湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



BIS
(スウェーデン)



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品番 内容 演奏者
BIS-53
リゲティ:作品集
フルートとオーボエの為の二重協奏曲
サンフランシスコ・ポリフォニー
弦楽四重奏曲第1番「 Metamorphoses (1968)
ピアノの為の「ムジカ・リチェルカータ」
グニラ・フォン・バール(Fl)
トーレイフ・ランネルホルム (Ob)
エヴァ・ヌールヴァール(Cemb)
リーサ・ポヒョラ(P)
ヴォーチェス・インティメSQ
エルガー・ハワース(指)スウェーデン放送SO
BIS-81
ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ Op. 147
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲 ト短調 Op. 131d, No.1
ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタ Op. 25, No. 1
ザハリ・チャフダロフ(Va)

録音:1977年
BIS-90
ジュリアーニ:協奏的二重奏曲 ホ短調 Op.25
バロン:フルートとギターのための協奏曲第1番 ハ長調
クリスティアン・ゴットリープ・シュナイトラー:フルートとギターのためのソナタ ニ長調
ジュリアーニ:グランド・ソナタイ長調
カルッリ:セレナード ニ長調 Op.109No.6
ハインリヒ・アロイス・プレイガー:序奏、主題と変奏 イ短調 Op.2116.
ゴセック:タンブーラン(フルートとギター編)
グニラ・フォン・バール(Fl)
ディエゴ・ブランコ(G)

録音:1976年
BIS-108
グリーグ:ピアノ作品全集第5巻
(1)25のノルウェー民謡と舞曲作品17
(2)農村の情景作品19
(3)4つのアルバムの綴り作品28
2つのノルウェー民謡による即興曲作品29
エヴァ・クナルダル(P)
BIS-109
グリーグ:ピアノ作品全集第6巻
(1)バラード ト短調作品24
(2)「ペール・ギュント」組曲第1・2番 
(3)「十字軍の兵士ギーグルド」より3つの断章作品56
エヴァ・クナルダル(P)
BIS-110
グリーグ:ピアノ作品全集第7巻
(1)組曲「ホルベアの時代から」作品40
(2)2つの悲しい旋律作品34
(3)ワルツ・カプリース作品37
(4)3つのピアノ小品
エヴァ・クナルダル(P)
BIS-111
グリーグ:ピアノ作品全集第8巻【(1)19のノルウェー民謡作品66
(2)6つの歌曲よりの編曲作品41
6つの歌曲よりの編曲作品52
エヴァ・クナルダル(P)
BIS-112
グリーグ:ピアノ作品全集第9巻
(1)スロッテル(ノルウェーの農民の踊り)作品72
(2)気分(1.あきらめ 2.即興的スケルツォ 他)作品73
(3)3つのピアノ小品
エヴァ・クナルダル(P)
BIS-113
グリーグ:ピアノ作品全集第10巻
(1)ピアノ協奏曲イ短調作品16
(2)ノルウェー舞曲作品35 
(3)2つのロマンス作品53
(4)6つのノルウェー山の旋律
エヴァ・クナルダル(P)
BIS-145(2CD)
フランツ&カール・ドップラー:フルート作品全集 ペール・オイエン、
ロバート・エイトケン(Fl)
ゲイル・ヘンニング・ブローテン(P)他
BIS-156(2CD)
メンデルスゾーン:オルガン作品集
 6つのオルガンソナタ 作品65
 3つの前奏曲とフーガ 作品37
バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
バッハ(ハラルド・ヨーランソン 編):イエスよ、人の望みの喜びよ (カンタータ BWV147 から)
オスカル・リンドベリ:夏の牧舎の古い賛美歌
ルイ・ヴィエルヌ:オルガン交響曲第1番 作品14 − 終楽章
サン・サーンス:幻想曲 変ホ長調
レオン・ボエルマン:ゴシック風組曲 作品25
ハンス・ファユス(Org)
BIS-163
ラ・シパーニャ グレゴリオ・パニアグア(指)アトリウム・ムジケー
BIS-188
ストラヴィンスキー:ピアノ・ソロによる「火の鳥」組曲
(2)「春の祭典」全曲
ダグ・アシャツ(P)

録音:1983年
BIS-244
リスト愛器によるピアノ作品集
コンソレーション(慰め) 第3番 変ニ長調
ハンガリー・ラプソディ第3番
愛の夢第3番 変イ長調
バラード第2番 ロ短調
巡礼の年 第3年 − エステ荘の噴水
暗い雲 
悲しみのゴンドラ (第2版)
リヒァルト・ヴァーグナーの墓に
ダグ・アシャツ(P)
(リスト博物館 (ブダペスト) 所蔵) による録音]
BIS-245
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調*
交響曲第7番 ニ短調+
フランス・ヘルメルソン(Vc)*
ネーメ・ヤルヴィ(指)*
チョン・ミュンフン(指)+、エーテボリSO
BIS-248
金管五重奏の為の作品集
エヴァルド、ボザ、ホルムボー、アーノルド、
ゲイル・クービック、レイモンド・プレムル、
クリステル・ヘルマンソンの作品
スウェーデン金管五重奏団
マルメ金管アンサンブル
BIS-275
ヴィヴァルディ:「四季」*
リコーダー協奏曲 ト短調「夜」RV.439+
ニルス=エーリク・スパルフ(Vn)*
ダン・ラウリン(リコーダー;+)
ドロットニングホルム・バロック・アンサンブル
BIS-276
ザ・ロシアン・ピアノ
(1)ストラヴィンスキー:ペトルーシュカよりの3楽章
(2)ショスタコーヴィチ:3つの幻想舞曲作品5
(3)ラフマニノフ:絵画的練習曲作品33,39
(4)プロコフィエフ:トッカータ
(5)ハチャトゥリアン:トッカータ
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-290
ヴィヴァルディ:2つのヴァイオリンとリュートの為の協奏曲 RV.93
 トリオ・ソナタ ト短調 RV.85
 トリオ・ソナタ ハ長調 RV.82
 ヴィオラ・ダモーレとリュートの為の協奏曲 ニ長調 RV.540
ザンボーニ:アルチリュートの為のソナタ ハ短調
 バッハ:前奏曲,フーガとアレグロ 変ホ長調 BWV.998
ヤコブ・リンドベルイ(Lute)
モニカ・ハジェット(ヴィオラ・ダ・モーレ)
ニルス=エリク・スパルフ(Vn)
ドロットニングホルム・バロック・アンサンブル
BIS-300
雨の日の調べ〜ピアノ名曲集
ショパン:前奏曲第15番 変ニ長調 《雨だれ》Op.28-15
ファリャ:火祭りの踊り
スクリャービン:ポエムOp.32-1
ベートーヴェン:エリーゼのために
ステーンハンマル:3つの幻想曲Op.11 − ロ短調
シューマン:トロイメライOp.15-7
グリーグ:トロールハウゲンの婚礼の日 Op.65-6
ヴィリアム・セイメル (1890-1964):キンポウゲOp.11-3
プロコフィエフ :《3つのオレンジへの恋》の行進曲
ドビュッシー:月の光
サティ:グノシエンヌ第5番
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-317
サティ:ピアノ曲集
3つのグノシェンヌ
3つのジムノペディ
官能的なソナチネ
冷たい小品/臨終のまえの思索 
気取りやの3つのワルツ
サラバンド
ローランド・ペンティネン (P)
BIS-319
ザ・ヴィルトゥオーソ・ハープ
フォーレ:即興曲Op.86
マルセル・トゥルニエ(1879-1951):ハープの為のソナチネOp.30
ヤン・ラディスラフ・ドゥシーク:ハープ・ソナタOp.2
ニコラ・フランジェロ(1928-):ハープ・ソナタ(1961)
カルロス・サルゼード(1885-1961):火花
プロコフィエフ:前奏曲 ハ長調Op.12-7
エリカ・グッドマン(Hp)

録音:1985年11月4日-5日オール・セインツ・アングリア教会
BIS-323(2CD)
グレン・グールド・イン・ストックホルム
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番 ハ短調
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番
ハイドン:ピアノ・ソナタ第59番 変ホ長調 Hob.XVI:36
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op. 110
ベルク :ピアノ・ソナタ Op.18
グレン・グールド(P)
スウェーデンRSO
ゲオルク・ルートヴィヒ・ヨッフム(指)

録音:1958年9月30日、1958年10月5日、1958年10月6日(全てモノラル)
BIS-338
ゲーゼ(1817-1890):交響曲全集Vol.1
第3番 イ短調Op.15 /第4番 変ロ長調Op.20
ネーメ・ヤルヴィ(指)ストックホルム・シンフォニエッタ
BIS-339
ゲーゼ:交響曲全集Vol.2
第1番 ハ短調Op.5 /第8番 ロ短調Op.47
ネーメ・ヤルヴィ(指)ストックホルム・シンフォニエッタ
BIS-342
トゥビン:交響曲第3番/交響曲第8番 ネーメ・ヤルヴィ(指)スウェーデン放送SO
BIS-353
ベートーヴェン:「プロメテウスの創造物」の主題による15の変奏曲
エロイカ」変奏曲/6つのバガテルOp.126
ピアノ・ソナタ第12番 変イ長調Op.26
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-354
ベック:ベック:ピアノ作品集
Expansive Preludes (広大な前奏曲) (1949)
ソナタ・アラ・リチェルカーレ (1950)
即興曲 (1959)
The Professor's unfinished (教授はまだ未完) (1972)
2楽章とエピローグのソナタ (1984)
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-355
ゲーゼ:交響曲全集Vol.3
[第2番 ホ長調Op.10 /
 第7番 ヘ長調Op.45]
ネーメ・ヤルヴィ(指)ストックホルム・シンフォニエッタ
BIS-356
ゲーゼ:交響曲全集Vol.4
第5番 ニ短調Op.25 /第6番 ト短調Op.32
ローランド・ペンティネン(P)
ネーメ・ヤルヴィ(指)ストックホルム・シンフォニエッタ
BIS-358
ザ・ロシアン・ヴィオラ
ルービンシュテイン:ノクターン作品11−2
グリンカ:ヴィオラ・ソナタニ短調
グラズノフ:エレジー作品44他
ストラヴィンスキー:エレジー
ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ作品147
今井信子(Va)
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-375
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
グリーグ:ピアノ協奏曲
ローランド・ペンティネン(P)
レイフ・セーゲルスタム(指)、
バンベルクSO
BIS-376
ジェイコブ/アッテルベリ:ホルン協奏曲集
ゴードン・ジェイコブ:ホルン協奏曲
ラーシュ=エリク・ラーション:ホルン・コンチェルティーノ Op.45, No.5
マティアーシュ・シェイベル:ホルンと弦楽オーケストラのためのノットゥルノ
レーガー:弦楽とホルンのためのスケルツィーノ8.
クルト・アッテルベリ:ホルン協奏曲 Op.28
ソーレン・ヘルマンソン (Hrn)
ウメア・シンフォニエッタ
エドヴァルド・イブシェル(指)

録音:1987年
BIS-386
プロコフィエフ/ラフマニノフ:チェロ・ソナタ集
プロコフィエフ:チェロ・ソナタ ハ長調 Op. 119
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19
トルレイフ・テデーン(Vc)
ローランド・ペンティネン(P)

録音:1987年
BIS-388
一人ぼっちのトロンボーン〜トロンボーン独奏の為の現代作品集
ベリオ:トロンボーン独奏の為の「セクエンツァ V 」
クセナキス:トロンボーン独奏の為の「ケレン」
カーゲル:独奏管楽器の為の「アテム」
アンデシュ・エリーアソン(1947-):トロンボーンの為の「 Disegno 」
ケージ:スライド式トロンボーンの為の「ソロ」
シュトックハウゼン:トロンボーン独奏の為の「友情を込めて」Werk 46 12/13
クリスティアン・リンドベリ(Tb)
BIS-403
ヘンデル:9つのドイツ・アリア集
「アチスとガラテア」〜お黙り!愛らしく歌うコーラスよ!
カンタータ「やさしい忘却のなかで」
トリオ・ソナタ ハ短調
クリスティーナ・ヘグマン(S)
イ・クワットロ・テンペラメンティ
BIS-421(4CD)
ストックホルム・フィルの75年(1914〜1989) トスカニーニ,フルトヴェングラー,クレンペラー,ストコフスキー,カラヤン,イッセルシュテット 他
BIS-447
シュニトケ:イン・メモリアル
ヴィオラ協奏曲
レフ・マルキース(指)マルメSO
今井信子(Va)
BIS-475
スクリャービン:ピアノ交響曲嬰ヘ短調作品20 
交響曲第3番ハ長調作品43「神聖な詩」
ローランド・ペンティネン(P)
レイフ・セーゲルスタム(指)
ストックホルムPO
BIS-480
ペテルソン:交響曲第5番
ヴィオラ協奏曲
今井信子(Va)
マルキス(指)マルメSO
BIS-489
ラヴェル:2台ピアノの為の音楽
「ダフニスとクロエ」第2組曲(リュシアン・ガルボン&ダグ・アシャツ編)*
マ・メール・ロワ/スペイン奇想曲/ボレロ*
ダグ・アシャツ、永井幸枝(P)

録音:1990年7月29日-8月1日ダンデリード・ギムナジウム、スウェーデン
BIS-500
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲(原典版)
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調(現行版)
レオニダス・カヴァコス(Vn)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-501
マルティヌー:交響的三部作「ピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画」
プソディー・コンチェルト
二群の弦楽オーケストラ、ピアノとティンパニための二重協奏曲
今井信子(Va)
デプリースト(指)マルメSO
BIS-507
シュニトケ:チェロ協奏曲第1番
 響く文字/4つの賛美歌
トールレイフ・テデーン(Vc)
レイフ・セーゲルスタム(指)デンマーク国立放送SO
BIS-515
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」 ルドルフ・バルシャイ(指)ユンゲ・ドイチュPO +
モスクワPO団員
BIS-516
ゲーゼ(1817-1890):弦楽四重奏曲集(全集?)Vol.1
[ニ長調Op.63 /ホ短調 Op.5 /ヘ短調]
コントラSQ
BIS-518
エディソン・デニソフ(1929-1996):協奏曲集
2つのヴィオラ,チェンバロと弦楽オーケスオトラの為の協奏曲
ヴィオラ,チェンバロと弦楽の為の室内音楽
バッハのコーラル「われ満ち足れり」の主題による変奏曲
室内オーケストラの為の「墓碑銘」
今井信子、ペトラ・ヴァーレ(Va)
アネリエ・デ・マン(Cemb)
レフ・マルキス(指)アムステルダム・シンフォニエッタ
BIS-521(4CD)
シューベルト:ピアノと弦のための室内楽曲全集
「鱒」
「アルペッジョーネ・ソナタ」
ピアノ三重奏曲 他
クラウディオ・ヴェレス(Va) 
アンドレアス・シンセラ(Cb) 
アリオン・トリオ
BIS-526
ドビュッシー:2台ピアノの為の音楽
夜想曲(ラヴェル編)/小組曲*
リンダラハ/海(アンドレ・カプレ編)*
ダグ・アシャツ、永井幸枝(P)
録音:1991年7月5日-9日ダンデリード・ギムナジウム、スウェーデン
BIS-536
イベール:3つの小品
トマジ:管楽六重奏の為の「春」
ミヨー:組曲「ルネ王の炉辺」
ケクラン:七重奏曲
フランセ:管楽五重奏曲
ボザ:スケルツォ Op.48
マンフレート・プライス
(アルトSax)
ゲルハルト・シュテンプニク
(コールアングレ)
ベルリン・フィルハーモニー
木管五重奏団
BIS-538
トロンボーンの冒険旅行
マルタン:バラード
セロツキ:トロンボーン協奏曲
ブロッホ:トロンボーンと管弦楽の為の交響曲
サンドストレム:オートバイ小旅行
クリスチャン・リンドベリ(Tb)
レイフ・セーゲルスタム(指)スウェーデン放送SO
BIS-545
ゲーゼ:弦楽四重奏曲集Vol.2
弦楽四重奏曲 ヘ長調/八重奏曲 ヘ長調Op.17
コントラSQ
BIS-566
グバイドゥーリナ:「オッフェルトリウム」ヴァイオリン協奏曲
「喜べ!」ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
ジェームス・デプリースト(指)
ロイヤル・ストックホルムPO.
オレ・クリザ(Vn)
トーレイヴ・テデーン(Vc)
BIS-569
C.P.Eバッハ:オルガン曲集
前奏曲ニ長調Wg.70
ソナタ.ヘ長調/イ短調/ニ長調
ト短調/幻想曲とフーガ.ハ短調Wg.119
ジャック・ファン・オールトメンセン(Org)
BIS-571
ヒンデミット:ヴィオラ独奏の為の4つのソナタ 今井信子(Va)
BIS-576
ブロッホ:交響曲嬰ハ短調
シェロモ
レフ・マルキス(指)マルメSO
トーレイヴ・テデーン(Vc)
BIS-586
ギターのサティ(アンデシュ・ミリオン編)
サティ:3つのサラバンド/3つのジムノペティ
6つのグノシェンヌ/薔薇十字会にちなむ音楽
「星の息子」への3つの前奏曲
エジナールの前奏曲/大いなる苦悩のために
愛撫/3つの「逃げ出させる歌」
ノスタルジー(秘めやかな音楽)
アンデシュ・ミリオン(G)

録音:1992年7月、ダンデリード・ギムナジウム、スウェーデン
BIS-587(2CD)
J.S.バッハ:リュート曲集BWV996〜998
リュート組曲 ト短調 BWV 995
リュート組曲 ホ短調 BWV 996
リュート組曲(パルティータ) ハ短調 BWV 997
前奏曲、フーガとアレグロ 変ホ長調 BWV 998
前奏曲 ハ短調 BWV 999
フーガ ト短調 BWV 1000
リュート組曲 ホ長調 BWV 1006a
ヤコブ・リンドベルイ(Lute)

録音:1992年
BIS-594(3CD)
メシアン:ピアノ曲集
「鳥のカタログ」「庭のほおじろ」「鳥の小さなスケッチ」
カール・アクセル・ドミニク(P)
BIS-602
デュリュフレ:レクイエム Op.9
グレゴリオ聖歌の主題による4つのモテット Op.10
ミサ「クム・ユビロ」Op.11
ゲイリー・グラーデン(指)聖ヤコブ室内cho
BIS-604
デュカ:「ペリ」〜ファンファーレ
ピエール・マックス・デュボワ:トロンボーンの為の四重奏
作者不詳:4人のゴール人
プレトリウス:「テルプシコーレ」〜6つのフランス舞曲
ドビュッシー:3つの歌
フェルナン・デプレ:3つのトロンボーンの為のトリプティク
ボザ:3つの小品
トリトン・トロンボーン四重奏団
BIS-608
ビーバー:「技巧的で楽しい合奏」〜パルティータ第3番
7つの大ソナタ〜第6番/描写的なソナタ イ長調
「技巧的で楽しい合奏」〜パルティータ第5番
「ロザリオのソナタ」〜ソナタ第10番
ヴァイオリン・ソロの為のパッサカリア
マリア・リンダル(Vn)
アンサンブル・サガ
BIS-613
エヴァルド:4つのブラス・クインテット ストックホルム・室内ブラス
BIS-614(3CD)
ニールセン:交響曲,協奏曲全集
交響曲第1番〜第6番
ヴァイオリン協奏曲Op.33
フルート協奏曲
クラリネット協奏曲
ネーメ・ヤルヴィ(指)
チョン・ミュン・フン(指)
エーテボリSO.
ドンスク・カン(Vn)
パトリック・ガロワ(Fl)
オッレ・シル(Cl)
BIS-622(3CD)
シベリウス:交響曲全集 ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO
BIS-626
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲集
第1番変ホ長調
第2番ト短調
トーレイヴ・テデーン(Vc)
J.デプリースト(指)マルメSO
BIS-627
チャイコフスキー:2台ピアノの為の音楽
交響曲第5番(タニェエフ編)
「眠りの森の美女」(ラフマニノフ編)から
 [序奏/リラの精/アダージョ/パ・ダクシオン/ワルツ]
「白鳥の湖」(ドビュッシー編)から
 [ロシアの踊り/スペインの踊り/ナポリの踊り]
ダグ・アシャツ、永井幸枝(P)

録音:1992年7月29日-30日ヴェクシャー・コンサート・ホール、スウェーデン
BIS-635
ヴィヴァルディ:リコーダー協奏曲集
ハ短調 RV.441/ハ長調 RV.444
ヘ長調「海の嵐」 RV.433/ハ長調 RV.443
ヘ長調 RV.434/ト短調「夜」 RV.439
ダン・ラウリン(リコーダー)
ドロットニングホルム・バロック・アンサンブル

録音:1991年6月
BIS-640
一人ぼっちのサクソフォン〜サクソフォン独奏の為の現代作品集
シュトックハウゼン:ソプラノ・サクソフォンの為の「友情を込めて」Werk 46 9/10
ベリオ:ソプラノ・サクソフォンの為の「セクエンツァ VIIb 」
シェルシ:バリトン・サクソフォンの為の「 Maknongan 」
 ソプラノ・サクソフォンの為の「 Ixor 」
ベツィー・ジョラス(1926-):テナー・サクソフォンの為の「 Episode Quatrieme 」
シェルシ:ソプラノ・サクソフォンの為の3つの小品
ベリオ:アルト・サクソフォンの為の「セクエンツァ IXb 」
武満徹:ソプラノ・サクソフォンの為の「ディスタンス」
クロード・ドラングル(Sax)
BIS-651
ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタ集
ヴィオラ・ソナタ Op.11 No.4
ヴィオラ・ソナタ Op.25 No.4
瞑想曲/ヴィオラ・ソナタ(1939)
今井信子(Va)
ローランド・ペンティネン(P)

