湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



H.M.F
HARMONIA MUNDI FRANCE
(フランス)


HAF-*****
HMA-*****(Musique d'Abord シリーズ)※別ぺージ
HMC-*****(レギュラー・シリーズ)
HMD、HMDVD-*****(DVD、Bluray)
HMG-*****(HM GOLD シリーズ)
HMI - *****(イベリカ企画)
HML-*****
HMM-*****
HMN-*****(新人演奏家シリーズ)
HMO-******(マルセル・ペレス&アンサンブル・オルガヌム・シリーズ )
HMU-*****(USA企画)
HMX-*****(限定盤)
HMW-*****(イギリス企画)
HMY-*****(オペラ&声楽作品の特価品)
HMX-*****
HCX -*****(USA廉価盤)
HAF-*****(ウィリアム・クリスティ・シリーズ)
HMSA-*****(SACD・シングルレイヤー)
その他の規格


*「単価=¥0」と表示されるアイテムは廃盤です。

※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
HAF-*****
品番 内容 演奏者
HAF-8901123
ミシェル・ランベール(c.1610-1696):エール・ド・クール集
1. Tout l’univers obeit a l’Amour(全世界は愛にひれ伏す)
2. Ombre de mon amant(私の愛しい人を隠しておくれ)
3. C’en est fait, belle Iris(いとしいイリスよ、もう終わったのだ)
4. Je suis ayme de celle que j’adore(私は私の敬愛する人に愛されている)
5. Il faut mourir plutost que de changer (変わるより死んだほうがましだ)
6. Le repos, l’ombre, le silence(休止、木陰、静寂)
7. D’un feu secret je me sens consume(私は秘めた炎に飲み込まれたようだ)
8. Trouver sur l’herbette(やわらかな葉の上で見つけるために)
9. Par mes chants tristes et touchants(悲しくも感動的な私の歌によって)
10. Ah ! qui voudra desormais s’engager (誰が彼に誓うのか?)
11. Iris n’est plus, mon Iris m’est ravie (イリスはもはや)
12. Pour vos beaux yeux, Iris(その美しい瞳のために、イリスよ)
13. Admirons notre jeune et charmante Deesse (若くて魅力的な女神をほめたたえよう)
14. Ma bergere est tendre et fidelle(私のいとしい羊飼いはやさしく誠実だ)
レザール・フロリサン、
ウィリアム・クリスティ(指)

録音:1983年4月
1689年、79歳の時にランベールがルイ14世のために出版・献呈した60の歌曲のコレクションは、いわば当時大流行していた「エール(エア、アリ ア)」の決定打ともいえるものでした。ランベールは、歌手、テオルボ奏者、そして作曲家として当時絶大な名声を得て活躍した作曲家の一人。「1979年に アンサンブル「レザール・フロリサン」を結成したとき、バロックのレパートリーを再び人気のあるものにするための戦いを、コンサートホールだけでなく、‘録 音’ という素晴らしい魅惑の武器を使って行いたいと思っていました。」とはクリスティの言葉ですが、まさにこの録音は、クリスティが世にその作品の真価を 問うたフランス・バロック作品録音の渾身の1枚ともいえる名録音です。声楽陣には、ドミニク・ヴィスも名を連ね、また器楽陣もダニエル・キュイエやコン ラート・ユングヘーネルら、錚々たる顔ぶれ。
HAF-8901471
ギョーム・ブジニャック(c.1587-c.1642):テ・デウム、モテット集
1. Ecce festivitas amoris(愛の祭典の日を見よ)(合唱および独唱)
2. Ecce homo(この人を見よ)(合唱および独唱)
3. Unus ex vobis(あなたがたのうちの一人が私を裏切るだろう)(合唱および独唱)
4. In pace, in idipsum(平和のうちに私は) (合唱および独唱)
5. Ha ! Plange(ああ!嘆くがよい)(合唱)
6. Vulnerasti cor meum(私の心を喜ばせたが)(四重唱)
7. Alleluia, venite amici(アレルヤ!友よ、来て下さい)(Choeur)
8. Flos in flores [器楽曲](ヴィオール・アンサンブル)
9. O Mors, ero mors tua(おお死よ)(合唱)
10. Clamant clavi(釘が鳴く棘が鳴く)(合唱および独唱)
11. Ecce Aurora(暁を見よ)(合唱および独唱)
12. Dum silentium(あらゆるものが静寂のうちに)(合唱および独唱)
13. Jubilate Deo(神に向かって喜び歌え)(合唱および独唱)
14. Salve, Jesu piissime(イエスをたたえよ!)(合唱および独唱)
15. Ave Maria(アヴェ・マリア)(合唱および独唱)
16. Tota pulchra es(汝は万物の美)(四重唱)
17.テ・デウム(合唱および独唱)
レザール・フロリサン(声楽・器楽)、
ウィリアム・クリスティ(指)

録音:1993年4月
ブジニャックは、16世紀末に生まれ、17世紀前半に活動した音楽家。その音楽は、250年以上歴史に埋もれ、発掘されてからもなお50年ほどは事実 上無視されていました。彼は宮廷や教会には仕えず、また、当時彼の楽譜が出版もされていなかったからです。しかしその作品は、大バッハに勝るとも劣ら ぬ迫力の作品。たとえば受難のシーンをモテットに仕立てた作品(トラック2)では、ピラトと群衆のやりとりが音楽で再現されたいわば「対話」のスタイル によっています。磔刑のシーンの、群衆とピラトとのやりとりがソロと合唱で繰り広げられるのですが、バッハ以前にこのようなものが書かれていたのかと驚 かされます。それにほかにも、リトルネッロのスタイルを用いて書かれたJubilate Deoなど、こんな作品があったのかと驚かされることの連続。クリスティ が率いるレザール・フロリサンのやわらかな声楽がまた見事。器楽陣には、フィリップ・ピエルロ、上村かおり、ジェローム・アンタイ、ケネス・ヴァイスといっ た錚々たるメンバーが名を連ねております。
HAF-8901507
ヘンデル:合奏協奏曲 op.6
第1番ト長調 HWV 319、第2番ヘ長調 HWV 320、第6番 ト短調 HWV 324、
第7番変ロ長調 BWV 325、第10番ニ短調 BWV 328
レザール・フロリサン、
ウィリアム・クリスティ(指)
(コンサートマスター:ヒロ・クロサキ)

録音:1994年2月
レザール・フロリサンによるヘンデルの合奏協奏曲op.6の復活!典雅な雰囲気と、溢れる音楽への喜びに満ちた、聴いていて実に幸せになる1枚です。 ヘンデルの時代、合奏協奏曲は大流行のジャンルでしたが、やはりその中でもヘンデルの作品はひときわ輝きを放っているといえるでしょう。フランス風序曲(第 10番冒頭)、リュリ風の舞曲(第6番、第10番)など多様なスタイルをさらりと書いています。もちろんイタリア風の要素が強く感じられる楽章も多く、ヘ ンデルの変幻自在の才が遺憾なく発揮されています。 (Ki)
HAF-8905309(2CD)
ジェズアルド(1566-1613):マドリガーレ集vol.2
CD1:第3集(フェッラーラ,1595)
CD2:第4集(フェッラーラ,1596)
ポール・アグニュー(指)
レザール・フロリサン
ミリアム・アレン(S)
ハンナ・モリソン(S)
ルシール・リシャード(C.A)
ショーン・クレイトン(T)
ポール・アグニュー(T)
エドワード・グリント(Bs)
レザール・フロリサンの共同指揮者、ポール・アグニューによる、ジェズアルドのマドリガーレ集第2弾です。 ジェズアルドは、1560 年頃イタリア・ナポリ王国の名門貴族として生まれ、イタリア・マドリガーレの最後を飾る作曲家です。ジェズアルドが 20 歳の頃に結婚、 しかし不義の妻と愛人を殺害し、このことが彼の人生に暗い影をおとします。ジェズアルドは、1594年(28歳頃)再婚のためにフェッラーラに赴きます。彼 の地フェッラーラは、宮廷で活躍していたルッツァスコ・ルッツァスキの影響でマドリガーレが盛んであり、ジェズアルドはこの街で生気を取り戻し、立て続けに 4巻のマドリガーレ集を出版しました。これらの曲集は、当時の様式に則りながらも、彼らしい激しい感情表現を、半音階的進行や不協和音など大胆な和声を 駆使した作品で、同時期のモンテヴェルディの作品と並び16世紀末を代表するマドリガーレ集となっています。本盤では、前作(HAF-890507)に続き第3 &4集を収録しています。レザール・フロリサンの刺激的かつ美しい演奏で、聴くことができます。 (Ki)
HMF-8932622(3CD)
モンテヴェルディ:歌劇『ポッペアの戴冠』 ポッペア:ソーニャ・ヨンチェヴァ(S)
ネローネ:ケイト・リンゼイ(Ms)
オッターヴィア:ステファニー・ドゥストゥラック(Ms)
オットーネ:カルロ・ヴィストリ(C.T)
カ:レナート・ドルチーニ(Br)
ドゥルシッラ:アナ・キンタンス(S)
乳母:マルセル・ビークマン(T)
アルナルタ:ドミニク・ヴィス(C.T)
フォルトゥーナ:テマラ・バンジェセヴィッチ(S)
ヴィルトゥ:アナ・キンタンス(S)
アモーレ:レア・デァンドル(Ms)
ウィリアム・クリスティ(指揮・チェンバロ)
レザール・フロリサン

録音:2018年8月、ザルツブルク音楽祭
クリスティが「この世でもっとも素晴らしい作品のひとつ」と語るモンテヴェルディの傑作『ポッペアの戴冠』。クリスティにとって初録音の超豪華キャストによる 演奏が再登場。2018年ザルツブルク音楽祭で絶賛された演奏です。※2019年に発売されたHAF 8902622(廃盤)の再発盤。付属していたDVDはつきま せん。
独裁者ネローネが魅力的なポッペアと恋に落ち、妻(オッターヴィア)などすべての障害を取り除き、二人は結ばれるという、清く正しい者が勝つというわけでは ない非道徳的といっても過言ではないストーリーにも関わらず、その音楽があまりに素晴らしく、今なお人を引き付けてやまない魅力に満ちた『ポッペアの戴冠』。 クリスティはチェンバロを弾きながら指揮をし、軽やかでありながら、物語のドラマティックさを最大限引き出しています。器楽アンサンブルは16名、上演では、舞 台に設えられたピットに二手に分かれて配置され、重要なパートの時には立ち上がって演奏するなど、歌い手たちと同様あたかも登場人物のように演奏していま す。歌唱陣はポッペアにブルガリア出身で2010年ドミンゴ主催の「オペラリア」で優勝し世界で活躍する歌姫ソーニャ・ヨンチェヴァ。ネローネには2019年9 月にはハーディング指揮ベルリン・フィルのベルリオーズ「ロミオとジュリエット」に出演予定、さらに10月にはウィーン国立歌劇場「ナクソス島のアリアドネ」にも 作曲家役で出演予定のアメリカ出身の急上昇歌手、ケイト・リンゼイ。他にもクリスティ「声の庭」出身の歌手など、望みうる最高の歌手たちが結集しています。全 体を通して歌唱陣は抜群の安定と余裕すら感じさせ、器楽パートも文句なしの超充実の演奏。美しい通奏低音も印象に残ります。第3幕のオッターヴィアの「さら ば、ローマよ」の通奏低音と歌い手の一体感は息をのむ美しさ。 ※HAF 8902622(廃盤)の再発盤。DVDはついておりません。 (Ki)

HMC-*****
HMC-801937(2SACD)
サーリアホ(b.1952):歌劇「彼方からの愛」 ケント・ナガノ(指)
ベルリン・ドイツSO、ベルリン放送cho
ダニエル・ベルヒャー(T/ジャウフレ・リュデル)
エカテリーナ・レキーナ(S/クレメンス)
マリー=アンジュ・トドロヴィッチ(Ms/巡礼者)

録音:2006年3月(テルデックス・スタジオ)、2008年10月(バイエルン
サーリアホ初のオペラであるこの作品は、2000年ザルツブルク音楽祭でピーター・セラーズのプロダクションで初演され、絶賛されました。時代設定は中世、登場人物は、運命の人に出会うのをただひたすら待っているアキテーヌの城に住む男リュデルと、トリポリの砦に住む女クレメンス。トリポリでクレメンスが歌う、理想の恋人を思う歌を聴いた巡礼者は、長旅の後、アキテーヌへとたどり着きます。そこでリュデルの愛の歌を聴いた巡礼者は、遠く離れたこの男女二人が、まさに運命の人同士であると確信します。リュデルは、クレメンスに会うために、はるかトリポリまで船旅をしますが、途中で重大な病にかかり、トリポリに着くころには瀕死の状態でした。二人は出会い、お互いが運命の人であることを確信しますが、リュデルはクレメンスの腕の中で息絶える、という物語。かなわぬ恋に身をこがす、中世の騎士道の物語をアマン・マールフが読み直したリブレットに、サーリアホは、緻密な幻想的絵画のような、複雑な色彩のパレットを幾重にも重ねたような音楽をつけました。ケント・ナガノは、見事な明晰さをもってこの中世の音物語の世界を描きます。 (Ki)

HMC-802156
(2SACD+DVD)
バッハ:マタイ受難曲 ヴェルナー・ギューラ(福音書家/ T)
ヨハネス・ヴァイサー(キリスト/ Bs)
ソプラノ…イム・スンヘ[12,13,27a,48,49]、
 クリスティーナ・ローテルベルク[8,30]
アルト…ベルナルダ・フィンク[5,6,27a,38,39,59,60]、
 マリー=クロード・シャピュイ[51,52]
テノール…トピ・レーティプー[19,20]、
 ファビオ・トゥリュンピ[34,35]
バス=バリトン…コンスタンティン・ヴォルフ[56,57]
バス…アルットゥ・カタヤ [22,23,30,42]
ルネ・ヤーコプス(指)
RIAS室内Cho
ベルリン大聖堂Cho
ベルリン古楽アカデミー

録音:2012年 9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
幼い頃、ボーイ・ソプラノとして演奏に参加したことをはじめ、ヘレヴェッヘ(1984)、そしてレオンハル ト(1990)のレコーディングにもアルトとして参加、そして何度もこの作品を指揮してきたヤーコプス。まさに、満を持して世に送り出す、記念碑的録音と いえるでしょう。
「マタイ受難曲」は、2つの合唱と管弦楽のグループを持つ大規模な作品。この初演はトーマス教会で行われましたが、教会の構造や記録等を見ても、 その時は、ひとつのグループは正面の祭壇のところに、そしてもう片方のグループは、礼拝参列者の後ろの、バルコニーのようなところで演奏されたと考 えられます(しかもそれぞれの位置は24メートルほども離れていました)。ヤーコプスは、このレコーディングに際し、合唱を、ソリストも含む24人の Principal合唱団と12人のRemote合唱団に分け、配置をこれまでのように左右に置くのではなく、前後に配置しています。このことにより、音楽面、音響(録 音)面の両方で、素晴しい効果を生んでいます。Principal合唱にはエヴァンゲリストやイエス役のソリストも含まれ、受難の物語にダイレクトに関わり、 生々しい描写をしていきます。Remoteの方は、たとえば冒頭の合唱曲では「いずこへ?」などのパートを担当、さまよえるような雰囲気を醸成していま す。管弦楽も同様の割合で分け、これまでにない音世界。ただ、これは当時の演奏を再現しようとするためのものではなく、あくまでもバッハのアイディア を具現化させようという検討と試行錯誤の結果です。 冒頭合唱が入るまでのオーケストラの前奏から、通奏低音が刻むひたひたとしたリズムに、管・弦楽器が美しく絡む極美の世界。合唱も非常に柔らか。 それぞれのアリアも、歌手が歌う言葉ひとつひとつはもちろん、器楽パートにもすみずみまで血が流れているのを感じます。通奏低音も、アルパーマンの オルガン、野入志津子のリュートなど、場面場面に非常に寄り添った音楽。ギューラのエヴァンゲリストも、出過ぎることはありませんが、物語の起伏に 寄り添った語り部ぶりで見事。DVDは、NTSC(リージョン・オール)、トータル46分、録音風景や、ヤーコプスらへのマタイ受難曲についてのインタビュー(日本語字幕はありません) (Ki)
HMC-90856(3CD)
マドリガル・コメディー集
ラッスス、ヴェッキ、バンキエリの作品
ドミニク・ヴィス(C.T,指)
クレマン・ジャヌカン・アンサンブル
HMC-901005
シャルパンティエ:聖水曜日のテネブレの読誦 ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ヴォカーレ
HMC-901251
カンプラ:レクイエム フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル
HMC-901257(3CD)
リュリ:歌劇「アティス」 ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
HMC-901272
メンデルスゾーン:詩篇集
鹿が谷川の水を慕うように/他
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ
HMC-901298
シャルパンティエ:テ・デウム
聖母被昇天のミサ/聖母マリアへの連祷
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
HMC-901308(2CD)
パーセル:歌劇「妖精の女王」 ナンシー・アージェンタ、
サンドリーヌ・ピオ(S)
B.ルーヌ(Br)
ベルナール・デルトレ、
リチャード・テイラー(Bs)他
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
HMC-901322
ブルックナー:モテット集
エクアール第1番/アヴェ・マリア/他(全7曲)
ミサ曲第1番 ホ短調
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、
アンサンブル・ミュジック・オブリク
HMC-901326
バッハ:マニフィカト.二長調 BWV.243
カンタータ「われらが神は堅き砦」 BWV.80
バルバラ・シュリック、アニェス・メロン(S)
ジェラール・レーヌ(C.T)
ハワード・クルック(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ

録音:1990年1月
HMC-901341
ジル:レクイエム
モテット「主よ、我汝を愛せん」
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル
HMC-901366
ヴィヴァルディ:「ラ・フォリア」によるソナタ
2つのヴァイオリンの為のソナタ集〜[RV.68、RV.70、RV.71、RV.77]
キアラ・バンキーニ(Vn)
アンサンブル415
HMC-901367(3CD)
ラモー:歌劇「優雅なインドの国々」 ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
HMC-901385(3CD)
ヘンデル:歌劇「ジュリオ・チェーザレ」 ジェニファー・ラーモア(チェーザレ)
バルバラ・シュリック(クレオパトラ)
ベルナルダ・フィンク(コルネリア)
マリアンヌ・レルホルム(セスト)
デレク・リー・レイギン(トロメオ)
ドミニク・ヴィス(ニレーノ)他
ルネ・ヤーコプス(指)コンチェルト・ケルン

録音:1991年7月
HMC-801393(1SACD)
モーツァルト:ミサ曲 ハ短調 K.427
フリーメーソンの為の葬送音楽 K.477
S.ワイア(T)
ジェニファー・ラーモア、
クリスティアーネ・エルツェ(S)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ、
ラ・シャペル・ロワイヤル、
シャンゼリゼO
HMC-901403
ブルターニュの詩篇〜13、14世紀の単聖歌とポリフォニー マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム
HMC-901435(3CD)
ラモー:歌劇「カストールとポリュックス」 ハワード・クロック、
ジェローム・コレア、
アニェス・メロン/他
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
HMC-901453
フランス・ルネサンス・シャンソン集
ジョスカン・デ・プレ、クレメンス・ノン・パパ、
ガンベール、セルミジ、他の作品
ドミニク・ヴィス(C.T)
アンサンブル・クレマン・ジャヌカン
HMC-901456
リュリ:歌劇「アルミード」 ギユメット・ロランス、
ハワード・クルック、
ヴェロニク・ジャンス、
ジョン・ハンコック
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ
HMC-901462
パーセル:アンセム集
メアリー女王葬送の音楽
主にありて喜べ
主よ、われらが罪を思い出したもうなかれ
シオンのラッパを吹き鳴らせ
わが祈りを聞きたまえ/他
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
HMC-901463(2CD)
メンデルスゾーン:オラトリオ「エリヤ」 Op.70 ペリテ・サロマ(Bs)
ソイレ・イソコフスキ(S)
M.グローブ(A)
デルフィーネ・コロット(S)
J.M.アインシュレイ(T)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、
シャンゼリゼO
HMC-901479
バッハ:昇天祭オラトリオ「御国にまします神をたたえよ」BWV.11
カンタータ「歓呼のうちに神は昇天したもう」 BWV.43
カンタータ「かれらは汝らを追放せん」 BWV.44
バルバラ・シュリック(S)
カテリーヌ・パトリアス(A)
クリストフ・プレガルディエン(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:1993年5月
HMC-901483
ラッスス:マドリガル「聖ペテロの涙」 フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル
HMC-901495
コルシカ島の聖歌〜17世紀と18世紀のフランチェスコ会の写本による マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム
HMC-901498(2CD)
ヘンデル:オラトリオ「メサイア」 バルバラ・シュリック、
サンドリーヌ・ピオー(S)
アンドレアス・ショル(C.T)
マーク・パドモア(T)
ナタン・ベルク(Bs)
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
HMC-901513
バッハ:復活祭オラトリオ BWV249
カンタータ第66番「喜べ、汝ら、もろ人の心よ」 BWV66
バルバラ・シュリック(S)
カイ・ヴェッセル(C.T)
ジェイムズ・テイラー(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:1994年
HMC-901515(3CD)
カヴァッリ:歌劇「カリスト」 マリア・バヨ(カリスト)
マルチェロ・リッピ(ジョーヴェ)
サイモン・キーンリーサイド(メルクーリオ)
ドミニク・ヴィス(サティリーノ)他
ルネ・ヤーコプス(指)コンチェルト・ヴォカーレ

録音:1994年8月
HMC-901534
シュッツ:宗教的合唱曲集 Op.11
宗教的小コンチェルト集より SWV291他
アニェス・メロン(S)
マーク・パドモア(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
HMC-901537
アルベニス:歌劇「ペピータ・ヒメネス」〜組曲 S.チルコット(S)
F.ガリゴーサ(T)
ジュゼプ・ポンス(指)
バルセロナ・リウレ劇場室内O&cho
HMC-901552
3大カウンター・テナー〜夢の饗宴
オー・ソレ・ミオ、「カルメン」〜ハバネラ他
ドミニク・ヴィス(C.T)
アンドレアス・ショル(C.T)
パスカル・ベルタン(C.T)
HMC-901566(2CD)
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り マリー=クリスティーナ・キール、
バーバラ・ボーデン(S)
アンドレアス・ショル(C.T)
ジョン・ボーウェン、
アンドルー・マーガトロイド(T)他
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ヴォカーレ
オランダ室内cho
HMC-901568(2CD)
ルイス・デ・パブロ(1930-):Tarde de Poetas(声とオーケストラの為の) ルイサ・カステラーニ(S)
ホルヘ・シャミネ(Br)
ジュゼプ・ポンス(指)
バルセロナ・リウレ劇場室内O、
バレンシアcho
HMC-901571

HMC-801571(1SACD)
ヴィヴァルディ:スターバト・マーテル
室内カンタータ「やめて、もうやめて」
協奏曲 RV.130/他
アンドレアス・ショル(C.T)
キアラ・バンキーニ(指)
アンサンブル415
HMC-901578
バッハ:管弦楽組曲第1番
管弦楽組曲第3番
ベルリン古楽アカデミー
HMC-901580
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集
第7番/第8番/第9番「クロイツェル」
オリヴィエ・シャルリエ(Vn)
ブリジット・アンジェレ(P)
HMC-901584(2CD)
メンデルスゾーン:オラトリオ「聖パウロ」 マティアス・ゲルネ(Bs)他
ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
シャペル・ロワイヤル
シャンゼリゼO
HMC-901588
プーランク:宗教合唱曲集
悔悟節の為の4つのモテット
ミサ ト長調/他
マルクス・クリード(指)リアス室内cho
HMC-901589

HMC-801589(1SACD)
バッハ:モテット集 BWV.225-230
主に向かって新しい歌を歌え
精霊はわれらの弱きを助けたもう
わが喜びなるイエス
恐ろるるなかれ、われ汝とともにあり
来たれ、イエスよ、来たれ
主をたたえよすべての異教徒よ
マリア=クリスティーナ・キール(S)
シルビア・ルーベンス(S)
ベルタンダ・フィンク(A)
ゲルト・テュルク(T)
ぺーター・コーイ(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー団員
リアス室内cho
HMC-901594
バッハ:クリスマス・カンタータ集
新たに生まれし嬰児 BWV 122
笑いは、われらの口に満ち BWV 110
試練に耐えうる人は幸いなり BWV 57
ヴァジリカ・イェゾブシェク(S)
サラ・コノリー(A)
マーク・パドモア(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:1995年12月
HMC-901600
シューマン:子供の情景/謝肉祭
シューマン(リスト編):時は春
 春の夜/愛の歌
クララ・シューマン(リスト編):秘密があちこちで
ブリジット・アンジェレ(P)
HMC-901603
17世紀イギリスの民謡とリュート・ソング
〜ダウランド、カンピオン、他の作品
アンドレアス・ショル(C.T)
アンドレアス・マルティン(Lute)
HMC-901605
バッハ:待降節カンタータ集
喜び勇みて羽ばたき昇れ」BWV 36
いざ来ませ異邦人の救い主よ BWV 61
いざ来ませ異邦人の救い主よ BWV 62
シビッラ・ルーベンス(S)
サラ・コノリー(A)
クリストフ・プレガルディエン(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
HMC-801608(1SACD)
ブラームス:ドイツ・レクイエム ジェラルド・フィンリー(Br)
クリスティーネ・エルツェ(S)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、
シャンゼリゼO

録音:1996年6月8日&9日
HMC-901614(2CD)
バッハ:ロ短調ミサBWV232 ゾマー(S)
ジャンス(S)
ショル(C.T)
プレガルディエン(T)
コーイ(Bs)他
ヘレヴェッヘ(指)コレギウム・ヴォカーレ
HMC-901620
モーツァルト:レクイエム(ジュスマイアー版)
キリエ K.341
シビッラ・ルーベンス(S)
アンネッテ・マルケルト(A)
イアン・ボストリッジ(T)
ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(Br)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
ラ・シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ(cho)
シャンゼリゼO
HMC-901626
フォン・ビンゲン:聖ウルスラのラウデス マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム
HMC-901643
パーセル:聖チェチーリアの祝日の頌歌
「たたえよ、輝かしきチェチーリアを」
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
HMC-901649(2CD)
A.スカルラッティ:オラトリオ「殺人の始まり」 ルネ・ヤーコプス(C−T)
グラシエラ・オドーネ(S)
ドロテア・ロシュマン(S)
リチャード・クラフト(T)
アントニオ・アベーテ(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー
HMC-901651
ドイツ・バロック・カンタータ集
シュッツ:おおイエスよ、甘き御名よSWV.308
フランツ・トゥンダー:ああ主よ、あなたの愛する天使たちに命じて
J.C.バッハ:哀歌「ああ、私の頭に涙がたくさんあったなら」
フランツ・トゥンダー:めでたし、イエスよ
ジョヴァンニ・レグレンツィ:4つのヴィオラ・ダ・ガンバの為のソナタ第5番
ブクステフーデ:哀歌「どんな墜落がもたらす事のない物を、死が
もたらさなければならないのだろうか」BuxWv.76-2
フィリップ・ハインリッヒ・エルレバッハ:おのが身を天に任せるものは
シュッツ:おお主よ、私はあなたを心から愛するSWV.348
ブクステフーデ:主に向かって喜びの声を上げよBuxWv.64
イグナーツィオ・アルベルティーニ:ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ第4番 ハ短調
シュッツ:どうなさったのですか
アンドレアス・ショル(C.T)
コンチェルト・ディ・ヴィオーレ
バーゼル・コンソート
HMC-901654
テレマン:大序曲「ハンブルク鎮守府の祭典」
4本のホルンと管弦楽の為の「アルスター」組曲
「ル・ミュゼット」組曲
「狩」組曲/組曲「悲劇」
ベルリン古楽アカデミー
HMC-901655
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲集
RV.401/RV.417/RV.423/RV.405
RV.400/RV.419/RV.415
ロエル・ディールティエンス(Vc)
アンサンブル・
エクスプロレイションズ
HMC-901660
ガスパール・ル・ルー:2台のクラヴサンの為の作品集 ミッツィ・マイヤーソン
(クラヴサン、タスカン1769年)
L.クロフォード
(クラヴサン、タスカン1783年)
HMC-901663(3CD)
モーツァルト:歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」 ヴェロニク・ジャンス(S;フィオルディリージ)
ベルナルダ・フィンク(Ms;ドラベッラ)
グラシエラ・オッドーネ(S;デスピーナ)
ヴェルナー・ギュラ(T;フェランド)
マルセル・ボーネ(Br;グリエルモ)
ピエトロ・スパニョーリ(B;ドン・アルフォンゾ)
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ケルン、ケルン室内cho

録音:1998年3月
HMC-901669
シューベルト:森の夜の歌/墓と月
ゴンドラ漕ぎ/詩篇第23番
昔を今に/コロナッハ/夜の明かり
夜/セレナード
水上の聖霊の歌/雷雨の中の神
ブリジット・レンメルト(A)
ウェルナー・ギューラ(T)他
マルクス・クリード(指)
RIAS室内cho
HMC-901676(3CD)
バッハ:マタイ受難曲 イアン・ボストリッジ(T;福音史家)
フランツ・ヨゼフ・ゼーリヒ(B;イエス)
シビラ・ルーベンス(S)
アンドレアス・ショル(C.T)
ヴェルナー・ギューラ(T)
ディートリヒ・ヘンシェル(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
HMC-901683
パーセル:歌劇「ディドーとエネアス」 リン・ドーソン(S:ディドー)
ローズマリー・ジョシュア(S:ベリンダ)
ジェラルド・フィンリー(Br:エネアス)
ドミニク・ヴィス(CT:第一の魔女)
マリア・クリスティーナ・キール(S)他
ルネ・ヤーコプス(指)
エイジ・オブ・エンライトゥンメントO
クレア・カレッジ・チャペルcho
ジョン・トール(Cemb)
ナイジェル・ノース(テオルボ)
ポーラ・シャトーヌフ(G)

録音:1998年10月
HMC-901685
アンドレアス・ショル〜オンブラ・マイ・フ
歌劇「テッサリアの王アドメート」
歌劇「セルセ」/歌劇「ジュリアス・シーザー」
歌劇「ロンゴバルドの女王ロデリンダ」
歌劇「アルチーナ」からのアリア、レチタティーヴォ、名場面と管弦楽曲集
合奏協奏曲「アレグサンダーの饗宴」
「ラダミスト」組曲
アンドレアス・ショル(C.T)
ベルリン古楽アカデミー
HMC-901687
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 メラニー・ダイナー(S)
ペトラ・ラング(A)
エンドリンク・ヴォトリヒ(T)
ディートリヒ・ヘンシェル(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、
シャンゼリゼO
HMC-901689
ヘンデル:ドイツ・アリア集
先なる日々の思い煩い
燃えるばら、大地の飾り
私の魂は見つつ、聞く
快い茂みの中に」/他(全9曲)
テレマン:フルート,ヴァイオリン,チェロと通奏低音の為の四重奏曲集
 フルート,オーボエ,ヴァイオリンと通奏低音の為の四重奏曲集
ドロテア・レーシュマン(S)
ベルリン古楽アカデミー

録音:1998年12月
HMC-901693
ロッシーニ:スターバト・マーテル クラシミラ・ストヤノヴァ(S)
ペトラ・ラング(Ms)
ブルース・フォウラー(T)
ダニエル・ボロフスキ(Bs)
マルクス・クリード(指)
ベルリン古楽アカデミー
RIAS室内cho
HMC-901694

HMC-801694(1SACD)
バッハ:カンタータ集
第4番/第106番/第196番/第12番
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン
HMC-901695
ドビュッシー:前奏曲集第1巻&第2巻 アラン・プラネス(P)
HMC-901696
マルチェッロ:詩篇集
第10番/第40番/第3番/第47番/第44番
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン

録音:1999年5月
HMC-901697
シューベルト:ピアノソナタ第18番「幻想」
楽興の時
アラン・プラネス(P)

録音:1999年5月
HMC-901704
メンデルスゾーン:宗教的合唱曲集
詩篇100番 全地よ主に向かいて喜びの声をあげよ
詩篇2番 Op.78-1/詩篇43番 Op.78-2
詩篇22番 Op.78-3
われら人生の半ばにありて Op.23-3
主よ今こそあなたはこのしもべを Op.69-1
わが魂は主をあがめ
ミサ・ブレヴィス(キリエ・エレイソン/天なる神に栄光あれ/聖なるかな)
主よ、われらの願いに慈悲をたれたまえ
マーカス・クリード(指)
RIAS室内cho

録音:1999年9月
HMC-901709
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第14番 Op.105
弦楽四重奏曲第13番 Op.106
メロスQ

録音:1999年11月
HMC-901713
シューベルト:ピアノ・ソナタ第17(19)番ニ長調 D850(Op.53)
ピアノ・ソナタ第13(15)番イ長調 D664(遺作)
アラン・プラネス(P)

録音:2000年2月
HMC-901714(3CD)
カイザー:歌劇「クロイソス」 ロマン・トレケル(クロイソス)
ヨハネス・マンノフ(キュロス)
ドロテア・レシュマン(エルミーラ)
ヴェルナー・ギュラ(アティス)他
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー、
RIAS室内cho

録音:1999年1月
HMC-901718(3CD)
モンテヴェルディ:「倫理的・宗教的な森」(完全全曲) コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン
HMC-901722
歌劇座のクラリネット
マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」幻想曲
ロッシーニ(ジローラモ・サリエーリ編):「エドゥアルドとクリスティーナ」による導入・主題と変奏曲
プッチーニ(デッラ・ジャコマ編):「トスカ」幻想曲
ベッリーニ(ルイジ・バッシ編):「夢遊病の女」
ヴェルディ(ルイジ・バッシ編):協奏幻想曲「リゴレット」
アレッサンドロ・カルボナーレ(Cl)
アンドレア・ディンド(P)
HMC-901723
シューベルト:ピアノ・ソナタ集
第7番変ホ長調 Op.122 D.568
第16番イ短調 Op.42 D.845
アラン・プラネス(P)
HMC-901724
ロッシーニ:小ミサ・ソレムニス クラシマ・ストヤノワ(S)
ビルギット・レンメルト(A)
スティーヴ・ダヴィスリム(T)
ハンノ・ミュラー=ブラハマン(Bs)
マルクス・クリード(指)
RIAS室内cho
フィリップ・マイヤーズ、
フィリップ・モル(P)
もろおかりょうこ(ハルモニウム)
HMC-901727
アンニーバレ・パドヴァーノ(1527-1575):24声のミサ パウル・ファン・ネーフェル(指)
ウエルガス・アンサンブル
HMC-901729
ルネサンス時代フランス・フランドル楽派の酒の歌
クレメンス・ノン・パパ、デカレッラ、
セルトン、セルミジ、アペンツェラー、
ダンベール、ゴンベール、ルロワ、
ジョスカン・デプレ、パストン、
ミタンティエ、ル・ユルテュール、
バルビオン、セリエール・デ・エダン、
スザートの作品
ドミニク・ヴィス(指)
アンサンブル・クレマン・ジャヌカン
HMC-901730
ジャン・リシャフォール(1480-1548):レクイエム「ジョスカンの思い出に」(6声)
主に従う者よ、主によリて喜び歌え」(4声)
悲しみがわれらにのしかかり(4声)
サルヴェ・レジナ(5声)
心配するな、わが心よ(4声)
ぐびっ、ぐびっ、ぐびっ、今が飲み時」(3声)
甘くすてきな人生なんてない(4声)
パウル・ヴァン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル
HMC-901732
パオロ・ダ・フィレンツェ(1390-1425):マドリガル集〜見つめるナルシス
波荒き暗礁の中にて/さすらう鳥は
愛よ、教えておくれ/レーナ、貞節にして
エスタンピー「イサベッラ」(器楽曲)
もはや不幸では/ビーナス(ウェヌス)は
エスタンピー(器楽曲)/喜べ、フィレンツェよ
美しき鷹は/エスタンピー(器楽曲)
ペドロ・メメルスドルフ(指)
マーラ・プ二カ

録音:1999年9月
HMC-901734
イギリスの合唱作品集
ブリテン:神聖と世俗 Op.91
ヴォーン・ウィリアムズ:3つのシェイクスピア歌曲
エルガー:パートソング集
スタンフォード:青い鳥
ディーリアス:2つの無伴奏パート・ソング
マルクス・クリード(指)
RIAS室内cho
HMC-901736(2CD)
モンテヴェルディ:「戦いと愛のマドリガーレ集」(全曲) ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ヴォカーレ
[マリア・クリスティーナ・キール(S)他]
HMC-901739
ヴェルギリウスの歌〜ルネサンス音楽における古典詩
ジョスカン・デプレ、デ・ローレ、
ラッスス、デリック・ヘラルデ、
ゼンフル、マルブリアヌス・デ・オルト、
ヴィラールト、リシャール・ド・ランヴォワジ
ドミニク・フィノの作品、
作曲者不詳の作品(全15曲)
パウル・ヴァン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル
HMC-901742(2CD)
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」 ベルナンダ・フィンク(Ms;オルフェオ)
ヴェロニカ・カンジェーミ(S;エウリディーチェ)
マリア・クリスティーナ・キール(S;アモール)他
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックO
リアス室内cho
HMC-901744
テレマン:「ラ・ビザール(風変わり)」
組曲 ニ長調/組曲「諸国民」 変ロ長調
ヴァイオリン協奏曲 イ長調「3匹の蛙」
組曲「風変わり」 ト長調
ミドリ・ザイラー(Vn独奏)
スティーヴン・メイ(第1Vn)
ベルリン古楽アカデミー
HMC-901745
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲集 Vol.2
 イ短調R.420/変ホ長調R.408/
 ニ短調R.407/イ短調R.421
ヴァイオリン,チェロ,弦楽と通奏低音の為の二重協奏曲 ヘ長調「プロテウス」R.544/
2挺のチェロ,ヴァイオリン,弦楽と通奏低音の為の協奏曲 ニ長調R.561
クリスティーヌ・ブッシュ(Vn)
クヒテ・ヴァン・
デル・メール(第2Vc)
ロエル・ディールティエンス(Vc)(指)
アンサンブル・エクスプロージョンズ
HMC-901748(2CD)
バッハ:ヨハネ受難曲(第2稿、1725) シビッラ・ルーべンス(S)
アンドレアス・ショル(C.T)
マーク・パドモア(T)
セバスティアン・ノアック、
ミヒャエル・ヴォッレ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
HMC-901751
R.シュトラウス:歌曲集
献呈/何もなく/夜/ダリア/待ちわびて
もの言わぬ花/サフラン
万霊節/セレナード
おお、あなたがわたしのものなら
あなたはわたしの心の王冠
ああ恋人よ、わたしは別れねばならない
春よ/ひそやかな誘い
二人の秘密をなぜ隠すのか
憩え、わが心ときめく心
わたしはおまえを愛する
15ペーニヒで
わたしの父は言いました/崇拝
ビルギット・レンメルト(A)
ヤン・シュルツ(P)
HMC-901754
ラモー:新しいクラヴサンの為の組曲(1728/ピアノ版)
ドビュッシー:ラモーを讃えて
アレクサンドル・タロー(P)
HMC-901760
チプリアーノ・デ・ローレ(1516-1565):ミサ・プラーテル・レールム・セリエム
モテットとマドリガーレ集
パウル・ヴァン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル

録音:2001年7月
HMC-901765
ハイドン:エステルハージ家の為のカンタータ集
世俗カンタータ「目覚めよ、われを信ずる者たち」 Hob.XXIVa:2*
世俗カンタータ「主君の幸運の期間を祝い」 Hob.XXIVa:3+
世俗カンタータ「今やいかなる疑いが」 Hob.XXIVa:4*
交響曲第12番 ホ長調 Hob.I:12#
イム・スンヘ(S;*/+)
ヨハンナ・ストイコヴィチ(S;*/+)
マックス・チェレク(T;*/+)
アンドラーシュ・シュペリング(指)(*/+)
ニコラス・クレーマー(指)#
カペラ・コロニエンシス、
ケルン声楽アンサンブル*
HMC-901767
ハイドン:交響曲集
第6番「朝」/第7番「昼」/第8番「晩」
ペトラ・ムレヤンス(コンサートマスター)
フライブルク・バロックO
HMC-901769
シマノフスキ:神話 Op.30
 ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.9
 パガニーニのカプリス第24番(ピアノ伴奏付け)
ストラヴィンスキー:協奏的二重奏曲
 イタリア組曲
グラフ・ムリャ(Vn)
ナターリャ・グス(P)
HMC-901771
フォーレ:レクイエム(フル・オーケストラ版:1998年出版新校訂譜使用)
フランク:交響曲 ニ短調
ヨハネッテ・ゾマー(S)
シュテファン・ゲンツ(Br)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
ラ・シャペル・ロワイヤル
コレギウム・ヴォカーレ
シャンゼリゼO
HMC-901772
W.F.バッハ:シンフォニア ニ長調/ヘ長調
アダージョとフーガ.ニ短調/ヘ短調
チェンバロ協奏曲 ホ短調
ベルリン古楽アカデミー
ラファエル・アルバーマン(Cemb)
HMC-901773
シューベルト:ピアノ4手連弾作品集
ハンガリー風ディヴェルティメント.ト短調 D.818
創作主題による8つの変奏曲変イ長調 D.813
幻想曲 ヘ短調 D.940
アレクサンドル・タロー(P)
チュ・シャオ=メイ(P)
HMC-901774
ディンディア:マドリガーレとカンツォネッタ集
ディンディア:わが愛しきシターン
やわらげ、わが涙
私の心が愛の虫によって
独りぼっちのある日
私の厚かましい口づけ、その口づけをあなたは咎める
ああ、フィッリ、おまえに口づけしたいけど
さあ、シターンを取り上げ/
私のアウローラ
お聞きなさい、小夜鳴き鳥が−彼は少しつぶやくと、突然歌い出した
つれないぼくのフィッリは
私をあざ笑え、残酷な方よ
穏やかな西風が還り
森の中で孤独の恐怖に/天よ止めよ
不幸なディド(ディドの嘆き)
奥様は嘆くが、私は/徳
トラバーチ:ガリアルダ
ルッジェーロの旋律によるパルティータ
マイオーネ:半音階演奏が鍵盤楽器によるトッカータ第5番
マック:ストラヴァガンツァ第2番
マリア・クリスティーナ・キール(S)
ジャン=マルク・エメ(指)
コンチェルト・ソアーヴェ

録音:2001年12月
HMC-901775
ベートーヴェン:ピアノの為の変奏曲集
エロイカ変奏曲 Op.35
32の変奏曲 ハ短調 WoO80
「ルール・ブリタニア」による5つの変奏曲 ニ長調 WoO79
6つの変奏曲 ニ長調 Op.76
6つの易しい変奏曲 ヘ長調 Op.34
5つの易しい変奏曲 ト長調 WoO77
「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による7つの変奏曲 ハ長調 WoO78
セドリック・ティベルギアン(P)
HMC-901777
バルトーク:バレエ「中国の不思議な役人」
Op.19 Sz.73(オリジナル復元版)
舞踏組曲 Sz.37
4つの管弦楽組曲 Op.12 Sz.51
デイヴィッド・ロバートソン(指)
リヨン国立O
HMC-901778

HMC-801778(1SACD)
ファリネッリの為のアリア集
ポルポラ:歌劇「オルフェーオ」(1736/ロンドン)〜オルフェーオのアリア「いかなる苦悩からも」
歌劇「ポリフェーモ」(1735/ロンドン)〜甘く清々しいそよ風
今や嵐の雪が(ハッセ作曲:歌劇「アルタセルセ」への追加アリア;1724/ロンドン)
リッカルド・ブロスキ:歌劇「イダスペ」(1730/ヴェネツィア)〜ダーリオのアリア「忠実な霊よ、われもまた」
戦場のあの兵士
ジェミニアーノ・ジャコメッリ:歌劇「シリアのハドリアヌス帝」(1733/ヴェネツィア)〜ファルナスペのアリア「おお神よ」
歌劇「メローペ」(1734、ヴェネツィア)〜エピディーデのアリア「あの夜鳴きうぐいすは」
ガルッピ:4声の協奏曲ハ短調
ハッセ:歌劇「アルタセルセ」
(1730、ヴェネツィア/1734、ロンドン)〜アルバーチェのアリア「この甘き抱擁もて」
ヴィヴィカ・ジュノー(Ms)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー

録音:2002年1月
HMC-901780
コルンゴルト:歌曲集
12の歌曲「神様とパパはこう遊んだ」
6つのやさしい歌曲 Op.9〜3曲
4つの別れの歌 Op.14/3つの歌曲 Op.18
5つの歌曲 Op.38/他(全36曲)
ディートリヒ・ヘンシェル(Br)
ヘルムート・ドイチュ(P)
HMC-901781(2CD)
バッハ:ライプツィヒ時代のクリスマス・カンタータ集
第63番「キリスト者よ、この日を銘記せよ」BWV.63
第91番「たたえられよ、イエス・キリスト」BWV.91
第121番「われらまさにキリストをたたえるべし」BWV.121
第133番「われは汝のうちにありて嬉し」BWV.133
マニフィカト 変ホ長調 BWV.243a
ドロテー・ブロツキー=ミールズ(S)
キャロライン・サンプソン(A)
マーク・ダンツ(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
HMC-801781(2SACD)
バッハ:ライプツィヒ時代のクリスマス・カンタータ集
第63番「キリスト者よ、この日を銘記せよ」BWV.63
第91番「たたえられよ、イエス・キリスト」BWV.91
第121番「われらまさにキリストをたたえるべし」BWV.121
第133番「われは汝のうちにありて嬉し」BWV.133
マニフィカト 変ホ長調 BWV.243a
ドロテー・ブロツキー=ミールズ(S)
キャロライン・サンプソン(A)
マーク・ダンツ(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
HMC-901783(2CD)
アルトバッキッシェス・アルヒーフ(古きバッハ一族の書庫)〜バッハの祖先の音楽
ヨハン・クリストフ・バッハ(1642-1703):カンタータ「戦いが始まる」
モテット「われらの心の喜びは終わった」
モテット「主よ、振り返りて慈悲を」
ヨハン・バッハ(1604-1673)、
ゲオルク・クリストフ・バッハ(1642-1697)、
ヨハン・ミヒャエル・バッハ(1648-1694)、
他の作品(全24曲)
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン
コンチェルト・パラティーノ
HMC-901785
放浪のヴァイオリン
パガニーニ(クライスラー編):ラ・カンパネラ
チャイコフスキー:ワルツ=スケルツォ
ポンセ(ハイフェッツ編):エストレリータ
サラサーテ:カルメン幻想曲
バルトーク(セーケイ編):ルーマニア民俗舞踊
フロローフ:ブルース形式による小品
クレイン:ヘブライ奇想曲
ライナ:タランテラ
シリル・スコット(クライスラー編):蓮の国
シチェドリン:アルベニスを摸して
クロール:バンジョーとヴァイオリン
ウラジゲロフ:ホロ
グラフ・ムリャ(Vn)
ナターリヤ・グス(P)
HMC-901786
シューベルト:ミサ曲第5番 変イ長調D.678
メンデルスゾーン:詩篇第42番
アンナ・コロンディ(S)
アンケ・フォンドゥング(Ms)
アンドレアス・カラジアク(T)
カイ・スティーファーマン(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャンゼリゼO、
RIAS室内cho

録音:2002年3月フィルハーモニー・ホール、ベルリンライヴ
HMC-901789
シューベルト:ピアノ・ソナタ第4番 イ短調D.537
ピアノ・ソナタ第9番 ロ長調D.575
ピアノ・ソナタ第14番 イ短調D.784
アラン・プラネス(P)
HMC-901790
シューベルト:「さすらい人」幻想曲 D.760
ピアノ・ソナタ第11番 ヘ短調D.625
ピアノ・ソナタ第15番 ハ長調D.840「レリーク」
アラン・プラネス(P)
HMC-901793
ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ
ルトスワフスキ:スビト/パルティータ
シマノフスキ:神話
イザベル・ファウスト(Vn)
エヴァ・クビェツ(P)
HMC-901794
ロマンティック・クリスマス・ソングズ
メンデルスゾーン、レーヴェ、ブルックナー、
ブルッフ、他の作品
ウーヴェ・グロノスタイ(指)
RIAS室内cho
HMC-901796(3CD)
ヘンデル:歌劇「リナルド」 ヴィヴィカ・ジェノー(Ms:リナルド)
インガ・カルナ(S:アルミーダ)
ローレンス・ザゾ(CT;ゴッフレード)
ミア・パーション(S;アルミレーナ)
ドミニク・ヴィス
(CT;キリスト教徒の
魔法使いの隠者)他
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックO

録音:2002年
HMC-801799(1SACD)
ラ・スパーニャ〜32のコントラプンクト
コンスタンツォ・フェスタ(1490-1545):「ラ・スパーニャ」の旋律による125のコントラプンクト(抜粋)
第46番/第41番/第105番/第101番
第88番/第76番/第124番/第81番
第60番/第77番/第122番/第25番
第118番/第47番/第35番/第40番
第8番/第14番/第108番/第9番
第85番/第37番/第70番/第125番
第71番/第117番/第28番/第104番
第58番/第121番/第123番/第34番
パウル・ファン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル

録音:2002年6月、聖フィンセントゥス修道院
HMC-901800
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番 イ長調D.959
ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調D.960
ポール・ルイス(P)
HMC-901801
ベートーヴェン:歌曲集
希望に寄すOp.94/
うずらの鳴き声 WoO129
遠い国からの歌 WoO137
やさしき愛(君を愛す) WoO123
アデライーデOp.46
ポロネーズOp.89*
6つの歌曲Op.48
ファンタジーOp.77*
新しき愛、新しき生命Op.75-2
彩られたリボンもてOp.83-3
ゲーテのファウストよりOp.75-3
アンダンテ・ファヴォリ WoO57
遥かなる恋人に寄すOp.98
ひとりごと WoO114
ディートリヒ・ヘンシェル(Br;*以外)
ミヒャエル・シェーファー(P)
HMC-901802
ベートーヴェン:オラトリオ「オリブ山上のキリスト」Op.85 リューバ・オルゴナソヴァ(S;天使セラフィム)
プラシド・ドミンゴ(T;イエス)
アンドレアス・シュミット(B;ペテロ)
ケント・ナガノ(指)
ベルリン・ドイツSO、
ベルリン放送cho
HMC-901803
J.C.バッハ:交響曲 変ホ長調 Op.6-2
 交響曲 ト短調 Op.6-6
C.P.E.バッハ:フルート協奏曲 ニ短調 Wq.22
ラファエル・アルバーマン(Cemb)
クリストフ・フンゲバース(Fl-tr)
ベルリン古楽アカデミー

録音:2002年10月
HMC-901805(3CD)
A.スカルラッティ:歌劇「グリゼルダ」 ドロテア・レシュマン(S)
ローレンス・ザゾ(C.T)
ヴェロニカ・カンジェミ(S)
ベルナルタ・フィンク、
シルヴィア・トロ・サンタフェ(Ms)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー
高名なアポストロ・ゼーノの台本による、グァルディエーロ王の妻グリゼルダの物語。初演当時不運に見舞われたこの作品も、20 世紀後半に「発見」され、今では大スカルラッティの代表作として高く評価されています。ヤーコプスのこの演奏は、「グリゼルダ」がまさにオペラ史上に燦然と輝く宝石であることを知らしめています。歌手も、幾多の共演でおなじみのレッシュマン、ザゾ、フィンクに加え、ベルリンでのリナルドを歌ったトロ・サンタフェ、ミュンヘンでのバロックオペラの常連カンジェミなど、この上ないもの。オーケストラの音色も実に充実、ハイブリッドの高音質でさらに楽しみが増すというものです。 (Ki)
HMC-901808
ヒナステラ:バレエ「エスタンシア」〜4つの舞曲Op.8a
ハープ協奏曲Op.25*
南米のファウスト序曲Op.9
協奏的変奏曲Op.23
マグダレーナ・バッレーラ(Hp;*)
ジュゼプ・ポンス(指)グラナダ市O
HMC-901809
モーツァルト:セレナード第6番 ニ長調 K.239
「セレナータ・ノットゥルナ」
ディヴェルティメント ニ長調 K.136
ディヴェルティメント 変ロ長調 K.137
ディヴェルティメント へ長調 K.138
ペトラ・ミュレヤンス(指)
フライブルク・バロックO

録音:2002年12月
HMC-901810
ブロッホ:チェロ作品集
無伴奏チェロ組曲第1番−第3番
ユダヤ人の生活より(3つのスケッチ)
ニルヴァーナ(涅槃)
バール・シェム〜ニーグン(即興、朗吟)
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
パスカル・アモワイヤル(P)
HMC-901811(2CD)
ラヴェル:ピアノ作品全集
鏡/水の戯れ
亡き王女の為のパヴァーヌ
古風なメヌエット/前奏曲
シャブリエ風に/ボロディン風に
ハイドンの名によるメヌエット
マ・メール・ロワ/クープランの墓
夜のガスパール
ソナチネ/高雅で感傷的なワルツ
パレード(バレエの為のスケッチ)*
メヌエット 嬰ハ短調*
アレクサンドル・タロー(P)
HMC-901816
ハイドン&モン:チェロ協奏曲集
ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ハ長調 Hob.VII:b-1/
 チェロ協奏曲第2番 ニ長調 Hob.VII:b-2
モン(1717-1750):チェロ協奏曲 ト短調
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
ペトラ・ミュレヤンス(指)
フライブルク・バロックO
HMC-801817(1SACD)
ブルックナー:交響曲第3番「ワーグナー」(1873年第1稿) ケント・ナガノ(指)
ベルリン・ドイツSO
HMC-901818(3CD)

HMC-801818(2SACD)
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」 サイモン・キーンリーサイド(アルマビーヴァ伯爵)
ヴェロニク・ジャンス(伯爵夫人)
パトリツィア・ツィオーフィ(スザンナ)
ロレンツォ・レガッツォ(フィガロ)
アンジェリカ・キルヒシュラーガー(ケルビーノ)
マリー・マクローリン(マルチェリーナ)
コビー・ヴァン・レンズブルク(バジリオ)
アントーニオ・アベーテ(バルトロ/アントーニオ)
ニコラウ・デ・フィゲレイド(P)
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ケルン、
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント
HMC-901822
月に寄せる〜シューベルト:リート集
月に寄せるさすらいの歌 D.870
あこがれ D.879/戸外にて D.880
りんご園に寄せて D.197
愛の陶酔 D.179/生きる勇気 D.883
舟人 D.536
双子座に寄せる舟人の歌 D.360
水の上で歌う D.774/海の静けさ D.216
小人 D.771/墓掘人の歌 D.869
夜の曲 D.672/弔いの鐘 D.871
墓掘り人の郷愁 D.842
秋の夜の月に寄す D.614
さすらい人 D.649
ヴィルデマンの丘を越えて D.884
悲しみ D.772/ブルックの丘にて D.853
ディートリヒ・ヘンシェル(Br)
ヘルムート・ドイチュ(P)

録音:2003年5月
HMC-901823
ハイドン:弦楽四重奏曲集
ニ長調 Op.64-5「ひばり」
ニ短調 Op.76-2「五度」/ト長調 Op.77-1
エルサレムSQ

録音:2003年4月
HMC-901824
ドヴォルザーク:歌曲集
愛の歌 Op.83 B.160
クラローヴェー・ドヴールの写本による歌曲集 Op.7 B30
4つの歌曲 Op.2 B.124
エクシュカ・クラースノホルスカーの詩による愛の歌
4つの歌曲 Op.82 B.157
4つの歌曲「民謡調で」Op.73 B.146
歌曲集「ジプシーの歌」 Op.55 B.104
ベルナルダ・フィンク(Ms)
ロジャー・ヴィニョールス(P)

録音:2003年5月
HMC-901826(2CD)
ヘンデル:歌劇「シローエ」(1728) アン・ハレンベリ(シローエ)
グンター・シュミット(メダルセ)
ゼバスティアン・ノアック(コズローエ)
ヨハンナ・ストイコビチ(エミーラ)他
アンドレアス・シュペリング(指)
カペラ・コロニエンシス
HMC-901828
ラッスス:ペトラルカ作「カンツォニエーレ」によるマドリガーレ集
独り物思いにふけって人けない野原を(5声)
もし愛の誠意が(8声)/思いから思いへ(6声)
ひねもす泣き暮らし(5声)
私はかつて歌い、今は泣く(5声)
魂よ、おまえは何をしているのか(7声)
夜明けの光に向かって(5声)
私の優しい運命と楽しい生活とが(5声)
耐えがたい重荷の下で私は疲れ(5声)
私の過ぎ去ったときに涙し(5声)
パウル・ヴァン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル

録音:2003年7月
HMC-901829(2CD)

HMC-801829(2SACD)
ハイドン:オラトリオ「四季」 マルリス・ペーターゼン(S;ハンネ)
ウェルナー・ギューラ(T;ルーカス)
ディートリヒ・ヘンシェル(Br;シモン)
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックO、
RIAS室内cho

録音:2003年8月、インスブルック
HMC-901831(2CD)
ラッスス:ダヴィデの懺悔の詩篇(1584年、ミュンヘン刊)
主よ、怒りもて罰したもうなかれ
その悪行を許され
主よ、怒りもて罰したもうなかれ
神よ、われを憐れみたまえ(ミゼレーレ)
主よ、わが祈りを聞きたまえ
深き淵より、われ汝を呼ぶ
主よ、わが祈りを聞きたまえ]
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
2005 年に創立35 周年を迎えた世界屈指の古楽合唱団コレギウム・ヴォカーレの、満を持してのラッスス最新録音です。ヘレヴェッヘとコレギウム・ヴォカーレ声楽のみの録音は実に久しぶり。あらためて彼らの絆の深さ、実力に驚かされるばかりです。ルネサンス時代の抽象的なポリフォニーの美しさと、言葉の粒立ちの美しさがえもいわれぬバランスで丁度よく融合した、実に見事な演奏です。この「ダヴィデの懺悔の詩篇」は、ミュンヘンで1584 年に出版され、400 年以上たった現在も、世の人々を驚かせる美しさに満ちたものとして愛されています。 (Ki)
HMC-901833
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.53*
ピアノ三重奏曲 ヘ短調 Op.65+
イザベル・ファウスト(Vn)
イジー・ビェロフラーヴェク(指)
プラハ・フィルハーモニア*
ジャン=ギアン・ケラス(Vn)+
アレクサンダー・メルニコフ(P)+

録音:2003年9月、12月
HMC-901836
R.シュトラウス:ロマンス.ヘ長調
 チェロ・ソナタ.ヘ長調Op.6
レーガー:チェロ・ソナタ第2番 ト短調Op.8
 小ロマンス.ニ長調Op.79-2
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
パスカル・アモワイヤル(P)

録音:2004年2月
HMFが力を入れるチェリスト、エマニュエル・ベルトランが、瑞々しく潤い感のある美音で若き日の名作を理想的に歌い上げています。アルカン作品集(HMC.901758)、ブロッホ作品集(HMC.901810)に続くアモワイヤルとのコンビも完璧。  (Ki)
HMC-901837
ヴォルフ:管弦楽伴奏歌曲集
思っておくれ、おお心よ/祈り
古い絵に/眠る幼な児イエス
聖週間/明け方に/火の騎士
新しい愛/どこに慰めを求めよう
ため息/ヴァイラの歌/眠りに
彼が来た(春だ)/花を摘みに行くなら
私の巻髪に包まれて
優しい恋を失った人は
心よ、がっかりするのはまだ早い
ミニヨン/ねずみ捕りの男
竪琴弾きの歌 I/同 II/同 III
アナクレオンの墓/プロメテウス
ユリアーネ・バンゼ(S)
ディートリヒ・ヘンシェル(Br)
ケント・ナガノ(指)
ベルリン・ドイツSO
偉大なリート作曲家、フーゴ・ヴォルフは、気に入ったリートの伴奏を管弦楽に編曲していたことは、わりと知られています。しかし、R.シュトラウスの管弦楽伴奏歌曲に比べると、録音に関してはあまり顧みられてこなかったようです。もちろん、これらは素晴らしい音楽!後期ドイツロマン派ファンならば、瞬く間に魅了されてしまうことでしょう。そして待望の新録音が登場。なんとバンゼ、ヘンシェルと、こうした曲を歌わせたら今一番の歌手二人を起用という贅沢。さらに指揮はケント・ナガノですから、実に強力!ヴォルフ・ファンの渇きを潤す抜群のCD です。 (Ki)
HMC-901838(2CD)
D・スカルラッティ:ソナタ集 K.1-30 アラン・プラネス(Fp)

録音:2003年
HMC-901842
シューマン:リーダークライス Op.24
クララ・シューマン:あの方は来ました Op12-2
 なぜあなたは周りの人にたずねるの Op.12-11
 ひそやかな語らい Op.23-3
 わたしは暗い夢のなかにいた Op.13-1
 彼らは愛し合っていた Op.13-2
 どうして泣くの、小さな花よ Op.23-1
それは響くような日Op.23-5
ブラームス:ドイツ民謡集 WoO33〜10曲
ウェルナー・ギューラ(T)
クリストフ・ベルナー(P)

録音:2003年11月
HMC-901843
バッハ:カンタータ集
泣き、嘆き、憂い、怯えBWV.12
深き苦しみから我汝に叫ばんBWV.38
貧しき者は食らいてBWV.75
キャロリン・サンプソン(S)
ダニエル・テイラー(C.T)
マーク・パドモア(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:2003年12月
ヘレヴェッヘの明るく優しい肌触りのバッハは今回も聞き逃せません。加えて歌手がキャロリン・サンプソン、ダニエル・テイラー、マーク・パドモア、ペーター・コーイと、美声かつ的確な様式を身に付けた四人を揃え、特に清潔感に満ちたサンプソンの歌声と、これ以上のバロック・テノールはいないのじゃないかというパドモアに注目! (Ki)
HMC-901844
ブラームス:ピアノ作品集
7つの幻想曲 Op.116
3つの間奏曲 Op.117
6つの小品Op.118/4つの小品 Op.119
シュテファン・ヴラダー(P)

録音:2003年12月
HMC-901845
リスト:ピアノ作品集
ソナタ ロ短調/灰色の雲
リヒャルト・ワーグナー−ヴェネツィア
不運/4つのピアノ小品/夢の中に
眠れぬ夜、問いと答え
悲しみのゴンドラ
ポール・ルイス(P)

録音:2003年12月
HMC-901850(2CD)
シュッツ:シンフォニア・サクラ第3集 Op.12(1650) コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン
[ヨハンナ・コスロフスキ、
モニカ・マウク(S)
エリザベス・ポピエン、
ヘニング・ヴォス(A)
ハンス=イェルク・マメル、
ヴィルフリート・ヨッヘンス(T)
シュテファン・シュレッケンベルガー、
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ、
マティアス・ゲルヒェン(Bs)]
コンチェルト・パラティーノ
シュッツの不朽の名作、シンフォニア・サクラ第3集が、カントゥス・ケルンとコンチェルト・パラティーノという夢のような組み合わせで登場です。管の響きはどこまでも華麗で、声のアンサンブルも一糸乱れず実に見事です。17 世紀半ば、ザクセンの宮廷楽長として音楽的に絶大な権力をもち、その名声をほしいままにしていたシュッツ。彼の当時の音楽的支配力を感じさせる豪奢な音作りには圧倒されます。 (Ki)
HMC-901852
ハンブルク・歌劇の序曲集
フィリップ・ハインリヒ・エルレバッハ(1657-1714)、
ゲオルク・カスパール・シュルマン(1672-1751)、
ヘンデル、カイザー、他の作品
ベルリン古楽アカデミー
北ドイツの大商業都市、ハンブルクでは、1678年から1738年までの60年間、ゲンゼマルクト歌劇場が栄えていました。この劇場はドイツで初めての公開の歌劇場で、宮廷と関係がなかったため市民の娯楽としての自由なオペラ活動ができました。その結果、カイザー、ヘンデル、テレマンといった人々がこの劇場で活躍していました。このCDにはさらにフィリップ・ハインリヒ・エルレバッハ(1657-1714)や ゲオルク・カスパール・シュルマンらの作品も含めて、序曲や管弦楽組曲を紹介しています。 (Ki)
HMC-901854
ハイドン:クラヴィーア協奏曲集
クラヴィーア協奏曲 ト長調 Hob.XVIII:4
クラヴィーアとヴァイオリンの為の協奏曲ヘ長調 Hob.XVIII:6*
クラヴィーア協奏曲 ニ長調 Hob.XVIII:11
アンドレアス・シュタイアー(Fp)
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指)
フライブルク・バロックO

録音:2004年3月
※使用楽器:1785年、ウィーンのワルター製の複製
HMC-901855
モンテヴェルディ:「音楽の諧謔」
[悲しみの冬は去り/愛する人よ、私はどうすればよいのか/リディア、私の心の刺/とても美しいダミジェッラ/あのあざけるような眼差し/あなたはもう私に微笑もうとはしない/苦しみが甘美なものならば/愛しのクローリ/甘い光に/これまで武装し続けた私/かつて君はすべて私のもの/面影よ、呪われよ/仕えることの報いを望んだのに/東方に夜明けが来る時/もし私の気だるい眼差しが/ああ、私は倒れてしまう/私は倒れてしまう/美しさにふさわしい賞賛/他
マリア・クリスティーナ・キール(S)
ステファン・マクラウド(Br)
ジャン=マルク・エメ(指)
コンチェルト・ソアーヴェ

録音:2004年3月
モンテヴェルディの声楽アルバムにまた一つ注目のCD が登場です!古楽界の代表的ソプラノの一人、マリア・クリスィーナ・キールと、BCJなどとの共演で日本のファンにもすっかりおなじみのステファン・マクラウドの二人がコンチェルト・ソアーヴェと共演しています。しばしば見られる表現意欲の先走るモンテヴェルディではなく、あくまで明るく美しく開放感のあるとても聞きやすくて心地よい演奏に仕上げています。コンチェルト・ソアーヴェはキールと鍵盤楽器奏者のエメによって創立された団体。イタリアの初期バロック音楽を中心としていています。 (Ki)  
HMC-901856
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番、
第11番「トルコ行進曲付き」、
ピアノ・ソナタ第12番
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ)
※1785年頃のウィーン、アントン・ワルター製フォルテピアノのコピー1986年、マルブルク、モニカ・メイ作製

録音:2004年3月
第4番K.282と第14番K.457他のCD(HMC.901815及びSACD hybrid HMC.801815)(に続くシュタイアーのモーツァルト第2弾。いつもながら、シュタイアーの演奏には学究的な無機質さが微塵もなく、音楽の根底に眠る魅力まで自然に引き上げ、生命力に溢れています。
「第10番」第1楽章は実に自然なテンポが心地よく、さり気なく付加される即興的な装飾音も嫌味がなく、耳をくすぐります。展開部の美しさは、この楽器だからこそ醸し出せる不思議な幻想性に満ち、いきなり別世界に舞い込んだような錯覚に陥ります。この繊細な転調の揺らめき感じ切った幻想的な空気は、いつまでも消えないで欲しいと願いたくなるほど魅惑的です!第2楽章は最初の数小節の主題だけでも、その音楽的な呼吸に言葉を失います。特に長い音符の懐の深さと香り高い余韻!終楽章では、両手が完全なユニットになっているのはもちろんですが、フレーズの変わり目であえて低音部を強調することで、音楽に独特のメリハリをつけ、それによって真に躍動が漲る推進力ももたらしているところが印象的。第12番の第2楽章も、音楽性満点!主題が短調に転じる直前で自然にテンポを落とし、影を落としながら滑り込むまでのほんの数秒の間に、音の一つ一つををこれほど感じ切った演奏は決して多くないと思います。
逆に短調から長調に変わる際の鮮やかさに驚くのが「トルコ行進曲」!冒頭は音量を抑えて翳りを保ち、主題を繰り返す際に早速リズムを変え、チャーミングな装飾音が印象的ですが、そこから長調で大きく羽ばたく際の一呼吸が絶妙の極みなのです!その後更に腰を抜かすのがアバンギャルドなまでの即興風アレンジ!しかも気付くととてつもない高速に達しています!決して威嚇的なスリリングさではなく、この手作りのワクワク感がシュタイアーの演奏を味わう醍醐味の一つではないでしょうか?【湧々堂】
HMC-901857

HMC-801857(1SACD)
ブルックナー:交響曲第7番(ノヴァーク版) フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャンゼリゼO

録音:2004年4月
HMC-901860
バッハ:カンタータ「鳴り交わす絃の相和せる競いよ」BWV.207
カンタータ「鳴れ、太鼓よ!響け、トランペットよ!」BWV.214
キャロライン・サンプソン(S)
マーク・パドモア(T)
シュテファン・ゲンツ(Br)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:2004年6月
ヘレヴェッヘによるカンタータ・シリーズ。今回は、【鳴り交わす絃の相和せる競いよ】BWV207、ライプツィヒ大学の法学博士、ゴットリー・コルテの教授就任祝賀用に作曲された作品と、《鳴れ、太鼓よ!響け、トランペットよ!》BWV214、ザクセン選帝侯妃マリーア・ヨーゼファの誕生日を祝って上演された「音楽劇」です。【鳴り交わす絃の相和せる競いよ】BWV207 は、「幸福」「感謝」「勤勉」「名誉」という寓意的人物を中心に繰り広げられる音楽劇。歌詞にふさわしい華麗な曲調で、ヘレヴェッヘの明るく滑らかな演奏が聞きもの。また、歌手陣のサポートも強力。高水準の実力を兼備えた4人。サンプソンの純度の高い洗練された美声、コーイの深みのある豊かな音楽も特筆すべきものがあります。鳴れ、太鼓よ!響け、トランペットよ!》BWV214 は、壮麗な作品で、侯妃を祝福する女神たちの歌声が美しく響き渡る曲。華々しい歌手らの歌声はバロック・ファン必聴の演奏となっています。 (Ki)
HMC-901861
ヨハン・ローゼンミュラー(1619頃-1684):クリスマス物語
野原に羊飼いがいました
何ものも太陽の下に新しいものはない
キリストは私の命
死は私の益、愛する主なる神よ!
いと高きところの神の栄光
私はあなたに喜び
おお、イエスの名は/慄け、自然よ
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン
コンチェルト・パラティーノ

録音:2004年6月
HMC-901862
サン=サーンス: ピアノ三重奏曲第1番,第2番 トリオ・ワンダラー

録音:2004年8月
第1番は1864年の作品。30歳を前にした、若く瑞々しい楽想の溢れる曲。第2番は1892年、50代後半になったサン=サーンスの筆さばきも充実した傑作です。どちらも聞けば一発で気に入るような名曲にもかかわらず、長いことお世辞にも人気作とはいえない状況でした。近年になって急速に人気が上昇している注目作品。特長の違うこの2作品、トリオ・ワンダラーはどちらも万全の演奏を披露してくれています。ことのより手強い第2番での強いテンションと真っ直ぐな意志の音楽は見事。サン=サーンスの隠れた傑作の真価を世に問うこと必至の名演です。 (Ki)
HMC-901863
クロード・ル・ジュヌ(1530頃-1600):シャンソン集
戦い/私はみじめだ
僕の耳には蚤がいる、ああ!
僧院長とその小姓
風がさらっていくだろう/他(全16曲)
ドミニク・ヴィス(指)
アンサンブル・クレマン・ジャヌカン

録音:2004年6月
HMC-901864
ニーノ・ロータ:「道」(管弦楽組曲)
「山猫」(レオパルドの為の舞曲)
ピアノ協奏曲「夕べの協奏曲」
ベネデット・ルポ(P)
ジュゼプ・ポンス(指)グラナダ市O
映画音楽の巨匠ニーノ・ロータは、ピツェッティに学び、ストラヴィンスキーとも親交を持ち、様々な技法を自分の中に取り込んだクラシック様式の作曲家としても忘れるわけにいきません。多数の写真、インタビュー記事、経歴、フィルモグラフィー付き。 (Ki)
HMC-901865
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲集 Vol.2
第1番 ハ長調 Op.49
第4番 ニ長調 Op.83
第9番 変ホ長調 Op.117
エルサレムSQ
メンバーはイスラエル人ですが、メンバー全員が旧ソ連の出身で、そこで音楽の基礎を学んだ彼らは、ロシアの音楽家と言ってもさしつかえないほどこの国の音楽に精通。しかもイケメンの4人。 (Ki)                      (04012)
HMC-901866
ヤコブス・デ・ケルレ(1531/32-1591):ダ・パーチェム・ドミネ パウル・ファン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル
16世紀の多声音楽というと、やや複雑に過ぎるイメージがあるかもしれませんが、ケルレの作風は、凝っていながら明快という実に美しい響きです。オランダ、イタリア、ドイツ、そしてプラハと各地活躍したケルレは、当時の礼拝音楽が形式を重んじるあまりに複雑をきわめた傾向にあったのに反して、シンプルな響きで言葉がはっきりと聴き取れる音楽をつくりました。このことから、教会音楽の救世主はケルレであり、パレストリーナではない、と言う人もいます。16世紀声楽音楽のパイオニア、ネーヴェルと手兵ウエルガス・アンサンブルが、ケルレの色褪せることのない美しい音楽を、悠久の時を超えて蘇らせます。 (Ki)
HMC-901867

HMC-801867(1SACD)
ドヴォォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調
ピアノ三重奏曲第4番「ドゥムキー」*
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)、
イザベル・ファウスト(Vn)、
レクサンドル・メルニコフ
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
プラハPO

録音:2004年8月プラハ、ルドルフィヌム、12月ベルリン、テルデック・スタジオ*
今を代表するスタープレイヤー、ケラスがチェロ協奏曲の最高峰“ドヴォコン”を録音!潤いを湛えた骨太の音色と、柔剛いずれもよくする鮮やかなテクニック。ケラスにとって初めてとなるこの録音、瑞瑞しい感性と覇気にあふれ、颯爽と弾き切るさまはじつに気持ちの良いものです。ビエロフラーヴェクが94 年に創設した精鋭オケ、プラハ・フィルハーモニアの響きも鮮烈で、風通しの良さが魅力。なお、カップリングは同じドヴォルザークの傑作トリオ「ドゥムキー」となんともぜいたくな上に、豪華な顔合わせ。まず、先にこちらもヴァイオリン協奏曲(HMC.901833) を同じバックで録音したファウスト。そして、かなめのピアノはリヒテルの高弟メルニコフ。新しい世代による、ほとばしる情熱のぶつかり合いがこの上なく刺激に満ちています。 (Ki)
HMC-901868
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20*
協奏的変奏曲 Op.17(+/#)
無言歌 ニ長調 Op.109(+/#)
アルバムの綴り ホ短調#
アンサンブル・エクスプロラション
[クリスティーネ・ブッシュ、
リディア・フォーベス、チャン・チャン、
フランシス・ルーセンス、
マルガレーテ・アドルフ(Vn)
グース・イェケンドリュプ、
マルテン・ベーケン(Va)
ルル・ディールティエンス、
ゲールト・ドビエーヴル(Vc)]
ルル・ディールティエンス(Vc)+
フランク・ブラレイ(P)#

録音:2004年8月
HMC-901869
バッハ:パルティータ集
第2番 ハ短調 BWV.826
第3番 イ短調 BWV.827
第4番 ニ長調 BWV.828
セドリック・ティベルギアン(P)

録音:2004年8月
1998年のロン=ティボー・コンクールで優勝し一躍その名が知られたティベルギアン。デビュー盤のドビュッシー、HMC企画第一弾のベートーヴェンの変奏曲集と、いずれもきわめて高い評価を得て、次に挑んだ新録音は王道バッハのパルティータ3 曲。ここでも意志のはっきりしたクリアな音楽作りと、ガシッと本質を掴むたくましさ、そして知的でかつ音楽を楽しむ余裕のある懐の広さと、あらゆる点で唸らせられます。 (Ki)
HMC-901870
シューベルト:ヴァイオリンとピアノの為の作品集
幻想曲 ハ長調 Op.159 D.934/二重奏曲 イ長調 D.574/
(華麗な)ロンド ロ短調 Op.70 D.895
イザベル・ファウスト(Vn)
アレクサンドル・メルニコフ(P)
HMC-901871
バッハ:クラヴィーア協奏曲集
ニ短調 BWV.596〜シシリエンヌ/ト短調 BWV.975
パストラーレ.ヘ長調 BWV.590
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971/ニ短調 BWV.974/ハ短調 BWV.981/ト長調 BWV.973
ロ短調 BWV.979〜アダージョ
アレクサンドル・タロー(P)

録音:2004年9月
有名なイタリア協奏曲をはじめ、いずれも協奏曲の名が付きながらソロの曲を収録。いずれもイタリアの協奏曲様式で書かれ、さらに大半がイタリアの作曲家の作品を元にした編曲作品です。BWV.596、BWV.975、BWV.973はヴィヴァルディ、BWV.974はA・マルチェッロ、BWV.981 はB・マルチェッロ、BWV.979はトレッリが原曲。つまりバッハとイタリアの協奏曲の邂逅がこのCD のテーマです。タローは、ピアノでしか出せない深い情感が豊かで、加えて知性的なコントロールも見事、現代におけるピアノ演奏のバッハの意義を十全に感じさせてくれる出来ばえです。スタインウェイの上品な響きも特筆。 (Ki)
HMC-901872
プーランク:無伴奏合唱作品集
7つの歌[白い雪/ほとんどゆがまずに/新しい夜のためにすべての権利/美とそれに似たもの/マリー/光る]
小カンタータ「ある雪の夕暮れ」
カンタータ「人間の顔」
アッシジの聖フランシスコの4つの小さな祈り
酒飲みの歌
ダニエル・ロイス(指)
RIAS室内cho

録音:2004年9月
HMC-801873(1SACD)
タリス&ピッツ:40声の合唱作品
タリス:汝のほかに望みなし
パーセル:主よ、わが祈りを聞きたまえ
バッハ:フーガの技法〜対位1
ハーヴェイ:聖霊よ、おいでください
クヌート・ニューステット(1915-):不滅のバッハ
コダーイ:オルガン讃歌
サンドストレム:主よ、わが祈りを聞きたまえ
ピッツ:XL他
サイモン・ハルゼー(指)
ベルリン放送cho
アフィート・ガスト(Org)

録音:2004年9月
ベルリン放送合唱団は、ラジオ放送の誕生から間もない1925 年に創立、戦後は名匠ヘルムート・コッホに育てられました。1980年代から、現代音楽も盛んに取上げるようになり、今日高い評価を得ています。2001年からサイモン・ハルゼーが指揮にあたっています。このCD には、コダーイの名作「オルガン讃歌」、タリスの「汝のほかに望みなし」といった合唱マニアおなじみの名作があれば、バッハの「フーガの技法」の冒頭曲を無伴奏合唱で歌ったり、ノルウェーの作曲家、クヌート・ニューステット(1915-)らの作品、さらにグレゴリオ聖歌など、多彩。演奏は極上!しかも作品によって、合唱の配置とマイクを工夫し、SACD での再生ではサラウンド効果がバッチリ!合唱マニアはもちろん、オーディオ・マニアも必聴! (Ki)
HMC-901874
アルフォンソ・フェラボスコ(1543-1588):わが魂よ、主に祝福を与えよ(詩篇103)
日々罪を犯し/主は私たちの罪によってではなく(以上モテット)
甘い怒り/あなたは黒いが美しい/あのいつも苦い(以上マドリガル)
あなたのそばに(シャンソン)
パウル・ファン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル

録音:2004年9月
16世紀のヨーロッパで、アルフォンソ・フェラボスコ・イル・パードレ(1543-1588)はかなり波乱万丈の生涯を送った人物です。ボローニャ出身、1550 年代後半にイタリアを離れ、ロレーヌ枢機卿シャルル・ド・ギーズのもとで名声を高め、ついに英国女王エリザベス1 世お抱えとなりました。ところが1577 年、誤解から英国を追い出されフランスへ、さらに翌年にイタリアに帰るや教皇の命で逮捕され、3 年も投獄されます。フランスのカトリーヌ・ド・メディチの嘆願で釈放され、何とか静かな余生を過ごすことが出来ました。16 世紀ヨーロッパの大物が何人も関わるほど、フェラボスコの音楽の魅力は強いものだったのです。意外なことに、フェラボスコ単独のCD は非常に少ないのが現状。そこに登場したのが、パウル・ファン・ネーヴェル率いるウエルガス・アンサンブルの演奏するこのCD。詩篇103 番「わが魂よ、主に祝福を与えよ」を中心に、モテット、マドリガルなどを収録。エリザベス1 世を虜にした、安らぎに満ちた美しい音楽にヒタヒタとつかることができます。 (Ki)
HMC-901875
旅へのいざない
ヴォーン・ウィリアムズ:旅の歌(全9曲)
マーラー:さすらう若人の歌(全4曲)
ピッツェッティ:ペトラルカの3つのソネット
デュパルク:旅への誘い/波と鐘
 恍惚/フィディレ/ロズモーンドの館
 溜め息
ディートリヒ・ヘンシェル(Br)
フリッツ・シュヴィングハンマー(P)
フィッシャー=ディースカウの後継者と目され、23歳でのデビュー以来その名声をほしいままにしているヘンシェル。次なる新譜は、「旅への誘い」。「旅」にまつわる歌曲を中心に集めた一枚です。白眉はやはりタイトルにもなっているデュパルク。シュヴィングハンマーのピアノの前奏から心がぞわぞわとさせられ、時にテノールをも思わ分の美声に、別世界へと連れて行かれそうになります。別世界とははたして異国なのか、それとも死後の世界なのか・・・いろいろな「旅」を味わうことができる、深い内容です。この表現の深さでまだ40歳になるかならないか(1967 年生まれ)の年齢とは、ヘンシェルの今後に目が離せません。シュヴィングハンマーというこれまたドイチュ的系列の名リート・ピアニストを相手に迎え、文句なしの1枚です。  (Ki)
HMC-901876
バッハ:ヴァイオリン協奏曲 BWV.1052(オリジナル復刻版)
2台のチェンバロの為の協奏曲 BWV.1062(2つのヴァイオリンの為の協奏曲 BWV.1043より編曲)
2つのフルートとチェンバロの為の協奏曲 BWV.1057(ブランデンブルク協奏曲第4番 BWV.1049より編曲)
オーボエとヴァイオリンの為の協奏曲 BWV.1060(オリジナル復刻版 BWV.1060a)
ステファン・メイ
ミドリ・ザイラー
ラファエル・アルパーマン他
ベルリン古楽アカデミー

録音:2004年11月
「ヴァイオリン協奏曲BWV1052」は消失したとされるヴァイオリン協奏曲で、カンタータ(BWV 146)→オルガン協奏曲(BWV 188)→チェンバロ協奏曲(BWV 1052a)と編曲されています。このオリジナル復刻版は、C.P.E.バッハのチェンバロ作品の断章をもとにミドリ・ザイラーが編曲したもの。ファンタジー豊かで、華麗な音楽。ロマン派の音楽家たちも「バッハ最大の傑作のひとつ」と魅了されていた作品です。ベルリン古楽アカデミーは、ドイツの歴史と伝統に培かわれたアカデミックな品格漂う演奏。名手たちの卓越したテクニックに裏付けされた見事なアンサンブルです。特に「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲BWV1060」では、オーボエの木の香りを感じさせる暖かい音色は、他の楽器と調和して艶やかで洗練された響きに聞き惚れてしまいます。  (Ki)
HMC-901877(2CD)

HMC-801877(2SACD)
ヘンデル:オラトリオ「サウル」 ギドン・サックス(Bs:サウル)
ローレンス・ザゾ(CT:ダヴィデ)
ジェレミー・オヴェンデン(T:ヨナタン)
ローズマリー・ジョシュア(S:ミカル)
エンマ・ベル(S:メラブ)他
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ケルン
RIAS室内cho

録音:2004年
1739 年に初演され、ヘンデルの英語声楽作品への道を決定付けた傑作。旧約聖書のサムエル記に名高いユダヤの指導者サウルの物語。サウルは若き英雄ダビデに激しく嫉妬し、息子ヨナタンの訴えも聞かずダビデを殺そうとしたが、結局破滅してしまう、という人間の心の弱さを深くえぐった傑作です。ヤーコプスは既に「フラーヴィオ」、「ジューリオ・チェーザレ」、そして「リナルド」と、ヘンデルのオペラでは世界的に大喝采を浴びています。そして「メサイア」よりも先に、より劇的で掘り込みの深い「サウル」を選んだところに、自身の程が伺えます。歌手も充実。  (Ki)
HMC-901879
R.シュトラウス:歌曲集
献呈 Op.10-1/なにも! Op.10-2
夜 Op.10-3/誰がしたのか?Op.10-6
解き放たれて Op.39-4
万霊節 Op.10-8
4つの歌 Op.27[憩え、わが心/ツェツィーリエ/ひそやかな誘い/あすの朝]
懐かしい面影 Op.48-1
私はお前を愛す Op.37-2
5つの素朴な歌 Op.21[私の思いのすべて/あなたは私の心の王冠/ああ恋人よ、私は別れねばならない/ああ悲しい、不幸なる者よ/女たちは時にはつつましく]
たそがれの夢 Op.29-1
夜の逍遥 Op.29-3
「はすの花びら」からの6つの歌 Op.19[おとめよ、それがなんの役にたつというのか/あなたの黒髪を私の頭に広げてください/美しく、しかし冷たい空の星よ/二人の秘密をなぜ隠すのか/希望と失望/私の心は沈黙し冷える]
私は恋を抱いて Op.32-1
あこがれ Op.32-2/悪天候 Op.69-5
ヨナス・カウフマン(T)
ヘルムート・ドイチュ(P)
1993年にニュルンベルクのマイスタージンガーコンクールで見事優勝したヨナス・カウフマンは現在36歳。チューリヒ歌劇場でもひっぱりだこ、超人気者の彼は、ケント・ナガノ指揮の「ヤコブのはしご」(HMC 801821)で「指名されたもの」を熱唱、また、ノリントン指揮のベートーヴェンの第九(93.088)のソロでも凛々しい美声を披露していました。タミーノやアルフレートなど、どちらかというとリリックテナーの王子タイプの役が多いですが、リートを歌わせるとなんとも頼もしい声。リートを歌う時に必ずパートナーとなる巨匠ドイチュのピアノとあいまって、シュトラウスの歌曲の魅力をじっくり味わわせてくれます。変幻自在、怪物的ともいえるその実力に脱帽するばかりの名テナーの魅力を心ゆくまで堪能できます。  (Ki)
HMC-901880
ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲イ長調 Op.81、
バガテル Op.47(2 つのヴァイオリン、チェロとハルモニウムのための)
フランク・ブラレイ(P、ハルモニウム)、
ロエル・ディールティエンス(Vc)、
アンサンブル・エクスプロラシオン
[クリスティーネ・ブッシュ(Vn)、
ヒュン=ジョン・カン(Vn)、
アンナ・ルイス=ディーヴァ(Va)]
ブラレイと、温厚派のディールティエンス率いるアンサンブル・エクスプロラシオンがここまでヒートアップするとは、ちょっと驚きもののピアノ五重奏曲に思わず釘付けです。カップリングのバガテルがこれまた素晴らしく、歌心に満ちています。和声やリズムのセンスがひと際光るブラレイのハルモニウムと、弦のからみあいには心奪われてしまいます。 (Ki)
HMC-901882
ヴォルフ:メーリケ詩集
[祈り/散歩/時は春/春に
古い絵に(古画に題す)/希望の復活
/旅路/四月の黄色い蝶/庭師
めぐりあい/鼓主/狩人の歌
つきることのない愛/朝早く
思え、おお魂よ/愛する人に
ペレグリーナ その1
ペレグリーナ その2/さようなら
世をのがれて/火の騎士
こうのとりの使い/別れ]
ウェルナー・ギュラ(T)
ヤン・シュルツ(P)
ギュラは、ヴォルフが愛してやまなかったメーリケの詩によるこれらの歌曲を、時に軽やかに、時にしっとりとした涙のように歌います。ドラマティックな内容のときでも、格調たかいギュラの声は激情に流されることなく、詩のもつドラマを表現します。ピアノも長年のパートナー、ヤン・シュルツ。もともと彼はコンセルトヘボウ管弦楽団などでホルン奏者もつとめた実力者で、今は指揮者としても幅広く活躍しています。ギュラにぴったりと寄り添った伴奏は実に見事です。 (Ki)
HMC-901883
ガーシュウィン:パリのアメリカ人(ウィリアム・ドリーによるピアノ・ソロ版)
ラプソディ・イン・ブルー(作曲者によるピアノ・ソロ版)
ソング・ブック(全18曲)
ジョン・ブラウンのブルース
3つの前奏曲/2つのワルツ.ハ長調
2つの調の為の即興曲
メリー・アンドルー
前奏曲 メロディー17番
前奏曲 4度のノヴェレット
スリー・クォーター・ブルース
プロムナード−前奏曲
フランク・ブラレイ(P)

録音:2004年12月
シューベルトの見事の演奏から早10年。ガーシュウィンのジャジーな味を生かしつつ、クラシック音楽としての上質さを存分に引き出した妙技を披露。
HMC-901884
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op.98
シェーンベルク:管弦楽の為の変奏曲 Op.31
ケント・ナガノ(指)
ベルリン・ドイツSO
2000年から6年間、ベルリン・ドイツ交響楽団の音楽監督をつとめたケント・ナガノ。音楽監督としてハルモニアムンディレーベルに録音した最後の作品は、ブラームスの第4 番とシェーンベルク。毎回深い思慮に満ちた演奏を聞かせるケント・ナガノのブラームスの第4 番は文句のない出来ばえです。第1 楽章の冒頭から、ただならぬ緊張感と集中力に満ちており、その空気は神々しささえ感じさせます。つづくシェーンベルクの変奏曲も、オケの技量の高さ、そしてケント・ナガノの構成力の確かさ、すべてが最高水準で、圧倒的な完成度です。12音で書かれた作品ではありますが、細部にいたるまで巧みに色づけが施されており、あたたかみ、時に官能性すら感じさせる演奏です。ケント・ナガノは、今後はバイエルン歌劇場とモントリオール交響楽団の音楽監督というポストを得、あらたにその活動を展開させていくことになっています。また、ひきつづきベルリン・ドイツ交響楽団でも首席客演指揮者として演奏を重ねていくこととなっています。 (Ki)
HMC-901889
ロカテッリ:合奏協奏曲集Op.1 より
第2番/第4番/第7番−第9番
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指)
フライブルク・バロックO
ロカテッリは、バロック時代、作曲家としてはもちろんヴァイオリニストとしても大活躍していました。そんな彼が作曲したコンチェルト・グロッソに弦楽器奏法の粋が盛り込まれているのは当然のこと。結果として得られた作品は、弦楽器の変幻自在な魅力に満ちたものです。こんな難しい技法を盛り込んだ弦楽器ものをパガニーニより100年も前に書いていたとは!ロカテッリ、おそるべしです。フライブルク・バロック・オーケストラの面々の妙技が冴え渡る名演となっています。 (Ki)
HMC-901890
シューマン:ピアノ作品集
蝶々Op.2、謝肉祭Op.9
ウィーンの謝肉祭の道化Op.26
シュテファン・ヴラダー(P)
ヴラダーは生粋のウィーン育ちのピアニストです。今やウィーン音楽大学の教授もつとめ、若干41 歳にして名実ともに巨匠の仲間入りを果たした音楽家の一人。そんな彼の新譜は、シューマンのピアノへの創作意欲がもっとも活発だったころの作品集です。謝肉祭はクララへの愛の歌、さらにはショパンへのオマージュなど、詩・文学的な面からみても実に興味深い楽章がちりばめられており、ヴラダーはそれらひとつひとつをかみしめるように、しかし熱さをもって弾いています。また、「ウィーンの謝肉祭の道化」は謝肉祭の前の仮面をつけた人々が集うお祭の喧騒が感じられる曲ですが、ヴラダーの演奏は一人一人の仮面の下までをも想像させるような、イマジネーションと独創性に満ちたものとなっています。 (Ki)
HMC-901891
モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」
交響曲第36番「リンツ」
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
プラハ・フィルハーモニア
ビエロフラーヴェクのHMF初録音!オーケストラは、1994年の設立から緊密なプラハ・フィルハーモニア。演奏は、小オーケストラの特性を生かして、キビキビとした端麗系でありながら、隅々までビエロフラーヴェクの目が行き届ていて、実に素晴らしい演奏になっています。 (Ki)
HMC-901892
アルゼンチンの歌曲集
カルロス・グァスタビーノ(1912-2000):魅惑/カンパヌラよ、どこへ行くの?
 パンパマパ
 小さなハンカチを貸しておくれ
ルイス・ヒアンネオ(1897-1968):6つのコプラ
アベル・フレウリ(1903-1958):忘れっぽいあなた/あなたの思い出
カルロス・ロペス・ブシャルド(1881-1948):荷馬車屋の歌
 ペリコの歌/もし彼女を見かけたら
 ヴィダラ(愛の歌)/ユイェーニャ
 かよわくつないだ手
アンヘル・E・ラサーラ:満天の星
 アストル・ピアソラ:迷い鳥
 ジャチント・チクラーナ(ボルヘス詩)/操り人形(同 詩)
マヌエル・ゴメス・カッリーロ(1883-1968):フアイニート
フローロ・M・ウガルテ(1884- 1975):クレオール(クリオーリョ)の小さな馬
マヌエル・ゴメス・カッリーロ:トルバドゥールの捧げ物
アルベルト・ウィリアムス:恋を忘れた女のミロンガ
マヌエル・ゴメス・カッリーロ:バイレシート
カルロス・グァスタヴィーノ:朝の門
 チャパナイのワイン
 サン・ペドロの男/小さな村、私の村
ベルナルダ・フィンク(Ms)
マルコス・フィンク(Br)
カルメン・ピアッツィーニ(P)
ベルナルダ・フィンクは、今年11 月のウィーン・コンツェントゥス・ムジクス来日公演の「メサイア」でアルト・ソロを務めるなどますますその活躍の幅を広げているメゾソプラノ歌手。このたび、ちょっと趣向を変えて、アルゼンチンの作曲家の作品を集めた歌曲集をリリースします。名手カルメン・ピアッツィーニをピアニストにむかえてのピアソラは、聴いていてなにか血が騒ぐような、忘れかけていた情熱を呼び覚ましてくれるような力に満ちています。時にやさしく、時に熱く激しく、情熱で私たちを包みこんでくれるようなアルバムです。 (Ki)
HMC-901893
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
2つのアラベスク/子供の領分
映像第1集/同第2集
アラン・プラネス(P)

使用楽器:1902年、ブリュートナー製
HMC-901894
ボッケリーニ:2つのチェロを伴う弦楽五重奏曲集
弦楽五重奏曲集Op.18〜第3番変ホ長調 G.287
弦楽五重奏曲集Op.29〜第6番ト短調 G.318
弦楽五重奏曲集Op.41〜第2番ヘ長調 G.347 Op.37-22
ロエル・ディールティエンス(Vc)(指)
アンサンブル・エクスプロラシオン
ボッケリーニの弦楽五重奏曲は、どのパートをとっても役割が重要で、さらにスタイルも実に様々。特にここにおさめられた3 曲の五重奏曲は、ボッケリーニの真骨頂が味わえる名曲ばかりです。瑞々しい弦の音色、まばゆい音型、メリハリのある作品が、アンサンブル・エクスプロラシオンのメンバーたちによって見事に演奏されています。 (Ki)
HMC-901895(2CD)
シュッツ:Opus ultimum 〜白鳥の歌(13 のモテット)
【CD1】
いかに幸いなことでしょうSWV.482、あなたのしもべのためにお計らい下さいSWV.483、主よ、あなたのおきてに従う道を示して下さいSWV.484、あなたのしもべへの御言葉を思い起こして下さいSWV.485、あなたはしもべに善きことをなさいます、主よSWV.486、私の魂はあなたの救いを乞い求めSWV.487、私はあなたの律法をどれほど愛していることでしょう! SWV.488
【CD2】
移り気な心の者を私は憎みSWV.489、あなたのあかしは驚くべきものですSWV.490、心を尽くして呼び求めますSWV.491、地位ある人々が理由もなく迫害しますがSWV.492、全地よ主に向かって喜びの叫びを上げよSWV.493〔詩篇第100〕、私の魂は主をあがめSWV.494(1671)[2cho, 器楽]〔ドイツ語マニフィカト〕
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コンチェルト・パラティーノ、
コレギウム・ヴォカーレ
俗世から断ち切られた静寂のなか、一人部屋にこもって瞑想をしているような気分になる、シュッツ最晩年の作品。1660 年代に なると、70歳を過ぎたシュッツは自身の「死」というものを意識しはじめるようになりました。彼は、自分の仕事の集大成として、 詩篇の内で最も長い、詩篇119(176の節をもつ)に曲をつけるという作業を始めます。演奏されることを特別には念頭におかずに。 何年かのち、シュッツのこの最期の作品は、二つの合唱のための11 のモテットであると考えられ、現在の13のモテットとしての 曲集のかたちに再構成され、演奏されるようになったのは1990年になってからのことでした。ヘレヴェッヘの演奏により、ひとつ 名演奏の録音が加わりました。彼が指揮をすると、コンチェルト・パラティーノの奏でる音色もひときわ柔らかで美しいものになるのは、まさにヘレヴェッヘ・マジックならではと申せましょう。  (Ki)
HMC-901897
モーツァルト:交響曲31番「パリ」
フルートとハープの為の協奏曲 ハ長調 K.299
協奏交響曲 K.297b
スザンヌ・カイザー(Fl)
アナ=カトリン・ブリュッグマン(Ob)
バビエル・サフラ(Fg)
アーウィン・ウィアリンガ(Hrn)
マーラ・ガラッシ(Hp)
ゴットフリード・フォン・デア・ゴルツ(指)
フライブルグ・バロックO
ドイツの古楽器アンサンブル、フライブルガー・バロック・オーケストラは、リーダーでありヴァイオリンのゴットフリード・フォン・デア・ゴルツを筆頭に名手揃いの個性派アンサンブル。《パリ交響曲》での凄腕アンサブル、フライブルガー・バロックの精緻で輝かしい演奏は、緩急の差、作品の壮大さを見事に表現しています。《フルートとハープのための協奏曲》は典雅なフランス風音楽で独奏楽器の艶やかな音色が際立つ甘美な演奏。協奏交響曲では、ゴットフリード・フォン・デア・ゴルツ率いるアンサンブルの名人芸が光っています。 (Ki)
HMC-901898
ハンブルク 1734〜18世紀ドイツの鍵盤音楽
ヘンデル:シャコンヌ ト長調HMV.435
テレマン:「忠実な音楽の師」〜組曲ブルレスケ.ニ短調[ポロネーズ風序曲/ルール/ガヴォットとロンドー/ブーレ/メヌエット/ジグ]
ブクステフーデ:前奏曲とフーガ ト短調 BuxWV.163
マッテゾン:「通奏低音大教本」〜上級問題第13番,同第7番
ゲオルク・ベーム:前奏曲,フーガと後奏曲 ト短調
テレマン:「水の音楽−ハンブルクの潮の干満」組曲 ハ長調〜[ルール(恋におちたネプチューン)/ブーレ(テティスの目覚め)/ガヴォット(ナイアデスの遊戯)/ハレルキナーダ(おどけたトリトン)/ジグ(潮の干満)](アンドレアス・シュタイアー編曲、チェンバロ版)
ヴェックマン:トッカータ第4番 イ短調
シャイデマン:涙のパヴァーヌ ニ短調
テレマン:組曲「アルスター川」ヘ長調〜[ハンブルクのカリヨン/カエルとカラスのコンサート/白鳥の歌/アルスターの羊飼いの陽気な音楽]
ブリス・ポセ:アントレー〜アンドレアスの為の
(デューラーの「ヒエロニムス」より)
アンドレアス・シュタイアー(Cemb)

使用復元楽器モデル:1734年、ヒエロニムス・アルブレヒト・ハス製
モーツァルトのソナタ集(HMC.901856)では私たちの度肝を抜く「トルコ行進曲」を聴かせてくれたことでも記憶に新しいですが、今回は時代を少し遡って、バロック時代の音楽のリリース。テレマンの名曲『ハンブルクの潮の干満』や、『アルスター川』の演奏からは、神話にでてくる神々が戯れている様子や、カリヨンが華やかに町に鳴り響く情景が目に浮かぶようです。目玉なのがマッテゾンの「通奏低音大教本」の録音。マッテゾンは、18世紀前半当時のドイツの音楽界の大御所で、この「通奏低音大教本」は当時のオルガニストたちの必携の書でした。シュタイアーがどのように通奏低音に即興的な和声づけを施すか、大いに興味をそそられるところです。モーツァルトの「トルコ行進曲」で見せた達者なアレンジャーぶりが遺憾なく発揮された、創意に富んだ一枚です。当時のチェンバロ製作一家、ハスの作による楽器のレプリカを使用しており、チェンバロなのにオルガンのような厚い響きが堪能できます。 (Ki)
HMC-901899
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番 ヘ長調 Op.96「アメリカ」
ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.81*
シュテファン・ヴラダー(P)
エルサレムSQ
来日公演のたびに、演奏内容はもちろん甘いマスクと親しみ易いキャラで人気上昇中のイェルサレム四重奏団のハイドン(HMC.901823)、ショスタコーヴィチ(HMC.901865) につづく第3 弾。ピアノはこのところ急速に円熟味を増しているヴラダー。大家への道を着実に歩む彼が、若手とともに味わい深い音楽を作っています。  (Ki)

HMC-901900
オリヴィエ・グレフ(1950-2000):ソナタ・ダ・レクイエム Op.283
ピアノ三重奏曲[深き淵より/ジャヴァ/ロマンツェ/アッラ・ブレーヴェ]
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
パスカル・アモワイヤル(P)
アンティエ・ヴァイトハース(Vn)
1950年から2000年、音楽の世界が無調、アヴァンギャルドと様々な方向に向かっていく中で、それらの流れと無関係な独自の音世界を守り続けたオリヴィエ・グレフ。メータ、ミシェル・ダルベルトといった名だたる演奏家たちから高く評価を受け、オリヴィエ・グレフ財団及びアパックス社が設立され、様々な作品が出版されています。「私はこれまでにそんなにたくさんの作品をつくったつもりはない。もし私がこの多作ぶりについて自分自身にたずねるとしたら、私の人生は音楽そのものであるからだ、と答えるであろう。作曲することをやめたら、私は死ぬ。」1998年、このCDに収録されているピアノ・トリオを書き終えたときの言葉です。1曲目は死を喪失、旅、魂の黙想の3つの観点から見つめた、死者への優しいなぐさめの音楽。2曲目のトリオは、ショスタコーヴィチを思わせる味付けのちょっとアクセントのきいた曲想です。 (Ki)
HMC-901902
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
第16番 ト長調 Op.31-1
第17番 ニ短調 Op.31-2「テンペスト」
第18番 変ホ長調 Op.31-3
ポール・ルイス(P)

録音:2005年4月
ルイスはロンドンでベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会を敢行、新時代のベートーヴェン弾きとして高い評価を受けています。日本でもこの6 月に東京の武蔵野市民文化会館小ホールでこの3 曲(と「テレーゼ」) を演奏、大喝采をうけたのは記憶に新しいところです。ルイスのピアノは、決して髪を振り乱して力んで引くようなものではなく、徹頭徹尾、真面目に曲に向き合い、丁寧に、そして密度濃く音楽を掘り下げていったもの。ぱっと見、派手さがないベートーヴェンなので、ちょっと物足りないような気がしても、聴き進めていくうちに「こりゃスゴイ!」と言うことに気がつくはずです。「ブレンデルの高弟」という“お墨付き”で語られることの多いルイスですが、すでにそんな領域はとっくに脱して、自らの境地を確立しています。これから先が益々期待できるピアニストです。 (Ki)
HMC-901903(3CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.2
第8番「悲愴」 ハ短調 Op.13
第11番 変ロ長調 Op.22
第28番 イ長調 Op.101
第9番 ホ長調 Op.14-1
第10番 ト長調 Op.14-2
第24番 嬰ヘ長調 Op.78
第21番「ワルトシュタイン」 Op.53
第27番 ホ短調 Op.90
第25番 ト長調 Op.79
第29番「ハンマークラヴィーア」
ポール・ルイス(P)

録音:2005年12月、2006年3月
ブレンデルの薫陶を受けたポール・ルイスのベートーヴェンは師匠仕込みのきわめて端正なもの。ワルトシュタインの第1楽章など、比較的若いピアニストだとついつい力で弾いてしまいがちですが、見事なコントロールによる絶妙なテンポ加減で、曲のもつエネルギーに流されることなく聴かせてくれます。「悲愴」の冒頭のテンポは彼にしかなしえない「遅すぎない」ギリギリのところです。若くしてこれだけの抑制のきいた境地でベートーヴェンを弾くことができるとは、ポール・ルイスは将来なかなかおそろしい大物になるかもしれません。 (Ki)
HMC-901906(3CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集Vol.3
第1番ヘ短調Op.2-1、第2番イ長調Op.2-2
第3番ハ長調Op.2-3、第4番変ホ長調Op.7
第22番ヘ長調Op.54、第23番「熱情」
第12番変イ長調Op.26(「葬送行進曲」)
第13番変ホ長調Op.27-1、第14番「月光」
ポール・ルイス(P)

録音:2006年3月30日、10月31日&11月1−3日、2007年2月3−6日 ベルリン・テルデックス・スタジオ
2005年から2007年にかけて、ポール・ルイスが母国イギリスをはじめ欧米で敢行しているベートーヴェンのソナタ全曲演奏会。これに並 行して進むハルモニアムンディのプロジェクトはそのまま実演での確かな手応えを感じさせます。人気の「月光」や「熱情」が登場する第3 弾でも、ちょうど若き日の師ブレンデルの録音がそうであったように、若さにまかせてバリバリ弾くというより、じっくりていねいに聴かせ てゆくスタイルに共鳴する方も多いのでは。 (Ki)
HMC-901909(3CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集vol.4
第5番ハ短調Op.10-1、
第6番ヘ長調Op.10-2、
第7番ニ長調Op.10-3、
第15番「田園」ニ長調Op.28、
第19番ト短調Op.49-1、
第20番ト長調Op.49-2、
第26番「告別」変ホ長調Op.81a、
第30番ホ長調Op.109、
第31番変イ長調Op.110、
第32番ハ短調Op.111
ポール・ルイス(P)

録音:2005年4月、2006年6月、2007年4月&6月
しなやかな鋼を思わせる強靭なテクニックと、自在に揺れ動く叙情とリズムを兼ね備えた逸材、ポール・ルイスによるベートーヴェンのソナタ・ツィクルスの完結編。なかなか弟子をとらないブレンデルに認められ彼のもとでも研鑽を積んだルイス、澄んだ音色は師匠ゆずり。若手世代のベートーヴェン全集の金字塔ともいえる、堂々の演奏です。6月には来日公演も予定されており、ますます目が離せません。  (Ki)
HMC-901912
ブクステフーデ:カンタータ「われらがイエスの四肢」BuxWV.75
同「われらより取り去りたまえ、主よ」BuxWV.78
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン
ブクステフーデは北ドイツのリューベックにある聖マリア教会のオルガニストでした。北ドイツのオルガン楽派最大の音楽家であり、J.S. バッハのオルガン音楽に最大の影響を与えました。またブクステフーデはオルガン曲だけでなく、多くの宗教的なカンタータを残しています。その彼の傑作のひとつ「われらがイエスの四肢」。オルガニストであったブクステフーデの重厚な響きを、小編成ながらも透明感を帯びた美しい演奏に仕上げています。 (Ki)
HMC-801913(1SACD)
ストラヴィンスキー:バレエ・カンタータ「結婚」(ロシア語歌唱)
ミサ (1944;ラテン語歌唱)
古いイギリスのテクストによるカンタータ (1952;英語歌唱)
キャロライン・サンプソン(S)
スーザン・パリー(A)
フセヴォロド・グリヴノフ、
ヤン・コボウ(T)
マクシム・ミハイロフ(Bs)
ダニエル・ルイス(指)RIAS室内cho
ミュジーク・ファブリク
4台のピアノと各種打楽器が合唱に彩りを添える「結婚」はストラヴィンスキーならではの声楽作品で、「春の祭典」を思わす古代の儀礼的な雰囲気とバーバリスティックな音響に満ちています。これまで数種の録音がありましたが、SACDハイブリッド盤のクリアな録音で、初めてストラヴィンスキーの意図した驚くべきオーディオ効果を実感しました。RIAS室内合唱団がまた巧い! (Ki)

HMC-802236
(2SACD+DVD)
バッハ:ヨハネ受難曲

[特典] メイキングDVD(56分)
ヴェルナー・ギュラー(福音史家/テノール)
ヨハネス・ヴァイサー(Br)
スンハエ・イム(S)
ベンノ・シャフトナー(A)
セバスティアン・コールヘップ(T)
ベルリン古楽アカデミー
RIAS室内Cho
ベルリン大聖堂Cho
ルネ・ヤーコプス(指)

録音:2015年7月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
ヤーコプスは「マタイ受難曲」(HMC.802156) に引き続き「ヨハネ受難曲」を録音しました。満を持して登場した「マタイ受難曲」は、長年の経験 と研究に裏打ちされた記念碑的録音であったので、今回の「ヨハネ受難曲」も大いに期待できる内容です。
「ヨハネ受難曲」は、バッハの生前に計4回演奏され、毎回新たな変更が加えられてきた作品です。バッハがその時の演奏で使える楽器や演奏家に影 響され改訂された場合が多いですが、もっとも大幅に変更されたのが1725年の第2稿です。例えば、冒頭の合唱部分には、当時まだ作曲されていない マタイ受難曲第1部の終曲を使用し、作品後半にも数曲異なるアリアを使用しています。ヤーコプスはこの第2稿のみで追加、差し替えされた5曲(第 1曲合唱「おお、人よ、汝の大いなる罪を悲しめ」に変更。第11曲テノールのアリアを追加。第13曲テノール・アリアを別の曲に。第19曲テノール・ アリアを別の曲に。第40曲カンタータBWV23終曲合唱「キリスト、汝 神の子羊」に変更。)をアルバムの最後に収めています。ヤーコプスは、この 第2稿について是非とも注目して聞いて欲しいと語っています。パッケージにボーナスとして収められている第2稿を入れ込んで再構築させた録音をハイレ ゾダウンロード(harmoniamundi.comウェブサイトを参照)で通して聞くことができます。
ボーナスDVDには録音風景を収録したメイキング映像が収められています。「マタイ受難曲」同様に録音配置にもこだわっています。ヤーコプスは合唱 団の歌詞を最大限に明瞭にするため、そしてオーケストラにも最大限クリアな響きを求めるために、いくつかのパートに分類することを要求しました。福 音史家と通奏低音のパートは中央に、オーケストラは左に、右側には合唱、そこから各アリアを歌うソリストが現れ出るという、配置で録音されました。5.1 サラウンドで再生すると異なる4つのセクションが聞き手のまわりに配置されているように再生される臨場感溢れる録音となっています。
HMC-901915(2CD)
ブラームス:ピアノ三重奏曲全集
第1番 ロ長調 Op.8
第2番 ハ長調 Op.87
第3番 ハ短調 Op.101
ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 Op.25*
トリオ・ヴァンダラー
[ジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャブディアン(Vn)
ラファエル・ピドゥ(Vc)
ヴァンサン・コック(P)]
クリストフ・ゴーゲ(Va;*)
ラ・フォル・ジュルネ音楽祭で昨年、今年と来日し、聴衆を魅了しているトリオ・ワンダラーの今度の新譜はブラームス。プライヴェートではメンバー一人一人がマイペースなグループですが、演奏となると背中がゾクゾクするような息のぴったりあったアンサンブルを繰り広げてくれます。弦の二人のしたたるような美音もさることながら、叙情と情熱に溢れるヴァンサン・コック(写真中央)のピアノの素晴らしさは際立っており、アンサンブルを見事に統率しています。ピアノ四重奏曲に加わったクリストフ・ゴーゲのヴィオラも、トリオ・ワンダラーの3人と巧みに絡み合い、ピアノ四重奏曲も聴く者の琴線に触れる名演となっています。  (Ki)
HMC-901917
テレマン:組曲 イ短調 TWV.55a:a21
協奏曲 ハ長調 TWV51:C1
水の音楽「ハンブルクの潮の干満」組曲 ハ長調
モーリス・シュテーガー(リコーダー)
ベルリン古楽アカデミー
1705 年から1725 年にかけて作曲されたテレマンの作品集です。リコーダー奏者のみならず、オーケストラにも、熟練の技術、そしてフランス、イタリア、ドイツの様式を熟知していることを要求する超絶技巧の曲ばかり。リコーダーのシュテーガーのヴィルトゥオジティの華やかにして快刀乱麻、胸のすくような見事な吹きぶりには圧倒され通しです。ハンブルクの潮の干満も、テレマンの管弦楽の中でも最高傑作といわれるのも納得の力演です。  (Ki)
HMC-901919
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.23-4
ヴァイオリン・ソナタ ハ短調 Op.30-2
モーツァルトの「フィガロの結婚」の「もし伯爵様が踊るなら」による12の変奏曲 ヘ長調 WoO40
ダニエル・ゼペック(Vn)*
アンドレアス・シュタイアー(P)#

使用楽器:1700年頃、ザルツブルク製(ボン、ベートーヴェンハウス所蔵)*/1840年、グラーフ製#
ラ・フォル・ジュルネにはじまった5 月の来日でますますファンを魅了させたアンドレアス・シュタイアーの次なる新譜は、ダニエル・ゼペックとのベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ。ゼペックは、フランクフルトの音楽大学に学び、その後アルバン・ベルクのメンバーでもあるゲルハルト・シュルツのもとでも研鑽を積み、ブレーメン室内管弦楽団の奏者として、またドイツのみならず国際的室内楽奏者として活躍しています。シュタイアーともドイツ内外でたびたび共演をかさね、機知に富んだアンサンブルで聴く者をうならせるコンビです。使用した楽器は、リヒノフスキーがベートーヴェンにプレゼントした弦楽器のクヮルテット用4 つの楽器の中のヴァイオリン。ボンのベートーヴェン・ハウスが初めて録音のための使用を許可したというなんとも意義深いものです。モーツァルトの「トルコ行進曲」で我々の度肝をぬいたシュタイアー、ベートーヴェンでも時折光る独創性がなんとも魅力です。 (Ki)
HMC-901920
マーラー:歌曲集「子供の不思議な角笛」 サラ・コノリー(Ms)
ディートリヒ・ヘンシェル(Br)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャンゼリゼO
ヘレヴェッへのマーラーといえば、あの斬新なシェーンベルク=リーン編曲の室内オケ版による「大地の歌」(HMA.1951477) が録音されたのが93 年。いままたここにヘレヴェッへが手兵シャンゼリゼ管とともに衝撃的なマーラー演奏をおくり出してきました。オリジナル楽器オケを伴った初めての「角笛」歌曲集の登場です。曲名に由来する同名の詩集は、詩人アルニムとブレンターノとがまとめあげたドイツの民謡詩集。およそ1887 年から1901年にかけての15 年以上に渡り、マーラーはこれにはまり好んで音楽をつけています。聴けばすぐに分かるように、第2 番から第4番までの交響曲群と内容的に密接にリンクするこの一連の歌曲は、マーラーの音楽宇宙の精髄を成す重要な作品です。ここでヘレヴェッへがロマン派の作品、たとえばシューマンやブルックナーの交響曲を手がける時にみせる異常なほど苛烈なアプローチを思い起こしてみてください。オリジナル楽器の繰り出す清新な響きの持ち味も相俟って、この歌曲をトータルに彩る軍楽調の箇所のなんとも刺激的なこと!その一方でバッハにも相通じるハーモニーの美しさは、まぎれもなくヘレヴェッへのもの。「美しいラッパが鳴り響くところ」など、どこからともなく怪しく退廃的な色香が匂い立ち、こ惑的な表情が濃密に折り重なってゆきます。さらに当代随一、合唱音楽のスペシャリストとして、もはや“人の声だけが織り成す美を究めているからでしょうか。最も旬のヘンシェル、バッハのカンタータ・シリーズでもおなじみのコノリーとソリスト各々の魅力を存分に引き出すあたりほとんど天才的。ヘレヴェッへが作り上げた画期的な「角笛」歌曲集。このアルバムからはいよいよますます交響曲シリーズへの想像と期待とが大きく膨らむに違いありません。 (Ki)
HMC-901921
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(ノヴァーク版) フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャンゼリゼO
美しいハーモニーを作り上げることにかけては天下一品のヘレヴェッヘ。すでに第1楽章冒頭の弦のトレモロが鳴り出す瞬間から釘づけで、弱音の繊細な表情はオリジナル楽器のオケならでは。主部に入ってからも見違えるように生気を取り戻したような音楽。ヴァイオリン両翼型配置のオケが立体的にこだまする、陰影豊かなアンダンテ。このあたり彼のバッハにも通じる深遠な世界が拡がります。力強く弾むスケルツォから充実し切ったフィナーレにかけての金管群の剛毅な響きも格別。もう曲が閉じられるまでがあっという間。すばらしい録音です。 (Ki)
HMC-901922
音楽芸術の第5元素
ラッスス:ミサ曲「すべての悲しみよ」、
トマス・アシュウェル(1478頃-1513以降):ミサ「アヴェ・マリア」、
パレストリーナ:ミサ「ウト・レ・ミ・ファ・ソ・ラ」
パウル・ファン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブ
このCDのタイトルは、録音が行われた、リスボンにある水の博物館に由来しています。第五の元素とは、気・火・地・水の4 要素のほ かにあると考えられた元素のこと。この場所自体がもつただならぬ雰囲気、そしてその音響は、これらの作品が普遍的で時空を超えた内 容(=「第五の」要素)をもっているということを私たちに示しています。厳格な対位法を用いて書かれたパレストリーナのミサ曲、イ ングランドが生んだ後期ゴシック様式の作品をのこしたアシュウェルのミサ曲、そして多声音楽爛熟期のラッススのミサ曲。これらの作品が、生きたものとして聴く者にせまってきます。ネーヴェル率いるウエルガス・アンサンブルの精鋭たちが織り成す、声の饗宴を味わ うことのできる1 枚となっています。 (Ki)
HMC-901923(2CD)

HMC-801923(2SACD)
モーツァルト:歌劇「ティートの慈悲」 マーク・パドモア(T:ティート)
アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ(S:ヴィテッリア)
ベルナルダ・フィンク(Ms:アンニオ)
スンハエ・イム(S:セルヴィーリア)
セルジョ・フォレスティ(B:プブリオ)
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックO
RIAS室内cho

録音:2005年
《ティートの慈悲》は、1791年に皇帝レオポルト2 世のボヘミヤ王戴冠を祝うために急遽依頼されたオペラ・セリア。時間がなかったためレチタティーヴォをジュスマイアー任せにしたり、メタスタージオの台本が古めかしかったり、初演を見た王妃が駄作と貶したりと、せっかくの大作なのに200 年以上不遇な扱いを受けてきました。しかし近年ではモーツァルト晩年ならではのオペラ・セリアの傑作として人気が高まっています。セリアなら当然、時代楽器演奏が映えるというもの。この録音は、2005年11月のパリ、ブリュッセルでの上演と連動したもの。ヤーコプスの面目躍如たる輝かしい音楽は絶賛されました。また古楽最新世代の優れた歌手が見事な歌を聞かせてくれます。何と言ってもパドモアの柔らかくも情熱に満ちたテノールが最高!一方ヴェルディやドニゼッティのプリマドンナから古楽ソプラノに転向し成功を収めているペンダチャンスカも目を見張る出来ばえ。古楽メッツォのベテラン、フィンクは言うまでもなく見事。そしてクリスティの秘蔵っ子で、つい先日ヴィヴァルディの「バジャゼット」で聴衆を魅了した美声ソプラノ、イムが絶妙に華を添えています。「ティート」の魅力にまだ開眼していない方にこそお聞きいただきたい、画期的名演です! (Ki)
HMC-901925
ジョリヴェ:ヴァイオリン協奏曲
ショーソン:詩曲 Op.25
イザベル・ファウスト(Vn)
マルコ・レトーニャ(指)
ベルリン・ドイツSO
今をときめくヴァイオリニスト、イザベル・ファウストの待望の新譜の登場です。ファウストは2005 年11 月にもアルミンクと新日フィルの公演で共演し、ハルトマンの難曲「葬送協奏曲」を、超越的な集中力と非常に安定した音程とテクニックで見事に演奏して、日本の聴衆を圧倒しました。今確実にそのファンが増えている作曲家、ジョリヴェのヴァイオリン協奏曲は、オーケストラ、ヴァイオリンの両者にものすごいエネルギーと技巧を要求する難曲。ファウストは、このマグマのような熱い作品に、自身のもつしなやかさ、強さ、そして優しさ、すべてのパワーを全開にして立ち向かっています。エネルギーと叙情の核融合的作曲家、ジョリヴェのヴァイオリン協奏曲の決定盤といってもよい名演奏の誕生です。つづくショーソンの詩曲は、オケの前奏からしてただならぬ雰囲気。ファウストのヴァイオリンのソロが奏でられる瞬間、聴いていて体がとろけてしまいそうなほどの美しさにノックアウトされます。 (Ki)
HMC-901926
ブラームス:歌曲集
私の思いはあなたの許へ,
調べのように僕に,サッフォー風の頌歌,
野にひとり,夜鶯, 落胆,古い歌,
夜鶯に,乙女は語る,君の青い目,秘密,
セレナード,永遠の愛につい て,
死はすがすがしい夜,教会の墓地にて,
五月の夜,余韻,スペインの歌,
乙女の歌, 日曜日の朝に,愛の誠,
甲斐のないセレナード,乙女,テレーゼ,
乙女の歌,狩り,鍛冶 屋,
恋しい人のもとへ,日曜日,乙女の歌,
子守歌
ベルナルダ・フィンク(Ms)、
ロジャー・ヴィニョールズ(P)
ヤーコプスが絶大な信頼をおくメッゾソプラノ、ベルナルダ・フィンク。彼女はアルゼンチン生まれですが、両親はスロヴェ ニアからの移民。数々のバロック声楽曲で名高いフィンク、しかしリート・ファンの間では、ドイツリートでも高く評価されて いる人です。既にシューマンの「女の愛と生涯」(HMC 901753)などで高い評価を得ています。そしてブラームス。メッゾならで はの滋味溢れるブラームスをたっぷり楽しめます。伴奏には、英国の名伴奏ピアニスト、ロジャー・ヴィニョールズを迎え、万全です。 (Ki)

HMC-901927
ショパン:ワルツ(全19曲)
モンポウ:ショパンの主題による変奏曲
アレクサンドル・タロー(P)

録音:2005年
これは信じがたい芸術的センス!曲の配列が上記のとおり独自の配慮がなされていることからも分かるとおり、各曲のニュアンスが美しく連動するように配置されており、実際の演奏の素晴しさがその意義を確かなものにしています。いきなり陰りの濃い「第19番」で開始されますが、これでもうイチコロ!憂いと余韻を漂わせるセンス、汚れを知らぬタッチの妙、短い文節をしなやかに連鎖させる力量など、どこをとても惚れ惚れするばかりです。「第7番」はテンポ設定が実に見事。アゴーギクをアゴーギクと感じさせずにニュアンスを揺らし、明るい中間部ではカラッとしたタッチに変貌させますが、根底に潜む憂いの表情は決して捨て去りません。「第8番」も、スコアに込められた陰影がこれほど美しく立ち上る演奏も少ないでしょう。「第13番」は最初の2音がショッキング!前に進むのを拒むようなこの滑り出しの何という悲しさ!音のニュアンスを直感的に感じ取る力が尋常ではないことの証です!「第14番」は活力を何面に封じ込め、泣きじゃくりたい感情をひたひたと表出。一音たりとも聴き逃せません。「小犬」は、よくありがちな小犬が無邪気に駆け回る安直な描写とは比較にならない究極の逸品!愉しいニュアンスを生かしつつも、エレガントかつアンニュイな雰囲気を放ち、そのブレンド感がたまらない魅力です。「第10番」は、3拍子のリズムの民族色をかなり意識しているのが意外ですが、全く泥臭くならず、そればかりか、中間部のノスタルジックな表情と共に格調高い全体の構築を実現しているのには驚きを禁じ得ません。
これらの雰囲気を引き継ぎながらさりげなく置かれた最後のモンポウも心を捉えます。タローの音楽センスを知る最適なCDであると共に、ショパンのワルツ集を前奏曲集のように一貫したコンセプトで描いた成功例として、不滅の価値を誇るは必定。録音もきわめて優秀です。【湧々堂】 
HMC-901928(2CD)
ヘンデル:オラトリオ「メサイア」 シャスティン・アヴェモ(S)
パトリシア・バードン(A)
ローレンス・ザゾ(C.T)
コビー・ヴァン・レンズブルク(T)
ニール・デイヴィス(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックO、
クレア・カレッジcho

録音:2006年1月
競合盤ひしめく「メサイア」の中、ヤーコプスは最高の演奏を届けてくれました。フライブルク・バロック・オーケストラを自在に操りながら、ヤーコプスならでは知的刺激と熱い情熱の入り混じったヘンデルはお見事の一言。ヘンデルの音楽に浸る喜びに溢れています。この録音では1750 年に上演した時の形態を元にし、ソリストを5 人立てています。ソプラノは、スウェーデン出身で、ここ数年猛烈な勢いで人気急上昇のシャスティン・アヴェモ。ヘンデルなどバロック音楽から、「ルル」のタイトルロールまで得意とする恐るべき人です。アルトには、充実した深いアルトの美声が素敵なアイルランドのパトリシア・バードン。カウンターテナー、テノールには、ローレンス・ザゾ、コビー・ヴァン・レンズブルクとヤーコプス組というべきお馴染みの面々。バスにはこれもバロックで大活躍のウェールズのバス、ニール・デイヴィス。 (Ki)
HMC-901930
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ
 「美しき水車小屋の娘」〜さすらい/焦燥
ウェーベルン:チェロとピアノの為の3つの小品Op.11
シューベルト:鳥たち
 ピアノとヴァイオリンの為のソナタD.384 Op.posth.137
  子守歌D.498
ベルク:4つの小品Op.5(原曲:クラリネットとピアノの為の)
シューベルト:夜と夢D.827
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
アレクサンドル・タロー(P)
日本にもたびたび来日しているチェロのケラスと、先日のショパンのワルツ集でもますます冴え渡る音色を聴かせてくれたピアノのタロー、2名による夢のデュオの登場です。ウィーン出身の3人の作曲家たちによる作品を集めたもので、シューベルトの名曲中の名曲「アルペッジョーネ・ソナタ」をはじめ、シューベルト歌曲のチェロへの転用、ウェーベルンの作品など、ヴァラエティに富んだ内容。特筆すべきなのはなんといってもケラスのますます磨きのかかったストレートに心に響く音色と、タローのピアノのタッチ。思わずため息が出てしまいそうに美しいアンサンブルで、体験したことのない深い世界に引き込まれます。ケラスは11月に来日が予定されており、ますます楽しみです。  (Ki)
HMC-901931
シューベルト:歌曲集
歌曲集「白鳥の歌」 D.957、
出会いと別れ D.767、月に寄せて D.259、
羊飼いの嘆きの歌 D.121、ミニョンに D.161
あこがれ 、ミューズの子 D.764
ウェルナー・ギューラ(T)、
クリストフ・ベルナー(P)
ギューラの初となるシューベルトのリート集です。メインに「白鳥の歌」を据え、さらにゲーテの詩による歌曲を6 曲収録しています。ギューラの柔らかい美声がシューベルトにピッタリなのは言うまでもありません。加えて、節度のある適切な表現と、詩句に対する読み込みの深さが、良い味わいを出しています。伴奏のベルナーも優れもの。 (Ki)
HMC-901932
ラヴェル:5 つのギリシア民謡、
ベルリオーズ
:夏の夜Op.7、
ラヴェル
:シェエラザード
ケント・ナガノ(指)ベルリン・ドイツSO、
ベルナルダ・フィンク(Ms)
ケント・ナガノ&ベルリン・ドイツ響最新盤は、歌手にベルナルダ・フィンクを迎えての、ラヴェルとベルリオーズの歌曲。シェエ ラザード以外もともとはピアノと声のために書かれたものですが、のちにオーケストラと声のために編曲されたものです。ラヴェルも ベルリオーズも、オケの時計細工師と称されることもあるほどの完璧主義者だけあって、オーケストラパートの美しさは格別。緻密に 書かれた微妙な色彩の木管パートなど、ベルリン・ドイツ響のうまさが際立ちます。フィンクのどこまでも透明ながら深い色合いを帯 びた声は、不思議な魅力で聴く者の心をぐっと掴んで離しません。透明な響き、完璧なバランス、そして歌とオケとの絶妙な調和・・・ 聴いていると瞬く間に時が過ぎてしまいます。
HMC-901935(2CD)
フランク・マルタン:「魔法の酒」
(7つの弦楽器とピアノ伴奏による12人の独唱者のための世俗オラトリオ)
ダニエル・ルイス(指)RIAS室内cho、
シャロウン・アンサンブル、
シュトックハウゼン=リーゲルバウエル(P)、
サンドリーヌ・ピオー(イズー/ S)、
ステファン・ダヴィスリム(トリスタン/ T)、
ユッタ・ベーネルト(ブランゲーネ(ブランジァン)/ S)、
ヒルデガルト・ヴィーデマン(白い手のイズー/ S)、
ウルリケ・バルチュ(イズーの海/ A)、
ヨナタン・E・デ・ラ・パス・サエンス(マルケ王/ B)
ヨアヒム・ブールマン(カエルダン/ T)
愛の秘薬を誤って飲みかわしてしまった王妃イズーと王の甥トリスタン。この時から2人は死に至るまでやむことのない永遠の 愛に結びつけられる…。ヨーロッパ中世最大の恋物語「トリスタン・イズー物語」に基づく、フランク・マルタンの声楽作品。 ジョゼフ・ベディエ編の小説(岩波文庫からも単行本が出版されています)に則って、プロローグ、3 つの章(「媚薬」、「モロアの 森」、「死」)、エピローグを持つ形式となっています。登場人物は台詞を歌い、合唱は動作を語り、場面を説明する語り部の役割を 担います。ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」とは一線を画したものを、と考えたマルタンは、ソリストの旋律に十二音技法 を採用、さらに合唱の響きの中に、官能的でありながらどこか空虚な響きを用いるなど、ワーグナーのとはまったく趣の異なるト リスタンを作り上げました。トリスタンの「死」の場面も、ワーグナーのオペラではトリスタンが切々と歌い上げますが、マルタ ンのものは、瀕死の状態のトリスタンにすがる白い手のイズー(カエルダンの妹、トリスタンは二人のイズーを愛した)や、合唱 による淡々とした語りの合間に、トリスタンが切れ切れに言葉を発する、というもので、トリスタンが弱ってしまって死にゆく様 がおそろしいほど克明に描写されています。録音があまり多くないこの名作、ひとつの決定盤ともいえるものの登場といえましょう。  (Ki)
HMC-901939(2CD)
バッハ:ミサ曲 イ長調BWV 234、
ミサ曲ト長調BWV 236、
ミサ曲 ト短調BWV 235、
ミサ曲 ヘ長調BWV 233
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン、ザビーネ・ゲッツ、
ガブリエーレ・ヒエルダイス(S)、
エリサベス・ポピエン、
アレクサンダー・シュナイダーア、
ヴィルフリード・ヨッヘンス、
ハンス・イエルク・マンメル(T)、
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ、
セバスティアン・ノアック(Bs)

録音:2006年1月、5月
ユングヘーネルによる、バッハの珠玉のミサ曲の登場。声楽メンバーも大分入れ替わった、新生カントゥス・ケルンによる声楽は、時に幻想的な美しさに満ち、時に刺すように鋭く、えもいわれぬ神々しさに満ちています。以前に増して表情豊かになっています。ミサ曲ト短調は、名作の誉れ高い作品。なんともいえぬ優しさに満ちた冒頭の器楽による前奏はこの世のものとは思えない美しさです。歌が始まると一転、余計なものがそぎ落とされたストイックな声部間の掛け合い、そしてストイックな声楽と温かみのある楽器の音色との交わりに心奪われます。 (Ki)
HMC-901941
モーツァルト:am Stein Vis-a-vis、
転調するプレリュード(ハ長調から変ロ長調へ)(Modulierendes Pradludium)KV 284a、ピアノ連弾ソナタ 変ロ長調KV.358*、
転調するプレリュード(ヘ長調からホ短調へ)Modulierendes Praeludium KV deest(ケッヘル番号なし)、
カンデツァKV.624(626a)、
パイジェッロの歌劇「哲学者気取り」の「主に幸いあれ」による6つの変奏曲 ヘ長調 KV.398、
前奏曲とフーガ ハ長調KV.394 (383a)、
ショルンスハイムとシュタイアーによる即興演奏*、
ピアノ連弾ソナタ ニ長調KV.381*
6つのドイツ舞曲KV.509(ピアノ連弾編曲版)*
アンドレアス・シュタイアー&クリスティーネ・ショルンスハイム*(ピアノフォルテ)

※使用楽器:ヴィザヴィ(1777年シュタイン製)
これは!シュタイアーにモーツァルトが乗り移ったかのような、はたまたモーツァルトにシュタイアーが乗り移ったのか・・・。 1 曲目の「プレリュード」からシュタイアー大暴れ、聴くものの度肝をぬくような過激さ。モーツァルトの「プレリュード」は意外 になじみがないかもしれません。当時「プレリュード」は元来、ピアニストの技量をひけらかすために即興で演奏されることが多 かったもの。「私は即興ができない(わ)・・・」というピアニストの方々のために、即興演奏を譜面に書き起こしたものが当時の 「プレリュード」だったのです。(もちろん、ソナタなどのメイン楽曲の前に演奏されたり、楽器の具合を見るために演奏されたりす ることもありましたが。)ここに録音されているプレリュードはまさにモーツァルトの天才即興ぶりが譜面に記されたもの。ほかで は聴けない奇跡的な演奏がここにあります。
さらに楽器がまたすごい!この録音で用いられたシュタイン製の「ヴィザヴィ」(1777年)という楽器は、巨大な長方形のケース の中に二つの鍵盤楽器が組み込まれ、二つの短辺には鍵盤が付けられ、2人の奏者が向き合って演奏できるよう設計されたものです。 片側が一段鍵盤のピアノ、反対側が二段または三段鍵盤のチェンバロになっていますが、チェンバロ側の鍵盤の一つはピアノのため のもので、反対側にあるピアノ専用鍵盤と連動するというもの。同様の楽器は今回録音に用いられたものも含めて2台しか現存して いません。シュタインのピアノ工房を、モーツァルトは1777年に訪れたことがあり、シュタインのピアノを大層気に入りました。し かし、高価であったために購入を断念、父への手紙にも、今まではシュペート製のピアノが一番好きだったが、シュタインのピアノ を聴いて断然こちらの方がよいと思う、という記述がみられます。シュタイン製のこのゴージャスで鮮烈な音色、そして演奏者に対 する反応の良さをモーツァルトはおそらく気に入ったのかもしれません。楽器もすごいし楽曲も貴重だし、演奏はまさに奇跡的名演。 ものすごい一枚です。 (Ki)
HMC-901942
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番
幻想曲 ニ短調 K.397
ロンド ニ長調 K.382
ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.491
シュテファン・ヴラダー(P)(指)
カメラータ・ザルツブルク
生粋のウィーン流ピアニスト、ヴラダーによるモーツァルトのピアノ協奏曲の登場です。しかも弾き振り!むかえうつは伝統あるカメラータ・ザルツブルク。冒頭の弦楽器と管楽器のかけあいから、まさにこれしかないという絶妙な間の取り方とぴちぴち感に満ちています。続くピアノの入りもきらきらとまばゆいばかり。ピアノのソロの曲も入魂の仕上がり。幻想曲の深刻な空気から、21 番の澄み切った幸福感まで、モーツァルト・ワールドがたっぷりと堪能できます。モーツァルト・イヤーのしめくくりにもぴったりの、とびっきりの一枚です。 (Ki)
HMC-901943
ショパン&ブラームス:バラード集
ショパン:バラード(全4曲)
ブラームス:バラード Op.10
セドリック・ティベルギアン(P)

録音:2006年4月
1998年のロン=ティボー・コンクールで優勝し一躍その名が知られたティベルギアン(1975 年〜)。待望の新譜はショパンとブラームスのバラード集。ショパンのバラードの第1番の冒頭から、ものすごい音楽の推進力にたちまち引きこまれ、比較的たっぷりしたテンポで寄せては返す波のようなメロディーに酔いしれます。彼の紡ぎだす研ぎ澄まされたハーモニーは、倍音の先の先にまで耳を澄ましているかのようで、崇高さすら感じさせます。ブラームスのバラードもロマンの薫りが濃厚でありながらどこかはかなく、32 歳にしてすでに隔世の感のある演奏となっています。 (Ki)
HMC-901944
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」
イザベル・ファウスト(Vn)、
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)プラハPO
アレクサンドル・メルニコフ(P)
若い世代でもっとも注目を集めるファウストがベートーヴェンの2大ヴァイ オリン名曲、協奏曲とクロイツェルをなんと一挙に録音。その格調の高さ、たおやかな美しさ、楽曲のスケールとすべ ての条件を満たして、王座に君臨するベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。麗しの音色でしっとりと歌い上げるファウストの ヴァイオリンは、ラルゲットではどこまでも幸福感に満ちて甘美のきわみ。いっぽう、ヴァイオリニスト泣かせの名うての難曲 で、10曲あるソナタの最高峰「クロイツェル」。協奏曲とはガラっと 変わって熱く激しいやりとりで、いまにも火花が飛び散るかのような燃焼度。いま、どこでも引っ張りだこという人気ぶりも頷 けるファウストの魅力が全開のアルバムとなっています。 (Ki)
HMC-901945
ブラームス:愛の歌Op.52(全18曲)、
3つの四重唱曲Op.64(全3曲)、
新・愛の歌Op.65(全15曲)
マーリス・ペーテルセン(S)、
ステッラ・デュフォワ(A)、
ヴェルナー・ギューラ(T)、
コンラート・ヤルノット(Bar-Bs)、
クリストフ・ベルナー(P)、
カミッロ・ラディッケ(P)
ブラームスの詩情ゆたかな四重唱曲集。多くの声楽曲、そしてハンガリー舞曲集などすぐれたピアノ四手のための作品をのこしたブラー ムス。そんな彼が、ウィーンの伝統音楽にインスピレーションを受けて書いた贅沢な編成の重唱曲集です。これらの曲集は、発表される とすぐにウィーンの音楽サロンで大ヒットとなりました。恋をしたうきうき気分から、失恋の悲しみまで、その歌詞の内容は恋のすべて を語りつくします。 (Ki)
HMC-901946
モーツァルト:ホルン協奏曲第1番/第4番
ファゴット協奏曲、オーボエ協奏曲
トゥーニス・ファン・デァ・ズヴァールト(Hrn)
ドナ・アグレル(Fg)、
カタリナ・アルフケン(Ob)、
ぺトラ・ミュレヤンス(指)
フライブルク・バロックO
オリジナル楽器による精鋭アンサンブルきってのトップメンバーたちが繰り広げる愉悦のひととき。フルートとハープ、協奏交響曲 (HMC.901897)に次いで、FBO によるモーツァルトの協奏曲集に第2 弾が登場します。 ここに収められた名曲の数々がロイトゲープ、デュルニッツ男爵、フェルレンディスといった名手たちとの出会いによって生み出された ことは有名ですが、わたしたちの時代の名人たちも負けてはいません。ナチュラル・ホルンは当FBO とブリュッヘンの18世紀オーケスト ラで首席を務め、先ごろ出たOLC のポストホルン・セレナード(TDKAD.023)でもゲスト参加していたズヴァールト。同じく18 世紀オー ケストラ、鈴木秀美率いるOLC のメンバーで、デン・ハーグの王立音楽院やバーゼル・スコラ・カントルムでも教鞭をとる首席ファゴッ トのアグレル。首席オーボエのアルフケンもまた古楽の牙城バーゼル・スコラ・カントルムで学び、いまでは教鞭もとる第一人者です。 当時をほうふつとさせるオリジナル楽器のなんとも味わい豊かな響きととびきりの演奏によって、聴きなれた名曲が活き活きとよみがえ りました。   (Ki)
HMC-901947(2CD)
ドビュッシー:忘れられた映像、
ボヘミア舞曲、夢想、マズルカ、
ロマンティックなヴァルス、バラード、
舞曲、夜想曲、ピアノのために、版画
コンクール用小品、ハイドンを讃えて、
小さい黒人、レントより遅く、
6つの古代のエピグラフ(独奏版)、
英雄的子守歌、
慈善団体「負傷兵の衣類」のための小品
エレジー、燃える炭火に照らされた夕べ
リア王の眠り(ロジェ=デュカス編曲)
アラン・プラネス(P)
いつも高い評判を受けているプラネスのドビュッシー・シリーズがついに完成です。今回は「版画」など名作から、連弾曲「6 つの古代のエピグラフ」のドビュッシー自身による独奏版や最近楽譜が出版された絶筆「燃える炭火に照らされた夕べ」といっ た珍品、さらに初期の美しい小品まで盛りだくさん。「燃える炭火に照らされた夕べ」はすでにいくつか録音もありますが、プ ラネス級の名手によるものは初めて。ようやく曲の真価を知ることができます。 (Ki)
HMC-901949(2CD)
ヘンデル:オタトリオ「ソロモン」 サラ・コノリー(A ソロモン)、
スーザン・グリットン(S ソロモンの王妃,第1 の遊女)、
キャロリン・サンプソン(S シバの女王,第2 の遊女)、
マーク・パドモア(T ザドク,従者)、
デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Bs レヴィ人)、ダニエル・ロイス(指)
ベルリン古楽アカデミー,RIAS 室内cho
「ソロモン」は、1748年、既に63歳に達していたヘンデルが作曲したオラトリオです。旧約聖書に現れる古代イスラエルの王ソロ モンを題材にし、第2 幕には「大岡裁き」の場面があることでも知られています。今日では専ら、第3 幕の前奏曲である「シバの女王 の入城」ばかりが有名ですが、作品全体も晩年のヘンデルの名曲が多々あります。このHMF による新録音では、サラ・コノリー、スー ザン・グリットン、キャロリン・サンプソン、マーク・パドモアと、古楽界のスター歌手が揃えられ、しかもベルリン古楽アカデミー とRIAS室内合唱団という鉄壁の布陣。そして指揮のロイスが知性と愛情100%の指揮を繰り広げてくれています。 (Ki)
HMC-901951
マルティヌー:ヴァイオリン協奏曲第2番H.293、
弦楽セレナード第2番H.216、
トッカータと2つのカンツォン(Pfと弦楽合奏のための)
イザベル・ファウスト(Vn)、
セドリック・ティベルギアン(P)、
イルジー・ビェロフラーヴェク(指)プラハPO
東欧諸国からパリに集まった作曲家のグループ「エコール・ド・パリ」のメンバー中、もっとも演奏・録音に恵まれているチェコ出身のボフスラフ・マルティヌー。何とイザベル・ファウストの演奏で協奏曲が登場です。それも急進的な傾向の強い第1番でなく、かのエルマンに捧げられた叙情的な第2番というのが意外です。マルティヌーの作品の中でもとりわけ美しい旋律にあふれ、平和で田園的な世界が続きます。ファウストの美音も冴え、ビェロフラーヴェクのボヘミア的濃厚な伴奏も絶品。マルティヌー観の変るアルバムと申せましょう。もうひとつの注目は、ピアノの協奏的作品「トッカータと2つのカンツォン」の独奏をイケメン名手ティベルギアンが務めていること。明るい喜悦性に富んだ曲で、あまり知られていない曲ですが、存分に楽しめます。  (Ki)
HMC-901952
聖週間のための哀歌〜 Lamentations for Tenebrae
[聖水曜日]
カリッシミ(1605-1674):エレミアの哀歌、ここに始まる
カリッシミ:「おとめシオンより、栄光はことごとく去り」
ロッシ(c.1601-1656):トッカータ・クヮルタ
フレスコバルディ(1583-1643):「敵はその手を下し」
パレストリーナ(c.1525-1594):「主よ、救いたまえ」
[聖木曜日]
作曲者不明:エレミアの哀歌
作曲者不明:彼らが傷ついた者のように
カプスベルガー(c.1580-1651):トッカータ・クィント
[聖金曜日]
作曲者不明:エレミアの哀歌
作曲者不明:トッカータ・アルペッジャータ
マルコレッリ(c.1615-c.1675):なにゆえ黄金は光を失い
作曲者不明:預言者エレミアの祈り
マリア・クリスティーナ・キール(S)、
ジャン=マルク・エメ(指、Org.)
コンチェルト・ソアーヴェ
キールによる最高純度の結晶のような歌声。受難を前にしたキリストを悼む哀歌が、澄み切った空気の中に響きます。器楽のみの楽曲も、リュートをつまびく音一つ一つが真珠の涙の粒のような美しさです。至高の慰めがここにあります。キリスト教では、枝の主日(キリストが、十字架につけられる前にロバに乗ってエルサレムに入城した日。人々は棕櫚の枝を掲げてイエスを迎えたことから「枝の主日」と呼ばれる)から、復活の主日までを聖週間といいます。この期間の夕刻からロウソクの火が消えて教会が暗闇と化す時まで朗唱された音楽が、「ルソン・ド・テネブル」の原型。声楽の場合、エレミアの哀歌の聖句が、歌詞の大部分を占めます。ルネッサンス時代にこのジャンルは誕生し、ルイ14世下のフランスで発展を遂げました。イタリアでは、17世紀の前半にこのジャンルは流行し、ボローニャにある音楽博物館には、当時ローマで活躍していたあらゆる音楽家たちによる哀歌の23種類の曲集の譜が残されています。マリア・クリスティーナ・キールとコンチェルト・ソアーヴェが、これらの資料から、聖週間のための哀歌を再構築したものです。歌詞にも現れるdolor(悲しみ)、lamentatio(哀れみ)といった言葉を、他に類を見ない純度の高い美しい結晶にして蘇らせ、聴く者の心に溶け入るように聴かせます。
HMC-901953
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第6番、第8番、第11番 エルサレムSQ
[アレクサンダー・パヴロフスキー(Vn1)、
アミハイ・グロス(Vn2)、
セルゲイ・ブレスラー(Vla)、
キリル・ズロトニコフ(Vc)]
2004年の初来日につづき、今回が2度目の来日となる、エルサレム弦楽四重奏団。4人の間にただよう音楽の空気感は、なん とも気高くよい雰囲気です。若手ながら技巧にはしることなく、常に作品に対して真摯な態度で接しているのがよくわかる、知 性にも裏打ちされた演奏をするクヮルテット。チェロの奏者が使用している楽器は、ジャクリーヌ・デュ・プレが愛用していた セルジオ・ペレッソンで、ダニエル・バレンボイムより貸与されている逸品です。 (Ki)
HMC-801954
(1SACD)
40 Voices
ヴィレム・キュレーアス:35声によるNomen mortis infame、
フアン・バウティスタ・ゴメス
:12声によるグローリア、
ジョスカン・デプレ
:12声による「いと高き神の保護のもとに住み」、
ロベルト・ウィルキンソン:クレド〜 13声による、
アレッサンドロ・ストリッジョ
:見よ、祝福されたる光が〜 40声による、
ピーター・メーセンス
:リヨンの狩人〜 16声による、
ジョアン・ローレンソ・レベーロ
:祝福されしイェルサレム〜 16声による、
ジョヴァンニ・ガブリエッリ
:主よ、あなたを呼びます〜 16声による、
トマス・タリス:エレミアの哀歌〜 40声による
パウル・ファン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル
ルネッサンス期の声楽作品を中心に演奏活動を展開しているネーヴェルとウエルガス・アンサンブルの活動35周年記念コンサートのライヴ録音です。ルネッサンス期は、ヨーロッパ各地に立派な教会が次々と建立され、声楽を主とする教会音楽がもっともさかんに書かれた時期。音響効果も抜群なカテドラルの中、人の声のみによる美しい音楽が響きわたるとき、聴衆は神の存在を感じずにはいられなかったことでしょう。タリスの「エレミアの哀歌」がよく訓練された40 人の歌い手たちによって歌われるさまは、この世のものとは思えない美しさと迫力です。 (Ki)
HMC-901955
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 Op.1-3、
ピアノ三重奏曲第5番 ニ長調 Op.70-1「幽霊」、
フンメル:ピアノ三重奏曲第4番Op.65
アンドレアス・シュタイアー(ピアノフォルテ)、
ダニエル・ゼペック(Vn)、
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
ムンディならではの豪華なメンバーによるピアノ・トリオの登場。泣く子も黙るシュタイアー、アルカント・クヮルテットでも味わ い深いヴァイオリンを披露しているゼペック、そしてチェロには絶好調のケラスという顔ぶれによるベートーヴェンは、実に新鮮、あ ざやか。ベートーヴェン初期の作品第3 番は、お得意のハ短調。1音目から3人の間に飛んでいる火花が見えてくるようです。つづく 第5番は、なんといっても第2楽章のシュタイアーが見もの。「幽霊」のタイトルの由来にもなっている、この特徴的で幻想的な楽章を、病的に、そしてまぼろしのように演奏しています。それに絡む2 人の弦も絶品としかいいようがありません。カップリングのフンメル は、ベートーヴェンがライヴァルと目していた人物。彼のピアノ三重奏曲は、ロマンティックさと若々しい魅力に満ちており、ベートー ヴェンの2作品とは趣は異なりますが、この夢のトリオのさわやかな魅力が味わえる一枚となっています。なお、シュタイアーとゼペッ クはオリジナル楽器を、そしてケラスは、モダン楽器のボディにオリジナルのブリッジや弦を用いたものを使用しています。  (Ki)
HMC-901956
F. クープラン:作品集
神秘的なバリケード(第6組曲より)、
ティク・トク・ショック(第18組曲より)、
クープラン(第21組曲より)、
信心女たち(第19組曲より)、
さまよう亡霊たち(第25組曲より、
編み物をする女たち(第23組曲より)、
シテール島の鐘(第14組曲より)、
居酒屋のミュゼット(第15組曲より)*、
葦(あし)(第1組曲より)、
アタラント(第12組曲より)、
パッサカリア(第8組曲より)、
プラチナ色の髪のミューズ(第1組曲より)
奇術(第22組曲より)、闘いの響き(「凱旋」より/第10組曲より)、
子守歌またはゆりかごの中のいとしい子(第15組曲より)、
空想にふける女(第25組曲より)、
ロジヴィエール(第5組曲より)、
双生児(第12組曲より)、
かわいい子どもまたは愛らしいラジュール(第20組曲より)、
デュフリ
(1715 〜 1789):ラ・ポトゥワン(クラヴサン曲集第4巻より)
アレクサンドル・タロー(P)、
パブロ・ピコ(タンブール)*
まさに衝撃的な一枚の登場。かけた瞬間、ドビュッシー作品かと錯覚するほどの色彩感、量感、情感。ゆったりとふくよか、 ビロードのようでありながら、立ち上がりがどこまでもくっきりとした不思議な音色は、聴く者をとらえて放しません。リリー スを重ねるたびに、ますますそのタッチに磨きがかかるアレクサンドル・タロー、待望の新譜は、ピアノによるF. クープラン。 タロー本人が「play する、という考えに基づいて曲をきめました。自分がしばしばコンサートでも演奏するティク・トク・ショ クを中心に据えました。F. クープランのもっとも「ピアニスティック」な作品を集め、これらのplay-ful な側面を強調してい ます。」と語っているように、どの曲もきわめて清冽かつ明確に演奏されています。冒頭に収録されている「神秘的なバリケー ド」は、一音一音にしっかりと意志と力強さがこめられており、聴いていてストレートに心に響く演奏。また、「ティク・トク・ ショック」も、これほどまでにクープラン作品が超絶技巧だとはと驚かされるもの。最後にデュフリの作品が収録されているの も心憎いところです。 (Ki)
HMC-901957
ヘンデル:麗しのアマリッリHMV82*、
カンタータ「優しい時に」HWV135b、
カンタータ「愛の神が見て」HWV175、
トリオ・ソナタOp.2-1 ロ短調、
カンタータ「私の心は騒ぐ」HWV132c
アンドレアス・ショル(C-T)、
エレーヌ・ギユメット(S)*、
オッターヴィオ・ダントーネ(指& Cem)、
アカデミア・ビザンチーナ
[ステファノ・モンタナーリ(Vn)、
フィオレンツァ・デ・ドナティス(Vn)、
マルチェッロ・ガッティ(フラウト・トラヴェルソ)、
マルコ・フレッツァート(Vc)、
ティツィアーノ・バニャーティ(アーチリュート、テオルボ)、
マルタ・グラツィオリーノ(Hrp]
アンドレアス・ショルがハルモニア・ムンディで活動再開です。再登場第1弾は渾身のヘンデル。やわらかさ、深さとハリのある強さを併せ持つ摩訶不思議な魅力的美声は健在、いやむしろますます磨きがかかって他の追随を許さないものとなっています。バックは今をときめくアカデミア・ビザンチーナ。ショルの美しい声と比類なき技巧に触発されたのか、極めてハイテンションの演奏を繰り広げており、ヘンデル作品のもつ力強い描写、劇的な変化、アンサンブルの妙、すべてが極上の仕上がり。至福の時を味わうことができます。今後もショルはムンディ・レーベルで続々リリース予定、ますますの充実ぶりに目が離せません。
まるでオペラのように劇的かつ豪華な音作りの「麗しのアマリッリ」は、1708年頃に完成されたとされています。1994年に初めて出版されており、後に傑作オペラ「リナルド」や「フラーヴィオ」にも転用されることとなる2 曲目のアリアをはじめ、どの曲も宝石のような輝きを放った名作です。他にもヘンデルの最初期の頃のカンタータとされる「愛の神が見て」など、ショル・ファンのみならず全ての方に聴いていただきたい絶品の一枚です。 
HMC-901958
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」、
第41番「ジュピター」
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックO
ヤーコプスというだけでも胸踊るのに、曲は「プラハ」と「ジュピター」。「プラハ」は、「フィガロの結婚」と「ドン・ジョヴァンニ」の作曲時期のちょうど中間に書かれており、まさに円熟の極みの名作。冒頭の序奏部からしてイキのよさが断然違い、何が起こるのかわくわくしてしまいます。つづく主部であらわれる様々な動機も、まさにヤーコプス・マジック、すべての要素がくっきりといきいきと聴こえてきます。第2 楽章は、まさにモーツァルト円熟期の結晶ともいえる楽章ですが、ヤーコプス・マジック120%炸裂、思わず息をのんで聴き入るばかりです。そして「ジュピター」。なといっても白眉は終楽章。生命力に富んだフーガを怒涛の推進力で展開しています。どの楽章をとっても、そして一音一音が、ぴちぴちとした躍動感に満ちている1 枚です。フライブルク・バロック・オーケストラの奏者一人一人の集中力、そしてヤーコプスの棒の冴え具合ともにかつてないものすごさ。 (Ki) 
HMC-901959
モーツァルト:交響曲第39番/第40番 ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2008年10月
第39番メヌエットのソロ楽器の旋律の立たせ方など、オペラもシンフォニーも知り尽くしたヤーコプスにしかできないもの。続くフィナーレも細部にいたるまで丁寧にアーティキュレーションやディナーミクが施され、同時に大きな和声の動きのダイナミックさも併せ持つ快演。第40番の冒頭の有名な音型は、美しいディナーミクの弧を描きます。終楽章フーガでは、ホルンの咆哮もパオーンと効果的に響きます。ヤーコプスの緻密な指揮と、フライブルク・バロック・オーケストラの面々の巧さが絶妙にマッチした、見事なモーツァルトの登場です! (Ki)
HMC-901960
バッハ:初期作品集
トッカータニ長調BWV912(1707/13頃)、
パルティータ「おお神よ、汝義なる神よ」BWV767、
トッカータホ短調BWV914(1707/13頃)、
組曲イ短調BWV818a(1720年頃)、
トッカータト長調BWV916(1707/03頃)、
カプリッチョ変ロ長調(「最愛の兄の旅立ちに寄せて」)BWV992(1704または03頃)
アンドレアス・シュタイアー(Cemb)
※使用楽器:AnthonySideyd'apresHass
「行進できない」トルコ行進曲(HMC901856)で我々の度肝を抜き、モーツァルトの転調の妙技、さらにはショルンスハイムとの連弾で我々を楽しましてくれた(HMC901941「amSteinVis-a-vis(1777)」)シュタイアー、待望のソロは堂々、若き日のバッハ作品集と相成りました。「音楽の父」として音楽史上に大きく聳え立つ存在の大バッハ。シュタイアーは、ここに収められた初期作品の演奏を通して、バッハが若くしてすでに尋常ならざる気魄を備えた究極の音楽家であったことを我々に示してくれています。若き日の名曲として有名な「最愛の兄の旅立ちに寄せて」のアリアなど、シュタイアーの鬼才ぶりが遺憾なく発揮された名演。また、パルティータ「おお神よ、汝義なる神よ」の8曲目の半音階が多用された楽曲など、聴いていると足下の地面がぐんにゃりと変形して、異次元へと迷い込んでしまったかのような気分になる異様な半音階ぶりとなっています。
HMC-901961
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番/第2番 トリオ・ワンダラー
高貴な薫りに満ちた弦楽器は、まさに「美のツボ」をおさえた音色。官能的で時にむせび泣くような表現に引き込ま れます。ピアノがまた素晴らしい!たとえば第2 番のスケルツォ楽章で、真珠の粒のように美しく転がる音が、弦とたわむれ、時に熱 いうねりとなって盛り上がる様子は、神がかりともいえる美しさです。トリオ・ワンダラーが誘う、たまらなく官能的でディープなメ ンデルスゾーンです。  (Ki)
HMC-901962
サン=サーンス:チェロのための作品集
チェロ・ソナタ第1番、祈りOp.158、
ロマンスOp.36、ガヴォットOp.16-3、
タランテラOp.10-5、
チェロとピアノのための組曲Op.16
ロマンスOp.51、
白鳥(オリジナル版による2台ピアノとチェロのための)「動物の謝肉祭」より*
エマニュエル・ベルトラン(Vc)、
パスカル・アモワイヤル(P,*=重録音)
サン=サーンスが、たいへんなピアノの名手であり、オルガニストだったことは有名ですが、彼はまたチェロの名手でもありました。 そんな彼が書いたチェロのための作品は、チェロのパートもピアノのパートも実に雄弁。チェロ・ソナタ第1 番は、ベートーヴェンや シューマンを思わせる、重厚で熱い旋律が迸ります。「祈り」や「ロマンス」は軽めの作品ですが、どれも起伏に富んでいて楽しめる 内容。ベルトランの、地の底から湧き上がるような力強い生命力のある音色と、アモワイヤルの硬質な響きの調和が極めて魅力的な一枚となっています。 (Ki)
HMC-901963
バルトーク:弦楽四重奏曲第5番、第6番 アルカントQ
【アンティエ・ヴァイトハース(1Vn)、
ダニエル・ゼペック(2Vn)、
タベア・ツィンマーマン(Va)、
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)】

録音:2006年10月
なんとも豪華な顔ぶれによる弦楽四重奏団が結成されました。その名もアルカント・クヮルテット(イタリア語の「アルコ(弓)」と 「カント(歌)」を組み合わせた造語)。ヴァイオリンにウィーンの名手ヴァイトハースと、シュタイアーとのベートーヴェンの録音(HMC 901919)でも評価が高い、モダンもオリジナルもマルチにこなすゼペック、そして今ひっぱりだこで大活躍のヴィオラ奏者タベア・ツィ ンマーマン、そしてチェロにいわずとしれたケラスという錚々たる面々。2006 年11 月には日本でのお披露目公演もあり、その深みの ある表現と精緻なアンサンブルが話題となりました。記念すべき第1 弾のリリースは、泣く子もだまるバルトーク。第5番第1 楽章冒 頭の激しいリズム、第2楽章のチェロの極端に低いどこか無機質な響き、その後現われる柔らかな旋律、第3楽章の複雑なリズムの絡 み合いは名手たちの真骨頂、そして第4、第5 楽章でも、エッジの効いた演奏に圧倒。続く第6 番では、タベア・ツィンマーマンによ る冒頭のヴィオラ・ソロの深みのある歌に、一気に世界に引き込まれます。第3 楽章の四分音の掛け合いも、絶妙なことこの上なしで す。終楽章、静寂へと帰ってゆく終結部は、死者の魂が天へと静かに昇ってゆくような神聖さに満ちています。 (Ki)
HMC-901964(3CD)

HMC-801964(3SACD)
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(1788年ウィーン稿)

【補遺:1787年プラハ初演稿の楽曲】
・第2幕第2場レチタティーヴォ「それじゃ、さっき私のマゼットを(Dunque quello sei tu)」(ツェルリーナ、ドンナ・エルヴィラ、ドン・オッターヴィオ、マゼット)
・第20番アリア「ああ、おゆるしください」(レポレッロ)
・第2幕第10場レチタティーヴォ「Ferma, perfido, ferma」(ドンナ・エルヴィラ、マゼット、ツェルリーナ、ドン・オッターヴィオ)
・第21番アリア「今こそ僕の愛しい人を慰めてあげて下さい(Il mio tesoro intanto)」(ドン・オッターヴィオ)
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックO、RIAS室内cho、
ヨハネス・ヴァイサー(ドン・ジョヴァンニBr)、
ロレンツォ・レガッツォ(レポレッロBs)、
アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ(ドンナ・エルヴィラ S)、
オリガ・パシフニク(ドンナ・アンナ S)、
ケネス・ターヴァー(ドン・オッターヴィオ T)、
スンハエ・イム(ツェルリーナ S)、
ニコライ・ボルシェフ(マゼット Br)、
アレッサンドロ・グエルツォーニ(騎士長 Bs)
快進撃のとまらないヤーコプス、遂にモーツァルトのダ・ポンテ三部作完結編となる「ドン・ジョヴァンニ」の登場。2006年のインスブルック音楽祭で上演された直後の録音で、ヤーコプスの練り上げられた統率のもと、一音一音がショッキング!序曲冒頭の和音でいき なり奈落の底に突き落とされるような衝撃と迫力です。名手フライブルク・バロック・オーケストラの面々が、いななく管、激流の弦で 大爆発です。楽しさ、おそろしさ、美しさをとことんつきつめた表現は壮観、まさに音絵物語です。ドン・ジョヴァンニ役は、1980年ノ ルウェー出身の若き貴公子、ヨハネス・ヴァイサー。色気たっぷりですが、ドン・ジョヴァンニ=騎士身分の品格もきちんと感じさせま す。レガッツォによるレポレッロは、ドン・ジョヴァンニに仕える憎めない役どころをきちんと演じていますが、あまりに上手くてカッ コよすぎるかも、と思う瞬間もあるほど。ドン・ ジョヴァンニに翻弄されるドンナ・エルヴィラは今をときめくペンダチャンスカ。ドンナ・アンナには、Opus111 でもおなじみのウクラ イナ出身の清潔感あふれるソプラノ、パシフニク。驚異的な息づかいの長さで、しっとりと歌いあげるさまは圧巻。ツェルリーナ役のス ンハエ・イムは、韓国出身の期待のソプラノ。LFJ 音楽祭2006 でも来日、そのピンと透き通った歌声をご記憶の方もいらっしゃるのでは。 レチタティーヴォでのフィゲイレドのチェンバロも冴えまくりで、一音たりとも聞き逃せません。 さらに、さすがヤーコプス!と思わず膝を打ってしまいたくなるのが、プラハ初演稿の楽曲もディスク3の最後に収録されていること。 ドン・オッターヴィオのアリアの瑞々しいこと!どこまでもカンペキな「ドン・ジョヴァンニ」。 (Ki)
HMC-901969
バッハ:カンタータ集
「たれぞ知らん、わが終わりの近づけるを」BWV27、
「われはわが幸に満ち足れり」BWV84、
「キリストこそ わが生命」BWV95、
「ああ、いまわれ婚宴に行かんとして」BWV161
ドロテー・ミールズ(S)、
マシュー・ホワイト(T)、
ハンス・イエルク・マンメル(T)、
トーマス・バウアー(Bs)、
ヘレヴェッヘ(指)コレギウム・ヴォカーレ
ヘレヴェッヘによる久々のバッハの登場。陶器を思わせる美しい音色が魅力のヘレヴェッヘですが、ますますその美しさに磨きがかかっています。器楽アンサンブルの弦楽器のしたたるような音色と、心の底から自然に出てくる祈りや叫びを思わせる管楽器の奏でる旋律には涙が出そうになります。歌い手一人一人の言葉ひとつひとつ、音符ひとつひとつに対する表現の細やかさにも圧倒されます。ヘレヴェッヘがますます高い境地に達していることに驚かされる1枚です。   (Ki)
HMC-901970
(2CD+1DVD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
※使用楽器:1696 Gioffred Cappa
ジャン=ギアン・ケラスによる待望のバッハの登場!ハリとバネのあるチェロの美しい音色、そして 甘いマスクは、これまでにも多くのファンを魅了してきたところ。第1番の有名なプレリュードは、ゆったりとしていながら実にアグレッ シブ。舞曲のような独特の躍動感です。第3 番も、プレリュードは、滾々と湧き出る泉のよう。湧き出た水は、時に速く、時にゆったりと、 自在に姿を変えて大海原へと流れ行きます。つづく舞曲も実にしなやか。「バッハの組曲では、弓をまるで剣の名手のように使いこなせる ことが要求される。フェンシングのチャンピオンみたいに。」と語るケラスによる華麗なる弓さばきが生み出す絶妙な間とタイミングに、 最終曲のジーグまで引き付けられどおしです。組曲がもつ独特の祈りのような深い精神性と、自由闊達な躍動感が見事に共存した稀有な 演奏となっています。ボーナスDVDでは、組曲第3番全曲の演奏姿がおさめられており、彼の見事な弓づかいをじっくり見ることができ ます。また、レコーディング風景や、ケラスがバッハについて語る映像も収録(英語字幕あり)。耳でも目でもたのしめる素晴らしいバッ ハのセットとなっています。  (Ki)
HMC-901972
シューマン:交響曲第1番「春」/第3番「ライン」 フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャンゼリゼO
遂に遂に、ヘレヴェッヘ&シャンゼリゼ管による至高のシューマン交響曲集が完成しました!第1弾の第2番と第4番がリリー スされてから長い月日がたち、ようやくヘレヴェッヘがシューマンの交響曲の残り2 曲を録音。第1 番の冒頭から高らかに鳴り響 く管楽器は、ピリオド楽器だからこそ味わえる鮮烈さに満ちており、またたくまに聴く者をシューマンの世界に引きずり込みます。 第2楽章も、シューマンの叙情たっぷりな世界を、一音一音磨きあげられた玉のような音色で展開しています。一音一音の息を呑 むような美しさにここまで感動できるのは、やはりヘレヴェッヘ・マジックとしかいいようがありません。第3番の冒頭も、比較的厚めの響きが強調されがちな演奏が多い中で、一音一音のまばゆいばかりの輝きとエネルギーがひときわ異彩を放っています。ピ リオド楽器オーケストラの風雲児は未だ健在、心踊る内容となっています。 
HMC-901973
21世紀のチェロ協奏曲集
ブルーノ・マントヴァーニ(1974-):チェロとオーケストラの為の協奏曲*
フィリップ・シェーラー(1957-):風の目(チェロとオーケストラの為の協奏曲;#)
ジルベール・アミ(1936-):チェロとオーケストラの為の協奏曲+
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
ギュンター・ヘルビッヒ(指)*
ザールブリュッケン放送SO*
アレクサンダー・ブリジェ(指)#
ラジオ・フランスO#
ジルベール・アミ(指)パリO+

録音:2005年9月*/2008年5月#/2006年9月+
実感できる現代ものの登場。もともとケラスはブーレーズ率いるアンサンブル・アンテルコンタンポランに所属していたこともあり、同じ今という時代を生きている作曲家の作品を演奏し、作曲家とともに音楽を作り上げることに関して特別な思い入れがあります。作曲家のいかなる要求をも実現するテクニックは群を抜いています。そんなケラスによる、現代を代表する作曲家たちの力作がそろいました。すべて世界初録音です。マントヴァーニの作品は、2003年にケラスのために書かれたもの。シューマンのチェロ協奏曲と同じオーケストラ編成で書かれています。暗い洞窟の中で様々な音が不気味に響くような冒頭部に始まり、激しい盛り上がりを見せ、最後はサラリと終わります。心の原風景を映し出すようなシェーラーの「風の目」。アミの作品は、武満徹の思い出に捧げられており、2000年にケラスによってサントリーホールで初演されました。技巧的な部分もありますが、武満を思わせるような、静寂を聴かせる作品です。どれもケラスの技が光る作品となっています。  (Ki)
HMC-901974
ティエリー・ペク(1965-):作品集
数え切れない鳥たち、ピアノとオーケストラの為の協奏曲(2006)*)
記憶のむこう〜変動成分(2004)#
鍵盤の為の小さな本(1995)
ラモーのあとに、ひとつのサラバンド?(2001)+
ラモー:新しいクラヴサンの為の組曲(1728)
〜サラバンド##
アレクサンドル・タロー
(P;*, #, ##/ポジティブOrg;+/エピネット;+/クラヴィコード;+)
アンドレア・キン(指)*
パリOアンサンブル*
HMC-901975
ヴィヴァルディ:協奏曲集
弦楽合奏のための協奏曲RV 156 ト短調
二つのオーボエのための協奏曲RV 535 ニ短調
「調和の霊感」Op.3 より第12番RV 265 ホ長調
2つのチェロのための協奏曲RV.531 ト短調
2つのヴァイオリンのための協奏曲RV.522 イ短調
ヴァイオリン,2本の狩猟用ホルン,2本のオーボエとファゴットのための協奏曲 RV 574 ヘ長調
ベルリン古楽アカデミー
好評だった「ハンブルク・オペラの序曲集(HMC 901852)」に引き続きベルリン古楽アカデミーがお届けするのは、「赤毛の司祭」ヴィ ヴァルディの協奏曲集。ヴィヴァルディは、様々な楽器がソロとして活躍する協奏曲を書いたことで、音楽史上に大きな足跡を残してい ますが、そんな彼の手によるとりわけ華やかな作品ばかりが並べられたこのディスクでは、様々な楽器のヴィルトゥオーゾ性が光ってい ます。二重協奏曲は、二人のソリストを擁するコンチェルト。二人のソリストのかけあいや重奏、オーケストラとのかけあいと、見どこ ろ聴きどころ満載です。 (Ki)
HMC-901976
ブルックナー:ミサ曲第3番ヘ短調 インゲラ・ボーリン(S)、
インゲボルク・ダンツ(A)、
ハンス=イェルク・マンメル(T)、
アルフレート・ライター(Br)、
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャンゼリゼO、RIAS室内cho
ホ短調ミサにモテット集、交響曲第4番と第7番につづいておくる、ヘレヴェッヘのブルックナー。最新作はことし3月にベルリンのフィルハーモニーでも、テノール(このときはスティーヴ・ダヴィスリム)をのぞいて同じ顔ぶれで演奏され、高い評価を得たミサ曲第3番。とりわけ交響曲が不動の人気を誇るブルックナーにあって、総じて声楽作品は交響曲に通じる動機や音型が随所に散りばめられていることもあり、ブルックナー好きのあいだではその魅力が語られてきました。じっさい、このジャンルの最高峰とも云われる第3番も、たとえば、まさに天国的という形容がぴったりのベネディクトゥス動機が第2交響曲第2楽章のコーダや第4楽章に引用されるなど、聴きどころの宝庫。思えばチェリビダッケが傾倒して、息の長いフレージングによる特異で巨大な演奏を聴かせていたのもこの作品でした。ヘレヴェッヘの新録の特徴は、どこか素朴なひびき味わいが内容に好ましいピリオド楽器による手兵シャンゼリゼ管と、なにより、もっとも重要な役割を担うコーラスにRIAS室内合唱団を起用したことでしょう。ふわりとやわらかく包み込むようなサンクトゥス。グローリア、そして最大の山場クレドにおける、強じんでありながらもあたたかみのあるハーモニー。さすがは合唱指揮者としてまず名を成したヘレヴェッヘと、現代最高水準のアンサンブルとの顔合わせ。いま、あらためて名作の魅力に目を開かせてくれる演奏の登場です。 (Ki)
HMC-901977
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番、
ハイドンの主題による変奏曲
セドリック・ティベルギアン(P)、
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)BBC響

録音:2007年
ピアノ協奏曲第1番は、オケによる冒頭の序奏から、この演奏がただならぬものであることを感じさるもの。重厚感を漂わせながらも決し て重くなりすぎず、ビエロフラーヴェクの怒涛の推進力で音楽が展開していきます。高雅なすすり泣きのように入ってくるピアノの音色は、 クリスタルを思わせる清潔感あふれるもので1975年生まれのティベルギアンが30代をむかえ、ますます音楽的に充実していることを感じさ せます。終楽章のオケとピアノのかけあいでも、ティベルギアンは、硬質で美しい音色を損なうことなく、力強く聴かせます。聴き終えたと きには爽快感と充実感が押し寄せ、感動的です。カップリングのハイドンの主題による変奏曲では、オケの各パートにひとつひとつの主題を 丁寧に歌わせており、こちらでもビエロフラーヴェクの手腕と、オケの仕事ぶりが光ります。 (Ki)
HMC-901978
ラフマニノフ:練習曲「音の絵」Op.39(全9曲)、
コレッリの主題による変奏曲 Op.42、
6つの歌曲 Op.38
アレクサンドル・メルニコフ(P)、
エレーナ・ブリロワ(S
ラフマニノフはピアニストとして多忙だったのと、ロシアを離れてから創作欲を失ったため、後半生の作品は多くありませんが、それら は執拗なまでに念入りな技法の追求がみられます。その時期の3篇にロシアの俊英メルニコフが挑戦。リヒテルのファンタジーとプレトニョ フの端正さを併せ持つピアニズムが魅力です。
HMC-901979
モーツァルト:歌曲とピアノ作品集
秘めごとK.518、別れの歌K.519、
何と私は不幸なことかK.147、
孤独に(私の慰めであってださい)K.391、
幻想曲ニ短調K.397、
結社員の旅のための歌K.468、
偽りの世K.474、小さなジーグK.574、
春へのあこがれK.596、春の初めにK.597
すみれK.476 (12)ロンドヘ長調K.494、
夢のなかの面影K.530、
寂しい森の中でK.308、
「わがいとしのアドーネ」による6つの変奏曲K.180、
クローエに寄すK.524、満足K.473、
ラウラに寄せる夕べの思いK.523
ヴェルナー・ギューラ(T)、
クリストフ・ベルナー(ピアノフォルテ/Streicher)

録音:2007年
モーツァルトの歌曲は、彼の人生の重要な節目(大切な人との別れや、フリーメイソンへの入会など)にあわせて作曲されたものが多く、彼の人生の絵本のような存在といえるでしょう。ギューラは、歌詞のひとつひとつに繊細な超琢を施した表情豊かな歌唱を繰り広げていて、一曲一曲小さな歌曲でありながら、見事な広がりを見せています。1971年生まれのウィーン出身のベルナーは、2003年チューリッヒのゲザ・アンダコンクールで、シューマンとモーツァルトの演奏で特に高い評価を得たピアニスト。ギューラの清潔感のある美しい声と、ピアノフォルテのやさしい音色が見事に融けあった、魅力的なモーツァルト・アルバムとなっています。(Ki)
HMC-901980
モーツァルト:最後の協奏曲
ピアノ協奏曲第27番、クラリネット協奏曲
ゴットフリード・フォン・デア・ゴルツ(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ、
アンドレアス・シュタイアー(ピアノフォルテ)、
ロレンツォ・コッポラ(Cl)
イアーと名手コッポラをソリストに迎えてのモーツァルトの最後の協奏曲。メンバーを聞くだけで、とっても気になってしまう1枚の登場です。
まず、ピアノ協奏曲では、冒頭のオーケストラから、上品さは保たれたまま、とってもピチピチとした音楽。思わず心がうきうきしてしまいます。シュタイアーは、「行進できないトルコ行進曲」で我々の度肝を抜いたのと同一人物とは思えない、実に丁寧な仕事ぶり。手入れの行き届いた演奏で、一音一音が胸に染み入ります。しかし、期待を裏切らない(?)ハッチャケぶりを見せてくれているのが第3楽章のロンド。ロンド主題が回帰する直前に挿入されるソロの部分が、実になんとも「シュタイアー節」で、毎回毎回ロンド主題が回帰するのが待ち遠しくなってしまいます。最後のカデンツでは、「ちゃんと主題に戻れるのだろうか・・・」と少し心配になってしまう即興ぶりです。興味深いのが、自筆譜でピアノパートに「ソロ」と書かれた部分のオケの弦楽パートが弦楽四重奏編成になっていること(トゥッティの部分は別)。これは、オケのメンバーが当時の演奏習慣を様々に研究、検証した結果なのですが、このことにより、各パートとピアノとの絡み合いがくっきりと浮かび上がっており、また、合いの手の管楽器の音色が極めて効果的に響いてきます。
うってかわってクラリネット協奏曲は、どこまでもしっとりと曲の美しさが探求されたもの。それだからこそ、オーケストラのメンバーの一人一人のうまさも輝きます。思わず神の存在を感じるような、天上から降りてくる一筋の光のような第2楽章はただただ呆然と聴き入ってしまうのでございます。クラリネットのソロのコッポラは、リベラ・クラシカの2月の演奏会でもソリストとして招かれることになっています。 (Ki)
HMC-901981
ブラームス:ホルン三重奏曲変ホ長調、
ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調「雨の歌」
幻想曲集Op.116
イザベル・ファウスト(Vn)…ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティー」(1704)、
トゥーニス・ファン・デア・ズヴァールト(ナチュラルHrn)…ローレンツ(1845)、
アレクサンドル・メルニコフ(P)…ベーゼンドルファー(1875年)
ホルン三重奏曲が完成した1865年、ブラームスは母を亡くしました。この作品は母に捧げる悲歌とも言われています。第1楽章冒頭、慈しむような優しさに満ち溢れた旋律が、ヴァイオリンから他の楽器に受け継がれてゆくところから、一気に引き込まれてしまう集中した熱演。終楽章の疾走するパッセージの見事さはまさに圧巻。とにかく上手い!ブラームス当時のサウンドを蘇らせようと、それぞれのアーティストが思いを込めて、丁寧に音楽を構築しているのがよくわかります。新時代の巨匠達の誕生を感じずにはいられない、名演奏が誕生しました。
ブラームスは幼い頃からホルンに親しみ、その音色を愛していました。これは彼の交響曲などでも、ホルンが極めて重要な役割を果たしていることからもよくわかります。ホルンが登場する室内楽は、唯一この作品のみ。ブラームスはここで、ナチュラル・ホルンが、豊かな音色や柔らかなレガート効果も得られること、そしてブラームス自身がこの楽器に親しんでいたことからナチュラル・ホルンを指定しています。フライブルク・バロック・オーケストラの首席ホルン奏者を務めている世界的な名手スヴァールトが、素晴らしい音色とテクニックで聴かせます。ピアニストのメルニコフはこの録音のために、19世紀のベーゼンドルファーを購入したということ。これがまた素晴らしいピアノで、音色の玉手箱のような楽器で、メルニコフのタッチの多彩さと的確さが冴え渡ります。もちろんファウストの磨き抜かれたヴァイオリンの音色と、音楽の推進力はますますパワーアップ。「雨の歌」が入っているのも泣かせるところです。なんとも嬉しい内容とメンバーによるブラームス作品集です。   (Ki)
HMC-901982
ショパン:前奏曲集Op.28(全曲)、
モンポウ
:ひそやかな音楽第15番(ショパンの前奏曲第4番による)、
ショパン:3つの新しいエチュード、
モンポウ:プレリュード第9番、
ショパン:前奏曲嬰ハ短調Op.45、
 小プレリュード変イ長調(遺作)、
モンポウ
:Ellago(湖)〜Paisajes(風景)より
アレクサンドル・タロー(P)
2007年10月に来日し、我々を魅了したピアニスト、アレクサンドル・タロー。その清冽にして多彩な独特のピアノのタッチと、聴くものの心をわしづかみにして金縛りにかけてしまうような、驚異的なまでに集中した音楽は、人々に強烈な印象を与えました。「音楽の友」誌2008年2月号の「2007ベスト・コンサート22」にもランク・インしています。自分の部屋にピアノをもたないことや、座禅を組むなどといった独特のライフスタイルもあって、年末の音楽界の話題をさらった彼の待望の録音は、ショパンとモンポウの作品です。ショパンの前奏曲第1番から始まるこのディスク、いきなり豊かな響きに胸をわしづかみにされます。第15番「雨だれ」の冒頭の有名な旋律の繊細な歌わせ方はさりげなく絶品。中間部の嬰ハ短調は、ショパンをすでに蝕んでいた病魔、死の影すら感じさせる壮絶な音楽となっています。モンポウの「ひそやかな音楽」第15番は、ショパンの前奏曲第4番をもとに書かれたもの。ショパンの心の原風景を見るかのような、心の中の暗がりをはてしなく彷徨っているような演奏です。「湖」では、念入りに彫琢を施された音型が重なり合い、聴く者の心をふるわせ、絶えない感動のさざなみを呼び起こします。
HMC-901983
英国ルネッサンスのバラードと舞曲〜エルフィン・ナイト
ウィッティンガム・フェア(エルフィン・ナイト)
グリーンスリーヴス、スカボローフェア他
ヨエル・フレデリクセン、
アンサンブル・フェニックス・ミュンヘン
この録音は、フレデリクセンがいなければ実現しえなかったでしょう。自身でリュートを奏でながらしびれるような低い声で歌う彼は、 現代に蘇った騎士のよう。バックに彼と息のばっちり合ったミュンヘン生まれのアンサンブル集団を従え、我々を英国とアメリカの伝統 に属する、ポピュラーなバラードの魅力を探る旅へと誘います。サイモン&ガーファンクルでおなじみの「スカボローフェア」は19世紀 末に編曲されたバージョンを元にしていますが、ここではその原点とされているバージョンも収められています(譜例参照)。騎士道の時 代の香り、当時の町の喧騒を感じることのできる、タイムスリップの魔法のようなひとときをお約束します。  (Ki)
HMC-901984
ラッスス:Cancione Sacrae sex vocibus(6声による宗教音楽)
神々の酒と食べ物、服従の日々は延ばされぬ
わが生命は嘆きのうちに尽きたり、神を畏るる者は
われは知りぬ、主は人の道を見たもう、主を畏るることは知恵の初め
われは苦しめらるる時主に対し、われは策略を見たり、神への畏れを知る者
彼らはモーゼの歌を歌いぬ、神はイスラエルに対し、
力強き主よわれは御身を愛し奉る、慈悲深きイエスよ心に留めたまえ
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:2007年5月
その指揮から引き出される音の美しさと響きのあたたかさが、至高の域に達しつつあるヘレヴェッヘによる最新録音。モテットの巨匠ラッススの、最後の作品にして、彼の最高傑作といえる作品です。言葉のニュアンスを引き出すために複雑な書法を用いたパレストリーナと対照的に、ラッススは、知と情の完璧な均衡が保たれた平素な作品にしたてています。ヘレヴェッヘは、敬虔に丁寧に作品を読み込み、完璧なバランスで合唱を響かせています。まさに「天上の響き」とはこのこと、と思わずにはいわれない、私たちの心にダイレクトに届く滋味溢れる名演です。  (Ki)
HMC-901985
リゲティ:ルクス・エテルナ(永遠の光)、  ヘルダーリンによる3つの幻想曲、
 無伴奏ヴィオラ・ソナタ〜第1,2,3楽章、
ロベルト・ヘッペナー:岩の(パウル・ツェラン詩)(全6曲)
ダニエル・ロイス(指)
カペラ・アムステルダム、
スザンヌ・ヴァン・エルス(Va)
リゲティの「ルクス・エテルナ(永遠の光)」は、キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」に使用され、リゲティの名を世界的にした作品。この曲が欲しいという映画ファンからの問い合わせも多いので大歓迎のリリースと申せましょう。それもフォル・ジュルネ等でおなじみ、評価の高いロイス率いるカペラ・アムステルダムによるので嬉しさ倍増。さらに「ヘルダーリンによる3つの幻想曲」や無伴奏ヴィオラソナタの冒頭3楽章まで、倒錯のリゲティ・ワールドにひたれます。   (Ki)
HMC-901986
グリーグ:チェロ・ソナタ.イ短調Op.36
叙情小品集〜Op.12-1、Op.43-5、Op.54-3、Op.68-3、Op.43-4、Op.62-5、Op.57-4、Op.54-2、Op.57-6、Op.57-1、Op.71-7
アレグレット.ホ長調/インテルメッツォ.イ短調
エマニュエル・ベルトラン(Vc)、
パスカル・アモワイヤル(P)

録音:2007年7月
たまらなく濃密なグリーグ作品集の登場。2001年にコンクールで優勝して以来、徐々に人気上昇中のチェリスト、ベルトラン。デュティユーにも一目おかれた彼女は、ベリオの作品の世界初演を手がけたこともある実力者です。彼女をささえるアモワイヤルもフランスの実力派ピアニスト。ソナタで見せる二人の熱い掛け合い、二人で奏でるクライマックスは、思わずクラクラしてしまうような歌に満ちています。   (Ki)
HMC-901987
「世の終わりのための四重奏曲」
メシアン:世の終わりのための四重奏曲、
主題と変奏(ヴァイオリンとピアノ)
トリオ・ワンダラー
[ジャン=マルク・フィリップス=ヴァイジャブディアン(Vn)、
ラファエル・ピドゥ(Vc)、
ヴァンサン・コック(P)]、
パスカル・モラゲス(Cl)
「世の終わりのための四重奏曲」は、メシアンが第2次世界大戦でドイツの捕虜となり、ゲルリッツ収容所にいたときに作曲されました。収容所内で確保できる人員で演奏できるようにしなければならないという難しい状況下で書かれたこの作品ですが、メシアンの革新的試みがいたるところに見られます。その一つがリズムです。変拍子があるのはもちろんのこと、拡大されたり縮小されたりするリズムは、音楽の新しい可能性をまたひとつ拡げたと同時に、この作品の地位を、20世紀を代表する室内楽作品のひとつへと高めています。この大作をトリオ・ワンダラーのとんでもなく腕の立つメンバーとモラゲスが演奏する、というだけでも興味をそそられますが、期待を裏切らない名演となっています。特に、ピアノのヴァンサン・コックの硬質のダイヤのような音色がまさにメシアン作品にうってつけ。モラゲスの名人ぶりとトリオ・ワンダラーの一糸乱れぬアンサンブルで、20世紀最大の室内楽作品の理想的名演奏が誕生しました。  (Ki)
HMC-901988
マティアス・ゲルネ・シューベルト・エディション第1集
シューベルト:冥府への旅D.526,
沈むよろこびD.700,涙するD.926,
漁夫の愛の幸せD.933,冬の夕べD.938,
メムノンD.541,
双子座に寄せる舟人の歌D.360,
舟人D.536,あこがれD.636,
小川のほとりの若者D.638,
エンマにD.113,巡礼者D.794,,
タルタルスの群れD.583,希望D.295,
人間の限界D.716
マティアス・ゲルネ(Br)、
エリザーベト・レオンスカヤ(P)

録音:2007年2−3月,ベルリン
今日最も人気の高いリート歌手といえば、マティアス・ゲルネを外すわけには行きません。若々しいのに深みのある美声と、丁寧に掘り起こし言葉の意味を具現化する知性。あらゆる点で現代におけるリート歌手の模範といって良いでしょう。そのゲルネが、HMFにシューベルト・エディションを開始。この第1集では、ヨハン・マイアホファー、カール・ゴットフリート・フォン・ライトナー、フリードリヒ・シラー、そしてヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの詞をバランスよく配置、詩によって微妙に変化するシューベルトの姿を多面的に描いています。特筆すべきは伴奏、何とエリザーベト・レオンスカヤ!この偉大なピアニストが、出しゃばらず、しかし恐ろしいほど意味と存在感を感じさせる伴奏を弾き、世界を一層高めています。リート・ファンだけのものにしてはもったいない名盤の登場です! (Ki)
HMC-901989
バッハに捧ぐ〜シューマン:ピアノ作品集
子供のためのアルバムOp.68〜第4番「コラール」/第14番「小練習曲」/
第27番「カノン風な歌」/第28番「追憶」/第23番「曲馬」/第30番「無題」/
第34番「テーマ」/第42番「装飾されたコラール」
スケルツォ、ジーグ、ロマンツェとフゲッタOp.32、
フゲッタ形式の7つのピアノ小品Op.126〜第4,5,6,7番、森の情景、子どもの情景
アンドレアス・シュタイアー(P) 
※使用楽器:1837年エラール社製ピアノ

録音:2007年8月
シュタイアー待望のソロ新譜はシューマン作品集。シュタイアーが尊敬してやまないバッハのことを、シューマンもまた大いに尊敬していました。このアルバムは、シュタイアーがバッハへ敬意を表するために編まれました。
「子どもの情景」は第1曲目から意外なテンポの速さに驚き。しかしこれは、メトロノーム記号に準じているから。有名な「トロイメライ」も思いのほか速く感じられます。聴き手が消えゆく和音の余韻を味わい、夢のような甘い世界に浸ることを阻止するかのようです。「夢」というもののはかなさ、夢は所詮夢さ、とでも言うような、ちょっと大人の哀愁すら感じてしまう「トロイメライ」です。いつも曲にあった楽器を選ぶシュタイアー、ここでもエラール社製のピアノのあたたかく美しく響く音色が印象的です。音と音との天才的な「間」に、シュタイアーの鬼才ぶりを実感します。   (Ki)
HMC-901990
シューベルト:弦楽四重奏曲第12番「四重奏断章」、
第14番「死と乙女」
エルサレムSQ
HMC-901991
シューベルト:歌曲集
シラーの「ギリシアの神々」の一節D677、
音楽に寄すD547、ガニュメートD544、
ミニョンの歌Op.64-4、
糸を紡ぐグレートヒェンD118、
悲しみの喜びD260、たゆみなき愛D138、
湖上でD543b、愛はいたるところにD239/6、
シルヴィアにD891、ナイチンゲールに寄すD196、
月に寄すD193、はなだいこんD752、
子守歌D527、星の世界D307、
ロマンツェOp.26、若い尼僧D828、
リーゼン山頂に立ってD611、春にD882、
挨拶を送ろうD741、
それらがここにいたことはD775、
君こそわが憩いD776、笑いと涙D777、
沈みゆく太陽に寄せてD457、
夕映えの中でD799
ベルナルダ・フィンク(Ms)、
ゲルハルト・フーバー(P)

録音:2007年9月
女性らしい深い優しさ、そして同時に力強さをたたえた歌声のフィンクによるシューベルト。彼の天才の煌きというよりも、心の闇がそこかしこにフッと翳る演奏。何も足さない、何も引かない、シューベルトの世界がここに見事に存在しています。   (Ki)
HMC-901992
メンデルスゾーン:合唱作品集
「野に歌う」Op.41/「野に歌う」Op.48
「野に歌う」Op.59/6つの歌 Op.88
4つの歌 Op.100
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)
RIAS室内cho

録音:2007年9月
HMC-901993
(1CD+DVD)
CrystalTears〜ジョン・ダウランドとその同時代人
ダウランド:「Go Crystal Tears」「Now, O now, I needs must part」、「Go nightly cares」、「Sorrow, come!」、「Semper Dowland semper dolens*」、「The Lady Rich her galliard*」、「A Fancy*」、「Time stands still」、「From silent night」、「Come, heavy sleep」
ジョン・ウォード(1571-1638):ファンタジアno.4, no.3
ロバート・ジョンソン(1583-1633):Have you seen the bright lily grow?
ウィリアム・バード(1543-1623):Though Amatyllis dance in green
ジョン・ベネット(1599?-1614):Venus bird whose mournful tunes
パトリック・マンド(1600 年頃):Like as the day
フェラボスコII(c.1578-1628):四つの音によるパヴァーヌ
作曲者不明:O Death, rock me asleep
リチャード・マイコ(c.1590-1661):ファンタジアOp.13
アンドレアス・ショル(C.T)
ジュリアン・ベールLute、* ソロ)
コンチェルト・ディ・ヴィオーレ
エリザベス朝を代表するダウランドとその同時代人たちによる作品集。同じメンバーとほぼ同じプログラムで何度かコンサートで表現を掘り下げて練り上げた上での録音だけあって、比類なきクオリティの高みにある演奏ばかりです。中でも特におすすめなのが、ジョン・ベネットの作品。。「Venus bird whose mournful tunes」と題されたこの歌曲、ヴィーナスの鳥は、私の傷つき不安な心のためにララバイを歌ってくれる、といった内容のもの。ショルの口笛も挟みながらメランコリックな旋律が続き、リュートの鄙びた音色とともに、日常の様々な瑣末なことに疲れた私たちの耳と心を優しく慰めてくれます。聴けば聴くほど深い静寂に包み込まれるような気分になる、不思議な力を持っています。なお、ボーナスDVDでは、ベネット作品の演奏風景のほか、演奏家同士やプロデューサーとの、フレンドリーながらも厳しいやりとりも収められており、創作の過程を垣間見ることのできる興味深い内容となっています。 (Ki)
※ボーナスDVDは、日本で再生可能なNTSC方式です。
HMC-901995
シューベルト:歌曲集「美しい水車小屋の娘」 マティアス・ゲルネ(Br)、
クリストフ・エッシェンバッハ(P)

録音:2008年9月6-8日,ベルリン
ゲルネによるシューベルトのリート集、第3巻はシューベルトの三大歌曲集の一つ「水車小屋の娘」です。ゲルネの歌うシューベルトの素晴らしさはもはや言うまでもないでしょう、現代的な知性と、類い稀な美声の理想的な融合は絶品と言うしかありません。ゲルネは既に2001年にこの歌曲集を録音していますが、7年間で芸術家として大きく成熟したことがまざと感じられます。そして伴奏はなんとエッシェンバッハ!既に指揮者としても大家のエッシェンバッハだけに、強烈な存在感を放っています。この個性派二人による「美しい水車小屋の娘」が普通で終わるはずもなく、何とビックリの70分越え!基本のテンポは極端に遅いわけではありませんが、「朝の挨拶」、「涙の雨」、「休み」、「好きな色」、「しおれた花」などは通常よりかなりじっくりと演奏され、ことに最後の「小川の子守歌」は9分超!尋常ではありません。ゲルネとエッシェンバッハの生み出す独特の世界にどっぷり漬かってしまいましょう!  (Ki)
HMC-901996
ジョヴァンニ・ベネデット・プラッティ(1697−1763):コレッリに基づく合奏協奏曲第10番ヘ長調(544)
チェロ・オブリガートをともなう合奏曲([)ニ長調、コレッリに基づく合奏協奏曲第4番ヘ長調(540)
「オーボエのための」協奏曲ト短調(644)、コレッリに基づく合奏協奏曲第5番ト短調(541)
ベルリン古楽アカデミー、
シェニア・レッフラー(Ob)、
セバスティアン・ヘス(Vc)、
ゲオルク・カルヴァイト(コンサートマスター、独奏Vn)

録音:2007年11月
プラッティは、イタリアに生まれ、ドイツのヴュルツブルクの宮廷に仕えた作曲家。自身、オーボエのとてつもない名手であったため、最初はオーボエ奏者として雇われたそうですが、ほどなくして作曲家としても才覚を発揮した人物です。オススメはトラック6から始まる(2)のチェロ・オブリガートを伴う協奏曲。痛快なテンポで刻まれる弦楽器による前奏を経て、チェロが上下にめまぐるしく動く旋律を奏でてゆきます。ベルリン古楽アカデミーの面々の一糸乱れぬアンサンブルは見事。そしてオーボエ協奏曲は、多感様式を思わせるような雰囲気を漂わせる豊かな表情が印象的です。   (Ki)
HMC-901997
ユーゴーの詩による歌曲集
リスト:わが子よ、私が王ならば
 おお!僕がまどろむ時
フォーレ:五月/君なくて、
アーン
:星のない夜は
 私の歌に翼があったなら/Viens!
サン=サーンス:朝/エクスタシー
 鐘/ジャン王の軍隊の行進ほか(全19曲)
コンスタンティン・ヴォルフ(Bs-Br)
トゥルング・サム(P)

録音:2007年11月
ユーゴーの詩は、激しく荒れ狂う波を連想させたかと思えば、どこまでもはてしなく続く大地を感じさせるものなど、そのスケールがあまりにも大きいものが多い。個人的な感情を歌うものが多い歌曲のジャンルの詩にしては「破天荒」とすら言えます。それでも作曲家たちはユーゴーの詩を愛し、これらの優れた曲が生み出されたのです。詩とメロディーの両方の世界を見事に制したバリトン、ヴォルフは1978年生まれのホープ。カールスルーエに学び、ヨーロッパの歌劇場で活躍の場を広げており、徐々に人気を博しつつあります。   (Ki)
HMC-901998
J.S.バッハ:カンタータ集
「イエス十二弟子を召寄せて」BWV22
「汝まことの神にしてダビデの子よ」BWV23
「主イエス・キリスト、真の人にして神よ」BWV127
「見よ、われらエルサレムにのぼる」BWV159
ドロテー・ミールズ(S)
マシュー・ホワイト(C.T)
ヤン・コボウ(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
円熟の極み、ますますの充実をみせるヘレヴェッヘによるカンタータ最新盤。BWV22、23は、トーマス教会のカントル採用試験のために書かれた作品で、試験提出用作品ということもあり、凝りに凝った作品となっています。22番は優美な作品、23番は厳粛な作品で、バッハの作曲の能力の幅広さを示しています。127番も、「ヨハネ受難曲」の改訂稿上演を控えていた時期に作曲されたため、受難と復活の預言を主題とするものになっており、充実した作品となっています。ヘレヴェッヘならではの陶器を思わせるしっとりとした合唱と管弦楽の音色に心打たれる一枚です。(Ki)
HMC-901999
16世紀イタリアの声楽作品
モンテヴェルディ:「私は怠惰の中に生まれ」、
カプスベルガー(1580頃−1651):「死にゆく者を憐れみたまえ」、
ファルコニエーリ(1585−1656):「つれなきアルミッラ」、
カッチーニ(1551−1618):「東方より」、「誰がわたしを慰めてくれるのだろうか?」他
ディンディア、プリアスキらによる作品(全17曲)
ヨエル・フレデリクセン(バス、アーチLute)
アンサンブル・フェニックス

録音:2007年11月
第1弾の「エルフィン・ナイト」(HMC)で、スカボロー・フェアの原型のメロディをそのしびれるような美しい低い声で見事に聴かせてくれたフレデリクセン。第2弾は、バロック時代のイタリアに生きたシンガー・ソングライター達による作品集。カッチーニやカプスベルガー、プリアスキといった作曲家たちは、自身のリュート伴奏で自作品を歌っており、とりわけバスの声域のために優れた作品を残しています。中には2オクターブ半という広い音域に渡る作品も含まれており、言葉と旋律、フレデリクセン自身によるアーチリュートの音色、何よりしびれる低声が耳と心に染み渡ります。  (Ki)
HMC-902000
ブラームス:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第1番ハ短調Op.51-1、
ピアノ五重奏曲へ短調Op.34
アルカントSQ
[アンティエ・ヴァイトハース、
ダニエル・ゼペック(Vn)、
タベア・ツィンマーマン(Va)、
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)]、
ジルケ・アーヴェンハウス(P)
ジャン=ギアン・ケラス率いるアルカント・クヮルテットのCD第2弾は、ブラームス。ブラームスにとって、交響曲と同様、弦楽四重奏というジャンルにおいても、ベートーヴェンという存在はとてつもなく大きなものでした。ベートーヴェンの影から逃れるために長い年月をかけて作曲された第1番は、それだけに重厚で充実した作品となっています。時に弦楽四重奏、弦楽器という枠を超えているかのような大きな音楽で、様々な音色が求められる各パートですが、そこはさすが名手揃いのアルカント、見事なアンサンブルで聴かせます。ピアノ五重奏曲も、冒頭のユニゾンの暗い旋律から、ものすごい求心力で一気に作品に引き込まれます。ピアノのアーヴェンハウスも、ヴァイオリンのヴァイトハースとの共演も多く、メンバーとも気心の知れた仲間として、熱く融けあった見事なアンサンブルを展開しています。(Ki)
HMC-902001
聖母マリアのための夕べの祈り
ヴィルジーリオ・マッツォッキ(1597-1646):主は言われた
 幸いなる御母
 ほめたたえよ、しもべ達よ
 主が家を建てられるのでなければ
 イェルサレムよ、主をたたえよ
 マニフィカト
カリッシミ:わが心よ起きよ
おお、かくも美しき御名マリアよ
  サルヴェ・レジーナ
フレスコバルディ:二つのホルンのカンツォーナ、
パレストリーナ
:マリア星よ
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン、
コンチェルト・パラティーノ

録音:2008年2月
16〜17世紀に書かれたマリアの賛歌を集めたもの。モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」の原型は、17世紀にマッツォッキが書いたものでした。このディスクには、マッツォッキの作品のほか、同時代を生きたカリッシミ、フレスコバルディの作品が収録されています。フレスコバルディの「二つのホルンのカンツォーナ」は華やかな管楽器によるアンサンブル、そしてコンチェルト・パラティーノの名人芸が冴え渡ります。教会の残響を美しくとらえた録音はさすがハルモニアムンディ。カントゥス・ケルンの美しい歌声、そしてコンチェルト・パラティーノの名手たちが奏でる、天上から降ってくるような管楽器の音色に聴き入ってしまいます。  (Ki)

HMC-902002(2CD)

シューベルト:ピアノ三重奏曲集
ピアノ三重奏曲第1番Op.99D.898変ロ長調、
ノットゥルノ変ホ長調D.897、
ピアノ三重奏曲第2番Op.100D.929変ホ長調、
ソナタ楽章変ロ長調D.28
トリオ・ワンダラー

録音:2000年7月(原盤:LDC2781132)
トリオ・ワンダラーは、2007年に結成20周年を迎えた大家トリオ。一人一人をとっても物凄い名手、そんな三人による音楽は、どこまでも自然で、横の流れの美しいもの。お互いの音楽性を認め合って、お互いの音楽性を知り尽くしているからこその結晶といえるでしょう。トリオ第2番の2楽章冒頭、「バリー・リンドン」でも使われた有名な旋律は感涙もの。名手ヴァンサン・コックによるピアノは、でしゃばることは決してありませんが、抗いがたい魅力を放ち続けます。もちろんヴァイオリンもチェロも、その高貴な音色は特筆に価します。こんなすごいトリオの生演奏が低価格で聴けてしまうのですから、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭、おそるべし。
HMC-902004(2CD)
マティアス・ゲルネ・シューベルト・エディション第2集「
若者と死D.545、緑の中の歌D.917、秋の夜D.404、静かな国へD.403、
秋の夕べD.405、遠くへの渇望D.770、私の心へD.860、さすらい人D.649
ヴィルデマンの丘を越えてD.884、嘆きD.371、春の小川のほとりでD.361
リュートに寄せてD.905、娘の恋の立ち聞きD.698、まなざしの歌D.297
君はわが憩いD.776、音楽に寄せてD.547
泉に寄せてD.530、岩のそばの歌手D.482
竪琴との別れD.406、歌の終わりD.473、郷愁D.456、ドナウ河の上でD.553
ウルフルが釣りをする時D.525、星の夜D.670、帰り道D.476、秘密D.491
ゴンドラの舟人D.808、夕べの星D.806、勝利D.805、夜の曲D.672、解消D.807
語らずともよい黙っているがよい(ミニョンの歌)D.877-2、
ただ憧れを知るひとだけが(ミニョンの歌)D.877-4、ミニョンにD.161
竪琴弾きの歌D.480(孤独に身を委ねる者は,涙を流しながらパンを食べたことのない者は,家々の門辺に歩み寄り)
流れのほとりでD.160、恋人の近くにD.162
漁師D.225、湖上にてD.543
悲しみの喜びD.260、出会いと別れD.767
マティアス・ゲルネ(Br)、
ヘルムート・ドイッチュ(P)、
エリック・シュナイダー(P)
今回はなんと一気に43曲!ゲルネならではの美声と知性の見事な融合が、シューベルトの歌曲に新たな生命をもたらしています。伴奏は、ドイッチュとシュナイダーの両ベテランが担当、質においても量においても圧倒的なアルバムです!  (Ki)
HMC-902010
マルティン・イ・ソレール:ハルモニームジーク音楽集
歌劇「椿事」〜木管アンサンブルのためのアリア編曲集、
ディヴェルティメント第2番変ロ長調/第3番変ロ長調/第4番変ロ長調
ホアン・エンリク・ルナ(指)
ムーンウィンズ

録音:2008年2月
モーツァルトのCDと間違えたかな、と思ってしまうほど、高貴さと美しいメロディに満ちた曲が並ぶ、「ヴェネツィアのモーツァルト」と称されるソレール作品集。それもそのはず、1作品目の歌劇「椿事」の木管編曲版は、モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」の地獄落ち直前の晩餐のシーンで引用されていた楽曲です。ハルモニームジークとは、18世紀に流行した木管アンサンブル編成の音楽のことで、当時の上流階級の人々の食事会や集まりなどでよく演奏されました。ムーンウィンズとしては2枚目のディスク(第1弾はHMI987071)。また、ホアン・エンリク・ルナはクラリネット奏者としても活躍しており、東京クヮルテットとのブラームス:クラリネット五重奏曲(HMI98)でも名演を聴かせています。  (Ki)
HMC-902011
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調 フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャンゼリゼO

音:2008年2月メス、アーセナル
ヘレヴェッへ&シャンゼリゼ管によるブルックナー交響曲シリーズ第3弾は、2008年2月に収録された交響曲第5番。第4番に引き続いて、初の本格的なピリオド楽器演奏によるアルバムの登場となります。ブルックナーのシンフォニーのなかでもオルガン的とか宗教的といったイメージをもっとも想起させる第5交響曲。これまでも時代考証派によるブルックナーの交響曲第5番では、アーノンクールがウィーン・フィルを振った録音、同じく古楽演奏からキャリアを積んだボルトン&モーツァルテウム管などの録音があり、なかでもアーノンクール盤はモダン楽器のオケながら弦のノンヴィブラート奏法を導入したことで、第2楽章アダージョなどに一定の成果を上げて注目されました。1991年の設立以来、長年に渡りピリオド楽器のアンサンブルとして数多くの実績を重ねてきたヘレヴェッへ&シャンゼリゼ管は、着実に深化を遂げているのでしょう。交響曲第7番や第4番、そして前作のミサ曲第3番で真価を示してきた、ほかならぬ当コンビによるだけにこのたびの第5番もやはり強く惹かれるものがあります。まず、第1楽章では低弦のピッツィカートで開始される序奏、つづいてヴィオラ、第2ヴァイオリン、第1ヴァイオリンの順に対位法を形成してゆくあたり、ヴァイオリン両翼型の配置から生み出される立体的な音響がここでも効果的。過度に華美に陥らぬファンファーレもオリジナル楽器特有のあたたかみのある響きで好ましく感じられます。さらに、アダージョも試みとしてではなく、ヴィブラートフリーを徹底的に実践した結果、かつていかなる録音でも味わったことのないこのうえない透明感を獲得しています。そして、切れ味も鋭く美しく幻想的なスケルツォを経て、神聖にして壮麗というほかないフィナーレで閉じられるまで、まるで宗教曲の深い祈りの場面にも似た感触は耳の肥えたファンといえども片時も聞き逃せないものです。なお、テンポについて快速な傾向を指摘されることの多いピリオド・アプローチにあって、当盤の総演奏時間は、ヘレヴェッヘが理想とするヴァントによるNDR響との1度目のレコーディング(1989年)にほぼ近いものとなっているのも注目されるところです(73分29秒)。また、クオリティの高い音楽制作で知られるTORITONUSのチームが録音を担当しているのも大きな魅力といえるでしょう。   (Ki)
HMC-902012
ドビュッシー:チェロ・ソナタ第1番、
 レントよりも遅く、
プーランク
:チェロ・ソナタ、
 バガテル,ニ短調(原曲:Vn&P)、
 「陽気な歌」〜セレナード(原曲:歌とP)、
 フランス組曲(全7曲/Vc&P版)、
ドビュッシー:スケルツォ、インテルメッツォ
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)、
アレクサンドル・タロー(P)
2007年のバッハ:無伴奏チェロ組曲の衝撃的名演奏のリリースの記憶も生々しいケラス。そして、2007年秋に来日し、強烈な個性と集中した演奏で事実上の日本デビューを果たしたタロー。2人の共演による夢のリリースは、フランスの室内楽です。異様に研ぎ澄まされたタローのピアノの音色に、ケラスの颯爽としたチェロがからまる様は、まさにフランスのエスプリそのもの。「レントより遅く」でのたゆたうような雰囲気に酔い、プーランクの「フランス組曲」の終曲カリヨンでの音色の鮮やかさに圧倒されます。今もっとも注目の二人による、堂々の1枚です。   (Ki)
HMC-902013(2CD)
テレマン:ブロッケス受難曲 ルネ・ヤーコプス(指)RIAS室内cho、
ベルリン古楽アカデミー、
ダニエル・ベーレ(T/福音史家、信仰心Y)、
ヨハネス・ヴァイサー(Br/イエス、信仰心X)、
マリー=クロード・シャピュイ(Ms/ユダ、信仰心V、娘T)、
ドナート・ホーヴァール(T/ペトロ、ピラト、信仰心W、)、
ブリギッテ・クリステンセン(S/シオンの娘T、信仰心T、マリア、女T)、
リディア・トイシャー(S/シオンの娘U、信仰心U、娘U)

録音:2008年3月
ブロッケスは、18世紀ドイツ文学界の重要人物。彼が書いたこの受難曲のテキストには、テレマンのほかにも、ヘンデルやカイザー、マッテゾンら13人もの作曲家が付曲しています。テレマンの受難曲は1716年4月2日に初演、大成功をおさめ、かの大バッハ1739年(45歳頃、自らがマタイ・ヨハネ両受難曲を作曲した後)に全曲を写譜して研究したほどに有名曲となりました。ヤーコプスは、人間味豊か、絡み合う音が魅力のテレマンの名作を、大変見事に、瑞々しく現代によみがえらせました。
序曲は器楽によるシンフォニア。まるでオーボエ協奏曲のような充実したシンフォニアを、名団体ベルリン古楽アカデミーで聴けるとは!バッハの受難曲が福音書家の役割が非常に大きいのに対し、テレマンの作品は、それぞれのソリストが「信仰心」という役割を持ち、場面場面で、二重唱や三重唱で信者(=わたくし)の心を代弁、活躍します。イエスが十字架上で「わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになったのですか」と言う場面は、実に人間味に溢れていてドラマティック。終曲コラールでは、トランペットの響きも高らかに、イエスの死による私たちが罪から救い出されるということを力強く讃美していて、大変輝かしい終結となっています。ヤーコプスの完璧なコントロールの指揮の下、歴史的名曲に理想的な名演が誕生しました。資料としても大変貴重なセットです。  (Ki)

HMC-902015
ブラームス:ハンガリー舞曲第1-10番(作曲者編による独奏版)、
8つの小品Op.76、
ワルツ集Op.39(作曲者編による独奏版)
セドリック・ティベルギアン(P)
一見優男風ながら、硬質でクリアなタッチと深い音楽性で辛口な演奏を繰り広げるティベルギアン。彼の新譜はブラームス、それも作曲者自身による連弾名作の独奏版を中心とした個性的選曲。ハンガリー舞曲集の独奏版は、音の詰ったオクターヴの連続で非常に弾き難く、テンポを遅めたり流れの途切れた演奏になりがちですが、さすがティベルギアン、そのようなことは一切なく、ブラームスならではの迫力と重厚さで一気に聴かせます。この歳でこれほど深みのあるブラームスを実現したティベルギアン、ただものではありません。  (Ki)
HMC-902016
J.S.バッハ:ソロ・カンタータ集
「神にのみわが心を捧げん」BWV169、
「満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ」BWV170、
「霊と心は驚き惑う」BWV35
ベルナルダ・フィンク(Ms)、
ぺトラ・ミュレヤンス(指)
フライブルク・バロックO、
ヴォーカルコンソート・ベルリン(合唱)、
ヴォルフガング・ツェラー(Org)

録音:2008年4月
バロック・アンサンブルの雄、フライブルク・バロック・オーケストラによる、バッハのカンタータ集の登場。1曲目に収められている169番の第1曲シンフォニアは、チェンバロ協奏曲ホ長調(BWV1053の第1楽章)と同じ音楽。ソロ・パートはオルガンで演奏され、オルガン・ソロ(ヴォルフガング・ツェラー)の巧さが際立ちます。3本のオーボエも活躍、フライブルク・バロック・オーケストラの面々の一人ひとりがパワー全開で演奏した実に密度の濃い演奏。35番も第1曲シンフォニアはオルガン協奏曲。ソロを彩り支えるファゴットの響きも実に豊か、通奏低音旋律の一音一音がふくよかに歌い上げられています。旋律楽器から通奏低音まで実に生き生きとしており、各パートが実に濃密。実に贅沢なカンタータ集となっています。これらのカンタータはすべて同時期に作曲された、アルト・ソロのためのもの。当時のライプツィヒには優れたカストラートがいたと考えられています。ヨーロッパで絶大な人気を誇るベルナルダ・フィンクがソロを務めています。  (Ki)
HMC-902017(2CD)
エリック・サティ:最後から2番目の思想
[CD1]ピアノ・ソロ編
(1)グノシェンヌ第1番、
(2)舞踏への小序曲、
(3)ジムノペディ第1番、
(4)本当にぶよぶよした前奏曲、
(5)グノシェンヌ第2番、
(6)嫌らしい気取り屋の三つのワルツ、
(7)グノシェンヌ第3番、
(8)ピカデリー、(9)自動記述法、
(10)グノシェンヌ第4番、
(11)操り人形は踊っている、
(12)メドゥーサの罠、
(13)冷たい小品、
(14)最後から2番目の思想、
(15)いくぶん生き生きと(モンマルトルのエスキースとスケッチより)、
(16)乾からびた胎児、
(17)グノシェンヌ第5番、
(18)ワルツーバレエ、
(19)世紀ごとの時間と瞬間的な時間、
(20)ばら十字団の最初の思想、昨金の粉、グノシェンヌ第6番
[CD2]デュオ編
(1)梨の形をした3つの小品(1台4手のための)、
(2)ジュ・トゥ・ヴ、
(3)お医者さんのところで、
(4)僕には友達がいた、
(5)エンパイア劇場のプリ・マドンナ、
(6)風変わりな美女(1台4手による)、
(7)右や左に見えるもの、
(8)シネマ(ミヨー編曲による1台4手版)、
(9)ダフェネオ、
(10)リュディオン(潜水人形)、
(11)再発見された像(C管トランペットとピアノのための嬉遊曲)、
(12)シテール島への船出、
(13)いいともショショット
[CD1&2]アレクサンドル・タロー(P)
(※CD1(12)はプリペアード・ピアノ)
[CD2](1)(6)(8)エリック・ル・サージュ(P)、(2)(3)(4)(5)ジュリエット(声)、
(7)(12)イザベル・ファウスト(Vn)、
(9)(10)(13)ジャン・ドゥルスクルーズ(T)、
(11)ダヴィッド・ゲリエ(Tp)

録音:2008年4、5月
洒落ていて物憂くてエスプリたっぷりでどこか不気味・・・そんなサティの音楽。考えてみれば、タローほどサティ作品にぴったりなピアニストはそういないのではないでしょうか。タローは持ち前の抜群のセンスで、プリズムのように刻一刻と変わる曲のニュアンスや洒落っ気を気持ちよく描いてみせてくれます。「指先の魔術師」タローが奏でる独特の音色にはドキッとさせられます。ピアノ・ソロだけでも充分たのしめますが、disc2の「デュオ」での豪華共演者陣も注目です。ル・サージュとのデュオは、これ以上ない、と思えてしまうくらいに息も音色もセンスもぴったり。本当にうまいフランス人がフランスものを弾くとこうなるのか、と思わず脱帽。ジュリエットは、タローが「理想のサティ歌い」と絶賛するシャンソン歌手で、パリのちょっと古びたカフェを連想させる、雰囲気たっぷりの歌を聴かせてくれます。「右や左に見えるもの」では、イザベル・ファウストが変幻自在の活躍。ヴァイオリンという楽器がもつ音色の意外な響きをたのしませてくれます。ゲリエのトランペットも実に見事。パリっとおしゃれに決まった、サティの新たなる名盤の登場です。
ブックレットの裏表紙に書いてあるサイトにアクセスし、パスワードを入れると、ボーナストラックなどが入手できるという趣向もあります。
※ジャケットに用いられているイラストは、ジャン=コクトーによるサティ像。  (Ki)
HMC-902019
(2CD+DVD)
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガOp.87

■DVD…クリスティアン・ルブレ制作によるメルニコフとシュタイアーのインタビュー
アレクサンドル・メルニコフ(P)
ショスタコーヴィチ壮年期の「24の前奏曲とフーガ」はその巨大さ、深さ、技術的難度ゆえ、ピアニストにとって最高峰のひとつとなっています。全曲の録音も多くはなく、いまだに初演者ニコラーエワのものが超えるものなき決定盤の地位を保っています。しかし、今回ロシアの俊英メルニコフがまさに命をかけてチャレンジした録音は驚くべき完成度で、この世のものとは思えぬ域に達しています。この音楽的深み、さらに時折見せる暗黒の情念など30代とは思えぬ成熟度、さらにニコラーエワにはない21世紀的な新しさなど、どこをとっても非の打ちどころなし、ついにニコラーエワの盤を超える演奏の出現と思えます。特典にクリスティアン・ルブレ制作のDVD付。第24番の実演に加え、個人的にも親しい間柄のアンドレアス・シュタイアーをインタビュアーに、作品について約23分真摯に語る姿が収められていますが、両者ともわかりやすい英語(日本語字幕なし)で、非常に興味深い内容となっています。 (Ki)
HMC-902021
シューベルト:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタト長調「幻想」D894、
4つの即興曲Op.142D935
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ)
※クリストファー・クラークによる1827年コンラート・グラーフのレプリカ(1996年)

録音:2008年7,8月
2008年秋にソロで来日し、深く集中したシューマンの世界で聴衆を魅了したシュタイアー。次なる新譜はシューベルト作品集です。死の2年前に書かれた「幻想」では、寄せては返す波のような冒頭から、シュタイアーの巧みな語り口によって静謐の世界へといざなわれます。終始シューベルトの歌に満ちており、楽器のあたたかく豊かな色彩を帯びた響きをシュタイアーは見事に操っています。4つの即興曲も、美しく愛らしい宝ものが並べられた宝箱を眺めているような、大切な思い出のアルバムをめくっているような、なんとも幸せな気分になります。   (Ki)
HMC-902024
VENEZIA,1625
G.B.フォンターナ(1571?-1630):ソナタ第2番、第3番、第6番(原曲:ヴァイオリン・ソナタ)、
ウッチェッリーニ(1603-1680):シンフォニアXX(ラ・ヴァーミンガルダ)、
 ソナタXXIV、
 ベルガマスクに基づくアリア、
 シンフォニアXIV「ラ・フォスキーナ」、
 シンフォニアXVII「ラ・ストゥチャルダ」他
ベルナルド・ストラーチェ(17世紀):シャコンヌに基づく即興演奏
メールラ:チャッコーナ、
 カンツォン「ラ・ストラーダ」
ロッシ:シンフォニアXIイン・エコー、
ピッチニーニ:トッカータ2番
モーリス・シュテーガー(リコーダー)
古楽やモダンの垣根をひらりと越えて、リコーダー1本で世界を圧倒しつづけているスター、シュテーガーの新譜。リコーダーでここまで技巧を楽しむことができるとは!原曲がヴァイオリンのための書かれた作品もシュテーガーの手にかかれば天衣無縫のリコーダー作品となって現れます。実に見事!10月には武蔵野市民文化会館と兵庫県立芸術文化センターでの来日公演が予定されています。  (Ki)
HMC-902025(3CD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集
◆CD
ソナタ第1番〜第8番ト長調Op.30-3
◆dual-disc
[CD面]ソナタ第9番「クロイツェル」(HMC901944と同音源)*
[DVD面]録音メイキング風景+ソナタ第10番〜第1楽章演奏風景
イザベル・ファウスト(Vn)、
アレクサンドル・メルニコフ(Vn)

録音:2008年、2006年5月*
3CD+1dualdisc(CD&DVD)の仕様。)しなやかな力強さと細やかな感受性をあわせもつファウストの新譜は、ベートーヴェンのソナタ集。ファウストのヴァイオリンで聴くベートーヴェンというだけでも心踊るのに、メルニコフがピアノだなんて、なんと贅沢なことでしょう。ファウストは、第5番「春」の第1楽章の有名な冒頭で、実に繊細で可憐な表情を見せており、彼女のセンスと知性が光ります。ピアニストのメルニコフも、弱音でもくっきりとした発音とピリッと線の通った和声感、一糸乱れぬピアニズムで聴かせます。お互いに自由に羽ばたいているのに、息はピタリと合っており、見事の一語です。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集にうれしい名演奏の登場です。 (Ki)
HMC-902028
ルネッサンス、19〜21世紀の歌
作者不詳(16世紀):パリのすべての雄叫びによる新しい歌(プロヴァンス地方で踊られた舞踊「ヴォルト」の歌)
レジ・カンポ(b.1968):マルセイユの雄叫び
エドゥアルド・ドゥランサール(19世紀):通りの雄叫び
クレマン・ジャヌカン(c.1485-1558):パリの雄叫び
ヴァンサン・ブショー(b.1966):パリの雄叫び
アルフレート・ルボー(1835-1906):僧院の鐘の音(器楽作品)
ジャン・ジョルジュ・カストナー(1810-1867):パリの雄叫び
ジャン・セルヴァン(1530-1596):パリの雄叫びのフリカッセ(ごった煮)
クロード・ルドゥ(b.1960):ブログの雄叫び「14才で私は捨てられたの」
アルフレート・ロラン(1797-1874):バニェルの雄叫び
ブルーノ・デュコル(b.1949):私は叫ぶの。叫ぶの。叫べるんだってば。
ヴァンサン・スコット(1874-1952):兵隊サンの雄叫び
ドミニク・ヴィス(C-T、指)&アンサンブル・クレマン・ジャヌカン
〔ウゲス・プリマール(T)、ヴァンサン・ブショー(Br)、フランソワ・フォシェー(Bs)、ルノー・ドゥレイグ(Bs)〕、
エリック・ベロック(Lute)、エリサベス・ガイゲ(Org)、ヴァンサン・ルトゥルム(P)、ニコラ・クロッセ(Cb)

録音:2008年8月
ジャケットのあまりの強烈さに、思わず「雄叫び」としましたが、原題の「Cri(英語でcry)」は物売りの声のこと。古くから、道を行く行商人(時にはチンドンヤ)たちは、独自の売り文句の歌を持っていました。ヨーロッパでは16世紀頃から、この行商人やチンドンヤの声をとりいれた音楽が生み出されました。こうした中世・ルネッサンスの「雄叫び」世俗音楽は、1978年に結成されたアンサンブル・クレマン・ジャヌカンの十八番。このほかに、現代を生きる作曲家たちによる雄叫び音楽が収められているのがなんとも興味をそそられるところ。.の「ブログの雄叫び」は、インターネットのブログに見られるような不思議な文字の羅列が歌われ、私小説風なブログの散文が朗読されるなど、実に現代風。.の「私ハ.・・・」は、街角で人々が突発的に出してしまった独り言や、何か言おうとして飲み込んだ言葉の断片が集められたような曲。人が発する歌や言葉は空気に溶けて消えてしまうもの。しかし、ここに集った名人たちは、空気や歴史、さらにはインターネットの渦の中に埋もれていた様々な言葉を楽譜へと「二次元」化、それを実際に音にすることにより、様々な言葉を聴く人の脳裏、耳の奥に焼き付けます。  (Ki)
HMC-902030
ハイドン:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲ヘ短調Op.20-5,Hob.III:35
ハ長調Op.33-3,Hob.III:39「鳥」
ニ長調Op.76-5,Hob.III:79
エルサレムSQ
〔アレクサンダー・パヴロフスキー(Vn1)アミハイ・グロス(Vn2)
セルゲイ・ブレスラー(Va) 
キリル・ズロトニコフ(Vc)〕

録音:2008 年9月
ハイドン・イヤーを記念して発売されたHMX 2962030の再発売。旧メンバーによる若々しさに満ちた魅力の1枚です。 (Ki)
HMC-902031
シューマン:歌曲集
ミルテの花Op.25より6曲
メアリー・スチュアート女王の詩Op.135
リュッケルトの詩による歌曲より 
「おお太陽よ、海よ、ばらよ」、「献身の花」、
「おお、殿方よ」、「東方のばらより」、
「ジャスミンの香り」、「Liebster,
deineWortestehlen」、
「MeinschonerStern!」
リーダークライス(全曲)
ベルナルダ・フィンク(Ms)
アントニー・シピリ(P)

録音:2008年10月
ヨーロッパを中心に活躍めざましいメゾ・ソプラノ、フィンクの新譜は彼女の瑞々しい知性とたしかな技術が光るシューマン。ピアニストに、草津音楽祭でもおなじみの名手シピリを迎えているのも興味をそそります。鈴を転がすような高音部、美しいドイツ語、寸分の狂いのない音程、フィンクのゆるぎない芸術を堪能できる1枚です。 (Ki)
HMC-902032
フォーレ:ピアノ四重奏曲集
ピアノ四重奏曲第1番Op.15ハ短調
ピアノ四重奏曲第2番Op.55ト短調
トリオ・ワンダラー、アントワーヌ・タムスティ(Va)

録音:2008年10月
きらめくようなアンサンブルでファンを魅了するトリオ・ワンダラー最新盤は、ヴィオラ界のスター、タムスティをゲストに迎えてのフォーレ:ピアノ四重奏曲集。自身が非常に優れたピアニストでもあった、フォーレのピアノ書法が光る、充実した2曲です。第1番は、傑作ヴァイオリン・ソナタと同じ時期(1876年)に着手されましたが、同年末に結婚する予定であった婚約者マリアンヌ・ヴィアルド(ポーリーヌ・ヴィアルドの娘)に婚約を破棄され、大きなショックを受け、完成したのは1879年。初演は成功に終わりましたが、終楽章が不評だったため、書き直したものが現行のものとなっています。第2番は84年に着手、87年に初演されました。アダージョ楽章は、子供時代に聞いた、隣村から響いてくる鐘の音の思い出が反映されている、という、フォーレにしては珍しい(唯一の)謝辞が添えられています。 (Ki)
HMC-902033
スヴェーリンク:フランス語の聖歌&シャンソン集 ダニエル・ロイス(指)カペラ・アムステルダム

録音:2008年10月
作曲家、オルガニスト、オルガン製作者、そして国際的にも名の通った教師として活躍していたスヴェーリンクは、彼が生きていた当時「アムステルダムのオルフェウス」と呼ばれるほどに、声楽分野でも知られた存在でした。当時最もよく歌われていたラテン語聖歌にまったく引けをとらない力強い表現に満ちています。特にマニフィカトは、必聴ものの素晴らしさです。 (Ki)
HMC-902034
マティアス・ヴェックマン(1618頃-1674):宗教モテット&哀歌集
なにゆえ、独りで座っているのか(哀歌1 : 1, 2, 8, 9, 12, 20, 21)
死は勝利にのみ込まれた(コリントの信徒への手紙115 : 54, 55, 57)
カンツォン \ *
泣くな、見よ(ヨハネの黙示録5 : 5, 12-14 )
おめでとう、恵まれた方主があなたと共におられる(ルカによる福音書1 : 28-38)
疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい(マタイによる福音書11 : 28, 29) / カンツォンII *
シオンは言う、主はわたしを見捨てられた(イザヤ書49 : 14-16)
都に上る歌(詩篇124章)
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン
[ヨハンナ・コスロフスキー(S)
アレクサンダー・シュナイダー(C.T)
ハンス・イェルク・マンメル(T)
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(Bs)]
コンチェルト・パラティーノ*、
ブルース・ディッキー(コルネット)他

録音:2008年10月
HMC-902035
(CD+DVD)
ゲルネ/シューベルト歌曲集第4集
ギリシャの神々D.677/フィロクテートD.540
アイスキュロスからの断章D.450b
赦されたオレステスD.699
ヘリオポリス1D.753/ヘリオポリス2D.754
竪琴に寄すD.737/アティスD.585
海の静けさD.216/トゥーレの王D.367
ブロンデルからマリアへD.626(
茂みD.646/羊飼いD.490
巡礼の歌D.789/さすらい人の夜の歌D.224
春の想いD.686/郷愁D.851
十字軍D.932/別れD.475

◆メイキングDVD(リージョン・オール NTSC 17'38 字幕:英仏)
マティアス・ゲルネ(Br)
インゴ・メッツマッハー(P)

録音:2008年10,11月,2009年2月,ベルリン
大好評のゲルネのシューベルト歌曲集、第4集の登場です。今回は、古代ギリシャや伝説、十字軍など、古代に題材を採った詩の曲が多いのが特徴です。遥か昔に思いを馳せるロマンティシズムが、ゲルネならではの滑らかで暗い美感に溢れた声でしっとりと歌われています。リート・マニアなら唸らされること請け合いの見事な出来栄えです。しかも伴奏ピアニストは、指揮者メッツマッハーというから驚き。さすが知性派指揮者、音楽を丹念に掘り込みつつ、様式感は崩さぬ名人芸を披露しています。ボーナスとしてメイキング映像を収録したDVDが付いています。 (Ki)
HMC-902036
(DVD+DVD)
モーツァルト:歌劇「イドメネオ」 リチャード・クロフト(Tイドメネオ)、
ベルナルダ・フィンク(Msイダマンテ)、
スンヘ・イム(Sイリア)、
アレクサンドラ・ペンダチャンスカ(Sエレットラ)、
ケニス・ターヴァー(Tアルバーチェ)、
ニコラ・リヴァンク(Br大祭司)、
ルカ・ティットート(Bs声)、
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ,
RIAS室内cho

録音:2008年12月,ヴッパータル
モーツァルトのダ・ポンテ三部作、「ティートの慈悲」に続いてヤーコプスが取り上げたのは、セリアの傑作「イドメネオ」。ヤーコプスは、2008年11月に、バリャドリッド(スペイン)、ケルン、ブリュッセル、パリとこのオペラを演奏会形式で集中的に上演、その直後の12月にセッション録音をしています。名作として録音も多数あるこのオペラですが、ヤーコプスの演奏はさすが次元が違う!これまでの成果を生かし、オーケストラはいよいよ熱く雄弁にモーツァルトの意図を音にしています。そして古楽界の名歌手をずらりと並べた歌手!ことにタイトルロールのクロフトは、至難なことで知られる第2幕のアリアを鮮やかに歌い切り、思わずブラヴォーと叫びたくなるほど。さらにはフィンク、イム、ペンダチャンスカ、ターヴァーと、ヤーコプスのモーツァルト・シリーズで活躍した歌手たちが適材適所で起用、その上大祭司にはベテラン、リヴァンクを配するという豪華さ。またいつも通り、この演奏でもフォルテピアノが雄弁に活躍しています。基本的にミュンヘン初演稿に基づいており、幕切れのバレエも演奏されています。加えて第3幕には、初演時には外されたイダマンテのアリア、エレットラのアリア、イドメネオのアリアが追加されており、分量がだいぶ増えています。さらに補遺として、神秘の声の別ヴァージョンを収録。モーツァルティアンなら、絶対必携のCDです!! ボーナスDVD(メイキング映像)つき。  (Ki)
HMC-902039(2CD)
ハイドン:「天地創造」 ユリア・クライター(S:ガブリエル,エファ)
マキシミリアン・シュミット(T:ウリエル)
ヨハネス・ヴァイサー(Br:ラファエル,アダム)
ルネ・ヤーコプス(指)フライブルク・バロックO,
RIAS室内cho

録音:2009年1月
歌手は、バロック音楽から近代ものまで幅広く活躍している、ドイツの超美声ソプラノ、クライター。バリトンは、ヤーコプスが「ドン・ジョヴァンニ」の主役に抜擢して話題となったヴァイサー。そしてテノールには、ここ数年で人気急上昇中のドイツの美声テノール、シュミットを起用。瑞々しいシュミットのテノールは聞きものです。RIAS室内合唱団の精緻な合唱も最高。名盤のひしめく「天地創造」の中にあっても、ずば抜けて高いクオリティの録音です! (Ki)
HMC-902041
ヘンデル:アン女王の誕生日のための頌歌HWV74
主は言われたHWV232
アンドレアス・ショル(C.T)
エレーヌ・ギユメット、ゾフィー・クルスマン(S)
マルコルム・E・べテット(T)
アンドレアス・ヴォルフ(Bs)
マークス・クリード(指)
ベルリン声楽コンソート、ベルリン古楽アカデミー

録音:2008年2月
アン女王の誕生日のための頌歌は、イギリスの地に落ち着いた直後、1713年のスペイン王位継承戦争の終わりを告げるユトレヒト条約に関連して作曲されました。ベルリン古楽アカデミーの管楽器の名手たちが活躍する場面も多く、上手さが際立ちます。「主は言われた」は、イタリアオペラから学んだ表現を宗教音楽に取り入れた劇的な作品。ショルの力の抜けた歌唱が光ります。 (Ki)

HMC-902042(4CD)

テレマン:ターフェルムジーク(完全全曲)

[CD1]
=第T部=
(1)序曲ホ短調
(2)四重奏曲ト長調
(3)フルート,ヴァイオリンとチェロのための協奏曲イ長調
[CD2]
(1)トリオ.ホ長調
(2)フルート・ソナタ.ロ短調
(3)シンフォニアホ短調「終結部」
=第U部=
(4)序曲ニ長調
(5)五重奏曲ニ短調
[CD3]
(1)3つのヴァイオリンのための協奏曲
(2)トリオ.ホ短調
(3)ヴァイオリン・ソナタ.イ長調
(4)終結部ニ長調
[CD4]
=第V部=
(1)序曲変ロ長調
(2)四重奏曲ホ短調
(3)2つのホルンと弦のための協奏曲変ホ長調
(4)トリオニ長調
(5)オーボエ・ソナタ.ト短調
(6)終結部変ロ長調
[CD1]
カール・カイザー(Fl)
ペトラ・ミュレヤンス(Vn)

[CD2]
(1)(2)カール・カイザー(Fl)

[CD3]
(1)ペトラ・ミュレヤンス、ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ、アンヌ・カタリーナ・シュライバー(Vn)
(2)カール・カイザー(Fl)
アン=カトリン・ブリュッゲマン(Ob)
ステファン・ミューライゼン(Vc)
ミヒャエル・ベーリンガー(Cem)
(3)ペトラ・ミュレヤンス(Vn)

[CD4]
=第V部=
(1)(2)(3)(4)カール・カイザー&スザンネ・カイザー(Fl)
ヒル・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
リー・サンタナ(Lute)
トルステン・ヨハン(Cem)
(5)カタリーナ・アルフケン(Ob)
グイド・ラリッシュ(Vc)
ミヒャエル・ベーリンガー(Cem)
ハルモニアムンディ・フランスから、「ターフェルムジーク」完全版新録音の登場!どのディスクのどの楽章をかけても、活きがよく、縦横のラインがたっぷりと豊かに絡み合うアンサンブル、たっぷりと潤いをたたえた美しい音の魅力にあふれたうれしい4枚組。アンサンブルの巧さと、音色の調和の見事さは言うまでもありませんが、特に管楽器のソロの素晴らしさには驚かされます。Disc4の「2つのホルンと弦のための協奏曲」でのホルンの豊かな音色は必聴。オリジナル楽器のホルンはこんなにも音色豊かだったのか、と耳が開かれる思いです。弦楽器のアンサンブルも、中音域のたっぷりとした響きに豊かな気分になれます。完全全曲収録、すべて聴くには4時間3分かかりますが、音楽の愉悦に浸って次々とディスクを換えていくうちに、一息に4枚すべて聴けてしまいそうな活力と美しさに満ちています。 (Ki)
HMC-902046
マヌエル・ブラスコ・デ・ネブラ(1750-1784):ピアノ・ソナタ集
ソナタ第1番ハ短調(アダージョ-アレグロ)
第2番変ロ長調(アダージョ-アレグロ)
第5番嬰へ短調(アダージョ-プレスト)
マニュスクリプト2998(モンセラート古文書館より)
第3番ニ長調(アダージョ-アレグロ)
第4番ハ長調(アダージョ-アレグロ)
第6番ホ短調(アダージョ-アレグロ)
パストレーラ第2番ヘ長調(アダージョ-パストレーラ-メヌエット)
パストレーラ第6番ホ短調(アダージョ-パストレーラ-メヌエット)
ハビエル・ペリアネス(P)

録音:2009年7月
アンダルシア出身の知られざる作曲家、ブラスコ・デ・ネブラの作品集。現存するネブラの作品は、わずか30のみ。24のソナタと、モンセラートの修道院に眠っていた6曲のパストレーラ(器楽によるパストラーレ)です。D.スカルラッティを尊敬していたネブラは、自身の才能と、D.スカルラッティのスペイン=ナポリ風作風をうまく融合。このディスクに収録されているソナタとパストレーラは、夭折の天才のまさに神がかり的な才能を私たちに伝えてくれます。奏でるピアニストは、ネブラと同じアンダルシア出身のペリアネス。スペイン出身のピアニストというと意外と少ないですが、ペリアネスはラ・ローチャ亡き後、確実に注目度・重要度とも増してくるピアニストとなることでしょう。バロック時代の最後に書かれたこれらの作品を、見事に現代のピアノで演奏しており、装飾音はチャーミングで心が震えるようです。 (Ki)
HMC-902048
シューマン:ピアノとヴァイオリンの為のソナタ〜エラール・ピアノによる
バッハ(シューマン編):シャコンヌニ短調(ヴァイオリンとピアノの為の〜バッハのシャコンヌBWV1004に基づく)
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ短調Op.105
 暁の歌Op.133
 ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ短調Op.12
ダニエル・ゼペック(Vn)
※Laurentius-Storioni、Cremona、1780年
アンドレアス・シュタイアー(P/Erard、パリ、1837年)

録音:2009年5月
(フォルテ)ピアノ奏者としてのシュタイアーの最新盤は、アルカント・カルテットのヴァイオリン奏者メンバーでもあるダニエル・ゼペックと組んでのシューマン作品集。シューマンの「子供の情景」が収録されたCDでは、詩情豊かながら静かな語り口と新たなテンポ設定で私たちを驚かせたシュタイアー、ここでは作品にふんだんに込められたシューマンの詩情を爆発させ、豊かに響かせています。シュタイアーの熱さと怒涛のような音楽に呼応してか、アルカント・カルテットでも冴えた音色を響かせるゼペックがこれまた情熱と冷静さの同居した素晴らしい音楽を展開。シャコンヌでゼペックが魅せる狂気と正気すれすれの表情にシュタイアーの合いの手が絶妙に絡みます。ヴァイオリン・ソナタでゼペックは、一転やわらかな風合いの濃密な歌を聴かせますが、しかし音楽自体は聴き手の心にストレートに切り込む真摯なもの。シュタイアーのピアノは熱を帯びつつゼペックのヴァイオリンと見事に融け合います。シュタイアーのソロ「暁の歌」の熱さと激しさに完全にノックアウトされる、シューマンの詩情に満ち満ちた1枚となっています。 (Ki)
HMC-902049
クシェネク(1900-1991):作品集
フランツ・カフカの言葉に基づく6つのモテット(1959) 
5つの祈り(1944)
カンタータ「この世のはかなさ」(ソプラノ、合唱とピアノのための)(1932)
モンテヴェルディ/クシェネク編:ニンファの嘆き(1932)
3つの無伴奏混声合唱曲Op.22(1923)
ジェムズ1世時代の2つの合唱曲Op.87(1939)
カロリーヌ・シュタイン(S)、
フィリップ・マイヤース(P)
RIAS室内cho
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)
キャロライン・シュタイン、
フィリップ・マイヤース(P)

録音:2009年5月
フランツ・カフカの言葉に基づく6つのモテットは、RIAS室内合唱団の委嘱を受けて作曲されました(1959年)。声部の旋律が鏡のように対称に動く部分が印象的。聴くだけで演奏するのが大変な難曲であることがわかりますが、RIASのメンバーは見事に精確に演奏しています。「怠惰は諸悪の根源であると同時に、あらゆる徳の中で最も尊いものである」と、人間が生きる意味についての意味を聴く者に考えさせつつも、真実の答は見つからないことも示している、皮肉な作品です。 (Ki)
HMC-902050
シューマン:重唱作品集
スペインの歌遊びOp.74
恋のたわむれOp.101
スペインの恋の歌Op.138
マーリス・ペーテルセン(S)、
アンケ・フォンドゥンク(Ms)、
コンラート・ジャルノー(Bs-Br)、
クリストフ・ベルナー(P/Op.74&138)、
カミッロ・ラディケ(P/Op.101&138)

録音:2009年6月(ベルリン、テルデックス・スタジオ)
現代のオペラ・リート界で活躍するペーテルセンらが参加した、シューマンの重唱作品集。エマニュエル・ガイベル編纂によるスペインの詩の訳集にインスピレーションを受けたOp.74とOp.138。これらの詩は、中央ヨーロッパの色彩をうっすらと帯びた、ぴりっとした「スペイン」スタイルの音楽にぴったりの素材でした。間にはさまれた、親密な雰囲気の「恋のたわむれ」は、聴き手をスペインの世界からドイツのロマンティシズムの世界へと移動させます。 (Ki)
HMC-902051
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン(1376頃―1445):歌曲集

「事は起こった」、「心、精神、身体、魂」、
「汝おそるべし天使よ」、
「いとしい人よ、来ておくれ」他
アンドレアス・ショル(C.T)
シールド・オブ・ハーモニー【キャスリーン・ディネーン(S,Hrp)、マルク・レヴォン(G,Lute他)、マルギット・ユーベルラッカー(ダルシマー)、クロフォード・ヤング(指、Lute,G)】

録音:2009年6月
ショルの新譜は、西洋音楽史上もっとも謎めいた人物の一人、ヴォルケンシュタインの作品集。ドイツ文学のキーパーソンでもある彼は、15世紀のヨーロッパ中を旅し、様々なアンソロジーに自分の作品を掲載しました。ショルとその仲間たちは、旅と歌をこよなく愛した遍歴騎士のテクストを読み込み、鮮やかによみがえらせています。器楽パートはノスタルジック味満点で魅力的。ショルの歌声はますます磨きがかかって透明度を増しており、ドイツ語の語感も大変美しい秀逸の一枚です。 (Ki)
HMC-902052
プレイエルの家にて
ショパン:アンダンテ・スピアナートOp.22ト長調 
バラード第3番、夜想曲Op.48-1 
夜想曲Op.48-2、前奏曲Op.28-13 
前奏曲Op.28-11、前奏曲Op.28-4 
前奏曲Op.28-9、練習曲Op.25-1 
練習曲Op.25-2、練習曲Op.25-12 
夜想曲Op.9-2、夜想曲Op.27-2 
前奏曲Op.45、前奏曲Op.28-15 
マズルカKKIIb-5、マズルカOp.41-2 
マズルカOp.41-3、即興曲Op.51、ワルツOp.42
アラン・プラネス(P/プレイエル社製1836年)

録音:2009年3月
ショパンが1842年2月21日、パリのプレイエル邸で行ったリサイタルを再現したアルバム。ショパンも演奏したかもしれない、1836年プレイエル社製のピアノを用いて、名人プラネスが美しくショパンの世界を奏でます。バラード第3番も、このピアノで聴くと、現代のピアノで聴くのとはかなり印象が違います。ショパンが人前で演奏するのをあまり好まなかった、という話が残っていますが、これは、ショパンの性格もあるかもしれませんが、ピアノの演奏効果にもあったのかもしれない、などと想像しながら聴いてみるのも興味深いかもしれません。 (Ki)
HMC-902053(3CD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲集全集 ポール・ルイス(P/スタインウェイ)
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)BBC響

録音:2009年7,11月&2010年3月
注目ピアニスト、ポール・ルイスによるベートーヴェンのピアノ協奏曲。師ブレンデルにも太鼓判を押された、ポール・ルイスの美しく隙のないタッチと、どこまでも自然で余裕ある音楽運びはさすが。第1番の軽妙さ、第2番の気品あふれる愛らしさ、第3番の第3楽章でのスポーツ的な要素、第4番の冒頭のピアノ・ソロの美しき弱音、そして「皇帝」での輝かしいタッチ、そしてベートーヴェン独特の高音域でやや夢心地に展開される部分、すべてが雄弁なピアノには脱帽するほかありません。すべてが理想的に輝いており、ベートーヴェンはこうでなきゃ、ベートーヴェンはこう弾くものなのか、と思わされるピアノです。巨匠ビエロフラーヴェク指揮によるうまい語り口のオーケストラ伴奏も見事。ソロ楽器とピアノのかけあいも思わず聴き入ってしまいます。近年稀にみる素晴らしいベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲録音の登場といえるでしょう。 (Ki)
HMC-902056(2CD)
マルタン:ゴルゴタ
[第1部](CD1)
1.合唱「父よ!父よ!」 
2.枝(エルサレム入城) 
3.寺院でのイエス、4.最後の晩餐 
5.ゲッセマネの丘
[第2部](CD2)
6.瞑想、7.大祭司の前のイエス 
8.ピラトとイエス 
9.ゴルゴタの丘(カルヴァリの丘)
10.復活(「おお、死よ」)
ユディト・ゴーティエ(S)、
マリアンヌ・ベアーテ・キーランド(A)、
アドリアン・トンプソン(T)、
マッティス・ファン・デ・ヴェール(Br)、
コンスタンティン・ヴォルフ(Bs)
カペラ・アムステルダム
エストニア・フィルハーモニー室内cho
ダニエル・ロイス(指)エストニア国立SO

録音:2009年4月
フランク・マルタンの大作「ゴルゴタ」の登場。ゴルゴタは、イエスが十字架にかけられた丘の名前。マルタンは、宗教作品を書くことを避けていましたが、レンブラントの「3つの十字架(1653年)」のエッチングを見て、この作品を書くに至りました。マルタン自身敬愛していたバッハの影を常に感じながら、1945年から58年、10年以上の歳月をかけて、このイエスの受難の物語の音楽を生み出しました。バッハの受難曲で福音史家にあたる語り部は、基本的にバスのソリストが担当。イエスはバスが担当します。新約聖書のみでなく、旧約聖書などからの引用も多くみられるのが特徴です。冒頭の「Pere!(父よ!)」の不協和音は、実に鮮烈。第2部の、8分以上続くピラトの尋問の場面は圧巻で、ピラトの心の揺れ、「イエスに死を」と叫ぶ民衆の叫びなどが、大規模なオーケストラとともに聴く者に突き刺さります。終曲の神への賛美の合唱も、時にメシアンを思わせるような極彩色の世界。全体的に幻想的かつ大規模に描かれており、バッハの受難曲を聴きなれた耳に大変鮮烈に響くこのフランスの巨匠による受難曲、是非ご体験いただきたい世界です。 (Ki)
HMC-902058
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988
■ボーナスDVD…『 アンドレアス・シュタイアー、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」を弾く』
アンドレアス・シュタイアー(Cemb/ Anthony Sidey harpsichord after Hass)

録音:2009年7月
※ボーナスDVD (NTSC/ 約23分)
シュタイアー、ついにゴルトベルクの登場です!まず、トータル80分超えという演奏時間もさることながら、録音も大変素晴らしい!まるでシュタイアーが、目の前で自分のためだけに弾いてくれているようなリアルな息遣いが感じられ、親密さと細やかさに満ち、しかしダイナミックさも併せ持つ演奏に圧倒されます。演奏CDだけでも素晴らしいものですが、特典DVDがまた実に興味深い!シュタイアーは、「バッハという人は、周囲にいた演奏者にだけではなく、親しい人、彼を愛する人にとっても大変難しい人物だったのではないか。完璧主義者で、自分と同じレベルのものを他人にも要求するようなタイプだったのではないか」と言っています。なので、1時間以上かかる鍵盤音楽を作曲依頼された時も、バッハは、「あなたは私のことを好いてはいらっしゃらないかもしれませんが、このような依頼に対して、自分ができるすべてのものを注ぎこみましょう、そして、他の誰もがなしえないものを作りましょう、依頼主に最高レベルのものを呈しつつも、どこか反発するような気分も交じっていたのではないか」とシュタイアーは語っています。深い学びに裏打ちされた、シュタイアーのバッハ私見を聞ける、とても興味深い内容のDVDとなっています。さらに、シュタイアーは実際に鍵盤に触れながら、様々な要素が手を変え品を変え変奏されていること、曲の大きな構造などについて語り、自分がどのようにして音色を選択しているかなどについても語ります。これを見てからCDを聴くと、また違った風に聴こえてきます。ゴルトベルクとは、演奏者にとっても聴き手にとっても、汲めども尽きぬ大海のような作品なのです。
HMC-902059
バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ集
無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番
イザベル・ファウストv

録音:2009年9月1-4日テルデックス・スタジオ(ベルリン)
しなやかでチャーミング、そして力強く確かに歩む音楽で私たちを魅了しているヴァイオリニスト、イザベル・ファウスト。待望のバッハの登場です。2009年に来日した際にも、しなやかかつ自然なバッハで聴衆を虜にしたファウスト。「シャコンヌ」というと、冒頭の次々と掻き鳴らされる重音に、聴き手も覚悟を決めてこの楽章に臨む、というイメージがありますが、ファウストの演奏は、この楽章が舞曲(それも、どちらかといえば跳躍の多い)に起源を持つことを思い出させてくれるもの。自然に紡ぎだされる様々な楽想では、なにかダンサーが一人で時にエレガントに、時に激しく、無心に踊っている部屋を覗いているような不思議な錯覚をおぼえます。ファウストのエレガントかつ自然体な人柄と、並外れたテクニック、そしてあくなき探求、すべてが見事に調和したからこそ生まれた演奏があますところなく収められています。録音も秀逸。
=ファウストの言葉より(ブックレット抄訳)=
バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータの自筆譜を見た人は、その筆致の美しさ、完璧さに驚かされる。一貫して変わらない筆跡は、支柱、装飾、荘厳な構築性を兼ね備えた大聖堂のような総合芸術へと私たちを誘う。ここで見られるハーモニー、均衡はなんということか!この自筆譜の特徴を耳で聴けるかたちにするのは大変に骨の折れる作業である。演奏者は尽きることのない疑問と戦い、ゴールが果てしなく遠いことに気が遠くなることもある。この録音は、偉大なバッハに対する敬礼のようであり、きわめて親密なスナップであり、そして果てなく続くプロセスの中の一つの結晶のきらめきのようなものである。
HMC-902060
リスト:トリスティア(オーベルマンの谷より)〜ピアノ三重奏曲版、
 ノンネンヴェルトの僧房(VnとP)、
 忘れられたロマンス(VnとP)、
 エレジー第1番(VcとP)&第2番(VnとP)、
 悲しみのゴンドラ(エレジー第3番)(VcとP)
スメタナ:ピアノ三重奏曲Op.15
トリオ・ヴァンダラー
[ジャン=マルク・フィリップス・ヴァイジャベディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥ(Vc)、ヴァンサン・コック(P)]

録音:2009年9月
円熟のトリオ、トリオ・ヴァンダラーによるリストとスメタナ作品集。スメタナのピアノ三重奏曲は、娘の死の悲しみの中で書かれました。冒頭の苦しみにもだえるようなパッセージから物凄い緊張感。続いて怒濤のように入るチェロもピアノも圧倒的で、作品に込められた激しい哀しみ、怒り、そして深い愛を、トリオ・ヴァンダラーのメンバーたちは濃密なアンサンブルで聴かせます。えもいわれぬ恍惚が香り立つリスト作品の数々ですが、時として死神の凍りつくような美しい微笑を垣間見せます。骨の髄までとろけてしまいそうな熱さと情念に満ちた1枚です。
HMC-902061
四大元素&四季
ルベル:「四大元素」
ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」
ミドリ・ザイラー(Vnソロ)、
ベルリン古楽アカデミー

録音:2009年9月(ベルリン、テルデックス・スタジオ)
生々しい「感触」「手触り」に満ちたルベルとヴィヴァルディ。好評だったダンスとのコラボレーション・ステージのDVD(HMD9909026、発売中)の音楽のみを2009年9月に新たに録音したもの。冒頭の「カオス」の不況和音は、耳と心にざらざらとした感触を与えますが、決して不快ではないところが、さすがベルリン古楽アカデミー。一気に世界に引き込まれます。ヴィヴァルディの「四季」も、「夏」の嵐も、弦楽器の弓が弦にひっかかる感触、ミドリ・ザイラーのソロは、まるでロックかと思うような印象。アンサンブルが刻むリズムも、単に激しいだけでなく、打ち付ける雨粒、足元からずぶぬれになるような錯覚をおぼえるようです。美しい風景画ではなく、どこまでもリアルな感触の「四季」をご堪能ください。 (Ki)
HMC-902062
「変容」
バルトーク:弦楽四重奏曲第4番Sz.91
リゲティ:弦楽四重奏曲第1番「夜の変容」
クルターク:12のミクロリュードOp.13「アンドラーシュ・ミハーイに捧ぐ」
カザルスSQ【アベル・トマス・レアルプ(Vn)、ヴェラ・マルティネス・メネル(Vn)、ジョナサン・ブラウン(Va)、アルノー・トマス・レアルプ(Vc)】

録音:2009年5月(テルデックス・スタジオ/ベルリン)
若手最注目株カルテット、カザルス弦楽四重奏団の新譜は、バルトーク、リゲティ、クルターク作品集。彼らの演奏はドライな精確さを保ちつつ、どことなく優しさ、柔らかさのようなものも存在しており、そのバランスが実に絶妙。勝負に打って出た、といった感の意欲的なプログラムです。バルトークの作品はスタイリッシュな民俗色の豊かな作品。バルトーク独特の激しく刻むリズムも4人の息がぴったり合っていて、聴かせます。リゲティの作品は、4つの核となる音が様々に変容して姿を現す作品。8つの楽章からなりますが、間をおかずに演奏されます。落ち着いたテンポと急速なテンポの楽章がほぼ交互に置かれた形で、一曲だけワルツのリズムで優雅に演奏される楽章があります。各楽章の性格を鮮やかに描き分けた演奏は見事。クルタークの作品は、12の楽章からなり、それぞれがオクターヴ内のすべての音から始まる(CからBまで)というもの。クルタークはバッハのことを崇拝しており、彼の作品をいくつも編曲しているほどで、この作品の配列も平均律に則ったものといえるでしょう。ウェーベルン的な要素(コントラストや突然の休止など)などを漂わせつつも、クルターク独自の世界が広がっているこの作品を、カザルス弦楽四重奏団の面々はドライさ、精確さと柔らかさのバランスを絶妙にとりながら見事に演奏しています。 (Ki)
HMC-902063
シューベルト:歌曲集
夜と夢D827/盲目の少年D833
あこがれD637/墓堀人の歌D869
私はすべての安らぎを奪われてD876
老年の歌D778/墓掘り人の郷愁D842
月に寄すD193/5月の夜D194
シルヴィアにD891/セレナードD889
羊飼と騎馬の人D517/夏の夜D289
収穫の歌D434/秋の歌D502
愛らしい星D861/恋人にD303
マティアス・ゲルネ(Br)
アレクサンダー・シュマルツ(P)

録音:2008年9月
知的なバリトン、ゲルネ待望のシューベルト新譜。ヴィブラートは控えめながらも振幅に富んだよく響いた声で、冒頭の「夜と夢」から魅了されます。ビロードのようにつややかな声で、静かに静かにシューベルトが描いた世界を私たちの目の前に立ち昇らせてくれます。言葉の一つ一つに明確なイメージを感じさせる歌唱は、さすがとしか言いようがありません。シューマン音楽大学で教鞭をとる傍ら、世界各地でマスタークラスを開講する、シューベルトなどのリートを伴奏させたら世界一のシュマルツのピアノが、ゲルネにぴたっと寄り添い、ゲルネが語るイメージに豊かな背景を添えます。 (Ki)
HMC-902064
バッハ:「フーガの技法」
コラール「深き悩みの淵より,われ汝に呼ばわる」(BWV38)
『フーガの技法』
コントラプンクトゥス(以下CP)1(4声〜2つのVnによる)
CP2(4声〜チェンバロによる)
CP3(4声〜Ob,テノールOb,Trb,Fgによる)
CP4(4声〜トゥッティによる)
8度のカノン(2声〜チェンバロによる)
CP5(4声〜トゥッティによる)
CP6(4声〜トゥッティによる)
CP7(4声〜チェンバロ、2つのVn、Vla,Vcによる)
10度のカノン(2声〜VnとVlaによる)
CP8(3声〜Vn,Vla,Vcによる)
CP9(4声〜トゥッティによる)
CP10(4声〜2つのVn,Vla,Vcによる)
CP11(4声〜トゥッティによる)
12度のカノン(2声〜Vn,Vcによる)
CP12-a(4声〜トゥッティによる)
CP12-b(チェンバロソロによる)
CP13-a(Ob,tenoroboe,Fgによる)
CP13-b(Vn,Vla,Vcによる)
反行形による拡大カノン(Vn,Vla,Vcによる)CP18/3つの新主題による未完フーガ
ベルリン古楽アカデミー

(BWV38コラール演奏:ラファエル・アルパーマン(オルガン))

録音:2009年10月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
「フーガの技法」というと、ついしかめっ面でバッハが築いた対位法の複雑な砦に頭から突っ込んで迷ってしまいそうになりますが、ベルリン古楽アカデミーの面々の手にかかると、なんとエキサイティングに響くことでしょう!もちろん、バッハが知の限りを尽くした線と線、点と点のからみあいが織り成す堅固な形式はもちろんまったく損なわれておりません。「ああ、これが主要主題でこちらが対旋律だな」とわかる演奏は多々あれど、これだけ主要主題と対旋律の双方が拮抗しながらお互いの効果を高め合い、緊張感とエキサイティング性、そして崇高なまでの「美」を保った演奏は他ではなかなか得難いものといえるでしょう。バッハが残した知の迷宮にメンバーも全力で応え、楽器の編成もそれぞれの曲が効果的に響くように考えられていることがよくわかります。BWV38のコラールが最初に収録されていますが、これは原調ではなく、ニ短調で演奏されており、聴き手にとって「フーガの技法」のよき導入になるのでは、というメンバーの考えに基づくもの。メンバーの意見によると、バッハがこのフーガの技法を書くときにこの主題が頭の中にあったかどうかはわかりませんが、主題の構造に類似性が認められるといいます。また、メンバー全員、実際の録音の時にもまずこの曲を聴いてからでないとフーガの技法に入れないこともあったとか。古楽界の雄、ベルリン古楽アカデミーの面々が真剣勝負で挑む、バッハが残した「知」の果てることなきゲームの目撃者となってください! (Ki)
HMC-902065
19-20世紀のスロベニアの歌とデュエット
アントン・ラヨビチ(1818-1960):わが祖国,
 ジャミー来てごらん!,セレナーデ
アロイジ・ゲルツィニク(1915-2008):悲しい手紙,
 秋の歌,ほこり,春の喜び
ルチヤン・マリア・スケルヤンク(1900-1973):秋の歌,ビジョン,
 夕べの印象,山の向こうの月,歌,白い雲
ヨシップ・パヴチッチ(1870-1949):片足のおじいさん,
 ララバイ第2番,チチバン、チチフイ
ベンヤミン・イパベチ(1829-1908):春の憩い,
 夜に,野薔薇と蔦,春の夜,けし,
 てんとうむし,思い出の本に,春の風
カミロ・マセク(1831-1859):窓の下で
フラン・ゲルビチ(1840-1917):どこへ?,
 少女が糸を紡ぐのを見ていよう,夜に
エミル・アダミチ:サクラソウ,ララバイ
ダヴォリン・イェンコ(1835-1914):異国に
ベルナルダ・フィンク(Ms)、
マルコス・フィンク(Bs-Br)、
アントニー・シピリ(P)

録音:2009年10月
ヨーロッパ地図の長靴の付け根の右側に位置するスロベニアで生まれた歌曲集。バルカン半島の民謡の影響を色濃く漂わせながら、ロマン派の雰囲気を漂わせた独特の世界が魅力です。フィンク兄妹の両親はスロベニア出身ということもあり、思い入れもひとしおに聴かせます。ベルナルダ・フィンクのふくよかで優しい歌声、マルコス・フィンクのシピリのピアノのクリアーな音色、そして全体的に優しげな曲が多いのが印象的。 (Ki)
HMC-902066
シューベルト:冬の旅(全24曲) ヴェルナー・ギューラ(T)
クリストフ・ベルナー(フォルテピアノ/Ronisch1872年)
録音:2009年10月
知的な声で宗教からオペラ、リートと柔軟に活躍しているギューラによる「冬の旅」の登場。ギューラの抑えの効いた知的な表情と、語尾に至るまでシャープに際立てられた子音が冬の世界を感じさせます。フォルテピアノの音色が絶妙で、第1曲の和音の連続もほどよい響きで、耳から寒さが伝わってくるよう。「菩提樹」の豊かな響きは聴き手を包み込みます。一転、「春の夢」は極めて儚く、夢はあくまでも夢に過ぎないことを思い出させ、厳しく辛い現実を聴き手につきつけます。 (Ki)
HMC-902067
ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調Op.10
デュティユー:「夜はかくの如し」(弦楽四重奏のための)
ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
アルカントQ

録音:2009年10月
2009年度のレコード芸術レコード・アカデミー賞を受賞し、注目度急上昇中の弦楽四重奏団、アルカント・カルテットの最新盤の登場。今回はカルテットの王道レパートリー、ドビュッシーとラヴェルにデュティユーという魅力のプログラムです。ドビュッシーの冒頭の各声部が反行しながら動くさま、陽が差したような明るい音色のハーモニー、くすんだハーモニー、辛口でパンチの利いたハーモニー、官能的に薫る旋律など、刻一刻と表情が変わるので、息つく間もありません。ラヴェルの第1楽章冒頭、息が深めにとられた絶妙なテンポ設定で、各パートの奏者たちの奏でる旋律線が、絡み合いながら上下に動く様の完璧な「美」を堪能できます。「夜」に秘められた妖しくも官能的な世界が薫るデュティユー作品では、ピチカート、グリッサンド、トレモロ、ハーモニクスなど様々な技巧が用いられていて、各パートが各楽器界の第一線で活躍する奏者たちによる夢のカルテットの腕が冴えわたります。アンサンブルの密度もますます濃密なものとなったアルカント・カルテット、ますます目が離せません! (Ki)

HMC-902068(3CD)
モーツァルト:歌劇「魔笛」 ダニエル・ベーレ(T タミーノ)
マリス・ペーターゼン(S パミーナ)
ダニエル・シュムッツハルト(Br パパゲーノ)
イム・スンヘ(S パパゲーナ)
アンナ=クリスティーナ・カーッポラ(S 夜の女王)
マルコス・フィンク(Bs-Br ザラストロ)
クルト・アツェスベルガー(T モノスタトス)
インガ・カルナ(S 第1 の侍女)
アンナ・グレヴェリウス(Ms 第2 の侍女)
イザベル・ドリュエ(Ms 第3 の侍女)
コンスタンティン・ヴォルフ(Bs-Br 弁者)ほか
ルネ・ヤーコプス(指)ベルリン古楽アカデミー,
RIAS 室内cho

録音:2009年9,10月,ベルリン
ヤーコプスがついに「魔笛」を録音しました!もちろん今回も充実の内容。ヤーコプスは2009 年7 月にエクサン・プロヴァンス音楽祭で「魔笛」を 上演しており、その経験を踏まえた上で秋にベルリンのテルデック・スタジオで入念なセッション録音。ヤーコプスならではの大胆に踏み込んだ雄弁 な音楽を鳴らしつつ、歌芝居としての「魔笛」の楽しさ面白さもたっぷり生かしています。しかも今回はベルリン古楽アカデミーとRIAS 室内合唱団と いう超一流の団体のバックアップ。さらに歌手も充実。パミーナにはドイツで大人気のソプラノ、ペーターゼン。タミーノはまだデビューして数年という ハンブルク出身のテノール、ベーレを大抜擢、柔らかい甘い美声はまさに王子様。パパゲーノは、オーストリアのバリトンでウィーン・フォルクスオーパー の人気者、シュムッツハルト。パパゲーナは、ヤーコプスのオペラの常連、スンヘ。夜の女王は、2007 年にメトロポリタン歌劇場でもこの役を歌ったフィ ンランドのソプラノ、カーッポラ。ザラストロにはこれもヤーコプスの長年の協力者フィンクと、ベテラン、若手を巧みに配しています。また今回の「魔笛」 では台詞部分にたいへん力を入れており(詳しくはヤーコプス自身の解説(英独仏)で詳細に説明されています)、様々な創意工夫が凝らされています。 永遠の名作「魔笛」を、また新鮮な気持ちで聞けるヤーコプス・マジックをお楽しみください!
HMC-902071
ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲Op.120 ポール・ルイス(P)

録音:2009年12月
2011年4月から全5回に渡り、銀座・王子ホールにてシューベルト・チクルス演奏会が予定されているなど今注目されているポール・ルイス。彼はシューベルトも得意ですが、ベートーヴェンもまた得意としています。2010年夏には、プロムス史上初めてベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を一人で演奏したピアニストとして世界中で注目を浴びました(指揮者、オーケストラは様々)。師匠のブレンデルの十八番でもあったディアベリ変奏曲ですが、ポール・ルイスの演奏は実にすばらしい。パッセージやモティーフひとつひとつの子音の立ち上がりの種類の細かさ、あくまで自然なフレージング、一寸の乱れもない美しい音色で、語り口の巧さは同世代のピアニスト達の中でも群を抜いているといえるでしょう。奇を衒ったような表現は一切ありませんが、それだけにベートーヴェン作品のもつ斬新さや面白さがくっきりと浮き彫りにされています。ベートーヴェンの魅力がこれほどストレートに伝わってくる演奏は稀有。さわやかな感動をおぼえる快演です。 (Ki)
HMC-902072
ヴィヴァルディ:シンフォニア「聖なる墓にて」RV169
ペルゴレージ:サルヴェ・レジーナ(2声のための)、
 スターバト・マーテル
ロカテッリ:アリアンナの嘆き〜4声のコンチェルト 変ホ長調
ベルナルダ・フィンク(Ms)
アンナ・プロハスカ(S)
ベルリン古楽アカデミー
ベルンハルト・フォルク(コンサートマスター)

録音:2009年12月
アーノンクールとの来日も待ち遠しいフィンクの新譜は、ペルゴレージを中心に据えたバロックの宗教作品集。コントロールの効いた、落ち着いた歌声が、十字架の下で嘆き悲しむ母マリアを切々と歌いあげます。ソプラノに迎えられたのは、1983年生まれの若手注目ソプラノ、アンナ・プロアスカ。彼女は、2006年ベルリン国立歌劇場でのバレンボイム指揮のカルメンのフラスキータ役で一挙に世界から注目される存在となりました。現代ものから古楽まで、そのピンと筋のとおった美声で歌いこなします。このディスクのペルゴレージやサルヴェ・レジーナは、曲のこれまでのイメージを一新するような鮮烈な出来栄え。器楽パートをうけもつベルリン古楽アカデミーの血の滴るような哀切感漂う演奏に支えられ、この世のものとは思えない美しさです。ディスクの冒頭に収録されているヴィヴァルディのシンフォニアも見事の一語。充実の1枚です。 (Ki)
HMC-902073
ショパン:マズルカ集
マズルカOp.68-2/マズルカOp.6-3
マズルカOp.7-1/スケルツォ第1番
マズルカOp.17-2/マズルカOp.17-4
マズルカOp.24-2/マズルカOp.24-4
夜想曲Op.48-1/マズルカOp.56-1
マズルカ59-1/マズルカOp.59-2
マズルカOp.59-3幻想ポロネーズOp.61
マズルカOp.63-3/マズルカOp.68-4
セドリック・ティベルギアン(P)

録音:2010年1月
1975年生まれの注目株、ティベルギアンの最新盤はショパンの作品集。バラード第1番での鋼のような音色、マズルカで魅せる完璧なコントロールが生み出す、時にあたたか、時に涙に煙るような音色など様々な音に驚かされます。そしてティベルギアン持ち前の物凄い推進力、集中力、そして一曲一曲の余韻にただよう辛口の香りが、聴く者をとらえて離しません。ティベルギアンはブックレット掲載のインタビューで、「2、あるいは3拍目にアクセントがくるというマズルカのシンプルな大原則に則りながら、これだけの多様な音楽を生み出したショパンには敬服するほかありません」と語っています。ショパンが残した多彩なマズルカを、これだけ見事に1曲1曲弾き分ける腕をもつティベルギアン。これからますます目が離せません。 (Ki)

HMC-902075
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
弦楽六重奏曲第2番Op.36*
イザベル・ファウスト(Vn/‘スリーピング・ビューティ’1704年ストラディヴァリウス)
ダニエル・ハーディング(指)
マーラー・チェンバー・オーケストラ

イザベル・ファウスト(Vn)、
ユリア=マリア・クレッツ(Vn)
ステファン・フェーラント(Va)、
ポーリーヌ・ザクセ(Va)
クリストフ・リヒター(Vc)、
シェニア・ヤンコビチ(Vc)
録音:2010年2月(SociedadFilarmonica(ビルバオ))、2010年9月(テルデックス・スタジオ(ベルリン))*
近年目を瞠る充実ぶりの女性ヴァイオリニスト、イザベル・ファウスト。前作のバッハも世界中で非常に高い評価を得ています。そんなファウストの待望の新録音は、ブラームスのヴァイオリン協奏曲。ファウストによるブラームスというだけでも心躍るのに、ハーディング指揮によるマーラー・チェンバー・オーケストラとの共演となれば、さらに期待が高まります。ヴァイオリン・ソロの冒頭から、ファウストの高度の集中としなやかさに耳を奪われます。第2楽章での高音による旋律では、ファウストの繊細かつ芯のある美音が冴えわたります。第3楽章で見せるエネルギー、それでいてどこか可憐な風合いもある表情はファウストの魅力全開です。全体を通してハーディングの巧みな造形が光る音楽運びも見事です。なお、ファウストは、ブゾーニのカデンツァを採用。「表情豊かで、作品への畏敬の念に満ち、構造的には単純ながらオリジナリティに溢れ、ブラームスらしさを保ちつつも、ヴァイオリニストの技量の見せどころもちりばめられている」とファウスト自身が熱く語るブゾーニのカデンツァ、注目です。カップリングの弦楽六重奏曲は、繊細な冒頭から見事なアンサンブル。マーラー・チェンバーの若手奏者のほか、ナヴァラやフルニエに師事したクリストフ・リヒターなど世代を超えたメンバーによる演奏で、親密でロマンティックな名曲をたっぷりと聴かせます。(Ki)
HMC-902076
モーツァルト:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第4番ハ長調K.157、
第17番変ロ長調「狩」k.458、
第22番変ロ長調「プロシャ王第2番」K.589
エルサレムSQ
〔アレクサンダー・パヴロフスキー(Vn1)、アミハイ・グロス(Vn2)、セルゲイ・ブレスラー(Va)、キリル・ズロトニコフ(Vc)〕

録音:2010年2月
ハルモニアムンディのデビュー盤のハイドンでも彼らが古典派の世界をきっちり演奏できる正統派であることは証明済みですが、デビューから経験を重ねた今取組んだモーツァルトの出来栄えは格別。各パート奏者の音程がピチっとはまっており、気持ちのよいモーツァルト。緩徐楽章でみせる気品に満ちた音楽性には圧倒されます。アレグロ楽章での心地よい快活なスピード感、なにより4人の間に流れるテンポ間が一糸乱れることなく存在しています。これからますますたのしみな弦楽四重奏団です。
HMC-902077
(1CD+DVD)
ヘンデル:オペラ・アリア集
「ゴールのアマディージ」、
「アグリッピーナ」、「リッカルド・プリーモ」
「エジプト王トロメーオ」、「オルランド」、
「ロドリーゴ」、「ラダミスト」、
「ロデリンダ」*、「ソザルメ」*
からのアリア集

■ボーナスDVD:メイキング映像付(約15分)
ベジュン・メータ(C.T)、
はローズマリー・ジョシュア(S)*
ルネ・ヤーコプス(指)フライブルク・バロックO

録音:2010年3月
1968年生まれのアメリカのカウンターテナー、ベジュン・メータのハルモニアムンディ・デビュー盤。シュタルケルの5回目のバッハ:無伴奏チェロ組曲録音のプロデューサーも務めたという異才。ジョージ・ベンジャミンが彼を主役にしたオペラを書いているなど、世界が注目する才能です。カウンターテナーというと、どこか声の奥に硬さがある歌い手などなかなかむずかしい面も有りますが、メータの歌唱は男性ならではの力強さと透明感を完璧にあわせもった天性のカウンターテナー。高い音域ではますますやわらかく、低い声でも自然さを失わない歌唱は驚異的です。ヤーコプス率いるフライブルク・バロック・オーケストラの伴奏もメータの劇的な歌唱をこれでもかと煽り盛り上げます。メータが楽しげに歌う姿が魅力的なメイキング映像つき。優れた歌手を見出す天才ヤーコプスがメータを絶賛して語る姿も印象的です。 (Ki)
HMC-902078
チェロは語る
ブリテン:無伴奏チェロ組曲第3番Op.87
カサド:無伴奏チェロ組曲
パスカル・アモワイヤル:Itinerance
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタOp.8
エマニュエル・ベルトラン(Vc)

録音:2010年6月
1996年、東京の日本室内楽コンクールで優勝、2001年にはヴィクトワール・ドゥ・ラ・ムジーク・クラシックのソリスト部門で1位を獲得し、一挙にヨーロッパでも認められる存在となった女性チェリスト、エマニュエル・ベルトラン。彼女の演奏の魅力はしなやかな音色と余裕あるテクニック。ブリテン、カサド、コダーイというチェロの近代作品の金字塔の作品と、自身の演奏上のパートナーであり夫でもある、パスカル・アモワイヤルのスケールの大きな自然を思わせる無伴奏作品を並べた意欲的なプログラムです。世界の伝統的な民謡のエッセンスや、先人達の作品の一部など、様々な要素を含む彼らの作品を、ベルトランが巧みな語り口と音色で提示してくれます。ブリテンの組曲では、ベルトランの演奏はしなやかさに満ち、急速な上下行でも常に余裕を感じさせ、朗々と語る高僧のような風格すら漂います。 (Ki)
■ベルトランの言葉(ライナーノーツより抄訳)
「チェロは語る」?楽器が「語る」、というこのタイトルは突飛なようにみえるだろう、しかし、このタイトルには純粋で単純な隠喩以上のものを見てとる向きもあることと思う。たしかに、チェロの音色は、音域が重なる部分が多いという理由で、人の声と比較されることが多い。このような定着したイメージをはずして、楽器そのものをまぎれもない「subject=主体」とすることはできないのだろうか?このプログラムには、そうした意図がある。楽器というものは仲介者であり、何か異なるものと対面させてくれ、さらに多様な文化を提示して、聴き手や弾き手に異文化を体験させてくれる。ここでは、チェロは、自身の歴史を語っている。
HMC-902079
バッハ:モテット集
霊は弱い私たちをBWV226
来たれ、イエスよ、来たれBWV229
イエス、わが喜びBWV227
おそるることなかれBWV228
主をたたえよ、すべての異教徒よBWV230
われを祝福したまわずは、われ汝を離さじBWVAnh159
主に向かって新しき歌を歌えBWV225
マルクス・クリード(指)
ヴォーカルコンソート・ベルリン

録音:2010年3月
2003年に設立された声楽アンサンブル、ヴォーカルコンソート・ベルリンによる極上のバッハ・モテット集。きわめてソフト、声部間で繰り広げられる短い音型のやりとりは、1ミリの隙もなく溶け合い、まるで様々な色の水が流れ解け合い美しい模様を描いてゆくようです。モテットは18世紀のはじめには時代遅れとなっており、あまり知られなくなっていた存在でした。そうした時期にあってなおバッハがモテットを、しかもこれだけの高い水準のものを書き、すでに当時時代後れになっていたにも関わらず、後世に受け継がれていることは、バッハがいかに優れた作曲家であったか、そしていかに偏屈だったか、ということを示しているといえるでしょう。ライプツィヒの聖トーマス教会の合唱団の力量がいかに優れていたかという名残を濃厚に現代に伝える貴重な作品群ともいえます。 (Ki)
HMC-902080
ヨハン・ルートヴィヒ・バッハ(1667-1731):葬送のための アンナ・プロハスカ(S)
イヴォンヌ・フックス(A)
マキシミリアン・シュミット(T)
アンドレアス・ヴォルフ(Bs)
RIAS室内cho、
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)
ベルリン古楽アカデミー

録音:2010年3,4月
「マイニンゲンのバッハ」とも呼ばれる、バッハ一族に属するヨハン・ルートヴィヒ・バッハ。J.S.バッハの曽祖父の弟にあたる人物の玄孫にあたると考えられます。この作品は、J.L.バッハのパトロンであったエルンスト・ルートヴィヒ候が自身の葬儀のために書いた詞に作曲したもの。2つの合唱団を要するものですが、この作品はJ.S.バッハがマタイ受難曲を作曲する5年前。大バッハより前に、このような大規模な作品を作っていたという点でも興味深いものがあります。作品は第1部「おお主よ、私は汝の僕です」第2部「私は天上の生活をもとめ」第3部「私は感謝祭のいけにえを汝にささげます」の3部から成ります。哀悼のための音楽ではありますが、死者が天にのぼり神とともに過ごすことへの喜びの雰囲気に満ちた作品となっており、希望と明るさに満ちています。ベルリン古楽アカデミー、RIAS室内合唱団のアンサンブルの妙も堪能できる内容です。 (Ki)
HMC-902081
ドヴォルザーク:歌曲集
ジブシーの歌Op.55(全7曲)
モラヴィア二重唱曲集Op.32(全13曲)
聖書の歌Op.99(全10曲
ゲニア・キューマイヤー(S)、
ベルナルダ・フィンク(Ms)、
クリストフ・ベルナー(P)

録音:2010年4月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ザルツブルクが誇るソプラノ歌手ゲニア・キューマイヤーと世界的メゾ・ソプラノ歌手ベルナルダ・フィンクによる、注目必至の共演CDがリリース!ウィーン国立歌劇場やミラノ・スカラ座といった名歌劇場はもちろん、ザルツブルク音楽祭、バイロイト音楽祭といった数々のフェスティヴァルに引っ張りだこの二人が、ドヴォルザークの3つの歌曲集を全曲収録しました!キューマイヤーが歌う「ジプシーの歌」は、民族的なリズムと艶やかな旋律の中にもどこか気品を感じさせる独特の魅力にあふれたもの。丁寧に、しかし情感たっぷりに謳われる伸びやかな美しい高音に心奪われます。「聖書の歌」では、スロヴェニア人の両親を持ち、ドヴォルザークの作品にも造詣深いフィンクが落ち着いた深みのある歌声をいかんなく発揮!本CDの聴き所でもある二重唱では、見事にマッチした二人の歌声のハーモニーに感嘆の一言。どこか里歌を思わせるような郷愁に駆られる旋律が、力強くも美しく歌い上げられています。伴奏を担当するのは名手クリストフ・ベルナー。過度な主張のない巧みな伴奏で、二人の歌姫の華麗な歌声に色を添えています。 (Ki)
HMC-902082
メンデルスゾーン:協奏曲集
ピアノと弦楽のための協奏曲イ短調MWV02(1822)
ヴァイオリン,ピアノと弦楽のための協奏曲ニ短調MWV04(1823)*
クリスティアン・ベズイデンホウト(フォルテピアノ)

ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指&Vn*)
フライブルク・バロックO


録音:2010年4月(Teldexスタジオ)
■フォルテピアノの申し子、クリスティアン・ベズイデンホウト。近年は王子ホールでのリサイタルや、オーケストラ・リベラ・クラシカとの共演のために毎年のように来日、どのコンサートでも、実に感動的な演奏を聴かせてくれており、日本での評価も急速に高まりつつあります。ホグウッド指揮NHK交響楽団との演奏会ではモダンピアノでの素晴しい演奏を聴かせてくれましたが、自身「音楽活動のうち95〜98%はフォルテピアノ」と言う通り、彼の真骨頂はフォルテピアノ。一音一音の表情が実に多彩で、時に笑いかけ、時に涙するような、変幻自在の柔らかな音楽性で聴き手を包み込みます。
■ピアノ協奏曲イ短調は、姉のファニーのために書かれ、1822年12月5日の日曜音楽会で初演されました。半音階的な第2主題など、モーツァルトを思わせる空気も感じさせます。第2楽章はレチタティーヴォ風にピアノが優雅に歌う楽章で、ベズイデンホウトの音楽性の天賦の才が輝きを放ちます。第3楽章は全体的にイ長調的な明るさに満ちていますが、最後に怒濤のようなイ短調の激しいコーダがあらわれ、イ短調の作品として全体をググっと引き締めています。
■ニ短調の二重協奏曲は、1823年の5月に最初に完成、その後7月にティンパニなどに手を加えたかたちでここに演奏された版が完成しました。メンデルスゾーン自身のピアノと、彼の幼い頃からの親友でヴァイオリン教師でもあったエドゥアルド・リーツ(1802-32)によって初演されました。第2楽章の夢のように美しいピアノとヴァイオリンのかけあいがとにかく見事、ロマン派を予感させます。
■メンデルスゾーンの才能、そしてベズイデンホウトの音楽の豊かさがまばゆいばかりに広がる、見事な出来栄えの1枚です。ベズイデンホウトの今後の活動からますます目が離せません。き
HMC-902083(2CD)
C.P.E.バッハ:鍵盤協奏曲集Wq43
協奏曲第1番ヘ長調、第2番ニ長調、
第3番変ホ長調、第4番ハ短調、
第5番ト長調、第6番ハ長調
アンドレアス・シュタイアー(Cemb/Hieronymus Albrechthass、ハンブルク1834のコピー(2004年パリ、Anthony SideyandFredericBal))
フライブルク・バロック・オーケストラ、
ペトラ・ミュレヤンス(指、コンサートミストレス)

録音:2010年5月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
シュタイアー待望の新譜は、C.P.E.バッハの鍵盤協奏曲集。オーケストラはフライブルク・バロック・オーケストラとこれ以上望みようがないくらいに最高の布陣での、満を持しての演奏です。とにかくチェンバロもオケもうまい!この録音のために、事前にコンサートに臨み、万全の態勢で録音を迎えたというから気合が違います。アレグロなどの快速楽章でのフライブルク・バロック・オーケストラの快活なリズムの刻みは、愉悦の極み。快速なパッセージによるかけあいも、シュタイアーが駆け巡る音型を奏でている間のオケの合いの手も、すべてに思わず笑みがこぼれてしまう素晴らしさです。また、緩徐楽章でのシュタイアーの冴えわたりかたはものすごいものがあります。 (Ki)
HMC-902085
シャロンのばら〜アメリカ音楽の100年
Lay me low 〜シェイカーの聖歌
【自由を求めての戦い】〜ベンジャミン・フランクリン・ホワイト(1800-1879):朝のトランペット
ヘンリー・カーリー(1687-1743):He comes, the hero comes!
フィリップ・ファイル(1734-1793):The President's March
The Death
of General Wolfe(アメリカの歌)
ジェファーソンと自由(The Gobby O) 〜(アイルランドの歌)
【アメリカ合唱音楽の父】ウィリアム・ビリングス(1746-1800):アメリカ;神は王なり;私はシャロンのばら
【Shape Notes and Singing Schools】やさしい兵隊(英国)、Leander、Drumdelgie、北の大地、キャプテン・キッド、驚くべき愛
【Shaker Spirituals】生活よ、シェイカーの生活よ/おお愛よ、甘き愛よ
さあ、いとしの人よ/柳のようにしなやかに
現世の命/頑固なオーク
Tis the gift to be simple
【市民戦争からの音楽】The Army of the Free、メリーランド・マイ・メリーランド、Lorena、ディキシーズ・ランド、ダンス・
ミー・ア・ジグ
【Revival Meetings and Spirituals】ステファン・コリンズ・フォスター(1826-1864):ハード・タイムズ・カム・アゲイン・ノー・モア
伝統歌 Sinner Man
M.M. ウォーナー(1836-1900):Hear, O Lord, when I cry
ヨエル・フレデリクセン(Bs、ギター)
アンサンブル・フェニクス・ミュンヘン

録音:2010年5月
ヨーロッパとくらべて、アメリカの古楽復興運動は近年になって注目される動きとなっています。新大陸へと移住した人々が、新天地の音楽と自分の音楽とを融合させていく変遷をたどるのは実に興味深い営みです。ヨーロッパ伝来の作曲法をとりいれながら、音楽は、次第に独自色豊かなものになりました。ここに収められているのは、アメリカの独立戦争(1775-83)から市民戦争(1861-65)にかけての時期に生まれたアメリカ音楽。アメリカに生まれアメリカで育った作曲家たちによる作品が中心に収録されています。メリーランド・マイ・メリーランドは「もみの木」として特にクリスマス音楽として日本で親しまれている曲。ほかにも耳にしたことのあるクリスマスソングの原型と思しき音楽もいくつか収録されており、大変興味をもちやすい内容となっています。「アメリカのパッチワークのようなプログラムの1枚。ひとつひとつの作品はパッチワークのパーツのようにばらばらですが、ひとつにまとまってみると見事なタペストリーとなっています。ヨーロッパ以外の国で発展、繁栄し、アメリカ大陸で独自の道をたどった豊かな伝統のほんの一部ではありますが、皆さまにお聴き頂きたく、このプログラムを考えました。」=ヨエル・フレデリクセンの言葉より  (Ki)
HMC-902086
ブラームス:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ第2番嬰ヘ短調Op.2、
スケルツォホ短調Op.4、
ピアノ・ソナタ第1番ハ長調Op.1
アレクサンドル・メルニコフ(P/1875年ベーゼンドルファー)

録音:2010年5月
ブラームス最初期のピアノ作品集。ここに収められている二つのソナタを作曲した時(1852-53年)、ブラームスはまだ19歳でした。ブラームスは、作曲当時、シューマンの前でこのソナタを演奏し、シューマンがこれを受けて「新しい道」と題してブラームスに関する美しい評論を書いた、音楽史上大きな作品です。ベーゼンドルファーによる演奏はメルニコフ自身が熱望したもの。きわめて柔らかな弱音から力強いフォルテでのいぶし銀のような音色、また情緒たっぷりのところで豊かに香り立つ詩情あふれる音色など、メルニコフは楽器を完全に手の内に入れてブラームスの充実の初期作品群を弾き切っています。ブックレットにメルニコフがコメントを寄せているので、以下に抜粋編集掲載させていただきます。=ハンガリー舞曲第1番の作曲家自身のピアノ演奏による記録(音質の面では極めて貧相ではあるが)を聴くと、ブラームスにとって、ハンガリー色というものが重要な要素であったことが窺われる。ルバートやアクセントの付け方、さらにそれを拡大して大きな形式のものにも適用することができよう。==ブラームスをどのピアノで弾くべきか、という問題は、それほど重要なものとして取り上げられることは比較的少なかったというべきであろう。ピアノ協奏曲の第2番に関して、モダンのスタインウェイもしくはベヒシュタインというブラームス自身による楽器の選択についての記述が残されている。19世紀後半、堅固な鋼鉄のフレームに囲われたスタインウェイ社のピアノは、調律の手間が既存のピアノに比べて格段にかからなくなったため、ヨーロッパ中を席巻していた。さらに、ウィーンのピアノに関して、ブラームスは批判的であった。しかし、1853年に初めてクララ・シューマンとロベルト・シューマンの前で自作のソナタを弾いたとき、ブラームスはウィーンの楽器を弾いていた。この時の演奏を聴いたシューマンが後に「新しい道」と題してブラームスを絶賛する美しい評論を書いたことは有名である。時のうつろいとともに、文化的にも美的にも価値観というものは変化しつづける。演奏者としても、そして聴く者も、「正しい」ことを見つける術は存在していないのである。=メルニコフがここで私たちに提示してくれる音色の香り高さと演奏の力強さ、そして強く意識されたハンガリー色が、一つの新しいブラームスの世界を見せてくれていることは間違いありません。 (Ki)
HMC-902087
シュメルツァーのソナタ&バレット集
シュメルツァー(1626頃-1680):古いアリアによるセレナータ
ポーランドのバッグ・パイプ
ソナタ・アマビリス(4声)
牧師とニンフのバレット
2声のソナタ/バレット第1番
宗教的・世俗的合奏曲集第4番6声のソナタ
「美しい羊飼い」による変奏曲
そよ風のバレット
スコルダート調弦のヴァイオリンの2声のソナタ
7声のソナタ(「戦い」)
フライブルク・バロック・コンソート
【ペトラ・ミュレヤンス(Vn)
コンサートミストレス】

録音:2010年5月、パウルス教会音楽ホール(フライブルク
2012年1月に初来日し、日本でも高い注目を集める「古楽のベルリン・フィル」こと名門フライブルク・バロック・オーケストラの精鋭メンバーからなるアンサンブル団体、フライブルク・バロック・コンソートによるシュメルツァーのソナタ&バレット集。シュメルツァーは17世紀ウィーンに活躍したヴァイオリンの名手で、宮廷を占拠していたイタリア人のヴィルトゥオーゾたちを退け、ドイツ人として初めて楽長となった人物でもあります。同時代に活躍したリュリ、シュッツ、パーセルらと比べると、現在では殆ど取り上げられなくなってしまったシュメルツァーですが、17世紀のオーストリア・バロック音楽を聴くには欠かせない音楽家といえましょう!本CDではシュメルツァーが残した珠玉のソナタとバレット(シンプルな舞曲風の器楽曲)の数々を収録。心に優しく沁み入る古楽器の温かい響きと、気品あふれる優美な旋律に心癒されます。「古いアリアによるセレナータ」や「そよ風のバレット」では軽快なリズム感が心地よく、様々なパーカッションの響きと共に、活気あふれるアンサンブルを聴くことが出来ます。知る人ぞ知る名曲の数々に触れる希少な名盤です!
フライブルク・バロック・コンソートはフライブルク・バロック・オーケストラのメンバーからなる古楽器演奏団体。17世紀〜18世紀半ばの音楽を中心に、今日では忘れ去られてしまった作品の再発見に尽力することを目的として結成されました。テレマンのパリ四重奏曲(HMA1951787)でも好評を博した丁寧なアンサンブルと心和ませる優しい響きは今回も健在。今後はどのような知られざる名曲を我々に提供してくれるのか…これからの活動に注目必至の団体です! (Ki)
HMC-902088(3CD)
ヘンデル:歌劇「アグリッピーナ」 アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ(Sアグリッピーナ)
ジェニファー・リヴェラ(Msネローネ)
スンヘ・イム(Sポッペーア)
ベジュン・メータ(CTオットーネ)
マルコス・フィンク(Bs-Brクラウディオ)
ニール・デイヴィス(Bs-Brパッランテ)
ドミニク・ヴィス(CTナルチーゾ)
ダニエル・シュムッツハルト(Bsレスボ)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー

録音:2010年7月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ヤーコプスの新録音は、ヘンデルの名声を全欧に広めた傑作「アグリッピーナ」。イタリア各地で修行を続けてきたヘンデルは、その総決算として1709年12月にヴェネツィアで「アグリッピーナ」を発表、これが大受けになって、ヴェネツィアっ子が「ザクソン人万歳!」とヘンデルを賞賛。この成功によってヘンデルの名前は全ヨーロッパ的に知られるようになり、やがてヘンデルがロンドンで活動する布石となりました。ヘンデルのイタリアオペラの代表作の一つとして、近年の人気は高く上演も頻繁にあります。ヤーコプスは2009年2月にベルリンで「アグリッピーナ」を上演(クリスチャン・ラクロワが衣装を手がけて話題となりました)、ポッペーア以外はこの時と同一メンバーです。風刺の利いた物語ということで皮肉な味わいを生かした演奏が多い中、ヤーコプスの「アグリッピーナ」は非常に生々しく劇的。しかもタイトルロールのアレクサンドリーナ・ペンダチャンスカの硬派な歌いっぷりは、これまでのアグリッピーナのイメージを覆さんばかりです。そしてスンヘ・イム、ベジュン・メータ、マルコス・フィンク、ドミニク・ヴィスと、ヤーコプス組の素晴らしい歌手が集められ、脇役のパッランテにニール・デイヴィスを配するという贅沢なもの。ヤーコプスは今回、「アグリッピーナ」初演前の初期稿の音楽を随所で採用しています。ヘンデルは様々な事情から初演直前に楽譜を手直しし、今日上演される「アグリッピーナ」はほぼ初演時の形態を踏襲しています。初期稿で特に注目されるのは、第3幕でポッペーアがネローネを騙した後の場面。一般的なものではオットーネとポッペーアがそれぞれアリアを歌って退出という型通りの音楽ですが、初期稿では二人の美しい二重唱が歌われており、とても魅力的です。多々発売されているヘンデルの録音の中でも、これはことにクオリティの高いもの、バロック声楽ファン、オペラマニアはぜひ! (Ki)

HMC-902091
ディアベッリ変奏曲〜アントン・ディアベッリのワルツ主題に基づく50の変奏より(1824年出版、ウィーン)
ディアベッリ(1781-1858):テーマ
ツェルニー:変奏W
フンメル:変奏XVI
カルクブレンナー:変奏XVIII
ケルツコフスキー:変奏XX
クロイツァー:変奏XXI
リスト:変奏XXVI
モシェレス:変奏XXVI
ヨハン・ペーター・ピクシス:変奏XXXI
F.X.W.モーツァルト:変奏XXVIII
F.シューベルト:変奏XXXVIII
アンドレアス・シュタイアー:‘イントロダクション’
ベートーヴェン:ディアベッリ変奏曲Op.120 (全曲)
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ/コンラート・グラーフモデル)

録音:2010年9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
2011年度アカデミー賞受賞アーティスト、近年ますますの充実を見せているアンドレアス・シュタイアー待望のソロ・アルバムの登場です!今回シュタ イアーがとりあげたのは、ベートーヴェンが腕によりをかけて主題を33回に渡って変容させたディアベッリ変奏曲。近年誰もがアクセス可能となったベー トーヴェンの自筆譜ファクシミリを入念に研究した説得力満点の力演です。さらに他の作曲家の手による変奏も収録、さらに自作の「イントロダクション」 も収録したという、いつもながらのこだわりぶり。シュタイアーの演奏が霊感に満ちて素晴しいことは言うまでもありませんが、ペダルの使い方(音色の 選択)が実に新鮮!ヤニチャーレン(ジャニサリー)・ペダル(トルコ親衛兵の軍隊音楽の打楽器の音色を思わせるガシャーンという音のするストップ)を使っ ての変奏23のドン・ジョヴァンニ変奏曲風楽章、変奏24のチェルニー練習曲カリカチュア風楽章の冒頭の和音は、なんともショッキング!シュタイアー 渾身のディアベッリ、大注目です!
もともとディアベッリ変奏曲は、当時のヴィーンの有名な出版社で音楽家でもあったディアベッリが、自分が作った主題を当時人気のあった作曲家たち 50人に渡して、それぞれに変奏曲を作曲させ、それをまとめて1つの変奏曲の作品として出版しようとしたもの。発注は1819年春頃で、大抵の作曲家(リ ストやシューベルトら)は注文のとおりに変奏を書きましたが、ベートーヴェンは当時「ミサ・ソレムニス」の作曲に従事していたことなどもあり、本腰を 入れ始めたのは1822年頃のことでした。最終的にベートーヴェンの作品は33もの変奏からなる大曲となったので、ディアベッリはベートーヴェンの作 品は単独で出版、他の作曲家たちによるものはまた別に1824年に出版されました。
ベートーヴェンの作品が33もの変奏曲から成る大作になったことについて、シュタイアーは、「これは偶然ではない」と語ります。ベートーヴェンはこ の主題のことを「靴屋の継ぎ皮」として、他の作曲家と一緒にされたくなかったからこんな巨大な作品にしたのだろう、などと語られることもありますが、 そのような理由だけで書いたにしては、その自筆譜からは、あまりにもベートーヴェンが苦労したあとが窺われる、と。バッハのゴルトベルク変奏曲は30 の変奏から成り、また、自作主題による変奏曲は32から成ることをベートーヴェンは強烈に意識していたはずと語ります。
ディスクの前半で、シュタイアーは、シューベルトによるシンプルながら天賦の才能に満ちた変奏、リストによるピアニスティックな変奏など、ヴァラエティ 豊かなセレクションを聴かせてくれます。注目なのが、シュタイアーによる「イントロダクション」。シュタイアーは、他の作曲家によるものと、ベートーヴェ ンの偉大なツィクルスの間に何か聴覚的・時間的な間を置きたかったと語ります。1819年、ベートーヴェンが発注を受けた際に残したスケッチに着想を 得てシュタイアーが創りあげたイントロダクションは、幻想的で不思議な即興演奏のような空気の中、時折ベートーヴェンのソナタの断片を思わせるよう なモティーフもちりばめられていて、実に面白い仕上がりです!
ベートーヴェンの作品は「変奏曲」と呼ばれていますが、コピストの手による楽譜の原語タイトルにはVeranderungenとあり、厳密には変奏というよ りも「変容」といった意味の強いもの。ベートーヴェンは、主題に内在される要素を原子レベルにまで分解、それを徹底的に動機、あるいはリズム、フー ガ的な手法で発展させています。ベートーヴェンの創意に満ちた作品を、こだわりやのシュタイアーが弾く。大注目の演奏です! (Ki)
HMC-902092
ボッケリーニ:作品集
弦楽五重奏曲ハ長調G.324,Op.30-6
弦楽五重奏曲第6番ホ長調G.275,Op.11-5
弦楽四重奏曲ト短調G.205,Op.32-5
ギター五重奏曲第6番ニ長調G.448
カザルスSQ
[アベル・トマス・レアルプ(Vn)、ヴェラ・マルティナス・メーナー(Vla)、ジョナサン・ブラウン(Vc)、アルノー・トーマス・レアルプ(Vc)、エッカルト・ルンゲ(Vc)]
カールス・トレパット(G)
ダニエル・トゥンマー(カスタネット)

