湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



Passacaille
(ベルギー)




※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者
Passacaille-901
テレマン:オーボエ&オーボエ・ダモーレ協奏曲
オーボエ協奏曲ハ短調
オーボエ協奏曲ニ短調
オーボエ・ダモーレ協奏曲イ長調
オーボエ協奏曲ニ長調
オーボエ・ダモーレ協奏曲ト長調
オーボエ協奏曲ホ短調
パウル・ドンブレヒト(Ob&オーボエ・ダモーレ&指)、
イル・フォンダメント

録音:1994年、サン=ジル教会(ブルージュ)
ベルギーが誇るピリオド・オーボエの世界的名手パウル・ドンブレヒトの十八番中の十八番、テレマンのオーボエ&オーボエ・ダモーレ協奏曲集。ここまでピリオド・オーボエのソロを魅力的に響かすことができるのは、"ピリオド・オーボエ"という楽器を知り尽くしたドンブレヒトだからこそ。このテレマンとヴィヴァルディの協奏曲集(Passacaille-923)は、ピリオド・オーボエの決定的名演と言えましょう。
Passacaille-903
アーベル:序曲とシンフォニア集
序曲ハ長調Op.5-4
序曲ト長調Op.14-5
シンフォニア変ロ長調Op.17-2
序曲ハ長調Op.1-2
シンフォニア変ホ長調Op.4-3
序曲ニ長調Op.7-3
パウル・ドンブレヒト(指)
イル・フォンダメント

録音:1994年2月、聖母教会(ベルギー)
音楽史にその名を刻むヴィオラ・ダ・ガンバの巨匠、カール・フリードリヒ・アーベル(1723−1787)の管弦楽作品集は、ドンブレヒト&イル・フォンダメントの幅広いレパートリーを証明するユニークなプログラム。"アーベル=ヴィオラ・ダ・ガンバ"というイメージを"アーベル=ヴィオラ・ダ・ガンバ&管弦楽"へと進化させてくれる画期的な演奏は特筆もの。
Passacaille-905
フックス:序曲集
序曲ニ短調/序曲変ロ長調
序曲ト短調/序曲変ロ長調
パウル・ドンブレヒト(指)
イル・フォンダメント

録音:1994年9月、サン・マルタン教会(ベルギー)
ゼレンカの師匠であり、神聖ローマ皇帝カール6世の宮廷音楽監督、聖シュテファン大聖堂の楽長としてウィーンで絶大な名声を誇ったヨハン・ヨーゼフ・フックス(1660−1741)。フックス、ゼレンカと続く音楽史の流れも大切にしたイル・フォンダメントの好演奏。このフックスでは弦楽セクションの気品に満ちたサウンドが印象的。
Passacaille-906
17世紀ヴェネツィアの音楽
ピッキ:カンツォン集(1624)より
マリーニ:ソナタ・シンフォニア集(1629)より
トゥリーニ:マドリガーレとソナタ集第1巻(1621)より
レゼネミス・コンフュス〔マルセル・ケテルス(リコーダー)、パトリック・ロレイス(リコーダー)、フィリップ・マルフェイト(リュート)、ギ・ペンソン(オルガン&チェンバロ)〕

録音:1995年、カペル・ライセム(ベルギー)
レゼネミス・コンフュスは、1979年に結成されたベルギーの古楽アンサンブル。ピッキ、マリーニ、トゥリーニのイタリア・バロック音楽では、2本のリコーダーが絶妙のコンビネーションを披露してくれます。

Passacaille-910
テレマン:序曲と組曲
序曲変ロ長調《取引所》
組曲ト短調/組曲ハ長調
パウル・ドンブレヒト(指&Ob)、
イル・フォンダメント

録音:1996年7月、ヘント監督派神学校教会(ベルギー)
ベルギーの名オーボイスト、パウル・ドンブレヒトが1989年に結成したバロック・オーケストラ、イル・フォンダメントの代名詞でもある"テレマン"のレコーディングの中から「序曲&組曲集」がリニューアル!"2本のオーボエ、ファゴット、弦楽器と通奏低音"という編成のために作曲された3つの作品では、名手ドンブレヒトのバロック・オーボエの妙技、イル・フォンダメントの冴えるピリオド・アプローチが全開。やはりドンブレヒトのテレマンは一味違います!
Passacaille-912(2CD)
バッハ:ヨハネ受難曲BWV.245 イーアン・ハニーマン(福音史家/T)、
ヴェルナー・ファン・メヘレン(イエス/Bs-Br)、
グレタ・ド・レイヘール(S)、
スティーヴ・ドゥガーディン(A)、
スチュアート・パターソン(T)、
ディルク・シュネリングス(Bs)、
パウル・ドンブレヒト(指)
イル・フォンダメント

録音:1996年4月、ベギン会修道院教会(ベルギー/ライヴ)
ディジパック仕様
"指揮者"ドンブレヒトの優れた統率力、指導力、カリスマ性が余すことなく発揮されているJ・S・バッハの「ヨハネ受難曲」は、ゼレンカの「レクイエム」と並ぶイル・フォンダメントの重要な演奏。声楽付きの宗教作品にも柔軟に対応できるイル・フォンダメントのレベルの高さ、ソリストたちの高水準の歌唱力、ドンブレヒトの個性豊かな音楽創りなど、数ある「ヨハネ受難曲」の演奏の中でも上位に位置するであろうベルギー産の隠れた名演です。
Passacaille-917
テレマン:三重奏曲集
ソナチナ ホ短調/ソナチナ ト短調
ソナチナ ハ短調/ソナチナ ト長調
三重奏曲ト長調/三重奏曲変ホ長調
パウル・ドンブレヒト(Ob)
ヴィーラント・クイケン(バス&トレブル・ヴィオール)、
ロベール・コーネン(Cemb)

録音:1996年6月、サント・アポリネール教会(ベルギー)
古楽大国ベルギーが輩出したピリオド・オーボエの第1人者パウル・ドンブレヒトと言わずと知れたガンバの巨匠ヴィーラント・クイケン、チェンバロの大御所ロベール・コーネンという豪華なトリオによるテレマン。数多くの共演を重ねてきた三者の素晴らしいアンサンブルが奏でるテレマンは絶品。本物のピリオド奏者たちによる本物の演奏です。
Passacaille-921
ギャラント様式の宮廷音楽
ハイニヒェン:協奏曲と序曲集

7声の協奏曲ト長調Seibel.214
協奏曲ト短調Seibel.237
序曲(組曲)ト長調Seibel.206
協奏曲イ長調Seibel.228
協奏曲ニ長調Seibel.224
序曲(組曲)ト長調Seibel.205
パウル・ドンブレヒト(Ob&指)、
イル・フォンダメント

録音:1997年9月、サント・アポリネール教会(ベルギー)
バッハと同世代のドイツ人作曲家でドレスデンの宮廷楽長を務めたヨハン・ダーヴィト・ハイニヒェン(1683−1729)。ドイツ、フランス、イタリアの様式を取り入れるべきという姿勢の持ち主だったハイニヒェンの音楽は、ドイツ・バロックの対位法的ではなくギャラント様式的な作風が特徴。ドンブレヒトのオーボエ&オーボエ・ダモーレはここでも見事。
Passacaille-922
ヘンデル:王宮の花火の音楽
二重協奏曲第2番ヘ長調HWV.333
王宮の花火の音楽HWV.351
二重協奏曲第3番ヘ長調HWV.334
パウル・ドンブレヒト(指)
イル・フォンダメント

録音:1997年7月、ヘント王立音楽院(ベルギー)
古楽王国ベルギーから華やかに打ちあがるロイヤル・ファイアー・ワークス!「王宮の花火の音楽」の「序曲」で響き渡る風格漂う堂々たるサウンドが文句なしに素晴らしい!「王宮の花火の音楽」にはニケ&コンセール・スピリチュエルの名演など数多くの演奏が存在しているが、特徴的なアクセントの処理、ナチュラルホルンを筆頭とする金管セクションの活躍が目覚しいドンブレヒト&イル・フォンダメントの演奏も外せません。
Passacaille-923
ヴィヴァルディ:オーボエ協奏曲集
協奏曲ヘ長調RV.457
協奏曲ト短調RV.460
協奏曲イ短調RV.463
協奏曲ニ短調RV.454
協奏曲イ短調RV.461
協奏曲ハ長調RV.451
パウル・ドンブレヒト(Ob&指)
イル・フォンダメント

録音:1997年9月、サント・アポリネール教会(ベルギー)
ドンブレヒトが吹くヴィヴァルディのオーボエ協奏曲は、ピリオド・オーボエによる同曲屈指の代表的名演奏。お互いを知り尽くしたドンブレヒトとイル・フォンダメントのヴィヴァルディには、音程や楽器の構造など、いわゆるピリオド楽器のハンデとは無縁の絶大な説得力がある。フレーズの歌い方、驚異的なテクニック、など全てが一級品。ピリオド・オーボエでヴィヴァルディを聴くならコレ!

Passacaille-925
ファレーズ:舞曲集第1巻(ルーヴェン1571) アンサンブル・ブラッチオ、ペーター・ファン・ヘイゲン(音楽監督)

録音:1998年3月−4月、アカデミーザール(シント=トルイデン)
ディジパック仕様
ルーヴェン・タウン・ホールの550周年を記念して計画されたファレーズ(ファレシウス)・プロジェクト。プロジェクト最大の目玉として製作されたレコーディングで取り上げられたピエール・ファレーズ(ペトリス・ファレシウス/ca.1520−1573/6)は、16世紀〜17世紀のルーヴェンとアントワープで栄えた楽譜出版家一族の2代目。ここには16世紀のルーヴェンで流行した器楽舞曲との出会いが待っています。
Passacaille-929
テレマン:管弦楽組曲集(序曲集)
3つのオーボエ,ファゴット,弦楽と通奏低音のための組曲ニ長調
2つのホルン,2つのオーボエ,ファゴット,弦楽と通奏低音のための組曲ヘ長調
3つのオーボエ,ファゴット,弦楽と通奏低音のための組曲ト短調
パウル・ドンブレヒト(Ob&指)、
イル・フォンダメント

録音:1999年2月、ヘント・ベイローク・コンサートホール(ベルギー)
ドンブレヒトがイル・フォンダメントを率いて吹き振りで大活躍するテレマンの管弦楽組曲集。気合十分のドンブレヒトを中心としたオーボエ・パートの絶妙すぎるアンサンブルの響きは至福の時間。
Passacaille-930
モーツァルト:初期交響曲集
交響曲第1番変ホ長調K.16
交響曲第4番ニ長調K.19
交響曲ヘ長調K.Anh.223/19a
交響曲第5番変ロ長調K.22
交響曲ニ長調K.32(ガリマティアス・ムジクム)
交響曲変ロ長調K.Anh.214/45b
パウル・ドンブレヒト(指)
イル・フォンダメント

録音:2000年1月、ルーセラーレ(ベルギー)
イル・フィンダメントは、ベルギー随一のピリオド・オーボエ奏者パウル・ドンブレヒトが1989年に結成したピリオド・オーケストラ。「後期交響曲」に比べると陰に隠れがちな神童モーツァルトの「初期交響曲」をここまで魅力的に、また鮮やかに聴かせることができるイル・フォンダメントは古楽界の中でも貴重な存在と言えるでしょう。
Passacaille-931
ジャン・ド・カストロ〜ポリフォニー・イン・ア・ヨーロピアン・パースペクテイヴ
グレゴリオ聖歌:啓示の光
カストロ:アヴェ・マリス・ステラ
グレゴリオ聖歌:アヴェ・マリス・ステラ
カストロ:アヴェ・マリス・ステラ
ウテンダル:御身の死、キリストの死
ヴィラールト:第1旋法によるリチェルカーレ
カストロ:私の血肉は真なる食物、我が命である人よ
ラッスス:ラ・コルテシア
カストロ:天が汝の家ならば、常に甘美に歌う人よ
ラッスス:アラスの市の上に
カストロ:別れの時は
ヴェルト:ヌンカ・ムチョ・コスト・ポコ
カストロ:ラ・パルケ、スティルピス・イオアンネス・フィエスコルム
バート・デムイト(芸術監督)
カピラ・フラメンカ、
トリゴン・プロジェクト、
ヴィム・ディーペンホルスト(Org)、
ピッファロ、モレ・マイオルム

録音:2000年2月2日−4日&21日、シント・ヤン・デ・ドパー教会(ルーヴェン)
16世紀、南ネーデルラントの作曲家ジャン・ド・カストロ(ca.1540/45−ca.1600)のポリフォニー集は、ルーヴェン・カトリック大学の創設575周年を記念して立ち上げられたプロジェクト。演奏者には古楽大国ベルギーのルネサンス音楽精鋭集団カピラ・フラメンカなど、カストロの音楽復興というチャレンジに相応しい実力者たちが集います。
Passacaille-932
聖燭節の音楽〜グレゴリオ聖歌と13世紀初期のポリフォニー
グレゴリオ聖歌:諸国民の啓示へ向かう光よ、
恵みあふれるマリア、
シオンよ汝の婚礼の間を飾れ、
シメオンは聖霊を見ざるうちは、
祝福されし乙女マリアが
神よわれらは御身の哀れみを受け奉る(入祭唱)
主は偉大なり(詩篇)
神よ、われらは身の哀れみを受け奉る(昇階唱)
われらは聞きたるごとく(ヴァース)
アレルヤ
われは御身の聖殿のみまえにひれ伏さん(ヴァース)
グレゴリオ聖歌:恩寵が分け与えられた(奉献唱)、
シメオンは聖霊を見ざるうちは(聖体拝領唱)
アヴェ・マリス・ステラ(賛歌)
トリゴン

録音:2000年4月12日−15日、シラン(フランス)
中世、グレゴリオ聖歌の演奏を専門とするトリゴン(アンサンブル)は、ティルブルグのブラバント音楽院で古楽唱法を学んだ3人の女流歌手たちによるベルギーのヴォーカル・トリオ。13世紀のエコール・ノートル・ダムで聖燭節(キャンドルマス)に演奏されたポリフォニーを、トリゴンの歌声が神秘的に、シンプルに歌い上げます。
Passacaille-933
深き淵より〜バロック時代の死者のための礼拝
デーヴ:モテット集「深き淵より」(オー・アチェルビ)
トッリ:ミサ曲「深き淵より」
パウル・ドンブレヒト(指)
イル・フォンダメント、
ラ・スフェーラ・デル・カント

録音:2000年10月、ベギン会修道院教会(ベルギー)
アントウェルペン(アントワープ)大聖堂の歌手長を務めたアルフォンス・デーヴ(1666−1727)と、ブリュッセルやハノーファー、ミュンヘンで活躍したイタリアの作曲家ピエトロ・トッリの宗教作品集。ラ・スフェーラ・デル・カントの厳かでクリアなハーモニーが、バロック時代の珍しいモテットとミサの持ち味をしっかりと伝えてくれます。
Passacaille-934
ヘント聖バーフ大聖堂の音楽
クラフト:深き淵より
われは目を上げて山を望む
パウル・ドンブレヒト(指)
イル・フォンダメント、
ラ・スフェーラ・デル・カント

録音:2000年10月、ベギン会修道院教会(ベルギー)
ドンブレヒトとイル・フォンダメント、ラ・スフェーラ・デル・カントが現代に再現する18世紀のヘント聖バーフ大聖堂で演奏された尊き教会音楽。フランソワ=ジョゼフ・クラフト(1721−1795)は、南ネーデルラントの音楽一族クラフト家に生まれた音楽家。ヘント聖バーフ大聖堂の聖歌隊員に所属し、1769年には音楽監督に任命された同地に縁の深い音楽家です。
Passacaille-936
1560年頃、アンダルシア派の世俗的ポリフォニー音楽
フランシスコ・ゲレーロ、フアン・バスケス、他作品
カルロス・サンドゥーア(指)
ラ・トルーリャ・デ・ボセス
Passacaille-937
アレクサンダー・ウテンダルとフィリップ・デ・モンテの音楽
ウテンダル:Infima contemptum pariunt
デ・モンテ:Fratres expurgate、幸いなり聖母マリア
ウテンダル:Fratres expurgate
デ・モンテ:O mitissime Jesu
ウテンダル:Adesto dolori meo
デ・モンテ:われらが苦難の中に歩き回るとも
ウテンダル:Plangent eum quasi unigenitum、御身の死, キリストの死
デ・モンテ:Pulchra es et decora
ウテンダル:はじめに言葉があった
カピラ・フラメンカ、オルトレモンターノ、
バート・デムイト(ディレクター)

録音:2003年2月
ドレスデン宮廷礼拝堂の楽長就任要請を断り、この世を去るまでインスブルック宮廷礼拝堂の副楽長を務め続けたアレクサンダー・ウテンダル(1530/40−1581)と、16世紀有数のマドリガーレ作曲家フィリップ・デ・モンテ(1521−1603)のモテット集。フランドル音楽の達人たち、ヴォーカルのカピラ・フラメンカと古楽管楽器アンサンブル、オルトレモンターノの合同演奏からは、フランドルのポリフォニーの発展と成熟が鮮明に浮かび上がります。
Passacaille-938
フライリーフ〜イギリスの写本からの中世の音楽
Kyrie Cuthbert prece(ダラム)
Barbara simplex animo(ミュース大修道院)
Veni mater gracie / Dou way Robin(ミュース大修道院)
Sanctus(ファウンテンズ修道院)
Includimur nube caliginosa(ファウンテンズ修道院)
Ave mundi rosa(ファウンテンズ修道院)
Gabriel fram heven-king(イースト・アングリア?)
Doleo super te / Absolon fili me(ノーウィッチ)
Kyrie: Kyria Christefera(ノーウィッチ?)
O lux beata trinitas(ノーウィッチ?)
Novi sideris lumen resplenduit(ベリー・セント・エドマンズ)
Pura placens, pulcra / Parfundement plure Abolon(ベリー・セント・エドマンズ)
Veine pleine de ducur(ベリー・セント・エドマンズ)
Ar ne kuth ich sorghe non(ロンドン?)
Gaude virgo immaculata(エドワード3世の王室礼拝堂)
Singularis laudis digna(エドワード3世の王室礼拝堂)
リーベル・ウヌースアーリス〔メラニー・ガーモンド(S)、キャロラン・バフ(A)、ウィリアム・ハドソン(T)〕

録音:2003年8月
ダラムやノーウィッチ、ファウンテンズ修道院など、イギリス各地に眠っていた13世紀〜14世紀の写本で巡る中世の音楽の旅。1996年に結成されたリーベル・ウヌースアーリス(ヴォーカル・アンサンブル・リーベル)は、中世、ルネサンス初期の音楽を専門とするア・カペラ・ヴォーカル・アンサンブル。2009年にはアメリカ音楽学会が選定するノア・グリーンバーク賞に、2002年にはフランダース音楽祭のインターナショナル・ヤング・アーティスツ・プレゼンテーション・アーリー・ミュージックで1位に選ばれるなど、欧米各国で非常に高い評価を受けています。
Passacaille-939
ベートーヴェン:ピアノ五重奏曲変ホ長調Op.16
エドゥアルト・フォン・ランノイ(1787−1853):ピアノ五重奏曲変ホ長調Op.2
ハルシオン・アンサンブル
ハルシオン・アンサンブルは、2002年に古楽器のスペシャリストたちによって結成された室内楽団。ピアノと木管による五重奏を主なスタイルとしており、2003年にアントワープで行われたインターナショナル・ヤング・アーティスツ・プレゼンテーションで優勝するなどコンクールの受賞経験もある期待のアンサンブルである。 
Passacaille-940(2CD)
カリッシミ〜1640年頃のローマの音楽
カリッシミ(1605−1674):空の空、エフタの物語、Audite omnes quodquod estis、モテット
ミケランジェロ・ロッシ
(1602−1656):トッカータ第7番
ルイジ・ロッシ(c.1597−1653):めでたし元后、Il predica del sole
パオロ・クァリアティ
(1555−1628):トッカータ、カンツォーナ
マルコ・マラッツォーリ
(c.1605−1662):Il predica del sole
フレスコバルディ
:小舞踏曲
グレアム・オライリー(指)
アンサンブル・エウロペーン・ウィリアム・バード
フランスで25年以上にわたって合唱、オーケストラの指揮活動を続けてきたグレアム・オライリーが音楽監督を務めるアンサンブル・エウロペーン・ウィリアム・バードによるイタリアのバロック作品集。 17世紀ローマ楽派を代表する作曲家であるカリッシミの作品を中心として、1640年前後にローマで演奏されていた音楽がアルバムのテーマとなっている。清廉なハーモニーが17世紀イタリアの音楽の世界に誘ってくれます。
Passacaille-941
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第17番ニ長調K.576/ロンド イ短調K.511
幻想曲ハ短調K.475
ピアノ・ソナタ第14番ハ短調K.457
ミッシェル・キーナー(フォルテピアノ)
スヴェーリンク音楽院ではレオンハルトにチェンバロを学び、現在はジュネーヴ音楽院で教授職を務めるスイスの鍵盤奏者ミッシェル・キーナーによるモーツァルト。キーナーは師であるレオンハルト、クイケン、モザイク・クヮルテット、イル・ジャルディーノ・アルモニコやイル・ガルデリーノと共演を行うなど、活発な演奏活動を展開中。クリストファー・クラーク製作のアントン・ヴァルター1790のレプリカを駆使したモーツァルトは、作品の内面まで掘り下げた秀演です。
Passacaille-942
バッハ:室内楽作品集
トリオ・ソナタ ト長調BWV.1038
前奏曲ハ短調BWV.921
ロンドによる幻想曲ハ短調BWV.918
フルートとチェンバロのためのソナタ ト短調BWV.1020/
前奏曲ト長調BWV.902
アダージョ ト長調BWV.968
ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第2番ニ長調BWV.1028
フルートとチェンバロのためのソナタ ロ短調BWV.1030
ラ・ディヴィナ・アルモニア
〔ロレンツォ・ギエルミ(Cemb&ピアノフォルテ)、
ヤン・ドゥ・ヴィネ(バロックFl)、
イサベッラ・ビソン(Vn)、
ヴィットリオ・ギエルミ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)〕