録音:1993年10月7日-9日
BIS-661
“エボカシオン”〜1898年製ハンブルク・スタインウェイによる小品集
ショパン:ワルツ第2番変イ長調 「華麗なる円舞曲」 Op.34, No.1
ラフマニノフ:12の歌 Op.21- 第5曲 リラの花
ショパン:ノクターン(夜想曲) 第9番Op.32, No.1
グラナドス:スペイン舞曲集 Op.37:V. アンダルーサ (Playera)
ウェーバー:ピアノ・ソナタ第1番ハ長調 Op. 24/J.138
ショパン:ワルツ第3番イ短調 Op.34, No.2, "華麗なる円舞曲"
ラフマニノフ:ひなぎく Op.38, No.3
モシュコフスキ:8つの性格的小品 Op.36:VI. 火花
ヘンデル:組曲第1番(第2巻) 変ロ長調 HWV434 - 第4曲 メヌエット(W. ケンプによるピアノ編)
ショパン:マズルカ 第13番Op.17, No.4
ファリャ:4つのスペイン小品:IV. アンダルーサ
チャイコフスキー:子守歌(編曲:S. ラフマニノフ)
グラナドス:ゴイェスカス:IV. 嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす
アルベニス:イベリア:I. エヴォカシオン
ローランド・ペンティネン(P)

録音:1994年
BIS-673
ペンティネン〜ショパン
ボレロOp.19
マズルカ第20番Op.30-3/第25番 Op.33-4
 第33番 Op.56-1/第34番Op.56-2
 第35番 p.56-3/第51番Op.68-4
バラード第2番/舟歌/スケルツォ第4番
2つの夜想曲Op.62
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-679
シュルホフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.7
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
ヴァイオリンとチェロのためのデュオ
チェロ・ソナタOp.17
オレグ・クルイサ(Vn)
タチヤナ・チェーキナ(P)
トーレイヴ・テデーン(Vc)
ステファン・ボイステン(P)
BIS-682
ヨスタ・ニューストレム(1890-1966):交響詩「北氷洋」
ヴィオラ協奏曲「フランス讃歌」
チェロと管弦楽のための協奏交響曲
今井信子(Va;
ニルス・ウルネル(Vc)
パーヴォ・ヤルヴィ指揮
マルメSO

録音:1994年8月、1993年5月
BIS-688
メンデルスゾーン:2台ピアノのための協奏曲ホ長調
同変イ長調
ローランド・ペンティネン(P)、
ロヴェ・デルヴィンエル(P)、
レフ・マルキス(指)、
アムステルダム・ニュー・シンフォニエッタ
BIS-693
フランスの美女とスウェーデンの野獣
(フランスとスウェーデンのクラリネットとピアノの為の作品)
ドビュッシー:ラプソディ第1番
サン=サーンス:クラリネット・ソナタOp.167
プーランク:クラリネット・ソナタ
リードホルム:クラリネット独奏の為の「 Amicizia 」
アンデシュ・ヒルボリ(1954-): Tampere Raw
ローランド・ペンティネン:Mercury Dream
マッティン・フロースト(Cl)
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-697
シュニトケ:ショスタコーヴィチ追悼のための前奏曲(1975)
2つのヴァイオリンのためのMoz−Art(1976)
ヴァイオリンとチェロのための静かな音楽(1976)
ア・パガニーニ
オレグ・カガンのためのマドリガル(Vn独奏用)同曲(Vc独奏用)
ピアノ三重奏曲(1992)
オレグ・クルイサ(Vn)
トーレイヴ・テデーン(Vc)
アレクサンダー・フィッシャー(ヴァイオリン II)
タチヤナ・チェキナ(P)
BIS-707
C.P.Eバッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.1
協奏曲イ短調/変ホ長調/ト長調
ミクローシュ・シュパーニ(Cemb) 
ペーテル ・スッツ(指)
コンチェルト・アル モニコ
BIS-708
C.P.Eバッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.2
ト長調H.406/イ長調H.410
ヘ長調H.415
ミクローシュ・シュパーニ(Cemb) 
ペーテル ・スッツ(指)
コンチェルト・アル モニコ
BIS-714(3CD)
ステンハンマル:作品集
交響曲第1番ヘ長調
同第2番ト短調Op.34
セレナーデOp.31
ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.1
ピアノ協奏曲第2番ニ短調Op.23「エクセルシオール!」「センチメンタルなロマンス」他
ネーメ・ヤルヴィ,
パーヴォ・ヤルヴィ(指)
マルメSO
デルウィンガー,オルティス(P)
BIS-718
メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番ト短調(1831)
同第2番ニ短調(1837)
同イ短調(1822)
ロナルド・ブラウティハム(P)
レフ・マルキス(指)、
アムステルダム・ニュー・シンフォニアエッタ
BIS-719
カバレフスキー:チェロ協奏曲第2番ハ短調 Op.77
ハチャトゥリアン:チェロ協奏曲 ホ短調
マッツ・リードストレム(Vc)
エーテボリSO
ウラディーミル・アシュケナージ(指)

録音:1995年
BIS-722(3CD)
ダウランド:リュート独奏曲全集(全 92 曲)
From Robert Dowland, Varietie of Lute Lessons
From Robert Dowland, A Musicall Banquet
From Cambridge University Library, Ms.Dd.5.78.3
From John Dowland, A Pilgrimes Solace
From Cambridge University Library, Ms.Dd.9.33
From The Marsh Lute Book
From The Mynshall Lute Book
From William Barley, A New Booke of Tabliture
From The Wickhambrook Lute Book
From Cambridge University Library, Ms.Dd.2.11
From The Euing Lute Book
From The Dowland Lute Book
From Cambridge University Library, Add.3056
From The Jane Pickering Lute Book
From The Trumbull Lute Book
From The Margaret Board Lute Book
From The Schele Lute Book
From The Hainhofer Lute Book
From Johann Daniel Mylius, Thesaurus gratiarum
ヤコブ・リンドベルイ(Lute)

録音:1994年
BIS-725
アルヴェーン:スウェーデン狂詩曲第1番「夏至の徹夜祭」
ウプサラ狂詩曲/ダーラナ狂詩曲
交響詩「岩礁の伝説」
ネーメ・ヤルヴィ(指)ロイヤル・ストックホルムPO
BIS-727
エルガー:交響曲第1番/序奏とアレグロ 尾高忠明(指)BBCウェールズ・ナショナルSO
BIS-730
ヨウン・レイフス(1899-1968):管弦楽曲作品集Vol.1
交響曲第1番Op.26「サガ・シンフォニー」
オスモ・ヴァンスカ(指)アイスランドSO
BIS-731(2CD)
ルドルフ・トビアス(1873−1918):オラトリオ「ヨナの使命」 ピッレ・リッル(S)
ウルヴェ・ラウツ(Ms) 
ペーテル・スヴェンソン(T)
ライモ・ラウッカ(Br) 
マティ・パルム (Bs)
ネーメ・ヤルヴィ(指)
エストニア国立SO.
エストニア・フィル室内Cho. 
タリン少年Cho.
BIS-734
オルフ:カンタータ「カルミナ・ブラーナ」(室内楽版) レーナ・ヌーディン(S)
ハンス・ドゥーンブッシュ(T)
ペーテル・マッテイ(Br)
セシーリア・リューディンゲル=アリーン(指)
ウプサラ合唱学校児童cho
ローランド・ペンティネン、
ルーヴェ・デルヴィンゲル(P)
クロウマータ打楽器アンサンブル
BIS-737
ブリテン:テンポラル・ヴァリエーション
 オウィデウスによる6つの変容/2つの虫の小品
アンタル・ドラティ:無伴奏オーボエの為の5つの小品
 協奏的二重奏曲
クシェネク:ソナチネ/4つの小品
ヘレン・ヤーレン(Ob)
エリーザベト・ヴェステンホルツ(P)
BIS-746
(1)グラズノフ:交響曲第6番ハ短調作品58(ピアノ4手版)
(2)ラフマニノフ:幻想曲「岩」作品7(ピアノ4手版)
(3)スクリャービン(コニュス編):法悦の歌(2台ピアノ版)
ダグ・アシャツ(P)、
永井幸枝(P)
BIS-751
バッハ: カンタータ全集第1集
カンタータ集 第1集
カンタータ第4番「キリストは死の絆につかせたまえり」 BWV4
カンタータ第150番「主よ、われは汝を求む」 BWV150
カンタータ第196番「主はわれらを思いだもう」 BWV196
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-755(2CD)
C.P.Eバッハ:フルート・ソナタ全集
ソナタW.83〜87,ソナタ変ホ長調 H.545
レナ・ヴェマン (Fl) 
ハンス=オラ・エリクソン(Org,Cemb)
BIS-757
シベリウス:歌曲集
7つの歌 Op.13/6つの歌 Op.50/6つの歌 Op.90
森の精(1889)/ユダヤの少女の歌/相似
一つの歌/セレナード/思い
アンネ・ソフィ・フォン・オッター(Ms)
ベングト・フォシュベリ(P)
BIS-767
C.P.Eバッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.3
チェンバロ協奏曲ト短調H.409(Wq..6) 
イ長調H.411(Wq..8)
ニ長調H.421(Wq..18)
ミクローシュ・シュパーニ(Cemb) 
ペーテル ・スッツ(指)
コンチェルト・アル モニコ
BIS-768
C.P.Eバッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.4
ト長調H.412(W.9)
ニ短調H.420(W.17)
ニ長調H.416(W.13)
ミクローシュ・シュパーニ(Cemb) 
ペーテル ・スッツ(指)
コンチェルト・アル モニコ
BIS-773
ファリャ:ピアノ曲全集
夜想曲/マズルカ ハ短調
アンダルシアのセレナータ
歌/ワルツ・カプリッチョ
ノームの踊り/セレナータ
演奏会用アレグロ
4つのスペイン小品
ベティカ幻想曲
ドビュッシー墓碑銘のための賛歌
ヴォルガの船乗りの歌
ポール・デュカス墓碑銘のための賛歌
ミゲル・ベセルガ(P)

録音:1996年
BIS-775(9CD)
ヤコプ・ファン・エイク:「笛の楽園」全曲 ダン・ラウリン(リコーダー)
BIS-781
バッハ:カンタータ全集第2集
カンタータ集 第2集
 カンタータ第71番「神はわが王なり」 BWV71
 カンタータ第131番「主よ、深き淵より、われ汝を呼ぶ」 BWV131
 カンタータ第106番「神の時は最上の時なり」 BWV106
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-783
ジェルジ・リゲティ(1923-2006):ピアノ音楽全集Vol.1
練習曲集第1巻/練習曲集第2巻
インヴェンション/2つのカプリチオ
D.テュードアの為の3つのバガテル
半音階的幻想曲
フレデリク・ウレーン(P)
BIS-785
C.P.Eバッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.5
ピアノ協奏曲ニ長調H.414(W.11)
イ長調H.422(W.19)
ホ長調H.417(W.14)
ミクローシュ・シュパーニ(Cemb)
ペーテル ・スッツ(指)
コンチェルト・アル モニコ
BIS-786
C.P.Eバッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.6
ピアノ協奏曲ホ短調H.418(W.15)
ピアノ協奏曲ト短調H.442(W.32)
ピアノ協奏曲変ロ長調H.492(W.25)
ミクローシュ・シュパーニ(Cemb) 
ペーテル ・スッツ(指)
コンチェルト・アル モニコ
BIS-791
バッハ:カンタータ集 第3集
カンタータ第12番「泣き、嘆き、憂い、おののけ」 BWV12
カンタータ第54番「いざ、罪に抗すべし」 BWV54
カンタータ第162番「ああ、婚礼に赴く今、われは見る」 BWV162
カンタータ第182番「天の王よ、よくぞ来ませり」 BWV182
栗栖由美子(S)
米良美一(C.T)
桜田亮(T)、ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-797
ダグ・ヴィーレン作品集
小組曲,ソナチネ,小ピアノ組曲,
即興曲,主題と変奏他
アリスド・リスカ(指)
ユビライテCho.
クリスティーナ・ヘグマン(S)
フステファン・ボイステン(P)
トーレイヴ・テデーン(Vc)
BIS-800
シベリウス:交響曲第5番(オリジナル1915年版)
 交響詩「エン・サガ」(オリジナル1892年版)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-801
バッハ:カンタータ集 第4集
カンタータ第163番「神はただ万人のためにのみ」 BWV163
カンタータ第165番「おお聖なる洗礼」 BWV165
カンタータ第185番「永遠の愛の慈悲深き心よ」 BWV185
カンタータ第199番「わが心は血にまみれ」 BWV199
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-803(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) トルレーヴ・テデーン(Vc)
BIS-805
武満徹:ピアノ曲全集 小川典子(P)
BIS-807
C・P・E・バッハ:チェロ協奏曲集 鈴木秀美(Vc)(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-813(2CD)
バッハ:平均律クラヴィア曲集 第1集 鈴木雅明(Cemb)
BIS-815
シベリウス:交響詩「森の精」Op.15
メロドラマ「森の精」/孤独なスキー道
付随音楽「白鳥」Op.54(完全版)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
ラッセ・ポユスティ(語り)
BIS-816
ヒンデミット:チェロ作品集
室内音楽第3番Op.36の2
葬送音楽(1936)
チェロ・ソナタOp.11-3
チェロ・ソナタ(1948)
トーレイヴ・テデーン(Vc)
ローランド・ペンティネン(P)
レフ・マルキス(指)
新アムステルダム・シンフォニエッタ
BIS-817
シベリウス:チェロとピアノのための作品集
アンダンテ・モルトヘ短調(2)ワルツのテンポで(ルルのワルツ)
アンダンティーノハ長調
主題と変奏
2つの小品(厳粛なメロディー)Op.77,
4つの小品Op.78
メランコリーOp.20
トーレイヴ・テデーン(Vc)
フォルケ・グレスベック(P)
BIS-819
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 鈴木雅明(Cemb)

録音:1997年4月
BIS-820
ライナル・グリッペ(1951ー):レクィエム マドレーヌ・クリストフェション(S)
ライナル・グリッペ(シンセサイザー)
BIS-824
ダウランド:リュート曲選選集
ラクリメ/デンマーク王のガリヤード
蛙のガリヤード/他
ヤコブ・リンドベリ(Lute)
BIS-829
オリジナル・ヴィオラ作品集
エネスコ:演奏会用小品
シベリウス:ロンド
ブリテン:反映/エレジー
武満徹:鳥が道に降りてきた
ニーノ・ロータ:間奏曲/ミヨー:4つの顔
パーシケッティ:マリーナ姫
ヴィエニャフスキ:夢
ブリッジ:小川を斜めに横切っている柳の木がある
リスト:忘れられたロマンス
今井信子(Va)
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-830
ヨウン・レイフス(1899-1968):管弦楽曲作品集Vol.2
ゲイジル(間欠泉)Op.51/小三部作 Op.1
「ロフトル」序曲/アイスランド民俗舞曲集 Op.11
3つの抽象画 Op.44/慰め〜間奏曲 Op.66
オスモ・ヴァンスカ(指)アイスランドSO
BIS-831(2CD)
シュッツ:B.C.Jの宗教的合唱曲集
宗教的合唱曲集 Op. 11, SWV 369-397
十字架上のキリストの最後の7つの言葉 SWV 478
鈴木美登里、柳沢亜紀(S)
米良美一(A) 桜田亮(T) 
浦野智行(Bs)他 
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:1997年
BIS-834
ペルト:BACHによるコラージュ/フラトレス
ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌/スンマ
フェスティナ・レンテ/タブラ・ラサ
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
BIS-835(6CD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-841
バッハ:カンタータ集 第5集
カンタータ第18番「天より雨と雪の降るごとく」 BWV18
カンタータ第143番「わが魂よ、主をほめたたえよ」 BWV143
カンタータ第152番「信仰の道を歩め」 BWV152
カンタータ第155番「わが神よ、いかに久しく」 BWV155
カンタータ第161番「来たれ、汝甘き死の時よ」 BWV161
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-843(6CD)
ホルンボー交響曲全集
第1番〜第13番,追悼の交響曲
オヴァイン・アーウェル・ヒゥーエス(指)
アールスSO.
BIS-851
バッハ:カンタータ集 第6集
カンタータ第21番「わが心に憂い多かりき」 BWV21
カンタータ第31番「天は笑い、地は歓呼す」 BWV31
カンタータ第21番「わが心に憂い多かりき」 BWV21 − 第3曲・第7曲・第8曲 (別版)
モニカ・フリンマー(S)
ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ
(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-854
日本のピアノ曲
滝廉太郎:メヌエット(1899)/憾(うらみ)
箕作秋吉:夜の狂詩曲/さくらさくら/春のやよい
菅原明朗:水煙
橋本國彦:雨の道/踊り子の稽古帰り/夜曲
清瀬保二:琉球舞踊
金井喜久子:琉球舞踊「月夜の乙女たち」
早坂文雄:秋/小山清茂:かごめ変奏曲
矢代秋雄:夜曲/中田喜直:変奏的練習曲
坂本龍一:ピアノ組曲/ぼく自身のために
小川典子(P)
BIS-857
C.P.Eバッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.7
イ長調H.437(W.29)
ホ長調H.428(W.24)
変ロ長調H.434(W.28)
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントP)
コンチェルト・アルモニコ
BIS-861
シベリウス:交響曲第1番/交響曲第4番 オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-862
シベリウス:交響曲第2番 ニ長調/交響曲第3番 ハ長調 オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-863
シベリウス:交響曲第5番[オリジナル版/現行版] オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-864
シベリウス:交響曲第6番 ニ短調
交響曲第7番 ハ長調
交響詩「タピオラ」
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-866
カレヴィ・アホ:ファゴットと弦楽四重奏の為の五重奏曲
アルト・サックス,ファゴット,ヴィオラ,チェロとコントラバスの為の五重奏曲
シンフォニア・ラハティ室内アンサンブル
BIS-867
C・P・E・バッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.8 ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントP)(指)
ペーテル・スツ(指)コンチェルト・アルモニコ
BIS-868
C・P・E・バッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.9
協奏曲変ホ長調/ハ短調
ソナチネニ長調/ト長調
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントP)
コンチェルト・アルモニコ
BIS-870
ニーノ・ロータ:作品集
木管五重奏のためのささやかな音楽の捧げ物(1943)
ハープのためのサラバンドとトッカータ(1945)
フルート,ヴァイオリンとピアノのための三重奏曲(1938)
イッポリットは遊ぶ(ピアノ独奏)(1930)
ソプラノと弦楽四重奏のための《馬小屋》
《子供たちのために》よりカンティーレとプッチェッティーノ(1971)(ピアノ独奏)
間奏曲(ヴィオラとピアノ)
九重奏曲(1959/74〜7)〜木管五重奏と弦楽四重奏のための
フェリックス・レングリ(Fl)、
ハインツ・ホリガー(Ob)
エルマール・シュミド(Cl)
クラウス・トゥーネマン(Fg)
ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(Hrn)
シャロン・ベザリー(Fl)
ギドン・クレーメル(Vn)、
オレグ・マイセンベルク(ピアノ)
アンナ・マリア・パンマー(P)
ハーゲンSQ、他
BIS-875
コダーイ:ガランタ舞曲
ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲
マロシュセーク舞曲
「ハーリ・ヤーノシュ」組曲
ホセ・セレブリエール(指)ブルノ国立PO、
バーデン=バーデンSO
BIS-876
日本のチェロ作品
武満徹:オリオン、
平井康三郎:さくらさくらパラフレーズ
諸井誠:オルドル、
庄野ひろひさ:Z−パラフレーズ
菅野由弘:星団II
テデーン(Vc)
小川典子(P)
BIS-877
サティ:サティ・アンコール!〜ピアノ曲集第2巻
グノシエンヌ第3番/ジュ・トゥ・ヴ
太った木の人形のスケッチとからかい
サラバンド 第1番/サラバンド第2番
幻想・ワルツ
あらゆる意味にでっちあげられた数章
最初のメヌエット
星の子供たち(3つの前奏曲)
夜想曲第1番/夜想曲第2番
夜想曲第3番/夜想曲第4番
古い金貨と古い鐘
3つのジムノペディ
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-878
C.P.Eバッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.1
プロシア・ソナタ集 Wq.48
ミクローシュ・シュパーニ
BIS-879
C.P.Eバッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.2
ソナタ.ハ長調(プロシア・ソナタ第5番)H.28 
ソナタ.イ長調(プロシア・ソナタ第6番)H.29
ソナタ.ホ短調H.13 
ソナタ.ハ長調H.17/ソナタ.変ロ長調H.18
ミクローシュ・シュパーニ
BIS-881
バッハ:カンタータ集 第7集
カンタータ第61番「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」 BWV61
カンタータ第63番「キリスト者よ、この日を銘記せよ」 BWV63
カンタータ第132番「道を備えよ」 BWV132
カンタータ第172番「鳴りひびけ、汝らの歌声」 BWV172
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-882
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.3
ソナタH.5-16/6つのソナティナ
ミクロシュ・シュパーニ
(クラヴィコード)
BIS-886
ギターのラヴェル(アンデシュ・ミリオン編)
ラヴェル:前奏曲/ハバネラ形式による小品
道化師の朝の歌/亡き王女の為のパバーヌ
マ・メール・ロワ(全5曲)
フォーレの名による子守歌
ハイドンの名によるメヌエット
「クープランの墓」〜前奏曲/フォルラーヌ/メヌエット/リゴードン
「夜のガスパール」〜絞首台
ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン=キホーテ〜ロマンティックな歌
アンデシュ・ミリオン(G)