録音:2010年4月
ボッケリーニといえば、あのメヌエット(弦楽五重奏曲第6番の第3楽章)がなんといっても有名ですが、このディスクに収録されている他の楽曲を聴けば、彼がいかに天才のきらめきに満ちた音楽を遺したか、ということをあらためて実感できるでしょう。ギター五重奏終楽章ファンダンゴでのカスタネットの巧みな使用、弦楽四重奏曲のエレガントなウィーン様式など、多様なスタイルには圧倒されます。また、弦楽五重奏曲ハ長調G.324,Op.30-6「マドリッドの夜の音楽」は、描写音楽。町の教会がアヴェ・マリアを奏でる情景から始まり、盲人の乞食のメヌエット(この描写場面では、チェロ奏者は楽器をギターのようにかまえ、指で弦をかきならすことが要求されます)、さらには真摯な祈りなど、人々が行き交う通りで繰り広げられる様々なドラマが巧みに描かれており、ボッケリーニの腕が冴えます。1997年にマドリッドで結成されたカザルス弦楽四重奏団のメンバーによる、スペインの血の通ったエネルギー溢れる演奏は見事。アルテミス弦楽四重奏団の創設者でありチェロ奏者、ゲスト奏者のルンゲが参加しての、弦楽五重奏は感動的です。ギターのカールス・トレパットは、世界的なコンクールで優勝した実力者で、フラメンコ・アーティストとの共演も多く、また、マリナーらクラシックの大御所との共演経験もるなど、幅広く世界的に活躍しています。ボッケリーニの作品の魅力、独特のスペインの薫りが実に生き生きと引き出された秀逸の1枚。 (Ki)
HMC-902093
20世紀の英国の歌
ハウエルズ(1892-1983):デイヴィッド王
 やもめの鳥/迷子の小さな子
クィルター(1877-1953):それは愛する人とその恋人だった
 来たれ、死よ/おお、僕の恋人
 吹けよ、吹け、
 冬の風/持って行け、あの唇を
 ヘイホー、風と雨
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):サリーの庭
ヴォーン・ウィリアムズ:静かな午後
 リンデン・リー/輝かしき言葉の輪
フィンジ(1901-1956):2月のミドル・フィールド・ゲート
 ため息/私たちが愛したから
バークリー(1903-1989):馬術家
スタンフォード:サン・メルシーの美しい貴婦人
ウォーロック(1894-1930):ジリアン・オフ・ベリー
ヘリー=ハッチンソン(1901-1947):ヘンデル様式で
パーセル(ブリテン編):Lord, what is man?
 ヨブの災い
パーセル(ティペット編):嘆きのうた
ベジュン・メータ(C.T)
ジュリアス・ドレイク(P)

録音:2010年9月
大陸席巻中の人気カウンターテナー、ベジュン・メータ最新盤はイギリスの作品集。シェイクスピアの詞によるクィルター作品の魅力的な世界から、パーセル作品のブリテンやティペットによる編曲ものなど、メータは自由自在な表現力で聴かせます。「カウンターテナー」ということを忘れさせる、中性的ともいえる不思議な魅力に満ちた声をご堪能下さい。 (Ki)
HMC-902094
ゲーテ歌曲集
クルシェネク:アリア「ステラの独白」Op.57
シューマン:「夜の歌」Op.96/1
ブラウンフェルス:「太鼓が鳴ると」(世界初録音)Op.29-2
リスト:「喜びに満ち、悲しみに満ち」
ケンプ:「さすらい人の夜の歌」(世界初録音)Op.61/4
ワーグナー:「安らぎは消え」
ゾンマー:「ああ、悲しみに満ちた聖母マリアよ」
アイヴズ:「イルメナウ」
ディーペンブロック:ミニョン「君よ知るや南の国」
チャイコフスキー:6つの歌より「ただあこがれを知る者だけが」Op.6/6
ヴォルフ:「悲しそうに歌わないで」
 「私に言わせないで」
シューマン:ミニョン「大人になるまでこのままに」
メトネル:「さすらい人の夜の歌」Op.6/1
シューベルト:ズライカ その1(通称「東風」)D.720
メンデルスゾーン:「ああ、お前の湿った羽ばたきが」
ゾンマー:「さすらい人の夜の歌」(世界初録音)
トロヤーン:「よく賞賛されるが、悪口もよく言われる」(世界初録音)
リスト:「さすらい人の夜の歌」
マリス・ペーターゼン(S)、
イェンドリク・シュプリンガー(P)

録音:2010年10月、テルデックス・シュトゥーディオ(ベルリン)
ヤーコプス四季のハイドンの「四季」や、「魔笛」のパミーナ役などで持ち前の美声を発揮し、高い評価を得ているペーターゼン。2005年にはメトロポリタン歌劇場でアルバン・ベルクのオペラ「ルル」のルルを熱演するなど、古典から現代作品まで幅広いレパートリーを持つ実力派ソプラノ歌手です。
今回、ペーターゼンが収録したのはゲーテの詩を用いた歌曲集。シューベルトの「魔王」などをはじめ、これまで多くの音楽家たちがゲーテの詩に音楽をつけてきました。「女性」をテーマとした本CDでは、ステラやエグモントといったゲーテの戯曲に登場する女性のために作られたアリアやリートをまとめて収録。シューベルトやシューマンといった有名曲だけでなく、ケンプやゾンマーなどの世界初録音となる作品も多く収録した希少なCDです!録音にあたり、「一般的にリートというジャンルに結び付けられない作曲家や、殆ど知られていない作曲家を選ぶことで、出来るだけゲーテの詩に新しいアプローチをもたらしたかった」と意欲を語った演奏者の二人。時代や作曲家ごとに異なる作品それぞれの魅力を見事に表現しわけるペーターゼンの歌唱力には圧巻の一言!様々な曲調を楽しめると同時に、ペーターゼンの多彩な歌声に魅せられる名盤です! (Ki)
HMC-902095
ジャン=ギアン・ケラス/ヴィヴァルディ他
ヴィヴァルディ:「テンペのドリッラ」VR709〜シンフォニア
 協奏曲ト短調RV416〜2つのソロ・ヴァイオリン,オブリガート・チェロとチェンバロのための
カルダーラ:シンフォニア第12番イ短調「我らの主,イエス・キリストの受難」
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲へ長調RV422
 協奏曲ハ長調RV114
 チェロとファゴットのための協奏曲ホ短調RV409*
 協奏曲ニ短調RV565#
 チェロ協奏曲ロ短調RV424
カルダーラ:シンフォニア第6番ト短調「苦痛を受けし聖エレナ」
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲イ短調RV419
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/Gioffredo Cappa(1696))
ベルリン古楽アカデミー、
ゲオルク・カッルヴァイト(指、Vn)
クリスティアン・ブーズ(Fg)*
ゲオルク・カッルヴァイト(Vn)#、
エルファ・ルン・クリスティンスドッティル(Vn)#
ヤン・フライハイト(Vc)#
ラファエル・アルパーマン(Cemb)#
シモン・マルティン=エリス(Lute)#
ワルター・ルーマー(Cb)#

録音:2010年10月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
2年連続レコードアカデミー賞受賞アーティスト、アルカント・カルテットのチェロ奏者としても大変充実した演奏を聴かせてくれているケラス。待望の最新盤はヴィヴァルディのチェロ協奏曲集。芯のある美しく語る音色、常に本質を突く鋭敏なケラスの音楽はヴィヴァルディにぴったり。管弦楽は録音では初共演となる名門、ベルリン古楽アカデミー。ケラスの類まれなる美音にして鋭敏な音楽と、みずみずしくアグレッシブなベルリン古楽アカデミーは、まさに絶品の組み合わせといえるでしょう。ケラス自身「初めてコンサートで共演したときの電流が走ったような衝撃は忘れられない」と語っているほどに、両者の演奏は霊感に満ち、まさに火花が散るよう。細かなパッセージの一音一音にまで神経が行き渡り、息の通った見事な演奏です。終曲のイ短調RV419終楽章のオーケストラとケラス両者の俊敏な動きは特に聴きものです。聴き手の心にストレートに響くケラスの美音から、オーケストラの豊かな響き、低弦の敏捷な刻み、すべてを見事にとらえた録音のクオリティもさすがハルモニアムンディ。心躍る1枚の登場です。 (Ki)
■ケラスとヴィヴァルディ〜ブックレットより抜粋
「ヴィヴァルディは私に、幼い日の思い出を洪水のように呼び起こします。私が何度も繰り返し聴いた初めての盤は、ビルスマとコレギウム・アウレウムの演奏によるヴィヴァルディのチェロ協奏曲でした。チェロを学び始めた年にヴィヴァルディのソナタを学び始めました。さらに言いますと、アマチュアのピアニストである母は、私が母のお腹にいたとき、伴奏でヴィヴァルディのチェロ・ソナタをよく弾いていたということです。」25歳の時、バッハ作品のマスタークラスでビルスマと出会ったケラスは、その後ビルスマの自宅に招かれます。「『アラジンの洞窟』のような空間には膨大な量の紙資料(どれもバロック音楽に関する大変貴重な研究資料)が収められていました。ビルスマ先生は、ご自身の書き込みがびっしりとあるヴィヴァルディの協奏曲などの楽譜をいくつも私に下さいました。」「ヴィヴァルディのチェロ協奏曲は、ごくわずかの例外を除いて、急―緩―急の3楽章で書かれています。どの作品も独創性に満ちていますが、必ずしも、これらの作品は連続して演奏されるために書かれてはいないのでは、という考えに至りました。こうして私たちは異なった楽章構造をもつ作品を間に挟んで演奏することに決めたのです。このアイディアを膨大な知識と経験をもって最終的に実現可能にしてくれたのは、指揮者でもあるカルヴァイトであることは、述べておかねばなりません。このことにより、魅力的なコントラストに満ちた素晴しいCDになったと思っています。」

HMC-902096
ムソルグスキー:展覧会の絵
シューマン:幻想曲 ハ長調 op.17
ポール・ルイス(P)

録音:2014年2月(ムソルグスキー)、2010年11月(シューマン)
世界をまたにかけて展開されたシューベルト・ツィクルスは、2014年12月初旬に東京と名古屋で演奏されたシューベルト三大歌曲の演奏会(歌手 はマーク・パドモア)をもって日本でも大盛況に終わり、ますますの充実をみせるピアニスト、ポール・ルイス。次なる新譜は、ムソルグスキーとシュー マンという組み合わせ。ポール・ルイス初のシューマンという意味でも、また、ムソルグスキーでの完璧な超絶技巧も注目の1枚です。
これら2作品は、一見不思議な組み合わせでありますが、「標題」を越えた音楽の世界があるという点で共通しています。ムソルグスキーの「展覧会の絵」 は、友人であったヴィクトル・ハルトマンの絵画展で印象に残った絵画にインスピレーションを得て書かれたものですが、その音楽は、ハルトマンの絵 画のイメージ世界を越えたもので、時に曖昧で、時に絵画のイメージとは必ずしも一致しないものもあります。シューマンの幻想曲については、この作 品は当初、各楽章に、イメージを喚起する標題がつけられていました。最終的にそれらは外され、各楽章にはシュレーゲルの詩がモットーとして掲げ られるにとどまっています。標題が喚起するイメージの世界を越えた壮大なスケールの世界が広がる、シューマンの傑作です。
清冽で一点の汚れもない音色で、その音楽には作曲家の肉声を生々しいまでに感じさせるポール・ルイス。19世紀の傑作2曲のイメージを一新さ せてくれるような、音楽的価値の真価を問うような演奏となっています。ますますの充実ぶりを感じる1枚です。 (Ki)
HMC-902097
ヤナーチェク:モラヴィア合唱曲集
6つのモラヴィア合唱曲(原曲:ドヴォルザーク:モラヴィア二重唱曲集)〔もし大鎌が鋭く磨かれていたら/スラヴィコフの小さな畑/もみじの木にいる鳩/仲よく別れよう/野ばら/若者よ緑にもえよ〕
野鴨/狼の足跡
カンタータ「わが娘オルガの死を悼む悲歌」
わらべ歌(序奏と18曲とエピローグ)
我らの夕べ/アヴェ・マリア
我らの父
ダニエル・ロイス(指)
カペラ・アムステルダム
トーマス・ウォーカー(T)
フィリップ・マイヤーズ(P)
ラジオ・ブレイザーズ・アンサンブル(わらべ歌)

録音:2010年11月、アムステルダム
ヤナーチェクの創作の重要分野のひとつが合唱で、生涯にかなりの作品を残しています。多くがモラヴィアの民謡を源泉としているもので、ヤナーチェクならではの深いメランコリーと苦みに満ちた独特の味わいがあります。ここには民俗的なものと宗教的なものから魅力的な7作品が選ばれ、ヤナーチェクの合唱世界を俯瞰できるようになっています。
興味深いのは母国の偉大な先輩ドヴォルザークの「モラヴィア二重唱曲集」から6曲をヤナーチェクが混声合唱に編曲したもので、ヤナーチェク特有の和声がますます民俗色を濃くしています。ドヴォルザークとヤナーチェクふたりの天才性が倍加する稀有な宝と申せましょう。また、愛娘を失った慟哭「わが娘オルガの死を悼む悲歌」の悲痛さも心を打つ内容となっています。一方、伝承音楽に基づく「わらべ歌」は全20曲から成り、カラフルな東欧色にあふれ、音による小旅行を楽しめます。
1970年結成のカペラ・アムステルダム。ダニエル・ロイスの指揮のもとに、古典から近現代まで、幅広いレパートリーを誇っていますが、ここでも民族色豊かなユニークな世界を見事なチェコ語で再現しています。1961年生まれのダニエル・ロイスは、ロッテルダム音楽院で合唱指揮を学び、1990年にカペラ・アムステルダムの指揮者に就任、2000年にはRIAS室内合唱団の指揮デビューも飾っています。 (Ki)
HMC-902098
ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782):レクイエム〜入祭唱&キリエ.ヘ長調(T208/5)、怒りの日ハ短調(T202/4)
ミゼレーレ変ロ長調(T207/5)
レネケ・ルイテン(S)、
ルース・サンドホフ(A)、
コリン・バルツァー(T)、
トーマス・バウアー(Bs)、
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)
ベルリン古楽アカデミー、
RIAS室内cho

録音:2010年11月
以前、ヨハン・ルートヴィヒ・バッハの「葬送のための音楽」(HMC902080)が好評だったラーデマンによるバッハ一族の音楽再発見シリーズの第2弾!今回は、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)の末息子であるヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782)を取り上げます。18世紀後半の最も多作な作曲家で、モーツァルトに影響を与えた重要な音楽家でもあるヨハン・クリスティアン。生前はドイツ、イタリア、イギリスなど様々な都市で活躍し、とりわけロンドンではアーベルと共に公開演奏会の確立に多大な貢献を果たしました。彼の音楽性はイタリア・オペラに由来しており、今回収録された「レクイエム」にも当時のイタリア教会音楽様式が垣間見えます。彼の作品は生前大きな名声を得たものの、後進のハイドン、モーツァルトらの出現によって、没後はその作品の多くが歴史の影に埋もれてしまいました。今回は彼の教会音楽作品の中でも代表的な「レクイエム」、「ミゼレーレ」を収録。これまでバッハ一族の音楽を数多く復興してきたラーデマンによって、ヨハン・クリスティアン・バッハの優美かつ壮麗な響きが蘇ります! (Ki)
HMC-902099
ファリャ:ピアノ曲集
交響的印象「スペインの庭の夜」
4つのスペイン小品
ベティカ幻想曲
ドビュッシーの墓に捧げる賛歌
デュカスの墓に捧げる賛歌
歌(1900)/夜想曲(1896)
マズルカ(1899)
アンダルシアのセレナータ(1900)
ハヴィエル・ペリアネス(P)

ジュゼップ・ポンス(指)BBC響
1978年スペイン出身のハヴィエル・ペリアネス、独特の繊細なピアニズムで世界の注目を集める俊英。彼が母国の大作曲家ファリャのピアノ曲に挑戦しました。ファリャの音世界は先輩のアルベニスやグラナドスと比べ、より儚げで翳がありペリアネスにぴったり。かねてグラナダ国際音楽舞踊祭のライヴCDでペリアネスの奏するファリャの「歌」が絶品であるとの声が高かったもので、今回ついに主なピアノ曲を集めた魅惑のアルバムの登場となりました。
メインは協奏作品である「スペインの庭の夜」。今回の録音のために、ペリアネスと指揮者のポンスはグラナダのファリャ・アーカイヴで自筆譜を詳細に検討、出版譜との違いを多数発見して演奏に反映させているのが興味津々。至難な技巧の要求されるこの大作を、驚くほどデリケートかつ雄弁に弾き切っています。濃厚なスペイン色も最高。
ファリャのピアノ音楽は技巧的に複雑なものが多いわりに、音楽はデリケートの極みで微妙なニュアンスを最重要視しています。ペリアネスの演奏は、「歌」や「夜想曲」が予想通りの絶品なうえ、「4つのスペイン小品」はファリャ自身のピアノロール録音を超える名演と申せましょう。ペリアネスを聴いてしまうと、他のどの演奏も無神経に聴こえてしまうほど、究極のピュアな感性が光ります。超オススメ。 (Ki)

HMC-902100(4CD)
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲全集
変ホ長調 Op.1-1、 ト長調Op.1-2
ハ短調 Op.1-3、変ロ長調 Op.11-1、
変ホ長調Op.44、ニ長調Op.70-1「幽霊」、
変ホ長調 Op.70-2
変ロ長調 Op.97「大公」、
ト長調 Op.121a 「私は仕立て屋カカドゥ」の主題による10の変奏曲とロンド、
変ホ長調 WoO 38、変ロ長調 WoO 39
トリオ・ヴァンダラー
【ジャン=マルク・フィリップス=ヴァイジャベディアン(Vn、ペトルス・グアルネリウス(1748、ヴェネツィア))
ラファエル・ピドゥー(Vc、Goffredo Cappa(1680))
ヴァンサン・コック(P)】

録音:2010年12月、2011年9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
これ以上の演奏は望めないのでは、と思わされてしまうベートーヴェン。結成25周年を迎える名トリオ、トリオ・ヴァンダラーによるピアノ三重奏全集 の登場です。まず何と言っても、ヴァンサン・コックのピアノの粒のそろったタッチ(特に初期作品)がひときわ輝きを放ちます。ベートーヴェン自身が素 晴しいピアニストであったことを実感させる、素晴しく充実したピアノ・パートは圧巻です。魅惑の旋律とかけあいを展開するヴァイオリンとチェロも、全 てが完璧に融合しています。それぞれの奏者の技量の高さが同じくらいにハイレヴェルで、音楽の方向も同じだからこそのこのアンサンブルは、他ではな かなか得られないものではないでしょうか。
18世紀の終り、ピアノ三重奏曲は、ピアノ・ソナタの延長線上にあるもの、いわばヴァイオリンやチェロが、ピアノの補強やアクセント的な役割を担う ものとされ、弦楽四重奏よりも一段軽めなジャンルで、三楽章構成で、最終楽章は軽やかで優雅なロンドで書かれるのが常でした。ベートーヴェンはこの 慣習に終止符を打つべくピアノ三重奏曲Op.1を1795年、世に出しました。弦楽四重奏曲と同じように四楽章構成にし、終楽章をソナタ形式で書くこと により、音楽に深いドラマと交響曲のように雄大さを与えました。そして自身がピアニストとして舞台に招かれることを前提として作曲したため、とりわけ このOp.1はピアノ・パートの充実が目立ちます。そんな野心に溢れた若きベートーヴェンのOp.1に始まり、交響曲第3,5,6番などを書いた充実期(1810 年前後)に生み出されたOp.70など、ベートーヴェンが折に触れ作曲し続けたピアノ三重奏曲は、どの作品も、またどの作品の各パートも目を見張る充 実ぶり。慣習の3楽章構成で、最終楽章がロンドの作品もありますが、どれもベートーヴェンの野心と情熱、才能と創意に満ちています。そんなピアノ三 重奏の全曲を、トリオ・ヴァンダラーの素晴しい演奏で心行くまで堪能できる、贅沢なセットです。
トリオ・ヴァンダラーはパリ国立高等音楽院の卒業生三名によって1987年に結成されました。1999年にハルモニアムンディで録音をはじめ、これま でに発売されたCDはどれも極めて高く評価され、特にメンデルスゾーンのトリオ集(HMC 901961)はニューヨーク・タイムズ紙でも決定盤として紹 介されました。古典派、ロマン派から現代までの幅広いレパートリーを可能にするそれぞれのメンバーの技量の高さで、テレパシーともいわれるまでに息 のあったアンサンブルによる極めて上質の演奏で常に我々を魅了しています。 (Ki)
HMC-902104
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番ハ短調Op.35
ヴァイオリン・ソナタOp.134
ピアノ協奏曲第2番ヘ長調Op.102
アレクサンドル・メルニコフ(P)、
イザベル・ファウスト(Vn)、
イェルン・ベルヴァルツ(Tp)、
テオドール・クルレンツィス(指)
マーラー・チェンバーO
ショスタコーヴィチの難物「前奏曲とフーガ」全曲で衝撃を与えたメルニコフが協奏曲に挑戦しました。しかも指揮が話題のクルレンツィス、オーケストラがマーラー・チェンバーというのも注目です。こだわり派のメルニコフはショスタコーヴィチの自作自演盤を研究し、独奏・オーケストラともにテンポ、フレージング、表現等々ソックリなまでの影響を受けています。とは言っても単なるコピーではなく、メルニコフらしさやクルレンツィスらしさが横溢し、21世紀らしい新鮮さも欠けていません。
協奏曲第1番のトランペット独奏はベルギーの若手イェルン・ベルヴァルツが務めていて、その巧さにも驚愕。メルニコフの演奏はまさに才気煥発の極みで、テクニックはもちろん、ヒリヒリした皮肉と緊張感が理想的にブレンドされています。長大で深遠な交響曲第11番と同時期に書かれたピアノ協奏曲第2番は、平易で軽い作品と思われがちですが、メルニコフの演奏で聴くと一筋縄ではいかない力作であることを再認識させられます。クルレンツィスの指揮は評判となった交響曲第14番のディスクを彷彿させる充実ぶりで、メルニコフのピアノと互角に競い合います。
フィルアップのようでアルバム一番の大作ヴァイオリン・ソナタは、何とイザベル・ファウストとメルニコフの共演。これは超驚愕の凄さ。ファウストとメルニコフは、オイストラフがショスタコーヴィチのピアノ伴奏で1968年にプライヴェート録音した音源の噂を聞き、オランダのコレクターを訪ねてそれを聴かせてもらい、目から鱗が落ちたとのこと。確かに背筋の凍るような緊張感と不思議な美しさは自作自演にソックリですが、セッション録音ゆえ、その凄さは倍増され、ちょっと人間業とは思えぬ境地に至りました。ファウスト屈指の名演なだけでなく、意外に名盤に恵まれないこの作品のベストであることは歴然と申せましょう。 (Ki)
 
HMC-902105
ベルク:ヴァイオリン協奏曲(ある天使の思い出に)
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
イザベル・ファウスト(Vn)
 ※使用楽器:スリーピング・ビューティ(Stradivarius, 1704)
クラウディオ・アバド( 指)モーツァルトO

録音:2010年11月/ボローニャ(Auditorio Manzoni)
クラウディオ・アバドが、是非に、と申し出るかたちで実現したレコーディングです。アバドとオケが全身全霊 でファウストの音楽を支えているのがよく感じられ、ベルクの協奏曲では、爛熟したハーモニーをオケが醸す上で、ファウストが変幻自在な音で飛翔し ます。ファウスト独特のタッチが生みだす美しい高音には思わず息をのむほどです。ベートーヴェンでも、何度も聴いたことがあるはずの第1主題から、 なんとも神々しい響き。第2 楽章の天国的な美しい音色はショッキングですらあります。終楽章の活き活きと、そして愛らしさも漂う表情はファウスト ならでは。カデンツァは、ベートーヴェンがこのヴァイオリン協奏曲をピアノ用に編曲した際に、ベートーヴェン自身が書いたものに基づいています。ヴァ イオリン界の新女王、という一言だけでは表現しきれない音楽と魅力的な表情、そして衝撃的に美しい音。ファウストとアバド、モーツァルト管が、神 に許された人にしか立ち入ることのできない領域の音楽を展開しています。 .「私がマエストロ・クラウディオ・アバド(マーラー室内管)と共演したのは2008 年のことでしたが、この経験は、ベートーヴェンの協奏曲を理解 し体験する新しい道を私に見出させました。このあと、アバド氏は、今度はモーツァルト管と、アルバン・ベルクの協奏曲を共演しましょうと申し出て くださいました。この二つの傑作をリハーサルし、コンサートにかける機会を幾度が経たあとで、これら2 作品をCD に録音するということは、彼にとっ て、自然の流れだったようです。この2 つの傑作を同時に持ち続けるということは私にとってまったく新しい体験でした。2010 年にボローニャで行っ た幾度にも亘るリハーサルでは、ベルクが終わるとベートーヴェン、という風に、2 作品を交互に演奏していました。アルバン・ベルクの、悲しみと苦 しみの世界から、バッハの魂の浄化のコラールを経て、ベートーヴェンの最も輝かしく、この世のすべての苦しみから一見解放されたようにみえるフィナー レへの非常に密度の濃い旅は、演奏に携わる私達をこの上なく魅了しました。アバドとの音楽作りは、至上の歓びであり、音楽のマジックを知るため の本物の鍵でした。彼が私を信頼して下さったことに心から感謝し、彼の芸術性に心からの賛辞を捧げます。」(イザベル・ファウストのコメント、ライ ナーノーツより). (Ki)
HMC-902106
シューベルト:弦楽五重奏曲ハ長調D956 アルカント・カルテット
【アンティエ・ヴァイトハース(1Vn)、
ダニエル・ゼペック(2Vn)、
タベア・ツィンマーマン(Va)、
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)】
オリヴィエ・マロン(第2Vc)

録音:2010 年12月13-16日
ケラス率いる豪華メンバーによるアルカント・カルテット、待望の新譜はシューベルトの最高傑作、弦楽五重奏曲。ケラスの高弟オリヴィエ・マロンを 第2チェロに迎え、心に刺さる冴えまくった名演を展開しています。
第1楽章冒頭、心に突き刺さるような、研ぎ澄まされたハーモニーから、この演奏のただならぬ凄味を感じます。シューベルト独特の、うつろいゆく気 分、哀しみと喜びが共存するような表情をもらさずとらえており、圧巻。続く第2楽章では極限の集中と柔和な表情のバランスに、彼らの冴えたセンスが 光ります。第3楽章スケルツォの一気呵成に聴かせる絶妙に軽快なテンポ設定はさすがです。5人の音色が風のように駆け抜けます。終楽章は聴きもの。 執拗に繰り返されるシンコペーションのリズムが浮き彫りにするシューベルトの心の闇、そして終幕の駆け上がるパッセージと最後の和音は何とも悲痛な 叫びのように、聴き手の心に刺さってきます。この作品の意外性を存分に聴かせると共に、シューベルトの心の闇にもくまなく光を当てた、注目の演奏と いえるでしょう。第2チェロを担当するオリヴィエ・マロンも、エッジの効いた音色で本質にズバっと切り込むアルカント・カルテットの面々の音色に見事 に融け込んで、時に甘く時に悲痛に、美しい低音を響かせています。レコード・アカデミー賞(銅賞)を二年連続で受賞するなど、日本で、そして世界中 でもますます高い評価を得ているカルテットの、危険といってしまえるかもしれないくらいに鋭く心に刺さる演奏に、心して向き合いたい一枚です。
=オリヴィエ・マロン=
1980年フランクフルト生まれ。リヨン音楽院にてジャン・デュプラスに、そしてシュトゥットガルトでジャン=ギアン・ケラスに師事。2004年7月、J.S.バッ ハコンクール(ライプツィヒ)で1位。ジュネーヴの現代音楽アンサンブル「アンサンブル・コントルシャン」に所属、ブーレーズら20-21世紀の現代作 品の演奏にも積極的に関わっている。2009-11年にかけて、ケラスのアシスタントとしてドイツ国立シュトゥットガルト音楽大学にて教鞭をとる。 (Ki)
HMC-902107
マティアス・ゲルネ・シューベルト・エディション第9集
シューベルト:「冬の旅」
マティアス・ゲルネ(Br)
クリストフ・エッシェンバッハ(P)

録音:2011年1,5月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
マティアス・ゲルネ・シューベルト・エディションの最終巻の登場。エッシェンバッハをピアニストに迎えての「冬の旅」です。まろやかさを失うことなく、 ときに劇的な表情を見せるゲルネの声が、物語の情景を克明に描き出します。エッシェンバッハの、ゲルネの歌の表情に寄り添いながらもどこか淡々と冷 たい感じさえもおぼえる抑えの利いたピアノも見事。詩の主人公の心の闇までをも照らし出しているかのような心を打つ名演となっています。なお、ゲルネ は今後、マーラーなどの歌曲でハルモニアムンディでのレコーディングを続けるということです。 (Ki)

HMC-902108
ウェーバー:ヴァイオリンのオブリガートつきのピアノのための6つの段階的ソナタ(アマチュアのために作曲、捧げられた)op.10
 第1番 ヘ長調op.10-1
 第2番 ト長調op.10-2
 第3番op.10-3 ト長調
 第5番 イ長調op.10-5
 第6番 ハ長調op.10-6
四重奏曲(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとピアノのための)変ロ長調 op.8
イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリス「スリーピング・ビューティ」)
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ‘Lagrassa’(1815年ca.,エドウィン・ボインクのコレクションより))
ボリス・ファウスト(Va/ガエターノ・ポラストリ)
ヴォルフガング・エマニュエル・シュミット(Vc/マッテオ・ゴフリラー)

録音:2011年 6月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
【ジャケット絵画:ロヴィス・コリント(1858-1925):ヴァイオリンを弾く女(1900年)】
今もっとも輝いているヴァイオリニスト、イザベル・ファウスト。注目の最新盤は、ウェーバーの作品集です。ドイツにおけるロマン主義運動の重要な先 駆者であり、多芸多才な楽長、明晰な批評家として、さらには華々しいピアニストとしても活躍したウェーバー。「魔弾の射手」やピアノ曲が非常に有名ですが、 室内楽はわずか9曲(完成されたもの)しかのこしていません。そのうち8曲は、ウェーバー自身、かなりの名手であった楽器、ピアノを含む編成のものとなっ ています。イザベル・ファウストを中心とする豪華メンバーのこの録音では、ウェーバーの才能の輝きに満ちた室内楽作品が、ファウストにしか奏でること のできないまばゆい音色に導かれ、いきいきと再現されています。メルニコフの溌剌とした気魄に満ちたフォルテピアノの音色も見事。なお、四重奏曲で 共演しているヴィオラのボリス・ファウストは、イザベルの兄。そしてチェリストも来日経験もある中堅シュミットということで、注目盤の登場といえましょう。
6つのヴァイオリン・ソナタは、1810年の夏の終り頃、出版社のヨハン・アントン・アンドレの依頼を受けて作曲されたもので、家庭内で、いわゆる アマチュアの人々が音楽演奏を楽しむための楽曲がならびます。ウェーバーはあまりこの仕事に乗り気ではなかったことが手紙などにも残されていますが、 その内容は実に多彩で、ウェーバーの才気に満ちたもの。カスタネットが打ち鳴らされるようなボレロ(第2番第1楽章のキャッラテーレ・エスパニョー ロ)や、バラライカの音色を思わせるエア・リュス(第3番第1楽章)など、多国籍の情緒が感じられ、また、魅力的なメロディー、そこかしこに、魔 弾の射手のアリアを彷彿とさせる華やかなパッセージも盛り込まれていて、「アマチュアのための」とされてはいますが、非常に充実した内容となっています。 アンサンブルをたのしむことにも主眼がおかれた作品だけあって、ファウストとメルニコフとの、丁々発止のやりとりにも注目です!
四重奏曲は、1809年9月、ウェーバーが22歳のときに完成された作品。なんといっても聴きどころは第2楽章。弦楽器の半音的な動きをみせるハー モニーに始まる印象的な問いかけにピアノが応えたかと思うと突然の休止小節、そしてピチカートによるカデンツァが続く、というなんとも謎めいた出だし の楽章です。この楽章だけ、1806年に完成、残りの楽章は後になって書かれたことがわかっています。ピアノの短い導入に始まり、瑞々しいロマンティッ クなメロディーのきらめきが美しい第1楽章、弦楽器の美しい音色が冴えわたる充実した第2楽章、エスプリの効いた短い第3楽章、そして、終楽章では、 弦楽器3者のフーガ風なやりとりの中、ピアノが縦横無尽に華麗にかけめぐります。
ファウストの、どこまでもまっすぐな音色で奏でられるウェーバーの書いた旋律美、メルニコフの才気と知性が冴えるピアノ・パート、そしてアンサンブ ルの妙。すべてがとびきりのクオリティのウェーバー作品集。珠玉の1枚の登場です。 (Ki)
HMC-902111
『ピンク・ムーン』へのレクイエム
ニック・ドレイク(1948-1974):ロード
 レクイエム・エテルナム(フレデリクセン編)
ドレイク:ピンク・ムーン/ホーン
ダウランド:歌曲集第1巻〜「彼の金髪も時が銀髪に変えて」(フレデリクセン編)
ドレイク:プレイス・トゥー・ビー
カベンディッシュ(c.1565-1628):ワンドリング・イン・ディス・プレイス(フレデリクセン編)
ドレイク:Which Will
ダウランド: 歌曲集第1巻〜「しばし休め、むごき心の痛みよ」(フレデリクセン編)
ドレイク:ライダー・オン・ザ・ホイール
ダウランド:歌曲集第3巻〜「時間は静止して、あの人の姿に見とれる」(フレデリクセン編曲)
ドレイク:タイム・ハズ・トールド・ミー
フレデリクセン:海
ドレイク:ハンギング・オン・ア・スター
キャンピオン(c.1567-1619):歌曲の本より「荒天に船出するな」(フレデリクセン編曲)
ドレイク:ホーン
 レクイエム(フレデリクセン編)
ドレイク:ヴォイス・フロム・ザ・マウンテン
 ノーザン・スカイ
 ハーヴェスト・ブリード
ダウランド:歌曲集第1巻より「来たれ深き眠り」(フレデリクセン編曲)
 ドレイク:フロム・ザ・モーニング
 レクイエムU(フレデリクセン編曲)
ヨエル・フレデリクセン(バス、リュート)、
アンサンブル・フェニックス

録音:2011年3月、ノイマルクト
深々と心に響くしびれる低音で多くの聴衆を魅了するバス歌手ヨエル・フレデリクセンが、伝説のイギリス人シンガーソングライター、ニック・ドレイク の名盤『ピンク・ムーン』をカバーした新譜をリリース!リュートを弾きながら歌うフレデリクセンのスタイルは今回も健在。彼自身大きな影響を受けたと いうドレイクの優しくも物悲しい歌の数々を、持ち前の艶やかな低音でしっとりと歌いあげています。原曲よりも低く、落ち着いたフレデリクセンの歌声は 原曲とは違った魅力があります。また、ドレイクの各作品の合間にはイギリス・ルネッサンス歌曲の数々を挿入。ドレイクの「ホーン」の旋律に乗せたレク イエムなど、彼へのオマージュを強く感じさせるオリジナリティあふれる内容に仕上がっています。
ニック・ドレイクは1948年ビルマ(現ミャンマー)生まれ、イギリス育ちのシンガーソングライター。哀愁漂う繊細な歌声による弾き語りは専門家から 高い評価を受けるも、商業的成功には恵まれず、晩年はうつ病と闘いながら細々と活動を行った不遇のアーティストとしても知られています。生前に発表 したアルバムはわずか3枚。今回収録された『ピンク・ムーン』は1972年、彼が亡くなる2年前にリリースされた最後のアルバムとなります。2004年 に未発表音源集が発売されたり、メルドーらもドレイク作品をカバーしているなど、その人気はむしろ死後根強く広まっており、近年もまだまだ再評価の 動きの止まないドレイク。2012年は『ピンク・ムーン』発売10周年ということもあり、往年の名歌手に想いを馳せるにふさわしいアルバムといえましょう。 (Ki)
HMC-902112
シューベルト:歌曲集
「野ばら」D.257/「子守歌」D.527
「子守歌」D.867/「秘めごと」D.719 
「ガニュメート」D.544
「ブルックの丘にて(橋の上で)」D.853
「漁夫」D.225
「それら(美と愛)がここにいたことは」D.775
4つのリフレインの歌〜第2番「ただあなたのそばに」D.866
「船乗り」D.536/「歓迎と別れ」D.767
「さすらい人」D.493/「森で」D.834
「さすらい人の夜の歌」D.224
「孤独な人」D.800/「冬の夕べ」D.938
「秋」D.945/「ロザムンデのロマンス」D.797
「夜の曲」D.672
ヴェルナー・ギューラ(T)
クリストフ・ベルナー(P)

録音:2011年1月、Reitstadel、ニューマルクト(オベルプファルツ)
気品あふれる歌声で人気のテノール歌手ヴェルナー・ギューラによるシューベルトの歌曲集。古楽からロマン派まで幅広いレパートリーを持つギューラですが、シューベルトの歌曲は彼の得意とするレパートリーの1つといえましょう。ギューラの歌声は相変わらずふくよかで、過度な表現を抑えた自然な歌い方がシューベルトの繊細な音楽観に見事にマッチしています。ピアノ伴奏を務めるのは多くの録音を共にしてきた相方、クリストフ・ベルナー。リブレットの中で、シューベルトの代表作「冬の旅」や「美しい水車屋の娘」の形式をオマージュし、ある架空の人物の人生を物語るようなプログラムとなるよう選曲を行ったと語るベルナー。これまでシューベルトの歌曲に多く携わってきた名コンビだからこそ成せる、オリジナリティあふれるプログラムといえましょう。収録作品はシューベルトの若き頃の作品から晩年期の作品まで多岐にわたり、シューベルトらしい美しくも陰りのある旋律の魅力にしっとりと浸ることができます。ギューラとベルナーの息の合ったアンサンブルにも注目の1枚です! (Ki)
HMC-902113(2CD)
バッハ:管弦楽組曲(全曲)
組曲第4番ニ長調BWV1069〔3Ob、Fg、3Trp、timp、弦、通奏低音〕
組曲第2番ロ短調BWV1067〔Fl、2Vn、Vla、通奏低音〕
組曲第1番ハ長調BWV1066〔2Ob、Fg、弦、通奏低音〕
組曲第3番ニ長調BWV1068〔2Ob、Fg、3Trp、timp、弦、通奏低音]
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2011年1,2月/パウルス・ザール(フライブルク)
2012年1月、いよいよ待望の初来日となる、フライブルク・バロック・オーケストラによる最新盤、日本での演奏曲目でもある「管弦楽組曲」堂々の登場。古楽器オーケストラの雄、とよく言われますが、まさにその証明となる圧巻の出来栄えです。どのパートもとにかくうまいですが、特に印象に残るのが通奏低音を奏でるファゴットの超絶技巧。また、オーボエなどの木管群の細やかで雄弁なテクニックには圧倒されます。第3番では、トランペットとティンパニが加えられてより華やかな響きになった稿が採用されています。有名なアリア(「G線上のアリア」)では、メロディーが美しいのは言うまでもありませんが、通奏低音を奏でる低弦の歩みの確かさが心にしみます。続くガヴォットの、エレガントでありながらきびきびした動きとのコントラストも心憎いまでに完璧です。細かなところまで完璧、曲の内部の細やかな旋律や、曲同士のコントラストも絶妙で、まさに望みうる最高の管弦楽組曲の登場といえるでしょう。 (Ki)

HMC-902115(2CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第17番.ハ長調Op.53/D850
ピアノ・ソナタ第18番.ト長調Op.78/D894「幻想」
即興曲Op.90/D899
ピアノ・ソナタ第15番「レリーク」
3つのピアノ曲D946
ポール・ルイス(P)

録音:2011年3,6月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
王子ホールでの「シューベルト・チクルス」も好評のポール・ルイス最新盤はシューベルトの作品集。シューベルトの天才の煌めきに満ちた4つの即興曲(Op.90)は、ピアノ学習者でも演奏することもある作品ですが、うつろう気分や繊細なデュナーミクなど、ポール・ルイスは意のままに演奏しています。ト長調「幻想ソナタ」での極美の弱音は聴き手を別世界へといざないます。一音一音がピアノの芯を見事にとらえていて、「他のどの楽器よりも、ピアノという楽器に対して、自分の身体が実にしっくりとなじむ」と語る通り、楽器を完璧にコトロールするポール・ルイスの演奏は、ピアノという楽器の存在を忘れさせ、そこにシューベルトがいるような、そんな気分にさせられます。どこまでも優しく、しかし雄弁に語りかける、ポール・ルイスの類を見ないシューベルト作品集です。 (Ki)
HMC-902118
バッハ:無伴奏フルート・ソナタ.イ短調BWV.1013
ベリオ:セクエンツァ第7
ブリテン:オヴィディウスによる6つの変容Op.49
カーター:インナーソング
C.P.E.バッハ:フルート・ソナタ.イ短調Wq.132
セリーヌ・モワネ(Ob)

録音:2011年4-5月、テルデックス・シュトゥーディオ(ベルリン)
秀麗眉目な外見、それにも増して美しいオーボエの音色で欧米を中心に人気沸騰中のオーボエ奏者セリーヌ・モワネが、ついにハルモニアムンディとのコラボレーションを開始!全世界が注目する待望のファーストCDがついにリリースされます!J.S.バッハとC.P.E.バッハのフルート・ソナタに、ベリオとブリテンの現代作品を合わせた意欲的なプログラムとなっており、バロックから現代に至るまで人々を魅了し続けるオーボエという楽器の魅力に迫る1枚となっています。バッハ親子のフルート・ソナタでは田園を思わせる柔らかな音色、ブリテンの作品では抒情に満ちた甘い響きにうっとり。モワネの奏でるオーボエの音色には一切の澱みがなく、どこまでも続いていくかのような息の長いメロディラインの表現力には圧巻。一方、合間に挿入されたベリオ、カーターの作品からはオーボエの新たな表現の可能性が垣間見えます。破裂音のように力強い音の連続、張り詰めた糸のごとく緊張感のある旋律の魅力はバッハやブリテンからは感じられないもの。屈指の難曲ですが、モワネの卓越した演奏技術によって作品の魅力が見事に表現されています。
セリーヌ・モワネは1984年リール(フランス)生まれ。パリ国立高等音楽院でダヴィッド・ヴァルター、モーリス・ブルグらにオーボエ、室内楽を師事しました。同院卒業後、2004、2005年にクラウディオ・アバド率いるグスタフ・マーラー・ユーゲント管で活動。その活躍が認められ、ベルリン・ドイツ交響楽団、北ドイツ放送交響楽団などドイツ各地の名門オーケストラの首席客演奏者に相次いで抜擢されます。2006~2008年までマンハイム国立劇場オーケストラ、2008年以降はドレスデン国立歌劇場で首席オーボエ奏者として活躍。2011年にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団から招待を受け、現在アジアとオーストリアを回るグランドツアーに参加しています。この他にもソロ奏者、室内楽奏者として世界的に活躍しているモワネ。2013年3月には新日本フィルハーモニー管弦楽団との来日公演が予定されており、今後ますます注目されること必至のアーティストです!(Ki)

HMC-902119(2CD)
スメタナ:歌劇「売られた花嫁」(チェコ語歌唱) ダナ・ブレショヴァー(S マジェンカ)
トマーシュ・ユハース(T イェニーク)
ヨゼフ・ベンツィ(Bs ケツァル)
スヴォタプルク・セム(Br クルシナ)
スタニスラヴァ・イルク(S ルドミラ)
アレシュ・ヴォラーチェク(T ヴァシェク)
ヤロスラフ・ブジェジナ(T サーカス団長)
カテリーナ・クネージコヴァー(S エスメラルダ)
ルチエ・ヒルシェコヴァー(Ms ハータ)
グスターヴ・ベラーチェク(Bs ミーハ)
オンドレイ・ムラーズ(Bs インディアン役のサーカス団員)
マキシム・ドゥセク(BS 第一の子供)
バベッテ・ルスト(S 第二の子供)
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
BBC響、BBCシンガーズ

録音:2011年5月、ロンドン
スメタナのオペラの代表作、「売られた花嫁」の新録音がharmonia mundiから発売です。チェコの名指揮者イルジー・ビエロフラーヴェクが、首席 指揮者を務めるBBC交響楽団を指揮したもの。2011年5月20日にロンドンのバービカンセンターで演奏会形式で上演されており、その際にBBC第 3放送と共同で収録したものです(harmonia mundiのCDにはライブとの表記はなく、また拍手も聞かれないので、総練習を中心とした収録のようで す)。ビエロフラーヴェクといえば、プラハ交響楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団、自ら創設したプラハ・ フィルハーモニア、BBC交響楽団と、名門オーケストラを多数率いてきた名匠。しかも彼はこの10月からチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮 者に復帰、60代後半を迎えてますますの円熟が期待されています。この新録音は、2006年から首席指揮者を務めるBBC交響楽団との成果が示された すごぶる充実した演奏で、これ見よがしなところは一つもないのに、ボヘミアの旨みがグワッと広がってくる音楽は久しく味わえなかったものでしょう。 ヒロインのマジェンカは、プラハ国民劇場で大活躍しているソプラノ、ダナ・ブレショヴァー。2008年のブルノ歌劇場来日公演でのワーグナー「タンホイ ザー」でエリーザベトを歌って評判になりました。若い頃マジェンカで名声を築いた人だけに、まさにハマリ役。透明感と温かみと強さを兼ね備えた美声 はとても素敵です。イェニークのトマーシュ・ユハースはスロヴァキア生まれのテノール。まだデビューして数年という若手ですが、既にチェコ、スロヴァ キアでは人気の高いテノール。2011年12月、ヤクブ・フルシャが東京都交響楽団を指揮したドヴォルザークのスターバト・マーテルでテノール・ソロを 歌いました。重要な役所である結婚仲介人のケツァルは、スロヴァキアのバス、ヨゼフ・ベンツィ。 驚いたことにチェコ語の「売られた花嫁」の新録音は、1981年のズデニク・コシュラーのSUPRAPHONE録音以来、実に30年ぶり。まさに待望の 新録音です。 (Ki)
HMC-902121
シューベルト:弦楽四重奏曲第10番変ホ長調Op.125/1
弦楽四重奏曲第15番ト長調 Op.161
カザルスQ
【ヴェラ・マルティネス・メーネル(Vn)
アベル・トマース・レアルプ(Vn)
ジョナサン・ブラウン(Va)
アルマウ・トーマス・レアルプ(Vc)】

録音:2011年6月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
1997年の結成以来、若手ながらベテラン顔負けの風格漂う演奏で今最も注目を集める若手アンサンブル団体、カザルス四重奏団によるシューベルト の四重奏曲集。これまでにharmonia mundiレーベルより数々の四重奏曲集をリリースしてきたカザルス四重奏団ですが、シューベルトの四重奏曲を収 録したのは今回が初めて。2011年の来日公演では第13番「ロザムンデ」の名演も話題となっただけに、期待必至の新譜といえましょう!注目の収録内 容は、シューベルトが16歳の頃に作曲した第10番と、亡くなる2年前、最晩年に作曲した第15番。作曲時期も曲調も対照的な2曲だけに、カザル ス四重奏団の多彩な表現力が一層光ります。青年期ならではの瑞々しい旋律が爽やかな第10番では、1stヴァイオリンを担当しているメーネルの清廉な ソロが見事。若手らしい活気あふれる演奏で魅せる第10番から一転、第15番では重々しくも堂々たる演奏で冒頭からぐぐっと引き込まれます。メロディ だけでなく、伴奏隊もアグレッシブ!毅然としたフォルテと抒情的なピアノの鮮やかなコントラストが素晴らしく、全体的にメリハリの利いた演奏といえましょ う。情感豊かながらも一糸乱れぬカザルス四重奏団のアンサンブルは流石の一言。ソリストらの息の合った掛け合いと溌溂とした演奏が圧巻の名盤です! (Ki)
HMC-902122
シューマン:室内楽作品集
ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47
ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44
アレクサンドル・メルニコフ(P/1875年製ベーゼンドルファー)
エルサレムSQ
【アレクサンドル・パヴロフスキ(Vn)、
セルゲイ・ブレスラー(Vn)、
オリ・カム(Va)、キリル・ズロトニコフ(Vc)】

録音:2011年7月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
なんとも充実のシューマンの室内楽作品CDがリリースされます。2012年2月に来日し、もの凄いショスタコーヴィチの演奏会と、ファウストとのベートー ヴェン・デュオのコンサートで日本の聴衆の度肝を抜いたメルニコフと、エルサレム弦楽四重奏団(ヴィオラの元メンバー(アミハイ・グロス)が、ベルリン・フィ ル首席ヴィオラ奏者に就任し、離団したため、新たにオリ・カムをヴィオラ奏者メンバーに迎えた新編成)による室内楽の登場。メルニコフが演奏してい るのは、ブラームス作品集(HMC.902086)でも用いた、1875年ベーゼンドルファー製のピアノ。エルサレム弦楽四重奏団の研ぎ澄まされた清冽な音 色で展開されるアンサンブルと、メルニコフのピアノのコンビネーションは絶品です。
ここに収められている室内楽曲は、どちらも1842年、「室内楽の年」(42年6月から43年1月までの比較的集中した時期)に書かれたもの。この 時期、3つの弦楽四重奏曲、そして、ピアノ四重奏曲と五重奏曲が書かれました。溢れるイマジネーションをピアノ・ソロの作品で表現するには「制約が ありすぎる」とクララに語っていたといいます。五重奏は、ワーグナーにも強い影響を与えたと言われています。ベートーヴェン、メンデルスゾーンやシュー ベルトが残した同ジャンルの偉大な作品からエネルギーを得て、自身の創作力を全て注ぎこんだ力作です。四重奏曲終楽章のフィナーレや、五重奏曲の有 名な冒頭での、メルニコフのピアノは圧巻。メルニコフが描く細かな歌いまわしを、エルサレムの面々も見事にキャッチ。親密な雰囲気と、心地よい緊張 感に満ちた稀有な演奏が展開されています。 (Ki)
HMC-902123
カルロ・ジェズアルド(1560?-1613):聖歌集第2巻(1603)
(1)【カンティクル(冒頭)】ミゼレーレ(レスポンソリア1611)
(2)【救済の祈り】ヴィルゴ・ ベネディクタ/オー・オリエンス/オー・ベアタ・マーテル/ヴェルバ・メア/ヴェニ・ クレアトール・スピリトゥス/アヴェ・サンクティッシマ/サナ・メ・ドミネ
(3)【絶望と嘆き】ディシェディテ・ア・メ・オムネス/オー・アニマ・サンクティッシマ/アルデンス・エスト・コル・メウム
(4)【平和と希望】ダ・パーチェム・ドミネ/ネ・デレリンクアス・メ/フランシスカス・ヒュミリス・エト・パウパー/ガウデアムス・オムネス
(5)【賛美と感謝】アドラムス・テ・クリステ/オー・サクルム・コンヴィヴィウム/アド・テ・レヴァヴィ/アスンプタ・エスト・ マリア/ヴェニ・スポンサ・クリスティ/イルミナ・ノス
(6)【カンティクル(終結)】ベネディクトゥス(レスポンソリア1611)
ヴォーカルコンソート・ベルリン
ジェームズ・ウッド(指)
2013年に没後400年を迎えるルネサンスの作曲家カルロ・ジェズアルド。ジェズアルドの生涯は1度目の結婚のスキャンダラスな事件の印象が強い ですが、フェッラーラのエステ家のレオノーラと再婚した2度目の結婚は彼の音楽性に大きな影響を与えています。エステ家には様々な芸術家が出入りし、 華やかな宮廷文化に触れることとなります。 ジェズアルドは亡くなる前の10年間に3つのモテット集を出版しています。1603年に出版された第1巻は5声のためのモテット集、同じく1603年に 出版された第2巻は6、7声のモテット集、そしてジェズアルドの代表作「聖週間のレスポンソリウム」は1611年に発表されています。ここに収録され ている第2巻の一部分は不幸にも失われてしまっており、これまで演奏されることはありませんでした。ジェームズ・ウッド氏は3年間にわたり熱心に研 究を続け、ヴォーカルコンソート・ベルリンによって今回世界初録音することができました。ジェズアルドの作曲技法は大胆な対位法や半音階を駆使し、 かなり高度なものでした。第2巻もジェズアルド独自の音楽手法がふんだんに盛り込まれ、繊細さと熱情が入り混じった魅力的な作品です。(Ki)

HMC-902124
バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ集 VOL.2
ソナタ 第1番 ト短調 BWV 1001
パルティータ 第1番 ロ短調 BWV 1002
ソナタ 第2番 イ短調 BWV 1003
イザベル・ファウスト(Vn)
※ヴァイオリン/1704年製ストラディヴァリス「スリーピング・ビューティー」

録音:2011年 8,9月
イザベル・ファウスト、待望のバッハの完結編の登場です。第1弾となる無伴奏ソナタ&パルティータ集 BWV 1004-1006(HMC 902059)は世界中 で絶賛され、その後も、ブラームス(HMC 902075)の協奏曲と六重奏曲というカップリングで魅せた比類なきアンサンブル、そしてアバド指揮モーツァ ルト管とのベートーヴェン&ベルク協奏曲(HMC 902105)の神がかり的な美しい演奏のディスクで私たちをたのしませてくれました。さらに来日公演も 高評価だっただけに、期待が高まります!
聴き手の耳と心に焼きつく強烈な美しさを放つファウストの音。重力を感じさせない、しかし軽いというわけでは決してない、実に不思議な弓使いから 生み出される彼女の音色は、一度聴いたら忘れられないもの。今回のバッハでも、銘器ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティー」の特徴でも ある美しい音色、彼女自身「レーザーのようにまっすぐで、宙を射る光の線のようにまばゆい」と述べる音色で、聴き手の心にまっすぐに響いてくるバッハ を聴かせてくれます。
ソナタ第1番第1曲アダージョ冒頭の、平衡感覚にすぐれた、持続する緊張感はファウストならでは。ただこの緊張感というのが、聴き手を金縛りに させるような強烈なものとはまた違った、ファウスト独特の不思議な緊張感なのですが、冒頭からファウストの世界にぐいぐい引き込まれてしまいます。パ ルティータ第 1 番 1 曲目のアルマンドは、アルマンドが舞曲であることを痛感させる浮遊感あるリズムに乗って、淡々と奏でられます。4 曲目ドゥーブルの 無窮動では、細かな音符が一部の隙もなく急速にくるくると押し寄せてきて、その遠心力で一種の無重力状態が生じているような、不思議な世界が広がり ます。ソナタ第2番の終曲アレグロでは、ファウストのかっこよさが炸裂しています。イザベル・ファウストという演奏家、そしてこの素晴らしい音色を秘 めた「スリーピング・ビューティー」という楽器、両者が最高の状態で出会い、ただならぬバッハの世界を創りあげています。 (Ki)
HMC-902125
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集
第6番 変ホ長調 op.70-2
第7番 「大公」変ロ長調 op.97
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ/Alois Graff, 1828頃(エドウィン・ボインクによる修復、メルニコフ蔵)
イザベル・ファウスト(Vn/1704 年ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/Geoffredo Cappa 1696年)

録音:2011年9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
今、もっとも世界が注目する音楽家、ヴァイオリン奏者イザベル・ファウスト、チェリストのケラス、ピアニストのメルニコフ。このなんとも豪華な三名 によるベートーヴェンの登場です!このメンバーは、2004年にドヴォルザークのピアノ三重奏曲第4番ホ短調Op.90「ドゥムキー」を録音していますが、 それから時を経て、三人とも深みを増してからの録音とあって、期待が高まるところです。
第6番は、「幽霊」とならんで作品70として出版されたもので、「傑作の森」と称される中期に生み出された作品。ベートーヴェンのピアノ三重奏曲の 中では比較的地味な存在ですが、ベートーヴェン自身が非常に高く評価していた作品で、晴れやかな楽想が印象的な名作です。ファウストのヴァイオリン の伸びやかな音色で聴くメロディがえもいわれぬ美しさ。それをささえるメルニコフの溌剌としたフォルテピアノと、ケラスのハリのある音色が、活き活き と美しいアサンブルを奏でます。
「大公」は歴史上に燦然と輝く名曲にして大曲。冒頭のメルニコフによるひたひたとしたピアノ独奏に、ファウストのまばゆくまっすぐな音色のヴァイオ リンと、ケラスの豊かな響きと推進力のあるチェロが加わると、これから始まる雄大な世界への期待が高まります。三人ともひとつひとつのフレーズを慈し むように、実に細やかに表情づけを施しながら演奏しており、息をのむような美しい瞬間が随所に現れます。それでいて、作品の雄大なスケール感を感じ させる、音楽の広がり具合も見事。奏者の懐の深さゆえの余裕のある出来栄えです。スケルツォでの弾むリズム、緩徐楽章での弦が織り成す美しいレガー トは絶品です。終楽章の華やかなコーダは圧倒的です。室内楽史に燦然と輝く名曲の、決定的な名演がここに新たに誕生しました。 (Ki)
HMC-902126(3CD)
モーツァルト:歌劇「偽の女庭師」 ソフィー・カルトホイザー(S サンドリーナ)
ジェレミー・オヴェンデン(T ベルフィオーレ伯爵)
アレックス・ペンダ(S アルミンダ)
ニコラ・リヴァンク(Br 市長)
マリー=クロード・シャピュイ(Ms 騎士ラミーロ)
スンヘ・イム(S セルペッタ)
ミヒャエル・ナギ(Bs ロベルト)
ルネ・ヤーコプス(指)フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2011年9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
ジャケット絵画:ポンパドゥール夫人(「美しい庭師」)(部分)/ヴァン・ロー作(1760年)[プチ・トリアノン蔵]
HMFが誇るルネ・ヤーコプスのモーツァルトのオペラのシリーズ、新刊は「偽の女庭師」です。1775年1月13日にミュンヘンで初演されたオペラブッ ファで、初演時モーツァルトは19歳目前、1774年というと交響曲第28番の頃ですので、既に神童を脱した立派な作曲家に成長していました。物語は、 かつて恋人ヴィオランテに大怪我を負わせて音信不通にしてしまったが今はアルミンダと婚約しているベルフィオーレ伯爵の前に、サンドリーナを騙り庭師と して働くヴィオランテが現れ、周囲を巻き込んで騒動になる、といったお話。モーツァルトはかなり力を入れて作曲し、初演も好評だったことが伝えられて います。この作品はモーツァルトの生前にドイツ語の上演が広まり、そのためオリジナルのイタリア語オペラブッファは20世紀まで埋もれていました。近年、 青年期のモーツァルトの傑作として上演が増えています。
サンドリーナのソフィー・カルトホイザーはベルギー出身のソプラノ。モーツァルト・ソプラノとして活躍しており、2005年に大野和士率いるモネ劇場の 来日公演「ドン・ジョヴァンニ」でゼルリーナを歌っていました。ベルフィオーレ伯爵のジェレミー・オヴェンデンは英国のテノール。バロックから古典派の 声楽作品で活躍しており、ヤーコプスは既にヘンデル「サウル」で彼を起用しています。アルミンダのアレックス・ペンダとは、ヤーコプスが「イドメネオ」 や「ティートの慈悲」などで重用しているアレクサンドラ・ペンダチャンスカのこと。最近、長すぎる名前を短縮するようになったんだそうです。彼女と、こ れもヤーコプスの声楽作品の常連、ソプラノのスンヘ・イム、そして大ベテランのニコラ・リヴァンクなどなど、キャストは充実しています。
「偽の女庭師」は、復活が遅れた経緯から、最近の映像はいくつかあれど、しっかりした録音があまりありません。ヤーコプスの気合の入ったこの新録 音はモーツァルティアン、オペラマニア、どちらからも大歓迎されることでしょう! (Ki)

【版について】
この「偽りの女庭師」は、1775年にミュンヘンで初演(3回上演、うち2度目は短縮版)されたました。その後同じオリジナルのかたちで上演されることはなく、1779年以降、いくつかのカット、レチタティーヴォの語り芝居への変更を施したドイツ語上演が、1780年代後半までひろく行われました。モーツァルトを愛した街、プラハで上演されたのは1796年、モーツァルトの死後のこと。この時に作られた楽譜資料が2つ残されており(Namest、Oels)、このヤーコプス演奏はNam??t版に基本的に準拠しています。このNamest版には、ドイツ語の歌詞とオリジナルのイタリア語の歌詞が併記されており、新モーツァルト全集(NMA)がこのオペラを出版した際の土台となっています(ただしNMAのオーケストレーションはNamest版よりもシンプルな、モーツァルトのオリジナルに近いもの)。このNamest版では、オリジナルのオーケストレーションはかなり大がかりなものへと変更されています。特に顕著なのが、アリアの伴奏で、管楽器パートに著しい充実がみられること。このオーケストレーションの変更を誰が手掛けたのかは不明なのですが、ヤーコプスは、モーツァルトのドン・ジョヴァンニやティートがプラハで初演され、この地から世界に広まったことを例にとり、この「偽りの女庭師」もプラハで上演されてから再び上演される機会が増えたことなどを考慮して、プラハにのこされたNam??t版に基本的に基づいたと語っています。ただし、Namest版でも見られるいくつかのカットは適宜修復を施していること、さらに、録音時にはセリフや歌詞などにも演奏効果などを考えて小さな変更を加えるなど、様々な資料にあたった上で練りあげられた注目の演奏となっています!
HMC-902129
リーム(1952-):7つの情熱(2001-2006)
「ラインの上で」より「アストラリス」(2001)
情熱の断片(1968)
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)
RIAS室内cho

録音:2011年9-11月、イエス・キリスト教会(ベルリン)
今年で生誕60周年を迎える現代作曲家、ヴォルフガング・リーム。非常に多作な作曲家としても有名で、これまでに作曲した数は500を優に超えています。近年は体調不良で活動が危ぶまれた時期もありましたが、2010年には新作オペラを発表するなど、その創作意欲はまだまだ衰えを見せない様子。今後ますますの活躍が期待される現代作曲家の一人です。アニバーサリーを記念した本CDに収録されているのは、受難曲2作と小品「アストラリス」。「アストラリス」は「ラインの上で」という作品から抜粋した小品。音量を最大にしても聞こえないほどの小さな音量から静かに始まり、夜明けの空に光が満ちていくように、壮大な音の世界がゆっくりと広がっていきます。「出来うる限り長く、そして柔らかく」というリームの指示通り、切れ目なく展開されていく様々な音のハーモニーは、我々を瞑想の世界へと誘ってくれます。「7つの受難」は近年の作品で、中世の瞑想の祈りの音楽も思わせる柔らかくも神秘的なハーモニーに満ちた作品。一方の「受難の断片」では、息の長いハーモニーの合間に囁き合うような話し声や叫ぶ声が用いられており、「7つの受難」とはまた違った雰囲気に浸ることができます。それぞれ異なる時期に作曲された2曲の受難曲から、リームの作曲様式の変化も垣間見ることが出来るプログラムといえましょう。ベルリン・フィルの録音会場としても馴染み深いイエス・キリスト教会に、リームの独創的な音響世界が広がります! (Ki)
HMC-902130
シューベルト:歌曲と四重唱曲集
四重唱曲「踊り」D826
4つのリフレインの歌より「見分け」Op.95-1,D866
四重唱曲「人生の喜び(交際上手)D609
「ラクリマス」からの2つの劇唱より「デルフィーネの歌」 D857-1
歌びとD149
三重唱曲「婚礼の焼肉」D930
二重唱曲「光と愛」D352
四重唱曲「祝いの日」D763
四重唱曲「嵐の中の神」D985
全能の神D852
四重唱曲「無限なるものへの讃歌」D232
埋葬の歌D168
四重唱曲「祈り」D815
マリス・ペーターゼン(S)
アンケ・ヴォンドゥング(Ms)
ウェルナー・ギューラ(T)
コンラッド・ジャーノット(Bs)
クリストフ・ベルナー(フォルテピアノ/Ronisch)

録音:2011年10月
シューベルトが親しい友人たちと開いた私的な演奏会「シューベルティアーデ」。そのようなサロンのなかで歌われていたシューベルトの歌曲そして重唱 曲を集めたアルバム。ウェルナー・ギューラやマリス・ペーターゼンなどシューベルトに深い愛着を持つ歌手らが繰り広げる極上のアンサンブルを楽しむ ことができます。三重唱曲の「婚礼の焼肉」は、ペーターゼンとギューラの生き生きとした絡み合いが愉しく、コミカルな掛け合いがオペラのよう。結婚 式を翌日に控えたカップルが式の料理のために密かに兎狩りをし、猟師に見つかり脅され、結果的にはその猟師も式に招待し焼肉を用意してくれるという 内容。また「無限なるものへの讃歌」などの四重唱では見事な堅密なアンサンブルで聴かせてくれます。 (Ki)
HMC-902132
J.P.グラウン:序曲とアレグロ.ニ短調
ニシェルマン:チェンバロのための協奏曲ハ短調
フリードリヒ2世:フルートと通奏低音のためのソナタ「ポツダムのために」ハ短調
グラウン:ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ イ短調
C.P.E.バッハ:シンフォニア.ト長調 Wq.173
ベルリン古楽アカデミー

録音:2011年11月、ベルリン・テルデックス・シュトゥーディオ(セッション)
2012年、生誕300年となるフリードリヒ大王を記念し、ベルリン古楽アカデミーがフリードリヒ大王と、彼に仕えた宮廷音楽家たちの作品集をリリース!音楽を非常に好み、自身も優れたフルート奏者であったフリードリヒ大王。18世紀ベルリンの音楽史を語る上で彼の存在は欠かせません。フリードリヒ大王のフルート・ソナタは優雅かつ繊細な旋律が美しい作品。一大軍事国家を作り上げた啓蒙君主のイメージとはまた違った大王の一面を垣間見ることが出来ましょう。また、本CDではフリードリヒ大王の作品に加え、グラウン、ニシェルマン、C.P.E.バッハら大王に仕えた宮廷音楽家たちの作品も収録。ニシェルマンは現代では殆ど忘れられてしまった作曲家ですが、今回収録されたチェンバロ協奏曲は隠れた名曲と言えるかもしれません。弦楽器との繊細かつ抒情的な掛け合いが非常に美しい作品です。全体的に気品あふれる旋律と、軽やかながらも重厚なハーモニーを持つ作品が多く収録された本CD、大王の宮廷に響いていたであろう当時の音楽に思いを馳せる1枚となっています。
演奏するベルリン古楽アカデミーは今年30周年を迎える名門。古楽、古典音楽を主なレパートリーとし、日本においても高い評価を受ける実力派古楽団体です。12月には来日も予定されており、今後ますますの注目が期待されましょう。これまで多くの名演を世に生み出してきた彼らが、今回も卓越した演奏技術で心地よい古楽の響きを堪能させてくれます。フルートの軽やかな高音の響きから、ヴィオラ・ダ・ガンバの深みたっぷりの低音まで、18世紀宮廷音楽の魅力にたっぷりと浸ることが出来るおすすめ盤です! (Ki)
HMC-902133
ファリャ:7つのスペイン民謡
 3つの歌/ロンダのパン
 お前の黒い瞳
ロドリーゴ:3つのスペインの歌
 4つのユダヤ人の歌
 恋する羊飼いの歌
 かっこう鳥の歌/小さなグラス
 4つの愛のマドリガル
グラナドス:昔風のスペインの歌曲集
ベルナルダ・フィンク(Ms)
アントニー・シピリ(P)

録音:2011年11月
ヨーロッパで圧倒的な人気を誇るメゾ・ソプラノのベルナルダ・フィンクによるスペイン歌曲集。ここに収録されている作品は1902年から1965年に かけて作曲され、20世紀スペイン歌曲の発展とフランス歌曲への傾倒が表れています。ファリャの名曲「7つのスペイン民謡」とロドリーゴの「3つのス ペインの歌」や「4つのユダヤ人の歌」のエレガントな珠玉の名品などスペイン旅情を感じることの出来る内容です。 (Ki)
HMC-902134
ハンス・アイスラー(1898-1962):厳粛な歌〜Brと器楽アンサンブルのための*
ホテルの部屋1942号/脱出
卓上ラジオに/早朝に/春
食糧貯蔵庫1942/帰郷
亡命の風景/そして暗い時は
今も続く/自殺について
失恋/復活祭の日曜日
庭園の撒水/サクランボ泥棒
お金の活力の歌
水車のバラード/連帯の歌
ピアノ・ソナタOp.1
マティアス・ゲルネ(Br)、
トーマス・ラルヒャー(P)、
アンサンブル・レゾナンツ*

録音:2012年9月、2013年2,3月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
シューベルトの歌曲で孤高の境地を示すマティアス・ゲルネですが、アイスラーも得意としていて、1998年にはユニバーサル・レーベルから「ハリウッ ド・ソングブック」をリリースしています。それから15年を経て第2弾に挑戦。重複している曲も多いものの、ゲルネの成長ぶりが如実に現れていてむ しろ大歓迎と申せましょう。誰にも真似できない見事さで、アイスラー芸術の理想像を作りあげています。アイスラーは当初シェーンベルクに師事し、初期には新ウィーン楽派的な作風を示しました。しかし疑念を憶え、師と決別後はブレヒトと組み、左翼的 な作品を発表して才を現しました。しかしナチスの台頭で活動を禁じられ1938年に亡命、その地でも共産主義者ということで1948年に国外追放となっ ています。戦後は東独に戻り、同国国歌の作曲者としても知られています。
当アルバムはアイスラー最初期1922-3年の「ピアノ・ソナタ」、創作の絶頂期のブレヒト・ソング、1962年、死の数週間前の絶筆「厳粛な歌」まで 彼の全創作期を俯瞰できます。アイスラー音楽の魅力はポピュラー・ソングばりのキャッチーなメロディと、軍歌のようなカッコよさで、ゲルネにぴったり。 ハイネの詩による「失恋」での叙情詩人ぶり、アイスラー作品でも特に有名な「連帯の歌」(ブレヒト詩)の颯爽とした姿はまるでポップ歌手のようです。 ゲルネの新しい魅力を発見できます。
さらにトーマス・ラルヒャーのピアノも透明な味わいが独特。これまで聴く機会の少なかった力作「ピアノ・ソナタ」の素晴らしさを発見させてくれます。 (Ki)

HMC-902135
(1CD+DVD)
ナポリのフォリア〜1725年
ドメニコ・サッロ(1679-1744):協奏曲第11番 イ短調
A.スカルラッティ:パルティータ「スペインのフォリア」に基づく即興
ニコラ・フィオレンツァ(1700(ca.)-1764):交響曲イ短調
D・スカルラッティ:交響曲第1番 イ長調
フランチェスコ・バルベッラ(1692-1732):協奏曲第3番 ハ長調
フランチェスコ・マンチーニ(1672-1737):ソナタ第11番 ト短調
レオナルド・レオ(1694-1744):協奏曲 ト長調
モーリス・シュテーガー(リコーダー)
フィオレンツァ・デ・ドナティス、アンドレア・ロニョーニ、アナイ・チェン(Vn)
マルギット・ウーベルラッカー(プサルテリウム)
北谷直樹(チェンバロ、オルガン)ほか

録音:2011年11月
1971年スイスのヴィンタール生まれ、リコーダーの天才モーリス・シュテーガーの最新盤。シュテーガーは、チューリッヒ音楽大学にてパドロ・メメ スドルフとケース・ブッケに、シュトゥットガルトではマルクス・リードに師事し、1995年にソリスト・ディプロマ “With Highest Honors” を、2002 年にはカラヤン賞を受賞するなど、輝かしい経歴を遺しています。ウィグモアホール、ゲヴァントハウス、コンセルトヘボウなどで演奏会を重ねているほか、 ベルリン古楽アカデミーなどの古楽アンサンブルやモダン・オーケストラとも共演。来日演奏も行っており、その技量と、舞台を縦横無尽に駆け回って演 奏するパワー溢れるパフォーマンスで聴衆を魅了しました。
なんといっても光るのが非常にダイナミックかつ華麗な音楽!リコーダーという小さな楽器からこんなにも様々な音色と音型が飛び出してくるとは、とた だただ圧倒されます。バックで支えるアンサンブルのメンバーも、シュテーガーと共演も多い北谷直樹(チェンバロ&オルガン)をはじめ、ツワモノぞろい。 シュテーガーのめまぐるしく変わる表情に負けじとアグレッシブな音楽が展開されています!
タイトルにある1725年は、フリードリヒ大王のフルート教師を務めたことでも歴史にその名を刻む名フルート奏者クヴァンツが、A.スカルラッティに会 うためにナポリを訪れた年。クヴァンツは1月から3月までナポリに滞在、フルート(リコーダー)の魅力をナポリの人々に広めるべく努めました。1725 年以前、ナポリでは声楽作品が非常に盛んで、リコーダー音楽はそれほど多く残されていませんが、この1725年を境に、リコーダー音楽も多く書かれ るようになりました。これは、クヴァンツのナポリ訪問が大きなきっかけになったと考えられます。このCDに収録されている楽曲も、1725年前後の楽 譜に基づいています。リコーダーという楽器の魅力を、歴史的にも興味深い切り口で鮮やかに提示してくれている力作です。ボーナスDVDには、演奏風 景や、シュテーガーがイタリアにおけるリコーダー音楽に語ったインタビュー映像が収録されています。 (Ki)
HMC-902136(2CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ集
幻想曲「さすらい人」D.760
即興曲集op.142
ピアノ・ソナタ第16番イ短調op.42
楽興の詩op.94
アレグレット.ハ短調 D.915
ポール・ルイス(P)

録音:2012年2月
ブレンデルの愛弟子であり、次代巨匠の強力候補として高い注目を集めているイギリスの名手ポール・ルイスによるシューベルトのピアノ・ソナタ集!銀 座の王子ホールで2011年より行っている好評のシューベルト・チクルスが2013年2月にいよいよ最終公演を迎えるのを前に、注目必至のアルバムと いえましょう。巨匠ブレンデルの流れをくむルイスのシューベルトは、早くも「世界最高のシューベルト弾き」との声も高いほどの素晴らしさ。柔らかく均 質なレガート奏法、聴く人の内面を深く穿つ弱音の響き……透明感のあるピアノの優しい音色とともに、一人真摯に聞き入るアルバムに仕上がっています。 ピアノ・ソナタ第19番〜第21番(HMC 901800)、第15番・第17番・第18番(HMC902115)に引き続く今回は、ピアノ・ソナタの第16番ほか、 さすらい人幻想曲や楽興の詩など、これまでの来日公演でも絶賛された作品の数々を収録。メジャーな大作と共に、演奏される機会が少なめな小品アレ グレット(ハ短調)を組み込んでいるあたり、ルイスのこだわりが感じられるよう。ピアノの芯をとらえた強音と弱音の自然なコントラストから生まれる絶 妙な静寂が美しく、明朗と憂愁のうつろいも秀逸な表現力にしっとりと聴き入ります。シューベルトファンの方は是非にも聞き逃せない名盤といえましょう。 2013年2月に行われるシューベルト・チクルス最終公演では、最晩年のソナタ3作を予定しているルイス。今後も注目必至のアーティストです! (Ki)

HMC-902138
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集〜Moto perpetuo
第12番変イ長調「葬送ソナタ」Op.26
第22番ヘ長調Op.54
第17番ニ短調「テンペスト」Op.31-2
第27番ホ短調Op.90
ハヴィエル・ペリアネス(P)

録音:2011年12月、テルデックススタジオ(ベルリン)
バレンボイムやハーディング、メータといった巨匠たちと次々共演を果たし、今や母国スペインだけに収まらない世界的な注目を集める若手ピアニスト、 ハヴィエル・ペリアネス。ファリャやモンポウなど故郷スペインの作曲家に焦点を当てた意欲的なアルバムを相次いでリリースしてきたペリアネスですが、 今回の新譜で収録したのはベートーヴェン!2007年の初来日公演でベートーヴェンを演奏し、高い評価を得たペリアヌスだけに、期待必至の新譜とい えましょう。ペリアネスの演奏の持ち味といえばやはり哀愁と翳りを含んだ弱音の流麗な響き。シューベルトのピアノ作品集(HMI 987080)でも魅せてく れた極上のピアニッシモは今回も健在です。えもいわれぬ深みを湛えたピアニッシモの音色に、耳だけでなく心まで吸い寄せられてしまいます。いずれの 作品も、是非とも周りの音が聞こえない静かな環境でじっくりと聴き入って頂きたいほど。特に第12番「葬送ソナタ」の第3楽章、そして「テンペスト」 の第3楽章はペリアネスの持ち味炸裂の美しさです。2009年の来日以降、ほぼ毎年日本で公演を行っているペリアネス。次の来日も待ち遠しく、今後 の活躍に注目必至のアーティストです。
このディスクにはMoto perpetuo(常動曲)という副題がつけられていますが、ここに収録されたソナタはどれも終楽章が常動曲のスタイルで書かれ たもの。といっても、「テンペスト」のように非常に速い動きのものもあれば、Op.90の終楽章(第2楽章)のようにゆったりとした流れの中での隠れた 無窮動など、そのスタイルは様々。単なる急速な動きというだけでなく、疾走する音符に、様々な感情の起伏をも巧みに盛り込んだベートーヴェンの手腕に、 あらためて感嘆する思いの 1 枚です。 (Ki)
HMC-902139(2CD)
シューベルト歌曲集第6集
「白鳥の歌」D.957(「秋」D.945追補版)
ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960
マティアス・ゲルネ(Br)
クリストフ・エッシェンバッハ(P)

録音:2010年2月、2011年1月、ベルリン
バリトン界屈指のリート歌手ゲルネと豪華な伴奏陣とのアンサンブルが好評のシューベルト・エディション、待望の新譜!2007年より収録が開始された本シリーズも、今回の第6集を以て完結となります。伴奏者には第3集(HMC 901995)でも強烈な存在感を放っていた名匠エッシェンバッハが満を持しての再登場!第3集でも好評だった個性派二人のアンサンブルは今回も聴き応え十分。軽快な「春のあこがれ」、重々しくも美しい「海辺で」など、様々な曲調の歌曲が一つに詰まった「白鳥の歌」では、ゲルネの巧みな表現力と艶やかな歌声に圧倒されます。特に「海辺で」や「遠い国で」などでは、重めのテンポでたっぷりと美声を堪能できます。今回はさらに、エッシェンバッハによるピアノ・ソナタ第21番も収録。49分を越える壮大な演奏で、エッシェンバッハの思い入れたっぷりです。知的個性派二人による名演でシューベルト最晩年の傑作の数々を堪能できる、シリーズを締めくくるにふさわしい名盤といえましょう! (Ki)

HMC-902141
シューベルト:歌曲集第7集〜「魔王」
夕映えの中でD.799
さすらい人D.493
夜咲きすみれD.752/森にてD.834
ノルマンの歌D.846
精霊の踊りD.116
宝堀り人の願いD.761
月に寄せてD.259/魔王D.328
湖のほとりでD.746/アリンデD.904
反映D.949/鱒D.550/流れD.693
夕焼けD.690/嘆きD.415/川D.565
漁夫の歌D.881/
ブルックの丘にてD.853
マティアス・ゲルネ(Bs)
アンドレアス・ヘフリガー(P)

録音:2012年1月、ベルリン
現代最高のリート歌手の一人マティアス・ゲルネによるシューベルト・エディションの第7弾。 今回は「魔王」「鱒」を含む内容で、ゲルネの艶やかな声と巧みな表現力が十二分に発揮された1枚です。冒頭の「夕映えの中で」は静かに美しく心に 響く美声を聴かせ、「魔王」では魂のこもった歌唱と情感溢れる表現力で圧倒し、懐の深さを感じる味わい豊かな歌声で聴かせる「鱒」など、シューベル トを歌い込んできたゲルネならではの表現力を堪能できます。 また豪華な伴奏陣が話題となっているこのシリーズ、このアルバムではアンドレアス・ヘフリガーが担当。スイスの名門音楽一家に生まれ、世界の名立た るオーケストラと共演しソリストとしてはもちろん、タカーチQや東京クヮルテット、そして彼の妻でフルート奏者のマリーナ・ピッチニーニなど室内楽方 面でも多数共演し、その実力は高く評価されています。 (Ki)
HMC-902142
ショスタコーヴィチ:チェロ作品集
チェロ協奏曲第1番変ホ長調Op.107
チェロとピアノのためのソナタ ニ短調Op.40
チェロとピアノのためのモデラート
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
スカル・アモワイヤル(P)
パスカル・ロフェ(指)BBCウェールズSO

録音:2012年1月BBCホディノット・ホール、2012年3月テルデックス・スタジオ・ベルリン
フランスの女流チェリスト、エマニュエル・ベルトランによるショスタコーヴィチのチェロ作品集。天才ロストロポーヴィチのために作曲され、凄まじい 高度なテクニックを必要とするチェロ協奏曲第1番。彼女は驚くべき緊張感で見事この難曲を構築しています。また情感溢れる旋律がロマン的なチェロ・ ソナタ。哀愁たっぷりのベルトランの演奏で濃厚に聴かせます。チェロのためのモデラートは抒情的で感傷的な短い曲で、ショスタコーヴィチの死後に手 稿が発見されチェロ・ソナタと同時期に書かれたとみられています。ベルトランのテクニックが惜しげもなく披露され、また濃厚な音色が印象的なアルバム となっています。 (Ki)
HMC-902143
…pour passer la melancolie
フローベルガー:組曲第30番イ短調 
ダングルベール:「オルガンのための種々のフーガ」〜基礎のフーガ.イ短調
J.C.F.フィッシャー:「音楽のパルナッソス山」
 組曲「ウラニア」ニ短調〜トッカータ/パッサカリア
L・クープラン:組曲ヘ長調 
ダングルベール:「クラヴサン小品集」〜プレリュード/シャンボニエール氏のトンボー/シャコンヌ.ロンドー.イ長調 
J.C.F.フィッシャー:「音楽のアリアドネ」〜リチェルカーレ「イエスが十字架にかけられしとき」
クレランボー:「クラヴサン曲集第1巻」〜組曲ハ短調
ムッファト:「オルガン音楽の練習」〜パッサカリア.ト短調
フローベルガー:皇帝フェルディナント4世陛下の悲しい死に寄せる哀悼歌
アンドレアス・シュタイアー(Cemb.)
【使用楽器:17世紀末フランス製クラヴサン“Anonyme Collesse”(2000-2004年、ロラン・ソマニャック)】

録音:2012年2月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
鍵盤奏者として確固たる地位を築く名手、アンドレアス・シュタイアー待望の新譜!2012年にリリースされたベートーヴェンの「ディアベッリ変奏曲(HMC 902091)」での名演も記憶に新しいシュタイアーですが、今回はチェンバロ・ファン必見のオール・チェンバロ・プログラム。17世紀のフランス&ドイツ・ バロックの鍵盤作品を対象に、特にトンボーや哀悼歌など「憂鬱(メランコリア)」あふれる作品に焦点を当てたアルバムとなっています。近年はより深み のある音色と表現に磨きをかけてきているシュタイアー。本アルバムでも期待を裏切らぬ素晴らしい演奏で魅せてくれます。
今回のプログラムについて、「『トンボー』や『嘆き』はフランスのリュート音楽において典型的な様式ですが、クラヴサン奏者のレパートリーとしても等 しく重要なのです」と語ったシュタイアー。フローベルガーやダングルベールといった初期バロックの作品から、クレランボーやムッファトなどの後期バロッ ク作品に至るまで幅広く収録しており、たっぷりとバロック・メランコリーを堪能するアルバムに仕上がっています。フィッシャーのリチェルカーレ「イエス が十字架にかけられしとき」やムッファトの「パッサカリア」など、オルガン作品をチェンバロで演奏しているところにも注目されましょう。
当時のヨーロッパにおいては、「憂鬱」という言葉には「瞑想」のイメージが多く含まれていたそうで、本アルバムに収録されている作品も、全体的に「瞑想」 という言葉がしっくりくるような落ち着いた曲調の作品が目立ちます。とはいえ、決して暗く沈みこんだ雰囲気に徹することがないのは、シュタイアーの緩 急鮮やかな表現力が成せる業。音の響きの重みはそのままに、ドイツとフランスそれぞれの響きをしっかりと表現し分けているところも名手の面目躍如と いったところでしょうか。バッハの「ゴルトベルク変奏曲(HMC 902058)」でも絶賛された、明瞭な音捌きと圧倒的な響きの厚みは今回も健在。まさ に骨太の演奏に定評のあるシュタイアーの魅力の真髄に聴き入るにぴったりのアルバムです! (Ki)
HMC-902144
ハイドン:スコットランド歌曲集
リー・リグ(The Lea-Rig)Hob.XXXIa:31bis
モラグ(Morag)Hob.XXXIa:143bis
眠っているの、それとも起きているの?(Sleep’st thou, or wak’st thou)Hob.XXXIa:157
おおかしこき勇敢なウィリー(O wise and valiant Willy)Hob.XXXIa:227
三重奏曲 ハ短調 Hob.XV:27よりアレグロ
それは暗い真夜中のときだった(Twas at the hour of dark midnight)Hob.XXXIa:31bis
Jenny’s Bawbee Hob.XXXIa:252
メリーの夢(Mary’s Dream)Hob.XXXIa:1bis
三重奏曲 ハ短調 Hob.XV:27よりアンダンテ/夜に喪服を着て(The night her silent sable wore)Hob.XXXIa:219bis
ウィリアムとマーガレット(Willian and Margaret)Hob.XXXIa:153
ベッシー・ベルとメリー・グレイ(Messy Bell and Mary Gray)Hob.XXXIa:38
三重奏曲 ハ短調 Hob.XV27よりプレスト
とある小娘がいた(There was a lass)Hob.XXXIa:4bis
孤立した谷(Highland Air: The Lone Vale)Hob.XXXIa/
彼女は私の恋人だがまだ小娘だ(My Love she’s but a lassie yet)Hob.XXXIa:194
ヴェルナー・ギューラ(T)
クリストフ・ベルナー(フォルテピアノCollard&Collard)
ユリア・シュレーダー(Vn)
ロエル・ディールティエンス(Vc)

録音:2012年 3月、ライトシュターデル(ノイマルクト)
ハイドンは、スコットランドの伝統的なメロディ(「エア」と呼ばれる)を数多く編曲しました(約375曲)。新しい伴奏や、時によってはオブリガート・ヴァ イオリン、通奏低音などを加えたかたちで編曲しています。どれもがハイドンらしいウィットにとんだものですが、その多くは演奏される機会に恵まれない ものとなっています。
ハイドンは、1791から1795年にかけて2度イギリスを訪れており、交響曲「ロンドン・セット」などの傑作を書いたわけですが、このころにスコッ トランドの伝統的なエアにも出会ったと考えられます(スコットランドの伝統的な音楽には、古くはパーセルやC.P.E.バッハも影響を受けており、特有の リズムや旋律を取り入れた作品を残しています)。はじめの100曲は当時深刻な経済危機にあった印刷会社を助けるために無料で提供、1792年に出版 されました。この盤におさめられているのは、そのあと、1800-1804年にかけて手がけられた、より意欲的な編曲コレクションからのもの。この編曲の 大部分を依頼したのはジョージ・トムソン(1757-1841)。アマチュア音楽家で、退職したあとはスコットランドのエアの楽譜を出版していた人物。ハイ ドンは四季などを作曲していたころで、まだまだ彼の書く力も権力もピークにあったころ。ハイドンはそれぞれのエアを腕によりをかけて編曲しています。 なお、エアから歌曲へと編曲される場合、その歌詞の内容も変えられることが一般的でしたが、ハイドンは依頼されたときにそれぞれのエアにどのような 新しい歌詞がつけられるかわからないまま作曲したものもあったそうですが、こうした歌曲の歌詞は、良家のサロンで演奏されるにふさわしい適度にセン チメンタルな内容のものが多いため、特に問題はなかったと考えられます。古くから多くの作曲家たちを魅了したスコットランドの伝統的な旋律を、ハイド ン流の楽しいしかけいっぱいの編曲でたのしめる1枚です。 (Ki)
HMC-902145
J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲集
2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043
ヴァイオリン協奏曲ホ長調(第2番)BWV1042、
ヴァイオリン協奏曲イ短調(第1番)BWV1041
3つのヴァイオリンのための協奏曲ニ長調BWV1064R*
フライブルク・バロック・オーケストラ
ぺトラ・ミュレヤンス(Vn、指)
ゴットフリード・フォン・デア・ゴルツ(Vn,指)
アンヌ・カタリーナ・シュライバー(Vn)*

録音:2012年4月フライブルク、パウルス・ザール
フライブルク・バロック・オーケストラによる最新盤はバッハのヴァイオリン協奏曲集。 バッハはヴァイオリンによる協奏曲を3曲残しており、ここではそれに加えてチェンバロ協奏曲から編曲した合計4曲が収録されています。第1番の協奏 曲は威厳に満ちた音楽で宗教曲のような崇高さを感じられる曲。第2番は対照的に明るい曲調で愉しさに溢れています。そして2つのヴァイオリンのため の協奏曲は、対位法を駆使した2つのヴァイオリンと合奏の3者の掛け合いが魅力的な作品です。フライブルク・バロック・オーケストラの演奏は、バッ ハの溌剌としたリズムや楽器間の精緻なアンサンブルが見事で、特に緩徐楽章は、伸び伸びと表現され軽やかに愉しげに演奏されています。フライブルク・ バロック・オーケストラのヴァイオリンの名手たちの鮮やかな技巧が冴え、バッハの音楽と向き合った充実した演奏を聴かせてくれる1枚です。 (Ki)

HMC-902146
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲集
ヴァイオリン協奏曲第1番 Sz36(遺作)
ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz112
イザベル・ファウスト(Vn/1704年製スリーピング・ビューティ(ストラディヴァリウス))
ダニエル・ハーディング(指)
スウェーデンRSO

録音:2012年4月/ベルヴァルトホール(ストックホルム)
人気・実力とも急上昇中のヴァイオリニスト、イザベル・ファウストの新譜の登場!ブラームスの協奏曲でもファウストとの素晴しいアンサンブルで魅せ てくれたハーディングの(指)オーケストラは、ハーディングが音楽監督を務めているスウェーデン放送交響楽団という最強の布陣による、バルトークのヴァ イオリン協奏曲集です。
バルトークは、ファウストの魅力が炸裂する作曲家の一人といえるでしょう。ファウストの衝撃のデビュー盤は、バルトークの作品集でした【HMG 508334(2CD)の「バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタSz.117/ヴァイオリン・ソナタ第1番(ピアノ:エヴァ・クピーク)、1996年収録」】。この盤は、 新人としては異例の「グラモフォン」エディターズ・チョイス、97年度グラモフォン賞に輝くなど、世界の耳を驚かせた衝撃の名演。デビュー当時から格 別なものがあるファウストのバルトークということで、期待が高まります。
第1番は、バルトークが26歳の頃に書かれたもの。当時熱い思いを寄せた女性ヴァイオリニスト、シュテフィ・ガイエルに献呈されましたが、一度も 演奏されないままに、彼女もバルトークの死後10年ほどでこの世を去ってしまい、ふたりの死後しばらくしてからこの作品の存在が知られることとなった、 遺作です。ファウストはこの録音にあたり、草稿など様々な資料にあたり、バルトーク自身による書きこみなどを発見。バルトークの思いを可能な限り汲 んだ力演を聴かせています。冒頭の長七の和音を静かに上行する4つの音からなる音型は、シュテフィ・ガイエルをあらわすモティーフ。ファウストが奏 でる内省的な音色から、一気に世界に引き込まれます。ハーディング率いるオーケストラとのアンサンブルも緊張感に満ち、見事。第2楽章のゆるやかに 上下行をくりかえす旋律を奏でるオーケストラの微妙な揺れと、ファウストが奏でる旋律が絶妙に融けあう様は息をのむほど美しく、官能的ですらあります。 終盤で聴かれるドイツ民謡の引用は、バルトークがこの作品を書いた1907年の夏、ガイエルと二人で休暇を共に過ごした時に聴いたもの。しかしつか の間の平穏な雰囲気は霧散し、最後は緊張感のあるクライマックスを迎えます。この作品が完成した2日後、二人の関係は終わりました。にも関わらず バルトークはこの作品を彼女に献呈、作品ページ冒頭には、別れの挨拶が、そして最後には哀しみのメッセージが書かれています。こうした作品成立の背 景を考えながら聴くと、また一層の味わいがあります。(なお、ライナーノートはファウスト自身の筆によるもので、曲の背景やファウストが見つけた事実 などが述べられており、実に興味深い内容となっています)
第2番はバルトークの中期、最も創作的に充実していた時期に書かれたもの。ハンガリー民謡的な旋律、抒情的な旋律、五音音階から十二音技法、 さらには四分音まであらわれる、多種多様の素材が見事に融合・構築され、高度の集中を要求するこの作品には、バルトークのすべてが詰まっていると いっても過言ではないでしょう。激しいクライマックスで締めくくられる第1楽章、様々に変容する旋律でファウストの美しい音色が官能的に輝く第2楽章、 そして野性味すら感じさせる力強いリズムに満ちた第3楽章まで、緊張感に満ちたファウストのソロと、ハーディング率いるオーケストラとのアンサンブル が見事に弾き切っています。幼いころから室内楽に親しみ、アンサンブル能力にたけたファウストだからこそ実現できる演奏といえるでしょう。 ファウストとハーディングによるバルトーク。今もっとも活躍する音楽家たちによる注目盤です! (Ki)
HMC-902147
モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番ト長調K453
ロンド.イ長調K 386
ピアノ協奏曲第22番変ホ長調 K482
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ/ポール・マクナルティ、ディヴィソフ、チェコ共和国、2009年/Anton Walter & Sohn、ウィーン、1805モデル)
フライブルク・バロックO

録音:2012年5月、ブライブルク、アンサンブルハウス
フォルテピアノの申し子、天才ベザイデンホウトによるモーツァルトのピアノ協奏曲集の登場。ベザイデンホウトといえばこれまでにモーツァルトのソロ作 品集を3枚リリース、そのどれもが高い評価を得ていますが、今回は協奏曲での登場です!管弦楽を務めるのは、古楽界のベルリン・フィルとも称される 名人集団フライブルク・バロック・オーケストラ。ベザイデンホウトの奏でる装飾の巧さ、カデンツァでの神がかり的な美しさと創造性、そしてオーケスト ラとの掛け合いの妙。どこをとっても、うれしい驚きに満ちた素晴らしい1枚の登場です!
ベザイデンホウトが興味深い録音ノートを寄せています。まず、配置に関して、「フォルテピアノが真ん中に、管楽器がピアノ奏者と向かい合うかたちで 一列に、弦楽器はピアノ奏者の背後を含め周りを囲うかたちで配されている。これにより、管楽器の音色が前面に出、さらに、ピアノと管楽器間のより自 然で活き活きとした対話が可能となった。これにより、時折出会うような、いわゆるピアノ前面型の演奏から、E.T.A.ホフマンが言ったような、オブリガート・ ピアノを伴う交響曲になった。ピアノは、ソロと通奏低音の両方を担当し、オーケストラの豪華なサウンドの中を自在に駆け回り、時には前面に出、時に は伴奏にまわる。」と述べており、実に素晴らしいアンサンブルもじっくりたのしめる演奏となっています。また、「モーツァルトが即興の名手であったこと はよく知られており、ピアノ・パートには明らかに装飾をして演奏しなければならない部分があるが、ということは、オーケストラにもやはりそうした部分 があるのでは、と考えた」ということで、今回管楽器奏者の奏でる美しい旋律にもそこかしこに通例とは異なる表現が!時にはセッション中に実際に即興 された部分もあるということ。あまりの美しさに思わずハッとしてしまう瞬間に満ちています。
協奏曲の前奏から思わず胸がときめくようなオーケストラの巧さ、その合間にベザイデンホウトがさりげなく入れる通奏低音のセンスのよさ、もちろんベ ザイデンホウトのソロの素晴らしさ、そこかしこにちりばめられた天才的なひらめきに満ちた装飾音、17番第2楽章での仰天のカデンツァなど、聴きどこ ろの瞬間に満ちた 1 枚です! (Ki)

HMC-902148
エルガー:チェロ協奏曲ホ短調 op.85
ドヴォルザーク:ロンドop.94、
 森の静けさop.68/5
チャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲(フィッツェンハーゲン版)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
BBC響

録音:2012年5月、ロンドン、BBCマイダ・ヴェール・スタジオ
ケラス待望の新譜は、エルガーの協奏曲!冒頭のカデンツァから、渋みと深みの極み。えぐるような、しかし決して力技にならない、研ぎ澄まされたバラ ンス感覚の音色で切々と歌う旋律は絶品。第2楽章では、ビエロフラーヴェク率いるオーケストラが、ケラスの抒情豊かな表情に見事なまでにぴったりと 寄り添った表情で応えています。ケラスというと、アルカント・カルテットのバルトークで魅せるような、凄味や、カミソリのような切れ味などが思い浮か ぶかもしれませんが、このエルガーは、濃密な歌に満ちていて、ちょっとその表情の豊かさに驚かされるほど。もちろん、いつもの通り、音楽の核心を突 く真摯な演奏を展開していることはいうまでもありません。最後の一音まで聴き逃せないような、迫真の演奏の登場です。続いて収録されているドヴォルザー クも、ノスタルジックで詩情に満ちたロンドと、夢見るような「森の静けさ」など、柔らかな表情で聴かせます。「ロココ主題の変奏曲」は、非常にノーブ ルな音色と明るい歌い回しで、甘く品格ある世界を展開しています。緩徐楽章でのメランコリーもぐっときます。クライマックスでの速いパッセージも、実 に軽やかに完璧に弾きこなしているのはさすがです。
エルガーでの渋みと深み、ドヴォルザークでの詩情、チャイコフスキーでの明るさなど、ケラスのもつ底知れぬ表情表現力とテクニックを究極まで味わう ことのできるプログラミングといえるでしょう。また、ビエロフラーヴェクは、もともとチェロ弾きだったということもあり、ケラスも完全に信頼しているの がわかります。指揮者、ソリスト、オーケストラ全員が、真摯に作品世界に入り込んでいることがわかる力演です。
チャイコフスキーで、ケラスはフィッツェンハーゲン版を採用。この理由について、「チャイコフスキーが、自身のオリジ ナル版の通りにこの作品が演奏されることを意図したとはどうしても考えることができませんでした。もちろんチャイコフス キーは、フィッツェンハーゲンが自作を改訂したことについて非難しましたが、それは、改訂したことにではなく、相談もな しに為されたことに対してだったのではないでしょうか。チャイコフスキーは、この版をレパートリーとして暗黙のうちに認 めていましたし、自身のスケッチ的なオリジナル版を完成させて、フィッツェンハーゲンの版を排除しようとしたりしません でした。また、フィッツェンハーゲンの版は非常に成功していると思うのです。」と語ります。 (Ki)

HMC-902149
プーランク:テネブレの七つの応唱
スターバト・マーテル
キャロリン・サンプソン(S)
カペラ・アムステルダム、
エストニア・フィルハーモニー室内Cho
ダニエル・ロイス(指)

録音:2012年 6月
これは、今までのプーランクのイメージを一新する画期的な一枚!パステル調の色彩とは無縁で、ひんやりした精緻なテクスチュアで一貫。それでいて音楽の芯は熱く、「テネブレ」ではキリストの受難をリアルに表現しようとするニエル・ロイスの強固な意思が隅々まで浸透しています。
第2曲“極悪なる商人ユダは”では、強弱対比が激烈なコントラストを伴って迫り、第3曲では、サンプソンの可憐で切ない美声が心に染み、そこへまた合唱の暗く冷たい響きが覆い被さります。第5曲は、なんという熱いうねり!特にハープが一瞬絡むシーンの求心力は凄まじく、かつてないほど正確な音程を保つ合唱の威力と相まって、この作品の素晴らしさを再認識させてくれます。
「スターバト・マーテル」もかつての曖昧模糊としたニュアンスとは趣きが異なり、ニュアンスを明確に打ち出します。第1曲冒頭の男声の低音はひたひたと恐怖を煽り、響き全体のトーンはあくまでも透徹。特に3:10からの和声の揺らぎをここまで克明に表出した例はかつてなかったのでは?第3曲では合唱の並外れた巧さを唖然。プーランクの合唱曲は、テクスチュアの統一感と音程の正確さが命であることを再認識させれます。明るい曲調の第3曲では、透明感溢れる合唱の魅力が満載。ここまで不純物を排除した演奏は、聴いたことがありません。そして、終曲の神々しさ!華やかなコーダに達しても手綱を緩めず厳しい造型を崩さない点にも、ロイスの力量を感じさせます。このテイストで「グローリア」を演奏したらどうなるか…考えただけでも鳥肌が立ちます。
これは、プーランクの傑作を、モーツァルトの「レクイエム」等と同様に真に世界的な共有財産に格上げさせた名演奏と言っても過言ではいでしょう。【湧々堂】
HMC-902150
ベルク:抒情組曲(弦楽合奏版/全6楽章)【第2,3,4楽章:ベルクによる編曲/第1,5,6楽章:テオ・ファーヴェイによる編曲(※世界初録音)】
シェーンベルク:浄夜 op.4(弦楽合奏版)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
アンサンブル・レゾナンツ

録音:2013 年 6,9月/ハンブルク、フリードリヒ・エーベルト・ハレ
近年日本での人気も急上昇中のチェリスト、ジャン=ギアン・ケラス。エルガーで魅せた真摯で熱きソロ、アルカント・カルテットの活動も注目されますが、 この度、若き音楽家によって結成されたアンサンブル・レゾナンツをリードしての弦楽合奏作品の録音に臨みました。アンサンブル・レゾナンツは、2002 年にハンブルクで結成され、古の時代の巨匠、そして現代の巨匠による音楽を組み合わせたプログラムで活動を展開し、特に最近は近代の弦楽作品の普 及に取り組んでいます。2010から3年間にわたり、ケラスがアーティスト・イン・レジデンスを務めました(13年からはヴィオラのタベア・ツィンマー マンが後任しています)。この録音は、3年間に渡る彼らのコラボレーションの集大成といえるものとなっており、注目です!
「抒情組曲」は、ベルクが当時激しく恋をしていたハンナ・フックスへの思いが込められたもの(ハンナは人妻でしたが)。ベルクは彼女に「この思い を表現するためには歌が最適だと思うが、言葉は私を裏切りかねない、なので、歌詞‐ ‐ ‐この歌詞は、特定の人、あなただけにしかわからないもの‐ ‐ ‐のない歌になるだろう。弦楽四重奏曲の形をとるだろう!」と述べています。この作品は、Hanna Fuchsの頭文字HとF、Alban Bergの頭文字AとB、 といった要素が鍵となって構築されており、ベルクのハンナ・フックスに対する熱き思いに満ちた音楽となっています。この演奏も、火花が散るような情熱 に満ちています。
抒情組曲はもともとは弦楽四重奏のための作品ですが、出版社からの「弦楽合奏のための編曲を」というリクエストにより、ベルクは2,3,4楽章を弦 楽合奏版に編曲しています。この弦楽オーケストラ版による第2,3,4楽章は、1929年1月31日にホーレンシュタインの指揮で初演され、好評を博しま した。2006年に、オランダの作曲家テオ・ファーヴェイ(b.1959)(ベルク:ピアノ・ソナタを管弦楽のために編曲、シャイー指揮コンセルトヘボウ管が 演奏したことでも話題となりました)が、ベルクが編曲をしなかった第1,5,6楽章を弦楽オーケストラ版に編曲、2010年にケラス率いるアンサンブル・ レゾナンツがフランス初演しました。全曲版としては世界初録音となります。
続く「浄夜」も、マティルデ・フォン・ツェムリンスキーに、オフィシャルにではありませんが献呈されたもの(ツェムリンスキーの妹で、後にシェーン ベルクは彼女と結婚します)。ベルクの「抒情組曲」同様、作曲者の女性に対する「愛」を秘めていると言えるでしょう。デーメルの詩「浄夜」(月下で の男女の語らいの詩)に基づいた、うねる旋律と半音階技法を多用した濃密な和声が織り成す官能性たっぷりの音楽です。ケラス率いる弦楽合奏の演奏は、 表現の振幅も感情の起伏も非常に豊か。名曲にまたひとつ名録音が生まれました。 (Ki)
HMC-902151
メンデルスゾーン:交響曲第2番 変ロ長調「賛歌」op.52(交響曲カンタータ)
第1部 シンフォニア(交響曲)
第2部 カンタータ
パブロ・エラス=カサド(指)
バイエルンRSO&Cho
クリスティアーネ・カルク、
クリスティーナ・ラントシャメル(S)
ミヒャエル・シャーデ(T)

録音:2012年6月フィルハーモニー・アム・ガスタイク(ミュンヘン)
第2番交響曲は1840年6月、印刷 術の発明者グーテンベルク400年記念祭のために作曲されたもので、行事の一環としてバッハゆかりのトーマス教会で初演されました。3楽章のシンフォ ニア(交響曲)と、続く9曲のカンタータ部分から成る、演奏時間約70分の、メンデルスゾーンの才と、神々しいような輝かしさに満ちた大曲です。 冒頭に現れる勝利的な主題が高らかに奏でられ、3楽章の活き活きとした交響曲部分が始まり、その後、合唱を中心としたカンタータ部分へと続きます。 カンタータ部の第7曲コラールの冒頭、八声部無伴奏合唱で演奏されるルター派のコラールは非常に印象的で(バッハもこのコラールを用いてカンター タBWV 9、192を書いています)、管弦楽が加わってますます世界は広がっていきます。終曲は大規模な合唱フーガで、冒頭に現れる勝利的な主題が高 らかに奏でられるなか、感動的なフィナーレを迎えます。エラス=カサドの指揮は非常にふくよかな音作りで、ひとつひとつのフレーズをやわらかに導きます。 それでいて作品のもつ祝祭的な雰囲気をそこなうことは全くありません。歌唱陣も、ヤンソンス率いるバイエルン放送響の第九公演でもソロを務めたカル クとシャーデ、また、シャイーのマタイ受難曲に賛歌しているラントシャメルと充実の顔ぶれ。ドイツ最高峰のオーケストラ、バイエルン放送交響楽団の厚 みとやわらかさを兼ね備えた堅固なアンサンブル、美しい合唱、すべてが混然一体となって、最高のメンデルスゾーンの世界が展開されています。 (Ki)
HMC-902152
ブラームス:弦楽四重奏曲第2番イ短調Op.51-2、
クラリネット五重奏ロ短調Op.115
エルサレムQ
シャロン・カム(Cl)

録音:2012年6月ベルリン
若き実力派カルテット、エルサレム四重奏団によるブラームス。 クラリネット五重奏曲には、イスラエル出身の天才女流クラリネット奏者シャロン・カムと共演しています。ブラームスが名クラリネット奏者リヒャルト・ミュー ルフェルトのために書いた傑作クラリネット五重奏曲。弦楽器とクラリネットの響きが溶け合う、なんとも美しい作品です。エルサレム四重奏団は、卓越し た演奏技術はもちろんのこと、音楽に寄り添った表現に徹した真摯な演奏。そしてシャロン・カムの伸びやかな歌い方、洗練された音色が音楽に深みを 与えています。 またベートーヴェンの影響が強く感じられる弦楽四重奏曲ですが、重厚さと切々とした旋律線がブラームスらしい曲。エルサレム四重奏団は、完璧なテクニッ クと強固なアンサンブルで気合の入った演奏を聴かせてくれます。 (Ki)
HMC-902153
ウォルフガング・リーム(1952-):交響曲「Nahe fern(近くと遠く)」
たそがれは空より降り(ゲーテ詩)*
ジェームズ・ガフィガン(指)ルツェルンSO
ハンス・クリストフ・ベゲマン(Bs)*

録音:2012年6月
戦後ドイツを代表する作曲家ウォルフガング・リーム。多作家として知られる現代作曲家ですが新作は交響曲。ルツェルン交響楽団とルツェルン音楽祭 からの委嘱作品で、2012年8月20日にルツェルン音楽祭で全曲初演されました。 4つの部分からなる作品で、ブラームスの4つの交響曲へのオマージュとなっています。リームはすでにブラームスへのオマージュとして何作品か作曲して おり、ルツェルン音楽祭側がブラームスとリームのチクルスを計画し、作曲を依頼することとになりました。アルバムには、ブラームスも作曲したゲーテの 詩による歌曲「たそがれは空より降り」をリームによるバリトンとオーケストラ伴奏で交響曲第 2 部の前におかれています。 (Ki)

HMC-902154
シューベルト:交響曲第3番ニ長調 D200
交響曲第4番ハ短調 D417「悲劇的」
パブロ・ヘラス=カサド(指)
フライブルク・バロックO

録音:2012年7月、グラナダ、オーディトリウム・マヌエル・デ・ファリャ
注目指揮者パブロ・ヘラス=カサドが、ハルモニアムンディから交響曲CDをリリースします!オーケストラは「古楽界のベルリン・フィル」とも称され るフライブルク・バロック・オーケストラ、そして演目はアンサンブルと繊細な表情づけがものをいうシューベルトの初期交響曲という興味津々の内容です。 パブロ・ヘラス=カサドは1977年グラナダ生まれ。2007年にルツェルン音楽祭の指揮者コンクールで、現代音楽の解釈でとりわけ高い評価を受け優勝。 ブーレーズの招きでフェスティヴァル・アカデミーを2度指揮しています。2009年にはサントリー音楽祭のシュトックハウゼン「グルッペン」公演の指揮 で来日、話題となりました。2011年5月には細川俊夫の新作オペラ「松風」を世界初演し世界の注目を集めたほか、10月にもベルリン・フィルにデビュー、 2012年からはニューヨークのセントルークス管弦楽団首席指揮者に就任しています。これまでに、シカゴ響、サンフランシスコ響、バイエルン放送響、 フライブルク・バロック・オーケストラ、マリインスキー劇場管、コンセルトヘボウ、ベルリン・フィルなどといった名だたるオーケストラのほか、ベルリン・ ドイツ・オペラなどでも活躍。2013/14シーズンは、11-12月、メトロポリタン歌劇場で「リゴレット」を指揮してのデビュー、2014年にはニューヨー ク・フィルのデビューも決まっています。非常に歯切れのよいリズム感覚と、情景感たっぷりながら見通しのよい音楽、そしてバロックから現代音楽、オペ ラから交響曲まで幅広く柔軟、そして的確な指揮ぶりで、世界を席巻しています。
第3 番は1815年7月、シューベルトが18歳の頃に作曲されたもの。第1楽章の堂々たる幕開けで轟くティンパニ、続いて管楽器で奏でられる第1 主題など、カサドの絶妙のテンポと各楽器のエッセンスの効かせ方が実に巧みです。FBOの巧さも冒頭からひしひしと実感できます。第2楽章は、管楽 器と弦楽器のかけあいもたのしいアレグレット。きびきびとした第3楽章のメヌエットは、リズムの刻みが耳に心地よく響きます。終楽章は非常に歯切れ よいテンポで、終始ノリのよい雰囲気でさっそうと駆け抜けます。決して前面に出過ぎることはありませんが、カサドの統率力が光ります。 第4番は、有名な歌曲「魔王」の作曲から数ヵ月後の、1816年4月27日に作曲されたもの。1816という年は、シューベルトは音楽教師の職に就く ことができなかったり、結婚も諦めたりした試練の年でした。この交響曲は編成も比較的大きく、吹き荒れるホルン(C管2、Es管2)などはFBOで聴 くと迫力満点、ピリオド楽器のおもしろさの際立つ演奏となっています。死を宣告するような不吉な和音から、続くアレグロ部も非常にドラマティック。オ ペラの序曲のような、様々な情景を喚起するような演奏です。第2楽章のアンダンテも、美しい旋律が次々と奏でられるなか、独特の緊張感を保っていま す。第3楽章の突き刺すようなリズムとトリオ部分の典雅なメヌエットの対比も鮮やかです。第4楽章も細かな表情付けが見事。 オペラも得意とするカサドの歌心、そして抜群のリズム感と音楽の推進力、それにこたえるFBOのうまさが最高のかたちで結実したシューベルトとなって います! (Ki)

HMC-902155
ペルゴレージ:オラトリオ「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」 ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー
ソフィー・カルトホイザー(S)
クリストフ・デュモー(CT)
ユリエン・ベーア(T)
コンスタンティン・ヴォルフ(Bs)

録音:2012年8月ベルリン
イエス・キリストが十字架上で語ったとされる7つの言葉。ハイドンやシュッツなどの作曲家がこの題材で作品を書いています。ここではナポリ楽派の 作曲家ペルゴレージによる「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」をヤーコプスとベルリン古楽アカデミーの演奏で収録しています。最近の研究でペ ルゴレージの作品ではないかとされ、2012年7月のボーヌ古楽音楽祭でヤーコプスによって初演され、その後録音されました。 ペルゴレージの傑作「スターバト・マーテル」は亡くなる直前1736年に書かれましたが、この作品は1730年頃から1736年頃の間に作曲されたとさ れています。この作品を研究したラインハルト・フェーリング氏はこの様に語っています。「この作品がペルゴレージの作品であるかどうかは大きな問題で はない。大事なのはここに素晴らしい作品があるという事実だけだ。」そしてヤーコプスも「このオラトリオを見たとき、私の研究心に火がつきました。そ してより詳しい研究により、それを確証しました。」と言うほどこの作品に魅了され、演奏にとりかかりました。 それぞれ2つのアリアを含む7つのカンタータで構成されています。均整のとれた楽曲構成と美しいハーモニー、そして巧みな楽器編成は「スターバト・マー テル」に勝るとも劣らない名作です。 (Ki)
HMC-902159
アダージョとフーガ〜W. A. Mozart after J. S. Bach
プレリュードとフーガ.ニ短調 K405/4(J.S.バッハ:平均律第2巻第8番 嬰ニ短調 BWV 877)
ラルゲット・カンタービレ ニ長調&フーガ K405/5(J.S.バッハ:平均律第2巻第5巻 ニ長調 BWV 874)
アダージョとフーガ.イ短調(J.S.バッハ:平均律第1巻第22番 変ロ短調 BWV 867)
アレグロ.ハ短調 K.Anh.44&2台チェンバロのためのフーガ K426
アダージョ・カンタービレ&フーガ 変ホ長調(平均律第2巻第7番 変ホ長調 BWV 876)
弦楽のためのアダージョとフーガ.ハ短調 K546
アダージョとフーガ.ホ長調 K405/3(平均律第2巻第9番 ホ長調 BWV 878)
アダージョとフーガ.ロ短調(平均律第1巻第4番 嬰ハ短調 BWV 849)
アダージョとフーガ.ニ短調(平均律第1巻第4番 嬰ハ短調 BWV 849)
ベルリン古楽アカデミー

録音:2012年9月13-15日/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
ベルリン古楽アカデミー久々のアンサンブルもの新譜の登場。圧巻の「フーガの技法」(HMC 902064)のあとは、ヤーコプスのプロジェクトで「魔笛」 や「マタイ受難曲」、またペルゴレージの作品などで鮮烈な音色を聴かせてくれていれていたベルリン古楽アカデミー。このたびリリースされるのは「W. A. Mozart after J. S. Bach」と題された、モーツァルト編曲のバッハ作品を中心とした1枚です。  興味深いのが、平均律の室内楽編曲版。バッハの平均律が出版されたのは1801年のことでしたが、モーツァルトは、ヴァン・スヴィーテン伯爵を介し て、バッハの平均律の存在を知ります。モーツァルトは、来る日も来る日もオリジナルの資料にあたって平均律を研究、4声体の5つのフーガを2つのヴァ イオリン、ヴィオラ、チェロのために編曲しました。これはKV 405というコレクションの中に収められており、ヴァン・スヴィーテン伯爵のサロンでのマ チネー演奏会で演奏されたと考えられています(1782から83年にかけてのこと)。この盤には5曲のうち3曲が収められています。プレリュードはバッ ハの平均律のプレリュードとは必ずしも同じものではありませんが、すべてモーツァルトによる(と考えられる)ものです。  K番号が付されていないものは、オーストリア国立図書館に収蔵されている、モーツァルトと非常に関連が深い(コピストが同じ、など)と考えられる ものの、作曲者不詳の楽曲。K.546の弦楽のためのアダージョとフーガは、K.426の2台のクラヴィーアのためのフーガのモーツァルト自身による編曲 版ですが、一層声部の動きが明瞭で、ベルリン古楽アカデミーの面々の腕も冴えわたっています。  天才モーツァルトを介して知るバッハの新しい世界に興味津々の一枚です! (Ki)
HMC-902160
ブラームス:合唱作品集
何ゆえ悩む者に光があたえられたのか op.74-1(2 つのモテット op.74 より)
間奏曲 op.119-1(ピアノ独奏)
5つの歌 op.104
運命の歌 op.54(4 手ピアノ伴奏を伴う)
3つのモテット op.110
3つの四重唱曲 op.31
祝辞と格言 op.109
ダニエル・ロイス(指)
カペッラ・アムステルダム
フィリップ・メイヤーズ、
アンゲラ・ガッセンフーバー(P)

録音:2012年10月
1970年に設立された名門合唱グループ、カペッラ・アムステルダムによるブラームスの合唱作品集。非常にやわらかな空気感で、ひとつひとつのフレー ズのすみずみまで行き届いています。 (Ki)
HMC-902161
アレンスキー:ピアノ三重奏曲第1番ニ短調Op.32
チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲イ短調Op.50「偉大な芸術家の思い出」
トリオ・ヴァンダラー
【ジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャブディアン(Vn)、
ラファエル・ピドゥー(Vc)、
ヴァンサン・コック(P)】

録音:2012年11月1日
1987年結成のトリオ・ヴァンダラー。円熟著しいベテラン・ピアノ三重奏団ですが、チャイコフスキーの名作は何と初めての録音。2012年のラ・フォ ル・ジュルネ音楽祭でも披露されましたが、これが稀代の名演で、感動のあまり言葉少なく帰る観客が目につきました。今回、待望のCDリリース。カッ プリングがこれまたロシア・ピアノ・トリオの名作アレンスキーの第1番。これほど流麗かつオシャレなアレンスキーは初めてで、あらためて聴き惚れてし まいます。全く隙のないアンサンブル、各楽器の難技巧も何なくこなし、さらにアレンスキーとチャイコフスキーの音楽の中にある、フランス的な洗練も憎 いまで絶妙に表現。新しい決定盤の登場と申せましょう。 (Ki)
HMC-902163
バルトーク:ピアノ作品集
舞踊組曲 Sz 77
15のハンガリー農民歌 Sz 71より「4つの古い悲歌」
ピアノ・ソナタSz 80
ルーマニア民族舞曲Sz 56
14のバガテル op.6 Sz 38
アラン・プラネス(P)

録音:2012年11月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
アンサンブル・アンテルコンタンポランで腕をならしたフランスきってのベテラン、アラン・プラネス。久々の新譜は、彼の表情豊かな音色と精確なリズ ム感覚、ハーモニーのセンスが光るオール・バルトーク・プログラムです。舞踊組曲はもともとは管弦楽曲ですが1925年にバルトーク自身がピアノ版に 編曲したもの。ブダ市とペスト市の合併50年記念式典のために委嘱されたもので、バルトークのほかに、コダーイ、ドホナーニも同じ機会のために作曲 しています。1908年作曲の14のバガテルは、ハンガリーの民謡とドビュッシーの影響を感じさせる作風の14の小品集。リストやブラームスを思わせる 厚い音の曲から、打楽器的な曲、そして不協和音など、バルトークの初期作品ながらバルトークのその後の要素の粋が詰まった意欲作で、プラネスの技 巧とハーモニーの把握センスが冴えています。ルーマニア民族舞曲も、エネルギーだけで推し進めるのではなく、鋭く抜群のリズム感覚とハーモニー感覚で、 目からうろこの名演奏を聴かせてくれます。「4つの古い悲歌」は、15のハンガリー農民歌の冒頭の4曲。オリジナルの民謡の語りかけるような性格をそ のまま保っている作品で、プラネスが表情豊かな節回しで聴かせます。ちなみにジャケットのイラストはプラネス自身による自画像。彼の多才ぶりもまた興 味深い 1 枚です。
アラン・プラネスは、1948年リヨン生まれ。ジャック・フェヴリエのもとで学んだあと、アメリカに渡り、メナヘム・プレスラー、フランコ・グッリ、ウィ リアム・プリムローズらに師事。チェロのシュタルケルのピアニストとしても活躍しました。アンサンブル・アンテルコンタンポランでも卓越した音色を聴かせ、 ブーレーズ、ベリオ、リゲティ、シュトックハウゼンの作品などで比類なき解釈で現代もののスペシャリストとして世界中から認められる一方、ハイドンか ら現代もの、見事な色あいのドビュッシーや、フォルテピアノを演奏してのショパンなど変幻自在の才で魅せてきたフランスの名手。 (Ki)

HMC-902165(2CD)
シューベルト:後期ピアノ・ソナタ集
CD1
ピアノ・ソナタ第14番 イ短調 D784/ op.posth.143
ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D958
CD2
ピアノ・ソナタ第20番 イ短調 D959*
ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D960*
ポール・ルイス(P)

録音:2013 年 3-4月/2002 年 9月* テルデックス・スタジオ(ベルリン)
[CD1]の第14番も第19番も、清冽で健康的な音色、自然 な音楽運びでありながら、聴き手の目の前に描かれていくのはシューベルトの心の世界。時に希望の光がさすものの、シューベルトの心の奥底の絶望感ま でもが浮き彫りにされているような壮絶さもあわせもつ演奏です。ポール・ルイスのシューベルト観がますます研ぎ澄まされていることを感じさせる録音と いえるでしょう。[CD2]は[CD1]よりも10年ほど前の録音で、あらためて聴いてみると、音色の清冽さは同じですが、平和で健康的な印象で、[CD1] の壮絶な世界の後に聴くと少しほっとするような2枚組となっております。 (Ki)
HMC-902168
モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K581
弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K421
アルカント・カルテット
【アンティエ・ヴァイトハース(1Vn)、
ダニエル・ゼペック(2Vn)、
タベア・ツィンマーマン(Va)、
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)】
イェルク・ヴィトマン(Cl)

録音:2013年1月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
ジャケット絵画/フラゴナール:馬乗り遊び(Le cheval fondu)[1870年頃]
スター奏者を揃え、2年連続でアカデミー賞を受賞、演奏会シーンでも活躍と、常に注目の存在のアルカント・カルテット、待望の新譜はモーツァルト。 ゲストに、注目のクラリネット奏者イェルク・ヴィトマンを迎えたクラリネット五重奏曲と、弦楽四重奏曲第15番という魅惑のプログラム。
クラリネット五重奏曲の冒頭の和音のスーッとした入りから、鳥肌もの。つづいてヴィトマン奏でるクラリネットの上行和音から立ち上る香気で一気に別 世界に引き込まれます。全体に甘さを抑えた表現なのが却って作品本来の素晴しさと高貴さを引き立てているようです。弦楽四重奏曲第15番ニ短調は、 ハイドン・セットの中の唯一の短調の曲で、この作品のもつ暗さが、アルカント・カルテットの無駄を一切排除した表現で浮き彫りになっています。第 1 楽章冒頭の神秘的な仄暗さ、第3楽章のトリオの長調部分のむなしい明るさ、終楽章の変奏曲の、高貴なる悲しさなど、常に美しさは湛えながらも、壮 絶なペシミスティック感漂う演奏で、ただならぬモーツァルトとなっています。
2002年に結成された、スター揃いのアルカント・カルテット。これまでのリリースは4枚(バルトーク[廃盤]、ブラームス[廃盤]、ドビュッシー& ラヴェル&デュティユー[HMC 902067/ KKC 5108]、シューベルト[HMC 902106/ KKC 5235]、および日本限定でSACDボックスも発売中[HMSA 0006/4枚組(廃盤のものも含む)])ですが、尋常でない緊張感に満ちた演奏で、常に音楽シーンで注目の的となっています。待望の新譜に注目です!
イェルク・ヴィトマン(b.1973)は、作曲家・クラリネット奏者として注目の存在。ミュンヘンに生まれ、クラリネットを、ミュンヘン音楽大学でゲルト・シュ タルケに、その後ジュリアードでチャールズ・ナイディッチに師事。作曲を、リーム、ヘンツェらに師事、彼らをはじめ様々な作曲家からクラリネット協奏 曲を献呈され、初演を行っています。世界の名だたるオーケストラと共演、また作曲家としても活躍している異能の存在。フライブルク音楽大学ではクラリネッ トと作曲の両方で教授を務めています。
HMC-902169
シャルパンティエ(1643-1704):ギーズ家のためのモテット
ミゼレーレ H.193 
アンティエンヌ H.526* 
Annuciate superi H.333
序曲 H.536* 
聖母マリアのリタニー H.83
アンサンブル・コレスポンダンス
セバスティアン・ドゥセ(指)

録音:2013年1月
(*は器楽曲)
Zig-Zagなどでもリリースを重ねている人気古楽団体、アンサンブル・コレスポンダンスとそれを率いるドゥセがハルモニアムンディ初登場。第1弾 に彼らが選んだのはシャルパンティエ。シャルパンティエがパリのギーズ家のために書いたミサ曲がならびます。ギーズ家は、シャルパンティエのキャリ アの初期段階で非常に縁のあった家(ギーズ家に「仕えた」、あるいはギーズ家の「お気に入り」だったとする説などがあります)。シャルパンティエは、 1670年代初頭にギーズ家と出会い、1688年、最後のギーズ家一族の人、マリー・ド・ロレーヌ嬢が亡くなるまでパリにいました。このマリー嬢は、ギー ズ家の財産を受け継ぎ、フランスで当時最大とされる音楽サロンを持っていた人物で、また、信仰心厚い女性としても知られています。とりわけマリア信 仰に厚い人物で、シャルパンティエも彼女のために聖母マリアのためのリタニー(連?)をいくつか残しています。ここに収録されている「聖母マリアのた めのリタニー」は、6パートの混声+2パートの器楽という広音域にわたる比較的珍しい編成のもので、当時の聴衆の耳には非常に斬新に響いたものと 思われます。演奏の際には、シャルパンティエ自身もカウンターテナーとして参加したといわれています。 (Ki)
HMC-902171
シューマン:変奏曲&幻想小曲集
アベッグ変奏曲 op.1
幻想小曲集 op.12
3つの幻想的小曲 op.111
主題と変奏 変ホ長調 ―最後の楽想による幻覚の変奏曲(精霊の変奏曲)
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ/ 1837 年エラール製、エドウィン・ボインク・コレクション)

録音:2013年2月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
アンドレアス・シュタイアーが、シューマン・ピアノ作品集の第3弾となるアルバムを録音しました(第1弾はシューマン:「子供の情景」(廃盤)、第 2弾はピアノとヴァイオリンの作品集(廃盤))。今回シュタイアーは、作品1の「アベッグ変奏曲」に始まり、最晩年の精神病院に入る直前の作品「主題 と変奏(精霊の変奏曲)」(遺作)で終わるというシンメトリックなプログラムを組んでいます。
前半の2作品は、若きシューマンの詩情ときらめきに満ちた演奏。アベッグ変奏曲冒頭の主題提示の豊かな詩情とやさしい音色にまず引き込まれます。 幻想小曲集も、各曲の性格の描き分けも鮮やかに、シュタイアーの語りを聞いているような気分になる演奏です。時を隔てて作曲された続く後半2作品は、 ぐっと深みが増し、ときに不安定でもある和声や、彷徨っているような旋律も耳に残る曲。シュタイアーの非常にやわらかい語り口は、アベッグ変奏曲の ころから様々なことに見舞われ疲れ切ったシューマンをいたわるかのよう。と同時に、聴き手にシューマンの言葉(詩)を代弁してくれているようでもあり ます。エラールのフォルテピアノのあたたかな音色と、ペダルを使ったときに際立つ豊かで優しい響きも完ぺきにコントロールしながら、シュタイアーが優 しさに満ちたシューマンの世界を展開しています。 (Ki)
HMC-902173
マーラー:歌曲集〜A LIFE IN SONGS
1. 春に(1880)(詩:マーラー)
2. 冬の歌(1880)(詩:マーラー)
3. 夏に小鳥はかわり(1887-90)(「若き日の歌」第三集より(子供の不思議な角笛/詩:フォン・アルニム&ブレンターノ))
4-7. さすらう若人の歌(1884-85)(シェーンベルクによる室内アンサンブル編曲版)(詩:マーラー)
8. トランペットが美しく鳴り響くところ(1898)(子供の不思議な角笛/詩:フォン・アルニム&ブレンターノ)
9. もう会えない!(1887-90)(「若き日の歌」第三集より(子供の不思議な角笛/詩:フォン・アルニム&ブレンターノ)
10-14. 亡き子をしのぶ歌(1901-04)(詩:リュッケルト)
15. 春の朝(「若き日の歌」第一集より)(詩:レアンダー)
16. 私は仄かな香りを吸い込んだ(1901)(詩:リュッケルト)
17. 美しさゆえに愛するのなら(1902)(詩:リュッケルト)
18. 真夜中に(1901)(詩:リュッケルト)
19. 私はこの世に捨てられて(1901)(詩:リュッケルト)
ベルナルダ・フィンク(Ms)
アントニー・シピリ(P(1-3, 9, 15, 17-18))
グスタフ・マーラー=アンサンブル(4-7)
アンドレス・オロスコ=エストラーダ(指)ニーダーエステライヒ・トンキュンストラーO(8, 10-14, 16, 19)

録音:2013年4, 5月
ヨーロッパで活躍のメゾ・ソプラノ、ベルナルダ・フィンク。ルネ・ヤーコプス指揮の「マタイ受難曲」(HMC 802156/ HMC 902156)でも素晴し い歌唱を聴かせていた彼女ですが、新譜はマーラー。名手シピリのスケール感の大きなピアノも見事なピアノ伴奏歌曲では細やかな表情づけが印象にのこ ります。さすらう若人の歌はシェーンベルクがウィーンでの演奏会のために室内楽編成に編曲したものというのもポイント。エストラーダ指揮による亡き子 をしのぶ歌も、深みのある表情で聴かせます。美しいドイツ語の発音、充実のきわみにあるフィンクによる、聴きどころ満載のマーラー歌曲集の登場です。 (Ki)
HMC-902174
ブラームス:プラーテンとダウマーによるリートと歌op.32
ハインリヒ・ハイネの詩による歌曲〔「夏の夕べ」op.85-1、「月の光」op.85-2、「死は冷たい夜」op.96-1、「花は見ている」op.96-3、「航海」op.96-4〕
4つの厳粛な歌 op.121
マティアス・ゲルネ(Br)
クリストフ・エッシェンバッハ(P)

録音:2013年4月、2015年12月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
世界的バリトンとしてまさにあぶらの乗った活躍ぶりのマティアス・ゲルネ。ハルモニアムンディでのシューベルト・エディションの三大歌曲(「美しき水 車小屋の娘」HMC 901995、「冬の旅」HMC 902107、「白鳥の歌」HMC 902139)でも共演したエッシェンバッハをピアニストに迎えてのブラーム スの登場です。 ブラームスは生涯のうち40年ほどにわたり、膨大な数の歌曲を作曲しましたが、残すことを許したのは200曲あまり。ブラームスにとって歌曲は特別なジャ ンルでした。ここに収録された歌曲はハイネをはじめ様々な詩人による詩に作曲したもの。旧約および新約聖書からテキストがとられている4つの厳粛な 歌は、ブラームスが亡くなる前年に完成された作品で、自らの死を予感した辞世の作、とも言われています。ゲルネとエッシェンバッハが、ブラームス最 晩年の深遠な世界を濃密に展開しています。 (Ki)
HMC-902179
プーランク:歌曲集
2つの詩〔1. セー 2.華やかな宴〕(L.アラゴン)
矢車菊(G.アポリネール)
「月並み」より〔4. パリへの旅 2. ホテル〕(G.アポリネール)
モンパルナス(G.アポリネール)
ルイーズ・ラランヌの3つの詩〔1. 贈物(M.ローランサン) 2. 歌(G.アポリネール) 3. 昨日(M.ローランサン)〕
このやさしい小さな顔(P.エリュアール)
手は心の意のまま(P.エリュアール)
ある日ある夜〔1. よい一日 2. こわれた貝殻 3. 破れた旗のような額 4. 瓦を葺いた家形馬車 5. まっしぐらに 6. みすぼらしい草   7. 君を愛したいだけ 8. 熱烈で残忍な姿 9. ふたりは闇をつくる〕(P.エリュアール)
ヴォカリーズ・エチュード
気まぐれな婚約〔1. アンドレ夫人 2. 草の中に 3. 飛んでる 4. 私の屍は長手袋のように柔らかだ 5. ヴァイオリン 6. 花〕(L.de ヴィルモラン)
ファンシー(W.シェイクスピア)
くじびき(M.カレーム)〔1. 眠り 2. なんてことだ 3. ハートのクイーン 4. バ、ブ、ビ、ボ、ビュ 5. 音楽家の天使たち 6. 小さな水差し 7. 4月の月〕
イヴォンヌ・プランタンのための2つの歌〔1. ギターに寄せる(ロンサール) 2. 愛の小道(J.アヌイ)〕
ゾフィー・カルトホイザーs
ユージン・アスティ(P)

録音:2013年6月
プーランクの歌曲を集めた魅惑のCDの登場です。演奏するのは、ベルギー出身のソプラノ、ゾフィー・カルトホイザー。モーツァルトの「偽りの女庭師」 やペルゴレージのオラトリオ「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」(HMC 902155)でもヤーコプスの指揮の下素晴しい歌声を披露するなど、特 にバロックから古典にかけて世界で高く評価されていますが、今回はプーランクでの登場。「セー」での抑えの効いた表情から「愛の小道」の洒脱な雰囲 気まで、一曲一曲変幻自在な表情と、美しく無駄のないフランス語の発声が印象的です。ピアニストのユージン・アスティは、フェリシティ・ロットなどと も共演を重ねる、歌手からの信頼も篤い実力派ピアニストの一人で、カルトホイザーの表情の変化にぴたりと寄り添ったピアノも光っています。 (Ki)
HMC-902180
マーラー:「若き日の歌」(ベリオによるオーケストラ編曲版(1986-87))より
夏に小鳥はかわり(『子供の魔法の角笛』)
シュトラスブルクの砦に(『子供の魔法の角笛』)
もう会えない(『子供の魔法の角笛』)
いたずらな子をしつけるために(『子供の魔法の角笛』)
思い出
ハンスとグレーテ(『子供の魔法の角笛』)
私は緑の森を楽しく歩いた(『子供の魔法の角笛』)
春の朝
ドン・ファンの幻想
別離と忌避(『子供の魔法の角笛』)
ベリオ:シンフォニア(1968)
マティアス・ゲルネ(Br)
BBC響
シナジー・ヴォーカルズ
ジョセプ・ポンス(指)

録音:2015年9月25-26日/マイダ・ヴェール・BBCスタジオ(マーラー)、2012年12月7日、バービカン・センター(ベリオ)
ゲルネによるマーラー歌曲、ベリオによるオーケストレーション版を用いての演奏の登場。オーケストラは名門BBC響、指揮はポンスと注目の布陣に よる演奏です。「マーラーに音楽には音楽史すべてがある」とはベリオがシンフォニアを書いた10年後に書いた言葉。ベリオのシンフォニアは、マーラー の交響曲(第2番)がベースになる部分も多く、いわばマーラーへのオマージュともいえる作品。ベリオはマーラーを強く意識していました。シンフォニ アを作曲してから10年もたたずに、ベリオは、マーラーが『子供の魔法の角笛』のテキストに付曲した歌曲(マーラーはピアノと声のために作曲)をオー ケストレーションしています。ワーグナーや、後期のマーラー作品の成熟を思わせる、これらの若書きの歌曲の多様性に光を当てたかった、と語るベリオ。マー ラーに敬意を払いながらベリオが作った、二人が作り上げた音の世界に、ゲルネのバリトンの声が素晴らしくマッチしています。「シンフォニア」も、ベリ オが盛り込んだ様々な要素が活き活きとした秀演。 (Ki)

HMC-902181(2CD)
J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲集
協奏曲第1番 ニ短調 BWV 1052
協奏曲第2番 ホ長調 BWV 1053
協奏曲第7番 ト短調 BWV 1058
協奏曲第3番 ニ長調 BWV 1054
協奏曲第4番 イ長調 BWV 1055
協奏曲第5番 ヘ短調 BWV 1056
協奏曲第6番 ヘ長調 BWV 1057
アンドレアス・シュタイアー(Cemb)
アンソニー・サイディ&フレデリク・バル、パリ、2004
(ヒエロニムス・アルブレヒト・ハース、ハンブルク、1734年製モデル))
フライブルク・バロック・オーケストラ〔ディレクション&ヴァイオリン:ペトラ・ミュレヤンス〕

録音:2013年7月
シュタイアーがついにバッハのチェンバロ協奏曲集を録音しました!オーケストラは古楽器オーケストラの雄、フライブルク・バロック・オーケストラとい う最高の布陣。ペトラ・ミュレヤンスがリーダーとなってのレコーディングです。
ライプツィヒ大学の学生を中心とした楽団「コレギウム・ムジクム」の指揮者として招かれたバッハは、コーヒー店や市郊外の庭園などでコンサートを 開いていました。この折の重要なレパートリーとなったのが、チェンバロ協奏曲でした。原作が存在する作品は、すべてヴァイオリンをソロとした協奏曲 が原曲となっておりますが、ピアノ協奏曲の充実した先駆者的な存在として今なお大きな魅力をもっています。
全篇をとおしてシュタイアーのソロがとにかく際立っています。さらにオーケストラとのアンサンブルも見事。シュタイアーとオーケストラが常に最高のバ ランスで聴こえてきます。緩徐楽章では絶品のラルゴを堪能、シュタイアーが時折混ぜ込んでくる刺激的かつ超絶技巧のパッセージに圧倒されます。期待 を裏切らないバッハのチェンバロ協奏曲集の登場です!  (Ki)

HMC-902183(2CD)
ベートーヴェン:チェロとピアノのための作品全集
モーツァルトの『魔笛』の「娘か女か」の主題による12の変奏曲 ヘ長調 op.66
チェロ・ソナタ第1番 ヘ長調op.5-1
チェロ・ソナタ第2番 ト短調 op.5-2
ヘンデルの『ユダ・マカベア』の「見よ勇者は帰る」の主題による12の変奏曲 ト長調WoO.45
チェロ・ソナタ第3番 イ長調 op.69
モーツァルトの『魔笛』の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 WoO.46
チェロ・ソナタ第4番 ハ長調 op.102-1
チェロ・ソナタ第5番 ニ長調 op.102-2
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
アレクサンドル・メルニコフ(P)

録音:2013 年 10&12 月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
人気、実力とも当代ナンバーワンのジャン=ギアン・ケラスの新譜は万全のベートーヴェン。ピアニストのメルニコフがパートナーを務める注目盤です!
チェロのケラスは、ソロ活動ではますます冴えわたった弓さばきを展開しているほか、アルカント・カルテットのメンバーとしての活動も充実。2014年 秋にはアルカント・カルテットでも来日が予定されている、押しも押されぬ人気奏者。メルニコフも、近年充実著しいピアニスト。フォルテピアノとモダン のピアノを縦横無尽に弾きこなしておりますが、ここではモダンのピアノを奏でています。
ケラスとメルニコフ両者の、透明感と密度の高さ、精確性を兼ね備えた音質が非常に美しく、1ミリの狂いもないアンサンブルで、ベートーヴェンの世 界を自在に駆け巡る伸びやかさが心地よい演奏です。
第1番第1楽章、アレグロ部分でのベートーヴェンならではの溌剌としたパッセージも実に活き活きとしており、抜群に息の合った掛けあいには聴きいっ てしまいます。有名な第3番の冒頭、チェロが奏でるのびのびとした第一主題も、ケラスは実に楽々と奏で、チェロを受けて入るメルニコフのピアノも絶 妙の表情です。第4、5番が書かれたのは1815年、ベートーヴェン後期の世界を感じさせるもの。とくに第4番は、「ピアノとチェロのための自由なソ ナタ」とも題されているように自由な形式のソナタで、作品全体がひとつの幻想曲のような作品。第5番は古典的なソナタ形式に忠実ではありますが、フー ガのような部分が目立つことや、緩徐楽章(チェロ・ソナタ5曲のうち唯一)での瞑想性など、やはり後期の特徴が表れております。ケラスもメルニコフ も、研ぎ澄まされた音色で独特の世界を表現しています。ベートーヴェン得意の変奏曲では、ケラスとメルニコフは実に颯爽と軽やか、表情豊か。快心の 出来栄えのベートーヴェンです! (Ki)
HMC-902185
ヴェネツィアの黄金時代〜ヴィヴァルディ、ポルタ、マルチェッロ
ウリ・ロム(b.1969):「オリンピアーデ」協奏曲(ヴィヴァルディとテッサリーニのパスティッチョ風)
ヴィヴァルディ:協奏曲 ホ短調 RV 134〜弦と通奏低音のための
マルチェッロ:協奏曲 ニ短調〜オーボエ、弦と通奏低音のための
ジョヴァンニ・ポルタ(c.1675-1755):シンフォニア ニ長調〜弦,2つのオーボエ,ファゴットと通奏低音のための
ヴィヴァルディ:協奏曲 変ロ長調 RV 364, RV Anh.18による〜ヴァイオリン,オーボエ,弦と通奏低音のための
協奏曲「ザクセン選帝侯のために」 ト短調 RV 576〜ヴァイオリン・ソロ,オーボエ・ソロ,第2オーボエ、2つのフルート、弦と通奏低音のための
テッサリーニ(1690-1766):「ラ・ストラヴァガンツァ(風変わり)」序曲 ニ長調〜弦と通奏低音のための
ヴィヴァルディ:協奏曲 ハ長調 RV450〜オーボエ,弦と通奏低音のための
クセニア・レフラー(バロックOb)
ゲオルク・カッルヴァイト(独奏Vn、コンサートマスター)
ベルリン古楽アカデミー

録音:2013年10月、2014年2月/テルデックス・スタジオ、ベルリン
ヴェネツィアの黄金時代に生まれた名曲の数々を、ベルリン古楽アカデミーと、バロック・オーボエの名手クセニア・レフラーの演奏で!クセニア・レフラー は、ガーディナーのカンタータ巡礼プロジェクトにも参加、さらにバルドルファー・ホーフカペレやコレギウム1704などでも活躍している名手。収録され た作品はどれも活気に満ちた表情が魅力の曲ばかり。レフラーのオーボエの美音と、ベルリン古楽アカデミーのエッジの効いた伴奏を堪能できる1枚です。
ポルタは、ヴィヴァルディの同僚としてピエタ音楽院で音楽活動を展開していた生まれついてのヴェネツィア人。マルチェッロは、ヴェネツィアの貴族の 息子で、有力者として活動する傍ら音楽・芸術にも素晴しい功績を残し、J.S.バッハもマルチェッロの作品を素晴しい装飾を付けてチェンバロ独奏用に編 曲しています(BWV 974)。そしてテッサリーニは、ヴェネツィアの音楽院で教師を務め、ヴァイオリニスト、オーケストラのリーダー、作曲家、そして 音楽出版の分野でも活躍しました。1曲目に収録されている2013年作のウリ・ロムの作品は、ベルリン古楽アカデミーの委嘱によるもので、クセニア・ レフラーに献呈されています。ヴィヴァルディとテッサリーニの作品を参考にしたパスティッチョ(ごった煮)的作品に仕上がっています。 (Ki)

HMC-902186
モーツァルト:弦楽四重奏曲集[ハイドン・セットより]
弦楽四重奏曲第14番 ト長調 「春」 K.387
弦楽四重奏曲第16番 変ホ長調 K.428/ 421b
弦楽四重奏曲第19番 ハ長調「不協和音」 K.465
カザルスSQ
〔アベル・トマス・レアルプ(Vn)、ヴェラ・マルティナス・メーナー(Vn)、ジョナサン・ブラウン(Vla)、アルノー・トーマス・レアルプ(Vc)〕

録音:2013年9月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
なまめかしいまでに美しい弦の音色、絶妙な声部間のバランス感覚、抜群の新鮮味。カザルス弦楽四重奏団によるモーツァルトの登場です!モーツァル トが2年を費やし完成させたハイドン・セットは、モーツァルトの弦楽四重奏曲の中でも特に傑作ぞろいとして高い人気があります。1997年にスペイン(マ ドリッド)で結成して以来、ヨーロッパを中心に活躍、中堅として圧倒的な存在感をかもしつつあるカザルス弦楽四重奏団による演奏は非常に高貴でのび やか、新鮮味抜群。「不協和音」冒頭の不穏なハーモニーも、ヴィブラートを抑えた表現で実に生々しく響きます。モーツァルトの充実の作品を、抜群の 新鮮味溢れる演奏で聴ける、嬉しい一枚です。 (Ki)
HMC-902187
ブラームス:クラリネットとピアノのためのソナタ集
クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 op.120-1
6つのピアノ小品 op.118
クラリネット・ソナタ第2番 変ホ長調 op.120-2
ロレンツォ・コッポラ(Cl/ B 管、ベルマン・オッテンシュタイナーのモデルによる、シュヴェンク&セゲルケ製、
バンベルク、2001年)
アンドレアス・シュタイアー(P[ ニューヨーク・スタインウェイ、1875 年製 ])

録音:2013 年10月
鍵盤楽器の鬼才アンドレアス・シュタイアーの新譜はブラームス。ブラームス最晩年の屈指の名曲クラリネット・ソナタ、およびピアノ小品(ソロ)と いうプログラムです。クラリネットを演奏するのは、フライブルク・バロック・オーケストラのメンバーでもあり、モーツァルトの最後の協奏曲【HMC 901980(廃盤)】でクラリネット協奏曲を収録、世界を魅了したロレンツォ・コッポラ。
コッポラとシュタイアーによるクラリネット・ソナタというだけでも既に心躍りますが、もうひとつ注目なのが、楽器です。クラリネットは、ブラームスが クラリネット作品を書くきっかけを与えた当時の天才奏者ミュールフェルトも使用していたベルマン&オッテンシュタイナー・モデルの楽器を使用。1875 年製のスタインウェイと、バランス的にも音色的にも、素晴らしく融け合っています。
クラリネット・ソナタ第1番では、冒頭のシュタイアーの前奏から、ただならぬ雰囲気。終楽章の活発なピアノに触発されたようなコッポラのクラリネッ トも圧巻です。第2番では、やさしく甘い第1楽章の旋律で、コッポラがとろけそうな音色を奏でます。幻想曲風な第3楽章の幕切れも、ピアノの音色 が独特の世界をいっそう盛り上げます。クラリネット・ソナタ2作の間に収録されているのはシュタイアーのソロ。晩年のブラームスが自分の作品ひいて は人生を振り返って懐かしんでいるような作品を、シュタイアーが、彼ならではのやわらかな語り口と、スタインウェイの銘器の音色を最大に活かしながら、 いつくしむように奏でています。


HMC-902188

ドヴォルザーク: 交響曲第6番ニ長調 op.60 B112
組曲「アメリカ」イ長調 op.98B B190(原曲:ピアノ独奏曲/作曲者自身による管弦楽編曲)
ジェームズ・ガフィガン(指)
ルツェルンSO

録音:2013年10月
アメリカの若手指揮者ジェームズ・ガフィガン。ルツェルン交響楽団とのHMF第2弾は、ドヴォルザーク。ブラームスやベートーヴェンの影響も強く感 じられる、ロマン色濃厚な第6番。ガフィガン率いるルツェルン響の面々の活き活きとした表情が印象的な好演。第3楽章のフリアントの激しいリズムも きまっています。組曲「アメリカ」はもとはピアノ作品。「アメリカ」という副題は最近になってつけられたものです。1894年春に作曲され、翌年、ドヴォ ルザークが祖国に戻る直前に管弦楽用に編曲されました。アメリカ先住民とアフリカ系アメリカの音楽といった素材を、ボヘミアのアクセントで巧みに味 付けし、非常に親しみやすい組曲となっています。 ルツェルン交響楽団は、1806年に創立されたスイス最古のオーケストラ。現代音楽演奏でも非常に高い評価を得ており、これまでにもグバイドゥーリ ナやシチェドリン、ファジル・サイ、デュサパンやダルバヴィー、リームなどに作品を委嘱して演奏もしています。 ジェームズ・ガフィガンは、1979年生まれのアメリカの指揮者。2004年のショルティ国際指揮コンクールで優勝したのを皮切りに、世界の名だたるオー ケストラと演奏、2011/12のシーズンからルツェルン交響楽団の首席指揮者、およびオランダ放送フィルや、ケルン・ギュルツェニヒ管などで首席客演指 揮者を務めています。2011/12には「ラ・ボエーム」でウィーン国立歌劇場デビュー、その後も「ドン・ジョヴァンニ」(2012/13)で再登場、さらにグ ラインドボーンでも指揮するなど、オケ作品のみならずオペラ作品でも世界にその名を着実に広めています。リームの作品集(HMC 902153)でも高い 評価を得ており、緻密な指揮ぶりが光ります。k (Ki)
HMC-902189
イタリア&フランスのカンタータ集
ペルゴレージ(1710-1736):オルフェオ〜ソプラノ、弦と通奏低音のためのカンタータ
クレランボー(1676-1749):オルフェ〜ソプラノと室内オーケストラのためのカンタータ
A.スカルラッティ(1660-1725):オルフェオ〜独唱と弦を伴うカンタータ
ラモー:オルフェ〜ソプラノと‘サンフォニー’(フルートと弦)のためのカンタータ
イム・スンヘ(S)
ベルリン古楽アカデミー

録音:2013年11月、2014年2月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ヤーコプスが指揮するオペラでも、愛らしさと強さを兼ね備えた歌声で圧倒的な存在感を示しているイム・スンヘ。彼女のソロ・アルバムの登場です! プログラムは、オルフェウスを題材にした4つのカンタータ。ギリシア神話の歌と音楽の天才、オルフェウス。その歌声でけだものの心や岩までをも揺り 動かし、黄泉の国で愛する妻と再会するもまた引き離されてしまうという物語は、今なお人々を魅了しています。フランス、およびイタリアの作曲家たちが この人気の題材で書いた秀作カンタータを、イム・スンヘの演技力たっぷりの歌唱で堪能できます。 (Ki)
HMC-902190
ヴィヴァルディ:リコーダー協奏曲集
協奏曲 ト長調 RV 443
協奏曲 ト短調「夜」RV 439
協奏曲 ニ長調「ラ・パストレッラ」RV 95 
協奏曲 ニ短調 RV 566
協奏曲 変ホ長調 RV 375
協奏曲 ト短調 RV 103
協奏曲 ニ長調「ごしきひわ」RV90
モーリス・シュテーガー(リコーダー)
使用楽器:RV 443/ フラウティーノ(フラジョレット)、デスカント・リコーダー(c1)
RV 439, 566, 103/ トレブル・リコーダー(f1)
RV 95, 90/ トレブル・リコーダー(g1)
RV 375/ デスカント・リコーダー(b1)
ディエゴ・ファゾリス(指)
イ・バロッキスティ

録音:2014 年 3-4月、アウディトリオ・ステリオ・モーロ、RSIルガーノ
名手シュテーガーによるヴィヴァルディの登場。今回も目にもとまらぬ超絶技巧で、ヴィヴァルディの名曲リコーダー協奏曲を一気呵成に聴かせます。 管弦楽はこれまた切れ味抜群、ファゾリス率いるイ・バロッキスティ。シュテーガーが繰り出す、リコーダーとは思えない超絶技巧に負けじと、火花の散 るようなアンサンブルが展開されています!
モーリス・シュテーガーは、ヴィヴァルディの書法を注意深く読み解き、それぞれの作品に適したリコーダーを使い分けているのもポイント。たとえば 有名な「夜」などでは、当時のドイツでみられた、非常に高い音域を避けるような、どちらかというと低めの音域でのスムースな音色を想定して書かれ ている、として、クリアで高い音色が出る楽器ではなく、繊細で丸みを帯びた低めの音域の楽器を用いています。これにより、それぞれの作品の魅力が 200%引きだされているといえるでしょう。管弦楽の音色も実にカラフルで、非常に楽しい一枚です。 ≪モーリス・シュテーガー(リコーダー):1971年スイス生まれ。リコーダーと古楽をペドロ・メメルスドルフ、ケース・ベーケ(ブリュッヘンのリコーダー の弟子)らに師事。指揮をマークス・クリードに師事。2002年、カラヤン賞受賞。ベルリン古楽アカデミーをはじめとする古楽オーケストラとの共演多数、 ソリストとして、そして指揮者として世界で活躍する、世界トップのリコーダー奏者。≫ (Ki)
HMC-902191
KKC-5622
日本語帯・解説付
税込定価
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番Op.15
4つのバラードOp.10*
ポール・ルイス(P)
スウェーデンRSO
ダニエル・ハーディング(指)

録音:2014年5月ストックホルム・ベルワルドホール*、2016年1月テルデックス・スタジオ・ベルリン
アルフレッド・ブレンデルの薫陶を受けるイギリスの名手ポール・ルイスは、ヨーロッパでひっぱりだこの人気ピアニスト。ベートーヴェンのピアノ・ソ ナタ全集(HMX.2901902)、ピアノ協奏曲全集(HMC.902053)やシューベルトのピアノ・ソナタ集などハルモニアムンディからリリースされている数々 の録音はいずれも高い評価を受けています。日本にも度々来日し、2015年12月に行った「ベートーヴェンの後期3大ソナタ」公演は、音楽の本質を 射抜いたかのような演奏を聴かせてくれました。
このアルバムは、ダニエル・ハーディングとスウェーデンRSOとの「ブラームスのピアノ協奏曲第1番」とルイスのソロで「4つのバラード」 が収録されています。ピアノ協奏曲第1番は、2014年新日本フィルとハーディングが行った「ブラームス・プロジェクト」の一貫でポール・ルイスがゲ ストとして参加した際に演奏された曲目。その際もハーディングがルイスとの共演を熱望したということで、完成度の高い演奏を披露しました。
ピアノ協奏曲第1番はブラームス初期の傑作で、恩人シューマンの不幸とクララへの憧れが入り混じった意欲的な作品。第1楽章はブラームスらしい 重厚なシンフォニックな響き、弦楽器とファゴットの穏やかな旋律で開始される第2楽章には、シューマンへの追悼そしてクララへの思いを示したラテン語 の祈祷文が書かれています。力強いピアノの主題からはじまる第3楽章は疾走感がありピアノが華やかに躍動します。ルイスのピアノは端正で味わい深く、 第2楽章では幻想的に静かに語りかけるように、第3楽章では生き生きと爽快にダイナミックに聴かせてくれます。ハーディングの絶妙な指揮も聴きどこ ろで、ピアノの音を引き立てつつ、重厚に音を響かせ、ときにはピアノと共に繊細な音を作り出し、特に木管陣の美しさ上手さに魅了されます。 そしてブラームスの初期のピアノ・ソロの中でも人気の高い「4つのバラード」。若々しいブラームスの抒情溢れる名作。ルイスは若きブラームスの音楽 からにじみ出る「孤独」を、透明感あるピアノの音色で描き出しています。 (Ki)
HMC-902192
ピエルネ:ピアノ三重奏曲ハ短調Op.45
フォーレ:ピアノ三重奏曲ニ短調Op.120
トリオ・ワンダラー
【ジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャブディアン(Vn)、
ラファエル・ピドゥー(Vc)、
ヴァンサン・コック(f) 】

録音:2014年2月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
ラ・フォル・ジュルネ音楽祭でもお馴染みのトリオ・ヴァンダラー、彼らが母国フランスの香り高いピアノ三重奏曲2篇に挑戦。フォーレ唯一のピアノ 三重奏曲は最晩年1923年の作で、簡素な中にも驚くべき深さと高貴さに満ちています。終楽章の主題がレオンカヴァッロの「道化師」のアリア「さらば 歌え、道化師よ」と似ているとされています。カップリングのピエルネ作品はあまり聴く機会がないものの、メロディにあふれたまさに隠れた名作。1922 年2月の初演の際は、エネスコがヴァイオリンを、ピエルネ自身がピアノを受け持ちました。トリオ・ヴァンダラーはまさにフランス的伝統美を披露、洗 練と清潔感に満ちた絶妙な表現による新しい決定盤の登場と申せましょう。 (Ki)
HMC-902193
F.クープラン:讃歌集
トリオ・ソナタ「壮大なもの」(1690年頃)
リュリ讃(1725)/コレッリ讃(1724)
4声のソナタ「スルタン妃」(1695年頃)
アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
リ・インコーニティ

録音:2014年1月4-7日/グラディニャン、四季劇場(ジロンド)
フランス古楽界の新世代を代表するバロック・ヴァイオリン奏者、アマンディーヌ・ベイエ。2014年11月にはアンサンブル・リ・インコーニティを率 いての来日が予定されています。この度、久々にハルモニアムンディからの登場となる当盤のプログラムは、F.クープランの「リュリ讃」と「コレッリ讃」 というなんとも嬉しい組み合わせ。ベイエの魅力である喜びに溢れたようなリズム、愛に満ちた明るい音色があますところなくとらえられています。 CDのプログラムは、「壮大なもの」で幕を開けます。「少しクセのある、色鮮やかな不協和音に満ちたハーモニーのキラキラとしたつむじ風にたちまち 耳を奪われる」とベイエ自身述べている作品を、非常にチャーミングに響かせています。
F.クープランの「コレッリ讃」と「リュリ讃」は、両作品とも各楽章に表題が付けられており、「コレッリ讃」では音楽の神が住まうパルナッソス山にコレッ リが導かれる様子が描かれ、「リュリ讃」では、コレッリに続いてパルナッソス山へ登ったリュリが、そこで出会ったコレッリと共に演奏を行う、という物語 になっています。フランスでは、「トンボー」というジャンルで、先人の肖像画的な音楽を作るという伝統がありましたが、このクープランの「リュリ讃」「コレッ リ讃」は、それぞれの作曲家のスタイルに厳密に従っているわけではなく、また、その規模などから、音楽史上でも特殊な作品として輝きを放っています。 ベイエとアンサンブルの面々が、活き活きとしたリズムでひとつひとつのハーモニーまでも逃さず味わいつくすように演奏しています。
最後に収録されているスルタン妃は比較的初期の作品ですが、繊細なテクスチュア、柔軟な舞曲のリズム、抒情性、モティーフのキャラクターづけの巧 さなどが光る秀作です。 (Ki)
HMC-902194
エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676):作品集
おお、甘きイエスよ(5声)
シオンよ、救い主を讃美せよ(5声)
わたしの肉はまことの食物である(5声)
アントワーヌ・ベッセ(1586-1643):おおイエスよ、われわれの救いよ(4声、5声)*
主に向かいて新しき歌をうたえ(5声)
おお、甘きイエスよ(器楽)
賢者が星を見て(5声)
おお、イエスという甘き名よ(5声)
聞け、私は見る(5声)
フランソワ・ドゥ・シャンシー(c.1600-1656):アルマンド(ト調)*
アントワーヌ・ベッセ:人よ、私は汝らに何をしただろうか*
忘れてください(5声)
フランソワ・ドゥ・シャンシー:アルマンド(ハ調)*
私は野の花
王が休んでいる間に
ルイ・コンスタンティン(c.1585-1657): ラ・パシフィック*
私の配偶者よ、来たれ
salutaris hostia(器楽)/連祷(5声)
花があらわれ

*以外はムリニエ作品
セバスティアン・ドゥセ(指)
アンサンブル・コレスポンダンス

録音:2014年2月
エティエンヌ・ムリニエは、フランスのバロック初期作曲家で、ルイ13世のただ一人の弟であったガストン(オルレアン公)(1608-60)に仕えました。 このガストンは、気まぐれで反抗的な人物でしたが、芸術や文学の非常によき支援者としても知られ、ムリニエは、1627から1660年の30年余の長き にわたって、様々な作品を彼のために作曲しました。世俗の作品は比較的よく知られていますが、ここに収められている宗教作品は、ほぼ顧みられること なく埋もれていました。しかし、どれも非常に個性豊かで美しいものばかり。17世紀中期のフランスの音楽の発展にも重要な役割を果たしたムリニエの 力作を、精緻にしてやわらかな美しい歌声と、心ふるわすような通奏低音の音色のアンサンブル・コレスポンダンスが見事によみがえらせました。 (Ki)
HMC-902195
メンデルスゾーン:無言歌集
無言歌集より〜「甘い思い出」op.19-1/「ヴェネツィアの舟歌 第1」op.19-6/「ヴェネツィアの舟歌 第2」op.30-6/「デュエット」op.38-6/「海辺で」op.53-1/「胸さわぎ」op.53-3/「ヴェネツィアの舟歌 第3」op.62-5/「瞑想」「失われた幻影」「巡礼の歌」op.67-1,2,3/「子守歌」op.67-6/「悲歌」op.85-4/「寄る辺なく」op.102-1/「そよぐ風」op.102-4/「信仰」op.102-6
変奏曲 変ホ長調 op.82
ロンド・カプリッチョーソ op.14
6つの前奏曲とフーガop.35より第1番
厳格な変奏曲 ニ短調 op.54
ハヴィエル・ペリアネス(P)
静謐の中、しっとりとした風合いの美しい音色で独自の世界を紡ぐスペインの俊英、ハヴィエル・ペリアネス。今回の新譜はメンデルスゾーンです。 文学的側面も含む、余計なものを一切排除した「無言歌集」。メンデルスゾーンの、魔術的な雰囲気を作り出す名手としての才が発揮された「ロンド・ カプリッチョーソ」。古典的な秩序へのやまない敬意が現れた「厳格なる変奏曲」。そしてバッハへの敬意が色濃く表れた「前奏曲とフーガ」。ペリアネス らしい静かなたたずまいの中、メンデルスゾーンの息遣いまでをも感じる1枚となっています。 (Ki)

HMC-902196
(1CD+DVD)
シューマン:ヴァイオリン協奏曲 WoO 1 ニ短調
ピアノ三重奏曲 第3番 ト短調 op.110

■ボーナスDVD
シューマン:ヴァイオリン協奏曲 WoO1 ニ短調
イザベル・ファウスト(Vn/1704 年製ストラディヴァリウス[ スリーピング・ビューティー])
ジャン=ギアン・ケラス(チェロ/ジョフレド・カッパ[1696 年 ])
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ/ジャン=バティスト・シュトライヒャー[ウィーン, 1847年、エドヴィン・ボインク・コレクション])
パブロ・エラス=カサド(指)フライブルク・バロックO

[CD]録音:2014年5,8,9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
[ボーナス DVD]収録:2014年5月8日、ベルリン・フィルハーモニー(ライヴ)
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)、ジャン=ギアン・ケラス(チェロ)、アレクサンドル・メルニコフ(P)という、いまや世界が認める存在となっ た三人による、シューマン・プロジェクトが始動します。シューマンの協奏曲3曲(ピアノ・ヴァイオリン・チェロ協奏曲)+ピアノ三重奏曲3曲のレコー ディングをするというこのプロジェクトは、3人が、ヨーロッパでシューマンのピアノ三重奏曲を演奏するツアーを行った際に持ち上がったといいます。楽 器は、ガット弦の弓を張った弦楽器、そしてフォルテピアノで、ということになり、オーケストラもソロ楽器に合った編成のフライブルク・バロック・オーケ ストラに決定。指揮は俊英エラス=カサド。オケとソロ楽器の素晴らしいバランス、自然なアーティキュレーションで作品に対する既成概念を払拭するような、 まさにこの顔ぶれでしか為し得ない水準での、新しいシューマン像が完成しました。
プロジェクト第1弾は、ヴァイオリン協奏曲を中心に据えたプログラム。シューマンのヴァイオリン協奏曲は、晩年の1853年の作。当時のヴァイオリ ンの名手、ヨーゼフ・ヨアヒムとの出会いがこの作品を生みだしました。完成の翌年にシューマンが療養所に入ったことなどからしばらく日の目を見ない ままになっていましたが、1907年にヨアヒムが所蔵していた楽譜がベルリン図書館に売却され、1937年には初演および出版のはこびとなりました。力 強い第1楽章、第2楽章の美しい旋律はファウストの美しい音色と音楽の真骨頂を見るようです。この旋律は後にシューマンの耳に「天使の歌」として あらわれ、この旋律に基づいて、変奏曲(精霊の主題による変奏曲)が書かれています。第3楽章は3拍目に重点がくるポロネーズのリズムで、オーケ ストラとソロ楽器の充実の対話の中しめくくられます。カップリングのピアノ三重奏曲は、1851年に作曲されたもの。シューマン家でクラーラのピアノで 初演されたのち、1852年に公開初演されました。クラーラ自身、この作品を情熱的で創意に満ちていると非常に気に入っていたようすの日記が遺されて います。充実していたシューマンの、情熱と創意に満ちたトリオを、メルニコフのフォルテピアノの音色、そしてファウストとケラスの奏でる音色が織り成 す抜群のバランスで堪能できます。ボーナスDVDには、シューマンのヴァイオリン協奏曲のライヴ映像が収録されているというなんとも嬉しい特典つきです。 (Ki)

HMC-902197
(1CD+DVD)
KKC-5618
(1CD+DVD)
日本語帯・解説付
税込定価
シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 op.129
ピアノ三重奏曲第1番ニ短調op.63
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/ジョフレド・カッパ1696年)
イザベル・ファウスト(Vn/1704年ストラディヴァリウス[スリーピング・ビューティー])
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ/ジャン=バティスト・シュトライヒャー 1847年、ウィーン
いずれもエドヴィン・ボインク・コレクション)
パブロ・エラス=カサド四フライブルク・バロックO

CD録音:2014年8,9月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ボーナスDVD収録:2014年5月8日、ベルリン・フィルハーモニー(ライヴ)
シューマンの協奏曲3 曲(ピアノ・ヴァイオリン・チェロ協奏曲)+ピアノ三重奏曲3曲のレコーディングをするというこのプロジェクトは、3人が、ヨー ロッパでシューマンのピアノ三重奏曲を演奏するツアーを行った際に持ち上がったといいます。楽器は、ガット弦を張った弦楽器、そしてフォルテピアノで、 ということになり、オーケストラもソロ楽器に合った編成のフライブルク・バロック・オーケストラに決定。指揮は俊英エラス=カサド。オケとソロ楽器の 素晴らしいバランス、自然なアーティキュレーションで作品に対する既成概念を払拭するような、まさにこの顔ぶれでしか為し得ない水準での、新しいシュー マン・シリーズとして世界が注目しています。
チェロ協奏曲は、シューマンがデュッセルドルフ市の音楽監督に就任直後の創作意欲旺盛の時期に書かれた作品。チェロ独特の深みのある響きと哀愁 に満ちた音色、ロマン的な抒情に溢れています。ヴァイオリン、ピアノの華やかな協奏曲に比べると、チェロ協奏曲は渋味がありソリストが主役ではなく、 管弦楽部分とチェロの技巧が一体となり響きあう曲。どんな作品でもエレガントに弾きこなすケラスは、チェロの技巧が駆使される第3楽章のオケの伴奏 付カデンツァでも、クールに洗練された演奏を披露しています。華美な技巧性はなく、オケとチェロの密度が高く内なる情熱を秘めた作品ですので、エラ ス=カサドとフライブルク・バロック・オーケストラ、そしてケラスの知性と情熱が静かに呼応するかのような味わい深い演奏です。
ピアノ三重奏曲第1番は1847年に完成。妻クララへの誕生日プレゼントのために作曲されました。メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番ニ短調に 影響を受けて作曲され、この2作品はロマン派を代表するピアノ三重奏として広く認知されています。クララも気に入ったという第1楽章は、ピアノ、チェロ、 ヴァイオリンが織り成す優美で伸びやかな旋律から開始されます。そしてこの作品はチェロが素晴らしく響く音域を効果的に使っており、チェロ協奏曲のカッ プリングとして最適な演目と言えるでしょう。ケラスのチェロの響き、ファウストの美音、メルニコフの温かみのある音色が見事なバランスで聴こえてきて、 終楽章のコーダへ向かう圧巻のアッチェレランドは聴きどころです。 ボーナスDVDには、チェロ協奏曲のライヴ映像が収録されています。

HMC-902198(CD+DVD)
シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
ピアノ三重奏曲 第2番 ヘ長調 op.80
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ/【協奏曲】1837年製エラール、【ピアノ三重奏曲】ジャン=バティスト・シュトライヒャー(ウィーン, 1847年)/いずれもエドヴィン・ボインク・コレクション)
イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリウス[スリーピング・ビューティー])
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/ジョフレド・カッパ[1696年])
パブロ・エラス=カサド(指)
フライブルク・バロックO

[CD]録音:2014年8,9月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
[ボーナスDVD]収録:2014年5月8日、ベルリン・フィルハーモニー(ライヴ)
シューマンの協奏曲3曲(ピアノ・ヴァイオリン・チェロ協奏曲)+ピアノ三重奏曲3曲のレコーディングをするというこのプロジェクトは、3人が、ヨー ロッパでシューマンのピアノ三重奏曲を演奏するツアーを行った際に持ち上がったといいます。楽器は、ガット弦を張った弦楽器、そしてフォルテピアノで、 ということになり、オーケストラもソロ楽器に合った編成のフライブルク・バロック・オーケストラに決定。指揮は俊英エラス=カサド。オケとソロ楽器の 素晴らしいバランス、自然なアーティキュレーションで作品に対する既成概念を払拭するような、まさにこの顔ぶれでしか為し得ない水準での、新しいシュー マン・シリーズとして世界が注目しています。
ピアノ協奏曲は冒頭から切っ先鋭いテンポ。その後のピアノとオーケストラの掛け合いは実に流麗にしてロマン味溢れております。主題の「ドシララ(ド イツ音名でC-H-A-A)」は愛する妻クララのイタリア名Chiaraを暗示しているとする説がありますが、メルニコフも意味深長に主題を響かせています。 全篇をとおしてメルニコフの生き生きとしたフォルテピアノが際立っており、彼の音楽の充実ぶりをあらためて実感します。オーケストラ間奏もまるで交響 曲を聴いているような、エネルギー全開の演奏となっています。カップリングのピアノ三重奏曲第2番は、1847年に第1番と同時期に作曲されました。 次第にシューマンを苦しめる心の病から逃れるかのように、明るく前向きな内容で、シューマン自身「甘やかで生き生きとした印象」としており、後にクララ・ シューマンはこの作品について「私の魂の深いところをあたたかく包み、最初から最後まで私を喜ばせる作品」であり「大好きで何度も演奏したい」と述 べました。明るく生き生きとした第1楽章冒頭、優しく愛に溢れた第2楽章、穏やかに何かを懐かしむような第3楽章、そしてうねる楽想の終楽章。名 手3人が見事なアンサンブルですべての楽想を慈しむように奏でています。
ボーナスDVDはベルリン・フィルハーモニーで行われたライヴの模様(協奏曲)が収録されています。 (Ki)
HMC-902199
ショパン〜1846年、ノアンでの最後の年
舟歌 op.60
3つのマズルカ op.63〔第1番 ロ長調、第2番 ヘ短調、第3番 嬰ハ短調〕
チェロ・ソナタ.ト短調 op.65
ワルツ op.64〔第1番 変ニ長調、第2番 嬰ハ短調、第3番 変イ長調〕
マズルカ op.67-4 イ短調
2つの夜想曲op.62〔第1番 ロ長調、第2番 ホ長調〕
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
パスカル・アモワイヤル(P)

録音:2014年6月
ジョルジュ・サンドと別れることとなる1847年の前年の夏、ショパンはノアンでの最後の夏を過ごしました。数あるショパンの名曲でも中核を成す作 品がこの時期に書かれています。それらを集めたのがこの1枚。ピアノのアモワイヤルはシフラの直系の名手で、ここでも珠玉の音色でショパンの傑作の数々 を奏でています。チェロ・ソナタはショパンの生前に出版された最後の作品。チェロ奏者を務めるのは、アモワイヤルの公私にわたるパートナー、ベルトラン。 非常に繊細で、涙なしには聴けない名演となっています。 (Ki)
HMC-902200(2CD)
エミリオ・デ・カヴァリエーリ(c.1550-1602):音楽劇「魂と肉体の劇」(1600) 魂:マリー=クリード・シャピュイ
肉体:ヨハネス・ヴァイサー
時/ 忠告:ギューラ・オレント
知/ 喜び:マーク・ミルホーファー
喜びの第 1 の使者:キュンフォ・キム
世界/ 喜びの第2の使者/ 地獄に落ちた魂:マルコス・フィンク
現世の生活:ルチアーナ・マンチーニ
守護天使:クリスティーナ・ローターベルク
幸多き魂たち/ 天使たち:クリスティーナ・ローターベルク、エリザベス・フレミング、ベンノ・シャフトナー、フローリアン・フェット、フーゴー・オリヴェイラ
賢人/ 分別:セレーナ・マルカンジ、ロレダナ・ジントーリ
ベルリン国立歌劇場合唱
コンチェルト・ヴォカーレ、ベルリン古楽アカデミー
ルネ・ヤーコプス(指)
〔基本の楽器群〕
マラ・ガラッシ、ロレダナ・ジントーリ、マサコ・アート、キアラ・グラナタ(ハープ)、野入志津子(リュート)、ドロレス・コストヤス(リュート、ギター)、ニコラス・アハテン(リュート、チェテローネ)、ヴィープケ・ヴァイダンツ(オルガン、チェンバロ)、アンドレアス・キュッパース(オルガン、レガール)、ヤン・フライハイト(ヴィオラ・ダ・ガンバ(バス))、ダヴィド・ヤクス(トロンボーン(バス))、バーバラ・ケルニヒ(Vc)、ワルター・ルマー(ヴィオローネ)、クリスティアン・ブーゼ(ドルシアン)
〔装飾的な楽器群〕
ヴァイオリン、ヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、小型リラ、リコーダー、コルネット、トロンボーン、打楽器
録音:2014年5月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ヤーコプスの最新録音は、カヴァリエーリによる、現存する最古の音楽劇「魂と肉体の劇」。様々な記述などにあたり、充実した通奏低音楽器群を従えた、 カヴァリエーリの世界を生き生きと再現した見事な演奏です。
カヴァリエーリは、芸術家を輩出したローマの貴族の生まれ。父はミケランジェロの親しい友人で、ヴァチカンにも影響力のあった、非常なる有力者だった と言われています。カヴァリエーリ自身は作曲家、オルガン奏者、声楽教師など音楽の分野で活躍したほか、行政官、外交官としても手腕を発揮したようです。 現存する最古の音楽劇(全体に音楽がつけられた劇作品)である本作「魂と肉体の劇」の作曲者として名を残しています。また、数字付き低音を用いた印 刷譜が遺されていますが、こちらも最初期の例となっています。
この音楽劇「魂と肉体の劇」は、プロローグの語りを除いては、音楽のみで構成されていること、さらに、舞曲も含まれていることから、ヤーコプスは、 この作品をオペラといっても間違いではないだろう、としています。様々な編成のアンサンブル、合唱、さらに器楽の楽章を含んだ多彩な音楽がちりばめられ、 変化に富む構成。レチタティーヴォは完全に韻を踏んだかたちで書かれており、歌手が歌うテキストの世界を、充実した通奏低音楽器群がさらにイメージを 広げ盛り上げます。
ヤーコプスは当時の記述などから、数字付きの通奏低音を担当する基本の楽器群として、ハープやリュートなど、さらには管楽器も採用。非常に豊かな音 色のパレットを得ることに成功しています。全体を通して通奏低音パートが美しく響き、ストーリー展開にも重要な役割を果たすかたちの演奏となっています。 なお、カヴァリエーリの指示には、器楽奏者は舞台には上がらず、袖などで、歌い手の息遣いに合わせて演奏するように、とあることから、ヤーコプスも、こ の作品を劇場で実際に上演した際には、可能な限り器楽奏者を袖に配置するようにしたといいます。 (Ki)

HMC-902202
プロコフィエフ: ピアノ・ソナタ第2番ニ短調Op.14
ピアノ・ソナタ第6番イ長調Op.82
ピアノ・ソナタ第8番変ロ長調Op.84
アレクサンドル・メルニコフ(P)

録音:2014年7月8-10日、2015年8月3-5日/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
ショスタコーヴィチの「24の前奏曲とフーガ」や協奏曲で神業を聴かせたメルニコフがプロコフィエフのソナタに挑戦しました。ロシア・ピアノ音楽史 上の名作だけに、メルニコフがどう解釈するのか興味が募ります。 もともとメルニコフの敬愛するリヒテルの十八番として、いくつか残る録音は今日も決定盤とされている作品ばかり。メルニコフの解釈は、リヒテルゆず りの辛口な解釈ながら、リヒテルのような骨太さよりは繊細で、プロコフィエフのうつろいやすい気分を絶妙に表現しています。まさに21世紀風プロコフィ エフ演奏と申せましょう。 プロコフィエフが通称「戦争ソナタ」(ピアノ・ソナタ第6〜第8番)を作曲したのは第2次世界大戦中の1939-44年での厳しい状況下で、主に疎 開先で書かれましたが、中央でない干渉のなさゆえか、プロコフィエフ本来の才気と天才性が輝きをみせています。プロコフィエフの作曲当時、メルニコ フの祖父母の作曲家ニコライ・チェンベルジとザーラ・レーヴィナはすぐ近くにおり、まさに誕生に立ち会っていました。そうした遺伝子上のつながりも、 演奏に思い入れを増しているように思える凄さです。 (Ki)
HMC-902205
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調*
抒情小品集
 第2集op.38より第8曲「カノン」
 第1集op.12より第1曲「アリエッタ」
 第3集 op.43より第1曲「蝶々」、第2曲「孤独なさすらい人」
 第4集 op.47より第3曲「メロディ」
 第5集op.54より第3曲「小人の行進」、第4曲「夜想曲」
 第6集 op.57より第6曲「郷愁」
 第9集 op.68より第3曲「あなたのそばに」、第5曲「ゆりかごの歌」
 第10集op.71より第1曲「その昔」、第7曲「思い出」
ハヴィエル・ペリアネス(P)
サカリ・オラモ(指)BBC響

録音:2014年10月24日(ライヴ録音、バービカン・センター、ロンドン)*、2014年6月5-6日テルデックス・スタジオ・ベルリン(セッション)
スペインの俊英、ハヴィエル・ペリアネスの新譜は、グリーグ。協奏曲と、抒情小品集からの抜粋というプログラムで、グリーグの魅力をあますところ なく味わわせてくれます。グリーグが25歳で作曲したピアノ協奏曲は、ロマン派の伝統と、ノルウェーの伝統音楽(ハリングなどの舞曲のリズム)が融 合された作品として、非常に高い人気を誇る名曲。オラモ指揮のBBC交響楽団が醸し出す心地よい緊張感の中、ペリアネスのピアノの音色が冴えわたり ます。協奏曲のダイナミックな世界とは一変、ペリアネスの静寂を思わせる音楽性がひときわ輝く抒情小品曲は、どれも優しさを湛えた表情が魅力です。 (Ki)
HMC-902206
ミシェル=リシャール・ドゥ・ラランド(1657-1726):ルソン・ド・テネブル ゾフィー・カルトホイザー(S)
セバスティアン・ドゥセ(指)
アンサンブル・コレスポンダンス

録音:2014 年7月
ルソン・ド・テネブルは、復活祭に先立つ聖週間(受難を受けるためにキリストがエルサレムに入城した棕櫚の主日(日曜日)から、受難の金曜日の翌 日にあたる土曜日まで)の、聖木曜日から聖土曜日にかけての3日間の職務日課のうち、原則として明け方におこなわれる礼拝のこと。闇を意味するテネ ブルという語は、この礼拝では、朗読を進めるにつれ、ロウソクが一本ずつ消されてゆくことに由来しています。この聖務日課は、それぞれ3つの朗読(フ ランス語でルソン)を含み、そのテキストはエレミアの哀歌に基づきます。キリスト教にとってとりわけ重要な受難を思う礼拝の音楽というだけあり非常に 重要視され、このテネブルのための音楽は、ルイ14世(太陽王)の時代に多く作曲され、社会的イベントのひとつにまでなりました。
1714年から太陽王の宮廷に仕えていたラランドも、作品を生み出しました。ラランドの作品は、その没後、パリでとりわけ高い人気を誇っていました。 この作品も1730年に出版されました。ラランドが粋を尽くして書いた、ルソン・ド・テネブルが、カルトホイザーの清冽な歌声で見事によみがえりました。 ゾフィー・カルトホイザーは、モーツァルトの『偽の女庭師』やペルゴレージのオラトリオ『十字架上のキリストの最後の7つの言葉』(HMC902155)でもヤー コプスの指揮のもと素晴しい歌声を披露、近年はプーランクの歌曲などもレコーディングするなど(HMC 902179)、世界で高く評価されているベルギー 出身のソプラノです。 (Ki)
HMC-902207(2CD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集op.18
弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 op.18-3
弦楽四重奏曲第1番 ヘ長調 op.18-1
弦楽四重奏曲第2番 ト長調 op.18-2
弦楽四重奏曲第4番 ハ短調 op.18-4
弦楽四重奏曲第5番 イ長調 op.18-5
弦楽四重奏曲第6番 変ロ長調 op.18-6
エルサレムSQ
〔アレクサンドル・パヴロフスキ(1st Vn)、セルゲイ・ブレスラー(2nd Vn)、オリ・カム(Vla)、キリル・ズロトニコフ(Vc)〕

録音:2014年12月
2015年6月に約10年ぶりに再来日し、そのエレガントなスタイルで聴衆を魅了したエルサレム弦楽四重奏団。1993年に創立、96年にデビュー、 2011年録音以降ヴィオラメンバーの交代がありましたが、ヨーロッパを中心にその活動はますます充実をみせており、まさに「弦の国」イスラエルが世 界に誇る完全無欠のアンサンブルの感が強くなっています。今は様々なタイプの弦楽四重奏団がありますが、彼らの演奏スタイルは非常に美しくバランス も整った、いわゆる正統派に属するといえるでしょう。そんな彼らによるベートーヴェンは、各パートが見事に調和しており、きわめて流麗。もちろん激し い感情が顔をのぞかせるところもありますが、美しい音色とバランスが損なわれることはなく、充実の演奏を聴かせています。 (Ki)

HMC-902209
初回限定特典付き
デュティユー:ザッハーの名による3つのストローフェ
ドビュッシー:チェロとピアノのソナタ*
デュティユー:チェロ協奏曲「はるかな遠い国へ」**
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
パスカル・アモイヤル(P)*
ジェームズ・ガフィガン(指)ツツェルンSO**

録音:2014年11月(協奏曲)、12月
フランス音楽の二人の巨匠、ドビュッシーとデュティユーのチェロ作品の世界。 ドビュッシーのチェロ・ソナタは、彼が最晩年に構想した一連の器楽曲のシリーズ「様々な楽器のための6つのソナタ」の中の1曲として書かれ ました。(実際ドビュッシーが死の前に完成できたのは「ヴァイオリン・ソナタ」「フルート、ハープ、ヴィオラのためのソナタ」そしてこの「チェロ・ ソナタ」の3作のみ。) フランスの古楽、とりわけクープランの音楽へ回帰するような端正な作品群の中で、この「チェロ・ソナタ」もまた、チェ ロの音色の渋みや切なさと相まって、高貴さに溢れています。 デュティユーの「ザッハーの名による3つのストローフェ」は、スイスの指揮者パウル・ザッハーの70歳の誕生日を記念してデュティユーの他 12人の作曲家たちが彼の名前の綴り(SACHER)を音名に読み替えたものを素材に作曲した際の作品。独奏チェロから紡ぎだされる多様な表情や質 感に、チェロという楽器の雄弁さを感じる1曲です。 デュティユーのチェロ協奏曲「はるかな遠い国へ」は、チェリスト、ロストロポーヴィチの委嘱で作曲された全5楽章からなる作品です。タイトルは、 ボードレールの詩集「悪の華」におさめられている「髪」の一節からとられています。チェロのモノローグで幕を開けるこの曲は、繊細な響きの中 で移り変わる多様な景色の中を通り抜け、再び静寂の中へと収束していきます。 近代フランスのチェロ作品を堪能できる1枚です。 (Ki)
【ダウンロードクーポンについて】
ブックレット内に、CDと同内容のハイレゾ音声トラック(44.1kHz/24bit)音源の無料ダウンロードクーポンが封入されています。初回限定特典。
HMC-902211
バッハ:「レーオポルト侯のための葬送音楽」BWV 244a
(モーガン・ジュルダンとラファエル・ピションによる復元)
ラファエル・ピション(指)
アンサンブル・ピグマリオン
サビーヌ・ドヴィエイル(S)
ダミアン・ギヨン(A)
トーマス・ホッブス(T)
クリスティアン・イムラー(Bs)

録音:2014年5月/ヴェルサイユ宮殿内王立礼拝堂
消失していた「レーポルト侯のための葬送音楽」の復元録音の登場です!これを手掛けたのは、ラファエル・ピション。彼は、アルファ・レーベルから、 たび重なる改訂などで謎が多い「ロ短調ミサ曲」の原点を、見事に再現してみせた、研究と演奏両面にひいでた指揮者。あくなき探求と研究が、また ひとつの素晴らしい成果を生み出しました。
J.S.バッハは、レーオポルト侯(アンハルト=ケーテン侯)(1694-1728)の宮廷で1717-23年の間楽長を務めました。侯は、音楽を愛し、音楽 に精通した主君で、優れた宮廷楽団を有し、バッハのよき理解者でもありました。バッハはこの時期に、「ブランデンブルク協奏曲」「無伴奏ヴァイオリン・ ソナタとパルティータ」、「インヴェンション」、「平均律クラヴィーア曲集第1巻」など多くのすぐれた器楽曲を作曲した充実した日々を送っていました(た だしこれらのほとんどは浄書であり、作品自体がこの時期に成立したかどうか明確でない部分もあります)。
この「レーオポルト侯のための葬送音楽」は、1728年に亡くなった侯のために1729年3月24日に演奏されたもの。楽譜資料は消失しているものの、 「マタイ受難曲」のテキストも手掛けたピカンダーによる、この作品のためのテキストが残されています。このテキストが、マタイ受難曲(初版、1727年版) などの既存のアリア楽曲旋律にそのままあてはめられる構造であることから、この葬送音楽はバッハの自作のパロディの技法を用いて作られたと考える ことができます。たとえば、マタイ受難曲の有名なアルトのアリア「主よ、憐れみたまえ(Erbarme dich)」は、この葬送音楽では「Erhalte mich(私 を忘れないでください)」というテキストに置き換えられており、完全に入れ替え可能なものとなっています。このようにテキストを既存の楽曲にあては めながら、この復元・録音の実現となりました。ブックレットのトラック表には、マタイ受難曲のほか、「侯妃よ、さらに一条の光を」BWV198、ロ短 調ミサ曲など、元になった楽曲との対照表もついています(欧文)。
演奏陣も、俊英アンサンブル・ピグマリオン、さらに歌唱陣もフランスの新しい歌姫ドヴィエイルや、ダミアン・ギヨンらと充実の布陣で、つやがあっ て引き締まった素晴らしい演奏を展開しています。  (Ki)
■ラファエル・ピション
カウンターテナー歌手としてサヴァール、レオンハルト、コープラマンらと共演したことがあり、また、ピアノ、ヴァイオリンも学び、その後、ピエール・ カオの下で指揮も学んだという逸材。バロックから現代作品の初演までを手掛け、2006年、アンサンブル・ピグマリオンを設立。ラモーのオペラ録音、 そして、バッハのロ短調ミサ曲の録音(アルファ)でも話題となりました。
HMC-902212(2CD)
ラモー:歌劇「カストールとポリュックス」(1754年版) カストール/コリン・アインスワース(テノール)
ポリュックス/フロリアン・センペイ(バリトン)
テライール/エマニェル・ド・ネグリ(ソプラノ)
フェーブ/クレマンティーヌ・マルガイヌ(メゾ・ソプラノ)
ジュピター/クリスティアン・インムラー(バリトン)
クレオン、幸運な影、ヘベの侍女/サビーヌ・ドヴィエイル(ソプラノ)
ジュピターの大司祭/ヴィルジル・アンスリー(バス)
ラファエル・ピション(指)
アンサンブル・ピグマリオン

録音:2014年7月/ジャケット絵画:ターナー「マーゲイトの日没」(1840)
ラモーのカストールとポリュックスは、1737年に初演された後、1754年に再上演されました。1750年代といえば、音楽史上重要なブフォン論争の まっただなか。ラモーを代表とするフランス派と、フランス・バロックオペラの豪奢な世界を不自然だとするルソーに代表されるイタリア派との争いとなっ たブフォン論争において、ラモーの一連の作品は非難の対象となってしまっていました。そんな中、1754年にいわばフランス側の最後の切札として再上 演されたのが、この「カストールとポリュックス」でした。再上演に際し、ラモーはプロローグを削除、第1幕は全く新しく創作、さらにいくつかの改訂 をくわえ、よりドラマティックな構成に仕立て直しました。この再演版は大成功をおさめ、翌年の1755年まで定期的に上演され、1763年には宮廷で上演、 さらに1764年と、ラモーの死の半年前65年にも上演されました。その後1770-82年までもたびたび上演されています。神話の世界のきらびやかさと、 洗練されたオーケストレーションは、古典派のオーケストラ時代の到来を告げているともいえるでしょう。この1754年版を、ピション率いるアンサンブル・ ピグマリオンが、実に鮮烈に演奏しています。

HMC-902214(2CD)
モーツァルト:歌劇「後宮からの誘拐」 コンスタンツェ:ロビン・ヨハンセン(ソプラノ)
ブロンデ:マリ・エリクスモーエン(ソプラノ)
ベルモンテ:マキシミリアン・シュミット(T)
ペドリッロ:ジュリアン・プレガルディエン(T)
オスミン:ディミトリー・イヴァシュチェンコ(Bs)
太守セリム:コルネリウス・オボニャ(語り)
RIAS室内Cho
ベルリン古楽アカデミー
ルネ・ヤーコプス(指)

録音:2014年9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
ヤーコプスが「後宮からの誘拐」を録音しました!これが実に鮮烈痛快きわまりない演奏。パーカッションもにぎにぎしく活躍する快速序曲から、トル コを思わせる世界に一気に引きこまれる痛快な演奏です。セリフ部分にも演技と音楽の両面で様々に工夫がなされ、聴いていて実にたのしい「後宮」の 誕生となりました!
1782年の「後宮からの誘拐」のウィーン初演は、聴衆および批評家たちから、かつてない大成功の反響となりました。エキゾチズム(東洋趣味)に 重きを置いた音楽、啓蒙主義思想の礼賛、当時のオスマン帝国に対する偏見とは間逆の筋書が当時の人々にとってまさにドンピシャ、ツボにはまったもの だったのです。また、このオペラはジングシュピール(歌芝居)なのでレチタティーヴォがなく、アリアとセリフで構成されています。現在では、演奏に際 し、セリフ部分は多くの部分がカットされてしまいますが、この録音では改訂を施しながらもフルに収録。さらに、アリアの途中でもセリフを挿入させるな ど、耳のための音楽劇として聴き手が場面や登場人物の心情を想像しやすいような工夫も随所に見られます。さらに、様々な資料から、ヤーコプスは、セ リフ部分でモーツァルトが自らフォルテピアノを操り場面を盛り上げ、次のアリアへのよい橋渡しとなるような即興、あるいは自作の鍵盤音楽からの引用を 織り交ぜたのではと考え、この録音に際してもセリフ部分の何か所かで、フォルテピアノ奏者にちょっとした楽曲を演奏させ、さらにアリアの中でも通奏低 音の枠を超えたようなものを演奏させています。このような細かな工夫により、セリフとアリアのつながりにも自然な流れが生まれ、オペラの内容がよりリ アルなものとして見事によみがえっています。
歌唱陣は、バイロイトにも出演、カルダーラの世界初録音アリア集CD(マルコン指揮)でも注目を浴びたソプラノのロビン・ヨハンセン、既にバロック からロマン派のアリアまで多数のCDをリリース、2015年のザルツブルク音楽祭デビューをしたテノールのマキシミリアン・シュミットなど、今が旬の顔 ぶれがズラリ。なお、ヤーコプスはこれまでにモーツァルトの歌劇として「偽りの女庭師(HMC 902126)」、「皇帝ティートの慈悲(HMC 901923)」、 「イドメネオ(HMC 902036)」、「フィガロの結婚(HMC 901818)」、「ドン・ジョヴァンニ(CD・HMC 901964/映像・HMD 9909013[DVD], HMD 9809013[BD])」、「コジ・ファン・トゥッテ(HMC 901663)」、「魔笛(HMC 902068)」、また交響曲として「第38&41番[HMC 901958]」、「第 39&40番[HMC 901959]」と録音してきましたが、この後宮からの誘拐でいったんオペラ・プロジェクトから離れるということ。今後は、モーツァルト のレクイエムなどが予定されています。 (Ki)
HMC-902216
ヘンデル:「水上の音楽」HWV348-50 (1717)
第1組曲ヘ長調HWV348(10曲)
第2組曲ニ長調HWV349(5曲)
第3組曲ト長調HWV350(6曲)
ベルリン古楽アカデミー
ゲオルク・カールヴァイト(音楽監督)

録音:2015年11月5日
名人集団ベルリン古楽アカデミーの最新盤はヘンデルの「水上の音楽」。1717年7月17日にロンドンのテムズ河を舞台に行われた豪華絢爛な川遊び のお祭り用に、ヘンデルが書いた豪華な本作品を、ベルリン古楽アカデミーがこれまた卓越したアンサンブルで煌びやかに鳴り響かせています。 「水上の音楽」は独奏楽器(ホルン、トランペット、フルート)と合奏による合奏協奏曲の様式で書かれており、管楽器がソリスティックに活躍し、明るく 華やかな雰囲気を演出します。実際にジョージ1世は演奏にいたく感動し、約1時間のこの曲を計3回演奏させ、50人の楽士に対するギャラが150ポ ンドかかったという話まで残っており、音楽も観客も非常に盛り上がった上演だったことがうかがえます。 「水上の音楽」はヘンデルの作品としては珍しく自筆譜が残っておらず、どのような曲順で演奏されていたか長らく謎に包まれており、様々な版(レートリッ ヒ版、クリュザンダー版、ハーティ版、ハレ版など)が存在します。曲の成立を踏まえてヘ長調、ニ長調、ト長調の3つの組曲を主流として演奏されています。 ベルリン古楽アカデミーは、各人のもつ名人芸と一糸乱れぬ精緻なアンサンブル、そして鋭敏なリズム感と絶妙なバランス感覚を駆使して、「水上の音楽」 に生命感を与え作品のもつイベント性をよい一層演出し、色彩豊かな演奏を繰り広げています。 (Ki)
H MC-902217
ベートーヴェン:歌曲&バガテル集Lieder & Bagatellen
希望に寄す op.32
遠い国からの歌 WoO.137
バガテル op.126-2*
私はあなたを愛す WoO.123
バガテル op.126-1
連作歌曲「はるかなる恋人に寄す」 op.98
バガテル op.126-3
アデライーデ op.46
バガテル op.126-5
アリエッタ「口づけ」op.128
バガテル op.126-4
バガテル op.126-6
寂しさの喜び op.83-3(ゲーテの詩による3つの歌より)
あきらめ WoO.149
希望に寄す op.94
ヴェルナー・ギューラ(T)
クリストフ・ベルナー(フォルテピアノ/J. B. Streicher, 1847, G. Hecher's collection)

録音:2014年9月
モーツァルトや宗教作品などでとりわけ優れた演奏を聴かせているギューラの最新盤はベートーヴェン。長年のパートナー、名ピアニスト、クリストフ・ ベルナーのソロを交えてのプログラムとなっております。ベートーヴェンの歌曲は、彼の歌曲や器楽作品に比べると演奏機会が多いとはいえず、もっと評価・ 演奏されてしかるべきと思われます。ギューラの自然でやわらかな、それでいて針の穴を通すような精確な音程が心地よい声は、ベートーヴェンの歌曲の 世界を何にも邪魔されることなく楽しむことができます。ベルナーが奏でているのはJ.B.シュトライヒャーの銘器。歌曲、バガテルの世界のどちらにも理 想的な響きで魅了されます。 (Ki)
HMC-902218
モーツァルト:ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲第12番 イ長調 KV414
ピアノ協奏曲第11番 ヘ長調 KV413
ピアノ協奏曲第13番 ハ長調 KV415
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
フライブルク・バロック・オーケストラ
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指))

録音:2014年11月15-17日、フライブルク・アンサンブルハウス
ザイデンホウト&FBOによるモーツァルトのピアノ協奏曲集第2弾の登場。「モーツァルトの再来」とも称されるフォルテピアノの天才ベザイデンホウト。 今回も彼のマジックは冴え渡り、耳になじんだこれらの作品でも、新鮮な驚きを与え楽しませてくれます。ひとつひとつのパッセージが実に活き活きと愛 らしい表情に満ちています。また、ピアノをささえるオーケストラも実に細やか。愉悦の極みのモーツァルトです!ここに収められた3曲はいずれも1782 年頃に作曲され、管楽器を抜いた弦四部でも伴奏できるというもの。これは、モーツァルトが当時の演奏会のありよう、さらに玄人たちが私的な場所でも 楽しめるように、と当時のウィーンの市場に対して配慮した結果。もちろんここでは管楽器も含むかたちで演奏されております。作品を純粋に聴いてもモー ツァルトの才を感じますが、モーツァルトがマーケティングにも実に長けた人物であったことにもまた感心させられます。 (Ki)
HMC-902219
ブラームス:ヴァイオイン・ソナタ第3番 ニ短調 op.108
シューマン:3つのロマンス op.94
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 op.100
ディートリヒ/シューマン/ブラームス:F.A.E.ソナタ
イザベル・ファウスト(Vn/1704 年製ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」)
アレクサンドル・メルニコフ(P/ 1875 年製ベーゼンドルファー(メルニコフ所蔵))

録音:2014 年9月
快進撃がとまらないイザベル・ファウスト。次なる新譜は、こちらも充実著しい盟友、アレクサンドル・メルニコフとのコンビによるブラームス&シュー マンです。 このブラームス&シューマン(&F.A.E.ソナタ)のプログラムは、2014年6月に日本でも公演があり、大きな話題となりました。既にファウストとメルニ コフはブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番を録音しており(HMC 901981(現在廃盤)。この時の録音でも同じベーゼンドルファーが用いられまし た)、これでファウストとメルニコフはブラームスのヴァイオリン・ソナタを全曲録音したことになります。 第3番の冒頭から、ファウストの振幅の大きな歌にメルニコフもぴたりと応えた最高のアンサンブルが展開されています。ファウストが奏でる音楽は非常 にやわらかで優しく、強弱や音色の幅も非常に豊か。そんなファウストにぴたりと寄り添うようにメルニコフが奏でるベーゼンドルファーの音色も、いぶし 銀のような音色から輝かしいものまでその幅広さに驚かされます。また、強弱の幅も実に豊かで、モダンのピアノよりも劇的に感じる瞬間もあるほど。ファ ウストとメルニコフ、充実著しいアーティストたちの作品に対する愛情と思いがつまった1枚となっています。 (Ki)

HMC-902220
チャイコフスキー:交響曲第1番 「冬の日の幻想」
幻想序曲「テンペスト」op.18
パブロ・エラス=カサド(指)
セントルークスO

録音:2014年11月7日、2015年10月30-31日、DiMennaセンター、ニューヨーク
HMFレーベルでの、FBOとのメンデルスゾーン・プロジェクト、およびシューマン・プロジェクトでも高く評価されている指揮者エラス=カサド。オペ ラでの活躍もあり、世界が注目する若手の一人です。そんなエラス=カサドが現在首席指揮者を務めるセントルークス管弦楽団とのチャイコフスキーの登 場です。 セントルークス管弦楽団は1974年からの歴史をもつ室内管弦楽団。近年では、音楽監督としてノリントン(1990-94)、マッケラス(1998-2001)、 ドナルド・ラニクルズ(2001-2007)らが歴任、エラス=カサドは4代目の首席指揮者です。2011年に楽団の首席指揮者に4年の契約で就任、契約 は更新され、2017年の9月まで、その関係はつづきます。 交響曲第1番はチャイコフスキー最初期の作品。全曲を通してあらわれる民謡風旋律をエラス=カサドは熱っぽく響かせています。カップリングは、海 を舞台とした劇的な「テンペスト」。メック夫人もこの作品を聴いてチャイコフスキーを支援するようになったというこのドラマティックな作品にちりばめら れた抒情的旋律の一つ一つを、エラス=カサドはたっぷりと歌わせています。 (Ki)
HMC-902221
IL TEATRO ALLA MODA〜当世流行劇場
ヴィヴァルディ:「オリンピアーデ」からシンフォニア ハ長調 RV 725〔1.アレグロ 2.アンダンテ 3.アレグロ〕
ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 RV 282(オリジナル版)〔1.アレグロ・ポーコ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
スコルダトゥーラ調弦されたヴァイオリンの協奏曲 ロ短調 RV 391〔1.アレグロ・マ・ノン・トロッポ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV 228〔1.アレグロ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
ヴァイオリン協奏曲 RV 314a〔アダージョ〕
ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV 323〔1.アレグロ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV 322*〔1.アレグロ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
「ヴィオリーノ・イン・トロンバ」のための協奏曲 ト長調 RV 313〔1.アレグロ 2.アンダンテ 3.アレグロ〕
「ポントスのアルシルダ王妃」RV 700より第1バレエ ト短調**〔1.ラルゴ 2.アレグロ〕
ヴァイオリン協奏曲ト短調 RV316より第3楽章ジーグ(プレスト)***
ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調「キアーラのために」RV 372a、アンダンテ
ラルゴ RV 228(ピゼンデルの版?)
アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
リ・インコーニティ

録音:2014年11月
フランス古楽界の新時代の担い手、ベイエ率いるリ・インコーニティ(名もなき者たち、の意)による、非常に生き生きとしたヴィヴァルディの登場。「F.クー プラン:讃歌集(HMC 902193/ KKC 5408)」でも高い評価を得たグループとあって、注目です。 タイトルにある「IL TEATRO ALLA MODA」は、バロック時代の作曲家・音楽評論家であるベネデット・マルチェッロが1720年代終わりに出版した、 当時の音楽・オペラをめぐる様々を風刺した書籍(邦訳書が出版されており、その書名は『当世流行劇場』)。この本の中でマルチェッロは当時最大の人 気を誇っていたヴィヴァルディを攻撃しています。貴族階級に属し、正統的な作曲技法のみを重んじて作曲するマルチェッロとは対照的に、ヴァイオリンを 自ら縦横無尽に弾き、劇場主らと組んで興業の部分にまで関わるなど、いわゆる商売の部分にも積極的だったヴィヴァルディ。ヴィヴァルディのこれみよ がしなヴィルトゥオジティ、作曲技法、オペラの派手な演出などをマルチェッロは本の中でこっぴどく書きました。しかし、書物から300年ほどたった今なお、 ヴィヴァルディの音楽の新鮮さ、才気煥発さ、鮮やかなコントラストなどが私たちを楽しませてくれているのは周知の事実。ベイエ率いるリ・インコーニティ は、ヴィヴァルディの様々な作品を新たなひとつの舞台作品の物語のように仕立て、ヴィヴァルディの音楽の斬新さや多様性をあらためて私たちに感じさせ てくれます。 ベイエの魅力である喜びに溢れたようなリズム、愛に満ちた明るい音色がアンサンブル全体にゆきわたり、非常に自由闊達なヴィヴァルディが展開され ています。1パート1人で展開され、互いのバランスのとりかたや前への出方など、呼吸のほどが実に見事なアンサンブルです。
HMC-902222
ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番ロ長調Op.8(初稿版)
ピアノ四重奏曲第3番ハ短調Op.60※
トリオ・ヴァンダラー
【ジャン=マルク・フィリップス=ヴァイジャベディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥー(Vc)、ヴァンサン・コック(P)】
クリストフ・ゴーゲ((Va)

録音:2015年1月、ベルリン、テルデックス・スタジオ
1987年結成されたトリオ・ヴァンダラー。1999年からハルモニア・ムンディでリリースを続けており、そのどれも高い評価を得ています。古典派か ら現代まで幅広いレパートリーをもち、各メンバーの技術力の高さはもとより、3人の息のあったアンサンブルで繰り広げられる演奏は圧倒的。 今回リリースされるのはブラームス。以前2枚組のピアノ三重奏曲全集(廃盤)に続くもの。ブラームスはピアノ三重奏曲を3曲書いています。1854 年に第1番の初稿が完成、1866年に第3番を書き終えた後、1891年に第1番を自身の手によって大幅に改訂しています。ブラームスは通常改訂版を 出した場合は、オリジナル版を破棄していますが、これはブラームスが唯一自ら2つの版を残した作品。現在演奏されるのは改訂版がほとんどで、トリオ・ヴァ ンダラーも全集の際は改訂版で録音しています。2つの版は主題を入れ替えたり、長さを短縮したりと大幅に書き直されています。初稿版はやや冗長になっ ている部分もありますが、若々しい輝きも感じ取ることができます。トリオ・ヴァンダラーの演奏は、しなやかで自然体の表現が魅力的で、3人の個性が 見事にとけあった美しい演奏を聴かせてくれます。カップリングには、ヴィオラのクリストフ・ゴーゲを迎えピアノ四重奏曲第3番を収録。後期特有の難 解さはありますが、円熟の境地に達したともいえる音楽を、深い情緒を感じさせる演奏で聴かせます。 トリオ・ヴァンダラーは2016年6月に日本ツアーが予定されています。 (Ki)
HMC-902225
シュニトケ:12の回心のための詩篇 (1988)
3つの聖歌 (1984)
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)
RIAS室内Cho

録音:2015年2月/イエス・キリスト教会(ベルリン)
「12の回心のための詩篇」は1988年、ロシアのキリスト教受洗千年祭を記念して書かれました。旧約聖書のアダムが楽園を追われてから回心するま でのいきさつを描いています。古いロシア聖歌を基本にしながらも、シュニトケならではの不協和音や対位法を駆使して斬新。人声の表現力の豊かさに驚 かされます。興味深いのは、この作品に取り組んでいる際にいくつか疑問が生じ、作曲家デニーソフの先妻が所有していた自筆譜を見ることができ、出版 の際にヴィクトル・ススリンが行った変更を元に戻しての原典版初録音となりました。「3つの聖歌」は1984年に、当時国立シンフォニー・カペレ合唱団の指揮者だったヴァレリー・ポリャンスキーの依頼で作曲したもので、ソ連時代な がらロシア聖歌の様式にのっとっているのが斬新。 どちらも教会スラヴ語による歌唱。現在ドイツ合唱界を牽引するハンス=クリストフ・ラーデマンの見事なバランス感覚が光ります。 (Ki)
HMC-902226
スペインの室内楽
グラナドス:ピアノ五重奏曲ト短調Op.49
トゥリーナ:ピアノ五重奏曲ト短調Op.1
 アンダルシアのミューズOp.93〜カリオペ
ハヴィエル・ペリアネス(P)、
キローガSQ

録音:2015年2-3月テルデックス・スタジオ(ベルリン)
1978年スペイン出身のハヴィエル・ペリアネス、独特の繊細なピアニズムで世界の注目を集める俊英。彼が母国の室内楽作品に挑戦しました。 グラナドスの数少ない室内楽曲のひとつピアノ五重奏曲ト短調は、有名なスペイン舞曲集などと同時期1895年の作で、対位法などの探求がみられつ つも生来のスペイン風味が魅力的。ペレアネスの演奏で聴くことができるのはたいへんな贅沢と申せましょう。 カップリングはトゥリーナの「作品1」。ベートーヴェンかフランクを思わせるこれも力の入った作品ですが、やはり全体にみなぎるスペイン調が嬉しく なります。円熟期1942年の「アンダルシアのミューズ」は9名の女神を描いていて、それぞれ楽器編成が異なりますが、カリオペはピアノ五重奏により ます。偉大な後輩ホアキン・ロドリーゴに捧げられています。 ペレアネスは的確な技巧と詩的な音楽性が絶美。キローガ弦楽四重奏団がスペイン色濃厚な演奏を繰り広げ、華を添えています。 (Ki)
HMC-902228
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調OP.56「スコットランド」
交響曲第4番イ長調OP.90「イタリア」
パブロ・エラス=カサド(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2015年3月スペイン、オーディトリオ・イ・セントロ・デ・コングレス、ムルシア
注目のスペイン人指揮者パブロ・エラス=カサドによるメンデルスゾーン第2弾。第1弾は、バイエルン放送響との「賛歌」(HMC902151/ KKC5407)でしたが、今回は「古楽界のベルリン・フィル」とも称されるフライブルク・バロック・オーケストラとの演奏で、「スコットランド」と「イタリア」 を収録しました。エラス=カサドは、2011年本家ベルリン・フィルにデビューした際も「スコットランド」を取り上げており、本アルバムでも力演を聴か せてくれています。 1829年にメンデルスゾーンがスコットランドへ旅行した時の印象を書いた交響曲第3番「スコットランド」は、詩的な叙情を湛えた美しい旋律が魅力で、 大変人気のある作品です。そしてメンデルスゾーンの5曲の番号付き交響曲のうち「スコットランド」とともに有名なのが交響曲第4番「イタリア」です。 1830/31年にイタリアへ旅した際に作曲に取りかかっており、明るく躍動感に満ちたリズムと魅力的な旋律はメンデルスゾーンの代名詞といってもよいで しょう。 エラス=カサドは知的な解釈とスピード感溢れる指揮が特徴です。各パート間の流れを際立たせ、各楽器のバランスの取り方が見事で、作品のすみずみま でを見渡すことのできる情報量の多さ、そしてメンデルスゾーンの品格と快活さを失わない音楽を作り上げています。 (Ki)
HMC-902229
OVERTONES(倍音)〜調和する季節
「The Chant of Stars(星の歌)」、
「Overtone Dance I. Autumn(倍音の歌T 秋」)、
「Far away to Home(はるか家路)」、
「Overtone Dance II. Summer Wind(倍音の歌U 夏の風)」、
「Overtones of the Sky(空の倍音)」、
「Seismic Echo(地震波)」、
「Sun and Snow(太陽と雪)」、
「Dragon Dance(ドラゴン・ダンス)」、
「Morning Prayer(朝の祈り)」、
「Overtone Dance III. Spring(倍音の歌V 春)」、
「Overtone Dance IV. Winter Heart(倍音の歌W 冬の心)」
「Five Leaf Clover(5つ葉のクローバー)」、「Away」
ワン・リ(口琴、フルス、声ほか)
ウー・ウェイ(中国笙、芭烏、玲琴、声、馬頭琴)

録音:2015年1月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
中国笙のウー・ウェイ、そして口琴のワン・リ、東洋の伝統音楽の第一人者である2名のコラボレーション・アルバムの登場。ウー・ウェイは、37本 の竹管から成る中国笙をはじめ、芭烏(リードをもつ中国の笛)、玲琴(胡弓の一種、擦弦楽器)、馬頭琴を自在に操り、また、自身の声をもって世界を 表現。ワン・リも、口琴のほか、フルス(ひょうたん笛)、玲琴(チェロの弓を用いて奏する胡弓の一種)などを用いてこたえます。聴き手を虜にする倍音 と独特の音色の宝庫のようなアルバム。伝統音楽でもなく現代音楽でもなく、何の楽器で演奏されているか俄かには判別できないような、非常に独特な 世界が広がっています。 (Ki)


HMC-902230(2CD)
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲(全曲)
ヴァイオリン協奏曲第1番 変ロ長調K207
ロンド 変ロ長調K269(261a)
ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ長調 K211
ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K216 a
ロンド ハ長調 K373
ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K218
アダージョ ホ長調 K261
ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K219
【※カデンツァ/すべてアンドレアス・シュタイアー作】
イザベル・ファウスト(Vn/ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」(ガット弦使用))
イル・ジャルディーノ・アルモニコ
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2015年3月21-23日、2016年2月4-8日/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
イザベル・ファウストのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲、全曲での登場。管弦楽はイル・ジャルディーノ・アルモニコ、さらに、カデンツァは鍵盤楽 器奏者のアンドレアス・シュタイアーの筆によるもの、と大注目の新譜です! 近年ますます充実著しいファウスト。その音色はますます輝かしさとやわらかさを増し、音楽の深化もとどまるところを知りません。直近のシューマン・ プロジェクトでも、作品に対する既成概念を払拭するような素晴らしいシューマンのヴァイオリン協奏曲を聴かせてくれました。このモーツァルトでも、 シューマン録音と同様、愛器スリーピング・ビューティにガット弦を張って録音に臨んでいます。アレグロ楽章でのファウストならではのまっすぐな音色、 緩徐楽章でのえもいわれぬ弱音の美しさ。刻々と変化する魅力の表情。そして管弦楽とのアンサンブルの妙!ファウストの音色と、イル・ジャルディーノ・ アルモニコのとろみがありつつエッジの効いた音色が実によく合っています。弦の美しさが最高の状態でとらえられた録音も見事。すべてが想像を越えた 素晴らしさです。 ファウストは、シュタイアーがピアノ協奏曲で素晴らしいカデンツァを自作で演奏していることに注目し、シュタイアーにヴァイオリン協奏曲のカデンツァ を作ってほしいと依頼したということ。シュタイアーは最初は躊躇したものの、最後は覚悟を決めて引き受けたそう。様々な研究を重ねた上でのシュタイアー のカデンツァ、こちらも大注目です! (Ki)
HMC-902232
アントニオ・ソレール神父:チェンバロ・ソナタ集
前奏曲第3番ハ長調/ソナタ第1番ハ長調/同第2番ハ長調/同第17番イ短調/同第18番イ短調/同第40番ニ短調/同第38番ニ短調/同第11番変ロ長調/同第12番変ロ長調/間奏曲/ソナタ第7番イ長調/同第8番イ長調/前奏曲第4番ヘ短調/ソナタ第13番ヘ短調/同第14番ヘ短調/同第42番変イ長調/同第43番変イ長調/間奏曲/ソナタ第25番ロ短調/同第26番ロ短調/ソナタ・パストラール第30番ニ長調/ソナタ第31番ニ長調/間奏曲「迷宮の迷路」/ソナタ第15番ハ長調/同第16番ハ長調/わが人生のこの太陽の名声よ永遠なれ
ディエゴ・アレス(Cem)

録音:2015年3月ゼクエンツァ・スタジオ(モントルイユ)
生涯を聖職者として送ったアントニオ・ソレール(1729-1783)。約150曲残されたチェンバロ・ソナタは師スカルラッティの影響を示しつつも、イベ リア色香る独自の魅力を放っています。このアルバムに収められた26篇はすべて世界初録音。ニューヨークのモルガン・ライブラリー所蔵の自筆譜を使 用して録音されました。当時のイタリアやスペインの鍵盤ソナタは、同じ調性で一対の曲を成していますが、ここではそれをきちんと再現。美しいメロディ と陽光あふれる世界は、何故いままで埋もれていたのか不思議なほど魅力的。1983年生まれのディエゴ・アレスはリチャード・エガーやジェスパー・ク リステンセンらに師事した将来を嘱望される若手。ジョエル・カスマン制作の1734年セビーリャ・チェンバロのレプリカ楽器が、スペイン黄金時代の響 きを味あわせてくれます。 (Ki)
HMC-902233(2CD)
シューベルト:ピアノ三重奏曲集
ピアノ三重奏曲第1番 op.99 D.898 変ロ長調
三重奏曲「ノットゥルノ」変ホ長調 op.148 D.897
ピアノ三重奏曲第2番 op.100 変ホ長調
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ/クリストファー・クラーク(1996)〔コンラート・グラーフ(1827, ウィーン)のコピー〕)
ダニエル・ゼペック(Vn/ロレンツォ・ストリオーニ(1780))
ロエル・ディールティエンス(Vc/マルテン・コルネリセン(1992)/ストラディヴァリウスのコピー)

録音:2015年6月15-18、20-22/ベルリン・テルデックス・スタジオ
シュタイアーの最新盤は、シューベルトのピアノ三重奏。ヴァイオリンは、ドイツ・カンマーフィルのコンサートマスターにして、アルカント・カルテット でセカンド・ヴァイオリンを務めるダニエル・ゼペック。チェロは、ハルモニアムンディにも数々の名録音をものしている、しっとりとした音色が魅力の名 手ディールティエンス。嬉しいメンバーでの録音の登場となりました。 チェンバロを弾いてもフォルテピアノを弾いても、はたまた現代のピアノを弾いても、シュタイアーは実に詩情豊かな音色で独自の世界を聴かせてくれる 名手。シューベルト作品では、以前ハルモニアムンディからト長調D894のソナタをリリース(HMC 902021)、シューベルトの心の闇をも優しくつつみ こむような柔らかな音色が印象的でした。ここでもシュタイアーの詩情と慈悲深い音色は全開。弦楽器二人が奏でる音との絡み合いはえもいわれぬ美しさ です。シューベルトの名作、ピアノ三重奏曲にまた新たな名演が誕生しました。 (Ki)
HMC-902235
バルトーク:弦楽四重奏曲集
第2番 イ短調 op.17 Sz.67、
第4番 ハ長調 op.4 Sz.91,
第6番 ニ長調 Sz.114
エルサレムSQ
〔アレクサンドル・パヴロフスキ(1st Vn)、セルゲイ・ブレスラー(2nd Vn)、オリ・カム(Vla)、キリル・ズロトニコフ(Vc)〕

録音:2015年7月
アラブのアクセントを思わせる激しい第2楽章をふくむ第2番、民俗音楽とアヴァンギャルドが巧みに融合された第4番、そして、まもなく亡くなる母、ファ シズムの台頭という失意の中書かれた傑作第6番を収録。バルトークは弦楽四重奏曲を1909年(第1番)から1939年(第6番)の間に6曲作曲 しており、バルトークの人生と作風の転機や変遷が濃厚に反映されていると言われていますが、そのことをあらためて実感するプログラムです。 1996年のデビューから20年を迎え(2011年からヴィオラのメンバーがアミハイ・グロスからオリ・カム(現ベルリン・フィル)に交代)、ますます世 界で活躍しているエルサレム弦楽四重奏団。バルトーク特有の激しいリズムの部分でも、美しい歌声を失わないバランス感覚はさすがです。 (Ki)
HMC-902238
パッヘルベル:4月の嵐〜組曲、カノン、アリア集
音楽の楽しみ〜パルティータ第5番ハ長調
いかに儚き、ああ、いかに空しき、人の人生よ*
音楽の楽しみ〜パルティータ第2番ハ短調
4月の嵐*
音楽の楽しみ〜パルティータ第6番変ロ長調
組曲4声のパルティータト長調
我が命とその十字架*
音楽の楽しみ〜パルティータ第3番変ホ長調
音楽の楽しみ〜パルティータ第4番ホ短調
善良なヴァルター、我らの市参事会員*
音楽の楽しみ〜パルティータ第1番ヘ長調
おお、偉大なムーサの光*
カノンとジーグ
アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
リ・インコーニティ
ハンス・イェルク・マンメル(T)*

録音:2015年7月アルセナル文化センター
アマンディーヌ・ベイエ率いる古楽アンサンブル、リ・インコーニティによるパッヘルベルの室内楽、アリア集。パッヘルベルといえば、本アルバムの最 終曲として収録されている「カノン」が大変有名で、世界中で親しまれています。この曲は本来3本のヴァイオリンと通奏低音による「カノンとジーグ」 が対になった作品。軽快なテンポと3声部の絡みが立体的な色彩を構築し、素晴らしい手腕で対位法、カノン進行を処理しており、まさに彼の代表作と 言える楽曲です。 パッヘルベルは現代では「癒し」の音楽の代表のような扱いですが、アイゼナハ、エルフルト、シュトゥットガルト、ニュルンベルクなど、教会・宮廷オ ルガニストとして活躍、バッハ以前のドイツの作曲家として最も重要な人物の一人です。オルガニストとしても多忙でありましたが、大変な多作家でもあり ました。オルガン作品はもちろんのこと、その他の鍵盤楽曲、室内楽、声楽曲、典礼作品など多岐に渡っています。 室内楽曲のうち最も重要な作品が、1695年ニュルンベルクへ移ってから出版された<音楽の楽しみ>。この曲集は、2つのヴァイオリンと通奏低音に よる6つの組曲からなっています。組曲はソナタと一連の舞曲からなり、その多くがフランス風様式で書かれ、特に第4、5番は壮大なシャコンヌで締めく くられており、ドイツの語法から離れていった手法がうかがえます。ベイエ&リ・インコーニティの演奏はタイトル通り音楽の楽しさを表現するような、明 るく生き生きとした演奏を聴かせてくれます。また、テノールのハンス・イェルク・マンメルを迎え、アリアが組曲の間に収録されています。パッヘルベルのアリアのほとんどは、祭典、洗礼、葬式、 新年などの特別な行事のために書かれたもので、艶やかな独唱が響き渡る作品です。 (Ki)
HMC-902239
ラインの娘〜シューベルト、シューマン、ブラームス、ワーグナー
■モルペウスの娘
ワーグナー:ライン川の河底に(女声合唱、ハープ、4つのホルン、2本のコントラバス)
シューマン:子守歌Op.78-4(女声四重唱とハープ)*
ブラームス:私は角笛を苦しみの谷で鳴らすOp.41-1(4つのホルン)
■人魚
シューマン:ロマンス第1集Op.69-5「海の女神」
シューベルト:詩篇23番「主はわが飼い主」D.706(女声とハープ)
シューマン:ロマンス第2集Op.91-6「海の中で」
■セレナーデ
ワーグナー:ジークフリート〜ジークフリートの鐘(ホルン・ソロ)
ブラームス:女声合唱のための13のカノンOp.113-5「かたい決意」
シューベルト:セレナーデD.920(メゾソプラノ、女声合唱)
■嘆きの女たち
シューベルト:私は涙に濡れてD.131b(単純な3声のカノン)
シューマン:ロマンス第1集Op.69-6「礼拝堂」
シューベルト:挽歌D.836(女声合唱、2つのホルン、ピアノ/ハープ)
ワーグナー:神々の黄昏〜葬送行進曲(4つのホルン/ジェームズ ウィルコックス編)
■もの憂い恋のうらみ
イザーク(c1450-1517):インスブルックよさらば*
ブラームス:女声合唱のための13のカノンOp.113-2「愛の神は私に過酷な姿であらわれる」
 女声合唱のための13のカノンOp.113-13「もの憂い恋のうらみ」
■ラインの娘
ワーグナー:神々の黄昏〜ラインの娘(女声合唱、2つのホルン、ハープ)*
ブラームス:2つのホルンとハープを伴う女声合唱のための4つの歌[ハープは鳴り響く/シェークスピアの歌「死と来たれ」/庭師/フィンガルの歌]
*=ヴィンセント・マナック編曲
アンサンブル・ピグマリオン
ラファエル・ピション(指)
ベルナルダ・フィンク(Ms)
エマニュエル・セイソン(Hp)
アネケ・スコット(Hrn)
ヨゼフ・ワルター(Hrn)
オリヴィエ・ピコン(Hrn)
クリス・ラーキン(Hrn)

録音:2015年7月パリ、サン=テスプリ寺院
いま最もフランス古楽界で注目されている1984年生まれのラファエル・ピション。これまでにハルモニアムンディから「バッハ:レオポルト候のための葬送音楽」 (HMC.902211)や「ラモー:カストールとポリュックス」(KKC.5492)など、既成概念を覆すようなアプローチの録音を発表し現代古楽界に衝撃を与えています。 このアルバムは彼が率いるアンサンブル・ピグマリオンと、メゾソプラノのベルナルダ・フィンク、そしてハープのエマニュエル・セイソンをメインに迎え、ライ ン川に魅了された作曲家シューベルト、シューマン、ブラームス、ワーグナーらの女声合唱を中心としたプログラムを収録しています。 スイス、ドイツ、フランス、オランダにまたがって流れるライン川は、美しい少女に魅せられた水夫を誘惑し、船を遭難させるという「伝説」や神話が残され、 数々の歴史の舞台となり、ヒューゴ、ネルバル、ハイネ、アインヒェンドルフ、ターナーなど多くの作家、画家、芸術家を魅了し続けています。ワーグナーの「ラ インの黄金」では、ラインの川底に隠された黄金を守る3人の水の乙女たちが登場します。ピションとピグマリオンはその「乙女」とともに川の流れをたどろう というプログラミングで、それぞれの曲をいくつかのカテゴリーに分け父なるラインの秘密に迫っています。珍しい女声合唱曲の数々をカウンター・テナーとして も活躍するピションならではの解釈で聴かせてくれます。 (Ki)
HMC-902241
アンリ・デュ・モン(1610-1684):ルイ14世の礼拝のためのモテットと聖体奉挙の曲
メモラーレ
イエスよ、わが心の喜び
1000回汝に祈る
おお、永遠に慈悲深い神よ
深い暗闇の影に/おお神々しい神秘よ
天の女王に栄えあれ
おおいと甘き聖母よ
なんと美しき/いと高く神々しい
バビロンの流れのほとりで
アンサンブル・コレスポンダンス
セバスティアン・ドセ(指)

録音:2015年9月、グルノーブル、MC2
1663年から83年の20年間、アンリ・デュ・モンは、ルイ14世のチャペルで音楽監督を務めていました。日々の礼拝のためにデュ・モンは、フル・コー ラスのモテットから、独唱のための親密な作品まで、様々な音楽を作っていました。「夜の王のコンセール」をリリースするなど、ルイ14世関連のスペシャ リストとして活躍するドセ。このディスクでも自ら指揮とオルガンを担当しながら、古の王宮の礼拝で奏でられた音楽をやわらかな響きで再現しています。
HMC-902242
トラキアの伝統音楽〜サンデー・モーニング・セッションズ
フランク・ルリシュ:ハムサ
S.シノプロス:ニハーヴェント・セマーイー
ルトスワフスキ:ザッハー変奏曲
オスタド・モハメアド・レザ・ロフティ:ザブリとシュスタリ
作曲者不詳(伝承曲/アラビアの歌):Visite nocturne
作曲者不詳(伝承曲):私が鳥だったら
作曲者不詳(ギリシャの結婚の歌ほか):日曜日の朝
シェミラーニ兄弟:Dast e Kyan(即興演奏)
イェルク・ヴィトマン:デジタル・エチュード(2015)
作曲者不詳(バルカンの伝承曲):ハサピコ
ロス・ダリー:カルシラマ
トラキアの伝統音楽:7/8のダンス
ジャン=ギ アン・ケラス(Vc)
ソクラティス・シノプロス(リラ)
ケイヴァン・シェミラーニ&ビヤン・シェミラーニ(ザルブ/ダフ)

録音:2015 年 9-10月
ケラスがいざなう、時空を越えた旅路。蠱惑的なリズムに乗ってケラスが奏でる古の旋律と、打楽器、リラの音色が合わさって、古の人々が行き交う喧 騒が聞こえてくるかのよう。古楽から現代まで、おそろしいまでに精確な技術でいとも簡単にその垣根を越えるケラスによる、時代と地域を大きくまたがる プロジェクトの登場。タイトルのTHRACEとは、紀元前2,3世紀に栄えた文化交流も活発なトラキアのことで、歴史的に様々な地域のことを指しますが、 本アルバムでは、ギリシア、トルコおよびブルガリアの音の原風景がとらえられています。ケラスのチェロの音色と、シノプロスが奏でるリラの音色が混然 一体となり生まれる魅惑的な旋律、シェミラーニ兄弟のパーカッションの妙技にも引き込まれる1枚。幼馴染の名打楽器奏者シェミラーニ兄弟、そして12年来の知り合いであるリラの名手、シノプロスの繰り出すリズムと音色が織りなす世界に、ケラス は自分やチェロという存在を融け込ませています。注意深く聴けば紛うことなきケラスのチェロの音色なのですが、チェロという楽器の枠を越えた世界が 広がっています。2016年6月には本アルバムのメンバーとプログラムを携え来日、聴衆を熱狂させました。ケラス自身、「ずっと取り組みたかったプロジェ クト」と語るプロジェクト。変幻自在、きわめて柔軟なケラスの音楽力にあらためて驚嘆させられる1枚です。 本CD1曲目の「ハムサ」は現代の作曲家によるもの。5拍子で書かれているのですが、西洋音楽に慣れ親しんだ耳には馴染みのないリズムに感じられ、 1曲目から聞き手は一気に別世界へと引き込まれます。アルバムのタイトルにもなっているサンデー・モーニングは、ギリシアに伝わる結婚の歌をシノプロ スがアレンジしたもの。クレタ島では、結婚を祝う音楽に、リラは欠かせないと言います。ルトスワフスキの作品は微分音が多様され、伝統音楽の音響とマッ チします。また、ヴィトマンの作品デジタル・エチュード(フランス語のdigitalは「指の」の意もある)は、ブーレーズ追悼のために書かれたもので、弓 をまったく用いず、ピツィカートやチェロ本体をたたく音のみで構成されており、シェミラーニ兄弟のパーカッションにも通じます。全体をとおしてプログラ ムを見ないで聴くと、伝統音楽なのか現代音楽なのか、区別がつかないくらいに巧みに構成された1枚。チェロとリラの音色も絶妙にマッチします。ケラ スのような名手だからこそ為し得た、文化・文明の高度な融合がここにあります。 (Ki)
HMC-902244
ラモー:歌劇「イポリートとアリシー」組曲
ベルリオーズ:幻想交響曲
ダニエル・ハーディング(指)
スウェーデンRSO

録音:2015年10月、ベルワルト・ホール(ストックホルム)
充実著しいハーディングによる注目のアルバムの登場。1975年生まれのダニエル・ハーディング。2016-17シーズンからはパリ管弦楽団の音楽監督 にも就任、ますますの充実ぶりで世界が注目しています。ここで共演しているスウェーデン放送響でも2007年から音楽監督を務めてほぼ10年、互いに 好相性なのは、イザベル・ファウストと共演したバルトークのヴァイオリン協奏曲(HMC-902146/ KKC 5384)などでも既に広く知られるところです。 ここでハーディングが取り上げたのは、バロックの大家ラモーと、ロマン派の極みのベルリオーズ。いっけん遠い存在のようですが、歌劇「イポリート とアリシー」の初演が1733年、「幻想交響曲」の初演が1830年と、主要作品の初演で考えると100年も離れていません。イポリートとアリシーは 1733年10月にラモー初のトラジェディ・リリックとして初演されましたが、この作品で、ラモーは、アリアと合唱の役割を再考し、舞曲と描写的な管弦 楽曲で、器楽の面でも革命をおこしました。いっぽうの幻想交響曲も、具体的な表現の対象をもつ標題音楽の先がけとして、固定楽想などの革新的な技 法が用いられています。ハーディングはそれぞれの作品のドラマを際立たせながら、刺激的なハーモニーやリズムなど、オーケストラを巧みに導きながら 効果的に響かせています。フランスの巨匠による重要作品の核心に迫る演奏です。 (Ki)
HMC-902245
ヴォルフ:歌曲集
4つのミニヨンの歌(ゲーテ)
ねずみとりのおまじない(メーリケ)
捨てられた女中さん(メーリケ)
ニクセのビンゼフース(メーリケ)
花の挨拶(ゲーテ)/四季すべて春
アナクレオンの墓(ゲーテ)/春に(メーリケ)
ある結婚式で(メーリケ)/アグネス(メーリケ)
妖精の歌(メーリケ)/お澄まし娘(ゲーテ)
心がわりした娘(ゲーテ)
秘めた愛(アイヒェンドルフ)
少年と蜂蜜(メーリケ)
ほとんど夜明け前のひと時に(メーリケ)
彼は来た(メーリケ)
エオリアンハープに寄す
少女の初恋の歌(メーリケ)
夏の子守歌(ライニク)
ゾフィー・カルトホイザー(S)
ユージン・アスティ(P)

録音:2015年10月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ベルギー出身注目のソプラノ歌手ゾフィー・カルトホイザーによるヴォルフの歌曲集。モネ劇場でヤーコプス指揮のもとパミーナを歌い「生まれながらの モーツァルト歌手」と喝采を浴び一躍注目を集めました。その後も、劇場での実績を着実に積み、録音ではモーツァルトの『偽の女庭師』やペルゴレー ジのオラトリオ『十字架上のキリストの最後の7つの言葉』(HMC902155)でもヤーコプスの指揮のもと高評価を得ています。
本作はゲーテ、メーリケ、アイヒェンドルフの詩に基づくヴォルフの歌曲集。ヴォルフは一人の詩人に集中して歌曲を作曲することを好んでいました。ヴォ ルフ独特の諧謔的でユーモラスな曲から優しく甘い恋の歌まで様々な表情をもった作品が選曲されています。カルトホイザーのムラのないなめらかで、絶 妙にコントロールされた歌声でじっくりとヴォルフの歌の世界を味わうことができます。 (Ki)
HMC-902246
ファリャ:7つのスペイン民謡
 恋は魔術師(ピアノ組曲)
フェデリコ・ガルシア・ロルカ(1898-1936):古いスペインの歌
エストレッラ・モレンテ(歌)
ハビエル・ペリアネス(P)

録音:2015年12月
スペインのピアニスト、ペリアネスによるファリャ、そしてガルシア・ロルカの登場。歌うのはエストレッラ・モレンテ。2006年公開のスペイン映画「ボ ルベール(帰郷)」では主演女優ペネロペ・クルスが歌うシーンの吹き替えも行った歌手です。 ファリャ、そしてガルシア・ロルカの音楽には、スペインの音楽の歴史が詰まっています。この二人の作曲家に不可欠なのが、フランメンコの歌手。ファリャ に「恋は魔術師」を書くよう勧めたのも、スペイン史上重要な、フランメンコ歌手にしてダンサーのパストラ・インペリオでした。タイトルの「Encuentro(出 会い)」の通り、二人のアーティストはこの録音で初めて出会いました。その邂逅を歓迎したい1枚です。「7つのスペイン民謡」もガルシア・ロルカの古 いスペインの歌も、心にストレートに響いてきます。「火祭りの踊り」のペリアネスのソロも、血が騒ぐような演奏。スペイン音楽の神髄を聴く1枚です。
HMC-902247
シャルパンティエ:クリスマス牧歌劇 H.483
待降節の聖歌集 H.36〜43
クリスマス牧歌劇(第2部・第2稿) H.483a
クリスマス牧歌劇(第2部・第3稿) H.483b
セバスティアン・ドセ(指、Org)
アンサンブル・コレスポンダンス

録音:2016年1月2〜6日
親しみやすく美しい宗教声楽作品を残したフランス・バロックの大家、シャルパンティエによるキリストの誕生を祝う牧歌劇。2部からなる作品で、第 2部はふたつの異稿も収録しています。ソロや重唱に合唱が合いの手を打つヴァラエティ豊かな歌が並び、9人の歌手が入れ替わり立ち代わり幸せな歌を 聴かせます。声の合奏協奏曲とも言うべき音響効果が実に耳に楽しい名品。器楽は弦楽器、2つのリコーダーと通奏低音で構成され、リコーダーが醸し 出す牧歌的イメージも幸福感たっぷり。器楽の活躍するリトルネロ主題もありここぞという所でしっかり音楽を引き締めてくれます。 ★演奏はフランス古楽のスペシャリストとして人気を高めているドセ&アンサンブル・コレスポンダンス。小気味よく颯爽としたリズム感でありながら軽す ぎず激しすぎず、のどかな美しさも存分に感じられる名演奏。柔らかな音色が絶品の、心洗われる素敵なアルバムです。 (Ki)
HMC-902249
ヴィヴァルディ:2つのヴァイオリンのための協奏曲集
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ハ長調 RV 507
2つのヴァイオリンのための協奏曲 変ロ長調 RV 529
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ハ長調 RV 510
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ハ長調 RV 505
4人の協奏曲 ニ短調 RV 127
2つのヴァイオリンのための協奏曲 変ロ長調 RV 527
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ長調 RV 513
ジュリアーノ・カルミニョーラ(Vn)
アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
リ・インコーニティ

録音:2016年2月2-6日、Pontifico Istituto de Musica Sacra, Sala, Roma
フランス・バロック・シーンをしなやかに彩るヴァイオリンのアマンディーヌ・ベイエ&リ・インコーニティ。最新盤は、カルミニョーラをゲストに迎えて のヴィヴァルディの協奏曲集です。カルミニョーラはヴェネツィア・バロックにもとりわけ深い思い入れのある、いわずとしれた名手。すべてのパッセージ、 リズムが活き活きと輝き、物憂げな旋律の絡み合いの場面では、その美しい音色に心奪われる、至高のヴィヴァルディの世界が広がっています。 RV 507は2つのヴァイオリンのための協奏曲の初期作品(それまでにもヴィヴァルディは2つのヴァイオリンが登場する協奏曲を書いてはいましたが、 それらは合奏協奏曲のスタイルをとっていた)ですが、第1ヴァイオリンの方に、華やかなパッセージや曲のしめくくりでも重要な役割を担わせるような書 き方がされていますが、この録音では、随所でソリスト2人が奏でるなど、適宜手を加えながら、自由に演奏しています。また、ヴィヴァルディは、この RV 507を、当時のドイツ屈指の名ヴァイオリン奏者、ピゼンデルと共演。ピゼンデルは手稿譜に装飾音を書き入れており、この録音でも、その装飾音が 採用されています。 (Ki)
HMC-902253
イタリアからのおみやげ〜ハラハ伯爵の音楽日記
ジュゼッペ・サンマルティーニ(1695-1750):フラウティーノのための協奏曲 ヘ長調
レリオ・コリスタ(1629-1680):3声のシンフォニア
ドジョヴァンニ・アドルフォ・ハッセ(1699-1783):フルートのためのカンタータ 変ロ長調
ドメニコ・サッロ(1679-1744):フルート協奏曲 ニ短調
アントニオ・カルダーラ(c.1671-1736):3声のチャッコーナ
レオナルド・ヴィンチ(c.1696-1730):序曲&オペラ「エルピディア」からのアリア
レオナルド・レオ(1694-1744):チェンバロのためのトッカータ第8番
ニコラ・フィオレンツァ(c.1700-1764):フルート・ソナタ.イ短調
アントニオ・マリア・モンタナーリ(1676-1737):フラウティーノ協奏曲 変ロ長調
ジョヴァンニ・アントニオ・ピアーニ(1678-1759(以降没))リコーダーのためのソナタ第4番 ニ長調
モーリス・シュテーガー(フラウト・ドルチェ、リコーダー、指)
ナージャ・ズウィーナー(Vn)
北谷直樹(Cemb)ほか
スイス出身のリコーダーの名手、シュテーガーの新譜の登場。「ハラハ伯爵の音楽日記」と題した興味深いプログラムです。1728年から1733年まで オーストリア領ナポリ副王を務めたハラハ伯爵(1669-1742)は、多くの美術品を収集したことで知られています。そのコレクションには、リコーダーの ための作品も多く含まれていました。このCDのプログラムは、このハラハ伯爵のコレクションから。あまり知られていない作曲家のものも含まれていますが、 当時のナポリの音楽趣味の多様性に驚かされるラインナップです。どれも非常にヴィルトゥオーゾ性の高い作品ばかりですが、シュテーガーは、曲によって ソプラノからテノール・リコーダーまでを華麗に吹き分け、リコーダーという楽器の底知れぬ可能性と表現力を見せつけています。共演者陣との、痛快な までに息のあったアンサンブルで聴かせます。 (Ki)

HMC-905160
バビット:ピアノ作品集
3つの作品(1947-48)/デュエット
セミ=シンプル・ヴァリエーション
パーティションズ/ポスト=パーティションズ
絵画/ピアノと増幅テープの為の「反響」
Canonical Form/Lagniappe
ロバート・タウブ(P)
HMC-905173
パーセル:歌劇「ディドーとエネアス」 ギユメット・ロランス、
ジル・フェルドマン/他
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
HMC-905187(2CD)
バロックじゃないでしょ
ベニヤミン・シュヴァイツァー(1973-):フレッキヒト
ナディル・ヴァッセナ(1970-):超絶のバガテル
ミヒェル・ファン・デル・アー(1970-):刻印
ユリアーネ・クライン(1966-):私のあとについて来なさい
レベッカ・サウンダース(1967-):ルブリカーレ
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指)
フライブルク・バロックO
古楽界ではヤーコプスとの共演など良い仕事をしているフライブルク・バロックオーケストラ。彼らの新譜はバロックではなく、主に30代の若手作曲家の現代音楽集。これがいずれ劣らぬ変人揃いで、ベートーヴェンとヴァッセナ(37歳)の対談とか、意味の分らぬ造語辞典を繰り広げるサウンダース(40歳)とか、みなさん御自分の世界に没入しちゃっていて聴き手を危険な世界へ誘います。フライブルク・バロックオーケストラの真面目さもかえってシュール。かの大企業ジーメンス社が資金提供しちゃっています。  (Ki)
HMC-905221(2CD)
カルダーラ:オラトリオ「キリストの足元のマッダレーナ」 マリア・クリスティーナ・キール(S;マグダラのマリア)
ローサ・ドミンゲス(Ms;マルタ)
ベルナルダ・フィンク(A;地上の愛)
アンドレアス・ショル(CーT;天上の愛)他
ルネ・ヤーコプス(指)
バーゼル・スコラ・カントールム
キアラ・バンキーニ(コンサートミストレス)

録音:1995年
HMC-905231
ホセプ・ソレール(1935-):マーラー歌曲集*
ピアノと室内管弦楽の為の協奏曲#
ヴィルジニア・パラモン(S)*
ルイス・ヴィダル(P)#
ジュゼプ・ポンス(指)
リウレ劇場室内O
HMC-905243
クリストフ・シュトラウス(1575?-1631):9声のミサ・マリア・コンチェルタータ ブルース・ディッキー(指)
コンチェルト・パラティーノ
HMC-905245
ガスパール・コレット(1671頃-1732):第8旋法のオルガン・ミサ
ジュリアン:オルガン曲集第1巻(抜粋)
ルネ・サオルジャン(Org)
HMC-905246
トゥリーナ:ギター作品集
Sevillana Op.29/Fandanguillo Op.36
Rafaga Op.53/Sonata Op.61
Hemenaje a Tarrega Op.69
Tango #2 from Op.8
5 Danzas Gitanas Op.55
ラファエル・アンディア(G)
HMC-905252
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番 Op.59-3「ラズモフスキー第3番」
同第10番「ハープ」
ターナーSQ
HMC-905253
1500年頃のリュート二重奏曲集
ハイネ・ファン・ヒーゼヘム(アグリコラ編):すべての幸せに満ちて
作曲者不詳(アグリコラ編):タンデルナーケン
アグリコラ(旋律作曲)/ヨハネス・ギゼリン(伴奏作曲):二重奏曲
ジョヴァンニ・アンブロジオ(グリエルモ・エブレーオ・ダ・ペーザロ):つまらないこと
作曲者不詳:愛することなかれと言われるより
 私は悲しみで死ぬ
 ああ、私に平安はない
 スカラメッラは戦争に行く
 タンデルナーケン/バス・ダンス
 どんなものでも
作曲者不詳/ジョスカン・デプレ:じゅうぶんに報われた召し使い
アントワーヌ・ビュノワ:運命の女神
ヨハン・アンブロジオ・ダルツァ:カラータ
ハイネ・ファン・ヒーゼヘム:愛よ
イザーク:誰が言うのか
 すべての幸せに満ちて(クォドリベット)
イザーク/ハンス・ノイジードラー編曲:タンデルナーケン
ジャン・ジャパール(伝アントワーヌ・ビュノワ):愛よ
ジョスカン・デプレ:スカラメッラは戦争に行く/
運命の女神/愛する者よ、さようなら
エラスムス・ラピツィダ/ハンス・ノイジードラー:タンデルナーケン
マルブリアヌス・デ・オルト:アヴェ・マリア
ロエルリン:すべての幸せに満ちて
フランチェスコ・スピナチーノ:私は恋のとりこになり
 もろもろの/何もしない
 ジュリ・アムール/絶望的な運命
 ベルナルディーナ
カール・エルンスト・シュレーダー(Lute)
クロフォード・ヤング(Lute)

録音:2001年5月、シュトゥットガルト
HMC-905254
ウェーバー:クラリネットとピアノの為の協奏的大二重奏曲 変ホ長調 Op.48
 歌劇「シルヴァーナ」の主題による7つの変奏曲 Op.33
フェルディナント・リース:クラリネット・ソナタ ト短調 Op.29
ピエール=アンドレ・タイヤール(Cl)*
エドアルド・トルビアネッリ(Fp;+)

録音:2001年10月
HMC-905260
ショパン:24の前奏曲Op.28
バラード(全4曲)
シュテファン・ヴラダー(P)
HMC-905261
インドのラーガとヨーロッパ中世の歌、旋法音楽の2つの世界
ジャンノ・ド・レスキュレル:バラッド「親切、知性、価値と値段」
ヴィルレ「甘き愛よ、私を慰めよ」
ヒルデガルド・フォン・ビンゲン:おお、輝く宝石よ
グレゴリオ聖歌:グラドゥアーレ「あなたに望みをおくものは誰も」
アレルヤ、主の天使が天より下り
作曲者不詳(12世紀):コンドゥクトゥス「栄光の王の誕生日に」
作曲者不詳:イスタンピー「美徳の始まり」
セファルディ:おいで恋人よ
インド伝統音楽:ラーガ「ビンパラシュリ」/ラーガ「パハリ」/ラーガ「マンジュ・カマジュ」/ラーガ「ビハグ」/ラーガ「バイラヴィ」
ケン・ズッカーマン:ドリア旋法による作曲と即興/フリギア旋法による即興
バーゼル・スコラ・カントルム・ドクメンタ・シリーズ
[ケン・ズッカーマン(リュート/サロド)
ドミニク・ヴェラール(T)
スワパン・チュウドゥリ(タブラ)
ケィヴァン・チェミラニ(ザルブ)
カジャ・ラィ(ドローン)
エミリー・ズッカーマン(ドローン)]

録音:2003年2月
HMC-905264
ベートーヴェン:八重奏曲 変ホ長調 Op.103
ロンディーノ 変ホ長調 WoO25
七重奏曲 変ホ長調 Op.20
アンフィオン管楽八重奏団
ベートーヴェンが若い頃にマクシミリアン選帝侯の食卓音楽のために書かれた「八重奏曲」。美しい旋律がふんだんにちりばめられ、作曲技法的にも実に凝って作られており、一種の娯楽のための音楽としては超一級の作品です。ハイドンは完全に宮仕えの音楽家、モーツァルトは宮仕えを経て自由の身となった音楽家、そしてベートーヴェンは自由の身となった音楽家、といった表現がありますが、ベートーヴェンもごく若い初期の頃にはこういった貴族の娯楽のための音楽も書いていました。アンフィオン管楽八重奏団はパン・クラシックスレーベルからもいくつかリリースのある、ドイツ語圏のメンバーを中心とする活発なグループ。ガーディナー、クリスティ、レオンハルトら数多くの指揮者のもとでもアンサンブルとして活動しています。 (Ki)
HMC-905265
コダーイ:チェロ・ソナタ Op.8
ヴァイオリンとチェロの為の二重奏曲 Op.7*
クサヴィエ・フィリップス(Vc)
ジャン・マルク・フィリップス=ヴァリャベディアン(Vn)*
甘く切ない音色が魅力的なクサヴィエ・フィリップスが、チェロの金字塔的作品、2 曲を収録しました。ソナタの第一楽章は、深く濃厚な歌を、曲にふりまわされることなく見事に歌いきっています。第三楽章の舞曲風の楽章も、自由闊達に弾ききっています。トリオ・ヴァンダラーの名ヴァイオリニスト、ヴァリャベディアンを迎え、二重奏も最高の出来栄えです。  (Ki)
HMC-905266
サンマルティーニ(c.1693-1750):フルートと通奏低音のためのソナタ集
ソナタOp.2-3 ホ短調、第21番 変ロ長調、Op.2-4 ト長調、第23番 ヘ長調、Op.13-5 ト短調、Op.13-1 ト長調、Op.13-4 ト長調
モーリス・シュテーガー(リコーダー、指)
セルジオ・チオメイ(Cem&Org)、
マルグレート・ケール(Hp)、
マウロ・ヴァッリ(Vc)、
クリスティアン・ボイゼ(Fg)、
エドゥアルド・エギューツ(テオルボ&G)
北谷直樹(Org)

録音:2004年
ジュゼッペ・サンマルティーニは、ミラノで活躍した弟のジョヴァンニ・バティスタ・サンマルティーニ(交響曲の父ともいわれる)に対 して、「ロンドンのサンマルティーニ」とも呼ばれます。オーボエの名手として活躍し、その腕前は、フリードリヒ大王にフルートを教え ていたクヴァンツに、北イタリアの最も優れた器楽奏者と激賞されたこともあるほどでした。彼はその後ロンドンに活動の拠点を移し、主 に演奏者として活躍していました。当時のオーボエ奏者はりコーダーにも精通しているのが普通で、サンマルティーニもまたリコーダーの ことも知り尽くしていました。18世紀初頭の英国は、リコーダーが高等な趣味を持つ人々の間で大流行していた頃。パーセルやバルサン ティ、ヘンデルら英国で活躍した作曲家達によるリコーダーのための作品は多く残されていますが、中でもこのサンマルティーニの作品は 注目に値するもの。ソロ・パートの充実度はもちろんのこと、不協和音や半音階が効果的に用いられた作品は、現代の私たちにもエキサイ テイングな喜びをもたらしてくれます。ソロをつとめるシュテーガーは、1971年スイス生まれ。毎回毎回リリースのたびに、目のさめるよ うなテクニックと、すがすがしい音楽性、そして選曲のセンスで私たちをたのしませてくれています。このディスクでも、目のまわってし まいそうなヴィルトゥオーゾ・テクニックで私たちの度肝をぬいてみせています。また、通奏低音チームの抜群のセンスがききもの。
HMC-905267
ティエリー・ペク(b.1965):作品集
ジャガー交響曲(2002)〜クラリネット,トロンボーン,ヴァイオリンとチェロ,5人の女声
石の波(2007)〜大オーケストラのための*
フランソワ=クサビエ・ロス(指)、
ヨナサン・ストックハマー(指)*
アンサンブル・ゼーリヒ
抑制しようのないエネルギーに満ちたペクの作品集。ジャガー交響曲は、森林の奥から聴こえてくるサルの鳴き声、ゴリラのドラミングの音、鳥の鳴き声など、さらには人間による呪いの祈りのような声が飛び交うユニークな作品。中国の古代画家の絵画や、マヤ文明にインスピレーションを得たというペクが色彩鮮やかに独特の世界を展開します。両作品とも、ラジオ・フランス委嘱作品。 (Ki)
HMC-905268
デニーソフの世界
デニーソフ:室内交響曲第1番 (1982)
 天のいと高き所に(バタイユ詩)〜Sopと室内管弦楽 (1987)
 室内交響曲第2番 (1994)
エカテリーナ・クプロフスカヤ=デニーソワ:アンナ・アフマトワの5つの詩〜Sopとアンサンブル (1994) (デニーソフによるオーケストレーション)
ブリジット・ペイレ(S)、
ダニエル・カウカ(指)
アンサンブル・オルケストラル・コンタンポラン

録音:2011年10月/リヨン音楽院
エディソン・デニーソフ(1929-1996)は政治的発言、活動をしなかったにもかかわらず、社会主義リアリズムに背を向け、ひたすら西側的前衛音楽を 追求したため、フレンニコフに目を付けられ辛酸をなめ、ソ連末期にフランスへ逃げています。あくまでも芸術至上主義で、同世代のシュニトケやグバイドゥー リナのような精神的反体制でなかったため、判官贔屓的人気はありませんが、作品の水準は旧ソ連の範疇を越えています。
このアルバムには、デニーソフの室内アンサンブル作品と、彼の妻で作曲家のエカテリーナ・クプロフスカヤ=デニーソワの歌曲に彼がオーケストレー ションを施したものが収められていて興味津々。「室内交響曲第1番」は2E2Mの、「天のいと高き所に」はアンサンブル・アンテルコンタンポランの委嘱 で作曲され、いずれの精緻を極めた前衛技法によりますが、デニーソフの音楽の特徴である霊的、聖的な雰囲気も満ちています。「室内交響曲第2番」は 1994年の「東京の夏」音楽祭のためアリオン音楽財団から委嘱され、その初演のためにデニーソフ自身も来日する予定でしたが、直前に交通事故に逢い 中止となり、モスクワ現代音楽アンサンブルにより作品のみ演奏されました。
アンサンブル・オルケストラル・コンタンポランは指揮者ダニエル・カウカにより1992年に結成された現代音楽集団。現代音楽を本領とし、リヨンの あるローヌ・アルプ地方を本拠に世界中の音楽祭に参加、その演奏技量を注目されています。
HMC-905269
ティエリー・ペク(b.1965):畏怖(2005-2010)
ソレイユ・ティグル(太陽・虎)(2009)
マノア(2005)/花の咲いた木(2010)
改革の散歩道(1995-2011)/ダンソン
アンサンブル・ヴァリアンス、
ペルキュシオン・クラヴィエ・ドゥ・リヨン

録音:2012年1月
現代音楽と伝承音楽を融合した作風で世界的に高い注目を集めているフランスの現代作曲家、ティエリー・ペクの作品集。本アルバムでは、とりわけア メリカ・ラテン音楽の要素を強く盛り込んだ作品を中心に収録。多様な音楽が混ざりあうブラジルの謝肉祭にインスピレーションを受けて作曲された「畏怖」 では、躍動感あふれるリズム感と、目まぐるしく入れ替わる多彩な曲調に引き込まれます。原曲は管弦楽編成ですが、今回はピアノ、フルート、サックス、チェ ロ、打楽器という小編成。今回のアルバムの収録のためにペク自身が編曲した新版での演奏です!フルート独奏曲「ダンソン」は、様々な演奏法を駆使し た多彩な音色が愉しい小品。「改革の散歩道」では、ラテン情緒あふれる旋律とリズミカルなアンサンブルに心踊ります。技巧的な作品から親しみやすい 民俗音楽まで多彩な曲調を含む、まさに “グローバル” なペクの魅力に迫る1枚です!
アンサンブル・ヴァリアンスはペクが2009年に設立したアンサンブル団体。ペクの作品に造詣深く、鍵盤打楽器アンサンブル団体、ペルキュシオ ン・クラヴィエ・ドゥ・リヨンとのセッションも見事。卓越したアンサンブルで、躍動感にはあふれつつも、安定したアンサンブルを聴かせてくれます。 halmonia mundiレーベルでの録音も着々と進み、ロト指揮による『ジャガー交響曲』(HMC 905267)も好評のペク。2012年4月にはレ・ヴァン・ フランセの来日公演で六重奏曲が委嘱初演され、今後日本でもさらなる注目必至の作曲家といえましょう! (Ki)

HMC-905270
シューマン:ピアノ協奏曲
幻想小曲集 Op.12*
弓張美季(P)
クリスティアン・アルミンク(指)
ベルリン・ドイツSO

録音:2011年3月10日、2011年8月14日*
ヨーロッパで活躍するピアニスト、弓張美季(ゆみはり・みき)がハルモニアムンディ・フランス・レーベルから世界デビュー!
シューマンのドラマティックな出だしで響かせる硬質な和音から、流れるような展開部の繊細な色彩を帯びた音色など、冒頭から弓張の魅力満載。オー ケストラとピアノの親密な対話が聴きものの第2楽章では、アルミンク率いるベルリン・ドイツ響の室内楽的なサウンドの好サポートを得て、甘い平和が じんわりと広がります。フィナーレの華やかなエンディングは天晴れ!弓張の未来への希望が広がるようです。シューマンの詩情に溢れた幻想小曲集でも、 幻想的で息の長い歌で聴かせる「夕べに」に始まり、ほとばしるような「飛翔」、小気味よいユーモアに満ちた「夢のもつれ」など、一曲一曲が宝石のよ うな輝きを放っています。8月以降日本でもコンサートが予定されており、大注目ピアニストの登場です!
弓張美季は神戸生まれ。幼少時に家族とともにフランクフルトに移り、オペラハウスなどに囲まれた豊かな音楽環境の中、ドイツでピアノの研鑽を積み ました。スタインウェイ・コンクールで第1位を獲得。また、ドイツ青少年コンクールで第2位を受賞し、その演奏のもようはドイツ全土で放送されまし た。その後、英国でメニューイン音楽院、ニューヨークでジュリアード音楽院やマネス音楽院に学び、1998年にはカーネギー・ホールでリサイタルを開催。 ロシアでも、日本人として初めてロシア国立エルミタージュ劇場で演奏、サンクトペテルブルク音楽院でも学んでいます。2004年以降、活動拠点をウィー ンにおき、ヨーロッパ各地で演奏活動を行っています。 (Ki)
HMC-905271
ヒンデミット:様々な楽器とピアノのためのソナタ集
アルト・ホルンとピアノのためのソナタ(1943)
チェロとピアノのためのソナタ(1948)
トロンボーンとピアノのためのソナタ(1941)
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ホ調(1935)
トランペットとピアノのためのソナタ(1939)
アレクサンドル・メルニコフ(P)
トゥーニス・ファン・デア・ズヴァールト(アルトHrn)
アレクサンデル・ルーディン(Vc)
ジェラール・コスト(Tb)
イザベル・ファウスト(Vn)
イェルン・ベルヴァルツ(Tp)

録音:2013年9、12月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
ジャケット絵画:カジミール・マレーヴィチ「新しい人物のプロトタイプ」
自身楽器演奏に長けていたヒンデミットは、管弦楽を構成する様々な楽器とピアノのために30のソナタを書きました。どの作品も、メロディと伴奏、とい うかたちではなく、対等な対位法で書かれた、両者に高度な技術と集中が要求されるものばかり。近年ますます雄弁になり、闊達さも冴えてきているメルニ コフのピアノに全篇を通して耳が釘付けです。各楽器奏者に迎えたゲストも、イザベル・ファウストを始めとする豪華な顔ぶれ。注目の1枚です。
ヒンデミットを積極的に取り上げ録音したピアニストには、グレン・グールドがいます。対位法の父ともいえるバッハの作品をあれだけ弾き込み、録音も数 多く残したグールドは、ヒンデミットのことを現代のすぐれたフーガ作曲家と賞賛していました。そんなグールドのヒンデミット演奏は、まるでバッハ作品を聴 いているような感覚になることもあるものでした。
このメルニコフの演奏は、線的で流れるような美しさに満ちています。特にヴァイオリン・ソナタ ホ調では、終始柔らかな表情。一方で、空威張りする軍 人を模したトロンボーンとピアノのためのソナタは、迫力の和音が連続するピアノとソロ楽器が織りなす緊迫の世界を見事に構築ヒンデミットの魅力を様々に 引き出しています。
メルニコフは、ショスタコーヴィチの難物「24のプレリュードとフーガ」op.87の名録音をものしています。この作品は、ニコラーエワが演奏するバッハに 強烈な印象を受けたショスタコーヴィチが作曲したもの。ショスタコーヴィチは、若いころから、バッハやベートーヴェン、ブラームスを熱心に研究しただけ でなく、ヒンデミット作品も熱心に勉強していました。旧ソ連の音楽家にとって、ヒンデミットは西側の重要な作曲家の一人でした。ショスタコーヴィチや指 揮者ムラヴィンスキー、さらにはピアニストのリヒテルら、ソ連の音楽家はヒンデミットを尊敬していました。
ヒンデミットもショスタコーヴィチも、当時の社会状況による創作活動への大きな影響があったこと、また、ショスタコーヴィチの最後の作品(亡くなる五 日前に完成)がヴィオラ・ソナタであり、ヴィオラはヒンデミットにとっても特別な楽器であり、彼の作品は現代のヴィオラ必須レパートリーとなっているなど、 この二人の作曲家には不思議な共通点があります。
グールドが現代の究極の対位法作品として我々に投げかけたのがヒンデミットであり、ショスタコーヴィチを究めたメルニコフもヒンデミットにたどりついた、 というのはなんとも興味深いといえるでしょう。2013年はヒンデミット没後50年でF.P.ツィンマーマンや五嶋みどりらもヒンデミットを録音、話題となりま した。ショスタコーヴィチ作品で、ニコラーエワをも超える気魄の演奏を聴かせたメルニコフ。グールドとはまた違ったアプローチの新時代のヒンデミットの 登場です! (Ki)
HMC-905273
見えざる言葉/ユニヴァーサル・リズム
1. Dawar/2. Attar
3. To Bandegui/4. Mochaere
5. Kam Kam/6. Shekaste
7. Sahar/8. Dar e Omid
9. Yade Saman/10. Adjab
11. Haft Rang/12. Arezoust
13. Reng e Kyan/14. Reng e Elijah
15. Raqse Dastan part 1
16. Ba namak part 2
17. Rodadad Kodjast part 3/18. Dawar
ジャムシド・シェミラーニ(ザルブ、声)
ケイヴァン・シェミラーニ(ダフ、サントゥール)
ビヤン・シェミラーニ(ザルブ、ダフ、サズ)

録音:2014 年7月
テヘラン出身のジャムシド・シェミラーニ(b.1942)は、harmoniamundiのLP時代からのアーティスト。40年ほど前に初のアルバムを録音以降、独 自の芸術を究めておりましたが、このたび、息子であるケイヴァン&ビヤン・シェミラーニ兄弟とのコラボレーションによる新録音の登場となりました。シェ ミラーニ兄弟といえば、チェロ奏者ジャン=ギアン・ケラスと幼少のころから交流があり、ケラスの音楽観にも影響をあたえた人物。クラシック音楽とは異 なるリズム・サイクルはタイトルにもあるように、見えざる言葉のように、世界共通の言語のように響きます。サントゥールなどのリュート属の楽器の音色 も実に美しい、イラン色満載の魅惑の1枚です。 (Ki)

HMC-905274
アルヴォ・ペルト:カノン・ポカヤネン(悔恨のカノン) カペラ・アムステルダム
ダニエル・ロイス(指)

録音:2015年9月
ペルトの記念碑的作品「カノン・ポカヤネン」の登場。ペルトはラテン語や英訳の詩に多く付曲していますが、この「カノン・ポカヤネン」はロシア正 教の言葉に付曲されています。ケルンの大聖堂の750周年を記念して委嘱された本作は、1997年に完成、1998年3月17日に大聖堂で初演されまし た。悔恨は、教会では神の前に進む際に欠くことのできない要素。全篇にわたってニ短調で書かれており、張りつめた緊張感は、聴き手を悔恨の世界に いざないます。1970年代初期に正教会に入信、単声聖歌やグレゴリオ聖歌、中世の音楽、バロック音楽に傾倒したペルト。ここでもキャッチーな旋律は 一切ありませんが、静かに動く各声部が織りなすハーモニーと言葉の重なり合いはえもいわれぬ透明感のある美しさです。 (Ki)

HMC-905275(CD)
ショパン:ピアノ作品集
バラード第1番Op.23ト短調
夜想曲第16番Op.55-2変ホ長調
幻想即興曲Op.66嬰ハ短調
ワルツ第9番Op.69-1変イ長調「告別」
前奏曲第15番Op.28変ニ長調「雨だれ」
ワルツ第10番Op.69-2ロ短調
スケルツォ第1番Op.20ロ短調
夜想曲遺作嬰ハ短調
ワルツ第6番Op.64-1変ニ長調「子犬」
夜想曲第8番Op.27-2変二長調
ワルツ第11番Op.70-1変ト長調
夜想曲第2番Op.9-2変ホ長調
スケルツォ第2番Op.31変ロ短調
弓張美季(P)

録音:2015年4月テルデックス・スタジオ、ベルリン
※日本語解説・帯付仕様
ヨーロッパで活躍するピアニスト、弓張美季のハルモニアムンディ・フランス第2弾。世界デビューとなった第1弾は、クリスティアン・アルミンク指揮 ベルリン・ドイツ響とのシューマン/ピアノ協奏曲。アルミンクの好サポートを得て、ダイナミックな演奏を披露し世界から注目されました。 今回は彼女自身幼い頃から思い入れのあるショパンのピアノ作品を収録。ノクターン、ワルツ、バラード、スケルツォなど彼女が日頃から熱心に取り組ん でいる作品を集めています。ショパンの美しい音世界を情緒たっぷりに演奏しています。 (Ki)
■弓張美季
神戸生まれ。幼少時に家族とともにフランクフルトに移り、オペラハウスなどに囲まれた豊かな音楽環境の中、ドイツでピアノの研鑽を積む。スタインウェ イ・コンクールで第1位を獲得。また、ドイツ青少年コンクールで第2位を受賞し、その演奏はドイツ全土で放送された。その後、英国でメニューイン音 楽院、ニューヨークでジュリアード音楽院やマネス音楽院に学び、1998年にはカーネギー・ホールでリサイタルを開催。ロシアでも、日本人として初め てロシア国立エルミタージュ劇場で演奏、サンクトペテルブルク音楽院でも学ぶ。2004年以降、活動拠点をウィーンにおき、ヨーロッパ各地で演奏活動 を行っている。
HMC-905277
HAWNIYAZ
Delale(私のいとしい女)
Rewend(ノマド(遊牧民))
Xidire min(ああ、わたしのKhidir)
Malan Barkir- Berivane(漂流〜日記おぼえがき)
Ehmedo- Ez Reben Im(Ehmedo〜私は絶望して)
カイハン・カルホール(カマンチェ)、
アイヌール(歌)、
セミル・コクギリー(タンブール)、
サルマン・ガンバロフ(P)
ペルシャの伝統楽器カマンチェの天才、カイハン・カルホール。2011年頃、BSプレミアムで放送されていた音楽番組「Amazing Voice〜驚異の歌声」 トルコ編で取り上げられ、注目を集めたクルドの女性歌手、アイヌール。タンブールの名人セミル・コクギリー、そしてアゼルバイジャン出身のジャズ・ピ アニスト、サルマン・ガンバロフという4 人のコラボレーション・アルバム。 2012 年にオスナブリュックで開催されたモルゲンランド・フェスティバル。モルゲンランド・フェスティバルは、ジャズ、ワールドミュージックの音楽 家が集う「東」が意識された音楽祭です。ある夜、偶然のかたちで共演した4人のアーティストは、翌朝、タンブールのセミルが呼びかけて再び共演します。 この4人の共演は非常に素晴らしく、このたびの録音のはこびとなりました。 アルバムタイトルのHawniyazとは、クルド族の言葉で「誰もが人を必要とする、我々一人一人は他人のためにある」といった意味。この言葉は、ここ に集まった4人の素晴らしいアーティストたちが結成するアンサンブルにもごく自然に合う言葉。彼らの繊細さとそれぞれのメンバーのサウンドが、クルド 音楽とペルシャ音楽の伝統を融合した中に、少しだけ西洋音楽のエッセンスも加えられた世界を作り上げています。アイヌールの胸に刺さる、哀愁と力強 さに満ちた歌声がとりわけ印象にのこります。 (Ki)8


HMC-952223(2CD)
夜のコンセール・ロワイヤル〜4部または4夜からなる「夜の王のバレ」
1653年2月23日、王によって踊られた「夜の王のバレ」に基づく

テキスト:イサック・ド・バンスラード(1613?-1691)
音楽:ジャン=ド・カンブフォール(c.1605-1661)、アントワーヌ・ベッセ(1587-1643)、ルイ・コンスタンタン(c.1585-1657)、ミシェル・ランベール(1610-1696)、フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676)、ルイージ・ロッシ(1597-1653)&作曲者不詳のものも含まれる
再構築:セバスティアン・ドセ
セバスティアン・ドセ(指)
アンサンブル・コレスポンダンス
時、シンシア/ヴィオレーヌ・ル・シュナデク(S)
エウリディーチェ/カロリーヌ・ウェイナン(S)
ジュノン/カロリーヌ・メン(S)
ヴィーナス、沈黙/カロリーヌ・バルド(S)
ほか

録音:2015年1,2月/グルノーブル、MC2
高さ 193mm/背幅 17mm/横幅 146mm
豪華 190 ページフルカラー
ブック CD 仕様
★あらすじ及びドセの「この素晴らしき冒険 」(制 作ノート)
初回限定:ハイレゾ音源無料ダウンロードクーポン封入!
日本語翻訳つき
2015年は、「太陽王」とも称されるフランスの王、ルイ14世(1638-1715)の没後400年にあたります。フランスではこれにあわせて様々な催し が行われていますが、このリリースも、ルイ14世にちなんだ注目盤。 ルイ14世といえば5歳にして国王即位、72年にもわたる在位期間に王朝の最盛期を築き、「大世紀」(グラン・シエクル)と称されます。ヴェルサイユ 宮殿を建設した王でもあります。そんなルイ14世は、バレエを奨励し、自らもバレエの名人であったと言います。1651年(13歳)に初舞台を踏み、 1653年(15歳)、初主役を演じました。その初主役を演じたのがこの「夜の王のバレ」(ここでの再構築版は「夜のコンセール・ロワイヤル」と題され ています)でした。これは、1653年2月23日、プチ・ブルボン宮のホールで上演されました。 1653年といえば、17世紀フランスで起こった貴族の最後の反乱、フロンドの反乱(1648-1653)が終息した年。戦火を避けていたルイ14世は52 年の秋にはパリに戻り、宰相マザランも53年にはパリに戻りました。絶対王政を浸透させ、国王の権力を、パリ市民、そして諸外国の代表に知らしめる ためにマザランが企画したのが「王の夜のバレ」でした。音楽、台本(詩はイサック・ド・バンスラードによるもので、君主とその従臣の間のことを様々 に描きつつも、王が至上の存在として輝くように書かれている)、すべてがルイ14世=「太陽王」の登場を讃えるために作られました。  この作品は、4部にわたる前夜祭から始まります。〔第1夜(18:00-21:00)=奇怪な闇の社会/第2夜(21:00-24:00)=ヴィーナスの庇護のもとに 繰り広げられる恋愛模様/第3夜(24:00-3:00)=再び夜の世界に戻り、恋人のエンディミオンに心奪われ本業を忘れた「月」の話と、闇夜の世界で広 げられる悪魔や魔女たちによる異様なサバトのもよう/第4夜(3:00-6:00)=オルフェウスとエウリディーチェの物語をなぞったストーリー〕その後、グ ラン・バレ「昇る太陽」となり、オーロラでさえも目がくらむほどの強烈な一条の光とともに太陽王=ルイ14世が現れ、幕となります。 主役を踊ったルイ14世の他にも、総計60名弱のダンサーたちがこの作品に登場したという記録が残っています。一方で音楽については、カンブフォー ルが各前夜祭の幕開けのアリアなどを作曲したのは確かのようですが、その他の音楽、また、演奏者についての詳細な記録はないのが実情(演奏者には、 王宮でいつも演奏していた音楽家たちが駆り出されたと考えられています)。この一大スペクタクルを現代の人に届けるために作品を再構築すべく立ちあ がった指揮者のセバスティアン・ドセが行った調査などを記した手記「この素晴らしき冒険」、およびあらすじの日本語訳がオリジナルブックレットに含ま れています。 2000年の映画「王は踊る」でもこのバレエのもようは描かれていますがもちろんそれはごく一部。ここでは音楽のみではありますが、当時の人々に強烈 なインパクトを与えた作品を完全に再現、鮮烈な演奏で収録されています。400年以上前の遠いフランスで、一人の王を印象づけるために企画されたこ の一大スペクタクルの驚異的なパワーに、フランス文化の底力を見せつけられるようです。 (Ki)

HMC-971630(2CD)
バッハ:クリスマス・オラトリオBWV248 ドロテア・レッシュマン(A)
アンドレアス・ショル(C-T)
ヴェルナー・ギューラ(T)
クラウス・ヘーガー(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指)
RIAS 室内Cho
ベルリン古楽アカデミー

録音:1997年1月
HMC-971644
バッハ:アルトのためのカンタータ集
カンタータ第54番「いざ、罪に抗すべし」BWV 54
カンタータ第170番「喜ばしい安息、好ましい魂の歓喜」BWV 170
カンタータ第35番「心も魂も乱れはて」BWV 35
アンドレアス・ショル(C-T)、
マルセル・ポンセール(Ob)、
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:1997年7月
HMC-972019(2CD)
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op.87 アレクサンドル・メルニコフ(P)

録音:2008年5,12月&2009年3月
レコード芸術誌でも特選、また、一晩での全曲公演(来日公演)でも非常に話題となった、メルニコフの「ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ op.87」。発売当初はDVDが付属しておりましたが、この度、仕様変更となり、ジュエルケースに収納され、DVDは付属しないかたちでの発売となります。 ※これに伴い、HMC.902019およびKKC.5105は廃盤となります。
ショスタコーヴィチ壮年期の「24 の前奏曲とフーガ」はその巨大さ、深さ、技術的難度ゆえ、ピアニストにとって最高峰のひとつとなっています。全曲 の録音も多くはなく、いまだに初演者ニコラーエワのものが超えるものなき決定盤の地位を保っています。しかし、今回ロシアの俊英メルニコフがまさに 命をかけてチャレンジした録音は驚くべき完成度で、この世のものとは思えぬ域に達しています。この音楽的深み、さらに時折見せる暗黒の情念など30 代とは思えぬ成熟度、さらにニコラーエワにはない21 世紀的な新しさなど、どこをとっても非の打ちどころなし、ついにニコラーエワの盤を超える演奏の 出現と思えます。 (Ki)

HMD、HMDVD-***** (DVD、Bluray)


HMD-9809028
(Blu-Ray)

HMD-9909028(2DVD)
ヘンデル:オラトリオ「ベルシャザル」 ケニス・ターヴァー(Tベルシャザル)
ローズマリー・ジョシュア(Sニトクリス)
ベジュン・メータ(CTサイラス)
クリスティーナ・ハマーストレム(Msダニエル)
ニール・デイヴィス(Brゴブライアス)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー,RIAS室内cho

演出:クリストフ・ネル
収録:2008年7月,エクサン・プロヴァンス

(Bluray)
HD-16:9 PCM-tereo
2h46m
字幕:英独仏

(DVD)
リージョン・オール/NTSC/16:9
Dolby-Digital2.0,
Dolby-Digital5.1
2h46m/字幕:英独仏
「ベルシャザル」は1744年に作曲されたオラトリオで、英語で歌われます。初演は1745年3月27日に行われました。ヘンデルのオラトリオは演奏会上演を前提としていますが、多くのオラトリオは物語性が強く、この「ベルシャザル」も十分舞台上演が可能な程度です。物語は、名高いペルシャの王キュロスによる新バビロニア王国滅亡に基づいており、旧約聖書のダニエル記などに描かれているエピソードから台本が作られています。ベルシャザルとは、新バビロニア王国最後の王の王子で、ここでは王として描かれています。ヤーコプスがヘンデルを指揮すると熱が入るのが常です。ここでも音楽はじつにダイナミックで、ヘンデルならではの生々しい感情描写が存分に楽しめます。もちろん歌手も高水準。中でもサイラスのベジュン・メータ、至難なアリアも惚れ惚れするほど見事に歌い切り、圧倒的。さらに近年モーツァルト、ロッシーニのテノールとして活躍する米国のテノール、ケニス・ターヴァーのベルシャザル、英国の美声古楽ソプラノ、ローズマリー・ジョシュアのニトクリス、スウェーデン出身でやはり古楽畑で活躍するクリスティーナ・ハマーストレムの神秘的なダニエル、そしてヤーコプスが「メサイア」のソリストにも起用したウェールズのバス=バリトン、ニール・デイヴィスのゴブライアスと、ヤーコプスらしいこだわりの強い配役です。演出のクリストフ・ネルは、1944年、シュトゥットガルト生まれの、今非常に人気のある演出家です。ここでは、様式化された城壁を広げた舞台に、古代風の衣装と現代風の衣装を混ぜ込んだ舞台作りをしており、楽しめる舞台になっています。「ベルシャザル」のDVDは初めて、もちろんBlu-Rayでも初めて。鮮明映像でヤーコプスのヘンデルをお楽しみください! (Ki)

HMD-9809060
(1BluRay+1DVD)
ワーグナー:歌劇さまよえるオランダ人」 クワンチュル・ユン(バス/ダーラント)
インゲラ・ブリンベルイ(ソプラノ/ゼンタ)
ニコライ・シュコフ(テノール/エリック)
カイ・ルーッテル(メゾ・ソプラノ/マリー)
ベンジャミン・ブルンズ(テノール/舵手)
サミュエル・ユン(バリトン/オランダ人)
アレックス・オッレ(演出)
パブロ・エラス=カサド(指)
マドリード王立歌劇場O&cho

収録:2016年、王立劇場、マドリード
■Blu-Ray
画面:16:9
音声:DTS5.1
PCMステレオ
リージョン:All
字幕:伊独英、2h24’
■DVD(NTSC)
画面:NTSC 16:9
音声DTS5.1
PCMステレオ
リージョン:All
字幕:伊独英、2h24’
スペインの指揮者エラス=カサド、初めてのワーグナー、しかも映像での登場です。モンテヴェルディからブーレーズ、シューマンまで、なんでもものに してしまうエラス=カサド、初のワーグナーは「さまよえるオランダ人」。ふるさとスペインのオペラの殿堂、マドリード王立劇場での収録、スペインの前 衛パフォーマンス集団ラ・フラ・デルス・バウスに属するアレックス・オッレが手がけた演出です。映像を駆使しながらも奇をてらったところのない演出で、 序曲で舞台に投影される荒れる海の映像から、観客は物語の世界に自然に引き込まれていきます。歌唱陣も現代を代表するワーグナー歌いが集められた、 最高の布陣です。クワンチュル・ユンは、ネルソンス指揮RCOのオランダ人でもダーラントを務めていましたし、ゼンタ役で世界の歌劇場から引っ張りだ このスウェーデン出身のソプラノ、インゲラ・ブリンベルイは、この舞台でも揺るぎのない歌唱を展開しています。最後の場面まで、舞台演出も歌唱もオー ケストラも大きなひとつのうねりとなって観客を魅了しています。耳も目も大満足の「さまよえるオランダ人」の登場です。 (Ki)

HMD-9809062
(Bluray+DVD)
モンテヴェルディ:歌劇「オルフェオ」 シリル ・オ ー ヴィティ( オル フェ オ/ T )
ハンナ・モリソン(エウリディーチェ、音楽/S)
ポール・アグニュー(アポロ、エコー/T)
ミリアム・アラン(プロセルピナ、ニンファ/S)
レア・デザンドル(使者、希望/S)
カルロ・ヴィストリ(羊飼い、黄泉の国の使い/CT)
シーン・クレイトン(羊飼い/T)
ザカリ・ワイルダー(黄泉の国の使い、羊飼い/T)
アントニオ・アベーテ(プルトーネ、黄泉の国の使い、羊飼い/Bs)
シリル・コスタンツォ(カロンテ、黄泉の国の使い/Bs)
レザール・フロリサン
ポール・アグニュー(指、演出)

収録:2017年2月28日、カーン劇場(フランス)
◆Blu-Ray
リージョン:All
画面:16:9
音声:PCMステレオ、DTS5.1
字幕:伊仏英独、3h28'
◆DVD(NTSC)
リージョン:All
画面:16:9
音声:PCMステレオ、DTS5.1
字幕:伊仏英独、3h28'
レザール・フロリサンによる「オルフェオ」公演が映像で登場!ポール・アグニューは2007年より創設者クリスティと共にレザール・フロリサンのジョ イント音楽監督を務めており、10年を経て満を持してのオルフェオ上演のライヴ映像となります。ストリッジョのテキストをあらためて熟読し、オルフェオ(アポロ=(太陽神)の息子)と冥界の対比をあらわす美しい照明、そしてケルトのストーン・サークルにヒントを得た装置など、アポロ崇拝にも重きを置いた、 あらたな舞台が作り上げられています。
歌唱陣では、クリスティに見出されバロック・オペラを中心に活躍している逸材、シリル・オーヴィティによるオルフェオの、若々しい歌声が抜群。エウ リディーチェのハンナ・モリソン(ソプラノ)はブロムシュテット指揮のドイツ・レクイエム日本公演(2017年11月)でも高く評価されたソプラノです。 ほかにもクリスティの声のアカデミーに選ばれた歌手ら、気鋭のソリストたちをキャストにそろえています。 (Ki)

HMD-9859051
(1Blu-Ray+1DVD)
ラモー:歌劇「ダルダニュス」(1739年初演版)

【ボーナス映像(Blu-Rayのみに収録)】
リハーサル風景、演奏者へのインタビュー
カリーナ・ゴヴァン(S/ヴィーナス)
ガエレ・アルケス(S/ イフィス)
ライノー・ファン・メヘレン(T/ ダルダニュス)
フロリアン・センペイ(Br/ アンテノール)
ナウエル・ディ・ピエロ(Bs/ テュセル、イスメノル)
キャスリーン・ワトソン(S/ アムール、羊飼いの娘、ベローネ、夢)
エティエンヌ・バゾラ(Br/ 羊飼い)
ヴィルジル・アンスリー(Bs/ 夢)、ギョーム・グティエーレ(T/ 夢)
ラファエル・ピション(指)
管弦楽:アンサンブル・ピグマリオン
演出:ミシェル・フォー、装飾:エマニュエル・シャルル、
衣 装:ダヴィド・ベルグ、振付:クリストファー・ウィリアムズ

収録:2015年4月、ボルドー国立歌劇場 グラン・テアトル
字幕:英・独・仏(フランス語上演)
◆Blu-Ray
画面:16:9
音声:DTS5.1, PCMステレオ
リージョン:All
3h33’ (ボーナス映像つき)
◆DVD
NTSC
画面:NTSC 16:9
音声:DTS 5.1
リージョン:All
3h12’ 24(ボーナス映像はつきません)
ラモーの「ダルダニュス」のライヴ映像の登場。魔術や怪物が登場する、演出もみものの舞台は、大評判となりました。演出を手がけたのは、キャンディ のようにカラフルな舞台づくりでも定評のあるミシェル・フォー。フランス・バロック界の新たな旗手、ピション率いるアンサンブル・ピグマリオンと気鋭 の歌手たちによる大評判となった上演の記録です。  1739年の「ダルダニュス」は、ラモーのオペラ作品の重要な分岐点を示します。1733年のイポリートとアリシ、1734年のサムソン、1735年の優 雅なインドの国々、そして1737年のカストールとポリュックスにつづく、抒情悲劇(トラジェディ・リリック)となる本作は、1739年11月に初演され ました。ダルダニュスを立て続けに発表しました。同年5月に発表されたオペラ・バレ「ヘベの祭典」は大成功に終わりましたが、「ダルダニュス」はま ずまずの評判ではあったものの、28回の上演で打ち切られる、という結果となりました。当時経験浅かった若手のライター、ブリュエールの手による台本 も、この評価の一因でした。以降、ラモーは抒情喜劇や英雄的牧歌劇、そしてバレ音楽に注力し、ふたたび抒情悲劇の新作を発表したのは1756年の「ゾ ロアストル」を待つこととなります。  1738年に完成、39年に初演されたリブレットの内容は、次のとおり==フリギアの王テュセルの娘、イフィス姫は、敵であるダルダニュスと恋に落ちます。 王は、家臣のアンテノールにダルダニュスを倒したら、娘と結婚してよいと宣言します。イフィス姫はダルダニュスとの思いを遂げるため、魔法使いのイス メノルに相談します。実はこのイスメノルはダルダニュスが魔法の力で化けた姿。ダルダニュスはイフィス姫の思いに喜び、その場で真の姿を現します。ほ どなくしてダルダニュスはアンテノールにとらえられます。アンテノールが勝利を宣言した時、怪物が現れ、アンテノールはとらえられてしまいます。ダルダニュ スはヴィーナスの力で怪物を倒し、アンテノールを助けだします。最後はヴィーナスがイフィス姫の父テュセルを説得し、イフィス姫とダルダニュスはめでた く結ばれる==というもの。魔術や怪物がやや多い、などの問題を指摘されましたが、この題材を気に入っていたラモーは、初演から4年半後の1744年、 リブレットと音楽を一新したかたちで改訂版を発表、名誉挽回を果たしたのでした。  ピション率いるピグマリオンによるこの上演は、基本的には1739年の魔術や怪物が活躍する初演版に基づいていますが、ところどころ44年改訂版の エッセンスも取り込んで、ラモーが新たに書いた充実の楽曲も楽しめるという、一石二鳥の内容となっています。どの歌い手も現在活躍している若手たち、 さらに指揮のピション自身もこれからのフランス・バロック界を背負う逸材、というだけあって、若いエネルギーにも満ちた、楽しい充実した上演を存分 に楽しめる内容です。魔法使いのいでたちなど衣装・演出も存分に他のしめる内容です。 ※リハーサル風景、演奏者へのインタビューが収められたボーナス映像は、ブルーレイ盤のみに収録されています。

HMD-9809053
(1DVD+BluRay)
ベルク:歌劇「ヴォツェック」 ウラディーミル・ユロフスキ(指)VPO
ザルツブルク音楽祭劇場児童cho
マティアス・ゲルネ ( バリトン/ ヴォツェック)
ジョン・ダスザック(テノール/鼓手長)
マウロ・ペーター(テノール/アンドレス)
ゲルハルト・ジーゲル(テノール/大尉)
イェンス・ラーセン(バス/医者)
フランチェス・パッパス(メゾ・ソプラノ/マルグレート)
演出:ウィリアム・ケントリッジ

収録:2017年8月、ザルツブルク音楽祭、モーツァルト・ハウス
字幕:独英仏
16/9、PCMステレオ
リージョン: all、1h41’
※DVD[NTSC]とBlu-rayは同内容です。
ユロフスキによるヴォツェック、2017年ザルツブルク音楽祭の映像。ユロフスキは管弦楽を見事に率いて物語を冷静に展開している印象。ゲルネのヴォツェッ クがとにかく素晴らしい。舞台装置と映像が巧みに融合されている演出も見事で、ところどころにケントリッジのドローイング・アニメも映写されています。
HMD-9859058
(1BluRay+1DVD)
ルイージ・ロッシ(c.1597-1653):歌劇「オルフェオ」
(再構成/ラファエル・ピション&ミゲル・アンリ(2016))
ユディト・ファン・ワンロイ(オルフェオ)
フランチェスコア・アスプロモント(エウリディーチェ)
ジュゼッピーナ・ブリデッリ(アリステーオ)
ジュリア・セメンツァート(ヴェネレ(ヴィーナス)、プロセルピーナ)
ルイジ・デ・トナート(占い師、プルトーネ)
レイ・シュネ(乳母、アモーレ)
レナート・ドルチーニ(サテュロス)
ドミニク・ヴィス(バッコ)
ヴィクトル・トレス(エンディミオーネ、カロンテ)
マルク・マウイヨン(モーモ)
ダヴィド・トリク(アポロ)
ラファエル・ピション(指)、
ピグマリオン
イェツケ・ミーンセン(演出)

収録:2016年2月7,9日/ロレーヌ国立歌劇場(ナンシー)
■Blu-Ray
画面:16:9
音声:DTS5.1
PCMステレオ、リージョン:All
字幕:伊仏英、3h04’
■DVD(NTSC)
画面:NTSC16:9
音声DTS5.1
PCMステレオ、リージョン:All
字幕:伊仏英、3h04’
1647年、パリでロッシの「オルフェオ」が上演され、フランスは「オペラ」を知り、その芸術に衝撃を受けました。この何年か前に、サクラーティの 作品が上演されてはいましたが、それはロッシのこのオルフェオの上演の前座にすぎませんでした。この「オルフェオ」の上演は、当時大変な経済的困難 を引き起こし、後のフロンドの乱のきっかけの一つともなりましたが、オーケストラ・ピットの中では状況は少し違いました。この上演ではイタリアとフラ ンスのミュージシャンがオーケストラを構成、そこでは化学反応がおこり、オーケストラから豊かな色彩が生みだされました。この初演時の衝撃を、ピショ ンが再現したのがこの舞台。オーケストラの楽器もなるべくルネッサンス〜バロック期のものを集め、オルフェウスの竪琴はリラ・ダ・ブラッチョが受け持っ て、万人を惹きつけてやまない音色を聴くことができます。他にもオルフェオの長大なアリアや、嘆きの女声の合唱など、どの場面もまるで今起こっている かのようなみずみずしさ。演出家イェツケ・ミーンセンによって現代に置き換えられた舞台は、非常に品が良くしっとりとまとめられており、有名なオルフェ オとエウリディーチェの神話を通して、人間が常に求め畏れている、愛と死がフォーカスされ、聴衆は、神話の世界を堪能しながら、現代の我々が生きる 上で生じる様々な問題が人類永遠のテーマであることを痛感します。 (Ki)
HMD-9907535
(DVD)
コンスピラーレ・イン・コンサート
モルテン・ラウリドセン:Sure on This Shining Night
カーリー・サイモン:Let the River Run
伝統曲:The Water is Wide
黒人霊歌: Didn't My Lord Deliver Daniel?
クレイグ・ヘラ・ジョンソン: Will There Really be a “Morning " ?
ドリー・パートン: Light of a Clear Blue Morning
クレイグ・ヘラ・ジョンソン:Collage
バーバー:アニュス・デイ
黒人霊歌:深き河
モリコーネ:Gabriel's Oboe
モーテン・ローリドセン:Soneto de la Noche
エドワード・ハーマン:私が恋におちるとき
エリック・ウィタカー: What If
イライザ・ギルキソン:レクイエム
アニー・レノックス:1000の美しいこと
タリク・オリーガン:三連画〜 Each shall rise
ラリー・ノーマン&ランディ・ストーンヒル:アイ・ラヴ・ユー
シドニー・カーター:The First of My Lovers
クレイグ・ヘラ・ジョンソン(指)
コンスピラーレ(cho)
トーマス・ブリット(Perc)

録音・収録:2008年10月12日、ライヴ
DVD仕様: NTSC/16:9
DTS
56'+38' + ボーナス映像
HMD-9909006
(DVD)
ブクステフーデ:受難曲「われらがイエスの御体」 ルネ・ヤーコプス(指)、
マリア・クリスティーナ・キール(S)、
ローザ・ドミンゲス(S)、
アンドレアス・ショル(A)、
ゲルト・テュルク(T)、
ウルリヒ・メスターラー(Bs)、
バーゼル・スコラ・カントルム
キアラ・バンキーニ、
レイラ・シャイエフ(Vn)、
ジェーン・アハトマン、
セルジオ・アルバレス、
フランソワ・フランソワ・ジュベール=カイレ、
クリストフ・ウルバネス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
ペトラ・シャルカ(Vc)、
デイヴィッド・シンクレア(ヴィオローネ)
ペーター・クロトン(テオルボ)、
イエルク=アンドレアス・ベッチャー(Org)

収録:2004 年 パイェルヌ修道院教会堂 [SCHWEIZER FERNSEHEN]
字幕:羅, 仏, 英, 独/5.1DTS
PCM/ステレオ2.0/NTSC
53’30”
ブクステフーデの名声が絶頂期の時に作曲された「われらがイエスの御体」。足、膝、手、側面、胸、心臓、そして最後に顔、とキリストの体の7つの部分を思うもので、敬虔で厳かな雰囲気が全体に流れています。途中の非常に美しいアリアの数々が、なんとも豪華な顔ぶれによるソリストたちの歌で聴けるのはうれしいところ。ヤーコプスは、1990年にもこの作品を録音していますが、今回は10年以上時を隔てた2004年の収録だけあって、その完成度成熟度は類を見ないものとなっています。映像がついているので、器楽の名手たちの演奏姿、さらにはヤーコプスの音楽の美しさの秘密を垣間見ることができる映像作品となっています。キオ
HMD-9909008
(2DVD)
ヘンデル:「ジューリオ・チェーザレ」 アンドレアス・ショル(CT;ジューリオ・チェーザレ)
インガー・ダム=イェンセン(S;クレオパトラ)
トゥーヴァ・セミングセン(Ms;セスト)
ランディ・ステーネ(Ms;コルネーリア)
クリストファー・ロブソン(CT;トロメーオ)
パーレ・クヌーセン(Br;アキッラ)
マイケル・マニアチ(男声S;ニレーノ)
ラース・ウルリク・モーテンセン(指)
コンチェルト・コペンハーゲン
演出:フランシスコ・ネグリン
HMD-9909013(2DVD)

HMD-9809013
(Bluray)
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(ウィーン稿) ヨハネス・ヴァイサー(Brドン・ジョヴァンニ)、
マルコス・フィンク(BsレポレッロB)、
アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ(Sドンナ・エルヴィーラ)、
マリン・ビストレム(Sドンナ・アンナ)、
ウェルナー・ギューラ(Tドン・オッターヴィオ)、
スンハエ・イム(Sゼルリーナ)、
ニコライ・ボルチェフ(Brマゼット)、
アレッサンドロ・グエルツォーニ(Bs騎士長)、
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックO、RIAS室内cho

録音:2006年10月6日バーデンバーデン
リージョン・オール/NTSC
dts5.1,PCM/STEREO2.0
字幕:伊英仏独西/3h46m
モーツァルト・イヤーの2006年にはたくさんのモーツァルトのオペラが上演されましたが、その中でも最も絶賛されたものが、ルネ・ヤーコプスが指揮する「ドン・ジョヴァンニ」でした。2006年8月にインスブルック古楽祭で上演、さらに10月にドイツのバーデンバーデンで再び上演、ここで収録されたのが、このDVDの映像です。ヤーコプスがドン・ジョヴァンニ役に抜擢したのは、ノルウェー出身の若いバリトン、ヨハネス・ヴァイサー。1980年生まれといいますから、まだ20代半ば。これは初演時のドン・ジョヴァンニ役の歌手が21歳だったことを踏まえたもの。若さに溢れたヴァイサーはまさに貴公子、魅力的です。対するレポレッロは、アルゼンチンのベテラン・バス、マルコス・フィンクは、老練なレポレッロを演じています。そして女性3人には、劇的なアレクサンドリーナ・ペンダチャンスカのドンナ・エルヴィーラ、濃厚なマリン・ビストレムのドンナ・アンナ、可憐なスンハエ・イムのゼルリーナと、実に適役。さらにドン・オッターヴィオには、美声テノールのウェルナー・ギューラ、と極めて優れたキャストが集められています。そして何といってもヤーコプスの素晴らしい音楽!輝かしく張りのある音楽が、モーツァルトの革新性を引き立てています。 ヴァンサン・ブサールの演出は、劇中劇に仕立てることで、表裏の作品の重層性を浮き彫りにしたもの。また、この上演ではプラハでの初演の半年後にウィーンで上演された時の形態を採用、通常上演される形態とは何箇所か相違があります。 本編に加えて、約50分のインタビュー映像を収録。ヤーコプスや歌手たちの話、リハーサル風景をたっぷり楽しめます。   (Ki)
HMD-9909018
(DVD+CD)
アルフレート・デラー没後30周年
[DVD](1h05’)
「アルフレート・デラーPortrait of avoice」
演奏風景:カンピオン:Shall I come sweet love to thee?
ロスター:What then is love but mourning?
作者不詳:Have you seen the white lily grow?
ドキュメンタリー:「カウンターテナーについて」、「単一の性の声?」、「練習風景」、「音域」、「発見」、「音楽と好奇心」他
[CD]
シェークスピア劇の音楽、
ダウランド:流れよわが涙、パーセル:O Solitude
カッチーニ:アマリッリ他
デスモンド・デュプレ(Lute)、
ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
デイヴィッド・マンロウ(リコーダー)ほか

[DVD]映像初放送:1976年2月、リマスタリング2008年(ina)/字幕:英・独・仏・西
[CD]録音:1967-1979年
HMD-9909026
(DVD)
ジャン=フェリ・ルベル:バレエ音楽「四大元素」
ヴィヴァルディ:四季
ベルリン古楽アカデミー
ミドリ・ザイラー(ソロVn)
ダンス:ホアン・クルス・ディアス・デ・ガライオ・エスナオラ

収録:2008年11月17、18日(ベルリン/ラディアルシステムV)-LIVE
2007年の初演以来、ヨーロッパで大旋風を巻き起こした、ベルリン古楽アカデミーとダンサーとのコラボレーションによるヴィヴァルディ「四季」と、ルベル「四大元素」の映像。最高峰の古楽アンサンブル、ベルリン古楽アカデミーによる「四季」が、美しい映像で登場です。暗闇の中でリュート奏者が横倒れになっている一人のダンサーに腰掛けて演奏する場面から映像は始まります。「四大元素」はショッキングな不協和音から始まり、世の混沌を表します。ダンサーは始め石を口の中いっぱいにくわえながら這うような動きを繰り返します。ダンサーは、その後「四大元素」の音楽に則して、「土」「火」「水」「空気」などを、実際に土や炎や水などを用いながら象徴的に表現していきます。時折、ダンサーは音楽を演奏している奏者と目線を交わします。続く「四季」では、奏者たちとダンサーとのコラボレーション具合は更に高まります。まず、注目すべきは楽団の配置。通奏低音のチェンバロを含む小編成アンサンブルグループが二つ、舞台の下手・上手に配され、中央に開かれたスペースに、ソロ奏者たちがダンサーとともに自在に動くという手法をとっています。
ダンサーは、90年代に話題になったDV8フィジカル・シアターでロイド・ニュートンらと活躍したホアン・クルス・ディアス・デ・ガライオ・エスナオラ。もともとはカウンターテナーの歌手だったという一風変わった経歴の持ち主。演奏者のこともダンスのことも知り尽くした彼ならではの斬新な身のこなしに注目です。ヨーロッパ中でsoldoutを連発、単なるダンスと音楽のコラボレーションを越え、世に美しき衝撃を与え続けた伝説のステージが見事なカメラワークで収められています。音も鮮烈で見事。 (Ki)


HMD-9909028
(2DVD)

HMD-9809028
(Blu-Ray)
ヘンデル:オラトリオ「ベルシャザル」 ケニス・ターヴァー(Tベルシャザル)
ローズマリー・ジョシュア(Sニトクリス)
ベジュン・メータ(CTサイラス)
クリスティーナ・ハマーストレム(Msダニエル)
ニール・デイヴィス(Brゴブライアス)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー,RIAS室内cho

