を担っています。 ブノワ・ムニュの作品「暗い通り」は1933年にノーベル文学賞を受賞したロシアの作家イヴァン・ブーニンの作品から題名をとっています。 ピアノ・トリオを軸とした編成による、多彩な世界が展開されています。 (Ki)

Indesens Calliope Records
IC-006(1CD)
シラノ&フランス映画の偉大なサウンドトラック
1. ジャン=クロード・プティ:シラノの協奏曲(シラノ・ド・ベルジュラック)
2. ジョルジュ・ドルリュー:草葉の陰
3. カブリエル・ヤレド:最愛の大地
4. ミシェル・ルグラン&フランシス・ルマルク:親分は反抗する
5. フレデリック・タルゴーン:アントニー・ジマー
6. ウラジミール・コスマ:ぐうたらバンザイ
7. ラインハルト・ワーグナー:ロザリンとライオン
8. クロード・ボリング:ボルサリーノ
9. ブルーノ・フォンテーヌ:恋するシャンソン
0. フランソワ・ド・ルーベ:冒険者たち
11. フィリップ・サルド&ジャン=ルー・ダバディ:エレーヌの歌(すぎ去りし日の...)
12. ポール・ミスラキ&ジャン・ブルソル:おかしな日曜日
13. ローラン・プティジラール:霧のメグレ
14. ミシェル・コロンビエ:都会のひと部屋
15. ジャン=マリー・セニア:偉大なる寝取られ男
ティエリー・カンス(Tp)、
ランベール・ウィルソン(話し声/tr.11)、
ブルーノ・フォンテーヌ(P/tr.5,8,12)、
サム・ガルシア(アコーディオン/tr.2,3,15)、
エマニュエル・ロスフェルダー(ギター/tr.6,7,12)、
ジャン=ピエール・カンス(サクソフォン/tr.12)、
アヴィニョン=プロヴァンス国立O、
ジェローム・ピルマン(指)、
ジャン=クロード・プティ(指)

録音:2020年10月、2021年6月(フランス)
現代のフランスにおいて往年のレジェンド、モーリス・アンドレの系譜を継ぐ名トランぺッターの1人として名実ともに圧倒的な存在感を放つティエリー・カンスは、リヨン国立歌劇場O、パリ国立歌劇場Oのメンバーとして活躍し、1989年からはキュイーヴル・フランセの音楽監督も務めている現代フランスを代表する名手の一人。
本アルバムでは、1990年のジャン=ポール・ラプノー監督の映画 「シラノ・ド・ベルジュラック」 や、数々の賞を受賞したジャン=クロード・プティの音楽など、50以上のサウンドトラックでソロを演奏してきたカンスが、これまでの人生の中で携わってきたフランス映画音楽の中から15曲を選曲し、オリジナルのサウンドトラックとして表現。師匠譲りのサウンド、歌心、そして圧倒的テクニックで映画の世界へと誘います。

Urania Records
WS-121411(2CD)
ワーグナー:管弦楽作品集

(1)歌劇「さまよえるオランダ人」序曲

(2)歌劇「タンホイザー」より序曲
(3)歌劇「ローエングリン」第一幕への前奏曲
(4)歌劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲、愛の死
(5)歌劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第一幕前奏曲
(6)楽劇「ワルキューレ」よりワルキューレの騎行
(7)楽劇「ワルキューレ」よりヴォータンの別れと魔の炎の音楽
(8)楽劇「神々の黄昏」よりジークフリートのラインへの旅、ジークフリートの葬送行進曲
(9)楽劇「神々の黄昏」より閉幕シーン
(10)舞台神聖祝典劇「パルジファル」より第一幕への前奏曲
(11)舞台神聖祝典劇「パルジファル」より閉幕シーン
ハンス:クナッパーツブッシュ(指)

(1)VPO
録音:1953年5月
(2)ミュンヘンPO
録音:1962年11月
(3)ミュンヘンPO
録音:1962年11月
(4)VPO、ビルギット・ニルソン(S)
録音:1959年9月
(5)NDR響
録音:1963年3月
(6)VPO
録音:1953年5月
(7)VPO、ジョージ・ロンドン(Bs-Br)
(8)VPO
録音:1956年6月
(9)NDR響、クリスタ・ルートヴィヒ(Ms)
録音:1963年3月
(10)ミュンヘンPO
録音:1962年11月
(11)バイロイト祝祭O、ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T)
録音:1951年8月
数々のワーグナーの名演を遺したことで知られるハンス・クナッパーツブッシュの「ワーグナー:管弦楽作品集」がウラニア・レコーズから復刻。今なお語り草になっている名演の数々ですが、クナッパーツブッシュはひとつのレーベルにまとめてその録音を遺すことがなかったため現在では入手困難な音源なども多数存在することになってしまいました。このアルバムではデッカとウエストミンスターのアーカイヴからベストと思われる選曲を行い、モノラル録音とステレオ録音の音源を集めています。歴史的録音の復刻に定評のあるウラニア・レコーズの音質にぜひご期待ください。
2013年頃にリリースされていたWS121189からの新装再発売で、当時収録されていなかった「タンホイザー序曲」が追加収録されています。

BMC
BMCCD-294(1CD)
ヴィドフスキー:Le piano et ses doubles
ラースロー・ヴィドフスキー(b.1944):「Le piano et ses doubles」*
プロムナード/ ブラックアウト(テープのための)
プロムナード(第2楽章の2台マリンバ版)
ゾルターン・ラーチ(指)&ピアノ六重奏団*
アンドラーシュ・ケッレル(指)&リゲティ・アンサンブル

録音:2020年7月&8月、BMCスタジオ(ブダペスト)
ブダペスト音楽院でファルカシュ・フェレンツに師事し、パリでオリヴィエ・メシアンの作曲クラスに参加したハンガリーのピアニスト&作曲家、ラースロー・ヴィドフスキー(ラースロー・ヴィドツキー)の3つの作品。「Le piano et ses doubles」はゾルターン・コチシュの60歳の誕生日を記念して作曲された作品。「プロムナード」は音の動きの様々な可能性を探求した作品。「ブラックアウト」はフリー・インプロヴィゼーションに基づくテープのための作品です。

Chandos
CHSA-5337(1SACD)
バーナード・ハーマン:歌劇「嵐が丘」からの組曲(ソプラノ、バリトンとオーケストラのための)
弦楽四重奏のための「エコー」*(弦楽オーケストラ版)
ケリ・フュージ(S)、
ロデリック・ウィリアムズ(Br)、
シンガポールSO、
マリオ・ヴェンツァーゴ(指)、
ジョシュア・タン(指)*

録音:2022年5月、エスプラネード・コンサートホール(シンガポール)
『めまい』『サイコ』『北北西に進路を取れ』といったヒッチコック作品や、『市民ケーン』『華氏451』などの映画音楽で知られるアメリカの作曲家、バーナード・ハーマン(1911-1975)が遺した唯一のオペラ「嵐が丘」。『ジェーン・エア』の映画音楽と同時期に作曲が進められ、1951年には完成していましたが、ハーマンの生前に完全な形で上演されることはありませんでした。「嵐が丘」にはハーマンの他の映画音楽からのさまざまな引用があり、また本作のテーマを後の映画音楽で再利用しているため、映画ファンには特に興味深い作品といえるでしょう。ここでは世界初録音となるハンス・セーアンセンによる組曲版を、ケリ・フュージ、ロデリック・ウィリアムズらの歌とマリオ・ヴェンツァーゴ指揮の素晴らしいオーケストラ・サウンドでお楽しみいただけます。ジョシュア・タン(指)ハンス・セーアンセン編曲による弦楽オーケストラ版「エコー」にも注目です。
Chandos
CHSA-5296(1SACD)

RCHSA-5296(1SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ケネス・フックス:管弦楽作品集 Vol.1
ケネス・フックス(b.1956):クラウド・スラント 〜ヘレン・フランケンサーラーの3つの絵画による(管弦楽のための協奏曲)(2020-21)
孤独なツグミ(C管フルート、アルト・フルートと管弦楽のための協奏曲)(2019-20)*
パシフィック・ヴィジョンズ(弦楽オーケストラのための)(2016)
静かな大地(管弦楽のための詩曲)(2017)
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
アダム・ウォーカー(Fl)*

