| 品番 |
内容 |
演奏者 |
ES-1032
(2CD+BOOK)
限定盤
NX-E03 |
アレヴィ(1799-1862):歌劇『キプロスの女王』 |
ヴェロニク・ジャンス(S)…カタリーナ・コルナーロ(アンドレアの姪)
シリル・デュボワ(T)…ジェラール・ド・クシー(フランスの騎士)
エティエンヌ・デュピュイ(Br)…ジャック・ド・リュジニャン(キプロスの王)
エリック・ユシェ(T)…モチェニーゴ(議員、十人評議会の一員)
クリストフォロス・スタンブリス(Bs)…アンドレア・コルナーロ(ヴェネツィアの貴族)
アルタヴァズ・サルジャン(T)…ストロッツィ(ヴェネツィアの傭兵Braviのリーダー)
トミスラフ・ラヴォア(Bs)…士官/紋章官
フランダース放送cho
パリ室内O(一部古楽器使用)
エルヴェ・ニケ(指)
録音:2017年6月5、7日 シャンゼリゼ劇場、パリ
180ページに及ぶフランス語と英語のブックレット付 |
| 1841年12月22日にパリ・オペラ座で初演された『キプロスの女王』。ベルリオーズは「アレヴィの出世作『ユダヤの女』に匹敵する大成功」と
讃え、ワーグナーもまた「アレヴィの新しいスタイルは最も輝かしい形で成功した」と絶賛しました。ドイツではラハナーが『カテリーナ・コルナーロ』
として同1841年、イタリアでもドニゼッティが同じタイトルで1843年に、ほぼ同じストーリーで歌劇を作るなど影響を与えましたが、アレヴィの
作品自体はヨーロッパの歌劇場からいつの日か姿を消しました。2017年にこの名作を蘇らせて大きな話題となったのが、ニケによるシャンゼリ
ゼ劇場公演。その前後にセッション収録されたアルバムがこちらです。ニケの熱い統率に導かれた、作品の価値を圧倒的に知らしめる素晴ら
しい演奏となっています。 |
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BZ-1033(2CD+BOOK)
限定生産
NX-E03 |
グノー:歌劇「ザモラの貢ぎ物」 |
ジェニファー・ホロウェイ(ソプラノ/エルモサ)
ユディト・ファン・ワンロイ(ソプラノ/グザイマ)
エドガラス・モントヴィダス(テノール/マノエル)
タシス・クリストヤニス(バリトン/ベン・サイード)
ボリス・ピンハソヴィチ(バリトン/ハジャール)
ジュリエット・マルス(メゾ・ソプラノ/イグレシア、奴隷)
アルタヴァスト・サルクシャン(テノール/市長、裁判官)
ジェローム・ブーティリエ(バリトン/王、アラビアの兵士)
エルヴェ・ニケ(指)
バイエルン放送cho
ミュンヘン放送O
録音:2018年1月26、28日
ミュンヘン、プリンツレーゲンテン劇場 |
| 9世紀、イスラム帝国が支配するイベリア半島(のちのスペイン)。婚礼を目前にしたグザイマでしたが、イスラム王か
らの使者ベン・サイードに見初められ、多くの女性たちと一緒に貢ぎ物として王へ送られてしまいます。婚約者のマノエ
ルは、彼女を取り戻すために首都コルドバへ乗り込みますが…。ベン・サイードの兄弟ハジャール、狂女エルモサが絡
む愛憎と母子愛の物語。 グノー生誕200周年を機にここで新録音として届けられるのは、1881年に初演された最後の歌劇「ザモラの貢ぎ
物」。初演は成功を持って迎えられましたと伝わりますが、「処女20人の貢ぎ物」など、現代では受け入れづらい時
代性のせいか、今日ではあまり上演されません。しかしサザーランドがレパートリーとしたグザイマのアリア「サラセン人は
言った」ほか、グノーらしい美しい旋律と鮮やかな色彩感に彩られた聴き応えのある作品です。
クリスティの「レ・ザール・フロリサン」への参加前からオペラ座の合唱指揮者を務めていたニケは、現在古楽界で高い
信頼を得ているほか、知られざるフランス・オペラの発掘でも独自の活動を行っており、ここでも生気あふれる指揮で、
祖国の知られざる名作を魅力たっぷりに聴かせます。
175ページに及ぶオールカラー・ブックレット付の豪華仕様。4000組限定。 |
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BZ-1035
(2CD+BOOK)
NX-E03 |
スポンティーニ:歌劇「オリンピア」 |
カリーナ・ゴーヴァン(S)…オリンピア
ケイト・アルドリッチ(Ms)…スタティーラ
マティアス・ヴィダル(T)…カッサンドラ
ヨゼフ・ワグナー(Br)…アンティゴネ
パトリック・ボレール(Bs)…法王
フィリップ・スヴァジ(Br)…エルマス
ジェレミー・ロレール(指)
フランダース放送cho
ル・セルクル・ドゥラルモニー(古楽器使用)
録音:2016年5月31日-6月2日 フィルハーモニー・ド・パリ |
| イタリアに生まれたスポンティーニは30歳になる頃フランスへ移り、オペラ座などで成功を収め第一帝政時代に人気を博しました
が、1819年に初演された「オリンピア」の評判は芳しくありませんでした。その後求められるままにドイツへ向かい、1821年には
E.T.ホフマンのドイツ語訳にて改訂版をベルリンで上演、こちらはラストをハッピーエンドに改訂した上に、舞台に象を登場させる
などのスペクタクルな演出もあり、大きな成功を収めました。さらに1826年、ハッピーエンドはそのままに、言語をフランス語に戻し
て改訂された版をパリで上演。こちらが今回収録された最終版です。のちにベルリオーズにも多大な影響を与えたスポンティーニ
の豪華なオーケストレーション、多彩な音楽が大きな魅力の作品です。
舞台は紀元前300年のエフェソス。先のアレクサンドロス大王の娘オリンピアと王位を巡り、対立するカッサンドラとアンティゴネで
したが、オリンピアの失踪もあり、流血の事態を避けるために友情を結びます。オリンピアの代わりにアメナイスと結婚することにし