演出:クリストフ・ネル
収録:2008年7月,エクサン・プロヴァンス

(DVD)
リージョン・オール/NTSC/16:9
Dolby-Digital2.0,
Dolby-Digital5.1
2h46m/字幕:英独仏

(Bluray)
HD-16:9 PCM-tereo
2h46m
字幕:英独仏
「ベルシャザル」は1744年に作曲されたオラトリオで、英語で歌われます。初演は1745年3月27日に行われました。ヘンデルのオラトリオは演奏会上演を前提としていますが、多くのオラトリオは物語性が強く、この「ベルシャザル」も十分舞台上演が可能な程度です。物語は、名高いペルシャの王キュロスによる新バビロニア王国滅亡に基づいており、旧約聖書のダニエル記などに描かれているエピソードから台本が作られています。ベルシャザルとは、新バビロニア王国最後の王の王子で、ここでは王として描かれています。ヤーコプスがヘンデルを指揮すると熱が入るのが常です。ここでも音楽はじつにダイナミックで、ヘンデルならではの生々しい感情描写が存分に楽しめます。もちろん歌手も高水準。中でもサイラスのベジュン・メータ、至難なアリアも惚れ惚れするほど見事に歌い切り、圧倒的。さらに近年モーツァルト、ロッシーニのテノールとして活躍する米国のテノール、ケニス・ターヴァーのベルシャザル、英国の美声古楽ソプラノ、ローズマリー・ジョシュアのニトクリス、スウェーデン出身でやはり古楽畑で活躍するクリスティーナ・ハマーストレムの神秘的なダニエル、そしてヤーコプスが「メサイア」のソリストにも起用したウェールズのバス=バリトン、ニール・デイヴィスのゴブライアスと、ヤーコプスらしいこだわりの強い配役です。演出のクリストフ・ネルは、1944年、シュトゥットガルト生まれの、今非常に人気のある演出家です。ここでは、様式化された城壁を広げた舞台に、古代風の衣装と現代風の衣装を混ぜ込んだ舞台作りをしており、楽しめる舞台になっています。「ベルシャザル」のDVDは初めて、もちろんBlu-Rayでも初めて。鮮明映像でヤーコプスのヘンデルをお楽しみください! (Ki)
「ルソン・パティキュリエ」(個人レッスン)シリーズ第2弾
フランスの伝説的番組「ルソン・パティキュリエ」(プライヴェート・レッスン; 1987年から1991年にかけて、フランスの放送局 Arteの前身 La Sept が12回にわたって放映した映像です。
HMD-9909030
(DVD)
ルネ・ヤーコプス/プライベート・レッスン
ヘンデル
:Alla sua gabbia d 'oro[生徒:マリア・クリスティーナ・キール]
Quanto dolci(フラーヴィオより)[生徒:スザンヌ・リデーン]
Mi palpita il cor[生徒:マリア・クリスティーナ・キール]
Mi palpita il cor[ヤーコプス自身による歌唱、イヴォン・ルペラン(Cemb)、ロエル・ディールティエンス(Vc)マルク・アンタイ(Fl)]
放送:1987年
字幕:仏・英・独監督:クロード・ムリエラ
HMD-9909031
(DVD)
スコット・ロス/ライベート・レッスン
バッハ:半音階的幻想曲とフーガBWV.903〜フーガ[生徒:ニコラウ・デ・フィゲイレド]
クープラン:神秘的なバリケード[生徒:アレッサンドロ・デ・マルキ]
バッハ:パルティータBWV.825[生徒:ニコラウ・デ・フィゲイレド]
ラモー:「コンセールによるクラヴサン曲集」〜ヴェジネ[スコット・ロス独奏]
放送:1989年
字幕:英・独監督:ジャック・ルナール
HMD-9909032
(DVD)
イヴォンヌ・ロリオ/プライベート・レッスン
メシアン:幼子イエスに注ぐ20のまなざし〜そのかたによりて、すべては成された[生徒:ニコラ・アンゲリッシュ]
鳥の話(メシアンとロリオの対談、インタビュー、ドキュメンタリー映像)
ベートーヴェン:「テンペスト」〜終楽章[生徒:五月女 慧]
ロジェ・ムラロとロリオの対談(音楽院の授業の思い出など)
モーツァルト:2台ピアノの為のソナタK.448より[生徒:金子 陽子、安田 正昭]
メシアン:復活(天と地の歌より)[イヴォンヌ・ロリオ独奏]/ノエル
放送:1991年
字幕:英・独監督:フランソワ・マンソー
HMD-9909033
(DVD)
ヘルマン・バウマン/プライベート・レッスン
シューマン:アダージョとアレグロOp.70[バウマンによる演奏、生徒:カエターノ・グラノドス=コネホへのレッスン、ルドガー・マックスザイン(P)]
ベートーヴェン:ソナタOp.17 より[アンゲラ・エームケへのレッスンルーシー・サンソン(P)]
フィデリオ序曲(一部)[エックハルト・シャール、エームケ、グラノドス=コネホ]
プフリューゲル:インペート[パウル・ファン・ゼルムへのレッスン]
モーツァルト:ホルン協奏曲第2番[エッセン・フォルクヴァング室内SO]
放送:1990年
字幕:英・仏監督:ハインツ・ペーター・シュヴェルフェル
HMD-9909034
(DVD)
ピエール・イヴ・アルトー(Fl)/プライベート・レッスン
ドビュッシー:シランクス[生徒:ヴェロニク・ローラン]
平義久:シンクロニー[生徒:エマニュエル・パユ、クララ・ノヴァコヴァー]
Maya[ジャン=イヴ・アルトー自身のソロ]
ファーニホウ:カッサンドラの夢の歌[生徒:エマニュエル・パユ、クララ・ノヴァコヴァー]
Unity Capsule[アルトー自身のソロ]
放送:1988年
字幕:英・独監督:ロジェ・カアネ
HMD-9909035
(DVD)
アンナー・ビルスマ/プライベート・レッスン
フランショーム:エチュードOp.35-11[ロデヴィク・シュパンヤード]
ドメニコ・ガブリエーリ:カンツォーネ[生徒:ルシア・スヴァルツ]
アンリ・プスール: La ligne des toits[生徒:ヨブ・テル・ハール]
バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番 BWV.1011〜プレリュード[生徒:ルシア・スヴァルツ]
インタビュー(聞き手:オリヴィエ・ベルナジェール)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV.1007〜プレリュード[ビルスマ自身によるソロ]
放送:1989年
字幕:仏・独・英監督:フランソワ・マンソー
HMD-9909036(DVD)
ケネス・ギルバート(オルガン、チェンバロ)〜プライベート・レッスン【監督:ミシェル・フォラン】
バッハ:イタリア協奏曲より第1楽章
 パルティータ第4番ニ長調BWV828より序曲(ギルバート自身による演奏)
F.クープラン:空想にふける女(LaVisionnaire()ボーモン)
 さまよう亡霊たち(Les Ombreserrantes)(ボーモン)
 パッサカイユ(ギルバート自身による演奏)
フローベルガー:ファンタジー(ボーモン/オルガン)
放送:1990年
ギルバートは音楽の勉強を始めた時からチェンバロ一筋。少年の時に聴いたチェンバロの音色に魅せられて、音楽の世界に入るきっかけとなったのはチェンバロでした。そんなギルバートが、生徒役として登場している愛弟子のボーモンの演奏を聴く際の真剣さがまず印象的。生徒はオリヴィエ・ボーモン。当時すでに演奏者として活躍している名手ということもあってか、ボーモンの素晴しい演奏をまずたっぷりと観ることができる造りになっています。その後でのギルバートの非常に真摯なアドヴァイスも印象的。イタリア協奏曲では第1楽章冒頭の和音の鳴らし方についてもボーモンと対話をしながらアドヴァイスをします。ギルバートはF.クープランの楽譜の校訂もしている、フランス・バロックの権威。クープラン作品のレッスンでは様々な貴重なコメントが飛び出します。空想にふける女(LaVisionnaire)はフランス風序曲でありながら、フランス風序曲の形式に則っていないこと(つまり、グラーヴェではない)ことの意味について思慮深い発言をしています。また、さまよう亡霊たちではクープラン作品でのアーティキュレーションの付け方について、細やかに話します。実際にお手本でほんの少しだけ演奏していますが、その演奏が素晴らしくてハッとさせられます。フローベルガー作品ではオルガンに楽器をかえてのレッスン。音色の選択やフレーズの進め方などについて多いに語っています。ギルバートの、音楽に対する真摯で献身的な態度が滲みでています。 (Ki)
HMD-9909037(DVD)
マレク・ヤノフスキ(指揮、指導者)〜プライベート・レッスン【監督:ミシェル・フォラン】
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」より第1楽章(生徒:オリヴィエ・デジュール)*
ベルリオーズ:レクイエム(指揮はヤノフスキ自身/練習風景)
ベートーヴェン:エグモント序曲(生徒:オリヴィエ・デジュール)*
ベートーヴェン:エグモント序曲(ヤノフスキ指揮による演奏)*
オーケストラ:ラジオ・フランスO*
ケルン・ギュルツェニヒO管、ラジオ・フランス・デュッセルドルフcho

放送:1989年
巨匠マレク・ヤノフフスキ(b.1939)のレッスン。考えてみれば指揮のレッスン風景を目にする機会は少ないのではないでしょうか。ここでのレッスンの流れは、楽譜とピアノを前に生徒とテンポや間の取り方、強弱などについて生徒とディスカッションしたあと、実際にオーケストラを指揮しながらレッスンをつけていきます。オーケストラは当時自身が音楽監督を務めていたラジオ・フランス管が担当しているというなんともいえない豪華さ。エグモント序曲では弱拍の取り方についてきめ細かな指摘と指示。生徒と先生がたがい違いに振りますが、オーケストラの鳴り方や音の方向性がまったく違って響いてくるのにびっくりします。指揮のレッスン風景のほか、ヤノフスキがオーケストラと指揮者との間の人間関係の大切さなど、指揮者としての心得などについて語っている場面も収録。あらゆるものに対する感覚を磨くことの大切さ、語るよりもジェスチャーで示せ、説明は最小限にせよ、説明をするとするならば明確なイメージを呼び起こすような言葉を選ぶことの大切さなどを説いています。指揮者の神秘を少しだけ垣間見ることのできる1枚。 (Ki)
HMD-9909038(DVD)
ジェラール・プーレ(Vn)〜プライベート・レッスン【監督:キャスリーン・ジン】
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタop.27-2イ短調(生徒:ティエリー・フシン)
ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ(生徒:ティエリー・フシン、ジョン・マグヌッソン(P)/特別出演(譜めくり):ノエル・リー)
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第2番K.211(生徒:ルノー・カプソン/ジャン=マリ・コッテ(P))
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲(生徒:マリー・シュブレ)
ブラームス:ピアノ三重奏曲第2番op.87ハ長調より第2楽章(プーレ(Vn)、グザヴィエ・フィリップス(Vc)、ノエル・リー(P))
放送:1989年
プーレの熱血レッスン。イザイのソナタを顔色ひとつ変えずに超絶技巧の重音を寸分の狂いもなく鮮やかに弾く姿から始まります。ドビュッシーのレッスンでは、自身の父がドビュッシー自身のピアノ伴奏でこのソナタを初演した人物ということもあり、ヴァイオリンにもピアノにも音色のひとつひとつの出し方に熱い指示が飛びます。モーツァルトのレッスンでは若きカプソンが登場。プーレは「君の音色は素晴らしいし、語り口もとてもうまい」とカプソンを絶賛しますが、「ひとつ君が忘れていることがある。聴衆は必ずしも奏者の傍にいないってことだ。遠くの人に聴かせるように演奏しなければならない」と演奏者としての心持を説きます。ヴィブラートやレガートのかけ方についての熱のこもった指導、脱力してレガートで奏することの重要さを説くあたりに、プーレの音色の魅力の秘密があるのかもしれません。対談風の場面では、プーレが、シェリングやカール・フレッシュに受けた影響や演奏することと指導することの両論の活動の大切さなどについても語っており、大変興味深い内容です。 (Ki)
HMD-9909039
(DVD)
ユーリ・バシュメト(ヴィオラ)〜プライベート・レッスン【監督:ジャック・デュシャン】
序章(ドヴォルザーク:弦楽セレナーデ/指揮;バシュメト)
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ(生徒:アンドレイ・グリドチュク(Va)、ミハイル・ムンティアン(P))
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタBWV1001ト短調〜アダージョ(生徒:クレール・ボビィ(Va))
ブラームス:クラリネット・ソナタop.120ヘ短調(ヴィオヴァ版()生徒:ダニロ・ロッシ)
ブリテン:ラクリメより第5楽章(バシュメト自身による演奏)
シューベルト(マーラー編):死と乙女(バシュメト指揮/モスクワ=モンペリエ管のソリストたち)
ブラームス:三重奏曲第5番op.114イ短調(ボリス・バラズ(Vc)、クセニア・バシュメト(P))
放送:1991年
ジプシー風のお涙ちょうだい風の節回しはシューベルトには厳禁であること、つねに距離感を保つことの大切さを説きます。バッハでは、音と時間との関係の大切さ、音楽が線となって進んでいくこと、拍の取り方、さらにハーモニーを大きくとらえることの大切さについても語ります。真摯に音楽に向き合う姿が印象的なバシュメトによる、音楽に溢れたレッスン。 (Ki)
HMD-9909040
(DVD)
ニキタ・マガロフ(P)〜プライベート・レッスン【監督:ミシェル・フォラン】
ショパン:バラード第2番(生徒:パトリシア・パニー)
ムソルグスキー:展覧会の絵(生徒:フィリップ・カッサール)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第17番「マリアの苦しみにのせて」D.632(生徒:フィリップ・カッサール)
 即興曲第2番変ホ長調D899(生徒:坂上博子)
シューマン:夢のもつれ(幻想小曲集より)(生徒:フィリップ・カッサール)
ストラヴィンスキー:タンゴ(マガロフ自身の演奏)
ショパン:舟歌(マガロフ自身の演奏)
放送:1989年
これは貴重!洗練の巨匠、ニキタ・マガロフのレッスン。マガロフは演奏者としても優れた功績を残していることは言うまでもありませんが、教師としてもアルゲリッチをはじめ、ルイサダにも影響を与えるなど優れた弟子を育てています。レッスン風景を見ていると、マガロフの高貴な人格と音楽性が滲みでており、まさに「音楽家」の姿がここにあると感じます。ショパンの権威として名高いマガロフ、ショパン作品のレッスンでは、テンポ設定、左手の扱いの重要さを説きます。ちょっとしたお手本を示しながら話すのですが、そのお手本演奏がとにかく巧い!引き込まれてしまいます。「君のテンポは速すぎるよ」「エスプレッシーヴォに」「君のフォルテは強すぎるよ」という指示の語り口もなにもかも、実にエレガントで洒脱。マガロフが高貴なる家柄の出であることも多いに納得です。レッスン場所は雰囲気溢れるジュネーブ湖畔のマガロフの自宅。レッスンに訪れる生徒をまず奥様(シゲティの娘)があたたかく迎え入れる姿も印象的です。室内には畏友リパッティの写真などが飾られています。楽譜に書かれていること、テキストを尊重することの大切さなどを語ったドキュメンタリーをはさみながら、マガロフの高貴なる人格溢れるレッスンが続きます。マガロフの演奏姿からは気品が滲みでています。マガロフに魅了されてしまいます。 (Ki)
HMD-9909041
(DVD)
ジョゼ・ヴァン・ダム男爵のレッスン
■第1部〜声〜
ロッシーニ:セビリアの理髪師より「今の歌声は」(生徒:フロランス・ボンナフー)
モーツァルト:フィガロの結婚より「もう飛ぶまいぞ」(生徒:ルノー・ドゥルー)
 フィガロの結婚〜スザンナのアリア(生徒:キャロリン・フェヴル)
リエージュ音楽院でのレッスン風景(発声練習)
R.シュトラウス:万霊節(生徒:マリー・ポール・フェイ)
フォーレ:ゆりかご(生徒:ルノー・ドゥルー)
■第2部〜オペラのキャラクター
ヴェルディ:ドン・カルロについて(フェリペ2世)(生徒:ジャン=ルイ・スマニャ)
ドビュッシー:ペレアスとメリザンドについて(ゴローとメリザンドについて)(生徒:エレーヌ・ペッラギン&ヴァンサン・
ル・テクシエ)
R.シュトラウス:サロメ(ヨカナーンについて)(ジョゼ・ヴァン・ダム自身による演奏)
放送:1990年
日本でもファンの多いベルギーの名バリトン、男爵ジョゼ・ヴァン・ダムによるレッスン。声のこと、オペラの登場人物についてのヴァン・ダム自身による分析など様々な話を交えながら、オペラ・アリア、ドイツ歌曲、フランス歌曲の名曲に細かなレッスンをつけていきます。実際に演奏をする人にとっては最高の指南DVDとなることでしょう。DVDの最後にはリヨン歌劇場でフランス語によるサロメ上演の一部が収録、ヨカナーン・パートの自身の練習風景も収録されています。ジョゼ・ヴァン・ダムがどのように曲を創りあげていくかを垣間見ることができ、非常に興味深い1枚です。 (Ki)

HMDVD-9909001
(2DVD)
カヴァッリ:歌劇「カリスト」 マリア・バーヨ(S;カリスト)
マルチェッロ・リッピ(Br;ジョーヴェ)
ソーニャ・テオロリドウ(S;ジュノーネ)
ハンス・ペーター・
カンメラー(Br;メルクーリオ)
グレアム・プシェ(CT;エンディミオーネ)
ルイーゼ・ヴィンター(S;ディアーナ)
ドミニク・ヴィス(CT;サティリーノ)
バリー・バンクス(パーネ)他
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ヴォカーレ

収録:1993年,ブリュッセル・モネ劇場
3h 52’ /オール・リージョン
NTSC/4/3/5.0 DTS/PCM stereo 2.0
字幕:伊英独仏蘭/日本語帯付
HMF のDVD 第1弾に選ばれたのは、ヴェネツィア・オペラの名作、カヴァッリの「カリスト」です!フランチェスコ・カヴァッリ(1602 ミ 1676)はモンテヴェルディの直弟子で、ヴェネツィア・オペラに興隆をもたらした作曲家として名高い人。「カリスト」は1651年に初演されたカヴァッリの代表作。女神ディアーナに仕えるニンフ、カリストにジョーヴェ(=ジュピター)が惹かれ、ディアーナの姿に変身して彼女を欺くものの、それを嫉妬したジョーヴェの妻ジュノーネがカリストを熊の姿に変えてしまい、ジョーヴェが彼女を天空の星にする…というようなお話。ギリシャ神話の世界に乗せて、コミカルな登場人物も交えながら、様々な恋愛模様が繰り広げられます。ヤーコプスは1994 年に録音、CD はレコード芸術で特選となり話題となりました。今回は、その時の故ヘルベルト・ヴェルニッケ演出の上演を完全収録!初演当時のヴェネツィアの舞台を意識した美しい舞台づくりに加え、時に思いっ切った官能表現を盛り込んだりと、見ごたえたっぷり。ことにジョーヴェが女装してカリストを口説く場面で、バリトンがファルセットで歌う面白さは、映像でないと伝わりきらないでしょう。ヴェネツィア・オペラの賑やかさに満ちた豊かな娯楽性を完璧に描いています。音楽も極上、特にマリア・バーヨがカリスト役にピタリとはまっています。オーケストラに目を向ければ、ニコラウ・デ・フィゲイレドとアレッサンドロ・デ・マルキが鍵盤に名を連ねるわ、ユングヘーネルがリュートを弾いてるわ、ロール・ディールティーンスがチェロだ、えらい豪華な面々!もちろんヤーコプスの指揮は完璧の一言!!さらに特典として、メイキング映像54 分を収録。
HMDVD-9909003
(2DVD)
モンテヴェルディ:歌劇「オルフェオ」 サイモン・キーンリサイド(Br;オルフェオ)
フアニタ・ラスカロ(S;エルリディーチェ)
グラシエラ・オッドーネ(S;使者の女)
マルティーナ・ダイク(Ms;プロセルピーナ)
スティーヴン・ウォレス(CT;希望)
トーマス・トーマソン(B;プルトーネ)
ポール・ジェリモン(B;カロンテ)他
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ヴォカーレ

収録:1998年,ブリュッセル・モネ劇場
2h 50’/オール・リージョン
NTSC /16/9 /5.0 DTS
PCM stereo 2.0
字幕:英仏独蘭/日本語帯付
ヤーコプスの「オルフェオ」、DVD で登場です!ヤーコプスは、大傑作モンテヴェルディの「オルフェオ」を何度も取り上げていて、1993 年にはヴェルニッケの演出で、1998 年にはこのトリシャ・ブラウン演出で、さらに2003 年にはバリー・コスキーの演出で上演、さらに新演出が予定されていると言うから、数年毎に新しい「オルフェオ」を作り上げているわけで今回DVD になったのは、モネ劇場で上演されたブラウン演出のプロダクション。ブラウンはニューヨークを拠点に活躍するモダン・バレエの振付の大家。この舞台でも、ダンサー達が目覚ましい効果を上げています。歌手は、サイモン・キーンリサイドの素晴らしいオルフェオを筆頭に、極めて充実しています。ボーナスに、メイキングを約55 分収録。
HMD-9909056
(1BluRay+1DVD)
ルイ14世の葬儀
1. 作曲者不詳:Subvenite Sancti Dei(聖歌)
2. ジャン・コラン(16??-1694?):デ・プロフンディス
3. 作曲者不詳:Libera me Domine(聖歌)
[王を運ぶための行進]
4. アンドレ・ダニカン・フィリドール(1652?-1730):Marche pour les Ponpes funebres des ceremonies extraordinaires
[サン=ドニ 厳格なる葬儀/死者のミサ]
5. ミシェル=リシャール・ド・ラランド(1657-1726):デ・プログンディス
[許し&地下納骨堂への安置]
6. 作曲者不詳:Subvenite Sacti Dei(聖歌)
7. ルイ・シェイン(1637-1694):Ne recorderis
8. Qui Lazarum resuscitasti(聖歌)
9. ルイ・シェイン:Dirige Domine
10. シャルル・デルファー(1598-1661):ピエ・イエズ
11: 作曲者不詳:In paradisum(聖歌)
[最後の別れ& 賛歌]
12. ド・ラランド:La Grande piece royale(S161) (王の夜食のための第5サンフォニー組曲より)
[1周忌]
13. 14. ド・ラランド:怒りの日〔Dies irae, dies illa / Juste judex ulrionis〕
ラファエル・ピション(指)
ピグマリオン(管弦楽・合唱)
セリーヌ・シェーン(S)
ルシル・リシャルドー(Ms)
サミュエル・ボーデン(C.T)
マルク・モワヨン(T)
クリスティアン・イムラー(Bs)
〔演出:ステファヌ・ヴェリテ、照明:ベルトラン・クデルク〕

収録:2015年11月3,4日、ヴェルサイユ宮殿内王立礼拝堂

◆Blu-Ray
PCM STEREO 2.0
Format 16/9
Region all
◆DVD(NTSC)
PCM STEREO 2.0
Region all
17,18世紀の音楽作品を、当時の歴史と資料などに具に当たって独創的な視点から再構築、そして軽やかな演奏で私たちをたのしませてくれるピショ ン率いるピグマリオン。「太陽王」ルイ14世の葬儀の音楽を再現した舞台のライヴ映像の登場です。1715年9月1日の朝、「太陽王」とも称され72 年の長きにわたってフランスを支配したルイ14世が亡くなりました。人々は歌い踊り、酒を飲み、お祝いの火を焚き、棺を見ると唾棄して侮辱したと言 われていますが、それでも宮廷はしきたりに則り、死者への賛辞、そしてきたる王の交代のための厳粛な葬儀を行いました。ルイ14世の亡骸は、内臓を 除き防腐処理をされた後に第一の棺に納められ、次いで第2のオーク材の棺に納められ、りっぱな祭壇にまつられました。1週間ほどの間、王に仕えた 音楽家たちによってミサが演奏されたといいます。9月9日の夕刻以降に、サン=ドニの地に8頭の馬による馬車で運ばれ埋葬されました。その後も特別 な礼拝やミサが仕立てられました。このピション率いるピグマリオンによる一連の葬儀の再構築を試みた舞台は、王立礼拝堂でおこなわれ、簡易な演出と 照明も施され、ルイ14世の死後300年の年に上演されました。王室が絶頂期を誇った時期の音楽の魅力にあらためて感じ入るとともに、ピション率い るピグマリオンの、力みのなく軽やかな演奏に聴き入り、礼拝堂の美しさにも魅了される稀有な映像となっております。 (Ki)

“HM GOLDエディション”HMG-*****)
H.M.F創立50周年を機にスタートしたシリーズ。選りすぐりのタイトルを、新たに書かれ編集された充実のフルカラーブックレットと、豪華装丁ディジパックで再上程。再リリースながら、歌詞(欧文のみ)もきちんと掲載されております。さらに裏ジャケットには、オリジナル・ジャケット写真も掲載されているなど、どこまでも心配りの行き届いたシリーズです。
もちろん価格はお買い得価格。
HMG-50244(2CD)
ダウランド:リュート歌曲集 アルフレート・デラー(C-T)
ロベルト・スペンサー(Lute)
伝説のカウンターテナー、アルフレート・デラー。彼の声を思う存分堪能できる名盤の貴重な復刻。ダウランドの名曲を世に広めたという意味でも価値 あるCD。 (Ki)
HMG-50249
嘆きの歌〜パーセル歌曲集
パーセル:嘆きの歌、音楽は愛の糧、
恋の病から、美しい島、ばらの花よりも甘く、
わが苦悩のすべて、幸福な恋人、
夕べの賛歌、ばら色のすみかから、
おお平和な物陰に、人の目を逃れて、
しばしの間の音楽、アストレアとの別れ、
おお孤独よ
アルフレッド・デラー(C.T)

録音:1979年7月
ハルモニア・ムンディの歴史を語る上で欠くことのできないアルフレッド・デラー。もともと、創立者は彼の歌声を聴いて深い感銘を受け、クラシック音楽、とりわけ古楽の録音に本格的に取り組むようになったのです。この盤は、デラーの死のたった三ヶ月前に録音されたリサイタル。デラーが生涯をかけて取り組み続けていた、パーセル作品の至上の姿がここにあります。
HMG-50252
パーセル:歌劇「アーサー王」(全曲)*
「アテネのタイモン」付随音楽#
アルフレッド・デラー(CT、指)
デラー・コンソート

録音:録音:1978年10月*、1976年頃#

HMG-501048
シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番、
ピアノ・ソナタ第13番イ長調op.120
ジャン=クロード・ペネティエ(P)、
レジス・パスキエ(Vn)、ロラン・ピドゥー(Vc)

録音:1980年2月
ピアノ三重奏曲冒頭から、純粋なシューベルトの世界が広がります。第2楽章はシューベルト独特の内面的な世界が展開されますが、巨匠三人によるデリケートな音運びに耳と心を奪われます。ピアノ・ソナタでも、ペネティエのどこまでも丁寧に行き届いた完成度の極めて高い、音楽の純粋さに打たれます。 (Ki)
HMG-501099
クレマン・ジャヌカン:鳥の歌
夜ごと夜ごとに/のぞみはゆるぎなく
その昔、娘っこが
悲しいかなそれははっきりしたもの(声楽、およびギョーム・モルレイによる同曲のリュート編曲を収録)
ある日コランは/ああ、甘い眼差しよ
ひばりの歌/もしもロアールが上流に
ああ、わが神よ/私の苦しみは深くない
ああ、愛の苦しみよ/草よ花よ
盲目なった神は(A.ド・リップによるリュート編曲)
この美しい五月/満たされつつも
ある日、あの人
が私に言うに/ある朝目覚めた私
私の愛しい人は、神の贈りものを授かっている
うぐいすの歌
クレマン・ジャヌカン・アンサンブル
〔ドミニク・ヴィス(C-T)、
ミシェル・ラプレニ(T)、
フィリップ・カントール(Br)、
アントワーヌ・シコ(Bs)〕
クロード・ドゥボーブ(Lute)

録音:1982年7月/ラジオ・フランス106スタジオ
ドミニク・ヴィス率いるクレマン・ジャヌカン・アンサンブルの数ある盤の中でもベストセラーだったのがこの「鳥の歌」。「鳥の歌」は「ピッピッピッ、トゥ ルルルル・・・・、トットットットッ・・・」と、各メンバーが歌う鳥のさえずりを模したオノマトペ(擬音)の歯切れ良い響きとリズム感が、心地よいハー モニーとなって聴き手に押し寄せます。ほかにも恋の歌など千変万化の舌の魔術、怒濤の言葉の洪水の合い間に、リュート・ソロの2曲が息抜き的に入っ ているのも魅力のひとつ。「音像も3次元的にソリッドでリアルで、口のあけ方までわかる感じだ」と、長岡氏も大絶賛の、演奏・オーディオ両方で大満 足のたのしい1枚です。 (Ki)
HMG-501108
モンテヴェルディ:マドリガーレ集に基づくバレエ
バレエ音楽「つれない娘たちの踊り」(マドリガーレ集第8巻より)、
セスティーナ
ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
アニェス・メロン(S)、ギユメット・ロラン(Ms)、
グレゴリー・ラインハルト(Bs)、
ジジル・フェルドマン(S)

録音:1982年9月
1608年、マントヴァ公は自身の息子の誕生日を祝うため、音楽イベントを企画しました。このイベントの中に含まれたのが、宮廷楽長であったモンテヴェルディのマドリガーレ集の音楽にバレエを振付けた「つれない娘たちの踊り」です。同時収録されている「セスティーナ」は、初演のときにキャスティングされていた歌手の一人が急死してしまい、その死を悼んで編まれたものです。 (Ki)
HMG-501137
モーツァルト:教会ソナタ集
変ロ長調K.212、変ホ長調K.67、
変ロ長調K.68、ヘ長調K.145、
ヘ長調K.224、ヘ長調K.244、
ハ長調K.336、ハ長調K.328、
ト長調K.241、ト長調K.274、ニ長調K.245、
ニ長調K.144、ニ長調K.69、イ長調K.225
ロンドン・バロック
〔イングリート・ザイフェルト(Vn)、
アンヌ・レーリヒ(Vn)、チャールズ・メドラム(Vc)、
ウィリアム・ハント(ヴィオローネ)、
ジョン・トール(オルガン)〕

録音:1984年2月
教会ソナタというと、緩−急−緩−急という楽章構成のソナタを思い浮かべますが、モーツァルトのソナタにつけられた「教会ソナタ」というジャンル名はそれとは異なります。モーツァルトのこれらのソナタは、教会の典礼ミサの中の「グラドゥアーレ」の合間に、言葉のない器楽曲として演奏されたという、まさに「教会ソナタ」なのです。ミサの全体時間が長くなり過ぎないように、というお達しもあったため、このような単楽章の形をとっています。ブックレットのトラックリストには、各曲の冒頭テーマの譜例が掲載されているというこだわりの仕事ぶりも注目。 (Ki)
HMG-501169(2CD)
バッハ:フーガの技法 デイヴィット・モロニー(Cemb)

録音:1985年1月
幾何学模様のフーガをモロニーがものすごいテクニックで解きほぐしていく圧巻の2枚組。デイヴィット・モロニー(b.1950)はイギリス出身の鍵盤楽 器奏者で音楽学者。ケネス・ギルバートとレオンハルトにチェンバロを師事し、トマス・タリスとウィリアム・バードについての論文で博士号を取得。ウィ リアム・バードの作品を様々な楽器(ヴァージナル、クラヴィコード、チェンバロなど)で演奏した全集(7CD/グラモフォン・アウォード(2000))を 発表するなどしています。音楽学者として、バッハのフーガの技法を補筆完成したことでも知られています。この自らの版を用いて演奏した当盤は、グラモ フォン・アウォード(1986)に輝いた名盤。 (Ki)
HMG-501239
ジョスカン・デ・プレ:ミサ「パンジェ・リングヮ」 マルセル・ペレス(指)
クレマン・ジャヌカン・アンサンブル
(ドミニク・ヴィス、ミシェル・ラプレニー、
フィリップ・カントール、アントワーヌ・シコ)、
アンサンブル・オルガヌム
(ジェラール・レーヌ、ジョゼ・ベネ、ジョゼ・カプレ、フランソワ・フォシェ)

録音:1986年1月
ルネサンス最大の作曲家、“音楽の君主”ジョスカン・デ・プレ。その精緻を極めたポリフォニーの頂点を示す傑作、ミサ≪パンジェ・リングヮ≫もハルモニアムンディが誇る名盤のひとつです。単旋律聖歌をモティーフに、複雑怪奇、絢爛豪華なポリフォニーが展開されています。作曲者も君主なら作品も実に「君主」風、思わず姿勢を正してしまうような厳格さに満ちた演奏です。人の声なのに、リード・オルガンのようにビリビリと響きます。 (Ki)
HMG-501247(2CD)
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、
トゥールーズ・サックブーティエ
アニェス・メロン(S)、
ギユメット・ロランス(S)、
ヴィンセント・ダラス(A)、
ハワード・クルーク(T)、
ウィリアム・ケンドール(T)、
ジェラール・オベイルヌ(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
デイヴィッド・トーマス(Bs)

録音:1986年7月
当時の典礼の進行にしたがって、各詩篇の間にそれぞれにふさわしい「アンティフォーナ」(グレゴリオ聖歌)を演奏。6声のマニフィカトTを含む全13曲版です (Ki)
HMG-501251
カンプラ:レクイエム フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
エリザベス・ボウドリー、
モニク・ザネッティ(S)
ジョゼ・ベネ(オート・コントル)、
ジョン・エルウェズ(T)
スティーヴン・ヴァーコー(Bs)
シャペル・ロワイヤル

録音:1986 年 8月
ノートルダム大聖堂楽長カンプラが次々発表する舞台作品は、謹厳な要職にはふさわしくない、と物議をかもしたそうですが、このレクイエムにもそう した性格が窺えます。穏やかで平明な抒情と牧歌的情緒が、彼の生地、南仏プロヴァンスの自然を思わせるようです。ひとつひとつを含めるように紡ぐ響 きは、差し込む光のように暖かく清澄です。 (Ki)
HMG-501261
シュッツ:ムジカーリッシェ・エクセークヴィエンOp.7 SWV279-281
第1部ドイツ鎮魂ミサの形式によるコンチェルト
第2部モテト「主よ、あなたさえいてくだされば」
第3部シメオンのカンティクム「主よ、あなたは今こそこの僕(しもべ)を」
モテト「それほどに神はこの世を愛されました」SWV380
モテト「今よりのち主にあって死ぬ者は幸いです」SWV391
モテト「わたしはキリストのもとに去ります」SWV379
小宗教的コンチェルト作品9より「わたしは復活である」SWV324
小宗教的コンチェルト作品8より「おお、愛する主なる神」SWV287
モテト「天は神の栄光を物語り」SWV386
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル
大バッハのちょうど1世紀前、初期ドイツ・バロック期最大の作曲家ハインリヒ・シュッツ。G.ガブリエリの壮麗なヴェネツィア様式を学びましたが、三十年戦争時代の苦悩の中で、その音楽は深い静寂を湛え、強靭な精神性を秘めるものとなりました。ロイス公のための「音楽による葬送」は、静かな諦観と哀惜の念に満ちています。ヘレヴェッヘはテキスト一語一語を丹念に語らせており、深く敬虔な祈りの音楽となっています。  (Ki)
HMG-501268
ジェズアルド(1561?-1613):5声のマドリガーレ集
第3巻〜3、8、9、11番、第4巻〜1、11、18番、
第5巻〜9、11、14番、第6巻〜1、6、13番
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1987年7月
ルネッサンスの巨星、ジェズアルド。妻を自らの手で殺め、強烈な気性で、いつも空想にふけっていて、それでいてものすごく高貴な身分だった・・・などという種々の逸話に彩られた人物ですが、彼の残したマドリガーレは、死後400年経とうとしている今なお鮮烈に響きます。彼の手にかかると、言葉はレントゲンで撮影されたように極限まで分解されます。言葉がその意味と音、両方の力強さを得て聴く者に迫ります。  (Ki)
HMG-501270
バッハ:哀悼行事用のカンタータ
「侯妃よ、さらに一条の光を」BWV189
「イエスよ、汝はわが魂を」BWV78
ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル、
イングリート・シュミットヒューゼン(S)、
チャールズ・ブレット(A)、
ハワード・クルック(T)、
ペーター・コーイ(Bs)

録音:1987年11月
名曲として名高い2つの哀悼行事用のカンタータを収録。198番は、ザクセン選帝侯アウグストI世の夫人、クリスティアーネ・エーバーハルディーネのための追悼音楽。彼女はプロテスタント信仰の象徴のような女性で、国民の信頼も厚い人物でした。夫がポーランド王の称号と引き換えにカトリックに改宗したにも関わらず、プロテスタントの信仰を貫くために宮廷を離れるといったこともしています。受難曲を思わせる比較的規模の大きな作品で、最後は王妃の栄光と不滅を讃える輝かしい合唱で終結します。ヘレヴェッヘの指揮も冴える名盤です。 (Ki)
HMG-501292
フォーレ:レクイエム(1893年室内楽稿)、
小ミサ曲(1882年オリジナル・オーケストラ版)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
サン=ルイ少年合唱隊、
アンサンブル・ミュジック・オブリク、
アニェス・メロン(S)、ペーター・コーイ(Br)

録音:1988年9月
発売当時、従来のオーケストラ稿とは異なる1893年の室内楽稿によっている点でも話題になった1枚。もともとレクイエムは、1901年にオーケストラ版が出版される以前に、マドレーヌ寺院で執り行われた或る葬儀で1888年に演奏されました。その時の編成が室内楽稿だったのです。残された手稿譜とフォーレ自身の書き込みを基に、マドレーヌ寺院で演奏された響きを忠実に再現したというこの録音、清澄無垢さが際立っており、純化された世界が広がります。 (Ki)
HMG-501298
シャルパンティエ:テ・デウムH.146、
聖母被昇天のミサH.11、
聖母マリアへの連祷 H.83
ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン

録音:1988年10月
「テ・デウム」は轟く打楽器の音色に始まり、つづくファンファーレの見事さと録音の美しさには息をのむばかりです。息の合ったアンサンブル、すぐれた歌い手、そして復興という域にとどまらないオリジナル楽器の使い手たちによる器楽、すべてが最上のクオリティで録音されたシャルパンティエ作品集です。 (Ki)
HMG-501301(2CD)
ラフマニノフ:2台ピアノと4手のための作品集
ロシアの主題による狂詩曲(2台ピアノのための)
2台ピアノのための組曲第2番Op.17
イタリア風ポルカ(4手のための)
ロマンス ト長調(4手のための)
4手のための6つの小品Op.11
2台ピアノのための組曲第1番 op.5『幻想的絵画』
6手のための2つの小品(「ワルツ」、「ロマンス」)*
交響的舞曲 op.45a(2台のピアノのための)
ブリジット・エンゲラー,オレグ・マイセンベルク(P)
エレーナ・バシュキロワ(P)*

録音:1988&1989年(CD1)、1989年(CD2)
ブリジット・エンゲラー(1952-2012)、マイセンベルク(1945-)、さらに6手の作品ではバシュキロワ(1958-)が参加している、という豪華顔 ぶれによるラフマニノフのピアノ・デュオ作品集。エンゲラーはチュニスに生まれ、その後フランスに渡り、9歳でシャンゼリゼ劇場でデビュー。天才少女 で鳴らし、モスクワ音楽院でスタニスラフ・ネイガウスに師事。カラヤンに見出され、晩年はラ・フォル・ジュルネ音楽祭でもたびたび来日、素晴らしい ソロやベレゾフスキーとのデュオで聴衆を魅了していました。マイセンベルクは1981年にソ連からウィーンに亡命、室内楽や歌曲伴奏でも活躍しました。 そしてバシュキロワはモスクワ音楽院で学んだ存在。楽器の底から鳴り響くような濃厚な音色と、まさに完璧な技巧、そしてラフマニノフの音楽がもつロ シア的要素と西洋的要素が見事に汲みとられた演奏で、世界中で絶賛された名演です。 (Ki)
HMG-501308(2CD)
パーセル:歌劇『妖精の女王』(全曲) ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1989年7月
イギリス・バロック最大の作曲家パーセル。その豊かな楽才が本領を見せる珠玉の舞台作品の中でも、最も精緻な作風を見せる傑作が、この『妖精の女王』 といえるでしょう。『ディドーとエネアス』、『アーサー王』の成功の後に書かれたこの作品は、シェイクスピアの真夏の夜の夢に基づいた物語。印象的な 愛の場面や超自然的現象の場面、音楽の機智に満ちた傑作です。才気迸る闊達な音楽を、クリスティが、めくるめく鮮やかなコントラストと機智で描きます。 [原盤:HMC 901308(廃盤)]
HMG-501315
ビザンツ聖歌集〜受難と復活
アレルヤ,見よ夜中の花婿が,
主よあなたの花嫁の寝室を,
主よ多くの罪を犯した女が,
畏怖すべきあなたの晩餐の交わり,
主は私のところに,
今日海に大地を支えるキリストは,
生命であるキリストよ,恩寵溢れる女よ,
キリストは蘇られた,
キリストにおいて洗礼を受けたものは,
天使はマリアに呼びかけます
マリー・キーロウズ修道女,
サン・ジュリアン・ル・パーブル教会聖歌隊

録音:1989年6月
キリストは金曜日に十字架にかけられました。次の日を聖土曜日といい、ビザンチンの儀式では、この日の朝の礼拝では、キリストの復活を信じ、信仰と希望をもって瞑想します。そして翌日の日曜日にキリストが復活したことを祝い、ビザンツの儀式で奏でられる音楽も極めて華やかなものになります。ここで歌うのはマリー・キーロウズ修道女。独特の強い表現をもつ歌声で、強い信念や心の底からの喜びがダイレクトに伝わってきます。 (Ki)
HMG-501323(2CD)
カルミナ・ブラーナ〜13世紀の受難曲
カルミナ・ブラーナの大受難劇
マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム
語り手:マルセル・ペレス
イエス:フランソワ・フォーシェ
カヤファ:ジョゼップ・ベネート
祭司長、ロギヌス:ジョゼップ・カブレー
マリア:アストリ・モガール
マルタ:アスカル・ムレー
ユダ:ブリュノ・ボトルフ
マグダラのマリア:キリユ・グルスタンアベル
御使い:ドミニク・ヴィス
ピラト:フィリップ・カントールほか

録音:1989年11月
ミュンヘン近郊オットー・ボイレン修道院に伝えられた「カルミナ・ブラーナ」ラテン語で ‘ボイレン修道院の詩歌集’、の意)写本巻末に付された「大 受難劇」と「聖母哀歌」に基づき、ネウマ譜の独自の解読、グレゴリオ聖歌とペレス自身の作曲も加えた画期的解釈による受難劇。ドミニク・ヴィスが御 使い役を演じているのも魅力です。 (Ki)
HMG-501341
ジャン・ジル(1668-1705):レクイエム
ディリガムテ・ドミネ(「主よ、われ汝を愛せん」
ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル
アニェス・メロン, ヴェロニク・ジャン(S)
、ハワード・クルック, エルヴェ・ラミ, トム・フィリップス(T)、ペーター・コーイ(Bs)

録音:1990年5月
ジャン・ジルは、南仏プロヴァンス出身の作曲家。パリやヴェルサイユ宮殿とは関係を持たなかったにも関わらず、その作品がパリや王室で演奏されて いたというジャン・ジル。彼の現存する作品は、モテットが15曲、詩篇曲が7曲、そしてレクイエムが1曲のすべて宗教音楽のみ。ここに収められてい る2曲はパリで特に人気のあった作品でした(演奏されたのはジルの死後)。レクイエムはドラム連打で始まりますが、これは現存する筆写楽譜にはない ものですが、南フランスにおける演奏習慣によるものであり、出版楽譜(1764年)にも加えられたものを採用しています。「主よ、われ汝を愛せん」は、 装飾豊かな旋律、活気あふれる合唱、多彩な組み合わせによる重唱など魅力に富んだ作品です。 [原盤:HMC 901341(廃盤)]
HMG-501366
ヴィヴァルディ:「ラ・フォリア」
トリオ・ソナタ ニ短調 Op.1-12RV63「ラ・フォリア」、
トリオ・ソナタ ニ短調 Op.1-8RV64、
2つのヴァイオリンのためのソナタ へ長調 RV98、
2つのヴァイオリンのためのソナタ ト長調 RV71、
2つのヴァイオリンのためのソナタ 変ロ長調 RV77、
2つのヴァイオリンのためのソナタ へ長調 RV70
キアラ・バンキーニ(Vn)、アンサンブル415

録音:1991年1月
「四季」で名高いヴィヴァルディは、自身天才的なヴァイオリンの名手でもありました。ここに収められている、楽器どうしのかけあいが実に壮観な「ラ・フォリア」を始めとする、火花を飛ばすような技巧がちりばめられたヴァイオリン作品の数々は、どれも聴き応え満点です。キアラ・バンキーニはジュネーヴ生まれ、パリで活躍するヴァイオリニスト。柔らかな情感を湛えたしっとりとした彼女の音色が見事にとらえられた素晴らしい録音です。 (Ki)
HMG-501380
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲集
第1番「クロイツェル」、第2番「内緒の手紙」
メロスSQ

録音:1991年5月
「1音1音の陰には、活き活きと力強い、愛すべき君がいるよ。君の体の香り、君の口付け――いや、君のじゃなかった、僕のだね。僕のすべての音符が君のすべてに口付けしているよ。君を激しく必要としているんだ――。」ヤナーチェクが、40歳年下の人妻に対して募る思いを込めて作曲された「内緒の手紙」。このメロス弦楽四重奏団の演奏は、各パート奏者の濃密な音色と、きめ細かなアンサンブルで、作曲者の妄想の官能世界を表現するのに成功しています。聴いているとどうにかなってしまいそうな熱演です。 (Ki)
HMG-501393
モーツァルト:マイスタームジーク(フリーメイソンのための葬送音楽)K.477
ミサ曲 ハ短調 K.427(ベーレンライター版、シャペル・ロワイヤルによる校訂版)
クリスティアーネ・エルツェ(S)、
ジェニファー・ラーモア(S)、
スコット・ワイア(T)、ペーター・コーイ(Bs)
ヘレヴェッヘ(指)コレギウム・ヴォカーレ、
シャペル・ロワイヤル、シャンゼリゼO

録音:1991年9月
マイスタームジークは、モーツァルトが所属していたフリーメイソンのメンバーのいわば「親方昇進の音楽」とされています。この作品からコーラス曲を 外すと、「フリーメイソンのための葬送音楽」となります。このコーラス曲はフィリップ・A・オートクシェなる人物が復元したといういわくつきのもので、 発売当時話題になりました。ミサ曲 ハ短調はヘレヴェッヘならではの美音が存分に堪能できる演奏です。ソリスト陣も豪華。20年以上前の録音ながら、 名盤の誉れ高い 1 枚です。 (Ki)
HMG-501406(2CD)
コレルリ:合奏協奏曲集Op.6(全12曲)(1687年ローマ編成版) キアラ・バンキーニ&ジェスパー・クリステンセン(指)
アンサンブル415(39人編成)

録音:1991年10月
1687年にコレッリ自身がローマのスペイン広場で指揮した演奏を忠実に再現した盤。メンバーの情熱と長年の研究により、当時のオーケストラの人数(ヴァイオリン16人、ヴィオラ5人、チェロ6人、コントラバス6人、リュート5人チェンバロ2人、ソリスト6人)、テンポを割り出し、細心の注意をもって演奏されています。リュートとキタローネが入っているのも注目です。彼らの演奏はそうした学術的な興味を越えて美しく楽しいもの。この曲集の決定的演奏として名高い盤です。 (Ki)
HMG-501430(2CD)
ショパン:ノクターン全集
変ロ短調Op.9-1,変ホ長調Op.9-2
ロ長調Op.9-3,ヘ長調Op.15-1,
嬰ヘ長調Op.15-2,ト短調Op.15-3,
嬰ハ短調Op.27-1,変ニ長調Op.27-2,
ロ長調Op.32-1,変イ長調Op.32-2,
ト短調Op.37-1,ト長調Op.37-2,
ハ短調Op.48-1,嬰ヘ短調Op.48-2,
ヘ短調Op.55-1,変ホ長調Op.55-2,
ロ長調Op.62-1,ホ長調Op.62-2,
ホ短調Op.72-1,嬰ハ短調,ハ短調
ブリジット・エンゲラー(P)

録音:1992年12月,1993年5-6月
エンゲラー自身大変気に入っている名盤、ノクターン集がHMGシリーズの豪華装丁で再登場します。約20年前の録音ですが、濃密な音楽性は今も色あせることなく芳香を放っています。LFJ期間、ノクターンを含むプログラムのコンサートが予定されていることもあり、注目盤です。 (Ki)
HMG-501432
ファリャ:七つのスペイン民謡、
クラヴィチェンバロのための協奏曲、
世界大劇場、プシシェ
ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S)、
ジョゼプ・ポンス(指)

録音:1992年7月
スペインの伝統と民俗音楽を意識した作風のファリャ。七つの民謡では特にその意識が強く感じられます。2曲目のクラヴィチェンバロのための協奏曲はどちらかというと前衛的な音づくりながら、所々にやはりスペインの血が感じられます。 (Ki)
HMG-501498(2CD)
ヘンデル:メサイア ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
バーバラ・シュリック(S)、
サンドリーヌ・ピオー(S)、
アンドレアス・ショル(A)、
マーク・パドモア(T)、
ネイサン・バーグ(Bs)

録音:1993年12月
クリスティによる絶美のメサイアの復活。序曲から非常に美しい端正な高貴さに満ちており、演奏への期待が高まります。パドモアにピオー、そしてア ンドレアス・ショルら、非常に豪華な歌唱陣にも注目の名盤です。 (Ki)
HMG-501502
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢 フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ
シャンゼリゼO
サンドリーヌ・ピオー、
デルフィーネ・コロー(S)

録音:1994年2月
約20年まえの録音。「ピリオドオーケストラ」の風雲児的存在であったヘレヴェッヘとシャンゼリゼ管の意気軒昂ぶり、意気揚々とした管楽器の音色は かくも美しく衝撃的なものであったかと驚かされます。再感動ものであります。2012年9月に来日予定のピオーの若き歌声にも興味津々です。 (Ki)
HMG-501505
ドイツ・バロック歌曲集
ヨハン・ナウヴァッハ:「夜の帳が近づき」、
 「わが愛しの人よ、さあ急ごう」
ハインリヒ・アルベルト:「醜い老兵士、醜い老人の恋」、
 「悲しく響く女神の悲嘆」
ヨハン・カスパー・フェルディナンド・フィッシャー:前奏曲とシャコンヌ第8番(チェンバロ独奏)
アダム・クリーガー:「恋の炎は勇気をくじく」、
 「あなたは変ってよいのです」、
 「愛の力は昼夜を支配する」、
 「ラインワインは優雅に踊る」
ヨハン・フィリップ・クリーガー:ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバの為の2声のソナタ、
 「やわらげておくれ、かたくなな心を」
 「愛の泣き笑い」「熱烈なる恋人」
 「孤独」「優しき夜」
アンドレアス・ハンマーシュミット:「口づけの秘法」
ベルンハルト・ヨアヒム・ハーゲン:ロカテッリによるメヌエットと変奏(リュート独奏)
ヨハン・ヴァレンティン・ゲルナー:「夜」、
 「眠りに際して」
アンドレアス・ショル(C-T)
M.メルクル(Cemb)
K.E.シュレーダー(Lute)
A.ヴェルツァー(Vc)
P.ヴァレッティ,S.ピフィシュター(Vn)
F.ナウマン,J.M.クインターナ(Gamb)

録音:1994年8月
正統派の伝統を忠実に守る実力派ショルの初期の録音。17〜8世紀ドイツのバロック歌曲を、若々しい感性をきらめかせながら歌い紡いでいます。 (Ki)
HMG-501508
ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ「1905年10月1日」
草かげの小径にて第1集
草かげの小径にて第2集
霧の中で/回想
アラン・プラネス(P)

録音:1994年2月
どの曲も冒頭はすんなりとプレーンな感じですが、次第に曲の奥に潜む暗い情熱が顔を出しますが、プラネスは曲の情念に流されることなく、むしろ曲を見事にコントロールしているのが見事。アンサンブル・アンテルコンタンポランで核的な活躍をしていた名手プラネスによる、情念と理の完璧なバランスによる理想的なヤナーチェクです。 (Ki)
HMG-501509(2CD)
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲&五重奏曲
弦楽五重奏曲 変ホ長調 op.97
弦楽四重奏曲 ヘ長調「アメリカ」op.96
弦楽四重奏曲 ニ短調 op.34
弦楽五重奏曲 イ長調 op.81
メロスSQ〔ヴィルヘルム・メルヒャー(Vn)、イダ・ビーラー(Vn)、ヘルマン・フォス(Vla)、ペーター・ブック(Vc)〕
ジェラール・コセ(Va/ CD1)、カール・エンゲル(P/ CD2)

録音:1996年6&9月(CD1)/1994年3月&1995年5月(CD2)
1965年に結成されたメロス弦楽四重奏団によるドヴォルザーク。1970年代の初めには日本やオーストラリアなどのツアーも行い、世界を席巻した名 門四重奏団といえるでしょう。ここでは第2ヴァイオリンは、創設メンバーのゲルハルト・フォスではなく、現在もソロで活躍しているイダ・ビーラーが務 めています。ドヴォルザークの五重奏曲で、ヴィオラは1976年から約3年半にわたってアンサンブル・アンテルコンタンポランのメンバーとしても活躍し、 近年はラ・フォル・ジュルネ音楽祭でも来日、渋みの冴えわたる演奏で聴衆を魅了した名手ジェラール・コセ、そしてピアノはコルトーの下で研鑽を積み、 シューマンやモーツァルトのピアノ協奏曲、歌曲伴奏および室内楽で活躍したカール・エンゲルがゲストとして迎えられているという豪華な顔ぶれです。ドヴォ ルザークがプラハの音楽を(再)発見した時期に書かれたもので、熱き魂に貫かれた作品を、高貴かつ包み込むような音色のアンサブルで聴かせます。 (Ki)
HMG-501521
ハイドン:フルート三重奏曲集
第28番 ニ長調 Hob.XV:16、
第29番 ト長調 Hob.XV:15、
第30番 へ長調 Hob.XV:17
パトリック・コーエン(フォルテピアノ/アントン・ヴァルター製(1790年頃))
コンラート・ヒュンテラー(Fl)
クリストフ・コワン(Vc/Testore, 1758)

録音:1994年6月
ンラート・ヒュンテラー(1947年生まれ)は、コレギウム・アウレウム、ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ、18世紀オーケストラなどで活躍の名手、 コーエンとコワンの三人が繰り広げるアンサンブルは典雅で極上のたのしさに満ちています。
HMG-501522
ベルリオーズ:歌曲集「夏の夜」Op.7
 叙情的場面「エルミニー」
ブリジット・バレー(Ms)
ミレイユ・ドゥランシュ(S)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャンゼリゼO

録音:1994年6月,10月
ベルリオーズの魅力は、大編成のオーケストラによる狂おしいロマンティシズムばかりではありません。ゴーティエの詩に基づいた「夏の夜」の控えめな美しさ、幻想的で夢に満ちた音楽は心に響く美しさがあります。「エルミニー」はベルリオーズがローマ大賞に入選した時の作品。ヘレヴェッヘはベルリオーズを演奏するにあたり、19世紀音楽向けに当時の楽器を使用したシャンゼリゼ管弦楽団を編成、現代オーケストラでは再現の難しいベルリオーズが意図した通りの色彩の調合を可能にしています。 (Ki)
HMG-501544(2CD)
J.S.バッハ:世俗カンタータ集
フェブスとパンの争い「早く、早く、渦巻く風よ」BWV 201
満足するエオルス「墓を裂け、破け、打ち砕け」BWV205 
岐路のヘラクレス「われにまかせて見張りをさせよ」BWV213
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー、
RIAS室内Cho
マリア・クリスティーナ・キール(S)、
アンドレアス・ショル(C-T)、
クリストフ・プレガルディエン,
クルト・アゼスベルガー,
ジェイムス・テイラー(T)、
ローマン・トレーケル(Br)、
ペーター・リカ(Bs)

録音:1994年, 1995年
ヤーコプスによるバッハの世俗カンタータ集。ソリスト陣もショルや若き日のトレーケルをはじめ、最高の布陣。さすがはオペラも多く手掛けているヤー コプス、ここに収録された劇的要素の強い作品群も極上のたのしさ。ベルリン古楽アカデミーの管弦楽パート、通奏低音パートも冴えわたっています。 [原盤:HMC 901544(廃盤)]
HMG-501551
クシェネク(1990−1991):預言者エレミアの哀歌 マルクス・クリード(指)RIAS室内cho

録音:1992年12月
この作品を書いていた当時(1941年完成)、クシェネクの作品はナチ政権に「退廃音楽」として弾圧され、クシェネクはアメリカに亡命していました。預言の書から自身で選んだ言葉に、12音技法をとりいれたポリフォニー作品です。1948年に創立され、第2次世界大戦後の混乱期のベルリンの音楽シーンを支え続けた伝統と実力の合唱団の技が冴えます。 (Ki)
HMG-501557
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス ブリジット・レンメルト(Ms) 
ローザ・マニヨン(S) 
ジェームズ・タイラー(T)
コルネリウス・ハウプトマン(Bs)
ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、
シャンゼリゼO

録音:1995年2月
発売当初、そのあまりの神々しいまでに衝撃的な美しい響きで人々を圧倒したミサ・ソレムニス。ロマン・ロランに「音楽史上もっとも偉大な神曲」と言わしめたのが納得できる、やわらかな神々しさに包まれた演奏は今聴いても心に響きます。(HMC.901557通常盤は在庫終了次第廃盤となります。) (Ki)
HMG-501566(2CD)
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り マリア=クリスティーナ・キール(S)
バーバラ・ボーデン(S)
アンドレアス・ショル(C.T)
ジョン・ボーウェン(T)
アンドリュー・マーガトロイド(T)
ヴィクトル・トレス(Br)
アントニオ・アベーテ、イェーレ・ドライエル(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ヴォカーレ,
オランダ室内Cho

録音:1995年6月
610年の秋に法王パウル5世に献呈されたこの「聖母マリアの夕べの祈り」は、今なお音楽史上の名作として名高く、また人気も高い作品。非典礼 的なテクストの採用や、名人芸の器楽パート、多彩な楽曲ながら、典礼文のテクストにはグレゴリオ聖歌の旋律を用いることによって全体の統一を図って いる点など、いたるところに工夫が見られます。このモンテヴェルディの意欲作を、ヤーコプスや若きショルら、綺羅星のような歌唱陣が煌びやかかつ厳 かに演奏しています。 (Ki)
HMG-501570
モーツァルト:セレナード第10番 変ロ長調 K.361「グラン・パルティータ」
セレナード第12番 ハ短調 K.388「ナハトムジーク」
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャンゼリゼOのメンバー
〔マルセル・ポンセール、
北里孝浩(Ob)
ジェーン・ブース、ロレンツォ・コッポラ(Cl)
ギ・ヴァン・ワース、
ヨッヘン・ゼゲルケ(バセットホルン)
クロード・モーリ、
ペトルス・ドンブレヒト、
クリストフ・フェロン*、
デニス・メイトン*(Hrn)
マルク・ヴァロン、
ジャン=ルイ・フィアット(バッソン)、
ミシェル・マルドナード(Cb)〕

録音:1995年6月
*はK.361のみの参加
レヴェッヘによるモーツァルト。管楽合奏の名曲2篇の、オリジナル楽器の名手ぞろいのシャンゼリゼOのメンバーによる演奏です。ポンセー ルや北里といった名手のほか、現在フライブルク・バロック・オーケストラでも活躍している名手コッポラのクラリネットの音色も堪能できる魅力盤。ヘレ ヴェッヘの、しなやかで自然にして、上品な着地のフレージングを見事に実現した演奏で、数ある同曲の名盤のなかでもユニークアな光を放つ名盤です。 (Ki)
HMG-501578(2CD)
バッハ:管弦楽組曲(全曲)
[CD1]第3番 ニ長調 BWV 1068、
 第1番 ハ長調 BWV 1066
[CD2]第4番 ニ長調 BWV 1069、
 第2番 ロ短調 BWV 1067
ベルリン古楽アカデミー

録音:1995年9月
タログ付CD(2008)としても発売された名盤、ベルリン古楽アカデミーによるバッハの管弦楽組曲が復活します!組曲第1番プレリュードの冒頭の、 品格漂うテンポ感と音色はさすが。第2番の終曲「バディヌリ」で魅せる絶妙なリズム感覚が冴えたアンサンブルは絶品です。名人たちによる抜群のアン サンブルをたのしめるセットです。 (Ki)
HMG-501590
ギョーム・ド・マショー:ノートル・ダム・ミサ マルセル・ペレス(指)アンサンブル・オルガヌム

録音:1995年11月
中世の薫りが濃厚に立ち上ってくる名演奏です。ここに収録されているのは作曲者の名前がわかるものとしては、ミサ通常文に作曲された最古のミサ曲。中世・ルネサンス期の声楽を研究しているペレスらによる演奏は、長く引く低音をリード・オルガンのようにビリビリと響かせたり、しゃっくりのようなホケトゥスの技法をふんだんに用いたりするなど、通常のミサ曲のイメージとの違いに今もなおびっくりさせられます。鮮烈かつショキングな名演奏です。再発売の呼び声も高かった、根強いファンのいる名盤です。 (Ki)
HMG-501591
ブラームス:宗教合唱曲集
2つのモテットop.74、祝辞と格言op.109、
3つのモテットop.110、ミサ・カノニカ、
2つのモテットop.29
マルクス・クリード(指)RIAS室内cho

録音:1994、1995年
ブラームスはその生涯を通じて合唱曲を書いていました。宗教的なモテットは、ルターがドイツ語に訳した聖書のテクストに基づいています。ルターのテクストの敬虔な世界と、ロマンティシズム溢れる世界が見事に調和しています。  (Ki)
HMG-501592(2CD)
ブラームス:世俗合唱曲集
[CD1]3つの歌op.42、
 2つのホルンとハープの伴奏による女声の為の4つの歌op.17*
 7つの歌op.62/5つの歌op.104
[CD2]4つの四重唱曲op.92
 3つの四重唱曲op.31
 3つの四重唱曲op.64
 2つの四重唱曲op.112a
[CD1]ステファン・イェジェルスキ、マフレット・クリール(Hrn)*、
マリー=ピエール・ラングラメ(Hrp)*

[CD2]アラン・プラネス(P)
マルクス・クリード(指)RIAS室内cho

録音:[CD1]1995年11月、1996年4月[CD2]1997年4月
「申し分のない声のブレンド具合、生まれ出た響きはどこまでも愛おしいもの、まちがいなく、彼らの演奏は聴き手にこれ以上ない愉悦の時をもたらすだろう」とグラモフォン誌でも絶賛された、RIAS室内合唱団によるブラームスの合唱作品集。共演の器楽奏者たちも注目の、豪華な2枚組となっています。 (Ki)
HMG-501595
ピアソラ:「天使のミロンガ」
バンドネオン協奏曲
タンゴ・ポルテーニョの3楽章
5つのタンゴ
パ ブロ・マイネッティ(バンドネオン)
ジョセフ・ポンス(指)リウレ劇場CO
リュイス・ビダール(P)

録音:1995年12月
バンドネオンとオーケストラによるピアソラ。「5つのタンゴ」には、ピアソラの代表作ともいえる「天使のミロンガ」が含まれています。パブロ・マイネッ ティは1971年ブエノスアイレス生まれ。録音当時まだ20代前半という若さでしたが、タンゴの世界では当時から世界的に有名な天才です。 [原盤:HMC 901595(ともに廃盤)]
HMG-501608
ブラームス:ドイツ・レクイエム クリスティアーネ・エルゼ(S)、
ジェラルド・フィンリー(Br)、
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャンゼリゼO、
シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ

録音:1996年6月8、9日/スイス、モントルー
ヘレヴェッヘの数ある名盤の中でも特に名高いドイツ・レクイエム。ヘレヴェッヘの奏でる音楽は、どこまでも自然で流麗。そして白くなめらかな陶器のようにはっとするほど美しいフレーズ運びで、聴く者の心に、静かで熱い感動を呼び起こす不思議な力に満ちています。このドイツ・レクイエムもそんなヘレヴェッヘの魅力が存分に発揮された名演奏です。ハルモニア・ムンディ・レーベルのベスト・セラーです。 (Ki)
HMG-501629
ブクステフーデ:宗教カンタータ集 コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン
〔ヨハンナ・クスロフスキ、
ケルスティン・ブルンス、
ヘドヴィク・ヴェストホフ=ドゥッパーマン、
エリザベス・ポピエン、ゲルト・テュルク、
ヴィルフリード・ヨッヘンス、
ステファン・シュレッケンベルガー〕

録音:1997年4月
ブクステフーデの美しい宗教カンタータ集。待降節(クリスマス前の約1ヶ月)になると毎週行われていたアーベントムジーク(夕べの音楽)では、名オルガニストでもあったブクステフーデがオルガンを演奏、さらいここに収められているような比較的短いカンタータも演奏されていたといいます。教会で一番忙しい時期のひとつで、教会に仕える音楽家も様々なイベントのために作曲をしなければなりませんでしたが、これらの作品は一つ一つが宝石のような輝きを放つ名作カンタータばかりです。 (Ki)
HMG-501632(2CD)
ベルリオーズ:オラトリオ「キリストの幼時」
ヘロデの夢/エジプトへの逃避
サイスへの到達
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ、
シャペル・ロワイヤル、シャンゼリゼO
ヴェロニク・ジャン(Ms) 
ポール・アグニュー(T) 
オリヴィエ・ラルエット(Br)
ローラン・ナウリ(Bs) 
フレデリック・キャトン(Bs)
このオラトリオは、木管楽器と弦楽器が主体で古雅な響きがするという点で、ベルリオーズの作品群の中でもひときわ異彩を放っている作品です。特に、最初に作曲された「エジプトの逃避」第2部の合唱曲は、悪意に満ちた偏見と先入観に基づく酷評を見返すために、バロック時代の他人の作品として発表されており、バロック風の響きを持っています。ヘレヴェッヘ率いるシャンゼリゼ管弦楽団、コレギウム・ヴォカーレ、シャペル・ロワイヤル及び、ジャンスをはじめとする独唱陣による演奏は、これらの背景にある演奏様式を踏まえ、作品に深みのある表現を与えています。 (Ki)
HMG-501634(2CD)
バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全6曲) ベルリン古楽アカデミー

録音:1997年5,10月
HMXなどの限定盤などでの再リリースを繰り返していたこの名盤も、HMG-に組み込まれたことでやっと安定した流通が見込まれることとなりました。そもそもこの盤は、ハルモニアムンディ・フランスにとって初のブランデンブルク協奏曲録音でした。それもあって、満を持してのリリースで、新鮮かつショッキングな内容。その威力は今なお色あせることなく燦然と輝いています。 (Ki)
HMG-501647
ドビュッシー:フルートを伴う室内楽曲集
フルート,ヴィオラとハープのためのソナタ
シランクス
牧神の午後への前奏曲(サマズイユ編曲によるフルート&ピアノ版)
ビリティスの歌(ピエール・ブーレーズの補筆完成版)
シランクス(フルート&朗読オリジナル版)
フィリップ・ベルノール(Fl)
ジェラール・コセ(Va)
イザベラ・モレッティ(Hrp)
アリアーヌ・ジャコブ (P)
イレーヌ・ジャコブ(朗 読 (4))

(旧品番:HMC-901647)
フィリップ・ベルノールほか、豪華顔ぶれによるドビュッシーの室内楽曲集。ベルノールは、リヨン国立歌劇場の第一フルート奏者を務め、1987年に はピエール・ランパルコンクールで優勝しています。しばしば来日もしており、人気フルート奏者の一人といえるでしょう。シャルル・ミュンシュの孫弟子 にあたり、指揮者としても活躍しています。
HMG-501651
ドイツ・バロック・カンタータ集
シュッツ:おおイエスやさしき御名SWV308
トゥンダー:ああ主よ、あなたの愛する天使たちに命じて、
ヨーハン・クリストフ・バッハ:哀歌「ああ私の頭に涙がたくさんあったなら」、
トゥンダー:めでたしイエスよ、
レグレンツィ:ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ第5番
ブクステフーデ:哀歌「どんな堕落がもたらすことのないものを死がもたらさなければならないのだろうか?」、
エルレバッハ:おのが身を天に任せるものは、
シュッツ:おお主よ私はあなたを心から愛する、
ブクステフーデ:主に向って喜びの叫びを上げよ、
アルベルティーニ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ第4番、
シュッツ:どうなさったのですか
アンドレアス・ショル(C.T)、
コンチェルト・ディ・ヴィオーレ、バーゼル・コンソート

録音:1997年10月
名実ともに世界一のカウンターテナー、アンドレアス・ショル。ドイツ人である彼による、母国のバロック作曲家たちのカンタータ・アリア集です。一見渋いラインナップですが、ショルの清澄で深い歌声にうっとりとひらせてくれるものばかりです。 (Ki)
HMG-501652(2CD)
シュッツ:『ダヴィデの詩篇歌集』SWV 22〜47 コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン、
コンチェルト・パラティーノ
ユングヘーネルによるシュッツの名作が久々の復活登場となりました。緻密な書法とそれを実現化する声楽アンサンブルの確かな技量にはただただ圧倒されてしまいます。 (Ki)
HMG-501669
シューベルト:森の夜の歌D.913*,
墓と月D.893,ゴンドラ漕ぎD.809,
詩篇第23番「主はわが羊飼い」D.706,
昔を今にD.710,
コロナッハD.836,夜の明りD.892,
夜D.983c,セレナードD.920,
水上の精霊の歌D.714*,
雷雨の中の神D.985
マルクス・クリード(指)RIAS室内cho
ブリギット・レンメルト(A/ D.920)
ウェルナー・ギューラ(T/ D.710, 892)
フィリップ・マイヤース(フォルテピアノ、ヨハン・フリッツ、ヴィーン、1825年頃製/エドウィン・ボインク・コレクション)
*シャロウン・アンサンブル(D.913はホルンのみ、D.714はヴィオラ、チェロ、コントラバス、ホルンのアンサンブル)

録音:1997-1998年
夜」をテーマに選ばれた珠玉のシューベルト合唱(重唱・独唱と合唱のための作品も含む)集。いずれもシューベルトの独唱曲に勝るとも劣らない 優れた作品が並びます。名曲「森の夜の歌」でのホルン・アンサンブルも見事。弦による美しい前奏で始まる名曲「水上の精霊の歌」は8パートによる 男声合唱ですが、完璧なアンサンブルに圧倒されます。
HMG-501674
ピアソラ:「タンゴの歴史」(Fl,G)、
6つのタンゴ練習曲(Fl)、
タンゴ組曲第3番(Fl,2G)、
5つの小品(G)、
「忘却」(A−Fl,バンドネオン,G,Cb)
セシル・ダルー(Fl)
パブロ・マルケス(G)
マウリシオ・アンガリータ(Cb)
レオナルド・サンチェス(G)
フアン・ホセ・モサリーニ(バンドネオン)

録音:1998年12月ラジオ・フランス・スタジオ103

(旧品番:HMN 911674)
人気が高かったにも関わらず長らく入手できなかった「タンゴの歴史」が復活。ブーレーズも絶賛した女性フルート奏者、セシル・ダルーのデビュー盤。 ダルーは1969年に生まれ、パリ国立高等音楽院で学び最優秀のアルトー賞を受賞して卒業、ランパル、ニコレらに師事し、ダルムシュタットでの国際コ ンクールで優勝。1997年から2000年まで、ルーアン歌劇場でソロ・フルート奏者を務めました。2000年、ニューヨークのヤング・コンサート・アー ティスト受賞者となり、2001年にはブーレーズとリンカーンセンターで共演。古典のものから現代もの、さらに即興演奏、ジャズ、クロスオーヴァーなど で才覚を発揮しましたが、2011年、病のため惜しまれながら若くして亡くなりました。ブーレーズからも「セシル・ダルーはヴィルトゥオーゾ・フルート 奏者であるとともに、完璧で洗練された音楽家である。繊細でよく練られたやり方で、彼女は自分の表現の幅を自在に操っている。」と絶賛されたダルー の魅惑の演奏をご堪能下さい。 (Ki)
HMG-501682
ルネサンスの哀歌〜預言者エレミアの哀歌
ティブルツィオ・マッサイーノ:聖週間における預言者エレミアの哀歌のための音楽(5声,1599)〜聖体の秘蹟制定の聖木曜日の第1課、第2課、第3課、
ロバート・ホワイト:哀歌(5声)第1課、第2課、
マルブリアヌス・デ・オルト:預言者エレミアの哀歌(4声,1506)導入―アルフ―ベート―ギメル、
ラッスス:聖金曜日のためのエレミアの哀歌 第1哀歌、第2哀歌、第3哀歌(5声,1585)
パウル・ヴァン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル

録音:1997年4月
エレミアの哀歌とは、旧約聖書にある預言者エレミアが、バビロン捕囚の時代に、エルサレムの陥落を嘆いて詠んだもの。各連の冒頭の文字が、ヘブライ語のアルファベットの順番になっているのも特徴です。すべてエレミアが目撃して衝撃を受けたことがそのまま詠まれているので、内容は実に壮絶で悲愴。想像を絶する悲しみが歌われます。ウエルガス・アンサンブルの声楽と器楽が、深い悲しみの表情を湛えた音色で聴かせる名盤です。 (Ki)
HMG-501684
ジョン・ブロウ(1649-1708):歌劇「ヴィーナスとアドニス」〜王の愉しみのための仮面劇 ロースマリー・ジョシュア(ヴィーナス:S)、
ジェラルド・フィンリー(アドニス:Br)、
マリア・クリスティーナ・キール(S)、
クリストファー・ジョシー、ロビン・ブレイズ(C-T)、
ジョン・ボウエン(T)、ジョナサン・ブラウン(Br)、
クレアー・カレッジ・シャペルXCho.
(合唱指:ティモシー・ブラウン)、
ルネ・ヤーコプス(指)エイジ・オブ・エンライトゥンメントO

録音:1998年10月
1681年、オックスフォード1世のために書かれたオペラ。1680年代に英国で書かれた数少ないオペラの一つで、フランスとイタリアの様式が取り入れられた極めて典雅な序曲に始まり、一貫して洗練された名作です。パーセルの名前があまりにも大きいということが原因で、長らく歴史に埋もれてしまっていたのです。 (Ki)
HMG-501686
シュッツ:イタリア語マドリガル集第1巻SWV1-9(1611年ヴェネツィア刊) ユングヘーネル(Lute,指)
カントゥス・ケルン

録音:1998年ドイツ/ノイシュタット=マンデルスローの聖オスダク教会
偉大な芸術家の処女作・初期作というのはやはりただならぬ風格をもっているものです。シュッツ26歳の時に出版されたこのイタリア語による19のマドリガルも、大変な力作です。ヴェネツィア楽派の生ける神のような存在であったG.ガブリエリの下で研鑽を積んだシュッツ。2年ほどの修行の後に書かれたこれらの作品は、師がそれほど善しとしなかった、極めて難しい技術が歌い手に要求されるもの。5声の各パートの独立性が高く、通奏低音の支えもなく、さらに歌詞もミサ曲のように繰り返しではなく、通常の歌詞を歌わなければなりません。もちろん、作曲者の腕がなければこのようなものは書けませんが、見事な構築性をもってシュッツはこの作品を書き上げています。 (Ki)
HMG-501698
「マグダラのマリアの歌」
アニェレッティ:グローリア(1673)、
ルイジ・ロッシ:「マグダラのマリアの嘆き」、
フレスコバルディ:「どちらに消え去ったのだろう」、
 ハープによるトッカータとカンツォーナ、
 「十字架のもとに悲しめるマグダラのマリア」、
ミケランジェロ・ロッシ:チェンバロのためのトッカータ第7番、
グラツィアーニ:モテット「主はわが光」、
マッゾッキ:「それでは主よあなたはどこに」
 「マグダラのマリアは再び泣いた」
 「キリストの死についての考え」、
カプスベルガー:リュートのためのトッカータ、
ベルナベイ:「ああ、私はみすぼらしく不幸だ」、
フェルラーリ:「これらの鋭い刺は」
マリア・クリスティーナ・キール(S)、
ジャン=マルク・エーメ(指)
コンチェルト・ソアーヴェ

録音:1999年5月
マグダラのマリアは、聖書に様々な重要エピソードがあり、イエスの復活を最初に目の当たりにした人物でもあることから、聖書の中でも特別な存在の女性です。彼女はまたキリストの磔刑も見守っており、ここに収められているのはそのときの彼女の嘆き。どの楽曲も、厳密な対位法ではなく、歌詞の表出性、表現性を重視して書かれているため、マリアの心の嘆きが痛いほど伝わってきます。キールのまっすぐな歌声が直接心に響き、打たれます。 (Ki)
HMG-501700
デュファイ(c.1400-1474):アイソリズムによるモテトゥス全集
「喜べ、ビザンツ帝国の妃」
「おお、聖セバスティアヌスよ」
「おお、輝きわたる宝石」
「誉れある使徒に」
「偉大なるヤコブをわれら正しくたたえん」
「戦う教会」「バルサムと上品なる蝋が」
「人には平和が最高のもの」
「バラの花が先ごろ」
「めでたし、トスカナ人の花」
「度量ある人々の称賛を」
「神の教会の輝ける星」
「キリストとともにヨハネが」
パウル・ヴァン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル

録音:1999年7月
アイソリズムとは、違う旋律素材でも、同じリズム・パターンが繰り返し現れるというもの。デュファイはこの手法を大変得意としていました。中世の雰囲気も漂う、独特の世界が広がります。1トラックずつじっくり聴いて、横の線と縦の線の複雑な関連、独特で不思議なハーモニーの万華鏡にたっぷりと身を浸からせたい1枚です。 (Ki)
HMG-501711
C.P.E.バッハ:シンフォニアWq179、
チェンバロ協奏曲Wq20、シンフォニアWq178、
チェロ協奏曲Wq170、シンフォニアWq173
ラファエル・アルパーマン(Cemb)、
ペーター・ブルンズ(Vc)、
ベルリン古楽アカデミー

録音:2000年1月
大バッハの次男で、ベルリンとハンブルクを中心に活躍したカール・エマヌエル・バッハ(1714-1788)。彼が活躍した時代はバロック時代と古典派時代の境、「疾風怒濤期」と呼ばれていた時期で、激しい感情表出、極端なクレッシェンドやディクレッシェンドなど、実に刺激的な作品が多く書かれた時代。ここに収められた作品もどれも刺激的、しかも演奏するのはベルリン古楽アカデミーということで、誰にも止められないまさに「疾風怒濤」の爆演となっております。協奏曲でも、ソリストはオケのメンバーがどんなエネルギーで迫ろうとも流されず、実にたっぷり聴かせており、その対比がまた一興。刺激的なだけじゃない、実に楽しい1枚です。 (Ki)
HMG-501721
1906年のスタインウェイで聴くショパン
ショパン:24の前奏曲Op.28
4つのマズルカOp.41、
夜想曲嬰ハ短調(遺作)(オリジナル稿)、
子守歌Op.57、舟歌Op.60
アラン・プラネス(P;1906年スタンウェイ製)

録音:2000年3月
1906年製スタインウェイの骨太で色々な表情を含む響きが魅力の、プラネスによるショパンの前奏曲集。プラネスは、決して感傷に走ることなく、極めて粒立ちの良いタッチで一曲一曲の世界を描き奏でます。 (Ki)
HMG-501724
ロッシーニ:小ミサ・ソレムニス クラッシミーラ・ストヤノヴァ(S)ブリギット・レンメルト(A)、スティーヴ・ダヴィスリム(T)、ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(Bs)、マルクス・クリード(指)RIAS室内cho
フィリップ・メイヤーズ、フィリップ・モル(P)
諸岡涼子(ハルモニウム)

録音:2000年5月
長く沈黙を守っていたロッシーニが最晩年の1864年に作曲した小ミサ・ソレムニス。4人の独唱と合唱、伴奏は2台のピアノとハルモニウムという特 異な編成によりますが、旋律自体はオペラ的で魅力。作曲当時のピリオド楽器を用いて録音した世界初の盤。RIAS室内合唱団の素晴らしさと相まって、 美しい世界が展開されています。 (Ki)
HMG-501725
A.スカルラッティ:カンタータ集
美しき花々の母、
オルフェオはそれを知って、
愛する胸に飛び込んで
マリア・クリスティーナ・キール(S)、
ジャン=マルク・エメ(指)
コンチェルト・ソアーヴェ

録音:2000年5、6月
神話の登場人物である恋人たちが、運命によって引き裂かれてしまう悲しみを歌った作品集。キールの深く語るような歌声が、悲しみの物語をしみじみと聴かせます。コンチェルト・ソアーヴェによる伴奏も、キールの語る悲劇を哀しげに美しくなぞってゆきます。  (Ki)
HMG-501734
ブリテン:「神聖と世俗」Op.91
ヴォーン=ウィリアムズ:3つのシェークスピア歌曲
エルガー:パート・ソング集(1904)
スタンフォード:「青い鳥」
ディーリアス:2つの無伴奏パート・ソング集
マルクス・クリード(指)
RIAS室内cho

録音:2000年10月
独伊の合唱曲レパートリーを録音してきたクリード&RIAS室内合唱団によるイギリスもの。彼らの安定した素晴らしい技術と、高い音楽性は、合唱曲 の宝庫、イギリスのレパートリーも自家薬籠中の出来に仕上げています。また、アルバム自体が1905年作のエルガーの「パート・ソング」(混声合唱)から、 ブリテン最晩年1975年の「神聖と世俗」と、20世紀の英国合唱作品を俯瞰できるような作りになっているのも興味深いところです。 (Ki)
HMG-501735
「20世紀ハンガリーのチェロ音楽集
クルターク:しるしUOp.5b-1,2
 影/信仰
ピリンスキ・ヤーノシュ:ジェラール・ド・ネルヴァル
アツェール・ジェルジュの思い出に
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタop.8
チェロとピアノのためのソナチネ*
 アダージョ
ヴェレシュ(1907-1992):無伴奏チェロ・ソナタ
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
アレクサンドル・タロー(P)*

録音:2000年10月
ケラスの腕が冴えわたる!20世紀以降のハンガリー・チェロ音楽の俯瞰的名盤です。クルタークの「影」での金属製のミュートを使っての半音階的なパッセージの非現実的な壮絶感は圧巻。名手ケラスにしか出せない味わいです。コダーイの「チェロとピアノのためのソナチネ」ではタローがピアノを務めています。民謡を思わせる音構造やの旋律線と、ロマン派を思わせる雰囲気の合わさった独特の世界に、名コンビが大胆に斬り込みます。ともすれば土臭さが全面に押し出されがちなコダーイですが、ここではがらりと違った表情が展開されており、その斬新さは今なおくらりとさせるショッキングさ。強烈な説得力と凄み、ケラスの腕前の確かさを痛感する名盤です。 (Ki)
HMG-501753
シューマン:「女の愛と生涯」
「女の愛と生涯」Op.42、
「ミニョン」Op.79-29(子供のための歌のアルバムより)、
「くるみの木」Op.25-3(「ミルテの花」より)、
「ことづて」Op.77-5(リートと歌第3集より)、
「はすの花」Op.25-7(「ミルテの花」より)、
「セレナード」Op.36-2(6つのリートより)、
「夜の歌」Op.96-1(リートと歌第4集より)、
「眠りの精」Op.79-13(子供のための歌のアルバムより)、
「捨てられし乙女」Op.64-2(ロマンスとバラード第4集)、
「トランプ占いの女」Op.31-2(3つの歌より)、
「レーナウ歌曲集」Op.90(レクイエムを含む)
ベルナルダ・フィンク(Ms)、
ロジャー・ヴィニョールズ(P)

録音:2001年6月
深く美しい歌声で私たちを魅了し続けるベルナルダ・フィンクによるシューマン歌曲集。シューマンの歌曲の魅力に、精神的深みが挙げられます。特に優れた作品は、人の手による芸術で他に比肩しうるものがあるだろうか、と思わずにはいられない高みを感じさせます。夜、ひとり静かにじっくりと味わって聴きたい1枚です
HMG-501758
リスト:エレジー、忘れられたロマンス、
アルカン
:演奏会用大ソナタop.47
リスト:悲しみのゴンドラ、
 ノンネンヴェルトの僧房、エレジー(第2番)
エマニュエル・ベルトラン(Vc)、
パスカル・アモワイヤル(P)

録音:2001年3月
リストもアルカンも、19世紀の音楽シーンを飾った超人気のヴィルトゥオーゾ・ピアニストでした。そんな二人によるチェロとピアノのための作品は、ロマン派色濃厚。そしてなによりピアノ・パートの美しさが魅力です。チェロのベルトランは日本でのコンサート優勝経験もある若手実力派、ピアノのアモワイヤルは1971年生まれで作曲もしています。親密な雰囲気と練り上げられた楽想が聴くものを惹きつけてやみません。 (Ki)
HMG-501759
プーランク:「人の声」、
「モンテカルロの女」
フェリシティ・ロット(S)
アルミン・ジョルダン(指)スイス・ロマンドO

(旧品番:HMC-901759)
プラノの大御所、フェリシティ・ロットによる、プーランク2品が収録された貴重な盤が復活。「人の声」の登場人物は、電話に向かって話している女性一人。電話の相手は、明日、他の女性と結婚する男性。電話での対話という一件普通の光景の中、主人公の男性に対する思いのあきらめや、どん底の絶望といったものが、要所要所での中断などの劇的効果なども巧みに用い、表現されています。地中海に身投げしようとしている年老いた女性のモノローグの「モンテカルロの女」でも、ロットの表現力に感嘆するほかありません。言語も非常に美しく、また、アルミン・ジョルダン率いるスイス・ロマンド管がプーランクのハーモニーを美しくクリアに響かせつつロットと見事なアンサンブルを展開しています。
HMG-501762(2CD)
ハイドン:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第6(13)番ト長調(Hob.XVI−6),同第34(53)番ホ短調Op.42(Hob.XVI−34),同第28(43)番変ホ長調Op.14−2(Hob.XVI−28),同第24(39)番ニ長調Op.13−4(Hob.XVI−24)
アンダンテと変奏曲へ短調Op.83(Hob.XVII−6)
ピアノ・ソナタ第32番(旧47番)ロ短調、第20番(旧33番)ハ短調、
第37番(旧50番)ニ長調、第51番(旧61番)ニ長調、第43番(旧35番)変イ長調
アラン・プラネス(P)

録音:2001年8月、IRCAM
ンサンブル・アンテルコンタンポランでも活躍、LFJでも何度か来日し、そのゆるぎない音楽性と確かなアンサンブルなどで聴き手を魅了したアラン・ プラネスのハイドンが復活。抜群に安定感のあるテクニックで、ハイドンの機知に満ちたソナタを完璧に弾きこなしています。 (Ki)
HMG-501764
新時代の「アランフェス」
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
ある貴紳のための幻想曲
庭園のための音楽、3つの古風な舞曲
マルコ・ソシアス(G)
ジョゼプ・ポンス(指)グラナダ市O

録音:2001年9月
ロドリーゴの名作「アランフェス協奏曲」を、生前の作曲者が高く評価していたスペインの新鋭ソシアス(1966年生まれ)が演奏したディスク。予想外のデリケートな解釈に驚かされます。もうひとつのギター協奏曲である「ある貴紳のための幻想曲」も透明な味わいに満ちています。カップリングは珍しいロドリーゴのオーケストラ曲。グラナダ市管弦楽団のいきいきとした演奏が魅力です。 (Ki)
HMG-501766
シューマン:リーダークライスop.39、
詩人の恋op.48
ヴェルナー・ギューラ(T)
ヤン・シュルツ(P)

録音:2001年10月
端正な美声のテノールとして活躍するギューラのシューマン。知性と情熱のバランスのとれた歌声で聴く詩人の恋は、一言一言、1フレーズが美しく真珠のように心に響いてきます。 (Ki)
HMG-501732
パオロ・ダ・フィレンツェ(1390〜1425):マドリガル集〜見つめるナルシス
「波荒き暗礁の中にて」
「さすらう鳥は」
「愛よ、教えておくれ」
「レーナ、貞節にして」
エスタンピー「イサベッラ」(器楽曲)
「もはや不幸では」
「ビーナス(ウェヌス)は」
エスタンピー(器楽曲)
「喜べ、フィレンツェよ」
「美しき鷹は」/エスタンピー(器楽曲)
ペドロ・メメルスドルフ(指)
マーラ・プニカ

録音:1999年9月ボローニャ
15世紀初頭のフィレンツェの大修道院長にして歌手でもあったドン・パオロ・ディ・マルコの作品集。当時の人々には衝撃的であったろう技巧を尽くし たマドリガルなども多くのこしています。約700年前の音楽作品の力強さを実感する1枚。 (Ki)
HMG-501777
バルトーク:バレエ音楽「中国の不思議な役人」(Op.19)Sz.73〔オリジナル・スコア復元版〕
舞踏組曲Sz.77
4つの管弦楽組曲(Op.12)Sz.51
デイヴィッド・ロバートソン(指)リヨン国立O

録音:2001年4,10月
亡きブーレーズも絶賛したデイヴィッド・ロバートソンのバルトークが復活。「中国の不思議な役人」は、1999年に作曲家の次男ペーテルによって、オ リジナル・スコアから、存在しながら欠落していた30小節が加えられ、ディナーミク、ボウイング他の演奏指示を補われた復元版を使用。全篇を通して 鋭い緊張感、炸裂するリズムに満ちた熱演です。 (Ki)
HMG-501778
ファリネッリのためのアリア集
ポルポラ:オルフェーオのアリア「いかなる苦悩からも」(歌劇「オルフェーオ」)、
ブロスキ
:ダーリオのアリア「忠実な霊よ、我もまた」(歌劇「イダスペ」)、「戦場のあの兵士」(歌劇「イダスペ」)、
ジャコメッリ
:ファルナスペのアリア「おお神よ」(歌劇「シリアのハドリアヌス帝」)、
ガルッピ
:4声のための協奏曲ハ短調、
ポルポラ
:「甘く清々しいそよ風」(歌劇「ポリフェーモ」)、「今や嵐の雲が」(ハッセ:歌劇「アルタセルセ」への追加アリア)、
ハッセ
:アルバーチェのアリア「この甘き抱擁もて」(歌劇「アルタセルセ」)、
ジャコメッリ:エピディーデのアリア「あの夜鳴きウグイスは」(歌劇「メローペ」
ヴィヴィカ・ジュノー(Ms)、
ルネ・ヤーコプス(指)ベルリン古楽アカデミー

録音:2002年1月ベルリン
映画「カストラート」の成功もあって広く知られるようになった、歴史上のカストラート歌手、ファリネッリのために書かれたアリアを集めた1枚です。もとをただせば男性(声)のために書かれたこれらの楽曲、どれも長い息と激しい表現、超絶のテクニックが要求されるものばかりですが、アメリカ出身のメゾソプラノ、ジュノーが見事に歌いきっています。歌、そして声のもつ可能性の幅広さをあらためて世に知らしめた、センセーショナルな1枚です。
HMG-501783(2CD)
アルトバッキッシェス・アルヒーフ〜バッハの祖先の音楽
ヨハン・バッハ、ハインリヒ・バッハ、ヨハン・クリストフ・バッハ、ヨハン・ミヒャエル・バッハ、ゲオルク・クリストフ・バッハ、ヨハン・セバスティアン・バッハらの作品(全 24 曲)
ヨハン・クリストフ・バッハ:カンタータDie Furcht des Herren[9:02]
 モテットLieber Herr Gott, wecke uns [3:13]
 ラメントWie bist du denn, o Gott, in Zorn auf mich entbrannt [11:48]
作曲者不詳:アリアNun ist alles uberwunden[3:32]
ヨハン・クリストフ・バッハ:カンタータEs erhub sich ein Streit [8:34]
ヨハン・ミヒャエル・バッハ:モテットIch weiss, dass mein Erloser lebt [1:46]
 アリアAuf, lasst uns den Herren loben [4:15]
ヨハン・クリストフ・バッハ:モテットUnsers Herzens Freude hat ein Ende [7:26]
ヨハン・バッハ:アリアWeint nicht um meinen Tod [2:54]
ヨハン・クリストフ・バッハ:カンタータMeine Freundin, du bist schon [23:17]
 モテットHerr, nun lassest du deinen Diener in Frieden fahren[4:18]
 カンタータHerr, wende dich und sei mir gnadig[12:55]
 モテットDer Gerechte, ob er gleich zu zeitlich stirbt [4:29]
ヨハン・バッハ:モテットUnser Leben ist ein Schatten [6:44]
ヨハン・ミヒャエル・バッハ:アリアAch wie sehnlich wart’ ich der Zeit [5:03]
 モテットHerr, wenn ich nur dich habe [3:14]
ゲオルク・クリストフ・バッハ:カンタータSiehe, wie fein und lieblich ist [7:12]
 アリアMit Weinen hebt sichs an [5:13]
ハインリヒ・バッハ:ラメントAch, das ich Wassers genug [7:16]
ヨハン・ミヒャエル・バッハ:モテットNun hab’ ich uberwunden [3:37]
ヨハン・クリストフ・バッハ:アリアEs ist nun aus [4:19]
ヨハン・バッハ:モテット Sei nun wieder zufrieden [3:28]
ヨハン・ミヒャエル・バッハ:モテットDas Blut Jesu Christi [3:18]
ヨハン・セバスティアン・バッハ: Ich lasse dich nicht, du segnest mich den [3:50]
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン,コンチェルト・パラティーノ

録音:2002年2月
バッハ一族の音楽というと、バッハの子孫の録音はありますが、バッハの祖先の録音は意外と少ないもの。大バッハの祖父の兄ヨハン・バッハ(1604-1673)、大バッハの祖父の弟ハインリヒ・バッハ(1615-1692)、ハインリヒの長男ヨハン・クリストフ・バッハ(1642-1703)と次男ヨハン・ミヒャエル・バッ ハ(1648-1694)。さらに大バッハの伯父ゲオルク・クリストフ・バッハ(1642-1697)の現存する唯一の作品が収録されています。最後は大バッハのモテッ トで締めくくるという秀逸企画です。 (Ki)
HMG-501786
シューベルト:ミサ曲第5番変イ長調D.678
メンデルスゾーン:詩篇42番
アンナ・コロンディ(S)、アンケ・ヴォンドゥング(Ms)、アンドレアス・カラジアク(T)、カイ・スティーファーマン(Bs)、フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャンゼリゼO
RIAS室内cho

録音:2002 年 3月ベルリン・フィルハーモニーホール
録音当時、ヘレヴェッヘ初のシューベルトということでも話題になった名盤。ここでは手兵コレギウム・ヴォカーレではなく、RIAS室内合唱団と演奏し ています。しなやかな旋律の歌わせ方と優しい情感、そして美しい音色はさすがヘレヴェッヘです。 (Ki)
HMG-501789(2CD)
シューベルト:ピアノ・ソナタ集
第4番イ短調D.537、
第9番ロ長調D.575、
第14番イ短調D.784
第13番ヘ短調D625、
さすらい人幻想曲 D760、
第17番ハ長調D840(「レリーク」)
アラン・プラネス(P)

録音:2002 年 5月
フランスの名手プラネスによるシューベルトが2枚組になって登場。「さすらい人幻想曲」でのカチっとした構築感と安定のテクニック、ソナタで聴かせ る抜群の安定感はさすがです。 (Ki)
HMG-501792
フンメル:ピアノ五重奏曲変ホ短調op.87、
シューベルト
:ピアノ五重奏曲「ます」
トリオ・ヴァンダラー、
クリストフ・ゴーグ(Va)、
ステファン・ログレ(Cb)

録音:2002年6月
「ます」には名演が数多くありますが、この「ます」は流麗さが際立っているといえます。この珍しい編成でシューベルトが曲を書いたのは、あるパトロンがここに収録されているフンメルの作品を聴いてその響きに感銘を受けたからという話が残っています。フンメルは彼が生きていた当時ベートーヴェンと並び称されていた大作曲家にして、大変なピアノの名人でした。このピアノ五重奏曲もピアノ・パートの充実ぶりが際立っており、疾走感と緊張感に満ちた傑作です。トリオ・ワンダラーはラ・フォル・ジュルネ音楽祭などで何度か来日もしているアンサンブルの名集団で、ハルモニアムンディが誇るアーティストです。 (Ki)
HMG-501794
ドイツのクリスマス合唱作品集
カール・エドゥアルト・ネッスラー(1863-1943):わが民をなぐさめよ
レーガー:高く戸を上げよ
 私たちの慕う聖母がop.138-4
 Es kommt ein Schiff geladen
 Das Volk, das im Finstern wandelt op.84-2
 高き天より、われは来たれリ
 Kommt und last uns Christum ehren
 甘き喜びの
 うちに/わが子よ、眠れ
 言葉は肉となり/おお、甘きエルサレムよ
メンデルスゾーン:歓び歌わしめよ、救い主は近い
 歓呼せよ、汝ら地の民よ
ジルヒャー(1789-1860):いと高きところに神あれ
ロベルト・フックス(1847-1927):喜びに満ちた日よ
ブルッフ(1838-1920):Lasst uns das Kindelein wiegen
キーンズル:わが魂は汝に感謝す
ヘルマン・リーデル(1847-1913):来たれ羊飼いよ
フランス・ヴュルナー(1832-1902):Herbei, o ihr Glaub’gen/Kindelein zart
マンディチェフスキ:静かな夜、聖なる夜
ヘルマン・リーデル(1847-1913):O du froehliche
ウヴェ・グロノスタイ(指)
RIAS室内Cho
ロマン派、後期ロマン派のクリスマスのためのドイツで生まれた合唱作品集。レーガーなど合唱団でもよく歌われる作品が、名門RIAS室内合唱団によって演奏されている貴重盤です。
HMG-501802
ベートーヴェン:オラトリオ「オリブ山上のキリスト」Op.85 ルバ・オルゴナソヴァ(S)
プラシド・ドミンゴ(T)
アンドレアス・シュミット(Br)
ケント・ナガノ(指)
ベルリン・ドイツSO
ベルリン放送cho

録音:2002年9月
ケント・ナガノ、HMF初登場盤、超豪華メンバーによるベートーヴェン唯一のオラトリオ「オリブ山上のキリスト」の復活です(SACD HYBRIDでし たが、ここでは通常盤CDとなります)。イエスが十字架にかけられる前にオリブ山(ゲッセマネの丘)に登って苦悩を語る場面が描かれたこのオラトリオ。 イエス(テノール)、天使セラフイム(ソプラノ)、ペテロ(バス)の独唱・重唱に、天使、弟子、兵士の合唱が加わり、曲が進行していきます。ちょうど ハイリゲンシュタットの遺書を書いた頃の作品だけあって、苦悩色に満ちた作品。エロイカと同時期に作曲されたため、やや埋もれてしまっている感もあり ますが、第九を理解するうえでも避けて通れない重要な作品の、まさに決定的な名演といえるでしょう。ドミンゴは今やバリトン歌手としても活動していま すが、ここではもちろんテノールとして苦悩に満ちたイエス役を熱唱しています。ナガノ率いるベルリン・ドイツ響の明晰な伴奏も圧巻です。 (Ki)
HMG-501808
ヒナステラ:作品集
《エスタンシア》より4つの踊りOp.8a
ハープ協奏曲Op.25
南米のファウスト序曲Op.9
協奏的変奏曲Op.23
ジョゼップ・ポンス(指)グラナダ市O、
マグダレーナ・バッレーラ(アルパ)
ルゼンチンの伊福部昭として名高いヒナステラ。彼の作品の名曲ばかりを集めた一枚です。≪エスタンシア≫とはアルゼンチンの広大な農場のこと。そ こを舞台に繰り広げられるほほえましい色恋沙汰を題材としたバレエ音楽から4つの舞曲を抜粋して組曲にしたのが一曲目。吹奏楽ファン垂涎の超かっこ いい組曲です。二曲目のハープ協奏曲もヒナステラ傑作中の傑作。ところで、ヒッチコック監督の映画では、監督自身が出演しているのがトレードマーク ですが、ヒナステラ作品にもトレードマークがあります。それは「ミラレソシミ」という音列。これはギターの開放弦の音列なのですが、これを探しなが ら聴いてみるのもまた一興です。 (Ki)
HMG-501813(2CD)
バッハミサ曲ロ短調 J.コスロフスキ、M.バッハ、
M.マウク、S.リュデンアルト(S)
E.ポピエン、H.ヴォス(A)
H.J.マメル、W.ヨヘンス(T)
S.シュレッケンベルガー、W.M.フリードリヒ(Bs)
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン

録音:2003年2月
HMC901813(2CD)の再発盤。冒頭の「キリエ」から、ゾクっとするほどなまめかしさ。時にクールな響きにまとめられたロ短調は、まさに「耽美」。合唱部でもソロでも、器楽パートが対等に対話をしていて、どこか新鮮に響きます。すみずみまで行き届いた表現のきめこまやかさに感服。全体にやわらかみのある優秀録音です。 (Ki)
HMG-501816
ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調Hob.VIIb−1
 チェロ協奏曲第2番ニ長調Hob.VIIb−2
モン(1717〜50):チェロ協奏曲ト短調
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
ペトラ・ミュレヤンス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2003年3月
チェロ奏者ならだれもが演奏するレパートリーのハイドンのチェロ協奏曲をケラスとフライブルク・バロック・オーケストラという最高の布陣の演奏で。カッ プリングのモンの協奏曲も、ハイドン以前(バロックから古典派への移行期に生きた)に書かれた傑作です。ハ長調の協奏曲で聴かせる活きのよい音楽(と くに終楽章のアグレッシヴさは快感です)、ニ長調の協奏曲で聴かせる優しい明るさ。ケラスの縦横無尽の才を堪能できる1枚です。フライブルク・バロッ ク・オーケストラの巧さも一聴に値します。 [原盤:HMC 901816(廃盤)]
HMG-501822
月に寄せる〜シューベルト:リート集
月に寄せるさすらいの歌D.870,あこがれD.879,戸外にてD.880,りんご園に寄せてD.197,愛の陶酔D.179,生きる勇気D.883,舟人D.536,双子座に寄せる舟人の歌D.360,水の上で歌うD.774,海の静けさD.216,小人D.771, 墓掘人の歌D.869,夜の曲D.672,弔いの鐘D.871,墓掘り人の郷愁D.842,秋の夜の月に寄すD.614,さすらい人D.649,ヴィルデマンの丘を越えてD.884,悲しみD.772,ブルックの丘にてD.853
ディートリヒ・ヘンシェル(Br) 
ヘルムート・ドイチュ(P)

録音:2003年5月,2004年1月,ベルリン
ヘンシェルと名手ドイチュによるシューベルト。死、夜、さすらいなどをテーマとした、シューベルトの歌曲の中でも特に深遠な作品を集めた1枚です。 [原盤:HMC 901822(廃盤)]
HMG-501824
ドヴォルザーク:歌曲集
愛の歌Op.83 B160
クラローヴェー・ドヴールの写本による歌曲集Op.7 B30
4つの歌曲Op.2 B124
エリシュカ・クラースノホルスカーの詩による愛の歌
4つの歌曲Op.82 B 157
4つの歌曲「民謡調で」Op.73 B146
歌曲集「ジプシーの歌」Op.55 B104
ベルナルダ・フィンク(Ms) 
ロジャー・ヴィニョールス(P)

録音:2003年5月
ドヴォルザークの魅力、素朴ながらも親しみやすいメロディーが満載の歌曲集。ドヴォルザークは100曲近い歌曲を遺しており、このディスクに含まれる 「わが母の教えたまいし歌」など、その旋律は日本人の心にも直截響くものばかり。アルゼンチン生まれのフィンクが、すべて原語歌唱で演奏しています。 (Ki)
HMG-501825
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番ハ短調op.8、第2番ホ短調op.67
コープランド:ピアノ三重奏曲「ヴィテプスク」(ユダヤ主題による習作)
トリオ・ヴァンダラー

録音:2003年5月
ショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第2番はソレルチンスキー追悼のために書かれたもので、ユダヤのメロディを用いています。コープランド初期のピアノ三重奏曲にはベラルーシの町ヴィテプスクの名が付けられています。ヴィテプスクはユダヤ人が多く、シャガールもここの出身。ロシア系ユダヤ移民の子であるコープランドのルーツ探しで、むせかえるようなユダヤ色に満ちています。この2作品、何故か良く似ていて、同世代の米露2大作曲家の意外な関連が興味津々です。 (Ki)
HMG-501835
バロック時代のドイツの歌曲
■「愛」
ハインリヒ・アルベルト:ああひどい冷酷さ!
ヨハン・クリーガー:いとしい人君が好きだ
アンドレアス・ハンマーシュミット:美よ、お前は;3声のための3つのカンツォーナ
フィリップ・ハインリヒ・エルレバッハ:愛の神よ急いで正直に助言を与えてくれ
アダム・クリーガー:飛べ、魂よ、飛べ
■「不安定」
ハインリヒ・アルベルト:かつて誇り高く今や死に瀕した若い女性の最後の言葉
ヨハン・クリスティアン・デデキント:すべては足早に過ぎ去って行く
フィリップ・ハンリヒ・エルレバッハ:私たちの人生はたくさんの苦悩に囲まれている
■「平安」
エラスムス・キンダーマン:神にさかえあれ平安はまだここに;ああ主よどれほど長く;晩の礼拝
■「自然」
ハインリヒ・アルベルト:魂よ、おまえはかつて見なかったか;年の中心の5月が
ヨハン・クリーガー:おいで歩きに行こう;2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ
■「幸運」
フィリップ・ハインリヒ・エルレバッハ:幸運よお前はわたしをもてあそぶ
ヨハン・クリーガー:自分の持っているもので満足する者は幸せである
アンネッテ・ダッシュ(S)
ベルリン古楽アカデミー団員

録音:2004年7月
アンネッテ・ダッシュは1976年ベルリン生まれのドイツのソプラノ。2000年のジュネーヴ国際音楽コンクール声楽部門で第1位を獲得。日本では2003年12月の新国立劇場でのオッフェンバック「ホフマン物語」でアントニーアを歌って好評でした。彼女は古楽畑での活動が主で、バッハなどの宗教音楽で評価を得た人です。ヤーコプスもパリで「フィガロの結婚」を上演する時には若きダッシュを伯爵夫人に起用していますから、ただの若手ソプラノではありません。当盤は、彼女の初ソロCD。17世紀のドイツの作曲家による親しみやすい歌曲を歌っています。柔らかくしっとりした魅惑の声、驚くほどの気品が漂う表現、全てにおいて大器であることを感じさせます。もちろん若い歌手ならではの溌剌とした生命力、しっかりした技術力も目を見張るものです。テーマごとに区切られた凝ったプログラム、それぞれのセクションでの変幻自在なダッシュの表情は見事。滴るような音色のベルリン古楽アカデミーのメンバーの伴奏もまた実に楽しめます。 (Ki)
HMG-501837
ヴォルフ:管弦楽伴奏の歌曲集
思っておくれ、おお心よ,祈り,古い絵に,眠る幼な児イエス,聖週間,明け方に,火の騎士,新しい愛,どこに慰めを求めよう,ため息,ヴァイラの歌,眠りに,彼が来た(春だ),花を摘みに行くなら,私の巻髪に包まれて,優しい恋を失った人は,心よ、がっかりするのはまだ早い,ミニヨン,ねずみ捕りの男,竪琴弾きの歌I,竪琴弾きの歌U,竪琴弾きの歌V,アナクレオンの墓,プロメテウス
ユリアーネ・バンゼ(S)
ディートリヒ・ヘンシェル(Br)
ケント・ナ ガノ(指)
ベ ルリン・ドイツSO

録音:2003年11月、2004年7,12月
リート作曲家、フーゴ・ヴォルフは、自身のリート作品の伴奏のいくつかを管弦楽に編曲しています。なかなか録音される機会のない管弦楽伴奏版の貴 重な録音の再登場。後期ロマンのリートにふさわしいバンゼとヘンシェルという強力な歌手陣。そして、管弦楽も、ケント・ナガノ指揮によるベルリン・ ドイツ交響楽団という、最高のメンバーによるヴォルフです。 [原盤:HMC 901837(廃盤)]
HMG-501840(2CD)
バーンスタイン:ミサ ジェリー・ハドリー(T)
ユリアン・フリシュリング(S)、
ベルリン放送Cho
パシフィック・モーツァルト・アンサンブル、
ジグールト・ブラウンス(Org)他
ケント・ナガノ(指)ベルリン・ドイツSO

録音:2003年11月18-22日ベルリン・フィルハーモニー
(旧品番:HMC-901840)
作曲家としてのレナード・バーンスタインは、「ウェスト・サイド・ストーリー」をはじめとして傑作を多数残しています。その中でも最も野心的な作品と して挙げられるのが、このミサ。ベトナム戦争真只中の混迷極める時代、ジャクリーン・ケネディからワシントンDCのケネディ・センターの柿落としのた めにケネディ追悼の作品を依頼されて作曲されたもの。1971年の初演当事は賛否に割れたこの作品も、30年を経た今では、バースタインのユニークな 才能が最も複雑に高度に結晶した傑作として、アメリカはもちろん、ヨーロッパでもしばしば取り上げられる人気作となっています。通常の管弦楽、合唱 に加え、ロックやブルース、ゴスペル調の合唱、ブラスバンド、さらにダンサーなどなどの様々な要素が多様に入り組んだ巨大で複雑な音楽は、並の指揮 者ではとても太刀打ちできない代物。今日、このミサを指揮するに、ケント・ナガノ以上にうってつけの人はいません!この愛弟子は、バーンスタインの熱 いスピリットはそのままに、完璧な統率力で巨大な編成を見事にさばき、1970年代の混沌とした時代の叫びと平和への祈りを21 世紀の今に伝えていま す。これはナガノとしても快 心の傑 作でしょう!!! (Ki)
HMG-501842
シューマン:リーダークライスOp.24
クララ・シューマン:あの方は来ましたOp.12−2,なぜあなたは周りの人にたずねるのOp.12-11,
  ひそやかな語らいOp.23−3,
 わたしは暗い夢のなかにいたOp.13−1,
 彼らは愛し合っていたOp.13−2,
 どうして泣くの、小さな花よOp.23−1,
 それは響くような日Op.23−5
ブラームス:ドイツ民謡集WoO.33から(10曲)
ウェルナー・ギューラ(T)
クリストフ・ベルナー(P;1877-78 年製フリードリヒ・エールバー・ピアノ使用)

録音:2003 年11月
シューマン、シューマンの妻クララ・シューマン、そして二人にとって大切な仲間であったブラームス、三人による珠玉の歌曲集。シューマンの歌曲に触 発されてブラームスも歌曲を書くようになり、深い愛情を持っていた民謡からの作曲にも力を入れるようになります。クララ・シューマンの歌曲も美しいも のばかり。彼らの間に交わされた手紙の文章も掲載されており、ロマン派時代の重要な歌曲が生みだされる様がリアルタイムに感じられるようです。 (Ki)

HMG-501854
ハイドン:クラヴィーア協奏曲集
クラヴィーア協奏曲ト長調 Hob.XVIII-4
クラヴィーアとヴァイオリンのための協奏曲ヘ長調 Hob.XVIII-6
クラヴィーア協奏曲ニ長調 Hob.XVIII-11
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ/1785年ワルターのコピー(1986年、モニカ・メイ製作))
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指)
フライブルク・バロックO

録音:2004年3月、ベルリン
シュタイアーによるハイドンのピアノ協奏曲集。オーケストラの前奏に次ぐソロの入り方から今聴いても斬新なハイドンの機知に富んだ協奏曲を、シュタ イアーがこれまた才気たっぷりに奏でます。折々に挟み込まれるシュタイアーの即興的パッセージも驚きの連続で愉悦の極み。FBOの活き活きとした管 弦楽ももちろん魅力的。録音の音もみずみずしく見事です。今なお色あせない魅力の1枚です。 (Ki)
HMG-501858(2CD)
マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」 ケント・ナガノ(指)ベルリン・ドイツSO
シルヴィア・グリーンベルク(S) 
リン・ドーソン(S)、サリー・マシューズ(S) 
ゾフィー・コッホ(A)、エレナ・マニスティナ(A)
ロバート・ギャンビル(T)、デトレフ・ロート(Br)
ヤン=ヘンドリク・ロータリング(Bs)
ベルリン放送cho,
ライプツィヒMDR放送cho,
ヴィンツバッハ少年cho,
ジーグルト・ブラウンズ(Org)

録音:2004年4月29日-5月2日、ベルリン
ケント・ナガノのマーラー交響曲第8番!発売当時はSACDハイブリッドの発売で、演奏の内容と、さらに音質でも世間をとどろかせた名盤が復活です。今回は通常盤での復活ですが、それでもやはり録音の良さは圧倒的。ヘルデン・テノールの雄、ギャンビルや近年評価が高まったコッホなど、当時の若手・ヴェテランを適材適所に配置した歌唱陣もあらためて注目です。ケント・ナガノの知性と爆発力を備えた音楽に、オーケストラも万全にこたえています。今なお衝撃の名盤を、是非ご堪能下さい。 (Ki)
HMG-501864
ロータ:作品集
「道」管弦楽組曲
「山猫」レオパルドのための舞曲
ピアノ協奏曲「夕べの協奏曲」
ベネデット・ルポ(P)

ジョセフ・ポンス(指揮)グラナダ市管弦楽団
録音:2004 年 7月
映画音楽の巨匠ニーノ・ロータの作品集。このCD には、映画音楽の分野の傑作「道」と、女性のハンドバッグには映像には写らないものの本物のダ イヤモンドを入っているという舞踏会のシーンがとりわけ有名な「山猫」の音楽が収録。そしてクラシック分野の傑作ピアノ協奏曲の「夕べの協奏曲」が 収録されています。幻想的な雰囲気で始まり、オーケストラのふくよかな響きも魅力の第1楽章から、ロータの世界をたっぷりと楽しめる名曲です。
HMG-501883
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー〜ピアノ曲集
ジャズボ・ブラウンのブルース
ラプソディ・イン・ブルー(作曲者によるピアノ・ソロ版)
ソング・ブック(18のヒット歌曲集 作曲者編曲(全曲))〔私の愛する人/楽園への階段を作ろう/ス・ワンダフル/アイ・ゴット・リズム/もう一度やってごらん/手をたたこう/オー・レディ・ビー・グッド/魅惑のリズム/誰かが私を愛している/マイ・ワン・アンド・オンリー/素敵な気持ち/スワニー/スウィート・アンド・ロウ・ダウン/君のほかは誰も/ストライク・アップ・ザ・バンド/フー・ケアーズ?/ドゥ・ドゥ・ドゥ/ライザ〕
パリのアメリカ人(ウィリアム・デリィによるピアノ・ソロ版)
前奏曲(メロディー17番)
前奏曲(四度のノヴェレッテ)
3つの前奏曲
2つの調性による即興曲
2つのワルツ/メリー・アンドリュー
スリー・クウォーター・ブルース
プロムナード/前奏曲
フランク・ブラレイ(P)

録音:2004年12月/パリ
鮮烈かつデリケート極まりないピアニズム、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭などでも来日し、人気者となっているフランスのピアニスト、フランク・ブラレ イによるガーシュウィンのピアノ曲集。ガーシュウィンはシェーンベルクのよいテニス相手だっただけではありません!ブラレイは、スウィングと、クラシッ クのスタイルとを、見事なエレガントさをもって融合させています。「ラプソディ・イン・ブルー」での高貴な憂鬱さ、そして終盤の盛り上がりは必聴です! (Ki)
HMG-501887(2CD)
シャルパンティエ:喜劇「病は気から」(完全版) モニク・ザネッティ(S)
ドミニク・ヴィス(CT)
ハワード・クルーク(T)他
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1990年 4月
クリスティの名盤の一つ。対話部分も収録された完全版です。いつ聴いても、クリスティの機知ときびきびとした指揮ぶりに感嘆です。 (Ki)
HMG-501895(2CD)
シュッツ(1585-1672):Opus ultimum〜白鳥の歌(13のモテット)
[CD1]
〔詩篇第119〕
いかに幸いなことでしょうSWV.482 
あなたのしもべのためにお計らい下さいSWV.483 
主よ、あなたのおきてに従う道を示して下さいSWV.484 
あなたのしもべへの御言葉を思い起こして下さいSWV.485 
あなたはしもべに善きことをなさいます、主よSWV.486
私の魂はあなたの救いを乞い求めSWV.487 
私はあなたの律法をどれほど愛していることでしょう!SWV.488
[CD2]
〔詩篇第119つづき〕
移り気な心の者を私は憎みSWV.489 
あなたのあかしは驚くべきものですSWV.490 
心を尽くして呼び求めますSWV.491 
地位ある人々が理由もなく迫害しますがSWV.492 
〔詩篇第100〕全地よ、主に向かって喜びの叫びを上げよSWV.493 
私の魂は主をあがめSWV.494(1671)[2cho,器楽]〔ドイツ語のマニフィカト〕
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コンチェルト・パラティーノ
コレギウム・ヴォカーレ(コーラスI【ソプラノ】ドロテー・ミールズ、ルート・ファン・デ・ヴェルデ、ドミニク・フェアキンデレン
【アルト】マチュー・ホワイト、セシル・ピロルジェル、アレクサンダー・シュナイダー
【テノール】アンドレアス・ヴェラー、マルコルム・ベンネット、マルクス・シュック
【バス】ペーター・コーイ、ロベルト・ファン・デル・ヴィンネ、フリッツ・ヴァンフレ
コーラスII【ソプラノ】セシル・ケンペナース、エドヴィゲ・カルドエン、マリア・ケプケ
【アルト】アレックス・ポッター、マルチン・ファン・デア・ツァイスト、ウヴェ・ツィボッラ=シュレーダー
【テノール】フリーデマン・ビュットナー、ゲルハルト・ヘルツル、ホセ・ピザッロ
【バス】おがさわらよしたか、ピーター・ケーネ、バルト・ファンデヴェーゲ)

録音:2005年4月
俗世から断ち切られた静寂のなか、一人部屋にこもって瞑想をしているような気分になる、シュッツ最晩年の作品。1660 年代になると、70歳を過ぎ たシュッツは自身の「死」というものを意識しはじめるようになりました。彼は、自分の仕事の集大成として、詩篇の内で最も長い、詩篇119(176の 節をもつ)に曲をつけるという作業を始めます。演奏されることを特別には念頭におかずに。何年かのち、シュッツのこの最期の作品は、二つの合唱のた めの11 のモテットであると考えられ、現在の13 のモテットとしての曲集のかたちに再構成され、演奏されるようになったのは1990年になってからのこ とでした。ヘレヴェッヘの演奏により、ひとつ名演奏の録音が加わりました。彼が指揮をすると、コンチェルト・パラティーノの奏でる音色もひときわ柔ら かで美しいものになるのは、まさにヘレヴェッヘ・マジックならではと申せましょう。 (Ki)
HMG-501900
オリヴィエ・グレフ(1950-2000):ソナタ・ダ・レクイエム op.283
 ピアノ三重奏曲(1. 深き淵より 2. ジャヴァ 3. ロマンツェ 4. アッラ・ブレーヴェ)
エマニュエル・ベルトラン(Vc)、パスカル・アモワイヤル(Pf)、アンティエ・ヴァイトハース(Vn)
録音:2005年6月
1950 年から2000 年、音楽の世界が無調、アヴァンギャルドと様々な方向に向かっていく中で、それらの流れと無関係な独自の音世界を守り続けた オリヴィエ・グレフ。メータ、ミシェル・ダルベルトといった名だたる演奏家たちから高く評価を受け、オリヴィエ・グレフ財団及びアパックス社が設立され、様々 な作品が出版されています。「私はこれまでにそんなにたくさんの作品をつくったつもりはない。もし私がこの多作ぶりについて自分自身にたずねるとしたら、 私の人生は音楽そのものであるからだ、と答えるであろう。作曲することをやめたら、私は死ぬ。」1998 年、このCDに収録されているピアノ・トリオを 書き終えたときの言葉です。一曲目は死を@喪失A旅B魂の黙想の三つの観点から見つめた、死者への優しいなぐさめの音楽。二曲目のトリオは、ショ スタコーヴィチを思わせる味付けのちょっとアクセントのきいた曲想です。演奏者陣もヨーロッパで高い人気を誇る女性チェリストのベルトラン、シフラの 直系アモワイヤル、そしてアルカント・カルテットでもおなじみの名手ヴァイトハースと大変豪華な1枚です。
HMG-501913
ストラヴィンスキー:バレエ・カンタータ「結婚」(ロシア語歌唱)
ミサ曲(1944)(ラテン語歌唱)
古いイギリスのテクストによるカンタータ(1952)(英語歌唱)
キャロリン・サンプソン(S) 
スーザン・パリー(A)
フセヴォロド・グリヴノフ、ヤン・コボウ(T)
 クシム・ミハイロフ(Bs)
ダニエル・ロイス(指)RIAS室内Cho
ムジークファブリク
4台のピアノと各種打楽器が合唱に彩りを添える「結婚」はストラヴィンスキーならではの声楽作品で、「春の祭典」を思わす古代の儀礼的な雰囲気とバー バリスティックな音響に満ちています。RIAS室内合唱団がまた巧い。元気が出るCDと申せましょう。(なお、発売当初はSACDハイブリッドでしたが、 当盤はCDです) (Ki)
HMG-501915(2CD)
ブラームス:ピアノ三重奏曲(全曲)
第1番Op.8 ロ長調,第2番Op.87 ハ長調 
第3番Op.101 ハ短調
ピアノ四重奏曲第1番Op.25ト短調
トリオ・ヴァンダラー【ジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャブディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥ(Vc)、ヴァンサン・コック(P)】 クリストフ・ゴーゲ(Va)

録音:2005年9月
2017年に結成30年を迎えるトリオ・ヴァンダラーのブラームス名演奏の復活。パリのコンセルヴァトワールで3人が学んでいた時期に結成され、以 降ずっとメンバー変更もなく継続している稀有なピアノ・トリオ、トリオ・ヴァンダラー。普段はメンバー一人一人がマイペースなグループですが、演奏と なると、パワーに満ち、ゾクゾクするような息のぴったりあったアンサンブルを聴かせてくれます。このブラームスでも、弦の二人のしたたるような美音も さることながら、叙情と情熱に溢れるヴァンサン・コックのピアノも素晴らしく、アンサンブルを見事に統率しています。ピアノ四重奏曲に加わったクリスト フ・ゴーゲのヴィオラも、トリオ・ワンダラーの3人と巧みに絡み合い、ピアノ四重奏曲も聴く者の琴線に触れる名演となっています。
HMG-501922
音楽芸術の第5元素〜The quintessence of a musical art
ラッスス:ミサ曲「すべての悲しみよ」 
トマス・アシュウェル(1478頃-1513以降):ミサ「アヴェ・マリア」
パレストリーナ:ミサ「ウト・レ・ミ・ファ・ソ・ラ」
パウル・ファン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル

録音:2005 年11月
厳格な対位法を用いて書かれたパレストリーナのミサ曲、イングランドが生んだ後期ゴシック様式の作品をのこしたアシュウェルのミサ曲、そして多声 音楽爛熟期のラッススのミサ曲。これらが織り成す音響世界は、ヨーロッパの四大元素として考えられていた空気・火・地・水以外の、普遍的で時空を 超えた内容(=「第五の」要素)をもっているといえるでしょう。ネーヴェル率いるウエルガス・アンサンブルの精鋭たちが織り成す、声の饗宴を味わう ことのできる1 枚となっています。 (Ki)
HMG-501926
ブラームス:歌曲集
私の思いはあなたの許へ,
調べのように僕に,サッフォー風の頌歌,
野にひとり,夜鶯,落胆,古い歌,
夜鶯に,乙女は語る,君の青い目,
秘密,セレナード,永遠の愛について,
死はすがすがしい夜,教会の墓地にて,
五月の夜,余韻,スペインの歌,
乙女の歌,日曜日の朝に,愛の誠
甲斐のないセレナード,乙女,
テレーゼ,乙女の歌,狩り,鍛冶屋
恋しい人のもとへ,日曜日,
乙女の歌,子守歌
ベルナルダ・フィンク(Ms)
ロジャー・ヴィニョールズ(P)

録音:2006年3月
ヤーコプスが絶大な信頼をおくメッゾソプラノ、ベルナルダ・フィンク。彼女はアルゼンチン生まれですが、両親はスロヴェニアからの移民。数々のバロッ ク声楽曲で名高いフィンク、しかしリート・ファンの間でも高く評価されていて、シューマンの「女の愛と生涯」(HMG-901753)などでも絶賛されました。 このブラームスでも、メッゾならではの滋味溢れるブラームスをたっぷり楽しめます。伴奏には、英国の名伴奏ピアニスト、ロジャー・ヴィニョールズを迎え、 万全です。 (Ki)
HMG-501933(2CD)
ボッケリーニ:作品集
スターバト・マーテル(1781年初版)
弦楽五重奏曲ハ短調Op.31−4G.328
交響曲「悪魔の家」Op.12−4、
交響曲イ長調Op.35−3、
交響曲ニ長調G.490、
交響曲ヘ長調Op.35−4
A.メロン(S)
キアラ・バンキーニ(Vn,指)
アンサンブル415

録音:1991年4月、1988年6月〕
ボッケリーニのスターバト・マーテルは、1781年にソプラノと弦楽五重奏という編成で書かれましたが、1801年に改訂され、コントラルトとテノールを加え、序曲を付けました。この盤は1781年初版による演奏で、当時世界初録音でした。ボッケリーニの本領である室内楽的響きが魅力です。[CD2]の交響曲「悪魔の家」は、グルックの歌劇「オルフェオ」の地獄の場面と同じ主題によっているため、この呼び名がつけられたもの。全員がオリジナル楽器をもちいていて、当時のピッチ415をグループ名にしているアンサンブル415の絶妙なアンサンブルでボッケリーニを心ゆくまで楽しめるセットです。 (Ki)
HMG-501939(2CD)
J.S.バッハ:ミサ・ブレヴィス
ミサ曲イ長調 BWV 234
ミサ曲ト長調 BWV 236
ミサ曲ト短調 BWV 235 
ミサ曲ヘ長調 BWV 233
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン
ザビ ー ネ・ゲッツ 、
ガブリエ ーレ・ヒエ ルダイス(S)
エリサベス・ポピエン、アレクサンダー・シュナイダー(A)
ヴィルフリード・ヨッヘンス、
ハンス・イエルク・マンメル(T)
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ、セバスティアン・ノアック(Bs)

録音:2006年1月、5月
ユングヘーネルによる、バッハの珠玉のミサ・ブレヴィス(短いミサ曲=ルター派のミサ曲)集。時に幻想的な美しさに満ち、時に刺すように鋭く、え もいわれぬ神々しさに満ちたカントゥス・ケルンの美しい演奏です。ストイックな声楽パートと温かみのある楽器の音色との交わりに心奪われます。 (Ki)
HMG-501941
モーツァルト:転調するプレリュード(ハ長調から変ロ長調へ)(Modulierendes Pradludium)KV 284a 
ピアノ連弾ソナタ 変ロ長調 KV.358*
転調するプレリュード(ヘ長調からホ短調へ)Modulierendes PraeludiumKV deest(ケッヘル番号なし)
カンデツァKV.624(626a)
パイジェッロの歌劇「哲学者気取り」の「主に幸いあれ」による6つの変奏曲 ヘ長調 KV.398
前奏曲とフーガ.ハ長調 KV.394(383a)
ショルンスハイムとシュタイアーによる即興演奏[1'36"]*
ピアノ連弾ソナタ ニ長調 KV.381*
6つのドイツ舞曲KV.509(ピアノ連弾編曲版)*
アンドレアス・シュタイアー&*クリスティーネ・ショルンスハイム(ピアノフォルテ)
使用楽器:ヴィザヴィ(1777年シュタイン製)

録音:2006年3月
ヴィザヴィとよばれる貴重な楽器を用いての、なんとも鮮烈な演奏のモーツァルト。1 曲目の「プレリュード」からシュタイアー大暴れ、聴くものの度肝 をぬくような過激さです。モーツァルトの当時、「プレリュード」は、ピアニストが自身のセンスと技量をひけらかすために即興で演奏することが多かったもの。 「私は即興ができない(わ)・・・」というピアニストのために、即興演奏を譜面に書き起こしたものが当時の「プレリュード」でした(もちろん、ソナタ などのメイン楽曲の前に演奏されたり、楽器の具合を見るために演奏されたりするものもありましたが)。ここに録音されているプレリュードはまさにモー ツァルトの天才即興ぶりが譜面に記されたもの。ほかでは聴けない奇跡的な演奏がここにあります。
さらに楽器がまたすごい!この録音で用いられたシュタイン製の「ヴィザヴィ(英語でface to face)」(1777 年)という楽器は、巨大な長方形の二つ の短辺に鍵盤がついた、2人の奏者が向き合って演奏できるよう設計されたもの。片側が一段鍵盤のピアノ、反対側が二段または三段鍵盤のチェンバロに なっていますが、チェンバロ側の鍵盤の一つはピアノのためのもので、反対側にあるピアノ専用鍵盤と連動するというもの。こうした楽器は今回録音に用い られたものも含めて2台しか現存していません。シュタインのピアノ工房を、モーツァルトは1777年に訪れたことがあり、シュタインのピアノを大層気に 入りました。しかし、高価であったために購入を断念、父への手紙にも、今まではシュペート製のピアノが一番好きだったが、シュタインのピアノを聴いて 断然こちらの方がよいと思う、という記述がみられます。シュタイン製のこのゴージャスで鮮烈な音色、そして演奏者に対する反応の良さをモーツァルトは おそらく気に入ったのかもしれません。楽器もすごいし楽曲も貴重だし、演奏はまさに奇跡的名演。ものすごい一枚です。 ※この録音では、@は本来は4つの部分からなっていますが、それらのうちの一番長い部分(ハ長調から変ロ長調へ転調する部分が含まれるもの)のみ 演奏されています。また、最終楽曲の6 つの舞曲は、オケ版のものをショルンスハイムとシュタイアーが編曲したものです。 (Ki)
HMG-501943
ショパン&ブラームス:バラード集
ショパン:バラード(全4曲)
ブラームス:バラードOp.10
セドリック・ティベルギアン(P)

録音:2006年4月
1998 年のロン=ティボー・コンクールで優勝し一躍その名が知られたティベルギアン(1975 年〜)。待望の新譜はショパンとブラームスのバラード集。 ショパンのバラードの第1番の冒頭から、ものすごい音楽の推進力にたちまち引きこまれ、比較的たっぷりしたテンポで寄せては返す波のようなメロディー に酔いしれます。彼の紡ぎだす研ぎ澄まされたハーモニーは、倍音の先の先にまで耳を澄ましているかのようで、崇高さすら感じさせます。ブラームスの バラードもロマンの薫りが濃厚でありながらどこかはかなく、録音当時31 歳にしてすでに隔世の感のある演奏となっています。 (Ki)
HMG-501968
ハイドン:ピアノ三重奏曲集
第39番ト長調Hob.XV-25、
第43番ハ長調Hob.XV-27、
第44番ホ長調Hob.XV-28、
第45番変ホ長調Hob.XV-29
トリオ・ワンダラー

録音:2001年
トリオ・ワンダラーのハイドン。どこまでも自然に流れながら、シンプルなエレガントが大変魅力的です。(原盤:LDC2781143(廃盤))   (Ki)
HMG-501977
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番
ハイドンの主題による変奏曲Op.56a
セドリック・ティベ ルギアン(P)
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
BBC響

録音:2007年
ピアノ協奏曲第1番は、オケによる冒頭の序奏から、この演奏がただならぬものであることを感じさるもの。重厚感を漂わせながらも決して重くなりすぎず、 ビエロフラーヴェクの怒涛の推進力で音楽が展開していきます。高雅なすすり泣きのように入ってくるピアノの音色は、クリスタルを思わせる清潔感あふれ るもので1975年生まれのティベルギアンが30代をむかえ、ますます音楽的に充実していることを感じさせます。終楽章のオケとピアノのかけあいでも、ティ ベルギアンは、硬質で美しい音色を損なうことなく、力強く聴かせます。聴き終えたときには爽快感と充実感が押し寄せ、感動的です。カップリングのハ イドンの主題による変奏曲では、オケの各パートにひとつひとつの主題を丁寧に歌わせており、こちらでもビエロフラーヴェクの手腕と、オケの仕事ぶり が光ります。 (Ki)
HMG-501978
ラフマニノフ:練習曲「音の絵」Op.39(全9曲) 
コレッリの主題による変奏曲Op.42
6つの歌曲 Op.38
アレクサンドル・メルニコフ(P)
エレーナ・ブリロワ(S)

録音:2007年4月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
ラフマニノフはピアニストとして多忙だったのと、ロシアを離れてから創作欲を失ったため、後半生の作品は多くありませんが、それらは執拗なまでに念 入りな技法の追求がみられます。その時期の3篇にロシアの俊英メルニコフが挑戦。リヒテルのファンタジーとプレトニョフの端正さを併せ持つピアニズム が魅力です。 (Ki)
HMG-501985
リゲティ:無伴奏ヴィオラ・ソナタ(1991-94) 第1楽章「ホラ・ルンガ」(1994)
ルクス・エテルナ(永遠の光)(16声部の無伴奏合唱のための)
無伴奏ヴィオラ・ソナタ 第3楽章「ファスカル」(1992)
ヘルダーリンによる3つの幻想曲
無伴奏ヴィオラ・ソナタ 第2楽章「ループ」(1991)
ロベルト・ヘッペナー: 岩の(パウル・ツェラン詩)(全6曲)
リベラ・メ、ドミネ(グレゴリア聖歌)
ダニエル・ロイス(指)
カペラ・アムステルダム、
ムジーク・ファブリーク、
スザンヌ・ヴァン・エルス(Va)

録音:2007年6月
リゲティの「ルクス・エテルナ(永遠の光)」は、キューブリック監督の映画「2001 年宇宙の旅」に使用され、リゲティの名を世界的にした作品。こ の曲が欲しいという映画ファンからの問い合わせも多いので大歓迎のリリースと申せましょう。それもロイス率いるカペラ・アムステルダムによる精確極ま りない演奏で嬉しさ倍増。さらに「ヘルダーリンによる3つの幻想曲」や無伴奏ヴィオラ・ナタの冒頭3楽章まで、倒錯のリゲティ・ワールドにひたれます。 (Ki)
HMG-501987
メシアン:世の終わりのための四重奏曲
主題と変奏(ヴァイオリンとピアノのための)
トリオ・ヴァンダラー(ジャン=マルク・フィリップス=ヴァイジャブディアン(Vn)
ラファエル・ピドゥ(Vc)
ヴァンサン・コック(P))
パスカル・モラゲス(Cl)

録音:2007年7月
「世の終わりのための四重奏曲」は、メシアンが第2 次世界大戦でドイツの捕虜となり、ゲルリッツ収容所にいたときに作曲されました。収容所内で 確保できる人員で演奏できるようにしなければならないという難しい状況下で書かれたこの作品ですが、メシアンの革新的試みがいたるところに見られま す。その一つがリズムです。変拍子があるのはもちろんのこと、拡大されたり縮小されたりするリズムは、音楽の新しい可能性をまたひとつ拡げたと同時に、 この作品の地位を、20世紀を代表する室内楽作品のひとつへと高めています。この大作をトリオ・ヴァンダラーのとんでもなく腕の立つメンバーとモラゲ スが演奏する、というだけでも興味をそそられますが、期待を裏切らない名演となっています。特に、ピアノのヴァンサン・コックの硬質のダイヤのような 音色がまさにメシアン作品にうってつけ。モラゲスの名人ぶりとトリオ・ヴァンダラーの一糸乱れぬアンサンブルで、20 世紀最大の室内楽作品の理想的 名演奏が誕生しました。
HMG-501992
メンデルスゾーン:合唱作品集
「野に歌う」Op.41/「野に歌う」Op.48
「野に歌う」Op.59/6つの歌Op.88
4つの歌Op.100
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)
RIAS室内cho

録音:2007年 9月
メンデルスゾーンは、合唱について、「ある4人組が集まって森に行ったりボートに乗ったりしたときに、そこで演奏するためにもって行ったり、時には 暗譜して行ったりするのにもっとも自然な音楽だ」、ということを述べています。メンデルスゾーン自身、作曲だけではなく絵を描く方面にも長けていました(美 しくも精密な風景画スケッチが残されています)が、美しい景色や鳥、自然を歌い上げたこれらの合唱作品は、メンデルスゾーンが音によって緻密に描い た美しい風景画のようで、繊細な美しさに満ちています。 (Ki)
HMG-502016
バッハ:ソロ・カンタータ集
「神にのみわが心を捧げん」BWV 169
「満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ」BWV 170
「霊と心は驚き惑う」BWV 35
ベルナルダ・フィンク(Ms)
ぺトラ・ミュレヤンス(指)
フライブルク・バロックO
ヴォーカルコンソート・ベルリン(合唱)
ウォルフガング・ツェラー(Org)

録音:2008年4月
バロック・アンサンブルの雄、フライブルク・バロック・オーケストラによる、バッハのカンタータ集の登場。1 曲目に収められている169 番の第1曲 シンフォニアは、チェンバロ協奏曲ホ長調(BWV 1053 の第1 楽章)と同じ音楽。ソロ・パートはオルガンで演奏され、オルガン・ソロ(ヴォルフガン グ・ツェラー)の巧さが際立ちます。3 本のオーボエも活躍、フライブルク・バロック・オーケストラの面々の一人ひとりがパワー全開で演奏した実に密 度の濃い演奏。35 番も第1 曲シンフォニアはオルガン協奏曲。ソロを彩り支えるファゴットの響きも実に豊か、通奏低音旋律の一音一音がふくよかに歌 い上げられています。旋律楽器から通奏低音まで実に生き生きとしており、各パートが実に濃密。実に贅沢なカンタータ集となっています。これらのカンター タはすべて同時期に作曲された、アルト・ソロのためのもの。当時のライプツィヒには優れたカストラートがいたと考えられています。ヨーロッパで絶大な 人気を誇るベルナルダ・フィンクがソロを務めています。 (Ki)
HMG-502022(2CD)
ハイドン:弦楽四重奏曲集op.33(全6曲)
Op.33-1 Hob.III:37 ロ短調
Op.33-2 Hob.III:38 変ホ長調
Op.33-3 Hob.III:39 ハ長調
Op.33-4 Hob.III:40 変ロ長調
Op.33-5 Hob.III:41 ト長調
Op.33-6 Hob.III:42 ニ長調
カザルスSQ

録音:2008年5、7月
充実した作品群が、鑑賞者にとっても演奏者にとっても魅力のロシア四重奏曲集。カザルス弦楽四重奏団の瑞々しい感性が紡ぐ緻密なアンサンブルは見 事。「冗談」と呼ばれることもあるop.33-2 の終楽章も、楽器間でめまぐるしく駆け巡る音符群を見事に操りますop.33-3 の「鳥」も、本当に鳥がさえ ずりあっているようで愛らしく、思わず微笑んでしまう出来栄えです。 [原盤:HMX 2962022(廃盤)]
HMG-502033
スヴェーリンク(1562-1621):フランス語の聖歌&シャンソン集 ダニエル・ロイス(指)
カペラ・アムステルダム

録音:2008年10月
作曲家、オルガニスト、オルガン製作者、そして国際的にも名の通った教師として活躍していたスヴェーリンクは、彼が生きていた当時「アムステルダム のオルフェウス」と呼ばれるほどに、声楽分野でも知られた存在でした。当時最もよく歌われていたラテン語聖歌にまったく引けをとらない力強い表現に満 ちています。特にマニフィカトは、必聴ものの素晴らしさです。 (Ki)
HMG-502131
ベートーヴェン:三重協奏曲
「エグモント」のための音楽
トリオ・ヴァンダラー
〔ヴァンサン・コック(P)
ジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャベディアン(Vn)
ラファエル・ピドゥ(Vc)〕
ジェイムズ・コンロン(指)ケルン・ギュルツェニヒO
アーニャ・アルテロス(S)
コンラート・バイクリッヒャー(語り)

(旧品番:LDC 2781142
LDC 2781142の復活盤。三重協奏曲で魅せるトリオ・ヴァンダラーの極上の対話に注目したい名盤です。さらにオーケストラは名門ケルン・ギュルツェニヒ管。コンロンの指揮のもと、かっちりとしたアンサンブルを展開しています。
HMG-505213
ファリャ:「恋は魔術師」(1915年版)
ペドロ親方の人形芝居
ジュゼップ・ポンス(指)テアトル・リウレ室内O
ヒネーサ・オルテガ(カンタオーラ)他

録音:1990年11月
今日バレエ音楽として知られるファリャの「恋は魔術師」は元来、歌と語りを含み、15名の奏者のみの伴奏によるものでしたが、作曲の翌年、現在の形に直されました。当CDはそのオリジナル版による初録音盤。バレエ曲と初版のものは、音楽素材は同じものの、別の作品といって良いほど異なっています。ドン・キホーテに基づく「ペドロ親方の人形芝居」もファリャの代表作。古いスペインの歌やアンダルシア民謡の要素が濃く感じられます。名匠ポンス率いる、1985年に設立されたテアトル・リウレ室内管弦楽団の気魄に満ちた演奏でどうぞ。
HMG-505247
カスパール・キッテル(1603〜39):アリアとカンタータOp.1
通奏低音の伴奏による1、2、3、4声の為の
ドレスデン
1638年刊(ドクメンタ・スコラ・カントルム・バジリエンシス)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルナルダ・フィンク(S,A) 
ゲルト・テュルク(T) 
マルティン・シュネル(Bs)
パブロ・ヴァレッティ(Vn) 
フアン・セバスチャン・リマ(テオルボ)
アッティリオ・クレモネージ(Cemb,Org)他

録音:1999年7月
キッテルはシュッツの弟子で、17世紀ドイツ音楽の重要作曲家の一人。1638年に出版された曲集は、ドイツとイタリアの趣味がよい塩梅でミックスされており、成功を収めました。美しいドイツ語の詩による発見的録音です。 (Ki)
HMG-507010
ヘンデル:水上の音楽 ニコラス・マギーガン(指)
フィルハーモニア・バロックO

録音:1987年10月&1988年3月
ヘンデルの水上の音楽は、1715年の英国王ジョージ1世のテムズ川上での宴のために書かれた音楽で、華やかさや上質の英国趣味が身上。英国生まれのマギーガンが指揮するこの演奏は、エレガンスと喜びに満ちたもの。20年前の録音ながら、今なお新鮮さと瑞々しさに溢れた名盤です。 (Ki)
HMG-507020
気高きドイツ人(ティオルバのドイツ人)
カプスベルガー:トッカータ・アルペジアータ、ガリアルダ第11番、トッカータ第5番、アリア・ディフィオレンツァ(大公のバッロ)〜1604年の曲集より〔キタローネ〕
トッカータ第1番、ガリアルダ第1番、コレンテ第1番、トッカータ第6番、ガリアルダ第10番、コレンテ第7番〜1611年の曲集より〔リュート〕
コレンテ第2番、チャコーネ〜モデナ手稿より〔キタローネ〕
トッカータ第15番、ガリアルダ第12番、コレンテ第12番、トッカータ第3番、ガリアルダ第4番、コレンテ第11番〜1611年の曲集より〔リュート〕
トッカータ第1番、コレンテ第2番、トッカータ第2番、ベルガマスカ、カプスベルガー、コラシオーネ、カナリオ〜1640年の曲集より〔キタローネ〕
ポール・オデット(リュート、キタローネ)

録音:1989年11月
ヴェネツィアに生まれ、若くしてリュートの名手として“気高いドイツ人”と称えられたカプスベルガー。自らの技巧の冴えを誇示しているかのようなヴィルトゥオジティ、曲に生気を与えるたおやかかつ見事な装飾を、現代の名手オデットが見事に再現しています。繊細なタッチと変幻自在の音色をたくみに捉えた秀逸録音が、ここに収められた名曲により一層の深みと陰影を与えています。
HMG-507042
カルロス・メーナ/ビクトリア作品集
「そしてイエスに」、
「二人の熾天使が呼び交し合った」、
「おお、使途の輝き」、
「年老いし女、男子をみごもり」、
「博士たちは星を見た」、
「主よ、われは価せず」、
「聖なるかな」、「褒むべきかな」、
「神の小羊」、「恐れるなマリアよ」、
「この者に罪なし」、
「戦いにては力強くあれ」、
「救い主を育てた母」、
「おお何と栄光に満ちた」、
「偉大な師にして神の友」、
「ヘブライの子等は」、「めでたし元后」
カルロス・メーナ(C-T) 
ホアン・カルロス・リベラ(ラウド,ビウエラ)

録音:2003年10月
HMG-507070
モンポウ:ひそやかな音楽(全28曲)
3つの変奏曲
ハヴィエル・ペリアネス(P)

録音:2006年6,7月
ペインの国宝的作曲家、モンポウのピアノ作品を、スペインの急上昇株ペリアネスの演奏で。「ひそやかな音楽」は全28曲からなる曲集。母方の家 系が代々鐘をつくる職人であったモンポウならではの硬質でクリアーな音色、ふっと薫るニュアンスがゆったりとした曲調で心地よい音楽。「ひそやかな音 楽」の題名はルネサンス時代の詩人クルスの詩からとられたものです。 (Ki)
HMG-507156
サンティアゴの奇跡〜カリクスティヌ写本より アノニマス4

録音:1995年9月
アノニマス4は、4人の女性による声楽アンサンブル。中世写本で伝えられている音楽や、アメリカのフォークロア音楽などを心に染み入る声で聴かせるグループです。このアルバムは、中世スペインに伝わる写本を歌ったもの。中世の三大聖地といわれるエルサレム、ローマ、そして北西スペインの小村コンポステラ。イスラムに支配されていたスペインのキリスト教徒たちが心のよりどころとしていた音楽です。ひなびた情感が漂っており、アノニマス4が中世の夢をうたいます。
HMG-507228(2CD)
ヘンデル:合奏協奏曲Op.6全曲 アンドルー・マンゼ(指,Vnソロ)、
エンシェントCO

録音:1997年8月
合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)とはバロック時代特有の協奏曲で、複数の独奏者によって編成される独奏楽器群(コンチェルティーノ)と、オー ケストラ全員による大合奏群(つまり「コンチェルト・グロッソ」:他にリピエーノともトゥッティとも呼ばれる)との間の音量的、技巧的対比を楽しむ音楽。 この様式を確立した人物がコレッリ(1653-1713)で、コレッリの作品6、12曲の合奏協奏曲集は1714年に出版されて以来、ロンドンでも「音楽家 にとって生命の糧」(ロジャー・ノース)と形容されるほどの絶大な人気を誇っていました。その後も1730年代には、コレッリの弟子F.X.ジェミニアーニ (1687-1762)もロンドンでいくつかの合奏協奏曲集を出版しており、それらも根強い人気を博していた。このような時期に出版されたヘンデルの作品 6は基本的にはコレッリの作品6に倣いつつ、合奏形態に関してはより柔軟な姿勢を示しています。例えば、独奏者が一人だけのソロ・コンチェルトの形 態をとる楽章があるし、協奏様式をとらない(合奏協奏曲とは名ばかりの)単なる弦楽合奏の楽章も非常に多くなっています。合奏の形態がどうであれ、 ヘンデルは機知に富んだ主題、創意に満ちた声部処理、鋭い強弱の対比などを駆使し、弦楽合奏のもつ劇的表現の可能性の限りを尽くして、作品6を魅 力あふれる合奏曲集に仕上げています。マンゼ率いるエンシェント室内管弦楽団の演奏は、活き活きと踊るようなリズム、鮮やかなハーモニーに彩られて います。 (Ki)
HMG-507241
ジョヴァンニ・アントニオ・パンドルフィ:ヴァイオリン・ソナタ集作品3(全6曲)
ヴァイオリン・ソナタ集作品4(全6曲)
アンドルー・マンゼ(Vn) 
リチャード・エガー(Cemb)

録音:1998年11月
マンゼの名盤。モンテヴェルディの時代からコレッリへと至るヴァイオリン音楽の中で、この2つのソナタ集によってその掛け橋の位置を占めるパンドルフィは、史料が少なく詳細が良く知られていませんが重要な作曲家です。マンゼの奏でるパンドルフィは、素晴らしい技巧と情熱的な楽想が絶妙なバランスを保っており、古楽ファンもヴァイオリン・ファンも必聴の衝撃的演奏です。 (Ki)
HMG-507258
エルガー:「子供部屋」組曲、
幻の子供たちOp.43、月夜にOp.50、
ロマンスOp.62(ファゴットとオーケストラの為の)、
ため息、弦楽セレナード、エレジーOp.58
ジュリー・プライス(Fg)、
ステファニー・ゴンリー(Vn)、
ウィリアム・ベネット(Fl)、
オシアン・エリス(Hp)、
ポール・グッドウィン(指)イギリスCO

録音:2000年3月
エルガーの管弦楽作品は、弦楽パートの書法の際立った美しさ、ふくよかな音の厚みの世界が魅力。子供部屋組曲は、エルガーが若い頃から手がけていた作品で、彼の初期作品特有のふくよかな旋律が印象的(組曲は最終的には彼の晩年になって完成)。4曲目の「ロマンス」は、「ファゴット・レボリューション/工藤淳子」のCDにも収録(ピアノ版)された名曲。はかなく薫り高い管弦楽伴奏に乗って、ファゴットが物憂げな歌を奏でます。7曲目のエレジーは、感情の起伏をわずか60小節に凝縮した1曲。弦楽器の潤いある響きが印象的です。  (Ki)
HMG-507269
フランチェスコ・ランディーニ(1325頃−97):「バッラータ集」 アノニマス 4

録音:2000年9月
フィレンツェのアルス・ノーヴァ楽派の愛の歌(バッラータ)集。アノニマス4の神秘的な歌声が、聴き手を14世紀の世界へと誘うようです。 (Ki)
HMG-507291
オデカトン〜ペトルッチ(1466-1539)が出版した楽譜から
アグリーコラ、オブレヒト、イザーク、ブリュメルらの作品
フレットワーク

録音::2000年8月
一枚の紙に、まず現在の五線にあたる線を印刷、その後違う版を重ねて音符と言葉をその線の上に印刷した初めの人物がペトルッチでした。彼はその後多声音楽の印刷技術も発展させ、1501年に、ハルモニーチェ・ムジチェス・オデカトンAという楽譜集を出版、その後カンティB(1501/02)、C(1503/04)と続けて出版しました。ここに収められているのは、これら3つの出版楽譜中の作品を、ヴィオールの名人集団、フレットワークが発掘、再び命を吹き込んだもの。15世紀前半に活躍した音楽家達の生の音が見事に再現されています。 (Ki)
HMG-507312
美しきマリア〜13世紀フランスのマリアに捧げられた歌
〔2001年9月11日、同時多発テロの犠牲者に捧ぐ〕
コンドゥクトゥス「おお、マリア、おお、幸いなる産婦よ」
同「敬虔深き恵みの御母よ」
シャンソン「救い主の御母に」 
コンドゥクトゥス「おお、処女マリアよ」
同「良き、喜ばしき言葉を」
同「幸いなれ、人の永遠の救い」
シャンソン「私はけがらわしい歌を数多く作ったが」
コンドゥクトゥス「アヴェ・マリア」
同「祝福されたる子よ」(ペロティヌス作曲)
同「神は世を新たにする」
シャンソン「心からの愛を込めてあなたに祈ります、気高き聖母マリアよ
コンドゥクトゥス「めでたし、聖なる御母」
同「乙女らの中でもっとも清き者」
シャンソン「誠に喜ばしきマリアについて」
コンドゥクトゥス「幸いなれ、乙女の中の乙女よ」
同「父の御母にして娘」
同「幸いなれ、気高く、敬慕されるマリア」
アノニマス4

録音:2001年9月10-14日
偶然にも、同時多発テロと同時期に録音された当盤。キリスト教文化の中で癒しの役割を担ってきた聖母マリアの歌を集めた企画であることから、テロ の犠牲者たちに捧げられています。テロの犠牲者への鎮魂に適した美しく静謐な音楽です。 (Ki)
HMG-507318
ザ・パワーズ・オブ・ヘヴン〜17、18世紀の東方正教会の音楽
ボルトニャンスキー(1751-1825):私の祈りをあなたに
 私は眼を山へと向ける/私の声で主を呼ぶ
サルティ(1729-1802):いまや天の力が
ガルッピ(1706-1785):ケルビムの讃歌
 肉においてあなたは眠りに落ちる
ティトフ(c.1650-c.1715):父と息子への栄光,
ディレツキ:主の名を讃えよ死者のように
ヴェデル(1767-1808):バビロンの川のほとりで
 主よ私の終わりを教えて下さい 他全11曲
ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィルハーモニー室内cho

録音:2002年7月
17,18世紀というバロックから古典派にかかる時代の、正教会の音楽を集めた1枚。正教会では楽器による演奏は認められていないので、当然全て無伴奏合唱となっており、エストニア・フィルハーモニー室内合唱団の澄んだ歌声が心に満ちます。東方正教会では「パワーズ・オブ・ヘヴン」すなわち天(神)の力は聖書の中だけでなく、芳しいお香や音楽の残響にも存在しているという考え方がありますが、このCDは、まさに天上の世界はこのように美しいのだろう、と思わずにはいられない力に満ちています。
HMG-507321(2CD)
ビーバー:ロザリオのソナタ
第1番ニ短調「受胎告知」,第2番イ長調「訪問」,第3番ロ短調「降誕」,第4番ニ短調「拝謁」,第5番イ長調「神殿のイエス」,第6番ハ短調「オリーヴの山で苦しみ」,第7番ヘ長調「鞭打ち」,第8番変ロ長調「いばらの冠をのせられ」,第9番イ短調「十字架を背負う」,第10番ト短調「磔刑」, 第11番ト長調「復活」,第12番ハ長調「昇天」,第13番ニ短調「聖霊降臨」,第14番ニ長調「聖母被昇天」,第15番ハ長調「聖母の戴冠」,パッサカリア ト短調

ボーナス・トラック:スコルダトゥーラについての解説
アンドルー・マンゼ(Vn)
リチャード・エガー(Org [1-4, 6, 7, 9, 11, 13-15]&Cem)
アリソン・マクギリヴレイ(Vc [12])

録音:2003年1月4〜7日ロンドン
2005年度レコード・アカデミー賞音楽史部門受賞の名作。「バロック・ヴァイオリンのスーパー・スター」(故・服部幸三氏/選定委員長)、マンゼ による待望の全曲盤の登場ということで、見事受賞となった名盤の復活。服部幸三氏は「深い感動を覚えた。17世紀のヴァイオリン音楽の至難の名曲 だけに、今までにも数多くのCDがあるが、これが最高の演奏だ。ありあまる技術力を駆使しながらも、美しく昇華された祈りの時が流れる」と絶賛しま した。マンゼは今では指揮活動にも重きをおいていますが、やはりこのビーバーの録音での才気ばしった感じと技術は神がかりともいえましょう (Ki)
HMG-507344(2CD)
ビーバー:8つのヴァイオリン・ソナタ(1681)他
8つのヴァイオリン・ソナタ(1681)全曲
リュート独奏のためのパッサカリア
描写ソナタ/ソナタ「羊飼娘」
ヴァイオリン独奏のためのパッサカリア
ロマネスカ〔アンドルー・マンゼ(バロックVn)、
ナイジェル・ノース(Lute,テオルボ)
ジョン・トール(Cemb,Org)〕

録音:1993年9月15/18日,1994年1月8/11日 イギリス,イースト・ウッダイ,聖マーティン教会
バロック・ヴァイオリンの魔術師、マンゼが奏でる、バロック期ドイツのヴァイオリン音楽の祖、ビーバーの作品集です。スコラダトゥーラ技法をはじめとする超個性的な技法の数々をマンゼがものの見事に表現してゆきます。超難しいヴィルトゥオーゾ曲をマンゼはさらりとこなし、実に明るくたのしいビーバーのを聴かせてくれます。 (Ki)
HMG-507350(2CD)
ヤコブ・ファン・エイク(1590〜1657):『笛の楽園』第1集&第2集より
[CD1]
「山羊の足」「優しいセイレン」「ひとは夜、何をする」「最も美しい少女ダフネが」「ブラヴァーデ」「私の心のうちの小さな盗賊は、何故こんなに静かなのか」「おお眠り、優しい眠りよ」「英国のナイチンゲール」「リンデンの緑の木陰で」「涙のパヴァーヌ」「わが友シーリア」「狂った女王」「麗しのアマリリ」「ロバート殿下のマスク」「モア・パラティーノ」「道化師」「狂ったシモン」「起きろ、狩に出発だ」「英国の歌」「スコットランドの小さな歌」(20曲)
[CD2]
「前奏曲」「ファンタジアとエコー」「ヴァン・グーセン」「バタリ」「彼女は許してくれようか」「大晦日の朝」「聖母マリアへの讃歌」「詩篇第118」「詩篇第140」「ローズモント」「ああ、悲しみ、わが嘆き」「しばらく黙って」「すばやい愛の使者」「美しい羊飼いの娘フィリス」「戻っておいで」「たとえ王妃がそれを望んだとしても」「甘い夏」「マルスのクーラント」「カリレーン第2」「カリレーン第4」「羊飼いの娘」「フランスのクーラント」「ガブリエルは私に語った」「私から消えた喜び」「ロバート殿下のマスク」「グラヴサンドのバレエ」「愛しのマルティナ」「ラヴィニョーネ」「詩篇第134」(29曲)
マリオン・フェアブリュッヘ ン(リコ ー ダ ー )

録音:1991年(CD1)、1995年(CD2)
ファン・エイクの『笛の楽園』は、17世紀ヨーロッパの人気の高い曲を集めた印刷曲集で、ファン・エイクのほぼすべての作品となる、150曲にもお よぶ単独・および変奏曲を含んでいます。第1集が1649年(1644年の「エウテルペ」の再版)、第2集が1646年に刊行されています。アムステル ダム出身の名手フェアブリュッヘンが、一切の乱れのないヴィルトゥオジティをもって、珠玉の作品49を抜粋、演奏しています。2つの変奏を合体させたり、 ファン・エイクの書いた装飾の他にも美しい装飾を施したりと、創意に満ちた演奏です。使用楽器についても、1980年にコペンハーゲンで発見されたファン・ エイクのタイプのリコーダーをモデルに作成されたソプラノ・リコーダーで演奏、『笛の楽園』の楽譜に記された運指表に適合する楽器であるということで も話題となりました。また、ここで用いられているアルト・リコーダーはルネッサンスのリコーダーとしては異例の2オクターヴ半に及ぶ音域をもっています。 (Ki)
HMG-507356(2CD)
中世の不思議な響き
ザ・エイジ・オブ・カテドラル
ホケトゥス〜中世ヨーロッパの声楽*
ポール・ヒリアー(指)
シアター・オブ・ヴォイセズ

録音:1995年5月14-17日、1997年5月6-12日*
ポール・ヒリアー率いるシアター・オブ・ヴォイセズがお届けする中世の響き。どこかワールド音楽を聴いているような気分になる不思議な世界へと誘われます。 (Ki)
HMG-507397
ビーバー:ミサ曲「キリストの復活」
ファンファーレ第1番,ファンファーレ第2番,
ソナタ第1番,ソナタ第3番,ソナタ第5番,
ソナタ第7番,ソナタ第11番,ソナタ第12番,
6声のソナタ
アンドルー・マンゼ(指)
イングリッシュ・コンサート,
イングリッシュ・コンサートcho

録音:2004年9月20-23日
この作品は、ザルツブルク大聖堂で執り行われた、復活祭のため(1674年?)に書かれたとされています。その存在は知られていたものの、2000年にジェイムズ・クレメンツ校訂の楽譜が出版されるまではあまり演奏されることはありませんでした。2対の四声合唱を持つ規模の大きな作品で、ビーバーらしい手の込んだ音楽は聴き応え万点。マンゼはさらに、ファンファーレや各種ソナタを加えることで、一層の華やかさを引き出しています。 (Ki)
HMG-508099
トルバドゥール〜吟遊詩人の音楽 ルネ・クレマンシック(指)
クレマンシック・コンソート
録音:1977年6月
11世紀後半、フランス南部で新しい世俗音楽が発展しました。これが、トルバドゥール(吟遊詩人)の音楽です。愛や政治、モラルなどのことを歌い、スペインやイタリア、また、ドイツのミンネゼンガーにも影響を与えました。 (Ki)
HMG-508190(2CD)
シューマン:交響曲全集
第1番 変ロ長調「春」op.38
第2番 ハ長調 op.61
第3番 変ホ長調「ライン」op.97
第4番 ニ短調 op.120
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指) 
シャンゼリゼO

録音:第1番&第3番:2006年12月、ヘルクレスザール、ミュンヘン/
第2番&第4番:1996年1月、シテ・ド・コングレ、ナント
ヘレヴェッヘのシューマン:交響曲が、全集になって登場。古楽オーケストラの風雲児として、フォーレのレクイエムやメンデルスゾーンなどのレパートリー で世の度肝を抜いたヘレヴェッヘの真骨頂ともいえる名盤。特に第2番、第4番(発売当時はそれぞれピアノ協奏曲(シュタイアー)、チェロ協奏曲(コワン) とのカップリングで別売でした)が発売された約20年前、その鮮やかな風合いに、それまで不必要に分厚いオーケストレーションで演奏されることもあっ たシューマンの交響曲像を一新した衝撃の演奏でした。第2番の金管はコンチェルト・パラティーノが担当しているなど、今なおその音色の鮮烈さは格別。 もちろんシューマンならではのみずみずしい詩性も存分に歌いあげられています。今なお新鮮なヘレヴェッヘのシューマンです。 (Ki)
HMG-508235(2CD)
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲集
[CD1]
協奏曲RV401ハ短調,RV417ト短調,
RV423変ロ長調,RV405ニ短調*
RV400ハ長調,RV419イ短調
RV415*
[CD2]
協奏曲RV420イ短調,RV408変ホ長調,
RV411ヘ長調,RV407ニ短調,
ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲「プロテウス」RV544ヘ長調,
RV421イ短調,
ヴァイオリンと2つのチェロのための協奏曲RV561ハ長調
ロエル・ディールティエンス(Vc&指、ピッコロVc*)
アンサンブル・エクスプロラシオン
録音:[CD1]1997年 [CD2]2001年
発売当時、朝日試聴室推薦、レコード芸術特選ときわめて高い評価を得た、ディールティエンス率いるアンサンブル・エクスプロラシオンによるヴィヴァ ルディの名盤が再登場。ヴィヴァルディのチェロ協奏曲は、音楽史上初めて、チェロがソロの楽器として活躍するように書かれたもの。RV405ニ短調のデモー ニッシュな冒頭と、続くチェロのソロで奏でられる美しい旋律、RV415 ト長調協奏曲のターフェルムジークを思わせるきらびやかな音世界・・・ヴィヴァ ルディが腕によりをかけて書いたことがよくわかる秀作ぞろいです。ディールティエンスの奏でるしっとりとした音色がまた魅力です (Ki)
HMG-508298(2CD)
ハイドン:ピアノ三重奏曲集
[CD1] 第34番 変ロ長調 Hob.XV:20、第33番 ト短調 Hob.XV:19、第32番 イ長調 Hob.XV:18
[CD2] 第35番 ハ長調 Hob.XV:21、第37番 ニ短調 Hob.XV:23、第36番 変ホ長調 Hob.XV:22
パトリック・コーエン(フォルテピアノ/アントン・ヴァルター、ウィーン、1790年頃)
エーリヒ・ヘーバルト(Vn/G.Guarnierius filius Andrede, Cremona, 1683)
クリストフ・コワン(Vc/C.A.Testore, 1758)

録音:1990年(CD1)、1992年(CD2)
バロック・チェロの帝王、クリストフ・コワン、そしてモザイク弦楽四重奏団でもおなじみのヴァイオリン奏者エーリヒ・ヘーバルト、そして名手パトリッ ク・コーエン。豪華な顔ぶれによるハイドンのピアノ三重奏曲集。 (Ki)
HMG-508334(2CD)
バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ集
無伴奏ヴァイオリン・ソナタト短調Sz.117(1944年)*
ヴァイオリン・ソナタ第1番Sz.75*
ヴァイオリン・ソナタ第2番Sz.76
ラプソディー第1番Sz.86
ラプソディー第2番Sz.89
ルーマニア民俗舞曲(セーケイ編)
イザベル・ファウスト(Vn)
エヴァ・クピーク(P)*
フロラン・ボファール(P)

録音:1996年6月*、1999年8月
いまや押しも押されぬ人気ヴァイオリニスト、イザベル・ファウストのデビュー盤であったバルトーク作品集もHMG-シリーズで再登場。[CD1]は新人のアルバムとしては異例の1997年英国グラモフォン賞を受賞した強烈盤でした。今聴いてもト短調の無伴奏での一部の隙もない音楽性とテクニックは衝撃的。[CD2]は、ファウストも魅力ですが、ピアノのボファールも思わずうならされる鮮烈な音色でファウストをサポートしているのも魅力。一寸の乱れもない音色で奏でられるルーマニア民俗舞曲は、土臭いエネルギーでゴリゴリ弾かれてしまいがちなこの曲の録音の中で、強烈な異彩を放っています。 (Ki)
HMG-508388(2CD)
モーツァルト:ピアノ作品集
■CD1
組曲ハ長調K.399(385i)
ジーグ(小さなジーグ)ト長調K.574,
ソナタ第4番変ホ長調K.282,
グルックの歌劇『メッカの巡
礼』の「われら愚かな民の思うは」による10の変奏曲ト長調K.455,
幻想曲ハ短調K.475,
ソナタ第14番ハ短調K.457
■CD2
ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K.330
ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331「トルコ行進曲付き」,
ピアノ・ソナタ第12番 ヘ長調 K.332
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ)

■CD1
録音:2003年3月/ケルン
使用楽器:1785年製ヴァルターモデル;1986年モニカ・メイ製作によるコピー

■CD2
録音:2004年3月
使用楽器:1785年頃のウィーン、アントン・ワルター製フォルテピアノのコピー1986年、マルブルク、モニカ・メイ作製

(旧品番:HMC-901815、HMC-901856)
ソロに協奏曲に室内楽に、その芸と才気にますます磨きがかかっているシュタイアー。ハルモニアムンディからリリースした、伝説の「トルコ行進曲」を 含むモーツァルト作品集がお買得2枚組になって再登場です!打楽器の効果を生むペダルはついてない楽器なのに、そのショッキングな演奏と音色、即興 性に誰もがびっくりした名盤です。シュタイアー伝説の始まりともいえるトルコ行進曲を始め、シュタイアーの鬼才ぶりが遺憾なく発揮されている魅惑のモー ツァルトの世界が繰り広げられています! (Ki)
HMG-508390(2CD)
20世紀の弦楽四重奏作品集
ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調
ツェムリンスキー:弦楽四重奏曲第2番
ラヴェル:弦楽四重奏曲
トルドラ:海へのまなざ
トゥリーナ:闘牛士の祈り
カザルスSQ

(旧品番:HMI 987057、HMI 987072)
ビュッシーの大傑作と、ツェムリンスキーの末期ロマン主義の薫り高い第2 番の四重奏曲を組合せるという意欲的な[CD1]。優雅でメロディアスなラ ヴェル、上品で繊細なトルドラ、情熱的なトゥリーナと、作品の性格分けも心憎いまでの巧さの[CD2]。カザルスげ弦楽四重奏団の腕のたしかさに思わ ず舌を巻いてしまう名演が展開されています。 (Ki)
HMG-508392(2CD)
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲集
第1番ハ長調 op.49/第4番ニ長調 op.83
第9番変ホ長調 op.117/第6番ト長調 op.101
第8番ハ短調 op.110/第11番ヘ短調op.122
エルサレムSQ
〔アレクサンダー・パヴロフスキー(Vn1)
アミハイ・グロス(Vn2)
セルゲイ・ブレスラー(Va)
キリル・ズロトニコフ(Vc)〕

録音:2004年7月、2006年6月
ルサレム弦楽四重奏団のショスタコーヴィチの旧譜2枚(HMC 901865(廃盤)、および現在入手困難となっているHMC 901953)が、HMGシリー ズから2枚組になって登場。現在、このディスクのヴィオラ奏者ブレスラーはベルリン・フィルのメンバーとなっており、この録音はいわば旧メンバーのもの。 創設メンバーによる意欲的なショスタコーヴィチです。 (Ki)
HMG-508394(2CD)
プーランク:合唱曲集
[CD1]
7つの歌(白い雪,ほとんどゆがまずに,新しい夜のために,すべての権利,美とそれに似たもの,マリー,光る) 
小カンタータ「ある雪の夕暮れ」.カンタータ「人間の顔」
アッシジの聖フランシスコの4つの小さな祈り
酒飲みの歌

[CD2] 宗教合唱曲集
悔悟の時のための4つのモテット(1938〜39)
神をたたえよ(詩篇80)
サルヴェ・レジーナ 
クリスマスのための4つのモテット
ミサ曲 ト長調
CD1
ダニエル・ロイス(指)RIAS室内Cho
CD2
マルクス・クリード(指)RIAS室内合唱団
録音:録音:2004年9月(CD1)、1995年6, 8月(CD2)
RIAS室内合唱団によるプーランクの名盤2枚も復活。[CD1]は前音楽監督のロイス(任期:2003-2006)指揮によるもので、プーランクの無伴奏合唱曲の傑作「人間の顔」を中心に据えています。プーランクの無伴奏合唱作品が持つ、美しい旋律と繊細で豊かな内声の動きが織りなす、独特の空気感をこの上なく再現しています。[CD2]は前々音楽監督のクリード(任期:1987-2003)指揮による宗教合唱曲集。敬虔で崇高な世界を、RIAS室内合唱団の面々が見事に表現しています。 (Ki)
HMG-508396(2CD)
テレマン:管弦楽組曲集
[CD1]
組曲 ニ長調 TWV55:D18
組曲「諸国民」TWV55:B5
ヴァイオリン協奏曲 イ長調「雨蛙」*
序曲「風変わり」ト長調

[CD2]
序曲 ニ長調 TWV 23:1「ハンブルク自由都市海軍学校創立百周年に寄せて」
組曲「アルスター」ヘ長調 TWV 55:F11(ホルン四重奏を含む)
組曲「ミュゼット」 ト短調 TWV 55:g1
組曲「狩」ヘ長調 TWV55:F9
序曲と悲喜劇組曲 ニ長調 TWV55:D22
ベルリン古楽アカデミー
ミドリ・ザイラー(Vn)*

録音:2001年3月(CD1)、1997年12月(CD2)
テレマンの管弦楽曲集。テレマンはバッハやヘンデルより4年早く生まれ、そのどちらよりもずっと長生きしました。多作家で、間違いなく何千曲という 作品(バッハやヘンデルよりずっと多い)を手掛けたうえ、そのどれもがユーモアとセンスに溢れており、彼の作品群はいわば宝箱のよう。ベルリン古楽 アカデミーという名手たちによるこの録音は、テレマンの真価を問う名盤として名高いものです。
「雨蛙」は、蛙の鳴き声を楽器が模すユーモラスな作品。「諸国民」は様々な国を音楽で表現したもので、異国情緒あふれる「トルコ人」、クレムリン の鐘をユーモラスに描写した「モスクワ(ロシア)人」、ラテン的な明るい「ポルトガル人」など、多彩な魅力に満ちています。「風変わり」は声部間のぎ こちないやりとりが、通常のフランス風序曲とは一味違う効果を生み出しています。ベルリン古楽アカデミーの大胆なアプローチは必聴の演奏です。 (Ki)
HMG-508398(2CD)
ベートーヴェン:室内楽作品集
[CD1]
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集
ヴァイオリン・ソナタ.第7番ハ短調 op.30-2
モーツァルトの『フィガロの結婚』から「もし伯爵様が踊るなら」による12の変奏曲ヘ長調 WoO40
ヴァイオリン・ソナタ.第4番 イ短調Op.23

[CD2]
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第3番ハ短調 Op.1-3
 ピアノ三重奏曲第5番ニ長調 Op.70-1「幽霊」
フンメル:ピアノ三重奏曲第4番Op.65
[CD1]
アンドレアス・シュタイアー(ピアノフォルテ/コンラート・グラーフ, 1824)
 使用ヴァイオリン:ザルツブルク製(1700年cA.)(ボン、ベートーヴェン・ハウス所蔵)
録音:2005年10月

[CD2]
ダニエル・ゼペック(Vn /ロレンツォ・ストリオーニ(クレモナ、1780))
ジャン=ギアン・ケラス(Vc /ジョフレド・カッパ、1696)
アンドレアス・シュタイアー(ピアノフォルテ/コンラート・グラーフ, 1824)
録音:2006年7月
[CD1]は、ゼペックとシュタイアーによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ。使用した楽器は、リヒノフスキーがベートーヴェンにプレゼントした 弦楽器のクヮルテット用4つの楽器の中のヴァイオリン。ボンのベートーヴェン・ハウスが初めて録音のための使用を許可したというなんとも意義深いも のです。ハ短調のソナタで聴かせる凄み、イ短調で聴かせる熱い哀愁など、鬼才二人のアンサンブルが冴えわたっています。 [CD2]のベートーヴェン初期の作品第3番は、お得意のハ短調。1 音目から3 人の間に飛んでいる火花が見えてくるようです。つづく第5番は、なんと いっても第2楽章のシュタイアーが見もの。「幽霊」のタイトルの由来にもなっている、この特徴的で幻想的な楽章を、病的に、そしてまぼろしのように演 奏しています。それに絡む2 人の弦も絶品としかいいようがありません。カップリングのフンメルは、ベートーヴェンがライヴァルと目していた人物。彼の ピアノ三重奏曲は、ロマンティックさと若々しい魅力に満ちており、ベートーヴェンの2作品とは趣は異なりますが、この夢のトリオのさわやかな魅力が味 わえる一枚となっています。 [原盤:[CD1]HMC 901919, [CD2]HMC 901955 (ともに廃盤)]
HMG-508462(2CD)
ヘレヴェッヘによるパーセル
聖チェチーリアの祝日の頌歌
アンセム集〜
 「メアリー女王の葬送の音楽」
 「主にありて喜べ」
 「主よ、われらが罪を思い出したもうなかれ」
「シオンのラッパを吹き鳴らせ」
 「わが祈りを聞きたまえ」他
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:1997年、1993年
ヘレヴェッヘによるパーセル2タイトルの復活。[CD1]は高らかなファンファーレで始まりますが、ヘレヴェッヘの手にかかるとしっとりとした風合いを 帯びた祝祭感に仕上がっているのが不思議。[CD2]はヘレヴェッヘの真骨頂、陶器のようななめらかな音運びで葬送のための音楽が紡がれていきます。 [原盤:[CD1]HMC 901643,HMX 2981643, [CD2]HMC 901462 (すべて廃盤)]
HMG-508466(2CD)
20世紀のチェロ・ソロ作品集
デュティユー:「ザッヒャー(SACHER)の名による3つのストローフ」
ヘンツェ:セレナーデ
クラム:無伴奏チェロ・ソナタ
リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ
バクリ:組曲第4番
ブリテン:無伴奏チェロ組曲第3番op.87(1971)
カサド(1897-1966):無伴奏チェロ組曲
パスカル・アモワイヤル(b.1971):Itinerance
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ op.8
エマニュエル・ベルトラン(Vc)

録音:1999年7月、2010年6月
深い音色が魅力の女性チェリスト、ベルトランの2枚組。ベルトランは、1996年、東京の日本室内楽コンクールで優勝、2001年にはヴィクトワール・ ドゥ・ラ・ムジーク・クラシックのソリスト部門で1 位を獲得し、一挙にヨーロッパでも認められる存在となりました。彼女の演奏の魅力はしなやかな音 色と余裕あるテクニック。[CD1]はベルトランのHMデビュー盤。デュティユーは難解な作品ながら、巧みな語り口で聴かせます。[CD2]ブリテン、カサ ド、コダーイというチェロの近代作品の金字塔の作品と、自身の演奏上のパートナーであり夫でもある、パスカル・アモワイヤルのスケールの大きな自然 を思わせる無伴奏作品を並べた意欲的なプログラムです。世界の伝統的な民謡のエッセンスや、先人達の作品の一部など、様々な要素を含む彼らの作品を、 ベルトランが巧みな語り口と音色で提示してくれます。ブリテンの組曲では、ベルトランの演奏はしなやかさに満ち、急速な上下行でも常に余裕を感じさせ、 朗々と語る高僧のような風格すら漂います。 (Ki)
HMG-508470(2CD)
四重唱曲集
シューマン:スペインの歌遊びop.74
 恋のたわむれop.101
 スペインの恋の歌op.138
ブラームス:愛の歌Op.52(全18曲)
 三つの四重唱曲Op.64(全3曲)
 新・愛の歌Op.65(全15曲)
マリス・ペーターゼン(S)、
アンケ・フォンドゥンク(Ms [CD1])、
ステッラ・デュフォワ ( A[CD2])、
ヴェルナー・ギューラ(T)、
コンラート・ジャルノット(Bs-Br)
クリストフ・ベルナー(P/[CD1]op.74& 138および[CD2])
カミッロ・ラディケ(P/ [CD1]op.101& 138および[CD2])

録音:2009年6月(シューマン)、2006年4月(ブラームス)/テルデックス・スタジオ・ベルリン
シューマン、ブラームスの重唱作品集。[CD1]はシューマン。エマニュエル・ガイベル編纂によるスペインの詩の訳集にインスピレーションを受けたop. 74 とop.138。これらの詩は、中央ヨーロッパの色彩をうっすらと帯びた、ぴりっとした「スペイン」スタイルの音楽にぴったりの素材でした。間にはさまれた、 親密な雰囲気の「恋のたわむれ」は、聴き手をスペインの世界からドイツのロマンティシズムの世界へと移動させます。[CD2]はブラームスの詩情ゆたか な四重唱曲集。多くの声楽曲、そしてハンガリー舞曲集などすぐれたピアノ四手のための作品をのこしたブラームス。そんな彼が、ウィーンの伝統音楽に インスピレーションを受けて書いた贅沢な編成の重唱曲集です。これらの曲集は、発表されるとすぐにウィーンの音楽サロンで大ヒットとなりました。恋を したうきうき気分から、失恋の悲しみまで、その歌詞の内容は恋のすべてを語りつくします。 (Ki)

HMI -*****
HMI-987018
暁の歌〜ムルシアの伝統的ポリフォニー ミゲル・サンチェス(指)アリア・ムジカ
HMI-987036(2CD)
アントニオ・リテレス(1673頃-1747):歌劇「ユピテルとセメレ」 マルタ・アルマハーノ(S;ユピテル)
ビルヒニア・アルディード(セメレ)
ロラ・カサリエゴ(Ms;クビド)
ソレダード・カルドーソ(S;ユノ)他
エドゥアルド・ロペス・バンソ(指)
アル・アイレ・エスパニョール

録音:2003年2月
HMI-987041
ヴィラ=ロボス:交響曲第10番「アメリンディア」(5部のオラトリオ) フランシスコ・バス(T)
エンリケ・バケリーソ(Br)
サントス・アリーニョ(Br)
ビクトル・パブロ・ペレス(指)
テネリーフェSO、
バレアレス諸島大学cho、
コーラル・レイェス・バルトレット、
カマラ・デ・テネリーフェcho、
テネリーフェ音楽院cho

録音:1998年12月、ラ・ラグーナ大学講堂
HMI-987055
サルヴァドール・ブロトンス(1959-):ギター協奏曲「われらの海」Op.78*
トロンボーンとピアノの為のソナタ Op.82+
フルート協奏曲 Op.72#
ホルンと弦楽合奏の為の幻想曲 Op.12**
アレクス・ガロベ(G)*
リカルド・カゼーロ(Tb)+
ダニエル・エスパーザ(P)+
マグダレーナ・マルティネス(Fl)#
デイヴィッド・トンプソン(Hrn)**
サルヴァドール・ブロトンス(指)
バルセロナSO(*/#/**)

録音:2004年5月
1959 年バルセロナ生まれの作曲家、サルヴァドール・ブロトンズの協奏曲を中心とした作品集。ブロトンズはもともとフルーティストで、1980 年代にはオーケストラに在籍していましたが、作曲した作品の評判が高く、やがて作曲家一本に転進したという経歴。ギター、トロンボーン、フルート、ホルンと、楽器の特性に合わせた多彩さが聴きもの。 (Ki)
HMI-987056
ジュアン・ギンジュアン(1931-):管弦楽の為の協奏曲第1番
クラリネット協奏曲
チェロの為の音楽
ジョン・エンリク・ルナ(Cl)
デイヴィッド・アブラモヴィツ(P)
ルイス・クラレット(Vc)
バルセロナSO
カタルーニャ国立O
ジョアン・ギンジョアン(もしくは標準スペイン語読みでホアン・ギンホアン)は1931 年生まれのカタロニアの作曲家。ムンディ・イベリカからは小編成作品集が既発(HMI.987035)。 (Ki)
HMI-987057
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 op.10
ツェムリンスキー:弦楽四重奏曲第2番 op.15
カザルスQ
〔ヴェラ・マルティネス・メーネル(Vn)
アベル・トマース・レアルプ(Vn)
ジョナサン・ブラウン(Va)
アルマウ・トーマス・レアルプ(Vc)〕
カザルス四重奏団は1997 年に結成されたスペインの弦楽四重奏団。シカゴ生まれのジョナサン・ブラウン以外は全員スペイン人。2000 年のロンドン国際弦楽四重奏コンペティションやハンブルクのブラームス国際弦楽四重奏コンペティションなどで最優秀賞をとってから一気に注目される存在になりました。2003 年にムンディ・イベリカからアリアーガの弦楽四重奏曲集(HMI.2987038)でCD デビュー、これがかなりの評判となったことで世界的に知られる存在となりました。 (Ki)
HMI-987066
The Devill's Dream
ジョン・ダウランド(1562-1626)、
フィリップ・ロセスター(1567-1623)、
トバイアス・ヒューム(1579-1645)、
ウィリアム・バード(1539-1623)、
ギエルミ、ピアンカ/他の作品
ヴィットリオ・ギエルミ(Va)
ルーカ・ピアンカ(リュート/キタローネ)
グラシエラ・ジベリ(S)
16〜17世紀に英国で生まれた音楽の玉手箱のようなCDです。当時英国の音楽は、すべて民族の文化に根ざしたいわばフォークロア調のものでした。ヒュームの作品も、ダウランドの作品も、そのインスピレーションはすべてその土地特有の調べから得られたものなのです。現代を生きるピアンカとギエルミの作品も同時収録されていますが、400 年の時を隔てて生み出されているにも関わらず違和感なく聴けるのは、音楽に流れている同じ「血」のせいだといえるでしょう。 (Ki)
HMI-987069
ネブラ:レシタードとアリア「過酷な運命」,
レシタードとアリア「この恩知らずの荒い岩山」,
アリア・デ・グラシオーサ「彼が失った一つの目」,
レシタードとアリア「彼の目を隠し、泣かせ、嘆かせよう」,ほか、
ボッケリーニ
:シンフォニア ニ短調 Op.12-4 G.506「悪魔の家」
マリア・バーヨ(S)、
エドゥアルド・ロペス・バンソ(指)
アル・アイレ・エスパニョール(ピリオド楽器使用)

録音:2005年12月4,8日
古楽を中心に活躍するスペインの歌姫、マリア・バーヨが、18 世紀スペインの作曲家ホセ・デ・ネブラ(1702-1768)のサルスエラのアリアを歌っています。ネブラはマドリッドで活躍した作曲家で、ここに収録されているアリアは、いずれも当時大変に人気があったものの。イタリアオペラの影響を受けつつも、独自の魅力が開花しています。バーヨの清楚な声が、まさにピッタリ!なお、特典DVD が付いておりますが、PAL仕様のため、通常のDVD プレーヤーではご覧になれませんが、パソコンでは視聴可能です。ご了承ください。
HMI-987071
モーツァルト:セレナード第10番「グラン・パルティータ」、
モーツァルト(ヴェント編):後宮からの誘拐(ハーモニームジーク版)、
マルティン・イ・ソレール
:オペラ「椿事」の主題によるディヴェルティメント
ホアン・エンリク・ルナ(指)ムーンウィンズ
スペインのクラリネットの名手として注目されているホアン・エンリク・ルナ。彼が2005年に結成した管楽アンサンブル「ムーンウィンズ」がCDデビュー。いずれも名手揃いで、舌を巻く精密なアンサンブルと溢れる生命力で、今後目が離せない団体です。   (070302Ki)
HMI-987072
ラヴェル:弦楽四重奏曲、
トルドラ:海へのまなざし、
トゥリーナ
:闘牛士の祈り
カザルスQ
いずれもスペインの血を引く3人の作曲家が20世紀の初めに作った弦楽四重奏曲。これを1997 年結成のスペインのカザルス SQが最新録音。2002年にハンブルクで行なわれたブラームス国際弦楽四重奏コンクール優勝の期待の新進です。優雅でメロ ディアスなラヴェル、上品で繊細なトルドラ、情熱的なトゥリーナと、作品の性格分けも心憎いまでの巧さです。 (Ki)
HMI-987073
Paisajes del recuerdo〜思い出の風景
アイタ・ドノスティア:庭に美しい花が、
 復活と昇天、Atxia, motxia、
 一番愛らしい生き物、ビリ・ビリ・ボン・ボン、
 ビリビリ・ボンボロ、ルア・ルア、
 海の中で、僕はちっともこわくない、
イエスス・グリディ
:風景、アヴェ・マリア、
 ミステリー、悲しみと暗がり、
エミリアナ・デ・ツベルディア
:zortico、
アンドレアス・イサシ
:風景、
 山のクリスマス・イヴ、母は歌う、熱望、
 避難、ダンシング・モンキー、
ベルトラン・パゴラ:Zortico、
ホセ・マリア・フランコ
:あなたの名前を呼ぼう、
ホセ・ウルヌエラ
:バスクの歌、
フランシスコ・エスクデロ
:3つのバスクの歌(ワインの底から、遠くに、愛すべき国よ)、
フランシスコ・エスクデロ
:買う、
カルメロ・ベルナオラ:3つのバスクの歌(ブロンズ、愛、水)、
フランシスコ・イバナエス:去る前に君を見ている、
エルコレカ
:青
カルロス・メーナ(C-T)、
スザナ・ガルシア・デ・サラザール(P)

録音:2006年10月
バスク地方の20世紀の作品を集めたもの。ほとんどが初録音、さらに未出版のものも多く含まれます。「思い出の風景」というタイトルのとおり、どこか懐かしさを感じさせる曲ばかりです。心の内にあるやさしさ、感傷、愛、そして恐れといった、すべての人に共通の感情が喚起されます。これらの歌によって喚起された普遍的な感情が、聴く者個人個人の特定の感情へと変換される過程には、これらの歌のひとつひとつにある文化、ふるさと、そしてバスクの内面的な声が響きます。つまり、ここに響くものは、私たちが「アイデンティティ」と呼ぶものなのです。スペイン・バスク地方出身のサラザールの血のなせる、心の奥底をかきむしるようなピアノに、カルロス・メーナの真っ直ぐで澄み切った歌声がマッチし、聴く者のさまざまな感情を呼び覚まします。  (Ki)
HMI-987074(2CD)
ブラームス:弦楽四重奏曲全集、他
弦楽四重奏曲第1番〜3番、
ピアノ五重奏曲op.34ヘ短調
カザルスSQ、
クラウディオ・マルティネス・メーナー(P)


録音:2007年
ブラームスの弦楽四重奏曲というと、つい構えてしまいがちですが、カザルス弦楽四重奏団の演奏は、柔らかな情熱に彩られた稀有な演奏。メンバー一人一人の音色があたたかく、気品に満ちているのがよくわかります。決して硬くなることなく、薫り豊かな演奏を展開していて、とても好感がもてます。カザルス弦楽四重奏団は1997年に創立されました。2007年11月に来日しており、メンバー一人一人は若手ですが、すでに巨匠の風格と余裕を感じさせる演奏で聴衆を魅了しました。ピアノのメーナーは、レオン・フライシャーにも師事した名手。絶妙のバランスでアンサンブルをまとめています。  (Ki)
HMI-987080
シューベルト:4つの即興曲op.90(全曲)
アレグレットD.915、3つの小品D.946
ハビエル・ペリアネス(P)
2007年の秋に初来日を果たし、若くしてすでに巨匠の風格をそなえた名人芸のベートーヴェンで我々を魅了したペリアネスの新譜はシューベルト。即興曲op.90は、ピアノ学習者が比較的早い段階で取り組む曲でもありますが、その内容は追求すれば追及するほど深いもの。4番の変イ短調のものなど、ひとつひとつのパッセージは大変美しいですが、ペリアネスは、作品に秘められた心の闇の部分を浮かび上がらせており、ちょっと病的ともいえるシューベルト作品集に仕上がっています。 (Ki)

HML-*****
HML-5901257(3CD)
リュリ:歌劇「アティス」 ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
ギ・ド・メイ(T/アティス)
ギュメット・ロランス(Ms/シベル)
アニェス・メロン(S/サンガリート)
ジャン・フランソワ・ガルディユ(Bs/セレヌス)
ジャック・ボナ(Bs/イダス)
フランソワーズ・スメラーズ(S/ドリス)
ジル・ラゴン(T/「眠り」(ヒュプノス))
ジャン=ポール・フシェクール(T/モルフェ)
ベルナール・ドゥルトレ(Bs/フォベトール)
ステファン・マツェイェフスキ(Br/ファンターズ)

録音:1987年1月
フルカラー豪華ブックレット付
リュリやシャルパンティエら、フランス・バロックの音楽の魅力を現代に鮮やかに蘇らせたパイオニア団体、レザール・フロリサンが結成されて今年で30周年を迎えます。これを記念して、リュリの最大傑作「アティス」の世界初録音盤(平成元年度レコード・アカデミー賞音楽史部門受賞)が、豪華装丁でよみがえります。奇怪な神話に基づき、類稀なる美青年アティスがその美しさゆえ多くの女性の結わくと嫉妬にふりまわされ、ついには死に至るまでを父親との倒錯愛もからめて進行します。リュリの音楽はきわめて流麗。クライマックスの「復讐の場」をはじめ、クリスティの指揮も緊張感にあふれていて実に見事です。歌唱陣も充実のメンバーですが、器楽パートにクリストフ・ルセやヒューゴ・レーヌらの名が連なっていてこれまた豪華。録音から20年以上経っていますが、録音のクオリティ、演奏の鮮烈さは他では得がたいものとなっています。 (Ki)
HML-5901330(3CD)
モンテヴェルディ:歌劇「ポッペアの戴冠」(全3幕) ポッペア/ダニエル・ボルス(S)
ネローネ(ローマ皇帝)
ギユメット・ロランス(Ms)
オッターヴィア(ローマ皇后)
ジェニファー・ラーモア(Ms)
オットーネ(ポッペアの夫)
アクセル・ケーラー(C-T)
セネカ(元老、哲学者、ネローネの師)
ミヒャエル・ショッペル(Bs)
ドルシラ(オッターヴィアの侍女)
レナ・ルーテンス(S)
乳母(オッターヴィアの乳母)
ドミニク・ヴィス(C-T)
アルナルタ(ポッペアの乳母)
クリストフ・ホンバーガー(T)
ルカーノ(宮廷人)/ギ・ド・メイ(T)
ルネ・ヤーコプス(指)コンチェルト・ヴォカーレ

録音:1990年2月【旧品番:HMC901330(廃盤)
モンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」は、ヴェネツェアのサン・マルコ大聖堂図書館所蔵の筆写総譜、ナポリのサン・ピエトロ・ア・マイエッラ音楽院図書館所蔵の筆写総譜の2稿が存在しており、ヤーコプスはこれら双方を具に研究してから録音に臨んでいます。いくつかの部分でナポリ稿を大きく取り入れているのも特徴。皇帝ネローネは、ローマの騎士長オットーネの妻ポッペアと不倫しています。皇帝ネローネの妃オッターヴィアは、その事実を嘆いて、オットーネにポッペアの暗殺を命じますが、失敗におわります。最終的にネローネとポッペアは結ばれ、王宮では愛の神が祝福する中、ポッペアの戴冠式が行わるという内容のお話。シンフォニアの出だし、一転してきびきびとリズミカルな後半との鮮やかな対比は見事。的確なテンポ設定、繊細かつ創意に富んだ楽器の音色の選択と使い分けはさすがです。どんな場合にも歌詞が決して曇らされることはなく、言葉のリズム、語りのスピードが活きています。鮮やかな色彩とイメージに満ちた見事な演奏です。いつもながらドミニク・ヴィスの芝居の巧さには圧倒されます。最終的に愛は勝つ、と歌い上げる最終の合唱の場面では歌唱陣も器楽陣も高らかに喜びに満ち満ちた音色で圧巻です。(Ki)
HML-5901427(3CD)
モンテヴェルディ:歌劇「ユリシーズの帰郷」(全5幕) ユリシーズ[ウリッセ]:クリストフ・プレガルディエン(T)
ペネーロペ(ユリシーズの妻):ベルナルダ・フィンク(Ms)
テレーマコ(ユリシーズの息子):クリスティーナ・ヘグマン(Ms)
エウメーテ(ユリシーズの羊飼い):マーティン・ヒル(T)
エリクレーア(ユリシーズの乳母):ジョスリーヌ・タイヨン(Ms)
イーロ(ペネーロペの求婚者たちの寄食者
大食漢):ギ・ド・メイ(T)
ピザンドロ(ペネーロペの求婚者)、人間のはかなさ:ドミニク・ヴィス
アンフィーノモ(ペネーロペの求婚者):デーヴィッド・トーマス(Bs-Br)
アンティノオ(ペネーロペの求婚者):マーク・タッカー(T)
エウリーマコ(メラントーの恋人):イェルク・デュルミュラー(T)
メラントー(ペネーロペの侍女):ファリダ・スブラータ(Ms)
ミネルヴァ、運命:ロレイン・ハント(S)
ジュピター[ジョーヴェ]:オリヴィエ・ラルエット(Bs)
ネプチューン[ネットゥーノ]、時:ミヒャエル・ショッパー(Bs)
ジュノーネ、愛:マルティーナ・ボヴェ(Ms)
ナイアーデ:フランチェスカ・コンジュ(S)、エリザベート・ショル(S)
ルネ・ヤーコプス(指)コンチェルト・ヴォカーレ

録音:1992年6月【旧品番:HMC901427(廃盤)】
オペラ『ムツェンスク郡のマクベス夫人』と1位を分け合いました)など各界から絶賛を浴びた、ヤーコプスの「ユリシーズの帰郷」。日本におけるバロック・オペラ受容の大きな第一歩として、日本の音楽史にとっても重要な来日でした。当CDは、彼らが来日直前に日本公演と同一キャストにて録音したものです。トロイア戦争に出征したまま行方知れずのユリシーズの妻ペネーロペが、夫の留守中に様々な男に言い寄られながらも貞淑を守り、ユリシーズも様々な困難に見舞われながらも最後は妻ペネーロペの下に戻り大団円というこのオペラ。語り部からペネーロペに言い寄る男の役など一人四役をこなした芝居の巧さが輝くドミニク・ヴィス、哀れな大食漢を演じるギ・ド・メイ、夫を待ちわびる切なさを見事に表現したフィンク。楽想の襞にまで入り込んだ響きで作品に深みと広がりと力を与えているユングヘーネル、ディールティエンスと豪華な顔ぶれの通奏低音陣。これらの豪華演奏者をまとめ上げ、自ら雄弁なチェンバロで全てを統率しているヤーコプスが圧倒的なのは言うまでもありません。冒頭から踏み込んだ深い響きで、えぐるような壮絶な表現・・・どの場面を聴いても、聴き手に強烈なイメージを呼び覚ます、気迫と美しさに満ちた素晴らしい演奏です。1993年度レコードアカデミー大賞に輝いた大名盤です。(Ki)
HML-5901498
(2CD+BOOK)
ヘンデル:オラトリオ「メサイア」 バーバラ・シュリック(S)、
サンドリーヌ・ピオー(S)、
アンドレアス・ショル(C-T)
マーク・パドモア(T)
ナタン・ベルク(Bs)、
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
クリスティの伝説の「メサイア」、豪華本とともに再登場。
HML-5901553(2CD)
モンテヴェルディ:歌劇「オルフェーオ」(全曲) オルフェーオ/ローレンス・デール(T)
エウリディーチェ、音楽/エフラート・ベン=ヌン(S)
女の使者/ジェニファー・ラーモア(Ms)
カロンテ/ポール・ジェリモン(Bs)
プルトーネ/ハリー・ペーテルス(Bs)
プロセルピナ/ベルナルダ・フィンク(Ms)
希望/アンドレアス・ショル(C-T)
アポロ/ニコラ・リヴァンク(Br)
ニンファ/エフラート・ベン=ヌン、
マリー=ノエル・ド・カラタイ(SI)
マリア・クリスティーナ=キール、
ベルナルダ・フィンク(SU)
牧人・霊/ドミンク・ヴィス、アンドレアス・ショル(C-T)他
ルネ・ヤーコプス(指)コンチェルト・ヴォカーレ

録音:1995年1月【旧品番:HMC901553(廃盤)】
驚くべき充実ぶり、音楽的深さ。オルフェーオとエウリディーチェの悲しくも有名な物語を題材にしたオペラですが、結婚式の晴れやかかつ鮮やかに喜びのリズムを刻む合唱と器楽、地獄の場面での厳粛かつ恐ろしいまでの雰囲気など、聴き手の五感すべてを刺激するようなヴィヴィッドなオルフェーオです。(Ki)
HML-5901595
ピアソラ:バンドネオン協奏曲
タンゴ・ポルテーニョの3楽章
5つのタンゴ
パブロ・マイネッティ(バンドネオン)
ジョセフ・ポンス(指)リウレ劇場室内O
リュイス・ビダール(P)

録音:1995年12月
バンドネオンとオーケストラという“意外な”組合せが見事に成功していて、近年演奏会でもしばしば取り上げられています。5つのタンゴには、ピアソラの代表作ともいえる「天使のミロンガ」が含まれています。パブロ・マイネッティは1971年ブエノスアイレス生まれ。録音当時まだ20代前半という若さでしたが、タンゴの世界では当時から世界的に有名な天才です。 (Ki)

HML-5908224
【CD1】ラブレーの楽しい集い(HMC 901453)
セルミジ:決して豚は食わないぞ、
アンリ・フレノー:愛の溜息、
 歓喜の思いよ他全26曲
【CD2】ルネサンス時代フランス・フランドル楽派の酒歌(HMC 901729)
クレメンス・ノン・パパ:食膳の祈り、
デカレッラ:トゥールで聖マルタンの祭日に、
セルミジ
:アウ、アウ、アウ、
 俺は飲むぞ、
ルロワ
:馬の足のアルマンド他、全21曲
ドミニク・ヴィス
クレマン・ジャヌカン・アンサンブル
元祖チョイワルカウンターテナー、ドミニク・ヴィス率いるクレマン・ジャヌカン・アンサンブルの楽しい2 枚が豪華ブックCDで再登 場。演技達者な面々が揃っているだけに、特にCD2 の宴の音楽など、思わず立ち上って踊りだしたくなるような楽しさ。中世の宮廷の雰囲 気から、教会音楽の荘厳さ、さらには一般の市民が集う酒場の喧騒にいたるまでがこの2 枚にギュギュっと詰まっています。それにしても 彼らの表現の多様なことといったら、オルガンのレガールのような音から、鳥の声、酒に酔ってダミ声で騒ぎ立てる中年女、カエルの鳴き 声・・・すべてこれが声だなんて!今さらながら驚きです。ゴスペラーズやラグ・フェアが活躍するずっと前から、クレマン・ジャヌカン の面々はこんなにも鮮烈なことをやってのけていたのです。体験したことのない人は是非聴いてみていただきたい豪華CDとなっております。 注目すべきは当時の料理のレシピ集。「雉のオレンジ・ソース添え(ゲーム)」では、羽毛のむしり方から始まり事細かに伝授。さらには白 鳥やクジャクのしめ方、と思いきや、色々なスパイスも加えられてヒトクセあって美味しそうなアップルパイや、牡蠣のシチューなんてい うのまで載っています。※全ての料理は、細かな分量が指定されていないので、思い思いの分量でお試しください。 (Ki)
HML-5908235(2CD)
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲集
【CD1】協奏曲RV401 ハ短調、RV417 ト短調、RV423 変ロ長調、RV405 ニ短調*、RV400 ハ長調、RV419 イ短調、RV415*
【CD2】協奏曲RV420 イ短調、RV408 変ホ長調、RV411 ヘ長調、RV407 ニ短調、ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲「プロテウス」RV544 ヘ長調、RV421 イ短調、ヴァイオリンと2つのチェロのための協奏曲RV561 ハ長調
ロエル・ディールティエンス(Vc& 指、ピッコロ・チェロ*)、
アンサンブル・エクスプロラシオン

録音:【CD1】1997年、【CD2】2001年
名盤が豪華ブックCD仕様で復活です。ディールティエンスは、今年のラ・フォル・ジュルネ音楽祭にも来日し、その長身と、 優しげな風貌でファンを魅了しました。演奏でも民族色のあるプログラムを興味深く聴かせてくれました。ここに収められているのは、音 楽史上初めて、チェロがソロの楽器として活躍するように書かれた協奏曲集。ヴィヴァルディというと、どれも同じような曲、というイメー ジあるかもしれませんが、あらためて聴いてみるとそのヴァラエティの豊かさは圧倒的。RV405ニ短調のデモーニッシュな冒頭と、続くチェロのソロで奏でられる美しい旋律、RV415 ト長調協奏曲のターフェルムジークを思わせるきらびやかな音世界・・・どこをとっても瑞々し い喜びと美しさに満ちています。ヴィヴァルディが活躍した頃のヴェネツィアについての興味深い文章や、当時の絵画がフルカラーでふん だんに収められていて、パラパラとめくってながめているだけでも見ごたえ充分の内容となっています。
HML-5908351(3CD)
1725年版のヨハネ受難曲
[CD1-2]
バッハ:ヨハネ受難曲(1725年版)*

[CD3]*
カンタータ集(復活祭前第7日曜日のためのカンタータ集)
カンタータ「イエス十二弟子を召寄せて」BWV22
カンタータ「汝まことの神にしてダビデの子よ」BWV23
カンタータ「主イエス・キリスト、真の人にして神よ」BWV127
カンタータ「見よ、われらエルサレム
シビッラ・ルーベンス(S)*、
アンドレアス・ショル(A)*、
マーク・パドモア(T,福音史家)*、
セアスティアン・ノアーク(Bs)*、
ミヒャエル・ヴォッレ(Bs,イエス)*
ドロテー・ミールズ(S)、
マシュー・ホワイト(A)、
ヤン・コボウ(T)、ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)コレギウム・ヴォカーレ
録音2001年4月/2007年11月*
バッハは、ヨハネ受難曲を再演する度に何かしらの変更を加えています。1725年版のヨハネ受難曲は、冒頭の合唱曲で、マタイ受難曲にも含まれるコラール「おお人よ、汝の罪の大いなるを泣け」が用いられていることを始め、最終コラールではdisc3に収録されている23番のカンタータのコラールが用いられています。パドモアの福音史家は「私」を一切感じさせず、しかしその場面に居合わせる人物の心情や情景など様々な情報を聴き手に伝える実に見事な仕事ぶり。充実したコラールや合唱曲では、ヘレヴェッヘの棒が冴えわたります。disc3はカンタータ集。BWV22、23はバッハがトーマス・カントル採用試験のために作曲しただけあり、実に質のよい作品。ヘレヴェッヘの指揮のうまさを再認識できるセットです。 (Ki)
HML-5908354(3CD)
バッハ:オラトリオ集
[CD1]
復活祭オラトリオBWV249
「喜べ、汝らもろ人の心よ」BWV66
[CD2]
「神は喜び叫ぶ声と共に昇り」BWV43
「人々汝らを除名すべし」BWV44
昇天節オラトリオBWV11
[CD3]カンタータ集
「ああ神よ、天よりみそなわし」BWV2
「おお永遠、そは雷の言葉」BWV20
「傲りかつ臆するは(人の心はみな偽るものにして)」BWV176
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)コレギウム・ヴォカーレ
[CD1]
バーバラ・シュリック(S)、カイ・ヴェッセル(A)、
ジェームズ・テイラー(T)、ペーター・コーイ(Bs)
録音:1994年4月

[CD2]
バーバラ・シュリック(S)、
キャスリーン・パトリアス(A)、
クリストフ・プレガルディエン(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:1993年5月

[CD3]
ヨハネッテ・ゾマー(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、
ヤン・コボウ(T)、ペーター・コーイ(Bs)
録音:2002年5月
復活祭オラトリオ冒頭の華やかなシンフォニアは、祝祭的な雰囲気たっぷりながらも、美音のヴェールと白磁のような気品に満ちたすばらしい演奏です。Disc3のBWV2は、冒頭の合唱曲が、半音階が多用されていて大変美しい作品。コレギウム・ヴォカーレのうまさが際立ちます。 (Ki)
HML-5908357(3CD)
バッハ:有名カンタータ集vol.1
[CD1]
カンタータ「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV21
カンタータ「この同じ安息日の夕べ」BWV42
[CD2]
カンタータ「たれぞ知らん、わが終わりの近づけるを」BWV27
カンタータ「われはわが幸に満ち足れり」BWV84
カンタータ「キリストこそわが命」BWV95
カンタータ「来たれ、汝甘き死の時よ」BWV161
[CD3]
カンタータ「泣き、嘆き、憂い、怯え」BWV12
カンタータ「深き悩みの淵より、われ汝に呼ばわる」BWV38
カンタータ「乏しき者は食らいて飽くことを得」BWV75
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)コレギウム・ヴォカーレ

[CD1]
ジェラール・レーヌ(A)、ハワード・クルック(T)、
ペーター・ハーヴェイ(B/BWV21)、
ペーター・コーイ(B/BWV42)
録音:1990年1月

[CD2]
ドロテー・ミールズ(S)、マシュー・ホワイト(A)、
ハンス・イェルク・マメル(T)、トーマス・バウアー(Bs)
録音:2006年11月、2007年2月

[CD3]
キャロリン・サンプソン(S)、ダニエル・テイラー(A)、
マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(Bs)
録音:2003年12月
「青年時代のカンタータ創作の総決算というべき壮大な記念碑」と称される21番、リストの編曲でもおなじみの12番、2部構成の壮大な75番など、まさに名曲ぞろい。
HML-5908360(3CD)
[CD1]
バッハ:カンタータ「キリストの徒よ、この日を彫り刻め」BWV63
マニフィカトBWV243a変ホ長調

[CD2]
マニフィカトBWV243(ニ長調)
カンタータ「われらが神は堅き砦」BWV80

[CD3]
カンタータ「いと尊き御神よ、いつわれは死なん」BWV8
カンタータ「平安と歓喜もて われはいく」BWV125
カンタータ「汝なにゆえにうなだるるや、わが心よ」BWV138
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
[CD1]
キャロリン・サンプソン(S)、
インゲボルク・ダンツ(A)、
マーク・パドモア(T)、
セバスティアン・ノアーク(Bs)
[CD2]
バーバラ・シュリック(S)、
アニェス・メロン(S/BWV243)、
ジェラール・レーヌ(A)、
ペーター・コーイ(B)
[CD3]
デボラ・ヨーク(S)、
インゲボルク・ダンツ(A)、
マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(B)

録音:[CD1]2002年10月、[CD2]1990年1月、[CD3]1998年2月
HML-5908363(3CD)
バッハ:有名カンタータ集vol.2〜世俗カンタータ&哀悼行事用カンタータ
[CD1]
カンタータ「鳴り交わす絃の相和せる競いよ」BWV207
カンタータ「鳴れ、太鼓よ!響け!トランペットよ!」BWV214
[CD2]
カンタータ「神よ、讃美はシオンにて静けく汝に上がり」BWV120
カンタータ「エルサレムよ、主を讃えよ」BWV119
カンタータ「われら汝に感謝す、神よ、われら汝に感謝す」BWV29
[CD3]
「候妃よ、さらに一条の光を」(追悼式)BWV198
カンタータ「イエスよ、汝はわが魂を」BWV78
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)コレギウム・ヴォカーレ

[CD1]キャロリン・サンプソン(S)、
インゲボルク・ダンツ(A)、マーク・パドモア(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2004年6月

[CD2]デボラ・ヨーク(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、
マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(Bs)
録音:1999年1月

[CD3]イングリート・シュミットヒューゼン(S)、
チャールズ・ブレット(A)、ハワード・クルック(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:1987年11月
BWV198の序曲での鋭すぎず緩すぎずの絶妙な間合いは見事。ヘレヴェッヘならではの巧さです。BWV78の第1曲も、血の滴るような悲痛な演奏が多い中、ヘレヴェッヘの演奏は、どちらかといえば淡々と進みますが、それでも受難を思わせる悲劇性も充分伝わってきます。「何も加えず、何も引かず」的な演奏ですが、バッハの音楽、バッハの旋律、和声すべてに、すべてのメッセージが含まれていることを実感する演奏です。 (Ki)
HML-5908366(3CD)
[CD1&2]
バッハ:ロ短調ミサBWV232

[CD3]
モテット「おそるるなかれ、われ汝とともにあり」BWV228
「イエスよ、わが喜び」BWV227
「来ませイエスよ、来ませ」BWV229
「主を頌めまつれ、もろもろの異邦人よ」BWV230
「主に向かいて新しき歌をう
たえ」BWV225
「おお、イエス・キリスト、わが生命の光」BWV118
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ、
シャペル・ロワイヤル
[CD1&2]
ヴェロニク・ジャン、ヨハネッテ・ゾマー(S)
アンドレアス・ショル(A)
クリストフ・プレガルディエン(T)
ペーター・コーイ(Bs)、
ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(Bs)
[CD3]
アニェス・メロン(S)、
グレタ・デ・レイゲール(S)
ヴァンサン・ダラス(A)
ハワード・クルック(T)
ペーター・コーイ(Bs)

録音:[CD1&2]1996年7月/[CD3]1985年11月
「キリエ」冒頭を聴くだけでこの録音の物凄さを実感する、ヘレヴェッヘのロ短調。劇的な演奏や悲痛な演奏、様々なものがありますが、ヘレヴェッヘのはとにかく「美」が前面に出ています。モテットでも細かなアーティキュレーションが徹底して施されています。 (Ki)
HML-5908369(3CD)
バッハ:待降節&クリスマスのためのカンタータ集

[CD1]
カンタータ「喜び勇みて羽ばたき昇れ」BWV36
カンタータ「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV61
カンタータ「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV62

[CD2]
カンタータ「賛美を受けたまえ、汝イエス・キリストよ」BWV91
カンタータ「キリストをわれらさやけく頌め讃うべし」BWV121
カンタータ「われ汝にありて喜び」BWV133

[CD3]
カンタータ「新たに生まれし嬰児」BWV122
カンタータ「笑いは、われらの口に満ち」BWV110
カンタータ「試練に耐えうる人は幸いなり」BWV57
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

[CD1]
シビッラ・ルーベンス(S)、サラ・コノリー(A)、
クリストフ・プレガルディエン(T)、
ペーター・コーイ(B)
[CD2]
ドロテー・ブロツキー=ミールズ(S)、
インゲボルク・ダンツ(A)、
マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(Bs)
[CD3]
ヴァジリカ・イェゾブシェク(S)、
サラ・コノリー(A)、マーク・パドモア(T)、
ペーター・コーイ(B)

録音:[CD1]1996年11月、[CD2]2001年12月、[CD3]1995年12月
クリスマスはキリスト教の中でも特に重要な行事なだけに、カンタータ作曲にも熱が入ります。ここに収められているのはどれも充実した器楽パート、華やかな合唱など、非常に楽しめる内容のものばかり。ヘレヴェッヘ率いるコレギウム・ヴォカーレの奏者たちの巧さもあらためて実感の出来栄えです。 (Ki)
HML-5908372(3CD)
バッハ:ソロのためのカンタータ集
[CD1]バスのためのカンタータ集
われは満ちたれりBWV82
われは喜びて十字架を負わんBWV56
平安,汝にあれBWV158

[CD2]アルトのためのカンタータ集
満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよBWV170
罪に手むかうべしBWV54
霊と心は驚き惑うBWV35

[CD3]ドイツ・カンタータ集
フランツ・トゥンダー(1614−1667):主はわが光
 汝の怒りをひるがえし/われらが神は堅き砦, 
ヨハン・クーナウ(1660−1722):神よ、あなたの恵みによって,
ニコラウス・ブルーンス(1665−1697):私は横になり眠る,
クリストフ・グラウプナー(1683−1760):主よ水の流れが生じ
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

[CD1]
ペーター・コーイ(Bs)

[CD2]
アンドレアス・ショル(C.T)

録音:[CD1]1991年1月、[CD2]1997年7月、[CD3]1999年9月
ペーター・コーイは今なおバッハ・コレギウム・ジャパンなどでも抜群に安定した歌唱で聴く者を唸らせ続けていますが、これはコーイの約20年前の声が聴ける興味深い盤。何も飾らず、一切の小細工なしに、カンタータの言霊を私たちに伝えてくれます。管弦楽パートが美しいのは言うまでもありません。ショルのソロ・カンタータ集も奇跡としかいいようのない美しさ。ドイツ・カンタタータ集では、コレギウム・ヴォカーレの巧さが光ります。 (Ki)
HML-5908376(3CD)
バッハ:マタイ受難曲 イアン・ボストリッジ(T;福音史家)
フランツ=ヨーゼフ・ゼーリッヒ(Bs;イエス) 
シビッラ・ルーベンス(S)
アンドレアス・ショル(C-T) 
ヴェルナー・ギューラ(T) 
ディートリッヒ・ヘンシェル(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)コレギウム・ヴォカーレ
録音:1998年8月
ヘレヴェッヘ不朽の名演、1998年録音のマタイ受難曲もついにこの価格(限定)で登場となりました。ボストリッジの福音史家をはじめ、アリアを歌うソリスト陣も超豪華!ショルの「憐れみたまえ」のアリアは感涙ものです。ヴィオラ・ダ・ガンバのソロもピエルロが務めているなど、器楽陣も贅沢の極みです。あらためて、この演奏のヘレヴェッヘの美音ぶりは圧倒的。しかし、美しいだけでなく、痛さや苦しさ、様々な感覚をおぼえさせる見事な演奏です。是非この機会にお求めいただきたいセットです。 (Ki)

HML-5908535(2CD)
アントワーヌ・ヴァトーの音楽レッスン
■CD1: GALERIE SONORE
【舞踏会の楽しみ(喜び)】
(1)シャルパンティエ:喜劇「病は気から」より
【田園の恋人たち(羊飼いたち)】【2人のバグパイプ奏者(習作)】
(2)カンプラ:オペラ「イドメネオ」より
【結婚の契約】
(3)リュリ:「町人貴族」より
【イタリア喜劇の恋】【メズタン】
(4)アントニオ・マルティン・イ・コル:チャコーナ
【音楽のレッスン】
(5)クレランボー:カンタータ「オペラのミューズまたは抒情詩の性格」より
【地面に座り左足を組みフルートを吹く人(習作)】
(6)フランチェスコ・ジェミニアーニ:コレッリのソナタOp.5の編曲による合奏協奏曲集より
【ジャン=フェリ・ルベルの肖像】
(7)ルベル:四大元素より
【2人のヴァイオリニスト(習作)】
(8)ヴィヴァルディ:2つのヴァイオリンの為のソナタ 変ロ長調 RV77
【音楽の集い(人生の楽しみ)】【眼鏡をかけた人たち(習作)】
(9)モンテクレール:カンタータ「ディドーの死」より
■CD2: UN CONCERT CHEZ CROZAT
(10)ロカテッリ:コンチェルト・グロッソOp.1より第4番ニ長調
(11)A.スカルラッティ:オラトリオ「カイン、あるいは最初の殺人」より
(12)マラン・マレ:ヴィオール組曲ホ短調、ニ長調
(13)F.クープラン:クラヴサン曲集より
(14)アレッサンドロ・ストラデッラ:「オルフェオ」より
(15)コレッリ:ヴァイオリン・ソナタOp.5-5ト短調
(16)ラモー:コンセール用クラヴサン曲集
(1)(2)ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
(3)ポール・グッドウィン(指)ロンドン・オーボエ・バンド
(4)アルモニオージ・コンチェルティ、カルロス・リベラ(G)
(5)ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
(6)イングリッシュ・コンサート、ローレンス・カミングス、モーリス・シュテーガー
(7)ベルリン古楽アカデミー、ゲオルク・カルヴァイト
(8)キアラ・バンキーニ、アンサンブル41
(9)ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
(10)ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指)フライブルク・バロック・オーケストラ
(11)ルネ・ヤーコプス(指)ベルリン古楽アカデ
(12)ファン・マヌエル・クインターナ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ドロレス・コストヤス(Lute)、アッティリオ・クレモネージ(Cemb)
(13)クリストフ・ルセ(クラヴサン)
(14)クリスティーヌ・ブランデス(S) ほか
(15)キアラ・バンキーニ,イェスパー・クリステンセン
(16)クリストフ・ルセ(クラヴサン)
ブリュッセルのパレ・デ・ボザールで行われたウィリアム・クリスティとコンテンポラリー・アーティストのミヒャエル・ボレマンスの企画展「Watteau, the music lesson」のために企画されたCD。 ロココ絵画の「雅宴画(フェート・ギャラント)」確立したことでも知られるフランスの画家アントワーヌ・ヴァトー。主に当時の貴族階級の娯楽をテーマ に描き、代表作は雅宴画「シテール島の巡礼」。ヴァトーが「雅宴画」と併せて、好んで描いたモチーフが 、「演劇」です。18世紀フランスは、演劇の 黄金時代ともいわれており、彼が師事したクロード・ジローは舞台装飾の第一人者であったことから、彼もまたイタリア喜劇やオペラに傾倒 し、喜劇の 登場人物をたびたび描いています。また楽器を奏でるシーンなど音楽に関連した絵画を多く描き、彼の作品群の3分の1を占めています。このアルバムは、 そうしたヴァトーの絵画と関連する音楽作品を集めて、当時の音楽シーンを目と耳で楽しむ企画です。 ヴァトーの傑作の一つ【舞踏会の楽しみ(喜び)】は舞踏をする人、役者、道化師、楽士、見物人など様々な人が描かれた見事な構成をもつ優美な作品。 絵画に描かれた会場の賑やかさを表すようなシャルパンティエのユーモアたっぷりの喜劇「病は気から」の曲が併録されています。【田園の恋人たち(羊 飼いたち)】は、田園風景の中で楽しむ男女を描いた作品。ダンスに合わせてミュゼットを奏でる人が描かれており、習作【2人のバグパイプ奏者】と共に、 関連楽曲としてカンプラの「イドメネオ」から「ミュゼット」と「2人のバグパイプ奏者」が収録されています。 ヴァトーの絵画を通して当時の演奏スタイルやコンサートの様式などを学ぶことができます。 (Ki)

HMM -*****

HMM-33247(1LP)
パーセル:「おお、孤独よ」 アルフレッド・デラー(指)
デラー・コンソート、デラー合唱団

録音:1977年
パーセルの歌曲は、エリザベス朝のマドリガーレの世界を鮮やかに伝えてくれます。デラーのこの録音が、人々のパーセルへの目を開かせました。

HMM-33249(1LP)
パーセル:「嘆きの歌」 アルフレッド・デラー(C.T)
ヴィーラント・クイケン(バス・ド・ヴィオール)
ウィリアム・クリスティ(Cemb)
ロデリック・スキーピング(Vn)

録音:1979年
デラーは、パーセルおよびエリザベス朝の音楽の普及に労を惜しみませんでした。デラーの死の3カ月前に南仏で録音されたこの盤は、デラーの芸術 の粋を伝える盤として不朽の人気を誇っています。 (Ki)

HMM-33252(2LP)
パーセル:「アーサー王」(1691) アルフレッド・デラー(指)
デラー・コンソート
キングズ・ミュージック(ロデリック・スキーピング指揮)

録音:1978年
パーセルの真価を伝える1978年の伝説の録音。



HMM-332313(3LP)
パーセル:「妖精の女王」(1692) アルフレッド・デラー(指揮・妖精)
デラー・コンソート

録音:1972年
この「妖精の女王」はセミ・オペラ、あるいはセリフつきオペラといった体で、重要なシーンのみ、音楽が付けられています。しかし、このデラーの演 奏による版は、超自然的なシーンや音楽的ユーモアなど、パーセルの音楽の魅力を最大限に引き出したものとして歴史上に燦然と輝く名演名盤となってお ります。 (Ki)

HMM-332432(2LP)
パーセル:「インドの女王」 アルフレッド・デラー(指)
デラー合唱団、キングズ・ミュージック(カテリーヌ・マッキントッシュ指揮)

録音:1976年
パーセルの白鳥の歌、「インドの女王」。ヨーロッパの異国趣味を鮮やかに伝える名録音。 (Ki)

HMM-331771(1LP)
フォーレ:レクイエム
(フル・オーケストラ版:1998年出版新校訂譜使用)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
ヨハネッテ・ゾマー(S)
シュテファン・ゲンツ(Br)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、
シャンゼリゼO

録音:2001年11月23-24日
LP 盤プレス:オプティマル社(ドイツ)
ヘレヴェッヘのフォーレのレクイエム(フル・オーケストラ版)が、初LP化!
フォーレのレクイエムは、1892年当初、教会で室内楽編成で演奏されました。フォーレは後に出版社からコンサートホールで演奏するためにオーケス トラ編成にしてほしいと依頼を受け、1901年にオーケストラ版を完成させました。ヘレヴェッヘはフォーレのレクイエムを室内楽稿とフル・オーケストラ 版の両方を録音、世界をその美しさで圧倒しました。このフル・オーケストラ版での演奏にあたり、ヘレヴェッヘは1998年に出版された校訂譜を使用し て演奏しています。ピリオド楽器のオーケストラによるフォーレのレクイエム、超絶の美しい世界をお楽しみいただけます。 (Ki)

HMM-807620
(1SACD)
「神の劇場」〜ジャケス・デ・ヴェルト:モテット集
Gaudete in Domino
Hoc enim sentite in vobis
Saule, Saule
Vox in Rama audita est
Amen, amen dico vobis
Egressus Jesus
Peccavi super numerum
O Crux ave, spes unica
Ascendente Jesu in naviculam
Virgo Maria hodie ad coelum
Quiescat vox tua a ploratu
Deus iustus, et salvans
O altitudo divitiarum
スティレ・アンティコ

録音:2016年3-4月/ロンドン、オールハロウズ教会
ルネサンス音楽の中心地フランドルに生まれ、バロック音楽が産声を上げるイタリアで人生の大半を過ごしたジャケス・デ・ヴェルト(1535-1596)。 彼はマドリガーレにおいて、ルネサンスの完成されたポリフォニー書法とモンテヴェルディが創り上げた新世代の書法、その間を見事に繋ぐ音楽を残しま した。また個性的かつ劇的なモテットを残したことでも知られ、ここに収録されている楽曲も高度で巧妙なポリフォニー書法と心に訴えかける素直な美し さが同居した名品ばかり。「いにしえのスタイル」の名を持つイギリスの声楽アンサンブル、スティレ・アンティコによる晴れやかで透明なア・カペラ合唱 も素晴らしく、聴いてうっとりとする1 枚です。 (Ki)

HMM-93234
再発売
グレゴリオ聖歌集〜ガリアの単旋律聖歌と応唱 アルフレッド・デラー(C.T、、指)
デラー・コンソート

録音:1971年
西洋音楽の礎ともいえるグレゴリオ聖歌。グレゴリオ聖歌はガリアの教会に伝わる聖歌にも大きく影響を受けたとされています。これは今から45年以上前に、デラー率いるデラー・コンソートが演奏したもの。古の厳粛な世界に浸れる貴重な1枚です。(旧品番HMA 190234(廃盤)) (Ki)
HMM-93389
古楽幻想「アラブ=アンダルシアの音楽」
1インシャード―バイタイン―インシラフ
2トゥシア―サナア
3[タイトルなし]
4サナア
5ムサッダル―サナア
6ムサッダル
7ムシャルヤ
8サナア―トゥシア
9サナア
10ムサッダル―サナア
11タクシーム―[タイトルなし]
12ムシャルヤ―トゥシア―サナア
13タクシーム―サナア
14ダクシーム―ムアッサ―タクィル―サナア
グレゴリオ・パニアグワ(指)
アトリウム・ムジケー古楽合奏団

録音:1976年10月
オーディオ評論家・故長岡鉄男氏がアナログ時代に絶賛したことで注目を集めたグレゴリオ・パニアグワ指揮アトリウム・ムジケー古楽合奏団のアルバム。 1944年マドリード生まれの、グレゴリオ・パニアグワ。中世のあらゆる楽器を自らの工房で製作し、該博な知識と演奏能力を駆使しながら、どこまでも音楽を 楽しみ、かつ楽しませてくれている彼らが放った、『アラブ=アンダルシアの音楽』。遠く夢のように消え去ってしまった世界、そして、豊麗な文明社会であった世 界、すなわち、中世スペインのイスラム社会が生んだ音楽集です。 『アラブ=アンダルシアの音楽』において最も大切なものと考えられた形式「ヌバ nuba, nouba」(“順番”のことで、バロック時代の「組曲」と似ています)。この 「ヌバ」は、記譜されることがなく、口頭伝承によって伝えられました。イスラム教徒がやむなくスペインを出た後に渡った、北アフリカの幾つかの都市に、南ス ペインから出た「落人」たちの子孫が住みつき、大切な財産である『アンダルシアの音楽』を、幾世紀をこめて守り伝えて来たものの結晶がここに収められてい ます。魅惑の土地「アンダルシア」に今も漂う文化の残り香に思いを馳せながら聴きたい名盤です。 (HMA 195389は廃盤です) (Ki)
HMM-93734
ベッラ・チャオ〜イタリア庶民の歌
〔労働歌〕「ベッラ・チャオ」(オリジナル)/「ベッラ・チャオ」(パルチザン版)/「オリーヴが落ちる」(アブルッツォ州)/「土運びたち」(エミーリア地方)他
〔日曜日の歌〕「チョチャリーア地方のストルネッロ」(ラツィオ州)/「荒野の聖アントニオ」(アブルッツォ州)/「ガエータの猟師」(アブルッツォ州)/「ローマへの巡礼たち」(パドゥラ平原)/「主顕節の歌」(アブルッツォ州)他
〔愛の歌〕「私の愛しい人よ、泣かないで」(エミーリア地方)他
〔囚人の歌〕「美しいローマの門」(ミラノ)他
〔反戦歌〕「ああ、ゴリーツィアよ、おまえは呪われている」(北部イタリア)
〔政治歌〕「さらば、ルガーノよ」(北部イタリア)他
ガスパーレ・ディ・ラーマ(G)
グルッポ・パダーノ・ディ・ピアデーナcho
イタリアで庶民によって歌い継がれている歌を集めたもの。人々の笑顔やため息がメランコリーと共に歌いあげられます。普遍的にしてユニークなこの演奏は今日なお欠くことのできない重要なものといえるでしょう。 (Ki)

HMM-902203
プロコフィエフ:ピアノ曲集Vol.2
ピアノ・ソナタ第4番ハ短調Op.29「古い手帳から」
ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調Op.83
ピアノ・ソナタ第9番ハ長調Op.103
アレクサンドル・メルニコフ(P)

録音:2018年8月、2019年1月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
今回はプロコフィエフのピアノ曲を代表する傑作ソナタ第7番が収められているのに注目。作曲した1939-44年は第2次世界大戦中に疎開先で書 かれましたが、メルニコフの祖父母の作曲家ニコライ・チェンベルジとザーラ・レーヴィナも誕生に立ち会っていました。さらにプロコフィエフの指名で 1943年1月に世界初演を行なったのはメルニコフの師匠スヴャトスラフ・リヒテル。当時27歳のリヒテルは4日間でこの難曲をマスターし、初演は大 成功でした。メルニコフにとって因縁浅からぬ作品と申せましょう。
4番もリヒテルが愛奏したうえ、第9番はリヒテルに献呈され、彼が世界初演した作品。メルニコフの解釈はまさにリヒテル直伝で、近年多い傾向と は一線を画しています。7番は切れ味鋭い技巧とエネルギーにあふれる演奏が多い中、メルニコフは落ち着いたテンポによる内省的な解釈で、全く新しい 作品を聴くような印象の快演です。 (Ki)
HMM-902204
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタVol.3
ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調Op.1
ピアノ・ソナタ第3番イ短調Op.28
ピアノ・ソナタ第5番ハ長調(1953年改訂版)Op.135
つかの間の幻影Op.22(全20曲)
アレクサンドル・メルニコフ(P)

録音:2021年2月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
メルニコフのプロコフィエフのソナタ集、レコード芸術誌特選に輝いた第1、2集(HMC902202;国内仕様盤KKC-5694、HMM-902203;国内仕 様盤KKC-6211)に続く第3弾の登場です。
今回はプロコフィエフ「作品1」であるソナタ第1番と完成された最後の作品のソナタ第5番改訂版という、まさに出発点と到着点が収められているのに注目。
プロコフィエフのピアノ・ソナタといえばメルニコフの師匠スヴャトスラフ・リヒテルが作曲者からの信任厚く十八番としていましたが、この3篇だけは何故か 演奏したことがなく、当然録音も残っていません。いわば「リヒテルが弾かなかったソナタ集」。彼ならばどう弾いたかはメルニコフが一番分かっているはずで、 もちろんモノマネではなく片鱗を味わえるのが興味津々です。
ピアノ・ソナタ第1番は学生時代16歳の作で、スクリャービンの影響が感じられます。第5番はもともと「作品38」として1923年にパリで作曲され、 交響曲第2番や歌劇「炎の天使」と同時期の過激な内容でしたが、最晩年の1953年に大改訂を施し、新たな「作品135」が附番されました。
「つかの間の幻影」はリヒテルも数篇を愛奏した小品集。全曲版なのが嬉しい限りで、プロコフィエフの移ろいゆく気分をメルニコフが絶妙に表わしています。 (Ki)

HMM-902210
サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番*
チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 op.123
チェロ・ソナタ第3番 ニ長調 遺作(未完)#
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
パスカル・アモワイヤル(P)
ルツェルンSO
ジェームズ・ガフィガン(指)

録音:2014年11月*、2016年6月
#=世界初録音
サン=サーンス晩年のチェロ・ソナタ第3番(未完)の世界初録音盤の登場。 サン=サーンスは、同時代の作曲家たちの中で、チェロのための作品を最も多く書いた一人といえるでしょう。2曲の協奏曲、アレグロ・アッパッショナー トop.43、組曲op.16、そして3曲のソナタ(うち1曲は未完)、そしていくつかの小品を残しています。
第3番のソナタは4楽章で構想されていたようですが、残されているのは2楽章まで。第3番のソナタが私的な演奏会で演奏された時のことが書かれ た、1919年6月26日に友人の作家に宛てた手紙が残っています。その手紙には、演奏会前夜の夕食時、友人のホルマンが、サン=サーンスから預かっ ていた楽譜を荷物に忘れてきた、と死人のように青ざめた顔で言ってきたこと、そしてサン=サーンスはその夜と翌日もう一度楽譜を作り直し、夜の演奏 会には間に合ったこと、さらにその新しく書いた稿は元の稿よりも良い出来になったこと、がつづられています。第3番のソナタは、4楽章で構成だった と考えられていますが、残されているのは第2楽章まで。第2番のソナタ以上に、リズムやハーモニーのコントラストの妙、そして入念に扱われた主題と、 凝った作りになっています。ベルトランの繊細なチェロの音色、アモワイヤルの芯のある音色が描く、作曲家晩年の作品の貴重な世界初録音の登場です。 (Ki)
HMM-902227
シューベルト:ピアノ連弾作品集(1台4手のための)
幻想曲 へ短調 op.103 D940
4つのレントラー D814
2つの性格的な行進曲 D886〜アレグロ・ヴィヴァーチェ ハ長調
創作主題による8つの変奏曲 変イ長調 op.35 D813
6つの大行進曲〜ロ短調 op.40-3 D819
ポロネーズ ニ短調 op.61-1 D824
ロンド.イ長調 op.107 D951
アンドレアス・シュタイアー&アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ/Graf by Christopher Clarke)

録音:2015年3月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
シュタイアーとメルニコフ、なんとも豪華な二人の名手による、シューベルトの連弾作品集の登場です。ヨーロッパでは、一晩の演奏会で、シュタイアー がチェンバロでバッハの平均律を、そしてメルニコフがピアノでショスタコーヴィチの24の前奏曲とフーガを演奏するといった試みも行われており、ふた りのデュオはいまや世界が注目するところです。 19世紀、ピアノ連弾のための作品は人気があり、出版社はシューベルトに連弾作品を書くようしつこく依頼しました。短い生涯の間に、シューベルト は1台4手のための作品を少なくとも32のこしています。その曲想はレントラーや行進曲など様々で、最晩年に作曲された「創作主題による8つの変奏曲」、 「幻想曲」(D940)、「ロンド」(D951)の3作品はとりわけ傑作として今も愛されています。二つの稀有な才能によるデュオは、行進曲では知的な抑制感を保ちながら、遊び心も満載。幻想曲では、素晴らしい演奏もさることながら、フォルテ ピアノのペダルが織りなす響きの迫力に驚かされます。最後に収録された最晩年の作のロンドは、優しさときらめきに満ちています。シューベルトの心の 闇にどっぷり浸かるというよりも、二人の才能がシューベルトに新たな光を与えたような、希望を感じさせられる演奏となっています。 (Ki)
HMM-902240
バルトーク:弦楽四重奏曲第1番イ短調 Op.7 Sz.40
弦楽四重奏曲第3番Sz.85
弦楽四重奏曲第5番Sz.102
エルサレムSQ【アレクサンドル・パヴロフスキ(Vn1)、セルゲイ・ブレスラー(Vn2)、オリ・カムヴァ、キリル・ズロトニ コフ(Vc)】

録音:2019年6月15-17日、11月30日、12月1日/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
今や世界的クァルテットの代表格として活躍しているエルサレムSQ。2011年からヴィオラのメンバーがアミハイ・グロスからオリ・カムに変わり ましたが、デビューから四半世紀ほどが経った当団のアンサンブルは近年ますます磨きがかかっております。バルトークの弦楽四重奏曲第2弾は第1、3、5番 を収録しました!バルトークは弦楽四重奏曲を生涯6曲残しました。第1番(1908年作曲)、第3番(1927年作曲、フィラデルフィア音楽財団に献呈)、第5番 (1934年、エリザベス・スプレイグ・クーリッジに献呈)とそれぞれバルトークの人生と作風の転機や変遷が濃厚に反映されていると言われていますが、その ことをあらためて実感するプログラムです。当演奏でもバルトークの独自のリズムととともに表情豊かな演奏は流石といえる出来栄えです!第2、4、6番を収録 したアルバム(HMC 902235)とともにお楽しみください! (Ki)
HMM-902243
シューマン:「孤独」〜歌曲集
「私のばら」「出会いと別れ」「牛飼のおとめ」「孤独」「重苦しい夕べ」「レクイエム」(‘6つの詩とレクイエム’op.90より)
「世捨て人」 op.83-3(3つの詩より)
「はすの花」「君は花のごとく」「孤独な涙よなぜ?」(‘ミルテの花’op.25より)
「天は一滴の涙を落とし」Op.37-1
「僕の美しい星よ」op.101-4
「夜の歌」op.96-1
「夕べの空は荒れて」「秘密の失踪」「秋の歌」「森との別れ」「戸外へ」(‘6つの歌’op.89より)
「夕べの歌」op.107-6
マティアス・ゲルネ(Br)
マルクス・ヒンターホイザー(P)

録音:2015年3月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
シューベルト・エディション(HMX 2908750/ KKC 8663)でも、リート奏者としての地位をあらためて世界に知らしめたゲルネが、シューマンの歌 曲から19作を録音しました。シューマンの結婚の年(1840)に作曲された ‘ミルテの花’ は幸福感に満ち、レーナウ(1802-1850)への追悼として 書かれた ‘6つの詩とレクイエム’ op.90(1850)の歌曲には暗い絶望が漂うなど、シューマンの歌曲には、その時々の心の状態が色濃く反映されており、 しかもどれも高い芸術性をほこっています。ゲルネはシューマンの生涯をたどるような示唆に富んだプログラムを通じて、シューマンの歌曲の世界を掘り下 げています。そして完璧なコントロールに圧倒されます。ザルツブルク音楽祭の音楽監督も務めるピアニスト、ヒンターホイザーがゲルネの歌の世界をさ らに深みのあるものにしています。 (Ki)
HMM-902248
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲 ホ短調 op.90 B166「ドゥムキー」
ピアノ三重奏曲 ヘ短調 op.65 B130
トリオ・ヴァンダラー
〔ジャン=マルク・ヴァイジャベディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥ(Vc)、ヴァンサン・コック(P)〕

録音:2016年1月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
1987年に活動を開始したトリオ・ヴァンダラー。結成30周年を記念してのリリースは、名曲ドゥムキーと、同じくドヴォルザークのヘ短調というカッ プリングです。もともと学生時代に教師の薦めでアンサンブルを組んだ3人は、活動を始めた翌1988年には難関で知られるミュンヘン国際コンクールで 優勝。以降の活躍は世界が知るところです。ピアノ三重奏の「王道」レパートリーともいえる「ドゥムキー」は22年ぶりの録音。弦楽器の二人の息がぴっ たりなのは言うまでもなく、ピアノのヴァンサン・コックがすべてを見事にまとめあげています。ドヴォルザークのヘ短調は、慟哭の冒頭から、一気に作品 世界に引き込まれます。ピアノ三重奏の醍醐味を存分に味わわせてくれるトリオ・ヴァンダラー。活動開始30年を経た彼らの至高の芸術を堪能するとと もに、さらにみずみずしさを増す彼らの音楽づくりに、今後がますます楽しみな1枚です。
HMM-902250(2CD)
ザ・ワーグナー・プロジェクト
[CD1]「神と人間」
『ニュルンベルクのマイスタージンガー』(1868)より
 第3幕前奏曲
 ザックス「ニワトコのモノローグ」
『トリスタンとイゾルデ』(1865)より
 前奏曲
 マルケ王「本当にそうしたと?」**
 イゾルデの愛の死
『ラインの黄金』(1869)より
 ヴォータン「暮れに太陽の瞳が輝いている」**
『ヴァルキューレ』(1870)より
 ヴォータンの別れと間の炎の音楽
[CD2]「贖罪」
『さまよえるオランダ人』(1843)より
 序曲
 オランダ人のモノローグ「期限は過ぎた」
『タンホイザー』(1845)より
 夕星の歌
『パルジファル』(1882)より
 第1幕前奏曲
 アンフォルタス「Ja - Wehe! Wehe! Weh uber mich!」
 聖金曜日の音楽
マティアス・ゲルネ(Br)
ダニエル・ハーディング(指)
スウェーデンRSO
トーヴェ・ニルソン(Ms)*
マッツ・カールソン(T)**

録音:2016年3月21-24日、2016年5月26-31日/ストックホルム、ベルワルトホール
ゲルネとハーディング率いるスウェーデン放送交響楽団による、ワーグナーの登場。ワーグナーの舞台作品から、「神と人間」そして「贖罪」をテーマに、 バリトンやバスのためのよりすぐりの場面、そして管弦楽を集めています。ゲルネは2017年9月のペトレンコ率いるバイエルン国立歌劇場「タンホイザー」 公演のヴォルフラム役でも絶賛されたことが記憶に新しい、まさに世界最高のバリトン。いっぽうのハーディングは2016年9月からパリ管弦楽団の音楽 監督にも就任するなど、ますます脂がのってきています。ワーグナーに特化したアルバムは今回が初ですが、前奏曲などはしばしば演奏会でも取り上げて きており、満を持しての録音といえるでしょう。織り込まれた様々な要素におぼれることなく、オーケストラを豊かに歌わせ響かせている指揮ぶりはさすが。 ゲルネの歌唱は、彼がまさに今世界最高峰のバリトンであることを実感させるに十分なもの。歌詞の一語一語に込められた深い表情と安定感に圧倒され ます。1967年生まれのゲルネと1975年生まれのハーディングによる、新しい世代の至高のワーグナーの登場といえるでしょう。 (Ki)
HMM-902252
バッハ:ソプラノのためのカンタータ集
しりぞけ,もの悲しい影(結婚カンタータ) BWV 202
信仰の道を歩め BWV 152
わたしの心は血の海を泳ぐ BWV 199
キャロリン・サンプソン(S)
イザベル・レーマン(リコーダーBWV152ソロ)
カタリーナ・アルフケン(オーボエBWV152ソロ)
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(ヴィオラ・ダモーレBWV152ソロ)
ファウケ・ヘス(ヴィオラ・ダ・ガンバBWV152ソロ)
フライブルク・バロックOラ(指/ペトラ・ミュレヤンス)
アンドレアス・ヴォルフ(Bs-Br)

録音:2016年5月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
バッハ・コレギウム・ジャパンでもおなじみのソプラノ、キャロリン・サンプソン。これまでに、BISレーベルから、多数の教会カンタータ集をリリース、 さらに世俗カンタータ(BIS 1411 [BWV 210, 211収録])、そして最近では歌曲集のディスクもリリースされておりましたが、このたびハルモニアムンディ・ レーベルから、フライブルク・バロック・オーケストラとの共演で、バッハのソプラノのためのカンタータ集がリリースされるはこびとなりました。BWV 152はソプラノとバスのためのカンタータで、教会カンタータの中で唯一ヴィオラ・ダモーレが登場する作品です。4曲目のソプラノのアリアでの、リコーダー とヴィオラ・ダモーレの作り出す天上的な響きもまた聴きどころです(ヴィオラ・ダモーレはゴットフリート・フォン・デア・ゴルツが担当)。サンプソンの 歌唱の喜びのメリスマでの超絶技巧の軽やかさ、全体を通しての明るい歌声に、フライブルクの面々の醸し出すほっこりとした器楽アンサンブルがまた愉し く、すがすがしい気持ちになれる1枚です。 (Ki)

HMM-902254
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
ショーソン:コンセール〜ヴァイオリン,ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲 ニ長調 op.21
イザベル・ファウスト(Vn/1710年製ストラディヴァリウス「ヴュータン」)
アレクサンドル・メルニコフ(P/エラール、1885年頃製)
サラゴン・カルテット〔クリスティーヌ・ブッシュ(Vn)、リサ・インマー(Vn)、セバスティアン・ヴォルフファース(Va)、ジェシーヌ・ケラス(Vc)〕

録音:2016年6月、9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
ファウストは近年ヨーロッパでの活躍が目覚ましく、ソロに室内楽にオーケストラとの協奏曲、ピリオド楽器(古楽器)からモダンまで、あらゆるスタ イルと様々な時代のレパートリーを網羅する世界屈指の存在となっています。最近の録音でもモーツァルトの協奏曲全曲(KKC 5691/ HMC 902230)、 シューマンの協奏曲プロジェクト(KKC 5477、KKC 5617、KKC 5618)など充実の演奏を聴かせてくれていましたが、今回は楽器を「ヴュータン」 と愛称のついたストラディヴァリに持ち替えての演奏となります。メルニコフも、ファウスト、そしてケラスと共演したシューマンの協奏曲プロジェクトのほか、 プロコフィエフのソナタ集(KKC 5694/ HMC 902202)でも著しい充実ぶりを示しているだけに、ますます期待が高まる新譜の登場といえるでしょう。
フランクのソナタでは、メルニコフが紡ぎ出す前奏から、えもいわれぬ幻想的な雰囲気に思わず引き込まれます。ファウストの摩擦音が皆無のあの運弓 が繰り出す音色は、繊細にして幻想的。終楽章も颯爽としたフレーズ運びで、コーダの華やかな終始も晴れやかに終わります。
ショーソンは25歳のときに音楽の道を志し、パリ音楽院に入学、マスネのクラスに入りましたが、オルガン科の教授であったフランクに作曲を師事す るようになります。ワーグナーにも傾倒していました。同時期の作品には熱情的な「愛と海の詩」(1882~93年)や大作「アルテュス王」(1895年完成) やなど抒情性と色彩感豊かな代表作が並びます。この「コンセール」(1889〜91年)は、名旋律の玉手箱のような傑作。美しい転調に彩られた第1楽章、 懐かしさと切なさのシシリエンヌの旋律が美しく、ショーソンのリリシズムの粋に満ちた第2楽章、半音階が多用された荘重な第3楽章、そして八分の六 拍子で快速に展開する中、様々な旋律が回想され華やかに幕となる第4楽章。全体をとおして、ファウストの繊細極まりない表情は絶美。2004年結成、 18世紀のレパートリーを中心に活動を展開する中堅のアンサンブル、サラゴン・カルテットとのアンサンブルも完璧です。そしてメルニコフが陰になり日 向になり、音楽を引き締めています。
HMM-902255
スクリャービン:ピアノ曲集
6つの前奏曲Op.13
5つの前奏曲Op.16
ピアノ・ソナタ第4番嬰ヘ長調Op.30
悲劇的な詩Op.34
悪魔的な詩Op.36
8つの練習曲Op.42
ピアノ・ソナタ第5番Op.53
詩曲「焔に向って」Op.72
ヴァディム・ホロデンコ(P)

録音:2017 年 9月13-14日/ファツィオリ・コンサート・ホール(サチーレ、イタリア)(ライヴ)
ヴァディム・ホロデンコは1986年ウクライナ出身、モスクワ音楽院でゴルノスタエヴァ(ルーカス・ゲニューシャスの祖母)に師事し、2010年第4 回仙台国際コンクール第1位、2013年ヴァン・クライバーン・コンクール優勝した若手実力派。現在アメリカを本拠に演奏活動を行い、今年6月にも 来日ツアーが予定されています。
ハルモニア・ムンディのホロデンコ第3弾はスクリャービン作品集。ホロデンコはホロヴィッツを彷彿させる鋭敏なタッチで、スクリャービンの世界を描 いています。イタリアの銘器ファツィオリのたっぷりとした音で歌う初期の前奏曲、独特な疾走感があやうい中期のソナタ、ピアノの響きの渦に書きこまれ るような後期の「焔に向って」までピアノの魅力へ存分に浸れます。 もちろんテクニックの冴えも万全。どんな難しいパッセージも曖昧さを見せずに再現。それでありながらスクリャービン独特な異常さにもあふれた凄絶さ に言葉を失います。ki
HMM-902256(2CD)
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ集(オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ集)
第1番 ロ短調 BWV 1014
第2番 イ長調 BWV 1015
第3番 ホ長調 BWV 1016
第4番 ハ短調 BWV 1017
第5番 ヘ短調 BWV 1018
第6番 ト長調 BWV 1019
イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブ・シュタイナー(1658年製))
クリスティアン・ベザイデンホウト(Cemb/ジョン・フィリップス、バークレー(2008年製)/
ヨハン・ハインリヒ・グレープナー(ジ・エルダー)、ドレスデン(1722年製)モデル/トレヴァー・ピノックより貸与)

録音:2016年8月18-24日、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
今や押しも押されぬヴァイオリンの女王、イザベル・ファウストが、バッハのヴァイオリン・ソナタを録音しました!チェンバロは、天才ベザイデンホウト。 2016年10月の来日公演でも、ふたりはバッハのソナタ集を演奏しており、その流麗にして息のぴったり合った演奏で、絶賛されました。
このバッハのソナタは、ヴァイオリンの声部と、鍵盤奏者の両の手が紡ぐ三重奏、いわば、トリオ・ソナタである、としばしばいわれます。トリオ・ソナ タはバロックの作曲家にとって、対位法の技法を示す最上の場でした。バッハによるこれら6つのソナタは、対位法の最高級の技法が尽くされ、同時に音 楽的愉悦に満ちた、トリオ・ソナタの決定的名作であるといえます。実際バッハはこの6つの曲集を「亡くなる前まで」何度も改訂し続けており、田園的 なものから真摯で受難を思わせる空気のものまで多様性に富み、活き活きとした、傑作となっています。
イザベル・ファウストがここで演奏しているヴァイオリンの銘器ヤコブ・シュタイナーは、一時はヨーゼフ・ヨアヒムの手元にあったと考えられている楽 器で、キレの良さ、あたたかみ、そしてメランコリーな表情にも合う暗めの音を兼ね備えています。そしてベザイデンホウトが奏でるチェンバロは、ピノッ クから貸与された、バッハも深く愛したジャーマンスタイルの楽器で、オルガンのように豊かな響きを可能にしながら、一音一音の発音(響き)が非常に クリアな名器です。二者のバランスも理想的な演奏です。
ファウストのまっすぐに美しい音色と自然なフレージング、そしてベザイデンホウトのチェンバロのぴちぴちとしながらも流麗な音楽運び、二人ともきわ めて自然に奏でています。急速なパッセージの場面でも、それぞれが難なく超絶技巧のパッセージを真珠を転がすように自由に演奏しながらも、二人の息 はぴったり。それぞれの楽曲、それぞれの楽章のキャラクターの違いも際立っており、音楽の喜びにあふれた演奏が展開されています。無伴奏ヴァイオリ ンのソナタとパルティータと好一対を成す6曲に、歓迎すべき素晴らしい録音がひとつ生まれました。 (Ki)
HMM-902258
マーラー:交響曲第9番 ニ長調 ダニエル・ハーディング(指)
スウェーデンRSO

録音:2016年9月8-10日、ベルワルトホール(ストックホルム、スウェーデン)
充実著しいハーディングによる、マーラー9番の登場!1975年生まれのダニエル・ハーディング。2007年からスウェーデン放送交響楽団の音楽監督 を務めてほぼ10年、ベルリオーズの幻想交響曲(HMC.902244/ KKC.5669)などでもその音楽で世界を圧倒しましてきました。2016-17シーズン からはパリ管弦楽団の音楽監督にも就任、ますますの充実ぶりで世界が注目しています。 マーラーが自らの手で完成させた最後の交響曲である第9番。これまでにも名演ひしめく大作ですが、ハーディングは持ち前の見通しのよい音楽をここ でも落ち着いて展開。作品に込められている、語り尽くされた壮大な物語におぼれることなく、マーラーが織り込んだ様々な細かな要素を効果的に響かせ ています。ひたすら長い道のりを歩むかのような終楽章も、最後まで一音も迷いなく自然に音楽が進んでいくようで、聴き手を引きつけて離しません。オー ケストラとハーディングがまさに一体となって展開するマーラー、大注目盤の登場です! (Ki)

HMM-902259
バッハ:ヴィオラ[・ダ・ガンバ]とチェンバロのためのソナタ集
ソナタ ト短調 BWV 1029
アリア〜カンタータ第5番「われはいずこにか逃れゆくべきWo sol lich fliehen hin」より第3曲テノールのアリア「豊かに溢れ、流れ出してください Ergiese dich reichlich」
ソナタ ニ長調 BWV 1028
ソナタ ト長調 BWV 1027
アントワン・タメスティ(Va/ストラディヴァリウス1672年製‘マーラー’、弓はArthur Dubroca製(2010)のバロック・ボウを使用)
鈴木優人(Cemb/ヨアンネス・クシェ・モデル、ヴィレム・クレスベルゲン制作)

録音:2018年12月2-5日、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ヴィオラのタメスティは、世界トップクラスのヴィオラ奏者として活躍しているほか、今井信子氏とヴィオラ・スペースを共宰するなど、日本でもその名は広く しられるところです。鈴木優人はバッハ・コレギウム・ジャパンの首席指揮者としての活動のほか、器楽奏者・作曲者としても活躍、そして調布音楽祭のエグゼクティブ・プ ロデューサーを務めるなど、その才能に世界が注目する存在です。
タメスティと鈴木優人は日本でも既に共演を果たしています。世代も近く、ともに音楽祭のプロデュースも手がけるなど共通する部分も多く、二人は盟友と もいえる関係です。そんな二人による満を持してのバッハの登場、注目です!
ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタは、ヴィオラ・ダ・ガンバのパートと、チェンバロの右手と左手の3声の繊細な絡み合いが大きな魅力。チェンバロもソロ・パー トもヴィルトゥオーゾ的要素も強い、魅力的作品がそろいます。二人はレコーディングにあたり、バッハのカンタータの楽曲でそれぞれの楽章に通じるものを 探りそのテキストを検討するなど、音符ひとつひとつの裏まで読み込んで準備をすすめました。タメスティの奏でる美しく、ヴィオラや弦楽器という概念を越え た普遍的美を備えた音色はここでも炸裂。鈴木の奏でるチェンバロも実に雄弁で、望みうる最高のバッハの登場といえるでしょう。
カップリングは1724年、ライプツィヒ時代に成立したカンタータBWV 5より第3曲のアリア。このテノール・アリアには美しくも技巧的な、溢れるばかりの 神の恵みを注ぐかのような流麗な器楽ソロのオブリガートが書かれています。このソロには楽器の指定はありません。アルト記号で書かれているため、ヴィオ ラ等で演奏されることも多いですが、実際のところヴァイオリンでも演奏可能な音域です。ここでは鈴木が声楽パートを含め演奏、タメスティはオブリガート・ パートを演奏。溢れる神の恵みを表現したソロ・パートによってまさに救われるような、素晴らしい演奏となっています。 (Ki)
HMM-902260
「動物寓意譚〜動物がテーマの歌曲集」
ラロ:ひばりの歌(ラプラード詩)
ラヴェル:くじゃく、こおろぎ、白鳥(『博物誌』より/ジュール・ルナール詩)
プーランク:らくだ、チベットのヤギ、イナゴ、イルカ、ザリガニ、鯉(『動物詩集(あるいはオルフェの行列)』(全6曲)/アポリネール詩)
ドビュッシー:小さな羊飼、ジャンボ(象)のララバイ(『子供の領分』より)(ピアノソロ)
フォーレ:「蝶と花」(2つの歌op.1より/ヴィクトル・ユゴー詩)
セヴラック:ふくろう(2つのメロディより/シャルル・ボードレール詩)
シャブリエ:小さなあひるのヴィラネル、蝉(ロズモンド・ジェラール詩)
イベール::白い小さなろば(『物語』より)(ピアノソロ)
サティ:青銅の像、ダフェネオ(伊達男)、シャプリエ(帽子屋)
ロッシーニ:2匹の猫の滑稽な二重唱
オッフェンバック:からすときつね(ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ詩)
アーン:リラの葉陰のナイチンゲール(レオポール・ドーフィン詩)
ビゼー:てんとう虫(ヴィクトル・ユゴー詩)
ショーソン:蜂雀(ルコント・ド・リール詩)
ポーリーヌ・ヴィアルド(1821-1910):小鳥 VWV 4021(ショパンのマズルカ第47番op.68-2の編)(ルイ・ポメイ詩)
ジャック・イベール::金の亀を使う女(『物語』より)(ピアノソロ)
シャブリエ:赤い豚の牧歌、太った七面鳥のバラード(エドモンド・ロスタン詩)
ゾフィー・カルトホイザー(S)
ユージ ン・アスティ(P)

録音:2016 年 9月14-18日、テルデックス・スタジオ・ベルリン
今をときめくソプラノのカルトホイザー。その混じりけのない美しい声でモーツァルト作品はもとより幅広いレパートリーでヨーロッパでひっぱりだこの 活躍を見せています。彼女が今回とりあげたのは動物をテーマにした歌曲集。まず彼女の美しい歌声にあらためて驚かされ、それから動物にインスピレー ションを受けた詩人や作曲家たちによる、イメージ豊かな世界を堪能できる1枚です。ロッシーニの猫の二重唱での、ドミニク・ヴィスの芝居っけたっぷ りの猫はさすが。本物のネコが録音に紛れ込んだのかと思わされるほどです。挟み込まれたピアノソロでのアスティの非常に端正な演奏も好感がもてます。 (Ki)
HMM-902261
テレマン:多数の楽器のための協奏曲集
協奏曲TWV54:D3ニ長調〔トランペット3,ティンパニ,オーボエ2,弦,通奏低音〕
協奏曲TWV53:h1ロ短調(ドレスデン版)〔フルート2,カルケドン,弦,通奏低音〕
協奏曲TWV44:43変ロ長調〔オーボエ3,ヴァイオリン3,通奏低音〕
ソナタTWV44:32ヘ短調〔ヴァイオリン2,ヴィオラ2,チェロ,通奏低音〕
協奏曲TWV53:F1ヘ長調〔マンドリン,ハンマード・ダルシマー,ハープ,弦,通奏低音〕
協奏曲TWV53:d1ニ短調〔オーボエ2,バソン,弦,通奏低音〕
協奏曲TWV54:D2ニ長調〔ホルン3,ヴァイオリン,弦,通奏低音〕
アダージョ(協奏曲TWV43:G5ト長調より)〔ヴァイオリン2,ヴィオラ,チェロ,通奏低音〕
ベルリン古楽アカデミー

録音:2016年9月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
1982年創立の名門、ベルリン古楽アカデミー最新盤。テレマンの多数の楽器のために書かれた協奏曲を集めたプログラムで、各奏者が繰り広げる文 句なしの超絶技巧と愉悦の音楽を堪能できます。少し珍しい楽器も取り上げられているのもまたおもしろいところ。TWV53: h1に登場するカルケドンは、 リュートの仲間。テレマンは400もの楽曲にこのカルケドンを指定しており、通常はバス声部を担当させていますが、時にハーモニーを奏でるためにも用 いています。カルケドンには様々な種類がありますが、テレマンの楽曲の音域などから、6弦・ロングネックの「ガリツォーナ」として知られる楽器を念 頭に置いていたと考えられます。この録音では、1718(または1728)にプラハで作られた楽器のコピーを用いて、ソナタのバス声部を演奏しています。 通常のリュートよりも少し低く太めでどこか素朴な味わいのある音色、注目です。他にもマンドリンとハンマード・ダルシマーが登場する協奏曲も、どこか オリエンタルな響きのするたのしい仕上がり。ベルリン古楽アカデミーによる愉悦の極みのテレマン、注目です! (Ki)
HMM-902262
バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 BB127, Sz119
管弦楽のための協奏曲 BB123, Sz116
ハヴィエル・ペリアネス(P)
パブロ・エラス=カサド(指)
ミュンヘンPO

録音:2016年9月26日-10月1日、ガスタイク、ミュンヘン
ミュンヘン・フィルがハルモニアムンディに登場。スペインの俊英指揮者とピアニストとの競演によるバルトークです。オーケストラを率いるのはパブロ・ エラス=カサド。古楽から現代もの、さらにオペラまで幅広く活躍する俊英によるミュンヘン・フィルとの初録音、注目です! バルトークの管弦楽の協奏 曲では、各楽器をこれ以上ないくらい効果的に響かせながら、見通しのよい音楽運びをしています。ミュンヘン・フィルの面々のうまさも際立つ名演です。 ピアノ協奏曲第3番では、ファリャ(HMC 902246)でも熱い音色で世界をうならせたハヴィエル・ペリアネスがピアニストをつとめます。ペリアネス独 特の透明感のある音色で聴く第2楽章は絶品。終楽章も、充実したエネルギーと抜群のコントロールで、最後まで一気呵成に聴かせます。 (Ki)
HMM-902263
シューベル:八重奏曲 ヘ長調 op.166, D803
5つのメヌエットと5つのドイツ舞曲 D89より〔原曲:弦楽四重奏曲/オスカー・ストランスノイによる八重奏編曲版〕
 第3番 メヌエット
 第5番 メヌエット
イザベル・ファウスト(Vn/ストラディヴァリウス‘スリーピング・ビューティ’(1704))
アンネ・カタリーナ・シュライバー(Vn/製作者不明、オランダ、1700年頃)
ダヌシャ・ヴァスキエヴィチ(Va/製作者不明、ボヘミア、1860年頃)
クリスティン・フォン・デア・ゴルツ(Vc/製作者不明、ウィーン、1800年頃)
ジェームス・マンロ(Cb/G.パノルモ、ロンドン、1827)
ロレンツォ・コッポラ(Cl/11キー、B管、ウィーン、1820年頃モデル/6キー、C管、J.B.メルクライン・モデル(1810年頃)/ともにアニエス・グエルーによるコピー(2010 ))
トゥーニス・ファン・デア・ズヴァールト(Hrn/Courtois neveu aine, Paris, 1802)
ハヴィエル・ザフラ(FgW. Triebert, Paris, 1805)

録音:2017年 7月5-7&9日、テルデックス・スタジオ・ベルリン
クラリネット、ホルン、バスーン、弦楽四重奏、そしてコントラバス、という編成のシューベルトの八重奏曲。シューベルトの室内楽でもっとも編成が大きな作 品で、これまでにも多くの巨匠たちが録音をしてきましたが、イザベル・ファウストが、豪華共演者陣と、ピリオド楽器で録音しました!シューベルトの、音楽に 生きる喜びが込められているともいわれる「八重奏曲」。心打つ旋律、そしてシューベルトの楽器の采配の妙に感動する瞬間の連続のような作品です。そしてき わめつけは絶美の第2楽章。各奏者の旋律の受け渡しなど、シューベルトの音楽の素晴らしさ、そして素晴らしい演奏者たちが「アンサンブル」することによっ て生じる化学反応にあらためて感じ入るばかりです。シューベルトの音楽世界の旅において、これ以上の仲間はなかった、とファウストが語るメンバーによる八重 奏曲。極上の70分となっています。
弦楽奏者はすべてフライブルク・バロック・オーケストラやオーストラリア室内管のメンバー、そして管楽器もフライブルク・バロック・オーケストラでもおなじ ものコッポラ(クラリネット)とズヴァールト(ホルン)、ザフラ(バスーン)といった、ピリオド楽器の最前線で活躍する奏者たち。彼らの奏でるピリオド楽器の、 親密な音色が、作品のもつ色彩感が鮮やかによみがえらせ、ひとつひとつのパッセージが活き活きと語り出しているようです。
シューベルトの八重奏曲は、1824年3月に作曲された、シューベルトの室内楽でもっとも編成の大きな作品。クラリネットを愛したフェルディナント伯のリク エストで作曲されました。伯爵は当時弁護士の家で行われていた音楽の夕べでしばしば演奏し、そこにシューベルトも出入りしていました。伯爵は、モーツァル トやベートーヴェンの弦楽四重奏の優れた演奏者としても知られたヴァイオリン奏者、シュパンツィヒとも共演していました。ベートーヴェンの七重奏曲が当時大 評判となっていたので、それと同様の作品を、とシューベルトに依頼したといいます。シューベルトの死後20年以上経過した1853年に第4,5楽章を除いた かたちで一度出版され、1875年に全曲出版されました。弦楽四重奏「ロザムンデ」や「死と乙女」と同じ時期に作曲され、直後には「美しき水車小屋の娘」 も完成するなど、非常に充実した時期の作品となっています。当時の交響曲や弦楽四重奏曲などのスタンダードであった4楽章構成でなく、ベートーヴェンの七 重奏曲と同じ6楽章の構成をとっており、これはディヴェルティメント、つまりはどちらかというと楽しみのためという色合いが強いものとなっています。天上の美 しさの旋律に満ちた作品です。
「5つのメヌエット」は演奏機会が少ない弦楽四重奏作品。この録音のために、2つのメヌエットを八重奏版に編曲して演奏しています。編曲をしたのはアル ゼンチン系フランス人のオスカー・ストランスノイ、ファウストの友人でもあり、室内オペラやカンタータ、歌曲などの分野でも知られています。シューベルトが 書いた宝石のようなパッセージのひとつひとつを見事に八重奏用に編みなおし、この作品の魅力を私たちに気づかせてくれます。 (Ki)
HMM-902264
シューベルト:「冬の旅」(全曲) マーク・パドモア(T)
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ/グラーフ(エドウィン・ボインク・コレクション蔵))

録音:2017年4月24-26日、オランダ
ベルリン・フィルともたびたび共演を重ね、オペラおよび歌曲、さらに宗教曲で世界をうならせているイギリスのテノール、マーク・パドモアが「冬の旅」 を再録音しました!
パドモアの「冬の旅」には、2008年録音の、ポール・ルイスとの名盤(KKC 5398/ HMU 907484)があります。シューベルトが書いたオリジナル 調で演奏、ソット・ヴォーチェ、完璧なディクションで、世界中で絶賛されました。このポール・ルイスとの録音から約10年、来日公演でもイモジェン・クーパー (2008年)、ティル・フェルナー(2011/ 2017年)、そしてポール・ルイス(2014/ 2017年)と「冬の旅」を披露、ますますその芸術の幅を広げ たパドモアが再録音に際し選んだパートナーは、フォルテピアノの天才、ベザイデンホウト。調性は旧盤と同じシューベルトのオリジナル調によっていますが、 フォルテピアノというまた違うパートナーを得て、パドモアの演奏がどのように展開されているかもたのしみなところです。
まず、「おやすみ」の前奏から、ベザイデンホウトの美しい弱音に引き込まれます。パドモアの表情の細かな変化にぴたりとついたフォルテピアノはさす が。終曲での、消え入るような音色で不気味に鳴り響く空虚5度は、思わず息をつめてしまうような凄みです。パドモアの透徹した語り手ぶりもますます 堂に入り、5 曲目の有名な「菩提樹」も、やさしさだけでは終わらず、ベザインデンホウトのフォルテピアノも実に効果的に響く「春の夢」でも壮絶な表情。 幾度となく聴いているはずなのに、一音一音、一語一語にはっとさせられる、鮮烈な「冬の旅」の登場です。 (Ki)
HMM-902265
宗教改革 1517-2017
マルティン・ルター(1483-1546):われらが神は堅き砦
バッハ:カンタータ第80番「われらが神は堅き砦」BWV 80
ヨハン・クリューガー(1598-1662):いざやもろ人、神に感謝せよ(Nun danket all Gott)
バッハ:カンタータ第79番「主なる神は日なり、盾なり」BWV 79
ゲオルク・ノイマルク(1621-1681):ただ神の御旨に従う者は
メンデルスゾーン:ただ神の御旨に従う者は MVW A7
マルティン・ルター:平安と歓喜もて、われはいく
ブラームス:モテットop.74-1「なぜ悩む者に光が与えられたか」
ウィリアム・クロフト(1678-1727):O God, our help in ages past
ヴォーン=ウィリアムズ:主よ、あなたは代々にわたしたちの宿るところ
グラハム・ロス(指)
ケンブリッジ・クレア・カレッジcho
クレア・バロック(マーガレット・フォートス/リーダー、ヴァイオイン)

録音:2017年4月2,4日、ロンドン、聖ヨハネ福音教会、ロンドン
2017年は、ルターの宗教改革(1517)から500年記念にあたる年。これを記念して制作されたアルバムです。バッハの宗教改革記念日のためのカンター タ2作のほか、様々なコラールに基づく作品をあつめた1枚。
バッハのカンタータ2作は、1724年(80番)、1725年(79番)の宗教改革記念日のために作られたもの。「われらが神は堅き砦(神はわが櫓)」は、 神への熱烈な信頼を歌う、ルターの有名なコラールで、ここに収録された第80番のほかにも、メンデルスゾーンの「宗教改革」にも登場するなど、後世 の様々な作曲家も引用しています。79番は、カトリックへの敵対の歴史も歌詞に盛り込まれた内容で、第3曲に、クリューガーのコラールが登場します。 メンデルスゾーンの「ただ神の御旨に従う者は」はルターのコラール「平安と・・・」はカンタータBWV 125にも登場しますが、ブラームスのモテット op.74-1の終曲にも登場します。
メンデルスゾーンは、コラールに基づくカンタータを8つ作曲しており、ここに収録された作品は3つ目にあたるもので、19歳の頃、1828から29年 にかけて作曲されており、ちょうどメンデルスゾーンがバッハのマタイ受難曲の蘇演にむけての準備を進めていた頃に重なります。1829年に渡英した折に この作品は演奏される予定でしたが、現在では何の記録も残されていません。その後100年以上もこの作品は忘れられていましたが、最近になって、メ ンデルスゾーンの友人で歌手のフランツ・ハウザーの遺産から楽譜の写しが発見されました。このコラールは当時の讃美歌の中でもっとも人気のあったも ので、メンデルスゾーンは1,4,7節に付曲していますが、それに先行してイスラエルの聖歌の歌詞が冒頭に引用されています。メンデルスゾーンの時代、ルター 派の教会の礼拝でカンタータが演奏されるという慣習はすでになくなっていましたが、何らかの宗教的行事の中での演奏を目的に作曲されたと考えられて います。 1921年に作曲されたヴォーン=ウィリアムズのカンタータは詩篇90の第1節からとられたもので、朗唱のような合唱や、効果的な強弱の指示など、 創意に満ちた非常に美しい作品となっています。 (Ki)
HMM-902266
In a strange land(異国にて)〜亡命したエリザベス朝の作曲家たち
ダウランド:Flow, my tears(流れよ、わが涙)/ In this trembling shadow(この恐れ慄く影に)
ウィリアム・バード(1540頃-1623):Tristitia et anxietas(悲しみと不安)/Quomodo cantabimus(異国の地で主なる歌を歌えようか?)
リチャード・デリング(1580頃-1630):Factum est silentium(天上には沈黙があった)
ピーター・フィリップス(1560/61頃-1628):Gaude Maria virgo(喜べ、処女マリアよ)/Regina cali latare(喜べ、天の女王よ)
フィリップ・ド・モント(1521-1603):Super flumina Babylonis(バビロンの流れのほとりに)
ヒュー・ワトキンス(b.1976):The Phoenix and the Turtle(不死鳥と亀)
ロバート・ホワイト(1538頃-1574):5声の嘆きの歌
スティレ・アンティコ

録音:2018年2月
「天上のハーモニー」無伴奏声楽アンサンブル、スティレ・アンティコによる最新盤は、エリザベス朝時代に亡命した作曲家たちの作品集。エリザベス1世は、 イギリス国教会を確定させ、古いカトリック教の信者たちにひどい扱いをしました。王朝への服従と良心の間に揺れたフィリップス、ダウランドたちは、海外での 亡命生活を選びました。また、英国に残り、精神的に孤立しながら過ごした音楽家たちの中には、ロバート・ホワイトやウィリアム・バードのように、みずから をバビロンに移住したイスラエル人にたとえたりもしました。作曲家がテキストや音楽に込めた祖国への気持ちに思いを馳せつつ、スティレ・アンティコの美しい アンサンブルにただただ聴き入る1枚です。 (Ki)
HMM-902267
ブリテン:イリュミナシオン
ブリテン:「イリュミナシオン」 op.18(高声と弦楽オーケストラのため
「セレナード」 op.31(ホルン、テノールと弦のための、1943年)
「ノクターン」 op.60(テノール、6つのオブリガート楽器と弦楽のための、1958年)
アンドルー・ステイプルズ(T)
クリストファー・パークス(Hrn)
スウェーデンRSO、
ダニエル・ハーディング(指)

録音:2018年3月、2019年5月ベルワルト・ホール(ストックホルム)
ハーディングが、ブリテンによる、(弦楽)オーケストラ伴奏歌曲を録音しました。ハーディングといえば交響曲はもちろん、声楽付きの管弦楽やオペラ(ブリテン のねじの回転も含む)でもその手腕を発揮しているのは誰もが知るところ。ここでも、故郷の作曲家の作品を、手兵スウェーデン放送響の多彩な音色を駆使して、 作品の魅力を120%引き出しています。歌うのは、1979年ロンドン生まれのテノール、アンドルー・ステイプルズ。ロイヤル・オペラ・ハウスでデビューしたのち、 ラトル指揮のベルリン・フィルやウィーン・フィルなどとも共演、演奏会やオペラ、リサイタルで活躍する存在で、重すぎず品格ある響きはどこかピーター・ピアー ズを思い起こさせる瞬間もあるようで、非常に魅力的です。さらに、フォトグラファーとしてもセンスある写真を多数撮影している存在です。
「イリュミナシオン」は、ランボーの詩によるもの(原語のフランス語で歌われる)。ブリテンは、この詩についてvisions of heaven(天国の光景)と語ってお り、詩が含有する世界を見事な書法で華麗に音化しています。ハーディングが器楽から引き出す音色がとにかく極彩色で高精度。素晴らしい出来栄えです。「セレ ナーデ」ではホルンのクリストファー・パークスのソロが光ります。クリストファー・パークスは1981年ドンカスター(イギリス)生まれ。はじめにコルネットを習っ たあと、7歳でアルトホルン(イギリスではテナーホルン)をはじめ、15歳でフレンチホルンに転向。ロンドン・フィルのホルン奏者を務めたのち、2007年にロイ ヤル・フィルの首席奏者に就任。2010年からはスウェーデンRSOで首席奏者を務めています。「ノクターン」は8曲からなり、それぞれの詩は英国を代 表する詩人(あるいは作家)のものが採用されています。詩の素晴らしさもですが、各曲で、ファゴットやハープ、ホルン、ティンパニ、コールアングレ、フルートや クラリネットのオブリガート楽器が活躍するのもまた聴きどころの作品。ここではスウェーデン放送響のメンバーたちによる素晴らしいアンサンブルをお楽しみいた だけます。1975年生まれのハーディングが、ここにきてさらに充実していることを感じさせると同時に、作品についての明確なヴィジョンを持っていることが、音 からも実によく伝わってくる、秀逸な演奏です。 (Ki)
HMM-902268
イェルク・ヴィトマン(b.1973):ヴィオラ協奏曲(2015年)〜アントワーヌ・タメスティに捧げる
24のデュオより〜ヴァイオリンとチェロのための(アントワーヌ・タメスティによるヴィオラとヴァイオリンまたはチェロのデュオ編曲)〜第9番 Calmo (静かに)*/第14番 Capriccio (おどけて)*/第15番 Canto (歌)*/第16番 機械仕掛けの
小バレエ (パ・ド・ドゥ)**/第12番 カノン-断章**/第5番 Frage (問い)**/第6番 スケルツァンド (ウン・ポコ・ソステヌート)**/第21番 バイエルンのワルツ*/第22番 ラメント
狩の四重奏#
アントワーヌ・タメスティ(Va / 1672 年製ストラディヴァリウス「マーラー」)
ダニエル・ハーディング(指)バイエルンRSO
マルク・ブシュコフ(Vn)*、
ブリュノ・フィリップ(Vc)**

シグナムQ〔フロリアン・ドンデレル(Vn)、アンエット・ワルター(Vn)、シャンディ・ファン・ディーク(Va)、トーマス・シューミッツ(Vc)〕#

録音:2016年3月3-4日、ミュンヘン、ヘルクレスザール(協奏曲)、2017年10月22&30日、テルデックス・スタジオ、ベルリン(デュオ、弦楽四重奏)
当代きってのヴィオラ奏者、アントワーヌ・タメスティ。難関ミュンヘン音楽コンクールで優勝、世界のトップクラスのヴィオラ奏者として活躍しているほ か、今井信子氏とヴィオラ・スペースを共宰するなど、日本でもその名は広くしられるところです。ハルモニアムンディからの第1弾リリースとなる「ベル・ カント〜ヴィオラの声」(HMM 902277/ KKC 5761)は非常に高く評価されました。マントヴァーニの2つのヴィオラのための協奏曲をタベア・ツィン マーマンとの共演で初演するなど、その活躍の場とレパートリーはとどまるところを知りません。今回は、同じくこの時代を牽引する存在の作曲家にしてク ラリネット奏者、ヴィトマンの作品集で登場。 ヴィオラ協奏曲は、タメスティに捧げられた作品。concertoという単語はラテン語で戦い、競争、あるいは論争を意味し、ヴィトマンも、このラテン語 から創造をスタート。基本的にヴィオラはオーケストラと相対する存在として扱われています。ステージ上でも、通常ソリストは指揮台の横に立ちますが、ヴィ トマンはソリストをオーケストラの中に立たせます。しかも最初はソリストが楽器の指板やあごあてを叩いたりする音から始まります(この音が非常に美し く響くことに、まず驚かされます)。次第に打楽器が加わり、対話(口論?)となり、タメスティとオーケストラの一歩もゆずらぬ駆け引きで緊張感に満ち た第1楽章、静謐な世界の中でヴィオラが美しい低音を奏でる第2楽章、第3楽章の終盤ではタメスティのシャウトを合図にクライマックスを迎えます。 超絶技巧の第4楽章、そして「アリア」と題された終楽章(第5楽章)では、ヴィオラが美しくも悲しい旋律を奏で、最後は息絶えるように永遠に下降 するかのようなグリッサンドで曲が閉じられます。★24のデュオはもともとはヴァイオリンとチェロのためのデュオですが、ここではタメスティが、ヴィオラと、ヴァイオリンまたはチェロのためにアレンジ して演奏。HMNシリーズでも登場した気鋭の奏者と共演しています。 ★狩の四重奏は、名門シグナム四重奏団による演奏です。1楽章構成で、威勢のよい掛け声に始まり、古典派の狩の音楽を思い起こさせるように始まっ たかと思わせて、すぐにそれは不協和音や特殊奏法による音色で崩壊しかけますが、また古典派風に戻る、を繰り返す楽しい楽曲です。
ヴィトマンの作風の幅広さと、タメスティの美音を堪能できる1枚です。
■=イェルク・ヴィトマン=
世界的クラリネット奏者にして、世界的作曲家、そして指揮者でもある、音楽界を牽引する存在。ヨーロッパのオーケストラで彼 の作品を取り上げていないところはないともいわれるほど、作曲家としてポピュラーな存在です。また、クラリネット奏者として数多の指揮者、オーケスト ラと共演を重ねているほか、その作品は、バレンボイム、ハーディング、ケント・ナガノ、ティーレマン、ラトル、ヤンソンスらもしばしば取り上げています。 2018年1月にはクラリネット奏者として来日があり、その技量に聴衆は驚嘆しました。
HMM-902269
Perpetual Night終わらない夜〜17世紀のエアと歌曲集
ロバート・ジョンソン(c.1583-1633):「安らぎをもたらす眠りよ(Care-charming sleep)」
ウィリアム・ロウズ(1602-1645):「私が湖に立つと」、「音楽よ、あなたの主は死んだ」「偉大な英国よ」
ジョン・コプラリオ(c.1570/80-c.1626):「行け、幸せな男」
ロバート・ラムゼイ(?-1644):「王妃よ、涙は何の助けになるか」、「行け、偽証した男よ」「亡霊よ怒りよ、大声を出すな」
ニコラス・レイニア(1588-1666):「もう緑の地は」
ジョン・ジェンキンス(1592-1678):パヴァーヌ ヘ調
ジョン・バニスター(1624/25-1679):「リュートを下さい」「アミンタスよ」
ウィリアム・ウェブ(c.1600-1657):「力強いモルペウスよ」
ジョン・ヒルトン(1599-1657):「立ち上がれ、気高き羊飼いよ」
ジェイムズ・ハート(1647-1718):「喜びよさようなら」
ジョン・ブロウ(1648/49-):「あわれなセラドン」「歌え、歌え、ミューズよ」
マシュー・ロック(1621/23-1695):「オルフェウスが歌った時」
ジョン・ジャクソン(d.1688):「おお、フィリスよ!」
ルシール・リシャルドー(Ms)
アンサンブル・コレスポンダンス
セバスティアン・ドセ(指)

録音:2017年 7月
17世紀、フランスと英国の芸術家や君主の往来は、とりわけ英国の音楽に大きな影響を与えました。神話などのドラマティックな場面をうたった大規 模なアリアは、後のオペラへの道を作りました。毎度凝ったプログラムで魅せるドセは、ここでは、愛、夜とメランコリーを扱った内容の楽曲を集めました。 独唱を務めるのは、ポール・アグニュー指揮のモンテヴェルディ:マドリガーレのプロジェクトにも参加していた、ルシール・リシャルドー。陰影に富んだ 表情で聴かせます。 (Ki)
HMM-902271
ファリャ:「三角帽子」
「恋は魔術師」
カルメン・ロメウ(Ms)
マリーナ・エレディア(カンタオーラ)
マーラー・チェンバー・オーケストラ
パブロ・エラス=カサド(指)
バレエ「三角帽子」が初演されたのは1919年。今年は初演100周年記念イヤーにあたります。スペインのグラナダ出身のエラス=カサドが、名門マーラー・ チェンバー・オーケストラを率いて「三角帽子」と「恋は魔術師」を録音しました!長年これらの作品を収録したいと考えていたエラス=カサド。このたび マーラー・チェンバー・オーケストラという世界最高峰のオーケストラを得ての満を持してのレコーディングとなりました。まるで極彩色のキュビズムの絵 画のような、熱く鮮烈な演奏に圧倒され、これまでのこれらの作品観を覆されるよう。オーケストラの奏でる音色ひとつひとつから、極彩色の風景が薫り 立ちます。さらにカサド仕込みの本場のスペインのリズムに聴き手の耳も心も踊ります。「恋は魔術師」で歌い手を務めるマリーナ・エレディアは、世界に フランメンコの魅力を伝え、受賞多数の世界的歌い手であり、当作品の世界最高峰のスペシャリストでもあります。カサドによる、最高レベルでアップデー トされたファリャ2作品、注目です! (Ki)
HMM-902272
ビクトリア: 聖木曜日のためのリスポンソリ
聖金曜日のためのリスポンソリ
聖土曜日のためのリスポンソリ
スティレ・アンティコ

録音:2017年 2月
復活祭前の一週間はキリスト教にとって特別な期間で、古来様々な音楽が書かれてきました。ア・カペラの人気声楽アンサンブルが今回収録したのは、 16世紀スペインの巨匠トマス・ルイス・デ・ビクトリアによる聖週間のための音楽。スペインのルネッサンス期の偉大なるポリフォニー作曲家としての真 価を問う素晴らしい録音となっております。 (Ki)
HMM-902273
ハイドン:ソナタ集
ソナタ ハ短調 Hob. XVI:20 (1770頃)
「神よ、皇帝フランツをまもりたまえ」の主題による変奏曲 Hob. i, 430
(弦楽四重奏曲第77番「皇帝」op.76-3 (1797) の第2楽章のハイドン自身による鍵盤編曲版)
パルティータ(ディヴェルティメント) ト長調 Hob. XVI:6 (1760頃)
ソナタ ハ長調 Hob. XVI:48 (1789)
変奏曲(ソナタ、あるいは小さなディヴェルティメント) ヘ短調 Hob. XVII:6 (1793)
クリスティアン・ベザイデンホウト
(フォルテピアノ/2009年製ポール・マクナルティ、1805年ウィーン、アントン・ヴァルター&ゾーン・モデル.アレクサンダー・スキーピング・コレクションより)

録音:2017年9月
フォルテピアノの申し子ベザイデンホウト。モーツァルトの全集(2014年完成)以降協奏曲や室内楽、歌曲での録音が続いており、どれも絶賛されま したが、ここで久々に独奏アルバム、ハイドンの登場です。ハ短調ソナタの冒頭から、濃厚に漂う色、芳香、そして豊かな陰影に驚かれます。弦楽四重奏 曲「皇帝」第2楽章のハイドン自身による鍵盤編曲版もベザイデンホウトらしいインスピレーションに満ちた、幻想的な雰囲気のある演奏。パルティータ (ディヴェルティメント)は、ひょっとしたらハイドンの最初のピアノ曲かもしれないとされているもので、1760年頃の作。既にハイドンが優雅でウィット に富んだ作風を確立していたことを感じさせると同時に、当時ウィーンで流行していたD.スカルラッティをも思わせる、長調と短調の歯切れの良い入れ替 わりなどもみられます。初期から後期にわたる幅広いプログラミング。どの作品も、ベザイデンホウトにしかできない優雅な雰囲気をまといつつ、美しく際 だたされた陰影とともに、実に生き生きと響いてきます。 (Ki)
HMM-902274
COMPLICES=相棒=
ハイドン(ピアティゴルスキー編):ディヴェルティメント ニ長調 より‘アレグロ・ディ・モルト’
クライスラー:愛の悲しみ
ブラームス:ハンガリー舞曲第2番
ヴェチェイ:悲しきワルツ
ポッパー:セレナーデ op.54-2(スペイン舞曲集より)
ポッパー:妖精の踊り op.39
チャイコフスキー:感傷的なワルツ op.51-6
シチェドリン:アルベニス風に(ヴァルター・デスパリ編)
ショパン:ノクターン op.9-2
ポッパー:マズルカ op.11-3(3つの小品より)
B.A.ツィンマーマン:短い練習曲より第4番
クライスラー:愛の喜び
ファリャ:ナナ(7つのスペイン民謡より)
フォーレ:蝶々 op.77
サン=サーンス:白鳥
プーランク:愛の小径
コルトレーン:アラバマ
 バッハに基づく即興
デュティユー:ザッハーの名による3つのストローフェより第1曲
ハイドン:交響曲第13番よりアダージョ
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/ジョフレド・カッパ、1696年)
アレクサンドル・タロー(P(1-10; 12-16))
ラファエル・アンベール(テナー・サックス17)
ラ・ディアーヌ・フランセーズ
ステファニー・マリー・ドゥガン(指)(19)

録音:2018年9月5-10日、アルセナル・ド・メス、サル・ド・レスプラナード(フランス)
ケラスの冴えたチェロの音色と、タローの魔術的なピアノの音色。黄金コンビの演奏がハルモニアムンディから登場します!タイトルは” Complices”、 日本語にすると、“相棒”、あるいは “道連れ”。このタイトルには演奏者二人自身のことはもちろん、聴き手も、その時空を演奏者と共有する仲間である、 という意味が込められています。実演での共演機会も多いふたりが選んだプログラムは、有名曲から知られざる傑作までがそろった、いわばアンコール・ ピース集。演奏会の時、告知された本編プログラムの時はもちろん、それが終わった後のアンコールの時、少しリラックスした空気の中にもまた違った素 晴らしい自由や相互のやりとりが生まれると語るケラス。このアルバムにもそうした、よりのびやかで自由な雰囲気が素晴らしいかたちでとらえられていま す。トラック17では、人気サックス奏者ラファエル・アンベールが参加し、アルバムに華を添えています。ハイドンの交響曲第13番の第2楽章、独奏チェ ロが美しい旋律を歌う楽章でディスクが美しく閉じられます。編曲は二人によるものも含みます。ふたりのアンサンブルはこれまでにも増して特別な化学反 応を見せており、鮮烈にして円熟の極み。叙情的にして超絶技巧の名曲の数々を、ふたりの最高のデュオでお楽しみいただけます!
HMM-902275
アルベルト・ダ・リーパ(1500頃〜1551)
ファンタジア、声楽作品のインタブラトゥーラ(リュート編)、舞曲集

1. Fantasie XIX
2. Pavane, La Romanesque
3. Gaillarde La Milanoise
4. Fantasie III
5. Douce memoire (Pierre Sandrin)
6. On en dira ce qu’on voudra (Claudin de Sermisy)
7. Fantasie II
8. O passi sparsi (Costanzo Festa)
9. Pavane
10. Galliarde
11. Fantasie VIII
12. L’eccho [Dieu qui conduis] (Gentian)
13. Galliarde
14. Fantasie IX
15. Or vien ca vien mamie Perrette (Clement Janequin)
16. Fantasie I de Guyterne
17. Pavane
18. Galliarde
19. Fantasie XXII
20. Martin menoit (Clement Janequin)
21. Fantasie V
22. Galliarde
23. Gaillarde Piemontoise
24. Fantasie II de Guyterne
25. La Seraphine
ポール・オデット(リュート、ルネッサンス・ギター)

録音:2016年9月、ケベック(カナダ)
リュートおよびギター界の巨匠、ポール・オデット、ソロ新録音の登場です。16世紀スペインの大リュート奏者、ド・リーパの作品集です。
アルベルト・ド・リーパは、またの名をアルベルト・デ・リッペ、アルベルト・ダ・マントヴァ、アルヴェルト・マントヴァーノとも言われており、生地 もマントヴァあるいはそこから南に20キロほどのリパ、生没年も1500年前後〜1551年頃、ちょうどフランチェウスコ・ダ・ミラーノ(1497-1543) と同時期に活躍しました。宮廷につかえ、ヴィルトゥオーゾ奏者として活躍したという記録が残されています。ソロ作品である「26のファンタジア」の美 しさで知られていますが、同時に歌曲をリュート用に編曲したものでも知られています。生前自身の作品の出版を許さず、現在残されている楽譜はリップ の死後、弟子によって出版されたものとなっています。5音や6音の和音を多用し、それを奏する際にはアルペジオで演奏するようになっており、その作 品がもたらす独特の演奏効果は素晴らしいものがあります。彼が亡くなった時にはロンサールを始め様々な作家が弔いの文章を寄せているなど、当時から ひろく知られ尊敬されていたことが窺われます。
オデットは若い頃ロックバンドでエレクトリック・ギターを弾いていましたがほどなくしてリュートにシフト、現在ではルネッサンスとバロック音楽の権威 としてならしています。ソロ活動のほか、サヴァール、アーノンクール、レオンハルト、クリスティ、ホグウッドらとの共演など、アンサンブル活動も活発に 行っています。1976年から、イーストマン音楽学校の教授を務めるかたわら、ボストン古楽フェスティヴァルのアーティスティック・ダイレクターも務めて います。演奏者であるのと同時に演奏習慣や通奏低音関連の本を多数出しているほか、ニューグローヴ音楽辞典の「ダウランド」の項目の執筆陣の一人 でもある、音楽学者でもあります。近年ではオペラの指揮活動にも力を入れている、博識の名手です。オデットの知性と深い音楽性が醸し出す美しい世界 が魅力の 1 枚です。 (Ki)
HMM-902277
ベル・カント〜ヴィオラの声
ヴュータン(1820-1881):ヴィオラ・ソナタ 変ロ長調 op.36
ドニゼッティ:歌劇『連隊の娘』よりマリーのアリア「さようなら」
ヴュータン:ヴィオラとピアノ伴奏のためのエレジー へ短調 op.30
ドニゼッティ:歌劇『ラ・ファヴォリータ』よりレオノーレのアリア「私のフェルナンド」
ジャック=フェロル・マザ(1782-1849):夢〜ドニゼッティのラ・ファヴォリータに基づくエレジー op.92
カシミール・ネイ(1801-1877):無伴奏ヴィオラのためのプレリュード第15番
ベッリーニ:歌劇『ノルマ』よりアリア「清らかな女神よ」
ヴュータン:無伴奏ヴィオラのためのカプリッチョ ハ短調op.55
アントワーヌ・タメスティ(Va/ストラディヴァリウス「マーラー」1672年製)
セドリック・ティベルギアン(P/スタインウェイ)

録音:2016年10月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
1979年生まれのヴィオラの名手、アントワーヌ・タメスティ最新盤が、HMFから初登場。「ヴィオラ=深くあたたかみのある、いぶし銀のような」といっ たイメージを越えた次元で鳴り響く美しい音色、そして心地よく効いたドライヴ、あらゆる表現を可能にする完璧なテクニックに圧倒される1枚です。ピア ノはHMF久々の登場となるティベルギアン。タメスティが描くエレガントな世界を、ほどよく引き締まった、時に甘さも薫る音色で彩ります。 本CDのプログラムは19世紀パリのコンサートホールやサロンで聴衆を魅了し続けた作品で構成されています。ヴュータンはヴァイオリンで有名ですが、 ヴィオラにも名曲を残しています。歓迎すべき新録音の登場といえるでしょう。カシミール・ネイ(本名ルイ=カシミール・エスコフィエ)はサン=サーンス、 ヨーゼフ・ヨアヒムらとも音楽的交流があった当時のヴィオラの名手。1849年頃にヴィオラのための24の前奏曲を出版。これは、ヴィオラ奏者にとって、 ヴァイオリニストにとってのパガニーニの24のカプリースのような存在の曲集。タメスティは超絶技巧のフレーズの数々を難なく、エレガントに弾きこなし ています。他にもオペラの名アリアの旋律に酔いしれ、弦楽器の美しい音色に魅了され続ける65分です。
HMM-902278
ヴィヴァルディ:チェロと通奏低音のための6つのソナタ
ソナタ第5番ホ短調 RV 40
ソナタ第1番変ロ長調 RV 47
ソナタ第3番イ短調 RV 43
ソナタ第4番変ロ長調 RV 45
ソナタ第2番ヘ長調 RV 41
ソナタ第6番変ロ長調 RV 46
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/1690年、ミラノ(製作者不明))
ミヒャエル・ベーリンガー(Cemb、Org)
リー・サンタナ(テオルボ)
クリストフ・ダンゲル(Vc)

録音:2017年10月
音楽への真摯な姿勢に貫かれた活動を展開しているチェリスト、ジャン=ギアン・ケラス。今回は、ガット弦と、バロック・スタイル・ボウ(シャルル・リシェ) で、非常に艶っぽく、時に親密でソフトにヴィヴァルディのソナタを聴かせます。
ヴィヴァルディ、というと、まるでプルーストのマドレーヌのように、自身の幼い頃を思い出すというケラス。熱心なアマチュアピアニストだった母は、ケラ スが言葉を話し出す前から、ヴィヴァルディらの室内楽も演奏しており、ケラスがチェロをはじめた頃からこれらのヴィヴァルディ作品は自分と共にあったと いいます。「ヴィヴァルディは聴き手の手をとって、実際に味わったり、見たり、踊ったりすることのできるような世界にいざなってくれる」と語るケラス。通 奏低音も、曲や楽章によって編成を変えるなど、曲のキャラクターが際だつように演奏しています。すべての曲が完全に手の内に入っている余裕も感じられる、 らくらくとした演奏。明晰であいまいなところのない譜面の読み込みと、すべてを弾きこなす完璧なテクニックで、ヴィヴァルディ作品の光と影を描きます。
チェンバロのミヒャエル・ベーリンガーは、フライブルク・バロック・オーケストラでもチェンバロ奏者としてツアーに参加している名手。ヒレ・パールとバッ ハのソナタを録音しています。リー・サンタナはアメリカのリュート・テオルボ奏者で、フライブルク・バロック・オーケストラでも活躍したほか、ヒレ・パー ルの夫君でもあります。クリストフ・ダンゲルはコワンらに師事しており、ムローヴァ、ジョシュア・ベルらと共演もしている中堅です。 (Ki)
HMM-902279
シャルパンティエ:「黄泉へ下るオルフェ」
(2幕のオペラ、1686-1687年、フランス語歌唱)
ロバート・ゲッチェル(C.T/オルフェウス)
カロリーヌ・ウェイナンツ(S/エウリディーチェ)
ヴィオレーヌ・ル・シュナデク(S/ダフネ)
ニ コラ・ブ ルイマン( Bs / プ ル ート)ほ か
アンサンブル・コレスポンダンス
セバスティアン・ドセ(指、Org)

録音:2016年1月
有名なオルフェオとエウリディーチェの物語をフランスで初めてオペラ化したのは、シャルパンティエでした。黄泉で、愛するエウリディーチェを返してほ しいと訴えるオルフェオの歌の場面では、通奏低音楽器群のしっとりとした音色の支えが美しく響きます。オルフェの歌に心打たれて歌われるプルートのア リアや、それに続く精霊たちの合唱も軽やか。非常にポエティックな美しさに満ちたシャルパンティエの「黄泉に下るオルフェ」となっています。 (Ki)
HMM-902280
(2CD+DVD)
シャルパンティエ:宗教作品集
[CD1]
処女にして殉教者なるチェチーリア H.397
死者たちのためのミサ 8声 H.311
マグダレーナ・マリアとイエスの間の対話 H.423
ユディト、または解放されたベトゥーリア H.391
[CD2]
サウルとヨナタンの死 H.403
キリストと罪人たちとの対話 H.425&425a
キリストと人との対話 H.417
昇天 H.408
ミラノの疫病 H.398&398a

■ボーナスDVD[NTSC]
おお、信心の奥義 H. 274
ユディト、または解放されたベトゥーリア H.391
涙を流すマグダレーナ H. 343
処女にして殉教者なるチェチーリア H.397
主の御保護のもとに, H. 28
セバスティアン・ドセ(指、Org、Cemb)
アンサンブル・コレスポンダンス
録音:2016年10月&12月

■ボーナスDVD[NTSC]
セバスティアン・ドセ(指、Org、Cemb)、アンサンブル・コレスポンダンス
収録:2016年12月、ヴェルサイユ宮殿王立礼拝堂でのライヴ
演出:ヴァンサン・ユゲ
ドセ率いるアンサンブル・コレスポンダンス。毎度コンセプトの明確なプログラムで、フランスの古楽界を牽引する存在となりつつあります。今回彼らが取り上 げたのはシャルパンティエ。シャルパンティエはルイ14世の時代に宗教音楽のジャンルで重要な作品をのこした数少ない作曲家の一人といえるでしょう。シャル パンティエは、30以上の宗教作品を、イタリアに居住した後に書きました。シャルパンティエは1660年代にローマの地で、オラトリオの巨匠カリッシミに学ん だとされています。その成果が最も直接的に表れているのがここに収録された作品群です。フランスの典雅さと厳格さをあわせもった美しさに満ちています。ボー ナスDVDには、ヴェルサイユ宮殿で行われた2016年の公演のライヴが収録されています。 (Ki)
HMM-902282
シューベルト:ピアノ・ソナタ集
ソナタ第21番 変ロ長調 D960
ソナタ第13番 イ長調 op.120 D664
ハ ヴィエ ル・ペリアネス(P)

録音:2016年12月、マヌエル・デ・ファリャ・オーディトリウム(スペイン)
スペインの俊英、ハヴィエル・ペリアネス最新盤。シューベルトのソナタ集です。ペリアネスのじめじめしていない音色が、純粋にシューベルトの広い世 界を明るく照らしだします。第13番D.664は1819年(1825年の説も)、シューベルトが20代前半に書いたものですが、愛らしい旋律、内声部ま で書き込まれていて充実した秀作です。シューベルト最晩年の作品と並べることで、シューベルトの才能の深化がいかに早かったかということを思い知る と同時に、その旋律の純粋な美しさにあらためて感動をおぼえます。
HMM-902285
ブリテン:合唱作品集
オペラ『グローリアーナ』op.53より第2幕 コーラル・ダンス(合唱ダンス)
聖チェチリア賛歌 op.27
聖母賛歌
5つの花の歌 op.47
A.M.D.G (Ad majorem Dei gloriam)
RIAS室内合唱団
ジャスティン・ドイル(指)

録音:2017年11月&12月、ベルリン、イエス=キリスト教会
RIAS室内合唱団による、ブリテンの無伴奏合唱作品集の登場。RIAS室内合唱団は2018年11月の来日公演でもその美しいアンサンブルを披露、大きな 話題となりました。約70年の歴史をもつ彼らのCDデビューは16年ほど前、20世紀英国の無伴奏合唱作品で特に人気の高いものを選りすぐったアルバムで したが、世界中でその盤は高く評価されました。このたび新音楽監督で英国出身のジャスティン・ドイルの指揮による演奏で、再び英国作品にもどってきました。 ブリテンの魅力あふれる合唱作品を、ドイルが洞察力に満ちた指揮で合唱をリードして聴かせます。ブリテンの無伴奏合唱作品(とりわけここに収録されたもの) は、聴き手にはもちろん、歌い手にも非常に魅力ある作品。RIASの面々の真骨頂が引き出された、精緻な名演となっています。 (Ki)

