湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



ORFEO
(ドイツ)


ORFEO DOR(赤色ジャケット)カタログはこちら。



※品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者
ORFEO-001811
M・プライス/シューベルト歌曲集
秘密(フランツ・シューベルトに寄せて)D491
ロマンスD797/3b、水の上にて歌えるD774
冬の夕べD938、静かな国へD403a
わたしのクラヴィーアにD342
夕映えの中でD799、ナイチンゲールに寄すD497
母なる大地D788、草原の歌D917
恋する者のさまざまな姿D558、
岩上の羊飼D965*
マーガレット・プライス(S)、
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(P)、
ハンス・シェーネベルガー(Cl)*

録音:1981年
ORFEO-012821
ドビュッシー:放蕩息子、選ばれた乙女 ジェシー・ノーマン,ホセ・カレーラス、
フィッシャー=ディースカウ、
コトルバス、
ガリー・ベルティーニ(指)
シュトゥットガルトRSO

録音:1981年
ORFEO-018821
ベーム&ボワモルティエ:フルート作品集
テオバルト・ベーム(1794-1881):デュエッティーノ ニ長調(第66番)
虚ろなる心(パイシェッロ)Op.4
大ポロネーズ ニ長調Op.16
アンダンテ・パストラーレOp.31
ロマンツァ ヘ長調(第68番)
民謡による幻想曲 ホ長調Op.22
シューベルトの主題による幻想曲 変イ長調Op.21
易しい小品 ハ長調(第67番)
エレジー 変イ長調Op.47
ジョゼフ・ボダン・ド・ボワモルティエ(1689-1755):協奏曲第1番 ト長調〜第2楽章
ウルズラ・ブルクハルト(Fl)
イレーナ・グラフェナウアー(Fl)
ウィリアム・ベネット(Fl)
アンドラーシュ・アドリアーン
(Fl/アルトFl)
オーレル・ニコレ(Fl/アルトFl)
ミシェル・デボスト(Fl/アルトFl)
バートン・ウェーバー(P)

録音:1981年11月27日
ORFEO-020821
ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番Op.5
4つのピアノ小品Op.119
ゲルハルト・オピッツ(P)

録音:1981年
ORFEO-023822(2CD)
レオンカヴァルロ:歌劇「ラ・ボエーム」 ヴァイクル、ボニゾッリ,
ポップ,ルチェーヴァ,マルク
ワルベルク(指)ミュンヘンRSO
バイエルンcho
ORFEO-024821
ブルックナー:交響曲第6番 ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルン国立O

録音:1981年
ORFEO-026974(4CD)
ブラームス:合唱曲全集 ヴォルフ=ディーター・ハウシルト(指)
ライプツィヒRSO&cho
ORFEO-029071
M・ハイドン:セレナード ニ長調MH 68 68(1764年ザルツブルク) ディーター・クレッカー(Cl)、
ゲアノート・シュマルフス(指)プラハCO

録音:2006年9月25-30日プラハ、ドモヴィナ・スタジオ
18 世紀末当時、ミヒャエル・ハイドンはたいへんな人気作曲家でした。ザルツブルグ司教に仕えている間じゅう、その命により宗教曲 だけでなく独創性に富んだ室内楽作品を数多く作曲しています。1764年に書かれたニ長調のセレナードは全体が9つの楽章から成り、そ の中に2つのコンチェルティーノ(ひとつはクラリネットのための、もうひとつはトロンボーンのための)をも含む大掛かりなものです。 第1楽章は弦楽主導でオケとファゴットの妙技を示すのに対して、第5、第6楽章では独奏クラリネットを登場させ、美しいメロディと極 上のカンタービレで酔わせます。ここでのカデンツァはもちろん名手クレッカーの独壇場。さらに第6楽章には驚くべき仕掛けが!なん と、このセレナードから数えて23年後に作曲されたモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」でおなじみの上昇音型のモチー フが聞き取れます。ミヒャエルがモーツァルトに多大な影響を与えたことはよく知られていますが 、こんなところにもその片鱗がみら れ思わずニヤリとさせられます。また、解説文中クレッカー書き下ろしのくだりも、コンチェルティーノに関する専門家ならではの鋭い 考察で興味が尽きません。  (Ki)
ORFEO-039101
ブラームス:ドイツ・レクイエム プライス(S)、アレン(Br)
ミュンヘン音楽大学室内cho
サヴァリッシュ(指)バイエルンRSO、
バイエルン放送cho
録音:1983年
ORFEO-040841
ベートーヴェン:「エロイカ」の主題による15の変奏曲と
フーガ変ホ長調Op.35,
6つのやさしい変奏曲ト長調Op.77
32の変奏曲ハ短調WoO.80
ブルーノ・レオナルド・ゲルバー(P)

録音:1983年

ORFEO-042831
シューベルト:「冬の旅」 D911 クルト・モル(Bs)、コルト・ガルベン(P)

録音:1982年5月18、19日、6月21-25日、ハンブルク
以前ORFEO 042832(2CD)で発売されていたクルト・モルが歌う「冬の旅」が1CDになって再登場です。初発売時はまだモルのような低いバスがリー トを歌い録音すること自体が珍しく、かなり話題になりました。深く柔らかな美声と豊かな音楽性で知られるモルだけに、重心の低さを活用した重厚かつ 感動的な「冬の旅」です。伴奏のコルト・ガルベンは、英語風のコード・ガーベンのカナ表記で知られる元DG社のプロデューサー。伴奏ピアニストとし ても一流の腕の持ち主です。 80分超の長時間収録盤です。 (Ki)

ORFEO-045832(2CD)
ヨッフム/モーツァルトの後期交響曲集
交響曲第39番変ホ長調KV543
交響曲第40番ト短調KV550
交響曲第41番ハ長調KV551「ジュピター」
フリーメイソンのための葬送音楽ハ短調KV477
オイゲン・ヨッフム(指)バンベルクSO

録音:1982年3月22−24日、11月18−20日バンベルク・クルトゥーアラウム(デジタル・セッション)
巨匠ヨッフムがその最晩年に、かつて首席指揮者を務めて(1971−1973)ゆかりの深いバンベルク響とともにセッション録音で残したモーツァルトの後期3大交響曲集。ORFEOレーベル草創期以来ベスト・セラーをつづける不滅の名盤が、このたびセットになってお買い得な価格で再登場します。
【巨匠ヨッフムによるモーツァルト】
オイゲン・ヨッフム(1902−1987)といえば、ステレオ期に入り、バイエルン放送響&ベルリン・フィル、さらにはシュターツカペレ・ドレスデンと、2度の交響曲全集を完成させた実績などから、「ブルックナー指揮者」としてのイメージが強烈ですが、同時にまた、ハイドンやベートーヴェンそしてモーツァルトといった古典派作品でも独特の風格ある音楽づくりがいまなおファンの根強い支持を集めています。ヨッフムによるモーツァルトの交響曲録音は、コンセルトヘボウ管(RCO)の首席指揮者時代(1961−1964)にセッション録音した第35番、第36番、第38番、第41番をはじめ、比較的数も多く、なかでもRCOとの1986年の来日公演で、ブルックナーの第7交響曲とともに演奏された第33番はとりわけ印象深いものがありました。
【ヨッフム最晩年のバンベルク響とのレコーディング】
ヨッフム&バンベルク響によるモーツァルトの後期3大交響曲は、やはりほぼ同時期の1984年と1985年にBMG/オイロディスクへ並行しておこなわれた第33番、第35番、第36番、第38番のセッション・レコーディングとともに、かねて評価の高かったものです。味わいゆたかな旋律の歌わせかた、遅すぎず速すぎずの絶妙なテンポ。その悠然としたアプローチはいずれもこれこそまさに巨匠の至芸というほかないみごとな内容で、最良の遺産としてこれから先も光を放ち続けることでしょう。コンパクトサイズの6面折りたたみデジパック仕様。16ページ別冊ブックレットつき。
ORFEO-045901
モーツァルト:交響曲第39&40番 オイゲン・ヨッフム(指)バンベルクSO
録音:1982年
ORFEO-045902
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」、
フリーメイソンの葬送音楽ハ短調K.477
オイゲン・ヨッフム(指)バンベルクSO
録音:1982年
ORFEO-059051
ヤナーチェク:ラシュスコ舞曲集、
オーケストラのための組曲op.3、
コラール「主よわれらに憐れみを」、
天にいますわれらの父よ
リヴィア・アゴーヴァ(S)、
ビルギット・レメルト(A)、
ペーター・シュトラーカ(T)、
パーヴェル・ダニルク(Bs)、
ザビーネ・ティール(Harp)、
ペーター・ディッケ(Org)、
ゲルト・アルブレヒト(指)
WDRケルンRSO,同cho
レオシュ・ヤナーチェク(1854〜1928)の比較的初期にあたる1890 年代から1900 年代初めに書かれた作品集です。まだ作曲家としての名声を獲得する前の楽曲ですが、美しい旋律は師ドヴォルザーク譲りで忘れがたい印象を残します。読売日本交響楽団の主席指揮者として日本でもおなじみのアルブレヒトは、後の傑作の到来を告知するヤナーチェク独自の感性まで見事に描ききっています。 (Ki)
ORFEO-060831
ミヨー:管楽器とピアノのための室内楽
フルート,オーボエ,クラリネットとピアノのためのソナチネ
フルートとピアノのためのソナチネ
クラリネットとピアノのためのソナチネ
オーボエとピアノのためのソナチネ
オーレル・ニコレ(Fl)、
ハインツ・ホリガー(Ob)、
エドゥアルト・ブルンナー(Cl)、
オレク・マイセンベルク(P)

録音:1983年

ORFEO-062833(3CD)
ワーグナー:歌劇「妖精」 モル,スチューダー,ロータリング,他
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルンRSO&cho

録音:1983年

ORFEO-063063(3CD)
モーツァルト:歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」(ヴェント編)、
歌劇「後宮からの誘拐」(ヴェント編)、
歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(トリーベンゼー編)*、
歌劇「フィガロの結婚」(ヴェント編)、
歌劇「皇帝ティトゥスの慈悲」(トリーベンゼー/シェレンベルガー編)、
歌劇「魔笛」(ハイデンライヒ編)*
ベルリン・フィルハーモニー管楽アンサンブル、
ミュンヘン吹奏アカデミー
18世紀末から19 世紀初め頃まで盛んに流行した管楽アンサンブルによるオペラ名曲集です。ウィーンの王立吹奏楽団で活躍したヨハン・ネポームク・ヴェント(1745〜1801)やヨーゼフ・トリベンゼー(1772〜1846)、ヨーゼフ・ハイデンライヒ(1753 〜1821)の手になるモーツァルトの主要オペラ6作品の編曲を、カール・ライスター(Cl)など腕利きぞろいのベルリン・フィルのメンバーのアンサンブル他による、まるで木管がおしゃべりを始めたような素晴らしい演奏が3CD のボリュームでたっぷり味わえます。  (Ki)
ORFEO-064001 ベートーヴェンの作品からのクラリネット編曲集
ヴァルネファー:瞑想〜「月光」のアダージョ主題による、
ミュラー:「アデライーデ」の主題による協奏小品、
ランメル:「ああ、裏切り者!」の主題による幻想曲、
ソーベック:クラリネット協奏曲〜未完成のヴァイオリン協奏曲WoO5に基づく
ディーター・クレッカー(Cl)、
ミラン・ライチック(指)プラハCO
ORFEO-066831
グルベローヴァ/リート・リサイタル

ブラームス:「ひばりの歌」「湖上で」「さびしい森の中で」「少女」
ドヴォルザーク:「8つの愛の歌(愛はいつの日にか/多くの人間の胸の中は/あの家のまわりを/私は知っている/いま私のまわりで/ここ深い森の中に/あなたのまなざしの甘美な魔力の中へ/あなたただひとつ大切なもの)
R・シュトラウス:「少女の花(矢車草/けしの花/きづた/睡蓮)」
「夜に」「私は花束を編みたかった」「アモール!」「私は空中にただよい」「親しき幻」「わるいお天気」
エディタ・グルベローヴァ(S)、
エリック・ヴェルバ(P)
録音:1982年
ORFEO-068831
ブラームス:クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115 カール・ライスター(Cl)、
フェルメールQ

録音:1982年
ORFEO-070833(3CD)
クーベリック/ブラームス交響曲全集 ラファエル・クーベリック(指)
バイエルンRSO

録音:1983年
ORFEO-072831
グルベローヴァ/コロラトゥーラの芸術
アルディーティ:口づけ
グリエール:コロラトゥーラ・ソプラノと管弦楽のための協奏曲 op.82
ラフマニノフ:乙女よ私のために歌わないでOp.4-4
ブロッホ:主題と変奏曲「おお!恋人よ帰れ」
J.シュトラウス:春の声
アリャビエフ:夜鳴きうぐいす
アダン:「ああ、ママに聞いて」による変奏曲
エヴァ・デラックァ:ヴィラネル
ドリーヴ:カディスの娘
エディタ・グルベローヴァ(S)、
クルト・アイヒホルン(指)
シュトゥットガルトRSO

録音:1983年
ORFEO-073831
ベルゴンツィのトスティ歌曲集
トスティ:夢,最後のくちづけ,苦しみ,
さあ、夢だ!,魅惑,朝の歌,秘密(ひめごと)他
カルロ・ベルゴンツィ(T)、
エドアルド・ミュラー(指)
ローマ室内O

録音:1983年
ORFEO-078831
ルチア・ポップ/ドイツの子供の歌
小鳥はみんな(霞か雲か)、お馬パカパカ
ヘンゼルとグレーテル、ヴィーデレ・ヴェーデレ
こぎつね
ウェーバー:夏が来た、
花を贈られたら
月は静かに、金は天下のまわりもの
ABCの歌、ビバブツェマンが踊る
ヘーリング:野こえ山こえ
イザーク:眠りの精、森で鳴くカッコウ
ブラームス:子守歌
ハイジ・ブンバイジ、お星さまいくつ
ねんねんころり(アイア・ポパイア)
さあ私と踊りましょう、一人の小人が森に
ヘーリング:お馬あそび
農夫は春に、ハンス坊や(ちょうちょ)
ツェルター:カッコウとロバ、リラ:5月になって
ブンブンブン蜂が飛ぶ、おやすみなさい
ルチア・ポップ(S)、
ライハルト・ザイフリート(指)
器楽アンサンブル

録音:1983年
ORFEO-080031
ハイドン:チェロ協奏曲第1番&第2番、
ベートーヴェン(ミュラー=ショット編):ロマンス第1番&第2番
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
リチャード・トネッティ(指)オーストリアCO
録音:2001年10月18−22日ノンマウスシャー、ニンバス・コンサートホール
瑞々しい情感が溢れるハイドン。第1番の最初のチェロの入りの力みすぎないしなやかなフレージングから心を捉え、決して浮き足立つことなく、ハイドンに相応しい軽妙な弓さばきが見事!第1楽章展開部の音域の幅広さをもてあますことなく、隅々まで独自の美音を浸透させているのも流石。カデンツァではその美音に1分でも長く浸っていたい衝動を抑えられません。第2楽章も陶酔的な美しさ!冒頭の弱音の持続音の安定感は、もうそれだけで彼の技術と音楽センスの高さは明白です。気品のあるヴィィブラートと共に、極端に少ない音符を全く弛緩することフレージングへつなげる力量と歌心も逸品です。高速の終楽章でも人間味たっぷりの語り掛けと甘美な美音を忘れません。
第2番
は特に終楽章のスウィング感にご注目!といっても決して独りよがりなノリではなく、聴き手と共に音楽を感じながら歌う包容力を感じさせます。楽器と格闘せずに、心から楽器を愛していることがひしひしと伝わる素晴らしい演奏です。ドヴォルザークと違って、最近はハイドンの協奏曲を好んで聴く人は少ないようですが、こんな魅力満点の演奏なら、毎日でも聴きたくなるのではないでしょうか?第1番のカデンツァはイッサーリス&ミュラー・ショット作、第2番はハインリッヒ・シフ&ミュラー・ショット作。彼自身が編曲した2つの「ロマンス」も、第1番の中間部に象徴されるように、古典的な雰囲気を念頭に置いて、確信を持って奏で切っているのが分かります。オケの編成は20数名ですが、チェロとの量感バランスが節妙なのに加え、音楽性満点です!  【湧々堂】
ORFEO-086841
ブラームスクラリネット・ソナタ集
クラリネット・ソナタ第1番&第2番
カール・ライスター(Cl)、
ゲルハルト・オピッツ(P)、

録音:1983年
ORFEO-088101
シュポア:クラリネット協奏曲集
クラリネット協奏曲第1番&第4番
カール・ライスター(Cl)、
フリューベック・デ・ブルゴス(指)
シュトゥットガルトRSO

録音:1983年
ORFEO-088201
シュポワ:クラリネット協奏曲第2番
クラリネット協奏曲第3番
カール・ライスター(Cl)
フリューベック・デ・ブルゴス(指揮)
シュトゥットガルトRSO
ORFEO-089841
メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」
「真夏の夜の夢」序曲
サー・コリン・デイヴィス(指)
バイエルンRSO

録音:1983年
ORFEO-091841
ウェーバー:交響曲第1番
交響曲第2番
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルンRSO

録音:1983年
ORFEO-093101
グラズノフ交響曲第1番&第5番 ネーメ・ヤルヴィ(指)バイエルンRSO

録音:1983年
ORFEO-093201
グラズノフ交響曲第8番,
 祝典序曲Op.73,結婚行進曲Op.21
ネーメ・ヤルヴィ(指)バイエルンRSO

録音:1983年

ORFEO-101841
グルベローヴァ/オペラ・アリア集
モーツァルト:「ルーチョ・シッラ」〜「むごい危険を思いおこすと」
R・シュトラウス:「ナクソス島のアリアドネ」〜「偉大なる王女さま」
ベルリーニ:「夢遊病の女」〜「おお花よ、お前に会えるとは思わなかった」
ケルビーニ:歌劇「メデア」〜「それからおんみわたしに幸福を約束してくれるおんみ」
トマ:歌劇「ミニョン」〜「私はティターニアよ」
エディタ・グルベローヴァ(S)
ランベルト・ガルデッリ(指)ミュンヘンO

録音:1983年
ORFEO-114041
メルカダンテ:クラリネット協奏曲変ロ長調 Op.101
クラリネット協奏曲変ホ長調 Op.76
クラリネット協奏曲ハ短調
コンチェルタンテ第3番
ディーター・クレッカー(Cl)
ヴァーツラフ・クント(Fl)
ジュゼッペ・ポルゴ(Cl)
ヤン・シュレーダー(Hrn)
プラハCO

録音:2003年 デジタル録音
クレッカーならとっくに録音しているはずだと思ったら、意外にも初録音。変ロ長調のクラリネット協奏曲はメルカダンテの大傑作で、イタリア的な明るく軽快な快活さを、瑞々しい感性が適度に潤していて、誰が聞いても名作。かつてカール・ライスターが好んで取り上げていたことでも知られています。 (Ki)
ORFEO-115841
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」 ラファエル・クーベリック(指)
バイエルンRSO

録音:1984年
ORFEO-117051
ハイドン:スコットランドとウェールズの歌(12曲)、
つのカンツォネッタ Hob.XXVIa:31-36、
ピアノ三重奏曲第35番 イ長調 Hob.XV-35、
ピアノ三重奏曲第36番 変ホ長調 Hob.XV:36
ジェイムズ・テイラー(T)、
ミュンヘン・ピアノ・トリオ〔ドナルド・シュルツェン(P),ルドルフ・ケッケルト(Vn),ゲルハルト・ツァンク(Vc)〕

録音:2002年6月
ハイドンがスコットランドやウェールズといった地方の民謡を採譜、編曲していることは良く知られています。これらはホーボーケン番号でXXXI に分類されていますが、その数はあわせて300を軽く越しています。これだけの数があるからには、当然愛情がなければできないこと、しかしその実態はまだまだ知られていません。このCD には12曲を収録し、その素朴な楽しさを楽しめます。さらに6 つのカンツォネッタ、二つのピアノ三重奏曲と、ハイドン・ファン大喜びの盛りだくさん内容です。 (Ki)
ORFEO-128001
ピアソラ:四季(*)
チャイコフスキー(トーマス・ミフネ編):四季(チェロ合奏版)
フィルハーモニッシェ・チェリステン、
アルフレード・マルクッチ(バンドネオン)*
ORFEO-131851
ジャクリーヌの涙〜チェロ名曲集
オッフェンバック:ジャクリーヌの涙
フランセ:ロンディーノ、セレナード
オッフェンバック:夕べの調べ
フランセ:無窮動、子守歌
ポッパー:タランテラ
シューベルト:蜜蜂Op.13-9
フォーレ:夢のあとに
パガニーニ:ロッシーニ「モーゼ」の主題による序奏と変奏曲
ワーグナー:「タンホイザー」〜夕星の歌
サラサーテ:サパテアード
オッフェンバック:天なる2人の精霊
ウェルナー・トーマス(Vc)、
ハンス・シュタットルマイア(指)
ミュンヘン室内O
録音:1983年
ORFEO-132851
メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」
交響曲第5番「宗教改革」
サー・コリン・デイヴィス(指)
バイエルンRSO

録音:1984年
ORFEO-134851
モーツァルト:セレナード第11番変ホ長調K.375、
第12番ハ短調K.388,「ナハトムジーク」
ベルリン・フィル管楽アンサンブル