録音:2007年1月
イル・ジャルディーノ・アルモニコのメンバーとして活躍し、現在はミラノのサン・シピリチアーノ教会のオルガニストやバーゼル・スコラカントルムのオルガン科教授などの要職にあるイタリアの名匠ロレンツォ・ギエルミが主宰するバロック・アンサンブル「ラ・ディヴィナ・アルモニア」のバッハ・アルバム!2005年に結成された「ラ・ディヴィナ・アルモニア」は、オルガンとピアノフォルテを担当するロレンツォ・ギエルミを筆頭に、ギエルミ兄弟の弟で兄に勝るとも劣らぬ名声と実力を誇る世界的ガンバ奏者のヴィットリオ・ギエルミ、ベルギーのアンサンブル「イル・ガルデリーノ」の中核メンバーでもあるバロック・フルートのヤン・ドゥ・ヴィネ、カルミニョーラ門下でトン・コープマン指揮のEUバロック・オーケストラでも活躍したイタリアの俊英イサベッラ・ビソンといった古楽界屈指のメンバーが顔を揃える超一級のアンサンブル。収録曲にはソロ、ソナタ、トリオ・ソナタなどアンサンブルの特色を存分に活かすことのできる様々な編成の作品が選ばれており、「ラ・ディヴィナ・アルモニア」の奏でるバッハは絶品と呼ぶに相応しい。また息遣いが伝わってくるようなクリアな録音も秀逸。
Passacaille-943
ソレル:チェンバロのためのソナタ集
ソナタ変二長調/同変ニ長調R.88
同嬰へ長調R.85/同嬰へ長調R.90
同ニ短調R.54/同ニ短調R.15
同ニ長調R.86/同ニ長調R.84
ファンダンゴ
ニコラウ・デ・フィゲイレド(Cemb)
レオンハルトの下でチェンバロを学び、スコット・ロス最後の弟子でもあったフィゲイレドがベルギーのレーベル「Passacaille」から新たに送り出すのは18世紀スペインの楽壇を代表するソレルの鍵盤作品集。150曲にも及ぶ鍵盤楽器のためのソナタを作曲し、スカルラッティよりも自由な形式と言われるソレルの鍵盤作品は、躍動するリズムとテンポが特に魅力的。追尾を飾る「ファンダンゴ」で解放されるフィゲイレドの熱きパッションに脱帽!
Passacaille-944
ヘンデル:オルガン協奏曲集Op.4 ロレンツォ・ギエルミ(Org&指)
ラ・ディヴィナ・アルモニア
1980年代から90年代初頭にかけてイル・ジャルディーノ・アルモニコのメンバーにもその名を連ね、現在はミラノのサン・シンプリチアーノ教会のオルガニストの任にあるロレンツォ・ギエルミの最新録音。 演奏家、研究者としてルネサンス、バロック音楽に深い造詣を持つギエルミはミラノ国際音楽院、母校であるバーゼル・スコラ・カントルムで後進の指導にも力を注いでいます。 ギエルミ自身が優秀なバロック音楽の演奏家を集めて2005年に結成したラ・ディヴィナ・アルモニアの瑞々しいサウンドがオルガンの演奏を一層際立たせています。録音も優秀。
Passacaille-945
新しく整理された芸術的なリュート曲集(1536)
ノイジードラ:とても上手なオルガン奏者の前奏曲、
 イタリア舞曲、
 Ein sehr kunstreicher Preambel oder Fantasey、
 プレアンベル、美しき女、
 イタリア舞曲パッサメッツォ/
イザーク
:ベネディクトゥス、ラモーラ
ラピシーダ:タンネルナック
ホフハイマー:Mein einigs A、
 Ach lieb mit leid
センフル:愛しのエルスライン
ヒセリン:アルフォンシーナ
ラ・リュー
:Mein hertz alzeyt hat gross verlangen
オブレヒト:Andernacken up dem Rhin
ジョスカン:さようならいとしい女よ
バート・ローゼ(lute)
ブラティスラヴァで生まれニュルンベルクで没した16世紀ドイツの作曲家、リュート奏者のハンス・ノイジードラ(1508/1509−1563)。ここでは1536年にニュルンベルクで出版されたノイジードラの「新しく整理された芸術的なリュート曲集」に収められた作品を中心として、16世紀前半のドイツで演奏されたリュートのための作品を取り上げることにより1つのアルバムを創り上げています。バート・ローゼは、1962年オステンド生まれのベルギー人リュート奏者。リュート、ビウエラ、バロック・ギターを弾きこなすローゼは、ソリスト、指導者としての活動だけでなくアンサンブル・パンドラの音楽副監督やクレンデ、テレマン・コンソートとの共演でソリストを務めています。
Passacaille-946
愛の戦い
パーセル:御身たち2千の神格、踊りましょう、美しい島
ヘンデル:愛の戦から逃れよ
ドーニ:アルカンジェロのトッカータ
フェラーリ:もう死んでしまいたい
モンテヴェルディ:甘美な光で、かくも甘い苦悩
カッチーニ:おお,なんと幸せな日!、
 切ないため息、 La bella man vi stringo
パオロ:ラ・クラウディアーナ
ロッシ:Tra pellegrine piante
レグレンツィ:嫉妬
ノルコンベ:トレジャンのグラウンド
パーセル:アナクレオン・ディフィート
ヘンデル:涙の流れるままに
パーセル:男は女のためにある
ゲオルク・ニグル(Br)、
ルカ・ピアンカ(リュート&バロック・ギター)、
ヴィットリオ・ギエルミ(バス・ヴィオール)
かつてウィーン少年合唱団史上屈指のボーイソプラノ・ソリストとして絶大な人気を博したゲオルク・ニグル(1973−)。ウィーン少年合唱団を"卒業"してからもソリストとしてめきめきと頭角を現すなど、本格的なバリトン歌手へと進化を遂げたニグルが歌うのは、「愛の戦い」と題されたパーセルやヘンデルなど16世紀〜17世紀のアリア集。バレンボイムやアーノンクール、ヤーコプス、サヴァール、D・ガッティ、ボーダーなど、名指揮者たちを惚れさせた歌声は本物。ピアンカとギエルミの儚くも美しい絶妙の伴奏が、ニグルの歌声の魅力を最大限に引き出しています。
Passacaille-947
メンデルスゾーン:チェロとフォルテピアノのための作品全集
無言歌ニ長調Op.109
チェロ・ソナタ第2番ニ長調Op.58
アルバムブラットOp.117
協奏的変奏曲ニ長調Op.17
チェロ・ソナタ第1番変ロ長調Op.45
セルゲイ・イストミン(Vc)、
ヴィヴィアナ・ソフロニツキー(フォルテピアノ)
このメンデルスゾーンでソフロニツキーが弾いている楽器は、現在チェコに工房を持つ名匠ポール・マクナルティが製作したコンラート・グラーフ(1819年頃)のフォルテピアノOp.318のレプリカ。マクナルティ製のグラーフ(1819頃)のレプリカは徹底的に追及されたクォリティの高いサウンドはもちろんのこと、グラーフの特徴でもある通常のダンパー・ペダル、2つのモデレーター・ペダル、ウナ・コルダ(弱音)・ペダルといった4種類のペダルが備え付けられており、これによって従来の楽器と比べて表現の幅が飛躍的に向上するなど、演奏面のみならずフォルテピアノの復興という意味においても大きな役割を果たしています。
モスクワ音楽院で研鑽を積み、インマゼール率いるアニマ・エテルナの首席チェロ奏者として活躍するイストミンの歌心に満ちた音色と、祖父と父のDNAを受け継いだソフロニツキーが弾くフォルテピアノのサウンドが創造する感動のメンデルスゾーン。聴き手の魂を揺さぶる素晴らしい演奏が響き渡ります。
Passacaille-948
スウェルツ:ヘンリー8世の6人の妻たち フランダース・リコーダー四重奏団、
パトリック・ファン・フーテム(C.T)
フランダース・リコーダー四重奏団が描く悲劇の王妃たちの人生。1987年の結成から約20年。世界最高峰のリコーダー・アンサンブルとしての地位を築き上げてきたフランダース・リコーダー四重奏団が、ベルギーのレーベルからベルギーの作曲家の作品集をリリース!吹奏楽作品の作曲家としても知られるベルギーの作曲家ピート・スウェルツ(1960−)が音楽で描くのは、イギリス絶対王政の象徴、ヘンリー8世の6人の妻たちがたどった悲劇の人生。アラゴン、ブーリン、シーモア、クレーヴズ、ハワード、パーと名付けられた6つのセクションでは、6人の妻それぞれの王妃としての絶頂時代から悲劇的な最期までが、フランダース・リコーダー四重奏団の一糸乱れぬ超絶のアンサンブルで描写されています。またリコーダー演奏の合間に時折響くカウンターテナー、ファン・フーテムの儚い歌声が最後のピースとして作品、演奏を完成へと導きます。
Passacaille-949
ファン・ペテゲムのオルガン
C・P・E・バッハ:ソナタ第1番、
ヴァンハル:フーガ ヘ長調、
 同ハ長調、
ムファット
:トッカータ、
クレランボー
:第2旋法による組曲、
ガルッピ:ソナタ ニ短調
カテリナ・チロボコワ(Org)
カテリナ・チロボコワは、2000年に行われたイギリス・アウンドル国際オルガン音楽祭での優勝、アニマ・エテルナやヤナーチェク室内管、モラヴィア・フィルとの共演などで活躍中の女流オルガニスト。
ベルギーのハリンゲにある聖マルティヌス教会の1778年製ファン・ペテゲム・オルガンで、C・P・E・バッハやヴァンハル、クレランボーなど異なるスタイルを持った作品のリサイタル・プログラムを披露。18世紀ベルギーで生まれたどこか柔らかなオルガンの音色が癒しになる。
Passacaille-950
コンラート・パウマンと15世紀ドイツのキーボード・スクール 〜 ブクスハイムとロハマーの写本より ギジェルモ・ペレス(オルガネット&ディレクター)、
タスト・ソロ
15世紀ドイツが生んだ盲目のオルガニスト、コンラート・パウマン(c.1410−1473)の「ブクスハイム・オルガン曲集」と「ロマハー歌曲集」からのハイライトによるプログラム。古楽の本場ベルギーで認められたスペインの古楽演奏団体タスト・ソロが、オルガネット、ゴシック・オルガン、ゴシック・ハープ、クラヴィシンバルムなどの古楽器を通じて15世紀ドイツの鍵盤音楽を現代に甦らせます。
Passacaille-951
マスケラ:楽器で奏されるための4声のカンツォーナ集第1巻 リウヴェ・タミンガ(Org)
フロレンツィオ・マスケラ(ca.1540−ca.1584)は、師であるクラウディオ・メールロの後を継ぎ、ブレシア大聖堂のオルガニストに就任するなど、オルガンの名手として歴史にその名を残している16世紀イタリアの音楽家。現存している23作品は全て器楽用のカンツォーナであり、「楽器で奏されるための4声のカンツォーナ集第1巻」は当時のイタリアで重宝された優れた曲集です。
Passacaille-952
プッチーニ、ザ・オルガニスト
プッチーニ:蝶々夫人より
アダージェット/フーガ ト長調
アダージョ/フーガ ハ短調
メヌエット第1番/フーガ ホ短調
メヌエット第2番/菊/小さなワルツ
穏やかに、そしてとてもゆっくりと
ソルフェージ
歌劇《トスカ》〜テ・デウム
歌劇《ジャンニ・スキッキ》〜私のお父さま
行進曲《電気ショック》/フーガ ト長調
シチリアの戦艦/サルヴェ・レジナ
ローマ讃歌
リウヴェ・タミンガ(Org)、
ヴァレンティノ・マレ(打楽器)、
ミルコ・ナタリッツィ(打楽器)
ここでの主役は"オペラの大作曲家プッチーニ"ではなく、"オルガン奏者、作曲家としてのプッチーニ"!プッチーニ一族に代々伝わるしきたりでは、聖マルティーノ大聖堂のオルガニスト兼指揮者になることが定められていましたが、敢えてその道に進まず世紀の大作曲家としての名声を得たプッチーニ。それでもオルガンで聴く「電気ショック」や「シチリアの戦艦」、愛らしい「菊」など、オルガン音楽家としてのプッチーニも侮ることなかれ!面白いです。
Passacaille-953
ハイドン:協奏曲集
チェンバロ協奏曲ニ長調Hob.XVIII-2
ヴァイオリン協奏曲第4番ト長調Hob.VIIa-4
ヴァイオリンとオルガンの為の協奏曲ヘ長調Hob.XVIII-6
オルガン協奏曲ハ長調Hob.XVIII-10
ステファノ・バルネスキ(Vn)、
ロレンツォ・ギエルミ(Org)、
ラ・ディヴィーナ・アルモニア

録音:2008年6月
名匠ギエルミとイル・ジャルディーノ・アルモニコの主要メンバーでもあるバルネスキの見事なソロが眩く光ります。両者のソロに高いレベルで応えるラ・ディヴィーナ・アルモニアの洗練された響きも絶品の一言。録音も優秀です。
Passacaille-954(2CD)
バッハ:18のライプツィヒ・コラールBWV.651〜668
トッカータ,アダージョとフーガ ハ長調BWV.564
ロレンツォ・ギエルミ(Org)
ロレンツォ・ギエルミは、1985年から1991年までイル・ジャルディーノ・アルモニコのチェンバロ奏者を務め、現在はミラノのサン・シンプリチャーノ教会のオルガニスト、ミラノ国際音楽アカデミーの指導者、バーゼル・スコラ・カントルムのオルガン科教授として広く活躍するイタリアを代表するオルガニストであり教会音楽の権威です。
ギエルミがサン・シンプリチャーノ教会のアーレント・オルガンで奏でる大バッハの「ライプツィヒ・コラール」は、暗闇に差し込む光の如き神々しさを感じさせてくれます。
Passacaille-955
ハイドン:ソナタ集
ソナタ第37番ニ長調Hob.XVI-37
同第32番ロ短調Hob.XVI-32
同第20番ハ短調Hob.XVI-20
同第23番ヘ長調Hob.XVI-23
ニコラウ・デ・フィゲイレド(Cemb)
ケネス・ギルバート、グスタフ・レオンハルトの下で学び、スコット・ロス最後の弟子となった南米ブラジル生まれの鬼才ニコラウ・デ・フィゲイレド。ソレルの鍵盤作品集に続く"Passacaille"レーベル第2弾はハイドン!"ヤーコプスのオペラの鍵盤奏者"というイメージから"ソリスト"へと飛び出したフィゲイレドのハイドンは、ソレルの鍵盤作品集にも息づいていた生き生きとしたリズムと絶妙のテンポ感で聴き手の心を熱くしてくれます。
Passacaille-956
バッハ:カンタータ第32番「いと尊きイエス、わが憧れよ」BWV.32、
カンタータ第49番「あこがれをもて求めゆかん」BWV.49、
カンタータ第154番「いと尊きわがイエスは見失われぬ」BWV.154
ヨハン・クリストフ・バッハ:カンタータ「ああ私の頭が水で満ちていたなら」
カロリーヌ・ヴェイナンツ(S)、
パトリック・ファン・ゲーテム(C.T)、
マーカス・ウルマン(T)、
リーヴェン・テルモント(Br)、
マルセル・ポンセール(ディレクター)、
イル・ガルデリーノ

録音:2008年1月14日−17日、アミューズ(アントワープ)
ディジパック仕様
コープマン、ヘレヴェッヘ、ガーディナーなど古楽界の巨匠たちと共演を重ねてきたマルセル・ポンセールが、イル・ガルデリーノのカンタータ・シリーズ第1弾として選んだのは、J・S・バッハとその父ヨハン・アンブロジウスの従兄弟ヨハン・クリストフ・バッハの音楽。ソリストにはベルギー期待の若手ソプラノ、カロリーヌ・ヴェイナンツや同じくベルギーの名カウンターテナー、パトリック・ファン・ゲーテムが、またイル・ガルデリーノにはヴァイオリンのフランソワ・フェルナンデスとソフィー・ジェント、ヴィオラの秋葉美佳など名手たちが集うなど、その大きなスケールは新たなシリーズの幕開けに相応しいもの。
Passacaille-957
強さと優しさ
マレ:ヴィオール曲集より
ガロ:前奏曲とシャコンヌ、アポロン、ジグ
マレ:サント=コロンブ氏を悼むトンボー、
 ビスカイヤン、ロンドー・モワティエ・ピンス
ガロ:ソメイユ・デ・デュフォー、
 メヌエット・ラ・シガル、グロワーヌ・アティス
マレ:グルジアの女、鍛冶屋たち 、
 からかい、ペルシア人の行進、
 アルマンド・アスマティク、ラ・マリエ、
 ガヴォット・ラ・シンコペ、スペイン風サラバンド
ガロ:モナコ王妃を悼むトンボー
ヴィットリオ・ギエルミ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
ルカ・ピアンカ(リュート&テオルボ)
ギエルミとピアンカのデュオが取り上げたのは、ルイ14世の宮廷に仕えた天才ヴィオール奏者としての名声、ヴィオールのための傑作の数々を後世に遺したフランス・ヴィオール楽派最大の大物マラン・マレ。
名手同士のアンサンブルでパレットに絵を描いていくかのようにマレとガロの音楽を奏でるギエルミとピアンカ。演奏、選曲とも抜群です。レーベルの特色でもあるパッケージも秀逸。
Passacaille-958
巨星たち〜バッハ、ジェズアルド、モンテヴェルディ
バッハ:パルティータ.ハ短調BWV.997
ジェズアルド:美しい人よ, 心を持ち去るのなら、
 公爵のガリアルダ、
 装飾を伴った公爵のカンツォン、
 いとしい人に見捨てられ
モンテヴェルディ:歌劇「オルフェオ」より
バッハ:前奏曲,フーガとアレグロ 変ホ長調BWV.998
マルグレット・ケル(トリプル・ハープ)、
ルカ・ピアンカ(Lute)

録音:2008年、パンピニー(スイス)
"巨星たち"、バッハ、ジェズアルド、モンテヴェルディの音楽を、マルグレット・ケルのトリプル・ハープとルカ・ピアンカのリュートの二重奏で奏でるというユニークなデュオ・アルバム!リュートのために書かれた大バッハのBWV.997とBWV.998、ジェズアルドのマドリガーレ、モンテヴェルディの「オルフェオ」を、トリプル・ハープとリュートのための二重奏へと生まれ変わらせたマルグレット・ケルとルカ・ピアンカ。トリプル・ハープとリュートのシンプルな響きが織り成す"巨星たち"の音楽は、このデュオのために書かれた作品なのではないかと思えてしまうほど美しく感動的。また、トリプル・ハープの音色が輝く中で、そっと後ろから響いてくるリュートの絶妙な距離感と存在感には思わず感嘆のため息が ――。優しく心に語りかけてくるトリプル・ハープとリュートの調べに耳を傾けてみてください。
Passacaille-959
テルツェッティ〜シャリュモー、クラリネットとバセットホルンのための音楽
グラウプナー:序曲ハ長調
ドルシェツキー:33のディヴェルティスマン〜第11番、第12番、第13番、第18番、第8番、第16番
ジュスマイヤー(編曲者不詳):歌劇「アルカディアの鏡」〜アンダンテ・ソステヌート、
 アンダンテ、アンダンテ・グラツィオーソ
ナウマン(編曲者不詳):歌劇「武装した女性」〜行進曲
ブルメンタール:6つの小品
モーツァルト:アレグロ
モーツァルト(編曲者不詳):歌劇「フィガロの結婚」〜汝をあがめるものの望みに、
 恋とはどんなものかしら、
 もう飛ぶまいぞこの蝶々、
 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」より お手をどうぞ、恋人よさあこの薬で
アンドラーシ・トリオ
〔メラニー・ピドック、エルンスト・シュラーダー、マルクス・シュプリンガー〕

録音:2008年11月6日−8日、アミューズ(アントワープ)
クラリネットのご先祖様たち、シャリュモーやバセット・ホルンのサウンドをアンサンブルでたっぷりと味わえる古楽ファン、クラリネット関係者要注目のアルバム。3本のシャリュモーのためのグラウプナーの「序曲ハ長調」、3本のバセット・ホルンのためのドルシェツキーの「ディヴェルティスマン」といったオリジナル作品から、チェコやオーストリアで発見されたジュスマイヤーやモーツァルトの音楽を編曲したアレンジ作品が並ぶプログラムはかなり魅力的!アンドラーシ・トリオは、オランダの名門ハーグ王立音楽院で学んだ3人のクラリネット奏者たちよって2005年に結成されたアンサンブル。シャリュモーやバセット・ホルンなど、ピリオド楽器系クラリネットを専門とした古楽界でも貴重な存在です。
Passacaille-960
ハイドン:チェロ協奏曲集
チェロ協奏曲第1番ハ長調Hob.VIIb-1
チェロ協奏曲第2番ニ長調Hob.VIIb-2
交響曲第16番変ロ長調Hob.I-16
セルゲイ・イストミン(Vc)、
ダヴィド・ラヴィノヴィチ(ディレクター)、
アポロ・アンサンブル

録音:2009年8月、メノナイト教会(デーフェンター/オランダ)
これまでインマゼールのアニマ・エテルナや、ターフェルムジーク、イル・ガルデリーノのメンバーとして古楽演奏に携わり続けてきたイストミン。イストミンとハイドンの「チェロ協奏曲」が心を通わせ、またはイストミンとアポロ・アンサンブルが会話を楽しんでいるかのように聴こえてくる自然な音楽の流れは、長年に渡って古楽奏法に親しみ、豊富な経験を持つチェリストだからこそなせる業。ピリオド楽器でのハイドンの名演にイストミンの演奏が加わります!
Passacaille-961
バッハ:チェンバロ・ソナタ集
ソナタ ハ短調Op.17-2
ソナタ ト長調Op.5-3
ソナタ変ホ長調Op.17-6
ソナタ ニ長調Op.5-2
ソナタ ホ長調Op.5-5
ニコラウ・デ・フィゲイレド(Cemb)

録音:2008年10月、ムーティエ・オ・ペルシェ(フランス)
夭折の天才スコット・ロス最後の弟子、ブラジルが生んだ古楽界の革命児ニコラウ・デ・フィゲイレドが、バッハ一族で唯一オペラを作曲した人物であり、母国ドイツからイタリア、ロンドンへと飛び出した一族の異端児、"ロンドンのバッハ"ことヨハン・クリスティアン・バッハのソナタに挑む!フィゲイレドが弾く"ロンドンのバッハ"のソナタは、まるでバレエ音楽、またはブラジルのサンバのための音楽なのではないかと思えてくるほど煌びやかで輝かしく、そして熱く激しい。"古楽"という枠には収まりきらないフィゲイレドの才能が魅せるエキサイティングでファンタスティックな"ロンドンのバッハ"のソナタ集。圧巻です。
Passacaille-962
コレッリの遺産
コレッリ:ソナタ イ長調Op.5-9
カルボネッリ:ソナタ ニ短調Op.1-2(世界初録音)
モッシ:ソナタ ロ短調Op.1-5(世界初録音)
ヴィスコンティ:ソナタ ホ短調Op.2-5
カストルッチ:ソナタ ト短調Op.2-5(世界初録音)
ロカテッリ:ソナタ イ長調Op.8-10
モンタナーリ:ジーグ(世界初録音)
ムジカ・アンティクア・ローマ〔リッカルド・ミナシ(Vn)、マルコ・チェッカート(Vc)、ジュリア・ヌーティ(チェンバロ&オルガン)、マルグレット・ケル(トリプル・ハープ)〕

録音:2007年3月2日−5日、オーディトリアム"M.Costa"(イタリア)ディジパック仕様
ムジカ・アンティクア・ローマは、現在評価急上昇中、1978年ローマ出身のヴァイオリン奏者リッカルド・ミナシが2007年に創設したピリオド・アンサンブル。イタリア・バロックの巨匠コレッリの芸術とその遺産(次世代への影響)を実際に音楽で表現したこの"コレッリの遺産"では、もちろんヴァイオリンのリッカルド・ミナシが大活躍!ムジカ・アンティクア・ローマは、17世紀&18世紀ローマの知られざる音楽の復活も活動の目的としており、ここでも4曲が世界初録音。
Passacaille-963
トマス・タリスの秘密の園 〜 ラテン語の宗教作品集
タリス:喜べ栄光なる神の御母
使徒らは口々に/天からの声を聞けり
聞き入れたまえわれは願う/安息日が過ぎて
エレミアの哀歌U/めでたし清らかな乙女マリア
グレアム・オライリー(指)
アンサンブル・エウロペーン・ウィリアム・バード
タリスの秘密の園、カトリックのために書かれた"ラテン語"の聖歌を歌うのは、日本のソプラノ歌手、一色香織が所属するアンサンブル・エウロペーン・ウィリアム・バード。そのの高貴で神秘的なハーモニーは、名立たるアンサンブルの名唱にも匹敵するクォリティを持ちます。
Passacaille-964
フランチェスコ・フェオ(1691−1761):ヨハネ受難曲(世界初録音) ドロン・シュライファー(C-T/福音史家)、
クリスティアン・アダム(T/イエス)、
ミルコ・グァダニーニ(T/ピラト)、
バルバラ・シュミット=ガーデン(Ms))、
ロレンツォ・ギエルミ(指&Cemb)、
ラ・ディヴィーナ・アルモニア、
ヴァレーゼ室内cho

録音:2009年3月28日−30日、北部イタリア神学大学(ミラノ)での録音/ブックタイプ仕様(ブックレット/フルカラー84ページ)
夭折の天才作曲家ペルゴレージの親友であり、ナポリ楽派最大の作曲家の1人とも称されている偉才、フランチェスコ・フェオの幻の大作「ヨハネ受難曲」の蘇演&世界初録音がロレンツォ・ギエルミとラ・ディヴィーナ・アルモニアによってここに実現!
1691年、ナポリに現れた大いなる才能フランチェスコ・フェオ。1744年に作曲され、ナポリのフィリッピーニ図書館に所蔵されていた「ヨハネ受難曲」は、福音史家、イエス、ピラトを"男声"に担当させるなど、ナポリ楽派の伝統的な手法と斬新な手法を巧みに組み合わせたフェオの最高傑作です。また、フェオの「ヨハネ受難曲」は、親友ペルゴレージの「スターバト・マーテル」と"2作品で1組"として考えられていたのではないかという作品の価値、優れた完成度を示す興味深い説も残されています。フルカラー84ページのブックレットには、ユネスコの世界遺産にも登録されているヴァレーゼのサクロ・モンテ(聖山)に遺されたバロックのモニュメントが数多く掲載されており、音楽史の資料としても非常に高い価値があります。イタリア・バロック演奏の名匠ロレンツォ・ギエルミと、イル・ジャルディーノ・アルモニコのコンサート・マスターとしても活躍するステファノ・バルネスキがリードするラ・ディヴィーナ・アルモニア、ギエルミが信頼を置く古楽唱法に長けた実力派ソリスト陣など、充実のキャストたちが繰り広げるフェオの「ヨハネ受難曲」の世界。ナポリ楽派の知られざる一面が収められた素晴らしき芸術品の登場です。
Passacaille-965
サティ:星たちの息子 アレクセイ・リュビモフ(P/ベヒシュタイン1899)

録音:2009年9月、ベイローク音楽センター(ヘント)
ネイガウスとナウモフの高弟で、古楽から現代音楽までを自在に弾きこなすロシアの奇才アレクセイ・リュビモフがパッサカイユ(Passacaille)レーベルに初登場!名工クリス・マーネが修復を担当したコレクション・フランク・アグステリッベの"1899年製ベヒシュタイン"でリュビモフが弾いたのは・・・なんとサティ!!サール・メロダックと名乗った19世紀フランスの作家、魔術師ジョゼファン・ペラダンの秘密結社「薔薇十字教団」に公認作曲家として加わったエリック・サティ。教祖ペラダンの戯曲のためにサティが作曲した音楽こそが、印象的な3連音のモティーフや、呪文を思わせる曲想など、神秘的で摩訶不思議な雰囲気を漂わせる「星たちの息子」です。ちなみにペラダンが熱狂的なワーグナー信者であったがために、サティの作風を理解することが出来ず、両者はわずか2年で決別を迎えています。"奇才アレクセイ・リュビモフ"、若かりしサティの神秘主義的な作品"星たちの息子"、そして"1899年製ベヒシュタイン"という誘惑多き組み合わせ。
Passacaille-966
フレスコバルディ:リチェルカーレ集(1615) リウウェ・タミンハ(Org)

録音:2010年2月、聖ペトロニオ教会(ボローニャ)
イタリア、ボローニャの聖ペトロニオ教会でオルガニストを務めるリウウェ・タミンハのマスケラ(Passacaille-951)、プッチーニ(Passacaille-952)に続く3枚目のレコーディングは、イタリア・バロックの大鍵盤作曲家フレスコバルディのリチェルカーレ集。ボローニャの守護聖人、聖ペトロニオを祀った聖ペトロニオ教会の2台のヒストリカル・オルガン、ロレンツォ・ダ・プラト(1471−75)&ジョヴァンバティスタ・ファケッティ(1531)とバルダッサーレ・マラミーニ(1596)のサウンドをじっくりと。
Passacaille-967
バッハ:トリオ・ソナタ集BWV.525−530
トリオ・ソナタ第1番変ホ長調BWV.525
トリオ・ソナタ第2番ハ短調BWV.526
トリオ・ソナタ第3番ニ短調BWV.527
トリオ・ソナタ第4番ホ短調BWV.528
トリオ・ソナタ第5番ハ長調BWV.529
トリオ・ソナタ第6番ト長調BWV.530
ロレンツォ・ギエルミ(Org)