たカッサンドラでしたが、実はアメナイスこそ姿を隠していたオリンピアであることを知ったアンティゴネは、カッサンドラへの復讐を誓
います。しかしその半ば、アンティゴネは神の裁きを受け死去。カッサンドラは大王の亡霊とその妃スタティーラの許しを得、改めて
オリンピアと結ばれるという物語です。 |
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BZ-1036(2CD+BOOK)
NX-E03
NYCX-10070
(2CD+BOOK)
国内盤仕様
税込定価
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オッフェンバック:喜歌劇「ラ・ペリコール」 |
ラ・ペリコール…オード・エクストレーモ(Ms)
ピキーヨ…スタニスラス・ド・バルベイラク(T)
ドン・アンドレアス…アレクサンドル・デュアメル(Br)
パナテラス…エリック・ウシェ(T)
ドン・ペドロ…マルク・モイヨン(Br)
ほか
マルク・ミンコフスキ(指)
ボルドー国立歌劇場cho
レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル
録音:2018年10月13日 ボルドー国立歌劇場
【国内盤】
日本語解説:山崎浩太郎
歌詞日本語訳付 |
| ペリコールとピキーヨは歌手で恋人同士。ところがお祭りの日も稼ぎが無く、空腹のためまいっています。そこへ現れた医者(実は変装した総督)がペリコール
に一目惚れ。腹いっぱい食べさせてあげるからと連れて行ってしまいます。しかし総督は、愛人を宮廷に引き入れるためには形式的な結婚をしていなければ
ならないと伝えられ… オペレッタの巨匠オッフェンバックが1868年に完成させた「ラ・ペリコール」は、上演機会のそれほど多い作品ではありませんが、第1幕でペリコールが歌う「いと
しい人よ(手紙の歌)」や「ほろ酔いの歌」などが有名な歌劇・ブッフ(風刺やパロディが効いた喜劇)。ミンコフスキが手兵レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルを従
え、今が旬のフランスのキャストを揃えたボルドー国立歌劇場での公演が登場しました。オペレッタらしい高速の掛け合いも楽しい、この上なく華やかなアル
バムに仕上がっています。美麗168ページ、オールカラーブックレット付属。 |
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BZ-1037(3CD)
NX-E07 |
グノー:歌劇『ファウスト』 |
ファウスト…ベンジャミン・ベルンハイム(T)
マルグリート…ヴェロニク・ジャンス(S)
メフィストフェレス…アンドリュー・フォスター=ウィリアムス(Bs)
ヴァランタン…ジャン=セバスチャン・ブ(Br)
ジーベル…ジュリエット・マルス(Ms)
ヴァグネル…アナス・セガン(Br)
マルト…イングリット・ペルシュ(S)
クリストフ・ルセ(指)
レ・タラン・リリク
フランダース放送cho
録音:2018年6月11,13日 |
| ルセ率いるレ・タラン・リリクによる、グノーの『ファウスト』が登場。ベルンハイムとジャンスなどキャストも粒ぞろいですが、注目すべきは1859年初
演時のオペラ・コミック版を収録している点といえます。この版では音楽のない台詞が入るほか、通常の5幕ではなく4幕となり、追加されたバレ
エ音楽も演奏されません。しかし後に音楽が足されたほか多くの改訂により、マルトのユーモアやメフィストフェレスの冷淡な皮肉さなどが薄れて
しまうなど、初演版の方が優れていると考えられる点も多く、ルセは明快なスコア整理により、その価値を浮き彫りにしています。BRU
ZANE レーベルお馴染みのハードカバー書籍型の装丁で、ブックレットは180ページに及んでいます。
フランス古楽シーンの躍進を支え、リュリやヘンデルなどバロック系作曲家はもとより、トラエッタやサリエリら古典派前後の知られざるオペラ作曲
家たちを痛快な名演で甦らせてきたルセですが、彼がこれほどまで本格的に大管弦楽ありきの19世紀ロマン派音楽をとりあげたのも珍しいの
ではないでしょうか。ピリオド解釈の視点から見据えたグノー代表作の「生まれたての姿」、作曲家生誕200周年を飾るにふさわしい話題盤の
登場です。 |
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BZ-1038
(3CD+BOOK)
NX-E07 |
フェルナン・ド・ラ・トンベルの肖像〜室内楽、合唱作品、管弦楽作品
【DISC 1】
ピアノと管弦楽のための幻想曲
管弦楽組曲第1番『朝の印象』
管弦楽組曲第2番『画集』
【DISC 2】
3つのチェロのための組曲
ピアノ四重奏曲*
●合唱作品#
Le Furet /Au fil de l’eau/Madrigal spirituel
/La Voix de l’orgue /Pie Jesu
【DISC 3]
●歌曲
Le Livre de la vie/A la mere de l’enfant
mort /Dans l’alcove sombre /Le Secret
des vagues
『愛のページ』
アンダンテ・エスプレッシーヴォ*
チェロ・ソナタ*
ペダル・ハープのためのファンタジー・バラード# |
【DISC 1】
ハンネス・ミンナール(P)
エルヴェ・ニケ(指)
ブリュッセル・フィルハーモニック
【DISC 2】
フランソワ・サルク、エルミーヌ・オリオ、アドリアン・ベロン
(Vc)
イ・ジャルディーニ(ピアノ四重奏団)*