録音:2022年1月3日-5日&12月5日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)が2022年度にレコード・アカデミー賞の管弦楽曲部門、そして英グラモフォン賞の空間オーディオ部門を受賞したジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン(SOL)。2021年のBBCプロムスでのライヴ・デビューに続いて2022年にも再びBBCプロムスに登場し、アーツ・デスク(イギリスの芸術関係ジャーナリズムのウェブサイト)に「ジョン・ウィルソンがひとりひとりメンバーを厳選して結成したこのスーパー・オーケストラは、きわめてシンプルに、イギリスのオーケストラ・シーンで現在起こっているもっともエキサイティングな出来事である」と評されるなど今最も注目すべきコンビの一つであることは間違いありません。
1956年生まれのアメリカの作曲家、ケネス・フックスはジョアン・ファレッタが指揮する作品集が2018年度第61回グラミー賞のベスト・クラシカル・コンペンディウム部門を受賞。管弦楽や吹奏楽、室内楽をはじめ幅広い分野で現在のアメリカ音楽界をリードしています。ジョン・ウィルソン&SOLの新しいシリーズ「フックス:管弦楽作品集」の第1弾となる今作に収録されるのは、すべてが世界初録音という4つの新作。レン・フランケンサーラーの3つの絵画が持つ芸術的なパワーにインスピレーションを得た管弦楽のための協奏曲「クラウド・スラント」は、まさにジョン・ウィルソン&SOLのために書かれた作品。また詩人ウォルト・ホイットマンがエイブラハム・リンカーンを悼んで書いた詩「When Lilacs Last in the Dooryard Bloom’d(先頃ライラックが前庭に咲いたとき)」を題材にしたフルートのための協奏曲「孤独なツグミ」の独奏にはLSOの首席奏者も務めた名フルーティスト、アダム・ウォーカーが参加しています。

BIS
BIS-2629(1CD)
イェスペル・ヌーディン(1971-):作品集
(1)『声(Roster)』〜管弦楽のための三部作
(2)三度目の回顧(3rd Retrospective)〜5弦エレクトリック・ヴァイオリン、弦楽オーケストラとライヴ・エレクトロニクスのための(2019)
(1)スウェーデンRSO、ダニエル・ハーディング(指)
(2)ムシカ・ヴィテ、マーリン・ブルーマン(5 弦エレクトリック・ヴァイオリン、アーティスティック・ディレクション)、イェスペル・ヌーディン(エレクトロニクス)

録音:(1)2016年10月13&14日ベールヴァルドホール、ストックホルム、スウェーデン(ライヴ)
(2)2021年8月25&26日ニューガータン6、ヴェクショー、スウェーデン(セッション)
イェスペル・ヌーディン(1971-)は、ロック、即興音楽、民俗音楽といったジャンルを背景とする、強い情動効果のある音楽の作曲家として活躍しています。 『Emerging from Currents and Wave(潮流と波浪の間から出現する)』(BISSA--2559)につづくアルバムには、スウェーデンRSOが初演して 注目された「管弦楽のための三部作」「Roster(声)」と、自身の過去の作品をさまざまな方法で「振りかえる」シリーズの「3rd Retrospective(三度目の回 顧)」の2つの管弦楽作品が収録されました。
「Roster(声)」は、きわめてはっきりした「声」をもつ、スウェーデンの異なる種類の音楽に基づく「三部作」です。家畜を呼び寄せる「クルニング(kulning)」 をベースにした〈Akallan(呼びかけ)〉。ウーメオのエクストリーム・メタルバンド「メシュガー(Meshuggah)」の曲「Bleed」がインスピレーションになった〈Arr (傷跡)〉。「運命」と「荒廃した」の2つの意味をもち、スウェーデンのオペラ歌手ふたり、ビルギット・ニルソンとユッシ・ビョルリングの残したいくつかの録音に 基づく〈Ode(運命/荒廃した)〉。最初の2曲を作品を献呈されたヨーテボリSOとケント・ナガノと、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニック管弦楽 団とバルドゥル・ブレンニマンが初演。ダニエル・ハーディング指揮スウェーデンRSOが、〈Ode〉を加えた「三部作」として初めて演奏しました。このア ルバムに収録されたのは、そのライヴ録音です。
「3rd Retrospective(三度目の回顧)」は、作曲者ヌーディンの父バッテ・サーリンが作ったコミュニティ・プレイ中で農夫の未亡人が歌う歌を素材に書かれ た「ポルスカ」です。スウェーデンを代表する弦楽オーケストラのひとつ「ムシカ・ヴィテ」と、スウェーデンRSOのリーダーでもあるマーリン・ブルーマン から委嘱を受けて作曲されました。

H.M.F
HMSA-0066(1SACD)
シングルレイヤー
日本独自企画・限定盤
税込)定価
ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」 フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽)
アンサンブル・エデス(声楽)
マリオン・ラランクール(Fl)

録音:2016年
ロトとレ・シエクルによる「ダフニスとクロエ」がSACDシングルレイヤーで登場します!ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源の提供を受 けて、SACDリマスタリングを施した、日本独自企画のリリース。限定生産となります。
「ダフニスとクロエ」は、ラヴェル自身が「舞踏交響曲」と称したように、オーケストラの性能を発揮できる好個の楽曲として人気コンサート曲となっています。 もともと近代管弦楽法の極限を追求するような精巧さで極彩色のオーケストラ・サウンドを満喫できる作品ですが、初演当時の音色で聴くと、ますますその鮮や かさが際立つようです。さらに合唱の演奏に際し、ラヴェルが詳細に指示した通り、舞台の両袖を活用して遠くから近づいてくる効果をはじめて録音で発揮させて いるのも注目。ラヴェルがオーディオ的発想をこの時代に持っていたことを証明してくれます。 (Ki)

C Major
80-8708(DVD)

80-8804(Bluray)
モナコ公国モンテカルロ・バレエ「コッペリア COPPEL-I.A.」
コッペリア COPPEL-I.A.
音楽:ベルトラン・マイヨー(一部/原曲:レオ・ドリーブ)
振付:ジャン・クリストフ・マイヨー

パリ国立歌劇場O
ジャン・バティスト・マリ(指)
ルー・ベイン(コッペリア)
マテイユ・ウルバン(コッペリウス)
アンナ・ブラックウェル(スワニルダ)
シモーネ・トリブーナ(フランツ)
小池ミモザ(スワニルダの母)

モナコ公国モンテカルロ・バレエ団
収録:2022年6月、 グリマルディ・フォーラム(モナコ)
◆DVD
画 面:NTSC ,16:9
音声:PCMステレオ、DTS5.1
リージョン:All
DVD9、81分
◆Bluray
画 面:1080i ,16:9
音声:PCMステレオ、DTS-HD MA5.1
リージョン:All 、BD50
81分
名作バレエ「コッペリア」。スワニルダとフランツの若い二人の恋と老人コッペリウスの孤独、そして素晴らしいドリーブの音楽が魅力の作品。本作は、モン テカルロ・バレエ団の芸術監督ジャン=クリストフ・マイヨーによる新演出版(2019年初演)。元々は機械仕掛けの人形コッペリア。マイヨー版ではタイトルの 「COPPEL-I.A.」が意味するように、AI・人工知能が搭載されたアンドロイドとして描かれています。音楽も一部原曲であるドリーブを使用していますが、実 兄のベルトラン・マイヨーが新たな曲をつけています。二人の若者に愛が芽生える一方で、人工知能をもつコッペリアは、これまで彼らが信じていた愛について の常識を覆し、理想のパートナーとは生身の人間なのか、それとも...。古典作品をマイヨーらしい視点で再評価した興味深い作品です。 (Ki)

オクタヴィア
OVCL-00815(1SACD)
税込定価
2023年6月21日発売
チャイコフスキー:弦楽セレナードハ長調作品48
ドヴォルザーク:弦楽セレナードホ長調作品22
沼尻竜典(指)
トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア

録音:2000年9月30日東京・三鷹市芸術文化センター・ライヴ
2000年に三鷹市芸術文化センターで行われた公演「2大弦楽セレナードの夕べ」が20 余年の時を経てCD化。沼尻竜典が絶大な信頼を寄せるプレーヤー達による、聴く者の 心を打つ瑞々しい演奏が収められています。 透明感に満ちた鮮やかな音色が美しい、弦楽合奏のための名曲をお楽しみください。(オクタヴィア)

KLARTHE
KLA-137(1CD)
「呪文」
(1)コープランド:市民のためのファンファーレ
(2)ガブリエリ:すべての民よ
(3)ガルツィア:カルナ女神
(4)アーレン:虹の彼方に*
(5)R.シュトラウス:ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ TrV248
(6)トマジ:典礼風ファンファーレ【T.受胎告知 / U.福音書 / V.黙示録 / W.聖金曜日の行列*】
ヴァンニーナ・サントーニ(S)*
GECAブラス、
ベンジャミン・ガルツィア(指)

録音:2016年10月/サン=ルイ(フランス)
1992年、フランスのミュルーズで結成されたGECAブラス(グラン・アンサンブル・ド・キュイヴル・ダルザス)、注目のCDが登場!当団はベルリン・フィルハー モニーO、フランクフルトSO、バーゼルSO、フランス国立O、トゥールーズ・キャピトル国立O、モンテカルロSO等、欧州のトッ プ・プレーヤーが集結した名手揃い。ブラスのレパートリーを拡げるべく、クラシックの編曲作品やマルク・モネ、アンソニー・プログなど現代作曲家の新作委嘱も 積極的に行っている可変アンサンブルです。
当アルバムではコープランドの「市民のためのファンファーレ」、トマジの「典礼風ファンファーレ」、R.シュトラウスの「ウィーン・フィルハーモニーのためのファ ンファーレ」などの重要レパートリー、当団の指揮者で作曲家ベンジャミン・ガルツィアの新作委嘱「カルナ女神」、そしてソプラノ歌手、ヴァンニーナ・サントーニ を迎えた「虹の彼方に(オーヴァー・ザ・レインボー)」を収録。サントーニはフランソワ=グザヴィエ・ロト(指)レ・シエクルのドビュッシーの『ペレアスとメリザ ンド』(KKC-6457/ HMM-905352)のメリザンド役でも高い評価を得ております。充実のアルバムにご期待ください! (Ki)