録音:2010年4月25日&5月10日&6月3日、サン・シプリチャーノ教会(ミラノ)
ミラノのサン・シプリチャーノ教会のオルガニスト、ミラノ国際音楽アカデミー古楽研究所、バーゼル・スコラカントルムで指導者として活躍するイタリアの名匠ロレンツォ・ギエルミ。ロレンツォ・ギエルミは、自身が結成したラ・ディヴィナ・アルモニアと共にフランチェスコ・フェオの「ヨハネ受難曲」(Passacaille-964)を蘇演させるなど、演奏家としてはもちろんのこと、音楽学者としての実績も世界トップクラス。ギエルミが「ライプツィヒ・コラール集」(Passacaille-954)以来となるJ・S・バッハのレコーディングに選んだのは「トリオ・ソナタ集」。サン・シプリチャーノ教会のエアーレント・オルガン(1991年製)から優しく響く3声のソナタとギエルミの妙技が、大バッハのオルガン作品の奥深さを教えてくれます。
Passacaille-968
ショパン:チェロとピアノのための作品全集
序奏と華麗なるポロネーズ ハ長調Op.3*
華麗なる変奏曲変ロ長調Op.12*
マイアベーアの歌劇「悪魔のロベール」の主題による協奏的大二重奏曲ホ長調**
ポロネーズ第1番嬰ハ短調Op.26-1**
チェロ・ソナタ ト短調Op.65**
ヴィヴィアナ・ソフロニツキー(フォルテピアノ)、
セルゲイ・イストミン(Vc/レオポルト・ヴィドハルム)

使用楽器(フォルテピアノ):コンラート・グラーフOp.318(1819年頃製作)のレプリカ・モデル(ポール・マクナルティ2007年製)*&プレイエルOp.1555(1830年製)のレプリカ・モデル(ポール・マクナルティ2009年製)**

録音:2010年3月24日−27日、フラデツ・クラーロベー(チェコ)
アレクサンドル・スクリャービン、ウラディーミル・ソフロニツキーの系譜を受け継ぐロシアのフォルテピアニスト、ヴィヴィアナ・ソフロニツキーと、インマゼールが主宰するアニマ・エテルナで首席指揮者として活躍したロシア古楽界の名チェリスト、セルゲイ・イストミンのデュオが贈るショパン!ウラディーミル・ソフロニツキーの愛娘、ヴィヴィアナ・ソフロニツキーが弾くフォルテピアノは、ショパンが愛用していたと伝わるプレイエル(Op.1555/1830製作)とグラーフ(Op.318/1819頃製作)のオリジナルを元に忠実に再現した復刻レプリカ・モデル。楽器考証の世界的権威で現代の名工ポール・マクナルティは、チェコ音楽博物館に所蔵されているグラーフと、パリ音楽博物館に所蔵されているプレイエルのオリジナルを徹底的に調査、研究。その成果として2007年と2009年に誕生した2台のフォルテピアノは、ショパンの音楽を存命当時の響きを再現しながら、現代の奏者たちの要求にも応えることのできる貴重な楽器なです。
PAS-969
J.S.バッハ: カンタータ第177番「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」/第131番「深き淵より、主よ、われ汝に呼ばわる」/グラウプナー:カンタータ「深き淵より」 ダミアン・ギヨン(C.T)、寺神戸亮(Vn)他、イル・ガルデリーノ

Passacaille-970
バッハ:クラヴィコードによる鍵盤作品集
ソナタ ニ短調BWV.964(無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調BWV1003からの編曲)
5つの小前奏曲BWV.939−943
前奏曲ハ短調BWV.999
協奏曲第1番ニ長調BWV.972
トッカータ ホ短調BWV.914
パルティータ第3番ホ長調BWV.1006(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番BWV.1006からの編曲)
ヨヴァンカ・マルヴィル(クラヴィコード/トーマス・シュタイナー1999年製)

録音:2011年8月
チェンバロやピアノとは異なる柔らかく個性的な音色を持ち、ビブラートや強弱の変化など音に変化を加えることが出来る打弦鍵盤楽器クラヴィコード。コンパクトな楽器から生まれる奥深く愛らしい音色と表情。クラヴィコードが奏でるバッハの音楽からは、チェンバロ、ピアノやオルガンの演奏とは異なるどこか不思議な魅力があふれています。
ヨヴァンカ・マルヴィルは、1989年のブルージュ国際古楽コンクールでの入賞経験を持つ女流鍵盤奏者。フランスのローザンヌ高等音楽院では、チェンバロと室内楽の教授を務めています。
Passacaille-971
セイシャス:ソナタ集
ソナタ第16番ト短調/メヌエット ト短調
ソナタ第21番イ長調/ソナタ第14番嬰へ短調
メヌエット嬰へ短調/ソナタ第25番ニ短調
ソナタ第5番ニ長調/メヌエット ニ長調
ソナタ第7番ニ短調/メヌエット ニ短調
ソナタ第8番ニ短調/メヌエット ニ短調
ソナタ第10番ホ長調/メヌエット ホ長
ソナタ第12番ホ短調/メヌエット ホ短調
ソナタ第42番ヘ短調/メヌエットとグロサ ヘ短調
ソナタ第43番ヘ短調/メヌエット ヘ短調
ソナタ第44番ヘ短調
ニコラウ・デ・フィゲイレド(Cemb)

録音:2008年10月、ムーティエ・オー・ペルシュ(フランス)
ソレル(Passacaille-943)、ハイドン(Passacaille-955)、J.C.バッハ(Passacaille)を弾いてきた南米ブラジルが生んだチェンバロの鬼才ニコラウ・デ・フィゲイレド。フィゲイレドが弾くジョゼ・アントニオ・カルロス・デ・セイシャス(1704−1742)は18世紀のポルトガルを代表する音楽家であり、その音楽はブラジルの鬼才の両手によって新たな生命力を吹き込まれ流麗に躍動する!スカルラッティから影響を受け、スカルラッティに影響を与えたセイシャスの楽譜は、1755年のリスボン大地震でほとんどが失われてしまっており、フィゲイレドのチェンバロでその音楽に接する機会が訪れたことを喜ばしい限りです。
Passacaille-972
バーバリアン・ビューティ〜ヴィオラ・ダ・ガンバとオーケストラのためのバロック・ヴィルトゥオーゾ・コンチェルト集
テレマン:リコーダー,ヴィオラ・ダ・ガンバのための協奏曲イ短調
グラウン:ヴィオラ・ダ・ガンバ協奏曲
ヴィヴァルディ:ヴァイオリンとチェロ・アッリングレーゼのための協奏曲イ長調RV.546
タルティーニ:ヴィオラ・ダ・ガンバ協奏曲
ヴィットリオ・ギエルミ(ヴィオラ・ダ・ガンバ&指揮)、
ドロテー・オベルリンガー(リコーダー)、
平崎真弓(Vn)、
マルセル・コメンダント(ツィンバロン)、
イル・スオナール・パルランテ・オーケストラ

録音:2010年9月27日−30日、ドイツ放送カンマームジークザール
『ギエルミのヴィルトゥオージティは、ヤッシャ・ハイフェッツと比較される』(仏ディアパゾン誌)と称されるイタリア古楽界のヴィルトゥオーゾ・ガンビスト、ヴィットリオ・ギエルミが弾くバロック・コンチェルト集。テレマンの「協奏曲イ短調」では、ヴィオラ・ダ・ガンバのヴィットリオ・ギエルミ、リコーダーのドロテー・オベルリンガー、ツィンバロンのマルセル・コメンダントの疾風の如き超絶技巧が、東欧の民族音楽に影響を受けたドイツ・バロックの巨匠の"バーバリック・ビューティ(粗野の美しさ)"を色濃く、濃密に繰り広げる。アレッサンドロ・タンピエリや平崎真弓、マルコ・テストーリ、シャレフ・アド=エルなど、古楽界の名手たちが集うヴィットリオ・ギエルミ主宰のピリオド・アンサンブル、イル・スオナール・パルランテの存在も頼もしい。ギエルミのヴィオラ・ダ・ガンバで聴くバロックのヴィルトゥオーゾ・コンチェルトの妙。その圧倒的存在感に感服。
Passacaille-973
C.P.E.バッハ:フルート、ヴィオラ、チェロとフォルテピアノのための四重奏曲集
フルート四重奏曲第1番イ短調Wq.93,H.537
フルートと通奏低音のためのソナタ ト長調Wq.133,H.564「ハンブルク・ソナタ」
フルート四重奏曲第2番ニ長調Wq.94,H.538
フルート四重奏曲第3番ト長調Wq.95,H.539
無伴奏フルート・ソナタ イ短調Wq.132,H.562
ヤン・デ・ヴィネ(バロックFl)、
マルテン・ボーケン(Va)、
ロエル・ディールティエンス(Vc)、
シャレフ・アド=エル(ピアノフォルテ)

録音:1998年3月、ヘント・グルートセミナリー教会(ベルギー)
パッサカイユ(Passacaille)レーベルのアーティスティック・ディレクターであり、コレギウム・ヴォカーレやシャンゼリゼOの奏者を歴任してきたバロック・フルーティストの名匠ヤン・デ・ヴィネを主役として、18世紀オーケストラのマルテン・ボーケン、アンサンブル・エクスプロラシオンの音楽監督ロエル・ディールティエンス、イスラエルの天才古楽系鍵盤奏者シャレフ・アド=エルが、このC.P.E.バッハの「フルート四重奏曲集」のために集結!
ヤン・デ・ヴィネのバロック・フルートと、アド=エルが弾くアントン・ヴァルター・モデル(クリス・マーネ1997年製)の会話が音楽となり、優雅に、そして華麗に舞います。
Passacaille-974
エポス〜カロリング朝時代の音楽
Bella bis quinis
Ut quid iubes pusiole
Aeneis Liber U/Planctus Karoli
Hug dulce nomen
O stelliferi conditor orbis
Albi ne doleas/Aeneis Liber W
Est mihi nonum
Aurora cum primo mane
アンサンブル・カンティレーナ・アンティクァ
〔ステファーノ・アルバレッロ(ヴォーカル&リラ&キタラ)、
パオロ・ファルディ(ティビア)、
ジャンフランコ・ルッソ(フィドゥーラ)、
マルコ・ムザッティ(ティンティナブーラ&プサルテリウム)〕

録音:2009年3月、ボローニャ
5世紀から10世紀にかけて西ヨーロッパで栄えたフランク王国のカロリング朝。ラテン語抒情詩、中世西洋音楽の重要な発展期だったカロリング朝時代に作曲、演奏されたと伝わる未出版の音楽が復活を遂げます。1987年にボローニャで結成された古楽演奏団体、アンサンブル・カンティレーナ・アンティクァの演奏はかなりハイレベル。
Passacaille-975
フレスコバルディ:さまざまな主題とアリアによる12のカプリッチョ第1巻(1624)
ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ(第1番)**
ラ・ソ・ファ・ミ・レ・ド(第2番)*
かっこう(第3番)*/ラ・ソ・ファ・レ・ミ(第4番)**
フランドルのバス(第5番)**
糸巻き(第6番)*
今何がわたしたちを連れ戻し(第7番)**
逆方向のリガトゥラの半音階(第8番)*
ドゥレッツァ(第9番)***
主題(第10番)***
第5声を弾かずに歌うオッブリゴ(第11番)***/#
ルッジェーロ(第12番)***
今何がわたしたちを連れ戻し(第7番)****
リウウェ・タミンハ(Org&Cemb)
ヴィンチェンツォ・ディ・ドナート(T)#、
マルコ・スカヴァッツァ(Br)#

録音:2011年1月&2月&4月、ボローニャ
※使用楽器:*=ロレンツォ・ダ・プラト(1471−75)製のオルガン / **=バルダッサーレ・マラミーニ(1596)製のオルガン / ***=ジョヴァンニ・シプリ(1556)製のオルガン / ****=ジョヴァンニ・バティスタ・ジュスティ(1679)製のチェンバロ
仏ディアパソン賞を受賞した「リチェルカーレ集(1615)」(Passacaille-966)に続くリウウェ・タミンハのフレスコバルディは、故グスタフ・レオンハルトに捧げる「カプリッチョ第1巻(1624)」。イタリアの初期バロック時代を代表する大作曲家フレスコバルディの「カプリッチョ第1巻」は、1624年にローマで出版された円熟期の作品であり、リチェルカーレやカンツォーナの特徴を併せ持つ傑作である。
タミンハはボローニャのサン・ペトロニオ聖堂の2つのオルガンと、サン・マルティーノ教会のオルガン、サン・コロンバーノ美術館に所蔵されている1679年製のチェンバロを弾き分けており、4種類の銘器が荘厳かつ壮麗な「カプリッチョ」を響かせています。
PAS-976
J.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ集 ヴィットリオ・ギエルミ(ガンバ)、ロレンツォ・ギエルミ(Cemb)
Passacaille-977
バッハ:カンタータ集Vol.3〜バッハ&ゼレンカ
J.S.バッハ:カンタータ第46番《考えみよ,かかる苦しみのあるやを》BWV.46
ゼレンカ:聖木曜日のための哀歌T
J.S.バッハ:カンタータ第102番《主よ,汝の目は信仰を顧みたもう》BWV.102
ゼレンカ:聖土曜日のための哀歌U
ダミアン・ギヨン(C.T)
マーカス・ウルマン(T)
リーヴェン・テルモント(Br)
マルセル・ポンセール(ディレクター&オーボエ)、
イル・ガルデリーノ

録音:2010年11月24日−27日、アミューズ(アントワープ)
ライプツィヒのJ.S.バッハと、ドレスデンのゼレンカ。ドイツの2つの都市で輝きを放った2人の偉大なる音楽家の「カンタータ」と「哀歌」が、イル・ガルデリーノの演奏によって必然の邂逅を果たします。
Passacaille-978
楽しみ、愛と歌
ベレンギエ・デ・パラゾル
(12世紀):Tant m'abelis joys et amors et chants、
 Bona domna cuy ricx pretz fai valer、
 De la gencor qu'om vey'al mieu semblan、
 Ab la fresca clardat、
 Totz temoros e doptans、
 Dona si totz temps vivia、
 Dona la gencer qu'om veya、
 Ai tal dona cum ieu sai
作曲者不詳:O Pater、Noans
アンサンブル・カンティレーナ・アンティクァ
ステファーノ・アルバレッロ(ディレクター)

録音:2009年3月
ベレンギエ・デ・パラゾルは、12世紀の初期に活躍したと伝わるカタルーニャ初期のトロバドゥール。中世のカタルーニャ地方で歌われた8編の旋律付きの詩に、アンサンブル・カンティレーナ・アンティクァの絶妙なアンサンブルが、新しい息吹を吹き込む。リュート、フルート、ビウエラ、打楽器のアンサンブルが絶妙!
Passacaille-979
ラ・ベラ・ミヌタ〜1600年頃のコルネットのための華麗な歌
タルタリーノ:スザンナによる4声のカンツォン
マヨーネ:フランス風カンツォン第4番
グアーミ:無邪気な少女
パレストリーナ:クアンティ・メルセナリ
ジョスカン:あなたと別れた千々の悲しみ
パレストリーナ:われは黒けれど、美し
グアーミ:ラ・ラッコルタ、ラ・グアミーナ、
 ラルモニオーサ
トラバーチ:デュレッツェ・エ・リガトゥーレの調べ
ブルネッリ:ああ、何と甘美な
トラバーチ:コンソナンツェ・ストラヴァガンティ
ルッツァスキ:おお、春よ
デ・ローレ:別れの時
トラバーチ:フランス風カンツォン第3番
バルバリーノ:Per fulgeat
グアーミ:ラ・ブリランティーナ
 8声のカンツォン第25番
ブルース・ディッキー(コルネット〔ツィンク〕)、
リウウェ・タミンハ(Org)、
クラウディア・パセット(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
レオナルド・ボルトロット(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
アルベルト・ラシ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
マリア・クリスティーナ・クレアリー(Hp)

録音:2011年3月
コルネット(ツィンク)の演奏、研究のためにアメリカからイタリアへとわたり、スイスの古楽総本山バーゼル・スコラ・カントルムの教授としても活躍するブルース・ディッキー。その驚異的な妙技と、マントヴァ聖バルバラ教会のアンテニャーティ・オルガン(1565年製)との共演で響く中世の角笛"コルネット"の神々しいサウンドは絶品です。
PAS-980
シューベルト:4手ピアノ作品集 アレクセイ・リュビモフ、アレクセイ・グロッツ(フォルテピアノ)
Passacaille-981
R・シュトラウス:木管楽器のための音楽
組曲変ロ長調Op.4
セレナード変ホ長調Op.7
ソナチネ第2番変ホ長調「楽しい仕事場」
オクトフォロス、パウル・ドンブレヒト(ディレクター&Ob)
バロック・オーボエの名手パウル・ドンブレヒトが1984年に結成したウィンド・アンサンブル、オクトフォロスの「リヒャルト・シュトラウス」が復活!ドンブレヒトをはじめ、ホルンのトゥーニス・ファン・デァ・ズヴァールト、クラリネットのハンス・ルドルフ・シュタルダーなど、オクトフォロスの豪華メンバーは圧巻。
Passacaille-982
C.P.E.バッハ:オーボエ協奏曲変ホ長調Wq.165
シンフォニア ホ短調Wq.177
オーボエ協奏曲変ロ長調Wq.164
パウル・ドンブレヒト(Ob&指)
イル・フォンダメント

録音:1996年9月、サン・アポリネール教会(ボーラン)
C.P.E.バッハがベルリン時代の1765年に「チェンバロ協奏曲」から「オーボエ協奏曲」へと編曲を行った「Wq.164」と「Wq.165」では、ドンブレヒトのバロック・オーボエの妙技が色鮮やかに冴え渡る。イル・フォンダメントの洗練された豊かなサウンドも絶品。
PAS-983
タラスコーニの写本による音楽 イ・フェデーリ
Passacaille-984
バッハ:フランス組曲第1番ニ短調BWV.812
フランス組曲第2番ハ短調BWV.813
フランス組曲第3番ロ短調BWV.814
イタリア協奏曲ヘ長調BWV.971
イタリア風アリアと変奏イ短調BWV.989
ロレンツォ・ギエルミ(Cemb)

録音:2011年10月28日&11月10日、クレーマ(イタリア)
ミラノ聖シンプリチアーノ教会のオルガニストを務め、ミラノ国際音楽アカデミー、バーゼル・スコラ・カントルムで教鞭を執るなど、ルネサンス、バロック音楽、そしてバッハの音楽の権威として高名なロレンツォ・ギエルミ。東京カテドラル聖マリア大聖堂の新オルガン建設に携わるなどオルガニストとして数多くの功績を残しているギエルミが、バッハの「フランス組曲」と「イタリア協奏曲」で"チェンバリスト"としての姿を披露!
PAS-985
ヴェルディ:オルガン作品集(オペラからの編曲を含む) リウヴェ・タミンハ(オルガン、スピネット)
Passacaille-986
神聖ローマ皇帝のウィーン宮廷のための音楽
ヨーゼフ1世:トゥット・イン・ピアント
作曲者不詳:2つのシャリュモーのためのアリア
アリオスティ:ディ・クエル・トローノ
フックス:Non sdegnar
 シンフォニア.ハ長調〜Janitshara
ボノンチーニ:もう戦いはやめて
カルダーラ:歌劇「アウリスのイフィゲニア」〜Parte, e d'Ilio trionfa il forte Atride
 ラ・ヴィットリア
フックス:私は心に感じる
作曲者不詳:前奏曲
レオポルド1世:アモール・プレパラミ
ムファット:クーラント/サラバンド
アリオスティ:ジーグ/コンティ:甘い愛
作曲者不詳:2つのシャリュモーのためのアリア
カラムス・コンソート
〔ミヒャエラ・ライナー(S)、
エルンスト・シュレーダー(シャリュモー&バロックCl)、
マルクス・シュプリンガー(シャリュモー&バロックCl)、
ハイディ・グレーガー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
マリオ・アッシャウアー(Org&Cemb)〕

録音:2011年7月26日−28日
神聖ローマ皇帝レオポルド1世やヨーゼフ1世や、カール6世時代の宮廷楽長フックス、宮廷副楽長カルダーラたちの音楽で、17世紀〜18世紀のウィーン宮廷における音楽文化の歴史をたどるプログラム。
カラムス・コンソートは、古楽系クラリネット奏者のエルンスト・シュレーダーとマルクス・シュプリンガーが2004年に創設した古楽アンサンブル。特にシュレーダーとシュプリンガーが吹くシャリュモーとバロック・クラリネットは、音色、テクニックともに抜群の巧さ。
PAS-987
J.S.バッハ:カンタータ第146番、第33番、第103番 ダミアン・ギヨン(C.T)他、マルセル・ポンセール(指)、イル・ガルデリーノ
PAS-988
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ集Op.5 Vol.1 エンリコ・オノフリ(Vn)、イマジナリウム・アンサンブル
PAS-989
J.S.バッハ:カンタータ第27番、第55番、第159番 ホフマン:カンタータ テレマン:カンタータ ゲルリンデ・ゼーマン(S)、ダミアン・ギヨン(C.T)他、マルセル・ポンセール(指)、イル・ガルデリーノ
Passacaille-990
ヘンデル:オルガン協奏曲集第2集(1740)
オルガン協奏曲第13番ヘ長調HWV.295「かっこうと夜うぐいす」
オルガン協奏曲第14番イ長調HWV.296
オーボエ協奏曲第3番ト短調HWV.287*
シャコンヌ.ト長調HWV.343b(世界初録音)
オルガン協奏曲第15番ニ短調HWV.304
オルガン協奏曲第11番ト短調Op.7-5,HWV.310
ロレンツォ・ギエルミ(Org&指)
ラ・ディヴィナ・アルモニア、
パオロ・グラッツィ(Ob)*

録音:2012年4月25日−27日、コロリーナ(イタリア)
使用楽器:ジョヴァンニ・プラデッラ2007年製
2008年にリリースされた第1集「オルガン協奏曲集Op.4」(Passacaille-944)が仏ディアパソン賞をはじめ、世界各国で同曲の最高峰の演奏として大絶賛されたギエルミ&ラ・ディヴィナ・アルモニアのヘンデル。天上から降り注ぐ光のように明るく優しいオルガンの音色、イルジャルディーノ・アルモニコでも活躍したステファノ・バルネスキがリードするラ・ディヴィナ・アルモニアの気品あふれる洗練されたサウンドは筆舌に尽くし難いほど美しい。バロック・オーボエの名手パオロ・グラツィアの豊潤な音色が広がる「オーボエ協奏曲HWV.287」、未完成の写本から復元された世界初録音の「シャコンヌHWV.343b」の充実した演奏も実に見事。イタリアの巨匠ギエルミの至芸ここにあり !
PAS-991
ジャン=ニコラ・ジョフロワ:クラヴサン組曲集 オレリアン・ドラージュ(Cemb)
PAS-992
17世紀スペインのチェンバロ作品集 リディア・マリア・ブランク(Cemb)
PAS-993
チェロ黎明期の作品集 エリナー・フライ(Vc)、エステバン・ラ・ロッタ(テオルボ、バロックギター)、スージー・ナッパー(Vc)
Passacaille-994
ガブリエリ:カンツォン集
カンツォン第28番「ソ・ソ・ラ・ソ・ファ・ミ」
第12旋法によるフランス風カンツォン
第12旋法によるカンツォン
第12旋法によるカンツォン
カンツォン第3番
第8旋法によるトッカータ
第8旋法によるリチェルカーレ
第2旋法によるカンツォン
モテット「神をたたえよ」
カンツォン第1番「ラ・スピリタータ」
第12旋法によるカンツォン第2番
第12旋法によるカンツォン第3番
第12旋法によるカンツォン第4番
モテット「おお、最良の師よ」
第1旋法によるトッカータ
第1旋法によるリチェルカーレ
カンツォン第1番
第10旋法によるカンツォン
第9旋法によるフーガ
第10旋法によるリチェルカーレ
第10旋法によるカンツォン
第9旋法によるリチェルカーレ
カンツォン第27番「ファ・ソ・ラ・レ」
リウウェ・タミンハ(Org)、
ブルース・ディッキー(コルネット)、
ドロン・シャーウィン(コルネット)

録音:録音:2012年1月7日−9日、サン・ペトロニオ聖堂(ボローニャ)
タミンハが弾いているのは、ボローニャの守護聖人、聖ペトロニウス(サン・ペトロニオ)を祀るサン・ペトロニオ聖堂の至宝、ロレンツォ・ダ・プラト(1474−75)製のオルガン(Cornu Epistolae)と、バルダッサーレ・マラミーニ(1596)製のオルガン(Cornu Evangelii)。コルネット(ツィンク)のヴォルトゥオーゾ、ブルース・ディッキーとドロン・シャーウィンが加わり、サン・ペトロニオ聖堂の空間を舞台として、イタリア、ヴェネツィア楽派の頂点を極めた巨星ガブリエリの饗宴が開かれる !
PAS-995
フォルクレ父子のヴィオール作品集 Vol.1 ヴィットリオ・ギエルミ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ロドネイ・プラダ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ルカ・ピアンカ(アーチリュート)、ロレンツォ・ギエルミ(Cemb)
PAS-996
悪魔のトリル〜ヴェラチーニ、ボンポルティ、タルティーニ エンリコ・オノフリ(Vn)、イマジナリウム・アンサンブル
PAS-997
J.S.バッハ:バスのためのカンタータ集 BWV82、158、56、203 ドミニク・ヴェルナー(Bs)、寺神戸亮(Vn)、イル・ガルデリーノ
PAS-998(3CD)
フランシスコ・ゲラウ:ギター作品全集 シャビエル・ディアス=ラトレ(ギター)
PAS-999
ヴァイオリンとアコーディオンによるバロック・ソナタ集 インコレンテ・デュオ[アレッサンドロ・タンピエーリ(Vn) 、ジョルジオ・デッラローレ(アコーディオン)]

