湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



APARTE
(フランス)


AMBROISIE レーベルのプロデューサーとして名高いニコラス・バルトロメーが新たに立ち上げたレーベルです。


※品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者
AP-001
オフェリー・ガイヤール
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
ドヴォルザーク:月に寄せる歌(歌劇「ルサルカ」より)
グリーグ:ソルヴェーグの歌(「ペール・ギュント」より)
ベッリーニ:ああ私がどんなにあなたをお慕いしているか(歌劇「夢遊病の女」より)
ドニゼッティ:人知れぬ涙(歌劇「愛の妙薬」より)
プッチーニ:私のお父さん(歌劇「ジャンニ・スキッキ」より)
サティ:ジムノペディ第1番
サティ:グノシエンヌ第1番
フォーレ:パヴァーヌop.50、夢のあとに
ショパン:マズルカop.67-4、夜想曲Op.9-2
ラフマニノフ:ヴォカリーズ(op.34-14)
チャイコフスキー:感傷的なワルツ
オフェリー・ガイヤール(Vc/フランチェスコ・ゴフリラー(1737))
ティモシー・レドモンド(指)RPO
チェロ界のミューズ、ガイヤールがクラシックの名曲を優雅に繊細に奏でます。オペラのアリアでは朗々としたガイヤール節が冴えます。ショパンのマズルカは、溜息のような繊細さと低音での思いがけない力強さで、ピアノとはまた全く違う魅力に溢れています。しっとりとした陶器を思わせる名録音とあいまって、ガイヤールのチェロにノックアウトの1枚です。編曲を手がけたのは、クレイグ・レオン。レオンは、ジョシュア・ベルの「ロマンス・オブ・ザ・ヴァイオリン」プロジェクトを手がけ、このアルバムはクラシックの空前の大ヒットとして今なお記憶に新しいところ。ほかにもパヴァロッティのアルバムから、ポップスのアーティストのプロジェクトなど、幅広く活躍しています。 (Ki)
AP-002
グリーグ:ばらの季節に
 きみを愛す/夢/白鳥
 茶色のふたつの目
 ソルヴェイグの歌
 子山羊のダンス/水連に寄せて
ラングストレーム:牧羊神
シベリウス:もはや私は尋ねなかった
 3月の雪/でもあたしの鳥は帰ってこない
 ブラック・ローズ/トンボ
 デートから戻った娘
ドビュッシー:ビリティスの3つの歌
 顕現/美しき夕べ
カレン・ヴルチ(S)
スーザン・マノフ(P)

録音:2009年11月
幼い時をノルウェーの北部で過ごし、その後夏のバカンスの旅にオスロの南にある島でゆったりとした時の流れに身を任せるという生活をしているフランスのソプラノ、カレン・ヴルチによる魅力的なアルバム。ゲーテやフォン・ボーデンシュテットによるドイツ語の詩を北欧の言語に訳した詩に作曲された歌曲(「ばらの季節に」、「夢」)はドイツ語で歌われることが多いですが、ヴルチは北欧語で歌っているなど、言葉に対する慎重な選択の姿勢が印象的。グリーグ歌曲の高貴でメランコリックな性格、シベリウスの歌曲の情熱的な愛など、それぞれの作品の性格を繊細に歌い分けています。カップリングに選んだ終曲の「美しき夕べ」は、「熟考する自然と水と人間の生活の自然なサイクルを想起させる」とヴルチが語っていますが。ディスクの冒頭から最後まで、時に激しく時に穏やかに私たちを包み込む自然を感じさせる秀逸な1枚です。 (Ki)
AP-003
ショパン:作品集
チェロ・ソナタ ト短調 op.65
前奏曲 イ短調 op.28-2*
ノクターン ト長調 op.37-2
プレリュードホ短調 op.28-4*
ノクターン ト短調 op.37-1
序奏と華麗なるポロネーズ ハ短調 op.3
ノクターン ホ短調 op.72-1* 
ワルツ イ短調 KK IVb no.11*
オフェリー・ガイヤール(Vc/ Francesto Goffriller, 1737( 弓/ Etienne Pageot, 1840)
エドナ・スターン(P/ 1843 年プレイエル)

* 印=ガイヤールとスターンによるVc&Pf 編曲版

録音:2009 年9 月
気品溢れる音色とセンシティヴな演奏で私たちを魅了しつづけるチェリスト、オフェリー・ガイヤール、次なる新譜はショパン。ピアニストにバッハ の録音でも高い評価を得ているエドナ・スターンを迎え、極めて薫り高い演奏を展開しています。まず冒頭のソナタでは、プレイエルのピアノで奏でら れる独白のような短い前奏に、まるでショパンの友人でチェリストであったフランショームとショパン自身が目の前で演奏している部屋へと引き込まれ たような錯覚に陥ります。ショパン自身、サンドと別れの時期を迎えていた際にこのソナタを書いたこともあり、特別な思い入れがありました。死の床 についていた際にもフランショームにこのソナタを演奏してもらったといいます。ショパンのエッセンスが濃縮された作品を、ガイヤールとスターンが、 色彩と詩情豊かに奏でます。何度も聴いたことのある作品のはずですが、息を呑んで聴き入ってしまう世界が広がります。続いてピアノ曲のチェロ&ピ アノ編曲を含む小曲が並びます。作品37 の二つのノクターンはオリジナルの通りピアノ独奏で演奏されていますが、祈りのような旋律と舟歌のリズム の煙るような世界がプレイエルで奏でられると、これこそショパンの色彩の世界なのか、と耳が改めて拓かれる思いです。 (Ki)
AP-004
スラヴ魂
アルチュニアン:演奏会用スケルツォ
チャイコフスキー:メロディOp.42-1
 感傷的なワルツOp.51-6
グラズノフ:アルバムブラット
グリンカ:ひばり
ゲディケ:演奏会用練習曲Op.49
オスカル・ベーム:トランペット協奏曲ヘ短調Op.18
ラフマノニフ:エレジーOp.3-1
 道化役者Op.3-4
 ヴォカリーズOp.34-14
ヘーネ:スラヴ幻想曲
ブラント:演奏会用小品Op.11-1
リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
ロマン・ルルー(Tp;使用楽器YAMAHA)、
ジュリアン・ルパプ(P)

録音:2009年10月
ロシアの地で生まれたトランペットのオリジナル曲および有名曲の編曲集。グラズノフのオリジネル曲「アルバムブラット」は彼の作中最美のひとつで、美しいメロディと瑞々しい情感に酔わされます。またロシア・トランペット界の父オスカル・ベームの協奏曲や人気作曲家アルチュニアンなど重要作も目白押し。ロマン・ルルーは15歳でパリ国立音楽院に入学、卒業後にカールスルーエ音楽大学でラインホルト・フリードリヒに師事。リヨン国際室内楽コンクール3位。2009年にはフランス最大の音楽賞「ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジーク」クラシック音楽部門で見事新人賞を受賞した期待の逸材。朗々とした響きが魅力です。 (Ki)
AP-005(3CD)
ヘンデル:歌劇「シピオーネ」 デレク・リー・レイギン(CTシピオーネ)
サンドリーヌ・ピオー(Sベレニーチェ)
オリヴィエ・ラルエット(Brエルナンド)
ヴァンダ・タベリ(Sアミーラ)
ギィ・フレッチェ(Tレリオ)
ドリス・ランプレヒト(Msルチェヨ)
クリストフ・ルセ(指)レ・タラン・リリク

録音:1993年7月25-31日
「シピオーネ」は1726年に初演されたオペラで、「ジューリオ・チェーザレ」、「タメルラーノ」、「ロデリンダ」という傑作群を生み出した直後の作品です。シピオーネとはローマ史に高名な大スキピオのことで、ローマとカルタゴが争うヒスパニアが舞台。拠点カルタゴ・ノワを攻略したシピオーネは、囚われたバレアス(スペインの同盟国)の王女ベレニーチェに恋をするが、彼女はスペインの王子ルチェヨと恋仲。そのルチェヨはベレニーチェを救うためローマ兵として潜り込んでいる。しかしベレニーチェに嫉妬したあまり、シピオーネに正体を明かして決闘を申し込むが、捕らえられてしまう。シピオーネはベレニーチェの父エルナンドに、和平としてベレニーチェと結婚したいと申し込むが、義理堅いエルナンドは、娘はルチェヨに与えると約束したとこれを拒絶。これに感心したシピオーネはベレニーチェとルチェヨの結婚を許し、ルチェヨはローマに忠誠を誓う。これだけヘンデルのオペラがブームになっているというのに、「シピオーネ」は不遇で上演の機会は極めて乏しく、原語での録音はいまだこのルセのものだけ。しかももう何年も廃盤のままでしたので、ようやくの復活です。この録音は、直前のボーヌ音楽祭での同じメンバーによる上演に基づいたもので、演奏の質も極めて高水準。ことにベレニーチェを歌うピオーは、その後バロックのソプラノとして大ブレイクしました。軽装紙箱ながら解説(仏英)、台本(伊仏英)を収録した120ページ超の冊子が付録しています。 (Ki)
AP-006(2CD)
L・クープラン:作品集
組曲ヘ長調、組曲ト短調、
組曲ハ長調
組曲ハ短調、組曲ニ短調、
組曲イ短調、パヴァーヌ(嬰ヘ短調)
クリストフ・ルセ(Cemb9/LouisDenis1658年(ラインハルト・フォン・ナーゲルによる修復(2004-05年))

録音:2009年7月
クープランというと一般的にはフランソワの方が人気があるかもしれませんが、それでもやはりフランソワのおじにあたるルイ・クープラン(c.1626-1661)は17世紀鍵盤音楽史上重要な作曲家です。35歳で早すぎる死をむかえたルイは、「harmonist」としてその名をとどろかせており、その厚い和声と、効果的な場面で効果的に響くよう書かれた不協和音、すぐれた構築性などは生きていた当時から学者たちをはじめ玄人筋に喜ばれていました。ルセは豊かな音色の楽器を用いてルイ・クープランの魅力をあますところなく引き出しています。 (Ki)
AP-007
デュティユー:同じ和音の上に(ヴァイオリンと管弦楽のためのノクターン)
夢の樹(ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲)
ラファエル・ダエーヌ(b.1943):ヴァイオリン協奏曲
大野和士(指)リヨン国立歌劇場O
ヨッシフ・イヴァノフ(Vn/1699年製ストラディヴァリウス’LadyTennant’)

録音:2009年7月
大野和士が指揮するデュティユーの登場。デュティユー独特の、空間に点描を描くような音世界、静寂と嵐のよう暴力的な部分の対比、すべてを見事に明晰にまとめあげている大野の棒は見事。エネルギーが爆発する部分でも、大野の熱い音楽性がオーケストラ全体を興奮の渦へと巻き込みます。イヴァノフは18歳でエリザベート王妃国際コンクールに優勝した実力派で、知性と技巧を絶妙なバランスで併せ持つ逸材です。デュティユーの世界を息もつかせぬ技巧と抒情で聴かせます。1943年生まれ、ブリュッセルで学んだ作曲家ダエーヌの作品もオケが底鳴りするような迫力に満ちた作品です。 (Ki)
AP-008
シューベルト:ピアノ作品集
即興曲D899op.90
ピアノ・ソナタ第13番イ長調D664
ピアノ・ソナタ第14番イ短調D784
ヴァネッサ・ワーグナー(P)

録音:2010年6月
個人的な思いに満ちた、シューベルトに宛てたヴァネッサ・ワーグナーの恋文のような1枚。即興曲での一音一音、一つ一つのフレーズを抱きしめているような演奏に心が打たれます。 (Ki)
AP-009(2CD+DVD)
[CD1]ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
[CD2](Audio-CD)ベートーヴェン:交響曲第7番
(DVDVideo)ベートーヴェン:交響曲第1番〜アダージョ、アレグロ・モルト・エ・ヴィヴァーチェ、
交響曲第7番〜ポコ・ソステヌート・ヴィヴァーチェ、
ヴァイオリン協奏曲〜ロンド・アレグロ(すべて抜粋)
デイヴィッド・グリマル(Vn、指)
レ・ディソナンス

録音:2010年3月15日(ヴァイオリン協奏曲、交響曲第1番/ライヴ録音)、
2010年5月27日(交響曲第7番/ライブ録音)
ヴァイオリンの名手グリマルが、ヴァイオリンと指揮の両方の才能を思う存分発揮したセット。レ・ディソナンス(=不協和音)と名付けられたアンサンブル団体は、グリマルの呼びかけに応じて集まった若き音楽家たち。様々な古典の名曲に違った光の当て方をすることをモットーにしている団体だけあって、ここに収められたベートーヴェンの名曲も新たな光に満ちています。グリマルのヴァイオリンの音色の美しさと力強さに魅力されつつ、オケの音色も非常に充実した魅力的なベートーヴェンです。 (Ki)
AP-010
バッハ:幻想曲集
幻想曲イ短調BWV922
幻想曲とフーガ.イ短調BWV904
前奏曲とフーガ.ヘ長調BWV901
最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョBWV992
前奏曲、フーガとアレグロ変ホ長調BWV968
アダージョ〜ヴァイオリン・ソナタ.ハ長調BWV968より
前奏曲と小フーガ.ト長調BWV902
前奏曲とフーガ.イ短調BWV894
イタリア風アリアと変奏.イ短調BWV989
クリストフ・ルセ(Cemb)

録音:2009年7月
冒頭の幻想曲イ短調から、怒濤のようなパッセージに圧倒。「最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョ」での沁みる表情、イタリア風アリアと変奏で聴かせる厳格な佇まいなど、変幻自在、縦横無尽にバッハの世界を魅せます。ルセのバッハにはいつも何かハッとさせられるものがありますが、この1枚は、今年50歳をむかえるルセが、円熟の極みにあり、充実したエネルギーと多様な表情に満ちていることを強く感じさせます。 (Ki)
AP-011
ヴィヴァルディ:「四季」
ピアソラ:ブエノスアイレスの夏、秋、冬、春
デイヴィッド・グリマル(指、Vn)、
レ・ディソナンス

録音:2010年5月(ライヴ録音/ディジョン歌劇場)
グリマル率いるレ・ディソナンスは、2004年から、貧困などで困難な生活をする人々に音楽と文化を届けようという活動を行っています。この活動の一環として2010年5月に行われたコンサートのライヴ。ヴィヴァルディの四季と、ピアソラのブエノスアイレスの〜を季節ごとに交互に演奏しています。ヴィヴァルディの四季が素晴らしいことはいうまでもありません。ピアソラ作品でも、アドリブでヴィヴァルディを思わせる音型がちりばめられていますが、ピアソラ独特の熱い緊張感の中にヴィヴァルディの風味が絶妙にマッチ。偉大な芸術は時代を越えて融合することを実感します。 (Ki)
AP-012
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番ハ短調op.110、
第9番変ホ長調op.117
弦楽四重奏のための2つの小品(エレジー、ポルカ)
バイロンSQ
〔ウェンディ・ギセル(Vn)、
フランソワ・ジェームス(Vn)、
ロビン・ルメル(Va)、
コラリー・デュヴァース(Vc)〕

録音:2010年10月
バイロン弦楽四重奏楽団は、ヨーロッパ各地から集まった若手音楽家によって結成されたカルテット。ここに収録されたショスタコーヴィチは、ドライでスタイリッシュなセンス抜群。エレジーでの繊細な歌、ポルカでのコミカルな表情など、様々な表情をみせており、カルテットとしての底力を感じさせる1枚となっています。 (Ki)
AP-013
フランス歌曲集
プーランク:ふたりは闇をつくる、4 月の月
フェルナン・アルファン:センチメンタルな対話、
 死んだ一日
マスネ:スペインの夜
ショーソン:時の女神、退屈な温室
ヴィクトル・ユーゴー:夜
フォーレ:夜想曲、夜の庭、月の光
アーン:Encor sur le pave sonne mon pas nocturne(ふたたび石畳に僕の夜の足音が響く)、
 夜想曲、夜に
クテ:ブドウ圧搾機に
ベルリオーズ:夏の夜
ボードレール:月の悲しみ
イサベル・ドゥルエ(Ms)、
ジョアンヌ・ラランボンドレイニ(P)、
クリスティアン・パジョー(語り)

録音:2010年10月
詩の朗読もところどころにはさみながら、夜について歌ったフランス歌曲作品を中心に収録されています。しっとりして、ミステリアスで、そしてロマンティックで神秘的で・・・幸せに満ちた恋人たちをつつむ夜、失恋した人の足音を呑み込む夜。夜の様々な表情をおたのしみください。イザベル・ドゥルエは、フランスで活躍するメゾ・ソプラノ。ヘンデルからR.シュトラウスまで幅広いレパートリーをもつ実力派です。ピアノのラランボンドレイニは1979年生まれの気鋭のピアニスト。パーカッションも演奏する彼女の抜群の運動能力が音楽に独特の推進力を与えています。 (Ki)
AP-015(2CD)
リュリ:「ベレロフォン」 シリル・オヴィティ(Tベレロフォン)
セリーヌ・シェーン(Sフィロノエ)
イングリッド・ペリューシュ(Sステノベ)
ジェニファー・ボルギ(Msアルジ/パラス)
ジャン・テジャン(Bsアミソダル)
エフゲニ・アレクシエフ(Brジョバト)他
クリストフ・ルセ(指)レ・タラン・リリク

録音:2010年12月,パリ(ライヴ録音)
ジャン=バティスト・リュリ(1632−1687)は、1670、1680年代におよそ14のオペラ(トラジェディ・リリク、抒情悲劇)を書いています。その中でも特に初演当時大成功を収めたものが、1679年に初演されたこの「ベレロフォン」でした。1月31日に初演されるや爆発的人気となり、実に9ヶ月もの間上演が続いたといいます。さらにリュリ自身や第三者の改編を受けながら何度もリバイバルされ、最後の上演は、フランス革命も遠くない1773年というから驚きます。ところが、1987年の「アティス」に端を発するリュリ再評価の潮流でも「ベレロフォン」は長いこと放置され、ようやく2010年になって演奏会形式上演で取り上げたのがクリストフ・ルセでした。ルセは、まず7月にボーヌで演奏、さらに12月にパリとヴェルサイユ、年が明けた2011年1月にウィーンと「ベレロフォン」を上演、いずれも大絶賛されました。このCDには、パリのシテ・ドゥ・ラ・ミュージックでの演奏が収録されています。ベレロフォンとは、ギリシャ神話に登場するベレロポン(ベレロポンテス)のこと。彼はペガサスを駆って怪物キマイラ(キメラ)を退治した人物として知られています。それよりも前、彼は誤って兄弟を殺してしまったことから故郷コリントスを去り、ティリンスのプロイテス王の元に身を寄せていました。ところがその王妃ステネボイアがベレロポンに言い寄ってきます。彼が彼女を拒絶すると、怒り狂ったステネボイアは、ベレロポンに誘惑されたと虚偽の告発をし、ベレロポンを彼女の父リュキア王イオバテスの王宮へと向かわせます。しかしベレロポンはここでキマイラ退治を成功、イオバテスの娘ピロノエと結婚します。なおベレロポンはポセイドンの息子であるとされています。「ベレロフォン」の大成功は、リュリの優れた音楽はもちろんですが、台本がたいへん優れていたことも大きな理由です。トマ・コルネイユはピエール・コルネイユの弟で、彼自身劇作家として大家でした。「ベレロフォン」は、嫉妬深い王女の横恋慕と挫折が軸になっており、この2年前に初演され熱狂を巻き起こした、ジャン・ラシーヌの「フェードル」を受け継いでいます。真の主役はステノベと言ってよいでしょう。記念すべき復活蘇演は素晴らしい出来栄えです。中でも鍵を握る嫉妬の王女ステノベを歌うイングリッド・ペリューシュの集中力ある歌は強烈、遂げられない愛に苦しむ女の悲しさを見事に描き切っています。ベレロフォンのシリル・オヴィティは、2000年にデビューしたばかりの若いフランスのテノール。ほのかな翳りのある声は常に不幸に晒されるベレロフォンにピタリ。フィロノエのセリーヌ・シェーンは、ラ・フォル・ジュルネに度々出演していたことで日本でもよく知られている美声ソプラノ。その他の歌手も実力派が揃えられています。もちろんルセの指揮は高貴にして力強く、圧倒的。発売されるや、各誌、新聞評で絶賛された名盤、フランス・バロック音楽ファンならお聞き逃しのないように!172 ページのブックレット+ 1CDサイズのジュエルケースが紙のスリーブケースに入った装丁です。 (Ki)
AP-017(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) オフェリー・ガイヤール(Vc/フランチェスコ・ゴフリラー(1737年))、第6番のみピッコロ・チェロを使用

録音:2010年5月
録音技師:ニコラ・バルトロメー
ガイヤール、11年ぶりのバッハ無伴奏組曲の再録音の登場。背伸びをせず、チェロを弾く喜びにあふれたバッハ。バッハが連ねた音楽史上もっとも美しい音型のひとつひとつを丁寧に丁寧に紡いでいます。慈愛に満ち、そして舞曲の生き生きとした躍動感にも満ちており、ページをめくるたびに思わず顔が輝いてしまいそうな美しい絵本のよう。目を閉じると、木造りの部屋でガイヤールと差し向かいにくつろいだチェアに深くゆったりと座り、彼女が自分のためにだけ弾いてくれているような気分になる、親密な空気に満ちた、実に贅沢なバッハです。【ガイヤール自身の言葉(ライナーノーツより抄訳)】再びこの組曲を録音したのは、11年前の時と同じく、インスピレーションが湧いたからです。この組曲を録音するということは、大きな賭けでありますが、今回の録音という偉大なる冒険に際して私は幸運にも力強いパートナーを得ました。それは楽器です。このような素晴らしいチェロを弾けるだけでもすでに十分に幸福なのですが、じっくりと楽器との関係を築きながらこれらの組曲と向き合うことで、ことができるだけで、まったく新しい展望が拓けたのです。「人が旅を作るのではなく、旅が人を形成する。人は自身を飾るために旅をするのではない。旅が人から無駄なものを一切洗い落とし、すすぎ、乾かしてくれるのである」という言葉がありますが、まさに自分が今回この組曲を再録音する中での道のりもこうした旅のようでした。き
AP-019
リスト:ピアノ作品集
ハンガリー狂詩曲第15番(ホロヴィッツ編)
愛の夢(ノクターン第3番)
ラ・ダンツァ(ロッシーニ:音楽の夜会より/リスト編)
愛の夢(ノクターン第2番)
即興ワルツ
おお、お前、夕星の歌(ワーグナー/リスト編)
イゾルデの愛の死(ワーグナー/リスト編)
コンソレイション第3番
巡礼の年第2年への補遺「ヴェネツィアとナポリ」〜ゴンドラの漕ぎ手、カンツォーネ、タランテッラ
トリスタン・プァッフ(P)

録音:2011年2月
プァッフは2007年のロン・ティボー国際音楽コンクールで6位入賞、ガラ・コンサートで来日経験もある注目株。ミシェル・ベロフやチッコリーニの薫陶を受けたとびきりのリストです。
AP-021
アンナ・デ・アミチスのためのアリア集
ヨンメッリ:「棄てられたアルミーダ」−哀れなアルミーダ
モーツァルト:「ルーチョ・シッラ」−ああいとしい人の恐ろしい危険を思うと,私は行く、急いで,不吉な死の思いの中で,暗い岸から
グルック:「オルフェオとエウリディーチェ−なんと過酷な瞬間
ボルギ:「クレリアの勝利」−災いに多大な力を
ミスリヴェチェク:「ロモロとエルシーリャ」−あなたは私を驚かせたいのですか,あなたが勝利すれば
J.C.バッハ:「ザナイダ」−棄てられたキジバト
カファーロ:「アンティゴノ」−もし稲光がし
ほか
テオドーラ・ゲオルギュー(S)
クリストフ・ルセ(指)レ・タラン・リリク
注目の新星が登場です。テオドーラ・ゲオルギューはルーマニア生まれのソプラノ。様々なコンクールを受賞した後、2003年にウィーン国立歌劇場にデビュー、2007年から2010年まで同歌劇場のメンバーとして多数の公演に出演し人気を高めました。レパートリーは比較的広く、中でもモーツァルトのソプラノとして評価されています。上り坂にある若い歌手ならではの魅力がたっぷりです。今回、初めてのアリア集がリリースになります。このアルバムは「アンナ・デ・アミチスのためのアリア集」と題されています。アンナ・デ・アミチス(1733頃−1816)は、18世紀後半にヨーロッパ各都市で広く活躍したプリマドンナ。1772年、ミラノでのモーツァルト「ルーチョ・シッラ」初演でジューニャを歌ったことで知られています。ここにはその「ルーチョ・シッラ」を始め、彼女の得意としたオペラのアリアが集められています。ジョヴァンニ・バッティスタ・ボルギ(1738−1796)やパスクワーレ・カファーロ(1715−1787)の作品は特に珍しいもの。バックは、なんとクリストフ・ルセが指揮するレ・タラン・リリク。こちらも要注目です。 (Ki)
AP-022
モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番ハ長調「不協和音」K465
シューベルト:弦楽四重奏曲第13番イ短調「ロザムンデ」D804 op.29
チアロスキュロQ
(1Vn:アリーナ・イブラギモヴァ、2Vn:パブロ・エルナン・ベネディ、Va:エミリー・ヘルンルンド、Vc:クレア・ティリオン)

録音:2010年12月
2005年にイギリスのロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックの卒業生で結成された古楽演奏団体、チアロスキュロ・カルテット。1750年から1830年までの時代を中心とした曲をレパートリーとし、現在はヨーロッパを中心に幅広い活動を展開しています。若手演奏家らしい、活気あふれる卓越したアンサンブルがこの団体の魅力。1stVnを担当するイブラギモヴァはソリストとしても活動し、今注目される若手ヴァイオリニストの一人です。本年に来日を予定しており、今後ますますの活躍が期待されます!★リブレットに掲載されたインタビューの中で、彼らは今回の選曲について次のように述べています。「『不協和音』は欠かせない傑作であると同時に、私たちがコンサートで最初に演奏した曲でもあります。『ロザムンデ』も非常に重要な作品であり、モーツァルトの数々の弦楽作品とつながるものがあります。モーツァルトとシューベルトは多くの共通点で結ばれており、私たちは必然的に、この2つの作品を連続して録音することにしたのです」 (Ki)
AP-023(1CD+DVD)
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
プロメテウスの創造物Op.43

■ボーナス映像DVD(PAL)
全曲の演奏風景
デイヴィッド・グリマル(Vn)、
レ・ディソナンス(アンサンブル)

録音:2010年12月9日/ディジョン歌劇場オーディトリウム(ライヴ)
革新的なスピリッツに溢れるベートーヴェンの交響曲第5番に、レ・ディソナンス率いるグリマルが挑戦。アンサンブルの中で他のパートとコミュニケーションを深めながら、究極の音楽を目指します。分散した社会を一つにまとめ、経済、環境など様々な問題に直面する市民を鼓舞し、その絆を深めていくことこそが、音楽の使命であると考えるレ・ディソナンス。彼らの音楽活動は、路上生活者や社会的に疎外された人々の社会復帰を支援する非営利団体「LesMargeniaux」に捧げられています。また、作曲家、ソリスト、オーケストラおよび室内管弦楽団の団員など、異なる分野で活躍する音楽家たちの相互交流、若手のホープの支援も行い、レパートリーはいわゆるメジャーであるところのバッハやベートーヴェンだけでなく、ブリース・ポーセットなどの現代作曲家による作品まで及んでいます。ナイーヴから出ているリヒャルト・シュトラウスの『メタモルフォーゼン23の独奏弦楽器のための習作』、シェーンベルクの『浄められた夜』に捧ぐCDは熱狂を持って迎えられ、多くの音楽評論家から絶大なる評価を受けました。また、ベートーヴェンの交響曲第7番とヴァイオリン協奏曲を収録したCDが2007年10月にリリースされた際には、テレラマ紙が最高の評価を与えたほか、2010年のル・モンド賞のベスト・レコーディングス部門に選ばれました。社会に働きかけていこうとする彼らの真摯な姿勢に打たれ、フランス政府もバックアップしています。デイヴィッド・グリマルはフランス第一線で活躍するヴァイオリニスト。パリ国立音楽院を卒業後、アイザック・スターンやシュロモ・ミンツに学び、パリ政治学院でも勉学に励みました。高潔な演奏姿勢、ピュアな音楽的感性を称えられ、世界有数のオーケストラと共演を重ねてきました。また、ダルバヴィー、ティエリー・エスケシュ、オスカー・ビアンキ、フィリップ・エルサン、アレクサンドル・ガスパロフなど、フランス国内外の著名な作曲家が彼のために作品を書いており、作品初演も数多く行っています。さらに、近年リリースされたバッハのヴァイオリン・ソナタ全曲集(AM181)は非常に高い評価を受け、ベストランキングに入り、注目されました。ソリストとしてのキャリアのみに甘んじることなく、様々な音楽家とのコラボレーションによる活動を発展させていくため、レ・ディソナンスを結成しました。パリ中心部でコンサートを行い、収益は全て路上生活者などの支援に充てています。 (Ki)
AP-024
フランセ:クラリネット協奏曲
プロコフィエフ:クラリネット協奏曲(原曲:フルートソナタ/ケント・ケナン編)
フランセ:主題と変奏
シャーリー・ブリル(Cl)、
アドリアン・モラール(指)
ルーマニア国立放送O
1982年イスラエル生まれの女流クラリネット奏者シャーリー・ブリル。リューベック音楽院でザビーネ・マイヤーに、ボストンのニューイングランド音楽院でリチャード・ストルツマンに師事し、2007年にはジュネーヴ国際コンクール最高位を受賞した実力派。ドイツ・クラリネットならではの魅力を存分に聴かせてくれる彼女は、若手最注目株と申せましょう。音色の美しさもさることながら、人間業とは思えぬテクニックに唖然とさせられます。
難曲として名高いフランセの協奏曲を、ここまで鮮やかに弾ききれるかという超人技。さらなる注目はプロコフィエフのクラリネット協奏曲。オリジナル作品ではなく、名作フルートソナタ(後にヴァイオリンソナタ第2番にも改作)を、アメリカの作曲家ケント・ケナン(1913-2003)がクラリネットとオーケストラ用に編曲したものですが、まるでオリジナルのように自然で惹きつけられます。原曲のフルートソナタ自体が難曲中の難曲ですが、移調楽器のクラリネットだとさらに難度が増すため、身の毛のよだつ技術が要求されますが、ブリルはたっぷり旋律を歌い、曲の牧歌的な雰囲気も保っています。加えて、ケナンのオーケストレーションがプロコフィエフそのもので色彩的。プロコフィエフ・ファンをしびれさせる響きに満ちています。21世紀のクラリネット界を背負ってたつ逸材シャーリー・ブリル、要注目です。 (Ki)
AP-025(2CD)
古典派トランペット協奏曲集
フンメル:トランペット協奏曲変ホ長調 
ネルダ(1706-1780):トランペット協奏曲変ホ長調(カデンツァ:R.ルルー)
ハイドン:トランペット協奏曲変ホ長調 (カデンツァ:R.ルルー)
グルック:歌劇「オルフェーオとエウリディーチェ」〜メロディ(精霊の踊り)
ハイドン:トランペット協奏曲(カデンツァ:K.ペンデレツキ版)
 同曲(カデンツァ:K.シュトックハウゼン版)
ロマン・ルルー(Tp)
エマニュエル・ルデュク=バローム(指)
バルチックCO