録音:1982年
ORFEO-138851
バッハ:ゴルトベルク変奏曲
(弦楽三重奏版編曲:ドミトリ・シトコヴェツキ)
ドミトリ・シトコヴェツキ(Vn)
ジェラール・コセ(Va)
ミシャ・マイスキー(Vc)

録音:1984年
ORFEO-141861
モーツァルト:クラリネット五重奏曲イ長調K.581
クルーセル:クラリネット四重奏曲ハ短調Op.4
カール・ライスター(Cl)
プラジャークQ

録音:1982年
ORFEO-142981
ヴォルフ:「メーリケ詩集」より
春に,朝早く,新しい恋,狩人の歌,
希望の復活,旅路,さよなら,別れ、他全22曲
ペーター・シュライアー(T)、
カール・エンゲル(P)
ORFEO-145851
ブルックナー:交響曲第1番ハ短調(リンツ版1865/66) ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルン国立O

録音:1984年
ORFEO-148101
グラズノフ:交響曲第2番,
演奏会用ワルツ第1番
ネーメ・ヤルヴィ(指)バンベルクSO
ORFEO-148201
グラズノフ:交響曲第4番&第7番「田園」 ネーメ・ヤルヴィ(指)バンベルクSO
ORFEO-154971
豪華メンバーによるドップラー
フランツ・ドップラー:ハンガリー田園幻想曲Op.26、
夢遊病の女Op.42、
リガの思い出Op.34、
サロン風マズルカOp.16、
アンダンテとロンドOp.25、
ノクターンOp.19、
カール・ドップラー:チャールダーシュ、
F&C・ドップラー:ハンガリーのモチーフによる幻想曲Op.35、
リゴレット幻想曲Op.38、
華麗なワルツOp.33
オーレル・ニコレ,
マリアンネ&アンドラーシュ・アドリヤン,
ミチエ&ウィリアム・ベネット,
キャスリーン&ミシェル・デボスト,
ヴェロニク&マクサンス・ラリュー,
ハリ・ヒロシ(以上Fl)
ヴラディミール・ハース(Hp)
シュテファン・ショルテース(P)
ORFEO-157101
グラズノフ:交響曲第3番,
演奏会用ワルツ第2番
ネーメ・ヤルヴィ(指)バンベルクSO
ORFEO-157201
グラズノフ:交響曲第6番,抒情的な詩 ネーメ・ヤルヴィ(指)バンベルクSO

ORFEO-160851
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調(原典版1887/94) ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルン国立O

録音:1984年
ORFEO-161871
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
ヴェルディ:「運命の力」序曲
モーツァルト:「魔笛」序曲
ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第2番
ブラームス:悲劇的序曲
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルン国立O

録音:1980年
ORFEO-166881
超絶のミュンヘン・ブラス
バッハ(F.シュマッカー編):序曲とフーガ、
エヴァルド:金管五重奏曲第2番、
アーノルド:金管五重奏曲、
R.ロブリー:アメリカン・イメージズ、
モンティ(P.ワーナー編):チャルダッシュ、
ガーシュイン(R.ロブリー編):ガーシュイン・イン・ブラス、
マンシーニ、スタイナー、バリー、チャップリン、ガーシュイン(ミヒャエル・シュテール編):ハリウッド、
P.ワイナー:ミュンヘン・ブラス・ブギ
ミュンヘン・ブラス
[ヨゼフ・ビールマイヤー,
リチャード・スチュアート(Tp)、
エンゲルベルト・シュミット(Hrn)、
マイケル・シュテール(Tb)、
フィン・シュマッカー(Tub)]

録音:1988年
ORFEO-169882(2CD)
R.シュトラウス:歌劇「アラベラ」 ベリー,シュミット,ヴァラディ,
ドナート,フィッシャー=ディースカウ,
ダラボッツァ,ウィンクラー,
ゾッフェル
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルン国立歌劇場O&cho

録音:1984年
ORFEO-171881
アグネス・パルツァ〜オペラ・アリア集
「セビリャの理髪師」「湖上の美人」
「シンデレラ」「ティトの慈悲」「誓い」
「ファヴォリータ」「マクベス」
「カヴァレリア・ルスティカーナ」より
アグネス・パルツァ(Ms)
ヨゼフ・ニッスル(Cl)
ヘルベル・セグル(Fl)
ハインツ・ワルベルク(指)
ミュンヘンRSO

録音:1981年
ORFEO-181051
ヒナステラ:パンペアーナ第1番,
パンペアーナ第2番、
アルゼンチンの舞曲 Op.2、
2つの歌 Op.3、5つの歌 op.10
オフェリア・サーラ(S)、
ドナルド・スルツェン(P)、
エンリ・ラウダレス(Vn)、
ゲルハルト・ツァンク(Vc)

録音:1999-2001年
20世紀の南米クラシックを語るに欠かせないのが、アルゼンチンの作曲家、アルベルト・ヒナステラ(1916-1983)。民謡などの民俗性を近代作曲技法に盛り込むんでいるのはもちろんなのですが、ヒナステラの作品には、安易な引用に留まらない、ヒナステラ自身から沸き立つ血の熱さ、陽気さ、それと裏返しの気だるい哀愁など、まさしくラテン・アメリカの性格が音楽に直球勝負でバシッとぶつかっているところが人気作曲家たる所以でしょう。このCDは、形態が様々な曲が集まっているだけに、ヒナステラの魅力が多面的に理解できます。2 曲のパンペアーナ(パンパの草原)や歌曲、舞曲など、どれもヒナステラの魅力が詰まっています。ヒナステラ・マニアにも、ヒナステラ入門にもお勧め!  (Ki)
ORFEO-193061
レオポルト・コジェルフ(1747-1818):クラリネット協奏曲第1番変ホ長調、
協奏的ソナタ変ホ長調、
クラリネット協奏曲第2 番変ホ長調
ディーター・クレッカー(Cl)、
プラハ室内O

録音:2002年4月16-20日プラハ
ピアノの名手として知られたレオポルト・コジェルフは、18世紀ウィーンで活躍したチェコ音楽の第1 人者。その影響力の大きさからベートーヴェンやモーツァルトと激しく対立したという記録もあるほど。青年時代ボヘミアのスタイルをとどめた第1協奏曲、自作の2 つの弦楽四重奏を下敷きにした協奏的ソナタ、そしてカール・シュターミツの人気作第3協奏曲による協奏曲第2番。ロココと前期ロマン派の間に位置する作風はどこまでも美しく楽しいもので、当時の人気のほどをうかがわせます。 (Ki)
ORFEO-223911
バスーン協奏曲集
モーツァルト:ファゴット協奏曲
M・ハイドン:セレナード
ヴィラ=ロボス:7つの音の輪舞曲
フランセ:ディヴェルティスマン(1968)
ガーシュウィン:ポーギーとベス」〜なまず通り
ミラン・トゥルコヴィチ(Fg)
マーティン・ジークハルト(指)
シュトゥットガルトCO

録音:1990年
ORFEO-241911
ブルックナー:交響曲第5番(原典版) ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルン国立O

録音:1990年

ORFEO-284021
ムソルグスキー:ピアノ作品集
組曲「展覧会の絵」
子供の頃の思い出 第3番
情熱的な即興曲/気まぐれな女
夢想/クリミア海岸にて/村にて
紡ぎ女/涙/騎手のポルカ
エレーナ・クシェネロワ(P)

録音:2000年
クシェネロワは、モスクワ出身。モスクワ中央音楽学校入学し、アンドレイ・ガブリーロフやニコライ・ペトロフなどを育てたタチアナ・ケストナーに師事。ロシアンピアニズムの流儀をしっかりと身につけたピアニストではありますが、これを聴くと、そのピアニズムもここまで進化したのかと驚きを新たにするばかりです。
まず、「展覧会の絵」の目の覚めるような素晴らしさ!全体の構成をしっかりと構築しながら個々の楽曲の性格を精緻に分け、しかもタッチの美しいこと!
最初の“プロムナード”から品格が漂い、微妙に施された強弱のコントラストが絶品。“古城”でのメランコリックなニュアンスは感覚美のみならず聴き手を心酔させる得も言われぬフレージング。“テュイルリーの庭 ”の速い走句でもタッチの美しさは不変。
“ビドロ”では今までの流れからは想像もつかない重量級のサウンドに驚かされますが、決して音を割るような轟音ではなく格調を維持。“雛の踊り”は、楽譜から多様なニュアンスを感知するクシェネロワの鋭敏な感覚が全開!ペダル操作といい、テンポの微妙な揺らぎといい、これほど楽想のツボに合致した演奏は稀でしょう。
カップリングされている小品も1曲も聴き逃せません!
「子供の頃の思い出・第3番」は五音音階をベースにした作品で、その絞りだすような悲哀が泣かせます!最後に置かれた「騎手のポルカ」は、ムソルグスキー10歳の時に書いた処女作。実に屈託のない楽想ながら、天才ならではのスパイスが満載!もちろん録音も極上。【湧々堂】
ORFEO-417961
ロッシーニ:序奏,主題と変奏変ホ長調(Cl&orch.)
コンツェルトシュトック第1番ハ長調(2Ci&orch.)
序奏,主題と変奏ロ長調(Cl&orch.)
グラン・デュオ・コンチェルタンテ変ホ長調(Cl,Fg&orch.)
幻想曲変ホ長調(Cl&orch.)
コンツェルトシュトック第2番変ホ長調(2Cl&orch.)
ディーター・クレッカー(Cl)
オリヴァー・リンク(第2Cl)
カル=オットー・ハルトマン(Fg)
シュレーター=ゼベック(指)
バーデン・バーデン南西ドイツRSO
ORFEO-443961
愛の挨拶〜チェロ名曲集
ショスタコーヴィチ:ロマンス
チャイコフスキー:感傷的なワルツ
ショパン:ノクターン
ビゼー:カルメンのアンダンティーノ
メンデルスゾーン:無言歌
ドヴォルザーク:ロンド
エルガー:愛の挨拶
パラディス:シシリエンヌ
ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集より“夢”
タネーエフ:協奏組曲よりアンダンテ
カザルス:鳥の歌
ヘンデル:ラルゴ
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
チャイコフスキー:「エフゲニ・オネーギン」〜レンスキーのアリア
ウェルナー・トーマス・ミフネ(Vc)
カルメン・ピアッツィーニ(P)
ORFEO-444971
テオドール・グヴィ:ピアノ三重奏曲第2番,第3番 ミュンヘン・ピアノ・トリオ
ORFEO-448971
新発見!ハイドンのクラリネット協奏曲
ハイドン:クラリネット協奏曲変ロ長調、
2本のクラリネットのための協奏曲変ホ長調、
2本のクラリネットのための協奏曲変ロ長調
ディーター・クレッカー,
ヴァルデマル・ヴァンデル(Cl)
プラハ室内O
ORFEO-450971
シェーファー/シューベルト歌曲集
「春に」「花言葉」「捕われの歌手」
「蝶々」「月に寄す第1作,第2作」
「茂み」「流れ」「少年」「夜と夢」
「夕映えの中で」「信仰と希望と愛」
「マリアの慈悲」「風の中で」
「おとめの嘆き」「ブランカ」「おとめ」
「ばら」「若い尼僧」「恋人のそばに」
クリスティーナ・シェーファー(S)
アーウィン・ゲージ(P)
ORFEO-496991
ミャスコフスキー:交響曲集
交響曲第2番嬰ハ短調Op.11、
交響曲第10番へ短調Op.30*
ゴットフリート・ラブル(指)
オーストリアRSO
録音:1997年9月9,10日〜11月24-26日ウィーン
1996年3月18-19日ウィーン*


ORFEO-547011
クシェネロワ〜バッハ:作品集
イタリア協奏曲
フランス組曲第2番
トッカータ BWV914
パルティータ第6番 BWV830
平均律クラヴィーア曲集第1巻〜前奏曲とフーガ.ハ短調
エレーナ・クシェネロワ(P)

録音:2000年ライヴ
クシェネロワは、モスクワ出身。モスクワ中央音楽学校入学し、アンドレイ・ガブリーロフやニコライ・ペトロフなどを育てたタチアナ・ケストナーに師事。このCDを一度耳にしたら、クシェネロワの全ての録音を追い求めたくなること必至!
とにかく堅牢な造形力、音の凝縮力が尋常ではないのです。最初の「イタリア協奏曲」。これは感動を通り越して茫然自失…。この一音一音の説得力はどこから生まれるのでしょう?ねい声部から突き上げ作るような独特の求心力を終始絶やさないこんなバッハが他にあったでしょうか?第2曲アンダンテはフレージングの持久力とタッチの高潔さに一切の淀みなし。終曲は文字通りプレストの推進力が素晴らしく、中低音域の安定感が盤石。ほんの10数分の曲で交響曲丸々1曲聴き通したような充足感で満たされます。
続く「フランス組曲第2番」も同様に確信に満ち溢れた超名演奏。リリカルに傾きすぎず、かと言って音楽を窮屈なものにしないバランス感覚は比類なし。特に「エア」の呼吸の深みと大きさ、左右の声部の強固な連動ぶりは驚異的です。
そして最後の前奏曲とフーガ」では完全にノックアウト!冒頭の推進力から最後の数小節の、砂に水が吸い込まれるような浸透力と余韻を持つニュアンスまで気を緩める暇などありません。ライヴながら、録音も極上!【湧々堂】
ORFEO-558061
イタリア・ドイツの近・現代歌曲集
ダラピッコラ:アントニオ・マチャードの四つの詩、
ハルトマン(1905-1963):アンドレアス・グリフィウスの哀歌、
ヴォルフガング・フォン・シュヴァイニッツ
(1953-)サラ・キルシュ、紙の星
モイカ・エルトマン(S)
クラウディア・バラインスキ(S)
ドリス・ゾッフェル(Ms)
ディートリヒ・ヘンシェル(Br)
アクセル・バウニ(P)、アリベルト・ライマン(P)
オルフェオの「現代歌曲シリーズ」も10周年を迎え、今回はダッラピッコラ、ハルトマン、シュヴァイニッツというイタリア・ド イツの現代音楽作曲家の歌曲たちが顔をそろえました。戦後、オペラ「囚われ人の歌」で名を成したダッラピッコラはイタリアで初め て十二音技法を用いて作曲した人物で、またセリー音楽を発展させた人物としても知られています。一方ほぼ同世代といってよいドイ ツの作曲家、ハルトマンは交響曲が名高い人物です。二人の共通点は新ウィーン楽派のアルバン・ベルクに啓発されていることと、そ して第二次世界大戦を生き抜き、ナチスに対する反感の思いが作風に多大に影響を残していることでしょう。もう一人の作曲家、戦後 生まれのシュヴァイニッツは先述の2人とは半世紀ほど世代が違い、いまもベルリンに住んでいます。20代のころにやはり奨学金を受 けて同時期にローマに滞在していた作家サラ・キルシュの作品「紙の星」に曲をつけた、みずみずしい作品が収録されています。キャ リア十分の実力派歌手とピアニストが、作曲家が描いた世界を忠実に表現することに成功しているといえるでしょう。
ORFEO-561031
ニール・シコフ、アリア集
ヴェルディ:「仮面舞踏会」「ドン・カルロ」「ルイーザ・ミラー」「運命の力」,
プッチーニ:「外套」「トゥーランドット」,
グノー:「ロメオとジュリエット」,
ビゼー:「真珠とり」,
マスネ:「ウェルテル」,
アレヴィ:「ユダヤの女」,
チャイコフスキー:「エウゲニ・オネーギン」からのアリア,二重唱
ニール・シコフ(T)
ウラディミール・チェルノフ(Br)
ファビオ・ルイージ(指)
フレデリク・シャスラン(指)
マルチェッロ・ヴィオッティ(指)
ミュンヘン放送O

録音:1996−2001年
ORFEO-617041
シューマン:アダージョとアレグロ、
「リーダークライス」〜“月の夜”、
ヴァイオリン・ソナタ第1番(チェロ用編曲)、
3つのロマンス、民謡風の5つの小品、
幻想小曲集 Op.73、
「小さな子供と大きな子供のための12の連弾曲集」〜“夕べの歌”
ダニエル・ミュラー・ショット(Vc)、
ロベルト・クーレク(P)

録音:2003年5月
シューマンのチェロのための室内楽作品を完全網羅!「アダージョとアレグロ」は、ホルン版のD・ブレインの名演奏をチェロにそのまま置き換えたような、信じ難い美しさ!深い祈りの世界に最初の一音から誘い、しっとりとした余韻を残しながら優しくピアノへ受け渡す絶妙な間合い、脱力のタイミングなど、全てが完璧!歌曲からの編曲の“月の歌”は、チェロの存在さえ忘れさせ、クリーミーな名バリトンの美声を彷彿とさせる語り口が泣けます。「3つのロマンス」第2曲の澄み切った音色と純朴な歌心にも心打たれない人がいるでしょうか?「民謡風小品」の第1曲でフレーズの結尾に物凄い求心力を持つアクセントを配していますが、一切フォルムを崩さずにサッと冒頭の濃密な語りに戻る鮮やかさ!これでチェロ協奏曲の録音が実現したら、さぞや素晴らしい名演になりに違いありません!クーレクのピアノは、チェロを背後から優しく包み込んでいて、この程よい距離感が、チェロの息づかいを一層引き立てています。【湧々堂】   
ORFEO-619041
ショパン:ピアノ・ソナタ(全3曲) イーゴリ・チェトゥーエフ(P)

録音:2002年
1980年生まれのウクライナのピアニスト、イーゴリ・チェトゥーエフ。18歳の時にアルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで優勝したという天才です。2002年、2003年と来日しているので既に御存知の方も多いことでしょう。 (Ki)

ORFEO-621061
エルガー:チェロ協奏曲、
ウォルトン
:チェロ協奏曲
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)、
アンドレ・プレヴィン(指)オスロPO

録音:2005年8月15-19日
第1回・若い音楽家のためのチャイコフスキー・コンクール」で優勝し、一躍注目を集めた若手チェリスト、ダニエル・ミュラー=ショット。共演のプレヴィンからの信頼も厚く、わずか数年間のキャリアで優れたチェリストの仲間入りを果たしています。美しさと力強さをあわせ持ったミュラー=ショットのエルガーのチェロ協奏曲は必聴。この作品には数々の名盤はありますが、ミュラー=ショットの演奏は新鮮な感動を与えてくれます。またウォルトンのチェロ協奏曲は、ウォルトンの独創性が溢れ出た作品。オーケストラの勢いある演奏に、ミュラー=ショットのチェロが朗々と歌い上げています。ミュラー=ショットの音楽にのめり込んで行く姿勢は胸を打たれます (Ki)
ORFEO-622051(1SACD)
ホフマイスター(1754−1812):クラリネット協奏曲変ロ長調、
協奏交響曲第1番変ホ長調、
協奏交響曲第2番変ホ長調
ディーター・クレッカー(第1 Cl)
ジュゼッペ・ポルゴ(第2 Cl)、
ヨハネス・メースス(指)
プフォルツハイム南西ドイツCO
モーツァルトがクラリネットのための傑作を書いたアントン・シュタードラー。弟ヨハンとともに稀代の名手として知られた彼ら。モーツァルト作品の出版者として音楽史に名を残すホフマイスターもまた親交があり、こちらの協奏交響曲とクラリネット協奏曲を書いています。クラリネット協奏曲ではモーツァルトに先駆けて、かくも高度に技巧的な書法がみられるのは驚くべきこと。パッセージの多くにモーツァルトの原型がみられます。また、当時流行していたスタイルの協奏交響曲。清清しい弦楽オケの調べに載せて、2本のクラリネットの掛け合いが楽しさいっぱい。未知の作品を掘り当ててきたクレッカーが教え子のポルゴの協力(ヨーロッパ中のアーカイヴを奔走して楽譜を探し当てたそうです)を得て、リリースにこぎつけました。クラリネットの伸びやかな音色の魅力がSACD でよりいっそうお楽しみいただけます。  (Ki)
ORFEO-623041
ハチャトゥリヤン:協奏曲集
チェロ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
アラベラ・シュタインバッハー(Vn)
サカリ・オラモ(指)バーミンガム市SO
ハチャトリャンの協奏曲も、ヴァイオリン協奏曲以外は演奏される機会が少ないですが、ピアノ協奏曲もこのチェロ協奏曲も、単に民族色に寄り掛かっているだけでなく、独自の構成感と発想に満ちた素晴らしい作品だと思います。ミュラー・ショットは、そういった全ての要素を惜しげもなく再現し、またここでも「こんな素敵な曲はないよ!」と言いたげな熱い共感で訴え掛けてきます。第1楽章の第1主題は着地点が見えないほど息の長いフレーズが続きますが、その呼吸の持久力の磐石なこと!4:17からの第2主題の暗い影を落とす鉛色のトーンも、甘美な美音が売りの彼の意外な一面。この箇所の苦悩に満ちたニュアンスには胸を締め付けられます。第2楽章もフレーズの大きな弧が入念に描かれ、皮相なニュアンスなどどこにもありません。終楽章のテーマのさり気なく付加されている装飾音は、もっとアクセントを利かせ、民族色を煽ることも可能でしょうが、あえてそこをサラッと切り抜け、無窮動的な推進性を絶やさないのは、天才的閃きのなせる技でしょう。最後の約2分間は、電光石火の超急速パッセージの連続ですが、フォルムの美しさを失わず、内面から激情が沸き立たせているのには、ミュラー・ショットの並外れた才能を痛感せずにいられません。この曲の演奏の新たな基準とも言うべき名演奏です。
ヴァイイオリン協奏曲を弾くシュタインバッハーも、ミュラーショットと同じくミュンヘン出身。くぶん細めながら、逆にその細さから絞り出すようなセンチメンタリズムが魅力的。しかも、第1楽章のカデンツァに象徴されるように、全く表情に媚びたところがないのが、確かな手ごたえに繋がっています。終楽章は、野性味満点の豪快さと異なり、チャーミングな表情に溢れ、特に聴きもの!  【湧々堂】
ORFEO-639061
C.F.E.バッハ:ファンタジア.ト短調H225、
ソナタ ハ長調 H248、
ソルフェッジョ ハ短調 H220、
ソナタ ハ短調 H298、ソナタ ホ長調 H213、
ソナタ 変ホ長調 H78、
ファンタジア ハ長調 H291、
自由な幻想曲嬰ヘ短調 H300
アントニー・シピリ (P)