HMM-902286(2CD)
+ 豪華フルカラーブッレット159 ページ
恋のストラヴァガンツァ(蕩尽)!〜メディチ家の宮廷でのオペラの誕生1589-1608
幕間劇第1番「愛の帝国」、第2番「アポロの物語」、第3番「オルフェウスの涙」、第4番「高貴な恋人たちのバレエ」
音楽:ロレンツォ・アッレーグリ(1567-1648)、アントニオ・ブルネッリ(1577-1630)、ジョヴァンニ・バッティスタ・ブオナメンテ(C.1595-1642)、ジュリオ・カッチーニ(1551-1618)、エミリオ・デ・カヴァリエーリ(1550前-1602)、ジローラモ・ファンティーニ(1600-1675)、マルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643)、クリストファーノ・マルヴェッツィ(1547-1599)、ルカ・マレンツィオ(1533-1599)、アレッサンドロ・オローリョ(C.1550-1633)、ヤーコポ・ペーリ(1561-1633)、アレッサンドロ・ストリッジョ(c.1536-1592)
ラファエル・ピション(指) 
アンサンブル・ピグマリオン(管弦楽・声楽)
レナート・ドルチーニ(Br)
ルチアーナ・マンチーニ(Ms)
ソフィー・ユンカー(S)
ザハリ・ワイルダー(T)ほか

録音:2016年10-11月、ヴェルサイユ、王立礼拝堂
若手気鋭古楽指揮者、ラファエル・ピションと彼が率いるアンサンブル「ピグマリオン」が送る、壮麗なプロジェクトの登場。16世紀、さかんに作られた、 オペラ誕生の素地ともなった壮麗な幕間劇を、現代によみがえらせます!
幕間劇は、芝居(喜劇)の幕間に挿入される、古代の演劇を模倣した、壮麗な視覚効果を生む娯楽。15世紀後半からさかんにつくられるようになっ たといいます。君主を讃える寓意的な説話が、音楽を伴って演じられました。大きなスケールの複合唱や、器楽伴奏を伴う独唱(器楽伴奏とメロディ)と いうスタイルがとりわけ多くとられています。豪華な舞台装置を伴うこの幕間劇は、政治的・芸術的可能性に着目した君主によって大いに奨励され、発展 をとげます。そしてこの幕間劇をとりわけ重視したのが、フィレンツェのメディチ家でした。一族の華やかな婚礼で上演される様々な喜劇の幕間劇のために、 当時の最高の作曲家をそろえ、作曲させました。機会によっては3000人の貴族と800人の貴婦人の前で上演されるという、想像を絶する豪華さだった ことが伝わっています。これは、一族の力を見せつけるだけでなく、16世紀のフィレンツェという場所事態が、列強の国々からの注目を集めていた都市だっ たので、力量を他の国々に示さなければならなかった、という事情もあります。音楽のスタイルそのものだけでなく、劇場での音響効果についても考え抜 かれた作品が多数生まれました。
ピションは、本企画で、「ラ・ペレグリーナ」のための幕間劇が初演された1589年から、ガリアーノの「ダフネ」がフィレンツェで上演された1611 年までの期間(幕間劇はこの時期にとりわけ人気を博していました)に焦点を絞り、あらたな4つの幕間劇を構成しました。7つもの合唱グループを要す る編成の楽曲など、豪華の極みの充実作品に、オペラ誕生期の音楽家たちの気概や聴衆の熱狂までもが伝わってくるようです。また、レコーディングが行 われたヴェルサイユ宮殿の王立礼拝堂の豊かな残響を伴う美しい音にも注目です。 (Ki)
HMM-902288
Enfers(黄泉の国)〜ラモー、グルックのオペラより
[入祭唱]
ラモー:ああ!私たちの怒りは無駄ではなかった(『ゾロアストル』第4幕6場/復讐の神)
ルベル:カオス(四大元素より)
ラモー:ここが怪物の荒らしている悲惨な場所だ(『ダルダニュス』第4幕4場/アンテノール)
ラモー/作曲者不詳:レクイエム・エテルナム(『カストールとポリュックス』のテーマに基づくレクイエム)
グルック:神よ!このおそろしい海岸の守り手(『タウリーデのイフィゲニア』第2幕3&4場/オレステ)
[キリエ]
ラモー/作曲者不詳:キリエ・エレイソン(『カストールとポリュックス』のテーマに基づくレクイエム)
ラモー:神よ!いくつもの不運がこの場でうめいている!(『イポリートとアリシ』第2幕4場/テセウス)
ラモー:ルール(舞曲)(『愛の驚き』第2幕8場)
[昇階曲]
グルック:深い暗闇が口を大きく開けているのしか見えない(『アルミード』第4幕1場/ウバルド(デンマークの騎士))
ラモー/作曲者不詳:ドミネ・イエス(『カストールとポリュックス』のテーマに基づくレクイエム)
[セクエンツィア]
グルック:地獄のシンフォニア、フーリエのエア(『オルフェオとエウリディーチェ』第2幕1場)
ラモー:いたましい犠牲者たちの生活を終わりにしよう(『ゾロアストル』第4幕5,6場/アブラマン)
グルック:フーリエのダンス(『オルフェオとエウリディーチェ』第2幕)
ラモー:汝、未来の暗闇を見通す者よ〜突然の汝の恐ろしい運命が我々の中に浮かび(『イポリートとアリシ』第2幕5場/プルトン、3人の平和)
[奉献唱]
ラモー:私は何を聞いたのか?〜力強い波の主よ(『イポリートとアリシ』第3幕6場)
ラモー/作曲者不詳:私たちは賛美の生け贄と祈願をあなたに捧げます(『カストールとポリュックス』のテーマに基づくレクイエム)
ラモー:私をここに召喚したこれらの悲しみは何か?(『イポリートとアリシ』第4幕4場/フェードル)
ラモー:もうあなたには会わないだろう(『イポリートとアリシ』第4幕4場/テセウス)
[聖体拝領唱・楽園へ]
グルック:精霊の踊り(『オルフェオとエウリディーチェ』第2幕2場)
ラモー/作曲者不詳:永遠の安息を彼らにあたえたまえ(『カストールとポリュックス』のテーマに基づくレクイエム)
ラモー:ポリムニーの入場(『レ・ボレアド』第4幕4場)
ラファエル・ピション(指)
ピグマリオン
ステファヌ・ドゥグー(Bs)ほか

録音:2016 年12月
毎回凝ったコンセプトのディスクと切れ味抜群の演奏で人気急上昇中の、ピション&ピグマリオン。今回は、フランスの人気バス、ステファヌ・ドゥグー のハルモニアムンディ・デビュー盤として、黄泉の国がみせる様々な表情を探るプログラムで登場です。ドゥグーの劇的でまるでテノールのようなハリのあ るみずみずしいバスによる見事な歌唱は、ラモーとグルックの時代のバス歌手として歴史に名を残しているアンリ・ラリヴェ(1737-1802)の生まれ変わ りのようです。ピションは、ラモーとグルックのオペラの名場面(おもに地獄のシーン)と、器楽曲、そして当時編曲されたラモーのオペラに基づくレクイ エムの楽章を抜粋し、架空のミサをつくり出しました。冒頭はドゥグーが歌う嘆きにはじまり、ルベルの四大元素の「カオス」で聴き手は恐怖でおののか されますが、最後は、神聖な詩、讃歌をつかさどる女神「ポリムニー」の入場の典雅にして優しい音楽でプログラムが閉じられ、聴き手は天上へといざ なわれるような気持ちで聴き終えることができます。 (Ki)
HMM-902289
ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲ト短調Op.57*
ブロークの詩による7つの歌Op.127#
トリオ・ヴァンダラー【ジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャブディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥー(Vc)、ヴァンサン・コック(P)】
カトリーヌ・モンティエ(Vn)*
クリストフ・ゴ ーゲ(Va)*
エカテリーナ・セメンチュク(Ms)#

録音:2019年2月、8月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
フランスのベテラン・ピアノ三重奏団トリオ・ヴァンダラーは2004年にショスタコーヴィチの2篇のピアノ三重奏曲をハルモニア・ムンディからリリース、 今日も同曲の名盤とされています。それから約15年を経て再度ショスタコーヴィチに挑戦しました。
今回はゲストを招いて名作ピアノ五重奏曲とメゾ・ソプラノをピアノ三重奏で伴奏する「ブロークの詩による7つの歌」なのも注目です。ピアノ五重奏曲に はカトリーヌ・モンティエとクリストフ・ゴーゲを加えさらに大きなスケール感を示しています。やや遅めのテンポによる濃厚な表情づけが独特です。
「ブロークの詩による7つの歌」では近年マリインスキーやメトロポリタン、新国立劇場などに出演して注目されるメゾソプラノのセメンチュクが独唱を務 めている点も魅力。この曲の初演の際にはオイストラフ、ロストロポーヴィチ、ヴァインベルクが伴奏を担いましたが、単に歌を支えるのではなく高度な表現 と霊感を必要とされる部分、トリオ・ワンダラーの三名は驚異的な巧さとニュアンスでショスタコーヴィチの世界を創り上げています。 (Ki)

HMM-902291


HMM-332292(1LP)
180g
モーツァルト:レクイエム
[ジュスマイヤー版にもとづく、ピエール=アンリ・デュトロンによる補完版(2016年)]
ゾフィー・カルトホイザー(S)
マリー=クロード・シャピュイ(A)
マキシミリアン・シュミット(T)
ヨハネス・ヴァイサー(Br)
フラブルク・バロック・オーケストラ、
RIAS室内cho
ルネ・ヤーコプス(揮)

録音:2017年7月、テルデックス・スタジオ・ベルリン(録音ピッチ:A=430Hz)
ヤーコプスがついにモーツァルトのレクイエムを録音。自身カウンターテナー歌手としてキャリアをスタートさせ、歌手として、そして指揮者として経験値と鋭い耳、そして深い知識を持つヤーコプス。70歳を迎え(1946年10月30日生まれ)、満を持しての録音・リリースとなります。冒頭から実にやわらかな音色の管弦楽にまず心奪われます。その後の声楽もそれぞれの声部がくっきりと聴こえ、美しく調和しています。独唱者陣も全体の美しいやわらかな雰囲気をそこならずに、劇的な表情をみせています。ヤーコプスの近年の充実ぶりが結晶化した演奏の登場といえるでしょう。また、注目なのが、ハルモニアムンディから久々にLPもリリースされること。LPの魅力である自然な雰囲気を最上のかたちで得るために、細心の注意をもってレコーディングも行われています。
モーツァルトのレクイエムといえば、問題になるのが版。モーツァルトの死後、ジュスマイヤーによって完成された版で演奏されることが一般的ですが、ここでヤーコプスはフランスの若手作曲家ピエール=アンリ・デュトロンの手による、ジュスマイヤー版を尊重しつつ注意深く行われた補完版を採用。この版を用いてヤーコプスは2016年11月にヨーロッパでツアーを行っており、大成功を収めました。この録音はツアーの後の2017年7月に、CDとLPヴァージョン両方のリリースを念頭においた万全のレコーディング態勢のもと、行われました。
1791年夏、モーツァルトはレクイエム作曲の匿名の依頼を受けます。実際の依頼はフランツ・フォン・ヴァルセッグ伯爵からのもので、彼の若き妻が1791年2月に亡くなったことを受けての依頼でした。匿名であったのは、伯爵はお金を払って他の人に書かせた作品を自作として発表することが多かったから。伯爵の公証人により、依頼が伝えられました。その謝礼は50ドゥカート、フィガロの結婚で受け取った額の半分で、その一部は前払いでした。モーツァルトの家計は厳しい状況が続いており、この依頼は「棚ぼた」であったともいえます。モーツァルトは、10月初旬頃からレクイエムの作曲を始めたと考えられます。しかし10月30日に控えた『魔笛』初演のためにまだ6曲ほど書かねばならず、さらにクラリネット協奏曲(K622)を作曲するなど、モーツァルトは多忙を極めていましたが、それでも依頼を完成させようとしました。
ちなみにモーツァルトは宗教音楽の作曲にあまり積極的ではなかったとする考えがあります。しかし、1788年頃からモーツァルトは例えばロイターの宗教曲「デ・プロフンディス」を演奏するわけでもなく筆写しており、当時のウィーンの宗教音楽のスタイルを学ぼうとしていました。また、1787から1790年の間にかけて、モーツァルトはミサ曲の作曲も試みており、その断片からは様式の新しい試みも見られます。またモーツァルトはヘンデルのメサイアの編曲も手掛けています。1791年にはアヴェ・ヴェルム・コルプスも作曲しており、宗教音楽への興味が低かったとは考えられません。1791年に、ウィーンのシュテファン教会の副楽長に任命され、これはいずれ楽長に就任することが約束されたということで、むしろレクイエムの依頼は経済的にも音楽的にも良いタイミングのものだったといえるでしょう。レクイエムで、モーツァルトにしては珍しくスケッチも残しており、主題の扱いや、対位法へのさらなる傾倒など、自身の新しいアイディアを試みていたということでしょう。
レクイエムを構成する典礼文のうち、モーツァルトが完成させたのは冒頭の「Introit」のみ。他の部分は声楽ラインと、通奏低音を含むオーケストラの一部のみ、あるいは音楽は書いたものの、オーケストレーションはしていない部分が残されており、ラクリモサは8小節しか書いていません。サンクトゥス以降は何も書いていません。モーツァルトが実際にどのように仕上げようとしていたかを知ることはできません。
モーツァルトが亡くなってしまったものの、借金まみれで妊娠もし困窮していた妻コンスタンツェは、とにかくレクイエムの依頼を完遂、お金を得なければなりませんでした。そこで、モーツァルトの筆跡に似せて書くことのできる人物、ということを基準に、レオポルト・アイブラー、続いてマキシミリアン・シュタートラーを選んで補完作業をさせますが、どちらも完成させることができず、最終的に当時25歳のフランツ=クサヴァー・ジュスマイヤーに白羽の矢が立ったのです。ジュスマイヤーはサリエリの弟子であり、モーツァルトの下では学んでいませんでした。『皇帝ティートの慈悲』のレチタティーヴォを書くのを手伝い、また、『魔笛』のオーケストラ・パートを筆写していたので、晩年モーツァルトの周囲で仕事をしていた人物ではありました。ジュスマイヤーはモーツァルトが書いた音楽を先の2人が補完しようとしたものに基づいてオーケストレーションをし、さらにサンクトゥス、ベネディクトゥスとアニュス・デイを新たに作曲。このスコアが、依頼人のもとに届けられ、また、我々も最もよく耳にする版となっています。
ここでのデュトロンによる補完は、モーツァルトに来た依頼を完遂した人物、ジュスマイヤーが残した版に敬意を払って行われたもので、モーツァルトが最後までレクイエムを作曲したらどのようになっていたか、を探るためのプロジェクトではありません。あくまでもジュスマイヤーの版を尊重しながら、彼が犯したオーケストレーション上の作法の間違いなどを修正し改善する、というところにあります。「未完」であり、それがジュスマイヤーというまだ当時若かった作曲家により補完されている、ということがいまなお私たちの中の不満要因として燻っている現状を、現代の若き作曲家デュトロンが解消すべく挑んだ補完となっています。残された「歴史的」版に最大の敬意を払って補完された本版の結果の判断は聴き手一人ひとりにゆだねられていますが、ヤーコプスの演奏が素晴らしいということだけは、間違いない事実だといえるでしょう。 (Ki)

=録音について=
録音技師、ルネ・メーラーが担当したこの録音では、CDとLPで異なるソースを採用しています。CDでは30のマイクを使用、テルデックス・スタジ オ内で鳴り響いている美しい音楽の、演奏者のわずかな表情の違いに至るまで再現されています。そしてLPヴァージョンでは演奏家たちの中 央に設置された2つの八の字型マイクからの信号のみを採用、いわば録音の現場で鳴り響いている音がそのまま刻まれており、きわめて自然な 姿を感じられるもの。演奏会とは異なり、オーケストラと声楽(合唱・ソリスト)は向かい合うかたちで録音に臨んでおり、適切なポジションにマイ クを設置することにより、CD、LPのどちらも最良の自然なバランスが得られています。と同時に、CDとLPではまた異なる音を体感することがで きます。両ヴァージョンでぜひともお楽しみ頂きたい演奏です。
HMM-902293(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) エマニュエル・ベルトラン(Vc/カルロ・トノーニ、ヴェネツィア、18世紀前半。バロック弓使用)

録音:2018年2,3月、ノートル=ダム・ド・ボン・スクール教会
フランスのチェロ奏者、エマニュエル・ベルトラン。彼女にとって、バッハの無伴奏組曲を録音するのは長年の夢でしたが、このたび素晴らしい楽器と 出会い、夢が実現しました。ベルトランのあふれ出る音楽への喜びと感謝をすべて受け止めながらより豊かに響くカルロ・トノーニの音色は深く豊か。ガッ ト弦、そしてバロック弓を用いて、西洋音楽史上燦然と輝くバッハの無伴奏を高らかに歌い上げます。
HMM-902295
バイ・バイ・ベルリン
クルト・ワイル:ユーカリ
シュールホフ(1860-1942) :シャンソン(ジャズの5つのエチュードより)
ワイル: 「マック・ザ・ナイフ(マッキー・メッサーのモリタート)」(三文オペラより)
 バルバラ・ソング(三文オペラより)
シュールホフ:アンダンテ・モルト・ソステヌート(弦楽四重奏曲第1番より第4楽章)
ヒンデミット:「さまよえるオランダ人」への序曲(1925頃)
アルノ・ビリング(ミシャ・スポリャンスキー)(1898-1985) :ラヴェンダー・ソング
ヤン・マイエロヴィツ(1913-1998) :主よ私を救ってください
ハンス・アイスラー(1898-1962) :’Nein’ 室内カンタータ第6番
ワイル:遅く、そしてやさしく(弦楽四重奏曲 ロ短調、第2楽章)
 溺れる少女のバラード(ベルリン・レクイエムより)
アイスラー:孤独の歌(Solidaritatslied)
 私はたくさんの友人に会った
フリードリヒ・ホレンダー: ベルリンの廃墟
 ブラック・マーケット/また恋におちて
ベルク:ナイチンゲール(7つの初期の歌より)
マリオン・ランパル(ヴォーカル)
マンフレッドQ
ラファエル・アンベール(サックス、バスCl)

録音:2016 年11月
フランス出身の歌手、マリオン・ランパルが誘う、1920年代のベルリンの音楽。1920年代、ベルリンは世界中で最も注目された都市でした。集団的 エネルギーによって、あらゆる表現者(作家、画家、建築家、映画メーカー、そして作曲家)たちは、「新即物主義」を確立しました。ジャズが誕生した 場所でもあるニューヨークと同じような道のりをたどった、現代化(モダニズム)の縮図となりました。ベルリンで生きていくことは楽ではありませんでした。 スト、貧困、ナチズムの勃興・・・。このような社会では、キャバレーは道徳・社会的な解放を可能にする安全弁のようなものであり、人々はそこで熱狂・ 発散することができました。マリオン・ランパルとマンフレッド四重奏団は、サックスにラファエル・アンベールを迎え、こうした ‘偉大なるベルリン’ のあ やうい地下世界へと私たちを招きます。情熱に彩られた、自由と人間性の爆発がここにあります。 (Ki)
HMM-902296
A Fancy〜英国のエアとテューンに基づくファンタジー(17世紀)
マシュー・ロック(c.1621/23-1677):カーテン・テューン/金星の降順(Psyche)
パーセル(1659-1695):序曲;第2の音楽;第1幕のテューン(The Virtuous Wife Z.611より)/ホーンパイプ(妖精の女王Z.629より)/おお、孤独よ!(シアター・オブ・ミュージックより)/Twas within a furlong of Edinboro’ town(The Mock Marriage Z.605)/Ah me! To many deaths decreed(Regulus Z.586)/See, even Night herself is here (The Fairy Queen Z.629)/シンフォニー(アーサー王)
ジョヴァンニ・バッティスタ・ドラジ(c.1640-1708):夢の神よ、あなたはどこに!/私は無駄にため息をつかなければならないのか?
ジェイムズ・ハート(1647-1718):(テンペストより)
ベルトラン・キュイエ(指)
カラヴァンセライル
レイチェル・レド モンド(S)

録音:2016年11月25-27日
17世紀ロンドンの劇場の音楽集。1978年ナント生まれのチェンバロの名手、ベルトラン・キュイエ、ハルモニアムンディ初登場盤となります。キュイ エはクリストフ・ルセ、ピエール・アンタイらに師事したほか、ホルンも学んでおり、古楽アンサンブルのメンバーとして、またソリストとして活躍しています。 スコットランドの歌姫レイチェル・レドモンドの美しい歌声が、雰囲気を一層盛り上げています。 (Ki)
HMM-902297
ラフマニノフ:音の絵
練習曲集「音の絵」Op.33(全8曲)
練習曲集「音の絵」Op.39(全9曲)
断片(1917)
オリエンタル・スケッチ(1917)
前奏曲ニ短調(1917)
ニコライ・ルガンスキー(P)

録音:2022年9月/エウレジオ文化センター、マーラーホール(イタリア
「24の前奏曲」(HMM 902339)に次ぐハルモニア・ムンディのルガンスキー・ラフマニノフ第2弾。今回はラフマニノフ作品のなかでもとりわけ難曲と して知られる練習曲集「音の絵」全曲に挑戦。
ルガンスキーはこの作品を20歳の1992年に録音していて、今日も高く評価されていますが、30年を経た50歳での再録音となりました。録音は今年 2022年9月。円熟度はもちろんながら、疫病や祖国ロシアの情勢など反映しての心境か、暗い想念が感じられます。といっても鈍い演奏ではなく、明快な 指さばきや轟きわたる輝かしい音などルガンスキー一流の芸術をたっぷり味わえます。
ラフマニノフの「音の絵」はピアノ協奏曲第3番と同時期の作で、大ピアニストだった彼の技術の粋を結集させた極限的な難曲となっています。またピアノが もっとも美しく鳴るように作られており、腕に自信のある奏者にとり挑戦しがいがある作品といえます。
ルガンスキーはラフマニノフのピアノ曲について、一旦マスターしてしまうと自分の指が奏でているのかピアノが自分で歌っているのか区別できなくなるほどピ アノと一体化してしまうと述べていますが、超難曲ながら指を忘れさせてくれる余裕の技巧は驚きと申せましょう。歌いまわしも全く甘くなく格調高さを感じさせ ます。
嬉しいのが作品番号のついていない小品3篇をルガンスキーの演奏で聴くことができること。いずれも革命時、ラフマニノフがロシアを去ろうとしていた頃の もので、不安な感情にあふれていますが、ルガンスキーはそこからも美しい音楽を引き出しています。 (Ki)
HMM-902298
「メランコリア」〜1600年前後のマドリガーレとモテット集
ジョン・ウィルビー(1574-1638):Draw on, Sweet Night/O wretched man
ウィリアム・バード(1543-1623):Tristia et anxietas/Come to me grief forever/Lullaby, my sweet little baby(器楽曲)/Come to me grief forever
チェーザレ・トゥディノ(c.1530-after1591):Altro che lagrimar(器楽曲)
カルロ・ジェズアルド(1566-1613):O vos omnes/Merce grido piangendo/Tristis est anima mea
ポンポニオ・ネンナ(1556-1608):La mia doglia s’avanza
オルランド・ギボンズ(1583-1625):What is our Life?
ルカ・マレンツィオ(1553/54-1599):Crudele acerba inesorabil’ morte/Solo e pensoso
ルッザスコ・ルッザスキ(1545-1607):Quivi sospiri
トーマス・ウィールクス(c.1576-1623):O Care, thou wilt despatch me
トマス・トムキンズ(1572-1656):Too much I once lamented
レ・クリ・ド・パリ【声、ヴィオール、コルネット、セルパン】
ジョフロワ・ジュルダン(指)

録音:2017年 6月25-30日
「痛みの原因になっているものでも、それを瞑想することに喜びを感じる」、とは18世紀後半に出版された辞典に掲載されていた「メランコリー」の定義。 このCDに収録された音楽のテーマといえます。後期ルネッサンスの音楽創造を果てしなく豊かなものにした「メランコリー」のエッセンスに満ちた詩に 付曲された楽曲の数々に、心揺さぶられます。
「レ・クリ・ド・パリ」は、ジョフロワ・ジュルダンによって結成された声楽と器楽から成るアンサンブルで、16世紀初頭から現代音楽までをレパートリー にしています。演奏曲目によって、編成を3名から80名まで自在に変え、メンバーも作曲家、編曲家、俳優、舞台監督、楽器奏者、ダンサーからサウンド・ デザイナーなど実に様々というユニークなグループです。 (Ki)
HMM-902299
メルニコフ・プレイズ4ピアノ
シューベルト:さすらい人幻想曲【グラーフ・フォルテピアノ使用】
ショパン:12の練習曲Op.10【エラール使用】
リスト:ドン・ジョヴァンニの回想【ベーゼンドルファー使用】
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの三章【スタインウェイ使用】
アレクサンドル・メルニコフ(P)

録音:2016年10月、2017年5月、7月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
何ごとにも深いこだわりを見せるメルニコフが、ピアノの機能を最大に発揮した難曲4篇を、4種の楽器で演奏・録音することにチャレンジしました。メルニコフによれば、作曲者が意図したことはふさわしい楽器を用いなければ忠実に再現できないとのこと。そのためには、作曲者が使っていたピアノ、もしくはその時代に周囲にあったものということで4つの楽器、グラーフのフォルテピアノ、色彩豊かなエラール、深みのあるベーゼンドルファー、華麗なスタインウェイを弾き分けています。どれもメルニコフならではの個性的解釈で面白さの極みですが、ショパンの練習曲が真骨頂。意外なほど思い入れのない「別れの曲」、七色にきらめく「黒鍵」と第1曲、凄みに満ちた「革命」まで一瞬も聴き手を飽きさせません。またかつてソ連でネイガウスが、「ミスなく弾けるのはギンスブルクだけ」と言った恐るべきリストの「ドン・ジョヴァンニの回想」(オリジナル版)の凄まじい技巧は師リヒテルを彷彿させる大きさ。これも金縛りにあったように動けなくなる演奏です。さらに凄いのはストラヴィンスキー。スタインウェイがうなりをあげる効果と、やはりロシア物はさすがの説得力。ピアノがメーカーによってこんなにも異なる楽器なのかと実感させてくれます。 (Ki)
HMM-902300
ハイドン:マリアツェル・ミサ(祝福された聖処女マリアの賛美)Hob. XXII:5 ヨハンナ・ヴィンケル(S)
ゾフィー・ハルムセン(A)
ベンヤミン・ブルンス(T)
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(Bs)
ジャスティン・ドイル(指)
RIAS室内cho
ベルリン古 楽アカデミー

録音:2018年6月、ベルリン・コンツェルトハウス(ライヴ)
ジャスティン・ドイル率いるRIAS室内合唱団の最新録音は、ハイドンのミサ曲。1752年、ハイドンは、オーストリアのマリアツェルの地にある教会(所 有するマリアの肖像画の秘蹟を求めて多くの人が巡礼に訪れる)で合唱指揮者の職を得るという目的もあり、その地を巡礼しました。ハイドンの才能は マリアツェルの地の音楽監督にも認められましたが、ちょうどハイドンのためのポストはなく、ハイドンはウィーンに戻りました。1761年、ハイドンはエ ステルハージ家の音楽家として職を得、1766年に、前任者が亡くなったことにより、ハイドンは正式にカペルマイスターとして就任し、家の礼拝の音楽 もとりしきるようになります。ちょうどこの昇進の時期に、この「祝福された聖処女マリアをたたえるマリアツェルのためのミサ(Mass for Mariazell in honour of the Blessed Virgin Mary [Missa Cellensis in honorem Beatissima Virginis Maria])」、通称「マリアツェル・ミサ」も成立したと考 えられます(自筆譜が失われているので精確なところは不明)。合唱曲、および「Laudamusu te」などいくつかの楽曲は独唱によっており、バッハのミ サ曲ロ短調をも思わせます。どれも大変充実しておりますが、ドイルの指揮がすべてをやわらかな風合いにまとめており、RIAS室内合唱団の底力と表現 力にあらためて感じ入る、素晴らしい演奏となっています。 (Ki)
HMM-902301
ドビュッシー:前奏曲集 第1集(全12曲)
版画(全3曲)
ハヴィエル・ペリアネス(P)

録音:2018 年 7月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
スペインの俊英ピアニスト、ペリアネス。「最後の3つのソナタ」(HMM 902303/ KKC 5938)でケラスとの素晴らしい共演(チェロ・ソナタ)を聴 かせてくれていましたが、このソロでその深い知性と、ペリアネスの耳の良さがさらに発揮されており、注目です。絵筆のようなタッチはピアノであること を忘れさせるような美しい音色。静謐な世界に、ただただ聴き入る1枚です。 (Ki)
HMM-902302
ドビュッシー:前奏曲集第2集(全12曲)
交響詩「海」(作曲者編による4手版)*
アレクサンドル・メルニコフ(P)
オリガ・パーシチェンコ(P)*

録音:2016 年10月19-22日、2017年 6月6-7日/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
★一聴して驚かされるのはその響き。「海」も「前奏曲集第2集」もドビュッシーが印象主義的作風を確立した作品として名高く、茫漠とした響きで再現 されることが多いですが、ここでは明快かつ明るい音色でくっきりと輪郭線を描いています。とはいっても即物的なものではなく、たっぷり歌っているのも 特徴です。「ビーノの門」「花火」の激しい部分も決して叩かずに凄まじい効果をあげているのがさすが。ドビュッシー自身の演奏はこのようなものだった かと妄想させられます。
カップリングはドビュッシー自身がピアノ4手用に編曲した交響詩「海」。手の接近や交差、複雑なトレモロの多用など演奏は極めて難しく、これまでの 録音も2台のピアノを用いることばかりでしたが、ここでは若手女流のオリガ・パーシチェンコとエラールの銘器を連弾。1986年生まれのパーシチェン コはリュビモフ門下で、フォルテピアノ、チェンバロ、オルガン奏者として非常に注目されています。この「海」もクリアで推進力に満ち、ドビュッシーが 頭で描いていたであろう日本の浮世絵のように鮮やかでクリアな色彩に目から鱗が落ちること間違いありません。 (Ki)
HMM-902303
ドビュッシー:最後の3つのソナタ集

(1)ヴァイオリン・ソナタ ト短調(1917)

(2)英雄の子守歌−ベルギー国王アルベール1世陛下とその兵士たちをたたえて(1914)
アルバムのページ(負傷者の服のための小品)(1915)

(3)フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ ヘ長調(1915)

(4)エレジー(1915)

(5)チェロ・ソナタ ニ短調(1915)

(6)燃える炭火に照らされた夕べ」(1917)
(1)イザベル・ファウスト(Vn/ストラディヴァリウス“スリーピング・ビューティ”)
アレクサンドル・メルニコフ(P)
(2)タンギ・ド・ヴィリアンクール(P)
(3)マガリ・モニエ(フルート/1880年、ルイ・ロット、製造番号2862/調整:ベルナール・デュプラ)
アントワーヌ・タメスティ(Va/ストラディヴァリウス「マーラー」、1672年製)
グザヴィエ・ド・メストレ(ハープ/エラール社製、19世紀末のルイ16世のスタイル/調整:レ・シエクル)
(4)タンギ・ド・ヴィリアンクール(P)
(5)ジャン=ギアン・ケラス(Vc) 
 ハヴィエル・ペリアネス(P)
(6)タンギ・ド・ヴィリアンクール(P)

録音:1-5, 9-13:2016年12月、2017年12月、2018年1-2月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
6-8:2017年6月、シテ・ド・ラ・ミュジーク、パリ
ハルモニアムンディがお送りするドビュッシー没後100周年記念シリーズ、「最後のソナタ集」と題し、ファウスト、ケラス、メルニコフ、メストレ、タメスティ らが参加しているという注目盤の登場です! ドビュッシーは晩年様々な楽器のための6つのソナタを作曲しようと考えていましたが、実際にはここに収録された3作を書き上げた翌年に亡くなってし まいます。この計画の最後となったのは、ヴァイオリン・ソナタでしたが、これはドビュッシーの文字通り最後の作品となりました。冒頭でメルニコフが奏で る繊細きわまりない和音から一気に世界に引き込まれます。ファウストの演奏は、独特のミステリアスでかわいたような空気を漂わせつつも、非常にきめこ まやかな表情づけで、一音一音、休符までも聴きの逃してはならぬ、と思わせられる演奏です。
フルート、ヴィオラとハープのためのソナタについてドビュッシーは友人にあてた手紙の中で「これは私が作曲の仕方を今よりは多少知っていた頃の作品だ。 何年の前のドビュッシー、そう、‘夜想曲’ の頃のドビュッシーのようだ」と語っています。「ビリティスの歌」や「六つの古代墓碑銘」と、古のフランスのク ラヴサン音楽の典雅さが融合したようで、独特の魅力にあふれた本作を、最高のメンバーで聴けます。マガリ・モニエは2003年よりフランス放送フィルハー モニーOの首席フルート奏者を務め、2004年のミュンヘン国際音楽コンクールで優勝した名手。ハルモニア・ムンディでは初登場となります。彼女 が演奏しているルイ・ロット(ルイ・ロット/1855年に工房を立ち上げ1951年まで存在していたオールド・フルートの代表格)のフルートは、ジョゼフ・ ランパル(1895-1983)そしてその息子ジャン=ピエール・ランパル(1922-2002)らが演奏していたもの、また、ハープはレ・シエクルも用いている楽 器で、まさにドビュッシーの頃の音色で楽しむことができるという意味でも貴重な演奏となっております。
最後の3つのソナタの中では最初に完成したチェロ・ソナタ。ここではケラスと、スペインのペリアネスという顔合わせによる演奏でお聴き頂きます。作 品の世界に一歩踏み込んだ、繊細な色彩の描き分けが見事。より細やかな表情づけがなされており、絶妙な間合いの中にも「あそび」が感じられる演奏となっ ております。なお、ケラスは2008年にアレクサンドル・タローとドビュッシーのチェロ・ソナタを録音しておりますが、そちらはシャープさが際だった演奏で、 10年の時を経ての変化にも感じ入る演奏となっております。
ピアノ独奏作品もすべて晩年のもの。奏でるのはタンギ・ド・ヴィリアンクール。フランスでは若くして名手としてソロに室内楽にバリバリと活躍、リスト のような超絶技巧はもとより、古典から現代ものまで完璧に弾きこなすテクニックは圧巻です。 ドビュッシーの晩年の作品世界の多様性に、名手たちのきめこまかな演奏によってあらためて感じ入る1枚となっております。 (Ki)
HMM-902304
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 op.10
ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調 op.35
エルサレムSQ
〔アレクサンドル・パヴロフスキー(Vn)、セルゲイ・ブレスラー(Vn)、オリ・カム(Va)、キリル・ズロトニコフ(Vc)〕

録音:2017年4月18-22日、オーストリア
1993年に創立され、1996年にデビューしたエルサレム弦楽四重奏団。結成20余年を数える、もはやベテランの存在です。2015年6月には久々 の来日公演も行っています。彼らの最新盤は、ドビュッシー没後100年にちなみ、ドビュッシー唯一の弦楽四重奏曲、そしてラヴェルの弦楽四重奏という カップリング。ドビュッシーは冒頭から4人だけで演奏しているとは思えないような豊かな響き。ピッツィカートの楽章も、弦の魅力満喫。エルサレム弦楽 四重奏団のメンバー間に流れるあたたかな空気感までもがとらえられた優秀録音も注目です。 (Ki)
HMM-902305
「狂おしい恋人」
ジョン・エクルズ(1668頃-1735):「グラウンド」〜組曲『狂おしい恋人』(アリア集第5番)より
パーセル:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第6番
 即興曲〜リュートのための
ニコラ・マッテイス(1650頃-1714頃):ラ・フォリア変奏曲
ニコラ・マッテイスJr.(1670年代-1737):幻想曲 イ短調
マッテイス:組曲 イ短調「サラバンダ・アモローザ」
マッテイス:「昔のサラバンダあるいはチャッコーナ」〜組曲 ハ長調より
パーセル:前奏曲 ト短調 ZN.773
ヘンリー・エクルズ(1680頃-1740頃):ヴァイオリン・ソナタ第11番 ト短調
マッテイス:組曲 ト長調
ヘンリー・エクルズ:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ホ短調
マッテイスJr.:幻想曲 ハ短調
ヘンリー・エクルズ:「ジョン、さあキスして」の新しいディヴィジョン
ジョン・エクルズ:「グラウンド」〜『狂おしい恋人』組曲(アリア集第3番)より
テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ(Vn/ヤコブ・シュタイナー1665年製作)
トマ・ダンフォール(Lute/ジュゼッペ・トゥミアティ1993年製作)

録音:2019年2月/ドイツ・プロテスタント教会(パリ)
現在フランスを中心に活躍する若手奏者、ヴァイオリンのテオティム・ラングロワ・ド・スワルテとリュートのトマ・ダンフォールのデュオのアルバム「狂おし い恋人」。この録音のアイディアが生まれたのは二人がヴァイオリンとリュートのための作品を研究する中で、ジョン・エクルズの「グラウンド」を見つけすぐに レパートリーにしたことがきっかけになったとのこと。この作品はアルバム・タイトルにもなっているジョン・エクルズの組曲『狂おしい恋人』からの作品。演奏 時間3分ほどの付帯音楽ながらその官能的な世界に誘います。その旋律は、かの有名な“ヴィターリのシャコンヌ”の冒頭を連想させ、変奏的に色彩豊かに奏 でられます。その他パーセル、ニコラ・マッテイス、マッテイスJr.、ヘンリー・エクルズの作品を見事に編み込んだ選曲となっております。どこかもの悲しい、し かしその美しい旋律が魅力であり、“高尚な憂鬱”と表現できるアルバムです。
HMM-902306(2CD)
ドビュッシー:歌曲集
(1)星月夜(バンヴィル詩)/マンドリン(ヴェルレーヌ詩)/艶なる宴第1集〔秘めやかに、操り人形、月の光(いずれも第2版)〕(ヴェルレーヌ詩)/ビリティスの3つの歌(P.ルイス詩)/2つのロマンス「そぞろな悩める心」、「鐘」(ブールジェ詩)/夕べの鐘(ル・ロワ詩)/庭で(グラヴォレ詩)/美しき夕べ(ブールジェ詩)/ロマンス、春が来た(ブールジェ詩)/センティメンタルな風景(言うに言われぬ静けさ)(ブールジェ詩)/麦の花(ジロー詩)/眠れる森の美女(イスパ詩)/ボードレールの5つの詩〔「バルコニー」、「夕べの調べ」、「噴水」、「黙想」、「恋人たちの詩」〕(ボードレール詩)

(2)3つの歌曲〔海はさらに美しく、角笛の音は悲しく、垣根のつらなり〕(ヴェルレーヌ詩)/艶なる宴第2集〔無邪気な人たち、牧神、感傷的な対話〕(ヴェルレーヌ詩)/フランスの3つの歌〔「ロンデルス―季節の衣を残して」、「洞窟」、「ロンデルス―死の安らぎに」〕(ドルレアン、レルミット詩)/フランソワ・ヴィヨンの3つのバラード〔「恋人に捧げたヴィヨンのバラード」、「母の願いにより聖母に祈るためにヴィヨンが作ったバラード」、「パリの女のバラード」〕(ヴィヨン詩)/ステファヌ・マラルメの3つの詩〔「ため息」、「ささやかな願い」、「扇」〕(マラルメ詩)/愛し合う二人の散歩道〔「この暗い洞窟のほとりに」、「私の忠告を聞いておくれ、いとしのクリメーヌよ」、「あなたの顔を見て私はおののく」〕

(3)「忘れられた映像」(全3曲)
(4)「燃える炭火に照らされた夕べ」
(1)ゾフィー・カルトホイザー(S)
ユージン・アスティ(P)

(2)ステヴァヌ・ドゥグー(Br)
アラン・プラネス(P)

(3) アラン・プラネス(P)

(4) ユージン・アスティ(P)

録音:2017年11月、2018 年1月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
ドビュッシー没後100周年記念シリーズ。美しいフランス語による旋律と、それをさらに美しく包みこむピアノがたまらない、歌曲集です。象徴派と印象 派の詩人たちによる歌曲を集めています。 ドビュッシーは生涯に100ほどの歌曲を書いていますが、そのうち生前に出版されたのは半分ほどでした。未出版のままとなっていたのは1880-85年、 音楽院の学生だったときに書かれたものなので、歌曲という形式が、ドビュッシーのスタイルを形作っていく過程で非常に重要な役割を果たした、というこ とがうかがわれます。当盤では、若い頃から傾倒していたバンヴィル、そしてヴェルレーヌのほか、一時凝っていたブールジェ、そしてボードレール、また、 歌手、俳優、コメディアンといったマルチの才能を見せたイスパらのテキストによる歌曲が選曲されています。 カルトホイザー(S)とドゥグー(Br)の美しいフランス語でつむがれるメロディは、語りなのか歌曲なのかわからなくなってしまうほど。そ の美しい声を美しく包みこむピアノも、非常に雄弁。極上のドビュッシー歌曲集となっております。ki
HMM-902308
ドビュッシー・・・とジャズ〜弦楽四重奏のための「前奏曲」
≪C≫の影響〜「亜麻色の髪の乙女」(第1巻第8曲)と「奇人ラヴィーヌ将軍」(第2巻第6曲)による/弦楽四重奏とアコーディオン
交代する六度〜「交代する三度」(第2巻第11曲)による/弦楽四重奏
真昼、ハ長調〜「交代する三度」(第2巻第11曲)による/弦楽四重奏とヴィブラフォン
雪の上の足跡〜「雪の上の足跡」(第1巻第6曲)による/弦楽四重奏
寺の陰に〜「沈める寺」(第1巻第10曲)による/弦楽四重奏、ピアノとコントラバス
ミンストレル〜「ミンストレル」(第1巻第12曲)による/弦楽四重奏
ヴィーノのダンス〜「ヴィーノの門」(第2巻第3曲)による/弦楽四重奏とヴィブラフォン
ヒースの荒野〜「ヒースの荒野」(第2巻第5曲)による/弦楽四重奏
ビュスィのブルース〜「ヒースの荒野」(第2巻第5曲)による/弦楽四重奏とピアノ
亜麻色の髪の乙女〜「亜麻色の髪の乙女」(第1巻第8曲)/弦楽四重奏
ドビュッシーQ
ジャッキー・テラソン(P)
ヴァンサン・ペラニ(アコーディオン)
フランク・トルティレル(ヴィブラフォン7)
ジャン=フィリップ・コラール=ネヴン(P)
ジャン=ルイ・ラッサンフォス(Cb)

録音:2018 年 3,4月
ドビュッシー没後100年記念シリーズ。ドビュッシーの名を冠したSQ「ドビュッシー四重奏団」が、ゲストを招き、ドビュッシーのピアノ独 奏のために書いた、全2巻24曲から成る「前奏曲集」から楽曲を選択して、ジャズ風にアレンジして演奏しています。1トラック目は、「亜麻色の髪の乙 女」と「奇人ラヴィーヌ将軍」をあわせたアレンジ。あの有名なメロディはたしかに聴こえてきますが、どこか雅楽を思わせるような静謐な世界と、ケーク ウォークが融合した不思議な世界です。アコーディオンが入ることにより雅楽の笙のような音色が得られ、ドビュッシーのジャポニズムをも感じさせるよう で、引き込まれます。アコーディオンのヴァンサン・ペラニは、11歳でクラシックのアコーディオンを始め、16歳でジャズに出会い、現在は多ジャンルに 渡り活躍する奏者。ヴァイオリンのローラン・コルシアとも共演しています。ジャッキー・テラソンはアメリカ人の母、フランス人の父を持つドイツ生まれ のピアニスト・コンポーザー。ヨーロピアン・クラシカルから、カリビアン・リズムまで、ボーダーレスな才能で世界を魅了しています。 (Ki)
HMM-902309
ルガンスキーのドビュッシー
喜びの島/2つのアラベスク
ベルガマスク組曲
レントよりゆっくりと
雨の庭〜「版画」より
映像第2集/ハイドンを讃えて
ニコライ・ルガンスキー(P)

録音:2018 年7月/ドッビアーコ(イタリア)
ドビュッシー・イヤーの2018今年、ハルモニア・ムンディは特別なリリースを用意しています。その注目盤のひとつがルガンスキーによるピアノ・アルバム。朋 友メルニコフとは異なり、スタインウェイを用いて輝かしい音世界を創り上げています。
ルガンスキーといえば、ラフマニノフやリスト、ショパンを正確無比な技巧と緻密に計算された設計で説得力満点の演奏を繰り広げてきました。そのルガ ンスキーがドビュッシーをどう再現しているか興味津々です。
ルガンスキーの魅力のひとつが、輝かしく鳴り響く音。音の魔術師だったドビュッシーの最重要ポイントのひとつですが、「喜びの島」などちょっとロシア 音楽を思わせるところにびっくり。ドビュッシーはムソルグスキーを崇拝して、強い影響を受けていますが、「喜びの島」がムソルグスキー起源であることを 気付かせてくれます。
一方「アラベスク第1番」や「ベルガマスク組曲」の「月の光」の清潔できらめくような美しさも絶品。近年ドビュッシーの音楽とジャポニスムの結びつ きに関心が集まっていますが、ドビュッシー芸術にロシア音楽が大きく関与していることを演奏は示唆してくれる貴重な一枚です。 (Ki)
HMM-902310
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
『聖セバスティアンの殉教(ガブリエーレ・ダヌンツィオの5 幕の神秘劇のための劇音楽)』の交響的断章
(「百合の園」「第一幕の法悦の踊りとフィナーレ」「受難」「よき羊飼い」)
交響詩「海」
フィルハーモニアO
パブロ・エラス=カサド(指)

録音:2018 年 1月、ヘンリー・ウッド・ホール&ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
ハルモニア・ムンディによるドビュッシー没後100年リリース。パブロ・エラス=カサドとフィルハーモニア管による演奏です。英国のフィルハーモニア 管は1945年に創立、2008年より、エサ=ペッカ・サロネンが首席指揮者&アーティスティック・アドヴァイザーを務めており、その充実した演奏ぶり は世界が知るところです。名手ぞろいのフィルハーモニア管による「牧神」は文字通りめくるめく世界。様々な楽器が奏でる旋律に身をゆだねているうち、 あっという間に終わってしまうまさに夢のような演奏です。「聖セバスティアンの殉教」は、ドビュッシーの音楽語法の様々な要素が総決算的に濃密に詰まっ ている作品と言われますが、神秘性たっぷりで、ドビュッシーが築きあげた和声と色彩の宮殿が目の前に立ち上ってくるようです。「海」もまさに圧巻。エ ラス=カサドの大きなフレーズ感と前進感が心地よいテンポは、色彩の中を駆け抜けるような、まさに絵画的な世界。フィルハーモニア管の面々の巧さに も改めて感心させられます。ドビュッシー没後100年リリースを名乗るにふさわしい素晴らしい演奏です。
ドビュッシーの「聖セバスティアンの殉教」は、もともとは当時のセレブ的詩人、ガブリエーレ・ダヌンツィオが書いた4000行から成る聖史劇の詩の ための付随音楽。その物語は、異教徒たちによって、火あぶりの刑に処されそうになっている双子の兄弟を見たセバスティアン(のちの聖人セバスティアン(セ バスティアヌス))が、キリスト教に目覚め、不思議な力を得、様々な奇跡を起こすが、最後は自らも処刑されてしまうというもの。実際にすべての詩を朗 読しながら上演すると4時間以上もかかる大作ですが、その中でドビュッシーの音楽は一時間弱分ほどしかないことから、今日では完全版で演奏されるこ とはほとんどなく、このように四曲の抜粋から成る交響的断章か、音楽部分を抜粋して演奏されています。ドビュッシーがこの作品の作曲の契約書にサイ ンをしたのは1910年12月、詩が書き上がる予定日は翌11年3月、そして初演は5月、とすべてがギリギリの状態の中での契約でした。このような 明らかに困難と思われる仕事を引き受けたのは、当時のドビュッシーの経済状態の困難さがあったから、とされています。初演までのスケジュール、そし て初演に際しても様々な困難がありましたが、しかし、そんな状況での初演で、ドビュッシーは、自分が構想に描いていたような魅惑の和声の宮殿が彼の 目の前に現れ涙した、という記録が残っています。この作品が、彼の芸術的発展における特別な存在であることは間違いないでしょう。 (Ki)
HMM-902312
Spanish Nativity〜スペインのクリスマス
ビクトリア(1548-1611):モテット”O magnum mysterium”
フランシスコ・ゲレーロ(1528-1599):”Beata Dei genitrix Maria”、”A un nino llorando”
アロンソ・ロボ(1555-1617):ミサ”Beata Dei genitrix Maria, Kyrie”、ミサ” Beata Dei genitrix Maria, Gloria”、ミサ” Beata
Dei genitrix Maria, Credo”、“Beata Dei genitrix Maria, Sanctus & Benedictus”、ミサ“Beata Dei genitrix Maria, Agnus Dei”
マテオ・フレハ・‘エル・ビエホ’(ca.1481-ca.1553):”El jubilate”、” Riu riu chiu”、””
ペドロ・リモンテ(1565-1627):ビリャンシーコ” De la piel de sus ovejas”
クリストバル・デ・モラレス(ca.1500-1553):”Cum natus esset”
スティレ・アンティコ

録音:2019年3月
スペインの「黄金時代」には、素晴らしい音楽もたくさん生まれました。ア・カペラ合唱団として世界で活躍するスティレ・アンティコが、スペインの16世紀の クリスマスの音楽を収録しました。手の込んだポリフォニー、そして民衆に伝わる舞踊のリズムも取り入れられたこれらの作品が、縦の響きと横の流れがこの 上なく美しいスティレ・アンティコの声楽アンサンブルによって、まばゆいばかりの音楽の宝石のように響きわたります。 (Ki)
HMM-902313
今まで気付かなかったなんて〜弦楽四重奏曲以前の弦楽四重奏
パーセル:4声のファンタジア 第8番ト長調 Z.742、Curtain Tune on a ground(アテネのタイモン Z.632より)
マシュー・ロック(1621/23-1677):Curtain Tune(テンペストより)、4部のコンソート組曲第2番(ニ長調)
ハイドン:弦楽四重奏曲 ニ長調 op.71-2, Hob. III:70
パーセル:4声のファンタジア 第2番変ロ長調 Z.736、Fairest Isle(アーサー王より)
マシュー・ロック:4部のコンソート組曲第1番(ニ短調)
パーセル:ホーンパイプ(アーサー王)Z.628、パヴァーヌ ト短調 Z.752、Chacony ト短調 Z.730
ジョン・ブロウ(1649-1708):Act Tune(ヴィーナスとアドニス)
キットガット・カル テット
〔アマンディーヌ・ベイエ(Vn)、ナーマン・スルチン(Vn)、ジョゼフ・コット(Va)、フレデリク・バルダッサル(Vc)〕

録音:2019年2月11-14日、フランス
現代最高鋒のバロック・ヴァリオイン奏者アマンディーヌ・ベイエ。そのしなやかな音楽で、アンサンブル「リ・インコーニティ」でも数々の魅力的な CDを発信している彼女ですが、またここで新たなアンサンブルを設立しました。その名もキットガット・カルテット(‘腸弦’ カルテットの意)。世界的な ピリオド楽器アンサンブルで活躍するメンバーによって構成されており、自由、熱中と共有をモットーに、第1弾の当ディスクでは、ハイドンとイングランド (パーセル、ロック、ブロウ)に焦点を当て、弦楽四重奏の原石ともいえる珠玉の作品を集めました。パーセルのファンタジアと60代のハイドンが書い た弦楽四重奏曲の間には100年ほどの時代の差がありますが、同時期に書かれたと言われたらそうかもしれないと思えるほどにパーセル作品が充実して いることに驚かされます。演奏自体が素晴らしいことはもちろん、うれしい発見に満ちた音楽の旅が広がります! (Ki)
HMM-902314
ハイドン:エステルハージのための協奏曲集
(1)ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 Hob.VIIa:1
(2)チェロ協奏曲 ハ長調 Hob.VIIb:1
(3)ヴァイオリン協奏曲 ト長調 Hob.VIIa:4
リ・インコーニティ
アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
マルコ・チェッカート(Vc)

録音:2018年1月、テアトル・オーディトリウム(ポワチエ)
バロック・ヴァイオリン界を牽引するアマンディーヌ・ベイエと、彼女が創設したアンサンブル、リ・インコーニティによる、愉悦のきわみのハイドンの 協奏曲集。いずれも1760年代の作で、1761年にハイドンがエステルハージに仕えて間もない頃のもの。当時ハイドンは、自身がいかにすぐれた作曲家 であり、器楽奏者であるか、ということを折に触れアピールしていました。じっさい、ここにおさめられたような協奏曲をはじめ、この頃の作品は、ギャラ ント様式から、後に古典様式と呼ばれるものになる新しい音楽的対話を新しく構築した一人の素晴らしいアーティストの軌跡を示しています。 リ・インコーニティとしては比較的大きな編成(ですが、エステルハージの素晴らしいオーケストラと同様の規模)をとるこれらの作品ですが、ここでも彼 女たちの親密なアンサンブルは健在。あらゆる瞬間瞬間を、奏者たちが心から楽しんでいて、休符にまで彼らの幸せな笑顔が感じられるような演奏です。 (Ki)
HMM-902315
マラン・マレ:作品集
1. プレリュード*
2. ガヴォット*
3. ミュゼット(ヴィオール曲集第4巻、組曲イ短調より)
4. スペインのフォリアのクプレ(ヴィオール曲集第2巻より)
5. ラ・レヴーズ(夢、夢想、夢見る女)(ヴィオール曲集第4巻、異国趣味の組曲より)
6. ファンタジー*
7. グラン・バレ*
8. サラバンド*
9. 膀胱結石手術図(ヴィオール曲集第5巻)
10. クーラント*
11. 作者不詳(伝:マラン・マレ):Les Regrets(後悔)(ヴィオール曲集第2巻 組曲ホ短調より)
12. プレリュード(ヴィオール曲集第2巻 組曲ニ短調より)
13. サラバンド・グラーヴ(ヴィオール曲集第2巻 組曲ニ短調より)
14. きわめて速く-遅く(マレ風ソナタ)
15. ル・バディナージュ(ヴィオール曲集第4巻、異国趣味の組曲より)[ピアノ・ソロ編曲]
16. ジグ - ドゥーブル*
17. アルマンド*

*=ヴィオール曲集第3巻 組曲イ短調より
ケラス&タローcVictor Toussaint
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/ジョフレド・カッパ、1696年製)
アレクサンドル・タロー(P/YAMAHA CFXグランドピアノ)
ギョーム・ガリエンヌ(コメディ・フランセーズ会員/9)

録音:2022年8月、大ホール、アルセナル・ド・メス(フランス)
ケラスとタローが、マラン・マレを録音しました。モダン・チェロとピアノによるマラン・マレというだけでも興味津々なうえ、ふたりによる演奏となれば、黙っ て通り過ぎるわけにはいきません。ケラスはその圧倒的なうまさと音楽で、洋の東西、時代を問わずに演奏活動を展開、そしてタローはラモーのクラヴサン曲集 のピアノによる演奏で世界をあっといわせた存在。そんなふたりによるマレ!ひとつの組曲を核に、さまざまなキャラクターの小曲を合間にちりばめた、1枚をと おしてたのしめるプログラムも魅力。ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロで演奏するとどちらかといえばゆったりと典雅、内省的な印象すらあるマレ。ケラスと タローによる演奏は、フレーズひとつひとつに満ちる歌、さりげない装飾音にただよう繊細なエレガンスが美しく、そしてスタイリッシュ。かと思うと、ワールド ミュージックを聴いているような感覚になるような場面もあるなど、1曲1曲が実に新鮮。膀胱結石手術図の患者役にはコメディ・フランセーズの役者をゲスト に迎えた力の入りよう。タローのソロも、ラモーやクープランにつづき、衝撃の美しさに心がふるえます。そしてスペインのフォリアでの、ケラスの圧倒的うまさ!! 絶対注目です!!! (Ki)
HMM-902318(2CD)
トリオ・ヴァンダラー〜フランク&ヴィエルヌ
■CD1
フランク:ピアノ五重奏曲 ヘ短調 FWV7
ヴィエルヌ:ピアノ五重奏曲 ハ短調 op.42
■CD2
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 FWV 8
ピアノ三重奏曲 第1番嬰ヘ短調 HWV1, op.1-1
トリオ・ヴァンダラー
ヴァンサン・コック(P)、ジャン=マルク・ヴァイジャベディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥ(Vc)
カトリーヌ・モンティエ(Vn[CD1])
クリストフ・ゴーゲ(ヴィオラ[CD1])

録音:2022年7月&9月、ポワティエ・オーディトリウム劇場(フランス)
トリオ・ヴァンダラーの最新盤は、フランク作品集。フランクの作曲家としてのデビュー作である三重奏曲、そして充実の五重奏曲、さらにヴァイオリン・ソナ タも収録しているという超充実の内容です。その演奏は、盟友ニコラ・アンゲリッシュ(1970-2022)に捧げたもの。アンゲリッシュとトリオ・ヴァンダラー のメンバーたちは音楽院で年齢は違いますが同じ時に学んだ仲で、特にヴァイオリンのヴァイジャベディアンにとってアンゲリッシュは弟のような存在だったといい ます。16歳のアンゲリッシュと、4歳上のヴァイジャベディアンは、音楽院が企画したメシアンとドナトーニのピアノ四重奏曲の演奏会のツアーで共演したことがあっ たそうです。アメリカからパリに引っ越してきたばかりのアンゲリッシュにとってヴァイジャベディアンは兄のような存在になったといいます。メシアンとドナトーニ 本人からも、彼らの演奏は高く評価されたといいます。ふたりはヴァイオリンとピアノのためのレパートリーを片っ端から演奏しまくったといいます(アンゲリッシュ の初見能力は驚嘆すべきものがあったとヴァイジャベディアンは述べています)。アンゲリッシュのピアノでペヌティエのマスタークラスを受けたときも、フランク のソナタと五重奏曲だったといいます。そんな彼らの間に流れるアンゲリッシュとの様々な思い出も感じられるからか、作品自体のもつ力に様々な思い出が反響し、 実に胸をうつ演奏となっております。 フランクのヴァイオリン・ソナタでのヴァンサン・コックが奏でるフランクのソナタのピアノ・パートは、繊細極まりなく、実に丁寧にひとつひとつのパッセージを歌っ ております。ヴァイジャベディアンのピアノもどこか寂しさを漂わせつつも、しかし美しく熱く歌っております。フランクのピアノ三重奏曲は、フランクの作曲家と してのオフィシャル・デビュー作。なんといってもピアノの活躍が華々しい作品ですが、名手ぞろいのトリオ・ヴァンダラー、三人そろうと作品自体が自由に語 りだし、演奏者達の存在は透明にさえ感じられてしまいます、それくらいにトリオ・ヴァンダラーの芸術性が高いことにあらためて感じ入る演奏となっております。
ルイ・ヴィエルヌは事実上盲目で生まれ、1894年にサン・シュルピス教会の、そして1900年から37年に亡くなるまで、パリのノートルダム大聖堂のオ ルガン奏者を勤めました。オルガン作品のほかいくつか作品を残していますが、最も有名なもののひとつがピアノ五重奏曲です。息子の訃報を聞いて書かれ、 戦争の惨状を描いたような部分など、壮絶な内容となっております。 (Ki)
HMM-902320
ドヴォルザーク:弦楽六重奏曲 イ長調 op.48 B80*
弦楽五重奏曲 変ホ長調 op.97 B180
エルサレムSQ
〔アレクサンドル・パヴロフスキ(1st Vn)、セルゲイ・ブレスラー(2nd Vn)、オリ・カム(Va)、キリル・ズロトニコフ(Vc)〕
ヴェロニカ・ハーゲン(Va)、
ゲイリー・ホフマン(Vc)*

録音:2017年1月11-14日、テルデックス・スタジオ・ベルリン
1996年のデビューから20年を迎え、2011年からヴィオラのメンバーがアミハイ・グロスからオリ・カム(現ベルリン・フィル)に交代してからも5 年以上が経ち、ますます世界で活躍しているエルサレム弦楽四重奏団。ドヴォルザークがヨーロッパで高く評価されるきっかけとなった弦楽六重奏曲と、 アメリカに渡り、世界にその名を認めさせるきっかけとなった弦楽五重奏曲、2作のカップリングでの新録音登場のはこびとなりました。弦楽五重奏曲は 2本のヴィオラが活躍する作品で、ここではヴェロニカ・ハーゲンが参加しています。弦楽六重奏曲でも、LA DOLCE VOLTAレーベルでもおなじみの 名手ゲイリー・ホフマンが参加し、エルサレム弦楽四重奏団の緊密なアンサンブルに、一層の厚みを加えています。 (Ki)
HMM-902321
ハイドン:ピアノ三重奏曲集
ピアノ三重奏曲 第27番 変イ長調 op.61 Hob.XV-14
ピアノ三重奏曲 第32番 イ長調 op.70 Hob.XV-18
ピアノ三重奏曲 第35番 ハ長調 op.71 Hob.XV-21
ピアノ三重奏曲 第40番 嬰ヘ短調 op.73 Hob.XV-26
ピアノ三重奏曲 第41番 変ホ短調 op.101 Hob.XV-31
トリオ・ヴァンダラー
〔ジャン=マルク・フィリップス・ヴァイジャベディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥ(Vc)、ヴァンサン・コック(P)〕

録音:2017年1月19-22日、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
トリオ・ヴァンダラーの演奏は、ヴァンサン・コックの真珠が転がるようなきらきらとしたタッチのピアノと、弦楽器の2名の時に熱く、時にクールな対話 がピタリとはまり、フレーズの変わり目のふとしたところや休符での絶妙な間合いも抜群。アンサンブルの醍醐味を満喫できると同時に、ハイドンの創意に あらためておどろかされる演奏となっています。 (Ki)
HMM-902322
BWV… or not?〜偽物のバッハ
バッハ:ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのための組曲 BWV 1025 イ長調(S.L.ヴァイスのリュート組曲 SC47の編曲版)
ピゼンデル(1687-1755):ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ハ短調 BWV 1024(バッハ作とされていたが、現在はピゼンデル作とされている)
バッハ または/と C.P.E.バッハ:フルート,ヴァイオリン,通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV 1038(H.590.5)
C.P.E.バッハ:2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ短調 BWV 1036(Wq145/ H.569の初期版)
ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756):2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ハ長調 BWV 1037(DuerG 13)
バッハ:フーガ ト短調 BWV 1026
 フルート,ヴァイオリンと通奏低音のための“王の主題に基づく”ソナタ〜「音楽の捧げもの」BWV 1079より
リ・インコーニティ〔アマンディーヌ・ベイエ(ソロVn)、アルバ・ロカ(Vn)、マヌエル・グラナティエーロ(Fl)、バルドメロ・バルシエラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、フランチェスコ・ロマーノ(バロック・リュート)、アンナ・フォンターナ(Cemb)〕

録音:2017年2月9-13日、ローマ
バロック・ヴァイオリンに新しい風を送り続けるアマンディーヌ・ベイエ&リ・インコーニティによる最新録音。「BWV … or not?」とちょっと気になるタイト ルでの登場です。J.S.バッハの作品目録では「偽作」に分類される、J.S.バッハが作曲したとされていた、あるいは、編曲した作品を集めたもの。バッハ以外の人 のテーマに基づいてバッハ自身が作曲した作品も最後に収録されています。 この「偽作」が生まれた要因は、J.S.バッハが他の人の作品を筆写した楽譜を後世の人がバッハ作品として出版した。あるいはJ.S.バッハは次男のC.P.E.バッ ハは、お互いの作品をよく筆写したため、時にJ.S.バッハの作品がC.P.E.バッハの作品として出版されることもあった、など、様々な要因によるもの。「偽作」と 言われるだけで、なんとなく色眼鏡でその作品を見てしまい、バッハの作品ではないとして片付けてしまいがちですが、ベイエ率いるリ・インコーニティの面々 は、そのしなやかなリズム感あふれるアンサンブルと音色で、それぞれの作品のもつ、実に豊かな創意で聴き手をたのしませてくれます。 (Ki)
HMM-902323
バッハ:バスのためのカンタータ集
シンフォニア(カンタータ第21番「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV 21より)
カンタータ第56番「われは喜びて十字架を負わん」BWV 56
オーボエ・ダモーレ協奏曲 BWV 1055(1台のチェンバロのための協奏曲第4番 イ長調 BWV 1055)
カンタータ第82番「われは満ち足れり」BWV 82
マ ティアス・ゲ ルネ(Br)
カタリーナ・アルフケン(Ob、オーボエ・ダモーレ)
フライブルク・バロック・オーケストラ
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指,Vn)
合唱:クリスティーナ・ローターベルク(S)、イザベル・レヤル(A)、フロリアン・フェス(T)

録音:2017年2月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
ドイツ・リート現代最高の歌手の一人マティアス・ゲルネによる、バッハのソロ・カンタータ集の登場です。管弦楽はフライブルク・バロック・オーケス トラがつとめており、オーボエ・ダモーレ協奏曲およびカンタータのシンフォニアも収録されているといううれしいプログラムとなっています。 カンタータ第56番は、広く知られた名曲で、苦難に満ちた人生は、死という安らかな港にたどりつくことによって初めて救済に導かれる、という内容。「十 字架」と「ため息」の動機から構成された前奏に続き、バリトン・ソロが加わり5声部で展開される第1曲から、終曲コラールでは最後に合唱が加わる など、バッハの創意と充実の筆致が魅力です。カンタータ第82番も安らかな死をうたったもので、オーボエの活躍も印象にのこる、56番とならび広く愛 される名作です。オーボエ・ダモーレ協奏曲は、チェンバロ協奏曲第4番の原曲と考えられるもの。ここでも名手ぞろいのフライブルク・バロック・オー ケストラのメンバー、オーボエ奏者のカタリーナ・アルフケンの演奏が光ります。
HMM-902324
ウェーバー:ピアノ・ソナタ第2番変イ長調Op.39
シューベルト:ピアノ・ソナタ第9番ロ長調D.575
ポール・ルイス(P)

録音:2017年4月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
シューベルトとウェーバーはあまり接点を感じさせませんが、シューベルトの第9番は1817年、ウェーバーの第2番は1816年と同時期の作で、ど ちらも明瞭なロマン派的色彩を持つ4楽章形式の大曲。どちらも魅力的なメロディがふんだんにあふれていますが、オペラ的なウェーバーと歌曲的なシュー ベルトのテイストの違いも実感できます。
ウェーバーのピアノ曲は、それまでの古典派的ピアノ音楽と一線を画する大柄で派手な技巧を用い、リストやショパンの音楽の先駆を成しています。ピアノ・ ソナタ第2番は代表作ながら新しいディスクにあまり恵まれていなかったため大歓迎。ポール・ルイスの演奏は余裕のテクニックで聴き手をぐいぐい引っ 張りますが、なによりも微妙な音色の変化とニュアンスに満ちていて美しさの極み。ウェーバーはドイツ人ながらシェイクスピアの「オベロン」をオペラ化し、 ロンドンで客死しているなどイギリスと縁があり、ポール・ルイスがとりあげているのもさもありなんと申せましょう。
シューベルトのピアノ・ソナタ第9番は弱冠20歳の作ながら、非常に内省的で複雑。リヒテルが得意としたことで知られていますが、ポール・ルイス は独特の鋭さで全く異なる印象を与えてくれます。 (Ki)

HMM-902325
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
序曲「フィンガルの洞窟
交響曲第5番 「宗教改革」
イザベル・ファウスト(Vnン/ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」1704年製)
パブロ・エラス=カサド(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2017年3月19-22日、バルセロナオーディトリウム第1ホール、Paul Casals
イザベル・ファウストが、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を録音しました!指揮は1977年生まれの今ヨーロッパで大活躍の指揮者エラス=カサ ド、管弦楽は「ピリオド・オーケストラのベルリン・フィル」とも称されるフライブルク・バロック・オーケストラという最高の布陣です。情熱と霊感に満 ちた第1楽章、天上を思わせる美しさの第2楽章、華麗の極みの超絶技巧の第3楽章からなる、クラシック屈指の人気曲である本作。ファウストの輝か しくまっすぐ聴き手の心に差し込んでくる奇跡の音色と、音楽に対する真摯な姿勢が、語り尽くされてきた名作にまたひとつ新鮮な感動をもたらしてくれま した。「天上の天使たちを喜ばせる協奏曲を」というメンデルスゾーンの意志がここにすべて集約されています。 ヴァイオリン協奏曲は、1844年に完成、その後も磨きをかけ、翌45年、メンデルスゾーンの盟友にして本作にも多大なアドヴァイスをした、ライプツィヒ・ ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートマスター、フェルディナント・ダーフィトによってライプツィヒで初演されました。初演時から大成功をおさめた本作 は、続くヨーロッパ各地の初演も名手が手がけています。1845年のドレスデン初演は当時15歳のヨーゼフ・ヨアヒム、1846年ベルリン初演はベルギー のユベール・レオナール(フランクのピアノ四重奏曲第1番を献呈された人物で、フォーレのヴァイオリン・ソナタ誕生時にも重要な役割を果たした)でした。 彼らが演奏しておそらく書き込みもされていたであろう実際の譜面はもう残されていませんが、それでも様々な資料が出版されており、それらを検証してい くと、19世紀と現代とでは演奏スタイルに異なる部分があると考えられます。たとえば開放弦の多用。ポルタメントの多用。ボウイングのスタイルも現代 とは異なっていました。そして、ヴィブラートは、継続的にではなく、要所要所で装飾的に用いられていたと考えられます。ファウストももちろんこれらの 資料につぶさにあたったうえでこの録音に臨んでいますが、ここに繰り広げられている演奏が呼び起こす実に新鮮な感動は、歴史的演奏や慣習、すべてを 越えた域にあるといえるでしょう。
また、2017年は、マルティン・ルターの宗教改革(1517)の500年記念にあたります。ここに収録された交響曲「宗教改革」は、ルターのアウク スブルクの信仰告白から300年にあたる1830年に完成されました。序奏で管楽器が奏でる「ドレスデン・アーメン」がなんとも痛切に響き、全体的に 非常に引き締まった音づくり。管楽器が奏でるコラールも荘重になりすぎず、終楽章も鮮やかなデュナーミクで颯爽とかけぬけるような演奏となっています。 同じく1830年に作曲された「フィンガルの洞窟」も、メンデルスゾーンがスコットランドに旅した時に感動した光景が鮮やかに眼の前に浮かぶよう。メン デルスゾーンの才能にあらためて感動し、エラス=カサドとフライブルク・バロック・オーケストラの力量にも圧倒される内容です。 (Ki)
HMM-902326
ラヴェル:Jeux de Miroir(鏡遊び)〜管弦楽およびピアノ作品集
1. 道化師の朝の歌(管弦楽版)
2. クープランの墓(ピアノ独奏版)*
3. ピアノ協奏曲 ト長調
4. クープランの墓(管弦楽版)
5. 道化師の朝の歌(ピアノ独奏版)*
ハヴィエル・ペリアネス(P 2,3,5)
ジョゼプ・ポンス(指 1,3,4)
パリO

録音:2017年3月 2018年11月*
ラヴェルのピアノ曲と同曲のオーケストラ版を鏡のようにあわせて収録した注目盤の登場。管弦楽は、スペイン生まれのポンスとパリOという絶 妙の顔合わせです。ラヴェルを語る上で欠かせないのがスペイン趣味ですが、スペインの血が流れるポンスが、パリ管に一流のスペインらしさをもたらし ており興味津津です。「道化師の朝の歌」も「クープランの墓」もいずれもオリジナルはピアノ作品ですが、こちらもスペイン出身のハヴィエル・ペリアネ スが演奏。「道化師の朝の歌」では持ち前の透明感と静謐な世界観の音楽性を保ちつつも、内側から否応なくあふれ出る熱きリズムが炸裂しております。 「クープランの墓」での硬質な響きは息をのむ美しさですが、「道化師の朝の歌」を聴いたあとの耳には、トッカータなどもスペイン音楽のような熱きリズ ムと色彩感を備えていることが感じられ、ラヴェル作品のさらなる魅力にふれるようです。ピアノ協奏曲での管弦楽とピアノのしゃれた掛け合いも素晴らし い、極上のラヴェル・アルバムの登場です! (Ki)
HMM-902327(2CD)
『新しい道』〜ベートーヴェン 作品集
ピアノ・ソナタ第16番ト長調 op.31-1
ピアノ・ソナタ第17番ニ短調 op.31-2
ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 op.31-3
創作主題による6つの変奏曲 ヘ長調 op.34
創作主題による15の変奏とフーガ op.35「エロイカ変奏曲」
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ/マティアス・ミュラー、1810年頃、ウィーン製(エドウィン・ボインク・コレクション))

録音:2017年6月、2018年5月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ベートーヴェン・イヤーにハルモニアムンディがリリースするベートーヴェン作品集。次なる新譜は、フォルテピアノのシュタイアーの登場です。「新しい道」 と題し、中期の傑作3つのソナタと、変奏曲というプログラム。
Op.31の3つのソナタは1803年4月に出版されました。この時期、ベートーヴェンは友人に「自分はこれまでの仕事に満足していない。今から新し い道を歩む」と宣言していました。1802年の秋には「ハイリゲンシュタットの遺書」を書いたベートーヴェン。自身の耳の病から逃れられないことを確 信しつつ、新たな人生を歩み出す決意を固めた時期でもあります。これら3つのソナタも、古典的なソナタ形式に、様々な異質な要素(第1楽章の冒頭 が主和音から始まらない、冒頭でいきなりリタルダンドがある、など)が盛り込まれており、聴き手は次の展開にワクワクせずにはおられない楽曲がそろっ ています。[CD2]の変奏曲は、出版社にあてた1802年10月18日付けの手紙で「私は今2つの変奏曲作品をもっています。両曲とも実に全く新しい 流儀で作曲したものです」と売り込んだ、まさにその2つの変奏曲。天才ベートーヴェンがさらなる高みに上がり、いよいよその創造性を発揮してきた時 期の作品を、シュタイアーが最良の形で演奏しています。
ピアノ・ソナタ第 16 番は独特のリズムで始まり、シンコペーションのリズムも多用されている作品で、機知に富んだ曲。シュタイアーは、ベートーヴェ ンがちりばめた各要素をくっきりと打ち出しており、こんなにも面白さに満ちた曲だったかと眼から鱗の連続となっております。第17番「テンペスト」第 1楽章冒頭のアルペジオのにじんだ効果はフォルテピアノならでは。第18番第1楽章でも、ペダルを使用した時の響きがにじむような効果はフォルテピア ノならではの魅力といえるでしょう。冒頭のリタルダンドも意外性と説得力十分。終楽章のロンドは快刀乱麻の切れ味、痛快極まりない演奏となっています。 まるでこれらのソナタが昨日書かれたかのような、新鮮さに満ちた演奏です。
ベートーヴェンは変奏曲の達人でありました。ひとつの主題の様々な属性を最大限に引き出しており、ベートーヴェンの楽想の豊かさと計りしれない構 成力は他の追随をゆるさないものがあります。ヘ長調の変奏曲は、シンプルな歌が魅力な作品ですが、シュタイアーの歌心あふれる演奏に、あらためてこ の作品の美しさに感じ入るばかりです。「エロイカ変奏曲」も超絶技巧作品ですが、シュタイアーの演奏は、これが難曲であることよりも、あくまでもベー トーヴェンが変奏の達人であったことを前面に打ち出しており、ファンタジーに満ちたスケールの大きな「エロイカ変奏曲」を聴かせてくれます。 (Ki)
HMM-902329
ブラームス:チェロ・ソナタ集
チェロ・ソナタ第1番ホ短調 op.38
6つの愛の歌【野の静けさ op.86-2、旋律のように op.105-1、サッフォー風頌歌 op.94-4、 子守歌 op.49-4、愛のまこと op.3-1、愛の歌 op.71-5】
まどろみはますます浅く op.105-2
チェロ・ソナタ第2番ヘ長調 op.99
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
パスカル・アモワイヤル(P)

録音:2021年3月、フランス
ふくよかで熱い音色でフランスを席巻しているチェロ奏者、エマニュエル・ベルトラン。最近ではバッハの無伴奏チェロ組曲(HMM-902293)での演奏も印象 に強く残っていますが、次なる新譜は、夫君でもあるフランスの名ピアニスト、パスカル・アモワイヤルとの共演によるブラームス。ソナタ2編は貫禄たっぷり、熱 い音色と見事なアンサンブルでたっぷり聴かせます。歌曲をチェロとピアノに編曲した楽曲もどれも詩情ゆたか。「子守歌」も日本人が思う子守歌とはまたひとあ じ違った味わいにあふれる演奏で、引き込まれます。
ベルトランは、1996年、東京の日本室内楽コンクールで優勝、2001年にはヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミュジーク・クラシックのソリスト部門で1位を獲得し、 一挙にヨーロッパでも認められる存在となりました。アモワイヤルは1971年フランス生まれ。シフラとベルマンに師事。「シフラからは音楽の本質を、ベルマンか らは音色を」学んだと語っています。高度なテクニックに、繊細な叙情を兼ね備えた感性で、ここでも抜群にしなやかで熱いブラームスを聴かせてくれます。 (Ki)
HMM-902330
「Les defis de monsieur Forqueray〜フォルクレ氏の挑戦」
ミケーレ・マスチッティ(1664-1760):ソナタ第2番 ト短調
アントワーヌ・フォルクレ(父)(1672-1745):ラ・ルクレール(ヴィオール曲集 第2組曲より第4曲)
ジャン=マリ・ルクレール(1697-1764):ソナタ第2番 ホ短調
ロベール・ド・ヴィゼ(1660?-1733?):ラ・ヴェネティエンヌ・ド・ムッシュー・フォルクレ
コレッリ:ソナタ第3番ニ長調(op.5)
アントワーヌ・フォルクレ:ヴィオール曲集 第4組曲
フォルクレ:シャコンヌ(La Morangis ou La Plissay
 ヴィオール曲集 第3組曲より第3曲)
ルシール・ブーランジェ(バス・ド・ヴィオール)
ピエール・ガロン(Cemb)
クレール・ゴトロ(バス・ド・ヴィオール)
ロマン・ファリク(テオルボ)

録音:2017年 7月
これまでにも古楽系レーベルからリリースをしていたフランスの実力派ガンバ奏者、ルシール・ブーランジェがハルモニアムンディより登場。ガンバの歴史上き わめて大きな存在であるフォルクレに焦点を当てたプログラムです。「フォルクレの挑戦」とタイトルにあるように、彼の作品は奏者に残酷なまでの技術的困難を 要求する、まさに奏者への「挑戦」のようなもの。ブーランジェはここで名手とタッグを組み、このフォルクレからの挑戦状に見事に応えています。フォルクレが その作品を素晴らしく演奏したという記録が残されているマスティッチの作品や、フォルクレと友人でもあったルクレールの作品なども、実に活き活きと演奏され ています。 (Ki)
HMM-902331
C.P.E.バッハ:チェロ協奏曲集
チェロ協奏曲 イ短調 H.432 (Wq 170)
交響曲ト長調 H.648 (Wq 173)
チェロ協奏曲 イ長調 H.439 (Wq 172)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
リッカルド・ミナージ(指)
アンサンブル・レゾナンツ

録音:2017年6月27-29日、聖ニコライ教会、パリー・オーディオ・ハンブルク
ケラスによる、この上なくエレガントなC.P.E.バッハの登場。音楽への真摯な姿勢に貫かれた活動を展開しているチェリスト、ジャン=ギアン・ケラス。 明晰であいまいなところのない譜面の読み込みに裏打ちされたその音楽は、ますます冴えわたる精度と透明度を増し、ケラスがさらなる高みへと登ってい ることを感じさせます。共演は、アンサンブル・レゾナンツ。過去の偉大な作品から現代音楽まで、切れのある解釈で聴き手を魅了する18人の名手よる 弦楽アンサンブルで、まさにケラスと絶好の相性の良さといえるでしょう。ケラスは2010-13年、アーティスト・イン・レジデンスを務めています(指揮 のミナージは、2018-20年のアーティスト・イン・レジデンス)。
ここに収録された作品は、C.P.E.バッハのベルリン時代、もっとも充実していた頃に書かれたもの。特にチェロ協奏曲は、ソロ楽器は名手のために書か れた華々しいヴィルトゥオジティで、ソロ楽器とオーケストラが対等のものとして扱われ、両者間の対話も魅力です。イ短調の協奏曲は、第1楽章冒頭せ きたてられたようなオーケストラの前奏の後、ケラスの奏でるチェロの入りがなんとも繊細かつエレガントで、きわめて印象的。その後のオーケストラとソ ロの美しいかけあいにぐいぐいと引き込まれます。終盤のカデンツァはケラスの真骨頂で、現代音楽かと思うような瞬間と超絶技巧にくぎ付けです。イ長 調の協奏曲はC.P.E.バッハの作品の中でも名曲と名高いものですが、終楽章のジーグに倣った急速な楽章は、アンサンブル・レゾナンツの巧さとケラス の超絶技巧を堪能できます。2曲の協奏曲の間にはさまれた交響曲は、まさに疾風怒涛のきわみ。モーツァルト以前の交響曲はピリオド楽器で、というの がなんとなく定着している中、モダン楽器によるこのなんとも鮮やかな演奏は、C.P.E.バッハの音楽そのものの楽しさをあらためて存分に味わうことので きるものとなっています。
HMM-902332
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第9番変ホ長調 K.271「ジュノーム」
ピアノ協奏曲 第18番変ロ長調 K.456
クリスティアン・ベザイデンホウト
(フォルテピアノ/ヴァルター&ゾーン・ピアノ(ウィーン、1805年頃)のコピー(ポール・マクナルティ製、2008年))
フライブルク・バロック・オーケストラ(コンサートマスター:ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ)

録音:2021年5月、アンサンブルハウス、フライブルク
クリスティアン・ベザイデンホウトとFBOによるモーツァルトの協奏曲集シリーズ第3弾の登場!これまでにHMC 902147/ KKC 5273(第17番、ロ ンド K 386、第22番/2012年録音)、HMC 902218/ KKC 5664(第11, 12, 13番/2014年)がリリースされており、その後はベートーヴェ ンのピアノ協奏曲や、イザベル・ファウストとのバッハのソナタ集などでも素晴らしい演奏を聴かせてくれていましたが、「モーツァルトの再来」とも称されるベ ザイデンホウトによる、待望のモーツァルト続編の誕生、ということになります!第9番「ジュノーム」と第18番という組み合わせは、女性に捧げられた2作、 という点で共通しています。
1777年1月に完成された「ジュノーム」は、第1楽章の冒頭からアレグロでオーケストラが短い問いかけをし、それにピアノが応える、という斬新な幕開け。 ジュノーム(Jeunehomme)として知られていますが、当時プロのピアニストとしても活躍していたルイーズ・ヴィクトワール・ジュナミ(Jenamy)(モーツァ ルトの大の友人の娘)に捧げられたもの。終楽章のロンドでのベザイデンホウトの小気味よい指さばきと、ベザイデンホウトが展開する世界に一糸乱れず絶妙に からんで色を添えるオーケストラのうまさは格別です。
第18番は、1784年9月30日、モーツァルトの二人目の子供であるカール・トーマスの誕生日に完成されました。ウィーンに定住し始めて3年目のころで、 音楽家(演奏・作曲)として認められ、生計を立てていく重要な手段として、ピアノ協奏曲を多く書いた時期でした。この1784年に完成したピアノ協奏曲は 6作あるほどです(14-19番)。さらに、『後宮』とダ・ポンテ三部作の間の時期という、まさに神がかった時期の作品といえます。こちらも当時ピアニスト、 そしてオルガン奏者、作曲家などとして活躍していたマリア・テレジア・フォン・パラディス(1759-1824)のために書かれたといわれています。第2楽章 の、フィガロの結婚のバルバリーナの有名なアリアを思わせる雰囲気の前奏につづいてベザイデンホウトが奏でる歌は実に雄弁。パッセージの間の取り方や、休 符に漂う豊かな香りも絶妙で、ひきつけられます。終楽章での、FBOの面々が奏でる豊かな響きに包まれる喜びもまた格別なものがあります。 (Ki)

HMM-902335(2CD)
バッハ:ヴァイオリン協奏曲、シンフォニア、序曲とソナタ集
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 BWV 1052R
カンタータ第174番「われいと高き者を心を尽して愛しまつる」 BWV 174よりシンフォニア(hrn2, ob2, オーボエ・ダ・カッチャ
vn3, vla3, vc3, 通奏低音)
ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV 1042
カンタータ第21番「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV 21よりシンフォニア(ob, 弦, 通奏低音)
トリオ・ソナタ ハ長調 BWV 529(vn2と通奏低音)
オーボエ,ヴァイオリン,弦と通奏低音のための協奏曲 ハ長調 BWV 1060R
管弦楽組曲第2番BWV 1067〜ヴァイオリンと弦楽合奏、通奏低音の編成による(イ短調で演奏)
トリオ・ソナタ ニ短調 BWV 527(ob, vn, 通奏低音)
ヴァイオリン協奏曲 ト短調 BWV 1056R
カンタータ第182番「天の王よ、汝を迎えまつらん」BWV 182より 第1曲 ソナタ(rec, vn, 弦と通奏低音)
ヴァイオリン協奏曲 イ短調 BWV 1041
シンフォニア BWV 1045(vn;trp3, tim, ob2, 弦、通低)
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043
イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブ・シュタイナー)
ベルンハルト・フォルク(Vn/制作者不明(1725年))
クセニア・レフラー(Ob、リコーダー)
ヤン・フライハイト(Vc)
ラファエル・アルパーマン(Cemb)
ベルリン古楽アカデミー(コンサートマスター:ベルンハルト・フォルク)

録音:2017年12月、2018年9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
イザベル・ファウストとベルリン古楽アカデミーによるバッハの登場です!!ヴァイオリン協奏曲のほか、オルガンのトリオ・ソナタをヴァイオリンと通奏 低音で演奏、さらに管弦楽組曲第2番のフルート・ソロ部分をヴァイオリンで演奏するなど、興味津津のプログラム。ファウストのソロは彼女の魅力その ものの音色、しなやか、そして完璧な技巧。ファウストのバッハ、というだけでもうれしいのに、ベルリン古楽アカデミーとの共演というのもまた注目。現 在コンサートマスターを務めるベルンハルト・フォルクや、アクサンからも多数名盤をリリースしているオーボエのクセニア・レフラーなど、共演するソリス ト(ベルリン古楽アカデミーのメンバーでもある)たちとの豪華共演も聴きものです。 (Ki)
HMM-902333
モーツァルト:ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲第6番変ロ長調 KV238〔カデンツァ:モーツァルト/アインガング:ベザイデンホウト〕
ピアノ協奏曲第25番ハ長調 KV503〔カデンツァ:ベザイデンホウト〕*
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ/2008年ポール・マクナルティ、1805年製ワルター&ゾーン・モデル)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2021年5月、2022年3月 *
アンサンブルハウス・フライブルク
ベザイデンホウトとFBOによるモーツァルトの協奏曲集、第4弾の登場です!若き日の協奏曲第6番(1776年)と、大作協奏曲第25番(1786年) という組み合わせ。
第25番の終楽章は、「イドメネオ」の主題が引用されておりますが、楽章全体がさながらオペラの序曲のようなワクワク感に満ちてい演奏されています。鮮 やかで大満足の終結を迎えると同時に、さらにそこから新たな世界が始まりそうで、ディスクが終わってしまって肩透かしを食ったような気分にさえなってしまう ほどに心が愉悦で膨らみます。何度も聴いたことがあるはずの作品がすべて「今、その場で」生まれたように聴こえてきます。ベザイデンホウトは自身、ソロと は違って、オーケストラとの共演は「パーティーのように楽しい」と話していましたが、まさにベザイデンホウトもオケも瞬間瞬間を楽しんでいることが感じられ ます。そして、重力を全く感じさせないように自在に翔けるベザイデンホウトのパッセージは至上の美しさ。モーツァルトの再来、と称されるベザイデンホウトの 神髄を見るようです。 (Ki)
HMM-902337
A Portuguesa〜ポルトガル風の〜イベリアの協奏曲とソナタ集
コルベット(1680-1748):協奏曲「ポルトガルの」op.VIII-7 変ロ長調(協奏曲集「Le bizzarie universali」より)
デ・セイシャス(1704-1742):協奏曲 ト長調
スカルラッティ:ソナタ ト短調 K8(アレグロ)、ト長調 K13(プレスト)、ロ短調 K173(アレグロ)
エイヴィソン(1709-1770):合奏協奏曲第5番ニ短調(D.スカルラッティのハープシコードのための2巻の作品集による12の協奏曲集より)
ボッケリーニ(シュタイアー編):小弦楽五重奏曲「マドリードの通りの夜の音楽」(マドリードの夜警隊の音楽)op.30-6
アンドレアス・シュタイアー(Cemb、指)
オルケストラ・バッローカ・カーザ・ダ・ムジカ

録音:2018年2月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
シュタイアーと行く、18世紀スペイン・ポルトガルの世界。A Portuguesa〜ポルトガル風の〜イベリアの協奏曲とソナタ集と題した、18世紀のイベリ ア半島にまつわる音楽集の登場です。ヴィルトゥオーゾ的要素もあるセイシャスの充実の協奏曲や、ボッケリーニがマドリードの喧騒を描いた作品から、イ ベリア半島の音楽の需要が高かった英国で生まれた、イベリア半島に由来する音楽までを網羅した非常に凝ったプログラム。D.スカルラッティのソナタで は相変わらずの霊感に満ち冴えわたるソロを堪能できます。
オルケストラ・バッローカ・カーザ・ダ・ムジカは2006年にローレンス・カミングスによって結成されたアンサンブル。2015年にシュアイターとブラン デンブルク協奏曲で共演しています。当盤ではシュタイアーが指揮をしており、オーケストラのために編曲も行っています。18世紀イベリア半島の音楽が活 き活きと響きます。
CD冒頭のコルベットは、イギリスの作曲家・ヴァイオリン奏者。1715-26年、イタリアに暮らしました。協奏曲集「Le bizzarie universali」を2冊(1728 年および1742年に)出版しています。文字通りだと「世界の珍しい物(人)」といった意味で、ポルトガルの他にも、ミラノ、シチリア、スペイン、といっ た様々な土地のスタイルを思わせる作品が入っています。ここでは「ポルトガルの」(といってもイタリア(コレッリ)のスタイルを思わせる部分が濃厚ですが) を題された曲を収録。第2楽章のノスタルジックさはポルトガルを思わせます。
セイシャス(1704-1742)は、18世紀ポルトガル音楽界の中心人物で、リスボンで同時期に活動していたドメニコ・スカルラッティから称賛されていた 存在。14歳でコインブラ大聖堂のオルガニスト、そして16歳からはリスボンで宮廷礼拝堂オルガニストに就任、以降亡くなるまでこの職を務めたことは、 彼が非常に早熟の天才であったことの表れといえるでしょう。1755年のリスボンの大地震でその自筆譜の大部分が失われたと考えられ、また、筆写譜も ほとんど残されていませんが、宗教作品、また、鍵盤のためのソナタなどは700以上書いたとされています。協奏曲は、コインブラ大学の図書館で現在保 管されているト長調(1742年頃)のものと、リスボンの図書館に保管されているイ長調(手稿譜、1730年頃?)のふたつがセイシャスのものと確認され ています。どちらも3楽章形式で、終楽章が活き活きとした舞曲になっているのが特徴で、ト短調のものの終楽章はイベリアの舞曲、イ長調の終楽章はイ タリア風のジーグの舞曲となっています。疾風怒涛様式をも感じさせる、充実した作品で、ヴィルトゥオーゾ性の強いもの。シュタイアーの切れ味抜群のソ ロも圧巻です。
18世紀の英国では、D.スカルラッティの音楽は、プロの音楽家にも、聴衆にも非常に人気がありました。英国の作曲家で、英国で初めての音楽批評 集を出版した人物でもあるチャールズ・エイヴィソンは、D.スカルラッティのソナタを合奏協奏曲に編曲、ドメニコのソナタの世界をさらにふくらませています。
ボッケリーニはイタリアの作曲家ですが、当時はチェロの大変な名手としても活躍しました。26歳でスペインの宮廷に招かれ、マドリードで後半生を送 りました。「夜の音楽」はもともと2つのヴァイオリン、ひとつのヴィオラとふたつのチェロのために書かれたもので、マドリードの町の、教会の鐘から食堂 で輪になって歌い踊る人々まで、躍動感ある生活を描写した音楽です。シュタイアーによる編曲を、オルケストラ・バッローカ・カーザ・ダ・ムジカの面々 による情景豊かな演奏でお楽しみいただけます。 (Ki)
HMM-902338
ラフマニノフ:ピアノ三重奏曲第1番ト短調
 ピアノ三重奏曲第2番ニ短調Op.9「悲しみの三重奏曲」(1917年版)
グリーグ:アンダンテ・コン・モト ハ短調
スーク:悲歌Op.23(ピアノ三重奏版)
トリオ・ワンダラー【ジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャブディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥー(Vc)、ヴァンサン・コック(P)】

録音:2018年1月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
1987年結成、円熟著しいトリオ・ワンダラー。2013年リリースのチャイコフスキーは名演の誉れ高いものでしたが、今回ラフマニノフに挑戦。チャ イコフスキー以来、ロシアの作曲家は特別な人の追悼にピアノ三重奏曲を作ることが慣わしとなりました。1893年10月にチャイコフスキーが急逝すると、 ラフマニノフは長大かつ感動的な作品をその霊に捧げました。長さ、構造など意図的に真似ていますが、ピアノが主役で非常に技巧的なのがラフマニノフ ならでは。意味深長な引用や慟哭などチャイコフスキーへの思いにあふれる重い作品となっています。
ラフマニノフはその前年に習作的な断章を残していますが、規模の点でもナイーヴな感覚からも、近年こちらをとりあげる演奏団体が増えています。こ こにももちろん収録。フィル・アップとしてグリーグ唯一のピアノ三重奏作品である「アンダンテ・コン・モト」とスークの「悲歌」が選ばれているのも嬉 しい限り。
トリオ・ワンダラーの演奏は辛口で緊張感に富むもので、凄みすら感じさせます。ラフマニノフ作品は名ピアニストで録音することが多いですが、トリオ ワンダラーのピアノのヴァンサン・コックが、充実の名手ぶりを示しているのも聴きものです。 (Ki)
HMM-902339
ラフマニノフ:前奏曲全集【Op.3の2, Op.23, Op.32】(全24曲) ニコライ・ルガンスキー(P)

録音:2017年9月/ル・フラジェ(ブリュッセル)
彼は2001年に「鐘」の愛称で知られるOp.3の2と、10曲から成るOp.23の計11曲を2001年にEratoからリリースしていますが、それから 17年を経て、Op.32の13曲も含めた24曲全曲のアルバムを新録音しました。 ラフマニノフの前奏曲は彼ならではのメロディや叙情性も魅力ですが、全体に難曲揃い。ルガンスキーは遅めのテンポでじっくり表現していますが、こ れが説得力満点。切れ味抜群のテクニックも爽快なうえ、スタインウェイのフルコンサートが鳴りきっていて、ピアノの真の音を体感できます。前録音から 驚くべき成長と円熟を遂げていることに感心させられます。 人気の「鐘」もラフマニノフの自作自演に匹敵する凄さ。どの曲もロシア的情感の表現が絶妙で、ラフマニノフの「前奏曲集」の新たな決定盤の出現 と申せましょう。 (Ki)
HMM-902340
ロシアのチェロ作品集
ミャスコフスキー:チェロ・ソナタ第1番ニ長調Op.12
ラフマニノフ:2つの小品Op.2
 前奏曲嬰ハ短調Op.3の2(ピアノ独奏)
 チェロ・ソナタ ト短調Op.19
ブリュノ・フィリップ(Vc)、
ジェローム・デュクロ(P)

録音:2018 年 6月ラ・クロエ(アントレーグ=シュル=ラ=ソルグ)
1993年生まれの若手チェロ奏者ブリュノ・フィリップ3枚目のディスク登場。ミャスコフスキーのチェロ・ソナタ第1番は1911年の作で、20年後に改訂しましたが20世紀の作品とは思えぬロマンティックなメロディとロシア的な熱気 に満ちています。ラフマニノフのソナタとならび、深い歌心を必要としますが、その点ゲリンガスにも師事したフィリップはロストロポーヴィチ派のロシア・チェロ 流儀も身につけていて、たっぷりと歌い込まれるメロディの美しさに酔わされます。
どの曲もピアノが念入りに書かれていますが、ここではジェローム・デュクロが見事なサポートぶりを示しています。フィリップ・ジャルスキーやルノー・カピュ ソンらの名相方として注目されていますが、21世紀の名人伴奏者になること間違いなしのベテラン。なんとラフマニノフの「鐘」として名高い嬰ハ短調の前奏曲 の独奏も挟みこんでいて聴きものです。 (Ki)
HMM-902341
シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲*
浄夜 op.4(弦楽六重奏曲版)
全て、イザベル・ファウスト(Vn)
スウェーデンRSO*
ダニエル・ハーディング(指)*
アンネ・カタリーナ・シュライバー(Vn)
アントワン・タメスティ(Va)
ダヌーシャ・ヴァスキエヴィチ(Va)
クリスティアン・ポルテラ(Vc)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)

録音:2019年1月ベルワルト・ホール(ストックホルム)*、2018年9月テルデックス・スタジオ(ベルリン)
イザベル・ファウストの最新盤は、シェーンベルク。20代中頃の作品「浄夜」の弦楽六重奏版と、それから40年弱という時を隔てて書かれたヴァイ オリン協奏曲という組み合わせです。「浄夜」はブラームスやワーグナーの影響が色濃く見られる欄熟のロマンティシズムが魅力の作品ですが、ここでは ファウストが心から信頼を寄せる奏者たちが集った最強のメンバーでの演奏で、注目です。ファウストのまっすぐな音色が中心となったアンサンブルが却っ て作品の欄熟した空気を際だたせており、ドロドロの世界が展開されております。そしてヴァイオリン協奏曲は12音技法を探求していた時期の作品ですが、 ソナタ形式で書かれており、楽章構成も第1楽章―急(アレグロ)、第2楽章―緩(アンダンテ)、第3楽章―ロンド・フィナーレという形をとっています。 シェーンベルクが12音技法の内に込めた様々な旋律を、ファウストが1ミリの狂いもない技術をもって奏でており、厳格かつ厳密な12音の世界の中に もシェーベルクが織り込んだ美しい旋律がこの上なく魅力的に引き出されています。それをサポートするハーディング率いるオーケストラとのアンサンブル も、ぴたりとあった見事なもの。欄熟のロマン、そして厳格な「古典」の書法の間にたって、ファウストと、彼女が心から信頼を寄せる音楽家たちが、20 世紀の音楽史の中でも屈指の傑作であるこれらの作品を、これ以上なく生き生きと表現しています。 「浄夜」の共演者には信じがたいメンバーが顔をそろえています。ヴァイオリンのアンネ・カタリーナ・シュライバーは、フライブルク・バロック・オー ケストラでリーダーも務める奏者。アントワン・タメスティは言わずとしれた世界的奏者(トリオ・ツィンマーマンのメンバー)。ダヌーシャ・ヴァスキエヴィ チはアバド指揮モーツァルト管、カルミニョーラのモーツァルト全集で協奏交響曲のヴィオラを務めていました。クリスティアン・ポルテラはトリオ・ツィン マーマンのメンバー。ジャン=ギアン・ケラスも来日も多い世界的奏者です。どの奏者も広い時代の作品を手がけており、そうしたメンバーがこの「浄夜」 を演奏する、というのはまた格別なものがあります。 (Ki)
HMM-902342
テレマン:ヴィオラ協奏曲集
弦と通奏低音のためのブルレスケ 変ロ長調 TWV55:B8
ヴィオラ、弦と通奏低音のための協奏曲 ト長調 TWV 51:G9
2つのヴィオラのためのカノン風ソナタ TWV40:121*
独奏ヴィオラのためのファンタジア ハ長調 TWV 40:15 (原曲:ト長調) (低音を伴わないヴァイオリンのための12のファンタジア TWV 40:14-25より)
序曲-組曲「風変わり」 TWV 55:g2
独奏ヴィオラのためのファンタジア 変ホ長調 TWV 40:14 (原曲:変ロ長調) (低音を伴わないヴァイオリンのための12のファンタジア TWV 40:14-25より)
2つのヴィオラ、弦と通奏低音のための協奏曲 ト長調 TWV 52:G3*
アントワン・タメスティ(ヴィオラ/1672年製ストラディヴァリウス、バロック弓:アルトゥール・ドゥブロカ2010年製)、
ベルリン古楽アカデミー、
ベルンハルト・フォルク(コンサートマスター)、
ザビーネ・フェーラント(Va)*

録音:2020年7月、テルデックス・スタジオ・ベルリン(ドイツ)
2021年度レコード・アカデミー賞(音楽之友社)大賞銅賞受賞アーティスト、アントワン・タメスティ。ヴィオラや弦楽器といった楽器というフレームにはも はやおさまらない、超越的な音楽で空間を満たす稀代の名手。そんなタメスティが、テレマンを録音しました!協奏曲はベルリン古楽アカデミーとの共演で、つ い最近もブランデンブルク協奏曲(KKC-6418, HMM-902686)で圧倒的な名演を放った顔合わせ。テレマンは、ヴィオラを主役にした作品を書いた先駆者 ともいえる存在だけあって、注目の内容です。
テレマンの無伴奏作品は、原曲は独奏ヴァイオリンのための作品ですが、バッハの無伴奏作品と曲の規模は多少異なりますが、内容世界的にはそれと比肩し うる深い内容で、今日のヴィオラ奏者にとっても重要なレパートリーとなっているもの。内省的な緩徐楽章、軽やかで気品に満ちたアレグロ楽章と、タメスティ の音楽と、美しい音色を満喫できます。2つのヴィオラのための協奏曲も、しっとりと落ち着いた風合いの演奏。組曲でも、非常に気品に満ちた演奏で展開さ れております。名手たちによる余裕たっぷりなテレマン。冒頭のブルレスケ組曲は、実にぜいたくなアルバムです! (Ki)
HMM-902343
INVISIBLE STREAM(見えない流れ)
ラファエル・アンベール(b.1974):Akim's Spirit(アキムの心)
ワーグナー:夕星の歌(タンホイザーより)
シューベルト:音楽に寄す(D 547)
アンベール:マイ・クレズマー・ドリーム
オーネット・コールマン(1930-2015):ビューティ・イズ・ア・レア・シング
アンベール:イメージの音楽
ハンス・アイスラー:小さなラジオに(An den kleinen Radioapparat)
アンベール:ソー・ロング・ラジオ・ヴォイス、亡命者
レイモン・ル・セネシャル(b.1930)/ピエール・バルー(1934-2016):水の中のダイヤモンド
ラファエル・アンベール(サックス/Henri Selmer Paris)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/Gioffred Cappa)
ピエール=フランソワ・ブランシャール(P)
ソニー・トゥルペー(ドラム、ka ドラム(ハンドドラム))

録音:2022年2月、ドイツ、エルマウ城
世界が認める語り口と技術で、作曲家の時代や国境やジャンルを超えて、自身の音楽を聴かせるチェロ奏者ケラスと、ジャズやクラシックのボーダーを超えた音 楽を聴かせるサックス奏者アンベールによる、豪華共演アルバムの登場。 ふたりは2016年のエクサン・プロヴァンス音楽祭のアソシエイト・アーティストを務め、そこでの演奏は聴衆に熱い感動を呼び起こしました。アルバムのタイトル 「Invisible Stream(見えない流れ)」とは、様々な境界を越えつつ、人々、アーティスト、即興演奏家、音楽家をつなぐ「見えない流れ」のこと。まさにケラスた ちがここで展開している音楽、また彼らの活動自体を言い表したしたタイトルとなっています。
クラシックの楽曲をジャズ風にアレンジしたもの、また、現代作曲家やアンベール自身による作品を、彼ら独自の世界観で聴かせます。「夕星の歌」ではメロディ はケラスのチェロが担当。半音階が多用された旋律と、美しくも官能的なアンサンブルとの絡みに思わずドキっとさせられるようです。シューベルトの「音楽に寄す」 はアンベールがメロディを奏でます。歌では息の関係で難しいと思われるゆったりとしたテンポで進められる中、ドラムも非常に効果的に響きます。
ちなみに録音場所であるエルマウ城は、2022年のG7サミットでも使われた風光明媚な自然の中に位置します。 (Ki)
HMM-902344(3CD)
シューマン:ピアノ三重奏曲全集
ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47 *
ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44**
ピアノ三重奏曲第1番ニ短調 Op. 63
ピアノ三重奏曲 第2番ヘ長調 Op.80
ピアノ三重奏曲第3番ト短調 op.110
幻想小曲集 イ短調 Op.88
トリオ・ヴァンダラー
【ジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャブディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥー(Vc)、ヴァンサン・コック(P)】
クリストフ・ゴーゲ(Va)*/**
カトリーヌ・モンティエ(Vn)**

録音:2020年9〜10月、ポワティエ・オーディトリアム劇場(フランス)
1987年に結成されたピアノ・トリオの重鎮、トリオ・ヴァンダラーによるシューマンのピアノ三重奏曲全集。 妻クララへの誕生日プレゼントのために作曲された第1番(1847 年)。メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番ニ短調に影響を受けて作曲され、この2 作品 はロマン派を代表するピアノ三重奏として広く認知されています。第2番は、1847年に第1番と同時期に作曲されました。次第にシューマンを苦しめる心の 病から逃れるかのように、明るく前向きな内容で、シューマン自身「甘やかで生き生きとした印象」としており、後にクララはこの作品について「私の魂の深いと ころをあたたかく包み、最初から最後まで私を喜ばせる作品」であり「大好きで何度も演奏したい」と述べました。1851年に作曲された第3番は、シューマン 家でクララのピアノで初演されたのち、1852年に公開初演されました。クララ自身、この作品を情熱的で創意に満ちていると非常に気に入っていたようすの日 記が遺されています。充実していたシューマンの、情熱と創意に満ちたトリオを絶妙なアンサンブルで聴くことができます。
カップリングには、ヴィオラのクリストフ・ゴーゲ、ヴァイオリンのカトリーヌ・モンティエを招いてピアノ五重奏曲、ピアノ四重奏曲を収録。ともにシューマン の好んだ変ホ長調という調性で書かれた作品で、「室内楽の年」1842年の10月と11月に相次いで完成しています。なかでも、作曲の過程でメンデルスゾーン がアドバイスを授けたピアノ五重奏では、楽想ゆたかなピアノがまず格別。トリオ・ヴァンダラーの深い情緒を感じさせる円熟の演奏で聴かせます。 (Ki)
HMM-902349
Syrian Dreams
1. 地平線/2. Bombs turn into roses
3. Hi-Jazz
4. Touta (シリアの伝統音楽(マヤ・ユセフ編)
5. 夜の女王(Queen of the night)
6. Syrian Dreams
7. ダマスカスの7つの門
8. 突破/9. 海
マヤ・ユセフ(カヌーン)
バーニー・モーゼ=ブラウン(Vc)
セバスティアン・フレイ(打楽器)
アタブ・ハダド(ウード)

録音:2017年、ロンドン、コア・スタジオ
シリア出身のカヌーン奏者、マヤ・ユセフによるアルバム。彼女の祖国シリアは度重なる内戦・紛争で大変な状況になっており、マヤにとって音楽は、 悲しみや破壊される祖国を目にする苦しみや悲しみをはきだす唯一の手段。2012年のニュースで目の当たりにした祖国の壊滅的な状況に、彼女は叫び、 アルバムタイトルにもなっている、平和を願う祈りの「Syrian Dreams」を書きました。ほかにも、2曲めの「Hi-Jazz」はHijazというマカームの旋法 に基づいたもの。ジャズを聴かずに育ったユセフが、ジャズとアラブ音楽の共通点である「即興(インプロビゼーション)」を手がかりにつむぐ「ジャズ」 です。ほかにもシリアのウード奏者の作品など、多彩な魅力に満ちた1枚です。
HMM-902350(2CD)
『七つの言葉とイエスの四肢』
ブクステフーデ:7つの連作カンタータ『わたしたちのイエスの四肢』BuxWV75
ブクステフーデ:「嘆きの歌:それでもなお死は逃れられないのか」〜カンタータ『安らぎと喜びもてわれは逝く』
BuxWV76より第2曲
ブクステフーデ:「安らぎと喜びもてわれは逝く」〜カンタータ『安らぎと喜びもてわれは逝く』BuxWV76より第1曲
シュッツ:『われを憐れみたまえ、おお主なる神よ』SWV447
シュッツ:『十字架上のキリストの最後の七つの言葉』SWV478
ディークマン:葬送音楽「嘆きの歌」
ブクステフーデ:『おお主よ、心からわれ汝を愛す』 BuxWV 41
アンサンブル・コレスポンダンス、
セバスティアン・ドセ(指)
ソプラノ:カロリーヌ・ウェイナンツ、
ジュリー・ロゼ、カロリーヌ・バルド、
ペリーヌ・ドゥヴィレール
アルト:ルシール・リシャルドー、
ポール=アントワーヌ・ベノス・ジアン
テノール:ダヴィ・コルニヨ、
アントニン・ロンピエール
バス:エティエンヌ・バゾラ、
ニコラ・ブルイマン
ヴァイオリン:ジョゼフ・コッテ、シモン・ピエール
ヴィオラ・ダ・ガンバ:マチルド・ヴィアル*、エティエンヌ・フロウチエ*、
ルイーズ・ブエド、マチアス・フェレ、
ジュリー・デサン
バス:エティエンヌ・フロウチエ*
リュート:ディエゴ・サラマンカ*
テオルボ:ティボー・ルーセル*
ハープ:カロリーヌ・リエバイ*
オルガン&チェンバロ:マチュー・ボティノー*
オルガン:セバスティアン・ドセ*
*=通奏低音

録音:2020年8月&9月/アベイ・オ・ダム(サント、フランス)
鍵盤奏者、指揮者のセバスティアン・ドセのもとに2008年にリヨンで創設されたアンサンブル・コレスポンダンス。17世紀のフランス宗教音楽を中心レパートリー とし、著名な作曲家の作品を再発見するなど、その精力的な演奏・録音活動で定評のあるアンサンブルとしてフランスの古楽界を牽引する存在となっております。
『七つの言葉とイエスの四肢』と題された当アルバムではバッハ以前のヨーロッパにおけるルター派の宗教音楽発展に寄与したブクステフーデ、シュッツ、 ディークマンの作品を収録しております。 1645年頃にスウェーデンのヘデモラで生まれ、1717年にストックホルムで亡くなったオルガニスト、作曲家のリューデット・ディークマンはスウェーデンの各 地で活躍しました。ディークマン唯一の現存の作品、葬送音楽「嘆きの歌(悲歌)」はスウェーデンの二人の王子グスタフ(1683-85)とウルリク(1684-85) の死を悼むもので、1685年4月にその短い生涯をとじた二人の王子の葬儀の際に作曲されました。悲しくも実に心温まる旋律が印象的なディークマンの作品は、 同時代のシャルパンティエを思わせる響きを思わせます。
ソリストとしても活躍する精鋭が揃った当アンサンブルの演奏・歌唱は極上の一言。嘆きの歌をはじめ、聴き手の心に染みわたる録音です。 (Ki)
HMM-902352
マラン・マレの残り香〜ヴィオールの為の作品ほか
ルイ・ド・ケ・デルヴロワ(ca.1677-1759):ヴィオールと通奏低音の為の組曲 ト調、
ヴィオールと通奏低音の為の組曲 ホ短調、
フルートと通奏低音の為の組曲 ニ長調、
La Berg-Op-Zoom、Plainte(嘆き)、
La la Fernay、
ヴィオールと通奏低音の為の組曲 ト調、
ヴィオールと通奏低音の為の組曲 ニ長調
ラ・レヴ ーズ〔フロランス・ボルトン( バス&パルデッスュ・ヴィオー ル )、セルジュ・サイッタ(フルート、プティ・フル ート)、エミリー・オードウィン( バス・ド・ヴィオール)、カルステン・ローフ(クラヴサン)、バンジャマン・ペロー(バロック・ギター、テオルボ)〕

録音:2020年9月、シャンボール城(フランス)
マラン・マレの最も優秀な弟子のひとりであり、マレの後継者でもあるデルヴロワは、バス・ヴィオールが次第に世から消える時期に生きながら、ヴィオールの ための優れた作品をのこしました。17世紀後半から18世紀前半の優雅さと気品をたたえた作品を多く書いています。ここでも、ヴィオールのほかにもパルデッスュ (音域の高い)・ヴィオールやフルートなども活躍する魅力的な作品がセレクトされています。
HMM-902353
シューマン:リーダークライス op.24(全9曲)
12の詩 op.35(全12曲)
マティアス・ゲルネ(Br))
レイフ・オヴェ・アンスネス(P)

録音:2018年3月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
現代最高のバリトン、ゲルネのリート最新録音の登場。ピアノはなんとアンスネス!ゲルネはシューベルト・エディション(KKC 8663)でも錚々たるピ アニスト達と共演しておりましたが、シューマンにきてアンスネスの登場です。演奏を聴けば納得の顔合わせ。ゲルネとアンスネスが、雄弁かつ完璧に詩 の世界を表現しており、聴き手もゲルネとアンスネスと共にシューマンが描いた世界を旅して、その世界に生きているような気分になれます。 (Ki)
HMM-902354
ストラヴィンスキー:兵士の物語 オリヴィエ・シャルリエ(Vn)
フィリップ・ ベ ロー(Cl)
ベルナール・カゾラン(Cb)
ジョルジョ・マンドレージ(Fg)
ブリュノ・トンバ(コルネット)
ギョーム・コテ=デュムラン(Tb)
エリック・サミュ(パーカッション)
ディディエ・サンドル(語り)
デュニ・ポダリデ(兵士)
ミシェル・ヴイエルモ(悪魔)
ジャン=クリストフ・ガヨ(指)

録音:2017年4月
フランスの名手オリヴィエ・シャルリエと、パリO首席クラリネット奏者、首席ファゴット奏者、首席トロンボーン奏者、そしてパリ管設立時からのコン トラバス奏者と、パリ管メンバーのコルネットという超豪華メンバーによる兵士の物語。フランスの演劇シーンや舞台を中心に活躍する名優3人がテキストを朗 読します。デジパックの縦長ケースに収められております。
HMM-902355
モンテヴェルディ:倫理的・宗教的な森
主は言われたU(Dixit DominusU)
わたしは神を賛美するU(ConfiteborU)
この神の聖なる信者よ(Iste confessorT)
おお汝目の見えぬものよ(O ciechi, ciechi)
すべての町よ喜び騒げ(Jubilet tota civitas)
サルヴェ・レジーナ(Salve Regina)
主よ賛美せよT(Laudate pueri DominumT)
主を賛美せよV(Laudate Dominum terzo)
彼らが大きな声で叫ぶ前に(Ut queant laxis)
十字架にかけられ(Crucifixus)
そして復活し(Et resurrexit)
彼は再び来るだろう(Et iterum)
おお汝聞く者よ(Voi ch’ascoltate)
サルヴェ・レジーナ(Salve Regina)
マニフィカトT
パブロ・エラス=カサド(指)
バルタザール=ノイマンcho&アンサンブル

録音:2017年5月9,11,13日、ムルシア(スペイン)
指揮者パブロ・エラス=カサドによるモンテヴェルディの登場。アンサンブルは、トーマス・ヘンゲルブロックが創立した、バロック期の建築家バルタザー ル・ノイマン(1687-1753)の名を冠したバルタザール=ノイマン合唱団&アンサンブル。モンテヴェルディの「倫理的、宗教的な森」から、選りすぐり の楽曲を収録していくプロジェクトの第1弾です!
モンテヴェルディは、1582年から1619年にかけて、10を下回らない数の楽譜(マドリガーレ、カンツォネッタ、『音楽の諧謔』、さらに「聖母マリア の夕べの祈り」など)を出版しました。しかし、1619年以降は、聖マルコ大聖堂やイタリアの宮廷のために膨大な数の作品を作曲していましたが、マドリガー レ集第8巻が出版される1638年まで、出版された楽譜はありません(膨大な数の作品が失われたと考えられています)。そして『倫理的、宗教的な森』 が出版されたのは1640年のことでした。モンテヴェルディのパトロンであったヴィンチェンツォ1世・ゴンザーガ(1562-1612)の娘、エレオノーラ・ゴ ンザーガにささげられています。当時、作曲家が楽譜を出版するためには、10ほどのパート譜(9部は声楽と器楽奏者のため、1部は通奏低音のため)、 さらに多様なスタイルの作品(40ほど)が収録されており、さらにその作品のいくつかはかなり大規模なものであることが要求されました。モンテヴェルディ は、この『倫理的、宗教的な森』に、彼の芸術の様々な側面を盛り込みました。古いスタイルのもの、新しいスタイルのもの、声楽から器楽曲、さらに 複合唱のための作品までをも盛り込みました。独唱または重唱+通奏低音のモテットも多く含まれ、これらは後のオペラの素地となっています。また、一 年を通しての礼拝の行事をまかなえるだけの宗教音楽も含まれています。第1部は5つのマドリガーレ、第2部はミサ、第3部は晩祷のための音楽、そ して第4部には「アリアンナの嘆き」を宗教曲にパロディした「マドンナの嘆き」をはじめとする4つのソロのモテット、という大きな4つの部分で構成 される曲集から、エラス=カサドがとびきりの楽曲を選り抜いて構成したプログラム、注目です。 (Ki)
HMM-902356(3CD)
明るい時〜ナディア&リリ・ブーランジェ作品集
■Disc1
ナディア・ブーランジェ
(1)わが心(サマン)
(2)聴いておくれ、いとも甘美な歌を(ヴェルレーヌ)
(3)落日(ヴェルレーヌ)
(4)銀の湖を見に行こう(シルヴェストル)二重唱
(5)ヴェルサイユ(サマン)
(6)大いなるゆううつな眠り(ヴェルレーヌ)
(7)イルダ(サマン)
(8)私の恋人(サマン)
(9)愛の詩(シルヴェストル)
(10)カンティーク(メーテルリンク)
(11)チェロとピアノのための3つの小品
(12)うつろな時(メーテルリンク)
(13)シャンソン(ドラキ)
(14)冬の夜(ナディア・ブーランジェ)
(15)新生活に向って【ピアノ曲】
(16)疑惑(モークレール)
(17)道端で(モークレール)
(18)私は手を打った(ジャン=フランソワ・ブルギニョン)
■Disc2
ナディア・ブーランジェ
(1)恍惚(ユゴー)
(2)オーバード(ティルスラン)
(3)絶望(ヴェルレーヌ)
(4)エレジー(サマン)
(5)シレーヌ(アドニス&デヴォー=ヴィリテ)
(6)おお、誓うな(ハイネ)
(7)孤独な涙は何を望む(ハイネ)
(8)ああ、またもその瞳(ハイネ)
(9)祈り(バタイユ)
(10)明るい時(ヴェルハーレン)【ラウル・プーニョとの合作。全8曲】
(11)小品【ピアノ曲】
(12)美しき船(ドラキ)
(13)海(ヴェルレーヌ)
(14)交換(モークレール)
(15)ナイフ(モークレール)
(16)シャンソン(モークレール)
■Disc3
リリ・ブーランジェ
(1)小品【ヴァイオリンとピアノ】
(2)待ちぼうけ(メーテルリンク)
(3)反映(メーテルリンク)
(4)夜想曲【ヴァイオリンとピアノ】
(5)帰郷(ドラキ)
(6)序奏と行列【ヴァイオリンとピアノ】
(7)天空の広間(フランシス・ジャム)(全13曲)
(8)無限の悲しみの中で(ギャロン・ド・カロンヌ)
(9)春の朝に【ヴァイオリンとピアノ】
(10)悲しみの夕べに【チェロとピアノ。ナディア・ブーランジェ編】
■Disc1
ルシール・リシャルドー(メゾソプラノ:11、15以外)、
アンヌ・ド・フォルネル(P)、
ステファヌ・ドゥグー(Br)(4)、
エマニュエル・ベルトラン(Vc)(11)

■Disc2
ステファヌ・ドゥグー(Br)(1)(2)(6)(8)(10)(15)(16)、
ルシール・リシャルドー(Ms)(3)(4)(7)(10)(12)(13)(14)、
ラケル・カマリーナ(S)(5)(9)、
アンヌ・ド・フォルネル(P)

■Disc3
サラ・ネムタヌ(Vn)(1)(4)(6)(9)、
エマニュエル・ベルトラン(Vc)(10)、
ステファヌ・ドゥグー(Br)(2)(3)、
ルシール・リシャルドー(Ms)(5)(8)、
ラケル・カマリーナ(S)(7)、
アンヌ・ド・フォルネル(P)

録音:2022年2月、6月セーヌ・ミュジカルRIFFXスタジオ(ブローニュ・ビリヤンクール
ブーランジェは、姉ナディアが名教師としてコープランドやバーンスタイン、マルケヴィチ、リパッティ、バレンボイム、グラスから、ミシェル・ルグラン、ピアソラ、 キース・ジャレット、クィンシー・ジョーンズらを育てたことで知られ、24歳で夭折した妹リリの作も近年演奏、録音が増えている天才姉妹。
ナディアは妹に比べ自分の作曲の天分を卑下して、1920年代に断筆してしまいます。その先入観ゆえかたいした作品を残していないと思われがちですが、14 歳の時のユゴーの詩による「恍惚」をはじめ、20世紀の最初20年間に少なくとも38篇の歌曲を書いたとされ、そのすべてがこのアルバムに収録されています。 さらにチェロ曲やピアノ曲も収録。それらを聴く限り彼女の作は決してつまらないものでなく、魅力的なメロディと洗練された技法が光る逸品ばかり、認識を改め させられます。
同様に作品数の少ない妹リリ作品22曲を収め、「悲しみの夕べに」はナディアが編曲したチェロとピアノ版でアルバムを終わらせています。未出版や世界初録音 も含まれ、国際ブーランジェ・センターの協力で歌曲全集が実現しました。
ルシール・リシャルドーは27歳までジャーナリストとして働いていたフランスのメゾソプラノ。中世から現代まで、研ぎ澄まされた声質で注目されています。フラ ンス系アメリカ人ピアニスト、アンヌ・ド・フォルネルの清潔なピアニズムで理想的なブーランジェ姉妹の音世界を作り上げています。 (Ki)
HMM-902359
ジェルジ・クルターグ(b.1926-):カフカ断章 op.24 イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリウス”スリーピング・ビューティ”)
アンナ・プロハ スカ(S)

録音:2020年5月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
イザベル・ファウスト(Vn)と、アンナ・プロハスカ(S)という、今世界の誰しもが認めるふたりの演奏家の共演による録音が実現しました。 作品は、「カフカ断章」。1926年ルーマニア生まれのハンガリー人作曲家クルターグが、フランツ・カフカ(1883-1924)の断片的な40のテキスト(クルター グ自身が選んだ)に、ヴァイオリンとソプラノという珍しい編成で作曲した作品です(1987年完成)。
【作品について】
「カフカ断章」は、カフカが書いた日記や手紙、あるいは死後見つかった遺稿から40をクルターグが選び、4部(I:19曲、II:1曲、III:12曲、IV:8曲) に構成、それぞれのテキストに、ヴァイオリンとソプラノのデュオのために作曲したもの(1985-1987)。全体を通した物語の筋はありません。それぞれのテキ ストは、「Ruhelost(心がやすまらない)」と一言のみのものから、孤独の叫びや恋人(あるいは特定のひと)を思わせるもの、さらに子供への優しいまなざし を感じさせるものなど様々です。テキストはどれも比較的短く、長いものでも約80語ですが、楽曲の長さは30秒に満たないものから、長いもので6分を超 えるものまで様々です。 (Ki)
HMM-902360
モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集 vol.1
ソナタ ニ長調 K.306
ソナタ ホ短調 K.304
ソナタ イ長調 K.526
イザベル・ファウスト(Vn:1704年製ストラディヴァリウス‘スリーピング・ビューティ’)
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ:クリストフ・ケルン、2014年製/1795年製アントン・ヴァルター(ウィーン)・モデル、メルニコフ・コレクション)

録音:2017年8月
ファウストとメルニコフによる、注目のモーツァルト・シリーズ第 1 弾の登場。どの作品も、キャラクターの描き分けが実に鮮やか。モーツァルトのソナタ・ シリーズは、東京・王子ホールでも2017年10月に公演があり、その細やかなアンサンブルで絶賛されました。 今回は、1778年11月にパリで出版されたK.306と304、そしてドン・ジョヴァンニ作曲中に書かれたモーツァルトの最後のヴァイオリン・ソナタ K.526(1787年完成)という組み合わせです。 ニ長調 K.306は、このソナタが「ピアノとヴァイオリンのための」と正式には記されていることに納得の、ピアノが主となる部分が多い作品ですが、ファ ウストもメルニコフも絶妙なバランスを保ちながら対等に演奏しており、作品のもつエネルギーが存分に引き出されています。 ホ短調 K.304の有名な冒頭の、ファウストのすすり泣くような音色、第2楽章のメルニコフのソロなどは思わず涙のせつない美しさです。 イ長調のK.526は、モーツァルトの最後のヴァイオリン・ソナタ。輝かしい推進力に富む両端楽章にはさまれた、短調のかげりの濃い緩徐楽章は、少年 時代に親しかった友人アーベルの訃報に心を動かされて作曲されたと考えられています。バッハを思わせるような厳格な書法も用いられている充実作です。 ファウストのヴァイオリンの音色の変幻自在な美しさと精確なテクニックはもちろんのこと、メルニコフの奏でるフォルテピアノのおそろしいまでの表情豊か さ、そして二人の演奏のすべてを見事にとらえた優秀録音にも圧倒されるモーツァルトです (Ki)
HMM-902361
モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集 vol.2
ソナタ ヘ長調 K.376 (374d)
ソナタ イ長調 K.305 (293d)
ソナタ ト長調 K.301 (293a)
ソナタ 変ロ長調 K.378 (317d)
イザベル・ファウスト(Vn:1704年製ストラディヴァリウス'スリーピング・ビューティ')
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ:クリストフ・ケルン、2014年製/1795年製アントン・ヴァルター(ウィーン)・モデル、メルニコフ・コレクション)

録音:2018年6月、ベルリン、テルデックス・スタジオ
世界最高峰のヴァイオリン奏者の一人、イザベル・ファウストと、その音楽にますます深みと自由度を増している充実のメルニコフによる、モーツァルト のヴァイオリン・ソナタ集第2弾の登場。第1弾(KKC 6002/ HMM 902360)が、ファウストとメルニコフの息と音色までもがぴたりと寄り添った演 奏で、世界中で高く評価されました。今回の第2弾でも、ファウストが繰り出すパッセージは、どれもまばゆく冴えわたる音色で、目が覚めるような響き。 そして、メルニコフのフォルテピアノがこれまた自由闊達で実に雄弁。「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」とタイトルにありますが、あらためてピアノが 先導役であることを感じるメルニコフの充実ぶりにも注目です。1曲目に収録されている有名なヘ長調ソナタの第1楽章冒頭での二人のやりとりから丁々 発止で引き込まれます。何気ない旋律のすみずみまで音楽に溢れています。絶美の緩徐楽章、このうえなく痛快なアレグロ楽章、どれをとっても極上のア ンサンブルとなっています! (Ki)
HMM-902362
モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集 VOL.3
ソナタ ト長調 K.379(373a)
ソナタ ヘ長調 K.377(374e)
ソナタ 変ホ長調 K.302(293b)
ソナタ 変ロ長調  K.454
イザベル・ファウスト(Vn:1704年製ストラディヴァリウス'スリーピング・ビューティ')
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ:クリストフ・ケルン、2014年製/1795年製アントン・ヴァルター(ウィーン)・モデル、メルニコフ・コレクション)

録音:2019年9月、ベルリン、テルデックス・スタジオ
世界最高峰のヴァイオリン奏者の一人、イザベル・ファウストと、その音楽にますます深みと自由度を増している充実のメルニコフによる、モーツァルトのヴァ イオリン・ソナタ集第3弾。第1弾(KKC 6002/ HMM 902360)、第2弾(KKC 6141/HMM 902361)とファウストとメルニコフの息をのむような素 晴らしい演奏を聴かせてくれただけに、待望の第3弾のリリースです。
ソナタ楽章の前に、アダージョの序奏の付いた、自由な構造の「ソナタ ト長調 K.379(373a)」と冒頭の躍動感あふれる曲想に続き哀愁漂う変奏、メヌエッ トと続く「ソナタ ヘ長調 K.377(374e)」は、ウィーンのモーツァルトの優れた弟子ヨゼファ・アウエルハンマーのために書かれた作品。次に2楽章構成で、 モーツァルトらしい華やかなパッセージが印象的な「ソナタ 変ホ長調 K.302(293b) 」。そしてモーツァルトのヴァイオリン・ソナタの中で最高傑作と称され、 1784年イタリアのヴァイオリンの名手レジーナ・ストリナザッキとの演奏会のために書かれた「ソナタ 変ロ長調 K.454」。
どの作品も表情豊かに、2つの楽器が個性を発揮しながらも対等に渡り合い対話し、緻密かつスケールの大きい音楽が展開されます。ファウストとメルニコフ の絶妙の呼吸と完全に呼応しあう感性があるからこその演奏といえるでしょう。ファウストの確固たる構成力、凛とした気品漂うヴァイオリンと、力みのない独 特の柔らかさがあるメルニコフのピアノで聴くモーツァルトは、至福の時間と言えるでしょう。 (Ki)
HMM-902365
ブラームス:後期ピアノ作品集
幻想曲集 op.116/3つの間奏曲 op.117
6つの小品 op.118/4つの小品 op.119
ポール・ルイス(P)

録音:2018年1月、2019年1月、テルデックス・スタジオ・ベルリン(ドイツ)
名手、ポール・ルイスによる柔らかさと熱さに満ちたブラームス最晩年の作品集の登場。ポール・ルイスは「HBBプロジェクト」として、ハイドン・ブラームス・ベー トーヴェンのピアノ作品を取り上げたプログラムを展開しておりました。ベートーヴェンはすでにソナタの全曲録音が完成しており、ハイドンのソナタ集は2集ま でリリースされています[第1集/KKC-5917およびHMM-902371、第2集/KKC-6425およびHMM-902372]が、ここでブラームスの登場です。 盟友ハーディングとのピアノ協奏曲(バラードop.10も収録)[KKC-5622/ HMC-902191]につづく、2枚目のブラームスとなる本盤では、ブラームス最晩 年の作品を収録。オーケストラをそのままピアノに移したような雄大なソナタなどとはまた違った、凝縮された世界の作品がならびます。それでもやはり何か絶 対に得られないものを切望しているようなop.119の終曲をはじめ、「ピアノ」というフレームには収まりきらない、ブラームスの何か強い思いのようなものが感 じられるものばかり。ポール・ルイスはそんなブラームスの一切をすべてを包みこんだような音色で、これらの作品を節度を保ちつつ怒涛のように演奏しています。 柔らかさと熱さに満ちた、ポールにしかなしえないブラームスとなっています。 (Ki)
HMM-902366
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調 ダニエル・ハーディング(指)
スウェーデンRSO

録音:2017年9月21-23日、ベルワルトホール(ストックホルム、スウェーデン)
第1楽章の冒頭から、荘重ながらやわらかさを併せ持つ音 色が美しくクリアに響き、目と耳が洗われるようです。第1弾の第9番(KKC 5883/ HMM 902258)と同様、大仰に構えたところは全く感じさせず、 楽譜の指示や細かなデュナーミクの指示に忠実に、響きのバランスが最高に美しいマーラーです。アダージェットもひたひたとした集中の、崇高な世界。 颯爽とした晴れやかさのうちにフィナーレが閉じられ、またひとつ新しい時代のマーラーの名演が生まれたことを実感する1枚です。 (Ki)
HMM-902367
歌曲とバラード集
シューベルト:小人、
レーヴェ:3つのバラードop.1より“エドワード”
シューマン:ベルシャザル op.57、ロマンスとバラード第2集 op.49より“二人の擲弾兵”
ブラームス:エドワード op.75-1、4つの二重唱曲 op.28より第1曲“尼僧と騎士”
リスト:3人のジプシー S.320(第1稿)、昔テューレに王がいた S.278-2(第2稿)、ペトラルカの3つのソネット
ヴォルフ:メーリケ詩集 op.44より第44曲“火の騎士”
ステファヌ・ドゥグー(Br))
サイモン・レッパー(P)
ダーム・フェリシティ・パルマー(Ms/ブラームスop.75-1)
マリールー・ジャカール(Ms/ブラームスop.28-1)
ドゥグーはリヨン国立音楽院卒業。エクス=アン=プロヴァンス音楽祭でパパゲーノを歌ってデビュー。その後世界の名だたる歌劇場(パリ・オペラ座他)で 活躍しています。ロト指揮レ・シエクルのベルリオーズ:夏の夜(KKC 6001/ HMM 902634)でも共演するなど、レコーディングも多く行っています。抑制の 効いた表現が魅力のバリトンです。ここではドイツ語の歌詞による珠玉の作品を、抜群の描写力と表現力で歌いあげています。 (Ki)
HMM-902369
メンデルスゾーン:作品集
交響曲第1番ハ短調 op.11
ピアノ協奏曲 第2番ニ短調 op.40
序曲「美しいメルジーネの物語」
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ/1837年製エラール、エドウィン・ボインク・コレクション)
パブロ・エラス=カサド(指)
フライブルク・バロックO

録音:2018年9月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
天才ベザイデンホウトと、底から湧き上がるエネルギーが魅力のエラス=カサドによるメンデルスゾーン。オーケストラはフライブルク・バロック・オーケ ストラという注目の布陣です。演目は、メンデルスゾーンがイギリスで活躍する礎となった交響曲第1番、そしてメンデルスゾーン自身のピアノ独奏でバーミ ンガムで初演されたピアノ協奏曲第2番、ロンドンのフィルハーモニー・ソサエティからの委嘱で作曲された「美しいメルジーネの物語」、とイギリスと縁の 深い作品が並びます。
交響曲第1番(1824頃完成、1827年初演)は、メンデルスゾーンがフル・オーケストラのために書いた最初の作品。わずか15歳ほどで書きあげた作 品ですが、冒頭から劇的な表情に満ちており、この後メンデルスゾーンが残す種々の作品の要素がすでに見られる内容となっています。終楽章の終結部もカ サド率いるフライブルク・バロック・オーケストラがこれ以上なく晴れやかに演奏しています。この作品は1839年にロンドンのフィルハーモック・ソサイティ でのデビューでも一部楽章を組み替えて演奏され好評を博し、後のメンデルスゾーンのイギリスでの活躍の第1歩となりました。
ピアノ協奏曲第2番はメンデルスゾーンの新婚旅行中の1837年に作曲、同年にバーミンガムの音楽祭でメンデルスゾーン自身のピアノにより初演されま した。ほの暗いオーケストラの序奏に始まるピアノ・ソロの独白のような冒頭から引き込まれます。ベザイデンホウトのほとばしるようなパッセージとオーケ ストラの掛け合いは見事そのもの。作品のもつ真価が発揮された演奏といえるでしょう。
「美しいメルジーネの物語」は1834年にロンドンで初演されました。中世にさかのぼる人魚(半人半魚)の伝説に基づく物語で、絵画のような色鮮や かで繊細な音づかいで物語を描いています。
メンデルスゾーン作品の弾むようなリズム、晴れやかさやロマン的な暗さ、そして何よりも美しさが見事に発揮された、メンデルスゾーンの真価を問う演 奏の登場といえるでしょう。 (Ki)
HMM-902370
ケラス、ツィンマーマン、ロトの「ドン・キホーテ」
R・シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
ロマンス (1883)〜チェロと管弦楽のための
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)、
タベ ア・ツィンマーマン(Va)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
ケルン・ギュルツェニヒO

録音:2019年1、2、7月/ギュルツェニヒOリハーサル場(ケルン)
今やリリースするディスクがすべてニュースとなるフランソワ=グザヴィエ・ロト。彼はR・シュトラウスに並々ならぬ情熱を示し、6年ほど前にバーデ ン=バーデン&フライブルク南西ドイツRSOと交響詩全集を完成しています。 そのロトが「ドン・キホーテ」と「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」に再挑戦。今回はケルン・ギュルツェニヒOで、「ドン・キホーテ」 の独奏者がジャン=ギアン・ケラスとタベア・ツィンマーマンという2 大スターなのも注目です。
短期間で再録音の理由は、「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」が1895年11月に、「ドン・キホーテ」が1898年にギュルツェニヒO により初演されていることによります。ロトはギュルツェニヒOが世界初演したマーラーの交響曲第5番を2017年に、交響曲第3番を2019年に録 音していて、そのシリーズとなります。
「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」と「ドン・キホーテ」は、「ツァラツストラはかく語りき」を間にはさんだシュトラウス30代前半の力作。 どちらも架空の人物の気まぐれな冒険をオーケストラの機能を駆使して描いています。
「ドン・キホーテ」は事実上二重協奏曲で、とりわけ主役ドン・キホーテ役のチェロは大物が起用されます。ケラスはまさに適任で、ロトと音楽性も共通する だけでなく、オーケストラという権力とそれに立ち向かうチェロを演じる役者ぶりに感心させられます。
さらにサンチョ・パンサ役のタベア・ツィンマーマンの圧倒的な存在感。これくらいサンチョが雄弁だと、音楽がますます映像的で面白くなります。曲を知り尽 くしたロトの自在な表現も神業。ゆかりの深いギュルツェニヒOから極彩色の絵巻と悲哀を引き出します。 ★2つのピカレスク・ロマンに満腹となったデザートとして、ケラスとロトがシュトラウス初期の美しいロマンスを奏でます。シューマンとブラームスの系譜上のあ るドイツ的な歌をしっとりと聴かせてくれます。 (Ki)
HMM-902371
ハイドン:ピアノ・ソナタ集
ソナタ Hob.XVI:49 変ホ長調
ソナタ Hob.XVI:50 ハ長調
ソナタ Hob.XVI:32 ロ短調
ソナタ Hob.XVI:40 ト長調
ポール・ルイス(P)

録音:2017年 4月15日、8月20-22日、テルデックス・スタジオ・ベルリン
イギリスの名ピアニスト、ポール・ルイスによるハイドンのピアノ・ソナタ集の登場。ポール・ルイスは、2005年から07年にかけて、ベートーヴェン のピアノ・ソナタ集全集を録音、どれもくっきりと何の混じりけもない音楽で、ベートーヴェンの真髄を気負うことなく私たちに示してくれました。躍動す るリズム、清冽なタッチ、絶妙な間とセンス、優雅さと諧謔様々な表情、そして集中力が要求されるハイドンのソナタは、ポール・ルイスにまさにうってつ けの存在といえるでしょう。2017年11月には来日公演でHBBプロジェクトvol.1として、ハイドン・ブラームス・ベートーヴェンのピアノ作品を演奏(2018 年11月、HBBプロジェクトのVol.2とVol.3の来日公演が予定されております)。ハイドンの作品もあざやかに響かせ、絶賛されました。魔法にかかっ たように全ての音符が活き活きと語り出し、こんなにも豊かな表情がかくされているのかという驚きと発見に満ちたポール・ルイスによるハイドン、注目です! (Ki)
HMM-902372
ハイドン:ピアノ・ソナタ集 VOL.2
第20番ハ短調 XVI:20、
第52番変ホ長調 XVI:52、
第34番ホ短調 XVI:34、
第51番ニ長調 XVI:51
ポール・ルイス(P)

録音:2019年1月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
名手ポール・ルイスのハイドン、第2弾の登場。まずなんといってもその清冽な音色!ますます磨きがかかり、ハッとさせられます。そして作曲家の残した音符と真摯に向き合い、一切の妥協のない表現もさらなる深化を遂げており、ポール・ルイスがますます高みにのぼっていることを感じる内容。ハイドンのピアノ・ソナタが、こんなにも豊かな音楽だったとは、と目からうろこが落ちるようです。ピアノ学習者の多くが演奏する変ホ長調も、らくらくとしながらも、活きのよい完璧な演奏。ニ長調のソナタでは、もはやピアノという枠を超えた、シンフォニーのような響き。シューベルトとベートーヴェンのソナタを全曲録音、演奏会でもツィクルスで取り上げ、完全に手中に収めているポール・ルイスだからこその演奏が実現しています。ポール・ルイスの比類なきハイドン、はやくも続編が楽しみです。 (Ki)
HMM-902375(2CD)
錬金術師クープラン〜F.クープラ):作品集vol.1
第11組曲 ハ調(クラヴサン曲集第2巻(1717)より)
第28組曲 ロ短調(クラヴサン曲集第4巻(1730)より)
第19組曲 ニ調(クラヴサン曲集第3巻(1722)より)
第4組曲 ヘ調(クラヴサン曲集第1巻(1713)より)
第3組曲 ハ調(クラヴサン曲集第1巻(1713)より)
第20組曲 ト調(クラヴサン曲集第4巻(1730)より)
ベルトラン・キュイエ(Cemb)

録音:2017年5月
ベルトラン・キュイエによる、F.クープランのクラヴサン曲集全曲録音の第1弾。4巻から成り、全部で27 ある組曲を、特定のテーマで分類してリリー スしていく予定です。オルガン・ミサや声楽作品もいくつか収録が予定されており、クラヴサン曲集を様々な角度から照らすプロジェクトです。この第 1 弾 では、音色、パロディなど自由な精神に満ち、劇場を思わせるものが選ばれて収録されています。いくつかはタイトルなどに直接それが暗示されていますが、 中にはそれが隠されているものもあります。この第1弾となる2枚組はハ調(クープランが好んで用いた調)に始まりロ短調の作品(死など深い意味を持 つ調)で終わっており、ひとつの舞台を見ているような気分にもなります。キュイエはまた、F.クープランはどの作品にも「クープランらしさ」が必ず見られ、 それは同一の素材を様々に変化させる職人である錬金術師と重なる、と語っており、このようなタイトルがつけたということです。
ベルトラン・キュイエは、1978年ナントで音楽一家に生まれました。パリ国立高等音楽院でクリストフ・ルセにチェンバロを師事、その後ピエール・ア ンタイのもとでも研鑽を積んでいます。ブリュノ・コセ率いるレ・バス・レユニやラ・レヴーズなど様々なアンサンブル、そしてレザール・フロリサン、コン セール・スピリチュエル、ストラディヴァリアなどでも演奏、録音やツアーにも参加しています。通奏低音奏者、アンサンブル、そしてソリストとして活躍 するサラブレッドです。アルファ、ナイーブ、MIRAREなどからアンサンブル、ソロのCDを多数リリースしております。2014年にはMIRAREでラモーのチェ ンバロ作品全曲をリリースしています(MIR 266)。 (Ki)
HMM-902377(3CD)
錬金術師クープラン〜F.クープラン:作品集vol.2〜若き日の作品集
[CD1]第1組曲(クラヴサン曲集第1巻、1713年)、修道院のためのミサ曲(キリエ、グローリア、奉献唱)
[CD2]修道院のためのミサ曲([CD1]の続き〜サンクトゥス、ベネディクトゥス、エレヴァシオン、アニュス・デイ)、第2組曲(クラヴサン曲集第1巻、1813年)
[CD3]教区のためのミサ曲
ベルトラン・キュイエ(Cemb)、
ジャン=リュック・ホー(Org)、
レ・メランジェ〔ヴァンサン・リエーヴル=ピカール(T)、トーマス・ファン・エッセン(Br)、ニコラ・ルオー(Br)、フロラン・バッフィ(Br)、ヴォルニー・オスティウ(セルパン)〕

録音:2018年4-6月
フランスの名手、ベルトンラ・キュイエによるクープランクラヴサン曲集全曲録音プロジェクトの第2弾、若き日の作品集の登場(第1 弾はHMM902375)。クープランは17歳でパリのサン=ジェルヴェ教会のオルガニストになり、ここから宮廷礼拝堂のオルガニストと王族の子どもたち のチェンバロ教師へと飛躍することになります。この第2弾では、クラヴサン曲集のほか、オルガン・ミサなど、この若い時期のクープランの作品を収録 しています。若きクープランの才気にみなぎった作品群となります。ベルトラン・キュイエの深い洞察に満ちた解釈と、併録されているゲストのオルガン奏 者を招いてのオルガン・ミサなどにより、クープランの創造力の源となった音楽の場の豊かな響きがよみがえったようです。
ベルトラン・キュイエは、1978年ナントで音楽一家に生まれました。パリ国立高等音楽院でクリストフ・ルセにチェンバロを師事、その後ピエール・ア ンタイのもとでも研鑽を積んでいます。ブリュノ・コセ率いるレ・バス・レユニやラ・レヴーズなど様々なアンサンブル、そしてレザール・フロリサン、コン セール・スピリチュエル、ストラディヴァリアなどでも演奏、録音やツアーにも参加しています。通奏低音奏者、アンサンブル、そしてソリストとして活躍 するサラブレッドです。アルファ、ナイーブ、MIRAREなどからアンサンブル、ソロのCDを多数リリースしております。2014年にはMIRAREでラモーのチェ ンバロ作品全曲をリリースしています(MIR 266)。
HMM-902391
ショパン:マズルカ&ソナタ集
マズルカ ロ長調 op.63-1
ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 op.35
マズルカ ヘ短調 op.63-2
ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 op.58
マズルカ 嬰ハ短調 op.63-3
ハヴィエル・ペリアネス(P)

録音:2019年4月&2021年4月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
スペインを代表するピアニスト、ペリアネスがショパンを録音しました。陰影に富んだ音色による研ぎ澄まされた世界が魅力のペリアネス。その特性はショパ ンでも見事に発揮されています。ここでは晩年(亡くなる3年前)に作曲されたマズルカ三篇(op.63)と、ソナタの第2番、第3番を収録。いずれもノアンに滞 在している間に書かれたという共通点があります(葬送行進曲以外)。マズルカでは、ポーランドのバグパイプを思わせる響きが聴かれたりと、祖国ポーランド に伝わる音楽のエッセンスが巧みに取り入れられています。ソナタでは、ショパンがソナタ形式に精通しており、それを天才的に昇華させていることにあらため て感じ入る演奏となっています。2012年、スペイン文化省より国民音楽賞を授与され、直近では2021年1月に来日を果たし、N響との共演でも高く評価され ているペリアネス。ますますその音楽性に磨きがかかっていることを感じさせる内容です。 (Ki)
HMM-902396(2CD)
An Unexpected Mozart〜想定外のモーツァルト
■CD1
モーツァルト:教会ソナタ第13番ハ長調 K.329〔ヴァイオリン、オーボエ、ホルン、トランペット、ティンパニ、通奏低音、オルガン〕
 教会ソナタ第1番変ホ長調 K.67〔ヴァイオリン、オルガン〕
 教会ソナタ第14番ハ長調 K.328〔ヴァイオリン、通奏低音とオルガン〕
 プレリュード断片 K.624(Cemb)
 アリエット「鳥たちよ、毎年」(ソプラノ&チェンバロ)
 ジーグ ト長調 K.574(Cemb)
C.P.E.バッハ:ロマンス、12の変奏「コリンは16歳になったばかりだというのに」〔ソプラノ、チェンバロ〕
モーツァルト:教会ソナタ第8番へ長調 K.244〔ヴァイオリン、通奏低音とオルガン〕
ハイドン:笛時計のための作品 Hob.XIXより第13番 ハ長調、第2番ヘ長調、第23番ハ長調〔オルガン〕
モーツァルト:教会ソナタ第10番ハ長調 K.263〔トランペット、ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 ソルフェッジョ 第2番ヘ長調 K.393〔ソプラノ、オルガン〕
 教会用歌曲「おお、神の子羊」K.343-1〔ソプラノ、フォルテピアノ〕
 クラヴィーアのための組曲より「序曲」 K.399〔スクエア・オルガン〕
 クラヴィーアのための小葬送行進曲 ハ短調 K.453a〔スクエア・オルガン〕
ハイドン:笛時計のための作品 Hob.XIXより第27番 ト長調、第25番ニ長調〔オルガン〕
モーツァルト:教会ソナタ第4番ニ長調 K.144〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 アンダンテ ヘ長調 K.616〔オルガン〕
 教会ソナタ第15番ヘ長調 K.224〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
■C2
モーツァルト:アダージョ ハ長調 K.356〔グラスハーモニカ〕
 教会ソナタ ニ長調 K.69〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 アダージョとアレグロ ヘ短調 K.594〔オルガン〕
 教会ソナタ第17番ハ長調 K.336〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 アダージョ ハ短調K.546(カンブラー編)とフーガ ハ短調 K.426〔2台チェンバロ〕
C.P.E.バッハ:ファンタジア「生きるべきか、死ぬべきか」Wq.202(ハムレット・ファンタジー)〔バリトン、チェンバロ〕
モーツァルト:リート「おいで、いとしのツィターよ」K.351〔バリトン、マンドリン〕
 ファンタジア ヘ短調 K.608〔オルガン〕
 教会ソナタ第2番変ロ長調 K.68〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 アリエット「淋しく暗い森で」K.308〔バリトン、フォルテピアノ〕
 リート「満足」K.349〔バリトン、マンドリン〕
 アダージョ K.593aとフーガ(レクイエム K.626よりのアレンジ/カンブラー編) ニ短調〔2台チェンバロ〕
 教会ソナタ第11番ト長調 K.274〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 教会ソナタ第12番ハ長調 K.278〔オーボエ、トランペット、ティンパニ、ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
マリー・ペルボ(ソプラノ/K.307, Wq.118/6, K.393, K.343/1) マルク・モイヨン(バリトン/ Wq.202, K.351, K.308, K.349)
アンナ・シヴァザッパ(マンドリン/K.351, K.349) トーマス・ブロッホ(グラスハーモニカ/K.356)
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラ(オルガン、チェンバロ、フォルテピアノ&指揮)
アンサンブル・レ・シュルプリーズ

録音:2020年&2021年
モーツァルトのあまり演奏される機会のない作品を集めた2枚組。グラスハーモニカやスクエア・ピアノ(P=オルガン)などといった特殊な楽器も用いられた、 どれも超一級の演奏でたのしめる作品集です。 ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラは1989年生まれのフランスのチェンバロ&オルガン奏者。オリヴィエ・ボーモン、ブランディーヌ・ランヌーに師事、ハル モニア・ノーヴァシリーズにも登場(HMN 916113)した、気鋭の奏者です。今回彼が注目したのは、モーツァルト作品の中であまり取り上げられる機会のない作品。 教会ソナタ(ミサの中で使われた単楽章のソナタ形式の楽曲)、委嘱作品、声楽家や楽器(めったに聴くことのできないグラスハーモニカなど)を紹介するための作品 など、珠玉の音楽の宝箱のような2枚組となっています。モーツァルトがオルガンに関しても相当の腕前と楽器についての理解があったことにもあらためて感じ入る内 容です。チェンバロもモーツァルト当時の楽器が用いられており、並々ならぬこだわりが随所に詰まった2枚組です。 [グラスハーモニカ] 1743年、アイルランド人のパッカリッジが水を入れた脚付きグラスの縁をこすって音を出し演奏することを思いつきます。その後1761年にグ ラスハーモニカは楽器として完成をみます。20〜54個(37が標準サイズ)のグラス(器)が棒に、互いに接触しないようにはめあわされ、器の直径によって音高が決 まります。奏者は濡れた指でグラスの縁をこすって演奏します。この楽器は、この音色が動物を怖がらせる、あるいは屈強な男が1時間で倒れる、演奏者を発狂させる (当時の原料の40%が鉛ガラス)といった理由で、ドイツのいくつかの都市で禁止され、1835年に姿を消すこととなります。が、パガニーニはこの楽器を「天使のオ ルガン」と呼び、モーツァルトのほかにもベートーヴェン、ドニゼッティ、R.シュトラウスらもこの楽器のために作品を書きました。ここで演奏されている楽器はガラス工 芸の巨匠ゲルハルト・フィンケンバイナーによるもので20世紀後半に製造されました。演奏しているトーマス・ブロッホは、数少ないプロ奏者として活躍する人物です。 [スクエア・オルガン] ピアノ=オルガンとも呼ばれ、オルガンとピアノの機能をあわせもつ楽器。オルガンとして、ピアノとして、あるいはオルガンとピアノの両方の機 構を同時に鳴らすこともできる楽器です。 (Ki)
HMM-902398
ロカテッリ〜ヴィルトゥオーソ、詩人
ロカテッリ:合奏協奏曲 ハ短調 op.1-11
ヴァイオリン協奏曲 イ長調 op.3-11
合奏協奏曲 変ホ長調 「アリアンナの嘆き」 op.7-6
ヴァイオリン協奏曲 ハ短調 op.3-2
パストラーレ(合奏協奏曲 ヘ短調 op.1-8より)
イザベ ル・ファウスト(Vn)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2022年12月13-17日、エウレギオ・マーラー文化センター(イタリア、トブラハ)
世界最高峰のヴァイオリン奏者としての存在感を確かなものにしているイザベル・ファウスト。毎回注目の新譜ですが、今回は、アントニーニ率いるイル・ジャ ルディーノ・アルモニコと共演して、「18世紀のパガニーニ」と謳われるロカテッリの作品を録音しました。グラモフォン・アワードなど世界的に大変高い評価 を得たモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全曲(KKC-5691/HMC-902230、2015-16年録音)以来の録音での共演。気品に満ちつつも華があり、「ア リアンナの嘆き」でのやわらかくも劇的な響きなど、天下一品。演奏と作曲の両面で破格の才の持ち主であった音楽家ロカテッリの天才ぶりを実感させてくれる プログラムです。
「18世紀のパガニーニ」と呼ばれるロカテッリ。1733年に24曲の無伴奏カプリース集『ヴァイオリンの技法 op.3』をしておりますが、それぞれに超絶 技巧のカデンツァが含まれ、今なお実現可能すれすれの技術的難曲ばかり。まるでパガニーニといえます。また、しばしば奏者が要求される左手の極限までの 伸長(当時のヴァイオリンよりも、現代のヴァイオリンのほうが指板が長いですが、ファウストは、ロカテッリが、ヴァイオリンの指板が長くなったきっかけでは、 とすら言っています)、高音域の多用、弦の上での弓の頻繁な跳躍(ロカテッリは1年で12本の弓を消耗させたという伝説もある)など、ありとあらゆる高 い技術が要求されます。しかしその音楽は、じつに典雅にして、オペラのような劇的な表現をも擁しています。ここに収録された作品にも、前例のないヴィルトゥ オジティで、ヴァイオリンの音楽を劇的に進化させたロカテッリの神髄が詰まっています。ディスク最後に収録されているパストラーレは、独奏ヴァイオリンと管 弦楽を含まないアンサンブルによる演奏ということを忘れる瞬間もあるような、多彩な音色に驚かされます。ファウストとイル・ジャルデイーノ・アルモニコ、そ してアントニーニのアンサンブルの妙で聴く、ロカテッリの決定盤の登場です。 (Ki)
HMM-902400(3CD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 vol.1≪インヴェンション(発明)≫
]弦楽四重奏曲第1番 ヘ長調 op.18-1、
第3番 ニ長調 op.18-3、
第4番 ハ短調 op.18-4
ピアノ・ソナタ第9番 ヘ長調 op.14-1(ベートーヴェン自身による弦楽四重奏編曲版)、
弦楽四重奏曲第7番 ヘ長調 op.59-1「ラズモフスキー第1番」
]弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 op.127、
第16番 ヘ長調 op.135
カザルスSQ〔ヴェラ・マルティネス・メーナー(Vn)、アベル・トマス・レアルプ(Vn)、ジョナサン・ブラウン(Vla)、アルノー・トマス・レアルプ(Vc)〕

録音:2015年9月7-10日、2016年2月1-2日、2017年10月13-14日/テルデックス・スタジオ・ベルリン
1997年に結成されたカザルス弦楽四重奏団による、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集の第1弾。2020年ベートーヴェン生誕250周年に向けて の全集シリーズが始動しました。第1弾となる当ボックスは「インヴェンション」と題し、第1番、そして最後の第16番が収録されているほか、ピアノ・ ソナタのベートーヴェン自身による弦楽四重奏編曲版も収録されているという興味深いプログラミングです。 作品18から次の四重奏曲第7番(ラズモフスキー)を作曲するまでには6年という歳月が流れておりますが、ベートーヴェンはその間にも充実の作品 を書いており、音楽語法はより豊かなものになっています。さらに、最後の弦楽四重奏曲もあわせて聴くことにより、ベートーヴェンの語法の変化を感じ ることができます。 メンバーのジョナサン・ブラウンは「弦楽四重奏は、家族のように、そのメンバーたちにはわかるボキャブラリーがある。他のメンバーがこのフレーズの後 にちょっと長めに息を入れたい、とか、他のメンバーが16小節先のところでニュアンスを変えたい、と思っていることが、いつもシグナルのように発信さ れていて、メンバーたちは常にそれをキャッチしながら音楽を進めている。弦楽四重奏で演奏するということは、自分の音楽ビジョンを明確に発信すると ともに、他の3人の考えももらさずキャッチしなければならない」と語っています。カザルス弦楽四重奏団のまるで家族のようなアンサンブルが展開する、 あたたかくも高貴なベートーヴェン、続編がたのしみです。 (Ki)
HMM-902403(3CD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 vol.2「Revelations(啓示)」
弦楽四重奏曲第2番ト長調 op.18-2
弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 op.74「ハープ」
弦楽四重奏曲第8番ホ短調 op.59-2「ラズモフスキー第2番」
弦楽四重奏曲第9番ハ長調 op.59-3「ラズモフスキー第3番」
弦楽四重奏曲第15番イ短調 op.132
カザルスSQ〔ヴェラ・マルティネス・メーナー(Vn)、アベル・トマス・レアルプ(Vn)、ジョナサン・ブラウン(Va)、アルノー・トマス・レアルプ(Vc)〕

録音:2018年1,2,3&5月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
1997年に結成されたカザルスSQによるベートーヴェン第2弾の登場です。2018年6月には「サントリーホール・チェンバーミュージック・ ガーデン2018」に招かれ、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏会(全6回)を行い、絶賛を博しました。 カザルスSQはいつも一緒でなんでも話し合って決めるそう。作品に取り組む時も皆で同意をしながら進めるほか、ツアー中などでホテルからど こかへ食事に出るのも全員一緒、何を食べるかも皆で決めているということ。そうしたまるで家族のような彼らのあたたかみのあるアンサンブルが織りな すベートーヴェンは、きわめて親密な表情。すべてが自然に流れており、急速な楽章でも一切の乱れのない、きわめて流麗な演奏となっています。op.18 ではヴェラ・マルティネス・メーナーが第 2ヴァイオリン、アベル・トマス・レアルプが第 1ヴァイオリンを務めています。 (Ki)
HMM-902406(3CD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 vol.3 「APOTHEOSIS(崇拝)」
弦楽四重奏曲第5番イ長調 op.18-5
弦楽四重奏曲第6番変ロ長調 op.18-6
弦楽四重奏曲第11番ヘ短調 op.95「セリオーソ」
弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調 op.131
弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 op.130/第1-第5楽章
大フーガ 変ロ長調 op.133
弦楽四重奏曲第13番編ロ長調 op.130/フィナーレ
カザルスSQ〔ヴェラ・マルティネス・メーナー(Vn/第1ヴァイオリン(op.18のみ第2ヴァイオリン))、アベル・トマス・レアルプ(Vn/第2ヴァイオリン(op.18のみ第1ヴァイオリン))、ジョナサン・ブラウン(Va)、アルノー・トマス・レアルプ(Vc)〕

録音:2019年1,3&11月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
スペインが誇るSQ、カザルスSQによるベートーヴェン弦楽四重奏曲全集、第3集、完結編「APOTHEOSIS(崇拝)」の登場で す!これまでに第1集「Invention(発明)」(HMM 902400)、第2集「Revelations(啓示)」(HMM 902403)とリリースを重ねて、それぞれ世界 で高く評価されております。第1集ではベートーヴェンが切り開いた革新的な作品、第2集では前・中・後期の中核をなす作品を集めて収録。そしてこ の第3集では、それぞれの時代を締めくくる作品が並びます。タイトルの「崇拝(讃)」が示すとおり、まさにベートーヴェンの神がかった才に驚かされ る創意に満ちた楽曲が、まるですべてがその場で生まれているかのような新鮮さで演奏されています。
カザルスSQは、1997年に結成、2000年ロンドン国司あ弦楽四重奏コンクール優勝、2002年ハンブルク・ブラームス国際弦楽四重奏コンクー ルで優勝し、またたく間にその実力を世界が認めることとなったカルテット。2007年に初来日、以降2009、2011、2014年に来日、2018年6月に はサントリーホール・チェンバーミュージック・ガーデン2018でベートーヴェン・チクルス(全曲演奏/全6回)に登場し、圧巻の演奏を披露しました。 (Ki)
HMM-902410
コレクション・ストラディヴァリ Vol.5
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第1番ヘ長調 Op.5-1
 チェロ・ソナタ第2番ト短調 Op.5-2
 モーツァルトの「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 WoO 46
カミーユ・プレイエル(1788-1855)、シャルル=ニコラ・ボディオ(1773-1849):夜想曲「魔笛の思い出」〜ピアノとチェロのためのコンチェルタンテ
ラファエル・ピドゥー(Vc/ピエトロ・ガルネリ・ベニス(1734年)[国立音楽博物館コレクション E.1555])
タンギ・ド・ヴィリアンクール(フォルテピアノ/カール・グリウス・ゲバウール(1855年頃)[国立音楽博物館コレクション E.2005.4.1])
調律=430 Hz

録音:2020年1月/パリ、シテ・ド・ラ・ミュジーク(フィルハーモニー・ド・パリ内)
フィルハーモニー・ド・パリの音楽博物館とハルモニア・ムンディのパートナーシップによって、博物館が保存している貴重な名器を用いたシリーズ第5 弾はトリオ・ヴァンダラーのチェリストでソリストとしても活躍するラファエル・ピドゥーとラ・フォルジュルネ TOKYO2018でも話題となったフランスの俊 英ピアニスト、タンギ・ド・ヴィリアンクールが登場します。
今回の使用楽器はジュゼッペ・ガルネリの息子、ピエトロ・ガルネリ・ベニスが1734年に製作したチェロ、そしてカール・グリウス・ゲバウールが 1855年頃に製作したフォルテピアノです。博物館の徹底した管理のもと丹念にメンテナンスされた楽器の鳴り方は素晴らしく、低音は朗々と高音も渋みと深 い味わいのあるこのチェロに対して、可憐で繊細そして色彩豊かな響きを持っているのがこのフォルテピアノです。この名器を用いてのベートーヴェンは格別 の極み。チェロ・ソナタ第1番&第2番Op.5は1797年に出版され、プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム2世に献呈された作品。ベートーヴェン初 期の作品ながら貫禄すら感じさせますがこの二人の演奏で新たな発見があること間違いなしです。
カミーユ・プレイエル(1788-1855)作曲の夜想曲「魔笛の思い出」〜ピアノとチェロのためのコンチェルタンテはシャルル=ニコラ・ボディオが作曲した 「チェロの指使いと弓使いについての教本」をもとにして作曲した作品。美しいメロディと2つの楽器の掛け合いが魅力的です。
ピドゥーはトリオ・ヴァンダラーとしてピアノ三重奏曲全曲(KKC-5635 / HMC-902100)を、ヴィリアンクールはバガテル全曲集(MIR-492)をそれ ぞれリリースしており、ベートーヴェンの作品に向き合ってきたこの2人の名手による演奏は期待せずにはいられません。 (Ki)
HMM-902411
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
ピアノ協奏曲第2番(カデンツァ:ロバート・レヴィン)
クリスティアン・ベザイデンホウト
(フォルテピアノ/1989年製ロドニー・レジエ、1824年製コンラート・グラーフ・モデル.コレクション・エドウィン・ボインク)
パブロ・エラス=カサド(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ(コンサートミストレス:カタリーナ・シュライバー)

録音:2017年12月、フライブルク・アンサンブルハウス
軽やかに飛翔する音楽で世界を魅了するベザイデンホウト、オーケストラを豊かに響かせつつ細やか、かつグルーヴ感のよい指揮で世界を舞台に活躍す るエラス=カサド、そして名人集団フライブルク・バロック・オーケストラという望みうる最高の顔合わせによるベートーヴェンの協奏曲全曲シリーズの登 場です! 2015年3月に協奏曲第3番を共演、その時にぜひこの顔合わせで全曲録音を、というプロジェクトが立ち上がりました。2017年12月、10日間 で一挙に5曲を録音する、というスケジュールで、皆がベートーヴェンにどっぷりつかった幸せな10日間だったといいます。最新の校訂報告にも入念に あたり、これまで見過ごされてきたアーティキュレーションやデュナーミクを忠実に表現し、よりすみずみまで行き届いた演奏となっています。
「皇帝」冒頭のオーケストラのやわらかさをそなえた力強い響きに、はっと驚かされます。つづくベザイデンホウトが奏でる軽やかかつ華やかなパッセー ジに、ベートーヴェン当時の人々が感じたであろう衝撃と期待感をおぼえます。緩徐楽章でのベザインデンホウトの美しさは言うまでもなく、終楽章での 細やかさと歯切れのよさ、そしてエラス=カサド率いるFBOの合いの手の絶妙加減も素晴らしいものがあります。第2番ではオペラ序曲のような浮き浮 きとした冒頭、緩徐楽章でのソロとオーケストラとの親密な対話、終楽章の小気味よいテンポ感、何をとっても絶品です。第1楽章のカデンツァは、ベザ イデンホウトたっての願いで、ガーディナー(オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティーク)とロバート・レヴィンが1999年にリリースした同 曲の録音において、レヴィンが即興でおこなったカデンツァを元にしたものが収録されていますが、これがまた超絶技巧と豊かな音楽が見事に発揮された ものとなっており、聴きものです。ソリスト、オーケストラのメンバー一人ひとりの腕前が素晴らしく、それを束ねる指揮者の音楽性すべてが見事に作用し 合ってこそ実現しえた稀有の名演が展開されています。 (Ki)
HMM-902412
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 vol.3
ピアノ協奏曲第3番〔I. アレグロ・コン・ブリオ【カデンツァ:ベザイデンホウト/ベートーヴェン】 -II. ラルゴ-III. ロンド、アレグロ【ロンド主題への導入:ベザイデンホウト/ベートーヴェン】〕 
ピアノ協奏曲第1番〔I. アレグロ・コン・ブリオ【カデンツァ:ベザイデンホウト/ベートーヴェン】-II. ラルゴ-III. ロンド.アレグロ・スケルツァンド〕
クリスティアン・ベザイデンホウト
(フォルテピアノ/1824年コンラート・グラーフのコピー、1989年ロドニー・レジエ製作(フリーポート、メイン州、アメリカ)、
2002年エドウィン・ボインク&ホハン・ヴェンニクによる修復、エドウィン・ボインク・コレクション)
パブロ・エラス=カサド(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2017年12月、アンサンブルハウス・フライブルク
世界が注目するシリーズ、ベザイデンホウト、エラス=カサドとFBOによるベートーヴェンのピアノ協奏曲シリーズ、待望にして衝撃の完結編の登場です!作 品の初演に立ち会っているような感覚になる、神々しくもスリリングな演奏です!
今回はベートーヴェンのピアノ協奏曲唯一の短調の第3番と、第1番という組み合わせ。今回も、ベザイデンホウトのひらめきと才能にハっとさせられる衝 撃の瞬間の連続!カデンツァはいずれもベートーヴェンのものに基づきながら、ベザイデンホウトによるパッセージも盛り込まれたもの。さらに、第3番の第3 楽章では、ロンド形式の主題が回帰するときのリード・イン(つなぎ)を、ベザイデンホウトがベートーヴェンのものを参考にしながら独自のものにしたてて演奏。 これがまた絶妙な即興を聴いているようで、この協奏曲の初演に立ち会っているようなスリリングさを生み出しています!エラス=カサド率いるFBOの管弦楽も、 ひとつひとつの音符を、今生まれたかのうように鳴り響かせております。もちろんピアノと管弦楽のアンサンブルが素晴らしいことはいうまでもありません。一瞬 一瞬が過ぎ去ってしまうのが惜しくなるような、かみしめたくなる演奏です。
同じ顔合わせでのベートーヴェン:ピアノ協奏曲は、第2番&第5番[HMM-902411&KKC-6143]、第4番[HMM-902413&KKC-6264]は大絶賛 されており、さらに第九&合唱幻想曲を収録した同じ顔合わせのディスク[HMM-902431&KKC-6234]が2020年度アカデミー賞大賞を受賞しています。 (Ki)
HMM-902413
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲集VOL.2
序曲「コリオラン」
ピアノ協奏曲第4番
「プロメテウスの創造物」序曲
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ/1824年コンラート・グラーフ・モデルのロドニー・レジエによるコピー(1989)、
エドウィン・ボインクとヨハン・ヴェンニンクによるオーバーホール(2002)/ エドウィン・ボインク・コレクション)
フライブルク・バロック・オーケストラ
パブロ・エラス=カサド(指)

録音:2017年12月、アンサンブルハウス・フライブルク(ドイツ)
フォルテピアノのベザイデンホウト(1979年生まれ)、指揮者エラス=カサド(1977年生まれ)という、その深化と飛躍ぶりに世界が注目する存在ふたりによる、 ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集第2弾の登場!第1弾の第5番「皇帝」および第2番(KKC 6143/ HMM 902411)でも、そのイマジネーションとインス ピレーションに満ちた演奏で高く評価されているだけに、注目です!
協奏曲第4番は冒頭のピアノ・ソロからまるで天上から楽想が降ってきたような浮遊感と即 興性で、一気に引き込まれてしまいます。エラス率いる管弦楽も、そんなベザイデンホウトの音楽に触発された、なんとも繊細な出だしにまた聴き手はこれから 始まる演奏への期待に胸が高鳴ります。ベザイデンホウトのソロでの、ふとしたパッセージで魅せる天才的な即興性はますます冴え渡っており、ただただ愉悦の 時間をたのしむことができます。
冒頭の「コリオラン」でこのディスク全体への期待が高められ、そして最後に収録の「プロメテウスの創造物」でも、エラス= カサドとFBOはひとつひとつの要素を実に新鮮に提示、交響曲第1番を書いたのと同時期のベートーヴェンの野心をあらためて感じさせてくれます。
この協 奏曲全集は、2017年12月に、10日間で一挙に5曲を録音する、というスケジュールで、皆がベートーヴェンにどっぷりつかった幸せな日々だったといいます。 最新の校訂報告にも入念にあたり、これまで見過ごされてきたアーティキュレーションやデュナーミクを忠実に表現し、よりすみずみまで行き届いた演奏となって います。続編にもますます期待が高まります!

HMM-902414(2CD)

KKC-6133(2CD)
国内盤仕様
日本語解説・対訳付
税込定価
ベートーヴェン:歌劇『レオノーレ』op.72a, 1805年版(第1稿)
〜1805年11月20日、アン・デア・ウィーン劇場にて初演/3幕から成るオペラ(『フィデリオ』の第1稿)
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ
チューリヒ・ジング・アカデミー
マルリス・ペーターセン(レオノーレ(フィデリオ)/ソプラノ)
マキリミリアン・シュミット(フロレスタン/テノール)
ディミトリ・イヴァシュチェンコ(ロッコ/バス)
ロビン・ヨハンセン(マルツェリーネ/ソプラノ)
ヨハネス・ヴァイサー(ドン・ピツァロ/バリトン)
タレク・ナズミ(ドン・フェルナンド/バス)
ヨハンネス・チュム(ヤキーノ/テノール)

録音:2017年11月7日、フィルハーモニー・ド・パリ、ライヴ録音
ベートーヴェン唯一のオペラ『フィデリオ』 (1814)には、3つの稿が存在していますが、現在では、1814年の最終形ともいえる『フィデリオ』がレパートリーとなっています。これに逆らうように、 ヤーコプスが『フィデリオ』の原型ともいえる『レオノーレ』第1稿を録音しました!
1805年に完成された第1稿は、初演時の様々な不運な状況もあり、失敗に終わりました。その後2度改訂され、1814年の稿が現在でも演奏されて います。1805年の初稿と、第2稿以降で大きく違う点は、第1稿が3幕構成なのに対し、第2稿以降は2幕構成になっていること。また、第1稿で重 要なウェイトを占めた台詞部分も、第2稿以降ではかなり縮小されています。ヤーコプスはこの第1稿の大きな魅力である台詞部分にも注目し、ゾンライ トナーの台本を尊重しつつ、原作のフランス語の小説にあたるなどして、多少の編集を施しながら、言葉づかいを現代に近づけています。たとえば冒頭序 曲の次も、この第1稿ではセリフ劇から始まります(現行の『フィデリオ』では二重唱)。この「レオノーレ」第1稿は、音楽的にもストーリー的にも比類 なきクオリティを持っており、オーケストラと歌唱陣の両者に高度な技術を要求します。ヤーコプスと彼が選んだメンバーたちだからこそ実現できた、素晴 らしい録音の登場です! (Ki)

■「フィデリオ」と「レオノーレ」のタイトルについて
= ベートーヴェンは1805年第1稿初演当初から「レオノーレ」というタイトルでの上演を希望していましたが、興業主側が他の作曲家による前作と区別す るために「フィデリオ」というタイトルで上演するよう要求しました。1806年のベートーヴェンの自費出版による台本、および1810年出版のヴォーカル・ スコアにはタイトルは「レオノーレ」をあり、現在では一般に最初の2つの稿を「レオノーレ」、そして第3稿にあたる現行の稿を「フィデリオ」と呼んで います。
HMM-902416
ベートーヴェン:バガテル集
7つのバガテル op.33(1802)
11のバガテル op.119(1820-22)
6つのバガテル op.126(1823-24)
エリーゼのために WoO 59(1810)
・ピアノのための小品 変ロ長調 WoO 60(1818)
ピアノのための小品 ロ短調 WoO 61(1821)
ピアノのための小品 ト短調 WoO 61a(1825)
幻想曲 op.77(1809)
ポール・ルイス(P)

録音:2018年1月、2019年1月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ハルモニアムンディのベートーヴェン・イヤー・シリーズ。ピアニストのポール・ルイスによる、バガテル集の登場です。ベートーヴェンのピアノ作品と いえば、なんといっても 32 のソナタが巨大な存在感を放っていますが、ベートーヴェンは生涯にわたってバガテルを書き続けていました。「バガテル」と は本来” 小さなつまらないもの” という意味ですが、楽曲の名称としては「平易な小品」といったところで、曲によっては1分に満たないものもありますが、 そのどれもが、ベートーヴェンのソナタ、あるいは交響曲にすら匹敵するといっても過言ではない宇宙を持っている作品ばかり。ポール・ルイスはこれま でにソナタ全曲、協奏曲全曲、ディアベッリ変奏曲といったベートーヴェンの金字塔的作品を、世界中の聴き手に演奏会と録音の両方で披露し、世界を うならせ続けているだけに、期待が高まります。これみよがしなところは一切なく、音楽作品の本質を常にキャッチし、テクニック云々という次元を軽々 と超越した境地に到達した者にしか為し得ない、作曲家との対話のような音楽を響かせているポール・ルイス。このバガテル集でも、そんなポール・ルイ スの美質がこれ以上ない形で展開されております。そして、そうした表情をもれなく収めた素晴らしい録音にもまた注目です。
HMM-902419
ベートーヴェン:三重協奏曲 ハ長調 Op.56
交響曲第2番ニ長調 Op.36(作曲者自身の編曲によるピアノ三重奏曲版)*
イザベル・ファウスト(Vn/ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/ジョフレド・カッパ1696年)
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ/Lagrassa 1815年頃、エドウィン・ボインクのコレクションより
クリストフ・ケルン、2014年製/1795年製アントン・ヴァルター(ウィーン)・モデル、メルニコフ・コレクション)*
フライブルク・バロック・オーケストラ
パブロ・エラス=カサド(指)

録音:2020年2&6月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ファウスト、ケラス、メルニコフ、そして2020年度のレコード・アカデミー賞大賞受賞したエラス=カサド、フライブルク・バロック・オーケストラによるベートー ヴェンの三重協奏曲。シューマンの協奏曲プロジェクトも成功させた彼らの演奏に大きな期待がかかります。
三重協奏曲は、弟子のルドルフ大公がピアノで知人たちと演奏するために書かれたといわれています。ですのでピアノ・パートは技巧的ではありませんが効 果的に書かれ、ヴァイオリンとチェロは各々楽器の響きを生かした主題が現れ、ピアノとオーケストラが調和します。オケとソロ楽器の素晴らしいバランス、自然 なアーティキュレーションで作品に対する既成概念を払拭するような、まさにこの顔ぶれでしか為し得ない水準での、名盤が誕生しました。
そして、ベートーヴェン自身の編曲による響曲第2番のピアノ三重奏曲版。オーケストラ作品を少人数の室内楽で楽しむための編曲で、原曲とは違った魅力が あります。ファウスト、ケラス、メルニコフの3人はベートーヴェンのピアノ三重奏曲集 [HMC 902125/ KKC 5385]をリリースしており、細やかな表情づけ、 息ののむような美しい演奏を聴かせてくれているだけあって、お互いに自由に羽ばたいているのに、息はピタリと合っており、この版の決定版と言えるでしょう。 (Ki)
HMM-902420
C.P.E.バッハ:交響曲(シンフォニア) ヘ長調 Wq.175, H.650(1755/56)
ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 op.21(1799-1800)
C.P.E.バッハ:交響曲 ト長調 Wq.183/4, H.666(オーケストラのための4つの交響曲、1776年より)(1775/76)
ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調 op.36(1801-02頃)
ベルリン古楽アカデミー(コンサートマスター:ベルンハルト・フォルク)

録音:2018年9月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ジャケット挿絵:ウィリアム・ブレイク『ニュートン』(1795)
ハルモニアムンディによるベートーヴェン・イヤー・シリーズ、ベルリン古楽アカデミーによる交響曲第1番&2番の登場です。「田園」(HMM 902425/ KKC 6206)も大好評でしたが、ここでも確かすぎる腕前のメンバーたちがそろってこそ可能となる、洗練されたエネルギーに満ちた演奏です。 第1番は、まるでオペラを思わせる華やかさと繊細さを兼ね備えた演奏。第2番も細部に至るまで完璧なアンサンブル。第3楽章スケルツォのコントラ ストも実にあざやかです。カップリングはC.P.E.バッハの交響曲2編。ベートーヴェン以前の大シンフォニー作曲家であったC.P.E.バッハの作品ももち ろん創意に満ちていますが、こうして並べて聴いてみると、たとえばそれぞれの第1楽章の特徴的な冒頭だけとってみても、ベートーヴェンが先人たちの 作品を超えようとして様々なアイデアを凝らしていることにあらためて感じ入るばかりです。30 歳ほどのベートーヴェンが描きあげ、満を持して世に送り 出した決定打を、ベルリン古楽アカデミーの鮮やかかつ洗練された演奏で思う存分お楽しみいただけます。
この録音に際し、ベルリン古楽アカデミーの面々は、ウィーンでベートーヴェンが演奏したことのある場所(いわゆるホール)すべてを訪ね、その音響 を研究。最終的に、小さなホールの響きを理想とし、そのために弦楽器のメンバーも人数を少なくしての編成での録音の運びとなりました。ベートーヴェ ン自身が指揮をした演奏会の詳細な記録や絵画は残っていませんが、当時の劇場年鑑に残されているオーケストラのメンバーの人数の記録などから当時 のオーケストラの陣容を推察。レイアウトについても、弦楽器は観客から見て左側、管楽器は右側になるようにし、コントラバスはトロンボーン、トランペッ トやティンパニの少し後ろに配置しました。これにより、メンバー間でのコンタクトもとりやすくなり、指揮者無しでもまるで室内楽を演奏しているように 各セクションの次の一手を酌むことができたといいます。 (Ki)

HMM-902421
(1)ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
(2)メユール:歌劇「アマゾネス」序曲
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2020年3月/トゥルコアン市立劇場(グルノーブル)(1)、2月/セーヌ・ミュジカル(ブローニュ・ビリヤンクール)(2)
鮮烈な「運命」で度肝を抜いたロトとシエクルのベートーヴェン、次なる挑戦は交響曲第3番「英雄」ですが、前作を上回る快演に圧倒されまくり。
ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」は50分に及ぶ長さ、指揮者なしでは演奏し得ない複雑さ、政治性を公然と示す内容など、作曲された1804年当時 には類のない革新的なものでした。さらに激流か溶岩のような止めることのできぬ音楽の迸りなど、ロマン派様式の明らかな萌芽もみられます。
ロトは前作「運命」と同様にベートーヴェン作品の革命的側面に焦点を当て、さらに同時代のフランス作品をカップリングして多くの示唆を与えてくれます。今 回はメユールの歌劇「アマゾネス」序曲。メユールはベートーヴェンより7歳年長で、ナポレオン時代のフランスを代表するオペラ作曲家。考えられている以上にベー トーヴェンと共通点が多く、オーケストラの職人でした。メユールの交響曲第1番とベートーヴェンの第5番の類似性はシューマンも指摘しています。
ピッチは430Hz。現存するベートーヴェン時代の管楽器はもはや演奏不能なため、レプリカを使用。ロトは世界中のオーケストラと「英雄」を演奏してきま したが、フィナーレのコーダもしくは最後の変奏はモダン楽器だと活力に欠け鈍重になってしまうとしています、しかしピリオド楽器ならアクセントのインパクト を強調でき、現代楽器だとすべて同じような色彩になるベートーヴェンの調性選択も、変ホ長調の意図がよくわかるとのこと。
各楽章の演奏時間は、1:15’58”  2:14’28”  3:5’29”  4:10’58” で、特に変わったものではないものの、透明な音色、はつらつとして推進力に満ちているため実際よりも速く聴こえます。そのリズム感の良さと引き締まった造形、みなぎる緊張感いずれも見事。さすがロト、これほど新鮮な「英雄」は初めて聴くようです。 (Ki)
HMM-902422
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 op.58〔ウィーン楽友協会所有、手稿譜 A 82 b, 1808年〕
ピアノ協奏曲「第6番」 ニ長調 op.61a〔ベートーヴェン自身による、ヴァイオリン協奏曲 op.61のピアノ編曲版〕
ジャンルカ・カシオーリ(P)
アンサンブル・レゾナンツ、
リッカルド・ミナージ(指)

録音:2019年11月
ベートーヴェン・イヤー・シーズンにまた注目すべき1枚が誕生しました!カシオーリと、ミナージ率いるアンサンブル・レゾナンツによるベートーヴェンのピアノ協奏曲です!!カシオーリは、ベートーヴェンが書き残した様々なヴァリアントを自身でさらに磨き上げて完成させたヴァージョンによるピアノ協奏曲を、1990年代終わりから2000年代はじめにかけて、BBC響とロイヤル・アルバート・ホールで演奏しておりました。それから時をかさね、研究者たちによる研究もさらに進み、カシオーリはあらためてベートーヴェンのオリジナル資料を検証、より変化に富み、ヴィルトゥオーゾ的なピアノ・パートの第4番を導き出しました。第1楽章ではベートーヴェンによるカデンツァを採用、終楽章での創意に満ちた装飾もチャーミングです。そして、ベートーヴェン自身にが書いた「ヴァイオリン協奏曲のピアノ版」といえば、”ティンパニが入っていて、多くのヴァイオリン奏者たちが、ベートーヴェン自身が書いたピアノ版の為のカデンツァをもとに演奏する”(ベートーヴェンによる”ヴァイオリン協奏曲”の為のカデンツァは残されていない)ことは大変有名ですが、なかなか実演に接する機会はないといえます。この豪華な顔ぶれの録音は大歓迎といえましょう!カシオーリによる演奏は、実に創意に満ちており、特に「ベートーヴェンが書いた」ピアノ版のカデンツァでは、時に悲愴ソナタか月光ソナタを思わせるような、幻想的かつヴィルトゥオジックな面もあり、ベートーヴェンの気配を色濃く感じるとともに、カシオーリの雄弁にして切れ味鋭い音楽がさえわたっています。もちろんミナージ率いるアンサンブル・レゾナンツのサウンドが実に充実していることはいうまでもありません。ミナージもまた楽譜を徹底的に検証し、弦楽器にベートーヴェンが書き込んだアーティキュレーションを管楽器にも転用することにより、ハッとするような分厚い圧巻のレガート・サウンドがオーケストラからも聴こえてきます。ツェルニーが残したこの協奏曲のメトロノーム記号も参考にしながらテンポを検討するといった検証もまた、演奏の魅力と説得力をさらに確かなものとしています。 (Ki)

HMM-902423

KKC-6268
国内盤仕様
税込定価
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
ゴセック:17声の交響曲ヘ長調RH64
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2017年3月/フィルハーモニー・ド・パリ(ベートーヴェン)、2020年2月/ブローニュ=ビヤンクール、ラ・セーヌ(ゴセック)
ベートーヴェン・イヤー最注目の新譜がリリースされます。今年前半はクルレンツィスとムジカエテルナの衝撃的な「運命」が話題をさらいましたが、後 半はロトとシエクルが同じ曲で応戦。ロト(1971年11月生まれ)とクルレンツィス(1972年2月生まれ)は日本風にいえば同学年ながら、ライヴァル心 を燃やすようなことはなく、まったく異なる価値観でこの名曲に挑戦しました。
ロトとレ・シエクルは、ベートーヴェンとフランスの特別な関係にテーマの中心を置いています。当初ナポレオンを崇拝し、本質的に革命家的感性を持つベー トーヴェンはパリの空気を愛し、居住さえ考えたといわれます。ロトは交響曲第5番「運命」にフランス革命や革命歌の影響が感じられるとしています。 今回の録音は2019年のベーレンライター版楽譜を使用、管楽器はレプリカながら1800年代初頭のドイツ製楽器を用いているのも興味津々。各楽章の タイムは 第1楽章:6’ 56”  第2楽章:9’ 02”  第3楽章:5’ 12”  第4楽章:10’ 33”
フィナーレが長めなのは繰り返しを行なっているためで、基本的にロトらしい推進力に満ちた早目のテンポによります。歯切れの良いリズム、聴いたことのな いような弦のフレージング、明るく輝かしい音色などドイツ系演奏とは一線を画し、まさにロトとレ・シエクルにしかできない演奏を繰り広げ充実感の極み。
カップリングにフランソワ=ジョゼフ・ゴセック(1734-1829)が1809年に発表した「17声の交響曲」を収録。ゴセックといえば「ガヴォット」で有名ですが、 ラモーやシュターミッツと面識があり、ベートーヴェンやシューベルトよりも後まで生きた歴史の証人でもありました。ゴセックはシンフォニストとして非常な 人気を誇り、また当時フランスの管楽器奏者の水準が高くそれを作品に反映させているため、ベートーヴェンは多くのことを学び作品に応用したとされます。
「17声の交響曲」はもともと1780年代に作った3部分の序曲を拡大改作したもので、「サ・イラ」など革命歌が引用されています。また改作直前に発表・ 出版されたベートーヴェンの「運命」からの影響があるとも考えられています。これまで用いられてきた楽譜とは大きく装いを異にする2018年出版のクリティ カル版楽譜を使用。ロトとレ・シエクルの力演で名作に聞えます。 (Ki)
HMM-902425
ユスティン・ハインリヒ・クネヒト(1752-1817):自然の音楽による描写、あるいは大交響曲
ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調 op.68「田園」
ベルリン古楽アカデミー
ベルンハルト・フォルク(コンサートマスター)

録音:2019年6月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ベートーヴェン・イヤーにあわせ、ハルモニアムンディから、ベルリン古楽アカデミーによる交響曲録音の登場!今回は第6番「田園」。ほかに1,2,4,8 番も同団による録音で登場予定です。「田園」のカップリングは、その30年ほど前に書かれたクネヒトの大交響曲。こちらも同じく自然を描写した音楽で、 各楽章のタイトルも類似しており、興味津々です。
この録音に際し、ベルリン古楽アカデミーの面々は、ウィーンでベートーヴェンが演奏したことのある場所(いわゆるホール)すべてを訪ね、その音響 を研究。最終的に、小さなホールの響きを理想とし、そのために弦楽器のメンバーも人数を少なくしての編成での録音の運びとなりました。ベートーヴェ ン自身が指揮をした演奏会の詳細な記録や絵画は残っていませんが、当時の劇場年鑑に残されているオーケストラのメンバーの人数の記録などから当時の オーケストラの陣容を推察。レイアウトについても、弦楽器は観客から見て左側、管楽器は右側になるようにし、コントラバスはトロンボーン、トランペッ トやティンパニの少し後ろに配置しました。これにより、メンバー間でのコンタクトもとりやすくなり、指揮者無しでもまるで室内楽を演奏しているように 各セクションの次の一手を酌むことができたといいます。
クネヒトの作品は1780年の作(ト長調)。冒頭から田園的な世界が美しい世界です。第2楽章で次第に嵐が近付いてくる様子は不安気に繰り返され る転調で表されております。第3楽章の嵐の描写は、何かオペラの序曲を思わせるような華やかなニ長調で展開されており、ベートーヴェンのとはまた違っ て興味津々です。終楽章は変奏曲の形式をとりながら、コラールのようなすがすがしい楽曲となっています。ベートーヴェンの交響曲第6番の各楽章のタ イトルとクネヒトのは類似しています。実際、確実な資料は残されていませんが、ベートーヴェンの初期の作品はクネヒトのと同じ出版社から出版されて いたことなどから、ベートーヴェンはクネヒトの作品を知っていたと考えられます。当時から自然を音楽で模倣する試みは行われており、1780年当時クネ ヒトの作品も革新的であったかもしれません。しかしこうして比較して聞いてみると、1808年12月の「田園」初演との間には30年弱の差があるとはい え、あらためて楽聖ベートーヴェンの革新性と偉大さを痛感してしまうのも事実です。ベートーヴェンの終楽章では、ベルリン古楽の面々が採用したバラ ンスのおかげで管楽器が際だって聴こえ、今までの「田園」像が覆されるかのような感覚をおぼえます。 (Ki)
HMM-902427
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ
ベルリンRIAS室内cho
ポリーナ・パストリチャク(S)
ゾフィー・ハルムゼン(Ms)
スティーヴ・ダヴィスリム(T)
ヨハネス・ヴァイサー(Bs)

録音:2019年5月、テルデックス・スタジオ・ベルリ
ハルモニアムンディのベートーヴェン生誕250周年である2020年から没後200年となる2027年に向けた録音企画シリーズ。2021年初回のリリー ス は ヤ ー コ プ ス 指 揮 に よ る「 ミ サ ・ ソ レ ム ニ ス 」。 ベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」は、作曲家最晩年の大作であると同時に、解釈が非常に難しいことでも知られますが、それだけに指揮者の力量が問 われます。 ベートーヴェンは、親交の深かったルドルフ大公の大司教就任祝いにこのミサ曲を書き始めましたが、結局それには間に合わず、就任から4年後にようやく 全曲が初演されました。実際完成したのは、カトリックの典礼、ドラマチックな表現力、瞑想的な祈り、賛歌のような表現、古風な要素、交響曲的な構成といっ たものを一つにまとめ上げた記念碑的な芸術作品でした。それは何より、この作曲家がミサ曲という枠組みを超える作品を生み出すべく格闘していたからとい えるでしょう。 ヤーコプスは、今回の録音で合唱をオーケストラ左右に、ソリスト4人はオーケストラの後ろに配置しています。「19 世紀の終わりまで、オラトリオの公演で は合唱はオーケストラの横、前方にさえ置かれており、後ろに配置されることはありませんでした。それには大きな利点があり、第一に合唱団は難しいパッセー ジでも歌いやすく、第二に、聴衆はベートーヴェンが苦心したテキストをより深く理解することができます。また4人のソリストをオーケストラの後ろに配置す るのはまるで天使の合唱のようです。私はこれがベートーヴェンの夢見ていた方法なのではないかと考えています。前方の地上の合唱と後方の天使の声お互い に 呼 応 し ダ イ ナ ミ ッ ク な コ ン ト ラ ス ト を 生 む こ と が で き ま す 。」 オーケストラと歌唱陣の高いテクニックとヤーコプスたちだからこそ実現できた、見事な録音が実現しました。 (Ki)
HMM-902429
シュタイアーとディールティエンス
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第4番 ハ長調 op.102-1
11のバガテル op.119
チェロ・ソナタ第5番ニ長調 op.102-2(1815)
6つのバガテル op.126
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ/1827年ウィーン製コンラート・グラーフ・モデルのコピー(1996年クリストファー・クラーク製))
ロエル・ディールティエンス(Vc/マルテン・コルネリッセン、1994年(アントニオ・ストラディヴァリのコピー)
(弓/2003年ヘンク・コルネリッセン(ジョン・ドッドのコピー))

録音:2019年6月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ハル モニアムンディで 進 行 中の、ベートーヴェン・イヤー・シリーズ。シュタイアーと、ディール ティエンスによる、チェロ・ソナタおよびバガテル(シュタイアー独 奏) という注目新譜の登場です!チェロのロエル・ディールティエンスは、アンサンブル・エクスプロラシオンの創設者にして、チャイコフスキー・コンクールやライプ ツィヒ・バッハ・コンクールなど世界的なコンクールの審査員を歴任するなど、バロックおよびモダンの権威です。シュタイアーも、フォルテピアノ、チェンバロ、 そして時にはモダンのピアノもその自身の音楽性で見事に響かせるいわずとしれた現代の巨匠。現代の巨匠。注目の顔合わせです。
作品102のチェロ・ソナタは両曲とも1815年にさほど間をあけずに作曲されました。この時期はベートーヴェンが後期作風を模索していた時期で、従来の ソナタという枠組みを破るような、幻想的で瞑想的な色合いが強いもの。ディールティエンスとシュタイアーは、ファンタジーに満ちたアンサンブルを展開してい ます。
バガテルOp.119は1820-22年にかけてまとめられた曲集。1曲1曲は短いですが、その中にこれだけ深い世界と、様々な表情が込められていたのかと 驚かされる演奏です。そして時にはシュタイアーらしいビックリのしかけもあり、期待を裏切りません。1曲ごとに聴き終えた後の充実感がものすごいです。そし てop.126は、1823-24年、第九やミサ・ソレムニスと同時期に書かれ、「(後期の)弦楽四重奏のスケッチ」などともいわれている、ベートーヴェンの後期の 傑作群のエッセンスのすべてが凝縮されたような曲集です。シュタイアーは、ロマン派をも予感させるようなファンタジーと歌に満ちた演奏でつむいでいます。
ベートーヴェンの中期から後期に差し掛かる時期の、「既存の様式」の呪縛からはばたこうとする重要な傑作が、名手ふたりによって、最高のかたちでよみがえ りました。 (Ki)
HMM-902431(2CD)
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
合唱幻想曲 ハ短調 op.80*
パブロ・エラス=カサド(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ
チューリヒ・ジング・アカデミー(合唱)
クリスティアーネ・カルク(S)
ゾフィー・ハルムセン(A)
ヴェルナー・ギューラ(T)
フロリアン・ベッシュ(Bs)
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)*

録音:2019年11月
「第九」は、冒頭からストレートに一気呵成にたたみかけ、刻み込んでくる、パワーに満ちた演奏。これまでに様々な歴史的名演が存在する、特殊と もいえる作品のひとつですが、エラス=カサドは今まさにこの作品が書かれたかのように、新鮮に、大胆にストレートに譜面を響かせています。演奏時間 は61'13(I:13:35、II:13:32、III:12:07、IV:21:59)。エネルギッシュでありながら、颯爽とした演奏に、今あらためての真の第九像を観る感すらあります。 終楽章冒頭もまさに「プレスト」。しかしすべてのテンポ設定は楽譜に書かれたもので、ここでも不自然さやぎこちなさはまったくありません。エラス=カ サドが、これまでの慣習にとらわれることなく、まっさらな目で緻密に譜面の検証を重ねたうえでの大胆な演奏となっております。「歓喜の歌」と重なる 管弦楽も実にぴちぴちと喜びに満ちており、見事です。管弦楽、ソリスト、合唱すべてが輝かしく混然一体となって炸裂した、実に新鮮なパワーに満ちた、 鮮烈な第九の登場といえましょう。
合唱幻想曲も、ベザインデンホウトのソロの迫真の説得力と迫力に思わず聴き入ってしまいます。器楽とのアンサンブルも絶妙。ふとした表情の変化や、 影から光への移行などを、ベザイデンホウトもエラス=カサドの歌に満ちた統率が光る管弦楽ももらさずとらえており、ベートーヴェンの筆に込められた 創造性が響き渡ります。ベザイデンホウトはこの作品について、「1808年のベートーヴェン自身がピアノ独奏を担当した演奏会は彼にとって大いなる心の 傷だったろう。それは既にかなり進行していた難聴の中での、ある種の白鳥の歌としてこの演奏会に臨んでいたはず。その演奏会では冒頭部分は即興で 演奏されたが、おそらくこれはベートーヴェンがプロのヴィルトゥオーゾ演奏家として演奏したごく最後の記録であろう。ベートーヴェンは聴衆に” これ はヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしての最後の証言となるでしょう。これからはあなた方に純粋に音楽を提供していくことになる” と伝えています。」と述べ ていますが、まさにこの演奏は、天才ベザイデンホウトの、過去の偉大なる天才ピアニストでもあったベートーヴェンへの敬意に満ちたオマージュであり、 同時に腕前の勝負を挑む挑戦状ともいえるような、意欲的な演奏だといえるでしょう。ベザイデンホウトがさらなる飛躍と深化を遂げ、持ち前の音楽性 に加え、力強さも増してきていることを感じる力演です。ブックレットには、ハルモニアムンディ社長のクリスティアン・ジラルダン氏による、「歓喜の歌」 についての興味深い考察も掲載されております。注目盤です! (Ki)
HMM-902433(2CD)
変奏曲集第1巻
(1)ベートーヴェン:エロイカ変奏曲Op.35
(2)同:6つの変奏曲ヘ長調Op.34
(3)モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331「トルコ行進曲付」
(4)ベートーヴェン:6つの変奏曲ニ長調Op.76
(5)シューマン:ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲
(6)ベートーヴェン:ヴィンターの歌劇「中止された奉献祭」の「子供よ、静かにお休み」による7の変奏曲WoO.75
(7)同:パイジェッロの歌劇「水車小屋の娘」の「田舎者の恋は何と美しく」による9つの変奏曲WoO.69
(8)ウェーベルン:変奏曲 Op.27
(9)ベートーヴェン:パイジェッロの歌劇「水車小屋の娘」の「わが心はうつろになりて」による6つの変奏曲WoO.70
(10)同:ジュスマイヤーの歌劇「スレイマンまたは3人のサルタン妃」の「ふざけと戯れ」による8つの変奏曲WoO.76
(11)シューマン:最後の楽想による幻覚の変奏曲
セドリック・ティベルギアン(P)

録音:2022年1月/ポワチエ講堂劇場(フランス)
ソリスト、アンサンブルに大活躍なティベルギアンが「変奏曲集」と題するシリーズを開始します。ベートーヴェンを中心にティベルギアンならではの凝った選 曲でスヴェーリンクからクルターグまで6枚の旅を予定しています。
第1弾は2枚組。Disc1はベートーヴェンの作品番号の付いた3篇の間にモーツァルトの「ピアノ・ソナタ第11番」が挟まれますが、これも第1楽章が変奏曲。 さらに終楽章は有名な「トルコ行進曲」ですが、続くベートーヴェンの「6つの変奏曲ニ長調」が同名異作を主題にしていることなど有機付けています。
Disc2はシューマンがベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章の主題を用いた変奏形式の練習曲に始まり、アルバムの要であるウェーベルンの変奏曲をベー トーヴェンの軽快な作品が挟みます。シューマン最後、メンタルを害していた時期に夢で亡霊が歌った主題で作った変奏曲で幕を閉じるという充実した内容。
ティベルギアンの演奏は正確かつ安定した技巧に、独特な色調で情感にも満ちています。続くシリーズが非常に期待されます。
HMM-902435(2CD)
ベートーヴェン:変奏曲全集Vol.2
■Disc1
(1)ベートーヴェン:創作主題による32の変奏曲ハ短調WoO.80
(2)スヴェーリンク:「わが青春はすでに去り過ぎ」による6つの変奏曲SwWV324
(3)ベートーヴェン:リギーニのアリエッタ「恋人よ来たれ」による24の変奏曲WoO.65
(4)バッハ:イタリア風のアリアと変奏曲イ短調BWV989
(5)バッハ(ブラームス編):シャコンヌ(左手のための)
■Disc2
(6)ベートーヴェン:「ルール・ブリタニア」による5つの変奏曲WoO.79
(7)モートン・フェルドマン:最後の小品(全4曲)
(8)ベートーヴェン:創作主題による6の変奏曲ト長調WoO.77
(9)ケージ:7つの俳句
(10)ベートーヴェン:ドレスラーの行進曲による9つの変奏曲ハ短調WoO.63
(11)クラム:行列聖歌
(12)ベートーヴェン:ハイベルのバレエ「妨げられた結婚」の「ヴィガノのメヌエット」による12の変奏曲WoO.68
(13)ケージ:ある風景のなかで
(14)ベートーヴェン:イギリス国歌による変奏曲ハ長調WoO.78
セドリック・ティベルギアン(P)

録音:2023年1月ポワチエ・オーディトリアム劇場
2023年2月にリリースされた第1集(HMM902433/4;国内仕様盤KKC 6676/7)が「レコード芸術」誌特選をはじめ絶賛されたティベルギアンのベー トーヴェン変奏曲全集シリーズ第2弾の登場。第1集以上に凝った選曲に驚愕です。
第2集も2枚組。Disc1は作品番号のない「創作主題による32の変奏曲ハ短調」に始まりますが、ピアノ協奏曲第4番と同時期1806年の作で、「ベートー ヴェンのハ短調」の充実が見られます。次にスヴェーリンクで200年、バッハでと100年ほど前の変奏技法に立ち返り、ベートーヴェンへの影響を探ります。 「シャコンヌ」はブラームスが左手だけのために編曲したものを披露。
Disc2はベートーヴェン作品で20世紀アメリカをはさむ興味深い企画。ベートーヴェンは変奏曲という形式を改革し、主題素材を無視してその抽象的な枠 組みだけを残すことをあえてしています。これが現代音楽に影響を与えているとして、音響自体が沈黙の変奏である4作品を選んでいます。ティベルギアンの 演奏でケージやフェルドマン、クラムの作品を聴くことができるのは贅沢の極み。ティベルギアンのニュアンスに富むピアノの音色は現代曲にもピッタリ。ことに 全く前衛的でないケージの「ある風景のなかで」はBGMにしたいほどの美しさとメッセージにあふれていて絶品。ティベルギアンの新境地を垣間見れます。 また「7つの俳句」では「わび・さび」の美学さえ感じさせます。 (Ki)
HMM-902441
ベートーヴェン:後期ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第28番イ長調Op.101
ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109
ピアノ・ソナタ第32番Op.111
ニコライ・ルガンスキー(P)

録音:2020年7月、モスクワ音楽院大ホール
ベートーヴェン・イヤーの2020年、ハルモニア・ムンディは特別なリリースを用意しています。その注目のひとつがニコライ・ルガンスキーによる後期ソナタ 集です。 後期の3つのソナタは、前期、中期の作品とは一線を画す、高い音楽性と孤高の音楽となっています。作品101(第28番)は、フーガが用いられ、それまでのピ アノソナタとは一線を画する内容を持ち、後期の入り口とされる作品。ルガンスキーは、ベートーヴェンの高まる芸術の萌芽を、丁寧に描き出そうとしています。 そして一筋の光が差すような温かな明るさを持った作品109(第30番)のソナタは、第3楽章に比重がおかれ、演奏者の構成力が試される作品ですが、緻密に 計算されたルガンスキーの構築力に改めて脱帽。作品111(第32番)は、「第9」や「荘厳ミサ」と並行して作曲されていた経緯もあり、ベートーヴェンのピアノ 音楽の最終地点でもあります。その深淵を極めたベートーヴェンの世界観を、限りない優しさに満ちた演奏でルガンスキーは見事に表現しています。 (Ki)
MM-902442
ベート-ヴェン:ピアノ・ソナタ集Vol.2
ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27の2「月光」
ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調Op.57「熱情」
ピアノ・ソナタ第17番ニ短調Op.31の2「テンペスト」
ニコライ・ルガンスキ ー(P)

録音:2021年7月/リストーリ劇場(ヴェローナ)
ベートーヴェン・イヤーだった2020 年に、ルガンスキーはハルモニア・ムンディ・レーベルからベートーヴェンの後期ピアノ・ソナタ集(第28、30、32番) をリリースし、レコード芸術誌で特選に輝くなど高い評価を受けました(KKC6300/HMM902441)。それに続く第2弾は「月光」「熱情」「テンペスト」とい う人気作3篇を集めた好企画。誰もが聴きたいと思われるはず。
ルガンスキーの「月光」と「熱情」は、2005年録音の音源がワーナーからリリースされていますが、こちらは2021年7月の最新録音で、16年を経ての 円熟ぶりが実感できます。さらに「テンペスト」は初めてでとても期待できます。
ルガンスキーの演奏はあくまで楷書的で正確ですが、ロシア・ピアニズムならではの技巧と豊かな音が独特。ベートーヴェンでイメージされる重厚とか熱烈な 世界ではなく、透明で端正な音楽を楽しめます。「月光」で左手にアクセントを付けメロディのように浮き出すのも興味深く、「テンペスト」のフィナーレも絶美です。 (Ki)
HMM-902446(2CD)
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92
バレエ音楽『プロメテウスの創造物』 Op.43(全曲)
フライブルク・バロックオーケストラ
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指)

録音:2020年2月、6月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ゴルツ率いるFBOの演 奏は、第1楽章の軽やかさ、厳粛かつ美しい第2楽章、高揚感を高める第3楽章を経て迎える熱狂的なフィナーレ、と快速なテンポの中音楽を浮かび上がらせ、 新しいベートーヴェン像を提示しています。 そしてバレエ音楽「プロメテウスの創造物」全曲。イタリアの舞踊家サルヴァトーレ・ヴィガノが振付を担当するバレエのためベートーヴェンは、序曲、序奏と 16曲の管弦楽曲を作曲。1801年にウィーンのブルク劇場で初演が行われました。ベートーヴェンは、第16曲(終曲)の主題をピアノのための変奏曲と『エロ イカ』交響曲の変奏曲の主題として使っています。ゴルツとFBOによる鋭い切込みで作品を魅力を描き出しています。
HMM-902448(2CD)
ケルビーニ:『ロドイスカ』序曲
ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 op.60
メユール:交響曲第1番ト短調(1808)
ベートーヴェン:交響曲第8番
ベルリン古楽アカデミー【コンサートマスター:ベルンハルト・フォルク】

録音:2021年4,5月、テルデックス・スタジオ(ベリリン)
ハルモニアムンディがリリースしているベートーヴェン・イヤー・シリーズ交響曲編の完結編となる、ベルリン古楽アカデミーによる第4番&第8番の登場!こ れまでの交響曲のリリースでは、同時代の作品がカップリングとして収録されておりましたが、それは今回も同様。今回は、ケルビーニ、そ してメユール(1763-1817)の作品が選ばれています。ベルリン古楽アカデミーのうまさと、録音の素晴らしさを存分にたのしむことのできる内容です。
ベートーヴェンでは、交響曲第4番終楽章のファゴットの刻みなど、超絶技巧のきわみですが、わずかな乱れもない見事なもの。ティンパニの豊かな響きも耳 にのこります(ティンパニ奏者は若くして首席奏者に就任した、1990年セビリア出身のフランシスコ・マヌエル・アンガス・ロドリゲス。安倍圭子氏の招きで 桐朋学園で学んだこともあり、ベルリン国立歌劇場で活躍したのち、バイロイト音楽祭でも演奏していました)。第8番第1楽章の快速テンポが生み出す、まる で舞曲のような軽やかさにもまた驚き。そうした第1楽章を経ての第2楽章のメトロノーム風の刻みも非常に効果的に響きます。
ケルビーニのオペラ『ロドイスカ』は1791年にパリで初演されました。大成功を収めた作品で、当時200回以上上演されたといいます。愛しあう男女が 父親によって引き裂かれるも、様々な苦難と試練や誤解を経てめでたく結ばれるという内容ですが、序曲はオペラの内容を予見させるというよりも、シンフォニー を思わせるスタイルとなっています。ケルビーニの友人でもあったメユールの作品は、シューマンらによって「ベートーヴェンの交響曲第5番への返答」と評さ れることもある作品です(終楽章のリズムが運命と似ていることなどが理由)が、彼がこの交響曲に取り組んでいたときに、第5番(1808年作曲)をどこ まで知っていたかは今となってははっきりしません。それよりもむしろ、フランス革命期にこのような素晴らしい交響曲が存在し、その後のフランスのオーケスト ラ作曲にも大きな足跡を残したこと、そしてベルリン古楽アカデミーによる決定的な名新録音が誕生したことを祝いたい内容です。 (Ki)

HMM-902450(3CD)
バッハ:鍵盤のための作品全集vol.1〜若き継承者
[CD1]オルドルフ時代
1.ヨハン・ミヒャエル・バッハ(1648-1694):コラール「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」
J.S.バッハ(1685-1750):2.ファンタジアハ長調BWV570
3.コラール「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」ハ長調BWV700
4.フレスコバルディ(1583-1643):ベルガマスクF12.46(*)
5.ヨーハン・クリストフ・バッハ(1642-1703):プレリュードとフーガ変ホ長調(*)
6.クーナウ(1660-1752):ソナタ第4番「Hiskiaagonizzanteerisanato」(*)
7.J.S.バッハ:コラール「古き年は過ぎ去りぬ」BWV1091
8.J.S.バッハ:コラール「わがことを神にゆだね」BWV1113
9.ゲオルク・ベーム(1661-1833):コラール「天にましますわれらの父よ」
J.S.バッハ:
10.コラール「キリストこそわが生命」BWV1112
11.アルビノーニの主題に基づくフーガハ長調BWV946
12.フーガイ長調BWV949(*)
13.コラール「源流を求めて」BWV1119
14.コラール「キリストよ、受難せる汝に栄光あれ」BWV1097
15.コラール「神の子は来たりたまえり」BWV724
16.コラール「おお、イエスよ、いかに汝の姿は」BWV1094
17.フローベルガー(1616-1667):カンツォーナ(*)
18.パッヘルベル(1653-1706):コラール「バビロンの流れのほとりに」
19.ルイ・マルシャン(1669-1732):組曲ニ短調よりプレリュード、サラバンド、
シャコンヌ(*)
20.J.S.バッハ:プレリュードとフーガイ短調BWV551
21.ニコラ・ド・グリニー(1672-1703):グラン・ジューのポワン・ドルグ

[CD2]リューネブルク時代
J.S.バッハ:
1.プレリュードとフーガニ短調BWV549a
2.Choral“AchGott,vomHimmelsiehdarein”BWV7414’30
3.コラール“Jesu,meineFreude”BWV11053’10
4.コラール「主なる神よ、いざ天の扉を開きたまえ」BWV1092
5.コラール「目覚めよ、わが心よ」BWV1118
6.コラール「神よ、汝のいつくしみによりてわれを遇いたまえ」に基づくフーガ
BWV957
7.コラール「われ、心より汝を愛す、おお主よ」BWV1115
8.カプリッチョホ長調(「ヨーハン・クリストフ・バッハを讃えて」)BWV993
9.ソナタイ短調BWV967(*)
10.フーガイ短調BWV947(*)
11.前奏曲とフーガイ長調BWV896(平均律クラヴィーア曲集第2巻より)(*)
12.コラール「主イエス・キリスト、汝こよなき宝」BWV1114(*)
13.コラール「人はみな死すべきさだめ」BWV1117
14.パルティータ「ああ、罪人なるわれ、何をすべきか」BWV770
15.コラール「神なしたもう御業こそいと善けれ」BWV1116
16.コラール「深き淵より、われ汝に呼ばわる」BWV1099
17.コラール「いまぞ身を葬らん」BWV1111
18.前奏曲とフーガハ長調BWV531

[CD3]アルンシュタット時代
J.S.バッハ:
1.ファンタジーハ短調BWV1121(*)
2.カプリッリョ変ロ長調(『最愛の兄の旅立ちに寄せて』)BWV992
3.第3旋法によるプレリュードとパルティータヘ長調BWV833(*)
4.組曲イ長調BWV832(*)
5.アリアと変奏イ短調BWV989(*)
6.プレリュードとフーガト短調BWV535a
7.ソナタニ長調BWV963(*)
8.フーガイ長調BWV950(*)
9.ファンタジート長調BWV571
10.プレリュードとフーガホ短調BWV533(*)
11.プレリュード(ファンタジア)と模倣曲ロ短調BWV563(*)
12.アルビノーニの主題に基づくフーガロ短調BWV951a(*)
バンジャマン・アラール(オルガンとチェンバロ)

[CD1]
使用楽器:
(*)チェンバロ(エミール・ジョバン、1612年ルッカース&ジョアンヌ・ドゥルケ
ン(1747)モデル)
オルガン(ストラスブール、聖オーレリー教会、1718年ジルバーマン)
ジェルリンド・ゼーマン(ソプラノ)(3,7,8,10,13,14,15,16)

[CD2]
使用楽器:
(*)チェンバロ(エミール・ジョバン、1612年ルッカース&ジョアンヌ・ドゥルケ
ン(1747)モデル)
オルガン(ストラスブール、聖オーレリー教会、1718年ジルバーマン)
ジェルリンド・ゼーマン(ソプラノ)(3,5,6,7,12,13,15,16,17)

[CD3]
使用楽器:
(*)チェンバロ(エミール・ジョバン、1612年ルッカース&ジョアンヌ・ドゥルケン(1747)モデル)
オルガン(ストラスブール、聖オーレリー教会、1718年ジルバーマン)
ジェルリンド・ゼーマン(ソプラノ)(3,5,6,7,12,13,15,16,17)
注目の鍵盤奏者バンジャマン・アラールによる、J.S.バッハの鍵盤作品を全て録音するプロジェクトの第1弾!作曲年代順に、J.S.バッハのチェンバ ロとオルガンの作品両方を一人の演奏家が演奏するという壮大なプロジェクトです。この第1弾では、1699年から1705年の間の作品(J.S.バッハが 10-12歳で作曲したもの)を収録。早熟なバッハの才能と感性が遺憾なく発揮された作品ばかりです。CD1では、アルンシュタットでの最初のポスト、 オルガニストとしての驚くべき能力が詰め込まれた作品や、先人たちへ敬意とその作品への探求の度合いも並大抵のものではなかったことが感じられる作 品が並び、我々のバッハの世界への耳があらためてひらかれるようです。オルガンの音色もチェンバロの音色もハルモニアムンディの最良の録音、そしてコ ラール楽曲で参加しているソプラノの歌声も清らか。少年バッハの驚異的世界を堪能できます。
バンジャマン・アラールは1985年生まれ、2004年のブルージュ国際チェンバロコンクールで第1位を獲得しています。バーゼル音楽院で、アンドレア・ マルコンらに師事しています。2005年から教会のオルガン奏者も務める傍ら、クイケン率いるラ・プティット・バンドで通奏低音奏者として活躍するほか、 ソリストとしても活躍しています。アルファなどのレーベルからも既にディスクを発売しており、いずれも高く評価されています。 (Ki)

HMM-902453(4CD)
J.S.バッハ:鍵盤のための作品全集Vol.2〜北へ
[CD1]リューベック
1. ブクステフーデ:「今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ」 BuxWV 210
2. バッハ:「主キリスト、神のひとり子よ」BWV Anh.55
3. バッハ:「輝く曙の明星のいと美わしきかな」BWV 739
4.パッヘルベル:フーガ ロ短調
5. バッハ:コラール「ああ主よ、哀れなる罪人われを」BWV 742
6. バッハ:フーガ ロ短調(コレッリの主題による)BWV 579
7. バッハ:コラール「キリストは死の縄目につながれたり」 BWV 718
8. バッハ:フーガ ト長調 BWV 577
9. バッハ:パルティータ「おお神よ、汝義なる神よ」BWV 767
10. バッハ:プレリュードとフーガ ホ長調 BWV 566

[CD2]ハンブルク
1. バッハ:トッカータ ニ長調 BWV 912a
2. バッハ:「イエスよ、わが命の命」BWV 1107
3. パッヘルベル:コラール「憐れみたまえ 永遠なる神よ Kyrie Gott Vater
in Ewigkeit」
4. バッハ:「いと尊きイエスよ、われらはここに集いて」BWV 754
5. バッハ:「われ汝に別れを告げん」にもとづくファンタジア BWV 735a
6. バッハ:フーガ ト短調 BWV 578
7. バッハ:フーガ ハ短調(レグレンツィの主題による)BWV 574b
8. バッハ:フーガ ハ短調 BWV 575
9. ラインケン(1643?-1722):コラールファンタジー「バビロンの流れのほ
とりで 」
10. バッハ:プレリュード イ短調 BWV 569
11. バッハ:コラール「われらが神は堅き砦」BWV 720
12. バッハ:プレリュードとフーガ ニ長調 BWV 532a

[CD3] Erbarm dich mein われを憐れみたまえ
バッハ:コラール集
1. 「われら皆一なる神を信ず」 BWV 1098*
2. 「われら皆一なる神を信ず」 BWV 765
3. 「天にましますわれらの父よ」 BWV 737
4. 「おお、神の子羊、罪なくして」BWV 1085*
5. 「おお、神の子羊、罪なくして」BWV 1095*
6. 「汝、平和の君、主イエス・キリスト」BWV 1102*
7. 「おお主なる神よ、汝の聖なる御言葉は」BWV 1110*
8. 「われらキリストの徒」BWV 1090*
9. 「心より慕いまつるイエスよ、汝いかなる罪を犯し」BWV 1093*
10.「神はわが救い、助けにして慰め」BWV 1106*
11.「かくも喜びに満てるこの日」BWV 719
12.「ただ汝にのみ、主イエス・キリストよ」BWV 1100*
13.「アダムの堕落によりてことごとく腐れたり」BWV 1101*
14.「キリストよ、汝真昼の光」BWV 1120*
15.「ああ、主なる神よ」BWV 714
16.「主なる神よ、われを憐れみたまえ」BWV 721
17.「イエス・キリストが夜に」BWV 1108*
18.「われは汝に依り頼む、主よ」BWV 712
19.パルティータ「キリストよ、汝真昼の光」BWV 766
*ノイマイスター・コラール集(1695-1705年頃成立)

[CD4]旅人
1-7. バッハ:ソナタ イ短調 BWV 965(ラインケンの『音楽の園』の第1ソナ
タ編)
8. パッヘルベル:トッカータ ハ長調
9. ブクステフーデ:フーガ ハ長調 BuxWV 174
10. バッハ:トッカータ ホ短調 BWV 914
11. バッハ:ソナタ BWV 966(ラインケンの『音楽の園』の第1ソナタ編)
12. バッハ:フーガ イ短調 BWV 959
13. バッハ:カンツォーナ ニ短調 BWV 588(フレスコバルディの『音楽の精
華』の主題によるフーガ)
14. バッハ:ファンタジー ト短調 BWV 917
15. バッハ:フーガ 変ロ長調 BWV 955a(エルゼーリウスのフーガに基づく)
16. バッハ:トッカータ ニ短調 BWV 913a
[CD1]
バンジャマン・アラール(Org/Freytag-Tricoteaux (2001) d’apres
Arp Schnitger, eglise Saint-Vaast de Bethune)

[CD2]
バンジャマン・アラール(Org/Freytag-Tricoteaux (2001) d’apres
Arp Schnitger, eglise Saint-Vaast de Bethune)

[CD3]
バンジャマン・アラール
【クラヴィオルガヌム(ブルーメンレーダー、2009-2010)/クラヴサン:フランソワ・チョッカ(Riccia, 2003)、グリマルディ・モデル(メッシーナ、1697年製)/オルガン:ケンティン・グルーメンレーダー(Haguenau, 2010)】
ジェルリンド・ゼーマン(ソプラノ/2,3,5-18)

[CD4]
バンジャマン・アラール
【クラヴィオルガヌム(ブルーメンレーダー、2009-2010)/クラヴサン:フランソワ・チョッカ(Riccia, 2003)、グリマルディ・モデル(メッシーナ、1697年製)/オルガン:ケンティン・グルーメンレーダー(Haguenau, 2010)】
注目の鍵盤奏者バンジャマン・アラールによる、J.S. バッハの鍵盤作品を全て録音するプロジェクトの第 2 弾!第1弾(KKC 5918/ HMM 902450) では1699年から1705年の間のバッハが10代で作曲したものを収録。「北へ」と題した当第2弾では、15歳で兄のもとを離れて北ドイツのリュー ネブルクに向かったバッハが、ゲオルク・ベームやラインケンのオルガン演奏および音楽に出会い、さらに20 歳の頃にはリューベックの地でブクステフー デに傾倒した時期の、バッハの作品および、バッハの先達たちの作品群がプログラムされています。ブクステフーデ、ラインケン、そしてパッヘルベルらの 音楽が、若きバッハの鍵盤作品創作のスタイルの基礎を為したことがよくわかる興味深いプログラミングとなっています。
アラールは2018年12月に来日しており、オルガン演奏でみせる華麗なテクニックと骨太なストイックさをあわせもつ若き巨匠的音楽、そしてチェンバ ロでも圧倒的な説得力で聴衆を魅了しました。ラ・プティット・バンドなどでも活躍しており既に古楽ファンを中心に知られていた本格派の鬼才アラールの、 体系的な録音プロジェクトということで世界から注目を集めています。
このボックスではクラヴィオルガヌムが用いられているのも聴きどころ。クラヴオルガヌムは18世紀中頃に作られていた、弦とパイプを同時に鳴らす、チェ ンバロとオルガンの機能を併せもった楽器です。バッハはクラヴィオルガヌムのために特定の作品を書いているわけではありませんが、アラールはいくつか の楽曲をクラヴィオルガヌムで演奏、チェンバロとオルガンの良さを一度に味わえるような、不思議な魅力の楽器の音色もたのしむことができます。 (Ki)
HMM-902457(3CD)
バッハ:鍵盤のための作品全集Vol.3〜フランス風に/パルティータ、フランス風序曲、パッサカリア、トッカータ・・・
[CD1]〜フランス風に
バッハ:序曲(組曲)ヘ長調 BWV 820、組曲 ヘ短調 BWV 823、プレリュード(アルペッジョによるプレリュード) ハ短調 BWV 921、組曲 変ホ長調 BWV 819
ヨナン・カスパール・フェルディナンド・フィッシャー(1656-1746):プレリュード第8番、シャコンヌ(ト長調/クラヴサン曲集 op.2, 1696より)
バッハ:3つのメヌエット BWV 841, 842, 843
F.クープラン:クープラン(クラヴサン曲集第4巻第21組曲)
バッハ:組曲 イ短調 BWV 818a
F.クープラン:第5のプレリュード
バッハ:プレリュードを伴う組曲第1番 イ長調 BWV 806a(イギリス組曲第1番初稿)
[CD2]〜いと高きところには神にのみ栄光あれ
バッハ:アリア ヘ長調 BWV 587(F.クープラン:諸国の人々〜神聖ローマ帝国人第1曲)、マニフィカト(ドイツ語マニ
フィカトに基づくフーガ) BWV 733、コラール「主イエス・キリストよ、われらを顧みて」 BWV 709、トリオ・ソナタ「主イエス・キリストよ、われらを顧みて」 BWV 655a、コラール「主イエス・キリストよ、われらを顧みて」BWV 726、プレリュードとフーガ ハ短調 BWV 546、コラール「いと高きところには神にみ栄光あれ」 BWV 711、コラール「いと高きところには神にみ栄光あれ」 BWV 717、コラール「いと高きところには神にみ栄光あれ」 BWV 715、コラール「いと高きところには神にみ栄光あれ」 BWV 663a(ヴァイマール版)、ファンタジー ト長調(オルガン曲)BWV 572、コラール「いまぞ喜べ、汝らキリストの徒よ」BWV 734
ニコラ・ド・グリニー(1672-1703):パンジェ・リングァ
アンドレ・レゾン:クリステ
バッハ:パッサカリア BWV 582
[CD3]舞曲による組曲
バッハ:イギリス組曲第4番ヘ長調 BWV 809、イギリス組曲第2番イ短調 BWV 807、リュート(リュート・クラヴィーア)
組曲 ホ短調 BWV 996
[CD1]
バンジャマン・アラール(チェンバロ/18世紀初頭に製造されたチェンバロ(フランス、アッサ城))

[CD2]
バンジャマン・アラール(オルガン/ジルバーマン1710年製、マルムティエ、聖エティエンヌ修道院(フランス))

[CD3]
バンジャマン・アラール(チェンバロ/フィリップ・ユモー1989年製、カール・コンラード・フライシャー(1720年頃)モデル)

録音:[CD1]2018年4月、アッサ城(フランス)
[CD2] 2019年5月、聖エティエンヌ修道院(フランス)
[CD3]2019年9月、アントナン・アルトー・オーディトリウム(フランス)
注目の鍵盤奏者バンジャマン・アラールによる、J.S. バッハの鍵盤作品を全て録音するプロジェクトの第3弾!第1弾(KKC 5918/ HMM 902450)では 1699年から1705年の間のJ.S. バッハが10代で作曲したものを収録。「北へ」と題した第2弾(KKC 6018/ HMM 902453)では、15歳で兄のもとを離れ て北ドイツのリューネブルクに向かったバッハが、先人達、とりわけブクステフーデに傾倒した時期の作品群が収められておりました。
この第3弾では、23歳でヴァイマールの宮廷につかえるようになったバッハが、「若き巨匠」として鳴らした時期の、フランス音楽への顕著な興味と表情豊 かな試みが見られる作品が収められています。当時フランスの鍵盤作品はヨーロッパを席巻しており、バッハもその影響を大いに受けました。バッハはヴァイ マールの宮廷に仕える前から、フランスの舞曲を兄のヨーハン・クリストフ・バッハやゲオルク・ベームのコレクションから多数写譜して研究していたといいま す。[CD2]はオルガン作品。クープランの「諸国の人々」の神聖ローマ帝国を、バッハが編曲したものも収録(この楽曲は、ピゼンデルが当時ドイツでもしばしば 演奏していたため、よく知られていました)。アラールが今回選んだオルガンは1710年ジルバーマン製で、フランスのオーケストラ、あるいはリュリのオペラの ような、あらゆる音色を兼ね備えた楽器で、音色の豊かさに驚かされます。アラールのセンスあふれる装飾も楽しめます。また、イギリス組曲が収録されていま す。「イギリス」という名称は後世につけられたものですが、冒頭に大規模なプレリュードが置かれ、その後フランスはじめ様々な国を起源とする舞曲で構成さ れています。BWV 806aはヴァイマール時代に成立しています。全体を通して、アラールの示唆に富んだプログラムと演奏の抜群のセンス、そして、バッハが、 ブクステフーデやドイツの先人たちのみならず、フランスの幅広いスタイルまでを貪欲に研究し、それをレヴェルを高めたかたちで自らのものとして体得し、 作品を書いていたという事実にあらためて驚かされる内容となっています。 (Ki)
HMM-902460(3CD)

KKC-6328(3CD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:鍵盤のための作品全集Vol.4〜ヴェネツィア風―イタリア様式の協奏曲
[CD1]
1.協奏曲 ト長調 BWV 973(原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲 ト長調 RV 299)
2.協奏曲 ト短調BWV 975(原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV 316)
3.協奏曲 ロ短調 BWV 979(原曲:トレッリのヴァイオリン協奏曲)
4.協奏曲 ニ長調 BWV 972(原曲:ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV 230)
5.幻想曲とフーガ イ短調 BWV 944
6.協奏曲 ニ短調 BWV 974(原曲:マルチェッロのオーボエ協奏曲 ニ短調 S.Z799)
7.前奏曲とフーガ イ短調 BWV 894
8.協奏曲 ト長調 BWV 980(原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲 変ロ長調 RV 381)
[CD2]
1.オルガン協奏曲 イ短調 BWV 593(原曲:ヴィヴァルディの2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調 op.3-8 RV 522)
2.協奏曲 ヘ長調 BWV 978(原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲 ト長調 RV 310)
3.オルガン協奏曲 ニ短調 BWV 596(原曲:ヴィヴァルディの2つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲 ニ短調 op.3-11 RV 565)
4.協奏曲 ハ長調 BWV 976(原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲 ホ長調 RV 265)
5.前奏曲とフーガ ト短調 BWV 535
6.オルガン協奏曲 ト長調 BWV 592(原曲:ザクセン=ヴァイマール公子ヨハン・エルンストの消失したヴァイオリン協奏曲)
7.フーガ ト短調 BWV 542-2
[CD3]
1.オルガン協奏曲 ハ長調 BWV 594(原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲 ニ長調『グロッソ・モグール』 RV 208)
2.コラール・プレリュード「われいずこに逃れゆくべき」BWV 694
3.トリオ ニ短調 BWV 583
4.コラール・プレリュード「われ汝に別れを告げん」BWV 736
5.コラール「いと高きところには神にのみ栄光あれ」BWV 664
6.コラール・プレリュード「われらみな唯一なる神を信ず」 BWV Anh.69
7.コラール・プレリュード「高き天よりわれは来れ」BWV Anh.65
8.コラール・プレリュード「大いに歓べ、わが魂よ」BWV Anh.52
9.コラール・プレリュード「イエス、わが喜び」BWV Anh.58
10.トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV 564
バンジャマン・アラール
[CD1]チェンバロ(マッティア・デ・ガンド制作(1702年、ローマ)、グラツィアーノ・バンディーニ修復(2016年、ボローニャ))
[CD2]ペダル付チェンバロ(チェンバロ:カール・コンラッド・フライシャー制作(1720年、ハンブルク)のレプリカ、フィリップ・ユモー制作
(1993年、バルバスト)/ペダル:クエンティン・ブルメンローダー制作(2017年、アグノー))
[CD3]オルガン(アンドレアス・ジルバーマン制作(1710年)、クエンティン・ブルメンローダー修復(2010年、アグノー))

録音:[CD1]2020年6月28-30日/サンタ・カテリーナ博物館、トレヴィーゾ(イタリア)
[CD2]2019年5月6-7日/アントナン・アルトー講堂、イヴリー(フランス)
[CD3]2019年9月18日/マルムーティエ大修道院、ストラスブール近郊(フランス)
注目の鍵盤奏者バンジャマン・アラールによる、バッハの鍵盤作品を全て録音する一大プロジェクトの第4弾の登場!アラールは1985年、フランスの ルアン生まれ。2004年に開かれた古楽演奏の登竜門であるブルージュ国際古楽コンクールに18歳で優勝したのち、クイケンにその才能を評価されてラ・プティッ ト・バンドのメンバーとして活躍。その後はソリストとして世界各地で演奏活動を展開しております。
第4弾は「ヴェネツィア風―イタリア様式の協奏曲」と題した3枚組。[CD1]にはヴァイマール時代後期、ヨハン・エルンスト公子の注文を受けて行われた イタリア様式を取り入れた協奏曲のクラヴィーア用編曲群でその作品はヴィヴァルディ、トレッリ、マルチェッロの協奏曲に基づきます。アラールはこれらの作品 をマッティア・デ・ガンドの歴史的なチェンバロを用いて演奏しております。[CD2]には種々の協奏曲のオルガン編曲作品を中心に収録。アラールがここで使用 した楽器は、なんとペダル付きチェンバロです。通常BWV 593やBWV 596の協奏曲はオルガンで演奏されますが、当時のドイツではペダル付のクラヴィコー ドも演奏されていたことから、アラールが以前から愛奏しているチェンバロにペダルを付けて演奏しております。アラールは「私の考えでは、ペダル付のチェンバ ロでの演奏はバッハがこれらの編曲作品を作ったときに意図したものです。」と語っており、実に興味深い試みといえます。[CD3]は有名なジルバーマン兄弟の兄、 アンドレアス(アンドレ)・ジルバーマン(1678-1734)が1710年に制作した歴史的なオルガンを用いての演奏。この楽器はアンドレアスが制作したオルガン の中で現在も状態が良いと評価されている数少ない銘器です。アラールはオルガン協奏曲の中でも大曲の協奏曲 ハ長調 BWV 594を収録。また、最後にはトッ カータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564を演奏しております。この作品は北ドイツの伝統的様式と、新しいイタリア協奏曲様式が融合した「イタリア体験」 の結実ともいえる名曲です。
アラールの実に練りこまれたプログラミングと時代背景を考えた楽器の選択は脱帽の一言。若き名手がバッハの鍵盤作品の世界に時代を追って旅することの できる唯一無二のプロジェクト。続編にも期待が高まる充実の演奏です。 (Ki)
HMM-902463(3CD)
バッハ:鍵盤のための作品全集 第5集〜「“トッカータ”〜ヴァイマール期(1708-1717)」

【CD1】
1. トッカータ ニ短調 BWV 565
2. 主なる神、われらの側にいまさずして BWV 1128(コラール前奏曲)
3. いと尊きイエスよ、われらはここに集いて BWV 731 (コラール前奏曲)
4. いと尊きイエスよ、われらはここに集いて BWV 730 (コラール前奏曲)
5. プレリュードとフーガ ハ長調 BWV 545a(ヴァイマール時代の旧稿)
6. イエスよ、わが喜び BWV 713 (コラール前奏曲)
7. われらに救いを賜うキリストは BWV 747 (コラール前奏曲)
8. 心よりわれこがれ望む BWV 727 (コラール前奏曲)
9. いと尊きイエスよ、われらはここに集いて BWV 706 (コラール前奏曲)
10. 前奏曲とフーガ イ短調 BWV 543 (プレリュードには現行のものより短い稿BWV 543/1aで演奏)
11. キリストは死の縄目につながれたり BWV 695
12. トリオ・ソナタ ニ短調 より初期稿BWV 528/2a (early version) 04’25
13. トッカータとフーガ ヘ長調 BWV 540
【CD 2】
1. トッカータ ハ短調 BWV 911
2. プレリュードとフーガ イ長調 BWV 536a
3. 幻想曲とフーガ イ短調 BWV 904
4. トッカータ 嬰へ短調 BWV 910
5. コラール・パルティータ「喜び迎えん、慈しみ深きイエスよ」 BWV 768
6. トッカータとフーガ ニ短調 BWV 538
【CD 3】
1. トッカータ ト長調 BWV 916
協奏曲 ト短調 BWV 985(テレマンの協奏曲(未出版)の編)
2. 第1楽章 アレグロ
3 第2楽章 アダージョ
4 第3楽章 アレグロ
5. いざ来ませ、異邦人の救い主BWV 699 (フゲッタ)
6. 高き天よりわれは来たりBWV 701 (フゲッタ)
7. 讃美を受けたまえ、汝イエス・キリストよ BWV 697 (フゲッタ)
8. 幼子イエスはわが慰め BWV 702 (フゲッタ)
9. 神の子は来たりたまえり BWV 703 (フゲッタ)
10. 全能の神に讃美あれ BWV 704 (フゲッタ)
11. キリストを われらさやけく頌め讃うべし BWV 696 (フゲッタ)
12. 主キリスト、神の独り子 BWV 698 (フゲッタ)
協奏曲 変ロ長調 BWV 982〔J.エルンスト公子のヴァイオリン協奏曲op.1第1番(G.Ph.テレマンの編集により、1718年フランクフルトで出版)の編曲〕
13. 第1楽章 アレグロ
14. 第2楽章 アダージョ
15. 第3楽章 アレグロ
協奏曲 ニ短調 BWV 987〔J.エルンスト公子のヴァイオリン協奏曲op.1第4番の編曲〕
16. 第1楽章 アダージョ-プレスト-アダージョ-プレスト-グラーヴェ
17. 第2楽章 ウン・ポコ・アレグロ
18. 第3楽章 アダージョ
19. 第4楽章 ヴィヴァーチェ
20. 讃美を受けたまえ、汝イエス・キリストよ BWV 722
21. 神を讃えまつれ、汝らキリストの徒よ、こぞりて BWV 732
22. 甘き喜びに包まれ BWV 729
23. 高き天よりわれは来たり BWV 738a (数字付低音による異稿、アルンシュタット時代)
24. プレリュードとフーガ イ短調 BWV 895
協奏曲 ハ短調 BWV 981(マルチェッロのヴァイオリン協奏曲op.1第2番の編)
25. 第1楽章 アダージョ
26. 第2楽章 ヴィヴァーチェ
27. 第3楽章 アダージョ
28. 第4楽章 プレスティッシモ
録音:2019年4月(CD1)、2019年9月(CD2)、2020年9月(CD3)

【CD1】
バンジャマン・アラール(Org)
使用楽器:ケンティン・ブルーメンレーダー/パリ、改革派教会(Temple du Foyer de l’Ame) (2009)


【CD 2】
バンジャマン・アラール
使用楽器:ペダル付チェンバロ(チェンバロ:カール・コンラッド・フライシャー制作(1720年、ハンブルク)のレプリカ、フィリップ・ユモー制作(1993
年、バルバスト)/ペダル:クエンティン・ブルメンローダー制作(2017年、アグノー))


【CD 3】
バンジャマン・アラール
使用楽器:クラヴィコード/クリスティアン・ゴットフリート・ゲラ(1773年、フィルハーモニー・ド・パリ、音楽博物館コレクション)モデル、エミール・ジョビン(1998年製)
注目の鍵盤奏者バンジャマン・アラールによる、バッハの鍵盤作品を全て録音する一大プロジェクトの第5弾の登場!
オルガンやチェンバロによって、バッハの鍵盤作品をすべて録音していく(作曲年代順)というプロジェクト。今回は、バッハのヴァイマール時代(1708-1717) に作曲された作品を収録しています。ヴァイマールの地では、バッハは宮廷楽団の楽師および宮廷の礼拝堂のオルガニストを務めていたこともあり、オルガン作 品が多く書かれた時期でもあります。ヴィルトゥオーゾ的、即興的要素に満ちたトッカータの様式の作品が多く書かれ、あの有名な「トッカータ ニ短調 BWV 565」もこの時期に書かれています。今回の目玉の一つは、クラヴィコードが登場すること。たとえばBWV 895の前奏曲でのアラールの即興的で歌に満ちた 緻密な空気が、クラヴィコードの素朴であたたかみのある音色によって、却って際立つような不思議な印象です。壮大にして荘厳なオルガン、チャーミングで雄 弁なチェンバロ、そしてユニークな繊細さをもつクラヴィコードと、3つの楽器の特徴を見事にとらえて弾き分けているアラールの技量に感服です。なお、シリー ズの次には、平均律クラヴィーア曲集第1巻が予定されております。アラールのシリーズ、ますます充実、注目です!
アラールは1985年、フランスのルーアン生まれ。2004年に開かれた古楽演奏の登竜門であるブルージュ国際古楽コンクールに18歳で優勝したのち、ク イケンにその才能を評価されてラ・プティット・バンドのメンバーとして活躍。その後はソリストとして世界各地で演奏活動を展開しております。 (Ki)
HMM-902466(3CD)
バッハ:鍵盤のための作品全集Vol.6〜"Das Wohltemperierte Klavier"(うまく調律されたクラヴィーア)[平均律クラヴィーア曲集第1巻]

[CD1]
W.F.バッハのためのクラヴィーア小曲集&6つの小さなプレリュード
1. プレリュード ハ長調 BWV 846a
2. フーガ ハ長調 BWV 953
3. 運指練習曲 ハ長調 BWV 994
4. 小プレリュード ハ長調 BWV 924
5. プレリュード ハ長調BWV 924a(W.F.バッハの習作?)
6. プレリュード ハ長調BWV 933°
7. プレリュード第12番ヘ短調 BWV 857
8. プレリュード第11番ヘ長調 BWV 856
9. 小プレリュード ヘ長調 BWV 927
10. プレリュード ヘ長調 BWV 928
11. プレリュード第6番ニ短調 BWV 851
12. プレリュード ニ短調 BWV 935°
13. 「イエスよ、わが喜び」(コラール前奏曲)ニ短調 BWV 753
14. プレリュード第2番ニ短調 BWV 926
15. プレリュード&フゲッタ ニ短調 BWV 899
16. プレリュード&フゲッタ ト長調 BWV 902a & BWV 902a/2
17. 小プレリュード ト短調 BWV 930
18. プレリュード第10番ホ短調 BWV 855a
19. フーガ ホ短調 BWV 855a/2
20. プレリュード ホ短調 BWV 938°
21. プレリュード ホ短調 BWV 932*(W.F.バッハによるもの?)
22. プレリュード ホ長調 BWV 937°
23. プレリュード 第9番ホ長調 BWV 854
24. プレリュード 第4番嬰ハ短調 BWV 849
25. プレリュード 第3番嬰ハ長調 BWV 848
26. 「尊き御神の統べしらすままにまつろい」コラール前奏曲 イ短調 BWV 691
27. プレリュード第4番ニ長調 BWV 850
28. プレリュード ニ長調 BWV 925
29. プレリュード ニ長調 BWV 936°
30. アルマンド ト短調 BWV 836*(W.F.バッハとの合作?)
31. プレリュード 第8番変ホ短調 BWV 853
32. プレリュード 第2番ハ短調 BWV 847a
33. プレリュード ハ短調 BWV 934°
°=「6つの小さなプレリュード」BWV 933-938より
使用楽器:クラヴィコード/ヨハン・アドルフ・ハス(1763年ハンブルク)製、プロヴァン楽器博物館コレクション

[CD2]
平均律クラヴィーア曲集第1巻
1. 第1番ハ長調 BWV 846
2. 第11番ヘ長調 BWV 856
3. 第6番ニ短調 BWV 851
4. 第15番ト長調 BWV 860
5. 第10番ホ短調 BWV 855
6. 第19番イ長調 BWV 864
7. 第14番嬰へ短調 BWV 859
8. 第23番ロ長調 BWV 868
9. 第18番嬰ト短調 BWV 863
10. 第3番嬰ハ長調 BWV 848
11. 第22番変ロ短調 BWV 867
12. 第7番変ホ長調 BWV 852
使用楽器:チェンバロ(三段鍵盤)/ヒエロニムス・アルブレヒト・ハス(ハンブルク、1740年)製、プロヴァン楽器博物館コレクション
[CD3]
1. 第20番イ短調 BWV 865
2. 第5番ニ長調 BWV 850
3. 第24番ロ短調 BWV 869
4. 第9番ホ長調 BWV 854
5. 第4番嬰ハ短調 BWV 849
6. 第13番嬰ヘ長調 BWV 858
7. 第8番嬰ニ短調 BWV 853
8. 第17番変イ長調 BWV 862
9. 第12番ヘ短調 BWV 857
10. 第21番変ロ長調 BWV 866
11. 第16番ト短調 BWV 861
12. 第2番ハ短調 BWV 847
使用楽器:チェンバロ(三段鍵盤)/ヒエロニムス・アルブレヒト・ハス(ハンブルク、1740年)製、プロヴァン楽器博物館コレクション
バンジャマン・アラール

録音:2021年6月8-11日、プロファン(セーヌ=エ=マルヌ県)
アラールによる、バッハの鍵盤作品をすべて録音するプロジェクトの第6弾。「平均律クラヴィーア曲集」第1巻の登場です!
これまでの5巻で、若きバッハの作品(および影響を受けた他の作曲家の作品)から、ヴァイマール時代までを録音してきたアラール。今回の平均律クラヴィー ア曲集第1巻は、ちょうど今年2022年が第1巻成立300 年の記念年にあたるという絶妙なタイミングでのリリースとなります。といっても、そこはアラール、 まずはCD1で、「平均律」の母体となった、ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集などからの作品を、クラヴィコードで演奏し、聴き 手の耳と心を「平均律」の前にととのえてくれるようなセッティング。まるで実際にバッハ父子が楽曲を演奏している部屋に迷い込んだような気分になります。
平均律では、アラール自身がさだめた順番で曲がおさめられております。ここで使用した楽器は、“歴史的”チェンバロ、1740年製のヨハン・アドルフ・ハス。 三段鍵盤を擁し、繊細でいながら実にカラフルかつパワフルな音色が魅力の楽器です。アラールは、バッハも、特にライプツィヒ時代には様々な鍵盤楽器を自由 に使えたはずで、おそらくはここで使用したような、規模の大きな楽器も愛奏していたのではないか、としています。平均律のもつ大きな宇宙の広がりを感じる 演奏です。 (Ki)
HMM-902469(3CD)


KKC-6714(3CD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:鍵盤のための作品全集 Vol.8〜ケーテン、1717-1723、マリア・バルバラに捧げる
[CD1]
ソナタ ニ短調 BWV964
シャコンヌ ニ短調 (原曲:ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004第5曲)
プレリュードとフーガ(原曲:ヴァイオリン・ソナタ 第1番ト短調 BWV1001第2曲)
アダージョ ト長調 BWV968(原曲:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 BWV1005第1曲)
ペダル練習曲 ト短調 BWV598*
ファンタジア ト短調*(ファンタジーとフーガ BWV542より)
[CD2]
バッハ
インヴェンション ハ長調 BWV772
シンフォニア ハ長調 BWV787
インヴェション ヘ長調 BWV779
シンフォニア ヘ長調 BWV794
インヴェンション ニ短調 BWV775
シンフォニア ニ短調 BWV790
インヴェンション ト長調 BWV781
シンフォニア ト長調 BWV796
インヴェンション ホ短調 BWV778
シンフォニア ホ短調 BWV793
インヴェンション イ長調 BWV783
シンフォニア ニ長調 BWV789
インヴェンション ニ長調 BWV774
インヴェンション ロ短調 BWV786
シンフォニア ロ短調 BWV801
F.クープラン:プレリュード ニ短調(“クラヴサン奏法”より)
バッハ:フランス組曲 第1番ニ短調 BWV 812
F.クープラン:プレリュード ト短調(“クラヴサン奏法”より)
バッハ:フランス組曲 第5番ト長調 BWV 816
F.クープラン:プレリュード ロ短調(“クラヴサン奏法”より)
31-36. バッハ:フランス組曲 第3番 ロ短調 BWV814
[CD3]
バッハ
シンフォニア 変ホ長調 BWV791
インヴェンション 変ホ長調 BWV776
シンフォニア ハ短調 BWV788
インヴェンション ハ短調 BWV773
シンフォニア ヘ短調 BWV795
インヴェンション ヘ短調 BWV780
シンフォニア 変ロ長調 BWV800
インヴェンション 変ロ長調 BWV785
シンフォニア ト短調 BWV797
インヴェンション ト短調 BWV782
シンフォニア ホ長調 BWV792
インヴェンション ホ長調 BWV777
シンフォニア イ短調 BWV799
インヴェンション イ短調 BWV784
シンフォニア イ長調 BWV798
プレリュード 変ホ長調(フランス組曲第4番 変ホ長調より BWV815aの異稿)
フランス組曲 第4番変ホ長調 BWV815
プレリュード ハ短調 BWV999
フランス組曲第2番ハ短調 BWV813
F.クープラン:プレリュード ホ短調(“クラヴサン奏法”より)
バッハ:フランス組曲第6番ホ長調 BWV 817
バンジャマン・アラール
[CD1]および[CD2&3]インヴェンション&シンフォニア:クラヴィコード チェンバロ、2018年エミール・ジョバン製/
1773年クリスティアン・ゴットフリート・フリーデリキ製〜
*が付いているものはケンティン・ブルーメンレーダーによるペダル・ボードを使用して演奏
[CD2&3]プレリュードと組曲:ヨアンネス・クシェ製のチェンバロ(1720 年頃フランソワ=エティエンヌ・ブランシェ鑑定)、
Musee instrumental de Provinsコレクション

録音:2021年6月(プレリュード、組曲)および12月(インヴェンションとシンフォニア、その他の作品)
※国内盤:日本語帯・解説付
名手アラールによる偉大な挑戦、バッハの鍵盤作品全集第8集は、インヴェンションとシンフォニア、そしてフランス組曲ほかを収録。楽器は、チェンバロ、クラヴィコード、ペダル・クラヴィコードを用いています。
タイトルにある「マリア・バルバラ」(1684-1720)はバッハの最初の妻。彼女の父はオルガン奏者にして作曲家であり、父から音楽教育を受けたと考えられていますが、あまり詳しいことはわかっていません(W.F.バッハやC.P.E.バッハら、作曲家として現在にも名を残している息子はマリア・バルバラとの子供)。1717-23年頃に書かれた(と考えられる、あるいは浄書譜が残っている)作品には少なからずマリア・バルバラと生活を共にしていた時に完成、あるいは着想されたものが多数あるはず、ということで、アラールはこのアルバムに、「マリア・バルバラ」の名前を入れています。
「ケーテン時代」にバッハが仕えていたケーテン侯は、カルヴァン派(音楽が信仰の妨げになるという考え)だったため、バッハは教会カンタータは書きませんでした。この時期には世俗音楽を多数書き、「ブランデンブルク協奏曲」「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ」「インヴェンション」「平均律第1巻」などがこの時代の自筆譜で伝えられています(すべてがこの時期に作曲・完成されたかどうかは不明)。1720年7月、バルバラが亡くなります。無伴奏ヴァイオリンの作品などは、マリア・バルバラの死への悲しみの感情が迸っていると言われることもあります。ここでは、無伴奏ヴァイオリンの作品を鍵盤で演奏しております(バッハもしばしばこのように演奏したと伝えられています)。
フランス組曲は1722-25年、アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集へ書き込まれる形で初稿譜が誕生しています。歴史的チェンバロ、1645年製のクーシェで演奏されており、フランス風の細密画の非常に特別な世界を垣間見せてくれます。F.クープランの手法で描かれた肖像画のようでもあります。アラールは、フランス組曲の第1,2,5,6番の前に、F.クープランの「クラヴサンの技法」から、関係調のプレリュードを配して演奏、これによりバッハ、F.クープランの作品がそれぞれより際立ってきます。
インヴェンションとシンフォニアもクラヴィコードでの演奏によりますが、バッハは、インヴェンションとシンフォニアのタイトルページで、これらの曲がクラヴィコード特有の「カンタービレ」の演奏スタイルを身につけるためのものであると明確に記しています。当時から1850年頃まで、ドイツ語圏ではクラヴィコードが音楽全般、特に鍵盤音楽を学ぶための基本的な道具でした。アラールの演奏により、インヴェンションとシンフォニアの、バッハが聴いていたであろう響きによる演奏を識ることができます。★通常オルガンで演奏される作品([CD1]の9および10)が、ここではペダル・クラヴィコードで演奏・録音されていることにもアラールのこだわりが。当時オルガンを実際に演奏するには、人力によってパイプに風を送り込まなければならず、いつも自由に演奏できるものではありませんでした。時に奏者はペダル・クラヴィコードで練習していたのです。BWV598のペダル練習曲は、大バッハのペダルの技術の驚異性を伝えるもので、エマヌエル・バッハの筆者譜によって伝えられています。アラールの足鍵盤の技術にも注目です。
バッハの作品ひとつひとつの完成度の高さに驚くとともに、バッハの生涯や生活、周囲の環境までにも思いを馳せながら聴くことができ、アラールがいよいよバッハに肉薄していることも感じられる、非常に濃い内容の3枚組となっております。
HMM-902501(2CD)
ルイ・クープラン:新しい組曲集
[CD1]
・組曲 ニ長調〔プレリュード/アルマンド/クーラント/サラバンド/ガイヤルド/シャコンヌ〕
・組曲 ハ長調
〔プレリュード/ル・ムーティエ、シャンボニエール氏のアルマンド, クープラン氏によるムーティエのドゥーブル/
クーラント/クーラント/クーラント/サラバンド/サラバンド/シャコンヌ/メヌエット/サラバンド/プレリュード〕
・組曲 イ長調〔プレリュード/アルマンド/クーラント/サラバンド/ジーグ〕
・組曲 変ロ長調
〔プレリュード/アルマンド/クーラント/シャコンヌ/プレリュード/サラバンド/シャコンヌあるいはパッサカイユ〕
・組曲 ホ短調〔プレリュード/アルマンド・ド・ラ・ペ/クーラント/サラバンド〕
・組曲 ロ短調〔アルマンド/クーラント/サラバンド〕
[CD2]
・組曲 ヘ長調〔プレリュード/アルマンド/クーラント/サラバンド/ジーグ/シャコンヌ〕
・組曲 ト長調〔プレリュード/アルマンド/アルマンド/クーラント/クーラント/サラバンド/ガイヤルド/シャコンヌ〕
・組曲 ニ短調〔アルマンド/クーラント/クーラント/カノンによるサラバンド/ジーグ/シャコンヌ・ラ・コンプレニャント〕
・組曲 イ短調
〔プレリュード/アルマンド/クーラント/クーラント/サラバンド/サラバンド/ポワトゥーのメヌエットとそのドゥーブル〕
・組曲 ニ短調〔3つの楽章の小品/クーラント/クーラント/サラバンド/ガヴォット〕
クリストフ・ルセ(Cemb/1652 年アントワープ製ヨアンネス・クシェ(オリジナル)[ 国立音楽博物館コレクション ]、1701 年にフランスに移動)

録音:2018年1月(パリ、シテ・ド・ラ・ミュジーク(フィルハーモニー・ド・パリ内))
【使用楽譜:1985 年に出版されたルイ・クープランのチェンバロ作品集/ポール・ブリュノール出版、デヴィット・モロニー新改訂、オアゾ=リール社、モナコ】
フランソワのおじにあたるルイ・クープラン(c.1626-1661)は、17 世紀鍵盤音楽史上重要な作曲家です。35 歳で早すぎる死をむかえたルイは、 「harmonist」としてその名をとどろかせており、その厚い和声と、効果的な場面で効果的に響くよう書かれた不協和音、すぐれた構築性などは生きてい た当時から学者たちをはじめ玄人筋に喜ばれていました。ここに収録された作品も、どれも組曲ではありますが、紋切り型に終わらず、それぞれキャラクター が際だっており、ルイの偉大さを感じさせられます。
フィルハーモニー・ド・パリの音楽博物館とハルモニア・ムンディのパートナーシップによって、博物館が保存している貴重な名器、1652年製のヨアンネス・ クシェのオリジナル楽器を演奏してのレコーディング。名手ルセの真骨頂発揮で、楽器の明瞭な発語と、豊かで鮮烈な響きに驚かされます。 (AP 006(現在廃盤)でもルイ・クープラン作品を取り上げていますが、曲目は重複しておりません) (Ki)
HMM-902503
ベルリオーズ(エッセール編):幻想交響曲(2台ピアノ版) ジャン=フランソワ・エッセール、マリー=ジョゼフ・ジュード(P/1928年プレイエル製対面ピアノ使用)

録音:2018年6月/シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)
ベルリオーズ・イヤーの幕開けを飾る注目のアルバムがリリースされます。ベルリオーズの幻想交響曲をジャン=フランソワ・エッセールがみずから2台 のピアノ用に編曲、マリー=ジョゼフ・ジュードと共演しています。
ベルリオーズの幻想交響曲の編曲といえばリストによる独奏用が有名ですが、徹頭徹尾オーケストラ的発想で作られている曲だけに、10本の指でカバー するにはリストであっても限界がありました。連弾版もいくつか作られましたが、音域がかぶる部分は必ずしも再現できませんでした。何故かこれまで2 台のピアノ版がありませんでしたが、全く非ピアノ的な音楽にもっともふさわしいのは、演奏者の自由度の高いこの形態だという「コロンブスの卵」的アイ ディアが実現しました。
名ピアニスト、エッセールの編曲だけに華麗かつ効果的。「舞踏会」でのフランス的な洒脱さ、「断頭台への行進」迫力と終楽章の狂気いずれも充実度満点。 技巧的なピアノ作品特有なボルテージの高い興奮にも満ちています。 ★さらに興味深いのは、通常のピアノでなく1928年プレイエル社製対面ピアノを用いていること。これは同社が1897年に開発した両サイドに鍵盤を持 つ大きな長方形の楽器で、一台で2台ピアノを演奏できるもの。全部で74台製造され、コルトーやホルショフスキも所有していたとされます。今回はパ リの音楽博物館所蔵の貴重なオリジナル楽器で演奏・録音となりました。コンディションの異なる2台のピアノを用いることでは達成できない響きの均一 性が驚異的で、理想的なピアノ版・幻想交響曲が誕生しました。 (Ki)
HMM-902504
ベルリオーズとの夕べ
マルティーニ:愛の喜び〔声、ピアノ〕
レル:Viens, aurore(アンリW世の愛したロマンス)〔声、ギター〕
デュヴィエンヌ:Vous qui loin d’une amante(いつも計算ばかりしているあなた)〔声、ギター〕
ベルリオーズ:囚われの女(「東方詩集」より)〔声、チェロ、ピアノ〕
マリオ・オーレリオ・ザニ・ド・フェッランティ(1801-1878):後悔〔ギター〕
ニコラ・ダライラック(1753-1809):誰もあなたの弓にあらがうことはできない〔ギター〕
ダライラック:おお!私のジョルジェット〔声、ギター〕
ドミニク・デッラ・マリア(1769-1800):おお!慎重な愛しい人のために〔声、ギター〕
リスト:イデ・フィクス(アンダンテ・アモローソ)ベルリオーズ作品の編曲〔ピアノ〕
ベルリオーズ:Le Jeune Patre breton(若いブルターニュの牧童)〔声、ホルン、ピアノ〕
フェッランティ:Le Desir. Variation〔ギター〕
ベルリオーズ:タグス川(タホ川、テージョ川)〔声、ギター〕
ドミニク・デッラ・マリア:Que d’etablissements nouveaux(数え切れぬ新たな努力に)〔声、ギター〕
メイソニエール:愛の悲しみ〔声、ギター〕
ベルリオーズ:妖精の踊り〔ピアノ〕
 エレジー〔声、ピアノ〕
メイソニエール:リラまたはギターのための第4のロンド〔ギター〕
プランタード(1764-1839):紅く輝く森林よ〔声、ギター〕
ダライラック:ニーナのロマンス〔声、ギター、ハープ〕
ベルリオーズ:巡礼者の行進(トロイの人々より)〔ピアノ〕
ステファニー・ドゥストゥラック(Ms)
ティボー・ルーセル(ギター/ジャン=ニコラ・グローベール、パリ、1830年頃/国立音楽博物館所蔵、E.375)
タンギ・ド・ヴィリアンクール(ピアノ/プレイエル、1842年製/国立音楽博物館所蔵、E.991.16.1)
リオネル・ルヌー(ナチュラル・ホルン/Courtois Neveu Aine, パリ、1815-1837)
ブリュノ・フィリップ(チェロ/Finocchi di Perugia, 1750年頃)
カロリーヌ・リービ(ハープ/Blaicher, Paris, 1830年製)
ベルリオーズは若い頃からギターに親しみ、作曲の際にギターを用いることもありました。「幻想交響曲」もギターで楽想を練ったとされています。先人 達の作品を学ぶために、歌曲の編曲も行いましたが、それも声とギターという編成のものでした。ここではそうしたベルリオーズによる編曲歌曲や、ベル リオーズと交流のあった同時代の音楽家たちによる作品が集められており、タイトルにあるようにベルリオーズのサロンでの音楽会のようなプログラムとなっ ています。プログラム自体も興味深いものがありますが、さらに注目なのが、ここで演奏されているギターは、ベルリオーズ、そしてパガニーニも所有して いたという楽器。さらにピアノも他の楽器もすべてベルリオーズの時代のもの。ベルリオーズと彼を囲む仲間たちの気配までもが感じられそうな、特別な1 枚となっています。ドゥストゥラックの迫力ある歌声、そしてルーセルの奏でるギターの音色、さらに名手タンギ・ド・ヴィリアンクールのピアノによるリス トがベルリオーズ作品を編曲した「イデ・フィクス」(幻想交響曲のモティーフに基づく作品)も存分に楽しめます。
HMM-902506
マティアス・レヴィ:UNIS VERS
1. Intro 0’49
2. Ginti Tihai
3. Sur le fil
4. Home de l’etrel
5. Interlude
6. Unis vers
7. Extatique
8. Thelonious
9. Reve d’ethiopiques
10. Kind of folk
11. Soleil dans les feuilles d’un arbre
マティアス・レヴィ(Vn/ピエール・エル製“グラッペリ”1924年)
ジャン=フィリップ・ヴィレ(Cb)
セバスティアン・ジニオー(ギター、チェロ)
ヴァンサン・セガル(Vc)
ヴァンサン・ペイラニ(アコーディオン)

録音:2018年10月
フランスのジャズの神様、ステファン・グラッペリが愛奏していた楽器を用いての録音。この“グラッペリ”と呼ばれるピエール・エル製作のヴァイオリンは、 パリの音楽博物館所蔵の品。20世紀初頭のパリのヴァイオリン制作の素晴らしい技術を物語っていると同時に、ジャズの歴史にとっても重要な楽器となっ ています。 奏者のマティアス・レヴィは1982年生まれのジャズ音楽家。クラシック・ピアノとヴァイオリンを学び、ソルフェージュも修めましたが、ジャズに傾倒(特 にジョン・ゾーン)し、ジプシー・ヴァイオリンにものめり込んでいったという経歴を持ちます。たしかな技術と、様々なスタイルの音楽から得たリズムやハー モニー感覚を活かし、深い語り口の演奏を聴かせます。
ピエール・エルというメーカーは、ガルネリを目指して楽器制作をしていました。ピエール・エルはティボーやイザイといった演奏家とも懇意にし、エネ スコは1924年のアメリカ・ツアーの際にピエール・エルの楽器を使用していました。1924年製の “グラッペリ” という楽器は、ピエール・エルのキャ リアの絶頂期に作られたもの。最初のオーナーはミシェル・ワーロップ。彼が1929年にこの楽器をかのグラッペリに献呈しました。グラッペリがジャンゴ・ ラインハルトらと録音した音源はすべてこの楽器を用いて演奏されたということになりましょう。1963年のデューク・エリントンとのセッションでも、この 楽器を用いたと考えられます。1980年代になり、グラッペリはグァダニーニの楽器を用いるようになりましたが、このピエール・エルの楽器も定期的にメ ンテナンスしていました。1995年、グラッペリはその死の2年前に、この楽器を音楽博物館に寄贈しました。
HMM-902508
プルースト、1907年7月1日のコンサート
レイナルド・アーン:クロリスに
シューマン:夕べにOp.12の1
ショパン:前奏曲変ニ長調Op.28の15「雨だれ」
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調Op.13
 子守歌Op.16
クープラン:神秘的なバリケード
フォーレ:夢のあとに
 ノクターン第6番変ニ長調Op.63
ワーグナー(リスト編):イゾルデの愛の死
アーン:いみじき時
テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ(Vn、ストラディヴァリウス「ダヴィドフ」1708年)
タンギ・ド・ヴィリアンクール(P、エラール1891年)

録音:2020年9月/フィラルモニ・ド・パリ(シテ・ド・ラ・ミュージック)
2021年)文豪マルセル・プルーストの生誕150周年にあたります。それを記念してハルモニア・ムンディならではのアルバムが登場します。
プルーストは音楽の造詣が深く、レイナルド・アーンとのパートナー関係は有名ですが、若い頃からフォーレの音楽を熱愛していました。彼は「失われた時を求め て」の執筆を開始する6年前の1907年7月1日にリッツ・ホテルで「フィガロ」誌編集者ガストン・カルメットのためのディナーを催しました。その際フォーレも 招き自作を演奏させる企画もしたとされます。しかし土壇場でキャンセルされたため、マルグリット・アッセルマンとモーリス・アヨ、エドゥアール・リスレルでプロ グラムを再考したのがこの演目でした。
演奏者の主張で当初企画していた趣旨から大きく変更されましたが、プルーストの音楽的嗜好は反映され、アーンの美しい作品を最初と最後に、フォーレのヴァ イオリン・ソナタ第1番をメインに据えています。このソナタは「失われた時を求めて」に登場する架空の「ヴァントゥイユのソナタ」のモデルとみなす研究家も多く、 小説成立に大きな役割を果たしたことは間違いありません。
また「ヴァントゥイユのソナタ」が「トリスタンとイゾルデ」の強い影響を受けているという設定から、リスト編曲の「イゾルデの愛の死」も重要。プルーストは、「失 われた時を求めて」中最も感動的な「祖母の死」の場面をこの編曲を聴いた印象で書いたとも言われ、この小説が音楽から多大なインスピレーションを得ていこと、 1907年7月1日のコンサートが重要なカギとなっていることを証明してくれます。フランス文学関係者必聴のアルバムです。
演奏は17世紀作品で高い評価を受けるテオティム・ラングロワ・ド・スワルテ。シテ・ド・ラ・ミュージックの音楽博物館所蔵の1708年製作ストラディヴァリ ウスの銘記「ダヴィドフ」を使用。ピアノはハルモニア・ムンディいち押しのタンギ・ド・ヴィリアンクールが同じく音楽博物館所蔵の1891年製エラールを使用。ハー フ・サイズのグランドで、サロンで愛用されたモデルゆえ、まさに往時の響きを再現しています。
HMM-902509
シューマン邸への招待
(1)C.シューマン:「アンダンテ・モルト」〜3つのロマンスop.22より第1番[Vn, Pf]
(2)シューマン:献呈(ミルテの花op.25-1)[声, Pf]
(3)C.シューマン:ノットゥルノ[ Pf]
(4)シューマン:ピアノ三重奏曲第2番ヘ長調 op.80[Vn, Vc, Pf]
(5)シューマン:見知らぬ国と人びとから(子供の情景op.15 第1曲/Vn, Vc, Pf編曲版)
(6)シューマン:ユーモアをもって(民謡風の5つの小品集op.102-1)[]
(7)バッハ:小プレリュード ホ短調 BWV938[ Pf]
(8)ニルス・ゲード:エレジー(op.19より)[Vn, Pf編曲版]
(9)ブラームス:「お姉さん、私たちは」49のドイツ民謡集より[声, Pf]
(10)シューマン:ゆるやかに(民謡風の5つの小品 op.102より第2曲)[Vc, Pf]
(11)メンデルスゾーン:アンダンテ&アレグロ・アッサイ・ヴィヴァーチェ op.92[4手ピアノ]
(12)テオドール・キルヒナー(1823-1903):無言歌(色とりどりの作品 op.83, book1, 第6番)[Vn, Vc, Pf]
(13)シューマン:私のばら(6つの詩 op.90-2)[声, Pf]
(14)D.スカルラッティ:ソナタ ト短調[Pf]
(15)ブラームス:子守歌 op.49-4[声, Pf]
(16)シューマン:詩人のお話(子供の情景 op.15-13)[Vn, Vc, Pf編曲版]
トリオ・ディヒター〔テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ(Vn.1700年アレッサンドロ・ガリアーノ)、
ハンナ・ザルツェンシュタイン(Vc/1734年ピエトロ・ガルネリ)、フィオナ・マト(Pf/ベーゼンドルファー1890年頃製〕
※使用楽器はすべてフランス国立音楽博物館のコレクションより
サミュエル・ハッセルホルン(Br)
ホルヘ・ゴンザレス・ブアハサン(P/4手作品)

録音:2022年6月22-23日、9月12-15日、シテ・ド・ラ・ミュジーク・オーディトリウム(パリ)
フランスの俊英ヴァイオリン奏者ド・スワルテらをメンバーとするトリオ・ディヒター(”詩人トリオ”)。初CDとして彼らが選んだのは、クララ&ロベルト・シュー マンおよび、その友人たちの作品。ベーゼンドルファーの音色にあわせて弦楽器もガット弦を用い、より柔らかで丸みのある音色のアンサンブルが実現しています。 クララが愛奏していたピアノ三重奏曲第2番や、ロベルトがクララに愛を告げた時に書かれた「ノットゥルノ」(ウィーンの音楽の夜会より)、そしてロベルトがクラ ラに結婚前夜に送った「献呈」など。また、クララがその弟子に教材として与えたと考えられるバッハの小プレリュードや、ロベルトがショパンと同様に高く評価して いたゲーデの作品、さらにロベルトの死後もクララと親交の続いたキルヒナーの作品など、どの作品をとってもエピソード満載。歌い手には今飛ぶ鳥を落とす勢い のサミュエル・ハッセルホルンを迎え、当時生まれたばかりの作品を、歴史に名をのこす音楽家たちがシューマンの家に集って演奏し互いに聴き入っている光景が 目に浮かんでくるような、親密かつ熱気ある空気に満ちています。
トリオ・ディヒターは2018年のラ・ロック・ダンテロン音楽祭のレジデンス・アンサンブルの一つとしてセレクトされるなど、早くからその音楽は高く評価され ています。3人ともパリ国立高等音楽院卒業、音楽院ではクレール・デゼール、トリオ・ヴァンダラーなどに師事しています。フランスの若きピアノ三重奏アンサン ブルの一つとして注目されています。 (Ki)
HMM-902601
C.P.E.バッハ:作品集
オーボエ協奏曲 変ホ長調 H.468, Wq. 165
管楽器、弦と通奏低音のためのシンフォニア ヘ長調 H. 656, Wq. 181
オーボエ協奏曲 変ロ長調 H. 466, Wq. 164
2つのオーボエ,2つのホルン,弦と通奏低音のためのシンフォニア ト長調 H. 655, Wq. 180
ベルリン古楽アカデミー
クセニア・レフラー(Ob(1)(3))
18世紀中頃、「真の天才」C.P.E.バッハに魅了されていたベルリンの聴衆たちは、彼の書く協奏曲を貪欲に聴いていました。これらの作品はソリスト に超絶技巧と高度にバランスのとれた音楽性を要求する難曲ばかりですが、ここではベルリン古楽アカデミーのオーボエ奏者であるレフラーが、仲間たち の強力にして万全な共演を得て、素晴らしいソロを展開しています。 (Ki)
HMM-902602
ブラームス:悲劇的序曲Op.81
 ピアノ協奏曲第1番ニ短調Op.15
ケルビーニ:歌劇「エリザまたはモン・サン・ベルナール氷河への旅」序曲
アレクサンドル・メルニコフ(P/1859年頃ブリュトナー製)
アイヴァー・ボルトン(指)
バーゼルSO

録音:2020年6月/ランドガストホフ・リーエン(スイス)
好調のメルニコフがブラームスの協奏曲に挑戦。それも師リヒテルが得意とした2番ではなく、彼が弾かなかった第1番をあえて選んでいます。
注目はこの曲が発表された1859年頃に製作されたブリュトナー・ピアノを用いていること。オーケストラはモダンのバーゼルSOですが、バロック・オ ペラや古楽器に精通するアイヴァー・ボルトンが指揮を務めているため、一種独特な音世界にひたれます。
カップリングはブラームスの「悲劇的序曲」とケルビーニの歌劇「エリザまたはモン・サン・ベルナール氷河への旅」序曲。後者はスイスを舞台にした作品で、 オペラ指揮者でもあるボルトンの真骨頂とも言えますが、実はブラームスのピアノ協奏曲が世界初演の5日後にライプツィヒで作曲者独奏のもと行われた際、最 初に演奏された曲とのこと。この時の協奏曲は大失敗に終わり、ブーイングの嵐にブラームスは傷ついたとされます。
もちろん当アルバムのメルニコフは充実の名演。ブリュトナーの深みのある音色、じっくり解きほぐしていく語り口、クライマックスでの圧倒的な音楽と音量の 大きさなど、成熟ぶり著しい姿を伝えてくれます。 (Ki)
HMM-902603
(3CD +1DVD)
夜のコンセール・ロワイヤル〜4部または4夜からなる「夜の王のバレ」
1653年2月23日、王によって踊られた「夜の王のバレ」に基づく
テキスト:イサック・ド・バンスラード(1613?-1691)
音楽:ジャン=ド・カンブフォール(c.1605-1661)、アントワーヌ・ベッセ(1587-1643)、ルイ・コンスタンタン(c.1585-1657)、ミシェル・ランベール (1610-1696)、フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676)、ルイージ・ロッシ (1597-1653)& 作曲者不詳のものも含まれる
再構築・音楽監督・指揮:セバスティアン・ドセ
演出・振付・衣裳:フランチェスカ・ラットゥアーダ
ダンサー:シーン・パトリック/マリアンナ・ボルディーニ、ピエール=ジャン・ブレオ、アドリア・コルドンシロ、フレデリック・エスクラ他
アンサンブル・コレスポンダンス
時、シンシア/ヴィオレーヌ・ル・シュナデク(S)
エウリディーチェ/カロリーヌ・ウェイナン(S)ほか

録音:2017年11月11,12日、カーン劇場
NTSC
字幕:英 独 仏
PCMステレオ、2.0
リージョン:All
3CD[3h04’23]、DVD [3h16’46 ]
ルイ14世をたたえるための舞台「夜の王のバレ」はHMC 952223/ KKC 5494で復活蘇演録音が登場、話題となりました(2015年録音)。これ は大きな話題となり、2017年に復活蘇演されました。その映像の登場です(収録:2017年11月)。上演にともない、さらに欠落していた舞曲を補強 しています。
ルイ14世といえば5歳にして国王即位、72年にもわたる在位期間に王朝の最盛期を築き、「大世紀」(グラン・シエクル)と称されます。ヴェルサ イユ宮殿を建設した王でもあります。そんなルイ14世は、バレエを奨励し、自らもバレエの名人であったと言います。1651年(13歳)に初舞台を踏み、 1653年(15歳)、初主役を演じました。その初主役を演じたのがこの「夜の王のバレ」(ここでの再構築版は「夜のコンセール・ロワイヤル」と題され ています)でした。これは、1653年2月23日、プチ・ブルボン宮のホールで上演されました。 1653年といえば、17世紀フランスで起こった貴 族の最後の反乱、フロンドの反乱(1648-1653)が終息した年。戦火を避けていたルイ14世は52年の秋にはパリに戻り、宰相マザランも53年に はパリに戻りました。絶対王政を浸透させ、国王の権力を、パリ市民、そして諸外国の代表に知らしめるためにマザランが企画したのが「王の夜のバレ」 でした。音楽、台本(詩はイサック・ド・バンスラードによるもので、君主とその従臣の間のことを様々に描きつつも、王が至上の存在として輝くように 書かれている)、すべてがルイ14世=「太陽王」の登場を讃えるために作られました。 2000年の映画「王は踊る」でもこのバレエのもようは描かれ ていますがもちろんそれはごく一部。ここでは、当時の人々に強烈なインパクトを与えた作品をモダンな演出で再現。400年以上前の遠いフランスで、 一人の王を印象づけるために企画されたこの一大スペクタクルの驚異的なパワーに、フランス文化の底力を見せつけられるようです。 (Ki)
HMM-902607
ヘンデル氏の夕食会〜協奏曲、ソナタとシャコンヌ
(1)ヘンデル:リコーダー協奏曲 ヘ長調
(2)ヘンデル:組曲〜「アルミーラ」HWV1の舞曲とオーボエ協奏曲 ト短調 HWV 287終楽章(アレグロ)(シュテーガー編)
(3)ジェミニアーニ(1687-1762):フルート協奏曲 ト長調
(4)ゴットフリート・フィンガー(c.1660-1730):グラウンド ニ短調
(5)ヘンデル:フルート・ソナタ イ短調 HWV 362
(6)ヘンデル:パッサカリア ト短調 HWV 399
(7)ウィリアム・バベル(c.1690-1723):6本のフルートと4つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ長調 op.3-1
(8)ヘンデル:トリオ ハ短調 HW 386a
(9)ヘンデル:シャコンヌ ト長調 HWV 435
モーリス・シュテーガー(リコーダー)
ラ・チェトラ(バロックオーケストラ・バーゼル)

録音:2018年8&9月
“リコーダー界のパガニーニ”、モーリス・シュテーガー。シュテーガーはこれまでのディスクでも、演奏そのものの鮮やかさはもちろん、プログラミン グの妙で世界の聴衆をあっと言わせてきましたが、今回彼がとりあげたのは、ヘンデルです。「Mr. Handel’ s dinner(ヘンデル氏の夕食会)」と題し、 ヘンデルのオペラの幕間に繰り広げられた豪華な夕食会での音楽を集めた1枚。当時ヘンデルの周りには、ロンドンでもトップクラスの音楽家や、海外か らヘンデルを訪ねてやってきた各国の人気作曲家たちが常にいました。にぎやかできらびやかなディナー会場が目に浮かぶようです。
(1)のリコーダー協奏曲は、HWV 369のリコーダーと通奏低音のためのソナタと、それをもとにヘンデルがオルガン協奏曲に仕立てたHWV 293のオ ルガン協奏曲 ヘ長調 op.4-5の両ヴァージョンを合わせたかたちで演奏したもの。ほかにも、ヘンデル自身も当時行っていたような、様々な楽曲からの 舞曲をよりすぐってひとつの「組曲」にしたてたもの((2))、ヘンデル自身が通奏低音の教材として使用するためにも作曲したもの((5))が収められていま す。(6)のパッサカリアはもともとは歌劇「ラダミスト」(1720年初演)の第3幕の終盤で演じられるバレエの楽曲で、1737/38年頃に出版されたトリオ・ ソナタ op.5-4の第3楽章にもなっています。当時のこの楽曲のコピー譜の中に、4声のため(ヴィオラが加わっている)の編成の譜面も見つかっており、 これは原曲のオペラの楽曲をかなり忠実に編曲したものとなっています。(8)のハ短調のトリオは、ヘンデルの初期のロンドン・オペラからの楽曲の楽章を アレンジした最初の作品。他にも、モラヴィア出身でおそらくはロンドンにおけるヘンデルの前任者であるフィンガー、ヘンデルの数少ない作曲の弟子と言 われているバベル、そしてヘンデルより2歳年下で友人でもあったジェミニアーニの作品など、どこをとっても盛りだくさんの内容となっています。
シュテーガーは、1971年スイスのヴィンタール生まれ。チューリッヒ音楽大学にてパドロ・メメスドルフとケース・ブッケに、シュトゥットガルトではマ ルクス・リードに師事し、1995年にソリスト・ディプロマ “With Highest Honors” を、2002年にはカラヤン賞を受賞するなど、輝かしい経歴を遺し ています。ウィグモアホール、ゲヴァントハウス、コンセルトヘボウなどで演奏会を重ねているほか、ベルリン古楽アカデミーなどの古楽アンサンブルやモ ダン・オーケストラとも共演。来日演奏も行っており、その技量と、舞台を縦横無尽に駆け回って演奏するパワー溢れるパフォーマンスで聴衆を魅了しました。 これまでにも「ナポリのフォリア〜1725年」と題し、クヴァンツがナポリを訪れた1725年以降、ナポリでもさかんにリコーダー音楽が書かれるようになっ た当時の音楽を集めたディスク[HMC 902135]など、歴史的にも興味深い切り口のプログラミングでCDをリリースしています。 (Ki)
HMM-902608
プロコフィエフ:交響的協奏曲Op.125
チェロ・ソナタ ハ長調Op.119
ブリュノ・フィリップ(Vc)
クリストフ・エッシェンバッハ(指)
フランクフルトRSO(1)、
タンギ・ド・ヴィリアンクール(P)(2)

録音:2018年2月ヘッセン放送大ホール(1)、2019年11月テルデックス・スタジオ(2)(ベルリン)
プロコフィエフの晩年のチェロ曲はロストロポーヴィチの協力で生まれ、彼が世界初演を務めました。ロストロポーヴィチならではの超絶的なテクニック と豊かな歌心が反映された名作として、今日の貴重なレパートリーとなっています。このアルバムの主役のブリュノ・フィリップは1993年生まれ。2011 年にアンドレ・ナヴァラ国際コンクールで第3位とベスト・リサイタル賞を受賞、2014年にミュンヘン国際音楽コンクールで第3位と聴衆賞を受賞とい う将来を嘱望される若手。テクニックと歌心に加え、若々しい感性が魅力となっています。
交響的協奏曲とソナタは、初演の際リヒテルが前者を指揮者、後者をピアニストとして支えたことで知られています。ここではクリストフ・エッシェンバッ ハ指揮フランクフルトRSOが共演しているのもぜいたくで魅力的。ただしソナタは彼のピアノではなく、1990年生まれのピアニスト、ドミニク・ド・ ヴィリアンクールと共演。パリ音楽院でロジェ・ムラロ、クレール・デセール、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェに師事した後、 (Ki)
HMM-902609
グラナドス:歌劇「ゴエスカス」
【アルベルト・グイノヴァルト校訂版】
令嬢ロザーリオ:ナンシー・ファビオラ・エッレラ(S)
フェルナンド:グスターボ・ペーニャ(T)
町娘ペーパ:リディア・ヴィネス・カーティス(Ms)
闘牛士パキーロ:ホセ・アントニオ・ロペス(Bs)
ジュゼップ・ポンス(指)BBC響
BBCシンガーズ

録音:2018年1月/バービカン・ホール(ロンドン)ライヴ
聴いたことがあるようでいて、実はほとんどその機会のないオペラ版「ゴエスカス」がポンスの(指)最新録音で登場します。オペラ・ファンのみならず、 ピアノ・ファンも待望のリリースと申せましょう。
ピアノ組曲「ゴエスカス」は1911年の作で、アルベニスの「イベリア」とならびスペイン・ピアノ音楽の最高峰とされ、描写的かつ煽情的な音楽が独 特なスペイン民俗的イディオムにより、最高度の難技巧で表現されます。グラナドスは同郷のアルベニスやファリャと異なり印象派の影響をほとんど受けず、 18世紀末の純スペイン的な時代と文化に愛着を持っていたとされます。「ゴエスカス」はまさにその時代に生きたゴヤの絵画の世界、ラテン系ならではの 情熱的な愛と、その甘美さのうちに漂う死の匂いを絶妙に描いています。
グラナドスはピアノ組曲を発表後すぐオペラに改作、パリのオペラ座で初演を予定しながらも第一次世界大戦勃発で不可能となりました。結局1916年 1月にニューヨークのメトロポリタン歌劇場で初演されますが、それに立ち会った帰路、船がドイツの潜水艦に撃沈されグラナドスは生命を失いました。
登場人物は4名のみ。18世紀末のマドリードを舞台に、恋人ペーパがいるにもかかわらず美しい令嬢ロザーリオをたらしこもうとするジゴロの闘牛士 パキーロ。その甘い言葉を耳にしたロザーリオの恋人フェルナンドは嫉妬の炎に燃え、パキーロに決闘を申し込みますが、負けて殺されてしまいます。
全3場、上演に一時間しかかかりませんが、生気とフレッシュな感覚みなぎる充実した世界が広がります。主な素材はピアノ版に基づきますが、同時 期の魅力的なピアノ曲「わら人形」のメロディも重要な役割を演じます。またピアノ版の名作「嘆き、またはマハと夜うぐいす」は、決闘の前にロザーリ オが身の潔白を綴るアリアに姿を変え非常に感動的。ナンシー・ファビオラ・エッレラの情感あふれる歌唱が聴きもの。そのほかもピアノの各ナンバーが 歌やオーケストラで次々と現れわくわくします。ワルのパキーロ演ずるホセ・アントニオ・ロペスの血の気の多い歌い回しも最高。ポンスはオーケストラを 鳴らしきっていますが、オーケストレーションも堂にいっていて、ワーグナーさえ連想させます。 (Ki)
HMM-902610
Poetical Humors(ポエティカル・ユーモア)
ヒューム(c. 1579-1645):What greater grief(なんと大きな悲しみ)/Sweete Musicke(甘い音楽)/Touch me sweetely(やさしく私にさわっておくれ)/Captain Humes Pavan(ヒューム氏のパヴァーヌ)
ダウランド:Shall I sue, shall I seek for grace?(私は乞うか、慈悲を求めるか?)/Flow, my tears, fall from your springs(流れよ、わが涙)/Can she excuse my wrongs(彼女は私の間違いを許すだろうか)/In darkness let me dwell(暗闇で横たわらせてください)
ギボンズ(1583-1625):3声のガイヤルド
ミヒャエル・イースト(c. 1580-1648):And I as well as Thou(そしてあなたのように私もまた)
ティエリー・ティドロウ(b.1986):Into something rich and strange *(豊かで奇妙なものに)
ジョン・ブル:(1562/63-1628):Goodnighte(おやすみ)/Myself(私自身)
ギボンズ:ファンタジア
フィリップ・エルサン(b.1948):Lully Lullay
Les inAttendus(レ・ザンアッタンデュ)
マリアンヌ・ミュレル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ヴァンサン・レルメ(アコーディオン)

録音:2017年10月
「Les inattendus」とはフランス語で意外な、思いがけない人々(もの)、の意味。アコーディオンとヴィオラ・ダ・ガンバという、ちょっと意外な組 み合わせによる、17世紀英国音楽の登場です。アコーディオンの構想・製造開始時期は19世紀にさかのぼりますが、本格的に生産されるようになった のは第二次世界大戦より後のことでした。20世紀の最後の10年ほどで、1000以上の新曲がアコーディオンのために書かれています。それでいてオル ガンの代役を務めることもできる楽器で、すでに奏者レルメはラモーの作品を録音してもいます。ここではさらに昔の16世紀の作品を演奏しておりますが、 アコーディオンはオルガンの代役も務めることができる楽器。ここで聴けるように、作品と、そしてヴィオラ・ダ・ガンバと親和性があるのもまったく不思 議ではありません。アコーディオンの音色が時にオルガンのように、時にレガールのように鳴り響く中を、ヴィオラ・ダ・ガンバが時に旋律、時に通奏低 音的な役割を担いながら自在に飛んでいるような、ようにまさにポエジーとユーモアに溢れた1枚の登場です。 (Ki)
HMM-902611
アメリカンズ
バーンスタイン:「ウエストサイド物語」よりシンフォニック・ダンス
アイヴズ:交響曲第3番「キャンプの集い」
バーバー:序曲「悪口学校」Op.5
ルース・クロフォード・シーガー:弦楽のためのアンダンテ
バーバー:祝典トッカータOp.36
ポール・ジェイコブス(Org)(5)
ジェイムズ・ガフィガン(指)
ルツェルンSO

録音:2018年11月/ルツェルン・カルチャー・コングレスセンター
1979年生まれの指揮者ジェイムズ・ガフィガンは近年精力的なレコーディングを示していますが、今回は手兵ルツェルンSOを率いて、故郷アメリカ の作品集に挑戦。現代のミニマル音楽ではなく、半世紀以上前に作られた正統派オーケストラ曲が集められています。
メインはバーンスタインが「ウエストサイド物語」の音楽を自ら交響組曲に編みなおした「シンフォニック・ダンス」。これを発表から60年目に最新録音と若 い感性で再構築。またバーバー最初のオーケストラ作品「悪口学校」と、驚くべき進歩的感性を示す女性作曲家ルース・クロフォード・シーガーの「弦楽のため のアンダンテ」はともに1931年、大恐慌時代のアメリカで生まれた作品。もとは弦楽四重奏曲の第3楽章だったものを作曲者が弦楽オーケストラ用にしたも ので、明瞭なトーンクラスターを用いた音世界は90年前の作とは思えぬフレッシュな感覚に満ちています。
このアルバムのもうひとつのキーワードとなっているのが「オルガン」。アイヴスの交響曲第3番「キャンプの集い」は当初自身がオルガニストを務めていた 教会用にオルガン曲として作ったものをオーケストラ曲に採り入れました。讃美歌の引用が多いため敬虔な雰囲気も感じられます。フィラデルフィアのアカデ ミー・オブ・ミュージックが新しいオルガンを設備したことを祝いバーバーが作曲した「祝典トッカータ」はオルガンの荘厳さと足鍵盤も含め派手なテクニック を楽しめる充実作。1977年生まれのアメリカの名手ポール・ジェイコブスの見事な演奏が聴きものです。 (Ki)
HMM-902612
ラヴェル:ピアノ協奏曲と歌曲
(1)ピアノ協奏曲ト長調
(2)ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ(全3曲)
(3)2つのヘブライの歌
(4)なき王女のためのパヴァーヌ(P版)
(5)マラルメの3つの詩
(6)左手のためのピアノ協奏曲
(7)聖女
セドリック・ティベルギアン(P;1892年製プレイエル・グランパトロン)
ステファーヌ・ドグー(Br)(2)(3)(5)(7)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2020年12月ピエール・ブーレーズ大ホール(1)(6)、
2021年9月フィラルモニ・ド・パリ(2)(3)(5)(7)、スタジオ(4)
ロトと手兵レ・シエクルはラヴェル作品とことさら相性が良く、次々と録音を実現していますが、ついにピアノ協奏曲に挑戦。それもティベルギアンを独奏に迎 えているのが注目です。
ピアノは1892年製プレイエル・グランパトロンを使用。楽器はもちろん、楽譜にもこだわりを見せています。「左手のためのピアノ協奏曲」は第1次世界大 戦で右手を失ったパウル・ヴィトゲンシュタインの委嘱で作曲されましたが、1932年1月5日にウィーンでの初演の際、能力的に無理のあったヴィトゲンシュ タインが楽譜を許可なく変更し、スコアに意図的な付加をしたためラヴェルの怒りを買い、絶交状態となったと伝えられています。デュラン社より出版されたの はラヴェル死の年で、当時不治の神経疾患で校正など判断のできぬ状態でした。ヴィトゲンシュタインが初演時に自腹で浄書、印刷したスコアとパート譜は彼 の独占権満了まで変更と付加のままオーケストラからオーケストラに貸し出されました。
それらの楽譜に加え、リュシアン・ガルバンによる校正と訂正の資料、1933年パリ初演時の1分50秒ほどの映像までも検証したクリティカル版を作成して いるのも注目で、今後この作品の最重要盤になること間違いなしと申せましょう。
演奏も最上等。ティベルギアンの正確でニュアンスに富むピアノ、ラヴェルならではの透明で極彩色のオーケストラ・サウンドを楽しめます。リズム感も秀逸です。
人気作「なき王女のためのパヴァーヌ」も収録されていますが、オーケストラ版ではなくティベルギアン独奏のオリジナル・ピアノ版。味わい深い一幅の絵を観 るようなひとときを楽しめます。さらにステファーヌ・ドグーと歌曲を披露。最初期の「聖女」からラヴェル最後の作「ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホー テ」が収録されているのも大歓迎。さらに元祖ワールド・ミュージックの「2つのヘブライの歌」やラヴェルらしさ満載の「マラルメの3つの詩」も真似のできぬ 美しさで聴かせてくれます。 (Ki)
HMM-902613
1740年頃のロンドン〜ヘンデルの音楽家たち
チャールズ・ワイデマン(カール・フィリップ・ヴァイデマン)(c.1705-1782):ジャーマン・フルート(トラヴェルソ)のた
めの協奏曲第6番ホ短調 op.2
ヘンデル:トリオ・ソナタ第5番 ト短調 op.2HWV390
サンマルティーニ:リコーダー協奏曲 ヘ長調
ピエトロ・カストルッチ(1679-1752):ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ ト短調
ジェイムズ・オズワルド(1710-1769):カレドニアン・ポケット・コンパニオン〔Hugar Mu Fean, Sleepy Maggy, The
Cameronian’s Rant, Up in the Morning Early〕、スコットランド民謡に基づくソナタ〔O Mother what shall I do (Largo),
Ettrick Banks (Adagio), She rose and let me in (Andante), Cromlit’s Lilt (Largo), Polwart on the Green (Andante)〕
ヘンデル:ヴォクソールの演奏会のためのホーンパイプ HWV356
ラ・レヴーズ

録音:2021年10月、パリ
ラ・レヴーズの新譜は、1740年代のロンドンの音楽をプログラムにした1枚。当時のロンドンといえばヘンデル。ヘンデルが自身のオーケストラに招いた奏者 はみな、ヨーロッパを代表するヴィルトゥオーゾたちでした。彼らはまた、作曲家としても活躍し、楽器の普及など、イギリスの音楽生活に力強い変化の風をもたら しました。当時のヘンデル周辺には多大な影響力があったことに感じ入る内容です。
ジュゼッペ・サンマルティーニは当時のヨーロッパ中で知られていた大名手で、ヘンデルのオペラOの首席オーボエ奏者でした。ここに収録された作品は 彼の作品の中でも今でも人気のある作品です。ヴァイオリン奏者のカストルッチはローマ時代からヘンデルと共に活動しており、1715年にヘンデルと共にロンド ンにうつり、コンサートマスターに就任しました。ワイデマン(英国で知られた名。本名はカール・フリードリヒ・ヴァイデマン)はヘンデルのオーケストラに1725 頃に参加しました。フルートの名手であっただけでなく、作曲でも名を成した存在で、ここに収録された作品もギャラント様式風で、彼に続く世代の作品を先取りし たようなスタイルとなっています。また、スコットランド人のジェイムズ・オズワルド(1710-1759)は、1761年ジョージ三世の室内楽作曲家に就任する一方、 スコットランド民謡に基づく作品集の楽譜がベストセラーとなり(フルートやヴァイオリンで演奏可)、ひいては自国の音楽をロンドンの客間で流行させたという成 果を残しています。
ラ・レヴーズは2004年にバンジャマン・ペローとフロランス・ボルトンによって結成された、ソロで活躍する音楽家たちによる古楽アンサンブル。17-18世紀 の音楽に注力しています。劇場や文学など、他分野の芸術と関連づけられた興味深いプログラムの数々は世界の注目を集め、高く評価されています。 (Ki)
HMM-902614
サン=サーンス:交響詩と動物の謝肉祭
(1)交響詩「ファエトン」Op.39
(2)交響詩「ヘラクレスの青年時代」Op.50
(3)交響詩「オンファールの糸車」Op.31
(4)交響詩「死の舞踏」Op.40
(5)歌劇「サムソンとデリラ」〜バッカナール
(6)動物の謝肉祭(全曲)
(7)映画音楽「ギーズ公暗殺」Op.128(全6曲)
フランソワ=マリー・ドリュー(Vn)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2021年11月/ブローニュ=ビヤンクール、ラ・セーヌ(Disc1)、2021年4月/フィラルモニ・ド・パリ(Disc2)
快進撃を続けるロトとレ・シエクルがサン=サーンス「動物の謝肉祭」のピリオド楽器演奏を実現させました。彼らは2010年に交響曲第3番「オルガン付き」 とピアノ協奏曲第4番の画期的なアルバムを録音してもいますが、今回10年を経てサン=サーンス名作集の誕生となりました。
2枚組で、1枚目には4篇の交響詩をやはりピリオド楽器ですべて収録。名作「死の舞踏」の独奏ヴァイオリンもノン・ヴィブラートで、オーケストラの音色ともに、 この曲が実はおどろおどろしくないことを示してくれます。もともとサン=サーンスは古楽と古楽器復興に注力した人物でもあり、ロト自身「レ・シエクルの創設 者のひとりといえる」と述べています。歌劇「サムソンとデリラ」のバッカナールも異国的でものものしいイメージが払拭され、パステル画のような色彩となり、 これぞサン=サーンスのイメージしていたものと納得させられます。
なにより興味深いのが2枚目の「動物の謝肉祭」。これまで聴いたこともない響きに驚かされます。作品には2台のピアノが用いられますが、ここでは 1928年プレイエル製のダブル・ピアノが用いられているのも注目。一台のピアノの両端に鍵盤のついた対面型楽器で、シテ・ド・ラ・ミュジーク音楽博物館 が1983年にプレイエル本社展示品を購入し、演奏可能な状態にしていました。1台の楽器ゆえ響きは美しく均一で、別々の2台では出せない世界を作り上げ ています。ジャン・スギタニとミヒャエル・エルツシャイドによりますが、技巧的な「ロバ」を颯爽と弾くかと思えば、「ピアニスト」ではド下手にわざと間違え るなど爆笑の演奏を繰り広げています。
ノン・ヴィブラート奏法ゆえ「雄鶏と雌鶏」や「耳の長い登場人物」はまさに動物の鳴き声に聴こえます。また「象」のコントラバスの重くない洒落気、「水 族館」の木製ハーモニカ、「化石」のシロフォンなど古い楽器なのに非常に新しい音色として響きます。
単に時代考証で終わらないのがロトの凄いところ。リズム感のよさとサン=サーンスに不可欠な早く精力的な動きはもちろん、子供たちをも大喜びさせるよう なユーモアは誰にも真似できません。史上初の映画音楽だった「ギーズ公暗殺」もLSOとサウンドトラックの仕事で鍛えたロトの感覚が光ります! (Ki)
HMM-902616
ブラームス:愛の歌(ワルツ)op.52(全18曲)
新・愛の歌(ワルツ)op.65(全15曲)
ハンガリー舞曲 第7番イ長調、第20番ホ短調、第4番 ヘ短調、第14番ニ短調、第9番ホ短調
RIAS室内cho
ジャスティン・ドイル(指)
4手連弾ピアノ:アンゲラ・ガッセンフーバー&フィリップ・マイヤース

録音:2021年4月、ベルリン
ブラームスによる四重唱の中でも抜群の人気を誇る愛のワルツop.52を、名門RIAS室内合唱団が録音しました。ブラームス自身「印刷された楽譜をみて初め て笑顔になることができた」という手紙を残しているくらいに、この作品を気に入っていたもの。ブラームスの全作品の中でもとりわけ明るさに満ちた作品で、四 重唱+ピアノ連弾という編成をとり、ワルツやレントラー、そして当時のウィーンの居酒屋などで流れていた音楽のリズムで書かれており、どれも基本的には男女の 間で交わされる歌となっています。声楽の四重唱は、当時の家庭内での音楽活動のための編成で、大変に人気のあるジャンルでした。このop.52は、正式には「四 手ピアノ(連弾)のためのワルツ集(そして歌も自由に加えてよい)」という題がつけられています。これは、四重唱(声楽による四重奏)よりもさらに楽譜需要の 高かった、ピアノ連弾という編成を全面に打ち出すための出版社の作戦でもありました。ブラームスはロシア語、ポーランド語、そしてハンガリーの詞に基づいてゲ オルク・フリードリヒ・ダウマーが編んだ詩集をたいそう気に入り、作曲を始めました。出版社には「声楽パートなしで印刷・出版することのないように」と念を押 していたほど。実際、やはり需要があり、後年になって、ブラームスはピアノ連弾のためにあらたに編曲をしなおすことになりますが、その連弾の楽譜にはダウマー の詩が掲載されていました。このop.52の成功をうけて書かれたop.52に加え、ブラームスのピアノ連弾の代表格、ハンガリー舞曲からの抜粋を挟み込んだ充実 のプログラムとなっています。 (Ki)
HMM-902618
エルガー:ヴィオラ協奏曲(原曲:チェロ協奏曲/ライオネル・ターティス (1876-1975)によるヴィオラ編曲版に基づく)
ブロッホ:ヴィオラとオーケストラのための組曲 B.41
ティモシー・リダウト(Va)
BBC響、
マーティン・ブラビンス(指)