録音:2010年11月5、6、7日、サンクトペテルブルク
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012での再来日を前に、日本でも更なる注目を集めているトランペット界の新星ロマン・ルルーによるトランペ ト協奏曲尽くしのアルバム。古典派時代に残された数少ないトランペット協奏曲の中でも代表的なハイドン、フンメル、ネルダの作品が一挙に収録されて います。ルルーが奏でるトランペットの響きは相変わらず気品あふれる美しさ。安定感抜群の演奏から繰り出される超絶技巧の数々には圧倒されます!
特に注目されるのは、ハイドンの協奏曲のカデンツァ! 世界初録音となるペンデレツキによるカデンツァのほか、シュトックハウゼンが息子のために書い たカデンツァ、そしてルルー自身が作曲したカデンツァの3種類の演奏が収録されています。シュトックハウゼンのものは、自身による指揮、そして息子マ ルクス・シュトックハウゼンのソロによる演奏が録音で残っていますが、ルルーの演奏も見事。ペンデレツキのカデンツァは、ペンデレツキが1999年にサン ノゼ交響楽団を指揮した時、首席トランペット奏者のジェームズ・ドーリーのために書いたものですが、その後ノルウェーの名手アントンセンのリクエスト により2002年に改訂されました。トランペットが高音域で活躍する名カデンツァです。第3楽章のカデンツァでは、人をくったような表現に思わず吹き 出しそうになる部分も。ルルーの超絶技巧が冴え渡ります。第3楽章の演奏時間は、ルルー自身によるカデンツァのものは4分半なのに対し、シュトック ハウゼンとペンデレツキのは6分半前後。華麗なカデンツァでの見せ場が続きます。
ロマン・ルルーは今最も注目される若手トランペット奏者の一人。ソリストとして著名なオーケストラ、フェスティヴァルに出演しているほか、フランス を中心に指揮者としても活動しています。再来日となるラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012年では、好評のスラブ魂(AP 004)に収録された作 品も演奏する予定。今後ますますの注目を集めること必至のアーティストです!バルチック室内管弦楽団は、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー管弦 楽団の精鋭奏者たちによって構成されるアンサンブル。ヤンソンスのもとで研鑽を積んだルデュク=バロームが2000年から音楽監督を務めています。 (Ki)
AP-026
フォーレ:主題と変奏.嬰ハ短調(全曲)
舟歌第1番〜第13番
ジュリオ・ビダウ(P)

録音:2011年10月3-5日、サン・ボネ劇場(ブルジュ、フランス)
1985年イタリア生まれのピアニスト、ジュリオ・ビダウによる記念すべき最初のCD!ビダウは2010年にカサグランデ国際コンクールで第3位に輝いた他、数々のコンクールに入賞経験を持つ実力派です。20世紀半ば以降の作品を得意とし、フランスを中心にヨーロッパ各地で活動しています。NHKの「スーパーピアノレッスン」で生徒役として来日出演したこともあり、日本でも今後ますます注目されるアーティストの1人といえましょう。
本CDには、ビダウがかねてより得意のレパートリーとしてきたフォーレの「主題と変奏」と共に、1880年頃より晩年にかけて作曲された「舟歌」を全て収録しました。インタビューでは、「舟歌」の収録を通じて「フォーレの様式の変化、他の音楽家たちからの影響、次世代の音楽家への影響など、多くを発見することが出来た」と語ったビダウ。(このインタビューはリブレット内にも掲載されています【仏語、英語、伊語】)。本人が確かな手応えを感じるのも納得の1枚です! (Ki)
AP-027
パーセル:ハルモニア・サクラ
憐れみ深い天使よ私に言っておくれ
暗く侘しい絶望の地下牢で
かの方に向かって歌おうその知恵でこの耳を形作った方に
エア.ト短調
偉大な、そして正義の神よ
われ主の憐れみを永遠に歌わん
私の歌が常に
グラウンドニ短調
主よ、人とは何ですか
夜よ去れ(ヨブの呪い)
シャコンヌ.ト短調
夜が来た/病み疲れた目で
どうやって私は迷ったのか
組曲ト短調
私の開いた目は清められ
偉大な神よ、どれほど長く
グラウンド.ハ短調/眠れアダムよ
眠れぬ羊飼いであるあなたよ
大地が震え/今や太陽の光も薄れ
ローズマリー・ジョシュア(S)
クリストフ・ルセ(指)レ・タラン・リリク

録音:2010年11月28日-12月1日、パリ
17世紀後半の英国で短い生涯に優れた作品を多数書き残したヘンリー・パーセル(1659−1695)。その多くは筆写譜として今日伝えられていますが、いくつかはパーセルの生前に出版されました。その代表的なものが、英国の音楽出版業者、ヘンリー・プレイフォードによって出版された「ハルモニア・サクラ(聖なる調和)」。著名な作曲家の様々な種類の聖歌、讃歌を集めた曲集で、1688年に出版、好評を博したため1693年に続編も出版されました。このCDには、「ハルモニア・サクラ」から、パーセルが高声独唱用に作曲したものが選ばれています。ローズマリー・ジョシュアは、ウェールズのカーディフ出身のソプラノ。今日の英国を代表するバロック音楽のソプラノで、ことにヘンデルのヒロインとして絶大な人気を誇っています。清潔感のある美声と、品の良さを保ちつつ情熱の篭った表現にも優れた歌は、パーセルには打ってつけです。しかもバックはクリストフ・ルセ率いるレ・タラン・リリク!これは豪華。ところどころに挟まれているルセのチェンバロ独奏がまた絶品、チェンバロマニアも要注目です。 (Ki)
AP-029
Trombone All Styles
ダリオ・カステッロ(1590-1630):ソナタ第1番
フランシスコ・コレア・デ・アウラウショ・デ・アケベド(1584-1654):世界中みな
ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ(1571-1630):ソナタ第1番
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ(ミリシェ編曲)
ヘンデル:協奏曲 へ長調
アルビノーニ:協奏曲op.11-9
ウェーバー:ロマンス
ヒダス・フリジェス(1928-2007):ムーヴメント
マシュー・ミリシェ(1979-):速く、そして怒って
ファブリス・ミリシェ(Tb、サックバット)
加藤麻衣子(Org、Cemb)
ナタナエル・グィン(P)

録音:2011年 9月/サン=ピエール教会
2007年、ミュンヘン国際音楽コンクールで初めてトロンボーン部門が開催された時、第1位を獲得した天才ミリシェがAPARTEレーベルに登場! 1985年音楽一家に生まれたミリシェは、トロンボーンをパリ・トロンボーン四重奏団のアラン・マンフラン、サックバットをレ・サックブーティエのダニエル・ ラサルに師事しました。他に幼い頃から始めたピアノにも才能を発揮、さらにチェロも本格的に学んでおり、フィリップ・ミュラーやトリオ・ヴァンダラーのチェ リスト、ラファエル・ピドゥーらにも師事しています。サックバットではサヴァールと共演、トロンボーン奏者としてシュトゥットガルト放送響などと共演を 果たしています。バロックから現代ものまで、どんなものもその甘さとのびやかさをあわせもった音色で吹きこなしてしまう実力派で、今後のさらなる活躍 が期待されます!このプログラムでも、ヘンデルやアルビノーニで聴かせるカッチリかつ華やかなパッセージ、ラヴェルで聴かせる抑えの効いた表現、さら に彼の兄の作品である最後の曲で魅せる超絶技巧は圧巻です。 (Ki)
AP-030(2CD)
テオドール・デュボワ(1837-1924):ドラマ・オラトリオ「失楽園」(オリヴィエ・シュミット編:ピアノと複五重奏編成による器楽と声のための)
[CD1]第1部「反乱」、第2部「地獄」
[CD2]第3部「楽園―誘惑」、第4部「審判」
シャンタル・サンタン(S、イヴ)、
マティアス・ヴィダール(T、アダム)、
アラン・ビュエ(Bs、サタン)
ジェニファー・ボルギ(Ms、大天使ガブリエル)、
シリル・デュボワ(T、ウリエル/息子)
エリアス・ベニート(Bt、悪魔モロク)、
ソリン・ドゥミトラスク(B-B、悪魔ベリアル)、オレリアン・リシャール(P)
ジェフリー・ジョルダン(指)
レ・ソリスト・デ・シエクル、
レ・クリ・ドゥ・パリ

録音:2011年9月5-7日、サン・テスプリ教会(パリ
テオドール・デュボワに注目盤の登場!オラトリオ「失楽園」を、ピアノと複五重奏(金管五重奏+弦楽五重奏)編成で再現した版による演奏。器楽パー トを担当するのは、ロト率いるオリジナル楽器名人集団オーケストラ、レ・シエクルのメンバーたち。歌唱陣も 2011年にモンプリエを始めとするフランス各地の音楽フェスティヴァルで演奏された際、ここ100年間で初めてのデュボワの世界的再現演奏として高い 注目を集めた話題の演奏の、待望のリリースです。
今となっては殆どの作品が演奏されなくなり、専ら音楽理論家、教育者として今に名を残しているデュボワですが、生前は宗教曲を始め多彩なジャンル に多くの作品を残した作曲家でもあります。この「失楽園」は彼が作曲した大作オラトリオの一つ。1878年にパリ市が企画したオラトリオのコンクール に出品(完成はこれより前)され、賞を取った作品です。エドゥアール・ブロー(マスネの「ウェルテル」の台本作者)のテクストに付曲されています。 大賞を受賞したものの、コンクール後は部分的に演奏されたことはありましたが、作品全体が演奏されることはありませんでした。歴史に埋もれた貴重な 作品の復活です。
もともとデュボワは、1861年にローマ大賞を受賞したこともある作曲家でしたが、劇場などで作品をとりあげられる機会にはなかなか恵まれませんで した。更に、この大賞を受賞したあとも、批評家たちは彼を完成された作曲家としてではなく、まだ駆け出し、あるいは、極めて優れた技術をもった学生(テ クニシャン)としてかみなされなかったのです。このオラトリオの楽譜は出版の準備まではされましたが、その後の歴史の混乱の中で、現在に残されてい るのは歌唱パートとピアノ・パートのリダクション版のみ。
今回の復元編曲を手掛けたオリヴィエ・シュミットは、19世紀のスタイルを重視しながら、作品を見事によみがえらせました。フランスの次世代を担う 若手演奏家たちによる瑞々しい演奏にも注目。悪魔(サタン)のドラマティックな場面や、アダムとイヴの二重唱が特に印象的に響きます。ドラマティック な曲調とソリストたちによる重唱の連続は、オラトリオというよりまるで一つのオペラを聴いているようです。イヴが禁断の木の実を食べてしまうシーンは 聴きもの。歴史の影に失われた「失楽園」が、今現代に蘇ります! (Ki)

AP-031
シューマン:チェロ協奏曲イ短調Op.129
リスト:エレジー第1番&第2番、
 忘れられたロマンス、
 ノンネンヴェルトの僧房、
 悲しみのゴンドラ
オフェリー・ガイヤール(Vc/Francesco Goffriller(1737)(CICより貸与))
ティベリウ・ソアレ(指)ルーマニア国立放送O
デルフィーヌ・バルダン(P)
たまらなくセンシティヴな音色と、聴き手の感情にピタリと寄り添う音楽性で、作品の魅力を自然なタッチであたたかく引き出すガイヤール。名曲シュー マンの登場です!バッハの無伴奏チェロ組曲でも、どこまでも自然で、まるで目の前で自分だけのために弾いてくれているかのような錯覚をおぼえる親密さ は、協奏曲や室内楽でも全く損なわれていません。むしろ、オーケストラやピアノと一緒にこちらを包み込むように問いかけてくるような不思議な慈愛に満 ちています。
シューマン協奏曲で、フォルテのところでも弓圧はどこまでも自然ながら、その音色の深みに思わず惹きこまれてしまう不思議な魅力に満ちたガイヤー ルの音楽はここでも遺憾なく発揮されています。第2楽章で聴かせるオーケストラとのあたたかな対話とメロディには、ただただ引き込まれてしまいます。 確かなテクニックが要求される第3楽章のフィナーレでも、聴き手の耳に吸い付いてくるような質感の音色で聴く華やかなパッセージは、彼女でしか奏で ることのできない色に満ちています。ガイヤールの奏でる陰影と叙情性に富んだシューマンを、オペラものも多く手がける指揮者ソアレ率いるルーマニア国 立放送管弦楽団が好サポートしています。旋律を奏でるオケのメンバー一人一人もガイヤールに寄り添うような雰囲気で、見事な一体感です。続くリスト の作品も、フォーレ作品などで好評価を博したデルフィーヌ・バルダンという好パートナーを得、ガイヤールの歌に満ちた魅惑の演奏が展開されています。 特にエレジーでの深い慟哭のような低音には涙すら覚えるほどの美しさ。ガイヤールの魅惑の音色に包み込まれる至福の1枚です。 (Ki)
AP-034
忘れられた歌声〜スペインの伝承音楽集
マルティン・コダス:カンティガ・デ・アミーゴ(全曲)
「聖母マリアのカンティガ集」抜粋
エストレマドゥーラの伝承歌
アビラの伝承歌、ほか(全22曲)
ヴォックス・スアヴィス
【アナ・アルナズ(歌、パーカッション)、
ドミニク・ヴェラール(歌、ウード)、
バティスト・ロマン(ヴィエール、バグパイプ)】

録音:2011年5月10-13日、サン=フロラン教会(ティル=シャテル、フランス)
スペイン伝統音楽の再発見と保存に尽力する演奏団体、ヴォックス・スアヴィスによるスペインの中世歌曲集。エストレマドゥーラ、アビラといったスペ インの地方や、ポルトガルに伝わる伝統的な世俗歌曲&器楽曲の数々が収録されています。注目は、13世紀のスペインに活躍したと言われる吟遊詩人、 マルティン・コダスの「カンティガ・デ・アミーゴ」が全曲収録されていること!19世紀に発見されたカンティガ集で、少女が海岸に立ち、遠地にいる恋 人を想うという切なくも美しい歌曲集です。恋人を想う少女の独唱あり、互いを想う男女の二重唱あり…中東の響き色濃いノスタルジックな旋律に心打た れます。また、本アルバムでは歌曲と並んで器楽曲も収録。アルフォンソ10世が編纂した「聖母マリアのカンティガ集」からの抜粋や、ポルトガル・スペ インに伝わる伝統曲の数々が収録されています。ウードやヴィエール、バグパイプといった古楽器の響きと、アルナズとヴェラールの艶やかな歌声のハーモ ニーも聴き所。時代の影に埋もれてしまったスペイン中世の響きに想いを馳せる1枚です。 (Ki)
AP-036(2CD)
F.クープラン:クラヴサン曲集
[CD1]
《クラヴサン曲集 第2巻》第7組曲
メヌトゥ嬢/子供の時代-ミューザの誕生、幼年期、思春期、逸楽/バスク風/シャーゼ/気ばらし
《クラヴサン曲集 第2巻》第8組曲
ラファエル(女流画家)アルマンド 〜オーゾニエーヌ(女流詩人)/クーラント 第1,2番/サラバンド(風変わり)/ガヴォット
/ロンドー/ジグ/パッサカリア/モラン嬢
[CD2]
《クラヴサン曲集 第4巻》第25組曲
空想にふける女/神秘的な女/モンフランベール夫人/勝利したミューズ/さまよう亡霊たち
《クラヴサン曲集 第4巻》第26組曲
病み上がりの女/ガヴォット/ソフィ/とげのある女/パントマイム
《クラヴサン曲集 第4巻》第27組曲
アルマンド~上品な女/けしの実/中国風/頓智
ブランディーヌ・ヴェルレ(Cemb/1751年製アンリ・エムシュ(フレデリク・アース・コレクション)

録音:2011年11月12-16日/サン・レミ・ドゥ・フラン・ヴァレ教会(ベルギー)
ジャケットのヴェルレの肖像:H.クレイグ・ハンナによる
フランスが生んだ根強い人気の名クラヴサン奏者ブランディーヌ・ヴェルレ、待望の新録音の登場です!ヴェルレのF.クープランといえば、1976-80 年にかけて全曲録音されたアストレの名盤(近年XRCD化(JMXR.24510)もされ話題となりました)が有名ですが、今回、アンリ・エムシュの銘器を 奏でての新録音となりました。
1942年生まれのヴェルレ。間もなく70歳となる現在も、ますます磨かれた知性と信念に満ちた演奏を展開しています。彼女ならではの絶妙なテンポ 設定も、節度ある美しい装飾、絶妙なアーティキュレーションや間の取り方など、すべてが最上級に活きるためのものであることにすぐ気づかされます。フ ランス・バロック演奏のひとつの真の姿がここにある、といっても過言ではないでしょう。ヴェルレのライフワークともいえるF.クープランとその作品に対 する、最上級の敬意と真摯な愛情に満ちた演奏です。
録音は、アンブロワズィ・レーベルなどでも長年エンジニアを務めている名人ニコラス・バルトロメーが担当。楽器がフルに鳴り響いている様子、ヴェ ルレのニュアンスを楽器がもらさずキャッチしている様子がわかる優秀録音です。ブックレットにはヴェルレ女史がF.クープランに宛てて書いたメッセージ が収められており、こちらも興味津々です。
ヴェルレは1942 年、パリに生まれました。マルセル・ド・ラクール(パリ国立高等音楽院にチェンバロ科を設立した人物)にチェンバロを師事、 1963 年にミュンヘン国際コンクールのチェンバロ部門で満場一致の第1 位と特別賞を受賞しました。その後ユゲット・ドレフュスのもとでさらに研鑽を 積むほか、ルッジェーロ・ジェルリン(1899 − 1983、ランドフスカの弟子) やラルフ・カークパトリック(1911-1984、N. ブーランジェにピアノを、ラ ンドフスカにチェンバロを師事。D. スカルラッティ作品のK 番号の頭文字でおなじみ) らの薫陶も受けていました。70 年代からフィリップスに、90 年 代からはアストレでレコーディングを行いました。実に約30年以上ぶりとなるフランソワ・クープランの新録音となる当盤、注目です! (Ki)
AP-039
シューマン:蝶々Op.2
 子供の情景 Op.15
ショパン:マズルカ.ホ短調 Op.41-2
 ノクターン 変ホ長調 Op.55-2
カーチャ・ブロンスカ(P)

録音:2012年1月( パリ)
カーチャ・ブロンスカは、ポーランドに生まれ、現在パリで活躍する女性ピアニストです。大規模なホールでのコンサートよりも親密な雰囲気のホール を好むこともあり、知る人ぞ知る的な存在ではありますが、その演奏を一度聴けば、きらびやかではないけれどもいぶし銀のような輝きを放ち、色彩感覚 に優れた美しい音色、そして豊かな詩情に誰もが虜になってしまいます。メニューインも、彼女の演奏を聴いて「私は打ちのめされた!彼女はショパン作品を、 緻密で見事なルバートをもって、魅惑の時の旅へといざなうような絶妙なテンポで演奏する」と絶賛しています。1987年に、フランス財団のグランプリ に輝きました。マルグリット・ロンに師事したクリスティナ・ヤストルゼフスカに師事、その後もイヴォンヌ・ルフェーブルや、ペルルミュテールにも師事し ました。
今回カティアが取り上げたのは、奇しくも同じ年に生まれ、同じ時代を生たシューマンとショパンのピアノ作品集。非常にゆったりとした「トロイメライ」 で聴かせる自然なフレーズの緩急づけは感動的。また、ショパンのマズルカでは彼女のポーランドの血が実に自然にショパンの物悲しい世界を描きます。 ノクターンで聴かせる詩情はちょっと他では得られないもの。絶妙なテンポ設定と、詩情豊かな音色によるショパンとシューマンを、心行くまでたっぷりと 堪能できる1枚です。 (Ki)

AP-041
ハプスブルク宮のコンサート〜室内楽曲集
ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ第5番 
J.H.シュメルツァー:独奏ヴァイオリンのためのソナタ・テルティア
ビーバー:ロザリオのソナタ第10番「磔刑」
フローベルガー:皇帝フェルディナント3世陛下の悲しい詩に寄せる哀悼歌
ビーバー:ヴァイオリオン・ソナタ第3番
J.J.ヴァルター:組曲第8番ホ長調
N.マッテイス:ギターのための3つの小品
アンサンブル・ストラヴァガンツァ

録音:2011年4月、2012年4月、オート・ド・サン・ミッシェル教会
ヨーロッパの若手実力派たちが立ち上げた新進気鋭の古楽団体「アンサンブル・ストラヴァガンツァ」が、APARTEレーベルよりデビューアルバムをリリー ス!「ハプスブルク宮のコンサート」というアルバムのタイトル通り、ヨーロッパの音楽発展に高い貢献を果たすほど精華な音楽活動が行われていた17世 紀ハプスブルク宮廷で愛された室内楽曲に焦点をあてたプログラムとなっています。一世を風靡するイタリア人音楽家に負けじと活躍した、現オーストリア・ ドイツ圏出身の音楽家たちの作品を中心に収録されているのも本アルバムの特徴。深く内省的な響きが美しいビーバーの「ロザリオのソナタ」や、初期ト ンボー作品の傑作であるフローベルガーの哀悼歌、「バロック期のパガニーニ」とも称されるJ.J.ヴァルターの組曲をはじめ、宮廷音楽の典雅な響きを十 分に含む珠玉の作品が収録されています。ドミティーユ・ジロンの軽妙洒脱なヴァイオリン・ソロも聴き所です!
アンサンブル・ストラヴァガンツァは、ヨーロッパを中心に活躍する若手演奏家たちによって結成された古楽アンサンブル。G.レオンハルトやJ.サヴァー ルといった巨匠たちから助言を受け、近年メキメキと実力を付けている若手団体です。2011年にはイタリアのボンポルティ国際古楽コンクール(アンサン ブル部門)、アムステルダム国際古楽アンサンブルコンクールで相次いで入賞を果たしたほか、フランスの文芸科学アカデミーからも銅メダルを授与される など、世界各国で早くも高い評価を受けているアンサンブル・ストラヴァガンツァ。今後の活躍にも期待必至です! (Ki)
AP-042(2CD)
アントワーヌ・ドヴェルニュ(1713-97):「瀕死のヘラクレス」 アンドリュー・フォスター=ウィリアムズ(Bs、ヘラクレス)、
ヴェロニカ・ジャンス(S、デイアネイラ)、
エミリアーノ・ゴンザレス=トロ(T、ヒルス)、
エドイン・クロスリー=マーサー(Br、ピロクテテス)、
ジャエル・アッツァレッティ(ディルケ/テッサリアの娘/捕虜)、
ジェニファー・ボルギ(Ms、ユノ)、
アラン・ビュエ(嫉妬/ジュピター)、
ロマン・シャンピオン(ジュピターの大司祭/テッサリアの男)、
クリストフ・ルセ(指)レ・タラン・リリク
ヴェルサイユ・バロック音楽センターCho

録音:2011年11月19日、ヴェルサイユ宮殿オペラ劇場ライブ(フランス)
ヴェルサイユ宮殿オペラ劇場で2011年11月に公演され、見事な復活蘇演によってフランス・バロック・オペラの本場を大いに沸かせたルセ&レ・タラン・ リリクによるドヴェルニュの音楽悲劇『瀕死のヘラクレス』のライブ録音が、ついにリリースされる運びとなりました! 2010年に行ったリュリの音楽悲劇『ベ レロフォン』の復活演奏(AP 015)の話題も覚めやらぬルセ&レ・タラン・リリクですが、今回も歌手陣・演奏陣共に万全の布陣で挑んでいます。
アントワーヌ・ドヴェルニュ(1713-97)は、フランスはムーラン生まれの音楽家。宮廷音楽家として活躍していた彼にオペラ座の指揮者の話が舞い込 んできたのは1757年のこと。当時のオペラ座はリュリに次ぐ新世代の活動促進に積極的で、数多の音楽家の中からドヴェルニュに白羽の矢が立ったので した。今回収録された『瀕死のヘラクレス』は、彼がオペラ座公演のために手掛けたトラジェディ・リリック(抒情悲劇)のひとつ。若手作家ジャン=フ ランソワ・マルモンテルが台本を担当し、記念すべき初演はシーズンの最初を飾る1761年4月3日に華々しく行われました。リュリが作り上げたトラジェ ディ・リリックを踏襲し、このオペラの随所にも数多くのバレエシーンが挿入されています。
『瀕死のヘラクレス』はギリシャ神話、ヘラクレスの最期を題材とした舞台。ヘラクレスは妻デイアネイラ(デジャニール)を差し置いて、捕虜の若き王 女イオレに夢中になってしまいました。しかし、息子ヒルスもまたイオレに恋していることを知ったヘラクレスは、友人ピロクテテスの忠告もあって、彼女 を諦め、息子へ譲ることを決意します。しかし、夫が若い王女を囲おうとしたことを知ったデイアネイラは嫉妬の怒りに狂い、付ければ媚薬になると聞か されていたネッソスの血に浸した服を夫に送り、彼の愛を取り戻そうとします。しかし、ネッソスの言は大嘘で、その血は触った人を焼き殺すほどの猛毒 なのでした。そのことを知ったデイアネイラは己の失態を悔やみ、自ら命を絶ちます。死ぬ間際、ヘラクレスはデイアネイラを赦し、息子や友人に別れを 告げ、天界へと上っていくところで幕は閉じます。
初演の評価は真っ二つになったと伝えられる本作ですが、ルセ&レ・タラン・リリクによる演奏は文句なしの素晴らしさ!デイアネイラを歌うのは、サル・ プレイエルやヴェルサイユ宮オペラ劇場に引っ張りだこの名手、ヴェロニカ・ジャンス。嫉妬に狂う第4幕はジャンスの独壇場といっても過言でありません。 気高くも狂気に満ちた迫真の歌声にぐっと惹き込まれます。ヘラクレスには古楽界屈指のバス、フォスター=ウィリアムズが登場。英雄の貫禄にふさわしい 太く重厚な歌声で、テノールのゴンザレス=トロと絶妙の掛け合いを魅せてくれます。瑞々しい歌声が魅力のゴンザレス=トロは、2012年11月に寺神戸 亮指揮の『病は気から』での来日公演も間近。今後も注目必至の若手実力派です。ルセ&レ・タラン・リリクの器楽演奏は今回も気品高く、洗練されて なお圧倒的な迫力。プログラムの希少性もさることながら、その内容も絶賛された注目の名演です。 (Ki)
AP-043(2CD)
ジャック・デュフリ(1715-1789):クラヴサン曲集
第1巻【アルマンド ハ短調、クーラント、ロンド ハ長調、ラ・ミレッティーナ、ロンド ニ短調、カザマジョール、アルマンド ニ短調、クーラント ニ短調、ヴァンロ、ロンド、トリボレ】
第2巻【ダマンジー、フェリクス、ドゥ・ヴァートル、デリクール、ランツァ、鳩】
第3巻【フォルクレ、シャコンヌ、メデ、三美神、ドゥ・ギヨン、ドゥ・シャムレイ】
第4巻【ポチュイン(ロンド)、ヴィクトワール、デュ・ビュック、ドゥ・デュルモン】
クリストフ・ルセ(クラヴサン)

録音:2011年10月18日ラ・ギャラリー・ドレ、フランス
現代最高の鍵盤楽器奏者の一人であるクリストフ・ルセ。今回は18世紀フランスを生きた音楽家ジャック・デュフリの鍵盤楽曲集。デュフリはフラン スのルーアンに生まれ、フランソワ・ダジャンクールに師事し、オルガニストとして活動するも、その後パリに移り住みクラヴサン奏者兼教師として高い名 声を博しました。 デュフリの作品は、デュフリが最も傾倒した作曲家ラモーの音楽を規範としたとされています。ギリシャ神話の3人の女神たちが互いの美を競い合う話が 元の「三美神」は、儚い響きが幻想的な世界を作り出しています。また華やかな雰囲気を感じる「シャコンヌ」、名人芸が光る「フォルクレ」など、時代 の流れを敏感に嗅ぎ取とり作品に反映させたロココ文化象徴ともいえるデュフリの作品を鮮やかに演奏し、ルセの真骨頂である18世紀フランスを見事に 再現しています。 (Ki)
AP-044
シューマン:ミサ・サクラOp.147、
4つの二重合唱曲Op.141
レ・クリ・ドゥ・パリ(合唱&管弦楽)
ジョフロワ・ジュルダン(指)
マリアンヌ・クレバッサ(Ms)
バティスト・ロペス(第1Vn)

録音:2011月9月27、28日、10月2、3日ロワイヨモン修道院
フランスの名門Choレ・クリ・ドゥ・パリによるシューマンの合唱曲。秘曲「ミサ・サクラ」は、合唱、独唱、管弦楽、オルガンの比較的大規模な作品。シュー マンらしい抒情性に満ちた美しい曲を、心静まる穏やかな合唱の響きとマリアンヌ・クレバッサのソロが豊かな表現力で聴かせます。また無伴奏混声合唱 のための「4つの二重合唱曲」はシューマンならではの色彩的な和声感覚が非常に美しい作品。
AP-045
バッハ:ピッコロ・チェロ伴奏によるアリア集
カンタータ「かくのごとく神は世を愛したまえり」BWV68
シュープラー・コラール集BWV645 no.1
カンタータ「イエスよ、今ぞたたえられん」 BWV 41
カンタータ「わが心は血の海に漂う」BWV199
カンタータ「われは善き羊飼いなり」BWV85
カンタータ「われらと共に留まりたまえ」BWV6
カンタータ「われ希望をもちて歩み求めん」BWV49
カンタータ「彼は羊らの名を呼びたもう」BWV175
シュープラー・コラール集BWV645 no.6
カンタータ「わが心よ、汝備えをなせ」BWV115
カンタータ「彼らは汝らを追放せん」 BWV 183
カンタータ「見よ、われらイェルサレムにのぼる」BWV159
「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」BWV639
カンタータ「いざ、待ち望みたる時を告げよ」BWV53(ゲオルク・ メルヒオール・ホフマン)
サンドリーヌ・ピオー(S)
クリストフ・デュモー(A)
エミリアーノ・ゴンザレス=トロ(T)
オフェリー・ガイヤール(ピッコロ・チェロ&指) プルチネッラ

録音:2012年7月1-4日サン・ジェルマン・デ・プレ、パリ
バッハのカンタータは多様性に満ちた作品で、特に楽器の使い方は巧みであり、音楽の懐の深さを味わうことができます。ピッコロ・チェロは18世紀 初頭に一時的に登場した楽器で、通常のチェロより小さく、1本高音域の弦を張った5弦チェロ。速い動きや、軽やかさ、繊細さなどを出すことができま す。バッハは自身のカンタータの中で9曲に表現力などを考慮した上で、ピッコロ・チェロの使用についてはっきりと言及しています。 ここではフランス・チェロ界の華オフェリー・ガイヤール率いるアンサンブル、プルチネッラとサンドリーヌ・ピオーをはじめとする豪華歌手陣による演奏 で聴くことができます。ガイヤールはピッコロ・チェロを弾きこなし、優雅に繊細に奏でています。またピオーの透明感がある伸びやかな歌声、クリストフ・ デュモーの硬質な切れの良い声、声色を自在に操るエミリアーノ・ゴンザレス=トロの骨太な歌唱など聴きどころ満載の1枚です。 (Ki)