録音:2002年10月21-23日
シピリはソロ、伴奏、現代ピアノ、チェンバロを自在に操り多方面で活躍しています。ここでは現代ピアノを使用しており、C.P.E. バッハの時代の過渡期に存在する音楽性を描き出しています。 (Ki)

ORFEO-641043(3CD)
ドヴォルザーク:歌劇「ジャコバン党員」 クリストフ・シュテフィンガー(Bs ハラソフの伯爵)、
マルチン・ブロニコフスキ(Br ボフシュ),
マーク・ホラント(Br アドルフ),
アンドレア・ダンコヴァ(S ユリエ),
ペテル・ミクラーシュ(Bs フィリップ),
ミハル・レホツキー(T イルジー),
バーハルト・フランチェスコ・ローレンツ(T ベンダ),
リヴィア・アグホヴァ(S)、
ゲルト・アルブレヒト(指)ケルンRSO

録音:2003年6月19,21日,ケルン
ドヴォルザークの「ジャコバン党員」は1889 年に初演されたオペラ。フランス革命の余波に揺れるチェコの小さな村、伯爵の息子ボフシュは危険思想のジャコバン党員と非難され亡命していましたが、密かに帰村。しかし伯爵は甥アドルフを後継者に指名していたので、アドルフはボフシュを投獄してしまう。しかしボフシュの妻ユリエが伯爵に事実を話し、ボフシュは許され親子は再会を喜ぶ、というもの。これにイルジーとテリンカというカップル、滑稽な悪家老などが加わって、楽しいオペラです。ドヴォルザークのオペラに力を入れるゲルト・アルブレヒトがケルン放送交響楽団を指揮しての演奏会形式上演のライヴ。オーケストラの機能を生かした切れのある素晴らしい演奏が立派過ぎるほど立派!歌手はチェコスロヴァキア系とドイツ系、さらにポーランドの実力者揃いです。ミハル・レホツキーはいまプラハで大活躍のテノール。昨年名古屋での「蝶々夫人」に来日し、今年も7 月にチェコ国立ブルノ歌劇場来日公演で「カルメン」のホセを歌う予定になっています。ピンカス指揮のSUPRAPHON 盤と、カッレガーリ指揮のウェクスフォードでのライヴがあるくらいで、この新録音は歓迎されます。 (Ki)
ORFEO-642091
スコットランド歌曲集
ハイドン:スコットランド歌曲集Hob.XXXIaから(8曲)
ピアノ三重奏曲ハ長調Op.75-1Hob.XV-27
アン・ハンターの詩による6つの独自のカンツォネッタHob.XXVIa-25/30
ユーリエ・カウフマン(S)
ミュンヘン・ピアノ三重奏団

録音:2003年11月17-20日(歌曲),2004年3月4,5日(三重奏曲),ミュンヘン
ハイドンの全作品中でも、膨大な量にも関わらずあまり顧みられなかったのがスコットランド歌曲集。民謡の素朴さと、ハイドンの温かみが重ねられた傑作揃いなのですが、なかなか満足できる演奏がありませんでした。この録音では、ベルリン芸術大学教授のユーリエ・カウフマンの清潔感溢れる歌と、ドイツを代表するピアノ三重奏団であるミュンヘン・ピアノ三重奏団の共演によって、シンプルだからこそ難しいという音楽を理想的に演奏しています。名曲ピアノ三重奏曲ハ長調がまた素敵な演奏です。 (Ki)
ORFEO-644061
モーツァルト:クラリネット五重奏曲ハ短調〜K.388/406(ヴァンサン・ガムバーロ編曲)
アダージョ〜K.580a(フランツ・バイヤー編曲)
アダージョ〜K.Anh3.30(イルジ・クラトチヴィル編曲)
クラリネット五重奏曲ロ長調〜弦楽四重奏曲K.575(フランツ・ヨーゼフ・ロジニャク編曲)
ディーター・クレッカー(Cl)
マンハイムSQ

録音:2003年9月
ORFEO-645061
ベルリオーズ:「ベアトリスとベネディクト」序曲、
エルガー:交響的習作「ファルスタッフ」、
ドヴォルザーク:序曲「オテロ」
ジョン・フィオーレ(指)ミュンヘン放送O
シェークスピアの作品を題材にとった3つの作品。しかもいずれ劣らぬ際立った個性の作曲家の競演とくれば興味は一層募ります。天才のみが持つ狂気をどこかに宿したベルリオーズの鮮烈さ。わかるものだけわかれば良いのだと言いたげなエルガーの晦渋な世界。こぼれるばかりの光をメロディに乗せるドヴォルザーク。三者三様の作品を見事に描き分けたフィオーレとミュンヘン放送管弦楽団の精緻な演奏も聴き所です。 (Ki)
ORFEO-646051
ミヨーヴァイオリン協奏曲集
ヴァイオリン協奏曲第1番Op.93,
ヴァイオリン協奏曲第2番Op.263,
春のコンチェルティーノOp.135,屋根の上の牛
アラベラ・シュタインバッハー(Vn)
ピンカス・スタインバーグ(指)
ミュンヘンRSO

録音:2004年3月15-19日
多作家のミヨーですが、ヴァイオリン協奏曲はそれほど多くなく、番号付が3 つと単一楽章の小協奏曲がある程度。一番のお勧めは1934年作の春のコンチェルティーノ。これは実に気の利いた曲です。ヴァイオリンの音色の美しさが発揮できるような歌いまわしと、優しい色に彩られた伴奏オーケストラと、チャーミングなこと。1929年の第1 番は10分ほどの短い作品。いかにも6人組の作品といった作風です。一方1946年の第2 番は堂々とした風格のある作品。特に第2楽章の濃厚さが格別です。そして「屋根の上の牛」はゴキゲン。多作家も頷ける多彩っぷりです。アラベラ・シュタインバッハーは1981 年ミュンヘン生まれのヴァイオリニストでおばあさんが日本人。まだ若いながらも、子供の頃から注目されていたそうで、彼女の才能を高く評価したアンネ=ゾフィー・ムターが熱心に彼女を援助してあげているそうです。その音楽性と美貌で遠からず人気ヴァイオリニストになることでしょう! (Ki)

ORFEO-659081
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番、
チェロ協奏曲第2番
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)、
ヤコフ・クライツベルク(指)バイエルンRSO

録音:2005年9月1-3、5日 ヘルクレスザール
日本でも多くの聴衆を魅了し、ムター、プレヴィンなど世界中の一流演奏家から高く評価されているチェリスト、ダニエル・ミュラー=ショットの待望新譜は難曲ショスタコーヴィチの協奏曲。このショスタコーヴィチのチェロ協奏曲は、ロストロポーヴィチが2曲とも初演を行っています。いかにもショスタコーヴィチらしい滑稽味にあふれる音楽、演奏者に超絶技巧を要求され、一流のチェリストが名演を残しているこの難曲に、名器1727年マッテオ・ゴッフリラーを携えてミュラー=ショットが果敢に挑戦。共演経験のあるヤコフ・クライツベルクとの切れの良い演奏、真摯な姿勢、いとも簡単に弾きこなす技巧、音色の多彩さ、力強い演奏を聴かせてくれます。   (Ki)
ORFEO-663051
アリベルト・ライマン:歌曲集
アイヒェンドルフの詩による「夜の曲」T(全5曲)、
パウル・ツェランの詩によるストレッタ(全8曲)、
シルヴィア・プラスによる6つの詩(全6曲)、
イヒェンドルフの詩による「夜の曲」U(全5曲)
キャスリン・ゲイヤー(S)、
エルンスト・へフリガー(T)、
バリー・マクダニエル(Br)、
アリベルト・ライマン(P)

録音:1968年〜1981年
現代ドイツを代表する作曲家であるアリベルト・ライマン(1936〜)は、数々の賞に輝く作曲家活動の他、名バリトン、フィッシャー=ディースカウのピアノ伴奏者、さらにベルリン芸術大学教授として教育面でも知られています。ここでは言葉と音列が織りなすスリリングな作品を、大ベテラン、へフリガー、さらにアメリカの現代音楽を得意とした歌手による緊密な歌唱で鑑賞できます。薄明の世界に漂うような緊張と瞑想の交錯による表現力はまさに圧倒的! (Ki)
ORFEO-664061
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」弦楽四重奏版(ヴェント編) アルティスSQ
このCD、黙って聴けばおしゃれ空間を演出する最良のBGM として楽しむことがきるのですが、大編成の曲をスリムにしたことで思わぬ発見が…。もともとはモーツァルトと同時代人のヨハン・ネポームク・ヴェント(1745 〜 1801)という当時の王立吹奏楽団のメンバーがフルートとヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという編成向けに編曲した作品を、19世紀初め頃、ヴェントがさらに弦楽四重奏に編曲したものです。序曲からフィナーレまで15 曲が収録されていますが、独唱パートや合唱パートも巧みに書き直されていて、ついつい引き込まれてしまいます。 (Ki)
ORFEO-665061
ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集、
 「タンホイザー」、「ローエングリーン」、
 「ワルキューレ」、
R・シュトラウス
:「ナクソス島のアリアドネ」、
 「アラベラ」、「カプリッチョ」からの場面
アドリアンネ・ピエチョンカ(S)、
ウルフ・シルマー(指)ミュンヘンRSO
カナダ生まれで、今やミュンヘンやウィーンの歌劇場で引っ張りだこのソプラノ、アドリアンヌ・ピエチョンカの、ワーグナーとシュトラウスのアルバムです。ピエチョンカは2005 年秋のバイエルン国立歌劇場来日公演での「タンホイザー」でエリーザベトを歌って強烈な印象を残していますので、ご記憶の方も多いでしょう、瑞々しくもしっかりとした芯があり、押し付けがましくないのに説得力があるという、まさにワーグナー、シュトラウスに理想的なソプラノ。このCD でも、どの場面も「もっと聞きたい!」と思ってしまうほど魅力的。シルマーの伴奏も実に見事です。 (Ki)
ORFEO-673091
クラリネットのためのコンチェルティーノ集
カール・ベールマン:2つのクラリネットと管弦楽のためのコンチェルタンテ変ホ長調*
メンデルスゾーン:クラリネット,バセットホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック第1番ヘ短調Op.113#
クラリネット,バセットホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック第2番ニ短調Op.114#
ベールマン:2つのクラリネットと管弦楽のためのデュオ・コンチェルタント変ホ短調/変ホ長調Op.33*
ディーター・クレッカー(第1Cl)、
ジュゼッペ・ポルゴ(第2Cl)*、
ルイジ・マジストレッリ(バセットホルン)#、
プラハ室内O

録音:2004年11月23-27日プラハ、ドモヴィナ・スタジオ
クラリネット・ヴィルトゥオーゾとして19世紀ヨーロッパ各地で熱狂的な人気を集めたハインリヒとカールのベールマン父子。カールによって語られる面白いエピソードは同時代に生きたメンデルスゾーンとの親交の深さをよく示すもの。別名“甘いダンプリングとシュークリーム、クラリネットとバセットホルンのためのグラン・デュオ”とも呼ばれるメンデルスゾーンによる2つのコンツェルトシュテュック。これはベールマン父子がコンサート・シリーズのためにサンクトペテルブルクへ赴く途中、1832年末にベルリンで、彼らとメンデルスゾーンとのあいだで闘わされた料理対決から派生したものです。大御所クレッカーを中心に、名手マジストレッリと愛弟子ポルゴがなにげないフレーズにもとびきりの腕前を聞かせてじつに楽しい仕上がりのアルバムとなっています。   (Ki)
ORFEO-674081
ダンツィ:七重奏曲変ホ長調Op.10、
クラリネット・ポプリ第3番変ロ長調Wo、
クラリネット・ポプリ第1番変ロ長調Op.45、
七重奏曲ホ長調Op.15
ディーター・クレッカー(Cl)、
コンソルティウム・クラシクム

録音:2004年11月16−19日SWRシュトゥットガルト
クラリネットの名手クレッカー率いるコンソルティウム・クラシクムの最新アルバムは、18世紀の終りから19世紀初めにかけて、ドイツの楽壇で重要な位置を占めたダンツィの作品集。ウェーバーの師であるかれは、作曲家としてロココ時代と初期ロマン派の橋渡しをしましたが、かれの属したマンハイム楽派の所産のひとつに、ミュンヘン、シュトゥットガルトそしてカールスルーエと広範囲にオケの発展に関与したこともあげられます。七重奏曲は、狩りを模したファンファーレと民謡主題が聞こえる作品10、愁いを帯びたラルゲットがアクセントを効かせる作品15とも、室内楽というより室内オケのようなゆたかなひびき。いっぽう、パイジェルロ作「セヴィリャの理髪師」(1782年)のベルカント主題を導入のアダージョに用いた第3番、ミュンヘン宮廷楽団の首席奏者ベールマンのアイデアが盛り込まれた可能性もある第1番とふたつのポプリ(接続曲)は、華麗で技巧的な小品と独奏楽器のための協奏曲とが混じり合った性格をもちます。どのナンバーも名技が楽しく、管と弦の溶け合いが美しく耳にのこります。  (Ki)
ORFEO-675062(2CD)
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番、
ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」、
協奏交響曲変ホ長調K.364、
2つのヴァイオリンのためのコンチェルトーネ.ハ長調*
ライナー・ホーネク(Vn)、
ミラン・シェテーナ(Vn)*、
トビアス・レア(Va)、
マルティン・ケルシュバウム(指)
ウィーン・クラシカル・プレイヤーズ

録音:2004年3月、6月
ウィーン・フィルのコンマスとウィーン響のメンバーが紡ぐ調べに奇をてらったところはかけらもありませんが、こうした中庸の美の背景にはウィーンという街に積み上げられた伝統なしには成立しなかったでしょう。モーツァルトを聴く喜びに直ちに誘う出色の名演です。18世紀王侯貴族の楽しみを、たやすく味わえる現代の幸せ! (Ki)
ORFEO-676071
バッハ:音楽の捧げものBWV.1079、
 前奏曲とフーガBWV.552、
フレスコバルディ
:トッカータ集第1巻〜第1番/第2番/第2巻〜第4番
コンスタンチン・リフシッツ(P)

録音:2005年11月30日− 12月3日 ミュンヘン、ババリア・ムジーク・スタジオ(バイエルン放送との共同制作)
久しく新譜が途絶えていたリフシッツのオルフェオ・デビュー盤。彼の弾くピアノによるバッハでは過去にゴルトベルク変奏曲(94 年) やリサイタル・アルバムなどが強い印象を残しましたが、このたび取り上げるのは「音楽の捧げもの」。 フリードリヒ大王が与えたテーマをリチェルカーレ、カノンとさまざまに展開させてゆくこの作品でも、まだ30代ながらすでにリフシッツ (1976年生まれ)はいっそうの深みを増した哲学的表現を聴かせており、いまは亡きリヒテル、現役ではアファナシエフとロシア勢による バッハ演奏の伝統を思い起こさせます。 (Ki)
ORFEO-677061
カリヴォダ:交響曲第5番ロ短調Op.106、
交響曲第6番ヘ長調Op.132
フリーダー・ベルニウス(指)
ホーフカペレ・シュトゥットガルト
ボヘミアに生まれ、ドイツで活躍したヨハン・ヴェンツェスラフ・カリヴォダ(1801-1866)。彼は驚くべき多作家で、交響曲も7篇残しています。シューマンも褒めたという交響曲は美しいメロディと巧妙なオーケストレーションが冴える意外な掘り出し物です。 (Ki)
ORFEO-678062(2CD)
ドヴォルザーク:歌劇「王様と炭焼き」 ダリボール・イェニス(Br マチャーシュ王)、
リーヴィア・アーグホヴァー(S リドゥーシュカ)、
ミカル・レホツキ(T イェニーク)、
ペテル・ミクラーシュ(Bs マチェイ)、
ミシェル・ブリート(Ms アンナ)、
マルクス・シェーファー(T インドジフ)、
ゲルト・アルブレヒト(指)
ケルンRSO、ケルン放送cho、プラハ室内cho

録音:2005年4月29日,5月1日
ORFEOから、アルブレヒトのドヴォルザーク・シリーズの新刊!ドヴォルザークの「王様と炭焼き」です。 「王様と炭焼き」は、数奇な運命を辿ったオペラです。元々1871年に作曲され、リハーサルされたものの、初演はキャンセル。 1874年に、ドヴォルザークは台本だけを救い出し、ここに完全に新たな音楽を付け直しています。この二つ目の「王様と炭焼き」 は1874年11月に初演、好評を得ました。その後、ドヴォルザーク自身が二度改訂、さらに1914年にカレル・コヴァジョヴィチ が手を加えたものが、現在の決定版となり、それがここでも用いられています。狩りで道に迷ったマチャーシュ王は、炭焼き職 人マチェイの家に泊まることに。家の娘リドゥーシュカは、イェーニクという若い炭焼き職人と愛し合っていますが、両親に反 対されています。王は娘の恋に協力しようと相談しますが、イェーニクは二人が逢い引きしていると誤解、軍隊に入ってしまい ます。1年後、王は偽の裁判を行い、炭焼き一家を前に、イェーニクを殺人の容疑で処刑すると宣告。リドゥーシュカは、彼の命の代わりに自分の命を奪って、と訴えます。彼女の真の愛が証明され、お芝居が明かされ、リドゥーシュカとイェーニクが結 ばれてハッピーエンド。SUPRAPHON に、1989年にプラハで録音されたものがありますが、半分近くにまで短縮された事実上の抜 粋でした。つまり今回が初の全曲録音。近年ヨーロッパで幅広く活躍するスロヴァキアのバリトン、ダリボール・イェニスを始 め、充実したキャスト。そして何といってもアルブレヒトの精緻な音楽。ドヴォルザークの珍しい傑作に大満足です。
ORFEO-679071
ブラウンフェルス:テ・デウムOp.32 イッタ=マリア・シェーベリ(S)、
ラーシュ=エリク・ヨンソン(T)、
エリク・エリクソンcho、
マンフレート・ホーネック(指)スウェーデンRSO&cho

録音:ストックホルム、ベルワルド・ホール(ライヴ)
当作品のライヴ録音(PH.06002)を遺した今は亡き巨匠ヴァントも云うように、ブラウンフェルスは1920-30年代にかけて、R. シュト ラウスやシュレーカーと並び称されるメジャーな作曲家のひとりでした。ナチによって‘退廃作曲家’の烙印を押された彼が、独創性を開 花させ始めるのは、第1 次世界大戦で味わった恐怖体験と、自身のカトリックへの改宗した時期あたりから。代表作「テ・デウム」が書か れたのはちょうどその頃で、途切れることのない有機的な音楽の流れに、いくぶんワーグナーの面影をも感じさせます。全編が起伏に富み、 たとえば来るべき審判の日を告げるマーチのリズムなど、作曲当時の時代的背景を越えてなお大きな訴求力があります。 大規模な編成を要するドラマティックな内容だけに新録音が待たれていましたが、ホーネックらによるライヴは期待に応える出来栄えとな りました。 (Ki)
ORFEO-686061
ラテン・アルバム
ピアソラ:リベルタンゴ(ヴィーンハルト編)
 アディオス・ノニーノ(オスバルド・カロー編)
 天使のミロンガ(オスバルド・カロー編)、
 オブリビオン(ヴィーンハルト編)、
 レビラード(オスバルド・カロー編),
ポンセ: エストレリータ(ヘイフェッツ編),
ファリャ:スペイン舞曲(クライスラー編)、火祭りの踊り,
クライスラー:ジプシーの女,
ヒナステラ:パンペアーナ第1番、ヴァイオリンとピアノのためのラプソディー,
アルベニス:タンゴOp.165/2,
ミヨー:ブラジリア(ヘイフェッツ編),
ヴィラ=ロボス:ナナ、ポロ、黒鳥の歌,
ヴィーンハルト:サルサ(1966年),
マイク・モウワー:ボッサ メレンゴヴァ(1958年)(ヴィーンハルト編)
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(Vn)
ペーター・フォン・ヴィーンハルト(P)
ムターに次ぐ期待の女流ヴァイオリニスト、アラベラ・美歩・シュタインバッハー。先日の来日コンサートでは力強い演奏を披露し聴衆を驚かせました。ストラディヴァリウス「ムンツ」(1736 年製/日本音楽財団貸与)、ムターから贈与された弓、最高の演奏環境を見事自分の手中におさめ、その美貌とともに観客を魅了します。待望のニュー・アルバムはこの時期にぴったりなラテン・ピース。ピアソラの強いリズムと物悲しい旋律を時には切なく時には激しく聴かせます。特にアディオス・ノニーノでは鬼気迫る演奏です。ポンセの代表作エストレリータはハイフェッツがヴァイオリン独奏に編曲し有名になりましたが、原曲は甘く美しい歌曲。アラベラの演奏は外見とは裏腹で非常に男性的。エストレリータも甘さだけではなく、豪快で意志の強さを感じさせます。またショスタコーヴィッチの協奏曲の録音などが予定されており、今後も目の離せないアーティストの一人です。  (Ki)
ORFEO-687061
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲集
ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(Vn)
アンドリス・ネルソン(指)
バイエルンRSO