録音:2022年4月、ロンドン
『詩人の恋』ヴィオラ編曲版で、その溢れるロマンスを存分に発揮し一挙に注目を集めたイギリスの俊英ヴィオラ奏者、ティモシー・リダウト。待望の新譜はエル ガーです!指揮者も英国出身のブラビンス、オケもBBC響ということで、英国勢による演奏が実現、エルガーの暗くしかし抒情に満ちた世界が濃厚な熱量で展開 されています。エルガーのヴィオラ協奏曲は、20世紀に活躍した英国のヴィオラ奏者ターティスのたっての希望で実現した、チェロ協奏曲のヴィオラ編曲版です。 この編曲は作曲者にも認められ、1930年にエルガーの(指)ターティスのソロにより初演、チェロ協奏曲の初演よりも熱烈に迎え入れられたそうです。リダウトは ターティスの編曲にさらに手を加え、完璧に作品を手中におさめています。カップリングのブロッホは、演奏機会が少ないものの、東洋趣味の作品で、こちらもリダ ウトの巧みな歌いまわしが炸裂しています。
ティモシー・リダウトは1995年生まれ、王立音楽院で学んだのち、2014年セシル・アロノヴィッツ国際コンクール優勝、2016年ライオネル・ターティス国際 ヴィオラコンクール優勝。ヴィオラ界の若手の中では最注目の演奏者で、オーケストラとも共演多数、2021年6月には王子ホールでトランジット・シリーズに登場、 絶賛されました。 (Ki)
HMM-902620
ジョスカン・デ・プレ:葬送モテット&挽歌集
オケゲムの死を悼む挽歌
Nimphes, nappes
はじめに言葉があった(In principio erat Verbum)
主よ、解放したまえ(Absolve quaesumus, Domine)
おおアブサロン、わが息子よ(Absalon filli mi)
そしてダヴィデがこのような(Planxit autem David)
デ・プロフンディス(深き淵より)/レクイエム
ミゼレーレ・メイ・デウス(神よ、我をあわれみたまえ)
我らが父よ/アヴェ・マリア
ニコラ・ゴンベール(c.1495-1560):おおミューズ、和をなす娘たちよ
カペラ・アムステルダム
ダニエル・ロイス(指)

録音:2018年7月、アムステルダム
「死者をいたみ、死を苦しみ、死を記憶する」というのは15世紀末に起こった新しいファッションだったと言われています。ジョスカン・デ・プレは ヨハネス・オケゲム(c.1410-1497)の死を悼み、オケゲムの死を悼む歌を作曲しました。オランダの声楽アンサンブル、カペラ・アムステルダムは、 ダニエル・ロイスの指揮のもと、死者へのオマージュ(世俗作品)と宗教的なポリフォニー作品とを巧みに組み合わせたプログラムで、ルネッサンスの 巨匠たちによる作品を驚異的な美しさで蘇らせています。 (Ki)
HMM-902621
ベ ルリオーズ、リスト、ワーグナー:歌曲集
リスト:ローレライ
 喜びに満ち、悲しみに満ち(1844 年版&1860年改訂版)
 昔テューレに王がいた
 ラインの美しき
 流れのほとり/山々に憩いあり
ベルリオーズ:夏の夜
 オフィーリアの死
ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集(女声のための5つの詩)
ステファニー・ドゥストラック(S)
パスカル・ジュルダン(P)

録音:2018年9月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ステファニー・ドゥストラックは、ウィリアム・クリスティの下でも研鑽を積んだフランスのメゾ・ソプラノです。幅広いレパートリーを誇りオペラと歌曲 シーンで活躍しています。彼女の新譜は、神話上の歌声で航夫たちをとりこにした海の怪物「セイレーン」(フランス語でシレーヌ)と題し、リスト、ベル リオーズ、ワーグナーのロマン派歌曲を集めました。リストの「ローレライ」はラインのセイレーン伝説を歌った作品で、リストはこの歌曲のほかピアノ独 奏曲など様々な版をのこしています。ワーグナーを思わせる和声も印象的な名曲です。ベルリオーズのオフィーリアの死は最初にこの独唱曲として書かれ、 のちに女声合唱にも編曲されています。ワーグナーのヴェーゼンドンク歌曲の深遠な世界も見事。水にまつわる内容の歌曲での、ピアノでの水の表現も作 曲家によって様々で楽しめます。ピアニストのジュルダンは、ハイドシェックやロジェ・ムラロに師事、室内楽を中心に活躍する名手です。 (Ki)
HMM-902625
ミシェル=リシャール・ド・ラランド(1657-1726):グラン・モテ集
ディエス・イレ(怒りの日) S31(1690)
四重奏〜王の夕餐のためのシンフォニーの第3のカプリスより S162/5
ミゼレーレ S27(1687)
来たれ、創造主よ S14(1684)
アンサンブル・コレスポンダス、
セバスティアン・ドセ(指)

録音:2021年2月
鍵盤奏者、指揮者のセバスティアン・ドセのもとに2008年にリヨンで創設されたアンサンブル・コレスポンダンス。17世紀のフランス宗教音楽を中心レパート リーとし、著名な作曲家の作品を再発見するなど、その精力的な演奏・録音活動で定評のあるアンサンブルとしてフランスの古楽界を牽引する存在となっておりま す。
このたび彼らが収録したのは40年以上にわたって宮廷に仕えた作曲家、ラランド(1657-1726)の作品。ラランドは、サン=ジェルマン・ロクセロワ教会の 聖歌隊で学び、才能あるオルガン・チェンバロ奏者だったラランドは、同時代の人々から「ラテンのリュリ」と呼ばれ、1683年春、王の音楽団体(ミュジク・ド・ロワ) に入ります。すぐに王に才能を認められ、礼拝堂の副室長、音楽監督(1689)、作曲家(1690)、そして楽長(1709)という4つの主要ポストを歴任し、礼拝お よび室内の音楽団の長を40年以上にわたって務め、王の日々の礼拝の音楽から夕餐の音楽など、主要な音楽の一切を取り仕切っていました。ここに収録された のは、ラランドが主要ポストを務めて間もないころに作曲された3つのモテットと、夕餐のための音楽からの抜粋。
「ディエス・イレ」は1690年5月5にサン=ドニ教会で執り行われたバイエルン王妃マリー=アンヌ=クリスティーネの葬儀のために作曲されたもですが、のち にルイ14世の葬儀(1715年10月23日、同じサン=ドニ教会)でも演奏されたと考えられています。四重奏は、器楽曲ですが、これがまた実に雄弁な演奏。王 がラランドを重用したのも納得の充実の楽曲です。「ミゼレーレ」は、聖週間の最後の3日間におこなわれたテネブレの礼拝で演奏されたと考えられています。ララ ンドの、そして17世紀フランス音楽の最高傑作のひとつともいえる作品で、気高い美しさに満ちています。
HMM-902627
モーツァルト:セレナード第11番変ホ長調 K.375
セレナード第10番変ロ長調「グラン・パルティータ」K.361
ベルリン古楽アカデミー
[メンバー]クセニア・レフラー(Ob)
ミヒャエル・ボッシュ(Ob)
エルンスト・シュラーダー(Cl)、K.375andバセットホルン/K.361)
マルクス・シュプリンガー(Cl)
ベンヤミン・ライセンベルガー(Cl)*
フィリップ・カステホン(バセットホルン)*
エルヴィン・ヴィーリンガ(Hrn)
ミロスラフ・ロヴェンスキ(Hrn)
ヤナ・シュヴァドレンコヴァー(Hrn)*
ヴィクトリア・ハウアー(Hrn)*
ジェーン・ガワー(Fg)
エクハルト・レンツィング(Fg)
クリスティーネ・シュティハー(Cb)*
*=K.361のみ

録音:2020年1月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ベルリン古楽アカデミーのメンバーによるモーツァルトの「グラン・パルティータ」がリリースされます。本作は、通常の八重奏(オーボエ、クラリネット、ホルン、 ファゴット各2)にさらに管楽器4本とコントラバスを加えた13人という編成で、全7楽章演奏時間は約50分を要する大規模な作品です。名手揃いのベルリ ン古楽アカデミーの秀逸なアンサンブルは、聴きごたえがあり、特にバロック・オーボエの名手クセニア・レフラーのソロなどはっとするような美しさで、この曲 の魅力を存分に伝えてくれます。また妙技を強調するではなく、それぞれのメンバーの演奏がのびのびとしていて、かつ嬉々とした生気が感じられる演奏です。 カップリングには、セレナード第11番を収録。全5楽章モーツァルトが好んだ調性変ホ長調で書かれ、モーツァルトならではの瑞々しい色彩を持ち、各楽器の 掛け合いが聴きもの。モーツァルトは13曲のセレナーデを残していますが、管楽器だけのために書かれたのは、前述の第10番、この第11番、そして第12 番の三作品。ベルリン古楽アカデミーの精鋭による演奏は必聴です。 (Ki)
HMM-902628
抵抗と反乱の初期の歌
ALL UNITE!〔Friendly Union/ The Cuba March/ Bunker Hill/ Liberty Tree/ Chester〕
GONE FOR A SOLDIER〔Captain Robert Kidd/ Jolly Soldier/ Boston March/ Saw you my Hero/ David’s Lamentation/ Johnny has Gone for a Soldier/ Prince William’s March〕
REPENTANCE〔Repentance/ Thirst for Gold/ My Body Rock ’Long Fever/ Didn’t my Lord Deliver Daniel/ Sanctum Te/ Pretty Home/ Hebrew Children〕
THE RICH MAN〔False are the Men of High Degree/ The Rich Man/ The Jolly Sailor〕
A LAND OF FREEDOM〔The Appletree/ Trumpet of Peace/ March (Clamanda)/ O Zion Arise/ Free Americay!/ Rise Columbia!/ Yankee Doodle, or The Lexington March〕
ザ・ボストン・カメラータ
アンヌ・アゼマ(指)
ボストン・カメラータはヨーロッパそしてアメリカの古楽シーンを牽引する存在。1954年、ボストン美術館の楽器コレクションを演奏するための団体と して設立され、長きにわたって活躍しています。2009年より、アンヌ・アゼマがリーダーを務めています。パリ、ブラジル、シカゴなど世界各地で演奏 会を行っています。 このFREE AMERICA!と題した1枚は、1770-1860年頃のアメリカの歌を集めたもの。団結の自由、反逆し、犠牲を覚悟したうえでの戦いに臨む決意、 しかし何よりも、新しい「約束の地」への長い旅路の友となるよう考えられた歌が集められています。 (Ki)
HMM-902629(2CD)
モーツァルト:三大交響曲集
交響曲第39番変ホ長調 K.543
交響曲第40番ト短調 K.550
交響曲第41番ハ長調 K.551
アンサンブル・レゾナンツ
リッカルド・ミナージ(指)

録音:2019年7月、フリードリヒ=エーベルト=ハレ、ハンブルク(ドイツ)
ミナージ率いるアンサンブル・レゾナンツ、モーツァルトの三大交響曲という注目の新譜の登場です。当アンサンブルは、ケラスのソロによる協奏曲も収 録したC.P.E.バッハ(HMM 902331/KKC 5913)、ハイドン:十字架上の最後の7つの言葉(HMM 902633)などでも作品の核心を突いた鋭く も豊かに響きわたる演奏を展開していました。ここでも、あくまでもモダン楽器によるアプローチにこだわりつつ、既に膨大な数の録音があり、演奏会で とりあげられる回数も多いこの3作品を、目からうろこが落ちるような鮮度で演奏しています。
対比(和音とパッセージ、強弱など)が見事な第39番。「疾走」するあの有名な冒頭、と思うと思わぬところですぐに足踏みしたりと、手に汗にぎるよ うな第40番。そして第41番では胸のすくようなトゥッティ、それぞれの主題の性格の弾きわけの見事さ、弦楽器の走句の奏し方もひとつひとつが効果的で、 耳がはなせません。モーツァルトが譜面に書いた要素一つ一つが生き生きと鳴り響き、ちょっとしたところでのリタルダンドなど、すみずみまで鮮やか。ど こまでも自然。メンバーそれぞれの巧さが際だっています。まったく新しい三大交響曲の登場です!
ミナージは、アーノンクールがこれらの3作品の関連性と、連続して演奏することの意味を説いたことに言及しつつ、これらの3作品が作曲された同じ 年に、モーツァルトがスヴィーテン伯にC.P.E.バッハのオラトリオ “Die Auferstehung und Himmelfahrt Jesu(イエスの復活と昇天)” を再構築し、 指揮するよう依頼されていたことに着目。ミナージは、この作業がこれら3作品にもたらした影響は大きいと考えられるとしています。フランス風序曲を 思わせる第39番の冒頭、様々な要素がキリストの受難にまつわる作品と関連付けられる第40番、そして41番のフィナーレでのグレゴリオ聖歌とのか かわり・・・。オーケストラの各パート間のパッセージの受け渡し、あるいは各部分の移行部にいたるまで理想的な響きを求めて演奏しています。録音が 行われたフリードリヒ=エーベルト・ハレは、かのヴァントも録音を行ったことのある由緒あるホール。音響にも注目です。
ミナージは、1978年生まれ。世界が認める俊英の一人です。ヴァイオリン奏者として、サヴァール率いるコンセール・デ・ナシォオンやコンチェルト・ イタリアーノ、アッカデミア・ヴィザンティナなど、名だたるピリオド楽器アンサンブルで第1ヴァイオリンを担当していました。バルトリの「ノルマ」の録 音ではオーケストラ指揮のアシスタント、第1ヴァイオリン、そしてキュレーターも務め、2017年より、アンサンブル・レゾナンツ(ハンブルク)のアーティ スト・イン・レジデンツを務めています。
HMM-902631
イディッシュ・カバレット
コルンゴルト:弦楽四重奏曲第2番Op.26 (1933)
シュルホフ:弦楽四重奏のための5つの小品(1923)
デシャトニコフ:イディッシュ〜ヴォーカルと弦楽四重奏のための5つの歌
ヒラ・バッジオ(S)
エルサレムQ【アレクサンドル・パヴロフスキー(Vn1)、セルゲイ・ブレスレル(Vn2)、オリ・カム(Va)、キリル・ズロトニコフ(Vc)】

録音:2018年12月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
弦楽四重奏のスタンダード・レパートリーで高い評価を受けるエルサレム四重奏団が、ハルモニア・ムンディから「ちょっと変わっていながら、聴き手 の興味をひくものに挑戦してみては?」と勧められ実現したルーツ捜し音楽集。
戦前のポーランドは世界最大のユダヤ人口をかかえ、学問、芸術の分野で最先端であっただけでなく、1918 年頃から1933 年まで華開いたドイツ のワイマール文化を牽引したのもユダヤ系で、一世を風靡したカバレット(キャバレー)ソングなどは、ユダヤ文化爛熟例でした。第2次世界大戦のホ ロコーストで姿を消しましたが、ハリウッドやブロードウェイへ場所を変え、ボードビルやミュージカルへと発展する要素となりました。
当時のポーランド・ユダヤ人のストリート・ミュージックを現在の視点で見るため、現代ロシアの作曲家レオニード・デシャトニコフに流行歌をソプラ ノと弦楽四重奏用に再創造するよう委嘱、生まれたのが「イディッシュ」。弦のための革新的な書法がユダヤの歌に現代的な命を吹き込んでいます。
その縁取りを明瞭にするため、当時活躍したふたりのユダヤ系作曲家コルンゴルトとシュルホフの作品を収録。ナチスの台頭により前者はアメリカへ 渡り映画音楽の世界で成功、後者は強制収容所に送られ48歳の命を散らしました。ここに収められた2篇は、ワイマールのカバレットソングを彼ら のやり方でクラシック作品化したもので、独特の雰囲気に酔わされます。 エルサレム四重奏団もクレズマーさえ彷彿させるねちっこい音色で濃い世界を再現。ワールドミュージック好きにも超オススメです。 (Ki)
HMM-902632
Passions〜ヴェネツィア1600-1750
メールラ:Hor ch’e tempo di dormire (Canzonetta spirituale sopra alla nanna)
モンテヴェルディ:クルチフィクスス(4声)、シンフォニア(『オルフェオ』より)、カンターテ・ドミノSV 292、
 アドラムス・テ・クリステ SV 289、リトルネッロ、E questa vita un lampo SV 254
カヴァッリ:サルヴェ・レジーナ
レグレンツィ:アダージョ、Dialogo delle due Marie “Quam amarum est Maria”
ロッティ:In una siepe ombrosa、クルチフィクスス(6声、8声、10声)、クルチフィクスス(8声)
カルダーラ:クルチフィクスス 6声
ジョヴァンニ・ガブリエーリ:Exaudi me Domine
マリーニ:Sinfonia sesto tuono、Balletto secondo Pretirata、Balletto secondo Pretirata
レ・クリ・ド・パリ(声、ヴィオール、コルネット、セルパン)
ジョフロワ・ジュルダン(指)
「メランコリー」につづき、今回レ・クリ・ド・パリが挑むテーマは「Passion(受難・苦しみ)」。クルチフィクスス(Crucifixus’ 十字架につけられ’) を中心に、ヴェネツィアのバロック音楽の中から受難をテーマにした珠玉の作品集です。
「レ・クリ・ド・パリ」は、ジョフロワ・ジュルダンによって結成された声楽と器楽から成るアンサンブルで、16世紀初頭から現代音楽までをレパートリー にしています。演奏曲目によって、編成を3名から80名まで自在に変え、メンバーも作曲家、編曲家、俳優、舞台監督、楽器奏者、ダンサーからサウンド・ デザイナーなど実に様々というユニークなグループです。 (Ki)
HMM-902634
ベルリオーズ:イタリアのハロルドOp.16
歌曲集「夏の夜」Op.7*
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
タベア・ツィンマーマン(Va)(
ステファヌ・ドゥグー(Br)

録音:2018年3月2 / 3日フィルハーモニー・ド・パリ(1)
8月15/16日アルフォールヴィル*(2)
リリースするものすべてが話題となるロトとレ・シエクルの新譜は何とベルリオーズ。ベルリオーズは1869年に歿したため、2019年は没後150年に あたります。ロトのベルリオーズといえば2009年録音の「幻想交響曲」がありますが、それから約10年を経てロトの円熟ぶりとオーケストラの成長ぶ りに驚かされる新録音となりました。
ベルリオーズはオーケストレーションの改革者であると同時に楽器オタクでもあり、最新の楽器製作の動向に目を光らせていました。そしてシェフのよう にすぐ応用しました。それゆえ現代の楽器ではベルリオーズが思い描いた真の効果は出せないとロトは述べています。それが今回実現できました。 曲目はソリストを伴う2篇。「イタリアのハロルド」は交響曲と銘打ちながら、パガニーニの依頼で作曲されたヴィオラ独奏を含む協奏作品。必ず名ヴィ オラ奏者が起用されますが、ここではタベア・ツィンマーマンという大スターと共演になりました。ツィンマーマンといえば、2003年にコリン・ディヴィ ス指揮ロンドンSOと共演した名盤や、エッシェンバッハ&パリ管とのDVDでこの作品を独奏していますが、今回はピリオド・オーケストラとの演奏 ということもあり興味津々。ヴィオラが登場するところから、その深々としながら朗々とした歌いまわしに引き込まれてしまいます。
「夏の夜」独唱はもともと異なる声域の曲を集めていましたが、ここではバリトンのステファヌ・ドゥグーがひとりで全曲を歌唱。バリトンを用いたのは ロトの意見でもあり、理想的な世界を創り上げています。 今回もブックレットに弦楽器以外すべての使用楽器と制作年が明記され、貴重な資料となっています。ロトの演奏はますます精緻、ベルリオーズの天才 的な管弦楽法を再認識できます。 (Ki)
HMM-902635
ブラームス:ドイツ・レクイエム クリスティアーネ・カルク(S)
マティアス・ゲルネ(Br)
スウェーデンRSO
スウェーデン放送cho
ダニエル・ハーディング(指)

録音:2018年10月、ベルワルトホール(ストックホルム、スウェーデン)
マーラー・ツィクルス(第9番(KKC 5883/ HMM 902258)、第5番(KKC 5986/ HMM 902366)でも快進撃の続くハーディングとスウェーデン放送 響が、ドイツ・レクイエムを録音しました。独唱者は、ザルツブルク音楽祭の常連であり、アーノンクール、ティーレマン、ヤンソンス、ハーディングらと数々の重 要なコンサートで共演しているクリスティアーネ・カルク。そしてバリトンは、リートにオペラにそのやわらかくも深い歌声で世界を魅了し続けているマティアス・ ゲルネという最高の布陣です。
やわらかにして厳か、そして高潔、非常に抑制の効いた演奏。ゲルネのやわらかく深い歌声、カルクのまるで天から降り注ぐような歌声には思わず涙が出そ うな感動をおぼえます。 (Ki)
HMM-902636
「フォーレとその詩人たち」
ヴィクトル・ユゴー:「蝶と花」op.1-1、「愛の夢」op.5-2
ボードレール:「秋の歌」op.5-1
ゴーティエ:「漁夫の歌」op.4-1、「悲しみ」op.6-2
ポメイ:「オバド」op.6-1
モニエ:「舟歌」op.7-3
プリュドム:「川のほとりで」op.8-1、「ゆりかご」op.23-1
ビュシーヌ:「夢のあとに」op.7-1、「トスカナのセレナード」op.3-2
シュダンス:「シルヴィー」op.6-3
シルヴェストル:「私たちの愛」op.23-2、「秘めごと」op.23-3
ルコント・ド・リール:「イスパハーンのばら」op.39-4、「ばら」op.51-4
リラダン:「夜想曲」op.43-2、「贈物」op.46-1
ヴェルレーヌ:「月の光」op.46-2、「マンドリン」op.58-1、「ひめやかに」op.58-2
リシュパン:「涙」op.51-1、「墓地にて」op.51-2
モリエール:セレナーデ〜「町人貴族」
サマン:「夕べ」op.83-2、「伴奏」op.85-3
・マンデス:「水に漂う花」op.85-2、「9月の森の中で」op.85-1
ドミニク:「無言の贈物」op.92
レニエ:「歌」op.94
マルク・モイヨン(Br)
アンヌ・ル・ボゼ(P)

録音:2018年12月
フランス芸術歌曲の頂点のひとつを為すフォーレの歌曲集。フォーレの歌曲の世界を支えた優れた様々な詩人たちによる作品が選ばれています。マルク・モ イヨンは1980年フランス生まれのバリトン(テノールとして演奏することもあり)で、サヴァール、ドゥルス・メモワールといった指揮者やアンサンブルとも共演 を重ねており、古楽界では特にその存在感を発揮しています。モイヨンの言葉に関する鋭敏なセンスが遺憾なく発揮されたアルバムです。ピアノのアンヌ・ル・ボ ゼは歌手との共演も多く、モイヨンが作り上げる世界を、より色彩と情景豊かにふくらませています。 (Ki)
HMM-902637
ペルゴレージ:スターバト・マーテル(悲しみの聖母) へ短調
アンジェロ・ラガッツィ(1680-1750):4声のソナタ へ短調 Op.1-4
ジョアン・ロセール(1724-1780):2人の歌手のためのサルヴェ・レジーナ へ短調『サルヴェ・ア・ドゥオ』
ジュリア・セメンツァート(S)
ルシール・リシャルドー(Ms)
リッカルド・ミナージ(Vn、指)
アンサンブル・レゾナンツ

録音:2020年9月/ハンブルク、フリードリヒ・エーベルト・ハレ
26歳で世を去った天才ペルゴレージ畢生の名品『スタバート・マーテル(悲しみの聖母)』は、18世紀宗教音楽の中で最も崇高な、聖なる奇跡のひとつ。古 楽と現代を「共鳴(レゾナンス)させる」というテーマを掲げて活動を重ねてきた名団体アンサンブル・レゾナンツと2018年からアーティスト・イン・レジデン スを務めるリッカルド・ミナージが、この感動的な作品に驚くほど現代的な光を当てます。
ただ美しいのではなく、時に穏やかならぬ響きを発し突き刺さる悲しみを痛切に表現。幾度もぶつかっては解決を繰り返す冒頭の軋み。暗闇のどん底のよう な短調と、ほのかな灯りがともるような長調。そして歌を含めた最強音と最弱音の、表情の幅のとてつもない広さ。闇の中にいかに光を対比させ命を宿すかと いうバロック芸術の精神が、劇的なまでに生々しく迫ってきます。血と苦しみを絞り上げるように歌う二人の歌手もほんとうに素晴らしい。
互いに共鳴し合うカップリングにも大注目。ヴァイオリン3本と通奏低音によるラガッツィのソナタは洗練された対位法を効果的に使った音楽で、第2楽章に 『スターバト・マーテル』そっくりの進行が登場。「サルヴェ・レジーナのイミテーション」という副題を持っていて、技巧を織り交ぜつつもしめやかで気品に満ち た音楽です。そして『スターバト・マーテル』と同じく二人の女声歌手をソリストにしたカタルーニャの作曲家ジョアン・ロセールによる『サルヴェ・レジーナ』も 悲痛なまでの美しさ。長くペルゴレージ作として伝わっていた音楽で、語法はまさにペルゴレージそのもの。謎の多い作品ですが劇的な表現は本家に引けを取り ません。 (Ki)
HMM-902638(2CD)
モーツァルト:LIBERTA! (自由!)〜3幕から成る想像上のドラマ・ジョコーソ
第1幕〜熱狂の日(フィガロの結婚)
1. 序曲〜『騙された花婿』 K.430 (424a), 1783-84年より
2. 四重唱「ああ、なんという冗談!」〜『騙された花婿』 K.430 (424a), 1783-84年より
3. アリア「このような美しい瞳が他にどこにあるだろうか」(『騙された花婿』より)
4. セレナータ「わたしの名を」(パイジェッロ:『セヴィリアの理髪師』, 1782年より)
5. レチタティーヴォ、アリア「わたしの美しい恋人…いかないで、愛しいひと」 K.528, 1787年
6. カノン「私のいとしい人、私の偶像よ」K.562, 1788年
7. アリア「女はいつもこう言う」〜『カイロの鵞鳥』K.422(未完), 1783年より)
8. カンツォネッタ「静けさがほほえみながら」K.152 (210a), 1775年
9. 二重唱「私には言えません」〜『イドメネオ』 K.366, 1786年版より
10. ノットゥルノ「いとしい人よ、もしあなたが行ってしまったら」K.438, 1786年頃
第2幕〜罰せられた放蕩者(ドン・ジョヴァンニ)
11. 序曲(歌劇『エジプト王、タモス』K.345(336a), 1773-1779年頃)
12. 六重唱「おお、なんと素晴らしい祝賀!」(マルティン・イ・ソレール:椿事(Una cosa rara, o sia Bellezza ed onesta, 1786年)
13. レチタティーヴォ「そなたはこうして裏切りをするのか/苦く恐ろしい後悔の気持ちが」K.432 (412a), 1782-83頃
14. カノン「私の太陽はかくれてしまい」K.557, 1788年
15. アリア「参りましょう、でもどこへ?」K.583, 1786年
16. アリア「どうか、詮索しないでください」K.420, 1783年
17. アリア「いいえ、いいえ、あなたにはできません」K.419, 1783年
18. 六重唱と合唱「サタンの骨!」(歌劇『カイロの鵞鳥』K.422(未完)より)
19. アリアと合唱「横柄なふるまいをするのでない」(K.Anh 122)
20. 間奏曲(『エジプト王、タモス』K.345(336a), 1773-1779年頃より)
第3幕〜恋人たちの学校(コジ・ファン・トゥッテ)
21. 序曲〜『劇場支配人』K.486, 1786年より
22. アリア「男たちはいつでもつまみぐいしたがる」K.433, 1783年
23. アリア「私はあなたに別れをつげます、おおいとしい人よ、さようなら」K.Anh.245, 1787-91年頃
24. アリア「別れの時が今私たちを引き裂こうとしている」〜『劇場支配人』K.486, 1786年より
25. レチタティーヴォ「私の心は打ち震え」〜サリエリ:歌劇『やきもち焼きの学校』より(初演:1778年/ 1783年版)
26. 六重唱女はいつもわからない〜サリエリ:歌劇『やきもち焼きの学校』より(初演:1778年/ 1783年版)
27.三重唱「ああなんという事件!」〜『騙された花婿』 K.430 (424a), 1783-84年より
28. ノットゥルノ「数多い恋人たちの間にももう見られない」〜K.549, 1788年頃
ピグマリオン
ラファエル・ピション(指)
ザビーヌ・ドゥヴィエル(S)、
ショブハン・スタッグ(S)
セレーナ・マルフィ(Ms)、
リナール・ヴリーリンク(T)
ジョン・チェスト(Br)、
ナユール・ディ・ピエロ(Bs)

録音:2018年10月
「後宮からの誘拐」(1782年)の後、モーツァルトはいよいよダ・ポンテ三部作〔フィガロの結婚(1786年)、ドン・ジョヴァンニ(1787年)、コジ・ファン・トゥッテ (1790年)〕を生みだすこととなりますが、この間、よき台本を常に探し求めていました。音楽によって、物語や登場人物の心理を昇華させ、観客をかつてない感 動の渦に巻き込みたいと考え、ドラマティックな音楽づくりの研究を行っていました。演奏会用アリアや劇場のための音楽がそれです。ピション率いるピグマリオン が、そうした音楽や、この時期に書かれたオペラの中の楽曲を組み合わせて3幕仕立てのオペラとして提示。それぞれの幕がフィガロの結婚、ドン・ジョヴァンニ、コ ジ・ファン・トゥッテのストーリーをベースとしているため、とても親しみやすく、かつ新鮮に響きます。未完の楽曲も含まれますが、そうしたものの編曲はピエール= アンリ・デュトロン(ヤーコプス指揮のモーツァルト:レクイエムでも補完をした者)らが担当しています。場面の必要に応じてモーツァルトと同時代人の作曲家によ るオペラからの重唱なども挿入し、実に充実の3幕オペラに仕上がっています。 (Ki)
HMM-902640
シャルパンティエ:4つの合唱のためのミサ曲 〜イタリア旅行記
【パリ】
マルカントワーヌ・シャルパンティエ:主の御保護のもとに H.28
【ボローニャ】
マウリツィオ・カッツァーティ:(1616-1678):Salve caput sacrosanctum
【ヴェネツィア】
フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):12声のソナタ ニ短調/マニフィカト
【クレモナ】
タルクィーノ・メールラ(1594/95-1665):Credidi propter quod
【ローマ】
フランチェスコ・ベレッタ(ca.1640-1694):Missa Mirabiles elationes maris
ジュゼッペ・ジャンベルティ(ca.1600-ca.1663):Similabo eum viro sapienti
フランチェスコ・ベレッタ:Missa Mirabiles elationes maris〜 Et incarnatus est
オラツィオ・ベネヴォリ(1605-1672):Missa Si Deus pro nobis〜 Crucifixus
フランチェスコ・ベレッタ:Missa Mirabiles elationes maris
【パリ】
マルカントワーヌ・シャルパンティエ:死者のためのミサ曲 H.2〜 Symphonie du Kyrie/
4つの合唱のためのミサ曲 H.4/Domine salvum fac regem H.285
セバスティアン・ドゥセ(指)
アンサンブル・コレスポンダンス

録音:2019年4月
パリの作曲家シャルパンティエは1660年代にローマへ渡り、イタリアの音楽を吸収してフランスへ持ち帰りました。フランス古楽界の旗手セバスティアン・ ドゥセがシャルパンティエの旅路を当時の音楽で構成して再現したのがこのアルバム。クレモナ、ローマ、ヴェネツィア、ボローニャと、聴き手を想像力豊かな旅 へ誘います。作曲家と同じようにイタリア体験を経て、イタリアの色彩が色濃く生かされた作品であるシャルパンティエの『4つの合唱のためのミサ』にたどり着 くと、その壮大なサウンドにフランス・イタリア双方の旨味を感じることが出来るでしょう。 (Ki)
HMM-902642
フランク:ピアノ曲集
(1)前奏曲、コラールとフーガ
(2)前奏曲、アリアと終曲
(3)前奏曲、フーガと変奏曲(ハロルド・バウアー編)
(4)コラール第2番ロ短調(ニコライ・ルガンスキー編)
ニコライ・ルガンスキー(P)

録音:2019年7月/サル・ド・シャントネイル(スイス)
ルガンスキー最新盤は何とフランク作品集。意外な感があるかもしれませんが、彼はこれまでもレーピンやクニャーゼフ(チェロ版)とヴァイオリン・ソ ナタを録音・演奏し、その素晴しさが高く評価されてきました。また2015年の来日公演で披露した「前奏曲、フーガと変奏曲」の感動的な演奏が語り 草となっています。長年フランク作品集の録音を夢見ていたそうですが、今回ついに実現。
ルガンスキーといえば、正確無比な技巧と緻密に計算された設計で説得力満点の演奏を繰り広げてきました。その点でフランクはルガンスキーにうって つけ。全く外面的でないのに恐ろしく技術的に難しく、また一音たりとも忽せにできぬ理詰めな構成を、まるで科学を解きほぐすように再現しています。
嬉しいのが感動的なオルガン曲2篇のピアノ編曲が収められていること。「前奏曲、フーガと変奏曲」の静かに切々と紡ぐ哀切感、ルガンスキー自身の 編曲による「コラール第2番」の俊厳さは絶品。いつもの轟き渡るルガンスキーの輝かしいピアノの音色を抑え、オルガンのような音を出してはいるのが 注目です。この曲はフランク最後の作品で、それを最後に置いている点にもルガンスキーの深い理解とこだわりを感じます。 (Ki)
HMM-902643
ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 op.65
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 op.19
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/1696年製ジョフレド・カッパ)
アレクサンドル・メルニコフ(P/エラール [メルニコフ所有 ](ショパン)、スタインウェイ(ラフマニノフ))

録音:2020年9月8-11日、テルデックス・スタジオ、ベルリン
ケラスとメルニコフ、最高の組み合わせによるふたりが、ショパンとラフマニノフを録音しました!ケラスの高貴にして弱音までもが美しすぎるチェロ。そして メルニコフの透明かつ繊細なタッチが際立つピアノ。名手ふたりによる、ロマン派の名曲にまたあらたな名盤が誕生しました。
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)とアレクサンドル・メルニコフ(P)という世界最高峰のふたりによる演奏のベートーヴェンのチェロとピアノの作品全集(KKC 5402およびHMC 902183)は、世界で絶賛され、2014年第52回「レコード・アカデミー賞」大賞銅賞・室内楽部門も受賞しています。このベートーヴェ ンから時を重ね、他の編成での共演もはさみながら、ますますそのアンサンブルの息の感度と精度に磨きがかかったところショパンのチェロ・ソナタは、 生前に出版された最後の作品。ラフマニノフのチェロ・ソナタは1901年、ラフマニノフ20代終わり、ピアノ協奏曲第2番を完成して取り組んだ作品。苦悩 に満ちた遺書のようなショパンと、ほとばしる抒情と輝きに満ちたラフマニノフの2作品ともロマン派の名作として人気ですが、このふたりの演奏で聴けるのは 格別の喜びがあります。ピアニストが書いたソナタでもあり、メルニコフは楽器をかえてそれぞれの作品の理想的な響きを実現しているも注目。
全編をとおしてケラスの音色が実に高貴。そして深い悲しみをたたえた音色、美しすぎる弱音。ケラスが常に深化を遂げていることが感じられます。メルニコ フはショパンの前奏からその音色で一気に聴き手を世界に引きこみます。ショパンではエラール、ラフマニノフではスタインウェイとピアノを変えて演奏。ラフマ ニノフでは、ロマンティシズムにおぼれることなく、繊細で透明感ある音色で怒涛のようなパッセージを展開しております。ショパンでもラフマニノフでも、チェ ロとピアノで完璧にバランスのとれた、そして息のあった対話が繰り広げられています。ショパンもラフマニノフも様々な名演が存在しますが、あらたな決定的 名盤の登場といえるでしょう。 (Ki)
HMM-902644
ベルリオーズ:幻想交響曲Op.14
序曲「宗教裁判官」Op.3
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2019年7月16、17日/アルフォールヴィル
ベルリオーズの幻想交響曲は、1830年、ベートーヴェンの交響曲第9番の初演からわずか6年の作ながら、ハープや鐘をはじめ、オフィクレイドやセルパン といった特殊管楽器も駆使し、オーケストレーションに革命をもたらしました。
性能の向上した今日のオーケストラは、オフィクレイドやセルパンを他の管楽器で代用し、その他にもオリジナル同等の効果を再現できるように改変されて います。しかしロトは発表された当時の形へ戻すことで、ベルリオーズの頭の中で鳴っていた音響と効果を忠実に再現しようと試みました。彼はパリ国立図書 館所蔵の幻想交響曲自筆譜やスケッチなどを丹念に調べ、できる限りの復元を行ないました。
レ・シエクルはもちろんピリオド楽器を用いています。2本のオフィクレイドは1837年製と1860年製、セルパンは19世紀ボドワンの複製を用いています。 またハープは現在主流の2台ではなく、4台それも20世紀初頭のエラール製を指揮台の両脇で奏し、終楽章で活躍する鐘はスコアに指示された通りのものを、 2013年にベルリオーズ・フェスティバルで鋳造したので、それを借りています。
もうひとつ嬉しいのが、珍しい初期作品の序曲「宗教裁判官」をとりあげていること。もちろんピリオド演奏は初めての録音ですが、すでに大オーケストラを 用い、幻想交響曲の萌芽が見られ興味津々です。
ロトの音楽作りはきわめて大きく、物凄いエネルギーが伝わってきます。解釈も演奏経験や研究から10年前とは比べものにならないほどの充実ぶり、もち ろんヴィブラート控え目で、エレガントな歌い回しなどではベルリオーズがフランスの作曲家だったことを再認識させてくれます。2019年録音で、ベルリオー ズならではの狂気じみた強奏も豊かに響く録音も極上。幻想交響曲の認識をくつがえす超注目盤の登場です! (Ki)
HMM-902646
PORTRAITS DE LA FOLIE〜「フォリア」(狂気)さまざま
ラインハルト・カイザー(1674-1739):オペラ=コミック「こっけいな王子ヨーデレット」よりシンフォニア
アンドレ・カンプラ(1660-1744):オペラ・バレ「ヴェネチアの祭り」よりプロローグ”急いで”(Folie(狂気)のアリア)*/「セメレ」より”雷が鳴ってすぐに”*
アンドレ・カルディナル・デトゥシェ(1672-1749):独唱とサンフォニーのためのカンタータ「セメレ」(第1部)より”怒りに燃える私をとめないで”*/”この世についてかまってはいられない”*、”ロンドー風ガヴォット&「愛があなたを束縛することを許してください」”*(コメディ=リリック「狂気の謝肉祭」より)
マラン・マレ:「セメレ」より”降りてきて、いとしいひとよ”*/カプリース ホ短調(フルート、ヴァイオリン、バス・ド・ヴィオールのための組曲第5番より)
ヨハン・ダヴィド・ハイニヒェン(1683-1729):7声のコンチェルト ト長調 S.214
パーセル:静かな影から(エールと歌の選集より)/ばらのゆりかごから*(「ドン・キショット」より)
ジョン・エックレス(ca.1668-1735):グラウンド ヘ短調
ヘンデル:ああ、むごい人、私の涙には HWV 78*
ジャン=フェリ・ルベル(1666-1747):愛のためのエール;ロンドー(四大元素より)
ステファニー・ドゥストラック(Ms)*、
アンサンブル・アマリリス、
エロイーズ・ガイヤール

録音:2019年9-10月
プーランクの遠い親戚にあたるステファニー・ドゥストラックは、ウィリアム・クリスティの下でも研鑽を積んだフランスのメゾ・ソプラノ。幅広いレパート リーを誇りオペラと歌曲シーンで活躍しています。今回の彼女の新譜は、アンサンブル・アマリリスと共演したその名も「PORTRAITS DE LA FOLIE〜(狂 気)さまざま」。FOLIE(狂気)は中世の時代から芸術の重要なテーマのひとつでした。ここでは、バロックの作曲家による、絶望から喜び、誘惑から情熱 的な愛などのシーンを抜粋し、人間の感情の奥底に潜む様々な狂気をまとった音楽が集められています。歌唱をともなう楽曲ではドゥストラックの演技力豊か な歌唱に引き込まれ、器楽作品でも一見すると典雅な楽曲の中に織り込まれた様々な感情に思いを馳せながら楽しめる1枚となっています。 (Ki)
HMM-902647


KKC-6358
国内盤仕様
日本語帯・解説・歌詞訳(一部大意)付
税込定価
ベリオ、歌うための - Berio To Sing
セクエンツァIII 〜女声のための(1966)
ロンドンの呼び売りの声 〜8声のための(1976、6声のための1974-75年版からの改訂版)
おおキング 〜声と5楽器のための(1968)
フォークソング 〜メゾソプラノと7楽器のための(1964)
ミッシェルII 〜メゾソプラノ、フルート、クラリネット、ハープ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスのための(1965-67、『ビートルズの歌』より)
そこに曲はない 〜室内合唱のための(1994)
あのひとが魚なら 〜ア・カペラ混声合唱のためのシチリアの愛の歌(2002)
ルシール・リシャルドー(Ms)
レ・クリ・ド・パリ(歌、器楽)
ジョフロワ・ジュルダン(指)

録音:2020年6月、11月フランス、アルフォールヴィル、ONDIFスタジオ
ガーディナー指揮の『セメレ』2019年ライヴをはじめソリストとして多彩な活動を行うほか、ピグマリオン(ピション指揮)やアンサンブル・コレスポンダンス (ドセ指揮)といった腕利き合唱団にも参加している魅惑のメゾ、ルシール・リシャルドーが「現代の古典」ベリオに挑戦。研ぎ澄まされた驚異の歌唱でベリオ の音楽の核心に迫ります。「歌」という行為の根本を見つめ直すことにより紡がれる、聴き手をはっとさせる力を持った斬新な美しさ。大胆な遊び心と爽快な色彩、 贅沢な愉しみに満ちた不朽の名作たちをお楽しみください。
さまざまな独奏楽器のために書かれた『セクエンツィア』シリーズは現代奏法の百科事典の如き様相をもつベリオの代表作。女声のための第3番はありとあ らゆる発声法が駆使され、技巧と表現の究極が歌手に求められます。中世音楽のような肌触りと複雑なアンサンブルによる『ロンドンの呼び売りの声』、『シンフォ ニア』第2部と同一の音楽を切り詰めた編成で奏し歌う『おおキング』(器楽も巧い!)、歌の原形質のような『そこに曲はない』も滅法面白く刺激的です。
各国の歌詞に情感ある曲を乗せた『フォークソング』やビートルズの一風変わった編曲、そしてべリオが死の前年に残した「もし彼が魚なら泳いで会いに行く」 と歌う美しく素朴な小品『あのひとが魚なら』も収録。調性音楽の持つ懐かしさと温かみをセンス良く編んでいく手腕もまた、ベリオ音楽の魅力的な一面と言え るでしょう。
ブックレットには歌詞のほか、指揮者ジュルダンが聞き手となって行ったベリオへのインタビューを掲載。これはベリオの残した言葉をコラージュしてジュルダ ンが独自に作ったもので、「コラージュ」がベリオの音楽を語る上での重要なキーワードであるからこその気の利いた創作です。 (Ki)
HMM-902645
Il Tedesco〜カプスベルガー:声楽曲集
1 いとしい人よ、あなたから遠く離れて(Lunge da voi ben mio)
2 Ballo
3 私のいとしいフィッリ(La mia leggiadra Filli)
4 ばらのような頬に(Nelle guancie di rose)
5 シンフォニア第13番
6 あなたを見たものは(Chi vi mira ben mio)
7 Uscita
8 わたしの最後のためいき(Ultimi miei sospiri)
9 草の上に座って(Su l’erbe affissomi)
10 絶望した私の心(Sconsolato mio core)
11 欺瞞をあおる者は(Fabricator d’inganni)
12 シンフォニア第9番
13 私のたいせつな涙(Care lagrime mie)
14 目よ、愛の太陽よ(Occhi soli d’Amore)
15 もし苦しみが(Se la doglia)
16 パッサカリア第10番
17 私はわらう(Io rido amanti)
18 渡しのいとしいひとは(Amor la Donna mia)
19 青白く血の気の引いたあなた(Tu, che pallido essangue)
20 Anima mea
21 私のいとしい息子、ねむりなさい(Figlio dormi)
22 Colascione
23 ああ、わたしのいとしいクロリスよ(Ah, Clori anima mia
24 クーラント第5番(Corrente quinta)
25 オースターよ、星を乱すなら(Se turbando Austro le stelle)
レスカドロン・ヴォラン・ド・ラ・レーヌ
〔カロリーヌ・アルノー(S)、ウジェーヌ・ルフェヴル(S)、ダミアン・フェラント(A)、フランソワ・ジョロン(Br)、ルノー・ブレ(Bs)、ジョセフ・コッテ(Vn)、アントワーヌ・トゥシェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ティボー・ルセル(テオルボ)、キャロリーヌ・リービ(Hp)、クレマン・ジョフロワ(チェンバロ、オルガン)〕

録音:2018年12月
テオルボの名手として名を残しているカプスベルガーによる、声楽作品集の登場。カプスベルガーは、ドイツ人の両親のもと、ヴェネツィアに生まれました。彼は その生涯をほぼイタリアで過ごしました。結婚してローマにうつり、テオルボの名手として名を馳せ、上流階級の人々のサークルで演奏していました。ローマでは「Il Tedesco(イタリア語で、”ドイツ人”の意)」とも呼ばれておりました。彼はテデスコの名手でしたが、美しい声の持ち主でもあり、彼の最初の出版楽譜はマドリガー レ(1608/09)でした。これは今でも演奏される機会がきわめて少ないですが、テキストの詩情に見事に音楽が融合された作品ばかり。レスカドロン・ヴォラン・ ド・ラ・レーヌの面々が、詩情ゆたかに奏でています。声楽作品の合間に収録された器楽曲も、どれも絶品です。L’Escadron Volant de la Reine(女王の飛 行中隊)とはカトリーヌ・ド・メディチスが採用した侍女たちを指します。彼女たちは、ヨーロッパの他の宮廷との関係性を、会話など、彼女たちの存在そのものに よって和らげる役割をになっていました。このアンサンブルも、彼女たちのように、ヒエラルキーなく、音楽活動を展開できることをめざして、アントワーヌ・トゥシェ が中心となり、2012年1月に結成されました。様々な音楽祭に登場するなど、古楽シーンで重要かつ貴重な存在感を放っています。 (Ki)
HMM-902648
カンティレーナ
ピアソラ(1921-1992):ル・グラン・タンゴ
モンサルバーチェ(キム・カシュカシュアン&ロバート・レヴィン*、タベア・ツィンマーマン**編):5つの黒人の歌〔1. Cuba dentro de un piano*/ 2. Punto de Habanera*/ 3. Chevere*/ 4. Cancion de Cuna para Dormir a un Negrito*/ 5. Canto Negro**〕
ファリャ:7つのスペイン民謡〔1. ムーア人の織物/ 2. ムルシア地方のセギディーリャ/ 3. アストゥーリアス地方の歌/ 4. ホタ/ 5. ナナ(子守歌)/ 6. 歌/ 7. ポーロ〕
ヴィラ=ロボス(プリムローズ編):アリア(カンティレーナ)〜ブラジル風バッハ第5番
パブロ・カザルス(T.ツィンマーマン編):アン・ソルディーヌ、En el mirall canviant de la mar blava (カタルーニャの歌 第1番)、El angel travieso、Tres estrofas de amor
グラナドス(カシュカシュアン&ロバート・レヴィン編)):マハの流し目、人気をなくしたマホ、悲しみのマハ第3番、控えめなマホ
アルベニス:タンゴ
タベア・ツィンマーマン(Va/パトリック・ロビン、2019年製)
ハヴィエル・ペリアネス(P)

録音:2019年12月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ヴィオラの女王、タベア・ツィンマーマンがハルモニアムンディからソロ作品をリリースします。ハルモニアムンディからはアルカント・カルテットのメン バーとしてのリリースはありましたが、ソロ作品は初となります。内容はファリャ、カザルスからヴィラ=ロボス、ピアソラというスペインから南米への旅路 と少々意外にも思えるものですが、ピアノに近年充実著しいスペインのピアニスト、ペリアネスを迎え、ツィンマーマンのパワーある音楽が炸裂しています。 ツィンマーマンの音色は知と熱、そして凄みのあるもの。ファリャの旋律で聴かせる郷愁に満ちた力強い音色は、タベア・ツィンマーマンにしか出せない音 色とも思えてきます。アルバムのタイトルにもなっているヴィラ=ロボス作品では、彼女のヴィオラの音色が人の声の力を超えているように響きます。スペ イン出身のペリアネスのピアノが音楽を辛口に引き締めており、最高のコンビといえるかもしれません。タベア・ツィンマーマンのヴィオラの音色の濃さと 情報量の多さ、雄弁さに圧倒され通しの1枚です。 (Ki)
HMM-902649
バロック三大ヴァイオリン巨匠の協奏曲
ヴィヴァルディ:プレリュード イ短調〜ヴァイオリン協奏曲 RV 355に基づく
ルクレール:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 op.7-5
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 RV 384
ロカテッリ:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.3-8
ルクレール:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.10-3
ヴィヴァルディ:プレリュード ハ長調〜トリオ・ソナタ RV60に基づく
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 RV 179a”アンナ・マリーアに”(オリヴィエ・フォレによる補筆完成版)
テオティム・ラングロワ・デ・スワルテ(Vn/1665年製ヤコブ・シュタイナー、弓/ピエール・トゥルテ)
レ・ゾンブル(マルゴー・ブランシャール(ヴィオール)&シルヴァン・サルトル(Fl)、ほか)

録音:2021年4-5月
18世紀前半のヴァイオリン作品の探求を続けるデ・スワルテ。前作のHAF 8905292では、クリスティ(Cemb)と共演して、ルクレールとスナイエに焦点 をあてたプログラムで名演を披露。今回は、「ヴァイオリン協奏曲の父」ヴィヴァルディ、そしてその同時代を生きたルクレールとロカテッリに焦点をあてたプログラ ムで登場。それぞれが卓越した奏者だっただけに、その作品はかなりの技量が求められます。一度聴いたら忘れられないような魔術的な魅力をもつスワルテの音 色、そして「レ・ゾンブル」との息の通ったアンサンブルも聴きものです。 テオティム・ラングドワ・デ・スワルテ(Vn) 17世紀から現代までをレパートリーとするが、とりわけ18世紀前半の作品の探求を続けています。ソリストおよび室内楽奏者として、世界的なホールで演奏してい る。4歳でヴァイオリンをはじめ、9歳でバロック・ヴァイオリンに出会う。パリのエコール・ノルマル音楽院でドゥヴィ・エルリ、そしてイゴール・ヴォルシヌらに師事。 2014年パリ国立高等音楽院に入学、室内楽なども研鑽を積む。2014年、トリオ・グエルマントを結成。2015年よりレザール・フロリサンのメンバーを務める ほか、ソロでも活躍をしています。チェンバロ奏者ジュスタン・テイラーとアンサンブル“all Consort”を結成しています。2021年夏、クリスティ(Cemb)との 共演による1枚をリリースしている(HAF 8905292)。 (Ki)
HMM-902650
ラッスス:Inferno〜6声と8声のモテット集
1. Omnia tempus habent
(6声と8声のための宗教曲集, ミュンヘン, 1585)
2. Audi tellus
(Sacra cantiones, liber quartus, ヴェネツィア, 1566)
3Ad Dominum cum tribularer
(Cantiones sacra sex vocum, グラーツ, 1594)
4. Media vita in morte sumus
(Gregorian Antiphon)
5. Media vita in morte sumus
(Patrocinium musices, prima pars, ミュンヘン, 1573)
6. Circumdederunt me dolores mortis
(Cantiones sacra sex vocibus composita, ミュンヘン, 1601)
7. Libera me Domine
(Selectissima cantiones, ニュルンベルク, 1568)
8. Recordare Jesu pie
(Cantiones sacra sex vocum, グラーツ, 1594)
9. Deficiat in dolore vita mea
(Cantiones sacra sex vocum, グラーツ, 1594)
10. Vidi calumnias
(Cantiones sacra sex vocum, グラーツ, 1594)
11. O mors quam amara
(Primus Liber concentuum sacrorum, パリ, 1564)
12. Cum essem parvulus
(Mottetta sex vocum typis nondum uspiam excusa, ミュンヘン, 1582)
13. Vide homo
(Lagrime di S. Pietro […] con un mottetto nel fine, ミュンヘン, 1595)
カペラ・アムステルダム、
ダニエル・ロイス(指)
ダニエル・ロイス率いるカペラ・アムステルダム最新盤は、精鋭たちから成る小編成によるラッスス作品集。6声および8声のためのモテットというプ ログラムです。ここに収められた12のモテットは、そのほとんどがラッススの晩年、ミュンヘンで活動していた時期の作にあたりますが、メランコリックさ を大いに含み、また、さまざまなスタイルで書かれており、修辞学的にも深い内容を含んでいます。ロイス率いるカペラ・アムステルダムが、ラッススの個々 の作品の様々な要素を豊かに響かせつつ、真摯に歌い上げています。ロイスは1990年よりカペラ・アムステルダムの音楽監督を務める傍ら、エストニア・フィ ルハーモニー室内合唱団(2008-2013)、RIAS室内合唱団(1003-2006)の首席指揮者をつとめ、2015年からはローザンヌ声楽アンサンブルの首 席指揮者、さらにオペラの分野でも活躍しています。まさに声楽(アンサンブル)の最高峰の指揮者として世界が認める存在です。 (Ki)
HMM-902651
バッハ×バルトーク
バッハ:フランス組曲第5番ト長調BWV816
バルトーク:野外にて
 パルティータ第2番ハ短調BWV826
バルトーク:組曲Op.14
ジュリアン・リベ ー ル(P)

録音:2019年6月25-27日/メディアポール(アルル)
ジュリアン・リベールは1987年ブリュッセル生まれのピアニスト。エリザベート王妃音楽院でマリア・ジョアン・ピレシュに師事し、その秘蔵っ子とし て多大な影響を受けました。2015年には来日し、新日本フィルと協奏曲を演奏しています。今回のアルバムは大バッハとバルトークの組曲形式作品を交 互に配置して比較観賞させてくれます。バッハとバルトークの鍵盤曲に共通しているのは、舞曲形式によりながらも、当時最先端の技法を採り入れたり、 錯綜の結果、音列や無調の域に達したり、さらに東欧やアフリカのリズムまで用いていることなどが、聴覚以上に散見できます。リベールの演奏は目から 鱗の説得力とスリルに満ちていて興奮させられます。 (Ki)
HMM-902652
タメスティによるブラームス
ヴィオラ・ソナタ第1番ヘ短調Op.120-1
ナイチンゲール Op.97-1(ヴィオラとピアノ版)
ヴィオラ・ソナタ第2番変ホ長調Op.120-2
子守歌Op.49-4(ヴィオラとピアノ版)
2つの歌Op.91【1. 鎮められたあこがれ 2. 聖なる子守歌】*
アントワン・タメスティ(Va/ストラディヴァリウス「マーラー」1672年製)
セドリック・ティベルギアン(P/ベヒシュタイン)
マティアス・ゲルネ(Br)*

録音:2019年9、11月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
当代きってのヴィオラ奏者、アントワン・タメスティ。難関ミュンヘン音楽コンクールで優勝、世界のトップクラスのヴィオラ奏者として活躍しているほか、今 井信子氏とヴィオラ・スペースを共宰するなど、日本でもその名は広くしられるところです。ハルモニアムンディからは、「ベル・カント〜ヴィオラの声」(HMM 902277/ KKC 5761)、「ヴィトマン:ヴィオラ協奏曲」(HMM902268/KKC5916)、「バッハ:ヴィオラ[・ダ・ガンバ]とチェンバロのためのソナタ集」 (HMM902259/KKC6057)、などをリリースし非常に高く評価されており、その活躍の場とレパートリーはとどまるところを知りません。
本作は、ブラームスの2つのソナタを中心に、歌曲のヴィオラ編曲版と、歌にオブリガートのヴィオラ、ピアノが付いた珍しい編成の2つの歌など、「人の声 に最も近い」とも言われるヴィオラの魅力が詰まった内容です。 ブラームスはその晩年、名クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトに影響を受け、クラリネットの名曲を立て続けに書いています。なかでも 1894 年に作 られた 2 曲のクラリネット・ソナタは、ブラームスにとって の最後のソナタであり、自身によってヴィオラ版にも編曲されました。情熱的な曲想の第1番、そし て哀愁漂う旋律の第2番を滋味豊かに歌うタメスティと、1899年製のベヒシュタインで演奏したティベルギアンの優美な演奏は、ブラームス晩年の境地を見 事に描いています。 そして、マティアス・ゲルネが歌う「2つの歌」。リュッケルトの詩による第1曲「鎮められたあこがれ」はヴィオラも歌い手の心情を共に表現し、タメスティの内 省的な美しさとゲルネの心に訴えかける歌唱は必聴。第2曲「聖なる子守歌」は、友人ヨーゼフ・ヨアヒムの長子誕生を祝って書かれたとも言われる優美な子 守歌で、ヴィイオラは古いクリスマスの歌を奏します。 (Ki)
HMM-902654
モーツァルト:ハイドン・セット(vol.2)
弦楽四重奏曲第15番ニ短調 K.421(1783年)
弦楽四重奏曲第17番変ロ長調 K.458「狩」(1784年)
弦楽四重奏曲第18番イ長調 K.464(1785年)
カザルスSQ

録音:2019年11月、2021年1月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
スペインが誇るSQ、カザルスSQによるモーツァルトのハイドン・セット続編の登場。「ハイドン・セット第1集」(HMC 902186/2013 年録音)につづく登盤。この間にカザルスSQのメンバーはベートーヴェンの弦楽四重奏全曲録音に取り組み、ますますそのアンサンブルを研ぎ澄ませた ものにしてきています。モーツァルトがウィーンに居を構え、その創造性にも比類なき天才ぶりを発揮していた頃に書かれた作品群である「ハイドン・セット」。カザ ルスの面々による、満を持しての録音の登場です!
カザルスSQは、1997年に結成、2000年ロンドン国際弦楽四重奏コンクール優勝、2002年ハンブルク・ブラームス国際弦楽四重奏コンクールで 優勝し、またたく間にその実力を世界が認めることとなったカルテット。2007年に初来日、以降2009、2011、2014年に来日、2018年6月にはサントリーホー ル・チェンバーミュージック・ガーデン2018でベートーヴェン・チクルス(全曲演奏/全6回)に登場し、圧巻の演奏を披露しました。 (Ki)

HMM-902655

KKC-6367
国内盤仕様
税込定価
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
ペーテル・エトヴェシュ:ヴァイオリン協奏曲第3番「アルハンブラ」*
パブロ・エラス=カサド(指)
パリO
イザベル・ファウスト(Vn)*

録音:2019年9月、グランド・サルル・ピエール・ブーレーズ、フィルハーモニー・ド・パリ
2020年度のレコード・アカデミー賞大賞受賞したスペイン生まれの指揮者パブロ・エラス=カサド。深い解釈と高い説得力、そしてバロックから現代音楽ま での広いレパートリー、さらには、フライブルク・バロック・オーケストラ、バイエルンRSO、マーラー・チェンバー・オーケストラ、ミュンヘン・フィルハー モニーO、フィルハーモニアOと様々なオーケストラと共演・録音を行っていることを見れば、彼の多才さがよく分かります。
今回録音されたのは、1913年パリのシャンゼリゼ劇場で初演され、一大センセーションを巻き起こしたストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」。反バ レエ的な動き、バレエ界にとって大スキャンダルでもありましたが、同時に聴衆を驚かせたのは、5管編成という独特のオーケストラ編成から生み出される響き、 そして不規則で鋭いアクセント、変拍子というストラヴィンスキーの斬新な音楽です。 エラス=カサドの明晰な解釈とパリ管による精緻で多彩な色彩感をもつ演奏、個性的なパリ管の奏者たちの楽器一つ一つが良く響き、最高のアンサンブルで奏 でています。第1部では、土着的な要素よりも知的で洗練された印象ですが、第2部では万華鏡のように、光と色彩が目まぐるしく変化する演奏、それを躍動 的かつ鮮やかに引き出すエラス=カサドの手腕にも脱帽です。
カップリングのペーテル・エトヴェシュのヴァイオリン協奏曲第3番「アルハンブラ」。この作品は2019年7月12日にスペインのグラナダ音楽祭の委嘱作 品として、イザベル・ファウスト、エラス=カサド指揮マーラー・チェンバー・オーケストラによって初演されています。スペイン・グラナダにある有名なアルハン ブラ宮殿に触発され、そして初演者であるイザベル・ファウスト、エラス=カサドの二人に捧げられています。エトヴェシュは、「宮殿の噴水、その次元、周囲の山々、 アンダルシアの素晴らしい夕日、これらすべてが私の作品の一部となりました。私が画家であったらそれを描いていたでしょう。」と語っています。また作品には、 二人の名前が音名として隠されています。
HMM-902656
ホロデンコ・プレイズ・チャイコフスキー
(1)ピアノ・ソナタ ト長調Op.37
(2)ピアノ・ソナタ嬰ハ短調Op.80
(3)「四季」〜トロイカOp.37aの11
(4)ロマンスOp.51の5
ヴァディム・ホロデンコ(P)
ファツィオリ使用

録音:2019年9月/ファツィオリ・コンサート・ホール(サチーレ。イタリア)
ハルモニア・ムンディ・レーベルでロシアのピアノ曲を精力的にリリースするヴァディム・ホロデンコ。最新盤はチャイコフスキー作品集。彼は数年来この企 画を温め続け、満を持しての録音となりました。
チャイコフスキーの「ピアノ・ソナタ ト長調」は名作「四季」と同じ作品番号を持ち、1878年に作曲されました。不幸な結婚から逃れてスイスで相方のヴァイ オリニスト、コテクと楽しく過ごしながら回復し、ヴァイオリン協奏曲を作曲したのと同時期にあたります。長大で非常な難曲ですが、近年ロシアのピアニスト たちが好んで録音するようになり、立て続けに名盤が誕生する作品となっています。
チャイコフスキーにはもう1曲ピアノ・ソナタがあり、それもホロデンコの演奏で登場なのが大歓迎。Op.80という作品番号ながら、チャイコフスキーが学生 時代に提出した初期作品。第3楽章スケルツォの主部が交響曲第1番「冬の日の幻想」の第3楽章に転用されていることも興味津々です。
ホロデンコは銘器ファツィオリの豊かで明快な音色を駆使して充実の演奏を展開。フィルアップには「四季」でとりわけ有名な11月「トロイカ」と、あまり知 られていない「ロマンス」が採り上げられています。「ロマンス」は「6つの小品Op.51」の第5曲。同じ曲集の第6曲が名作「感傷的なワルツ」で、この曲もチャ イコフスキーならではの美しい世界を堪能できます。 (Ki)
HMM-902657
バッハ:モテット集
バッハ:モテット「主を讃えよ、すべての異邦人よ」 BWV 230
ヴィンチェンツォ・ベルトルージ(ca.1550-1608):Osculetur me osculo oris sui(彼に私に口づけをさせてください)(7声部)
バッハ:モテット「来たれ、イエスよ、来たれ」 BWV 229
バッハ:モテット「御霊は我らの弱さを支え助け給う」 BWV 226
バッハ:モテット「恐れるな、私はあなたと共にいる」 BWV 228
ヤコブス・ガルス(ヤコブ・ハンドル)(1550-1591):Ecce quomodo moritur justus(見よ、正義の人がいかにして死ぬか、
誰もそれを心に留めない)(7声部)
バッハ:「イエス、わが喜びよ」 BWV 227
ジョヴァンニ・ガブリエリ(ca. 1554/57-1612):主に向かって喜びの声をあげよ(8声部)
バッハ:「歌え、主に向かい新しい歌を」 BWV 225
ピグマリオン、
ラファエル・ピション(指)

録音:2019年9月、パリ
いま最もフランス古楽界で注目されている1984年生まれのラファエル・ピション。注目の最新盤は、バッハのモテット集。といっても、モテットだけを集 めて録音したのではなく、バッハ以前の時代の作曲家の多声作品もはさみこんでいる、凝ったプログラムです。 「バッハのモテットほど人を豊かにしてくれる音楽はありません。私は幸運にも10歳の時から何度も何度も何度も歌うことができました。なぜなら、これ らのモテットは、歌う人、聴く人すべてに忘れられない痕跡を残すからです。モテットに立ち返る時、その魅力はますます増大しています。その絶対的な力 によって、人は感動し、確信するのです。すべてゆるぎない信仰心の表現によって導かれた作品です。」とはピションの言葉ですが、まさに、聴いていると声 に包みこまれて高みにつれていってもらえるような気持ちになる1 枚です。
ベルトルージは、ヴェネツィアのそばのムラーノ出身、クラクフで長年オルガニストを務め、北ヨーロッパに複合唱のスタイルを伝えた人物の一人。ヤコブ ス・ガルスは現在のチェコでカペルマイスターとして活躍した人物。ライプツィヒではここに収録された作品は聖金曜日の礼拝でよく用いられていました。ジョ ヴァンニ・ガブリエリはヴェニスの有名なオルガン奏者で、シュッツの師でもあった人物。8声部からなるこのモテットは彼の中でも最高傑作のひとつです。 (Ki)
HMM-902659
プロコフィエフ:ピアノ曲集
ピアノ・ソナタ第6番イ長調Op.82
その物自体Op.45
4つの小品Op.32
つかの間の幻影Op.22(全20曲)
ヴァディム・ホロデンコ(P)【ファツィオリ】

録音:2019年9月/ファツィオリ・コンサート・ホール(サチーレ、イタリア)
ホロデンコのこだわりを感じさせるプ ログラミングで、人気曲をあえて避けた辛口な芸術観がうかがえます。
メインはピアノ・ソナタ第6番。「戦争ソナタ」第1作を成す傑作で、プロコフィエフのピアノ・ソナタ中最長のもの。プロコフィエフならではの激しさ を見せながらも、明るく抒情的な世界が独特。さらに初期の溢れる楽想を書きとめた才気煥発な「つかの間の幻想」を全曲聴かせてくれるのも嬉しい限り。 ホロデンコの愛するファツィオリ・ピアノの明るい響きと音色の多様な変化、自在なコントロールで全く新しい装いを見せていて興味津々。
さらに興味深いのは、アメリカ滞在中の「4つの小品」と「その物自体」という弾かれることの少ない2篇をとりあげていること。ホロデンコならでは の複雑な内省性が際立つ名演となっています。 (Ki)

HMM-902660
シューベルト:ピアノ・ソナタ集
ソナタ ト長調 D.894
ソナタ ハ短調 D.958
アダム・ラルーム(P)

録音:2019年10月14-17日、パリ
フランスの俊英ラルームのソロディスクがハルモニアムンディから登場!シューベルトのト長調のソナタ(1816年10月)と、死の数週間前に書かれた 3つのソナタのうちの第1曲、ハ短調のソナタ(1828年9月)という珍しい組み合わせです。
ト長調のソナタはシューマンが「最も完全な作品」と賞賛した作品。第1楽章のMolto moderato e cantabileの冒頭から、画家が繊細な筆遣いで次々 と色を重ねながら静かに絵を完成させていくような、そして少しずつ霧が晴れていくような、繊細にして希望を感じる演奏。終楽章の、ともするとめまぐる しいだけになってしまう転調や回想も全てが必然であると感じる説得力抜群の演奏です。ハ短調のソナタはベートーヴェンを強く意識して書かれたもので すが、テクニックと感情の両面に完璧なコントロールが効いた演奏です。
ラルームは10歳でピアノを始め、トゥールーズ音楽院を経て、パリ国立高等音楽院でミシェル・ベロフのもとで研鑽を積みました。ハンブルクに移り、 コロリオフの薫陶も受けており、清潔感のあるタッチと静謐な音楽、完璧なコントロールが持ち味です。 (Ki)
HMM-902664(2CD)
シューマン:交響曲全集(全4曲) パブロ・エラス=カサド(指)
ミュンヘンPO

録音:2019年3-4月、ガスタイク、ミュンヘン
エラス=カサドの指揮は、引き締まったリズムに貫かれていながら、濃密かつ華やか、そして鮮やか。130年を超える歴史あるミュンヘン・フィルのサウンド は完璧で、管楽器が華やかに鳴り響く場面での壮麗な響きはもちろんのこと、室内楽のように濃密な場面でのたっぷりとした歌など、エラス=カサドとともに、 これ以上なく生き生きとしたシューマン像を響かせます。シューマンは、ベートーヴェンの影に押しつぶされることなく、交響曲という厳格な形式の中に、その自 由なインスピレーションを注ぎ込みました。ミュンヘン・フィルのロマン派作品演奏の伝統と、エラス=カサドの綿密な曲作りにより、シューマンの魂や息遣いが すぐそこに感じられるとともに、シューマンが当時前衛的な作曲家であったことをあらためて認識させてくれるよう。新しいシューマン像が見事に浮彫になってい ます。全集で一挙に聴けることにもまた価値のある発売といえるでしょう。
パブロ・エラス=カサドは1977年グラナダ生まれの注目指揮者。オーケストラ、合唱からオペラまで、バロックからコンテンポラリーまで、底から湧き上が るエネルギーとパワー、そして曲に対しての緻密なコンセプトとそれを実現するプロセスと技術の確かさで、世界を魅了しています。これまでに 4度(2009、 2011、2019、2020)来日しており、特に2020年の第九公演は絶賛されました。また、2020年度第58回レコード・アカデミー大賞・交響曲部門(第九 と合唱幻想曲/HMM-902431およびKKC-6234)&銅賞・管弦楽曲部門(ファリャ:三角帽子、恋は魔術師/HMM-902271およびKKC-6127)を 受賞するなど、その演奏活動およびCDの評価と注目度ともに、非常に高いものがあります。
HMM-902666
ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 op.5(1853)
7つの幻想曲 op.116(1892)
アダム・ラルーム(P)

録音:2020年12月、サル・ガヴォー(パリ)
1987年生まれのフランスのピアニスト、アダム・ラルームのソロ第2弾がハルモニアムンディから登場。第1弾はシューベルト(HMM 902660)でしたが、今 回はブラームス。ソナタの第3番はブラームス20歳の頃の作品ということもあり、力強いテクニックが要求される作品ですが、ラルームは冒頭から実に繊細。色濃 く感じられるベートーヴェンの気配など、ラルームならではの視点からの演奏となっております。最晩年の作品、7つの幻想曲では繊細かつふくよかにうたうラルー ムの音楽が炸裂。作品の背景を深く読み込みつつも、ラルームの直感に満ちたタッチで演奏しています。ラルームは10歳でピアノをはじめ、2009年クララ・ハス キル国際ピアノ・コンクールなどで優勝しています。ラ・フォル・ジュルネ音楽祭などで来日もしており、その繊細かつ誠実な表現に聴衆は心を打たれました。ラルー ムのさらなる深化にも期待の高まるブラームスです。 (Ki)
HMM-902667
「島」〜イロワーズ海からカリブ海への旅
ブノワ・ムニュ(b.1977):作品集
マヤ・ヴィラヌエヴァ(S)
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
アンサンブル・シントニア

録音:2019年10月13-15日、フランス
ノワ・ムニュのハルモニアムンディでの第1弾となるCD。ムニュは、フランスを中心に活躍する気鋭の作曲家。2016年、SACEMアワード(若手作曲家の 交響的音楽部門)を受賞しています。ドミニク・ランベールやエメ・セゼールらの詩、そしてニト・ダリエルの彫刻作品に大きくインスピレーションを得て、海、そ して自然への賛歌のような作品となっています。演奏陣は、女性チェロ奏者のベルトランや、ムニュの名前が世界で認められるきっかけともなったオペラ作品 「Fando et Lis」にも出演したソプラノのヴィラヌエヴァといった布陣。そしてアンサンブル・シントニアはピアノ五重奏の編成で活動を続けるグループです。 (Ki)
HMM-902669
(1CD+DVD[NTSC])
われ汝のほかに望みなし
(1)トーマス・タリス:われ汝のほかに望みなし(40声のモテット)
(2)デリック・ジェラルド:おお主よ、羊飼いにして
(3)フェッラボスコ1世:オリーヴ山で
(4)ウィリアム・バード:主よ、われらを救いたまえ
(5)作者不詳::救いの果実
(6)デリック・ジェラルド:汝は力なり
(7)フィリップ・ファン・ヴィルダー:われらの父よ
(8)トーマス・タリス:断食し、泣きつつ
(9)フェッラボスコ1世:イスラエルの民は歌いぬ
(10)作者不詳::あなたの祭壇から
(11)フェッラボスコ1世:主よ、われを裁きたまえ
(12)ウィリアム・バード:あなたのしもべに
(13)トーマス・タリス:世の救い主よ
(14)フィリップ・ファン・ヴィルダー:町を見たり
(15)ジェイムズ・マクミラン:流れ出る水を見た

+DVD「われ汝のほかに望みなし:450周年」(日本語字幕なし)
(1)当CD録音風景
(2)トーマス・タリス:「われ汝のほかに望みなし」録音
(3)ジェイムズ・マクミラン:「流れ出る水を見た」録音
(4)スージー・ディグビーとジェイムズ・マクミランの対談
スージー・ディグビー(指) 
ORAシンガーズ

録音:2019年7、12月/オールハローズ教会(ゴスペルオーク。ロンドン)
16世紀イギリスの作曲家トーマス・タリスの名を不朽のものにした40声のモテット「われ汝のほかに望みなし」が作られて450年を記念して作られたアル バム。それに呼応する形で、現代イギリスの作曲家ジェイムズ・マクミランの委嘱作「流れ出る水を見た」を最後に置く充実した内容も魅力。
16世紀イギリスは合唱文化が栄え、聖俗さまざまな作品が産み出されました。当アルバムは聖歌を集めていますが、いずれも清澄で透明、心洗われるよう な世界を繰り広げています。
演奏はスージー・ディグビー率いるORAシンガーズ。2014年創立でルネサンスと現代の合唱作品を専門とする団体。実演よりもレコーディングに力を入 れるのも異色と申せましょう。彼らの凄さは、どれほど複雑で大規模な作品でも常に明快で、他の団体では見落としがちなことを再発見させてくれます。
CDに加え約35分のDVD付き。アルバム・タイトルにもなっているタリスの「われ汝のほかに望みなし」などの録音風景が興味津々。またスージ・ディグビー とジェイムズ・マクミランの対談も貴重。日本語字幕はありません。 (Ki)
MM-902671
フランス語版

KKC-6402
フランス語版
国内盤仕様
日本語解説,歌詞訳付
税抜定価

HMM-992671
英語版

HMM-982671
ドイツ語版
ストラヴィンスキー:エレジー(無伴奏ヴァイオリンの為の)(1944年)
デュオ・コンチェルタンテ(Vnとピアノの為の)〔1. カンティレーナ 2. テクログエT3. テクログエII 4.ジーグ 5. ディティラム〕(1932年)
「兵士の物語」(7人からなる小オーケストラ版/シャルル・フェルディナン・ラミュによるフランス語台本)
イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリウス'スリーピング・ビューティ')
アレクサンドル・メルニコフ(P/スタインウェイ)
ドミニク・ホルヴィッツ(語り、兵士、悪魔)
ロレンツォ・コッポラ(クラリネット/B管(1918年)、A管(1906年)、
いずれもビュッフェ・クランポン(パリ)製)
ハヴィエル・ザフラ(バスーン/1910年ビュッフェ・クランポン製)
ラインホルト・フリードリヒ(コルネット/ピストン式B管(1906年F.ベソン)、
ピストン式C管(1915年頃、製作者不明)、Ratzek製ミュート、マウスピース(1900年頃、製作者不明))
ヨルゲン・ファン・ライエン(トロンボーン/A.クルトワ製、1927年以前)
ウィス・ド・ボーヴェ(コントラバス/マルティヌス・マティアス・フィフトル製(1748年、ウィーン))
レイモンド・カーフス(パーカッション/すべて19世紀末〜20世紀初期製)

録音:2019年12月&4月(兵士の物語)、2020年7月(デュオ、エレジー)/
すべてテルデックス・スタジオ・ベルリンでの録音
ヴァイオリンの女王イザベル・ファウストによる、ストラヴィンスキー録音の登場。内省的な無伴奏作品「エレジー」、ヴァイオリンとピアノの為の唯一の作品 「デュオ・コンチェルタンテ」、そして「兵士の物語」というプログラムです。ファウストといえばどんな作品でもその核心をまっすぐ引き出す音色、精緻かつ確固たる 構成力、知性、そして共演した誰もが驚嘆するアンサンブルの才。その音楽の深化にとどまるところを見せないファウストにうってつけのプログラムといえましょう。
CDは無伴奏ヴァイオリンの為の「エレジー」から始まります。現代音楽を得意としたベルギーのプロ・アルテSQの設立メンバーで、第1ヴァイオリン 奏者だったアルフォンス・オンヌー追悼のために1944年に書かれた作品。ストラヴィンスキーには珍しい無伴奏作品で、内省的で厳かな哀しみが感じられる曲で、 ファウストの繊細で細密画のようなタッチが紡ぐ世界に引き込まれます。
「デュオ・コンチェルタンテ」は長年にわたりアンサンブルを組んでいるメルニコフとの共演。オスティナート風のピアノと無機的なヴァイオリン・パートの掛け合 いの第1曲に始まり、シニカルな第2曲、内省的でゆったりとした第3曲、打楽器のように弾むリズムが印象的な第4曲、そして緊張感に満ちた第5曲と、様々な キャラクターの5曲から成る作品ですが、ファウストの光線のようなまっすぐな音色と、メルニコフの時に地鳴りのように、時に繊細極まりなく響くピアノのアンサン ブルが見事な演奏です。
「兵士の物語」は7人の小オーケストラ版で、テキストもラミュの台本を使用した、いわば初演当時のオリジナルの姿での録音です。注目なのが、アンサンブルメン バーの超豪華顔ぶれ!ファン・ライエン、ラインホルト・フリードリヒ、コッポラら、錚々たる顔ぶれです。そして彼らが手に取った楽器も、どれも作曲当時に作られた ものから選びぬかれたもので、初演当時のサウンドがよみがえります(ブックレットにはそれぞれの奏者による使用楽器についてのコメントが掲載されており、たと えばライエンのトロンボーンは1940-50年代にコンセルトヘボウ奏者だった人物が使っていたものが突然のめぐりあわせで手にはいったものだとか、フリードリヒ はまず楽器の「臭い」に慣れなければならなかったとか・・・大変興味深い内容です)。それぞれの楽曲がもつ質感がざらざらひりひりと伝わってきて、作品の持つ 大衆的で巡業するサーカスのような側面もより際立って響きます。名優ホルヴィッツの語りは、器楽アンサンブルと実に見事にリズムがシンクロしているようで、も はや語りを超えたもうひとつのアンサンブルのパートのように聞こえます。ホルヴィッツはこのプロジェクトに際しファウストから直々にオファーを受けたといいま す。ホルヴィッツは3か国語ヴァージョンで収録、ディスクも3種類のリリースという前代未聞のスケールでのリリースです。「兵士の物語」は、もともと第一次世界大 戦で多くのアーティストたちが困窮した中、少人数で演奏でき、巡業もしやすいものということで書かれました。初演は成功したものの、当時大流行していたスペイ ン風邪に作曲家自身や関係者が次々とたおれ、巡業の計画は実現しなかったという、今の状況と奇しくも重なって見える背景をもつ作品でもあります。物語は、何の 気なしに悪魔に魂を売ってしまった一人の兵士が、あらゆる手段を使って取引をもちかけるも、最終的には、人間が負けてしまう、というもの。人間の自由の為の 戦いと、演劇的にも素晴らしい音楽が、最大限に表現されています!ストラヴィンスキー没後50年の今年、最強メンバーによる録音の登場です!
HMM-902674(2CD)
アンリエット・ド・コリニーの詩によるアリア(エール)集
セバスティアン・ル・カミュ(c.1610-1677):「わたしはあなたに身をゆだねる、いとしい思い出よ」、「ああ、私をこの危険な場所から飛び立たせてください」「夏のたのしみ、涼しくて薄暗い木立」「人里離れた森の中、ほの暗い棲家」「せっかちな朝焼けよ、もっと夜を長く続けておくれ」「あなたの魅力のとりこにさせないでおくれ」「ああ、心穏やかに待つことができる者は」「もはや人生には何もない」「甘い春」「私は心の中に新たなるざわつきを感じる」「太陽よりも美しい羊飼い」「孤独で暗い木々」
フランソワ・カンピオン(c.1685/86-1747/48):「決して愛さないと1000回誓った」「彼はなんと愛される価値のあることだろう」
フランソワ・デュフォー:組曲 イ短調(器楽曲)
ベルトラン・ド・バシリー:「彼はなんと愛される価値のあることだろう」「私はこの青い木陰に逃げ込んだ」「私は他の人の意見を聞こうとした」「昼間よりも美しい、星輝く夜」
作曲者不明:「愛とやさしさなくして」「あなたの魅力のとりこにさせないでおくれ」「若々しい緑に彩られた木立の中で」「この素晴らしいマスカットを味わってみよう」
アンリ・デュモン(1610-1684):「ためいきをつかせておくれ、まとわりつく理性よ」
ミシェル・ランベール:「ためいきをつかせておくれ、まとわりつく理性よ」「私は愛し愛されている」
ロワイエ氏:「昼間よりも美しい、星輝く夜」
サント=コロンブ氏:シャコンヌ ニ調
オノレ・ダンブリュイ(fl.1660-1685):「木々の穏やかな静寂」「この緑の木陰、もっとも愛しい人よ」
Sieur de machy:ガヴォット
ジャン=バンジャマン・ド・ラ・ボルド(1734-1794):「せっかちな朝焼けよ、もっと夜を長く続けておくれ」
ジャン=バティスト・ヴェッケルラン(1821-1910):「愛とやさしさなくして」
マルク・モイヨン(Br)、
アンジェリク・モイヨン(トリプル・ハープ)、
ミリアム・リニョル(バス・ヴィオール)
アンリエット・ド・コリニー(1623-1673)は、当時の女性としては大変珍しいことに、20歳で恋愛結婚をしました。夫が亡くなった後、母親の勧めでラ・ スーズ伯爵と結婚させられることになりましたが、コリニーはいわば”愛のない事実婚”とでも言うべきスタンスを貫いた、大変自由な考えをもっていました。そん な彼女はまた大変な才能を持った文学者・詩人でもあり、彼女の詩には同時代人、および後世の人々が多数作曲しています。古楽を中心に活躍するバリトン(テ ノールとしても活躍)、マルク・モイヨンが、彼女の残した美しい詩の世界をたくみな情景描写で歌い上げます。マルクの姉(妹)にあたるアンジェリク・モイヨンは 13-18世紀の音楽をハープで演奏しており、中世ハープ、ルネッサンス・ハープを奏でるほか、ドゥルス・メモワールなどでも演奏しています。マルクとはしばし ば共演しています。 (Ki)
HMM-902676(2CD)
バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV 232 ロビン・ヨハンセン(S)、マリー =クロード・シャピュイ(Ms)、ヘレナ・ラスカー(A)、セバスティアン・コールヘップ(T)、クリスティアン・イムラー(Bs-Br)
RIAS室内cho
ベルリン古楽アカデミー
ルネ・ヤーコプス(指)

録音:2021年8月、ビュルゲルハウス、ノイエンハーゲン・バイ・ベルリン(ドイツ)
ーコプスによるロ短調ミサ曲の登場です!管弦楽はベルリン古楽アカデミー、合唱はRIAS室内合唱団、という最強の布陣です。「ロ短調ミサ曲」は独唱 者も重要ですが、全編をとおして合唱も非常に重要なウェイトを占める作品。合唱は各パート5-7人の編成ですが、楽曲によっては各パート3人程度の編成で 演奏している箇所もあり、RIASのメンバーのうまさ、楽曲の魅力が引き立ちます。管弦楽も、グローリアなどの華やかな楽曲での華やかな響きが美しいのはも ちろんのこと、録音の思いがけないやわらかな美しさに心奪われそうになります。「ラウダムス・テ」や、演奏会でも誰もが耳をそばだてる「クオアニアム」の管 弦楽による前奏も、名手による協奏曲の体で思わず聴き入ってしまいます。通奏低音にはリュートも配されており、アニュス・デイなどの楽曲でのその効果は衝 撃的美しさ。ヤーコプスは、1992年に、同じくRIAS室内合唱団とベルリン古楽アカデミーと「ロ短調」を録音しておりますが、それから時を経ての満を持し ての録音。ブックレットには、ヤーコプスのコメントで、2021年1月に亡くなったハルモニアムンディのプロデューサーであり社長も務めたエヴァ・クータツ氏、 そしてレーベル創始者・故・ベルナール・クータツ氏にこの演奏をささげる、とあります。演奏者、録音に対して常に最高を求めたふたりにささげる、とあるだ けあって、ヤーコプスのこの演奏への自負も感じられます。大注目です! (Ki)
HMM-902678
SOLO
ニコラ・マッテイス・Jr(息子)(1670年代後半〜1737):ファンタジア イ短調“Alia Fantasia”(ソロ・ヴァイオリンの為の2つのファンタジアより)
ニコラ・マッテイス・Sr(父)(1650年頃-1713以降):ヴァイオリンの為のエア集(Ayres for the Violin (抜粋))
 ・プレリュード
 ・パッサッジョ・ロット - アンダメント・ヴェローチェ
 ・ファンタジア
ヨーハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755):ソナタ イ短調
ルイ=ガブリエル・ギユマン(1705-1770):ソロ・ヴァイオリンの為のアミュズモン op.18(抜粋)
 〔アレグロ - アレグレット - アンダンティーノ - アレグロ/マエストーゾ- アリア/グラティオーゾ - ヴァリアツィ
 オーネ - アルトロ - アルトロ〕
ヨハン・ヨーゼフ・ヴィルスマイアー(1663-1722):パルティータ第5番ト短調
ビーバー:パッサカリア ト短調「守護天使」(ロザリオのソナタより)
イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブス・シュタイナー(1658))

録音:2020年4月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
世界最高峰のヴァイオリン奏者、イザベル・ファウスト。深遠極まりない、無伴奏による新譜の登場。奏でている音色はやわらかく、フレーズのひとつひとつ にふくよかな息遣いの音楽が宿っていながら、驚異的な集中にはただならぬオーラと鬼気迫るものすら感じさせるような演奏。ファウストの音楽だけでなく、彼 女が音楽に向かう姿勢までもが鮮烈にとらえられているかのうような、圧倒的な録音です。
プログラムはバロック後期の無伴奏ヴァイオリン作品。冒頭のマッテイス(息子)の作品は3分半ほどの作品。ファウストの演奏は静かに始まりますが、次第 にこの楽曲のもつバッハのシャコンヌのような鬼気迫る凝縮された世界に、聴き手は金縛りにあったように引き込まれてしまいます。ニコラ・マッテイス(息子) は当時コレッリのソナタを非常に優雅に演奏した、という記録が残されており、卓越した技術と音楽性を兼ね備えていた奏者だったことがうかがわれます(ハプ スブルク家の宮廷に仕え、残されている作品はヴァイオリン作品よりむしろバレエ音楽が多い)。
ピゼンデルはドレスデン宮廷楽団に仕えたドイツの最高のヴァイオリン奏者でした。イタリアを訪れ、ヴィヴァルディに師事し親交を深めたことでも名を残してい ます。彼のソナタはバッハにも影響を与えたと考えられています。
ギユマンはルイ15世やポンパドゥール夫人に仕えたヴァイオリン奏者・作曲家で、当時知名度・俸給の高さで群を抜いた存在でした。しかし浪費癖があり晩 年は借金に苦しみ飲酒も過ぎるようになるなど、波乱の人生を送ったといわれています。舞曲風の楽曲が連なるこのop.8は美しい装飾的な旋律が魅力です。
ヴィルスマイヤーは、ザルツブルク生まれで、ビーバーが率いる楽団の奏者でした。この作品は彼の唯一の出版譜に含まれるもので、楽譜の表紙には通奏低 音を伴う作品を意図していた形跡もありますが、現在はソロ・パートのみが現存。ビーバーのスコルダトゥーラの技法も取り入れた作品となっています。
ディスクの最後に収められているビーバーのパッサカリアは、無伴奏ヴァイオリン作品の最高峰のひとつ。ファウストの音楽は、たしかな歩みで音楽を運びつ つ、音の余白にまで、研ぎ澄まされた神経が行き届いていることが感じられるもの。なにかに突き動かされているように激しさを増す装飾は美しさを一切失わず、 その音の連なりが織りなす空気は、人智を超えた神秘の領域を感じさせます。

HMM-902680(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 アンドレアス・シュタイアー(チェンバロ/1734年製ヒエロニムス・アルブレヒト・ハスのコピー、2004年アンソニー・サイディ&フレデリック・バルによる(パリ))

録音:2021年4,6月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
シュタイアーが演奏するバッハの平均律、第1巻の登場です!第2巻は先に録音(2020年)、発売されており(KKC 6440/HMM 902682)、世界中で 絶賛されました。平均律クラヴィーア曲集第1巻には、バッハによる序文があり、「・・・音楽を学ぶ意欲のある若者たちの役に立つように、また、この勉強 にすでに熟達した人たちには、格別の時のすさび(遊び、なぐさみ)になるように・・・」という部分がありますが、まさにシュタイアーはこのバッハの言葉 の後者にあたり、シュタイアー本人が楽しんで歌うように演奏しているのが伝わってきます。楽曲ごとの音色の選択の巧みさと、音色の種類の多さにも驚かされ ます。素朴な第1番のプレリュード、怒涛の迫力第2番のプレリュードと、曲集が進むにつれ様々な新しい世界が展開されております。シュタイアーが、バッハ が構築した偉大な建造物の中を実にたのしく案内してくれるようで、新しい発見に満ちています。自然な演奏で、くつろいだ雰囲気すら感じられます。シュタイアー がさらなる境地に至っていることを感じる、堂々の第1巻です! (Ki)
HMM-902682(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻(全曲) BWV 870-893 アンドレアス・シュタイアー(Cemb)
使用楽器:アンソニー・サイディ&フレデリック・バル制作、パリ、2004年/1734年ヒエロニムス・アルブレヒト・ハス(ハンブルク製)のモデルによる

録音:2020年6-7月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
アンドレアス・シュタイアー。いまなお静かに丁寧な仕事を続け、奏でる楽器がチェンバロであろうとフォルテピアノであろうと、あるいはピアノであろうと、その 音楽からは「シュタイアー」の世界がたちのぼってくる鍵盤奏者にして音楽家。その知性と見識は音楽にとどまることなく深く広く、その語り口も、ひとつひとつの 言葉の裏には広く深い宇宙が感じられます。そんなシュタイアーが、平均律クラヴィーア曲集を録音しました。ピアニストにとっての旧約聖書であり、ハ長調に始ま り、ハ短調、変ニ(嬰ハ)長調、変ニ(嬰ハ)と半音ずつ上がりながら、すべての調があらわれる曲集の形式は、のちの作曲家たちにとっても非常に大きな影響を あたえました。このたびシュタイアーがとりあげたのは第 2巻。第 1巻はバッハがブランデンブルク協奏曲などを書いたのと同時期の 1722年に完成、そしてこ の第 2巻は 1742年頃に完成されました。第 2 巻を構成する作品は比較的長い期間にわたって作曲されたもので、そのスタイルは室内楽やオルガン作品、前古 典派を思わせるものなど、第 1 巻よりもより多彩なものとなっております。シュタイアーは、楽器の多彩な音色も味方につけあそびを見せつつ、大バッハがのこし たこの音楽の聖典にして大きな宇宙を、気負うことなく、ひとつひとつ奏でています。 (Ki)
HMM-902684(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) ブリュノ・フィリップ(Vc)

録音:2020年7月、2021年8月/ラ・クーロワ、アントレーグ=シュール=ラ=ソルグ(フランス)
フランスの注目チェロ奏者、ブリュノ・フィリップ。30歳目前という、まだ若手に属する存在ですが、バッハの無伴奏チェロ組曲全曲録音に取り組みました。 あらためて譜面の選択からやりなおし作品とじっくり向き合い、第1番ト長調は「誕生」、第2番ニ短調「経験」、第3番ハ長調「生命」、第4番変ホ長調「精 神的なもの」、第5番ハ短調「死」、第6番ニ長調「復活」とそれぞれの作品の根源的なテーマをさだめ、録音する順番も熟慮の上決定していったそうです。トー マス・ダンフォードやジャン・ロンドーが所属するアンサンブル・ユピテルに通奏低音奏者としてガット弦を演奏して参加するうちに、ガット弦の魅力を深く知り、 このたびの録音ではガット弦で演奏しております。らくらくとしたテクニックで、自由にはばたくような音楽を聴かせるブリュノ・フィリップの、ひとつの究極の 到達点となっております。 (Ki)

HMM-902686(2CD)
バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全6曲) ベルリン古楽アカデミー
イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブス・シュタイナー(1658年製))
アントワン・タメスティ(ヴィオラ/1672年製ストラディヴァリウス「マーラー」)

録音:2021年3,5月
ベルリン古楽アカデミーのブランデンブルク協奏曲の登場!これだけでも心躍るのに、なんとイザベル・ファウストとアントワン・タメスティという世界的 名手がゲストに登場しているという、前代未聞のスケールの録音の登場です。ベルリン古楽アカデミーは1998年にブランデンブルク協奏曲を録音(HMM 931634)、以降幾度となく演奏会でも取り上げており、まさにかれらの手中に完全に収められたもの。自由自在、余裕たっぷりにあそびのあるアンサンブルが 展開されております。また、ファウストとはバッハのヴァイオリン協奏曲集(KKC 6219/ HMM 902335)で素晴らしい録音を成し遂げ、タメスティともテレマ ンの協奏曲プロジェクトでお互いをよく知り尽くした上でのレコーディングとなっております。
ファウスト、タメスティ両名が参加している第 3 番では終楽章の目もくらむようなスピード感で展開されるパッセージが圧巻!ファウストが参加している第 4 番はリコーダーが活躍する楽曲ですが、ファウストの攻めに攻めた、典雅で超絶技巧のパッセージもまた聴きもの。第6番はヴァイオリンが含まれない少し珍しい 編成の作品ですが、ヴィオラのタメスティの存在感が際立っています。ほかにもアルパーマンの雄弁すぎるチェンバロや、管楽器の面々のうまさ!語りつくせぬ聴 きどころの連続ですが、まるで6曲全体がひとつの大きな組曲であるように感じるくらい、ひといきに聴いてしまいます。作品当時の奏者たちも高い技巧の持ち 主だったことは夙に知られるところですが、あらためてその史実に驚きとともに思いをはせると同時に、当時の演奏の現場の熱気と活気、そして聴衆たちの興奮 までもが再現されているよう。即興感と心地よい疾走感に満ちた、尋常ならざる熱気とエネルギーと気魄にみなぎった演奏です。 (Ki)
HMM-902688
ヴィヴァルディ:作品集
協奏曲 ニ長調 RV 562「聖ロレンツォの祝日のために」
フルート協奏曲 ホ短調 RV 432
協奏曲 ハ長調 RV 556「聖ロレンツォの祝日のために」(1720年半ば)
協奏曲 ヘ長調 RV 571
ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲 ト短調 RV 576
ヴァイオリン協奏曲 イ長調 RV 344
2つのオーボエのための協奏曲 イ短調 RV 536
協奏曲 ヘ長調「プロテウス、あるいは逆さまの世界」RV 572
アマンディーヌ・ベイエ(Vn&指)
「リ・インコーニティ」
トラヴェルソ&リコーダー:エレオノーラ・ビシェビチ、マニュエル・グラナティエロ(ソロ:RV432)
オーボエ:ネヴェン・ルサージュ(ソロ:RV 576)、ガブリエル・ピドゥ
クラリネット:ロベ ル タ・クリスティ、ル ノー・ギィ= ルソ ー
ファゴット:アレ ハンドロ・ペレス= マラン
ホルン:テオ・スカネク、シリル・ヴィトコク
ヴァイオリン:川久保洋子、フラヴィオ・ロスコ、ヴァディム・マカレンコ、アルバ・ロカ、カティア・ヴィエル、エレナ・ズマノヴァ
ヴィオラ:マルタ・マラモ 、リカルド・ジ ル・サンチェス
チェロ:レベカ・フェリ、カルラ・ロヴィロサ
ヴィオローネ:バルドメロ・バルシエラ
テオルボ&バロックギター:フランチェスコ・ロマノ
チェンバロ&オルガン:アンナ・フォンタナ
ティンパニ:クレ マン・ロスコ

録音:2021年4月、スペイン
フランス古楽界の新時代の担い手、ベイエ率いるリ・インコーニティ(名もなき者たち、の意。2006年結成)。待望の新譜は、ヴィヴァルディによる、もは や「交響曲」ともいえるようなスケールの協奏曲集。ベイエの奏でるヴァイオリンの明るく輝く音色は、生まれ故郷でもある南仏の太陽を思わせるよう。そして 奏でる音符やパッセージが微笑んでいるかのよう。そしてクラリネットのユニゾン、リコーダーのトリル、官能的なオーボエの二重奏、燃え上がるようなホルンの 響きが加わって、交響曲のようなサウンドながら、親密かつ軽やかなアンサンブルは必聴です。
ティンパニも登場する「聖ロレンツォの祝日のために」RV 556は、1720年代中頃に作曲されたと考えられますが、クラリネットが使用されているのも注 目ポイントです。クラリネットは、ヴィヴァルディ当時はまだ新しい楽器でした(18世紀初めに登場)が、ヴィヴァルディは、ヴェネツィアにこの楽器が存在し ていたことに敬意を表してこれを作曲したと思われます(のちに、クラリネットを含まないヴァージョンも作曲している)。
アルバムのタイトルにもなっている「プロテウス、あるいは逆さまの世界」と題されたRV 572は、ヴァイオリンとチェロの二重協奏曲に、フルート、オーボエ、チェ ンバロという編成の作品。入れ替えて演奏可能なヴァイオリンとチェロ双方のソロ・パートに相当な技術が要求される作品です。さらに、他の楽器も、ソロ楽器 と同じ旋律をオクターブのユニゾンで演奏するという、ソリストだけでなくメンバーの腕も要求される作品。そこにヴィオラがドローンのように長い音符を奏で、 なんともいえない厚みのあるサウンドが生まれる歯ごたえのある作品。ベイエ率いるリ・インコーニティの面々は、パッセージのひとつひとつを愉悦に満ちた表情 で奏でています。 (Ki)
HMM-902689
信仰と希望と愛と〜シューベルト歌曲集
1. 信仰と希望と愛と D.955
2. あこがれ D.636
3. 秋の夜の月に寄せる D.614
4. 双子座に寄せる舟人の歌 D.360
5. 墓掘人の郷愁 D. 842
6. 盲目の少年 D.833
7. 魔王 D.328
8. 万霊節の連祷 D.343
9. 休みなき愛 D.138
10. 小人 D.771
11. 漁夫の愛の幸せ D.933
12. 水の上で歌う D.774
13. 夜と夢 D.827
14. 別れ D.475
15. この世からの別れ D.829
サミュエル・ハッセルホルン(Br)
ヨーゼフ・ミドルトン(P)

録音:2021年4月、ラ・クールワ(フランス)
ハルモニア・ノヴァ・シリーズで、シューマン作品集(HMN 916114)でデビューした注目のバリトン、サミュエル・ハッセルホルンによるシューベルトの登場。 ディースカウの再来かと思うような、抑制の効いた表現、そして1990年生まれの若きハリとパワーが漲った、今のハッセルホルンがここにあります。自然、夜、別 れ、不在、死といった、シューベルトが好んだテーマに沿って、有名作品やあまり演奏機会のない曲が並んでおりますが、いずれもハッセルホルンの歌が光る、秀逸 なプログラムです。シューマンの盤同様、ヨーゼフ・ミドルトンがピアノを担当。歌詞の世界がこれ以上なくあざやかに広がります。 サミュエル・ハッセルホルン(Br)1990年生まれ。2018年エリザベート王妃音楽コンクール声楽部門で第1位に輝き、ウィーン国立歌劇場のアンサンブル のメンバーとして、時にベルコーレ(愛の妙薬)やフィガロ(フィガロの結婚)として登場。ヨーロッパやアメリカの歌劇場で活躍するほか、リート歌手としても頭角 を現しており、ウィグモア・ホールでも既にデビューを果たしています。 (Ki)

HMM-902690

シューベルト:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ イ長調 D664
ピアノ・ソナタ 変ホ長調 D568
ピアノ・ソナタ イ短調 D537
ポール・ルイス(P)

録音:2022年4月、スタジオ4(ベルギー)
2001年にはじまったポール・ルイスのシューベルト・ソナタ集録音、ついに完結編の登場です。ポール・ルイスはこの20年の間、シューベルトの演奏会 シリーズで純度の高いシューベルトで世界中をうならせ、さらにベートーヴェンのソナタや協奏曲全集で他の追随をゆるさない高次元の演奏を展開してきました。 久々となるシューベルトのソナタ録音となる当盤でも、ポール・ルイスは一切の過剰な表現を排し、シューベルトとの魂の対話を高精細な音色で聴かせてくれます。 イ長調のソナタはピアノ学習者がしばしば演奏しますが、ポール・ルイスの演奏は明るい音色で自然な歌に満ちていながら、1ミリも隙がない均衡のとれた美しさ です。ポール・ルイスがさらなる高みへと上っていることが感じられるシューベルトです。
HMM-902691(3CD)
バッハ:マタイ受難曲 BWV 244 ピグマリオン、ラファエル・ピション(指)
福音書記者:ユリアン・プレガルディエン(T)
合唱T
ソプラノ:ザビーヌ・ドゥビエル(ピラトの妻)、マイス・ド・ヴィルトレイ(召使1)、
アデレ・カルリエ、アンヌ=エマニュエル・ダヴィ、アルメル・フローリガー、ナディア・ラヴィワイエ
アルト:ルシール・リシャルドー
フィリップ・バルト、マリー・プシュロン
テノール:レイノウド・ファン・メヘレン、オリヴィエ・コワフェ、コンスタンタン・グベ
バス:ステファヌ・ドゥグー(イエス)、エティエンヌ・バゾラ(ペトロ、大祭司1)、
ゲオルク・フィンガー(ユダ、大祭司2)、ギョーム・オルリ、ルネ・ラモス・プルミエ
合唱U
ソプラノ:ハナ・ブラシコヴァー、ペリーヌ・ドヴィエール(召使2)
カロリーヌ・アルノー、セシル・ダルモン、マリー・プラニンセク、ヴィルジニー・トーマス
アルト:ティム・ミード(証人1)、コリンヌ・バユオー、ヤン・ローランド
テノール:エミリアーノ・ゴンザレス=トロ(証人2)
ギョーム・グティエレ、ランドル・ドロリゲス
バス:クリスティアン・イムラー(カイアファ、ピラト)、ニコラ・ブーランジェー、ピエール・ヴィルリ、エマニュエル・ヴィストルキー
リピエーノ:ラジオ・フランス女声合唱(合唱指揮:モルガン・ジュルデン)

録音:2021年4月、フィルハーモニー・ド・パリ、ピエール・ブーレーズ・ホール
たゆまぬ探求がきわめられた、聴き手によりそうような、親密で、深い感動を呼び起こす演奏です。
ピグマリオンとピションが本格的に活動をはじめ、バッハの音楽とも深く関わって15年が経過していますが、この演奏は、彼らのバッハ音楽への取り組みが 比類なき水準にあることを示しています。ピションはここで、作品を内面から見つめなおし、導入―受難への準備―庭での場面―大祭司の場面-ピラトの場面― 十字架の場面―埋葬―エピローグと場面わけをしています。これによって場面場面にあらためて深く共感できるような流れになっています。よい意味で、血なま ぐささのない演奏ともいえるかもしれず、この作品が、感動的で普遍的な叙事詩のようであることにも気づかせてくれます。
福音書記者のユリアン・プレガルディエンは、やわらかな声で、厳しい場面でも聴き手を責めるような歌唱にはならず、物語をすすめます。イエスの歌唱も、 きわめて人間的。各合唱群に配されたソリストたちも、世界で活躍する歌手たちですが、物語の中に徹底して入っております。有名な「憐みたまえ」のアリアも、 全体の流れにそいながらも、その楽曲の中での実に細やかな表情づけに、あらためてハッとさせられる瞬間の連続。全体のドラマの自然かつ見事な構成、かつ 1曲1曲の比類なき完成度も衝撃の、ピション、ピグマリオン、歌唱陣すべてがバッハの音楽に仕えているからこそ実現した稀有な演奏となっております。 【プロフィール】 ピションはパリ音楽院で歌、ヴァイオリンとピアノを学び、若きカウンターテナー歌手として、サヴァールやレオンハルト、コープマン、ジュルダン(現代音楽も) の指揮のもとで演奏していました。2006年、ピグマリオン(合唱とピリオド楽器オーケストラ)を設立、瞬く間に世界の注目を集めるようになります。これまでに、 バッハのミサ・ブレヴィスや、ラモーのトラジェディ・リリック、モーツァルトのあまり演奏されない作品などといったプロジェクトによって、アイデンティティを確 立してきています。ピションは、2018 年、ザルツブルク音楽祭にデビューしたのをはじめ、今後の活躍にもさらに期待が高まります。ピグマリオン&ピションも、 パリでカンタータのツィクルスを成功させるなど、その美しい音楽で、世界の注目を集めています。 (Ki)
HMM-902694
(1SACD)
シューベルト:交響曲第5番変ロ長調 D485
交響曲 ロ短調 「未完成」
パブロ・エラス=カサド(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2021年11月
パブロ・エラス=カサドとフライブルク・バロック・オーケストラによるシューベルトの交響曲集、第2弾の登場。第1弾(HMC 902154)では第3(1815年) &4番(1816年)という組み合わせでしたが、今回は第5番(1816年)および未完成(1822年)という組み合わせ。 19歳の時に書かれた交響曲第5番は、シューベルトの心の闇を感じさせない、朗らかでリズミカルな作品。エラス=カサド持前のリズムの良さにFBOが機敏 に反応しており、細やかかつ躍動感に満ちた演奏は見事です。未完成でも、シューベルトが楽譜に記した細かな音符ひとつひとつにいたるまで、丹念に表情づ けがなされています。特に第2楽章冒頭の管のアンサンブルの美しさは絶品。第5番にはない、絶望や不安に駆られたような瞬間も、実に劇的な効果をもっ て奏されます。明るい5番、絶望や不安が垣間見られる未完成という2作品のコントラストがきわめて鮮やかな1枚。エラス=カサドの歌心とリズムに満ちた 指揮と、FBOの機動力が素晴らしい化学反応を起こした名演です。 (Ki)
HMM-902696(2CD)
平均律クラヴィーア曲集第1巻 and beyond
■CD1
1-2. バッハ:プレリュードとフーガ ハ長調 HWB 846
3. ベートーヴェン:バガテル ハ短調 WoO 52
4-5. バッハ:プレリュードとフーガ 嬰ハ長調 BWV 848
6. ショパン:マズルカ 嬰ハ短調 op. 50 no. 3 (Moderato)
7-8. バッハ:プレリュードとフーガ ニ長調 BWV 850
9. ラフマニノフ:前奏曲 ニ短調 op. 23 no.3
10-11. バッハ:プレリュードとフーガ 変ホ長調 BWV 852
12. フォーレ:前奏曲 変ホ短調 op. 103 no. 6
13-14. プレリュードとフーガ ホ長調 BWV 854
15. ラヴェル:フーガ(Allegro moderato) ホ短調(クープランの墓より)
16-17. バッハ:プレリュードとフーガ ヘ長調 BWV 856
18. モーツァルト(ブゾーニ編):2台ピアノ版:自動オルガンのための幻想曲 ヘ短調 K608*
■CD2
1-2. バッハ:プレリュードとフーガ 嬰ヘ長調 BWV 858
3. ブラームス:カプリッチョ(Un poco agitato) 嬰へ短調 op. 76 no. 1
4-5. バッハ:プレリュードとフーガ ト長調 BWV 860
6. ショスタコーヴィチ:プレリュード ト短調 op. 34 no. 22
7-8. バッハ:プレリュードとフーガ 変イ長調 BWV 862
9. ブゾーニ:プレリュード(Andantino) 嬰ト短調 op. 37 no. 12 (BV 181/12)
10-11. バッハ:プレリュードとフーガ イ長調 BWV 864
12. リゲティ:ムジカ・リチェルカータ I on A (Sostenuto)
13-14. バッハ:プレリュードとフーガ 変ロ長調 BWV 866
15. レーガー:2つのパートのカノン 変ロ短調 op.19(すべての短調と長調による111のカノン WoO III/4, 第1巻より)
16-17. バッハ:プレリュードとフーガ ロ長調 BWV 868
18. シェーンベルク:6つのピアノ小品 op.19
19. バッハ:プレリュード ハ長調 BWV 846
ジュリアン・リベール(P/クリス・マーネ製)
アダ ム・ラル ー ム(P)*
クリス・マーネ製の並行弦グランドピアノを使用

録音:2021年7月、サル・フラジェ(ベルギー)
ベルギーの奇才、ジュリアン・リベールによるバッハの登場!バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻の長調の楽曲と、それぞれの楽曲に呼応するようにリベール 自身がセレクトした、のちの時代の作曲家たちによる短調の楽曲を並べ、バッハと様々な作曲家たちによる対話のようなプログラムとなっています。モーツァルトの 自動ピアノのための幻想曲はブゾーニによる2台ピアノ版で、ラルームが共演しているのも注目です。ピアノは、バレンボイムが使用していることでも知られている、 クリス・マーネ製による並行弦グランドピアノを使用。新しいバッハ像が浮彫となってきます! (Ki)

HMM-902702
ファンタジー〜7人の作曲家、7種の鍵盤楽器による

(1)バッハ:半音階的幻想曲とフ(2)C.P.E.バッハ:幻想曲嬰ヘ短調H.300, Wq.67
(3)モーツァルト:幻想曲ハ短調K.396/幻想曲ニ短調K.397
(4)メンデルスゾーン:幻想曲嬰ヘ短調Op.28
(5)ショパン:幻想曲ヘ短調Op.49
(6)ブゾーニ:古い旋法による幻想曲OP.33bの4
(7)シュニトケ:即興とフーガOp.38
アレクサンドル・メルニコフ(各種鍵盤楽器)

(1)リュッカース・モデルによるマルクス・フィッシンガー製2段鍵盤チェンバロ2019年
(2)クリストフ・フリードリヒ・シュマール製タンジェント・ピアノ1790年
(3)1795年アントン・ヴァルター・モデル、クリストフ・カーン製レプリカ・フォルテピアノ2014年
(4)グラーフ製フォルテピアノ1828年頃
(5)エラール1885年製
(6)ベヒシュタインB1905-10年頃製
(7)スタインウェイD-274

録音:2022年7月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
歴史的な鍵盤楽器を数多くコレクションし、実際に演奏・録音しているメルニコフ。彼が7人の作曲家の7つの幻想曲を7つの楽器で弾き分けました。メル ニコフはアインシュタインの格言「過去、現在、未来の区別は幻想に過ぎない」をコンセプトに、バッハを基準点として300年におよぶ影響と、彼に帰結 する偉大さを示しています。7という聖なる数字にこだわっているのもメルニコフらしい深い意味がこめられています。
メルニコフは2021年1月にトッパンホールでほぼ同内容のコンサートを行い聴衆の度肝を抜きましたが、ここではさらなる完成度で神業を発揮しています。 楽器も単に時代を合わせているのではなく、作風、効果を考え抜いて選ばれています。最後に現代のスタインウェイの機能を駆使したシュニトケの「即興とフーガ」 が聴きもの。1966年の第3回チャイコフスキー国際コンクール用に作られた華麗な作品で、精神的にバッハへ先祖返りしていることを実証してくれます。
HMM-902708
ヘンデル:戴冠式用アンセム集
ヘンデル:オケイジョナル・オラトリオ(機会オラトリオ)HWV 62
ウィリアム・クロフト(1678-1727):主は太陽であり盾である(The Lord is a sun and a shield)
ジョン・ブロウ(1649-1708):シャコンヌ ト長調
ヘンデル:戴冠式用アンセム集〔司祭ザドク HWV258/汝の手を強めよ Let thy hand be strengthened HWV259/ 王は歓喜する The King shal rejoice HWV260/私の心のよりどころとなるもの My heart is inditing HWV261〕
ベルリン古 楽アカデミー
RIAS室内cho
ジャスティン・ドイル(指)

録音:2022年10月
ヘンデルは、1727年、イギリスに帰化します。同じ年、ジョージ1世が亡くなり、ジョージ2世が即位することとなり、ヘンデルはその戴冠式のための音楽を書 くよう依頼されます。ジョージ1世のもとでヘンデルは水上の音楽やジュリアス・シーザーなどを発表しておりましたが、ジョージ1世を継ぐ新国王の戴冠式という イベントを花火のように彩るような音楽を書きました。RIAS室内合唱団とベルリン古楽アカデミーが、この壮大にして壮麗な作品を、これ以上なくゴージャスに響 かせています。現在でも、この作品の一部は実際に戴冠式などの典礼で演奏されています。ウィリアム・クロフトの作品は、1714に行われたジョージ1世の戴冠 礼拝で演奏されたもの。実に壮麗な音楽を聴きながら英国の歴史までも体感できるような1枚です。 (Ki)
HMM-902717
バッハ:フーガの技法
フーガの技法 (BWV1080)
コラール「汝の御座の前に われはいま進み出で」BWV 668
カザルスSQ〔ヴェラ・マルティネス・メーナ ー(Vn )、アベル・トーマス(Vn )、ジョナサン・ブラウン(Va)、アルナウ・ト-マス(Vc)〕

録音:2022年3月、カルドナ城修道院
スペインが誇るSQ、カザルスSQ。しばしば来日しており、その自然かつ美しい音色に貫かれた音楽は広くファンを獲得しています。今回 の彼らの新譜は、バッハのフーガの技法。ディスクの最初の一音めから、ただならぬ美しさに驚かされます。彼らが録音場所に選んだのは、サヴァールも録音 を行っているカルドナ城修道院。美しく自然な残響で、非常にぜいたくなサウンドです。美しさをたたえた音色で奏でられる4本の線が、冒頭のシンプルなフー ガから、より精巧な変奏曲やカノン、そして頂点となる不完全な最終フーガまでを、非常に自然に、気負うことなく描いていきます。さらに、「コントラプンクトゥ ス14」(未完の三重フーガ)をニ長調の和音で終止させ、つづいて「フーガの技法」の初版の楽譜に収められているコラール「汝の御座の前に われはいま進 み出で」BWV668に入るという試みでディスクを締めくくります。このコラールは、バッハが死の床で書いたといわれていたもので、「フーガの技法」の初版 譜に掲載しようというアイディアが誰からのものかはわかりません。しかし、このコラールは「フーガの技法」という傑作に対する賛辞、あるいは離別の曲のよう でもあります。カザルスSQの「フーガの技法」の演奏は、自然に歌うような演奏で、対位法の複雑に絡み合う線にからめとられてしまうようなことは ありませんが、それでもフーガの技法の特殊な空気の後にこれがあると、なんだかとてもほっとするCDのしめくくりとなっています。 (Ki)
HMM-902718
ファウスト&ロトのストラヴィンスキー
バレエ音楽「ミューズを率いるアポロ」〜アポロのヴァリアシオン(1927-8)
ヴァイオリン協奏曲ニ長調(1931)
弦楽四重奏のための3つの小品(1914)
弦楽四重奏のためのコンチェルティーノ(1920)
パストラール〜ヴァイオリン、オーボエ、イングリッシュホルン、クラリネット、バソンのための(1923)
弦楽四重奏のための二重カノン(1959)
イザベル・ファウスト(Vn)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2021年9月、2022年3月、4月/セーヌ・ミュジカルRIFFXスタジオ1(ブローニュ・ビリヤンクール
ハルモニア・ムンディを代表するファウストとロト&レ・シエクル奇跡の共演。それもロトとシエクルの名を世に広めるきっかけとなったストラヴィンスキー作 品だけに眼が離せません。
メインはヴァイオリン協奏曲ですが、収録曲すべてのヴァイオリン・パートをファウストが担当しているのが超豪華な驚き。彼女は「兵士の物語」をメインとす るアルバムもリリースし、ストラヴィンスキーのヴァイオリン作品に熱を入れていますが、ガット弦による弦楽四重奏作品も興味津々です。
ヴァイオリン協奏曲は1931年、新古典主義時代の作。ストラヴィンスキーはヴァイオリンの情緒や甘美さを嫌悪していましたが、同じ感性の奏者ドゥシュキン との出会いで信念を変えず協奏曲を実現させることが出来ました。ファウスト自身その非ヴァイオリン性を指摘しつつも、誰も考えつかなかった音楽表現と激賞し ています。
演奏は期待以上、ファウストの厳しいまでの表現とシエクルのカラフルな音色、ロトならではの切れ味良いリズムがあいまり、生命感あふれる世界を繰り広げ ます。終楽章でバッハのヴァイオリン二重協奏曲をパロディにした箇所も含め、メンバーが楽しみながら音楽作りをしているのも伝わってきます。
カップリングには新古典主義時代のバレエ音楽「ミューズを率いるアポロ」中の、ヴァイオリン独奏と弦楽合奏による「アポロのヴァリアシオン」をファウスト とロトが披露。さらに「春の祭典」直後の「3つの小品」、かなり現代的な「コンチェルティーノ」、画家ラウル・デュフイ追悼の沈鬱な「二重カノン」という ストラヴィンスキーの全弦楽四重奏作品を、ファウストが第1ヴァイオリンを担い、シエクルの弦のトップ奏者たちと共演しています。緊張感に満ちた音世界なが ら決して無味乾燥でなく、ストラヴィンスキーならではのユーモアと生命力が伝わります。ストラヴィンスキー観が変わること間違いなしのアルバムと申せましょう。 (Ki)
HMM-902720
シューベルト:美しき水車小屋の娘( サミュエル・ハッセルホルン(Br)
アミエル・ブシャケヴィチ(P)

録音:2022年11月、スタジオ・bシャープ、ベルリン
2018年エリザベート・コンクールに優勝、またたく間に世界の注目を集め、名だたる歌劇場で活躍(バレンボイム指揮のベルリン国立歌劇場での「フィガロの 結婚」伯爵ほか)、歌曲でも高く評価されている注目のバリトン、ハッセルホルン。先日も日本で最終公演をむかえたワルトラウト・マイヤーのさよなら演奏会にも 出演し、その歌声と舞台姿が話題となりました。そのハッセルホルンが、シューベルトのシリーズをスタートします。シューベルト最晩年の1823-1828年に書かれ た作品を中心に録音していくという注目のプロジェクトです。シリーズ第1弾は、今年2023年から200年前にあたる1823年に完成した「美しき水車小屋の娘」。 ハッセルホルンの美しい発語と余裕あるフレーズ、そして作品に対する深い洞察は、説得力十分。歌曲伴奏で活躍するピアニストと組んでの理想的な演奏が誕生し ました。
「美しき水車小屋の娘」は1823年に完成しました。ハッセルホルンはブックレットに以下のようにコメントを寄せています。 〜『これらの曲が作られた時代と私たちを隔てる時間の隔たりに直面し、私たち演奏家は常に、これらの曲が、「今」の私たちに何を語りかけているのかを自問し なければならない。実は私は、「美しき水車小屋の娘」の物語(粉職人の男が水車小屋の娘に恋をするが、その恋は実らない云々)をそのまま素直に受け入れるの は難しいといつも思ってきた。あまりにも具体的な情報が少なすぎるのだ。たとえば、その若い女性については、金髪で青い目をしているということ以外には描写 がない。彼女自身の発言も少ない。その若い女性がほかの男に恋をしたという三角関係、という解釈も難しい。ミュラー=シューベルトでは、ハイネ=シューマンが コンビを組んだ『詩人の恋』(1840年)と同様、男性主人公は孤独で、遠いところに身を置いています。失恋という単純な物語を超えて、詩と音楽は "よそ者 "の 拒絶を暗示しているのではないか。”彼”は世間一般の常識には当てはまらぬ人だったのかもしれず、その個性(ここでは「他とは違う」ということ)が理由で排斥 されます。そして社会的孤立によって絶望に追い込まてしまっているのだ。おそらくこれが、200年前に書かれたこの作品が、リートという枠を超えて、21世紀の男 女に、今なお語りかけることができる理由なのだろう」。
ピアノのブシャケヴィチは、エルサレムに生まれ、南アフリカで育ちました。ライプツィヒの音楽院、そしてパリ国立高等音楽院を卒業。フィリプ・モルや、ブレンデ ルに師事しています。シューベルト作品の演奏に定評があり、2011年、国際シューベルト協会賞受賞。ソロでも活躍していますが、歌曲伴奏でも極めて高い評価を 得ています。ディースカウ晩年の生徒の一人として、ディースカウのマスタークラスの伴奏者にも抜擢されました。 (Ki)

HMM-902700(2CD)
ウェーバー:歌劇『魔弾の射手』 クリスティアン・イムラー(バス/隠者) ポリーナ・パスツィルチャク(ソプラノ/アガーテ)
カテリーナ・カスパー(ソプラノ/エンヒェン) マキシミリアン・シュミット(テノール/マックス)
ヤニク・ドゥブ(バリトン/キリアン) マティアス・ヴィンクラー(バス/クーノー)
マックル・ウルラッハー(ザミエル/語り)ディミトリ・イヴァシュチェンコ(バス/カスパール)
フライブルク・バロックオーケストラ
ルネ・ヤーコプス(指)

録音:2021年6月、コンツェルトハウスおよびアンサンブルハウス、フライブルク
ヤーコプスによる『魔弾の射手』の録音の登場!冒頭の有名な序曲から、物語の世界にぴったりの美しくもメルヘンを思わせる霊妙な雰囲気の素晴らしい録音 にまず心奪われます。そして、いつもながらのヤーコプスらしいこだわりをみせ、セリフ部分も充実。さらに、序曲の後に本来存在していた”隠者”の場面を復 活させ、『魔弾の射手』作品本来の姿がここによみがえりました。歌唱陣と管弦楽の演奏がこれ以上なく生き生きとしています。超注目盤です。
魔弾の射手の物語は、以下のとおり・・・主人公は若く有能な狩人マックス。娘アガーテと結ばれるためには難しい射撃を成功させなければならない。マッ クスはライバルのカスパールにそそのかされ、悪魔に「魔弾」を鋳造させる。これは、6発は自分の思いのままに命中するが、最後の1発は悪魔の思うところに 命中する、というもの。射撃当日、その7発目は最初なんとアガーテに命中したように見えた。が、彼女は「隠者に送られた花束」によって守られ、ライバルの カスパールが凶弾に倒れます。最終的にマックスとアガーテはめでたく一緒になります。・・・というもの。正直申し上げると、この「花束」に少々の唐突感があること は否めません。このアガーテを護った「花束」は、本来、台本作者のキントが、序曲の後に配した、隠者とアガーテの場面で登場していたもの。序曲のあとに、 隠者の家をたずねるアガーテと隠者が歌う場面があり、そこで、隠者はアガーテにおまもりとして花束を渡すのです!ウェーバーは、妻にして人気歌手のカロリーネ・ ブラントを観客代表のように信用しており、彼女の助言にしたがって、序曲のあとに登場する隠者の場面をカットし、序曲のあとはにぎやかな射撃のシーンから 始まるようにしました。本来は序曲のあとに隠者の家の静寂な世界があったのに。キントはこの台本の変更をしぶしぶ承知したものの、死ぬまで後悔していまし た。本録音は、この場面を復活させています!しかもヤーコプスは、音楽をつけて復活させています!ヤーコプスは、台本のみ存在しウェーバーが音楽をつけなかっ たこの場面を復活させるにあたり、オペラのフィナーレで隠者が登場するときのメインテーマや、ほかの楽曲から旋律を転用しています。これがまた実に見事!
理想的な管弦楽、充実した歌唱陣、そして従来カットされていた部分の復活からセリフ部分にいたるまでの綿密かつこだわりのプロダクション。『魔弾の射手』 をお持ちでない方にも、さらに『魔弾の射手』を全種類お持ちの方にも新たなる決定盤かつ注目盤としてお手にとっていただきたい内容です! (Ki)
HMM-902703
モーツァルト:交響曲第36番「リンツ」
交響曲第38番「プラハ」
アンサンブル・レゾナンツ、
リッカルド・ミナージ(指)

録音:2021年9月オトマールシェン・キリスト教会(ハンブルク)
苛烈なまでの表現力と推進力で聴き手を興奮の渦に巻き込んだリッカルド・ミナージ&アンサンブル・レゾナンツによる「モーツァルト:三大交響曲集」 (HMM-902629/ KKC-6161)から3年。その続編となる録音がついにリリースされます!今作では、後期三大交響曲の前に連なる交響曲第36番「リンツ」 と第38番「プラハ」を取り上げています。
交響曲第36番「リンツ」は、1783年10月から11月にかけてオーストリアの都市リンツに滞在していたモーツァルトが、予約演奏会のためにわずか4 日という短期間で書き上げたというエピソードで知られる作品。短期間で書き上げたとは思えない充実した内容で、の天才モーツァルトの速筆ぶりを示す交響曲 として取り上げられる機会も多い交響曲です。モーツァルトの交響曲ではじめて冒頭に緩やかな序奏が配置され、その後の輝かしく生き生きとした主題を盛り上 げています。
交響曲第38番「プラハ」は、1786年のプラハでの「フィガロの結婚」上演の大成功した翌年、招待を受け初めてプラハを訪れたモーツァルトが当地で 初演した交響曲です。メヌエット楽章を欠く、3楽章形式である理由は判明していませんが、当時大流行した「フィガロの結婚」の旋律を散りばめた構成は、プ ラハの聴衆たちを大いに喜ばせました。大成功を収めたコンサートの後、モーツァルトは「人生において最も幸せな日」と語ったと伝えられています。
リッカルド・ミナージは、自身が優れたバロック・ヴァイオリン奏者であり、ムジカ・アンティクァ・ローマやイル・ポモ・ドーロといったピリオド楽器アンサ ンブルでは自らヴァイオリンを取って指揮することが多かったのですが、2017年、ハンブルクを拠点とし自主的な活動を行う室内オーケストラ、アンサンブル・ レゾナンツのアーティスト・イン・レジデンスに就任して以降、このアンサンブルとの共演ではほぼ指揮に徹しているようです(現在では首席客演指揮者に就任 しています)。全世界から先鋭的なアーティストが集まると呼ばれる芸術の街ハンブルクにおいて、1994年に創設され、モダン楽器を用いながらさまざまな時 代の演奏スタイルを柔軟に取り入れ、古典から前衛的作品までを弾きこなし、最も独創的と評されるまでになったアンサンブル・レゾナンツは、リッカルド・ミナー ジの指揮の下、より先鋭性を増し、世界の音楽シーンで圧倒的な存在感を持つようになりました。学究性と感性が融合するミナージの独創的な解釈を見事に音 にする高度な技巧と表現力を有しています。
後期三大交響曲の演奏も、嵐のようなすさまじさが大きな話題となりましたが、続編となるこのアルバムでも、そのすさまじさは健在で、より凄みを増してい るような印象さえ受けます。アルバムの冒頭、「リンツ」の序奏と第1主題から、エネルギー全開の圧倒的な演奏が繰り広げられます。張り詰めた空気を持つ緩 徐楽章の濃密さも聴きものです。弦楽器の鋭い刻みや、金管楽器の強奏、ティンパニの強烈な打撃が、すさまじい音の渦と化しています。この有名な2つの交 響曲を初めて聴くかのようにハッとさせられる瞬間が連続して訪れる、かなり攻めた解釈ですが、ぎりぎりのところでバランスを保ち、曲の構造を保つミナージ の手腕は驚異的で、ミナージの解釈を見事に音にするアンサンブル・レゾナンツの高度な技術も脱帽ものです。リッカルド・ミナージとアンサンブル・レゾナン ツの圧巻の演奏がもたらす衝撃的なモーツァルト体験をお聴き逃しなく! (Ki)
HMM-902709
鳥たちのコンサート
(1)パーセル:鳥への前奏曲〜「妖精の女王」より
(2)ファン・エイク:イギリスのナイチンゲール〜「笛の楽園」より
(3)テオドール・シュヴァルツコップ:ナイチンゲールとカッコウの模倣によるソナタ:アレグロ/ジーグ
(4)クープラン(ラ・レヴーズ編):恋のナイチンゲール〜「クラヴサン曲第3巻」より
(5)ジャン=バティスト・ブセ(ラ・レヴーズ編):どうして、甘いナイチンゲール〜「エール第14巻」より
(6)モンテクレール:さえずり〜2本のフルートのためのコンセール第5番
(7)クープラン(ラ・レヴーズ編):嘆くホオジロ〜「クラヴサン曲第3巻」より
(8)コレット:カッコウ
(9)サン=サーンス(ヴァンサン・ブショ編):森の奥のカッコウ〜「動物の謝肉祭」より
(10)ブリテン(ヴァンサン・ブショ編):カッコウ〜「金曜の午後」より
(11)ラモー(ヴァンサン・ブショ編):雌鶏
(12)サン=サーンス(ヴァンサン・ブショ編):雌鶏と雄鶏〜「動物の謝肉祭」より
(13)ラヴェル(ヴァンサン・ブショ編):女王の陶器人形レドロネット〜「マメール・ロワ」より
ヴァンサン・ブショ:絶滅危惧種の謝肉祭
(14)前奏曲:センザンコウの悲しみ
(15)アルマンド:ジャワスローロリス
(16)クーラント:昔の家禽ドードー
(17)間奏曲:レソミラ63
(18)サラバンド:白フクロウと黒フクロウ
(19)ガヴォット:インドガビアル(ワニ)
(20)間奏曲:レソミラ92
(21)ヴァルス・ツイスト:ナマコ
(22)ジーグ:人類、その進化
ラ・レヴーズ【セバスティアン・マルク(リコーダー、フラジオレット)、野崎剛右(フラジオレット、リコーダー、ミュゼット、ゲムスホルン)、フローランス・ボルトン(バス・ヴィオール、パルドゥシュ・ヴィオール)、バンジャマン・ペロー(テオルボ、バロックギター)、ジャン・ミゲル・アリスティサバル(Cemb)、シルヴァン・ルメートル(マリンバ、ヴィブラフォン、打楽器)】

録音:2022年6月/サン=ジャン=ド=ブレイ・カトリック教会(1)-(13)、2022年1月/シテ・ドゥ・ラ・ミュジーク(パリ)(14)-(22)
鳥は人類が音楽を始めるはるか昔からさえずっていました。人間が計算し考え抜いた完璧な音楽を作る間に、鳥は妙なる調べを自然に繰り出します。
作曲家たちは自然現象やある種の騒音を表現する試みをしてきましたが、鳥のさえずりは世界中で音楽化され、それぞれが工夫を見せています。ルネサンス、バ ロックはもとより、サン=サーンス、ラヴェル、ブリテンらの近代手法による鳥描写も楽しめます。
さらにヴァンサン・ブショがサン=サーンス作品をもじって作った「絶滅危惧種の謝肉祭」が聴きもの。古典組曲の様式であまり親しみのない動物たちを描き、最 後「人類」で閉めているのも意味深長でいろいろ考えさせられます。ブックレットはフルカラーで各種鳥類や動物の詳細な説明もあり愛蔵したくなる美しさです。
ラ・レヴーズはフローランス・ボルトンとバンジャマン・ペローにより2004年に創設された古楽器団体。17-8世紀作品が中心ですが、音楽と時事問題を組み 合わせたテーマで作品を構成し話題となっています。 (Ki)
HMM-902712(2CD)
ビーバー:ロザリオ・ソナタ
[CD1]
「喜びの秘蹟」
第1番ニ短調「受胎告知」,第2番イ長調「訪問」,第3番ロ短調「降誕」,
第4番ニ短調「拝謁」,第5番イ長調「神殿のイエス」
「苦しみの秘蹟」
第6番ハ短調「オリーヴの山で苦しみ」,第7番ヘ長調「鞭打ち」,
第8番変ロ長調「いばらの冠をのせられ」,第9番イ短調「十字架を背負う」
[CD2]
第10番ト短調「磔刑」
「栄光の秘蹟」
第11番ト長調「復活」,第12番ハ長調「昇天」,第13番ニ短調「聖霊降臨」,
第14番ニ長調「聖母被昇天」,第15番ハ長調「聖母の戴冠」、第16番「守護天使」(パッサカリア)
アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
使用楽器:第1, 10, 16番/1996年製ピエール・ジャケ製(アマティ・モデル)*
第2,4,6,11,14番/2015年シャルル・リシェ製、ヤコブス・シュタイナー・モデル)**
第3,7,8,12番/2011年マルセロ・ヴィアナ・クルス製、ジョヴァンニ・バッティスタ・グァダニーニ・モデル)**
第3,7,8,15番/2021年マルセロ・ヴィアナ・クルス製、ジョヴァンニ・パオロ・マッジーニ・モデル)*
弓:1998年アントニーノ・アイレンティ製*、2005年エドゥアルド・ゴル製**
バルドメロ・バルシエラ/ヴィオラ・ダ・ガンバ 、ヴィオローネ
フランチェスコ・ロマノ/アーチリュート
ナチョ・ラグナ/テオルボ
アンナ・フォンターナ(チェンバロ、ポジティブ・オルガン)

録音:2022年9月
17世紀のヴァイオリン音楽の至難の名曲、ビーバーのロザリオ・ソナタ。多様なスコルダトゥーラ(変則調弦)が指定されている上に、自身ヴァイオリンの 名手でもあったビーバーが、自身の腕前を披露するために各曲に高い技術と深い内容を盛り込んだ超難曲です。数多くの名盤が存在しますが、ここで、ベイエ による、きらりと光る名演の登場。ビーバーが見事に楽譜に書き起こした即興性に満ちたパッセージや旋律が、躍動的なリズムとともに生きもののように聴き手 に迫ってきます。どの曲も高い技術で演奏されているのはもちろん、ひとつのフレーズの中でも下降音型と上行音型で表情がまったく異なる歌にみちているなど、 細部まで美しい表情に満ちていて、非常に人間味にあふれています。通奏低音のメンバーと織りなす美しいアンサンブルも聴きものの充実の演奏です。
注目なのが、この録音が生まれるきっかけ。それはベルギーの国際的ダンス・カンパニー、ローザスの公演でした。2022年2月にベルギーで初演された 「Mystery Sonatas/ for Rosa」の公演では、ビーバーのロザリオ・ソナタの楽曲をバックにローザスのダンサーが踊りましたが、その音楽演奏をベイエら が担当しました。聖書の物語に基づく音楽ではありますが、楽曲にはクーラントはサラバンドなどの舞曲も含まれており、舞曲の要素も多分に含まれるロザリオ のソナタ。ダンサーたちはバラの花びらや棘を思わせる動きをしながら作品が進行、美しい照明もあいまって、舞台は絶賛されました。そこでの体験はベイエにとっ て大変大きなもので、ぜひ録音を、ということで実現したのがこのディスクです。ダンサーたちの動きに合わせて演奏しているかのような、抜群のリズムと躍動 感に満ちたこの名演奏の理由のひとつといえるでしょう。ジャケット写真もローザスの公演のものとなっております。 (Ki)

HMM-905272
ヘンデル:ニ重協奏曲(2つの合奏体のための協奏曲)集
二重協奏曲 ヘ長調 HWV 334
二重協奏曲 変ロ長調 HWV 332
二重協奏曲 ヘ長調 HWV 333
フライブルク・バロック・オーケストラ
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ&ペトラ・ミュレヤンス(指揮&コンサート・マスター)

録音:2014 年10月10-12日、テルデックス・スタジオ、ベルリン
当時の作曲家が協奏曲を作曲する際には、聴衆が喜ぶようなヴィルトゥオーゾ性をちりばめたり、あるいは一般人たちが演奏できるようなものを書いた りするのが一般的でした。しかしヘンデルは、自分の作品の演奏会の合間に聴衆を楽しませるために協奏曲を書いていました。実際、ヘンデルの晩年30 年の間、ヘンデルの一連の充実した協奏曲は、頌歌やオラトリオの演奏会と関連づけることができます。ヘンデルの最初のオルガン協奏曲は、もともとは 1735〜36年の合唱作品の演奏会の聴衆のための特典として書かれていますし、12の合奏協奏曲op.6は1739-40年の冬のオラトリオの演奏会の券 売促進に一役買いました。ここに収録された3作品は、1747-48年のオラトリオの初演演奏会時に演奏するために書かれました。
1745年のジャコバイトの反乱が終わってから、多くの軍楽隊が解かれ、オーボエ、ホルン、ファゴット奏者は街にあふれかえっていたといいます。ヘ ンデルはこの仕事にあふれた音楽家たちを再雇用するかたちで、管楽器のメンバーを多く必要とするふたつの合奏体のためにこれらの作品を編みました。 HWV 332は1748年3月9日のオラトリオ「ヨシュア」の初演時に演奏されました。次に予定していた「アレクサンダー・バルス」の序曲を予感させ るような第1楽章につづき、オラトリオ「メサイア」の楽曲’ And the glory of the Lord’(こうして主の栄光が現れ)を、声楽パートを管楽器に担当 させた第2楽章を置くなど、巧みな商才とセンスが光ります。HWV333は1748年3月23日のオラトリオ「アレクサンダー・バルス」の初演時に演奏 されました。ここでもメサイアの楽曲"Lift up your heads, o ye gates"(門よ おまえたちのかしらを上げよ)の編曲も盛り込まれています。HWV 334 は1747年4月のユダス・マカベアスの幕間に演奏され、こちらも他作品からの引用も含みながら、ときに水上の音楽を思わせるような響きの楽章など もあり、非常にたのしめます。 この録音では、オーケストラは2グループに分かれ、HWV 334と332では、ゴルツが率いるグループが第1オーケストラを、333ではミュレヤンス が率いるグループが第1オーケストラを、という風に演奏されています。フライブルク・バロック・オーケストラの奏者が豪華に集い、極上の演奏をおた のしみいただけます。 (Ki)

HMM-905280
ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」 フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル、アンサンブル・エデス

録音:2016年/フィルハーモニー・ド・パリ、シテ・ド・ラ・ミュジーク・ド・ソワソン、コンピエーニュ帝国劇場、セナール劇場、アミアン・カルチャーセンター、ライスハレ(ハンブルク)、スネイプ・モルティングス・コンサートホール(オールドバラ)(すべてライヴ)
「ダフニスとクロエ」は「春の祭典」の初演に先立つこと1年前の1912年6月8日に、同じモントゥーの指揮によりシャトレ座で初演されました。ロシア・ バレエ団からの依頼でしたが、バレエ的なリズムよりも旋律を重視しているとディアギレフのお眼鏡にかないませんでした。しかしラヴェル自身が「舞踏交 響曲」と称したように、オーケストラの性能を発揮できる好個の楽曲として人気コンサート曲となっています。
とはいえ時代楽器による録音は初めて。初演指揮者のモントゥーも1959年にLSOと録音しましたが、それをさらに純化させた演奏が出現しました。 ロトは時代楽器を用いるだけでなく、この作品の出版譜に散見される誤植を正すことも義務と考えました。さらに合唱を注目の実力派アンサンブル・エデ スが担うだけでなく、ラヴェルが詳細に指示した通り、舞台の両袖を活用して遠くから近づいてくる効果をはじめて録音で発揮させました。ラヴェルがオー ディオ的発想をこの時代に持っていたことを証明してくれます。全体としてこの曲の持つアルカイックな雰囲気が強調され、古代とも現代ともつかぬ夢の世 界を作り上げています。
今回もブックレットに弦楽器以外すべての使用楽器と制作年が明記され、貴重な資料となっています。ロトの演奏はますます大きくなり才気煥発。歴史 的な意義はもちろんながら、切れの良いリズム感、推進力など驚くほど魅力的な演奏を繰り広げています。
*今回からロト&レ・シエクルはActes Sudからハルモニア・ムンディの扱いになります。 (Ki)

HMM-905281
ラヴェル:バレエ音楽「マ・メール・ロワ」(全12曲)
「シェエラザード」序曲*
クープランの墓#
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2016年10月31日フィルハーモニー・ド・パリ、11月2日ロンドン、サウスバンク・センター、11 月 4 日シテ・ド・ラ・ミュジーク・ド・ソワソン、2017年5月20日、9月9、17日フィルハーモニー・ド・パリ*
8 月13 日ブローニュ=ビヤンクール、ラ・セーヌ#
今回選ばれた3篇のうち、「マ・メール・ロワ」はピアノ連弾曲、「クープランの墓」はピアノ独奏曲として書かれ人気があり、さらに初期の「シェエラザー ド」序曲も連弾版がありますが、いずれもラヴェルが後に腕によりをかけてオーケストレーションして再創造しました。しかし流れ作業ではなく、「マ・メー ル・ロワ」は前奏曲、「糸車の踊り」と5つの間奏曲を新たに書き足し、規模を倍にしました。反対に「クープランの墓」は、ピアノ的な構造のフーガとトッ カータをはずして4曲にしています。どちらもラヴェルとしては小さな編成ですが、彼の天才的管弦楽法を駆使した精巧さで、極彩色の音響世界を創り上 げています。それを初演当時楽器の音色で聴くと、かえって今よりもすっきりとした新鮮な美しさに魅了されます。「シェエラザード」序曲はラヴェルの作品中ではあまり演奏されませんが、これもものものしいエキゾチシズムとは異なる清潔な響きとなり、印象一新。 実は「ダフニスとクロエ」や「ボレロ」と直接つながる世界であることを認識させてくれます。
今回もブックレットに弦楽器以外すべての使用楽器と制作年が明記され、貴重な資料となっています。ロトの演奏はますます精緻になり才気煥発。歴史 的な意義はもちろんながら、切れの良いリズムとスペード感など驚くほど魅力的な演奏を繰り広げています。 (Ki)

HMM-905282
ロトの展覧会の絵
ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵
ラヴェル:ラ・ヴァルス
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2019年11月/フィルハーモニー・ド・パリ(ライヴ)
近代フランスの名作を初演時の響きと奏法で再現することを目指す彼ら、「展覧会の絵」とは言ってもムソルグスキーの時代ではなく、1922年10月 19日にクーセヴィツキーがパリ・オペラ座で披露した頃に立ち戻ろうとしています。しかしわずか100年前のことながらいくつかの楽器が入手できないた め、長く実現できずにいました。
今回「古城」用として1950年セルマー製スーパーアクションのアルト・サクソフォン、「ビドロ」用の1913年ケノン製モノポールC管6バルブのフレ ンチ・チューバを見つけたため満を持しての実現となりました。どちらもホルンを思わすような柔らかい音色に驚かされます。
それだけでなくオーケストラの鳴りの良さ、響きの透明さは絶品。冒頭の「プロムナード」から異常なまでの充実感で、微妙な音色の移ろいがモダン楽 器よりもはっきり感じられるのと、重奏した際の麗妙な音のパレットにラヴェルの意図と天才性をあらためて認識させられることばかり。ことに「キエフの 大門」の鐘の場などストコフスキー以上の効果に興奮させられます。
楽器のみならずロトはラヴェルのオリジナル・スコアや初版楽譜へ立ち返り、クーセヴィツキーがロシア人としての感覚からラヴェルに訂正させた箇所、 たとえば「バーバ・ヤガー」のファゴットのソロがもとはアルト・サクソフォンだったとか、「キエフの大門」後半でテーマが再現する際の弦の下降音型が もとはゆっくりしていたなど、一聴して分る違いに感心の連続。名盤「春の祭典」以上の検証が反映されています。
カップリングは「ラ・ヴァルス」。2018年の来日での巨大な演奏が記憶に新しいですが、ここでも聴き手を一瞬も離さないロトの魔術全開。「ラ・ヴァルス」 と「展覧会の絵」はほぼ同時期の作品で、打楽器を除けば楽器編成など共通点の多さを示唆しているのも流石です。
ロトはますます音楽の大きさを増し、ただただ圧倒されます。また「殻をつけたひなの踊り」や「リモージュの市場」でのリズムの冴えとスピード感も ロトならでは。数ある「展覧会の絵」録音のベスト盤と断言してしまいたくなる一枚。絶対お聴き逃しなく!
HMM-905284
ルネッサンスの至宝とその反映
トマス・タリス(c.1505-85):Man blest no doubt/Let God arise/O sacrum conviviumIf ye love me/Why Fum'th
in Fight?/O come in one to praise the Lord/Videte miraculum/Loquebantur variis linguis/E'en like the hunted hind/Expend, O Lord/O nata lux de lumine 5vv/Te lucis ante terminum/Why brag'st in malice/God Grant we grace/Come Holy Ghost/Why Fum'th in Sight?
スティーヴン・スタッキー(1949-):O sacrum convivium(3つの新しいモテット「イン・メモリアム・トマス・タリス」より)
リチャード・アラン(1965-):Videte miraculum*
フランク・フェルコ(1950-):トマス・タリスの’ if ye love me’の反映*
ケン・バートン(1970-):Many are the wonders *
ハリー・エスコット(1976-):O light of Light
アレック・ロト(1948-):Night Prayer*
ケリー・アンドリュー(1978-):Archbishop Parker's psalme 150*
ボブ・チルコット(1955-):トマス・タリス(タリスのカノンの編曲版)
ORA,スージー・ディグビー(芸術監督・指)

録音:2016年2月
*=ORA委嘱新曲、世界初録音
2014年に設立された声楽アンサンブルグループ、ORA。現代は、ルネッサンス時代に匹敵する合唱音楽の黄金期である、と考える彼らは、ルネッサンス、 および現代の合唱作品を演奏・録音しています。第2弾となる当アルバムでは、トマス・タリスと彼の作品にインスピレーションを得て書かれた作品を集 めました。400年の時を隔てた作品が並ぶプログラムですが、無伴奏の声楽が織りなすアンサンブルが、聴き手を時空を越えた旅へといざないます。 (Ki)
HMM-905285
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調 フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
ケルン・ギュルツェニヒO

録音:2017年2月20-22日/シュトールベルク街スタジオ(ケルン)
ロトがついにマーラーの5番に挑戦しました。オーケストラは手兵レ・シエクルではなく、2015年以来音楽監督を務めるケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団。 創立190年を誇る同団体は、1904年にマーラー自身の指揮で交響曲第5番の世界初演を行ったという、これ以上考えられない特別なオーケストラです。
ロトの解釈は基本的にレ・シエクルを振る際と共通していますが、テンポも王道、ヴィブラート控え目、金管もまろやかに響かせるなど才気煥発ぶりが 光ります。アダージェットは押えた感情ながらワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」の「イゾルデの愛の死」ような陶酔感で静かに盛り上がり、夢のよう な時を味わせてくれます。フィナーレの統率力ときびきびした推進力もロトならではで、もっと聴いていたくなる魅力満点です。
2017年のセッション録音で、強奏部でも豊かに響く録音も特筆もの。時代楽器演奏でないことを残念に思う向きもあるかもしれませんが、今回はドイ ツのギュルツェニヒ管で大正解。さらにレ・シエクルで培った「初演当時の響き」をここでも追求、今や少なくなった113年前の古き良きドイツのオーケ ストラのサウンドを蘇えらせています。マーラー好きでも目から鱗の落ちる、超注目盤の登場です! (Ki)
HMM-905286(4CD)
+ボーナスCD付き
アントワーヌ・フォルクレ(1672-1745)&ジャン=バティスト(=アントワーヌ)・フォルクレ(1699-1782):作品集〜魂の苦悩(Les tourments de l'ame)
■CD1
第3組曲 ニ長調〔ラ・フェラン-ラ・レジャント-ラ・トロンシン-ラ・アングラーヴ-ラ・ドゥ・ヴォセル*-ラ・エイノー-ラ・モランジスまたはプリセ(シャコンヌ)*〕
第2組曲 ト長調〔ラ・ブロン-ラ・マンドリン-ラ・ドゥ・ブルイユ-ラ・ルクレール*-ラ・ビュイソン(シャコンヌ)〕
■CD2
第1組曲 ニ短調〔ラ・ラボルド*-ラ・フォルクレ-ラ・コタン-ラ・ベルモン-ラ・ポルテュゲーズ-ラ・クープラン〕
第4組曲 ト短調〔ラ・マレッラ*-ラ・クレマン*-サラバンド「ラ・ドーボンヌ」-ラ・ブルノンヴィル-サンシ-パッシーの鐘、ラ・ラトゥール〕
■CD3
第5組曲 ハ短調〔ラ・ラモー-ラ・ギニョン-ラ・レオン*-ラ・ボワソン-ラ・モンティニ-ラ・シルヴァ-ジュピテル*〕
リールの手稿譜 ト長調(3つのヴィオ−ルのために書かれた3つの作品を2台のクラヴサンのために編曲したもの)〔アルマンド-クーラント-サラバンド〕※
最上の作曲家のバス・ラインをともなうヴィオールのための作品コレクション(若きアントワーヌ・フォルクレの作品)〔ブランル(ト長調)-アルマンド(ニ短調)-ラ・ジルエット(ト短調)-ミュゼット(イ長調)〕**
■CD4
フォルクレ父子に捧げられた作品
ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764):ラ・フォルクレ〜フーガ(Cem, Vn, Gamb)
・アナ・ギュルギュ=ボンドゥ(b.1977):フォルクレの鐘(Cem)
・シャルル=フランソワ・クレマン(c.1720-1789後没):アレグロ・マ・ノン・トロッポ(Vn, Cem)、ヴァイオリンとチェンバロのための第6ソナタ〔アレグロ・マ・ノン・トロッポ-アリア・グラツィオーゾ-アレグロ〕、ヴァイオリンとチェンバロのための第4ソナタ〔アリアI&II〕、第1ソナタ〔アレグロ・マ・ノン・トロッポ-アリア・アッフェットゥオーゾ-アレグロ〕(Vn, Cem)
F.クープラン(1668-1733):La Forqueray - Fierement sans lenteur(Cem)
ジョス・ブートミー(Josse Boutmy)(1697-1779):ラ・フォルクロ―ラルゴ
ルイ=アントワーヌ・ドルネル(c.1680-1756後没):La Forcroy〔プレリュード-シャコンヌ〕
ピエール=アラン・ブレイ=ウェッペ(b.1981):フォルクレの墓(Cem)
ジャック・デュフリ(1712-1789):ラ・フォルクレ ヘ短調(Cem)
クロード=フランソワ・ラモー(1727-1788):La Forcray ニ長調 (Cem)

■ボーナスCD
上記4枚のディスクからの抜粋(一部ジャン=ピエール・ニコラ(フルート)が参加)楽曲にか
ぶせるかたちで、以下の内容に沿ったテキストの朗読が収録されています。朗読を務めるのは、コメディ=フランセーズの俳優、ニコア・ロルモー氏です。
[内容]
プロローグ-祖先の栄光に-オルレアン公フィリップの死-フォルクレ:小さな、そして大きな物語-ヴィオラ・ダ・ガンバの貴公子、アントワーヌ&ジャン=バテイスト(息子)-家庭内のもめごと、ますます大きくなる内なる闇-完璧な人物-アントワーヌといっぱいの悦び
ミシェル・ドゥヴェリテ(Cemb/’blue’アンソニー・サイディ(1976)、アラン・アンセルムによるフレンチ・チェンバロおよびジャーマン・チェンバロ)
※ロベール・コーネン(Cemb)

上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ/ニコラ・ベルトラン、1705年頃製)*,**
リカルド・ロドリゲス(ヴィオラ・ダ・ガンバ(通奏低音)/マルコ・テルノヴェック(2013), 1691年製ミシェル・コリションのレプリカ)*,**
寺神戸亮(Vn/ニコロ・アマティ(1645年製))*

録音:2014年9月&2015年5月、ベルギー、ブラ=シュル=リエンヌ
ヴィオラ・ダ・ガンバの歴史を語る上で欠かせない音楽家、フォルクレ。12歳から宮廷に仕えたアントワーヌ・フォルクレ(1672-1745)と、その息 子ジャン=バティスト(=アントワーヌ)・フォルクレ(1699-1782)の名は生前からフランス全土で知られていました。 アントワーヌ・フォルクレは、17 世紀後半から18 世紀のフランス音楽界においてヴィオラ・ダ・ガンバの名手として高い評価を受けた音楽家です。アン トワーヌはまだ12歳のころ(1689年から)、太陽王ルイ14世(1638-1715)下の宮廷に仕え、奏者として、そして作曲家として大切に扱われました。 当時関心が高かったイタリア様式を取り入れながらも、フランス風の組曲のスタイルをとった、華麗で斬新な作品を残しています。そのずば抜けた音楽性 とは別に彼の激しい振幅の大きな性格や妻や息子(ジャン=バティスト)への暴力といった事実がしばしば語られ、同時代人であるマラン・マレの優雅さ と対照的に語られることも多く、アンリ・ル・ブランの「ガンバを擁護する」(1740)では「マレは天使の如く、(父)フォルクレは悪魔の如く奏く」と表 現されています。その息子のジャン=バティストは父とともに、ルイ15世の娘(1727-52)に楽器を教える音楽教師の役割も担っていました。宮廷の力 が落ちてからも、有力者のもとで音楽活動を続け、フランス全土にフォルクレ父子の名は知れ渡っていました。
この盤は、1747年にジャン=バティスト・フォルクレが父アントワーヌの遺作として出版した曲集の作品と、アントワーヌ・フォルクレの初期の作品、さ らには後の作曲家たちが「フォルクレ」に捧げた作品を集めたもの。ミシェル・ドゥヴェリテ(ルーアンの音楽院でロベール・コーネンの下で学んだチェン バロ奏者)、そしてレ・タラン・リリクやレザール・フロリサンなどにもたびたび参加している上村かおり、名手寺神戸亮、そしてゲストとしてドゥヴェリテ や寺神戸の師匠でもあるロベール・コーネンも参加しているという豪華布陣による演奏です。チェンバロ独奏曲のそれぞれの色合いのあざやかさにフォルク レの才にあらためて感じ入り、ヴィルトゥオジティとセンシティヴさを兼ね備えた名手たちによるアンサンブルに酔いしれる、極上のセットとなっております。 ※ボーナスCDとして、4枚からの聴きどころトラックを集めたハイライト盤が付属しています。 (Ki)
HMM-905291
(1CD+DVD)
ロト&レ・シエクル/「牧神の午後への前奏曲」
【CD】
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
バレエ音楽「遊戯」
夜想曲*

【ボーナスDVD】
ドビュッシー:民謡の主題によるスコットランド行進曲
バレエ音楽「遊戯」
夜想曲(全3曲)
【CD】
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル、
レ・クリ・ド・パリ*
録音:2018 年1月/フィルハーモニー・ド・パリ

【DVD[NTSC]】
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
収録:2018年6月 第67回グラナダ国際音楽と舞踊祭。カール五世宮殿(アルハンブラ)。
今回選ばれた3篇のうち、「牧神の午後への前奏曲」と「遊戯」はニジンスキーの振付でディアギレフのロシア・バレエ団により初演されたもので、ロトの「ペ トルーシュカ」「春の祭典」「ダフニスとクロエ」の系譜上の作品となっています。また「夜想曲」はバレエ作品ではありませんが、初期の「牧神」と後期 の「遊戯」の中間に位置するものとして、作風の変遷を実感させてくれるようになっています。
「牧神の午後への前奏曲」は、ピリオド楽器による録音もありますが、ロトとレ・シエクルは格が違います。エラールのハープの繊細な音色、ノンヴィブラー トのフルートの不思議な響きいずれも超新鮮。それでありながら潤いと香りにも欠けていません。
「夜想曲」の「雲」は、ノンヴィブラート奏法でどこか雅楽のような響きを感じさせます。また「祭」は驚くほど強烈で大きな演奏で過去の巨匠の解釈 を彷彿させます。そしてレ・クリ・ド・パリの女声合唱が入る「シレーヌ」の、この世のものとは思えぬ世界こそドビュッシーが思い描いていた音と目から 鱗が落ちます。
ドビュッシー晩年の「遊戯」は1913年にパリで初演され物議を醸しましたが、2週間後に同じ団体がストラヴィンスキーの「春の祭典」を初演、一大スキャ ンダルとなったため不遇な扱いを受けてきました。ドビュッシー後期の前衛的で実験的な手法が難解と思われがちですが、ロトとレ・シエクルは、この作 品が実はとんでもないエロ音楽であることを認識させてくれます。
今回もブックレットに弦楽器以外すべての使用楽器と制作年が明記され、貴重な資料となっています。ロトの演奏はますます精緻になり才気煥発。歴史 的な意義はもちろんながら、切れの良いリズムとスピード感など驚くほど魅力的な演奏を繰り広げています。 (Ki)

HMM-905296
モーツァルト:ピアノと管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 K.452
ベートーヴェン:ピアノと管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 op.16
アンサンブル・ディアーロギ
クリスティーナ・エスクラペス(フォルテピアノ)〔ポール・ポレッティ(2009年バルセロナ)/アントン・ヴァルター・ウント・ゾーン(ウィーン、1800年頃)モデル)〕
ロレンツォ・コッポラ(Cl)〔アニェス・ゲルー(2010年パリ)/テオドール・ロッツ(ウィーン、1780年頃)モデル〕
ピエール =アントワーヌ・トレンブレイ(ナチュラルHrn)〔リヒャルト・セラフィノフ(2012年ブルーミントン)/アントン・ケルナー(ウィーン、1780年頃)モデル〕
ジョセプ・ドメネク(Ob)〔ポー・オリオルス(2015年)/グルンドマン(ドレスデン、1795年頃)モデル〕
ハヴィエル・ザフラ(Fg)〔ウィレム・トリーベール製(パリ、1805年頃)〕

録音:2015年11月
世界の名だたるピリオドオーケストラで活躍するメンバーと、フォルテピアノのクリスティーナ・エスクラペスによるアンサンブル、アンサンブル・ディアー ロギのハルモニア・ムンディ・デビュー盤。とにかく全員がうまいので、ピリオド楽器であることを忘れさせるくらいにアグレッシヴな演奏が展開されています。 なお、既に来日も決まっており(2019年1月)、注目度ナンバー・ワンのアンサンブルの登場です! クラリネットのコッポラは、フライブルク・バロック・オーケストラで長年活躍する名手。モーツァルト:「最後の協奏曲」(HMC 901980[廃盤])では、 天上の響きのクラリネット協奏曲で世界を魅了しました。 ホルンのトレンブレイも、ソロ、アンサンブルのほか、フライブルク・バロック・オーケストラ、18 世紀オーケストラ、アニマ・エテルナなど世界的なピリ オド楽器オーケストラで活躍しています。シューベルトの八重奏曲でファウストと共演しています(HMM 902263)。 オーボエのジョセプ・ドメネクは、オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ、イル・ジャルディー ノ・アルモニコなどで活躍するほか、アムステルダム国立音楽院でバロック・オーボエの指導もしています。 バスーンのハヴィエル・ザフラも、フライブルク・バロック・オーケストラのメンバー。シューベルトの八重奏曲でファウストと共演しています(HMM 902263)。
フォルテピアノのエスクラペスは、ハイドンとバッハを中心としたソロ活動のほかアンサンブル・ピアニストとしても高い評価を受けています。バルセロナで 後進の指導にも情熱を注いでいます。 そんなメンバーがハルモニアムンディ・デビュー盤として取り上げたのが、モーツァルト28歳の作、そしてベートーヴェン26歳の作である、ピアノと管楽 器のための五重奏曲。 モーツァルトが28歳の時に書いた五重奏曲 K.452は、モーツァルト自身が‘ベスト’と評した作品。オペラ作曲家としてのモーツァルトの面目躍如といえる、 美しいメロディーの楽器間での受け渡し、そしてピアニスト・モーツァルトの才を窺わせる充実のピアノ・パート、そしてシンフォニー作曲家としての充実 の内容を誇る名曲です。ベートーヴェン作品は、彼が26才の時に書いたもので野心溢れる力作。変奏曲の名手でもあったベートーヴェンの才が炸裂して いる終楽章ロンドの怒涛の迫力は圧巻です。 (Ki)
HMM-905299
マーラー:交響曲第1番「巨人」(1893年版 花の章付き) フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2018年3月、10月/フィルハーモニー・ド・パリ、2月/ニーム劇場、10 月/シテ・ド・ラ・ミュジーク
ついにマーラーの「巨人」のピリオド楽器による演奏が登場しました! それもあのロトが、手兵レ・シエクルを率いての挑戦。マーラーの交響曲第5番 と3番を、初演オーケストラであるケルン・ギュルツェニヒOと録音して絶賛を受けているだけに、無視していられるクラシック・ファンはいないはず。
マーラーは1889年11月20日に初のオーケストラ作品である交響詩をブダペストで初演しました。その後1893年にハンブルグの宮廷指揮者に任命 された際、その作品を改訂し、交響曲形式による音詩「巨人」と名付けました。徹底的にオーケストレーションを直し、あまりにベートーヴェン的だった 序奏部を独創的な高周波のような弦のトレモロにし、木管を倍増、コールアングレやバスクラリネットなども加え、可能な限り自然の音をイメージさせるス コアにしました。第2楽章に「花の章」を含むこの第2版は、同年10月27日にハンブルクで初演されました。今回のロトとレ・シエクルの演奏はこの 第2版によります。
ロトのコンセプトは「春の祭典」と同様にオリジナルの形へ戻すことで、削除された「花の章」の意義と重要性に着目し、この甘美な音楽が、続く荒廃 の世界を強調する働きを持つことを強調しています。また、1894年最終稿でより合理的なオーケストレーションに改善される前の響きに若きマーラーの思 いが現れているとし、実際感動的です。
レ・シエクルはもちろん作品が作られた時代のピリオド楽器を用いています。マーラーの頭にはドイツのオーケストラとウィーンでの勉強によって養われた 音の理想があり、彼がその後ウィーン宮廷歌劇場とムジークフェラインのピットで慣れ親しんだ楽器を使うことに決まりました。オーボエはウィーン、フルー ト、クラリネット、ファゴット、トロンボーン、チューバはドイツ、ホルンとトランペットはドイツとウィーン製が選ばれました。これらは指遣い、穴、クラリネッ トのマウスピースさえも同時代のフランス製と全く違い、団員にとって全く新しい体験だったそうです。
管楽器は当時の独墺音楽独特のもので、フランスの楽器よりも音色は暗く、より力強いのが特徴。弦楽器は高弦はまさにガット、低弦はよったガットを 用いています。
ロトはやや速めのテンポながら造型も大きく、ヴィブラート控え目、マーラーの「巨人」観が完全に覆される衝撃的な演奏です。2018年の録音で、強 奏部でも豊かに響く録音も極上。超注目盤の登場です!
HMM-905303
ストラヴィンスキー:「火の鳥」
「ミューズを率いるアポロ」
グスターボ・ヒメノ(指)
クセンブルクPO

録音:2020年12月&2021年9月、フィルハーモニー・ルクセンブルク、大ホール
ヒメノとルクセンブルク・フィルによるストラヴィンスキーの登場。すでにこのコンビには、「春の祭典」「カルタ遊び」「アゴン」を収めたストラヴィンスキーの アルバム(PTC-5186650/ KKC-6011)があり、高く評価されただけにこちらもまた注目のリリースといえましょう。
プログラムは「火の鳥」と「ミューズを率いるアポロ」。1910年から、ディアギレフの死の年1929年までの間に、バレエ・リュスは、ストラヴィンスキーの 音楽によるバレエ作品を12作上演しましたが、その第1作が「火の鳥」そして最後が「ミューズを率いるアポロ」でした(もともとは「ミューズ」は他の目的で 作曲され、のちにバレエ・リュスでも用いられた)。「火の鳥」のポストロマン派的な幻惑的な世界では、ヒメノはオーケストラをミステリアスにならしています。 「ミューズを率いるアポロ」(1928)では、新古典主義的なエレガンス全開。「ミューズ」のストーリーは、様式美と理想的な美の象徴であるアポロが誕生する ところから、アポロが成長し、ミューズたちの先頭に立ってパルナッソスに入城する、といったシンプルなものながら、ヴァイオリン・ソロが活躍する楽曲もあっ たり、音楽的にはたのしめるものです。ヒメノは、オーケストラを室内楽的かつ自由に響かせています。ヒメノとオーケストラの間のあつき信頼関係が感じられ る演奏となっております。 (Ki)
HMM-905304
ドビュッシー:12の練習曲(全曲)
メシアン(構成/ロジェ・ムラロ):エローに棲まうムシクイたち〜地中海沿岸のコンチェルト*
ロジェ・ムラロ(P)

録音:2017年12月12-14日、スタジオ・ジュジ(フランス)
2018年2月7日ライヴ録音(メゾン・ド・ラジオ・フランス、パリ、スタジオ104、世界初録音)*
2017年6月23日に東京・トッパンホールで世界初演されたメシアンの秘曲「エローに棲まうムシクイたち」。フランス国立図書館に設けられた「メ シアンアーカイブ」に未完の状態で保管されていたものを、イヴォンヌ・ロリオに師事したメシアンのプロフェッショナルともいえるムラロが緻密に再構成 した作品の公演は大きな話題となりました。この「エロー」はもともとメシアンがドビュッシー生誕100年(1961年)のために手がけていた作品。ムラ ロが没後100年記念として、満を持してのリリースとなりました!さらにカップリングのドビュッシーの難曲12の練習曲(全曲)は、ドビュッシーがショ パンに捧げた作品。偉大な音楽家がその先達に献呈するために書いた2作、という意味で深いつながりがある、注目のプログラムといえるでしょう。
1961年、ドビュッシー生誕100年を翌年に控え、メシアンはドビュッシーの追悼作品を書くよう依頼されました。その頃メシアンはちょうど「エロー の鳥たちについて」の協奏曲を構想しており、これをドビュッシー生誕100年記念作、とするはずでした。(ちなみにイヴォンヌ・ロリオは、ドビュッシー の12の練習曲をレパートリーとしたフランスの最初の女性ピアニストでもありました。)この作品(未完)はイヴォンヌ・ロリオに献呈される予定でしたが、 メシアンは献辞に「ドビュッシー、自然を愛した人へ・・・」と、ドビュッシーにも敬意を表しています。この未完の協奏曲を、「エローに棲まうムシクイ たち〜地中海沿岸のコンチェルト」というピアノ独奏作品として皆様にお聴き頂きます(ムシクイは地中海沿岸に生息する鳥)。色彩感、鳥たちの歌声の 見事な音による描写、自然を彷彿とさせる世界は、メシアンがドビュッシーに対して抱いていた敬意の表れではないでしょうか。さらに、ドビュッシーは練 習曲をショパンに献呈しています。 (Ki)
HMM-905305
クリスマスにまつわる作品集
バード(c.1540-1623):O magnum mysterium
A. ピーコック(b. 1962):Venite, Gaudete!
ロデリック・ウィリアムズ(b.1965):O Adonai, et Dux domus Israel
ユディト・ウェイア(b.1954):Drop down, ye heavens, from above
トマス・タリス(c.1505-1585):Videte miraculum
作曲者不明(中世):Coventry Carol
リチャード・アラン(b. 1965)編)):Coventry Carol
作曲者不明(中世):Nova, nova
ジェームス・マクミラン(b.1959):Nova! Nova! Ave fit ex Eva
ジョン・ラター(b.1945):Suzi’s Carol*(ORA委嘱作・世界初録音)
ジェイミー・W.ホール(b. 1983):As I lay upon a night
作曲者不明(中世):There is no rose
ベン・ロワース(b.1992):There is no rose
トマス・ハイド(b.1978):Sweet was the song
作曲者不明(中世):Now may we singen
セシリア・マクドウォル(b.1951):Now may we singen
フレデリク・シクステン(b.1962):Mary’s Lullaby (Silent Night)
スティーヴン・サメツ(b.1954):Gaudete
モルテン・ラウリセン(b.1943):O magnum mysterium
ORAシンガーズ(指揮&芸術監督:スージー・ディグビー)

録音:2017年1月23-28日、2017年8月7-12日、ロンドン
2014年に設立された声楽アンサンブルグループ、ORA。現代は、ルネッサンス時代に匹敵する合唱音楽の黄金期である、と考える彼らは、ルネッサンス、 および現代の合唱作品を演奏・録音しています。英国で合唱指揮者としてならすスージー・ディグビーのタクトのもと、中世から現代までの、クリスマス にまつわる作品を収録しました。 (Ki)
HMM-905313
バッハ:フーガの技法 BWV 1080 Les inAttendus(レザンアッタンデュ)〜ヴァンサン・レルメ(アコーディオン)、マリアンヌ・ミュレル(7 弦バス・ヴィオール)、アリス・ピエロー(Vn)

録音:2019年12月16-19日、ラ・クーロワ
ヴァイオリン、バス・ヴィオール、アコーディオンの3種楽器による「フーガの技法」!バッハの対位法技法の頂点のひとつ、「フーガの技法」は、鍵盤楽器のた めに書かれたとされていますが、明確な楽器指定は残されておらず、どのような響きでこの緻密な構造体をならすかは現代の我々に託されたテーマでありつづ けています。アコーディオンの真っすぐな音色と、2種の弦楽器の音色の相性は抜群。「見る音楽」ともいわれるほどに美しいこの作品の譜面が、様々な角度か ら光のようにまばゆく真っすぐに立ち上ってきます。ヴァイオリンが上声部、ヴィオールが低声部、アコーディオンが中声部を担当するのがメインではあります が、曲によっては2つの楽器がユニゾンしたりすることによって、思いもよらない響きが生まれたりと、オーディオ的にも楽しめる内容。次はどうなるんだろう? と思いながら聴き進めてしまいます。ヴァンサン・レルメはフランスで初めて博士号を取得したアコーディオン奏者。マリアンヌ・ミュレルはレザール・フロリサ ンなどでも演奏するヴィオール奏者で、オーケストラ、ソロの両方で活躍しています。アリス・ピエローはレ・ミュジシャン・デュ・ルーブル=グルノーブル、次い でコンセール・スピリテュエルのソロ・ヴァイオリン奏者を務めた実力者。なんとも豪華な顔ぶれによる「フーガの技法」、注目盤です! (Ki)
HMM-905314(2CD)
マーラー:交響曲第3番ニ短調 フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
ケルン・ギュルツェニヒO、
サラ・ミンガルド(C.A)、
スコラ・ハイデルベルク女声cho
ケルン大聖堂児童合唱隊

録音:2018年10月/ケルン・フィルハーモニー
マーラーの交響曲第5番を、ケルン・ギュルツェニヒOと録音して絶賛を受けたロトが、第3番に挑戦しました。同オーケストラは1904年にマー ラー自身の指揮で第5番を世界初演という深い縁がありました。第3番は多くの文献に「1902年6月9日、クレーフェルトにて作曲者自身の指揮によ り初演」としか書かれていませんが、この際のオーケストラも、なんとケルン・ギュルツェニヒOでした。
ロトはやや速めのテンポながら造型も大きく、ヴィブラート控え目、金管もまろやかに響かせるなど才気煥発ぶりが光ります。牧歌的な歌い回しも絶妙。 また児童合唱の天使のような無垢さとイタリアのベテラン、サラ・ミンガルドのカウンターテナーのような低く妖しげな声が、この世のものとは思えぬ不思 議な世界を創り上げています。ロトならではの目から鱗の落ちるような「マラ3」が出現しました。
2018年のセッション録音で、強奏部でも豊かに響く録音も特筆もの。時代楽器演奏でないことを残念に思う向きもあるかもしれませんが、今回もドイ ツのギュルツェニヒ管で大正解。さらにレ・シエクルで培った「初演当時の響き」をここでも追求、今や少なくなった117年前の古き良きドイツのオーケ ストラをタイムマシンで聴きに行く感があります。超注目盤の登場です! (Ki)
HMM-905316
DESIRES〜雅歌コレクション
1 ブリュメル(c. 1460-1512/13):Sicut lilium inter spinas
2 クレメンス・ノン・パパ(c. 1510/15-c. 1555/56):Ego flos campi
3 ガブリエル・ジャクソン (b. 1962):I am the Rose of Sharon
4 ロドリーゴ・デ・ケバロス (c. 1525/30-c. 1581):Hortus conclusus
5 聖歌 Tota pulchra es
6 ロバート・ホワイト(c. 1538-1574):Tota pulchra es
7 フランシス・グリアー (b. 1955):Dilectus meus mihi
8 ニコラ・ゴンベール (c. 1495-c. 1560):Quam pulchra es
9 トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア (1548-1611):Vadam et circuibo civitatem
10 ジョナサン・ドーヴ (b. 1959):Vadam et circuibo civitatem*
11 セバスティアン・ド・ヴィヴァンコ (c. 1551-1622):Veni, dilecte mi
12 パレストリーナ (1525/26-1594):Duo ubera tua
13 ホアン・エスキヴェル (c. 1560-c. 1624):Surge propera amica mea
14 ジョン・バーバー (b. 1980):Sicut lilium*
(*はORA委嘱作品、世界初録音)
ORA
スージー・ディグビー(芸術監督・指揮)

録音:2016年2月
2014年に設立された声楽アンサンブルグループ、ORA。現代は、ルネッサンス時代に匹敵する合唱音楽の黄金期である、と考える彼らは、ルネッサンス、 および現代の合唱作品を演奏・録音しています。今回彼らがとりあげたのは、雅歌をテキストにもつ作品。透明なアンサンブルがきわめて美しい演奏となってい ます。 (Ki)
HMM-905319
イン・メモリア・エテルナ
モサラベ聖歌とモロッコのサマア集
マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:2019年10月
ペレスとアンサンブル・オルガヌムが20年以上あたため探求し続けたプロジェクトがついに録音のはこびとなりました。
1997年、ペレスは、モサラベ聖歌(アラブ支配下にあったスペインのキリスト教徒の聖歌)とモロッコのサマア(イスラムのスーフィーが取り入れた、音楽を聴く こと)の精神修養を並行して探求し始めました。この2つの宗教の違いはさておき、ペレスたちは2つの音楽表現の間に多くの親近性を見出しました。音楽を通し て、失われつつある人類の兄弟愛を取り戻そうという、まさにユートピアのような発想が生まれました。登盤では、ディスク冒頭で「愛がすべてを救う」という内容 の詠唱が聞かれたのち、モサラベの典礼の冒頭で歌われる聖歌、そしてイスラム教でスーフィーの祈りをささげる儀式をしている人に呼びかける音楽が続く、とい う、まさにキリスト教とイスラム教の音楽が入り混じったかたちで構成されておりますが、古今東西を問わず、人間が平和と平安を希求する気持ちはみな同じであ ることをあらためて感じる内容となっています。と同時に、ペレスらの研究と資料読解の労苦、そして様々な音楽を演奏する能力にも敬意を表したくなる1枚です。
マルセル・ペレスは1956年アルジェリア生まれのフランスの指揮者。1982年に中世音楽を演奏する「アンサンブル・オルガヌム」を結成。作曲当時の手法で 演奏する古楽奏法により、各地に残る聖歌などの宗教音楽を演奏しています。 (Ki)
HMM-905320
レ・プレジール・ドゥ・ルーヴル〜ルーヴルの愉しみ
1. アントワーヌ・ボエセ(1587-1643):Reine que je sers et que je connais (Concert de Diane et ses Nymphes)
2. ボエセ:Bien loin profanes de ces lieux (Concert des Nymphes des Bois)
3. ボエセ:Je perds le repos et les sens
4. ゲドロン(ca.1565-1620)の作品に基づく:Cesse mortel d'importuner
5. ボエセ:Astres pleins de malheurs
6. エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676):Rompez les charmes du sommeil
7. 作曲者不詳:Les Suisses
8. 作曲者不詳:Les Suissesses
9. ボエセ:Monarque triomphant (au Roy)
10. ルイ13世(1601-1643):Les Gascons
11. 作曲者不詳 M. de Liancourt:
12. 作曲者不詳 Les Vallets de la Faiste
13. ボエセ:Je suis l’adorable Equite (Recit de la Felicite, la Justice, et les Amours
14. エティエンヌ・ムリニエ:Il sort de nos corps emplumes (Concert de differents oyseaux)
15. ボエセ:Aime-moi Cloris (Dialogue)
16. ムリニエ:O doux Sommeil
17. ボエセ:Fut-il jamais une rigueur pareille
18. ボエセ:Que pretendez-vous mes desirs
19: ジャック・シャンピオン・ド・シャンボニエール(1601-1672):L’Entretien des Dieux
20. ピエール・ゲドロンの作品に基づく:Quels tourments rigoureux (Le Purgatoire)
21. ボエセ:Ne vante point flambeau des cieux
22. ボエセ:Ce roi vainqueur de nos malheurs (Pour le Roy)
23. ルイ・クープラン(1626-1661):La Piemontoise
24. ボエセ:Segua chi vuol iniquo Amore
25. ボエセ:Conseille-moi mon coeur (David disgracie)
26. ボエセ:Me veux-tu voir mourir
27. フランソワ・ド・シャンシー(ca.1600-1656):Rares fleurs vivante peinture
28. ボエセ:O mort l’objet de mes plaisirs
アンサンブル・コレスポンダンス
セバスティアン・ドセ(指)

録音:2019年7月
夜の王のバレ」(HMC 952223/ KKC 5494)など、フランスのルネサンス後期からバロック期の音楽を、新たな視点で提示しているドセ&アンサンブル・ コレスポンダンス。今回は「レ・プレジール・ドゥ・ルーヴル〜ルーヴルの愉しみ」と題し、ルーヴルで繰り広げられていた音楽の営みが見事に再構築さ れた 1 枚の登場です。
ヴェルサイユ(1682年)以前、フランス王朝の中心地はルーヴルでした。そこは、貴族らの力を見せつけるための、音楽がつきもののセレモニーが行 われる劇場でした。ルイ13世の時代、エール・ド・クール(宮廷の歌、の意。短い有節歌曲でリュートの伴奏で歌われる)やバレエ音楽のために、ムリ ニエやゲドロン、シャンシーといった作曲家たちが呼び集められました。ここでセバスティアン・ドセ率いるアンサンブル・コレスポンダンスは、その中で 最も優れていたアントワーヌ・ボエセに着目し、ボエセの作品を中心に、ルーヴルで繰り広げられていた典雅な音楽を再現しています。芸術で有名なルイ 14世のルイ13世自身の作による楽曲も収録しています。気品あふれる歌唱メンバーによる歌声と、器楽とのアンサンブルの妙も楽しめる1枚となってい ます。
HMM-905321
C.P.E.バッハ:6つのシンフォニア Wq.182
シンフォニア ト長調 Wq.182-1 (H.657)
シンフォニア ホ長調 Wq.182-6 (H.662)
シンフォニア ロ短調 Wq.182-5 (H.661)
シンフォニア イ長調 Wq.182-4 (H.660)
シンフォニア ハ長調 Wq.182-3 (H.659)
シンフォニア ホ短調Wq.177(H. 652)
シンフォニア 変ロ長調 Wq.182-2 (H.658)
リ・インコーニティ
ア マンディーヌ・ベイエ(Vn、指 )

録音:2019年11月、アラス劇場、フランス
アマンディーヌ・ベイエ率いる古楽アンサンブル、リ・インコーニティによるC.P.E.バッハの『6つのシンフォニア』Wq.182。C.P.E.バッハは、バロック音楽から古典派音楽への過渡期に位置付けられる作曲家ですが、ハイドン、ベートーヴェンといった後の作曲家にも大きな影響を与え、また教則本『正しいクラヴィーア奏法への試論』を著すなど、音楽理論家としても名をあげていました。この『6つのシンフォニア』は、C.P.E.バッハがハンブルク市のカントルと5つの大教会の音楽監督に着任し、当時のオーストリア大使ゴットフリート・ファン・スヴィーテン男爵(1733-1803)から「技巧的にむずかしく、洗練された様式の音楽」の要望とともに委嘱された弦楽オーケストラ作品。1773年に出版され、「ハンブルク交響曲」と呼ばれます。意外な和声進行、半音階、大胆なダイナミックスの変化、旋律間の鋭い対比、など予期せぬ展開と奇想天外なアイディアにあふれたC.P.E.バッハらしさがあらわれた作品集です。アマンディーヌ・ベイエ率いるリ・インコーニティの演奏は、爽快で鋭い音楽感覚が生み出す快速な演奏を繰り広げています。C.P.E.バッハの音楽と彼の時代の様式を踏まえ、軽妙な愉悦感にあふれた親密なアンサンブルは必聴です。 (Ki)
HMM-905322
ロンドン〜1720年頃/コレッリの遺産
ウィリアム・バベル(c.1690-1723):協奏曲 第2番ニ長調 op.3(6つのフルートの為の)
フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687-1762):ソナタ第4番 ニ長調 op.1, H.4
アルカンジェロ・コレッリ(ヨーハン・クリステァイン・シックハルト編):ソナタ第4番 ヘ長
調 op.6(合奏協奏曲op.6-1&2より)
ヨーハン・クリスティアン・シックハルト:協奏曲第2番 イ短調 op.19
ヘンデル:ヴィオラ・ダ・ガンバの為のソナタ ト短調 HWV 364b/歌劇「アドメート」よりアリア”Spera si mio caro bene”
ニコラ・フランチェスコ・ハイム(ピエトロ・チャブ編):Thus with thirst my souls expiring(A.スカルラッティのIl pirro e Demetrioのロンドン上演時翻案より)
ラ・レヴーズ〔バンジャマン・ペロー(テオルボ)、フロランス・ボルトン(バス・ド・ヴィオール)ほか〕

録音:2019年10月、パリ
18世紀初頭、コレッリの影響はヨーロッパに広く及んでいました。1720年代のロンドンでは、音楽に対する需要が高まり、多くの外国 人芸術家がロンドンに移り住んできました。ロンドンの人々は音楽を愛し、イタリアの最高のヴァイオリニストたちを惹き付けたと考えられます。1714年には、 コレッリのもっとも傑出した弟子の一人、ジェミニアーニがロンドンに到着、瞬く間に人気を博しました。コレッリのヴァイオリンの為の作品は、よりアマ チュアが手に取りやすいリコーダー用に編曲されました。ここに収録された合奏協奏曲op.6も、2つのリコーダーと通奏低音のために編曲され、楽曲順も 並び変えられものです。また、バベルの協奏曲は、当時の人気リコーダー奏者が、歌劇の幕間に演奏したものです。18世紀初頭のロンドンは音楽が盛んで、 同時にリコーダーの最後の栄光の時代でもありました。当時のリコーダー奏者たちが聴衆を魅了している様子が目に浮かぶような、楽しくも華やかな編曲に 心躍る1枚となっております。 ラ・レヴーズは、バンジャマン・ペローとフロランス・ボルトンによって設立された古楽アンサンブル。これまでにMIRAREからもリリースがありましたが、 ハルモニアムンディからの登場となります。17-18世紀の音楽をメインのレパートリーとしています。 (Ki)
HMM-905323
ペルト:合唱品集
Da pacem, Domine 主よ、平和をあたえたまえ(無伴奏混声合唱のための)
石膏の壷をもつ女性(無伴奏混声合唱のための)
マニフィカト(無伴奏混声合唱のための)
今こそ主よ、僕を去らせたまわん(ヌンク・ディミッティス)(無伴奏混声合唱のための)
スターバト・マーテル(無伴奏合唱と弦楽オーケストラ)
ヴァスクス:プレインスケープ(混声合唱、ヴァイオリン、チェロ)
マクミラン:ミゼレーレ(無伴奏混声合唱のための)
ケンブリッジ・クレア・カレッジcho
グラハム・ロス(指)
ザ・ドミトリ・アンサンブル
ジェイミー・キャンベル(Vn)
オリヴァー・コーツ(Vc)

録音:2018年7月
ペルト(エストニア)、ヴァスクス(ラトビア)、マクミラン(スコットランド出身)の作品を収録したアルバム。真摯かつ静謐な空気をまとったペルトの祈りの音 楽は、声の迫力が圧倒的な美を生み出しています。ヴァスクスの作品はチェロとヴァイオリンが旋律を奏でる後ろで合唱が美しい背景となって響く感動作。マ クミランの「ミゼレーレ」は、ペルトの作品と同様、古くから伝わる音楽素材も取り入れながら作られたもので、短調で描かれる罪から、長調で歌われる希望へ と向かう推移も非常に美しい作品となっています。 (Ki)
HMM-905324
ピエール・アンリ(1927-2017):CARNET DE VENISE(ヴェニス記)〜モンテヴェルディの時代のヴェニスへのいざない スタジオ・SON/RE(2002年)
フランスの現代音楽作曲家、ミュジーク・コンクレートの第1人者、ピエール・アンリによる、モンテヴェルディ時代のヴェニスへのいざない。ここでは 「CARNET DE VENISE(ヴェニス記)〜モンテヴェルディの時代のヴェニスへのいざない」と題し、モンテヴェルディのマドリガーレ風な作品を導入に、 カモメの鳴き声やゆきかうゴンドラの櫂の音など、ヴェニスの町の様々な音を電子音で表現したトラックが続き、その後も古楽風のトラックと電子音のトラッ クが入り混じりながら作品は進みます。2003年、ナントで行われたラ・フォル・ジュルネ音楽祭の委嘱作品ということで、ジャケットにはフォル・ジュル ネ音楽祭のプロデューサーのレーベルMIRAREのロゴもあしらわれた共同制作盤となっております。 (Ki)
HMM-905325(2CD)
マシュー・ロック(ca.1621-1677):歌劇『プシュケ』 セバスティアン・ドセ(指),チェンバロ、再構成)
アンサンブル・コレスポンダンス
ルシール・リシャルドー(Ms)、デボラ・カシュ(S)、マルク・モイヨン(T)、アントニン・ロンドピエール(T)ほか

録音:2020年7月28-8月5日、ジェズイット教会、サントメール
イギリスのオペラ史初期における重要な傑作『プシュケ』の登場!フランスでリュリ、モリエール、コルネイユ、キノーが共同で創作した『プシュケ』(プシシェ) (1671)の大成功をうけて制作された、ロックの『プシュケ』(1675)は、ヨーロッパ大陸のオペラに負けぬようにと、演劇、歌、ダンスといった要素のほか、装 置や背景といった実際の舞台面もこのうえなく豪華な上演がなされた作品です。歌唱パートはもちろん、器楽、そして合唱すべてが非常に充実して書かれており、 聴きごたえ満点です。
英国で、ロックの『プシュケ』が生まれるきっかけとなったのは、フランスでルイ14世の肝いりで制作され大成功をおさめたリュリ作曲の『プシュケ』(プシシェ) (1671年初演)。モリエール、キノー、コルネイユ、リュリという当時の最高峰の芸術家たちが中心となり、わずか数週間という期間で完成されました。1671年 の実際の上演にあたっては何百人もが雇われ、膨大な費用がかかったそうですが、それに見合うだけの大きな成功を収め、観客に感動と興奮を与えました。この作 品の成功と素晴らしさはすぐに海峡の向こう側にも伝わり、テキストは英語に翻訳されました。そして、1673年、ヨーク公(のちのジェームス2世)の結婚を祝う ために、この英訳されたテキストをもとにイギリス初のオペラを創造せよと、トーマス・シャドウェル、マシュー・ロックとドラーギの三名に白羽の矢が立ちました。 1675年2月に初演されましたが、この初演は、イギリスのオペラの歴史の中でももっとも重要なイベントとして今も英国史に輝いています。初演と同じ1675年 に、台本と楽譜が出版されました。楽譜はロックが出版したため、ドラーギが担当した音楽が含まれておらず、現在ドラーギが担当した部分は消失、という形となっ ています。しかしながら、台本自体にきわめて詳細に、場面場面での楽曲、楽器編成から歌手の立ち位置、繰り返しに至るまでの指示が記されていました。この楽 曲指示とロック出版の楽譜を照らし合わせて、楽譜に載っていない楽曲が、ドラージが担当した部分と考えられます。ドセは、こうした消失した楽曲(おもに場面転 換の器楽曲)にふさわさいい作品を、まず初めにドラーギの現存する作品から捜索しましたが、既存作品を移調することなども含めて試行錯誤してもうまくいきま せんでした。そこでドセは、リュリとロックの既存の作品から、場面にふさわしいものを注意深く選び、この英国版『プシュケ』を再構成して完成させています。
プシュケのあらすじは、3人姉妹の一番下でもっとも美しいプシュケが主人公。彼女の美しさに嫉妬した姉たちが恋の神クピードに卑しい男とプシュケを結婚さ せるよう唆すが、クピードは誤って自分を矢で傷つけてしまい、プシュケとクピードは夫婦となります。その後プシュケが誤ってクピードをやけどさせてしまって、その介 抱で衰えた自分の美しさを取り戻すために黄泉の女王プロセルピナのもとを訪れる、そこで、絶対に開けてはいけないと言われながら美しい金色の箱を受け取り、 それを開けてしまい、神々の仲間入りを果たす、といった物語。ここではプシュケ自身には歌はなく、姉妹やほかの女神など、他の登場人物たちおよび合唱によっ て、物語が進行されますが、非常に大規模で完成されたアンサンブルに驚かされます。物語の進行に何役も買っている合唱のパートの充実した美しさも印象にのこ ります。 (Ki)
HMM-905329
キャロルの祭典
(1)ブリテン:主に向かい喜びを歌おう(1961)
(2)同:テ・デウム ハ長調(1934)
(3)同:神を讃えよ(1961)
(4)同:主よ、我を早く救いたまえ(1944-5)
(5)同:聖母賛歌(1934)
(6)同:聖コルンバヌス賛歌(1962)
(7)同:聖ペテロ賛歌(1955)
(8)アイアランド聖なる少年(無伴奏混声合唱版)(1941)
(9)フランク・ブリッジ:音楽はやさしい声が死んでも(1904)
(10)ホルスト:これが私の真の愛に対してしたこと(1916)
(11)ブリテン:いちじくの木(1930/1967改訂)
(12)作者不詳(ブリテン編):柊と蔦(1957)
(13)ブリテン:乙女の歌った歌はやさしかった(1931)
(14)同:キャロルの祭典Op.28(全11曲)
(15)同:新年のキャロルOp.7の5(1933-5)
グラハム・ロス(指)
ケンブリッジ・クレア・カレッジcho
ターニャ・ホートン(Hp)、
エレノア・カーター、アシュレイ・チョウ(Org)

録音:2019年6月/オールハローズ教会(ゴスペル・オーク)、セントマイケルズ教会(ハイゲート)ロンドン
1985年生まれの指揮者グラハム・ロス率いるケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団。優れた合唱団が目白押しのイギリスでも屈指の実力派団体。メンバー の大半はクレア・カレッジの学生で、若々しくフレッシュな歌声を聴かせてくれます。2010年からグラハム・ロスが指導するようになり、ハルモニア・ムンディ からすでに12種のCDをリリースして世界的な評価を受けています。
今回は母国の偉大な作曲家ブリテンの「キャロルの祭典」をメインに、彼の30年にわたる宗教的合唱曲と、その師筋にあたる3人の先達 の美しい作品を集めています。「キャロルの祭典」を除くとあまり聴く機会は多くありませんが、いずれも魅力的でクリスマスらしい敬虔な気持ちにさせてく れます。
「キャロルの祭典」は少年合唱とハープのための作品ですが、ここではジュリアス・ハリソン(1885-1963)による混声合唱用編曲を使用。ターニャ・ホー トンのハープが陶酔的な美しさで彩ります。
アルバム最初の3篇は混声合唱とオルガンのためのオリジナル作品ですが、ブリテンがオルガンの効果を駆使しているのに注目。またいずれもブリテン好 みのハ長調で書かれ、明るく輝かしい響きを満喫できます。また1955年の「聖ペテロ賛歌」は彼の生涯のパートナー、ピアーズの名と同じため、熱い思 いがこもっているとされます。また18歳の時の作「乙女の歌った歌はやさしかった」は低音域のないアカペラ合唱が不思議な無重力感を味わせてくれます。
アイアランドの「聖少年」はピアノや弦楽器にも編曲され親しまれている名旋律ですが、ここではアカペラ混声合唱版で非常に感動的な世界を創り上げて います。今年のクリスマスはこのアルバムが超オススメです! (Ki)
HMM-905330
アイスランド、永遠の音楽
1. アンナ・ソルヴァルスドウッティル(1977-): 私はひざまずき(Ad genus)(2016)(ソプラノ・ソロ、混声合唱と弦楽オーケストラのための)
2. ソルケトル・シーグルビョルンソン(1938-2013):お聞きください、天の創り主よ(Heyr, himna smidur)(1973)
3. トリグヴィ・M・バルドヴィンソン(1965-):夕べの祈り(Kvoldvers)(2006)
4. ヒャウルマル・ヘルギ・ラグナルソン(1952-):アヴェ・マリア(Ave Maria)
5. アンナ・ソルヴァルスドウッティル(1977-):お聞きください、天の高みにいます神よ(Heyr tu oss himnum a)
6. シーグルズル・セーヴァルソン(1963-):マニフィカト(Magnificat)(2018) 世界初録音
7. アトリ・ヘイミル・スヴェインソン(1938-2019):マリアに歌う秋の詩「マリアよ、あなたの外套をお貸しください」(Haustvisur til Mariu)
8. ヨウン・アウスゲイルソン(1928-):おだやかな陽だまりの流れに(Hja lygnri modu)
9. スノッリ・シグフース・ビルギソン(1954-):愛の歌「それでもなお、真の愛は育まれる」(Afmorsvisa)
10.ヨウン・レイフス(1899-1968):悲歌(Hinsta kvedja) Op.53(弦楽オーケストラのための)
11. シーグルズル・セーヴァルソン(1963-):レクイエム(Requiem)(2016) 世界初録音
12. シガー・ロス(ガイ・バトン(1988-)編):フリョウタヴィーク(Fljotavik)(2008)(Vnと弦楽オーケストラのための)
ケンブリッジ・クレア・カレッジcho、
グレアム・ロス(指)
ドミートリー・アンサンブル(1.10.12)
ステファニー・ゴンリー(Vn・ソロ (12))
キャロリン・サンプソン(ソプラノ・ソロ(2.11))

録音:2021年7月
「火と氷の国」アイスランドは、歌の歴史が音楽の歴史と言われます。ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団を指揮するグレアム・ロスは、この国の音楽に深い 関心を寄せ、アイスランドに生まれた作曲家たちと密接なコラボレーションをつづけてきました。過去半世紀のアイスランド音楽に焦点を当てる『氷の国』は、その 集大成のひとつと言えるアルバムです。このアルバムでは、ソルケトル・シーグルビョルンソン Torkell Sigurbjornsson(1938?2013)が13世紀の詩に作 曲した「お聞きください、天の創り主よ」、アトリ・ヘイミル・スヴェインソン Atli Heimir Sveinsson(1938?2019)の「マリアに歌う秋の詩」、ヨウン・アウ スゲイルソン Jon Asgeirsson(1928?)の「おだやかな陽だまりの流れに」、スノッリ・シグフース・ビルギソン Snorri Sigfus Birgisson(1954?)の「愛 の歌」といった、アイスランドの人々に広く愛されている作品とともに、「今」の作曲家たちの書いた新しい作品も演奏されます。 アンナ・ソルヴァルスドウッティル Anna Torvaldsdottir(1977?)の「私はひざまずき」は、ブクステフーデの「われらがイエスの四股」に対する現代の作曲 家たちの「答え」のひとつとして、「膝」を題材にしたグヴズルーン・エーヴァ・ミーネルヴドウッティルの詩に作曲された作品。『ルカによる福音書』の「マリアの 賛歌」(1章46節?55節)をテクストとするシーグルズル・セーヴァルソン Sigurdur Savarsson(1963?)の「マニフィカト」は、グレアム・ロスによるケン ブリッジ・クレア・カレッジ合唱団のための委嘱作。2016年に作曲された彼の「レクイエム」は、これが初録音です。トリグヴィ・M・バルドヴィンソン Tryggvi M. Baldvinsson(1965?)の「夕べの祈り」は、聖職者ハトルグリームル・ピェートゥルソンの「闇の中の導きの光、キリスト」を詠んだ詩に作曲され、2021年、 ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団によりハトルグリーム教会で歌われました。 このアルバムのプログラムには、アンナ・ソルヴァルスドウッティルの「私はひざまずき」で演奏したドミートリー・アンサンブルによる弦楽オーケストラ曲が2 曲、含まれています。交響曲「サガの英雄たち」(BIS 730)などの作品によりアイスランドでもっとも国際的に知られる作曲家、ヨウン・レイフス Jon Leifs (1899?1968)が母の死を悼んで作曲した「悲歌」。アイスランドの西部フィヨルド地方の湾を歌ったロックバンド「シガー・ロス(シーグル・ロウス) Sigur Ros」の「フリョウタヴィーク」は、ドミートリー・アンサンブルのヴァイオリニスト、ガイ・バトン Guy Button の編曲で演奏されます。セッションにはイギリスの ソプラノ、キャロリン・サンプソンが参加。「私はひざまずき」と「レクイエム」の〈永遠の光(Lux aterna)〉のソロを歌っています。
HMM-905331
世界のオルガン第1集「シチリアのオルガン」
■カステルブオーノ、サン・フランチェスコ教会(1547年、作者不詳)
(1)マルコ・アントニオ・カヴァッツォーニ(1490頃-1560頃):リチェルカーダ
(2)ピエトロ・ヴィンチ(1525-1584頃):Il gambaro con denaretto
(3)カヴァッツォーニ:Madame vous aves mon cuor
(4)アントニオ・ヴァレンテ(1520-1581):バッロ・ロンバルド
(5)作者不詳:Pavan dan Vers
(6)ジョヴァンニ・デ・マック(1548/50-1614):ストラヴァガンツェ第2番
(7)ヴァレンテ:幻想曲
(8)アントニオ・イル・ヴェルソ(1560頃-1621):バビロンの対位法
■アルカーラ・リ・フージ、聖パンタレオーネ教会(1666年、ジュゼッペ・スペラデオ制作)
(9)ロッコ・ロディオ(1535-1615):リチェルカーダ第5番
(10)ヴァレンテ:炎のような美しさ
(11)ヴィンチ:ヴィンチ
(12)セバスチャン・ラヴァル(1550頃-1604): Ricercar del secondo tono, trasportato in quattro fughe d'accordo
(13)ベルナルド・ストラーチェ(17世紀中頃):フォリア
■ノート、聖霊教会(1726年、パオロ・グリマルディ制作)
(14)シジズモンド・ディンディア(1582頃-1629頃):O gioia de’ mortali
(15)バルトロメオ・モンタルバーノ(1598頃-1651):シンフォニア第2番「Zambiti」
■フィカッラ、聖マリア・アスンタ教会(1714年、アニバーレ・ロ・ビアンコ制作)
(16)エルコーレ・パスクィーニ(16世紀中頃-1619):トッカータ第4番
(17)デ・マック:ガリアルダ第1番
(18)ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1580頃-1647):フランス風カンツォン第2番
(19)パスクィーニ:BDHP
■レガルブート、聖バシリオ・マドーレ教会(1775-1782年、ドナート・デル・ピアノ制作【大オルガン】/18世紀頃、作者不詳【小オルガン】)*
(20)パスクィーニ:トッカータ第3番
(21)ルカ・マレンツィオ(1553頃-1599):Basti fin qui le pen’e i duri affanni
(22)ダ・パレストリーナ(1525頃-1594):愛する者よ、あなたはすべてに美しい
(23)ヴィンチェンツォ・ガッロ(1560頃-1624):主は言われた
(24)フレスコバルディ:カンツォン第4番
(25)グレゴリオ・ストロッツィ(1615-1687):コレンテ
(26)ディンディア:Forse avverra
(27)ラヴァル:平和を与えたまえ
(28)ストロッツィ:トッカータとパッサカリア
アルノー・ド・パスクアル(Org)
(14)(15)(26)ペリーヌ・ドヴィレール(S)、(14)(15)(24)ジェローム・ファン・ワーベーケ(Vn)、
(21)(22)(24)サラ・デュビュス(コルネット)、
(8)カミール・フラシェト(コルネット)、
(21)(23)(24)(27)フランソワ・ゲルリエ(第2オルガン)
*=大オルガン((20)-(25)(27)(28)、小オルガン(21)(23)(24)(26)(27)
録音:(20)-(28)2019年12月&2020年1月、(14)-(19)2020年1月、(9)-(13)2020年9月、(1)-(8)2020年10月-11月/シチリア州(イタリア)
ハルモニアムンディが半世紀以上前にリリースした「ヨーロッパの歴史的なオルガン」。当レーベルの代表的な録音として知られますが、そのシリーズを上回る一 大プロジェクト「世界のオルガン」シリーズが始動!記念すべき第1弾はシチリアです。
イタリア、シチリア州には16世紀から18世紀に建造された歴史的オルガンが今もなお現存しておりその音色を守ってきました。当アルバムでは5つの教会、計 6つの歴史的オルガンの音色を十分に堪能できる内容。パイプオルガンが1台1台全く異なる個性を示し、その音色を今に伝える有形遺産をここに聴くことができ ます。
演奏は天才鍵盤奏者アルノー・ド・パスクアル。ハルモニアムンディといえば、バンジャマン・アラールがバッハの鍵盤のための作品全集録音を遂行中です が、この「世界のオルガン」もまた注目のシリーズ開始といえましょう。ブックレット(仏・英・伊)には各オルガンの写真に加えて、オルガンのストップ表、ピッチ、 修復年などの詳細を記載。資料的価値も高い内容です。
HMM-905332(2CD)
ショパン:夜想曲全曲
[CD1]
第1番変ロ短調 op.9-1、第2番変ホ長調 op.9-2、第3番 ロ長調 op.9-3、第4番ヘ長調 op.15-1、第5番 嬰ヘ長調 op.15-2、第6番ト短調 op.15-3、第15番 ヘ短調 op.55-1、第16番変ホ長調 op.55-2、第7番 嬰ハ短調 op.27-1、第8番変ニ長調 op.27-2、第9番 ロ長調 op.32-1、第10番変イ長調 op.32-2
[CD2]
第11番ト短調 op.37-1、第12番ト長調 op.37-2、第17番 ロ長調 op.62-1、第18番ホ長調 op.62-2、第13番 ハ短調 op.48-1、第14番嬰へ短調 op.48-2、第21番 ハ短調(遺作)、第19番ホ短調 遺作 op.72-1、第20番 嬰ハ短調 遺作
アラン・プラネス(P/1836年製プレイエル)

録音:2019年11月、スペイン
巨匠プラネスが、ショパンのノクターン全曲を録音しました。プラネスはこれまでにドビュッシーやショパンを録音し、それぞれのレパートリーに最適な時代 の楽器を選択しています。今回プラネスが使用した楽器は、1836年製のプレイエルのコンサートグランド。ちょうどノクターンの多くが書かれた時期に作られ た楽器です。この楽器は標準モデルよりも大きなサイズ(2.40m)で、すでに現代のピアノに匹敵する音量を擁しています。ハープのように軽やかな高音域、ベ ルベットのような中音域、丸みを帯び澄んだ低音域の3つの音域が、現代の均一な音色のピアノよりもよく混じりあって響きます。「ベル・カント」に見せられた ショパンが、ピアノを歌わせるための新たなアプローチを展開し、その創意の粋を詰め込んだ楽曲の数々を、プラネスが独特な音色のパレットで見事に響かせ ています。
プラネスは1948年生まれ。5歳でピアノをはじめ、8歳でオーケストラと共演。パリ国立高等音楽院でジャン・ドワイアンにピアノを、ジャック・フェヴリエに 室内楽を師事、1970年に渡米し、メナヘム・プレスラーとインディアナ大学で一緒になりました。伴奏者として、フランコ・グッリ、プリムローズ、シュタルケル らとの共演を重ねました。1977年にフランスにもどり、アンサンブル・アンテルコンタンポランのソリストを勤め、様々なフェスティヴァルで演奏(1981年まで)。 以降は世界各地で演奏活動を展開、LFJで来日もしています。 (Ki)
HMM-905334(2CD)
SANCTISSIMA〜聖母マリアの被昇天の祝日のための晩祷と祝祷
■CD1Vespers
1Bells
2パレストリーナ (c.1525-1594):Assumpta est Maria
3作曲者不詳(聖歌):Deus in adjutorium
4作曲者不詳(聖歌):Assumpta est Maria in calum
5ダヴィド・ベドナル (b.1979):Assumpta est Maria*3’36
6作曲者不詳(聖歌):Dixit Dominus1’59
7作曲者不詳(聖歌):Assumpta est Maria 0’27
8作曲者不詳(聖歌):Maria Virgo assumpta est0’29
9オリヴィエ・ターネイ (b.1984):In Homeward Flight*4’48
10作曲者不詳(聖歌):Laudate pueri1’47
11作曲者不詳(聖歌):Maria Virgo assumpta est0’32
12作曲者不詳(聖歌):In odorem unguentorum quorum currimus0’24
13ジョン・ジュベール (1927-2019):Reflection on the plainchant antiphon ‘In odorem’* 3’54
14作曲者不詳(聖歌):Latatus sum2’04
15作曲者不詳(聖歌):In odorem unguentorum quorum currimus0’27
16作曲者不詳(聖歌):Benedicta filia tua Domino0’29
17ジル・スウェイン (b.1946):Benedicta filia*3’51
18作曲者不詳(聖歌):Nisi Dominus1’45
19作曲者不詳(聖歌):Benedicta filia tua Domino0’31
20作曲者不詳(聖歌):Pulchra es et decora filia Jerusalem0’29
21キム・ポーター(b.1965):Pulchra es et decora*3’47
22作曲者不詳(聖歌):Lauda Jerusalem Dominum 2’19
23作曲者不詳(聖歌):Pulchra es et decora, filia Jerusalem0’29
24作曲者不詳(聖歌):Ave Maris Stella2’56
25ジェイムズ・マクミラン (b.1959):Ave Maris Stella4’26
■CD2Vespers & Benediction
Vespers
1作曲者不詳(聖歌):Exaltata est0’38
2作曲者不詳(聖歌):Hodie Maria Virgo calos ascendit0’32
3ジュリアン・アンダーソン (b.1967):Magnificat* 9’16
4作曲者不詳(聖歌):Hodie Maria Virgo calos ascendit0’35
5作曲者不詳(聖歌):Benedicamus Domino 0’31
Benediction
6サンドストレム (1942-2019):O salutaris hostia*4’03
7フランシスコ・ゲレーロ (1528-1599):Ave Virgo sanctissima4’01
8マシュー・マルタン (b.1976):Sanctissima* 4’15
8サンドストレム (1942-2019):Tantum ergo* 2’58
10作曲者不詳(聖歌):Adoremus1’39
11作曲者不詳(聖歌):Ave Regina calorum 1’26
12フェリーチェ・アネーリオ (1560-1614):Ave Regina calorum5’19
ORAシンガーズ

録音:2017年1,8月
聖母マリアの被昇天を祝う晩祷と祝祷の礼拝を、ルネサンスの名曲と現代の名作、そして伝統的な聖歌によって作り上げたプログラム。礼拝に実際に参加してい るような厳かな気分になると同時に、幻想的で奥深い合唱曲の世界にいざなわれる魅惑の2枚組です。 ORAシンガーズは、英国の合唱アンサンブル。何世紀にもわたる英国の合唱の伝統を現代風にアレンジしており「音楽の彗星」とも評されています。現代合唱曲の 世界有数の委嘱者であり、100名の作曲家に100の新曲を委嘱することを目標に掲げています。2018年のオーパス・クラシック賞でアンサンブル・オブ・ザ・ イヤーに選ばれ、その「揺るぎないエレガントな」演奏と「素晴らしくエキサイティングな」録音の両方で批評家の称賛を浴びています。 (Ki)
HMM-905338
Erinnerung〜思い出/マーラー歌曲集
1. ラインの伝説(子供の魔法の角笛)
2. だれがこの歌を作ったのだろう?(子供の魔法の角笛)
3. ハンスとグレーテ(若き日の歌)
4. 夏に小鳥はかわり(若き日の歌)
5. 別離と忌避(若き日の歌)
6. むだな骨折り(子供の魔法の角笛)
7. 魚に説教するパドヴァの聖アントニウス(子供の魔法の角笛)
8. この世の生活(子供の魔法の角笛)
9. 美しいトランペットが鳴り響く所
10. 私の歌を覗き見しないで(最後の七つの歌(5つのリュッケルト))
11. 私は快い香りを吸いこんだ(最後の七つの歌(5つのリュッケルト))
12. 真夜中に(最後の七つの歌(5つのリュッケルト))
13. 美しさがあなたを愛するなら真夜中に(最後の七つの歌(5つのリュッケルト))
14. 私はこの世に捨てられて(最後の七つの歌(5つのリュッケルト))
15. 思い出(若き日の歌)
16. ドン・ファンの幻想(若き日の歌)
17. もう会えない(若き日の歌)
18. 私は緑の森を楽しく歩いた(若き日の歌)
19. 天上の光(交響曲第4番より)
クリスティアーネ・カルク(S)
マルコム・マルティノー(P/ 1-17)
グスタフ・マーラー演奏のピアノ・ロール(ヴェルテ・ピアノ/ 18-19)

録音:2019年4月30-5月3日
世界的ソプラノ、クリスティアーネ・カルクがハルモニアムンディから登場!今後、ハルモニアムンディでリリースを重ねていく予定です(これまでにもhmf からはエラス=カサド指揮のメンデルスゾーン:交響曲第2番(KKC 5407)がありました)。第1弾はマーラーの歌曲集。抜群のセンスと、非の打ちどこ ろなく安定したテクニックで、歌劇だけでなく歌曲でも、ひとつひとつの楽曲の世界を完璧に作り上げることができる稀有の歌手、カルク。長年のピアノ・パー トナーであるマルコム・マルティノーとの完璧なアンサンブルに加え、マーラー自身が演奏したピアノ・ロールとの楽曲も含まれている、なんとも注目の内容 です。 =(ブックレットより抄訳)2018年5月のブルージュの雨の夜。長い一日の移動の後、今まで知らなかった楽器であるヴェルテ・ミニョンのピアノを使って のリハーサルが予定されていました。そこではオーケストラと一緒にマーラーのリートを歌い、交響曲第4番「天上の光」からのソロに加えて、グスタフ・マーラー 自身がヴェルテ・ピアノで録音したオリジナルの伴奏でそのヴァージョンを歌うことになっていました。(中略)グスタフ・マーラーと一緒に音楽を作るという 特権を享受することになったのです。その特別な瞬間は永遠に私の記憶に残り、この録音を通して、私の経験を他の人に伝えていきたいと思います。オーケ ストラとウェルテ・ピアノの両方でこの「天上の光」を演奏することを提案してくれたイヴァン・フィッシャーに感謝しなければなりません。 (Ki)
HMM-905339
Hodie Christus natus est(今日キリストがお生まれになった)〜中世のクリスマス音楽
HODIE!
1 | Hodie Christus natus est(今日キリストがお生まれになった)
2 | Uterus hodie Virginis floruit(今日聖母の胎内は) (anonymous Aquitania, 12th c.)
SPONSUS
(excerpts from the Sponsus miracle play, Aquitania, c. 1050-1060)
3 | Adest Sponsus(彼はここにいる)
4 | Oiet virgines(聞きなさい)(Gabriel)
5 | Nos virgines(Song of the Foolish Virgins)
6 | Amen dico(Christ’s reply to the Foolish Virgins)
LUX!
7 | Verbum Patris humanatur, O!(父の言葉が人となった) (anonymous Aquitania, 12th c.)
8 | Judea et Jerusalem
9 | Dominus veniet(主が来る)
10 | Lux refulget(光がさす)(anonymous Aquitania, 12th c.)
FLUR DE VIRGINITE
11 | Clara sonent organa(anonymous Aquitania, 12th c.)
12 | Gedeonis area(ギデオンの花)(anonymous France, 13th from a text by Philp the Chancelor)
13 | Flur de virginite(処女性の花)(anonymous France, 13th c.)
14 | Veine pleine de ducur(甘き喜び)(anonymous England, 13th c.)
15 | Edi be thu hevene quene(天の女王、祝福を受けよ) (anonymous England, 13th c.)
ボストン・カメラータ(音楽監督:アンヌ・アゼマ)

録音:2021年7月、ボストン
もともとボストン美術館収蔵の楽器の演奏・研究の団体として1954年に生まれたボストン・カメラータ。1970年代中ごろに、当時の監督ジョエル・コーエン が率いた演奏会プログラム「中世のクリスマス」は、ノンサッチからLPが発売され、大ヒットとなりました。以来、中世のクリスマス音楽は、ボストン・カメラータに とって重要なレパートリーのひとつであり続けています。ここでは、3名の女性シンガー(楽器も担当)、そして2名の器楽奏者たちによる、声と、ハーディ・ガーディ やハープ、ビウエラ、ベルなどが織りなす世界は、素朴にして厳粛。各曲の出典は様々ですが、ここではおもに11-12世紀のアキテーヌ地方に伝わる音楽からプロ グラムが構成されています。中世の人々の息遣いまでも伝わってくるようなクリスマスの音楽集です。 (Ki)
HMM-905340
D.スカルラッティ:スターバト・マーテルほか
D.スカルラッティ:ソナタ K.144 ト長調〜カンタービレ
スターバト・マーテル ハ短調
ソナタ K.90ニ短調
シャルル・アヴィソン(1709-1770):アレグロ(D.スカルラッティにもとづく合奏協奏曲第3番 ニ短調より)
D.スカルラッティ:私は少しずつ感じる Sento, che a poco, a poco〜歌劇『影の愛とアウラの嫉妬 Amor d’un’Ombra e Gelosia d’un’aura』より第1幕第3場
ソナタ K.213ニ短調〜アンダンテ
シンフォニア。カンタービレ・アンダンテ (カンタータ”ああ、私はどうしたんだろう O qual meco Nice cangiata”(台本作者不明)より)
私に少しください Dammi un poco〜歌劇『影の愛とアウラの嫉妬』より第2幕第5場
カンタータ”眠っていても、私を愛する者が現れ、なぐさめてくれる Pur nel sonno almen tal'ora”(台本:メタスタージオ)
愛の神よ Dio d'amor 〜歌劇『影の愛とアウラの嫉妬』より第3幕第3場
ル・カラヴァンセライユ、
ベルトラン・キュイエ((指)オルガン、チェンバロ)
ソリスト:エマニュエル・ド・ネグリ(S)、パウル =アントワーヌ・ベノ=ジャン(カウンターテナー )ほか

録音:2020年10月
D.スカルラッティといえば、500を超えるウィットに富んだ鍵盤のためのソナタが有名ですが、オペラや世俗カンタータのジャンルでも、その発展に大きな足跡 をのこしています(資料が散逸しているものも多い)。この盤で、キュイエは、ドメニコが教会音楽にのこした足跡に焦点をあてて作品を選定、録音しています。
10声部からなるこのスターバト・マーテルは、資料が残されている貴重な作品のひとつなだけでなく、ドメニコの和声と対位法のセンスの素晴らしさを示す傑 作。10声部と通奏低音からなる作品ですが、ドメニコのハーモニーと対位法の比類なき技巧を示しています。‘Inflammatus et accensus’では、ソプラノと アルトによる、厳しくも激しいかけあいがあり、キリストの磔刑の痛ましさを象徴的に表現しているようです。
カンタータは、ドメニコの初期作品で、メタスタージオのテキストによるもの。ドメニコはこのテキストを、あの伝説のカストラート歌手ファリネッリ(本名:カルロ・ ブロスキ)から受け取ったといいます。ほかにも、オペラからの抜粋など、聴きどころ満載の1枚となっております。 ベルトラン・キュイエ=8歳で母ジョスリン・キュイエの手ほどきによりチェンバロを始める。父は(指)バロック・ヴァイオリンのダニエル・キュイエ(アンサンブル・ ストラディヴァリアほかリーダー)。パリ国立高等音楽院でルセに師事、また、ピエール・アンタイのもとでも学んでいます。1998年ブルージュ国際コンクールで入賞。 2015年、アンサンブル「ル・カラヴァンセライユ」を結成。 (Ki)
HMM-905341
STELLA(星)〜ルネッサンスの至宝とその反映
1 聖歌(作曲者不明):Ave Maris Stella
2 ヴィクトリア(c.1548-1611) アヴェ・マリア(8声)
3 マーク・シンプソン (b.1988) アヴェ・マリア*
4 ヴィクトリア:めでたし天の女王 Ave Regina calorum
5 カンプキン (b.1984) アヴェ・レジーナ・チェロールム*
6 ヴィクトリア:Ave Maris Stella(4声)
7 フランシスコ・コル (b. 1985):星 Stella*
8 ヴィクトリア (c. 1548-1611) 救い主を育てた母 Alma redemptoris mater (5声)
9 セシリア・マクドウォル (b.1951):救い主を育てた母 Alma redemptoris
10 ヴィクトリア:美しきひとを見たり Vidi Speciosam
11 ウィル・トッド (b.1970):美しきひとを見たり Vidi Speciosam
12 ヴィクトリア:(c. 1548-1611) レジーナ・チェリ Regina cali
13 ユリアン・ヴァハナー (b. 1969):レジーナ・チェリRegina cali
14 聖歌(作曲者不明):Ave Maris Stella
ORA,スージー・ディグビー(芸術監督・指揮)

録音:2017年8月
*=ORAによる委嘱作品、世界初録音
ORAシンガース。今回は、スペインのトマス・ルイス・デ・ヴィクトリアによるマリアを讃える音楽を中心に、マリアをたたえる同じ歌詞による、ルネッサンスの作 曲家と現代の作曲家の作品を配した1枚。16世紀の作品のほうが却って斬新な音楽に聴こえたりするから不思議です。
ORAシンガースはイギリスを代表する声楽アンサンブル。現代が、ルネッサンス期に匹敵する合唱音楽の黄金時代であるとし、気鋭の作曲家への新作委嘱は群 を抜いています。2018年のオーパス・クラシック賞でアンサンブル・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、その「揺るぎない優雅な演奏」と、「見事で刺激的な録音」の両 方で高く評価されています。
HMM-905344
フェイス・トゥ・フェイス
ガーシュウィン:パリのアメリカ人〜コンサート用組曲
 サマータイム(ポーギーとベス)
ジアド・ラーバニ:ナタルーナ(Nataruna)
マヌエル・ドゥトルラン:ファンタジー〜パガニーニの主題による変奏曲
ゲンズブール:ラ・ジャヴァネーズ
チャーリー・チャップリン:ライムライト
バーンスタイン:アメリカ〜ウェストサイド物語
ジャン=バティスト・アルバン:ヴェネツィアの謝肉祭にもとづくファンタジー
ラファエル・メンデス:ロマンツァ
イベール:寄港地 チュニス―ネフタ
ジョアン・ボスコ:酔っ払いと綱渡り芸人
モリコーネ:ガブリエルのオーボエ(ミッション)
ロマン・ルルー(トランペット、コルネット、ピッコロ・トランペット、フリューゲルホルン すべてYAMAHA
ギョーム・アントニーニ、マニュエル・ドゥートルラン(Vn)
ア ルフォンス・デ ルヴュー(Va)
カロリー ヌ・ボ イタ(Vc)
フィリップ・ブラール(Cb)

録音:2019年5月26-29日、シデ・ド・ラ・ミュジーク
フランスの若手トランペットの名手、ロマン・ルルーがハルモニアムンディより登場!ガーシュウィンやバーンスタインの「アメリカ」にはじまり、イベールの寄港地、 さらにはゲンズブール(フランス)やブラジルのボスコの作品など、世界を旅しているような気分になれるプログラムです。「サマータイム」では、弦楽アンサンブル が醸す思いもかけない硬質な世界に、クールなサウンドで聴かせます。パガニーニの主題による変奏曲では、ちょっと信じがたいような超絶技巧も聴かせてくれます。
HMM-905345
Mein Traum(わたしの夢)
1. シューベルト:レチタティーヴォとアリア「私はどこに・・・力ある者よ、塵の中に (‘Wo bin ich… O konnt’ ich’)」(「ラザロ」D 689第2幕より)
2. 合唱「狩りへ‘Zur jagd’」(「アルフォンソとエストレッラ」D 732第1幕より)
3. レチタティーヴォ&アリア「‘O sing mir Vater… Der Jager’」(「アルフォンソとエストレッラ」D 732第2幕より)
4. シューベルト(リスト編曲によるオーケストラ版):影法師(「白鳥の歌」D 957より)
5. シューベルト:交響曲第7番ロ短調 「未完成」D 759より第1楽章Allegro moderato
6. ウェーバー:「おお!海の上に浮かぶのはなんと心地よいことか‘O wie wogt es
sich schon auf der Flut’」(オベロン、第2幕より)
7. シューベルト:交響曲第7番ロ短調 「未完成」D759より第2楽章Andante con moto
8. シューマン:人魚Meerfey op.69-5(女声のための6つのロマンス第1集より)
9. ウェーバー:レチタティーヴォ&アリア“どこに隠れよう・・・そして、私は復讐の力に身を捧げる”(抜粋)(歌劇『オイリアンテ』より)
10. シューベルト:序奏〜アルフォンソとエストレッラ D732第3幕より
11. シューベルト(ブラームス編):タルタロスの群れ D583
12. シューベルト:アヴェ・マリア(エレンの歌 第3番) D839, op.52, no.6
13. シューベルト:合唱「やさしく静かに(‘Sanft und still’)」〜「ラザロ」D 689第2幕
14. シューマン:アリア“ここは見晴らしがよく(‘Hier ist die Aussicht frei’)” 「ゲーテのファウストからの情景」WoO 3より第3部第5場
15. シューベルト:「神はわたしの羊飼い」D 706
ラファエル・ピション(指)
ピグマリオン(合唱、管弦楽)

ステファヌ・ドゥグー(バリトン/1, 3, 4, 9, 11, 14)
ユディト・ファ(ソプラノ/3, 6)
ザビーヌ・ドゥヴィエル(ソプラノ/12)

録音:2020年12月、ピエール・ブーレーズ・ホール、フィルハーモニー・ド゙・パリ
「マタイ受難曲」(KKC.6514)で世界を驚かせたピション&ピグマリオン、注目の新作のテーマはシューベルト。1822年のある朝、シューベルトは様々な思い 出(愛する父から何度か拒絶された記憶や、父に拒絶された後絶望の中にさすらう旅をしたこと、母が亡くなった時のことや失恋のことなど)を記した謎めいた 文章を書き残しました。シューベルトの心の闇、シューベルトの作品の裏に感じられる孤独や絶望といったものの根源が観られるようです。ピションとドゥグーは、 シューベルトの傑作や演奏機会の少ない楽曲、さらに関連あるほかの作曲家たちの作品を注意深く集めて、1枚の広大な絵物語を創り出しました。シューベルトが 主人公のドラマティックなオペラのようになっております。 (タイトルの「Mein Traum(私の夢)」とは、フェルディナント・シューベルトがフランツの文章につけたタイトルです) (Ki)
HMM-905348
サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」
ピアノ協奏曲第4番ハ短調Op.44*
ジャン=フランソワ・エッセール(P)*、
ダニエル・ロト(Org)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)レ・シエクル

録音:2010年5月16日サン=シュルピス教会(パリ)、
6月16日オペラ・コミック*(ともにライヴ)
ロト&レ・シエクルのサン=サーンス、ASM 04/KKC 5197(ともに廃盤)の再発盤の登場です。
サン=サーンスの交響曲第3番は名作の誉れ高いものですが、物々しく演奏されるのが常でした。しかし作曲者サン=サーンス本来の資質は軽妙でオシャレ、威圧 感や重苦しさとは無縁のはず。そうした疑念を解消する演奏がついに登場しました。フランソワ=グザヴィエ・ロトが古楽器オーケストラ「レ・シエクル」を指揮した もので、古楽器による同曲のCD も初めて。まさに物々しさや重苦しさは姿を消し、テンポも早めで、オルガンも荘厳というより、そよそよと風が吹くような爽やか さ。これぞサン=サーンスが思い描いた響き、とまさに目から鱗が落ちる思いがします。オルガンを受け持つのはフランソワ=グザヴィエの実父で有名なオルガニス ト、ダニエル・ロト。パリのサン=シュルピス教会の名器が素晴らしい響きを聴かせてくれます。カップリングはこれもシリアスな曲調で名高いピアノ協奏曲第4番。 ジャン=フランソワ・エッセールが1874年製のエラールのフォルテピアノでいとも見事に披露。まるで古典派協奏曲のようなたたずまいとなっています。 (Ki)
HMM-905351
HORN & PIANO
ベートーヴェン:ホルン・ソナタ ヘ長調 op.17
フェルディナンド・リース:ホルン・ソナタ ヘ長調 op.34
ジョヴァンニ・プント:ホルン協奏曲第1番(P編曲版)
フランツ・ダンツィ:ホルン・ソナタ 変ホ長調 op.28
トゥーニス・ファン・デア・ズヴァールト(ホルン(cor solo by Couesnon, 1900))
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ)
使用楽器:(2)クリストフ・ケルン制作1796年製アントン・ヴァルター・モデル、
(1)(3)(4)1830年頃のアロイス・グラフ・モデルエドウィン・ボインク修復

録音:2020年1月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ナチュラルホルンの奏者として世界に名をはせる名手ズヴァールトと、ピアノのメルニコフによるデュオ・アルバムの登場。18 世紀のホルンの名手で、ベートー ヴェンにもホルン・ソナタの筆を執らせた、ジョヴァンニ・プント(本名ヤン・ヴァーツラフ・スティフ)ゆかりの作品をプログラムしています。ズヴァールトのプ ントについての博士研究が下地となったアルバムです。
ズヴァールトが使用している楽器は、19 世紀頃に主にフランスで制作されていた、コール・ソロ、つまりオーケストラではなく、ソロのホルン奏者のための楽器。 その中でも、低音域も出る楽器、コール・バッスを使用。マウスピースは通常使い慣れたものより2ミリ広いコルバスのためのものを使っています。これのおかげで、 ホルンの音色がよりベルベットのようになり、つんざくような音色がでなくなり、さらに音域の跳躍もこなせるとのこと。プント自身、16曲のホルン協奏曲をの こし、さらにプントが亡くなった後も同時代の作曲家たちが名手プントに触発されてホルンのための作品を書きました。その中からの選りすぐりを、名手ズヴァー ルトと、メルニコフによるフォルテピアノというこれ以上ない理想的な組み合わせで聴くことができる、貴重なアルバムです。
HMM-905352(3CD)
ドビュッシー:歌劇「ペレアスとメリザンド」 メリザンド:ヴァンニ ーナ・サントー ニ(S)、ペレアス:ジュリアン・ベール(T)、ゴロー:アレクサンドル・デュアメル(Br)、ジュヌヴィエーヴ:マリ=アンジュ・トドロヴィチ(Ms)、アルケル:ジャン・テジャン(Bs)、医師:ダミアン・パス(Bs-Br)、
イニョルド:アドリアン・ジュベール(Boy-S)、牧童:マチュー・グルレ(Bs)、リール歌劇場cho

フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)レ・シエクル

録音:2021年3月/リール歌劇場、ラ・セーヌ・ミュジカル
おそらくほとんど誰も考えなかったドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」のピリオド楽器による録音が登場します。それもロトとレ・シエクルという最高の演 奏陣で、ストラヴィンスキーの「春の祭典」のディスク発表時以上の衝撃と申せましょう。
「ペレアスとメリザンド」の声楽パートはフランス語の抑揚による朗誦に終始しますが、1987年生まれのソプラノ、ヴァンニーナ・サントーニのメリザンド役 をはじめ母国語歌手で固め、自然で美しさ満点。ことにゴロー役のバリトン、アレクサンドル・デュアメルの名演が光ります。
さらに注目なのがロトとレ・シエクルの作り上げるオーケストラ・サウンド。奇を衒わずあくまでシンプル、室内楽的とさえ言えるドビュッシーの精妙なオーケ ストレーションを実現。弦楽器以外はすべて1900年前後のフランス製(ブックレットに詳細記載)を用い、明るく透明な音色、ガット弦を用いた弦楽器が無 限な柔らかさを醸しているのも魅力。基本的にノン・ヴィブラートなため日本の雅楽のような音響さえ創り出しています。ロトによれば地下のシーンでドビュッシー がトロンボーンを用いた理由が、コントラバスの弦と共鳴して不思議な色合いを出そうとしているのも、この演奏で初めて実感できるとのこと。
昨今日本でも「ペレアスとメリザンド」が注目されている感がありますが、その本家本元による真打として世界中の関心を集めること間違いなし。まさに初め て曲の美しさ、凄さを実感できます。
コロナ禍の2021年3月に配信用に行われた無観客上演をもとに編集。ハルモニア・ムンディならではの高音質録音も光ります。2022年初端から大新譜の リリースとなります。
HMM-905355
ロッシーニ:スターバト・マーテル グスターヴォ・ヒメノ(指)
ルクセンブルクPO
マリア・アグレ スタ(S)
ダニエラ・バルチェッローナ(Ms)
ルネ・バルベラ(T)
カルロ・レポーレ(Bs)
ウィーン楽友協会cho

録音:2019年12月、フィルハーモニー・ルクセンブルク、グランド・オーディトリウム
ヒメノ率いるルクセンブルク・フィルがハルモニア・ムンディ・レーベルから登場します。第1弾に彼らが選んだのは、ロッシーニの「スターバト・マーテル」。ロッシー ニがオペラ作曲家としての筆をおいたのちに作曲されたものですが、その壮麗さが、「スターバト・マーテル」の本来の内容(十字架にかけられたイエスに涙する 聖母マリア)にそぐわない、などと批判されることもありますが、その壮麗さや高揚感こそが、この作品を唯一無二の存在で、人々をひきつけてやまないともい えるでしょう。ここで、ヒメノひきいる音楽家たちは、作品本来の意味を完璧に理解したうえで、あえて豊饒な声の饗宴と呼んでしまいたくなるような、感動的 な朗唱、劇的な管弦楽を展開しています。まるでヴェルディのレクイエムかと思うような瞬間もあります。それでいながらつねに漂う品格と格調、ギリギリのとこ ろでの節度ある表現はヒメノの手腕のなせる業、といえるでしょう。豊饒な声に包まれる快感と、オーケストラの素晴らしい音色を堪能できます。巨匠による名 録音もありますが、間違いなくあらたな名盤の一枚といえるでしょう。 (Ki)
HMM-905357
マーラー:交響曲第4番ト長調 フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
サビーヌ・ドゥヴィエル(S)

録音:2021年11月/セーヌ・ミュジカルRIFFX第1スタジオ(ブローニュ・ビリヤンクール)
ロトとレ・シエクルがマーラーの交響曲第4番のピリオド楽器演奏に挑みました。第1番「巨人」は同じ組合せで、第5番と3番はケルン・ギュルツェニヒ Oと録音し絶賛されましたが、シエクル向きと思われる4番も期待が高まります。
マーラーの交響曲第4番はまさに20世紀の夜明け1901年11月25日に初演されました。大規模な第2、3番の後、伝統的な4楽章構成に復帰した かのような古典的なたたずまいで、マーラー作品中では明るく親しみやすいとされています。
レ・シエクルは「巨人」の時と同様に作品が作られた頃のピリオド楽器を用いています。ピリオド奏法基本で、死神が弾くのをイメージした第2楽章のヴァイ オリン・ソロもノン・ヴィブラートで繰り広げられるのが新鮮。また随所で響くハープの低音の効果にも驚かされます。
終楽章でソプラノ独唱を担うのはサビーヌ・ドゥヴィエル。ラファエル・ピジョンの夫人で、ロト&シエクルともメサジェの「お菊さん」のアリアなどを録音し たアルバムをリリースしていて息もピッタリ。明るい声質のノン・ヴィブラートで清らかに天上の生活を歌いながら、どこか残酷で怖い感覚が背後から迫り、一気 に最晩年の「大地の歌」へつながる世界に気づかせてくれるかのようです。
ロトはやや速めのテンポで生気に満ち、何よりオーケストラの透明な音色が魅力。マーラーの4番観が完全に覆される衝撃的な演奏で、一見明暗の対照的 な第5番との相似性を示してくれます。2021年11月のセッション録音で、強奏部でも豊かに響く音質も極上。超注目盤の登場です! (Ki)

HMM-905361
ロトのボレロ〜ラヴェル作品集
(1)歌劇「スペインの時」
(2)ボレロ
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
コンセプシオン:イザベル・ドリュエ(Ms)、ゴンサルベ:ジュリアン・ベール(T)、トルケマダ:ロイク・フェリクス(T)、ラミーロ:トマ・ドリエ(Br)、ドン・イニーゴ:ジャン・デジャン(Bs)

録音:2021年3月23、24日/ラ・セーヌ・ミュジカル、RIFFXスタジオ(ブローニュ・ビヤンクール)
ついにロト&レ・シエクルの「ボレロ」が実現しました!過去4枚のラヴェル・アルバムの素晴らしさから、「ボレロ」がどんなものになるか誰もが期待し、 実際リクエストも多数寄せられていました。ロト自身「楽器が揃ったら必ずやる」と言っていましたが、今回満を持しての録音となりました。これが予想をはる かに上回る演奏で、冒頭から15分間釘付けとなります。
リズムを打ち続けるのがスネアドラムではなくタンブール(プロヴァンス太鼓)であることと、ピリオド楽器の音色とノンヴィブラート奏法に一瞬ドキリとさせら れますが、すぐ既成概念を一新され引き込まれます。変わっていく楽器の音色が知っているものと違うのが新鮮で、ハルモニア・ムンディの録音の良さがそれ ぞれのニュアンスを絶妙に伝えます。
ロトは厳格にテンポを守り、じわじわとクレッシェンドしていくものの単調ではなく、むしろリズム感の良さが際立ちます。それでいて各奏者のソロには遊び心 をまかせている点が民主的であると実感させられます。ラヴェル究極の職人芸による人工美の音楽ながら、官能的とさえいえる情感を示します。
ほとんどがボレロ初演時代の楽器で、トランペットのように聴こえる小口径のトロンボーンは初演時に使われたそのものとのこと。ガット弦のエラール・ハープ、 ミュステルのチェレスタまで独特な明るい音色に魅せられます。楽譜も新しいクリティカル版により、後に削除されたカスタネットが曲後半に現れます。あまりの 鮮烈さにあまたある名盤がかすんでしまう印象を持つと申せましょう。
アルバムのメインは歌劇「スペインの時」。ロトとレ・シエクルにとり歌劇や管弦楽のジャンルの違いは重要ではなく、両作品にみられるラヴェルのスペイン の出自と愛着、非現実性を追求しています。「スペインの時」は約50分の一幕物で、スペイン女性の浮気心をテーマにした笑劇。通常コントラファゴットで代 用されるサリュソフォンのパートをオリジナル通りに奏して独特な効果をあげています。歌手陣も好演で、ハバネラのリズムによる大団円の五重唱は圧巻です。 (Ki)
HMM-905362
ROLLING RIVER
バーンスタイン:チチェスター詩篇、Hashkiveinu(ハシュキヴェイヌ)
伝承曲(ジェームズ・エルプ編):シェナンドー
バーバー:二つの合唱曲 op.42(十二夜、水の上で歌う)
ハーバート・ハウエルズ:Take him, earth, for cherishing(大地よ、彼を大切にせよ)
ジェニファー・ヒグドン(b.1962):おお大いなる神秘よ
キャロライン・ショウ(b.1982):and the swallow(そしてつばめは)
デイヴィッド・ラング(b.1957):感染症から身を守りましょう
ニコ・ムーリー(b.1981):A Great Stone[世界初録音], A Good Understanding
エリック・ホワイテークル(b.1970):レナードは空飛ぶマシーンを夢見る
ケンブリッジ・クレア・カレッジcho
グレアム・ロス(指)
イェスティン・デイヴィス(C.T)
タニヤ・ヒュートン(Hp)、
オーウェン・グンネル(打楽器)、
レベッカ・ラーセン&ジェーン・ミッチェル(Fl)、
ジョージ・ジロー&サミュエル・ジョーンズ(Org)

録音:2022年
グレアム・ロス率いる名門ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団の新譜は、アメリカの合唱音楽。バーンスタインのチチェスター詩篇から、アメリカの民謡「シェ ナンドー」、さらに世界初録音の楽曲まで、様々な作品が集められています。「シェナンドー」には様々なヴァージョンがありますが、ここで歌われているジェームズ・ エルプ編曲のヴァージョンは、合唱の世界で極めてよく演奏されています。タイトルのROLLIN RIVERは、シェナンドーの歌詞にも現れる言葉。きわめて高い水 準での演奏の登場です。 (Ki)
HMM-905367
プッチーニ:グローリア・ミサ&管弦楽作品集
プッチーニ:4声による管弦楽をともなうミサ(グローリア・ミサ)
弦のためのスケルツォ SC56
交響的カプリッチョ SC55
「菊」〜弦楽四重奏のためのエレジーSC65
グスターボ・ヒメノ(指)
ルクセンブルクPO
シャルル・カストロノーヴォ(T)
ルドヴ ィク・テジ エ(Br)
オルフェオ・カタラ

録音:2022年5月14日、6月29日、フィルハーモニー・ルクセンブルク、大ホール
ヒメノ&ルクセンブルク・フィルの2022年録音盤は、オペラ作曲家プッチーニの、宗教作品および管弦楽(器楽)作品という注目の内容です。 ★プッチーニは、5代にわたる教会音楽家一家の末裔でした。10歳前後から聖歌隊員として活動、同時にヴァイオリン、ピアノ、オルガン、作曲 などの教育を受けるようになります。そして14歳の時には、教会オルガニスとして演奏していました。若い頃に作曲された宗教的な作品に、モテット、クレド、そし て1880年に作曲されたこのグローリア・ミサがあります。1876年にヴェルディの「アイーダ」にふれてオペラに専念するようになった、と記述されることも多 いですが、プッチーニの初期の業績が聖歌、室内楽、管弦楽曲であり、そのキャリアを通じて、頻繁ではないにしてもこれらのジャンルの作品を書き続けていたこと を忘れてはなりません。ここには、オペラ以外の初期の作品で最も重要なものが厳選されて収録されております。スケルツォは、1881-83年に書かれた弦楽四重 奏曲の中のひとつの楽章です。
ディスク冒頭はグローリア・ミサですが、男声2つ(テノール、バリトン)をソロにもつ、オーケストラと合唱という大編成。非常にきらびやかな作品で、非常に重 みのある作品。オペラではないのですが、やはり、声の扱いが素晴らしいことがよくわかります。そして声を支える管弦楽も表情豊かで充実。ヒメノ率いるルクセン ブルク・フィルが懇親の力で演奏していることが感じられます。
「交響的カプリッチョ」は、ミラノ音楽院を卒業する際の最終試験のための楽曲。冒頭から壮大なオペラの序曲かはたまた映画の幕開けか、というドラマティック さで、さらにAllegro vivaceの部分は、10年後に作曲した「ラ・ボエーム」の序曲冒頭とまるっきり同じであることに驚かされます。
イタリアでは亡くなった人に「菊」の花を捧げる風習があり、この「菊」(もともとは弦楽四重奏作品ですが、ここでは弦楽オーケストラで演奏)は、スペイン王 (1870-73在位、イタリアのヴィットリオ・エマヌエーレ2世の次男)の死を悼むエレジー。非常にドラマティックな作品です。 (Ki)
HMM-905369
ドビュッシー:管弦楽組曲第1番(1882)【祭/バレエ/夢/行列とバッカナール】 
海〜3つの交響的スケッチ*
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2012年2月2日シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)、4月13日聖チェチーリア音楽院(ローマ)*(ともにライヴ)
ロトと手兵の時代楽器オーケストラによる、レ・シエクルとドビュッシーの名作「海」。このたびあらたにマスタリングしなおして、harmoniamundiから登場 します。
「 海 」は 、1905年10月 、シュヴィヤール指揮のコンセール・ラムルー管により初演された際の響きを再現しています。弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハー プは当時のフランス製、パリ音楽院直伝の奏法を遵守しています。何よりヴィブラートとトレモロに終始するようなこの作品で、ヴィブラートが極力抑えられてい るため、聴感上の印象はがらりと異なり、雅楽のようでさえあります。名演ひしめく作品ながら、目から鱗の落ちる衝撃度No.1ディスクと申せましょう。 
さらに注目なのが、ドビュッシー初期の作品「管弦楽組曲第1番」の世界初録音。1882年から84年、ドビュッシー20‐22歳パリ音楽院の学生時代の作で、 長く失われたとされてきましたが、最近草稿が発見され話題となりました。オーケストラ版とピアノ連弾版の2種があり、後者はすでに録音もありますが、待望 のオーケストラ版は初めて。第3曲「夢」はオーケストラ・スコアが見つからず、他にも不完全な部分があったため、現代フランスの作曲家フィリップ・マヌリ が補筆完成させ、2012年2月2日にロトとレ・シエクルがパリで世界初演を行いました。演奏時間が30分近くかかる大作ですが、ドビュッシーの初期作品 に特有のナイーヴな叙情性と人好きするメロディにあふれた魅力作で、オーケストラの響きに若きドビュッシーが私淑したワーグナーの影響が感じられるのが興味 津々です。ほぼ同時期の「小組曲」や「春」に劣らぬ魅力を湛えています。
ACTES SUDから発売の同内容のCD、ASM10(2013年5月発売)および、KKC 5330(2013年9月発売)は、レーベル在庫終了次第廃盤となります。 (Ki)
HMM-905373
バッカナール〜サン=サーンスと地中海
1-3. サン=サーンス:バレエ音楽「パリザティス」
4. IDIR(1945-2020):A vava Inouva(歌、チェロとハープ)
5. サン=サーンス:タランテラ op.6(フルート、クラリネットとオーケストラ)
6. ラシド・ブライム=ディジェルール(b.1964):ホタ・アラゴネーゼへの序曲
7. サン=サーンス:ホタ・アラゴネーゼ op.64
8. イスティクバール・メズムムによる即興演奏
9. サン=サーンス:あなたの声に私の心は開く(Vcと管弦楽版)
10. バッカナールのダンス
11. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第1曲 前奏曲「アルジェの街」
12. イスティクバール・ジダンによる即興
13. インキレブ:Yababi el Hosn
14. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第2曲 ムーア風狂詩曲
15. 即興
16. Leyla
17. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第3曲 夕べの夢想
18. 即興
19. フランシスコ・サルバドール=ダニエル(1831-1871):チュニスのモレスクの歌
ザイア・ジウアニ(指)
オルケストル・ディヴェルティメント
フェットゥマ・ジウアニ(Vc)
シルヴィア・カレッドゥ(Fl)
パトリック・メッシーナ(Cl)
ステファヌ=フランス・レジェ(Hp)
アンサンブル・アメディエ(音楽監督:ラシド・ブライム・ディジェルール)

録音:2022年11月
チェリビダッケからも認められた指揮者、ジウアニによるフランスと地中海の音楽のつながりを見つめるプロジェクト!2023年1月、ジウアニの伝記的映画がフ ランスを中心に公開され、大きな話題となっています。
大の旅行好きで、特に地中海沿岸の国々によく旅したサン=サーンス。アルジェリアへは18回、ほかにもエジプト、イタリア、スペインにも足を伸ばしました。「サ ムソンとデリラ」の「バッカナール」、「アルジェリア組曲」、エジプトへの旅に触発された「パリサティス」のアバレエ音楽など、旅の影響を受けて書かれた作品は 多数にのぼります。このアルバムは、アルジェリアに重きを置いて選曲されています。「アルジェリア組曲」の3つの楽章は、アリジェリアの伝統音楽や古典音楽と ならんでプログラムされ、その関連性がよくわかるようになっています。
指揮のザイア・ジウアニは1978年、アルジェリア人の両親のもとパリに生まれます。音楽好きな両親のおかげで幼いころからクラシック音楽に親しみ、中でも 次第に指揮に興味を持つようになります。16歳の時、パリで開かれていたチェリビダッケのマスタークラスを熱心に受講していました。チェリビダッケの側近に認 められ、アシスタントの一人として指揮をしたその日にチェリビダッケに会うことが許され、その後1年半にわたってチェリビダッケの指導を受けました。チェリビ ダッケは彼女に、当時、女性が指揮者として成功することは難しい時代だったけれども、彼女なら絶対にできると励ましてくれたといいます。1998年、ディヴェル ティメント・シンフォニー・オーケストラを設立。いまやその存在感はフランス内外でも広く知られる存在となっています。2007年、アルジェリア国立SOの 初の客演指揮者に就任。2023年1月にフランスを中心に彼女の伝記的映画が公開されるなど、ヨーロッパでの注目が非常に高まっています。
ディヴェルティメントの首席チェロ奏者でザイアの双子の姉妹でもあるフェットゥマ・ジウアニ、2021年にフランス国立管の首席フルート奏者に就任したシルヴィ ア・カレッドゥ、フランス屈指のクラリネット奏者パトリック・メッシーナ、ディヴェルティメント創立以来ハープ奏者を務めるステファヌ=フランス・レジェがソロも 務めます。さらに伝統楽器と歌のアンサンブル・アメディエが加わり、ヴァイオリンと歌のラシド・ブライム=ディジェルール、ウードのユセフ・ザイード、カーヌーン のマハディ・ムキニーニら、多彩な奏者たちを迎えた意欲的な内容となっています。 (Ki)

HMM-907589
バッハ:カンタータ第54番「罪に手むかうべし」BWV 54
ペルゴレージ:スターバト・マーテル
バッハ:カンタータ第170番「満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ」BWV 170
ティム・ミード(C.T)
ルーシー・クロウ(S)
ラ・ヌオヴァ・ムジカ、
デイヴィッド・ベイツ(指)

録音:2016年4月
バッハのカンタータの中でも名作として人気が高い第54番(1714年)と第170番(1726年)は、どちらもアルト・ソロのためのカンタータ。ペルゴレー ジの名作「スターバト・マーテル」(1736年)との組み合わせという魅力的なプログラムのディスクです。カウンターテナーのティム・ミードはキングズ・カレッ ジのメンバーとしてキャリアをスタートした歌手で、ヨーロッパおよびアメリカのオペラ・ハウスで活躍しています。2007年結成のラ・ヌオヴァ・ムジカ はヘンデルのオペラなど、声楽レパートリーに力を入れている団体です。 (Ki)
HMM-907632
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲第1番変ニ長調Op.10
ピアノ協奏曲第4番変ロ長調Op.53(左手のための)
ピアノ協奏曲第3番ハ長調Op.26*
ヴァディム・ホロデンコ(P)、
ミゲル・ハース=ベドヤ(指)
フォートワースSO

録音:2015年10月、2017年5月* ベース・パフォーマンスホール(フォートワース、テキサス)
第2番と5番を収めたHMU807631に続くホロデンコとハース=ベドヤによるプロコフィエフのピアノ協奏曲第2弾、これにて全曲揃いました。ホロデンコ は2013年の第14回ヴァン・クライバーン国際コンクールで優勝したことで、フォートワースSO初の「アーチスティック・パートナー」となりました。同オー ケストラとも3枚目のディスクとなり、ますます緻密なアンサンブルを聴かせてくれます。
プロコフィエフの協奏曲はいずれも難曲揃いですが、ホロデンコはホロヴィッツを彷彿させるテクニックで征服、心地よいスピード感で曲の素晴らしさを堪能さ せてくれます。1968年ペルー生まれ、小澤征爾門下のハース=ベドヤもホロデンコにピッタリとつけた好サポートを見せています。 (Ki)
HMM-907661(2CD)
バルトーク:弦楽四重奏曲集(全6曲) ヒースSQ
〔オリヴァー・ヒース(Vn)、セリーズ・ジョーンス(Vn)、ゲイリー・ポメロイ(Va)、クリストファー・マーレー(Vc)〕

録音:2016年5月、ウィグモア・ホール
2002年に設立されたヒース弦楽四重奏団。2008年トロンプ国際コンクールで優勝し、その実力を世界に示しました。ウィグモア・ホールに度々登場 するなど、イギリスをはじめ、世界が注目する存在となっています。HMF第2弾となるリリースは、バルトークの弦楽四重奏曲全曲という直球勝負プロ グラム。全篇を通して、彼らの魅力であるカンタービレな特性にあふれています。シリアスな場面でも、アンサンブルのつややかさが失われることなく、バ ルトーク特有のリズムが優勢な場面でも、歌心に満ちています。 (Ki)
HMM-907672
ジャネットに捧ぐ
モーツァルト:オーボエ四重奏 ヘ長調 K370
 イングリッシュ・ホルンのためのアダージョ K580a(ニコラス・ダニエルによる補完版)
ブリテン:ファンタジーop.2(1932)
オリヴァー・クヌッセン(b.1952):カンタータ op.15(1977)
ジャン・フランセ(1912-1997):コール・アングレ,ヴァイオリン,ヴィオラとチェロのための四重奏
ブリテン・オーボエ四重奏団
〔ニコラス・ダニエル(Ob、イングリッシュ・ホルン)、ジャクリーヌ・シェイヴ(Vn)、クレール・フィンニモア(Va)、キャロリーヌ・ダンレイ(Vc)〕

録音:2016年1月
ブリテン・オーボエ四重奏団のCDデビュー盤。ブリテン・オーボエ・カルテットは、2005年にイギリスの名手ニコラス・ダニエルと、長年共演して いる仲間によって設立されました。全員がブリテンに深い思い入れがあり、ブリテン協会の承認を得てアンサンブルの名前にブリテンの名を冠しています。 演奏会、レコーディングのほか、新作委嘱・初演など、精力的に活動しています。ニコラス・ダニエルの師であるジャネット・クラクストン(1929-1981) に捧げられたアルバムとなっています。名手ニコラス・ダニエルの安定感抜群で明るいオーボエの音色が終始耳を悦ばせてくれるプログラム。クヌッセンの「カンタータ」は1977年、25歳 の時の作品で、オーボエと弦が異なるテンポで進行する部分や「カンタータ」だけにレチタティーヴォ風な部分があるなど、効果的な場面転換が興味深 い作品です。フランセの洒脱で明るく辛口なユーモアのある演奏も見事です。 (Ki)
HMM-907688
聖体の祝日のための音楽
・パンジェ・リングァ・グロリオシ(聖歌)
・ジョスカン・デ・プレ:ミサ・パンジェ・リングァ
・トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア(c.1548-1611):ラウダ・シオン・サルヴァトレム
・ピエール・ド・ラ・リュー(c.1452-1518):O salutaris hostia
・ウィリアム・バード(c.1539/40-1623):Cibavit eos
・エドワルド・ベアストウ(1874-1946):Let all mortal flesh keep silence
・ピエール・ヴィレット(1926-98):O sacrum convivium
・オリヴィエ・メシアン(1908-92):O sacrum convivium
・フランシス・グリアー(b.1955):Panis angelicus
・グラハム・ロス(b.1985):アヴェ・ヴェルム・コルプス(世界初録音)
・ジェラルド・フィンジ(1901-56):Lo, the full, final Sacrifice
グラハム・ロス(指)
ケンブリッジ・クレア・カレッジcho
ミカエル・パパドプロス(Org)

録音:2016年6,7月
聖体の祝日のための音楽集。ジョスカン・デ・プレのミサ・パンジェ・リングァも全曲収録されています。敬虔な空気に満ちた清澄な歌声に心奪われる 1 枚です。 (Ki)

HMM-931292
フォーレ:レクイエム(1893年室内楽稿) 
小ミサ曲(ヴィエルヴィユの漁師のミサ/1882年オリジナル・オーケストラ版)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
サン=ルイ少年合唱隊、
アンサンブル・ミュジック・オブリク,
アニェス・メロン(S)
ペーター・コーイ(Br)

録音:1988年9月
発売当初から、その編成と、なにより演奏の美しさで大きな話題となった名盤。当時グラモフォン誌が「将来、レクイエムを演奏するすべての人が参照する必 要がある、重要な録音である」と予言した1枚です。 フォーレのレクイエムは、1888年から1900年の間に3つの稿で演奏されました。まず、オリジナルの「マドレーヌ稿」は、1888年実際の儀式で演奏され たもので、〔入祭唱とキリエ、サンクトゥス、ピエ・イエス、アニュス・デイ、イン・パラディスムの5曲構成/ソプラノ独唱、合唱、ヴィオラ、チェロ、コントラ バス、ハープ、オルガン〕という構成。2つ目となる「1893年稿」は、1888年版の楽曲に、リベラ・メと奉献唱が追加、バリトン・ソロと管楽器が加わります。 そして3つ目が、1900年に演奏されたのが現在一般的に演奏されるのと同じオーケストラ編成の稿。このヘレヴェッヘの録音は、1893年稿で、1988年の 録音。清澄無垢さが際立っており、純化された世界が広がります。 (Ki)
HMM-931326
バッハ:マニフィカト.ニ長調 BWV243
カンタータ「われらが神は堅き砦」BWV80
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル
コレギウム・ヴォカーレ,
バーバラ・シュリック(S) 
ジェラール・レーヌ(C.T)
ハワード・クルック(T) 
ペーター・コーイ(Bs)

録音:1990 年 1月
落ち着いたテンポ設定で、華やかな管楽器のサウンドもヘレヴェッヘならではのしっとり感をまとった独特のマニフィカト。いつ聴いても美しいヘレヴェッ ヘに感嘆!の1枚です。BWV 80も名演です。 (Ki)
HMM-931328
バッハ:カンタータ「わが心に憂い多かりき」BWV21
カンタータ「されど同じ安息日の夕べに」BWV42
バルバラ・シュリック(S)、ジェラール・レーヌ(A)、ハワード・クルック(T)、ピーター・ハーヴェイ(Bs)、ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル,
コレギウム・ヴォカーレ

録音:1990年1月
21番は2部構成、全11曲から成る初期の大作。バッハの生涯に何度も演奏された名曲です。嘆きを歌う第1部、救いの喜びを歌う第2部の対照も見事な、き わめつけの美演です。BWV 42は「教会コンチェルト」と自筆譜にタイトルが書かれた作品で、実際晴れやかなシンフォニア、明るく快活なアリアなど、協奏曲 的な要素を多分に含んでいます。 (Ki)
HMM-931365
バッハ:バスのためのカンタータ集
カンタータ第82番「われは満ち足れり」BWV82
同第56番「われ喜びて十字架をになわん」BWV56
同第158番「平安、汝とともにあれ」BWV158
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴ ェッヘ(指)
ラ・シャペル・ロワイヤル

録音:1991年1月、パリ
1991年、フィリップ・ヘレヴェッヘとシャペル・ロワイヤルは、苦しみと死をテーマにした、バスを中心としたバッハによるカンタータを3曲録音しました。バス のソロを務めるのは、シャペル・ロワイヤルと長年にわたり共演を重ねているだけでなく、バッハのあらゆる声楽作品のに欠かせない実力者、ペーター・コーイ。 30年前のコーイの、すでに熟している表現と完璧さにもあらためて驚かされます。これらの作品の決定的名演といえるでしょう。
HMM-931385(4CD)
ヘンデル:歌劇「ジューリオ・チェーザ」 ジェニファー・ラーモア(チェーザレ/コントラルト)
バルバラ・シュリック( クレオパトラ/ソプラノ)
ベルナルダ・フィンク(コルネリア/メゾ・ソプラノ) マリアン・レルホルム( セスト/ソプラノ)
デ レ ッ ク・リ ー・ラ ジ ン( ト ロ メ オ / カ ウ ン タ ー テ ナ ー ) フーリオ・ザナージ(アキッラ/バリトン)
ドミニク・ヴィス( ニレ ーノ/カウンター テ ナ ー) オリフィエ・ラルエット( クーリオ/バリトン)
ルネ・ヤーコプス(指) コンチェルト・ケルン

録音:1991 年 7月、ケルン
ヤーコプスの不朽の名盤、ジューリオ・チェーザレが復活します。発売当時、CDとしては初登場の盤ということもあり、注目されました。抜粋版など で再発売されていたものの、最終場も収録された完全版での発売です。テキストを第一に優先するヤーコプスだけあって、それぞれのアリアはどれも実に 深い表情。そしてそれぞれのアリアの超絶技巧の完成度は今聴いても舌を巻くもの。25年以上前から、ヤーコプスがこのような高水準で演奏を行ってい たことにあらためて感嘆させられます。管弦楽のコンチェルト・ケルンには、ヴィオラにマンフレート・クレーマー、チェンバロにアレッサンドロ・デ・マルキ、 リュートにユングヘーネルと錚々たるメンバーが名を連ねており、歴史的にも価値のある名盤となっています。 ※オリジナル・ブックレットには、イタリア語(歌唱言語)のみ掲載、英訳などはありません。
HMM-931544(2CD)
バッハ:世俗カンタータ集
第201番フェブスとパンの争い「早く、早く、渦巻く風よ」BWV201
第205番満足するエオルス「墓を裂け、破け、打ち砕け」BWV205
第213番岐路のヘラクレス「われにまかせて見張りをさせよ」BWV213
マリア・クリスティーナ・キール(S)
アンドレアス・ショル(C.T)
クリストフ・プレガルディエン、クルト・アゼスベルガー、ジェイムス・テイラー(T)
ローマン・トレーケル(Br)
ペーター・リカ(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー、
RIAS 室内合奏団
ハルモニアムンディの名盤ヤーコプスのバッハ「世俗カンタータ」が再発売されます。 ヤーコプスによるバッハの世俗カンタータ集。ソリスト陣もショルや若き日のトレーケルをはじめ、最高の布陣。さすがはオペラも多く手掛けているヤーコプス、 ここに収録された劇的要素の強い作品群も極上のたのしさ。ベルリン古楽アカデミーの管弦楽パート、通奏低音パートも冴えわたっています。 ライプツィヒにおけるバッハの後半生は、名作の宝庫です。不滅の受難曲が2曲、ミサ曲ロ短調、そして夥しい教会カンタータの傑作の数々、一方世俗音楽 も、平均律クラヴィーア曲集第2巻やパルティータに代表される鍵盤楽器の独奏作品、種々のコンチェルト、そして晩年を飾る「音楽の捧げもの」と「フーガの 技法」等々と、手がけられたジャンルの多彩さも比類ないものです。そうした、名作たちに混じって書かれた世俗カンタータ。ライプツィヒ時代の世俗カンタータ の多くは、当時バッハが関わりを持った「コレギウム・ムジクム」という、ライプツィヒ大学の音楽愛好学生たちを中心とした人々によって演奏されていました。 彼らは、主にツィマーマンのコーヒーハウスを定期会場として演奏を行い、このアルバムに収められた3曲も、そこで演奏されていました。 (Ki)
HMM-931571
ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲 ハ長調 RV 114
室内カンタータ「やめて、もうやめて」RV 684
4声のソナタ 変ホ長調「聖墓にて」RV 130
「ミゼレーレ」への導入歌 RV 638
スターバト・マーテル RV 621
アンドレアス・ショル(C.T)
キアラ・バンキーニ(指&Vn)

アンサンブル 415
録音:1995 年 6月
長らく入手困難だった、ショルとバンキーニによるヴィヴァルディのスターバト・マーテルが復活。「四季」などの作品が有名なヴィヴァルディですが、 その作品の大部分は教会で演奏されるために書かれたものでした。50ほどある弦と通奏低音のための協奏曲から、RV114を演奏。喜びに満ち溢れたよ うな表情が印象的な名演です。そしてショルの胸を打つヴィヴァルディのスターバト・マーテルはいま聴いても感涙もの。ショルの歌唱に寄り添うようなア ンサンブル415の豊かな表情と表現にも驚かされます。 (Ki)
HMM-931620
モーツァルト:レクイエム(ジュスマイアー版)K.626
キリエK.341
シビッラ・ルーベンス(S) 
アンネッテ・マルケルト(A) 
イアン・ボストリッジ(T) 
ハンノ・ミューラー=ブラッハマン(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コンチェルト・ヴォカーレ
シャペル・ロワイヤル
シャンゼリゼO

録音:1996年10月9,10日、モントルー(ライヴ録音)
ヘレヴェッヘの抑制の効いた耽美性がこの上なく発揮されたモーツァルトの名盤。「怒りの日」も絶妙のテンポ感で、ティンパニの連打も非常に美し く鳴り響いております。「ラクリモサ」でも声楽の美しさはもちろん、低声楽器のたっぷりとした響きに耳を奪われます。『キリエ ニ短調』も秀逸の演奏。 あらためてヘレヴェッヘの素晴らしい芸術を堪能できる1枚です。 (Ki)
HMM-931634(2CD)
バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全曲)
[CD1]第1番ヘ長調 BWV 1046、第3番ト長調 BWV 1048、第5番ニ長調 BWV 1050 
[CD2]第2番ヘ長調 BWV 1047、第6番変ロ長調 BWV 1051、第4番ト長調 BWV 1049
ベルリン古楽アカデミー

録音:1997年5,10月
名手ぞろいのベルリン古楽アカデミーによる名盤、ブランデンブルク協奏曲。何度聴いても、エッジが効いていながらも、ひとつひとつのフレーズにまで息吹を感じる実にふくよかな演奏で、感嘆しきり。心地よいテンポ感、第2番第1楽章のトランペットの超絶技巧や、アルパーマンによるチェンバロの鮮やかなソロと、ほかの楽器とのかけあいも印象的な第5番など、どの楽章も聴きどころに満ちています。 (Ki)
HMM-931644
バッハ:アルトのためのカンタータ集
カンタータ第54番「いざ、罪に抗すべし」BWV 54 
カンタータ第170番「喜ばしい安息、好ましい魂の歓喜」BWV 170 
カンタータ第35番「心も魂も乱れはて」BWV 35
アンドレアス・ショル (C.T)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:1997年7月
バッハの4曲あるアルト・ソロカンタータのうちの3曲を収録。ソロはアンドレアス・ショル。管弦楽では、ファゴットでミンコフスキが参加しており、歴史を感 じます。ショルの高貴にして明晰、知的な歌声が全編を通じて胸を打つ1枚です。 (Ki)
HMM-931649(2CD)
A.スカルラッティ:オラトリオ「カイン、または最初の殺人」(6声のオラトリオ、1707年) カイン:ベルナルダ・フィンク(A) 
アベル:グラシエラ・オッドーネ(S)
エヴァ:ドロテア・レッシュマン(S)
アダム:リチャード・クロフト(T)
神の声:ルネ・ヤーコプス(C.T)
悪魔の声:アントニオ・アベーテ(Bs)
ベルリン古楽アカデミー
ルネ・ヤーコプス(指)

録音:1997年9月
オラトリオ「カイン、または最初の殺人」は、旧約聖書に登場するカインとアベルを題材にした作品。カインに殺害されたアベルの物語は、18世紀イタリアの 芸術家たちが好んで題材にしたもの。オラトリオ、となっていますが実際は1707年に書かれたヴェリズモ・オペラともいうべきもので、初演した場所も教会で はないと考えられています。作品冒頭には3楽章から成る序曲が用意されており、これだけでも大変素晴らしい作品。序曲に続き、息子を殺害されて嘆くアダム の美しいレチタティーヴォとアリアに始まり、神の声や悪魔までも登場する、大変劇的な作品となっています。レチタティーヴォでのリュートによる通奏低音はユ ングヘーネルが担当。美しき通奏低音にも注目したい名演。作品的にも演奏的にも聴きごたえ十分の作品です。 (Ki)
HMM-931659
バッハ:カンタータ第8番「愛する神よ,われいつの日に死すや」BWV 8
カンタータ第125番「安らぎと喜びもてわれは逝く」BWV 125
カンタータ第138番「何ゆえに悲しむや,わが心よ」BWV 138
ペーター・コーイ(Bs)、デボラ・ヨーク(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、マーク・パドモア(T)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:1998年2月
「死」や「死んでいくこと」は、バッハと同時代の作曲家たちがカンタータを作曲する際に好んで取り上げたテーマでした。1723年から25年の間に作曲さ れたこれらのカンタータでは、‘素晴らしき始まり’(BWV 8)、平和と喜びへの最終出発(BWV 125)、この世で生きることの虚しさ(BWV 138)と、それぞれ 「死」を違った角度から見て歌っています。ヘレヴェッヘが紡ぐ究極の美音が、バッハの音楽がもつ力を引き出しています。 (Ki)
HMM-931714(3CD)
ラインハルト・カイザー(1674-1739):歌劇「クロイソス」 エルミーラ(メディアの女王):ドロテア・レッシュマン(S)
アティス(クロイソスの息子):ヴェルナー・ギューラ(T)
クロイソス(リディアの王):ロマン・トレケル(Br)
オルサネス(リディアの貴族):クラウス・ヘーガー(Bs)
ツィールス(ペルシャの王):ヨハネス・マンノフ(Br)
エリアテス(リディアの貴族):マルクス・シェーファー(T)
クレリダ(リディアの女王):サロメ・アレル(S)
ソロン(ギリシャの哲人):ユン・クヮンチュル(Bs)
ハリマクス(アティスの腹心):グラハム・バシー(C.T)
トリゲスタ(エルミーラの乳母):ブリギッテ・アイゼンフェルト(A)
エルツィウス(アティスの下僕):クルト・アツェスベイガー(T)
ネリルス(アティスの小姓):ヨハンナ・ストイコヴィチ(S)
隊長:イェルク・ゴットシック(Br)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー
RIAS室内cho
ハノーヴァー少年choメンバー

録音:2000年3月/ベルリン、テルデックス・スタジオ
ヤーコプス2000年録音の名盤が復活です。演目は、ドイツ・バロック期の作曲家ラインハルト・カイザー(1674-1739)の「クロイソス」。17、18 世紀のオペラは、ドイツでもイタリア語で書かれるのが原則でしたが、1678年から1738年の間に栄えたハンブルク派のオペラは、ドイツ語による市民 的な音楽劇といえる存在でした。なかでもこの作品は、カイザーの最高傑作とされています。裕福なリディア王クロイソスがペルシャ王ツィールスに打ち負 かされるまでを筋をしていますが、盛りだくさんのエピソードを含み、聴きごたえ満点。ヤーコプスは1992年からベルリン国立歌劇場の芸術顧問を務め ており、バロック・オペラの名作〜カヴァッリの『カリスト』、スカルラッティの『グリゼルダ』、テレマンの『オルフォイス』など〜を上演しました。これ により、ベルリンは古楽演奏の一大中心地となり、ヨーロッパ全域におけるバロック・オペラの再生に大きな影響を与えました。 (Ki)
HMM-931754
ラモー:新クラヴサン曲集
組曲 イ調【 アルマンド/ クーラント/ サラバンド/ 三本の手/ ファンファリネット/ 意気揚々/ ガヴォット/ ドゥーブル第1番/ ドゥーブル第2番/ ドゥーブル第3番/ ドゥーブル第4番/ ドゥーブル第5番/ ドゥーブル第6番】
組曲 ト調【レ・トリコテ/ 無関心/ メヌエットT、U / めんどり/ レ・トリオレ/ 未開人/ エンハーモニック/ エジプトの女】
ドビュッシー:ラモーを讃えて(『映像』第1集より)
アレクサンドル・タロー(P)

録音:2001年5月
フランスの人気ピアニスト、アレクサンドル・タローの名盤、ラモーの作品集が復活。2001年の録音で、harmoniamundiにおけるタローの初めての本格 的ソロ・アルバムとしても話題となりました。1980年代からバロック作品のチェンバロでの録音もさかんに発売されていた中での、フランス・バロックに特に力 を入れているレーベルが”現代ピアノによるラモー”を発売、ということでも大きな話題となりました。このディスクが発売された当時、ラトルがラモーの「レ・ ボレアド」をモダン楽器で、そしてミンコフスキがドビュッシーの『ペレアスとメリザンド』をピリオド楽器で指揮し、それぞれセンセーショナルな出来事として取 り上げられていました。そんな中発売された、このタローのラモーは、「これ以上魅力的にこの作曲家の精神を再現してみせたピアニストがほかにいただろうか」 と世界中で大絶賛されました。タローにとってラモーは片時も離れたことのない大切な作曲家。タローの音楽の真髄をあらためて感じる演奏です。 (Ki)
HMM-931771
フォーレ:レクイエム(フル・オーケストラ版:1998年出版新校訂譜使用)
フランク:交響曲 ニ短調
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
ヨハネッテ・ゾマー(S)
シュテファン・ゲンツ(Br)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、シャンゼリゼO

録音:2001年11月23-24日
ヘレヴェッヘのフォーレのレクイエム(フル・オーケストラ版)が、初LP化!さらに、デジパックでお求めやすい価格で再発売されます(LPにはフラ ンクの交響曲は収録されません)。 フォーレのレクイエムは、1892年当初、教会で室内楽編成で演奏されました。フォーレは後に出版社からコンサートホールで演奏するためにオーケス トラ編成にしてほしいと依頼を受け、1901年にオーケストラ版を完成させました。ヘレヴェッヘはフォーレのレクイエムを室内楽稿とフル・オーケストラ 版の両方を録音、世界をその美しさで圧倒しました。このフル・オーケストラ版での演奏にあたり、ヘレヴェッヘは1998年に出版された校訂譜を使用し て演奏しています。ピリオド楽器のオーケストラによるフォーレのレクイエム、超絶の美しい世界をお楽しみいただけます。 (Ki)
HMM-931781(2CD)
バッハ:クリスマス・カンタータ集
BWV63「キリスト者よ、この日を銘記せよ」,
BWV91「たたえられよ、イエス・キリスト」,
BWV121「我らまさにキリストをたたえるべし」,
BWV133「われは汝のうちにありて嬉し」,
マニフィカトBWV243a(変ホ長調)
ドロテー・ブロツキー=ミールズ(S)
キャロリン・サンプソン(S)
マーク・パドモア(T)
ペーター・コーイ(Bs)
セバスティアン・ノアック(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ・ゲント

録音:2001&2002年
クリスマスはキリスト教にとって最も重要なイベントのひとつ。バッハがクリスマスの時期のために書いたこれらの作品は、キリストの誕生を祝うと共に、キリストが生まれた意味についての沈思を促す優れた作品です。 (Ki)
HMM-931805(3CD)
A.スカルラッティ:歌劇「グリゼルダ」 グリゼルダ:ドロテア・レッシュマン(S)
グァルティエーロ:ローレンス・ザゾ(C.T)
コンスタンツァ:ヴェロニカ・カンジェミ(S)
ロベルト:ベルナルダ・フィンク(Ms)
オットーネ:シルヴィア・トロ・サンタフェ(Ms) 他
ルネ・ヤーコプス(指)ベルリン古楽アカデミー
ニコラウ・デ・フィゲイレド(合唱(指)通奏低音(Cemb))

録音:2002年11月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
A.スカルラッティは100以上のオペラを書いており、オペラの歴史の初期の最重要作曲家の一人ともいえますが、その作品の上演機会は極めて少ないといえ るでしょう。これは、2002年にヤーコプスが録音した傑作「グリゼルダ」の再発盤です。
物語の舞台はシチリア。グァルティエーロ王は、きわめて良識人である妻グリゼルダの貞操を確かめるために、残酷な裁きにかけます。しかし彼女の慈悲深さ と徳のある人格はすべてに打ち克ち、大団円で幕となる物語です。随所にちりばめられた美しいアリアは聴きごたえ十分。そしてヤーコプスとフィゲイレド率いる ベルリン古楽アカデミーのアンサンブル、そして通奏低音の美しさ(リュートでは野入志津子も参加)には驚かされるばかり。この「グリゼルダ」は1721年に 初演された一度の上演の後は、音楽の趣味と経済的理由により再演されることはありませんでした。19世紀後半に再び注目され、A.スカルラッティの傑作とし て一躍みとめられることになったオペラの、ヤーコプスと名歌手、名器楽奏者たちによる待望の録音の登場となった名盤が復活します! (Ki)
HMM-931811(2CD)
ラヴェル:ピアノ全作品集
鏡,水の戯れ,亡き王女のためのパヴァーヌ,古風なメヌエット,前奏曲,シャブリエ風に,ボロディン風に,ハイドンの名によるメヌエット,マ・メール・ロワ,クープランの墓,夜のガスパール,ソナチネ,高雅にして感傷的なワルツ,パレード(バレエ音楽のためのスケッチ)*,メヌエット嬰ハ短調*
アレクサンドル・タロー(P)

録音:2003 年1,4月
(*は世界初録音)
アレクサンドル・タローのラヴェル全作品集が復活。世界初録音作品が収録されているということでも話題となりました。あらためて、タローの魅力で ある「音色の魔術師」ぶりに聴き入ります。そして、心臓をわしづかみにされるような冷徹さをも感じさせるハーモニー、一流のエスプリが入り混じるタロー の世界の魅力にあらためて感じ入ります。「高雅にして感傷的なワルツ」で魅せる精確なタッチ、「亡き王女のためのパヴァーヌ」での極上の歌など、タロー とラヴェル作品の魅力が炸裂しています。 (Ki)
HMM-931816
ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調 Hob.VIIb-1
 チェロ協奏曲第2番ニ長調 Hob.VIIb-2
モン(1717〜50):チェロ協奏曲 ト短調
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
ペトラ・ミュレ ヤンス (指&Vn)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2003年3月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
チェロ奏者ならだれもが演奏するレパートリーのハイドンのチェロ協奏曲をケラスとフライブルク・バロック・オーケストラという最高の布陣の演奏で。カップ リングのモンの協奏曲も、ハイドン以前(バロックから古典派への移行期に生きた)に書かれた傑作です。ハ長調の協奏曲で聴かせる活きのよい音楽(とくに終 楽章のアグレッシヴさは快感です)、ニ長調の協奏曲で聴かせる優しい明るさ。ケラスの縦横無尽の才を堪能できる1枚です。フライブルク・バロック・オーケ ストラの巧さも一聴に値します。 (Ki)
HMM-931833
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲イ短調op. 53
ピアノ三重奏曲 第3番ヘ短調 op.65*
イザ ベ ル・ファウスト(Vn)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
アレクサンドル・メルニコフ(P))
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
プラハ・フィルハーモニア

録音:2003年9月ルドルフィヌム、プラハ
2003年12月テルデックス・スタジオ、ベルリン*
ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲は、チェロ協奏曲の陰に隠れがちですが、他の有名協奏曲に劣らない名曲です。またファウストの演奏は細やかな感性を 絶妙に表現し、透明感を失わず、詩情を大切にした音楽で、聴き手に爽やかな後味を残してくれます。 そしてピアノ三重奏曲では、ファウスト、ケラス、メルニコフという黄金トリオによる演奏で、ドヴォルザークのスラヴ的な哀愁と陰影を見事に描き出しています。 (Ki)
HMM-931871
バッハ:イタリア風の協奏曲集
シシリエンヌ - 協奏曲 ニ短調 BWV 596より第3楽章〔ヴィヴァルディの『調和の霊感』op.3-11(2つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲)のバッハによるオルガン編曲(第3楽章)を、タローがピアノ版に編曲したもの。〕
協奏曲 ト短調 BWV 975〔ヴィヴァルディの『ラ・ストラヴァガンツァ』op.4 第6番のバッハによるクラヴィーア編曲〕
アリア - パストラーレ ヘ長調 BWV 590より第3楽章
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV 971(クラヴィーア練習曲集第2部)
協奏曲 ニ短調 BWV 974(アレッサンドロ・マルチェッロのオーボエ協奏曲のバッハによるクラヴィーア編)
協奏曲 ハ短調 BWV 981(ベネデット・マルチェッロのヴァイオリン協奏曲のバッハによるクラヴィーア編)
協奏曲 ト長調 BWV 973(ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲 ト長調 op.7の第2集、第2番RV 299のバッハによるクラヴィーア編)
アンダンテ - 協奏曲 ロ短調 BWV 979より第4楽章(トレッリのヴァイオリン協奏曲のバッハによるクラヴィーア編)
アレクサンドル・タロー(P)

録音:2004年9月、IRCAM(パリ)
音色の魔術師、アレクサンドル・タロー、2004 年録音の「バッハのイタリア風の協奏曲集」が再登場します。タローは2001年録音のフランス・バロックの 巨匠ラモーの作品をモダン・ピアノで弾いて一躍注目されました。それに続くのがこのバッハ作品集です。イタリア風の協奏曲集、と題し、イ タリア協奏曲をはじめ、バッハが魅了されて編曲したヴィヴァルディやマルチェッロの作品をセレクト。ディスク冒頭のシシリエンヌから、モダン・ピアノのひんや りとした質感を漂わせながら、ピアノ、しかもタローの手による演奏でないと為しえないような世界が広がります。イタリア協奏曲では非常に輝かしい第1楽章、 第2楽章での静けさ、そして快速パッセージがきらびやかに飛び交う第3楽章は素晴らしい出来栄えです。快速な楽章での雄弁さはもちろんのこと、緩徐楽章 での、タローの人の心をわしづかみにして放さないような、魅惑的なまでの官能すら感じさせる音楽はあらためて聴いても圧巻。 (Ki)

HMM-931927
待望の再発売!(湧々堂・殿堂入り名盤)
ショパン:ワルツ(全19曲)
第19番イ短調 遺作/第7番嬰ハ短調 Op.64-2/第4番 ヘ長調「華麗なる円舞曲」Op.34-3/第8番変イ長調 Op.64-3/第5番変イ長調「大円舞曲」Op.42/第12番 ヘ短調 Op.70-2/第13番変ニ長調 Op.70-3/第15番 ホ長調 遺作/第14番ホ短調 遺作/第3番イ短調「華麗なる円舞曲」Op.34-2/第10番 ロ短調 Op.6-2/第6番変ニ長調「子犬のワルツ」Op.64-1/第11番 変ト長調 Op.70-1/第9番変イ長調「告別」Op.69-1/第16番 変イ長調 遺作/第2番変イ長調「華
麗なる円舞曲」Op.34-1/第18番変ホ長調「ソステヌート」 遺作/第17番変ホ長調 遺作/第1番変ホ長調「華麗なる
大円舞曲」Op.18
モンポウ:ショパンの主題による変奏曲
アレクサンドル・タロー(P/Steinway D)

録音:2005年12月/パリ
フランスの名ピアニスト、アレクサンドル・タロー。その繊細で薫り高い演奏で聴衆を虜にしています。そのタローの名を世界的なものにした名盤、2005 年録音のショパンのワルツ集が待望の再発売いたします!
信じがたい芸術的センス!曲の配列が上記のとおり独自の配慮がなされていることからも分かるとおり、各曲のニュアンスが美しく連動するように配置されており、実際の演奏の素晴しさがその意義を確かなものにしています。いきなり陰りの濃い「第19番」で開始されますが、これでもうイチコロ!憂いと余韻を漂わせるセンス、汚れを知らぬタッチの妙、短い文節をしなやかに連鎖させる力量など、どこをとても惚れ惚れするばかりです。「第7番」はテンポ設定が実に見事。アゴーギクをアゴーギクと感じさせずにニュアンスを揺らし、明るい中間部ではカラッとしたタッチに変貌させますが、根底に潜む憂いの表情は決して捨て去りません。「第8番」も、スコアに込められた陰影がこれほど美しく立ち上る演奏も少ないでしょう。「第13番」は最初の2音がショッキング!前に進むのを拒むようなこの滑り出しの何という悲しさ!音のニュアンスを直感的に感じ取る力が尋常ではないことの証です!「第14番」は活力を何面に封じ込め、泣きじゃくりたい感情をひたひたと表出。一音たりとも聴き逃せません。「小犬」は、よくありがちな小犬が無邪気に駆け回る安直な描写とは比較にならない究極の逸品!愉しいニュアンスを生かしつつも、エレガントかつアンニュイな雰囲気を放ち、そのブレンド感がたまらない魅力です。「第10番」は、3拍子のリズムの民族色をかなり意識しているのが意外ですが、全く泥臭くならず、そればかりか、中間部のノスタルジックな表情と共に格調高い全体の構築を実現しているのには驚きを禁じ得ません。これらの雰囲気を引き継ぎながらさりげなく置かれた最後のモンポウも心を捉えます。タローの音楽センスを知る最適なCDであると共に、ショパンのワルツ集を前奏曲集のように一貫したコンセプトで描いた成功例として、不滅の価値を誇るは必定。録音もきわめて優秀です。【湧々堂】
HMM-931956
ティク・トク・ショク〜F.クープラン:作品集
フランソワ・クープラン
1 神秘的な防塞(第6組曲)
2 ティック・トック・ショック、あるいはマイヨタン(第18組曲)
3 クープラン(第21組曲) 
4 信心女たち(第19組曲)
5 さまよう亡霊たち(第25組曲)
6 編物をする女たち(第23組曲)
7 キテラ島の鐘(第14組曲)
8 タヴェルニのミュゼット(第15組曲)
9 葦(第13組曲) 
10 アタランテ(第12組曲)* 
11 パッサカリア(第8組曲)
12 ミューズ・プラティヌ(第19組曲)
13 奇術(第22組曲)
14 戦いのどよめき(第10組曲) 
15 子守歌あるいは揺籠の中のいとし子(第15組曲)
16 空想にふける人(第25組曲)"
17 ラ・ロジヴィエール(第5組曲)
18 双生児(第12組曲)"
19 かわいい子供たち、あるいは愛らしいラジュール(第20組曲)
20 ジャック・デュフリ:ラ・ポトゥアン
アレクサンドル・タロー(P)
トラック10:パブロ・ピコ(タンブール)

録音:2006年7月/パリ、IRCAM大ホール
まさに衝撃的な一枚。かけた瞬間、ドビュッシー作品かと錯覚するほどの色彩感、量感、情感。ゆったりとふくよか、ビロードのようでありながら、立ち上が りがどこまでもくっきりとした不思議な音色は、聴く者をとらえて放しません。 2007年に発売され大きな話題となった名盤、アレクサンドル・タローが演奏する、ピアノによるF.クープラン作品集(2006年録音)が再登場します。タロー 本人が「playする、という考えに基づいて曲をきめました。自分がしばしばコンサートでも演奏するティク・トク・ショクを中心に据えました。F.クープランのもっ とも「ピアニスティック」な作品を集め、これらのplay-ful な側面を強調しています。」と語っているように、どの曲もきわめて清冽かつ明確に演奏されています。 冒頭に収録されている「神秘的なバリケード」は、一音一音にしっかりと意志と力強さがこめられており、聴いていてストレートに心に響く演奏。また、「ティク・ トク・ショック」も、これほどまでにクープラン作品が超絶技巧だとはと驚かされるもの。最後にデュフリの作品が収録されているのも心憎いところです。

HMM-932013(2CD)
テレマン:ブロッケス受難曲(全曲) ルネ・ヤーコプス(指)RIAS室内cho、
ベルリン古楽アカデミー
ダニエル・ベーレ(T/福音史家、信仰心Y)
ヨハネス・ヴァイサー(Br/イエス、信仰心X) マリー=クロード・シャピュイ(Ms/ユダ、信仰心V、娘T)
ドナート・ホーヴァール(T/ペトロ、ピラト、信仰心W、) ブリギッテ・クリステンセン(S/シオンの娘T、信仰心T、マリア、女T)
リディア・トイシャー(S/シオンの娘U、信仰心U、娘

録音:2008年3月
ブロッケスは、18世紀ドイツ文学界の重要人物。彼が書いたこの受難曲のテキストには、テレマンのほかにも、ヘンデルやカイザー、マッテゾンら13人もの作曲 家が付曲しています。テレマンの受難曲は1716年4月2日に初演、大成功をおさめ、かの大バッハ1739年(45歳頃、自らがマタイ・ヨハネ両受難曲を作曲し た後)に全曲を写譜して研究したほどに有名曲となりました。ヤーコプスは、人間味豊か、絡み合う音が魅力のテレマンの名作を、大変見事に、瑞々しく現代によみ がえらせました。 序曲は器楽によるシンフォニア。まるでオーボエ協奏曲のような充実したシンフォニアを、名団体ベルリン古楽アカデミーで聴けるとは! バッハの受難曲が福音書家 の役割が非常に大きいのに対し、テレマンの作品は、それぞれのソリストが「信仰心」という役割を持ち、場面場面で、二重唱や三重唱で信者(=わたくし)の心を 代弁、活躍します。イエスが十字架上で「わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになったのですか」と言う場面は、実に人間味に溢れていてドラマティック。終曲コラー ルでは、トランペットの響きも高らかに、イエスの死による私たちが罪から救い出されるということを力強く讃美していて、大変輝かしい終結となっています。ヤー コプスの完璧なコントロールの指揮の下、歴史的名曲の理想的な名演です。 (Ki)
HMM-932019(2CD)
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op.87(全曲) アレクサンドル・メルニコフ(P)

録音:2008年5,12月&2009年3月
ショスタコーヴィチ壮年期の『24の前奏曲とフーガ』はその巨大さ、深さ、技術的難度ゆえ、ピアニストにとって最高峰のひとつとなっています。全曲の録音 も多くはなく、いまだに初演者ニコラーエワのものが超えるものなき決定盤の地位を保っています。しかし、今回ロシアの俊英メルニコフがまさに命をかけてチャ レンジした録音は驚くべき完成度で、この世のものとは思えぬ域に達しています。この音楽的深み、さらに時折見せる暗黒の情念など30代とは思えぬ成熟度、 さらにニコラーエワにはない21世紀的な新しさなど、どこをとっても非の打ちどころなし、ついにニコラーエワの盤を超える演奏の出現と思えます。
HMC 902091およびKKC 5105(ともに廃盤)に付属していたDVDはつきません。また、HMC 972019は廃盤となります。 (Ki)
HMM-932097
ヤナーチェクのモラヴィア合唱
6つのモラヴィア合唱曲(原曲:ドヴォルザーク:モラヴィア二重唱曲集)〔もし大鎌が鋭く磨かれていたら/スラヴィコフの小さな畑/もみじの木にいる鳩/仲よく別れよう/野ばら/若者よ緑にもえよ〕
野鴨/狼の足跡 
カンタータ「わが娘オルガの死を悼む悲歌」
わらべ歌(序奏と18曲とエピローグ)
我らの夕べ/アヴェ・マリア/我らの父
ダニエル・ロイス(指)
カペラ・アムステルダム,
トーマス・ウォーカー(T)、
フィリップ・マイヤーズ(P)
ラジオ・ブレイザーズ・アンサンブル(わらべ歌) 

録音:2010年11月、アムステルダ
ヤナーチェクの創作の重要分野のひとつが合唱で、生涯にかなりの作品を残しています。多くがモラヴィアの民謡を源泉としているもので、ヤナーチェ クならではの深いメランコリーと苦みに満ちた独特の味わいがあります。ここには民俗的なものと宗教的なものから魅力的な7作品が選ばれ、ヤナーチェ クの合唱世界を俯瞰できるようになっています。
興味深いのは母国の偉大な先輩ドヴォルザークの「モラヴィア二重唱曲集」から6曲をヤナーチェクが混声合唱に編曲したもので、ヤナーチェク特有の 和声がますます民俗色を濃くしています。ドヴォルザークとヤナーチェクふたりの天才性が倍加する稀有な宝と申せましょう。また、愛娘を失った慟哭「わ が娘オルガの死を悼む悲歌」の悲痛さも心を打つ内容となっています。一方、伝承音楽に基づく「わらべ歌」は全20曲から成り、カラフルな東欧色にあ ふれ、音による小旅行を楽しめます。 
1970年結成のカペラ・アムステルダム。ダニエル・ロイスの指揮のもとに、古典から近現代まで、幅広いレパートリーを誇っていますが、ここでも民 族色豊かなユニークな世界を見事なチェコ語で再現しています。1961年生まれのダニエル・ロイスは、ロッテルダム音楽院で合唱指揮を学び、1990年 にカペラ・アムステルダムの指揮者に就任、2000年にはRIAS室内合唱団の指揮デビューも飾っています。2003-2007年、ベルリンRIAS室内合唱 団の首席指揮者を務めました。2006年のルツェルン音楽祭アカデミーで、ブーレーズの招きで指揮の指導者として登場。2015年より、ローザンヌ声楽 アンサンブルの首席指揮者を務めています。 (Ki)

HMM-932286(2CD)

KKC-6563(2CD)
国内盤仕様
恋のストラヴァガンツァ(蕩尽)!〜メディチ家の宮廷でのオペラの誕生1589-1608
幕間劇第1番「愛の帝国」、第2番「アポロの物語」、第3番「オルフェウスの涙」、第4番「高貴な恋人たちのバレエ」
音楽:ロレンツォ・アッレーグリ(1567-1648)、アントニオ・ブルネッリ(1577-1630)、ジョヴァンニ・バッティスタ・ブオナメンテ(C.1595-1642)、ジュリオ・カッチーニ、エミリオ・デ・カヴァリエーリ(1550前-1602)、ジローラモ・ファンティーニ(1600-1675)、マルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643)、クリストファーノ・マルヴェッツィ(1547-1599)、ルカ・マレンツィオ(1533-1599)、アレッサンドロ・オローリョ(C.1550-1633)、ヤーコポ・ペーリ(1561-1633)、アレッサンドロ・ストリッジョ(c.1536-1592)
ラファエル・ピション(指)
アンサンブル・ピグマリオン(管弦楽・声楽)
レナート・ドルチーニ(Br)
ルチアーナ・マンチーニ(Ms)
ソフィー・ユンカー(S)
ザッカリー・ワイルダー(T)ほか

録音:2016年10-11月、ヴェルサイユ、王立礼拝堂
ピションの壮麗なプロジェクト、16世紀の幕間劇の音楽を復刻させた「恋のストラヴァガンツァ!」が新装再発売となります。これまではトールサイズ仕様で したが、このたびCDサイズで登場。とはいえ、こちらもブックレットはフルカラーとなっております。
若手気鋭古楽指揮者、ラファエル・ピションと彼が率いるアンサンブル「ピグマリオン」が送る、壮麗なプロジェクト。16世紀、さかんに作られた、オペラ誕 生の素地ともなった壮麗な幕間劇を、現代によみがえらせます! 
幕間劇は、芝居(喜劇)の幕間に挿入される、古代の演劇を模倣した、壮麗な視覚効果を生む娯楽。15世紀後半からさかんにつくられるようになったといい ます。君主を讃える寓意的な説話が、音楽を伴って演じられました。大きなスケールの複合唱や、器楽伴奏を伴う独唱(器楽伴奏とメロディ)というスタイルが とりわけ多くとられています。豪華な舞台装置を伴うこの幕間劇は、政治的・芸術的可能性に着目した君主によって大いに奨励され、発展をとげます。そしてこ の幕間劇をとりわけ重視したのが、フィレンツェのメディチ家でした。一族の華やかな婚礼で上演される様々な喜劇の幕間劇のために、当時の最高の作曲家をそ ろえ、作曲させました。機会によっては3000人の貴族と800人の貴婦人の前で上演されるという、想像を絶する豪華さだったことが伝わっています。これは、 一族の力を見せつけるだけでなく、16世紀のフィレンツェという場所事態が、列強の国々からの注目を集めていた都市だったので、力量を他の国々に示さなけ ればならなかった、という事情もあります。音楽のスタイルそのものだけでなく、劇場での音響効果についても考え抜かれた作品が多数生まれました。
ピションは、本企画で、「ラ・ペレグリーナ」のための幕間劇が初演された1589年から、ガリアーノの「ダフネ」がフィレンツェで上演された1611年までの 期間(幕間劇はこの時期にとりわけ人気を博していました)に焦点を絞り、あらたな4つの幕間劇を構成しました。7つもの合唱グループを要する編成の楽曲など、 豪華の極みの充実作品に、オペラ誕生期の音楽家たちの気概や聴衆の熱狂までもが伝わってくるようです。また、レコーディングが行われたヴェルサイユ宮殿の 王立礼拝堂の豊かな残響を伴う美しい音にも注目です。
HMM 902286およびKKC 5800は廃盤となります。
HMM-932139(2CD)
再発売
マティアス・ゲルネ・シューベルト・エディション第6集
「白鳥の歌」D.957(「秋」D.945追補版) 
ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調 D.960
マティアス・ゲルネ(Br)、
クリストフ・エッシェンバッハ(P)

録音:2010年2月、2011年1月、ベルリン
バリトン界屈指のリート歌手ゲルネと豪華な伴奏陣とのアンサンブルが好評のシューベルト・エディション。2007年より収録が開始され、2012年 にシリーズ完結、すでにボックス化もされ(HMX 2908750/ KKC 8663)、ロングセラーとなっております。「白鳥の歌」と、エッシェンバッハのソロ によるソナタ第21番をおさめた第6集が、単売で再発売となります(旧品番HMC 902139(廃盤))。 (Ki)
HMM-932414(2CD)
ベートーヴェン:歌劇『レオノーレ』, 1805年版(第1稿)
〜1805年11月20日、アン・デア・ウィーン劇場にて初演/3幕から成る歌劇(『フィデリオ』の第1稿)
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ「コンサートミストレス:アンネ・カタリーナ・シュライバー」
チューリヒ・ジング・アカデミー
マルリス・ペーターセン(レオノーレ(フィデリオ)/ソプラノ)
マキリミリアン・シュミット(フロレスタン/テノール)
ディミトリ・イヴァシュチェンコ(ロッコ/バス)
ロビン・ヨハンセン(マルツェリーネ/ソプラノ)
ヨハネス・ヴァイサー(ドン・ピツァロ/バリトン)
タレク・ナズミ(ドン・フェルナンド/バス)
ヨハンネス・チュム(ヤキーノ/テノール)

録音:2017年11月7日、フィルハーモニー・ド・パリ、ライヴ録音
ベートーヴェン・イヤーに注目のリリースの登場です!ヤーコプスが『レオノーレ』(第1稿)を録音しました!ベートーヴェン唯一の歌劇『フィデリオ』 (1814)には、3つの稿が存在していますが、現在では、1814年の最終形ともいえる『フィデリオ』がレパートリーとなっています。これに逆らうように、 ヤーコプスが『フィデリオ』の原型ともいえる『レオノーレ』第1稿を録音しました!
1805年に完成された第1稿は、初演時の様々な不運な状況もあり、失敗に終わりました。その後2度改訂され、1814年の稿が現在でも演奏されて います。1805年の初稿と、第2稿以降で大きく違う点は、第1稿が3幕構成なのに対し、第2稿以降は2幕構成になっていること。また、第1稿で重 要なウェイトを占めた台詞部分も、第2稿以降ではかなり縮小されています。ヤーコプスはこの第1稿の大きな魅力である台詞部分にも注目し、ゾンライ トナーの台本を尊重しつつ、原作のフランス語の小説にあたるなどして、多少の編集を施しながら、言葉づかいを現代に近づけています。たとえば冒頭序 曲の次も、この第1稿ではセリフ劇から始まります(現行の『フィデリオ』では二重唱)。この「レオノーレ」第1稿は、音楽的にもストーリー的にも比類 なきクオリティを持っており、オーケストラと歌唱陣の両者に高度な技術を要求します。ヤーコプスと彼が選んだメンバーたちだからこそ実現できた、素晴 らしい録音の登場です!
初回仕様盤(HMM 902414)が終了となりましたので、今後はこちらの品番で流通します。歌詞対訳つきの国内仕様盤も、こちらの商品に帯・解説等 が付属するかたちとなります。 (Ki)

【「フィデリオ」と「レオノーレ」のタイトルについて】
ベートーヴェンは1805年第1稿初演当初から「レオノーレ」というタイトルでの上演を希望していましたが、興業主側が他の作曲家による前作と区別す るために「フィデリオ」というタイトルで上演するよう要求しました。1806年のベートーヴェンの自費出版による台本、および1810年出版のヴォーカル・ スコアにはタイトルは「レオノーレ」をあり、現在では一般に最初の2つの稿を「レオノーレ」、そして第3稿にあたる現行の稿を「フィデリオ」と呼んで います。

HMM-935221(2CD)
再発売
カルダーラ(1670-1736):オラトリオ「キリストの足もとのマグダラのマリア」 マグダラのマリア:マリア・クリスティーナ・キール(S)
マルタ:ローザ・ドミンゲス(S)
地の愛:ベルナルダ・フィンク(A)
天の愛:アンドレアス・ショル(C.T)
ファリサイ派の人:ウルリヒ・メスタラー(Bs)
キリスト:ゲルト・テュルク(T)
キアラ・バンキーニ(コンサートマスター)
ルネ・ヤーコプス(指)
バーゼル・スコラ・カントルム

録音:1995年1月
アントニオ・カルダーラ(1670頃〜1736)は、ヴェネツィアに生まれ、サン・マルコ大聖堂の少年聖歌隊員、その後オーケストラのヴィオラ・ダ・ガンバおよびチェロ奏者として活躍しました。その後、マントヴァやローマ、ウィーンの宮廷楽長を歴任、さらにスペインの地でも過ごしたことがあるなど、ヨーロッパ各地で活躍しました。78曲もの歌劇を残し、オラトリオも40以上、その作風はバロック的なものと次の時代への移行期の融合的なもの。このオラトリオはヴェネツィアで上演されたと考えられ、ヤーコプスはヴェネツィアの流儀で、通奏低音にオルガン、チェンバロ、テオルボ、リュート、チェロ、ヴィオローネ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ファゴットと、多彩な楽器群を配しています。それぞれの声域にもこだわり、登場人物の性格を鮮明にしています。管弦楽はアンサンブル415が担当しており、全体を引き締め、盛り上げています。(旧品番:HMC-905221およびHMX-2905221、いずれも廃盤)  (Ki)
HMM-937441
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲ヘ調
ラプソディー・イン・ブルー
キューバ序曲
ジョン・ナカマツ(P)
ジェフ・タイジック(指)
ロチェスターPO

録音:2006年7月
ガーシュウィンの作品集。指揮にジャズ界でも活躍している大御所タイジック、ピアノに強靭なテクニックとパッションのピアニスト、ジョン・ナカマツと いう最高の組み合わせです。ラプソディー・イン・ブルーの冒頭のオケもバッチリ決まって、続くピアノによる有名な旋律も、絶妙なリズム感とテクニック に裏打ちされたもの。キューバ序曲では、タイジックならではのジャズへの深い読み込みにオケが見事に応えており、他では得がたい壮大な演奏となって います。 (Ki)
HMM-937504
ラフマニノフ:晩祷 Op.37 ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィル室内cho

録音:2004年5月24-27日、エストニア
ラフマニノフといえば華麗なピアノ曲や甘美なオーケストラ音楽のイメージがありますが、アカペラ合唱のみ50分以上という世界でも感動的な傑作を残していま す。もともとラフマニノフのメロディは聖歌を引用によるものもあり、本物の聖歌を作っても何の違和感もありません。非常な難曲であるこの作品を、ヒリアーとエ ストニア・フィル室内合唱団が見事に再現。透明で深々とした美声にすっかり酔わされる、至福の50 分です。 ※かつて HMU907384、HMU807384(SACDハイブリッド)、HMU 807504(SACDハイブリッド)で出ていました(すべて廃盤)が、このたびの再発売 はCD版のみとなります。 (Ki)
HMM-937484
シューベルト:歌曲集「冬の旅」 マーク・パドモア(T)
ポール・ルイス(P)(スタインウェイ