Pentatone
PTC-5187013(1CD)
ヘンデル:水と火〜水上の音楽&王宮の花火の音楽
(1)水上の音楽 組曲第2番HWV349
(2)水上の音楽 組曲第1番HWV348
(3)水上の音楽 組曲第3番HWV350
(4)王宮の花火音楽 HWV351
ドミトリー・シンコフスキー(指)
ビーロック・オーケストラ

ライヴ録音:2022年4月バイローケ・ミュージック・センター、ゲント(ベルギー)
ルネ・ヤーコプスとのシューベルトの交響曲全集の斬新な演奏などの録音で話題を呼び、PENTATONEレーベルの看板オーケストラの一つとなっているベル ギーの気鋭のオーケストラ、ビーロック・オーケストラが、カウンターテナー、バロック・ヴァイオリン奏者、そして指揮者として、マルチな活躍をする俊英ドミトリー・ シンコフスキーを迎えたヘンデルの祝典音楽集です。
「水上の音楽」と「王宮の花火の音楽」はどちらもイギリス王室の威光を示す祝典用に野外での演奏が想定された、ヘンデルという作曲家のスケールの大きさ を示す代表的な作品です。「水上の音楽」は、イギリス王室の舟遊びの際の音楽として作曲され、集められた50名ほどの演奏家たちはテムズ川の水上の船の上で 演奏したとされています。国王はヘンデルの音楽を大変気に入り、川上の船を何度も往復させて繰り返し演奏させたそうです。「王宮の花火の音楽」は、オーストリ ア継承戦争を終結させたアーヘン和約を祝う祝典の際に、花火とともに演奏される目的で作曲されました。ヘンデル自身は管弦楽での演奏を想定していましたが、 初演の際は、王の意向で管楽器のみの大規模な軍楽隊編成で演奏されました。リハーサルは1万人以上の観客を集め、大好評を博しましたが、本番当日はあいに くの雨模様で花火の打ち上げもトラブル続きとなり、散々なものとなってしまいました。その雪辱を晴らすためか、ヘンデルは、初演から1か月後の孤児養育院で の演奏会で、当初の想定通り管弦楽版として演奏しました。
祝祭的で王室のプロパガンダという側面もあった2つの大規模な作品の録音に当たり、ビーロック・オーケストラは、6-6-5-4-3という弦楽器編成と、オーボ エ4、バスーン2、コントラバスーン1、ホルン3、トランペット3という管楽器群、リュート2、チェンバロ2、オルガン1という通奏低音陣に、ティンパニとパーカッ ションも加えたバロック時代の作品の演奏としてはかなり大編成を用意。これはヘンデルが当時雇用していたオーケストラの規模を想定したものだそうです。ソリス トやコンサートマスターとして指揮することも多いシンコフスキーは、ここでは指揮に徹し、大編成のビーロック・オーケストラからいかにも祝典音楽という華美な サウンドを引き出し、大迫力の演奏を繰り広げています。特に、金管楽器の強奏と分厚い弦楽器の響きが一体となる様は聴きものです。水と火が乱舞するかのよう なスケールの大きなヘンデル演奏は、作品の初演当時の観衆の驚きを教えてくれるでしょう。 (Ki)
Pentatone
PTC-5187049
(2SACD)
『神格化』
R.シュトラウス:ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ TrV248
ビンガム:神格化【世界初録音】
サンドヴァル:ブラス・ファンタジー【世界初録音】
Disc2
ワーグナー(ヒギンズ編):『指環』(歌劇『ニーベルングの指環』より)
 「The Rhine」〜『ラインの黄金』
 「From Walhalla to Nibelheim and back」〜『ラインの黄金』
 「Siegmund's Flight」〜『ワルキューレ』
 「Love Theme」〜『ワルキューレ』
 「Hunding's Arrival」〜『ワルキューレ』
 「Wotan and Brunnhilde’s Arrival」〜『ワルキューレ』
 「Siegmund's Death」〜『ワルキューレ』
 「Ride of the Valkyries」〜『ワルキューレ』
 「Wotan's Goodbye and Magic Fire Music」〜『ワルキューレ』
 「Siegfried and Mime」〜『ジークフリート』
 「Forest Murmurings」〜『ジークフリート』
 「Siegfried's Horn Call」〜『ジークフリート』
 「Siegfried Slays the Dragon」〜『ジークフリート』
 「Dawn ? Brunnhilde and Siegfried」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried's Rhine Journey」〜『神々の黄昏』
 「Hagen's Watch Call」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried and the Rhinemaidens」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried's Death and Goodbye」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried's Funeral March」〜『神々の黄昏』
 「Brunnhilde Returns the Ring(Immolation Scene)」〜『神々の黄昏』
ナショナル・ブラス・アンサンブル
キム・ウンスン(指)

録音:2022年6月22日/デービス・シンフォニーホール(サンフランシスコ)
現在サンフランシスコ・オペラの音楽監督を務める注目の指揮者キム・ウンスン(金恩宣)が、金管楽器の名人集団ナショナル・ブラス・ アンサンブルとアルバム『神格化』をリリース!R.シュトラウスの「ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ」、ジョナサン・ビンガム(1989-)の「神 格化」、アルトゥーロ・サンドヴァル(1949-)の「ブラス・ファンタジー」、そしてワーグナー(ティモシー・ヒギンズ編)の「指環」を収録しております。
当アルバムには世界初録音2篇を収録。サンフランシスコ音楽院とサンフランシスコSO主催のコンクールにおいて楽曲「Deified(神格化)」で優勝したア メリカ期待の作曲家ビンガム。そして、キューバが誇るブラス界のレジェンド、サンドヴァルのブラス・ファンタジー。ともに卓越した技術を要する難曲で、当団の自 由自在な表現力で圧倒的なサウンドを聴かせます。
メインはヒギンズがブラスのために編曲したワーグナーの「指環」からの抜粋作品です。ティモシー・ヒギンズは、ワシントン・ナショナルSOで第2トロンボー ン奏者を務めた後、マイケル・ティルソン・トーマスによってその才能を見出され、2008年よりサンフランシスコSOの首席トロンボーン奏者に就任。またブ ラス用の編曲家として数多くの作品を手掛けております。この「指環」では金管楽器が持つ卓越した色彩感が表現されており、やはりヴィルトゥオーソでなければ 演奏できない難曲となっております。
キム・ウンスンは当団の長所を最大限引き出した演奏を展開。ブラス・ファン、ワーグナー・ファンだけでなく、オーケストラ・ファンにもおすすめのアルバムです。 DSDによる収録でSACD層ではマルチチャンネルもお楽しみいただけます。 (Ki)

LPO
LPO-0126(1CD)
ユロフスキ・コンダクツ・ストラヴィンスキー vol.2
チャイコフスキー(ストラヴィンスキー編)):「眠りの森の美女」op.66より3つの小品【青い鳥のパ・ド・ドゥ、オーロラのヴァリアシオン、間奏曲】
ストラヴィンスキー:妖精の口づけ(4場から成るバレエ)
[第1場]プロローグ〜嵐の中の子守歌
[第2場]村の祭り
[第3場]工場にて
[パ・ド・ドゥ]アントレ〜アダージョ〜ヴァリアシオン〜コーダ〜情景
[第4場]エピローグ(永遠の国の子守歌)
ウラディーミル・ユロフスキ(指)
LPO