エルヴェ・ニケ(指)#
フランソワ・サン=ティヴ(Org)#
フランダース放送cho#
【DISC 3]
ヤン・ブロン(T)、ジェフ・コーエン(P)
エマニュエル・ベルトラン(Vc)*
ナビラ・シャジャイ(Hp)#
録音:2017年3月-5月 ロマン派フランス音楽センター、ヴェネツィア |
| 天性の強靭な気質と好奇心のため、フェルナン・ド・ラ・トンベルは、フランス・ロマン派の作曲家達の中でも特殊な立ち位置にいると言えま
す。彼は様々な様式の折衷のようでありつつ、どれとも異質であるというような作品を多く残しており、それらの曲自体の素晴らしさもさることな
がら、19世紀から20世紀への転換点のフランスにおける、社会的芸術的な動きを体現しているという点で再評価されるべき作曲家です。
今回のアルバムはその作品を多方面から鑑賞することが出来るもので、オペラのようなニュアンスを取り込んだ管弦楽作品から、内省的な室
内楽作品や、ルネサンスのマドリガルを思わせるような合唱曲までを収録しています。最初に収録された、荘厳な「ピアノと管弦楽のための幻
想曲」を聴くだけでも、トンベルのひらめきの素晴らしさを十分に感じることが出来るでしょう。 |
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BZ-1040
(2CD+BOOK)
NX-E03 |
ジャン=バティスト・ルモワーヌ(1751-96):「フェードル」 3幕の叙情悲劇 (1786) |
ユディト・ファン・ワンロイ(S)…フェードル
ユリアン・ベーア(T)…イポリート
タシス・クリストヤニス(Br)…テゼー
メロディ・ルーレジャン(S)…エノーヌ
ジェローム・ブーティリエ(Br)…州の大臣/狩人
リュディヴィーヌ・ゴンベール(S)…愛の女神ヴェヌスの大司祭
パーセルcho
オルフェオO(古楽器使用)
ジェルジ・ヴァシェギ(指)
録音:2019年9月10-13日
ベラ・バルトーク国立コンサートホール、ブタペスト |
ドルゴーニュに生まれ、地方巡業の指揮者としてデビューしたルモワーヌは、1770年にその職を捨ててドイツへ向かい、ベルリンでグラウンやキ
ルンベルガーなどと学んだ後、オペラ作曲家として再デビューを果たしました。惚れ込んだオペラ歌手とフランスで一緒に生活を始めたのが
1782年。グルックやサリエリといった外国出身の人気作曲家が全盛のパリで、ルモワーヌの作品は堅苦しいという評価でしたが、2作目の悲
劇であった「フェードル」はまずまずの成功を見せたといいます。その後イタリアでさらに研鑽を重ね、帰国後にもいくつかのヒット作を飛ばしまし
た。しかし今日その名前はすっかり忘れ去られてしまい、今回日の目を見た「フェードル」も世界初録音となります。
物語はギリシャ神話に題材を得たラシーヌの悲劇を元にしたもの。舞台はテゼーの王宮で、その妻フェードルは継子であるイポリートに恋をして
しまい、そこから悲劇が起こります。古楽系やフランスのレパートリーを中心に引っ張りだこのソプラノ、ワンロイのほか、旬の歌手たちが知られざ
る作品の魅力を浮き彫りにしています。 |
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BZ-1040
(2CD+BOOK)
NX-E03 |
ジャン=バティスト・ルモワーヌ(1751-96):「フェードル」 3幕の叙情悲劇 (1786) |
ユディト・ファン・ワンロイ(S)…フェードル
ユリアン・ベーア(T)…イポリート
タシス・クリストヤニス(Br)…テゼー
メロディ・ルーレジャン(S)…エノーヌ
ジェローム・ブーティリエ(Br)…州の大臣/狩人
リュディヴィーヌ・ゴンベール(S)…愛の女神ヴェヌスの大司祭
パーセルcho
オルフェオO(古楽器使用)
ジェルジ・ヴァシェギ(指)
録音:2019年9月10-13日
ベラ・バルトーク国立コンサートホール、ブタペスト |
ドルゴーニュに生まれ、地方巡業の指揮者としてデビューしたルモワーヌは、1770年にその職を捨ててドイツへ向かい、ベルリンでグラウンやキ
ルンベルガーなどと学んだ後、オペラ作曲家として再デビューを果たしました。惚れ込んだオペラ歌手とフランスで一緒に生活を始めたのが
1782年。グルックやサリエリといった外国出身の人気作曲家が全盛のパリで、ルモワーヌの作品は堅苦しいという評価でしたが、2作目の悲
劇であった「フェードル」はまずまずの成功を見せたといいます。その後イタリアでさらに研鑽を重ね、帰国後にもいくつかのヒット作を飛ばしまし
た。しかし今日その名前はすっかり忘れ去られてしまい、今回日の目を見た「フェードル」も世界初録音となります。
物語はギリシャ神話に題材を得たラシーヌの悲劇を元にしたもの。舞台はテゼーの王宮で、その妻フェードルは継子であるイポリートに恋をして
しまい、そこから悲劇が起こります。古楽系やフランスのレパートリーを中心に引っ張りだこのソプラノ、ワンロイのほか、旬の歌手たちが知られざ
る作品の魅力を浮き彫りにしています。 |
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BZ-1041
(2CD+BOOK)
NX - E03 |
サン=サーンス:歌劇「銀の鈴」 |
エレーヌ…エレーヌ・ギュメット(S)
ローザ…ジョディ・デヴォス(S)
コンラッド…エドガラス・モントヴィダス(T)
ベネディクト…ユー・シャオ(T)
スピリディオン…タシス・クリストヤニス(Br)
パトリック…ジャン=イヴ・ラヴォー(T)
物乞い…マチュー・シャピュイ(T)
レ・シエクル(管弦楽/古楽器使用)
アクサンチェス(合唱)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