録音:2008年11、12月
ノールのマーク・パドモアとポール・ルイスによる2008年録音の超絶名演「冬の旅」が復活します(HMU.907484/KKC.5398は廃盤)。
深々と冷え込む冬、どんよりと暗い空の下、ただただ雪を踏みしめて歩を連ねる旅人としての「私」の独白から始まる『冬の旅』。ピアノの前奏、それにつづくパドモアの声は、早くも聴衆を凍てつく冬の世界へと引きずりこみます。パドモアは、「私」として、そして同時に、恋にやぶれずたずたになった「私」を非常に冷静に傍観する第三者として、この物語をすすめます。聴衆は、時にパドモア自身が主人公に思え、その主人公に共感して世界に足を踏み入れると、急にその主人公がふっと姿を消し、自分が冷たい世界に閉じ込められてしまったかのような、非常に不思議な感覚世界へと連れて行かれます。 5曲目の有名な『菩提樹』も、やさしさよりも悲しい思い出が勝った演奏。『春の夢』も、あたたかな雰囲気は束の間、すぐに絶望の闇へと引き戻されます。すべてシューベルトが作曲した時の調性で歌われているのもポイントで、深い集中が一貫して続き、時に気が狂いそうな絶望の淵まで追いやられるような気分になりますが、最後には通常の世界の入り口へと連れ戻されているような感じがするから不思議です。 パドモアの透徹した声と美しい言葉の発声、そしてピアノのとのアンサンブルは完璧。2008年6月の東京での来日公演で(ピアニストはイモジェン・クーパーでした)素晴らしい『冬の旅』を聴かせてくれたパドモア。パドモアは、ラトル指揮ベルリン・フィルのマタイ受難曲のエヴァンゲリストを務めるなど世界が認めるテノールですが、この「冬の旅」は彼の数々の録音の中でもひときわ強い存在感を放つ1枚です。ピアノのポール・ルイスも近年のますますの充実ぶりはいうまでもありませんが、この「冬の旅」のピアノの演奏も稀有なものといえるでしょう。 (Ki)

Camerata Obscura(暗室)シリーズ
ハルモニアムンディの旧譜(主にバロック音楽)を、アルルの国立写真学校とコラボレーションし、新しい写真を使用したジャケットイメージでお届けするシリーズ。
HMM- 931045
モンドンヴィル:声またはヴァイオリン付きのクラヴサン曲集Op.5 ウィリアム・クリスティ(Cemb)
ユディット・ネルソン(S)
スタンリー・リッチー(Vn)
録音:1980年1月
1752年から1762年にかけて、コンセール・スピリチュエルの音楽監督を務めたモンドンヴィルは、当時のパリにおける最重要作曲家の一人でした。規模の 大きな「グラン・モテ」の作曲と演奏で一躍当時の音楽会の話題をさらったことで知られますが、彼の重要な足跡は室内楽にあります。その一つが、ここに収め られている「声またはヴァイオリン付きのクラヴサン曲集」。題名が示すとおり、奏者は、声かヴァイオリンのいずれかを選択できますが、一曲だけ声とヴァイオ リンの両方が必要なものがあります。どの楽章も独創性に溢れたテクスチュアで書かれており、後のモーツァルトやベートーヴェンが歩むこととなるソナタ形式の 礎となっているといわれています。 (Ki)
HMM-931462
パーセル:アンセム集〜「メアリー女王の葬送の音楽」
「主にありて喜べ」「主よ、われらが罪を思い出したもうなかれ」
「シオンのラッパを吹き鳴らせ」「わが祈りを聞きたまえ」 他
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
録音:1993年1月
ヘレヴェッヘの真骨頂、陶器のようななめらかな音運びで葬送のための音楽が紡がれていきます。 
HMM-932061
(1)ルベル:四大元素 
(2)ヴィヴァルディ:四季
ミドリ・ザイラー(Vnソロ)、
ベルリン古楽アカデミー
録音:2009年9月(ベルリン、テルデックス・スタジオ)
生々しい「感触」「手触り」に満ちたルベルとヴィヴァルディ。 ルベル作品冒頭の「カオス」の不況和音は、耳と心にざらざらとした感触を与えますが、決して不快ではないところが、さすがベルリン古楽アカデミー。一気に 世界に引き込まれます。ヴィヴァルディの「四季」も、「夏」の嵐も、弦楽器の弓が弦にひっかかる感触、ミドリ・ザイラーのソロは、まるでロックかと思うよう な印象。アンサンブルが刻むリズムも、単に激しいだけでなく、打ち付ける雨粒、足元からずぶぬれになるような 錯覚をおぼえるようです。美しい風景画ではなく、どこまでもリアルな感触の「四季」をご堪能ください。 (Ki)
HMM-937213
悪魔のトリル〜タルティーニ:ヴァイオリン作品集
(1)ヴァイオリン・ソナタ ト短調「悪魔のトリル」 
(2)「運弓法(コレッリの作品5からのガヴォットによる50の変奏曲)」より(10曲) 
(3)ヴァイオリン・ソナタ イ短調 
(4)スコルダトゥーラ・ヴァイオリンのためのパストラーレ
アンドルー・マンゼ(Vn)

録音:1997年5月27‐30日、カリフォルニア
指揮者としても活躍しているバロック・ヴァイオリンの鬼才アンドルー・マンゼが、「妖気」としか言いようがないオーラを放しつつタルティーニに挑んだ 名盤。夢枕に立った悪魔の弾くヴァイオリンをもとに作曲したという伝説で有名な「悪魔のトリル」は、17世紀の偉大なヴァイオリンのヴィルトゥオーゾ奏者に して作曲家、教師であたタルティーニの最高傑作。マンゼはこの作品を録音するにあたり、手稿譜、および初版を徹底的に精査し、いわば「マンゼ版」の楽譜 をもって演奏しています。さらに、タルティーニが意図したとおり、通奏低音(伴奏)も一切なし、文字通りヴァイオリン一本で演奏しています。世界中で絶賛さ れたベストセラー CDです。 (Ki)

HMN -*****
HMN-911670
ブリテン:無伴奏チェロ組曲集
第1番op.72、第2番op.80、第3番op.87
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)

録音:1998年3月
HMN-911674
ピアソラ:「タンゴの歴史」(Fl,G)、
6つのタンゴ練習曲(Fl)、
タンゴ組曲第3番(Fl,2G)、5つの小品(G)
「忘却」(A−fl,バンドネオン,G,Cb)
セシル・ダル(Fl)、
パブロ・マルケス(G)、
マウリシオ・アンガリータ(Cb)、
レオナルド・サンチェス(G)、
フアン・ホセ・モサリーニ(バンドネオン)

録音:1998年12月ラジオ・フランス・スタジオ103
HMN-911918
20世紀ロシアのフルート音楽
ストラヴィンスキー(グロート編):歌劇「ナイチンゲールの歌」から
ストラヴィンスキー(作曲者&ドゥシキン編):「火の鳥」〜スケルツォ/パストラール
デニーソフ:ソナタ
シュニトケ:古風な様式による組曲
プロコフィエフ:フルート・ソナタ
アレクサンドラ・グロート(Fl)
ピーター・ラウル(P)
HMN-916105
HARMONIA NOVA #1
THE CURIOUS BARDS(ケルトの不思議な吟遊詩人)
・3つのスコットランドのエアのセット〔The Lads of Elgin/ The Hirhlandman kissed his mother/ The Fyket〕
・3つのアイルランドのエアのセット〔Sr.Ulick Burk/ The Soup of Good Drink/ The High Road to Dublin〕
・ウェストミーズの熊手(変奏を伴うアイルランド民謡)
・シンス・サウンディング・ドラムズ(アイルランドのエア)
・ハイランド・バトル〔The March/ They Mend their Pace/ The Battle Begins/ The Height of the Battle/ The Preparation
for a Retreat/ The Chief is Killed/ The Retreat/ The Lamentation for the Chief〕
・アイルランド&スコットランドからの3つのエアのセット〔Lady Herriot Hopes/ Sir Adam Ferguson’s reel/ Bonny Lads〕
・2つのアイルランドのエアのセット
・THE DUEL(マロウの熊手)(変奏を伴うアイルランド民謡)
・3つのアイリッシュ・エアのセット〔Mary O’Neill/ The Lads of Dunse/ Port Patrick〕
・Kilkenny is a handsome place(アイリッシュ・ソング)
・アイルランド&スコットランドからの3つのエアのセット〔Raddire en Ougnish/ Marquis of Huntly’s strathspey/ Mr Jo
Reid’s reel〕
・King of the Blind
・3つのスコットランド・エアのセット〔Miss Loraine of Kirkharles/ Fight about the Fire side/ Lochailis away to France〕
・Lady Anne Bothwell’s lament(スコットランド・ソング)
ザ・キュリアス・バーズ(THE CURIOUS BARDS/ケルトの不思議な吟遊詩人)
〔アリ・ボワヴェール (Vn)、ジャン=クリストフ・モレル(シターン)、サラ・ヴァン・オウデンホーヴェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)〕

録音:2017年1月
ゲール、ケルトの音楽を演奏するために結成された5人のアンサンブル、ザ・キュリアス・バーズ。2015年から活動を始め、18世紀のアイルランドとスコッ トランドの作品を、残されている楽譜・資料を丹念に研究し、印刷譜に書かれているアーティキュレーション、それぞれの楽曲にふさわしいテンポなどを 再検証しながら演奏しています。彼らのアイルランド・スコットランドに対する愛情を感じるとともに、その豊かな音楽世界に酔いしれる1枚です。 (Ki)
HMN-916106
HARMONIA NOVA #2
マルク・ブシュコフ
イザイ:ファンタジーop.32(ジャネット・ダンサンによるヴァイオリンとピアノ編曲版)
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番 ホ長調 op.27-6
 ノルウェーの伝説(Legende norvegienne)※世界初録音
 ‘Si vous saviez(あなたが知っていたら)’(原曲:歌曲)
ショーソン:詩曲 op.25
マルク・ブシュコフ(b.1991):ファンタジー(2015)(無伴奏)、メロディー(2015)(無伴奏)
マルク・ブシュコフ(Vn/ Jean Baptiste Vuillaume, Paris, 1865)、ゲオルギー・ドゥブコ(P)

録音:2015年10月
1991年生まれのマルク・ブシュコフによるイザイほか作品集。ブシュコフはヴァイオリン奏者の一家に生まれ、5歳でヴァイオリン奏者だった祖父か ら手ほどきを受けました。数々の国際コンクールで入賞を果たしている逸材です。
イザイを敬愛してやまないブシュコフは、この録音にあたり様々に調査を進める中、ベルギー王立図書館で、無名の人物が図書館に寄付したばかりとい うイザイの自筆譜を発見します。しかも、それを演奏してよいと許可を得ました。早速に彼がとりかかったのが、このCDにも収録されている「ノルウェー の伝説」です。世界初録音となる「ノルウェーの伝説」は、1882年4月28日という日付が残っており、その2日後に、ベルゲンで初演されたことが新 聞にも記述されているもの。イザイはグリーグと面会をし、5月1日に、グリーグの自筆サインつき写真を受け取っています。5月14日にオスロで再びこ の作品が演奏されています。1880年に亡くなった、ノルウェーのヴィルトゥオーゾヴァイオリン奏者オーレ・ブルの息子、アレクサンドル・ブルに献呈さ れています。 イザイの晩年の作とされる「ファンタジー」の原曲は、オーケストラとソロ・ヴァイオリン奏者(オケのメンバー?)のために書かれた作品ですが、ショッ ト社から発行されているヴァイオリン独奏とピアノのための編曲版が残されているのみ。2楽章から成り、12音技法や、イザイならではの超絶技巧がみら れる秀作です。 ブシュコフ自身の作曲による無伴奏ヴァイオリンのための「ファンタジー」は、ウクライナの民謡に基づく変奏曲となっており、イザイのスタイルを思わ せるヴィルトゥオジックな作品。ブシュコフの亡き祖母に捧げる「メロディー」も穏やかでどこか懐かしさを感じさせる旋律が魅力です。
HMN-916107
HARMONIA NOVA #3/ZUGUAMBE
コインブラのサンタ・クルース修道院の典礼のための音楽
■序(Invocatio)
Deus in adjutorium
■主の誕生(クリスマス)(In Nativitate Domini)
Octavo calendas Januarii / Calenda de Natal- Hodie nobis calorum Rex/ Responsorio/ Zente Pleto - [Vilancico] de
Negro/ [Tento do] 4o Tom(アゴスティーニョ・ダ・クルース (c.1590-1633))/ De pena en pena las ondas - [Vilancico]
■聖体祭(In festo Corporis Christi)
[Verso do] 6o tom por Dsolre (ディエゴ・デ・アルヴァラード(c.1570-1643))/ Credidi propter ? Salmo/ Sale
alumbrando a la tierra - [Vilancico]/ [Verso do 1o Tom] (ドム・ホルヘ(17世紀初頭)/ Ai amores, Ai mi Dios - [Vilancico]
■主の誕生(クリスマス)In Nativitate Domini
Octavo calendas Januarii - Calenda de Natal/ Al Neglio de Mandiga - [Vilancico] de Negro/ [Tento do] 4o Tom(アゴス
ティーニョ・ダ・クルース (c.1590-1633))/ Al son que los christales - [Vilancico]
■昇天祭(In Ascensio Domini festis)
Ascendo ad Patrem meum - [Responsorio breve]/ Oy que los Cielos se alegran - [Vilancico]
■Dimissio
Benedicamus Domino Pedro de Cristo(ドミノ・ペドロ・デ・クリスト(c.1550-1618))
ティアゴ・シマス・フレイレ(指)
カペラ・サンクテ・クルチス

録音:2015年11月
ポルトガル王国初期のもっとも重要な修道院、サンタ・クルース修道院に伝わる典礼音楽。コインブラ大学所蔵の貴重な未出版楽譜資料に基づく演奏 です。タイトルのZUGUAMBEは、感嘆語のようなもので、このディスクをレコーディングするにあたり、フレイレや演奏者たちが感じた音楽の素晴らし さをあらわしているということです。指揮をしているティアゴ・シマス・フレイレは、建築、リコーダー、コルネットの修士号をもつ音楽家。現在、博士課 程にて17世紀のポルトガルの未出版の音楽(楽譜)の研究と演奏を行っています。カペラ・メディテラニアなど名だたる古楽アンサンブルとの共演多数。 カペラ・サンクテ・クルチスはフレイレが結成したアンサンブルで、自ら音楽監督を務めています。このディスクでは指揮のほか、コルネットも担当しています。 (Ki)
HMN-916108
HARMONIA NOVA #4
ジェラール弦楽四重奏団
シューマン:弦楽四重奏曲第3番 イ長調 op.41-3
ベルク:抒情組曲
クルターク:小オフィチウム(アンドレ・セルヴァンスキーをしのんで)
ジェラールSQ〔ルイス・カスターン・コチス(Vn)、ユディト・バルドレ・ヴィラロー(Vn)、ミケル・ホルダ・サウン(Vc)、イェスス・ミラレス・ロゲル(Vc)〕

録音:2017年4月
カタルーニャの作曲家、ロベルト・ジェラール(1896-1970)の名を冠した弦楽四重奏団、ジェラール弦楽四重奏団。2010年のデビュー以来、様々 なコンクールで入賞している実力派で、スペインはじめ、ヨーロッパで高く評価されています。ロベルト・ジェラールはカタルーニャにほど近い町に生まれ た作曲家で、20 世紀初頭、シェーンベルクの下で学んだこともありました。ジェラールがいたからこそ、ヴェーベルンやシェーンベルクはバルセロナをた びたび訪れ、その街の文化に驚嘆していました(まだファシズムが台頭する少し前でした)。 本CDで興味深いのが、クルタークの作品。これはクルタークが尊敬していた二人の作曲家、アンドレ・セルヴァンスキーとアントン・ヴェーベルンを追 悼して書かれたもの。セルヴァンスキーは、当時のハンガリーの若手作曲家に大きな影響を与えました。ジェラールイ弦楽四重奏団のメンバーは、クルター クと接したことはないものの、クルタークに近い人物たちから様々なアドヴァイスを受け、満を持してレコーディングに臨んでいます。ほか、シューマンや ベルク作品でも熱く緻密なアンサンブルで聴かせます。 (Ki)
HMN-916109
HARMONIA NOVA#5
ブリュノ・フィリップ
ベートーヴェン(C.チェルニー編):ヴァイオリン・ソナタ 第9番「クロイツェル」
シューベルト:夜と夢 D827、
 死と乙女 D545、
 アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821、
 セレナーデD889
ブリュノ・フィリップ(Vc/Tononi)
タン ギ・ド・ヴィリアンクー ル( P/ スタインウェイ)

録音:2017年4月
ブリュノ・フィリップは1993年ペルピニャン生まれのチェロ奏者。2011年11月、アンドレ・ナヴァラ国際コンクールで第3位とベスト・リサイタル 賞を受賞、そして2014年には難関ミュンヘン国際音楽コンクールで第3位と聴衆賞を受賞、世界のオーケストラと共演、また、クレーメルやタベア・ツィ ンマーマンらと共演するなど、その実力が注目されている存在です。ブラームス&シューマンの作品集(EVCD 0012)でもすでに共演したドミニク・ド・ ヴィリアンクールと組んでの登場です。 ベートーヴェンのクロイツェル・ソナタを、ピアノ練習曲でもおなじみのカール・チェルニーがチェロとピアノ版に編曲したものが収録されています。ベートー ヴェンは、自身の作品(交響曲など)をピアノソロ用に編曲するようツェルニーに依頼していました。この編曲もベートーヴェンによるものかどうかは定か でありませんが、まずツェルニーはピアノ独奏用に編曲(1837年出版)、1822年頃に、このチェロとピアノ版を完成、チェロ・パートはベートーヴェンのチェ ロ・ソナタ第4,5番を初演したヨーゼフ・リンケを想定していたと考えられます。この版は1856年に出版されましたが長らく埋もれており、1990年になっ てドミトリー・マルケヴィッチによって再発見されました。ヴァイオリンの原曲とはまた違うスケール感で、ブリュノ・フィリップの豊かな音色とヴィリアン クールのヴィルトゥオジティに驚嘆。シューベルトの名曲アルペジオーネ・ソナタも若手とは思えぬ豊かな表情と、深く息のあったアンサンブルで聴かせます。 歌曲トランスクリプションも、歌詞の世界が浮かんでくるような情感豊かな演奏です。 (Ki)
HMN-916110
Strings Attached〜カンネルの音色
ウィリアム・バード(c.1540-1623):Rowland, or Lord Willoughby’s Welcome Home
プレリュード(即興演奏)*
ダウランド(c.1563-1626):ラクリメ
後奏曲第1番(即興演奏)*
ルイ・クープラン(1626-1661):プレリュード ニ短調
ギョーム・ド・マショー(c.1300-1377):Dame, vostre doulz viaire **
ラモー:クラヴサン曲集第1巻より プレリュード、アルマンド
ヴァイス(1687-1750):ロジ伯爵のトンボー
ヘレナ・トゥルヴェ(b.1972):Silmaja(観察者、見る人)
間奏曲(即興)
フレスコバルディ:聖体拝領の為のトッカータ
 後奏曲第2番(即興演奏)
ラモー:ミューズたちの対話

(編):すべてアンナ=リーサ・エラー(10以外)) アンナ=リ
アンナ=リーサ・エラー
クロマティック・カンネル/Otto Koistinen, 2007
電子カンネル/Hannu Koistinen, 2011
プサルテリウム/Peeter Talve, 1993 **

録音:2019年1-2月、ラ・クーロワ(フランス)
カンネルとはエストニアの楽器で、フィンランドの民族楽器カンテレに似た撥弦楽器。あまり知られていませんが、驚くほど多様な音楽の可能性を秘めており、そ の音色は「天からの音」と表されます。カネル奏者のアンナ=リーサ・エラーが、中世のものから、現代のエストニアの作曲家ヘレナ・トゥルベの作品を収録、さらに は電子カンネルで即興も行い、カンネルの魅力をたっぷり伝えてくれます。特に電子カンネルを用いた楽曲(即興)では、えもいわれぬ不思議な音世界が広がりま す。現代作品では、奏法もただ弦をはじいて奏でるだけでなく、弦をこすったり押さえたりすることによって、三味線を思わせるような独特の世界が広がっています。
アンナ=リーサ・エラーはエストニア生まれ、カンネルで古楽から現代音楽までを演奏しています。エストニア音楽院で学んだのち、リヨン音楽院でリスレヴァンに 師事しています。ヴォックス・クラマンティスといったアンサンブルとの共演も多数。 (Ki)
HMN-916111
ハルモニア・ノーヴァ 6〜アナイス・ゴドゥマール
(1)ルニエ:伝説
(2)スカルラッティ:ソナタ イ短調K.109
(3)C.P.E.バッハ:ハープ・ソナタ ト長調Wq.139
(4)フォーレ:即興曲
(5)ヒンデミット:ハープ・ソナタ
(6)エルサン:バーミヤン
アナイス・ゴドゥマール(Hp)

録音:2018年5月/ラ・クロエ(アントレーグ=シュル=ラ=ソルグ)
アナイス・ゴドゥマールは1991年生まれのフランスの女性ハープ奏者。リヨン音楽院で学び、さらにローザンヌでも研鑽を重ねました。2012年にイスラエル・ ハープ・コンクール優勝して注目される逸材です。2016年にClavesレーベルからヒナステラほかの協奏曲のアルバムをリリースして注目されました。
今回のアルバムは独奏。ルニエの「伝説」、フォーレの「即興曲」、ヒンデミットのソナタなどハープの名作から、C.P.E.バッハのオリジナル作品、さらに現代 のエルサンの「バーミヤン」まで多彩なプログラムでハープの魅力を満喫できます。 (Ki)
HMN-916112
ハルモニア・ノーヴァ 7〜マリー・ペルボー
(1)プーランク:愛の小径
(2)エルヴェ(フェリモン・ロンジェ):ふくらはぎのロンドー〜「アメリカへの旅」より
(3)コスマ:タクシードライバーの悪夢
(4)エルヴェ:寄宿者のロンドー〜「法王の嫁」より
(5)ジャン・ドレトル:私のランデヴー
(6)レイナルド・アーン:最後のワルツ〜「ルヴュ」より
(7)プーランク:月並み(全5曲)
(8)ドビュッシー:そぞろな悩める心
(9)セルペット:宝石の二重唱〜「赤ずきん」より
(10)オッフェンバック:ほろ酔い歌〜「ペリコール」より
(11)ディオー:エッフェル塔
(12)エルヴェ:理髪師の歌〜「コサック」より
(13)メサジェ:恋人がふたり〜「仮面の恋人」より
(14)ドビュッシー:やるせない夢心地/巷に雨の降るごとく
(15)クルト・ワイル:セーヌ哀歌
(16)ルコック:大ヴァルス〜「百人の乙女」より
マリー・ペルボー(S)、
ジョゼフィーヌ・アンブロセッリ(P)(1)(3)(5) - (16)、
パコ・ガルシア(T)(9)、
フリヴォリテ・パリジエンヌ【マチュー・フラノー(Cl)、ティボー・モドリ(Vn)、オリアーヌ・ポカール・キエニー(Va)、ジャン=ルー・ロジェ(Vc)、レミ・フェルメーレン(Cb)】

録音:2018年10月/ラ・クロエ(アントレーグ=シュル=ラ=ソルグ)
マリー・ペルボーはフランス期待のソプラノ。モーツァルトのオペラやバッハの受難曲で注目されるかたわら、オペレッタとシャンソンに力を注ぎ、観客との直 接的な関係性に喜びを見出すという見所ある若手。プーランクを得意にするというだけに、洒脱でやや退廃的な声と歌い回しが超新鮮。
歌の実力はもちろんながら、作品の歴史的な研究も好きとあって、戦前に姿を消したブールバール劇(フランスのグラン・ブールバール界隈で流行した娯楽劇) の復活を目指して忘れられた楽曲を発掘する学究肌の面もあります。ルコックの「大ヴァルス」ではアルプスのヨーデル唱法にも挑戦。
当アルバムの魅力は近代フランスのシャンソン系歌曲。プーランクの「愛の小径」でほのかなメランコリーのひだを表し、アーンの「最後のワルツ」では極上のベル・ エポックのサロンの雰囲気を味あわせてくれます。ことにアーンの美しさは格別で、宝物にしたくなります。またフランスではないものの、クルト・ワイルの「セー ヌ哀歌」も超オシャレ。
ロートレックの名画「新聞を読むデジレ・ディオー」のディオー作曲の「エッフェル塔」も貴重。ペルボーの仲間フリヴォリテ・パリジエンヌの伴奏もベル・エ ポックの香りを現代に再現しています。要注目の歌手の出現と申せましょう。 (Ki)
HMN-916113
ハルモニア・ノーヴァ 8〜ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラ
(1)リスト:忘れられたロマンス
(2)同:交響詩「オルフェウス」
(3)フォーレ(ロビヤール編):シシリエンヌ
(4)パラディール:幻想
(5)ドビュッシー:神聖な舞曲と世俗的な舞曲
(6)ヴォルフ(レーガー編):祈り〜メーリケ詩集より
(7)レーガー:あなたに会いますOp.105の1
(8)フランク:コラール第3番イ短調
(9)フォーレ:幻の水平線Op.118(全4曲)
(10)ドビュッシー(ロバン編):月の光
(11)ナディア・ブーランジェ:冬の夕べ
(12)同:日没
(13)フォーレ:夢のあとにOp.7の1
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラ(Org)、
ウジェーヌ・ルフェーブル(S)(6)(7)(11)(12)、
エティエンヌ・バゾラ(Br)(4)(9)、
アドリアン・ラ・マルカ(Va)(1)(2)(13)、
リュシー・ベルトミエ(Hp)(5)(11)

録音:2018年4月/ロワイモヨン修道院食堂
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラは1989年生まれのフランスのチェンバロ&オルガン奏者。オリヴィエ・ボーモン、ブランディーヌ・ランヌーに師事、 Ambronayレーベルからバッハとその周辺のチェンバロ、オルガン曲のアルバムをリリースして注目されていました。
今回はロマン派から近代にかけてのフランスとその周辺の作品で、ベスティオン・ド・カンブーラはロワイモヨン修道院のオルガンを奏でています。フランク、ブー ランジェとレーガーの歌曲はオリジナルですが他は編曲で、明記されていないものはベスティオン・ド・カンブーラの手によります。目から鱗が落ちるのがドビュッ シー。「月の光」は色彩感が増し、長い音価を指定通り伸ばせるため、音が混ざり合う効果を実感できます。「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」もオリジナルの弦楽 の綾がより色彩的かつ効果的に響きます。
リストの交響詩「オルフェウス」も興味津々。オーケストラ的なサウンドはもちろんながら、フランスの若手実力派ヴィオラ奏者ラ・マルカも加わり不思議な音 響を生みだしています。 (Ki)
HMN-916114
シューマン:Stille Liebe(ひそやかな愛)
悲劇〔1. 私と一緒に逃げて 2. 春の夜に霜が下りて〕(ロマンスとバラード第4集 op.64より第3曲)
ベルシャザル op.57
12の詩 op.35
ライオンの花嫁(3つの歌 op.31より第1曲)
二人の擲弾兵(ロマンスとバラード第2集 op.49より第1曲)
憎みあう兄弟(ロマンスとバラード第2集 op.49より第2曲)
5つのリート op.40
サミュエル・ハッセルホルン(Br)、
ヨーゼフ・ミドルトン(P)

録音:2019年7月、フランス
バリトンのサミュエル・ハッセルホルンは、2018年エリザベート王妃音楽コンクール声楽部門で第1位に輝き、ウィーン国立歌劇場のアンサンブルのメンバー として、時にベルコーレ(愛の妙薬)やフィガロ(フィガロの結婚)の役割も与えられるなど、活躍していました。ヨーロッパやアメリカの歌劇場で活躍する ほか、リート歌手としても頭角を現しており、ウィグモア・ホールでも既にデビューを果たしております。1990年生まれながら、すでに貫録たっぷり、そし てハリと清潔感、知性あふれる歌声が魅力です。ピアノのヨーゼフ・ミドルトンは、声楽のピアニストとして引っ張りだこの存在で、王立音楽院で教授も務め ています。今回ハッセルホルンが取り上げたのはシューマン。詩を聴いていて今後の展開がどうなるのかと思わず耳をそばだててしまうような内容の歌曲がな らびます。ハッセルホルンの抜群の歌唱力と描写力、そしてその世界をミドルトンが見事にふくらませています。 (Ki)
HMN-916115
ハルモニア・ノヴァ 9〜サンドロ・ネビェリーゼ(ピアノ)
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番op.36
 練習曲「音の絵」op.39-2 イ短調&op.39-6 イ短調
 ヴォカリーズ
プロコフィエフ:ロミオとジュリエット op.75より第2,6,7,10曲、
 ピアノ・ソナタ第4番 「古い手帳から」op.29
 練習曲 ホ短調 op.2-2
サンドロ・ネビェリーゼ(P)

録音:2018年10月、フランス
またとてつもない才能の持ち主が現れました。2001年ジョージア生まれのサンドロ・ネビェリーゼです。5歳でピアノを始め、9歳からはマカ・ヴィル サラーゼのもとで作曲も学んでいます。2016年、マツーエフが主宰するフランド・ピアノ・コンクールでグランプリを受賞しているほか、マリインスキー 国際ピアノコンクール入賞など、10代にして世界のピアノコンクールで輝かしい成績を収めています。作曲でも才能を発揮しており、ピアノソロ作品のほか、 弦楽四重奏曲、オーケストラを伴うピアノ協奏曲などもすでに完成させており、2016年にはピアノ協奏曲第1番 ニ短調(セルゲイ・プロコフィエフに捧ぐ) がジョージアのベスト・コンポジション賞を受賞したのを皮切りに、作曲でも毎年様々な賞を受賞しています。さらに文学への造詣も深く、シュールレア リスムの短編小説も自身書いているという驚異的な多才ぶり。トビリシ国立音楽院付属音楽学校を経て、2018年9月より同音楽大学に進学しています。 マツーエフ主宰の音楽祭で自作を演奏しているほか、音楽祭へも多数参加しています。
ラフマニノフは自身にとってとても近しく、作品への共感も自然にできると語っており、ここでも冒頭のソナタから、ほとばしるような情熱と説得力で一 気に聞き手を自分の世界へと引き込みます。プロコフィエフ作品でも圧巻のセンスを発揮しております。これからますます世界的に知られる存在となる でしょう。 (Ki)
HMN-916116
ハルモニア・ノヴァ 10〜ヤルダニ・トレス・マイアニ(ヴァイオリン・作曲)
ASTERIA〜星の夜
1. Lamento gitano (farruca)
2. Fandango popular (fandango de Huelva)
3. Yahaiouni (compas moro)
4. De roche et de jade (minera)
5. El afilaor de Torremolinos
6. Le Rhone d'Albaron (cancion de cuna)
7. Conductus Maris (solea)
8. Abbaye de sel (tientos)
9. Amaro drom (tango flamenco)
ヤルダニ・トレス・マイアニ(Vn・作曲)
アルマンド・ガロウェイ(Vn)
ギョーム・ルロワ(Va)
ナタリー・フォルトンム(Vc)
エ リ ザ ベ ス・ガイガー(Cemb))
ライヨ・ヘルムシュテッター(G)
アントン・フロレンツァ・ファブレガ(Cb)
ハルモニアムンディの新人演奏家紹介シリーズ第10弾は、ジプシーの音楽世界の空気をたっぷり吸い、クラシックの音楽教育をみっちり受けたヴァイ オリニスト・コンポーザー、ヤルダニ・トレス・マイアニが登場。1曲目はピアソラのような世界観、3曲目のソロの作品ではスーフィーをも彷彿とさせる エキゾチックな世界。ヤルダニの多彩な世界が、そのヴァイオリンの確かすぎるテクニックによって、見事な説得力をもって描かれていきます。
1988年スペイン・アンダルシア生まれ。フランスにおけるジプシー音楽の聖地、サント=マリー=ド・ラ・メールで暮らす。ジャンルを旅するミュージシャ ンを自称し、様々なジャンルの音楽の演奏に携わる。フランスの若手ヴィルトゥオーゾとして名をとどろかせる一方、バッハ、パガニーニ、エネスコやピア ソラらの作品がもつパワーを凌駕するような作品を書いてもいます。フラメンコの要素を取り入れているのも特徴。 (Ki)
HMN-916117
Ilgenioinglese〜天才/マッテイス、ロンドンのナポリ人
ヨハン・ショップ(c.1590-1667):涙のパヴァーヌ(ジョン・ダウランドによる)
ニコラ・マッテイス(c.1667-1737):グラウンドニ調「PERFARLAMANO」、組曲変ロ長調、ギターのための組曲、組曲イ短調、組曲ニ短調
マシュー・ロック(1621-1677):組曲 ホ短調
ゴットフリート・フィンガー(c.1660-1730):組曲ニ短調
ジョン・バニスター(c.1624-1679):ヘ調のグラウンドに基づくディヴィジョン(変奏)
アリス・ジュリアン=ラファリエール(Vn)
グラウンド・フロア〔エレナ・アンドレイエフ(Vc)、エティエンヌ・ガルティエ(テオルボ)、アンジェリク・モイヨン(Hp)、ピエール・ガロン(Cemb)〕

録音:2018年12月
ニコラ・マッテイスは、故郷イタリアを離れてロンドンに渡った天才ヴァイオリニスト。1590年頃に生まれ、1674年頃にロンドンに渡りました。ロンド ンに渡ってから3年ほどで亡くなりましたが、その素晴らしい演奏は当時の上流階級の人々を驚かせ、1676年には4巻から成る作品集の出版が始まったほ どに、その演奏と人柄で多くのパトロンを得た音楽家でした。ここでは、マッテイスの作品を中心に、当時活躍した音楽家たちの作品を並べて聴くことによって、 マッテイスがいかに当時の音楽家に影響を与えたか、ということをうかがい知ることができます。ヴァイオリン・ソロを務めるアリス・ジュリアン=ラフェリエー ルはピアノとヴァイオリンから音楽を学び始め、現在はバロック・ヴァイオリンを活動の中心に据えているアーティスト。アンサンブル・コレスポンダンスなど アンサンブルのメンバーとしても活躍しています。彼女の豊かな語り口が魅力の芸術性と、才能豊かなアンサンブル・グラウンド・フロアのメンバーの雄弁な 演奏により、18世紀の偉大な巨匠たちの足跡をたどる秀逸な1枚となっております。 (Ki)
HMN-916118
A Poet's Love
プロコフィエフ:ロミオとジュリエット(ボリソフスキーによるヴィオラとピアノの為の編曲版)より「前奏曲」、「街の目
覚め」、「少女ジュリエット」、「騎士たちの踊り」、「マキューシオ」、「バルコニー・シーン」、「ジュリエットの死」
シューマン:歌曲集『詩人の恋』op.48(ヴィオラとピアノ版)
ティモシー・リダウト(Va/ペレグリーノ・ディ・ザネット(c.1565-75)
フランク・デュプレ(P)

録音:2020年7月、ラ・クーロワ
ハルモニアムンディの新進演奏家紹介シリーズから、ヴィオラ奏者、ティモシー・リダウトの登場。1995年生まれ、王立音楽院で学んだのち、2014年セシル・ アロノヴィッツ国際コンクール優勝、2016年ライオネル・ターティス国際ヴィオラコンクール優勝。ヴィオラ界の若手の中では最注目の演奏者で、オーケストラと も共演多数、2021年6月には王子ホールでトランジット・シリーズに登場、絶賛されました。
プログラムは、ユース・オーケストラに所属していた時に演奏した 様々な作品の中でとりわけ強い影響を受け、感動したというプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」と、「詩人の恋」の編曲版。「ロミオとジュリエット」では情景 感ゆたかに、時に気品たっぷり、時に大見得を切るような芝居気も見せながら聴かせます。「詩人の恋」でも豊かな音楽性が見事に発揮されています。単に歌のパー トをヴィオラに置き換えて演奏しているのではなく、曲によっては、たとえば第9曲「あれはフルートとヴァイオリン」では、ヴィオラはピアノ・パートの右手を、そ してピアノが歌唱旋律を受け持つことによって、この主人公には悪夢のように聴こえる宴のいまわしい賑わいが再現されているなど、作品世界がより意味深長に 響きます。原曲の歌詞の世界を吟味しつくしたうえで演奏しているので、作品のイメージがより鮮明に浮かび上がってきます。
ピアニストのフランク・デュプレは1991年生まれのドイツのピアニスト。最初にジャズ・パーカッション奏者としてスタート、のちにピアノ演奏でも活躍するよう になり、とりわけ20世紀と現代に生きる作曲家の作品に力を入れています。さらに指揮者としての顔も持ち、ラトルやロトのアシスタントも務めていたという多才 なこちらも注目のピアニストです。 (Ki)
HMN-916119
ルイーズ夫人のための音楽
■[田舎の音楽]
ジョン・フロウ(1649-1708):羊飼いよ、みなおいで Come shepherds all (『ヴィーナスとアドニス』より)
リュリ:漁師のためのエア (アルチェステ、またはアルシードの勝利 LWV 50より)
 歌え、踊れQue l’on chante (アティス LWV 53より)
 ブレー(ヴェイルサイユの王の大喜遊曲 LWV 38)
マシュー・ロック (ca. 1621-1677):Lilk (テンペストより)
パーセル:それゆえ、あなたのつまらない神と Hence with your trifling deity (アテネのタイモン Z. 632)
作曲者不詳:おろかな英国 De foolish English nation (The Comical History of Don Quixote)
ジョン・ブロウ:この甘い木立で In these sweet groves (Venus and Adonis)
■[ソフトな音楽]
リュリ:みな、眠れDormons, dormons tous (アティス LWV 53)
パーセル:エア (Bonduca, or the British Heroine, Z. 574)
ホーンパイプHornpipe (Bonduca, or The British Heroine, Z. 574) 1’21
準備せよ、祭りが始まる Prepare, the rites begin (テオドシウス、または愛の力 Z. 606より)
 見よ、夜だってそこに (妖精の女王 Z. 629より) EL 4’27
サムエル・エイクロイド(1684-1706頃に活躍):フランスから最近来たにやけた男が歌う新しい歌(A new song sung by a fop newly come from France)
ジョン・ブロウ:フルートのための楽曲(ヴィーナスとアドニス)
ヴィーナス!アドニス!(ヴィーナスとアドニス)
マシュー・ロック:ヴィーナス降臨のためのシンフォニー(Symphony for the descending of Venus)(プシケ)
■[狂気の歌]
リュリ:この芝のなんという緑!Que ces gazons sont verts ! (Roland, LWV 65)
マシュー・ロック:悪魔と怒りの歌(プシケより)
リュリ:黄泉の国の祭りのエアAir de la fete infernale (Alceste ou le Triomphe d’Alcide, LWV 50)
作曲者不詳:暗黒の牢獄からForth from the dark and dismal cell
ジョン・エックレス(1668-1735):Oh! Take him gently from the pile (Cyrus the Great, or The Tragedy of Love)
■[嘆きの歌]
リュリ:天よ!私をつつむ空気 Ciel ! Quelle vapeur m’environne (Atys, LWV 53)
ルシル・テシエ(リコーダー、バロック・オーボエ 、バロック・バスーン)、
アンサンブル・レヴィアタン

録音:2021年9月、サル・コルトー、パリ
フランスのマルチ楽器奏者、ルシル・テシエ率いるアンサンブル・レヴィアタン(リヴァイアサン、海中の聖獣のこと)による、17世紀英国の音楽集。17世紀英国、 といってもその切り口は実に興味深いもので、当時活躍した女スパイゆかりの音楽集となっています。
ルイーズ・ド・ペナンコエ・ド・ケルアイユ(ルイーズ夫人)は、ルイ14世に雇われたスパイで、チャールズ2世(1630-1685、王位1660-1685)の愛人 でした。最初はチャールズ2世の王妃キャサリン付きの女官としてロンドンの宮廷に入り込み、チャールズ2世の寵愛を受け、ポーツマス侯爵夫人という称号まで 与えられます。彼女はルイ14世から、太陽王の影響がイギリスにも及ぶように命じられていました。チャールズ2世はたいへんなフランス趣味で、王位につくと、 ルイ14世にならって弦楽合奏団(24のヴァイオリン)を結成、宮廷や礼拝堂では、フランス人や、フランスで学んだ音楽家を雇いました。また、英国の音楽家をフ ランスに派遣したりと、フランスの芸術を英国に取り入れようとしました。そんな中ルイーズも、独自の音楽施設まで与えられ、そこでリュリのオペラからの楽曲を 楽員に演奏させるなど様々な催しを開いていました。チャールズ2世はこれを喜びましたが、彼がますますフランス趣味になることはルイ14世の意図と合致。ルイー ズは非常にうまく立ち回りながら、文化的・政治的な目的を遂行したのです。さらに音楽家たちも、チャールズ2世宮廷の動向を、フランスに報告したりもしてい たようです。しかしそんなルイーズのおかげもあって、英国でも豊かで華麗、かつ表現力豊かなレパートリーが生み出されることとなったのです。こうした視点から プログラムされた音楽を聴いていると、海峡で隔てられた国同士の音楽でも、器楽の編成や書法などに似た部分が感じられ、大変興味深いです。
ルシル・テシエはパリ国立高等音楽院やバーゼル音楽院などで学んだ、様々な楽器を演奏でき、さらに歌も歌えるプレイヤー。コンセール・スピリチュエル、レザー ル・フロリサンなどでも活躍しています。さらに、2016年からソルボンヌ大学で「英国の舞台音楽の狂気」について研究もしています。2015年、アンサンブル・ レヴィアタンを設立。17世紀の英国の舞台音楽を中心としたレパートリーで活動をスタートさせますが、現在ではイタリア、ヘンデル、フランス音楽など、主にバロッ ク期の作品に多く取り組んでいます。

マルセル・ペレス&アンサンブル・オルガヌム・シリーズ
1982年、フランスの音楽学者(グレゴリオ聖歌の権威)・作曲家・合唱指揮者・歌手のマルセル・ペレスによって結成された、主に6 世紀以降の、ヨーロッパ中世のレパートリーを中心に演奏するアンサンブル。ヨーロッパはもとより、北米・南米、アフリカ、中東でも 演奏会を行っており、ディスコグラフィは40ほどです。セナンク修道院にて結成、1984-2000年はロワオヨーモン財団のもと活動、 2001年からはモザイク修道院に拠点を移し、古楽のさらなる研究と、現代まで伝わる伝統をつなぐ活動を展開。聴く喜びだけでなく、 彼らが展開する調査研究プログラムは、音楽を思想史・精神史のよりどころの一つと位置付けています。
HMO-8901319
「カントゥス・プラヌス」〜18世紀フランスのオーセール大聖堂における
(1)預言者、福音書家ヨハネをたたえて
(2)大地の恵みの収穫を感謝して
マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:1989年9月
ブルゴーニュの都市、オーセールの町にそびえるゴシック建築のオーセール大聖堂は、ロマネスク様式の華麗さや装飾を一切排除した、荘厳な聖堂です。 ここに残されている聖歌は、ローマ教会のものとはまったく異なる、ガリア(フランス)の教会の伝統や性格を明確に打ち出すことを目指す動き「ガリシズム」 の完璧な例となっています。 (Ki)
HMO-8901392
シトー修道会の聖歌〜12世紀のモノディー マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:1991年9月、フォンフロワド修道院
シトー派の聖歌の素晴らしさをもっと研究するために、ペレスはシトー派の修道院をいくつか訪ねました。その一つであるフォンフロワド修道院(この CDもここで収録された)は、建物の音響が、単声でも素晴らしくよく響き、独自の不思議なハーモニーを生み出すことに着目しました。礼拝や祈祷で、 僧たちが耳にしたであろう響きまでをも研究しての演奏は、私達をまさに時空を越えた旅へといざなってくれます。 (Ki)
HMO-8901480
17〜18世紀パリの単旋律聖歌〜クリスマスのミサ マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:1993年6月29-3日/オルガン・ソロは1993年7月1日、1993年10月11日
17−18世紀、バロック最盛期に、フランスの教会は、いわゆるグレゴリオ聖歌とひとくくりにされてしまった古きガリシア(ゴール)の聖歌を蘇らせようとし ていました。この復興運動は、カンプラの作品などで知られるように、美しいメロディがたくさん生み出されることとなりました。あらたなクラシックの賛美歌(聖 歌)がここに誕生しました。
HMO-8901403
エレノア・オブ・ブリタニーのグラドゥアーレ〜13,14世紀の単聖歌とポリフォニー マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:1991年11月
に研究を怠らないペレス、ここでは13世紀の貴重な手稿譜の作品を録音。エレノア・オブ・ブリタニーが過ごしたフォントヴロー修道院に伝わるグラドゥ アーレです。中世の音楽に対して私達がもっているイメージを大きく覆すような、大胆な音楽が展開されています。 (Ki)
HMO-8901495
コルシカ島の聖歌〜17世紀と18世紀のフランチェスコ会の写本による マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:1993年11月
1993年録音。すでに教会では演奏されなくなり、口頭伝承と不完全なかたちの写本のみによって伝えられていたコルシカに伝わる聖歌を、ペレスらが 蘇らせた伝説の名盤。地中海の人々によって歌い継がれていた豊かな音楽世界に驚かされます。 (Ki)
HMO-8901519
モサラベ聖歌〜スペイン中世キリスト教聖歌集 マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:1994年5月
中世スペインのカトリック聖歌集。グレゴリオ聖歌とは違った特色があり、音楽史的にも重要なジャンルです。シスネロスが編纂した合唱作品集からペ レスが選りすぐった 1 枚です。 (Ki)
HMO-8901538
ノートルダム楽派のミサ曲集〜聖母誕生のためのミサ マルセル・ペレス(指
)アンサンブル・オルガヌム

録音:1994 年 10 月 8-11 日、コルバラコヴェント教会
現代に伝わる典礼音楽の歴史をさかのぼった1枚。13世紀のノートルダム楽派の聖母誕生のミサを再構築したもので、この後の時代のヨーロッパの宗教音 楽に大きな影響を与えた13世紀ポリフォニーの音楽が見事によみがえっています。
HMO-8901590
ギョーム・ド・マショー(1300-1377):ノートルダム・ミサ曲 マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:1995 年 11 月 20-24 日、シルヴァネ修道院
ギョーム・ド・マショーのノートルダム・ミサ曲は、作曲家名が特定されているものとしては最古の、典礼文に完全に則ったミサ曲。14世紀のフランス、イタ リアで顕著だった響きとリズムを一新した、革新的な作品として歴史上名高いものです。
HMO-8901604
ローマ教会の聖歌/復活祭の日曜日の晩課 マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:1996年11月
長年にわたってヨーロッパのスタンダードであった聖歌、ローマ教会の聖歌。ここでは復活祭の日曜日の晩課の音楽がおさめられていますが、その豊か で圧倒的な威厳に満ちた世界に驚かされます。k時

HMO-8901626
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:聖ウルスラのラウデス マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:1996 年 11 月18-22 日、シルヴァネ修道院
中世ドイツの修道院長、神秘家、作曲家、薬草学者、詩人・・・様々な伝説を持つ聖女ヒルデガルト・フォン・ビンゲン。彼女は当時の典礼や習慣に沿って 音楽作りましたが、しかし、彼女について残されている様々な伝説や言い伝えは、その音楽を歴史的文脈から切り離してしまっているといえるでしょう。アンサン ブル・オルガヌムは、ベネディクト会系女子修道会の伝統に光を当て、さらに、12世紀当時彼女が人々に与えた様々なインスピレーションに思いを馳せるような プログラムで彼女の作品を取り上げました。
HMO-8905301
カリクスティヌス(カリクストゥス)写本
聖ヤコブ(サンチャゴ)の夕べの祈り〜17世紀
マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:2004 年 5月3-6日
9世紀以降、サンチャゴ=デ=コンポステラへの道は数知れぬ巡礼者たちを魅了し、様々な神話も生み出されました(聖ヤコブのことをスペイン語でサンチャ ゴといいます)。意外と見過ごされてきたのが、この聖地で実際に行われていた礼拝で歌われた音楽。サンチャゴの聖堂に保管されていたカリクスティヌス写本を、 ペレスが本格的に調査。これにより、貴重な手稿譜で伝えられる、当時の巡礼者たちに大きな感動を与えた様々な珠玉の音楽がよみがえりました。 (Ki)
HMO-8905302
テンプル騎士団の聖歌集 マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:2005 年12月、フォントゥヴロー王立修道院
中世ヨーロッパの騎士修道会であるテンプル騎士団は、音楽に関しての資料をほとんど残していません。しかし、ペレスとアンサンブル・オルガヌムは、その限 られた資料の中から、12世紀にまでさかのぼり、貴重な手稿譜を発見。テンプル騎士団の儀式のもようを現代に伝える貴重な録音となっています。

HMU -*****
HMU-807427(1SACD)
シューベルト:弦楽五重奏曲ハ長調D956
弦楽四重奏曲第12番《四重奏断章》ハ短調D703
東京Q
〔マーティン・ビーヴァー(Vn)、
池田菊衛(Vn)、磯村和英(Vla)、
クライヴ・グリーンスミス(Vc)〕
デイヴィッド・ワトキン(Vc)

録音:2010年9月
現メンバーでの活動もほぼ10年となり(マーティン・ビーヴァーが2002年にヴァイオリンメンバーとして入って以来メンバー変更なし)、ますますの充実ぶりをみせている東京クヮルテット。シューベルトの名曲、弦楽五重奏曲の登場です。第1楽章で次々現れる美しい旋律のとろけるような音色、第2楽章の天上の響きと繊細にうつろいゆく調性、第3楽章のエネルギーと緻密な構成、第4楽章の圧巻のフィナーレ、すべてが至高の出来栄えです。チェロ奏者として迎えたヴェテラン、デイヴィッド・ワトキン(エロイカSQのチェロ奏者)と東京クヮルテットが、シューベルト最後期の室内楽作品を、時折ほの暗い死の気配を感じさせながら、ロマン性たっぷりに聴かせます。《四重奏断章》で魅せる持続する心地よい緊張感も、東京クヮルテットでなければ為し得ないものといえるでしょう。 (Ki)

HMU-807429
(1SACD)
東京クヮルテット/最後のリリース
ドヴォルザーク
:弦楽四重奏曲第12番 ヘ長調 op.96「アメリカ」
スメタナ:弦楽四重奏曲第1番 ホ短調 「わが生涯より」
東京クヮルテット
[マーティン・ビーヴァー(1st Vn)、
池田菊衛(2nd Vn)
磯村和英(Vla)
クライヴ・グリーンスミス(Vc)]

録音:2006 年2月
44年(現メンバーでの活動も10 年超)の長き活動に幕をおろすことを発表した東京クヮルテット。5月には日本でのファイナル・ツアーも控えている など、その活動もいよいよ最終段階を迎えている中、注目の最後のディスクが発売されます。2006年の録音ということで、最後の録音というわけではあ りませんが(最後の録音はブラームスの五重奏曲集ということになります)、プログラムは王道中の王道、アメリカとわが生涯よりということで、感慨もひ としおといったところでしょうか。 「アメリカ」では、輝かしく気持ちよく伸びる音色による美しいアンサンブルを堪能。スメタナの音による自叙伝「わが生涯より」は、スメタナが自身の人 生の思い出を注ぎ込んだ作品。東京クヮルテットの熟練の面々が、ひとつひとつの要素や風景を情感たっぷりに響かせる様は、この録音当時はまだ解散 は決まっていませんでしたが、クヮルテット自身の歴史を振り返っているようにも感じられます。この 4 人が集まって演奏することはもうないと思うと寂し い限りですが、東京クヮルテットという偉大なグループの歴史に思いを馳せながら、心して味わいたい1枚です。 (Ki)
HMU-807441(1SACD)
ガーシュウィン:ヘ調のピアノ協奏曲
ラプソディー・イン・ブルー、キューバ序曲
ジョン・ナカマツ(P)、
ジェフ・タイジック(指)ロチェスターPO

指揮にジャズ界でも活躍している大御所タイジッ ク、ピアノに強靭なテクニックとパッションのピアニスト、ジョン・ナカマツという組み合わせのガーシュウィンが悪いはずがない! 一曲目のヘ調のピアノ協奏曲は、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭で小曽根真が演奏、大いに盛り上がったものでした。ラプソディー・イ ン・ブルーの冒頭のオケもバッチリ決まって、続くピアノによる有名な旋律も、絶妙なリズム感とテクニックに裏打ちされたもの。 キューバ序曲では、タイジックならではのジャズへの深い読み込みにオケが見事に応えており、他では得がたい壮大な演奏となってい ます。思わず踊り出したくなる楽しい一枚です。 (Ki)
HMU-807446
ヘンデル:オルガン協奏曲op.4
第1番ト短調、第2番変ロ長調、
第3番ト短調、第4番ヘ長調、
第5番ヘ長調、第6番変ロ長調
リチャード・エガー(Org&指)
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック 
※使用オルガン:RobinJennings/4ストップの室内オルガン(2005年)
オルガンの音色は、リコーダーの重奏を聴いているような、心に染入る実にあたたかなもの。有名な第6番も、ゆったりとしたテンポ設定が、曲のもつ愛らしさを200パーセント引き出しており、思わずにっこりしたくなる出来栄え。エガー自身、ライナーノーツに書いていますが、イギリスのオルガンはドイツのとは違って、荘厳で重厚な響きというよりも、甘くあたたかな音色が特徴的。ロンドンの教会にあるオルガンを用いた結果、大変心あたたまる協奏曲集が出来上がりました。もともと細かな部分まで指定のないヘンデルの協奏曲の楽譜ですが、エガー自身と、通奏低音(リュート)の名人、ウィリアム・カーターが見事な対旋律や装飾を施しており、合奏とオルガンの絡み合いは実に色っぽく、それでいて上品で、たまらなくセンシュアルな仕上がり。録音も秀逸で、オルガンのほっこりとした音色から、弦楽器の擦弦の生々しいリアルな音まで見事にとらえられており、オーディオ的にもたのしめる1枚です。 (Ki)
HMU-807447(2SACD)
2592
ヘンデル:オルガン協奏曲集op.7
オルガン協奏曲変ロ長調op.7-1/イ長調op.7-2
 変ロ長調op.7-3/ニ短調op.7-4
 ト短調op.7-5/変ロ長調op.7-6
シャコンヌヘ長調HWV485*
フーガ ト短調HWV264*
シャコンヌト長調HWV442*
協奏曲ヘ長調「カッコウとナイチンゲール」HWV295
リチャード・エガー(Org、Cemb*、指)
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック

録音:2006年11月、2007年2,3月

【使用オルガン】Goetze&Gwynn(1998)〜ヘンデル・ハウス・ミュージアムの特別許可により使用
HWV295のみ=RobinJennings.4ストップの室内オルガン(2005年)
【使用チェンバロ】HWV485,264=マルコルム・グリーンハルフ(2005年)
HWV442=ジョエル・カッツマン(1991年/1638年リュッカースモデル)
1761年、ヘンデルの没後、遺作として出版された器楽協奏曲集の登場です。エガーの霊感に満ちた即興満載のオルガン、楽器はヘンデル・ハウスが所有しているヘンデル生前のオルガンのコピーを使用。ファゴット2本を含むリッチな通奏低音パートが、オルガンの豊かな音色を支えます。チェンバロ・ソロ作品では、フーガ(HWV264)が傑出しています。高い緊張、美しいメロディー、分厚い和声、エガーの腕が冴えています。「カッコウとナイチンゲール」は、まるでコンサートのアンコールをライブで聴いているかのような盛り上がり。ヘンデルの充実の作風をたっぷりと味わうことができます。 (Ki)
HMU-807452(1SACD)
トイヴォ・トゥレヴ(エストニア):8つの雅歌、主は我が運命の羊飼いT,U、喜べ喜べ!、春まで、この苦しみから ロビン・ブレイズ(CT)、
ポール・ヒリヤー(指)
エストニア・フィル室内cho、タリン室内O
トイヴォ・トゥレヴは1958年生まれのエストニアの作曲家。エイノ・タンベルクやスヴェン=ダーヴィド・サンドストレムに作曲を師事し、さらにケルン音楽大学で電子音楽も研究しました。そのかたわらグレゴリオ聖歌を研究し、ソ連時代の80年代にはエストニア・フィル室内合唱団のメンバーでもありました。気難しい哲学者もしくは何かよからぬ研究でもしてそうな科学者風の容貌で、音楽も不思議な前衛性と宗教性が混ざり合った狂的魅力に富んでいます。ヒリヤーの神業のさることながら、バッハ・コレギウム・ジャパンで活躍のカウンターテナー、ロビン・ブレイズの美声が冴え渡ります。 (Ki)
HMU-807453(1SACD)
The Cherry Tree〜クリスマスのための歌、キャロル、バラード集 アノニマス4

録音:2009年2,11月
人気の女性4人による無伴奏声楽アンサンブルグループ、アノニマス4。長い活動休止期間を経て、再びハルモニアムンディに素敵なプログラムを録音してくれました!中世のイギリスとアメリカで大流行した、15世紀に書かれた素晴らしいバラード集「TheCherryTree」の中のクリスマスの話を題材にした、中世のイギリスのキャロル、アングロ=アメリカのスピリチュアル・ソング集です。懐かしさをおぼえる4人の声の音色と抜群のアンサンブルは健在。独特の節回しのうまさで、時に素朴に時に華やかに、キリスト教にとって特別なクリスマスを歌います。そのミステリアスともいえる魅力が増しているようにも感じられる、嬉しい新録音の登場です。録音も秀逸。 (Ki)
HMU-807460
(1SACD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第10番変ホ長調op.74「ハープ」
弦楽四重奏曲第11番へ短調op.95「セリオーソ」
東京クヮルテット

録音:2007年11月
東京クヮルテットによるベートーヴェン・ツィクルス第3弾。ベートーヴェン中期と後期の狭間に書かれた名曲「ハープ」と、「セリオーソ」二曲を収録。「ハープ」の題名の由来ともなったピツィカートも、東京クヮルテットのメンバーが使用している、かのパガニーニが四重奏用にと組み合わせたというストラディヴァリの銘器で聴くとひときわ印象的です。「セリオーソ」でも、冒頭のユニゾンでの息の合い方、集中はものすごいものがあります。ハルモニアムンディレーベルでのベートーヴェン全集の完成を間近に控え、ますますこのクヮルテットが円熟の極みにあることを存分に感じさせる、見事な出来栄えです。(Ki)
HMU-807461(2SACD)
バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全曲) リチャード・エガー(指&Cem)、
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック

録音:2008年5月
骨太で過激なチェンバリスト、エガー弾き振りの「ブランデン」の登場。アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックは、いつもリズミカルでエッジの効いた演奏で私たちを愉しませてくれてきましたが、ついにここで、ブランデンブルクの登場です!しかもチェンバロはエガー自身!とくれば、まずなんと言っても外せないのが第5番。楽器とのかけあいは丁々発止、さらにソロのカデンツァ部分では鬼才ぶりが200%炸裂しています。曲の展開は知っていますが、思わず手に汗握ってしまう迫力。かつて一人のチェンバリストがここまでの存在感を示したことがあったでしょうか・・・。いつもながらのハルモニアムンディUSAサウンドの美しさも満開。(Ki)
HMU-807463
(1SACD)
天上のハーモニー
タリス:大司教パーカーのための9つの詩編歌
バード:モテット、ペンテコステのためのミサ曲
スティレ・アンティコ

録音:2007年5月(AllHallows教会/ロンドン)
「終祷のための音楽」(HMU807419/907419)でデビュー、美しいハーモニーで私たちの心を浄化した古楽のヴォーカルアンサンブル、スティレ・アンティコの第2弾は、タリスほかのミサ曲。教会の素晴らしい音響空間の中で、タリスやバードの美しい多声音楽が鳴り響くさまは感動的です。タリスの「大司教パーカーのための9つの詩編歌」は、プロテスタントの音楽美学の結晶のような作品で、禁欲的で、何よりも聖書の言葉がくっきりと響くことが重視されています。一方、カトリックのバードの作品は、強い表現力で、言葉のもつ感情に訴える要素を極限まで表現しつくしています。ここに収められている作品は比較的小規模の合唱グループを想定して書かれており、テーブルを囲んで、また、個人所有のチャペルなどで演奏されることが多かったようです。スティレ・アンティコは、曲によって編成を変えながら、ピュアで美しい歌を聴かせてくれています。  (Ki)
HMU-807469(1SACD)
Scattered Rhymes Rhymes(散乱する韻)
ターリック・オレガン(b.1978):散乱する韻(2006)
ギョーム・ド・マショー(c.1300-1377):ノートル・ダム・ミサ曲
ギョーム・デュファイ(c.1400-1474):アヴェ・レジーナ・チェロルム
ギャビン・ブライアルス(b.1943):スーペル・フルミナ(2000)
ギョーム・ド・マショー:Doucedamejolie
ターリック・オレガン:Virelai:Doucedamejolie(2007)
ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィルハーモニック室内cho、
オルランド・コンソート
荘厳な教会の中に様々な光を放つステンドグラスを思わせるマショーの「ノートル・ダム・ミサ曲」。これ自体が大変な名曲であるだけでなく、歴史上初めてすべての典礼に曲がつけられたものであること、作曲者が特定できる初めてのミサ曲ということで大変に重要な作品です。このアルバムは、マショーやデュファイらの代表的なミサ曲と、現代の作曲家が彼らのミサ曲にインスピレーションを受けて作曲したものを交互に並べています。作曲年代に実に500年以上の開きがあるそれぞれの作品は、しかしどれもが新しく感じ、またどれもが15世紀の古の世界を思い起こさせる不思議な魅力に溢れています。声の豪華な饗宴を、心ゆくまで堪能できる1枚です。オルランド・コンソートの久々の新譜であること、そして1曲目の「散乱する韻」を、先の新譜「シュトックハウゼン:Stimmung」で我々をのけぞらせる名演を聴かせてくれたヒリアーも参加しているということも注目に値します。  (Ki)
HMU-807470(1SACD)
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」12のコルトルダンスWoO14
バレエ「プロメテウスの創造物」〜フィナーレ
アンドルー・マンゼ(指)ヘルシンボリSO
なんとも驚きのリリース。古楽演奏からモダンへと活動の場を広げていった先人はガーディナー、アーノンクールと数知れませんが、ついにマンゼも名乗りをあげました。2006年に首席指揮者に就任したヘルシンボリ響を率いての「エロイカ」が登場です。颯爽としたテンポが作りだす無類の格好よさ。いたずらに重くなりすぎず引き締まった葬送行進曲。フィナーレでは変奏ごとのゆたかな表情もまた魅力的。カップリングはこの「エロイカ」のフィナーレの主題つながりで、「プロメテウスの創造物」のフィナーレと同主題を第7曲目に使ったコルトルダンス。マンゼみずからがバロック・ヴァイオリンを駆るときにみせる、音楽にとびきりみずみずしくフレッシュないのちを吹き込む作業は、モダンオケを振ってもすこしもかわるところがありません。 (Ki)
HMU-807480(1SACD)
デュリュフレ:レクイエムOp.9(合唱、小管弦楽とオルガン版)、
顕現節の入祭唱への前奏曲Op.13、
アンリ・ラボーの主題によるフーガ
グレゴリオ聖歌による4つのモテットOp.10、
ジャン・ギャロンを讃えて、
瞑想曲、ミサ曲「クム・ユビロ」Op.11
ビル・アイヴス(指)
オックスフォード・マグダレン・カレッジcho
エングリッシュ・シンフォニア
純にして高貴、心洗われる世界にファンも多いデュリュフレ。彼の美しいレクイエムをはじめとする宗教合唱曲と、オルガン独奏曲を集めたアルバム。イギリスの名門オックスフォード・マグダレン・カレッジ合唱団が中世的な癒しの世界を創りあげています。   (Ki)
HMU-807481(3SACD)
ベートーヴェン:「後期」弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第12番op.127変ホ長調
第14番op.131嬰ハ短調
第13番op.130変ロ長調&大フーガop.133(第5楽章カヴァティーナと、最終楽章のアレグロの間に演奏)
第15番op.132イ短調、第16番op.135ヘ長調
東京クヮルテット[マーティン・ビーヴァー(1Vn)、池田菊衛(2Vn)、磯村和英(Va)、クライヴ・グリーンスミス(Vc)]

録音:2007年11月(アカデミー・オブ・アーツ&レターズ)、2008年5月(バード大学フィッシャー・センター・フォー・ザ・パフォーマンツ)、2008年8,9月(東京:王子ホール
2009年に結成40周年を迎えた東京クヮルテット、ハルモニアムンディ・レーベルでのベートーヴェン全集がいよいよここに完結しました。各奏者の肩の力が完全に抜けた美しく柔らか、それでいて高度な緊張を保った音色は見事。緩徐楽章で四人が聴かせるゆったりと進む息の長いフレーズは、高い集中と緊密なアンサンブルがあればこそ。カヴァティーナでのえもいわれぬ優しさと温かさには、思わず熱い涙がこぼれます。4人の間に流れる空気、息遣いまでをも音楽的にとらえた素晴らしい録音です。 (Ki)
HMU-807485
(1SACD)
Baltic Runes〜バルティック・ルーン
ヴェルヨ・トルミス(b.1930):「歌の橋」、
「司教と無神論者」、
「聖ヨハネの日の歌」
シベリウス:組曲「恋する人」op.14
キリルス・クレーク(1889-1962):三つのフォークソング
エーリク・ベリマン(1911-2006):ラッポニアop.76
ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィルハーモニック室内cho

録音:2008年2月
いつ聴いても心に感動のさざ波が起こるシベリウスの「恋する人」にうれしい合唱版の新録音が登場。ほかにも男声のトーンクラスター的な効果が印象的なベリマンの作品など、エストニア・フィルハーモニック室内合唱団のうまさが際立つ1枚です。バルティック・ルーン(バルト諸国の古代文字)というこのアルバム、バルトとフィンランドに古くから伝わる抒情詩や物語に、シベリウス、キリルス・クレーク、エーリク・ベリマンとヴェリヨ・トルミスらが作曲したメロディーを美しい合唱で辿ります。(Ki)
HMU-807486(1SACD)
ターリック・オレガン(b.1978):Acallam na senorach:an Irish Colloquy(先人たちの会話:アイルランド人の会話)
Part 1
1. Prologue to Part One
2. The Fian
3. The Spring/4. Recitative
5. Cas Corach/6. Guiter Interlude I
7. The Sid/8. Recitative
9.Niam/10.Bodhran Interlude : Colloquy
Part 2
11. Prologue to Part Two
12. Guitar Interlude II
13. Recitative/14. Cael and Crede
15. Cailte 16. Guitar Interlude III
17. Patrick/18. Recitative
19. Fian Paternoster 20. Epilogue
スチュワート・フレンチ((G)
ポール・ヒリアー(指)
アイルランド国立室内cho

録音:2011年2~3月、オライリー劇場、ウェックスフォード・オペラハウス(アイルランド)にて
イギリスが誇る注目の作曲家、ターリック・オレガンによる待望の新曲を詰め込んだアルバムがリリース。CDタイトルのl’AcallamnaSenorak(先人たちの会話)は13世紀前後に書かれたアイルランド最古の書物の1つ。アイルランドの起源に触れる神秘的な物語に強いインスパイアを受けたオレガンが、2部からなる壮大な音楽絵巻を練り上げました。古の儀式を思わせる神秘的な太鼓が印象的なプロローグから、物語の世界へとぐっと引きこまれます。ヒリアー率いるアイルランド国立室内合唱団の美しい響きによって、古の人々や聖人達の対話が見事に表現されています。13世紀音楽に強く影響されたオルガンの音楽は、前衛的でありながらもどこか中世的な響きを併せ持つ独特なもの。マショーの作品と同時収録されたオルガン・コンソートのCD(HMU807469)では、オレガンの音楽は古楽愛好家達からも高い評価を受けました。現代音楽に馴染みのない方にとっても聴きやすく、現代音楽愛好家の方にとっては新鮮な魅力にあふれた1枚といえましょう!(Ki)
HMU-807489(1SACD)
Song of Songs
クレメンス・ノン・パパ(c.1510/15-1555/56):わたしはシャロンのばら(雅歌2:1-2,4:15)
パレストリーナ(c.1525-1594):どうかあの方が、その口のくちづけをもって 私にくちづけしてくださるように(雅歌1:2-3)
聖歌(作者不詳):王様を宴の座にいざなうほどわたしのナルドは香りました(雅歌1:12)
フランシスコ・ゲレーロ(1528-1599):恋しい人は言います。(雅歌2:10-13)
ニコラ・ゴンベール(c.1495-c.1560):気高いおとめよ(雅歌7章の編集版)
聖歌(作者不詳):エルサレムのおとめたちよ(雅歌1-5)
ラッスス(1532-1594):恋しい人よ、来てください(雅歌7:11-12)
ビクトリア(1548-1611):起き出して町をめぐり(雅歌3:2,5:8-10,7:8)
聖歌(作者不詳):恋人よ、あなたはなにもかも美しく(雅歌4:7)
ゲレーロ:わたしはシャロンのばら(雅歌2:1-5)
ジャン・レリティエ(c.1480-after1552):わたしは黒いけれども愛らしい(雅歌1:2-5)
聖歌(作者不詳):あの人が左の腕をわたしの頭の下に伸べ(雅歌2:6)
ロドリーゴ・デ・ケバロス(c.1530-1581):わたしの妹、花嫁は、閉ざされた園(雅歌4:12,5:2,2:14,4:11,4:8)
パレストリーナ:エルサレムのおとめたちよ(雅歌1:5-6)
聖歌(作者不詳):あなたは美しく
セバスティアン・デ・ヴィヴァンコ(1551-1622):わたしは恋しい人のもの(雅歌7:11-13)
ゲレーロ:あなたの名はかぐわしい(雅歌1:3,7:6-8)
聖歌(作者不詳):ごらん、冬は去り(雅歌2:11)
ビクトリア:荒れ野から上って来るおとめは誰か。(雅歌3:6)
スティレ・アンティコ

録音:2008年3月
スティングと共演・来日したことでも話題となったイギリスの声楽アンサンブル集団、スティレ・アンティコの3 枚目は、旧約聖書の「雅歌(Song of Songs)」に基づくルネッサンス期の合唱曲と聖歌。雅歌は聖書の中でもっとも「世俗的」な書。ルネッサンス時代の作曲家たちは、このテキス トを、神聖な愛やマリア信仰の暗喩として用いました。スティレ・アンティコによる、最も贅沢な作品の数々をお楽しみください。   (Ki)
HMU-807490(1SACD)
タリク・オリーガン(1978-):作品集
私は太陽を永らく見ていない
エクスタシーの上にあるもの/夜の入口
Tal vez tenemos tiempo
Care Charminge Sleepe
3枚つづきの絵画/憎む暇などない
コンスピラーレ

録音:2007年10月
HMU-807496(1SACD)
デイヴィッド・ラング(b.1957):マッチ売りの少女の受難曲
愛は強いから/横たわる/夜・朝・昼
再び(伝道の書
ポール・ヒリアー(指)
シアター・オブ・ヴォイセズ、アルス・ノヴァ・コペンハーゲン

録音:2008年11月
有名な童話「マッチ売りの少女」。「Passion(受難)」とは、被害を受けること、苦しみを意味するラテン語。ラングは、イエスの受難ではなく、マッチ売りの少女が受けた苦しみを悼んで(まるでイエスの受難のよう、とラングは言っています)この作品を書きました(2008年ピュリツァー賞音楽部門受賞)。バッハの受難曲では、合唱は群集を、独唱者はイエスやエヴァンゲリスト(語り部)を担当しますが、ラングのこの作品では、声楽アンサンブルがすべてを語り、それぞれの歌手が打楽器も担当しながら進みます。冒頭、少しずつリズムがずれていくカノンのようなトラックは、「ほ、ほ、ほたるこい」を連想させる透明感。ラングは、マッチ売りの少女の物語を、時に淡々と、時にホーミーのように、物語の最後の場面では、寒くて歯が噛み合わない少女の祈りの言葉を思わせる書法で、聴き手の眼前に深々と冷える物語の世界と、悲しい少女の物語をくっきりと浮かび上がらせます。 (Ki)
HMU-807504(1SACD)
ラフマニノフ:晩祷Op.37 ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィル室内Cho
かつてHMU907384、HMU807384(SACDハイブリッド)で出ていましたが、廃盤となったため新装丁で再発売となりました。ラフマニノフといえば華麗なピアノ曲や甘美なオーケストラ音楽のイメージがありますが、アカペラ合唱のみ50分以上という世界でも感動的な傑作を残しています。もともとラフマニノフのメロディは聖歌を引用によるものもあり、本物の聖歌を作っても何の違和感もありません。非常な難曲であるこの作品を、ヒリアーとエストニア・フィル室内合唱団が見事に再現。透明で深々とした美声にすっかり酔わされる、至福の50分です。SACDハイブリッド盤のみの発売です。 (Ki)
HMU-807509(1SACD)
ジョン・シェパード(1515頃-1558):Media vita
レスポンソリウム めでたし、処女マリアよ〜主の祈り
アンセム「あなたに新しい命令を与えよう」
応唱「Mediavita〜命の中で」
アンセム「キリストは復活する」
アンセム「神よ、いそいでください」
聖歌「テ・デウム」
スティレ・アンティコ

録音:2009年2月
スティレ・アンティコは、イギリスの若手歌手たちによるアンサンブルで、古楽の無伴奏合唱作品をとりあげ、その美しく豊か、かつ厳粛さも併せ持ったハーモニーで世界中を魅了し続けています。今回彼らがとりあげたのは、チューダー朝の忘れられた作曲家、ジョン・シェパード。シェパードの前半生についてはほとんどわかっていませんが、オックスフォードのマグダレーナ・カレッジの合唱団に所属していたとされています。同時代のタリスなどの作品と違い、楽譜が不完全なかたちでしか残されていないものが多く、残された楽譜素材の校訂作業に時間がかかってしまっていますが、シェパードの作風の広さ(カトリックの典礼音楽から、英語の歌詞を持つアンセムまで)やその斬新さは近年注目を集めています。アルバムのタイトルにもなっている「Mediavita〜命の中で」は、人間の弱さと救済への希望を歌った応唱。多声部のそれぞれが対等に書かれていて、万華鏡のようなステンドグラスが施された大聖堂に迷い込んだような気分になります。スティレ・アンティコのメンバーの、第1ソプラノと第2ソプラノのリード・ヴォーカルを務める女性が双子同士ということもあって、いつもながらの完璧なアンサンブルには圧倒されます。 (Ki)
HMU-807510(1SACD)
ラス・ウエルガスの写本(C.1300)の聖歌集
[First Light.はじめの光]
1.かがやかしき処女/2.海原の星をたたえよ/3.モテット:節度ある修道院.聖処女は.FLOSFILIUS
[朝]
4.ファ・ファ・ミ.ド・レ・ミ/5.コンドゥクトゥス・モテット:おお、聖なるマリア/6.ベネディクトゥス
[ミサ]
7.聖なる母をたたえよ.../8.キリエ/9.グローリア/10.セクエンツィア:'アヴェ'と叫び続けよう/11.モテット:高貴なる処女をたたえよ/12.サンクトゥス&ベネディクトゥス/13.高貴なる処女に喜べ/14.アニュス・デイ/15.ブルゴスの修道女たちよ/16.奸計はいたる所に
[夕刻]
17.恵みの庭で
18.天の女王を賛美せよ
19.神をたたえよう
[夜]
20.婚礼に呼ばれたら/21.父なる主の母にして娘/22.主をたたえよ/23.あなたのすべてを信じます
アノニマス4

録音:2009年&2011年
これまで数多くの写本の聖歌収録に取り組んできたアノニマス4が、かの有名なラス・ウエルガス写本をついに収録しました!この写本が編纂されたのは、北スペインのブルゴスにあるラス・ウエルガス女子修道院。王族の女性の隠遁場であったこの修道院では、高貴な女性たちが密やかな修道生活を営んでいました。ラス・ウエルガス写本は14世紀初期に写されたもの。中には13世紀〜14世紀初頭の間に歌われていたラテン語の単律聖歌およびポリフォニー聖歌が186曲も残されており、まさに当時の聖歌名曲集といえましょう。本CDは朝から夜までの聖務日課を追うように収録されており、当時の修道女たちが過ごした神聖な一日を想起させるようなプログラムになっています。アノニマス4は女性4人で構成される歌唱団体で、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどのコンサートやフェスティヴァルで幅広い活動を行っています。もともとは中世聖歌を歌うために結成された団体ともあって、とりわけ中世音楽演奏において注目される団体です。今回収録された聖歌でも、一切楽器伴奏はなく、女性の声のみによって歌われています。アノニマス4の卓越した歌唱力と透明感あふれる歌声を最大限堪能できるおすすめの1枚です! (Ki)
HMU-807517(1SACD)
待降節とクリスマスのためのチューダー朝の音楽
トマス・タリス:ミサ「御子はわれらに生まれたもう」
ジョン・タヴァナー:Audivi vocem de caelo
ウィリアム・バード:グラドゥアリアT
 ロラーレ・チェリ・デスペル
 トッリテ・ポルタス/アヴェ・マリア
 エッケ・ヴィルゴ・コンチピエ
ロバート・ホワイト:マニフィカト
 聖歌御子はわれらに生まれたもう
ジョン・シェパード:言葉は肉体に
スティレ・アンティコ

録音:2010年1月
英国の若き声楽家たちによって結成された声楽アンサンブル集団、スティレ・アンティコ最新盤。ヨーロッパの古楽コンクールでの優勝を期に、世界で大活躍しています。今回彼らがとりあげたのは、チューダー朝のミサ曲。チューダー朝のミサ曲は、クリスマス、待降節など、季節の行事ごとに作られました。冒頭に収録されているクリスマスのためのミサ、トマス・タリスの7声部から成る「御子はわれらに生まれたもう」が圧倒的。中世の教会の礼拝に迷い込んだような、神聖さと厳粛な美しさ、そして暖かみのある録音で、声によるえもいわれぬ極上の世界が広がります。 (Ki)
HMU-807518(1SACD)
レクイエム
ヘルベルト・ハウウェルズ(1892-1983):レクイエム
エリック・ホワイテークル(b.1970):三つの信仰の歌〜「望み、信仰、命、愛」、「神よ、この素晴らしき日に感謝いたします」
ドナルド・グラントハム(b.1947):私たちは彼らをおぼえます
イルデブランド・ピツェッティ(1880-1968):レクイエム
ステファン・パウルス(b.1949):ザ・ロード・ホーム
エリザ・ギルカイソン(b.1950):レクイエム
コンスピラーレ、クレイグ・ヘッラ・ジョンソン&カンパニー・オブ・ヴォイシズ

録音:2005年10月
私たち人間と切っても切れない「死」をめぐるこれらの合唱作品を、名団体コンスピラーレの美しい歌声で聴く1枚。名作の誉れ高いピツェッティの「レクイエム」の演奏が特に見事。16世紀の対位法と、後期ロマン派の官能的な和声が融合するスタイルで書かれており、古代の人々、現代を生きる人々の思いがシンクロするような不思議な世界が広がります。「怒りの日」では、聖歌の有名な旋律が歌われるまわりを、美しく現代的な和声が彩ります。  (Ki)
HMU-807522(1SACD)
バーバー:合唱曲集
十二夜 op.42-1/水の歌で歌うop.42-2
2つの合唱曲 op.8/生まれ変わり(全3曲)op.16
ストップウォッチと軍用地図 op.15
「この輝く夜にきっと」op.13-3
アニュス・デイ op.11
恋人たち*(R.キアー編/室内合唱団&オーケストラ版) op.43
昇天日のための合唱「イースター・コラール」(R.キアー編/室内合唱団&オーケストラ版)*
コンスピラーレ
【クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(指)、
カンパニー・オブ・ヴォイシズ、
室内オーケストラ】

録音:2011年9月
※*=世界初録音
アメリカが誇る合唱団体、コンスピラーレ(またの名をクレイグ・ヘッラ・ジョンソン&カンパニー・オブ・ヴォイシズ)によるサミュエル・バーバーの合唱作品集。「アニュス・デイ」や「この輝く夜にきっと」といった20世紀の合唱を語るに外せないバーバーの代表作を、本場アメリカを代表する名門の演奏で、さらにはSACD Hybrid盤の高音質でたっぷりと堪能できるのは嬉しい限りです。非常にゆったりとしたテンポの「アニュス・デイ」では、抑えの効いた美しい弱音から、クライマックスへの盛り上がりの大音量まで、名門の面目躍如の演奏です。さらに注目されるのは、本アルバムには世界初録音となる編曲作品が2曲収録されていること! いずれもジョンソンの依頼を受けたロバート・キアーが、他ならぬコンスピラーレの演奏のために室内合唱団&オーケストラ用に編曲したものとなります。「恋人たち」では、80人の音楽家達による原曲の巨大なオーケストレーションを15人編成まで凝縮し、弦管打楽器全てのパートがソロという密なアンサンブルが実現されています。カンパニー・オブ・ヴォイシズの洗練された歌声と、ソリスト妙技の光る器楽伴奏隊との絶妙なハーモニーは必聴の美しさです! (Ki)
HMU-807524(1SACD)
「マリーとマリオン」〜13世紀フランスのモテットとシャンソン
■Marie
「母なる神」、「おお、母なる神よ」、「私たちの暗闇を照らす光」、「聖母の被昇天」、「喜びに満ちた不死鳥」、「光の光よ!」
■The Song
「喜びの歌を歌いたい」「愛の歌を歌ってほしいかい?」「苦しみのない愛を」「神よ、私は何をすべきでしょうか?」
■Marion
「悲しみに頭をたれ」「朝に私はでかけた」「すみれ、ばら、グラジオラスが咲くと」「プライドもうらやみもなく」
「海岸の3人の姉妹が」「愛が私に言う」「5月に」
■The Sorrow
「小さな女の子」「万能の神」「私が彼女を愛するように」
■Marie-Marion
「わたしはひどい心を持っている」「4月のある朝」「今私がなすべきは」「花より美しい」
アノニマス4
〔ルツ・カニングハム、
マーシャ・ジェネンスキ、
スーザン・ヘラウアー、
ジャクリーヌ・ホーナー=クウィアテク〕

録音:2013年5, 8月
モンプリエ写本のモテットやシャンソンから、当時の重要な2つのテーマ、地上の愛(マリオン)と、聖処女や天への愛(マリー)を軸に編まれたアルバム。 アノニマス4のストレートで神秘的な魔力に満ちた歌声のアンサンブルは健在。古の世界の人々が歌い思い、祈ったことばが鮮やかによみがえります。
アノニマス 4は4人の女性から成る声楽アンサンブル。1986年に結成され、この世ならざる不思議な美しさに満ちた歌声で世界を魅了。世界中をツアー でまわり、これまでに19のディスクがリリースされています。そのレパートリーは非常に広く、西暦1000年頃の作品から、ヒルデガルト・フォン・ビン ゲンに代表されるような中世の神秘的な詩の作品、13世紀イングランドのポリフォニー、アメリカの古のフォークソング、そしてデイヴィッド・ラングらの 現代作曲家による作品から委嘱作品まで、多岐に渡ります。しばらく育児などあり、2006年発売の「グローリーランド」(HMU 907400)以降新録音 はありませんでしたが、このたび久々の新録音登場となります。
HMU-807525(1SACD)
アフリカ=アメリカ霊歌集
Motherless Child(C.H.ジョンソン編)
天国と呼ばれた町(レオナール・ドゥ・ポール編)
すぐに、ああ、なされるだろう/私は安らかに死にたい(C.H.ジョンソン編)
すぐに、ああ、なされるだろう(ウィリアム.L.ドーソン編)
厳しい試練(C.H.ジョンソン編)
ホールド・オン(モーゼス・ホーガン編)
Been in de Storm/ Wayfaring Strange(r C.H.ジョンソン編)
Oh Graveyard (Lay This Body Down() D.ラング編)
いい知らせじゃないか!(ウィリアム.L.ドーソン編)
スティール・アウェイ(ティペット編)
共に歩こう、子らよ(モーゼス・ホーガン編)
ダット・ロックに家を買った(モーゼス・ホーガン編)
谷間の百合(ウェンデル・ハルム編)
プレンティ・グッド・ルーム(On the Glory Train)カービー・ショウ作
私の神はかたき岩(アリス・パーカー&ロバート・ショウ編)
フリーダム・ソング(ロバート・キール作)
スウィング・ロウ、スウィート・チャリオット(タリック・オレガン編)
クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(指)
コンスピラーレ&カンパニー・オブ・ヴォイセズ(合唱)

録音:2010年10月
19世紀の終わり、アメリカに滞在したドヴォルザークは、「黒人のメロディーと呼ばれるものの上にこの国(アメリカ)の音楽が成り立っている。アメリカの黒人のメロディーに、私は、必要なものすべてを見つけることができる」と語りました。ブルース、ソウル、ラップ、ゴスペル、ブロードウェイミュージカル、ジャズ、ロック、R&B…さらに現代アメリカのオペラや交響曲のいくつかは、ここに収められている音楽の流れをくんでいます。アメリカ音楽の根っこの部分を今一度味わって頂くための1枚です。
「霊歌(スピリチュアル)は1700年頃からアメリカに移住を余儀なくされたアフリカ人奴隷(1862年の奴隷解放宣言まで制度は続いた)によって作られ、歌われていた民謡である。国立図書館には7000を超える霊歌の録音(断片含む)が残されている。1867年に出版された「アメリカ合衆国の奴隷の歌」はこうした歌の貴重な記録であり、これにより南部のみならずアメリカ全土でこれらの歌が知られることとなった。1868年に設立されたFiskSchoolは、新たに解放された奴隷たちの教育の場であった。学校設立資金を集めるために、FiskJubileeSingersはこれらの歌をコンサートで披露していった。最初はシンプルな和声の伴奏で歌っていたが、次第に手の込んだアレンジで歌うようになる。これが霊歌のコンサート用アレンジの始まりである。今回の録音にあたり、あまり知られていない作品には、現代作曲家にアレンジを依頼した。さらに、デイヴィッド・ラング、タリック・オレガン、ロバート・キールらによる、アフリカの伝統音楽に基づいたオリジナル作品も収録している。さらに私(クレイグ・ヘッラ・ジョンソン)の作品も収録した。今日の合唱のコンサートでは、こうした霊歌はコンサートの最後におかれ、非常に盛り上がって終わる、というのが一般的な流儀だが、私はここで、それぞれの作品を掘り下げて、音楽自体が体現しているものが何なのかを皆様に提示したかった。今日にも当てはまる力強いメッセージをもち、人類の普遍的なハートを感じさせてくれるこれらの作品の魅力を味わって頂ければ幸いである。」(指揮者クレイグ・ヘッラ・ジョンソンの言葉抄訳) (Ki)
HMU-807526(1SACD)
ロシア正教のクリスマス礼拝
早歌(朝歌)より
カスタリスキー:大頌歌第2番Op.57
礼拝の言葉より
イッポリトフ=イワノフ:主に祝福あれOp.37の2
グレチャニノフ:栄光は…生れし子にOp.29の2
マルティノフ:山上の垂訓
チェスノコフ:来て崇めよOp.8の2
スヴィリドフ:クリスマスの讃詞
カスタリスキー:今日、聖母がOp.7b
 洗礼を受けし者すべてがOp.18c
信心の礼拝から
チェスノコフ:ヘルヴィム讃歌Op.7の1
グレチャニノフ:信経Op.29の8
カスタリスキー:平和の恵みOp.6
ズナメニー聖歌「神の母の出産への讃歌」
グレチャニノフ:われらが父Op.29の11
チェスノコフ:天から主を讃えよOp.42の9
宗教コンチェルト
スヴィリドフ:奇跡の誕生
イリャシェンコ:沈黙の愛を選ぼう
グレチャニノフ:今や天の力がOp.58の6/
チェスノコフ:われら年寄りを蔑むなOp.40の5
礼拝の終了
ラフマニノフ:われらの口を満たせOp.31の18/
 主の名に祝福あれOp.31の19
グレチャニノフ:おお主よ、ずっとお守り下さいOp.79
ケドロフ(父):われらが父
クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(指)
コンスピラーレ
教会スラヴ語歌唱 

録音:2013年2月/セント・マーチン・ルター派教会(オースチン、テキサス)
ロシアのクリスマスはユリウス暦で行なうため、1月7日となっています。ロシア正教のクリスマスのミサは、信者か親族にロシア人がいない限り経験 は難しいですが、その音楽を1枚にした好アルバムが登場。ロシアがキリスト教化したのは988年にキエフ大公ウラジーミル一世が、東ローマ帝国皇帝 の妹を妃にし、同国の国教である正教の洗礼を受けたことに始まり、今年2013年はその1025周年にあたります。それを記念してアメリカの有名な合 唱指揮者クレイグ・ヘッラ・ジョンソンが、地元テキサス州オースチンの合唱団コンスピラーレと美しいアルバムを世に出しました。英語圏の人々が教会ス ラヴ語で歌うのも珍しく、不思議な魅力あふれる世界が現れました。
ロシア聖歌とは言え、作者はラフマニノフやイッポリトフ=イワノフ、スヴィリドフといったクラシック界で有名な人が多く、彼らの個性あふれる曲を楽し めます。合唱団コンスピラーレは1991年に結成されたグラミー賞受賞団体。ハルモニア・ムンディからはバーバーや「レクイエム」などの合唱曲集をリリー ス、注目されています。 (Ki)
HMU-807527(1SACD)
ベリオ:A-Ronne(テキスト/エドアルド・サングイネティ)
ジョン・ケージ(1912-1992):ストーリー(1940()テキスト/ゲルトリュード・シュタイン)
ジャクソン・マクロウ(1922-2004):非対称の子亀Young Turtle Asymmetries(1967年)(テキスト/ジャクソン・マクロウ)
ロジャー・マーシュ(b.1949):魂ではなく我々自身の問題だNot A Soul But Ourselve(s1977年()テキスト/ジェイムズ・ジョイス)
シェルドン・フランク(1943-2010):言ったでしょAs I Was Saying(1980年)(テキスト/シェルドン・フランク)
キャシー・バーバリアン(1925-1983):Stripsody(1966年)(テキスト:キャシー・バーバリアン)
ポール・ヒリヤー(指)
シアター・オブ・ヴォイセズ

録音:2009年11月Garnisons Kirken(コペンハーゲン)
ホーミー調の不思議倍音世界(シュトックハウゼンの「シュティムング」(HMU807408))で世に衝撃を与えた、ポール・ヒリヤー率いるマルチ合唱集団シアター・オブ・ヴォイセズの注目の新譜の登場です。今回は、ダダやシュールレアリズム風の作品集。ベリオ、そしてその妻(離婚はしましたが)であり、現代音楽を演奏する素晴らしい声楽家でもあったキャシー・バーバリアンの作品をアルバムの両端に据え、言葉(意味の有無にかかわらず)や口から出るノイズのみですべてが進行します。声楽家としても優れたシアター・オブ・ヴォイセズの面々が、冷静に考えると吹き出してしまいそうなこれらの作品を大真面目に語り、刻み、時に歌います。シュールレアリズムやダダイズム好きにはたまらない1枚。オーディオ的にも、通常盤としても大変優れた録音なので大いに楽しめますが、各演者の声が色々な方角から聴こえてくるので、マルチチャンネルで聴くと楽しさ倍増です。

■1トラック目は、ベリオ自身「耳のための劇場」とも呼んだ作品。構造は至って明快、始まり→真ん中→終わり。ヨハネによる福音書の冒頭「はじめに言葉があった」をラテン語・ギリシャ語・ドイツ語で発音したものが断片的に繰り返されながら始まったかと思えば、きれいなハーモニー、そして野良犬が残飯を食べあさっているような音など、刻一刻と変化する音風景に耳が離せません。8声のコンサート版も残されていますが、ここではオリジナルの5声版が採用されています。
■2トラック目のケージの「ストーリー」は、リビング・ルーム・ミュージックの第2楽章です。打楽器四重奏でも演奏できる作品。「むかしむかし、世界はまるくてな、歩いても歩いても地面が途切れることはなかったんじゃ」というセリフが狂ったように何度も何度も何度も何度も繰り返されます。
■3トラック目の作者ジャクソン・マクロウは、ケージの「偶然性の音楽」に強い影響を受けた人物。5人の歌手たちは一人一人が歌詞を読み、一人一人で録音。それぞれの録音を同時再生したものがここで聴かれる音。・4トラック目のNOTASOULBUTOURSELVESはジョイスのテキストに基づきます。ジョイスの小説「フェネガンズ・ウェイク」の最終章に登場する人物、プルーラベルの音による肖像画的作品。「ねえねえ、プルーラベルのこと知りたい?言っちゃおうかな、でもあなた聞いたら命はないわよ」といった台詞が延々と早口で繰り返されるなか、美しいハーモニーが背後にこだましています。マーシュは、ジョイスの文学作品を朗読などでオーディオ作品にしていることでも知られます。ジョイスのユリシーズは22枚組のCDとして2004年に発売されています。
■5トラック目は、ねえねえ聞いて聞いて、だから言ったでしょ、えっと、だから〜、つまりは、といった日常会話で「つなぎ」のように使われる言葉が文字通り「延々」と繰り返される作品。この作品には音高はあるものの、旋律はありません。意味をなさない様々な言葉の連続は呪文のようにも、ありがたい講話のようにも聞こえてくるから不思議です。またとないトランス状態になれるトラック。
■6トラックは、現代音楽の歌姫、キャシー・バーバリアンの作品。漫画のような図柄が散在する楽譜を読み解くと、椿姫のアリアが断片的に聴こえてきたかたと思うと、ブラームスの子守歌が聴こえ、直後に声による花火の描写で目が覚めます。
HMU-807549(1SACD)
1865〜アメリカ南北戦争時代の希望と故郷のうた
1. Weeping, Sad and Lonely/ アノニマス 4 & ブルース・モルスキー / 無伴奏重唱
2. Darling Nelly Gray/ ジャクリーヌ・ホーナー=クウィアテク & マーシャ・ゲネンスキー / アノニマス4 & ブルース・モルスキー
( バンジョー , 声 )
3. Hard Times Come Again No More/ ブルース・モルスキー ( 声 , フィドル ) & アノニマス 4
4. Sweet Evelina/ ルツ・カニングハム & スーザン・ヘラウアー / アノニマス 4 / 無伴奏重唱
5. Bright Sunny South/ ブルース・モルスキー ( 声 , バンジョー )
6. The Southern Soldier Boy / Rebel Raid/ ルツ・カニングハム & スーザン・ヘラウアー & ブルース・モルスキー ( フィドル )
7. Tenting on the Old Camp Ground/ アノニマス 4 / 無伴奏重唱
8. Aura Lea/ ジャクリーヌ・ホーナー=クウィアテク & ブルース・モルスキー ( ギター , 声 )
9. Listen to the Mocking Bird/ アノニマス 4 & ブルース・モルスキー ( バンジョー )
10. Camp Chase/ ブルース・モルスキー ( フィドル )
11.Brother Green/ ブルース・モルスキー ( 声 , フィドル )
12.The Faded Coat of Blue/ スーザン・ヘラウアー & マーシャ・ゲネンスキー / アノニマス 4 & ブルース・モルスキー ( ギター )
13. The Maiden in the Garden/ ルツ・カニングハム & ブルース・モルスキー ( ギター )
14. The True Lover’ s Farewell/ マーシャ・ゲネンスキー & ブルース・モルスキー / 無伴奏重唱
15. Home, Sweet Home / Polly Put the Kettle On アノニマス 4 & ブルース・モルスキー ( バンジョー )
16. The Picture on the Wall/ ブルース・モルスキー ( 声 , ギター ) & スーザン・ヘラウアー / アノニマス 4
17. Abide with Me/ アノニマス 4 / 無伴奏重唱
18. Shall We Gather at the River?/ アノニマス 4 & ブルース・モルスキー / 無伴奏重唱
アノニマス 4
アノニマス 4
(ルツ・カニングハム / マーシャ・ゲネンスキー / スーザン・ヘラウアー / ジャクリーヌ・ホーナー=クウィアテク)
ブルース・モルスキー(フィドル、バンジョー、ギター&声)
アノニマス4が、アメリカ南北戦争(1861-1865)終戦150年を記念して、当時のアメリカで歌われていたさまざまな歌を集めたアルバムを発売します。 ここに収められているバラードや重唱は、過酷な戦争を生きた男性、女性、子供たちの真実のストーリーが詩となったもの。アノニマス4のメンバー四 人による無伴奏四重唱から、メンバー2人による重唱、また、スペシャル・ゲストに迎えた、ブルース・モルスキー氏のバンジョー演奏や歌も加えた様々 な編成による演奏が楽しめます。どれも非常にシンプルで美しく優しい作品ばかりですが、目を閉じると、美しい音楽の裏から戦争の跫音も聴こえてく るような、非常に特別な空気が広がります。 (Ki)
HMU-807550(1SACD)
バッハ:カンタータ集
「天は笑い地は歓呼す」BWV31より第8曲アリア
「試練に耐えうる人は幸いなり」BWV57より第3曲アリア
「わが心は地の海に漂う」BWV199(ソプラノ・ソロのカンタータ/全曲)
「主よ、汝のしもべの審きにかかずらいたもうなかれ」BWV105より第3曲アリア
「全地よ、神にむかいて歓呼せよ」BWV51(ソプラノ・ソロのカンタータ/全曲)
エリザベス・ワッツ(S)
ハリー・ビケット(指)
イングシッリュ・コンサート

録音:2010年1月
今注目を集めているイギリスのソプラノ、エリザベス・ワッツの魅力に満ちたバッハのカンタータ&カンタータ・アリア集。イングリッシュ・コンサートが器楽パートを担当しているのも見逃せません。揺れ動くヴァイオリンが印象的なBWV57第3曲のアリアでは、イエスの愛を求めてさまよう魂を熱唱。BWV105の第3曲アリアは、通奏低音をもたない極めて独創的なアリアで、罪深い人間がおそれおののくさまが歌われます。オーボエが奏でるよろめきの旋律が印象的です。声楽パートもさることながら、器楽パートも説得力十分に聴き手にせまります。有名なBWV51のカンタータも収録されており、バッハのカンタータの魅力、エリザベス・ワッツの魅力、イングリッシュ・コンサートの魅力、すべてを堪能できる充実の1枚です。 (Ki)
HMU-807551
(1SACD)
クリストファー・ギボンズ:モテット、アンセム、ファンタジー、ヴォランタリー集(全12曲) パヴロ・ベズノシウク(Vn)、
ロドルフォ・リヒター(Vn)、
マーク・レヴィ(Gamb)、
リチャード・エガー(指、Org)、
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(AAM)&Cho

録音:2010年11月、オール・ハロウズ教会、ゴスペル・オーク(ロンドン)
ピリオド楽器演奏の概念を打ち破る鮮烈な演奏のヘンデル・シリーズも好評のエガー&アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージッ ク(AAM)が待望の新譜をリリース!しかも、「クリストファー・ギボンズ」の作品集という古楽マニアも唸る注目の収録内容です!クリストファー・ギボ ンズは、16世紀末〜17世紀前半に活躍したイギリス人音楽家オーランド・ギボンズの息子。父と同じく教会のオルガニストとして活躍し、宗教曲だけ でなくヴィオール・コンソートやマドリガルといった世俗作品も多く残しました。15年ほど前に「ミスター・ギボンズ」と称されたクリストファーの記事を 見つけて以来、古文書館などを回って楽譜の発見に努めてきたエガー。本アルバムには、モテット、アンセムといった宗教曲はもちろん、古楽器の柔らか いアンサンブルが美しいファンタジーも数多く収録。3世紀の間殆ど忘れ去られていた珠玉の作品集を存分に堪能できます。作風は当時のロウズやパーセ ルを思わせる高雅な旋律と素朴な柔らかい古楽器の響きに満ちたもの。演奏陣はお馴染みのメンバーで、今回も洗練された見事なアンサンブルを聴かせて くれます。オール・ハロウズ教会に響く美しいハーモニーに、高音質でじっくりと浸る希少な名盤です。 (Ki)
HMU-807552
(1SACD)
ブリテン:セレナードop.31
 ノクターンop.60 
フィンジ(1901-56):クリスマスop.8
マーク・パドモア(T)、
ステファン・ベル(Hrn)、
ジャクリーヌ・シェイヴ(1stVn、指)、
ブリテン・シンフォニア

録音:2011年2月、エア・スタジオ、リンドハースト・ホール(ロンドン
自然と心に沁み入るような甘い歌声で多くの聴衆を魅了しているテノール界の「語り部」マーク・パドモアが、イギリス20世紀を代表する作曲家ブリテン、フィンジの作品を収録!ブリテンの「セレナード」は、イギリス人作家による6つの詩に音楽をつけた作品。テノール、ホルン、弦楽器という編成からなり、テノールだけでなく様々な楽章に現れるホルンの旋律が印象的な楽曲です。BBCコンサートオーケストラで首席奏者を務めるベルのソロにも注目!第4楽章冒頭から始まる雄大なホルン・ソロからテノールへと受け継がれる旋律は必聴の美しさです!多様な曲調を含むセレナードとは異なり、ノクターンは全体的に静謐な雰囲気。シェイクスピアやワーズワースなどの『夢』をテーマとした詩に音楽をつけた作品で、穏やかな中にも不安を駆り立てるような旋律が入り混じった神秘的かつ美しい旋律が印象的です。美しいハープのソロとパドモアの美しくも妖しい歌声に、摩訶不思議な夢の世界へと誘われます!フィンジの「クリスマス」では、抒情的なテノールの歌と美しい弦楽器のアンサンブルが魅力的。伴奏と言うには憚られるほど綿密に組まれた器楽ソロの掛け合いも素晴らしい作品です。その名の通りブリテンの音楽に造詣深いブリテン・シンフォニアのアンサンブルにも注目の名盤です。
ロンドン生まれ、カンタベリー育ちという生粋のイギリス人歌手マーク・パドモア。2011年末に来日公演も行い、日本においてもますます人気を集めています。ヘレヴェッヘ指揮の受難曲のエヴァンリスト役で広く知られるパドモワですが、古楽から現代、宗教曲からリートにいたる幅広いレパートリーを持つ歌手でもあります。「孤高の歌声」とも言われる気品あふれる歌声と、聴衆の心に直接訴えかける「語り部」的歌唱力を、SACDの高音質でたっぷりと堪能できます! (Ki)
HMU-807553(1SACD)
ペルト:来たれ創造主なる聖霊よ
鹿の叫び/詩篇/最も聖なる神の母
ソルフェッジョ/我が心はハイランドにあり
エルサレムに平安あれ/巡礼の歌
明けの明星/スターバト・マーテル
クリストファー・バウアーズ・ブロードベント(Org)
ポール・ヒリヤー(指)
シアター・オブ・ヴォイセズ、
アルス・ノヴァ・コペンハーゲン、
NYYDカルテット

録音:2010年6月、コペンハーゲン(デンマーク)
エストニア出身の現代作曲家、ペルトの室内合唱曲を中心に収録したCD。ソ連支配下のエストニアでタリス音楽院に在学し、ショスタコーヴィチらソ連の音楽家たちから、シェーンベルクやブーレーズが活躍する西ヨーロッパの前衛音楽まで強い影響を受けたペルト。最初期はこうした作風に影響を受けた前衛的な作品を多く手がけていたペルトでしたが、中世の単旋律聖歌やバロックの宗教合唱曲のスタイルに魅せられて以降、その作風はガラリと変わります。こうして生まれたのがペルト独特の作風、ティンティナーブリ。「鈴が鳴るように」という名の通り、一定のテンポの上で単純な和声が鈴の鳴り響くように展開されていきます。単純な上昇下降を繰り返す旋律には無駄な装飾もなくドラマティックな展開もありませんが、中世聖歌を思わせる静謐かつ神秘的な響きは息を呑むような美しさ!天上から降り注ぐ光のような輝かしい響きに心洗われることでしょう。今回はペルトの代表作「ソルフェッジョ」や「スターバト・マーテル」はもちろん、未だ多く知られていない近年の作品まで、ペルトが誇る珠玉の室内合唱作品を収録。SACD-Hybrid盤の高音質で、ペルトの音響世界にたっぷりと浸ることが出来ます!中世・ルネサンス聖歌がお好きな方、ヒーリングミュージックに惹かれる方には特におすすめの名盤です!
演奏を担当するのは、これまで多くの合唱曲を手掛けてきた名匠ポール・ヒリヤー。彼が1990年に創始した団体テアトル・オブ・ヴォイスは、ダウランドやバッハなど古楽作品からペルトなど現代作品にいたるまで幅広いレパートリーを持つ名門団体です。2002年よりヒリヤーが指揮する合唱団体アルス・ノヴァ・コペンハーゲンの透明感あふれる歌声はペルトの清廉な作風にぴったりといえましょう。NYYDカルテットはエストニアの名手達からなるNYYDアンサンブルのメンバーから構成された弦楽四重奏団。エストニアの現代音楽演奏にも積極的に取り組む彼らが、シンプルながらも深い響きで合唱との美しいハーモニーを作り出しています!
HMU-807554
(1SACD)
スティレ・アンティコ&フレットワーク
(1)トムキンズ:「おお、主をほめたたえよ」
(2)アムナー:「よき群衆達よ」*
(3)タヴァナー:ミサ曲「イン・ノミネ」**
(4)ラムゼイ:「力強きものは倒れたるかな」
(5)タリス:「神よ、我を罪より解き放ちたまえ」
(6)アムナー:「A stranger here」
(7)パーソンズ:「イン・ノミネ」第1番**
(8)ブラウン:「主よ、お慈悲を」
(9)パーソンズ:「イン・ノミネ」第2番**
(10)クローチェ:「心の底から」
(11)ダウランド:「我、御身にふさわしからずを恥ず」
(12)キャンピオン:「荒天に船出するな」
(13)バード:「なぜ私は紙とインクとペンを使うか」*
(14)トムキンズ:「ダヴィデがアブサロムの殺されし時を聞きしとき」
(15)ギボンズ:「見よ、御言葉は肉体となりぬ」* 
スティレ・アンティコ、フレットワーク(2)、(3)、(7)、(9)、(13)、(15)

録音:2011年2月、エアースタジオ、リンドハースト・ホール(ロンドン)

*は歌と共演、**は器楽のみ
デビュー以来透明感のある美しい歌声で多くのファンを魅了してきたイギリスの若手歌手団体、スティレ・アンティコが待望の最新盤をリリース!これまであまり取り上げられることのなかった、英国テューダー朝とフランスのジャコバン派の、教会という大きな場ではなく、個人的な祈祷(家庭など小さな場での祈り)のための聖歌集です。トムキンズ、バード、ダウランドのなどによる、いわば家庭用聖歌集ということになりますが、聴いてみると、当時の人々の信仰心の篤さと、音楽文化の高さに驚嘆させられます。無伴奏のみではなく、名門フレットワークとの共演にも注目。フレットワークによる器楽曲も入っており、練られたプログラムと曲順で、作品ごとに異なる多様な美しい響きを堪能できます。
器楽演奏を担当するフレットワークはヴィオラ・ダ・ガンバの名手たちからなる演奏団体。低音王とも称され、バッハのゴルトベルク変奏曲集(HMU907560)においても大きな評価を得ている豪奢な低音の響きは本CDでも健在です。ハルモニア・ムンディの録音も素晴らしく、SACDの高音質でふくよかな響きをたっぷりお温かく柔らかな音色に満ちたフレットワークの演奏と、スティレ・アンティコの輝かしい歌声が織りなす極上のハーモニーは必聴です! (Ki)
HMU-807555
(1SACD)
キリストの受難と復活〜ルネサンス声楽曲集
コーニッシュ:悲しみにくれて
ギボンズ:ダヴィデの子にホザンナ
タリス:おお聖なる饗宴
ラッスス:オリーヴ山で
モラーレス:おお十字架よたたえられよ、唯一の望み
ビクトリア:おお、この道を行ったすべての人よ
ジョン・マッケイブ:悲しみにくれて(2009)*
タヴァナー:安息日終わりしとき
F.ゲレーロ:マグダラのマリア
バード:汝の復活によりて
J.レリティエ:善き羊飼いは蘇りたもうた
ギボンズ:私は復活であり、命である
クレキヨン:めでたきかな、われ
スティレ・アンティコ

録音:2012年2月、オール・ハロウズ教会(ロンドン)

*=世界初録音
イギリスの若手合唱団の中でも異彩を放つイギリスのアンサンブル「スティレ・アンティコ」が、待望の最新盤をリリース!低音王フレットワークと共演 したことでも反響高かった英国テューダー朝とフランス・ジャコバン派の聖歌集(HMU 807554)に引き続き、今回もルネサンス期の歌曲に焦点を当て たプログラムとなっています。復活祭の前日、キリストの復活を静かに待ち望む日である聖土曜日のために作られたモテットやアンセムが収録されており、 全体的にホモフォニックなアンサンブルの響きの美しさが印象的。体の内側からじわじわと盛り上がっていくような、優しい音の流れに聴き入ります。ステ ンドグラスを思い浮かべるような壮麗さと、密やかな修道院の一室を想起させる瞑想的な響きを併せ持つスティレ・アンティコの歌声は絶品の一言。どの 音域にも隙がなく、低音から高音にいたるまで厚みのあるハーモニーを織り成しています。オール・ハロウズ教会の音響も素晴らしく、SACD Hybrid盤 の高音質で「天上の歌声」と称される極上の響きをたっぷりと堪能できる1枚に仕上がっています!
収録曲は、コーニッシュやタリスといったスティレ・アンティコお得意のイギリスものだけでなく、モラーレス、ビクトリアをはじめとするスペインもの、ラッ スス・クラキヨンらフランドル楽派のものまで様々。収録される機会に恵まれない作品も多く収録しており、まるでルネサンス期のヨーロッパを旅するかの ようなプログラムになっています。また、プログラムの中盤に現代イギリス音楽界を代表する作曲家ジョン・マッケイブ(1939-)がスティレ・アンティコ のために作曲した作品が挿入されていることにも注目されます。作曲委嘱にあたり、コーニッシュの「悲しみにくれて」で用いられている詩の美しさに強く 惹かれたというマッケイブ。イギリス現代声楽の神秘的な響きの中にもアルカイズムを感じられる作品で、本アルバムが世界初録音となります! (Ki)
HMU-807556(1SACD)
アメリカのブラス音楽新録音集
ジョン・T・ウィリアムズ(b.1932):サウンド・ザ・ベルズ!(1993)
 祝典のためのファンファーレ(1980)
 マストを上げろ!(1992)
マイケル・ティルソン・トーマス(b.1944):ストリート・ソング(1988/1996)
モートン・ローリゼン(b.1943):ブラス六重奏のためのファンファーレ
 おお何たる神秘(1994/2001)
ブルース・ブロートン(b.1945):ファンファーレ、マーチ、賛歌&フィナーレ(2002)
ケヴィン・プッツ(b.1972):ブラスのためのエレジー(2009)
スコット・ヘルツィク(b.1962):スパイラルズ(2005)
【ザ・ベイ・ブラス】
デイヴィッド・バークハルト、
ジェームス・ドゥーリー、
グレン・フィッシュタール、
ラルフ・ワーグナー(以上、Tp)
ジョナサン・リング、
ブルース・ロバーツ、
ロバート・ワード、
キンバリー・ライト(以上、Hrn)
ジェフリー・ブディン、
ジョン・エンゲルク、マーク・ローレンス、
ポール・ウェルカマー(以上、Tb)
ペーター・ワールハフティヒ(Tub)

■客演
ジェフ・ビアンカラーナ、ケール・カミングス、マーク・イノウエ、ジョン・キング(以上Tp)
クリス・クーパー、ダグ・ハル、ジェシカ・ヴァレリ(以上Hrn)
ヴィクター・アヴディエンコ、レイモンド・フレーリッヒ、トム・ヘンプヒル、デイヴィッド・ヘルベルト、アルトゥール・ストーチ、ジェームズ・ウィアット(以上Perc)
:ダグ・リオット(Hp)
マーク・シャピロ(P)

録音:2004、2007、2009年
ハルモニアムンディから珍しい、ブラスものの登場です。ザ・ベイ・ブラスはサンフランシスコ交響楽団、同バレエ団、同歌劇場などで活躍する奏者たちによって結成されたグループ。密度のつまった音色、どこまでもまろやかな音色が持ち味の彼らの演奏で、アメリカ発、パワーと美しさに満ちた新曲を楽しむ1枚。録音も素晴しく、オーディオ的にも非常にたのしめます。ティルソン・トーマスの作品が収録されているのも見逃せません。 (Ki)
HMU-807558(1SACD)
ブラームス:クラリネット五重奏曲ロ短調op.115
ピアノ五重奏曲ヘ短調op.34
ジョン・ナカマツ(P)、
ジョン・マナシー(Cl)、
東京クヮルテット
[マーティン・ビーヴァー(Vn)、
池田菊衛(Vn)、磯村和英(Va)、
クライヴ・グリーンスミス(Vc)]

録音:2011年11月、ソウダー・コンサートホール(アメリカ)
2012年4月、来たる2013年6月をもって解散し、44年(現メンバーでの活動も10年目)の長き活動に幕をおろすことを発表した東京クヮルテッ ト。惜しくも最後のシーズンとなる2012-2013年の活動にますますの注目が集まる中、ブラームスのクラリネット五重奏曲とピアノ五重奏曲を収録した 最新盤が発売されます!シューベルトの弦楽四重奏曲&五重奏曲(HMU 807427)に引き続き、今回も高音質SACD Hybrid盤でのリリース。青年期 と晩年期それぞれの作品の中でも指折りの傑作を同時収録した、ブラームス好きにはたまらないプログラムとなっています。いずれの作品もブラームスら しい重厚な響きと叙情的な旋律の数々が絶品。長き時を経て培ってきた東京クヮルテットが織り成す円熟のアンサンブルによって、ブラームスならではの 薫り高いハーモニーを堪能できます。
豪華な共演者も本アルバムの注目どころ!若き情熱あふれるピアノ五重奏曲にはアメリカの中堅ジョン・ナカマツ、晩年の傑作クラリネット五重奏曲には 屈指の名手ジョン・マナシーをゲストとして迎えています。東京クヮルテットのメンバーと比べれば若手に部類されてしまうであろう演奏家たちではありま すが、ベテラン顔負けの貫禄ある演奏で極上のアンサンブルを織り成しています。特にマナシーのクラリネットの音色は息を呑む美しさ。名手ミュールフェ ルトに魅せられたブラームスが、クラリネットという楽器の魅力の髄を詰め込んだ作品だけに、その素晴らしさが際立ちます。第2楽章でのビーヴァーと のアンサンブルは鳥肌もの。第4楽章ではグリーンスミスの艶やかなチェロ・ソロも光ります。ピアノ五重奏曲では、リズム感抜群のナカマツのソロと共 に激しくも安定感のあるアンサンブルを披露しています。2013年の解散を前に、今後のアルバムのリリースも数限られることとなるであろう東京クヮルテッ ト。まさにファン必携のアルバムといえましょう! (Ki)
HMU-807565(1SACD)
「クリスマス物語」
シアター・オブ・ヴォイセズ、
アルス・ノーヴァ・コペンハーゲン
ポール・ヒリヤー(指)

録音:2011年1月
聖歌、モテット、伝統的な民謡キャロルなどで歌い継がれているキリスト降誕の物語を収録。イタリア、ドイツ、デンマーク、イギリス、アメリカに伝わる歌を選んで美しく編んだ花束のような1枚となっています。一足先に、クリスマス気分をお楽しみください。 (Ki)
HMU-807566
(1SACD)
マーク・パドモア〜イギリスの歌曲集
ヴォーン=ウィリアムズ:ウェンロックの断崖で(1907)
ブレイクの詩による10 の歌 (1957)
ジョナサン・ドーヴ(b.1959):ジ・エンド#
ピーター・ウォーロック(1894-1930):シャクシギ#
マーク・パドモア(T)
ブリテン・シンフォニアのメンバー
ジャクリーヌ・シェーヴ(指)
ニコラス・ダニエル(Ob*/イングリッシュ・ホルン#)、
ヒュー・ワトキンス(P)
エマー・マクドノー(Fl)#

録音:2012年
イギリスの名テノール、マーク・パドモアによるイギリス歌曲集の登場。
ヴォーン=ウィリアムズは交響曲作曲家として名を残していますが、彼が作曲家として生前の名声を確実なものにしたのは歌曲でした。「ウェンロックの 断崖」は、英国で愛されていた詩人ハウスマンの抒情詩集『シロップシャーの若者』に基づくもので、この作品によって彼は世に広く知られることとなります。 この詩に作曲したのはヴォーン=ウィリアムズだけではありませんが、優しくも繊細な、それでいてときおり不安な叫びも垣間見られる音楽が魅力です。「ブ レイク・ソング」は、オーボエとテノールという珍しい編成の作品。ウィリアム・ブレイクの詩に基づいています。英国の伝統民謡への傾倒が顕著にみら れる作風で、オーボエとテノールが奏でるメロディが心に沁みます。
ジョナサン・ドーヴの「ジ・エンド」は、ブリテン・シンフォニアとウィグモア・ホールの委嘱で書かれた作品。世界初録音です。詩人はマーク・ストランド。 弦楽四重奏と、フルート、イングリッシュ・ホルンという珍しい編成で、詩の持つ、死を連想させる静謐で神秘的な世界を巧みに表現しています。
ウォーロックは評論家としても活躍した人物。ディーリアスの音楽に衝撃を受け、音楽に強い興味をもつようになりました。ジャコビアン時代(17世紀 前半)やそれより前のエリザベス朝の時代(16世紀後半から17世紀初頭)の作曲家たちによるリュート・ソングを編曲するなどして、独自のスタイルを 築き上げました。短い生涯の間にのこした作品はほぼすべて声とピアノのためのもの。ここに収録された「シャクシギ」は、イェイツの詩に基づくもので、ウォー ロックの傑作といわれる作品。7年近くもかけて完成されました。編成は、ウォーロックのものにしては珍しく、テノール、イングリッシュ・ホルン、フルー トと弦楽四重奏となっています。1915年に書き始められ第1曲が完成したのち、7年かけて改訂・加筆およびいくつかの曲を削除するなどして、1922 年に全5曲の歌曲集(うち1曲は器楽の間奏曲)として完成されました。バルトーク、シェーンベルク、またパーセルなど様々な作曲家たちの影響をみせ るこの作品は、あまりに早くに亡くなってしまった、個性的な作曲家ウォーロックのモニュメント的な作品となっています。
パドモアの明晰にして無駄なもの一切ない歌唱がこのうえなく活きるプログラム。語り手として、作曲者と詩人が織り成す世界を見事に提示しています。 (Ki)
HMU-807567(1SACD)
ヴォーン・ウィリアムズ:ロンドン交響曲(交響曲第2番)
音楽へのセレナード(1939年オリジナル版)
ジュリアーナ・アタイデ(Vnソロ)、
クリストファー・シーマン(指)ロチェスターPO
マーキュリー・オペラ・ロチェスター

録音:2011年3月、コダックホール(ニューヨーク)
19世紀末から20世紀のイギリスを代表する音楽家、ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)。日本では取り上げられる機会の少ない作曲家ではありますが、イギリス民謡を基にした、懐かしくも美しい旋律が魅力の音楽家です。「ロンドン交響曲」は、標題音楽ではないとされているものの、その名の通りロンドンの街の一日を思わせる作品。靄かかったロンドンの朝を思わせる密やかな始まりを見せる第一楽章は、曇り空と雨の日が多いロンドンの重い空を表わす緩慢な第二楽章に続き、人々が行きかう夜の喧騒を描いた第三楽章へと繋がります。第四楽章では雰囲気が一変。戦争の騒乱を表す猛々しいマーチが金打楽器によって奏でられ、やがて戦乱後の侘しい雰囲気を湛えながら曲は静かに幕を閉じます。多彩なメロディが次々と展開されていく様は、まるでロンドンの街を映した1本の映画のよう。聴き終わった後、何とも言えない充足感に満たされます。特に第二楽章のイングリッシュホルンの哀愁漂う音色とチェロの美しいソロは必聴です!2曲目のセレナードはヴォーン・ウィリアムズが音楽家キャリア50周年を記念して作曲した作品。彼の作品中最も美しいと称される非常に甘美な旋律に満ちた小品で、16人のソリストたちの合唱がシェイクスピアの詩を美しく歌いあげます。ヴォーン・ウィリアムズの才気あふれる優美な旋律の数々を、SACDハイブリッドの高音質で堪能できるおすすめ盤です!
演奏するのは円熟の名指揮者シーマン率いるロチェスター・フィルハーモニー管弦楽団。2010-2011年のシリーズを最後に、30年に及ぶ音楽監督の席を退任したシーマン。2011年3月に録音された本CDは、音楽監督としての締めくくりとなる演奏の1つといえましょう。オーケストラを長きにわたって指揮してきたシーマンだからこそ成せる、オケと作品を完全に手中におさめた名演です!(Ki)
HMU-807572
(1SACD)
フェニックス・ライジング
バード(c.1540-1623):アヴェ・ヴェルム・コルプス/5声のためのミサ〔キリエ・エレイソン、グローリア・イン・エク
セルシス・デオ、クレド、サンクトゥス&ベネディクトゥス、アニュス・デイ〕
トマス・タリス(c.1505-1585):サルヴァトール・ムンディ(T)、断食し涙しながら
トーマス・モーレイ(1557-1602):ノロ・モルテム・ペッカトーリス
ギボンズ(1583-1625):手を共にたたこう
ロバート・ホワイト(c.1538-1574):ポルティオ・メア、クリステ・キ・ルクス・エ・ディエス(W)
タヴァナー(c.1490-1545):おおすばらしき栄光
スティレ・アンティコ

録音:2012年11月
しいア・カペラで世界を感動させている、若手声楽アンサンブル、スティレ・アンティコ。最新盤は、チューダー朝の教会音楽集です。中でも注目なのが、 バードの5声のミサ曲。バードはイギリスが国教会にあった時代、カトリックの信念を貫きました。この5声のラテン語のミサ曲には、彼の信仰心が色濃 くあらわれており、ルネサンスの声楽作品中でも屈指の名作とされています。また、「アヴェ・ヴェルム・コルプス」も純粋な美しさに満ちています。スティ レ・アンティコの透明感のある歌声と、抜群の音程感覚が、ルネサンスの巨匠たちによる声楽作品を美しく響かせています。美しい録音もポイントです。 (Ki)
HMU-807573(1SACD)
イギリスの協奏曲集
ヴォーン・ウィリアムズ:オーボエと弦楽の協奏曲 イ短調*
ジェームズ・マクミラン(b.1959):室内オーケストラのための’ One’(2012)#
 オーボエ協奏曲(2010)
ブリテン:イギリス民謡による組曲「過ぎ去りし時」op.90(1974)
ニコラス・ダニエル(Ob、指*)、
イングリッシュ・ホルン)
ブリテン・シンフォニア
ジェームズ・マクミラン(指[2,3,4])

録音:2014年2月
#=世界初録音
ヴォーン・ウィリアムズ、マクミラン、ブリテンという英国を代表する作曲家による作品を、英国の気鋭のアンサンブルと、英国出身の名オーボエ奏者 の独奏で。ヴォーン・ウィリアムズのこの協奏曲でBBCヤング・ミュージシャン・オブ・ザ・イヤーを受賞した、思い入れも熱い作品。マクミランのオー ボエ協奏曲は、ニコラス・ダニエルに献呈されています。’ One’ は、ブリテン・シンフォニア創立20周年を記念して書かれたもの。マクミランの出身地 であるスコットランドやアイルランドに伝わる歌の旋律が、様々な楽器によるソロで演奏されます。オーボエ協奏曲はヴァイオリンのグリッサンドの多用が 印象的。オーボエが超絶技巧でソロを展開します。ブリテン晩年の「過ぎ去りし時」も、古くから伝わる民謡の世界が雄大な美しさを湛えて再現されてい ます。 ニコラス・ダニエルは英国出身のオーボエの名手。18歳でBBCヤング・ミュージシャン・オブ・ザ・イヤーを受賞、その後ヨーロッパでも活躍するよ うになります。世界の指揮者と共演、バロックと19世紀音楽へのとりわけ深い造詣のほか、新作にも積極的に取り組んでおり、彼が初演した作品には、デュ ティユー、ジョン・タヴァナー、マクミラン、ティペットらのものも含まれます。音楽祭の監督を務める傍ら後進の指導にもあたっています。 (Ki)
HMU-807574(2SACD)
アレッサンドロ・スカルラッティ:作品集
アリア「Figlio! Tiranno! O Dio!」〜オペラ「グリゼルダ」(1721)より
アリア「私の心は嫉妬に燃え(Se geloso e il mio core)」*〜セレナータ「Endimione e Cintia」(1705)より
. アリア・パストラーレ「彼はお生まれになった」〜カンタータ「Non so qual piu m’ ingombra」(1716)より
この新しい問題に(A questo nuovo affanno)〜オペラ「Eraclea」(1700)より
私が楽しんでいる間に(Mentr’ io godo)〜オラトリオ「La Santissima Vergine del Rosario」(1707)より
くすんだ影(Ombre opache)〜カンタータ「Correa nel seno amato」(1690)より
レチタティーヴォ「メランコリーな鳥が歌うところで(Qui, dove … Torbido, irato)」& 8. アリア「Torbido, irato, e
nero」〜セレナータ「エルミニア」(1723)より
アリア「祝いの声で」*〜アリア集「7 Arie con tromba sola」(1703-08)より
レチタティーヴォ「O vane speme!」〜アリア「Cara tomba del mio diletto」〜オペラ「Mitridate Eupatore」(1706)より
アリア「Sussurrando il venticello」〜オペラ「Tigrane」(1715)より
アリア「キューピッドよ、翼をあげよErgiti, Amor, su i vanni」〜オペラ「Scipione nelle Spagne」(1714)より
アリア「Esci omai」**、アリア「Dolce stimolo al tuo bel cor」〜オペラ「Mitridate Eupatore」(1706)より
アリア「D’ amor l’ accesa face」より〜セレナータ「Venere, Amore e Ragione」(1706)より
アリア「Io non son di quei campioni」〜オペラ「La Statira」(1690)より
シンフォニア、アリア「戦いに A battaglia」*〜カンタータ「A battaglia, pensieri」(1699)
エリザベス・ワッツ(S)
イングリッシュ・コンサート 
ローレンス・カミングス(指揮&通奏低音)
マーク・ベネット(Tp)*
ヒュー・ダニエル(Vn)**

録音:2014年11月、ロンドン・オール・ハロウズ教会、ゴスペル・オーク
アレッサンドロ・スカルラッティ。鍵盤のソナタでも有名なドメニコ・スカルラッティの父にあたり、特に声楽作品で大きな名を残しています。アリアの 巨匠ともいわれるA.スカルラッティの作品を、「同世代の中で最も美しいソプラノ」と絶賛されるエリザベス・ワッツが縦横無尽に歌いつくします。演奏 機会の少ないオペラやセレナータからのアリアを中心に組まれたプログラムで、どの曲も色鮮やかな力強さに満ちています。
エリザベス・ワッツは2006年キャスリーン・フェリアー賞受賞を始め、様々な賞を受賞しています。2014年にはプロムスのラスト・ナイトにも出演す るなど、イギリスを中心に活躍の場を広げています。ここでも力強く表情豊かな歌声を思い切り響かせています。管弦楽は1973年にピノックによって創 設され、その後マンゼのもとでも大きな人気を博し、現在はハリー・ビケットが音楽監督を務めていますが、今回のCDではチェンバロ奏者としてもおな じみのローレンス・カミングスが指揮を務めます。 (Ki)
HMU-807575(1SACD)
ルネッサンス時代のクリスマス合唱音楽
M.プレトリウス:ベツレヘムにひとりの子供が生まれた
 Es ist ein Ros entsprungen
H.プレトリウス:Magnificat quinti toni
クレメンス・ノン・パパ:Pastores quidnam vidistis
 キリエ、グローリア、サンクトゥス、アニュス・デイ(Missa Pastores quidnam vidistis)
ハンドル:カニーテ・チューバ
 Mirabile mysterium
エッカルト:Ubers Gebirg Maria geht
 Vom Himmel hoch
ハスラー:Hodie Christus natus est
スティレ・アンティコ

録音:2015年2月
ア・カペラ合唱グループ、スティレ・アンティコ。結成10年を越え、その澄んだハーモニーにはますます磨きがかかり、ヨーロッパ各地で絶賛されています。 スティレ・アンティコによる、ルネッサンス時代のクリスマス合唱作品集。厳格な対位法で書かれており、ともするとストイックな演奏になりがちなルネッ サンス時代の合唱作品も、スティレ・アンティコにかかるとかくも美しくやわらかな響きをまとうものか、と驚かされます。ルネッサンス、クリスマス、言 葉といったことを越えて、純粋に美しい声の織りなす響きに身をゆだねる喜びを味わえる1枚です。 (Ki)
HMU-807577
(1SACD)
ロバート・カイア(b.1952):THE SINGER’S ODE (2012)
THE CLOUD OF UNKNOWING (2013)
SONG OF THE SOUL (2011)
エステリ・ゴメス(S)
デイヴィッド・ファーウィグ(Br)
ヴィクトリア・バッハ・フェスティヴァル・オーケストラ
クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(指)
コンスピラーレ

録音:2013年6月
パーセルが残した5幕から成るセミ・オペラ、アーサー王。半分神格化されている存在、アーサー王の物語で、オスワルド率いるサクソン人はアーサー 王にとって異教徒すなわち悪であり、彼らに戦いを挑みますが、それは地上ではなく神の世界での戦い。神の世界ではオスワルドの不思議な魔力は氷のよ うに固められてしまいます。王は彼らをひざまずかせ、最後は協力して大英帝国を築くようになる、といったストーリーとなっています。各場面の音楽付け が非常に活き活きとしており、歓迎すべき新録音の登場といえるでしょう。 (Ki)
HMU-807587
(1SACD)
ヴィヴァルディ:主は仰せになられた(ディキシト・ドミヌス)RV.807、
 モテット「いと正当なる怒りの激しさに」RV.626
ヘンデル:主は言われた(ディキシト・ドミヌス)HWV.23
ラ・ヌォヴァ・ムジカ ルーシー・クロウ(S)
デイヴィッド・ベイツ(指)

録音:2012年3月エア・スタジオ、リンドハースト・ホール、ロンドン
ヴィヴァルディとヘンデルの詩篇109篇(ディキシト・ドミヌス)に基づく作品を収録。ヘンデルの「ディキシト・ドミヌス」はイタリアに滞在していた 若き日1707年作曲された見事な野心的な作品。そしてヴィヴァルディの「ディキシト・ドミヌス」は生き生きとした軽やかな作品で、長らくガルッピの作 品として誤って伝えられていましたが、現在は1730年頃作曲されたヴィヴァルディの作品とされています。モテット「いと正当なる怒りの激しさに」はソ プラノ・ソロのための輝かしい作品。「イタリア時代のカンタータとアリア(HMU 907559)」で注目されたソプラノ歌手ルーシー・クロウの鮮やかな美 声が響き渡ります。 また最高級の音響で名高いロンドンのエア・スタジオ(リンドハースト・ホール)での美しい録音も注目です。 (Ki)
HMU-807588(1SACD)
セバスティアン・ドゥ・ブロッサール(1655-1730):昇階唱のための交響曲(ニ長調)[SDB. 229]
シャルパンティエ(1643-1704):聖ペテロの否認 [H.424]
ブロッサール:昇階唱のための交響曲(ト短調)[SDB. 228]
シャルパンティエ:アブラハムの生贄[H.402]
ブロッサール:トリオ・ソナタ(ニ長調)[SDB.221]
カリッシミ(1605-1674):エフタの物語
デヴィッド・ベイツ(指)
ラ・ヌオヴァ・ムジカ

録音:2014年1月、2012年10月
カリッシミの「エフタの物語」は、音楽史上最初の劇的オラトリオとも言われる屈指の傑作。美しい声楽パート、充実した器楽、そして物語を劇的に 表現する、場面ごとの効果的な編成は、群を抜いているといえるでしょう。エフタの物語は、旧約聖書からとられたもの。勇者エフタが、むずかしい戦い に挑んでいたとき、「自分が故郷に帰ったときに最初に会った人物を神にささげる」と誓いをたて、戦いに勝利しますが、実際に帰ったときに会った最初 の人物は、自分のたった一人の娘だったが、誓いを守って娘を神に捧げた、というもの。この「犠牲」をテーマに、シャルパンティエやブロッサールの作 品を集めて1枚にしたのがこのCD。デヴィッド・ベイツが、自身オルガンを演奏しながらアンサンブルを見事に導き、犠牲の物語につけられた美しい音 楽を柔らかに再現しています。 (Ki)
HMU-807590(1SACD)
バロック・オペラ・アリア集
ヘンデル:「フラーヴィオ」―罠を砕き
「アドメート」序曲,亡霊たちのバレエ―導入,恐ろしい亡霊,閉じよ、私の目よ,第2幕のシンフォニア
「ジューリオ・チェーザレ」―物音立てずに進む
「オットーネ」―私は裏切られた,多くの苦悩が
「ロデリンダ」―生きよ、暴君め
ボノンチーニ:「クリスポ」−巡礼者はこのように疲れ,落ちていく急流は
「グリゼルダ」―あなたを崇める栄光のため
「ムツィオ・シェヴォラ」―傷ついた虎は
アリオスティ:「ヴェスパシアーノ」序曲
「近くの遭難者」―波は荒れ、風は音を立て
「コリオラーノ」―ああ、邪悪な大理石め、不吉な亡霊め,あまりにも惨めな息子の
ローレンス・ザゾ(CT)
デイヴィッド・ベイツ(指)
ラ・ヌオーヴァ・ムジカ

録音:2014 年 1 月、ロンドン
米国を代表するカウンターテノール、ローレンス・ザゾのバロックオペラ・アリア集です。お得意のヘンデルを中心に、ジョヴァンニ・バッティスタ・ボノンチーニ(1670―1747)、アッティーリオ・マラキア・アリオスティ(1666―1729頃)の作品を収録しています。この三人はいずれも同時期にロンドンで活躍しており、ここに収録されているのも1719年から1729年にかけてロンドンで初演されたオペラの曲ばかりです。原題のA Royal Trioは、ロンドンでオペラ興行を行っていたロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージックで活躍した三人組、といった意味です。ヘンデルばかりが知られていますが、ボノンチーニもアリオスティも優れた音楽を提供していたことが分かります。ザゾは1970年、フィラデルフィア生まれ。英国で声楽を学び、柔らかい美声で高い人気を誇っています。録音も非常に多く、特にルネ・ヤーコプスは、ヘンデル「リナルド」、「サウル」、「メサイア」、スカルラッティ「グリゼルダ」の録音でザゾを起用するほど重用しています。なおZazzoのカナ表記はザッゾやザッツォになっている場合もありますが、この姓の多いアメリカ合衆国東海岸では、カタカナのザゾとほぼ同様に発音されています。指揮者のデイヴィッド・ベイツも実はカウンターテノール歌手。2007年、英国でラ・ヌオーヴァ・ムジカを創設、以来指揮者としても活躍しており、ラ・ヌオーヴァ・ムジカは数年のうちに高い評価を得ています。SACD Hybridでの発売。録音の良さでも楽しめます。 (Ki)
HMU-807595(1SACD)
ハプスブルク家の音楽
クリストバル・デ・モラレス(c.1500-1553):神のうちに喜べ(ユビラーテ・デオ)
トマス・クレキロン(c.1505-1557):キリスストのしもべ、アンドリュー
トマス・タリス(c.1505-1585):使徒は様々な言語で主を讃美した
ジョスカン・デプレ(c.1440-1521):1000の後悔
ルートヴィヒ・ゼンフル(c.1486-c.1543):我々の目に涙をもたらすもの
ニコラ・ゴンベール(c.1495-c.1560):私の魂
ピエール・ド・ラ・ルー(1460-1518):おおアブサロムよ
ニコラ・ゴンベール:1000の後悔
ヤコブ・クレメンス・ノン・パパ(c.1510-c.1555):Carole magnus eras
アロンソ・ロボ(1555-1617):私のハープは
ハインリヒ・イザーク(c.1450-1517):賢き処女が
スティレ・アンティコ

録音:2013年10月
無伴奏声楽アンサンブルとして欧米で非常に高い人気を誇るスティレ・アンティコ。9枚目のリリースにあたる今作は、ハプスブルク家のために書かれた 音楽を集めたもの。ハプスブルク家といえば、11世紀から20世紀初頭にかけての長きにわたり、ヨーロッパに君臨する一族でした。特にその勢いが強かっ たのはマキシミリアン1世の頃、当時の宮廷の作曲家がハインリヒ・イザークでした。そんなイザークの作品をはじめ、ハプスブルク家に仕えた、あるい は何らかのかたちで関わった作曲家たちの作品を集めたのがこのCD。ジョスカン・デプレやゴンベールの作品などは複雑な声の絡み合いの極みのような 作品ですが、スティレ・アンティコの清冽な澄んだアンサンブルが冴えわたります。 (Ki)
HMU-807610(1SACD)
キャロル集〜新旧大陸の聖歌VOL.3
1. [聖歌]アンティフォナT:O Sapientia
2. O come, all ye faithful(「神の御子は」)
3. Remember, O thou man
4. [聖歌]アンティフォナU:O Adonai
5. ポール・ヒリアー:Adam lay ibounden
6. Gandete! Christus est natus
7. ヘンリー・カウエル:Sweet was the song the Virgin sung
8. [聖歌]アンティフォナV:O Radix Jesse
9. ジェラルド・バリー:Carol
10. [伝承] Heissa, Bauma
11. [聖歌]アンティフォナW:O Clavis David
12. ヨハン・クリストフ・バッハ:Merk auf, mein Herz
13. [聖歌アンティフォナX:O Oriens
14. ヨセフ・スティーヴンソン:If angels sung a Savior’s birth
15. ダニエル・リード:Winter
16. [聖歌アンティフォナY:O Rex Gentium
17. [伝承]Gesu bambin l’e nato
18. [伝承]Away in a manger
19. Eamonn O Gallchobhair: An Tietheadh go hEgipt
20. [伝承] Suantrai ar Slanaitheora
21. アンティフォナZ:O Emmanuel
22. Behold a silly tender babe
23. Arbeau/ Woodward: Ding Dong Merrily on High
ポール・ヒリアー(指)
アイルランド室内Cho

録音:2012年6月&2014年1月
ポール・ヒリアー最新盤は、喜びにあふれたクリスマス・キャロル集。7曲収録されているアンティフォナは古くから伝わる聖歌で、すべて待降節にまつ わるもの。ほかにも、アイルランド、アメリカ、ヨーロッパ中・東部の近代の作曲家によるものまで幅広く網羅しています。 (Ki)
HMU-807618(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番「街の歌」変ロ長調 op.11
ウェーバー:協奏的大二重奏曲(クラリネットとピアノのためのグランド・デュオ・コンチェルタント)変ホ長調 op. 48
ブラームス:クラリネット三重奏曲 イ短調 op.114
ジョン・マナシー(Cl)
ジョン・ナカマツ(P)
クライヴ・グリーンスミス(Vc)

録音:2013年12月、ニューヨーク
クラリネットの現代屈指の名手の一人、ジョン・マナシーの新譜の登場。ベートーヴェン、ウェーバー、ブラームス、それぞれが当時のクラリネット 名手のために書いた三作品というプログラムです。今回も、ピアノは1997年ヴァン・クライバーンコンクール優勝経験をもつジョン・ナカマツ。三重奏 のチェロ奏者には、2013年6月をもって解散した東京クヮルテットで最後のチェロ奏者を務めていた、室内楽を知り尽くした名手クライヴ・グリーン スミスを迎えています。
ベートーヴェンでは、名手三人の息の合ったアンサンブルが光ります。ウェーバーの協奏的大二重奏曲は、クラリネットにも超絶技巧が要求されるだ けでなく、ウェーバー自身名ピアニストだったこともありピアノ・パートも華やかな技巧に満ちた難曲ですが、マナシーとナカマツの完ぺきな演奏で堪 能できるのは嬉しい限りです。ブラームスでは、クラリネットならではの蜂蜜のような甘くなめらかな音色に心奪われます。 (Ki)
HMU-807631
(1SACD)
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番
ピアノ協奏曲第5番*
ヴァディム・ホロデンコ(P)
ミゲル・ハース=ベドーヤ(指)
フォートワースO

録音:2014年10月、2015年3月* ベース・パフォーマンス・ホール(フォートワース、テキサス)(ライヴ)
1986年ウクライナ出身のヴァディム・ホロデンコ、待望のプロコフィエフの登場です。モスクワ音楽院でゴルノスタエヴァ(ルー カス・ゲニューシャスの祖母)に師事し、2010年第4回仙台国際コンクール第1位、2013年ヴァン・クライバーン・コンクール優勝したことで注目を 集めています。 プロコフィエフのピアノ協奏曲はいずれも難曲ですが、ことに第2番と第5番は曲芸ばり。ホロデンコはホロヴィッツを思わすタッチで、奔放なヴィルトゥ オーゾ風演奏を繰り広げます。しかしプロコフィエフならではの叙情的な歌に満ちた個所では、情感たっぷりで内省的なピアニズムを堪能させてくれます。 プロコフィエフのピアノ協奏曲はこれくらい指のまわる演奏だと、聴いていて爽快な興奮を沸かせてくれます。指揮は1968年ペルー出身のミゲル・ハース=ベドーヤ。プロコフィエフの5番は1932年に作曲者自身の独奏とフルトヴェングラー指揮ベルリン・フィ ルで初演されましたが、ハース=ベドーヤは往年の大巨匠を彷彿させる大きな演奏でソロを支えています。 (Ki)
HMU-807633(1SACD)
バッハ(シトコヴェツキー編):ゴルトベルク変奏曲(弦楽オーケストラ版) ブリテン・シンフォニア〔トーマス・グールド(音楽監督&ヴァイオリン)〕

録音:2014年4月(オール・ハロウズ教会、ロンドン)
ヴァイオリン奏者にして指揮者としても活躍しているドミトリー・シトコヴェツキーは、バッハ のゴルトベルク変奏曲を、1985年、バッハ生誕300年の記念年にあわせて弦楽三重奏に編曲、その後弦楽オーケウストラ版も生み出しました。弦楽三重 奏版は、シトコヴェツキー本人のヴァイオリン、コセ(ヴィオラ)、マイスキー(チェロ)いう豪華な顔ぶれによる演奏も知られているところです(ORFEO. 138851)。このたび新録音の登場となる弦楽オーケストラ版は、イギリスが誇る名門、ブリテン・シンフォニアによる演奏。ブリテン・シンフォニアは1992 年に設立され、ブリテンの美学を受け継ぎ、新旧を問わず様々なプログラムで、グラモフォン・アワード受賞やグラミー賞にノミネートされたアンサンブル。 このゴルトベルクでも、音を自在に伸ばせ、ヴィブラートなどで様々に表情をつけることができるという弦楽器の特性を生かしながらも、バッハの原曲がもつ、 主題のシンプルな美しさをひしひしと感じさせる演奏を展開しています。 (Ki)
HMU-807637(1SACD)
パブロ・ネルーダの詩にもとづく合唱作品集
カリー・ラトクリフ(b.1953):ありふれたものへの賛歌(Ode to Common Things)(1966年/室内楽版:2014年)
ショーン・キルヒナー(b.1970):私の中のあなたの血(Tu sangre en la mia)ソネット53番
 あなたの声(Tu voz)ソネット52番
ドナルド・グラントハム(b.1947):絶望の歌(La cancion desesperada)
コンスピラーレ、コンスピラーレ・チェンバー・プレイヤーズ
クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(指)

録音:2014年9月
チリの国民的詩人、パブロ・ネルーダ(1904-1973)。外交官、そして政治家でもあり、南米ではチェ・ゲバラと同様、左派のヒーローの一人となっています。 1971年ノーベル文学賞受賞。映画「イル・ポスティーノ」のモデルにもなった人物です。彼の生気に満ちた詩にインスパイアされた作曲家たちによる合 唱作品集。ソネットは彼の妻(離婚2回、最期の妻へ)に送った100の愛のソネットからとられたもの。1991年設立の合唱団コンスピラーレの力強い 歌声に魅了される1 枚です。
HMU-807638(2SACD)
クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(b.1962):コンシダリング・マシュー・シェパード クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(指)
コンスピラーレ

録音:2016年3月3日
マシュー・シェパードは、1998年、21歳の時、同性愛者だからという理由でリンチ殺人の被害者となったアメリカの大学生。この事件は社会に大き な影響を与え、様々な社会的問題提起のきっかけとなりました。この事件に大きな衝撃を受けたクレイグ・ヘッラ・ジョンソンが、マシューのために書い た作品を収録したもの。追悼の思いを込めたミサを核に、マシューの事件への考察などの意味を込めたプロローグやエピローグから構成されています。愛、 人の命について様々に考えさせられる内容です。コンスピラーレの名人たちによる演奏が、胸に刺さります。

HMU-807641(8SACD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集
(1)第1番ヘ長調Op.18-1、第2番ト長調Op.18-2、第3番ニ長調Op.18-3、第4番ハ短調Op.18-4、第5番イ長調Op.18-5、第6番変ロ長調Op.18-6

(2)「ラズモフスキー」四重奏曲集〔第7番Op.59-1、第8番Op.59-2、第9番Op.59-3〕

(3)第10番変ホ長調Op.74「ハープ」、第11番へ短調Op.95「セリオーソ」

(4)第12番Op.127変ホ長調、第14番Op.131嬰ハ短調、第13番Op.130変ロ長調&大フーガOp.133(第5楽章カヴァティーナと、最終楽章のアレグロの間に演奏)、第15番Op.132イ短調、第16番Op.135ヘ長調
東京Q〔マーティン・ビーヴァー(Vn) 池田菊衛(Vn) 磯村和英(Vla) クライヴ・グリーンスミス(Vc)〕

(1)録音:2006年5月、2007年2月

(2)録音:2005年4月26−29日

(3)録音:2007年11月,場所:アカデミー・オブ・アーツ&レターズ(ニューヨーク)

(4)録音:Op.135/2007年11月(アカデミー・オブ・アーツ&レターズ)、opo.127,131/2008年5月(バード大学フィッシャー・センター・フォー・ザ・パフォーマンツ)、opp.130,132,133/2008年8,9月(東京:王子ホール
2013年、44年の長き活動に幕をおろした東京クヮルテット。2002年からの最終メンバー(マーティン・ビーヴァー(Vn) 池田菊衛(Vn) 磯村和 英(Vla) クライヴ・グリーンスミス(Vc)の4名)となってからは、ハルモニアムンディからレコーディングを発表していました。なかでも、ベートーヴェ ンの弦楽四重奏曲全曲は彼らの活動のいわば最後の集大成として注目のプロジェクトとなっておりました。彼らの日本での演奏活動の中心地であった東京・ 王子ホールで、ハルモニアムンディ・チームがレコーディングを行ったことも話題となりました。このたび、そんなベートーヴェンの全曲がボックス化。しかも、 通常盤のみでの発売だった作品18もSACDハイブリッドへとマスタリングが施された注目の高音質での登場です。大変お買得なこのボックス、東京クヮ ルテットという、音楽史上のいまや「レジェンド」的存在の集大成を聴くことができます (Ki)
HMU-807659(1SACD)
クープラン至高の名作ルソン・ド・テネブル
F.クープラン:第1のルソン・ド・テネブル
ブロサール(1655-1730):トリオ・ソナタホ短調
F.クープラン:第2のルソン・ド・テネブル
ブロサール:トリオ・ソナタイ短調
F.クープラン:第3のルソン・ド・テネブル
ブロサール:スターバト・マーテルop.8
ルーシー・クロウ(S)
エリザベス・ワッツ(S)
ラ・ヌオヴァ・ムジカ(声楽)&デイヴィッド・ベイツ(Org、指)
アレックス・マッカートニー(テオルボ)、
ジョナサン・リース(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
ジュディット・エヴァンス(Cb)

録音:2015年10月
ルソン・ド・テネブル(暗闇の朗読、の意)は、キリスト教で、受難の聖金曜日をはさむ聖木曜日から聖土曜日の3 日間の、原則として明け方におこ なわれる礼拝のこと。各日とも、エレミアの哀歌に基づくテキストの3つの朗読(ルソン)を含みます。暗闇を意味する「テネブル」という語は、この礼 拝で、朗読を進めるにつれ、ロウソクが一本ずつ消されてゆくことに由来しています。キリスト教にとってとりわけ重要な受難を思う礼拝というだけあり、 付随する音楽も非常に重要視されています。ルイ14 世(太陽王)の時代に多く作曲され、ルソン・ド・テネブルは、社会的イベントのひとつにまでなり ました。 ここに収録されたF.クープランは、ルソン・ド・テネブルの中でも至高の名作のひとつ。クープランは9曲ルソン・ド・テネブルを書いたとされていますが、 現存するのはここに収録された3曲のみです。ソプラノの二重唱による第3のルソンは、モンテヴェルディの声楽書法やリュリの劇的表現をも思わせる充 実した作品で、フランスの宗教音楽の中でも傑作のひとつとされています。ガッティ、ガーディナー、ネゼ=セガン、パッパーノら世界の名だたる指揮者か らの信頼も厚いルーシー・クロウ、そしてイギリスが生んだナンバーワン・ソプラノ、エリザベス・ワッツ、2 人のソプラノの共演にも注目です。セバスティ アン・ド・ブロサールは、理論家としての功績が大きい人物ですが、イタリア趣味を巧みに取り込んだ作品を遺しており、そのセンスの良さはここに収め られた作品からもうかがい知ることができます。 (Ki)
HMU-807668
ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲
ブラームス(シェーンベルク編):ピアノ四重奏曲第1番ト短調Op.25*
ミゲル・ハース=ベドーヤ(指)
フォートワースO

録音:2015年10月2-4日、23-25日*/ベース・パフォーマンス・ホール(フォートワース、テキサス)(ライヴ)
ホロデンコとのプロコフィエフの協奏曲録音で注目された指揮者ミゲル・ハース=ベドーヤ。1968年ペルー出身、オットー= ヴェルナー・ミュラー、小澤征爾、グスタフ・マイヤーらに師事。現在はノルウェー放送管弦楽団の首席指揮者とフォートワース管弦楽団の芸術監督を務 める実力派です。 このアルバムでは、オーケストラの機能を追求した2篇で真価を発揮。ルトスワフスキの「管弦楽のための協奏曲」は初期作品で彼の出世作。ポーラ ンド民謡を素材としながら、現代的な和声と凝りに凝った作曲技法を示しています。協奏曲の名の通り、各楽器のソリスティックな妙技に満ちていて聴き 応え満点。シェーンベルク編曲によるブラームスのピアノ四重奏曲第1番は、近年の人気作。シェーンベルクはブラームス流のオーケストレーションを墨 守したと言いつつ、多種打楽器が近代的な音色を示し興味津々。フォートワース管弦楽団の熱演が光ります。 (Ki)
HMU-907670
南米の現代音楽集〜New South American Discoveries
ホルガ・ヴィリャヴィチェンチョ・グロスマン(b.1973):Wayra (2011)
ヴィクトル・アグデロ(b.1979):El Sombreron (2009)
セバステァイン・ヴェルガラ(b.1978):Mecanica (2005)
ディエゴ・ルツリアーガ(b.1955):Responsorio (2000)
ディエゴ・ヴェガ(b.1968):Musica Muisca (2009)
セバスティアン・エッラスリス(b.1975):La Caravana (2003)
アグスティン・フェルナンデス(b.1958):Una Musica Escondida (2004)
アントニオ・ジェルヴァゾーニ(b.1973):Icarus (2003
ノルウェーRSO
ミゲル・ハース=ベドヤ(指)

録音:2014年10月、2015年12月
2000年代に、南米の作曲家(すべて1950年以降生まれ)たちによって書かれた短めのオーケストラ作品を集めた1枚。ペルー出身のミゲル・ハー ス=ベドヤの指揮、すべて初録音です。グロスマンのWayra(インカの言葉で ‘風’ の意)は砂を巻き込んだ大きな竜巻のような作品。ヴィクトル・アグ デロの「El Sombreron」はフォークの香り漂う作品。ヴェルガラの「Mecanica」はハイテンションの作品。エクアドルのルツリアーガの作品「Responsorio」 はエクアドルのサラサカ地方のメロディに基づいています。他にもコロンビアの空気を思わせるヴェガのMusica Muiscaなど、それぞれ独自の色と香り に満ちています。オーケストラはハース=ベドヤが音楽監督を務めるノルウェー放送交響楽団。北欧のオーケストラではありますが、南米の作曲家達の音 楽世界を存分に堪能できます。遠い南米の音楽活動の一端を垣間見ることのできる貴重かつ興味深い1枚です。 (Ki)

HMU-907080
アノニマス4〜イングリッシュ・レディ・ミサ アノニマス4
HMU-907099
アノニマス4〜中世のキャロルとモテット
アンティフォナ「今日、キリストが生まれ給えり」/
モテトゥス「祝福され給いし降誕よ/神の驚くべき慈悲よ/処女の輝きよ/現われ給えり」/
アンティフォナ「光よりの光」/讃美歌「アレルヤ、新しい御業」/賛歌「いと高きところよりの言葉」/
モテット「バラムは託宣を延述べ伝えたり」/讃美歌「アヴェ・マリア」/歌曲「天の王からガブリエルが」/
讃美歌「ルライ:甘美で美しい光景」/モテトゥス「時は過ぎ行き/恵み深き御母」/
賛歌「見よ、明るき声が響き渡り」/ロンデルス「天の王国より」/アンティフォナ「シバより訪れし者はみな」/
モテトゥス「処女の胎は/いと清らかなる御母」/讃美歌「ルライ、ルライ:降誕祭の夜に」/
レスポンソリウム「3つの貴き贈り物」/モテトゥス「輝く新しき太陽が/人類の源/エサイの子孫よ」/
歌曲「処女は産み給えり」/讃美歌「見よ、自然はその法則を」/賛歌「太陽が昇るところより」/
讃美歌「このような美しい薔薇はない」/アンティフォナ「三博士は星を」/讃美歌「ノエル:眠りから覚めよ」
アノニマス4

録音:1992年11月23日-25日
HMU-907146(3CD)
ヘンデル:歌劇「アリオダンテ」 ロレイン・ハント・リーバーソン(アリオダンテMs)、
ジュリアナ・コンデク(ジネヴラS)、
リサ・サッファー(ダリンダS)、
ジェニファー・レイン(ポリネッソMs)、
ニコラス・カヴァリエ(スコットランド国王B)、
ルーフス・ミュラー(ルルカーニオT)、
イェルン・リンデマン(オドアルドT)、
ニコラス・マギーガン(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ、
ヴィルヘルムスハーフェン・ヴォーカル・アンサンブル

録音:1995年6月 、ゲッティンゲン
2006年7月に、癌のため53歳で惜しくも亡くなったロレイン・ハント・リーバーソンを追悼して、マギーガンの記念碑的名盤「ア リオダンテ」が豪華装丁で復活。1995 年のヘンデル・フェスティヴァル音楽祭(ゲッティンゲン)での伝説的なプロダクションのメン バーによる録音です。第1幕第8場の超絶技巧アリア「真心という翼にのり」でのロレイン・ハントの歌唱は、録音当時40 歳代前半、 まさに旬の歌声そのもの、今聴いても圧倒的な力強さで、色褪せることない魅力を放っています。ダリンダ役のサッファーの初々しい 歌声も魅力。この「アリオダンテ」は、ヘンデルがコヴェントガーデンのために書いた最初のオペラというだけあって、聴衆を獲得す るために気合を入れて書かれており、レチタティーヴォが短めで、次々と聴きもののアリアが繰り広げられるのが特徴。マギーガンの しなやかな情熱に満ちた指揮に、名人集団フライブルク・バロック・オーケストラが見事に応えていて、序曲からぐっと心をわしづか みにされてしまいます。 (Ki)
HMU-907151
ヘンデル:リコーダーの為のソナタ作品全集 マリオン・フェアブリュッヘン(Bfl)
コープマン(Cemb)
ヤープ・デル・リンデン(Gamb)
HMU-907182

HMU-807182(1SACD)
ペルト:プロファンディス(深き淵より)
モサ・シラビカ
ソルフェジオ/パリサィびとのひとりが
カンタンテ・ドミノ/スンマ
7つのマニフィカト用アンティフォナ
幸いなるかな/マニフィカト
クリストファー・ブローベント(Org)
ダン・ケネディー(Perc)
ポール・ヒリヤー(指)
シアター・オブ・ヴォイシス
HMU-907200
HMU-807200(1SACD)
ヒルデガルド・フォン・ビンゲン:11000の処女殉教者 アノニマス4
HMU-907213
タルティーニ:悪魔のトリル
コレッリの最も美しいガヴォット主題による変奏曲
ソナタ イ短調/ヴァイオリンの為の田園論
アンドルー・マンゼ(Vn)
HMU-907214

HMU-807214
(1SACD)
ロンドンの喧騒
ギボンズ:「ロンドンの喧騒」1&2
 4声のファンタジア
 我が窓より行け
コッボールド:新しい流行
ウィールクス:ロンドンの喧騒
ディアリング:6声部のファンタジア第1番
 都市の喧騒/田舎の喧騒
マイケル・イースト:牧歌的唱句
[麗しき月である5月に/コリドンはその時彼女にキスをしたいとしのミューズ/ああ悲しいことに/私にとっての平和と喜び]
レイヴンズクロフト:3羽のカラス
ポール・ヒリアー(指)
シアター・オヴ・ヴォイセズ、
フレットワーク

録音:2005年6月30日-7月4日
主に17世紀前半に活躍したイギリスの作曲家たちによる、ロンドンの街の物売りの声や商人の歌などを組み入れた、いわゆる「ロンドンの喧騒」と分類される曲を集めた録音。伴奏と合奏曲を受け持つフレットワークの腕の冴えはいつもながら素晴らしく、シアター・オブ・ボイシズの面々の歌声は、17世紀のロンドンを髣髴とさせてくれます。このタイトルの曲は、ギボンズとウィールクスのものが良く知られていますが、「グリーンスリーヴス」などの民謡旋律を用いた一種のクォドリベットであるコッボールドの「新しい流行」も、この曲種の中では有名。また、ディアリングの「田舎の喧騒」は、「ロンドンの喧騒」と同じ手法で、野ウサギやキジを狩るときの歌、物売りの声、収穫の歌や方言などを組み入れ、田園風景を生き生きと伝えており、興味深いものです。 (Ki)
HMU-907218
ストラヴィンスキー:4つの練習曲Op.7
ブラームス:ピアノ・ソナタ第1番 ハ長調Op.1
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ
ボルコム:9つのバガテル
ジョン・ナカマツ(P)
HMU-907222
収穫祭のレディー・ミサ アノニマス4
HMU-907228(2CD)
ヘンデル:合奏協奏曲集Op.6(全曲) アンドルー・マンゼ(Vn)(指)
エンシェントco.
HMU-907250(2CD)
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ全集
トッカータとフーガBWV.565(マンゼ編曲)
アンドルー・マンゼ(Vn)
リチャード・エガー(Cemb)
ヤープ・デル・リンデン(Gamb)
HMU-907259
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ全集
ニ長調 Op.1-13 HWV371
ヘ長調「ウォルシュ」 Op.1-12
二短調 HWV359a/イ長調 Op.1-3 HWV361
ト短調 Op.1-6 HWV364
イ長調「ロジェ」 Op.1-10
ホ長調「ロジェ」 Op.1-12
ト長調 HWV358
アンダンテ イ短調 HWV412
アレグロ ハ短調 HWV408
アンドルー・マンゼ(Vn)
リチャード・エガー(Cemb)

録音:1998年11月28-30日
HMU-907261(2CD)
ジェミニアーニ:コレッリのソナタOp.5の編曲による合奏協奏曲集、
6つのチェロ・ソナタOp.5〜第2曲
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタOp.5〜第9曲*
アンドルー・マンゼ(Vn)(指)AAM
リチャード・エガー(Cemb;*)
アリソン・マギリヴレイ(Vc)*
HMU-907274
ジョン・タヴナー:来たれ、そしてあなたの望みを私にせよ
寝た者のように/主に祈るもの/新郎*
聖歌(スーザン・ヘロアー編):おお三位一体の祝福されし光よ/全能の神よ/
光となるキリスト/他
アノニマス4
チリンギリアンSQ
HMU-907279
鯨の為のリタニー(連祷)
〜ジョン・ケージ:声楽作品集

鯨の為のリタニー(連祷)(2声)
アリア第2番(1声とエレクトロニクス)*
ファイヴ(5声)
18の春を迎えた陽気な未亡人(1声と閉められたピアノ)*
ソング・ブックス〜声楽の為のソロ22
(2声とエレクトロニクス)*
エクスペリエンシズ第2番(1声)
マルセル・デュシャンに関する、また、関さない
36のメゾスティクス(2声とエレクトロニクス)(*/+)
アリア(7声とエレクトロニクス、
キャシー・バーベリアンの為の)
年月は熟し始める(1声と閉められたピアノ)*
ポール・ヒリヤー(声)
シアター・オブ・ヴォイシズ
テリー・ライリー(声;+)

録音:1995年4月25日〜28日
HMU-907282
ショパン:練習曲集 Op.25(全12曲)
3つの新しい練習曲
子守歌 変ニ長調 Op.57
舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
ポロネーズ第7番「幻想」
フレデリック・チュウ(P)
HMU-907286
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
パガニーニの主題による狂詩曲
ジョン・ナカマツ(P)
クリストファー・シーマン(指)
ロチェスターPO
HMU-907296
バッハ:フーガの技法
(6つのヴィオラ・ダ・ガンバ版)
フレットワーク

録音:2001年12月
HMU-907298(2CD)
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタOp.5(全曲) アンドルー・マンゼ(Vn)
リチャード・エガー(Cemb)

録音:2001年11月
HMU-907311
バルティック・ヴォイシズ I
クレーク:ダヴィデの4つの詩篇
ペルト:マニフィカト
ラウタヴァーラ:クレド/ロルカ組曲
サンドストレーム:われは足れり
トルミス:ラトヴィアのブルドン・ソング
ヴァスクス:われらに平和を
ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィルハーモニー室内cho
タリンco.
HMU-907312
13世紀フランスのマリアに捧げられた歌(2001年9月11日、同時多発テロの犠牲者に捧ぐ)
作曲者不詳:おお、マリア、おお、幸いなる産婦よ
敬虔深き恵みの御母よ
救い主の御母に
おお、処女マリアよ
良き、喜ばしき言葉を
幸いなれ、人の永遠の救い
私はけがらわしい歌を数多く作ったが
アヴェ・マリア
ペロティヌス:祝福されたる子よ
作曲者不詳:神は世を新たにする
心からの愛を込めてあなたに祈ります、
気高き聖母マリアよ/めでたし、聖なる聖母/乙女のなかで最も清き者/まことに喜ばしきマリアについて/幸いなれ、乙女のなかの乙女よ/父の御母にして娘/幸いなれ、気高く、敬慕されるマリア
アノニマス4

録音:2001年9月10-14日
HMU-907316
ベネーガス・デ・エネストローサ(16世紀前半):即興(ファンタシア)の技法〜鍵盤楽器、ハープ、ビウエラの為の
新しい数字式タブラチュアによる曲集(1557)
[エントラーダ(エネストローサとカベソンに基づく即興)/
ラ・アルタ(ラ・スパーニャ)の旋律による
3声の曲(カベソン作曲)/
皇帝の歌「千々の悲しみ」(ジョスカン・デプレ作曲)/
カンシオン「私をそんなに喜ばせたいのね、あなたは」(クレキヨン作曲)/
カンシオン「わたしはあなたに」(作曲者不詳)/
ハープもしくはオルガンによるティエント
(ムダーラ作曲)/
王宮のパヴァーヌによるティエント
(バルデラーバノ作曲)/
舞曲様式によるソネット/
ロマンセ「クラーロス伯爵」によるディフェレンシア(バルウデラーバノ&エネストローサ作曲)
パヴァーヌ(エネストローサに基づく即興)/
カンシオン「世界よ、汝は我に何を与えてくれるのか」/
ミラノ風ガリアルダによるディフェレンシア
(カベソン作曲)/
40声の為のフーガ「唯一の神を丘にて」/
カンシオン「見よ、何故泣いているのか」/
朗誦するために(バルデラーバノ作曲)/
ロマンセ「ポプラの森まで行って来ました、
お母さん」(バスケス作曲)/
バハ・デ・コントラプント(ナルバエス作曲)/
ティエント第18番(カベソン作曲)/
アヴェ・マリス・ステッラ(賛歌)/
アヴェ・マリス・ステッラ(単旋聖歌)/
アヴェ・マリス・ステッラ(カベソン作曲;2声)/
アヴェ・マリス・ステッラ(カベソン作曲;3声)/
アヴェ・マリス・ステッラ(賛歌;4声)/
アヴェ・マリス・ステッラ(賛歌、単旋聖歌)
「私の牛の見張りをしておくれ」による
ディフェレンシア(ナルバエス&エネストローサ作曲)/
ロマンセ「モーロの王は散策していた」
(バルバエス作曲)/
グロサード「モーロの王は散策していた」
(パレロ作曲)/
フィナール(終曲;ムダーラ&カベソン作曲に基づく即興)
アンドルー・ローレンス=キング(スペイン式ダブルHp、ルネサンスHp、Org、Cemb、ハーディ・ガーディ)(指)
ザ・ハープ・コンソート

録音:2000年2月11-17日
HMU-907317
ゴーティエ・ド・コワンシ(1177/78-1236):聖母の奇蹟 アンドルー・ローレンス=キング(指)
ハープ・コンソート

録音:1999年6月11日〜18日
HMU-907321(2CD)
ビーバー:ロザリオのソナタ
[第1番 二短調「受胎告知」/第2番 イ長調「訪問」/第3番 ロ短調「降誕」/第4番 二短調「拝謁」/第5番 イ長調「神殿のイエス」/第6番 ハ短調「オリーヴの山で苦しみ」/第7番 ヘ長調「鞭打ち」/第8番 変ロ長調「いばらの冠をのせられ」/第9番 イ短調「十字架を背負う」/第10番 ト短調「磔刑」/第11番 ト長調「復活」/第12番 ハ長調「昇天」/第13番 二短調「聖霊降臨」/第14番 ニ長調「聖母被昇天」/第15番 ハ長調「聖母の戴冠」/パッサカリア ト短調]

■ボーナス・トラック:スコルダトゥーラについての解説
アンドルー・マンゼ(Vn)
リチャード・エガー(Org/Cemb)
アリソン・マギリヴレイ(Vc)

録音:2003年1月4-7日
HMU-907323
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
オリガ・カーン(P)
クリストファー・シーマン(指)
ロチェスターPO

録音:2002年10月
HMU-907325
ウォルクム・ユール〜ケルトとイギリスのキャロル集
■イギリスのクリスマス・キャロル
 ヒイラギとツタ(ア・カペラ)
 三隻の船を見た(クリスマスの朝)
 チェリー・トゥリー・キャロル/乾杯の歌
 覚めよ朗らかな歌声に加われ
■ケルト民謡
 よき人々は皆/
 聖母マリアの7つの喜び/子守歌/
 寒い冬の日に/エジプトへの脱出/
 見よ、何よりも美しい朝を/他
ヘンリー8世:青々と育ちしヒイラギは/
ブリテン:新年のキャロル
タヴナー:子羊/
R.R.ベネット:子守歌
バーゴン:神にして人
作曲者不詳(17世紀):スコッツ・リルト
アノニマス4アンドルー・ローレンス=キング(Hp)

録音:2003年3月21日-25日
名曲「ヒイラギとツタ」をはじめとするイギリスのクリスマス・キャロルと、アイルランドやスコットランドのケルト民謡を組み合わせた、今までにない、心に染み入るクリスマス・アルバム。清冽な冬の空気を吸い込んだ時の、敬虔で清々しい気持ちにも通じる、心穏やかな楽しいクリスマスを思わせてくれます。これらの曲を歌うアノニマス4の歌声は、いつもどおり親密で清楚。伴奏を担当するローレンス=キングのハープも声を引き立て、これ以上ない雰囲気を作り上げます。 (Ki)
HMU-907326
HMU-807326
(1SACD)
アメリカン・エンジェルズ〜希望、贖罪、栄光の歌
アメイジング・グレイス(ニュー・ブリテン)
朝のトランペット/ポーランド/アマンダ
甘美なる祈りの時/他(全20曲)
アノニマス4

録音:2003年5月12-15日
アングロ=アメリカンの霊歌を集めています。アノニマス4ならではの鮮烈な訴えのある音楽はいつもながら感動。 (Ki)  
HMU-907327
「火のみなもと」
伝ラバヌス・マウルス:賛歌「創造主なる聖霊よ、来たりたまえ」
作曲者不詳(11世紀スイス):セクエンツィア「永遠に慈しみ深き聖霊よ」
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:交唱「おお、何と驚くべき予見が」
幻視1「創造の火(私は、力強い獅子たちの姿で燃え上がるでもなく
そして私は、前述の生命ある火炎から私へと語りかける声を聞いた)」
[道を知れ 第2部 幻視1]
セクエンツィア「おお、慰めたる聖霊の火よ」
幻視2「知恵とその姉妹(そして私は(その建物の)南側の中央に
3人の形姿を見た/初めの形姿が言った)」[神の御業の書 第3部 幻視3]
応唱「おお、幸いなる魂よ」
幻視3「火の聖霊(そして私は天からの声を再び聞いた
そして形姿はこのように言った)」[神の御業の書 第1部 幻視1]
賛歌「おお、火の聖霊よ」
幻視4「愛(そして私は愛らしい乙女のようなものを見ました
そして私は、ある声が私に次のように語りかけるのを聞いた)」
[1166年頃、エブラッハのアダム修道士(大修道院長)への手紙]
交唱「愛は全てに宿り」/同「おお、永遠なる神よ」
作曲者不詳(9世紀フランス):賛歌「年はめぐりて」
アノニマス4

録音:2003年10月5-9日
この録音は、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンが幻視したイメージのうち、特に火を中心として、曲や幻視を組み合わせて構成したもの。アノニマス4は、彼女の曲とともに、彼女の幻視もグレゴリオ聖歌の招詞のスタイルで歌い、その清楚で静謐な世界を再現することに成功しています。 (Ki)
HMU-907329
バッハ:チェンバロの為の作品集
イタリア協奏曲 へ長調 BWV.971
協奏曲 ト長調 BWV.973
半音階的幻想曲とフーガ.ニ短調 BWV.903
協奏曲 ニ長調 BWV.972
幻想曲とフーガ.イ短調 BWV.904
ソナタ イ短調 BWV.965
幻想曲(とフーガ)ハ短調 BWV.906
フーガ.ハ短調 BWV.906(リチャード・エガー補筆完成版)
リチャード・エガー(Cemb)
HMU-907330
海に働く人びと
善良なアンドリオ
美しい娘たちがいたるところに
カテの娘たち/村の娘たち/婚約者たち
聖職者の黒服/ラ・ベルイッス
お化け屋敷/踊っても踊らなくても
乳搾り娘の歌/私のハーディ=ガーディ
猫/ミネット/美しいバラ/白イタチ
ジェルネリュイへの旅/孤独に満ち足りて
すみれを二つ/ブランル・ゲ
リウへの旅/サン・ピエール・リウ
私の本ができた/大男ジャン/シャ・ション
アンドルー・ローレンス=キング(Hp、他)(指)
ザ・ハープ・コンソート
クララ・サナブラス(S,バロックG)
ポール・ヒリアー(Br)

録音:2003年1月
HMU-907332
皇帝の為の協奏曲〜ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集
ハ長調 RV.189/ホ長調 RV.271「恋人」
ハ短調 RV.202/ハ長調 RV.183
ホ短調 RV.277「お気に入り」
ヘ長調 RV.286
アンドルー・マンゼ(Vn)(指)
イングリッシュ・コンサート

録音:2004年2月15日-17日
SACDで出ていたものの通常盤発売。1728 年9 月にヴィヴァルディがトリエステで神聖ローマ皇帝カール6世に手渡した12のヴァイオリン協奏曲からの6曲を収録しています。マンゼらしい過激なまでの仕掛けや遊び、大胆なカデンツァ、離れ業的超絶技巧が味わえます。 (Ki)
HMU-907335
コレグラフィ〜ルイ14世の舞曲
ラウル・オジェ・フイエ:『コレグラフィ』(1700 年出版)に収められた音楽
ダングルベールによるプレリュード、リュリ,カンプラによる序曲と舞曲
〜ダングルベールによるソロ版〜
アンドリュー・ローレンス=キング(17 世紀イタリア・モデル/バロック・トリプル・ハープ[2004 年製])
1700年にパリで出版されたフイエの「コレグラフィ」は、舞踊記譜法に関する初めての著書として、音楽史上でも重要なものです。宮殿で踊られていた様々なダンスを、記号と線を用いて記譜したこの本は、リュリをはじめとする当時の代表的な作曲家による音楽も収 められています。さらに、美しい挿絵も入っており、極めて豪華なつくり。ローレンス・キングは、この本の中から、ダングルベール の編曲によるリュート・ソロ用の曲を抜粋して演奏しています。目をつぶると、太陽王の宮廷に鳴り響く踊り手の靴音が聴こえてくる かのような典雅な一枚です。 (Ki)
HMU-907380

HMU-807380(1SACD)
モーツァルト:ヴァイオリンとピアノの為のソナタ集
第33番 ヘ長調 K.377*
第36番 変ホ長調 K.380
第32番 ヘ長調 K.376/ソナタ.ハ長調 K.403
アンドルー・マンゼ(Vn)
リチャード・エガー(Fp)

録音:2004年6月14日-17日
1781年に作曲された3つのソナタを中心としています。マンゼのヴァイオリンはここでも最高!清涼感に富んだ音色ながらも、音楽はあくまで意欲的でエネルギー満点。またピアノにも単なる伴奏以上のものが要求されているこれらのソナタでのエガーのフォルテピアノも実に達者。ことにK.376 の丁丁発止のやり取りは、さすがこのコンビ!と唸らせられます。なお、未完のK.403 の第3 楽章は、マクシミリアン・シュタートラーの補筆によって演奏されています。 (Ki)
HMU-907381
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64*
幻想序曲「ロミオとジュリエット」+
ダニエレ・ガッティ(指)RPO

録音:2003年7月31日-8月1日アビーロード・スタジオ*
1998年5月6-7日ワトフォード・コロシアム+
HMU-907383
バード:コンソート・ソング集
私の心は私にとっては王国
6声のファンタジア
おお主よ、何と空しきことか
満足は豊か
貞淑なペネローペ/6声のパヴァン
6声のガリアード
私の恋人は小犬を飼っていた
おお類稀なその胸から
名高い高貴な女王/4声のファンタジア
澄みきった東の空から
6声のファンタジア/真実ははじめ
ああこの声を聞くあなた
この世のあらゆる楽しみを軽蔑するものは
エマ・カークビー(S)
フレットワーク

録音:2004年1月
HMU-907385
HMU-807385
(1SACD)
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲集
第3番 ト長調 K.216
第4番「軍隊」ニ長調 K.218
第5番「トルコ風」イ長調 K.218
アンドルー・マンゼ(Vn,指)
イングリッシュ・コンサート
カデンツァは、マンゼ自身によるものを披露。マンゼは艶やかな音色と音楽的深さで、新鮮な響きに包まれた演奏を聴かせてくれます。 (Ki)
HMU-907387
モーツァルト:幻想曲とロンド集
幻想曲 ニ短調 K.397
ロンド ニ長調 K.485
幻想曲ハ長調 K.395
ロンド イ短調 K.511
行進曲 ハ長調 K.408
前奏曲とフーガ ハ長調 K.394
幻想曲 ハ短調 K.396
ボーマルシェの「セビーリャの理髪師」のロマンス「私はランドール」による12の変奏曲 変ホ長調 K.354(299a)
アダージョ ロ短調K.540/
メヌエット ニ長調 K.355/小ジグ K.574
グラスハーモニカの為のアダージョ ハ長調 K.356/617A
リチャード・エガー(Fp)

使用楽器:1805年製
マンゼとの共演、さらに先日のゴルトベルク変奏曲でも誠実な演奏で我々を魅了し続けているリチャード・エガーによる、モーツァルト作品集の登場です。
〜リチャード・エガーの言葉より〜
“今年2006年は、250年前に生まれた男に捧げる記念コンサートとレコーディングがいっぱいあると思います。・・・このディスク上でのリサイタルは、モーツァルトによる‘自由’な構造のピアノ音楽、ロンド、幻想曲、そして前奏曲といったプログラムからなっています。彼はこれらの音楽形式を、J.S.バッハ、そしてより重点的に、彼の息子たち、C.P.E.バッハ、J.C.バッハらから受け継ぎました。偉大なる「幻想曲ニ短調 K.397」の重き雲が立ち込めるような冒頭は、その後軽やかな気分のアリアへと移ろってゆきます。この作品は、19世紀にモーツァルトの作品ではないとされていました。自筆譜等の楽譜資料が完全なかたちではのこっていないからです。私は、この小さな宝石ともいえる作品を結ぶために、「egarrtorial〜エガートライアル〜エガー的試み」という選択をとらせていただきました。”と述べているように、第一曲目では、エガー編による幻想曲が聴けるという興味深い試みも。エガーの人格の誠実さが光ります。・・・“私はこのプログラムを、グラス・ハーモニカのために書かれたK.356のアダージョで締めくくりました。優れたオリジナル楽器を用いることによって、モーツァルトの音楽の多様性を知ることができ、彼の音世界にひとっとびすることができると確信しております。250年たった今も、モーツァルトが我々とともに生き続けていることに感謝しつつ・・・ハッピー・バースディ!”  (Ki)
HMU-907388
メルキオル・ノイジドラー(1531-1594):リュート音楽集
ファンタジア、私はどれほど幸せなことか、他全24曲
ポール・オデット(Lute)

録音:2006年10月
メルキオル・ノイジドラーは、16世紀の重要なリュート製作家にして作曲家でもあったハンス・ノイジドラーの長男としてNurembergに生まれました。メルキオルが育ったノイジドラー一家は18人の子供がいた大所帯で、住んでいた家を引き払わなければならないという困窮した時期もありました。メルキオルはアウグルブルクに幼い3人の弟たちと一緒に移り住み、そこでヨーロッパ有数の銀行家、フッガース家と出会います。音楽をこよなく愛する彼らと交流する中で、音楽会などで演奏する機会も増え、ノイジドラーは演奏者としての地位を確立していきます。広い音域で展開される優雅にして繊細な装飾など、彼の腕前が相当なものであったことをうかがわせます。彼の作品は、17世紀の間はヨーロッパ各地で出版されていましたが、その後リュート奏法の趣味が変わったこと、また資料がきちんと残されていなかったこともあり、忘れ去られていました。オデットは、ノイジドラーの作品に再び息吹を吹き込み、私たちに示してくれています。  (Ki)
HMU-907389
ダニエル・バチェラー(1572-1619):作品集(全26曲)
ムッシュー・アルマン
報われ得ぬ我が心のたけを述べんと
ジョン・ダウランドのガイヤールに基づくガイヤール/他
ポール・オデット(Lute)
ダニエル・バチェラー(1572 − 1619)は、エリザベス朝黄金時代を代表する作曲家です。リュート奏者や音楽学者、古楽ファンたちの間ではその存在を知られていましたが、楽譜の出版もほとんどなされていないままのため、なかなか彼の作品をまとめたものはありませんでした。バチェラーの作風は、比較的シンプルな和声ながら、贅を尽した装飾が特徴的で、名手オデットの紡ぐ一糸の乱れもない精緻な装飾音が、聴く者をやさしく包みこみます。現代屈指の名手が、われわれを古の王朝の世界へと誘います。  (Ki)
HMU-907390
アルフォンソ賢王の為の音楽
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:
聖母マリアのカンティガ集〜[第15番/第36番/第103番/第116番/第159番/第166番/第263番/第315番/第323番/第393番/舞曲]
マルティン・コダス:カンティガス・デ・アミーゴ(7曲)
デュファイ・コレクティヴ
[ポール・ベヴァン(プサルテリー、ホイッスル、Perc)
ヴィヴィアン・エリス(歌)
ジャイルズ・ルーイン(歌、ヴィエール、ウド、ラバーブ、サズ)
ウィリアム・ライアンズ(横笛、Perc、ハーディ=ガーディ)
スザンナ・ペル(ヴィエール、ラバーブ、サズ)
ピーター・スクース(Hp、Perc)]

録音:2002年12月16-18日
聖母マリアのカンティガ集は、カスティリャ王国の国王、アルフォンソ10 世(1221-1284、在位在位1251-1282)が編纂した当時イベリア半島で歌われていた音楽集。その名の通り聖母マリアの奇跡を称えた内容が主で、実に400 曲近くあるといいます。一方、マルティン・コダスの「七つのカンティガス・デ・アミーゴ」は、1914 年に偶然古い楽譜が発見された13 世紀の歌。ガリシア地方の娘が歌う7 つの恋の歌です。デュファイ・コレクティヴは1987 年に結成された非常に人気の高い古楽音楽グループで、既にCHANDOS やAVIE などにCD もあります。これがHMF への初録音。 (Ki)
HMU-907392
ブラームス:変奏曲集
ハンガリーの歌の主題による変奏曲op.21-2、
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ、
パガニーニの主題による変奏曲op.35
オリガ・カーン(P)
スゴ腕女流ピアニスト、オリガ・カーンの最新盤はブラームスの変奏曲集。どれも規模の大きな作品ばかり、カーンの腕の冴え渡ると ころです。パガニーニ変奏曲はたいへんな難曲として知られていますが、フォルテでオクターブの和音をおさえながら絶え間なく跳躍す る部分もらくらくと弾きこなしています。ヘンデル主題も、複雑なフーガ部分も実に明晰に演奏、理知性と迫力とを兼ね備えた見事なブ ラームスとなっています。 (Ki)
HMU-907395
バッハ:幻想曲(オルガン曲)BWV.572
われら悩みの極みにありて BWV.641
平均律クラヴィーア曲集第2集巻〜第16番 ト短調 BWV.885
パッサカリア BWV.582/他(全18曲)
フレットワーク(ヴィオル・コンソート)

録音:2004年6月1-4日
6人組みのヴィオール・コンソートであるフレットワークが、 バッハのパッサカリア(BWV 582) と鍵盤作品を録音。フレットワークは、ヴィオールの特性を活かしてアタックが鋭く明瞭な演奏が特徴で、バッハ作品の理想的な演奏となっています。ヴィオール・コンソートの表現力の限界に迫る名演で、特に有名なパッサカリアBWV582 では多彩な表現で淡々と演奏しています。それぞれの作品の魅力を引き出し、無理なく自然に演奏し、心地良い印象を与えるアルバムに仕上がっています。 (Ki)
HMU-907399
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番(改訂版)
 5つの幻想的小品 Op.3
 V.R.のポルカ
タニェエフ:前奏曲とフーガOp.29
リャードフ:前奏曲 変ニ長調Op.57-1
 オルゴール
バラキレフ:庭園にて/イスラメイ
オリガ・カーン(P)

HMU-907400
グローリーランド
アメリカ発祥のフォークソング、スピリチュアル音楽、ゴスペル集
アノニマス4
ダロル・アンガー(Vn/マンドリン)
マイク・マーシャ(マンドリン/G/マンドチェロ)
ディスクをかけた途端、アメリカの広大な大地に果てしなく続くとうもろこし畑が目の前に広がるかのようです。とても陽気な気分の声とマンドリンなどのアンサンブルに心も思わず弾みます。アノニマス4 は、「クールな芸術性とあたたかみのある人間性の理想的な融合」とタイムズ紙でも激賞されている、4人女性による声楽アンサンブルです。一時活動を休止していましたが、ファンの熱い要望もあり、このたび活動を再開しました。再開第1弾は、アノニマス4 が重きをおいているアメリカ発祥の音楽の発掘的試みのアルバムです。マンドリンの名手2人をゲストに迎えて満を持しての演奏に、身も心も弾む、陽気でたのしい一枚です。 (Ki)
HMU-907402
ショパン:ピアノ協奏曲第1番
幻想曲 ヘ短調 Op.49/ボレロ Op.19
幻想即興曲 Op.66
ポロネーズ変イ長調「英雄」
オリガ・カーン(P)
アントニ・ヴィト(指)ワルシャワPO
2001年ヴァン・クライバーン・コンクールで優勝したロシアの若手オリガ・カーン。彼女の第5 弾は待望のショパン・アルバム。本場ワルシャワ・フィルと競演の協奏曲は遅めのテンポで重量感たっぷりの充実した演奏。さらに幻想即興曲や英雄ポロネーズなど、人気曲をあつめた選曲も魅力的。カーンの超絶技巧はあいかわらず切れ味抜群ですが、ショパンならではのしっとりとした情感にも欠けていません。ロシア・ピアニズムのファン必聴のアルバムです。 (Ki)
HMU-907403
C.P.E.バッハ:4つの管弦楽のシンフォニア Wq.183 no.1-4
チェロ協奏曲 イ長調
アンドルー・マンゼ(指)
イングリッシュ・コンソート
アリソン・マギリヴレイ(Vc)
バロック時代と古典派時代のちょうど端境期に生きたC.P.E. バッハの作品は、なんといってもきらきらと輝く生命力が魅力です。マンゼのエネルギッシュで推進力に溢れた統率は見事。オケのメンバーが一丸となって縦横無尽に駆け巡る音型を熱演、時に激しく時に甘くやわらかな魅力に満ちており、気分爽快にしてくれることうけあいです。カップリングのチェロ協奏曲でソリストをつとめているアリソン・マクギリヴレイは、グラスゴー出身。学生のころから様々なアンサンブルに参加、ホグウッド率いるアカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックでも重要なメンバーとして活躍し、イングリッシュ・コンソートのプリンシパルチェロ奏者です。マンゼの快活な指揮のもと、伸びやかで魅力的な演奏を繰り広げています。 (Ki)
HMU-907405
ジョイス・ヤング(第12回ヴァン・クライバーン国際コンクール第2位)
バッハ:フランス風序曲 BWV.831
リスト:ドン・ジョヴァンニの回想
カール・ヴァイン:ピアノ・ソナタ第1番
D.スカルラッティ:ソナタ ニ長調 K.492
リスト:ハンガリー狂詩曲第6番
ジョイス・ヤング(P)
クライバーンコンクール第2位のジョイス・ヤングのコンクールライブ録音。バッハもさることながら、リストの「ドン・ジョヴァンニの回想」は実に強烈。抜群のバリバリのテクニックと音楽性は衝撃的ですらあります。スカルラッティも鮮烈、聴衆と一体となった熱い雰囲気がひしひしと伝わってきます。 (Ki)
HMU-907406
サー・チェン(第12回ヴァン・クライバーン国際コンクール第3位)
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調
ラヴェル:ガスパールの夜
セバスティアン・クリエ:スカルラッティ・カンデンツァとブレインストーミング
リスト:スペイン狂詩曲
ストラヴィンスキー:練習曲 Op.7-4
サー・チェン(P)
第12回ヴァン・クライバーン国際コンクール、第3位入賞者サー・チェンのライヴ録音。熱く厚い音は実に印象的です。ショパンのソナタ第3 番は冒頭から怒涛のような情熱、聴かせてくれます。薫るロマンティシズム、熱い音はジュリアードじこみならではの魅力です。第14 回ショパン・コンクール(2000年)の第4 位入賞者でもある、実力派です。  (Ki)
HMU-907407
アルヴォ・ペルト:賛辞
勝利のあとに
雪花石膏の箱を持った婦人(マタイ福音書より)
ベルリン・ミサ/ソルフェッジョ
マニフィカート
ボゴロディッツェ・ディエーヴォ
私(キリスト)はまことのぶどうの木(ヨハネの福音書より)
Which was the son of...
ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィルハーモニー室内cho
シアター・オブ・ヴォイセズ
プロアルテ・シンガーズ
現代音楽が忘れていた魂に響く調べを、奇跡のように辺境で育んでいた1935年エストニア生まれのこの作曲家についてはもはや多言を要しないでしょう。時に深淵を覗くような暗さ、はるか天空から差す白い光。作曲家自身が「私の音楽は、あらゆる色を含む白色光に喩えることができよう。プリズムのみが、その光を分光し、多彩な色を現出させることができる。私の音楽におけるプリズムとは、聴く人の精神に他ならない」と語っているように、透明で清澄な世界がここにあります。故郷の合唱団とヒリアーという理想的な演奏陣も魅力的な超強力盤です! (Ki)
HMU-907409
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 嬰ハ短調
巡礼の年第2年「イタリア」
メフィスト・ワルツ第1番
ワルツ/ゴルチャコフ即興曲
ジョン・ナカマツ(P)
ジョン・ナカマツは、米の名門スタンフォード大学の大学院(教育学)修了後、6年間高校のドイツ語の教師として教鞭をとっていました。そして、1997 年のヴァン・クライバーン・コンクールで優勝したのを機に、本格的にプロのピアニストとしての活動を開始したという経歴の持ち主です。2004年の待望の日本デビューでは、秋山和慶指揮の東京交響楽団とチャイコフスキーのピアノ協奏曲を快演し、その正確無比のテクニックと熱い音楽性で聴衆を魅了しました。今年も7 月に来日、秋山指揮の東響とラフマニノフの協奏曲第3 番を熱演、ファンを魅了しました。ナカマツならではの濃厚な音楽性、正確無比なテクニック、すべてが完璧にマッチしたリストの演奏。実はナカマツは9度の音程になるとちょっときついという小さな手の持ち主ですが、そんなことは微塵も感じさせない「ダンテを読んで」や「メフィスト・ワルツ」は必聴です。まるでリストが乗り移ったかのような魔力すら漂います。 (Ki)
HMU-907410
エストニア、ロシア、ウクライナの伝統的なクリスマス音楽
聖アレクサンドル・ネフスキー大聖堂の鐘
ケドロフ(1871-1940):Our Father
ペルト:Rejoice O Virgin/
バルヴィンスキー(1888-1926):Oh, What A Wonder!
カスタリスキー(1856-1926):Verses Before the Six Psalms Nos.1 & 2
  Sheperds Of Bethlehem
 Today The Virgin Gives Birth
 When Augustus Ruled Alone Upon Earth
 God Is With Us
ステツェンコ(1882-1922):The Angels Exclaimed
 A New Joy / Throughout The World
ヤツィネヴィチ(1869-1945):Bells Rang Early in Jerusalem
イズヴェーコフ(1874-1937):Christ Is Born
レオントヴィチ(1877-1921):A Song Of Good Cheer
チャイコフスキー:The Legend
キエフ聖歌:Bells [ Ode 1 / Odes 3 - 9 / Refrain Before Ode 9 ] / Blessed Is The Man
ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィルハーモニック室内cho

録音:2006年1月-2月
東欧の国々、ロシアに生まれた作曲家たちによる、かくも美しきクリスマスのための合唱作品集。ここ最近そのアンサンブルの美しさは神がかり的な域に達している、エストニア・フィルハーモニック室内合唱団の歌声に、心うたれます。  (Ki)
HMU-907415

HMU-807415(1SACD)
ヘンデル:6つの合奏協奏曲(全曲)op.6、
5声のソナタ変ロ長調 HWV.288
リチャード・エガー(指)
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(AAM)
チェンバロ奏者として着実にキャリアを重ねているリチャード・エガーが、盟友アンドルー・マンゼの後を継いで、アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックの新音楽監督に就任しました。マンゼの時代から切れ味のよいエッジの効いた演奏を聴かせてくれていたAAM ですが、エガーの統率によって、切れ味にまろやかさがプラスされ、より気品に満ちた演奏となっています。カップリングの5 声のソナタは、AAM の名手たちとエガーのチェンバロによるプチ協奏曲といったところ。丁々発止のアンサンブルでたのしませてくれます。  (Ki)
HMU-907418
中世のクリスマス〜10世紀から16世紀にかけてのクリスマス音楽集
予言作曲者不詳(ウィンチェスター・トロープス集より):Christe Redemptor
 Quem Iohannes
 Alleluia V., Dies sanctificatus
作曲者不詳(アキテーヌのオルガヌム):O primus homo corruit
  Lux refulgent
元旦作曲者不詳:Annus renascitor
 De quan qu'on peut
アルノール・ド・ランタン:Tout mon desir
デュファイ:Ce jour de l'an
讃美歌作曲者不詳:Clangat tuba (リトソン写本)
 Ave rex angelorum (エジャートン写本)
 Eya, martyr Stephane
物語風モテット集
クレメンス・ノン・パパ:Voix in Rama
 Pastores loquebantur
作曲者不詳(リトソン写本):Lullay, lullow : I saw a swete semely sight
ロワゼ・コンペール:O admirabile commercium
ビュノワ:Noel, noel, noel
ブリュメル:Noe, noe, noe
 Nato canunt omnia
オルランド・コンソート

録音:2005年11月、セント・メアリー教区教会
中世の「クリスマス」の音楽をあつめたもの。当時のクリスマスの祝祭は、1月6日の顕現節までをも含んでおり、その間に様々な行事が行われました。そして、その行事にまつわる音楽も典礼風のものから豪奢のものまで、これまた色々でした。オルランド・コンソートの、一味ちがったクリスマス音楽のアルバムとなっています。 (Ki)
HMU-907419

HMU-807419(1SACD)
終祷のための音楽〜 Music for Compline
ジョン・シェパード:われらを解き放ちたまえ(Libera nos I&II)、主よわれらを救いたまえ(Salva nos, Domine)、
バード:主にして日なるキリストよ(Christe, quilux es et dies)、
シェパード
:平安のうちに(In pace in idipsum)、トマス・タリス:あなたの御手に(In manus tuas)、シェパード:あなたの御手にI(In manus tuas I)、あなたの御手にII&III(In manus tuas II&III)、主よわれをあわれみたまえ(Miserere mihi,、
タリス:主よわれらをあわれみたまえ(Misere nostri, Domine)、
バード:主よわれをあわれみたまえ(Misere mihi, Domine)、
タリス
:平安のうちに、
ロバート:ホワイト(c.1538-1574):主にして日なるキリストよ、主よ来てください(Veni, Domine)、
バード
:今こそ去らせたまえ(Nunc, dimittis)、タリス:光の消ゆる前に(Te lucis ante terminum)、
ヒュー・アストン(c.1485-1558):喜べ処女なるキリストの母(Gaude, virgo mater Christi)
スティレ・アンティコ
終祷は、修道院で一日の最後に営まれる礼拝です。ここに集められた、16 世紀イギリスの作曲家達による終祷のための音楽は、どれも 深い静けさの中に深い信仰の心が満ちています。第1 曲目から、聴いていると本当に人の声だけによる演奏なのだろうか、と考えてしま うくらいに圧倒的に厚い響きに驚かされます。教会で録音されており、建物内いっぱいに響きわたる声に、神の存在を感じます。 スティレ・アンティコは、英国の若き歌い手達によって結成された声楽アンサンブル集団。ヨーロッパの古楽コンクールでの優勝を期に、 各地で大活躍しています。レパートリーはチューダー朝の音楽からスペインもの、オランダものと実に幅広くこなします。
HMU-907420
グレイストン・アイヴズ(1948-):Listen sweet dove(ハトよ、聞け)
純粋な喜びの国が/われは命の糧なり
平和のうちに
主よまさか私のことでは
神聖な愛の歌/子守歌
ミサ・ブレヴィス/エディントンの礼拝
ビル・アイヴズ(指)
オックスフォード大学
マグダレナ・カレッジcho
ジョナサン・ハーディ、
リチャード・ピネル(Org)

録音:2004年3月
聖歌隊のために新しく書かれた作品を録音したものです。新作というとちょっとなじみにくい響きのものを想像されるかもしれませんが、これは違います。作風はきわめて美しく、ノーマルなもの。ちょうど一年ほど前日本に上陸したミニシアター系映画「コーラス」を髣髴とさせるようなCD です。もちろんこのCD では大人の男声も参加しているので若干響きは異なります。彼らの歌声を聴いていると、こんな私でも生きていていいんだという精神の救済のようなものが感じられます。3 月の極寒の教会の中で録音されたというこの演奏は、不純物が一切まじっていない純度の高いものです。 (Ki)
HMU-907422
ヘンデル:テノールのためのアリアと場面集
「アルチェステ」,「セメレ」,
「時と悟りの勝利」,「タメルラーノ」,
「サムソン」,「ロデリンダ」,「エステル」
「イェフタ」,「陽気な人、憂鬱な人、中庸な人」
マーク・パドモア(T)、ルーシー・クロー(S)、
ロビン・ブレイズ(CT)、
アンドルー・マンゼ(指)イングリッシュ・コンソート
バロック音楽のテノールの中でも、マーク・パドモアの実力は一頭地抜けているでしょう。柔らかく美しい声には気品が宿り、オペラでもオラトリオでも、ヘンデルの音楽に抜群の相性を示しています。ここでは、イタリア語のオペラから「タメルラーノ」、「ロデリンダ」、イタリア語のオラトリオから英「時と悟りの勝利」、英語のオラトリオから「エステル」、「サムソン」、「イェフタ」、その他英語作品「アルチェステ」、「セメレ」からアリアを歌っています。伴奏はアンドルー・マンゼと手兵イングリッシュ・コンソート。フランス系の古楽団体のように切り込みの強いヘンデルではなく、慈しむような温かさがパドモアの歌とピッタリです。なお、マンゼとイングリッシュ・コンソートの組合わせでの録音はこれが最後となり、マンゼは今後ヘルシングボリ交響楽団の音楽監督として活動をつづけ、ベートーヴェンの交響曲などを録音していくことになっています。イングリッシュ・コンソートはハリー・ビケットが後を継ぎます。 (Ki)
HMU-907423(2CD)

HMU-807423
(2SACD)
ベートーヴェン:「ラズモフスキー」四重奏曲集
弦楽四重奏曲第7番 Op.59-1
弦楽四重奏曲第8番 Op.59-2
弦楽四重奏曲第9番 Op.59-3
東京SQ
[マーティン・ビーバー、
池田菊衛(Vn)
磯村和英(Va)
クライヴ・グリーンスミス(Vc)]

録音:2005年4月26日-29日
あの東京クヮルテットが、ハルモニア・ムンディにてベートーヴェン弦楽四重奏曲ツィクルス始動!第一弾はいきなり直球、ラズモフスキー。息のぴったりと合ったアンサンブルで、ふとした間に満ちているただならぬ霊感にはっとさせられます。演奏も格別ですが、楽器がこれまた特別。ニコロ・パガニーニ選定によるストラディヴァリのクヮルテット。この夢のようなセットは地球上に6 セットしか存在しないと言われています。東京クヮルテットに日本音楽財団より10 年以上もの期間貸与されております。 (Ki)
HMU-907425(2CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲
14のカノン BWV.1098
リチャード・エガー(Cemb)
待望のエガーによるゴルドベルクの登場です。これを聴いて眠ってしまうなんてもったいない!どこまでも素直でまっすぐな演奏は、私たちを日常のゴタゴタから完全に離れた世界へといざなってくれます。カップリングは「14 のカノン」。1975年にゴルドベルク初版の自家用保存本に書き込まれたもので、正式には「先のアリアの8 つの基礎音に基づく種々のカノン」というタイトルをもちます。2 拍子で書かれており、ゴルドベルク変奏曲とはまたちがった趣をたのしむことができるものです。当時出版された楽譜の扉に描かれたアラベスクのような模様が、バッハの考えた調律法であるという説に基づき、この演奏でも、その新しい調律法が採用されています。得られた音色はどこまでもやさしく、素朴なあたたかみに満ちたものとなりました。Ambroisie レーベルのルセのCD などでもおなじみの銘器「リュッカース」モデルのチェンバロによる演奏というのもうれしいかぎりです。  (Ki)
HMU-907428
パーセル:鍵盤のための作品集
組曲第1番ト長調Z.660-シャコンヌト短調Z.680、
組曲第2番ト短調Z.661-グラウンドZ.T681、
組曲第3番ト長調Z.662-新しいグラウンドZ.T682、
組曲第4番イ短調Z.663-全音域のグラウンドZ.645、
組曲第5番ハ長調Z.666-グラウンドZ.D221、
組曲第6番ニ長調Z.667-ラウンド・0Z.T684、
組曲第7番ニ短調Z.668-グランドZ.D222、
組曲第8番ヘ長調Z.669
リチャード・エガー(Cemb)

録音:2007年10月
密度の濃い和声、入り組んだ旋律やテクスチュア、いうなれば「骨太」の音楽は、まさにエガーにぴったり。さらに、笑っていたかと思うと怒っている、怒っていたかと思うと3秒後にはすましている、といったようなイギリス的ユーモアの要素もつまっており、これまたサービス精神旺盛、ひょうきん者のエガーにこれまたぴったり。あまりに早くに亡くなった天才作曲家の作品が放つ、麻薬的ともいえる魅力に酔わされる1枚となっています。  (Ki)
HMU-907430
ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番/第2番 ジョン・マナシー(Cl)、
ジョン・ナカマツ(Pf)
アメリカの人気者、ジョン・ナカマツとジョン・マナシーによるこの演奏、目を閉じれば、晩年のブラームスとミュールフェルトが演奏しているのではと思わせるような、ほどよく鄙びたクラリネットの音色と、それを、穏やかに熱く支えるナカマツのピアノが絶妙のアンサンブルを聴かせます。かの二人の美しき友情が鮮やかにここに蘇るような演奏です。クラリネットのジョン・マナシーは、メトロポリタン歌劇場やアメリカン・バレエ・シアターのオーケストラの首席クラリネット奏者をつとめ、また、現在ではアメリカの様々な音楽学校で教鞭をとっています。 (Ki)
HMU-907431(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻(全24曲) リチャード・エガー(Cemb) 
※使用楽器:1638 年リュッカースのJoel Katzman によるコピー
第1番のプレリュードから、実にたっぷりとした響き。ひとつひとつの和声の変化をかみしめ、慈 しむように演奏しています。フーガも、ひとつひとつの主題、ひとつひとつの声部にいたるまで、こまやかに彫琢がほどこされています。 もともと堅固で壮大な建築物を思わせるバッハの作品ですが、エガーの演奏は変幻自在。時に果てしなく続く回廊のよう、時には柔らか な絹織物を思わせるようなたおやかな演奏で、1曲1曲、1フレーズ毎に違った表情を見せています。調律方法も注目で、曲集の扉に描か れていたアラベスクのような文様が、調律方法を示唆している、という新しい説に基づいて調律されています。得られた音色は、あたた かく伸びやかなもの。エガーの音楽と見事にマッチしています。 (Ki)
HMU-907433(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻(全24曲) リチャード・エガー(Cemb/Joel
Katzman,Amsterdam,1991
(1638年リュッカースモデル)

録音:2007年3月
リチャード・エガー、チェンバロ奏者としての久々の新譜は平均律クラヴィーア曲集第2巻。a’=415と比較的高めのピッチで、高音は輝かしく、中音域も一音一音くっきりと響き、そして低音はズシンと響く、それでいて全体の音色はふんわりと柔らかい名器を用いての演奏。どの曲もゆったりめのテンポ設定で、エガーの大きな息の音楽作りと、抜群のリズム感がよく活きています。バッハによる緻密な音の迷宮の細部に施された装飾までくっきりと浮かび上がらせながらも、心地よい推進力に満ちた演奏です。あたたかみのある録音も魅力。 (Ki)
HMU-907436(2CD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集作品18
[CD1]第1番ヘ長調op.18-1、
第2番ト長調op.18-2、
第3番ニ長調op.18-3
[CD2]第4番ハ短調op.18-4、
第5番イ長調op.18-5、
第6番変ロ長調op.18-6
東京クヮルテット

録音:2006年5月、2007年2月
KDC5035の直輸入盤。BMGの全集から15年の時を経ての、ベートーヴェンの初期四重奏曲集の再録盤。ボルテージの驚くべき高さと円熟で奇跡の演奏となっています。(Ki)
HMU-907438
バッハ:リュート曲集第1集
シュスター氏のためのリュート用作品イ短調BWV 995(原曲:無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調)、
パルティータ ヘ長調BWV1006a(原曲:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調)*、
ソナタト短調BWV1001(原曲:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調)#
ポール・オデット(13弦バロックLute)

録音:2006年3月
リュート界の哲学的鬼才、リュート」という楽器演奏に要される能力の、もっとも純度の高い結晶のような存在、とも言われるポール・ オデットによるバッハが、ついに登場。オデットの参加した録音は実に100以上にのぼり、ダウランドの作品集(HMU 907160,907161)な どどれも高い評価のものばかり。しかし、ハルモニアムンディのプロデューサーからの、バッハを録音しては、という提案にはなかなか 首を縦には振ってきませんでしたが、やっと機が熟し、このたびめでたく録音、リリースのはこびとなりました。(1)の、苦悩にみちた前 奏部分、低い音域でのどこまでも深く響く音色は、リュートとは思えないほどの力に満ちており衝撃すらおぼえます。*の3 曲目のガ ヴォットの典雅さは、まるで妖精が舞っているかのよう。絶妙な間の取り方に思わずキュンとしてしまいます。#は、終曲のフーガのみ BWV1000 という番号で流通しているリュート編曲版が現在よく演奏されていますが、オデットはこの組曲全体がこの上なくリュート向き の作品である、と述べており、組曲すべてをリュートで演奏しています。コレッリ風の冒頭曲のアダージョや、揺れるリズムが魅力の3曲 目のシチリアーナなど、オデットの魔術ともいうべき手腕による新たな装いは実に見事。どこまでも神経がゆきとどき万事こまやか、微 妙なニュアンスのひだを巧みに織り上げています。録音も秀逸。 (Ki)
HMU-907440
ウィリアム・バード:セカンド・サーヴィス&コンソート・アンセム集
起き上がりたまえおお主よ何ゆえ眠りたもうや(Arise, O Lord, why sleepest thou?)
ああ神よ汝は輝ける太陽を導き(O God, that guides the cheerful sun)
ああ過ぎ去りしわが青春を振り返る時(Alack, when I look back)
5声のイン・ノミネ第2 番(器楽)
第2のサーヴィス(マニフィカト)
ファンタジア ニ短調(オルガン・ソロ)
第2のサーヴィス【主よ、今こそ御身のしもべを(Nunc dimittis servum tuum)】
5声のイン・ノミネ第4番(器楽)
主を畏るる者は幸いなり(Blessed is he that fears the Lord)
御身、天と地を導きたもう神よ(Thou God that guid'st)
おお主よ御身のしもべエリザベスが(O Lord, make thy servant Elizabeth)[アンセム][5 声]
ファンタジア イ短調(オルガン・ソロ)
主よ御身の怒りにてわれを非難したもうことなかれ(Lord, in thy wrath reprove me)
5声のイン・ノミネ(第5番)(器楽)
おお神よわれを憐れみ(Have mercy upon me, O God)
なぜ私は紙とインクとペンを使うか(Why do I use my paper, ink and pen)[マドリガル]
導きたまえおお主よ(Prevent us O Lord)[アンセム][5 声]
ビル・アイヴズ(指)
オックスフォード大学マグダレナ・カレッジcho、
ライアン・レオナルド(Org)、
ステファン・ロバーツ(Boy-S)、
ロジャース・カヴェイ=クランプ(T)、
フレットワーク

録音:2006年3月、7月
「イギリス音楽の父」とも評されるウィリアム・バードによる珠玉の作品集。この時代の教会音楽は、バードなしには語れません。魂 をゆさぶる、美しく澄みきった声楽作品は、神々しささえ漂います。名手フレットワークによる器楽作品も、胸と脳を振るわせる擦弦の 音がたまりません。時折聴こえる不協和音にドキっとさせられます。 (Ki)
HMU-907443
ブリテン:歌曲集
ブリテン:ジョン・ダンの神聖なソネットop.35(全9曲)
パーセル:(ブリテン編)〜朝課、ヨブの苦難、晩課
ブリテン:冬の言葉op.52(全8曲)
 民謡編曲(I wonder wonder、Sail on, sail on、
 The Miller of Dee、At the mid hour of night、
 There’s none to soothe)
マーク・パドモア(T)、
ロジャー・ヴィニョールズ(P)
録音:2008年6月
2008年に来日、「私」を滅し、語り部に徹したいわばサムライ風の「冬の旅」を聴かせ、私たちを魅了したパドモアの新譜は、ブリテン歌曲集です。ここでもパドモアの語り部名人ぶりは全開、静かな高音域も、「技巧」というものを全く感じさせない、すべてが詩の物語にとって必然でるといった感の演奏。オリジナルはパーセルによる編曲ものも、まるで名優による詩か物語の朗読を聴いているような気分になります。ピアノのヴィニョールズも、スタインウェイ製ピアノを自在に操り、陰になり日向になり素晴らしいサポートで聴かせます。 (Ki)
HMU-907444
マルティヌー:2つのヴァイオリンとピアノの為のソナティナ
ショスタコーヴィチ:ピアノ伴奏による3つのヴァイオリン二重奏曲
ミヨー:2つのヴァイオリンとピアノの為のソナタ
尹伊桑:2つのヴァイオリンの為のソナティナ、ペッツォ・ファンタジオーゾ*
アンジェラ・チュン、
ジェニファー・チュン(Vn)
ネルソン・パジェット(P)
HMU 907445
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ集
ソナチネ第1番ニ長調D.384,Op.137-1、
第2番イ短調D.385,Op.137-2、
第3番ト短調D.408,Op.137-3、
第4番(二重奏曲)イ長調D.574,Op.162
アンドルー・マンゼ(Vn)、
リチャード・エガー(Fp)
マンゼ&エガーの最強デュオがおくる最新アルバムはシューベルト。エレガントなフォルテピアノと、無垢なるバロック・ヴァイオ リンとが引き起こす奇跡の化学反応。モーツァルトやヘンデルのソナタでの記憶も強烈ですが、このふたり何を弾いても心底新鮮な驚 きの連続。シューベルトが19ないし20歳の頃、いままさにウィーンでの初めての成功を謳歌しようという時期に書かれたソナタでも、 シンプルなのに演奏の力でしょうか。ほとんど作品の真価を塗り替えてしまうほどに、これまでと全然ちがった世界を切り開いてゆき ます。たとえば内容のもっとも充実している第4 番。若きシューベルトのとめどなくあふれる感性をそのままに伝えてみごとというほ かありません。 (Ki)
HMU-907449
ラフマニノフ:息がつげるでしょうOp.26の3、
 キリストは立ち上がりぬOp.26の6、
 指輪Op.26の14、
 私はあなたを待っているOp.14の1、
 思いOp.8の3 、
 いやお願い行かないでOp.4の1、
 おお悲しまないでOp.14の8、
 すべては過ぎ去りOp.26の15、
 何という苦さOp.21の12、
 私の胸のうちにOp.14の10、
 朝Op.4の2、夢Op.8の5、
 夜の静けさにOp.4の3、
ショスタコーヴィチ
:スペインの歌Op.100(全6曲)、
 ドルマトフスキーの詩による5つの歌Op.98
イリス・オヤ(Ms)、
ロジャー・ヴィニョールズ(P)
1977年エストニア生まれのメゾソプラノ、イリス・オヤ初のソロ・アルバム。ヒリアー率いるエストニア・フィル室内合唱団のリーダーとしても活躍する期待の星です。透明ながら非常に深々とした声質が独特で、多くのエストニア作曲家たちが新作を彼女のために書き下ろしています。ここではラフマニノフとショスタコーヴィチをロシア語で歌唱。ロシアの歌手とはひと味異なる微妙な陰影づけが素晴らしく、思わずひきつけられます。 (Ki)
HMU-907464
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番/第3番 オリガ・カーン(P)

録音:2005年2月(op.35/スタインウェイD)、2008年5月(op.58/YAMAHA-CFVS)
ヘビー級のショパンのソナタの登場。オリガ・カーンは2001年第11回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールでゴールド・メダルを獲得した実力派で、厚みのある音色と熱い音楽性でどっしりとボリュームある音楽を聴かせます。ショパンの第2番ソナタ冒頭の減7度下降から聴き手の心の底に響くエネルギーに満ちています。第3番もたっぷりと堂々とした第1楽章から、熱く蠢く終楽章まで一気に聴かせます。
HMU-907465(2CD)
ヘンデル:ソロ・ソナタ集op.1(12曲)
[CD1]
フルート・ソナタ.ホ短調HWV359op.1-1、リコーダー・ソナタ.ト短調HWV360op.1-2、
ヴァイオリン・ソナタ.イ長調HWV361op.1-3、リコーダー・ソナタ.イ短調HWV362op.1-4、
フルート・ソナタ.ト長調HWV363bop.1-5、オーボエ・ソナタ.ト短調HWV364aop.1-6、
リコーダー・ソナタ.ハ長調HWV365op.1-7、オーボエ・ソナタ.ハ短調HWV366op.1-8
[CD2]
フルート・ソナタ変ロ短調HWV367bop.1-9、ヴァイオリン・ソナタ.ト短調HWV368op.1-10、
リコーダー・ソナタ.ヘ長調HWV369op.1-11、ヴァイオリン・ソナタ.ヘ短調HWV369op.1-12、
ヴァイオリン・ソナタ.イ長調HWV372op.1-10、オーボエ・ソナタ.ヘ長調(手稿譜より)、
ヴァイオリン・ソナタ.ホ長調HWV373op.1-12
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック、リチャード・エガー(Cemb)、
パヴロ・ベズノシウク(Vn)、
レイチェル・ブラウン(Fl,Rec)、
フランク・ドゥ・ブルイン(Ob)
録音:2007年9月
エガーの奏でる通奏低音チェンバロの装飾の美しさ、ソリスト陣のうまさにほれぼれしてしまう、ヘンデルの作品集の登場。これらの曲に対して、ヘンデルは明確な楽器指定を残していません。これは、ヘンデルが、奏者たちが様々な種類の楽器を使って、自分の作品を思いのままに料理してくれることを望んだこと、そして、様々な楽器で演奏できる、と謳うことによって、少しでも多く楽譜が売れるようにしようとしたことのあらわれである、とエガーは解説書の中で述べています。エガーはこの録音に際し、あえて当時出版された楽譜(Walsh版)に参考のために指定された楽器を用いて演奏しています。楽器の色彩、多彩さ、そして音楽の豊かさが見事によみがえりました。(Disc2のB以降は、Roger社から出版された楽譜指定に基づく楽器編成、あるいは、手稿譜からの演奏となっています。)  (Ki)
HMU-907467(2CD)
ヘンデル:トリオ・ソナタop.2&op.5(全曲)

トリオ・ソナタop.2〜2つのヴァイオリン,2つのオーボエあるいはフラウト・トラヴェルソと通奏低音のための6つの
ソナタ〜【第1番ロ短調HWV386、第2番ト短調HWV387、第3番変ロ長調HWV388、第4番へ長調HWV389、第5番ト短調HWV390、第6番ト短調HWV391】
トリオ・ソナタop.5〜2つのヴァイオリンあるいはドイツ・フルートとハープシコードやチェロの通奏低音のための7つのソナタ(トリオ)〜【第1番イ長調HWV396、第2番ニ長調HWV397、第3番ホ短調HWV398、第4番ト長調HWV399、第5番ト短調HWV400、第6番へ長調HWV401、第7番変ロ長調HWV402】
リチャード・エガー(指、Cem)
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック
パヴロ・ベズノシウク、ロドルフォ・リヒター(Vn)
レイチェル・ブラウン(Fl,rec)
ヨーゼフ・クロウフ(Vc)

録音:2007年10月、2008年1月
エガーとアカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックによるヘンデル・シリーズ最新盤は、トリオ・ソナタ集。op.2の第5番は、ヘンデルが14歳の時に作曲されたという記述が残っており、これは不確かな情報なものの、コレッリが活躍したローマで過ごしていた若い時分から、ヘンデルの才能がすでに開花していたことをうかがわせます。バロック時代のトリオ・ソナタは、ハイドンやモーツァルトの時代の弦楽四重奏と同じくらいに重要なジャンルでした。ヘンデルの音楽師匠であったコレッリは、48のトリオ・ソナタを遺しています。ヘンデルの「トリオ・ソナタ」は、13の作品が出版され遺されていますが、どれもヘンデルならではの豊かな筆致と色彩に満ちています。ヘンデルの器楽作品というと、フーガの技量について、バッハと比較され劣ると言われることもありますが、ヘンデルのフーガは、オラトリオやオペラを思わせる迫力あるもので、フーガの技法を極限まで追求したバッハとはまた違った魅力に溢れています。アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックの名手たちと、エガーのひらめきに満ちた通奏低音の饗宴をお楽しみください。 (Ki)
HMU-907471(2CD)
ロレイン・ハント・リーバーソン=A Tribute
[CD1]
ヘンデル:『アリオダンテ』〜「ここでは愛を」「一途な思いの翼を」「私はまだ生きている?」「不実な娘が」「夜のあとに」
『テオドーラ』〜「天使よ」「おお輝かしき太陽」「暗闇をもって」「おお!私はあの翼にのって」「汝、すばらしき息子
よ」
『メサイア』〜「シオンの娘よ、大いに喜べ」「だが、その来る日には、だれが耐え得よう」「彼は侮られて…」「わたしは知る、わたしをあがなう者は生きておられる」
パーセル:『ディドーとエネアス』〜「私が地中に眠る時」

[CD2]
ヘンデル:カンタータHWV96より
『スザンナ』〜アリア
ドゥラスタンティのためのアリア(『ラダミスト』『オットーネ』『ジューリオ・チェーザレ』『アリアンナ』よりのアリア)
バッハ:アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳よりアリア「御身が共にいるならば」BWV508
ロレイン・ハント・リーバーソン(S、Ms)
ニコラス・マギーガン(指)

[CD1]フライブルク・バロック・オーケストラ(アリオダンテ)、
フィルハーモニア・バロック・オーケストラ(『テオドーラ』『メサイア』、パーセル)

[CD2]フィルハーモニア・バロック・オーケストラ

録音:1989-1993年
アメリカが生んだ名メゾ・ソプラノ、ロレイン・ハント・リーバーソン(1954-2006)。惜しまれつつ2006年に亡くなりました。彼女の死後、コンサートのライヴ録音などが追悼盤として世界中でリリースされ、彼女の人気は亡くなった後も衰えを知りません。彼女の歌声は、ニューヨークの広大なメトロポリタン歌劇場でも何度か響き渡りましたが、彼女の主な活躍の場はフランスのバロック巨匠との共演でした。得意としたヘンデルのオペラを中心に、彼女の声を堪能できる2枚セットとなっています。 (Ki)
HMU-907475
アメリカ・ピアニスト協会
アール・ワイルド:ガーシュウィンの「ポーギーとベス」によるファンタジー、バーバー(シェパード編):ひなぎく、聖アイタの幻影、夜想曲、リチャード・ロジャース(スティーヴン・ハフ編):回転木馬のワルツ〜「回転木馬」、わたしのお気に入り〜「サウンド・オブ・ミュージック」、ウィリアム・ボルコム:優雅な幽霊〜 3つのゴースト・ラグ、ジョージ・クラム:夢の影像〜マクロコスモス第1巻(1972)、ジョン・コリリアーノ:エチュード・ファンタジー(1976) マイケル・シェパード(P)

録音:2007年1月インディアナポリス大学、デハーン・ファイン・アーツ・センター、ルース・リリー・コンサートホール
アメリカ・ピアニスト協会
アメリカ・ピアニスト協会(APA)は、トニー・ハビックとデンマーク生まれのコミック・ピアニスト、ビクター・ボーグ[ボーエ]によって、1979年にニューヨークで設立(1982 年よりインディアナポリ スに拠点を移動)されたNPO。その使命はコンクール、コンサートツアーや教育プログラムを通して、世界へはばた く若いピアニストを発掘しサポートすること。現在、APAはクラシックだけでなくジャズをもふくめた3つの奨学基 金を用意していて、すなわち、デハーン・クラシカル・フェロー、マクス・I.・アレン・クラシカル・フェロー、そし てジャズのコールポーター・フェローがそれ。受賞者は2年間で賞金とCD やコンサートなどの活動支援を含めた、75,000 ドル相当の援助を受けます。過去の受賞者にはフレデリック・チュウの名前もあります。 過去にヴァン・クライバーン・コンクール入賞者のシリーズなどを手がけてきた、ハルモニア・ムンディUSAが新た にお届けする“アメリカ・ピアニスト協会シリーズ”。あすのピアノ・ヴィルトゥオーゾを送りだす注目のシリーズの登場といえましょう。

アメリカ・ピアニスト協会から2003年のクリステル・デハーン・クラシカル・フェローに選ばれたマイケル・シェパード。メリーランド 州ボルチモアにあるジョンズ・ホプキンス大学のピーボディ音楽院で研鑽を積み、レオン・フライシャーに師事しています。また、APA の バックアップでワシントンD.C.のケネディ・センターでデビューを果たして以来、全米で演奏活動を展開中。作曲家でもある彼はつねに新 しい音楽に傾倒して、作曲家ニコラス・モー、マイケル・ハーシュ、ロバート・シロタとジョン・コリリアーノと頻繁にコラボも行ってい ます。ここではロジャースのおなじみのミュージカル・ナンバーから、名手ワイルドの30 分近い大曲、そして難曲クラムまで、おもわず目もくらむようなテクニックでとりこにします。 (Ki)
HMU-907476
アメリカ・ピアニスト協会
グリフィス:ピアノ・ソナタ(1918)、
 幻想的小品Op.6,Nos.1-3、
 3つの音画Op.5,Nos.1&3、
 ローマのスケッチ〜白孔雀、
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第6番、
 12の練習曲Op.8〜第5番/第9番/第11番/第12番、
 幻想曲ロ短調Op.28
スティーヴン・ベウス(P)

録音:2007年1月インディアナポリス大学、デハーン・ファイン・アーツ・センター、ルース・リリー・コンサートホール
2006年マクス・I.・アレン・クラシカル・フェローをAPA より授与されたスティーヴン・ベウスは、ワシントン出身のピアニスト。ホ イットマン・カレッジで学位を取得、現在ジュリアード音楽院で研鑽中の彼は、欧米を中心に活動の幅を広げています。これはかれにとっ てバーバーとマリオン・バウアーのピアノ作品集につぐ2枚目のアルバム。印象主義の作風で知られ、夭逝した作曲家チャールズ・グリフィ ス(1884-1920)とスクリャービンを収めています。グリフィスの代表作「白孔雀」はぼんやりした感じが「アメリカのドビュッシー」と もいわれたのが首肯される内容です。妖気を醸し出したスクリャービンの技巧もいうことなし。 (Ki)
HMU-907477
アメリカ・ピアニスト協会
エリス・ボノフ・コーズ(1916-2000):ロム・アルメによる変奏曲(1946 − 47)[世界初録音]、
コープランド
:ピアノ変奏曲(1930)、
ブゾーニ:ショパンのプレリュードによる10 の変奏BV.213a、
ドビュッシー:前奏曲集第2 巻(全曲)
スペンサー・メイヤー(P)

録音:2007年1月インディアナポリス大学、デハーン・ファイン・アーツ・センター、ルース・リリー・コンサートホール
オハイオ出身のスペンサー・メイヤーは、APAから2006年デハーン奨学金を授与されたピアニスト。2003年10月にはニューヨークのカー ネギー・ホールでリサイタル・デビュー。2004年に南アフリカのプレトリアで行われたUNISA国際ピアノ・コンクールで第1位を獲得、さ らには北米、ヨーロッパ、アジア、アフリカでのリサイタル、室内楽、オケとの共演など、めきめきと頭角を現しています。その彼が弾く のは前奏曲集と変奏曲と題されたアルバム。ドビュッシーではくっきりした音色と華麗なタッチが冴え渡ります。「現代の変奏曲の大家」と の呼び声高いシカゴ生まれのコーズでは、想像力豊かな技法が駆使されメカニカルな味わい。難曲ブゾーニも各変奏の性格の描き分けがみごとです。
HMU-907478
オーランド・ガフ:Birdson Fire、
サラモン・ロッシ(エブレオ):祈り
フレットワーク
ヴィオールの名人集団フレットワークによる新譜は、英国のユダヤをテーマにしています。英国では1290年にユダヤ人追放令が出され、ユダヤ人は国家をあげて迫害されました。しかし、イギリス王朝に仕えた音楽家には、ユダヤの血が流れる音楽家たちが多数存在していたことが調査で明らかになってきています。そして、特に1550年から1650年頃、イタリア系ユダヤ人の家系、バッサーノ家とルポ家が輩出した優秀な音楽家たちは、宮廷で音楽的隆盛を誇っていました。ここに収められているのは、当時英国で活躍したユダヤ系の音楽家たちによる音楽です。同時収録されている現代作曲家、ガフの作品は、ユダヤのクレズマー音楽にインスパイアされて書かれたものです。当時の音楽家たちが夜密かに仲間で集い、禁じられている自分たちの音楽を演奏している集会を思い描いていると語っています。クレズマー音楽とジャズの要素も少し感じられる独特な世界を、フレットワークが哀愁を漂わせながらも粋に演奏しており、きわめて印象的に響きます。   (Ki)
HMU-907479
ダニエル典礼劇 デュファイ・コレクティブ
[ジョン・ポッター(T/ダニエル)、
ハーヴェイ・ブラフ(T/ダリウス)、
ヴィヴィアン・エリス(S/女王)ほか]、
サウスウェル・ミンスター合唱団団員
典礼劇とは、10世紀くらいの教会で、イースターのミサの導入に起源があるとされています。このダニエル典礼劇は、13世紀初頭には成立していたとされる最古の典礼劇のひとつで、旧約聖書のダニエル書に由来します。物語の構成の巧みさ、そして音楽的洗練の度合いから、音楽史上最も有名な典礼劇であるといえるでしょう。預言者ダニエルが、壁に書かれたなぞの言語を読み解く場面、ライオンの洞窟に投げ込まれても神の力によって助けられる場面が音楽劇に仕立てられています。当時実際にどのような舞台で上演されていたかという資料は充分に残されていませんが、若い聖職者によって上演されたといわれています。オペラの誕生の遥か以前から、教会内では劇的な要素を伴う音楽が既に所作を伴って上演されていたのです。遥か遠い昔に思いを馳せながら聴けば心は一気に中世です。   (Ki)
HMU-907484
シューベルト:歌曲集「冬の旅」 マーク・パドモア(T)
ポール・ルイス(P)

録音:2008年11、12月
深々と冷え込む冬、どんよりと暗い空の下、ただただ雪を踏みしめて歩を連ねる旅人としての「私」の独白から始まる「冬の旅」。ピアノの前奏、それにつづくパドモアの声は、早くも聴衆を凍てつく冬の世界へと引きずりこみます。パドモアは、「私」として、そして同時に、恋にやぶれずたずたになった「私」を非常に冷静に傍観する第三者として、この物語をすすめます。聴衆は、時にパドモア自身が主人公に思え、その主人公に共感して世界に足を踏み入れると、急にその主人公がふっと姿を消し、自分が冷たい世界に閉じ込められてしまったかのような、非常に不思議な感覚世界へと連れて行かれます。5曲目の有名な「菩提樹」も、やさしさよりも悲しい思い出が勝った演奏。「春の夢」も、あたたかな雰囲気は束の間、すぐに絶望の闇へと引き戻されます。すべてシューベルトが作曲した時の調性で歌われているのもポイントで、深い集中が一貫して続き、時に気が狂いそうな絶望の淵まで追いやられるような気分になりますが、最後には通常の世界の入り口へと連れ戻されているような感じがするから不思議です。パドモアの透徹した声と美しい言葉の発声、そしてピアノのとのアンサンブルは完璧。2008年6月の東京での来日公演で(ピアニストはイモジェン・クーパーでした)素晴らしい「冬の旅」を聞かせてくれたパドモア。パドモアの上手さは、ヘレヴェッヘ指揮の受難曲のエヴァンゲリスト役などでも広く知られるところですが、あらためてその芸の確かさに胸を打たれる1枚です。 (Ki)
HMU-907488
昔日の歌〜エストニアの民謡聖歌とルーン歌曲
わが心目覚め、歌えよ
異教徒の救い主
来たれ創造主よ
主よ、私はここにいます
おおアダム、何と罪な
逃げられたガチョウ
奇跡の家/創造物
おおイエス、あなたの苦しみ
イエスよ、わたしはあなたを見捨てません
主よ、お守り頂き感謝します
お前はあのように死ぬか
子らを来させよ/来なさい、と神の息子は言い
今や休息が夜のとばりに
マルゴ・コラル(指)
ヘイナヴァンケル

[録音:2007年10月主の変容教会(タリン)、2013年1月エストニア音楽演劇アカデミー
作曲家でもある指揮者のマルゴ・コラルが1996年に創設した声楽アンサンブル「ヘイナヴァンケル」。エストニアの古い聖歌や伝承音楽を、現代の想 像力を通した見たユニークな活動で注目されています。これまでalbaレーベルに録音していましたが、ハルモニア・ムンディ初登場となります。もともと エストニア人はプロテスタント信者が多く、西欧の聖歌を独自に変容させたり、民謡を聖歌化する伝統がありました。また古代北欧歌曲が残っているのも 貴重。しかしソ連に併合されていた半世紀間は宗教が認められていなかったため、崩壊後の20世紀末にようやく伝統が復活しました。非常にシンプルで、 あくまで静かに淡々と進みますが、真摯な敬虔さが感動的。同じエストニアということもあり、アルヴォ・ペルトの音楽と共通する響きと情感に満ちていて、 非常に魅力的です。 (Ki)
HMU-907491
ピアソラ・アンド・ビヨンド
ピアソラ:リベルタンゴ(1974)/天使の組曲
 デカリシモ(1962)
デイヴィッド・ゴードン:細分化されたタンゴ
アダム・サマーヘイズ:墓地があくびをする時
ピアソラ:ソールダッド(1956)/ミケンランジェロ70
アダム・ゴードン&アダム・サマーヘイズ:ブルジョワのミロンガ
ピアソラ:インヴィエルノ・ポルテーノ
アダム・サマーヘイズ:エル・デスポセイド
ロンドン・コンチェルタンテ

録音:2008年7月
自身のアルゼンチンの血を沸き立たせつつ、バッハ、クラシック、そしてジャズ、様々な音楽の要素を総合した音楽を書いた巨匠、ピアソラ。現代に生きる4人の作曲家によるピアソラへのオマージュ作品が入り混じったこの興味深いプログラムを通して、ロンドン・コンチェルタンテは、ピアソラという壮大な宇宙を「超え(ビヨンド)」る旅へと私たちをいざないます。Cの「細分化されたタンゴ」は、ナイマンを思わせるミニマル・ミュージックとピアソラの力強い世界の融合。他の現代作品も、ピアソラに敬意を払いつつ、ピアソラを通して新しい世界を私たちにみせてくれます。ロンドン・コンチエェルタンテは、ジプシー・タンゴのバンドで活躍していたヴァイオリン奏者たちによって1991年に結成されたアンサンブル・グループ。純粋なクラシックのアンサンブルとは一味違う、エッジの効いた演奏を聴かせてくれます。 (Ki)
HMU-907492
ガーシュウィン(グローフェ編):ラプソディ・イン・ブルー(オリジナル・ジャズバンド版1924)*#+
アイ・ガット・リズム変奏曲(ガーシュウィン自身のオリジナル・スコア)
ヤンキー・ドゥードゥル・リズム
同曲(1909年機械吹込み録音復刻)
すてきな気持ち/誰かが私を愛している
スウィート・アンド・ロウ・ダウン
天国への階段/私の彼氏
魅惑のリズム*#/サマータイム*+
リンカーン・マヨーガ(P)、
アル・ガロドロ(A-Sax*)(Cl#)(B-Cl+)、
スティーヴン・リッチマン(指)
ハーモニー・アンサンブル・ニューヨーク
ガーシュウィンの名作「ラプソディ・イン・ブルー」はフル・オーケストラ版で親しまれていますが、初演はグローフェが突貫作業で仕上げた小編成のジャズバンド版でした。この版はバンジョーやもう1台のピアノも含まれてサウンド的にも興味深いのですが、あまり聴く機会がありません。ここでは嬉しいジャズバンド版による最新録音の登場です。さらにアイ・ガット・リズム変奏曲のガーシュウィン自身によるオーケストレーション版や、人気のソング・ナンバーをグローフェがバンド用に編曲したものまで、彼の一番聴きたい曲ばかりを1枚に収めた超魅力盤です。ピアノはアメリカ・ポップス界の大御所リンカーン・マヨーガで、オシャレの極み。また、アメリカのサックス王で、1936年から1965年までホワイトマン楽団のスターだった伝説のアル・ガロドロが参加しているのも驚き。古き良きアメリカを最新の音で存分に味わえます。 (Ki)
HMU-907493
ふたつの「くるみ割り人形」
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」組曲Op.71a(全8曲)*
バレエ音楽「くるみ割り人形」組曲(デューク・エリントン&ビリー・ストレイホーン編)【序曲/トゥート・トゥート・トゥーティ・トゥート(葦笛の踊り)/ピーナッツ・ブリトル・ブリゲイド(行進曲)/シュガー・ラム・チェリー(金平糖の踊り)/間奏曲/ザ・ヴォルガ・ヴォーティ(トレパーク)/シノワズリー(中国の踊り)/ダンス・オブ・フロリドアズ(花のワルツ)/アラベスク・クッキー(アラビアの踊り)】
スティーヴン・リッチマン(指)ハーモニー・アンサンブル・ニューヨーク*
ルー・タバキン(t-sax)、
ルー・ソロフ(tp)、
ビル・イーズリー(cl)、
ヴィクター・ルイス(drum)、
ジョージ・ケイブルス(P)

録音:2011年11-12月/ディメンナ・クラシック音楽センター・マリー・フラグラー・キャリー・ホール*、2010年9月/アヴァター・スタジオ(ニューヨーク)
チャイコフスキーの不朽の名作「くるみ割り人形」は、さまざまな形態に編曲されて親しまれていますが、ジャズの王様デューク・エリントンのアレンジ もLP時代からベストセラー盤でした。当アルバムの指揮者スティーヴン・リッチマンは、そのコロムビア・リリースのLPをたまたま聴かされ、すっかり 魅了されました。スミソニアン博物館に所蔵されていたオリジナル・スコアの印刷譜が最近出版されたこともあり、チャイコフスキーのオリジナルとエリン トンのジャズ版を、同一指揮者で一枚のアルバムにしてみるという初の試みを思いたちました。
リッチマンはHMFからガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」を、ポール・ホワイトマン・バンドが初演した際のオリジナル版で録音するなど、 こだわりを持つ指揮者ですが、ジャズにも深い理解と鋭い演奏を見せ興味津々。
エリントンによるジャズ編曲は、彼と助手のビリー・ストレイホーン(「A列車で行こう」の作曲者)により1960年に行われ、その絶妙なクロスオーバー ぶりが「ハーレムのくるみ割り人形」の異名をとりました。バレエ音楽がアメリカ的なダンス音楽に変身し、チャイコフスキーのメロディがすっかりジャズ に変身している様はあっぱれ。良く知られた曲だけに、編曲の妙がわかりやすく、誰もが眼を輝かされること間違いありません。
収録ナンバーはエリントンの名盤と同じですが、今回の演奏はニューヨーク・ジャズ界の現役の名手勢ぞろい。テナー・サックスのルー・タバキンは秋 吉敏子の夫君としても有名な名手。トランペットのルー・ソロフはクインシー・ジョーンズのバンドのメンバーで、マンハッタン・ジャズ・クインテットの看 板アーチストでもあります。クラリネットのビル・イーズリーは60年代後半、ジョージ・ベンソンのバンドで活躍しました。彼らの妙技が見もの。コンボ ではないビッグバンド的なアンサンブルを得意とする人たち、巧さに脱帽させられます。エリントンの完全リメイクというより、現代ニューヨークの名手た ちによる豪華盤の登場です。 (Ki)
HMU-907494
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集
ソナタ変ロ長調K.454、ソナタ.ト長調 K.379/373a、
フランスの歌「ああ私は恋人を失った」の主題による6つの変奏曲、
ヴァイオリン伴奏のクラヴィーア・ソナタハ長調K.296/op.2-2
ペトラ・ミュレヤンス(Vn)、
クリスティアン・ベズイデンハウト(フォルテピアノ)

録音:2008年6月
フライブルク・バロック・オーケストラのコンミス、ミュレヤンスの久々のソロ新譜。ハリとツヤのある音色はさすがです。フォルテピアノを弾くのは1979年南アフリカ出身の逸材、ベズイデンハウト。ビルソンの下で研鑽を積み、ポール・オデットの下で通奏低音を学び、21歳でブルージュのコンクールで優勝、聴衆賞も同時に受賞し一気に世界的に注目される存在となっています。ミュレヤンスとのアンサンブルの連携は見事、メロディーの合いの手や伴奏、どの音をとっても完璧です。  (Ki)
HMU907495
キャンドルライトによるキャロル〜アドヴェント、クリスマスのための音楽
聖歌「Creatoralmesiderum」
ヴォーン・ウィリアムズ:天上からの信実バード:大地の樹
C.ウッド(1866-1926):主よ、見てください
バッハ:いざ来たれ、異邦人の救い主よBWV659(オルガン・ソロ)
パレストリーナ:私は遠くから見る/トラーテ・チェリ
J.ステイナー(1840-1901):山から見る景色のなんと美しいことか
ヘルモア(1811-1890):いざ来たれ、いざ来たれ、エマニュエルよ
ブリテン:聖母のための賛歌
ヴォーン・ウィリアムズ:祝福されし神の子/Indulcijubilo
ブクステフーデ:暁の明星のなんと美しいことかBuxWV223/Ofthefather’sheartbegotten
ゲレーロ(1528-1599):Pastoresloquebantur
G.アイブス編:幼子イエスの子守歌
レーガー:マリアの歌/G.アイブス:いと甘き歌
ワーロック:ベネディカムス・ドミノ
バッハ:いと高きところにいます神のみに栄光あれBWV662(オルガン・ソロ)
W.マタイ:クリスマス
J.ガードナー:トゥモロー・シャル・ビー・マイ・ダイシング・デイ!
メンデルスゾーン:あめにはさかえ
ビル・アイヴズ(指)
オックスフォード大学マグダレナ・カレッジcho
マーティン・フォード(Org)

録音:2008年7月
美しい合唱に定評のある指揮者アイヴズの最新盤は、クリスマス・キャロル集。静かな瞑想のような音楽から、イエス・キリストの誕生を喜ぶ歌まで様々な表情の歌がつまっています。オルガン・ソロも挟まれ、クリスマス気分が盛り上がることこの上ないアルバムとなっています。 (Ki)
HMU-907497
モーツァルト:鍵盤曲集Vol.1
幻想曲短調KV475(1786)
ソナタ ヘ長調 KV533/494(1788)
ソナタ 変ロ長調 KV570(1789)
グルックのジングシュピール《メッカの巡礼たち》のアリエッタ「愚民の思うは」による10の変奏曲ト長調KV455
クリスティアン・ベズイデンホウト(フォルテピアノ)

録音:2009年5月
※使用楽器:1987年Derek Adlam,Welbeck製(ワルター/1795年頃モデル)クリストファー・ホグウッド・コレクション
表情豊かで打ち解けたスタイルで人気のベズイデンホウトは、1979年、ドイツ系オランダ人の両親のもと、南アフリカで生まれました。何度も聴いたことのある曲でも、「どこに行くんだろう」と思うような、不思議な吸引力のある音にひきつけられます。使用した楽器は、モーツァルトがウィーンに移り住んで5年ほどした時に購入したワルター製フォルテピアノをモデルに製作されたもの。モーツァルトの‘音色’を追体験できることでも価値ある1枚です。2月末に来日。また今後もフライブルク・バロック・オーケストラやベルリン・フィルとの共演、ツアーも予定されているベズイデンホウト、要注目です。 (Ki)
HMU-907498
モーツァルト:鍵盤曲集vol.2
ソナタ.ハ長調K.330
ロンド.イ短調K.511
ロンド.ニ長調K.485
アダージョ.ロ短調K.540
ソナタ.ハ短調K.457
クリスティアン・ベズイデンホウト(フォルテピアノ)

使用楽器:PaulMcNulty,
Divisoc,CzechRepublic,
2008;afterAntonWalter’
Sohn,Vienna,c.1802)

録音:2010年1月
モーツァルトの再来とも賞される天才フォルテピアノ奏者ベズイデンホウト、待望のソロ第2弾の登場。これしかありえないような自然なテンポ設定、気持ちよいくらいにはまっているデュナーミクの付け方、聴き手にとっても必然的かつ絶妙な間の取り方など、何度も聴いたことのある作品たちの音符ひとつひとつが鮮やかに香りたちます。イ短調のロンドの語り口の巧さは絶品です。ハ短調ソナタの有名な冒頭では一変、現代ピアノで聴くよりも表情がダイレクトに伝わってきます。ロ短調のアダージョでの慟哭と、音と音の間に流れる空気に、このベズイデンホウトという演奏者の底知れぬ魅力をみます。演奏者の息遣いまでをも巧みにとらえた録音も秀逸。フォルテピアノという楽器がもつ無限の表情と可能性を感じる1枚でもあります。 (Ki)
HMU-907499
モーツァルト:鍵盤曲集VOL.3
ソナタ変ロ長調K.333
「女ほどすばらしいものはない」による8つの変奏曲ヘ長調K.613
幻想曲ハ短調K.396
ソナタへ長調K.332
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ/A=430)

録音:2011年5月、ロンドン
「モーツァルトの鍵盤独奏曲の魅力を最大限に引き出した、真に偉大な全集となるだろう(BBCMusic誌)」など、全世界で高く評価されている、ベザイデンホウトによるモーツァルト作品集第3弾。K.333の第1楽章の冒頭、やさしく下降する音型から、一音一音に笑みが満ちています。極めて音が少ないモーツァルトのソナタに、これほど表情豊かで雄弁な宇宙が詰まっていたのか、と驚かされる瞬間の連続です。緩徐楽章の緩急の付け方は実に見事、ハーモニーの移り変わりの美しさを一瞬も逃さず捉えています。1805年製のアントン・ヴァルターのコピーの楽器を完璧にコントロールしています。この最新盤の演奏をじっくりと味わいながらも、早くも次のリリースへの期待がまた一段と高まってしまう、楽しみなシリースです。(なお、彼の名前の読み方につきまして、これまでベズイデンホウトと表記しておりましたが、発音の確認をとりまして、今後はすべてベザイデンホウトで表記をさせていただきます。)  (Ki)

HMU-907500
ブラームス:動かぬなまぬるい空気(op.57-8)/
 憩えいとしい恋人(op.33-9)
 永遠の愛について(op.43-1)
ヘンデル:歌劇「ルクレツィア」より(部分)、
 歌劇「ジューリオ・チェーザレ」より(部分)
ドビュッシー:ビリティスの3つの歌(パンの笛、髪、ナイアスの墓)
モーツァルト:寂しい森の中でK.308
 ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたときK.520
 ラウラに寄せる夕べの思いK.523
 ドイツ語の小カンタータ「無限なる宇宙の創り主を崇敬する汝らがK.619
H.T.バーレイ:深い河、
 ロバート・T・テルソン
:映画「バグダッド・カフェ」〜コーリング・ユー
ロレイン・ハント・リーバーソン(Ms)、
ピーター・ゼルキン(P)、
ドリュー・ミンター(C.T)*

録音:2004年8月 ラヴィニア音楽祭
2006年3月に惜しまれつつなくなった偉大なメゾ・ソプラノ、ロレイン・ハント・リーバーソンのリサイタルの記録。得意のヘンデルやモーツァルトのほかにも、ロマンからフランスものまで、そしてアンコールとして「バグダッド・カフェ」の‘コーリング・ユー’も披露するなど、魅力的なプログラムで聴かせてくれます。ラヴィニアは、米シカゴの郊外の町で、毎年夏ごろ開催されている、シカゴ響のピクニック・コンサートなどが聴けるラヴィニア音楽祭でも有名です。  (Ki)
HMU-907501
バルトーク:44の二重奏曲集Sz.98(1931年) アンジェラ・チュン&ジェニファー・チュン(Vn)

録音:2009年5月
バルトークの44の二重奏曲集。旋律のほとんどは、バルトークが採取したハンガリーの農民たちの間に伝承された民謡からとられています。技巧的な熟練は要求されませんが、フレージング、アクセントの置き方、リズムの精確さ、不協和音や倍音を効果的に響かせる耳と腕が要求される曲がずらりと並びます。演奏順は、彼女たちがより体系的になるように並べなおした順番を採用。民俗色とモダンが共存する魅力的なミニアチュールがぎっしり詰まった宝箱のような1枚です。 (Ki)
HMU-907502
パーセル:ファンタジア集
ファンタジアT.XII、
一つの音に基づくファンタジア、
イン・ノミネ(6部)、イン・ノミネ(7部)
フレットワーク

録音:2008年6月
フレットワークは、1986年にデビュー、坂本龍一の「スコラ」シリーズのバッハの巻でも取り上げられ、今再び注目度が増しているヴィオラ・ダ・ガンバ合奏団。パーセルのファンタジア集は、演奏される機会は少ないかもしれませんが、複雑な三重対位法、ドキッとするような不協和音など、パーセルが、彼の同時代人よりも2歩も3歩も先を歩んでいたことを示す意欲的な作品集です。フレットワークの面々は、複雑に絡み合う声部を見事に解きほぐし、縦の線も横の線も実に見事なバランスで演奏しています。  (Ki)
HMU-907505
衝撃のヴァン・クライバーン国際コンクール・ライヴ/辻井伸行
ショパン:練習曲Op.10〜第1番ハ長調、第2番イ短調、第3番「別れの曲」ホ長調、第4番嬰ハ短調、第5番「黒鍵」変ト長調、第6番変ホ短調
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」
リスト:ラ・カンパネッラ
ジョン・マスト(JohnMusto):即興曲とフーガ(ヴァン・クライバーン国際コンクール委嘱新作/新曲演奏課題曲)
辻井伸行(P)

録音:2009年第13回ヴァン・クライバーン国際コンクール(ライヴ)
国内盤KHM-997505の海外流通盤。内容、盤はすべて同じ、装丁やブックレット等には一切日本語表記が入りません。
どんな巨匠も太刀打ちできない、音楽本来の感動が横溢!日本のレコード会社では、辻井を盲目ピアニストとしてアピールする気はないと言いますが、盲目である事実は自然と知れ渡り、よくぞここまでといった感動が演奏云々以前に注目されることは分かりきっています。これほど分かりやすいストーリー性を持つネタですから、テレビのワイドショーでも執拗に取り上げられましたが、肝心なのは、そんな周りの「大人の事情」に一切関係なく、辻井自身は心の赴くまま、感じたままを表現しているに過ぎず、にもかかわらず、過去のどんな巨匠が逆立ちしても太刀打ちできない音楽そのものの息遣いだけを抽出可能にしているという驚愕の事実です!また梯剛之についても言えることですが、明らかに視覚を失ったことによって、人間が持つ潜在能力の極限が開花したことの証明であり、一方では、健常者の演奏家が視覚で得た情報に頼ることでいかに音楽の魂を減退させていることか、痛感せずにはいられません。演奏家には、事前に可能な限り多くの文献を調査し、作曲家の墓に詣で、時代背景も深く認識することなどの「研究」に余念がなく、そうすることでこそ立派な演奏が実現すると信じている人が多く存在します。しかし辻井にそんなことが容易にできるでしょうか?「知りすぎることは良くない」と言った音楽評論家がいました。確かに知識を得れば本人の知識欲は満たされますが、その前提に立った発想しかできなくなるという側面があります。特に感性こそが命であるはずの音楽家にとっては、知識が音楽を殺しかねないと言うことを肝に銘じるべきではないでしょうか?あの美空ひばりは、楽譜が読めなかったのです!
前置きが長くなりましたが、ここに収録されている演奏の魅力は、やはり型どおりの論評では収まりきるものではありません。最初のショパン。音が温かいと言ってしまえばそうですが、ブルーノ・ワルターやアシュケナージ等々で用いられる意味合いと全く異なることは言うまでもありません。ピアニストによって音楽が操作されている痕跡が全くないのです。第1音が鳴り出したとたん背筋に電流が走ります。こういう音を出されたらコルトーもフランソワも降参するしかありません。「黒鍵」など、辻井のあのルンルンの表情に似て、なんという清々しさ!大上段に構えないわけにはいかない「ハンマークラヴィア」でも、辻井の姿勢は全く同じ。音楽を奏でられる喜び、聴き手に「こんなに素敵ですよ」と語りたくてしょうがない気持ち一筋。第1楽章の展開部は、よりドラマティックに大見得を切ることも可能でしょう。しかしここではそんな魂胆など入り込む余地がなく、ひたすら音楽の豊かさのみが増幅されるのです。第2楽章は、楽想の変化にもっとメリハリをつけて欲しいと一瞬思ったものの、それも今まで工夫を凝らした演奏に慣れてしまったせいかと反省。実際2分半の間、息をのんで聴き入ってしまったのですから。第3楽章に至っては、それこ五感の中の視覚を失ったものだけが持ちえる特権的な音楽!「音が温かい」などという書き方しかできない評論家は、いますぐ筆を折っていただきたいものです。
とにかく梯剛之同様、彼らの生み出す音楽は、その発生源に備わっているフィルタが特別仕様なのですから、通常のピアニストと同じ土俵で比較するわけにはいきません。例外なく「殿堂入り」確実なのですから。  【湧々堂】
HMU-907506
第13回ヴァン・クライバーン国際コンクール・ライヴ金メダル
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの三楽章
ショパン:24の前奏曲Op.28
メーソン・ベイツ:ロマックスへの他愛ない嘘
リスト:スペイン狂詩曲
チャン・ハオチェン【張昊辰】(P)
1990年、上海生まれの19歳。辻井と金メダルを分かち合った中国期待の新星チャン・ハオチェン。曲芸的難曲として知られる「ペトルーシュカからの三楽章」を目にも鮮やかな技巧で弾ききっています。ショパンの前奏曲集も清潔な詩情にあふれ、辻井と並ぶ逸材だったことを納得させてくれます。 (Ki)
HMU-907507
第13回ヴァン・クライバーン国際コンクール・ライヴ銀メダル
ハイドン:ピアノ・ソナタ第58番ハ長調
バーバー:ピアノ・ソナタOp.26
ドビュッシー:前奏曲集第1巻〜野を渡る風/音と香りは夕べの大気に漂う/アナカプリの丘/雪の上の足跡/西風の見たもの/亜麻色の髪の乙女
ゴドフスキ:J.シュトラウスの「こうもり」による交響的変容
ソン・ヨルム【孫熱音】(P)
1986年の女性ピアニスト。一見たおやかな韓国女性ながら、かのホロヴィッツに捧げられた技術的にも内容的にも最高度のバーバーのソナタや、ピアノの機能を極限まで追及した恐ろしいゴドフスキの「こうもり」を難なく弾きこなす凄腕。不思議な情念も感じられる、アルゲリッチの後継者たらんとする注目株と申せましょう。 (Ki)
HMU-907508
クラリネットとピアノの為のアメリカ音楽集
ノヴァーチェク(1964-):2人のジョンの為の4つのラグ(2006)
パキート・ドゥ・リヴェラ(1948-):ザ・ケープ・コッド・ファイルズ
バーンスタイン:クラリネットとピアノの為のソナタ
ガーシュウィン(ジェイムズ・コーン編):3つの前奏曲
 アイ・ガット・リズム
ジョン・マナシー(Cl)
ジョン・ナカマツ(P)

録音:2009年12月












HMU-907511(4CD)
L.クープラン:チェンバロ作品全集
[CD1]
I. Suite in C major (A)
1 | 10. Prelude 2’30
2 | 15. Allemande 2’52
3 | 16. Courante 1’36
4 | 18. Courante 1’52
5 | 20. Sarabande 1’31
6 | 23. Sarabande 1’35
7 | 25. Sarabande 1’31
8 | 26. Chaconne 3’43
II. Suite in C major (B)
9 | 11. Prelude 1’58
10 | 126. Allemande Le Moutier 4’36
(Chambonnieres).
Double (Couperin)
11 | 17. Courante 1’29
12 | 19. Courante 1’40
13 | 21. Sarabande 1’18
14 | 22. Sarabande 1’31
15 | 24. Sarabande 1’37
16 | 27. Passacaille 5’28
III. Suite in C major (B)
17 | 9. Prelude 3’37
18 | 28. Sarabande 1’57
19 | 29. Menuet 1’28
20 | 131. Gavotte (Lebegue) 1’51
Double (Couperin)
21 | 127. Rigaudon & Double 3’12
IV. Suite in C minor (A)
22 | 128. Prelude 1’06
23 | 30. Allemande La Precieuse 3’19
24 | 31. Courante 1’53
25 | 32. Sarabande 2’09
26 | 33. Gigue 2’26
27 | 34. Chaconne La Bergeronnette 2’19
V. Suite in D major (A)
28 | 2. Prelude 3’43
29 | 58. Allemande 4’32
30 | 59. Courante 1’27
31 | 60. Sarabande 1’47
32 | 61. Gaillarde 2’29
33 | 62. Chaconne 2’39
[CD2]
VI. Suite in D minor (B)
1 | 1. Prelude 5’43
2 | 35. Allemande 3’38
3 | 37. Pieces de trois sortes 2’07
de mouvements
4 | 38. Courante 1’28
5 | 42. Courante 1’16
6 | 43. Courante 1’43
7 | 44. Sarabande 1’43
8 | 45. Sarabande 1’28
9 | 46. Sarabande 1’04
10 | 47. Sarabande en canon 1’03
11 | 52. Canaries 1’09
12 | 53. Volte 0’57
13 | 57. Chaconne La Complaignante 2’55
VII. Suite in D minor (B)
14 | 36. Allemande 3’07
15 | 39. Courante 1’42
16 | 40. Courante 1’46
17 | 41. Courante 1’40
18 | 48. Sarabande 1’05
19 | 49. Sarabande 1’23
20 | 50. Sarabande 1’47
21 | 56. Sarabande 2’09
22 | 51. Sarabande 2’44
23 | 124. Gavotte 1’01
24 | 122. Gigue 1’55
25 | 54. La Pastourelle 1’14
26 | 55. Chaconne 2’53
VIII. Suite in E minor (A)
27 | 14. Prelude 1’33
28 | 63. Allemande de la Paix 3’16
29 | 64. Courante 1’33
30 | 65. Sarabande 2’04
IX. Suite in F major (A)
31 | 12. Prelude 2’02
32 | 66. Allemande 3’39
33 | 71. Courante 1’32
34 | 74. Sarabande 2’14
35 | 73. Branle de Basque 0’48
36 | 77. Gaillarde 1’37
37 | 79. Gigue 1’56
38 | 78. Chaconne 3’23
[CD3]
X. Suite in F major (A)
1 | 13. Prelude 2’54
2 | 67. Allemande grave 3’33
3 | 68. Courante 1’10
4 | 69. Courante 1’21
5 | 70. Courante 1’26
6 | 72. Sarabande 1’38
7 | 75. Sarabande 2’18
8 | 76. Gigue 1’59
9 | 80. Chaconne 3’04
10 | 81. Tombeau de M. Blancrocher 5’16
XI. Suite in G major (B)
11 | 129. Prelude 0’46
12 | 82. Allemande 3’08
13 | 84. Courante 1’24
14 | 85. Courante 1’19
15 | 86. Courante 1’24
16 | 87. Sarabande 2’16
17 | 89. Chaconne 5’42
XII. Suite in G major (B)
18 | 83. Allemande 3’04
19 | 90. Courante 1’09
20 | 91. Courante 1’20
21 | 92. Courante 1’43
22 | 88. Gaillarde 1’36
XIII. Suite in G minor (B)
23 | 4. Prelude 1’49
24 | 93. Allemande 3’30
25 | 94. Courante 1’53
26 | 95. Sarabande 1’52
27 | 96. Chaconne ou Passacaille 4’55
XIV. Suite in G minor (A)
28 | 3. Prelude 4’11
29 | 97. Sarabande 1’58
30 | 98. Passacaille 5’13
XV. Suite in G minor (A)
31 | 5. Prelude 2’13
32 | 121. Chaconne 2’37
[CD4]
XVI. Suite in A minor (B)
1 | 6. Prelude a l’imitation 6’34
de Mr. Froberger
2 | 100. Allemande 3’19
3 | 104. Courante 1’34
4 | 106. Courante 2’12
5 | 109. Sarabande 2’25
6 | 125. Gavotte (Hardel) 1’48
Double (Couperin)
XVII. Suite in A minor (B)
7 | 7. Prelude 0’59
8 | 99. Allemande 2’43
9 | 103. Courante 1’25
10 | 107. Sarabande 2’01
XVIII. Suite in A minor (B)
11 | 101. Allemande L’Amiable 3’04
12 | 102. La Piemontoise 1’47
13 | 105. Courante La Mignonne 1’31
14 | 108. Sarabande 1’37
15 | 110. Sarabande 2’08
16 | 111. Menuet de Poitou 2’08
et son Double
XIX. Suite in A major (B)
17 | 8. Prelude 1’58
18 | 112. Courante 1’48
19 | 113. Sarabande 2’22
20 | 114. Gigue 1’43
21 | 120. Pavanne in F-sharp minor (B) 7’26
XX. Suite in B minor (A)
22 | 115. Allemande 3’24
23 | 116. Courante 1’50
24 | 117. Sarabande 2’07
XXI. Suite in B-flat major (B)
25 | 118. Allemande 2’25
26 | 119. Courante 1’26
27 | 140. Les Carillons de Paris (B) 2’19










リチャード・エガー(Cemb)

録音:2009年4月16-20 日、2010年2月20-24日

○ | □
 ○…トラック番号(エガーの考えに基づく演奏順)
 □…作品カタログ番号(ブルース・グスタフソン)
「ルイこそがクープラン一族で最も重要で、あらゆる時代を通じて最も偉大なチェンバロ音楽の作曲家である。・・・モーツァルトやパーセルのように道 半ばにして夭折してしまったのが悲しくてならない」とルイへの深い尊敬と愛情を熱く語るエガー。ニューグローブ音楽事典などの「L. クープランは、フラ ンソワに次ぐクープラン家で最も重要な作曲家であり、17 世紀のもっとも重要な鍵盤作曲家」といった記述に対し、エガーは「これにまったく賛成できない」 と言います。ルイの魅力である厚みのある進行、時にどぎついまでに刺激的な不協和音を、エガーは効果的に響かせています。4 枚目の終曲「パリのカリ ヨン」でのまさに鐘のような音色は圧巻。「これは、チェンバロのために書かれた音楽の中で私が最も愛するものだ。私がこの楽器に触れるようになった 初めのころからこれらの作品は常に私の傍にあった。私はこの素晴らしい作品を録音することができて大変幸せに思う。」まさにエガーが渾身のエネルギー をもってルイの真価を問う、真剣勝負です。
エガーは鍵盤奏者として、バロックものはもちろん、ショパンやベルクまで何でも聴かせる万能の音楽家。今や指揮者としても刺激的な活動をしています。 あらゆる経験値を総動員して臨んだ渾身の録音です。
エガー自身の筆によるライナーノーツは、クープラン一家の背景から作品概観、楽器や調律のことなど、大変興味深い内容。ルイへの強い愛情を感じます。 楽器について、17 世紀のリュッカースモデルのコピーを用いていますが、このオリジナルにルイ・クープランはおそらく触れたことがあるのではないか、と言っ ています。重要なポイントは、これらの楽器のピック部分(弦をはじく部分)が本物の鳥の羽軸を使っているということ。今日の録音の大半で用いられて いるプラスチック軸の楽器よりもセンシティブで、音を保つ(伸ばす)のも実はプラスチック軸の楽器ほど大変ではない、とエガーは言っています。この楽 器の能力を存分に引き出すエガーもすごいですが、全ての音をくまなく収めた録音クオリティもまたすごいです。また、ここでは「組曲」として演奏されて いますが、120 あまりある楽章の組み合わせ方は実は演奏者に委ねられている部分も多いのです。 (Ki)
使用楽器:(A) Joel Katzman, Amsterdam, 1991, after Ruckers, Antwerp, 1638
  (B) Joel Katzman, Amsterdam, 1995, after an anonymous original (probably Jacquet), Paris, 1652
Pitch: a’ = 398 Hz / Temperament: ‘ordinaire’ (quarter-comma meantone)
演奏曲順はリチャード・エガーによる。ナンバリングは、ブルース・グスタフソンのL. クープラン作品カタログに依る。
HMU-907515
マイ・フェイヴァリット・ダウランド
1. レディ・ハドソンのパフ[P 54]
2. 靴屋の女房[P 58]
3. ミア・バルバラ[P 95]
4. サー・ジョン・スミスのアルマンド[P 47]
5. ファンシー[P 6]
6. サー・ジョン・ラングトンのパヴァーヌ[P 14]
7. デンマーク王のガイヤルド[P 40]
8. カエルのガイヤルド[P23a]
9. ラクリメ[P 15]
10. ラクリメのためのガイヤルド[P 46]
11. ファンタジー[P 1a]
12. 別れ[P 3]
13. Forlorne Hope Fancye[P 2]
14. エセックスの伯爵、ロバート閣下のガイヤルド [P 42a]
15. コイ・ジョイ [P 80]
16. ミセス・ヴォーのジグ[P 57]
17. ミセス・ウィンターのジャンプ[P 55]
18. クリフトン卿夫人閣下のスピリット[P45]
19. ウォルシンガム [P 67]
20. ファンシー [P 5]
21. パヴァーヌ [P 18]
22. The most sacred Queene Elizabeth, her Gaillard [P 41]
23. Semper Dowland semper dolens [P 9]
ポール・オデット(Lute/8コース、マルコルム・プリオール(2008年)、Sixtus Rauwolfモデル(1590頃))

録音:2012年1月
リュート界の巨匠、ポール・オデット。オデットは、ダウランドについて、40年以上前、初めてリュートを手にして、初めて作品を奏でた時からたちま ち魅了された作曲家だ、と語ります。ちなみに、オデットは学生の頃ロックバンドでギターを弾いており、友人の勧めでクラシック・ギターも始め、そのレッ スンでルネッサンス音楽(ギターに編曲されたもの)と出会い、リュートを手にとるようになったといいます。オデットは、ダウランドについて、「楽器に 非常に適したスタイルで書かれており、しかも、奏者は、ただ作品を弾いているのではなく、偉大な芸術の中に取り込まれているような感覚になり、また、 何百回と作品に触れてもなお汲めども尽きぬ深さと魅力に満ちている」、と語っています。リュートを手にした時からオデットがずっと敬愛しつづけている作 曲家、ダウランドの魅力を、心行くまでゆったりと味わうことのできる1枚です。
ダウランドの楽譜は、自筆譜はほとんど残っておらず、写譜に頼らざるを得ませんが、それもどれが信頼できるものなのか、また、ダウランドはよく自作 に手を入れており、どの段階が決定稿なのかわからない、などという問題がありますが、オデットは、ほぼすべてダウランドの息子ロバートが1610年に 出版した「Varietie of Lute Lessons」の楽譜に依拠しています。 (Ki)
HMU-907516
モーツァルト:クラリネット協奏曲イ長調KV.622
シュポア:クラリネット協奏曲第2番変ホ長調op.57
ジョン・マナシー(Cl)
ジェラード・シュワルツ(指)シアトルSO

録音:2009年2月
「間違いなくナンバーワン」と世界が賞賛する名手ジョン・マナシーの新譜は、モーツァルトのクラリネット協奏曲。優れたクラリネット奏者の演奏を聴く度、この楽器のもつ柔らかく甘い音色に驚かされますが、ジョン・マナシーの奏でる音は、柔らかさ、甘さ、そして豊かな色彩に満ちています。モーツァルトのロンド楽章でみせる軽やかさも絶品の一語に尽きます。カップリングのシュポアも、トルコ行進曲風の終楽章の超絶技巧と安定した高音に思わず拍手したくなるできばえです。 (Ki)
HMU-907519
シューベルト:「美しき水車小屋の娘」 マーク・パドモア(T)
ポール・ルイス(P/スタインウェイ)

録音:2009年9月
「冬の旅」(HMC902066)が好評だったパドモア&ポール・ルイスによるシューベルト第2弾は、「美しき水車小屋の娘」。冒頭のピアノの重心を深くとったリズムからちょっと独特で、前奏を聴くだけで、この演奏への期待が否が応にも高まるというもの。歌唱のパドモアも滑舌鮮やかにミュラーの詩の世界を語ります。詩からも歌からも超越したところでパドモアが歌い、映写機のような役割を果たしていて、詩の世界だけが淡々と映し出されるようで不思議な感覚をおぼえます。そしてルイスのピアノがまた見事!やはりシューベルトの歌曲は、歌手が巧いことはもちろんですが、ピアニストによってその出来栄えは格段に違ってくるのだなということを実感。ポール・ルイスのピアノもパドモアに負けず劣らず雄弁、それでいて決して歌を邪魔することはありません。二人の崇高な精神の芸術家が、お互いを引き上げあって、かつてない高水準の「美しき水車小屋の娘」が生まれました。 (Ki)
HMU-907520
シューベルト:白鳥の歌D957
流れの上でD943*/星D939
マーク・パドモア(T)
ポール・ルイス(P)
リチャード・ワトキンス(Hrn)*

録音:2010年10月
ちょっと甘い歌声、言葉の美しい粒立ち、安定した歌唱で、宗教曲にリートに大活躍のパドモア最新盤は、日本でも注目度急上昇中のポール・ルイスとの共演によるシューベルト。徹底して「語り部」として詩人のメッセージを音楽にのせて聴き手に語りかけるパドモアの技にはますます磨きがかかっています。「私」をとことん滅し、時に極めて冷淡で、時にはっとするほど優しく、歌っているのですが「語って」いるというほうがしっくりくるような演奏ぶりは見事です。詩人が語り描く世界に自分が迷い込んだような気分になります。有名な「セレナード」での、えもいわれぬ気品ある優しさは必聴。ポール・ルイスのピアノがまた文句なく素晴しく、パドモアの無駄なものが一つもない歌にぴたりと寄り添い、詩人の描く世界を見事に描写しています。「流れの上で」はホルンとのトリオ。ベートーヴェンの死の翌年に書かれたもので、ベートーヴェンの「英雄」の葬送行進曲の優しいエコーとなっています。ゲスト奏者としてホルンを吹いているのは、1985年から1996年までフィルハーモニア管で首席奏者を務めた名手リチャード・ワトキンス。滋味あふれる音色による名演は、ホルン・ファンならずとも是非聴きたいところです。 (Ki)
HMU-907521
シューマン:リーダークライスop.24(全9曲)、
 詩人の恋op.48(全16曲)
フランツ・パウル・ラッハナー(1803-1890):ハイネの詩による歌曲集「Sangerfahrt」op.33
マーク・パドモア(T)
クリスティアン・ベズイデンホウト(フォルテピアノ)

使用楽器:エラール、パリ、1837年(EdwinBenuk,Enschede,オランダのコレクション)
録音:2010年6月
イギリス生まれのテノール、マーク・パドモアの最新盤は、天才フォルテピアノ奏者のベズイデンホウトのコンビによるシューマン。パドモアの声の美しすぎる子音の立ち方がとにかく印象に残ります。音楽に、これほど鮮やかに詩をのせて歌ってくれると、ハイネの詩自体が音楽的に書かれていることを実感します。そして、フォルテピアノの伴奏が大変に素晴らしい!フォルテピアノ独特の音色の立ち上がりが、パドモアの歌い方とマッチしています。もちろん音楽作り、音楽運びはさすがのベズイデンホウト、天衣無縫に、絶美の歌を聴かせます。19世紀の音楽界の重鎮にしてシューベルトの親友でもあった、フランツ・ラッハナーがハイネの詩に作曲した、ドラマティックな雰囲気が印象的な歌曲も5つおさめられた、充実の内容。旬のテノール、旬のフォルテピアノ奏者による至福の1枚です (Ki)
HMU-907523
ロンドンのコレッリ
【コレッリのヴァイオリン・ソナタ集op.5の、ジェミニアーニ(1687-1762)によるオーケストラ版とその他の優れた巨
匠たちによる装飾版】
フルートのための協奏曲第10番へ長調(原曲:ヴァイオリンソナタop.5-10)、
フルートのための協奏曲第8番ホ短調(原曲:ヴァイオリン・ソナタop.5-8)、
コレッリの第5番ソロのフェイヴァリット・ジーグ、
コレッリの「ラ・フォリア」に基づくコンチェルト・グロッソ、
フルートのための協奏曲第4番ヘ長調(原曲:ヴァイオリン・ソナタop.5-4)、
フルート協奏曲第7番ニ短調(原曲:ヴァイオリン・ソナタop.5-7)、
ソナタ第7番のサラバンダのテーマに基づくグラウンド
モーリス・シュテーガー(リコーダー)
ローレンス・カミングス(指)
イングリッシュ・コンサート

録音:2009年7月
これがリコーダーで演奏されているとは!2009年秋の武蔵野・兵庫の来日公演で観客を熱狂の渦に巻き込んだ、リコーダーの神の申し子シュテーガーの新譜の登場。ヴァイオリンの偉大なる古典、コレッリのヴァイオリン・ソナタop.5をジェミニアーニが管弦楽版に編曲したものを伴奏に、同時代人たちが華麗に装飾を施した超絶技巧の主旋律パートを、小さなリコーダー1本で演奏しています。1720〜30年代のロンドンは、ヘンデルの存在のおかげで優秀な演奏者たちが集まっており、優れたプレイヤーたちは、劇場を飛び出して、居酒屋や様々な会合でもその腕前を披露、コンサート活動も非常に活発で、まさに音楽の聖地のひとつとなっていました。そんな中、特に人気があった作曲家がコレッリでした。当時の作曲家たちは、コレッリの作品を編曲・発表し、それを優れた奏者たちに演奏してもらうことにより自分の名を売っていました。コレッリ(1653−1713)自身はロンドンの土を踏んだことはありませんが、当時の大スターだったのです。このCDでシュテーガーは、様々な作曲家によってさらに華麗な姿へと変貌を遂げたコレッリのヴァイオリン・ソナタop.5のうち、ロンドンで出版された楽譜を中心に採用し、イタリア趣味と、ロンドンの当時の最先端の技術が詰まったきわめつけの名演を展開しています。シュテーガー自身、ブックレットのライナーノーツを、「これらの版を演奏することは大いなる挑戦であったけれど、コレッリのイタリア的要素と、当時のイギリス趣味を再度深く学べる機会でもあった。Thankyou,Mr.Corelli!」と締めくくっています。 (Ki)
HMU-907528
モーツァルト:鍵盤楽器のための作品集Vol.4
幻想曲ニ短調K.397(初版)
ソナタ第9番ニ長調K.311
前奏曲とフーガK.394
ボーマルシェの喜劇「セビーリャの理髪師」のロマンス「私はランドール」による12の変奏曲変ホ長調K.354
ソナタ第5番ト長調K.283
幻想曲ニ短調K.397(現行版)
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)

録音:2011年10月、リンドハースト・ホール内エア・スタジオ(ロンドン)
今世界で最も注目されるフォルテピアノ奏者の一人、クリスティアン・ベザイデンホウトが、鍵盤楽器のための作品集シリーズから待望の最新盤をリリー スしました!第3集(HMU 907499)に引き続く今回は、幻想曲、第5番と第9番のソナタ、前奏曲とフーガ、そして「私はランドール」による12の 変奏曲を収録。2012年5月末の来日リサイタルでも演奏され、高い評価を得たプログラムであり、本アルバムでもその評価を裏切らぬ素晴らしい演奏 を見せてくれています。演奏のたび、フォルテピアノの新たな可能性を見せつけてくれるベザイデンホウト。本アルバムでも、抜群の演奏技術、濁りのない 清廉な音色、厭味のない自然なテンポ感といった彼ならではの持ち味を遺憾なく発揮し、瑞々しさあふれる鮮烈な演奏を聴かせています。
本アルバムでは、幻想曲ニ短調の現行版と、その初版(今日知られるかたち(現行版)の最後10小節分が欠落している)の両方が収録されているの もポイント。この幻想曲ニ短調は、自筆譜などが残されておらず、1804年に出版された初版では、97小節までで中断、現行版の最後の10小節があり ません。初版の表題には「Fantaisie d’ Introduction…(導入の幻想曲)」とあり、後ろにソナタなどが続くことを想定して作られたものだったのかもし れませんが、1806年にブライトコプフ社が出版したいわゆる「旧全集」では、10小節が足され(ブライトコプフ社の顧問で主任検査員のアウグスト・ エーベルハルト・ミュラーの手によるとする見方が一般的)、完結した曲となっています。幻想曲ニ短調の冒頭、深淵からゆっくりと浮かび上がるように響 くフォルテピアノの音色は必聴の美しさ。即興演奏かと思わせるような、自由なタッチから生み出されるチャーミングな音世界に一気に惹きこまれます。ベ ザイデンホウトが初版の幻想曲のあとに選んだ作品は、ソナタ第9番。鮮やかなコントラスト、プログラミングの妙にもベザイデンホウトの才を感じます。 次はどんな音色を聴かせてくれるのだろうと、はやくも次作が楽しみになってしまいます。 (Ki)
HMU-907529(2CD)
モーツァルト:鍵盤楽器のための作品集VOL. 5-6
[CD1]
ソナタ 第11番 イ長調 「トルコ行進曲つき」 K.331
パイジェッロの歌劇「哲学者気取り」6つの変奏曲 へ長調 K.398
ロマンス 変イ長調 K.Anh.205
アレグレットによる12の変奏曲 変ロ長調 K.500
ソナタ.ハ長調 K.309
[CD2]
フランスの歌「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲ハ長調(キラキラ星変奏曲) K.265
ソナタ 第4番 変ホ長調 K.282
アダージョ.ヘ長調 K.Anh. 206a
ソナタ 第3番 変ロ長調 K.281
フランスの歌「美しいフランソワーズ」による12の変奏曲 変ホ長調 K.353
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ/ポール・マクナルティ製(2009年)、
アントン・ヴァルター&ゾーン、ヴィーン、1805 年製のコピー/アレクサンダー・スキーピング・コレクション)

録音:[CD1]2012年11月1-4日エア・スタジオ(ロンドン) [CD2]2013年1月21-24日エア・スタジオ(ロンドン)
フォルテピアノの申し子、ベザイデンホウト。リリース毎に天才のひらめきに満ちたモーツァルトを聴かせてくれている鍵盤楽器のための作品集シリーズ、 最新盤は「キラキラ星変奏曲」に「トルコ行進曲つき」ソナタなども含まれた、魅力的なプログラムとなりました。モーツァルトの再来、とまでいわれる こともあるベザイデンホウト。「キラキラ星変奏曲」で、その天衣無縫な歌い回しがどのように開花するかは注目に値するところです。トルコ行進曲つきの ソナタ、トルコ行進曲も注目ですが、第1楽章(主題と変奏)でも、極上の歌を聴かせてくれることでしょう。変奏曲「美しいフランソワーズ」は優美なテー マに様々な装飾を施していくような変奏曲。センス抜群の絶妙な装飾でも魅せるベザイデンホウトが、どのようにこの作品を響かせるか注目です!10月に 来日を控え、日本先行発売となります。 (Ki)
HMU-907531
モーツァルト:鍵盤楽器のための作品集Vol. 7
ドゥゼートの『ジュリ』の「リゾンは眠った」による9つの変奏曲 ハ長調 K.264
ピアノ・ソナタ.イ短調 K.310
サリエーリの歌劇『ヴェネツィアの定期市』のアリア「わがいとしのアドーネ」による6つの変奏曲 ト長調 K.180
ピアノ・ソナタ.ニ長調 K.284
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ/ポール・マクナルティ製(2009 年、ディヴィゾフ(チェコ))、
アントン・ヴァルター&ゾーン、ヴィーン、1805 年製のコピー/アレクサンダー・スキーピング・コレクション)

録音:2012年11月(K.310)/2013年5月(K.264, 180, 284)
ベザイデンホウトのモーツァルト・シリーズ、第7集の登場です。有名なイ短調では、厳しい表情ながらも、フレーズの終わりや、ふとしたハーモニーの変化などで垣間見られる表情の柔らかさに、ベザイデンホウトのセンスを感じます。ニ長調のソナタではフォルテピアノながらオーケストラのような効果を感じさせる豊かな音色の第1楽章から、ワクワクさせられます。
当盤には、ソナタ2曲のほか、変奏曲2作も収録。サリエーリのオペラの主題による変奏曲の原作オペラは、1772年にヴィーンとマンハイムで上演されましたが、時期的に見てモーツァルトが実際の舞台を見た可能性は全くないとされています。また、変奏主題は、声楽パートではなくヴァイオリン・パートからとられているとのこと。シンコペーションでずれる両手のリズムや付点つきトリル、また、アルペジオの指示はあっても、その和音の崩し方までは指示されておらず、最終的なやり方は奏者に任される部分も多い書かれ方の作品。ドゥゼートのオペラは、1772年にパリで上演され、モーツァルトもこの舞台を実際に見たとされています。グリッサンドや3度重音の急速な下降など名人的技巧が駆使されており、非常に華やかな作品です。どちらもベザイデンホウトのセンスが冴えわたります。 (Ki)
HMU-907532(2CD)
モーツァルト:鍵盤曲集.Vol.8,Vol.9
■CD1 (VOL.8)
ソナタ.ハ長調K.545
グレトリの歌劇「サムニウム人の結婚」の合唱曲「愛の神(行進曲)」による8つの変奏曲ヘ長調 K.352
組曲.ハ長調K.399/メヌエット.ニ長調K.355
ジーグ.ト長調 K.574
小さい葬送行進曲.K.453a
ソナタ.ヘ長調K.280
デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 ニ長調 K. 573
■CD2(VOL.9)
転調するプレリュード(K.624/626a)
ソナタ.ハ長調K.279
アレグロ.変ロ長調K.400
アレグロ.ト短調K.312
4つのプレリュード.K.284a
12の変奏曲.K.179/ソナタ.ニ長調K.576
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
ポール・マクナルティ2009年製(アントン・ワルター&サン、ウィーン1805年の複製)

録音:2013年1(K545)、5月(K179)、2014年12月, エア・スタジオ, リンドハースト・ホール(ロンドン)
活躍著しいフォルテピアノ奏者、クリスティアン・ベザイデンホウトのモーツァルト鍵盤楽器のための作品シリーズ第8&9弾を2枚組で発売。「初心者用」 のタイトルがつけられ、ピアノ学習者に定番の「ソナタ ハ長調 K.545 第15(16)番」。モーツァルトがイタリアへの旅の直後にほぼ同時期に書かれた 明るい曲調の「ソナタ ヘ長調K.280 第2番」と「ソナタ ハ長調 K.279 第1番」。第1楽章の冒頭主題が印象的なモーツァルト最後のピアノ・ソナタ「ソ ナタ ニ長調K.576 第18番」。ベザイデンホウトの演奏は、モーツァルトの閃きをダイレクトに伝え、今ここで音楽が湧き上がるよう。また共に収録され ている、種々の変奏曲や小品も、変化に富む歌いまわしで聴かせる、愛らしいアルバムとなっています。 (Ki)
HMU-907534
マティアス・ヴェックマン(1618頃〜1674):宗教モテット&哀歌集
「なにゆえ、独りで座っているのか」(哀歌1:1,2,8,9,12,20,21)
「死は勝利にのみ込まれた」(コリントの信徒への手紙115:54,55,57)
カンツォン\*
「泣くな。見よ。」(ヨハネの黙示録5:5,12-14)
「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる」(ルカによる福音書1:28-38)
「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。」(マタイによる福音書11:28,29)
カンツォンU*
「シオンは言う。主はわたしを見捨てられた」(イザヤ書49:14-16)
都に上る歌(詩篇124章)
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン(ヨハンナ・コスロフスキー(S)、
アレクサンダー・シュナイダー(A)、
ハンス・イェルク・マンメル(T)、
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(Bs))
コンチェルト・パラティーノ*

録音:2008年10月
ハンブルクで、聖ヤコブ教会のオルガニストを務め、さらに音楽団体「コレギウム・ムジクム」を創設するなど、その名を町中にとどろかせる有名な音楽家として活躍したヴェックマンの作品集。劇的な感情の表出を感じさせる書法は、聴く者に雷のような衝撃を与えます。1曲目に収められている「なにゆえ、独りで座っているのか」はヴェックマンの作品の中でもとりわけ優れたもの。器楽作品のCDの発売はありますが、カントゥス・ケルンのクオリティの高い演奏で聴けるヴェックマンの声楽作品集は、貴重盤の登場といえるでしょう。 (Ki)
HMU-907548
マルコ・ダッラクイラ(ca.1480-1544):リュート作品集
リチェルカーレ、ファンタジア、サルタレッロ、
ジョスカン・デ・プレの多声部声楽作品のリュート編曲ほか
ポール・オデット(Lute)

録音:2009年8月
リュートの神様が今回の新譜で焦点を当てたのは、マルコ・ダッラクイラ(1480頃〜1544)。ダッラクイラは、ヴェネツィアで活躍したリュート奏者、作曲家。中世の終り頃から、ルネッサンスの円熟した様式への過渡期に、リュートに適した音型や響きを探求し広めたという重要な役割を果たし、その後続くリュートの隆盛200年ほどの礎を築いたと言われています。どちらかというとアグレッシヴな印象の作品が多く、楽器が豊かに鳴り響きます。ちなみに、この録音は当初アクイラの町で行われる予定でした。しかし、2009年4月に、アクイラの町を大きな地震が襲い、場所の変更を余儀なくされ、アクイラの町から南へ45キロほど下ったところで行われました。ブックレットには地震の被災者の方々へのメッセージも載せられています。 (Ki)

HMU-907557
フランチェスコ・ダ・ミラノ:作品集
ファンタジア、リチェルカール

【歌曲編曲】
ジョスカン・デ・プレ:「私に何を言いたいの」
クローダン・ドゥ・セルミジ:「君は私が死んだといった」

アントニオ・デ・リベラ:「おお善きイエスよ」
ジャン・リシャフォール:「私の悲しい失望」
セルミジ
:「ヴィニョン・ヴィネッタ」、「私は不幸を嘆き」
作曲者不詳:「父が私と結婚したように」、「私を目覚めさせて下さい」、「何故あなたは一人で行ってしまうのか」
ポール・オ デット(Lute)
使用楽器:6コースリュート
〔ポール・トンプソン(ロンドン)1940年制作による、マグノ・ティーッフェンブリュッカー(1550頃)モデル〕

録音:2011年 8月
リュートの名手、オデット久々の待望の新譜の登場。今回オデットが取り上げたのは、ルネッサンス時代の巨匠、フランチェスコ・ダ・ミラノの作品。ダ・ ミラノは、ルネッサンス時代のイタリアで最も知られたリュート奏者・作曲者で、当時、人々はダ・ミラノのことを「Il divino(神)」と称えていました(ち なみにこの「Il divino」というニックネームは、ミケランジェロにもつけられたものでもありました)。ダ・ミラノの演奏は、濃密な表現力、うっとりするよ うな美しい音色、精巧な対位法書法、哀愁を帯びたハーモニーなどで人々を魅了したと言われており、この高い演奏者としての質は、そのまま彼が遺した 作品にも表れています。フランチェスコの作品で現存しているのは、今では2つのジャンル、すなわちファンタジア(あるいはリチェルカールとも呼ばれる)、 そして他者が書いた声楽作品の編曲作品のみ。このディスクには、その遺された作品の中から、オデット自らが選曲した愛奏曲が、広い作曲年代、作風 に渡るように配慮されたかたちで収められています。ダ・ミラノがどのような楽器を用い、どのように自作品を演奏したかということは現代の我々にはもは や知るすべはありませんが、16世紀初頭のイタリア製の6コースリュートを用いていたのではとする説があり、オデットもこれに則ってこの録音では6コー スのリュートを選んでいます。典雅でありながら力強い表出力に満ちた音楽、美しいハーモニー、そして素晴しい録音クオリティ。満を持しての新録音となっ ています。 (Ki)

HMU-907559
ヘンデル:イタリア時代のカンタータとアリア
「棄てられたアルミーダ」HWV105
「愛の狂乱」HWV99
「アルプスの山よ」HWV81
「時と悟りの勝利」HWV46a〜棘は捨て置き
「復活」HWV47〜地獄の門よ開け
「クローリ、ティルシとフィレーノ」HWV96〜ひどい人あなたは信じていないのね
「アミンタとフィッリーデ」HWV83〜心地よい小川が
サルヴェ・レジーナHWV241
ソナタ「あなたが誠実ですって?」HWV171
5声のソナタ
ルーシー・クロウ(S)
ハリー・ビケット(指)
イングリッシュ・コンサート

録音:2010年8月、ロンドン
今英国で一番注目されているソプラノ、ルーシー・クロウがHMFからソロ・アルバムでデビュー!澄み切った美声と鮮やかなテクニック、華のある存在感に美貌と、何拍子も揃った逸材です。すでにマルク・ミンコフスキが重用しており、ハイドンの聖チェチリア・ミサなど(naive*V5183)で素晴らしいソロを披露、さらに大きな話題となったバッハのミサ曲ロ短調(V5145)では重要な第一ソプラノに抜擢されるなど、人気・注目度ともに現在急上昇中。しかも彼女はMETでモーツァルト「ティートの慈悲」のセルヴィーリア、ベルリン・ドイツオペラでのヴェルディ「リゴレット」のジルダなど、古楽以外でのお呼びもかかるほどの実力の持ち主。近いうちに大ブレイク間違いなしの逸材です。そんなクロウの初となるソロアルバムがHMFから登場です!しかも彼女の声にピッタリのヘンデル。ヘンデルは、1706年後半から1710年までの約3年間、イタリア各地を巡り、イタリア人ですら「Vivailcaro Sassone(ザクセン人万歳!)」と絶賛するほどの人気を博しました。あの有名な「リナルド」のアリア‘私を泣かせて下さい’の原曲である「時と悟りの勝利」の‘棘は捨て置き’はこの時期の作品。後のロンドンでの活躍の源泉となった音楽が多々あります。このアルバムでは、「棄てられたアルミーダ」や「愛の狂乱」、「アルプスの山よ」のようなソロ・カンタータ、「時と悟りの勝利」、「復活」、「クローリ、ティルシとフィレーノ」、「アミンタとフィッリーデ」といった大規模、中規模の声楽作品のアリアを中心に、クロウの魅力が存分に引き出せる曲を揃えています。バックは、英国バロック音楽の重鎮で、ことにヘンデルのスペシャリストとして知られるハリー・ビケットと、2007年来彼が音楽監督を務めるイングリッシュ・コンサート。ヘンデリアンにはたまらない一枚に仕上がっています。 (Ki)

HMU-907560(2CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲(リチャード・ブースビー編による6つのヴィオラ・ダ・ガンバ版) フレットワーク
〔スザンナ・ペル、森川麻子、ライアン・バーン、市瀬礼子、リチャード・タニクリフ、リチャード・ブースビー〕

録音:2011年3月
魅惑の楽器、ヴィオラ・ダ・ガンバの匠たちによるアンサンブル、フレットワーク。坂本龍一が絶賛していることもあって、近年ますます注目度が高まっています。注目の新譜は「ゴルトベルク変奏曲」。冒頭から思わず鳥肌ものの美音。恍惚と官能を感じさせる「アリア」から、この演奏がただならぬものであることを感じさせます。メンバー表をみると6名の奏者によっていますが、多数の奏者によるアンサンブルということを忘れさせるほどにピタッと1ミリの狂いもなく息の合った演奏は、神がかりとしかいえません。鍵盤楽器で弾いても難しい急速なパッセージなど、ヴィオラ・ダ・ガンバでは大変な超絶技巧となってしまう部分もありますし、また、ヴァリエーションによってはオリジナル作品の音域を得るために、テノール・ヴィオールの最低音弦を通常のAではなくGの音に調弦するなど、様々な困難と工夫を経てのこの演奏は、すべてを凌駕した堂々の巨匠芸です。旋律を奏でる肌に吸い付くような音色、たっぷりとした余韻をたたえたピチカートなど、すべてがあまりに美しすぎて我を忘れてしまう瞬間もあるくらいに素晴らしい、ゴルトベルク変奏曲の登場です。 (Ki)
HMU-907568
シア・マスグレイヴ(1928-):オーボエの為の室内楽作品集
夜の窓 (2007)(オーボエとピアノの為の)
即興曲第1番(1967)(フルートとオーボエの為の)
即興曲第2番(1970)(フルート,オーボエとクラリネットの為の)
カンティレーナ(2008)(オーボエ,ヴァイオリン、ヴィオラとチェロの為の)
ニオベ(1987)(オーボエと事前録音テープ)
トリオ(1960)(フルート,オーボエとピアノの為の)
Take Two Oboes(2008)
哀歌(1997/2005)(イングリッシュホルンとピアノの為の)
ニコラス・ダニエル(Ob)
チリンギリアン・カルテット
ジョン・ファレル(Cl)
エマー・マクドノウ(Fl)
ジェームズ・ターンブル(Ob)
ヒュー・ワトキンス(P)

録音:2011年10月
スコットランド出身のアメリカの女流作曲家シア・マスグレイヴ。 このCDは1960年から2009年の50年間の間に作曲したオーボエの為の作品集。2000年代に作曲された「夜の窓」「カンティレーナ」「Take Two Oboes 」の3つの作品は、ニコラス・ダニエルのために書かれたもの。「哀歌」はイングリッシュホルンのために編曲され2005年のレスター音楽 祭の際にニコラス・ダニエルが初演しています。 ニコラス・ダニエルは1962年イギリス出身のオーボエ奏者。古典から現代まで幅広いジャンルの作品を吹きこなす名人です。 「夜の窓」は、ジャケット写真にも使われている、20世紀を代表するアメリカの画家エドワード・ホッパーの同名の絵画からタイトルを取った作品。 劇的でパワフル、そして強い個性と鮮やかな音楽性を兼ね備えたマスグレイヴの魅力をニコラス・ダニエルが十分に引き出した聴きごたえのある1枚です。 (Ki)
HMU-907569
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタop.27(全6曲) タイ・マレイ(Vn)

録音:2011年3月、アメリカ芸術文化アカデミー(ニューヨーク)
使用楽器:ジョヴァンニ・トノーニ(1690年頃製)
ハルモニア・ムンディから新進気鋭の若手ヴァイオリニスト、タイ・マレイがデビュー!マレイ注目のCD第1弾は、技巧的なパッセージと抒情的な旋律が美しいイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ。新人デビューCDとしても注目されますが、イザイ屈指の名曲が全曲収録されていることでもおすすめのCDです。当代の名手シゲティによるJ.S.バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタの演奏に感銘を受けて作曲されたといわれるイザイの無伴奏ソナタ。壮大なアルペジオや美しく重ねられていく和音の響きにどこかバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタを思わせる名曲です。当時のヴィルトゥオーゾに捧げられるにふさわしい、技術力と表現力を要求される難曲の全曲収録に若きヴィルトゥオーゾが挑んだ、渾身の1枚です!
シカゴ生まれのタイ・マレイは、2004年エイブリーフィッシャー賞、2008-2010年BBCニュー・ジェネレーション・アーティストに抜擢された注目新人。カーネギーホールでコンサートを行うほか、BBC響などとも共演、欧米を中心に活躍しています。室内楽でも高い評価を得ており、共演したアーティストには内田光子なども含まれます。ユヴァル・ヤロン、フランコ・グッリ、ジュリアードSQの創設メンバー、ジョエル・スミルノフらに師事しており、バランスよく様々なスタイルを吸収し、自分のものにしているのが感じられます。一つ一つの音の粒が立ったすっきりとした音色、高音域においても深みと厚みを失わないしっとりとした響きは圧巻です。若手らしい活気にあふれながらも安定感のある演奏に、今後ますますの注目が期待されます! (Ki)
HMU-907570
アノニマス4、30周年記念アルバム
1 Gloria(『イングリッシュ・レディー・ミサ』) 2’34
2 Agnus dei trope: Qui pius ac mitis (『サンチャゴの奇跡』より)
3 Sequence: Jesu Cristes milde moder (『リリー&ラム』より)
4 Religious ballad: Wayfaring Stranger (『アメリカン・エンジェルズ』より)
5 Folk hymn: Abbeville(『アメリカン・エンジェルズ』より)
6 Alleluia: Fuit virgo (『東方の星』より)
7 Amours, dont je sui / L’autrier, au douz mois (『愛の幻影』より)
8 Nella partita Francesco Landini(『セカンド・サークル』より)
9 Discant: Fa fa mi / Ut re mi (『シークレット・ヴォイセズ』より)
10 Folk song: The Wagoner’s Lad (『グローリーランド』より)
11 The Faded Coat of Blue J. H. McNaughton(『アメリカ南北戦争時代の希望と故郷のうた1865』より)
12 A New Year Carol Benjamin Britten(『ウォルクム・ユール』より)
13 Offertory: Ascendens Ihesus in montem(『サンチャゴの奇跡』より)
14 Ballad carol: Lullay my child ? This ender nithgt(『The Cherry Tree』より)
15 Responsory: Spiritui sancto (『ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:11,000の処女殉教者』より)
16 Prosa: Portum in ultimo(『サンチャゴの奇跡』より)
17 Prosa: Clemens servulorum(『サンチャゴの奇跡』より)
18 On doit fin[e] Amor / La biaute / [In seculum] (Mo 134) (『愛の幻影』より)
19 Polyphonic song: Salve virgo virginum (『イングリッシュ・レディー・ミサ』より)
20 An teicheadh go hEigipt Trad. Irish(『ウォルクム・ユール』より)
21 Gospel song: Shall We Gather at the River(『アメリカン・エンジェルズ』より)
22 Gospel song: Just Over in the Gloryland (『グローリーランド』)
◆ボーナストラック
23 Polyphonic song: Edi beo thu hevene quene (『イングリッシュ・レディー・ミサ』より)
アノニマス4
ダロル・アンガー(22/マンドリン)、アンドルー・ローレンス=キング(12,20/ハープ)、
マイク・マーシャル(22/ギター)、ブルース・モルスキー(11/ギター)
録音:1991-2014年
1986年春、4人の女性は、ニューヨークの教会での読書会で出会いました。そして、中世の聖歌やポリフォニー音楽が、女声で演奏されたらどのよ うに響くか、と興味をもって演奏してみました。それから30年、アノニマス4は世界中の人々を魅了してきました。これまでの彼女たちの足跡から珠玉の トラックを集めた、結成30年記念アルバム。 (Ki)

HMU-907576
イモジェン・ホルスト:合唱曲集
(1)ミサ曲 イ短調(1927)
(2)キリストへの賛歌(1940)
(3)3つの詩篇(1943)
(4)喜びと悲しみの歓迎(1950)
(5)放蕩者よ、どこへ行くのか(1972) 
(6)ブリテン(I.ホルスト管弦楽編曲):祝祭カンタータ「キリストによりて喜べ」op.30(1952)
グラハム・ロス(指)
ケンブリッジ・クレア・カレッジ聖歌隊
(4)ターニャ・ホートン(Hp)、
(6)クレシダ・シャープ(S)、
 ロバート・クロス(C-T)、
 ステファン・ケネディ(T)、
 ドミニク・セジウィック(Bs)、
(3)(4)(6)ドミートリー・アンサンブル

録音:2011年7月、オール・ハロウズ教会、ゴスペル・オーク(ロンドン)
グスターヴ・ ホルストの愛娘、イモジェン・ホルストの宗教合唱曲を取り上げました!父の作品の校訂・編曲、あるいは伝記著者としての功績が専ら有名なイモジェン ですが、彼女自身も生涯を通して作曲活動に邁進した音楽家でありました。本アルバムでは彼女の宗教合唱曲に焦点を当て、初期から晩年にいたる幅広 い年代の作品を満遍なく収録。しかも、その全てが世界初録音という価値あるものです!いずれの作品も透明感のある美しいハーモニーが素晴らしく、こ れまで埋もれていたことが惜しまれる作品ばかり。ヴォーン・ウィリアムズやブリテンといったイギリスものがお好きな方には特におすすめのアルバムです!
1926年、父グスターヴと同じ英国王立音楽大学に入学したイモジェンは、イギリスの大家ヴォーン・ウィリアムズの下で作曲を学びます。この時期に 作曲された「ミサ曲イ短調」は、ルネサンス聖歌を思わせる厳格な旋律とポリフォニーの柔らかな響きが絶品。その和声の美しさは師のミサ曲も思わせます。 「3つの詩篇」は、1943年にロンドンのウィグモアホールで行われた自作自演のコンサートで演奏された記念的作品。どこか父の作風も思わせる弦の深 い響きと、幾層にも折り重なっていく合唱の厚みのあるハーモニーが見事です。また、ダーリントン・ホールの音楽監督就任以降のイモジェンはブリテン との親交も厚く、彼の誘いを受けてオールドバラ音楽祭へ参加し始めます。「喜びと悲しみの歓迎」はこの音楽祭のために作曲されたもの。最後のブリテ ンの祝祭カンタータ「キリストによりて喜べ」は、音楽祭のために彼がイモジェンに編曲を依頼したオーケストラ編成版になります。壮大な響きの広がりと、 多彩な表現力は管弦楽版ならではの魅力といえましょう。ロンドンのオール・ハロウズ教会の音響も素晴らしく、イモジェンの持ち味とも言える清廉な響 きにただただ聴き入る名盤に仕上がっています。 (Ki)
HMU-907578
メシアン:前奏曲集【鳩/悲しい風景のなかの恍惚の歌/軽快な数/過ぎ去った時/夢のなかのかすかな音/苦悩の鐘と告別の涙/静かな嘆き/風のなかの反映】
 ピアノと弦楽四重奏のための小品#
サーリアホ:プレリュード(2006)*
バラード(2005)*
 ヴィオラとチェロ.ピアノのための「-私は第2の心を感じる」(2003)#
グロリア・チェン(P)
カルダー・カルテット