録音:2018年3月17日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
ユロフスキ指揮LPOのストラヴィンスキー・シリーズ第2弾の登場。チャイコフスキーゆかりの作品がプログラムされています。
1913年初演の「春の祭典」で衝撃的成功を収めたストラヴィンスキーは、チャイコフスキーのことを熱烈に崇拝していました。1921年には、ディアギレフの 依頼で、チャイコフスキーの「眠れる森の美女」の2曲(チャイコフスキーが削除し、チャイコフスキー自身のオーケストレーションは失われていた)をオーケストレー ション、さらに1941年にも「青い鳥のパ・ド・ドゥ」の縮小オーケストラ版を作りました。これがどれもまるでチャイコフスキー本人が手がけたような出来上がり。 ストラヴィンスキーのチャイコフスキーへの深い敬愛の思いを感じます。
1927年、ストラヴィンスキーは、舞踏家のイダ・ルビンシテインに、チャイコフスキーの音楽にヒントを得たバレエを作ってはどうかと持ち掛けられます。ストラ ヴィンスキーはただちにそれを受け入れ、チャイコフスキーのピアノ独奏曲や歌曲からメロディやモティーフを選び、バレエの音楽を作っていきました。チャイコフス キーの素材を非常に愛情深く扱い、チャイコフスキーらしさを失わず、同時にストラヴィンスキー独自のサウンドも随所に感じられるような作品です。バレエの台本 のもとになったのは、アンデルセンの童話「氷の乙女(妖精)」。少年が赤ん坊のころに氷の妖精に魔法のキスをされ、成長して結婚する段になって、結婚式前夜に 永遠に女王に連れ去られてしまうという内容。チャイコフスキーのスイス人の少年ルディが赤ん坊の頃に氷の妖精に魔法のキスをされ、その後結婚式の前夜に永遠 に連れ去られてしまうという話。ストラヴィンスキーは「ミューズは、チャイコフスキーにも同様に運命のキスをし、その神秘的な刻印は、この偉大な芸術家のすべて の作品に感じられた」という非常に意味深な発言をしています。バレエのストーリーは以下のとおり。第1場:山の嵐で母親とはぐれた子供が、氷の妖精に見つかっ てキスをされます。その後、彼は村人たちに助けられます。第2場:子供が青年に成長し、婚約者と一緒に村の祭りを楽しんでいます。氷の妖精は変装して近づき、彼に 運勢を伝えます。第3場:結婚を控えた青年がブライダルダンスを始めるが、婚約者に扮した氷の妖精が、青年を永遠の住処に連れ去る。第4場:再び氷の妖精が 彼の足にキスをして、永遠の愛を誓う。 終盤の音楽は、「氷の妖精」の存在にもかかわらず、冷たさを感じさせない、静かで控えめなものとなっています。  ストラヴィンスキーはチャイコフスキーのことを心から賞賛していました。チャイコフスキーの音を通して、ストラヴィンスキーは、幼少期に過ごしたサンクトペテル ブルク、そしてロシアを感じていたのかもしれません。チャイコフスキーへの深い思いを感じる作品を、ユロフスキとLPOがたっぷりに響かせています。

Chopin University Press
UMFCCD-158(1CD)
デビュー
ベートーヴェン:12のコントルダンス WoO.14(カロル・マスタラーズ編12本のサクソフォン版)
ムソルグスキー:禿山の一夜(パヴェウ・グスナル編13本のサクソフォン版)
ヴォイチェフ・ハウプカ:Nyx
ヴォイチェフ・キラル:Orawa(マスタラーズ編12本のサクソフォン版)
クシシュトフ・コショフスキ:映画音楽メドレー(スター・ウォーズ、ロード・オブ・ザ・リング、ザ・シンプソンズ、炎のランナー、ジュラシック・パーク、ジョーズ、シンドラーのリスト、ハリー・ポッター)
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー(ヤクプ・ムラス編サクソフォン・クァルテットとサクソフォン・オーケストラ版)
パヴェウ・グスナル(指)、
ワルシャワ・サクソフォン・オーケストラ

録音:2021年10月13日&2021年11月19日(ポーランド、ワルシャワ)
2017年にフレデリック・ショパン音楽大学の講師も務めるサクソフォン奏者パヴェウ・グスナルによって設立されたワルシャワ・サクソフォン・オーケストラのデビュー・アルバム。ベートーヴェンやムソルグスキーなどのクラシックの作曲家の作品やヴォイチェフ・ハウプカ、ヴォイチェフ・キラルといった現代作曲家の作品、さらには映画音楽まで幅広いジャンルの音楽を取り上げたライヴ録音盤です。メンバーはフレデリック・ショパン音楽大学を卒業、または在学中の学生も含まれており、個人的にも音楽コンクールで受賞している優秀な奏者も含まれています。サクソフォンだけで編成されたとは思えない多彩な音色で聴衆を楽しませてくれています

Forgotten Records
fr-1886(1CDR)
ヴェルディ:序曲、バレエ曲&アリア集
「運命の力」序曲
「アイーダ」〜バレエ音楽より
「ドン・カルロ」〜「世のむなしさを知る神よ」*
「オテロ」〜バレエ音楽
「運命の力」〜「神よ、平和を与えたまえ」*
グレ・ブラウエンステイン(S)*
ベルナルド・ハイティンク(指)
オランダ放送PO

録音:1962年5月21日(放送録音)

ALPHA
ALPHA-1006(1CD)
トゥビン(1905-1982):バレエ音楽『クラット(悪鬼)』からの組曲(1943/1961)
グラジナ・バツェヴィチ:弦楽のための協奏曲(1948)
トゥビン:弦楽のための音楽(1963)
ルトスワフスキ:葬送音楽(1958)
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2021年7月 パルヌ・コンサート・ホール、エストニア
パーヴォ・ヤルヴィとエストニア祝祭OによるALPHAレーベル第4弾。彼らの祖国エストニアが誇る大作曲家トゥビンの出世作である 『クラット』からの組曲と弦楽のための音楽、そしてバルト三国のお隣ポーランドの2曲を収録しています。トゥビンの出世作でありエストニアの 音楽史上初めてのバレエ音楽とされる『クラット』は、ブタペストで出会ったコダーイから民謡を研究するよう勧めらた後に構想され、ストラヴィ ンスキーやバルトークの手法も参考に書き上げられた、エストニアに伝わるクラット(悪鬼=ゴブリン)の神話を元にした作品。1943年ナチス・ ドイツ占領下のエストニアで初演され、1961年には組曲が編まれました。多彩な管弦楽法が用いられた、たいへん聴き映えのする作品で す。また新古典主義的な「弦楽のための音楽」では、トゥビンの様々な手法のエッセンスを味わうことが出来ます。バツェヴィチの「弦楽のため の協奏曲」はバルトークの「管弦楽のための協奏曲」をヒントに、バロックの合奏協奏曲の様式とポーランドの民族舞踊の要素を昇華させた 作品。ルトスワフスキの「葬送音楽」は、バルトークの「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」に影響され、その思い出に捧げられた代表 作の一つで、独自の解釈による十二音技法を展開させています。ヤルヴィとエストニア祝祭管はそれぞれの作品への深い共感とエッジの効い た演奏で、その魅力を十二分に伝える快演を聴かせます。

SONO LUMINUS
DSL-92267(1CD)
NX-B05
ATMOSPHERIQUES Vol.1
アンナ・ソルヴァルスドッティル(1977-):CATAMORPHOSIS
ミッシー・マゾーリ(1980-):シンフォニア(軌道を周る天体のための)
ダニエル・ビャルナソン(1980-):From Space I Saw Earth
マリア・フルド・マルカン・シグフスドッティル(1980-):Clockworking - オーケストラのために
バラ・ギスラドッティル(1989-):OS
アイスランドSO
ダニエル・ビャルナソン(指)

録音:2022年5月9-12日
世界的に注目されているアイスランド楽壇の牽引役の一人ダニエ ル・ビャルナソンとアイスランド響によるアルバム。 タイトルの「ATMOSPHERIQUES」は大気(圏)、雰囲気といった意味を持ちますが、解説者のドイル・アームブラ ストによればここに収められた作品には、地球とそれをとりまく宇宙をイメージした音響世界が表現されているという ことです。

Capriccio
C-8067(2CD)
NX-B09
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):舞台音楽集
【CD1】
スカンディナヴィア組曲 Op.13- アウグスト・ストリンドベリ 『Ett Dromspel』の付随音楽に基づく
3つの歌 - ウィリアム・シェイクスピアの喜劇 『十二夜』に基づく
組曲 - オルリン・ヴァシリエフの舞台『幸福』のための付随音楽から
4つの歌曲 Op.19- クラブントの劇 『白墨の輪』から
『カエサルとクレオパトラ』のための2つの管弦楽作品 - バーナード・ショーの劇による
22. 第1曲. 砂漠のノクターン
【CD2】
『カエサルとクレオパトラ』のための2つの管弦楽作品 - バーナード・ショーの劇による〜 第2曲. ロマンスとケーク=ウォーク
バレエ音楽『湖の伝説』 Op.40
 管弦楽組曲第1番
 管弦楽組曲第2番
ルミヤーナ・ヴァルチェヴァ・エヴローヴァ(S)
パヴェル・ゲルジコフ(Bs)
ブルガリア国立放送cho
ブルガリア国立RSO
アレクサンドル・ヴラディゲロフ(指)

録音:1970-1975年
近年注目が高まる作曲家パンチョ・ヴラディゲロフ。1933年にはブルガリア現代音楽協会の創立メンバーに名を連ね、1978年に世を去って以降もブルガリ ア音楽史に名を遺す重要な人物として後進たちに強い影響を与えています。彼は生涯、後期ロマン派の伝統に基づく調性音楽を書き、その多くはブルガリ ア民謡に根差したものでしたが、舞台作品においては国際的な題材を用いています。『スカンディナヴィア組曲』はスウェーデンの小説家アウグスト・ストリンド ベリの戯曲、シェイクスピアの『十二夜』、中国を題材にしたクラブント(本名アルフレート・ヘンシュケ)の『白墨の輪』、エキゾチックな雰囲気を湛えたバーナー ド・ショウの戯曲『シーザーとクレオパトラ』など多彩な題材による作品が楽しめます。 全ての作品は作曲家の息子、アレクサンドルの指揮による演奏です。


Treasures
TRE-300(1CDR)
モーリス・ル・ルー/プロコフィエフ&ラヴェル
プロコフィエフ:スキタイ組曲*
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
 道化師の朝の歌
 亡き王女のためのパヴァーヌ
 ボレロ
モーリス・ル・ルー(指)
フランス公営放送PO*、
フランス国立放送局O