録音:2017年6月26、27日 パリ・フィルハーモニー・スタジオ |
| サン=サーンスが1865年に初めて書いた歌劇「銀の鈴」は、紆余曲折を経て1877年2月23日にパリのオペラ・コミック座で初演されました。
台本はオッフェンバックの「ホフマン物語」も手掛けた2人です。美しい魔女の愛を得るための金貨、それを手に入れるためには銀の鈴を鳴らさ
なけらばなりません。しかしその鈴を鳴らすたびに、周りの誰かが犠牲になっていきます。最初はコンラッドの義理の父、次は彼の親友の一人…
そんな悪夢が描かれています。ここで使用されているのは1914年の最終版で、作曲から50年の間、10回もの改訂が行われたと言います。
目を引くのは豪華な歌手陣で、フランス・オペラと歌曲いずれも高い評価を得ているエレーヌ・ギュメット、バロックから19世紀まで幅広いレパー
トリーで近年急速に人気を高めているジョディ・デヴォス、現代オペラでも活躍するエドガラス・モントヴィダス、19世紀フランスの作品を特に得
意としているタシス・クリストヤニスといった面々を、ロトが手堅くまとめています。管弦楽はもちろん、19世紀以降の作品に古楽器を使ったピリ
オド奏法で申し分ない実績をあげてきた手兵レ・シエクル、そして合唱には少数精鋭でピリオド解釈への対応も高く評価される声楽アンサンブ
ル、アクサンチェスを起用。サン=サーンスのキャリア初期の知られざる大作に光を当て、その魅力を鮮烈に表現しています。フランス語のリブ
レットと英訳、ふんだんな資料画像を掲載した140ページにも及ぶカラーブックレット付き。 |
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BZ-1044
(1CD+BOOK)
NX-D11 |
アンドレ・メサジェ(1853-1929):「情熱的に」 (1926年初演) 全3幕のミュージカル |
ケティ・スティーヴンソン…ヴェロニク・ジャンス(S)
ロベール・ペルスヴァル…エティエンヌ・デュピュイ(Br)
ジュリア…ニコール・カー(S)
ウィリアム・スティーヴンソン…エリック・ユシェ(T)
エレーヌ・ル・バロワ…シャンタル・サントン・ジェフリ(S)
ハリス…アルマンド・ノゲラ(Br)
ミュンヘン放送O
シュテファン・ブルニア(指)
録音:2020年12月12-13日、プリンツレーゲンテン劇場、ミュンヘン |
| フランスの人々がワーグナーやドイツ音楽を強く意識していた時代に育ち、オペラ・コミック座の指揮者としてドビュッシー「ペレアスとメリザンド」や
G.シャルパンティエ「ルイーズ」といった傑作の初演も手掛けながら、自身も舞台音楽の作曲家として時代の寵児になっていったアンドレ・メサ
ジェ。オペレッタの傑作「ヴェロニク」(1898)やバレエ音楽の至宝「2羽の鳩」などでフランス音楽ファンを捉えていますが、他にもまだ数多くの名
品が埋もれているのがいかに惜しいことか……と改めて実感させられるアルバム。すでに歌劇作曲家としての名声を不動のものにしていた晩
年、「狂乱の時代」と呼ばれた両大戦間に新作として世に送り出された「情熱的に」は、大西洋をヨットで横断してきたアメリカの大富豪と元
女優の夫妻、その家政婦らが恋の国フランスでくりひろげる騒動を描くフランス語ミュージカル。打楽器なしの室内管弦楽編成オーケストラとと
もに、オペレッタの粋を知り尽くしたメサジェが1920年代の流行感覚をほどよく取り入れ織り上げた音楽は、徹底して優美でありながら機知に
富み、ミュージカルの、というよりむしろ「フランス近代音楽の」傑作と呼びたい味わいに満ちています。Bru
Zaneレーベルならではの220ペー ジにも及ぶブックレットには、音楽史的考察や当時の証言など盛りだくさんの記事、そして台本も掲載され全て英訳付き。ジャンス、ジェフリ、
ユシェらフランス最前線の名歌手たちによる歌唱演技の堂に入った素晴らしさは言うまでもなく、全体の流れを適切にまとめてゆくブルニアのタ
クトも絶品です。 |
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BZ-1045
(1CD+BOOK)
NX-D11 |
サン・サーンス:歌劇「黄色い王女」 Op. 30
歌曲集『ペルシャの歌』 Op. 26(独唱と管弦楽版)* |
「黄色い王女」
レナ…ユディト・ファン・ワンロイ(S)
コルネリウス…マティアス・ヴィダル(T)
声…アナイス・コンスタン
フィリップ・エステフ(Br)*
ジェローム・ブティリエ(Br)*
エレオノール・パンクラツィ(Ms)*
アルタヴァスト・サルキシャン(T)*
アナイス・コンスタン(S)*
アクセル・ファニョ(S)*
トゥールーズ・キャピトル国立O
レオ・フセイン(指)
録音:2021年2月11-13日ラ・アール・オ・グラン、トゥールーズ、フランス |
| 初めて劇場に掛けられたサン=サーンスの歌劇である「黄色い王女」は、1872年にオペラ・コミック座で初演されました。当時ヨーロッパで始
まっていたジャポニズムの影響を受けた作品ですが、サリヴァンの「ミカド」が1885年、ゴッホの「花魁(おいらん)」が1887年、プッチーニの「蝶々
夫人」が1904年の発表ですので、その最初期の作品といえます。
舞台はオランダ。レナはコルネリウスに恋をしていますが、コルネリウスの方は絵に描かれた日本の女性に夢中で、「ミン」と名付け強く恋焦がれ
ていました。ある日薬物を飲んで夢うつつとなったコルネリウスは日本にいるものと夢想し、レナをミンと勘違いします。これを強く咎められたコル
ネリウスは、正気を取り戻し、晴れてレナと結ばれるという物語。