AP-048
悪い奴ら〜ヘンデル:悪役アリア集
「タメルラーノ」−尊大な心に平安を与えたい,
「アリオダンテ」−あなたに望んでいる
「テゼオ」−殺戮を望み死を望み,落ち着いておくれ、ああ、美しい眼よ
「ガリアのアマディージ」−酷い苦しみを,心に激情を感じ
「アリオダンテ」−義務、正義、愛が,策略が良い結果をもたらせば
「ジューリオ・チェーザレ」−この心の麗しき女神たちよ,お前の誇り高さを屈服させよう
「オットーネ」−天まで波を高め,魅惑的な美しい唇
シャヴィエ・サバータ(CT)
リッカルド・ミナージ(指)
イル・ポモ・ドーロ
ンデルのアリア集は多数あり、その中にはカウンターテノールが歌ったものもたくさんあります。しかし今回のCDはちょっとヒネリが。歌われている のはすべてヘンデルのオペラの敵役、仇役、悪役のアリア。悪役というのは感情が激しくないと務まりませんので、ヘンデルの悪役アリアは魅力的なもの ばかりです。 歌うは、シャヴィエ・サバータ、1976年、スペイン、カタルーニャ州バルセロナ生まれのカウンターテノール。ここ数年の活躍は目覚しく、スペイン国内 はもちろん、ことにフランスや独墺のバロック声楽作品上演には頻繁に出演しています。2011、2012年には、ウィリアム・クリスティの指揮で上演され たカヴァッリの「ディドーネ」のイアルバを歌っています。ジャケット写真はかなり強面に撮られていますけれど、実際にはガタイ良さに反してどこか繊細 な印象の青年。そして実にまろやかな美声の持ち主で、カウンターテノールならではの魅力を堪能できます。 リッカルド・ミナージは、1978年、ローマ生まれのヴァイオリニスト。数々の古楽オーケストラのヴァイオリニストを務めた名手で、また指揮活動も積極 的に行っています。イル・ポモ・ドーロは2012年創立の本当に新しい古楽オーケストラ。ポモ・ドーロとは金のリンゴという意味で、オペラ史上に名高いチェ スティの同名オペラに由来しています。彼らがミナージのヴァイオリンと指揮で録音したヴィヴァルディの協奏曲集(naive OP30533)は極めて高い評価 を得ました。 歌にもオーケストラにも、そして企画にも注目の1枚です。
※Xavier Sabataの名前の読みについてご本人に問い合わせましたところ、カタルーニャ語では(イタリア語式にデフォルメした綴りで書くと)Sciavieee Sabaaaaataのように発音される、とのご回答をいただきました。たしかにカタルーニャ語では語頭のXはシゃの発音で、またSabataは、イタリア語で はSaにアクセントが入るのに対し、カタルーニャ語ではbaに入るのが普通です。これを踏まえて『シャヴィエ・サバータ』とカナ表記いたします。ちな みにフランスでの仕事が多いため、フランス人からはクサヴィエと呼ばれることも多いとのことです。 (Ki)

AP-050
マーラー:『若き日の歌』〜春の朝/思い出/ハンスとグレーテ/ドン・フアンのセレナード/ドン・フアンの幻想
ドビュッシー:夢想/祈願/リラ/セレナード
 スペインの歌/ばら/華やかな宴
マーラー:私は緑の森を楽しく歩いた
 夏に小鳥はかわり/別離と忌避
ドビュッシー:星月夜/弓/月の光
 ピエロ/後悔/アリエルのロマンス
 出現
マーラー:『子供の魔法の角笛』〜この世の生活
ジュリー・フュシュ(S)、
アルフォンス・スマン(P)

録音:2012年8月27-30日、サン・ピエール教会(パリ)
フランス期待の新星ソプラノ、ジュリー・フュシュによるマーラー&ドビュッシー歌曲集。 二人の大家がまだうら若き学生であった頃、1880-1892年頃に作曲した歌曲の数々が収録されています。『若き日の歌』を中心に、ドビュッシーもまだ パリ音楽院の学生だった1880年代に作曲されたものを中心に収録。「月の光」や「ばら」といった代表作に加え、近年自筆譜が発見されたばかりという「ス ペインの歌」も収録しています。 初期作品集ではありますが、聴き応えは十分。2009年に本格的なデビューを果たしたばかりのフュシュですが、若さあふれる瑞々しい声色と共に、全 体的に重心を据えた安定感のある歌唱で聴かせてくれます。高音の煌びやかさはもちろんのこと、中低音のふくよかな伸びも魅力的。歌曲に合わせて鮮や かに声色を変える表現力も聴きどころです。伴奏を担当するアルフォンス・スマンはパリのコンセルヴァトワール卒の若手実力派。すでに数々の音楽祭に引っ 張りだこで、2012年のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンで松山冴花と共演し、注目を集めました。フュシュとはすでに多く共演しており、2013年も リサイタルを共にする予定。息の合ったアンサンブルで、フュシュの歌声を支えています。 (Ki)
AP-051
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調 op.95「セリオーソ」
モーツァルト:アダージョとフーガ.ハ短調 KV 546*
 弦楽四重奏曲第16番変ホ長調 KV 428*
チアロスキュロQ
[アリーナ・イブラギモヴァ(Vn)、
パブロ・エルナン・ベネディ(Vn)、
エミリー・ヘルンルンド(Va)
クレア・ティリオン(Vc)]

録音:2012年5月7-9日、10月4-6日* ポール・ロワイヤル・デ・シャン
今をときめくイブラギモヴァが第1ヴァイオリンを務める、2005年結成のチアロスキュロ・カルテット待望の第2弾の登場。チアロスキュロ・カルテッ トは、2009年からポール・ロワイヤル・デ・シャンのレジデント・アーティストとして、モーツァルトの弦楽四重奏全曲演奏プロジェクトを手掛け、また、 ウィグモアホールなどにも登場するなど、充実の活動を見せています。2011年にリリースしたデビューCD(AP 022/モーツァルトの「不協和音」とシュー ベルトの「ロザムンデ」のカップリング)も話題となりましたが、今回は、ベートーヴェンの大曲「セリオーソ」と、デビューCDと同様モーツァルトを収録。 「セリオーソ」は圧倒の集中で、冒頭から気魄十分。一切の飾りを排した語り口のアンサンブルで、これが却って作品自体の世界をこれ以上ないかたちで 提示してくれているよう。ピリオド・アプローチにもさらに磨きがかかっており、ノン・ヴィブラートのゾクっとするような美しい音色が、作品自体のもつ 凄味を十二分に引き出します。終楽章も壮絶の極みです。モーツァルトは和音の着地が非常に柔らかでエレガントな雰囲気。変幻自在のカルテットの魅力 を堪能できる1枚です。 (Ki)
AP-052
オン・ザ・ロード
バルトーク:ルーマニア民族舞曲
チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ
ハチャトゥリャン:剣の舞
ルグラン:5時から7時のクレオ〜サン・トワ
プーランク:ワルツの調べ〜愛の小道
アルバン:ベッリーニのノルマに基づくファンタジー
チャップリン:スマイル(モダン・タイムス)
ピアソラ:オブリビオン、コントラスト、リベルタンゴ
アーレン:オーバー・ザ・レインボウ
ロータ:道
ロマン・ルルー(Tp、コルネット、ビューグル、ピッコロ・トランペット)
アンサンブル・コンヴェルジェンス( 弦 楽 五 重奏)

録音:2012年12月3-6日/パリ
エリック・オービエのもとで学んだ実力派、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭でも何度か来日のある若手新星トランペット奏者、ロマン・ルルーの最新盤はクラシッ クや映画の名曲集。弦楽五重奏アンサンブルを率いて、バルトークの力強さ、アンダンテ・カンタービレでの甘い音色、「オーバー・ザ・レインボウ」での切々 とした歌心、そして「道」のなんとも渋みの効いた音色は絶品です。 (Ki)
AP-053
ブラームス:室内楽作品集
チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 op.99
チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 op.38
クラリネット三重奏曲 イ短調 op.114
オフェリー・ガイヤール(Vc/フランチェスコ・ゴフリラー、1737年)
ルイ・シュヴィッツゲーベル=ワン(P)
ファビオ・ディ・カソラ(Cl)


録音:2012年8月17-20日
バロックとロマン派を自在に往来している女性チェリスト、ガイヤール。最近国内盤化されたバッハの無伴奏チェロ組曲(AP.017/KKC.5275)も非常に高い評価を受けています。そんな彼女の待望の新譜は、ブラームスの室内楽作品集。ピアニストにえた俊英、シュヴィッツゲーベル=ワンの、ガイヤールの繊細にうつろう表情にぴたりと合わせたピアノは見事。そしてクラリネット三重奏曲ではベテランのファビオ・ディ・カソラを迎え、ほとばしる情熱と気高い音色、そして魅惑のアンサンブルを展開しています。ブラームスのチェロ・ソナタ第2番は、円熟期の1886-88年に作曲されました。ほとばしるような冒頭から一気に引き込まれます。繊細にして、熱さも秘めたガイヤールの音色は絶品。第3楽章でのピアノのざわめく波と、それにのってガイヤールが奏でる激しい旋律の絡みあいは圧巻です。第1番、第1楽章冒頭のほの暗い旋律も、ガイヤールの高貴な音色による演奏は非常にセンシティヴ。ピアノもガイヤールの表情にぴったりと寄り添っています。終楽章はバッハのフーガの技法をモチーフにしていて、対位法も凝りに凝ったつくりとなっていますが、バロックも得意とするガイヤールの面目躍如的楽章といえるでしょう。トリオでは、クラリネットのファビオ・ディ・カソラのやわらかく非常に安定した音色も聴きどころ。第2楽章の入りの天上から降り注ぐような美しい旋律は絶品です。
ルイ・シュヴィッツゲーベル=ワン(ピアノ)
1987年、中国系スイス人の家庭に生まれる。リーズ国際音楽コンクール第2位受賞、同時に最年少のファイナリストとしてその名を聴衆に印象付けた。プレスラー、ツァハリアス、ゲルネルらの薫陶を受け、ジュリアード音楽院にて、E.アックス、ロバート・マクドナルドらの指導を受けた。世界の名だたるオーケストラ、そしてデュトワ、ルイージ、ヤノフスキら指揮者とも共演多数。
ファビオ・ディ・カソラ(クラリネット)
1990年、23歳という若さでジュネーヴ国際音楽コンクールでクラリネット奏者として初めて第1位を獲得(それまではクラリネット部門は第1位該当なしが続いていた)。翌年ヴィンタートゥール市立管弦楽団の首席に就任。アバド、ロストロポーヴィチ、クレーメル、ホリガー等が主催する音楽祭オーケストラの首席も務めている。1998年にはスイス音楽賞を受賞。ソニーからリリース多数。 (Ki)
AP-054
アール・ヌーヴォーの歌曲集
R.シュトラウス:おとめの花op.22(全4曲)
6つの歌op.67〜第1部オフィーリアの歌(全3曲)
ツェムリンスキー:トスカーナ地方の民謡によるワルツの歌 op.6(全 6 曲)
ラヴェル:5つのギリシア民謡(全5曲)、
 愛に死せる女王のためのバラード、夢
 花のマント、トリパトス
レスピーギ:森の神々(全5曲)
テオドーラ・ゲオルギュー(S)
ヨナタン・アネル(P)

録音:2012年12月/スイス
ルーマニア生まれのソプラノ、テオドーラ・ゲオルギューAPARTEレーベルの第2弾は、アール・ヌーヴォーの歌曲集。アール・ヌーヴォー(あるいはユー ゲントシュティール)は世紀末頃のヨーロッパ全土に広まっていた現象で、ゲオルギューはヨーロッパ各国のアール・ヌーヴォーを彷彿とさせるような歌曲 を集めたかったと語ります。その中でも核となるのは、ゲオルギューが敬愛してやまないR.シュトラウスの作品。R.シュトラウスの「おとめの花」は、ユー ゲントシュティール(ドイツにおけるアール・ヌーヴォー)のスタイルを予感させる詩人、F.ダーンの詩によるものです。ほかの作品も、ゲオルギューの美 しい言葉の粒立ちを堪能できる出来栄え。世界的室内楽ピアニスト、ヨナタン・アネルの美しいピアノも光ります。さらに、ミュシャの絵画を思わせるジャ ケットのアートワークも印象的な1枚です。 (Ki)

AP-056
シューベルト:ピアノ連弾(1台4手のための)作品集
幻想曲 ヘ短調 D940
アレグロ.イ短調 「人生の嵐」 D 947
ソナタ.ハ長調 「グラン・デュオ」D812
イスマエル・マルゲン、ギョーム・ベロン(P)

録音:2012年7月
シューベルトは1台4手のピアノ作品を32曲書きました(オリジナルのもの)が、そのどれもが美しく、リートのような親密さに満ちたもの。ここに 収められているのはその中でも特に優れた3曲です。ヘ短調は傑作と名高いもの。1828年に作曲され、その何年か前にシューベルトが恋に落ちたカロリー ヌ・エステルハージ嬢に献呈されています。1828年5月にシューベルティアーデで初演されました。シューベルトが優れた作品を書いた時期に書かれた ハ長調D812は、失われた交響曲のスケッチなのではとする説もあります。「人生の嵐」(出版社ディアベッリによるタイトル)は、冒頭の和音がピアノの 音域ギリギリまで使った幕開けで、アレグロの部分は嵐のよう、続く部分はコラール風で、嵐とはまったく別世界のようになっています。1992年生まれ のイスマエル・マルゲンは、ジャック・ルヴィエやロジェ・ムラロらに師事した若手で、2012年12月のロン=ティボー国際音楽コクールで第3位および 聴衆賞を受賞しています。ギョーム・ベロンも1992年生まれ、アンゲリッシュ、フランク・ブラレイ、レオン・フライシャー、ペヌティエらに支持してい ます。2008年のブザンソンでの若き音楽家コンクールでピアノ部門賞を受賞。ジャン=フレデリック・ヌーブルジェのトリオを初演するなど、室内楽の分 野でも活躍が期待されている新人です。 (Ki)
AP-059
「Memento mori」〜メメント・モリ
モンテヴェルディ:「僕に恋の戯れをお望みなら」(倫理的・宗教的な森より)
ルイージ・ロッシ:彼の絶望は
作曲者不詳:マッダレーナの嘆き(モンテヴェルディの「アリアンナの嘆き」に基づく)
ルイージ・ロッシ:おお、哀れな瀕死の男のおろかさ
レ・クリ・ドゥ・パリ、
ジェフロワ・ジュルダン(指)

録音:2012年7-8月
「Memento mori」とはラテン語で「死を記憶せよ」、すなわち、自分はいつか死ぬ運命にあることを忘れるな、といった意味。ここに収録された音楽 は、確証はありませんが、17世紀初頭、カトリックの祈祷室で祈りをささげる人々の厳粛な気持ちを高めるために演奏されたと考えられる室内カンタータ。 祈祷室では、様々な集会などが、ラテン語ではなく、イタリア語の各地の方言で執り行われていました。聖職者たちは、当時流行し始めていたオペラなど の世俗的なジャンルの要素をもつ音楽で、しかもラテン語ではなくイタリア語の歌詞をもつものが、参加者たちにメッセージを伝えるのに有効な手段だと 感じはじめていました。ここでは、イタリア初期バロックの大家、ルイージ・ロッシ(1957-1653)による作品などを収録。舞曲風のリズムをもつ器楽 作品や、劇的なレチタティーヴォ風の楽章など、歌詞は必ずしも聖書的なものばかりでなく、恋愛のことなども描かれているものもありますが、さながらバッ ハのカンタータのイタリア版、といった感もある、心震わす作品が並びます。 (Ki)

AP-061(2CD)
リュリ:歌劇「ファエトン」 エミリアーノ・ゴンザレス・トロ(T ファエトン)
イングリッド・ペリューシュ(S クリメーヌ)
イザベル・ドリュエ(Ms テオーヌ,アストレ)
ガエル・アルケス(Ms リビ)
アンドルー・フォスター=ウィリアムズ(Br エパフュス)
フレデリック・カトン(Bs メロプス,秋,ジュピテル)
ベノワ・アルヌ(Br プロテ,サテュルヌ)
シリル・オヴィティ(T トリトン,太陽,大地の女神)
ヴァジニー・トーマス(S 時,エジプト人の羊飼いの娘)
クリストフ・ルセ(指)
レ・タラン・リリク,
ナミュール室内cho

録音:2012年10月25日、パリ
「ファエトン」はリュリが台本作家キノーとのコンビで発表した10作目のオペラで、 1683年1月6日、ヴェルサイユ宮殿の特設劇場で初演、さらに4月27日にパリでも上演され、大成功を収めました。ファエトンとはオウィディウスの「変 身物語」に登場するパエトンのこと。太陽神の息子であるファエトンは、嫉妬から出自を疑われたことに腹を立て、父である太陽神から無理やり太陽を引 く二輪馬車を借り受ける。ファエトンは馬車で天を翔るも、制御できず暴走してしまい、ついにジュピテルの雷によって打ち落とされる、といった話。ファ エトンには、1650年代に大蔵卿として権勢をほしいままにしたもののあまりの傲慢さゆえルイ14世に疎まれ1661年に失脚、1680年に獄死したニコラ・ フーケが重ねられていると言われています。音楽的には極めて素晴らしい傑作にもかかわらず、ここ20年でも上演は極めて少なく、全曲録音もこれが2 つめ。 ルセは2012年7月28日にボーヌ、10月25日にパリのサル・プレイエル、10月26日にローザンヌで「ファエトン」を演奏会形式で上演しており、 このCDにはパリでの上演のライヴ録音が収録されています。ルセの高貴にして力強い音楽はリュリには打ってつけで、非の打ち所のない出来栄えです。 タイトルロールのエミリアーノ・ゴンザレス・トロは、ジュネーヴ生まれのチリ系スイス人テノール。ここ数年、目覚しく活躍している若い歌手で、甘い美 声の持ち主。ファエトンに棄てられるテオーヌはイザベル・ドリュエ、彼女もここ数年活躍の目立つ若いメッゾソプラノ。APARTEからは「夜の庭」と題 された近代フランス歌曲集(AP013)が発売されて好評を博しました。一方、ファエトンが権力目当てで結婚を狙うエジプト王女リビはガエル・アルケス もまだ近年台頭目覚しいメッゾソプラノ。2009年にパリ高等音楽院の声楽コンクールで金賞を受賞。naiveの発売したヴィヴァルディの「怒れるオルラン ド」1714年版(OP30540)ではブラダマンテを歌っています。リビの恋人、エパフュスは、英国のバス=バリトン、アンドルー・フォスター=ウィリアムズ。 既に欧米でかなりの活躍をしています。ルセが指揮したリュリ「ベレロフォン」(AP015)で主役を歌った二人、イングリッド・ペリューシュとシリル・オヴィ ティがここでは準主役に回っています。エジプト王ペロプスにはベテランのフレデリック・カトンと、隙の無い配役です。 一日だけのライヴ録音にもかかわらず、ルセならでは完成度の高さには舌を巻きます。バロックオペラ好きならば逃せないセットです! (Ki)
AP-062
ラヴェル:ラ・メール・ロワ
高雅にして感傷的なワルツ
夜のガスパール
亡き王女のためのパヴァーヌ
ヴァネッサ・ワーグナー(P/Yamaha CFX n° 6.272.700)

録音:2013 年10月1,2,3日
1973年フランスの古都レンヌに生まれた美貌のピアニスト、ヴァネッサ・ワーグナー。彼女の新譜はラヴェル。鋭い感性とセンス、そして確かなタッ チが持ち味の彼女にぴったりの選曲といえるでしょう。夜のガスパールのオンディーヌの繊細な表現、高雅にして感傷的なワルツでの各曲のキャラクター の描き分けも、シニカルなものから夢のようなものまで、実に鮮やか。2014年ラ・フォル・ジュルネ音楽祭でも来日が予定されております。 (Ki)
AP-065
シューベルト:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ第18番 ト長調 D894
さすらい人幻想曲 D760
軍隊行進曲第1番変ニ長調(タウジヒ編)
トリスタン・プァッフ(P)

録音:2012年11月
ァッフは2007年のロン・ティボー国際音楽コンクールで6 位入賞、ガラ・コンサートで来日経験もある注目株。ミシェル・ベロフやチッコリーニの 薫陶を受けています。清潔感のある音色が魅力のシューベルト作品集に仕上がっています。 (Ki)

AP-067
ラヴェル:夜のガスパール
リスト:オーベルマンの谷
ハインツ・ホリガー(b.1939):Elis、またはピアノのための3つの夜の小品
シューベルト(リスト編):セレナーデ /水の上で歌う/君はわが憩い/魔王
ルイ・シュヴィッツゲーベル=ワン(P)

録音:2013年4月
ガイヤールのブラームス作品集(AP 053)でもパンチの効いたピアノを聴かせていたルイ・シュヴィッツゲーベル=ワンのソロピアノCDが登場。「ポエム」 と題したこのアルバム、詩にインスパイアされたピアノ作品を収録しています。「夜のガスパール」はルイ・ベルトランの詩にインスパイアされたラヴェルが 書いた作品で、冒頭の「オンディーヌ」のミステリアスなハーモニーの響かせ方からセンス抜群。「オーベルマンの谷」は厳密には小説に基づいていますが、 移ろう気分を繊細に表現しています。ホリガーの作品は、象徴主義のトラークルの詩に着想を得て、1961年、ブーレーズの下で作曲を学んでいた頃にこ の作品を書かれたもの。Elisとは、詩にあらわれるミステリアスな少年。このホリガーの作品もミステリアスな雰囲気です。そしてシューベルトの名リート の数々をリストが編曲したもので締めくくっています。 (Ki)
AP-068
ヴァイオリン・ソロ
ヴィルスマイヤー:パルティータ第5番ト短調
テレマン:幻想曲ニ長調 TWV40:23
ヴェストホーフ:組曲第5番ニ長調
テレマン:幻想曲イ短調 TWV40:25
バルツァー:前奏曲ハ短調
 アルマンド.ト短調
テレマン:幻想曲ト長調 TWV40:15
バッハ:パルティータ第2番ニ短調BWV1004
テレマン:幻想曲ニ長調 TWV40:17
ビーバー:「ローゼンクランツ・ソナタ」〜パッサカリア
ティボー・ノアリ(Vn)

録音:2013年6月サン・レミ教会(ベルギー)
2006年以来ミンコフスキのレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーブルのコンサートマスターを務めるティボー・ノアリ。ロンドンの王立音楽ア カデミーでリディア・モルドコヴィチに師事、その後リモージュ・バロック・アンサンブルやコンチェルト・ケルンの奏者として研鑽を積みました。彼のソロ・ デビュー盤は、バルツァー(1631頃生まれ)からJ.S.バッハ(1685年生まれ)までの無伴奏ヴァイオリン曲を集めた意欲作。ミンコフスキゆずりの斬新 な解釈で一気に聴かせてしまいます。愛器1719年製ジェンナロ・ヴィナッチャの美しい音も魅力。マンゼやオノフリの後世代で最も期待できるバロック・ ヴァイオリンの若手と申せましょう。バッハの有名な「シャコンヌ」が聴きものです。 (Ki)

AP-069
シューマン:おとぎの絵本 op.113
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ.D821
ブラームス:ソナタ第2番 変ホ長調 op.120-2
リズ・ベルトー(Va)
アダム・ラル ーム(P)

録音:2013 年7月、サン=ピエール教会
フランスの若手二人による珠玉のヴィオラとピアノのデュオ。ヴィオラのリズ・ベルトーは1982年生まれ、ル・サージュのシューマンやフォーレ全曲録 音プロジェクトにも参加するほか、世界の名だたるオーケストラとも共演を重ねている若手注目株ヴィオラ奏者です。ピエール=アンリ・クスエレープやジェ ラール・コセらに師事したフランスの流れをくむ深みと熱を備えた音色が魅力。2005年にはジュネーヴ国際コンクールでヒンデミット賞を受賞しています。 ピアノのアダム・ラルームは1987年生まれ、ベロフらに師事し、2009年クララ・ハスキル国際ピアノコンクールで優勝し、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭 でもおなじみの存在。MIRAREからのリリースも評判の若手実力ピアニスト。ソロの活動のほか、室内楽にも注力しています。 シューマンから一気に二人の世界に引き込まれる語り口のうまさ。シューベルトのアルオペジオーネ・ソナタでは、二人のかけあいの妙が非常にたのしめ ます。ブラームスのソナタはもともとはクラリネットのためのソナタですが、作曲者自身によるヴィオラ編曲版もよく演奏されるものです。ベルトーの熱を 帯びたヴィオラの音色にうっとり、ラルームが魅せるいぶし銀のような抑えの効いた音色のピアノの好サポートが光ります。 (Ki)
AP-070(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻 BWV 870-893 クリストフ・ルセ(Cemb/リュッカース、1628年製(ヴェルサイユ宮殿蔵))

録音:2013年6月/ドーファン宮(ヴェルサイユ宮殿)
埋もれたバロック・オペラの発掘演奏活動(指揮)も活発な、クリストフ・ルセ。指揮からも彼の霊感や才気は感じられますが、しかし彼のセンスがよ り直截的に味わえるのはやはり鍵盤演奏といえるのではないでしょうか。待望の鍵盤ソロ最新録音は、バッハの平均律第2巻。第1巻は録音しておりま せんので、これが初の「平均律」登場となります(アンブロワジーレーベルに録音しているW.F.バッハのための音楽帳は、平均律第1巻のいくつかのプ レ リ ュ ー ド の 原 型 が 収 め ら れ て い ま す )。
第2巻について、ルセ自身によるライナーノートの中で(仏・英語のみ)、長い作品も多く、和声の複雑な進行、時に無調かと思わせるような劇的な遠 隔調への転調、構造の複雑さは第1巻よりも更に深まっている、と述べています。バッハのあらゆる鍵盤音楽を演奏してきた中で、第2巻は間違いなくバッ ハの鍵盤音楽の頂点である、とすら語ります。第22番の変ロ短調のフーガで、半音階で動く和声の絶妙な響かせ方、難曲第23番などでのほとばしる 才気は圧巻です。楽器は、ヴェルサイユ宮殿所蔵のリュッカースオリジナルを使用。楽器の音色、コンディションも抜群です。ルセが満を持して臨んだ平 均律、注目です!
第2巻のバッハの自筆譜は英国博物館に保存されていますが、ルセは、いくつかの疑問点を含むとしながらも、バッハのオリジナル稿よりも、テクスト や装飾、さらには曲の長さなど、いくつもの「改善点」がある、として、バッハの弟子(義理の息子)であるアルトニコルの写本に基づいて演奏しています。 (Ki)
AP-078
モーツァルト:ピアノ連弾(1台4手のための)作品集
アンダンテと5つの変奏曲 ト長調 K.501(1786)
4手のためのピアノ・ソナタ ハ長調 K. 521(1787)
4手のためのピアノ・ソナタ ヘ長調 K. 497(1786)
イスマエル・マルゲン、ギョーム・ベロン(P)
イスマエル・マルゲン&ギョーム・ベロンによるピアノ連弾作品集。シューベルト(AP 056)に続く第2弾はモーツァルトの作品に挑みました。モーツァ ルトは1786年に「フィガロの結婚」の初演で成功を収めたばかりでなく、ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488、第24番 ハ短調 K.491、第25番 ハ 長調 K.503などの作品において、これまで以上に豊かで多様な協奏様式と音響を示しました。K.497のソナタはパッセージの音形、大胆な強弱の変化、 長調と短調の対照など、構成上の工夫などにこうした協奏曲と共通点があるばかりでなく、室内楽風の緻密な書法も見られる作品です。K.521のソナタ は完成後、すぐに親友のゴットフリート・フォン・ジャカンに送りナールトルプ家のナネットとバベットに献呈された作品で、まるで協奏曲を思わせるパッセー ジやアルペッジョが随所に現れる華やかな作品です。
1992年生まれのイスマエル・マルゲンは、ジャック・ルヴィエやロジェ・ムラロらに師事した若手で、2012年12月のロン=ティボー国際音楽コクー ルで第3位および聴衆賞を受賞しています。一方、ギョーム・ベロンも1992年生まれ、アンゲリッシュ、フランク・ブラレイ、レオン・フライシャー、 ペヌティエらに師事しています。2008年のブザンソンでの若き音楽家コンクールでピアノ部門賞を受賞。ジャン=フレデリック・ヌーブルジェのトリオを初 演するなど、室内楽の分野でも活躍が期待されている若手期待のピアニストです。 (Ki)

AP-073
G.B.レアリ:カプリッチョ・プリモ
コレッリ:トリオ・ソナタ
 ハ長調op.3-8/イ長調op.4-3
 ホ短調op.2-4/ト長調op.4-10
 ニ長調op.3-2/ト短調op.4-2
 ニ短調op.3-5 
レアリ:フ ォ リ ア o p .
アンサンブル・ストラヴァガンツァ

録音:2012年 4月、フランス
古楽界に燦然と現れた新進気鋭の若手実力派団体、「アンサンブル・ストラヴァガンツァ」がAPARTEレーベルより2ndアルバムをリリースいたします! 17世紀のハプスブルク宮廷で愛された室内楽曲を収録したデビューアルバム(AP041)も好評の当団が、次なるアルバムの舞台に選んだのは後期イタリア・ バロック!この時代を語るに欠かせない大家、アルカンジェロ・コレッリ(1653-1713)を中心に焦点を当てたプログラムとなっております。当時名うてのヴァ イオリニストとしても知られていたコレッリは、トリオ・ソナタやグロッソ・コンチェルトなどのジャンルで、数多くの重要な室内楽曲を残しました。本アル バムでは、彼が残したトリオ・ソナタ集から珠玉の作品が収録されており、イタリア後期バロックの華麗かつ典雅な響きを堪能することが出来ます!
本アルバムのもう一つの聴き所は、アルバムの最初と最後にジョバンニ・バッティスタ・レアリ(1681-1751)の作品が収録されていること!レアリは 18世紀初頭にヴェネツィアを中心に活躍し、その後歴史の陰に埋もれてしまった不遇の作曲家。コレッリの作風に影響され、多くのソナタ作品を残しまし た。アルバム最後に収録された「フォリア」は、特にコレッリへのオマージュを強く感じさせる作品。フォリアの音型が次々と変奏されていく中に、ヴ ィ ル ト ゥ オジテあふれる華やかな旋律が随所に施された美しい楽曲です。全体的に清廉な響きを持ったアンサンブル・ストラヴァガンツァのハーモニーは、イタリア・ バロックの軽妙洒脱な作風にぴったり!古楽器が織りなす柔らかくも典雅なアンサンブルに聴き入る1枚です。 (Ki)
AP-076
Paris 1884-1959
フランク:プレリュード,コラールとフーガ
ラヴェ:亡き王女のためのパヴァーヌ
ドビュッシー:喜びの島
デュティユー:ピアノのためのソナタ
プーランク:インプロヴィゼーション第15番「エディット・ピアフを讃えて」
フロリアン・ビロ(P)