録音:1961年*、1966年(全てステレオ)
※音源:仏VEGA C30ST-20001*、独Concert Hall SMS-2490
◎収録時間:66:52
“人間味と洗練味が交錯するル・ルーの鮮やかな指揮センス!”
■音源について
モーリス・ル・ルー(1923-1992)は、1960年〜1967にフランス国立放送管の首席指揮者を歴任しましたが、日本ではメシアンのトゥーランガリラ交響曲(1971年録音/VEGA音源)がキングレコードから発売された際に注目された程度でほぼ無名。録音数も限られますが、ここでは特に希少なステレオ録音を収録しています。

スキタイ組曲は、間違いなく同曲の屈指の名演!フランスのオケならではのカラッとした明るめの色彩が感覚的に瑞々しく響くので、何度聴いても辟易することがありません。第1曲は、3:12からの乾いたヴァイオリンの怪しさと森の神アラを表す神秘の響きとのコントラストの生々しいこと!人気の第2曲は凶暴な咆哮が少しも煩くないばかりか、楽器の音というより生きた人間の肉声のように聞こえるのは、ただ野放図に大音響を垂れ流しているのとは違い、そこに芸術的な制御が効いている証しでしょう。コーダの目の覚めるようなレスポンスは、こうでなければ!第3曲のヌメヌメとした質感と荒涼感、コーダの濡れた質感も印象的。終曲コーダに至っては、太陽神の閃光のようなオーラの威力の前に、思わず平伏したくなるほどです。
 ラヴェルでまず強調したいのは、道化師の朝の歌の凄さ!フランスの指揮者の録音ではロザンタールと双璧を成す名演で、少なくとも色彩パレットの豊かさはル・ルーが上!冒頭の弦のピチカートのピチピチした弾け方からして強烈ですし、オーボエからコールアングレ、クラリネットのしなやかな移行も見事。大太鼓を契機とした全体の熱気放射力も半端ではない!中間部のファゴットの即興的な語り口も堂に入り、クライマックスの開放感がこれまたキラキラ眩しい!再現部冒頭はまさにスペインのギラギオらの太陽!その後6:33からチェロの官能美で悩殺したかと思うと、恐ろしく野太いファゴットが応酬。この曲のあるべき姿がここにあります!
 高雅で感傷的なワルツも、見事な推進力。「高雅」のイメージに囚われずに表現意欲を惜しげもなく注入。特に終曲の遠近感を伴った音像の表出とラヴェル特有のメルヘンチッックな空気感が素敵です。
一方、亡き王女のためのパヴァーヌは、打って変わって淡白路線。その淡々たる進行の中で作品のテクスチュアを丁寧にあぶり出します。ホルンの音色はいかにもフランス風の明るい音色ながら音楽的ニュアンスは決して楽天的ではなく、ヴィブラートが慎ましく、独自の涙色の音色を引き出しています。【2023年5月・湧々堂】


WERGO
WER-7401(1CD)
Prozession〜エンノ・ポッペ(1969-):作品集
(1)Fleisch(肉) 〜テナーサックス、エレキギター、キーボードとドラムスのための(2017)
(2)Prozession(行列) 〜大アンサンブルのための(2015/2020)
(1)アンサンブル・ニケル
(2)エンノ・ポッペ(指)、
アンサンブル・ムジークファブリーク

録音:(1)2020年10月30日、(2)2020年11月15日
※全て世界初録音
WERGOから定期的にリリースを重ねているドイツの作曲家エンノ・ポッペ(1969-)。今作は2曲の奇抜な編成による新感覚音楽を収録。どちらも初録音で、 『Prozession』は初演時のライヴ。
テナーサックス、エレキギター、キーボード、ドラムスというおよそクラシックではありえない編成による『Fleisch』は、この編成で活動している異能集団「アン サンブル・ニケル」あってこその滅法おもしろい作品。急緩急の3楽章で書かれているあたりにクラシックの香りがしますが、明らかにポップスやロックを感じるモー ションを用いていて、瞬間的な響きを不揃いに何度も発しあう第1楽章からして超ユニーク。ポッペお気に入りのモーグのシンセサイザーが良い味を出しています。 また、ポッペのエレキギターに関するイメージはジミヘンであり、長髪のロックスターであり、”埃っぽい”ものだそう。「新鮮味に欠けるものを使って、新しい文脈 で作曲するのが好き」という作曲家の個性が炸裂しています。サックスの音量が大きいこともあり、各楽器が太い音で力強く鳴らしあっているのもロック味を感じ ます。現代のプログレと謳ってもさまになりそう。
『Prozession』は現代音楽の猛者集団ムジークファブリークのために書かれた1時間近い作品。編成は大きく、古典的なオーケストラの楽器は網羅され、さら に電子オルガン、エレキギター、各種打楽器が加わります。それでいて室内楽的な簡潔な響きが支配的で、思いつく限りの楽器の組合せを試してその音を楽しんで いるかのよう。ゆったりと時間が流れ、自然界の音に耳をすましているような不思議な感覚にとらわれます。 (Ki)

Signum Classics
SIGCD-758(1CD)
ポール・リードの祝典
ポール・リード(1943-1997):ヴィクトリアン・キッチン・ガーデン組曲(独奏フルート、ハープと弦楽のための)(ヤン・ヴィレム・ネレケによる改作)
ルシヨンの歌-5つのカタルーニャの民謡(ポール・リードによるソプラノと管弦楽編曲版)
鳥の歌(ポール・リードによるソプラノと管弦楽編曲版)
バスーンと管弦楽のためのカタロニア(オーケストレーション:ティム・ギブソン)
木管六重奏のためのセレナータ
フルートと弦楽オーケストラのための協奏曲
ロンドン・ウインズ、イギリス室内O、ロビン・オニール(指)、フィリッパ・デイヴィス(Fl)、プメザ・マチキザ(S)、ローレンス・パーキンス(Fg)、ヘレン・タンスタール(Hp)

録音:2022年6月27日-28日、オール・セインツ教会(イースト・フィンチリー、ロンドン)
※「ルシヨンの歌」を除く作品は世界初録音
BBCのテレビ番組「ヴィクトリアン・キッチン・ガーデン」のテーマ曲(イギリスの名誉ある音楽賞であるアイヴァー・ノヴェロ賞受賞)をはじめ、子ども向け番組の音楽などを数多く手掛け、イングリッシュ・ナショナル・オペラではコレペティトールとしても活躍していたイギリスの作曲家、ポール・リード。リードの音楽は、優しく、詩的で、ユーモラスで、高揚感があり、素晴らしいメロディとドラマティックな創作に満ちています。本アルバムでは、生誕80周年を記念して、リードが残した知られざる作品を発掘する好企画。
1988年のBBCプロムスでモーツァルトの協奏曲ニ長調を演奏して以来、最も優れたフルート奏者の一人として世界的に高い評価を得ているフィリッパ・デイヴィス。コヴェント・ガーデンやシュットゥットガルト歌劇場を拠点に活躍し、今日のオペラ界の新星の1人として注目される南アフリカ出身のソプラノ歌手、プメザ・マシキザ。1974年から2017年まで長きにわたりマンチェスター・カメラータの首席ファゴット奏者を務め、ソリストとしても多くの名演・名録音を残すイギリスのベテラン・バスーン奏者、ローレンス・パーキンスという豪華ソリスト達がレコーディングに臨んでいます。

NMC
NMC-D274(1CDR)
エミリー・ハワード:トーラス
1. アンティスフィア/2. スフィア/3. コンパス/4. トーラス
マーティン・ブラビンズ(指)BBC響、他
1. ヴィンバイ・カジボニ(指)BBCフィルハーモニック
2. マーク・ウィッグルスワース(指)BBCウェールズ・ナショナルO
3. ジュリアン・ウォーバートン(パーカッション)、ガブリエッラ・テイシェンネ(指)、バーミンガム・コンテンポラリー・ミュージック・グループ
4. マーティン・ブラビンズ(指)、BBC響