初演は失敗に終わりましたが、5音音階の使用や和楽器を模した音色、洗練されたメロディなどの魅力にあふれています。また、万葉集巻二
に収められた「うつせみし 神に堪(あ)へねば 離(さか)り居て〜」といった和歌や、「こんにちは、良い天気でございます」などの日本語がそのま
ま登場するなど、日本人にとっては特に興味深い一面も。ワンロイとヴィダルという現在のフランス声楽界を代表する二人で聴けるのも嬉しいと
ころです。 併せて収録された『ペルシャの歌』は元々独唱とピアノのための作品ですが、これを2人の独唱、合唱と管弦楽に発展させた『ペルシャの夜』
Op. 26bをもとに、『ペルシャの歌』の6曲に前奏曲と間奏曲を合わせた形へと再構成した版が、ここには収録されています。現在フランスで
注目されている歌手たちが1曲ごとに登場するという、気の利いた演出も聴き逃せません。こちらも当時のヨーロッパから見た、エスニックな魅力
にあふれた作品です。 |
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BZ-1047
(1CD+BOOK)
NX-D11 |
サン=サーンス:歌劇「フリネ」
※アンドレ・メサジェ(1853-1929)作曲によるレチタティーヴォを伴う1896年版(世界初録音) |
娼婦フリネ…フロリー・ヴァリケット(S)
執政官の甥ニシアス…シリル・デュボワ(T)
執政官ディセフィル…トマ・ドリエ(Bs)
女奴隷ランピト…アナイス・コンスタンス(S)
シナロペクス…フランソワ・ルジエ(T)
アゴラジーヌ、伝令…パトリック・ボレール(Bs)
ルーアン・ノルマンディ歌劇場O
ル・コンセール・スピリチュエルcho
エルヴェ・ニケ(指)
録音:2021年3月31日-4月2日ルーアン・ノルマンディ歌劇場、ルーアン(フランス北部ノルマンディ地方) |
| 長命で多作ながら限られた作品ばかりが注目され、見過されている傑作も多いサン=サーンス。近年はヴェネツィアに本拠を置くロマン派フラ
ンス音楽センターPalazetto Bru-Zaneが、忘れられた彼の重要作品の復権に情熱を注ぎ、注目すべき成果を上げてきました。作曲家歿
後200周年の2021年に最新録音がなされた今回の新譜もその一つ。「フリネ」は古代ギリシャの伝説的娼婦フリネが不当な辱めまがいの
裁判を経て救われる伝説をもとに、1861年に上り調子の大画家ジェロームが描いた有名な絵画にインスピレーションを得てまとめられた歌
劇。1893年、台詞朗読を伴うオペラ=コミークとして上演され大成功を収めながら、20世紀以降は顧みられなくなった不遇の傑作です。こ
こでは原作の台詞部分も音楽で埋めるべく、初演3年後に若手世代の人気作曲家アンドレ・メサジェがレチタティーヴォを追補したヴァージョ
ンで演奏(この版での世界初録音)。台本の弱さを補って余りある見事さが特筆されるサン=サーンス自身の音楽も含め、才人エルヴェ・ニ
ケのタクトはここでも本領を発揮。注目度の高いプロジェクトの数々で知られるルーアン歌劇場のオーケストラが、古楽器演奏を出発点とし
たニケの解釈を鮮やかに音にしてゆきます。ヴァリケット、デュボワ、コンスタンスら最前線の名歌手たちも存在感たっぷり各登場人物の個性を
演じ歌い、Bru Zaneレーベルならではの充実ブックレットとともに、当時のサン=サーンスの作風充実を知るにうってつけのアルバムとなってい
ます。 |
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BZ-1048
(2CD+BOOK)
NX-E03 |
オッフェンバック:夢幻歌劇「月世界旅行」 |
カプリース…ヴィオレット・ポルシ(Ms)
ファンタジア…シェヴァ・テオヴァル(S)
ヴラン、富豪の男性、商人、買物客…マチュー・レクロアール(バス=バリトン)
キパスパルラ、鍛冶屋…ピエール・デレ(T)
顕微鏡、買物客、商人…ラファエル・ブレマール(T)
ポポット、富豪の女性…マリー・ルノルマン(Ms)
コスモス、警視監、コジニュス、商人…ティボー・デプラント(Br)
フランマ、アジャ、富豪の女性、女鍛冶屋…リュディヴィーヌ・ゴンベール(S)
サボテン、パラバス…クリストフ・ポンセ・ド・ソラージュ(T)
モンペリエ=オクシタニー国立O&cho
ピエール・デュムソー(指)
録音:2021年9月2-4日 ル・コラン、サル・ベラカーサ、モンペリエ(フランス南部ラングドック地方) |
| 多作で知られるフランス19世紀オペレッタの王オッフェンバック。既に数多くの作品が録音されている一方、未だ全曲録音が現れないままの
傑作もありますが、今回Bru Zaneレーベルが手がけた「月世界旅行」もまさにそうした作品の一つ。マルク・ミンコフスキ指揮ルーヴル宮音楽
隊の古楽器演奏(Archivレーベル)による抜粋で、初めて接した方も多いかもしれません。ビゼー「カルメン」と同じ1875年、つまりオッフェン
バックが亡くなる5年前に発表されたこのオペレッタは、彼が晩年に模索していた「夢幻もの」の第5作にあたる意欲作。空想科学小説の祖
ジュール・ヴェルヌの同題作品を参考にしながら自由に組み上げられた台本のもと、夢幻物語と近代的科学小説の要素をかけあわせた展
開は大いに人気を博し、パリでも翌年・翌々年にかけ再演が相次いだほかウィーンやロンドンでも上演されました。オッフェンバックの真骨頂と
もいうべき華やぎと充実した構成の面白さを、ドビュッシー「ペレアスとメリザンド」(ALPHA752/NYCX-10240)の名演も記憶に新しい俊
才デュムソーが鮮やかに表現。歌手陣の役作りも見事で、このレーベルならではの図版満載の充実したブックレット(仏語・英語)とともに作
品の真価をじっくり堪能できます。 |