PAS-1000
J.S.バッハ:音楽の捧げもの BWV1097 ヤン・ド・ヴィンヌ(Fl)、ソフィー・ジェント、トゥオモ・スニ(Vn)、ヴィットリオ・ギエルミ、ロドネイ・プラダ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ロレンツォ・ギエルミ(チェンバロ、フォルテピアノ)
PAS-1001
シューマン:リーダークライス Op.24 & 29 ホセ・ピサロ(T)、ダヴィド・アイホン(P)
PAS-1002
カルロ・グラツィアーニ:チェロ・ソナタ集 マルコ・テストーリ(Vc)、イ・ムジチ・ディ・サンタ・ペラージア
PAS-1004
トッカータとフーガ ヴァイオリン独奏曲集〜バッハ、テレマン、タルティーニ エンリコ・オノフリ(Vn)、 杉田せつ子(Vn)
PAS-1005
ラモー: コンセールによるクラヴサン曲集 イル・ガルデリーノ
PAS-1006
ベルリンのチェロ・ソナタ集〜アーベル、J.C.F.バッハ、C.P.E.バッハ他 エリナー・フライ(Vc)、ロレンツォ・ギエルミ(フォルテピアノ)、マルク・ファンスヘーウヴェイク(バス・ド・ヴィオロン)
PAS-1007
甘きナポリ〜フルート協奏曲、ソナタ集 イネス・ダヴェーナ(Fl)、アンサンブル・ラ・チカーラ
PAS-1008
新ウィーン楽派の室内編成編曲〜ドビュッシー、ツェムリンスキー、マーラー ディートリヒ・ヘンシェル(Br)、アンサンブル・オクサリス
PAS-1009
ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番、間奏曲集 Op.117、幻想曲集 Op.116 ピート・クイケン(P)
PAS-1010
イタリアのマンドリン・ソナタ集 ドゥイリオ・ガルフェッティ(マンドリン)、ルカ・ピアンカ(テオルボ、アーチリュート)
PAS-1011
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ集Op.5 Vol.2 エンリコ・オノフリ(Vn)、イマジナリウム・アンサンブル
PAS-1012
ブクスハイム写本より〜バンショワ、デュファイ他 アンサンブル・タスト・ソロ
PAS-1013
ナポリのリコーダー作品集〜プッリ、マンチーニ、ドゥランテ他 イネス・ダヴェーナ(リコーダー)、ラ・チカーラ
PAS-1014(2CD)
J.S.バッハ:フーガの技法 BWV1080 マルタ・クック(Cemb)
PAS-1015
F.クープラン:クラブサン曲集 オーレリアン・ドラージュ(Cemb)
PAS-1016
ベートーヴェン:管楽八重奏曲、ロンディーノ、ピアノと管楽器のための五重奏曲 アルテュール・スホーンデルヴィルト(フォルテピアノ)、イル・ガルデリーノ
PAS-1017
フルート、ハープと弦楽器のためのフランス近代室内楽作品集 アンサンブル・オクサリス
PAS-1018
マンハイム学派のチェロ〜トリックリール、フィルツ他 マルコ・テストーリ(Vc)、ダヴィデ・ポッツィ(フォルテピアノ)
PAS-1019
J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲第4番 イ長調 BWV1055、ヴァイオリン協奏曲第2番 ホ長調 BWV1042、カンタータ第209番、三重協奏曲 イ短調 BWV1044 ロレンツォ・ギエルミ(Cemb)、
ラ・ディヴィナ・アルモニア
PAS-1020
コルネットとソプラノのための作品集 ブルース・ディッキ―(コルネット)、ハナ・ブラジコヴァー(S)、クリス・フェルヘルスト(チェンバロ、オルガン)、ヤコブ・リンドベルイ(テオルボ)
PAS-1021
フランクール:ヴァイオリン・ソナタ集 第2、4、6、7、9、10番 アナイス・チェン(バロック・ヴァイオリン)、ダニエル・ロージン(バロック・チェロ)、マリア・ゴンサレス(Cemb)
PAS-1022
ジョンゲン:ピアノと木管五重奏のためのラプソディ、コンセール、遅い舞曲、二つの小品 アンサンブル・オクサリス
PAS-1023
シュッツとその遺産〜シュッツ、ポーレ、タイレ、ヴェックマン、ベルンハルト、フィールダンク、ショップ、アルベリーチ アリス・フォクルール(S)、ランベール・コルソン(指)、アンサンブル・インアルト
PAS-1024
ピアノ発見〜ジュスティーニ、パラディージ、ヘンデル、プラッティ、スカルラッティ、アルベルティ、ソレール リンダ・ニコルスン(フォルテピアノ)
PAS-1025
J.S.バッハ:無伴奏ヴィオリンのためのソナタとパルティータ エンリコ・オノフリ(Vn)
PAS-1026
フィオレ: チェロのための作品全集 スージー・ルブラン(S)、エリナー・フライ(バロック・チェロ)、ロレンツォ・ギエルミ(Cemb)、エステバン・ラ・ロッタ(テオルボ)
PAS-1027
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988 チョー・ソンヨン(Cemb)

録音:2013年8月24〜27日
韓国生まれのチョー・ソンヨンはソウル芸術高校とヨンセイ大学で学び、その後デン・ハーグ王立音楽院でジャック・オッホに師事、最高得点で卒業しました。 現在はヨーロッパの他、韓国や日本でも音楽祭に出演するなどして活躍しています。すべての鍵盤楽器奏者にとって重要な作品である「ゴルトベルク変奏曲」を 収録した当盤は、彼女の演奏を知るに最適の1枚。滔々と流れる歌心、生き生きとしたリズム感、そして明らかな個性が刻印された装飾、様々な魅力が見えてく る演奏です。 (Ki)
PAS-1028
イギリスの鍵盤音楽〜クーパー、ヘンリー8世、プレストン他 アンサンブル・タスト・ソロ
PAS-1029
プッチーニ:オルガン作品集 第2集 リウヴェ・タミンガ(Org)
PAS-1030
リュート独奏編曲集〜ビーバー、バッハ、テレマン、ヴェストホフ シャビエル・ディアス=ラトレ(Lute)
PAS-1031
18世紀スペインの音楽〜トレンス、イリバレン マリア・エスパダ(S)、ホセ・エルナンデス(C.T)、ディエゴ・ファゾリス(指)、セビーリャ・バロック・オーケストラ
PAS-1032
パリ1804年、ホルン作品集〜ケルビーニ、ドゥープラ、ライヒャ アレッサンドロ・デナビアン(Hrn)、デルフィーコ四重奏団
PAS-1033
1500-1700年ローマのコルネット音楽〜フェスタ、ソリアーノ、フレスコバルディ他 ベルナール・フォクルール(Org)、ランベール・コルソン(ツィンク)、アンサンブル・インアルト
PAS-1034
テレマン:バスのためのカンタータ集 ペーター・コーイ(Bs)、ミーネケ・ファン・デル・フェルデン(ガンバ、指揮)、アンサンブル・ラルモニア・ソノーラ
PAS-1035
ヴィヴァルディの霊感〜ジェンティーリ、トレッリ、ヴィヴァルディ他 ガブリエル・グロスバード(Vn)、メンサ・ソノラ
PAS-1036
モデナのパルティータ 〜フランチェスコ 2 世・デステ宮廷のバスヴァイオリン音楽
A・スカルラッティ:ソプラノと通奏低音のためのカンタータ「Io morirei vontento」
デリ・アントーニ:チェロとチェンバロのためのリチェルカータ 第1・2番
ヴィターリ:ヴィオローネのための種々のソナタによるパルティータ より トッカータ
ヴィターリ(ジュゼッペ・コロンビ編:ヴィオローネのためのルッジェーロ
ジョヴァンニ・バッティスタ・デリ・アントーニ:チェロとチェンバロのためのリチェルカータ第5番
カプスベルガー(ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィターリ編):パッサカリア
ジョヴァンニ・バッティスタ・デリ・アントーニ:チェロとチェンバロのためのリチェルカータ 第6番
アントニオ・ジャンノッティ:独奏ヴァイオリンのためのソナタ
ジョヴァンニ・バッティスタ・デリ・アントーニ:チェロとチェンバロのためのリチェルカータ 第8番
ジュゼッペ・コロンビ/ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー/ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィターリ:チャコーナ
トマゾ・ベルナルド・ガッフィ:ソプラノと通奏低音のためのカンタータ「Belle luci guerriere」
カペッラ・エステンセ
カペッラ・エステンセ
[マキシミリアーノ・セグラ・サンチェス(チェロ、バスヴァイオリン)、クリスティーナ・グリフォーネ(S)、パノス・イリオポウロス(チェンバロ、オルガン)、ハビエル・オベヘロ・マヨラル(テオルボ、バロックギター)]

録音:2016 年 5 月 3-5 日/オランダ
モデナを治めたフランチェスコ2世・デステ(1660-1694)はヴァイオリンを嗜み、音楽のパトロンとしても知られ、コレッリがトリオ・ソナタ集 Op.3を献呈した人物でもあります。彼の蔵書は幸いなことにほぼそのまま残されており、宮廷に響いたであろうハイレベルな音楽を窺い知ることが出来 ます。ここに収録された音楽は低弦のための作品が中心で、チェロ音楽黎明期の貴重な作品が並んでいます。バスヴァイオリンはチェロの前身とも言える 楽器。 ★低弦のための作品のみならず、スカルラッティのカンタータのアリアでは通奏低音が目まぐるしい速度で細かな旋律を休みなく奏で続けるなど、全編通 じてバスの魅力たっぷり。重低音のカッコよさがクセになるアルバムです。 (Ki)
PAS-1037
「ハエン大聖堂の音楽」
ホアン・マニュエル・デ・ラ・プエンテ(1692-1753):Miserere mei, Deus (1726)
Lavanderita soy (1719)
A donde, nina hermosa (1734)
Del risco se despena la fuentecilla Hermosa (作曲年不詳)
Con el mas puro fervor (作曲年不詳)
マリア・エスパダ(S)
マルタ・インファンテ(Ms)
ヘスス・ガルシア・アレルハ(Br)
エンリコ・オノフリ(指) 
セビリア・バロックO、
バンダリアcho

録音:2011年11月、2012 年 6月/スペイン
セビリア・バロック管のレーベル、OBS Prometeoから発売されていた音源。指揮が何とエンリコ・オノフリ!ということで古楽マニアの話題盤となっ たものです。音楽・演奏ともに素晴らしい、人に教えたくなる素敵なアルバムです。オノフリはヴァイオリンも演奏しています。
スペインの作曲家、ホアン・マニュエル・デ・ラ・プエンテは19歳でハエン大聖堂の楽長となり、フランシスコ・ゲレーロの後継者として活躍した人 物です。「Miserere mei, Deus」は7群に分かれ、計18声部という壮大な編成の宗教曲。方々から降り注ぐ歌、弦楽オーケストラ、オルガン、壮麗き わまる大作です。「Lavanderita soy」はスペインのリズムが楽しい独唱曲で、弦のピッチカートも効果的に響きます。収録されている楽曲は大聖堂の書 庫に保管されている作品で、並々ならぬ才能が発揮されたものばかり。バッハと同時代の後期バロックだけあって声楽も弦楽も凝った書法が見られ表現豊 か、様々な編成がもたらすステレオ効果も耳に楽しい作品群。スペイン・バロックの知られざる名品をお楽しみ下さい。 (Ki)
PAS-1038
ド・ヴィゼー:テオルボ、ギター作品集 シャビエル・ディアス=ラトレ(テオルボ、ギター)
PAS-1039
「オペラのいたずら」
ロッシーニ:前奏曲、主題と変奏(ホルン、ピアノ)
ジョヴァンニ・プッツィ:Ah che forse in toi momenti(メゾソプラノ、ホルン、ピアノ)
アントニー・クラピッソン:ロッシーニ『オテロ』の主題による幻想曲(ホルン、ピアノ)
ドニゼッティ:Fuis, laisse-moi(メゾソプラノ、ホルン、ピアノ)
メルカダンテ:L’appel du chasseur(メゾソプラノ、ホルン、ピアノ)
フレデリック・デュベルノア:Mes Adieux(ホルン、ピアノ)
アゴスティーノ・ベッローリ:Pot-pourri sopra vari motivi dell'opera il Pirata(ホルン、ピアノ)
ドニゼッティ:L' Amor funesto(メゾソプラノ、ホルン、ピアノ)
ジヴァンニ・プッツィ:Fantaisie sur les airs de l'Agnese et de la Molinara(ホルン、ピアノ)
ドニゼッティ:Une larme furtive(メゾソプラノ、ホルン、ピアノ)
アレッサンドロ・デナビアン(ナチュラルHrn)
ルチア・チリッロ(Ms)
フランチェスカ・バッチェッタ(フォルテピアノ)

録音:2014 年 8月26-29日
オペラの大家ロッシーニは40代で一度音楽の道から身を引き隠居生活を送りますが、晩年に再び創作活動をはじめ『老年のいたずら』と題した小品 集を作曲します。これはピアノ曲や小さな編成の室内楽で、このなかに友人のホルン奏者のために書かれた「前奏曲、主題と変奏」も含まれます。この作 品から始まる当アルバムは、「オペラ」と「晩年ロッシーニのユーモラスな筆致」と「ホルン・声・ピアノ」をテーマとして広がっていくマニアックなアルバム。 ロッシーニの時代の作曲家で統一され、とてもハイレベルな古楽器演奏が繰り広げられます。ロッシーニは毎晩おいしい料理を食べながら、こんな音楽を 聴いて人生を楽しんでいたのでしょうか。 (Ki)
PAS-1040
わが心は血の海に漂う
(1)ブクステフーデ:ソナタ イ短調 BuxWV254〜ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
(2)ブクステフーデ:カンタータ「おお、甘美なるイエスよ」〜ソプラノ、2つのヴァイオリンと通奏低音のための
(3)バッハ:コラール「イエスわが喜び」 BWV713
(4)テレマン:カンタータ「ああ、主よ、われを責めたもうな」TWV7:2
(5)バッハ:コラール「イエスわが喜び」 BWV1105
(6)バッハ:カンタータ第199番「わが心は血の海に漂う」 BWV199
フリート・ド・ジェーテル(S)、
レオ・ファン・ドゥセラール(Org)、イル・ガルデリーノ

録音:2020年1月20-23日/ルーテル教会(ヒルフェルスム)
このアルバムはブクステフーデ、テレマン、バッハという偉大な3人の作曲家の作品を集めたアルバムで、ソプラノを独唱に迎えた3つのカンタータ のほか、オルガン作品、室内楽作品を収録しております。ベルギー期待のソプラノ、フリート・ド・ジェーテルと、オランダの古都フローニンゲンにあるマルティ ン教会の専属オルガニストも務めるレオ・ファン・ドゥセラールを迎え、名団体イル・ガルデリーノが演奏しております。 (Ki)
PAS-1041
ヘンリー・ローズ(1595-1662):歌曲集&ジョン・ウィルソン(1595-1674):リュートのための前奏曲集
Amarillis by a Spring / I'll Tell You How the Rose Did First Grow Red / In Celia's Face a Question Did Arise / Dear, Turn
Away Thine Eyes so Bright / Come, Cloris, Hie We to Thy Bow'r / Slide Soft, Ye Silver Floods / Sweet Lady and Sole
Mistress of my Love / A Willow Gardland / Sabrina Fair / How Cool and Temp'rate I Am Grown / Sweet Death, Come Visit
My Sick Heart / Hither We Come into this World of Woe / I Burn, and cruel you / Did I Once SayThat Thou Wert Fair /
Hence, Vain Intruder / Sorrow, in Vain Why Dost Thou Seek to Tempt / Keep on Your Vail and Hide Your Eye / Oh, Let Me
Still and Silent Lie / I Rise and Grieve / Allemande for the Viol / Unto the Soundless Vaults of Hell Below / Pale Ink, Thou
Art Not Black Enough of Hue / My Wand'ring Thoughts Have Travelled 'Round
デイビット・マンダーロー(T)(Lute)
ジュリアン・ベーア(Lute)
シルヴィア・テカルディ(ヴィオール)

録音:2016 年10月/ドイツ
イギリス初期バロックの作曲家ヘンリー・ローズとジョン・ウィルソンは友人であり、チャペル・ロイヤルの同僚でした。ふたりはチャールズ1世の間近 で音楽活動を展開していました。ローズの歌曲をメインに、ウィルソンのリュート曲を組み込んだプログラムで当時の空気感が蘇ります。素朴な佇まいの 歌曲が並び、聴いて心が落ち着くアルバムです。 (Ki)
PAS-1042
モーツァルト:フルート四重奏曲、他
フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K.285
フルート四重奏曲第2番 ト長調 K.285a
フルート四重奏曲第3番 ハ長調 K.285b
フルート四重奏曲第4番 イ長調 K.298
クラリネット五重奏曲イ長調 K.581
オクサリス

録音:2017年
フルート四重奏曲の第1番から第3番はモーツァルト22歳の時の作品で、音楽愛好家のフェルディナント・ドゥジャンによる注文で書かれました。軽 やかに輝かしい盛り上がりを見せる第1番が名品です。またギャラント様式の第2番と第3番はJ.C.バッハからの影響を思わせます。クラリネット五重 奏曲はモーツァルト33歳の時に、親交のあったクラリネット奏者アントン・シュタードラーのために書かれました。晩年の名作とされ、とても美しい歌に あふれています。
「オクサリス」は現代楽器の室内楽グループ。ブリュッセル音楽院で学んだメンバーにより1993年に創設されました。音色の美しさと小気味よいアン サンブルが特筆で、実に耳に楽しい演奏を繰り広げてくれます。 (Ki)
PAS-1044
フレスコバルディ:オルガン作品集&モテット集
Jesu Rex admirabilis(3声)
Ave Virgo gloriosa(4声)*
O Jesu mi dulcissime(T)
Capriccio sopra la bassa fiamenga カプリッチョ集 第1巻より(オルガン独奏)
Toccata III per sonarsi alla levatione トッカータ集 第2巻より(オルガン独奏)
Gagliarda II トッカータ集 第2巻より(オルガン独奏)
Gagliarda III トッカータ集 第2巻より(オルガン独奏)
Peccavi super numerum(3声)
Tota pulchra ess amica mea(2声)*
Toccata avanti la messa 「音楽の花束」より(オルガン独奏)
Canzon dopo l'epistola 「音楽の花束」より(オルガン独奏)
Toccata per l'elevazione 「音楽の花束」より(オルガン独奏)
Ego sum qui sum(4声)*
De ore prudentis procedit(2声)*
Aria detto balletto トッカータ集 第2巻より(オルガン独奏)
Canzon IV トッカータ集 第2巻より(オルガン独奏)
Vox dilecti mei pulsantis(3声)*
Quam pulchra es(3声)*
Aria detta la Frescobalda トッカータ集 第2巻より(オルガン独奏)
Toccata II トッカータ集 第2巻より(オルガン独奏)
Fantasia I 幻想曲集 第1巻より(オルガン独奏)
Toccata IV トッカータ集 第2巻より(オルガン独奏)
Toccata con il contrabbasso over pedale トリノの自筆譜より(オルガン独奏)
ラ・ディヴィーナ・アルモニア
【アリーチェ・ロッシ(S)、フェデリカ・ナポレターニ(S)、エレーナ・カルザニア(A)、
ロベルト・リリエヴィ(T)、アレッサンドロ・ラヴァシオ(Bs)】
ロレン ツォ・ ギエルミ(Org)

録音:2017年10月13-16日
*世界初録音
鍵盤作品の大家として名を残すフレスコバルディ。彼は世俗的・宗教的な声楽曲も書いているのですがあまり取り上げられる機会がありません。卓越し たオルガン奏者であるロレンツォ・ギエルミは鍵盤楽曲と声楽曲を組み合わせることにより、この作曲家の魅力を最大限に引き出すことに成功しています。 鍵盤曲に見られる高度かつ興奮をあおる対位法や革新的な和声感覚は声楽曲でももちろん発揮されており、しかもア・カペラではなくオルガンが加わるた め音響的に超充実。重唱での自由なファンタジーによる遠心力とオルガンの和音が引き締める求心力のせめぎ合いが恰好良いです!世界初録音も散りばめ られた貴重な録音。オルガン独奏曲も期待を裏切らぬ素晴らしさで、ギエルミの神々しさと気迫にしびれる大名演となっております。 (Ki)
PAS-1045
イグナツィオ・チッリ:ヴァイオリンとチェンバロのための6つのソナタ集 Op.2
ソナタ ヘ長調/ソナタ ト長調
ソナタ ハ長調/ソナタ ニ長調
ソナタ イ長調/ソナタ 変ロ長調
セジョーネ・アウレア
[ルカ・ジャルディーニ(Vn)、フィリッポ・パンティエーリ(Cemb)]

録音:2017年
イグナツィオ・チッリ(1711-1787)はイタリアのオルガニスト及び作曲家で、モーツァルトに対位法を教えた作曲家、ジョヴァンニ・マルティーニの 友人でもあります。作品を取り上げられる機会は少なく、ほぼ無名の作曲家と言って良いでしょう。彼の「作品2」はヴァイオリンとチェンバロが対等に 扱われたソナタ集。二人の奏者が細やかで親密な会話を繰り広げます。屈託のないリズミックな音型が楽しく、バロックと古典の狭間を軽やかに跳ね回る ような音楽です。チェンバロが左右に大きく広がる特徴的な録音もとても印象的。 (Ki)
PAS-1046
エマヌエレ・バルベッラ:2つのヴィオラのための6つの二重奏曲集 ステファノ・マルコッキ(Va)
シモーネ・ラーギ(Va)

録音:2017年
エマヌエレ・バルベッラ(1718-1777)はナポリ生まれの作曲家。ヴァイオリニストとしても有名で当時ヨーロッパ中にその名を知られていた存在です。 生誕300年記念として二人のヴィオラ奏者が彼の二重奏曲を演奏。忘れられた魅力的な作曲家を今一度世に問います。みごとな弦楽器書法で、2声イン ヴェンション的な掛け合いから重音を駆使した聴き応えのあるフーガまでとても充実した音楽が展開されます。残響豊かな録音も手伝って、緩徐楽章では たいへん美しい響きに包まれます。 (Ki)
PAS-1047
チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲 イ長調 Op.33(原典版)
ピアノ三重奏曲イ短調 『偉大な芸術家の思い出に』 Op.50
セルゲイ・イストミン(Vc)
クレール・シュヴァリエ(フォルテピアノ)
マルティン・ライマン(Vn)

録音:2016 年 6月/ベルギー、MIRYコンサートホール
チェロと管弦楽のために書かれた名品であるチャイコフスキーの『ロココ変奏曲』。初演者であるフィッツェンハーゲンが大幅に手を入れて演奏したため、 「フィッツェンハーゲン版」(変奏が7つ)とチャイコフスキーが本来作曲した「原典版」(変奏が8つ)の2種が知られていますが、実はピアノ・スコア・ ヴァージョンの手稿譜も残されています。チェリストのセルゲイ・イストミンはスコアを検証した結果、ピアノ伴奏でも十分に演奏できるとし、またその楽 譜に書かれたチェロ・パートへの指示には見逃せない部分も多いと語っています。その手稿譜のコピーを用いて演奏したのがこのアルバム。チャイコフス キーが最初に思い描いた響きを思わせる美しい世界が広がります。カップリングはこれまた長大な変奏曲を中間楽章に持つピアノ・トリオ。アルバム全編 通してチャイコフスキーの変奏技法を堪能できます。また、このアルバムで使われているピアノは1875年ヤコブ・ベッカー製。チャイコフスキー自身も愛 奏したブランドのものです。 (Ki)
PAS-1049
ルイス・デ・ナルバエス:ビウエラ作品集 シャビエル・ディアス=ラトレ(ビウエラ)

録音:2017年12月シャビエル・ディアス=ラトレ(ビウエラ)
ルイス・デ・ナルバエス(1500頃-1555頃)はスペイン黄金世紀における重要な作曲家・ビウエラ奏者として名を残しています。ここに収録されているのは ビウエラ独奏ですが、対位法に長けた作曲家だけあって非常に立体的な音楽です。シャビエル・ディアス=ラトレは1968年バルセロナ生まれ。エスぺリオンXXIのメンバーとして活躍する他、コンチェルト・ヴォカーレ、ベルリン古楽アカデミー、 コンチェルト・ケルンなどでも演奏している名手です。 (Ki)