録音:2022年11月(1)、2018年6月(2)、2022年12月(3)、2019年11月(4)
数学的な形やプロセスに見出される「詩」に深く魅了され、数々の賞を受賞しているイギリスの作曲家、エミリー・ハワード。2016年にNMCのデビュー・ディスク・シリーズから発売された「Magnetite」(NMC-D219)に続くエミリー・ハワードの作品集で、「Antisphere(反球)」、「sphere(球)」、「Torus(円環)」の3曲は、近年彼女の創作活動の中心となっている幾何学にインスパイアされた一連のオーケストラ作品の開発プロジェクト「Orchestral Geometries(オーケストラル・ジオメトリーズ/管弦楽的幾何学)」の作品で、「Compass」は、Orchestral Geometriesを統合・進化させた最新作。名匠マーティン・ブラビンズが指揮する「Torus」は、2016年のBBCプロムス委嘱作で、2017年に英国作曲家賞のオーケストラ部門を受賞しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Diapason
DIAP-158(1CD)
グリーグ:作品集
(1)劇附随音楽 「ペール・ギュント」 Op.23より【結婚行進曲/ イングリッドの嘆き/ 山の魔王の宮殿にて/ 朝/ オーセの死/ アラビアの踊り/ ソルヴェイグの歌/ アニトラの踊り/ ペール・ギュントの帰郷/ ソルヴェイグの子守歌】
(2)ヴァイオリン・ソナタ第2番ト長調 Op.13
(3)組曲 「ホルベアの時代から」 Op.40
(1)イルゼ・ホルヴェーグ(S)、ビーチャム合唱協会、トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO
 録音:1956年
(2)ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)、エマニュエル・ベイ(P)
 録音:1955年
(3)ヘルベルト・サンドベリ(指)RIAS響現:ベルリン・ドイツSO)
 録音:1955年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。シリーズ第158巻では、グリーグの名盤に焦点を当てています。
本アルバムのメインといっても過言ではない名匠トーマス・ビーチャムと、「イギリスの国民的オーケストラ」、ロイヤルPOによる 「ペール・ギュント」 は、組曲版とは異なり、ビーチャム独自の選曲による抜粋版で、56年の録音ながらも永く聴き継がれてきたビーチャムを代表する名盤の一つです。カップリングには、20世紀ヴァイオリン界を席巻した大ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツによるヴァイオリン・ソナタ第2番。王立スウェーデン歌劇場の指揮者として活躍したヘルベルト(ヘルベット)・サンドベリと、RIASSOによる 「ホルベアの時代から」 (初CD化音源)が組み合わされています。フランスのマスタリング・スタジオ「Circe」のリマスタリングによって音質が向上した名演の数々をお楽しみください。


RUBICON
RLP-1096(2LP)
ザ・プレイハウス・セッションズ
ジェニーは愛し、告白もした/洗濯女セット/彼女はこのぽつりと立つ山を度々訪れ/山を越え、谷を越え/アダージョときらきら輝く女王/三羽の烏/妖精シャッフル/舌がふたつに割れた斑点模様の蛇よ;静かに、もうしゃべらないで/束の間の音楽z.583/2/ニューカースル・セット/陽気な巡礼者/ニール・ガウの赤い、赤いばらのための哀歌/柳の歌(デズデモーナの歌)/今や夜は追いやられた/彼女はパックのいたずらを許してくれるだろうか
ビャッテ・アイケ(芸術監督&Vn)、
バロックソリステーネ
イギリス、ドイツをはじめとする欧米各地で大きな話題を巻き起こした「ジ・エールハウス・セッションズ」は、2005年にノルウェー、ベルゲンで結成されたピリオド・アンサンブル、バロックソリステーネと芸術監督ビャッテ・アイケが起ち上げたユニークかつオンリーワンのプロジェクト。17世紀ロンドンのエールハウス(ビヤホール)の音楽を再現するという衝撃作の続編、「ザ・プレイハウス・セッションズ」がアナログ盤(180g重量盤LP)でもリリースされることになりました!
ピューリタン革命(清教徒革命)期に劇場や教会から排除された音楽家たちが、「エールハウス」で繰り広げた刺激的なセッションから、チャールズ2世の王政復古、ウィリアム3世とメアリー2世が登場した名誉革命の時代へと舞台は進み、エールハウスの音楽文化はプレイハウス(劇場)やミュージック・ホールへと発展してゆきます。チケットや定期券が売られるようになり、オペラ、仮面劇、ダンス、コメディなどから、最初の公共のコンサートホール設立への道を開くことになりました。シェイクスピア、即興喜劇、ジャグリング、パーセルの音楽、民謡、シーシャンティなど、イギリスらしい様々な要素が盛り込まれたプレイハウスのエキサイティングなサウンドを、ビャッテ・アイケの鋭いヴァイオリンと才気煥発なピリオド楽器奏者たちが再現します。

スリーシェルズ
3SCD-0071(1CD)
税込定価
渡辺宙明音楽選2/ヒーローオーケストラ
マジンガーZ 組曲
グレートマジンガー組曲
太陽戦隊サンバルカン組曲
宇宙刑事ギャバン組曲
レーザーブレードメドレー
アンコール:宇宙刑事ギャバン(宙明先生(指)お客様合唱)
アンコール:太陽戦隊サンバルカン(宙明先生(指)お客様合唱)
アンコール:マジンガーZ(宙明先生(指)お客様合唱)
宙明先生のお言葉
■ボーナストラック:野球狂の詩(カラオケ)
齊藤一郎(指)、渡辺宙明(指)
オーケストラ・トリプティーク

録音:2018年4月21日・文京シビック大ホール
このCD には、2018年4月21日に文京シビックホールの大ホ ールで行われた「渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ/昭和の 子どもたちへ」における齊藤一郎(指)オーケストラ・トリプティ ークによるインストゥルメンタル部分とアンコールの宙明先生の 指揮によるお客様との合唱のライヴ録音を収録しました。 ヒーローオーケストラとは、アニメ、特撮などのヒーローの活躍 を彩った音楽をゴージャスなオーケストラで楽しむ新企画であ り、その第1回目として、アニメ・特撮音楽の巨匠、渡辺宙明が 生み出した“宙明サウンド”を特集したのでした。 宙明先生たっての希望で、宙明先生に縁の深い水木一郎、 堀江美都子、串田アキラの各氏を迎えて行われたコンサート で、ホールは超満員となり、お元気だった宙明先生は文化放 送のラジオ生出演や、ストリーム番組DOMMUNE の特集「渡辺宙明ヒーローサウンドを語る」にも出演され、Twitter のトレン ドになるほどの大きな話題となりました。 お馴染みのアニソンだけでなく、BGMのダイナミックで華麗なサウンドを鑑賞して頂きたいという、卒寿コンサートからの趣 旨も受け継いで行われたコンサートでした。 当時92歳の宙明先生は、まだ車椅子を使うこともなく、アンコールでの指揮も担当され、大変にお喜びで、終演後には、ゲ スト歌手の皆様とも食事をされるなど、和気あいあいとコンサートの余韻までたっぷりと楽しまれた御様子でした。当初から BGM のみでのCD 化を予定して収録していたのですが、なかなかCD を発売する機会がなく、宙明先生の没後の発売とな ってしまったことをお詫び申し上げます。 そろそろ未来に見えてきた宙明先生の生誕100 年には、宙明先生の歌をお客様と大合唱できる時代がまた来るはず。 その時は、あちらの世界にまで届くような大合唱で祝いたいと思っています。
※水木一郎、堀江美都子、串田アキラによる歌唱は収録されていません。

ALBANY
TROY-1913(1CD)
ミゲル・デル・アギラ(b.1957)管弦楽作品集
(1)ジャイアント・ギターOp.91
(2)サロン・ブエノス・アイレスOp.102
(3)ヴァイオリン協奏曲Op.94
(4)緊張Op.126
(5)クスコ陥落Op.98
ダーク・メイヤー(指)
オーガスタSO
(3)ギジェルモ・フィゲロア(Vn)

録音:2020年1月18日、2021年5月23日
ゲル・デル・アギラはウルグアイ出身の作曲家で現在はアメリカで活動、グラミー賞にも何回 かノミネートされています。非常に多作家で既に 130曲以上の作品を発表、作風はラテン・アメリ カ出身の作曲家らしく明朗快活、ヴィラ・ロボスやチャベス、レブエルタスあるいはコープランド を思わせ楽しめる。ヴァイオリン協奏曲はラテン情緒あふれる情熱的でねっとり(?)としたメロデ ィがたっぷり歌い込まれた秀作。
ALBANY
TROY-1914(1CD)
デイヴィッド・デル・トレディチ(b.1937):作品集
(1)ポップ=プリ
(2)アドヴェンチャー・アンダーグラウンド
デイヴィッド・アラン・ミラー(指)
オールバニーSO
(1)ヒラ・プリットマン (S) 、アメリカン・ミュージック・フェスティバルcho、ロックバンド

録音:(1)2019年6月2日、(2)2018年6月3日
アメリカのネオ・ロマン主義の作曲家デル・トレディチの最新オーケストラ集。「ポップ=プリ」 は彼の出世作となった「不思議の国のアリス」シリーズのひとつで独唱、合唱、語りとオーケスト ラのためのカンタータ。「アドヴェンチャー・アンダーグラウンド」は18 世紀のイギリスの賛美歌作 家アイザック・ウォッツの詩に基づくオーケストラ作品。いずれもデル・トレディチらしい、明快な 調性と様々なスタイルが折衷したユーモア溢れる不可思議な世界が拡がる秀作。
ALBANY
TROY-1921(1CD)
オーリン・ハンナム(b.1985):「傘の海」(2019)*
デイヴィッド・マスランカ(1943-2017):交響曲第4番(1994)
エリック・レオン(指)
オレゴン州立大学ウィンド・アンサンブル