録音:2006年5月
注目の女流ヴァイオリニスト、アラベラ・美歩・シュタインバッハーが2006 年に生誕100 年を迎えたショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲を録音。ストラディヴァリウス「ムンツ」(1736 年製)を弾きこなし、ショスタコーヴィチの傑作のである2曲のヴァイオリン協奏曲を強靭な表現力で聴かせてくれます。第1 番は沈鬱な色彩、感情を厳しく制御した熟考された音楽。彼女の力強さ、難曲に果敢に挑む姿勢が聴くものに激しい緊張感を与えます。第2 番は第1 番の素晴らしさに曇りがちですが、ひねりのある旋律が要所要所に実に効果的にあらわれます。彼女の底鳴りする深き音色が、哀愁を帯びたメロディーを浮かび上がらせています。1 作品ごとに変化をみせるアラベラ・美歩・シュタインバッハーの著しい成長を感じ取ることの出来る1 枚です。共演のアンドリス・ネルソンはラトヴィアの首都リガで音楽一家の元に生まれた現在28 歳の若手指揮者。2003年からラトヴィア国立オペラの首席指揮者をつとめ、2006/7シーズンからは北西ドイツフィルハーモニック管弦楽団の音楽監督に就任。アラベラ・美歩・シュタインバッハーと組んでフレッシュな演奏を披露しています。
ORFEO-689061
サリヴァン:海のクリスマス・ベル、
天なる神には、
ガントレット
:ダビデの村の厩の内に、
サンズ
:神が喜びをくださるように、
メンデルスゾーン
:天には栄え、
ヘンデル
:「メサイア」から、
レンドナー
:ああベツレヘムよ、
ウェイド:神の御子は今宵しも、
レオントヴィチ
:キャロル・オブ・ベルズ、
パーセル
:夕べの讃歌、
アダン:おお聖なる夜、
メイソン:諸人こぞりて、
ホルスト
:木枯らし寒く吹きすさび、
コーネリウス
:三王、他
パッション・デ・キュイーヴル、
コンスタンツェ・バッケス(S)
金管アンサンブルによるクリスマス音楽集、というのは決して珍しくはないでしょうが、使われている楽器が歴史的なものとなれば、俄 然興味津々。パッション・デ・キュイーヴルは、二本のコルネット、ホルン、トロンボーン、オフィクレイドという編成。19世紀末のピ リオド楽器を多く用い、19世紀後半の英国(ヴィクトリア朝の時代)で好まれた音楽を、時に和やかに、時に輝かしく演奏しています。ク リスマスの晩に、部屋を暖かくして心安らかに聞くに打ってつけのCDです。 (Ki)

ORFEO-693071
バッハ:3 つのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ第1番〜第3番、
C.P.E.バッハ
:ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ ニ長調H 559
ダニエル・ミュラー・ショット(Vc)、
アンジェラ・ヒューヒット(P)

録音:2006年7月18-21日
若手注目NO.1 チェリスト、ダニエル・ミュラー=ショットと当代随一のバッハ弾きとしてますます評価が高まっているアンジェラ・ ヒューヒットによるバッハ・アルバム。バッハをあれほど弾き込んでいるヒューイットですら、このガンバ・ソナタを録音し新たなバッハ を発見したというほど、この3つのソナタはバッハの他の作品と異なる風合いが展開されます。また重要となるのがここで演奏されている 楽器ですが、ダニエル・ミュラー=ショットが愛用している名器1727年製マッテオ・ゴッフリラーとヒューイットが好んで使用している ファツィオーリはともにヴェネツィア出身。音色の柔らかさはこの2つの組み合わせに勝るものはないでしょう。またカップリングのC.P.E. バッハのソナタも旋律の美しさ親しみやすさを強調した作品。そして彼の次のリリースはショスタコーヴィッチの協奏曲。 またダニエル・ミュラー=ショットは2007年6月に来日が予定されており、初の本格的なリサイタルも開かれます。今後の活躍にも大いに期待がかかります。 (Ki)
ORFEO-715081
ピョートル・ベチャーラ/アリア集
ドニゼッティ:「ルチア」,「愛の妙薬」、
ヴェルディ
:「エルサレム」,「リゴレット」,
「仮面舞踏会」,マスカーニ:「イリス」、
レオンカヴァッロ
:「ボエーム」、
プッチーニ:「ボエーム」、
グノー
:「ロメオとジュリエット」,「ファウスト」、
オッフェンバック
:「ホフマン物語」、
バザン
:「パトラン氏」、
マイヤール
:「村の龍騎兵」、
マスネ:「ウェルテル」からのアリア
ピョートル・ベチャーラ(T)、
イオン・マリン(指)ミュンヘン放送O

録音:2007年6月25−28日
2007年9月、チューリヒ歌劇場の来日公演で「トラヴィアータ」のアルフレードと「ばらの騎士」のイタリア人歌手の二役を歌って鮮やかな印象を残したテノール、ピョートル・ベチャーラのアリア集です。1966年、ポーランド生まれ。1997年にチューリヒ歌劇場に進出し、ここで様々なテノール役を手掛け名声を高めました。ハイCを越える高音まで楽に出せる見事な声と、ほの暗さを湛えた情熱的な歌い回しは大変魅力的です。この初のアリア集では、有名な名アリアだけでなく、珍しいオペラのアリアを取り入れています。マリンの颯爽とした伴奏も聞きものです。   (Ki)

ORFEO-717102(2CD)
シューマン:交響曲全集
交響曲第1番「春」
交響曲第2番ハ長調Op.61*
交響曲第3番「ライン」**
交響曲第4番ニ短調Op.120#
4本のホルンとオーケストラの為のコンツェルトシュテュックOp.86##
ヘクター・マクドナルド、
エリック・クシュナー、
マルクス・オプマン、
ゲオルク・ゾンライトナー(Hrn)
ファビオ・ルイージ(指)ウィーンSO

録音:2006年2月18-19日ウィーン・ムジークフェライン大ホール(ライヴ)
2008年11月5、6日ウィーン・ジークフェライン大ホール(ライヴ)*
2007年12月1、2日ウィーン・ムジークフェライン大ホール(ライヴ)*
2007年4月30日、5月2日ウィーン・コンツェルトハウス(ライヴ)#
2008年1月7、8日ウィーン・コンツェルトハウス(ライヴ)##
[ORFとの共同制作]
2005年よりウィーン交響楽団の首席指揮者を務め、2010年5月に手兵を率いて2006年以来4年ぶり2度目の来日公演を控えるファビオ・ルイージ。この絶好のタイミングでORFEOよりリリースされる注目のプログラムは、2010年に生誕200周年を迎えるシューマンの交響曲全集ということで、まさに願ってもない内容です。トーンキュンストラー管、スイス・ロマンド管、MDR響そしてシュターツカペレ・ドレスデンと名だたるオケの監督を歴任した実力派ルイージと、1900年創立の名門ウィーン響との10年にわたる活動の成果は、これまでも折に触れて伝えられていますが、ここでの味付けも濃厚で、激しく情熱的な演奏は高い評価を裏付けるものといえそうです。第1番から第3番については「黄金のホール」ムジークフェラインにおけるライヴ録音というのも魅力で、馥郁たるオーケストラサウンドを心ゆくまで体感されることでしょう。 (Ki)

ORFEO-737151
シューベルト:歌曲集「美しき水車小屋の娘」D795 パヴォル・ブレスリク(T)
アミール・カッツ(P)

録音:2014年9月11-14日/ミュンヘン、グリューンヴァルト、アウグスト=エファーディング・ザール(デジタル・セッション)
ドイツの音楽雑誌「Opernwelt(オーパーンヴェルト、オペラの世界)」で、2005年度の年間最優秀歌手賞を受賞して一躍脚光を浴び、いま、オペラ、コンサー トの舞台でめざましい活躍を遂げているパヴォル・ブレスリクが、シューベルトの「美しき水車小屋の娘」に取り組みました。 2014 年 9 月にミュンヘンのグリューンヴァルトにあるアウグスト=エファーディング・ザールでセッションを組んでレコーディングされたもので、ピアノには、 1973年イスラエル出身でドイツ在住のピアニスト、ブレスリクが互いにもっとも信頼を置く間柄と認めるアミール・カッツを迎えています。 1979年にスロヴァキアのブラチスラヴァに生まれたブレスリクは、ブラチスラヴァ音楽院とマルセイユのオペラ研修所CNIPALで研鑽を積み、2000年にチェ コのアントニーン・ドヴォルザーク国際コンクールで第1位を獲得したのち、ベルリン国立歌劇場のメンバーに採用され、2006年以降はフリーランスのテノー ルとして活動を続けてきました。 甘い美声で「魔笛」のタミーノを当たり役とするブレスリクは、ここで後期ロマン派のミュラーの詩に素直に付曲したシューベルトの率直な楽想に乗せて、若 者の多感なこころのひだをみずみずしい感性と濃やかな表現で歌いあげて、おおいに魅力的。 チューリヒ、ベルリン、MET、ロイヤル・コヴェントガーデン、バイエルン、ウィーンといった世界的なオペラハウスに登場するのと並行して、コンサートにも ひんぱんに出演を重ねるブレスリクのキャリアはすでに揺るぎないところですが、まだ伸びしろがいっぱいの才能が込める、若々しくさわやかな情感がなんと も気持ちの良いものとなっています。 (Ki)
ORFEO-739081
フランスのヴァイオリン・ソナタ集
プーランク:ヴァイオリン・ソナタ、
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番、
ラヴェル
:ヴァイオリン・ソナタ(遺作)、
 ツィガーヌ
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(Vn)
※ストラディヴァリウス「ムンツ」(1736年製/日本音楽財団貸与)、
ロベルト・クーレック(P)

録音:2007年5月7-10日バイエルン音楽スタジオ
世界中から共演のオファーがくる注目の女流ヴァイオリニスト、アラベラ・美歩・シュタインバッハー。現在彼女が熱心に取り組んでいるプーランク、フォーレ、ラヴェルのフランス・ヴァイオリン・ソナタ集。多彩な音楽性を聴かせたラテン・アルバム(ORFEO686061)に引き続き、新たな一面を見せてくれます。プーランクならではの洒脱さと、どこか憂いのある絶品のソナタ。夭折の女流ヴァイオリニスト、ヌヴーのために作曲されプーランクのピアノ演奏により初演されています。フォーレの代表作として名高いヴァイオリン・ソナタ第1番。淡い光と幸福感に満ち溢れた作品。アラベラの艶やかで明るい音色が作品と合っています。ラヴェルの最後の室内作品である傑作ヴァイオリン・ソナタ。流麗で優雅な第1楽章。ジャズの技法の影響が見られる第2楽章「ブルース」。演奏者の技巧が試される第3楽章「無窮動」。冴えわたる技巧に洒落っ気たっぷりに演奏するアラベラに脱帽です。また超絶技巧と奏者の名人芸を存分に披露できるツィガーヌで華やかにアルバムを締めくくっています。   (Ki)
ORFEO-740081
クラッシミラ・ストヤノヴァ/アリア集
ヴェルディ:「レニャーノの戦い」,
 「ルイーザ・ミラー」,「シモン・ボッカネグラ」、
プッチーニ
:「レ・ヴィッリ」、
ゴメス
:「フォスカ」,「グァラニー族」、
マイヤベーア
:「ユグノー」、
アレヴィ
:「ユダヤの女」、
オッフェンバック
:「ホフマン物語」、
マスネ
:「エロディアート」からのアリア
クラッシミラ・ストヤノヴァ(S)、
フリードリヒ・ハイダー(指)ミュンヘン放送O

録音:2007年6月20−24日,9月25日
2006年3月、東京のオペラの森公演、ヴェルディ《オテロ》で一番評判だったのは、デズデーモナ役のソプラノ、クラッシミラ・ストヤノヴァでした。ブルガリア出身で、1998年からウィーン国立歌劇場と契約を結び、活躍しています。ドラマティックな役を得意としつつ、声には独特の透明な美しさがあるのが特徴。このアリア集では、ヴェルディ、プッチーニですらマイナーなオペラからアリアを採用、さらにゴメス、マイヤベーア、アレヴィなど、マニアックな選曲に、彼女の意欲が表れています。  (Ki)
ORFEO-749071
クララ・シューマン:それはある日のこと、
 花よ何を泣いているの、
 あなたの肖像画、無言の蓮の花、月桂樹、
シューマン
:「ミルテの花」〜ズライカの歌/まだ見ぬ人/くるみの木/お母さん!お母さん!/彼の胸にすがらせて/蓮の花/献呈、
メンデルスゾーン
:新しい愛 Op.19a-4、
 花束 Op.47-5、月 Op.86-5、
 魔女の歌 Op.8-8、
ショパン
:愛する人 Op.74-8、
 リトアニアの歌 Op.74-16、
 闘士 Op.74-10、
リスト:美しい芝生が広がるところ、
 わが子よもし私が王様だったら、
 ああ私が寝る時、
ブラームス:セレナード Op.106-1、
 メロディのようなものが僕の心にOp.105-1、
 あの下の谷の底では、
 どうやって扉の中に入ればいいの、
 甲斐のないセレナード Op.84-4、
メンデルスゾーン=ヘンゼル
:山の憩い、
 なぜばらが褪せているの、南へ ほか全34曲
ディアナ・ダムラウ(S)、
ヘルムート・ドイチュ(P)

録音:2006年9月4日,シュヴァルツェンベルク
今、日の出の勢いで頭角を現しているソプラノ、ディアナ・ダムラウ。彼女がオーストリアのシュヴァルツェンベルクの音楽祭、シュー ベルティアーデで行ったリサイタルのライヴ録音です。ダムラウはバイエルン州東部の町、ギュンツブルク出身。モーツァルト「魔笛」の 夜の女王が大評判となり、以来ザルツブルク音楽祭、スカラ座、メトと大活躍。その一方で、リートなど歌曲でも高い評価を得ています。 このリサイタルでも、シューマン,メンデルスゾーン、ブラームスのみならず、ショパンやリスト、またクララ・シューマンやメンデル スゾーンの姉ファンニなど、多彩な曲を聞かせてくれます。盛大な拍手喝采に応えて、アンコールも4 曲。会場の熱気まで伝わってくる CD です。 (Ki)
ORFEO-750101
メンデルスゾーン:チェロとピアノの為の作品集
協奏的変奏曲ニ長調Op.17
チェロ・ソナタ第1番変ロ長調Op.45
「歌の翼に」Op.34-2
「葦の歌」Op.71-4
アルバムブラットロ短調
無言歌ニ長調Op.109
チェロ・ソナタ第2番ニ長調Op.58
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
ジョナサン・ギラード(P)

録音:2009年7月23-26日バイエルン・スタジオ(ミュンヘン)
近年、目覚ましい活躍を見せている若手チェリスト、ダニエル・ミュラー=ショット。2009年に生誕200年を迎えたメンデルスゾーンのチェロ作品を録音しました。メンデルスゾーンのチェロ作品は、メロディー・メーカーの本領を発揮した甘美で美しい旋律に彩られた曲ばかり。2曲のチェロ・ソナタは、古典的な様式をとりながらも情熱的で力強い第1番、豊かな旋律、多彩な表現に満ちた魅力的な第2番。ミュラー=ショットのエレガントな音楽が際立つ秀演です。主題と8つの変奏からなる協奏的変奏曲は、チェロの華やかさに加えピアノも活躍する作品。ミュラー=ショットとギラードの息の合った、そして時には激しくぶつかり合う音楽が聴き所です。「歌の翼に」、「葦の歌」、アルバムブラット、無言歌といった歌心満ちた作品の魅惑的な旋律を見事な表現力で聴かせてくれます。甘さの中に奥行きのあるミュラー=ショットのチェロの音色が、メンデルスゾーンの作品にピタリと合った1枚です。 (Ki)
ORFEO-751101
ヴィンターの室内楽曲
ペーター・フォン・ヴィンター
(1754-1825):七重奏曲op.10〜2つのヴァイオリン,クラリネット,2つのホルン,ヴィオラとチェロのための
四重奏曲〜クラリネット,ヴァイオリン,ヴィオラとチェロのための
八重奏曲〜ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロ,フルート,クラリネット,ファゴット,2つのホルンと任意指定のコントラバスのための
コンソルティウム・クラシクム
ディーター・クレッカー(Cl)

録音:2006年9月10-15日ドイチュラント放送、室内楽ホール(セッション・ステレオ)[ドイチュラント放送の制作]
クレッカーがふたたびヴィンターのめずらしい作品を発掘。「交響曲集、クラリネット協奏曲&アリア」(ORFEO.192031)以来、本作では円熟期に書かれた室内楽曲の数々を取り上げています。今やすっかり忘れ去られてしまったヴィンターですが、マンハイム宮廷のオーケストラで神童とうたわれ、同世代のヴェーバーやシュポアにも一目置かれるほどの存在でした。かのベートーヴェンの七重奏曲が“弦と木管の組み合わせの理想的なサンプル”とみなされるようになっていた当時、ヴィンターがメロディと楽器の扱いで天賦の才能をみせていたのが、まさにこのジャンルでした。いずれのナンバーでも美しいカンタービレが光るヴィンターの室内楽。長年の経験で抜群の腕前を聞かせるクレッカーらの演奏で聴くといっそう、巧みな器楽法がよくわかる仕組みとなっています。 (Ki)
ORFEO-752111
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲*
シューマン:交響曲第4番
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(Vn)
ファビオ・ルイージ(指)ウィーンSO

録音:2007年12月11日ウィーン、ムジークフェライン大ホール(ライヴ)*、
2007年4月30、5月2日ウィーン、コンツェルトハウス(ライヴ)
いま最も期待されている若手ヴァイオリニストの一人、アラベラ・美歩・シュタインバッハーが、将来の巨匠候補として着実に実績を積んでいる指揮者ファビオ・ルイージと共演したブラームスのヴァイオリン協奏曲。シュタインバッハーは第1楽章の静かな熱を帯びた緊張感の中切れ味の良いヴァイオリンを聴かせ、第2楽章では濃厚で大胆な表現で聴衆を魅了し、エネルギッシュで躍動的な第3楽章では力強くしなやかに仕上げています。堅実でメリハリの効いたルイージ&ウィーン響の伴奏も絶品。カップリングのシューマンの交響曲第4番は、シューマン:交響曲全集(ORFEO717102)からの分売。 (Ki)
ORFEO-759081
リスト:超絶技巧練習曲集S139(全12曲) ミロスラフ・クルティシェフ(P)
1985年ロシアのレニングラードに生まれたミロスラフ・クルティシェフは、2007年の第13回チャイコフスキー国際コンクールでピアノ部門最高位(第1位なしの第2位)に輝いた逸材。すでに、ウィーンのムジークフェラインザール、アムステルダムのコンセルトヘボウ、ニューヨークのエイブリー・フィッシャー・ホールに登場するいっぽうで、巨匠ワレリー・ゲルギエフのお気に入りとして数々の音楽祭にも出演しています。現在はペテルブルク音楽院に在学中のクルティシェフが弾くオルフェオ・デビュー盤は、リストの超絶技巧練習曲集。チャイコフスキー・コンクールの予選でも弾いて聴衆の度肝を抜いた第4、9、12番をはじめ、恐るべきヴィルトゥオーゾぶりに磨きをかけています。   (Ki)
ORFEO-760091
夫唱婦唱
ワーグナー
:「タンホイザー」〜この素晴らしい広間,
姫様!,全能の乙女よ,ヴォルフラム、聞いてくれ
「ローエングリーン」〜暗い気持ちの日々に一人,
 甘美な歌が消え,遥かな国で
「ワルキューレ」〜冬の嵐は過ぎ去り,
 あなたは春,おお甘美極まりない喜び,
 ジークムントと名乗り
ペトラ=マリア・シュニッツァー(S) 
ペーター・ザイフェルト(T)
ウルフ・シルマー(指)ミュンヘンRSO

録音:2008年1月14.17日
おしどり歌手夫婦としてして知られるシュニッツァーとザイフェルト。話題になったバイロイト音楽祭での「ローエングリーン」をはじめ、夫婦共演のワーグナーはもはや名物。その二人が、「タンホイザー」、「ローエングリーン」、「ワルキューレ」のアリアと二重唱を録音。しかも指揮は日本でも人気の高いシルマー。25分近い「ローエングリーン」の二重唱や、幕切れまでの15分強を収録した「ワルキューレ」第1幕は、思わず全曲が聞きたくなるほど。指揮者目当ての人も要注目です。 (Ki)
ORFEO-761092(2CD)
メンデルスゾーンの協奏曲集
ヴァイオリン協奏曲ニ短調(1822)
ピアノ協奏曲イ短調(1822)
ヴァイオリンとピアノのための協奏曲ニ短調(1823)
ディノラ・ヴァルシ(P)
アレクサンドル・シトコヴェツキー(Vn)
ミヒャエル・ホーフシュテッター(指)
シュトゥットガルトCO