録音:1997年2月、レンナ教会、スウェーデン
BIS-888
北欧のトロンボーン協奏曲集
リンドベルイ:トロンボーンと弦楽の為の「アラベンヌ」
ホルンボー:協奏曲第12番
ラーション:トロンボーン協奏曲
アホ:交響曲第9番(トロンボーンの為の)
クリスティアン・リンドベルイ(Tb)
カントロフ(指)ヒューズ(指)ベーク(指)ヴァンスカ(指)
BIS-889
うぐいす〜米良美一、日本を歌う
中田喜直:さくら横ちょう(
山田耕筰:AIYANの歌
團伊玖磨:6つの子供の歌)
早坂文雄:うぐいす(
深井史郎:日本の笛(
林光:4つの夕暮れの歌(
別宮貞雄:さくら横ちょう(
米良美一(C.T)
小倉喜久子(P)
BIS-891(2CD)
ヘンデル:オラトリオ「メサイア」 鈴木美登里(S)
米良美一(C.T)
ジョン・エルヴィス(T)
デヴィッド・トーマス(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:1996年12月
BIS-897
モーツァルト:ピアノ作品全集Vol.10
デュポールのメヌエットによる変奏曲
「我が愛しのアドーネ」による変奏曲
「リゾンは森で眠っていた」による変奏曲
5つの変奏曲つき主題K.Anh138a
ナッサウのオランダの歌
「子羊のように」による変奏曲
ロンドK.485
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-898
グバイドゥーリナ:ピアノ五重奏曲*
ピアノと室内管弦楽の為の協奏曲
「イントロイトゥス」(1978)+
綱渡りの踊り子(1993)#
相沢吏江子(P)*
カイ・フォーグラー(Vn)*
ミラ・ワン(Vn)*
ウルリヒ・アイヒェンナウアー(Va)*
ペーター・ブルンス(Vc)*
ベアトリス・ロシュ(P)+
ウラディーミル・コジュハー(指)
キエフ・チェンバー・プレイヤーズ+
ギドン・クレーメル(Vn)#
ワディム・サハロフ(P)#
BIS-899
スペインのギター音楽
ガスパル・サンスとサンティアゴ・デ・ムルシアの作品
ヤコブ・リンドベルイ(バロックG)
BIS-900
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番/第3番 小川典子(P)
オウェイン・アーウェル・ヒューズ(指)マルメSO
BIS-901
バッハ:カンタータ集 第8集
カンタータ第22番「イエスは十二使徒をひき寄せたまえり」 BWV22
カンタータ第23番「汝まことの神にしてダヴィデの子」 BWV23
カンタータ第75番「貧しき者は饗せられん」 BWV75
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-904
スカルコッタス:ヴァイオリン協奏曲
ラルゴ・シンフォニコ
弦楽の為の7つのギリシャ舞曲
ゲオルクギオス・デメルツィス(Vn)
ニコス・フリストドーロー(指)マルメSO
BIS-905
ムソルグスキー:歌劇「ボリスゴドゥノフ」〜戴冠式の場/ポロネーズ
歌劇「ホブァンシチーナ」〜モスクワ川の夜明け/ペルシャの女奴隷の踊り/4幕2場への前奏曲
歌劇「ソロチンスクの定期市」〜定期市の情景/ゴパーク
展覧会の絵
小川典子(P)
BIS-906
母の唄〜日本歌曲集
花の街/母の唄/浜千鳥/城ケ島の雨
宵待草/小さい秋見つけた/叱られて
赤とんぼ/里の秋/待ちぼうけ/出船
荒城の月/蘇州夜曲/他
米良美一(C.T)
内山夏子(P)
BIS-907
タンゴ・リブレ タンゴ・リブレ
BIS-909
マレ:ヴィオール曲集 第2巻(1701) マルク・ルオラヤン=ミッコラ、
ヴァルプ・ハーヴィスト
(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
エリナ・ムストネン(Cemb)
エーロ・パルヴィアネン(Lute)
BIS-914
C・P・E・バッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.10
協奏曲 ト長調H.419(W16)/協奏曲 ハ短調H.407(W5)
協奏曲 ロ長調H.447(W36)/ソナチネ ヘ長調H.452(W99)
ミクローシュ・シュパーニ
(タンジェントP)
ペーテル・スツ(指)コンチェルト・アルモニコ
BIS-915
シベリウス:付随音楽「カレリア」(オリジナル全曲版)
「クオレマ(死)」(オリジナル劇場版、 「悲しいワルツ」オリジナル版付き)
「クオレマ」Op.44(現行版)
キルシ・ティーホネン(Ms)
ライモ・ラウッカ(Br)他
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-916
デュオ!〜ヴァイオリン&チェロによる20世紀作品集
ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
マルティヌー:二重奏曲第1番H.157
オネゲル:ソナティナ(1932)
シュールホフ:二重奏曲(1925)
オレ・クリサ(Vn)
トーレイヴ・テデーン(Vc)
BIS-917
ホルムボー:協奏曲第8番 Op.38(協奏交響曲)
協奏曲第10番 Op.40
陽気で真摯な協奏曲 Op.132
バレエ組曲「怒りっぽいトルコ人」Op.32b
オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)オールボーSO
BIS-918
シベリウス:カレリア組曲(原典版)
「クリスティアン2世」(劇場版初稿)
「ペレアスとメリザンド」(劇場版初稿)
ヤコブソン(Ms)
ラウッカ(Br)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-919
バロック・アリア集
バッハ、ブクステフーデ、
シュッツ、ヘンデル
米良美一(C.T)
バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-920
武満徹:室内楽作品集
ビトゥイーン・タイズ(1993)/ランドスケープI(1961)
妖精の距離(1951)/揺れる鏡の夜明け(1983)
悲歌(1966)/ア・ウェイ・ア・ローン(1980)
アンサンブルかい
[永野英樹(P)
小川英知香(Vn)
竹澤健(Vn)
飛澤浩人(Va)
酒井淳(Vc)]
BIS-921(2CD)
バッハ:ヨハネ受難曲 米良美一、
シュミットヒューゼン
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-924
トシュテン・ニルソン:ソプラノとオルガンの為の作品全集 モナ・ユルスルード(S)
ビョルン・カーレ・モエ(Org)
BIS-925
ペッテション=ベリエル:フレセの花々(全曲) 小川典子(P)
BIS-926
獅子のリュート〜現代イギリス・ギター作品集
ウォルトン:5つのバガテル
ローソーン:エレジー
バークリー:ソナティナ/主題と変奏
ティペット:ザ・ブルー・ギター
ブリテン:夜の曲
ミオリン(G)
BIS-927
マニャール:交響曲全集Vol.1
第1番/第3番
トマス・ザンデルリング
マルメSO
BIS-928(2CD)
マニャール:交響曲全集Vol.2
第2番/第4番
トマス・ザンデルリング(指)マルメSO
BIS-929
細川俊夫:時の深みに(
入野義朗:無伴奏ヴィオラ組曲
高橋悠治:白鳥が池を捨てるように
 水牛のように(1985)/谷間へおりてゆく
尹伊桑:二重奏曲
今井信子(Va)
御喜美江(アコーディオン)
BIS-930
ヨウン・レイフス(1899-1968):管弦楽曲作品集Vol.3
オルガン協奏曲/ベートーヴェンの主題による変奏曲
ヴィヴラフォンとオーケストラの為の「ファインII」
バリトン,混声合唱とオーケストラの為の「テディフォス」
エン・サーオ(指)アイスランドSO
BIS-931
バッハ:カンタータ全集Vol.9
第24番/第76番/第167番
鈴木美登里(S)
ブレイズ(A)
テュルク(T)
鈴木雅明(指)バッハ・ コレギウム・ジャパン
BIS-933
ジョン・フォールズ:ピアノ作品集 キャサリン・ストット(P)
BIS-935
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲集
ホ短調(1844年初演版)/ニ短調(1822年)
スケルツォ(八重奏曲Op.20より作曲者編)
イザベル・ファン・クーレン(Vn)
レフ・マルキス(指)新アムステルダム・シンフォニエッタ
BIS-936
カレヴィ・アホ:交響曲第2番
交響曲第7番「蟲の生活」
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-937
ルトスワフスキ:チェロ協奏曲
ペンデレツキ:チェロ協奏曲第2番
トルレイフ・テデーン(Vc)
レイフ・セーゲルスタム(指)スウェーデン放送SO
BIS-938(4CD)
メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲全集
(含「第8番フルオーケストラ・ヴァーション」)
レフ・マルキス(指)
新アムステルダム・シンフォニエッタ
BIS-941(2CD)
バッハ:クリスマス・オラトリオ モニカ・フリンマー(S)
米良美一(A)
ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:1998年1月、彩の国さいたま芸術劇場
BIS-944
クラリネットによるシューマン作品集
シューマン:3つのロマンス Op.94
5つの民謡風小品 Op.102
幻想小曲集 Op.73/心の痛み Op.107-1
紡ぎ女 Op.107-4/歌手の慰め Op.127-1
私の美しい星 Op.101-4
あなたの顔は Op.127-1/夜の歌 Op.96-1
夕べの歌 Op.107-6
マルティン・フレスト(Cl)
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-945
18世紀イタリアのリコーダー・ソナタ集
コレッリ:ソナタ ホ長調 Op.5-11
ビガリア:ソナタ イ短調
サンマルティーニ:2つのリコーダーの為のソナタ ニ短調
 ソナタ ヘ長調
ボーニ:ソナタ ニ短調 Op.2-2
ヴェラチーニ:ソナタ第6番 イ短調
バルサンティ:ソナタ ハ長調
マルチェッロ:ソナタ ニ短調 Op.2-2
ダン・ラウリン(リコーダー)
パルナッスス・アヴェニュー・バロック
BIS-946
ブルックナー(ロッグ編):交響曲第8番(オルガン版) リオネル・ロッグ(Org)
BIS-947
クリスマス・ソング集
フォーゲル:ホザンナ/グルーバー:きよしこの夜
キースキ:クリスマスの言葉
シベリウス:雪は深く積もって/栄誉はいらない
他、
コティライネン、バーナード、ソンニネン、
サマロ、ヴァンスカ、プレトリウス、
ルロイ・アンダーソン、民謡等全12曲
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
ラハティ・ラウルプーcho
BIS-948
ペーテル・エトヴェシュ:詩篇第151番(フランク・ザッパの思い出)
プシ〜マリンバ,フルート,チェロの為のトリエンジェル
ゾルターン・ラーチ(Perc)
ペーテル・エトヴェシュ(指)
U.M.Z.E.室内Ens.
BIS-949
米良美一〜歌の翼に
メンデルスゾーン:歌の翼に,
ヘンデル:わたしを泣かせて
 オンブラ・マイ・フ,
R. シュトラウス:明日/万霊節
グノー:ロマンス
 トロイの娘たちの踊り,
サティ:ジュ・トゥ・ヴ,
イギリス民謡:グリーンスリーヴス
ドヴォルザーク:わが母の教え給いし歌
グリーグ:ソルヴェーグの歌
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
バッハ(グノー編):アヴェ・マリア
米良美一(C-T)
現田茂夫(指)日本PO
BIS-950
ベートーヴェン(ワーグナー編):交響曲第9番「合唱」(ピアノ版) 緋田芳江(S)、穴澤ゆう子(A)
桜田亮(T)、浦野智行(Bs)
小川典子(P)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-951
バッハ:カンタータ大全集Vol.10
第105番「主よ、裁かないでください」BWV.105/
第179番「心せよ、神を恐れることが」BWV.179/
第186番「つまずくな、おお魂よ」BWV.186
ミア・パーション(S)
ロビン・ブレイズ(C.T)
櫻田亮(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-953
ウォリネン、スターラー、アドラー、コーベット、
ピーターソン、フロリオの作品
ラシエ・サクソフォン四重奏団
BIS-954
スカルコッタス:妖精劇「5月祭りの呪文」
コントラバス協奏曲/3つのギリシャ舞曲
クリストドゥル(指)アイスランドSO
BIS-955
ヘンデル:リコーダー・ソナタ集
イ短調 HWV.62/ヘ長調 HWV.69
ハ長調 HWV.65/ニ短調 HWV.67a
変ロ長調 HWV.77/ト短調 HWV.36
ダン・ラウリン(リコーダー)
鈴木雅明(Cemb/Org)
鈴木秀美(Vc)
BIS-956
サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番/第2番
チェロと管弦楽の為のロマンスOp.36/
交響曲 イ長調(c.1850)
トルレイヴ・テデーン(Vc)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)タピオラ・シンフォニエッタ
BIS-958
カレル=エリク・ヴェリン:弦楽四重奏曲集
第1番「本当じゃない」/第6番/第7番/第9番
ターレSQ
BIS-959
イスラエル・コネクション〜フルート小品集
ラヴェル:カディッシュ
シュルホフ:フルート・ソナタ
ノアム・シェリフ:フルート独奏の為のアラベスク
他、タルミ、アムザラッグ、ブラウン、
シェメル、ゲフェン、ラジチの作品
シャロン・ベザリー(Fl)
デヤン・ラジッチ(P)
BIS-960
シューマン:謝肉祭/トッカータ/アラベスク/フモレスケ フレディ・ケンプ(P)
BIS-961
バッハ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調BWV1041
ヴァイオリン協奏曲 ホ長調BWV1042
2つのヴァイオリンの為の協奏曲 ニ短調BWV1043
オーボエとヴァイオリンの為の協奏曲ニ短調BWV1060
寺神戸亮(Vn)
若松夏美(Vn)
マルセル・ポンセール(Ob)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-962
ハラール・セーヴェルー(1897-1992):ピアノ協奏曲/交響曲第9番/ファンファーレと讃歌 小川典子(P)
アレクサンドル・ドミトリエフ(指)スタヴァンゲルSO
BIS-963
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.4
ソナタ集[Wq.62-1/Wq.65-1/Wq.62-2/
 Wq.65-10/Wq.65-11/Wq.65-6]
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
BIS-964
C.P.Eバッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.5
ソナタ.変ロ長調H.116(W62/16)
ソタ.ト長調H.119(W62/19)
6つの小ソナタより第1番ハ長調/第2番変ロ長調/第3番イ短調
ミクローシュ・シュパーニ
BIS-966(4CD)
メンデルスゾーン:協奏曲大集成
2台のピアノの為の協奏曲(ホ長調&変イ長調)
ヴァイオリンとピアノの為の協奏曲
華麗なロンド華麗なカプリッチョ
セレナードとアレグロ・ジョコーソ
ピアノと弦楽の為の協奏曲
ピアノ協奏曲第1番&第2番
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調(オリジナル版)
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
スケルツォ(八重奏曲より作曲者自身の編曲)
ローランド・ペンティネン(P)
ロヴェ・デルヴィンエル(P)
ロナルド・ブラウティハム(P)
イザベル・ファン・クーレン(Vn)
レフ・マルキス(指)
ニュー・アムステルダム・シンフォニエッタ
BIS-969
フルートとギターの為の日本作品集
 宮城道雄:春の海
 武満徹:海へ、フルートの為のエア
 野田暉行:こきりこ変奏曲
 他、宮田小八郎、横尾幸弘、長沢勝俊の作品
スーザン・ヘップナー(Fl)
ラケル・ガウク(G)
BIS-971
サリー・ビーミッシュ:ヴィオラ協奏曲
チェロ協奏曲「川」
オーボエと管弦楽の為の「タム・リン」
フィリップ・デュークス(Va)
ロバート・コーエン(Vc)
ゴードン・ハント(Ob)
オラ・ルドネル(指)スウェーデン室内O
BIS-972
セーヴェルー:チェロ協奏曲
交響曲第8番「ミネソタ」(1958)
トゥルルス・モルク(Vc)
クリスティアン・ルード(指)スタヴァンゲルSO
BIS-973(2CD)
ショスタコーヴィチ:交響曲集
[第5番/第6番/第10番]
マーク・ウィッグルスワース(指)ウェールズBBC国立O
BIS-975
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1番(改訂版)
ピアノ協奏曲第4番(最終版)
パガニーニの主題による狂詩曲
小川典子(P)、
オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)
マルメSO

録音:1998年6, 11月、2001年6月/マルメ・コンサート・ホール
第1番は改訂版、第4番は最終版とありますが、いずれも通常演奏されるもので、小川典子ならではのスピード感と強靭なヴィルトゥルジーに満ちた演奏を楽しめます。人気曲「パガニーニの主題による狂詩曲」も期待にたがわぬ名演。華麗かつ壮麗な世界に酔いしれます。 (Ki)
BIS-976
2台ピアノによるワーグナー
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜前奏曲
「タンホイザー」序曲
「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死
「ワルキューレ」〜ヴォータンの別れと魔の炎の音楽
 (以上レーガー編曲)
「タンホイザー」〜ヴェヌスベルク・バッカナール(デュカ編曲)
永井幸枝(P)
ダグ・アシャツ(P)
BIS-978
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.4
ソナタ ハ長調 H.120(Wq62/20)
ソナタ ト短調 H.118(Wq62/18)
6つの小ソナタ〜第4番/第5番/第6番
ミクローシュ・シュパーニ
(クラヴィコード)
BIS-979
グリンカ:ピアノ曲全集Vol.1
夜想曲/フーガ 変ホ長調/フーガ イ短調
フーガ ニ長調/ワルツ幻想曲
ノクターン「別れ」/マズルカの思い出/他
ヴィクトル・リャプチコフ(P)
BIS-980
グリンカ:ピアノ作品全集Vol.2(全9曲) ヴィクトル・リャプチコフ(P)
BIS-981
グリンカ:ピアノ作品全集Vol.3 ヴィクトル・リャプチコフ(P)
BIS-982
L・クープラン:組曲イ短調&ハ長調
 組曲 ロ短調〜悲しむ人/ブリュイル家の人々
F・クープラン:クラヴサン曲集第13組曲より
 フランス人気質、またはドミノ/煉獄の魂、他
広沢麻美(Cemb)
BIS-983
リゲティ:ピアノ音楽全集Vol.2
ムジカ・リチェルカーラ/練習曲第15番/第16番
2台のピアノの為のソナチネ
2台のピアノの為のトレファス・インドゥロー
2台のピアノの為のポリフォニック・スタディ
3つの婚礼舞曲(初期作品)/4手の為のアレグロ
2台のピアノの為の3つの小品
フレデリク・ウレーン(P)
BIS-984
ハインシウス:6つの交響曲
レンツ:2つのハープシコード協奏曲
赤津眞言(Vn,指)
オーケストラ・ヴァン・ヴァッセナール
BIS-985
サンマルティーニ:リコーダー協奏曲集 ダン・ラウリン(リコーダー)
赤津眞言 (指)オルケストラル・ファン・ワッセナール
BIS-986
10弦ギターによるドビュッシー作品集 アンデシュ・ミオリン(G)
BIS-987
ゲイル・トヴェイト:ハルダンガーの民謡による組曲第1番&第2番 ルート(指)スタヴァンガーSO
BIS-988
トロンボーンの犯罪Vol.2.5
リンドベルイ:盗賊たち
ムソルグスキー(リンドベルイ編):展覧会の絵
バッハ(リンドベルイ編):ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ
シューマン(リンドベルイ編):幻想小曲集
ストラヴィンスキー(リンドベルイ編):「火の鳥」〜3つの断章
クリスティアン・リンドベルイ
(トロンボーン)
ロランド・ペンティネン(P)
BIS-989
マクミラン:世界の解放(復活祭三部作第一部)
チェロ協奏曲(復活祭三部作第二部)
ペンドリル(Hr)
ウォルフィッシュ(Vc)
オスモ・ヴァンスカ(指)BBCスコティッシュSO
BIS-990
マクミラン:交響曲「ヴィジェル(徹夜課)」
(復活祭三部作第三部)
ファイン・アーツ・ブラス・アンサンブル
オスモ・ヴァンスカ(指)BBCスコティッシュSO
BIS-991
バッハ:カンタータ全集Vol.11
第136番/第138番/第95番/第46番
鈴木美登里(S)
カイ・ヴェッセル(C.T)
桜田亮(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-992
ハイドン:ピアノ・ソナタ全集Vol.1
〜アウエンブルッガー・ソナタ集