*=世界初録音
オレゴン州立大学ウィンド・アンサンブルはイーストマン・ウィンド・アンサンブルやノース・テキ サス・ウィンド・シンフォニー、イリノイ大学シンフォニック・バンドと並ぶアメリカの吹奏楽団の名 門で同大学の学生、OB、OG、教師から構成されています。 ハンナムはホルン奏者でもあり、若手ながら管楽器の機能を熟知したダイナミックな作風で聴き ごたえ充分。吹奏楽界の巨匠マスランカの円熟期の交響曲第 4番もオレゴン州立大学ウィン ド・アンサンブルの可能性をフルに発揮した快演。
ALBANY
TROY-1924(1CD)
「ストリング・コスモロジー」 〜弦楽オーケストラ作品集
(1)カレル・フサ(1921-2016):弦楽のためのディヴェルティメント
(2)スティーヴン・スタッキー(1949-2016):コルバーン変奏曲
(3)コールリッジ=テイラー(1875-1912):ノヴェレッテ ハ長調Op.52-No.2
(4)エルガー:弦楽のためのセレナードOp.20
(5)ブルックナー:弦楽五重奏曲へ長調よりアダージョ(マーク・マンダラーノ編弦楽合奏版)
マーク・マンダラーノ(指)
シンフォニエッタ・オブ・リヴァーデール

録音:(2)2014年、(5)2015年、(1)2016年、(3)(4)2021年、
ウェイヴ・ホール、ブロンクス・ニューヨーク
チェコ出身で後にアメリカで活躍したカレル・フサの新古典主義と表現主義を融合したかの ような弦楽のためのディヴェルティメントに始まり、アフリカ系の作曲家として初めて成功したコ ールリッジ=テイラーのエルガーを思わせる優雅で美しいメロディを持つノヴェレッテ、そしてエ ルガーのセレナードを経てブルックナーの弦楽五重奏曲の弦楽合奏版(第 3楽章のみ)まで、 いずれもあまり普段知演奏される機会のない、しかし弦楽オーケストラの知られざる名曲を収め た貴重な一枚。


Spectrum Sound
CDSMBA-135(1CD)
(1)ベルリオーズ:「ローマの謝肉祭」序曲
(2)ラヴェル:クープランの墓
(3)ムソルグスキー:禿山の一夜
(4)デュカス:魔法使いの弟子
(5)ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
(6)ラヴェル:ラ・ヴァルス
アンドレ・クリュイタンス(指)フランス国立放送O

ライヴ録音:1959年5月1日モスクワ音楽院(モノラル)【全て初出音源】
丁寧な復刻で評価を高めているスペクトラム・サウンド。好評のフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの正規初出復刻、当アルバムには1959年5 月1日、モスクワ音楽院におけるクリュイタンス(指)フランス国立放送O演奏の正規初出音源を収録しております!
この録音はモスクワ・ツアー初日公演をおさめたもので、ムソルグスキーを中心に据え、前半と後半はベルリオーズ、ラヴェル、ドビュッシーとフランスのお国モ ノでまとめています。
クリュイタンスらしいエレガントな表情はもちろんのこと、生命力に満ちた当演奏は50代半ばのクリュイタンスの最も充実した内容。モノラル音源ながら正規初出 の貴重音源のリリースは大歓迎と申せましょう。
※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文下をおすすめします。

Pentatone
PTC-5187028(1CD)
シュニトケ:回心のための詩篇(1988) ダニエ ル・ロイス(指)
カペラ・アムステルダム

録音:2022年9月17-20日/ペテロ教会(ユトレヒト)
カペラ・アムステルダムは1970年創設。1990年よりダニエル・ロイスが音楽監督を務め、ルネサンスから現代までの声楽作品を満喫させてくれます。今回シュ ニトケの大作に挑戦。シュニトケの「回心のための詩篇」はロシアのキリスト教受洗千年を記念して1988に作曲されました。彼円熟期の作で、人の声の表現力と 効果を存分に発揮させています。
録音にあたり、指揮者のロイスは信頼性の出版譜によらず、シュニトケ研究で有名なチェロ奏者イワシキンの監修で自筆譜を用いることにしました。自筆譜には強 弱記号がほとんどなく、拍子もフレージングも示されておらず、音さえも違いが見られました。印刷譜だと最後のニ長調主和音にミ♭が加わっていますが自筆譜に はなく、Deus(神)の象徴としてのD(ニ)音で終わらせるシュニトケの意図を明確にさせています。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0060(1CD)
サン・サーンス:交響詩集
歌劇『サムソンとデリラ』〜バッカナール
交響詩『ファエトン』 Op.39
交響詩『ヘラクレスの青春』 Op.50
交響詩『オンファールの糸車』 Op.31
交響詩『死の舞踏』 Op.40
※ベーレンライター版、ヒュー・マクドナルド氏による新たなクリティカル・エディションによる初録音
アイヴォー・ボルトン(指)
バーゼルSO

録音:2021年7月(バッカナール)、2021年2月(交響詩)/スタッドカジノ・バーゼル
サン=サーンスの没後100年記念として2021年に録音された交響詩集。バーゼルSOとその首席指揮者アイヴォー・ボルトンによる 演奏です。繊細なひびきを美しくとらえた好録音で、サン=サーンスの流麗な音楽を満喫できます。新たな版のスコアを使った初録音というのも興味深いポイント。
リストが創始した交響詩というジャンルは、色彩的な情景描写を得意としたフランスの作曲家たちが受け継ぎました。サン=サーンスはその筆頭と言える存在で 4曲の交響詩を残しています。どれも分かりやすい物語を巧妙なオーケストレーションで自然に音楽化した佳品。美しいハープの用法なども花を添え、じつに耳を 愉しませてくれます。勝利の大祝宴をアラビア風の野太い旋律で描いた、熱気あふれるバレエ音楽「バッカナール」を併録。 (Ki)

OEHMS
OC-1729(1CD)
NX-B03
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」 - オーケストラ・パッション(1994)
序/イゾルデの愛への欲求
夜の歌/前奏曲と輪舞
トリスタンの幻影/再会
イゾルデの愛の死
シュターツカペレ・ワイマール
ハンスイェルク・アルブレヒト(指)

録音:2022年6月25日(ライヴ)
Oehmsレーベルでのオルガン録音で注目されているハンスイェルク・アルブレヒトは、指揮者としても活躍中。ミュン ヘン・バッハO&choの芸術監督で、バーリ(イタリア)のペトルッツェッリ劇場の首席客演指揮者も務め ています。尊敬する音楽家として真っ先にストコフスキーを挙げるアルブレヒトは、大オーケストラの為の編曲作品 も好んでとり上げ、Oehmsにはマゼール編の 『言葉のない指環』 (OC1872) の録音がありました。今回はワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」の音楽の抜粋を、ヘンク・デ・フリーヘルが管弦楽用に編曲したものをとりあげて います。

TOCCATA
TOCC-0450(1CD)
NX-B03
ブラームス・バイ・アレンジメント 第2集〜ロビン・ホロウェイ(1943-)によるオーケストラ編曲集
ブラームス:シューマンの主題による変奏曲 Op.23(1861)管弦楽編(2016)
シューマン:ペダル・ピアノの為の6つのカノン形式の練習曲 Op.56(1845)
 ドビュッシーによる2台ピアノ版(1891)に基づく管弦楽編(2011)
ブラームス:2台ピアノの為のソナタ Op. 34a(1864)管弦楽編(1845)

※全てロビン・ホロウェイによる管弦楽編、世界初録音
BBC響
ポール・マン(指)

録音:2022年7月7-8日
TOCCATAのブラームス・バイ・アレンジメント、第1集は弦楽五重奏曲やクラリネット五重奏曲を弦楽三重奏に 凝縮したものでしたが(TOCC-66)、この第2集は4手連弾または2台ピアノによる曲をオーケストラへと拡大したプ ロジェクトです。編曲は英国の作曲家ロビン・ホロウェイ。彼は「2台ピアノの為のソナタ Op.34a」について「規模 の大きさと充実した構造、作品に込められた野心と感情の深さは、シンフォニックな表現が似つかわしい」と語り、 交響曲として再創造しました。シューマンの「カノン形式の練習曲」はドビュッシーが2台ピアノに編曲した版を更に オーケストレーションしたものです。

Skani
SKANI-148(1CD)
ユリス・カルルソンス:生と死の踊り
ユリス・カルルソンス(b.1948):バレエ「シルマチのアントニヤ」組曲
エル・シド - 生と死の踊り(管弦楽のための)
ヨセフの幻影(管弦楽とバリトン・ソロのための)
リエパーヤSO、
グンティス・クズマ(指)、
ダウマンツ・カルニンシュ(Br)

録音:2022年9月5日-8日、グレート・アンバー・コンサートホール(リエパーヤ、ラトビア)
ユリス・カルルソンス(b.1948)は、ラトビアの古い世代に属する作曲家です。様々なジャンルで多くのダイナミックな作品を作ってきました。1990年から2007年までヤーゼプス・ヴィートリス・ラトビア音楽アカデミーで教え、1989年から1993年にかけてラトビア作曲家連盟の会長を務めました。グンティス・クズマ(b.1983)とリエパーヤSOのこのアルバムでは、初めてスタジオ録音されるカルルソンスの管弦楽作品が特集されています。
バレエ「シルマチのアントニヤ」は、20世紀初頭のラトビア、シルマチの農場を舞台とする、若い未亡人のオーナーのアントニヤ、彼女の娘、農夫長、仕立て屋たちの物語を題材にしたルードルフス・ブラウマニス(1863-1908)の戯曲による作品です。2017年に作曲され、翌年初演されました。このアルバムでは、2020年に作られた、9曲の「組曲」が演奏されます。「エル・シド - 生と死の踊り」は、リガで上演されたピエール・コルネイユの劇『ル・シッド(エル・シド)』とは別の伝説に基づく作品です。情熱、血の声、名誉、魂の高貴さ、誠実さを「トーン」に作曲されています。「ヨセフの幻影」は、1981年に上演されたトーマス・マンの劇『ヨセフとその兄弟』とは直接のつながりをもたない、回想と内省の「遠いエコー」として書かれました。過去か未来、あるいは両方の「幻影」。東方の砂漠にひとりでいる孤独という「ヨセフの現実」が、ラトビアの詩人で劇作家のライニスの作品に近い視点で描かれます。