録音:2007年9月27-29日シュトゥットガルト・リーダーハレ、モーツァルト・ザール
1840年にロベルト・シューマンが‘19世紀のモーツァルト’と呼んだように、メンデルスゾーンの神童ぶりはつとに有名。このアルバムでは、いずれも10代前半の作で、その才能の弾けっぷりがみごとな協奏曲を収めています。ピアノは1939年ウルグアイ生まれのディノラ・ヴァルシ。ゲザ・アンダに師事、1967年にクララ・ハスキル・コンクール第1位に輝き、エーリヒ・クライバー、ケンペ、クレツキ、ロヴィツキといった巨匠とも共演した彼女。1970年代の終りにコンサート活動から引退して以来、重鎮による久々の録音としても注目の内容といえます。アレクサンドル・シトコヴェツキーは1983年にモスクワ生まれた英国のヴァイオリニスト。イェフディ・メニューインに才能を認められ、マキシム・ヴェンゲーロフに師事する彼は、ミッシャ・マイスキー、ユリア・フィッシャー、ジャニーヌ・ヤンセンらとの室内楽活動でも知られています。(Ki)
ORFEO-762141
フンメル:七重奏曲集
七重奏曲 ハ長調Op. 114「軍隊」
七重奏曲 ニ短調Op. 74
コンソルティウム・クラシクム
ディーター・クレッカー(指)
フローリアン・ウーリヒ(P)

録音:2007年3月20-25日ザントハウゼン(セッション・デジタル)
クラリネットの名手で、2011年に世を去ったディーター・クレッカー率いるコンソルティウム・クラシクムの残した貴重な音源が、数多くのアルバムをリリー スしてゆかりの深いORFEOより登場。 ウィーン古典派とロマン派のあいだに位置する世代の代表的な作曲家で、存命中ヨーロッパ最大の作曲家と評されたフンメルの七重奏曲ふたつは、2007年のセッション録音。フンメルの特徴である、ヴィルトゥオーゾ・スタイルの作風をよく反映したプログラムを、このジャンルのエキスパートらによる最高 級の演奏で味わえるアルバムとなっています。 「軍隊」という副題を持つハ長調の七重奏曲は、フンメル後期の1829年の作品。トランペットの短いフレーズで開始され、楽章を通じてたびたびそのフレー ズが現れることからその名がついたもので、楽器編成はピアノ、フルート、ヴァイオリン、クラリネット、チェロ、トランペット、コントラバスとなっています。 いっぽう、フィナーレのロンドも印象的なニ短調の作品は、1816年ころにウィーンで作曲されたとされ、こちらはピアノ、フルート、オーボエ、ホルン、ヴィ オラ、チェロ、コントラバスという編成。ヴァイオリンの替わりに、フルートとオーボエの明るい音色が色彩感をゆたかにするとともに、ホルン、ヴィオラ、 チェロ、コントラバスがメロディアスな作品の性質に貢献しています。  優美なピアノ・パートを伴うところが共通する2曲に、プロ・デビュー以来メキメキと頭角を現し、いま、ヨーロッパで人気沸騰中の売れっ子ピアニスト、 ウーリヒが参加しているのも注目です。 (Ki)

ORFEO-763093(3CD)
メンデルスゾーン:弦楽のためのシンフォニア集(全曲)
シンフォニア第1番ハ長調(1821)
シンフォニア第2番ニ長調(1821)
シンフォニア第3番ホ短調(1821)
シンフォニア第4番ハ短調(1821)
シンフォニア第5番変ロ長調(1821)
シンフォニア第6番変ホ長調(1821)
シンフォニア第10番ロ短調(1823)
シンフォニア第7番ニ短調(1822)
シンフォニア第8番ニ長調(1822)
シンフォニア第9番ハ長調「スイス」(1823)
シンフォニア第11番ヘ長調(1823)
シンフォニア第12番ト短調(1823)
シンフォニア第13番ハ短調(1823)
ミヒャエル・ホーフシュテッター(指)
シュトゥットガルトCO

録音:2007年9月&11月、2008年3月、9月&11月シュトゥットガルト・ボートナング・リーダークランツハレ(セッション)
現首席指揮者ホーフシュテッター率いるシュトゥットガルト室内管によるメンデルスゾーン生誕200年記念リリース第2弾。10代前半に作曲された「ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲集」(ORFEO761092)につづいて、神童メンデルスゾーンが同じく12歳から14歳までの間に書いたシンフォニア全曲を収めています。シュトゥットガルト室内管は、カール・ミュンヒンガーによって1945年に設立されて以来、すでに半世紀を越える活動歴を刻んできた名門。当初J.S.バッハの演奏を第一に、やがてウィーン古典派へとそのレパートリーの幅を広げてゆきましたが、近年はグラスやカンチェリの作品にまで手を広げており、世界有数の精鋭室内オケとして知られています。デニス・ラッセル・デイヴィスのあとを受けて、2006年9月に首席指揮者したミヒャエル・ホーフシュテッターはミュンヘン生まれ。ヴィースバーデンの劇場でカペルマイスター、またギーセンの劇場では総音楽監督としてキャリアをスタートさせています。ヘンデルの「アルチーナ」や「ジューリオ・チェーザレ」といったオペラの上演により、ホーフシュテッターは、バロック音楽のスペシャリスト、オーセンティック・スタイルによる演奏のエキスパートとしてすでに認められており、2008年にホーフシュテッターとシュトゥットガルト室内管は、その活動を高く評価され、ヨーロッパ室内楽賞を受賞しています。“元祖神童”モーツァルトとその時代の音楽に負うところが大きいとされるメンデルスゾーンにあって、その影響を目の当たりに感じさせるシンフォニアは、ホーフシュテッターとシュトゥットガルト室内管の経歴をみれば、まさしくもっとも得意とするところ。それにしてもここに聞くすがすがしさといったらどうでしょう。なるほど、ここではじける生命感と清新なひびきの演奏から受ける衝撃はなによりすさまじく、このコンビの高い評価を端的に裏付ける内容といえそうです。 (Ki)
ORFEO-764091
アイネム作品集
アイネム
:・「ダントンの死」管弦楽組曲Op.6a
彷徨Op.21〜管弦楽のための
ピアノ協奏曲Op.20
夜曲Op.29〜管弦楽のための
バレエ「メドゥーサ」Op.24からの組曲
コンスタンティン・リフシッツ(P)
コルネリウス・マイスター(指)ウィーンRSO

録音:2008年7月28日-8月1日ORFラジオクルトゥーアハウス
オペラ「ダントンの死」で世界的名声を得た、オーストリアの作曲家アイネムの作品を最新録音で聴ける価値あるアルバムの登場です。オーケストラ組曲「ダントンの死」は、オペラのエッセンスを4楽章形式の交響曲に編み直した内容。モーツァルト生誕200年の1956年に、ドナウエッシンゲン音楽祭のためにバーデン=バーデンの南西ドイツ放送の委嘱で書かれた「彷徨」は、「魔笛」のパパゲーノのアリア「可愛い娘か、女房がいれば」にもとづくもの。ジャズとダンス・ミュージックとの文体のつながりをみごとに打ち立てて、アイネムが新境地を開いたピアノ協奏曲は、さりげなく超絶技巧を要する難曲。ソリストを務めるのは名手リフシッツ。本アルバム屈指の聴きものです。 (Ki)
ORFEOR-770091
ワルデマール・クメント〜アリア集
モーツァルト:「イドメネオ」*,
 「コジ・ファン・トゥッテ」
グルック:「タウリスのイフィジェニー」
ベートーヴェン:「フィデリオ」
ロッシーニ:「チェネレントラ」
グノー:「ファウスト」
オッフェバック:「ホフマン物語」
スメタナ:「売られた花嫁」
ヤナーチェク:「イェヌーファ」
ストラヴィンスキー:「放蕩者の成り行き」
R.シュトラウス:「ナクソスのアリアドネ」*,
 「ばらの騎士」からのアリア,場面
ワルデマール・クメント(T)
カール・ベーム(指),
ヤロスラウ・クロンブホルツ(指),
ホルスト・シュタイン(指),
アルベルト・エレーデ(指),
ジョルジュ・プレートル(指),
ヨゼフ・クリップス(指),オスカー・ダノン(指),
レナード・バーンスタイン(指)
ウィーン国立歌劇場O&cho

録音:1955-96年(*のみステレオ)
ワルデマール・クメントは1929年、ウィーン生まれのテノール。1960−70年代のウィーン国立歌劇場で大活躍しました。甘く柔らかい美声でモーツァルトの諸役で活躍しただけでなく、端整で知性的な歌でピリオド楽器のバッハ演奏でも重用され、しかもバイロイト音楽祭では「マイスタージンガー」のヴァルターを歌うほどの力強さも持ち合わせているという、非常に優れた才能を持ち合わせた歌手です。ここには1960年代のウィーン国立歌劇場のライブを収録。クメントが軽々と高音を出せるのには驚かされます。「ファウスト」や「チェネレントラ」では、ハイC(しかもウィーンのピッチなので普通より高い)を朗々と出しています。また「ホフマン物語」の狂気を感じさせる歌や、スメタナ、ヤナーチェクのボヘミア・オペラとの相性の良さも驚きです。1996年、67歳の「ナクソスのアリアドネ」の語り役、執事長が矍鑠としているのも当然です。もちろんモーツァルトは絶品。そして「ばらの騎士」のイタリア人歌手は、バーンスタインの指揮ということでも貴重。 (Ki)
ORFEO-777082(2CD)
ドヴォルザーク:歌劇「悪魔とカーチャ」 ミシェル・ブリート(Msカーチャ)、
ペーター・シュトラーカ(T羊飼いイルカ)、
ペテル・ミクラーシュ(Bs悪魔マルブエル)、
オルガ・ロマンコ(S女領主)、
アルチュン・コチニャン(Bsルツィフェル)ほか
ゲルト・アルブレヒト(指)
WDRケルンSO,WDRケルン放送cho

録音:2007年11月23日-12月1日,ケルン
レアものオペラ大好き」なアルブレヒトは、ドヴォルザークのオペラにも大きなを入れており、ついに6作目の全曲録音が登場。「悪魔とカーチャ」は、1899年に初演されたオペラ。オドロオドロしい題名と裏腹に、とても面白い喜劇です。アルブレヒトは、ドヴォルザークのボヘミア色を生かしつつ、ケルン放送交響楽団から洗練された響きを引き出すことで、実は大のワグネリアンだったドヴォルザークの近代性を浮き上がらせることも忘れていません。カーチャ役は南アフリカ出身のドイツのメッゾ・ソプラノ、ブリート。2005年4月に新国立劇場の「フィガロの結婚」でケルビーノを歌って好評を博し、近年の活躍は目覚ましいもの。イルカ役のペーター・シュトラーカはドイツのテノール。1970年代からチューリヒを中心に活躍する大ベテラン。チェコ語のオペラにも頻繁に出演するので「ペテル・ストラカ」とチェコ人と間違えられることすらあります。ロマンコはモスクワ出身で、1980年代末に西側に出て来て活躍しているソプラノ。トスカが当たり役。コチニャンはアルメニア出身で、ベルリン・ドイツ・オペラのバスとして活躍した人。ペテル・ミクラーシュはチェコのベテランのバス。かなり強力なキャストです。
◆簡単なあらすじ
居酒屋で皆が踊りを楽しんでいるが、ガミガミ屋のカーチャには踊りの相手が現れない。憤慨したカーチャはつい「悪魔とでもいいから躍りたい!」と口走ってしまう。すると人間の姿をした悪魔マルブエルが現れる。実は彼の任務は、女領主の悪評を確認し、地獄に連れてくること。女代官の評判を確認したついでに、悪魔はカーチャを踊りに誘い、激しく踊る。疲れたカーチャが「自宅」への招きに応じるや、二人は地面に飲み込まれてしまう。カーチャが地獄に連れて行かれたと知ったイルカは、彼女を追いかけに行く。ところがカーチャはマルブエルにしがみ付いて口やかましく文句を言うので、悪魔たちも彼女を持て余してしまう。追いついたイルカの助言でようやくマルブエルは彼女から解放される。悪魔たちは踊りでカーチャを喜ばせ、機嫌を直したところでようやくイルカが彼女を地上へと連れて行く。悪魔たちは胸を撫で下ろす。一方地上では、女領主が地獄に落ちる預言に怯えている。彼女は後悔し、イルカに行いを直すから助けてくれと相談する。イルカが、女領主を攫いに来たマルブエルにカーチャの姿を見せると、悪魔は勘弁してくれと逃げ帰ってしまう。カーチャは褒美をたっぷり貰い、女領主は心を入れ替え、皆の喜びで幕。 (Ki)

ORFEO-778091
ベルク:ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(Vn)
アンドリス・ネルソンス(指)ケルンRSO
最近目覚しい成長をみせ、共演のオファーなども多く、引っ張りだこのアラベラ・美歩・シュタインバッハー。人材豊富な若手ヴァイオリニストの中でも、骨太で力強い音楽を聴かせてくれます。ORFEOレーベルで6枚目となる今回の内容は、自身のデビューのきっかけとなったベートーヴェン、また昨年都響&スダーンと共演し大成功を収めたベルクを収録。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、2004年チョン・キョンファが、パリでの公演をキャンセルした際、マリナーからの要請を受け、急遽この作品をフランス国立フィルハーモニック管と演奏し大成功を収め、華々しいパリ・デビューを飾りました。艶のある音色、瑞々しい表現、非常に音楽的なベートーヴェンを聴かせてくれます。「ある天使の思い出に」と副題がつけられているベルクのヴァイオリン協奏曲は、親交のあったアルマ・マーラの娘マノンの早すぎる死を悼み作曲されたベルク最後の作品。バッハのカンタータの引用やベルクの音楽の様々な要素が組み込まれた艶かしく美しい音楽にひきつけられます。アラベラの高い集中力から生み出される端正な音楽、マノンの昇天を描いたフィナーレは繊細にそして力強く演奏され聴くものを感動に導きます。 (Ki)
ORFEO-779091
プッチーニ:アリア集
「ヴィッリ」、「エドガール」、「マノン・レスコー」
「ボエーム」、「トスカ」、「蝶々夫人」
「ロンディネ」、「ジャンニ・スキッキ」
「修道女アンジェリカ」
「トゥーランドット」からのアリア
アドリアンネ・ピエチョンカ(S)
ダン・エッティンガー(指)ミュンヘン放送O
録音:2008年11月3-5,24-26日,ミュンヘン
ワーグナー,シュトラウス集(ORFEO665061)に続く、ORFEOからのピエチョンカ第2段は、オール・プッチーニ!ドイツオペラで高い評価を得たピエチョンカですが、イタリアオペラも多くレパートリーに持っており、プッチーニでは「ボエーム」のミミ、「トゥーランドット」のリュー、「トスカ」のタイトルロールなどを歌っています。暗く深みのある瑞々しさを湛えたピエチョンカの歌は、イタリア系の歌手が歌った場合とはまた一味違った繊細で情感豊かなプッチーニ。ことに蝶々さんの二つのアリアはどちらも大変充実したもの。今後こちらの領域にも活動を広げてほしいものです。 (Ki)
ORFEO-780091
チャイコフスキー:交響曲第5番
幻想序曲「ハムレット」Op.67
アンドリス・ネルソンス(指)
バーミンガム市SO
録音:2008年10月16-17日バーミンガム、シンフォニー・ホール
アラベラ・美歩・シュタインバッハーとのショスタコーヴィチの協奏曲(ORFEO.687061)でも注目された俊英アンドリス・ネルソンス。音楽監督に就任したばかりの手兵バーミンガム市響を率いて、指揮者としてORFEOより本格的デビューを飾るアルバムは、地理的な要因からも若いころにつねに強い影響を受けていたと語るチャイコフスキー。同じラトヴィア生まれの指揮者ヤンソンスに見出されたネルソンスですが、ちょうど師ヤンソンスがオスロ・フィルとのチャイコフスキー全集で大きな飛躍を遂げたように、決然としたテンポとスケールの大きさとで、あらたなカリスマ指揮者の誕生を予感させるに十分な内容といえるでしょう。
■アンドリス・ネルソンス
1978年ラトヴィアのリガに生まれる。母はラトヴィアで初めての古楽アンサンブルを結成し、父は合唱指揮者、チェリスト、教師。少年時代はトランペットとバス=バリトン歌手として研鑽を積む。サンクト・ペテルブルクでアレクサンドル・ティトフに指揮を師事、また、ネーメ・ヤルヴィ、ヨルマ・パヌラのマスタークラスを受講。トランペット奏者としてオスロ・フィルに急遽出演した折に、同郷の指揮者マリス・ヤンソンスの目に留まり、2002年以来指揮を学ぶ。2007年10月、サイモン・ラトルの25歳に次ぐ29歳の若さでバーミンガム市響の首席指揮者と第12代音楽監督に指名され、2008年9月より3年の任期で現在に至る。並行してコンサート、オペラハウスともに活躍の場を拡げており、ロイヤルコンセルトヘボウ管、チューリヒ・トーンハレ管、バイエルン放送響、シュターツカペレ・ベルリン、フランス国立管、ピッツバーグ響に登場しているほか、ウィーン国立歌劇場、コヴェント・ガーデン王立歌劇場、メトロポリタン・オペラ、バイロイト・オペラにも客演を果たしている。(Ki)
ORFEO-781091
ドイツ・ロマン派チェロと管弦楽の傑作集
シューマン:チェロ協奏曲イ短調Op.129
R.シュトラウス:チェロとオーケストラのためのロマンスヘ長調 AV75
フォルクマン:チェロ協奏曲イ短調Op.33
ブルッフ:コル・ニドライ Op.47
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc:マッテオ・ゴッフリラー1727年製)
クリストフ・エッシェンバッハ(指)
北ドイツRSO

録音:2007年7月3-6日 北ドイツ放送ロルフ・リーベルマン・スタジオ(ハンブルク)
★世界の名だたる巨匠たちに認められ、着実にそのキャリアを積み重ねているダニエル・ミュラー=ショット。ORFEOレーベル第7弾目は、度々共演し彼の才能を高く評価している巨匠の一人、クリストフ・エッシェンバッハとの協奏曲集。今年の6月に東京交響楽団との共演で、素晴らしい演奏を聴かせてくれたシューマン。哀愁漂うこの作品を抜群のセンスと充実した音色は聴き手の心を動かします。またヘブライの古い聖歌に基づいたブルッフのコル・ニドライは、深みがあるロマン的な作品。ミュラー=ショットの敬虔な表現が感動へ導きます。R.シュトラウスのチェロとオーケストラのためのロマンス、シューマン、ブラームス、メンデルスゾーンらに影響を受けたドイツ・ロマン派の作曲家フォルクマンのチェロ協奏曲などチェロとオーケストラのための傑作が網羅されています。 (Ki)
ORFEO-782091
シャトゥロヴァー/ハイドン:アリア集
「哲学者の魂(オルフェオとエウリディーチェ)」、
「アルミーダ」、「月の世界」、「トビアの帰還」
「オルランド・パラディーノ」、からのアリア
シェーナ「ベレニーチェ、どうするの?」とアリア「行かないで、私の愛する人よ」
シモーナ・シャトゥロヴァー(S)
アレッサンドロ・デ・マルキ(指)NDR放送PO

録音:2008年11月24-28日,ハノーファー
シモーナ・シャトゥロヴァーはスロヴァキアのブラティスラヴァ生まれのソプラノ。まだデビューして数年という若いソプラノですが、ドニゼッティ「ルチア」のタイトルロール、ヴェルディ「リゴレット」のジルダ、またモーツァルト「フィガロの結婚」のスザンナ、「後宮からの逃走」のコンスタンツェなどで高い評価を得て、ヨーロッパのみならず米国でも活躍してるほど。このハイドンのアリア集でも、難易度の高い技巧の曲を鮮やかに歌えば、情感豊かな曲をたっぷり歌うなど、只者ではないことがすぐに分かることでしょう。しかも伴奏は、バロック音楽の巨匠アレッサンドロ・デ・マルキが指揮。モダン・オーケストラながら新鮮な響きを引き出し、若い歌姫の魅力を存分に引き出しています。 (Ki)
ORFEO-802102(2CD)
バッハ:フーガの技法BWV1080
コラール「汝の御座の前に我今進み出で」BWV668a
コンスタンチン・リフシッツ(P)

録音:2009年4月27-29日ジーメンス・ヴィラ(ベルリン)
聴く人の度肝を抜いた「音楽の捧げもの」に次ぐリフシッツのバッハ新録音は「フーガの技法」。最晩年のバッハがとりくみながら、途中で失明したために未完で終わり、今日も多くの謎を残しています。人間業とは思えぬ複雑な作曲技法、時代を超えた前衛性、最晩年の孤高の境地と死の予感など、一筋縄にはいかない難物となっています。リフシッツはグールドのようにオルガンを用いるのではなく、ピアノのみで挑戦。ひとりで弾くのが不可能な2つのトラックのみ多重録音していますが、違和感は全くありません。むしろ、これほどの深みに30代のピアニストが達しているのが驚異的です。バッハの音楽の崇高さ、恐さ、面白さ、美しさがすべて満喫できます。 (Ki)
ORFEO-803091
R・シュトラウス:「ばらの騎士」用組曲op.59AV145
交響詩「英雄の生涯」Op.40*
ローレンス・ジャクソン(Vn独奏)
アンドリス・ネルソンス(指)バーミンガム市SO