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BZ-1049
(3CD+BOOK)
NX-E09 |
マイアベーア:「悪魔のロベール」 |
ロベール(ノルマンディ公)…ジョン・オズボーン(T)
ベルトラン(悪魔)…ニコラ・クルジャル(Bs)
アリス(ロベールの異父妹)…アミーナ・エドリス(S)
イザベル(シチリアの王女)…エリン・モーリー(S)
レンボー(吟遊詩人)…ニコ・ダルマナン(T)
アルベルティ、司祭…ジョエル・アリソン(バス=バリトン)
伝令…パコ・ガルシア(T)
コリフェ1…マルジョレーヌ・オロー(S)
コリフェ2…レナ・オリー(S)
騎士…オリヴィエ・ベクレタウイ(T)
騎士、賭博者3…リュク・セニェット(T)
騎士、賭博者1…ジャン=フィリップ・フルカード(T)
騎士、賭博者2…シモン・ソラス(Br)
ボルドー国立歌劇場cho
ボルドー=アキテーヌ国立O
マルク・ミンコフスキ(指)
録音:2021年9月20-27日、ボルドー国立歌劇場 |
| ワーグナーの音楽が多くの人々を虜にする前まで、イタリアのベルカント・オペラと並んで全欧州で人気だったフランスのグランド・オペラ。その最
大の立役者の一人であるドイツ出身のユダヤ人作曲家マイアベーアは、1831年にパリで初演された「悪魔のロベール」で圧倒的な人気を
わがものにし、その後の「ユグノー教徒」(1836)や「アフリカの女」(1864)で確固たる地位を得ました。「悪魔のロベール」は19世紀を通じて
絶大な人気を誇り、コルンゴルト「死の都」(1920)の原作となったロダンバックの小説『死都ブリュージュ』(1892)にも上演の場面が象徴的
に出てくるほど。後にワーグナー称揚の機運が高まった結果、ワーグナーとその周辺が必死でネガティヴ・キャンペーンを張ったマイアベーアの音
楽は20世紀にひとたび忘れられそうになりましたが、近年のフランス19世紀音楽復興の流れの中で再評価は急速に進展。知られざるフラン
ス歌劇の復権に尽力する名匠ミンコフスキもその作品上演に熱心で、良好な関係を続けているボルドー国立歌劇場での象徴的傑作「悪
魔のロベール」録音がついに実現しました。
舞台は中世シチリアの都パレルモ。 “悪魔の子”ロベールはシチリア王女イザベルと相思相愛でありながら、正体を隠して彼に近づき彼の魂
をわがものにしようとする父の悪魔ベルトランの謀略で無一文にされた末、その助力や甘言に惑わされます。一時はベルトランの仲介で得た
魔力で敵を斥けイザベルに近づくことに成功しますが、パレルモで再会した異父妹アリスのはたらきかけで我に返り、魔力の助けを失い囚われ
の身に。魂を売ればイザベルに近づけるぞと言い募るベルトラン。しかしロベールはアリスから受け取った母の遺言状に従って誘惑を斥け、ベル
トランは地獄へ引き戻され恋人たちは結ばれることに……ベルトランが呼び出す尼僧たちの亡霊のバレエや終幕の大きな場面転換など、見
せ場に事欠かない全5幕の一大スペクタクルを、ミンコフスキの圧倒的なドライブと精緻な解釈のもと、厳選歌手陣による確かな解釈で聴け
るのは画期的というほかありません。演奏の充実もさることながら、BRU
ZANEレーベルならではの図版満載充実解説(仏・英語)も頼もし
く、マイアベーアとフランス19世紀オペラの真価を再認識してゆくうえで必携の決定的録音と言ってよいでしょう。 |
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BZ-1059
(4CD+BOOK)
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ビゼー:稀少作品集
■CD1
オペラ=コミーク「ジャミレ」(全1幕/1872年パリにて初演)
台本…ルイ・ガレ(1835-1898)
■CD2
1-6. 交響頌歌『ヴァスコ・ド・ガマ(バスコ・ダ・ガマ)』(1863年パリにて初演)
■CD3
1-12. カンタータ『ヴィルジニの帰還』 (1855頃/2024年リヨンにて初演・世界初録音)
■CD4
1-12. カンタータ『クローヴィスとクロティルド』(1857年パリにて初演)
13. 空想の狩り(1865)
14. La Rose et l‘Abeille 薔薇と蜂(1854)
15. Sonnet ソネット(1866)
16. Ma vie a son secret わたしの人生には秘密がある(1868)
17. Le Matin 朝(1873)
18. Voyage 旅(1872-75)
19-24. シャルル・グノー/ビゼー編曲:ピアノ独奏による6つの有名な合唱曲(1866)
19. Faust 「ファウスト」より
20. Ulysse (Les Suivantes) 「ユリス」より(従者たちの合唱)
21. Philemon 「フィレモン〔とボーシス〕」より
22. La Reine de Saba 「サバの女王」より
23. Ulysse (Les Porchers) 「ユリス」より(豚飼いたちの合唱)
24. Mireille 「ミレイユ」より |
■CD1
ジャミレ…イザベル・ドリュエ(Ms)
アルン…サヒ・ラティア(T)
スプレンディアーノ…フィリップ=ニコラ・マルタン(Br)
奴隷商人…マクシム・ル・ガル(語り役)
リール歌劇場合唱団
レ・シエクル(古楽器使用)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
録音:2022年6月5-6日RIFFX1スタジオ、ラ・セーヌ・ミュジカル、パリ
■CD2
レオナール、見張り番…メリサ・プティ(S)[1-6]/ソロ[7-10]
アルヴァル…シリル・デュボワ(T)[1-6]/ソロ[7-10]