第48番−第52番
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-993
ハイドン:ピアノ・ソナタ全集Vol.2
第53番 ホ短調/第54番 ト長調
第55番 変ロ長調/第56番 ニ長調
第57番 ヘ長調/第58番 ハ長調
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-994
ハイドン:ピアノ・ソナタ全集Vol.3
第49番/第50番/第51番/第52番
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-995
シェーグレン(1853-1918):ヴァイオリン・ソナタ第1番&第2番
詩曲/2つの抒情小品
ベル・エノクソン(Vn)
キャスリン・ストット(P)
BIS-996
カリン・レーンクヴィスト:大地の上を歩く時
太陽の歌/ティンパニの歌
ニクラス・ウィレン(指)スンドスヴァル室内O
BIS-997
フェーンストレム:交響曲第12番/海の歌
ラオ・ナイ・ナイの歌(チャイニーズ・ラプソディ)
ラン・シュイ(指)マルメSO
BIS-998
シベリウス:混声、または女声合唱の為の作品集 アストリド・リスカ(指)ユビラーテcho
BIS-999
パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ラ・カンパネッラ/カンタービレ
「モーセ」の主題による幻想曲
「うつろな心」による序奏と変奏曲
イリヤ・グリンゴルツ(Vn)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
イリーナ・リューミナ(P)

BIS-1000(3CD)
バッハ:マタイ受難曲 ゲルト・テュルク、
ペーター・コーイ、
ナンシー・アージェンタ/他
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1003
ケルビーニ:弦楽四重奏曲全集Vol.1
[第1番/第2番]
ダヴィドSQ
BIS-1004
ケルビーニ:弦楽四重奏曲全集Vol.2
第3番/第4番
ダヴィドSQ
BIS-1005
ケルビーニ:弦楽四重奏曲全集Vol.3
第5番/第6番
ダヴィドSQ
BIS-1006
ヴェルディ:弦楽四重奏曲 ホ短調
プッチーニ:菊/3つのメヌエット
 スケルツォ/3つのフーガ
 弦楽四重奏曲 ニ長調のアレグロ・モデラート楽章
ダヴィードSQ
BIS-1007
ヴィドール:オルガン交響曲第2番
 オルガン交響曲第8番
ハンス・エファンス(Org)
BIS-1008
モーツァルト:ホルンボーン協奏曲全集
第1番−第4番
クリスティアン・リンドベルイ(ホルンボーン[Tb])
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
BIS-1009
バッハ:インヴェンションとシンフォニア 鈴木雅明(Cemb)
BIS-1010
モーツァルト:グラン・パルティータ
 セレナード第1番ニ長調 K.100
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
BIS-1011
マニフィカート集
クーナウ:マニフィカート ハ長調
ゼレンカ:マニフィカート ハ長調 ZWV107
 マニフィカート ニ長調 ZWV108
バッハ:マニフィカート ニ長調 BWV243
ミア・パーション(S)
野々下由香里(S)
太刀川昭(C.T)
ゲルト・テュルク(T)
浦野智行(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1012
ヴィラ=ロボス;ピアノ作品全集Vol.4 デボラ・ハラス(P)
BIS-1013
マルクス・ツァーンハウゼン:ルクス・エテルナ
 叙情的情景
無伴奏リコーダー・ソナタ
「四季」(リコーダー独奏の為の)
スサンナ・ラウリン(リコーダー)
BIS-1014
スカルコッタス:バレエ組曲「乙女と死」
ピアノ協奏曲第1番/協奏的序曲
ジェフリー・ダグラス・マッジ(P)
ニコス・クリストドゥルゥ(指)アイスランドSO
BIS-1015
シベリウス:レンミンカイネン組曲〜4つのカレワラ伝説 オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1016
ヴィエニアフスキ:エチュード・カプリース
アラール:華麗な二重奏曲
モシュコフスキ:2つのヴァイオリンとピアノの為の組曲
イリヤ・グリンゴルツ(Vn)
アレクサンドル・ブーロフ(Vn)
イリーナ・リューミナ(P)
BIS-1017
チェレプニン:交響曲全集Vol.1
交響曲第1番/第2番
ピアノ協奏曲第5番*
小川典子(P)*
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
BIS-1018
チェレプニン:交響曲全集Vol.2
コウ第3番/第4番
ピアノ協奏曲第6番*
小川典子(P)*
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
BIS-1019
マクミラン:逢引き
金管合奏の為の「アダムの肋骨」
彼らは石が転がり行くのを見た
f(アイオナでの黙想)
ジョセフ・スウェンセン(指)スコットランド室内O
スコットランド室内Oブラス
BIS-1020
レディーの為のサックス
ドビュッシー:狂詩曲*,#
カプレ:伝説曲*,#
ダンディ:コラール変奏曲*,#
ラヴェル:ソナチネ#
クロード・ドゥラングル(Sax;*)
オディール・ドゥラングル(P)#
BIS-1021
現代スウェーデンのトランペット協奏曲集
ダニエル・ベルツ(1943-):トランペット協奏曲「歌と踊り」
ヤン・サンドストレム(1954-):トランペット協奏曲第2番
フォルケ・ラーベ(1935-):サーディン・サーコファクス
ホーカン・ハーデンベルガーtp
ギルバート・ヴァルガ(指)マルメSO
BIS-1022
シベリウス:ヴァイオリンとピアノの為の初期作品集Vol.1
ヴァイオリン・ソナタ(1884)
アンダンテ・グラツィオーソ(1884)/ソナタ楽章
モデラート〜プレスト(1886)/メヌエット(1886)
メヌエット(1886/7)/アンダンティーノ(1886/7)
アレグレット(1886/7)/
ワルツのテンポで(1886/7)
マズルカ(1887)/アンダンテ・モルト(1886/7)
オバド(1886/7)/スケルツィーノ(1887)
アンダンテ・エレジアーコ(1887)
アンダンテ・カンタービレ(1887)
ソナタ・アレグロ(1887)/組曲(1887/8)
ヤーッコ・クーシスト(Vn)
フォルケ・グレスベック(P)
BIS-1024
スカルコッタス:ヴァイオリン作品集
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
ソナチネ第1番−第4番
小コラールとフーガ/メヌエット・カンタート
小さい兵隊の行進曲/夜想曲/ロンド
ガヴォット/スケルツォ
ゲオルギオス・デメルツィス(Vn)
マリア・アステリアドウ(P)
BIS-1025(2CD)
ヴィヴァルディ:室内ソナタ集 Op.1
トリオ・ソナタ 変ロ長調 Op.5-5
トリオ・ソナタ ト短調 Op.5-6
シンフォニア ロ短調
「聖墓に寄せるシンフォニア」R.169
協奏曲 変ホ長調「聖墓によせるソナタ」R.130
ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.2-3
協奏曲 ハ長調 R114
ロンドン・バロック
BIS-1027
ゲイル・トヴェイト(1908-1981):管弦楽曲集Vol.2
プリラール(1931)/太陽神交響曲(1958)
オーレ・クリスチャン・ルード(指)スタヴァンゲルSO
BIS-1028
アラン・ペッテション:室内楽作品集
2つのヴァイオリンの為の7つのソナタ
ラメント(ピアノ独奏の為の)
2つの悲歌(ヴァイオリンとピアノの為の)
ロマンツァ(ヴァイオリンとピアノの為の)
アンダンテ・エスプレシーヴォ(ヴァイオリンとピアノの為の)
デュオ・ジェラン[マルティン・ジェラン(Vn)
セシリア・ジェラン(Vn)]
レンナルト・ヴァリーン(P)
BIS-1029
バロック・アリア集Vol.2
ヘンデル:「メサイア」より
バッハ:カンタータより
アーレ、ブクステフーデ、シュッツの作品
米良美一(C.T)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1030
ヨウン・レイフス(1899-1968):管弦楽曲作品集Vol.4
「アイスランド」序曲/レクイエム
「ルフトゥル」組曲/北の思い出
ヘクラ/エレジー
エン・サーオ(指)アイスランドSO
BIS-1031
バッハ:カンタータ全集Vol.12
第147番「心と口と行いと」
第21番「我が心には憂い多かりき」
野々下由香里(S)
ロビン・ブレイズ(A)
ゲルト・テユルク(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1032
セーヴェルー:管弦楽作品集Vol.8
熱情的序曲 Op.2b/愛のロンド Op.14-7
ヤギの歌 変奏曲 Op.15/小鳥のワルツ Op.18-2
農夫のブローチの調べ Op.14-2
水車の調べOp.22-2/シルユの踊りOp.22-2
ディヴェルティメント第1番 Op.13
彼女の最後の子守歌 Op.22-3
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)スタヴァンゲルSO
セーヴェルーの管弦楽曲シリーズ最終巻。「熱情的序曲」は習作交響曲のフィナーレだったもの。ロマンティックながら彼の語法もすでに現れています。彼の作品中最も愛されたピアノ小品「愛のロンド」の作曲者自身による小管弦楽版が聴けるのも魅力です。 (Ki) 
BIS-1033
シューベルト:男声合唱曲集
森の夜の歌/夜/ゴンドラを漕ぐ人
あこがれ/昔を今に/愛/墓と月
詩篇第23番/隠棲/夜の静けさ
14世紀の酒宴の歌/水の上の精霊の歌
ロベルト・スンド(指)オルフェイ・ドレンガル男声cho
BIS-1034
バッハ:フーガの技法 BWV1080 ハンス・ファユス(Org)
BIS-1035
プレトリウス:クリスマス・ミュージック ヴィヴァ・ヴォーチェ
BIS-1036
カレヴィ・アホ:オーボエ五重奏曲/
オーボエとチェロの為の7つのインヴェンションと協奏曲
フルート,オーボエ,ヴァイオリン,ヴィオラとチェロの為の五重奏曲
ラハティSO
室内アンサンブル
BIS-1037
バッハ:チェンバロ曲集Vol.4
半音階的幻想曲とフーガBWV.903
幻想曲とフーガBWV.904/906/944
幻想曲BWV.917/918/前奏曲BWV.921/922
アルビノーニの主題によるフーガ
アルビノーニの主題による前奏曲とフーガBWV.923&951
J.C.バッハを称えてのカプリッチョBWV.993
最愛の兄の旅立ちによせるカプリッチョBWV.992
鈴木雅明(Cemb)
BIS-1038
ラウタヴァーラ:交響曲第7番「光の天使」/
フルート協奏曲「ダンス・ウィズ・ザ・ウィンズ」/
鳥と管弦楽の為の協奏曲
 「カントゥス・アルクティクス」(極北の歌)
ペトリ・アランコ(Fl)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1039
フルーティッシモ〜〜オペラ編曲集
ブリッチャルディ:ヴェネツィアの謝肉祭
タファネル:「ミニヨン」による大幻想曲
「魔弾の射手」による幻想曲
ショパン:「シンデレラ」の主題による変奏曲
バッツィーニ:妖精のロンド
スケルツォ・ファンタスティーク
ボーヌ:「カルメン」による華麗なる幻想曲
シャロン・ベザリー(Fl)
エルヴィン・ナジ(P)
BIS-1040
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第1番/第2番
管弦楽組曲Op.49
小川典子(P)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
BIS-1041
バッハ:カンタータ全集Vol.13
第64番「見よ、いかなる愛を父は示されたるか」 BWV64
第25番「わがからだすこやかならず」 BWV25
第69a番「わが魂よ、主をほめたたえよ」 BWV69a
第77番「汝の主なる神を愛すべし」 BWV77
第50番「今ぞ救いと力は来たれり」 BWV50
野々下由香里、緋田芳江(S)
ロビン・ブレイズ(C.T)
キルシュテン・ゾレク=アヴェラ(A)
ゲルト・テュルク、櫻田 亮(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明 (指)バッハ・コレギウム・ジャパン
コンチェルト・パラティーノ
BIS-1042
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番(原典版)
絵画的練習曲集
クライスラー(ラフマニノフ編):愛の悲しみ
フレディ・ケンプ(P)
BIS-1043
アルベニス:ピアノ作品全集Vol.2
「イベリア」第2巻
白鍵上の長調による7つの練習曲
サロン風マズルカ/スペイン/ラ・ベガ
ミゲル・バセルガ(P)
BIS-1044
モーツァルト:フルート四重奏曲集[第1番−第4番] シャロン・べザリー(Fl)
ザルツブルク・ゾリスデン
BIS-1045
ジャポニズム〜作曲家の目に映った日本
ジル・マルシェックス:吉原帰り/出雲の秋月
タンスマン:日光の哀しみ
サーントー:組曲「日本にて」/歌劇「台風」〜日本の歌
ニーマン:組曲「日本」
サン・サーンス:「黄色い姫君」序曲
シラス:東京行進曲
シリル・スコット:日本の宵
ポルディーニ:日本練習曲
グレインジャー:プラットホームの鼻歌
ケテルビー:日本の屏風から
小川典子(P)
BIS-1046
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 全曲 レオニダス・カヴァコス(Vn)
BIS-1047
ベリオ:2つのヴァイオリンの為の小ニ重奏曲集(全34曲)
デニーソフ:2つのヴァイオリンの為のソナタ
アレクサンドル・ブーロフ、
イリヤ・グリンゴルツ(Vn)
BIS-1048
ハムブレウス:合唱作品集 ステファン・パルクマン(指)スウェーデン放送cho
BIS-1050
ヨウン・レイフス:管弦楽付き声楽作品集
流氷 Op.63(混声合唱と管弦楽の為の)
2つの歌曲 Op.14a(メゾソプラノと管弦楽の為の)
グズルーンの歌 Op.22
夜 Op.59(テノール、バリトンと小管弦楽の為の)
フィーネT Op.55(管弦楽の為の)
L.Y.ヨンスドウッティル(Ms)
G.グズビエルンソン(T)
O.K.シグルザルソン(Br)
L.エルリングソン(Bs)
アンネ・マンソン(指)アイスランドSO
BIS-1051
ヒンデミット:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番
グリンゴルツ:ソナタ・バッキアーナ
シュニトケ:ア・パガニーニ
イリア・グリンゴルツ(Vn)
BIS-1053
オペラの笛吹き
ロッシーニ:「湖上の美人」による序奏、主題と変奏
ハルストレム:歌劇「山の王の花嫁」 から
ダンツィ:「ドン・ジョヴァンニ」の「奥様お手をどうぞ」による幻想曲
モーツァルト:「魔笛」〜ああ愛の喜びは露と消え
ウェーバー:「魔弾の射手」〜静かに、静かに、敬虔な調べよ
ロヴレリオ:「椿姫」のモチーフによる演奏会用幻想曲
サン=サーンス:「サムソンとダリラ」〜春は目覚めて
ヒラー:歌劇「ハーメルンの笛吹き」 から
マルティン・フレスト(Cl)
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
BIS-1054
北欧のブラス音楽
ラウタヴァーラ、シベリウス、
グリーグ、ニーステッドの作品
ブラス・バルトゥ
BIS-1055
シューマン:交響曲第2番
子供の情景(アドルノ編)
「謝肉祭」より(ラヴェル編)
ディルク・ユレス(指)RPO
BIS-1056
フランク:ヴァイオリン・ソナタ(コルトー編曲によるピアノ独奏版)/
前奏曲,フーガと変奏(フリードマン編曲によるピアノ独奏曲)
前奏曲,アリアと終曲
永井幸枝(P)
BIS-1057
レオナルド・レーオ(1694-1744):6つのチェロ協奏曲(1738-39)
第4番 イ長調/第5番 ヘ短調
第1番 イ長調/第3番 二短調/第2番 ニ長調
協奏交響曲(チェロ協奏曲第6番) ハ短調
鈴木秀美(Vc/ピッコロVc)
赤津眞言(指)オルケストラ
「ファン・ワセナール」