録音:2009年5月28日バーミンガム、シンフォニー・ホール(セッション・ステレオ)、2009年6月22、24&27日バーミンガム、シンフォニー・ホール(ライヴ・ステレオ)*
1978年生まれの俊英ネルソンスが、2008年9月より首席指揮者と音楽監督を兼任する手兵バーミンガム市響を振ったORFEO第2弾はシュトラウス。作曲者歿後60周年を迎えた2009年に、本拠バーミンガム・シンフォニー・ホールで行われた演奏会のライヴ録音による、「英雄の生涯」とセッション録音による「ばらの騎士」組曲を取り上げています。ネルソンスは前作チャイコフスキーの第5交響曲(ORFEO780091)も旋律線をよく歌わせ起伏に富んだ音楽を聴かせていましたが、このシュトラウスでも若きカリスマの片鱗を窺わせるように完全に掌握したオケを鳴らし切って華麗な内容にふさわしい充実ぶり。「ばらの騎士」組曲もネルソンスの劇場での実績を裏付けるもので舞台が目に浮かぶようです。なお、ライヴによる「英雄の生涯」終演後には拍手が入ります。 (Ki)
ORFEO-804101
ストラヴィンスキー:バレエ「火の鳥」(1910年版)
詩篇交響曲
アンドリス・ネルソンス(指)
バーミンガム市SO、cho
サイモン・ハルジー(合唱指揮)

録音:2009年7月21-22日*、7月26-27日 バーミンガム、シンフォニー・ホール(セッション・ステレオ)
「火の鳥」は、バーミンガム市響にとって1987年のラトルとのセッション録音以来となるもの。ここでネルソンスはラトル盤と同じく1910年版を選択してじっくりと幻想的なドラマを描いてゆきます。かなり早めのテンポ設定が個性的な「序奏」以下、「王女たちのロンド」までは各パートをよく歌わせて美しさを目いっぱい引き出して酔わせると、こんどは「夜明け」を境になだれ込むように「カスチェイ王一味の凶悪な踊り」へ突入、絢爛たる「フィナーレ」までグイグイと引っ張る若々しい音楽づくりがたまらなく新鮮です。カップリングの「詩篇交響曲」は、ヴァイオリン、ヴィオラとクラリネットが含まれない実験的ともいえる楽器編成がユニークな作品で、なかでも混声合唱の存在感は際立っています。その意味では、世界的な合唱指揮者ハルジーによって、1983年より25年以上にわたり鍛え上げられたバーミンガム市響合唱団の雄弁な表現力を確かめる絶好の内容となっています。 (Ki)
ORFEO-810102(2CD)
フィッシャー=ディースカウ/ブラームス・プロ
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
 交響曲第4番
コンスタンチン・リフシッツ(P)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(指)
ベルリン・コンツェルトハウスO(旧称:ベルリン交響楽団)

録音:2002年12月14日ベルリン・コンツェルトハウス(ライヴ・ステレオ)
収録:アルヒーフ・フィッシャー=ディースカウ
2010年5月に85歳の誕生日を迎えた大歌手ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ。1973年には指揮者としてのキャリアをスタートさせていますが、まもなく‘自らの指揮を封印’して、ほとんど20年間指揮台には上ることがありませんでした。そのようななかで急遽、フィッシャー=ディースカウが当時のベルリン交響楽団(2006年ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団に改称)を指揮したブラームス・プログラムが、ゆかりの深いORFEOからリリースされることになりました。2002年12月におこなわれたライヴの目玉といえるのが、リフシッツをソリストに迎えたピアノ協奏曲第2番。切り出した塊のようなピアニズムが力強くその個性を主張しており、どの瞬間をとっても、神童からみごとに本物の天才へと変貌を遂げつつある姿が刻印されています。つづく交響曲第4番も渾身の力演。かつて指揮することにほとんど歓びをおぼえず、失望を味わったというフィッシャー=ディースカウですが、ここでの姿に迷いや蔭はありません。なお、ピアノ協奏曲の終演後には拍手が入ります。 (Ki)
ORFEO-814101
ピョートル・ベチャワ/スラヴ・オペラ・アリア集
ボロディン:〈イーゴリ公〉〜「お前はどこ?」
ノヴォヴィエイスキ:〈バルトの伝説〉〜「お前は私を愛しているか」
チャイコフスキー:〈エフゲニー・オネーギン〉〜「あなたを愛す、オリガ」「わが青春はいずこへ」
ジェレンスキ:〈ヤネク〉〜「お前がスタフに誓いをたてる時」
リムスキー=コルサコフ:〈サトコ〉〜「インドの歌」
モニューシコ:〈いかだ乗り〉〜「いかだがヴィスワ川に浮く」
チャイコフスキー:〈イオランタ〉〜「恋の囁きも私には無縁だ」
ラフマニノフ:〈アレコ〉〜「ごらん、彼方の月」
モニューシコ:〈幽霊屋敷〉〜「静寂のなか」
スメタナ:〈売られた花嫁〉〜「誰のために花嫁を」
アレンスキー:〈ラファエル〉〜「わが心は情熱で震え」
モニューシコ:〈ハルカ〉〜「ヨンテクの思い」
チャイコフスキー:〈スペードの女王〉〜「我々の人生とは、賭け事だ」
ドヴォルザーク:〈ルサルカ〉〜「愛らしき幻よ」
リムスキー=コルサコフ:〈五月の夜〉〜「おやすみ、かわい子ちゃん」
リムスキー=コルサコフ:〈サトコ〉〜「インドの歌」(オーケストラ版。ボーナス・トラック)
ピョートル・ベチャワ(T)
ウカシュ・ボロヴィチ(指)ポーランドRSO

録音:2009年8月25-29日,11月30日-12月2日
名歌手を輩出しているポーランドが生んだ名テノール、ピョートル・ベチャワによる東欧オペラのアリア集が登場。ベチャワは1966年、ポーランド最南部のチェホヴィツェ=ジエジツェの生まれ。チューリヒ歌劇場のテノールとしてメキメキ名を上げ、2007年の来日公演では「トラヴィアータ」のアルフレードと「ばらの騎士」のテノール歌手で8日間に6回出演という活躍ぶり。さらにバイエルン国立歌劇場、ロイヤル・オペラ、スカラ座、メトロポリタン歌劇場と活躍の場を広げています。柔らかく甘い声で、しかも高い音も楽々。しかも最近は歌の成熟も目を見張るものがあり、美声を駆使した表現に磨きがかかっています。そんなベチャワ、ORFEOからは既にイタリア、フランスのオペラのアリア集が出ていましたが(ORFEO715081)、今回は東欧オペラのアリア集。母国ポーランドのオペラはもちろん、ロシアやチェコのオペラもお手のもの。ことにベチャワの名を知らしめた「エフゲニー・オネーギン」のレンスキーは絶品です。ノヴォヴィエジスキの「バルトの伝説」、モニューシュコの「いかだ乗り」、アレンスキーの「ラファエル」など、珍しいオペラのアリアが収録されているのも注目です。ジェレンスキの「ヨネク」のアリアなど、テノール・マニアなら大喜びしそうな名曲です。このCDもう一つのポイントが、指揮者のウカシュ・ボロヴィチ。1977年、ワルシャワ生まれのまだ若い指揮者ですが、既に高い評価を得ており、国際的活躍も時間の問題という逸材です。ボーナスとしてリムスキー=コルサコフの「サトコ」の有名な「インドの歌」のオーケストラ版が演奏されています。 (Ki)

ORFEO-815121
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調
ノルウェー舞曲集/抒情組曲Op.54
ミロフラフ・クルティシェフ(P)
アイヴィン・グッルベルグ・イェンセン(指)
ハノーファー北ドイツ放送PO

録音:2009年11月、2010年1月
“アイヴィン・グッルベルグ・イェンセンの音楽性と統率力に唖然!”
このアルバムのメインは、ジャケット写真にも写っているミロフラフ・クルティシェフが奏でるピアノ協奏曲。2007年第13回チャイコフスキー国際コンクール最高位受賞のクルティシェフのピアノはいわゆるロシア・ピアニズムを意識させない繊細さが特徴的で、この作品の繊細な抒情を堪能するにはうってつけ。日本の代理店のインフォメーションには“グリーグの協奏曲を語る上で避けて通れないアルバム”という珍しく熱いコメントがあったので、そもそもそれにつられて視聴したのですが、むしろ強烈なインパクトを残すのはイェンセンの指揮の素晴らしさ!
アイヴィン・グッルベルグ・イェンセンは、1972年ノルウェー生まれ。トロンハイムでヴァイオリンと音楽理論を学んだ後、レオポルド・ハーガーとヨルマ・パヌラに師事。その後ウィーンで研鑽を積みました。2010/11年のシーズンにはベルリン・フィルにもデビュー。2011年からハノーファー北ドイツ放送フィルの首席指揮者に着任しています。
とにかく「ノルウェー舞曲集」という曲にこれ程聴き入ってしまった経験は皆無でした。第1曲の強靭なリズムの弾力からして訴求力満点で、響きの凝縮の徹底ぶり、テンポの安定感に並々ならぬ才能が溢れています。0:16から低弦がテヌート気味に下降する箇所の切迫感!これが少しもあざとくなくニュアンスとしてにも刻印できる才能だけでも只者ではありません。中間部の歌心にも嘘がなく、何となく素朴に歌い上げただけとは異なる響きの制御力がここでも生きています。第2曲のユーモラスな表情が克明な音像を伴って迫るのにもびっくり。オーボエの巧さにも舌を巻くばかり。中間部の切り込みの激しさも、その唐突さがユーモアを誘うというのは、いかに間合いのセンスが並外れていることの証し。第4曲ではいよいよイェンセンの閃きに満ちた表現力に「天才」と叫ばずにはいられなくなります。この曲、こんなに含蓄に富んだ曲だったでしょうか?
「抒情組曲」も聴き応え満点。ローカルな味わいに甘んじず、真に世界に通用する芸術作品に押し上げたと言っても過言ではありません。
忘れてならないのは、オケの尋常ではない巧さ!どのオケも技術が向上した代わりに個性がなくなったと言われて久しいですが、ここで聴くような技量とセンスを兼ね備えた進化であれば、まさにそれこそ理想ではないでしょうか?【湧々堂 140417】
ORFEO-828112(2CD)
J.S.バッハ:ピアノ協奏曲集
第1番ニ短調BWV1052
第2番ホ短調BWV1052
第3番ニ長調BWV1054
第4番イ長調BWV1055
第5番ヘ短調BWV1056
第6番ヘ長調BWV1057
第7番ト短調BWV1058
コンスタンチン・リフシッツ(P)、
シュトゥットガルトCO
聴く人の度肝を抜いた「音楽の捧げもの」「フーガの技法」に続くオルフェオ・レーベルのリフシッツのバッハは待望のピアノ協奏曲集。7篇あるピアノ(チェンバロ)協奏曲は、すべて元来は他楽器用に書かれたものですが、4作はオリジナルが何の楽器か判明していません。リフシッツも時にチェンバロ、時にオーボエ・ダモーレ、またある時はヴァイオリンを感じることを認めていて、それをリフシッツならではの種々のタッチとだ模倣テクニックを駆使して実現、さらに作品全体に活気を与えています。リフシッツは古楽的な考証を研究したうえで、最新の感性と奏法で再現していて説得力満点。カンタービレな歌い回しはモーツァルトを先取りしているかのようにさえ聴こえ、非常に新鮮。ミュンヒンガーの手兵だったシュトゥットガルト室内管が絶妙に支えています。 (Ki)


ORFEO-829112(2CD)

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
ブラームス(ヨアヒム編):ハンガリー舞曲集(全21曲)*
バイバ・スクリデ(Vn)
サカリ・オラモ(指)
ロイヤル・ストックホルムPO
ラウマ・スクリデ(P)*

録音:2009年1月29日ストックホルム・コンサート・ホール(ライヴ・デジタル)
2010年11月7−9日ミュンヘン・グリュンヴァルト・アウグスト・エファーディング・ザール* (セッション・デジタル)
(バイエルン放送との共同制作)
1981年ラトヴィアのリガに生まれ、2001年にエリザベート王妃国際コンクールのヴァイオリン部門で第1位に輝いたバイバ・スクリデ。すでにコンサートとレコーディング双方で着実にキャリアを重ねていますが、コンクール制覇以来10年の節目にあたる2011年、ORFEOよりあらたなスタートを切ることになりました。記念すべき専属リリース第1弾はブラームス。2009年にライヴ収録された「ヴァイオリン協奏曲」と、2010年に妹ラウマ・スクリデとデュオを組み、セッション録音した「ハンガリー舞曲集全曲」という豪華2本立てのラインナップです。
■緩徐楽章が絶品。バイバ・スクリデが10年来あたためてきたプログラム■
バイバ・スクリデは、ライナーノートで、ブラームスのヴァイオリン協奏曲との関わりについて次のように述べています。「他のコンチェルトほど長くは弾いていません。子供の頃に弾いたことはありません。私はこの曲を、およそこの10年間ほど、定期的に弾いてきました。ストックホルムで、わたしたちはそれをライヴでレコーディングして、あとでハンガリー舞曲を加えようという考えが浮かんだのです。ブラームスって本当におもしろいんですよ、あなたが聞くのはこれまでで最も美しい瞬間ばかりみたいなんですもの!ブラームスの緩徐楽章すべては、ブラームスのいちばんすてきな瞬間だとおもいません?ああ、これほど美しいものは何もありません!もちろん、ほかの作曲家たちのすばらしい作品の数限りないリストがあります。でも、ブラームスによって、ひとときの間完全に魅了されるのです。」バイバ・スクリデがORFEOデビューの重要な機会にブラームスの協奏曲を取り上げたのは、とっておきの作品だからにちがいありませんが、第1楽章第2主題やアダージョでは、甘美な音色でたっぷりととろかすように歌って、じっさい、ここでの熱い言葉が示す通りのみごとな出来ばえを確かめることができます。
■作品を熟知したサカリ・オラモとの理想的な共演■
「サカリ・オラモ自身がもともとヴァイオリニスト出身ということもあって、独奏ヴァイオリンを含めたすべてのパートを完璧にマスターしていたので、お互いに自然に反応し合える共演者を得て、たいへん心強かった。」これまでのレコーディングでも、バイバ・スクリデは、やはり同じラトビア出身のアンドリス・ネルソンス指揮によるチャイコフスキーをはじめ、ショスタコーヴィチ、モーツァルト、ヤナーチェクなど協奏曲のアルバムを中心に発表しており、オーケストラとの共演に強い関心を寄せてきたことがうかがえますが、とりわけバイバ・スクリデにとって、このたびのサカリ・オラモとの共演について満足するものだったようです。
■妹ラウマとの鉄壁のデュオ。ヨアヒム編曲の『ハンガリー舞曲集』■
「ハンガリー舞曲集全曲」は、ヴァイオリン協奏曲の被献呈者で、名手ヨアヒムがヴァイオリンとピアノのために編曲した版による演奏で、スクリデ姉妹が14、15歳当時、来日公演でも弾いたという思い出の演目。バイバ・スクリデの言葉によれば、興味深いことに「“ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオニスト”ヨアヒムの手によるアレンジに反して、音域・重音・跳躍といった観点からも“非ヴァイオリン的な様式”で書かれた超難曲」とのことですが、そうした要素を微塵も感じさせないあたり、さすがに実妹とのデュオといったところでしょう。
■使用楽器について■
このアルバムでバイバ・スクリデは、内容に合わせてふたつのストラディヴァリウスを弾き分けています。コンチェルトで使用するのは、2001年以来の愛器「ウィルヘルミ(1725)」(日本音楽財団より貸与)。開放的で、力強く輝かしい音色が特徴です。いっぽう、ハンガリー舞曲集では「エクス・バロン・フォン・ファイリッチュ(1735)」に持ち替え。かつてギドン・クレーメルが所有していたこの楽器は、音色にあたたか味があり、とても色彩豊かで、どこか「大人びたヴァイオリン」なので、ピアノとの親密な対話によりふさわしい性格を備えているとの判断なのかもしれません。なお、装丁は32P別冊ブックレットのほかに、内部にスクリデ姉妹が並んだカラー・ポートレイト3点をあしらった、6面折りたたみディジパック仕様となっています。 (Ki)
ORFEO-830111
ストヤノヴァ、スラヴ・オペラ・アリア集
チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」〜タチヤナのアリア(手紙の場)
ハジエフ:「マリア・デシスラヴァ」〜マリアのアリア「偉大なる神よ」
ボロディン:「イーゴリ公」〜ヤロスラヴナのアリア「長い年月が過ぎ」
チャイコフスキー:「イオランタ」〜「何故私は知らなかったのでしょう」
 「マゼッパ」〜マリアの子守唄
ドヴォルザーク:「ルサルカ」〜「空の奥深くにいるお月さま」「感情のない水の力」
 「ディミトリー」〜クセニアのアリア「あなたが死んだと思えた」「彼が退いた」
チャイコフスキー:「スペードの女王」〜リーザのアリア「もう真夜中近い」
リムスキー=コルサコフ:「雪娘」〜「友だちとブルーベリー摘みにいった時」
ストヤノフ:「ヒタル・ペタル」〜イグリカのアリア
スメタナ:「売られた花嫁」〜マジェンカのアリア「ああ、何て悲しい」
リムスキー=コルサコフ:「皇帝の花嫁」〜マルファのアリア「イワン・セルゲーヴィチ、庭へ行きましょう」
クラッシミラ・ストヤノヴァ(S)、
パヴェル・バレフ(指)
ミュンヘン放送O

録音:2010年3月/バイエルン放送スタジオ1
現在実力NO.1と目されるブルガリア出身のソプラノ、クラッシミラ・ストヤノヴァがロシア、チェコ、ブルガリアのオペラの名アリアを歌った最新アルバムが登場します。ストヤノヴァは2006年に東京のオペラの森公演で演じた「オテロ」のデズデモーナ役で評判となりましたが、2009年にはオーストリア宮廷歌手の称号を授与されるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍しています。その彼女が母国ブルガリアをはじめ、ロシア、チェコの名作オペラ中のアリアに挑戦しました。コロラチューラを駆使したベルカントの技術もしっかり持ちながらも、ここでは持ち前の透明な声よりも暗く激しい芸風を示し、本場モノの巧さを見せています。ことに「エフゲニー・オネーギン」の有名な手紙の場は白眉。あまりの芸達者ぶりに約12分金縛りにあったように身動きができなくなる凄さです。ドヴォルザークの「ルサルカ」の「空の奥深くにいるお月さま」も絶品。彼女のこれまでのどのアルバム以上に、彼女の顔が直接見えてくる説得力に満ちています。 (Ki)
ORFEO-831151
ヘンデル:合奏協奏曲 Op.6 より
第1番ト長調HWV319、
第6番ト短調HWV324、
第10番ニ短調HWV328、
第12番ロ短調HWV330、
アレクサンダーの饗宴ハ長調HWV318
ミヒャエル・ホーフシュテッター(指)
シュトゥットガルトCO

録音:2010年3月3-5日シュトゥットガルト、カール・ベンツ・アリーナ
バロック音楽の先駆者として名高いカール・ミュンヒンガーが1945年に結成したシュトゥットガルト室内管弦楽団は、2015年に創立70周年を迎え ました。今では当たり前となったヴィヴァルディの「四季」やバッハの「管弦楽組曲」などのバロック音楽を小編成で演奏するスタイルを早くから確立。 やがてウィーン古典派へとそのレパートリーの幅を広げてゆきましたが、近年はグラスやカンチェリの作品にまで手を広げており、世界有数の精鋭室内オ ケとして知られています。2006年からは、首席指揮者に現代の古楽界でも活躍めざましいミヒャエル・ホーフシュテッターが就任しています。
このアルバムは、12曲からなるヘンデルの合奏協奏曲作品6から4曲とオラトリオ「アレクサンダーの饗宴」の幕間に演奏され、現在は合奏協奏曲と してのほうが印象の強い「合奏協奏曲 アレクサンダーの饗宴 HWV 318」が収録されています。ヘンデルは作品3と作品6の2つの合奏協奏曲集を 残していますが、そのうち多く演奏されるのがこの作品6。1カ月という短い期間で一気に書き上げられた本作は、力強く生き生きとした音楽の流れ、ド ラマティックな転換、ヘンデルらしい陰影に富んだ曲を楽しむことができます。ホーフシュテッターとシュトゥットガルト室内管弦楽団の演奏は、軽快さの 中にも起伏に富んだ表情が魅力の演奏を聴かせてくれます。 (Ki)
ORFEO-832101
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
交響曲第6番ロ短調「悲愴」*
アンドリス・ネルソンス(指)
バーミンガム市SO