録音:2013 年10月7-9日
19世紀終りのパリはドイツ音楽至上主義に対する反動ともいえるような、フランス音楽の新しい興隆をむかえていました。当時のパリを中心に活躍した、 さらにプーランクを除いては音楽院にゆかりのある作曲家たちの作品をまとめた1枚。フランクはオルガンの教授でしたし、ドビュッシーやラヴェル、デュティ ユーは音楽院で学び、のちに教授をつとめました。フランクとデュティユーの作品の間には約60年もの開きがありますが、洗練された和声や空気感は同じ。 ベロフらに師事したフロリアン・ビロが、抜群の和声感覚と絶妙の語り口で、パリの空気をたっぷりと薫らせた演奏を展開しています。 (Ki)

AP-080
C.P.E.バッハ:作品集
(1)チェロ協奏曲イ短調 Wq.170(H.432)
(2)シンフォニア第5番ロ短調 Wq.182(H.661)
(3)チェロ協奏曲イ長調 Wq.172(H.439)
(4)トリオ・ソナタ「多血質と憂鬱質(Sanguineus& Melancholicus)」(2つのヴァイオリンと通奏低音のための)ハ短調 Wq.161 (H.579)
オフェリー・ガイヤール(Vc [使用楽器:フランチェスコ・ゴフリラー(1737)]、指揮、通奏低音)
フランチェスコ・コルティ(フォルテピアノ)
[使用楽器:(1)‐(3)Johann Andreas Stein(1785)
(4)Franz Baumbach(Vienne,1790)]
(4) ティボ ー ・ノ アリ(Vn)
プルチネッラ・オーケストラ

録音:2013年9月17-19日、12月19日/パリ、ボン・セクール教会
潤いを湛えたセンシティヴな音色と、親しい告白のような風合いが人気の女性チェロ奏者、オフェリー・ガイヤール。待望の新譜は生誕300周年アニ ヴァーサリーの作曲家、C.P.E.バッハです。イ短調の協奏曲では、C.P.E.バッハ特有の起伏に富んだ旋律と疾風怒濤の強弱の変化が爆発しており、それ でいてセンシティヴな音色と独白のような、思わずはっとさせられる表情はそのまま。オーケストラとの熱を帯びた、しかし非常に緊密な対話も聴きもの の出来栄えです。第1楽章のカデンツァの迫力と熱さはロマン派の名協奏曲をもしのぐかもしれません!他に収録されているシンフォニアの快活なリズムと 通奏低音の刻みは愉悦の極み。チェロ協奏曲の明るい雰囲気も楽しく、最後のトリオ・ソナタはミンコフスキのオーケストラでコンサート・マスターを務 めるティボー・ノアリがヴァイオリンを担当。ガイヤールの通低とともにセンスの光る演奏です。聴き手の耳と心の襞にピタッと吸いつくような音色の録音 も見事です。 (Ki)
AP-086
フェリシアン・ダヴィッド歌曲集
雲/幸福の花/夢想/サルタレッロ
さらばシャランス/戻って来て!
眠れ、マリー/ベドウィン/台湾
わが道を進め
彼を愛してしまったかしら/大洋
漁夫の歌/漁夫が船へ/忘れた!
チブク/老人と薔薇/友情
タシス・クリストヤンニス(Br)、
ザナシス・アポストロプーロス(P)

録音:2013年7月ミトロプーロス・ザール(アテネ)
フェリシアン・ダヴィッド(1810-1876)は音楽に東方的要素を持ち込み、国民主義さらには今日のワールドミュージックの礎を作った作曲家。ダヴィッ ドのオーケストラ曲や室内楽曲は近年録音が出ていますが、ついに歌曲も登場。ここでも中東的な音楽要素や詩に強い関心を示し、独特な世界を創り上げ ています。ギリシャ出身のバリトン、クリストヤンニスが絶妙な歌い回しで異国への憧れを表現しています。 (Ki)
AP-087(2CD)
チャイコフスキー:ピアノ・ソナタ.ト長調「大ソナタ」Op.37
組曲「 四季」Op.37b
アレクサンドル・パレイ(P)

録音:2012年1月/サンボネ劇場
チャイコフスキーのピアノ独奏曲のなかで最も知られているのは組曲「四季」と言えるでしょうが、その作品番号である37は、本来「大ソナタ.ト長調」 に付けられたもの。ここではそのOp.37の2作品をまとめました。どちらも大作ゆえ2枚組ですが、交響曲第4番や歌劇「エフゲニー・オネーギン」 と同時期の充実した技法を堪能できます。アレクサンドル・パレイは1956年モルダヴィア生まれのピアニスト。モスクワ音楽院でベラ・ダヴィドヴィチと ゴルノスタエヴァに師事し、現在はアメリカを本拠に旺盛に活動、ことに多数のCD録音をしています。19世紀のヴィルトゥオーソを思わせる個性的演奏 が特徴です。 (Ki)

AP-092
モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 KV 421
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第2番 イ短調 op.13
キアーロスクーロSQ
〔アリーナ・イブラギモヴァ(1Vn)、パブロ・エルナン・ベネディ(2Vn)、エミリー・ヘルンルンド(Va)、クレア・ティリオン(Vc)〕

録音:2014年3、10月/ポール=ロワイヤル・デ・シャン
イブラギモヴァ率いるキアーロスクーロ弦楽四重奏団の第3弾。第1弾、第2弾につづき、今回もモーツァルトを含んだかたちのプログラムです。レコー ディングの場所でもあるポール=ロワイヤル・デ・シャンでは、モーツァルトの弦楽四重奏のシリーズを展開しています。ここに収録されているハイドン・セッ トの中で唯一の短調である15番は、素朴でエレガントな表情が印象的。一転メンデルスゾーンが18歳のときに書いた弦楽四重奏第2番では、切迫し た緊張感に満ちています。二人の天才の作品を、2005年の結成から10年を迎え、4人の音楽づくりもますます息がそろってきたキアーロスクーロの自 然で素直な感性で味わうことのできる1枚です。 (Ki)
AP-093
I Dilettanti〜愛好家たち
ジャコモ・マッカーリ(1700-1744):Non mi si dica piu(もう二度と私に言わないでくれ)
エマヌエーレ・ダストルガ(1680-1757?):In queste amene selve(このいとしい木々の中で)
ヴィンチェンツォ・ベネデッティ(1683-?):La Gelosia(ジェラシー)
ジョヴァンニ・マリア・ルッジェーリ(1665-1725):Deh m’adita o bella Dea(神よ、私に見せてください)、Vinto son della mia fede(私は自分の誓いの捕われの身)
ディオジェニオ・ビガーリア(1676-1745):Piu ch’io cerco del mio bene(愛する人のことを調べれば調べるほど)
ベネデット・マルチェッロ(1686-1739):Lucrezia(ルクレツィア)
シャヴィエ・サバータ(C.T)
マルケロス・クリシコス(Cemb、指)
ラティニタス・ノストラ

録音:2013年8月12-15日
ヘンデルの悪役アリア集(AP 048)でも評価の高かったバルセロナ生まれのカウンターテノール、シャヴィエ・サバータ。最新盤は、「愛好家たち」と 題されたアルバム。タイトルにある通り、愛好家(優れたアマチュア)作曲家たちによる作品を、サバータ自身が注意深く選曲したプログラムです。
ジャコモ・マッカーリ(1700-1744)はヴェネツィアのサン=マルコ大聖堂のテノール歌手でもあった人物。「Non mi si dica piu」は、レチタティーヴォ を伴うダ・カーポ・アリアを 2 つもつカンタータで、表情豊かな作品です。
エマヌエーレ・ダストルガ(男爵)は破天荒な人生を送った人物とされています。幅広いジャンルの作品を残していますが、特に室内カンタータで人気 を博していました。天性のメロディ・メーカーともいえる美しい旋律が魅力の作品です。
ヴィンチェンツォ・ベネデッティ(1683-?)についてはあまり多く知られていません。アルトの歌手として活躍したという記録もありますが、カウンター テナーだったのか、それともカスラートだったのかも定かでありません。カンタータ「ジェラシー」は急速なパッセージを伴うあたたかな作品となっています。
ルッジェーリをディレッタントとして分類してしまうのはいささか疑問、というくらいにこのディスクの作曲家の中では知られた存在。ただし、ここに収録 された作品は、サバータが英国図書館で写譜を見つけたもの。超絶技巧と高音域で展開されるメロディが印象的な優れた作品です。
ディオジェニオ・ビガーリアは、教会の院長も務めたディレッタント作曲家。ここに収録された作品も宗教作品です。
サバータは、ゆたかな表現力、変幻自在な音域を駆使して、知られざる作品の魅力を存分に知らせてくれます。クリシコスのチェンバロの妙技も聴きも のです。 (Ki)

AP-094(3CD)
リュリ:歌劇「アマディス」 シリル・オヴィティ(T アマディス)
ユディト・ファン・ワンロアイ(S オリアーヌ)
イングリッド・ペリューシュ(S アルカボンヌ)
エドウィン・クロスリー=メルセル(Br アルカラウス)
ベノワ・アルヌ(Bs-Br フロレスタン)
ベネディクト・トラン(S ユルガンド)
ハスナー・ベンナニ(S コリサンド)
ピエリック・ボワソー(Br アルキフ,アルダン・カニル,牢番,羊飼い)
レイナウト・ファン・メヘレン(T 捕えられた者,羊飼い,勇者)
カロリーヌ・ウェイナンツ(S ユルガンドの侍女,捕えられた者,捕虜,羊飼い)
ヴィルジニー・トマス(S 羊飼い,ユルガンドの侍女)
クリストフ・ルセ(指揮&チェンバロ)
レ・タラン・リリク,ナミュール室内Cho

録音:2013年7月4、5、6日、ヴェルサイユ宮殿、王立オペラ劇場
リュリを振らせたら敵なしのクリストフ・ルセ、新録音はリュリ晩期の傑作「アマディス」です!「アマディス」は、リュリが亡くなる3年前の作品(完 成したオペラでは後ろから三つめ)。1864年1月に初演され大成功を収めました。台本は長年の相方、フィリップ・キノー。題材はルイ14世自身が決 めたと伝えられています。愛、魔法、嫉妬、急展開の逆転、試練、そして大団円と様々な要素に満ちた劇的変化に富んだ物語である一方、騎士道精神が 色濃く反映された話には深みがあり、リュリとキノーのコンビの到達点を感じさせます。ちなみにこの台本はたいへんに人気が高く、ヘンデル(1715年、 ロンドン)やJ.C.バッハ(1779年、パリ)をはじめ多くの翻案ものが作られています。晩年のリュリの音楽は、派手さや荘重さが控えられた代わりに深々 としたじっくりした味わいが強く、それが物語と絡み合って他に類を見ない独自の高みに達しています。 ルセは「アマディス」を、2013年7月5日にヴェルサイユ王宮劇場で、13日にボーヌ音楽祭で演奏会形式で上演しています。ヴェルサイユ公演の本番 とその前後に収録が行われました。ルセの指揮するリュリですからもちろん高水準、たとえば第3幕の捕らえられた者たちの合唱の静かに広がる感動は絶 品。改めてリュリの卓越した筆に目を見開かせてくれる演奏です。 ルセは、高い評価を得た「ベレロフォン」で主役を歌った二人、フランスのテノール、シリル・オヴィティとフランスのソプラノ、イングリッド・ペリューシュ をここでも起用、二人は「ファエトン」でも歌っており、ルセから絶大な信頼が寄せられていることが分かります。オリアーヌのユディト・ファン・ワンロア イはオランダのソプラノ。オランダやベルギーで、バロックからモーツァルトあたりを中心に活躍しています。魔法使いアルカラウスのエドウィン・クロスリー =メルセルはフランスのまだ若いバリトンですが、広いレパートリーで既にヨーロッパ各地で活躍しています。フロレスタンのベノワ・アルヌは「ファエトン」 (AP-061)でも起用されていました。 晩期のリュリの魅力はまた格別なもの、それをたっぷり堪能できる新録音です。 (Ki)
AP-095
ストラヴィンスキー(ドゥシュキン編):ディヴェルティメント
ストラヴィンスキー:イタリア組曲
シマノフスキ:神話Op.30
 パガニーニの3つのカプリスOp.40
ソレンヌ・パイダシ(Vn)、
フレデリック・ヴァイセ=クニッテル(P)

録音:2014年7月18-20日/サン・ピエール教会(パリ)
ソレンヌ・パイダシはフランスの若手ヴァイオリニスト。2010年のロン=ティボー国際コンクールで成田達輝を抑え優勝した実力者。ニース、ジュネー ヴの音楽院で学んだ後、アメリカのカーティス音楽学校でジョゼフ・シルヴァースタインに師事しました。冴えた演奏のみならず、CDブックレット解説 に知的な名文を書き下ろす才女でもあります。
これまで数枚をリリースしていますが、アパルテ・レーベル第1弾はストラヴィンスキーとシマノフスキ作品集。作曲家はスラヴ系ながら、ストラヴィ ンスキーの「イタリア組曲」はペルゴレージの音楽に基づくバレエ「プルチネッラ」の編曲、シマノフスキの「パガニーニの3つのカプリス」もイタリア のパガニーニの名作に基づき、「神話」はギリシャ神話を題材としているため南欧的雰囲気が漂います。
ストラヴィンスキーの「ディヴェルティメント」はチャイコフスキーの音楽に基づくバレエ「妖精の口づけ」をドゥシュキンが編曲したもので、チャイコ フスキーの旋律美をたっぷり楽しめます。シマノフスキの「パガニーニの3つのカプリス」はパガニーニの「無伴奏ヴァイオリンのためのカプリス」第 20、21、24番に基づきますが、シマノフスキの付けたピアノ・パートは非常に凝ったもののうえ、音楽にも手を加えているため印象がかなり異なり興 味津々です。
パイダシは透明で鋭い音色がシマノフスキにぴったり。ピアノのヴァイセ=クニッテルはポーランド系フランス人で、Integraleレーベルからシマノフス キのピアノ曲集をリリースしていました。ここでも「神話」のピアノ・パートが絶品。ギリシャ神話の倒錯した愛を妄想するシマノフスキの心情をあます ところなく描いています。 (Ki)
AP-096
メイド・イン・フランス
サン=サーンス:クラリネット・ソナタOp.167
ショーソン:アンダンテとアレグロ
ドビュッシー:狂詩曲第1番
プーランク:クラリネット・ソナタOp.184
フランセ:主題と変奏曲
マスネ:タイスの瞑想曲
ピエール・ジェニソン(Cl)、
ダヴィド・ビスミュート(P)

録音:2013 年 7 月 15-17 日/ヴァンセンヌ公会堂
20世紀のフランス作曲家によるクラリネット作品集。マスネ以外はオリジナルで、フランスならではの洒脱でエレガントな魅力にあふれていますが、サ ン=サーンスやプーランクは最晩年の枯淡の境地を示しています。ショーソンとフランセ作品も貴重。
ピエール・ジェニソンは1966年生まれ。マルセイユ音楽院で学び、2014年に東京で行われたジャック・ランスロ国際クラリネットコンクール優勝の逸材。 ブルターニュ管弦楽団の首席奏者も務めています。ピアノのダヴィド・ビスミュートは1975年コートダジュール生まれ。ニース音楽院でカトリーヌ・コラー ルに学び、さらにパリ音楽院でガブリエル・タッキーノとブリジット・エンゲラーに師事。マリア・ジョアン・ピレシュに認められ、現在ポルトガルに住み、 彼女の助手を務めています。 (Ki)
AP-097(2CD)
失われたポリフォニー〜フランスのフォブルドン、16 〜 19 世紀
[CD1]16世紀〜17世紀のポリフォニー音楽
1. Ave consurgens aurora (versus)
2. Lumen ad revelationem (antienne) & Nunc dimittis (cantique de Simeon)
3. Credo in unum Deum
4. Mater regis angelorum (versus)
5. Nunc dimittis / Ayn apolis / Magnum nomen Domini (cantique de Simeon)
6. Litaniae B. Mariae Virginis (Litanies)
7. Miserere (詩篇50)
8. Creator omnium (versus)
9. クローダン・ド・セルミジ(1490-1562) Magnificat(第6旋法)
10. Laudate pueri (詩篇112)
11. ジャン・ド・ブルノンヴィル(1585-1632):Ave regina c?lorum (antienne)
12. In exitu Israel (詩篇113)
13. Laudate Dominum du 3e ton (詩篇116)
14. シャルパンティエ(1643-1704):深き淵より(詩篇129)
[CD2]18〜19世紀のポリフォニー
1. Pange lingua (賛歌)
2. Dixit Dominus (詩篇109)
3. Ave maris stella (賛歌)
4. Alleluia, O filii et filia
5. Ave maris stella (賛歌)
6. Kyrie de la Messe des morts
7. Dies ira (セクエンツィア)
8. Omne quod dat mihi (antienne) & Magnificat(第7旋法)
9. フランソワ=ルイ・ペルヌ(1772-1832):Kyrie de la messe des solennels mineurs
10. アヴェ・ヴェルム・コルプス(セクエンツィア)
11. Ut queant laxis (賛歌)
12. Inviolata (セクエンツィア)
13. アロイス・クンク(1832-1895) Adoremus in aternum (antienne)
アンサンブル・ジル・バンショワ
ドミニク・ヴェラール(指)
トゥールーズ聖歌隊

録音:2012年4月
中世から19世紀にかけて、ヨーロッパでは多彩な多声音楽が存在していました。それらは何声から成るか、即興かどうか、さらには記譜法など実に様々 なタイプの音楽が存在していました。そんな中、ヨーロッパの教会の歴史の中でもっとも長く存在していたのがフォブルドン。フォブルドンとは、3声部か ら成る曲を作曲する際、上声部(原則として聖歌の旋律にもとづく)と下声部(テノール)だけが記譜され、中間声部は上声部の完全4度下を演奏する もので、1960年代の第2バチカン公会議で決定された、ミサの中でラテン語を使用しないという決定が為されるまで、このフォブルドンで音楽は演奏さ れていました。このフォブルドンを研究しているドミニク・ヴェラール率いるアンサンブル・ジル・バンショワが、何千もの楽譜の中から選りすぐった作品 をおさめたのがこの2枚組。ヨーロッパ中の教会で長きにわたって歌い継がれてきた多声の聖歌が鮮やかによみがえりました。 (Ki)
AP-098
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 op.15
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.19
ルイ・シュヴィッツゲーベル=ワン(P)
ティエリー・フィッシャー(指)LPO

録音:2014年6月30、7月1日
ガイヤールと共演したブラームスの室内楽作品集(AP 053)、2013年に録音したソロCD (AP067)でも超絶技巧を効かせた中国の俊英、ルイ・シュ ヴィッツゲーベル=ワンの新譜。名匠フィッシャーの非 常にくっきりとした音楽作りのオーケストラに乗って、シュヴィッツゲーベルのピアノも非常にくっきりと明度の高い音色。気持ちのよい勢いと、どっしり とした構成感が心地よい音楽が展開されています。 (Ki)

AP-100
ルクス・エテルナ〜バッハの幻影
バッハ(ケンプ編):シチリアーノ〜フルート・ソナタ第2番BWV1031より
同(ジロティ編):アリア〜管弦楽組曲第3番BWV1068より
同(ブゾーニ編):シャコンヌBWV1004
 コラール前奏曲〜来たれ,創り主にして聖霊なる神よBWV667
 目覚めよと呼ぶ声ありBWV645
 いざ来たれ、異教徒の救い主よBWV659
 今ぞ喜べ、愛するキリスト者よBWV734
 主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶBWV639
 主なる神よ、いざ天の扉を開きたまえBWV617
 アダムの罪によりすべては失われぬBWV637
 アダムの罪によりすべては失われぬBWV705
 汝のうちに喜びありBWV615
 われらが救い主イエス・キリストBWV665
ティエリー・エスケシュ:3つのバロック・エチュード
 二重の遊び
ベアトリス・ベリュ(P)【ベーゼンドルファー・コンサートグランド】

録音:2014年7月24-26日/フラジェ(ベルギー)
優のように美しい容姿のスイスのピアニスト、ベアトリス・ベリュ。これまでフーガ・リベラ・レーベル等から数枚のアルバムをリリースしていましたが、 アパルテ・レーベルに初登場。1985年ローザンヌ生まれ。ガリーナ・イヴァンツォヴァ、ブリジット・エンゲラー、ジョン・オコーナーに師事し、クレー メルやパールマンに認められてアンサンブルに参加するなど活躍しています。
当アルバムはバッハ作品をピアノ用に編曲したものを中心に構成。特に嬉しいのはブゾーニが編曲したコラール前奏曲が10曲すべて収められていること。 ブゾーニの真摯な編曲は聴感以上にひどく難しいものですが、ベリュは余裕の技巧に快適なテンポで聴き惚れさせられます。ことにタルコフスキーが「惑 星ソラリス」で使用した曲「主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶBWV639」に基づく編曲は涙なしには聴けない深さに満ちています。またジロティ編曲の 「G線上のアリア」の歌いまわし、ブゾーニ編曲の「シャコンヌ」の技巧と集中力いずれも驚き。ベーゼンドルファー・コンサートグランドが、「銀のタッチ」 と称される彼女の響きをあますところなく発揮、ブゾーニやケンプがピアノでバッハを聴かせた意味を納得させてくれます。 フィル・アップは、以前ル・ゲと来日公演を行ったオルガニスト兼作曲家ティエリー・エスケシュのピアノ曲。バッハが現代に再現されます。 (Ki)

AP-101
シューベルト:即興曲D.899 (Op.90)
即興曲D.935 (Op.142)
リタニー D.343(リスト編)
フランソワ・シャプラン(P)

録音:2014年7月23 - 26日/サン・ピエール教会(パリ)
フランソワ・シャプランはパリ音楽院でヤンコフ、ロバン、ペヌティエに師事。ショパンやドビュッシーのディスクをリリースし、来日公演も行っているの で日本にもファンの多い個性派です。彼の演奏はまず何よりピアノの音色の美しさ、特殊さが特徴。透明で幻のようにキラキラした不可思議な世界に魅了 されます。このタッチで弾かれるシューベルトの即興曲はまさに理想の響き。清潔な歌い回しも独特で、要注目の個性派と申せましょう。 (Ki)

AP-102
世紀末
フランク:ヴァイオリン・ソナタ.イ長調
ショーソン:ヴァイオリン,、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲
 「愛と海の歌」〜間奏曲
レイチェル・コリー・ダルバ(Vn)、
クリスチャン・シャモレル (P)、
シカゴ・スペクトラム Q

録音:2014年5月30日- 6月1日/ルール・ブルー(ラ・ショー=ド=フォン)
2012年に初来日公演を行い話題となったスイスの女流ヴァイオリニスト、レイチェル・コリー・ダルバ。かつてワーナーからイザイの無伴奏ヴァイオリン・ ソナタ集をはじめ3枚のアルバムをリリースしていましたが、今回アパルテ・レーベルに初登場。「世紀末」と銘打ち、フランクとその弟子ショーソンの名 作に挑戦していますが、どちらも彼女が敬愛してやまないイザイのために書かれたもの。さらにフランクのソナタはプルーストの「失われし時を求めて」に 登場する架空の「ヴァントゥイユのソナタ」として解釈しているのも興味津々。ダルバ本人書き下ろしの解説も読みごたえ満点です。
赤く染めた長髪と真っ赤なルージュ、シースルー衣裳に皮ジャンを羽織った姿はロック歌手のようなカッコ良さ。独特のフレージングで両作品を解釈し、 ショーソンの痛切なまでの表現が感動的です。ダルバの好パートナー、ピアノのクリスチャン・シャモレルも輝かしい技巧を披露しています。 (Ki)
AP-103
ジョルジュ・ドルリュー:トランペット小協奏曲
カロル・ベッファ:トランペットと弦楽のための協奏曲
ジョリヴェ:トランペット,ピアノ,弦楽のためのコンチェルティーノ
ジャン=バティスト・ロバン:魂の歌
マルタン・マタロン:トラム]U
ロマン・ルルー(Tp)
ロベルト・フォレス・ベレス(指)
オーヴェルニュO

録音:2014年5月2 -6日オーヴェルニュ管弦楽団施設(クレルモン=フェラン)
人気のトランペット奏者ロマン・ルルーの最新盤。今回は協奏曲集ですが、思わず目を疑いたくなる名前が並んでいます。まずジョルジュ・ドルリュー (1925-1992)。言わずと知れたトリュフォーの映画音楽作曲家。「突然炎のごとく」「恋のエチュード」「隣の女」のほか、アラン・レネの「二十四時間の情事」 やベルトリッチの「暗殺の森U」などの音楽も担当しています。ドルリューはパリ音楽院でビュセールとミヨーに学び、トランペット小協奏曲は初期にあた る1951年の作。かなり技巧的な作品で、どこかショスタコーヴィチ風。ドルリューの知られざる一面を披露してくれます。 ポーランド系フランス人のカロル・ベッファ(1973-)は、昨年諏訪内晶子がパーヴォ・ヤルヴィと委嘱協奏曲を演奏したことで記憶される若手。彼も映 画音楽で知られます。
オルガニストとして知られるジャン=バティスト・ロバン(1976-)の「魂の歌」はルルーのために書かれた作品。オルガン的な響きが興味津々。 いずれの作品もルルーは抜群の巧さ。若々しい音楽性ともに輝くような美しさです。 (Ki)

AP-104(2CD)
Alvorada
[CD1]
ファリャ:七つのスペイン民謡より
1. 「ホタ」 2.「子守歌」
3. グラナドス:ゴイェスカスより「間奏曲」
4. ファン・カルロス・コビアン(1896-1953)&エンリケ・ドミンゴ・カディマーコ(1900-1999):Nieblas del riachuelo
5. カルロス・カシャーサ(1902-1999)&カルトーラ(1908-1980):Alvorada
6. モイセス・シモンズ(1889-1945):El Manisero
7. イソリーナ・カリージョ(1907-1996):Dos Gardenias
8. ホセ・ダメス(1907-1994)&オラシオ・バステッラ(1914-1957):ナーダ
9. エグベルト・ジスモンチ(b.1947)&ジェラルド・カルネイロ(b.1952):水とワイン
ピアソラ:10. 鮫 11. オブリビオン 12-14.グラン・タンゴ
15. ホアン・カルロス・コビアン&エンリケ・ドミンゴ・カディマーコ:ノスタルジアス
[CD2]
1. フリアン・プラサ(1928-2003):パジャドーラ
2. フェリクス・リペスケル(1913-1970):ロマンティカ
3. アルフレード・ゴッビ(1912-1965):A Orlando Goni
4. トッキーニョ(b.1946)&ヴィニシウス・ヂ・モライス(1913-1980):イタポアンの午後
5. トム・ジョビン(1927-1994):波
6. エイトル・ヴィラ=ロボス(1887-1959):黒鳥の歌
7. エイトル・ヴィラ=ロボス&ルース・ヴァラダレス・コレア(b.1938):ブラジル風バッハ第5番 「カンティレーナ」
8. El canto dels ocells
9. ガスパール・カサド(1897-1966):無伴奏チェロ組曲
チェロ/オフェリー・ガイヤール(1737年フランチェスコ・ゴフリラー製)
声/サビーヌ・ドゥヴィエイル[CD2-7]、タッキーニョ[CD1-5, CD2-4]、サンドラ・ルモリーノ[CD1-15]
ヴァイオリン/シリル・ギャラ[CD1-4, CD2-3]
バンドネオン/ホアンホ・モサリーニ[CD1-4,9,10,11,12,13,14/ CD2-1,2,3]
コントラバス/ロマン・ルキュイエ[CD1-5,6,7,10,11,12,13,14/ CD2-1,2,4,5]
ギター/ルイス・デ・アキーノ[CD1-5, CD2-5]、ルディ・フローレス[CD1-15/ CD2-1,2]、エマニュエル・ロスフェルダー[CD1-1,2,3]
ハープ/サンドリーヌ・シャトロン[CD2-6]
トランペット/ニコラ・ゲネス[CD1-6,7]
トロンボーン/ファビアン・シプリエン[CD1-5]
打楽器/ダヴィド・チュペテ[CD1-1,2,3]、フロラン・ジョデレ[CD1-6,7]、ルーベンス・セルソ・ロペス[CD1-5, CD2-5]、
クリスティアン・パオリ[CD1-5,6,7/ CD2-5]
ピアノ/ゲラルド・ディ・ジュスト[CD1-5,6,7/ CD2-5]、ガブリエル・シヴァク[CD1-9]、フェルナンド・マグナ[CD1-8,10,11/ CD2-7]
チェロ/シマオ・アルコフォラード・バレイラ、アナ・カタリーナ・ブラガ、アンヌ=シャルロッテ・デュパ、
クレメンス・イッサーテル、エステル・ルフェーブル、ヒューゴ・パイヴァ、ロール・ツァウグ[CD2-7]

録音:2014年9月
オフェリー・ガイヤールの最新盤は、ファリャやグラナドスによる、民謡色濃厚な作品から、ヴィラ=ロボスやピアソラなど、南米の作品までを網羅し た2枚組。どんな作品でも、ガイヤールの音色のエレガントさ、スタイリッシュさ、そしてあたたかさはぶれることなく存在していて、非常に楽しい内容に 仕上がっています。カサド作品も、ともするとドライになりやすいものですが、ガイヤールは切れ味とやわらかさ、見事なバランス感覚で聴かせます。ボサ ノヴァの神様、トッキーニョも参加しているという超豪華なゲスト演奏家の顔ぶれにも注目です。
オフェリー・ガイヤールは、先にリリースされたC.P.E.バッハの協奏曲集(AP.080)が2014年のディアパソン・ドール・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、 ますます充実をみせているチェリスト。1998年ライプツィヒ国際バッハ・コンクール第3位、また、自ら創設したアンサンブル・アマリリスを率いて国際 コンクールで優勝しており、モダンからバロックまで、幅広く活躍しています。フルニエ、トルトゥリエら、フランス・チェロ楽派の正当な継承者ともいえ る存在です。目を閉じてCDを聴いているとまるで自分一人のために弾いてくれているような気分になる親密な空気感は、他ではなかなか味わえない彼女 ならではの魅力といえるのではないでしょうか。そんなガイヤールの魅力は、この様々な編成による演奏のディスクでも遺憾なく発揮されています。 (Ki)
AP-105
ジョルジュ・オンスロー(1784-1853):弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲 ハ短調 op.8-1
弦楽四重奏曲 変ロ長調 op.10-3
弦楽四重奏曲 イ長調 op.8-3
ルッジェーリSQ〔ジローヌ・ゴーベール=ジャック(Vn)、シャルロット・グラタール(Vn)、デルフィーヌ・グランベール(Vla)、エマニュエル・ジャック(Vc)〕