録音:1999年7月
BIS-1058
オスヴァルダス・バラカウスカス(1937-):ヴァイオリンと管弦楽の為のコンチェルト・ブリオ*
オーボエとチェンバロの為の二重協奏曲+
チェロと室内管弦楽の為のルードゥス・モドルム#
ピアノ小協奏曲
ルネス・マタイティテ(Vn)*
ロムアルダス・スタシュクス(Ob)+
セルゲユス・オクルシュコ(Cemb;+)
エドムンダス・クリカウスカス(Vc)#
マルグリト・カウクス(指)
ヴィリニュス聖クリストファーCO
BIS-1059
日本のフルート作品
山田耕筰:「この道」による変奏曲(1930)
江 文也:祭典ソナタ Op.17(1937)
菅原明朗:笛吹き女*(1931)
弘田龍太郎:「靴が鳴る」による変奏曲(1943)
山田一雄:夜曲 Op.23(1945)
金井喜久子:「てぃんさぐぬ花」による変奏曲
中田喜直:日本の秋(「小さい秋見つけた」による変奏曲
三枝成章:青い天使(1999)
吉松 隆:デジタルバード組曲(1982)
マヌエラ・ヴィースラー(Fl)
小川典子(P、朗読;*)
BIS-1060
サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第2番*
序曲「スパルタクス」+
「ミューズと詩人」 Op.132#
トルレーヴ・テデーン(Vc)#
ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)*,#、(指)+
トゥオマス・オリッラ(指)*,#
タピオラ・シンフォニエッタ
BIS-1061
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集
BWV.1030a/BWV.1027/BWV.1028/BWV.1029
マルック・ルオヤラン(ガンバ)
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントP)
BIS-1062(5CD)
ソラブジ:オーパス・クラヴィチェンバリスティクム ジェフリー・ダグラス・マッジ(P)
BIS-1065
ヘンデル:教会カンタータ集
サルヴェ・レジナ
モテット「おお天からの声のごとく」
モテット「天にいます者が息をはくならば」
詩篇第112番「子らよ、主をたたえよ」
トリオ・ソナタ ト短調
エマ・カークビー(S)
ロンドン・バロック
BIS-1066
カレヴィ・アホ:中国歌曲集*(1987)
交響曲第4番(1972/73)
ティーナ・ヴァヘヴァーラ(S)*
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1067
シベリウス:習作時代の未発表ピアノ曲集Vol.1
スケルツォ ホ長調/コン・モート 変ニ長調/
3つの小品/スケルツォ ホ長調/
11の変奏曲/50の小品の主題カタログ
サッカルナス・ミステリー(ピアノと朗読の為の幻想曲)*
アンダンテ 変ホ長調/オバド 変イ長調
黄昏に/5つの小品/3つの小品
フォルケ・グラスベック(P)
ラッセ・ボイスティ(語り;*)
BIS-1068
ヘイクル・トウマソン(1960-;アイスランド):ヴァイオリンと室内管弦楽の為の協奏曲
年輪/渦巻/ステンマ
アイスランドの民族音楽「ステンマ」の現地録音
シグルーン・エズヴァルドドウッティル(Vn)*
グヴズムンドゥル・グンナルソン(指)キャプト・アンサンブル 他
BIS-1069
ジェイムズ・マクラミン:トランペット協奏曲
クラリネット協奏曲
ジョン・ウォーラスtp
ジョン・カッシング(Cl)
アレクサンデル・ラザレフ(指)スコティッシュ・ナショナルO
BIS-1070
ニーノ・ロータ:交響曲第3番
祝祭協奏曲/バレエ組曲「幻想のモリエール」
オーレ・クリスティアン・ルード、
ハンヌ・コイブラ(指)ノールショピングSO
BIS-1071(2CD)
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り
6声のマニフィカト
ミサ曲「イエスにこれらのことを言いたまいし時」
鈴木美登里(S)
野々下由香里(S)
緋田芳江(S)
波多野睦美(S/A)
ゲルト・テュルク(T)
シュテファン・ファン・ダイク(T)
谷口洋介(T)
スティーヴン・マクロード(Bs)
小笠原美敬(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン、
コンチェルト・パラディーノ
BIS-1073
チャイコフスキー:シェイクスピアによる管弦楽作品集
幻想序曲「ハムレット」 Op.67
幻想曲「テンペスト」 Op.18
幻想序曲「ロメオとジュリエット」
ホセ・セレブリエール(指)バンベルクSO
BIS-1074
スカルコッタス:弦楽四重奏曲集
第3番/第4番
ニュー・ヘレニックSQ
BIS-1075
武満 徹:ギター作品全集
すべては薄明のなかに/エキノクス
フォリオス/森のなかで
ギターの為の12の歌[虹の彼方に/ミッシェル/イエスタデイ/他]
2つのワルツ
フランツ・ハラース(G)
BIS-1076
ショパン:チェロソナタOp.65
シューマン:アダージョとアレグロOp.70
幻想小品集Op.73
民謡のスタイルによる5つの小品Op.102
トルレーヴ・テデーン(Vc)
ローランド・ベンティネン(P)
BIS-1077
カール・ヴァイグル(1881-1949):交響曲第5番「黙示録」
幻想的間奏曲 Op.18(1921)
トマス・ザンデルリング(指)ベルリン放送SO
BIS-1078
武満徹:作品集
雨ぞ降る(1982)/群島S(1993)
トロンボーンと管弦楽の為の「ファンタズマ/カントゥスII」*
弦楽の為のレクイエム
ハロー・スロー・ザ・ウィンド
トゥリー・ラインズ
クリスティアン・リンドベリ(Tb;*)
尾高忠明(指)紀尾井シンフォニエッタ
BIS-1079
ニールセン:交響曲全集Vol.1
交響曲第1番 ト短調Op.7
交響曲第6番「素朴」
オスモ・ヴァンスカ(指)BBCスコティッシュSO
BIS-1080
ヨウン・レイフス(1899-1968):ヴァイキングの返答 Op.54(管弦アンサンブルと打楽器、ヴィオラ、コントラバスの為の)
フンディング殺しのヘルギの歌 Op.61(アルト、バスと小オーケストラの為の)
グロウアの呪文 Op.62(アルト、テノールと管弦楽の為の)
ヨウナス・ハトルグリムソン追悼 Op.48(合唱と管弦楽の為の)
春の歌 Op.46(合唱と管弦楽の為の)
「地すべり」序曲 Op.41〜(合唱と管弦楽の為の)
アイスランド・カンタータ Op.13(合唱と管弦楽の為の)
グドルーン・エッタ・グンアルドッティル(A)
フィンヌル・ビャルナソン(T)
オウラヴル・シグルダルソン(Bs)
ヘルマン・ボイマー(指)アイスランドSO、
ハトルグリム教会モテットcho/他
BIS-1081
バッハ:カンタータ全集Vol.14
第148番「主に向かいてその御名の栄光をたたえよ」 BWV148
第48番「われは幸うすき者、だれかわれを救わん」 BWV48
第89番「エフライムよ、われ汝をいかにせん」 BWV89
第109番「われは信ず、愛する主よ」 BWV109
鈴木美登里(S)
ロビン・ブレイズ(C.T)
ゲルト・テュルク(T)、浦野智行(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1082
ヨースタ・ニューストレム(1890-1966):交響曲第4番(シェイクスピアリアーナ交響曲)(1951/2)/
北風交響曲(交響曲第6番)(1965)
B.トミー・アンデション(指)マルメSO
BIS-1083
超絶技巧的に編曲されたショパン
モシュコフスキ編:小犬のワルツ
ブラームス:練習曲ヘ短調 Op.25-2
ソラブジ:小犬のワルツによるパスティシュ
小犬のワルツによる気まぐれなパスティシュ
ゴドフスキ編:小犬のワルツ
ミハウォスキ:小犬のワルツによるパラフレーズ
ローゼンタール編:小犬のワルツ
フィリップ:小犬のワルツによる練習曲第1番
小犬のワルツによる練習曲(左手のみ)
ヨゼフィ:小犬のワルツによる演奏会用練習曲
黒鍵のエチュードによる演奏会用練習曲
フェッラータ:小犬のワルツによる練習曲第2番
レーガー:ショパンによる5つの特別な練習曲
グリューエンバーグ:ジャズ・マスク
(夜想曲Op.9-2とワルツOp.64-2のジャズ風編曲)
コルトー編曲:チェロ・ソナタ から ラルゴ
小犬のワルツ(ショパンの原曲)
フレドリク・ウレーン(P)
BIS-1084
ジークフリート・カルク=エーレルト(1877-1933):オルガン作品集Vol.1
 コラール即興曲「ああ、汝の恩寵もて」
 「コンスタンツェの湖」〜7つのパストラール Op.96
 8つの小品 Op.154/3つの印象 Op.72
 BACHによるパッサカリアとフーガ Op.150
ハンス・ファユス(Org)
BIS-1085
フェロー諸島の作曲家による作品集
アトリ・ペテルセン:三重奏曲/木管五重奏曲
サンダゲルズィ:木管五重奏の為の間奏曲第1番
カーリ・ベグ:木管五重奏の為の幻想曲
クリスティアン・ブラーク:星座
エドワルド・デベス:両サイドで(クラリネットの為の)
ラスムッセン:北風の歌(木管五重奏の為の)
レイキャヴィク木管五重奏団
ウズリズル・シグルザルドッティル(P)
BIS-1086
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.7
ソナタ ト長調 W.65/22(H.56)
ソナタ イ短調 W.65/25(H.61)
ソナタ ヘ長調 W.62/8(H.55)
ソナタ ニ短調 W.62/23(H.57)
ソナタ ハ長調 W.62/10(H.59)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
BIS-1087
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏作品全集Vol.8
ソナタ ホ長調 W.62/17 (H.117)
変ホ長調 W.65/28 (H.78)
気まぐれな人 W.117/33 (H.113)
追従者 W.117/28 (H.109)
恋わずらい W.117/30 (H.110)
日々の移ろい W.117/32 (H.112)
優柔不断な人 W.117/31 (H.111)
ガウゼ W.117/37 (H.82)
ポット W.117 (H.18)
ボルヒヴァルト W.117/17 (H.17)
ベーマー W.117 (H.26)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
BIS-1088
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.9
御婦人の為のソナタ集 W.54〜
第1番 ヘ長調/第2番 ハ長調/第3番 ニ短調
第4番 変ロ長調/第5番 ニ長調/第6番 イ長調
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
BIS-1089
シューベルト:水の歌集
海の静けさ Op.3-2/海に潜る若者 D77
水の上で歌う D72/海/船乗り
ドナウ河にて/湖上で/人質
ペーター・コーイ(Bs)
レオ・ヴァン・ドゥセラー(Fp)
BIS-1090
現代合唱作品集
細川俊夫:アヴェ・マリア
シェルシ:8声の為の3つの聖なる歌
シェーンベルク:深き淵より(詩篇第50) Op.50b
レイボヴィツ:2つの曲 Op.71
ウェーベルン:3つの歌 Op.17/2つの歌 Op.19
シュヴェーア:ドイツ舞曲集(女声5部の為の)
クセナキス:夜々/リゲティ:永遠の光
ヴァルター・ヌシバウム(指)スコラ・ハイデルベルク
BIS-1091(2CD)
バッハ:クラヴィーア練習曲集 第3部
 (ドイツ・オルガン・ミサ)
鈴木雅明(Org)
バッハ・コレギウム・ジャパン(cho)
BIS-1093
ハイドン:鍵盤ピアノ・ソナタ全集第4集
ソナタ第42番 ト長調 HobXVI/27
ソナタ第43番 変ホ長調 HobXVI/28
ソナタ第44番 ヘ長調 HobXVI/29
ソアンタ第32番 ト短調 HobXVI/44
ソナタ第34番 ニ長調 HobXVI/33
ロナルド・ブラウティハム(P)
BIS-1094
ハイドン:ピアノ・ソナタ全集Vol.5
第45番イ長調 Hob.XVI.30
第46番ホ長調 Hob.XVI.31
第47番ロ短調 Hob.XVI.32
第31番変イ長調 Hob.XVI.46
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-1095
ハイドン:ピアノ・ソナタ全集Vol.6
第35番変イ長調 Hob.XVI 43
第36番ハ長調 Hob.XVI 21
第37番ホ長調 Hob.XVI 22
第38番ヘ長調 Hob.XVI 23
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-1096(3CD)
ベートーヴェン(テリエ・トンネセン編):弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調Op.127*
弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調Op.131**
弦楽四重奏曲第13番 変ロ長調Op.130
大フーガ Op.133#
弦楽四重奏曲第15番 イ短調 Op.132#
弦楽四重奏曲第16番 ヘ長調 Op.135##
テリエ・トンネセン(指)
カメラータ・ノルディカ

録音:2001年11月29日-12月2日
2002年9月20日-22日##
2003年9月18日-20日#
2005年1月25日-27日**
2005年4月14日-17日*
ALTARAレーベルより発売されていたベートーヴェン後期弦楽四重奏曲オーケストラ版をBISレーベルのリマスタリングで再発売致します。テリエ・ト ンネセンによるオーケストラ編曲により凄みと深みがましてまた新たな魅力に気付かされる名演です。トンネセンはマックス・ロスタルに師事し、これまで オスロ・フィルやノルウェー室内管のリーダーをつとめました。当演奏は彼が率いるカメラータ・ノルディカとの演奏です。もともと指揮者を置かないスタ イルによる活動を行なってきた団体ですが、コンチェルト・グロッソ・タイプの新編曲でそのままカルテットが拡大したような効果を生んでいます。 (Ki)
BIS-1097
C・P・E・バッハ:鍵盤楽器の為の協奏曲集Vol.11
協奏曲 ハ短調 H.448(W.37)
ソナチネ ト長調 H.450(W.97)
協奏曲 変ロ長調 H.413
ソナチネ ホ長調 H.455(W.100)
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントP)
ペーテル・スツ(指)コンチェルト・アルモニコ
BIS-1098
ネボイサ・ジョヴァンツ・ツィコヴィツ:アルティマトゥムII
ばか殿の城/イリアス
愛は悲しみじゃないでしょ/ノース・ウィンド
バイエルン・レントラー/1の為のトリオ
ゴンドラの歌/スオミナイト/「小」パガニーニ
ネボイサ・ジョヴァンツ・ツィヴコヴィツ(Per)
ベンジャミン・トス(第2マリンバ)
BIS-1099
アンタル・ドラティ:管弦楽の為の7つの小品(1961)
フルートと小管弦楽の為の「夜の音楽」(1968)*
弦楽の為のアメリカン・セレナード(1941)
シャロン・ペザリー(Fl)*
モーシェ・アツモン(指)オールボーSO

BIS-1100
モーツァルト:セレナード第4番 ニ長調K.203
セレナード第5番 ニ長調K.204
4つのコントルダンス(セレナード第2番)ヘ長調K.101
ジャン=ジャック・カントロフ(指)タピオラ・シンフォニエッタ
BIS-1101
シベリウス:2つの小品 Op.111
 フリーメイソンの儀式の音楽 Op.113〜開始の讃歌と葬送行進曲
ドヴォルザーク:前奏曲とフーガ(全8曲)
グラズノフ:前奏曲とフーガ(ニ長調Op.93/ニ短調Op.98)
 幻想曲 Op.110
ハンス=オーラ・エーリクソン(Org)
BIS-1102
知られざるオリジナル・オルガン曲集Vol.2
レスピーギ:前奏曲ニ短調/イ短調/変ロ短調
グノー:オフェルトリウム
ベッリーニ:オルガン・ソナタ ト長調
スメタナ:6つの前奏曲
エルガー:晩課の為の11のヴォランタリー
 頌歌 Op.3-1
ハンス=オーラ・エーリクソン(Org)
BIS-1103
王室付き楽器の為の王室音楽
アンドレアス・デューベン:前奏曲
グスタフ・デューベン:組曲
マルティン・デューベン:前奏曲
シャイデマン:ユダヤ舞曲
ハンス=オラ・エリクソン(Org)
BIS-1104
レクオーナ:ピアノ曲全集Vol.5
アフロ・キューバ舞曲集/3つのワルツ
ワルツ・アルバム
コスタリカ・カーニバルより/アフリカのラメント
愛のロンド/貧民のムラート
バラのワルツ/ピエロのワルツ
トマス・ティリノ(P)
BIS-1105
ドビュッシー:ピアノ作品全集Vol.1
映像第1集/映像第2集/
忘れられた「映像」/版画/マスク
喜びの島
小川典子(P)
BIS-1106
アガーテ・バッケル・グロンダール(1847-1907):ピアノ曲集
6つの演奏会用練習曲 Op.11
3つの小品 Op.15/4つのスケッチ Op.19
組曲 Op.20/3つの練習曲 Op.22
ゲイル・ヘニング・ブローテン(P)
BIS-1107
ユハニ・ヌオルヴァラ:カンテレとクラリネットの為の3つの即興曲/
弦楽四重奏曲第1番&第2番
あんたがこういった小品で
示した和音は何と素晴らしい/引き戸
ヘイッキ・ニクラ(Cl)
アヴァンティSQ、ケラヴァSQ、他
BIS-1108
庭の音
〜クラリネットとパーカッションの為の即興音楽
リチャード・ストルツマン(Cl)
ネクサス・パーカッション・アンサンブル
BIS-1109
トランペットとオルガンの為のフランス音楽
コンスタン:アレルヤ・・・
トマジ:クスコの聖週間
ジョリヴェ:バロック風アリオーソ
ソーゲ:永遠なる命
ジャンサン:行列/サティ:再発見された像
ダマース:3つの黙祷
ナジ・ハキム:トランペットとオルガンの為のソナタ
ホーカン・ハーデンベルガーtp
サイモン・プレストン(Org)
BISSA-1109
(1SACD)
BIS-1111
バッハ:カンタータ全集Vol.15
第40番「神の御子現れたまいしは」 BWV40
第60番「ああ永遠、御身雷の言葉」 BWV60
第70番「目を覚まして祈れ祈りて目を覚ましておれ」 BWV70
第90番「御身らを、おぞましき言葉がひきさらう」 BWV90
野々下由香里(S)
ロビン・ブレイズ(CーT)
ゲルト・テュルク(T)
浦野智行(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1112
チェル・メイジェリン:座っているアヒル
廣瀬量平:オードI/オードII
 ラメンテーション/イディールI
バルト・デ・ケンプ:リエト
ダーン・マンネケ:アルキペルエ
シレナ・リコーダーQ
BIS-1113(2CD)
バッハ:フランス組曲 BWV.812-817
組曲 イ長調 BWV.818a
組曲 変ホ長調 BWV.819a(アルマンドの異版を含む)
鈴木雅明(Cemb)
BIS-1115
シベリウス:愛国心に基づく作品集
新聞祭典の催しの活人画の為の音楽
即興曲「ウレオ川の氷解け」#
レンミンカイネンの歌
おまえに勇気があるか/アテネ人の歌##
ヘルシンキ大学cho
ラッセ・ボイスティ(朗読;#)
ラハティ少年cho##
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1116
グラナドス(ミリオン編):スペイン舞曲集 Op.37 アンデシュ・ミリオン(10弦アルトG)
BIS-1117
リスト:管弦楽曲全集Vol.1
「前奏曲」/「オルフェウス」
「タッソ、悲哀と勝利」/「祭りのどよめき」
ラファエル・フリューベック
・デ・ブルゴス(指)ベルリン放送SO
BIS-1118
レスポンス
グインホアン:テンション-リラックス
安部圭子:桜騎行め
サグランド:ヘッダ
セーヴェルー(サグランド編):ロンド・アモローノ
田中利光:マリンバの為の二章
ノルドハイム:レスポンス
オッド・B.サグランド(パーカッション)
BIS-1119
マクミラン:管弦楽作品集Vol.5
シンフォニエッタ(1991)
クムノックの定期市(1998/99)*
交響曲第2番(1999)
グレーム・マクノート(P)*
マクミラン(指)スコティッシュCO
BIS-1120
ベートーヴェン:最後期ピアノ・ソナタ集
第30番ホ長調 Op.109/第31番変イ長調 Op.110
第32番ハ短調 Op.111
フレディ・ケンプ(P)
BIS-1121
ブラジリアーナ〜ブラジル・ピアノ音楽の300年
ルイス・アウヴァリス・ピント:ソルフェージュ練習第21番 ニ短調/第24番 イ短調
フランシスコ・ブラーガ:風車(ヴァルス・カプリス)
フランシスコ・ミニョーニ:街角のワルツ第1番
コンガーダ
ヴィラ=ロボス:道化師/苦悩のワルツ
オスカル・ロレンゾ・フェルナンデス:ブレジレイラ組曲第2番 から
ラダメス・ニャターリ:ワルツ第7番
ジョゼ・シケイラ:ワルツ第3番
クラウジオ・サントーロ:パウリスターナ第1番/第4番
セザル・ゲーラ・ペイシ:トロピカル・プレリュード第2番
アルベルト・ネポムセーノ:古代組曲〜歌
カマルゴ・グァルニエーリ:ニグロの踊り
 ポンテイオ第49番
レオポルド・ミゲス:12の性格的小品 から
エンリケ・オズヴァウド:雪
エドゥアルド・デュトラ:前奏曲 嬰ヘ短調
エルネスト・ナザレー:オデオン
捕まえたぞ/カヴァキーニョ
チクイナ・ゴンザーガ:ガウチョ/ブラジル・タンゴ
オッタヴィオ・ピント:子供の情景 から
アルナルド・コーエン(P)
BIS-1122
ブライト・シェン:チャイナ・ドリームズ
フルート・ムーン/ポストカード
シャロン・ベザリー(Fl)
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
BIS-1123
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集
第1番ト長調 K.379(K.373a)
第2番ヘ長調 K.376(K.374d)
第4番変ホ長調 K.380(K.374f)
第7番ハ長調 K.296
若松夏美(Vn)
小島芳子(P)
BIS-1124
スカルコッタス:弦楽四重奏曲第1番
弦楽の為の10のスケッチ/八重奏曲*
弦楽四重奏曲第2番
弦楽四重奏の為の「ゲロ・ディモス」
ニュー・ヘレニックSQ
ヴァドー五重奏団メンバー*
BIS-1125
ヴァンスカ〜シベリウス・ベスト
フィンランディア/トゥオネラの白鳥
春の歌/「カレリア組曲」〜行進曲風に
伯爵夫人の肖像/悲しきワルツ
「テンペスト」〜アントニオ/シャープスの踊り
ヴァイオリンと弦楽オーケストラの為の組曲
「ペレアスとメリザンド」〜間奏曲/メリザンドの死
交響詩「タピオラ」
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BISSA-1126
(1SACD)
カレヴィ・アホ:室内交響曲第1番(1976)
室内交響曲第2番(1991/2)
室内交響曲第3番(1995/6)〜アルト・サクソフォンと弦楽のための*
ジョン=エドワード・ケリー(アルトSax)
ステファン・アスバリー(指)、
ジャン=ジャック・カントロフ(指)*
タピオラ・シンフォニエッタ