録音:2009年6月17、18日バーミンガム、シンフォニー・ホール、2010年6月2、3日バーミンガム、シンフォニー・ホール*
2010年秋、ベルリン・フィルへのデビューを果たしたのに続いて、ウィーン・フィル来日公演にも帯同して、いま話題沸騰の若きマエストロ、アンドリス・ネルソンス。手兵バーミンガム市響との最新アルバムは、交響曲第5番ほか(ORFEO.780091)以来となる得意のチャイコフスキーで、『悲愴』交響曲と幻想序曲『ロメオとジュリエット』いう、注目度満点の組み合わせになります。本格的デビューとなった交響曲第5番のリリースに際して、ネルソンスは「地理的にも若いころにつねに強い影響を受けていたのがロシアの音楽、なかでもチャイコフスキーだけは特別」と語り、その演奏にかける強い意気込みを窺わせていました。このたびも、ネルソンスは『悲愴』交響曲について「チャイコフスキーが自身の人生のダイジェストを表そうとしたもの」であると述べ、また、「チャイコフスキーの音楽とはすべて人生における感情的な瞬間から出来ている」とも熱く語っています。いっぽう、「『悲愴』がチャイコフスキーのもっともパーソナルな作品であるのに対して、もっとも情熱的な作品である」という、カップリングの『ロメジュリ』については「シェイクスピアに題材を採りながらも、ここにはチャイコフスキーが当時、激しい恋に落ちていたヴァイオリニスト、ヨシフ・コテクへの抑えきれない感情が背景にあり、どれほど強く激しく深く愛しても、現実の人生では決して到達し得ない幸福を悟っていたのです」とネルソンスはユニークな持論を展開しています。そして、「前作のハムレットもそうでしたが、チャイコフスキーのいかなる作品といえどもその人生に密接に関連しており、このような自身の実体験なくしてはかくも美しく激しい音楽を書けないと思うのです」と結んでいます。じっさい、こうした言葉どおりに、ネルソンスのアプローチは両作品ともたいへん情熱的で、心を揺さぶるスケールのゆたかな音楽づくりが印象的。一作ごとに格段の成長を遂げていることを実感させる内容で、オケとのよりいっそうの良好な関係を物語る出来ばえとなっています。 (Ki)
ORFEO-833111
R・シュトラウス:アルプス交響曲
「サロメ」〜7つのヴェールの踊り*
アンドリス・ネルソンス(指)バーミンガム市SO

録音:2010年1月28日、2月3日バーミンガム、シンフォニー・ホール(デジタル・ライヴ)、2010年11月10、11日バーミンガム・シンフォニー・ホール(デジタル・ライヴ)*
1978年、ラトヴィアのリガに生まれた若きマエストロ、アンドリス・ネルソンス率いる手兵バーミンガム市響による最新アルバムは、「英雄の生涯」&「ばらの騎士」組曲(ORFEO803091)に次ぐ、シュトラウス。2010年におこなわれた最新のライヴを収めたもので、「アルプス交響曲」と「サロメの踊り」を取り上げています。シュトラウスによる管弦楽の最後の大曲にふさわしく、華麗で精緻なオーケストレーションをきわめた「アルプス交響曲」といえば、先にネルソンスの師であるヤンソンスがやはり巧みでみごとな演奏を聴かせていましたが、ここでのネルソンスも作品への入れ込み方といい、リリースを重ねるごとにいっそうの結びつきを強めているバーミンガムの面々からゆたかな表情を引き出し、じっくりとスケールゆたかな演奏を繰り広げています。いっぽう、カップリングの「サロメの踊り」では、すでにオペラ指揮者としてもふんだんなキャリアをうかがわせるかのように、ネルソンスは狂気と戦慄と官能美を描き切って、全曲への期待を抱かせる内容となっています。ネルソンスは2010年秋に、ベルリン・フィルへのデビューを飾り、ウィーン・フィル来日公演にも帯同したのに続いて、2011年4月には「東京のオペラの森2011」でワーグナーの「ローエングリン」を指揮する予定で、今後ますます目が離せない存在となるのは必至。来日も目前に控えたいま、その目覚ましい進境を伝える本作はまさにぜひとも聴いておきたい内容といえるでしょう。 (Ki)

ORFEO-835111
ブリテン:無伴奏チェロ組曲第1番Op.72
無伴奏チェロ組曲第2番Op.80
無伴奏チェロ組曲第3番Op.87
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
※1727年製ゴフリラー、ウィーン

録音:2009年7月26日、2010年7月28-30日ミュンヘン
ドイツの若き実力派チェリスト、ダニエル・ミュラー=ショットによるブリテンの無伴奏チェロ組曲。20世紀イギリスの作曲家ブリテンの無伴奏チェロ組曲は、親友であったチェリストのロストロポーヴィチのために作曲された作品。バッハへの敬意が表れた洗練された様式、チェロの奏法を駆使して書かれたブリテンの傑作です。ミュラー=ショットは銘器ゴフリラー使用していて、豊かな低音の響きを堪能することができます。ミュラー=ショットの明晰なアプローチを通して語られる雄弁な演奏は、まさに新時代の名演。第1組曲は第1の歌、フーガ、ラメント、第2の歌、セレナータ、行進曲、第3の歌、ボルドーネ、無窮動と第4の歌から成っています。聴かせ所となる20世紀の技法が盛り込まれ、ミュラー=ショットは圧倒的な説得力で聴く者を惹きつけます。続く第2組曲のシャコンヌや第3組曲のパッサカリアなど抜群の安定感で弾ききります。リリースを重ねるごとに自身の音楽性を高めていくミュラー=ショットの更なる進化を感じさせる1枚です。 (Ki)

ORFEO-847121
プロコフィエフ:交響的協奏曲ホ短調 (チェロ協奏曲第2番)op.125
ブリテン:チェロ交響曲op.68
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc/1727年製ゴフリラー、ウィーン)、
ユッカ=ペッカ・サラステ(指)ケルンWDR響

録音:2011年10月、ケルン、フィルハーモニー
収録内容はプロコフィエフのチェロ協奏曲第2番とブリテンのチェロ交響曲。いずれの作品もロストロポーヴィチに献呈された作品で、広音 域を縦横無尽に走り回る超絶技巧的なパッセージと、大河の流れのように雄大な旋律に魅せられる名曲です。ブリテンの無伴奏チェロ組曲集(ORFEO 835111)でも魅せた、知性と情熱を兼ね備えた演奏は今回も健在!力みのないしなやかなボーイングから生み出される伸びやかな響き、高音域でも痩 せ細ることのない音色、弾けるようなアタックの鮮烈さ…ミュラー=ショットの持ち味が遺憾なく発揮された演奏にぐっと惹き込まれます。プロコフィエフ の第2楽章、颯爽とした超絶技巧の弾きこなしぶりは見事!ブリテンの第3楽章から第4楽章のアタッカへの展開も素晴らしく、ミュラー=ショットが持 つ表現力の深さを思い知らされます。使用楽器は今回も名器ゴフリラー!低音厚き艶やかな響きがミュラー=ショットの演奏に更に深みを与えており、身 体の奥底にずしりとくる重音の響きは絶品です。
交響的作品とあって、チェロ・ソロだけでなく、それに負けず劣らず主張する雄大なオーケストラ・パートも大きな聴き所となる今回のプログラム。こ れまでにも数々の巨匠と共演しているミュラー=ショットですが、今回共演する運びとなったのは、フィンランドが誇る巨匠サラステ&ケルンWDR交響楽 団! ミュラー=ショットの瑞々しくも力強いソロを引きたてつつ、壮大なトゥッティ部分ではチェロ・ソロに食らいつかんばかりのエネルギッシュなサウンド で魅せてくれます。ブリテン第4楽章のラストの盛り上がりは圧巻の迫力!曲が終わってもなおホールに残響が広がっていくような、甘美な余韻を感じさせ てくれる熱演です。
1976年ミュンヘン生まれのダニエル・ミュラー=ショットは、若手世代の中でも白眉の活躍ぶりで注目を集める実力派チェリスト。H.シフ、S.イッサー リスらに教えを受けた後、ロストロポーヴィチからも個人的に師事。1992年、15歳で「若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール」に優勝 したことで一躍注目され、プレヴィン、亡きクライツベルク、ハイティンク、マリナー、アシュケナージといった数々の巨匠らと共演を果たしてきました。 (Ki)

ORFEO-848121
プッチーニ:歌劇「修道女アンジェリカ」
交響的前奏曲*
クリスティーネ・オポライス(S 修道女アンジェリカ)
リオバ・ブラウン(Ms 伯母の公爵夫人)
モイツァ・エルトマン(S 修道女ジェノヴィエッファ)
ナデージダ・セルデューク(Ms 修道長)
ベアーテ・ボルヒェルト(Ms 修練長)
ベアーテ・ケップ(Ms 女子修道院長)
カローラ・グンター(S 修道女ドルチーナ)
クラウディア・ニュッセ(Ms 医務係修道女)
イ・ドンヒ(S 托鉢修道女)
クリスティアーネ・ロスト(S 修道女オスミーナ)
ベニタ・ボルボヌス(S 修道院で働く女)
ザビーネ・カルハマー(S 修練女)
アンドリス・ネルソンス(指)ケルンWDR響
ケルンWDR放送Cho,ボン劇場少年Cho

録音:2011年 5月12-17日
録音:2011年10月12-15日*
ケルンの西ドイツ放送局制作のプッチーニ「修道女アンジェリカ」の新録音です。指揮は若手注目株の筆頭と言っても良いアンドリス・ネルソンス。1978年、 ラトヴィアのリガの生まれ。まだ30代前半ですが、2008年から名門バーミンガム市交響楽団の音楽監督を務め、 2010年にバイロイト音楽祭で話題騒然の「ローエングリン」の指揮に大抜擢、ここ数年で著しく人気が急上昇している指揮者です。。このプッチーニも 才気が漲った演奏です。タイトルロールは、やはりラトヴィア出身で近年ドイツで非常に人気の高いソプラノ、クリスティーネ・オポライス。公爵夫人はワー グナーのメッゾソプラノ役でおなじみのリオバ・ブラウン。修道長はマリインスキー劇場で活躍するメッゾ、ナデージダ・セルデューク。修道女ジェノヴィエッ ファを今話題のモイツァ・エルトマンが歌っているのも注目です。 余白に、やはりネルソンス指揮でプッチーニの交響的前奏曲を収録。プッチーニがミラノ音楽院に在学していた頃の習作で、素材が後に「エドガー」で用 いられたことでも知られていますが、録音はあまり多くなく、久しぶりの新録音です。 (Ki)
ORFEO-849121
ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ調
オネゲル:パシフィック231/ラグビー
マルタン:ヴァイオリン協奏曲
ストラヴィンスキー:サーカス・ポルカ
バイバ・スクリデ(Vn)
ティエリー・フィッシャー(指)
BBCウェールズ・ナショナルO

録音:2011 年 6 月 BBC ホッディノット・ホール
ラトヴィア出身のヴァイオリンのスター、バイバ・スクリデ待望の協奏曲最新盤。今回はストラヴィンスキーとマルタンという20世紀の難曲に挑戦して います。ヴァイオリンのおどけて飄々とした性格を強調したストラヴィンスキー作品でも、彼女ならではの潤いのある温かな音色が光ります。奇矯な部分でも、 鮮やかな技巧で聴く者をうならせる魔力を見せてくれます。マルタン作品は対照的にデリケートで、不思議系の映画かドラマの音楽のような世界がとりと めなく続きます。この音世界はちょっと類のない魅力で、波調の合う人ははまること請け合い。知らないともったいないと申せましょう。スクリデの独奏も 完全にその世界に溶け込み、夢に現れる謎の美女のような非現実的美しさに満ち、頭から離れなくなってしまいます。名古屋フィルの常任指揮者として日本でもおなじみのティエリー・フィッシャー。母国スイスのマルタンとオネゲルはさすがの共感度。オネゲルの「パシ フィック231」と「ラグビー」はスクリデの独奏が入らない純管弦楽曲ですが、フィッシャーの推進力が魅力。ことに「ラグビー」はあまり録音に恵まれ ていないので大歓迎。曲の面白さを再認識させてくれます。 (Ki)

ORFEO-852121
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」 アンドリス・ネルソンス(指)
バーミンガム市SO

録音:2011年11月10、12日バーミンガム、シンフォニー・ホール(ライヴ・デジタル)
コンサートとオペラ双方で、その活躍がおおいに注目を集めるラトビア生まれの指揮者アンドリス・ネルソンス。ペテルブルク音楽院でイリヤ・ムー シンの流れを汲むアレクサンドル・ティトフに、また、同郷のマリス・ヤンソンスに師事したネルソンスは、ロシア音楽、なかでもショスタコーヴィチの作 品を得意とすることで知られています。 2010年のベルリン・フィル・デビューの際には第8交響曲を取り上げて大成功を収め、ネルソンスは以降、毎年ベルリン・フィルに客演を重ねるチャ ンスを掴み、翌2011年9月のルツェルン音楽祭でも、コンセルトヘボウ管を指揮して第8交響曲を演奏、そのライヴ映像作品(ブルーレイ&DVD: 71.0004、70.9908)は高い評価を得ていました。 このたび登場する交響曲第7番は、コンセルトヘボウ管とのライヴから2ヶ月後の2011年11月に、手兵バーミンガム市響を指揮したコンサートの模 様をライヴ収録したものです。 第8番とともに戦争交響曲に位置づけられる、ショスタコーヴィチの交響曲第7番は、第2次大戦中の1941年、ドイツ軍にレニングラードが包囲され、 眼前で繰り広げられる防衛戦のなまなましい光景に強い印象を受けて作曲されました。 ネルソンスのショスタコーヴィチへの適性は第7番でもたしかなものがあり、渾身の熱演で応えるバーミンガム市響とは、2008年の音楽監督就任以来、 たいへん関係も良好で、さきごろ2014/15年のシーズンまでの任期延長が伝えられたばかり。 決然としたテンポで開始される第1楽章冒頭「人間の主題」、つづく中盤以降の突撃ぶりもまた凄まじい限り。決然と進むべきところは思いきりの良さが 光るいっぽうで、深深とした抒情でいっぱいに満たされたアダージョは息を呑む美しさでじっくりと描き上げています。フィナーレは超弩級の輝きに溢れ、 コーダではスケールも雄大に高らかに勝利を歌い上げ、終演後は拍手と快哉の嵐に包まれます。 (Ki)
ORFEO-853121
ニコラ・ユルゲンセン/フランス作品集
フォーレ:夢のあとに
プーランク:愛の小径
アーン:クロリスに/五月/華やかな宴
 泉/恋する乙女/夜に/いみじき時
マスネ:タイスの瞑想曲
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
ベルリオーズ:バラの精/知られざる島
ボルヌ:カルメンによる華麗な幻想曲
ニコラ・ユルゲンセン(Cl)、
マティアス・キルシュネライト(P)

録音:2008年12月/レオンハルト=グレーザー・ザール(ジーゲン)
ザビーネ・マイヤーの愛弟子にして、2001年以来ケルン放送響の首席クラリネット奏者を務めるニコラ・ユルゲンセン。鮮やかな技巧と色気ある音色を聴かせてくれるうえ、女優のような美しすぎる容姿を持つ、まさに天からニ物を与えられた逸材です。曲目はニコラならではのオシャレなフランス作品。憂愁の叙情をじっくり歌うフォーレの「夢のあとに」、まるでシャンソンのような甘美さのプーランク、メロディの美しさと匂い立つような色気に満ちたアーン、ヴァイオリンの難技巧をクラリネットで完璧に再現したサン=サーンスまで陶酔のひとときを味わえます。ニコラのクラリネットは、甘くまろやか。指の正確さはもとより、タンギングも絶妙で大歌手なみの表情豊かな歌い回しに驚かされます。日本でも人気上昇間違いなしのクラリネットの女神降臨と申せましょう。 (Ki)
ORFEO-854131
バイバ・スクリデのシューマン
シューマン
:ヴァイオリン協奏曲ニ短調WoO23、
ヴァイオリンのための幻想曲ハ長調Op.131、
チェロ協奏曲イ短調Op.129(ヴァイオリン編曲版)
バイバ・スクリデ(Vn)
※使用楽器:ストラディヴァリウス/エクス・バロン・フォン・ファイリッチュ(1734)
ヨン・ストゥルゴールズ(指)
デンマーク国立SO

録音:2011年8月16-18日、2012年11月16日(Op.131)
DRコンサート・ホール、コペンハーゲン
ラトヴィア出身のヴァイオリニスト、バイバ・スクリデのORFEOレーベル第3弾アルバム。ブラームス(ORFEO 829112),ストラヴィンスキー(ORFEO 849121)に引き続き今回の協奏曲は、シューマン。 シューマン最後の協奏曲「ヴァイオリン協奏曲ニ短調」は、19世紀最大のヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒムの依頼で作曲されましたが、ヨアヒムは これを演奏せず、妻クララも封印してしまい、1937年に初演されるまで忘れられていた作品です。そして一方ヨアヒムによって初演された「幻想曲」。シュー マン自身が、チェロ協奏曲から編曲した「ヴァイオリン協奏曲イ短調」の3作品が収録されています。 ドイツ・ロマン派の傑作をスクリデの濃厚な表現と冴えわたるテクニックで聴かせてくれる内容。特に「ヴァイオリン協奏曲ニ短調」は、複雑な経緯を辿っ た曲であるように、力強い構築美とシューマン独特のロマンティシズムと幻想に溢れた二面性を持った作品で、スクリデの艶やかな音色とロマン的な音楽 性がうまく表現された演奏です。スクリデが使用している楽器は、かつてギドン・クレーメルが所有していたストラディヴァリウスの「エクス・バロン・フォ ン・ファイリッチュ(1734)」。 バックはヘルシンキ・フィルの首席指揮者であり、スウェーデン放送響のコンサートマスターであったヨン・ストゥルゴールズ。録音は、デンマーク国立交 響楽団の本拠地コペンハーゲンにあるDRコンサート・ホールで行われました。 (Ki)

ORFER-855141
ダニエル・ミュラー=ショット/ドヴォルザーク作品集
4つのロマンティックな小品Op.75*
チェロ協奏曲ロ短調Op.104
森の静けさOp.68-5
ロンド.ト短調Op.94
スラヴ舞曲第8番ト短調Op.46-8*
わが母の教え給いし歌Op.55-4*
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc;1727年製マッテオ・ゴッフリラー)
ミヒャエル・ザンデルリング(指)
北ドイツRSO
ロベルト・クーレック(P)*

録音:2011年6月27日-7月1日ハンブルク、NDR、ロルフ・リーバーマン・スタジオ(
2014年1月のベルリン・フィルの定期公演でも、急遽トルルス・モルクの代役を務めたミュラー=ショットは、アラン・ギルバート指揮でみご とに同曲を弾き切り、大成功を収めたことが伝えられています。本演奏でも、美しく伸びやかな音色にいっそうの磨きがかかり、研ぎ澄まされた技術とし なやかな音楽運びで、ほかに例を見ないこの傑作にたっぷりと浸らせてくれます。さらに、ここではザンデルリングの指揮ぶりが的確で、指揮者転向以前 にはすぐれたチェリストとして活動していた実績と、この作品に対する造詣の深さを感じさせる内容となっています。 「わたしにとって、独奏チェロとオーケストラのための作品と同時に、室内楽曲をレコ−ディングすることはとくに重要で、どうやって声部間の絶妙なバラン スによる室内楽の語法を、ドヴォルザークがオーケストラの形式に移すことが出来たのかをたどるのは魅力的です。」  ブックレットのなかで、ミュラー=ショット自身もこのように述べているように、このアルバムには「チェロ協奏曲」「森の静けさ」「ロンド」とオーケス トラ伴奏の楽曲のほかに、ピアノに名手クーレックを迎えて、ドヴォルザークによる室内楽曲が併せて収められています。 しかも、親しみやすいメロディにピアノとの親密な対話で、ドヴォルザークの室内楽のエッセンスの詰まった「ロマンティックな小品」から開始され、あ たたかくも切ない「わが母の教え給いし歌」でしんみりと閉じられるあたりに、アルバム構成にもミュラー=ショット独自のこだわりがうかがえます。 (Ki)

ORFEO-858121
R.シュトラウス:4つの最後の歌
「アラベッラ」−ほんとに良かったわ、マンドリカ(第3幕幕切れの二重唱)
「カプリッチョ」−明日の昼11時に
「薔薇の騎士」−マリー・テレーズ!
アンネ・シュヴァーネヴィルムス(S)
レギーナ・リヒター(Ms)
ユッタ・ベーネルト(S)
マルクス・シュテンツ(指)
ケルン・ギュルツェニO

録音:2011年2月2-4日、ケルン
今やドイツを代表するシュトラウス・ソプラノであるアンネ・シュヴァーネヴィルムスが、ついにR.シュトラウス・アルバムを発売。現在の彼女の公式 サイトでは、レパートリーとして、ワーグナーはエルザとエリーザベト、モーツァルトでも「フィガロの結婚」の伯爵夫人と「イドメネオ」のエレットラしか ないのに、R.シュトラウスだと、アラベラ、アリアドネ、クリソテミス、「影のない女」の皇后、ダナエ、そして日本でも歌った元帥夫人と、6役もあります。 それだけ彼女はシュトラウスで高く評価され、自信を持っているということです。今年で45歳、まさに絶頂期のシュヴァーネヴィルムス、このCDも素晴 らしい出来上がりです。透明感がありながら柔らかさと潤いのある声は非常に美しく、しかも気品ある憂いが浮かぶシュヴァーネヴィルムスの歌は、シュト ラウスの豊潤かつ繊細な音楽との愛称は抜群、比類ない美しさを醸します。どれも素晴らしい中、注目は、17分近くにおよぶ「カプリッチョ」の伯爵夫 人のモノノーグ。シュトラウス風に濃密に歌われがちな悩める伯爵夫人の思いを、シュヴァーネヴィルムスはずっと細やかに知的に歌い描くことで、このシュ トラウスの擬古典主義的オペラが、もはや後期ロマン派を抜け出た近代オペラであったことを示しています。 マルクス・シュテンツの指揮もたいへんに素晴らしいものです。彼は2002年からケルンのギュルツェニヒ管弦楽団の首席指揮者、及び同オーケストラがピッ トに入るケルン歌劇場の音楽総監督を務めています。両者の息の合ったコンビが、明晰で響きの美しい新時代のR.シュトラウスを聞かせてくれます。 CD発売がすっかり乏しくなってしまったR.シュトラウスのオペラ、新録音に飢えているなら、ぜひこれを! (Ki)
ORFEO-859121
メンデルスゾーン:華麗なアレグロOp.92(連弾)
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲Op.56b(2台)
モーツァルト:2台のピアノのためのソナタ ニ長調K.448
シューベルト:アレグロ「人生の嵐」D947(連弾)
ファリャ:スペイン舞曲第1番〜「はかなき人生」より(連弾)
ラヴェル:ラ・ヴァルス(2台)
ルトスワフスキ:パガニーニの主題による変奏曲(2台)
クリスティナ&ミシェル・ノートン(Pデュオ)