録音:2015年1月
「レ・タラン・リリク」や「アマリリス」といった名門の中核で活躍する名手たちが2007年に結成した室内楽アンサンブル、「ルッジェーリ四重奏団」 によるジョルジュ・オンスローの弦楽四重奏曲集第2弾。既にリリースされているオンスロー:弦楽四重奏曲集(AGO 006)のいわば続編にあたります。 オンスローは1784年、クレルモン=フェランで生まれ、同地で亡くなりました。音楽院で学ぶこともなく、作曲した3つのオペラもあたたかい評価を 得られず、いわばメインストリームからは外れた存在だった彼は、「才能あるアマチュア」などと称され、長い間忘れ去られた存在でした。現在急速に評 価が高まっています。オンスローの弦楽四重奏曲12曲は1814年に完成され、どれも流麗さとエレガンスに満ちています。ルッジェーリ弦楽四重奏団の メンバーによる巧みなアーテキュレーションや強弱の表情づけにより、オンスローの世界が生き生きと輝いています。 (Ki)
AP-106
カリーヌ・デエ
マスネ:悲歌
フォーレ:夢のあとに
グノー:夕べ
サン=サーンス:白鳥
 夕暮れのヴァイオリン
ショーソン:終わりなき歌
フォーレ:ロマンス(チェロのための)
グノー:去りし人
マスネ:タイスの瞑想曲
ゴダール:子守歌
フォーレ:子守歌(ヴァイオリン)
サン=サーンス:アレグロ・アッパッショナート
フォーレ:アンダンテ(ヴァイオリン)
ベルリオーズ:囚われの女 op.12
カリーヌ・デエ(Ms)
アンサンブル・コントラスト〔アルノー・トロット(Vn)、アントワーヌ・ピエルロ(Vc)、ヨハン・ファルジョ(P)〕

録音:2014年3月、12月
フランスの歌曲集を、ヴァイオリンやチェロを加えたかたちにアレンジして演奏したオシャレな1 枚。フランスの魅惑のメゾ・ソプラノ、カリーヌ・デエ。 オペラ・シーンでもフランス内外の劇場でひっぱりだこの彼女ですが、デセイやプティボンのディスクでも共演しているなど、その活躍の場は実に幅広いも のとなっています。デエのしっとりと美しい声を堪能できます。 (Ki)
AP-107
ピアノ・アンコールズ
ガーシュウィン:私の彼氏
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番
シベリウス:悲しきワルツ
ワーグナー:侯爵夫人のアルバムに
ファリャ:火祭りの踊り
カバレフスキー:ロシア民謡による舞曲風変奏曲
(やさしい変奏曲op.51より第2番)
C.P.E.バッハ:ソナタ.H.245(カンタービレ)
アルベニス:タンゴ
グリーグ:春に寄す(抒情小品集第3集より第6曲)
グノー:マリオネットの葬送行進曲
ドビュッシー:月の光
スクリャービン:練習曲 op.2-1
プッチーニ:アルバムの一葉
シューベルト:楽興の時 op.94-3
チャイコフスキー:感傷的なワルツ
ショパン:ノクターン op.9-2
プロコフィエフ:騎士たちのおどり
バッハ:プレリュード BWV 999
モーツァルト:バターつきパン
シューマン:詩人は語る(子供の情景終曲)
サティ:ジムノペディ第1番
トリスタン・プァッフ(P)

録音:2015年1月
演奏会で、本編プログラムを堪能した後、アンコールを聴くのはまた一段と楽しいもの。フランスのピアニスト、トリスタン・プァッフが 、自 ら が よくア ン コ ー ルとして演奏する愛奏曲を集めた 1 枚をリリース。リラックスして楽しみたい 1 枚です。 (Ki)
AP-108
カロル・ベッファ:作品集 Into the dark
ヴィオラと弦楽オーケストラのための協奏曲
ハープと弦楽オーケストラのための協奏曲
≪ダーク≫〜ピアノと弦楽オーケストラのための
≪薄暗い夜≫〜声と弦楽オーケストラのための
≪迷路≫〜弦楽オーケストラ(そしてハープ)のための
≪虹≫〜ピアノと弦楽オーケストラのための
アンサンブル・コントラスト〔アルノー・トロット(Vn)、アントワーヌ・ピエルロ(Vc)、ヨハン・ファジョ(指)〕
カロル・ベッファ(P)
カリーヌ・デエ(Ms)
アルノー・トレット(Vn、Va)
エマニュエル・セイソン(Hp)

録音:2013年2月
フランスの作曲家カロル・ベッファ(1973年生まれ)の作品集。非常に繊細な響きが魅力で、静かな映画音楽のような風合いもあわせもつ作品です。 フランスの魅惑のメゾ、デエやアンサンブル・コントラスト、さらにnaiveからのリリースも注目されている若手ハープ奏者エマニュエル・セイソンらという 豪華布陣による演奏です。ベッファは幼い頃は子役俳優として活躍、15ほどの映画への出演履歴を持ちます。そのかたわら音楽をはじめ、ケンブリッジ では哲学を学ぶなど、幅広い人物。ピアニスト、即興家、そして作曲家として活躍しています。トゥールーズ=キャピトル国立管弦楽団では2006-09年 コンポーザー・イン・レジデンスを務め、その間に書いたヴァイオリン協奏曲をルノー・カプソンが、そしてピアノ協奏曲をベレゾフスキーが初演していま す。2014年開催の国際音楽祭NIPPONでは諏訪内晶子がその作品を初演するなど、注目度も高まっている作曲家です。 (Ki)
AP-109(3CD)
ラモー:歌劇「ツァイス」(1748)(英雄的パストラーレ) レ・タラン・リリク
指揮&クラヴサン:クリストフ・ルセ
ツァイス:ジュリアン・プレガルディエン
ツェリディー:サンドリーヌ・ピオー
オロマゼス:エムリー・ルフェーヴル
サンドール:ブノワ・アルヌー
空気の精、愛の巫女:アメル・ブライム=ジェルール
アムール:ハスナ・ベンナニ
空気の精:ザカリー・ワイルダー
ナミュル室内Cho

録音:2014年7月、11月
鍵盤のソロに指揮に、ますます充実の活動をみせるクリストフ・ルセ。待望の新譜はラモーが非常に充実していた頃に書かれたオペラ「ツァイス」、指 揮とチェンバロを担当しての登場です。「ツァイス」を書いた頃、ラモーは5年の間に10以上のオペラを生み出しており、非常に充実していました。初演 は1748年2月29日(パリ)、羊飼いの話であることもあり「パストラーレ」という記述がありますが、実際にはバレエつきのオペラ。台本を手がけた のはルイ・ド・カユザック(1706-1759)、『ゾロアストル』や『レ・ボレアド』の台本を手がけた人物で、ラモーは信頼を寄せていました。聴衆の反応 は物語自体については厳しいものでしたが、喜びに満ちた音楽、そして充実のバレエなどは大絶賛され、このオペラは1761年に再演され、ラモーの死 後の上演回数は100回をくだらないものでした。 このオペラで特筆すべきはその序曲。カオスの中から四大元素(火・空気(風)・水・土)が作り出されるようすが見事に音楽化されています。ほか、表 情豊かなアリア部分、典雅なバレエ部分など、もりだくさんの音楽で非常に楽しめる内容です。管弦楽が織りなす愉悦の響きが素晴らしいのはもちろん、 嵐の場面での様々な効果音も楽しく、ルセのチェンバロの効果も全体を通して抜群に光っています。歌唱陣も、若手ながら活躍めざましいジュリアン・プ レガルディエン、そして吉田秀和氏も絶賛し、日本でもファンの多いピオーなど、豪華な顔ぶれ。ラモー充実期のオペラにうれしい新録音が誕生しました。 =あらすじ= ツァイスは妖精(不死身)でありながら、羊飼いの娘ツェリディーに恋をし、自ら羊飼いに扮して彼女の愛を勝ち取る。結ばれた二人がキューピッドを讃 える祭りをしていると、キューピッド自身が現れ、二人の愛が真実のものかどうかを試すという。サンドールが現れ、ツェリディーに、自分の王国を分け与 えよう、あるいはもっと美しくしよう、などとあの手この手で誘惑するが、ツェリディーはなびかない。最後にツァイスが自らの正体をツェリディーに明か すとツェリディーは身を引こうとする。ツァイスは自分の永遠の命をなげうって、ツェリディーと一緒になろうとする。その真実の愛にうたれた神は、ツァイ スとツェリディーの二人に永遠の命を与え、二人はツァイスの宮殿で再び結ばれる。愛を讃える大団円でオペラは幕となる。 (Ki)

AP-110(2CD)
エドゥアール・ラロ:歌曲集
神の影/砂漠への別れ
6つの通俗的な歌/ル・ノーヴィス
6つの歌
アルフレッド・オ・ミュッセの詩による3 つの歌
オバド/3つの歌/5つの歌
ブルゴーニュの歌/マリン
コマドリ
タシス・タシス・クリストヤニス(Br)
ジェフ・タシス・クリストヤニス(P)
ヨハネス・グロッソ(Ob)

録音:2015年1月12-14日・3月27-29日
19世紀フランスのスペイン系の作曲家、ラロ。異国情緒に富む音使いが華やかな「スペイン交響曲」の作曲者として知られるラロの歌曲が収められた CDです。彼が生涯にわたって書いた歌曲の世界に、ラロの詩情がうかがえます。その多くはアルト歌手であった彼の妻の声域に合わせて書かれていますが、 この CD ではバリトンで歌われています。 市民革命や普仏戦争など激動の時代の中で、社会の矛盾をあぶりだすような詩につけられた曲(「老放浪者」「貧しい女」)や、それらと打って変わった穏 やかなで愛らしいもの(「もし私が小鳥だったら」) そしてオーボエと歌とピアノのトリオで奏でられる、のどかで物寂しい「ブルゴーニュの歌」など、その表情の幅は様々。フランス歌曲の中ではドビュッシー やフォーレの影に隠れがちなラロの歌曲の世界が、表情に富んだクリストヤニスのバリトンと、華があるコーエンのピアノで繰り広げられます。 (Ki)

AP-111
ドビュッシー:ピアノ作品集
子供の領分、映像 第2集、
前奏曲集 第2集
ミシェル・ダルベルト(P)

使用楽器:ファツィオリ、グランド・ピアノF278
録音:2015年5月30日イタリア、マントヴァ、テアトロ・ビビエーナ
※日本語解説・帯付
フランスの名ピアニスト、ミシェル・ダルベルトがAPARTEレーベルに登場。磨きぬかれた音色で多彩な世界を描き出し、世界中の聴衆を魅了してい ます。日本では、NHK「スーパー・ピアノレッスン」で講師を務め多くの愛好家に知られており、昨年2014年には来日30周年の節目を迎え日本の聴 衆にも絶大な人気を誇っております。また世界屈指のシューベルト弾きであり、シューベルトのピアノ作品全曲録音も高く評価されています。近年は、あ えて避けてきたフランス音楽のレパートリーにも挑戦し新境地をひらいています。ダルベルトは、アルフレッド・コルトーのもとで学んだヴラド・ペルルミュ テールに師事し、洒脱な感性に加え、深い知性をフランスものでも発揮しています。 本アルバムは、1997年RCAに録音した「ドビュッシー:前奏曲集第1巻、映像第1集」に続く、ドビュッシーのピアノ作品集。徹底的に吟味された音色、 しかし音色だけにとらわれる事なく、一曲ごとの個性を見事に描き分け、音色の変化はもちろんのこと、テンポ、絶妙な間合いとフレージング、曲の構成、 すべてが完璧にコントロールされています。そして録音に使われたのは、イタリアの銘器ファツィオリ。最近はコンサートでも演奏し、ダルベルト本人も大 変気に入っている楽器です。ファツィオリは音色が多彩で、深みと透明感のある音で多くのピアニストを魅了しています。ダルベルトが隅々まで吟味した音 色を、最良のかたちで収録することができています。 (Ki)

AP-112
サン=サーンス:ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲第2番ト短調Op.22
ピアノ協奏曲第5番「エジプト風」Op.103*
ルイ・シュヴィッツゲーベル=ワン(P)
BBC響
ファビアン・ガベル(指)
マーティン・ブラビンズ(指)*

録音:2014年2月18日(ライヴ)、2015年4月7日*
ジュネーヴ国際音楽コンクール第2位(1位なし)、ヤング・コンサート・アーティスト国際オーディション第1位の若手気鋭のピアニスト、ルイ・シュ ヴィッツゲーベルによるサン=サーンスのピアノ協奏曲集。2番ト短調はライブ録音です。オルガニストでもあったサン=サーンスの、オルガン音楽への思 いも垣間見ることができるこれらピアノ協奏曲を、時に軽く輝くような、そして時にどっしりと骨太なルイ・シュヴィッツゲーベルの音色でたっぷり堪能で きる一枚です。 (Ki)
AP-113
ハープ協奏曲集
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲(ハープ版)
カステルヌオーヴォ=テデスコ:小協奏曲
ドビュッシー:神聖な舞曲と世俗的な舞曲
トゥリーナ:主題と変奏
吉野直子(Hp)
ロベルト・フォレス・ヴェセス(指)
オーヴェルニュCO

録音:2015年6月/クレルモン=フェラン(フランス)
日本語解説・帯付仕様
世界的ハープ奏者、吉野直子の待望の新譜が登場します。ハープの名協奏曲を集めた注目プログラムです。 ソロでの素晴らしさはもちろん、クレーメル、パユ・・・様々な世界的アーティストと共演しても、一寸の隙もないアンサンブルで絶大な信頼を得ている吉野が、 ヴェセス指揮オーヴェルニュ室内オーケストラには「赤い糸で結ばれたような出会いは、今まで経験したことのない本当に特別なもの」を感じたというほど、 オーケストラとの素晴らしいアンサンブルにも注目です。アランフェス協奏曲の有名な第2楽章などは曲の世界に深く引きずり込まれるようです。もともと ギター曲ではありますが、ハープのために書かれたのではと思うほど。他の作品でも管弦楽の繊細なアンサンブルと吉野のハープの絶妙なバランスと絡み 合いは見事。吉野直子の世界がますます深まっていることに感じ入るとともに、スペイン出身の俊英指揮者ヴェセスの今後にも大いに期待できる新譜の登 場となりました。 (Ki)

AP-114
「インスピレーションズ」
ジョゼフ・コズマ:枯葉
ディニク:ホラ・スタッカート
ピアソラ:フーガと神秘
モリコーネ:シネマ・パラディーゾ
フォーレ:夢のあとで
ビゼー(Doutrelant編):カルメン幻想曲
アーン:素敵な時
ダカン:かっこう
ジョビン:三月の雨
 想いあふれて
ヴィンセント・ペイラニ:ランダム・オブセッション
バッハ:G線上のアリア
サラサーテ:サパテアード
クルト・ヴァイル:ユーカリ
ルイス・ボンファ:カーニバルの朝
ロマン・ルルー(Tp)
アンサンブル・コンヴェルジェンス(弦楽五重奏)

録音:2015年4月29日〜5月2日/フランス、リール、ヌーヴォーシエクル・ホール
洒落たアレンジの弦楽伴奏を背景に、あらゆるスタイルの楽曲を華麗に吹きこなします。まばゆく煌めく超絶技巧、しっとりと柔らかなロングトーン。「ホ ラ・スタッカート」のスピード感に痺れ、「シネマ・パラディーゾ」や「G線上のアリア」の美しさに涙。色とりどりの魅力を放つアルバムです。
ロマン・ルルーは1983年生まれのトランペット奏者。15歳でパリ国立音楽院に入学、卒業後カールスルーエ音楽大学でラインホルト・フリードリヒ に師事しました。リヨン国際室内楽コンクール3位。2009年にはフランス最大の音楽賞「ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジーク」クラシック音楽部門新 人賞を受賞しています。 (Ki)
AP-115
ベルノルド&セイソン〜モーツァルト
モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K299【カデンツァ:マリウス・フロトホイス】
フルート協奏曲 ト長調 K313【カデンツァ:マクサンス・ラルー(第1楽章)、フィリップ・ベルノルド(第2楽章)、ジャン=ピエール・ランパル(第3楽章)】
アンダンテ ハ長調 K315(285e)【カデンツァ:フィリップ・ベルノルド】
フィリップ・ベルノルド(Fl&指)
エマニュエル・セイソン(Hp)
パリ室内O(オルケストル・ド・シャンブル・ド・パリ)

録音:2015年7月7,10日
フランスのフルートの名手、フィリップ・ベルノルドによるモーツァルトの協奏曲集の登場。フルートとハープの協奏曲では、同じくフランスの若手ハー プ奏者で、現在はメトロポリタン歌劇場で首席ハープ奏者を務めるエマニュエル・セイソンが参加しています。 ベルノルドはもともとはリヨン国立歌劇場のフルート奏者としてキャリアをスタートさせました。モーツァルトのフルート協奏曲はオペラ・アリアを思わせ るような部分もあり、ベルノルドのヴィルトゥオジティと音楽性が遺憾なく発揮されています。ハープのセイソンのヴィルトゥオジティが、名曲に花を添えて います。カデンツァもベルノルド自身によるものも収録されており、こちらも注目です。 ベルノルドは来日も多く、日本でもマスタークラスなどでもおなじみのフルートの名手ですが、指揮に関しても、シャルル・ミュンシュ(および兄のフリッ ツ・ミュンシュ(ミュンヒ))に師事したルネ・マターに師事しています。1994年に「Les Virtuoses de l’ Opera de Lyon(リヨン・オペラのヴィルトゥ オーゾたち)」を結成、その指揮者としても活動を開始し、指揮者としてもヨーロッパの様々なオーケストラ、さらにアンサンブル金沢などと共演、近年指 揮者としての活動にも力が入っています。 (Ki)
AP-116
エリック・サティ:ピアノ曲集
3つのジムノぺディ、
冷たい小品(3つの逃げ出させる歌、3つのゆがんだ踊り)、
12の短いコラール、
最後からの2番目の思想、夜想曲、
7つのグノシエンヌ、官僚的なソナティナ
ブルーノ・フォンテーヌ(P)
使用楽器:Piano CFX YAMAHA No.6315200

録音:2015年6月17-18日/studio 4’33(イヴリー=シュル=セーヌ、フランス)
クラシック、ジャズ、そしてアレンジなどマルチな才能を発揮しているピアニスト、ブルーノ・フォンテーヌによるエリック・サティのピアノ作品集。サティは、 生誕150年/没後90年とアニバーサリー・イヤーが続き、展覧会や録音が次々とリリースされています。自由な発想で独自の音楽観を模索していたサティ。 型にとらわれない、ボーダレスな活動をしているブルーノ・フォンテーヌとは相通ずるものがあります。洗練された感覚を持つブルーノ・フォンテーヌのピ アノが、サティの不可解でユーモアに満ちた世界を見事に表現しています。 (Ki)
AP-117
ファリネッリ〜aportrait/ライヴ・イン・ベルゲン
ブロスキ(1698-1756):私は揺れる船のように(歌劇「アルタセルセ」より)
 忠実な影よ、私も(歌劇「イダスペ」より)
ジャコメッリ(ca.1692-1740):‘すでに終わりをむかえようとしている’、‘不安にさまよう旅人は’(歌劇「シリアのアドリアーノ」より)
ポルポラ(1686-1768):‘おまえの唇は雄弁に語り’、‘幾千もの怒りへのえじき’(歌劇「認められたセミラーミデ」より)
 高貴なジュピターよ(歌劇「ポリフェーモ」より)
ハッセ(1699-1783):歌劇「クレオフィーデ」序曲
レオ(1694-1744):‘なんと非力な’、‘森のいたみ’(歌劇「ウティカのカトーネ」より)
ヘンデル:‘イルカニアの洞穴に’(歌劇「アルチーナ」より)、‘私を泣かせてください’(歌劇「リナルド」より
アン・ハレンベリ(Ms)
レ・タラン・リリク
クリストフ・ルセ(指)

録音:2011年5月26日、ベルゲン国際フェスティヴァル(ライヴ)
歴史上あまりにも有名なカストラート歌手、ファリネッリ(本名:カルロ・ブロスキ)。1994年にはファリネッリを描いた映画「カストラート」も公開され、 大きな話題となったことは、今なお記憶にある方も多いでしょう。あらためて、ファリネッリの超絶歌唱をしのぶべく、ハレンベリがファリネッリのレパート リーを歌ったライヴ録音の登場。ハレンベリはスウェーデン出身のメゾ・ソプラノで、膨大なレパートリーを持ちますが、とりわけバロック・オペラでの活 躍にはめざましいものがある、実力派です。指揮は、映画「カストラート」で音楽を担当したルセという、完璧な布陣。なお、ここに収録されているヘン デルのアリア2曲は、ファリネッリのレパートリーではありませんでしたが、演奏会を盛り上げるために演奏されたということです。 (Ki)
AP-118
C.P.E.バッハ:シンフォニア第3番ハ長調Wq.182/3(H.659)
チェロ協奏曲第2番変ロ長調Wq.171(H.436)
シンフォニア.ホ短調Wq.178(H.653)
ソナタ ニ長調Wq.137(H.559)
ピッコロ・チェロとチェンバロのためのソナタWq.137(H.559)
チェンバロ協奏曲 ニ短調Wq.17(H.420)
オフェリー・ガイヤール(Vc/フランチェスコ・ゴフリラー1737年製、ピッコロVc、指)
フランチェスコ・コルティ(フォルテピアノ/F.ブランシェ1733年製、フランツ・バウムバッハ1780年製)
プルチネッラ・オーケストラ

録音:2015年9月7-10日パリ
気品としなやかさを兼ね備えたフランスの女性チェロ奏者、オフェリー・ガイヤール。2014年に発売されたアルバムに続くC.P.E.バッハのアルバム第 2弾。第1弾は、2014年のディアパソン・ドール・オブ・ザ・イヤーを受賞し、次作に期待が集まっています。 オフェリー・ガイヤールは、1998年ライプツィヒ国際バッハ・コンクール第3位、また自ら創設したアンサンブル・アマリリスを率いて国際コンクール で優勝しており、モダンからバロックまで、幅広く活躍しています。フルニエ、トルトゥリエら、フランス・チェロ楽派の正当な継承者ともいえる存在。
バロックから古典への重要な橋渡し役であったC.P.Eバッハ。チェロ協奏曲第2番では、激しくも美しいガイヤールのチェロ、プルチネッラ・オーケス トラの柔軟なサポート、双方が一体となった多感様式にふさわしいまさに疾風怒濤の演奏を聴かせます。弦楽による6曲のシンフォニアは「ハンブルク交 響曲」と呼ばれ、どの曲も3つの部分に分かれた単一楽章でハイドン、モーツァルトやベートーヴェンの古典派の作曲家へ続く交響曲の前身のような作 品群です。ここに収録された3番のシンフォニアも生き生きとした躍動感あふれる作品で、新しい時代を切り開く勢いが感じられます。プルチネッラ・オー ケストラの溌剌とした演奏も魅力的。チェンバロ協奏曲を弾くのは、バッハ国際コンクール優勝、ブルージュ国際コンクール最高位などの実力をもつイタリ ア出身のフランチェスコ・コルティ。 (Ki)
AP-119
バンドネオンとギターの世界
ベーゲホルツ:エル・プジュジュイ
 デルタと海/プエルトバラス
フアンホ・モサッリーニ:タンゴ・インサイド
 エル・ティグレ
ロドリゲス(モサッリーニ編):ラ・クンパルシータ
バルチ:流れ/ラメント/力の戯れ
ブレーマー:3つの発見
フアン・ホセ・モサッリーニ:大地のミロンガ
ビセンテ・ベーゲホルツ(G)
フアンホ・モサッリーニ(バンドネオン)

録音:2015年9月/聖ピエール教会(パリ)
ルゼンチンのバンドネオン奏者で作曲家のフアンホ・モサッリーニと、チリ出身のギタリスト、ビセンテ・ベーゲホルツによる両国の香りをブレンドし たアルバム。有名な「ラ・クンパルシータ」以外は創作で、南米の風物を描いています。「大地のミロンガ」の作曲者はフアンホ・モサッリーニの実父。 (Ki)
AP-120(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 クリストフ・ルセ(Cemb:ルッカース1624年)

録音:2015年4月20-22日ヴェルサイユ宮殿、王太子の居室
名手ひしめく歴史的鍵盤楽器奏者の中で、その実力と注目度の高さにおいて、筆頭格に挙げられるのが、クリストフ・ルセです。グスタフ・レオンハル トやボブ・ファン・アスペレンら “ 第一世代” の名チェンバリストの薫陶を受け、1983 年にブリュージュ国際コンクールで優勝。1991 年にはアンサン ブル「レ・タラン・リリク」を結成し、埋もれたバロック・オペラの発掘演奏活動にも力を注いでいます。しかし、そんなルセの真骨頂といえば、やはりチェ ンバロ演奏と言えるでしょう。 ★2013年に録音された平均律第2巻に続き、ついに第1巻が発売されます。平均律クラヴィーア曲集の第1 巻はバッハがケーテン宮廷の楽長を務めて いた後期にまとめられました。24 の前奏曲のうち、11 曲の初期稿は長男ヴィルヘルム・フリーデマンのために書いたクラヴィーア小曲集に、また完成の 年には、妻アンナ・マグダレーナのための音楽帖への曲の書き入れも始まっており、この曲集は、バッハ家の教育のための作品を発展させた存在でした。
ルセは、「第2巻は「フーガの技法」のように複雑な和声進行や構造の複雑さを要した高い芸術性を掲げた作品で、第1巻は教育用としての側面が強 いですが、決してトレーニングだけのためではなく、そこに芸術性も兼ね備えた画期的な作品である」としています。さらに「多くのバッハ作品の中でもこ れほど親しまれ、演奏され、深く研究されたものはない」と。その上でルセは今回の録音にあたって、これまでの学術的研究を一旦横に置き、あえて新し い解釈を入れようとはせず、高い集中力で研ぎ澄まされた音を繰り出していき、どの曲も奥行きのある音楽に仕上げ、聴く者に新たな発見を提示します。 楽器は第2巻同様にヴェルサイユ宮殿所蔵のルッカース・オリジナルを使用しています。 (Ki)
AP-121
カリーヌ・デュシェーが歌うロッシーニ
エーレナのアリア「胸の思いは満ち溢れ」(オペラ『湖上の美人』)
デズデーモナのアリア「柳の根元に腰を下ろして」(オペラ『オテッロ』)
デズデーモナのアリア「ああ神様、眠りのうちに」(オペラ『オテッロ』)
嵐の場面(オペラ『チェネレントラ』)
チェネレントラのアリア「苦しみと涙のうちに生まれ」(オペラ『チェネレントラ』)
歌曲「ニッツァ」
セミラーミデのアリア「麗しく美しい光が」(オペラ『セミラーミデ』)
歌曲「見捨てられた魂」
歌曲「ジョヴァンナ・ダルコ」(サルバトール・シアリーノ編曲)
ロジーナによる「嵐」の場面(オペラ『セヴィリアの理髪師』)
ロジーナのアリア「今しがた一つの声が」(オペラ『セヴィリアの理髪師』)
ロジーナのアリア「愛に燃える心に」(オペラ『セヴィリアの理髪師』)
歌曲「スペインのカンツォネッタ」
カリーヌ・デュシェー(Ms)
ラファエル・マーリン(指)
レ・フォース・マジュール・オーケストラ

録音:2015年6月22日-26日、ヴィルファヴァール農場ホール
2015年に録音した、ロッシーニ作品集。歌手は、ロッシーニ作品を歌唱レパートリーとし活躍している、メゾ・ソプラノ、カリーヌ・デュシェー。オー ケストラは、ラファエル・マーリンが創設し、2014年に初のコンサートを開催した、レ・フォース・マジュール・オーケストラ。アルバムは、ロッシーニ の有名オペラ『セヴィリアの理髪師』や『オテッロ』からのアリアと、その他オーケストラのみの場面演奏(嵐の場面)を収録。さらに16分からなるカンター タ『ジョヴァンナ・ダルコ(ジャンヌ・ダルク)』を収録しています。ロッシーニの幅広い作品を知ることができ、新しいオーケストラの演奏も聴くことができる、 素晴らしい一枚です。19世紀イタリア・オペラの重鎮である、ロッシーニの作品を、是非隅々までご堪能ください。 (Ki)
AP-122(3CD)
KKC-5619(3CD)
日本語帯・解説付
税込定価
アントワーヌ・フォルクレ:ヴィオールと通奏低音のための曲集
第4組曲(マレッラ/クレマン/サラバンド「ドーボンヌ」/ブルノンヴィル/サンシ/パッシーの鐘、ラトゥール)
第2組曲(ビロン/マンドリン/デュブリュイル/ルクレール/シャコンヌ「ビュイソン」)
第3組曲(フェラン、ルジャント、トロンシャン、アングラーヴ、デュヴォセル、エノー、シャコンヌ「モランジ、またはプリセ」)
第1組曲(ラボルド/フォルクレ/コタン/ベルモン/ボルテュゲーズ/クープラン)
第5組曲(ラモー/ギニョン/サラバンド「レオン」/ボワソン/モンティニ/シルヴァ/ジュピテル)
酒井淳(ガンバ) 
クリストフ・ルセ(Cemb)
マリオン・マルティノ(ガンバ)

録音:2015年7月、9月、パリ
フランス在住のガンバ奏者、酒井淳とクリストフ・ルセ、マリオン・マルティノによるアントワーヌ・フォルクレのヴィオールと通奏低音のための曲集。 太陽王ルイ14世に認められヴェルサイユの宮廷音楽家となったアントワーヌ・フォルクレ。フォルクレは、17 世紀後半から18 世紀のフランス音楽界 でヴィオラ・ダ・ガンバの名手として高い評価を受け、当時関心が高かったイタリア様式を取り入れた華麗な名人芸で斬新な作品を発表しました。音楽性 とは別に彼の激しい振幅の大きな性格や妻や息子(ジャン=バティスト)への暴力といった事実がフューチャーされ、同時代人であるマラン・マレの優雅 さと対照的に語られることも多く、アンリ・ル・ブランの「ガンバを擁護する」(1740)にある「マレは天使の如く、(父)フォルクレは悪魔の如く奏く」 という名高い言葉もフォルクレの印象を大きく左右しています。酒井淳は、そのようなフォルクレ像にとらわれることない、自身が感じた音楽の感触を頼り に、安定した技巧やクリストフ・ルセの絶妙のサポートはもちろんのこと真摯に作品に向き合った演奏を聴かせてくれます。
日本仕様盤の解説書には、酒井自身が書き下ろした「フォルクレ讃」が収められています。 (Ki)
■酒井 淳
名古屋生まれのガンバ奏者・チェロ奏者・指揮者。レ・タラン・リリクやル・コンセール・ダストレなどの古楽アンサンブルの通奏低音奏者として、数々 の演奏会とCD録音を手掛ける。室内楽に力を注いでおり、シット・ファスト(ガンバ・コンソート)やカンビニ弦楽四重奏団の創立者として活躍している。 またソロでは、フランス・ヴィオール音楽のスペシャリストとして高く評価される。近年フランスのディジョンやリールのオペラ座、オペラ・コミック座にて、 シャルパンティエやモーツァルトなどの指揮し、成功を収めている。
AP-123
バンジャマン・ゴダール(1849〜1895):歌曲集
1. あなたは覚えていますか?op.19 No.6
2. 石のベンチop.19 No.7
3. 何もいらないop.11 No.1
4. 微笑み与える神op.10 No.9
5.ジャコットop.10 No.5
6 〜11.6つのラ・フォンテーヌの寓話詩op.17
12. 旅への誘いop.114
13. 羊飼いの別れop.29 No.5
14. 彼女op.7 No.10
15. 羊飼いの歌op.11 No.5
16〜21.昔の新しい歌op.24
22. 春 op.113
23. ギター op.10 No.11
24. 歌 op.7 No.4
25. 音楽家 op.10 No.6
26. メッセージ op.147 No.1
タシス・クリストヤニス(Br)
ジェフ・コーエン(P)