録音:2009年4月、2005年10月タピオラ・コンサート・ホール(フィンランド)
現代フィンランドを代表する作曲家は、今日までに15篇の大規模な交響曲を作曲していますが、弦楽のための室内交響曲も3篇残しています。大作とは異なる制限された響きを堪能できます。アルト・サクソフォン独奏を含む第3番は、実質的にサクソフォン協奏曲で、当ディスクで演奏するジョン=エドワード・ケリーに献呈されています。 (Ki)
BIS-1127
C・P・E・バッハ:鍵盤楽器の為の協奏曲集Vol.12
協奏曲 ヘ長調 H.454(W.38)
協奏曲 ハ長調 H.423(W.20)
ソナチネ ニ長調 H.456(W.102)
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントP)(指)
ペーテル・スツ(指)コンチェルト・アルモニコ
BIS-1128
北欧のトロンボーン協奏曲集
クリスティアン・リンドベリ:庭隅の彼岸花
ヨアンセン:組曲(1926)
ホヴラン:トロンボーン協奏曲 Op.76(1972)
サンドストレーム:ラ・マンチャの歌
クリスティアン・リンドベリ(Tb)
ラン・シェイ(指)シンガポールSO
BIS-1130
フランス風サクソフォン作品集
デクリュック:ソナタ 嬰ハ短調
デルヴァンクール:クロッカンブッシュ
ピエール・サンカン:ラメントとロンド
ポール・モーリス:プロヴァンスの絵
ケクラン:アルト・サクソフォンとピアノの為の練習曲集 Op.188(抜粋)
ドサンクロー:前奏曲,カデンツァとフィナーレ
クロード・ドラングル(Sax)
オディール・ドラングル(P)
BIS-1131
バッハ:カンタータ全集Vol.16
第194番「こよなき望みなる祝賀の宴」 BWV.194
第119番「エルサレムよ、主をたたえよ」 BWV.119
野々下由香里、緋田芳江(S)
キルシテン・ソレク=アヴェラ(A)
櫻田亮(T)
ヨッヘン・クプファー(Br)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1132
モーツァルト:ピアノと管楽の為の五重奏曲 変ホ長調 K.452*/
アダージョとアレグロ ヘ短調 K594(木管五重奏版)
アダージョ 変ロ長調 K411(木管五重奏版)
音楽時計の為の小品ヘ短調 K608(木管五重奏版)
アダージョ ハ長調 K580a(イングリッシュホルン,バセットホルンとファゴットの為の版)
自動オルガンの為のアンダンテ K616(木管五重奏版)
アダージョとロンド K617*(ピアノ,フルート,オーボエ,クラリネット,ファゴットの為の版)
ベルリン・フィル管楽五重奏団
スティーヴン・ハフ(P)*
BIS-1133(2CD)
スカルコッタス:ピアノ作品集
32の小品(1940)/4つの練習曲(1941)
組曲第1番(1936)
二コラオス・サマルタノス(P)
BIS-1135
エマ・カークビーのクリスマス
ボデッカー:イエスが生まれた
A・スカルラッティ:カンタータ・パストラーレ「私にはわからない」*
 クリスマス・カンタータ「おお、ベッレヘムの誇り高き貧しさ」*
パッヘルベル:カノンとジーク
バッハ:カンタータ第61番「いざ来たれ異教徒の救い主よ」〜「開け」*
 カンタータ第147番「心と口と行いと」〜我が心の全て*
 管弦楽組曲第3番〜アリア
コレッリ:合奏協奏曲 Op.6-8「クリスマス協奏曲」
エマ・カークビー(S)*
ロンドン・バロック
BIS-1136
チェロと吹奏楽の為の作品集
マッツ・ラーション・ゴーデ:チェロと管楽の為の協奏曲(1999)
マルティヌー:チェロ,管楽とピアノの為のコンチェルティーノ(1924)
イベール:チェロと管楽の為の協奏曲(1925)
ルーセンベリ:管楽と打楽器の為の交響曲(1966)
トルレーヴ・テデーン(Vc)
ヘルマン・バウマー(指)
オストヨータ・シンフォニック・ウィンドO
BIS-1137
シマノフスキ:ピアノソナタ第3番Op.36、
仮面劇Op.34、メトープOp.29、
2つのマズルカOp.62、
マズルカOp.50〜第9−12番
ローランド・ペンティネン(P)
シマノフスキのピアノ曲は、独特のひんやりとした感触と神秘的な響きが特徴ですが、技法的には複雑で、その演奏には恐ろしく高度な技巧を要求されます。そのシマノフスキにピッタリなピアニストはペンティネンをおいて考えられないほど。余裕の技巧、いつも冷静で計算され尽くした造形美、理想的演奏を味わうことができます。   (Ki)
BIS-1138
ブライト・シェン(1955-):ピアノ三重奏の為の4章*
弦楽四重奏曲第3番(1993)+
琵琶とチェロの為の3つの歌#
弦楽四重奏曲第4番「静寂の寺院」+
上海SQ+
ブライト・シェン(P)*
ウィ・マン(琵琶)#
BIS-1139
パウトル・イーソウルヴソン(1893-1974):ピアノ作品全集
3つの小品 Op.5/ユモレスク
アルバムのページ
イーソウル・パウルソンの主題による変奏曲
ニーナ=マルガリェーテ・グリームスドウッティル(P)
BIS-1140
ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番(シェーンベルク編)
4つの厳粛な歌 Op.121(管弦楽伴奏版;エーリヒ・ラインスドルフ編)*
2つのコラール前奏曲 Op.122(管弦楽版;エーリヒ・ラインスドルフ編曲)
ウッレ・ぺッション(Br;*)
リュー・ジア(指)ノールショーピングSO
BIS-1141
ラウタヴァーラ:歌曲集
夢の世界/シェイクスピアの3つのソネット
私の愛の庭で/神の道/聖なる祭
オルフェウスの5つのソネット
愛しいひとに/旅
ユルキ・コルホネン(Bs)
イーッカ・バーナネ(P)
BIS-1142
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第4番Op.30
練習曲Op.2-1/練習曲 嬰ニ短調Op.8-12
24の前奏曲Op.11〜10曲
5つの前奏曲Op.16〜2曲
アルバムの綴りOp.45-1
2つの小品Op.57/3つの練習曲Op.65〜2曲
前奏曲Op.67-1/詩曲「炎に向かって」Op.72
ソフィア・リソフスカヤ(P)
BIS-1143
アルベニス:ピアノ作品全集Vol.3
「イベリア」第3集/グラナダのサンブラ(東洋舞曲)
小さな手の為の非常に容易なパヴァーヌ Op.83
スペイン(6つのアルバム) Op.165/舟歌O23
キューバ狂詩曲 Op.66(ピアノ独奏版)/
アングスチア(無言歌)
ミゲル・バセルガ(P)
BIS-1144
日本のアコーディオン
菅原明朗:牧歌風カプリッチョ/せせらぎ
細川俊夫:メロディア/メロディアII
林光:蜜蜂は海峡を渡る
石井眞木:失われた響きIIOp.33b
高橋悠治:水牛のように
AYUO:ユーラシアン・タンゴ
御喜美江(アコーディオン)
BIS-1145
ペテリス・ヴァスクス:合唱作品集
コアムジーク(アカペラ)
チェスワフ・ミウォシュの3つの詩
ゼムガーレ/マドリガル/連祷
ドナ・ノビス・パーチェム
シグヴァルズ・クラヴァ、
カスパルス・プトニンス(指)ラトヴィア放送cho
アイヴァルス・カレイシュ(Org)
BIS-1146
アルトゥルス・マスカッツ(1957-):ラクリモーサ(合唱、弦楽とオルガンの為の)
コンチェルト・グロッソ(ヴァイオリン、チェロ、弦楽と打楽器の為の)/
ヴェルレーヌによる3つの詩(声楽アンサンブル、オーボエとチェロの為の)
チェロ協奏曲
サルヴェ・レジーナ(メゾソプラノ、チェロと弦楽の為の)
ノルムンズ・スネ(指)リガ室内プレイヤーズ
シグヴァルズ・クラヴァ(指)ラトヴィア放送cho
アイヴァルス・カレイス(Org)
サンディス・ステインベルグス(Vn)
レイニス・ビルズニックス(Vc)
エドガルス・サクソンス(Perc)
アントラ・ビガーツァ(Ms)
アグネセ・ルゲーヴィツァ(Vc)
BIS-1147
モーツァルト(フンメル編):室内楽版ピアノ協奏曲
ピアノ協奏曲第20番 二短調 K.466
ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503
白神典子(P)
ヘンリク・ヴィーゼ(Fl)
ペーター・クレメント(Vn)
ティポル・ベーニ(Vc)
BIS-1148
クリスティアン・リンドベリ:作品集
4匹のカエルの為のファフナー・ファンファーレ*
庭隅のトリカブト(トロンボーンと管弦楽の為の)+
歯科医デッカー博士(4本のトロンボーンと2人の語り手の為の)*
猫マニア(2本のトロンボーンと語り手の為の)*
変態創造主たち(4本のトロボーンの為の)*
ソーセージ協会へのあいさつ(3本のトロンボーンの為の)*
まくらの下(4本のトロボーンの為の)*
コカコカ(トロンボーンと朗読の為の)
アラビア女(トロンボーンと弦楽合奏の為の)
恐ろしくみにくい調べ(6本のトロンボーンと語り手の為の)*
キット・ボーンズのバラード(6本のトロンボーンと語り手の為の)*
クリスティアン・リンドベリ(Tb、語り)
トロンボーン・ユニット2000*
ラン・シュイ(指)シンガポールSO+
ジャン=ジャック・カントロフ(指)#
タピオラ・シンフォニエッタ#
BIS-1149
フィンランド聖歌
祝祭の城/神の恩にあるイエス
時の瞬間だけ/ハレルヤ、イエスに歌う
明けの明星が現われる時
ゲッセマネに小道あり
これは素晴らしき日
私を抱きしめて、聖なる魂よ/月と息子
今世は繁栄し/祝福されし日
シオンへ行き汝の王に会え/他
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1150
ペトリス・ヴァスクス(1946-):ヴァイオリン協奏曲「遠い光」
ムジカ・ドロローサ/旅人
カタリナ・アンドレアソン(Vn,指)スウェーデン室内O

録音:2003年1月、エンブロ・コンサートホール、スウェーデン
BIS-1153
ヨーロッパ〜ラシェル・サクソフォン・クァルテット
クセナクス:XAS(サクソフォン四重奏の為の)
ペンデレツキ:クラリネット四重奏曲(サクソフォン四重奏版)
ヒンデミット:2つのアルト・サクソフォンの為のコンツェルトシュトゥック
クリストバル・ハルフテル:フラクタル協奏曲
ラシェル・サクソフォンQ
BIS-1154
キャバレー・ソング集
ブリテン:キャバレー・ソング集
ヴァイル:ナナの歌/ユーカリ/セーヌ川哀歌
 あんたなんか愛してないわ
ボルコム:12の歌/ホルレンダー:4つの歌
マレーナ・エルンマン(Ms)
ベングト=オーケ・ルンディン(P)*
BIS-1155
カリンニコフ:交響曲第1番ト短調
交響曲第2番イ長調
ケース・バケルス(指)マレーシアPO

録音:2000年12月デワン・フィルハーモニク・ペトロナス・ホール(クアラルンプール(マレーシア)
尽きせぬ絶美のメロディと、不思議なボルテージの高さで昨今人気のカリンニコフの交響曲第1番、ついにBIS-初登場です。オケは何とマレーシア・フィル。この曲にぴったりの爆演を聴かせてくれます。牧歌的な第2番も美演で、対照的な味を出しています。リムスキー=コルサコフ作品集で解釈の光ったバケルスの指揮が冴えます。 (Ki)
BIS-1156
アレクサンドル・ロクシーン(1920-1987):作品集
交響曲第4番「シンフォニア・ストレッタ」
ゲーテの「ファウスト」からの3つの情景
ヴァンダ・タベリー(S)
ミハウ・シフェルチェフスキ(指)ブレーメン国立O
BIS-1157
自然の声
シュニトケ:合唱協奏曲*
 自然の声(10人の女声とヴィブラフォンの為の)#
ペルト:小カンタータ「勝利の後で」#/聖母と乙女#
 私は本物のワイン#
トヌ・カユステ(指)スウェーデン放送cho
BIS-1158
ギャレット・フィッシャー:聖トマス・モア受難曲 アンナ・ヴィンティン=ヨハンセン、
クリスティーナ・ヘグマン(S)
オーレ・ペーション(Br)
ターニャ・カー(Ehr)
ギャレット・フィッシャー
(インディアン・ハーモニウム)他
BIS-1159
ベザリーのフルート大百科Vol.1
アホ:ソロ III
C・P・E・バッハ:無伴奏フルート・ソナタ W.132
アーノルド:幻想曲 Op.89
アンドリーセン:夏の牧歌
ボザ:映像 Op.38
バッハ:無伴奏フルートの為のパルティータ イ短調 BWV1013
シャロン・ぺザリー(Fl)
BIS-1160
フレディ・ケンプ・プレイズ・ショパン
ショパン:バラード第1番−第4番 Op.23/38/47/52
 アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22
 幻想ポロネーズ Op.61/幻想即興曲 Op.66
フレディ・ケンプ(P)
BIS-1161
サリー・ビーミッシュ:カレドニア街道/夜明け
いいえ怖れてないわ(イリーナ・ラトシンスカヤの6つの詩)*
想像上の太陽の音+
サリー・ビーミッシュ(朗読;*)
ジョン・ハール(Sax;+)
オラ・ルドネル(指)スウェーデンCO
BIS-1162
セーヴェルー:管弦楽曲集Vol.6
交響曲第5番(幻想曲風)Op.16
オーボエ協奏曲Op.15
王の入場Op.41/ソナタ・ジュビラータOp.47
ゴードン・ハント(Ob)
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)スタヴァンゲルSO
BIS-1163
ハイドン:ピアノ・ソナタ全集Vol.7
第39番 ニ長調Hob.XIV-24
第40番 変ホ長調Hob.XIV-25
第41番 イ長調Hob.XIV-26/第33番 Hob.XIV-20
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-1164
夕べの鐘〜クリスマス・ピアノ曲集
バッハ(ケンプ編):甘き喜びのうちに
 いざ来たれ異教徒の救い主よ
メシアン:ノエル/幼子イエスの口づけ
リスト:クリスマス・ツリー(全12曲)
ステファン・ペンティネン:カリヨン(2000)
レーガー:マリアの子守歌 Op.76-52(作曲者編)
ブゾーニ:クリスマスの夜
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-1165
パーセル:ファンタジア集
3声のファンタジア ニ短調/ヘ長調/ト短調
4声のファンタジア 変ロ長調/ヘ長調/
ハ短調/ニ短調/イ短調
ホ短調/ト長調/ニ短調/イ短調(断片)
4声のパヴァン/4声のシャコンヌ
1つの音に基づく5声のファンタジア ヘ長調
6声の無題 ト短調/7声の無題 ニ短調
ロンドン・バロック
BIS-1166
フレスコバルディ:スピネットとヴァイオリンの為のトッカータ
アリア「そよ風吹けば」/アリア「されど私のせねばならぬは」
カンツォーナ「ベルナルディーナ」/3声のトッカータ
アリア「かくも私を蔑むか」/カンツォン第2番
宗教的ソネット「十字架の下のマグダラのマリア」
カンツォーナ「ニコリーナ」/「主よ、顧みてください」
トッカータ第9番/カンツォーナ「ポヴィジア」
アリア「ああ、この目からあふれる涙が」
カンツォーナ「トロンボンチーナ」/アリア「私の青ざめた顔」
カンツォーナ「ルッケジーナ」/コッレンテ第4番
アリア「ついにわが嘆き」
アントネッロ
[濱田芳道(コルネット、リコーダー)、鈴木美登里(S)、石川かおり(Vg)、西山まりえ(Cemb)]
BIS-1167
カール・ヴァイグル(1881-1949):交響曲第6番
古都ウィーン
トーマス・ザンデルリング(指)
ヴァイグルの交響曲第2弾。カール・ヴァイグル (1881-1949)はウィーンに生まれ、ツェムリンスキーに作曲を師事、マーラーとシェーンベルクをつなぐべく存在でした。ユダヤ人だったためアメリカへ移住しますが、彼の音楽はブルックナーやマーラーの強い影響を受けています。「古都ウィーン」はヨハン・シュトラウス未亡人邸の常連だったヴァイグルのウィーン賛歌。ウィーンの風物にきらめきます。  (Ki)
BIS-1168
オルガンによる「新世界」
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(サットマリー編曲オルガン版)
 シルエット Op.8〜アンダンティーノ
 詩的な音画 Op.85〜夜の道、古い城
ジグモンド・サットマリー(Org)
BIS-1169
ジェイムズ・マクミラン:イゾベル・ゴーティの告白
トゥレド(クラリネットと弦楽の為の)*
リオ・スムブールの悪魔払い
マルティン・フレスト(Cl)*
オスモ・ヴァンスカ(指)BBCスコティッシュSO
BIS-1170
パリ、ブエノスアイレス
ピアソラ:フーガと神秘/チキリン・デ・バチン
セナネス:モンパルナスの小さな独身寮で
ストラスノイ:力強い手/絶壁
ビエラ:私の祖父母の小屋/グリセータ/変人/炎
ガンディーニ:音楽カフェ(クロードの為のタンゴ)
ナオン:月並みなほめ言葉/苦労の熱意/高いヴォルタンゴ
ベイテルマン:タンゴ周辺の3つの歌
グレッツェル:トランスムタンゴ
ボッサーニ:白婦人
タンゴ・フトゥル
[マックス・ボンナイ
(バンドネオン)
エリック・シャラン(Cb)
オディール・カトラン=
 ドラングル(P)
クロード・ドラングル(Sax)
ジャン・ジュオフロワ(Perc)]
スサンナ・モンカーヨ(Ms)
BIS-1171
サリー・ピーミッシュ:作品集(Vol.3)
 ゲイラ・ウォーター(無伴奏チェロの為の)
 ブリッジング・ザ・デイ(チェロとピアノの為の)
 犬と狼(ピアノ独奏の為の)
 オーウィンの為の子守歌(ピアノ独奏の為の)
 カイルの歌(ピアノ独奏の為の)
 イアスグ(チェロとピアノの為の)
 利口な娘(無伴奏チェロの為の)
 チェロ・ソナタ
サリー・ピーミッシュ(P)
ロバート・アーヴィン(Vc)
BISSA-1172
(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集
第3番 ハ短調 Op.1-3/第7番「大公」
ケンプ・トリオ

録音:2003年4月、ストックホルム旧ストックホルム音楽アカデミー、スウェーデン
BIS-1173
ショスタコーヴィチ:交響曲第14番「死者の歌」 ジョアン・ロジャース(S)
ジョン・トムリンソン(Bs)
マーク・ウィグレスワース(指)
BBCウェールズ・ナショナルSO
BIS-1174
ハイドン・ピアノ・ソナタ全集Vol.8
第28番 ニ長調 Hob.XBI*5a
第29番 変ホ長調 Hob.XVI:45
第30番 ニ長調 Hob.XVI:19
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-1175
タンゴ・イン・ブルー
ホセ・セレブリエール:タンゴ・イン・ブルー
バーバー:ためらいのタンゴ
ピアソラ:オブリビオン/タンガーサ
ストラヴィンスキー:タンゴ
サティ:果てしないタンゴ
モートン・グールド:弦楽音楽〜タンゴ集
 ラテンアメリカ・シンフォニエッタ
ワイル:マトロセン・タンゴ/ユーカリ
フェルディナンド・コンドン:アストルの印象
ガーデ:ジェラシー
ロドリゲス:ラ・クンパルシータ
ホセ・セレブリエール(指)バルセロナSO
キャロル・ファーレイ(S)
エンリケ・テレリア(バンドネオン)
オーケストラによる世界のタンゴ!セレブリエール指揮バルセロナ響による、まさにお国もののタンゴ集。ピアソラやラ・クンパルシータが入っているのもうれしいですが、セレブリエール自身の作も注目。さらにドイツ、ロシア、デンマーク、アメリカといった非ラテン系作曲家のタンゴをスペインの演奏家がやっているのが一興です。 (Ki)
BIS-1176
ホルムボー:協奏曲第1番 Op.17 (P)*
協奏曲第3番 Op.21 (クラリネット)#
協奏曲第7番 Op.37 (オーボエ)+
ベアトゥス・パルヴォ Op.117(合唱)**
小川典子(P)*
マルティン・フレスト(Cl)#
ゴードン・ハント(Ob)+
オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)
アールボルクSO、
デンマーク王立歌劇場cho**
BIS-1177
ベートーヴェン:室内楽版ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15(室内楽版)
ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.19(室内楽版)
白神典子(P)
ブレーベン・ストリング・ソロイスツ
BIS-1178
グイド・サントルソラ(1904-1994):ギター作品集
3つの宮廷の歌(1966)
ソナタ第4番「イタリアーナ」〜夢とタランテラ
前奏曲第2番
ラテンアメリカの4つの小品〜ヴァルサ・ショロサとマランボ
古代組曲/ショーロ第1番/ヴァルサ=ショーロ
コンチェルティーノ(マリア・イザベル・ジーヴァース編曲;2つのギターの為の)*
マリア・イザベル・ジーヴァース(G)
ダニエラ・カナレ(G)*
BIS-1179
スウェーデンのクリスマス 様々な演奏者
BIS-1180
ショスタコーヴィチ(バルシャイ編):室内交響曲 Op.83a(弦楽四重奏曲第4番)
弦楽と管楽の為の交響曲(弦楽四重奏曲第3番)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
BIS-1181
ノルディック・ライト
グリーグ:ホルベア組曲〜前奏曲/エア
 2つの旋律 Op.53〜初めての出会い
 「ペール・ギュント」〜オーゼの死/アニトラの踊り
 2つの悲しい旋律 Op.34〜晩春
ニールセン:小組曲 Op.1〜間奏曲
ヘンリケス:蚊の踊り
ラーション:田園組曲 Op.19〜ロマンス第2番
ヴィレーン:弦楽セレナード Op.11〜行進曲風
ヤンソン:教会マーチ/ヴェルムランド民謡
タウロ:秋の歌/シベリウス:栄誉はいらない Op.1-4
ブル:羊飼娘の日曜日
アルヴェーン:「山の王」〜羊飼娘の踊り
ヤルネフェルト:子守歌
マグヌス・エーリクソン(指)ロイヤル・ストリングス
BIS-1182
シベリウス:ピアノ四重奏曲全集
ピアノ四重奏曲 ニ短調 JS.157
歌劇「リュンガ・ヴィルギニア」からの断片(ヴァイオリン、チェロとピアノ4手の為の)
スケルツォ ホ短調 JS.165(ヴァイオリン、チェロとピアノ4手の為の)
アンダンテ・カンタービレ 変ホ長調 JS.30(ピアノとハルモニウムの為の)
ヴァイオリン,チェロ、ピアノとハルモニウムの為の四重奏曲 ト短調 JS.158
ピアノ四重奏曲 ハ短調 JS.156
ヤーッコ・クーシスト、
サトゥ・ヴァンスカ(Vn)
タネリ・トゥルネン(Vc)
フォルケ・グラスベック、
ペーテル・レンクヴィスト(P)
ハッリ・ヴィータネン
(ハルモニウム)
シベリウスが1884 年から91 年にかけて作曲した珍品の世界初録音。オーケストラ曲に手を染める前の彼が、さまざまな楽器の組み合わせによる音色と効果を探求していたことがよくうかがえます。ハルモニウムやピアノ連弾など、後年彼が手掛けなかったジャンルも興味津々。なかでも6曲から成る歌劇「リュンガ・ヴィルギニア」(台本は消失)断片を聴けるのがファンにとってはたまりません。 (Ki)
BIS-1183
ブロッホ:交響曲 変ホ長調
交響組曲「エヴォカシオン」/3つのユダヤの詩
アンドレイ・ボレイコ(指)マルメSO
BIS-1184
カルク=エーレルト(1877-1933):オルガン作品集Vol.2
交響的コラール「わが喜びなるイエス」 Op.87-2/
カンツォーネ 変ト長調 Op.46b/
グレゴリオ聖歌による6つの小品「大聖堂の窓」 Op.106/
交響曲 嬰ヘ短調 Op.143
ハンス・ファユス(Org)
BIS-1185
テレマン:序曲 イ短調
リコーダー協奏曲 ヘ長調/
リコーダーとヴィオラ・ダ・ガンバの為の協奏曲 イ短調
リコーダー協奏曲 ハ長調
ダン・ラウリン(リコーダー)
マーク・コードル(ガンバ)
アルテ・デイ・スオナトーリ
BIS-1186
カレヴィ・アホ:交響曲第3番(ヴァイオリンと管弦楽の為の協奏交響曲)*/
ムソルグスキー(アホ編):歌曲集「死の歌と踊り」(管弦楽伴奏版;1984)+
ヤーッコ・クーシスト(Vn)*
マッティ・サルミネン(Br)+
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BISSA-1187(1SACD)
エセキエル・ビニャオ(1960-):アルカヌム(声と室内アンサンブルの為の;1996) ジャネット・ヤングダール(S)
クリスチャン・ヤルヴィ(指)アブソリュート・アンサンブル
1960年アルゼンチン生まれの作曲家エゼクイエル・ビニャオ。この作品は聖書をテーマに、聴き手を中世的な世界へ誘ってくれます。ネーメの息子にしてパーヴォの弟・クリスチャン・ヤルヴィ率いるアブソリュート・アンサンブル。11名から成り、ジャズ、ロック、ヒップホップなどの素養も持つ先鋭的団体。 (Ki)
BIS-1188
ホロヴィッツを讃えて
ホロヴィッツ:ワルツ ヘ長調/変わり者の踊り/カルメン変奏曲
 エチュード・ファンタジー変ホ長調「波」
リスト(ホロヴィッツ編):ハンガリー狂詩曲第19番
リスト(ホロヴィッツ、クレショフ編):オーベルマンの谷
ムソルグスキー(ホロヴィッツ編):水辺で
サン=サーンス(ホロヴィッツ編):死の舞踏
スーザ(ホロヴィッツ編):星条旗よ永遠なれ
メンデルスゾーン(リスト、ホロヴィッツ編):結婚行進曲による変奏曲
ワレーリー・クレショフ(P)
BIS-1189
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏作品全集Vol.10
ソナタ ヘ長調 W.62/9(H.58)
ソナタ ト長調 W.65/26(H.64)
組曲 ホ短調 W.62/12(H.66)
ソナタ ト短調 W.65/27(H.68)
ソナタ ニ長調 W.62/13(H.67)
ミクローシュ・シュパーニ
(クラヴィコード)
BIS-1190
イングヴァル・リドホルム(1921-):管弦楽作品集
トッカータと歌(1944)
弦楽の為の協奏曲(1945/48)
3つの歌(1940-45)
弦楽の為の音楽(1952)
リトルネル(1954)
レーナ・ヌルディン(S)
リュー・ジア(指)ノールショピングSO
BIS-1191
BISSA-1191(1SACD)
グリーグ:管弦楽作品集Vol.1
演奏会用序曲「秋に」Op.11
ピアノ協奏曲 イ長調 Op.16*
交響曲 ハ長調
小川典子(P)*
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)ベルゲンPO
BIS-1192
われらの時代の舞曲
スティーヴン・スタッキー:ドリーム・ワルツ(1986)
イ・チェン:デュオ・イェ(1985)
アルトゥーロ・マルケス:ダンソン第2番(1993)
ブルース・マッコンビー:チェルシー・タンゴ(1991)
ヴォイチェフ・キラール:交響詩「クシェサニ」(1974)
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
BIS-1193(2CD)
エルッキ・メラルティン(1875-1937):歌劇「アイノ」(2幕) リトヴァ=リーサ・コルホネン(S)
サウリ・ティーリカイネン(Br)
リリ・パーシキヴィ(Ms)
ピア・フロイント(S)
アキ・アラミッコテルヴォ(T)
ウルフ・セデルブロム(指)ラハティSO、
ドミナンテcho
BIS-1195
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏作品全集Vol.11
幻想曲 変ホ長調 H.348
ソナタ 変ロ長調 W.65-20
ソナタ ハ長調 W.65-16/ト短調 W.65-17
ミクローシュ・シュパーニ(Fp)
BIS-1196
クライスラー:ウィーン狂詩曲/中国の太鼓/
 ジプシー奇想曲/ジプシー女/
 道化師のセレナード/
 オーカッサンとニコレット/ロマンティックな子守歌
愛の悲しみ/愛の喜び/ウィーン奇想曲
クライスラー編曲(原作曲者):蓮の国(スコット)
 スペイン舞曲(ファリャ)/スペイン舞曲(グラナドス)
 タンゴ(アルベニス)/カプリス(ヴィエニャフスキ)
 スラヴ舞曲第1番/第3番(ドヴォルザーク)
 スラヴ幻想曲(ドヴォルザーク)
レオニダス・カヴァコス(Vn)
ペーテル・ナジ(P)
BIS-1197
エイナル・エングルンド(1916-1999):ピアノ五重奏曲*
弦楽四重奏曲(1985-6)
ペーテル・レンンクヴィスト(P)*
ラハティSO室内アンサンブル
BIS-1198
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.12
ソナタ ロ短調 H.132/プリンツェッテ H.91
アリ・ルーパリヒ H.95/グライム H.89
ソナタ ホ短調 H.106/シュタール H.94
ベルギウス H.90/ブーフホルツ H.93
ヘルマン H.92/ソナタ イ短調 H.131
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
BIS-1199
スウェーデン民謡による7つの組曲
(ヤコブ・リンドベルイ編):