録音:2012年1月/ブレーメン・ゼンデザール
2008年にデビューしたアメリカの美人双子ピアノ・デュオ、クリスティナ&ミシェル・ノートン。双子のピアノ・デュオといえば、キングインターナショ ナルから「連弾レボリューション」をリリースしたジュメルを思い出しますが、実はたいへん少なく貴重。ともに生地フィラデルフィアのカーチス音楽院にて ゲイリー・グラフマン、クロード・フランク。セイモア・リプキンに師事。デビューCDとなる当アルバムに収められた作品は連弾、2台ピアノの代表作ば かり。いずれも難曲揃いで性格も全く異なりますが、見事に弾き分けています。急速で細かい動きの多いメンデルスゾーン、分厚く迫力に満ちたブラームス、 寂寥感に満ちたシューベルト、華麗なラヴェル、現代的運動性に満ちたルトスワフスキすべてに共通するのは、軽やかで衒いのない若々しさ。爽やかすぎ る美人デュオにご注目下さい。 (Ki)
ORFEO-860111
チャイコフスキー:幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
交響曲第4番ヘ短調Op.36
アンドリス・ネルソンス(指)
バーミンガム市SO

録音:2011年6月1-4日バーミンガム、シンフォニー・ホール(デジタル・ライヴ)
アンドリス・ネルソンスは、2010年秋、ベルリン・フィルへのデビューを果たしたのに続いて、2011年9月にもベルリン・フィルに再登場して注目を集めるいっぽう、オペラでもMETやロイヤル・コヴェント・ガーデンなどにおける華々しい成功のニュースでも知られる、いま話題沸騰の若きマエストロ。手兵バーミンガム市響を指揮した最新アルバムは、ネルソンスの得意とするチャイコフスキー。交響曲第4番と幻想曲『フランチェスカ・ダ・リミニ』は、ともに2011年6月に本拠バーミンガムのシンフォニー・ホールにおいて行われた定期公演の模様をライヴ収録したものです。「チャイコフスキーの音楽とはすべて人生における感情的な瞬間から出来ている」との持論を熱っぽく展開するネルソンスは、その言葉どおりにバーミンガム市響を指揮した第5交響曲(ORFEO780091)、『悲愴』(ORFEO832101)でもたいへん情熱的で、心を揺さぶるスケールのゆたかな音楽づくりには印象深いものがありました。このたびのアルバムでも、思いきりのよいアプローチとあふれ出る歌心が際立って印象的な仕上がりとなっており、加えて、メインの第4交響曲ではフィナーレのエネルギーの爆発的な開放など、実演ならではのホットな内容が期待以上の手ごたえで驚かされます。しかも、ライヴながら録音がきわめてすぐれているのもうれしいところで、各楽器、みごとなアンサンブルも精妙に聞き取ることが可能。首席指揮者就任3年目を迎えたバーミンガム市響との変わらぬ好調な関係も窺えます。なお、第4交響曲のみ終演後に拍手が入ります。 (Ki)


ORFEO-864141
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 コンスタンチン・リフシッツ(P)

録音:2012年11月27日/ヴュルツブルク高等音楽学校大ホール(ベルリン)
1994年、当時18歳だったコンスタンチン・リフシッツがグネシン音楽学校の卒業記念で弾き大騒ぎとなった「ゴルトベルク変奏曲」。その数日後 に録音されたDenon盤は世界中の評判となり、グラミー賞にもノミネートされました。以後、リフシッツの代名詞となっていましたが、20年を経て ついに再録音が登場します。
演奏時間はDenon盤より2分ほど長くなっていますが、基本的な解釈は変わっていません。しかし20年来の練り込みと積んできた人生経験が反 映され、音楽的な深みと説得力は驚くべき高さとなっています。
「ゴルトベルク変奏曲」といえば、古くはランドフスカ、新しくはグールドの決定的名演が知られていますが、リフシッツはその偉大な先人を辿りつつ、 不眠症に悩んでいた駐ドレスデンのロシア大使カイザーリング伯爵のためにバッハが奏した縁にまで立ち返っています。ロシアとの関係を暗示させるそ の孤高さ崇高さは、アンドレイ・タルコフスキーの映画を観終えた後のような深い感銘を与えてくれます。
とにかく30代でここまで深い世界を描くリフシッツ、ただ者ではありません。21世紀の「ゴルトベルク」像誕生と申せましょう。 (Ki)


ORFEO-865131
ベチャワ/ヴェルディ・アリア集
リゴレット〜「さらわれてしまった」
シチリアの夕べの祈り〜「これがギイ・ド・モンフォールです」
イル・トロヴァトーレ〜「やっと私たちだけになった」
イル・トロヴァトーレ〜「私はあなたの子どもではないのか」
イル・トロヴァトーレ〜「ああ美しい人」
第一回十字軍のロンバルディア人〜「私の喜びを」
アイーダ〜「もしその将軍なら〜清きアイーダ」
椿姫〜「あのひとから離れていて」
マクベス〜「おおわが子よ」
レクイエム〜「かくは罪ゆえに」
仮面舞踏会〜「永久に君を失えば」
ドン・カルロ〜「あの方だ、まさにあの方」
ピョートル・ベチャワ(T)
エヴァ・ポドレシュ(C.A)
マリウシュ・クフィエチェン(Br)、
ウカシュ・ボローヴィチ(指)ポーランドRSO

録音:2011年8-10月、2012年9、10月/ポーランド放送ヴィトルド・ルトスワフスキ・コンサート・ホール
ェルディ生誕200年記念アルバム。今やメトの大看板なだけでなく、世界中でひっぱりだこのベチャワ、待望のソロ・アルバム第2弾はヴェルディ。 ワルな女たらしぶりが光る「リゴレット」のマントヴァ侯爵に始まり、「イル・トロヴァトーレ」マンリーコの迫真の演技、若さあふれる「アイーダ」のラ ダメス、「椿姫」のアルフレードのお坊ちゃんぶりなど、彼の多彩な魅力をすべて味わえます。彼の魅力は透明で甘い独特の声質がこのアルバムにあますと ころなく収められています。 ★同郷の共演陣も豪華。「イル・トロヴァトーレ」第2幕の「私はあなたの子どもではないのか」ではベテラン・コントラルトのエヴァ・ポドレシュ(ポドレス) が凄みのある低音のコントラストでベチャワの光り輝く声を際立たせています。さらに「ドン・カルロ」の二重唱「あの方だ、まさにあの方」では人気急 上昇のバリトン、マリウシュ・クフィエチェンとの夢の共演。ハイCも決まり、オペラの醍醐味を満喫できます。  (Ki)


ORFEO-872151
プロコフィエフ:チェロ・ソナタ.ハ長調Op.119
ブリテン:チェロ・ソナタ.ハ長調Op.65
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ.ニ短調Op.40
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)、
フランチェスコ・ピエモンテージ(P)

録音:2012年7月2-5日/バイエルン放送スタジオ2(ミュンヘン)
20151月に続き7月にも来日公演が予定されているダニエル・ミュラー=ショット。最新盤は20世紀のチェロ・ソナタ3篇。作曲者はすべて歴史上 の人ながら、ショスタコーヴィチが1934年、プロコフィエフが1949年、ブリテンが1961年と、日本風に言うなら「昭和のチェロ・ソナタ集」。また、 ロストロポーヴィチがショスタコーヴィチとブリテンは作曲者自身、プロコフィエフはリヒテルのピアノと共演した決定的名盤を残しているものだけに、ミュ ラー=ショットの自信がうかがえます。
いきなり腹の底にずしりとしみわたるチェロの最低域で始まるプロコフィエフのソナタから、ミュラー=ショットの音程の正確さと安定した弾きぶりに惹 きつけられます。また初期ショスタコーヴィチの尖った皮肉も冷静に受け入れるところに、ミュラー=ショットの誠実な人柄が表れていて新鮮。どこか非現 実的なブリテンも一音一音丁寧に紡いで説得力満点。弱音を持続するテクニックに瞠目させられます。 らに特筆すべきはピエモンテージのピアノ。切れ味抜群のテクニックで、ショスタコーヴィチのフィナーレなどぐいぐいミュラー=ショットを引っ張ります。 いずれの作品もピアノ・パートがいかに雄弁に書かれていたか実感させてくれます。


ORFEO-873141
シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1番Op.35
ヴァイオリン協奏曲第2番Op.61
神話Op.30(全3曲)*
バイバ・スクリデ(Vn)、
ワシーリー・ペトレンコ(指)オスロPO
ラウマ・スクリデ(P)

録音:2013 年 2 月14、15日オスロ・コンサート・ホール、6月16日イエス・キリスト教会*
注目のバイバ・スクリデOrfeoレーベル第4弾はシマノフスキのヴァイオリン協奏曲、それもペトレンコとの初共演という話題のアルバムです。 両者が昨年9月にBBCプロムスで披露して以来、各国で弾いて評判となっているだけにCDリリースは大歓迎。シマノフスキはポーランド近代の 大作曲家ながら、育ちの点からロシア音楽の影響を、血筋の関係から北欧的な感性も兼ね備えているため、ラトヴィア人のスクリデとロシア人のペ トレンコにうってつけの作品と申せましょう。
シマノフスキは2篇のヴァイオリン協奏曲を残していますが、第1番はシマノフスキが作風を確立させた中期を代表する作品。大編成のオーケ ストラによる精緻を極めた作曲技法によりますが、交響曲第3番「夜の歌」やピアノ・ソナタ第3番と同傾向な極彩色の妄想の世界にひたれます。 一方第2番はシマノフスキ最後の大作。ポーランドの民俗音楽の要素を採り入れた作風で、両曲の味わいはかなり異なります。
スクリデの演奏は冴えに冴え、これまでリリースした協奏曲アルバム中ベストといえる凄さ。第1番では高音域が多用される独奏部を非現実的 な美しさで再現。超絶的なカデンツァはとりわけ圧巻。曖昧さのない正確な技巧に感嘆させられます。第2番では躍動感あふれるエネルギー全開で、 リズムのノリの良さも最高。
ペトレンコはほとんど交響曲のような充実ぶり。細部まで計算されたスコアを絶妙なバランスで響かせ、延々と続く官能の世界を持続させます。 難解なイメージのあるシマノフスキの音楽ですが、めくるめく色彩とハープやチェレスタのキラキラした音響に聴き惚れさせられます。オスロ・フィ ルのひんやりとした音色もシマノフスキの音楽にピッタリ。
カップリングはヴァイオリンとピアノのための「神話」。妹のラウマがピアノ・パートを受け持っているのも魅力。女性たちならではの感性で、 シマノフスキの描く愛の世界を再現しています。 (Ki)
ORFEO-878141
R・シュトラウス:交響詩集
「ツァラトゥストラはかく語りき」
「ドン・ファン」*
詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」#
アンドリス・ネルソンス(指)
バーミンガム市SO

録音:2012年1月10,12,14日、:2011年9月27-29日*、2013年1月22-24日#
以上、バーミンガム、シンフォニー・ホール(デジタル・ライヴ)
作曲家生誕150周年のアニヴァーサリーに向けて、アンドリス・ネルソンスがバーミンガム市響と取り組んできたシュトラウス・シリーズの最新作。 チャイコフスキーやショスタコーヴィチのスケール大きく情熱的な演奏でおおきな話題を集めているヤンソンスですが、シュトラウスもまた力を入れている 作曲家のひとり。  なるほど、ネルソンスがバーミンガム市響を指揮した前2作のアルバム、2009年収録の「英雄の生涯」「《ばらの騎士》組曲と、2010年収録の「ア ルプス交響曲」「《サロメ》の踊り」は、起伏に富むドラマティックな音楽づくりで強烈なインパクトを与えていました。  また、2010年秋以降、ネルソンスが客演を重ねているベルリン・フィルでも、2011年に「《ばらの騎士》組曲」、2012年には「英雄の生涯」を指 揮していましたし、ルツェルン音楽祭2011でも、同じく常連となったコンセルトヘボウ管を指揮して「《サロメ》の踊り」を演奏していたほか、さらに、 2014/15年のシーズンより音楽監督に就任するボストン響とはこの5月に、演奏会形式による「サロメ」の全曲上演も予定されています。  ここでシュトラウス特有の凝ったオーケストレーションで人気の交響詩3曲は、いずれも柔軟でを追うごとに深化を続けてきたお互いの関係が、ひとつ の理想的な形を迎えたことをうかがわせる内容となっています。  すべての収録曲は、2日間のライヴと予備日1日のパッチ・セッションというスケジュールでおこなわれたもので、このたびも目の覚めるような優秀録音 が何よりうれしいところです。なお、終演後の拍手は入りません。 (Ki)

ORFEO-879132(2CD)
ティーレマン/ワーグナー:管弦楽曲集
「リエンツィ」序曲
「ローエングリン」第1幕前奏曲
「タンホイザー」序曲
「神々の黄昏」〜ジークフリートのラインへの旅
「神々の黄昏」〜ジークフリートの葬送行進曲
「パルジファル」より聖金曜日の不思議
「トリスタンとイゾルデ」第1幕前奏曲
「トリスタンとイゾルデ」イゾルデの愛の死
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
クリスティアン・ティーレマン(指) 
ベルリン・ドイツ・オペラO

録音:2004年11月28日ウィーン、ムジークフェライン大ホール(ライヴ・デジタル)
2000年に「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を指揮してバイロイト音楽祭へのデビューを果たしたクリスティアン・ティーレマンは、一貫して同 音楽祭との結びつきを強め、2006年から5年連続で「ニーベルングの指環」の指揮を任される快挙を成し遂げたのに並行して、かねて親密な関係にあ るウィーン国立歌劇場とは、2003年に「トリスタンとイゾルデ」の新演出上演や、2011年には「ニーベルングの指環」の公演などを成功に導いている ことからも知られるように、これからの世代を代表するワーグナー指揮者としての実績を着実に積み上げています。 こうした実演での状況を反映して、ティーレマンはワーグナー作品について、すでにかなりの点数のCDアルバムや映像ソフトを発表していますが、このた びORFEOより登場するアルバムは、2004年にティーレマンがベルリン・ドイツ・オペラ管を指揮して、ウィーンのムジークフェラインでおこなったオール・ ワーグナー・プログラムのコンサートの模様をライヴ収録したものです。  ティーレマンにとって、1997年よりこの年まで音楽総監督を務めたベルリン・ドイツ・オペラ管との顔合わせは、まさしく手兵との集大成的な意味合い もあったはずですし、じっさい、得意の演目で自信を持って臨んだティーレマンもここでの演奏内容にはたいへん満足していたといいますから、おおいにそ の出来栄えには期待が高まるところです。そもそも、1991年にティーレマンがベルリン・ドイツ・オペラにデビューを果たした折のプログラムも「ローエ ングリン」でしたから、よくよくワーグナーとはゆかりがあるのかもしれません。  ちなみにORFEOのクリスティアーネ・デランク氏によれば、折しもウィーンに車で向かっていたとき、この演奏の実況中継を聴いて強く心を動かされた のがすべての始まりだったそうで、実現に向けたほぼ10年に及ぶ粘り腰の交渉の末に、ようやくワーグナーのアニヴァーサリーに合わせてリリースにこぎ つけました。 なお、ティーレマンはこれより7年前の1997年4月に、フィラデルフィア管を指揮して「マイスタージンガー第1幕前奏曲」「ローエングリン第1幕前 奏曲&第3幕前奏曲」「パルジファル第1幕前奏曲&聖金曜日の不思議」「トリスタンとイゾルデ前奏曲と愛の死」をセッション録音していたほか、2002 年にはウィーン・フィルを指揮して「リエンツィ」序曲をライヴ録音してもいましたので、そちらとの聴き比べもまた興味深い作業といえるでしょう。 (Ki)
ORFEO-885141
ストヤノヴァ、ヴェルディ・アリア集
「アイーダ」−勝って帰れ
「トロヴァトーレ」−恋は薔薇色の翼に乗って,静かで穏やかな夜
「ジョヴァンナ・ダルコ」−ここでは天が自由に開けていて
「仮面舞踏会」−死にましょう、けれどその前にせめて許してください
「ルイーザ・ミラー」−おお主よ 私を罰してください
「トラヴィアータ」−さようなら、過ぎ去った日々よ
「ドン・カルロ」−泣かないで、友よ,世の虚しさを知るあなた
「運命の力」−平安を
「オテッロ」−アヴェ・マリア
クラッシミラ・ストヤノヴァ(S)
パヴェル・バレフ(指)
ミュンヘン放送O

録音:2013 年 7月1-6日、ミュンヘン
ブルガリア生まれでウィーンを拠点に活躍しているソプラノ、クラッシミラ・ストヤノヴァが得意としているヴェルディのアリア集を発売。ストヤノヴァと いえばかのリッカルド・ムーティがシカゴ交響楽団を指揮した「オテッロ」の演奏会形式上演(CD CSOR9011301、SACD CSOR9011303)でデ ズデーモナに抜擢されたことで知られていますが、広いレパートリーを誇るストヤノヴァでもヴェルディは重要なもの。2007年録音のアリア集(ORFEO 740081)では「シモン・ボッカネグラ」、「ルイーザ・ミラー」、「レニャーノの戦い」と渋い選択でしたので、今回は彼女の情感豊かなヴェルディをたっ ぷり楽しめます。 パヴェル・バレフは、ブルガリア中央部のチルパン出身の指揮者。2007年からドイツのバーデン=バーデン・フィルハーモニーの首席指揮者を務めています。 (Ki)

ORFEO-895151
チャイコフスキー:スラヴ行進曲
マンフレッド交響曲op. 58
アンドリス・ネルソンス(指)
バーミンガム市SO

録音:2013 年 9月24-27日/バーミンガム、シンフォニー・ホール(デジタル・ライヴ
2015年6月のバーミンガム市響との公演をもって、在任期間6年9カ月に亘る音楽監督のポストを勇退するアンドリス・ネルソンス。手兵を率いて の最新アルバムは、ネルソンスがおおいに得意とするチャイコフスキー。「マンフレッド交響曲」と「スラヴ行進曲」は、2013年9月に本拠バーミンガム のシンフォニー・ホールでおこなわれたコンサートの模様をライヴ収録したものです。  イギリスの詩人バイロンによる同名の劇詩に着想された「マンフレッド交響曲」は、交響曲第4番と第5番のあいだに書かれた作品で、交響詩と交響 曲の中間に位置づけられる標題音楽。全曲は順に「アルプスの山中を彷徨うマンフレッド」「アルプスの山霊」「牧人の生活」「アリマーナの地下宮殿」と 名付けられ、たいへんロマンティックで劇的な作風は、まさにネルソンス向きといえるものです。  ネルソンスはベルリン・フィル、コンセルトヘボウ管などの名門楽団とも良好な関係を築いて、近年急速に評価を上げていますが、今日の躍進の足掛か りを築いたバーミンガム市響との顔合わせのときが、やはりもっとものびのびとして思い切りのよい音楽をやるのは誰しもよく知るところ。  当コンビによる後期3大交響曲の録音がそうであったように、カップリングの「スラヴ行進曲」も併せて、ここでも情熱的でスケールと迫力満点の演奏 を聴かせてくれるものと期待されます。 (Ki)

ORFEO-896152(2CD)
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
 2つのセレナードOp
ニールセン:ヴァイオリン協奏曲Op.33
バイバ・スクリデ(Vn)
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指)
タンペレPO

録音:2015年1月7-9日 タンペレ・ホール、フィンランド
ラトヴィア出身のヴァイオリニスト、バイバ・スクリデによるシベリウスとニールセンのヴァイオリン協奏曲。2015年は北欧を代表する二人がともに生誕150年を迎えました。スクリデがパートナーに選んだのは次世代の指揮者として注目を集めているサントゥ=マティアス・ロウヴァリ率いるタンペレ・フィル。フィンランドの伝統あるオケを任された今年30歳を迎えたロウヴァリ。2014年には東京交響楽団と共演し、その独特な指揮姿と生気溢れる音楽で日本の聴衆を驚かせました。スクリデの演奏は卓越したテクニックはもちろんのこと、繊細さと芯の強さ、高音域の透明感といった音色素晴らしさに加え、タンペレ・フィルとロウヴァリの好サポートにより、北欧の厳しい自然が醸す憂愁と豊かな詩情をたたえた美しい音楽を見事に描ききっています。 (Ki)

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