ヴァスコ、語り部…トマ・ドリエ(Br)[1-6]
フランダース放送合唱団[1-10]
フランス国立メス・グランテストO(旧称フランス国立ロレーヌO)
デイヴィッド・レイランド(指)[1-10]
セリア・オネト・ベンサイド(P)[12-13]
録音:2023年7月17-21日 アルスナル大ホール、メス[1-11]、2024年6月13-15日[12-13] RIFFX1スタジオ、ラ・セーヌ・ミュジカル、パリ
■CD3
マルグリット…マリー=アンドレ・ブシャール=ルシュール(Ms)
ポール…シリル・デュボワ(T)
パンプルムースの宣教師…パトリック・ボレル(Br)
フランス国立リヨンO
ベン・グラスバーグ(指)[1-12]
ナタナエル・グーアン(P)[13]
アデル・シャルヴェ(Ms)[14-20]
レイナウト・ファン・メヘレン(T)[21-23]
フロリアン・カルビ(P)[14-20]
アンソニー・ロマニウク(P)[21-23]
録音:2024年5月3-4日[1-12] リヨン音楽堂、2024年6月13-15日[13-23] RIFFX1スタジオ、ラ・セーヌ・ミュジカル、パリ
■CD4
クロティルド…カリーナ・ゴーヴァン(S)
クローヴィス…ジュリアン・ドラン(T)
レミ…ヒュー・モンタギュー・レンドール(Br)
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
ジュリアン・ショーヴァン(指)[1-12]
ナタナエル・グーアン(P)[13、19-24]
レイナウト・ファン・メヘレン(T)
アンソニー・ロマニウク(P)[14-18]
録音:2022年3月25-26日 シテ・ド・ラ・ミュジーク、ソワソン[1-12]
2024年6月13-15日 RIFFX1スタジオ、ラ・セーヌ・ミュジカル、パリ[13-24] |
| 2025年が歿後150周年にあたるビゼー。「カルメン」と『アルルの女』が極度に有名で演奏機会もきわめて多い一方、他の作品となると初期
の交響曲、オペラ「真珠採り」や「美しきパースの娘」、ピアノ連弾のための『子供の遊び』などが比較的取り上げられるだけで、36年余の人生
に比して多作と言ってよいほどの数に上る彼の音楽は、大半が忘却の淵に沈んだままと言っても過言ではありません。記念年に寄せてロマン
派フランス音楽センター(Palazetto Bru Zane)から登場するこの4枚組は、幻の初期カンタータ『ヴィルジニの帰還』が2024年5月に初演
(!)された際に収録された世界初録音を筆頭に、管弦楽を要する大作を含む活動初期から、早すぎた晩年までの演奏機会に恵まれてい
ない作品を厳選しています。特に、ローマ賞受賞で若き作曲家に活路を拓いた『クローヴィスとクロティルド』、初演時に低評価だったもののビ
ゼーが「我が道を見出した」と語ったオペラ=コミーク「ジャミレ」(台詞部分も音楽とトラックを分けて全て収録した全曲録音)は、僅かに存在
する既存録音に比肩しうるドラマティックな演奏内容。前者はフランス近代音楽の古楽器演奏で優れた実績を重ねてきたロト指揮レ・シエク
ル、後者はALPHAのモーツァルト録音の数々で知られるショーヴァン&ル・コンセール・ド・ラ・ロージュという錚々たる演奏陣による解釈です。
19世紀当時の奏法による古楽器録音はどちらも世界初です。ラロやデュパルクら同時代人の傑作に劣らぬどころかビゼー特有の個性が光る
歌曲群は、シャルヴェ、ブーロンという名歌手に加えユニークな来日公演でも好評を博しているアンソニー・ロマニウクがピアノで参加。早世した
第一級の声楽・劇音楽作曲家ビゼーの才能がいかに多面的であったか、錚々たる演奏陣による名演の数々とBru
Zaneレーベルならでは の充実解説(仏語、英語)でじっくり読み解ける好企画です。 |
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BZ-1060
(2CD+BOOK)
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ラロ:歌劇「イスの王」 |
ローゼン…ユディト・ファン・ヴァンロイ(S)
マルガレード…ケイト・アルドリッチ(Ms)
ミリオ…シリル・デュボワ(T)
カルナック…ジェローム・ブティリエ(Br)
イスの王…ニコラ・クルジャル(Bs)
サン・コランタン…クリスチャン・ヘルマー(Br)
ハンガリー国立フィルハーモニO
ハンガリー国立cho
ジェルジ・ヴァシュヘジ(指)
録音:2024年1月9-11日ブダペスト芸術宮殿ベラ・バルトーク国立コンサート・ホール |
| カルナック王子率いる隣国との戦争がついに終結しようというイスの国が舞台。和平条約の条件は、カルナック王子がイスのマルガレード王女
と結婚すること。しかし彼女が愛していたのは、妹ローゼンの許嫁であるミリオでした。この叶わぬ恋が復讐心を煽り、やがて恐ろしい洪水を引
き起こすことになります。 歌劇での成功を目指していたエドゥアール・ラロはこの物語にインスピレーションを大いに刺激され、緊迫感あふれる劇的な展開を音楽で見
事に描き出しました。登場人物たちは激しい情熱に突き動かされ、ワーグナーの影響を強く受けた色彩豊かなオーケストレーションがこれを
支えます。中でもマルガレードは、フランス・ロマン派のオペラにおいて最も成功した役の一つに数えられるべき存在でしょう。本作は1881年の
完成後演奏の機会に恵まれませんでしたが、ついに1888年パリで初演されて大成功を収め、その後フランス国内外で再演されるたびに熱
狂的な反響を呼びました。上演時間はわずか2時間足らずでありながら、描かれる場面は実に劇的。ブルターニュの祭り、サン・コランタンの