 ダーラナ組曲第1番/ダーラナ組曲第2番
 イェムトランド地方組曲
 ヴェルムランド地方組曲/ウプサラ地方組曲
 ヘルシング組曲第1番/ヘルシング第2番
ヤコブ・リンドベルイ(リュート/G)

BIS-1200
イングヴァル・リドホルム:管弦楽作品集(1958-1963)
ムタンツァ(1959/1965)*
ノットゥルノ(1958/2000)
モトゥス−色彩(1960)/リター(1959)
レナ・ヌルディン(S)*
リュー・ジア(指)ノールショッピングSO
BIS-1201
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」
弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調 Op.125-1
イグドラシルSQ
BIS-1202
シベリウス:習作時代の未発表ピアノ作品集Vol.2
3つのワルツ/アンダンテ、2つのスケッチ/
2つの小品/アレグロ断章/3つのソナタ楽章
3つのフーガ提示部/ポルカ/組曲「フロレスタン」
アレグレット/ベッツィ・レルケの為のワルツ
「ソナタ ニ短調」のアレグロ提示部と展開部(カレヴィ・アホ復元)
ベッカーの為のソナタ断片/2つのソナタ・スケッチ
11のソナタ・スケッチ/ソナタ・アレグロ
「ソナタ ヘ短調」のアレグロ提示部(アホ復元)
「ソナタ ハ短調」のアレグロ提示部(アホ復元)
ポルカ断片/マズルカのスケッチ
スケルツォ
フォルケ・グラスペック(P)
BIS-1203
サクソフォン四重奏と管弦楽の為の協奏曲集
アンデシュ・ニルソン:コンチェルト・グロッソ
シェティル・ヴォースレフ:サクソフォン四重奏協奏曲
ユオニ・カイパイネン:春の協奏曲「春分から夏至まで」
ラシェル・サクソフォンQ
ペッテル・スンドクヴィスト(指)スウェーデンCO
BIS-1204
ニコス・スカルコッタス(1904-1949):ヴァイオリン作品集
ヴァイオリン・ソナタ
小組曲第1番/小組曲第2番
ヴァイオリンとチェロの為の二重奏曲
ヴァイオリンとヴィオラの為の二重奏曲
4つの楽器の為のスケルツォ
3つのギリシャ民謡編曲
ゲオリギオス・デメルツィス(Vn)
マリア・アウテリアドゥー(P)
チャラ・シラ(Va)
マリア・キツォプーロス(Vc)
BIS-1205
ドビュッシー:ピアノ曲全集Vol.2
前奏曲集第1巻/スケッチブックから
コンクール用小品/ハイドンをたたえて
小さな黒人の子供/子供の領分/レントより遅く
小川典子(P)
BISSA-1206(1SACD)
デュリュフレ:レクイエム Op.9
フォーレ:レクイエム Op.48
(マティアス・ヴァグナー編曲、オルガン伴奏版)
ミア・パーション(S)
マレーナ・エルンマン(Ms)
オッレ・パーション(Br)
マティアス・ヴァグナー(Org)
フレドリク・マルムベリ(指)スウェーデン放送cho
BISにはグラーデン&聖ヤコブ教会Cho による素晴らしいデュリュフレのレクイエムがありましたが、また素敵な盤が加わりました。BCJ のカンタータ録音でもおなじみのパーション、キャバレーソング集で静かな人気を読んだエルンマンという独唱の豪華さ、また北欧ならではの冷たいまでに透きとおった合唱も期待できます。オルガン伴奏版のフォーレも予想を上回る良さです。 (Ki)
BIS-1207
ゲイル・トヴェイト(1908-1981):ハルダンゲル・フィドル協奏曲第1番 Op.163
ハルダンゲル・フィドル第2番 Op.252
交響的絵画「ニッケン」 Op.187
アーヴェ・モエン・ベリセット
(ハルダンゲル・フィドル)
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)スタヴァンゲルSO
BIS-1208
トランペット協奏曲集
ペルト:B-A-C-Hによる小協奏曲(1994)
マルティンソン:ブリッジ(トランペット協奏曲第1番)Op.47
タンベルク:トランペット協奏曲第1番 Op.42
ホーカン・ハーデンベルガーtp
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO
BIS-1209
ニールセン:交響曲第4番「不滅」
交響曲第3番「ひろがりのある交響曲」
オスモ・ヴァンスカ(指)BBCスコティッシュSO
BIS-1210
リスト:超絶技巧練習曲集(全12曲) フレディ・ケンプ(P)
BIS-1211
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲集
第1番 ト短調 Op.131d-1
第2番 ニ長調 Op.131d-2
第3番 ホ短調 Op.131d-3
ロマンス(1901)*/ヴィオラ・ソナタ 変ロ長調*
今井信子(Va)
ロナルド・ブラウティハム(P)
BIS-1212
アーネ・ヌールハイム(1931-):作品集
ヴァイオリン協奏曲*
二重(ヴァイオリンとチェロの為の)+
パウルの為のパルティータ(ヴァイオリンと電子楽器の為の)#
ペーター・ヘレスタール(Vn)
E.オードラン(指)*
スタヴァンゲルSO*
O.スンステッド(Vc)+
マッツ・クレーソン(電子楽器;#)
BIS-1213
チェンバーブラス・ナウ
アンデシュ・ヒルボルイ:金管五重奏曲
エイノ・タンベルク:5つの為の音楽Op.86
ペル・メルテンソン:イ=チン変奏曲〜金管五重奏と電子音楽の為の*
ポール・ルーザース:ブレイク・ダンス#
ルチアーノ・ベリオ:コール
ヨアキム・アグナス:タンゴ
スン・ヨンウォン:パンドラゴン
フレドリク・ヘグベルィ:メランコリー・タンゴ
ストックホルム・チェンバー・ブラス
ペル・メルテンソン
(電子楽器;*)
フレドリク・ウレーン(P)#
BIS-1214
ランゲ=ミュラー(1850-1926):舞台音楽集
「昔々」Op.25 から/「ルネサンス」Op.59 から
「海辺の歌」Op.54〜2つの歌/「とても寒い晩遅く」
「ヴァイキングの血」Op.50 から
スサンネ・エルマルク(S)
ミハエル・クリステンセン(T)
ヨハン・ロイター(Br)
モーシェ・アツモン(指)オルボーSO
コーロ・ミスト(cho)
ペータ・エラスムス・ランゲ=ミュラー (1850-1926)はデンマーク・ロマン派の作曲家。美しいメロディを紡ぐ才能に恵まれ、聴けば誰もが気に入る魅力をはらんでいます。ことに代表作「昔々」は、アンデルセンの童話を思わせる絶美な世界が広がります。日本でもおなじみのアツモンにも期待。 (Ki)
BIS-1215
シベリウス:クレルヴォ交響曲 Op.7 リリ・パーシキヴィ(Ms)
ライモ・ラウッカ(Br)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
ヘルシンキ大学男声cho
BIS-1216
エネスコ:ヴァイオリンとピアノの為の作品集
子供の印象Op.28/ヴァイオリン・ソナタ第2番Op.6
ヴァイオリン・ソナタ第3番Op.25「ルーマニア民俗風に」
ミハエラ・マルティン(Vn)
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-1217
シュニトケ:交響曲第8番(1994)/
交響的前奏曲(1993)/リヴァプールへ(1994)
リュー・チア(指)ノールショピングSO
BIS久々のシュニトケ・アルバム。彼の音楽が世界でブームになっていた1993/4 年の作品。シュニトケの第9交響曲は未完に終わっているので、彼最後の交響曲にあたる第8番は、深遠にして荘厳な作風。中国人指揮者チアのエネルギッシュな解釈が聴きものです。 (Ki)
BIS-1218
ベートーヴェン:大フーガOp.133(弦楽合奏版)
弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調Op.131(弦楽合奏版)
ペーター・ウンジャン(指)
新アムステルダム・シンフォニエッタ
BIS-1219
オープン〜パーカッションの為の作品集
クセナキス:リバウンド(1987/1989)
セレンセン:オープンI/II/III(即興)
ヘドストレム:マリンバの為の「フロウ」(1990)
ケージ:18回目の春を迎えたすばらしい未亡人
花(1950)
ドナトーニ:オマール(ヴィブラフォンの為の2つの小品)
ロルフ・ヴァーリン:ストンウェイヴ(ソロ・パーカッション版)
ハンス=クリスティアン・ヨス・セレンセン
(Perc)
BIS-1220
カマルゴ・グアルニエリ(1907-1993):交響曲集
交響曲第2番「ウィラプール」
協奏的序曲/交響曲第3番
ジョン・ネシュリング(指)サンパウロ州SO
BIS-1221
バッハ:カンタータ全集Vol.17
第153番「愛する神よ、みそなわせわが敵のいかにあるやを」BWV.153
第154番「わが最愛のイエスは失われリ」BWV.154
第73番「主よ、汝の御心のままにわれはあらん」BWV.73
第144番「汝のものを取り去りてゆけ」BWV.144
第181番「軽薄なる心をもっている者は」BWV.188
野々下由佳里(S)
ロビン・ブレイズ(A)
ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1222
オリエンタル・ランドスケイプ
イ・チェン:打楽器協奏曲(1998)
シア・マズグレイヴ(1928-):日本の風景をめぐる旅(1994)
ロン・ジョウ:タン宮廷から(2000)
ホヴァネス:日本の版画による幻想曲 Op.211(1965)
イヴリン・グレニー(Perc)
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
BIS-1223
ロベルト・カヤヌス(1856-1933):フィンランド狂詩曲第1番 ニ短調 Op.5
クレルヴォの葬送行進曲 Op.3
シンフォニエッタ 変ロ長調 Op.16
交響詩「アイノ」*
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO、
ヘルシンキ大学cho*
BIS-1224
スカルコッタス:ピアノ三重奏とチェロ作品集
ピアノ三重奏*/ラルゴ/ボレロ/セレナー
ソナチネ/優しいメロディ(1949)
ピアノ三重奏の為の8つの変奏曲(ギリシャ民謡による)*
マリア・キツォプールス(Vc)
マリア・アステリアド(P)
ゲオルギオス・デメルツィス(Vn)*
BIS-1225
シベリウス:交響詩集
「エン・サガ」 Op.9(現行版)
「木の精」 Op.45-1/舞踏間奏曲 Op.45-2
「ポヒヨラの娘」 Op.49
「夜の騎行と日の出」 Op.55
「吟遊詩人」 Op.64/「大洋女神」 Op.73
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1226
テレマン:組曲 ト長調「ドン・キホーテ」/組曲 イ短調
ヴァイオリンと弦楽の為の協奏的組曲 イ長調
弦楽の為の協奏曲 ニ長調
ヴィオラ・ダ・ガンバと弦楽の為の組曲 ニ長調
ドロットニングホルム・バロックO
BIS-1227
ゲイル・トヴェイト(1908-1981):100のハルダンゲル民謡 Op.151〜組曲第4番「婚礼組曲」
 組曲第5番「トロールの調べ」
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)スタヴァンゲルSO
BIS-1228
デイヴィッド・マスランカ(1943-):木管五重奏曲第1番(1984)/
木管五重奏曲第2番(1986)
木管五重奏曲第3番(1999)
ベルゲン木管五重奏団
BIS-1229
アンティクィティズ〜ヴィオラとアコーディオン
マショー:幸いな処女は(モテット)*,#
 わが終わりはわが始まり(ロンドー)*,#
バッハ:イタリア協奏曲 BWV.971#
 パルティータ第3番 ホ長調 BWV.1006+
 ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ第1番ト長調 BWV.1027*,#
 マタイ受難曲〜[汝の行くべき道と
 心から私は憧れる(コラール)]*,#
イザーク:ミサ「悲しみを背負って」から*,#
ダウランド:ラクリメ*,#
 彼女は許してくれるだろうか*,#
 もしも私の悲しみが*,#
今井信子(Va;*、Vn;+)
御喜美江(アコーディオン;#)
BIS-1230(2CD)
ヨウン・レイフス(1899-1968):舞踏劇「バルドル」 Op.34 グンナル・グイビェルンソン(T)
カリ・コロブス(指)アイスランドSO
スコラ・カントルム
BIS-1232
リチャード・ヤルドゥミアン(1917-1985):ヴァイオリン協奏曲*
交響曲第2番「詩篇」+/アルメニア組曲
アレクサンドル・ブーロフ(Vn)*
ナンシー・モールツビー(Ms)+
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
BIS-1233
ダイアモンド〜オルフェイ・ドレンガルの芸術
プーランク:アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈り
ミヨー:詩篇第121篇
ダニエル・ボルツ:夜明けの微風
トルミス:古代の海の歌
クーラ:夕べの雲
サン=サーンス:サルタレッロ
R・シュトラウス:夢の光
トンプソン:タランテラ
間宮芳生:コンポジション第6
スホニュ:スロヴェニアの歌
クリチカ:明けの明星の歌
ヒルボルイ:ムオアアイイオウム
ロベルト・スンド、
フォルケ・アリン(指)オルフェイ・ドレンガル(男声cho)
BIS-1234
シレーナ
ヨハン・クリスティアン・シックハルト:4本のリコーダーの為の協奏曲[第1番 ハ長調/第2番 ニ短調/第3番 ト長調
ボワモルティエ:5本のフラウト・トラヴェルソの為の協奏曲第2番 イ短調/4番ロ短調
 ソナタ第6番 イ短調
テレマン:4声の協奏曲 ホ長調
 4声の協奏曲 ヘ長調
シレーナ・リコーダーQ[カリーナ・アゲルブー、マリト・エルンスト、ピア・ルーマン、ヘッレ・ニルセン(以上リコーダー)]
ダン・ラウリン(リコーダー)
フレドリク・ブック(バロックG/テオルボ)
モエンス・ラスムッセン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
レイフ・メイエル(Cemb/Org)
BIS-1235
ヘンデル:グローリア/ ディクシト・ドミヌス* エマ・カークビー(S)
ローレンス・カミングズ(指)王立音楽アカデミー・バロックO