PAS-1050(6CD)
オクサリス25周年記念ボックス6枚組

■CD1〜プレリュード〜
(1)ドビュッシー(ベンノ・ザックス編):牧神の午後への前奏曲(フルート,オーボエ,クラリネット,弦楽四重奏,ハルモニウム,ハープ,打楽器)
(2)ドラージュ:インドの4つの歌(メゾソプラノ,2フルート,オーボエ,2クラリネット,弦楽四重奏,ハープ)
(3)ツェムリンスキー:弦楽五重奏のための2楽章
(4)ツェムリンスキー(レインベルト・ド・レーウ&エルヴィン・シュタイン編):マーテルランク歌曲集 Op.13(バリトン,弦楽五重奏,フルート,ハルモニウム,ピアノ)
(5)レーガー:セレナード ニ長調 Op.77a(フルート,ヴァイオリン,ヴィオラ)
■CD2〜木管楽器〜
(1)モーツァルト:フルート四重奏曲 ニ長調 K.285
(2)リース:フルート四重奏曲 ハ短調 Op.145-1
(3)レーガー:クラリネット五重奏曲 イ長調 Op.146
■CD3〜世紀末〜
(1)ラヴェル:序奏とアレグロ(ハープ,弦楽四重奏,フルート,クラリネット)
(2)ドビュッシー:フルート,ヴィオラとハープのためのソナタ
(3)ジョンゲン:ピアノと木管五重奏のためのラプソディ Op.70
(4)ピエルネ:愛の国への旅(フルート,弦楽三重奏,ハープ)
(5)カプレ:エドガー・アラン・ポーによる幻想的物語(ハープ,弦楽四重奏)
■CD4〜マーラー〜
(1)マーラー(エルヴィン・シュタイン編):交響曲第4番(ソプラノ,弦楽五重奏,フルート,オーボエ,クラリネット,ピアノ,ハルモニウム,打楽器)
(2)ブゾーニ(エルヴィン・シュタイン編):悲しき子守歌(フルート,クラリネット,弦楽五重奏,ハルモニウム,ピアノ)
■CD5〜メイド・イン・ベルギー〜
(1)ヴィクトール・キーシン:蝶(弦楽五重奏,フルート,クラリネット,ハープ)
(2)リュック・ブレウェイズ:それでも地球は動く(弦楽五重奏,フルート,クラリネット,ハープ)
(3)ジョンゲン:歌曲集 Op.25,54,57,135より(ソプラノ,弦楽四重奏,ピアノ)
(4)ディック・フォン・ホルスト&コーエン・デ・カウター:ヒド・ヘゼレの詩による音楽(ソプラノ,弦楽四重奏,フルート,クラリネット)
■CD6〜別れ〜
(1)R.シュトラウス(ルドルフ・レオポルド編):メタモルフォーゼン(2ヴァイオリン,2ヴィオラ,2チェロ,コントラバス)
(2)マーラー(シェーンベルク&リーン編):大地の歌より「告別」(メゾソプラノ,弦楽五重奏,木管五重奏,ピアノ,ハルモニウム,打楽器)
オクサリス
ベルギーの室内アンサンブル「オクサリス」はブリュッセル音楽院の音楽家たちにより1993年に結成されました。2018年に25周年を迎える記念と してこれまでのレコーディングから選りすぐった6枚組のアルバムが発売されます。パッサカイユ・レーベルの音源を中心にワーナー、フーガ・リベラなど の音源も含まれています。
オクサリスは弦楽五重奏、フルート、クラリネット、ハープからなる8名をメイン・メンバーとしていますが、しばしば編成は拡張され、様々な人数のア ンサンブル作品を演奏します。レパートリーは古典から近現代まで幅広く、絶妙な編曲によって打ち出される色彩的なアンサンブルも特徴。また歌曲との 相性も抜群で、その演奏レベルの高さから国内外で大変すばらしい評価を得ています。
モーツァルトの四重奏、室内楽版マーラー、現代ベルギー、どんな作品もオクサリスが奏でると美しい統一性が感じられます。どこか儚げな、やさしく 夢見るようなサウンド。個々の奏者のあたたかな息遣いを感じられる良好な録音もありがたいです。 (Ki)
PAS-1053(2CD)
ミスリヴェチェク:オラトリオ『アダムとイヴ』 ロベルタ・マメリ(ソプラノ:正義の天使)
アリーチェ・ロッシ(ソプラノ:慈悲の天使)
ルチアーナ・マンチーニ(メゾソプラノ:イヴ)
ヴァレリオ・コンタルド(テノール:アダム)
ピーター・ファン・ヘイゲン(指)
イル・ガルデリーノ

録音:2018年8月7-10日
プラハに生まれイタリアで活躍した作曲家ミスリヴェチェク(1737-1781)は、若きモーツァルトと面識を持ち作曲語法も近いものがあり、モーツァルトに大 きな影響を与えた人物として知られています。
オペラを得意とした彼のオラトリオ『アダムとイヴ』は1771年にフィレンツェで初演されました。序曲からして颯爽とした疾走感ある音楽の流れが気持ちよく、 モーツァルトが高く評価した作曲家というのも頷けます。声楽の扱いもイタリア・オペラ界を賑わせただけあって非常に巧く、伸び伸びとしたメロディに酔いしれ る名品です。古楽器による透明感ある演奏は音楽との相性が非常によく、全2部2枚組で描かれるアダムとイヴの物語がすいすいと耳に入ってきて一気に聴き進 めることが出来ます。古楽の本場ベルギーが誇る名団体イル・ガルデリーノと、マメリら名歌手たちによる超一流の演奏でとくとお楽しみください。 (Ki)
PAS-1054
ルーベン・シャンソニエ 第1集 ソッラッツォ・アンサンブル

録音:2019年8月28日
オケゲム、ビュノワ、フィルミヌス・キャロンといったフランドル楽派の有名な作曲家の作品から新発見の作品まで収録されている写本、「ルーベン・シャンソ ニエ(1470-75)」。2014年にブリュッセルの競売で存在が知られた貴重な写本からのCD録音です。フィドル奏者アンナ・ダニレフスカヤが音楽監督を務める 2014年結成の「ソッラッツォ・アンサンブル」による演奏。 (Ki)
PAS-1056
歌うヴァイオリン 〜華麗なる初期バロックの歌とポリフォニー
パレストリーナ:Pulchra es amica mea
ジャック・アルカデルト(1507-1568)/ディエゴ・オルティス(?1510-?1570):O felici occhi miei
ラッスス/ジョヴァンニ・バッサーノ(?1558-1617):Susanna un giur
チプリアーノ・デ・ローレ(1515-1565)/ジョヴァンニ・バッサーノ:Ancor che col partire
ピエール・セルトン(1510-1572):Reviens vers moy
アドリアン・ヴィラールト(?1490-1562):O salutaris hostia
ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ/ジョヴァンニ・バッサーノ:Vestiva i colli
フランチェスコ・ラヨール(1492-1540)/ジョヴァンニ・カミッロ・マッフェイ(?1517-?1582):Lasciar' il velo
トーマス・クレキヨン(1490-1557):Petite camusette
G.C.ガブッチ/ジョヴァンニ・バティスタ・ボヴィチェッリ(?1550-?1594):Magnificat del secondo tono
アダム・ヤジェンプスキ(?1590-?1649):Cantate Domino
ジョヴァンニ・パオロ・チーマ(1570-1622):Sonata a 4
ジュリー・カッチーニ(1546-1618):Sfogava con le stelle
フレスコバルディ:Canzon quitadecima, detta la Lievoratta a due Bassi
クロード・ル・ジュヌ(?1528-1600):Susanne un jour
レ・ソナドーリ
アンネ・デラフォッセ(S)
パスカル・ブーケ(リュート&テオルボ)

録音:2018年
カンツォーネ、シャンソン、モテット、マドリガルといった16世紀における「ポピュラー音楽」を集めたアルバム。トレブル・ヴァイオリン、アルト・ヴァイオリン、 テナー・ヴァイオリンなど各種ヴァイオリンのアンサンブルからなる「レ・ソナドーリ」が器楽パートを務めているのが特徴で、華やかに彩られたサウンドが楽し めます。
PAS-1060
ヘンデル:クラヴィオルガヌムのための協奏曲とソナタ集
オルガン協奏曲 ヘ長調 HWV292, Op.4-4
フルート協奏曲 イ短調 HWV287(原曲:オーボエ協奏曲 ト短調)
オルガン協奏曲 ヘ長調 HWV293, Op.4-5
チェンバロ組曲 ヘ長調 HWV427
合奏協奏曲 ニ長調 HWV317, Op.3-6
トリオ・ソナタ ロ短調 HWV386b, Op.2-1
オルガン協奏曲 変ロ長調 HWV306, Op.7-1
バルト・ナセンス(クラヴィオルガヌム)
イル・ガルデリーノ

録音:2015年1月6-8日/アントワープ、AMUZ
チェンバロとオルガンが合体した珍しい楽器「クラヴィオルガヌム(クラヴィオルガンとも)」を使用したアルバムです。もしヘンデルがこの楽器を使っていたらと いうアイデアに基づき、いくつかの作品を選んで演奏。1台でオルガン・ソロも通奏低音チェンバロも賄える魅力的な楽器を取り入れることで、アンサンブルの生き 生きとした愉しみがより強化されているよう。ベルギー古楽界の名団体イル・ガルデリーノによる創意あふれる1枚。
PAS-1061
ジュゼッペ・ポルジーレ(1680-1750):ソプラノのためのカンタータ集
カンタータ「Le sofferte amare pene」
「Il Giorno Felice」より アンダンテ
カンタータ「Qual per ignoto calle」
「Dialoge Pastorale a Cinque Voci」より メヌエットI & II
カンタータ「Violetta gentil」
カンタータ「Sfogandose 'no Juorno」
フルート独奏のためのソナタ
カンタータ「E gia tre volte」
ラ・チカーラ
ステファニー・トゥルー(S)
イネス・ダヴェーナ(リコーダー、指)

録音:2019年5月8〜10日
忘れ去られたナポリ楽派の作曲家ジュゼッペ・ポルジーレの残したソプラノのためのカンタータを収録したアルバムです。リコーダー奏者で自らのアンサンブル 「ラ・チカーラ」を組織するイネス・ダヴェーナと、カナダ生まれのソプラノ、ステファニー・トゥルーが知られざる声楽作品に光を当てます。 (Ki)
PAS-1068
オーギュスト・トルベック(1830-1919)へのオマージュ
オーギュスト・トルベック:舟歌 Op.6-1
コサックの踊り Op.21/夢 Op.16
牧歌的ミュゼット Op.6-2/舞曲 Op.4
コンツェルトシュテュック Op.19
波 Op.22-1/祈り Op.9
「ワルツの後に」序曲 Op.20
セレナーデとサルタレッロ Op.7
エレジー Op.8
ロマンスとポロネーゼ Op.5
三銃士の行進 Op.22-2
華麗なる幻想曲 Op.13
アンダンテとロンド Op.10
クリストフ・コワン(チェロ )
ジャン=リュック・エロール(P)
ヤン・ウィレム・ヤンセン(Org)

録音:2019年7〜8月
サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番の初演に独奏者として参加したチェリスト、オーギュスト・トルベック。彼はパリ音楽院でチェロ教授を務める教 育者であり、指揮者であり、歴史的な楽器を収集して優れたコピー楽器を作るチェロ製作者であり、そして作曲家でもありました。殆どの楽譜が整備され ていないため、作曲家としての側面はあまり知られていません。トルベック没後100年のタイミングで録音されたこのアルバムは、そんな未知のロマン派 作曲家が残した名品の数々を美しい演奏で楽しむことが出来る貴重なもの。チェロの名手として多くの過去の音楽を鮮やかに蘇らせてきたクリストフ・コ ワンによる、あたたかな音色と歌い回しに聴きほれます。 (Ki)
PAS-1066
マーラー:大地の歌(シェーンベルク/リーン編曲室内楽版) マルグリート・ライセン(Ms)
アンドレ・ポスト(T)
オクサリス

録音:2005年8月
この室内楽版は冒頭のスコア21 ページ分を1920年にシェーンベルクが手がけたものの未完に終わっていた草稿をライナー・リーンが加筆し1983年 に完成したもの。オリジナルが独唱2名と3管(ホルン4管)編成に加え、多彩な打楽器を伴った大編成なのに比べるとぎりぎりまできりつめた編成。 演奏自体はごくごくオーソドックスなので、この編曲版から浮かび上がるマーラーの秘密を探求するにはちょうど良いといえるでしょう。
もちろん巨大編成のみが可能にする管弦楽の咆哮や浩々とした宇宙的広がりをここに求めることはできません。しかし「線」が一層明瞭になったことで 明らかになったのは、マーラーがどれほど大きな編成であっても小編成室内楽に匹敵する緊密で凝縮された密度の音楽を書けた天才であったという事実で す。「告別」での弦のたゆたいなどは時にオリジナル合奏より孟浩然や銭起の詩に肉薄しているように思わせる瞬間が確かに感じ取れます。 (Ki)
PAS-1070
17世紀イタリアの技巧的ヴァイオリン作品集
ジローラモ・カプスベルガー:Sinfonia Decimaterza a un canto(ローマ、1615)
ビアジョ・マリーニ:Sonata terza per il violino solo Variata(ヴェニス、1629)
アウレリオ・ヴィリアーノ:Ricercata per flauto et ogni altro istromento(ボローニャ、1600?)
マルトロメオ・デ・セルマ・エ・サラヴェルデ:Canzon Terza Soprano, solo(ヴェニス、1638)
ビアジョ・マリーニ:Sonata Quarta per il Violino Per sonar con due corde(ヴェニス、1629)
ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンタナ:Sonata 6. a Violino Solo(ヴェニス、1468)
マルコ・ウッチェリーニ:Sonata Quarta a violino solo detta la Hortensia virtuosa(ヴェニス、1645)
フランチェスコ・レニョーニ・タエージョ:Io son ferito hai [sic] las[s]o del [P]alest[r]ina(ミラノ、1620)
ジョヴァンニ・アントニオ・パンドルフィ・メアッリ:Sonata Prima La Bernabea(インスブルック、1660)
マルトロメオ・モンタルバーノ:Sinfonia Quarta Geloso a Violino solo(パレルモ、1629)
マルコ・ウッチェリーニ:Sonata Terza a violino solo(ヴェニス、1660)
アレッサンドロ・ウッチェリーニ:Sonata a violino solo, violone e basso(ローマ?、ca.1670?)
エンリコ・オノフリ(Vn)
イマジナリウム・アンサンブル

録音:2019年6月21-24日
古楽ヴァイオリン界の巨匠オノフリによる2019年新録音。17世紀、ヴァイオリン発祥の地であるイタリアではこの小さな楽器のために技巧と情熱を注ぎ こんだ魔術的な作品が次々と生まれました。そんなヴィルトゥオジティあふれる作品を集めたのがこのアルバムです。当時の音楽家が憑依したかのようなオノ フリの強烈な演奏が、聴く者を初期バロック時代のヴェネツィアやシチリアへといざないます。 (Ki)
PAS-1071
ペドロ・ラバッサ:Astro Nuevo. Cantata al Santisimo con violines
Aleph. Ego vir videns. Lamentacion 3a de Viernes Santo a solo con violines
フアン・パスカル・ヴァルディヴィア:Si recatada, si traslucida. Area a Solo con violines para tiple
ペドロ・ラバッサ:Corred, corred, pastores. Villancico al Nacimiento de Cristo para tiple solo con violines
フアン・マヌエル・ゴンザレス・ガイタン:Eternamente triste. Cantada a solo a la Purisima Concepcion para soprano, violines, trompas y acompanamiento
ペドロ・ラバッサ:鍵盤楽器のためのソナタ
フアン・マヌエル・ゴンザレス・ガイタン:Voy buscando a mi cordero. Cantada a solo al Santisimo Sacramento para tiple, violines y acompanamiento
ジュリア・ドイル(S)
カルロス・メーナ(C.T)
アレハンドロ・カサル(Cemb)
エンリコ・オノフリ(指)
セビリア・バロックO
エンリコ・オノフリ指揮によるマニアックなスペイン古楽シリーズ。40年以上にわたってセビリア大聖堂のカペルマイスターを務めたペドロ・ラバッサ (1683-1767)の作品を中心に収録しています。ジュリア・ドイルとカルロス・メーナ、ふたりの優れた歌手がおおいに活躍、スペイン・バロックの美味し いところを凝縮した魅惑のアルバムとなっています。 (Ki)
PAS-1073
自然の秘めたる声 〜ヨハネス・ケプラーの天体音楽
オルランド・ディ・ラッソ:Tui sunt coeli(8声)/In me transierunt(5声)/Si coelum et coeli coelorum(6声)
アンドレア・ガブリエリ(1532/33-1585):Deus misereatur nostri(12声)/Beati quorum remissae sunt(6声)
ハンス・レーオ・ハスラー(1564-1612):Jubilate Deo(12声)
アンニバレ・ペリーニ(1560-1596):Cantate Domino(7声)
ランベール・ド・サイヴ(c.1548-1614):Miserere mei Deus(6声)/De profundis(10声)
カリオペ・ツパキ(1963-):Astron
エラスムス・ヴィトマン(1572-1634):Intrada and Canzon(5声)
ランベール・ド・サイヴ:O quam suavis est(12声)
アンドレア・ガブリエリ:Emendemus(6声)
アンニバレ・ペリーニ:Laudate Dominum(7声)
オルランド・ディ・ラッソ:Tristis est anima mea(5声)/Aurora lucis rutilat(10声)
ランベール・ド・サイヴ:Regna triumphalem(12声)
ブルース・ディッキー(コルネット)
コンチェルト・パラティーノ(声楽アンサンブル+ 金管アンサンブル)

録音:2019年11月11-14日/アントワープ、AMUZ
偉大な数学者であり天文学者であったヨハネス・ケプラー(1571-1630)は、その生涯を通じて、音楽と宇宙の結びつきを強く意識していました。天体 の動きを数学理論から解き明かした彼は、ピタゴラスの提唱した「天体の音楽」論を擁護する立場でもあり、当時の高度な対位法を駆使して作られた音楽を、 天体運動における幾何学的なすべてが映し出された高次元のものとみなしました。コンチェルト・パラティーノはケプラーの思想をテーマに同時代のポリフォ ニー音楽から選曲、宇宙と調和する音楽を奏でていきます。
現代作曲家カリオペ・ツパキの「Astron」は「星へ向かって」という意で、古代ギリシャのデルフィック讃歌を素材としています。現存する最古の記譜さ れた音楽を現代の作曲家が書き変えることによって、時空を超えた調和が生まれます。 ★金管アンサンブル編成がメインにのコンチェルト・パラティーノですが、このアルバムではハナ・ブラシコヴァら名歌手を揃えた声楽アンサンブルがプラス された編成で演奏。ディッキー率いるコルネットとトロンボーン、オルガンが作るあたたかな響きと、美しい歌声が織りなす演奏の素晴らしさも絶品です。 (Ki)
PAS-1074
バッハの息子たちの音楽
ヨハン・クリスティアン・バッハ:シンフォニア ト短調 Op.6-6(オーボエ2、ホルン2、弦楽、通奏低音)
ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795):シンフォニア ニ短調 WFV I:3(弦楽、通奏低音)
ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1784):シンフォニア ニ長調 Fk64(オーボエ2、ホルン2、ファゴット、弦楽、通奏低音)
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ:シンフォニア ホ短調 Wq177(弦楽、通奏低音)/シンフォニア へ長調 Wq181(オーボエ2、ホルン2、弦楽、通奏低音)
コントロコレンテ・オーケストラ

録音:2019年7月9-12日
バッハの息子たちによるシンフォニア集です。18世紀中頃に書かれたこれらの作品は古典派交響曲が産声を上げる前の、さまざまな様式傾向を持つ 音楽で、4人それぞれの作風にも明らかな違いがあります。イタリアの若いアンサンブル、コントロコレンテ・オーケストラによる可能性を感じさせるデビュー・ アルバム。「controcorrente」は「上流」といった意味があり、歴史の源流に遡って新しい発見をしようという意気込みが表れているかのようです。 (Ki)
PAS-1075
NESHIMA〜リュート&テオルボ作品集
オリ・ハーメリン(1981-):Ricercar
チプリアーノ・デ・ローレ(1515/16-1565):Amor ben mi credevo*
オリ・ハーメリン:Ballo del granduca
 Passacaglia
 Fancy
トマス・タリス(c1558-1618):O sacrum convivum*
オリ・ハーメリン:La Monica
チプリアーノ・デ・ローレ:Ancor che col partire*
 Sictu cervus desiderat*
ジョスカン・デ・プレ:Mille regretz*
サイモン・マクヘイル(1981-):Simon's Piece

* =オリ・ハ ーメリン 編
オリ・ハーメリン(リュート、テオルボ )

録音:2020年9月
リュート、テオルボ奏者オリ・ハーメリンのソロ・デビュー・アルバムです。チプリアーノ・デ・ローレ、ジョスカン・デ・プレ、トマス・タリスのマドリガル、モテット、 シャンソンからの編曲と自らのオリジナル曲を収録しており、最後はオリと同じ歳の作曲家サイモン・マクヘイルがオリのために書いたテオルボの為の曲で締めく くられます。タイトルの「NESHIMA」はヘブライ語で「息」の意。 (Ki)
PAS-1076
ヨンメッリ(1714-1774):死者のためのミサ曲(レクイエム) 変ホ長調 HocJ A1.3
リベラ・メ ハ短調 HocJ E.2
ミゼレーレ ト短調 HocJ C1.23
ピーター・ファン・ヘイゲン(指)
イル・ガルデリーノ

録音:2019年10月8-10日/アントワープ、AMUZ
ニコロ・ヨンメッリは当時最も人気のあったオペラ作曲家の一人で、1753年にはシュトゥットガルトの宮廷楽長に任命されました。その3年後、パトロン であったヴュルテンベルク公カール・オイゲン公の母を偲ぶレクイエムを作曲します。このレクイエムは作曲家の死後とても有名になり、アメリカを含むヨー ロッパ中の約70の図書館に手稿譜や印刷譜のコピーが保管されているほど。ピーター・ファン・ヘイゲンとイル・ガルデリーノは初演時に最も近いであろう版 を選んで演奏しており、今はちょっぴりマイナーなこの名作に感動的な光を当てています。 (Ki)
PAS-1077
バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV1021
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV1023
チェンバロ・ソナタ ニ短調 BWV964
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ハ短調 BWV1024
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ ヘ長調 BWV1022
チェンバロのためのアダージョ ト長調 BWV968
ラ・ディヴィーナ・アルモニア
[平崎真弓(Vn)、アンナ・カンポリーニ(Vc)、ロレンツォ・ギエルミ(Cemb)]

録音:2019年10月9-11日/イタリア、ブレンタ
現存するバッハの通奏低音付きヴァイオリン・ソナタは3曲(BWV1021、1023、1024)のみですが、実際はもっと多くの作品が書かれたと考えられてい ます。編曲物を交えて構成することで、今では知りえないその全貌、バッハの創作における自由で広大な可能性をどことなく感じることができるのがこのアル バム。オブリガート・チェンバロを伴うヘ長調ソナタ(BWV1022)はフルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのト長調ソナタ(BWV1038)を編曲したもの で、フルートの声部がチェンバロの右手に委ねられています。また無伴奏ヴァイオリン・ソナタからのチェンバロ独奏用編曲も収録しており、チェンバロ・ソナタ (BWV964)は第2番イ短調(BWV1003)から、アダージョ(BWV968)は第3番ハ長調(BWV1005)からそれぞれ編曲されたもの。各々に魅力があり、原曲 とも聴き比べたくなります。
ヴァイオリンの平崎真弓はケルン在住の名手で、ロレンツォ・ギエルミとたびたび共演しています。コンチェルト・ケルンにも在籍しており、カルミニョーラとの 共演盤でも知られています。イタリア古楽界の大巨匠ギエルミの雄弁なチェンバロも聴きもので、アンサンブルはもちろん、独奏曲が収録されているのも大き な喜びです。 (Ki)
PAS-1080



KKC-6314
国内盤仕様
税込定価
『スコルダトゥーラの技法』〜ビーバーからタルティーニまでのヴァイオリン作品集
ビーバー(1644-1704):ソナタ第6番ハ短調、C143〜ヴァイオリン独奏のためのソナタ集(ザルツブルク/ニュルンベルク1681年)
ヨハン・ヨゼフ・フィルスマイヤー(1663-1722):ヴァイオリン・パルティータ第5番ト短調〜宮廷のための技巧的調べ(ザルツブルク1715年)
カルロ・アンブロジオ・ロナーティ(1645-c.1715):ヴァイオリン・ソナタ第1番(第7番)ト短調〜ヴァイオリンと低音のための12のソナタ(ミラノ1701年)
作曲者不明:ヴァイオリン独奏のためのバレットト短調〜クレムジア/クロムニェジーシュに残る手稿譜A4683(1670年以後)
ピエトロ・カストルッチ(1679-1752):ソナタ第12番イ長調〜ヴァイオリンとヴィオローネまたはチェンバロのためのソナタ集作品1(アムステルダム1718年)
タルティーニ:パストラーレイ長調〜低音を伴うヴァイオリンのための12のソナタ作品1(ロンドン1734年)
ビアッジョ・マリーニ(1594-1663):ヴァイオリンのための創意の第2ソナタ〜風変わりで当世風のソナタ、シンフォニー、カンツォン...作品8(ヴェネツィア1629年)
平崎真弓(Vn)
使用楽器:・クリスティアン・ザガー(チューリッヒ2003年)
スコルダトゥーラg-d’-a’-e’’(ビーバー&マリーニ)
スコルダトゥーラg-d’-a’-d’’(ビーバー、フィルスマイヤー&作曲者不明の作品)
スコルダトゥーラa-e’-a’-e’’(タルティーニ)
スコルダトゥーラg-d’-a’-c’’(マリーニ)
・ジュゼッペ・ガッフィーノ(パリ1750年頃)
スコルダトゥーラg-d’-g’-d’’(ロナーティ)
・ティエルケ周辺の製作者(ハンブルク1700年頃)
スコルダトゥーラa-e’-a’-e’’(カストルッチ)
クリストフ・ウルバネツ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ヨハネス・レッシャー(ヴィオローネ)
ミヒャエル・フライムート(リュート、テオルボ、バロック・ギター)
ロレンツォ・ギエルミ(Cemb)