超自然的な顕現、オルガンの響きに包まれる結婚式、そしてクライマックス──その荒れ狂う表現は、圧倒的な迫力を持っています。
1957年のクリュイタンスによるEMI盤以降、決して録音に恵まれているとは言えないこの作品に、ハンガリーから突如新録音が登場。フラン
ス勢の生きの良い歌手たちに加え、マルガレードを演じるのはアメリカの大物メゾ、ケイト・アルドリッチ、指揮はバロックを皮切りにロマン派、現
代まで高いクオリティで聴かせ評価を得ているジェルジ・ヴァシュヘジという万全の布陣です。19世紀音楽の再評価に意欲的なロマン派フラ
ンス音楽センター(パラツェット・ブリュ・ザーネ)のお墨付きの実に刺激的な演奏。ハードカバー型ブックレットには歴史的なステージの書き割り
などの資料の他、フランス語と英語による詳細な解説とリブレットを掲載しています。この作品の新たな決定盤といえそうです。 |
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BZ-1061
(2CD+BOOK)
NYCX-105492
(2CD+BOOK)
日本語解説付国内盤
税込定価
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サン=サーンス:歌劇「祖先」 |
ヌンシアタ…ジェニファー・ホロウェイ(S)
ヴァニナ…ガエル・アルケス(Ms)
マルガリータ…エレーヌ・カルパンティエ(S)
テバルド…ジュリアン・アンリック(T)
ラファエル…ミシェル・アリヴォニ(Br)
ブルシカ…マチュー・レクロアル(Bs-Br)
乙女…大沢結衣(S)
モンテカルロPO
東京混声cho
山田和樹(指)
録音:2024年10月1-6日 モナコ、オーディトリアム・レーニエ3世
収録時間:89分(40分/49分)
※ 国内仕様盤:日本語解説…岸純信、歌詞日本語訳…小阪亜矢子 |
| 2024年にサン=サーンス最後のオペラ「デジャニール」の初録音を世に送り出した山田和樹とモンテカルロ・フィルが、今度はその1つ前のオペラにあたる「祖
先」の初録音を行いました。「デジャニール」が劇音楽の再構成だったことを踏まえると、当初からオペラとして構想された最後の作品がこの「祖先」とも言える
でしょう。物語はフランス第1帝政時代のコルシカ島における家同士の争いに恋愛が絡むというもの(「ロメオとジュリエット」に似ているようで違う)で、サン=サー
ンスにしては珍しくヴェリズモ的な要素を持った悲劇。世界初演の好評を受けてから10年ほどは各地で再演を繰り返しながらも、その後は上演の機会に恵ま
れないまま長い年月忘れられていました。100年以上を経た2019年3月にミュンヘンで蘇演され、今回は初演の地モナコで演奏会形式の上演と、セッショ
ンによる世界初録音が行われています。気鋭の歌手たちの迫真の演技に加え、山田和樹の信頼篤い東京混声合唱団とモンテカルロ・フィルがそのタクトに
俊敏に応え、作品の価値を問い直すに十分の素晴らしい演奏に仕立てました。 |
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BZ-1062
(2CD+BOOK)
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トマ:歌劇「プシュケ」 |
プシュケ…エレーヌ・ギルメット(S)
エロス…アントワネット・デンヌフェルド(Ms)
メルキュール…タシス・クリストヤニス(Br)
ダフネ、第1のニンフ、第2のエコー…メルセデス・アルクリ(S)
ベレニス、第2のニンフ、第1のエコー…アンナ・ドースリー(Ms)
アンティノウス、少年…アルタヴァスト・サルキシャン(T)
ゴルジアス…フィリップ・エステーフ(Br)
王…クリスティアン・ヘルマー(Br)
ハンガリー国立cho
ハンガリー国立PO
ジェルジ・ヴァシェジ(指)
録音:2025年2月10-12日 ブダペスト芸術宮殿ベラ・バルトーク国立コンサートホール
※全曲盤の世界初録音 |
| 「君よ知るや南の国」が有名なオペラ「ミニョン」(1862)の作者、フランスの歌劇作曲家トマ。他には「アムレット(ハムレット)」
が比較的よく取り上げられる中、他の作品は今やあまり上演の機会に恵まれず、1872年にパリ音楽院学長となって以降フォーレへの敵視
に関する話など、巨匠ながら不名誉な逸話ばかりが残りますが、今回ロマン派フランス音楽センター(Palazetto
Bru Zane)の尽力により 「プシュケ」の全曲録音が実現しました。レスボス王の娘プシュケは桁外れの美貌ゆえに美の女神の怒りを買いますが、その懲罰に手を貸す
はずだった女神の子エロスはプシュケに魅せられ恋仲に。幸せの戸口に立った彼女に嫉妬した2人の姉ダフネとベレニスも敵に回り四面楚歌
の中エロスも死に追いやられますが、周囲の取りなしと全能の神ユピテルのおかげで復活、プシュケも不死となりエロスと結ばれます。今回は
「ミニョン」成功前の1857年にオペラ=コミークとして初演された3幕版をベースに、1878年の4幕版にある見せ場を補った最新校訂版での
演奏。ジェルジ・ヴァシェジは実績の多いバロックを越えてマスネ「ウェルテル」やラロ「イスの王」などフランス近代作品でも名演が続いていまし
たが、今回も隅々まで細やかな解釈でトマの技量を浮き彫りにし、声の扱いばかりか管弦楽作法にも優れていた作風の魅力を最大限に引
き出しています。ギルメット、デンヌフェルド、クリストヤニスら欧州歌劇界の層の厚さを感じさせる歌手たちの巧みな歌唱も見事。Bru
Zane レーベルの常通りブックレットの充実(仏語、英語)も嬉しいところです。 |
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