録音: 2011 年 11 月アメリカン・アカデミー・アーツ&レターズ、ニューヨーク
2012年2月ジッパー・ホール、コルバーン・スクール、ロサンジェルス#
*=世界初録音
グラミー賞受賞経験もあるピアニスト、グロリア・チェンとニューヨーク・タイムズ誌で「超一流」と紹介された四重奏団カルダー・カルテットによるメ シアンとサーリアホの作品集。 メシアンがパリ音楽院在学中に作曲した初期の代表作「前奏曲集」。この8曲からなる「前奏曲集」には、ほとんどの作品にみられる宗教的サブタイト ルは付けられていませんが、それぞれに付けられたタイトルや作風などからはドビュッシーからの影響が感じられ、色彩的でリリシズムに溢れた作品です。 メシアンの重要な音楽語法のひとつ「逆行不可能なリズム」の原型などもみられ、メシアン独特の個性も光っています。またメシアンの母は詩人セシル・ ソヴァージュ。オリヴィエを身ごもった時に我が子が芸術家になると予言し、これに霊感を受け詩集「芽生える魂」を書いたエピソードは良く知られてい ます。この作品を作曲する2年前、メシアンが19歳時に母セシルは逝去してしまうのですが、メシアンは芸術的に母の影響を大きく受けています。そし てメシアン最晩年の作品「ピアノと弦楽四重奏のための小品」。1991年にウィーンで行われた現代音楽で有名なウニフェルザール出版社の社長の90歳 を祝うコンサートのために作曲されました。 フィンランドを代表する女性作曲家カイヤ・サーリアホ。ピアノ・ソロ曲「プレリュード」と「バラード」は世界初録音となっています。サーリアホはフルー トのための作品が多く、ピアノは彼女にとって親近感のある楽器ではありませんでした。しかし彼女はピアノのための作品を書くことを決意し2006年「プ レリュード」を発表しました。サーリアホはピアノをフル・オーケストラとみなした大胆な作品に仕上げています。グロリア・チェンは、圧倒的テクニック と輝かしい色彩感、そしてイマジネーションにより、見事な演奏を聴かせてくれています。 (Ki)

HMU-907579
待降節のための音楽集
来たれ、来たれインマヌエル
バード(c.1539-1623):Vigilate
アンティフォンT/O sapientia
ヘルベルト・ハウウェルズ(1892-1983):主への畏怖
アンティフォンU/
O Adonai
ロデリク・ウィリアムズ(b.1965):O Adonai, et Dux
domus Israel
アンティフォンV/O RRadix Jesse
プレトリウス(サンドストレム編):Es ist ein Ros entsprungen
アンティフォンW
O Clavis David
ジョン・シェパード:我は天の声を聞きぬ
アンティフォンX/O Oriens ジョン・ラター(b.1945):光の創り主への賛歌
バッハ:「暁の星のいと美しきかな」BWV 436
メンデルスゾーン:オラトリオ「キリスト」(未完)より‘Say, where is He born; There shall a star from Jacob
アンティフォンY/O Rex Gentium
ペーター・ワーロック:ベツレヘムの丘
グラハム・ロス:I sing of a maiden
アンティフォンZ/O Emmanuel
ジョン・タヴェナー(b.1944):神はわれらとともに
アンティフォン[
O Virgo virginum
ラフマニノフ:神の母なる処女(晩祷op.37より)
ヘルベルト・ハウウェルズ:マニフィカト ?おお、主よ、主よ、来たれ(traditional)
ケンブリッジ・クレア・カレッジCho
ニコラス・ハイ(Org… 4,14,19,22,23)
グラハム・ロス(指)

録音:2012年4月
英語およびラテン語による、待降節のための音楽集。ここに収められているアンティフォンは、すべて「O」から始まっていて、“O アンティフォン” とも 称されるもの。クリスマス前の礼拝で歌うマニフィカトの前に演奏されます。このディスクは、この” Oアンティフォン “を軸に、そのパラフレーズ的作品 が配されたプログラミング。いずれもケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団の澄んだ歌声が活きる作品が並びます。メンデルスゾーンの未完のオラトリオ「キ リスト」からも1曲収録されているのも興味深いです。 (Ki)
HMU-907580
ケヴィン・プッツ(b.1972):作品集
もし私が白鳥だったら#
トゥ・タッチ・ザ・スカイ#
交響曲第4番*
コンスピラーレ(クレイグ・ヘッラ・ジョンソン)#
マリン・オルソップ(指)ボルティモアSO*

録音:2012年
歌劇「サイレント・ナイト」で2012年のピュリッツァー賞を受賞したケヴィン・プッツの作品集。プッツは、同世代作曲家の中でも注目株で、世界の 名だたる音楽家たちから作品を委嘱されています。2005年にはジンマンの70歳の誕生日に委嘱依頼を受け、ヨーヨー・マのソロとアスペン音楽祭オー ケストラの演奏で「Vision」が初演されました。
このディスクでは、コンスピラーレとテルマ・ハンター・ファンドの委嘱作である無伴奏合唱作品の「もし私が白鳥だったら」と「トゥ・タッチ・ザ・スカイ」 を収録。「もし私が〜」はプッツのおばにあたる詩人、フレダ・ブラウンの詩に基づくもので、羽のように軽やかな讃美歌のような作品。「トゥ・タッチ・ザ・ スカイ」は、冒頭の歌詞はマニフィカトとなっており、聖母マリアをはじめとする聖女について歌ったもの。クレイグ・ヘッラ・ジョンソンが織り成す清澄 な歌声が胸に沁みます。
交響曲であるミッション・サン・ファン・バウティスタは、18世紀、スペインのカトリック教会の宣教のためにカリフォルニア州に建てられた教会のひとつ。 18世紀、カリフォルニアにはいくつかのこうしたミッションが建設され、ヨーロッパから人や作物・動物などが移動しました。これに伴って発生した疫病 などで、アメリカの先住民は少なからず影響を受けました。このサン・ファン・バウティスタは、約21現存する同種の建物の中で最大規模の建物。ミッショ ンの音楽らしく、第1楽章冒頭は聖歌的な導入に始まり、アメリカ先住民の音楽の要素が至るところに聴かれます。指揮をオルソップが務めているという 点でも興味深いディスクの登場です。 (Ki)

HMU-907583(2CD)
バッハ:フランス組曲(全曲)BWV 812-817
+第2番 ハ短調 BWV 813の以下の楽曲
メヌエットU
クーラント(自筆譜に基づく(1722))
クーラント(H.N.ゲルベルのコピーに基づく)
クーラント(アンナ・マグダレーナ・バッハによるコピーに基づく(1725))
リチャード・エガー(Cemb)

録音:2015年8月、オランダ
古楽界のバーンスタイン」(米ナショナル・パブリック・ラジオ)とも称されるリチャード・エガー。指揮活動では時に鍵盤楽器を演奏しながらオーケ ストラを率い、協奏曲ではオルガン、チェンバロ、フォルテピアノ、モダンピアノを自在に操るソリストとして、そしてもちろん鍵盤楽器独奏者としてもカー ネギー・ホールやウィグモア・ホールでリサイタルを開催する鬼才の充実ぶりはとどまるところを知りません。このたび、そんなエガーによる、チェンバロ 独奏のバッハのフランス組曲が登場します。愛らしいものから重めのものまで変化に富むこのフランス組曲の個々の曲を慈しむように演奏しています。反復記号はすべて実施、エガーならではの流麗で自然な装飾音も魅力です。また、第2番ハ短調BWV 813で一般に演奏される稿には含まれていないメヌ エットU(少数の後期稿にみられる)、およびクーラントの別稿を収録しているのも興味深いところ。ヨハネ受難曲やマタイ受難曲の様々な稿を指揮した経 験ももつエガーは、バッハの作品でいくつかの稿が存在する場合、力強さや生々しさがより濃い初期の稿が好きだといいます。エガーの柔軟な感性に魅了 される内容となっています。 (Ki)
HMU-907585(2CD)
ヘンデル:歌劇「忠実な羊飼い」(1712年オリジナル版) デイヴィッド・ベイツ(指)
ラ・ヌォヴァ・ムジカ
【ルーシー・クロウ(S)、
アンナ・デニス(S)、
キャサリン・マンリー(S)、
マデリン・ショウ(Ms)、
クリント・ファン・デア・リンデ(C-T)、
リザンドロ・アバディー(Bs)】

録音:2010年8月、テンプル教会(ロンドン)
ヨーロッパを中心に活動する今注目の団体ラ・ヌォヴァ・ムジカが、ヘンデルのオペラ「忠実な羊飼い」を全曲収録。1712年オリジナル版での世界初録音ということで、ロンドンで開催されるヘンデルフェスティバルでも大きな話題となった注目のCDです!「忠実な羊飼い」は「リナルド」で華々しいロンドンデビューを果たしたヘンデルが1712年に作曲したオペラ。本作もロンドンで上演されています。舞台は羊飼いやニンフが住まう理想郷アルカディア。男女のカップルがお互いに相手の不倫を疑い始めてしまったことから悶着が始まるも、最終的には大団円を迎えるというお決まりの展開です。前作の「リナルド」に比べると、この「忠実な羊飼い」は柔らかな響きに満ちた作品。しなやかなアリアの旋律に心癒されます。ヘンデルファンなら聴き逃せない、希少な名盤です!
デイヴィッド・ベイツ率いるラ・ヌォヴァ・ムジカはロンドンを中心に活躍する演奏団体。アンナ・デニスやクリント・ファン・デア・リンデなど、そうそうたるメンバーで構成されています。今後ますますの注目が期待されるイギリス出身の若手ソプラノ歌手、ルーシー・クロウの瑞々しい歌声にも注目。芯の通った艶のある歌声でアリアを華やかに歌いあげています。素晴らしい音響を持つロンドンのテンプル教会に響き渡る、ソリストたちの柔らかくも輝かしいアリアの響きを存分に堪能できます!(Ki)
HMU-907591(2CD)
バッハ:イギリス組曲BWV.806−811(全6曲) チャード・エガー(Cemb/Joel Katzman, Amsterdam, 1991(1638年リュッカースモデル)

録音:2011年9月イギリス、サフォーク、ポットン・ホール
鍵盤楽器の名手リチャード・エガーによるバッハの「イギリス組曲」全曲。「イギリス組曲」は「フランス組曲」「パルティータ」と並ぶバッハの代表作で、舞踏組曲の中で最初に作曲されました。「イギリス組曲」の特徴は1曲目に長い「プレリュード」が置かれているという点です。特に第6組曲のプレリュードは約9分と全体の中で最もスケールの大きい曲。エガーは各プレリュードを霊感に満ちた素晴らしい演奏で聴かせてくれています。またバッハは全曲通しての構想も考えており、全6曲の主音を並べると「ラ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ」となり、ドイツ人が愛好するコラール「イエス、わが喜び」の冒頭となります。「イギリス組曲は舞踏組曲の中でも価値ある作品であり、バッハが仕掛けた精緻な技を完璧に表現するには、全曲録音に大きな意味があります。またそれを実行するに相応しい俊敏さ、柔軟性と想像力を兼ね備えた信頼できるパートナー(カッツマン作のチェンバロ)と最高の録音が出来た」とエガーは語っています。エガーは6つの組曲のそれぞれの世界を描き分け、且つバッハの鮮やかな様式美を堪能できる録音となっています。 (Ki)

HMU-907593(2CD)
バッハ:パルティータ(全曲)
第1番 変ロ長調 BWV 825
第2番 ハ短調 BWV 826
第4番 ニ長調 BWV 828
第3番 イ短調 BWV 827
第5番 ト長調 BWV 829
第6番 ホ短調 BWV 830
リチャード・エガー(Cemb)/ジョエル・カツマン、アムステルダム(1991年製)/1638年リュッカース・モデル)

録音:2016年1月

フランス組曲(HMU907583/KKC5673)でも高い評価を得たエガーによる、バッハのパルティータ全曲の登場。パルティータは、バッハにとっての作品1、すなわち初めて出版された作品。1726年に第1番を、以降毎年第2番、第3番と1曲ずつ出版。1731年にまとめて6曲の曲集「パルティータ」として出版されました。当時の人々の趣味に沿うように組曲の形式をとりながら、その1曲1曲がひらめきと霊感に満ちた力作ぞろいです。エガーはすべての反復記号を実施、反復時になんとも密度の濃い装飾を施しており、反復であることを忘れさせます。エガーの冴えわたるひらめき、そしてそのひらめきをあますところなくとらえた濃密な録音は見事。
バッハの作品を論じるときにしばしば用いられる「数字」。このディスクでも、エガーは自身でライナーノートを書いていますが、この数字をベースに興味深い文章を寄せています。BACHをアルファベットの文字順に数えると[2,1,3,8]となります。第1番のプレリュードは21小節、アルマンドは38小節から成り、バッハは自身の名前を刻印するかたちで組曲の幕を開けたことにはじまり、第6番でも小節数や和音の種類など、様々な数字の意味について述べています。もちろんそんな分析的なことを抜きにして、エガーの鮮烈かつ説得力満点の演奏に圧倒される2枚組です。 (Ki)

HMU-907599
フィリップ・グラス、ニコ・マーリー:作品集
ニコ・マーリー:4つの練習曲、オネスト・ミュージック
フィリップ・グラス:マッド・ラッシュ(2台ヴァイオリン版編曲:アレクサンドラ・ドゥ・ボワ)、
 イン・ザ・サマーハウス(2台ヴァイオリン版編曲:アレクサンドラ・ドゥ・ボワ)
アンジェラ・チュン(Vn)
ジェニファー・チュン(Vn)
ニコ・マーリー(P、キーボード)

録音:2014年7月
最小限の素材の反復により音楽を作る「ミニマルミュージック」の作曲家フィリップ・グラス(1931〜)と、彼に影響を受け、深い親交を持ったニコ・ マーリー(1981〜)の作品集。 マーリーの「4つの練習曲」は、本CDの演奏を手掛けるアンジェラ&ジェニファー・チュンのために書かれた曲です。2台のヴァイオリンが絡み合う中で、 鍵盤楽器による保続音が単調に響きます。このCDでは2台ヴァイオリンと、作曲者本人によるピアノとオルガンで演奏されます。グラスの「イン・ザ・サマーハウス」は劇作家ジェイン・ボウルズの脚本を93年にニューヨークで再演する際に書かれました。全17曲(2台ヴァイ オリン版では9、10曲目は無し)からなるこれらの曲は、元々はヴァイオリンとチェロのために書かれましたが、アンジェラ&ジェニファー・チュンのため に近年ヴァイオリン2 台用に編曲され、このCDでは2 台ヴァイオリン版での演奏が収録されています。シューベルトを思わせるような旋律や、バルトー クのような激しさ、バロック音楽のような優雅さなど、様々な音楽様式の素材が短い時間内に凝縮された作品です。「マッド・ラッシュ」は1981年ニュー ヨークで行われたダライ・ラマの演説に際して作曲され、グラス本人がオルガンで初演した曲。このCDでは2台のヴァイオリン版で演奏されます。 1960年代にアメリカでおこったミニマルミュージック。西洋音楽史に根をおろしつつも、ジャンルを問わず様々な芸術、メディアと結びつき、クラシッ ク音楽に新たな風を入れたミニマルミュージックの世界を、現代音楽の演奏に定評のある姉妹デュオ、アンジェラ&ジェニファー・チュンの演奏でお楽し み下さい。 (Ki)

HMU-907604
トーマス・ラルヒャー(b.1963):「What becomes」
Smart Dust (2005)
Poems (1975-2010)
What Becomes (2009)
A Padmore Cycle (2010-2011)*
タマラ・ステファノヴィッチ(P)
マーク・パドモア(T)*
トーマス・ラルヒャー(P)*
瞑想的なハーモニーと内部奏法などの演奏技術の融合が魅力の作曲家、トーマス・ラルヒャー。電子音楽やシンセサイザーの発展している一方で、ピア ノという楽器は19世紀に作られていたのと同じ製法で今も作られ続けている、ある意味神聖な歴史的楽器となっています。このピアノに新たな光をあて たいと考えたラルヒャーは、プリペアード・ピアノ、そして時にはピアノ弦を直接触って奏でることによって新しい表現の可能性を模索したといいます。静 謐な世界の中で内部奏法が印象的に鳴り響く「Smart Dust」や、アンスネスにインスパイアされて書かれた「What becomes」、「Poems」などのピア ノ作品は世界初録音。「A Padmore Cycle」は、ラルヒャーの故郷の山や風景をうたったテキストに付曲したもの。パドモアを、その声で音楽の外の世 界へと共に旅に出る同志と語るラルヒャー。二人の共演に注目です。
トーマス・ラルヒャーは1963年インスブルック生まれの作曲家。ウィーンでピアノと作曲を学びました。当初はピアニストとして活躍、アバド、ブーレーズ、 ウェルザー=メストらと共演を重ねる傍ら室内楽やピアノ・ソロ作品を書いていました。1998年以降、作曲家としての活動が中心となっていきます。多く のBBC響をはじめとする多くのオーケストラ、ベルチャ・カルテットなどの室内楽グループ、そしてアンスネス、マティアス・ゲルネ、パドモア、ムローヴァ らのために作品を書いています。これまでにECMより5枚CDをリリースしています。 (Ki)

HMU-907605
第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール・ライヴ/金賞
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの三章
リスト:超絶技巧練習曲集(全12曲)*
ヴァディム・ホロデンコ(P)

録音:2013年5月28日、6月3日*/バス・パフォーマンス・ホール(フォートワース、テキサス)(ライヴ)
14回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール・ライヴ第1位は、1986年生まれのウクライナのピアニスト、ヴァディム・ホロデンコ。併せて室 内楽賞と新曲課題曲も受賞。2010年に行なわれた第4回仙台国際コンクール、ピアノ部門でも優勝した注目株です。モスクワ音楽院でゴルノスタエヴァ に師事したホロデンコは、正統派ロシア・ピアニズムを継承する大型ヴィルトゥオーゾですが、音色は明るく、分厚い和音でさえ重くならない爽やかさが 特徴。ここに収められた2篇は、ストラヴィンスキーが5月28日の1次予選、リストが6月3日のセミ・ファイナルのライヴ。いずれもピアノ音楽中の 最難曲ながら、ホロデンコは鮮やかなテクニックとボルテージの高さを披露して、聴衆を興奮の渦に巻き込んでいます。全体にテンポは速く、恐るべき難 所でも難しそうに聴こえないのが凄いところです。 (Ki)

HMU-907606
第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール・ライヴ/銀賞&聴衆賞
シューマン:交響的練習曲
ラヴェル:夜のガスパール
バルトーク:野外にて
ベアトリーチェ・ラナ(P)

録音:2013年5月27日/バス・パフォーマンス・ホール(フォートワース、テキサス)(ライヴ)
14回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール・ライヴ第2位は1993年生まれ、弱冠20歳のイタリア美人ベアトリーチェ・ラナ。2011年にモ ントリオール国際コンクール優勝、2012年には浜松国際ピアノアカデミー・コンクールで牛田智大とともに1位を分け合うなど、輝かしい経歴を誇って います。ここに収められた演奏は、5月27日の1次予選のものですが、非常に知的な音楽性を感じさせるのと同時に、イタリア人ならではの歌心と明る い音色が魅力。またバルトーク作品でみせるノリの良さにも注目。人気者になりそうな逸材です。 (Ki)

HMU-907607
第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール・ライヴ/クリスタル賞
ブラームス:自作主題による変奏曲Op.21-1
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィア」*
バルトーク:3つの練習曲Op.18*
ショーン・チェン(P)

録音:2013年5月29日、6月1日*/バス・パフォーマンス・ホール(フォートワース、テキサス)(ライヴ)
14回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール・ライヴ第3位は1988年フロリダ生まれの中国系ピアニスト、ショーン・チェン。ジュリアードでジェロー ム・ローエンタール、マッティ・ラエカッリョに師事。非常な技巧派で、ベートーヴェンの「ハンマークラヴィア・ソナタ」やバルトークの「3つの練習曲」 などの超難曲を楷書風に堂々と披露していますが、聴き手の心をつかむ独特のきらめきがあります。バルトークの「3つの練習曲」は、彼の作品の中でも とりわけ技巧的に難しく、また内容も現代的で過激。チェンの正確無比な演奏で聴くと、非常な傑作に思え興奮させられます。 (Ki)
HMU-907608
スティーヴ・ライヒ:18人の音楽家のための音楽
1. Pulses/2. Section
3. SectionU/4. SectionVA
5. SectionVB アンサンブル・シグナル
6. SectionW/7. SectionX
8. SectionY/9. SectionZ
10. Section[/11. Section\
12. Section]/13. SectionXI
14. Pulses
ブラッド・ラブマン(音楽監督)
アンサンブル・シグナル

録音:2011 年 3 月9-12日、EMPAC コンサートホール
ライヒの「18人の音楽家のための音楽」は1974年から76年にかけて作曲されました。この作品によって20世紀の音楽シーンの歩む道が大きく決 定づけられたといっても過言ではない、ミニマル・ミュージックのもはや古典とも呼べる存在の記念碑的作品となっています。
アンサンブル・シグナルは2008年にデビュー、ニューヨークを本拠地としている団体。これまでに20作の新作の初演を手がけ、5つの録音をリリー スしています。ニューヨーク・タイムズ紙にも「one of the most vital groups of its kind (この種の中でもっとも活発なグループのひとつ)」と絶賛さ れています。ハルモニアムンディでのデビューとなる当盤で彼らが選らんだのは、スティーヴ・ライヒの「18人の音楽家のための音楽」。グループの音楽 監督であるブラッド・ラブマンは、現代音楽のスペシャリストで、アンサンブル・モデルンの「18人」の録音を指揮するなど、20年以上にわたってライ ヒとも仕事をしてきた人物。アンサンブルのメンバーのほとんどはライヒの作品が初演された頃にはまだ生まれていなかったという若い世代で、ライヒの音 楽が物心ついた時にはそばにあった世代。ひとつのミニマル音型が次第に増幅され、また一つになる・・・といった一連の流れが実に自然で、トランス状 態で聴き入ってしまいます。ライヒの記念碑的作品に、新しい名盤の登場となりました。 (Ki)
HMU-907611
ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン:歌曲集
ハイドン: 彼女は決して恋について話さないHob.XXVIa: 34(6つの創作されたカンツォネッタ第2集より)
聞いてください!私があなたに言うことを Hob.XXVLa:41(精霊の歌)
おとめの問いへの答え「私を忘れないで」 Hob.XXVLa:46
モーツァルト:すみれ K.476
ラウラに寄せる夕べの思い K.523
ドイツ語の小カンタータ「無限なる宇宙の創り主を崇敬する汝らが」K.619
ベートーヴェン:5月の歌(「8つの歌」op.52-4)
新しき愛、新しき生命(「6つの歌」op.75-2)
メフィストの蚤の歌(「6つの歌」op.75-3)
アデライーデ op.46
独りごと WoO.114
あきらめ WoO.149
希望に寄す op.94
連作歌曲「遥かなる恋人に寄す」op.98(全曲)
星空の下での夕べの歌 WoO.150
マーク・パドモア(T)
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ/ローゼンベルガー、1820年頃製/調律:A-430、不等分平均律)

録音:2014年5月
マーク・パドモアとベザイデンホウトという、なんとも贅沢な顔合わせによる歌曲集の登場。「シューマン:詩人の恋、リーダークライス他(HMU.907521、 2010年録音)」以来の録音共演となります。パドモアは、ベルリン・フィルのマタイ受難曲(KKC 9101)、ヨハネ受難曲(KKC 9098)でも世界的に話題となっ た、イギリスの名テノール。2014年末には東京・王子ホールでもポール・ルイスとシューベルトの三大歌曲を披露、録音もあわせ(「冬の旅」KKC 5398、「美 しき水車小屋の娘」KKC 5406、「白鳥の歌」KKC 5413)大変な評判となりました。パートナーをつとめるフォルテピアノの天才、ベザイデンホウトは、 モーツァルトの鍵盤作品集を着々とリリース、どれも高い評価を得ています。
ベザイデンホウトの奏でる前奏から、歌曲の世界が色鮮やかに眼前に浮かび上がります。ハイドン歌曲は英語。パドモアにとっては母国語とあって、美 しい発語・発音が際だっています。モーツァルトの「すみれ」でのベザイデンホウトの伴奏は絶品。パドモアも、ひとつひとつの言葉を慈しむように語り 歌います。ベートーヴェンの「遥かなる恋人に寄す」も遠くにいる恋人への想いが豊かなイメージとともに伝わってきます。
HMU-907615
Lux de caelo〜クリスマスのための音楽
ブリテン:みどりごはお生まれになった op.3
ウィリアム・マティアス:みどりごが生まれた
メンデルスゾーン:6 つのアンセム op. 79〜第1番 聖夜 「喜べ、もろびと」
伝統キャロル(ラルフ・ヴォーン・ウィリアムズ編):天からの真実
バスク地方の伝統キャロル(エドガー・ペットマン編):ガブリエルのメッセージ
ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621):暁の明星のいかに美しきかな、
 Quem pastores laudavere、
 Es ist ein’ Ros’ entsprungen、
 甘き喜びのうちに(8 声)
バッハ:甘き喜びのうちに BWV 368
ジル・スウェイン(b.1946):コヴェントリー・キャロル op.77-4
ジョン・タヴァナー(1944-2013):神の母への讃歌
グラハム・ロス(b.1985):Lullay, my liking
スペイン伝承曲(ノア・グリーンバーグ編):リウ・リウ・リウ
イタリア伝承曲(グラハム・ロス編):Tu scendi dalle stele
オーストリア伝承曲(グラハム・ロス編):Still, still, still
ウェーベルン:イエスよ、ねむれ
フランス伝承(ダヴィッド・ウィルコックス編):Wuelle est cette odeur agreable?
ジョン・ラター(b.1945):Nativity Carol
シェーンベルク:地には平和を
ケンブリッジ・クレア・カレッジCho
ザ・ドミートリー・アンサンブル、
グラハム・ロス(指)

録音:2013 年1月
名門ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団による、クリスマスにちなんだ合唱作品集。古くはプレトリウスのものから、現代の作曲家によるものまで、 さらには伝承キャロルも含んだ、祝祭的な雰囲気から厳粛な雰囲気まで様々な作品がならびます。また、作品ごとに編成も大小さまざまにかえています。 (Ki)
HMU-907617
トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア(1548-1611):O quam gloriosum
エルネスト・バロック(1890-1979):Give us the wings of faith
リチャード・デリング(c. 1580-1630):Factum est silentium
ケネス・レイトン(1929-88):Give me the wings of faith
チャールズ・ヴィリアース・スタンフォード(1852-1924): Justorum animae
エドガー・ベイントン(1880-1956):And I saw a new heaven
ウィリアム・バード(1543-1623):Justorum animae
アロンソ・ロボ(1555-1617):Versa est in luctum
トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア:Officium defunctorum(レクイエム)
ケンブリッジ・クレア・カレッジCho
ザ・ドミートリー・アンサンブル、グラハム・ロス(指)

録音:2014年2月17日&3月20,22日
名門ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団の最新盤は、スペイン・ルネッサンス期の最高傑作として名高いトマス・ルイス・デ・ヴィクトリアのレクイエム(6 声部)のほか、聖人たちのお祝いのための音楽を中心に収録。ダイナミクス豊かな演奏に酔いしれる1枚です。
HMU-907625
ウィリアム・ロウズ(1602-1645):リラ・ヴィオールのための独奏作品全集
前奏曲 Prelude(VdGS No. 435)
カントリー・コール Country Coll(VdGS No. 421)
ジーグ A Jigge(VdGS No. 422)
アルメインAlmain(VdGS No. 491)
コラント Coranto(VdGS No. 512)
アルメイン Almain(VdGS No. 461)
コラント Coranto(VdGS No. 423)
エアー Air(VdGS No. 596)
アルメインAlmain(VdGS No. 462)
コラント Coranto(VdGS No. 424)
アルメイン Almaine(VdGS No. 511)
コラント Coranto(VdGS No. 513)
サラバンド Saraband(VdGS No. 514)
アルメイン Almain(VdGS No. 463)
コラント Coranto(VdGS No. 465)
サラバンド Saraband(VdGS No. 467)
アルメイン Almain(VdGS No. 543)
コラント Coranto (VdGS No. 541)
アルメイン Almaine(VdGS No. 464)
コラント Corrant(VdGS No. 425)
サラバンド Saraband(VdGS No. 434)
アルメイン Almain(VdGS No. 542)
コラント Coranto(VdGS No. 544)
アルメイン Almain(VdGS No. 430)
コラント Corant(VdGS No. 426)
サラバンド Sarabrand(VdGS No. 433)
コラント Corant(VdGS No. 427)
サラバンド Saraband(VdGS No. 591)
コラント Corant(VdGS No. 428)
サラバンド Saraband(VdGS No. 466)
コラント Coranto(VdGS No. 545)
コラント Coranto(VdGS No. 546)
コラント Corant(VdGS No. 429)
コラント Corant(VdGS No. 431)
サラバンド Sarabrand(VdGS No. 432)
リチャード・ブースビー(リラ・ヴィオール(リチャード・メアーズ製作、1690年頃))〔王立音楽院ケスラー・コレクション所蔵〕

録音:2015年1, 3, 6, 9月/王立音楽大学(ロンドン)
ュートと声楽のための常勤の音楽家としてチャールズ1世の宮廷で勤めていたイギリスの作曲家、ウィリアム・ロウズ。ヴィオール・コンソート(3〜 6名の奏者で演奏される)のための組曲で名をのこしていますが、リラ・ヴィオールの楽器のために、ソロ作品を34、トリオ作品を59作曲しています(完 全なかたちでのこっているトリオ作品は6曲のみ)。ほぼすべてが1630年頃に集中的に書かれたとされていますが、どの作品も固有の気分をもつ珠玉の 曲ばかり。このたび、王立音楽大学の博物館のケスラー・コレクションに所蔵されているリチャード・メアーズ(c.1647-1725)制作のリラ・ヴィオール を実際に用いて、ロウズのリラ・ヴィオールのためのソロ作品全曲が録音、リリースのはこびとなりました。演奏しているのはフレットワークの創設メンバー にして、アーノンクールに師事し、パーセル四重奏団を創設した人物でもあるリチャード・ブースビー。17世紀の音色に思いを馳せる1枚です。 (Ki)
HMU-907627
ピアソラ:ESCUALO(鮫)
ESCUALO(鮫)
タンゴの歴史(ボルデル1900、カフェ1930、ナイトクラブ1960、現代のコンサート)
タンゴ・エチュードno.3
バチンの少年/天使の組曲
アン・ホブソン・パイロット(ハープ)
ルシア・リン(Vn)
J.P.ジョフレ(バンドネオン)
マイケル・マガヌーコ( 編曲)

録音:2013年9月、シンフォニー・ホール(ボストン)
1969年からボストン交響楽団で演奏を始め、1980年から2009年まで首席ハープ奏者を務めたアン・ホブソン・パイロットを中心としたアンサ ンブルによるピアソラの登場。バンドネオンのJ.P.ジョフレは、アルゼンチン出身ニューヨーク在住、コンテンポラリー・タンゴのニュー・スターとして 世界中から注目を集める存在。ルシア・リンは11歳でメンデルスゾーンの協奏曲をシカゴ響と共演してデビューした天才です。編曲を手掛けたマイケル・ マガヌーコはパイロットの弟子のハープ奏者でもあるということで、ハープが活きた編曲となっています。各界で活躍する3人によるピアソラは細やか な表情と、美しい音色が魅力です。 (Ki)
HMU-907628
ジミー・ロペス(b.1978):作品集
ペルー・ネグロ(Peru Negro)(2012)
共感覚(Synesthesie)(2011)〔1. Toucher 2. Odorat 3. Gout 4. Audition 5. Vision〕
チェロ協奏曲(Lord of the Air) (2012) 〔1. Leap to the Void 2. The Ascent 3. Soaring the Heights 4. Homecoming〕*
ワイルド・アメリカ(America Salvaje)(2006) 13’ 18
ノルウェーRSO
イェスズ・カストロ=バルビ(Vc)*
ミゲル・アルト=ベドヤ(指)
ペルーの民族文化に堅固に根ざした新作音楽集。ジミー・ロペス(1978年ペルー・リマ生まれ)はアメリカのメディアを中心に注目が高まっている作 曲家。リマの音楽院、ヘルシンキのシベリウス・アカデミーで作曲を学び、その後バークリー大学で音楽修士も取得しています。シカゴ響、フィラデルフィ ア管、ボストン響など様々なオーケストラが既に彼の作品を演奏しています。指揮者ミゲル・アルト=ベドヤはロペスが10代の頃に彼と出会い、以来ロ ペスの作品の初演を手がけるなどロペスの才能にいちはやく着目した指揮者の一人です。 (Ki)
HMU-907629
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番
ヴァディム・ホロデンコ(P)
ノルウェーRSO
ミゲル・アルト=ベドヤ(指)

録音:2014年8,9月/オスロ、NRKストア・スタジオ
013年ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール覇者、ヴァディム(ワディム)・ホロデンコによるグリーグ&サン=サーンス。ホロデンコは1986年 ウクライナのキエフ生まれ。2013年、26歳でヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール第1位、および最優秀室内楽賞、最優秀新作賞受賞、ほかに も1998年ウラディーミル・クライネフ青少年国際ピアノコンクール第3位、2010年第4回仙台国際音楽コンクール第1位、2012年国際シューベル トコンクール第1位など数々のコンクールで輝かしい成績をのこしています。これまでに来日もしており、世界で室内楽、ソロの両面で活躍の幅を広げて いるますます伸び盛りのピアニスト。ここでも力強くも抒情に満ちたグリーグ、そして貫禄たっぷりのサン=サーンスを披露しています。 指揮者のミゲル・アルト=ベドヤはグラミー賞ノミネート(ヨーヨー・マとのディスク)、エミー賞受賞の指揮者。フォートワース交響楽団の音楽監督 を15年務め、現在はオンルウェーRSOの首席指揮者を務めています。アメリカの音楽を演奏、プロモーションするNPO団体「Caminos del Inka」の創設者でもあります。様々な初演を手がけるなど、様々な分野で活躍している指揮者です。 (Ki)
HMU-907634
ショスタコーヴィチ(バルシャイ編):室内交響曲ハ短調Op.110a(弦楽四重奏曲第8番)
小交響曲Op.49a(弦楽四重奏曲第1番)
弦楽のための交響曲Op.118a(弦楽四重奏曲第10番)
グラハム・ロス(指)
ドミートリー・アンサンブル

録音:2014年4月/聖ジョン福音教会(ロンドン)]
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第8番は、「ファシズムと戦争の犠牲者に」と掲げられながら、実は自身への追悼用に作ったともいわれ、1960年 当時絶望の淵に置かれていた精神状態が作品に表れています。これを歴史の生証人でもあるルドルフ・バルシャイが弦楽オーケストラ用に編曲した版は、 室内交響曲としてオリジナル版に勝るとも劣らぬ評価と演奏頻度を誇っています。この成功によりバルシャイはショスタコーヴィチの他の弦楽四重奏曲も編 曲しました。ここでは室内交響曲をはじめ、さらに2篇も収めた最新録音。
ドミートリー・アンサンブルはイギリスの若き弦楽オーケストラ。2009年にマクミラン作品集でCDデビュー、非常に高い評価を受けました。さらにケ ンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団との共演でヴォーン=ウィリアムズ、ホルストのCDもリリースしています。今回、名称にぴったりのレパートリーで勝 負に出ました。幾分暗めながらつややかな響きが魅力。ハルモニア・ムンディUSAならではの優秀録音で、バルシャイの編曲の綾と効果の目覚ましさを 再認識させられます。
指揮のグラハム・ロスはケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団の音楽監督も務め、珍しい作品にも並々ならぬ興味を示す俊英。ショスタコーヴィチの 屈折した感情を見事に描き出しています。 (Ki)
HMU-907635
MONTAGE〜グレート・フィルム・コンポーザーズ・アンド・ザ・ピアノ
ブルース・ブロートン:ピアノのための5つの小品(2010)
マイケル・ジアッキーノ:コンポジション430(2013)
ドン・デイヴィス:サーフェス・テンション(2013)
アレクサンドル・デスプラ:抱擁(3つのエチュードより)(2012)
ジョン・ウィリアムズ:会話(2012-13)
ランディ・ニューマン:ファミリー・アルバム‘アルフレード、エミール、ライオネル・ニューマンへのオマージュ’(2013)
グローリア・チェン(P)

録音:2014年4月20-21日
現在活躍中の6名の映画音楽作曲家たちによる作品を集めたCD。映画音楽作曲家たちがスクリーンを離れたとき、彼らが見る夢の中ではどんなメロディ やハーモニーが鳴り響いているのだろうか?気鋭のピアニスト、グローリア・チェンが、彼らのピアノ・ソロ新曲を録音し、この問いに対する答えを導いて います。 ブルース・ブロートン(b.1945)は、ケビン・コスナー主演の西部劇「シルバラード」音楽などでアカデミー賞音楽賞にノミネートされるなど、多くの映 画音楽およびTVなどの音楽を手掛けています。マイケル・ジアッキーノ(b.1967)は、「レミーのおいしいレストラン」や「カールじいさんの空飛ぶ家」 などのピクサー映画の音楽など、さらに「ミッション・インポッシブル3」の音楽なども担当し、2008年のアカデミー賞授賞式では音楽監督を務めたと いう大物。バロック風の組曲的でもあり、ジャズ風でもあり、「ミッション・インポッシブル」を彷彿とさせる瞬間もあるなど、様々なイメージを喚起する 作品です。ドン・デイヴィス(b.1957)は、「マトリックス」で一躍有名になった作曲家。有名作品のオーケストレーションも手掛けています。この「サーフェ ス・テンション」は、ミニマルミュージックのような無機的感と、爆発するようなエネルギーをあわせもつ作品です。アレクサンドル・デスプラ(b.1961) は、「英国王のスピーチ」などの音楽を手がけた人物。収録曲は、デスプラの妻にささげられたもので、リリカルで即興的な美しい作品です。ジョン・ウィ リアムズは、ジャズ・ピアニストとして活躍、さらに「E.T.」などの音楽のほか、「屋根の上のヴァイオリン弾き」の編曲などを手掛けた作曲家で、ボストン・ ポップス・オーケストラの指揮者を長年務めた人物。「会話」は、星が降るような美しい瞬間など、様々な魅惑の瞬間がちりばめられた作品です。ランディ・ ニューマンは、「トイ・ストーリー3」などの音楽を手掛けた作曲家。この「ファミリー・アルバム」は、ノスタルジックなジャズ風のハーモニーが魅力です。 (Ki)
HMU-807638(2SACD)
クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(b.1962):コンシダリング・マシュー・シェパード クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(指)
コンスピラーレ

録音:2016年3月3日
マシュー・シェパードは、1998年、21歳の時、同性愛者だからという理由でリンチ殺人の被害者となったアメリカの大学生。この事件は社会に大き な影響を与え、様々な社会的問題提起のきっかけとなりました。この事件に大きな衝撃を受けたクレイグ・ヘッラ・ジョンソンが、マシューのために書い た作品を収録したもの。追悼の思いを込めたミサを核に、マシューの事件への考察などの意味を込めたプロローグやエピローグから構成されています。愛、 人の命について様々に考えさせられる内容です。コンスピラーレの名人たちによる演奏が、胸に刺さります。
HMU-907649
AMERICANO
ペドロ・エリアス=グティエレス:アルマ・ジャネーラ
ヴィラ=ロボス:プレリュード第1番&第3番
アントニオ・ラウロ:ヴェネズエラ風ワルツ第2番、seis por derecho(6歩まっすぐに)
ジョアン・ペルナンブコ:鐘の音
ローラン・ディアンス:タンゴ・アン・スカイ
ルイス・ボンファ:ウォーキング・イン・リオ
アグスティン・バリオス=マンゴレ:パラグアイ風ダンス第1番、森に夢見る
ジョン・ウィリアムズ:ROUNDS(*世界初録音)
アグスティン・ララ:グラナダ
バーンスタイン:すてきな気持ち(I feel pretty)、マリア、アメリカ〔ウェスト・サイド物語〕
伝統曲:ディア・オールド・ディキシー、カンザス・シティ・キティ、big eared mule
パブロ・ヴィルガス(G)

録音:2014年3月25,26,27日
ザ・ソウル・オブ・スパニッシュ・ギター」と世界が絶賛するギター奏者パブロ・ヴィルガスのハルモニアムンディ・デビュー盤の登場。ドミンゴも 歌うことがあるサルスエラの名曲「アルマ・ジャネーラ」に始まり、ウェスト・サイド物語なども盛り込まれた魅惑のプログラム。広大なアメリカ大陸の様々 な場所の旅へといざなってくれます。繊細なブラジル音楽、ノスタルジックなタンゴ、世界初録音のジョン・ウィリアムズの深い感情など、様々な色彩をも つ作品を、ヴィルガスは抜群に安定したテクニックで、変幻自在に奏でています。 (Ki)
HMU-907653
「公現節のための音楽」
オルランド・ディ・ラッソ:Omnes de Saba venient
伝承曲(グラハム・ロス編):O worship the Lord in the beauty of holiness!*
ジョン・シェパード:Reges Tharsis
ウィリアム・バード:Ecce advenit dominator Dominus
パレストリーナ:Tribus miraculis ornatum
クレメンス・ノン・パパ:Magi veniunt ab oriente
ジョン・ムトン:Nesciens Mater
プーランク:Videntes stellam
ヘルベルト・ハウエルズ:Long, long ago
ユディト・ビンガム:Epiphany
伝承曲(グラハム・ロス編):Hail to the Lord’s Anointed!*
ペーター・ワーロック(デイヴィッド・ヒル編):Bethlehem Down
ユディト・ワイル:Illuminare, Jerusalem
J.J.ナイルズ(グラハム・ロス編):I wonder as I wander
ヘルベルト・ハウエルズ:Here is the little door
ペーター・コルネリウス(アイヴォー・アトキンス編):The Three Kings
レノックス・バークリー:I sing of a maiden
ペーター・ワーロック:Benedicamus Domino
伝承曲(グラハム・ロス編):As with gladness men of old*
バックス:Mater ora filium
グラハム・ロス(指)
ケンブリッジ・クレア・カレッジcho
*世界初録音

録音:2016年1月
クリスマスに誕生した主イエスが洗礼を受けたことを祝う公現節のための音楽集。15世紀から20世紀までに書かれた音楽が集められています。ケン ブリッジ・クレア・カレッジ合唱団の透明感のある歌声が祝祭気分を高らかに彩ります。 (Ki)
HMU-907654
英霊記念日(11月11日)のための音楽
リチャード・ファラント(伝)(1525-80):Call to remembrance
トムキンズ(1572-1656):When David Heard
Kontakion of the Dead(キエフの伝統音楽)
ジョン・タヴァナー(1944-2013):Song for Athene
ロバート・ラムゼー(c.1590-1644):How are the mighty fallen
ウィリアム・ハリス(1883?1973):Bring us, O Lord God
ウィリアム・ヘンリー・モンク(1823-89)/グラハム・ロス編:Abide with me*
エルガー:They are at rest
トマス・ウィールクス(1576?1623) :When David heard
デュリュフレ:レクイエム Op. 9

[BONUS TRACK]
ウィリアム・ハリス(1883-1973):Holy is the true light
グラハム・ロス(指)
ケンブリッジ・クレア・カレッジcho
マチュー・ジョリス(Org/デュリュフレ)

録音:2015年3月
1918年11月11日、第一次世界大戦は幕を閉じました。11月11日は英霊記念日(Remembrance)として制定されています。このアルバムでは、 伝統音楽から、16世紀から20世紀までに書かれた、亡くなった人々や大きな犠牲に捧げる音楽を集めた1枚。デュリュフレのレクイエムは1945年、 同年に亡くなったデュリュフレの父にささげる音楽として書かれました。1947年11月2日の万霊節にフランスのラジオで初めて放送され、これを聴いた 人々は深く感動しました。フル・コーラスとオーケストラを伴う大規模作品ですが、教会でも演奏できるようにデュリュフレ自身によるオルガン版も存在し ており、この録音では、このオルガン版を用いて演奏されています。終曲のソプラノの美しさはまさに死者を天国へを導く道を照らしているよう。名門合 唱団の実力を見せつけられる演奏です。 (Ki)
HMU-907655
イースターのための聖歌
ラッスス(1530/2-94):暁の光は赤く染まり
ジョン・タヴァナー(c.1490-1545):安息日が過ぎて
グレゴリオ聖歌:復活
ザムエル・シャイト(1587-1654):ほろぶるものを
ヴォーン・ウィリアムズ:「5つの神秘的な歌」より イースター
グレゴリオ聖歌:この日こそ
ウィリアム・バード(1539/40-1623):この日こそ
マシュー・マーティン(b.1976):この日こそ(世界初録音)
グレゴリオ聖歌:復活のいけにえに
ジョヴァンニ・バッサーノ(c.1561-1617):マリアよ、私たちに告げよ
グレゴリオ聖歌:大地は震え
ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ(c.1525-94):大地は震え
ラッスス:よき牧者は蘇えりぬ
マイケル・ハラー(1840-1915):よき牧者は蘇えりぬ
バード:われらが過越の羊
ジャン・レリティエール(c.1480-c.1551):よき牧者は蘇えりぬ
ラフマニノフ:徹夜?
ウェスレー(1810-76):神とその御父が祝福されんことを
パトリック・ハドリー(1899−1973):わが愛する者はわたしに語って言う
スタンフォード(1852-1924):新しきエルサレムの聖歌隊
ラッスス:第8旋法によるマニフィカト「暁の光は赤く染まり」
ケンブリッジ・クレア・カレッジCho
グラハム・ロス(指) 
マシュー・ヨリス(Org)

録音:2015年7月1日、2日
キリストの復活を祈るイースターは、古くからヨーロッパで盛大に祝われてきた大事な祝日です。このCDには、イースターを祝うために書かれた聖歌 が21曲おさめられています。書かれた時代は15世紀から20世紀に渡り、作曲家の出身もイギリス、ロシア、イタリア、ベルギーなど様々。ヨーロッパ 中で今も昔も、イースターが人々にとって大事な行事であることが伺えます。 興味深いのは「この日こそ」や「よき牧者は蘇えりぬ」のように、同じ題材を用いて時代も国も異なる作曲家が書いた作品が並べて収録されていること。 それぞれの時代の音楽様式の違いや曲想の違いを楽しむことができます。 本CDの中で1番新しい曲は、演奏を手掛けるケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団と指揮者グラハム・ロスの委嘱によって書かれ、彼らに献呈された マシュー・マーティン(b.1976)の「この日こそ」。オルガンの大胆で斬新なファンファーレで幕を開けるこの曲はカラリと明るい祝祭的な雰囲気が魅力 的です。 ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団は世界で最も注目を集める大学の合唱団の1つ。指揮者グラハム・ロスのもと、古い宗教曲から新作初演まで 幅広いレパートリーを持ち、「イギリス合唱の伝統を最も引き継ぐ合唱団」と称されています。 国も時代も様々なイースターの喜びと祈りが詰まったCDです。 (Ki)
HMU-907658
ガーシュウィン:作品集
ミュージカル「君がために歌わん」序曲
ピアノ協奏曲ヘ調
3つの前奏曲(ロイ・バーギー編オーケストラ版)
パリのアメリカ人
リンカーン・マヨーガ(P)
スティーヴン・リッチマン(指)
ハーモニー・アンサンブル・ニューヨーク
録音:2014年6月22-24日/ディメンナ・センター(ニューヨーク)
「ラプソディ・イン・ブルー」をグローフェによる初演のジャズバンド版でリリース(HMU 907492)して話題になったスティーヴン・リッチマン(指)ハー モニー・アンサンブル・ニューヨーク待望のガーシュウィン第2弾。 指揮のリッチマンは、ワシントン国会図書館に所蔵されているガーシュウィンの自筆譜を研究し、その成果である「作品の書かれた20-30年代の無駄 のない非感傷的な様式」を反映させたかったと述べています。ミュージカル「君がために歌わん」序曲はロバート・ラッセル・ベネットが1931年にオー ケストレーションしたいわゆるオリジナル版ではなく、1934年にガーシュウィン自身がパーソナリティを務めるラジオ番組のために本人が作った縮小版を 世界初録音。また「パリのアメリカ人」はガーシュウィンの死後、キャンベル=ワトソンが校訂し、有名なサクソフォンのパートに手を入れている版が流布 していますが、ここではガーシュウェンの原典版を復元。その結果、ナサニエル・シルクレット指揮ヴィクター交響楽団(ガーシュウィン自身がチェレスタ・ パートで参加している)による1929年の録音とソックリな響きが再現され、演奏時間が17分を切りました。これこそがガーシュウィンの考えていたテン ポで、曲の印象が大きく変わります。 さらに嬉しいのが、ピアノ独奏曲として人気のある「3つの前奏曲」を、ポール・ホワイトマン楽団のピアニストでアレンジャーだったロイ・バーギーがオー ケストレーションしたものが世界初録音。ブルース調の第2曲のメロディがサックスやクラリネットに受け継ぎ歌われるのが理想的な美しさで魅力が倍増 しました。 (Ki)
HMU-907665
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲集
第1番 ニ長調 op.11(1871)、
第3番 変ホ短調 op.30 (1876)
ヒースSQ

録音:2015年12月
ヒース弦楽四重奏団は、2002年に結成されるやいなや英国を代表する弦楽四重奏団とみなされているグループ。ティペット、バルトークの弦楽四重奏 曲全曲をウィグモアホールおよび全英、ヨーロッパ、アメリカで演奏しています。2015年にウィグモアホール・レーベルからティペットの弦楽四重奏曲集 をリリースしており、HMF第1弾となる当盤の次には、2017年、バルトークの弦楽四重奏曲全集のリリースが決まっています。 HMF第1弾となる当盤は、チャイコフスキーの「アンダンテ・カンタービレ」でも名高い第1番と、第1番および第2番を初演したヴァイオリン奏者、 フェルディナント・ラウプの思い出にささげられた激情の第3番を収録。「アンダンテ・カンタービレ」は感情におぼれることなく、美しい旋律をストレー トに聴かせます。第3番でもハーモニーの美しさが絶品。抑えの効いた、ハーモニーの美しいヒース弦楽四重奏団の今後がたのしみな1枚です。 (Ki)
HMU-907669
エレーナ・ランゲル:作品集
(1)三人のいる風景(全8曲)(リー・ハーウッド詩 英語)(2013)
(2)雪〜ヴァイオリンとピアノ (2009)
(3)雷雲(ロシア民俗詩 ロシア語)(2012)
(4)2つの猫の歌(ダニール・ハルムス詩 ロシア語)(2006)
(5)アリアドネ(グリン・マックスウェル詩 英語)(2002)
(6)おお愛しい人(ジョン・ダン詩 英語)(2013)
アンナ・デニス(S)
ウィリアム・タワーズ(C.T)(1)、
ニコラス・ダニエル(Ob)(1)(5)(6)、
ロマン・ミンツ(Vn)(1)(2)(5)(6)、
メーガン・キャシディ(Vn)(1)(5)(6)、
クリスティナ・ブラウマネ(Vc)(1)(4)(5)(6)、
ロバート・ハワーズ(Cem)(1)(6)、
カーチャ・アペキシェワ(P)(2)(3)(4)

録音:2014年11月3-5日/ブリテン・スタジオ(サフォーク、イギリス)
エレーナ・ランゲルは1974年モスクワ生まれの女性作曲家。モスクワ音楽院で学び、当初はピアニストを目指していましたが作曲に転向、1999年に はロンドンの王立音楽アカデミーに留学し、そのままこの地に住み活動を行っています。作風はロシア的でショスタコーヴィチとリムスキー=コルサコフの 影響が明瞭、とにかく飽きさせない点がさすが。2013年にはジュネーヴ大劇場のためにキュイの児童オペラ「長靴をはいた猫」をオーケストレーション して高く評価されました。このアルバムに収められた作品は、いずれもイギリスで作曲されたもので、「三人のいる風景」と「おお愛しい人」は目下最新作。 ロシア音楽ファン要注目の逸材と申せましょう。 (Ki)
HMU-907671
スティーヴ・ライヒ:作品集
Double Sextet(2007)*
RADIO REWRITE(2013)
アンサンブル・シグナル
ブラッド・ラブマン(指)

録音:2016年1月24日、2011年3月11-12日*
ライヒも「敏捷にして精確無比、そして情感豊か。ぜひ聴いて頂きたい(スティーヴ・ライヒ)」と絶賛のアンサンブル・シグナルによる新譜の登 場。2007年のDouble Sextet、そして2012年のラジオ・リライト、という、ライヒの最近の2作品を収録。「18人の音楽家のための音楽」(HMU 907608)と対を成すアルバムです。 Double Sextetはもともとはフルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、打楽器の6人のソリストがいて、6人で演奏したテープに重ねてライヴで6 人で演奏する、というものでしたが、この録音では、それぞれの楽器の奏者が2人ずつ存在し、すべてがライヴで(テープを用いずに)演奏されています。 12人が同時にライヴで演奏するこのヴァージョンのほうが、より満足のゆく結果となっていると指揮者ラブマンはライナーノートに書いています。RADIO REWRITEは、ライヒがレディオヘッドにインスピレーションを受けて書かれたもの。レディオヘッドの音楽が素材となっていますが、濃厚なライヒ・ワー ルドが展開される興味深い作品です。 (Ki)

HMX-*****
HMX-290257(2CD)
パーセル:歌劇「妖精の女王」 アルフレッド・デラー(指)
デラー・コンソート
ストゥア音楽祭O&cho

録音:1972年
「1+1シリーズ」
HMX-290261(4CD)
アルフレッド・デラー〜ポートレイト・オブ・ア・レジェンド
[CD1] パーセルのオペラと舞台音楽
[CD2] 宗教音楽
[CD3] ソロの声楽曲
[CD4] 英国民俗音楽
アルフレッド・デラー(C-T)

録音:1967-1979年
声楽ファンに朗報!現代ではメジャーなカウンター・テナーの人気確立に欠かせない伝説の名歌手、アルフレッド・デラーの4枚の名盤を一つにまとめ た豪華アルバムが、生誕100周年を機に特別価格で再発売されました!没後25周年を記念し、映像集(HMD 9909018)と共にリリースされたもの と同音源になります。その内容の豪華さからデラーの集大成にふさわしき名盤として好評を博した本アルバム。一度は廃盤となり、現在では入手困難となっ ていたものだけに待望の再販といえましょう!収録曲は宗教曲からオペラ、さらにはイギリス民謡にいたるまで様々。harmonia mundiレーベルにデビュー した1968年頃から最晩年までの録音が収録されておりますが、録音状態は良好。デラーならではの透明感あふれる成熟した美声をたっぷりと堪能でき ます。
アルフレッド・デラーはイギリス出身のカウンター・テナー歌手。聖歌隊のソリストとして教会で長らく活躍した後、1943年にカウンター・テナー歌手 としてソロ・デビュー。カウンター・テナーの歌声に対する当時の悪いイメージを刷新した、素朴な温もりにあふれる澄んだ歌声は絶品!カウンター・テナー の存在に慣れた現代の我々にもなお魅力的です。ファンの方はもちろん、これまで馴染みのなかった方にも是非お勧めしたい名盤です。 (Ki)
HMX-290400(7CD)
アルフレッド・デラー〜パーセル名録音集


■CD1&2
「妖精の女王」

■CD3&4 
「アーサー王」

■CD5 
「インドの女王」

■CD6 
「嘆きの歌」

■CD7 
「おお、孤独よ」
■CD1&2
アルフレッド・デラー(指揮・妖精)
デラー・コンソート
録音:1972年
■CD3&4
アルフレッド・デラー(指)
デラー・コンソート
キングズ・ミュージック(ロデリック・スキーピング指揮)
録音:1978年
■CD5
アルフレッド・デラー(指)
デラーcho、キングズ・ミュージック(カテリーヌ・マッキントッシュ指揮)
録音:1976年
■CD6
アルフレッド・デラー(C.T)
ヴィーラント・クイケン(バス・ド・ヴィオール)
ウィリアム・クリスティ(Cemb)
ロデリック・スキーピング(Vn)
録音:1979年
■CD7 
アルフレッド・デラー(指)
デラー・コンソート、デラーcho
録音:1977年
1979年、偉大なるカウンターテナー、アルフレッド・デラーが亡くなりました(1912-1979)。デラーは20世紀最大のカウンターテナーであり、「カ ウンターテナー」という存在をあらためて広く知らしめ、バロック音楽の復興の歴史を語る上で欠くことのできない役割を果たしました。同時代の作曲家 にも大きな影響を与え、ブリテンは「真夏の夜の夢」で、デラーを念頭に置いてオーベロン役を作曲しています。特にパーセル作品につ いては、パーセルは300年ほど前に生きた作曲家ですが、まるでデラーのために作品を書いたのではないかと皆に思わせるほど、その解釈と演奏に卓越 した手腕を発揮しました。デラーがいなかったらパーセル受容はこれほどまでにはならなかったといっても過言ではないでしょう。このたびハルモニアムン ディが、デラーの死後40年を記念して、オリジナル・テープからの入魂のマスタリングを施しました。あらためてデラーの芸術に思いを馳せるボックスセッ トです。 (Ki)
HMX-290401(3CD)
ジョスカン・デ・プレ〜ルネッサンスの巨匠
■CD1
(1)ミサ曲「祝福された聖処女」
(2)「アヴェ・マリア」、「スターバト・マーテル」、「Ave nobilissima creatura(めでたし、いと高貴なる創造)」、「サルヴェ・レジーナ」/
(3)「パーテル・ノステル〜アヴェ・マリア」、「デ・プロフンディス、レクイエム・エテルナム」
(4)「Qui habitat in adiutorio altissimi(いと高き者の保護にあるお方)」(24声)
■CD2
(1)ミサ・パンジェ・リングヮ
(2)「In principio erat Verbum(はじめに言葉があった)」、「神よ、我をあわれみたまえ」、「オケゲムの死を悼む挽歌」
■CD3
シャンソン集〜「苦しみが私をさいなみ」、「さようなら、わが愛するものたちよ」、「世の中のあまたの悲しみ」、「かわいいしし鼻娘」、「はかりしれぬ悲しさ」、「はかりしれぬ悲しさ」、「知らなければ」、「私が嘆くのにはわけがある」、「ニンフたち、ナパイアたち」、「ジョスカンのファンタジー」、「最高のうちでも最高のひと」、「もはやあなたは私の恋人ではありません」、「国中すべての悲嘆に暮れた心よ」、「悲しみと愁いにあふれるけれど」、「絶望的な運命の女神」、「金がないのは」、「恋に悩む心」、「ただ死ぬのを待つ以外」、「私は嘆く」、「美しきわが愛に別れを告げても」、「抱きして、あなた」、「こおろぎは良い歌い手」、「いとしい方を失ったら」、「深い悲しみと痛ましい喜びよ」、「奥様、どうぞ受け入れてください」、「慰めておくれ、やさしく陽気なブルネットちゃん」、「オケゲムの死を悼む挽歌(森のニンフ、泉の女神)」
■CD1
(1)シアター・オブ・ヴォイセズ、
ポール・ヒリヤー
録音:1993年
(2)ラ・シャペル・ロワイヤル、
フィリップ・ヘレヴェッヘ
録音:1986年
(3)カペラ・アムステルダム、
ダニエル・ロイス(録音:2018年)
(4)ウエルガス・アンサンブル、
パウル・ファン・ネーベル(指)
録音:2005年

■CD2
(1)アンサンブル・クレマン・ジャヌカン、
アンサンブル・オルガヌム、
マルセル・ペレス
録音:1986年
(2)カペラ・アムステルダム、
ダニエル・ロイス
録音:2018年

■CD3
アンサンブル・レ・ゼレメンツ、
アンサンブル・クレマン・ジャヌカン、
ドミニク・ヴィス
録音:1988年
2021年はジョスカン・デ・プレが亡くなってちょうど500年にあたります。ハルモニアムンディの数々の録音から、デ・プレの最も特徴的かつ刺激的な世俗 作品から宗教作品までの選りすぐりを、3枚組でお届けします。ブックレットでは、デ・プレの生涯が、美しいカラー図版多数とともに紹介されております(日本語 はついていません)。 (Ki)
HMX-290403(2CD)
ベートーヴェン:有名ソナタ集
ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 「悲愴」
ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 「月光」
ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調 「テレーゼ」
バガテル「エリーゼのために」
ピアノ・ソナタ第17番ニ短調「テンペスト」
ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調「熱情」
ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」
ポール・ルイス(P)

録音:2005-2018年
ール・ルイスのベートーヴェン。ソナタ、ピアノ協奏曲の全曲録音はいつ聴いても、その清冽きわまりないタッチと、一切の過剰さのない抜群の語り口と切り口 で真のベートーヴェンの息遣いを感じさせる名演です。このたびソナタの全曲録音から、有名ソナタおよび、バガテル集から「エリーゼのために」を抜粋して2枚組 で発売いたします。あらためてポール・ルイスが魅せるくもりのないベートーヴェン像をご堪能ください! (Ki)

HMX-2901289(2CD)
シャルパンティエ:宗教的悲劇「ダヴィデとヨナタン」 ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
ジェラール・レーヌ(C-T、ダヴィデ)、
モニク・ザネッティ(S、ヨナタン)、
ドミニク・ヴィス(C-T、女予言者)、
ジャン=ポール・フシェクール(T、ヨアベル)、
ジャン=フランソワ・ガルデイル(Bs、サウル)
ベルナール・ドゥルトレ(Bs、サミュエルの影/アシス)ほか

録音:1988 年 6月
古楽ファンの方々に朗報です!巨匠ウィリアム・クリスティ&レザール・フロリサンの名盤、シャルパンティエの宗教的悲劇「ダヴィデとヨナタン」が特 別価格で再発売されました!モリエールやコルネイユといったパリの人気劇作家達の音楽を担当していたなど、数々の劇音楽作品を残しているにも関わら ず、専ら宗教音楽作品の演奏・録音が多いシャルパンティエ。彼の劇音楽作品の名演といえば、今もなおクリスティによる録音の数々が挙げられましょう。 「ダヴィデとヨナタン」も、当時殆ど知られていなかったシャルパンティエの劇音楽を一躍世に知らしめた名盤の一つ(旧品番:HMA 1901289/90)。 惜しくもその後廃盤となり、近年は入手することが厳しい状態が続いていただけに、ファン待望の再発売といえましょう!フランス・バロックならではの柔 らかい響きと舞曲のリズムが心地よく、シャルパンティエの魅力に改めて気付かされます。レザール・フロリサンの洗練されたアンサンブルはもちろんのこと、 珠玉の歌手たちによるアリアも聴き所。現在はイル・セミナーレ・ムジカーレの指揮者として活躍するジェラール・レーヌの歌声は素晴らしく、モニク・ザネッ ティの棘のない伸びやかなソプラノ・アリアも絶品です。特別価格でのリリースということで、まさにファン必携のおすすめ盤です!仏、英、独の歌詞付。 (Ki)
HMX-2901392
シトー修道会の聖歌〜12世紀のモノディー マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム
HMX-2901484(5CD)
ブクステフーデ:オルガン作品集
[CD1]
前奏曲 ト短調BuxzWV149、ヘ長調BuxWV145、ホ短調、BuxWV143ホ長調BuxWV141/コラールBuxWV188、BuxWV192、BuxWV197、BuxWV202、BuxWV199 /テ・デウムBuxWV218 /チャコーナBuxWV159
[CD2]
トッカータBuxWV156、ヘ長調BuxWV157/コラール・パルティータBuxWV207/前奏曲 ホ短調BuxWV142、ニ短調BuxWV140、ニ長調BuxWV139 /前奏曲&チャコーナBuxWV137 /コラールBuxWV182、BuxWV193、BuxWV201、BuxWV219 /フーガ ハ長調BuxWV174 /パッサカーリャ ニ短調BuxWV161 /パルティータBuxWV181
[CD3]
前奏曲 嬰へ短調BuxWV146、イ短調BuxWV158、ハ長調BuxWV136、イ短調BuxWV153、ト長調BuxWV147 /コラールBuxWV180、184、183、185、186、187、189、190、178、208、209、211/マニフィカトBuxWV203
[CD4]
前奏曲 イ長調BuxWV151、ト短調BuxWV150、イ短調BuxWV152、ト短調BuxWV148 /コラールBuxWV191、198、200、206、217、220、221、222、224、212 /トッカータBuxWV155
[CD5]
コラールBuxWV210、196、194、195、223、213 /前奏曲 ヘ長調BuxWV144 /カンツォーネ ハ長調BuxWV166, ニ短調BuxWV168 /フーガ 変ロ長調BuxWV176 /チャコーナ ホ短調BuxWV160
ルネ・サオルジャン(Org)
※使用オルガン:オランダ、スイス、フランスの名器

録音:1967-1970年
ルネ・サオルジャンによるブクステフーデの名録音の数々が、お買い得なセットになって登場。驚くのはそのクオリティの高さ。はや 40年が経過するこれらの録音ですが、オルガンの音の芯が見事にとらえられており、それぞれの教会やオルガンが目の前にくっきりと浮 かび上がってきます。もちろん演奏も、作品も素晴らしいもの。さらにパッケージが開けてビックリ、オルガンのふいごを思わせるよう なアコーディオン式となっております。さらに驚きなのが、ブックレットの充実ぶり。使用したオルガンのストップの詳細なデータから、 巻末には作品インデックスまでついています。CD盤もLPを思わせる黒盤。どこまでも豪華なつくりで、持っているだけでもうれしくなれ るセットです。 (Ki)
HMX-2901502
メンデルスゾーン:付随音楽「真夏の夜の夢」全曲、
序曲「フィンガルの洞窟」
サンドリーヌ・ピオー、
デルフィーネ・コロー(S)、
ヘレヴェッヘ(指)
シャンゼリゼO
シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ

録音:1994年
この名盤、リリースされてからかれこれ干支も一巡りしているとは驚きです。「ピリオドオーケストラ」の風雲児的存在であったヘレヴェッヘとシャンゼリゼ管の意気軒昂ぶり、意気揚々とした管楽器の音色はかくも美しく衝撃的なものであったかと驚かされます。再感動ものであります。ピオーの若き歌声にも興味津々、この名盤のカタログ付再登場に心躍ります。  (Ki)

HMX-2901578
(2CD+CDROM)
バッハ:管弦楽組曲(全4曲) ベルリン古楽アカデミー

録音:1995年9月
ハルモニアムンディ毎年恒例のカタログつきCD。今回は、CD-ROMにデータが一気に集約されての登場。2枚目のディスクは、通常のプレイヤーに入れると通常の音楽CDとして再生されますが、パソコンに入れると、充実のカタログ・データが起動。このカタログには、50年の歴史をもつムンディのカタログが網羅されています。作曲家、演奏者、時代、ジャンル、楽器での検索が可能なのはもちろん、シリーズ別など様々な区分で検索可能。さらに、画期的試みとして、各タイトルの試聴も可能(試聴いただくにあたっては、インターネットに接続したパソコンで、オンラインメンバーとして登録していただくことが必要になります)。もちろん、従来通り、CDサイズのカタログ本(フルカラー)も付いています。
収録楽曲のJ.S.バッハの管弦楽組曲は不朽の名盤として名高いベルリン古楽アカデミーのもの。1セットで実に様々にたのしめる充実のカタログつきCDの登場です。

※Disc2は、プレイヤーで再生可能な楽曲CD+パソコンに入れると起動するカタログCD-ROMです。
カタログCD-ROMのための推奨環境:WindowsXP,Vista/MacintoshOsX.4
インターネットに接続されているパソコンで、試聴機能もご利用いただけます。

カタログ内容について代理店に確認したところ、アーティストによって、廃盤品ももきちんと収録されているものとそうでないものがあるようです。ただ、紙のカタログだと作曲家順でしかまとめて観られなかったのに比べ、これはアーティスト別などで検索可能なので、録音の全貌がつかみやすくなるのは事実のようです。 (湧々堂)
HMX-2901590
ギョーム・ド・マショー(1300-1377):ノートル・ダム・ミサ マルセル・ペレス(指)
アンサンブル・オルガヌム

録音:1995年11月
火事で倒壊してしまったノートルダム大聖堂の再建を祈って、ペレスの「ノートル・ダム・ミサ」がジャケットも新たに登場します。中世の薫りが濃厚に 立ち上ってくる名演奏です。ここに収録されているのは作曲者の名前がわかるものとしては、ミサ通常文に作曲された最古のミサ曲。中世・ルネサンス期 の声楽を研究しているペレスらによる演奏は、長く引く低音をリード・オルガンのようにビリビリと響かせたり、しゃっくりのようなホケトゥスの技法をふん だんに用いたりするなど、通常のミサ曲のイメージとの違いに今もなおびっくりさせられます。鮮烈かつショキングな名演奏です。このCDの売上の一部は、 ハルモニアムンディを通して再建のために寄付されます(同内容のHMO 8901590は廃盤となります)。 (Ki)
HMX-2901630(2CD)
バッハ:クリスマス・オラトリオ ドロテア・レッシュマン(S)
アンドレアス・ショル(CT)
ヴェルナー・ギュラ(T)
クラウス・ヘーガー(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー
RIAS室内cho

録音:1997年1月
HMX-2901724
2015年カタログ付/限定盤
ロッシーニ:小ミサ・ソレムニス クラシマ・ストヤノワ(S)
ビルギット・レンメルト(A)
スティーヴ・デイヴィスリム(T)
ハンノ・ミューラー=ブラッハマン(Bs)
マルクス・クリード(指)RIAS室内Cho
フィリップ・マイヤーズ(P)
フィリップ・モル(P)
モロオカ・リョウコ(ハルモニウム)
ロッシーニの小ミサ曲は、彼の晩年に書かれた大作。編成が小さいことから「小」ミサと呼ばれています。名門RIAS室内合唱団による澄み切った歌 声が素晴らしい 1 枚です。 (Ki)
HMX-2901754
2015年カタログ付/限定盤
ラモー:新しいクラヴサンのための組曲(1728)〜ピアノ版
ドビュッシー:ラモーを讃えて
アレクサンドル・タロー(P)

録音:2001年 5月
音の魔術師アレクサンドル・タロー。様々なリリースを重ねている彼ですが、やはり、タローのピアノによるバロックは格別。ラモーとドビュッシーを並 べるというプログラムにもまたセンスを感じる1枚。
HMX-2901833
2015年カタログ付/限定盤
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.53 
ピアノ三重奏曲ヘ短調Op.65
イザベル・ファウスト(Vn)
イル ジー・ビエロフラーヴェク(指)プラハ・フィルハー モニア
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
アレクサンドル・メルニコフ(P)

録音:2003年9月,12月
近年ますますの人気をみせるイザベル・ファウストのドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。詩情豊かに、やわらかくしなやかな音色で美しい旋律を 歌いあげています。ピアノ三重奏曲では、ファウスト、ケラス、メルニコフというトリオによる演奏で、ドヴォルザークのスラヴ的な哀愁と陰影を見事 に描き出しています。 (Ki)
HMX-2901864
2015年カタログ付/限定盤
ロータ:「道」管弦楽組曲
「山猫」レオパルドのための舞曲,
ピアノ協奏曲「夕べの協奏曲」
ベネデット・ルポ(P)
ジョセフ・ポンス(指)グラナダ市O
映画音楽の巨匠ニーノ・ロータ、クラシック音楽の分野での人気ももちろん高く、どちらも絶品。このCD には、映画音楽の分野の傑作「道」と「山猫」 の音楽と、ピアノ協奏曲の「夕べの協奏曲」を1 枚にしています。ロータとしてはどちらの世界でも<良い音楽を書く>という点で何ら変わりはなかったでしょ う、たっぷり楽しめます。 (Ki)
HMX-2901867
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調Op.104、
ピアノ三重奏曲第4番ホ短調Op.90「ドゥムキー」*
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)、
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
プラハ・フィルハーモニア、
イザベル・ファウスト(Vn)*、
アレクサンドル・メルニコフ(P)*
録音:2004年8月プラハ・ルドルフィヌム、12月ベルリン・テルデック・スタジオ*
今を代表するスタープレイヤー、ケラスによる“ドヴォコン”!潤いを湛えた骨太の音色と、柔剛いずれもよくする鮮やかなテクニック。瑞瑞しい感性と覇気にあふれ、颯爽と弾き切るさまはじつに気持ちの良いものです。ビエロフラーヴェクが94年に創設した精鋭オケ、プラハ・フィルハーモニアの響きも鮮烈で、風通しの良さが魅力。なお、カップリングは同じドヴォルザークの傑作トリオ「ドゥムキー」となんともぜいたくな上に、豪華な顔合わせ。まず、先にこちらもヴァイオリン協奏曲(HMC.901833)を同じバックで録音したファウスト。そして、かなめのピアノはリヒテルの高弟メルニコフ。新しい世代による、ほとばしる情熱のぶつかり合いがこの上なく刺激に満ちています。   (Ki)
HMX-2901902(10CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集
[CD1]第16番ト長調op.31-1
第17番ニ短調op.31-2「テンペスト」
第18番変ホ長調op.31-3
【録音:2005年4月】

[CD2]第8番ハ短調op.13「悲愴」
第11番変ロ長調op.22
第28番イ長調op.101
【録音:2005年12月/2006年3月】

[CD3]第9番ホ長調op.14-1
第10番ト長調op.14-2、第24番嬰ヘ長調op.78
第21番ハ長調op.53「ワルトシュタイン」
【録音:2005年4月、12月】

[CD4]第27番ホ短調op.90
第25番ト長調op.79、第29番変ロ長調op.106
【録音:2006年3月、6月】

[CD5]第1番ヘ短調op.2-1
第2番イ長調op.2-2、第3番ハ長調op.2-3
【録音:2006年10,11月】

[CD6]第4番変ホ長調op.7
第22番ヘ長調op.54、第23番ヘ短調op.57
【録音:2006年10,11月】

[CD7]
第12番変イ長調op.26「葬送」、
第13番変ホ長調op.27-1
第14番嬰ハ短調op.27-2「月光」
【録音:2006年10,11月】

[CD8]
第5番ハ短調op.10-1
第6番ヘ長調op.10-2
第7番ニ長調op.10-3
【録音:2007年4月】

[CD9]第15番ニ長調op.28「田園」
第19番ト長調op.49-1、第20番ト長調op.49-2
第26番変ホ長調op.81a「告別」
【録音:2006年6月、2005年4月、2007年4月】

[CD10]第30番ホ長調op.109
第31番変イ長調op.110
第32番ハ短調op.111【録音:2007年6月】
ポール・ルイス(P)

すべてテルデックス・スタジオにての録音
ブレンデルに学び、多彩な音色と知的なプログラムで聴衆を魅了している若手注目株のポール・ルイス。ここでベートーヴェンのソナタが全集となって登場です。各ディスクはベートーヴェンの様々な肖像が描かれた美しい紙製スリップケースに封入されています。[CD8,9,10]は、2008年英国グラモフォン誌のレコード・オブ・ザ・イヤー2008に選ばれた名演奏。どの曲も、鋭い知性に基づく構築性、どんなに厚い和音でも決して鈍重にならず自然に豊かに広がる音色、そして実に巧い語り口で、聴き手の耳と頭に素直に入ってくる音楽作りとなっています。 (Ki)
HMX-2901920
マーラー:歌曲集「子供の不思議な角笛」 サラ・コノリー(Ms) 
ディートリヒ・ヘンシェル(Br)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャンゼリゼO.
オリジナル楽器初の「子供の不思議な角笛」で、発売当初大変な話題になった名盤がカタログ付きで再登場。ヘレヴェッヘの異常なほど苛烈なアプローチはいつ聴いても鮮烈。オリジナル楽器の繰り出す清新な響きの持ち味も相俟って、この歌曲をトータルに彩る軍楽調の箇所のなんとも刺激的なこと!その一方でバッハにも相通じるハーモニーの美しさは、まぎれもなくヘレヴェッへのもの。「美しいラッパが鳴り響くところ」など、どこからともなく怪しく退廃的な色香が匂い立ち、こ惑的な表情が濃密に折り重なってゆきます。さらに当代随一、合唱音楽のスペシャリストとして、もはや“人の声”だけが織り成す美を究めているからでしょうか。マーラー・イヤーに嬉しいカタログCDの登場です。 (Ki)

HMX-2901927
ショパン:ワルツ集(全曲) アレクサンドル・タロー(P)

録音:2005年12月
ハルモニアムンディ2010年のカタログ付特価CDは、ショパン・イヤーにあわせてローのショパン:ワルツ集。あらためてこうして聴いてみると、タローの気高く薫る音色が思わず涙の美しさ。魅惑の名盤です。 (Ki)
これは信じがたい芸術的センス!曲の配列が上記のとおり独自の配慮がなされていることからも分かるとおり、各曲のニュアンスが美しく連動するように配置されており、実際の演奏の素晴しさがその意義を確かなものにしています。いきなり陰りの濃い「第19番」で開始されますが、これでもうイチコロ!憂いと余韻を漂わせるセンス、汚れを知らぬタッチの妙、短い文節をしなやかに連鎖させる力量など、どこをとても惚れ惚れするばかりです。「第7番」はテンポ設定が実に見事。アゴーギクをアゴーギクと感じさせずにニュアンスを揺らし、明るい中間部ではカラッとしたタッチに変貌させますが、根底に潜む憂いの表情は決して捨て去りません。「第8番」も、スコアに込められた陰影がこれほど美しく立ち上る演奏も少ないでしょう。「第13番」は最初の2音がショッキング!前に進むのを拒むようなこの滑り出しの何という悲しさ!音のニュアンスを直感的に感じ取る力が尋常ではないことの証です!「第14番」は活力を何面に封じ込め、泣きじゃくりたい感情をひたひたと表出。一音たりとも聴き逃せません。「小犬」は、よくありがちな小犬が無邪気に駆け回る安直な描写とは比較にならない究極の逸品!愉しいニュアンスを生かしつつも、エレガントかつアンニュイな雰囲気を放ち、そのブレンド感がたまらない魅力です。「第10番」は、3拍子のリズムの民族色をかなり意識しているのが意外ですが、全く泥臭くならず、そればかりか、中間部のノスタルジックな表情と共に格調高い全体の構築を実現しているのには驚きを禁じ得ません。これらの雰囲気を引き継ぎながらさりげなく置かれた最後のモンポウも心を捉えます。タローの音楽センスを知る最適なCDであると共に、ショパンのワルツ集を前奏曲集のように一貫したコンセプトで描いた成功例として、不滅の価値を誇るは必定。録音もきわめて優秀です。 【湧々堂・殿堂入り】
HMX-2901958
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」
交響曲第41番「ジュピター」
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックO

録音:2006年8月
2012年1月の初来日公演で「古楽のベルリン・フィル」(片山杜秀氏)と絶賛されたフライブルク・バロック・オーケストラのモーツァルトの交響曲集がカタログ付特価CDで再登場です!ヤーコプスは、オペラに音楽のルーツを持つ指揮者。モーツァルトの交響曲のアーティキュレーションや強弱の付け方、ブレスに関しての徹底的なこだわりがビシビシと活きています。非常に細かいヤーコプスの指示に、フライブルクの面々が見事にこたえていて、いつ聴いても鮮烈極まりない名演です。(Ki)
HMX-2902058
2015年カタログ付/限定盤
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 アンドレアス・シュタイアー(Cemb/Anthony Sidey harpsichord after Hass)

録音:2009 年7月
2011年度第49回レコード・アカデミー賞大賞銅賞・器楽曲部門賞受賞の名盤、シュタイアーのゴルトベルク変奏曲。演奏時間はトータル80 分超え。 演奏だけでなく、録音が大変素晴らしい!まるでシュタイアーが、目の前で自分のためだけに弾いてくれているようなリアルな息遣いが感じられ、親密 さと細やかさに満ち、しかしダイナミックさも併せ持つ演奏に圧倒されます。
HMX-2902061
2015年カタログ付/限定盤
ルベル:四大元素
ヴィヴァルディ:四季
ミドリ・ザイラー(Vnソロ)、
ベルリン古楽アカデミー

録音:2009 年 9 月(ベルリン、テルデックス・スタジオ)
生々しい「感触」「手触り」に満ちたルベルとヴィヴァルディ。冒頭の「カオス」の不況和音は、耳と心にざらざらとした感触を与えますが、決して不快 ではないところが、さすがベルリン古楽アカデミー。一気に世界に引き込まれます。ヴィヴァルディの「四季」も、「夏」の嵐も、弦楽器の弓が弦にひっ かかる感触、ミドリ・ザイラーのソロは、まるでロックかと思うような印象。アンサンブルが刻むリズムも、単に激しいだけでなく、打ち付ける雨粒、足元 からずぶぬれになるような錯覚をおぼえるようです。美しい風景画ではなく、どこまでもリアルな感触の「四季」をご堪能ください。 (Ki)
HMX-2904007(9CD)
限定盤
モーツァルト:鍵盤楽器のための作品全集
■CD1
・幻想曲 短調 KV 475 (1786) 
・ソナタ ヘ長調 KV 533/ 494(1788) 
・ソナタ 変ロ長調 KV 570 (1789) 
・グルックのジングシュピール「メッカの巡礼たち」のアリエッタ「愚民の思うは」による10の変奏曲 ト長調 KV 455
■CD2
・ソナタ ハ長調 K.330 
・ロンド イ短調 K.511 
・ロンド ニ長調 K.485 
・アダージョ ロ短調 K.540 
・ソナタ ハ短調 K.457
■CD3
・ソナタ 変ロ長調 K.333
・「女ほどすばらしいものはない」による8つの変奏曲 ヘ長調 K.613
・幻想曲 ハ短調 K.396
・ソナタ へ長調 K.332
■CD4
・幻想曲 ニ短調K.397(初版) 
・ソナタ 第9番 ニ長調K.311 
・前奏曲とフーガK.394 
・ボーマルシェの喜劇「セビーリャの理髪師」のロマンス「私はランドール」による12の変奏曲 変ホ長調K.354 
・ソナタ 第5番 ト長調K.283 
・幻想曲 ニ短調K.397(現行版)
■CD5
・ソナタ 第11番イ長調 「トルコ行進曲つき」 K.331 
・パイジェッロの歌劇「哲学者気取り」6つの変奏曲 へ長調 K.398 
・ロマンス 変イ長調 K.Anh.205 
・アレグレットによる12の変奏曲 変ロ長調 K.500 
・ソナタ ハ長調 K.309
■CD6
・フランスの歌「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲ハ長調(キラキラ星変奏曲) K.265  
・ソナタ 第4番変ホ長調 K.282 
・アダージョ ヘ長調 K.Anh. 206a 
・ソナタ 第3番変ロ長調 K.281 
・フランスの歌「美しいフランソワーズ」による12の変奏曲 変ホ長調 K.353
■CD7
・ドゥゼートの『ジュリ』の「リゾンは眠った」による9つの変奏曲 ハ長調 K.264 
・ピアノ・ソナタ イ短調 K.310 
・サリエーリの歌劇『ヴェネツィアの定期市』のアリア「わがいとしのアドーネ」による6つの変奏曲 ト長調 K.180 
・ピアノ・ソナタ ニ長調 K.284
■CD8
・ソナタ ハ長調K.545 
・グレトリの歌劇「サムニウム人の結婚」の合唱曲「愛の神(行進曲)」による8つの変奏曲 ヘ長調 K.352 
・組曲 ハ長調K.399 
・メヌエット ニ長調K.355 
・ジーグ ト長調 K.574 
・小さい葬送行進曲 K.453a 
・ソナタ ヘ長調K.280 
・デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 ニ長調 K. 573 
録音:2013年1月(K545)、2014年12月
■CD9
・転調するプレリュード(K.624/626a) 
・ソナタ ハ長調K.279 
・アレグロ 変ロ長調K.400 
・アレグロ ト短調K.312 
・4つのプレリュード K.284a 
・12の変奏曲 K.179 
・ソナタ ニ長調K.576
■CD4-9の使用楽器:Paul McNulty, Divisov, Czech Republic, 2009; after Anton Walter & Sohn, Vienna, 1805.From the collection of Alexander Skeaping
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)

■CD1
使用楽器:1987年Derek Adlam, Welbeck製(ワルター/1795年頃モデル)クリストファー・ホグウッド・コレクション
録音:2009年5月
■CD2
使用楽器:Paul McNulty, Divisoc, Czech Republic, 2008; after Anton Walter' Sohn, Vienna, c.1802
録音:2010年1月
■CD3
使用楽器:Paul McNulty, Divisov, Czech Republic, 2009; after Anton Walter & Sohn, Vienna, 1805.From the collection of Alexander Skeaping
録音:2011年5月
■CD4
録音:2011年10月
■CD5
録音:2012年11月1-4日
■CD6
録音:2013年1月21-24日
■CD7
■CD8
録音:2013年1月(K545)、2014年12月
■CD9
録音:2013年5月(K179)、2014年12月

CD4-9の使用楽器:Paul McNulty, Divisov, Czech Republic, 2009; after Anton Walter & Sohn, Vienna, 1805.From the collection of Alexander Skeaping
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
モーツァルトの鍵盤独奏曲の魅力を最大限に引き出した、真に偉大な全集となるだろう(BBC Music 誌)」など、全世界で高く評価されている、ベザイデ ンホウトによるモーツァルト鍵盤楽器のための作品全集が9枚組セットとなってリリースします。 「モーツァルトの再来」とも称されるフォルテピアノの天才ベザイデンホウト。この作品全集でも、彼のマジックは冴え渡り、耳になじんだこれらの作品でも、新 鮮な驚きを与え楽しませてくれ,有名なソナタでも、また共に収録されている、種々の変奏曲や小品も、変化に富む歌いまわしで聴かせてくれます。ひとつひと つのパッセージが実に活き活きと愛らしい表情に満ちており、ベザイデンホウトの演奏は、モーツァルトの閃きをダイレクトに伝え、今ここで音楽が湧き上がる ようです。 抜群の演奏技術、濁りのない清廉な音色、厭味のない自然なテンポ感といった彼ならではの持ち味を遺憾なく発揮し、瑞々しさあふれる鮮烈な演奏による必聴 のセットとなっています。
HMX-2904019(11CD)
The Bach Dynasty〜バッハ一族
■CD1
ヨハン・ルートヴィヒ・バッハ(1677-1731):葬送のための音楽〜独唱者、ふたつの合唱とふたつのオーケストラのための
■CD2
バッハ:ソプラノとバスのためのカンタータ「いと尊きイエス、わが憧れよ」BWV 32
 「試練に耐えうる人は幸いなり」BWV 57
 「われは行きて汝をこがれ求む」BWV 49
■CD3
バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第1番 ヘ長調 BWV 1046、第3番ト長調 BWV 1048、第5番 ニ長調 BWV 1050
■CD4
バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第2番 ヘ長調 BWV 1047、第6番変ロ長調 BWV 1051、第4番 ト長調 BWV 1049
■CD5
バッハ:管弦楽組曲 第3番ニ長調 BWV 1068、第1番ハ長調 BWV 1066 
■CD6
バッハ:管弦楽組曲 第4番ニ長調 BWV 1069、第2番ロ短調 BWV 1067
■CD7
W.F.バッハ(1710-1784):シンフォニア ニ長調,同 ヘ長調,アダージョとフーガ ニ短調,同ヘ短調,チェンバロ協奏曲ホ短調
■CD8
C.P.E.バッハ:マニフィカト Wq 215(1749)
モテット「聖なる神よ(Heilig ist Gott)」Wq 217(1776) 
交響曲ニ長調 Wq 183-1(1780)
■CD9
C.P.E.バッハ:オーボエ協奏曲 変ホ長調 H.468, Wq. 165 
管楽器、弦と通奏低音のためのシンフォニア ヘ長調 H. 656, Wq. 181
オーボエ協奏曲 変ロ長調 H. 466, Wq. 164
2つのオーボエ、2つのホルン、弦と通奏低音のためのシンフォニア ト長調 H. 655, Wq. 180
■CD10
ヨハン・クリスティアン・バッハ:交響曲変ホ長調Op.6-2
チェンバロ協奏曲変ロ長調Op.13-4
交響曲ト短調Op.6-6
C.P.E.バッハ:フルート協奏曲ニ短調Wq.22
■CD11
ヨハン・クリスティアン・バッハ:レクイエム〜入祭唱&キリエ ヘ長調(T208/5)、怒りの日 ハ短調(T202/4)
ミゼレーレ 変ロ長調(T 207/5)
ベルリン古楽アカデミー


■CD1
アンナ・プロハスカ(S)、
イヴォンヌ・フックス(A)、
マキシミリアン・シュミット(T)、
アンドレアス・ヴォルフ(Bs)
RIAS室内cho、
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)

■CD2
ゾフィー・カルトホイザー(S)
ミヒャエル・ヴォッレ(Bs)
RIAS室内cho,
ラファエル・アルパーマン(オルガン&指揮)

■CD7
チェンバロ独奏:ラファエル・アルパーマン(チェンバロ協奏曲)

■CD8
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指),
RIAS室内cho,
エリザベス・ワッツ(S)、
ヴィープケ・レームクール(A)、
ローター・オディニウス(T)、
マルクス・アイヒェ(Bs)

■CD9
クセニア・レフラー(Ob)

■CD10
ラファエル・アルパーマン(Cemb) クリストフ・フンゲバース(Fl)

■CD11
レネケ・ルイテン(S)、
ルース・サンドホフ(A)、
コリン・バルツァー(T)、
トーマス・バウアー(Bs)
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指)、
RIAS室内cho

録音:CD1:2010年3,4月、
CD2:2017年10月、
CD3&4:1997年5,10月、
CD5&6:1995年9月、
CD7:1995年9月〔ベルリン古楽アカデミー結成20周年記念盤〕
CD8:2011年11月,2013年1月
CD9:2018年3月、
CD10:2002年10月、
CD11:2010年11月
結成40周年をむかえるベルリン古楽アカデミー。40周年記念盤として、不朽の名演、管弦楽組曲とブランデンブルク協奏曲、さらに、バッハの息子たちの作品 やバッハ家のヨハン・ルートヴィヒ・バッハらの作品をおさめた過去の録音を、特別価格の11枚組CDで発売します!
ヨハン・ルートヴィヒ・バッハは、バッハの遠いいとこにあたる人物。バロック時代の黄金期の作品から、古典派の幕開けを感じさせる作品までを、ベルリン 古楽アカデミーの名手たちによる冴えた演奏で一挙に聴くことができます。
ベルリン古楽アカデミーは1982年、ミシェル・ブラヴェらの作品を旧東ドイツで結成されました。古楽の演奏習慣の研究に根ざした演奏活動を展開。結成当初 はバッハ、テレマン、そしてミシェル・ブラヴェら、メンバーたちの興味のおもむくままに、時にはアルパーマンが住んでいたフラットの1室でリハーサルをするなど して活動していました。時には高名なバッハ学者のハンス=ヨアヒム・シュルツェをリハーサルに招いたこともあったそうです(リハーサルのためだけにシュルツェ はライプツィヒからベルリンまでやってきた)。1984年に演奏会シリーズを本格スタートさせて以降、今日にいたるまでその演奏はドイツのみならず世界から絶賛 されています。1986年に初CDをリリース、しかしメンバーの一人として当時CDプレーヤーをもっていなかったといいますから時代を感じます。1989年にベ ルリンの壁が崩壊してのち、より国際的な活動を展開していくようになります。名門声楽アンサンブルであるRIAS室内合唱団とのコラボレーションも非常に長く つづいています。
HMX-2904032
(8CD+1DVD)
(NTSC)
イザベル・ファウスト・プレイズ・バッハ
■CD1]
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 BWV 1052R
カンタータ第174番「われいと高き者を心を尽して愛しまつる」 BWV
174よりシンフォニア(hrn2, ob2, オーボエ・ダ・カッチャ, vn3, vla3, vc3, 通奏低音)
ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV
1042 ・カンタータ第21番「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV 21よりシンフォニア(ob, 弦, 通奏低音)
トリオ・ソナタ ハ
長調 BWV 529(vn2と通奏低音)
オーボエ、ヴァイオリン、弦と通奏低音のための協奏曲 ハ短調 BWV 1060R
■CD2]
管弦楽組曲第2番BWV 1067〜ヴァイオリンと弦楽合奏、通奏低音の編成による(イ短調で演奏)
トリオ・ソナタ ニ短調 BWV 527(ob, vn, 通奏低音)
ヴァイオリン協奏曲 ト短調 BWV 1056R 
カンタータ第182番「天の王よ、汝
を迎えまつらん」BWV 182より 第1曲 ソナタ(rec, vn, 弦と通奏低音)
ヴァイオリン協奏曲 イ短調 BWV 1041
シンフォニア BWV 1045(vn;trp3, tim, ob2, 弦、通低)
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043
■CD3]
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ集
パルティータ第2番BWV 1004ニ短調 ・ソナタ第3番 BWV 1005ハ長調
パルティータ第3番BWV 1006ホ長調
■CD4]
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ集
ソナタ 第1番ト短調 BWV 1001パルティータ 第1番ロ短調 BWV 1002
ソナタ 第2番イ短調 BWV 1003
■CD5]
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ集(オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ集)
第1番ロ短調 BWV 1014/第2番イ長調 BWV 1015/第3番 ホ長調 BWV 1016
■CD6]
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ集(オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ集)
第4番ハ短調 BWV 1017/第5番ヘ短調 BWV 1018/第6番 ト長調 BWV 1019
■CD7]
ブランデンブルク協奏曲
第1番ヘ長調 BWV1046/第2番ヘ長調 BWV1047/第3番 ト長調 BWV1048
■CD8]
ブランデンブルク協奏曲
・第4番ト長調 BWV1049 ・第5番ニ長調 BWV1050 ・第6番 変ロ長調 BWV1051
■DVD
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ長調 BWV 1005、パルティータ第2番ニ短調 BWV 1004
収録:トーマス教会(ライプツィヒ)/映像監督:ウテ・フォイデル、プロデューサー:ポール・スマチヌィ
[CD1-2]イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブ・シュタイナー)
ベルンハルト・フォルク(Vn/制作者不明(1725年))、クセニア・レフラー(オーボエ、リコーダー)、ヤン・フライハイト(Vc)、ラファエル・アルパーマン(Cemb)、ベルリン古楽アカデミー(コンサートマスター:ベルンハルト・フォルク)
録音:2017年12月、2018年9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン

[CD3]イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」)
録音:2009年9月

[CD4]イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」)
録音:2011年8,9月

[CD5-6]イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブ・シュタイナー 1658年製)、クリスティアン・ベザイデンホウト(チェンバロ/ジョン・フィリップス、バークレー 2008年製(ヨハン・ハインリヒ・グレープナー(ジ・エルダー)
ドレスデン 1722年製モデル/トレヴァー・ピノックより貸与)
録音時期:2016年8月18-24日

[CD7-8]ベルリン古楽アカデミー、イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブス・シュタイナー(1658年製)/BWV1048、 1049)
アントワン・タメスティ(ヴィオラ/1672年製ストラディヴァリウス「マーラー」/BWV 1048、1051)
録音:2021年3,5月


DVD 57'56
音声:PCM 2.0& 5.1
NTSC
世界中の聴衆、そして音楽家たちをも魅了してやまないヴァイオリン奏者、イザベル・ファウスト。近年その芸術の深みと迫真性はますます際立っています。そん なファウストがこれまで収録してきたバッハが、ボックスで登場!大注目なのが、バッハの無伴奏パルティータ第2番とソナタ第3番を、ライプツィヒのトーマス教会 で、バッハの墓前で演奏した映像も入っていること(DVD/ NTSC)(2020年4月5日収録)。今回がDVD初登場の映像です(こちらの演奏会は、ライヴ 配信され、期間限定でオンラインで視聴できたものですが、現在は見ることができません)。 〜ファウストが内面で求めているものは、受け継がれている美というものの研究から得られるものだけでなく、生きること、いのちと真摯に向き合うことから生ま れる真実です。(ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング紙)〜過度に熱狂したり独走したりすることは決してなく、揺るがぬ確信をもって演奏しており、あらためて ファウストの音楽にうたれる内容です。
HMX-2904041(5CD)
モーツァルト:後宮からの誘拐&魔笛

(1)『後宮からの誘拐』[CD1-2]

(2)『魔笛』[CD3-5]
(1)コンスタンツェ:ロビン・ヨハンセン(S)、ブロンデ:マリ・エリクスモーエン(S)、ベルモンテ:マキシミリアン・シュミット(T)、ペドリッロ:ジュリアン・プレガルディエン(T)、オスミン:ディミトリー・イヴァシュチェンコ(Bs)、太守セリム:コルネリウス・オボニャ(語り)、RIAS室内合唱団,ベルリン古楽アカデミー,ルネ・ヤーコプス(指)
録音:2014年9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン

(2)タミーノ:ダニエル・ベーレ(T)、パミーナ:マリス・ペーターゼン(S)、パパゲーノ:ダニエル・シュムッツハルト(Br)、パパゲーナ:イム・スンヘ(S)、夜の女王:アンナ=クリスティーナ・カーッポラ(S)、ザラストロ:マルコス・フィンク(バス=バリトン)モノスタトス:クルト・アツェスベルガー(T)、第1の侍女:インガ・カルナ(S)、第2の侍女:アンナ・グレヴェリウス(Ms)、第3の侍女:イザベル・ドリュエ(Ms)、弁者:コンスタンティン・ヴォルフ(バス=バリトン)ほか
ルネ・ヤーコプス(指)ベルリン古楽アカデミー,RIAS 室内cho
録音:2009年9,10月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
『後宮からの誘拐』〜〜ヤーコプスの『後宮からの誘拐』は、2014年の録音。パーカッションもにぎにぎしく活躍する快速序曲から、トルコを思わせる世界 に一気に引きこまれる痛快な演奏です。セリフ部分にも演技と音楽の両面で様々に工夫がなされ、聴いていて実にたのしい「後宮」の誕生となりました! 
1782年の「後宮からの誘拐」のウィーン初演は、聴衆および批評家たちから、かつてない大成功の反響となりました。エキゾチズム(東洋趣味)に重きを置い た音楽、啓蒙主義思想の礼賛、当時のオスマン帝国に対する偏見とは間逆の筋書が当時の人々にとってまさにドンピシャ、ツボにはまったものだったのです。ま た、このオペラはジングシュピール(歌芝居)なのでレチタティーヴォがなく、アリアとセリフで構成されています。現在では、演奏に際し、セリフ部分は多くの 部分がカットされてしまいますが、この録音では改訂を施しながらもフルに収録。さらに、アリアの途中でもセリフを挿入させるなど、耳のための音楽劇として 聴き手が場面や登場人物の心情を想像しやすいような工夫も随所に見られます。さらに、様々な資料から、ヤーコプスは、セリフ部分でモーツァルトが自らフォ ルテピアノを操り場面を盛り上げ、次のアリアへのよい橋渡しとなるような即興、あるいは自作の鍵盤音楽からの引用を織り交ぜたのではと考え、この録音に際 してもセリフ部分の何か所かで、フォルテピアノ奏者にちょっとした楽曲を演奏させ、さらにアリアの中でも通奏低音の枠を超えたようなものを演奏させています。 このような細かな工夫により、セリフとアリアのつながりにも自然な流れが生まれ、オペラの内容がよりリアルなものとして見事によみがえっています。 
歌唱 陣は、バイロイトにも出演、カルダーラの世界初録音アリア集CD(マルコン指揮)でも注目を浴びたソプラノのロビン・ヨハンセン、既にバロックからロマン派 のアリアまで多数のCDをリリース、2015年のザルツブルク音楽祭デビューをしたテノールのマキシミリアン・シュミットなど、旬の顔ぶれがズラリそろってい ます!
『魔笛』〜〜『魔笛』は2009年の録音。セリフ部分にも音楽部分にも入念な考察を重ねた、歌芝居としての面白さが万全に引き出された演奏です。タミーノ役 のダニエル・ベーレはハンブルク出身で録音当時デビューしたてでしたが、今では大活躍のテノールです。ペーターゼンは押しも押されぬ存在のソプラノ。『魔笛』 の録音に新たな歴史を刻んだ名盤です。
HMX-2904046(11CD)
シューベルト:歌曲集〜マティアス・ゲルネ
■CD1
冥府への旅D526,沈むよろこびD700,涙するD926,漁夫の愛の幸せD933,冬の夕べD938,メムノンD541,双子座に寄せる舟人の歌D360,舟人D536,あこがれD636,小川のほとりの若者D638,エンマにD113,巡礼者D794,タルタルスの群れD583,希望D295,人間の限界D716
■CD2
若者と死D545,緑の中の歌D917,秋の夜D404,静かな国へD403,秋の夕べD405,遠くへの渇望D770,私の心へD860,さすらい人D649,ヴィルデマンの丘を越えてD884,嘆きD371,春の小川のほとりでD361,リュートに寄せてD905,娘の恋の立ち聞きD698,まなざしの歌D297,君はわが憩いD776,音楽に寄せてD547,泉に寄せてD530,岩のそばの歌手D482,竪琴との別れD406,歌の終わりD473 
■CD3
郷愁D456,ドナウ河の上でD553,ウルフルが釣りをする時D525,星の夜D670,帰り道D476,秘密D491,ゴンドラの舟人D808,夕べの星D806,勝利D805,夜の曲D672,解消D807,語らずともよい、黙っているがよい(ミニョンの歌)D877-2,ただ憧れを知るひとだけが(ミニョンの歌)D877-4,ミニョンにD161,竪琴弾きの歌D480(孤独に身を委ねる者は,涙を流しながら,パンを食べたことのない者は,家々の門辺に歩み寄り),流れのほとりでD160,恋人の近くにD162,漁師D225,湖上にてD543,悲しみの喜びD260,出会いと別れD767
■CD4
歌曲集「美しい水車小屋の娘」
■CD5
ギリシャの神々D677,フィロクテートD540,アイスキュロスからの断章D450b,赦されたオレステスD699,ヘリオポリス1D753,ヘリオポリス2D754,竪琴に寄すD737,アティスD585,海の静けさD216,トゥーレの王D367,ブロンデルからマリアへD626(,茂みD646,羊飼いD490,巡礼の歌D789,さすらい人の夜の歌D224,春の想いD686,郷愁D851,十字軍D932,別れD475
■CD6
夜と夢D827,盲目の少年D833,あこがれD637,墓堀人の歌D869,私はすべての安らぎを奪われてD876,老年の歌D778,墓掘り人の郷愁D842,月に寄すD193,5月の夜D194,シルヴィアにD891,セレナードD889,羊飼と騎馬の人D517,夏の夜D289,収穫の歌D434,秋の歌D502,愛らしい星D861,恋人にD303
■CD7
「白鳥の歌」全15曲D.957(「秋」D.945追補版)
■CD8
夕映えの中でD799,さすらい人D493,夜咲きすみれD752,森にてD834,ノルマンの歌D846,精霊の踊りD116,宝堀り人の願
いD761,月に寄せてD259,魔王D328,湖のほとりでD746,アリンデD904,反映D949,鱒D550,流れD693,夕焼けD690,嘆きD415,川D565,漁夫の歌D881,ブルックの丘にてD853
■CD9
沈みゆく太陽に寄せてD457,死と乙女D531,ばらD745,思い出「死者への捧げもの」D101,万霊節の日のための連?D343,水の上で歌うD774,夕べの光景D650,雷雨ののちにD561,小人D771,春にD882,花言葉D519,すみれD786,遠く去った人にD765,ただあなたのそばにD866-2,ガニュメートD544 
■CD10
さすらい人の夜の歌「山々に憩いあり」D768,羊飼いの嘆きの歌D121,野ばらD257,たゆみなき愛D138,月に寄すD259,涙の慰めD120,最初の喪失D226,ミューズの息子D764,秘めごとD719,遊びにおぼれてD715,御者クローノスにD369,心の近さD100,それは私だったD174,ばらの花冠D280,恋する者の気がかりD285,あなたに寄すD288,愛は裏切られD751,笑いと涙
D777,それらがここにいたことはD775,孤独な人D800,星D684
■CD11
「冬の旅」(全曲)
マティアス・ゲルネ(Br)

■CD1
エリザーベト・レオンスカヤ(P) 
録音:2007年2-3月,ベルリン
■CD2
ヘルムート・ドイッチュ(P)
録音:2008年1月
■CD3
エリック・シュナイダー(P) 
録音:2007年10月
■CD4
クリストフ・エッシェンバッハ(P) 
録音:2008年9月6-8日,ベルリン
■CD5
インゴ・メッツマッハー(P) 
録音:2008年10,11月,2009年2月,ベルリン
■CD6
アレクサンダー・シュマルツ(P) 
録音:2008年9月
■CD7
クリストフ・エッシェンバッハ(P) 
録音:2010年2月、2011年1月、ベルリン
■CD8
アンドレアス・ヘフリガー(P)
録音:2012年1月、ベルリン
■CD9
ヘルムート・ドイッチュ(P) 
録音:2011年2,4月
■CD10
エリック・シュナイダー(P) 
録音:2012年2月
■CD11
「冬の旅」(全曲)
クリストフ・エッシェンバッハ(P) 
録音:2011年1,5月
マティアス・ゲルネがハルモニアムンディに録音した珠玉のシューベルト歌曲集シリーズ「マティアス・ゲルネ・シューベルト・エディション」。ゲルネの最新のシュー ベルトとして、さらに、パートナーを務めるピアニストが実に豪華で注目のシリーズが、このたび11枚組のボックスとして登場です。シューベルトの音楽を最高の布 陣で味わうことができます。 
※[CD5](原盤:HMC 902035)に付属していたDVDおよび、[CD7](原盤:HMC 902139)に付属していたシューベルト:ピアノ・ソナタのCDはこのボックスセットには含まれません。 (Ki)
HMX-2904070(17CD)
バッハ:カンタータ録音集成〜ハルモニア・ムンディ・イヤーズ〜/ヘレヴェッヘ
■CD1
「候妃よ、さらに一条の光を」(追悼式用カンタータ)BWV 198
「イエスよ、汝はわが魂を」BWV78
■CD2
「わが心に憂い多かりき」BWV21
「されど同じ安息日の夕べに」BWV42
■CD3
「われらが神は堅き砦」BWV80
「キリスト者よ、この日を銘記せよ」BWV63
■CD4
バスのためのカンタータ集
「われは満ちたれり」 BWV82
「われは喜びて十字架を負わん」 BWV56
「平安 汝にあれ」 BWV158
■CD5
「歓呼のうちに神は昇天したもう」BWV43
「かれらは汝らを追放せん」BWV44
昇天節オラトリオ BWV11
■CD6
復活節オラトリオ BWV249
「喜べ、汝ら、もろ人の心よ」BWV66
■CD7
「新たにうまれしみどり児」BWV122
「笑いは、われらの口に満ち」BWV110
「試練に耐えうる人は幸いなり」BWV57
■CD8
「喜びて舞い上がれ」BWV63
「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」BWV61
「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」BWV62
■CD9
「喜ばしい安息、好ましい魂の歓喜」BWV170
「いざ、罪に抗すべし」BWV54
「心も魂も乱れはて」BWV35
■CD10
「いと尊き御神よ、いつわれは死なん」BWV8
「平安と歓喜もて われはいく」BWV125
「汝なにゆえにうなだるるや、わが心よ」BWV 138
■CD11
「神よ、われら汝に感謝す」BWV29
「イェルサレムよ、主をたたえよ」BWV119
「神よ、人は汝をひそかにたたう」BWV120
■CD12
「賛美を受けたまえ、汝イエス・キリストよ」BWV 91
「キリストをわれらさやけく頌め讃うべし」BWV 121
「われ汝にありて喜び」BWV133
■CD13
「ああ神よ、天よりみそなわし」BWV2
「おお永遠、そは雷の言葉」BWV20
「傲りかつ臆するは(人の心はみな偽るものにして)」BWV 176
■CD14
「泣き、嘆き、憂い、怯え」BWV12
「深き苦しみから、我汝に叫ばん」BWV38
「貧しき者は食らいて」BWV75
■CD15
「鳴り交わす絃の相和せる競いよ」BWV207
「鳴れ、太鼓よ!響け、トランペットよ!」BWV 214
■CD16
「たれぞ知らん、わが終わりの近づけるを」BWV 27
「われはわが幸に満ち足れり」BWV84
「キリストこそ わが生命」 BWV95
「ああ、いまわれ婚宴に行かんとして」BWV161
■CD17
「イエス十二弟子を召寄せて」BWV22
「汝まことの神にしてダビデの子よ」BWV23
「主イエス・キリスト、真の人にして神よ」BWV 127
「見よ、われらエルサレムにのぼる」BWV 159
フィリップ・ヘレヴ ェッヘ(指)
■CD1
イングリット・シュミットヒューゼン(S)、チャールズ・ブレット(A)、ハワード・クルック(T)、ペーター・コーイ(Bs)、シャペル・ロワイヤル
録音:1987年11月
■CD2
バーバラ・シュリック(S)、ジェラール・レーヌ(A)、ハワード・クルック(T)、ペーター・ハーヴェイ(Bs/ BWV21)、ペーター・コーイ(Bs/ BWV42)、シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:1990年1月
■CD3
キャロリン・サンプソン(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、マーク・パドモア(T)、セバスティアン・ノアック (Bs/ BWV 63)、ペーター・コーイ(Bs/ BWV 80)、シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント(BWV 63)
録音:1990年(BWV80)、2002年(BWV63)
■CD4
ペーター・コーイ(Bs)、シャペル・ロワイヤル
録音:1991年
■CD5
バーバラ・シュリック(S)、カトリーヌ・パトリアス(A)、クリストフ・プレガルディエン(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:1993年5月
■CD6
バーバラ・シュリック(S)、カイ・ヴェッセル(A)、ジェイムス・テイラー(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:1994年
■CD7
ヴァシリカ・イェゾフシェク(S)、サラ・コノリー(A)、マルク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:1995年
■CD8
シビッラ・ルーベンス(S)、サラ・コノリー(A)、クリストフ・プレガルディエン(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:1996-97年
■CD9
アンドレアス・ショル(C-T)、マルセル・ポンセール(Ob)、マルクス・メルクル(Org)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:1997年
■CD10
デボラ・ヨーク(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:1998年
■CD11
デボラ・ヨーク(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:1999年1月
■CD12
ドロテー・ミールズ(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(Bs)
録音:2001年
■CD13
ヨハネッテ・ゾマー(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、ヤン・コボウ(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:2002年5月
■CD14
キャロリン・サンプソン(S)、ダニエル・テイラー(A)、マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:2003年
■CD15
キャロリン・サンプソン(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、マーク・パドモア(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
コレギウム・ヴォカーレ
録音:2004年
■CD16
ドロテー・ミールズ(S)、マシュー・ホワイト(A)、ハンス・イェルク・マメル(T)、トーマス・バウアー(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:2006-07年
■CD17
ドロテー・ミールズ(S)、マシュー・ホワイト(A)、ヤン・コボウ(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
録音:2007年11月
ヘレヴェッヘがハルモアムンディ・レーベルで行ったバッハのカンタータ録音がボックスで登場します。48作、17枚組。豪華歌手陣による歌唱、そしてなに よりいつ聴いても典雅にしてやわらか、至極の美音の管弦楽となめらかな合唱。不朽のカンタータ名演録音の数々をじっくりと味わいたいボックスセットです。 (Ki)
HMX-2905342(2CD)
ロト&レ・シエクルのバレエ・リュス
[CD1]ストラヴィンスキー:(1)バレエ音楽「春の祭典」 (1913年初版) 
(2)バレエ音楽「ペトルーシュカ」 (1911年初版)
[CD2](1)グラズノフ:バレエ音楽「ライモンダ」第2幕よりサラセン人の入場/東洋の踊り
(2)同:バレエ音楽「四季」より秋のバッカナール
(3)シンディング(チャーリー・パイパー編):東洋舞曲Op.32の5 
(4)アレンスキー:バレエ音楽「エジプトの夜」よりエジプト女の踊り/蛇のシャルムーズ/ガジーの踊り
(5)グリーグ(ブルーノ・マントヴァーニ編):小妖精Op.71の3(抒情小曲集より)
(6)ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」(1910年版全曲)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:[CD1]2013年5月14日メス・アルセナル、5月16日グルノーブルMC2、9月29日フランクフルト旧オペラ座(1)、
2013年5月14日メス・アルセナル、5月16日グルノーブルMC2(2)(すべてライヴ)

[CD2]2010年10月2日シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)、10月9日/ラン大聖堂(ともにライヴ)
CDリリースのたびに世界中に大きな音楽的ショックを与え続けているロト&レ・シエクル。2014年度レコード・アカデミー大賞を受賞した衝撃の名盤「春 の祭典」&「ペトルーシュカ」[ASM-015およびKKC-5401、いずれも廃盤]、そして「火の鳥」が入ったアルバム[ASM-06およびKKC-5195、いずれも廃盤]が、 このたびharmoniamundiレーベルからあらたな装いで2枚組として再登場します!
「春の祭典」は1913年5月29日、モントゥーの指揮によりシャンゼリゼ劇場で初演され、音楽史上最大のスキャンダルとなりました。今日では人気曲とし て、またオーケストラの性能を披露できる好個の楽曲として頻繁に演奏されますが、複雑な変拍子、無理な楽器法など、古楽器あるいは古楽指揮者には不可能 な作品とされてきました。ここでは、まず冒頭のファゴット(1900年ビュッフェ・クランポン製バソン)の音から未知のもので衝撃度満点。また小型のフレンチ・ チューバ、小トロンボーンも新鮮で、ピストン・ホルン8本の響きも独特。ロシア的な重量感あふれる音で奏されるのが常ですが、この明るいフランス的音色こ そまさに初演時の音。目から鱗が落ちる衝撃度です。 
また「春の祭典」初演時1913年版楽譜は自筆のままでパウル・ザッハー財団が所蔵していますが、ロトはこれと1922年ロシア音楽出版社初版のスコア、モ ントゥー所蔵の1920年代初頭の楽譜を検討、音の間違いとストラヴィンスキーが改訂した箇所をはっきりさせ、1913年5月29日初演時の音の再現を試みま し た 。
「ペトルーシュカ」も初演時1911年版。四管の大編成で、協奏曲風に活躍するはずのピアノがあまり目立ちません。ここでは日本人ジャン=ヒサノリ・スギタ ニが1892年製エラールのピアノで美しい響きを醸し出しています。通常のSOがこの版をとりあげると、もっさりと重くなりますが、ロト&レ・シエクルは 大編成なことを意識させない透明さ。ことにグロッケンシュピールやチェレスタのキラキラした響きが効果的で、ロシア・バレエならではの夢のあふれる世界を 創り出しています。 
「火の鳥」全曲でも、この作品が百年前の1910年6月、ピエルネの指揮によりパリ・オペラ座で初演された際の響きを再現しています。ピッチこそさほど違 和感はありませんが、弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハープはいずれもフランス製で、パリ音楽院直伝の奏法を遵守しているため、聴感上の印象はか なり違います。ヴィブラートも少なめで、パステル画のような色彩がいかにもフランス風。4管の大編成ながらすっきりしていて、金管の響きが独特。原色的で 厚い音というストラヴィンスキーのイメージが一新され新鮮の極み。グラズノフのサウンドも向い (Ki)
HMX-2907212
サンティアゴ・デ・ムルシア(1682-1737頃):ギター作品集
ハラカス/ラ・ホタ/マリサパロス
ガリャルダス/タランテラ
プレリュード・グラーベ/ラ・カデーナ
コレルリのジーグ/サランベーケス
パサカーリェス/ファンダンゴ
マリオーナス/クンベエス
パイサーノス/イタリア風フォリーアス
ラス・ペーナス/アレグロ/グラーヴェ
アレグロ/オトロス・カナリオス/
カナリオス
ポール・オデット(バロックG)
アンドルー・ローレンス=キング(ハープ・プサルテリウム)
ペドロ・エステバン(Perc)
スティーヴン・プレイヤー(バロックG)

録音:1997年9月7日-11日
HMX-2907228
ヘンデル:合奏協奏曲 Op.6
Nos.1/2/3/5/10/11
アンドルー・マンゼ(Vn)(指)
アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック
HMX-2907230
ヴィヴァルディ:ポーランド王子の為のコンサート
シンフォニア.ト長調 RV.149
ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調 Op.8-5「海の嵐」 RV.253
リュート,ヴィオラ・ダモーレと弦楽の為の協奏曲 ニ短調 RV.540
ヴァイオリン,エコー・ヴァイオリンと弦楽の為の協奏曲 イ長調 RV.552
ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 Op.8-6「喜び」 RV.180
リコーダー,シャリュモー,マンドリン,テオルボ,ヴァイオリン,チェロと弦楽の為の協奏曲 RV.558
アンドルー・マンゼ(Vn)(指)
アカデミー・オヴ・エンシェント・
ミュージック

録音:199年4月22日&26日
HMX-2907262
ジェミニアーニ:コレッリのソナタOp.5の編曲による合奏協奏曲集より
第7番ニ短調*/第8番ホ短調/第9番イ長調/第10番ヘ長調/第11番ホ長調/第12番ニ短調(「ラ・フォリア」)、
6つのチェロ・ソナタOp.5〜第2曲ニ短調*
アンドルー・マンゼ(Vn、指)
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(AAM)、
デヴィッド・ワトキン(Vc)*、
リチャード・エガー(Cemb)、
アリソン・マクギリヴレイ(Vc)
2000年に発売されたジェミニアーニのこのディスク、もともとは2枚組でHMU 907261という品番のものでした。今回はdisc2のみをピックアップ、2007年の美麗カタログをつけてドドーンとリリース。6 曲目の「ラ・フォリア」の編曲はいつ聴いても実に新鮮、切れ味抜群。この演奏によって、ジェミニアーニの世界に開眼したという方もおられるのでは。リリースからはや7 年たった今もなお根強い人気のこの1 枚、万が一お持ちでいらっしゃらない方は是非これでお試しを! (Ki)
HMX-2907280
モーツァルト:夜の音楽
セレナーデK.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
アダージョとフーガ ハ短調K.546
メヌエット ハ長調K.485a
セレナーデ ニ長調K.239 「セレナータ・ノットゥルナ」
音楽の冗談K.522
アンドルー・マンゼ(指)
イングリッシュ・コンソート
マンゼとイングリッシュ・コンソートの記念すべき初録音盤。世界で一二を争う名曲、アイネ・クライネ・ナハトムジークをメインにもってきているあたりに、マンゼの自信がたっぷりあらわれているというもの。これがとにかく超カッコイイ!!!スピード感があって、ドライブの良いキレ冴えがあって、その上ほのかな甘さを含んだ上質の旨みがある、滴る果実の果汁のようなもの。おそらく弾いている方もめっぽうエキサイティングだったんでしょう、聞いていてスリリングな掛け合いの中に引き込まれるような思いがします。もちろん他の曲だって絶品無比!67分最先端のモーツァルトの刺激にどっぷり漬かれます。 (Ki)
HMX-2907283
バッハ:チェンバロ協奏曲集
ハープシコード協奏曲第1番ニ短調BWV1052、
第2番ホ長調BWV1053、
合奏協奏曲(トリプル・コンチェルト)イ短調BWV1044
リチャード・エガー(Cemb)、
アンドルー・マンゼ(Vn,指)、
レイチェル・ブラウン(Fl)、
ポーリーン・ノーブス(Vn)、
エンシェント室内O(AAM)

録音:2001年2月
BWV1052の冒頭から打ちのめされてしまう、衝撃的名盤もカタログ付CDとなって登場します(フルプライスのHMU907283は2CDですが、これは1CD)。どれも有名な曲ですが、時折「こんな和音があったかしら?」と思ってしまうような意外な響きの不協和音が聴こえ、カデンツァでもアラヨッといった感のエガーの名人技が冴え、もちろんマンゼのヴァイオリンの音色、低弦のブンブンうなる音、刈り込まれた管弦楽パートの霊感に満ちたアンサンブル、そしてこれらすべての音を見事にとらえた木を思わせる響き、今聴いても真見事な1枚です。  (Ki)
HMX-2907293
ミサ・メキシカーナ〜南米のバロック音楽
パディーリャ:ミサ「エゴ・フロス・カンピ(私はシャロンのばら、野のゆり)」
サカラ「ア・ラ・サカラ・サリッリャ」
ネグリーリャ「おお、フランシキーリョさん!」
フランシスコ・エスカラーダ:ビリャンシーコ「2羽の小さなひわが歌っている」
サンティアゴ・デ・ムルシア:海岸地方のハカラ/クンベス
フランシスコ・デ・ビダレス:サカラ「良き趣味を持っている人は全て」
フアン・カバニーリェス:イタリア風コレンテ
作曲者不詳(17世紀、ペルー):世俗的マリサパロス「夕べのマリサパロス」
ジョアン・セレロルス:宗教的マリサパロス「汝、心地よい調和を備えるセラフィムよ」
ミゲル・ペレス・デ・サバラ:マリサパロスによるディフェレンシアス
フアン・ガルシーア・デ・セスペデス:グァラーチャ「夜は招く」
アンドルー・ローレンス=キング(スパニッシュHp/Org/ハーディ=ガーディ、(指)
ザ・ハープ・コンソート

録音:2000年7月
HMX-2907296
バッハ:フーガの技法BWV1080(6つのヴィオラ・ダ・ガンバ版)
(ハルモニアムンディ2010年カタログブック付)
フレットワーク

録音:2001年12月
近年、坂本龍一氏も注目したことでさらに人気上昇中のヴィオールの凄腕集団、フレットワークによる衝撃の1枚がお買い得に!1986年デビューの英国ヴィオラ・ダ・ガンバ合奏団は、今なおヴィオール・アンサンブルの雄と絶賛されています。ミステリアスな「フーガの技法」の迷宮をめぐる旅へ是非! (Ki)
HMX-2907332
ヴィヴァルディ:皇帝のための協奏曲集〜ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン協奏曲ハ長調RV189
ヴァイオリン協奏曲ホ長調RV271「恋人」
ヴァイオリン協奏曲ハ短調RV202
ヴァイオリン協奏曲ハ長調RV183
ヴァイオリン協奏曲ホ短調RV277「お気に入り」
ヴァイオリン協奏曲ヘ長調RV286
アンドルー・マンゼ(指,Vn)
イングリッシュ・コンサート

録音:2004年2月15-17日、ロンドン
今やオーケストラ指揮者としても活躍しているマンゼですが、やはり彼のヴァイオリンはいつ聴いても別格!ここに収められているのは、1728年9月にヴィヴァルディがトリエステで神聖ローマ皇帝カール6世に手渡した12のヴァイオリン協奏曲からの6曲。マンゼらしい過激なまでの仕掛けや遊び、大胆なカデンツァ、超絶技巧が見事なのはもちろん、しみじみした情感もあわせもっており、マンゼの数々の名演の中でも必聴の1枚といえましょう。(Ki)
HMX-2907346(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) ヤープ・テル・リンデン(Vc)

録音:1996年
「1+1シリーズ」
HMX-2907356(2CD)
中世ヨーロッパの音楽
『エイジ・オヴ・カテドラル』
『ホケトゥス』
ポール・ヒリアー(指)
シアター・オヴ・ヴォイス

「1+1シリーズ」
HMX-2907362(2CD)
17世紀イタリアのヴァイオリン音楽*
パンドルフィ:ロマネスク・ソナタ Op.4
チーマ:ヴァイオリン・ソナタ
カステッロ:ソナタ第1番/同第2番
ピッチニーニ:パルティータ
フレスコバルディ:パルティータ
フォンターナ:ソナタ
カプスベルガー:トッカータ
コッラディーニ:ソナタ
シュメルツァー:ヴァイオリン・ソナタ集+
第1番−第6番/カッコー
トルコを破るキリスト教徒の勝利
ロマネスカ
[アンドルー・マンゼ(Vn)
ナイジェル・ノース(テオルボ)
ジョン・トル(Cemb)]

録音:1997年1月6-9日*、1995年9月4-7日+
「1+1シリーズ」
HMX-2907411(4CD)
ノエル〜クリスマスの為のキャロルとチャント
[CD 1]聖ニコラウスの伝説〜中世ヨーロッパの歌とポリフォニー
[CD 2]イギリスのクリスマス・キャロル
[CD 3]アノニマス4〜中世のキャロルとモテット
[CD 4]東方の星〜中世ハンガリーのクリスマス曲集
アノニマス4

録音:1993、1996、1999、2003年
HMX-2907419
2015年カタログ付/限定盤
終祷のための音楽〜Music for Compline
ジョン・シェパード(cA.1515-1558):われらを解き放ちたまえ(Libera nos I&II) 
主よ、われらを救いたまえ(Salva
nos,Domine) 
バード(C.1540-1623):主にして日なるキリストよ(Christe,qui ux es et dies)
シェパード:平安のうちに(In pace in idipsum)
トマス・タリス(cA.1505-1585):あなたの御手に(In manus tuas)
シェパード:あなたの御手にI(In manus tuas I)
 あなたの御手にII&III(In manus tuas II&III)
 主よ、われをあわれみたまえ(Miserere mihi,Domine)
タリス:主よ、われらをあわれみたまえ(Misere nostri,Domine)
バード:主よ、われをあわれみたまえ(Misere mihi,Domine)
タリス:平安のうちに
ロバート:ホワイト(C.1538-1574):主にして日なるキリストよ
 主よ、来てください(Veni,Domine)
バード:今こそ去らせたまえ(Nunc,dimittis)
タリス:光の消ゆる前に(Te lucis ante terminum)
ヒュー・アストン(C.1485-1558):喜べ、処女なるキリストの母(Gaude,virgo mater Christi)
スティレ・アンティコ
イギリスの声楽アンサンブル「スティレ・アンティコ」、ハルモニアムンディ・デビュー盤。
終祷は、修道院で一日の最後に営まれる礼拝です。ここに集められた、16世紀イギリスの作曲家達による終祷のための音楽は、どれも深い静けさの中 に深い信仰の心が満ちています。第1曲目から、聴いていると本当に人の声だけによる演奏なのだろうか、と考えてしまうくらいに圧倒的に厚い響きに驚 かされます。教会で録音されており、建物内いっぱいに響きわたる声に、神の存在を感じます。スティレ・アンティコは、英国の若き歌い手達によって結 成された声楽アンサンブル集団。ヨーロッパの古楽コンクールでの優勝を期に、各地で大活躍しています。レパートリーはチューダー朝の音楽からスペイ ンもの、オランダものと実に幅広くこなします。 (Ki)
HMX-2907422
2015年カタログ付/限定盤
ヘンデル:テノールのためのアリアと場面集
「アルチェステ」,「セメレ」,「時と悟りの勝利」,「タメルラーノ」,「サムソン」,「ロデリンダ」,「エステル」,「イェフタ」,「陽気な人、憂鬱な人、中庸な人」
マーク・パドモア(T)、
ルーシー・クロウ(S)、
ロビン・ブレイズ(CT)、
アンドルー・マンゼ(指)
イングリッシュ・コンソート
現在ではベルリン・フィルとの受難曲の上演などでも話題のテノール、マーク・パドモア。ヘンデルのテノール・アリア集を集めた1枚です。 (Ki)
HMX-2907523
2015年カタログ付/限定盤
Mr. Corelli in London〜ロンドンのコレッリ
【コレッリのヴァイオリン・ソナタ集op.5の、ジェミニアーニ(1687 -1762)によるオーケストラ版とその他の優れた巨匠たちによる装飾版】
フルートのための協奏曲 第10番 へ長調(原曲:ヴァイオリン・ソナタop.5-10)、
フルートのための協奏曲第8番 ホ短調(原曲:ヴァイオリン・ソナタop.5-8)、
コレッリの第5番ソロのフェイヴァリット・ジーグ、
コレッリの「ラ・フォリア」に基づくコンチェルト・グロッソ、
フルートのための協奏曲第4番 ヘ長調(原曲:ヴァイオリン・ソナタop.5-4)、
フルート協奏曲第7番 ニ短調(原曲:ヴァイオリン・ソナタop.5-7)、
ソナタ第7番のサラバンダのテーマに基づくグラウンド
モーリス・シュテーガー(リコーダー)
イングリッシュ・コンサート、
ローレンス・カミングス(指)

録音:2009 年7月
ヴァイオリンの偉大なる古典、コレッリのヴァイオリン・ソナタop.5 をジェミニアーニが管弦楽版に編曲したものを伴奏に、同時代人たちが華麗に 装飾を施した超絶技巧の主旋律パートを、小さなリコーダー1本で演奏した超絶技巧盤。
1720〜30年代のロンドンは、ヘンデルの存在のおかげで優秀な演奏者たちが集まっており、優れたプレイヤーたちは、劇場を飛び出して、居酒 屋や様々な会合でもその腕前を披露、コンサート活動も非常に活発で、まさに音楽の聖地のひとつとなっていました。そんな中、特に人気があった作 曲家がコレッリでした。当時の作曲家たちは、コレッリの作品を編曲・発表し、それを優れた奏者たちに演奏してもらうことにより自分の名を売ってい ました。コレッリ(1653−1713)自身はロンドンの土を踏んだことはありませんが、当時の大スターだったのです。このCDでシュテーガーは、様々な 作曲家によってさらに華麗な姿へと変貌を遂げたコレッリのヴァイオリン・ソナタop.5のうち、ロンドンで出版された楽譜を中心に採用し、イタリア 趣味と、ロンドンの当時の最先端の技術が詰まったきわめつけの名演を展開しています。 (Ki)
HMX-2907454(3CD)
イギリスの教会音楽
■CD1*
バード:「グラドゥアリア」からのミサ曲集
 復活祭のミサ/モテット「天の女王」
 ミサ「祝されし聖母マリアの被昇天」
 交唱「讃えよ、天の女王」
■CD2#:
ペラム・ハンフリー(1647-1674):ヴァース・アンセム集
■CD3+:星の上に〜ヴァース・アンセムとコンソート音楽
トムキンズ:主よ我が終わりを教えたまえ
 神に歌え
 星々の上に/幻想曲(6曲)
 イン・ノミネ
 ウト・レ・ミ・ファ・ソル・ラ、他(全20曲)
シャンティクリア*
ドンナ・ディーム(S)#
ドリュー・ミンター(C.T)#
ロバート・カーヴィー=クランプ#
ジョン・ポッター(T)#
ディヴィッド・トーマス(B;#)
ニコラス・マッギガン(指)#
ケンブリジ・ロマネスカ#
クレア大学cho#、フレットワーク+
エンマ・カークビー+
キャスリーン・キング+
チャールズ・ダニエルズ+
ドナルド・グレイグ+他

録音:1986年6月*


HMX-2907536(5CD)
ポール・オデット・スペシャル・ボックス
[CD1]カプスベルガー:「気高きドイツ人」(ティオルバのドイツ人) 録音:1989年11月
[CD2]チェアバリーのハーバート卿のリュート写本〜17世紀リュート曲集
[CD3]ダウランド:リュート作品全集Vol.1
[CD4]モリナーロ:リュート作品集(全26曲)
[CD5]バッハ:リュート曲集第1集
 シュスター氏のためのリュート用作品イ短調BWV995(原曲:無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調) 
 パルティータ.ヘ長調BWV1006a(原曲:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調) 
 ソナタト短調BWV1001(原曲:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調)
ポール・オデット(リュート、キタローネ)
リュートの神様的存在、ポール・オデット。「リュートという楽器にかつて触れたことのあるどの演奏家の誰よりも抜きん出た天才」と称されています。オデットの様々な魅力を味わい尽くすのに絶好のボックスセットの登場です。廃盤になってしまって久しいダウランドが含まれているのも貴重。 (Ki)
HMX-2907541(5CD)
アンドルー・マンゼ・スペシャル・ボックス
[CD1-CD2]コレッリ:ヴァイオリン・ソナタOp.5全集
[CD3]ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲「海のあらし」RV253、
 「イル・ピアチェーレ」RV180、RV552、RV540、RV558、シンフォニアRV149
[CD4]ルベル:ヴァイオリン・ソナタ集
[CD5]モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲集 
  第3番〜第5番「トルコ風」
アンドルー・マンゼ(Vn,指)
[CD1-CD2]リチャード・エガー(Cemb) 
[CD3]エンシェントCO
[CD4]リチャード・エガー(Cemb) 
 ヤープ・テル・リンデン(Gamb) 
[CD5]イングリッシュー・コンソート
バロック・ヴァイオリンの鬼才としていつもエッジの効いた演奏を聴かせて来てくれたアンドルー・マンゼ。彼の名演の数々がぎゅっとつまったボックスセットの登場です。ルベルで魅せる鬼才ぶり、また、コレッリでの神がかりな世界は、今聴いても鮮烈そのものです。マンゼのソロを支えるエガーやアンサンブルも刺激的な演奏を展開しています。 (Ki)
HMX-2907546
アノニマス4/ベスト盤
イングリッシュ・レディ・ミサ、リリー&ラム、
東方の星、
西暦1000年:この世の終わりのためのミサ曲ほか
アノニマス4
聖歌好き必携!ハルモニアムンディUSAのトップアーティスト、女性4人による声楽アンサンブル、アノニマス4のベスト盤。聖歌や中世の歌を郷愁たっぷりに聴かせる彼女たちの世界をご堪能ください。 (Ki)
MX2907561(3CD)
チャイコフスキー:交響曲集
[CD1]交響曲第4番ヘ短調op.36
イタリア奇想曲op.45

[CD2]交響曲第5番ホ短調op.64,
幻想序曲「ロメオとジュリエット」

[CD3]交響曲第6番「悲愴」
弦楽セレナードop.48
ダニエレ・ガッティ(指)ロイヤルPO

[CD1]録音:2004年12月13、14日
[CD2]録音:2003年7月31日,8月1日、アビーロード・スタジオ(交響曲),1998年5月6,7日、ワトフォード・コロシアム
[CD3]
ガッティの指揮するチャイコフスキーも3枚組ボックスになって登場。ダイナミックで刺激的、そして響きの美しさが際立つガッティ&ロイヤル・フィルによるチャイコフスキーは聴く者を圧倒します。ヴァイオリン両翼型配置による第4、第5交響曲ではフレーズの受け渡しもこれまでになく明快で、きわめて見通しの良い美演が楽しめます。また、陽気なムードいっぱいの「イタリア奇想曲」。ラテン系の指揮者の血を呼び覚ましたかのように、内容との相性の良さが印象的。よりいっそう弾けた出来栄えです。注目の「悲愴」で、ガッティは「この録音に全魂を捧げたと言っても過言ではない」と語っており、重苦しさとは無縁なガッティらしいクリアーで鋭敏な演奏を聴かせてくれます。第1楽章は、焦燥感を煽り果敢に音楽を展開し、第2楽章ではロシア民謡風のリズムを痛快に仕上げ、感傷的部分を残しつつ息つく間もなく旋律が流れていきます。ガッティの演奏のダイナミックな持ち味が十分に発揮された第3楽章、苦悩、悲観、悲痛な叫びを爆発させ,クライマックスへの導く第4楽章。一聴の価値ある異色の「悲愴」です。 (Ki)
HMX-2907677(2CD)
カタログ付き
限定盤
ガーシュウィン〜マンシーニ
CD1:ガーシュウィン
(グローフェ編):1.ラプソディ・イン・ブルー(オリジナル・ジャズバンド版 1924)
2.アイ・ガット・リズム変奏曲(ガーシュウィン自身のオリジナル・スコア)
3.ヤンキー・ドゥードゥル・リズム
4.ヤンキー・ドゥードゥル・リズム(1909年機械吹込み録音復刻)
5.すてきな気持ち
6.誰かが私を愛している
7.スウィート・アンド・ロウ・ダウン
8.天国への階段
9.私の彼氏
10.魅惑のリズム
11.サマータイム

CD2:マンシーニ
『ピーター・ガン』の音楽集
1.ピーター・ガンのテーマ
2.ソータ・ブルー
3.The Brothers Go to Mother's
4.ドリームスヴィル
5.セッション・アット・ピートズ・パッド
6.ソフト・サウンズ
7.フォールアウト
8.放浪者
9.スロー・アンド・イージー
10.プロファウンド・ガス
11.ブリーフ・アンド・ブリージー
12.My Manne Shelly
13.ブルー・スチール
14.母のためのブルース
15.Spook
16.ピーター・ガンのテーマ(繰り返し)
CD1
リンカーン・マヨーガ(P)
アル・ガロドロ(アルトSax 1,10,11、クCl 1,10、バスCl 1,11)
ハーモニー・アンサンブル・ニューヨーク
スティーヴン・リッチマン(指)
録音:2006年、2007年
(原盤:HMU907492)

CD2
ハーモニー・アンサンブル・ニューヨーク
スティーヴン・リッチマン(指)
録音:2012年6月
(原盤:HMU907624)
オリジナル・ジャズバンド版による「ラプソディ・イン・ブルー」、さらに「アイ・ガット・リズム変奏曲」のガーシュウィン自身によるオーケストレーション版や、 人気のソング・ナンバーをグローフェがバンド用に編曲したものまで、彼の一番聴きたい曲ばかりを1枚に収めた魅力的なガーシュウィン・アルバムと、ヘ ンリー・マンシーニが音楽を手がけたアメリカで1958年から61年にかけて放映された私立探偵ドラマ「ピーター・ガン」のための音楽集のハルモニア・ ムンディUSAらしい魅力的な企画盤がセットとなったカタログ付CD。 (Ki)
HMX-2908209(5CD)
ドビュッシー:ピアノ作品全集
[CD1]前奏曲集第1&第2集

[CD2]12の練習曲、スケッチ帳より、
マスク、喜びの島

[CD3]ベルガマスク組曲、2つのアラベスク、
子供の領分、映像第1&2集

[CD4]忘れられた映像、ボヘミア舞曲、
夢想、マズルカ、ロマンティックなヴァルス、
バラード、舞曲、夜想曲、ピアノのために

[CD5]版画、コンクール用小品、
ハイドンを讃えて、小さい黒人、
レントより遅く、
6つの古代のエピグラフ(独奏版)、
英雄的子守歌、
慈善団体「負傷兵の衣類」の為の小品、
エレジー、燃える炭火に照らされた夕べ、
リア王の眠り(ロジェ=デュカス編)
アラン・プラネス(P)

録音:1999年/ベヒシュタイン1897年製使用(CD1)
、1996年(CD2)、2005年5月/1902年製ブリュートナー使用(CD3)、2006年5月/スタインウェイ(CD4)、2006年5月/スタインウェイ(CD5)
アンサンブル・アンテルコンタンポランで長らくピアニストを務めた、フランスの巨匠プラネスのドビュッシーがボックスセットで登場。ラ・フォル・ジュルネ音楽祭などで来日しており、クリヤーなタッチと、知的で隙のない構築性、それでいて決して聴き手を束縛することのない音楽作りで私たちを魅了しました。練習曲もテクニックのみで弾きたおすのではなく、ドビュッシーの虹のような音世界を自在に操っています。これぞ本物、巨匠プラネスを体験したことのない方は是非手にとっていただきたいセットです。 (Ki)
HMX-2908214
(2CD+DVD)
ルネ・ヤーコプス/ハルモニアムンディ録音開始30周年ボックス
[CD.1]
シャルパンティエ:「聖水曜日のルソン・ド・テネブル」より、レポン
モンテヴェルディ:O quam pulchra es a voce sola
ランベール:暗い砂漠
シュッツ:「神よ,とく来たりてわれを救いたまえ」SWV 282
チェスティ:オロンテーアよりアリア「Adorisi sempre」第2幕第1 場
モンテヴェルディ:西風がもどり
F. クープラン:聖水曜日の第3のルソン・ドゥ・テネブル
バッハ:「マタイ受難曲」よりNo.39アリア「憐れみたまえ」
カヴァッリ:「セルセ」より第1幕17場アリア「慕わしい御名」
ヘンデル:「フラーヴィオ」より第1幕第1場アリア「Ricordati, mio ben」
モンテヴェルディ:「ポッペアの戴冠」より第3幕第7場「さらば、ローマよ」
ブクステフーデ:「われらがイエスの四肢」より「顔について」
ヘンデル:「ジューリオ・チェーザレ」より第1幕第9場「Va tatito」
アルメイダ:「ジュディッタ」より第1幕序曲

[CD.2]
カヴァッリ:「カリスト」より第1 幕14場のアリア「Piante ombrose」
モンテヴェルディ:「聖母マリアの夕べの祈り」より“Nigra sum a voce sola”
カルダーラ:「キリストの足下のマグダレーナ」より第47番アリア「I Per il mar del pianto mio」
テレマン:「オルフェウス」より「甘き死よ、きたれ!」
バッハ:クリスマスオラトリオより「備えなさい、シオンよ」
モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」より第1幕第5場
モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」より第8番合唱とドン・アルフォンソのレチタティーヴォ
モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」より第9番「毎日手紙を書いてね」(五重唱)
パーセル:「ディドーとエネアス」より第2幕合唱「Chorus In our deep vaulted cell」
カイザー:「クロイソス」第2幕第8場アリア「Liebe, sag’, was fangst du an?」
モンテヴェルディ:戦いと愛のマドルガルより「ニンファのなげき」
グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」より第2幕第2場「Che puro ciel!」
ポルポラ:「オルフェオ」よりアリア「Dall’amor piu sventurato」
ヘンデル:「リナルド」より第2幕第10場レチタティーヴォとアリア」
モーツァルト:「フィガロの結婚」より六重唱「お母さんをよく見ておくれ」
ハイドン:「四季」より“Hier treibt ein dichter Kreis”
ヘンデル:「サウル」より81番アリア“Brave Jonathan his bow never drew”、
..82番合唱“Eagles were not so swift as they”
モーツァルト:「皇帝ティートの慈悲」より第1幕第2場のアリア“Deh se piacer mi vuoi”

[DVD-VIDEO]
ルネ・ヤーコプス.厳格さと自由な創造性の間で.“Rene Jacobs, entre rigueur et fantaisie”
ルネ・ヤーコプス.ポートレイト(ドイツ語による自身の語りも含む)
´ 映像監督:Pierre Barre, AThierry Loreau (cRTBF, 2004)
※英語字幕つき
ルネ・ヤーコプス(指)
思えば彼がハルモニアムンディに初めて録音したのはシャルパンティエのルソン・ド・テネブル、1977年のことでした。その後70ほどの画期的な演奏を次々と世に送り出してきたヤーコプス。このセットでは、ヤーコプスの活動初期の歌唱録音から、最新のオペラの録音まで、彼の足跡をダイジェストで追えるものとなっています。ヤーコプスは録音の際、演奏者たちに対して非常に厳しいことで知られていますが、DVDでは、貴重な録音シーンやオペラのリハーサル風景を見ることができ、ヤーコプスの音楽に対する真摯な態度を見ることができます。 (Ki)
HMX-2908226
(2CD+1DVD)
フィリップ・ヘレヴェッヘ〜1981〜2007年の軌跡
[CD1]
(1) バッハ:マタイ受難曲より第1 曲合唱(1984 年)
(2) バッハ:カンタータ第91 番より第5 曲アリア(S&A)(2001 年)
(3) バッハ:カンタータ第8 番より冒頭合唱曲(1998 年)
(4) バッハ:カンタータ第75 番より第5 曲アリア(S)(2003 年)
(5) バッハ:カンタータ第170 番より第1 曲アリア(A)(1989 年)
(6)ラッスス:エレミアの哀歌より(1989 年)
(7)モンテヴェルディ:ア・セイ・ヴォーチ(1990 年)
(8)シャイン:イスラエルの泉より第9曲「主よ、私に目を向け私を憐れんでください」(1985年)
(9)シュッツ:主に結ばれて死ぬ者は幸いであるSWV391(1985 年)
(10)ジル:レクイエム〜序(部分)(1990 年)
(11) パーセル:アンセム11 番よりRejoice in the Lord alway,(1993 年)
(12)、(13) バッハ:マタイ受難曲より第64、65 曲(1984 年)
[CD2]
(1)モーツァルト:グラン・パルティータ〜アダージョ(1995 年)
(2)ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス〜サンクトゥス(1995 年)
(3)メンデルスゾーン:エリヤより〜第34番合唱(1993 年)
(4)メンデルスゾーン:真夏の夜の夢より〜舌先さけたまだら蛇(1994 年)
(5)ブラームス:ドイツ・レクイエムより〜主よ、おしえてください(1996 年)
(6)シューマン:交響曲第3番〜終楽章(2006 年)
(7)ベルリオーズ:夏の夜より〜第5曲月の光(「墓地で」)(1994 年)
(8)ブルックナー:交響曲第4番〜第3楽章(2005 年)
(9)マーラー:子どもの不思議な角笛より「原光」(2005 年)
(10)シェーンベルク:月に憑かれたピエロより「月に酔い」(1991 年)
(11)同:コロンビーナ(1991 年)
(12)クルト・ヴァイル:ベルリン・レクイエムより溺死した娘のバラード(1992 年)
(13)同:勝利のアーチの下に届いた名の無い兵士に関する第2 の報せ(1992 年)
(14)フォーレ:レクイエム〜ピエ・イエズ(1988 年)
(15)同:アニュス・デイ(2001 年)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)

[CD1](1)シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ(以下CV)(2)ドロテー・ミールズ(S)、インゲボルク・ダンツ(A)
(3) CV (4)キャロリン・サンプソン、CV (5)アンドレアス・ショル、CV (6)(7)(8)アンサンブル・ヴォカーレ・ヨーロッパ
(9)シャペル・ロワイヤル(10)ハワード・クルック(T)、シャペル・ロワイヤル(11) CV (12)(13)シャペル・ロワイヤル、CV
[CD2](1)シャンゼリゼ管のメンバー(2)シャペル・ロワイヤル(以下CR)、シャンゼリゼ管(以下OCE) (3) CR、CV、OCE
(4) CR、CV、OCE (5)ジェラルド・フィンリー(Br)、CR、CV、OCE (6) OCE (7)ブリジット・バレー(Ms)、OCE (8) OCE
(9)サラ・コノリー(Ms)、OCE (10)(11)マリアンヌ・プスール(声)、アンサンブル・ムジーク・オブリーク
(12)(13)ペーター・コーイ(Bs)、CR、アンサンブル・ムジーク・オブリーク
(14)アニュス・メロン(S)、アンサンブル・ムジーク・オブリーク (15) CR、CV、OCE

DVD (56’):NTSC方式/PCM ステレオ2.0/3/4フル・スクリーン/字幕:仏, 英, 独/監督:サンドリーヌ・ヴィレムス/美麗箱入り、美麗ブックレット(111 ページ)
2007年、ヘレヴェッヘは還暦をむかえます。これを記念して、ハルモニアムンディにこれまで録音した膨大なレパートリーの中か ら、ヘレヴェッヘ自身が選りすぐった曲たちが一同に集結、貴重な映像とともにボックスセットとして登場します。CD1では古楽、CD2 で は古典派以降の音楽が収録されています。そしてDVD では自転車に乗ったヘレヴェッヘ、リハーサルの合間にジョークを言って演奏家を 和ませるヘレヴェッヘ、若き学生時代の貴重なヘレヴェッヘ、1973年録音のヨハネ受難曲の録音に臨むヘレヴェッヘ、とヘレヴェッヘ尽 くし。また、巨匠レオンハルトをはじめ、様々な著名な演奏家たちがヘレヴェッヘについて語っています。ヘレヴェッヘの今までの軌跡 の偉大さを知ると同時に、ヘレヴェッヘのこれからがますます楽しみになるボックスセットとなっています。 (Ki)
HMX-2908238
Musical Instruments音・楽器絵あそび
[ヴァイオリン]
バッハ:トッカータニ短調(アンドルー・マンゼ編)
[チェンバロ]
F.クープラン:ティク・トク・ショク(クリストフ・ルセ)
[トランペット]
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第2番より(ベルリン古楽アカデミー、フリーデマン・インマー(Tp))ほか(全30トラック)
30組60枚の美麗カード付き
◆30組(60枚)のイラストカードによる神経衰弱ゲームとしておたのしみいただけます。
◆CDには、打楽器、各種弦楽器、鍵盤楽器など様々な楽器が活躍する楽曲が収録されています。CDを鑑賞してたのしむこともできます。
◆CDをかけて、演奏されている楽器が描かれている絵を選んで遊ぶことができます。
◆CDのクラシック音楽・イントロクイズとして遊ぶことができます。
★ブックレットには、それぞれのイラストに描かれている楽器についての説明が書かれていてお勉強できます
◆ブックレットには、それぞれのイラストの全景、作者、題名もきちんと掲載されており、美術についても知ることができます。
上記のように、1セットでいかようにもお楽しみいただくことができる、画期的な商品です。(Ki)
HMX-2908241(10CD)
(ヘンデル・エディション)
ヘンデル:オペラ集

CD1-3「リナルド」

CD4-5「フラーヴィオ」

CD6-9「ジューリオ・チェーザレ」
CD1-3
ヴィヴィカ・ジュノー(Msリナルド)、インガ・カルナ(Sアルミーダ)、ローレンス・ザゾ(C-Tゴッフレード)、ミア・パーション(S;アルミレーナ)、ジェイムズ・ラザフォード(Bsアルガンテ)、クリストフ・デュモー(C-Tエウスターツィオ)、ドミニク・ヴィス(C-Tキリスト教徒の魔法使いの隠者)、ルネ・ヤーコプス(指)フライブルク・バロック・オーケストラ[録音:2002年]

CD4-5
ジェフリー・ギャル(フラーヴィオ)、デレク・リー・ラギン(グイード)、レナ・ローテンス(エミーリア)、ベルナルダ・フィンク(テオダータ) 他アンサンブル415/キアラ・バンキーニ[録音:1989年10月]

CD6-9
ジェニファー・ラーモア(チェーザレ)、バルバラ・シュリック(クレオパトラ) 
ベルナルダ・フィンク(コルネリア)、マリアンヌ・レルホルム(セスト) 
デレク・リー・ラギン(トロメオ)、ドミニク・ヴィス(ニレーノ)他
ルネ・ヤーコプス(指)コンチェルト・ケルン
録音:1991年7月

※CD9にはボーナス・トラックとして、室内二重唱&カンタータを収録(TantiStraliほか)
参加アーティスト:ユディット・ネルソン(S)、ルネ・ヤーコプス(C-T)、クイケン(Vc)、クリスティ(Cem)、ユングヘーネル(テオルボ)&コンチェルト・ヴォカーレ[録音:1977年11月]
ヤーコプスの熱く鋭い指揮、ヴィスの名優ぶりが発揮された不思議な仙人役・・・思い出すだけで血が沸く「リナルド」。そしてバンキーニ女史による貴重な名演「フラーヴィオ」。そしてなんとなんとの超名盤、若きラーモアが全力疾走の「ジューリオ・チェーザレ」。ヘンデルのオペラの極上の粋の粋が集まったお買い得のボックスです!
※90頁ブックレット(英・独・仏語によるそれぞれのオペラの概説&あらすじ)付き。
※10CD目には英・独・仏語による各オペラのリブレットをPDFで収録。   (Ki)
HMX-2908280
(ヘンデル・エディション)
ヘンデル:オラトリオ集

[CD1-2]オラトリオ「サウル」

[CD3-4]オラトリオ「メサイア」
[CD1-2]
ギドン・サックス(Bsサウル)、ローレンス・ザゾ(CTダビデ)、ジェレミー・オヴェンデン(Tヨナタン)、ローズマリー・ジョシュア(Sミカル)、エンマ・ベル(Sメラブ)他
ルネ・ヤーコプス(指&Cemb)コンチェルト・ケルン、RIAS室内cho
録音:2004年11月

[CD3-4]
シャスティン・アヴェモ(S)、パトリシア・バードン(A)、ローレンス・ザゾ(CT)、コビー・ヴァン・レンズブルク(T)、ニール・デイヴィス(Bs)、ルネ・ヤーコプス(指)フライブルク・バロック・オーケストラ、クレア・カレッジcho
録音:2006年1月
ヤーコプスによる大作オラトリオもスペシャル・エディションで登場。旧約聖書サムエル物語に基づく劇的かつ深刻な内容のオラトリオ「サウル」。ユダヤの指導者サウルは、若き英雄ダビデに激しく嫉妬し、息子ヨナタンの訴えも聞かずダビデを殺そうとしますが、結局破滅してしまう、という人間の心の弱さを深くえぐった傑作です。ちりばめられているレチタティーヴォも充実の表情。ヤーコプス自身によるチェンバロに耳を奪われる瞬間も多々あります。「メサイア」は、意外なまでにバロック味濃厚。名人集団のバリバリ派、フライブルク・バロック・オーケストラの優しさを驚きとともに目の当たりにした冒頭部分は今も脳裏に焼きついています。 
※118 頁ブックレット(英独仏による歌詞)つき  (Ki)
HMX-2908284(4CD)
(ヘンデル・エディション)
ヘンデル:Arias for .
[CD1]フランチェスカ・クッツォーニ(ソプラノ)のためのアリア集
 歌劇「ロデリンダ」、「オットーネ」、「フラーヴィオ」、「タメルラーノ」他からのアリア
[CD2]ドゥラスタンテ(メゾ・ソプラノ)のためのアリア集
 歌劇「アグリッピーナ」、「ラダミスト」、「ムツィオ・スケヴォラ」、「オットーネ」、「アリアンナ」他からのアリア
[CD3]セネシーノ(アルト)のためのアリア集
 「ジュリアス・シーザー」「ロデリンダ」「フラーヴィオ」他からのアリア
[CD4]モンタニャーナ(バス)のためのアリア集
 「エツィオ」、「ソサルメ」、「エステル」、「オルランド」他からのアリア
ニコラス・マギーガン(指)
フィルハーモニア・バロックO

[CD1]ソプラノ:リサ・サッファー(録音:1990年11月)
[CD2]メゾ・ソプラノ:ロレイン=ハント(録音:1991年10月)
[CD3]カウンターテナー:ドリュー・ミンター(録音:1986年11月)
[CD4]バス:デイヴィッド・トーマス(録音:1989年9月)
ヘンデルのオペラ作曲家としての活躍は、優れた歌手の存在なしに語ることは到底できません。当時のロンドン中の人気をかっさらった彼(女)たちのために書かれたヘンデルのオペラのアリア集。一枚目のソプラノ、イタリアからやってきたクッツォーニは、当時の聴衆から「お腹にナインチンゲールを飼っている」と絶賛されたほど、美しくかわいらしい声、そして感情豊かな演技力、そしてテクニックとすべてを兼ね備えていました。彼女の声を念頭において書かれたアリアはどれも「聴かせ所」に満ちています。2枚目のドゥラスタンテもイタリア出身、ヘンデルはオペラのアリアのほかにも、天地創造やカンタータなどのアリアも彼女に歌わせるために書いています。セネシーノは、映画「カストラート」のモデルと言われる伝説のカストラート歌手、ファリネッリと並び称された人物。モンタニャーナは広い音域と確実なテクニックの持ち主で、ヘンデルは彼のために2オクターブにわたる超絶のアリアを書いています。当時最高の歌手のために書いただけあって、どれも手の込んだアリアばかり。もちろんここで歌っている歌手も皆すばらしい。当時の歌劇場の興奮を疑似体験できるセットです。マギーガン率いるフィルハーモニア・バロック・オーケストラの気品とメリハリに満ちた演奏も印象にのこります。   (Ki)
HMX-2908288(4CD)
(ヘンデル・エディション)
ヘンデル:有名アリア集

[CD1]アリア集
「オットーネ」、「アリアンナ」、「スザンナ」、「メサイア」、「アグリッピーナ」他のためのアリア集
 ロレイン・ハント(S、Ms)、ニコラス・マギーガン(指)フィルハーモニア・バロックO[録音:1990年]

[CD2]ドイツ・アリア集
 「先なる日々の思いわずらい」HWV202/「うす暗い墓穴から来たおまえたち」HWV208/
「戯れる波のきらめく輝き」HWV203/「快い静けさ、安らぎの泉」HWV205/「歌え魂よ、神をたたえて」HWV206/「燃えるばら、大地の飾り」HWV210/「快い茂みの中に」HWV209/「私の魂は見つつ聞く」HWV207/「かわいい矢車草の花」HWV204
テレマン:フルート,ヴァイオリン,チェロと通奏低音のための四重奏曲ホ短調、フルート,オーボエ,ヴァイオリンと通奏低音のための四重奏曲ト長調
 ドロテア・レーシュマン(S)、ベルリン古楽アカデミー[録音:1998年12月]

[CD3]“オンブラ・マイ・フ”〜アリア、レチタティーヴォ、名場面と管弦楽集
歌劇「アドメート、テッサリアの王」序曲、劇「セルセ」〜シンフォニア、「オンブラ・マイ・フ(懐かしい緑の木陰よ)」、歌劇「ジュリアス・シーザー」〜「美しく花咲く牧場で」,ジグ,「静かに秘かに獲物を狙う狩人は」、ラダミスト組曲、歌劇「ロデリンダ、ロンゴバルドの女王」〜シンフォニア,「あなたは何処」,「混乱は彼女を捉える」、歌劇「アルチーナ」〜「緑の牧場」、合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」ハ長調
 アンドレアス・ショル(C-T)、ベルリン古楽アカデミー[録音:1998年10月]

[CD4]テノールのための場面とアリア集
「アルチェステ」、「セメレ」、「時と悟りの勝利」、「タメルラーノ」、「サムソン」、「ロデリンダ」、
「エステル」、「イェフタ」、「陽気な人、憂鬱な人、中庸な人」からのアリア集
 マーク・パドモア(T) ルーシー・クロー(S) ロビン・ブレイズ(CT) 
 アンドルー・マンゼ(指)イングリッシュ・コンソート、録音:2006年10月
2007年に惜しまれつつ世を去ったロレイン・ハントの珠玉のアリア集、レーシュマンの力強い歌唱が印象的なドイツ・アリア集、そしてショルの大名盤「オンブラ・マイ・フ」、そしてパドモアのアリア集・・・。4枚があわさってこの価格は、かなりお得といえましょう。   (Ki)
HMX-2908292(4CD)
(ヘンデル・エディション)
ヘンデル:協奏曲集
[CD1-2]合奏協奏曲op.6(全12曲)

[CD3]合奏協奏曲op.3(全6曲)、
5声のソナタHWV288

[CD4]オルガン協奏曲op.4(全6曲)
[CD1-2]
アンドルー・マンゼ(指,Vnソロ)、エンシェントCO[録音:1997年8月]
[CD3]
リチャード・エガー(指)アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック[録音:2006年1月]
[CD4]
リチャード・エガー(Org&指)アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック
 使用オルガン:RobinJennings/4ストップの室内オルガン(2005年) [録音:2006年11月]
マンゼ不朽の名盤、合奏協奏曲op.6にop.3とオルガン協奏曲までついてこのお値段!マンゼの合奏協奏曲op.6は録音から実に10年以上経ちますが、いつ聴いても色褪せることのない鮮やかさと刺激的なリズム。そして非常に快速ながらも心地よいテンポ。見事です。エガーのオルガンの音色もホコホコしていてホッとします。




HMX-2908304
(29CD+ROM)
宗教音楽集大成

◆[CD1]キリスト教初期の賛美歌集
アンブロジア聖歌、5世紀の聖歌、古代ローマの賛美歌( ビザンティン7-8 世紀)、Beneventan( 南イタリア)、賛美歌(7-11世紀)、
モサラベ聖歌(7-11世紀)、古代ローマの賛美歌(6-13世紀)/マルセル・ペレス(指)アンサンブル・オルガヌム
◆[CD2]グレゴリオ聖歌
ユニベルシ・クィ・テ・エククスペクタント/ドミニク・ヴェラール(T)
レクイエム/アルフレート・デラー(指)デラー・コンソート
西暦1000 年:この世の終わりのためのミサ曲〜アニュス・デイほか/アノニマス4
カリクスティヌス写本(1150 頃)より〜サンティアゴの奇蹟ほか/アノニマス4
Cistercian 聖歌(12 世紀)/マルセル・ペレス(指)アンサンブル・オルガヌム
マグヌス・リベル・オルガニ(12 世紀)/ポール・ヒリアー( 指)シアター・オブ・ヴォイセズ
◆[CD3]ポリフォニーの誕生
アキテーヌのポリフォニー(12 世紀)(サン=マルシャル聖堂/リモージュ)マルセル・ペレス(指)アンサンブル・オルガヌム
ノートル・ダム楽派(12 世紀)/マルセル・ペレス(指)アンサンブル・オルガヌム
レオナン:プロプテル・ヴェリタテム/ポール・ヒリアー(指)シアター・オブ・ヴォイセズ
ペロタン:Graduel Viderunt omnesほか/ポール・ヒリアー(指)シアター・オブ・ヴォイセズ
バンベルク写本のホケトゥス(13世紀)/ポール・ヒリアー(指)、シアター・オブ・ヴォイセズ
13世紀のマリアの歌/アノニマス4
ブルターニューのグラドゥアーレ(13,14世紀)/マルセル・ペレス(指)アンサンブル・オルガヌム
イギリスのレディー・ミサ(13, 14世紀)/アノニマス4
◆[CD4]ポリフォニー芸術の爛熟
アルス・アンティカ
◆[ノートル・ダム楽派]作曲者不肖Virgo flagellator
◆[ペロティヌス楽派] 作曲者不肖:Mors
ポール・ヒリアー(指)シアター・オブ・ヴォイセズ
◆[14世紀の英国]Campanis cum cymbalis. Honoremus Dominam、Worldes blisse have good day (Benedicamus Domino)、
Valde mane diluculo、Ovet mundus letabundus
ポール・ヒリアー(指)ヒリアード・アンサンブル
アルス・ノヴァ&前ルネッサンス
デュファイ:アヴェ・レジナ・チェロルム/オルランド・コンソート
ダンスタブル:サルヴェ・スケマ・サンクティタティス、サルヴェ・サルス・セルヴロルム、カンタント・チェリ・アグミナ/オルランド・コンソート
プルンマー:アンナ・マーテル・マトリス・クリスティ/ヒリアード・アンサンブル
ルネッサンス
ジョスカン・デプレ:サルヴェ・レジーナ/シャペル・ロワイヤル、ヘレヴェッヘ(指)
クレマン・ジャヌカン:コングレガーティ・スント/アンサンブル・クレマン・ジャヌカン、ドミニク・ヴィス(C-T)
ウィリアム・バード:宗教歌集より/デラー・コンソート、マーク・デラー
ジェズアルド:トリブラシオネム・エ・ドロレム、エッケ・コモド・モリトゥール・ジュストゥス/ヘレヴェッヘ(指)、ヨーロッパ声楽アンサンブル
ハンス=レオ・ハスラー:アド・ドミヌム/ヘレヴェッヘ(指)、ヨーロッパ声楽アンサンブル
◆[CD5] ルネッサンス中期のポリフォニー(1)
マショー:ノートルダム・ミサ/ポール・ヒリアー(指)エストニア室内フィルハーモニーcho
ジョスカン・デプレ:ミサ・パンジェ・リングア/アンサンブル・クレマン・ジャヌカン、ドミニク・ヴィス
クレマン・ジャヌカン:ミサ「戦争」/アンサンブル・クレマン・ジャヌカン、ドミニク・ヴィス
◆[CD6] ルネッサンス中期のポリフォニー(2)
ラッスス:ミサ「Tous les regretz」/ウエルガス・アンサンブル、パウル・ファン・ネーヴェル(指)
パレストリーナ:ミサ・ヴィリ・ガリレイ/ヘレヴェッヘ
ウィリアム・バード:4つの声のためのミサ/プロ・アルテ・シンガーズ、ポール・ヒリアー( 指)
◆[CD7] バロックのプティ・モテ&グラン・モテ
≪グラン・モテ≫
アンリ・デュモン(1610-1684) :メモラーレ/シャペル・ロワイヤル、ヘレヴェッヘ(指)
リュリ:怒りの日/シャペル・ロワイヤル、ヘレヴェッヘ(指)
ドラランド:スーペル・フルミナ・バビロニス/レザール・フロリサン、クリスティ( 指)
シャルパンティエ:テ・デウム/レザール・フロリサン、クリスティ( 指)
≪プティ・モテ≫
リュリ:アヴェ・チェリ/レザール・フロリサン、クリスティ(指)
ドラランド:ミゼラトール・エ・ミゼリコール/レザール・フロリサン、クリスティ(指)
◆[CD8] 哀歌、ルソン・ド・テネブル
マッサイーノ:聖週間における預言者エレミアの哀歌のための音楽より/ウエルガス・アンサンブル、パウル・ファン・ネーヴェル( 指)
ラッスス:エレミアの哀歌より/ウエルガス・アンサンブル、パウル・ファン・ネーヴェル(指)
シャルパンティエ:水曜日のためのルソン・ド・テネブル/コンチェルト・ヴォカーレ、ルネ・ヤーコプス( 指)
クープラン:ルソン・ド・テネブル/コンチェルト・ヴォカーレ、ルネ・ヤーコプス( 指)
クシェネク:預言者エレミアの哀歌/マルクス・クリード(指)RIAS室内cho
◆[CD9-10] バロックの晩課
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り/フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ
ロヴェッタ:ルイ14世のためのヴェネツィアの晩課/カントゥス・ケルン、ユングヘーネル( 指)
◆[CD11-16]オラトリオ
A.スカルラッティ:オラトリオ「殺人の始まり」/ヤーコプス
ヘンデル:メサイア/クリスティ(指)レザール・フロリサン
メンデルスゾーン:聖パウロ/ヘレヴェッヘ
◆[CD17]宗教改革期の音楽(1)
セルミジ(c.1490-1562):「花咲く齢に生きる限り」/アンサンブル・クレマン・ジャヌカン
レスカトール:「世の虚しさとうつろい易さについての八行詩」より/アンサンブル・クレマン・ジャヌカン
トマス・タリス:大司教パーカーのための9 つの詩編歌/スティレ・アンティコ
パーセル(1659-1695):主よ、われらの攻めを忘れてください/コレギウム・ヴォカーレ、ヘレヴェッヘ(指)
シュッツ:ドイツ鎮魂ミサの形式によるコンチェルト/シャペル・ロワイヤル、ヘレヴェッヘ(指)
ニコラウス・ブルーンス(1665-1697):ドイツ・カンタータより/カントゥス・ケルン、ユングヘーネル(指)
バッハ:ミサ・ブレヴィス ヘ長調BWV 233/カントゥス・ケルン、ユングヘーネル(指)
◆[CD18-19]宗教改革の時代の音楽(2)
バッハ:クリスマス・オラトリオ/ルネ・ヤーコプス
◆[CD20]スターバト・マーテル
ペルゴレージ:スターバト・マーテル/コンチェルト・ヴォカーレ、ルネ・ヤーコプス
ボッケリーニ:スターバト・マーテル/コンチェルト・ヴォカーレ、ルネ・ヤーコプス
ボッケリーニ:スターバト・マーテルG. 532( 初稿)/アニェス・メロン(S)、アンサンブル415、キアラ・バンキーニ( 指、Vn)
◆[CD21]スターバト・マーテルその2
ヴィヴァルディ:スターバト・マーテルRV621/アンドレアス・ショル(C-T)、アンサンブル415、キアラ・バンキーニ
ロッシーニ:スターバト・マーテル/クリード(指)RIAS室内cho
◆[CD22]レクイエムその1
モーツァルト:レクイエムK. 626/ヘレヴェッヘ(指)
◆[CD23]レクイエムその2
ブラームス:ドイツ・レクイエム/ヘレヴェッヘ
◆[CD24] レクイエムその3
フォーレ:レクイエム(1893年室内楽稿)/ヘレヴェッヘ( 指)
デュリュフレ:レクイエム Op.9〜合唱、小管弦楽とオルガン版( 第3 稿)/ビル・アイヴス( 指) オックスフォード・マグダレン・カレッジcho、エングリッシュ・シンフォニア
◆[CD25] 近代(1)
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニスop.123 ニ長調/ヘレヴェッヘ( 指)
◆[CD26] 近代(2)
メンデルスゾーン:詩編集
詩篇第100番「全地よ、主に向かって喜びの声をあげよ」、詩篇第2番Op. 78−1、詩篇第43番Op. 78−2、詩篇第22番Op. 78−3、コラールモテット「われら人生の半ばにありて」Op. 23−3、モテット「主よ、今こそあなたは、このしもべを」Op. 69 −1、「全地よ、主にあって喜べ」「わたしの魂は主をあ
がめ」、ミサ・ブレヴィス〔「キリエ・エレイソン」「天にまします神に栄光あれ」「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな」〕、「主よ、われらが願いに慈悲をたれたまえ」
マルクス・クリード(指)RIAS室内cho
ブルックナー:モテット集〜アヴェ・マリアほか/ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ
◆[CD27-28] 近代(3)-(4)
プーランク:悔悟節のための4つのモテット(1938〜39)、サルヴェ・レジーナ、クリスマスの4つのモテット(1952)、ミサ ト長調/RIAS室内cho、クリード( 指)
バーンスタイン:ミサ/ベルリン・ドイツSO、ケント・ナガノ(指)
◆[CD29]東方正教会の音楽
ラフマニノフ:晩祷op.37/ポール・ヒリアー(指)エストニア室内フィルハーモニーcho
17, 18 世紀の東方正教会の聖歌〜ボルトニャンスキー、サルティ、ティトフ、ガルッピ、ディレツキ、ヴェデルらの作品
ポール・ヒリアー(指)エストニア室内フィルハーモニーcho
◆[CD30]pdfデータ収録のCD-R
すべての楽曲の歌詞(日本語は含みません)データを収録
左記をご参照下さい
■ハルモニアムンディが誇る膨大なカタログの中から、選りすぐりの宗教音楽をギュッと29枚のCDに収録、1枚の歌詞pdfデータCD-ROMがついたボックスセットの登場。
■キリスト教初期のエキゾチックな香り漂う聖歌から、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、バーンスタインのミサ曲まで、キリスト教の歴史約2000年の間に生まれた重要な宗教作品を網羅。
■廃盤となって入手困難な、バンキーニによるボッケリーニのスターバト・マーテルなどが含まれているのも注目。不朽の名演奏として名高い、ヘレヴェッヘ指揮によるドイツ・レクイエムやモーツァルトのレクイエム、ヤーコプスによるクリスマス・オラトリオなどが入っているのもお得なポイントです。
■キリスト教初期、ポリフォニー誕生期の音楽が、これだけの高水準の演奏で体系的に聴けるのは貴重。
■完全限定の美麗ボックス入りの限定商品。プレゼント用にも、是非、お求めいただきたいスペシャルボックスです!
HMX-2908336(5CD)
メンデルスゾーン・ボックス
(1)「真夏の夜の夢」(全曲)、序曲「フィンガルの洞窟」
(2)ラトリオ「聖パウロ」
(3)オラトリオ「エリヤ」Op.70
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、シャンゼリゼO

(1)サンドリーヌ・ピオー、デルフィーネ・コロー(S)
録音:1994年2月

(2)ラニー・ディナー(S)、アンネッテ・マルケルト(Ms)、
ジェイムス・テイラー(T)、マティアス・ゲルネ(Bs)
録音:1995年10,11月

(3)リテ・サロマ(Bs)、ソイレ・イソコスキ(S)
M.グローブ(A)、デルフィーネ・コロット(S)、
M.アインシュレイ(T)
録音:1993年2月
メンデルスゾーン生誕200年を記念して、ハルモニアムンディより、ヘレヴェッヘによる名演を3作品まとめたボックスセットの登場。「真夏の夜の夢」は、ピリオドオーケストラの風雲児的存在であったヘレヴェッヘとシャンゼリゼ管の意気軒昂ぶりに満ちています。意気揚々とした管楽器の音色は、今なお印象的に響きます。ピオーの若き歌声がまた聴けるのも嬉しいところ。ほかにも、廃盤となってしまっている名演「聖パウロ」が含まれているのも貴重。「エリヤ」は、冒頭から雷に打たれるような衝撃。歌唱陣も実にていねいな仕事ぶり。これらのオーケストラの美音ぶり、声楽・合唱陣の思わず背筋がゾクゾクするような美しいレガートは、まさにヘレヴェッヘ・マジック。劇的で激しい場面でも、音色の美しさと陶器のようになめらかなレガートは損なわれることなく、むしろ倍増しています。メンデルスゾーン・イヤーに嬉しいボックスセットです! (Ki)
HMX-2908375
ショパン” The Essentials”
アンダンテ・スピアナートop.22/アラン・プラネス(プレイエル1836年ピアノ)
ノクターンop.9-2/ブリジット・エンゲラー(P)
ワルツop.69-1変イ長調、華麗なるワルツop.18変ホ長調/アレクサンドル・タロー(P)
バラード第1番op.23ト短調/セドリック・ティベルギアン(P)
練習曲op.10-3ホ長調「別れの曲」/フレデリック・チュウ(P)
プレリュードop.28-6ロ短調、プレリュードop.28-15変ニ長調/アラン・プラネス(P)(1906年スタインウェイ)
ピアノ・ソナタ第2番〜第3楽章(葬送行進曲)/オリガ・カーン(P)
マズルカop.8-1/フレデリック・チュウ(P)
英雄ポロネーズ/ジョン・ナカマツ(P)
幻想即興曲op.66/オリガ・カーン(P)
練習曲op.10-1、練習曲op.10-12「革命」/辻井伸行(P)
ピアノ協奏曲第1番〜第3楽章/オリガ・カーン、アントニ・ヴィト(指)ワルシャワPO
辻井伸行(P)ほか
ハルモニアムンディから、ショパン・イヤーにあわせて魅力的な1枚の登場。薫り高いプレイエルの音色によるアンダンテ・スピアナートに始まるこのディスク、ショパンのサロンへと時空を越えて招待されたかのような気分になります。根強いファンがいるものの、ほとんどが廃盤となってしまっているフレデリック・チュウのトラック、ジョン・ナカマツのゴージャスな英雄ポロネーズ、タローのワルツ、そして辻井のトラックも含まれているなど、きわめつけの1枚です。(辻井伸行によるエチュードop.10-12「革命」は、発売中のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールライヴCDには収録されていませんが、2010年4月末に発売予定のコンクールライヴ録音CD第2弾に収録されるものと同じ録音です(op.10のエチュード全曲)。) (Ki)
HMX-2908379(3CD)
タロー/Baroqueボックス

[CD1]
ラモー:新しいクラヴサンのための組曲(1728)〜ピアノ版,
ドビュッシー:ラモーを讃えて
[CD2]
F.クープラン:神秘的なバリケード
ティク・トク・ショック、クープラン
信心女たち、さまよう亡霊たち、
編み物をする女たち、シテール島の鐘、
居酒屋のミュゼット*、葦、アタラント、
パッサカリア、プラチナ色の髪のミューズ、
奇術、闘いの響き、子守歌、
またはゆりかごの中のいとしい子、
空想にふける女、ロジヴィエール、生児、
かわいい子ども、または愛らしいラジュール
デュフリ:ラ・ポトゥワン
[CD3]
バッハ:協奏曲ニ短調BWV596−シシリエンヌ
協奏曲ト短調BWV975
パストラーレヘ長調BWV590
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
協奏曲ニ短調 BWV974
協奏曲ハ短調BWV981
協奏曲ト長調BWV973
協奏曲ロ短調BWV979−アダージョ
アレクサンドル・タロー(P)
[CD2]の*=パブロ・ピコ(タンブール)

録音:[CD1]2001年5月[CD2]2006年7月[CD3]2004年9月
音色の魔術師ピアニスト、アレクサンドル・タロー。彼が世に広く知られるきっかけとなった鮮烈なバロックものの名録音が、3枚組のボックスでお買い得価格になって登場!ラモーで魅せるはっとするようなポエジー、クープランでの強烈なインパクトを放つティク・トク・ショク。そして、バッハの協奏曲集では、グールドを思わせるような天性のひらめきに、衝撃を覚えます。イタリア協奏曲の鋭さと華やかさをあわせもつフィナーレは必聴。タローの魅力にどっぷり浸かれる、大変価値ある3枚組ボックスとなっています。 (Ki)
HMX-2908385(3CD)
ロシアの宝
■CD1
ムソルグスキー:展覧会の絵(全曲)
禿山の一夜/ゴパーク/涙
子供の頃の思い出〜第1番「乳母と私」
スケルツォ嬰ハ短調/子供の思い出 
■CD2
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
弦楽セレナードOp.48
■CD3
ラフマニノフ:晩Op.37/朝課
CD1:ブリジット・エンゲラー(P)
CD2:ダニエル・ガッティ(指)ロイヤルPO
CD3:ポール・ヒリアー(指)エストニア・フィルハーモニー室内cho

録音:CD1:1987年6月Salle Adyer
CD2:2005年5月26-27日ワトフォード・コロッセウム
CD3:2004年5月24-27日エストニア・ハープサル・ドーム・チャーチ
ハルモニア・ムンディからリリースされた名盤を一度に収録したお買い得BOX。収録されているのはムソルグスキー、チャイコフスキー、ラフマニノフというロシア作曲家の作品。2012年のラ・フォル・ジュルネのテーマがロシアであることを記念してのリリースとなります。廃盤となり、現在は入手困難となってしまっていた名演の数々をリーズナブルなお値段でたっぷりと堪能することが出来るおすすめBOXです! (Ki)

HMX-2908450(2CD)
INITIALESシリーズ
INITIALES〜アレクサンドル・タロー
[CD1]
ラヴェル:高雅にして感傷的なワルツ、
 亡き王女のためのパヴァーヌ、水の戯れ
 メヌエット嬰ハ短調、
 ハイドンの名によるメヌエット、
 古風なメヌエット、グロテスクなセレナーデ パレード(バレエ音楽のためのスケッチ)、
 シャブリエ風に、ボロディン風に〔録音:2003年〕
サティ:ジムノペディ第1番、
 グノシエンヌ
 最後から2番目の思想〔録音:2008年〕

[CD2]
サン・サーンス:クラリネットとピアノのためのソナタOp.167*
ドビュッシー:クラリネットとピアノの小品
 クラリネットのための第1狂詩曲*
プーランク:クラリネットとピアノのためのソナタ*
オネゲル:クラリネットとピアノのためのソナタOp.42*
ジャン・フランセ:クラリネットとピアノのための主題と変奏*
メシアン:黒つぐみ#
デュティユー:フルートとピアノのためのソナチネ#
アレクサンドル・タロー(P)

[CD2]
ローラント・ファン・スペンドンク(Cl)*〔録音:2000年1月〕、
フィリップ・ベルノルド(Fl)〔録音:2000年1月〕
アレクサンドル・タローはもともとバロック作品をピアノでとんでもなく魅力的に弾いたことにより名を馳せたピアニストですが、もちろんフランス近代ものを弾かせたらこのように魔術的な音色で魅力炸裂!2000年に録音されたクラリネット・フルートとの室内楽も、センスあふれるピアノが光ります。 (Ki)
HMX-2908452(2CD)
INITIALESシリーズ
INITIALES〜エマニュエル・ベルトラン
アルカン:チェロとピアノの協奏的ソナタ.ホ長調Op.47〔録音:2001年3月〕
サン=サーンス:チェロ・ソナタ第1番ハ短調〔録音:2006年9月〕
リスト:2つのエレジー/尼僧院の僧房
 忘れられたロマンス/悲しみのゴンドラ〔録音:2001年3月〕
グリーグ:チェロ・ソナタイ短調Op.36〔録音:2007年7月〕
R.シュトラウス:ロマンス.ヘ長調、
チェロ・ソナタ.ヘ長調Op.6〔録音:2006年9月〕
エマニュエル・ベルトラン(Vn)
パスカル・アモワイヤル(P)
深い音色が魅力の女性チェリスト、ベルトランの2枚組。ヴィルトゥオジックな[CD1]、ロマン性たっぷりの[CD2]と、彼女の音楽の幅広さを堪能できます。ピアノを務めるのは夫でもあり、シフラの直系弟子にあたるパスカル・アモワイヤル。ベルトランのチェロを影になり日向になり美しいピアニズムで支えます。 (Ki)

HMX-2908454(2CD)
INITIALESシリーズ
INITIALES〜イザベル・ファウスト
[CD1]
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調
シューベルト:ヴァイオリン・ソナタイ長調op.posth.162,D574*

[CD2]
バルトーク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番Sz.75*
マルティヌー:ヴァイオリン協奏曲第2番H.293
イザベル・ファウスト(Vn)

[CD1]ビエロフラーヴェク(指)プラハ・フィルハーモニア〔録音:2006年4月〕
メルニコフ(P)[録音:2004年9月〕*

[CD2]エヴァ・クピーク(P)[録音:1996年6月〕*
ビエロフラーヴェク(指)プラハ・フィル〔録音:2006年6月〕
伝説の名演、バルトークのソナタのほか、近年もアンサンブルのパートナーとしてますますの充実ぶりをみせているメルニコフとのシューベルトなど、嬉しいカップリングです。
HMX-2908456(2CD)
INITIALESシリーズ
INITIALES〜ポール・ルイス

[CD1]
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番Op.13、第25番Op.79
シューベルト:ピアノ・ソナタ.第19番Op.958*

[CD2]
シューベルト:ピアノ・ソナタ.第20番Op.959
リスト:4つのピアノ小品〜『悲しみのゴンドラ』
ピアノ・ソナタ.ロ短調*
ポール・ルイス(P)

[CD1]
録音:2005年12月,06年3&6月
2001年7月*

[CD2]
録音:2001年9月
2003年9月*
イギリス出身のピアニスト、ポール・ルイスに焦点をあてた2枚。ここに並べられた作品はどれもピアニストとしても優れた才能をもった作曲家たちの手によるもの。ポール・ルイスの卓抜なピアニズムと完璧なコントロール、深い洞察と知と情の絶妙なバランスが光る演奏です。
HMX-2908458(2CD)
INITIALESシリーズ
INITIALES〜アンドレアス・ショル
ヴォルケンシュタイン:歌曲(「いとしい人よ、来ておくれ」他)〔録音:2009年6月〕
ダウランド:見よ、この不思議
私を、誰よりもこの私を
お前たち、愛と運命に
ルーセル嬢のパヴァン
愛しい人が泣くのをみた/流れよ、我が涙
悲しみよ、とどまれ/愛の神よ、今までに
彼女は許せるだろうか
我が窓から行け〔録音:1996年4月〕
カンピオン:私の可愛いレスビアよ
あんな女どもに興味はない
私の恋人は断言した
ロバート・ジョンソン:美しいゆりが育つのを見たか?他

[CD2]バロック時代のカンタータ集
ヘンデル:「麗しのアマリッリ」HWV82〔録音:2006年8月〕
バッハ:「心も魂も乱れはて」BWV35、
「喜ばしい安息、好ましい魂の歓喜」BWV170〔録音:1997年7月〕
アンドレアス・ショル(C.T)
[CD1]
シールド・オブ・ハーモニー【キャスリーン・ディネーン(S,Hrp)、マルク・レヴォン(G,Lute他)マルギット・ユーベルラッカー
(ダルシマー) クロフォード・ヤング(指、Lute,G)】
ジュリアン・ベール(リュート、*ソロ)
コンチェルト・ディ・ヴィオーレ

[CD2]
マルセル・ポンセール(Ob)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ、
マルクス・メルクル(Org)
アルフレート・デラーの後継者とも賞される、ショルの歴史的名録音の選りすぐり。民謡風な[CD1]から、バロックの王道レパートリーの[CD2]まで、ショルの変幻自在な歌声と表現にイチコロです。 (Ki)
HMX-2908460(2CD)
INITIALESシリーズ
INITIALES〜ヴェルナー・ギューラ

[CD1]
シューベルト:歌曲集「白鳥の歌」*
昔を今にD710
夜の明りD892

[CD2]
シューマン:「詩人の恋」op.48〜第1、2、3、5、7、8、13、14、15、16曲
ヴォルフ:メーリケ詩集〜第10、6、23、15、17、8、9、39、32、33、34、36、12、44曲*
ヴェルナー・ギューラ(T)

[CD1]
クリストフ・ベルナー(P)[録音:2006年5月〕*
RIAS室内cho、マーカス・クリード(指揮)〔録音:1998年5月〕

[CD2]
クリストフ・ベルナー(P)[録音:2001年10月〕
ヤン・シュルツ(P)〔録音:2004年11,12月〕*
高貴なるテノールの声が魅力のギューラ。詩への共感が自然で、音楽も実に自然。「詩人の恋」の第3曲「ばらよ、ゆりよ、鳩よ」での活き活きとした表情は印象的です。ヴォルフの「メーリケ詩集」の各曲の世界の完成度も見事です。 (Ki)
HMX-2908474(2CD)
カタログ付き
限定盤
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータBWV 1001-1006(全曲) イザベル・ファウスト(Vn)
[使用楽器:1704年製ストラディヴァリ"スリーピング・ビューティー"]

録音:2009年9月、2011年8月&9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
当代きっての人気と実力を誇るファウストが取り組んだ「バッハの無伴奏」全曲録音が、ハルモニア・ムンディ2016年版カタログ付CDで登場。本ア ルバムは直筆譜を丹念に読み込み、ストラディヴァリウス製作の「スリーピング・ビューティー」の神々しいまでに崇高な音色ときわめて高度なテクニック とを駆使して、ファウストが深く鋭く切り込む姿を捉えた名録音で、発売以来高い評価を得て大ベストセラーとなっています。 (Ki)


HMX-2908500(10CD)
ROMANTIC
(1)ブラームス:ドイツ・レクイエムOp.45

(2)ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス

(3)ショパン:ノクターン全集

(4)シューマン:「女の愛と生涯」ほか

(5)シューマン:リーダークライスop.39、
 詩人の恋op.48

(6)ブラームス:宗教合唱曲集
 2つのモテットOp.74 
 祝辞と格言Op.109 
 3つのモテットOp.110 
 ミサ・カノニカ 
 2つのモテットOp.29

(7)フンメル:ピアノ五重奏曲変ホ短調Op.87
シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」

(8)シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調Op.99
ピアノ・ソナタ第13番イ長調Op.120D664
(1)クリスティアーネ・エルゼ(S)、ジェラルド・フィンリー(Br)、フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャンゼリゼO
シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ
録音:1996年6月8、9日/スイス、モントルー
(2)ブリジット・レンメルト(Ms)、ローザ・マニヨン(S)、ジェームズ・タイラー(T)、コルネリウス・ハウプトマン(Bs) 
ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ、シャンゼリゼO
録音:1995年2月
(3)ブリジット・エンゲラー(P) 
録音:1992年12月,1993年5-6月
(4)ベルナルダ・フィンク(Ms)、ロジャー・ヴィニョールズ(P)
 録音:2001年6月
(5)ヴェルナー・ギューラ(T)、ヤン・シュルツ(P) 
録音:2001年10月
(6)マルクス・クリード(指)RIAS室内cho
録音:1994、1995年
(7)トリオ・ヴァンダラー,クリストフ・ゴーグヴァ、ステファン・ログレ(Cb)
録音:2002年6月
(8)ジャン=クロード・ペヌティエ(P)、レジス・パスキエ(Vn)、ロラン・ピドゥー(Vc) 
録音:1980年2月

HMX-2908510(10CD)
Baroque
(1)バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全曲)

(2)ジョン・ブロウ:歌劇「ヴィーナスとアドニス」〜王の愉しみのための仮面劇

(3)シャルパンティエ:(1)テ・デウムH.146、(2)聖母被昇天のミサH.11、(3)聖母マリアへの連祷H.83

(4)コレルリ:合奏協奏曲集Op.6(全12曲)(1687年ローマ編成版)

(5)ヘンデル:水上の音楽

(6)モンテヴェルディ:バレエ音楽「つれない娘たちの踊り」(マドリガーレ集第8巻より)、セスティーナ

(7)ヴィヴァルディ:「ラ・フォリア」〜ニ短調Op.1-12 RV63「ラ・フォリア」、
 ニ短調Op.1-8RV64
 2つのヴァイオリンのためのソナタ.へ長調RV98、
ト長調RV71、変ロ長調RV77、へ長調RV70
(1)ベルリン古楽アカデミー
 録音:1997年5,10月
(2)ロースマリー・ジョシュア(ヴィーナス:S)
ジェラルド・フィンリー(アドニス:Br)
マリア・クリスティーナ・キール(S)他
ヤーコプス(指)エイジ・オブ・エンライトゥンメント・オーケストラ
録音:1998年10月
(3)ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
 録音:1988年10月
(4)キアラ・バンキーニ&ジェスパー・クリステンセン(指)アンサンブル415(39人編成) 
録音:1991年10月
(5)ニコラス・マギーガン(指)フィルハーモニア・バロック・オーケストラ
 録音:1987年10月&1988年3月
(6)ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン,
アニェス・メロン(S)、ギユメット・ロラン(Ms)、グレゴリー・ラインハルト(Bs)、ジジル・フェルドマン(S)
録音:1982年9月
(7)キアラ・バンキーニ(Vn)、アンサンブル415
録音:1991年1月

HMX-2908520(10CD)
Choral Works
(1)バッハ:哀悼行事用のカンタータ
 「侯妃よ、さらに一条の光を」BWV189
 「イエスよ、汝はわが魂を」BWV78

(2)ビーバー:ミサ曲「キリストの復活」

(3)ブラームス:世俗合唱曲集

(4)クシェネク:預言者エレミアの哀歌

(5)フォーレ:レクイエム(1893年室内楽稿)、
 小ミサ曲(ヴィエルヴィユの漁師のミサ/1882年オリジナル・オーケストラ版)

(6)マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」

(7)モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り
(1)ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル,
イングリート・シュミットヒューゼン(S)、チャールズ・ブレット(A)、ハワード・クルック(T)、ペーター・コーイ(Bs) 
録音:1987年11月
(2)アンドルー・マンゼ(指)イングリッシュ・コンサート,イングリッシュ・コンサートcho
 録音:2004年9月20-23日
(3)ステファン・イェジェルスキ、マフレット・クリール(Hrn)、マリー=ピエール・ラングラメ(Hrp)、アラン・プラネス(P)、
マルクス・クリード(指)RIAS室内cho
録音:1995-1997年
(4)クマルクス・クリード(指)RIAS室内合唱団,録音:1992年12月
(5)フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル、サン=ルイ少年合唱隊、アンサンブル・ミュジック・オブリク,アニェス・メロン(S)、ペーター・コーイ(Br)
録音:1988年9月
(6)ケント・ナガノ(指)ベルリン・ドイツSO
グリーンベルク(S)、ドーソン(S)、マシューズ(S)、コッホ(A)、マニスティナ(A)、ギャンビル(T)、ロート(Br)、ロータリング(Bs) ベルリン放送cho,ライプツィヒMDR放送cho,ヴィンツバッハ少年cho
ジーグルト・ブラウンズ(Org) 
録音:2004年4月29日-5月2日、ベルリン
(7)フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ、トゥールーズ・サックブーティエ,アニェス・メロン(S)、ギユメット・ロランス(S)、ヴィンセント・ダラス(A)、ハワード・クルーク(T)、ウィリアム・ケンドール(T)、ジェラール・オベイルヌ(T)、ペーター・コーイ(Bs)、デイヴィッド・トーマス(Bs) 
録音:1986年7月
HMX-2908530(5CD)
エスパーニャ!
[CD1] (旧品番HMC 901537)
アルベニス:歌劇「ペピータ・ヒメーネス」(全2幕)

[CD2]
ファリャ:ファリャ:「恋は魔術師」(1915年版)
ペドロ親方の人形芝居

[CD3](HMA 1951364)
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ
カディッシュ/ツィガーヌ
ハバネラ/フォーレの名による子守歌

[CD4](HMG 507070)
モンポウ:ひそやかな音楽(全28曲)
3つの変奏曲

[CD5] (HMG 501764)
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
ある貴紳の為の幻想曲
庭園の為の音/3つの古風な舞曲
[CD1]
スーザン・シルコット(S)、
フランチェスコ・ガリゴザ(T)、
ジュゼップ・ポンス(指)テアトル・リウレCO/録音:1994年12月アンドラ国立音楽堂

[CD2]
ジュゼップ・ポンス(指)テアトル・リウレCO、ヒネーサ・オルテガ(カンタオーラ)他/録音:1990年11月、バルセロナ

[CD3]
ブリジット・エンゲラー(P)、レジス・パスキエ(Vn)/録音:1990 年12月

[CD4]
ハヴィエル・ペリアネス(P)/録音:2006年6月30日-7月1日、ジローナ(スペイン)

[CD5]
マルコ・ソシアス(G)、ジョゼップ・ポンス(指)グラナダ市O/録音:2001年 9月、グラナダ
2013年のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンのテーマは「パリ、至福の時」! 日本では過去に類を見ない規模による近代フランス音楽の祭典が予 定されています。祭典の発祥地、フランスのナントでは1月末からすでに熱狂の火蓋が切って落とされており、「1850年から現代までのフランスとスペイ ンの音楽」をテーマに大変な賑わいを見せているとのこと! ナントでの開催と機を同じくし、「harmonia mundi」レーベルからフランスとスペインの近 現代音楽尽くしのボックスがリリースされる運びとなりました。
収録されているのは近代のフランスとスペインをまたにかけて活躍した作曲家たち。バスク系フランス人としてスペイン民族音楽の響きを併せ持つラヴェ ル、あるいはパリへ出てスペイン民族音楽にフランス的手法を取り入れたファリャやロドリーゴといった大家たちの珠玉の作品を収録しています。ポンス率 いるテアトル・リウレ室内管によるファリャのバレエ音楽『恋の魔術師』は、1915年の初版を用いた演奏ということで注目を集めた録音。初版は歌と語り、 15名の奏者のみの小編成からなり、大編成の改訂版とは全く異なる魅力を持っています。ロドリーゴの「アランフェス協奏曲」では2009年に来日公演 も果たした名手マルコ・ソシアスが素晴らしいソロを披露しています! また、ディスク1のアルベニスの歌劇は現在入手困難作品。貴重な復刻といえましょ う! [CD4]のハヴィエル・ペリアネスは2013年7月に来日公演を控えており、今後ますますの注目が期待されます! 2013年のラ・フォル・ジュルネ・ オ・ジャポン開催を前に、是非ともチェックしておきたい注目盤です。 (Ki)

HMX-2908537(2CD)
バロック・オペラ・アリア集
[CD1]
(1)(2)モンテヴェルディ:『オルフェオ』〜トッカータ、リトルネッロ〜音楽のアリア「Dal mio Permesso amat」 
(3)『ウリッセの帰還』〜ペネーロペのアリア「Illustratevi, o Cieli」
(4)『ポッペアの戴冠』〜ポッペアとネローネ(ローマ皇帝)の二重唱「ただあなたを見つめ」(陛下を見つめ)
(5)カヴァッリ:『カリスト』〜カリストのアリア「Piante ombrose & In ricovro piu ombroso」
リュリ:『アルミード』〜(6)序曲
 (7)アルミードのアリア「ついに彼はわが手中におちた」
 (8)ルノーのアリア「この場所をよく見れば見るほど」
(9)シャルパンティエ:『メデ』より メデのアリア「Quel prix de mon amour, quel fruit de mes forfaits」
(10)ラモー:『優雅なインドの国々』〜平和の大キセルの踊り、ジーマとアダリオの二重唱と合唱「穏やかな森」
(11)『カストールとポリュクス』より テライールのアリア「悲しい支度、青白いたいまつ」
パーセル:『ディドーとエネアス(ダイドーとイニーアス)』〜ディドーのアリア 
 (12)「おまえの手をかしておくれ、ベリンダ」
 (13)「私が土の下に横たわるとき」

(14)『アーサー王』より 冷たい賢者ジーニアスのアリア「What Power art thou」
ヘンデル:(15)『アグリッピーナ』〜ポッペアのアリア「Col Peso del tuo amor」とネローネのアリア「Quando invita la donna l’amante」
『リナルド』〜(16)アルミーダのアリア「荒れ狂う怒りよ」
 (17)アルミレーナのアリア「私を泣かせてください」
(18)『セルセ』〜アリア「オンブラ・マイ・フ」
[CD2]
ブロスキ:(1)『イダスペ』〜アリア「戦場に立つ戦士のように」
 (2)『メロペ』〜アリア「恋するナイチンゲール」
(3)ヘンデル:『エジプト王トロメーオ』〜アリア「Stille amare」 
(4)『忠実な羊飼い』〜アマリッリのアリア「No! Non basta a un infedele」
(5)『ソザルメ』〜デュエット「苦難の門をくぐり抜け」
テレマン:『オルフェウス』〜 (6)レシタチーヴォ?オラジアのアリア 「Su mio core a la vendetta」
 (7)オルフェウスのアリア「Tra speranza,e tra timore」とオラジアのアリア「So hat die Rache denn gesiege」
(8)グラウン:『シーザーとクレオパトラ』〜クレオパトラのアリア「Tra le procelle assorto」
(9)カイザー:『クロイソス』〜エルミーラのアリア「Liebe, sag’, was fangst du an?」
(10)ドーヴェルニュ:『とりかえ結婚』より ルバンのアリア「くそ、マルゴは喜びすぎだ」
(11)グルック:『オルフェオとエウリディーチェ』〜オルフェオのアリア「エウリディーチェを失って」
[CD1]
(1)(2)エフラート・ベン=ヌン(S) 【録音:1995年1月】
(3)ベルナルダ・フィンク(Ms) 【録音:1992年6月】
(4)ダニエル・ボルス(S)、ギユメット・ロランス(Ms) 【録音:1990年2月】
(5)マリア・バーヨ(S) 【録音:1994年8月】
以上すべてルネ・ヤーコプス(指)、コンチェルト・ヴォカーレ

(6)〜(8)ジルメット・ローラン(S)、)ハワード・クルック(T)、フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)、シャペル・ロワイヤル
(9)ジル・フェルドマン(S) 【録音:1984年4月ヴェルサイユ宮劇場】
(10)クロラン・マクファーデン(S)、ニコラス・リヴェンク(Br) 【録音:1991年1月】
(11)アニェス・メロン(S)
以上、いずれもウィリアム・クリスティ(指)、レザール・フロリサン
(12)(13)リン・ドーソン(S)、ルネ・ヤーコプス(指)、エイジ・オブ・エンライトゥンメントO. 【録音:1998年10月】
(14)モーリス・ベヴァン(Br)、アルフレッド・デラー(指)、ザ・キングズ・ミュージック
(15)スンヘ・イム(S)、ジェニファー・リヴェラ(Ms)、ルネ・ヤーコプス(指)、ベルリン古楽アカデミー【録音:2010年7月、テルデックス・スタジオ・ベルリン】
『リナルド』より (16)アルミーダのアリア「荒れ狂う怒りよ」 (17)アルミレーナのアリア「私を泣かせてください」
(16)インガ・カルナ(S)、(17)ミア・パーション(S)
ルネ・ヤーコプス(指)、フライブルク・バロック・オーケストラ 【録音:2002年】
(18)アンドレアス・ショル(C-T)、ルネ・ヤーコプス(指)、ベルリン古楽アカデミー
[CD2]
(1)(2)ヴィヴィカ・ジュノー(Ms)、ルネ・ヤーコプス(指)、ベルリン古楽アカデミー
(3)ベジュン・メータ(C-T)、ルネ・ヤーコプス(指)、フライブルク・バロック・オーケストラ
(4)ルーシー・クロウ(S)、デイヴィッド・ベイツ(指)、ラ・ヌォヴァ・ムジカ
(5)ベジュン・メータ(C-T)、ルネ・ヤーコプス(指)、フライブルク・バロック・オーケストラ
(6)(7)ロマン・トレケル(Br)
ドロテア・レッシュマン(S)、ルネ・ヤーコプス(指)、ベルリン古楽アカデミー 【録音:1996年10月】
(8)ジャネット・ウィリアムズ(S)、ルネ・ヤーコプス(指)、コンチェルト・ケルン 【録音:1995年】
(9)ドロテア・レシュマン(S)、ルネ・ヤーコプス(指)、ベルリン古楽アカデミー 【録音:2000年3月】
(10)ニコラ・リヴェンク(Br)、ウィリアム・クリスティ(指)、カペラ・コロニエンシス
(11)ベルナルダ・フィンク(Ms)、ルネ・ヤーコプス(指)フライブルク・バロック・オーケストラ
ウィリアム・クリスティ&レザール・フロリサン、ルネ・ヤーコプス&ベルリン古楽アカデミー、アルフレッド・デラー&ザ・キングズ・ミュージック……これ までに古楽界の大御所達の名録音を数多く発信してきた「harmonia mundi」レーベルが、著名なバロック・オペラのアリアを一挙に堪能出来るアルバムをリリー スいたします!イタリア、フランス、イギリス、そしてドイツという4つの国を中心に、モンテヴェルディ、リュリ、ラモー、ブロスキ、ヘンデルといった大家達の 代表作のアリアが、2枚組にわたってたっぷりと収録されています。何よりも光るのが豪華絢爛と言わざるを得ない演奏家たちの布陣。ベルナルダ・フィンク、ク ロラン・マクファーデン、ニコラス・リヴェンクといったお馴染みの名手たちから、ルーシー・クロウやスンヘ・イムといった近年めきめきと活躍を広げている実 力派たちまで、古楽界の第一線で活躍する名手達が勢揃いしています!器楽伴奏陣も、前述のオーケストラに加え、フライブルク・バロック・オーケストラ、コンチェ ルト・ヴォカーレ、シャペル・ロワイヤルといった大御所ばかり。いずれもリリース当時に話題となった録音とあって、聴き所満載の内容となっております。
なお、本アルバムは同レーベルから9月にリリースされ、好評を博している「バロック・オペラ・ボックス」(HMX 2908658)に収録されているものと一部 重複した内容になります。「バロック・オペラ・ボックス」はバロック・オペラにおいて特に重要な17の作品を、CD39枚+DVD3枚にわたって収録した豪華 BOX。このアルバムで気に入った演奏が見つけられましたら、是非ともこちらもご注目頂きたいと思います。 (Ki)



HMX-2908601
(29CD+1CD-ROM)
「啓蒙主義の時代」〜18世紀の音楽
フランスのクラヴサン作品
■[CD1]フランスのクラヴサン曲集
F.クープラン:第25組曲、第26組曲〔録音:1993年9月〕&第6組曲〜クリストフ・ルセ(Cem)〔録音:1994年5月〕
ラモー:コンセール用のクラヴサン曲集より第1番、第5番〜クリストフ・ルセ(Cem)、寺神戸亮(Vn)、上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)〔録音:1992年3月〕
II.LAMUSIQUESACREE〜宗教音楽
■[CD2]宗教音楽=哀歌のたそがれ
カンプラ:レクイエム〜ヘレヴェッヘ(指)シャペル・ロワイヤル〔録音:1986年8月〕
ペルゴレージ:スターバト・マーテル〜アンナ・プロアスカ(S)、ベルナルダ・フィンク(A)、ベルリン古楽アカデミー〔録音:2009年12月〕
■[CD3-4]オラトリオ
ヘンデル:「ソロモン」〜サラ・コノリー(A/ソロモン)、スーザン・グリットン(S/ソロモンの王妃、第1の遊女)、キャロリン・サンプソン(S/シバの女王,第2の遊女)、マーク・パドモア(T/ザドク,従者)、デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Bs/レヴィ人) ダニエル・ロイス(指)ベルリン古楽アカデミー、RIAS室内cho〔録音:2006年5月〕
III.LECONCERTO〜協奏曲
■[CD5]バロック協奏曲の典型
ヴィヴァルディ:四季〜ミドリ・ザイラー(Vn)、ベルリン古楽アカデミー〔録音:2009年9月〕
*テレマン:ヴァイオリン協奏曲「蛙」〜ベルリン古楽アカデミー〔録音:2001年3月〕
*バッハ:ブランデンブルク協奏曲第6番変ロ長調BWV1051〜アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック、リチャード・エガー(指&Cem)〔録音:2008年5月〕
*ヘンデル:オルガン協奏曲op.4-3〜アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック、リチャード・エガー(指&Cem)〔録音:2006年11月〕
■[CD6]ヨーロッパ征服
*タルティーニ:合奏協奏曲第5番ハ長調(メネジーニ作:ソナタop.1-5の編曲)、ヴァイオリン協奏曲イ短調〜エンリコ・ガッティ(Vn)、アンサンブル415、キアラ・バンキーニ〔録音:1994年12月〕
*モン(1717-1750):チェロ協奏曲ト短調〜ジャン=ギアン・ケラス(Vc)、フライブルク・バロック・オーケストラ、ペトラ・ミュレヤンス(指)〔録音:2003年3月〕
*C.P.E.バッハ:チェンバロ協奏曲第5番Wq.43ト長調〜アンドレアス・シュタイアー、フライブルク・バロック・オーケストラ、ペトラ・ミュレヤンス(指揮)〔録音:2010年5月〕
*J.Ch.バッハ:チェンバロ、2つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲op.7-5変ホ長調〜ロンドン・バロック、ラルス=ウルリク・モルテンセン(Cem)、イングリート・ザイフェルト、リチャード・ギルト(Vn)、チャールズ・メドラム(Vc)〔録音:1990年10月〕
■[CD7]パリからウィーンへ
*ハイドン:ヴァイオリン協奏曲第1番Hob.Za:Tハ長調〜フライブルク・バロック・オーケストラ、ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(Vn、指)〔録音:2009年8月〕
*モーツァルト:協奏曲K.107no.2(K.21b,2)ニ長調(J.Ch.バッハのピアノ・ソナタop.5-3による)〜ロンドン・バロック〔録音:1990年10月〕
*協奏交響曲変ホ長調K.297-b〜フライブルク・バロック・オーケストラ、ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指)〔録音:2005年4月〕
*プレイエル(1757-1831):チェロ協奏曲Ben.106〜イヴァン・モニゲッティ(Vc)、ベルリン古楽アカデミー、ステファン・マイ(指)〔録音:1996年2月〕
■[CD8]古典派の協奏曲
*モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467〜ステファン・ヴラダー(指&P)、カメラータ・ザルツブルク〔録音:2006年4月〕
*ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調op.19〜ポール・ルイス(Pf)、BBC響、イルジー・ビエロフラーヴェク(指揮)〔録音:2009年7月〕
IV.LASYMPHONIE〜交響曲
■[CD9]シンフォニアからシンフォニーへ...
*ジュゼッペ・サンマルティーニ:シンフォニアニ長調JC14、ト長調JC39〜アンサンブル415、キアラ・バンキーニ〔録音:1986年6月〕
*W.F.バッハ(1710-1784):交響曲へ長調Falck67〜ベルリン古楽アカデミー、ステファン・マイ(指揮)〔録音:2001年10月〕
*C.P.E.バッハ:管弦楽のシンフォニア第1番Wq.183-1〜アンドルー・マンゼ(指)、イングリッシュ・コンソート〔録音:2006年3月〕
*J.Ch.バッハ:交響曲ト短調op.6-6〜ステファン・マイ(指)、ベルリン古楽アカデミー
〔録音:2002年10月〕
*ボッケリーニ:交響曲ニ長調「悪魔の棲む家」op.12-4〜バンキーニ、アンサンブル415〔録音:1988年7月〕
■[CD10]オーケストラの演奏
*ハイドン:交響曲第6番「朝」ニ長調&交響曲第7番「昼」ハ長調〜ペトラ・ミュレヤンス(指)、フライブルク・バロック・オーケストラ〔録音:2001年10月〕
*モーツァルト:交響曲第31番ニ長調KV.297「パリ」〜ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指)、フライブルク・バロック・オーケストラ〔録音:2005年4月〕
■[CD11]古典主義の記念碑
*ハイドン:交響曲第92番「オックスフォード」ト長調〜ルネ・ヤーコプス(指)、フライブルク・バロック・オーケストラ〔録音:2004年2月〕
*モーツァルト:交響曲第41番ニ長調KV.551「ジュピター」〜ルネ・ヤーコプス(指)、フライブルク・バロック・オーケストラ〔録音:2006年8月〕
■[CD12]交響曲
ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調op.125「合唱つき」〜フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)、シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ、メラニー・ディーナー(S)、ペトラ・ラング(A)、エンドリク・ヴォットリッヒ(T)、ディートリヒ・ヘンシェル(Bs)〔録音:1998年10月〕
V.L’OPERA〜オペラ
■[CD13-15]フランス・オペラ(トラジェディ・リリック)の最後の栄光
ラモー:歌劇「カストールとポリュックス」(全曲)
ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン、ハワード・クルック(カストール;T)、ジェローム・コレア(ポルクス;Br)、アニェス・メロン(テラ
イール;S)、ヴェロニク・ジャン(フェベ;S)、サンドリーヌ・ピオー(S)、マーク・パドモア(C-T)〔録音:1992年9月〕



■[CD16-17]グルックのオペラ改革
グルック:歌劇『オルフェオとエウリディーチェ』(全曲)
ベルナルダ・フィンク(オルフェオ)、ヴェロニカ・カンジェミ(エウリディーチェ)、マリア・クリスティーナ・キール(アモール)ほか
ルネ・ヤーコプス(指)フライブルク・バロック・オーケストラ、RIAS室内cho〔録音:2001年1月〕
■[CD18-20]人々の生活
モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』(全曲)
サイモン・キーンリサイド(アルマヴィーヴァ伯爵)、ヴェロニク・ジャンス(伯爵夫人)、パトリツィア・チオーフィ(スザンナ)、ロレンツォ・レガッツォ(フィガロ)、アンジェリカ・キルヒシュラーガー(ケルビーノ)、マリー・マクローリン(マルチェッリーナ)、コビー・ヴァン・レンズブルク(ドン・バジーリオ)、アントーニオ・アベーテ(バルトロ,アントーニオ)、ニコラウ・デ・フィゲイレド(Pf)
ルネ・ヤーコプス(指)コンチェルト・ケルン、コレギウム・ヴォカーレ・ヘント〔録音:2003年4月〕
VI.‘ATRE’〜3で
■[CD21]バロックのトリオ・ソナタ集
*ヴィヴァルディ:ソナタハ短調RV53〜ポール・グッドウィン(Ob)、ナイジェル・ノース(アーチリュート)、スーザン・シェパード(Vc)、ジョン・トール(Cem)
*テレマン:ソナタイ短調TWV41:a3〜ポール・グッドウィン(Ob)、ナイジェル・ノース(アーチリュート)、スーザン・シェパード(Vc)、ジョン・トール(Cem)
*バッハ:ソナタハ長調BWV1037〜ロンドン・バロック〔録音:1985年2月〕
*C.P.E.バッハ:ソナタヘ長調Wq.154〜ロンドン・バロック〔録音:1994年4月〕
*J.Ch.F.バッハ:ソナタイ長調F.VII/2〜ロンドン・バロック〔録音:1995年11月〕
*J.ショーベルト:ソナタへ長調op.XVIno.4〜ルッチアーノ・スグリッツィ(ピアノフォルテ)、キアラ・バンキーニ&ヴェロニク・メジャン(Vn)、フィリップ・ボスバッハ(Vc)〔録音:1988年10月〕
■[CD22]ソナタから古典派トリオへ
*クーナウ(1660-1722):クラヴィアの新しい成果、または豊かな創造と技巧の7つのソナタより第3、5、7番〜ジョン・ブット(Cem)〔録音:1991年10月〕
*モンドンヴィル:声とヴァイオリンを伴うクラヴサン曲op.5〜ユディット・ネルソン(S)、スタンリー・リッチー(Vn)、ウィリアム・クリスティ(Cem)〔録音:1980年1月〕
*モーツァルト:ソナタヘ長調K.376、ト短調K.378〜キアラ・バンキーニ(Vn)、テメヌシュカ・ヴァッセリノーヴァ(ピアノフォルテ)〔録音:1993年7,11月〕
■[CD23]ピアノ三重奏曲集
*ハイドン:ピアノ三重奏曲第43番Hob.XV:27〜エリッヒ・ヘーバルト(Vn)、クリストフ・コワン(Vc)、パトリック・コーエン(Cem)〔録音:2001年6月〕
*モーツァルト:ピアノ三重奏曲K.496ト長調〜モーツァルティアン・プレイヤーズ〔録音:1990年5月〕
*ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第3番ハ短調op.1-3〜アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ)、ダニエル・ゼペック(Vn)、ジャン=ギアン・ケラス(Vc)〔録音:2006年7月〕
VII.LASONATECLASSIQUE〜古典派のソナタ
■[CD24]古典派のピアノ・ソナタT
ハイドン:ピアノ・ソナタ集
第33番ハ短調Hob.XVI:20、第39番ニ長調Hob.XVI:24、第60番ハ長調Hob.XVI:50、第62番変ホ長調Hob.XVI:52〜アラン・プラネス(ピアノ)〔録音:2001年8月、2007年10月〕
■[CD25]古典派のピアノ・ソナタU
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集
ソナタ変ホ長調K.282、ハ長調K.330、へ長調K.332〜アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ)〔録音:2003年3月〕、ハ短調K.457〜クリスティアン・ベズイデンホウト(フォルテピアノ)〔録音:2010年1月〕
■[CD26]古典派のピアノ・ソナタV
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調op.2-1、第17番ニ短調op.31-2「テンペスト」、第21番変ホ長調op.53「ワルトシュタイン」〜ポール・ルイス(ピアノ)〔録音:2005,06年〕
VIII.LEQUATUORACORDES〜弦楽四重奏
■[CD27]四重奏の誕生
*テレマン(1681-1767):フルート、ヴァイオリン、チェロと通奏低音のためのソナタ第1番(パリ四重奏第4番)〜フライブルク・バロックコンソート〔録音:2010年2月〕
*モーツァルト:弦楽四重奏曲第4番K.157ハ長調〜エルサレム弦楽四重奏団〔録音:2010年9月〕
*J.ハイドン:弦楽四重奏曲第39番op.33-3.Hob.III:39「鳥」ハ長調〜エルサレム弦楽四重奏団〔録音:2008年9月〕
*シュターミッツ:オーボエと弦楽のための四重奏op.8〜ポール・グッドウィン(Ob)、Terzetto(アンナ・マクドナルド(Vn)、ジェーン・ロジャース(A)、ヘレン・ゴッホ(Vc))〔録音:1996年10月〕
■[CD28]四重奏の名曲
*モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番変ロ長調K.458「狩」〜エルサレム弦楽四重奏団〔録音:2010年2月〕
*ハイドン:弦楽四重奏曲ニ短調op.76-2「五度」〜エルサレム弦楽四重奏団〔録音:2003年4月〕
*ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第6番op.18-6変ロ長調〜東京クヮルテット〔録音:2006年,2007
年〕
■[CD29]最後の四重奏曲
*ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番op.130変ロ長調
*ベートーヴェン:大フーガop.133
*ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番op.135ヘ長調
東京クヮルテット
録音:op.135/2007年11月/opp.130,133(2008年8,9月(東京:王子ホール))

■[CD30]声楽作品(オラトリオ・オペラ)の歌詞テキスト収録CD-ROM
ハルモニアムンディ・フランスから、またまた魅惑のボックセットの登場!50周年記念ボックス以降、隔年リリースされているボックスセット。ハルモニアムンディが誇る質の高い既存の音源をテーマに沿って再編成する凝った内容、充実のブックレット、いつもながらの美しいパッケージ、そしてお値打ち価格と何拍子もそろったボックスです。今回のテーマは、「啓蒙主義」。この時代は、バロック(=いびつな真珠)時代のともすると装飾過多気味で、各旋律が対等の力をもつポリフォニーから、旋律と伴奏という構造がくっきりとしているホモフォニーへの移行。ソナタ形式の確立に伴う、ピアノ・ソナタや交響曲といったジャンルの確立と発展。室内楽ジャンルの発展。オペラでも、バロック時代の声楽作品のアリア構造(ダ・カーポ・アリアやレチタティーヴォなど)の影響をのこしつつも、凝った装飾や超絶技巧のアジリタを過剰に入れることを避け、音楽と劇の融合を図った美しい作品が生みだされるようになる(グルックのオペラ改革につながります)など、大きな変化のあった時代でした。こういった歴史の流れを俯瞰できるよう意識しつつ、廃盤で入手困難となっていたルセのクープランなど、実に微に入り細に入った嬉しい編成内容となっています。オペラも3作品が全曲収録されており、充実の内容。完全限定生産、追加プレスなしとなっておりますので、ご注意くださいますようお願い致します。
[CD1]ルセのクープランとラモー。クープランの第6組曲は神秘的なバリケードも入った超有名曲、他の組曲も嬉しい選曲です。[CD13-15]ラモーのカストールとポリュックスは、1750年の音楽史上重要なブフォン論争(ラモーを代表とするフランス古典音楽・トラジェディ・リリックを擁護する「国王派」と、百科全書家(ルソーに代表される)の「王妃派」間の争い)のきっかけともなった作品。国王派が勝利したことにはなっていますが、フランスの古典オペラ・宮廷オペラの衰退は誰の目にも明らかでした。百科全書的啓蒙主義への流れを皮肉にも決定づけることとなったこの重要な作品を、クリスティ指揮の長らく廃盤となっていた名演奏で聴けるのは嬉しい限り。他にも一世を風靡したヘレヴェッヘの第九、バンキーニのボッケリーニ、ジョン・ブット先生のクーナウなどなど、一つ一つを語りだしたらきりがないくらいに様々な切り口に満ちたボックスです! (Ki)

HMX-2908658
(39CD +3DVD +1CD-ROM +豪華4冊ブックレット)
限定盤
バロック・オペラ・ボックス
=イタリア=
[1CD]
(1)オラーツィオ・ヴェッキ:アンフィパルナーゾ(マドリガル・コメディ)
(2)チプリアーノ・デ・ローレ:Ancor che col partire(別れのときは)
(3)モンテヴェルディ:愛と戦いのマドリガル集より他
[1DVD]
モンテヴェルディ:「オルフェオ」
[3CD]
モンテヴェルディ:ポッペアの戴冠
[3CD]
カヴァッリ:「カリスト」
[3CD]
A.スカルラッティ:「グリゼルダ」
=フランス=
[3CD]ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687):歌劇「アティス」全曲
[3CD]
M.A.シャルパンティエ:オペラ「メデ(メディア)」
[1CD]
M.A.シャルパンティエ(1643-1704):病は気から〜音楽と舞踊を織りまぜた喜劇〜/クリスティ
[3CD]カンプラ:オペラ「イドメネ(イドメネオ)」(1731年改訂版)
[3CD]ラモー:「優雅なインドの国々」〔オペラ=バレエ〕
=英国=
[1CD]
ジョン・ブロウ:歌劇「ヴィーナスとアドーニス」〜王の愉しみのための仮面劇
[1CD]
パーセル:ディドーとエネアス(ダイドーとイニーアス)
[3CD]
ヘンデル:「リナルド」
[2CD]
ヘンデル:「フラーヴィオ」
[2DVD]
ヘンデル:「ジューリオ・チェーザレ」
=ドイツ=
[1CD]序曲集〜ハンブルク・オペラの序曲集
[3CD]カイザー:歌劇「クロイソス」全曲
[2CD]テレマン:「オルフェウス」
[3CD]カール・ハインリヒ・グラウン:歌劇「シーザーとクレオパトラ」
=イタリア=
[1CD]
(1)クレマン・ジャヌカン・アンサンブル
(2)ヒリヤード・アンサンブル
(3)ヤーコプス
[1DVD]
ヤーコプス
[3CD]
ヤーコプス
[3CD]
ヤーコプス
[3CD]
ヤーコプス

=フランス=
[3CD]
クリスティ
[3CD]
クリスティ
[1CD]
クリスティ
[3CD]
クリスティ
[3CD]
クリスティ

=英国=
[1CD]
ヤーコプス
[1CD]
ヤーコプス
[3CD]
ヤーコプス
[2CD]
ヤーコプス
[2DVD]
ラース・ウルリク・モーテンセン

=ドイツ=
[1CD]
ベルリン古楽アカデミー
[3CD]
ヤーコプス(指)
[2CD]
ヤーコプス(指)
[3CD]
ヤーコプス
ルモニアムンディ恒例の豪華ボックス、今回はバロック・オペラでの登場。イタリア、フランス、英国、そしてドイツというヨーロッパ4カ国のバロック・オペラ史を俯瞰できる充実の内容!バロック・オペラにおいて特に重要な17のオペラを収めたCD39枚+DVD3枚、そして全収録演目のリブレット(原語+英語訳)を収めた1枚のCD-ROM、さらに伊、仏、英、独のヨーロッパ4カ国のバロック・オペラ史を詳細に述べた4つのブックレット、2枚の補足的CD(オペラの前身的作品集および序曲集)が豪華ボックスに!これ1セットがあれば、バロック・オペラ史を俯瞰しながら、ヤーコプスやクリスティらによる最高水準の演奏で楽しめるという決定打的存在。長らく廃盤になってしまっていた6作品[「フラーヴィオ」、「メデ」、「グリゼルダ」、「ヴィーナスとアドーニス」、「リナルド」、「クロイソス」]も含まれており、資料的価値も極めて高いボックスセットの登場です! (Ki)

HMX-2908700(10CD)
ジャン=フィリップ・ラモー没後250年記念ボックス

[CD1-3]「優雅なインドの国々」〔オペラ=バレエ〕【初演:1735 年】

[CD4-6] 歌劇「カストールとポリュックス」(全曲)【初演:1737年】

[CD7]バレエ劇「ピュグマリオン」(全1幕)、
「ネレとミルティス」(全1幕)

[CD8]バレエ劇「アナクレオン」

[CD9]クラヴサン曲集(1724年)
組曲 ホ短調/組曲 ニ長調

[CD10]新しいクラヴサンの組曲(1728年) 組曲 イ長調/組曲 ト長調
全て、ウィリアム・クリスティ(指、Cemb)
レザール・フロリサン

[CD1-3]クロラン・マクファーデン(S)、イザベル・プルナール(S)、サンドリーヌ・ピオー(S)他
〈テノール〉ハワード・クルック(T)、ジャン=ポール・フシェクール(T) 
ジェローム・コレア(Br)
ニコラス・リヴェンク(Bs-Br)
ベルナール・デルトレ(Bs)
録音:1991年1月
[CD4-6] ハワード・クルック(カストール;T)、ジェローム・コレア(ポルクス;Br)、アニェス・メロン(テライール;S)、ヴェロニク・ジャン(フェベ;S)、サンドリーヌ・ピオー(S)、マーク・パドモア(C-T)
録音:1992年9月
[CD7]ハワード・クルック(T;ピュグマリオン) サンドリーヌ・ピオー(S;愛)、アニェス・メロン(S;セフィーズ)、ドナティエンヌ・ミシェル=ダンサック(像)
アニェス・メロン(S;ミルティス)、ジェローム・コレア(Br;ネレ)、フランソワーズ・スメラ(S;カロリーヌ)、ドナティエンヌ・ミシェル=ダンザック、カロリーヌ・ペロン(S;二人のアルゴス人)
録音:1991年
[CD8]ルネ・シラー(Br;アナクレオン)、アニェス・メロン(S;愛の神)、ジル・フェルドマン(S;バッカスの巫女)、ドミニク・ヴィス(C-T;アガトクル)、ミシェル・ラプレーニー(T;宴会の客)
録音:1981年12月
[CD9]ウィリアム・クリスティ(チェンバロ/グジョン-シュヴァーネン&リュッカース-タスキン(パリ国立高等音楽院音楽博物館))
録音:1983年4月
[CD10]ウィリアム・クリスティ(Cemb/グジョン-シュヴァーネン&リュッカース-タスキン(パリ国立高等音楽院音楽博物館))
録音:1983年4月
2014年、没後250年を迎えたアニヴァーサリー作曲家、ラモー。クリスティがハルモニアムンディに録音した珠玉の作品が、お買得ボックスセットになっ て登場します!ラモーの生存中最大の成功作であった「優雅なインドの国々」をはじめ、音楽史的にも重要な「カストールとポリュックス」。そして、洗練 されたロココ芸術の粋ともいえるバレエ劇「アナクレオン」は、約20年ぶりのカタログ復活!見逃せません。クリスティのチェンバロ独奏によるなつかし の知性漂う名演「クラヴサン曲集」や「新しいクラヴサンの組曲」も久々の復活。ブックレットも307ページフルカラーで歌詞テキストも掲載された充実 ぶり(英・独・仏語)、注目のボックスです! (Ki)


HMX-2908710(6CD)
アレクサンドル・タロー/ハルモニアムンディ録音集
■CD1
ドビュッシー:チェロ・ソナタ第1番ニ短調
 レントよりも遅く/ラモーを讃えて/小品
プーランク:チェロ・ソナタ
 フランス組曲(全7曲/Vc&Pf版)
 クラリネット・ソナタ
■CD2
ラヴェル:シャブリエ風に/夜のガスパール
高雅にして感傷的なワルツ/ソナチネ
亡き王女のためのパヴァーヌ
パレード(バレエ音楽のためのスケッチ)*
(*は世界初録音)
■CD3
ラヴェル:メヌエット嬰ハ短調*
鏡/古風なメヌエット
水の戯れ/グロテスクなセレナード
ハイドンの名によるメヌエット
クープランの墓/ボロディン風に
(*は世界初録音)
■CD4
サティ〜ピアノ・ソロ編
グノシェンヌ第1番/舞踏への小序曲
ジムノペディ第1番
本当にぶよぶよした前奏曲
グノシェンヌ第2番
嫌らしい気取り屋の三つのワルツ
グノシェンヌ第3番/ピカデリー
自動記述法/グノシェンヌ第4番
操り人形は踊っている
メドゥーサの罠(プリペアド・ピアノ)
冷たい小品
最後から2番目の思想
スケッチとクロッキーの手帖 - 第19番 跳躍
ひからびた胎児/グノシェンヌ第5番
ワルツーバレエ
世紀ごとの時間と瞬間的な時間
ばら十字団の最初の思想
金の粉/グノシェンヌ第6番
■CD5
サティ〜デュオ編
梨の形をした3つの小品(1台4手のための)ジュ・トゥ・ヴ/お医者さんのところで/僕には友達がいた/エンパイア劇場のプリ・マドンナ
風変わりな美女(1台4手による)
右や左に見えるもの
シネマ(ミヨー編曲による1台4手版)
ダフェネオ〔ジャン・ドゥルスクルーズ
リュディオン(潜水人形)
再発見された像(C管トランペットとピアノのための嬉遊曲)
シテール島への船出
いいとも、ショショット
■CD6
コダーイ:チェロとピアノのためのソナチネ
ベルク:4つの小品Op.5(原曲:クラリネットとピアノ)
ウェーベルン:チェロとピアノのための3つの小品Op.11
モンポウ:ひそやかな音楽第15番(ショパンの前奏曲第4番による)
 ヴァルス・エヴォカシオン(ショパンの主題による変奏曲)
デュティユー:フルートとピアノのためのソナチネ
メシアン:黒つぐみ
ブーレーズ:フルートとピアノのためのソナチネ
ティエリ・ペク(b.1965):数え切れない鳥たち、ピアノとオーケストラのための協奏曲#
全て、アレクサンドル・タロー(P)


■CD1
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
ロナルド・ファン・スペンドンク(Cl)
録音:2008年2月(原盤:HMC 90012)
2001年5月(原盤:HMC 901754)
1996年4月(原盤:HMA 1951596)

■CD2
録音:2003年1,4月(原盤:HMC 901811)

■CD3
録音:2003年1,4月(原盤:HMC 901811)

■CD4
録音:2008年4,5月(原盤:HMC 902017)

■CD5
エリック・ル・サージュ(2Pf)
ジャン・ドゥルスクルーズ(T)
ダヴィッド・ゲリエ(Tp)
イザベル・ファウスト(Vn)
ジュリエット(声)〕
録音:2008年4,5月(原盤:HMC 902017)

■CD6
アンドレア・キン(指)パリ管アンサンブル#
フィリップ・ベルノール(Fl)
録音:2000年10月(原盤:HMC 901735)〕
2006年1月(原盤:HMC 901930)〕
2006年1月(原盤:HMC 901930)〕
2007年6月(原盤:HMC 901982)〕
2005年12月(原盤:HMC 901927)
2000年1月(原盤:HMA 1951710)〕
2000年1月(原盤:HMA 1951710)〕
2000年1月(原盤:HMA 1951710)〕
2006年10月(原盤:HMC 901974)〕
フランスの人気ピアニスト、アレクサンドル・タローのハルモニアムンディ録音から、近現代作品をまとめたボックスの登場。タローはラモーやバッハ、クープ ランなどのバロック作品をピアノで弾いたディスクで特に鮮烈な印象がありますが、ここに収められている近現代作品を聴くと、フランスものの辛口でドライな音 色、ウェーベルンなどでの研ぎ澄まされた感性とセンス、聴き手を引きつけて金縛りにしてしまうような集中など、「音色の魔術師」タローの底知れぬ魅力にあ らためて気付かされます。 (Ki)
HMX-2908716
2015年カタログ付/限定盤
モーツァルト:歌劇「魔笛」(抜粋) ダニエル・ベーレ(T タミーノ)
マリス・ペーターゼン(S パミーナ)
ダニエル・シュムッツハルト(Br パパゲーノ)
イム・スンヘ(S パパゲーナ)
アンナ=クリスティーナ・カーッポラ(S 夜の女王)
マルコス・フィンク(Bs-Br ザラストロ)
クルト・アツェスベルガー(T モノスタトス)
インガ・カルナ(S 第1の侍女)
アンナ・グレヴェリウス(MS-第2の侍女)
イザベル・ドリュエ(MS-第3の侍女)
コンスタンティン・ヴォルフ(Bs-Br 弁者)ほか
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー,RIAS室内Cho

録音:2009年9,10月,ベルリン
歌、管弦楽はもちろんのこと、セリフ部分にも非常に力の入った「魔笛」。聴きどころをギュギュっとまとめた抜粋版でお楽しみいただきます。 (Ki)

HMX-2908727(3CD)
スティレ・アンティコBOX
■CD1【HMU807463】
「天上のハーモニー」
トマス・タリス:大司教パーカーのための9つの詩編歌
ウィリアム・バード:モテット、ペンテコステのためのミサ曲
■CD2【HMU807517】
待降節とクリスマスのためのチューダー朝の音楽
トマス・タリス:ミサ「御子はわれらに生まれたもう」
ジョン・タヴァナー:Audivi vocem de caelo
ウィリアム・バード:グラドゥアリアT、ロラーレ・チェリ・デスペル/トッリテ・ポルタス/アヴェ・マリア/エッケ・ヴィルゴ・コンチピエ
ロバート・ホワイト(c.1538-1574):マニフィカト,聖歌御子はわれらに生まれたもう,
ジョン・シェパード(c.1515-1558):言葉は肉体に
■CD3【HMU807572】
フェニックス・ライジング
バード:アヴェ・ヴェルム・コルプス
 5声のためのミサ〔キリエ・エレイソン、グローリア・イン・エクセルシス・デオ、クレド、サンクトゥス&ベネディクトゥス、アニュス・デイ〕
トマス・タリス:サルヴァトール・ムンディ(T)、断食し涙しながら
トーマス・モーレイノロ・モルテム・ペッカトーリス
ギボンズ(1583-1625):手を共にたたこう
ロバート・ホワイト:ポルティオ・メア、クリステ・キ・ルクス・エ・ディエス(W)
タヴァナー:おおすばらしき栄光
■CD1
スティレ・アンティコ
録音:2007年5月(All Hallows教会/ロンドン)


■CD2
スティレ・アンティコ
録音:2010年1月


■CD3
スティレ・アンティコ
録音:2012年11月
015-16のシーズンで10周年記念を迎えた声楽アンサンブル、スティレ・アンティコのボックス。スティレ・アンティコとは「古のスタイル」を意味し、そのレパートリーはルネッサンス時代のものを中心に、古のポリフォニーを美しく響かせ続けています。このボックスには英国ルネッサンスの音楽が中心に集められています。

HMX-2908730(3CD)
ポール・ヒリヤーBOX
■CD1【HMU907182およびHMU807182(いずれも廃盤)】
アルヴォ・ペルト:作品集
プロファンディス(深き淵より)
モサ・シラビカ/ソルフェジオ
パリサィびとのひとりが
カンタンテ・ドミノ/スンマ
7つのマニフィカト用アンティフォナ
幸いなるかな
マニフィカト
■CD2【HMU907401および807401(いずれも廃盤)】
アルヴォ・ペルト:ダ・パーチェム・ノミネ(2004)
ヌンク・ディミティス「今こそ主よ、僕を去らせたまわん」(2001)
Little more Tractus(もう少し長くのばした)(2000)
opo la vittoria(勝利のあとに)(1996/1998)
マニフィカト(1989)
2つのスラヴ詩篇(1984/1997)
An den Wassern zu Babel(バビロン川のほとりに)(1976/1984/1996)
■CD3【HMU807553】
ペルト:来たれ創造主なる聖霊よ
鹿の叫び/詩篇
最も聖なる神の母/ソルフェッジョ
我が心はハイランドにあり
エルサレムに平安あれ/巡礼の歌
明けの明星/スターバト・マーテル
■CD1
クリストファー・ブローベント(Org)
ダン・ケネディー(Perc)
ポール・ヒリヤー(指)
シアター・オブ・ヴォイセズ
録音:1996年5月4-7日


■CD2
ポール・ヒリヤー(指)
エストニア・フィルハーモニック室内Cho
クリストファー・バウアーズ=ブロードベント(Org)
録音:2005、2006年



■CD3
クリストファー・バウアーズ・ブロードベント(Org.)
ポール・ヒリヤー(指)
シアター・オブ・ヴォイセズ
アルス・ノヴァ・コペンハーゲン
NYYDカルテット
録音:2010年6月、コペンハーゲン(デンマーク)
2015年はペルト生誕80年。様々な映像商品などがリリースされており、ペルトの静謐な世界は今なお広く人々に愛され続けています。このボックスはヒリヤー率いるシアター・オブ・ヴォイセズの澄んだアンサンブルで聴くペルト作品集。演奏のクオリティの高さもさることながら、録音もすばらしく、ペルト・ワールドにどっぷり浸れるボックスとなっています。

HMX-2908733(3CD)
エルサレム弦楽四重奏団BOX
■CD1【HMC901990
シューベルト:弦楽四重奏曲第12番「四重奏断章」
第14番「死と乙女」

■CD2【HMC902122】
シューマン:室内楽作品集
ピアノ四重奏曲変ホ長調op.47
ピアノ五重奏曲変ホ長調op.44

■CD3【HMC902152】
ブラームス:弦楽四重奏曲第2番イ短調Op.51-2
クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115
■CD1
エルサレムSQ【アレクサンドル・パヴロフスキ(Vn)、セルゲイ・ブレスラー(Vn)、アミハイ・グロス(Vla)、キリル・ズロトニコフ(Vc)】
録音:2007年9月
■CD2
アレクサンドル・メルニコフ(P/1875年製ベーゼンドルファー)
エルサレムSQ【アレクサンドル・パヴロフスキ(Vn)、セルゲイ・ブレスラー(Vn)、オリ・カム(Va)、キリル・ズロトニコフ(Vc)】
録音:2011年7月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
■CD3
エルサレムSQ【アレクサンドル・パヴロフスキ(Vn)、セルゲイ・ブレスラー(Vn)、オリ・カム(Vla)、キリル・ズロトニコフ(Vc)】
シャロン・カム(Cl)
録音:2012年6月ベルリン
1993年に創立され、96年にデビューしたエルサレム四重奏団による名盤ボックス。エルサレムSQは現在ヴィオラのみメンバー変更がありましたが(旧メンバーは現在ベルリン・フィルで活躍中)、ここでは新旧メンバー両方の演奏が収められています。すでに世界の中堅となったエルサレムSQの軌跡をみる3枚です。(Ki)

HMX-2908736(3CD)
ベジュン・メータBOX
■CD1【HMC902172】
何と澄み切った空〜古典派オペラの勃興
グルック:オルフェオとエウリディーチェ〜アリア「何と澄み切った空」
 オルフェオとエウリディーチェ〜合唱「憩いの地に来るがいい」
モーツァルト:アルバのアスカーニオ〜「なぜ黙っていなければならぬのか」
 アルバのアスカーニオ〜アリア「愛しい人よ、まだ遠く離れているのに」
トラエッタ:アンティゴナ〜アリア「彼がむせび泣くのを見れば」
ハッセ:クレリアの勝利〜アリア「ローマの神よ、お許し下さい」
ヨハン・クリスチャン・バッハ:アルタセルセ〜「いや、運命にはない」
アルタセルセ〜アリア「苛酷な海へ」
トラエッタ:タウリケのイピゲネイア〜「眠れ、オレステイア」
グルック:エツィオ〜アリア「私を思い続けて、愛しい人」
モーツァルト:アルバのアスカーニオ〜アリア「ああ、かくも貴き心を」
トラエッタ:アンティゴナ〜アリア「ああ、そう、あなたによります」
グルック:エツィオ〜アリア「あなたが稲妻を止めるなら」
モーツァルト:ポントの王ミトリダーテ〜「行かねば」
ポントの王ミトリダーテ〜アリア「ヴェールは取り払われた」
■CD2【HMC902077】
ヘンデル:オペラ・アリア集
ゴールのアマディージ、アグリッピーナ、リッカルド・プリーモ、エジプト王トロメーオ、オルランド、ロドリーゴ、ラダミスト、ロデリンダ*、ソザルメ*からのアリア
■CD3【HMC902093】
20世紀の英国の歌
ハウエルズ(1892-1983):デイヴィッド王/やもめの鳥/迷子の小さな子
クィルター(1877-1953):それは愛する人とその恋人だった/来たれ、死よ/おお、僕の恋人/吹けよ、吹け、
冬の風/持って行け、あの唇を/ヘイホー、風と雨
ガーニー(1890-1937):サリーの庭
ヴォーン・ウィリアムズ:静かな午後/リンデン・リー/輝かしき言葉の輪
フィンジ(1901-1956):2月のミドル・フィールド・ゲート/ため息/私たちが愛したから
レノックス・バークリー(1903-1989):馬術家
スタンフォード(1852-1924):サン・メルシーの美しい貴婦人
ウォーロック(1894-1930):ジリアン・オフ・ベリー
ヴィクター・ヘリー=ハッチンソン(1901-1947):ヘンデル様式で
パーセル(ブリテン編):Lord, whatis man?/ヨブの災い
パーセル(ティペット編):嘆きのうた
■CD1
ベジュン・メータ(C.T)
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー
録音:2013年4月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)

■CD2
ベジュン・メータ(C.T)
*はローズマリー・ジョシュア(S)とのデュエット
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ
録音:2010年3月

■CD3
ベジュン・メータ(C.T)
ジュリアス・ドレイク(P)
録音:2010年9月
カウンターテナー界のニューヒーロー、ベジュン・メータのボックス。

HMX-2908739(3CD)
アンドレアス・シュタイアーBOX
■CD1【HMC901989(廃盤)】
バッハに捧ぐ〜R.シューマン:ピアノ作品集
子供のためのアルバム作品68より
第4番「コラール」
第14番「小練習曲」
第27番「カノン風な歌」
第28番「追憶」
第23番「曲馬」
第30番「無題」
第34番「テーマ」
第42番「装飾されたコラール」
スケルツォ、ジーグ、ロマンツェとフゲッタ作品32
フゲッタ形式の7つのピアノ小品作品126〜第4、5、6、7番
森の情景Op.82(全9曲)
子どもの情景Op.15(全13曲)
■CD2【HMC902048(廃盤)】
シューマン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ〜エラール・ピアノによる
バッハ(シューマン編):シャコンヌニ短調(ヴァイオリンとピアノのための)(バッハのシャコンヌBWV1004に基づく)
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ短調op.105
暁の歌op.133
ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ短調op.121
■CD3【HMC902171】
シューマン:変奏曲&幻想小曲集
アベッグ変奏曲op.1
幻想小曲集op.12
3つの幻想的小曲op.111
主題と変奏変ホ長調―最後の楽想による幻覚の変奏曲(精霊の変奏曲)
■CD1
アンドレアス・シュタイアー(使用楽器:1837年エラール社製ピアノ)
録音:2007年8月

■CD2
ダニエル・ゼペック(Vn/Laurentius Storioni, Cremona,1780年)
アンドレアス・シュタイアー(P/Erard、パリ、1837年)
録音:2009年5月

■CD3
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ/1837年エラール製、エドウィン・ボインク・コレクション)
録音:2013年2月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
シュタイアーがピアノ(フォルテピアノ)を弾いて収録したシューマンの3タイトルがお買い得価格になって登場。「子供の情景」はシューマンが記したメトロノーム記号にしたがって演奏された、ちょっと新鮮なテンポ感もあいまって話題となりました。現在は廃盤となっておりますが、このたびうれしい復活です。他にもアルカント・カルテットのメンバーとして活躍するゼペックとのシューマン、さらに幻想小曲集などが収録された、聴きごたえのあるボックス。(Ki)

HMX-2908742(4CD)
フレットワークBOX
■CD1【HMU907395(廃盤)】
J.S.バッハ:ファンタジー(オルガン曲)BWV572
ファンタジー(オルガン曲)BWV572
「われら悩みの極みにありて」BWV641
平均律クラヴィーア曲集第2集第16番ト短調BWV885
パッサカリアBWV582他全18曲
■CD2【HMU907296(廃盤)】
J.S.バッハ:フーガの技法BWV1080(6つのヴィオラ・ダ・ガンバ版)
■CD3-4【HMU907560】
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲(リチャード・ブースビー編による6つのヴィオラ・ダ・ガンバ版)
■CD1
フレットワーク(ヴィオール・コンソート)
録音:2004年6月1-4日
■CD2
フレットワーク(ヴィオール・コンソート)
録音:2001年12月
■CD3-4
フレットワーク〔スザンナ・ペル、森川麻子、ライアン・バーン、市瀬礼子、リチャード・タニクリフ、リチャード・ブースビー〕
録音:2011年3月
ヴィオール・コンソート・アンサンブルとして高い人気のフレットワーク。彼らのバッハの名録音のボックス化です。心に沁みる美音に酔うボックスとなっています。

HMX-2908745(3CD)
ベルリン古楽アカデミーBOX
■CD1【HMC902095】
ヴィヴァルディ:「テンペのドリッラ」VR709よりシンフォニア
 協奏曲ト短調RV416〜2つのソロ・ヴァイオリン,オブリガート・チェロとチェンバロのための
カルダーラ(1670-1736):シンフォニア第12番イ短調「我らの主、イエス・キリストの受難」
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲へ長調RV412
 協奏曲ハ長調RV114
 チェロとファゴットのための協奏曲ホ短調RV409〔Fgソロ:クリスティアン・ブーズ〕
 協奏曲ニ短調RV565〜2つのヴァイオリン,チェロ,弦と通奏低音のための
 チェロ協奏曲ロ短調RV424
カルダーラ:シンフォニア第6番ト短調「苦痛を受けし聖エレナ
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲イ短調RV419
■CD2【HMC902061】
ルベル:四大元素
ヴィヴァルディ:四季
■CD3【HMC902185】
ヴェネツィアの黄金時代
ウリ・ロム(b.1969):「オリンピアーデ」協奏曲(ヴィヴァルディとテッサリーニのパスティッチョ風)
ヴィヴァルディ:協奏曲ホ短調RV134〜弦と通奏低音のための
マルチェッロ(1669-1747):協奏曲ニ短調〜オーボエ,弦と通奏低音のための
ジョヴァンニ・ポルタ(c.1675-1755):シンフォニアニ長調〜弦,2つのオーボエ,ファゴットと通奏低音のための
ヴィヴァルディ:協奏曲変ロ長調RV364,RVAnh.18による〜ヴァイオリン,オーボエ,弦と通奏低音のための
 協奏曲「ザクセン選帝侯のために」ト短調RV576〜ヴァイオリン・ソロ,オーボエ・ソロ,第2オーボエ,2つのフルート,弦と通奏低音のための
テッサリーニ(1690-1766):「ラ・ストラヴァガンツァ(風変わり)」序曲ニ長調〜弦と通奏低音のための
ヴィヴァルディ:協奏曲ハ長調RV450〜オーボエ,弦と通奏低音のための
■CD1
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/Gioffredo Cappa(1696))
ベルリン古楽アカデミー、ゲオルク・カッルヴァイト(指、ヴァイオリン・ソロ)
録音:2010年10月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)

■CD2
ミドリ・ザイラー(Vnソロ)
ベルリン古楽アカデミー
録音:2009年9月(ベルリン、テルデックス・スタジオ)

■CD3【
クセニア・レフラー(バロックOb)
ゲオルク・カッルヴァイト(独奏Vn、コンサートマスター)
ベルリン古楽アカデミー
録音:2013年10月、2014年2月/テルデックス・スタジオ、ベルリン
古楽界屈指のアンサンブル(オーケストラ)、ベルリン古楽アカデミーのヴィヴァルディ3タイトルを集めたボックス。いずれも名ソリストをゲストに招いており、それぞれの名手との丁丁発止のアンサンブルも聴きものの演奏がそろいました。(Ki)
HMX-2908748
HMF2017カタログ付
シューベルト:ピアノ三重奏曲 変ホ長調 op.100 D929
ピアノ五重奏曲 イ長調 「鱒」op.114 D667
トリオ・ヴァンダラー
クリストフ・ゴーゲ(Va) 
ステファーヌ・ロジェロ(Cb)

録音:2000年7月(三重奏)、2002年6月(鱒)
トリオ・ヴァンダラーの、シューベルトの名演2作をカップリングしてのカタログCDの登場。ピアノ三重奏曲の繊細な表情、「鱒」の活き活きとした表 情はいつ聴いても見事です。2017年ハルモニアムンディのカタログ付き限定盤です。 (Ki)
HMX-2908772(4CD)
モンテヴェルディ:マドリガーレ集&倫理的、宗教的な森
[CD1]マドリガーレ集第7巻&第8巻より第7巻より「金の髪」「アモオルよ、私は何をしたらよいのか」「バレエ:ティルシとクローリ」
第8巻より「他の者には軍神マルスとその部隊のために歌わせて」「なぜ逃げるのか、フィッリデよ」 「今はなんと天も地も」「ニンファのラメント」「狡猾なアモオルよ」
[CD2]
マドリガーレ集第8巻より「情け知らずの女たちのバッロ」
マドリガーレ集第6巻より「セスティーナ(六行詩節)愛する女の墓に流す恋人の涙」
[CD3]倫理的・宗教的な森
[CD4]タンクレディとクロリンダの戦い
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:[CD1]1980年12月 [CD2]1982年9月 [CD3]1986年7月 [CD4]1992年12月
ウィリアム・クリスティとレザール・フロリサンのコンビがハルモニアムンディに録音したモンテヴェルディの全録音をまとめたボックス。器楽陣の壮麗な 響き、歌唱陣の繊細にして軽やかな超絶技巧には、あらためて圧倒されます。モンテヴェルディの作曲家としての偉大をあらためて認識させられるクオリティ の高さ。とても楽しめるセットです。 (Ki)
HMX-2908777(3CD)
モンテヴェルディ:マドリガーレ集
[CD1-クレモナ]
モンテヴェルディ:マドリガーレ集第1,2,3巻より
第1巻(1587年)より「あなたが私の生命を愛しても」、「甘く優しい口づけよ」、「美しい羊飼いの娘が」、「私は燃えているがあなたを愛さない」、「燃えようが冷めようがあなたの自由だ」
第2巻(1590年)より「私はかつて歌ったことがあった」、「まだ陽は昇っていなかった」、「そして女は嘆息しながら言った」、「もし愛の神が狩りに行ったら」、「不実な恋人よ、もし私から逃げるならば、それはあなたにとって損失だ」、「見よ、波はささやき」
第3巻(1592年)より「おお春よ」、「柔らかい草と白い花の上で」、「もし私があなたを愛さなかったら」、「去れ、むごき者」、「血のなかで」「恍惚から覚め」
[CD2-マントヴァ]
モンテヴェルディ:マドリガーレ集第4,5,6巻(抜粋)
第4巻から 「星に打ち明け」 「そう、私は死にたいのです」 「あなたですら私から去っていく」 「悲しい心よ」 「涙し溜め息をつき」
第5巻から 「つれないアマリッリ」 「ああ、ミルティッロ」 「私の魂はもう」 「あなたを愛している、私の命の人よ」「こうして少しずつ」 「この素敵な調べは」
第6巻から 「アリアンナの嘆き」 「西風が戻り」 「愛する女の墓に流する恋人の涙」
[CD3-ヴェネツィア]
モンテヴェルディ:マドリガーレ集 Vol.3「ヴェネツィア」〜第7巻&第8巻(抜粋)
第7巻『コンチェルト』よりチェトラの調べに合わせて SWV117 〜シンフォニア/星の光に SV138/唇よ、何とかぐわしく匂うことか SV139/金髪の髪よ、美しい宝 SV143/断ち切られた望み SV132/愛の手紙 SV141/ティルシとクローリ SV145
第8巻『戦いと愛のマドリガル集』より 他の人々は愛の神について歌えばよい S146/とても優しいナイチンゲールS161/ニンフの嘆き SV163/タンクレディとクロリンダの戦い SV153
ポール・アグニュー(指、T)
レザール・フロリサン

録音:[CD1]録音:2011年10,12月& 2012年5月/シテ・ド・ラ・ムジーク(パリ)(ライヴ)
[CD2] 録音:2012年11月26、27日,2013年6月6、7日,2014年1月15、16日、パリ(ライヴ)
[CD3] 2014年5月、2015年4-5月/パリ、シテ・ド・ラ・ムジーク(ライヴ)
レザール・フロリサン創設者のウィリアム・クリスティと共に、同楽団の共同指揮者として活躍しているポール・アグニュー。彼が指揮をしたモンテヴェ ルディのマドリガーレ全曲演奏会のライヴ録音から、抜粋で3枚のアルバムをリリースする企画が完結。モンテヴェルディ・イヤーの悼尾としてボックス化 されました。「クレモナ」(第1〜3巻収録)、「マントヴァ」(第4〜6巻収録)、そして「ヴェネツィア」(残りの第7、8巻からの楽曲)の3枚組です。
革新的な書法でバロック時代の扉を切り開いたモンテヴェルディは全部で8巻のマドリガーレ集を残しており、その作風の変遷はそのままルネサンスか らバロックへの道のりと言える内容。特に後期作品は器楽の効果的な使用に加え、ソリストが歌の掛け合いで場面を展開していく構成も現れ、まるでオペ ラのワン・シーンかのような音世界が広がっています。リコーダーやヴァイオリンの走句と楽しげな二重唱がキャッチーな『金髪の髪よ、美しい宝』、順次 進行で下降するラメント・バスが繰り返される名作『ニンフの嘆き』、まさにオペラのような『タンクレディとクロリンダの戦い』など一聴しただけで心を 捉える印象深い曲が並び、モンテヴェルディの天才性に打たれます。 (Ki)

HMX-2908781(7CD)
没後250年「テレマン・イヤー」特別ボックス!
テレマンの手引き

■CD1-2 
「オルフェウス」(全曲)

■CD3-4 
「ブロッケス受難曲」(全曲)

■CD5 管弦楽組曲(1)
組曲ニ長調TWV55:D18
組曲「諸国民」TWV55:B5
ヴァイオリン協奏曲イ長調「雨蛙」
序曲「風変わり」ト長調

■CD6 管弦楽組曲(2)
序曲ニ長調TWV23:1「ハンブルク自由都市海軍学校創立百周年に寄せて」
組曲「アルスター」ヘ長調TWV55:F11(ホルン四重奏を含む)
組曲「ミュゼット」ト短調TWV55:g1
組曲「狩」ヘ長調TWV55:F9
序曲と悲喜劇組曲ニ長調TWV55:D22

■CD7 
組曲TWV55a:a21イ短調 
協奏曲ハ長調TWV51:C1 
水の音楽-ハンブルクの潮の干満 組曲ハ長調
■CD1-2 
ルネ・ヤーコプス(指)ベルリン古楽アカデミー 他
ドロテア・レッシュマン(オラジア)、ロマン・トレケル(オルフェウス)、ルト・ジーザク(エウリディーチェ)、マリア=クリスティーナ・キール(イズメーネ)、ウェルナー・ギューラ(オイリメデス)他
録音:1996年10月
■CD3-4 
ルネ・ヤーコプス(指)
ベルリン古楽アカデミー、RIAS室内cho
ダニエル・ベーレ(T/福音史家、信仰心Y)、ヨハネス・ヴァイサー(Br/イエス、信仰心X)、マリー=クロード・シャピュイ(Ms/ユダ、信仰心V、娘T)、ドナート・ホーヴァール(T/ペトロ、ピラト、信仰心W、) 
ブリギッテ・クリステンセン(S/シオンの娘T、信仰心T、マリア、女T)、リディア・トイシャー(S/シオンの娘U、信仰心U、娘U)
録音:2008年3月
■CD5 管弦楽組曲(1)
ミドリ・ザイラー(Vnソロ)
ベルリン古楽アカデミー
録音:2001年3月
■CD6 管弦楽組曲(2)
ベルリン古楽アカデミー
録音:1997年12月
■CD7 
モーリス・シュテーガー(リコーダー)、
ベルリン古楽アカデミー
録音:2005年9月
2017年は、テレマン(1681-1767)没後250年にあたります。これを記念して、ハルモニアムンディから、テレマンの名曲の、ベルリン古楽アカデミーによる名録音がお買い得ボックスで登場。テレマンはバッハやヘンデルより4年早く生まれ、そのどちらよりも長生きしました。多作家で、何千曲という作品(バッハやヘンデルよりずっと多い)を手掛けたうえ、そのどれもがユーモアとセンスに溢れています。
■CD1-2…「オルフェウス」は、テレマンの堂々たるハンブルク・オペラ。ヤーコプスが豪華なキャストで臨んだこの録音は、テレマンの再評価を大いに進めました。
■CD3-4…「ブロッケス受難曲」。ブロッケスは、18世紀ドイツ文学界の重要人物。彼が書いたこの受難曲のテキストには、テレマンのほかにも、ヘンデルやカイザー、マッテゾンら13人もの作曲家が付曲しています。テレマンの受難曲は1716年4月2日に初演、大成功をおさめ、かの大バッハ1739年(45歳頃、自らがマタイ・ヨハネ両受難曲を作曲した後)に全曲を写譜して研究したほどに有名曲となりました。ヤーコプスは、人間味豊か、絡み合う音が魅力のテレマンの名作を、大変見事に、瑞々しく現代によみがえらせました。序曲はまるでオーボエ協奏曲のような充実した器楽によるシンフォニア。バッハの受難曲が福音書家の役割が非常に大きいのに対し、テレマンの作品は、それぞれのソリストが「信仰心」という役割を持ち、場面場面で、二重唱や三重唱で信者(=わたくし)の心を代弁、活躍します。イエスが十字架上で「わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになったのですか」と言う場面は、実に人間味に溢れていてドラマティック。終曲コラールでは、トランペットの響きも高らかに、イエスの死による私たちが罪から救い出されるということを力強く讃美していて、大変輝かしい終結となっています。
■CD5-6… テレマンの管弦楽曲集のこの録音も、テレマンの真価を問う名盤として名高いもの。「雨蛙」は、蛙の鳴き声を楽器が模すユーモラスな作品。「諸国民」は様々な国を音楽で表現したもので、異国情緒あふれる「トルコ人」、クレムリンの鐘をユーモラスに描写した「モスクワ(ロシア)人」、ラテン的な明るい「ポルトガル人」など、多彩な魅力に満ちています。「風変わり」は声部間のぎこちないやりとりが、通常のフランス風序曲とは一味違う効果を生み出しています。ベルリン古楽アカデミーの大胆なアプローチは必聴の演奏です。
■CD7…1705年から1725年にかけて作曲されたテレマンの作品集。リコーダー奏者のみならず、オーケストラにも、熟練の技術、そしてフランス、イタリア、ドイツの様式を熟知していることを要求する超絶技巧の曲ばかり。リコーダーのシュテーガーのヴィルトゥオジティの華やかにして快刀乱麻、胸のすくような見事な吹きぶりには圧倒され通しです。「ハンブルクの潮の干満」も、テレマンの管弦楽の中でも最高傑作といわれるのも納得の力演です。 (Ki)
HMX-2908793(3CD)
バルチック・ヴォイシズBOX
[CD1]バルチック・ヴォイシズ第1集
キリルス・クレーク(エストニア):ダヴィデによる4つの詩篇
ぺルト:マニフィカート、…which was the son of…
エイノユハニ・ラウタヴァーラ(フィンランド):ロルカ組曲
スヴェン=デイヴィッド・サンドストレーム(スウェーデン):ヒヤ・マイ・プレーヤー(祈りをきき給え),我は足れり
ヴェリヨ・トルミス(エストニア):ラトヴィアのブルドン・ソング
ペトリス・ヴァスクス(ラトヴィア):我らに平和を

[CD2]バルチック・ヴォイシズ第2集
シサスク(エストニア):「祖国の栄光」より5つの歌(1988)
トイヴォ・トゥレヴ(エストニア):そして静寂のなか(2002)
ペーア・ネアゴー(デンマーク):冬の聖歌(1976/84)
ガリーナ・グリゴリエヴァ(ウクライナ):離脱の時(1999)
シュニトケ(ロシア):3つの聖歌(1983/4)

[CD3]バルチック・ヴォイシズ第3集
ヴァツロヴァス・アウグスティナス(リトアニア):足踏みしている花嫁(1994)
ペレ・グズモンセン=ホルムグレン(デンマーク):ステートメンツ(1969)
カイヤ・サーリアホ(フィンランド):夜、別れ(1991,96)/リーティス・マジュリス(リトアニア):眩まされた眼は言葉を失う(1992)
エリク・ベリマン(フィンランド):4つの驚きの歌 Op.51b(1960)
アルギルダス・マルティナイティス(リトアニア):アレルヤ(1996)
エルッキ=スヴェン・トゥール(エストニア):瞑想(2003)*
ヘンリク・ミコワイ・グレツキ(ポーランド):5つのクルピエ地方の歌 Op.75(1999)
[CD1]
ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィルハーモニック室内cho
タリン室内O
録音:2002年7月、タリン・メソジスト教会(エストニア)

[CD2]
ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィルハーモニック室内cho
録音:2003年7月14-17日、ハープサル教会(エストニア)

[CD3]
ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィルハーモニック室内cho
ラシェル・サクソフォンQ*
録音:2004年10月25-29日、2005年4月19-20日、タリン・メソジスト教会(エストニア)
バルト海を臨む国々の作曲家の合唱作品を集めた人気シリーズ、バルチック・ヴォイシズが3枚セットで登場。一部をのぞいてすべて無伴奏合唱、グレ ツキの天上の響きの美しさの作品や、シュニトケの厳粛な雰囲気の作品など、ヒリアー率いるエストニア・フィルハーモニック室内合唱団がどれも精確に、 そして感動的に歌い上げており、人の声の芸術の魅力をあらためて堪能できるセットとなっております。 (Ki)
HMX-2908796(2CD)
ドビュッシー:作品集
[CD1]
(1)「海」
(2)チェロ・ソナタ第1番 ニ短調
(3)『映像』第1集より「水の反映」
(4)フルート,ヴィオラとハープのためのソナタ
(5)小さな黒人
(6)前奏曲集第1巻より「デルフィの舞姫」&前奏曲集第2巻より「月の光が降り注ぐテラス」
(7)白と黒で
[CD2]
(1)『ふたつのアラベスク』、
『ベルガマスク組曲』より「月の光」
(2)弦楽四重奏曲 ト短調 op.10
(3)夢(夢想)
(4)『版画』
(5)『忘れられた映像』
(6)喜びの島
(7)スケッチブックから
[CD1]
(1)ジャン=クロード・カサドシュ(指)リール国立O/録音:1993年7月19-21日
(2)ジャン=ギアン・ケラス(Vc)、アレクサンドル・タロー(P)/録音:2008年2月26-29日
(3)セドリック・ティベルギアン(P)/録音:2000年3月16-18日
(4)フィリップ・ベルノルド(Fl)、ジェラール・コセ(Vla)、イザベル・モレッティ(Hrp)/録音:1997年9月20-23日
(5)アラン・プラネス(P)/録音:2006年、
(6)アラン・プラネス(P)/録音:1999年
(7)クロード・エルフェ&ホーコン・アウストボー(P)/録音:1972年
[CD2]
(1)アラン・プラネス(P)/録音:2005年
(2)アルカントQ/録音:2009年10月
(3)アラン・プラネス(P)/録音:2006年5月、
(4)アラン・プラネス(P)/録音:2006年5月、
(5)アラン・プラネス(P)/録音:2006年5月、
(6)アラン・プラネス(P)/録音:1996年3月、
(7)アラン・プラネス(P)/録音:1996年3月
2018年は、ドビュッシー没後100年にあたります。ハルモニアムンディから、ドビュッシーの録音のよりすぐりが2枚組で発売されます。ケラス、 タロー、アルカント・カルテット、そしてプラネスや、ティベルギアンによる演奏のピアノ作品、さらにジャン=クロード・カサドシュの「海」。2台4手の ための「白と黒で」は、2004年に他界したフランスの名手クロード・エルフェと同じく現代音楽にも長けているホーコン・アウストボーのデュオによる演 奏です。魅惑のアーティストによる注目のプログラムです。
HMX-2908798(3CD)
A Venetian Journey〜ヴェネツィアの旅
[CD1]
ヴェネツィアの黄金時代〜ヴィヴァルディ、ポルタ、マルチェッロ
ウリ・ロム(b.1969):「オリンピアーデ」協奏曲(ヴィヴァルディとテッサリーニのパスティッチョ風)
ヴィヴァルディ:協奏曲 ホ短調 RV 134〜弦と通奏低音のための
マルチェッロ(1669-1747):協奏曲 ニ短調〜オーボエ、弦と通奏低音のための
ジョヴァンニ・ポルタ(c.1675-1755):シンフォニア ニ長調〜弦、2つのオーボエ、ファゴットと通奏低音のための
ヴィヴァルディ:協奏曲 変ロ長調 RV 364, RV Anh.18による〜ヴァイオリン、オーボエ、弦と通奏低音のための
ヴィヴァルディ:協奏曲「ザクセン選帝侯のために」 ト短調 RV 576〜ヴァイオリン・ソロ、オーボエ・ソロ、第2オー
ボエ、2つのフルート、弦と通奏低音のための,
テッサリーニ(1690-1766):「ラ・ストラヴァガンツァ(風変わり)」序曲 ニ長調〜弦と通奏低音のための
ヴィヴァルディ:協奏曲 ハ長調 RV450〜オーボエ、弦と通奏低音のための
[CD2]
「IL TEATRO ALLA MODA〜当世流行劇場」
ヴィヴァルディ:「オリンピアーデ」からシンフォニア ハ長調 RV 725〔1.アレグロ 2.アンダンテ 3.アレグロ〕
ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 RV 282(オリジナル版)〔1.アレグロ・ポーコ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕 
スコルダトゥーラ調弦されたヴァイオリンの協奏曲 ロ短調 RV 391〔1.アレグロ・マ・ノントロッポ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV 228〔1.アレグロ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕 
ヴァイオリン協奏曲 RV 314a〔アダージョ〕
ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV 323〔1.アレグロ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕 
ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV 322〔1.アレグロ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕 
「ヴィオリーノ・イン・トロンバ」のための協奏曲 ト長調 RV 313〔1.アレグロ 2.アンダンテ 3.アレグロ〕 
「ポントスのアルシルダ王妃」RV 700より第1バレエ ト短調〔1.ラルゴ 2.アレグロ〕 
・ヴァイオリン協奏曲ト短調 RV316より第3楽章ジーグ(プレスト) 
ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調「キアーラのために」RV 372a、アンダンテ 
ラルゴ RV 228(ピゼンデルの版?)