録音:2019年11月16-19日/ドイツ放送カンマームジークザール(ケルン)
現在、ヨーロッパで最高のバロックデュオとして高く評価されている、平崎真弓とロレンツォ・ギエルミのデュオと仲間たちによるスコルダトゥーラを使用し たバロック・ヴァイオリン作品集です。
スコルダトゥーラとは変則調弦のことで、弦楽器の調弦を通常とは異なる調にし、響きや音色を変化させる技法のこと。主にバロック時代のボヘミアで流行 しましたが、このアルバムには、ボヘミアのビーバーとその弟子のフィルスマイヤーの作品だけでなく、スコルダトゥーラを初めて作品に導入したというイタリ アのマリーニから、ミラノ出身のロナーティ、ヘンデルの同僚でイギリスで活躍したカストルッチ、「悪魔のトリル」で知られるタルティーニまで、ボヘミア以外の 作曲家のスコルダトゥーラによるヴァイオリン作品も集めた好企画盤です。平崎真弓は数種類のヴァイオリンと多様に調弦された楽器を用いて、まばゆいほど の技巧でこの一風変わった、なんとも魅力的なヴァイオリン作品の数々を奏でています。時折加えられる即興的装飾もセンス抜群です。ギエルミら精鋭揃いの 通奏低音奏者たちも、雄弁な演奏で見事にヴァイオリンを支えています。驚くほど豊穣で多彩なスコルダトゥーラの技法を、圧巻の演奏で堪能できる一枚です。
※国内仕様盤(KKC 6314)にはベルント・ハイダー著「響きのカメレオン」の香住隼による翻訳・補筆・注の日本語解説書付。実に読み応えのある内容となっ ております。
PAS-1081
デューベン・コレクションからの音楽
(1)ダヴィト・ポール(1624-1695):ソナタ第5番 ハ長調
(2)カスパー・フェルスター(1616-1673):「イエス、甘き思い出」
(3)クラト・ビュトナー(1616-1679):3声のカンツォント長調
(4)サミュエル・カプリコルヌス(1628-1665):「われを救いたまえ」
(5)作者不詳::5声のソナタ ト長調
(6)サミュエル・カプリコルヌス:「われ主のうちに大いに楽しみ」
(7)ヨハン・ミヒャエル・ニコライ(1629-1685):2声のソナタ ニ短調
(8)ヨハン・クリーガー(1651-1735):「主はわが光」
(9)セバスティアン・クヌッファー(1633-1676):組曲 ニ短調
(10)ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):「主よ、今こそあなたはこの僕を」
(11)ヨハン・ミヒャエル・ニコライ:2声のソナタ ト長調
(12)カルロ・パッラヴィンチーノ(1630-1688):「われ喜びに満てり」
ドミニク・ヴェルナー(Bs)、
キルヒハイマー・デューベン・コンソート、
ヨルグ・アンドレアス・ベッティッハー(オルガン、指揮)

録音:2020年2月29日-3月3日/キルヒハイマー福音教会(カルシュタット、ドイツ)(調律=465 Hz)

世界初録音=(1)(3)(4)(5)(6)(8)(9)(10)(12)
ッハ・コレギウム・ジャパンへの客演でもおなじみのバス歌手ドミニク・ヴェルナーが、ヨルグ・アンドレアス・ベッティッハー率いるキルヒハイマー・ デューベン・コンソートと有名な「デューベン・コレクション」から12曲を取り上げました。そのほとんどが世界初録音です!2000近くの楽譜が収められた、 17世紀後半の音楽を今に伝える貴重な「デューベン・コレクション」は、声楽曲、器楽曲あり、男声、女声、管楽器に弦楽器とさまざまな編成の作品群です。 名唱ヴェルナーとトップクラスのアーティストで構成されたこのアンサンブルでその奥深い世界を堪能することができます! (Ki)
PAS-1082
音楽の対話 〜ジョヴァンニ・ガブリエリ:2台のオルガンのためのカンツォン集
Fuggi pur se sai. Aria da sonar(8声)
O che Felice giorno. Hodie Christus natus est(8声)
Chiar' Angioletta. Aria da sonar(8声)
Dormiva dolcemente(8声)
Canzon Septimi Toni(8声)
Sonata Pian & Forte(8声)
Canzon Noni Toni(8声)
Canzon Septimi Toni(8声)
Canzon Duodecimi Toni(8声)
Sonata Octavi Toni(12声)
Canzon XXVII Fa Sol La Re(8声)
Canzon XXVIII Sol Sol La Sol Fa Mi(8声)
Canzon XII(8声)
Canzon XIV(10声)
Canzon VIII(8声)
リウヴェ・タミンガ、
レオ・ファン・ドゥセラール(Org)

録音:1994年9月/ボローニャ、聖ペトロニオ大聖堂
二重合唱や金管アンサンブルで親しむことの多いジョヴァンニ・ガブリエリは当時のヴェネツィアで随一の作曲家として名をはせ、またオルガニストとして も高名な人物でした。このアルバムでは分割合唱を用いた8声から12声までの作品を2台のオルガンに移し替えて演奏しています。ガブリエリのポリフォニー の面白さはどんな楽器で演奏しても損なわれることのない普遍性と言えますが、教会に設置された2つのオルガンを大胆に使ったこの演奏には、他では味わ えない絢爛たる喜びが付加されています。まばゆく壮麗・崇高な音楽が鳴り響き、聴く者の全身にくまなく降り注いでくるよう。 (Ki)
PAS-1083
イザイ:6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27
第1番ト短調『ヨーゼフ・シゲティ』
第2番イ短調『ジャック・ティボー』
第3番ニ短調『ジョルジェ・エネスコ』
第4番ホ短調『フリッツ・クライスラー』
第5番ト長調『マチュー・クリックボーム』
第6番ホ長調『マヌエル・キロガ』
マルティン・ライマン(Vn)

録音:2019年6月
1923年に作曲されたイザイの独奏ヴァイオリン・ソナタ。この時代はまだガット弦が一般的であり広く普及していたことがミッシャ・エルマン、ジャック・ティ ボーなどの同時代のヴァイオリニストによる証言からも明らかです。しかし彼らの録音がないため本来意図されていたであろう響きは想像するほかありません。 マルティン・ライマンはこの作品をガット弦で演奏しており、当時の響きに思いをはせることが出来ます。 (Ki)
PAS-1084
シューベルト:小さな歌曲集
5つの歌 Op.5(憩いなき愛 D138 / 恋人の近くに D162 / 漁師 D225 / 最初の喪失 D226 / トゥーレの王 D367)
3つの竪琴弾きの歌 Op.12, D478(孤独に身を委ねる者は / 涙を流しながらパンを食べたことのない者 / 家々の門辺に歩み寄って)
4つの歌 Op.59(あなたは私を愛していない D759 / 美と愛がここにいたことを D775 / 君はわが憩い D776 / 笑いと涙 D777)
3つの歌 Op.65(双子座に寄せる舟人の歌 D360 / さすらい人 D649 / ヘリオポリスよりI「冷たい風の北国で」 D753)
3つの歌 Op.80(月に寄せるさすらいの歌 D870 / 臨終を告げる鐘 D871 / 戸外にて D880)
4つのリフレインの歌 Op.95, D866(ちがい / 君のそばにいるときだけ / 男はたちの悪いもの / この世の幸福)
マルクス・シェーファー(T)
ツヴィ・メニカー(フォルテピアノ)

録音:2018年11月29日-12月3日/ブライバッハ、コンツェルトハウス
シューベルトは良く知られる大規模な歌曲集以外にも多くの小さな歌曲集を作曲・出版しています。これらの「ミニチュア・サイクル」の中には、異なる時期に書 いた作品をシューベルト自身がテキストの関連性などに基づいてまとめたものもあります。個々に単曲の作品として演奏されることがほとんどですが、このアルバ ムは1つの流れに沿って大きな歌曲集として聴けるように構成されています。 ★マルクス・シェーファーは1961年生まれのドイツのリリック・テノール。オペラ、オラトリオ、リートと幅広く活躍、ラ・プティット・バンドとの共演でも知られて います。ハノーファー音楽大学で声楽の教授を務めています。
PAS-1086
狂気のソナタ
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調『クロイツェル』 Op.47
ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調『暁』 Op.96
リナ・トゥール・ボネ(Vn)
アウレリア・ヴィソヴァン(フォルテピアノ)
録音:2020年8月
圧倒的に華麗な演奏で人気の古楽ヴァイオリン奏者、リナ・トゥール・ボネがベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタを録音しました!取り上げたのは技巧 的でエネルギッシュな難曲第9番と、その約10年後に書かれた内省的で美しい名品第10番。「燃えるようなヴィルトゥオーゾ」「魂のヴァイオリニスト」「悪 魔のヴァイオリニスト」などと形容される彼女の表現が冴え渡る注目盤です。共演は2019年にブルージュの古楽コンクールで優勝したフォルテピアノ奏者、 アウレリア・ヴィソヴァン。
PAS-1087(2CD)
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
ソナタ(ソナチネ)第1番ニ長調 D384(Op.137-1)
ソナタ(ソナチネ)第3番ト短調 D408(Op.137-3)
幻想曲 ハ長調 D934(Op.posth.159)
華麗なるロンド ロ短調 D895(Op.70)
ソナタ イ長調『デュオ』 D574(Op.posth.162)
ソナタ(ソナチネ)第2番イ長調 D385(Op.137-2)
ナーマン・スルシン(Vn;Carlo Antonio Tononi, 1725)
ピート・クイケン(フォルテピアノ;Joseph Schantz, Vienna, c1828, restored by Edwin Beunk)

録音:2019年12月23-29日ブリュッセル、2020年3月11-12日ヘント
多作家シューベルト、ヴァイオリンとピアノのための作品はちょうどCD2枚分ということもあり、競合盤ひしめく人気ジャンルです。おそらくアマチュア音楽家に アピールするために「ソナチネ」と名付けられた3曲は、大胆な調性の扱いがモーツァルト讃的音楽に深みを与えた、初期作品にして完成度の高い作品。そして晩 年に書かれた『デュオ』や『幻想曲』は豊かな名人芸が特徴で、時にピアノがオーケストラのように響きます。
ピート・クイケンとナーマン・スルシンは、古楽器演奏者の立場から10年以上にわたりこれらの作品の研究を重ね、シューベルトの精神を正しく表現することに 心血を注ぎました。「シューベルトはあらゆる技巧のトリックを駆使し、常に形式を発明し、これ以上ないシンプルさから無限の多様性を引き出している」と語る彼 らの、説得力あふれる演奏をご堪能ください。 (Ki)
PAS-1088(2CD)
ビーバー:ロザリオ・ソナタ
[CD1]
「喜びの秘蹟」 ソナタ第1番〜第5番
「苦しみの秘蹟」 ソナタ第6番〜第10番
[CD2]
「栄光の秘蹟」 ソナタ第11番〜15番
「パッサカリア」 ソナタ第16番
平崎真弓(Vn)
[使用楽器]
Giuseppe Gaffino (Paris, c. 1750) …ソナタ第6・15番
Klotz Family (Mittenwald, late 18th century) …ソナタ第11番
Johannes Loescher (Cologne, 2019) …ソナタ第3・7・8・9・12番
Christian Sager (Zurich, 2003) …ソナタ第1・4・10・16番
Workshop environment of Tielke (Hamburg, c. 1700) …ソナタ第2・5・13・14番
[弓]
Richard Moser (Cologne, 2019)
Daniel Koop (Cologne, 2016& 2017)
ヤン・フライハイト(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ミヒャエル・フライムート(アーチリュート、テオルボ)
ヨハネス・レッシャー(ヴィオローネ)
クリスティーネ・ショルンスハイム(Cemb)

録音:2020年9月14-18日、2021年4月7-10日/ケルン、ドイツ放送カンマームジークザール
ケルン在住、コンチェルト・ケルンのコンミスを務めるなど数々の名門古楽オケで演奏し、ソロでも意欲的な活動を続けるヴァイオリニスト平崎真弓。前作アル バム『スコルダトゥーラ(変則調弦)の技法』(PAS-1080/KKC-6314)が「レコード芸術」誌で特選盤になるなど国内でも高い評価を受け、一躍スコ ルダトゥーラのスペシャリストと目されています。そんな彼女にスコルダトゥーラの可能性をとことん掘り下げて書かれた『ロザリオ・ソナタ』はまさにうってつけ、 待ってましたと叫びたくなる好企画の登場です。
この一種異様な、技巧的にも楽器的にも扱いづらい演奏者泣かせの曲集に対して、平崎は複数のヴァイオリンを使用。各ソナタとの相性を吟味しながらしっか りと納得のいく全体を組み立てていきます。無数の調弦が織り成す緊張度と色彩、豊かな音楽性が、揺るぎない土台と煌めくファンタジーによって鮮烈かつ華 麗に鳴り響く、考え抜かれた本格演奏。ソロの素晴らしさはもちろんのこと、共演陣もショルンスハイムはじめ腕に覚えありの名人ぞろいで、ハイレベルなアンサ ンブルにも注目です。
PAS-1092
バッハ:カンタータ第35番『心も魂も乱れ迷い』 BWV35
トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564
カンタータ第169番『神にのみ心を捧げん』 BWV169
アレックス・ポッター(C.T)
レオ・ファン・ドゥセラール(Org)
イル・ガルデリーノ

録音:2020年9月7-9日/ドイツ、ゴスラー
バッハのカンタータ2作を収録。いずれも表情ゆたかなレチタティーヴォと技巧的なアリアが盛り込まれており、イタリア・オペラからの影響がみられます。ま たオルガン独奏を伴う協奏的なシンフォニアで始まるのも特徴。同じ音楽がチェンバロ協奏曲としても残されているので耳にしたことのある方も多いでしょう (BWV35のシンフォニアはBWV1059の第1楽章、BWV169のシンフォニアはBWV1053の第1楽章として知られるもの)。オルガン独奏曲『トッカータ、 アダージョとフーガ』をカップリングしており、全編でオルガンが活躍するアルバムとしても楽しめます。レオ・ファン・ドゥセラールはベルリン芸大教授で、オルガ ン、ピアノ、ピアノフォルテを弾き、数世紀にわたるレパートリーをもつ奏者です。
PAS-1093
ウィーン1905-1910
ウェーベルン:弦楽四重奏のための緩徐楽章
シェーンベルク:弦楽四重奏曲第2番Op.10 *
ベルク:弦楽四重奏曲第3番
リヒター・アンサンブル
マリエレ・レベ ル( * メゾソプラノ)

録音:2019年
ヴァイオリニストのルドルフォ・リヒター率いるリヒター・アンサンブルはガット弦で17〜20世紀の音楽を奏でるアンサンブル。新ウィーン楽派の作品を 集めたこのアルバムは、現代楽器による演奏では見落とされがちなロマンティックな側面、伝統的な語り口がニュアンス豊かに表現されています。
PAS-1094
コントラファクタ
ペルゴレージ:スターバト・マーテル(フアン・フランシス・デ・イリバレン編曲版)
フアン・フランシス・デ・イリバレン(1699-1767):Amen / Ave Maria / Ego sum panis vivus / Sabia extension / Ego dormivi / Te invocamus / Lamentacion 2a del Viernes Santo
マリア・エスパダ(S)
カルロス・メーナ(A)
エンリコ・オノフリ(指)
セビリア・バロックO

録音:2017年10月
ペルゴレージ死の年、1736年に作られた畢生の名作『スターバト・マーテル』は、瞬く間にヨーロッパ中で大流行しました。18世紀宗教作品の最も美しい成 果とされ、数えきれないほどの印刷譜や手書き譜が世界中の図書館に残されています。そこで、古楽界の大ヴァイオリニストにして指揮者としても活躍を続けるオ ノフリが目を付け録音したのは、各地に散らばり姿を変えていった後の『スターバト・マーテル』!このCDではスペイン、マラガ大聖堂のアーカイブに残っている5 冊の『スタバト・マーテル』の写本から、フアン・フランセス・デ・イリバレンが同大聖堂の楽長を務めていたときに演奏されたバージョンが取り上げられています。 原作を忠実に書き写すのではなく、ときに大胆な変更を加えた「イリバレン改訂版」にご注目ください。イリバレン自身の作品をカップリングしているのも面白いポ イントです。 (Ki)
PAS-1095
ブリテン:パーセルの歌曲編曲とカンティクル集
パーセル(ブリテン編):A Morning Hymn
パーセル(ブリテン編):If Music Be the Food of Love (第1バージョン)
パーセル(ブリテン編):How Blest Are Shepherds
ブリテン:カンティクル第1番『愛する人は私のもの』 Op.40
パーセル(ブリテン編):Music For a While
ブリテン:カンティクル第2番『アブラハムとイサク』 Op.51 *
パーセル(ブリテン編):Alleluia
ブリテン:カンティクル第3番『なおも雨は降る』 Op.55 **
パーセル(ブリテン編):Job's Curse
パーセル(ブリテン編):If Music Be the Food Of Love (第3バージョン)
パーセル(ブリテン編):Evening Hymn
デイビット・マンダーロー(T)
エドワード・ラシュトン(P)
アレックス・ポッター(*カウンターテナー)
オリヴァー・ピコン(**ホルン)
ブリテン(1913-76)は20世紀イギリス音楽のあらゆるジャンルに忘れがたい印象を残しましたが、小さな編成での声楽曲は特に魅力的 です。名作『カンティクル』からの3曲と、ブリテンの天才性があふれるパーセル歌曲の見事な編曲を組み合わせたプログラムです。
PAS-1097
青の間 〜17世紀パリのサロン音楽
ロベール・ド・ヴィゼー(c.1650-1665?after1732):前奏曲 ニ短調
セバスティアン・ル・カミュ(1610?1677):愛しい人よ、残酷なる愛しい人よ
ヴィゼー:パッサカリア ニ短調
セバスティアン・ル・カミュ:今でも愛するこの素敵な場所
作者不詳:あなたを愛することで、そう思っていた
ヴィゼー:アルマンド『おしゃべり』
ミシェル・ランベール(1610?1696):恋人の影
カミュ:平穏な日々を過ごしていました
カミュ:この木立の中では、もう愛せない
ヴィゼー:前奏曲 ハ短調
シャルパンティエ(1643?1704):かなしい砂漠
ヴィゼー:サラバンド ハ短調
ヴィゼー:前奏曲 イ短調
ヴィゼー:アルマンド イ短調
シャルパンティエ:ああ、夢見させておくれ
ヴィゼー:ロンドー『仮面舞踏会』
シャルパンティエ:私に苦悩をくれるもの
ヴィゼー:シャコンヌ イ短調
カミュ:夜が続くままに
シャルパンティエ:この森で恐れもせず
デボラ・ カシェ(S)
ソフィー・ファンデン・エインデ(テオルボ)

録音:2022年7月9-10日/ベルギー、ヘント、カペル・テルハーゲン
17世紀フランスで最大のサロンを抱えていたランブイエ侯爵夫人。その寝室は青を基調とした独特のもので「青の間 Chambre Bleu」と呼ばれました。また 彼女のサロンに出入りする女性たちは「プレッシューズ Precieuses」と呼ばれ、国境を越えたエレガントな空間で、洗練された会話を交わしていました。2人の 女性奏者が、この優美な世界を音楽で再現します。暗い色調の歌が多く、ふかみのある表現が特徴的です。 (Ki)

PAS-1101
ハイドン:ドイツ歌曲集
ティルシスに An Thyrsis
ごくありふれた話 Eine sehr gewohnliche Geschichte
ファーストキス Der erste Kuss
怠惰の賛美 Lob der Faulheit
不幸な恋の慰め Trost unglucklicher Liebe
誰もが考える、自分の選んだ人と Jeder meint, der Gegenstand
無関心 Der Gleichsinn
おお熱い涙よ、溢れよ O flies, ja wallend flies
父の墓で Auf meines Vaters Grab
宗教歌 Geistliches Lied
見捨てられた少女 Die Verlassene
私は大いに恋している / 功労者シルヴィウス Ich bin der Verliebteste / Derverdienstvolle Sylvius
編み物をする少女 Das strickende Madchen
人生は夢 Das Leben ist ein Traum
私を忘れないで / 少女の問いへの答え Vergiss mein nicht / Antwort auf die Frage eines Madchens
愛の歌 Liebeslied
この心臓をえぐる苦痛で Beim Schmerz, der dieses Herz durchwuhlet
満足 Zufriedenheit
別れの歌 Abschiedslied
アリス・フォクルール(S)
ピエール・ガロン(Cemb.フォルテピ ア ノ )

録音:2021年1月25-28日
ハイドンのドイツ語による歌曲集。アリス・フォクルールとピエール・ガロンはバロック音楽をレパートリーの中心としてきた人物で、ロマン派のリートから遡った 目線とは異なる解釈でこれらの歌曲を歌っています。バロックと古典の狭間でささやかに聴かせるラブソングや哲学的・宗教的な歌。家庭的な雰囲気のなか、優し く、時に激しく、ユーモアを交えながら歌われていきます。伴奏はチェンバロと古楽器ピアノを使い分けています。 (Ki)
PAS-1103
九重奏曲集
ニーノ・ロータ(1911-1979):九重奏曲(1959-1974)〜ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンのための
ハンス・アイスラー(1898-1962):九重奏曲第2番(1941)〜ヴァイオリン3、コントラバス、フルート、クラリネット、ファゴット、トランペット、打楽器のための
マルティヌー(1890-1959):九重奏曲第2番 H.374(1959)〜ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンのための
オクサリス
名手ぞろいのアンサンブルで魅了する「オクサリス」が3人の作曲家の九重奏曲を録音。ロータとマルティヌーの九重奏曲は同じ編成でどちらも1959年に書 かれました。しかしロータはそこから15年かけて曲を完成させ、マルティヌーはその年に世を去ります。メロディアスな歌にあふれる前者と、祖国への憧れと帰れ ぬ悲しみが漂う後者は何とも対照的です。アイスラーもまた祖国を離れた作曲家。ナチスの台頭で米国へ亡命後、ジョン・スタインベックのドキュメンタリー映画『忘 れられた村』の音楽を担当したことをきっかけに生まれたのがこの九重奏曲です。
PAS-1107
いちばん高貴な楽器 〜イタリア・ルネッサンス、リュートの技巧
フランチェスコ・ダ・ミラノ(1497-1543):ファンタジア第65番 / 第30番
ジョヴァンニ・マリア・ダ・クレマ(1492-1550):リチェルカーレ第2番
クローダン・ド・セルミジ(ca1490-1562)、フランチェスコ・ダ・ミラノ:Las je m’y plains
ヴィンチェンツォ・カピローラ(1474-1548):スパニョーラ風リチェルカーレ
フランチェスコ・ダ・ミラノ:2声のカノン
ペリーノ・フィオレンティーノ(1523-1552):ファンタジア第1番
フランチェスコ・ダ・ミラノ:ファンタジア第7番
フランチェスコ・ベンドゥージ(1553頃没):Ballo detto “Incognito”
フランチェスコ・ダ・ミラノ:ファンタジア第33番
ジャン・リシャフォール(ca1480-ca1547)、フランチェスコ・ダ・ミラノ:De mon triste deplais
ヴィンチェンツォ・カピローラ:リチェルカーレ第9番
フランチェスコ・ダ・ミラノ:ファンタジア第1番
ジュリオ・チェーザレ・バルベッタ(1540-1603):ファンタジア第7番
フランチェスコ・ダ・ミラノ:ファンタジア第15番 / 第34番“La Compagna”
オラツィオ・ヴェッキ(1550-1605):So ben mi chi ha bon tempo
フランチェスコ・ダ・ミラノ:ファンタジア第87番 / 第10番
ジョヴァンニ・マリア・ダ・クレマ:リチェルカーレ第15番
フランチェスコ・ダ・ミラノ:ファンタジア第61番
ジュリオ・セーニ・ダ・モデナ(1498-1561):ファンタジア第8番
フランチェスコ・ダ・ミラノ:ファンタジア第90番
ヴィンチェンツォ・カピローラ:リチェルカーレ第6番
フランチェスコ・ダ・ミラノ:ファンタジア第67番
アントニオ・ロッタ (1828-1903):リチェルカーレ第4番
フランチェスコ・ダ・ミラノ:ファンタジア第5番
ヨアン・アンブロシオ・ダルツァ(fl.1508):Calata alla spagnola
フランチェスコ・ダ・ミラノ:ファンタジア第22番
ルカ・ピアンカ(Lute)

録音:2020年8月25-28日
リュートの黄金時代と言われるイタリア・ルネッサンス。この時代のリュート作品は質・量ともに19世紀のピアノ作品に匹敵するものがあります。このCDではミ ケランジェロやモンテヴェルディと並び称され、「悪魔」とまであだ名された天才フランチェスコ・ダ・ミラノと、彼の弟子たちの作品を中心に収録しています。リュー トが16世紀に最も高貴な楽器と考えられていた理由が容易に理解できる素晴らしい楽曲たち。イル・ジャルディーノ・アルモニコ創設メンバーのルカ・ピアンカ による巧みな演奏でどうぞ。 (Ki)
PAS-1108(2CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988 マイケル・キーナー(Cemb)
使用楽器:William Dowd(1978), after Blanchet (1730)