Chandos
CHSA-5300(1SACD)
チャイコフスキー:管弦楽作品集
交響的バラード 「地方長官」 Op.78
幻想曲 「テンペスト」 Op.18
歌劇「チェレヴィチキ」より 「序曲」と「ポロネーズ」
交響的幻想曲 「フランチェスカ・ダ・リミニ」 Op.32
アルペシュ・チャウハン(指)
BBCスコティッシュSO

録音:2022年7月18日-20日、シティ・ホール(グラスゴー・イギリス)
BBCスコティッシュSOの副指揮者であるアルペシュ・チャウハン(指)チャイコフスキーの管弦楽作品集!バーミンガムで生まれたアルペシュ・チャウハンは、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキに師事し、ファンホ・メナ、ワシリー・ペトレンコのマスター・クラスに参加。2014年から2016年にはバーミンガム市SOの副指揮者としてアンドリス・ネルソンス、エドワード・カードナーから研鑽を積みました。その後2021/22年シーズンよりデュッセルドルフSOの首席客演指揮者、BBCスコティッシュSO副指揮者に就任。その他にもバーミンガム・オペラ・カンパニーの音楽監督を務めています。
これまでにLPO、フランス国立O、フィルハーモニアOなど国際的に高い評価を受けているオーケストラとも頻繁に共演を繰り返しており、イギリス期待の若手指揮者の一人で、今回の録音がChandosレーベル初録音となります。
Chandos
CHAN-20164(1CD)

PCHAN-20164(1CD)
国内盤仕様
税込定価
エリック・コーツ:管弦楽作品集 Vol.3
テレヴィジョン・マーチ/組曲「3人の男」
シンデレラ/ダム・バスターズ
ラスト・ラヴ
スウィート・セヴンティーン
組曲「3人のエリザベス」
ジョン・ウィルソン(指)、
BBCフィルハーモニック

録音:2022年3月30日-31日、メディア・シティUK(サルフォード、マンチェスター)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
シンフォニア・オヴ・ロンドンとの一連の録音ではBBCミュージック・マガジン賞をはじめとした数々の賞に加え、2022年度には「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)がレコード・アカデミー賞の管弦楽曲部門、そして英グラモフォン賞の空間オーディオ部門を受賞するなどさらなる圧倒的な評価を築いている指揮者、ジョン・ウィルソン。今回はBBCフィルハーモニックと2019年(CHAN-20036)、2020年(CHAN-20148)にリリースし高く評価されていたエリック・コーツ・シリーズに3年ぶりとなる新作が加わります。
ライト・ミュージックの分野でもスペシャリストとして活躍してきたジョン・ウィルソン。初期にはアーサー・サリヴァンやエドワード・ジャーマンの影響を受け、ジャズやダンス・バンドの要素を取り入れながら独自に進化していった英国のライト・ミュージックの全盛期を代表するコンポーザー=コンダクター、エリック・コーツの音楽はまさに彼の得意とするところでしょう。第3巻となる今作は、各楽章がそれぞれ田舎、街、海でのイギリスの男性を表現した組曲「3人の男」や、「私たちの想像の中の“シンデレラ”に捧げる」というコンセプトで書かれた幻想曲「シンデレラ」、イギリスの歴史上の3人のエリザベスを描いた女王陛下に捧げる組曲「3人のエリザベス」などを収録。時代の移り変わりに左右されることなく、日常の喜びを生き生きとしたメロディーで表現する才能にあふれ、戦争の時でも平和の時でもイギリス人に魅力と活力を与え続けたエリック・コーツの音楽をジョン・ウィルソン&BBCフィルの溌剌とした演奏でお楽しみください。

Audax Records
ADX-11207(1CD)
ロッシーニ:劇付随音楽「コロノスのオイディプス」 ナウエル・ディ・ピエロ(Bs)、ファブリツィオ・ルッジェーロ(指)、フィラルモニカ・ジョアキーノ・ロッシーニ、フォルトゥーナ劇場cho

ライヴ録音:2022年8月17日、ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル、ロッシーニ劇場(ペーザロ、イタリア)
レイチェル・ポッジャーに学んだ"21世紀世代"のバロック・ヴァイオリニスト、ヨハネス・プラムゾーラーが主宰し、様々な知られざる作品、意欲的なレパートリーを発掘してきたフランスのレーベル、「オーダックス・レコーズ(Audax Records)」。アルゼンチン、ブエノスアイレス出身のオペラティック・バス、ナウエル・ディ・ピエロがロッシーニの劇付随音楽「コロノスのオイディプス」を収録。

古代ギリシアの三大悲劇詩人の一人、ソポクレス原作の「コロノスのオイディプス」をジャンバッティスタ・ジュスティが台本に仕上げ、ロッシーニが音楽を付けた劇付随音楽です。しかしこの作品は現在ではほとんど演奏されなくなっており、このアルバムに収められた2022年に行われたロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルでの演奏は、同曲の貴重な記録と言えます。ナウエル・ディ・ピエロの美声と、それをより引き立てるファブリツィオ・ルッジェーロ率いるフィラルモニカ・ジョアキーノ・ロッシーニの演奏でお楽しみください。

Halle
CDHLL-7560(1CDR)
ストラヴィンスキー:兵士の物語 マーク・エルダー(指)、
ハレOのミュージシャンたち、
リチャード・カッツ(ナレーター)、
マーティンズ・イムハンベ(兵士)、
マーク・ロッキャー(悪魔)

録音:2021年3月
第一次世界大戦直後に作曲されたストラヴィンスキーの「兵士の物語」は、戦後間もない状況で大編成のものは上演できないことを考えて7人のオーケストラと、ナレーター、兵士と悪魔という少人数で上演できるよう編成されています。ジャズやポピュラー・ダンスの要素も取り入れられ、リズムの面白さが際立つこの作品を、ハレOの首席奏者たちが集まり、見事なアンサンブルで再現しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

La Dolce Volta
LDV-103(1CD)
シンフォニック・ポエトリー
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):「アンドロメダ」
リリ・ブーランジェ:「春の朝に」、交響詩「哀しみの夜に」
メル・ボニ:伝説の女たち「クレオパトラの夢」「オフェーリア」「サロメ」
ベッツィー・ジョラス(b.1926):「A Little Summer Suite」(世界初録音)
デイヴィッド・レイランド(指)
メス・グラン・テスト国立O

録音:2021年10月26-30日
作品を聴く前に、それが男性によって作曲されたのか、女性によって作曲されたのかを知る必要があるでしょうか。その情報は、私たちの聴き方や判断に影響す るのでしょうか?この録音で選ばれた作品は、いわゆる「標題音楽」です。作曲家は、音楽以外のテーマを聴覚的な手段で描写しています。純粋な音による物語を 堪能できる1枚です!
オルメスは、パリ音楽院に女性だからという理由で入学しなかったものの、リストにその才を激励され、フランクに入門します。ドビュッシーもオルメスの才能を 認めていました。フランクの遺作となったオルガン作品「3つのコラール」の2曲目はオルメスに捧げられています。この作品はオルメス最後の交響詩です。
リリ・ブーランジェはローマ大賞を受賞した最初の女性作曲家。健康上の問題で夭折したこともありその作品は多くはありませんが、どれも珠玉の天才の光が感 じられます。
メル・ボニは作品のタイトル以外に原作となった詩などについては示唆していないため、聴き手はタイトルから様々にイマジネーションをふくらませて作品を聴く ことができます。ケックランのもとでオーケストラの書法に磨きをかけていた時期の作品で、色彩豊かな世界が広がります。
ジョラスの「A Little Summer Suite」は夏(6月)に書き上げられたということでつけられたタイトル。ラトル指揮ベルリン・フィルから委嘱を受けて作曲さ れた7つの楽章から成る作品です。「展覧会の絵」に大いに影響を受けたといいますが、低弦による開始やその後の迫力ある不協和音など、非常に刺激的な作品 で、ベルリン・フィルのメンバーからも大歓迎された、管弦楽の醍醐味にあふれた作品です。 (Ki)


EUROARTS
20-18388(34DVD)
限定プレス
グレイテスト・コンダクターズ/アバド、バレンボイム、ハイティンク、ヤンソンス、メータ、小澤征爾

■クラウディオ・アバド(7DVD,662分)
◆DVD1(67分)
ドキュメンタリー
「沈黙を聴く」〜クラウディオ・