録音:2015年11月8日-11日
19世紀パリの作曲家、バンジャマン・ゴダール。大変多作家で、オペラ、管弦楽やバレエ音楽、協奏曲、室内楽などあらゆるジャンルにわたり数 多くの作品を残しましたが、今ではその多くが忘れられてしまっています。そんな彼の知る人ぞ知る歌曲を、「エドゥアール・ラロ歌曲全集」に引き続き APARTEからは2枚目のCDとなるクリストヤニス&コーエンのコンビが送ります。 当時の歌曲の多作家、グノーやマスネと並び、160曲を超える歌曲を残したゴダールは、歌曲というジャンルの地位が定まっていなかった19世紀フラ ンスにおいて、歌曲の発展とレパートリーの充実のためになくてはならない作曲家でした。ピアノパートの芸術性の高さや形式の工夫により、それまでシャ ンソンやロマンスなど雑多なジャンルの寄せ集めであったフランス歌曲を室内楽と同じ重要度にまで高めたことは彼の大きな功績です。
このCDでは、彼の数々な歌曲に並び、全く性格が異なる2つの歌曲集「6つのラ・フォンテーヌの寓話詩op.17」と「昔の新しい歌op.24」がおさ められています。「6つのラ・フォンテーヌの寓話詩op.17」はイソップ寓話を元に書かれた詩集から「アリとキリギリス」などよく知られた物語がテキス トとされた6つの歌曲。形式にとらわれずにドラマチックに詩の世界が描かれ、1曲1曲が小さな音楽劇のようです。「昔の新しい歌op.24」は15〜 17世紀の詩が用いられたもの。音楽そのものは当時「古いスタイル」として知られていた様式で、実際には18世紀的な性格が強いと言われています。 懐古趣味的な形式美や旋法的な音の使い方がアンティークな薫りを伝える作品集です。 ★印象派以前のフランスの、歌心溢れる愛らしさ、明快な調性の中に匂やかに忍び込む繊細な和声感など、19世紀半ばのフランス音楽の魅力が凝縮さ れたゴダールの歌曲集。クリストヤニスとコーエンの温もりを感じさせる演奏がぴったりと音楽にマッチしています。やさしい日だまりを思わせるような知 られざる名曲の数々に、そっと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。 (Ki)
AP-124(2CD)
バンジャマン・ゴダール(1849-1895):ヴァイオリン・ソナタ集
ヴァイオリン・ソナタ3番ト短調 Op.9
ヴァイオリン・ソナタ1番ハ短調 Op.1
ヴァイオリン・ソナタ4番変イ長調 Op.12
ヴァイオリン・ソナタ2番イ短調 Op.2
ニコラ・ドートリクール(Vn)
ダナ・ショカリー(P)

録音:2015年9月2日-4日
19世紀フランスの作曲家、バンジャマン・ゴダールのヴァイオリン・ソナタ集。 9世紀半ば、フランスの音楽界はオペラとドイツの作曲家たちによる室内楽によって占められ、フランスの作曲家による室内楽は取り上げられる機会も曲 のものも少ない状態でした。そのような中で、17歳という若さでゴダールが書いたヴァイオリン・ソナタ1番は、その後のフォーレ、サンサーンス、フラ クに先立つ先駆的な存在となります。ここに収録された1番?4番のヴァイオリン・ソナタはどれも、ゴダールが17歳?23歳の若年期に作曲したもの。 典的な様式やベートーベン、ブラームスを思わせる楽想は、一般に「フランス音楽」という言葉から連想するものとはかけ離れたものですが、その後の ランスの室内楽の発展過程に欠かせない、フランス室内楽の基盤作りに貢献した作品であることは間違いありません。 楽史の転換点であるドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」が現れる約30年前に書かれたこれら4曲のソナタは、ドイツ音楽優勢だった当時のフ ンスで新しい変化を起こそうとした若い作曲家の熱意と意欲に溢れています。音楽史上ではなかなか光の当たらないこの時代のフランスで、次の時代に がる音楽が確かに模索されていたこと。そんなことを思いながらこれらのソナタに耳を傾けると、後のラヴェルやドビュッシーなどいわゆる「メジャーな」 ランス音楽も今までと違った聴こえ方をしてきます。それはまるでマイナーな時代の大河ドラマで日本史がより立体的に見えてくるよう。あなたのフラン 音楽観をきっと変えるゴダールのヴァイオリン・ソナタ、一聴の価値ありです。 (Ki)
AP-125
ウェーベルン:弦楽四重奏のための緩徐楽章 (1905)
ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第11番「セリオーソ」Op.95
ユン・イサン:弦楽四重奏曲第1番 (1955)
朝鮮民謡(アン・ソンミン編):アリラン
ノブース・クァルテット
【キム・ジェヨン、キム・ヨンウク(Vn)、イ・スンウォン(Va)、ムン・ウンフィ(Vc)】
2007年に、韓国芸術総合学校の学生たちで創設されたノブース・クァルテット。クリストフ・ポッペン(イザベル・ファウストの師)に師事し、2012 年にミュンヘン国際室内楽コンクール、2014年国際モーツァルト・コンクールで優勝し、現在ヨーロッパを中心に活躍しています。日本にも「サントリー ホール チェンバーミュージックガーデン2016 響感のアジア」シリーズで、6月13日に当アルバムにも収録されているユン・イサンの弦楽四重奏曲を 披露予定。K-popのグループを思わすイケメン揃いで、日本でも人気が出そうです。
ユン・イサンの弦楽四重奏曲は彼最初期の作品で、破棄されたと伝えられてきました。現存していたとは驚愕。自己の作風を確立する以前のものですが、 東アジア的な素材をラヴェルやバルトーク風に処理した興味深い作品。ノブース・クァルテットの若々しい感性が光ります。 (Ki)
AP-126
J.S.バッハ:ピアノ曲集
フランス風序曲ロ短調BWV831、
6つのパルティータ〜第1番変ロ長調BWV825、
イギリス組曲第4番ヘ長調BWV809
ファブリツィオ・チオヴェッタ(P/Steinway & Sons D)

録音:2015年3月25-27日ドッビアーコ、サラ・マーラー、文化センター
1976年ジュネーヴ生まれのファブリツィオ・チオヴェッタ。チオヴェッタはパウル・バドゥラ=スコダ、ジョン・ペリー、ドミニク・ヴェーバーなど、 世界の名だたる名教師・ピアニストに師事し、ソロはもちろんのこと室内楽、声楽の伴奏、そして即興演奏など様々な演奏形態の作品を積極的に学んで きました。師のバドゥラ=スコダは「繊細にして熱い感情が伝わる演奏」と絶賛しています。
透明度が高く、潤いあるピアノの音色、チオヴェッタの繊細なタッチが、バッハをピアノで弾くことの利点を感じさせます。バッハの音楽を構造的に捉えて、 豊かなピアノの音色を活かし、バッハの音楽を立体的に構築しています。 (Ki)
AP-128
「VENEZIA 1700」
トレッリ:ヴァイオリン・ソナタ.ホ短調 Gie T 60※世界初録音
ボンポルティ:ヴァイオリンと通奏低音のためのインヴェンション op.10-6(1712)
カルダーラ:2つのヴァイオリンと通奏低音のためのシャコンヌ 変ロ長調(1699)
ダッラバーコ:ヴァイオリン・ソナタ.ト短調 op.4-12(1716)
ヴィヴァルディ:ソナタ.変ロ長調 RV759
カルダーラ:2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ.ハ短調 op.2-7(1699)
アルビノーニ:ソナタ.ト短調
ヴィヴァルディ:ソナタ.ニ短調「ラ・フォリア」op.1-12(1705)
レ・ザクサン(LesAccents)
【ティボー・ノアリ(Vn)、クレール・ソットヴィア(Vn)、エリサ・ジョグラー(Vc)、マチュー・デュプイ(Cemb)、ロマン・ファリク(テオルボ、バロック・ギター)】

録音:2015年9,10月
ミンコフスキ率いるレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル-グルノーブルのソロ・ヴァイオリン奏者のティボー・ノアリ率いるアンサンブルによる、17〜 18世紀のヴァイオリン音楽集。ヴェネツィアに生まれ、ヴェネツィアで活躍したタルティーニは、200ほどのヴァイオリン・ソナタを作曲しました。その後、 ヴィヴァルディは80ほどのソナタを作曲し、さらに、後のピゼンデル、ルクレールらにも影響を与えています。ヴェネツィアから派生したヴァイオリンの音 楽をたどる1枚。いずれも通奏低音を伴う作品ですが、バッハの無伴奏ヴァイオリン作品にも劣らぬ深遠なる世界をたたえた名曲がならびます。 (Ki)
AP-129(3CD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全曲
第4番 イ短調 op.23、第5番「春」ヘ長調 op.24、第2番 イ長調 op.12-2、第3番 変ホ長調 op.12-3、第1番 ニ長調 op.12-1、第6番 イ長調 op.30-1、第7番 ハ短調 op.30-2
第8番 ト長調 op.30-3、第9番「クロイツェル」op.47、第10番 ト長調 op.96
ピエール・フシュヌレ(Vn)
ロマン・デシャルム(P)

録音:2015年3月5-9日(ライヴ)、ル・トリデン
ピエール・フシュヌレは1985年生まれ、ニースの音楽院出身、オリヴィエ・シャルリエに師事した若手。共演のピアノ、デシャルムは、パリ国立地方 音楽院では、教授として後進の指導にあたる一方、ソリスト、そして室内楽奏者としてもエベーヌ弦楽四重奏団などと共演するなど、活躍しています。デシャ ルムの素晴らしいピアノに乗って、フシュヌレのヴァイオリンがのびやかに歌い上げる、非常にさわやかなベートーヴェンの全集の登場です。 (Ki)

AP-130
F.クープラン:カンタータ「バッカスに慰められるアリアーヌ」(世界初録音)
リュリ讃
パルナッソス山、またはコレッリ讃
レ・タラン・リリク
クリストフ・ルセ(指&Cemb)
ステファヌ・ドゥグー(Br/カンタータ)
クリストフ・コワン(ヴィオール/カンタータ)
ローラ・モニカ・プスティルニウ(リュート/カンタータ)

録音:2015年12月、2016年7月
クリストフ・ルセとレ・タラン・リリクによるF.クープランの珠玉の名曲リュリ讃、コレッリ讃の登場。しかも、F.クープランの新発見カンタータの世界 初録音も収録されているという大注目新譜です。 「バッカスに慰められるアリアーヌ」は、ルセがF.クープランの論文を準備しているときに発見したカンタータ。F.クープランの作品リスト(1716年出版) に載っているものの楽譜が残されていない作品として研究者の間では知られた存在でした(この楽譜は出版されず、当時楽譜が必要な人はオンデマンドで 写しを入手していた)。この楽譜がクープランの作品であると結論づけた理由として、ルセは、@ルイ・アレクサンドル(トゥールーズ公/ルイ14世とモ ンテスパン侯爵夫人の間に生まれた子供)の所蔵品の中にあったこと(F.クープランは、彼の音楽教師であった)A通奏低音の数字でクープランは9の 代わりに2を用いることや、他の一連の作品で見受けられる様々な和声の特徴が共通していること、の2点を挙げています。他にもクラヴサン曲集の楽 曲との主題の類似などが見られることから、この作品はF.クープランのものであると確信を持ったといいます。ルセは、「長く眠っていた楽曲が名曲である という夢を抱きがちだが、この作品が出版されなかったのは、クープラン自身、この曲を出版してもそこまでもうからない(出版には経費がかかる)と判 断したから(抄訳)」とライナーノートで述べていますが、貴重な録音の登場は歓迎すべきといえるでしょう。 F.クープランの『コレッリ讃』と『リュリ讃』は、両作品とも各楽章に表題が付けられており、『コレッリ讃』では音楽の神が住まうパルナッソス山にコレッ リが導かれる様子が描かれ、『リュリ讃』では、コレッリに続いてパルナッソス山へ登ったリュリが、そこで出会ったコレッリと共に演奏を行う、という物語 になっています。フランスでは、「トンボー」というジャンルで、先人の肖像画的な音楽を作るという伝統がありましたが、このクープランの『リュリ讃』『コレッ リ讃』は、それぞれの作曲家のスタイルに厳密に従っているわけではなく、また、その規模などから、音楽史上でも特殊な作品として輝きを放っています。 レ・タラン・リリクの精鋭たちによるアンサンブルを、ルセのどこか色気のあるチェンバロがしっとりとまとめあげています。 (Ki)
AP-131
アンリ=ジョゼフ・リジェル(1741-1799):交響曲第4番 ハ短調 op.12
ジュゼッペ・サルティ(1729-1802):lo d’amore, oh Dio! Mi moro〜「見捨てられたディドーネ」よりセレーナのアリア*
J.C.バッハ:Semplicetto, ancor non sai〜「エンディミオーネ」よりディアーナのアリア
ハイドン:交響曲第85番「王妃」変ロ長調 Hob I:85
ジュリアン・ショヴァン(指)
ル・コンセール・ド・ラ・ローグ
サンドリーヌ・ピオー(S)

録音:2016年3月
*世界初録音
ハイドンのパリ交響曲(第82-87番)を録音するプロジェクトの第1弾。当時の演奏会習慣に則り、交響曲をメインに据え、様々な編成の楽曲でプ ログラムが構成されています。1曲目のリジェルの交響曲は管楽器の活躍も印象的な、ドラマティックな作品。2曲収録のソプラノ・アリアでは、サンドリー ヌ・ピオーが客演しています。ハイドンの「王妃」では快活なテンポで、きざむ弦のリズムが小気味よい演奏です。 ル・コンセール・ド・ラ・ローグは2015年、ヴァイオリン奏者のジュリアン・ショヴァンによって設立されました。この名称は、1783年に設立され、 ハイドンの「パリ交響曲」もこの団体のために書かれたコンセール・ド・ラ・ローグ・オランピックにちなんでいます。この団体は、マリー=アントワネッ ト下のチュイルリー宮でレジデント・オーケストラを務めた、フランス、そしておそらくヨーロッパ随一の楽団でした。メンバーはほぼ全員フリーメイソンによっ て構成され、名称のLogeもフリーメイソンのLodgesに因んでいます。ショヴァンはOlympicという文言を団体名に使うことをオリンピック委員会から 禁止されたため、2016年から名称をル・コンセール・ド・ラ・ローグとして活動を続けています。 (Ki)
AP-131
アンリ=ジョゼフ・リジェル(1741-1799):交響曲第4番 ハ短調 op.12
ジュゼッペ・サルティ(1729-1802):lo d’amore, oh Dio! Mi moro〜「見捨てられたディドーネ」よりセレーナのアリア*
J.C.バッハ:Semplicetto, ancor non sai〜「エンディミオーネ」よりディアーナのアリア
ハイドン:交響曲第85番「王妃」変ロ長調 Hob I:85
ジュリアン・ショヴァン(指)
ル・コンセール・ド・ラ・ローグ
サ ンドリーヌ・ピオ ー(S)

録音:2016年3月
*世界初録音
ハイドンのパリ交響曲(第82-87番)を録音するプロジェクトの第1弾。当時の演奏会習慣に則り、交響曲をメインに据え、様々な編成の楽曲でプ ログラムが構成されています。1曲目のリジェルの交響曲は管楽器の活躍も印象的な、ドラマティックな作品。2曲収録のソプラノ・アリアでは、サンドリー ヌ・ピオーが客演しています。ハイドンの「王妃」では快活なテンポで、きざむ弦のリズムが小気味よい演奏です。 ル・コンセール・ド・ラ・ローグは2015年、ヴァイオリン奏者のジュリアン・ショヴァンによって設立されました。この名称は、1783年に設立され、 ハイドンの「パリ交響曲」もこの団体のために書かれたコンセール・ド・ラ・ローグ・オランピックにちなんでいます。この団体は、マリー=アントワネッ ト下のチュイルリー宮でレジデント・オーケストラを務めた、フランス、そしておそらくヨーロッパ随一の楽団でした。メンバーはほぼ全員フリーメイソンによっ て構成され、名称のLogeもフリーメイソンのLodgesに因んでいます。ショヴァンはOlympicという文言を団体名に使うことをオリンピック委員会から 禁止されたため、2016年から名称をル・コンセール・ド・ラ・ローグとして活動を続けています。 (Ki)
AP-132
サン=サーンス:歌曲集
ペルシアの歌
ロンサールの5つの詩
古い歌/赤い灰op.146
タシス・クリストヤンニス(Br)
ジェフ・コーエン(P)

録音:2016年3月
サン=サーンスは、5歳半から死の年の5月(1921年12月没)に至るまで、150曲以上の歌曲を作曲しました。そのうち歌曲集として作曲された のが4作で、すべてがここに収録されています。メロディの美しさ、ピアノの洒脱さなど、フランス歌曲の粋がここにあるといっても過言ではないでしょう。 ギリシャ出身のバリトン、クリストヤンニスが明晰なフランス語で各曲を知的に歌い上げています。 (Ki)
AP-133
シューベルト:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D958
ピアノ・ソナタ第16番 イ短調 D845
ルイ=シュヴィッツゲーベル・ワン(P)

録音:2016年1月
シューベルトのソナタ2作品を録音。清潔感あふれるフレージング、強靭かつ繊細なピアニズムが炸裂したシューベルトとなっています。1987年生ま れのルイ=シュヴィッツゲーベル・ワンは、16/17シーズンにはオスロ・フィル、ロイヤル・リヴァプール・フィルなどと初共演したほか、バーミンガム市 響にも再登場、さらにコンセルトヘボウ(ホール)でもデビューするなど、その活躍ぶりはとどまるところを知りません。 (Ki)
AP-134
フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687-1762):・ヴァイオリン奏法論 op.9(12 曲)〔即興/No. 1 アダージョ/No. 2 アレグロ /No. 3 アレグロ ・アッサイ /No. 4 アレグロ ・アッサイ/No. 5 アレグロ ・アッサイ/No. 6 アレグロ ・アッサイ /No. 7 アンダンテ /No. 8 アレグロ)/No. 9 アンダンテ・モデラート)/No. 10 アレグロ・モデラート/No. 11 アレグロ ・アッサイ/No. 12 アレグロ ・アッサイ〕
ソナタ第8番 op.4 ニ短調
ソナタ第6番 op.4 ニ長調
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(Vn)
アン ネ カトリン・ベ ラ ー(Vc)
トル ステン・ヨハン(Cemb)
トーマス・C・ボイセン(テオルボ)

録音:2015年9月21-24日
フライブルク・バロック・オーケストラのコンサートマスターとしておなじみの名手ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツと同オーケストラのメンバーによる、 ジェミニアーニの登場。 ジェミニアーニは、自身ヴィルトゥオーゾのヴァイオリン奏者でした。「ヴァイオリン奏法論」には、自身で作った28のエクササイズと12の作品を掲載が されており、これらの作品は、装飾や、メサ・ディヴォーチェ(一定の音を長く引き伸ばしながら徐々にクレッシェンドし、つづいてデクレッシェンドして 終わること)など、ジェミニアーニの奏法が反映されています。どの曲も舞曲のスタイルやオペラのアリアを思わせるものなど多様性に富んでおり、楽しめ ます。 全12曲から成るop.4のソナタからこのディスクで演奏されているソナタ第8番はイタリアの様式、第6番はフランスの様式で書かれた対照的な2曲。 ゴルツとメンバーたちのセンスが光ります。 (Ki)
AP-135(2CD)
リュリ:「アルミード」(音楽悲劇)(1686年)
〔台本:フィリップ・キノー(1635-1688)〕
クリストフ・ルセ(音楽監督、指、Cemb)
アルミード:マリー=アデリーヌ・アンリ(S)
ルノー:アントニオ・フィゲロア(T)
栄光、フェニス、メリッス、ナイアーデ:ユディト・ファン・ワンロイ(S)
智、シドニー、リュサンド、羊飼い:マリー=クロード・シャピュイ(Ms)
アロンテ、憎悪:マルク・ムイヨン(T)
イドラオ:ダグラス・ウィリアムズ(Bs-Br)
騎士ダノワ:シリル・オヴィティ(T)
アルテミドール:エミリアーノ・ゴンザレス・トロ(T)
ウバルド:エティエンヌ・バゾラ(Br)
レ・タラン・リリク
ナミュール室内cho

録音:2015年12月10日、ピエール・ブーレーズ大ホール(フィルハーモニー・ド・パリ)、ライヴ
リストフ・ルセ率いるレ・タラン・リリクのフランス・バロック・オペラ最新盤は、リュリの最高傑作「アルミード」。美しい魔女アルミードと、強敵ルノー の間に繰り広げられる謀略と恋愛の物語。美しい女性アルミードは、敵であるルノーを殺すことがどうしてもできず、ルノーを魔法にかけて快楽の時間を 過ごします。やってきた昔の仲間たちによって魔法を解かれたルノーは我に帰り、アルミードのもとを去る、といった物語。リュリが音符に書き込んだ登場 人物や場面の描写を、ルセ率いるレ・タラン・リリクが見事な鮮やかさで引き出しています。歌唱陣もライヴながら最後まで集中しきっており、アルミード の最後のアリアなど圧巻。ルセが放つ、「アルミード」決定盤の登場といえるでしょう。k (Ki)
AP-136
カルロ・フランチェスコ・チェザリーニ(1665-1741):作品集〜ローマ・カサナテンセ図書館所蔵の室内カンタータ集
Filli, no’l niego, io dissi (La Gelosia), per Soprano, 2 violini e basso continuo
Gia gl’augelli canori (L’Arianna), per Soprano e basso continuo
Fetonte, e non ti basta, per Soprano e basso continuo
Penso di non mirarvi, per Soprano e basso continuo
V’e una bella tutta ingegno, per Soprano e basso continuo
Oh dell’Adria reina, per Soprano, 2 violini e basso continuo
ステファニ ー・ヴァル ネラン(S)
ジョルジョ・タバッコ(Cemb、指)
ラストレ

録音:2016年5月
バロック後期ローマの最重要作曲家の一人、チェザリーニの作品集。1700-1717年頃に作曲されたカンタータで、レチタティーヴォとアリアが交互に 演奏される18世紀初期のカンタータのスタイルで書かれています。どれも劇的な要素に満ちており、聴きごたえ十分。アカデミア・モンティス・レガリス の室内楽グループ、ラストレの颯爽とした伴奏も魅力です。 (Ki)

AP-137
リスト:ピアノ作品集
ダンテを読んで〜ソナタ風幻想曲 S.161/7
バラード第1番 変ニ長調 S.170
バラード第2番 ロ短調 S.171
オーベルマンの谷 S.160/6
コンソレーション S.172(全6曲)
ベアトリス・ベリュ(P)

録音:2016年4月12,13日、パリ
女優のように美しい容姿のスイスのピアニスト、ベアトリス・ベリュのアパルテ・レーベル第2弾。ベリュは、1985年ローザンヌ生まれ。ガリーナ・イヴァ ンツォヴァ、ブリジット・エンゲラー、ジョン・オコーナーに師事し、クレーメルやパールマンに認められてアンサンブルに参加するなど活躍しています。 リスト作品を集めた本CDでは、大曲「ダンテを読んで」を始めとする超絶技巧作品も収録されておりますが、彼女の詩情豊かな表情に満ちた世界を 堪能することができます。 (Ki)
AP-138
マダムのために〜アデライードのための愉しみ
ジャン=ジョセフ・ド・サン・ジェルマンの置き時計の鐘の音
シモン・シモン(c.1735-c.1802):コンセール第1番(クラヴサンとヴァイオリンのための)
アントワーヌ・ドーヴェルニュ(1713-1797):ソナタ第12番 イ短調(ヴァイオリンと通奏低音のための)
シモン・シモン:ソナタ第4番 イ短調よりマエストーソ
マルカントワーヌ・ル・ヌプヴの音楽に基づく置時計のエア
ラモー:カストールとポリュックスの序曲およびバレのクラヴサン編曲半(ブノーによる)
クロード・バルバストル(1724-1799):ソナタ第1番 ト長調よりアリア・グラティオーソ
ジャン=フィリップ・ギニョン(1702-1774):ラモーの未開人に基づく変奏曲(2つのヴァイオリンのための)
ジャン=バティスト・カルドンヌ:ソナタ第7番 ヘ長調(クラヴサンとヴァイオリンのための)
オリヴィエ・ボーモン(Cemb)
ジュリアン・ショヴァン(Vn)

録音:2015年7月、ヴェルサイユ宮殿内
タイトルのアデライードは、マダム・アデライード(1732-1800)、ルイ15世とマリー・レクザンスカの間に生まれた8人の娘のなかの1人のこと。 ルイ15世の娘たちはヴェルサイユで音楽のレッスンに明け暮れ、その才能もなかなかだったといいます。様々な作曲家がレッスンをし、いくつかの作品を 彼女たちに献呈しています。CDのタイトルも、アデライードに献呈された作品が含まれていることに因んでいます。F.クープランの弟子としても名高いシ モン・シモン(c.1735-c.1802)の作品など、貴重な録音がならびます。フランスの名手ボーモンと、ピリオド楽器のオーケストラ「ル・コンセール・ド・ ラ・ローグ」の音楽監督も務める気鋭のショヴァンが、宮廷のサロンを彷彿とさせる典雅な演奏を展開しています。 (Ki)
AP-139
チャイコフスキー:弦楽セレナードOp.48
シベリウス:弦楽四重奏曲ニ短調「親愛なる声」Op.56(弦楽オーケストラ版)
ロベルト・フォレス・ベレス(指)
オーヴェルニュCO

録音:2016年5月3-6日/オーヴェルニュ管弦楽団施設(クレルモン=フェラン)
チャイコフスキーの弦楽セレナードは2015 年12月の来日公演でも披露され、その華やかな演奏が評判となりました。スペイン人ながらヘルシンキのシベリウス・アカデミーでセーゲルスタムに指 揮を学んだベレスにとり、シベリウスの弦楽四重奏曲は十八番の作品。弦楽オーケストラでの演奏により、つややかで深い響きがまさに北欧調。聴き惚れ させられます。

AP-140
英国音楽散歩
ヨーク・ボウエン(1884-1961):アラベスク(1932)
ハウエルズ(1892-1983):ハープのための前奏曲(1915)
バントック(1868-1946):Hamabdil(チェロとハープ)(1917)
シリル・スコット(1879-1970):ハープのためのケルティック・ファンタジー(1926)
ユージン・グーセンス(1893-1962):バラード第1番&第2番 op.38(1924)
デイヴィッド・ワトキンズ:スカボロー・フェア(声とハープ版)
グレース・ウィリアムズ(1906-1977):Heraith(望郷)(1951)
レノックス・バークリー(1903-1989):テノールとハープのための5つのヘリックの詩op.89(1974)、ハープのためのノクターンop.67-2(1967)
エドムント・ルブラ(1901-1986):チェロとハープのための会話
ブリテン:ハープ組曲 op.83、カンティクル第5番「聖ナルキッソスの死」
サンドリーヌ・シャトロン(ハープ/ライオン&ヒリー)
オフェリー・ガイヤール(Vc)
マイケル・ベネット(T)

録音:2016年5月
20世紀半ば、イギリスで音楽教育を受けたイギリスの作曲家たちによる作品を集めたもの。グレース・ウィリアムズのHeraithはウェールズの風景を 思い起こさせます。ブリテンのハープ組曲は5楽章から成りますが、終曲の聖歌はウェールズのバラードが基になっています。
AP-141(2CD)
C.P.E.バッハ(1714-1788):作品集
[CD1]
チェロ協奏曲イ短調 Wq.170(H.432)
シンフォニア第5番ロ短調 Wq.182(H.661)
チェロ協奏曲イ長調Wq.172(H.439)
トリオ・ソナタ「多血質と憂鬱質(Sanguineus& Melancholicus)」(2つのヴァイオリンと通奏低音のための)ハ短調Wq.161 (H.579)*

[CD2]
シンフォニア第3番ハ長調Wq.182/3(H.659)
チェロ協奏曲第2番変ロ長調Wq.171(H.436)
シンフォニア.ホ短調Wq.178(H.653)
ソナタ.長調Wq.137(H.559)
ピッコロ・チェロとチェンバロのためのソナタWq.137(H.559)
チェンバロ協奏曲ニ短調Wq.17(H.420)
[CD1](AP.080)
オフェリー・ガイヤール(Vc/フランチェスコ・ゴフリラー1737年製、指)
フランチェスコ・コルティ(フォルテピアノ)[使用楽器:Johann Andreas Stein(1785)/Franz Baumbach(Vienne,1790)] 
ティボー・ノアリ(Vn)*
プルチネッラ・オーケストラ
録音:2013年9月17-19日、12月19日/パリ、ボン・セクール教会

[CD2](AP.140)
オフェリー・ガイヤール(Vc/フランチェスコ・ゴフリラー1737年製、ピッコロ・Vc、指)
フランチェスコ・コルティ(フォルテピアノ/F.ブランシェ1733年製、フランツ・バウムバッハ1780年製)
プルチネッラ・オーケストラ
録音:2015年9月7-10日パリ
気品としなやかさを兼ね備えたフランスの女性チェロ奏者、オフェリー・ガイヤール。1998年ライプツィヒ国際バッハ・コンクール第3位、また自ら 創設したアンサンブル・アマリリスを率いて国際コンクールで優勝しており、モダンからバロックまで、幅広く活躍しています。フルニエ、トルトゥリエら、 フランス・チェロ楽派の正当な継承者ともいえる存在。彼女のC.P.E.バッハの録音が2枚組お買い得価格で登場。[CD1]は2014年のディアパソン・ドー ル・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。バロックから古典への重要な橋渡し役であったC.P.Eバッハ。新しい時代を切り開く勢いが感じられる作品を、ガ イヤール率いる力強くも気品あふれる演奏でたのしめるセットです。 (Ki)

AP-142
APLP-142(2LP)
150g重量盤
Exiles〜亡命者たち
ブロッホ:ヘブライ狂詩曲『シェロモ』
コルンゴルト:チェロ協奏曲 ハ長調 op.37
 死の都op.12よりピエロのひとり歌
プロコフィエフ:ヘブライの主題による序曲 op.34*
ブロッホ:ユダヤ人の生活から(全3曲)*
 ウェディング・ダンス(伝統曲)*
ハヴァ・アルバースタイン(b.1947/ポーランドに生まれイスラエルに移住した女性シンガーソングライター):幼いイザークに歌うサラの子守歌*
Freilechs, Sim Shalom, Azoy Tantzmen in Odessa(伝承曲)
オフェリー・ガイヤ ー ル(Vc)
ジェームズ・ジャッド(指)モンテカルロPO
ジルバ・オクテットのメンバ ー *