録音:2017年6月26-30日/スイス、Moulin En Clarens
マイケル・キーナーは1950年生まれのスイスのチェンバロ奏者。ジュネーヴ音楽院でピアノとチェンバロを学んだのちアムステルダムでグスタフ・レオンハルト に師事。ブルージュ国際チェンバロコンクールで優勝。クリストフ・コワン、クイケン兄弟、寺神戸亮、イル・ジャルディーノ・アルモニコ、イル・ガルデリーノなどと 共演しています。2019年録音の『平均律』(PAS-1078)でも存在感ある力演を聴かせてくれたベテランがこのたび『ゴルトベルク』を録音。名曲中の名曲に 正面から向き合ったみごとな演奏です。1730年にN.ブランシェが製作した楽器をモデルに、1978年にパリのウィリアム・ダウドが製作したチェンバロを使用。 力強い低音が魅力のチェンバロで、表現豊かなゴルトベルクが展開されます。 (Ki)
PAS-1109
ルーベン・シャンソニエ 第2集
オケゲム:Les desloyaux ont la saison
作者不詳:Ou beau chastel
作者不詳:Ce que ma bouche
バルビニャン:Esperant que mon bien viendra
ビュノワあるいはオケゲム:Quant ce vendra
作者不詳:Donnez l'aumosne
ロバート・モートン:Le souvenir de vous me tue
作者不詳:Par malle bouche
オケゲム:Ma maitresse
作者不詳:Helas mon cueur tu m’occiras
フィルミヌス・キャロン:Helas que pourra
ウォルター・フライ:Ave Regina
アンナ・ダニレフスカヤ(ビウエラ・デ・アルコ、指揮)
ソッラッツォ・アンサンブル

録音:2021年/ベルギー、アントワープ、AMUZ
オケゲム、ビュノワ、フィルミヌス・キャロンといったフランドル楽派の有名な作曲家の作品が50曲、さらに現在では知られていない新発見の作品が12曲収録 されている写本、「ルーベン・シャンソニエ(1470-75)」を演奏するシリーズ第2集。第1集はPAS-1054で発売中です。 (Ki)
PAS-1110
愛の季節 〜イタリア・マドリガーレ集
ビアジョ・マリーニ:エルミニアの涙 Op.6 〜Senza Tancredi viva
ビアジョ・マリーニ:バレット第 2 番エントラータ
ジョヴァンニ・ロヴェッタ:Venga dal ciel migliore
ビアジョ・マリーニ:Augelino volante
ジョヴァンニ・ヴァレンティーニ:Ecco maggio seren
ビアジョ・マリーニ:バレット第 2 番バレット
ジョヴァンニ・ヴァレンティーニ:Fra bianchi gigli
ビアジョ・マリーニ:バレット第 2 番ガリアルダ
 Ridon le piagge
ジョヴァンニ・ロヴェッタ:Voi partite crudele?
ビアジョ・マリーニ:Donna mi chiami
 バレット第 2 番コレンテ
 Tu pur partisti
 Torna l’inverno frigido
 Tirinto mio
ジョヴァンニ・ロヴェッタ:Tutto lieto cantai
ビアジョ・マリーニ:バレット第 2 番プレティラータ
ハナ・ブラシコヴァ(S)
フリッツ・クレーマー(指)
ベルンヴォーカル

録音:2019年6月28日〜7月1日
「愛の季節」と題された、マリーニ、ロヴェッタ、ヴァレンティーニのマドリガーレ集です。前奏曲としてアンサンブルのメンバーである名ソプラノのハナ・ブラシコ ヴァが美しくも悲痛な「エルミニアの嘆き」を歌い、器楽曲(バレット)を挟み4つの歌のセクションで構成されています。四季が巡るように展開されていく珠玉の 声楽曲をお楽しみください。 (Ki)
PAS-1111
誇り高き鷲 〜初期鍵盤作品集
ヤコポ・ダ・ボローニャ:Non na el so amante
アンドレア・アンティーコ:Per dolor mi bagno el viso
フランチェスコ・ランバルディ:Toccata
作者不詳(ファエンツァ手稿):Ave Maris Stella
ジローラモ・カヴァッツォーニ:Inno Ave Maris Stella
アントニオ・ヴァレンテ:Chi la dirra disminuita
ヤコポ・ダ・ボローニャ:O ciecho mondo
アンドレア・アンティーコ:Occhi miei lassi
パオロ・クアリアーティ:Toccata dell’ottavo tono
ヤコポ・ダ・ボローニャ:Aquila altera
アンドレア・アンティーコ:Animoso mio desire
アンドレア・ガブリエーリ:Anchor che col partire
ランディーニ:Che pena e questa
アンドレア・アンティーコ:Le non vuol esser piu mia
エルコーレ・パスクィーニ:Anchor che col partire
フェデリカ・ビアンキ(クラヴィツィンバロム、チェンバロ)

録音:2021年/イタリア、プラート、聖ドメニコ教会
15世紀初頭からバロック時代の幕開けまでに書かれた、最初期の鍵盤音楽集です。ここで聴ける最古の作品は、ヤコポ・ダ・ボローニャやギョーム・ド・マショー の世俗歌曲を鍵盤楽器用に編曲した『ファエンツァ写本』(1400年〜1420年頃)によるもの。また、鍵盤楽器の為のオリジナル作品を集めた最古の印刷譜 (1517年)なども参照、鍵盤音楽の発展をたどります。タイトルの「誇り高き鷲 Aquila altera」はこのアルバムに収録されているヤコポ・ダ・ボローニャのマ ドリガーレです。 (Ki)
PAS-1112
アドニア 〜16世紀、堕ちた神へのラメント
フランチェスコ・ベンドゥージ(1553頃没):Io chiamo te per cui si volge e move (Se tu sapesti)
フランチェスコ・ベンドゥージ:Il ben ti venga - Bandura - La Falilela
作者不詳:Viva viva li galanti li amorosi tucti quanti che non
作者不詳:La nella region ricca e felice (Se per fedel)
フィリップ・ヴェルドロ(1480頃-1531頃):O dolce notte
作者不詳:In una parte del superbo e bello uscio (Sine nomine)
ジャック・アルカデルト(1504 or 1505-1568):Donna, quando pietosa
作者不詳:Co I bianchi cigni (Poiche la lingua mia)
ヨアン・アンブロシオ・ダルツァ(1508頃活躍):Calata di Strambotti - Saltarello - Piva
ジャック・アルカデルト:Il bianco e dolce cigno
ボル・ズリアン(1987-):Lute improvisation on "Se lieta"
フィリップ・ヴェルドロ:Se lieta e grata morte
ジョヴァンニ・ジャコモ・ガストルディ(1554-1609):Caccia d'Amore
アレッサンドロ・デモフォン(15世紀活躍):O del mondo Tiranno (Vidi hor cogliendo rose)
チプリアーノ・デ・ローレ(1565没):Mia benigna fortuna
アドリアン・ヴィラールト(1490頃-1562):Questa anima gentil
バルトロメオ・トロンボンチーノ(1470頃-1535頃):Non val acqua
ジョルジョ・マイネリオ(1530〜40頃-1582)):Tedescha
ジョルジョ・マイネリオ:Son due fiaccole ardenti (Schiarazula marazula)
マ ーラ・ウインター(トラヴェルソ 、指 )
パイドロス

録音:2021年
ギリシャ神話『ヴィーナスとアドニス』と、アドニスの死への嘆きをあわらにする儀式的な「アドニア祭」は長きにわたって語り継がれ、イタリア・ルネサンス期に おいても多くの人々を魅了し、創作の原動力にもしました。「アドニア祭」は、運命に奪われた愛の嘆きであると同時に、束の間の快楽と欲望に酔いしれる舞踏であ り、美学と愛、不道徳、恍惚の死といったテーマがないまぜになっています。
アンサンブル「パイドロス」は歌とトラヴェルソ・コンソート、リュート、打楽器からなるグループ。CDには器楽のみの曲も含まれ、全体で一つの物語を聴くよう な大きな構成に仕上がっています。
PAS-1113
ビウエラのビートで
アタウアルパ・ユパンキ:Huajra
作者不詳:La siete de Abril
フアン・デ・ディオス・フィリベルト(1885-1964):Caminito
エルネスト・タリアフェッリ(1889-1973):Passione
アベル・フレウリ(1903-1958):Ausencia
ルイス・デ・ナルバエス(1500頃-1555から1560):Diferencias sobre Guardame las vacas
作者不詳:Zamba da Vargas
ルイス・アルベルト・フェルナンデス(1987-):El pollo Ricardo
アタウアルパ・ユパンキ:Paisano errante
アベル・フレウリ:Trinos y alas
ルイス・デ・ナルバエス:Cancion del Emperador
アベル・フレウリ:Estiole pampeano
アニバル・トロイロ(1914-1975):Maria
ビセンテ・グレコ(1886-1924):Ojos negros
アベル・フレウリ:Tonada
エルネスト・ポンツィオ(1885-1934):Don Juan
アルベルト・カステヤノス(1892-1959):Ausencia
アタウアルパ・ユパンキ:Lloran las ramas del viento
ルイス・デ・ミラン(1500頃):Pavana
ホアキン・マウリシオ・モラ(1905-1979):Margarita Gauthier
オスバルド・フレセド(1897-1984):Via mia
ダウランド:Melancholy Galliard
アレホ・デ・ロス・レイエス(G)

録音:2017年6月29日-7月2日
アレホ・デ・ロス・レイエスはアルゼンチンのギター奏者。タンゴ好きの祖父や、クラシックギター奏者で教師であった両親のもとアルゼンチンの民族音楽に親し み育ちました。クラシックやタンゴのみならず古楽器についても本格的に学び、ヨーロッパで演奏活動を展開しています。
このアルバムは、長い時間軸の中で構成されたギタープログラム。「アーティキュレーション、リズム、ルバートといった概念が、古楽とアルゼンチンタンゴにおい て同様に重要であることに気付いたことは、私にとって驚きでした」と語るアレホ・デ・ロス・レイエスの特質が感じられる1枚となっています。 (Ki)
PAS-1115
C.P.E.バッハ:オラトリオ『イエスの復活と昇天』 Wq.240 ローレ・バイノン(S)
キーラン・キャレル(T)
アンドレアス・ヴォルフ(Br)
フラマン放送cho
バルト・ファン・レイン(指)
イル・ガルデリーノ

録音:2021年6月15-18日
父バッハの受難曲をバロック時代の頂点とすれば、C.P.E.バッハは全く新しい道でオラトリオを創作したと言えます。それは新しい音楽を求めるハンブルク の聴衆に向けたもので、教会ではなくコンサートホールで演奏されることで聴衆の反応を見ながら音楽を進めていくような効果が見えてくるようになります。この 『イエスの復活と昇天』はハイドンのオラトリオや、モーツァルトの『魔笛』のパミーナのアリアにも影響を及ぼしたとされる作品で、C.P.E.バッハ自身も、出版社 のブライトコプフに宛てて「これは私が書いた中で最高の作品だ」と語っています。
PAS-1116
ヨハン・ヒュイス (1942-):チェンバロ作品集
これはパッサカリアではない
種々の形式による4つのエチュード
(トッカータ形式のエチュード / 自問形式の左手用エチュード /
舞曲形式のエチュード / 練習曲形式のエチュード)
ブレワイス氏のトンボー
チェンバロの為の3つの小品...
(ダダイスト/ 無題 / 遮られたカンティレーヌ)
月並みな風景
禁断音程上のファンタジア
グイ・ペンソン(Cemb)

録音:2021年
フランドルの作曲家・チェンバロ奏者のヨハン・ヒュイスは、ブルージュ古楽音楽祭のコンクールで約40年間会長を務め、コンクールのためにいくつかのチェン バロ作品を作曲しました。弟子でのひとりであるグイ・ペンソンがその音楽を録音。珍しい現代のチェンバロ作品集です。 (Ki)
PAS-1118(2CD)
前奏曲・間奏曲・後奏曲〜ショパン、ドビュッシー、リゲティ、クルターク:ピアノ作品集
[CD1]
リゲティ:練習曲集 第2巻 第8曲「金属」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第1曲「霧」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第1番ハ長調「最愛の人を待ち焦がれる」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第11曲「交代する三度」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第2番イ短調「苦しい瞑想、遠くには荒れ果てた海」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第10曲「カノープ」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第3番ト長調「小川の歌」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第10曲「沈める寺」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第4番ホ短調「墓の上で」
クルターク:ヤーテーコック(遊び) 第5集「前奏曲」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第5曲「アナカプリの丘」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第5番ニ長調「歌の響く木」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第8曲「オンディーヌ」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第6番ロ短調「郷愁」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第2曲「帆」
リゲティ:練習曲集 第2巻 第11曲「不安定なままに」〜クルタークのために
ショパン:24の前奏曲 Op.28第7番イ長調「楽しい思い出は香水のように記憶の中を漂う」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第4曲「夕べの大気に漂う音と香り」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第8番嬰へ短調「雪、風、吹き荒れる嵐。しかし私の悲しい心はもっとひどい嵐」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第7曲「西風の見たもの」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第9番ホ長調「預言者の声」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第4曲「妖精たちはあでやかな踊り子」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第10番嬰ハ短調「落下傘」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第8曲「亜麻色の髪の乙女」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第11番ロ短調「乙女の願い」
クルターク:ヤーテーコック(遊び) 第5集「亜麻色の髪の激怒した乙女」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第12曲「花火」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第12番嬰ト短調「夜の騎行」
[CD2]
ショパン:24の前奏曲 Op.28第13番嬰ヘ長調「見知らぬ土地の星降る夜、遠く愛しい人を思いながら」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第7曲「月の光が降り注ぐテラス」
リゲティ:練習曲集 第2巻 第9曲「眩暈」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第14番変ホ短調「海の嵐」
クルターク:ヤーテーコック(遊び) 第9集「枯葉」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第2曲「枯葉」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第15番変ニ長調「しかし死はその陰に」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第3曲「ヴィーノの門」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第16番変ロ短調「奈落へ向かって」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第9曲「遮られたセレナード」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第17番変イ長調「彼女は私に、愛してると言った」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第5曲「ヒース」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第18番へ短調「暗示」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第11曲「パックの踊り」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第19番変ホ長調「翼よ、あなたのもとへ。私の最愛の人」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第3曲「野を渡る数」
リゲティ:練習曲集 第1巻 第5曲「虹」
クルターク:ヤーテーコック(遊び) 第5集「コラール」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第20番ハ短調「葬送」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第6曲「奇人ラヴィーヌ将軍」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第21番変ロ長調「ひとり懺悔の場へ」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第1曲「デルフィの舞姫」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第22番ト短調「反乱」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第12曲「ミンストレル」
リゲティ:練習曲集 第2巻 第10曲「魔法使いの弟子」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第23番ヘ長調「ナーイアス(妖精)の戯れ」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第9曲「ピックウィック卿を讃えて」
ショパン:24の前奏曲 Op.28第24番ニ短調「血、欲望、死」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第6曲「雪の上の足跡」
リゲティ:練習曲集 第1巻 第2曲「開放弦」
※ショパンの楽曲につけられた標題はアルフレッド・コルトーによるもの
ヤン・ミヒールス(P)
[使用楽器]ショパン、ドビュッシー:Erard 1894 / クルターク、リゲティ:Steinway 1876

録音:2022年2月ベルギー、メルデルト・スタジオ
ョパンの24の前奏曲には、そのスペシャリストというべき巨匠ピアニストのアルフレッド・コルトーによる、各曲の印象をもとにした標題めいたものが残され ています。1991年ブリュッセル・エリザベート王妃国際音楽コンクール優勝の経歴を持つベルギーの敏腕ピアニスト、ヤン・ミヒールスはそこからさらにイマジネー ションを膨らませ、音楽的にも密接な関係を持つドビュッシーの前奏曲を組み合わせ、さらにリゲティとクルタークを織り交ぜた、凝りに凝ったプログラムを作り上 げました。誌的なイメージの連関が紡ぐ無二の世界をお楽しみください。ショパンとドビュッシーを1894年のエラール・ピアノ、クルタークとリゲティを1876年 のスタインウェイ・ピアノで奏でており、楽器の音色の違いにも注目。19世紀パリのサロンで行われた、未来の音楽を内包した音楽会といった趣です。
PAS-1120
芸術的共鳴 〜17世紀イタリアのアーチリュート&テオルボ作品集
ピッチニーニ(1566-1638頃):トッカータ第20番/トッカータ第15番/ガリアルダ第3番
ピエトロ・パオロ・ライモンド(after 1578-1647):トッカータ/フーガ
チプリアーノ・デ・ローレ(?-1565)、ジョヴァンニ・バッティスタ・スパーディ(?-1590):別れのときは
ピエトロ・パドロ・メッリ(1575-1620):半音階的カプリッチョ/ガリアルダ「ラ・クラウディアーナ」/ガリアルダ「ラ・ファ
ルネーゼ」/コレンテ「ラ・サンソーナ」
マウリツィオ・カッツアーティ(1616-1678):バレット第6番
カプスペルガー(1580-1651):トッカータ第2番アルペッジャータ/パッサカリア/コレンテ第1番/トッカータ第6番/ヴィラネッラ「浮世はお世辞にも」/ガリアルダ第13番/半音階的コレンテ第7番
ピッチニーニ:トッカータ第7番/ガリアルダ第3番/トッカータ第4番/アリア「フォリア・ロマネスカ」 / トッカータ第11番/コレンテ第2番/チャコーナ
ルカ・ピアンカ(アーチリュート、テオルボ)

録音:2021年
17世紀初頭、イタリアの音楽は大きな変革を遂げました。ポリフォニーの厳しい制約から解放され、単旋律の歌によるモノディーというジャンルが発展したので す。その伴奏者として登場したアーチリュートやテオルボといった新しい撥弦楽器には、歌われる人間の情熱を説得力を持って支えるために、音色、強弱、緩急を駆 使した即興的かつ饒舌な演奏が要求されました。そうして高められた奏法は独奏曲にも反映され、質の高い楽曲が残されることとなります。イル・ジャルディーノ・ アルモニコ創設メンバーのルカ・ピアンカが、そうして高められた独奏曲を華麗に奏でたアルバムです。 (Ki)
PAS-1121
カプリッチョ・アパッショナート 〜シューベルト&ツェルニー:ピアノ・ソナタ集
シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D.958(1828)
ツェルニー:ピアノ・ソナタ第6番『グランド・ソナタ』 ニ短調 Op.124(1827)
アウレリア・ヴィソヴァン(フォルテピアノ)
[使用楽器:Jakob Bertsche製(1815年頃、ウィーン)に基づく、Robert Brown製作のコピー(2015年)]

録音:2021年9月14-17日/ドイツ、ヴァレー、オルガンセンター
シューベルトとツェルニーは同じ街に住み、それぞれの方法論でベートーヴェンの作曲法を継承した同時代人。このアルバムではベートーヴェンから影響を受けつ つも独自の語法を展開した2人のピアノ・ソナタを、当時の楽器のコピーで聴き比べることができます。とくにツェルニーはベートーヴェンの直弟子で多作家であっ たにも関らず、ピアノ教育者的な価値ばかりの作曲家として認識されている節がありますが、大変充実した作品を残していることが分かります。
シューベルトのソナタ第19番はハ短調という調性やその曲想から明らかにベートーヴェンを意識したものと言え、『32の変奏曲 ハ短調』や『悲愴ソナタ』との 親和性もよく指摘されますが、のびやかに歌うメロディ、豊かな転調といったシューベルトならではの魅力も満載の名品です。
ツェルニーのソナタ第6番は全7楽章、50分近い長さを持ち、『グランド・ソナタ』と題された作品。他の番号のソナタと比べ破格に大規模であり、ベートーヴェ ンの『ハンマークラヴィーア』より後に書かれていることから、敬愛する師の大曲を受けてツェルニー流「ソナタの限界」「ピアノの限界」を極めんと書かれた意欲 作と考えられます。大胆な和声と卓越した技巧、中ほどに(ベートーヴェン得意の!)変奏曲を持った独特な構成など、異彩を放つ作品です。
アウレリア・ヴィソヴァンはルーマニアのピアニスト、チェンバリスト、フォルテピアニスト。2019 年ブルージュ国際古楽コンクールのフォルテピアノ部門で優勝、 国際的に活躍している名手です。ツェルニーの大ソナタでは鬼気迫る迫真の演奏を披露!
PAS-1122
ダッラーバコ(1710-1805):チェロ作品集
チェロ・ソナタ 変ホ長調 ABV37
チェロ二重奏曲 ヘ長調 ABV48
チェロ・ソナタ ト長調 ABV28
チェロ二重奏曲 イ短調 ABV49
二重奏曲 ト長調 ABV47
チェロ・ソナタ第6番ニ短調 ABV45
エリナー・フレイ(Vc)
キャサリン・ジョーンズ(Vc)
ミケーレ・パゾッティ(テオルボ)
フェデリカ・ビアンキ(Cemb)

録音:2022年4月4-6日/アントワープ、AMUZ
ジュゼッペ・クレメンテ・ダッラーバコ1710-1805)は、作曲家兼ヴァイオリニストとして有名なエヴァリスト・フェリーチェ・ダッラーバコ1675-1742) の息子。バッハが無伴奏チェロ組曲を作曲したのとほぼ同時期に、ミュンヘンでチェロを習いながら、少年時代を過ごしていました。そして高い技術を得た数 年後、1729年にボンのケルン選帝侯の宮廷でチェリストとして働き始めたのを皮切りに、ロンドン、パリ、ウィーンなどヨーロッパ各地を渡って名声を集めます。 そんな息子ダッラーバコのチェロ作品は、フランスの優雅さ、ドイツの論理性、イタリアの名人芸、すべてを兼ね備えるバラエティに富んだ曲想が魅力。古楽チェロの 名人パオロ・べスキに師事したカナダ系アメリカ人のチェロ&ガンバ奏者、エリナー・フレイによる深みのある演奏でお楽しみください。低音に寄った編成から、独 特の輝きが立ちのぼります。 (Ki)
PAS-1124
ある皇帝のカントールの肖像 〜ヨハネス・トゥールー(1460頃活躍):作品集
「Adieu m’amour, adieu ma joye」
「O generosa nata David」
「O gloriosa regina mundi」
「Mais que ce fut secretement」
「O castitatis lilium」
「O florens rosa」
「Fors seulement」
「O gloriosa regina mundi in varia prolationes species」
「Magnificat」
(Magnificat, Et exultavit - Quia respexit, Quia fecit - Et misericordia,
Fecit potentiam - Deposuit potentes, Esurientes - Suscepit Israel,
Sicut locutus - Gloria Patri, Sicut erat)
「Mon ?il lamente」
「Missa Mon ?il」
(Kyrie - Gloria - Sanctus - Agnus Dei)
ヴォイチェフ・セメラード(指)
カペラ・マリアーナ

録音:2021年
Tonrroutt、Thauranth、Tauront、Taurath、Torenthとさまざまな綴りで書き記されいくつかの写本に登場するヨハネス・トゥールー(Johannes Tourout)は、長い間謎に包まれていた作曲家。ハプスブルク家の皇帝フリードリヒ3世の礼拝堂でカントールを務めていた人物で、高い作曲技術を持ち、中欧で とても人気があったようです。まとまった録音は珍しく、ミサ曲やラテン語のモテット、フランス語による世俗的なシャンソンなど15世紀のポリフォニーの幅広い様 式が収められたこのアルバムは、資料的にも大変貴重なものと言えます。 (Ki)
PAS-1126
テレマン:低音のないヴァイオリン作品集
メランテ氏による4つのヴァイオリンのための協奏曲 ト長調 TWV 40:201
『忠実な音楽の師』より 第20課 二重奏曲 ト長調 TWV 40:111
メランテ氏による4つのヴァイオリンのための協奏曲 ト長調 TWV 40:202
6つの二重奏曲第2巻より 第1番ト長調 TWV 40:124
6つの二重奏曲第2巻より 第3番ロ短調 TWV 40:126
テレマン氏による4つのヴァイオリンのためのソナタ ハ長調 TWV 40:203
6つの二重奏曲第2巻より 第2番イ短調 TWV 40:125
二重奏のための6つのカノン風ソナタより 第3番 ニ長調 TWV 40:120
二重奏のための6つのカノン風ソナタより 第1番 ト長調 TWV 40:118
低音を伴わないソナタ集より 第1番二重奏曲 ニ長調 TWV 40:103
イマジナリウム・アンサンブル “THE SHARP BAND”
[メンバー]
エンリコ・オノフリ(音楽監督、ヴァイオリン)
使用楽器:18世紀初頭イタリア、作者不明/タルティーニの弓を複製したP.ジェルモーネ製のバロック弓
アレッサンドロ・タン ピ エーリ(第 2ヴ ァイオリン )
使用楽器:2014年ラヴェンナ、M.ミノッツィ製/1730年頃のイギリス・モデルに基づくM.ゴッテロ製のバロック弓
ボリス・ベゲルマン(第 3ヴァイオリン)
使用楽器:2009年ローマ、E.アッティリ製/F.ウンベルト・ドロス製のバロック弓
マリア・クリスティーナ・ヴァシ(第4ヴァイオリン)
使用楽器:1791年ウィーン、マティアス・ティール製/1730年頃のイタリア・モデルに基づくR.アシュメッド製のバロック弓