[CD3]
G.ガブリエリ:「失われた響きをもとめて・・・」
 オルガンを含む合奏によるソナタとカンツォーナ集
(1)第9旋法による8声のカンツォーナ* (2)7声によるカンツォーナ 第5番**
(3)第1旋法による10声のカンツォーナ*
(4)第9旋法による12声のカンツォーナ*
(5)8声によるカンツォーナ 第8番**
(6)8声によるカンツォーナ 第10番**
(7)Ricercar del primo tono
(8)第12旋法による10声のカンツォーナ
(9)第2カンツォーナ(6曲のカンツォーナより)
(10)エコー効果の第12旋法による10声のカンツォーナ*
(11)第7旋法による8声のカンツォーナ*
(12)7声によるカンツォーナ 第6番**
(13)第12旋法による10声のカンツォーナ*
(14)8声によるカンツォーナ 第9番**
(15)第8旋法による12声のカンツォーナ*
(16)8声によるカンツォーナ 第12番
(17)10声によるカンツォーナ 第14番
(18)12声によるカンツォーナ 第16番
*=サクラ・シンフォニア集第1巻(1597)より
**=カンツォーナとソナタ(1615)より
[CD1]
クセニア・レフラー(バロック・オーボエ) ゲオルク・カッルヴァイト(独奏ヴァイオリン、コンサートマスター)
ベルリン古楽アカデミー
録音:2013年10月、2014年2月/テルデックス・スタジオ、ベルリン

[CD2]
アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
リ・インコーニティ
録音:2014年11月

[CD3]
ブルース・ディッキー、シャルル・トゥト(Org/ボローニャ、聖ペトロニオ教会のオルガン)
コンチェルト・パラティーノ
録音:2000年
ルネッサンス後期から18世紀中旬まで、ヴェネツィアは、宗教音楽から器楽ヴィルトゥオーゾ作品まで、当時の最先端の作品が生み出されていた都市でした。 ここでは当時のヴェネツィアで鳴り響いた作品や、ヴェネツィアにまつわる作品を集めた3枚組をお買い得ボックスに。現代の名手たちの演奏を思う存分お楽し みいただけます。 (Ki)
HMX-2908826(30CD)
限定盤
フィリップ・ヘレヴェッヘ〜ハルモニア・ムンディ・イヤーズ


■CD1
(1)アンリ・デュモン(1610-1684):メモラーレ、マニフィカト
(2)ラモー:グラン・モテ〔主がシオンの繁栄を回復された時 Inconvertendo/汝の祭壇はいとも美しく Quam dilecta〕

■CD2
(1)バッハ:カンタータ第21番「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV 21
(2)バッハ:カンタータ第82番「われは満ち足れり」BWV 82(

■CD3
バッハ:カンタータ第125番「安らぎと喜びもてわれは行く」BWV 125*、第138番「汝なにゆえにうなだるるや、わが心よ」BWV 138*、第133番「われ汝にありて喜び」BWV 133**

■CD4
(1)バッハ:復活祭オラトリオ BWV 249
(2)バッハ:マニフィカト BWV 243

CD5
バッハ:カンタータ第12番「泣き、嘆き、憂い、怯え」BWV 12*
第95番「キリストこそわが生命」BWV 95**
第214番「鳴れ、太鼓よ!響け、トランペットよ!」BWV 214***

■CD6-8
バッハ:マタイ受難曲

■CD9-10
メンデルスゾーン:オラトリオ「聖パウロ」

■CD11
(1)ジョスカン・デ・プレ:スターバト・マーテル
(2)ラッスス:モテット「Vide homo, quae pro te patior」
(3)パレストリーナ:ミサ曲「ガリラヤ人たちよ」(録音:1991年)

■CD12
(1)ハンス・レオ・ハスラー(1562-1612):ミサ「マリアは言われた」
(2)マヌエル・カルドーソ(1566-1650):ミサ「主よ、われを憐れみ給え」

■CD13
カンプラ(1660-1744):レクイエム


■CD14
(1)ジャン・ジル:レクイエム
(2)パーセル:メアリー女王の葬送の音楽

■CD15
モーツァルト:レクイエム

■CD16
ブラームス:ドイツ・レクイエム

■CD17
(1)フォーレ:レクイエム op.48(室内楽版)(録音:1988年)
(2)フォーレ:レクイエム(フル・オーケストラ版:1998年出版新校訂譜使用)

■CD18-19
バッハ:ミサ曲 ロ短調

■CD20
モーツァルト:マイスタームジーク(フリーメイソンのための葬送音楽)K.477 (479a)、
  ミサ曲 ハ短調 K.427(ベーレンライター版、シャペル・ロワイヤルによる校訂版)

■CD21
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス ニ長調 op.123
■CD22
シューベルト:ミサ曲 変イ長調 D678
メンデルスゾーン:詩篇42番
■CD23
ブルックナー:ミサ曲 第3番 ヘ短調
■CD24
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱つき」

■CD25
シューマン:交響曲第2番 ハ長調 op.61、第4番 ニ短調 op.120

■CD26
(1)シューマン:チェロ協奏曲
(2)シューマン:ピアノ協奏曲

■CD27
メンデルスゾーン:付随音楽「真夏の夜の夢」全曲
歌曲集「夏の夜」 op.7

■CD28
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(ノヴァーク版)

■CD29
マーラー:歌曲集「子供の不思議な角笛」

■CD30
(1)シェーンベルク:「月につかれたピエロ」
(2)クルト・ヴァイル(1900〜1950):ベルリン・レクイエム(1928)

■CD1
(1)リジット・ベラミー(ソプラノ/マニフィカト)、ギユメット・ロラン(A)、アンリ・ルドロワ(C.T)、ハワード・クルック(T)、ウルリヒ・ストゥーダー(Br)、ペーター・コーイ(Bs)、ラ・シャペル・ロワイヤル
(2)スザンヌ・ガリ、リーブ・モンバリウ(S)、アンリ・ルドロワ(C.T)、ギ・ド・メイ(T)、スティーブン・ヴァーコー(Br)、ペーター・コーイ(Bs)、ラ・シャペル・ロワイヤル(録音:1982年)
■CD2
(1)録音:1990年、バーバラ・シュリック(S)、ジェラール・レーヌ(A)、ハワード・クルック(T)、ペーター・ハーヴェイ(Bs)、ラ・シャペル・ロワイヤル&コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
(2)録音:1991年、ペーター・コーイ(Bs)、ラ・シャペル・ロワイヤル
■CD3
*デボラ・ヨーク、**ドロテー・ブロツキー=ミールズ(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント(録音:BWV 125、138/ 1998年、BWV 133/ 2001年)
■CD4
(1)録音:1990年、バーバラ・シュリック(S)、カイ・ヴェッセル(A)、ジェームズ・テーラー(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
(2)録音:1990年、バーバラ・シュリック、アニェス・メロン(S)、ジェラール・レーヌ(A)、ハワード・クルック(T)、ペーター・コーイ(Bs)、ラ・シャペル・ロワイヤル&コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
■CD5
録音:2003年〜2006年、キャロリン・サンプソン(*) (***)、ドロテー・ミールズ(**)(S)、ダニエル・テイラー(*)、マシュー・ホワイト(**)、インゲボルク・ダンツ(***)(A)、マーク・パドモア(*) (***)、ハンス=イェルク・マンメル(**)(T)、ペーター・コーイ(*) (***)、トーマス・バウアー(**)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
■CD6-8
録音:1984年、福音史家:ハワード・クルック(T)、イエス:ウルリヒ・コールド(Bs)、バーバラ・シュリック(S)、ルネ・ヤーコプス(A)、ハンス=ペーター・ブロッホヴィッツ(T)、ペーター・コーイ(Bs)、ラ・シャペル・ロワイヤル&コレギウム・ヴォカーレ・ゲントの管弦楽と合唱、サン=ニコラ教会の「甘き喜びのうちに」児童cho
■CD9-10
メラニー・ディーナー(S)、アンネッテ・マルケルト(Ms)、ジェイムス・テイラー(T)、マティアス・ゲルネ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ、ラ・シャペル・ロワイヤル、シャンゼリゼO(録音:1995年)
■CD11
(1)録音:1986年、ラ・シャペル・ロワイヤル
(2)(録音:1993年、ヨーロッパ声楽アンサンブル
(3)録音:1991年、ヨーロッパ声楽アンサンブル、アンサンブル・オルガヌム、マルセル・ペレス
■CD12
(1)録音:1991年
(2)録音:1994年
ヨーロッパ声楽アンサンブル
■CD13
カンプラ(1660-1744):レクイエム 
エリザベス・ボウドリー、モニク・ザネッティ(S)、ジョゼ・ベネ(A)、ジョン・エルウェズ(T)、スティーブン・ヴァーコー(Bs)、ラ・シャペル・ロワイヤル
(録音:1986年)
■CD14
(1)録音:1990年、アニェス・メロン、ヴェロニク・ジャン(S)、ハワード・クルック、エルヴェ・ラミ、トム・フィリップス(T)、ペーター・コーイ(Bs)、ラ・シャペル・ロワイヤル
(2)録音:1993年、テッサ・ボナー、パトリツィア・クウェラ(S)、カイ・ヴェッセル(A)、ポール・アグニュー、ウィリアム・ケンダル(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
■CD15
録音:1996年、シビッラ・ルーベンス(S)、アンネッテ・マルケルト(A)、イアン・ボストリッジ(T)、ハンノ・ミューラー=ブラッハマン(Br)、コンチェルト・ヴォカーレ、ラ・シャペル・ロワイヤル、シャンゼリゼO
■CD16
録音:1996年、クリスティアーネ・エルツェ(S)、ジェラルド・フィンリー(Br)、ラ・シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ、シャンゼリゼO
■CD17
(1)録音:1988年、サン=ルイ少年合唱隊、アンサンブル・ミュジック・オブリク,アニェス・メロン(S)、ペーター・コーイ(Br)
(2)録音:2001年、ヨハネッテ・ゾマー(S)、シュテファン・ゲンツ(Br)、ラ・シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント、シャンゼリゼO
■CD18-19
録音:1996年、ヨハネッテ・ゾマー(S)、ヴェロニク・ジャン(S)、アンドレアス・ショル(A)、クリストフ・プレガルディエン(T)、ペーター・コーイ(Bs)、ミューラー=ブラッハマン(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ・ゲントの合唱&O
■CD20
クリスティアーネ・エルツェ(S)、ジェニファー・ラーモア(S)、スコット・ワイア(T)、ペーター・コーイ(Bs)、コレギウム・ヴォカーレ、ラ・シャペル・ロワイヤル、シャンゼリゼO(録音:1991年9月)
■CD21
ローザ・マニオン(S)、ビルギット・レンメルト(Ms)、ジェイムス・テイラー(T)、コルネリウス・ハウプトマン(Bs)、シャンゼリゼO、ラ・シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント(録音:1995年2月20,21日、モントルー、ストラヴィンスキー・オーディトリウム,ライヴ録音)
■CD22
アンナ・コロンディ(S)、アンケ・ヴォンドゥング(Ms)、アンドレアス・カラジアク(T)、カイ・スティーファーマン(Bs)、シャンゼリゼO、RIAS室内cho(録音:2002年3月ベルリン・フィルハーモニーホール)
■CD23
インゲラ・ボーリン(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、ハンス=イェルク・マンメル(T)、アルフレート・ライター(Br)、RIAS室内cho、シャンゼリゼO(録音:2007年)
■CD24
メラニー・ディーナー(S)、ペトラ・ラング(Ms)、エンドリク・ヴォットリヒ(T)、ディートリヒ・ヘンシェル(Bs)(録音:1998年)
■CD25
シャンゼリゼO(録音:1996年)
■CD26
(1)録音:1996年、クリストフ・コワン(Vc)
(2)録音:1995年、アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ/J.B.シュトライヒャー(エドヴィン・ボインク・コレクション))、シャンゼリゼO
■CD27
サンドリーヌ・ピオー、デルフィーネ・コロー(S)、ブリジット・バレー(Ms)、シャンゼリゼO、ラ・シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ(録音:1994年)
■CD28
シャンゼリゼO(録音:2005年)
■CD29
サラ・コノリー(Ms)、ディートリヒ・ヘンシェル(Br)、シャンゼリゼO(録音:2005年)
■CD30
(1)(録音:1991年、アンサンブル・ミュジーク・オブリク、マリアンヌ・プスール(シュプレッヒ・シュティンメ)
(2)録音:1992年、アレクサンダー・ライター(T)、ペーター・コーイ(Bs)、ラ・シャペル・ロワイヤル(合唱)、アンサンブル・ミュジーク・オブリク
1947年生まれのヘレヴェッヘ。ハルモニアムンディから、70歳のお祝いとして、46作品を収録した特別ボックスが登場します。フィリップ・ヘレヴェッ ヘは、1991年から2008年にかけて、ほぼ30年の長きにわたってハルモニアムンディに録音をしました。そのレパートリーは4世紀にわたり、常に私 たちに音楽への新しいアプローチを示してくれました。精神医学者として、印刷された情報を超えた深き洞察で、スコアに向きあいました。古楽演奏者と してはアーノンクール、そしてレオンハルトに多大な影響を受けています。1980年代前半からハルモニアムンディでレコーディングを開始。初期の一連の 録音のうち、ルイ14世時代、王室礼拝堂(シャペル・ロワイヤル)で作曲家の任にあったアンリ・デュモンのグラン・モテは、特に世界を熱狂させまし た。1977年に設立したヘレヴェッヘのオーケストラもこのシャペル・ロワイヤルの名を冠しています。その後フランスの17-18世紀のリュリ、ラランド・ カンプラ、ジルといった作曲家たちのレパートリーに注力。そして師であるアーノンクールとの思い出であるバッハのカンタータももちろん取り上げています。 また、近現代ものも取り上げており、そのどれもが音楽ファンを魅了したことは言うまでもありません。このたび、ハルモニアムンディがヘレヴェッヘに感 謝の念を込めて、ヘレヴェッヘの名録音を30枚組でリリースします。
どの録音も名盤として名高いものですが、ひとつ注目なのが、1度目の1984年録音のマタイ受難曲が含まれていること。ヤーコプスらが独唱者陣とし て名を連ねております。ヘレヴェッヘはマタイ受難曲をハルモニアムンディで2度録音しており、2度目の2000年のものは幾度となくハルモニアムンディ でも再発売されておりましたが、このたび貴重な1度目の録音が久々に登場します。 (Ki)

HMX-2908880(14CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲+ピアノ協奏曲全曲+ディアベッリ変奏曲
[CD1]ソナタ第16番ト長調 op.31-1、第17番 「テンペスト」ニ短調 op.31-2、第18番変ホ長調 op.31-3
[CD2]ソナタ第8番「悲愴」ハ短調 op.13、ソナタ第11番 変ロ長調 op.22、ソナタ第28番イ長調 op.101
[CD3]ソナタ第9番ホ長調 op.14-1、ソナタ第10番 ト長調 op.14-2、ソナタ第24番嬰へ長調 op.78、
ソナタ第21番「ワルトシュタイン」ハ長調 op.53
[CD4]ソナタ第27番ホ短調 op.90、ソナタ第25番 ト長調 op.79、ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」変ロ長調
[CD5]ソナタ第1番ヘ短調 op.2-1、ソナタ第2番 イ長調 op.2-2、ソナタ第3番ハ長調 op.2-3
[CD6]ソナタ第4番変ホ長調 op.7、ソナタ第22番 ヘ長調 op.54、ソナタ第23番「熱情」ヘ短調 op.57
[CD7]ソナタ第12番「葬送」変イ長調 op.26、ソナタ第14番「月光」嬰ハ短調 op.27-2
[CD8]ソナタ第5番ハ短調 op.10-1、ソナタ第6番 ヘ長調 op.10-2、ソナタ第7番ニ長調 op.10-3
[CD9]ソナタ第15番「田園」ニ長調 op.28、ソナタ第19番 ト短調 op.49-1、ソナタ第20番ト長調 op.49-2、
ソナタ第26番「告別」変ホ長調 op.81a
[CD10]ソナタ第30番ホ長調 op.109、ソナタ第31番 変イ長調、ソナタ第32番ハ短調 op.111
[CD11]ピアノ協奏曲第1番ハ長調 op.15、ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.19
[CD12]ピアノ協奏曲第3番ハ短調 op.37、ピアノ協奏曲第4番 ト長調 op.58
[CD13]ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 o.73
[CD14]ディアベッリ変奏曲 op.120
ポール・ルイス(P)
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)BBC響

録音:2005-2010年
ピアノ・ソナタは、その一切の無駄のない音楽運びと語り口、そしてテクニックが遺憾なく発揮された、21世紀の規範と呼んでも大げさではない内容で す。ピアノ協奏曲も、巨匠ビエロフラーヴェクが奏でる管弦楽との融合の見事さ、そして録音の素晴らしさにあらためて驚かされます。ディアベッリ変奏曲は、 先日の来日公演(2019年10月1日王子ホール)でも素晴らしい演奏を披露、聴衆を圧倒的な興奮に巻き込んだのも記憶にあたらしいところです。
ポール・ルイスの奏でる音楽には、これみよがしなところは一切ありません。音楽作品の本質を常にキャッチし、それをただひたすらに響かせています。 このボックスには、ポール・ルイスが築いてきたベートーヴェンとの対話の至福の時がつまっています。 (Ki)

HMX-2908904(16CD)
限定盤
ハルモニア・ムンディ60周年記念ボックス1 ≪1958-1988≫ 革命の時代
●T.オルガンへの情熱
◎CD1
スペイン/トルヒーリョのオルガン〜サン=マルタン教会の作者不明のオルガン(18世紀初頭)
「カール5世の宮廷での音楽」
1. (作曲者不詳):Te matrem Dei laudamus
2. フランシスコ・ソト・デ・ランガ(1534-1619):Tiento
3. ニコラ・ゴンベール(c.1500-1556):「Fabordon llano y fabordon glosado」
4. フランシスコ・ソト・デ・ランガ:Tiento
5. ジョスカン・デプレ(c.1450-1521):キリエ
6. ジョスカン・デプレ:Tres, 3声の作品
7. 作曲者不詳:ヴィリャンシーコ「Jesuvristo hombre y dios」
8. 作曲者不詳:賛歌「Sacris Solemnis」
9. 作曲者不詳:カンシオン「Je vous…」
10. トマス・クレキリオン(c.1505-1557):カンシオン「Pour ung plaisir」
11. クレマン・ジャヌカン (c.1495-c.1560):カンシオン「Reveillez-vous coeurs endormis」
12. フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584-1654):Tiento de medio registro de tiple de 4° tono
13. フランシスコ・コレア・デ・アラウホ:Tiento de medio registro de baxon de 6° tono
「フェリペ2世の宮廷の音楽」*
アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):
14. 三つの輝かしい光
15. 第1旋法によるティエント
16. 第1旋法によるマニフィカト
17. 第2旋法によるティエント
18. サクロルム・アーメンに基づく第1旋法による第4節
19. 我らのマリア
20. アヴェ・マリアの星に基づく三つのディフェレンシア
21. 「不幸が私をおそい」によるティエント
22. 第1旋法に基づくティエント
23. ドゥルス・メモワール(ヘルナンド・デ・カベソンに捧げられた?)
【フランス】*
マロセーヌのオルガン/オルガン:シャルル・ボワスリン(1712年製)
ゲオルク・ムッファト:(c.1653-1704):
24. トッカータ第10番 ニ長調
25. トッカータ第2番 ト短調
26. トッカータ第9番 ホ短調
27. トッカータ第3番 イ短調
28. トッカータ第5番 ハ長調
29. トッカータ第1番 ニ短調
◎CD2
イタリア ブレシアのオルガン〜サン・ジュゼッペ教会のグランツィアディオ・アンテニャーティ(1581年製)
フレスコバルディ(1583-1643):フランス風カンツォーネ
1. 第5番 ラ・ベルロフォント
2. 第6番 ラ・ペゼンティ
3. 第7番 タルディーティ
4. 第9番 ラ・クエリーナ
5. Ricercare Decimo
6. カンツォーネ第1番(1626)
バスティアのオルガン〜聖マリア教会聖堂、セラッシのオルガン(1844年製)*
フレスコバルディ:
7. バス・オブリガートつきのリチェルカーレ
8. 聖餐式のためのトッカータ
9. カンツォーネ「ラ・ロヴェッタ」第 1 番
10. ベルガマスク
ドイツ、トレベルのキリスト教会のオルガン〜ヨハン・ゲオルク・シュタイン父のオルガン(1777年製)#
パッヘルベル:
11. トッカータ ハ長調
12. シャコンヌ ヘ短調
13. パルティータ「目覚めよ、わが心よ」
14. リチェルカール ハ短調
15. パルティータ「神の御業はすべて善きことなり」
16. ファンタジア ト短調
◎CD3
U. 古代の発見
1-10 「古代ギリシアの音楽」
〔序奏 -「オレステース」のスタシモン - コントラポリノポリスの器楽曲断片 - デルポイのアポロン讃歌T - テクメッサの嘆き- パピルス -ウィーン 29825- 太陽
神への讃歌 -ミューズ(ムーサ)への讃歌 - ネメシスへの讃歌 - パピルス・ミシ
ガン -アエナオイ・ネフェライ(不断に流れる霊)〕
11-13. ゴール(ガリア)のアレルヤ*
14-17. グレゴリオ聖歌(キリストのエルサレム入城)**
18-20. 7-8世紀のローマ教会の聖歌#
アレルヤ(O Pimenon ton Israhil)、入祭唱(Resurrexi)、アレルヤ(Epi si Kyrie)
◎CD4
V. ルネッサンスからバロックへ
1-6. マレンツィオ:5声のマドリガーレ(1595年、第7巻より)
・「つれないアマリッリ」、「親愛なる森よ」、「Questi vaghi concenti」
7-8. マレンツィオ:6声のマドリガーレ*
・「Come inanti de l’alba」、「Del cibo onde il signor」
9. カッチーニ(1551-1618):アマリッリうるわし**
10. ボットリガーリ(1531-1612):Mi parto***
11. モンテヴェルディ:「横になりなさい、ポッペア」(ポッペアの戴冠より)***
12. モンテヴェルディ:「あなたはかつて私のものだった」(戦いと愛のマドリガル集より)**
13-19. ジェズアルド(1560-1613):5声のマドリガーレ〔第3巻より第3, 8, 9, 10曲/第4巻より第1, 11, 18曲〕#
20. モンテヴェルディ:タンクレディとクロリンダの戦い(マドリガーレ集第8巻より)##
●W. バロック・レボリューション
◎CD5
1-6. ダウランド:リュート歌曲
〔「Come again, sweet love」、「I saw my lady weep」、「Orlando sleepeth」、
「Shall I sue?」、「In darkness let me dwell」、「Come, heavy Sleep」〕
7-14. パー セル:歌劇『 アーサー王 』より序曲 、第1幕第2場、第2幕、第 3幕第2場*
◎CD6
1-9. パーセル:歌劇『アーサー王』より第4幕第2番、第5幕第2場
10-13. パーセル:歌曲*
〔「Retired from any mortal’s sight」、「Music for a while(嘆きの歌)」、「Since from my dear Astrea’s sight」、「O Solitude」〕
◎CD7
1-13. シュッツ:小宗教的コンツェルト(クライネ・ガイストリッヒェ・コンチェルト)
〔Habe deine Lust an dem Herren SWV 311 (S, A)/O Jesu nomen dulce SWV 308 (A)/Wohl dem, der nicht wandelt SWV 290 (S, A)/Eile, mich, Gott, zu erretten SWV 282 (S)/Was betrubst du dich, meine Seele SWV 353 (S, A) */Herr unser Herrscher SWV 343 (S) */Wie ein Rubin SWV 357 (S, A) */O susser, o freundlicher SWV 285 (S)/Was hast du verwirket SWV 307 (A) /Bone Jesu SWV 313 (S, A)/Bringt her dem Herrn SWV 283 (A)/Ihr Heiligen lobsinget SWV 288 (SA)/Herzlich lieb hab ich dich o Herr SWV 348 (A) *〕
14-19. シュッツ:ムジカーリッシェ・エクセクヴィーエンop.7#
〔モテット「それほどに神はこの世を愛されました」SWV380、モテット「今よりのち主にあって死ぬ者は幸いです」SWV 391、モテット「わたしはキリストのもとに去ります」SWV 379、小宗教的コンチェルト 作品 9より「わたしは復活である」SWV 324、小宗教的コンチェルト 作品 8より「おお、愛する主なる神」SWV 287、モテット「天は神の栄光を物語り」SWV 386〕
◎CD8
1-12. J.S.バッハ:マニフィカト BWV 243
13. J.S.バッハ:マタイ受難曲よりアリア「神よ、憐れみたまえ」*
14-25. ペルゴレージ:スターバト・マーテル#
◎CD9
1-14. ピエトロ・アントニオ・チェスティ(1623-1669):歌劇「オロンテア」(抜粋)
〔3幕のオペラ/台本:ジャチント・アンドレア・チコニーニ〕
◎CD10
1-16. ジャン=バティスト・リュリ(1621-1687):アティス(抜粋)
17-25. ジャン=バティスト・リュリ(1621-1687):町人貴族(モリエールによる戯曲)*
◎CD11
1. ジャック・ダニカン・フィリドール(1657-1708):ティンパニ行進曲
2-11. マルカントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704):テ・デウム H.146*
12-16. ミシェル=シリャール・ド・ラランド(1657-1726):王の夕餐のためのサンフォニーより第12組曲(抜粋)**
17-32. ラモー:優雅なインドの国々(作曲者自身による、エアとダンスのクラヴサン編曲)#
●X. スコアを見る新鮮な眼
◎CD12
1-7. モーツァルト:教会ソナタ〔変ロ長調 KV212、変ホ長調 KV67、変ロ長調
KV68、ヘ長調 KV145、ヘ長調 KV224、ヘ長調 KV244、ハ長調 KV336〕
8-11. ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調「英雄」(リストによるピアノ編曲版)*
◎CD13
1-3. ヨーハン・ショーベルト(c.1635-1767):ピアノ四重奏曲 ヘ短調 op.7-2
4-7. ショーソン:コンセール op.21*
8-13. ヴィクトル・ユゴーの詩による歌曲】#
〔グノー:セレナード/ビゼー:ギター/ドリーブ:エグローグ/フランク:もし男の子なら/フォーレ:蝶と花〕
◎CD14
1-7. フォーレ:レクイエム(1893年版)
8-11. ブラームス:2つのモテット op.29*、2つのモテットop.74*
●Y. 20世紀
◎CD15
1-4. シェーンベルク: 5 つのピアノ曲 op.23/組曲 op.25/3 つのピアノ曲
op.11/6つの小さなピアノ曲 op.19
ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):ラボリントゥス2 (1963/65)*
5. 第1部/6. 第2部
●VII. 世界への窓
◎CD16
1. イランの音楽(6拍子の即興)
アラブ=アンダルシアの音楽*
2. ムサッダル-サナア
3. ムシャルヤ-トゥシア-サナア
4-6. ビザンツ聖歌〔Chant de Communion de la Liturgie de Jeudi Saint(Iqbalni-l-yawm)/L'Apostikhon de l'Office de Mercredi Saint(Ya rabbi)/14e Antienne de l'Office de Vendredi Saint(Aly?wma-’Ulliga)〕**
7-9. コルシカ島の聖歌〔U primu fiore/Lettera a Mamma/Ponte novu〕***
10-13. 古楽療法「タランテラ」〔ナーナ・アンダルーサ(アンダルシアの子守歌)/アンティドトゥム・タラントゥレー(毒グモの解毒剤)/コレア(舞曲)/ナポリのタランテラ;フリギア旋法〜ブクステフーデの固執低音によるナポリのタランテラによるリトルネロ〜われは喜ぶ:詩篇第121番〕#
14-17. スペインのフォリア〔生命の泉〜天使的早発性痴呆の〜ソファミレドによる/途方もなき ~ 微小なる栄光の〜ガラスの/通俗的なる / 人々に知られざる〜そこはかとなく やわらかき/天界的忍耐の〜偽装的逃亡および凱旋の車〕##
◎CD1
フランシス・シャプレ(Org)
録音:1966年4月
ルネ・サオルジャン(Org)*
録音:1973年7月*
◎CD2
ルネ・サオルジャン(Org)
録音:1967年3月
ルネ・サオルジャン(Org)*
録音:1963年8月*
ヘルムート・ヴィンター(Org)#
録音:1965年2月#

◎CD3
アトリウム・ムジケー古楽cho
グレゴリオ・パニアグワ(指)
録音:1978年6月
イーゴル・レズニコフ(声)*
録音:1979年12月*
アルフレッド・デラー(C.T)**
デラー・コンソート**
録音:1971年**
アンサンブル・オルガヌム#
マルセル・ペレス(指)#
録音:1985年8月#

◎CD4
アンサンブル・クレ マン・ジャヌカン
ドミニク・ヴィス(指)
録音:1989年4月
コンチェルト・ヴォカーレ*
ルネ・ヤーコプス(指)*
録音:1981年8月*
ルネ・ヤーコプス(C.T)**
コンラート・ユングヘーネ ル(Lute)**
録音:1985年6月**
レザール・フロリサン#
ウィリアム・クリスティ(指)#
録音:1987年7月#
クレマンシック・コンソート##
ルネ・クレマンシック##
録音:1975年12月##

◎CD5
アルフレッド・デラー(C.T)
ロバート・スペンサー(Lute)
録音:1977年9月
デラー・コンソート*
キングズ・ミュージック*
アルフレッド・デラー*
録音:1978年10月*

◎CD6
デラー・コンソート
キングズ・ミュージック
アルフレッド・デラー
録音:1978年10月
アルフレッド・デラー(C.T)*
ヴィーラント・クイケン( バス・ヴィオール )*
ウィリアム・クリスティ(Cemb)*
ロバート・エリオット(Org)*
ジェーン・ライアン(バス・ヴィオール)*
録音:1979年3月*

◎CD7
コンチェルト・ヴォカーレ
〔セバスティアン・ヘンニヒ(S)、
ルネ・ヤーコプス(A)、
ウィリアム・クリスティ(Org)、
クリストフ・コワン(Vc)、
コンラート・ユングヘーネル(アーチリュート)、
ミホコ・キムラ、シュタース・スヴィエルストラ(Vn)〕
録音:1982年4月30-5月2日
ラ・シャペル・ロワイヤル#
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)#
録音:1987年1月#

◎CD8
バーバラ・シュリック、
アニェス・メロン(S)
ジェラール・レーヌ(A)
ハワード・クルック(T)
ペーター・コーイ(Bs)
ラ・シャペル・ロワイヤル
コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
録音:1990年1月

ルネ・ヤーコプス(アルト/カウンターテナー)*
シャペル・ロワイヤル*
コレギウム・ヴォカーレ*
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)*
録音:1984年9月*


コンチェルト・ヴォカーレ
〔セバスティアン・ヘンニヒ(S)、
ルネ・ヤーコプス(A)、
ディルク・フェルミューレン(Vn)、
シュタース・スヴィエルストラ(Vn)、
ルツ・ヘスリング(A)、
リヒテ・ファン・デル・メーア(Vc)、
アンソニー・ウッドロウ(Vn)、
ヨハン・フユス(Org)〕#
録音:1983年4月#

◎CD9
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ヴォカーレ
フィロソフィア:アンドレア・ビアバウム(Ms)
アモーレ、ティブリーノ:チェッティーナ・カーデロ(S)
オロンテア:ヘルガ・ミューラー・モリナーリ(Ms)
クレオンテ:グレゴリー・ラインハルト(Bs)
ほか
録音:1982年8月

◎CD10
ギ・ド・メイ ( テノー ル /アティス )、
ギ ユメット・ロランス ( メゾ・ソプラノ/シベレ)、
アニェス・メロン(ソプラノ/メリッス) 
ジャン=フランソワ・ガルデイユ(バリトン/セレヌス ) ほか
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
録音:1987年1月
ロンドン・オーボエ・バンド*
マリー=アンジュ・プチ(パーカッション)*
ポール・グッドウィン*
録音:1994年1月*

◎CD11
マリー=アンジュ・プチ
録音:1988年10月
レザール・フロリサン*
ウィリアム・クリスティ(指)*
録音:1988年10月*
ラ・サンフォニー・ドゥ・マレ**
ユーゴ・レーヌ(指)**
録音:1990年7月**
ケネス・ギルバート(チェンバロ/ドンゼラーグ(1716))#
録音:1979年5月#

◎CD12
ロンドン・バロック
録音:1984年3月
ジョルジュ・プルーデルマシェール(P)*
録音:1985年9月*

◎CD13
ルッチャーノ・スグリッツィ(P)、
キアラ・バンキーニ (Vn)、
ヴェノニク・メジャン(Vn)、
フィリップ・ボスバッハ(Vc)
録音:1988年10月
レジス・パスキエ(Vn)*
ジャン=クロード・ペヌティエ(P)*
ジュヌヴィエーヴ・シモノ(Vn)*、ロラン・ドガレイユ(Vn)*、ブリュノ・パスキエ(Va)*、ロラン・ピドゥー(Vc)*
録音:1983年11月*
フェ リシティ・ ロット(S)#
グラハム・ジョンソン(P)#
録音:1984年10月#

◎CD14
アニェス・メロン(S)、
ペーター・コーイ(Br)
サン=ルイ児童cho
アンサンブル・ムジク・オブリク
ラ・シャペル・ロワイヤル
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
録音:1988年9月
ラ・シャペル・ロワイヤル*
コレギウム・ヴォカーレ・ゲント*
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)*
録音:1983年4月*

◎CD15
クロード・エルフェ(P)
録音:1969年
クリスティアーネ・ルグラン*、
ジャネット・ボーコモン(S)*
クロディーヌ・ミュニエ(C.A)*
エドアルド・サングイネティ(話者)*
アンサンブル・ミュジク・ヴィヴァント*
コラール・エクスペリメンタール*
ルチアーノ・ベリオ(指)*
録音:1969年*

◎CD16
ジャムシド・シェミラーニ(ザルブ)
(録音:1976年8月)
グレゴリオ・パニアグワ(指)*
アトリウム・ムジケー古楽合奏団*
録音:1976年10月*
マリー=キーロウズ修道女**
録音:1989年6月***
マルセル・ペレス(指)***、
エ・ヴォーチェ・ディ・ウ・クムネ***
録音:1986年11月***
グレゴリオ・パニアグワ(指)#
アトリウム・ムジケー古楽合奏団#
録音:1976年10月#
グレゴリオ・パニアグワ(指)##
アトリウム・ムジケー古楽合奏団##
録音:1980年6月##

日本語帯・ブックレット訳つき
(曲目解説・歌詞はオリジナ
ルブックレット・日本語ブック
レットとも含まれません)



HMX-2908920(18CD)
限定盤
ハルモニアムンディ60周年記念ボックス2 ≪1988-2018≫ ファミリー・スピリット
●T. アルフレッド・デラーの後継者たち
◎CD1
(1)=アンドレアス・ショル=
1-9. ヴィヴァルディ:スターバト・マーテル RV 621
(2)=ドミニク・ヴィス=
10. カヴァッリ:歌劇『ジャゾーネ』より アリア「Voli il tempo, se sa」(第1幕第7場、デルファ)
11-12. カヴァッリ:歌劇『カリスト』より「美しい妖精よ」(第1幕第13場)、「ついにあれほどかたくなな」(第2幕第3場)(森の住人サティリーノ)
13-14. ヘンデル:歌劇『アグリッピナ』より「Volo pronto e lieto il core」(第2幕第5場)、「Sperero, poiche mel dice」(第2幕第16場)(ナルキソス)
(3)=ロレンス・ザゾ=
15. ヘンデル:歌劇『フラーヴィオ』よりアリア「Rompo i lacci」(第2幕第6場)
16. ヘンデル:歌劇『ジューリオ・チェーザレ』よりアリア「Va tacito」(第1幕第9場)
(4)=ベジュン・メータ=
17. ヘンデル:歌劇『ラダミスト』よりアリア「Ombra cara di mia sposa」(第2幕第2場)
18-19. ヘンデル:歌劇『ロデリンダ』より「Fra tempeste funeste」、「Con rauco mormorio」(第2幕第4,5場)
20. ヘンデル:歌劇『ソザルメ』より二重唱「Per le porte del tormento」(第2幕第
8場)
●U. ルネ・ヤーコプスによるオペラ叙事詩
◎CD2
1. エミリオ・デ・カヴァリエーリ(c.1550-1602):音楽劇「魂と肉体の劇」(1600)より、第3幕第9場、合唱(フェスタ)
2. モンテヴェルディ:歌劇『ポッペアの戴冠』よりオッターヴィアのアリア「さらば、ローマ」
3-4. モンテヴェルディ:歌劇『オルフェオ』より
「天のばらよ」、妖精の合唱
5. カヴァッリ:『カリスト』より「Piante ombrose」
6. カルダーラ:オラトリオ「キリストの足下のマッダレーナ」よりアリア
7. カイザー:「クロイソス」よりエルミーラのアリア「Ihr stummen Fische seid dem gleich」
8. J.S.バッハ:クリスマス・オラトリオよりアリア「シオンよ、愛をこめて準備せよ」
9. J.S.バッハ:マタイ受難曲よりアリア「憐れみたまえ」
10. ヘンデル:「フラーヴィオ」より「私を忘れないで」
11. ヘンデル:「ジューリオ・チェーザレ」よりセストのアリア
12. ヘンデル:「リナルド」よりアルミーダのアリア「Furie terribili」
13. ヘンデル:「アグリッピナ」よりアリア「私の心はあなたのもの」
14. ハイドン:「天地創造」より「間もなく大地のふところが開き」
15. モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』より「ハートをあなたに差し上げます」
16. モーツァルト:歌劇『ドン・ジョヴァンニ』より「お手をどうぞ」
17. モーツァルト:歌劇『魔笛』より「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」
18. モーツァルト:後宮からの誘拐より「喜びの涙が流れるとき」
●V. バーゼルの女性たち
◎CD3
1-5 独唱のためのモテット〔モンテヴェルディ:Confitebor、Currite Populi、
O quam pulchra es、Venite, Videte/マリーニ:第3旋法のシンフォニア〕
ヴィヴァルディ:3声の室内ソナタ集op.1より
6. 第12番「ラ・フォリア」op.1-12 ニ短調 RV63
7-10. ソナタop.1-8 ニ短調
11-13. ヴィヴァルディ:「オリンピアーデ」からシンフォニア ハ長調 RV 725
〔アレグロ - アンダンテ - アレグロ〕
14-16. ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 RV 282(オリジナル版)
17-19. スコルダトゥーラ調弦されたヴァイオリンの協奏曲 ロ短調 RV 391
●W. 新時代の鍵盤ヴィルトゥオーゾ
◎CD4
(1)=クリストフ・ルセ=
1-6. F.クープラン:クラヴサン曲集第3巻より第4組曲
(2)=リチャード・エガー=
7-11. J.S.バッハ:フランス組曲第1番 ニ短調 BWV 812
(3)=ディエゴ・アレス=
12-17. アントニオ・ソレル:プレリュード第3番 ハ長調、ソナタ第1番 ハ長調、ソナタ第2番 ハ長調、ソナタ第17番 イ短調、ソナタ第18番 イ短調、ソナタ第40番ニ短調
(4)=クリスティアン・ベザイデンホウト=
18-20. モーツァルト:ピアノ・ソナタ KV 333、変ロ長調
◎CD5
(1)=アンドレアス・シュタイアー=
1-34. ベートーヴェン:ディアベッリ変奏曲 op.120
(2)=アレクサンドル・メルニコフ=
35-38. ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番 嬰ヘ短調
●X. 古典再訪
◎CD6-7
ハイドン:『四季』
◎CD8
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス
◎CD9
1-3. ハイドン:チェロ協奏曲 ハ長調 Hob.VIIb:1
4-6. モーツァルト:ピアノ協奏曲第12番 イ長調 KV 414
7-9. モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 KV 622
●Y. フランス・チェロ楽派
◎CD10
1-3. オッフェンバック (1819-1880):2 つのチェロのための組曲より第1番
op.54
4-9. J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV 1007
10-12. デュティユー:ザッハーの名による3つのストローフ
13-15. シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ
●Z. 新しいロマン派
◎CD11
1-3. メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
4-5. メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲 イ短調 MWV 02
6-9. メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」
●[. HIPへの潮流
◎CD12
1-8. ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」より第2、第3組曲
9-20. ラヴェル:バレエ音楽「マ・メール・ロワ」(全12曲)
●\. スター三人組・・・スター・トリオ
◎CD13
1-4. シューマン:ピアノ三重奏曲第2番 ヘ長調 op.80
5-7. シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
8-11. ブラームス:ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 op.101
●]. リートの巨匠たち
◎CD14
1-5. シューベルト:冬の旅 D911 より〔おやすみ/風見の旗/凍った涙/氷結/菩提樹〕
6-14. シューマン:リーダークライスop.24
15-20. ヴォルフ:歌曲〔ミニヨンの歌 ( ゲーテ )[ 私に語れとなど命じないで/ただ憧れを知る人だけが/大人になるまでこのままに /ねずみとりのおまじない(メーリケ)/捨てられた女中さん(メーリケ)/ニクセのビンゼフース(メーリケ)〕
21-28. アイスラー:厳粛な歌
29-31. シューベルト:魔王D328、若者と死D545、セレナーデD889
●XI. 新しい探求者
◎CD15
1. ロッシーニ:一滴の涙
2-5. ドニゼッティ:歌劇『連隊の娘』よりマリーのアリア「さようなら」、歌劇『ラ・ファヴォリータ』よりレオノーレのアリア「私のフェルナンド」/ベッリーニ:歌劇『ノルマ』よりアリア「清らかな女神よ」/ヴュータン:無伴奏ヴィオラのためのカプリッチョ ハ短調op.55
6-21. ファリャ:恋は魔術師1914年版
22-25. Holy Manna Brethren, we have met to worship/Abbeville Come, Holy Spirit, come/Wondrous Love (What wondrous love is this!)/Sweet Hour of Prayer
◎CD16
1. ショパン:子守歌 op.57
2. ドビュッシー:月の光
3. ショパン:練習曲 変イ長調 op.25-1
4. ドビュッシー:練習曲第11番「組み合わされたアルペジオのために」
5. ショパン:バラード第4番 ヘ短調 op.52
ガ ーシュウィン:
6. 私の彼氏
7. 魅惑のリズム
8. サマータイム
9. ガーシュウィン(グローフェ編):ラプソディ・イン・ブルー(オリジナル・ジャズバンド版1924)
10-12. スティーヴ・ライヒ:Double Sextet(2007)
●XII. ニュー・ジェネレーション
◎CD17
1-11. 「夜のコンセール・ロワイヤル〜4部または4夜からなる「夜の王のバレ」
 1653 年 2月23日、王によって踊られた「夜の王のバレ」に基づく」より第 1 部「夜」
12-20. A Fancy〜英国のエアとテューンに基づくファンタジー(17 世紀)〔マシュー・ロック:カーテン・テューン、Lilk/パーセル:序曲、第 2 の音楽(The Virtuous Wife Z.611より)、ホーンパイプ(妖精の女王 Z.629より)、I see, she flies me、おお孤独よ!/ドラジ:夢の神よ、あなたはどこに!
21-29. ラインの娘〜シューベルト、シューマン、ブラームス、ワーグナー
[ モルペウスの娘 ワーグナー:ライン川の河底に(女声合唱、ハープ、4 つのホルン、2本のコントラバス),シューマン:子守歌Op.78-4(女声四重唱とハープ)*,ブラームス:私は角笛を苦しみの谷で鳴らすOp.41-1(4つのホルン) 
[ 人魚 シューマン:ロマンス第 1 集 Op.69-5「海の女神」,シューベルト:詩篇23 番「主はわが飼い主」D.706(女声とハープ),シューマン:ロマンス第 2 集Op.91-6「海の中で」 
[セレナーデワーグナー:ジークフリート〜ジークフリートの鐘(ホルン・ソロ),ブラームス:女声合唱のための13のカノンOp.113-5「かたい決意」,シューベルト:セレナーデD.920(メゾ・ソプラノ、女声合唱)
*=ヴィンセント・マナック編曲
●XIII. あらゆるスタイルを弾きこなす巨匠たち
◎CD18
1-2. ハイドン:弦楽四重奏曲 変ロ長調 op.33-4, Hob.III:40
3-14. クルターク: 12のミクロリュード op.13「アンドラーシュ・ミハーイに捧ぐ」
15-16. J.S. バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第 1 番 ト短調 BWV 1001よりアダージョ、フーガ
17-18. バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Sz117よりテンポ・ディ・チャコーナ、フーガ
19-20. ショスタコーヴィチ:プレリュードとフーガ第1番 ハ長調
21-23. ショパン:練習曲op.10-1 ハ長調、10-2 イ短調、10-3 ホ長調
24-26. F.クープラン:神秘的なバリケード(第6組曲より)/ティク・トク・ショック(第18組曲より)/クープラン(第21組曲より)
27. サティ:シネマ
◎CD1
(1)アンドレアス・ショル(C.T)
アンサンブル415
キアラ・バンキーニ
録音:1995年6月
(2)ドミニク・ヴィス(C.T)
ベルリン古楽アカデミー
ルネ・ヤーコプス(指)
録音:1988年5月(10)、1994年8月22-29日(11-12)、2010年7月(13-14)
(3)ロレンス・ザゾ(C.T)
ラ・ヌ オ ヴァ・ムジカ
ダヴィッド・ベイツ(指)
録音:2014年1月
(4)ベジュン・メータ(C.T)
フライブルク・バロック・オーケストラ
ルネ・ヤーコプス(指)
録音:2010年3月

◎CD2
1. ベルリン国立歌劇場合唱,フランク・マルコヴィッチ(合唱指揮),コンチェルト・ヴォカーレ、ベルリン古楽アカデミー,ルネ・ヤーコプス(指)
録音:2014年5月
2. ジェニファー・ラーモア(Ms)
コンチェルト・ヴォカーレ
録音:1990年1月28-2月7日
3-4. ローレンス・デール(T)、エフラト・ベン=ヌン(S)、コンチェルト・ヴォカーレ
録音:1995年1月
5. マリア・バーヨ(S)
コンチェルト・ヴォカーレ
録音:1994年8月
6. マリア・クリスティーナ・キール(S)
バーゼオル音楽院O、キアラ・バンキーニ(コンサートミストレス)
録音:1995年1月
7. ドロテア・レシュマン(S)
ベルリン古楽アカデミー
録音:2000年3月
8. アンドレアス・ショル(C.T)
ベルリン古楽アカデミー
録音:1997年1月
9. ベルナルダ・フィンク(A)
ベルリン古楽アカデミー
録音:2012年9月
10. クリスティーナ・ヘグマン(S)、ベルナルダ・フィンク(Ms)
アンサンブル415、キアラ・バンキーニ
録音:1989年10月
11. マリアンヌ・ロルホルム(S)
コンチェルト・ケルン
録音:1991年6-7月
12. アレックス・ペンダ(S)
フライブルク・バロック・オーケストラ
録音:2002年8月
13. アレックス・ペンダ(S)
ベルリン古楽アカデミー
録音:2010年7月
14. ヨハネス・ヴァイサー(Bs)
RIAS室内cho
フライブルク・バロック・オーケストラ
録音:2009年1月
15. ベルナルダ・フィンク(Ms)、マルセル・ボーネ(Bs)
ケルン室内cho、コンチェルト・ケルン
録音:1998年
16. ヨハネス・ヴァイサー(Br)、イム・スンヘ(S)
フライブルク・バロック・オーケストラ
録音:2006年11月
17. アンナ=クリスティーナ・カーッポラ(S)
ベルリン古楽アカデミー
録音:2009年10-11月
18. マ キシミリアン・シュミット(T)
ベルリン古楽アカデミー
録音:2014年9月

◎CD3
1-5 マリア・クリスティーナ・キール(S)
コンチェルト・ソアーヴェジャン=マルク・エメ
録音:1998年9-10月
6. キアラ・バンキーニ、ヴェロニク・メジャン(Vn)
カティ・ゴール(Vc)
イェスパー・クリステンセン(Cemb)
録音:1991年1月
11-13. 17-19. リ・イン コ ー ニ ティ
アマンディーヌ・ベイエ(Vn)
録音:2014年11月

◎CD4
(1)クリストフ・ルセ、ブランディーヌ・ランヌ(Cemb)
録音:1992年11月
(2)リチャード・エガー(Cemb)
録音:2015年8月
(3)ディエゴ・アレス(Cemb)
録音:2015年3月
(4)クリステァン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
録音:2011年5月

◎CD5
(1)アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ)
録音:2010年9月
(2)アレクサンドル・メルニコフ(P)
録音:2010年5月

◎CD6-7
マルリス・ペーターゼン(ソプラノ;ハンネ)
ウェルナー・ギューラ(テノール;ルーカス)
ディートリヒ・ヘンシェル(バリトン;シモン)
フライブルク・バロック・オーケストラ
RIAS室内cho
ルネ・ヤーコプス(指)
録音:2003年8月

◎CD8
ブリジット・レンメルト(Ms) 
ローザ・マニヨン(S)
ジェームズ・テイラー(T)
コルネリウス・ハウプトマン (Bs)
シャペル・ロワイヤル
コレギウム・ヴォカーレ
シャンゼリゼO
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
録音:1995年2月

◎CD9
1-3.
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
フライブルク・バロック・オーケストラ
ペトラ・ミュレ ヤンス
録音:2003年3月
4-6. クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
フライブルク・バロック・オーケストア
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ
録音:2014年11月
7-9. ロレンツォ・コッポラ(Cl)
フライブルク・バロック・オーケストラ
ゴットフリート・フォン・デア・ゴ ルツ
録音:2007年5月

◎CD10
1-3. ロラン・ピドゥ、エティエンヌ・ペクラル(Vc)
録音:1979年12月
4-9. ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
録音:2007年3月
10-12. エマニュエル・ベルトラン(Vc)
録音:1999年7月
13-15. ブリュノ・フィリップ(Vc)
タン ギ ー・ド・ヴィリアンクー ル(P)」
録音:2017年4月

◎CD11
1-3. イザ ベ ル・ファウスト(Vn)
フライブルク・バロック・オーケストラ
パブロ・エラス=カサド(指)
録音:2017年3月
4-5. クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
フライブルク・バロック・オーケストラ
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ
録音:2010年4月
6-9. フライブルク・バロック・オーケストラ
パブロ・エラス=カサド(指)
録音:2015年3月

◎CD12
1-8. フランソワ=グザヴィエ・ロト(指) 
レ・シエクル、アンサンブル・エデス
録音:2016年
9-20. フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
録音:2016年

◎CD13
1-4. 5-7. アレクサンドル・メルニコフ(P)
イザ ベ ル・ファウスト(Vn)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
録音:2014年
8-11. トリオ・ヴァンダラー〔ジャン=マルク・フィリップス=ヴァイジャベディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥ(Vc)、ヴァンサン・コック(P)〕
録音:2005年9月

◎CD14
1-5. ヴェルナー・ギューラ(T)
クリストフ・ベルナー(フォルテピアノ)
録音:2009年10月
6-14. マーク・パドモア(T)
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
録音:2010年6月
15-20. ゾフィー・カルトホイザー(S)
ユージン・アスティ(P)
録音:2015年10月
21-28. 29-31. マティアス・ゲル ネ(Br)
アンサンブル・レゾナンツ(21-28)
アンドレアス・ヘフリガー(P/29)
ヘルムート・ドイチュ(P/30)
アレクサンダー・シュマルツ(P/31)
録音:2012年9月(21-28)、2012年1月(29)、2008年1月(30)、2010年2月(31)

◎CD15
1. アンサンブル・エクスプロラシオン
ヤン・フェアミューレン(P( エラー ル ))
ロエル・ディールティエンス(チェロ&指揮)
録音:2003年10月
2-5. アントワーヌ・タメスティ(Va)
セドリック・ティベルギアン(P/2-4)
録音:2015年10月
6-21. リウレ劇場O
ジョセプ・ポンス(指)
録音:1990年11月
22-25. アノニマス 4
録音:2003年5月

◎CD16
1. -5. ハヴィエル・ペリアネス(P)
録音:2012年11月
6. -9. リンカーン・マヨーガ(P)
スティーヴン・リッチマン(指)
ハーモニー・アンサンブル・ニューヨーク
録音:2004, 2006, 2007年
10-12. アンサンブル・シグナル
ブラッド・ラブマン(指)
録音:2011年

◎CD17
1-11. セバスティアン・ドセ(指)
アンサンブル・コレスポンダンス
録音:2015年2月
12-20. ベルトラン・キュイエ(指) 
カラヴァンセライル
レイチェル・レドモンド(S) 
録音:2016年11月
21-29. アンサンブル・ピグマリオン
ラファエル・ピション(指)
ベ ルナルダ・フィンク(Ms)
録音:2015年7月

◎CD18
1-2. 3-14. カザルス四重奏団【アベル・トマス・レアルプ (Vn)、ヴェラ・マルティネス・メネル(Vn)、ジョナサン・ブラウン(Va)、アルノー・トマス・レアルプ(Vc)】
録音:2009年5月
15-16. イザベ ル・ファウスト(Vn)
録音:2011年9月(15-16)、1996年6月(17-18)
19-20. 21-23. アレクサンドル・メルニコフ(P)
録音:2008年5月(19-20)、2016&2017年(21-23)
24-26. 27. アレクサンドル・タロー(P)、エリク・ル・サージュ(P (27))
録音:2006年7月(24-26)、2008年5月(27)


日本語帯・ブックレット訳つき
(曲目解説・歌詞はオリジナ
ルブックレット・日本語ブック
レットとも含まれません)
ハルモニア・ムンディは、1958年に産声を上げました。それから60年にわたり、実に何千もの録音を世に出してきました。そのクオリティの高さと独自性、 そしてアーティストとの深い結びつきは今なお他の追随を許しません。このたび、60年を記念し、これまでのハルモニア・ムンディの歩みを振り返る内容 のボックスが発売されます。2つのボックスで、60年の歴史が30年ずつに分けられてプログラムが組まれています。1つ目のボックスは、≪革命の時代 ≫と題し、レーベルが生まれてから30年間を振り返るもので、サン=ミシェル=ド・プロヴァンスの高地でレーベル黎明期を支えたアーティストたちによる、 古楽へのあくなき探求を中心に収録されております。レーベル創設者、故ベルナール・クータツの妻で元ミュージック・ディレクターおよびプロダクション・ ディレクターを務めた、エヴァ・クータツ氏のインタビューが掲載されています(日本語訳あり)。 2つ目のボックスでは、≪ファミリー・スピリット≫と題し、1988年から現在までを振り返ります。「アティス」や「マタイ受難曲」での成功の後、レーベ ル黎明期を支えたアーティストたちの精神を受け継ぐ次世代の音楽家たちの演奏を中心に構成されています。こちらには、現在ハルモニア・ムンディ・レー ベルでプロダクション・ディレクターを務めるクリスティアン・ジラルダン氏のコメントが寄せられています(日本語訳あり)。 なお、いずれの巻も、曲目解説や歌詞テキストは掲載されておりません。 (Ki)
HMX-2908960(3CD)
ピアソラ〜 Nuevo Tango !ブエノスアイレスの音楽



(1)バンドネオン協奏曲
(2)タンゴの歴史(フルートとギターのための)
(3)タンゴ・ポルテーニョの3楽章
(4)リベルタンゴ
(5)デリカシモ
(6)ミケランジェロ 70
(7)天使のミロンガ
(8)天使の死
(9)天使の復活
(10)エスクアロ/鮫
(11)ブエノスアイレスの冬
(12)ヴァルシシモ
(13)孤独(タンゴ・バレエより)
(14)タンゴ組曲:タンゴ第3番(フルートと2本のギター)
(15)アディオス・ノニーノ
(16)ル・グラン・タンゴ
(17)6つのタンゴ・エチュード(ソロ・フルートのための)
(18)迷子の鳥たち
(19)ハシント・チクラーナ
(20)操り人形
(21)5つの小品(ソロ・ギターのための)
(22)忘却(アルトフルート、バンドネオン、ギター、コントラバスのための)
(1)パブロ・マイネッティ(バンドネオン)、リウレ劇場室内O、ジュゼップ・ポンス(指)
(2)セシル・ダルー(Fl)、パブロ・マルケス(G)
(3)リウレ劇場室内O、ジュゼップ・ポンス(指)
(4)ロンドン・コンチェルタンテ
(5)パブロ・マイネッティ(バンドネオン)、リウレ劇場室内O、ジュゼップ・ポンス(指)
(6)ロンドン・コンチェルタンテ
(7)(8)パブロ・マイネッティ(バンドネオン)、リウレ劇場室内O、ジュゼップ・ポンス(指)
(9)(10)アン・ホブソン・パイロット(Hp)、ルシア・リン(Vn)、JPジョフレ(バンドネオン)
(11)パブロ・マイネッティ(バンドネオン)、リウレ劇場室内O、ジュゼップ・ポンス(指)
(12)アン・ホブソン・パイロット(Hp)、ルシア・リン(Vn)
(13)ロンドン・コンチェルタンテ
(14)セシル・ダルー(Fl)、パブロ・マルケス(G)、レオナルド・サンチェス(G)
(15)パブロ・マイネッティ(バンドネオン)、リウレ劇場室内O、ジュゼップ・ポンス(指)
(16)、タベア・ツィンマーマン(Va)、ハビエル・ペリアネス(P)
(17)セシル・ダルー(Fl)
(18)(19)(20)ベルナルダ・フィンク(Ms)、カルメン・ピアッツィーニ(P)
(21)パブロ・マルケス(G)
(22)セシル・ダルー(Fl)、レオナルド・サンチェス(G)、ホアン・ホセ・モサリーニ(バンドネオン)、マウリシオ・アンガリータ(Cb)
アルゼンチン・タンゴに革命を起こしたアストル・ピアソラ。伝統的なタンゴを活かしながら、ジャズやクラシックなどまったく違うジャンルの音楽をあえて取 り入れ、数々の名曲を生みました。このボックス・セットは、ハルモニアムンディ・フランスからリリースされてたピアソラの名曲・名演を集めたもの。 ヴィオラの女王タベア・ツィンマーマンと近年充実著しいスペインのピアニスト、ペリアネスによる「ル・グラン・タンゴ」。20代の頃からタンゴの世界では当時 から世界的に有名な天才バンドネオン奏者として活躍しているブエノスアイレス生まれのパブロ・マイネッティによる「バンドネオン協奏曲」。ブーレーズも絶賛 した女性フルート奏者、セシル・ダルーによる「タンゴの歴史」。1969年からボストンSOで演奏を始め、1980年から2009年まで首席ハープ奏者を務め たアン・ホブソン・パイロットとアルゼンチン出身ニューヨーク在住、コンテンポラリー・タンゴのニュー・スターとして世界中から注目を集めるバンドネオンの J.P.ジョフレ、そして11歳でメンデルスゾーンの協奏曲をシカゴ響と共演してデビューした天才ヴァイオリニスト、ルシア・リンによる「エスクアロ/鮫」や「天使 の復活」など、ピアソラの偉大なる遺産を、網羅しています。 (Ki)
HMX-2908965(5CD)
ヘレヴェッヘ/ヨハネ受難曲&マタイ受難曲


(1)バッハ:ヨハネ受難曲(1725年版)


(2)バッハ:マタイ受難曲 BWV 244
(1)ソプラノ:シビッラ・ルーベンス、セシル・ケンペナー
アルト:アンドレアス・ショル
テノール:マーク・パドモア(エヴァンゲリスト&アリア)、マルコム・ヴェネット(下役)
バス:セバスティアン・ノアック(ピラト)、ミヒャエル・ヴォッレ(イエス)、ドミニク・ヴェルナー(ペテロ)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
録音:2001年4月

(2)ソプラノ:シビッラ・ルーベンス、エリザベス・ヘルマン、スーザン・ハミルトン
アルト:アンドレアス・ショル
テノール:イアン・ボストリッジ(エヴァンゲリスト)、ヴェルナー・ギューラ
バリトン:フリッツ・ヴァンフル( ユダ )
バス:フリッツ=ヨーゼフ・ゼーリッヒ(イエス)、ディートリヒ・ヘンシェル(ピラト)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
録音:1998年
バッハのヨハネ受難曲&マタイ受難曲というカップリング。ヘレヴェッヘの演奏は、これらがきわめて劇的な作品でありながら、きわめてすぐれた教会(宗 教)音楽であることをあらためて私たちに気づかせてくれる一貫した敬虔さに満ちています。どちらも約20年前の録音ですが、あらためてその美しい音と、 バッハが遺した完全なる建造物ともいえる作品の素晴らしさに驚かせるセットです。 (Ki)
HMX-2908984(4CD)
バロック期の珠玉のクリスマス音楽集
[CD1-2]
バッハ:クリスマス・オラトリオBWV248(全曲)
[CD3]
シャルパンティエ:(1)クリスマス牧歌劇 H.483 (2)待降節の聖歌集 H.36〜43
(3)クリスマス牧歌劇(第2部・第2稿) H.483a 
(4)クリスマス牧歌劇(第2部・第3稿) H.483b
[CD4]
(1)コレッリ:合奏協奏曲 op.6-8 ト長調「クリスマス・コンチェルト」
(2)ローゼンミュラー:「クリスマス物語」より“慄け、自然よ”
(3)ブクステフーデ:カンタータ第41番「主よ、われ汝を愛す」BuxWV 41、カンタータ第10番「来たれと、天使に告げよ」BuxWV 10
(4)シュッツ:今日こそ主なるキリストの生まれた日 SWV439
[CD1-2]
ドロテア・レッシュマン(A) 
アンドレアス・ショル(C-T) 
ヴェルナー・ギューラ(T) 
クラウス・ヘーガー(Bs) 
ルネ・ヤーコプス(指)、RIAS室内cho
ベルリン古楽アカデミー/録音:1997年1月
[CD3]
セバスティアン・ドセ((指)オルガン) 
アンサンブル・コレスポンダンス/録音:2016年1月2〜6日
[CD4]
(1)キアラ・バンキーニ, ジェスパー・クリステンセン(指)アンサンブル415(39人編成)/録音:1991年10月
(2)コンラート・ユングヘーネル(指)カントゥス・ケルン,コンチェルト・パラティーノ/録音:2004年6月
(3)コンラート・ユングヘーネル(Lute,指)カントゥス・ケルン
(4)ルネ・ヤーコプス(指)、コンチェルト・ヴォカーレ/録音:1989年9月
バロック期の作曲家たちによる、クリスマスの音楽集。
ヤーコプス指揮によるバッハのクリスマス・オラトリオは、祝祭感と厳かな空気に満ちた名演。ドセ指揮のシャルパンティエのクリスマス・ミサは、小気 味よく颯爽としたリズム感でありながら軽すぎず激しすぎず、のどかな美しさも存分に感じられる名演奏。柔らかな音色が絶品です。[CD4]はバンキーニ、 ユングヘーネルら名手たちによる珠玉のトラックが集められており、こちらもあらためてその鮮烈な演奏に驚かされる名演となっています。

HMX-2918163(10CD)
Early Music box
■[CD1]古代の音楽
(1)古代ギリシアの音楽 
(2)旧約聖書の音楽
(3)ビザンチン聖歌 
(4)メルキト教徒の聖歌 
(5)ゴール(ガリア)のアレルヤとオッフェルトリウム
■[CD2]初期キリスト教の聖歌集
(1)聖アンブロジウス聖歌 
(2)古代ローマ聖歌(7、8世紀) 
(3)ベネヴェント典礼の音楽 
(4)モザラベ聖歌 
(5)古代ローマ聖歌(6〜13世紀)
M.ペレス(指)アンサンブル・オルガヌム
■[CD3]グレゴリオ聖歌集
(1)グレゴリオ聖歌集大成 
(2)1000年のミサ(抜粋) 
(3)サンチャゴ・デ・コンポステッラのための聖歌(4)シトー修道会の聖歌(12世紀) 
(5)オルガヌム大全(12世紀)
■[CD4]吟遊詩人の歌
(1)トルバドゥールの歌(南フランス、11&12世紀)
(2)トルヴェールの歌(北フランス、12&13世紀)
(3)カンティーガ(スペイン) 
(4)ミンネゼンガー(ドイツ、13世紀〜吟遊詩人の宮廷の恋物語)
(5)カルミナ・ブラーナ(13世紀)
■[CD5]ポリフォニーの誕生
(1)アキテーヌ公のポリフォニー(12世紀)
(2)ノートル・ダム楽派(12世紀)
(3)バンベルク写本/ホケトゥス(13世紀) 
(4)モンペリエ写本(13世紀)
(5)ブルターニュのグラドゥアーレ(13&14世紀)
(6)ソールズベリのミサ
■[CD6]アルス・ノーヴァ
(1)コンテスタツィオン
(2)最初のポリフォニーによるミサ曲
(3)フランスのアルス・ノーヴァ(マショーのミサ曲) 
(4)イタリアのアルス・ノーヴァ(ランディーニらによるミサ曲)
(5)14世紀英国の世俗音楽
■[CD7]ルネッサンス期前の音楽
アルス・スブティリオル
(1)アルス・スブティリオル(グイード、ソラーゲらによる作品)
(2)15世紀の英国(ダンスタブルの作品) 
(3)フランコ−フレミッシュ・ポリフォニーの勃興(ギョーム・デュファイ、オケゲム、ビュノワの作品)
■[CD8]ルネッサンス期の宗教音楽
(1)ミサ(ジョスカン・デ・プレ、ジャヌカンらのミサ曲)
(2)ルネッサンスのモテット(デ・プレ:サルヴェ・レジーナ他) 
(3)宗教改革の歌曲と詩篇(ラッスス、タリスらの作品)
■[CD9]ルネッサンス時代の世俗音楽(歌曲)
(1)ポリフォニーのシャンソン(ジョスカン・デ・プレ、ル・ジュヌ、ジャヌカン他)
(2)イタリアのマドリガル(マレンツィオ、ジェズアルド他)
(3)エリザベス朝イングランドの歌曲(バード、ダウランド)
■[CD10]「器楽」の誕生【15〜16世紀】
(1)トランスクリプションとリダクション(デュ・ロワ、ファン・アイク、ジョスカンらの作品) 
(2)演奏するための音楽(フェラボスコ、カプスベルガーらの作品)
(3)ダンスのための音楽(舞曲)(ピエール・アテニャンらの作品)
[CD1]
(1)アリアンナ・サヴァール他 
(2)アドルフ・アッティア(T) 
ミシェル・シェルプ(Br) 
エミール・カスマン(Bs) 
モーリス・ベナム(合唱指揮)
(3)(4)マリー・キーロウズ修道女 
(5)レズニコフ

[CD2]
M.ペレス(指)アンサンブル・オルガヌム

[CD3]
(1)ドミニク・ヴェラール(T) 
(2)デラー・コンソート、(3)アノニマス4 
(4)アンサンブル・オルガヌム 
(5)シアター・オブ・ヴォイシズ/ヒリアー(指)

[CD4]
(1)クレマンシック・コンソート
(2)シアター・オブ・ヴォイシズ、
ハープ・コンソート
(3)デュファイ・コレクティヴ 
(4)ドリュー・ミンター(C-T)

[CD5]
(1)(2)(3)シアター・オブ・ヴォイシズ(ヒリアー指揮)
(4)(5)アノニマス4
(6)アンサンブル・オルガヌム
[CD6]
(1)クレマンシック・コンソート 
(2)アンサンブル・オルガヌム
(3)(4)アンサンブル・オルガヌム、
アノニマス4 
(5)ヒリアード・アンサンブル

[CD7]
(1)フェッラーラ・アンサンブル、
アンサンブル・オルガヌム 
(2)オルランド・コンソート、
ヒリアード・アンサンブル 
(3)オルランド・コンソート

[CD8]
(1)(3)アンサンブル・クレマン・ジャヌカン 
(2)シアター・オブ・ヴォイシズ他

[CD9]
(1)アンサンブル・クレマン・ジャヌカン 
(2)ヒリアード・アンサンブル 
(3)カークビー、デラー、フレットワーク

[CD10]
(1)カール・エルンスト・シュレーダー、
クロフォード・ヤング(Lute) 他 
(2)ポール・オデット、
アンドレアス・マルティン(Lute)
(3)ザ・キングス・ノイズ、
ザ・ブロードサイド・バンド
2005年年末にリリースされた、古代ギリシアの音楽から現代音楽までを網羅した20枚シリーズ「センチュリー・エディション」の前半10枚ボックスと同内容。新たな外装箱と新たな価格で再登場です。
[CD1]断片的に残された古代ギリシアの楽譜と、当時のレリーフなどに描かれた楽器や舞踊の様子から復元された音楽。愛のこと、快楽のこと、神への祈り・・・詩に託された人類普遍の思いが、悠久のときを越えて鮮やかに蘇ります。ハルモニア・ムンディの大ベストセラー「古代ギリシアの音楽」(HMA1951015)他の抜粋です。
[CD2]中世のはじまり、キリスト教が勢力を増し始めたころの各地の聖歌です。こうして色々な聖歌を聴き比べてみると、絶大な勢力を拡げはじめた初期キリスト教ではありましたが、その典礼(音楽)は、各地の昔からの伝統を色濃く残したものであったことがよくわかります。ポリフォニーの萌芽がみられるのもこの時代からです。
[CD3]キリスト教の典礼音楽がほぼヨーロッパ全土で統一されたのは、グレゴリウス1世の死後のことでした。こうしてまとめて聴いてみると、初期のキリスト教典礼音楽よりも、典礼の順序や形式が定まっていったことがよくわかります。
[CD4]中世の世俗音楽集。当時、教会の外で歌われ親しまれていた詩と音楽は、主に吟遊詩人たちによって奏でられていました。騎士とお姫様の恋・・・なんともロマンティックでございます。
[CD5]中世も後期に近づくと、次第に音楽も多声のものが増えていきます。それまでは2声の場合、低声部は長い保続音で高声部が自由に動くかたちが主流でしたが、この時代になると両方の声部が自由に動くようになり、より複雑で魅力的な響きが生み出されます。
[CD6]記譜法も発展してきたこのころ、複雑なリズムを多数の演奏者たちが演奏することが可能になりました。リズム定型が各声部から時間差で聴こえてきます。繰り返される多声リズムは、教会内の反響も加わって、神の言葉として礼拝参加者たちに圧倒的な力をもって響いたことでしょう。
[CD7]ゴシック期に入ると、多声音楽がよりさかんに生み出されるようになります。「アルス・スブティリオル」は「繊細な技法」の意。動機や旋法、調の用い方が実に凝っていて、その響きは複雑かつ美しいものです。天にむかってストイックにそびえたつゴシックの教会さながらに聴く者を圧倒します。
[CD8]古典派およびロマン派時代、作曲家にとっての試金石が交響曲であったように、このルネッサンス時代の作曲家にとってミサは大変重要なジャンルでした。初期のころのポリフォニー音楽(vol.5)と比べて、各声部の動きかたが自由になり、いかにこのジャンルが発展を遂げたかがよくわかります。
[CD9]教会の外でもやはり歌は重要なジャンルでした。ポリフォニーあり、単旋律あり、歌詞の内容は恋だの愛だのばかりではなく、戦いの歌やlalalaといった特に内容のないものまで、実に自由になっています。
[CD10]ルネッサンス時代、リュート、オルガンといった楽器が、人の声と混ざることなく鳴り響くようになったころの作品です。当時は声楽作品を器楽でなぞって演奏することも多く、同じ強さで音を保持できる声楽とは異なる「消え入る音(diminishingtone)」は人々の耳に新鮮に響いたことでしょう。とはいっても、当時器楽は主に口頭伝承であったため、それ以前にも器楽のみの楽曲が演奏されていたであろうとされています。

HMX-2921082
クリスマス・エディション
シャルパンティエ:クリスマス牧歌劇
オラトリオ「クリスマスの歌」
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1981年5月、アルマンド教会(パリ)
ウィリアム・クリスティによる、シャルパンティエのクリスマス牧歌劇とオラトリオ。クリスティはレザール・フロリサンと共にフランス・バロック音楽 の演奏に積極的に取り組み、とりわけ声楽やオペラの復興に多大な貢献を残してきた古楽界の立役者。このCDに収録されているのはレザール・フロ リサンが結成されて間もない1981 年の録音です。センセーショナルを巻き起こした頃の斬新な演奏を、当時のクオリティそのままに堪能できます。現 在もなおこの時代のクリスティの演奏には根強いファンがいますが、それも納得のシャルパンティエはリュリと並んで17 世紀フランスを代表する音楽家。 数多くの作品の中でもとりわけ教会音楽が有名で、今回収録された牧歌劇とオラトリオにもシャルパンティエの魅力が存分に詰まっています。シャルパ ンティエの柔らかくも芯のある優雅な曲調にぴったりな気品あふれるクリスティの演奏は、まさに聖夜を祝うにふさわしい演奏といえましょう! (Ki)
HMX-2921310
クリスマス・エディション
シュッツ:作品集
クリスマス物語(キリスト生誕の喜ばしき物語)SWV435
小教会コンチェルト集第2集Op.9から
 めでたしマリアSWV333
 天は滴を落としSWV322
 ヨセフ・汝ダビデの子よ SWV323
 今日こそキリストの生まれた日 SWV315
主なるキリストの生まれた日 SWV439
マリア・クリスティーナ・キール(S)
ゲルト・テュルク(T)他、
ルネ・ヤーコプス(指)コンチェルト・ヴォカーレ

録音:1989年9月、ゼーヴェン(スイス
バロック音楽界を代表する名指揮者ヤーコプスによるシュッツのクリスマス曲集。現在では指揮者として有名なヤーコプスですが、以前はカウンター テナー復興の立役者と言われるほどの名歌手でもありました。ヤーコプス自身がカウンターテナーを担当したシュッツのクライネ・ガイストリッヒェ・コ ンツェルト集(HMA 1951097)は今でも彼の代表的録音として名を馳せています。本CDでは指揮者としてシュッツの作品に挑んだヤーコプスですが、 その表現力は変わらず素晴らしいもの。紙芝居のように聖夜の情景がひとつひとつ歌われていくクリスマス物語は、しみじみと心に沁み渡るような優 しい響きにあふれています。ヤーコプスのもとで研鑽を積み、今やバロック声楽界をリードする歌手の1 人と謳われるようになったキールを始めとする、 名歌手らの共演も魅力の1 枚です。 (Ki)
HMX-2921480
クリスマス・エディション
17〜18 世紀パリの単旋律聖歌集
入祭文 Parvulus natus est nobis
カンプラ: Kyrie eleison
Gloria in excelsis Deo
昇階唱 Recordatus est Domine
アレルヤ唱 Verbum caro factus est
続誦 Votis Pater annuity
奉献唱 Hostias et oblations
序文
カンプラ:Sanctus
聖体の秘跡のモテット O salutaris Hostia
カンプラ:Agnus Dei
聖体拝領:In hoc apparuit caritas Dei
ドラランド:Ite missa est
Deo gratias/後奏曲
マルセル・ペレス(Org, 指)、
アンサンブル・オルガヌム

録音:1993年6月〜7月
17 世紀から18 世紀、パリのクリスマス・ミサで歌われていた単旋律聖歌を集めた1 枚。カンプラやドラランドなど、この時代の教会音楽を代表す る音楽家たちの名曲が収録されています。マルセル・ペレスは教会音楽の再発見と復興に尽力してきた音楽家。本CDにおいてもただクリスマス聖歌 を集めて収録するのではなく、当時行われていたクリスマス・ミサの形式にのっとったこだわりのプログラムとなっています。ペレスが演奏するウーダン のオルガンは18 世紀、パリを代表する楽器製造業者によって制作され、現代に当時の音色を残す貴重なオルガン。アンサンブル・オルガヌムの美し い歌声とオルガンの荘厳な響きを堪能しながら当時のミサに思いを馳せる1 枚です。 (Ki)
HMX-2921928
(2CD)
クリスマス・エディション
ヘンデル:「メサイア」全曲(1750年版) シャスティン・アヴェモ(S) 
パトリシア・バードン(A) ローレンス・ザゾ(CT)
コビー・ヴァン・レンズブルク(T)
ニール・デイヴィス(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ
クレア・カレッジcho

録音:2006年1月、フライデルク、パウルスザークにて
名指揮者ルネ・ヤーコプスがついにヘンデル屈指の傑作「メサイア」を全曲収録。1750 年版を用いており、当時の上演形態に忠実なソリスト5人 編成での演奏です。近年大きな注目を集めるソプラノ歌手アヴェモやバロック音楽界で幅広く活躍するバス歌手デイヴィスを始めとする豪華ソリスト達 の共演にも注目。テンポの緩急や音の強弱のコントラストは比較的強めですが、情熱的な中にも緻密にアンサンブルを組み上げる知的な演奏は圧巻の 一言。鮮烈的な演奏で知られるヤーコプスらしい、圧巻の名演です!
HMX-2927099
クリスマス・エディション
中世のキャロルとモテット
1.アンティフォナHodie Christus Natus Est
2. モテットO Nobilis Nativitas/O Mira Dei/O Decus Virgineum/Apparuit
3. アンティフォナLux de Luce
4. 讃美歌Alleluya: A Nywe Werke
5. 賛歌Verbum Supernum Prodiens
6. モテットBalaam de Quo Vaticinans
7. 讃美歌Ave Maria
8. 歌曲Gabriel, Fram Heven-King
9. 讃美歌Lullaby: I Saw a Swete Semly Syght
10. モテットProlis Eterne Genitor/Psallat Mater Gracie
11.賛歌Vox Clara, Ecce, Intonat
12. ロンデルスDe Supernis Sedibus
13. アンティフォナOmnes de Saba
14.モテットPuellare Gremium/Purissima Mater
15. 讃美歌Lullay, Lullay: Als I Lay on Yoolis Night
16.レスポンソリウムTria Sunt Munera
17.モテットOrto Sole Serene/Origo Viri/Virga Iesse
18. 歌曲Peperit Virgo
19. 讃美歌Ecce Quod Natura
20.賛歌Solis Ortus Cardine
21.讃美歌Ther Is No Rose of Swych Vertu
22.アンティフォナVidentes Stellam
23.讃美歌Nowel, Owt of Your Slepe Aryse
アノニマス4

録音:1992年11月23-25日、ボストン
アノニマス4 がクリスマスにおくる美しい中世聖歌曲集。13 世紀〜 15 世紀までのイギリス中世音楽の中から、クリスマスにまつわる歌やモテット、 キャロルが収録されています。素朴ながらも深い魅力を湛えた聖歌の響きは、現代の我々に馴染み深いクリスマス・キャロルとは異なるもの。派手なコー ラスも荘厳な伴奏もありませんが、心の奥深くまでじんわりと沁み渡る優しい音楽に心温まることでしょう。アノニマス4 の透明感あふれる美しい歌声 にじっくりと浸るおすすめの1 枚です。 (Ki)
HMX-2927325
クリスマス・エディション
ウォルクム・ユール」〜ケルトとイギリスのキャロル集
イギリスのクリスマス・キャロル:「目覚めよ、朗らかな歌声に加われ」「ヒイラギとツタ(ア・カペラ)」「三隻の船を見た(クリスマスの朝)」「チェリー・トゥリー・キャロル」「乾杯の歌」
ケルト民謡:「よき人々は皆」「聖母マリアの7 つの喜び」「子守歌」「寒い冬の日に」「エジプトへの脱出」「見よ、何よりも美しい朝を」他 
ヘンリー8世:「青々と育ちしヒイラギは」
ブリテン:「新年のキャロル」
タヴナー:「子羊」
R.R.ベネット:「子守歌」
バーゴン:「神にして人?」
作曲者不詳(17C):「スコッツ・リルト」
アノニマス4,
アンドルー・ローレンス=キング(Hrp)

録音:2003年3月21-25 日、カリフォルニア
アイルランドやスコットランドの民謡とイギリスのクリスマス・キャロルを同時に収録した注目のCD。ケルトの響きあふれる民謡から、20 世紀イギリ ス音楽の前衛的な響きまで幅広く楽しめる1 枚となっています。「ユール」とはケルト暦の冬至を意味し、冬至に行っていた祭のことを指します。現在で も北欧ではクリスマスのことをユールと呼ぶことがあるとのこと。全体的に穏やかで澄んだ曲調の作品が多く、アノニマス4 による透明感あふれるア・ カペラと美しいハーモニーに心癒されることでしょう。ローレンス=キングによるハープの流麗な伴奏がアノニマス4 の繊細な歌声と見事にマッチし、 神秘的な響きを生み出しています。
HMX-2927410
クリスマス・エディション
A NEW JOY
Bell-ringing At St. Alexander Cathedral
ケドロフ(1871-1940):Our Father
ペルト(b.1935):3.Rejoice O Virgin
カスタルスキ(1856-1926):Verses Before the Six Psalms No.2
Sheperds Of Bethlehem(ロシアの讃美歌)
バルヴィンスキ(1888-1926):Oh, What A Wonder!(ウクライナの讃美歌)
カスタルスキ:Today The Virgin Gives Birth Verses Before the Six Psalms No.1
ステチェンコ(1882-1922):The Angels Exclaimed(ウクライナの讃美歌)
A New Joy(ウクライナの讃美歌)
ヤチネヴィチ(1869-1945):Bells Rang Early in Jerusalem(ウクライナの讃美歌)
カスタルスキ: When Augustus Ruled Alone Upon Earth
レオントヴィッチ:A Song Of Good Cheer(ウクライナの讃美歌)
ステチェンコ:Throughout The World(ウクライナの讃美歌)
チャイコフスキー: The Legend
イスヴェコフ(1874-1937): Christ Is Born
 Bells・Ode 1/Ode 3 /Ode 4 /Ode 5
 Ode 6 /Ode 7 /Ode8
 Refrain Before Ode 9/de 9
カスタルスキ:God Is With Us
Blessed Is The Man (キエフ聖歌)
ポール・ヒリアー(指)
エストニア・フィルハーモニック室内cho

録音:2006年1月〜.2月、エストニア
ロシア、ウクライナ、エストニア出身の作曲家達によるクリスマス音楽が収録されたCD。イエス・キリストの生誕を祝う歓喜に満ちた作品が集めら れています。明るく活気に満ちた讃美歌から、瞑想に浸る静かな作品まで、東欧の伝統的な響きを堪能できる1 枚です。演奏するのはヒリアー率いる エストニア・フィルハーモニック室内合唱団。これまで東欧作曲家の作品の演奏・収録に意欲的に取り組んできた名門です。高い評価を受ける力強くも 美しいアンサンブルで、神秘的な響きにあふれる作品の数々を見事に歌いあげます! (Ki)
HMX-2927418
クリスマス・エディション
予言
ウィンチェスターのトロープス: Christe redemptor
Quem Iohannes
Alleluia V.Dies sanctificatus
アキテーヌのオルガヌム:O primus homo corruit/Lux refulgent
■元旦
作曲者不明:Annus renascitor
De quan qu’on peut
ランタン:Tout mon desir
デュファイ: Ce jour de l’an
■讃美歌
作曲者不明:(10) Clangat tuba
Ave rex angelorum
Eya, martyr Stephane
■モテット集
クレメンス・ノン・パパ:Voix in Rama
作曲者不明: Lullay, lullow : I saw a swete semely sight
コンペール:O admirabile commercium
クレメンス・ノン・パパ:Pastores loquebantur
■クリスマス
ビュノワ:Noel, noel, noel
ブルメル: Noe, noe, noe
Nato canunt omnia
オルランド・コンソート

録音:2005年11月、セント・メアリー教区教会
中世音楽界を代表する演奏団体、オルランド・コンソートによる中世聖歌集。11 世紀〜 16 世紀、クリスマスから新年にかけて歌われていた聖歌が 収録されています。収録曲は内容ごとにまとめられており、瞑想にひたるオルガヌムから歓喜にわくクリスマスの聖歌まで、各まとまりごとに異なる雰 囲気を堪能できます。5 世紀にわたる幅広い時代をカバーしているので、中世聖歌の響きの変遷を楽しむこともできましょう。これまで数々の名演を残 し、日本でも高い評価を受けているオルランド・コンソートの美しい歌声が遺憾なく発揮された名盤です。 (Ki)
HMX-2927495
クリスマス・エディション
キャンドルライトによるキャロル〜アドヴェント、クリスマスのための音楽
聖歌「Creator alme siderum」
ヴォーン・ウィリアムズ:天上からの信実
バード:大地の樹
C.ウッド(1866-1926):主よ見てください
バッハ:いざ来たれ、異邦人の救い主よBWV 659(オルガン・ソロ)
パレストリーナ:私は遠くから見る
 トラーテ・チェリ
J. ステイナー(1840-1901):山から見る景色のなんと美しいことか 
ヘルモア(1811-1890):いざ来たれいざ来たれエマニュエルよ
ブリテン:聖母のための賛歌
ヴォーン・ウィリアムズ:祝福されし神の子
 In dulci jubilo
ブクステフーデ:暁の明星のなんと美しいことかBuxWV223 
 Of the father's heart begotten
ゲレーロ(1528-1599):Pastores
loquebantur
G.アイブス編:幼子イエスの子守歌
レーガー:マリアの歌
G.アイブス:いと甘き歌
ワーロック:ベネディカムス・ドミノ
バッハ:いと高きところにいます神のみに栄光あれBWV 662(オルガン・ソロ)
W. マタイ:クリスマス
J. ガードナー:トゥモロー・シャル・ビー・マイ・ダイシング・デイ!
メンデルスゾーン:あめにはさかえ
ビル・アイヴズ(指)
オックスフォード大学マグダレナ・カレッジcho
マーティン・フォード(Org)

録音:2008年7月、オックスフォード大学マグダレナ・カレッジにて
オックスフォード大学マグダレナ・カレッジ合唱団による待降節(アドヴェント)と、クリスマスのための聖歌集。イエス・キリストの降誕の準備期間 とされる待降節の聖歌は瞑想に浸る厳かな雰囲気に満ちています。一方、クリスマスに歌われる讃美歌は救い主の生誕を喜ぶ輝かしいもの。その対比 の美しさもさることながら、マーティン・フォード演奏する厳かなオルガン・ソロ曲も挿入され、全体的に荘厳な響きを堪能できるCD となっています。 オックスフォード大学マグダレナ・カレッジ合唱団の耳に心地よい流麗な歌声も大きな魅力。クリスマスの前には特におすすめの名盤です。 (Ki)
HMX-2928199
クリスマス・エディション
クリスマス・オルガン〜サヴォア教会の鐘の音
サヴォワ公城の教会の鐘楽
ダカン:南仏のクリスマス(ト長調)
ツィポーリ:パストラーレ
バッハ:パストラーレBWV590
バルバストル:イエスがお生まれになった時、ヨセフは幸せな結婚をした、他全16 曲
ルネ・サオルジャン(Org.)

録音:1976年-1980年
バッハをはじめ、18 世紀に活躍したオルガニスト達が作曲したクリスマスのパストラーレ集。スコット・ロスの師でもある名手ルネ・サオルジャ ンによる演奏です。30 年以上前にレコードとして発売されて以来、市場から姿を消してしまっていた名盤をCD 化しました。ツィポーリはイギリス後期 バロックを代表するオルガニストで、ダカンとバルバストルはラモーとほぼ同時代を活躍したフランスのオルガニストたち。救い主イエス・キリストの誕 生を最初に知らされた羊飼いたちの喜びが表現された「パストラーレ」は、穏やかな響きに満ちたもの。クリスマスのミサで鳴り響く荘厳な音色とは一 味違った、優しい音色に心温まります。録音されてから30 年以上経っているとは思えないほどのクオリティで、南仏の町タンドとサヴォワ公城のオル ガンの荘厳かつ繊細な音色を楽しむことができます。CDの最初にはヨーロッパ随一といわれるサヴォワ公教会の鐘楽も収録されています! (Ki)
HMX-2928223
クリスマス・エディション
ハルモニア・ムンディ・クリスマス・エディション〜スペシャル・コンピレーションCD
(1)グルーベル:「きよしこの夜」
(2)シュッツ:「今日こそ主なるキリストの生まれた日」SWV439
(3)シャルパンティエ:クリスマス牧歌劇
(4)コレッリ:合奏協奏曲第8 番ト短調「クリスマス」〜Vivace -Allegro-Largo(Pastorale)
(5)ベルリオーズ:オラトリオ「キリストの幼時」op.25
(6)スコットランド民謡「The Reel of Tullochgorum」
(7)ヘンリー8 世:「青々と育ちしヒイラギは」
(8)アメリカ民謡「もろびとこぞりて」
(9)ホルスト:「冬のさなかに」
(10)イギリス民謡「新年の贈り物(グリーンスリーブス)」 
(11)ダカン:「南仏のクリスマス」ト長調
(12)クリスマス・ミサ曲〜キリエ
(13)バッハ:教会カンタータ「新たに生れし御子」BMV.122(全6 曲)
(14)ウェイド:「来たれ友よ」
(15)ダカン:「クリスマス」
(1)-(15)ウーヴェ・グロノスタイ(指)RIAS 室内cho
(2)ルネ・ヤーコプス(指)コンチェルト・ヴォカーレ、
(3)ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
(4)キアラ・バンキーニ、
 イェスパー・クリステンセン(指)アンサンブル415
(5)フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
 シャンゼリゼ・オーケストラ
(6)アンドルー・ローレンス=キング(Hrp)
(7)アノニマス4
(10)ポール・ヒリアー(指)シアター・オブ・ヴォイス
(11)ルネ・サオルジャン(Org)
(12)マルセル・ペレス(指)アンサンブル・オルガヌム
(13)フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)コレギウム・ヴォカーレ

録音:1976年〜2002年
ハルモニア・ムンディから発売されたクリスマス曲集10 タイトルより、名演・名曲を厳選して収録した1 枚。各タイトルの聴きどころばかりが集めら れており、クリスマスにまつわる名曲を一度に堪能できます。この1枚でも十分聴き応えがありますが、リブレットには各CD のインフォメーションが入っ ているので、このCD をきっかけに気に入ったCD を購入することも出来ます! (Ki)

HMX-2931192(7CD)
ベートーヴェン:交響曲全曲〜リストによるピアノ編曲版
 [CD1]交響曲第1番ハ長調 op.21、
交響曲第2番 ニ長調 op.36
[CD2]交響曲第3番「英雄」
[CD3]交響曲第4番変ロ長調 op.60、
交響曲第8番 ヘ長調 op.93
[CD4]交響曲第5番「運命」、
シューベルト:ピアノ・ソナタ ハ短調 D.958
[CD5]交響曲第6番「田園」
[CD6]交響曲第7番イ長調 op.92
[CD7]交響曲第9番「合唱つき」
[CD1]ジャン=ルイ・アグノエル(ピアノ/スタインウェイ)[録音:1985年]
[CD2]ジョルジュ・プルーデルマッハー(プルーデルマシェール)(ピアノ/スタインウェイ)[録音:1985年]
[CD3]アラン・プラネス(ピアノ/スタインウェイ)[録音:1986年]
[CD4]パウル・バドゥラ=スコダ(P)[録音:1986年]
[CD5]ミシェル・ダルベルト(ピアノ/スタインウェイ)[録音:1986年]
[CD6]ジャン=クロード・ペヌティエ(ピアノ/スタインウェイ)[録音:1987年]
[CD7]アラン・プラネス、ジョルジュ・プルーデルマッハー(ピアノ(2台)スタインウェイ)[録音:1987年]
ハルモニアムンディの伝説の企画盤、豪華ピアニストを迎えてのリスト編曲によるベートーヴェンの交響曲全曲がボックスで登場!リストの編曲によるベー トーヴェン交響曲といえば、リストはベートーヴェンのオリジナルを尊重し敬意を払いつつ、もはやリストによる” リライト” ともいえるくらいにピアニスティッ クな色合いを強めたもの。それを名手たちによる饗宴で一挙にたのしめるとは、なんともぜいたく!ダルベルトが「田園」、プラネスとプルーデルマッハーが 2台ピアノで「第九」を演奏するなど、それぞれの楽曲を、これ以上ないくらいにぴったりの名手が担当しており、超絶名演満載のボックスです。ベートーヴェ ンの交響曲のピリオド楽器による演奏の録音も、この録音前後から盛んにおこなわれるようになり(アーノンクールやガーディナーはピリオド楽器でのベートー ヴェン交響曲を1990年代前半に録音)、様々な演奏に親しんだ現代の耳にはややロマン寄りの演奏に聴こえる印象もあることも事実。しかしそうしたことを 超越して、名手たちが不朽の天才ベートーヴェンとリストという二人が手がけた作品に挑戦した軌跡として、そしてリストが行った編曲自体も楽しみたいボッ クスセットです。
第1番を担当しているアグノエル(1954年生まれ)は、フランス出身で現在はアメリカで教鞭をとっているピアニスト。ナディア・ブーランジェやアンリ・デュ ティユーのもとで作曲なども学んだ経歴を持っており、なんとも幻想的な雰囲気の第1番を展開しています。第3番および第九で連弾を担当しているプルー デルマッハー(プルーデルマシェール)(1944年生まれ)は、現代から室内楽まで驚異的なレパートリーをバリバリと弾きこなし、ナタン・ミルシテインの 最後のリサイタルでもピアニストを務めていた名手。「エロイカ」を胸のすくようなテクニックで、各声部の陰影も見事につけながら演奏しております。第4 番および第8番を担当のプラネス(1948年生まれ)は、ドビュッシー録音でもおなじみで、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭で来日もしていたる名手。第4番 の冒頭など、ドビュッシーかと思うような雰囲気に思わず引き込まれます。第5番「運命」を担当している当時60歳手前のバドゥラ=スコダ(1927-2019) も直球勝負で聴かせます。第6番「田園」は今も定期的に来日している巨匠ダルベルト(1955年生まれ)による、きわめてピアニスティックでありながら、 雄大なスケールを感じさせる演奏が見事。第7番を担当のペヌティエ(1942年生まれ)は、第1楽章冒頭でピアノの特徴である「音の減衰」を巧みに利用、 終楽章ではピアニスティックな迫力が楽しめます。そして第九ではプラネスとプルーデルマッハーによる2台ピアノが炸裂しています。終盤の怒涛の超絶技巧 は爽快ですらあります。 (Ki)

HMX-2951693
ロッシーニ:スターバト・マーテル クラッシミラ・ストヤノヴァ(S)、ペトラ・ラング(Ms)、
ブルース・フォウラー(T)、ダニエル・ボロフスキ(Bs)
マルクス・クリード(指)
ベルリン古楽アカデミー、RIAS室内cho

録音:1999年3月ベルリン・コンツェルトハウス
1842年、ロッシーニが50歳の時に書かれた宗教作品。神への祈り、キリストの受難を嘆き悲しむ聖母マリアの悲しみへの同情が純 粋な音の結晶となって聴く者の心に響きます。 (Ki)
HMX-2958209(5CD)
ドビュッシー:ピアノ作品全集
【CD1】
前奏曲集第1巻&第2巻(全曲)
【CD2】
12のエチュード(全12曲)/スケッチブックから/仮面/喜びの島
【CD3】
ベルガマスク組曲/2つのアラベスク/子供の領分/映像第1集&第2集
【CD4】
忘れられた映像/ボヘミア舞曲/夢想/マズルカ/ロマンティックなワルツ/バラード(スラヴ風バラード)/スティリー風タランテッラ/夜想曲(変ロ長調)/ピアノのために
【CD5】
版画/コンクール用小品/ハイドン賛歌/小さい黒人/レントより遅く/6つの古代墓碑銘/英雄の子守歌/アルバムのページ(負傷者の服のための小品)/エレジー(ジャン・ジョベール版、パリ)/燃える炭火に照らされた夕べ(1917)/リア王の眠り(ロジェ=デュカス版、1926)
アラン・プラネス(P)

【CD1】
[使用ピアノ:1897年製ベヒシュタイン]
録音:1999年4月
【CD2】
録音:1995年3月12-14日
【CD3】
[使用ピアノ:1902年製ブリュートナー]
録音:2005年3月24-27日
【CD4】
[使用ピアノ:スタインウェイ]
録音:2006年5月10-15日
【CD5】
[使用ピアノ:スタインウェイ]
録音:2006年5月10-15日
アンサンブル・アンテルコンタンポランで腕をならしたフランスきってのベテラン、アラン・プラネス。彼の表情豊かな音色と精確なリズム感覚、ハーモニー のセンスで世界で高く評価されたドビュッシーのピアノ作品録音が、ドビュッシー・イヤーにあわせてボックス化されます。
[CD3]で用いられている1902 年製のドイツの名器ブリュートナーは、高音部に4本目の共鳴弦(ピアノは通常3弦)が張ってあることで、豊かな倍 音の響きが出るまさにドビュッシー向きの楽器。「映像」の諸曲や「月の光」など、ピアノとは思えぬ色彩感に驚かされます。絶品なのは「雪が踊っている」 で、ヴェールに包まれたような幻想の世界が広がります。こんな不思議な音世界はミケランジェリでさえ創りえなかったといえるでしょう。他のディスクも、 プラネスの豊かな経験と知性とリズム感に裏打ちされた、色彩豊かな世界が広がります。
アラン・プラネスは、1948年リヨン生まれ。ジャック・フェヴリエのもとで学んだあと、アメリカに渡り、メナヘム・プレスラー、フランコ・グッリ、ウィ リアム・プリムローズらに師事。チェロのシュタルケルのピアニストとしても活躍しました。アンサンブル・アンテルコンタンポランでも卓越した音色を聴か せ、ブーレーズ、ベリオ、リゲティ、シュトックハウゼンの作品などで比類なき解釈で現代もののスペシャリストとして世界中から認められる一方、ハイド ンから現代もの、見事な色あいのドビュッシーや、フォルテピアノを演奏してのショパンなど変幻自在の才で魅せてきたフランスの名手です。ラ・フォル・ジュ ルネ音楽祭でも来日し、ヤナーチェクの演奏では聴衆をうならせました。 (Ki)

HMX-2961761(3CD)
(ハイドン・エディション)
ハイドン:ピアノ・ソナタ集1
ソナタ第11番変ロ長調Hob.XVI:2、
第31番変イ長調Hob.XVI:46、
幻想曲ハ長調Hob.XVII:4、
ソナタ第38番ヘ長調Hob.XVI:23、
第55番変ロ長調Hob.XVI:41、
ソナタ第13番ト長調Hob.XVI:6、
第53番ホ短調Hob.XVI:34、
アンダンテと変奏曲ヘ短調Hob.XVII:6、
ソナタ第43番変ホ長調Hob.XVI:28、
第39番ニ長調Hob.XVI:24、
ソナタ第47番ロ短調Hob.XVI:32、
第33番ハ短調Hob.XVI:20、
第50番ニ長調Hob.XVI:37、
第61番ニ長調Hob.XVI:51、
第35番変イ長調Hob.XVI:43
アラン・プラネス(P)

録音:2001年8月
本当にピアノが「鳴る」とき、こんなにも鮮やかな音がするのか、と目の覚めるような思いにさせられるプラネスのハイドン。一糸の乱れもなく、どこまでも清潔でくっきりとごまかしのない演奏です。   (Ki)
HMX-2961765
(ハイドン・エディション)
ハイドン:エステルハージ家のためのカンタータ集
世俗カンタータ「目覚めよ我を信ずる者たち」Hob.XXIVa:2、
「主君の幸運の帰還を祝い」Hob.XXIVa:3、
「今やいかなる疑いが」Hob.XXIVa:4、
交響曲第12番ホ長調Hob.I:12*
アンドラーシュ・シュペリング(指)
スンハエ・イム、ヨハンナ・ストイコヴィチ(S)、
マックス・チョレク(T)、
ケルン声楽アンサンブル、
カペッラ・コロニエンシス(西ドイツ放送)、
ニコラス・クレーマー(指)*
ハイドンの声楽曲の中ではレアな存在のカンタータですが、大半はエステルハージ家のために書かれており、なかなか興味深い仕上がりの曲です。今回録音されたものは、63年と64年のニコラウス・エステルハージ侯命名日用のためとみられる2曲と67年と思われるパリからの帰還を祝した1曲です。演奏陣も曲の特徴をよく捉え、誠実に歌い込んでいます。(Ki)
HMX-2961816
(ハイドン・エディション)
ハイドン&モン:チェロ協奏曲集
ハイドン
:チェロ協奏曲第1番ハ長調Hob.VIIb-1、
 第2番ニ長調Hob.VIIb-2
モン(1717-1750):チェロ協奏曲ト短調
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)、
ペトラ・ミュレヤンス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2003年3月
名人集団、フライブルク・バロック・オーケストラの豊かなサウンドにのって、ケラスが颯爽とソロを奏でる秀演。オーケストラの音色もケラスのチェロの音色も驚くほど鮮烈に瑞々しく録られています。   (Ki)
HMX-2961823
(ハイドン・エディション)
ハイドン:弦楽四重奏曲集
ニ長調Op.64−5「ひばり」、
ニ短調Op.76−2「五度」、ト長調Op.77−1
イェルサレムSQ
何度か来日も果たしており、玄人筋からの評判もよい、ユダヤ人演奏の真髄を聴かせるイェルサレム四重奏団。美しい音色、弾むリズム。モダン楽器でなくてはなし得ない素晴らしい表現でハイドンに迫ります。「ひばり」の最終楽章など、ぴちぴちとしておりとても魅力的です。
◆バイオグラフィ
1993年にイェルサレムで結成。グラ−ツ国際コンクールで認められ、BBCより援助を受け、ブイトーニ・トラストよりも資金援助。実に嘱望されている団体。(Ki)
HMX-2961829(2CD)
(ハイドン・エディション)
ハイドン:オラトリオ「四季」 マルリス・ペーターゼン(S)、
ヴェルナー・ギュラ(T)、
ディートリヒ・ヘンシェル(Br)、
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックO、RIAS室内cho

録音:2003年8月、インスブルック
ハイドンの傑作オラトリオ「四季」。ハイドン自身が「天地創造」の方が優れているなどという言葉を残したもので、今日まで評価が今一つ…しかしさすがヤーコプス、誰が聞いても「四季」が傑作であることを納得させる大名演をやってくれました!時代楽器オーケストラをフル稼働させ、晩年のハイドンの恐るべき旨み成分たっぷりの表現力を万全に引き出しています。特に狩の場面(鉄砲炸裂!)とワイン祭のある「秋」の大胆かつユーモアたっぷりの音楽!これでこそハイドン!!加えて歌手も素晴らしいです。要のシモンは男っぷりもかっこいいヘンシェル!当代最高美声テノールのギューラに、バロックからルルまで幅広く大活躍のソプラノ、ペーターゼン!実にいい!!!(Ki)
HMX-2961849
(ハイドン・エディション)
ヤーコプス/ハイドン:交響曲集
交響曲第91番変ホ長調Hob.I-91、
交響曲第92番「オックスフォード」、
シェーナ「私の美しい恋人よ別れないでノベレニーチェはどうする」Hob.XXIVa-10
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ、
ベルナルダ・フィンク(Ms)

録音:2004年2月
オーケストラの奏者一人一人がまるで役者のように雄弁に主張、その押し引きから生まれるメリハリにはスカッとします!緊張感が漲っている熱い音楽なのに、どこか軽やかで楽しげですらあります。名曲「オックスフォード」はもちろん、ハイドンの交響曲の中では地味と思われていた91番がヤーコプスの手にかかるとバッチリ焼き付くのです!そして間に挟まれたコンサートアリア「ベレニーチェはどうするのだ」では、オペラ指揮者ヤーコプスが本領発揮、フィンクの抉りの深い歌を万全にサポート。猛烈にエキサイティングなハイドンです!   (Ki)
HMX-2961854
(ハイドン・エディション)
ハイドン:クラヴィーア協奏曲ト長調Hob.XVIII-4、
クラヴィーアとヴァイオリンのための協奏曲
ヘ長調Hob.XVIII-6、クラヴィーア協奏曲ニ長調Hob.XVIII-11
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ)
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2004年3月、ベルリン
古典派以前のピアノ、いわゆるフォルテピアノを演奏したら並ぶもののいない名手、アンドレアス・シュタイアーがハイドンの協奏曲を録音しました!1785、ウィーンのワルター製ピアノのレプリカを使用、いわゆるウィーン式のメカニズムだけが持つ細やかで木目の温もりのある音をシュタイアーは完璧に理解し操り、ハイドンの音楽から今まで聞いたことのないような豊かな感受性、湧き上がって止まらない霊感を奏でることに成功しています。知性的な演奏でありながら、全て感情表現に注がれているようで、森の奥の泉のように清鮮な音楽。21世紀のハイドンの向かう方向を、フォルテピアノのあり方を明確に示した、画期的な演奏の登場です。 (Ki)
HMX-2961994
(ハイドン・エディション)
ハイドン:ピアノ・ソナタ集2
第58番ハ長調Hob.XVI:48、
第59番変ホ長調Hob.XVI:49、
第60番ハ長調Hob.XVI:50、
第62番変ホ長調Hob.XVI:52
アラン・プラネス(P)

録音:2007年10月
プラネスは1981年までアンサンブル・アンテルコンタンポランに所属、迷いのない清冽なタッチ、音楽の構築の見事さ、そして比類なき安定感。まさにフランスの巨匠、といったところのピアニストです。音楽学生なら必ず弾く第62番変ホ長調のソナタも実に鮮烈、意外な重厚感も漂う見事な演奏。他のソナタも大変見事、思わず姿勢を正して聴き入ってしまいます。   (Ki)
HMX-2962022(2CD)
ハイドン:弦楽四重奏曲集Op.33(全6曲)
Op.33-1Hob.III:37ロ短調
Op.33-2Hob.III:38変ホ長調
Op.33-3Hob.III:39ハ長調
Op.33-4Hob.III:40変ロ長調
Op.33-5Hob.III:41ト長調
Op.33-6Hob.III:42ニ長調
カザルスSQ

録音:2008年5、7月
充実した作品群が、鑑賞者にとっても演奏者にとっても魅力のロシア四重奏曲集。カザルス弦楽四重奏団の瑞々しい感性が紡ぐ緻密なアンサンブルは見事。「冗談」と呼ばれることもあるOp.33-2の終楽章も、楽器間でめまぐるしく駆け巡る音符群を見事に操りますOp.33-3の「鳥」も、本当に鳥がさえずりあっているようで愛らしく、思わず微笑んでしまう出来栄え。カザルス弦楽四重奏団は、1997年に結成された若手アンサンブル。注目株のカルテットです。 (Ki)
HMX-2962029
ハイドン:交響曲第80番ニ短調Hob.I:80
 ヴァイオリン協奏曲第1番ハ長調Hob.VIIa:1
 交響曲第49番ヘ短調「受難」Hob.I:49
フライブルク・バロック・オーケストラ
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指、Vn)

録音:2008年8月
交響曲80番は、冒頭から、オペラの序曲を思わせる作品。名手ゴルツ率いるフライブルク・バロック・オーケストラの演奏は、強弱や表情も変幻自在、ワクワク感と激しさに満ちたものとなっています。そして録音が素晴らしい!瑞々しく響く弦の音色、ボワーンと伝わってくる木管の馬力ある音色に耳を離すことができません。ヴァイオリン協奏曲では、ゴルツのソロ・ヴァイオリンの腕の確かに思わず唸らされます。 (Ki)
HMX-2962030
(ハイドン・エディション)
エルサレムSQ/ハイドン:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲ヘ短調op.20-5,Hob.III:35、
ハ長調op.33-3,Hob.III:39「鳥」、
ニ長調op.76-5,Hob.III:79
エルサレムSQ

録音:2008年9月
若手ながらどっしりと息の合ったアンサンブルとツヤのある音色で人気のあるエルサレムSQのハイドンも、新録音で登場。おそろしいほどまでに美しい音で収録された、充実の作品群にノックアウトされ通しの1枚です。   (Ki)
HMX-2968096(2CD)
J.S.バッハ・エッセンシャル
(1)ブランデンブルク協奏曲第5番〜第1楽章
(2)マタイ受難曲第2部最終部
(3)無伴奏チェロ組曲第5番〜プレリュード
(4)平均律クラヴィーア曲集第1巻〜前奏曲とフーガ
(5)トッカータとフーガニ短調(Vn編曲版)
(6)カンタータBWV170より第1番アリア
(7)復活祭オラトリオBWV249〜合唱「おお神よ、汝義なる神よ」BWV767
(8)フーガの技法コントラプンクトゥス1(4声)
(9)カンタータ「新たに生まれし嬰児」BWV122〜第4曲アリア
(10)カンタータ「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV21
(11)管弦楽組曲第3番〜エア、管弦楽組曲第2番〜バディヌリー
(12)カンタータ「泣き、嘆き、憂い、怯え」BWV12
(13)ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタト短調BWV1029〜I.ヴィヴァーチェ
(14)ゴルトベルク変奏曲〜アリアと変奏16
(15)バスのためのカンタータBWV158〜アリア
(16)マニフィカトニ長調BWV243〜
(17)パルティータBWV1079
(18)クリスマス・オラトリオBWV248〜
(19)モテット「来ませ、イエスよ、来ませ」BWV229
(20)「いざやもろびと神に感謝せよ」
(21)ロ短調ミサ曲より「サンクトゥス」
(22)パストラーレBWV590
(1)ベルリン古楽アカデミー
(2)ヘレヴェッヘ
(3)ケラス
(5)マンゼ(Vn)
(6)フィンク(A)、ミュレヤンス(指)フライブルク・バロックO
(7)シュタイアー(Cem)
(8)フレットワーク
(9)ヘレヴェッヘ(指)コレギウム・ヴォカーレ、イェゾフセク(S)
(10)シャペル・ロワイヤル、ヘレヴェッヘ(指)
(12)ヘレヴェッヘ
(13)クインターナ
(14)エガー
(15)コーイ(Bs)、ヘレヴェッヘ
(16)ヘレヴェッヘ
(17)オデット
(18)ヤーコプス
(19)ヤーコプス
(20)ロッグ
(21)ヘレヴェッヘ
(22)タロー(P)
2009年5月のゴールデンウィークに開催されるラ・フォル・ジュルネ2009のテーマ作曲家は「バッハとヨーロッパ」。ハルモニアムンディもこれに合わせてスペシャルセットを作りました。名曲の聴きどころや、ムンディが誇る名録音がずらりと入ってこの価格、かなりのお値打ちもの。バッハの音楽宇宙を1枚や2枚のCDなんぞで語れるわけはありませんが、やはりこうやってまとめて聴いてみると、「音楽の父」なんだな、と実感してしまいます。   (Ki)
HMX-2968298(2CD)
(ハイドン・エディション)
ハイドン:ピアノ三重奏曲集
第32、33、34、35、36、37番
パトリック・コーエン(フォルテピアノ)、
エーリッヒ・ヘーバルト(Vn)、
クリストフ・コワン(Vc)
ハイドンのピアノ三重奏曲は、当時生まれて間もなかったこのジャンルの布石となりました。楽器三種それぞれが独立し、そして美しく調和し、時代にあった音楽言語で生き生きと語っています。作品が書かれてから200年余後、名手三人がピリオド楽器でこれらの名曲を生き返らせています。  (Ki)
HMX-2968302(2CD)
(ハイドン・エディション)
ハイドン・セレブレーション1809−2009
(1)交響曲第6番「朝」〜アダージョ−アレグロ
(2)カンタータHob.XXIV1:3
(3)ファンタジー,ハ短調Hob.XVI:4
(4)弦楽四重奏曲op.33-2〜スケルツォ・アレグロ
(5)チェロ協奏曲第2番ニ長調〜第2楽章/
(6)ピアノ三重奏曲第38番ニ長調より
(7)ピアノ協奏曲ニ長調Hob.XVIII:11
(8)弦楽四重奏曲「ひばり」(第1,2,4楽章)
(9)ピアノ・ソナタ第61番ニ長調
(10)「四季」〜夏
(11)交響曲第92番「オックスフォード」
(1)ミュレヤンス(指)フライブルク・バロックO、
(2)シュペリング(指)、
(3)プラネス(P)、
(4)カザルスSQ、
(5)ケラス(Vc)、
(6)コワン、ヘーバルト、コーエン、
(7)シュタイアーほか
(8)エルサレムSQ
(9)プラネス
(10)ヤーコプス、
(11)ヤーコプスほか
ハイドンの生涯と彼の作品についての美しいフルカラーブック+彼の音楽の聴きどころがぎゅっと集まった2枚CDから成る、スペシャル・エディション。(Ki)

HMX-2987054
アリア・ムジカの道
スペイン系ユダヤ人の礼拝伝統曲(6曲)
地中海の伝統曲(3曲)
中世スペインのキリスト教の礼拝伝統曲(8曲)
ミゲル・サンチェス(指)
アリア・ムジカ

録音:1997-2002年

H.M.F〜[Resonances] music&monumentsシリーズ
ハルモニアムンディがお届けする、世界の名所旧跡にゆかりのある作品をあつめたシリーズ。美しい写真、作品当時の主な出来事などを記した年表やその場所のイラスト地図などもついた充実のブックレットは、英語とフランス語版で1冊ずつ入っているという豪華さ。歴史、世界の様々な場所に思いを馳せながら、美しい音楽(廃盤のものも含まれます)に浸れるシリーズとなっております。
HMX-2908546(2CD)
「サン・マルコ寺院&ヴェネツィア」ルネッサンス&バロック
■CD1
(1)G.ガブリエーリ(c.1553/56-1612):オルガンを含む合奏によるソナタとカンツォーナ集
(2)ハンス・レオ・ハスラー(1562-1612):ミサ「マリアは言われた」
■CD2
(1)G.ガブリエーリ:主よ、ききたまえ(Exaudi me Domine)16声
(2)モンテヴェルディ:聖マリアのための夕べの祈り(抜粋)
(3)倫理的宗教的森(抜粋)
(4)クラウディオ・メルロ(1533-1604):トッカータ
(5)モンテヴェルディ:アリアンナの嘆きより聖母マリアの悲しみ
■CD1
(1)コンチェルト・パラティーノ、ブルース・ディッキー
(2)アンサンブル・ヴォーカル・ヨーロピアン、
 ヘレヴェッヘ(指)
■CD2
(1)パウル・ファン・ネーヴェル(指)、
 ウエルガス・アンサンブル
(2)ルネ・ヤーコプス(指
 )コンチェルト・ヴォカーレ
(3)ウィリアム・クリスティ(指)
 レザール・フロリサン
(4)(5)マリー・クリスティーナ・キール(S)、
 コンチェルト・ソアーヴェ、
 ジャン=マルク・エメ(指)

録音:1986-2005年
サン・マルコ寺院&ヴェネツィア」ルネッサンス&バロックと題した2枚組。当時の音楽の聖地、サン・マルコ寺院で鳴り響いた音楽を集めており、 美しい宗教作品の響きに魅了されます。 (Ki)
HMX-2908548(2CD)
修道院の聖歌〜中世の聖歌、およびポリフォニー
[CD1](1)ミラノ、ベネヴェント、ローマ、古代ローマの教会でうたわれた聖歌
(2)グレゴリオ聖歌
(3)シトー会の聖歌
[CD2]ローマ時代
(1)西暦1000年:この世の終わりのためのミサ曲〜キリスト昇天のための中世の単旋聖歌とポリフォニー
(2)巡礼〜聖ヨハネの奇跡
(3)修道院の歌、リモージュとアキテーヌの聖歌
[CD1]
アンサンブル・オルガヌム、
マルセル・ペレス(指)
デラー・コンソート、
アルフレート・デラー(指)

[CD2]
(1)(2)アノニマス4
(3)シアター・オブ・ヴォイセズ、
ポール・ヒリヤー(指)

録音:1971-2009年
中世から13世紀頃にかけて、各地の重要な修道院で歌われていた聖歌などをあつめたセット。単旋律聖歌から、ポリフォニーまで、濃密な祈りの 音楽がつづきます。 (Ki)
HMX-2908550(2CD)
ロワール川の城々〜ルネッサンスの宮廷音楽

[CD1]戦争と王宮の晩餐
[CD2]ラブレーの楽しい宴〜16世紀前半のシャンソンと器楽音楽
[CD1]ジェレミー・バーロウ(指)
 ザ・ブロードサイド・バンド、
 アンサンブル・クレマン・ジャヌカン&ドミニク・ヴィス
[CD2]アンサンブル・クレマン・ジャヌカン&ドミニク・ヴィス

録音:1984-1994年
ヴィス&アンサンブル・クレマン・ジャヌカンの名盤、ラブレーの楽しい宴などを含む、ルネッサンスの宮廷音楽を集めたセット。 (Ki)
HMX-2908552(2CD)
ウェストミンスター寺院の音楽と音楽家たち〜タリスからブリテンまで
[CD1]
ロバート・ホワイト(c.1538-1574)、ロバート・パーソンズ(c.153-1570)、オルランド・ギボンズ(1583-1625)、クリストファー・ギボンズ(1615-1676)、パーセル(1659-1695)らの作品
[CD2]
ヴォーン=ウィリアムズ:天上からの真実、神に祝福された息子
ブリテン:聖と俗ほか
[CD1]スティレ・アンティコ、
 マギーガン、ヘレヴェッヘ他
[CD2]RIAS室内cho、
 マルクス・クリード(指)ほか

録音:1992-2012年
イギリスで戴冠式が行われるウェストミンスター寺院は英国の音楽の一大聖地。何世紀にもわたって、英国のオルガン奏者、歌手、作曲家たちはこ の寺院とかかわりを持っていました。ギボンズからブリテンまで、5世紀にわたる音楽が、寺院の回廊から本堂までのツアーを導いてくれるようです。 (Ki)
HMX-2908554(2CD)
「アルハンブラをたずねて」中世から20世紀までのグラナダ
[CD1]異種族混合の象徴
(1)アラブ=アンダルシアの音楽より
(2)スペインのセファルディの音楽より
(3)アルフォンソ賢王のための音楽
(4)カンシオンとエンサラーダ
(5)ハカラス!
[CD2]建築の夢
(1)ドビュッシー:「グラナダの夕べ」「ヴィーノの門」
(2)トゥリーナ:5つのジプシーの踊りop.55
(3)ファリャ:歌曲
(4)ファリャ:アンダルーサ、夜想曲
(5)ファリャ:はかなき人生
(6)ファリャ:スペインの庭の夜
[CD1]
(1)アトリウム・ムジケー&パニアグワ
(2)アリア・ムジカ&ミゲル・サンチェス
(3)ザ・デュファイ・コレクティヴ
(4)カアンサンブル・クレマン・ジャヌカン、ドミニク・ヴィス
(5)アンドルー・ローレンス・キング
[CD2]
(1)アラン・プラネス(P)
(2)アルベルト・ギノヴァール
(3)ベルナルダ・フィンク、アンソニー・シピリ
(4)ペリアネス(P)
(5)ポンス(指)グラナダ市O
(6)ペリアネス、ポンス、BBC響

録音:1976-2011年
グラナダは歴史的に重要な都市であるだけでなく、そのとりわけ有名なアルハンブラ宮殿や庭園は、西洋の多くの作曲家を魅了、音楽の題材とされ てきました。異国情緒たっぷりな作品をお楽しみ頂けます。 (Ki)
HMX-2908556(2CD)
サンスーシ宮殿の音楽〜フリードリヒ大王の宮廷
[CD1]
(1)グラウン(1703-1771):序曲とアレグロ
(2)フリードリヒ大王(1712-1786):フルートと通奏低音のためのソナタ
(3)C.P.E.バッハ:チェンバロ,弦と通奏低音のためのコンチェルト Wq20 ハ長調
 交響曲変ホ長調 Wq179
[CD2]
バッハ:音楽の捧げもの
[CD1]
(1)ベルリン古楽アカデミー
(2)ベルリン古楽アカデミー、
 クリストフ・フントゲブルツ(Fl)、アンティエ・シュロック(Fl)、ラファエル・アルパーマン(Cemb)
(3)ベルリン古楽アカデミー
[CD2]
モロニー(Cem)、スィー(Fl)、ハロウェイ(Vn)、リンデン(Vc)、クック(Cem)

録音:[CD1]2000-2011年、 [CD2]1987年
フリードリヒ大王(2世)は音楽を愛したことでも知られていますが、その居城であったサンスーシ宮殿にまつわる音楽を集めた2枚。 (Ki)
HMX-2908558(2CD)
ウィーン古典派逍遥
[CD1]ウィーンの歴史的風景
(1)モーツァルト:「魔笛」より(抜粋)
(2)ハイドン:「天地創造」より(抜粋)
(3)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番(全曲)
[CD2]サロンと家庭音楽
(1)モーツァルト:グルックの『メッカの巡礼』の「愚かな民が思うには」による10の変奏曲 ト長調 K455
(2)モーツァルト弦楽四重奏曲第19番 ハ長調 K465「不協和音」
(3)ベートーヴェン:遥かなる恋人にop.98
(4)シューベルト:踊りD826、人生の喜びD609
(5)シューベルト:月に寄す、野ばら
(6)シューベルト:ますD550
[CD1]
(1)ヤーコプス
(2)ヤーコプス
(3)ポール・ルイス(P)、
 ビエロフラーヴェク(指)BBC響
[CD2]
(1)アンドレアス・シュタイアー
(2)カザルスSQ
(3)ヘンシェル、シェーファー
(4)ペーターセン、フォンドゥング、ギューラ、ヤルノット、クリストフ・ベルナー
(5)ギューラ、ベルナー
(6)ゲルネ、アンドレアス・ヘフリガー

録音:2002-2013年
音楽の聖地、ウィーン。ウィーンで生まれ、ウィーンで活躍した作曲家たちの作品を集めました。 (Ki)
HMX-2908560(2CD)
「パリ」ドビュッシー 、ラヴェル 、サン = サ ーンス、サティ
[CD1]旧と新
(1)ドビュッシー:ラモー讃、ルーブルの思い出、金色の魚
(2)ラヴェル:古風なメヌエット、ソナチネ
(3)ショーソン:詩曲
(4)ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
(5)ラヴェル:シェエラザードより「魔法の笛」
(6)サティ:グノシエンヌ第3番
(7)アーン:私の詩に翼があったなら
(8)サティ:シテール島への船出
[CD2]想像とモダニズム
(1)ドビュッシー:「もう森へは行かない」
(2)サティ:シネマ
(3)サン=サーンス:ギーズ公の暗殺
(4)クルト・ヴァイル:セーヌ哀歌
(5)マックス・ボネ:夢のための小さなワルツ
(6)プーランク:パリへの旅、モンパルナス、ホテル
(7)サティ:彫刻再発見
(8)サティ:エンパイア劇場の歌姫
(9)メサジェ:恋人は二人
[CD1]旧と新
(1)アラン・プラネス(P)
(2)アレクサンドル・タロー(P)
(3)イザベル・ファウスト(Vn)、ベルリン・ドイツSO、マルコ・レトーニャ(指)
(4)フィリップ・ベルノー(Fl)、アリアーヌ・ジャコブ(P)
(5)ベルナルダ・フィンク、ベルリン・ドイツSO、ケント・ナガノ(指)
(6)アレクサンドル・タロー(P)
(7)コンスタンティン・ヴォルフ(Bs-Br)、トルング・サム(P)
(8)ファウスト、タロー
[CD2]想像とモダニズム
(1)アラン・プラネス(P)
(2)タロー&ル・サージュ
(3)アンサンブル・ミュジク・オブリク
(4)ファスベンダー(Ms)、コルド・ガーベン(P)
(5)カリン・キュストナー(アコーディオン)
(6)カルトホイザー(S)、ウジェーヌ・アスティ(P)
(7)ゲリエ(Tp)、タロー(P)
(8)ジュリエット、タロー(P)
(9)ドゥラヴォー(Ms)、イヴ・プリン(P)

録音:1997-2013年
音楽の都、パリ。フランスの作曲家、そしてパリにあこがれた海外の作曲家の作品を集めた2枚。現在入手困難なファウストのショーソン:詩曲が入っ ているのも見逃せません。 (Ki)

HMX-2908873(6CD)
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集+チェロとピアノのための作品全曲+ヴァイオリン・ソナタ全曲

■CD1
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集 [HMC 902125/ KKC 5385
第6番変ホ長調 op.70-2/第7番「大公」変ロ長調 op.97

ベートーヴェン:チェロとピアノのための作品全集[HMC 902183/ KKC 5402
■CD2
モーツァルトの『魔笛』の「娘か女か」の主題による12の変奏曲 ヘ長調 op.66/チェロ・ソナタ第1番ヘ長調op.5-1/チェロ・ソナタ第2番 ト短調 op.5-2/ヘンデルの『ユダ・マカベア』の「見よ勇者は帰る」の主題による12の変奏曲 ト長調WoO.45 
■CD3
チェロ・ソナタ第3番イ長調 op.69/モーツァルトの『魔笛』の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 /WoO.46/チェロ・ソナタ第4番ハ長調 op.102-1/チェロ・ソナタ第5番ニ長調 op.102-2

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集[HMC 902025/ KKC 5111
■CD4
ソナタ第1番ニ長調 Op.12-1/ソナタ第2番イ長調 Op.12-2/ソナタ第3番 変ホ長調 Op.12-3/ソナタ第4番イ短調 Op.23
■CD5
ソナタ第5番「春」ヘ長調 Op.24/ソナタ第6番 イ長調 Op.30-1/ソナタ第7番ハ短調 Op.30-2
■CD6
ソナタ第8番ト長調 Op.30-3/ソナタ第9番「クロイツェル」 イ長調 Op.47*/ソナタ第10番ト長調 Op.96
■CD1
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ/Alois Graff, 1828頃(エドウィン・ボインクによる修復、メルニコフ蔵) 
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン/1704年ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」) 
ジャン=ギアン・ケラス(チェロ/Geoffredo Cappa 1696年) 
録音:2011年9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)

■CD2、CD3
ジャン=ギアン・ケラス(Vc) 
アレクサンドル・メルニコフ(P) 
録音:2013年10&12月/テルデックス・スタジオ・ベルリン

■CD4、CD5
イザベル・ファウスト(Vn)
アレクサンドル・メルニコフ(P)
録音:2008年6、7、9月、2006年5月*
KING INTERNATIONAL ]-3 ファウスト、ケラス、メルニコフという3人のスターによるベートーヴェンの録音がボックスで登場!ピアノ三重奏曲はピリオド楽器での演奏。ケラスとメルニ コフによるベートーヴェンのチェロとピアノのための作品全集は2014年度第52回レコード・アカデミー賞を受賞した名盤です。ファウストとメルニコフに よるソナタ全集もロングセラーの名演奏!
ピアノ三重奏曲第6番は、「幽霊」とならんで作品70として出版されたもので、「傑作の森」と称される中期に生み出された作品。ベートーヴェンのピア ノ三重奏曲の中では比較的地味な存在ですが、ベートーヴェン自身が非常に高く評価していた作品で、晴れやかな楽想が印象的な名作です。「大公」は歴 史上に燦然と輝く名曲にして大曲。冒頭のメルニコフによるひたひたとしたピアノ独奏に、ファウストのまばゆくまっすぐな音色のヴァイオリンと、ケラスの豊 かな響きと推進力のあるチェロが加わると、これから始まる雄大な世界への期待が高まります。三人ともひとつひとつのフレーズを慈しむように、実に細や かに表情づけを施しながら演奏しており、息をのむような美しい瞬間が随所に現れます。室内楽史に燦然と輝く名曲の、決定的な名演です!
チェロとピアノの作品全集は2014年第52回レコード・アカデミー賞受賞の名盤。ソナタ第1番第1楽章、アレグロ部分でのベートーヴェンならではの 溌剌としたパッセージも実に活き活きとしており、抜群に息の合った掛けあいには聴きいってしまいます。有名な第3番の冒頭、チェロが奏でるのびのびと した第一主題も、ケラスは実に楽々と奏で、チェロを受けて入るメルニコフのピアノも絶妙の表情です。第4、5番が書かれたのは1815年、ベートーヴェ ン後期の世界を感じさせるもの。とくに第4番は、「ピアノとチェロのための自由なソナタ」とも題されているように自由な形式のソナタで、作品全体がひと つの幻想曲のような作品。第5番は古典的なソナタ形式に忠実ではありますが、フーガのような部分が目立つことや、緩徐楽章(チェロ・ソナタ5曲のう ち唯一)での瞑想性など、やはり後期の特徴が表れております。ケラスもメルニコフも、研ぎ澄まされた音色で独特の世界を表現しています。ベートーヴェ ン得意の変奏曲では、ケラスとメルニコフは実に颯爽と軽やか、表情豊か。快心の出来栄えのベートーヴェンです!
ファウストは、ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」の第1楽章の有名な冒頭で、実に繊細で可憐な表情を見せており、彼女のセンスと知性が光ります。ピ アニストのメルニコフも、弱音でもくっきりとした発音とピリッと線の通った和声感、一糸乱れぬピアニズムで聴かせます。お互いに自由に羽ばたいているのに、 息はピタリと合っており、見事の一語です。

HMX-2932100(5CD)
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲全集+三重協奏曲
[CD1]変ホ長調 op.1-1、ト長調op.1-2
[CD2]ハ短調 op.1-3、変ロ長調 op.11-1、変ホ長調op.44
[CD3]ニ長調op.70-1(「幽霊」)、 変ホ長調 op.70-2
[CD4]変ロ長調 op.97(「大公トリオ」)、ト長調 op.121a(「私は仕立て屋カカドゥ」の主題による10の変奏曲とロンド)、
変ホ長調 WoO 38、変ロ長調 WoO 39
[CD5]三重協奏曲 ハ長調 op.56
トリオ・ヴァンダラー〔ジャン=マルク・フィリップス=ヴァイジャベディアン(Vn、ペトルス・グアルネリウス(1748、ヴェネツィア))/ラファエル・ピドゥー(Vc、Goffredo Cappa(1680))/ヴァンサン・コック(P)〕
ケルン・ギュルツェニヒO、
ジェイムズ・コンロン(指)

録音:CD1-4/ 2010年12月、2011年9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
これ以上の演奏は望めないのでは、と思わされてしまうベートーヴェン。名トリオ、トリオ・ヴァンダラーによる結成25周年を迎えた頃に録音したピアノ三重奏全集の再登場盤[原盤:HMC-902100(国内仕様KKC-5635・レコード芸術特選)ともに廃盤]。まず何と言っても、ヴァンサン・コックのピアノの粒のそろったタッチ(特に初期作品)がひときわ輝きを放ちます。ベートーヴェン自身が素晴しいピアニストであったことを実感させる、素晴しく充実したピアノ・パートは圧巻です。魅惑の旋律とかけあいを展開するヴァイオリンとチェロも、全てが完璧に融合しています。それぞれの奏者の技量の高さが同じくらいにハイレヴェルで、音楽の方向も同じだからこそのこのアンサンブルは、他ではなかなか得られないものではないでしょうか。そして三重協奏曲は、LDC2781142(2001年発売)およびHMG502131で発売されていたもの(カップリングの「エグモントのための音楽」はこのボックスには含まれません)。三重協奏曲で魅せるトリオ・ヴァンダラーの極上の対話に注目したい名盤です。オーケストラは名門ケルン・ギュルツェニヒ管。コンロンの指揮のもと、かっちりとしたアンサンブルを展開しています。
18世紀の終り、ピアノ三重奏曲は、ピアノ・ソナタの延長線上にあるもの、いわばヴァイオリンやチェロが、ピアノの補強やアクセント的な役割を担うものとされ、弦楽四重奏よりも一段軽めなジャンルで、三楽章構成で、最終楽章は軽やかで優雅なロンドで書かれるのが常でした。ベートーヴェンはこの慣習に終止符を打つべくピアノ三重奏曲op.1を1795年、世に出しました。弦楽四重奏曲と同じように四楽章構成にし、終楽章をソナタ形式で書くことにより、音楽に深いドラマと交響曲のように雄大さを与えました。そして自身がピアニストとして舞台に招かれることを前提として作曲したため、とりわけこのop.1はピアノ・パートの充実が目立ちます。そんな野心に溢れた若きベートーヴェンのop.1に始まり、交響曲第3,5,6番などを書いた充実期(1810年前後)に生み出されたop.70など、ベートーヴェンが折に触れ作曲し続けたピアノ三重奏曲は、どの作品も、またどの作品の各パートも目を見張る充実ぶり。慣習の3楽章構成で、最終楽章がロンドの作品もありますが、どれもベートーヴェンの野心と情熱、才能と創意に満ちています。そんなピアノ三重奏の全曲を、トリオ・ヴァンダラーの素晴しい演奏で心行くまで堪能できる、贅沢なセットです。
トリオ・ヴァンダラーはパリ国立高等音楽院の卒業生三名によって1987年に結成されました。1999年にハルモニアムンディで録音をはじめ、これまでに発売されたCDはどれも極めて高く評価され、特にメンデルスゾーンのトリオ集(HMC901961)はニューヨーク・タイムズ紙でも決定盤として紹介されました。古典派、ロマン派から現代までの幅広いレパートリーを可能にするそれぞれのメンバーの技量の高さで、テレパシーともいわれる

HAX-8901139(3CD)
シャルパンティエ:『メデ』 ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
メデ:ジル・フェルドマン(S)
ジャゾン:ジル・ラゴン(T)
クレオン:ジャック・ボナ(Bs)
クレウス:アニェス・メロン(S)
オロンテ:フィリップ・カントル(Br)

録音:1984年4月ヴェルサイユ宮劇場
「メデ」はシャルパンティエによる唯一の抒情悲劇。1984年にクリスティとレザール・フロリサンによって行われた復活蘇演により、この「メデ」は今日でも 演奏されるようになったといえるでしょう。レザール・フロリサンが発足して間もないころの録音ですが、当初から最高のレヴェルでの演奏を展開していたことに あらためて驚かされる内容です。メデ(メディア)が自分を捨てた男への復讐から自分の息子までをも殺害する物語にシャルパンティエがつけた音楽は、半音階 や転調が効果的かつ劇的に用いられたもの。クリスティとレザール・フロリサン、そして名歌手たちの緊張感みなぎる演奏は今なお色あせることがありません。
HAX-8901257(3CD)
リュリ:歌劇『アティス』 ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
アティス:ギ・ド・メイ(T)
ジベル:ギュメット・ロランス(Ms)
サンガリート:アニェス・メロン(S)
セレヌス:ジャン・フランソワ・ガルディユ(Bs)
イダス:ジャック・ボナ(Bs)
ドリス:フランソワーズ・スメラーズ(S)
「眠り」(ヒュプノス):ジル・ラゴン(T)
モルフェ:ジャン=ポール・フシェクール(T)
フォベトール:ベルナール・ドゥルトレ(Bs)
ファンターズ:ステファン・マツェイェフスキ(Br)

録音:1987年1月
リュリの最大傑作「アティス」の世界初録音盤(平成元年度レコード・アカデミー賞音楽史部門受賞)。奇怪な神話に基づき、類稀なる美青年アティスがその 美しさゆえ多くの女性の誘惑と嫉妬にふりまわされ、ついには死に至るまでを父親との倒錯愛もからめて進行します。リュリの音楽はきわめて流麗。クライマック スの「復讐の場」をはじめ、クリスティの指揮も緊張感にあふれていて実に見事です。歌唱陣も充実のメンバーですが、器楽パートにクリストフ・ルセやヒューゴ・ レーヌらの名が連なっていてこれまた豪華。録音から30年以上経っていますが、録音のクオリティ、演奏の鮮烈さは他では得がたいものとなっています。 (Ki)
HAX-8901367(3CD)
ラモー:オペラ=バレエ『優雅なインドの国々』 ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
<ソプラノ>クラロン・マクファーデン、イザベル・プルナール、サンドリーヌ・ピオー、ノエミ・リム
<テノール>ハワード・クルック、ジャン=ポール・フシェクール
<バリトン>ジェローム・コレア
<バス>ニコラ・リヴェン、ベルナール・ドルトレ

録音:1991年1月
1990年のエクス・アン・プロヴァンス音楽祭での上演が大好評を博したのを受けて録音された名盤。幕ごとに1つの逸話があり、バレエを随所に取り入れ た歌劇です。 インドを舞台とした異国趣味と音楽的多彩さで、ラモーの歌劇中最も親しまれています。18世紀ヴェルサイユ文化華やかな頃、37年の間に700回も上演され たといいます。 (Ki)
HAX-8901887(2CD)
シャルパンティエ:「病は気から」
新しい幕間曲(間奏曲)「無理強いの結婚」より*
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

モニク・ザネッティ(S)
ドミニク・ヴィス(CT)
ハワード・クルック(T) 他
シリル・オヴィティ(CT)*、マルク・モイヨン(Bs)*、リザリンドロ・アバディ(Bs)*

録音:1990年4月3-8日、2013年12月21-23日*(無理強いの結婚)
クリスティの名盤、「病は気から」。対話部分も収録された完全版です。2022年はモリエール(1622-1673)生誕400年。モリエールはフランスのシェイクス ピアのような存在で、多くの研究者による膨大な本がありますが、モリエールの芸術を理解するうえで重要不可欠だった音楽は、長いこと忘れ去られたままでした。 この状況を変えたのが、クリスティ。彼はこのモリエール原作のコメディ=バレを鮮やかに蘇演し、フランス国内のみならず世界中にフランスが誇る戯曲家の存在が 生み出した音楽を世に知らしめてきました。発売当時、フランス発のセンセーションとなった名録音「病は気から」全曲版、そしてこのたびボーナストラックとして、 2013年に録音された「無理強いの結婚」の新しい幕間曲(間奏曲)も収録しています。フランスが誇る巨匠クリスティによる、フランスの粋を極めた音楽にどっ ぷり浸かれます。 (Ki)

HMX-8904057(8CD)
シャルパンティエ・ボックス


■CD1〜61:02
(1)聖チェチーリアの殉教 H.413
(3)マニフィカト H.73(3つの声、フルートと通奏低音のためのモテット)
■CD2〜46:45
(1)歌劇「アクテオン」 H.481
(2)「強制結婚」と「エスカルバーニャ伯爵夫人」(H.494)序曲
■CD3,4,5〜61:08+59:01+61:06
歌劇「メデ」 H.491
■CD6〜48:41
(1)聖ペテロの否認 H.424
(2)四旬節のための瞑想 H.380-389
■CD7-8〜60:16+62:19
歌劇「ダヴィデとヨナタン」 H.490
レザール・フロリサン(器楽・合唱)
ウィリアム・クリスティ((指)チェンバロ、オルガン)
(※[CD1](3)および[CD6](1)(2)以外)

■CD1〜61:02
ドミニク・ヴィス(C-T)、ミシェル・ラプレニ(T)、フィリプ・カントール(Bs)、ワルター・ファン・ホーヴェ(Fl)、クリストフ・コワン(Vc)ほか
録音:(1)(2)1979年11月 (3)1981年5月
■CD2〜46:45
ドミニク・ヴィス(C-T)、ミシェル・ラプレニ(T)、フィリップ・カントール(Br)
録音:1982年4月
■CD3,4,5〜61:08+59:01+61:06
メデ:ジル・フェルドマン(S)、ジャゾン:ジル・ラゴン(T)、クレオン:ジャック・ボナ(Bs)、ネリーヌ:ゾフィー・ブーラン(S)、クレウス:アニェス・メロン(S)、オロンテ:フィリップ・カントール(Br)他
録音:1984年4月ヴェルサイユ宮劇場
■CD6〜48:41
(1)オスティアリア:アニェス・メロン(S )、アン キッラ:モニク・ザネッティ(S ) 、ドミニク・ヴィス 、ジェラール・レーヌ (C-T ) ほか、エリザベス・マティファ(バス・ヴィオール)、イヴォン・ルペラン(Cem)、エリック・ベロ(テオルボ)
(2)ドミニク・ヴィス、ジェラール・レーヌ(C-T)、イァン・ハニーマン、ミシケル・ラプレニ(T)、フィリップ・カントール、フランソワ・フォシェ(Bs)、エリザベス・マティファ(バス・ヴィオール)、イヴォン・ルペラン(Cem)、エリック・ベロ(テオルボ)
録音:1985年4月
■CD7-8〜60:16+62:19
ダヴィデ:ジェラール・レーヌ(C-T)、ヨナタン:モニク・ザネッティ(S)、女予言者:ドミニク・ヴィス(C-T)、サウル:ジャン=フランソワ・ガルデイユ(Bs)、ヨアベル:ジャン=フランソワ・フシェクール(T)ほか
録音:1988年6月
レザール・フロリサンの40年にわたる録音活動からシャルパンティエ作品の選りすぐりがボックスで登場!1979年にクリスティによって設立されたアンサンブ ル「レザール・フロリサン」。シャルパンティエの音楽劇「花咲ける芸術」から名前をとっており、シャルパンティエはクリスティにとって特別な存在であることがわ かります。クリスティはこれまでにシャルパンティエの作品を25ほど録音しております。このたび、最初期の録音も含むかたちで再発売のはこびとなりました。最 初期のドミニク・ヴィスの他では得難い歌声、第二期ともいえる時期の中心メンバーであったジェラール・レーヌやモニク・ザネッティらと、体系的にグループの歴 史を感じることができます。また「メデ」に関してクリスティは2度録音を行っていますが1984年の最初の録音が復刻されており、当時のシャルパンティエ再興 への熱量が感じられる演奏には圧倒されます。 〜シャルパンティエはこれまでも、そしてこれからも、レザール・フロリサンの礎であり続けるのです〜と、リュリなどのフランス・バロックも知り尽したクリスティが 今なお特別な思いを寄せているシャルパンティエの名録音の数々、ご堪能ください! ブックレットには、クリスティのインタビュー、および各作品についての解説が掲載されています(日本語訳なし)。歌唱歌詞はハルモニアムンディのホームページに 掲載されています。 (Ki)



HAX-8908972(3CD)
レザール・フロリサン40周年記念ボックス〜名場面&名録音選集
■CD1
シャルパンティエ:「花咲ける芸術」H.497より序曲
 『ダヴィデとヨナタン』よりサウル「Ou suis-je ? Qu’ai-je fait ?」、ダヴィデ「Ciel ! Quel triste combat en ces lieux me rappelle ?」(サウル:ジャン=フランソワ・ガルデイユ(バス)、ダヴィデ:ジェラール・レーヌ(C.T))
 『病は気から』第1の幕間劇よりスパカモン「Notte e di v'amo e v'adoro」(ハワード・クルック(T))
 『ピグマリオン』よりピグマリオンのアリア「Fatal Amour, cruel vainqueur」(ピグマリオン:ハワード・クルック(テノー ル))
リュリ:歌劇『アティス』より序曲、「プレリュード」、「眠り」ほか(眠り:ジル・ラゴン(T))
ラモー:『カストールとポリュックス』よりスパルタ人たち、テライールのアリア「Tristes apprets, pales flambeaux」(テライール:アニェス・メロン(S))
 『アナクレオン』よりアナクレオンのアリア「Quel bruit ? Quelle clarte ?」(アナクレオン:ルネ・シレル(Br))
 『優雅なインドの国々』よりツァイールのアリア「Amour, quand du destin」(ツァイール:サンドリーヌ・ピオー(S))
 『ダルダニュス』よりダルダニュス「Hatons-nous, courons a la gloire」(ダルダニュス:ザッカリー・ワイルダー(T))
カンプラ(1660-1744):『イドメネ』よりイリオーネ「Venez, Gloire, Fierte」ほか(イリオーネ:モニク・ザネッティ(S))
ロッシ(1597?-1653):『オルフェオ』よりオルフェオ「Lasciate Averno」(オルフェオ:アニェス・メロン(S))
ドーヴェルニュ(1713-1797):『ヴェネツィアの女』よりツェルビン「Livrons-nous au sommeil」(ツェルビン:シリル・コスタンズォ(Bs))
モンテクレール(1667-1737):『イェフテ』より行進曲、合唱「O jour heureux」
■CD2
シャルパンティエ:テ・デウムH.146よりプレリュード
 『聖ペテロの否認』H.424
 待降節の聖歌集H.36-43
ヘンデル:メサイアより「ハレルヤ」、キャロライン王妃の葬送アンセム「シオンへの道は悲しみ」より合唱「She put on righteousness」
ロッシ:Un Peccator pentito “Spargete sospiri”
モンテヴェルディ:倫理的・宗教的な森より「Chi vol che m'innamori」、「O ciechi ciechi」
リュリ:サル ヴェ・レジーナ
ヘンデル:『時と悟りの勝利』HWV 46aよりピアチェーレ「Lascia la spina, cogli la rosa」(ピアチェーレ:ルシア・マルティン= カルトン( ソ プ ラ ノ ))
ドラランド(1657-1726):Cantique quatrieme “Sur le bonheur des justes & sur le malheur des resprouvez”
 『テ・デウム』よりサンフォニー、テ・デウム・ラウダムス
バッハ:ロ短調ミサ曲より「ベネディクトゥス」(レイナウト・ファン・メヘレン(T))
ブロサール(1655-1730):ミゼレーレ・メイ・デウス*
■CD3
モンテヴェルディ:西風が帰り SV 251
 ニンファの嘆き SV 163*
 タンクレディとクロリンダの戦い SV 153*
 恋文 SV 141*
 灰となった亡骸 SV 111(マーク・パドモア、ルシール・リシャルドー、ポール・アグニューほか)
ジェズアルド:Non t’amo, o voce ingrata
ダンブリュイ(1650頃-1700):Le doux silence de nos bois
ミシェル・ランベール(c. 1610-1696):Le repos, l'ombre, le silence/Sans murmurer
レザール・フロリサン
ウィリアム・クリスティ(指)
ポール・アグニュー(指)*
クリスティが1979年に設立したレザール・フロリサン。40年にわたりバロック音楽を中心とする古楽に注力しながらも、常に新しいレパートリーを発掘 し、とりわけリュリ、シャルパンティエ、ラモーといったフランス・バロックから、パーセルやヘンデル、そしてモンテヴェルディやロッシらの作品の素晴らし さを私達に伝え続けてくれています。その音楽が宗教作品であれ、劇場作品であれ、王侯貴族の楽しみのためのものであれ、クリスティの手によってその輝 きを取り戻したものも少なくないといえるでしょう。このボックスでは、クリスティ伝説の始まりともいえる「アティス」から、最近の録音までの名場面や聴 きどころを網羅。あらためてクリスティの音楽のエレガンスに満ちた美しさを堪能できる3枚組となっております。 (Ki)

HMY-*****
ハルモニアムンディの貴重なオペラ&声楽作品の録音が、仕様も新たに特別価格で再登場!スリム・クラムシェルボックス仕様、スリーブケースにCDが収められています。
ブックレットにはトラック情報、解説(英独仏語)が掲載されています(リブレットはありません)。
HMY-2921155(3CD)
バッハ:マタイ受難曲 ハワード・クルック(T、福音史家)、ウルリヒ・コールド(Bs、イエス)、バーバラ・シュリック(S、ピラトの妻、女中1)、ルノー・マシャール(Br、ユダ)、マルク・メールスマン(ペテロ、司祭1、Br)、ルネ・ヤーコプス(C-T、証人)、ハンス・ペーター・ブロホヴィッツ(T、証人)、ペーター・コーイ(Bs、ピラト、司祭2)、カテリーヌ・ビニャレ(S、女中2)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、
イン・ドゥルチ・ユビリオ児童Cho

録音:1984年9月ブリュージュ、聖ジル教会
レヴェッヘのマタイ受難曲、旧録音の復活です!1998年録音(HMC 901676/エヴァンゲリストはボストリッジ)の新盤もありますが、やはりこ の1984年録音のものも根強い人気があります。このたびHeritageシリーズから、久々の復活登場となりました。ヤーコプスのアルト(カウンターテナー) のアリアが聴けるのもあらためて貴重です。 (Ki)
HMY-2921282(3CD)
カヴァッリ:歌劇「ジャゾーネ」 マイケル・チャンス(ジャゾーネ)、
カテリーナ・ドゥボスク(ヒュプシプレ)、
ゴリア・バンディテッリ(メデア)、
ギ・ド・メイ(エジェウス)、
ドミニク・ヴィス(デルファ)、
アニェス・メロン(アリンダ)他
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ヴォカーレ

録音:1988 年 5月
カヴァッリは、17世紀にオペラ作曲家として絶大な人気を誇りました。その代表作が、「ジャゾーネ」。これは、1649年の謝肉祭の時期に初演され た後、17世紀イタリアにおいて、もっともよく上演され、称賛も批判もされたオペラでした。1960年代まで忘れかけられた存在でしたが、オペラの 中でメデアが歌う歌の官能性や、各場面の音楽の抜群の効果(特に、メデアが海に落とされるシーンなど、音だけでも迫力満点です)など、今聴いて も非常に刺激に満ちた傑作です。 『あらすじ』 ジャゾーネはレムノス島でヒュプシピュレとの間に双子をもうけるが、その後身分を明かさぬ女性と愛し合い、そこでも双子をもうける。この身分を明 かさぬ女性は実はメデア。メデアの忠実なる乳母デルファはメデアに、ジャゾンと結婚し、何らかの戦いで父親が殺されても父親が誰であるか子供た ちがわかるようにしておくようにとアドヴァイスをしする。メデアはジャゾンのもとを訪れ、身分を明かす。ジャゾンは喜び結婚する。 ヒュプシプレはジャゾーネに、自分のところに戻るように詰め寄る。それを聞きつけたメデアは、ヒュプシプレを殺すようジャゾーネに求める。ジャゾー ネはベッソに、その役を押し付ける。魔法のパスワードを伝え、それを口にした者を殺すようにと命じる。パスワードを伝えられたのはヒュプシプレ。 しかしメデアが現れ、偶然にもパスワードを口にしてしまう。ベッソはメデアを海に落として殺そうとするが、メデアの元恋人エジェウスがこれを救い、 エジェウスはメデアの愛を取り返す。ジャゾンは打ちひしがれる。イジーフィレはこの成り行きを見て絶望し、ジャゾンに、自分を殺せ、ただし、子供 が困るから胸だけ残して子供に与えよと訴える。ジャゾンは心打たれ、再びヒュプシプレに対する思いを戻す。ジャゾーネとヒュプシプレ、メデアとエジェ ウス、そしてベッソとヒュプシプレの侍女(アリンダ)という3カップルが結ばれ、喜びの幕となる。 (Ki)
HMY-2921396(3CD)
カンプラ:歌劇「イドメネ(イドメネオ)」(1731年改訂版) ベルナール・ドルトレ(Bs/ イドメネオ)
サンドリーヌ・ピオー(S/ エレクトル)
モニク・ザネッティ(S/ イリオーネ)
ジャン=ポール・フシェクール(T/ イダマンテ)ほか
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1991年10月
※リブレットはついていません
カンプラの「イドメネ(イドメネオ)」の台本は、アンドワーヌ・ダンシェの手によるもので、後のモーツァルトの「イドメネオ」もこの台本を題材にして います。このカンプラのイドメネオ改訂版は初演時から大成功をおさめました。250年たち、クリスティによるこの録音が発表された時も、聴衆、批評家 たちから熱狂的な賞賛を受けました。ピオーら充実キャストによる名演の貴重な復活です。 (Ki)
HMY-2921463(2CD)
メンデルスゾーン:エリヤ ペッテリ・サロマ(Bs/エリヤ)、
ソイレ・イソコスキ(S/未亡人、天使)、
モニカ・グローブ(A/女王、天使)、
デルフィーネ・コロット(S/少年 )、
ジョン・マーク・アインシュレイ(T/アハブ )
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペル・ロワイヤル、
コレギウム・ヴォカーレ、
シャンゼリゼ・オーケストラ

録音:1993 年 2 月5,6日
メンデルスゾーンの代表作のひとつ、「エリヤ」。「聖パウロ」と双璧をなす傑作オラトリオです。預言者エリヤの生涯を題材にした作品で、冒頭にエリ ヤの厳粛な独唱が序章としておかれた後、規模の大きな管弦楽による序曲、そして厚い合唱で始まり、壮大な物語が展開されていきます。ヘレヴェッ ヘの指揮が、壮絶な物語を美しい音で描いてゆきます。 (Ki)
HMY-2921515(3CD)
カヴァッリ:歌劇「カリスト」 マリア・バーヨ、アレッサンドラ・マントヴァニーニ、ソニア・セオドリドゥ(S)、グラハム・プシー、ドミニク・ヴィス(C-T) ギレス・ラゴン、バリー・バンクス(T)、マルチェロ・リッピ、シモン・キンリーサイド(Br) ダヴィッド・ピッシンガー(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ヴォカーレ

録音:1994年8月
モンテヴェルディの直弟子、カヴァッリの傑作を見事に復活した名盤。物語はギリシャ神話の世界、神々の様々な恋模様が繰り広げられます。嫉妬され て熊の姿に変えられたり、さらには星になったり、様々な登場人物が物語をもりたてます。ヤーコプスは、当時存命していた鬼才演出家ヴェルニッケの舞 台でもこの作品を演奏しており、一躍話題となっていました。ヴェネツィアの賑やかさに満ちた娯楽性が存分に引き出された名演です。 (Ki)
HMY-2921584(2CD)
メンデルスゾーン:オラトリオ「聖パウロ」 メラニー・ディナー(S)
アンネッテ・マルケルト(Ms)
ジェイムス・テイラー(T)
マティアス・ゲルネ(Bs)
ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ
シャペル・ロワイヤル,
シャンゼリゼO

録音:1995年
※リブレットはついていません
メンデルスゾーンの「聖パウロ」について、シューマンは、「高貴なメロディ」と書いています。テキストと音楽の融合、オーケストレーションの巧みさ、 すべての点でメンデルスゾーンの才能が発揮されています。ヘンデルら、過去の偉大な作曲家によるオラトリオを凌駕するような力強さに満ちた傑作です。 (Ki)
HMY-2921718(3CD)
モンテヴェルディ:倫理的・宗教的な森(完全版) コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン、
コンチェルト・パラティーノ

録音:2000年9月
モンテヴェルディの「倫理的、宗教的な森」は、「聖母マリアの夕べの祈り」と並ぶモンテヴェルディの宗教作品の代表作。当時楽長の任にあったヴェ ネツィアのサン・マルコ大聖堂の礼拝のために作曲された全40曲のモテットとミサを収めた規模の大きな宗教曲集です。ユングヘーネル率いるカントゥ ス・ケルンのやわらかくも厳粛な歌声に、コンチェルト・パラティーノによる管の音色が荘厳さを与えている、稀有な名演です。 (Ki)
HMY-2921742(2CD)
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」
〔1762年ウィーン版〕(イタリア語歌唱)
ベルナルダ・フィンク(オルフェオ)
ヴェロニカ・カンジェミ(エウリディーチェ)
マリア・クリスティーナ・キール(アモール)
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ
RIAS室内Cho

録音:2001年1月、ベルリン、テルデックス・スタジオ
762年10月5日、グルックのオルフェオとエウリディーチェは、ウィーンのブルク劇場で初演されました。その後、1769 年のパルマ上演、1774 年のパリ上演と、改定がされており、いくつもの版が混在した状態で演奏されることも多かったこの作品ですが、ヤーコプスは1762年の初演時の稿 を採用。初演時のオルフェオ役はアルト・カストラート歌手が務めましたが、この録音で、ヤーコプスはアルトのフィンクをオルフェオ役に起用。迫真 の歌唱、迫真の管弦楽で、非常に引き締まった名演です。繰り返し部での装飾も非常に凝っています。有名な「エウリディーチェを失って」のアリアで は心打たれます。 (Ki)

HMY-2921796(3CD)
ヘンデル:歌劇「リナルド」 ヴィヴィカ・ジェノー(Ms;リナルド)
インガ・カルナ(S;アルミーダ)
ローレンス・ザゾ(C-T;ゴッフレード) 
ミア・パーション(S;アルミレーナ)
ジェイムズ・ラザフォード(Bs;アルガンテ)
クリストフ・デュモー(C-T;エウスターツィオ)
ドミニク・ヴィス(C-T;キリスト教徒の魔法使いの隠者)
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2002年
「リナルド」はヘンデルがロンドンで初めて発表したイタリア語のオペラ。イタリア時代の作品のよいところばかりを転用したため、全編徹頭徹尾充 実した曲ばかりの驚異的な傑作として根強い人気があります。この録音は、ヤーコプスが2002年に行ったもの。豪華歌唱陣、気合いの入った管弦楽 と大きな話題になりました。ヴィヴィカ・ジェノーの超絶技巧はもちろん、ドミニク・ヴィスの不思議な仙人役の芝居っけたっぷり度合いなど、今聴い ても身震いしてしまうような興奮の名録音です。
HMY-2921826(2CD)
ヘンデル:歌劇「ペルシャの王シローエ」 アン・ハレンベリ(シローエ(A))、グンター・シュミット(メダルセ(C-T))、ゼバスティアン・ノアック(コズローエ(Br))、ヨハンナ・ストイコビチ(エミーラ(S))、イム・スンヘ(ラオディーチェ(S))
アンドレアス・シュペリング(指)
カペラ・コロニエンシス

録音:2003年5月、ケルン
ヘンデルのシローエ(ペルシャの王シローエ)はロンドンで1728年2月17日に初演されました。1727年にはジョージ2世が戴冠をむかえており、 同時期に作曲された「イングランド王リチャード1世」(1727年作曲、初演)、「エジプト王トロメーオ」(1728年作曲、初演)と共に王室を主題とし た三部作のようになっています。注目なのは、リブレッティスト。ヘンデルは、若きピエトロ・アントニオ・トラパッシの台本を採用していますが、この人 は後にメタスタージオと名乗る18世紀オペラを語る上で欠かせないリブレット作者となります。あらすじは、ペルシャの王コズローエとその息子メダルセ とシローエをめぐる物語。最初コズローエは次男であるメダルセに王位を譲ろうとしていましたが、様々な策略が暴かれてゆき、最終的にはシローエが王 位を継承する、といった内容です。 (Ki)
HMY-2921831(2CD)
ラッスス:ダヴィデの懺悔の詩篇(1584年、ミュンヘン)
主よ、怒りもて罰したもうなかれ
その悪行を許され
主よ、怒りもて罰したもうなかれ
神よ、われを憐れみたまえ(ミゼレーレ)
主よ、わが祈りを聞きたまえ 
深き淵より、われ汝を呼ぶ
主よ、わが祈りを聞きたまえ
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
コレギウム・ヴォカーレ

録音:2005 年
2005年に創立35 周年を迎えた世界屈指の古楽合唱団コレギウム・ヴォカーレによる、満を持してのラッスス。この「ダヴィデの懺悔の詩篇」は、ミュ ンヘンで1584 年に出版され、400 年以上たった現在も、世の人々を驚かせる美しさに満ちたものとして愛されている作品。ヘレヴェッヘとコレギウム・ ヴォカーレ声楽のみの録音となっており、あらためて彼らの絆の深さ、実力に驚かされるばかりです。ルネサンス時代の抽象的なポリフォニーの美しさと、 言葉の粒立ちの美しさがえもいわれぬバランスで丁度よく融合した、実に見事な演奏です。 (Ki)
HMY-2921337(4CD)
ドゥラランド(1657-1726):王の晩餐のためのサンフォニー
[CD1]
・トランペット協奏曲
・第1組曲
・第2組曲
・第3組曲
[CD2]
・グラン・ピエス、パッサカイユ
・第4組曲
・第5組曲
・第6組曲(フロールまたはトリアノンのバレのエア)
[CD3]
(・第6組曲続き)
・第7組曲
・第8組曲
・第9組曲(メリセルトのバレのエア)
[CD4]
(・第9組曲続き)
・第10組曲(妖精のバレのエア)
・第11組曲(平和のバレのエア)
・第12組曲(第3のカプリスを構成するエア)
ヒューゴ・レーヌ(指)
ラ・サンフォニー・ド・マレ

録音:1990年5,7月/エクス=レ=バン、パレ・デ・コングレ
ドゥラランドは、1714年から太陽王の宮廷に仕えており、この「王のためのサンフォニー」は王が食事をする際に演奏するための音楽。完全なスコア は出版されておらず、したがって、この録音が初めての全曲録音盤でした。パリの国立図書館に所蔵されていたものなど様々な自筆譜の資料をあたり、苦 労しながら調査・研究を進めた結果がこの録音というわけです。いる2つの資料。第1はルイ14世のために書かれたもの(12組曲(計185楽曲))、 そして第2はルイ15世(18組曲(計300楽曲))のために書かれたもの。第2の中には第1の楽曲も含まれてはいますが曲順が変わっているなど必 ずしも完全一致ではありません。基本的にこの録音ではルイ14世のために作曲された第1版に基づいています。ルイ14世のために書かれたものも最初 は10組曲(1703年の資料)でしたが、1713年にドゥラランドはもう2つの組曲を付け加えています。ルイ14世はこの12の組曲から、その時の気 分に合わせて好きな曲をリクエストしながら食事を楽しんだということです。このサンフォニーはその後50年ほどにも渡って宮廷内外で、食事の時以外の 機会にも愛奏されていたということです。リコーダーの鬼才、ヒューゴ・レーヌのデビュー盤でもある、貴重な「王の晩餐のためのサンフォニー」全曲録 音の復活です。 (Ki)
HMY-2921736(2CD)
「戦いと愛のマドリガーレ」(全曲)
モンテヴェルディ:マドリガーレ集第8巻
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ヴォカーレ

※リブレットは含まれません
モンテヴェルディがこのマドリガーレ集第8巻を出版したのは71歳のこと。 極上の美に満ちたこれらの曲は、モンテヴェルディの宗教音楽の総決算的作品ともいえましょう。ヤーコプスによる名演、しかもうれしい全曲収録、貴重 な復活です。 (Ki)
HMY-2921877(2CD)
ヘンデル:劇的オラトリオ「サウル」 ギドン・サックス(Bs サウル)、ローレンス・ザゾ(CT ダビデ)、ジェレミー・オヴェンデン(T ヨナタン)、ローズマリー・ジョシュア(S ミカル)、エンマ・ベル(S メラブ)ほか
ルネ・ヤーコプス(指)
コンチェルト・ケルン、RIAS室内Cho

録音:2004年11月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
ヘンデルの劇的オラトリオ「サウル」は、1738年の夏に作曲、1739年1月に初演されました。以降ヘンデルの生前から定期的に上演された当時か らの人気作。大規模な合唱、そして序曲としておかれた「シンフォニー」を始めとする非常に充実した管弦楽パートで書かれており、さらに、オラトリオ とはいえ、舞台上で演出つきで上演するための実に詳細な指示も残されています。題材は旧約聖書のサムエル記に登場する指導者サウル。英雄ダビデが 怪人ゴリアテを倒して戻ってくると、人々はサウルよりもダビデを賞賛するようになります。サウルはダビデに嫉妬し、殺そうとし、魔女の力までをも借り ようとするなどしますがそこで現れた亡霊にサウルとその息子ヨナタンの死が予言されます。最後はダビデが人々の先頭に立つこととなり幕となる、という 物語です。ヤーコプスの生き生きとした音楽づくりにあらためて感嘆してしまう演奏です。 (Ki)
HMY-2921939(2CD)
バッハ:ミサ・ブレヴィス
ミサ曲 イ長調 BWV 234
ミサ曲 ト長調 BWV 236
ミサ曲 ト短調 BWV 235
ミサ曲 ヘ長調 BWV 233
コンラート・ユングヘーネル(指)
カントゥス・ケルン
ザビーネ・ゲッツ、
ガブリエーレ・ヒエルダイス(S)
エリサベス・ポピエン、アレクサンダー・シュナイダー(A)
ヴィルフリード・ヨッヘンス、ハンス・イエルク・マンメル(T)
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ、セバスティアン・ノアック(Bs)

録音:2006年1月、5月
※リブレットはついていません。
ユングヘーネルによる、バッハの珠玉のミサ曲の登場。声楽メンバーも大分入れ替わった、新生カントゥス・ケルンによる声楽は、時に幻想的な美しさ に満ち、時に刺すように鋭く、えもいわれぬ神々しさに満ちています。以前に増して表情豊かになっています。[CD2] におさめられているミサ曲ト短調は、名作の誉れ高い作品。なんともいえぬ優しさに満ちた冒頭の器楽による前奏はこの世のものとは思えない美しさです。 歌が始まると一転、余計なものがそぎ落とされたストイックな声部間の掛け合いにハッとさせられます。厳かにして美しい、名演です。 (Ki)
HMY-2921949(2CD)
ヘンデル:オラトリオ「ソロモン」 サラ・コノリー(Aソロモン)
スーザン・グリットン(Sソロモンの王妃,第1の遊女)
キャロリン・サンプソン(Sシバの女王,第2の遊女)
マーク・パドモア(Tザドク,従者)
デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Bs レヴィ人)
ダニエル・ロイス(指)
ベルリン古楽アカデミー,
RIAS室内cho

※リブレットつき(英仏)
オラトリオ「ソロモン」は、1748年、ヘンデル63歳の作。旧約聖書の古代イスラエルの王ソロモンの、エルサレム神殿の建立、大岡裁き、そしてシ バの女王の入場、という3つの有名なエピソードを題材にしています。大きな編成の壮大な世界がダニエル・ロイスの精確な指揮でよみがえります。 (Ki)
HMY-2928464(2CD)
ロベール・ド・ヴィゼ:ギター作品全集
[CD1]
王にささげられたギター曲集(1682)
組曲 第1番 イ短調、第2番 イ長調、第3番 ニ調、第4番 ト短調、第5番 ト長調、第6番 ハ短調、第7番 ハ長調

[CD2]
王にささげられたギター曲集(1686)
組曲 第9番 ニ調、第8番 ト長調(新しいコード)、第10番 ト短調、第11番 ロ短調、第12番 ホ短調
サラバンドとジーグ(イ短調)、サラバンドとメヌエット(イ長調)、小品 イ短調、小品 イ長調、小品 ニ短調、小品 ニ長調、小品 ト短調、小品 ト長調、小品 ハ長調
ラファエル・アンディア(G)

録音:1985年12月&1986年3,5月
ロベール・ド・ヴィゼは1680年頃からルイ14世付きの室内音楽家となり、夜になると必ず王の傍らでギターを演奏したという記録が残されています。 ヴェルサイユでは一目置かれる音楽家であり、王のギター教師も務めました。2冊のギター曲集が出版されており、12の組曲のほかいくつかの小品が収 められており、フランス・バロック・ギターの頂点を成しています。これらの作品を全曲録音したのがこの2枚。きらびやかな王宮内のつかの間の静けさ を感じるような内容です。 (Ki)

HMW -*****

HMW-906101
スラヴ・オペラのヒーローたち
チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」〜「あなたの手紙は」
 「イオランタ」〜「奴は何と言った」
ラフマニノフ:「アレコ」〜カヴァティーナ「月は高く輝く」
スメタナ:「悪魔の壁」〜「ただ一人の美しい女の顔が」
モニューシコ:「ハルカ」〜ヤヌシュのアリア「おそらく、溜息のような風が」
チャイコフスキー:「マゼッパ」〜「ああ、マリア、マリア!」
ドヴォルザーク:「いらずら百姓」〜王子のアリア
モニューシコ:「幽霊屋敷」〜ミェチニクのアリア「わたしの彼女のうちの誰が」
リムスキー=コルサコフ:「サトコ」〜ヴェネツァの客人の歌
チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」〜「あれがあのタチヤナ?」
モニューシコ:「貴人に二言なし」〜「太陽を輝かせて」
ボロディン:「イーゴリ公」〜「眠りも安らぎもなく」
シマノフスキ:「ロジェ王」〜アポロへの賛歌
マリウシュ・クヴィエチェン(Br)、
ウカシュ・ボローヴィチ(指)ポーランドRSO

録音:2009年9月、2011年1月/ポーランド放送ヴィトルド・ルトスワフスキ・コンサートホール
今や同郷のテノール、ピョートル・ベチャワと並び、メトをはじめ世界のオペラハウスを席巻の感のあるポーランド人バリトンのマリウシュ・クヴィエ チェン。待望の初ソロ・アルバムの登場です。それも彼の故郷ポーランド作品に加え、隣国で言語的にも近いチェコとロシアの名作オペラ・アリアを集 めています。1972 年生まれ、ワルシャワのショパン音楽アカデミーで学び、1993 年にクラクフ歌劇場でパーセルの「ディドとエネアス」のエネアス役 でデビュー。1999 年にヤナーチェクの「カーチャ・カバノヴァー」のクリギン役でメト・デビュー、2003 年には「ラ・ボエーム」のマルチェッロ役で 注目されました。今年2011 年のメト来日公演のマルチェッロも好演でした。来年には新国で予定されている「ドン・ジョヴァンニ」が今から話題となっ ているイチ押しアーチストとなっています。
クヴィエチェンの魅力は驚くべき声量の豊かさとやや陰のある美声。さらに役者顔負けの演技力と切れ味のいい立ち振る舞いの美しさにあると言え ます。今回のアルバムではポーランドを代表するオペラ作曲家モニューシコのアリアが聴けるのも嬉しさの極み。ポーランド本国でのショパンと並ぶ人 気が納得できる美しさで、クヴィエチェンは自由闊達、母国ものならではの自信に満ち、ツボを押さえた歌唱で鳥肌が立つほど感動させられます。同 様にシマノフスキの「ロジェ王」も数ある録音の中の白眉。さらにロシア語によるチャイコフスキー、ラフマニノフ、リムスキー=コルサコフも絶品。ま さにスラヴ・オペラの主人公たちの魅力を最大限にひきだしています。ハルモニア・ムンディ・イギリス制作CD の記念すべき第1号。力こぶの入ったボルテージの高さにご期待下さい。 (Ki)
HMW-906103
ミゼレーレとサヴォナローラの遺産
アッレーグリ(c.1582-1652):ミゼレーレ
アニムッチャ(c.1520-c.1571)/サヴォナローラ(1452-1498):Lesu, sommo conforto
作者不詳(サヴォナローラ編):Alma, che si gentile
作者不詳(サヴォナローラ編):Che fa qui, core?
ベッティーニ(c.1489-1527):Ecce quam bonum
フィリップ・ヴェルデロ(1480/85-c.1530/32):Letamini in Domini
バード(c.1539/40-1623):Infelix ego
エリクス・エセンヴァルズ(b.1977):Infelix ego*(ORA委嘱曲、世界初録音)
ジャン・リシャフォール(c.1480^):O quam dulcis
ル・ジュヌ:Tiristitia obsedit me, magno
作曲者不詳:Ecce quomodo moritur
クレメンス・ノン・パパ:Tristitia obsedit me, amici
ジェイムズ・マクミラン(b.1959):ミゼレーレ
ORA
スージー・ディグビー(芸術監督・指揮)

録音:2015年2月
2014年に設立された声楽アンサンブルグループ、ORA。現代は、ルネッサンス時代に匹敵する合唱音楽の黄金期である、と考える彼らは、ルネッサンス、 および現代の合唱作品を演奏・録音しています。アッレーグリのミゼレーレに始まり、マクミランのミゼレーレで終わる、というプログラム。中間には、ミゼレー レのテキストに影響された、当時大きな影響力を持ったドメニコ会修道士のサヴォナローラの作品から、ラトビア出身の作曲家エセンヴァルズの世界初録 音までをも収録しています。 (Ki)

HCX-*****
HCX-3955182
バード:「グラドゥアリア」〜復活祭のミサ
天の女王/たたえよ天の女王を
ミサ「祝されし聖母マリアの被昇天」
シャンティクリーア

録音:1986年6月
HCX-3955183
ヘンデル:歌劇・アリア集 Vol.1
「ジューリオ・チェーザレ」、
「ロデリンダ」、「トロメオ」
「リチャード1世」、「オルランド」、
「フラーヴィオ」から
ドリュー・ミンター(C.T)
ニコラス・マッギガン(指)
フィルハーモニア・バロックO
HCX-3957017
モーツァルト:5つのディヴェルティメント変ロ長調 K.439(Anh.229)
 二重奏曲集 ハ長調 K.496a(487)
シュタードラー:三重奏曲集
ニュー・ワールド・バセットホルン三重奏団
HCX-3957024
バッハ:フルート・ソナタ集 Vol.1
第5番ホ短調 BWV1034
第6番ホ長調 BWV1035
第3番イ長調 BWV1032
第1番ロ短調 BWV1030
ジャネット・シー(Fl−tr)
デイヴィッド・モロニー(Cemb)
メアリー・スプリングフェルズ(Vg)
HCX-3957025
バッハ:フルート・ソナタ集 Vol.2 ジャネット・シー(Fl-tr)
ダヴィット・モロニー(Cemb)
メアリー・スプリングフェルズ(ガンバ)
HCX-3957026
ボッケリーニ:ギター五重奏曲集 Vol.1
第6番ト長調 G.450
第5番ニ長調 G.449
第4番ニ長調 G.448「ファンダンゴ」
リチャード・サヴィーノ(G)
アルタリアQ
ピーター・マンド(カスタネット)
HCX-3957038
中世の祝祭音楽
ヤコポ・ダ・ボローニャ:恋人のためではなく
ランディーニ:婦人よあなたがだめなら
 ブロンドの編んだ髪/他
チコーニア:おお美しいバラ
 リジャドラ・ドンナ
アントニオ・ザカラ・ダ・テラーモ、
バルトリーノ・ダ・パドヴァの作品
コルトーナ写本、ファエンツァ写本から作曲者不詳の作品
ニューベリー・コンソート
HCX-3957042
バッハ:アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳(抜粋) ニコラス・マッギガン(Cemb/クラヴィコード)
ロレーン・ハント・リバーソン(Ms)
デイヴィッド・ボウルズ(Vc)

録音:1990年
HCX-3957043
バロック・リュートの音楽 Vol.2
フランチェスコ・ダ・ミラノ、ダッラクイラ、
ボッローノ、ダ・リーパ、他の作品
ポール・オデット(Lute)
HCX-3957048
初期アメリカの合唱音楽 Vol.1
ビリングズ:おお天にまします主をたたえよ
イズ・エニー・アフリクテッド/エマウス
アフリカ/葬送アンセム/司祭サミュエル
シロー/ジョーダン/わたしはシャロンのバラ
わが祈りを聞きたまえ/ラトランド
ダヴィデの哀歌/天地創造
ブルックフィールド/復活祭のアンセム/他
ポール・ヒリアー(指)
ヒズ・マジェスティーズ・クラークス
HCX-3957049
シューベルト:八重奏曲 ヘ長調D.803 ダニエル・ステプナー(指)
ミュージック・フロム・アストン・マグナ
HCX-3957067
バロック期イタリアのヴァイオリン・ソナタ集 Vol.1
ニコラ・マッテイス:ヴァイオリンの為のアリア集
組曲イ長調/ニ長調/ト短調/ホ短調/ソナタ ハ短調/ハ長調
ニコラス・マッギガン(指)
アルカディアン・アカデミー
HCX-3957084
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ集 Vol.1
ロ短調BWV.1014/イ長調BWV.1015
ホ長調BWV.1016/ハ短調BWV.1017
エリザベス・ブリューメンストック(Vn)
ジョン・バット(Cemb)
HCX-3957095
シューベルト:ピアノ三重奏曲第2番変ホ長調D.929 モーツァルティアン・プレイヤーズ
HCX-3957120
ヘンデル:「メサイア」(抜粋) 独唱者たち
ニコラス・マッギガン(指)
フィルハーモニア・バロックO
フィリップ・ブレット(指)
U.C.バークレーcho
HCX-3957128
初期アメリカ合唱作品集 Vol.2
ジョン・ダウランド、ウィリアム・ビリングス、
ジャスティン・モーガン、ダニエル・リード、
エイブラハム・ウッド、他の作品
ポール・ヒリヤー(指)
ヒズ・マジェスティーズ・クラークス
HCX-3957139
東方の星〜中世ハンガリーのクリスマス曲集 アノニマス4
HCX-3957150
プロコフィエフ:バレエと歌劇からのトランスプリプション曲集
「ロメオとジュリエット」 Op.75
「シンデレラ」 Op.95
「戦争と平和」 Op.96
フレデリク・チュウ(P)
HCX-3957153
ヴィヴァルディ(ジョリス・ファン・ゲーテム編):5本のリコーダーの為の「四季」 マリオン・フェアブリュッヘン(BFl)
フランダース・リコーダー・カルテット
HCX-3957159
ルネサンス期イタリアの舞曲集 Vol.1
ザネッティ:「生徒−ヴァイオリンとその他の楽器の奏法を習得するための」から
モンテヴェルディ、ジェズアルド、
ヴィターリ、ザネッティ、ペーリ、
トラバーチ、他の作品
キングズ・ノイズ
アンドルー・ローレンス=キング(Hp)
HCX-3957186
イングランドのカントリー・ダンス集
ジョン・プレイフォード出版の楽譜による17世紀のバラッドと舞曲
デイヴィッド・ダグラス(Vn)
ポール・オデット(テオルボ)
アンドルー・ローレンス=キング(Hp)
HCX-3957202
クリスマス・コレクション
シュッツ:作品集
ポール・グドウィン(指)
エンシェントCO、同cho


KHM-997505
辻井伸行/ヴァン・クライバーン国際コンクール・ライヴ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」*
ショパン:練習曲Op.10-1,2,3「別れ」,4,5,6「黒鍵」
リスト:ラ・カンパネッラ*
ジョン・マスト:即興曲とフーガ(ヴァン・クライバーン国際コンクール委嘱新作/新曲演奏課題曲)
辻井伸行(P)
録音:2009年第13回ヴァン・クライバーン国際コンクール(ライヴ)
予選リサイタル*、セミ・ファイナルリサイタル

※辻井本人写真のスリップケース入り
日本国内大幅先行緊急発売!「ハンマークラヴィーア」での推進力に満ちた演奏、ショパンのエチュードの一曲一曲で魅せるきらびやかな音色と刻一刻と変わる豊かな表情、胸を打つ「ラ・カンパネッラ」、そして話題の超難曲、新曲課題のジョン・マストの作品までが収録された、充実のプログラム。辻井が世界で認められた決定的瞬間がすべてここに収められています。
ジョン・マストの作品は、コンクールで課せられる新曲演奏の課題曲。演奏日の2週間前に、3人の作曲家の新曲の楽譜を渡され、演奏者はその中から任意の1作品を選び、本選のリサイタル・プログラムに組み込んで演奏します。辻井が演奏したこのマストの作品は、3作品の中で最も難易度が高いもの。辻井はこの演奏で、新曲演奏の最優秀賞にあたる「ビヴァリー・テイラー・スミス賞」も受賞しています。 (Ki)

どんな巨匠も太刀打ちできない、音楽本来の感動が横溢!日本のレコード会社では、辻井を盲目ピアニストとしてアピールする気はないと言いますが、盲目である事実は自然と知れ渡り、よくぞここまでといった感動が演奏云々以前に注目されることは分かりきっています。これほど分かりやすいストーリー性を持つネタですから、テレビのワイドショーでも執拗に取り上げられましたが、肝心なのは、そんな周りの「大人の事情」に一切関係なく、辻井自身は心の赴くまま、感じたままを表現しているに過ぎず、にもかかわらず、過去のどんな巨匠が逆立ちしても太刀打ちできない音楽そのものの息遣いだけを抽出可能にしているという驚愕の事実です!また梯剛之についても言えることですが、明らかに視覚を失ったことによって、人間が持つ潜在能力の極限が開花したことの証明であり、一方では、健常者の演奏家が視覚で得た情報に頼ることでいかに音楽の魂を減退させていることか、痛感せずにはいられません。演奏家には、事前に可能な限り多くの文献を調査し、作曲家の墓に詣で、時代背景も深く認識することなどの「研究」に余念がなく、そうすることでこそ立派な演奏が実現すると信じている人が多く存在します。しかし辻井にそんなことが容易にできるでしょうか?「知りすぎることは良くない」と言った音楽評論家がいました。確かに知識を得れば本人の知識欲は満たされますが、その前提に立った発想しかできなくなるという側面があります。特に感性こそが命であるはずの音楽家にとっては、知識が音楽を殺しかねないと言うことを肝に銘じるべきではないでしょうか?あの美空ひばりは、楽譜が読めなかったのです!
前置きが長くなりましたが、ここに収録されている演奏の魅力は、やはり型どおりの論評では収まりきるものではありません。最初のショパン。音が温かいと言ってしまえばそうですが、ブルーノ・ワルターやアシュケナージ等々で用いられる意味合いと全く異なることは言うまでもありません。ピアニストによって音楽が操作されている痕跡が全くないのです。第1音が鳴り出したとたん背筋に電流が走ります。こういう音を出されたらコルトーもフランソワも降参するしかありません。「黒鍵」など、辻井のあのルンルンの表情に似て、なんという清々しさ!大上段に構えないわけにはいかない「ハンマークラヴィア」でも、辻井の姿勢は全く同じ。音楽を奏でられる喜び、聴き手に「こんなに素敵ですよ」と語りたくてしょうがない気持ち一筋。第1楽章の展開部は、よりドラマティックに大見得を切ることも可能でしょう。しかしここではそんな魂胆など入り込む余地がなく、ひたすら音楽の豊かさのみが増幅されるのです。第2楽章は、楽想の変化にもっとメリハリをつけて欲しいと一瞬思ったものの、それも今まで工夫を凝らした演奏に慣れてしまったせいかと反省。実際2分半の間、息をのんで聴き入ってしまったのですから。第3楽章に至っては、それこ五感の中の視覚を失ったものだけが持ちえる特権的な音楽!「音が温かい」などという書き方しかできない評論家は、いますぐ筆を折っていただきたいものです。
とにかく梯剛之同様、彼らの生み出す音楽は、その発生源に備わっているフィルタが特別仕様なのですから、通常のピアニストと同じ土俵で比較するわけにはいきません。例外なく「殿堂入り」確実なのですから。  【湧々堂】

KHM-997547
辻井伸行のショパン
ピアノ協奏曲第1番
 子守歌Op.57/練習曲集Op.10
辻井伸行(P)
ジェームズ・コンロン(指)フォートワースO

録音:2009年5月22日-6月7日/フォートワース(テキサス)/ライヴ録音

※日本語帯付き
2009年、第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人初の優勝をはたした辻井伸行。コンクールのライヴ録音第2弾の登場です。協奏曲で聴かせる、オーケストラと見事に溶け合いながらもなお一層のきらめきを放つ透明な音色、「子守歌」のどこまでも自然で伸びやかな音楽性は感動的。第1弾には収録しきれなかった練習曲op.10全曲では、超人的な軽やかさ、そしてスピード感に圧倒されます。辻井の魅力をあらためて味わうことのできる充実の1枚です。 (Ki)

LES ARTS FLORISSANTS & WILLIAM CHRISTIESシリーズ
ウィリアム・クリスティ率いる名門レザール・フロリサン。1979年の結成後、80&90年代にハルモニアムン ディからリリースされた彼らの一連のアルバムは、シャルパンティエやラモーの知られざる傑作を取り上げ、 その高水準で斬新な演奏は世界中を驚かせました。 近年は2013年に自主レーベル「レザール・フロリサン」を立ち上げるなど精力的に活動していましたが、この度原点であるハルモニアムンディから、新譜及び名盤旧譜の復活シリーズがスタートします。
HAF-8901055
KKC-5632
日本語帯・解説付
税込定価
エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676):モーセ讃歌 モニク・ザネッティ(フロール、第1のムーア人女性)
クレール・ブリュア(ダフネ、第2のムーア人女性)
ノエミ・リム(クリメーヌ、第3のムーア人女性)
ハワード・クルーク(ティルシス、スパカモン、外科医2)
ジャン=フランソワ・ガルデーユ(ドリラス、外科医1)
ジェローム・コレア(パン)
ドミニク・ヴィス(老女、夜警、第4のムーア人女性)
アラン・トレトゥ(ポリシネル)
ブリュノ・ボルテフ(夜警)
フランソワ・フォシェ(夜警)
アントワーヌ・シコ(夜警)
ジャン・ドートルメ(アルガン、入学有資格者)
イザベル・デロシェ(アンジェリク)
アドゥニ・レジェ=ミヨー(クレアトン)
ウィリアム・クリスティ(学長)
エドゥアール・ドゥノワイエル(博士) ジャン・フランソワ・ゲ(博士)
フィリップ・ショケ(博士)
 ダニエル・ボナルド(博士)
ジョナタン・リュバン(博士)
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1990年4月
文豪モリエールの「病は気から」は、羊飼いたちの太陽王ルイ14世への追従に始まり、思いを寄せる女性への愛の語らいを夜警に邪魔される男、周 囲の人々に医者に仕立てられる男など、現代にも通じるギャグとペーソスに溢れる喜劇。シャルパンティエの活気に満ちた音楽には冒頭から圧倒されます。 また、ドミニク・ヴィスの抜群にコミカルな演技、第3の幕間劇ではクリスティ自身も出演して、大いに笑わせてくれる最高の1作です。 (Ki)
HAF-8901083
KKC-5627
日本語帯・解説付
税込定価
シャルパンティエ:牧歌劇「花咲ける芸術」H.487 ジル・フェルドマン(平和の女神:ソプラノ)
アニェス・メロン(音楽の女神:ソプラノ)
グレゴリー・ラインハート(不和の女神:バリトン)
カトリーヌ・デュソー(詩の女神:ソプラノ)
ギュメット・ロランス(建築の女神:メゾ・ソプラノ)
ドミニク・ヴィス(絵画の女神:カウンターテナー)
フィリップ・カントール(ひとりの戦士:バリトン)
ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
戦士たち、復讐の女神たちの合唱:上記7名+ミシェル・ラプレニー(Br)

録音:1981年5月
1978年にウィリアム・クリスティによって結成されたレザール・フロリサン。この団体の名称となっているシャルパンティエの傑作、音楽劇「レザール・ フロリサン(花咲ける芸術)」。シャルパンティエは多作であり、宗教曲から世俗歌曲、歌劇など幅広いジャンルに取り組み、洗練された美しさをもつ楽曲 を残しています。本作「花咲ける芸術」はシャルパンティの巧みな劇作法と優美な楽しい音楽劇となっています。クリスティ&レザール・フロリサンによる 本盤は、フランス・バロックの現代復興の第一歩となった記念碑的な名盤。クリスティやドミニク・ヴィスのデビュー時ならではの若々しい輝きも聴きどこ ろです。 (Ki)
HAF-8901091
KKC-5628
日本語帯・解説付
税込定価
ロッシ:2つのオラトリオ
オラトリオ「後悔した罪人」
オラトリオ「おお、哀れな瀕死の男のおろかさ」
アニェス・メロン(S) 
ジル・フェルドマン(S)
ギュメット・ロランス(A)
 ドミニク・ヴィス(オート=コントル)
ミシェル・ラプレニー(T) 
エティエンヌ・レストランガン(T)
フィリップ・カントール(Br)
グレゴリー・ラインハルト(Bs)
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1982年1月
ルイージ・ロッシは室内カンタータを多く残し、イタリア初期バロックの声楽曲の分野では当時のローマを代表する存在でした。この2つのオラトリオは、 ロッシの名声が確立した1640年頃の作品と考えられています。ロッシの音楽はローマで生まれ、その後ヨーロッパ全域に広まった声楽の新しいスタイル を代表するもので、優れた構成力、知性と想像力を駆使した鋭い審美眼に基づく音楽でした。 (Ki)
HAF-8901238
KKC-5633
日本語帯・解説付
税込定価
カンプラ:フランス語によるカンタータ集
アリオン、アモルとヒュメナイオスの争い、女たち、アエネアスとディド
ジル・フェルドマン(S)
ドミニク・ヴィス(C.T)
ジャン=フランソワ・ガルデル(Br)
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1986年
南フランスのエクサンプロヴァンス出身のアンドレ・カンプラ(1660-1744)は生来の劇場好きで、ノートル=ダム聖堂の楽長も務めていましたが、や がて舞台音楽の作曲に本腰を入れ成功しました。ここに収録されているカンタータも、貴族の館で上演されるため小規模ながらも、オペラと同様の手法 が盛り込まれたドラマティックな作品。フランス・バロックの権威、ウィリアム・クリスティと名カウンターテナー、ドミニク・ヴィスなどの優れた歌手を揃 えた文句なしの録音です (Ki)
HAF-8901268
ジェズアルド:5声のマドリガーレ第3、4、5、6巻(抜粋) ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1987年 7月13-15日
クリスティの名盤が再発売!愛、願望、死・・・これらの3つのテーマにジェズアルドほど肉迫した作曲家も、歴史上珍しいかもしれません。ここにセレクトされたジェズアルドのマ ドリガーレは、魂の苦悩を精密に音楽で描いているとともに、恋人たちの心をむしばむ「甘い毒」を音楽であざやかに表現しています。 (Ki)
HAF-8901274
リュリ:プティ・モテ集
「すべての民よ、手を打ち鳴らせ」「天の元后」「おお、知恵よ」「種の僕らよ」「サルヴェ・レジナ」「神よ、私の叫びを聞き」「キリストの御魂よ」「めでたし天の最高の贈り物」「我が主に賜わった主の御言葉」「おお、いと甘き主よ」「主よ、王を救いたまえ」
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1987年 8月
クリスティの名盤が再発売!リュリの最晩年に作成された手稿譜の写しで資料が残されています。様々な精査の結果、現在は残されているプティ・モテのうち、11がリュリの真作で ある、とされています。これらの作品も、3パートから成る声楽パートと、シンプルな通奏低音という編成がカリッシミのスタイルと似ているとも指摘され ていますが、その声楽パートは絶えず他声部を模倣しあいながら進んだり、時に効果的な長いソロ・パッセージが置かれているなど、リュリならではの凝っ た技法がみられます。 (Ki)
HAF-8901280
KKC-5631
日本語帯・解説付
税込定価
モンテクレール:ディドンの死〜カンタータ集
カンタータ集第1巻より第6曲「ディドンの死」(ソプラノ、ヴァイオリン、フルートと通奏低音のための)
カンタータ集第2巻より第7曲「意地悪な愛」(カウンターテナーと通奏低音のための)
カンタータ集第2巻より第3曲「愛の勝利」(テノールと通奏低音のための)
カンタータ集第3巻より第9曲「ルクレティアの死」(ソプラノ、2つのヴァイオリンと通奏低音のための)
カンタータ集第2巻より第6曲「プラムとティスベ」(ソプラノ、テノール、バス、ヴァイオリン、フルートと通奏低音のための)
アニェス・メロン(S) 
モニク・ザネッティ(S)
ジェラール・レスヌ(オート=コントル) ジャン=ポール・フシェクール(T)
ミリアム・ゲヴェルス(Vn)
ソフィー・デゥムール(Vn)
マルク・アンタイ(フルートトラヴェルソ)
ステファン・スタブス(テオルボ) 
エリザベス・マティファ(ヴィオール)
ウィリアム・クリスティ(指&Cemb)
レザール・フロリサン

録音:1988年3月
フランス・カンタータの黄金期を築いたミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール。モンテクレールは多くの作品は残しませんでしたが、鍵盤楽器以外 のあらゆる分野の楽曲を書いています。特に重要なのが3巻に渡るカンタータ集です。モンテクレールのカンタータは、歌と楽器を絶妙に組み合わせ展開 する劇的な表情と多彩な楽器の使用です。アニェス・メロンをはじめとした古楽のエキスパートたちの歌唱にレザール・フロリサンの巧みな表現力を楽し むことができます。 (Ki)
HAF-8901297
KKC-5629
日本語帯・解説付
税込定価
ロッシ:聖週間のためのオラトリオ
オラトリオ「悔やむ罪人」*
アニェス・メロン(S)
ジル・フェルドマン(S)
マリー=クロード・ヴァラン(S)
ドミニク・ヴィス(オート=コントル)
ヴァンサン・ダーラ(オート=コントル)
イアン・ハニマン(T)
ミシェル・ラプレニー(T)
フィリップ・カントール(Bs)
フランソワ・フォシェ(Bs)
アントワーヌ・シコ(Bs)
ジル・フェルドマン(S)
モニク・ザネッティ(S)
ジェラール・レスヌ(オート=コントル)
ジャン=ポール・フシェクール(T)
ミシェル・ラプレニー(Br)
フランソワ・フォシェ(Bs)
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1984年2月、1986年7月*
17世紀前半、全盛を誇ったバルベリーニ家の庇護の下、様々な芸術が豪華を競っていたローマ。ローマ楽派の巨匠ルイージ・ロッシのバルベリーニ 家時代の作曲と伝えられているオラトリオは、バロック芸術の本質である明暗、歓喜と悲観、といった劇的な対照によって、オペラにも優る表現力を持つ。 豊かな表情と旋律美を、クリスティの洗練された抒情で聴かせます。 (Ki)
HAF-8901298
フィリドール・ル・カデ(1657-1708):行進曲
シャルパンティエ:テ・デウム H.146
 ミサ「聖母マリアの被昇天」H.11
 「聖母マリアのリタニー」 H.83
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1988年10月4-7日
1699年、シャルパンティエが王宮礼拝堂に仕えていた頃に書かれた「テ・デウム」は彼の最高傑作のひとつとされています。輝かしい有名なプレリュードにつ づき、独唱者や合唱が活躍する楽曲がならぶこの名作を、クリスティは純粋に音楽する喜びに満ちた、生き生きとした表情で響かせています。30年以上前の録音 ながら、シャルパンティエの魅力をこれ以上なくはつらつと引き出した名演です! (Ki)
HAF-8901329
ルイ=ニコラ・クレランボー(1676-1749):カンタータ集
「ピラムとティスベ」(1713)
「オペラのミューズ、または抒情的な文字」(1716)
「ヘラクレスの死」(1716)
「 オルフェ 」
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1990 年 2月
クリスティの名盤が再発売!こんにちではオルガン作品の作曲家としても名を残しているクレランボーですが、生前はそのカンタータ作品で知られた存在でした。1710-1726年の 間に彼は5冊ものカンタータ集を出版しています。ギリシャやローマ神話に題材をとっています。とはいえここに収録されている「オルフェ」は通常の悲劇 的な幕切れではなく、オルフェウスの英雄的勝利を歌う軽めのアリアで幕となり、当時からよく演奏されていたといいます。 (Ki)
HAF-8901351
ミシェル=リシャール・ドラランド(1657-1726):「テ・デウム」「Super flumina Babilonis」「Confitebor tibi Domine」 ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1990 年 9月
クリスティの名盤が再発売!ヴェルサイユ宮殿がまだ隆盛を誇っていた頃、宮殿で行われた礼拝のためにグラン・モテを作曲し、リュリの後継者とも言われたドラランド。1684年の 「テ・デウム」はドラランドの最高傑作と名高いもの。詩篇に音楽を付していますが、他の作曲家による同様の作品とは比べ物にならないくらい感情に直 接訴えるドラランドのその力量に圧倒される内容です。 (Ki)
HAF-8901381

KKC-5630
日本語帯・解説付
税込定価
ラモー:オペラ「ピグマリオン」、
「ネレとミルティス」
ピグマリオン(一幕のバレエ付オペラ)
ハワード・クロック(ピグマリオン:テノール)
サンドリーヌ・ピオー(愛神;ソプラノ)
アニェス・メロン(セフィーズ:ソプラノ)
ドナティアンヌ・ミシェル=ダンサック(彫像:ソプラノ)
ネレとミルティス(一幕のバレエ付オペラ)
アニェス・メロン(ミルティス:ソプラノ)
ジェローム・コレア(ネレ:バス)
フランソワーズ・セムヤ(コリンヌ:ソプラノ)
ドナティアンヌ・ミシェル=ダンサック(アルゴス女:ソプラノ)
カロリーヌ・ペロン(アルゴス女:ソプラノ)

ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1991年5月
50歳でオペラ作曲家としてデビューしたラモーは、その後29作品のオペラを残しています。その中で最高の成功作といわれる「ピグマリオン」と「ネ レとミルティス」を1枚に収録した名盤。両作品とも一幕のバレエ付オペラとして作曲されています。 自分がつくった彫刻に恋をする王ピグマリオンと愛する女性の心を確かめるために心変わりをしたフリをするネレ。ともにフランス・バロックならではのギャ ラントな雰囲気に溢れています。 (Ki)
HAF-8901416
ミシェル=リシャール・ドラランド(1657-1726):プティ・モテ集
 独唱者(と合唱)のためのミゼレーレ(1867) 衛兵の寝ずの番はむなしい 
 同情と共感/ 第4の歌
ルイ・ルメール(1693/4-c.1750):・マリアは天に昇らせたもう
ジャン=バティスト・モラン(1677-1754):・レジーナ・チェリ
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
ソプラノ:ヴェロニク・ジャンス、サンドリーヌ・ピオー、ノエミ・リーム、
アルレッテ・シュタイアー

録音:1990年9月、1992年2月
クリスティの名盤が再発売!何人かの独唱者と小規模な器楽編成による「プティ・モテ」集。ヴェルサイユ宮殿で演奏されたグラン・モテの付属品のようなものだったかもしれませ んが、どれも美しさと鮮やかさに満ちています。 (Ki)
HAF-8901498(2CD)
ヘンデル:メサイア ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
バーバラ・シュリック(S1)、サンドリーヌ・ピオー(S2)、アンドレアス・ショル(A)、マーク・パドモア(T)、ネイサン・バーグ(Bs)

録音:1993年12月
クリスティによる絶美のメサイア。2019年10月の来日公演でもこの「メサイア」を演奏し、聴衆を感動の渦に巻き込みました。レザール・フロリサンのレパー トリーの中でも定評ある「メサイア」は、序曲から非常に美しい端正な高貴さに満ちており、音楽への喜びに満ちています。悲しみや様々な悩みをかかえた人類 に向けて書かれた傑作が持つ、シンプルなメッセージ(救い、安心)が、やわらかな響きと純粋な美しさで歌い上げられています。パドモアにピオー、そしてアン ドレアス・ショルら、非常に豪華な歌唱陣にも注目の名盤です。 (Ki)
HAF-8902276
LA HARPE REINE〜王妃のハープ〜マリー・アントワネットの宮廷の音楽
ジャン=バティスト・クルムフォルツ(1747-1790):ハープ協奏曲 第5番 op.7 変ロ長調(1778)
ハイドン:交響曲第85番「王妃」Hob.I:85 (1785)
ヨハン・ダヴィド・ヘルマン(1760?-1846):ハープとオーケストラのための協奏曲第1番 op.9 ヘ長調(1785-1789)
グルック:「精霊の踊り」〜オルフェオとエウリディーチェより(編曲:メストレ)
グ ザ ヴィエ・ドゥ・メストレ(Hp)
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:2016年6月27,28日、ヴェルサイユ宮殿王立歌劇場(ライヴ)
LES ARTS FLORISSANTS & WILLIAM CHRISTIEシリーズの新譜は、なんとハープのメストレをゲストに迎えての1枚。タイトルに「王妃のハープ」 とあるように、マリー・アントワネット (1755-1793)と、彼女が愛した楽器、ハープの楽曲をおさめた内容です。2016年6月に行われた演奏会のラ イヴ録音。 1曲目の作曲家クルムフォルツは、ボヘミア出身の作曲家でありハープ奏者。楽器製作者とともに、ハープの改造や奏法に取り組み、それまでになかったハー プのための作品を残しています。 クルムフォルツが対位法を師事したのが、作曲家ハイドン。マリー・アントワネットが気に入っていたとされる交響曲第85番を収録しています。クリスティ によるシンフォニーの録音ということで、注目のプログラムといえましょう。荘重なアダージョを経て軽快なヴィヴァーチェとなる第1楽章から、楽器間の アンサンブルも十分にたのしめる演奏。終楽章の最後まで、快活さと典雅さを感じさせる演奏です。 ドイツ人のヨハン・ダヴィド・ヘルマンは、アントワネットのピアノ教師で、作曲家。自身はハープ奏者ではありませんでしたが、3つのピアノ・ソナタ、3 つのピアノ協奏曲のほか、3つのハープ協奏曲をのこしています。このハープ協奏曲はすべてルイ14世の妹(ハープ奏者)、つまりアントワネットの義妹 にささげられています。今日ハープ奏者にも知られざる存在の作品ですが、モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲と同様、ハープ奏者ではない 作曲家によるハープ作品、ということでも重要な作品です。  演奏会でアンコールとして演奏されたグルックの「精霊の踊り」は、メストレ自身の編曲によるハープ独奏版。メストレの歌心に胸を打たれるトラックです。 (Ki)
HAF-8902622
(3CD+DVD/NTSC)
モンテヴェルディ:歌劇『ポッペアの戴冠』 ネローネ:ケイト・リンゼイ(Ms)
オッターヴィア:ステファニー・ドゥストゥラック(Ms)
オットーネ:カルロ・ヴィストリ(C.T)
セネカ:レナート・ドルチーニ(Br)
ドゥルシッラ:アナ・キンタンス(S)
乳母:マルセル・ビークマン(T)
アルナルタ:ドミニク・ヴィス(C.T)
フォルトゥーナ:テマラ・バンジェセヴィッチ(S)
ヴィルトゥ:アナ・キンタンス(S)
アモーレ:レア・デァンドル(Ms)
ウィリアム・クリスティ(指・Cemb)
レザール・フロリサン

録音:2018年8月、ザルツブルク音楽祭/ボーナスDVD収録:2018年8月、ザルツブルク音楽祭
「ボーナスDVD」演出・振付:ヤン・ロワース
クリスティが「この世でもっとも素晴らしい作品のひとつ」と語るモンテヴェルディの傑作『ポッペアの戴冠』。クリスティにとって初録音の演奏が、超 豪華キャストで登場。2018年ザルツブルク音楽祭で絶賛された演奏です。
独裁者ネローネが魅力的なポッペアと恋に落ち、妻(オッターヴィア)などすべての障害を取り除き、二人は結ばれるという、清く正しい者が勝つとい うわけではない非道徳的といっても過言ではないストーリーにも関わらず、その音楽があまりに素晴らしく、今なお人を引き付けてやまない魅力に満ちた 『ポッペアの戴冠』。クリスティはチェンバロを弾きながら指揮をし、軽やかでありながら、物語のドラマティックさを最大限引き出しています。器楽アンサ ンブルは16名、上演では、舞台に設えられたピットに二手に分かれて配置され、重要なパートの時には立ち上がって演奏するなど、歌い手たちと同様あ たかも登場人物のように演奏しています。歌唱陣はポッペアにブルガリア出身で2010年ドミンゴ主催の「オペラリア」で優勝し世界で活躍する歌姫ソー ニャ・ヨンチェヴァ。ネローネには2019年9月にはハーディング指揮ベルリン・フィルのベルリオーズ「ロミオとジュリエット」に出演予定、さらに10 月にはウィーン国立歌劇場「ナクソス島のアリアドネ」にも作曲家役で出演予定のアメリカ出身の急上昇歌手、ケイト・リンゼイ。他にもクリスティ「声の 庭」出身の歌手など、望みうる最高の歌手たちが結集しています。全体を通して歌唱陣は抜群の安定と余裕すら感じさせ、器楽パートも文句なしの超充 実の演奏。美しい通奏低音も印象に残ります。第3幕のオッターヴィアの「さらば、ローマよ」の通奏低音と歌い手の一体感は息をのむ美しさ。 レザール・フロリサン創立40周年記念セットとして、巨匠ヤン・ロワースによる演出・振付の舞台をおさめた映像が特典として付属します(NTSC,日 本語字幕なし)。ヤン・ロワースは「ニードカンパニー」を創立した、ベルギーの演劇界の革新的巨匠。この舞台でもニードカンパニーのダンサーもソロ で登場し、また、常に多数のダンサーが動いたり、ダンサーと歌手達が官能的な踊りを展開する映像がスクリーンに映写されたりと、ロワースらしい演出 となっています。ドミニク・ヴィスの相変わらずの達者な演技にも注目です。 (Ki)
HAF-8905130
シャルパンティエ:クリスマス・オラトリオ(主の降誕に歌われる歌) H.416
 パストラル「われらが主イエス・キリストの降誕」H.482
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1983年8月
クリスマス・オラトリオは、シャルパンティエが音楽指導にあたっていたパリのサン・ルイ教会のために作曲されたもの。ラテン語によるクリスマス・オラトリオで、 シャルパンティエの同種の作品の中ではもっとも規模の大きいもの。信者、天使、羊飼い、そして明記されてはいないものの、神が登場し、降誕前夜に始まり、降誕 を喜ぶ楽曲にはフランスの民衆的なクリスマス・キャロルを思わせるものなど、多様な楽曲がならびます。独唱者にはドミニク・ヴィスらが名を連ねた名録音です。 (Ki)
HAF-8905276
KKC-5626
日本語帯・解説付
税込定価
愛は苦しみ〜厳粛なアリアと酒の歌
ミシェル・ランベール(1610-1696):秘密の炎
 やすらぎと影、そして静けさ
あ、今後は誰が約束しようなどと思うだろう
 心変わりするならば死を選ぶ
フランソワ・クープラン(1668-1733):怠け者の墓碑銘
 巡礼の女たち
ランベール:イリスは去った
 愛は苦しみ
シャバンソー・ド・ラ・バール(1633-1678):魂を虜にされると
マルク・アントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704):「無理強いの結婚」より新しいインテルメッツォ
ランベール:11.新しい季節に小鳥が歌いだす
 イリス、あなたの美しい瞳のために
 隔てられた恋人たち
オノレ・ダンブリュイ(c.1650-1700):私たちの森の快い静けさを
シャルパンティエ:赤ぶどう酒を飲んだあと
 火のそばで愛し合う
 深紅の小さな美しい瞳
ランベール:悲しい別れは私の悲しみをときあかす
 本当です、愛は魅力的
 全宇宙が愛に従う
レザール・フロリサン
エマヌエル・ド・ネグリ(ドゥスュ/S)
アンナ・レイノルト(バス-ドゥスュ/Ms)
シリル・オヴィティ(オート・コントル)
マルク・マウイヨン(バス・タイユ/Br )
リサンドロ・アバディエ(Bs)
フローレンス・マルゴワール(Vn)
タミ・トロマン(Vn)
ミリアム・リニョール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
トマス・ダンフォール(テオルボ)
ウィリアム・クリスティ(指)

録音:2013年12月ヴァンセンヌ音楽院ホール
古楽界の大御所ウィリアム・クリスティはフランス・バロック音楽、特にオペラと声楽作品の復興に多大な貢献し、現在の古楽界に大きな影響を与えて います。 本アルバムは、ランベール、シャルパンティエら17世紀フランスの作曲家による歌曲集。16世紀後半から17世紀中期にかけてフランスの上流階級で流 行した「エール・ド・クール(世俗歌曲)」を収録したアルバム。エール・ド・クールの中心的な作曲家ランベール、シャルパンティエの作品は、フランス・ バロックの開花初期の素朴な美しさが魅力。いずれも哀愁を帯びた旋律、それにヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュートの低旋律、和声、リズム を効果的に掛け合わせ情熱的に聴かせます。特にアルバムのタイトルにもなっているランベールの「愛は苦しみ(Bien que l’ amour…)」は優美で洗練 されたランベールの特徴が最も現れた美しい楽曲。そしてフランス・バロック中期から後期の代表的な作曲家F.クープランや、ルイ14世のシャペル付楽 団のオルガニスト、シャバンソー・ド・ラ・バール、ランベールの弟子のオノレ・ダンブリュイの作品も収録。 このアルバムに収められている作曲家たちは、同時代フランス・バロックとは言っても、フランス・ルイ王朝の栄華期に活躍したランベール、ラ・バール、シャ ルパンティエと衰退を見せた時期に活躍したダンブリュイ、F.クープランという2世代に分けられ、その対比を、音楽と詩という当時最も豊かであった文 化を組み合わせた歌曲という分野で表面化させたプログラミングも、さすがクリスティと思わせるポイントです。 (Ki)
HAF-8905278
モンテヴェルディ:マドリガーレ集 Vol.3「ヴェネツィア」〜第7巻&第8巻(抜粋)
●マドリガーレ集 第7巻『コンチェルト』より
チェトラの調べに合わせて SWV117 〜シンフォニア
星の光に SV138
唇よ、何とかぐわしく匂うことか SV139
金髪の髪よ、美しい宝 SV143
断ち切られた望み SV132
愛の手紙 SV141
ティルシとクローリ SV145
●マドリガーレ集 第8巻『戦いと愛のマドリガル集』より
他の人々は愛の神について歌えばよい S146
とても優しいナイチンゲール S161
ニンフの嘆き SV163
タンクレディとクロリンダの戦い SV153
ポール・アグニュー(指、T)
レザール・フロリサン

録音:2014年5月、2015年4-5月/パリ、シテ・ド・ラ・ムジーク(ライヴ)
レザール・フロリサン創設者のウィリアム・クリスティと共に、同楽団の共同指揮者として活躍しているポール・アグニュー。彼が指揮をしたモンテヴェルディ のマドリガーレ全曲演奏会のライヴ録音から、抜粋で3枚のアルバムをリリースする企画が完結しました。「マントヴァ」(第4〜6巻収録・AF-003)、「ク レモナ」(第1〜3巻収録・AF-005)に続く今作「ヴェネツィア」は残りの第7、8巻からの楽曲を収録しています。
革新的な書法でバロック時代の扉を切り開いたモンテヴェルディは全部で8巻のマドリガーレ集を残しており、その作風の変遷はそのままルネサンスか らバロックへの道のりと言える内容。ここに収められた後期作品は器楽の効果的な使用に加え、ソリストが歌の掛け合いで場面を展開していく構成も現れ、 まるでオペラのワン・シーンかのような音世界が広がっています。リコーダーやヴァイオリンの走句と楽しげな二重唱がキャッチーな『金髪の髪よ、美しい 宝』、順次進行で下降するラメント・バスが繰り返される名作『ニンフの嘆き』、まさにオペラのような『タンクレディとクロリンダの戦い』など一聴しただ けで心を捉える印象深い曲が並び、モンテヴェルディの天才性に打たれます。 (Ki)
HAF-8905283
「イタリアの庭で」〜アリア、カンタータ、マドリガーレ
バンキエーリ(1568-1634):マドリガーレ「さあ、全員集まったから」〜≪音楽のザバイオーネ≫(「森の創意」&5声のマドリガーレ第1集(1604))より
ヴェッキ(1550-1605):「音楽のユーモア」:「皆さん、静かにしてください」〜≪シエーナの夜会、または現代の音楽のさまざまな気分≫より
ストラデッラ(1639-1682):シンフォニア〜カンタータ≪ねえ、恋人さんたち(愛のアカデミア)≫より
ヘンデル(1685-1759):アリア「冥界の川に住む、邪悪な亡霊たちよ!」〜歌劇≪オルランド≫(HWV31)より
ジャキェス・デ・ヴェルト(1535-1596):マドリガーレ「もはは涙ではない」〜≪5・6・7声のマドリガーレ集≫第5巻より
ヴィヴァルディ:レチタティーヴォ「不実で嘘つきな娘よ」-アリオーソ「鎧も兜も脱ぎ捨てよう」-レチタティーヴォ「身軽になったので、一息つこう」-
アリア「俺は、背中には百の翼を」〜歌劇≪オルランド・フリオーソ≫(RV Anh.84)より
ヘンデル:アリア「棘は残したまま、薔薇の花だけ」〜オラトリオ≪時と悟りの勝利≫(HWV 46a)より
ヴィヴァルディ:アリア「嫉妬よ、おまえは私の魂にもたらした」〜歌劇≪離宮のオットー大帝≫(RV 729)より
ストラデッラ:レチタティーヴォ「〈悟り〉は愛の学校のメンバーではないけれど」-アリア「愛の神の矢に用心しなさい」-レチタティーヴォ「〈悟り〉が〈理性〉と手を組んだなら」-マドリガーレ「愛の神は巧みな師匠だ」〜カンタータ≪ねえ、恋人さんたち(愛のアカデミア)≫より
チマローザ(1749-1801):「ああ、皆さん分かってください」歌劇《みじめな劇場支配人》より
ハイドン:レチタティーヴォ「美しい方々!」-レチタティーヴォとアリア「私はどうしたらいいの」-レチタティーヴォ「どうですか」-伴奏つきレチタティーヴォ「配偶者!」〜歌劇≪歌姫≫Hob.XXVIII:2より
ドメニコ・サッロ(1679-1744):アリア「人前で芝居をするのは惨めだわ」-レチタティーヴォ「外国から来る興行師を待ってるの」-レチタティーヴォ「私の名はニッボ」-レチタティーヴォ「でもあなたは私に去ってほしいの?」-アリア「愛は用意する」〜歌劇≪カナリー劇場支配人≫より
ハイドン:四重唱「悪党!裏切り者!人殺し!」〜歌劇≪歌姫≫Hob.XXVIII:2より
ハイドン:フィナーレ「僕は困惑している」〜歌劇≪騎士オルランド≫Hob. XXVIII:11より
ルシア・マルティン=カルトン(S)、
レア・デザンドレ(Ms)
カルロ・ヴィストリ(C.T)
ニコラス・スコット(Tb)
レナート・ドルチーニ(Br)、
ジョン・テイラー・ウォード(Bs)
音楽監督・指揮:ウィリアム・クリスティ
オーケストラ:レザール・フロリサン

録音:2015年3月9,10日 メルボルン・リサイタル・センター(ライヴ)
2016年10月、10年ぶりに来日したクリスティ&レザール・フロリサン。バロックから古典にかけての歌の数々を選りすぐり、前半は様々な感情を歌 うアリアがならぶぜいたくなメドレー、後半は作曲家や劇場支配人と歌手(歌姫)たちのやりとりをコミカルに描く劇に仕立てた公演は大評判となりました。 この盤は同様の公演のメルボルンでのライヴを収録したもの。日本公演とほぼ同内容で、公演の感動がみずみずしく蘇ります。
出演する歌手はいずれもクリスティが主宰するアカデミー「声の庭」に参加している、選ばれし若手声楽家。2002年にレザール・フロリサンが始めた 声楽家のアカデミー「声の庭」は2年ごとに開催され、毎回250-300人が応募する中から6-7人が選ばれます。彼らはクリスティが実際にフランスで 住んでいる城館に住み、徹底的に訓練を受け、その後レザール・フロリサンと共に世界の舞台を経験するという夢のようなアカデミーです。このディスク で演奏しているメンバーは7回生にあたります。 【プログラムのあらすじ】第1部(前半)では、まず歌手たちが登場。誰がどのパートを担当するかなどを話す。シエーナの貴族が「現代の音楽のさ まざまな気分をもっとも見事に表現できたものが優勝」とするゲームを提案。器楽によるシンフォニアの後、それぞれの歌手が怒り、愛、憎しみ、嫉妬、 妄想、幻滅など、様々な感情が盛り込まれたアリアを歌う。第2部(演奏会では休憩の後)では、歌姫様のわがままな要求にあれこれ頭を悩ませる作曲家、 美しき歌姫の気を引こうとする作曲家や劇場関係者、あるいは歌い手とそのステージママたちなどが登場。事態は裁判沙汰にまでなりますが、最後はモー ツァルトの美しい旋律で皆の心は落ち着き、全員で「幸せになりたいなら、愛してくれる人を愛しなさい。そうすれば満ち足りた心になる」と歌って幕とな ります。 (Ki)
HAF-8905292
ヴァイオリンとチェンバロの為のソナタ集
ジャン=マリー・ルクレール(1697-1764):ソナタ ホ短調 op.3-5 [ヴァイオリンとチェンバロ編曲(原曲:通奏低音のない二つのヴァイオリンの為のソナタ集 (1730年))]、
 ソナタ イ長調 op.1-5、
 ソナタ ヘ長調 op.2-2
ジャン=バティスト・スナイエ(1687-1730):ソナタ ホ短調 op.4-5(世界初録音)、
 ソナタ ト短調 op.1-6、
 ソナタ ニ長調 op.3-10、
 ソナタ ハ短調 op.1-5
即興演奏(プレリュード/ヴァイオリン・ソロ)
テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ(Vn/ストラディヴァリウス「ダヴィドフ」1708年)
ウィリアム・クリスティ(Cemb)

録音:2020年6月、ル・バテイモン、ティレ(フランス)
ルクレールとスナイエは18世紀の"フランスのパガニーニ"とも言われます。コレッリの圧倒的な成功の後、印刷技術の発達もあり、フランス では18世紀のはじめの30年間で飛躍的に器楽、特にヴァイオリン作品が発展を見せました。フランソワ・デュヴァル、ジャケ・ド・ラ・ゲールら様々な人気作曲 家がひしめき合った当時フランスの中で、特に技術的に高度でありながら詩情にあふれ、変幻自在で舞曲のような魅力的なリズムの作品を多く残したのが、ルク レールとスナイエ。現代における彼らの評価はまだまだ充分にされているとはいえません。そんな状況を打破すべく、古楽界の王様クリスティと若き天才ヴァイオリ ン奏者スワルテが、世代を超えてタッグを組みました。最高級の品格とテクニックに満ちた演奏を展開しています! (Ki)

HAF-8905293(2CD)

バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV 232 ウィリアム・クリスティ(指、Cemb)
レザール・フロリサン(合唱、管弦楽)
キャスリーン・ワトソン(S)
ティム・ミード(C.T)
レイノー・ファン・メヘレン(T)
アンドレ・モルシュ(Bs)

録音:2016年9月、フィルハーモニー(パリ)、ライヴ録音(拍手は収録されていません)
クリスティの母はニューヨークの教会の聖歌隊指揮者だったそうで、1950年代の終わりに、彼女が聖歌隊を指揮してロ短調ミサ曲の2曲を演奏して いたのを聴いて以来、ロ短調ミサはクリスティの中で特別な存在であったといいます(クリスティは1944年生まれ)。冒頭の「キリエ」から、なめらかに 丸みを帯びた合唱で、クリスティの真骨頂が発揮された絶美の演奏で、引き込まれます。また、自身鍵盤楽器の名手でもあるクリスティは、第2曲の「キ リストよ、憐れみたまえ」のソプラノとアルトの二重唱をはじめ、9つの楽曲ではチェンバロ(通奏低音)に専念し、事実上指揮者不在となっています。 これにより、クリスティが配した、適切な人数の合唱とオーケストラのメンバー、そして独唱者たちによって、より親密なアンサンブルが醸成されています。 また、自身ライナーノートでも書いていますが(日本語訳なし)、全体として軽やかな速めのテンポで演奏されています。「Cum Sancto Spiritu」などの 超絶技巧の楽曲でも、合唱もオーケストラも実に軽やかに輝かしく演奏しており、クリスティ率いる音楽家たちのきわめて高い完成度に圧倒されます。独 唱者たちののびやかな歌唱も印象的。バスの独唱(「Quoniam」)でのホルンとファゴットの名人芸も注目ですし、ソプラノ・アリア(Laudamus te)で はヒロ・クロサキのヴァイオリン・ソロが聴けるのもまた嬉しいところです。「カトリック、プロテスタントという宗派を超えて、自らのキリスト教信仰の普 遍形としてこのミサを書きあげた」バッハ(クリストフ・ヴォルフ/ライナーノートより(日本語訳なし)。厳格なミサ、というよりも、このミサ曲にバッハ が込めた、人間というものへの肯定が前面に打ち出された、音楽の悦びに満ちたたぐいまれなる名演となっています。 (Ki)
HAF-8905297
「ラモー氏の庭園」
ラモー:「イポリートとアリシ」から/「エベの祭典」第1アントレ「詩」から/「ダルダニュス」から/「優雅なインドの国々」から/カノン「笑いから離れ」/カノン「起きろ、際限なく寝る奴め」
ドーヴェルニュ:「死に行くエルキュル」から/「ヴェネツィアの女」から
カンプラ:「優雅なヨーロッパ」第2アントレ「フランス」から
モンテクレール:「ジェフテ」プロローグから
ラコ・ド・グランヴァル:カンタータ「何もない」
グルック:「改心した酒飲み」から
ダニエラ・スコルカ(S)
エミリ・ルナール(Ms)
ベネデッタ・マッズカート(A)
ザカリー・ワイルダー(T)
ヴィクトル・シカール(Br)
シリル・コスタンツォ(Bs)
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:2013年3月29、30、31日、パリ
クリスティの名盤が再発売!クリスティが主宰するアカデミー「声の庭」に参加している、選ばれし若手声楽家たちによる、啓蒙主義時代のフランスの声楽作品へのいざない。後の フランス・オペラの世界の原点を見るような内容です。2002年にレザール・フロリサンが始めた声楽家のアカデミー「声の庭」は2年ごとに開催され、 毎回250-300人が応募する中から6-7人が選ばれます。彼らはクリスティが実際にフランスで住んでいる城館に住み、徹底的に訓練を受け、その後レザー ル・フロリサンと共に世界の舞台を経験するという夢のようなアカデミーです。この演奏はその6回生たちによるものです。(第7回生は2016年10月 に来日し、「イタリアの庭で」と題した公演で絶賛されました)。
HAF-8905298
ヘンデル:キャロライン王妃のための音楽集
戴冠式アンセム第3番「主よ、王はあなたの力によって喜び」 HWV260
テ・デウム「キャロライン王妃」 HWV280
キャロライン王妃の葬送のためのアンセム「シオンの道は悲しみ」 HWV264
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン,ティム・ミード(C.T)
ショーン・クレイトン(T)
リサンドロ・アバディエ(Bs-Br)

録音:2013年11月20、21日、パリ
クリスティの名盤が再発売!ヘンデルは1710年頃から亡くなる1759年までほぼ半世紀をロンドンで過ごしました。その前半でヘンデルを熱心に支えたのが、キャロライン王妃 (1683―1737)でした。英国王ジョージ2世(1683―1760 在位1727―1760)の妃で、非常に人気の高い王妃でした。彼女はまだ少女の頃か ら2歳年下のヘンデルを知っていたそうで、ロンドンでのイタリアオペラの活動に奮闘していたヘンデルを常に庇護しました。ヘンデルはキャロライン王妃 のために多くの曲を書いていますが、その中でも有名な3曲を収録しています。 (Ki)
HAF-8905300
モテットの巨匠たち
アンドレ・レゾン(1650頃-1719):第一旋法のキリエ
セバスティアン・デ・ブロサール(1655-1730):ミゼレーレ・メイ・デウス(SdB.53)
アンドレ・レゾン:第二旋法のキリエ
セバスティアン・デ・ブロサール:スターバト・マーテル(SdB.008)
ピエール・ブテイエ(c.1655-c.1717):ミサ・プロ・デフンクティス
セバスティアン・デ・ブロサール:アヴェ・ヴェルム・コルプス(SdB.010)(5声)
レザール・フロリサン
ポール・アグニュー(指)

録音:2016年7月
ポール・アグニュー率いるレザール・フロリサンによる、「モテットの巨匠たち」と題した1枚。ブロサールは自身作曲家でありながら、先達の自筆譜 も熱心にコレクションし、それらを1724年に王立図書館に寄贈しました。その中には、ブテイエのミサ・プロ・デフンクティスも含まれ、この作品の ことをブロサールは自身のコレクションの中で最高の作品と評していました。こうしたフランスの巨匠たちの作品を中心に、ルイ14世の時代にその重 要性を増すこととなった礼拝堂と合唱隊にスポットを当てたようなプログラムとなっています。 (Ki)
HAF-8905306
Si vous vouliez un jour…もしあなたがのぞむなら〜厳粛なアリアと酒の歌 vol.2
シャルパンティエ:小さなパストラーレ、2人の羊飼いの牧歌
エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676):友よ!スペインワインでフランスを酔わせよう!
ミシェル・ランベール(1610-1696):愛よ、私は100たび嘆く
シャルパンティエ:愛は勝つ 第1場
ランベール:君のすばらしい瞳
ムリニエ:私が愛するかの女性はついにやっと
セバスティアン・ル・カミュ(c. 1610-1677):ああ、なんと幸せそうなことか!
シャルパンティエ:愛は勝つ 第2場
 おおむごい地よ、私の暗鬱な隠れ場所
ランベール:むしろ死をのぞむ
シャルパンティエ:愛は勝つ 第3場
ランベール:しのごの言わずに
ル・カミュ:性急な夜明けよ、夜を終わらせないでおくれ
 わずらわしさにため息をつくしかない!
 魅力に満ち満ちたあなた
ムリニエ:グイヨは私の恋人
ランベール:あなたのあざけりはわたしに無数の恐怖を生む
シャルパンティエ:愛は勝つ 第4場&終幕
ウィリアム・クリスティ(指、Cemb)
レザール・フロリサン

録音:2016年4月、フィルハーモニー・ド・パリ、サル・デ・コンセール、シテ・ド・ラ・ミュジーク
古楽界の帝王クリスティ&レザール・フロリサンによる、厳粛なアリアと酒の歌、第2弾の登場。第1弾の「愛は苦しみ」(HAF.8905276)では愛のメランコリー と滑稽な酒の歌の組み合わせでしたが、当盤では、シャルパンティエの「愛は勝つ」を主軸に、合間に牧歌的な作品などが挟み込まれるという趣向。牧歌的な 作品では、レザール・フロリサンの器楽奏者たちによる典雅にして素朴なアンサンブルをたのしめ、クリスティが認めた精鋭歌手陣により、愛の様々な側面が魅 力的な詩と旋律で歌われます。1979年にクリスティによって結成されたレザール・フロリサン、2016年の録音。クリスティが認めた精鋭たちの演奏には脱帽す るほかありません。 (Ki)
HAF-8905307(2CD)
ジェズアルド(1566-1613):マドリガーレ集第1巻&第2巻
[CD1]第1巻(フェッラーラ、1594年)
[CD2]第2巻(フェッラーラ、1594年)
ポール・アグニュー(指)
レザール・フロリサン

録音:2019年6月
2019年10月に来日したばかりのクリスティ率いるレザール・フロリサン(1979年結成)。そのやわらかな表現と、合唱の歌唱力の高さに聴衆は圧 倒的な感動をおぼえました。待望の新譜は、レザール・フロリサンの共同指揮者、ポール・アグニューによる、ジェズアルドです。半音階の多用、強烈な 不協和音など、その作品は今なお私達の耳に鮮烈に響きます。また、編成も、モンテヴェルディ:がSSATB(ソプラノ2、アルト、テノール、バス)という 5声なのにたいし、ジェズアルドはSATTB、あるいはSSATB、さらにSAATBなど、とその編成も様々。特にテノールが2声である編成の作品では、テノー ルが中心的な役割をしているのもポイントで、ジェズアルドが変幻自在に内容によって楽想を変えていることがうかがえます。ここではレザール・フロリサ ンの面々が、それぞれの作品の言葉と音、両方を美しくかつ刺激的に響かせています。レザール・フロリサンでは、今後、クリスティとアグニューによる 演奏は半々の予定とのこと。それぞれの指揮による新譜も今後も予定されているとのことで、ますます注目です。 (Ki)
HAF-8905311(2CD)
ジェズアルド:マドリガーレ集第5集&第6集
[CD1]マドリガーレ集第5集(1611, ジェズアルド)
[CD2]マドリガーレ集第6集(1611, ジェズアルド)
レザール・フロリサン、
ポール・アグニュー(T,指揮)

録音:[CD1]2020年10月 [CD2]2020年9月、フィルハーモニー・ド・パリ
ポール・アグニューとレザール・フロリサンによる、ジェズアルドのマドリガーレ集、完結編の登場です。不協和音や半音階的な表現を駆使された驚くべき現代性 を響かせながら、愛と死、喜びと悲しみが、最小限の身振りながら効果抜群に表現されています。
カルロ・ジェズアルドは、当時の他の作曲家とは異なり、とてつもなく裕福な貴族でした。当時の音楽家のほとんどは、雇われの身分だったので、貴族でありな がら音楽家であることはむしろ憚られることでしたが、ジェズアルドは自分の音楽での業績に、ほとんど強迫観念ともとれるくらいに、誇りをもっていました。そし て、当時音楽作品を出版することは自分の地位や条件を向上させるため、新しい仕事を見つけるため、あるいは単にお金のためでしたが、ジェズアルドはただ純粋 に自分の素晴らしい作品を後世に残すために、自分の作品を出版していました。そして晩年、自分の命が尽きると確信したとき、城の一室を印刷所に改装し、究極 のマドリガル集である第5集と第6集、そして聖週間のレスポンソリウムを制作・印刷しました。それは、体調を崩した彼が、生涯の最高傑作と自負しているものを 後世に残そうとしたことにほかなりません。これらは、ジェズアルドが自ら自分の作品の中で最も優れた音楽の中から選んだものといえるでしょう。 (Ki)
HAF-8905318
「期待しないで、私の眼は…」 〜厳粛なアリアと酒の歌 第3集
クロード・ル・ジュヌ(c.1530?1600):Allons, allons gay gayment
エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676):Dialogue de la Nuit et du Soleil
作者不詳::Symphonie
エティエンヌ・ムリニエ:O che gioia ne sento mio bene
ピエール・ゲドロン(c.1565?1620):Bien qu’un cruel martire
アントワーヌ・ボエセ(1587-1643):N’esperez plus, mes yeux
ピエール・ヴェルディエ(c.1627-c.1706):Lamento
エティエンヌ・ムリニエ:O doux sommeil / Dans le lit de la mort
ピエール・ゲドロン:Belle qui m’avez blesse
クロード・ル・ジュヌ:Rendes-la moy cruelle
作者不詳::Suite instrumentale:bransle, gay, bransle a mener, double
クロード・ル・ジュヌ:Rossignol mon mignon
ピエール・ゲドロン:Quel espoir de guarir
作者不詳::Prelude pour l’Allemande cromatique & Allemande cromatique
ピエール・ゲドロン:Aux plaisirs, aux delices bergeres
エティエンヌ・ムリニエ:Souffrez, beaux yeux pleins de charmes
ピエール・ゲドロン:Lorsque j’etais petite garce / Que dit-on au village ?
作者不詳::Libertas & Sarabande italienne
ピエール・ゲドロン:Cesses mortels de soupirer
クロード・ル・ジュヌ:Suzanne un jour
ウィリアム・クリスティ(指,Cemb)
レザール・フロリサン

録音:2019年1月
クリスティとレザール・フロリサンが奏でるフランス宮廷御用達の美しき声楽小品集。勇壮であったり土俗的であったり精神的であったりと様々な表情が散りば められていて、100年以上にわたりフランス音楽界を彩った音楽ジャンルの洗練された美が味わえます。 (Ki)
HAF-8905349(2CD)

KKC-6455(2CD)
国内盤仕様
税込定価
ラモー:歌劇『プラテー』 マルセル・ベークマン(プラテー/テノール)
ジャニーヌ・ド・ビク(ラ・フォリー/ソプラノ)
シリル・オヴィティ(メルキュール&テスピス/テノール) マルク・モイヨン(シテロン&モミュス(Momus)/テノール)
エドウィン・クロスリー=マーサー(ジュピテル/バス=バリトン) エマニュエル・デ・ネグリ(クラーヌ&アムール/ソプラノ)
エミリー・レナード(ジュノン/メゾソプラノ) イロナ・レヴォルスカヤ(タリー/ソプラノ)
パドライク・ローワン(モミュス(Mommuss)&サテュロス/バス=バリトン)
ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
シェーンベルクcho

録音:2020年12月、アン・デア・ウィーン劇場
クリスティが若き頃から50年以上も愛しているラモーの傑作、『プラテー』のCDの登場。2020年12月にアン・デア・ウィーン劇場でロバート・カー センの演出により上演されたおりの録音です(カーセンの演出による待望の『プラテー』は、2014年に新演出として上演されましたが、その際は、クリスティ が不調だったため、ポール・アグニューが指揮。これはクリスティ指揮による再演ということになります)。ハーヴァードで学んでいた時、クリスティはプロの演 奏家として音楽を続けるかどうか迷っていた時期があったそうですが、ラモーの歌劇の録音を聴いて、もし音楽を続けずにいたらこうした作品を演奏すること もなく、それを一生悔やむだろうと思ったとのこと。それくらいに、ラモーは特別な存在。そして、ラモーの良さを知るには、なんといっても歌劇であり、な かでもこの『プラテー』は指折りの傑作だと断言しています。クリスティ自身、思い入れのひとしお強い演奏となっています。
ラモーの『プラテー』は、1745年に初演、その後1749年に改訂版で再演されました。自分はとても魅力的だと思い込んでいる沼の妖精(カエルの女王) プラテーと、ギリシャ神話の神々による喜劇です。ラモーの作品の中でも指折りの傑作ですが、不思議なほど録音は少ないのが実情。このクリスティによる録音 の登場は、大歓迎といえるでしょう。1745年版のエンディング、つまりプラテーがひとり沼に取り残されて自分の醜さを嘆いて終わる、という版が採用され ています。プラテー役は、当時のヴィルトゥオーゾ歌手でとりわけこうしたコミカルな役も巧みに演じることのできたカウンターテナー、ピエール・ジュリオットを 想定して書かれていますが、この上演では、特にバロックおよびコンテンポラリーで世界を席巻しているオランダ出身のテノールのマルクス・ベークマンが演じて います。「声」というカテゴリーにおさまりきらない自由自在なテクニックと無限なのではと思ってしまう音域の広さ、そして抜群の演技力で、プラテーを演じ切っ ています(プラテーは本来はカエルの姿ですが、カーセンの演出により、ここではベークマンが扮するあまり魅力のない女性(ジャケット写真で横たわっている 人物)として描かれ、ファッション界のレジェンド、ラガーフェルドをモデルにしたセレブのデザイナー(=ジュピテル)に弄ばれる、という設定になっています)。 他の配役も、バロックにとどまらず歌劇などでも活躍している人気歌手がそろっています。
当時の演奏習慣にも精通したクリスティ。チェンバロの用い方ひとつとっても、全曲を通して演奏されていたとはもはやされていないという研究をふまえ、こ こでも序曲や合唱、バレエの部分ではチェンバロは演奏されていません。楽器も、当時のオリジナル楽器、あるいはそれらの忠実なコピーを用いています。また、 クリスティ自身も細部にわたって近しく指導したという合唱も、言葉の美しさが際立っています。合唱は場面ごとに演じている役割が違いますが、どこも見事な 表情。
器楽、声楽陣、合唱、どれをとっても天国的レベル。クリスティがラモーにささげるこれ以上ない謝辞となっています。
HAF-8905358
ヴィヴァルディ:ヴェネツィアの「大ミサ曲」
キリエ(RV 587)
グローリアへの導入:モテット「深紅色で描かれた女」 RV 642(Introduzione al Gloria:Motet Ostro picta, armata spina RV 642)
グローリア RV 589
クレド RV 591
サンクトゥス〜グローリア「主を怖れるものは幸いなり RV 597第1曲、「主は言われた」 RV 807第7曲のコントラファクトゥム(contrafactum of Beatus Vir RV 597/1and Dixit Dominus RV 807/7)
ベネディクトゥス〜「主は言われた」 RV 807第8曲のコントラファクトゥム(contrafactum of Dixit Dominus RV 807/8)
アニュス・デイ〜マニフィカト RV 610第1,8曲およびキリエ RV 587のコントラファクトゥム(contrafactum of Magnificat RV 610/1& 8and Kyrie RV 587)
レザール・フロリサン(合唱、管弦楽)
ゾフィー・カルトホイザー(S)
ルシール・リシャルドー(Ms)
レナータ・ポクピク(Ms)

録音:2020年3,10月、パリ
ヴィヴァルディは司祭の資格を持ち、「赤毛の司祭」と呼ばれていますが、礼拝などを取り仕切ることはない在俗司祭でした。ピエタ慈善院付属音楽院での教職、 およびオペラ作曲家やヴァイオリンのヴィルトゥオーゾとしての活躍がその活動の大部分を占め、教会音楽のジャンルの作曲は比較的少なく、ミサ典礼文のすべて に付曲したいわゆる完成した「ミサ曲」も残されていません。アグニュー率いるレザール・フロリサンは、現存する完成された宗教曲「グローリア」などとともに、ヴィ ヴァルディのほかの楽曲に、旋律を変えずにミサ通常文のテキストをあてはめ(コントラファクトゥム)たものを組み合わせて、ひとつの完成した「ミサ曲」を作り上 げました。素晴らしいソリスト、器楽陣によって、壮麗かつ極上の柔らかさと、音楽することの喜びと音楽への愛にあふれた演奏となっています。
HAF-8905359(2CD)
ヘンデル:オラトリオ「快活の人、沈思の人、温和の人」HWV 55 レザール・フロリサン、
ウィリアム・クリスティ(指)
レイチェル・レドモント(S)
レオ・ジェミソン(トリニティ・ボーイズcho/ボーイ・ソプラノ)
スレテン・マノイロヴィチ(バス=バリトン)

録音:2022年3月2,3日&6月5日、フィルハーモニー・ド・パリ
クリスティが、レザール・フロリサンを率いて、最愛の作品のひとつであるヘンデルのオラトリオ「快活の人、沈思の人、温和の人 」を録音しました。この作品は、 オラトリオとセレナータ(小規模なオペラ的作品)あるいは頌歌の中間のような、哲学的・道徳的な目的を持った作品で、やや謎めいた作品とも言われますが、歌 詞に即したヘンデルの楽曲づけやオーケストラの書法の見事さ、さらに歌唱パートの旋律の美しさなど、ヘンデルの魅力が満載となっています。クリスティはこの作 品に並々ならぬ愛着を持っており、2007年にはパリのオペラ座で上演もしています。この作品は、ロンドンの聴衆がヘンデルのイタリア語のオペラに飽きてきた 頃であった1740年の冬に、わずか2週間で書き上げられました。第1部と第2部のテキストはジョン・ミルトンの原作に基づいて、チャールズ・ジェネンズ(メサ イアの台本もジェネンズによる)が台本を作りました。第3部はジェネンズのオリジナルです。第1部「アレグロ」はヘンデルの自画像のようなオルガンのアドリブ 部分が含まれ、続く第2部の「ペンセローゾ」ではミルトンの哲学的な言葉が音によって描かれます。そして第3部の「モデラート」では”何事も中庸に(ほどよく =moderato)”ということが大事なのだと歌われています。この作品の準備にあたり、‘Don’t just play the notes, paint every word(音符を演奏する のではなく、ひとつひとつの言葉を描くように)’と奏者たちに何度も繰り返したというクリスティ。器楽奏者たちは、歌手および歌手の言葉に寄り添って演奏、言 葉の抑揚にあわせて表情を変えており、歌手とアンサンブルの驚異的な一体感が生まれています。歌手たちのうまさ、そしてレザール・フロリサン独特の、やわら かでどこまでも自然な抑揚の管弦楽の美しさに圧倒される内容です。 (Ki)
HAF-8905363
ジェズアルド:聖週間のレスポンソリウム レザール・フロリサン、
ポール・アグニュー(T,指)

録音:2018年9月、アンブロネー修道院
カルロ・ジェズアルドは、当時の他の作曲家とは異なり、とてつもなく裕福な貴族でした。当時の音楽家のほとんどは、雇われの身分だったので、貴族でありな がら音楽家であることはむしろ憚られることでしたが、ジェズアルドは自分の音楽での業績に、ほとんど強迫観念ともとれるくらいに、誇りをもっていました。そし て、当時音楽作品を出版することは自分の地位や条件を向上させるため、新しい仕事を見つけるため、あるいは単にお金のためでしたが、ジェズアルドはただ純粋 に自分の素晴らしい作品を後世に残すために、自分の作品を出版していました。そして晩年、自分の命が尽きると確信したとき、城の一室を印刷所に改装し、究極 のマドリガル集である第5集と第6集、そして聖週間のレスポンソリウムを制作・印刷しました。それは、体調を崩した彼が、生涯の最高傑作と自負しているものを 後世に残そうとしたことにほかなりません。これらは、ジェズアルドが自ら自分の作品の中で最も優れた音楽の中から選んだものといえるでしょう。
レスポンソリウムは、宗教的マドリガーレと位置付けることもできます。イースター前の木・金・土曜の典礼(受難の朗読)のために書かれました。聖週間は鐘を 鳴らさずに、木の棒を叩いて大きな音を出し礼拝の開始や終了を告げました。このディスクでも、冒頭と最後に木を鳴らす大きな音が入っています。
HAF-8905371(2CD)
ハイドン:パリ交響曲集+ヴァイオリン協奏曲
交響曲第84番変ホ長調 Hob.I:84
交響曲第85番変ロ長調 Hob.I:85「王妃」
ヴァイオリン協奏曲第1番ハ長調 Hob.VIIa:1*
交響曲第86番ニ長調 Hob.I:86
交響曲第87番イ長調 Hob.I:87
レザール・フロリサン
ウィリアム・クリスティ(指)
テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ(Vn,指*)

録音:2020年10月(第84&87番)、2022年3月(第85,86番、協奏曲)/シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)
クリスティ率いるレザール・フロリサンが、ハイドンの交響曲を録音しました!クリスティは「自分は今、人生において、好きなことをさせてもらえる時期」と語り、 ハイドンの作品には絶大な敬意を抱いていて、ハイドン作品はずっとやりたいことリスト(机の上)にあった、といいます。これまでにもオラトリオは録音してき ていますが、交響曲!バロックに長年取り組んできた音楽家として、ハイドンの作品に最高級の敬意を払いながら、あらためて真価を問い、ハイドン作品に新鮮 味をもたらし、ハイドンのために身を捧げたいと語るクリスティの並々ならぬ思いが詰まったハイドン。レザール・フロリサンの器楽メンバーの素晴らしさがこれ 以上ない形で引き出されており、どの音も、喜びと明るさ、そして軽やかさに満ちています。
ハイドンの「パリ交響曲」はいずれも当時のパリの新設オーケストラ、コンセール・ド・ラ・オランピックのために書かれたものですが、ハイドンがウィーンで 指揮していたオーケストラはこれよりも小規模だったことなどから、様々な規模のオーケストラが演奏したと考えています。ただ、パリの聴衆のために書かれたと いうことで、フランスが好む華やかさがあり、パリのこの新オーケストラのアンサンブルの正確さと質が生きる作品になっていることは確かとも述べています。こ こではVnI=6名、VnII=4-6名、Vla=3-4名、Vc=4-5名、コントラバス2名、そして管楽器という編成で演奏しています。
ヴァイオリン協奏曲第1番は、エステルハージお抱えのオーケストラ(総勢15名ほど)のコンサートマスターだった、作曲家にしてヴァイオリンの大名手のルイー ジ・トマジーニのために書かれた作品。弦楽アンサンブルとソロのための作品です。クリスティはここで、ド・スワルテに指揮をまかせ、自身はリハーサルの時 も本番の時も、オーケストラの中に座っていたといいます。ハイドンによる、ポルポラ仕込みの洗練されたイタリア様式の熟練が光る名作です。ド・スワルテの瑞々 しくも大胆な演奏にも注目です。
ライヴ収録のため、各曲の最終楽章終了後拍手が入ります。 (Ki)

HAF-8932276
王妃のハープ〜マリー・アントワネットの宮廷の音楽
ジャン=バティスト・クルムフォルツ(1747-1790):ハープ協奏曲 第5番op.7変ロ長調(1778)
ハイドン:交響曲第85番「王妃」Hob.I:85(1785)
ヨハン・ダヴィド・ヘルマン(1760?-1846):ハープとオーケストラの為の協奏曲第1番 op.9ヘ長調(1785-1789)
グルック:「精霊の踊り」〜オルフェオとエウリディーチェより(編):メストレ)
グザヴィエ・ドゥ・メストレ(Hp)
ウィリアム・クリスティ(指)、
レザール・フロリサン

録音:2016年6月27,28日、ヴェルサイユ宮殿王立歌劇場(ライヴ)
クリスティ率いるレザール・フロリサンが、ハープのメストレをゲストに迎えた1枚が再登場します。タイトルに「王妃のハープ」とあるように、マリー・アントワネッ ト (1755-1793)と、彼女が愛した楽器、ハープの楽曲をおさめた内容です。2016年6月に行われた演奏会のライヴ録音。1曲目の作曲家クルムフォル ツは、ボヘミア出身の作曲家でありハープ奏者。楽器製作者とともに、ハープの改造や奏法に取り組み、それまでになかったハープの為の作品を残しています。 クルムフォルツが対位法を師事したのが、作曲家ハイドン。マリー・アントワネットが気に入っていたとされる交響曲第85番を収録しています。クリスティによ るシンフォニーの録音ということで、注目のプログラムといえましょう。荘重なアダージョを経て軽快なヴィヴァーチェとなる第1楽章から、楽器間のアンサンブ ルも十分にたのしめる演奏。終楽章の最後まで、快活さと典雅さを感じさせる演奏です。ドイツ人のヨハン・ダヴィド・ヘルマンは、アントワネットのピアノ教師 で、作曲家。自身はハープ奏者ではありませんでしたが、3つのピアノ・ソナタ、3つのピアノ協奏曲のほか、3つのハープ協奏曲をのこしています。このハー プ協奏曲はすべてルイ14世の妹(ハープ奏者)、つまりアントワネットの義妹にささげられています。今日ハープ奏者にも知られざる存在の作品ですが、モーツァ ルトのフルートとハープの為の協奏曲と同様、ハープ奏者ではない作曲家によるハープ作品、ということでも重要な作品です。演奏会でアンコールとして演奏 されたグルックの「精霊の踊り」は、メストレ自身の編曲によるハープ独奏版。メストレの歌心に胸を打たれるトラックです。 (Ki)

HMSA-*****
SACD・シングルレイヤー
日本独自企画・限定盤、・価格は税込定価。
HMSA-0018(2SACD)
シングルレイヤー
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータBWV 1001-1006(全曲) イザベル・ファウスト(Vn)
[使用楽器:1704年製ストラディヴァリ “スリーピング・ビューティー”]

録音:2009年9月、2011年8月&9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
カートンボックス仕様・ケース入り
アルバム・デビュー以来10年あまりの時を重ねて、当代きっての人気と実力を誇るファウストが取り組んだ「バッハの無伴奏」全曲録音を日本国内独 自企画でSACD化。 直筆譜を丹念に読み込み、ストラディヴァリウス製作の「スリーピング・ビューティー」の神々しいまでに崇高な音色ときわめて高度なテクニックとを駆使 して、ファウストが深く鋭く切り込む姿を捉えた名録音を、24 bit/96 kHz収録オリジナル・マスター使用によるDSDマスタリングで、銘器本来のみ ずみずしい質感と、空間いっぱいに拡がる自然な空気感、アーティストのこまやかな息づかいまで再現しました。 (Ki)
HMSA-0020(3SACD)
シングルレイヤー
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集(全10曲) イザベル・ファウスト(Vn)
アレクサンドル・メルニコフ(P)

録音:2006年5月、2008年6月、7月&9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
カートンボックス仕様・ケース入り
当代きっての人気と実力を誇るファウストが盟友メルニコフと組んで完成させた、ベートーヴェンの「ヴァイオリン・ソナタ全曲録音」を日本国内独自企 画でSACD化。ストラディヴァリウス製作「スリーピング・ビューティー」の神々しく崇高な音色と、ゆたかで輝かしいスタインウェイの響きとが美しく溶 け合い、ときに激しくぶつかり合うさまを、24 bitオリジナル・マスター使用によるDSDマスタリングで、対話の繊細な表情のすみずみまで再現し尽く しました。 (Ki)
HMSA-0025(1SACD)
シングルレイヤー
税込定価
Isabelle Faust - GREAT CONCERTOS Vol.3
ジョリヴェヴァイオリン協奏曲
ショーソン:詩曲 op.25*
イザベル・ファウスト(Vn)
ベルリン・ドイツSO
マルコ・レトーニャ(指)
クリストフ・リヒター、シェニア・ヤンコヴィチ(Vc)*

録音:2005年12月テルデックス・スタジオ(ベルリン)、:2010年9月テルデックス・スタジオ(ベルリン)*
※日本語帯・解説付
ショーソン生誕150 年、ジョリヴェ生誕100 年というアニバーサリー・イヤーである2005 年に録音されたアルバム。ジョリヴェのヴァイオリン協奏曲は、 オーケストラ、ヴァイオリンの両者にものすごいエネルギーと技巧を要求する難曲。ファウストは、このマグマのような熱い作品に、自身のもつしなやかさ、強さ、 そして優しさ、すべてのパワーを全開にして立ち向かっています。エネルギーと叙情の核融合的作曲家、ジョリヴェのヴァイオリン協奏曲の決定盤といってもよ い名演奏の誕生です。続くショーソンの「詩曲」は、ただならぬ雰囲気を持つオケの前奏から入り、絶妙な間の取り方でファウストのヴァイオリンのソロが奏 でられる瞬間など、背中がゾクゾクするような美しさです。 (Ki)

HMSA-0029(2SACD)
シングルレイヤー
ベートーヴェン:チェロとピアノのための作品全集
モーツァルトの『魔笛』の「娘か女か」の主題による12の変奏曲 ヘ長調 op.66
チェロ・ソナタ第1番 ヘ長調op.5-1
チェロ・ソナタ第2番 ト短調 op.5-2
ヘンデルの『ユダ・マカベア』の「見よ勇者は帰る」の主題による12の変奏曲 ト長調WoO.45
チェロ・ソナタ第3番 イ長調 op.69
モーツァルトの『魔笛』の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 WoO.46
チェロ・ソナタ第4番 ハ長調 op.102-1
チェロ・ソナタ第5番 ニ長調 op.102-2
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
アレクサンドル・メルニ コフ(P)

録音:2013年10&12月
日本語帯・解説付
第52回「レコード・アカデミー賞」大賞銅賞受賞盤。人気、実力とも当代ナンバーワンのジャン=ギアン・ケラスが、チェリストにとって「最も重要な作曲家」と位置づける、楽聖ベートーヴェンのソナタ5曲と人気オペラの主題の変奏曲3曲を相性抜群のピアニスト、アレクサンドル・メルニコフと録音。ケラスとメルニコフ両者の、透明感と密度の高さ、精確性を兼ね備えた音質が非常に美しく、1ミリの狂いもないアンサンブルで、ベートーヴェンの世界を自在に駆け巡る快心の出来栄え。今回のSACD化にあたって、ハルモニア・ムンディ・フランス提供のオリジナル・マスター(96kHz/24bit)を使用。チェロとピアノの距離感が密接で、ケラスの流れるように美しい音色、そしてピアノの明瞭な響きを余すことなく収録。ふたつの楽器の絶妙な掛け合いをより一層鮮明に聴くことができます。またキング関口台スタジオで行ったDSDマスタリングの際には、オーディオ評論家の角田郁雄氏が技術監修にあたり、高音質化を図りました。 (Ki)
<SACD化にあたって使用した主な機材>
D/Aコンバーター : dCS954
A/Dコンバーター : MERGING Horus
録音システム : MERGING Pyramix
DSDマスタリング/編集・システム : SADiE DSD8
クロックジェネレーター : Antelope Audio Trinity
高精度・超低近傍位相ノイズ 10MHzクロックジェネレーター :スフォルツァート PMC-01
インターコネクトケーブル : NORDOST Valhalla 2
HMSA-0034(1SACD)
シングルレイヤー
ベルク:ヴァイオリン協奏曲(ある天使の思い出に)
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
イザベル・ファウスト(Vn/スリーピング・ビューティ(Stradivarius, 1704))
クラウディオ・アバド(指)
モーツァルトO

録音:2010年11月/ボローニャ(Auditorio Manzoni)
輸入CD:HMC-902105
2012年度レコード・アカデミー大賞受賞盤。ファウストがアバドと初共演。神の域に達した世界。 ファウストにとって満を持しての2度目のベートーヴェン、そして、初登場となるベルクという充実のプログラム。クラウディオ・アバドが是非に、と申し 出るかたちで実現したレコーディングです。アバドとオケが全身全霊でファウストの音楽を支えているのがよく感じられ、ベルクでは爛熟したハーモニーを オケが醸す上で、ファウストが変幻自在な音で飛翔します。ヴァイオリン界の新女王、という一言だけでは表現しきれない音楽と魅力的な表情、そして衝 撃的に美しい音。ファウストとアバド、モーツァルト管が、神に許された人にしか立ち入ることのできない領域の音楽を展開しています。 (Ki)
HMSA-0035(1SACD)
シングルレイヤー
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
ショーソン:ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲 ニ長調 op.21
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン/ 1710 年製ストラディヴァリウス「ヴュータン」)
アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ/エラール、1885 年頃製)
サラゴン・カルテット
クリスティーヌ・ブッシュ(Vn)、リサ・インマー(Vn)
セバスティアン・ヴォルフファース(Va)、ジェシーヌ・ケラス(Vc)

録音:2016年6月、9月ベルリン、テルデックス・スタジオ
2016年度レコード・アカデミー賞室内楽部門受賞盤。イザベル・ファウストによる名曲フランクのソナタと、ショーソンのコンセール。フランク、そし て彼に師事したショーソンというフランスの大作曲家によるものであり、さらに、両作とも当時の大ヴァイリニスト、ウジェーヌ・イザイ[1858-1931]に 捧げられている、という点でも共通項のある選曲です。 今回は楽器を「ヴュータン」と愛称のついたストラディヴァリに持ち替えての演奏となります。フランクのソナタでは、メルニコフが紡ぎ出す前奏から、え もいわれぬ幻想的な雰囲気に思わず引き込まれます。ファウストの摩擦音が皆無のあの運弓が繰り出す音色は、繊細にして幻想的。終楽章も颯爽とした フレーズ運びで、コーダの華やかな終始も晴れやかに終わります。ショーソンは25歳のときに音楽の道を志し、パリ音楽院に入学、マスネのクラスに入 りましたが、オルガン科の教授であったフランクに作曲を師事するようになります。この『コンセール』(1889〜91年)は、名旋律の玉手箱のような傑作。 全体を通して、ファウストの繊細極まりない表情は絶美。2004年結成、18世紀のレパートリーを中心に活動を展開する中堅のアンサンブル、サラゴン・ カルテットとのアンサンブルも完璧です。そしてメルニコフが陰になり日向になり、音楽を引き締めています。 (Ki)
HMSA-0036(1SACD)
シングルレイヤー
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ集
(オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ集)
第1番ロ短調 BWV 1014
第2番イ長調 BWV 1015 
第3番ホ長調 BWV 1016
第4番ハ短調 BWV 1017 
第5番ヘ短調 BWV 1018
第6番ト長調 BWV 1019
イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブ・シュタイナー(1658 年製))
クリスティアン・ベザイデンホウト(Cemb/ジョン・フィリップス、バークレー(2008年製)/ヨハン・ハインリヒ・グレープナー(ジ・エルダー)、
ドレスデン(1722年製)モデル/トレヴァー・ピノックより貸与)

録音:2016 年 8月18-24日、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
2016年10月の来日公演でも、当コンビはバッハのソナタ集を演奏しており、その流麗にして息のぴったり合った演奏で、絶賛されました。 このバッハのソナタは、ヴァイオリンの声部と、鍵盤奏者の両の手が紡ぐ三重奏、いわば、トリオ・ソナタである、としばしばいわれます。トリオ・ソナタ はバロックの作曲家にとって、対位法の技法を示す最上の場でした。バッハによるこれら6つのソナタは、対位法の最高級の技法が尽くされ、同時に音楽 的愉悦に満ちた、トリオ・ソナタの決定的名作であるといえます。実際バッハはこの6つの曲集を「亡くなる前まで」何度も改訂し続けており、田園的な ものから真摯で受難を思わせる空気のものまで多様性に富み、活き活きとした、傑作となっています。 イザベル・ファウストがここで演奏しているヴァイオリンの銘器ヤコブ・シュタイナーは、一時はヨーゼフ・ヨアヒムの手元にあったと考えられている楽器で、 キレの良さ、あたたかみ、そしてメランコリーな表情にも合う暗めの音を兼ね備えています。そしてベザイデンホウトが奏でるチェンバロは、ピノックから 貸与された、バッハも深く愛したジャーマンスタイルの楽器で、オルガンのように豊かな響きを可能にしながら、一音一音の発音(響き)が非常にクリア な名器です。無伴奏ヴァイオリンのソナタとパルティータと好一対を成す6曲に、歓迎すべき素晴らしい録音がひとつ生まれました。 ※HMM 902256およびKKC 5880は2枚組CDでの発売ですが、SACDシングルレイヤー盤では1枚のディスクに全曲を収録しての発売となります。 (Ki)
HMSA-0037(2SACD)
シングルレイヤー
バッハ:ヴァイオリン協奏曲、シンフォニア、序曲とソナタ集
[CD1]
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 BWV 1052R 
カンタータ第174番「われいと高き者を心を尽して愛しまつる」 BWV 174よりシンフォニア(hrn2, ob2, オーボエ・ダ・カッチャ, vn3, vla3, vc3, 通奏低音) 
ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV 1042 
カンタータ第21番「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV 21よりシンフォニア(ob, 弦, 通奏低音) 
トリオ・ソナタ ハ長調 BWV 529(vn2と通奏低音) 
オーボエ、ヴァイオリン、弦と通奏低音のための協奏曲 ハ短調 BWV 1060R 
[CD2]
管弦楽組曲第2番BWV 1067〜ヴァイオリンと弦楽合奏、通奏低音の編成による(イ短調で演奏) 
トリオ・ソナタ ニ短調 BWV 527(ob, vn, 通奏低音) 
ヴァイオリン協奏曲 ト短調 BWV 1056R 
カンタータ第182番「天の王よ、汝を迎えまつらん」BWV 182より 第1曲 ソナタ(rec, vn, 弦と通奏低音) 
ヴァイオリン協奏曲 イ短調 BWV 1041 ・シンフォニア BWV 1045(vn;trp3, tim, ob2, 弦、通低) 
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043
イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブ・シュタイナー)
ベルンハルト・フォルク(Vn/制作者不明(1725年)) 
クセニア・レフラー(Ob、リコーダー)
ヤン・フライハイト(Vc) 
ラファエル・アルパーマン(Cemb)
ベルリン古楽アカデミー(コンサートマスター:ベルンハルト・フォルク)


録音:2017年12月、2018年9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
イザベル・ファウストとベルリン古楽アカデミーによるバッハの協奏曲集(HMM 902335/ KKC 6015)のSACDシングルレイヤー盤。技術監修はオーディ オ評論家の角田郁雄氏。日本限定発売、限定生産です。
ヴァイオリン協奏曲のほか、オルガンのトリオ・ソナタをヴァイオリンと通奏低音で演奏、さらに管弦楽組曲第2番のフルート・ソロ部分をヴァイオリンで 演奏するなど、興味津津のプログラム。ファウストのソロは彼女の魅力そのものの音色、しなやか、そして完璧な技巧。ファウストのバッハ、というだけでも うれしいのに、ベルリン古楽アカデミーとの共演というのもまた注目。現在コンサートマスターを務めるベルンハルト・フォルクや、アクサンからも多数名盤 をリリースしているオーボエのクセニア・レフラーなど、共演するソリスト(ベルリン古楽アカデミーのメンバーでもある)たちとの豪華共演も聴きものです。 SACD化により、各楽器の音色の手触りまで生生しく感じられるようです。
【ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 BWV 1052R】現在チェンバロ協奏曲(BWV 1052)として伝わっているものは、消失したヴァイオリン協奏曲のチェンバロ版編曲。ここではヴァイオリン独奏版で演奏しています。 
【カンタータ第174番「われいと高き者を心を尽して愛しまつる」 BWV 174よりシンフォニア】もともとはブランデンブルク協奏曲第3番(1721年完成)の第1楽章で、ホルン2本とオーボエ3本を加えたより大きな編成をとっています。 
【ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV 1042】バッハがケーテンの宮廷楽長を務めていた時期(1718-23)に書かれたとされるもので、晴れやかで力強い上昇音型で、独奏ヴァイオリンの活躍も印象的な人気作品です。 
【カンタータ第21番「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV 21よりシンフォニア】カンタータ第21番は嘆きを歌う第1部と救いの喜びを歌う第2部から成る大作。
第1部冒頭のシンフォニアは、ヴァイオリンが描く「憂い」の表情に打たれる名曲です。 
【トリオ・ソナタ ハ長調 BWV 529】オルガン作品として現在伝わっていますが、もとは室内楽トリオだと考えられるもの。ここでは2つのヴァイオリンと通奏低音という編成で演奏しています。ヴァイオリン2本が奏でるヴィルトゥオーゾ的な音型が、広い音域のハーモニーの上で奏でられます。 
【オーボエ、ヴァイオリン、弦と通奏低音のための協奏曲 ハ短調 BWV 1060R】現在「2台のチェンバロのための協奏曲 BWV 1060」として伝わるものは、消失した協奏曲の編曲で、原曲はここでも演奏されているオーボエとヴァイオリンが独奏を務める協奏曲とみなされています。 
【管弦楽組曲第2番BWV 1067】フルート、弦楽合奏、通奏低音という編成で現在伝わっていますが、もともとは独奏ヴァイオリンのための協奏曲で、調性も全音低いイ短調で構想されていたと考えられ、ここではそのヴァージョンで演奏しています。
【トリオ・ソナタ BWV 527】オルガン作品として現在伝わっていますが、もともとは室内楽トリオのための作品だったと考えられています。ここではオーボエ、ヴァイオリンと通奏低音で演奏。第2楽章の美しさにはノックアウトです。 
【ヴァイオリン協奏曲 ト短調 BWV 1056R】チェンバロ協奏曲ヘ短調 BWV 1056の初期稿にあたるもの。 
【カンタータ第182番「天の王よ、汝を迎えまつらん」BWV 182より 第1曲 ソナタ】独奏ヴァイオリンとリコーダーの奏する付点リズムが、ロバに乗って入場する「天の王」の歩みを描く。 
【ヴァイオリン協奏曲 イ短調 BWV 1041】その大半をバッハが作成したパート譜で伝えられている作品。冒頭の2音モティーフも印象的な名曲です。 
【シンフォニア BWV 1045】失われた教会カンタータの導入楽章として伝えられる作品で、独奏ヴァイオリンと弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲が原曲だったと思われます。149小節までしか残されていませんが、短いカデンツァを挿入し冒頭のリトルネッロの主題を演奏して締めくくられます。 
【2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043】言わずと知れた2つのヴァイオリンのための協奏曲。2つのヴァイオリンがたがいに拮抗する立場で作品が進みますが、ファウストとベルンハルト・フォルクの丁々発止のやりとりも聴きものです。 (Ki)

HMSA-0041(1SACD)
シングルレイヤー

KKC-1156(2LP)
日本語帯・解説付
国内盤仕様
限定盤
ベルリオーズ:幻想交響曲
序曲「宗教裁判官」Op.3
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2019年7月16、17日/アルフォールヴィル
ベルリオーズ没後150周年最大話題盤、ロトと手兵レ・シエクル最新録音による「幻想交響曲」が、早くもSACDシングルレイヤーとLPで登場します。ハル モニアムンディから提供のハイレゾ・マスターを用いて、関口台スタジオにて、SACDシングルレイヤー、LPのためにマスタリングを施しました。2019年録音 で、ベルリオーズならではの狂気じみた強奏も豊かに響く録音も極上のオリジナル音源を、それぞれのメディアの特性がさらに存分に発揮されたサウンドでお 楽しみいただけます。どちらも限定生産、日本独自企画。
ベルリオーズの幻想交響曲は、1830年、ベートーヴェンの交響曲第9番の初演からわずか6年の作ながら、ハープや鐘をはじめ、オフィクレイドやセルパン といった特殊管楽器も駆使し、オーケストレーションに革命をもたらしました。
性能の向上した今日のオーケストラは、オフィクレイドやセルパンを他の管楽器で代用し、その他にもオリジナル同等の効果を再現できるように改変されて います。しかしロトは発表された当時の形へ戻すことで、ベルリオーズの頭の中で鳴っていた音響と効果を忠実に再現しようと試みました。彼はパリ国立図書 館所蔵の幻想交響曲自筆譜やスケッチなどを丹念に調べ、できる限りの復元を行ないました。
レ・シエクルはもちろんピリオド楽器を用いています。2本のオフィクレイドは1837年製と1860年製、セルパンは19世紀ボドワンの複製を用いています。 またハープは現在主流の2台ではなく、4台それも20世紀初頭のエラール製を指揮台の両脇で奏し、終楽章で活躍する鐘はスコアに指示された通りのものを、 2013年にベルリオーズ・フェスティバルで鋳造したので、それを借りています。 もうひとつ嬉しいのが、珍しい初期作品の序曲「宗教裁判官」をとりあげていること。もちろんピリオド演奏は初めての録音ですが、すでに大オーケストラを 用い、幻想交響曲の萌芽が見られ興味津々です。 ロトの音楽作りはきわめて大きく、物凄いエネルギーが伝わってきます。ヴィブラート控え目で、エレガントな歌い回しなどではベルリオーズがフランスの作 曲家だったことを再認識させてくれます。幻想交響曲の認識をくつがえす超注目盤です! (Ki)
HMSA-0044(1SACD)
シングルレイヤー
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64 
序曲「フィンガルの洞窟」(ヘブリディーズ諸島)op.26 
交響曲第5番ニ短調 op.107「宗教改革」(2017年出版のブライトコプフ&ヘルテル社版を使用した世界初録音盤)
イザベル・ファウスト(Vn/ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」1704年製)
パブロ・エラス=カサド(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ

録音:2017年3月19-22日、バルセロナオーディトリウム第1ホール、Paul Casals
現代最高のヴァイオリン奏者の一人、イザベル・ファウストが演奏するメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲が、SACDシングルレイヤー(STEREO)で登場。 ハルモニア・ムンディからハイレゾ・マスターの提供を受け、オーディオ評論家、角田郁雄氏の技術監修のもと、関口台スタジオでリマスタリングを施しました。こ のたびのSACD化により、ファウスト自身の存在がより近く感じられるようです。交響曲の演奏にもしびれます。日本独自企画・限定盤です。
指揮は1977年スペイン生まれの躍進著しいエラス=カサド、管弦楽は「ピリオド・オーケストラのベルリン・フィル」とも称されるフライブルク・バロック・オーケ ストラという注目の布陣。ファウストの光のような音色と管弦楽の見事なアンサンブルにより、屈指の人気曲に、またひとつ新鮮な名演が生まれました。
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、1844年に完成、その後も磨きをかけ、翌45年、メンデルスゾーンの盟友にして本作にも多大なアドヴァイスをした、 ライプツィヒ・ゲヴァントハウスOのコンサートマスター、フェルディナント・ダーフィトによってライプツィヒで初演されました。初演時から大成功をおさめ た本作は、続くヨーロッパ各地の初演も名手が手がけています。1845年のドレスデン初演は当時15歳のヨーゼフ・ヨアヒム、1846年ベルリン初演はベルギーの ユベール・レオナール(フランクのピアノ四重奏曲第1番を献呈された人物で、フォーレのヴァイオリン・ソナタ誕生時にも重要な役割を果たした)でした。彼らが 演奏しておそらく書き込みもされていたであろう実際の譜面はもう残されていませんが、それでも様々な資料が出版されており、それらを検証していくと、19世紀 と現代とでは演奏スタイルに異なる部分があると考えられます。たとえば開放弦の多用。ポルタメントの多用。ボウイングのスタイルも現代とは異なっていました。 そして、ヴィブラートは、継続的にではなく、要所要所で装飾的に用いられていたと考えられます。ファウストももちろんこれらの資料につぶさにあたったうえでこ の録音に臨んでいますが、ここに繰り広げられている演奏が呼び起こす実に新鮮な感動は、歴史的演奏や慣習、すべてを越えた域にあるといえるでしょう。 
また、当盤が録音された2017年は、マルティン・ルターの宗教改革(1517)の500年記念にあたります。ここに収録された交響曲「宗教改革」は、ルターの アウクスブルクの信仰告白から300年にあたる1830年に完成されました。序奏で管楽器が奏でる「ドレスデン・アーメン」がなんとも痛切に響き、全体的に非 常に引き締まった音づくり。管楽器が奏でるコラールも荘重になりすぎず、終楽章も鮮やかなデュナーミクで颯爽とかけぬけるような演奏となっています。同じく 1830年に作曲された「フィンガルの洞窟」も、メンデルスゾーンがスコットランドに旅した時に感動した光景が鮮やかに眼の前に浮かぶよう。メンデルスゾーンの 才能にあらためて感動し、エラス=カサドとフライブルク・バロック・オーケストラの力量にも圧倒される内容です。 (Ki)
HMSA-0045(1SACD)
シングルレイヤー
シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲 op.36 [1936年]
浄夜 op.4(弦楽六重奏曲版)[1899年]
ヴァイオリン協奏曲:イザベル・ファウスト(Vn) 
スウェーデンRSO、
ダニエル・ハーディング(指)

浄夜:イザベル・ファウスト(Vn)、アンネ・カタリーナ・シュライバ ー(Vn)、アントワン・タメスティ(Va)、ダヌーシャ・ヴァスキエヴィチ(Va)、クリスティアン・ポルテラ(Vc)、ジャン=ギアン・ケラス(Vc)

録音:【ヴァイオリン協奏曲】2019年1月/ベルワルト・ホール(ストックホルム)、
【浄夜】2018年9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
現代最高のヴァイオリン奏者、イザベル・ファウストの演奏するシェーンベルクの作品集がSACDシングルレイヤーで登場。ハルモニア・ムンディ からハイレゾ・マスターの提供を受け、オーディオ評論家角田郁雄氏の技術監修のもと、関口台スタジオでリマスタリングを施しました。このたびのSACD化によ り、ヴァイオリン協奏曲の精緻さがやわかに際立ち、「浄夜」の世界もよりなまめかしく響きます。日本独自企画・限定盤です。
シェーンベルクの20代中頃の作品「浄夜」の弦楽六重奏版と、それから40年弱という時を隔てて書かれたヴァイオリン協奏曲という組み合わせです。「浄夜」 はブラームスやワーグナーの影響が色濃く見られる欄熟のロマンティシズムが魅力の作品ですが、ここではファウストが心から信頼を寄せる奏者たちが集った最 強のメンバーでの演奏で、注目です。ファウストのまっすぐな音色が中心となったアンサンブルが却って作品の欄熟した空気を際だたせており、ドロドロの世界が展 開されております。そしてヴァイオリン協奏曲は12音技法を探求していた時期の作品ですが、ソナタ形式で書かれており、楽章構成も第1楽章―急(アレグロ)、第 2楽章―緩(アンダンテ)、第3楽章―ロンド・フィナーレという形をとっています。シェーンベルクが12音技法の内に込めた様々な旋律を、ファウストが1ミリの狂 いもない技術をもって奏でており、厳格かつ厳密な12音の世界の中にもシェーベルクが織り込んだ美しい旋律がこの上なく魅力的に引き出されています。それを サポートするハーディング率いるオーケストラとのアンサンブルも、ぴたりとあった見事なもの。欄熟のロマン、そして厳格な「古典」の書法の間にたって、ファウス トと、彼女が心から信頼を寄せる音楽家たちが、20世紀の音楽史の中でも屈指の傑作であるこれらの作品を、これ以上なく生き生きと表現しています。 
「浄夜」の共演者には信じがたいメンバーが顔をそろえています。ヴァイオリンのアンネ・カタリーナ・シュライバーは、フライブルク・バロック・オーケストラで リーダーも務める奏者。アントワン・タメスティは言わずとしれた世界的奏者(トリオ・ツィンマーマンのメンバー)。ダヌーシャ・ヴァスキエヴィチはアバド指揮モー ツァルト管、カルミニョーラのモーツァルト全集で協奏交響曲のヴィオラを務めていました。クリスティアン・ポルテラはトリオ・ツィンマーマンのメンバー。ジャン =ギアン・ケラスも来日も多い世界的奏者です。どの奏者も広い時代の作品を手がけており、そうしたメンバーがこの「浄夜」を演奏する、というのはまた格別なも のがあります。 (Ki)
HMSA-0046(1SACD)
シングルレイヤー
ドビュッシー:最後の3つのソナタ集
1-3. ヴァイオリン・ソナタ ト短調(1917) 
4. 英雄の子守歌-ベルギー国王アルベール1世陛下とその兵士たちをたたえて(1914) 
5.アルバムのページ(負傷者の服のための小品)(1915) 
6-8. フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ ヘ長調(1915) 
9. エレジー(1915) 
10-12. チェロ・ソナタ ニ短調(1915) 
13. 「燃える炭火に照らされた夕べ」 (1917)
1-3.イザベル・ファウスト(Vn/ストラディヴァリウス"スリーピング・ビューティ")
アレクサンドル・メルニコフ(P)
4-5.タンギ・ド・ヴィリアンクール(P)
6-8.マガリ・モニエ(フルート/1880年、ルイ・ロット、製造番号2862/調整:ベルナール・デュプラ)
アントワン・タメスティ(ヴィオラ/ストラディヴァリウス「マーラー」、1672年製)
グザヴィエ・ド・メストレ(ハープ/エラール社製、19世紀末のルイ16世のスタイル/調整:レ・シエクル)
9.タンギ・ド・ヴィリアンクール(P)
10-12.ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
ハヴィエル・ペリアネス(P)
13.タンギ・ド・ヴィリアンクール(P)

録音:1-5, 9-13:2016年12月、2017年12月、2018年1-2月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
6-8:2017年6月、シテ・ド・ラ・ミュジーク、パリ
現代最高のヴァイオリン奏者イザベル・ファウストが参加した、ハルモニア・ムンディ・レーベルのドビュッシー・イヤーの企画盤「最後の3つのソナタ集」(2018 年度第56回レコード・アカデミー賞銅賞・室内楽曲部門受賞)がSACDシングルレイヤーで登場。オーディオ評論家・角田郁雄氏の技術監修のもと、関口台スタジ オでリマスタリングを施した、日本独自企画・限定盤です。
ドビュッシーは晩年様々な楽器のためのソナタを6つ作曲しようと考えていましたが、実際にはここに収録された3作を書き上げた翌年に亡くなってしまいま す。文字通り最後の作品となったヴァイオリン・ソナタはファウストとメルニコフの演奏。他の晩年の作品も、綺羅星のごとく名を連ねた名手たちです。このたびの SACD化により、より一層豊かなサウンドでおたのしみいただけます。 ディスクは、ドビュッシーの文字通り最後の作品となったヴァイオリン・ソナタから始まります。冒頭でメルニコフが奏でる繊細きわまりない和音から一気に世界 に引き込まれます。ファウストの演奏は、独特のミステリアスでかわいたような空気を漂わせつつも、非常にきめこまやかな表情づけで、一音一音、休符までも聴 きの逃してはならぬ、と思わせられる演奏です。フルート、ヴィオラとハープのためのソナタについてドビュッシーは友人にあてた手紙の中で「これは私が作曲の仕 方を今よりは多少知っていた頃の作品だ。何年の前のドビュッシー、そう、『夜想曲』の頃のドビュッシーのようだ」と語っています。『ビリティスの歌』や『6つの古 代墓碑銘』と、古のフランスのクラヴサン音楽の典雅さが融合したようで、独特の魅力にあふれた本作を、最高のメンバーで聴けます。マガリ・モニエは2003年よ りフランス放送POの首席フルート奏者を務め、2004年のミュンヘン国際音楽コンクールで優勝した名手。ハルモニア・ムンディでは初登 場となります。彼女が演奏しているルイ・ロット(ルイ・ロット/1855年に工房を立ち上げ1951年まで存在していたオールド・フルートの代表格)のフルートは、 ジョゼフ・ランパル[1895-1983]そしてその息子ジャン=ピエール・ランパル[1922-2002]らが演奏していたもの、また、ハープはレ・シエクルも用いている楽器 で、まさにドビュッシーの頃の音色で楽しむことができるという意味でも貴重な演奏となっております。 最後の3つのソナタの中では最初に完成したチェロ・ソナタ。ここではケラスと、スペインのペリアネスという顔合わせによる演奏でお聴き頂きます。作品の世界に 一歩踏み込んだ、繊細な色彩の描き分けが見事。より細やかな表情づけがなされており、絶妙な間合いの中にも「あそび」が感じられる演奏となっております。な お、ケラスは2008年にアレクサンドル・タローとドビュッシーのチェロ・ソナタを録音しておりますが、そちらはシャープさが際だった演奏で、10年の時を経ての 変化にも感じ入る演奏となっております。 ピアノ独奏作品もすべて晩年のもの。奏でるのはタンギ・ド・ヴィリアンクール。フランスでは若くして名手としてソロに室内楽にバリバリと活躍、リストのような超 絶技巧はもとより、古典から現代ものまで完璧に弾きこなすテクニックは圧巻です。 ドビュッシーの晩年の作品世界の多様性に、名手たちのきめこまかな演奏によってあらためて感じ入る1枚となっております。 (Ki)
HMSA-0047(1SACD)
シングルレイヤー
ウェーバー:ヴァイオリンのオブリガートつきのピアノのための6つの段階的ソナタ(アマチュアのために作曲、捧げられた)op.10
 第1番ヘ長調op.10-1
 第2番ト長調op.10-2
 第3番op.10-3 ト長調
 第4番変ホ長調op.10-4
 第5番イ長調op.10-5
 第6番ハ長調op.10-6
四重奏曲(Vn、ヴィオラ、チェロとピアノのための)変ロ長調 op.8
イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリス「スリーピング・ビューティ」)
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ'Lagrassa'(1815年ca.,エドウィン・ボインクのコレクションより))
ボリス・ファウスト(ヴィオラ/ガエターノ・ポラストリ)
ヴォルフガング・エマニュエル・シュミット(Vc/マッテオ・ゴフリラー)

録音:2011年6月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
イザベル・ファウストによる、ドイツ・ロマン主義の重要な作曲家、ウェーバーの作品集がSACDシングルレイヤーで登場。ハルモニア・ムンディ・レーベルよりハ イレゾ・マスターの提供を受け、関口台スタジオでリマスタリングを施した、日本独自企画・限定盤です。
ドイツにおけるロマン主義運動の重要な先駆者であり、多芸多才な楽長、明晰な批評家として、さらには華々しいピアニストとしても活躍したウェーバー。『魔弾 の射手』やピアノ曲が非常に有名ですが、室内楽はわずか9曲(完成されたもの)しかのこしていません。そのうち8曲は、ウェーバー自身、かなりの名手であった 楽器、ピアノを含む編成のものとなっています。イザベル・ファウストを中心とする豪華メンバーのこの録音では、ウェーバーの才能の輝きに満ちた室内楽作品が、 ファウストにしか奏でることのできないまばゆい音色に導かれ、いきいきと再現されています。メルニコフの溌剌とした気魄に満ちたフォルテピアノの音色も見 事。なお、四重奏曲で共演しているヴィオラのボリス・ファウストは、イザベルの兄。そしてチェリストも来日経験もある中堅シュミットということで、注目盤の登場 といえましょう。
6つのヴァイオリン・ソナタは、1810年の夏の終り頃、出版社のヨハン・アントン・アンドレの依頼を受けて作曲されたもので、家庭内で、いわゆるアマチュアの 人々が音楽演奏を楽しむための楽曲がならびます。ウェーバーはあまりこの仕事に乗り気ではなかったことが手紙などにも残されていますが、その内容は実に多 彩で、ウェーバーの才気に満ちたもの。カスタネットが打ち鳴らされるようなボレロ(第2番第1楽章のキャッラテーレ・エスパニョーロ)や、バラライカの音色を思 わせるエア・リュス(第3番第1楽章)など、多国籍の情緒が感じられ、また、魅力的なメロディー、そこかしこに、魔弾の射手のアリアを彷彿とさせる華やかなパッ セージも盛り込まれていて、「アマチュアのための」とされてはいますが、非常に充実した内容となっています。アンサンブルをたのしむことにも主眼がおかれた作 品だけあって、ファウストとメルニコフとの、丁々発止のやりとりにも注目です!
四重奏曲は、1809年9月、ウェーバーが22歳のときに完成された作品。なんといっても聴きどころは第2楽章。弦楽器の半音的な動きをみせるハーモニーに始 まる印象的な問いかけにピアノが応えたかと思うと突然の休止小節、そしてピチカートによるカデンツァが続く、というなんとも謎めいた出だしの楽章です。この 楽章だけ、1806年に完成、残りの楽章は後になって書かれたことがわかっています。ピアノの短い導入に始まり、瑞々しいロマンティックなメロディーのきらめき が美しい第1楽章、弦楽器の美しい音色が冴えわたる充実した第2楽章、エスプリの効いた短い第3楽章、そして、終楽章では、弦楽器3者のフーガ風なやりとりの 中、ピアノが縦横無尽に華麗にかけめぐります。
ファウストの、どこまでもまっすぐな音色で奏でられるウェーバーの書いた旋律美、メルニコフの才気と知性が冴えるピアノ・パート、そしてアンサンブルの妙。す べてがとびきりのクオリティのウェーバー作品集。珠玉の1枚の登場です。 (Ki)
HMSA-0048(1SACD)
シングルレイヤー
シューベルト:八重奏曲 ヘ長調 op.166, D803
5つのメヌエットと5つのドイツ舞曲 D89より〔原曲:弦楽四重奏曲/オスカー・ストランスノイによる八重奏編曲版〕 第3番 メヌエット,第5番メヌエット
イザベル・ファウスト(Vn/ストラディヴァリウス'スリーピング・ビューティ'(1704))
アンネ・カタリーナ・シュライバー(Vn/製作者不明、オランダ、1700年頃)
ダヌシャ・ヴァスキエヴィチ(ヴィオラ/製作者不明、ボヘミア、1860年頃)
クリスティン・フォン・デア・ゴルツ(Vc/製作者不明、ウィーン、1800年頃)
ジェームス・マンロ(コントラバス/G.パノルモ、ロンドン、1827)
ロレンツォ・コッポラ(クラリネット/11キー、B管、ウィーン、1820年頃モデル/6キー、C管、J.B.メルクライン・モ
デル/ともにアニエス・グエルーによるコピー(2010))
トゥーニス・ファン・デア・ズヴァールト(ホルン/Courtois neveu aine, Paris, 1802)
ハヴィエル・ザフラ(バスーン/W. Triebert, Paris, 1805)

録音:2017年7月5-7&9日、テルデックス・スタジオ・ベルリン
世界的ヴァイオリン奏者、イザベル・ファウストが参加したシューベルトの八重奏曲がSACDシングルレイヤーで登場。ハルモニア・ムンディ・レーベルからハイレ ゾ・マスターの提供を受け、キング関口台スタジオでリマスタリングを施した、日本独自企画・限定盤です。SACD化により、まるで演奏の現場に居合わせたよう な、豊かな空間の広がりも感じるようです。
クラリネット、ホルン、バスーン、弦楽四重奏、そしてコントラバス、という編成のシューベルトの八重奏曲。シューベルトの室内楽でもっとも編成が大きな作品 で、これまでにも多くの巨匠たちが録音をしてきましたが、イザベル・ファウストが、豪華共演者陣と、ピリオド楽器で録音しました!シューベルトの、音楽に生きる 喜びが込められているともいわれる「八重奏曲」。心打つ旋律、そしてシューベルトの楽器の采配の妙に感動する瞬間の連続のような作品です。そしてきわめつけ は絶美の第2楽章。各奏者の旋律の受け渡しなど、シューベルトの音楽の素晴らしさ、そして素晴らしい演奏者たちが「アンサンブル」することによって生じる化学 反応にあらためて感じ入るばかりです。シューベルトの音楽世界の旅において、これ以上の仲間はなかった、とファウストが語るメンバーによる八重奏曲。極上の 70分となっています。
弦楽奏者はすべてフライブルク・バロック・オーケストラやオーストラリア室内管のメンバー、そして管楽器もフライブルク・バロック・オーケストラでもおなじも のコッポラ(Cl)とズヴァールト(Hrn)、ザフラ(バスーン)といった、ピリオド楽器の最前線で活躍する奏者たち。彼らの奏でるピリオド楽器の、親密 な音色が、作品のもつ色彩感が鮮やかによみがえらせ、ひとつひとつのパッセージが活き活きと語り出しているようです。
シューベルトの八重奏曲は、1824年3月に作曲された、シューベルトの室内楽でもっとも編成の大きな作品。クラリネットを愛したフェルディナント伯のリクエ ストで作曲されました。伯爵は当時弁護士の家で行われていた音楽の夕べでしばしば演奏し、そこにシューベルトも出入りしていました。伯爵は、モーツァルトや ベートーヴェンの弦楽四重奏の優れた演奏者としても知られたヴァイオリン奏者、シュパンツィヒとも共演していました。ベートーヴェンの七重奏曲が当時大評判 となっていたので、それと同様の作品を、とシューベルトに依頼したといいます。シューベルトの死後20年以上経過した1853年に第4,5楽章を除いたかたちで一 度出版され、1875年に全曲出版されました。弦楽四重奏「ロザムンデ」や「死と乙女」と同じ時期に作曲され、直後には「美しき水車小屋の娘」も完成するなど、 非常に充実した時期の作品となっています。当時の交響曲や弦楽四重奏曲などのスタンダードであった4楽章構成でなく、ベートーヴェンの七重奏曲と同じ6楽章 の構成をとっており、これはディヴェルティメント、つまりはどちらかというと楽しみのためという色合いが強いものとなっています。天上の美しさの旋律に満ちた 作品です。
「5つのメヌエット」は演奏機会が少ない弦楽四重奏作品。この録音のために、2つのメヌエットを八重奏版に編曲して演奏しています。編曲をしたのはアルゼン チン系フランス人のオスカー・ストランスノイ、ファウストの友人でもあり、室内オペラやカンタータ、歌曲などの分野でも知られています。シューベルトが書いた宝 石のようなパッセージのひとつひとつを見事に八重奏用に編みなおし、この作品の魅力を私たちに気づかせてくれます。このたびのSACD化により、すべての楽器 の音色がよりなめらかに、より近く感じられるようです。
HMSA-0049(1SACD)
シングルレイヤー
ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵
ラヴェル:ラ・ヴァルス
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)レ・シエクル

録音:2019年11月フィルハーモニー・ド・パリ(ライヴ)[2022年SACDリマスタリング(関口台スタジオ)])
大人気指揮者ロトによる、「展覧会の絵」【KKC-6172/ HMM-905282】。発売当時、初演時の響きが再現された演奏として大きな話題となった名盤です。 ハルモニアムンディから、ハイレゾ音源の提供を受けて、関口台スタジオでリマスタリングを施し、シングルレイヤーSACD(ステレオ)で発売いたします!日本独 自企画・限定盤。オーケストラの鳴りの良さ、響きの透明さも絶品の名演ですが、ロトたちが執念で収集した初演当時の楽器が織りなす微妙な音色の移ろい、重 奏した際の麗妙な音のパレットが、SACD化により、より豊かに再現されています。「キエフの大門」の鐘の場の広がりも興奮ものです。
近代フランスの名作を初演時の響きと奏法で再現することを目指すレ・シエクルとロト。「展覧会の絵」とは言ってもムソルグスキーの時代ではなく、1922年 10月19日にクーセヴィツキーがパリ・オペラ座で披露した頃に立ち戻ろうとしています。しかしわずか 100年前のことながらいくつかの楽器が入手できないた め、長く実現できずにいました。今回「古城」用として 1950年セルマー製スーパーアクションのアルト・サクソフォン、「ブイドロ」用の 1913年ケノン製モノポール C管6バルブのフレンチ・チューバを見つけたため満を持しての実現となりました。どちらもホルンを思わすような柔らかい音色に驚かされます。
楽器のみならずロトはラヴェルのオリジナル・スコアや初版楽譜へ立ち返り、クーセヴィツキーがロシア人としての感覚からラヴェルに訂正させた箇所、たとえば 「バーバ・ヤガー」のファゴットのソロがもとはアルト・サクソフォンだったとか、「キエフの大門」後半でテーマが再現する際の弦の下降音型がもとはゆっくりして いたなど、一聴して分る違いに感心の連続。名盤「春の祭典」以上の検証が反映されています。
カップリングは「ラ・ヴァルス」。2018年の来日での巨大な演奏が記憶に新しいですが、ここでも聴き手を一瞬も離さないロトの魔術全開。「ラ・ヴァルス」と 「展覧会の絵」はほぼ同時期の作品で、打楽器を除けば楽器編成など共通点の多さを示唆しているのも流石です。
ロトはますます音楽の大きさを増し、ただただ圧倒されます。また「殻をつけたひなの踊り」や「リモージュの市場」でのリズムの冴えとスピード感もロトならで は。数ある「展覧会の絵」録音のベスト盤と断言してしまいたくなる一枚。SACDサウンドであらためてじっくりとお楽しみください! (Ki)
HMSA-0050(1SACD)
シングルレイヤー
ラヴェル:マ・メール・ロワ、他
(1)バレエ音楽「マ・メール・ロワ」(全12曲)
(2)「シェエラザード」序曲
(3)クープランの墓
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)レ・シエクル

録音:2016年10月31日フィルハーモニー・ド・パリ、11月2日ロンドン、サウスバンク・センター、11月4日シテ・ド・ラ・ミュジーク・ド・ソワソン(以上(1))、
2017年5月20日、9月9、17日フィルハーモニー・ド・パリ(以上(2))、
8月13日ブローニュ=ビヤンクール、ラ・セーヌ(3)
[2022年SACDリマスタリング(関口台スタジオ)]
018年度レコード・アカデミー賞管弦楽曲部門受賞の名盤、ロトと手兵レ・シエクルによるラヴェルの管弦楽作品集【HMM-905281/ KKC-5879】。ハル モニアムンディよりハイレゾ音源の提供を受け、キング関口台スタジオにてSACDリマスタリングを施し、SACDシングルレイヤー(STEREO)として発売いたしま す!日本独自企画・限定盤。
ロトとレ・シエクルはストラヴィンスキー等で名を売りましたが、本当に相性の良さを示すのはラヴェルで、全作品が彼らの演奏で揃えばラヴェルのオーケストラ の新しいスタンダードとなること間違いなしの大事業となるでしょう。
今回選ばれた3篇のうち、「マ・メール・ロワ」はピアノ連弾曲、「クープランの墓」はピアノ独奏曲として書かれ人気があり、さらに初期の「シェエラザード」序曲 も連弾版がありますが、いずれもラヴェルが後に腕によりをかけてオーケストレーションして再創造しました。しかし流れ作業ではなく、「マ・メール・ロワ」は前奏 曲、「糸車の踊り」と5つの間奏曲を新たに書き足し、規模を倍にしました。反対に「クープランの墓」は、ピアノ的な構造のフーガとトッカータをはずして4曲にして います。どちらもラヴェルとしては小さな編成ですが、彼の天才的管弦楽法を駆使した精巧さで、極彩色の音響世界を創り上げています。それを初演当時楽器の 音色で聴くと、かえって今よりもすっきりとした新鮮な美しさに魅了されます。
「シェエラザード」序曲はラヴェルの作品中ではあまり演奏されませんが、これもものものしいエキゾチシズムとは異なる清潔な響きとなり、印象一新。実は「ダ フニスとクロエ」や「ボレロ」と直接つながる世界であることを認識させてくれます。
今回もブックレットに弦楽器以外すべての使用楽器と制作年が明記され、貴重な資料となっています。ロトの演奏はますます精緻になり才気煥発。歴史的な意 義はもちろんながら、切れの良いリズムとスピード感など驚くほど魅力的な演奏を繰り広げています。
このたびのSACD化により、レ・シエクルの奏でる楽器のニュアンス豊かな響きが、よりいっそうの広がりを見せます。 (Ki)
HMSA-0051(1SACD)
シングルレイヤー
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
バレエ音楽『遊戯』/夜想曲
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
レ・クリ・ド・パリ室内cho(女声
マリオン・ラランクール(Fl)

録音:2018年1月フィルハーモニー・ド・パリ[2022年SACDリマスタリング(関口台スタジオ)]
ロトと手兵レ・シエクルによるドビュッシーの管弦楽作品集【HMM-905291/ KKC-5998】。ハルモニアムンディよりハイレゾ音源の提供を受け、キング関口 台スタジオにてSACDリマスタリングを施し、SACDシングルレイヤー(STEREO)として発売いたします!日本独自企画・限定盤。※ハルモニアムンディ発売の 盤に付属していたDVDはつきません。
ドビュッシーイヤー記念盤(2018年発売、ドビュッシー歿後100年)。今回選ばれた3篇のうち、「牧神の午後への前奏曲」と「遊戯」はニジンスキーの振付で ディアギレフのロシア・バレエ団により初演されたもので、ロトの「ペトルーシュカ」「春の祭典」「ダフニスとクロエ」の系譜上の作品となっています。また「夜想 曲」はバレエ作品ではありませんが、初期の「牧神」と後期の「遊戯」の中間に位置するものとして、作風の変遷を実感させてくれるようになっています。 「牧 神の午後への前奏曲」は、ピリオド楽器による録音もありますが、ロトとレ・シエクルは格が違います。エラールのハープの繊細な音色、ノンヴィブラートのフルー トの不思議な響きいずれも超新鮮。それでありながら潤いと香りにも欠けていません。 
「夜想曲」の「雲」は、ノンヴィブラート奏法でどこか雅楽のような響 きを感じさせます。また「祭」は驚くほど強烈で大きな演奏で過去の巨匠の解釈を彷彿させます。そしてレ・クリ・ド・パリの女声合唱が入る「シレーヌ」の、この世 のものとは思えぬ世界こそドビュッシーが思い描いていた音と目から鱗が落ちます。 
ドビュッシー晩年の「遊戯」は1913年にパリで初演され物議を醸しまし たが、2週間後に同じ団体がストラヴィンスキーの「春の祭典」を初演、一大スキャンダルとなったため不遇な扱いを受けてきました。ドビュッシー後期の前衛的で 実験的な手法が難解と思われがちですが、ロトとレ・シエクルは、この作品が実はとんでもないエロ音楽であることを認識させてくれます。 
今回もブックレッ トに弦楽器以外すべての使用楽器と制作年が明記され、貴重な資料となっています。ロトの演奏はますます精緻になり才気煥発。歴史的な意義はもちろんなが ら、切れの良いリズムとスピード感など驚くほど魅力的な演奏を繰り広げています。
このたびのSACD化により、ドビュッシーが思い描いていた音の世界がより一層なまめかしく広がっているように感じられます。 (Ki)
HMSA-0052(1SACD)
シングルレイヤー
ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」
バレエ音楽「恋は魔術師」
カルメン・ロメウ(Ms)
マリーナ・エレディア(カンタオーラ)
マーラー・チェンバー・オーケストラ
パブロ・エラス=カサド(指)

録音:2019年4月、バルセロナ
2020年度第58回レコード・アカデミー賞銅賞・管弦楽曲部門受賞の名盤(HMM-902271/KKC-6127)を、SACDシングルレイヤーでおとどけします。 ハルモニア・ムンディ・レーベルからハイレゾ・マスターの提供を受け、キング関口台スタジオでリマスタリングを施した、日本独自企画・限定盤です。このたび のSACD化により、奥行き感や低音の響き、打楽器の響きなどがよりゆたかになっております。
スペインのグラナダ出身のエラス=カサドが、名門マーラー・チェンバー・オーケストラを率いて「三角帽子」と「恋は魔術師」を録音しました。これらの作品 が初演されてからちょうど100周年にあたる2019年の録音です。長年これらの作品を収録したいと考えていたエラス=カサド。世界最高峰のオーケストラを 得ての満を持してのレコーディングとなりました。まるで極彩色のキュビズムの絵画のような、熱く鮮烈な演奏で、これまでのこれらの作品観を覆されるよう。 カサド仕込みの本場のスペインのリズムに聴き手の耳も心も踊ります。「恋は魔術師」で歌い手を務めるマリーナ・エレディアは、当作品の世界最高峰のスペシャ リストです。カサドによる、最高レベルでアップデートされたファリャ2作品、注目です。
HMSA-0053(1SACD)
シングルレイヤー
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
合唱幻想曲 ハ短調 op.80
パブロ・エラス=カサド(指)
フライブルク・バロック・オーケストラ
チューリヒ・ジング・アカデミー
クリスティアーネ・カルク(S)
ゾフィー・ハルムセン(A)
ヴェルナー・ギューラ(T)
フロリアン・ベッシュ(Bs)
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)

録音:2019年11月
2020年度第58回レコード・アカデミー賞大賞・交響曲部門受賞の名盤を、SACDシングルレイヤーでおとどけします。ハルモニア・ムンディ・レーベルか らハイレゾ・マスターの提供を受け、キング関口台スタジオでリマスタリングを施した、日本独自企画・限定盤です。CD(HMM-902431およびKKC-6234) は2枚組でしたが、SACDでは1枚での発売となります。このたびのSACD化により、より豊かな奥行きと響きが再現されました!
「第九」は、冒頭からストレートに一気呵成にたたみかけ刻み込んでくる、パワーに満ちた演奏。これまでに様々な歴史的名演が存在しますが、エラス=カ サドは今まさにこの作品が書かれたかのように、新鮮に、大胆にストレートに譜面を響かせています。演奏時間は61'13(I: 13:35、II:13:32、III:12:07、 IV:21:59)。エネルギッシュでありながら、颯爽とした演奏に、今あらためての真の第九像を観る感すらあります。終楽章冒頭もまさに「プレスト」。しかしすべ てのテンポ設定は楽譜に書かれたもので、ここでも不自然さやぎこちなさはまったくありません。エラス=カサドが、これまでの慣習にとらわれることなく、まっ さらな目で緻密に譜面の検証を重ねたうえでの大胆な演奏となっております。「歓喜の歌」と重なる管弦楽も実にぴちぴちと喜びに満ちており、見事です。管弦楽、 ソリスト、合唱すべてが輝かしく混然一体となって炸裂した、実に新鮮なパワーに満ちた、鮮烈な第九の登場といえましょう。
合唱幻想曲も、ベザインデンホウトのソロの迫真の説得力と迫力に思わず聴き入ってしまいます。器楽とのアンサンブルも絶妙。ふとした表情の変化や、影か ら光への移行などを、ベザイデンホウトもエラス=カサドの歌に満ちた統率が光る管弦楽ももらさずとらえており、ベートーヴェンの筆に込められた創造性が響 き渡ります。ベザイデンホウトはこの作品について、「1808年のベートーヴェン自身がピアノ独奏を担当した演奏会は彼にとって大いなる心の傷だったろう。そ れは既にかなり進行していた難聴の中での、ある種の白鳥の歌としてこの演奏会に臨んでいたはず。その演奏会では冒頭部分は即興で演奏されたが、おそらく これはベートーヴェンがプロのヴィルトゥオーゾ演奏家として演奏したごく最後の記録であろう。ベートーヴェンは聴衆に”これはヴィルトゥオーゾ・ピアニストと しての最後の証言となるでしょう。これからはあなた方に純粋に音楽を提供していくことになる”と伝えています。」と述べていますが、まさにこの演奏は、天才ベザ イデンホウトの、過去の偉大なる天才ピアニストでもあったベートーヴェンへの敬意に満ちたオマージュであり、同時に腕前の勝負を挑む挑戦状ともいえるような、 意欲的な演奏だといえるでしょう。ベザイデンホウトがさらなる飛躍と深化を遂げ、持ち前の音楽性に加え、力強さも増してきていることを感じる力演です。ブッ クレットには、ハルモニアムンディ社長のクリスティアン・ジラルダン氏による、「歓喜の歌」についての興味深い考察も掲載されております。注目盤です! (Ki)
HMSA-0054(1SACD)
シングルレイヤー
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調 フランソワ= グザヴィエ・ロト(指)
ケルン・ギュルツェニヒO

録音:2017年2月20-22日シュトールベルク街スタジオ(ケルン)
国内プレス、日本独自企画
日本語帯・解説付
爆発的な人気を誇る指揮者ロトと、ケルン・ギュルツェニヒOによるマーラー5番がSACDシングルレイヤーで登場! ハルモニア・ムンディ・フランス・ レーベルからハイレゾ音源の提供を受けて、SACDリマスタリングを施した、日本独自企画のリリースです。
マーラーの交響曲第5番は、1904年、マーラー自身の指揮で、ケルン・ギュルツェニヒOによって初演された、オーケストラにとって特別な作品。アダー ジェットは抑えた感情ながらワーグナー『トリスタンとイゾルデ』の「イゾルデの愛の死」のような陶酔感で静かに盛り上がる、まさに至福の響き。このたびの SACD化により、より豊かな響きでおたのしみいただけます。 (Ki)
HMSA-0055(1SACD)
シングルレイヤー
マーラー:交響曲第3番ニ短調 フランソワ = グザヴィエ・ロト(指)
ケルン・ギュルツェニヒO
サラ・ミンガルド(C.A)
スコラ・ハイデルベルク女声cho
ケルン大聖堂児童合唱隊

録音:2018年10月ケルン・フィルハーモニー
国内プレス、日本独自企画
日本語帯・解説付
爆発的な人気を誇る指揮者ロトと、ケルン・ギュルツェニヒOによるマーラー3番がSACDシングルレイヤーで登場!ハルモニア・ムンディ・フランス・レー ベルからハイレゾ音源の提供を受けて、SACDリマスタリングを施した、日本独自企画のリリースです。
マーラーの交響曲第3番は、ケルン・ギュルツェニヒOと、クレールフェルトの歌劇場のオーケストラとの共同メンバーにより1902年に初演されました。 ロトはやや速めのテンポながらヴィブラート控え目、金管もまろやかに響かせるなど才気煥発ぶりが光ります。牧歌的な歌いまわしも絶妙です。このたびのSACD 化により、強奏部での豊かな響きもより広がりをもって聴こえます。また、歌声の美しさも際立ちます。
2CDでのリリースでしたがこのSACDシングルレイヤーは1枚での発売です。
HMSA-0056(1SACD)
シングルレイヤー
R・シュトラウス:交響詩『ドン・キホーテ』
交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯』
ロマンス(1883) 〜チェロと管弦楽のための TrV118
フランソワ = グザヴィエ・ロト(指)
ケルン・ギュルツェニヒO
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/使用楽器:ジョフレド・カッパ、1696年 )
タベア・ツィンマーマン(Va/使用楽器:エティエンヌ・ヴァテロ、1980年)

録音:2019年1、2、7月ギュルツェニヒOリハーサル場(ケルン)
発的な人気を誇る指揮者、ロト。2015年より音楽監督を務めるケルン・ギュルツェニヒOとのR.シュトラウスの名盤(2021年度レコード・アカデミー 賞管弦楽曲部門受賞)がSACDシングルレイヤーで登場します。ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源の提供を受けて、SACDリマスタリン グを施した、日本独自企画のリリースです。
『ティル』は1895年11月に、『ドン・キホーテ』は1898年にギュルツェニヒOにより初演されました。どちらも架空の人物の気まぐれな冒険をオーケス トラの機能を駆使して描いています。『ドン・キホーテ』は事実上二重協奏曲。主役ドン・キホーテ役のチェロはケラスが演奏していますが、その巧みな役者ぶりに 感心させられます。さらにサンチョ・パンサ役のタベア・ツィンマーマンの圧倒的な存在感。これくらいサンチョが雄弁だと、音楽がますます映像的で面白くなりま す。曲を知り尽くしたロトの自在な表現も神業。ゆかりの深いギュルツェニヒOから極彩色の絵巻と悲哀を引き出します。2つのピカレスク・ロマンに満腹 となったデザートとして、ケラスとロトがシュトラウス初期の美しいロマンスを奏でます。 (Ki)
HMSA-0057(1SACD)
シングルレイヤー
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲 第2番ヘ長調 作品102
ヴァイオリン・ソナタ op.134
ピアノ協奏曲 第1番ハ短調 op.35
アレクサンドル・メルニコフ(P)
イザベル・ファウスト(Vn)
イエルーン・ベルワルツ(Tp)
マーラー・チェンバー・オーケストラ
テオドール・クルレンツィス(指)

録音:2010年10,11月&2011年3月
メルニコフが弾く、ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲。ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源の提供を受けて、SACDリマスタリングを施 した、日本独自企画のリリースです。カップリングにはイザベル・ファウストと共演したヴァイオリン・ソナタも収録された、決定的名盤です。
こだわり派のメルニコフはショスタコーヴィチの自作自演盤を研究し、独奏・オーケストラともにテンポ、フレージング、表現にいたるまで、似ているところが随所 にあるほど影響を受けています。とは言っても、単なるコピーではなく、独自性は横溢し、新鮮さも欠けていません。ヴァイオリン・ソナタでも、共演のファウストと ともに、オイストラフがショスタコーヴィチのピアノで1968年にプライヴェート録音した音源を聴き、目から鱗が落ちたとのこと。たしかに背筋の凍るような緊張 感と不思議な美しさは自演にそっくりですが、セッション録音ゆえ、そしてこのたびのSACD化により、その凄みは倍増され、ちょっと人間業とは思えません。 このディスクはSACDシングルレイヤーです。対応プレーヤーでSACD再生モードにしてお楽しみください。通常のCDプレーヤーでは再生できません。 (Ki)
HMSA-0058(2SACD)
シングルレイヤー
バッハ:チェンバロ協奏曲集
[Disc1]協奏曲第1番ニ短調 BWV 1052、第2番 ホ長調 BWV 1053、第7番ト短調 BWV 1058
[Disc2]協奏曲第3番ニ長調 BWV 1054、第4番 イ長調 BWV 1055、第5番へ短調 BWV 1056、第6番 ヘ長調 BWV 1057
アンドレアス・シュタイアー(Cemb)、フライブルク・バロック・オーケストラ(音楽監督&ヴァイオリン:ペトラ・ミュレヤンス)

録音:2013年7月
SACDハイブリッド盤(2022年リマスタリング)。現代最高峰の鍵盤奏者、アンドレアス・シュタイアーがソロを務めるバッハのチェンバロ協奏曲集。オーケスト ラは古楽器オーケストラの雄、フライブルク・バロック・オーケストラという最高の布陣。ペトラ・ミュレヤンスがリーダーとなってのレコーディングです。ハルモニア・ ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源をライセンスして、SACDリマスタリングを施した、日本独自企画盤です。※HMC 902181(2CD)は廃盤です。 今回が国内仕様初登場となります)。
レコード芸術「新時代の名曲名盤500」(2020年5月号)でもベスト・ワン・ディスクに選ばれた大名盤(国内盤としてはこの盤が初出となります)。全篇を とおしてシュタイアーのソロがとにかく際立っています。さらにオーケストラとのアンサンブルも見事。シュタイアーとオーケストラが常に最高のバランスで聴こえて きます。緩徐楽章では絶品のラルゴを堪能、シュタイアーが時折混ぜ込んでくる刺激的なパッセージ、そしてシュタイアーの超絶技巧ぶりに圧倒されます。期待を裏 切らないバッハのチェンバロ協奏曲集です。
このディスクはSACDハイブリッドです。SACDプレーヤーでSACDディスクとして再生できるほか、SACDの再生に対応していない通常プレーヤーでも、CD 層を読み取ることで、通常のCDと同様に再生をお楽しみいただけます。 (Ki)
HMSA-0060(1SACD)
シングルレイヤー
ベートーヴェン:三重協奏曲 ハ長調 Op.56
交響曲第2番(作曲者自身の編曲によるピアノ三重奏曲版)
イザベル・ファウスト(Vn/ストラディヴァリウス「 スリーピング・ビューティ」)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/ジョフレド・カッパ1696年)
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ/三重協奏曲:Lagrassa 1815年頃、エドウィン・ボインクのコレクションより、
三重奏:クリストフ・ケルン、2014年製/1795年製アントン・ヴァルター(ウィーン)・モデル、メルニコフ・コレクション)
フライブルク・バロック・オーケストラ、パブロ・エラス=カサド(指)

録音:2020年2&6月、テルデックス・スタジオ・ベルリン/2022年SACDリマスタリング
SACDシングルレイヤー盤(2022年リマスタリング)。ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源をライセンスしてSACDリマスタリングを施し た、日本独自企画盤です。
ファウスト、ケラス、メルニコフ、そしてエラス=カサド&FBOによるベートーヴェンの三重協奏曲。シューマンの協奏曲プロジェクトも成功させた彼らの演奏に 大きな期待がかかります。
三重協奏曲は、弟子のルドルフ大公がピアノで知人たちと演奏するために書かれたといわれています。ですのでピアノ・パートは技巧的ではありませんが効果的 に書かれ、ヴァイオリンとチェロは各々楽器の響きを生かした主題が現れ、ピアノとオーケストラが調和します。オケとソロ楽器の素晴らしいバランス、自然なアー ティキュレーションで作品に対する既成概念を払拭するような、まさにこの顔ぶれでしか為し得ない水準での、名盤が誕生しました。 
そして、ベートーヴェン自身の編曲による響曲第2番のピアノ三重奏曲版。オーケストラ作品を少人数の室内楽で楽しむための編曲で、原曲とは違った魅力があ ります。ファウスト、ケラス、メルニコフの3人はベートーヴェンのピアノ三重奏曲集 [HMC 902125/ KKC 5385]をリリースしており、細やかな表情づけ、息の のむような美しい演奏を聴かせてくれているだけあって、お互いに自由に羽ばたいているのに、息はピタリと合っており、この版の決定版と言えるでしょう。このた びのSACD化により、各奏者たちの息遣いがより近く感じられるようです。 (Ki)
HMSA-0061(1SACD)
シングルレイヤー
ペーテル・エトヴェシュ:ヴァイオリン協奏曲第3番「アルハンブラ」*
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」 
パブロ・エラス=カサド(指)パリO、
イザベル・ファウスト(Vn)*

録音:2019年9月、グランド・サルル・ピエール・ブーレーズ、フィルハーモニー・ド・パリ/2022年SACDリマスタリング
SACDシングルレイヤー盤(2022年リマスタリング)。ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源をライセンスしてSACDリマスタリングを施し た、日本独自企画盤です。
エラス=カサドとパリ管による「春の祭典」!カップリングには、ソリストにイザベル・ファウストを迎えたエトヴェシュの「アルハンブラ」を収録!
1913年パリのシャンゼリゼ劇場で初演され、一大センセーションを巻き起こしたストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」。反バレエ的な動き、バレエ界に とって大スキャンダルでもありましたが、同時に聴衆を驚かせたのは、5管編成という独特のオーケストラ編成から生み出される響き、そして不規則で鋭いアクセン ト、変拍子というストラヴィンスキーの斬新な音楽です。エラス=カサドの明晰な解釈とパリ管による精緻で多彩な色彩感をもつ演奏、個性的なパリ管の奏者たち の楽器一つ一つが良く響き、最高のアンサンブルで奏でています。第1部では、土着的な要素よりも知的で洗練された印象ですが、第2部では万華鏡のように、光 と色彩が目まぐるしく変化する演奏、それを躍動的かつ鮮やかに引き出すエラス=カサドの手腕にも脱帽です。このたびのSACD化により、より豊かな広がりのあ るサウンドでおたのしみいただけます。
カップリングのペーテル・エトヴェシュのヴァイオリン協奏曲第3番「アルハンブラ」。この作品は2019年7月12日にスペインのグラナダ音楽祭の委嘱作品とし て、イザベル・ファウスト、エラス=カサド指揮マーラー・チェンバー・オーケストラによって初演されています。スペイン・グラナダにある有名なアルハンブラ宮殿に 触発され、そして初演者であるイザベル・ファウスト、エラス=カサドの二人に捧げられています。エトヴェシュは、「宮殿の噴水、その次元、周囲の山々、アンダルシ アの素晴らしい夕日、これらすべてが私の作品の一部となりました。私が画家であったらそれを描いていたでしょう。」と語っています。また作品には、二人の名前 が音名として隠されています。ソリストには超絶技巧が要求されるうえ、吟遊詩人のうたう歌のような旋律などもちりばめられていますが、さすがファウスト。世界 を見事に描き切っています。 (Ki)
HMSA-0062(1SACD)
シングルレイヤー
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集
第6番変ホ長調 op.70-2 
第7番「大公」変ロ長調 op.97
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ/Alois Graff, 1828頃(エドウィン・ボインクによる修復、メルニコフ蔵)
 イザベル・ファウスト(Vn/1704年ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/Geoffredo Cappa 1696年)

録音:2011年9月テルデックス・スタジオ(ベルリン)/2022年SACDリマスタリング
SACDシングルレイヤー盤(2022年リマスタリング)。ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源をライセンスしてSACDリマスタリングを施し た、日本独自企画盤です。
ファウスト、ケラス、メルニコフという豪華な三名によるベートーヴェンのピアノ三重奏曲集。このメンバーは、2004年にドヴォルザークのピアノ三重奏曲第4番 ホ短調Op.90「ドゥムキー」を録音していますが、それから時を経て、三人とも深みを増してからの録音とあって、期待が高まるところです。
第6番は、「幽霊」とならんで作品70として出版されたもので、「傑作の森」と称される中期に生み出された作品。ベートーヴェンのピアノ三重奏曲の中では比 較的地味な存在ですが、ベートーヴェン自身が非常に高く評価していた作品で、晴れやかな楽想が印象的な名作です。ファウストのヴァイオリンの伸びやかな音色 で聴くメロディがえもいわれぬ美しさ。それをささえるメルニコフの溌剌としたフォルテピアノと、ケラスのハリのある音色が、活き活きと美しいアサンブルを奏で ます。
「大公」は歴史上に燦然と輝く名曲にして大曲。冒頭のメルニコフによるひたひたとしたピアノ独奏に、ファウストのまばゆくまっすぐな音色のヴァイオリンと、ケ ラスの豊かな響きと推進力のあるチェロが加わると、これから始まる雄大な世界への期待が高まります。三人ともひとつひとつのフレーズを慈しむように、実に細 やかに表情づけを施しながら演奏しており、息をのむような美しい瞬間が随所に現れます。それでいて、作品の雄大なスケール感を感じさせる、音楽の広がり具合 も見事。奏者の懐の深さゆえの余裕のある出来栄えです。スケルツォでの弾むリズム、緩徐楽章での弦が織り成す美しいレガートは絶品です。終楽章の華やかな コーダは圧倒的です。室内楽史に燦然と輝く名曲の、決定的な名演がここに新たに誕生しました! このたびのSACD化により、三人のアンサンブルの空気感がより濃密に再現されています。
HMSA-0063(1SACD)
シングルレイヤー
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 K.330,
ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331「トルコ行進曲付き」,
ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 K.332
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ/1785年頃のウィーン、アントン・ワルター製フォルテピアノのコピー
 1986年、マルブルク、モニカ・メイ作製)

録音:2004年3月
宇野功芳氏も絶賛した、2004年録音のシュタイアーのトルコ行進曲がSACDハイブリッドで登場!ハルモニアムンディから、ハイレゾマスターをライセンスし、キン グ関口台スタジオでリマスタリングを施しました。古楽(フォルテピアノ)が苦手な宇野功芳氏もこの演奏を絶賛したことでも大きな話題となった登盤。シュタイアー の解釈は自在にして即興的、これまで聴いたことのない「トルコ行進曲」に誰もが驚かされます。ブックレットには宇野氏のコメントのほか、シュタイアー自身による この演奏についてのコメント(オリジナル盤HMC 901856[廃盤]ブックレットに掲載)も日本語訳を掲載しました。 (Ki)
HMSA-0064(2SACD)
シングルレイヤー
バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全6曲) ベルリン古楽アカデミー
イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブス・シュタイナー(1658年製))、
アントワン・タメスティ(ヴィオラ/1672年製ストラディヴァリウス「マーラー」)

録音:2021年3,5月 録音場所:ベルリン、イエス・キリスト教会
ハルモニアムンディ・レーベルの名盤をSACDでお届けする日本限定企画、限定盤。ハルモニアムンディから、ハイレゾマスターをライセンスし、キング関口台スタ ジオで角田郁雄氏技術監修のもと、入念なリマスタリングを施しました。
ベルリン古楽アカデミーのブランデンブルク協奏曲!これだけでも心躍るのに、なんとイザベル・ファウストとアントワン・タメスティという世界的名手がゲストに 登場しているという、前代未聞のスケールの録音の登場です。ベルリン古楽アカデミーは1998年にブランデンブルク協奏曲を録音(HMM 931634)、以降幾度 となく演奏会でも取り上げており、まさにかれらの手中に完全に収められたもの。自由自在、余裕たっぷりにあそびのあるアンサンブルが展開されております。ま た、ファウストとはバッハのヴァイオリン協奏曲集(KKC 6219/ HMM 902335)で素晴らしい録音を成し遂げ、タメスティともテレマンの協奏曲プロジェクトで お互いをよく知り尽くした上でのレコーディングとなっております。 
ファウスト、タメスティ両名が参加している第3番では終楽章の目もくらむようなスピード 感で展開されるパッセージが圧巻!ファウストが参加している第4番はリコーダーが活躍する楽曲ですが、ファウストの攻めに攻めた、典雅で超絶技巧のパッセージ もまた聴きもの。第6番はヴァイオリンが含まれない少し珍しい編成の作品ですが、ヴィオラのタメスティの存在感が際立っています。ほかにもアルパーマンの雄弁 すぎるチェンバロや、管楽器の面々のうまさ!語りつくせぬ聴きどころの連続ですが、まるで6曲全体がひとつの大きな組曲であるように感じるくらい、ひといきに 聴いてしまいます。作品当時の奏者たちも高い技巧の持ち主だったことは夙に知られるところですが、あらためてその史実に驚きとともに思いをはせると同時に、 当時の演奏の現場の熱気と活気、そして聴衆たちの興奮までもが再現されているよう。即興感と心地よい疾走感に満ちた、尋常ならざる熱気とエネルギーと気魄 にみなぎった演奏です。 (Ki)
HMSA-0066(1SACD)
シングルレイヤー
ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」 フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽)
アンサンブル・エデス(声楽)
マリオン・ラランクール(Fl)

録音:2016年
ロトとレ・シエクルによる「ダフニスとクロエ」がSACDシングルレイヤーで登場します!ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源の提供を受 けて、SACDリマスタリングを施した、日本独自企画のリリース。限定生産となります。
「ダフニスとクロエ」は、ラヴェル自身が「舞踏交響曲」と称したように、オーケストラの性能を発揮できる好個の楽曲として人気コンサート曲となっています。 もともと近代管弦楽法の極限を追求するような精巧さで極彩色のオーケストラ・サウンドを満喫できる作品ですが、初演当時の音色で聴くと、ますますその鮮や かさが際立つようです。さらに合唱の演奏に際し、ラヴェルが詳細に指示した通り、舞台の両袖を活用して遠くから近づいてくる効果をはじめて録音で発揮させて いるのも注目。ラヴェルがオーディオ的発想をこの時代に持っていたことを証明してくれます。 (Ki)
HMSA-0067(1SACD)
シングルレイヤー
マーラー:「巨人」〜交響曲形式による音詩(交響曲第1番の1893年ハンブルク稿、2部から成る)
第1部 「青春の日々より」花、果実、そして茨の絵
1第1楽章:春、そして終わることなく(序奏とアレグロ・コモド)
2第2楽章:花の章(アンダンテ)
3第3楽章:順風満帆(スケルツォ)
第2部  「人間喜劇」
4第4楽章:難破!(カロ風の葬送行進曲)
5第5楽章:地獄から(アレグロ・フリオーソ)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽)

録音:2018年2月、3月、10月
ロトとレ・シエクルによるマーラーの「巨人」がSACDシングルレイヤーで登場します!ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源の提供を受け て、SACDリマスタリングを施した、日本独自企画のリリース。限定生産となります。
マーラーは1889年11月20日に初のオーケストラ作品である交響詩をブダペストで初演しました。その後1893年にハンブルグの宮廷指揮者に任命された際、 その作品を改訂し、「“ 巨人」交響曲形式による音詩”と名付けました。徹底的にオーケストレーションを直し、あまりにベートーヴェン的だった序奏部を独創的 な高周波のような弦のトレモロにし、木管を倍増、コールアングレやバスクラリネットなども加え、可能な限り自然の音をイメージさせるスコアにしました。第2楽 章に「ブルーミネ」(花の章)を含むこの第2版は、同年10月27日にハンブルクで初演されました。今回のロトとレ・シエクルの演奏はこの第2版によります。ロト の演奏は、「花の章」の甘美な音楽が、続く荒廃の世界を強調する働きを持つことを際立たせています。SACD化により、初演当時の風合い豊かなサウンドが、な んともまろやかに響きます。 (Ki)
HMSA-0068(1SACD)
シングルレイヤー
サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」
ピアノ協奏曲第4番ハ短調 作品44
フランソワ= グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽)
ダニエル・ロト(Org/サン=シュルピス教会、1862年カヴァイエ=コル製)
ジャン=フランソワ・エッセール(P/1874年製のエラール)

録音:2010年
ロトとレ・シエクルによるサン=サーンスの「オルガン付き」がSACDシングルレイヤーで登場します!ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源 の提供を受けて、SACDリマスタリングを施した、日本独自企画のリリース。限定生産となります。
サン=サーンスの交響曲第3番は名作の誉れ高いものですが、物々しく演奏されるのが常でした。しかし作曲者サン=サーンス本来の資質は軽妙洒脱、威圧感 や重苦しさとは無縁のはず。フランソワ=グザヴィエ・ロトが古楽器オーケストラ「レ・シエクル」を指揮した本盤は、物々しさや重苦しさは姿を消し、これぞサン= サーンスが思い描いた響き、とまさに目から鱗が落ちる思いがします。オルガンを受け持つのはフランソワ=グザヴィエの実父で有名なオルガニスト、ダニエル・ロ ト。パリのサン=シュルピス教会の名器が素晴らしい響きを聴かせてくれます。このたびのSACD化により、よりなめらかに自然にオルガンとオーケストラの響き が融合しているさまをお楽しみいただけます。カップリングはこれもシリアスな曲調で名高いピアノ協奏曲第4番。ジャン=フランソワ・エッセールが1874年製の エラールのフォルテピアノでいとも見事に披露。まるで古典派協奏曲のようなたたずまいとなっています。 (Ki)
HMSA-0069(1SACD)
シングルレイヤー
ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 op.67「運命」
ゴセック:17声の交響曲 ヘ長調 RH64
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽/ピリオド楽器使用)

録音:2017年3月フィルハーモニー・ド・パリ(ベートーヴェン)、2020年2月ブローニュ=ビヤンクール、ラ・セーヌ(ゴセック)
「運命」は、基本的にロトらしい推進力に満ちた早目のテンポによります。歯切れの良いリズム、聴いたことのないような弦のフレージング、明るく輝かしい音色 など、まさにロトとレ・シエクルにしかできない演奏を繰り広げ充実感の極み。  カップリングは「ガヴォット」で有名なゴセックの17声の交響曲。ゴセックはシンフォニストとして非常な人気を誇り、また当時フランスの管楽 器奏者の水準が高く、それが作品に反映されているため、ベートーヴェンは多くのことを学び作品に応用したとされます。このたびのSACD化により、高音の伸び がより豊かになっており、実際に演奏会場のベスト・ポジションで聴いているような印象になっています。 (Ki)
HMSA-0070(1SACD)
シングルレイヤー
ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」
メユール(1763-1817):序曲〜歌劇「アマゾネス、あるいはテーベの創生」より
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽/ピリオド楽器使用)

録音:2020年3月トゥルコアン市立劇場(グルノーブル)(ベートーヴェン)、
2020年2月セーヌ・ミュジカル、ブローニュ・ビリヤンクール(メユール)
ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」でロトは、抜群のリズム感の良さと引き締まった造形、みなぎる緊張感で、作品の革新的な面を高らかに響かせます。 カップリングには、メユールの歌劇「アマゾネス」序曲を収録。メユールはベートーヴェンより7歳年長で、ナポレオン時代のフランスを代表するオペラ作曲家。考 えられている以上にベートーヴェンと共通点が多く、オーケストラの職人でした。シューマンも、ベートーヴェンとメユールの作品の類似性を指摘しています。この たびのSACD化により、18-19世紀の天才による作品がより豊かなサウンドで響きます。 (Ki)
HMSA-0071(1SACD)
シングルレイヤー
ドビュッシー:管弦楽組曲第1番(ドビュッシーによる管弦楽版/フィリップマヌリによる補筆完成版(第3楽章「夢」ほか))
海〜3つの交響的スケッチ
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽/ピリオド楽器使用)

ライヴ録音:2012年2月2日シテ・ド・ラ
・ミュジーク(管弦楽組曲第1番)、
2012年4月13日聖チェチーリア音楽院(ローマ)(海)
「海」が初演されたのは1905年10月。その時の響きを再現すべく、弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハープは当時のフランス製、パリ音楽院直伝の奏 法を遵守しています。ヴィブラートとトレモロに終始するようなこの作品で、ヴィブラートが極力抑えられているため、聴感上の印象は雅楽のようでさえあります。 「管弦楽組曲 第1番」はドビュッシーの学生時代の作品で、長く失われたとされてきましたが、草稿が発見されたもの。スコアが失われていた「夢」とその他不完 全な部分を、現代フランスの作曲家フィリップ・マヌリが補筆完成させました。 (Ki)

KDC-5017(2CD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番「ラズモフスキー第1番」、
第8番「ラズモフスキー第2番」、
第9番「ラズモフスキー第3番」
東京Q
〔マーティン・ビーヴァー(Vn)
池田菊衛(Vn)、磯村和英(Va)
クライヴ・グリーンスミス(Vc)〕

録音:2005年4月26-29日
国内盤仕様。日本語帯、解説つき。今回、直輸入盤としては2005年の12月にリリースされたラズモフスキーのCD を、来日記念盤として日本国内盤仕様で再上程。


KKC-1119(6LP)
国内プレス
完全限定生産
ステレオ
日本語帯・解説付
税込定価
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータBWV 1001-1006(全曲) イザベル・ファウスト(Vn/使用楽器:1704 年製ストラディヴァリ "スリーピング・ビューティー")

録音:2009 年 9月、2011年 8月&9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
【特典】
イザベル・ファウストのポストカード(2種)
イザベル・ファウストの「バッハの無伴奏」が6枚組LPで登場。ファウストの無伴奏全曲は、2014年にLP(当時は3枚組)で発売いたしましたが、 またたく間に完売、幻のアイテムとなっておりました。TELDEX STUDIO より提供された24 bit / 96 kHz 収録のオリジナル・デジタル・マスターから、 アナログマスターテープを製作したうえで、1組曲で1枚(A面B面)、計6枚、という無伴奏史上まれにみるカッティングを新たに施し、250セット限定販売致します。 ファウストの美しく凛とした音色。歴史ある銘器ならではの「鳴り」、空間に拡がりゆく倍音成分も、このうえなく自然な形で再現され、アナログ・ディ スクを聴く歓びにあふれております。 (Ki)

KKC-1125(2LP)

完全限定生産盤
日本語帯・解説付
税込定価
ベルク&ベートーヴェン
[LP1]
ベルク:ヴァイオリン協奏曲
[LP2]
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
イザベル・ファウスト(Vn/スリーピング・ビューティ(Stradivarius, 1704))
クラウディオ・アバド(指)
モーツァルトO

録音:2010年11月/ボローニャ(Auditorio Manzoni)
イザベル・ファウストによる、満を持しての2度目のベートーヴェンと、ベルクという充実のプログラム。クラウディオ・アバドが是非に、と申し出るかたちで 実現したレコーディングです。アバドとオケが全身全霊でファウストの音楽を支えているのがよく感じられ、ベルクでは爛熟したハーモニーをオケが醸す上で、ファ ウストが変幻自在な音で飛翔します。ヴァイオリン界の新女王、という一言だけでは表現しきれない音楽と魅力的な表情、そして衝撃的に美しい音。ファウスト とアバド、モーツァルト管が、神に許された人にしか立ち入ることのできない領域の音楽を展開しています。 (Ki)

KKC-1127(2LP)
完全限定生産盤
日本語帯・解説付
税込定価
ブラームス:作品集
(1)ヴァイオリン協奏曲
(2)弦楽六重奏曲 第2番op.36*
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン/'スリーピング・ビューティ'1704年ストラディヴァリウス)
(1)ダニエル・ハーディング(指)マーラー・チェンバー・オーケストラ
(2)イザベル・ファウスト、ユリア=マリア・クレッツ(Vn) ステファン・フェーラント、ポーリーヌ・ザクセ(Va)
クリストフ・リヒター、シェニア・ヤンコビチ(Vc)

録音:(1)2010年2月(Sociedad Filarmonica(ビルバオ))、(2)2010年9月(テルデックス・スタジオ(ベルリン))
ファウストとハーディングによるブラームス。ヴァイオリン・ソロの冒頭から、ファウストの高度の集中としなやかさに耳を奪われます。第2楽章での高音によ る旋律では、ファウストの繊細かつ芯のある美音が冴えわたります。第3楽章で見せるエネルギー、それでいてどこか可憐な風合いもある表情はファウストの魅 力全開です。全体を通してハーディングの巧みな造形が光る音楽運びも見事です。なお、ファウストは、ブゾーニのカデンツァを採用。「表情豊かで、作品への 畏敬の念に満ち、構造的には単純ながらオリジナリティに溢れ、ブラームスらしさを保ちつつも、ヴァイオリニストの技量の見せどころもちりばめられている」と ファウスト自身が熱く語るブゾーニのカデンツァ、注目です。カップリングの弦楽六重奏曲は、繊細な冒頭から見事なアンサンブル。マーラー・チェンバーの若手 奏者のほか、ナヴァラやフルニエに師事したクリストフ・リヒターなど世代を超えたメンバーによる演奏で、親密でロマンティックな名曲をたっぷりと聴かせます。 (Ki)

KKC-1143(2LP)
日本語帯・解説付
日本限定発売
限定生産
ファウスト&メルニコフによるフランク

[LP 1]
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
[LP 2]
ショーソン:コンセール〜ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のための協奏曲 ニ長調 Op.21
イザベル・ファウスト(Vn/1710年製ストラディヴァリウス「ヴュータン」)
アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ/エラール、1885年頃製)
サラゴン・カルテット〔クリスティーヌ・ブッシュ(Vn)、リサ・インマー(Vn)、セバスティアン・ヴォルフファース(Va)、ジェシーヌ・ケラス(Vc)〕

録音:2016年6月、9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
2017年度第55回「レコード・アカデミー賞」室内楽曲部門受賞の名盤(KKC 5787/ HMM 902254)、LP化。ハルモニア・ムンディ・フランス提供のオ リジナル・マスターを使用し、アナログマスターテープを作成した上でカッティングを行っております。LP化に際しての技術監修は、オーディオ評論家の角田 郁雄氏が行っています。 イザベル・ファウストによる名曲フランクのソナタと、ショーソンのコンセール。フランク、そして彼に師事したショーソンというフランスの大作曲家によるもの であり、さらに、両作とも当時の大ヴァイリニスト、ウジェーヌ・イザイに捧げられている、という点でも共通項のある選曲です。 今回は楽器を「ヴュータン」と愛称のついたストラディヴァリに持ち替えての演奏となります。ファウストの摩擦音が皆無のあの運弓が繰り出す音色は、繊細に して幻想的。フランクのソナタでは、メルニコフが紡ぎ出す前奏から、えもいわれぬ幻想的な雰囲気に思わず引き込まれます。終楽章も颯爽としたフレーズ運 びで、コーダの華やかな終始も晴れやかに終わります。ショーソンは25歳のときに音楽の道を志し、パリ音楽院に入学、マスネのクラスに入りましたが、オル ガン科の教授であったフランクに作曲を師事するようになります。この「コンセール」(1889〜91年)は、名旋律の玉手箱のような傑作。全体を通して、ファウ ストの繊細極まりない表情は絶美。2004年結成、18世紀のレパートリーを中心に活動を展開する中堅のアンサンブル、サラゴン・カルテットとのアンサンブ ルも完璧です。そしてメルニコフが陰になり日向になり、音楽を引き締めています。 (Ki)

KKC-1139(4LP)
日本語帯・解説付
日本限定発売
限定生産
ブラームス:室内楽作品集
■LP 1
Side A
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調 op.78 「雨の歌」
1 第1楽章 ヴィヴァーチェ・マ・ノン・トロッポ
2 第2楽章 アダージョ
Side B
1 第3楽章 アレグロ・モルト・モデラート
シューマン:3つのロマンス op.94
2 速くならないで
3 単純に、やさしく
4 速くならないで
■LP 2
Side A
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 op.100
Side B
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調 op.108
■LP 3
ディートリヒ/ シューマン/ ブラームス:F.A.E.ソナタ(自由だが孤独に)ヨーゼフ・ヨアヒムに献呈)
Side A
第1楽章 アレグロ[ディートリヒ]
第2楽章 間奏曲 (動きをもって、しかし速すぎずに)[シューマン]
Side B
第3楽章 スケルツォ( アレグロ)[ブラームス]
第4楽章 フィナーレ( はっきりと、かなり生き生きとしたテンポで)[シューマン]
■LP 4
ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 op.40
Side A
第1楽章 アンダンテ - ポコ・ピウ・アニマート
第2楽章 スケルツォ.アレグロ - モルト・メノ・アレグロ
Side B
第3楽章 アダージョ・メスト
第4楽章 フィナーレ.アレグロ・コン・ブリオ
イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」)
アレクサンドル・メルニコフ(ベーゼンドルファー・ピアノ(1875年製)/アレクサンドル・メルニコフ所有コレクション)
トゥーニス・ファン・デア・ズヴァールト(ナチュラルHrn、ローレンツ、1845年製)

録音:ソナタ第1番op.78、ホルン三重奏曲 op.40/2007年6月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ソナタ第2番op.100、第3番op.108、3つのロマンス(シューマン)、F.A.E.ソナタ/2014年11月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
ファウストのブラームス作品を収録した2枚(HMA 1951981およびKKC 5604(HMC 902219))から、室内楽作品をまとめてLP化。ハルモニア・ムン ディ・フランス提供のオリジナル・マスターを使用し、アナログマスターテープを作成した上でカッティングを行っております。アナログ化によりファウストのヴァ イオリンの倍音が際だって美しく響くほか、メルニコフが奏でるベーゼンドルファー・ピアノの音色の質感、そしてホルンのまろみのある音色と、様々な感触の 音色が楽しめるセットとなっております。ホルン三重奏で参加のズヴァールトは、フライブルク・バロック・オーケストラの首席奏者でもある名手です。 (Ki)
KKC-4172
国内盤仕様
ムソルグスキー:「展覧会の絵」
 「涙」
スクリャービン:24の前奏曲 op.11より第11番 ロ長調、第12番嬰ト短調、第24番ニ短調
 3つの小品 op.2より第1番練習曲 嬰ハ短調
ラフマニノフ:10の前奏曲 op.23より第4番ニ長調、第5番 ト短調、第6番変ホ長調
 「ヴォカリーズ」(コチシュ編)
弓張美季(P)

録音:2016年9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
弓張美季、ハルモニアムンディ第3弾の登場。ムソルグスキー、スクリャービン、ラフマニノフの作品を収録しています。「展覧会の絵」は弓張が3年ほ どサンクトペテルブルクで過ごした時に特にのめり込んでいた作品。ひとつひとつの楽曲を慈しむように演奏しており、それでいて確かな技術に裏打ちされ た演奏に、ひときわ胸を打たれます。スクリャービン、ラフマニノフの作品も、抒情豊かな世界と弓張の歌に溢れています。ライナーノートも弓張自身による もので、それぞれの作曲家への愛が感じられる内容となっています。 ※国内仕様盤のみのご案内となります。



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