録音:2015年7月、2016年6月
気品としなやかさを兼ね備えたフランスの女性チェロ奏者、オフェリー・ガイヤール。彼女の最新盤は、「亡命者たち」と題した1枚。前作「アルヴォラー ダ」(AP.104)でスペイン色豊かな世界へと私たちをいざなったガイヤール。本作では、アメリカに亡命した作曲家ブロッホ、コルゴルト、プロコフィエフ らの足跡をたどる旅路へと我々を誘います。祈り(「ユダヤ人の生活から」)、ヘブライの物語(シェロモ)、そして子守歌やウェディング・ダンス、宗教的 な瞑想・・・。ユダヤの移民の文化や日常生活、様々な側面を反映した音楽を通して、アメリカの地から祖国に思いを馳せた作曲家たちの思いを代弁す るかのような1枚です。ガイヤールの親しみのある表情と、深く響く音色が心に沁みます。彼女の音色を堪能できるよう、アナログも発売されるとあって、 注目盤です! (Ki)
AP-143
カタルシス(浄化)
オルランディーニ(1676-1760):レチタティーヴォ 「策略がゆるしたもの」、アリア「高慢な植物が」〜『アデライーデ』より
フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ(1681-1732):レチタティーヴォ「お前のために、わが妻グリゼルダよ」、アリア「いとしい妻よ、私の魂は疲れている」〜『グリゼルダ』より
ピエトロ・トッリ(1650-1737):アリア「お前の涙によって」〜『グリゼルダ』より
ヴィヴァルディ:アリア「血が血管を冷たく走り」〜『ファルナーチェ』より
ジュゼッペ・マリア・オルランディーニ(1676-1760):レチタティーヴォ「私の愛する人はなんと甘く語ることか」、アリア「すでに私には見える」〜『アデライーデ』より
ヘンデル:序曲、伴奏つきレチタティーヴォ「おそろしいファントムよ!」、アリオーソ「私の目をとじ」 〜『テッサリアの王アドメート』より
ハッセ(1699-1783):伴奏つきレチタティーヴォ「神よ、あなたのためだけに生きよう」、アリア「私は悔やむ、わが神よ」〜『聖アゴスティーノの改宗』より
アッティリオ・アリオスティ(1666-1729):伴奏つきレチタティーヴォ「あきらめよ」、アリア「神よ」〜『カイオ・マルツィオ・コリオラーノ』より
アントニオ・カルダーラ(1670-1736):アリア「あなたの甘い涙をかわかせ」〜『テミストクレ』より
ドメニコ・サッロ(1679-1744):伴奏つきレチタティーヴォ「むごい運命よ!」、アリア「名誉が心で話すとき」〜『イル・ヴァルデマーロ』より
シャヴィエ・サバータ(C.T)
ジョルジュ・ペトルー(指)
アルモニア・アテネア

録音:2015年9月22-26日、アテネ
シャヴィエ・サバータ、アパルテ・レーベル第3弾。1976年生まれのサバータは、ビオンディ、ヤーコプス、サヴァールといった古楽界の重鎮たちと の共演も重ねており、まさにあぶらの乗ってきているカウンターテナーです。1600年頃のオペラの草創期、知識人たちは、聴衆の魂が、オペラのもつ力 強いドラマによって揺り動かされ浄化されることをめざし、オペラというジャンルの確立を試みました。サバータは当アルバムを「カタルシス(浄化)」と題 し、激情に満ちたアリアでプログラムを構成。心を揺り動かされる強さに満ちた1枚です。アルモニア・アテニアはピリオドとモダンの両方を演奏するオー ケストラ。ギリシャの指揮者ペトルーが音楽監督を務めています。 (Ki)
AP-144
クリスマスを祝う音楽
もろびとこぞりて
J.F.ジェイド:Adeste Fidelis(神の御子は)
グルーバー:きよしこの夜
corde natus ex parentis
サセックスのキャロル(クリスマスの歌)
ホルスト:In the Bleak Midwinter(凍てつく真冬に)
Angelus ad virginem 天使がおとめのもとに
Il est ne le divin enfant 神の御子が生まれた
プレトリウス:エサイの根より
バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
プレトリウス:甘き喜びのうちに
Gaudette
J.S.バッハ:目覚めよと、われらに呼ばわる物見らの声
アドルフ・アダム:オー・ホーリー・ナイト
ムートン:Nesciens mater virgo virum
エマニュエルよ、きたれ
James R. Murray: Away In a Manger
メンデルスゾーン:あめには栄え
クレイグ・レオン(指)
オーヴェルニュCO
プロデューサーとして名高いクレイグ・レオンがオーヴェルニュ室内管を指揮して、古今東西のクリスマスの音楽を集めた1枚。
AP-146
私に一票を!
1. ≪ Le Toast du President ≫ Vincent Hyspa (1865-1938)
2. ≪ Droite, Gauche, Centre ≫ Gustave Nadaud (1820-1893)
3. ≪ La Chambre et le Senat ≫ Leon Xanrof (1867-1953)
4. ≪ Les Complots ≫ Vincent Hyspa (1865-1938)
5. ≪ Un Bal chez le Ministre ≫ Jules Jouy (1855-1897)
6. ≪ Plus d’patrons ≫ Aristide Bruant (1851-1925)
7. ≪ Quand on n’a pas le sou ≫ Nicolas Boileau (1636-1711)
8. ≪ Un Vrai Republicain ≫ Frederic Boissiere (?-1889)
9. ≪ L’Affiche electorale ≫ sur un air de Andre-Ernest-Modeste Gretry (1741-1813)
10. ≪ L’impot sur les celibataires ≫ Charles Pourny (1839-1905)
11. ≪ Le Galant Siffleur ≫ Adrien-Francis Rodel (?-1926)
12. ≪ Le Metingue des femmes ≫ sur un air de Maurice Mac-Nab (1856-1889)
13. ≪ La Priere de Jeanne d’Arc ≫ Joseph-Andre Vignix
14. ≪ A Jeanne d’Arc ≫ sur un air d’Aime Maillart (1817-1871)
15. ≪ Notre Coq ≫ Pierre-Jean de Beranger (1780-1857)
16. ≪ Le Prisonnier de l’Elysee ≫ Vincent Hyspa (1865-1938)
17. ≪ La Marseillaise des locataires par le Rouget du cinquieme ≫ sur un air de Claude Joseph Rouget de Lisle (1760-1836)
ラ・クリック・デ・リュネジアン
アルノー・マルゾラティ(Br)
ララ・ノイマン(S)
イングリード・ペリューシュ(S)

録音:2016年5,6月
フランスのシャンソンを探求しているフランスのバリトン、アルノー・マルゾラティ。今回はフランスの1780-1920年の音楽遺産を再発見する団体、パ ラツェット・ブリュー・ザーネの委嘱を受けて、政治を扱った内容のテキストを中心に選曲しています。 (Ki)
AP-148
フェルナンド・ド・ラ・トンベル(1854-1928):歌曲集
1. Hier au soir/詩:V.ユゴー
2. Les Larmes/詩:オーギュスト・ドルシャン
3. Il me l’a dit/詩:不詳
4. Ischia/詩:アルフォンス・ド・ラマルティーヌ
5. Croyez-moi ! /詩:ピエール・バルビエ
6. La Croix de bois/詩:ポール・ハレル
7. Les Papillons/詩:テオフィル・ゴーティエ
8. Passez nuages roses/詩:ジョルジュ・ブテロー
9. Cavalier mongol/詩:マルセル・ド・リウス
10. Souvenir/詩:不詳
11. Promenade nocturne/詩:テオフィル・ゴーティエ
12. Elle est loin/詩:ピエール・バルビエ
13. Sans toi…/詩: エリ・ブラシェ&ポール・ド・モンヴェルドゥン
14. Sonnet/詩:エティエンヌ・ド・ラ・ボエティ
15. Veux-tu les chansons de la plaine ? /詩:不詳
16. Ha’ les b?ufs/詩:アンリ・ダルセー
17. Chant-priere pour les morts de France/詩:レオン・シャドゥルヌ
18. La Vieille chanson/詩:ギィ・ル・コート、ヴィコント・ド・ケルヴェグエン
19. Si le roy m’avait donne/詩:不詳
20. La Pernette/詩:オラス・ド・カリアス
21. Couplets de Cherubin/詩:ピエール=オーギュスタン・カロン・ド・ボーマルシェ
22. Ballade/詩:アンドレ・テュイエ
23. Pourquoi/詩:ゴルジュ・ブテロー
タシス・クリストヤンニス(Br)
ジェフ・コーエン(P)

録音:2017年1月
全曲世界初録音
フランスのサロンで活躍した作曲家、フェルナンド・ド・ラ・トンベルの歌曲集。全曲世界初録音。トンベルは親戚や優れたアマチュア歌手たちのため に歌曲を多く書きました。女性が主人公の愛の詩に多く付曲しており、フランスのロマン派の雰囲気たっぷりの作風をたのしむことができます。ギリシャ 出身のバリトン、クリストヤンニスが甘やかに歌っています。現在では演奏会のプログラムに組み込まれることも多くなってきたトンベルの歌曲の、貴重な 録音の登場といえるでしょう。
AP-149
モーツァルト/ウェーバー
モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 KV 581
ウェーバー:クラリネット五重奏曲 変ロ長調 op.34
ピエール・ジェニソン(Cl/ビュッフェ・クランポン)
カルテット212

録音:2016年11月(ニューヨーク)
クラリネットのピエール・ジェニソンは1986年生まれ。2014年に東京で行われたジャック・ランスロ国際クラリネットコンクールで優勝しています。 マルセイユ音楽院、国立パリ高等音楽院などで学んでいます。2007年にブルターニュ管弦楽団の首席奏者に任命、2010年からはネゼ=セガンの招きを 受けてロッテルダム・フィルともソリストとして演奏しています。室内楽、ソリストとしても多忙をきわめる売れっ子奏者です。デビューCD「メイド・イン・ フランス」(AP.096)に続く第2弾は、モーツァルトとウェーバーの名曲クラリネット五重奏曲を収録。共演するのはメトロポリタン歌劇場管弦楽団のメン バーたちによって結成されたカルテット212。モーツァルトもウェーバーも偉大なオペラ作曲家であり、まさにこのカルテットの演奏もそうした素地があっ てこその歌心に満ちたもの。ジェニソンの美しい音色が名歌手のアリアのように響き、オペラを聴いているような気分になる1枚です。 (Ki)

AP-151
シューベルト:白鳥の歌
レルシュタープの詩による〔「愛の便り」「戦士の予感」「春のあこがれ」「セレナード」
「わが宿」「遠い国で」「別れ」〕
3つのピアノ曲 D 946より第2番 変ホ長調
ハイネの詩による〔「アトラス」「彼女の絵姿」「漁夫の娘」「都会」「海辺で」「影法師」〕
ザイドルの詩による「鳩の使い」
シュテファン・ゲンツ(Br)
ミシェル・ダルベルト(P;Bosendorfer)

録音:2017年2月18-21日/テイエ・ファン・ゲースト・スタジオ(ドイツ)
このたびの「白鳥の歌」に至るまでに、ゲンツとダルベルトは既に20年以上にわたってシューベルトだけでなく、ヴォルフやシューマン、ブラームスら の歌曲で共演を重ねてきました。ゲンツの細かな表情にダルベルトも繊細にピアノを重ね合わせ、前に出るところと引くところの間合いも絶妙。ゲンツの 美しいドイツ語も印象的です。また、ダルベルトのピアノ独奏も実に雄弁で、様々な情景が浮かぶ名演となっています。 (Ki)
AP-152
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番 op.95 ヘ短調「セリオーソ」(マーラー編曲弦楽合奏版)
弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 op.131
ロベルト・フォレス=ヴェセス(指)
オーヴェルニュO

録音:2016年9月21-24日
ォレス=ヴェセス率いるオーヴェルニュ管の弦楽メンバーによるベートーヴェン。「セリオーソ」はマーラー編曲によるもので、コントラバスも加えられ、 音楽の力強さが増しています。ヴェセス率いるオーヴェルニュ管のメンバーが、心地よい緊張感の演奏を展開しています。 (Ki)
AP-153
シューマン:嘆きop.85-6(小さな子供と大きな子供のための12の連弾作品集より)
 3つのロマンス op.94
 幻想小曲集 op.73
 夕べの歌 op.85-12(小さな子供と大きな子供のための12の連弾作品集より)
 おとぎ話 op.132*
 夜に op.74-4*
クララ・シューマン:3つのロマンスop.22
パトリック・メッシーナ(Cl/ビュッフェ・クランポン
ファブリツィオ・チオヴェッタ(P)
ピエール・ルネール((Va)*

録音:2016年6月
2003年からフランス国立管弦楽団の首席クラリネット奏者を務めるパトリック・メッシーナ。メニューインから「The Magic Clarinet」と称された 存在です。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団やシカゴ響などからも首席客演指揮者として招かれている世界が認める実力者です。そんなメッシーナが Aparteレーベルから登場。収録されているローベルトの作品は、おとぎ話op.132(1853年)を除いてすべて1849年に作曲されたもの。シューマンが創作意欲に満ちていた 時期の作品で、いくつかはメッシーナ自身の編曲によるものです。そしてクララ・シューマンの作品(1853年作曲)のロマンスも収録。ローベルトの息 遣いを濃厚に感じるロマン的な美しい作品です。ローベルトとクララ、二人の作品を通して、詩的な宇宙を旅することができる1枚。ヴィオラのピエール・ ルネールも参加して、リリシズムの世界に彩りを添えています。 (Ki)
AP-154
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 op.11、
弦楽六重奏曲 ニ短調 op.70「フィレンツェの想い出」
ノブースQ
【キム・ジェヨン、キム・ヨンウク(Vn)、イ・スンウォン(Va)、ムン・ウンフィ(Vc)】
オフェリー・ガイヤール(Vc)
リズ・ベルトー(Va)

録音:2015年6月
2016年に来日した俊英ノブース・クァルテット、第2弾の登場。今回とりあげたのはチャイコフスキー。第2楽章の「アンダンテ・カンタービレ」で も広く愛される弦楽四重奏曲第1番では、四人の間に漂う濃密な空気感がたまりません。弦楽六重奏曲「フィレンツェの想い出」ではリズ・ベルトーとオフェ リー・ガイヤールの女性2名が参加、高貴さが増したアンサンブルで、無限に広がる音の世界をお楽しみいただけます。
ノブース・クァルテットは、2007年に韓国芸術総合学校の学生たちで創設されました。クリストフ・ポッペン(イザベル・ファウストの師)に師事し、 2012年にミュンヘン国際室内楽コンクール、2014年国際モーツァルト・コンクールで優勝し、現在ヨーロッパを中心に活躍しています。日本にも「サ ントリーホール チェンバーミュージックガーデン2016 響感のアジア」シリーズでユン・イサンの弦楽四重奏曲を披露して話題となりました。K-pop のグループを思わせるイケメン揃いの注目クァルテットです。 (Ki)
AP-155
ラモー:ピグマリオン〔1幕のバレエつきオペラ(アクト・ド・バレ)/1748年〕
ポリムニーの祭典〔オーケストラ組曲/1745年〕
クリストフ・ルセ(指)
レ・タラン・リリク
シリル・デュボワ(ピグマリオン/テノール)
マリ=クロード・シャピュイ(セフィーズ/メゾ・ソプラノ)
セリーヌ・シーン(彫像/ソプラノ)
ウジェニー・ワルニエ(愛/ソプラノ)
アルノルト・シェーンベルク合唱団〔ジョルディ・カザルス(合唱指揮)、エルヴィン・オルトナー(芸術監督)〕

録音:2017年1月20,27日/アン・デア・ウィーン劇場
クリストフ・ルセとレ・タラン・リリクによる、ラモーの代表作「ピグマリオン」。芸術家ピグマリオンが、自らが彫った彫像に恋をし、恋人セフィーズは これに激怒し、ピグマリオンのもとを去るが、「愛」が現れ、彫像に命をあたえ、彫像は様々な舞曲を踊り、最後は大団円で幕となる、というバレエつき オペラです。ピグマリオンの描写や、色とりどりの舞曲など、ラモーの魅力満載の代表作です。ピグマリオン役、モーツァルトの舞台を中心にヨーロッパで 活躍のシリル・デュボワ(テノール)の芝居っけたっぷりの巧みな歌唱が光ります。カップリングはオーケストラ組曲「ポリムニーの祭典」。夢幻的ともい える美しい和声に彩られた序曲の冒頭は今なお斬新に響きます。レ・タラン・リリクの面々の器楽の巧さ、そしてそれを引き締めるルセの通奏低音(チェ ンバロ)の音色もなんとも鮮烈で、手に汗にぎるようなオーケストラ組曲となっています。 (Ki)
AP-156
SOAVE E VIRTUOSO(愛らしさとヴィルトゥオーゾ)
タルティーニ:フラント・トラヴェルソのための協奏曲 ト長調 Gimo 294、ニ長調 Gimo291、ト長調 Gimo293
サンマルティーニ:ソプラノ・リコーダーのための協奏曲 ヘ長調
ヴィヴァルディ:リコーダーのための協奏曲 ハ短調 RV 441、ソプラノ・リコーダーのための協奏曲 ト長調 RV 443
アレクシス・コセンコ(リコーダー)
レザンバサデュール

録音:2017年1月
バロック時代のリコーダー作品集。レ・ザンバッサデュールのリーダーでフルート奏者でもあるアレクシス・コッセンコが、タルティーニやヴィヴァルディ による、アクロバティックともいえる超絶技巧のリコーダーパートを披露。 レザンバサデュールは2010年フルートおよびリコーダーの名手アレクシス・コセンコによって設立された器楽アンサンブル。ドレスデンの音楽を取り上 げたシリーズなども発表しており、演奏・プログラミングの両面で意欲的に活動を展開しています。 (Ki)
AP-157
ハイドン:交響曲第83番「めんどり」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K453
マリー=アレクサンドル・ゲナン(1744-1835):交響曲ニ短調 op.4-3
ジュリアン・ショヴァン(指)
ル・コンセール・ド・ラ・ローグ
ジャスティン・テイラー(フォルテピアノ)

録音:2016年10月、ルーヴル・オーディトリウム(ハイドン)/2017年2月、ジャン=バティスト・リュリ音楽院(プトー)(ゲナン、モーツァルト)
フランスの気鋭ヴァイオリン奏者、ジュリアン・ショヴァンの指揮による、ハイドンのパリ交響曲(第82-87番)を録音するプロジェクトの第2弾。当 時の演奏会習慣に則り、交響曲をメインに据え、様々な編成の楽曲でプログラムが構成されています。
ハイドンの交響曲「めんどり」の品の良さは格別。モーツァルトでも、ひとつひとつのパッセージがきわめて細やかで活き活きと響いています。ソリスト を務めるジャスティン・テイラーは、23歳の若さでブルージュ古楽国際コンクール(2015年)で優勝した逸材。オリヴィエ・ボーモンやブランディーヌ・ ランヌに学び、さらにピアノをロジェ・ムラロにも学んだといいますから、古楽演奏も、モダンピアノのテクニックも併せ持った注目の存在です。ここでも 前奏から素晴らしい演奏で参加しております。
マリー=アレクサンドル・ゲナンは、古典派からロマン派へと移行する時期のパリを代表する存在でした。1783年に設立された、コンセール・ド・ラ・ ローグ・オランピック(ハイドンの「パリ交響曲」もこの団体のために書かれた)でも、第二ヴァイオリン奏者をつとめていました。1778年、モーツァル トのバレエが王立音楽アカデミーで、モーツァルトの名を伏せて上演された頃、ハイドンの交響曲の演奏機会が増えていましたが、ゲナンは名声をほしい ままにしていましたし、他にカンビーニ、ゴセックといったフランスの作曲家たちの交響曲も頻繁に演奏されていました。オーストリア=ドイツ圏の交響曲 と同じくらいに、フランスの交響曲も熱狂的に受け入れられており、とりわけゲナンはそのフランス陣の中でもトップクラスの作曲家だったといえるでしょう。
ル・コンセール・ド・ラ・ローグは2015年、ヴァイオリン奏者のジュリアン・ショヴァンによって設立されました。この名称は、1783年に設立さ れた当時最高のオーケストラ、コンセール・ド・ラ・ローグ・オランピックから名前をとっています。ハイドンの「パリ交響曲」もこの団体のために書か れ、マリー=アントワネット下のチュイルリー宮でレジデント・オーケストラを務めていました。メンバーはほぼ全員フリーメイソンによって構成され、名 称のLogeもフリーメイソンのLodgesに因んでいます。ショヴァンはOlympicという文言を団体名に使うことをオリンピック委員会から禁止されたため、 2016年から名称をル・コンセール・ド・ラ・ローグとして活動を続けています。 (Ki)
AP-158
ヴォカリーズ
サン=サーンス:「私の心はあなたの声にひらかれ」(サムソンとデリラより)
ヘンデル:「嵐で難破した船が」(ジューリオ・チェーザレより)
フランク:パニス・アンジェリクス
パーセルへの導入的即興
パーセル:「ディドの嘆き」(ディドとエネアスより)
グリエールへの導入的即興
グリエール:コロラトゥーラ・ソプラノのための協奏曲 op.82より第1楽章アンダンテ
プッチーニ:「誰も寝てはならぬ」(トゥーランドットより)
ラフマニノフ:ヴォカリーズ(op.34-14)
サティへの導入的即興
サティ:ジュトゥヴ
レナード・バーンスタイン:どこかに(ウェストサイド物語より)
ラウラへの導入的即興
チャーリー・パーカー:ラウラ
エディット・ピアフ:群衆
マイケル・ジャクソン:スリラー(電子:ロイ・ポンティウー)
ロマン・ルルー(Tp)
ティエリー・エスケシュ(Org/アリスティド・カヴァイユ=コル製作(1878)、ヴィクトル・ゴンザレス修復、1977年リヨン・オーディトリウムに移築)
編曲:マ ヌエ ル・ドゥトルラン 、ティエリー・エ スケシュ

録音:2017年2月
1983年生まれの天才トランペッター、ロマン・ルルー最新盤。エリック・オービエに師事しており、古きよきフランスを思わせる歌心あふれる音色が 魅力です。この盤では、室内楽などで共演を重ねるティエリー・エスケシュをオルガンに迎え、有名アリアを中心に収録しました。エスケシュが編曲を手 がけているのも注目。いくつかのアリアの前段として、アリアの要素を盛り込んだエスケシュのオルガン即興が聴けるのもうれしいかぎり。グリエールが書 いたヴォカリーズ、コロラトゥーラ・ソプラノのための協奏曲も、雄大なスケールで圧巻。最後の「スリラー」はトランペット、オルガンと電子音であの世 界が見事に再現されています。オルガンとトランペットの相性の良さに驚くとともに、ルルーの歌心、エスケシュの広い宇宙に感じ入る1枚です。 (Ki)
AP-159
アンサンブル・コントラスト
ピアソラ:リベルタンゴ
ベラスケス:ベサメ・ムーチョ
ヴァイル:ユーカリ
カルロス・ガルデル:Mi Buenos Aires querido
コンパイ・セグンド:Chan Chan
ピアソラ:オブリビオン
 コントラステス
 ミロンガ・アン・レ
セルジュ・レズヴァニ:La Peau Leon
カロル・ベッファ:マヨール広場
コール・ポーター:My Heart belongs to Daddy
アンヘル・ビジョルド:El choclo
ジョアン・ファルジョ(指)
リエージュPO
アンサンブル・コントラスト

録音:2016年12月12-16日/ベルギー、リエージュ・フィルハーモニー・ホール(ライヴ録音)
ヴァイオリン、ピアノ、声、クラリネット、サックス、ダブルベース、ドラムスからなるジャンルを超えたグループ「アンサンブル・コントラスト」がリエー ジュ・フィルと共演、オーケストラの壮大なサウンドで楽しむクロスオーバーの世界!ライヴ録音で曲ごとの拍手も収録、会場の熱気まで感じられます。ピ アソラのタンゴが楽しめる人なら文句なくハマるでしょう。 (Ki)

AP-160
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K488
ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K491(カデンツァ:フランソワ・シャプラン)
フランソワ・シャプラン(P)
ヴィクトル=ユーゴーO
ジャン=フランソワ・ヴェルディエ(指)

録音:2017年2月18,19日
フランソワ・シャプランはパリ音楽院でヤンコフ、ロバン、ペヌティエに師事。ショパンやドビュッシーのディスクをリリースし、来日公演も行っているの で日本にもファンの多い個性派です。2015年にリリースされたスクリャービンのマズルカ全集(EVCD-006)では、弱音主体で、幻のようにキラキラし た不可思議な世界で高く評価されました。今回の新譜は、モーツァルトの協奏曲2篇。今回もシャプランならではのピアノの美音に思わず引き込まれます。 ハ短調のカデンツァはシャプラン自身によるもの。端正なタッチと即興性に富んだ演奏が光ります。 (Ki)

AP-161
モーツァルト:幻想曲ハ短調K.457
ピアノ・ソナタ第14番ハ短調K.457
ピアノ・ソナタ第16 (15)番ハ長調K.545
ピアノ・ソナタ第18 (17)番ニ長調K.576
マクシム・エメリャニチェフ(フォルテピアノ)【ポール・マクナルティによるアントン・ヴァルター1792 年頃のモデル】

録音:2017年3月8-10日/リトル・トリベカ(パリ)
ロシアからまたまたとてつもない才能が現れました。1988年生まれのマクシム・エメリャニチェフ。実はこれまでもクルレンツィスのムジカエテルナのモー ツァルトのダ・ポンテ・オペラ三部作(特に「フィガロの結婚」)録音で、通奏低音奏者として驚くべき才気煥発ぶりを発揮、注目されていました。彼は ムジカエテルナの通奏低音のみならず、指揮者としてもロジェストヴェンスキーの愛弟子で、ムジカエテルナやイタリアのオルケストル・イル・ポモドーロ やシンフォニア・ヴァルソヴィアなどを振り、今年9月には東京SOとブラームスの交響曲第1番やベートーヴェンの「皇帝」(スティーヴン・ハフ独 奏)で日本デビューが予定されています。
このアルバムはエメリャニチェフのピアノ・ソロ・デビュー盤。得意のモーツァルトで、ポール・マクナルティによるアントン・ヴァルター1792年頃の モデルのフォルテピアノを用いています。モーツァルトのピアノ・ソナタの中でも特に充実した3曲と、第14番と関連のあるハ短調の幻想曲を披露してい ますが、一聴して尋常ならざる音楽性に釘付けとなります。演奏は楷書風で落ち着いていますが、クルレンツィスのピアノ版というか、ムラヴィンスキーの 指揮を思わす緊張感と説得力、リヒテルを思わす深い音楽性、繰返しの際の装飾音はシュタイアーばりの計算された即興性に天才を感じさせます。 容姿も青い瞳が印象的なBL風で、今後凄い人気になること間違いなしの逸材と申せましょう。 (Ki)

AP-162(2CD)
フランスの若手奏者によるフォーレ
ピアノ三重奏曲 ニ短調 op.120
アンダンテ 変ロ長調 op.75(ヴァイオリンとピアノ)
夜想曲第12番 ホ短調 op.107
蝶々 イ長調 op.77(チェロとピアノ)
・ァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 op.13
夜想曲 第11番 嬰ヘ短調 op.104-1
チェロ・ソナタ第2番 ト短調 op.117
歌曲集「幻想の水平線」op.118
ロマンス イ長調 op.69(チェロとピアノ)
子守歌 ニ長調 op.16(ヴァイオリンとピアノ)
ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調 op.109
ロマンス 変ロ長調 op.28(ヴァイオリンとピアノ)
夜想曲 第13番 ロ短調 op.119
ヴァイオリン・ソナタ第2番 ホ短調 op.108
シモン・ザウイ(P)
ピエール・フシュヌレ(Vn)
ラファエル・メルラン(Vc)
ダヴィド・ルフォー(T)
フランスの若手奏者たちによる、フォーレの晩年の作品を中心に編まれた室内楽作品集。「幻想の水平線」はフォーレの最後の歌曲集で、第一次世界 大戦で戦死した若者ミルモンの遺作詩集によるもので、全4曲を通して潮騒など海のイメージが見事に表現されています。ヴァイオリン・ソナタでのみず みずしい表現、夜想曲の密度の濃い世界など、フォーレの魅力を存分に味わえる2枚組です。 (Ki)
AP-163
クロード=ベニーニュ・バルバトル(1724-1799):作品集
クラヴサン作品集第1巻(1759)
ソナタ形式の、ヴァイオリン伴奏つきクラヴサンのための作品、第1ソナタ
クリストフ・ルセ(チェンバロ/ジャン=クロード・グジョン/ジャック・ヨアヒム・シュヴァーネン、パリ、1749年より前に製作されたチェンバロ)
ジローヌ・ゴーベール=ジャック(Vn)

録音:2017年9月25-27日、シテ・ド・ラ・ミュジーク、パリ
フランス、およびヨーロッパの古楽界を、鍵盤演奏および指揮の両方で牽引する鬼才、クリストフ・ルセが、18世紀後半にフランスで活躍したバルバ トル作品を録音。ガイヤールのアンサンブル「プルチネッラ」などでも活躍するヴァイオリン奏者、ジローヌ・ゴーベール=ジャックとの共演も含まれます。
バルバトルは1724年にディジョンに生まれ、父にオルガンを最初に習い、父亡きあと、ジャン・フィリップ・ラモーの兄弟にオルガンやチェンバロを学 びながら教会のオルガニストを務めました。1750年にパリに定住し、コンセール・スピリチュエルのオルガン奏者として活躍、さらにサン=ロック教会、 そしてノートル=ダム教会(ダカンらと分担しながら)のオルガン奏者も務めました。当時バルバトルは大成功を収めており、チャールズ・バーニーはサン・ ロック教会でのバルバトルの演奏後に自宅に招かれたところ、自宅にはいつも30人弱の紳士淑女がつめかけており、ペダルつきオルガン、そしてリュッカー スのチェンバロもあったといいますから、バルバトルが音楽家としても、そして経済的にも成功していたことがうかがわれます。
ルセは、フランスのチェンバロ音楽は時期によって3つに分けられると述べています。第1期はルイ・クープラン、ダングルベール。第2期は、フランソワ・ クープランやラモー。そして第3期が1730年以降、デュフリやロワイエ、そしてバルバトルらに代表されるとしています。第1期はルイ14世の影響で、 宮廷舞曲に倣った典雅な作品が多く、第2期は少しイタリアの様式の影響も受けつつ親密な作品が多く、そして第3期はヘンデルやD.スカルラッティら の作品がパリでも出版されていたこともあり、テクニックの効果重視の作品が多くみられ、同時にフランソワ・ブーシェの絵画のような牧歌的世界の作品 も多い、としています。 バルバトルのクラヴサン作品集第1巻は1759年にパリで出版されました。手の交差も要求されるテクニック、さらには古典派を思わせるアルベルティ・ バスの伴奏形もみられます。チェンバロでオーケストラを再現するような多様な音色も求められる作品が並びます(第2集は出版されませんでした)。クラ ヴサン独奏曲とカップリングに収録されたヴァイオリンとの作品は、3楽章構成で、第2楽章ではヴァイオリンがソリスト的活躍もみせる秀作です。全篇 を通して、フランス風序曲のように壮麗でオーケストラをも思わせる豪奢な響きと、独奏曲ならではの繊細な表情や集中を要する作品で、ルセの真骨頂と もいえる内容となっています。 (Ki)
AP-164(2CD)
リュリ:歌劇「アルセスト」(またはアルシードの勝利)(1674年)
〔フィリップ・キノー(1635-1688)台本による音楽悲劇〕
アルセスト/栄光:ユディト・ファン・ヴァンロイ(S)
アルシード/エドウィン・クロスリー=メルセル(Bs-Br)
アドメート、第 2 のトリトン:エミリアーノ・ゴンザレス・トロ(T)
セフィーズ、チュイルリーのニンフ、プロセルピーネ:アンブロワジーヌ・ブレ(Ms)
リコメード、シャロン:ダグラス・ウィリアムズ(Bs-Br)
クレアント、ストラートン、プルトン、エオレ:エティエンヌ・バゾラ(Br)
マルヌのニンフ、テティス、ディアーヌ、セーヌのニンフ、ニンフ:ベネディクト・タウラン(S)
影、アレクトン、アポロン:ルシア・マルティン・カルトン(S)
第1のトリトン、プルトーの使者:エンゲランド・デ・ヒス(T)
クリストフ・ルセ(指、Cemb)
レ・タラン・リリク
ナミュール室内cho