録音:2022年8月14-17日/イタリア、モンダイーノ、テアトロ・ディモーラ・ラルボレート
「Sharp violins proclaim... 鋭いヴァイオリンの音色が、嫉妬と絶望、怒りと憤り、苦痛と情熱を歌う。美しく気高い貴婦人のために―」ジョン・ドライデンの『聖 セシリアの日のための歌』にある言葉からアイデアを喚起されたエンリコ・オノフリが、さまざまな感情による対照的なムードをヴァイオリンのみで表現する意欲的な アルバムを発表。彼の組織するイマジナリウム・アンサンブルは一時的に低音不在となり、少数のヴァイオリンがすべてを担う「シャープ・バンド」に姿を変えました。
テレマンは通奏低音のない室内楽作品を数多く残しています。なかでもヴァイオリン4本のみによる協奏曲は他に類をみない珍しい編成の作品であり、また様々な 楽器で演奏可能な二重奏曲も、多様なスタイルと深い表現力が組み込まれた逸品ぞろい。近い音域でぶつかり合い火花を散らしながら駆け抜けたかと思えば、美し い和声に支えられ綿々たる歌を綴っていく、鋭くかつどこまでも繊細、まさにシャープな音楽の饗宴です。今回オノフリが目指す世界にうってつけの作品が選ばれま した。
古楽ヴァイオリン界で人気・実力ともにひとつの頂点を成すオノフリと共演するメンバーは、タンピエーリ、ベゲルマン、ヴァシの3人。いずれもオノフリと長い付 き合いがあるお馴染みの奏者で、もはや以心伝心と言えるアンサンブルの妙に驚嘆させられます。
「メランテ氏による」という作品がありますが、これはテレマン(Telemann)のアナグラムによる別名(Melante)。イタリア受けを狙った遊び心ある署名です。 (Ki)
PAS-1127
ルシタニア帝国 〜ポルトガル・バロックの秘宝
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ(1692-c.1755-):ディヴェルティメント第1番 ハ短調 *
ジョヴァンニ・ボノンチーニ(1670-1747):Mio sposo t’arresta
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第2番ト長 調 *
フランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダ(1703-1754):Nell’incognito soggiorno / Ogni fronda ch’e mossa dal vento
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第3番イ短 調 *
リナルド・ディ・カプア(c.1705-c.1780):Nacqui agli affanni in seno
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第4番ニ短調 *
フランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダ:Camminante che non cura
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第5番ホ短調 *

* F.M.Jalotoによる合奏協奏曲版
アナ・クインタンス(S)
フーゴ・オリベ イラ(Br)
エンリコ・オノフリ(Vn,指)
レアル・カマラ

録音:2022年11月23-26日ポルト、サン・ベント・ダ・ビトリア修道院
18世紀のポルトガルとイタリアの音楽のつながりに焦点を当て、知られざる音楽を探求するべく結成された、名ヴァイオリニスト・オノフリ率いる「レアル・カマ ラ」のデビュー盤。ポルトガル王ジョアン5世(1689-1750)の時代に宮廷で演奏された音楽を取り上げ、いきいきと命を吹き込みます。
宮廷楽団のコンマスを務めていたピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノのディヴェルティメントに、ローマで学んだポルトガルの作曲家フランシスコ・アントニオ・ デ・アルメイダのアリア、イタリアの作曲家リナルド・ディ・カプアとジョヴァンニ・ボノンチーニのアリアを挟み込んで構成。イタリア風でありながら一癖ある響き が極上の演奏で楽しめます。 (Ki)
PAS-1129
ウェーベルン&バッハ:弦楽四重奏とフーガの技法
バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥスI〜IV「基本フーガ」
ウェーベルン:弦楽四重奏のための5つの楽章 Op.5(1909)
バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥスV〜VII「ストレッタ・フーガ」
ウェーベルン:弦楽四重奏のための6つのバガテル Op.9(1913)
バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥスVIII〜XI「2重・3重フーガ」
ウェーベルン:弦楽四重奏曲 Op.28(1937-38)
バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥスXII, XIII「鏡像フーガ」
バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥスXIV「未完の4重フーガ」
ロドルフォ・リヒター(Vn )
リヒター・アンサンブル
[演奏ピッチ] バッハ A=415Hz ウェーベルン A=432Hz

録音:2019年6月30日-7月3日/フランス、ヴィレノア
バッハは20世紀の作曲家からも偉大な対位法の権威として認識されていました。ウェーベルンも例外ではなく、「バッハにはすべてが含まれている」とさえ 評しています。このふたりの作曲家を並べて、隠れたつながりを浮き彫りにしようという企画。
『フーガの技法』はバッハ対位法芸術の総決算であり、たったひとつの主題を使ってあらゆるフーガの可能性を網羅していく作品。最高度の作曲技術を用い ながらも、人間的な感情を否定することなく精神的な高まりのある音楽を展開。未完となった最終フーガでは大きな抑揚をもった歌と精緻極まりないフーガが結 合され、絶筆箇所の直前にはBACH音列の主題が登場します。
ウェーベルンは寡作ながら、生涯を通して弦楽四重奏のための作品を書きました。伝統的な編成と対位法技術を用いつつ、無調の世界に無駄を削ぎ落した最 低限の音符を並べていく独特のスタイルは、繊細であると同時に力強くもあり、理論のみで語り切れない音楽の在りようはバッハと通じ合うものがあります。最 後の室内楽曲である「弦楽四重奏曲 Op.28」はBACH音列を含む12音技法で書かれた作品。
『フーガの技法』を曲種ごとのセクションに分け、ウェーベルンの作品を年代順に挟み込んでいく構成で、全曲をガット弦で演奏。近い音色で奏でることによ り、ふたりの親近性が如実に表れてきます。バッハも基本的には弦楽四重奏編成で、楽曲の音域に合わせてヴィオラを2本にし、曲によってはヴィオローネやチェ ンバロを追加。
企画のみならず、演奏の素晴らしさが特筆もの。各パートが実に活き活きと歌われています。ここまでバッハとウェーベルンの音楽が力強く迫ってくる演奏は そうありません。もはや時代そのものがステレオ効果で迫ってくるような強烈な存在感を放つアルバムです。CDジャケットに用いられているのはシェーンベルク 画『思考』。 (Ki)
PAS-1130
ヘンデル:主は言われた HWV232
フェッランディーニ(c.1710-1791):聖母マリアの嘆き
デボラ・カシェ(S)
レイチェル・レドモンド(S)
ソフィー・レナート(Ms)
バルト・ファン・レイン(指)
フラマン放送cho
イル・ガルデリーノ

録音:2022年5月23-25日アントワープ、Amuz
ヘンデルの『主は言われた Dixit Dominus』は作曲家22歳の時の作品。ローマ滞在中に書かれたもので、イタリア音楽からの影響がみられます。音楽はとに かく劇的で、のっけからテンション激しく合唱と独唱が乱れ飛び、器楽も大胆なまでに協奏的に盛り上がります。終曲の息もつかせぬ展開がまた強烈。フラマン放 送合唱団とイル・ガルデリーノの意欲十分、熱気にあふれた演奏が、曲の持ち味をより明快に引き出しています。
イタリアの作曲家フェッランディーニの『聖母マリアの嘆き』は一時期ヘンデルの作品として伝わっていたもの。音響的には静かめですが、きしむような音のぶつ けかたが劇性をはらみ、心をえぐります。2作を聴き比べることによって、ヘンデルがイタリア書法の旨味を巧みに消化していることがわかるでしょう。 (Ki)
PAS-1132
テレマン:オラトリオ『解放されたイスラエル』 TWV.6:5
ヨハン・ハインリヒ・ローレ(1716-1786):オラトリオ『解放されたイスラエル』 V.I:II
ミリアム・フォイエルジンガー(S)
エ ルヴィラ・ビ ル(Ms)
ダニエル・ヨハンセン(T)
アンドレ・モルシュ(Bs)
セバスティアン・ミルス(Bs)
ペーター・ファン・ヘイゲン(指揮 )
イル・ガルデリーノ

録音:2022年8月16-19日/ベルギー、ブルージュ
モーセの十戒で有名な旧約聖書の「出エジプト記」に基づく、イスラエルの民がエジプトの奴隷から解放される物語。ヘンデルのオラトリオ『エジプトのイスラエル 人』が比較的知られていますが、テレマンもまた同じ題材を基にしたオラトリオを書いています。作曲家後期の作品にあたり、その筆致は驚くほど充実。迫力たっぷ り、聴き応え満載の音楽です。同じ題材による知られざるドイツの作曲家ヨハン・ハインリヒ・ローレの作品も収録。こちらもまた充実した内容で、なかなかに聴か せる音楽です。 (Ki)
PAS-1136
ジャック=フィリップ・ラモニナリ(1707-1802):2つのヴァイオリンと低音のための6つのソナタ Op.1(1749) ヘミオリア

録音:2021年11月/フランス、アラス
※世界初録音
ジャック=フィリップ・ラモニナリは18世紀初頭に北フランスで生まれた作曲家で、ヴァイオリニストとしても活躍しました。世界初録音となるこの「作品1」は 急緩急の3楽章からなるトリオ・ソナタ6曲で構成された曲集で、ラモニナリが当時のイタリア音楽に精通していたことを伝えるものです。ラモーのようなフランス 趣味も感じますが、よりイタリアのスタイルに近い音楽と言えるでしょう。
2008年創設のフランスの古楽アンサンブル「へミオリア」は、イタリア音楽のレパートリー開拓に重きを置いて活動するグループ。同時に自国の作曲家の発掘 にも力を注いでいます。 (Ki)
PAS-1138
ルネサンス期パルマ、ファルネーゼ宮廷の音楽
チプリアーノ・デ・ローレ(1515/16-1565) / ジローラモ・ダッラ・カーサ(?-1601) / オラツィオ・バッサーニ(c.1550-1615):Io canterei d’amor si novamente
リュートのロレンツィーニ(?-1608):Branle
ピエトロ・ポンティオ(1532-1596):Urbs beata Jerusalem
ファブリツィオ・デンティーチェ(1539-1581):Amor che degg’io far / Volta de Spagna
クラウディオ・メールロ(1533-1604):Dunque fia ver dicea che mi convegna / Ingiustissimo Amor, perche si raro / La Pazza
ジャケス・デ・ヴェルト(1535-1596):Il dolce sonno mi promise pace / Amor io fallo e veggio il mio fallire
サンティーノ・ガルシ・ダ・パルマ(1542-1604):Ballo del Serenissimo Duca di Parma
ゴットフリート・パーマーツ(fl.1576-1578):Gloria
ジョスキーノ・ペルソエンス(c.1530-c.1590):Nell’aria in questi di
ジョルジョ・マイネリオ(c.1535-1582):La Fiamenga
クラウディオ・メールロ:Sa questo altier ch’io l’amo e ch’io l’adoro
チプリアーノ・デ・ローレ / ジローラモ・ダッラ・カーサ:Qual’e piu grande o amore
フローリス・デ・レイケル(リュート、ルネサンスギター)
ラタス・デル・ビエホ・ムンド

録音:2022年7月3-5日/ベルギー、リール、イエズス会教会
16世紀のパルマは、ファルネーゼ家のもと一流音楽の名所として発展していました。その宮廷には多くの名音楽家が集結し、器楽やマドリガーレの発展に大き な影響を与えています。その熱気が感じられる、パルマの音楽遺産の豊かさを再発見するアルバムです。 (Ki)
PAS-1140
バッハ・フラグメンツ 〜ギエルミ補完によるオルガン作品集
幻想曲 ハ長調 BWV573*
ソナタ ニ短調(無伴奏ヴァイオリン・ソナタBWV1001による)[アダージョ / フーガ / シチリアーナ / プレスト] **
幻想曲とフーガ ハ短調 BWV562*
おお悲しみよ、心の嘆きよ BWV Anh.200*
おお人よ、汝の大いなる罪を嘆け BWV622
フーガの技法 BWV1080より[コントラプンクトゥスI / コントラプンクトゥスXIV *]
アリア BWV991*
暁の星のいと美しきかな BWV764*
イエス、わが喜び BWV753*
イエス、わが喜び BWV1105
幻想曲とフーガ ハ短調 BWV537***

*= 断片からギエルミが補完
**=フーガのみバッハ自身、他の楽章はギエルミによる編曲
*** =断片からバッハの弟子ヨハン・ルートヴィヒ・クレプスが補完したと思われる作品
ロレンツォ・ギエルミ(Org)

録音:2023年7月14-15日/ドイツ、ローゼンハイム、聖ニコラウス教会
名鍵盤奏者ロレンツォ・ギエルミによるバッハのオルガン作品集。テーマは「断片」。未完成だったり消失したりして部分的な楽譜しか現存しない楽曲をあつめ、 なんとみずから補完して演奏。
フーガのみバッハが編曲している無伴奏ヴァイオリン・ソナタ BWV1001はギエルミが他の楽章を編曲し全曲オルガンで演奏。『フーガの技法』の未完4重フー ガもギエルミ補筆完成版で収録。様々な未完成作品をギエルミが曲として完結させた注目盤。
BWV537はバッハ自身の筆による楽譜が残っておらず、未完成だったものを弟子のクレプスが完成させたと言われる作品。のちにエルガーが管弦楽用に編曲 した作品でもあり重厚な音楽が展開されます。 (Ki)
PAS-1141
ダッラーバコと変奏の技法
ジュゼッペ・クレメンテ・ダッラーバコ(1710-1805):チェロ・ソナタ ニ長調 ABV39
3本のチェロのための三重曲第1番変ロ長調 ABV54
チェロ・ソナタ ハ長調 ABV20(エラナー・フレイによる変奏付)
3本のチェロのための三重曲第2番ト長調 ABV55
チェロ・ソナタ ニ長調 ABV21(エラナー・フレイによる変奏付)
エラナー・フレイ(Vc)
アッカデミア・デ・ディッゾナンティ

録音:2023年6月カナダ、キングストン、イザベル・ベイダー劇場
エヴァリスト・フェリーチェ・ダッラーバコ(1675-1742)の息子でチェロの名手だった作曲家、ジュゼッペ・クレメンテ・ダッラバーコ(1710-1805)。そ の音楽に入れ込み研究と演奏、録音を重ねるチェロ奏者エラナー・フレイによる新しいアルバムの登場です。冒頭のソナタ ABV39は終楽章が変奏曲になっていて、 チェロ技法の粋を尽くした音楽が展開される逸品。これにならい、フレイは他のソナタの終楽章も自ら変奏曲に仕立てあげ演奏。この作曲家を研究してきた彼女な らではの企画といえます。通奏低音なしでチェリスト3人が重奏するトリオも面白い作品です。 (Ki)
PAS-1143
フィリップ・デ・モンテ:マドリガーレ・スピリチュアーレ
フィリップ・デ・モンテ(1521-1603):
5声のマドリガーレ・スピリチュアーレ第1巻(1581)
L’alto consiglio alhor
Perche non la lego
Un foco sol la Donna
Cangiar obietto
Quando il turbato mar
E se talhor la barca
S’el breve suon
Che fia, quando udira(コスタンツォ・ポルタ:4声のマドリガーレ第1巻(1555))
Vorrei l’orecchia haver
Amor alza le voci
Signor chi n’esporra
O pur perche dobbiam
6声のマドリガーレ・スピリチュアーレ第1巻(1583)
Vergine pura(チプリアーノ・デ・ローレ:5声のマドリガーレ第3巻(1548))
Vergine pura
Stella del nostro mar
6声と7声のマドリガーレ・スピリチュアーレ第2巻(1589)
Padre nostro e del ciel
Dal fermo stato
Signor cui gia fu poco
Signor la notte e’l giorno
Signor cui piacque ornare
La bella Donna
La bella Donna(ピエトロ・ヴィンチ:14のスピリチュアルなソネット(1580))
Signor gia cui fu poco(ルカ・マレンツィオ:マドリガーレ・スピリチュアーレ(1584))
Quanta gioia
ヴォイチェフ・セメラード(指)
カペッラ・マリアーナ

録音:2023年3月2日/プラハ、2023年5月5-7日/ヘフェルレー
フランドル出身のフィリップ・デ・モンテ(1521-1603)は16世紀における重要な作曲家の一人。宗教作品・世俗作品を問わず大量の声楽曲を書き、約40 曲のミサ曲、250曲のモテットのほか、1000曲以上のマドリガーレを作曲したとされています。ここに収められた「神聖なマドリガーレ」はモンテの音楽を味わう 絶好の作品。ルネサンスを得意とするカペッラ・マリアーナの美しい歌唱でお聴きください。 (Ki)
PAS-1144
ハイドン:後期ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ第52番(第62番) 変ホ長調 Hob.XVI:52
ピアノ・ソナタ第50番(第60番) ハ長調 Hob.XVI:50
ピアノ・ソナタ第49番(第59番) 変ホ長調 Hob.XVI:49
変奏曲 へ短調 『小ディヴェルティメント』 Hob.XVII:6
幻想曲 ハ長調 Hob.XVII:4
ピアノ・ソナタ第44番(第32番) ト短調 Hob.XVI:44
マイケル・キーナー(フォル テピアノ)
1790年Johann Walter製に基づく、1991年Christopher Clarke製

録音:2017年5月2-5日/スイス
ハイドン後期のピアノ・ソナタは、チェンバロよりもピアノが一般的になっていく時代にあって、さらに18世紀末イギリスのフォルテピアノや名手テレーゼ・ジャ ンセン・バルトロッツィ(ハイドンがソナタ第50〜52番を献呈)との出会いにも感化され、より「ピアニスティック」な内容になっていきます。最後のピアノ・ソナ タである第52番はまっすぐベートーヴェンにつながる系譜の作品で、華麗な技巧も深遠な歌もつめこんだ大曲。半音階を駆使したロマンティックな転調も特徴的 です。フォルテピアノの演奏で聴くと、楽器の潜在能力をめいっぱいに使って書いているのがわかります。
マイケル・キーナーは1950年スイス生まれで、アムステルダムでレオンハルトに師事したベテラン・チェンバロ奏者。ソリストとして活躍する他、イル・ジャルディー ノ・アルモニコやイル・ガルデリーノなどとも共演しています。 (Ki)
PAS-1145
パルナッソスのナルキッソ 〜フランス大世紀におけるリュートとテオルボのための作品集
エヌモン・ゴーティエ(1575-1651):リュート小品集
ピエール・デュビュ(父)(c1610-before1681)&ピエール・デュビュ(子)(after1642-c1700):リュート小品集
ロベール・ド・ヴィゼー(1660-1720):シャコンヌ
ロベール・ド・ヴィゼー:Allemande “La Royalle” / Courante / Les tricotets / Sarabande / Mascarade
ロベール・ド・ヴィゼー:パッサカリア
アントワーヌ・フォルクレ(1672-1745):ヴィオール小品集
ロベール・ド・ヴィゼー:テオルボ小品集
チャールズ・ユレル(fl1665-1692):ガヴォット“La Lionne”
ルカ・ピアンカ(リュート、テオルボ)
by Luc Breton, Vaux-sur-Morges (CH), 1987 &1999

録音:2022年4月24-27日/スイス
イル・ジャルディーノ・アルモニコ創設メンバーでもある名手ルカ・ピアンカによるフランス音楽集。ルイ14世時代の「大世紀」を舞台に、優雅に洗練された楽 曲たちをお届けします。フォルクレのヴィオール作品はド・ヴィゼーとピアンカ本人の編曲によるリュート版で収録。
「フランス音楽の音は、〈明るく打楽器的な〉イタリア音楽よりも、〈暗く、柔らか〉であるべきだと考えられているが、ここに科学的な根拠はない。フランス人は 非常に明瞭なアタックの音をまったく軽んじていなかった。かつ、長くよく響く音を好んでいた。」(ルカ・ピアンカ) (Ki)

Passacaille-9513
水上の音楽
ヘンデル:《水上の音楽》組曲第1番ヘ長調HWV.348、
 同組曲第3番ト長調HWV.350、
 同組曲第2番ニ長調HWV.349
テレマン:水上の音楽
パウル・ドンブレヒト(指)イル・フォンダメント

録音:1995年7月
1989年に結成されたイル・フォンダメントは、古楽系オーボエ奏者としても著名なパウル・ドンブレヒトが率いるベルギーのピリオド・オーケストラ。"水上の音楽"と題されたこの録音には、"ヘンデル"と"テレマン"の「水上の音楽」をカップリング。瑞々しくストレートなサウンドと丁寧な演奏はさすがイル・フォンダメント!未案内旧譜。
Passacaille-9524
プラハ1723〜ゼレンカ:コンチェルタント集
序曲ヘ長調/ヒポコンドリー イ長調
協奏曲ト長調/シンフォニア イ短調
パウル・ドンブレヒト(指)イル・フォンダメント

録音:1999年1月、ミッデルブルグ・コンサートホール(ベルギー)
1723年、カール6世の戴冠式のためにザクセン選帝侯アウグスト1世と共にドレスデン宮廷楽団の一員としてプラハを訪れたゼレンカ。ゼレンカがその生涯で遺したオーケストラ作品の大部分は、このプラハ滞在時代に作曲されており、「序曲ヘ長調」の第1曲目後半に見られる大胆な和声進行や優れた楽曲構成など、"プラハ滞在時代=ゼレンカの充実期"であったということがその音楽によって示されています。後にハッセに敗れ、手中に収めかけていたドレスデン宮廷楽長の座を逃すことになるゼレンカだが、プラハ滞在時代のオーケストラ作品も宗教作品と同じくさらに再評価されるだけの音楽的価値を備えています。
Passacaille-9528
ゼレンカ:ミゼレーレ ニ短調ZWV.57
深き淵より ニ短調ZWV.50
レクイエム ニ短調ZWV.48
モニカ・フリンマー(S)、
ペーター・デ・フロート(C.T)、
イアン・ハニーマン(T)、ペーター・コーイ(Bs)、
パウル・ドンブレヒト(指)イル・フォンダメント

録音:1998年9月、ベギン会修道院教会(ベルギー)
"ボヘミアのバッハ"と呼ばれ、ドレスデンで活躍した音楽家ヤン・ディスマス・ゼレンカ(1679−1745)の宗教作品集!ドレスデン宮廷楽長ハイニヒェンがこの世を去り、ゼレンカが事実上代行を務めていた時期(1730〜1732年)に作曲された「レクイエム ニ短調ZWV.48」は、崇高な信仰心と深い感情が刻み込まれたゼレンカの音楽を代表する傑作です。1734年にはイタリア人のハッセが宮廷楽長に選ばれ、"教会音楽家"という立場になってしまったゼレンカだが、バロック時代のドレスデンで花開いた宗教作品には、ドレスデンでカトリック信仰を貫き通したゼレンカの揺るぎない精神が息づいています。

PAS-9703(5CD)
ソラブジ(1892-1988):オプス・クラヴィチェンバリスティクム KSS50
[CD1]
I. Introito
II. Preludio-Corale (Nexus)
III. Fuga I quatuor vocibus
IV. Fantasia
V. Fuga II duplex
[CD2]
VI. Interludium primum (Thema cum XLIV variationibus)
VII. Cadenza I
[CD3]
VIII. Fuga tertia triplex:Dux primus / Dux alter / Dux tertius
[CD4]
IX. Interludium alterum:Toccata / Adagio / Passacaglia cum LXXXI variationibus
[CD5]
X. Cadenza II
XI. Fuga IV quadruplex:Dux primus / Dux alter / Dux tertius / Dux quartus
XII. Coda-Stretta
ダーン・ファンドヴァール(P)

録音:2023年3月/コンセルトヘボウ
長大難解なピアノ曲で知られるカイホスルー・シャプルジ・ソラブジ(1892-1988)。その作品群の極北ともいえる『オプス・クラヴィチェンバリスティクム』 は5時間かかる超大曲で、他に類を見ない複雑怪奇な大作です。1930年の完成時には史上最大の長さと難易度を誇る作品として認識され、現在なお、その後に 生まれた数々の前衛ピアノ作品たちの親玉たる存在感を強烈に放っています。音符に埋め尽くされた譜面から噴出する途轍もないパッセージ、強烈な音塊、81も の変奏を持つパッサカリアなどで聴き手を圧倒しつつ、同時にバッハの『フーガの技法』やブゾーニの『対位法的幻想曲』を思わせる対位法的高まりまで創生して いく恐るべき作品。最終盤の驚異的な激烈さたるや最早あいた口がふさがらない凄まじさです。
とうぜん生半可な気持ちで取りあげられる楽曲ではなく、全曲の新録音が出ただけでも大注目に値します。今回その偉業を成し遂げたダーン・ファンドゥールは 1968年フランドル生まれのピアニスト。20世紀以降の音楽のスペシャリストとしてアイヴズ、メシアン、シェーンベルクから現代の新曲まで何でも弾きこなす腕利 きで、ソラブジももちろんレパートリー内の作曲家。超絶技巧のみならず、美しく歌われる箇所もじつに印象的で、活き活きと音楽が奏でられる大秀演。怪物的作 品をじっくり楽しめる嬉しいディスクの登場です。 (Ki)
PAS-9904
ティム・マリエン(1975-):地下組曲
(1)『地下組曲』(2020)
 未解決通り #1
 明日が始めるゲームI
 未解決通り #2
 弦楽の地下
 未解決通り #3
(2)『Toeenwas』(2010)
(3)『沈黙がその背を破る場所』(2016)
(4)『メリッサ』(2001)
(1)ティップトゥ・カンパニー、シャンダクション
(2)アンサンブル・イクトゥス
(3)アンサンブル・テンポラム
(4)アンサンブル・イクトゥス

録音:(1)2020年11月、(2)2012年4月、(3)2016年9月、(4)2005年1月
ティム・マリエンは1975年ベルギー生まれの作曲家。ハリー・パーチに影響され、独自の微分音を駆使した作品を書いています。チェンバロ、ギター、マンドリ ンといった撥弦楽器をリチューニングして、自由な音程を出せるストリングスと合わせることによって調子っぱずれな世界を描く『地下組曲』をはじめ、不思議な浮 遊感に彩られた作品集です。 (Ki)


このページのトップへ


このサイト内の湧々堂オリジナル・コメントは、営利・非営利の目的の有無に関わらず、
これを複写・複製・転載・改変・引用等、一切の二次使用を固く禁じます
万一、これと類似するものを他でお見かけになりましたら、メール
でお知らせ頂ければ幸いです




Copyright (C)2004 WAKUWAKUDO All Rights Reserved.