録音:2017年7月13,15,16日、サル・ガヴォー(パリ)
フランス・バロック界の大御所クリストフ・ルセ率いるレ・タラン・リリク。ラモー:「ツァイス」(2014年7月録音、AP 109)、リュリ:「アルミード」(2015 年12月録音、AP 135)、ラモー:ピグマリオン(2017年1月録音、AP 155)につづくバロック・オペラ最新盤はリュリのアルセスト。リュリと作家キノー による音楽悲劇「カドミュスとエルミオーヌ」に続く第二作目の音楽悲劇です。1674年1月19日にパリの王立音楽アカデミーで初演され、国王と宮廷の人々 は高く評価されましたが、当時権力を持ち始めていたリュリに嫉妬して、音楽家たちはこの作品の評判を落とそうとしました。にも関わらず1674年7月 にも祝賀行事の一環としてこの作品が上演され、その後もフランス各都市で上演されるなど、成功をおさめました。コーラスの用いられ方が非常に効果的 で、物語を見事に進行していきます。様々なシーンを描写するオーケストラ音楽も、どれも簡潔にして充実しています。 【あらすじ】 舞台はチュイルリー宮と庭園。アドメート王とアルセストの婚礼。アルセストに恋をしているアルシード以外は皆結婚を祝っている。そこへ隣国のリコメー ド王が登場し、戦いがおこり、アドメート王は瀕死の傷を負い、王のために自らの命をささげ出すものが現れれば、王の死は避けられるという。誰も死の うとしないのを見てアルセストは、自らを生贄に捧げる。アルシードが、アルセストと自分が結ばれてもよいのであれば、アルセストを取り戻すと約束し、 黄泉の国へと向かう。黄泉の国でアルシードはプルトーを説得し、アルセストを取り戻し、現世に帰る。命を取り戻したアルセストはしかし、アドメート王 を慕い続けるのを見て、アルシードは身を引き、アドメート王とアルセストはあらためて結婚をし、ミューズたちは結婚とアルシードの勝利をたたえて、幕 となる。
AP-165
ベレニーチェ、何をしているの?
ハイドン:ベレニーチェのシェーナHob.XXIVa:10‘ベレニーチェ、何をしているの?’(レチタティーヴォ)〜いとしい人よ、行かないで(アリア)*
J.C.バッハ:ウティカのカトーネより「混乱し、見失い」(アリア)**
マリアナ・マルティネス:ベレニーチェのシェーナより‘ベレニーチェ、何をしているの?’(レチタティーヴォ)〜いとしい人よ、
行かないで(アリア)***
アントニオ・マッツォーニ:アンティゴノより‘ベレニーチェ、何をしているの?’(レチタティーヴォ)〜いとしい人よ、行かないで(アリア)**
モーツァルト:ベレニーチェにK70/61c‘ベレニーチェに’‘陽がのぼる’***
ヨーハン・アドルフ・ハッセ:アンティゴノよりシンフォニア/ベレニーチェのシェーナ‘ベレニーチェ、何をしているの?’(レチタティーヴォ)〜いとしい人よ、行かないで(アリア)*
レア・デザンドレ(Ms)*
ナ タリー・ペ レ ス(S)**
シャンタル・サントン=ジェフリー(S)***
ダヴィド・シュテルン(指)
オペラ・フオーコ

録音:2017年2月
エジプトの女王、ベレニーチェ。威厳と美しさを兼ね備えたベレニーチェの物語には、様々な作曲家が音楽をつけました。それらを集めた興味深い1枚。 ベレニーチェは威厳と美しいエジプトの女王で、国益のためにローマの男アンティゴノと結婚するように仕向けられます。最初はローマの男からの愛を 拒み、愛する別の男性デメトリオを思いますが、最後は他人の幸せのために身を引き、アンティゴノと結婚する、といった物語で、その中に裏切りや策略 が盛り込まれています。★オペラ・フオーコは、ピリオド楽器によるオーケストラで、オペラを演奏するために指揮者のダヴィド・シュテルンによって設立されました。レア・デザン ドレはクリスティの声楽アカデミーに選ばれ、来日公演にも参加していたメゾ・ソプラノ。他の2名のソプラノもダヴィド・シュテルン率いるオペラ・フオー コとの共演も多く、ベレニーチェの人物像のゆるぎない表現、オーケストラとのアンサンブル、すべてが見事に調和しています。 (Ki)
AP-166

KKC-5863
日本語帯・解説付
税込定価
酒井淳が奏でるF.クープラン、フォルクレ
F. クープラン:通奏低音をともなうヴィオール曲集(1728)より「組曲 第1番 ホ短調」
 ヴィオールのための聖歌(趣味の和、または新コンセール、1724年より)
フォルクレ:3つのヴィオールのための作品 (MS 135)〔アルマンド、クーラント、サラバンド〕
 ラ・ジルエット(Vm7 6296)
F. クープラン:通奏低音をともなうヴィオール曲集 (1728)より「組曲 第2番 イ長調」
酒井淳(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
クリストフ・ルセ(Cemb)
マリオン・マルティノー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
イザベル・サン=イヴ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2017年7月4-6日、ギャルリー・ドレ(バンク・ド・フランス(パリ))
注目のガンバ奏者・チェロ奏者・指揮者の酒井淳。2017年1月、「第15回〈齋藤秀雄メモリアル基金賞〉チェロ部門」を受賞し、あらためてその 実力を世に知らしめました。アパルテよりリリースしたフォルクレ作品集(AP 122/ KKC 5619)は、レコード芸術特選ほか、各紙で高く評価されましたが、 このたび、F.クープランを組み込んだプログラムの新譜が発売のはこびとなりました。 F.クープランの1730年の作品カタログには「通奏低音を伴うヴィオールのための作品集」という記載がありましたが、この曲集は出版されることはあり ませんでした。20世紀初頭、’ M.F.C.’ とだけ記名があるヴィオール曲集の楽譜を音楽学者が見つけ、その装飾音の書き方やスタイル、タイトルの付け 方から、これがカタログにも載っていた曲集で、1728年の作品であると特定しました。曲集に「F.C.」とイニシャルしか記さなかったこと、独特の演奏 の難しさがあることから、クープランはこの楽器に親しんではいなかったのでは、という考えもあります。しかし彼の父はヴィオール奏者であり、自身も楽 器を所有していたこと、また、1728年のこの曲集(同年マラン・マレが亡くなっており、「葬儀」と題した楽曲も含まれることから、この曲集はマレに捧 げられたとする説もありますが、だとすれば「トンボー」としたであろうということで、マレに捧げられたものではないとされています)の素晴らしさから、 それは妥当ではないと考えられます。間に挟まれたフォルクレの作品は、散逸していた自筆譜資料からの作品(アントワーヌ、ジャン=バティストのどちら が書いたかは不明)。18世紀初期、イタリア趣味の要素が強い作品となっています。 ディスクを通して、酒井が主旋律(あるいはプルミエ)を奏でています。まず何と言っても酒井が奏でるヴィオラ・ダ・ガンバの雄弁にして美しく、しっと りとした質感の音色が素晴らしい。霊感に満ちた即興的な装飾は、時に妖しさも感じさせます。録音が行われた場所は、F.クープランが住んでいた場所 の近くということで、古の作曲家の息遣いが感じられるなか、録音が行われました。スケールの大きな音楽と、密度の濃い音色、そして酒井の音楽にピタ リと沿ったルセら共演陣による通奏低音、すべてにくぎ付けの1枚です。 (Ki)
AP-167(2CD)
シャヴィエ・サバータ
■CD1 (原盤:AP 048)
悪い奴ら―ヘンデル:悪役アリア集
「タメルラーノ」−尊大な心に平安を与えたい,
「アリオダンテ」−あなたに望んでいる,
「テゼオ」−殺戮を望み死を望み,
落ち着いておくれ、ああ、美しい眼よ,
「ガリアのアマディージ」−酷い苦しみを,心に激情を感じ,
「アリオダンテ」−義務、正義、愛が,策略が良い結果をもたらせば,
「ジューリオ・チェーザレ」−この心の麗しき女神たちよ,お前の誇り高さを屈服させよう,
「オットーネ」−天まで波を高め,魅惑的な美しい唇

■CD2 (原盤:AP 143)
カタルシス(浄化)
オルランディーニ(1676-1760):レチタティーヴォ 「策略がゆるしたもの」、アリア「高慢な植物が」〜『アデライーデ』より
フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ(1681-1732):レチタティーヴォ「お前のために、わが妻グリゼルダよ」、
アリア「いとしい妻よ、私の魂は疲れている」〜『グリゼルダ』より,
ピエトロ・トッリ(1650-1737):アリア「お前の涙によって」〜『グリゼルダ』より,
ヴィヴァルディ:アリア「血が血管を冷たく走り」〜『ファルナーチェ』より,
ジュゼッペ・マリア・オルランディーニ(1676-1760):レチタティーヴォ「私の愛する人はなんと甘く語ることか」、アリア「すでに私には見える」〜『アデライーデ』より,
ヘンデル:序曲、伴奏つきレチタティーヴォ「おそろしいファントムよ!」、アリオーソ「私の目をとじ」〜『テッサリアの王アドメート』より,
ハッセ(1699-1783):伴奏つきレチタティーヴォ「神よ、あなたのためだけに生きよう」、アリア「私は悔やむ、わが神よ」〜『聖アゴスティーノの改宗』より,
アッティリオ・アリオスティ(1666-1729):伴奏つきレチタティーヴォ「あきらめよ」、アリア「神よ」〜『カイオ・マルツィオ・コリオラーノ』より,
アントニオ・カルダーラ(1670-1736):アリア「あなたの甘い涙をかわかせ」〜『テミストクレ』より,
ドメニコ・サッロ(1679-1744):伴奏つきレチタティーヴォ「むごい運命よ!」、アリア「名誉が心で話すとき」〜『イル・ヴァルデマーロ』より
シャヴィエ・サバータ(CT) 
リッカルド・ミナージ(指)
イル・ポモ・ドーロ
録音:2012年8月25日-9月3日


シャヴィエ・サバータ(C.T)
ジョルジュ・ペトルー(指)、
アルモニア・アテネア

録音:2015年9月22-26日、アテネ
1976年、スペイン、カタルーニャ州バルセロナ生まれのカウンターテノール、シャヴィエ・サバータの2枚組。2011、2012年には、ウィリアム・クリスティ の指揮で上演されたカヴァッリの「ディドーネ」のイアルバを歌っています。ビオンディ、ヤーコプス、サヴァールといった古楽の重鎮たちとの共演も重ね ており、バロック声楽作品の上演にはもはや欠かせない存在となりつつある歌い手です。 劇的な表情とテクニックが要求される、オペラの悪役のアリアを集めた1枚と、「カタルシス(浄化)」と題し、激情に満ちたアリアでプログラムを構成、 心を揺り動かされる強さに満ちた1枚のセット化。 (Ki)
AP-168(2CD)
カリーヌ・デエ
■CD1 [原盤:AP106]
マスネ:悲歌/フォーレ:夢のあとに
グノー:夕べ/サン=サーンス:白鳥
サン=サーンス:夕暮れのヴァイオリン
ショーソン:終わりなき歌
フォーレ:ロマンス(チェロのための)
グノー:去りし人
マスネ:タイスの瞑想曲
ゴダール:子守歌
フォーレ:子守歌(ヴァイオリン)
サン=サーンス:アレグロ・アッパッショナート
フォーレ:アンダンテ(ヴァイオリン)
ベルリオーズ:囚われの女op.12

■CD2 [原盤:AP121]
ロッシーニ:エーレナのアリア「胸の思いは満ち溢れ」(オペラ『湖上の美人』)
デズデーモナのアリア「柳の根元に
腰を下ろして」(オペラ『オテッロ』)
デズデーモナのアリア「ああ神様、眠りのうちに」(オペラ『オテッロ』)の場面(オペラ『チェネレントラ』)
チェネレントラのアリア「苦しみと涙のうちに生まれ」(オペラ『チェネレントラ』)
歌曲「ニッツァ」
セミラーミデのアリア「麗しく美しい光が」(オペラ『セミラーミデ』)
歌曲「見捨てられた魂」
歌曲「ジョヴァンナ・ダルコ」(サルバトール・シアリーノ編曲)
ロジーナによる「嵐」の場面(オペラ『セヴィリアの理髪師』)
ロジーナのアリア「今しがた一つの声が」(オペラ『セヴィリアの理髪師』)
ロジーナのアリア「愛に燃える心に」(オペラ『セヴィリアの理髪師』)
歌曲「スペインのカンツォネッタ」
カリーヌ・デエ(Ms)
アンサンブル・コントラスト〔アルノー・トロット(Vn)、アントワーヌ・ピエルロ(Vc)、ヨハン・ファルジョ(P)〕
録音:2014年3月、12月

カリーヌ・デエ(Ms)
ラファエル・マーリン(指)、
レ・フォース・マジュール・オーケストラ
録音:2015年6月22日-26日、ヴィルファヴァール農場ホール
ランスの魅惑のメゾ・ソプラノ、カリーヌ・デエの旧譜 2 枚のボックス化。フランスの歌曲集を、ヴァイオリンやチェロを加えたかたちにアレンジして 演奏したオシャレな1枚と、ロッシーニの有名オペラからのアリア、そして16分からなるカンタータ『ジョヴァンナ・ダルコ(ジャンヌ・ダルク)』の2 枚組です。 デエは、オペラ・シーンでもフランス内外の劇場でひっぱりだこの彼女ですが、デセイやプティボンのディスクでも共演しているなど、その活躍の場は実に 幅広いものとなっています。デエのしっとりと美しい声を堪能できます。
AP-169(4CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻
平均律クラヴィーア曲集第2巻
クリストフ・ルセ(Cemb)

録音:2015年4月20-22日ヴェルサイユ宮殿、王太子の居室
使用楽器:リュッカース、1628年製(ヴェルサイユ宮殿蔵)

録音:2013年6月ドーファン宮(ヴェルサイユ宮殿)
使用楽器:リュッカース、1628年製(ヴェルサイユ宮殿蔵)
名手ひしめく歴史的鍵盤楽器奏者の中で、その実力と注目度の高さにおいて、筆頭格に挙げられるのが、クリストフ・ルセです。グスタフ・レオンハル トやボブ・ファン・アスペレンら" 第一世代"の名チェンバリストの薫陶を受け、1983 年にブリュージュ国際コンクールで優勝。1991 年にはアンサンブ ル「レ・タラン・リリク」を結成し、埋もれたバロック・オペラの発掘演奏活動にも力を注いでいます。しかし、そんなルセの真骨頂といえば、やはりチェ ンバロ演奏と言えるでしょう。そんなルセの、平均律録音が、全曲まとめてボックス化。
ルセは、「第2巻は「フーガの技法」のように複雑な和声進行や構造の複雑さを要した高い芸術性を掲げた作品で、第1巻は教育用としての側面が強 いですが、決してトレーニングだけのためではなく、そこに芸術性も兼ね備えた画期的な作品である」としています。さらに「多くのバッハ作品の中でもこ れほど親しまれ、演奏され、深く研究されたものはない」と。その上でルセは今回の録音にあたって、これまでの学術的研究を一旦横に置き、あえて新し い解釈を入れようとはせず、高い集中力で研ぎ澄まされた音を繰り出していき、どの曲も奥行きのある音楽に仕上げ、聴く者に新たな発見を提示します。 (Ki)

AP-170
F.クープラン:クラヴサン曲集第3巻より
・第13組曲
〔1.ゆりの花ひらく 2.葦 3.胸飾りのリボン 4.フランス人気質、またはドミノ(仮面舞踏会の頭巾)純潔-はじらい-情熱-希望-誠実-忍耐-恋やつれ-媚-年老いた伊達男と時代後れの守銭奴-気のよいかっこう-無言の嫉妬-狂乱〕
・第18組曲
〔1.ヴェルヌイユの女 2.ヴェルヌイユの娘 3.修道女モニク 4.騒がしさ 5.感動 6.ティク-トク-ショク 7.片足の不自由な元気者〕
・クラヴサン曲集第1巻より第3組曲 ハ短調より第11曲「お気に入り」
ブランディーヌ・ヴェルレ(Cemb/ルッカース1636年モデル、1985年アンソニー・サイディ&フレデリク・バルによる複製)

録音:2017年5月
フランスが生んだ根強い人気の名クラヴサン奏者ブランディーヌ・ヴェルレ、F.クープランの登場。ヴェルレのF. クープランといえば、1976-80年にか けて全曲録音されたアストレの名盤(近年XRCD 化(JMXR.24510・廃盤) もされ話題となりました)が有名ですが、今回、ルッカース・モデルの銘器 コピーを奏でての新録音となりました。1942年生まれという彼女、75歳での録音となった当盤は、全体として自然で力みのない音楽運び。「騒がしさ」や「ティ ク・トク・ショク」でも、浮足立つことのないテンポで聴かせます。F.クープランの音楽に込められた様々な表情をもらさず織り込んでいるようで、まさに 巨匠の風格といえます。ヴェルレはライナーノートに「作曲家」と題した文章を寄せており(フランス語のみ)、こちらも興味深いものがあります。 (Ki)

AP-171
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調 op.80
ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調 op.94a
アレクサンドラ・コヌノヴァ(Vn、1735年サント=セラフィン製(ヴェネツィア))
ミヒャエル・リフィッツ(P)

録音:2017年3月15-18日、ブレーメン(ドイツ)
モルドバ出身の注目ヴァイオリン奏者、アレクサンドラ・コヌノヴァの登場。コヌノヴァは1988年生まれ、2012年、ヨーゼフ・ヨアヒム・ヴァイオリ ンコンクールで優勝、2015年のチャイコフスキー・コンクールで第3位となり、ヴィヴィッドな音色とドラマティックなヴィルトゥオジティで一躍世界の 注目を集めた彼女が、プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタでCDデビューです。6歳でヴァイオリンを始める。ローザンヌ音楽院でルノー・カプソンに 師事。ギトリス、I. オイストラフらの薫陶を受けています。これまでにクルレンツィス、ゲルギエフ、ラベック姉妹、C.テツラフ、メルニコフらと共演してい ます。2017年6月にシモノフ指揮、モスクワPOと来日し、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を演奏、熱き音色で聴衆を 魅了しました。2018年のラ・フォル・ジュルネ・TOKYOでも来日が予定されており、注目されること間違いなし!の逸材です。 プロコフィエフのソナタはいずれも難曲として知られていますが、コヌノヴァの集中と厚き音色、そしてヴィルトゥオーゾ性が遺憾なく発揮されたプログラム。 第1番の第2楽章の激しさは圧巻。第2番第1楽章冒頭の旋律の繊細な音色にくぎ付けです。繊細な表情から激しい重音まで、コヌノヴァの表現の幅 広さに驚かされる充実の内容となっています。ピアノのミハイル・リフィッツはウズベキスタン出身で既にデッカなどからリリース多数の名手。ヴィルデ・フ ラングとのデュオでも知られますが、ここでも見事な演奏です。 (Ki)
AP-174
R.シュトラウス:チェロのための作品全集
チェロ・ソナタ op.6 ヘ長調*
ロマンス.ヘ長調 op.13
ドン・キホーテ(騎士的な性格の一つの主題による幻想的変奏曲)op.35
「あした」〜4つの歌 op.27(作曲者によるチェロ、ピアノ*とソプラノ**のための編曲版)より
オフェリー・ガイヤール(Vc)
アレクサンドラ・コヌノヴァ(Vn)
ドヴ・シェインドリン(Va)
ジュリアン・マスモンデ(指)
チェコ国立SO
ヴァシリス・ヴァルヴァレソス(P)*
ベアトリス・ウリア・モンゾン(Ms)**

録音:2017年7月12-15日チェコ国立SOスタジオ(プラハ)、2018年1月22-23&31日パリ
フランスの人気チェロ奏者、オフェリー・ガイヤール。センシティヴで親しみやすい表情の演奏で、ファンを魅了し続けています。彼女の新譜は、R.シュ トラウスによるチェロのための作品全集。古楽アンサンブルで通奏低音奏者として、さらにソロ・室内楽でも活躍しているガイヤールが奏でる、オーケス トラとアンサンブルの魔術師R.シュトラウス作品集、期待大です!
ガイヤールは、実はR.シュトラウス(の作品)とは、長年恋におちることができなかったといいます。歴史(ナチとの関係)に関するものも原因だった といいます。自らの腕の中にR.シュトラウスの音楽を感じながら、常に何かひっかかるものがあったそうで、彼の作品に取り組むようになったのは20歳 を過ぎてからだったといいます。「ばらの騎士」や「アラベラ」などによって、シュトラウスの音楽の催眠術的な力、魅惑的で抒情的な世界の魅力を知るよ うになっていきます。
「ドン・キホーテ」でチェロは、誇り高き遍歴騎士ドン・キホーテを、そしてヴァイオリンはドゥルシネラ姫を、そしてヴィオラはドン・キホーテの従者サンチョ・ パンサをあらわしています。姫君を演じるのは、第15回チャイコフスキー国際コンクールヴァイオリン部門で第3位に輝き、その演奏と美貌で話題となっ たアレクサンドラ・コヌノヴァ。サンチョ・パンサは、オルフェウス室内管のメンバーで、METでも活躍しているヴィオラのドヴ・シェインドリンによって演 じられます。ドン・キホーテの人物像は、英雄の生涯の主人公よりも野心家に描かれており、最後の彼の死の描き方は、セルバンテスを超えている、とガ イヤールは述べています。R.シュトラウスの管弦楽書法の巧みさと、独奏楽器の描き分けの見事さ、語り口の巧さがつまった名曲を、ガイヤールと他のメ ンバーが展開する親密な対話とともにお楽しみいただけます。
チェロ・ソナタはR.シュトラウスが 19 歳の時に書かれたもので、いきいきとした表情、そしてチェロとピアノがまるでオーケストラのような豊かな色彩 でアンサンブルを繰り広げます。ロマンスは牧歌的な雰囲気ですが、湧き上がってくる旋律を一気に書き上げたといいます。「あした」のチェロとピアノ、 声楽版はいわば本作の初版。後にオーケストラ編曲され、ソロはヴァイオリンによって奏されます。ここでは、チェロが奏でるメロディの繊細さと、ドイツ 語の詩の韻律の美しさが見事に融け合っています。 (Ki)
AP-175(2CD)
テレマン:9つの祝福された黙想による受難オラトリオ TWV 5:2 ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指、Vn)
フライブルク・バロック・オーケストラ
アンナ・ルチア・リヒター(ソプラノ/信心、信念、シオン〔教会〕)
コリン・バルツァー(テノール/信心)
ピーター ・ハ ー ヴェイ( バ リトン/イエ ス )
ミヒャエル・フェイファー(テノール/ペトロ)
ヘンク・ネーヴェン(バリトン/大司祭)

録音:2017年12月1日、ハンブルク、ライスハレ(ライヴ/テレマン・フェスティヴァル)
テレマンの珍しい受難曲、「9つの祝福された黙想によるオラトリオ」の登場。キリストの最後の日々から復活するまでの物語が主軸となっていますが、 明確なストーリーはありません。そのため、福音史家は存在せず、主な登場人物は、キリスト(6つのレチタティーヴォと6つのアリア)と、「信心」(8 つのアリアと8つのレチタティーヴォ)、そしてキリストを激しく糾弾するアリアを一つ歌う大司祭など。この作品に関してはまだまだ知られていないことも 多いですが、1719年に着手され、1722年3月19日、聖金曜日に先立つ月曜日に初演されたという記録が残されています。その後も何度も再演され ており、おそらくは18世紀でもっとも多く演奏された受難曲だったのではないかとされています。声楽とオーケストラによる明確なアンサンブルが、テレ マンが、絶妙な器楽書法によって歌唱陣が歌うテキストを際だたせるように作ったこの作品の魅力を存分に引き出しています。クラリネットの先祖の音色は 木管セクションの音色の幅をふくらませ、作曲家のイマジネーションの豊かさを私たちに示しています。テレマン、そして物語の人間性が見事にクローズアッ プされた、貴重な演奏となっています。 (Ki)

AP-180
リスト:死の舞踏 S.126
ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 S.124
ピアノ協奏曲第2番 イ長調 S.125
ベアトリス・ベリュ(P)
チェコ・ナショナルSO
ジュリアン・マスモンデ(指)

録音:2017年12月12-15日、プラハ
フランスの人気ピアニスト、ベアトリス・ベリュによるリスト3作品。いずれも、最初のスケッチから最終的な出版までに20年以上が経過した作品です。 注目なのが、ピアノ協奏曲で、出版後の楽譜に、リストの弟子ビューローが書き込んだリストの指示と思われる修正を適用して演奏していること。第1番 の初版は1834年に書かれたものの、第2番に着手する1839年まで寝かされており、1840年までには両方とも一度完成させていましたが、人前で弾 くことはなく、第1番はベルリオーズの指揮、リスト自身のピアノで1855年に初演。第2番は1857年、リストの指揮、そしてリストの弟子のブロンサ ルトのピアノで初演されています。いずれも出版されましたが、リストの弟子ビューローの所有していたスコアには、リストの指示によるものと思われる修 正がいくつか見られ、ここでベリュはこの手書きの修正を適用してこれらの作品を演奏しています。そうしたことは抜きにしても、ベリュの超絶技巧とスケー ルの大きな演奏、そしてそれを支えるオーケストラとのアンサンブルが聴きごたえ十分であることは言うまでもありません。 (Ki)

LDV-149(2CD)
グリニー の作品集
ニコラ・ド・グリニー(1672-1703):グリニー:オルガン・ミサ
 5つの讃歌
ニコラ・ルベーグ*(1631-1702):エレヴァシオン(高揚) ト調
 ヘ短調のシンフォニー
アンドレ・イ ゾワール(Org)

録音:1972年
使用オルガン:ルイ=アレクサンドル・クリコ・サンジャック・エ ・サン=クリストフ・ユダン(1839-1972)
ジャン=エスプリ・イスナール・サン=マクシミン=ラ・サント= ボーヌ(1722)
※Calliopeレーベルからの再発売
イゾワールによる、厳粛な 雰囲気が魅力のグリニー作品集。「オルガン・ミサ」は、5声のフーガなど を含む大作にして傑作です。「5つの讃歌」でも、イゾワールによる、エレ ガントで親密な雰囲気の装飾を堪能することができます。グリニーの師であ るニコラ・ルベーグの作品も収録されており、グリニー作品とは用いられて いる楽器が違うこともありますが、柔らかで明るい響きが魅力です。  (Ki)

LDV-176(2CD)
フランク:オルガン曲集
[CD1]幻想曲イ短調/幻想曲ハ短調/祈り/カンタービレ/交響的大曲嬰ヘ短調
[CD2]前奏曲、フーガと変奏曲/コラール第1番ホ長調/コラール第2番ロ短調/コラール第3番イ短調/英雄的小品ロ短調/終曲変ロ長調
アンドレ・イゾワール(Org/聖母被昇天教会(リュソン)、カヴァイユ=コル(1857年)

録音:1975年
※Calliopeレーベルからの再発売
フランスの大家、アンドレ・イゾワールによる、フランクのオルガン全作品録音集。完璧な技巧で、熱く、同時に深い精神性をもって、時に即興を思わせるような自由さで、独自のフランクを展開しています。 (Ki)
LDV-1478(2CD)
F.クープラン:オルガン作品全集
F.クープラン:教区のためのミサ*
ジル・ジュリアン(1650-1703):前奏曲***
ダングルベール(1629-1691):四重奏曲***
L.クープラン(1626-1661)***:シャコンヌ,バスク風のブランル,幻想曲,パッサカリア
F.クープラン:修道院のためのミサ**
ティトルーズ(1563-1633):来れ精霊よ,
 パンジェ・リングァ,アヴェ・マリス・ステラ,
 エクスルテト・チェルム
アンドレ・イゾワール(Org)

録音:1972&73年
使用オルガン:*ジャン=ジョルジュ=ケニッヒ・サン=ジョルジュ・ド・ブケノン、サル=ユニオン(1717/1766)
**オルガン・ケニッヒ(1972)/シャペル・ド・ラ・コングレガシオン・ノートル・ダム・ド・シャリテ・ドゥ・ボン・パストゥール・アンジェール
***オルガン・ヘルファー・エ・エルマン(1973)/サン=ジェルマン・デ・プレ教会、パリ
※Calliopeレーベルからの再発売
F.クープラン、およびその「おじ」L.クープラン、そしてフランスの重要なオルガン音楽作曲家の作品集。ジル・ジュリアンはシャルトルの大聖堂のオルガニストを務めた人物。ダングルベールは、フランス・クラヴサン音楽の最初の重要作曲家。四重奏曲は、23小節から成る、対位法の練習曲のようなもの。そして、[CD2]の最後に収録されているのが、「フランス・オルガン音楽の父」、ジャン・ティトルーズの作品。ティトルーズ以前の時代、フランスには、これといったオルガン音楽がありませんでした(残されていません)。奏者の旋律とリズムに対するセンスが問われる作品をのこしています。 (Ki)


KKC-4100
フォーレ:ピアノ作品集
バラード 嬰ヘ長調 op.19
即興曲第3番 変ロ長調 op.34
夜想曲第6番 変ニ長調 op.63
夜想曲第7番 嬰ハ短調 op.74
主題と変奏 嬰ハ短調 op.73
夜想曲第9番 ロ短調 op.97
夜想曲第11番 嬰ヘ短調 op.104-1
夜想曲第13番 ロ短調 op.119
ミシェル・ダルベルト(P/ベヒシュタイン)

録音:2017年1月7日、パリ国立高等演劇学校(ライヴ)
※日本語帯・解説付
ミシェル・ダルベルトは、NHK「スーパー・ピアノレッスン」で講師を務め日本でもおなじみの、いわずとしれたフランスの名ピアニスト。2014年に 来日30周年を迎え、直近では2016年3月にも来日、聴衆を魅了しました。 アパルテレーベル第2弾となる当盤は、ベヒシュタインのピアノを用いたフォーレの世界。洒脱な感性、作品と作曲家への深い考察、そしてそれらを音で 表現するテクニックを併せ持つダルベルトが、美しい横の線(メロディ)と密度の濃い和声が織りなすフォーレ作品の世界を見事に解き明かします。フラ ンスの大家による、フランス作曲界の大御所の真価を問う1枚の登場といえるでしょう。ブックレットには、「ガブリエル・フォーレへの私的考察」と題し、 自分とフォーレの音楽との出会い、どのようにしてフォーレの世界を発見していったか、そしてフォーレの音楽を理解するための鍵についてなどが、興味深 くつづられています。 (Ki)


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