ヒレヴィ・マルティンペルト(S)*
アンネ・ソフィ・フォン・オッター(Ms)*
アンデシュ・オールヴァル(指)ドロットニングホルム・バロックO*
ストックホルム・バッハcho*
BIS-1236
ニキータ・コシュキン(1956-):ギター作品集
ポルカ・パパンドレウ(2000)
アッシャー・ワルツ(1984)/パレード(1983)
組曲「バラード」(1998)/糸杉(1998)/
前奏曲とワルツ(1987)/ギター・ソナタ(1998)
エレーナ・パパンドレウ(G)
BIS-1237
モーツァルト(フンメル編):室内楽版ピアノ協奏曲集Vol.2
ピアノ協奏曲第10番 変ホ長調 K.365
ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.491
白神典子(P)、ヘンリク・ヴィーゼ(Fl)
ペーター・クレメント(Vn)、ティボル・ベーニ(Vc)
BIS-1238
たかの舞俐:Woman's Paradise(1988-1991)
2つのシャンソン(ソプラノとピアノの為の)
無限の月、夢幻の星(琴、十七弦、笙、篳篥、ヴァイオリンの為の)
花のアリア(ソプラノ、ヴァイオリン、ギターとピアノの為の)
イノチェント(ピアノの為の)
森川 栄子(S)
フベルトゥス・ドライヤー(P/シンセサイザー)
たかの舞俐(シンセサイザー)
西 陽子(琴)、丸田 美紀(十七弦)
石川 高(笙)、中村 仁美(篳篥)
本多 優之(指)/他
BIS-1239
フルート・カフェ・オレ
ルネ=バトン:パサカイユOp.35
ゴーベール:幻想曲
エネスコ:カンタービレとプレスト
ノブロー:メロディ
ドップラー:ハンガリー田園幻想曲
グリフェス:詩曲
ブゾーニ:アルバムのページ
フォーレ:シシリエンヌOp.78/幻想曲Op.79
タファネル:アンダンテ・パスタラーレとスケルツェッティーノ
シャロン・ベザリー(Fl)
ローランド・ペンティネン(P)
BIS-1240
イングヴァル・リードホルム(1921-):ボエシス*
旧世界からの挨拶状(1976)+
時、いつかおまえの魂が(1998)#
コンタキオン(1978)**
グンナル・イデンスタム(P)*
ビョルン・マルムクヴィスト(Cb)*
ニクラス・ヴェルトマン(Vc)+
ペーテル・マッテイ(Br)#
オディン・ハーゲン(Tp)**
エヴァ・ペッテション=ヴェルトマン(Fg)**
リュー・ジア(指)ノールショッピングSO
BIS-1241
サリー・ビーミッシュ(1956-):作品集
ヴィオラ協奏曲第2番「船乗り」
ホワイトスケープ/サングスターズ
タベア・ツィンマーマン(Va)
オーラ・ルドネル(指)スウェーデン室内O
BIS-1242
レーラ・アウエルバッハ:ヴァイオリンとピアノの為の24の前奏曲Op.46*
無伴奏ヴァイオリンの為の「T'filah(祈り)」
ヴァイオリンとピアノの為の後奏曲*
ワジム・グルツマン(Vn)
アンジェラ・ヨッフェ(P)*
BIS-1243
アルベニス:ピアノ作品集
イベリア 第4集/6つの小ワルツ/ソナタ第3番
古風な組曲第1番/アラブのセレナーデ
ミゲル・バセルガ(P)
BIS-1244
スカルコッタス:室内楽作品集
2つのヴァイオリンの為の協奏曲
オーボエ,トランペット,ファゴットとピアノの為の四重奏曲
オーボエとピアノの為の小協奏曲
トランペットとピアノの為の小協奏曲
オーボエ、トランペット、ファゴットと
ピアノの為のタンゴとフォックストロット
ファゴットとピアノの為の協奏的ソナタ
千々岩英一、
ニーナ・ジンバリスト(Vn)
アレクセイ・オグリンチュク(Ob)
エリク・オビエ(Tp)
マルク・トレネル(Fg)
ニコラオス・サマルタノス、
フリストフ・シロドー(P)
BIS-1245
エイミー・ビーチ:作品集
法悦 Op.19-2(ソプラノ、ヴァイオリンとピアノの為の)
愛の歌(ソプラノ、チェロとピアノの為の)
蜃気楼 Op.100-1(ソプラノとピアノ三重奏の為の)
星空の旅人 Op.100-2(ソプラノとピアノ三重奏の為の)
ランデヴー(ソプラノ、ヴァイオリンとピアノの為の)
3つのブラウニングの詩 Op.44
 (ソプラノ、ヴァイオインとピアノの為の)
ロマンス(ヴァイオリンとピアノの為の)
3つのシェイクスピア歌曲 Op.37
ピアノ三重奏曲イ短調 Op.150/愛する者のそばに Op.35-3
暗黙の愛 Op.51-1/われら3人 Op.51-2
小鳥に聞いてみましょう Op.51-4/
カンツォネッタ Op.48-4/彼女と私 Op.21-3
エマ・カークビー(S)
ロンドン・ロマンティック・室内グループ
BIS-1246
ヘイニオ:歌劇「騎士と龍」(1999/2000) ヘレナ・ユントゥネン(S)
ルーニ・プラッタベリ(Bs)他
ウルフ・セデルブロム(指)
トゥルクPOトゥルク歌劇場cho
BIS-1247
アレクサンドル・チェレプニン(1899-1977):ピアノ協奏曲第2番 Op.26*
ピアノ協奏曲第4番「幻想曲」Op.78*
交響的祈り Op.93/偉大なる聖母 Op.41
小川典子(P)*
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
BIS-1248
古典派のトロンボーン協奏曲集
M・ハイドン:トロンボーン協奏曲 ニ長調(1764)
ワーゲンザイル:トロンボーン協奏曲 変ホ長調
アルブレヒツペルガー:トロンボーン協奏曲 変ロ長調
L・モーツァルト:トロンボーン協奏曲 ニ長調
リンドベルイ:アルカンディアの夢*
マッツ・ラーション・グーテ:前奏曲と舞曲*
クリスティアン・リンドベルイ(A-Tb)
リチャード・トニェッティ(指)オーストリアCO
シャロン・ベザリー(Fl)*
クリスティアン・リンドベルイ
(指)スウェーデンCO*
スウェーデン管楽アンサンブル*
BIS-1249
エルヴィン・シュルホフ(1894-1942):ピアノ作品集
ジャズによる舞踊組曲 WV.98
ピアノ・ソナタ第1番 WV.69
5つのジャズ・エチュード集 WV.81
第2組曲 WV.71
エルフ・インヴェンション WV.57
ホット音楽 WV.92
キャスリン・ストット(P)
BIS-1250
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハVol.1
第2番/第3番*/第4番
ロベルト・ミンチュク(指)サンパウロSO
ジャン=ルイ・シュトイアマン(P)
BIS-1251
バッハ:カンタータ全集Vol.18
第66番「喜べ汝らの心」BWV.66
第134番「イエスの存在知りし者は」BWV.134
第67番「イエス・キリストを記憶にとどめよ」BWV.67
ロビン・ブレイス(A)、櫻田 亮(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明 (指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1252
ゲイル・トヴェイト(1908-1981):ピアノ協奏曲第5番 Op.156
ハルダンゲル民謡による2台のピアノと管弦楽の為の変奏曲*
ニルス・モーテンセン(P)
スヴェイヌング・ビェランズ(P)*
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)スタヴァンゲルSO
BIS-1253
リスト:ピアノソナタ ロ短調
葬送〜詩的で宗教的な調べより
スペイン狂詩曲/オーベルマンの谷
アルナルド・コーエン(P)

録音:2003年7月4-7日旧ストックホルム音楽アカデミー
BIS-1254
メンデルスゾーン:弦楽五重奏曲第1番 イ長調 Op.18
第2番 変ロ長調 Op.87
ロバート・マン(Va)
メンデルスゾーンSQ
BIS-1255
マルトゥッチ(1856-1909):交響曲第1番 ニ短調 Op.75
交響曲第2番 ヘ長調 Op.81
ケース・バケルス(指)マレーシアPO
BIS-1256
ショスタコーヴィチ:フィンランド主題による組曲*
弦楽の為の交響曲Op.118a#
弦楽の為の交響曲Op.110b
アヌ・コムシ(S)*
トム・ナイマン(T;#)
ユハ・カンガス(指)オストロボスニアCO
BIS-1257
グリーグ:歌曲全集Vol.4
5つの詩 Op.26/12の詩 Op.33
わたしの小さな鳥(1865)
こけもも/教会へ彼女は歩いていった(1864)
オダリスクの歌(1870)/ハマルの廃墟にて(1880)
トンスベリの副領事へ(1873)/他
モニカ・グロープ(S)
ロジャー・ヴィニョールズ(P)
BIS-1258(2CD)
メトネル:ピアノ協奏曲全集
[第1番 Op.33*/第2番 Op.50*
 第3番 Op.60「バラード」]
ピアノ・ソナタ Op.22/ソナタ「回想」/悲劇的ソナタ
ジェフリー・ダグラス・マッジ(P)
イリヤ・ストゥペル(指)*
アルトゥール・ルビンシテインPO*
BIS-1259
ペザリーのフルート大百科2 B−C
ボワモルティエ:第1組曲 ホ短調
スヴェン=エーリク・ベック:無伴奏フルート・ソナタ
イェヘツキエル・ブラウン:フルート・ソナタ
ダニエル・ベルツ:淡彩画
エリオット・カーター:風に書く
カルディーニ:セレマのホット・マシーンOp.33
グロリア・コーツ:月にとどけ
レオンハルト・フォン・カル:ファンタジアI
シャロン・ペザリー(Fl)
BIS-1260
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第1番 Op.1
ピアノ・ソナタ第6番 Op.82
ピアノ・ソナタ第7番 Op.83
トッカータ Op.11/練習曲 Op.2-1
フレディ・ケンプ(P)
BIS-1261
バッハ:カンタータ全集Vol.19
第18番「まことに。まことに、われ汝らに告ぐ」 BWV.86
第37番「信じて洗礼を受けし者は」 BWV.37
第104番「汝イスラエルの羊飼いよ、聞け」 BWV.104
第166番「汝いずくにか行くや」 BWV.166]
野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(C.T)
櫻田亮(T)、ステファン・マクラウド(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1262
ハーラル・セーヴェルー(1897-1992):交響曲第2番 Op.4(1934年版)/同第4番 Op.11
ヴァイオリンと管弦楽の為のロマンス Op.23a*
夏の夜の舟歌 Op.16-6/50の小変奏曲 Op.8
カトリーネ・ブヴァルプ(Vn)*
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)スタヴァンゲルSO
現代ノルウェー音楽を代表する作曲家ハーラル・セーヴェルー (1897-1992)の第7弾。後期ロマン派的な交響曲第2番をはじめ、親しみやすいものが集められています。 (Ki)
BISSA-1263(1SACD)
モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調K.622
クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
マルティン・フレスト(Cl)
ペーテル・ウンジャン(指)
アムステルダム・シンフォニエッタ、
ヴェルターヴォSQ
BISSA-1264(1SACD)
ハーバード・コンポーザーズ
ウォルター・ピストン(1894-1976):弦楽四重奏曲第1番(1933)
レオン・カークナー(1919-):弦楽四重奏曲第2番(1958)
アール・キム(1920-1998):ソプラノと弦楽四重奏の為の
 3つのフランス語歌曲(1989)*
バーナード・レインズ(1935-):弦楽四重奏曲第2番(1994)
マリオ・ダヴィドフスキー(1934-):弦楽四重奏曲第5番(1998)
メンデルスゾーンSQ
ルーシー・シェルトン(S)*
BIS-1265
シベリウス:スネフリード Op.29(語り手、混声合唱と管弦楽の為の)
序曲 イ短調(1902)
ニコライ2世の戴冠式の為のカンタータ(1896)
組曲「恋する人」Op.14
カンタータ「わが祖国」Op.92
アンダンテ・フェスティヴォ
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
ユピラーテcho
BIS-1266(4CD)
モーツァルト:変奏曲全集 ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-1268
誕生、(指)者リンドベルイ
アルヴェーン(ヘグステット編):「山の王」組曲/
祝典序曲 Op.26
ヴァレーズ(チュウ・ウェンチュン編):アンテグラル
マッツ・ラーション・グーテ:前奏曲と舞曲
クリスチャン・リンドベルイ:ブラスと打楽器の為の協奏曲(2002/3)
クリスチャン・リンドベルイ(指)
スウェーデン・ウィンド・アンサンブル
BIS-1269
ジェイムズ・マクミラン:室内楽作品集
弦楽四重奏曲第1番「小春日和の光景」
弦楽四重奏曲第2番「どうして今夜は違うんですか」
弦楽四重奏の為の「メメント」
クラリネットと弦楽の為の「哀歌」
ロバート・ブレイン(Cl)
エンペラーSQ
BIS-1270
ヒストリック・サクソフォン
ドゥメルスマン:自主主題による幻想曲
 ソロ第1番(アンデンテとボレロ)
 ソロ第2番(カヴァティーナ)
サヴァリ:魔弾の射手のモチーフによる幻想曲
ジュナン:スペイン主題による変奏曲(コンクール用ソロ)
サンジュレー:カプリス/幻想曲/協奏曲
 ソロ・ド・コンセール
アルバン:奇想曲と変奏
レオン・シック:チロリアンヌによるソロ
クローゼ:ダニエル
クロード・ドゥラングル(Sax)
オディル・ドゥラングル(P)
BIS-1271
バッハ:カンタータ全集Vol.20
第184番「待望みたる喜びの光りぞ」BWV.184
第173番「高められし肉と血と」BWV.173
第59番「われを愛する者は、わが言葉を守らん」BWV.59
第44番「かれらは汝らを追放せん」BWV.44
野々下 由香里(S)、波多野 睦美(A)
ゲルト・テュルク(T)、ペーター・コーイ(Bs)
鈴木 雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1272
シベリウス:ピアノ曲全集Vol.3
ピアノ・ソナタ ヘ長調 Op.12/6つの即興曲 Op.5
カレリア組曲〜間奏曲/バラード
森の精 Op.15/悲しき行進曲 JS.124
メヌエット 変ロ長調/ワルツ 変ニ長調
アレグレット ヘ長調 JS.23
カプリッチョ 変ロ短調
レント ホ長調 JS.119
アレグレット ト短調 JS.225
カプリス Op.24-3(初版)
アンダンティーノ Op.24-7
メヌエット 変ロ長調/アレグロ ト短調
カヴァリェーレン JS.109
フォルケ・グラスベック(P)
シベリウスの未発表ピアノ曲をすべて録音するシリーズの第3弾。いずれも珍しいものですが、管弦楽曲として有名な「カレリア組曲」の間奏曲とバラード、さらにOp.15 の「森の精」のシベリウス自身によるピアノ版が入っているの驚き。実に魅力的なピアノ曲になっています。  (Ki)
BIS-1273
チャイコフスキー:交響曲第4番
 幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」 Op.32
ホセ・セレブリエール(指)バンベルクSO
BIS-1274
ロシアのブラス
リャードフ:ファンファーレ第1番/第2番/第4番
グラズノフ:ファンファー第3番/第5番]
教会旋法で
ベーメ:トランペット六重奏曲 変ホ長調 Op.30
 夜の音楽 Op.44-1
R=コルサコフ:夜曲
ハチャトゥリアン:祝典ファンファーレ
デニーソフ:6つの小品
ヘルマン・ボイマー(指)ブラス・パートアウト
BIS-1275
F・クープラン:パルナッソス山、またはコレッリ讃
リュリ賛/スルタン妃/スタンケルク
ロンドン・バロック
BIS-1276
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104*
交響詩「水の魔物」/序曲「謝肉祭」
トルレーヴ・テデーン(Vc)
キース・ベイクルス(指)マレーシアPO
BIS-1277
ファンタシティック〜すばらしいフィンランド音楽
シベリウス:フィンランディア讃歌(混声合唱の為の)
 ブラスの為のアンダンティーノ
 レミンカイネンの歌 Op.31-1
 チェロとピアノの為のロマンス Op.78-2
 交響曲第6番〜スケルツォ
ノルドグレン:世界中が嘆くことだろう Op.26b
コッコネン:鳥の冥府から
 レクイエム〜サンクトゥス、ベネディクトゥス
クラミ:小管弦楽の為の組曲 Op.37〜軍隊行進曲
 スオメンリンナ序曲 Op.30
ラウタヴァーラ:田舎教師の肖像 Op.1
アホ:蟲の交響曲(交響曲第7番)〜蝶々
クルーセル:クラリネット四重奏曲第1番〜ロマンス
さまざまな演奏家たち
BIS-1278
スンレイヴ・ラスムッセン(1961-):作品集
サラウンデッド(2000)/北極(1998)
モザイク集(1999)/献呈(1995)/哀しみと喜び
ヘレーネ・イェリス(Ms)
グズムンドゥル・オリ・グンナルソン(指)カプト・アンサンブル
BIS-1279
ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調 Op.27 オーウェン・アーウェル・ヒューズ(指)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
BIS-1280
アントニオ・フランシスコ・ブラーガ(1868-1945):悪夢
歌劇「ジュピーラ」*
エリアーネ・コエージョ(S)*
ロザーナ・ラモーサ(S)*
マリオ・カハーラ(T)*
フィリプ・ジョル(Br)*
ジョン・ネシュリング(指)サンパウロO&cho
BIS-1281
HK.グルーバー:喉開陳
ダニエル・ベルツ:ペインティング
ポウル・ルーザス:ルヴェイユ&ルトラ
ロバート・ヘンダーソン:変奏楽章
ロビン・ホロウェイ:無伴奏トランペットソナタ
ホーカン・ハーデンベルガー(Tp)
名トランペット奏者ハーデンベルガー久々の新譜。大半が彼のために書かれた作品で、グルーバーの「喉開陳」は単音楽器であるトランペットにポリフォニックな音楽をさせているそう。ハーデンベルガーだからできる名人芸にひたれます。 (Ki) 
BIS-1282
シベリウス:ピアノ三重奏曲全集Vol.1
2つのヴァイオリンとピアノの為の三重奏曲 ト長調 JS.205
メヌエット ニ短調/メヌエット ヘ長調 JS.126
アンダンテ、アダージョとアレグロ・マエストーソ
ピアノ三重奏曲 イ短調 JS.206
モデラート イ短調/アレグロ ハ長調
アレグロ ニ長調 JS.27
アンダンティーノ イ長調
ピアノ三重奏曲 イ短調 JS.207
ヤーッコ・クーシスト、
サトゥ・ヴァンスカ(Vn)
マルコ・イーロネン(Va)
フォルケ・グレスベック(Vc)
BIS-1283
チャイコフスキー:管弦楽作品集
幻想曲「運命」Op.77/サマーリンの為の悲歌
スラヴ行進曲 Op.31
アンダンテ・カンタービレ(セレブリエール編)
イタリア奇想曲/序曲「1812年」
ホセ・セレブリエール(指)バンベルクSO
BIS-1284
ニールセン:ヴァイオリン作品集
ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調 Op.9
ヴァイオリン・ソナタ第2番 ト短調 Op.35
前奏曲、主題と変奏曲 Op.48
前奏曲とプレスト Op.52
ゲオルギス・デメルツィス(Vn)
マリア・アステリアドゥ(P)
BIS-1285
チューバの謝肉祭
バーズヴィク:Fnugg(2002)
ヴィヴァルディ:「四季」〜冬
グリーグ:アニトラの踊り/ノルウェー舞曲第1番
アリルド・プラウ:チューバ協奏曲(1990)
ルンデン=ヴェルデン:ケシュ・ジグ
トーマス・スティーヴンス:古風な様式による変奏曲(バッハによる)
アーバン:ヴェネツィアの謝肉祭
モンティ:チャルダーシュ
エイステイン・バーズヴィク(Tu)
ビェルン・サグスター(指)ムジカ・ヴィタエ
BIS-1286(4CD)
シベリウス:交響曲全集
第1番 Op.39/第2番 Op.43/第3番 Op.52
第4番 Op.63/第5番 Op.82(オリジナル版)
第5番 Op.82(現行版)/第6番 Op.104
第7番 Op.105/交響詩「タピオラ」
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1289
ニルセン:交響曲第2番Op.16「四つの気質」
交響曲第5番Op.50
オスモ・ヴァンスカ(指)BBCスコティッシュSO
BIS-1290
カマルゴ・グアルニエリ(1907-1993):交響曲集Vol.2
交響曲第1番(1944)/交響曲第4番(1963)
祝祭序曲(1971)
ジョン・ネシュリング(指)サンパウロSO
BISSA-1291(1SACD)
グリーグ:ノルウェー舞曲集O35
交響的舞曲集 Op.64/抒情組曲 Op.54
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)ベルゲンPO
BIS-1292
シベリウス:ピアノ三重奏曲全集Vol.2
ピアノ三重奏曲 ニ長調 JS.209(1887)
アンダンティーノ ト短調 JS.43(1887/8)
アレグレット 変イ長調(1887/8)
ピアノ三重奏曲 ハ長調 JS.208(1888)
アレグロ ニ短調(1889;アレヴィ・アホ補筆完成版)
アレグレット 変ホ長調ヤーッコ・クーシスト補筆完成)
アラ・マルチア ハ長調(1892/5)
ヤーッコ・クーシスト(Vn)
マルコ・イロネン(Vc)
フォルケ・グラスベック(P)
BIS-1293(3CD)
ハイドン:ピアノ・ソナタ全集Vol.9
第1番−第20番
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-1295
シベリウス〜コイヴサロの映画音楽から
シベリウス:フィンランディアOp.26
交響曲第1番〜第1&第2楽章
ヴァイオリンとピアノの為の組曲〜アレグロ・モルト*,#
間奏曲 ハ短調#/マエストーソ ハ短調*,#
ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調〜アンダンテ*,#
カレリア組曲〜行進曲風に
トゥオネラの白鳥Op.22-2
悲しきワルツOp.44-1
交響曲第2番〜第1楽章
アンダンテ・フェスティーヴォ+
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
ヤーッコ・クーシスト(Vn)*
ファルケ・グレスベック(P)#
BIS-1296
ラロ:管弦楽作品集
チェロ協奏曲 ニ短調*
交響曲 ト短調/バレエ「ナムーナ」から
トールライフ・テデーン(Vc)*
キース・バケルス(指)マレーシアPO
「スペイン交響曲」以外あまり聴く機会のないラロ作品ですが、豊富なメロディと独特のエキゾチックな色彩が魅力です。マレーシア・フィルの予想外な巧さが驚きです。 (Ki) 
BIS-1297
ブルックナー:ピアノ独奏曲全集
秋の夕べの静かな思い
シュタイアルメルカー
ランシエ=カドリユ(全4曲)
ピアノ曲 変ホ長調
幻想曲 ト長調/思い出
ピアノ・ソナタ ト短調〜第1楽章
交響曲第7番のアダージョ(オリジナル・ピアノ版)
白神典子(P)
BIS-1298
アトリ・インゴウルヴソン(1962-):弦楽四重奏の為の「小妖精のアクセント」
エレクトロニクスの為の「スラッシュ」[1−4]
恐怖の的
HZH(弦楽四重奏曲第1番)
叫びの距離(
クラリネットとサンプリング・ピアノの為の「フレクテ・ラピスII」
アトリ・インゴウルヴソン(エレクトロニクス)
グヴズ・フランソン(Cl)
マッシミリアーノ・ヴィエル(キーボード)
アルディッティSQ、カプート・アンサンブル
1962年生まれのアイスランドの作曲家アトリ・インゴウルヴソン。作曲者自身が録音・編集に大きく絡んでいるディスクで、凄いオーディオ効果を発揮しています。  (Ki)
BIS-1299
ラフマニノフ:交響曲第3番 イ短調 Op.44
ユース・シンフォニー/ヴォカリーズ(作曲者編)
オーウェン・アーウェル・ヒューズ(指)ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルPO

BIS-1300
武満徹:ア・ストリング・アラウンド・オータム*
ウォーター・ドリーミング+/ア・ウェイ・アローンII#
リヴァラン
フィリップ・デュークス(Va)*
シャロン・ペザリー(Fl)+、小川典子(P)#
尾高忠明(指)BBCウェールズ・ナショナルO
BISSA-1301(1SACD)
プロコフィエフ:バレエ音楽「ロミオとジュリエット」第1組曲、第2組曲、第3組曲 アンドリュー・リットン(指)ベルゲンPO
アンドリュー・リットンがBIS初登場。それもベルゲン・フィルとの共演というのが興味津々。曲はSoftbank のCFで使われて人気が出たプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」。グリーグで名を売った同オケですが、プロコフィエフでも絶妙なリズム感を聴かせてくれます。 (Ki)
BIS-1302
チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲 イ短調 Op.59「偉大な芸術家の思い出のために」
ラフマニノフ:ピアノ三重奏曲第1番 ト短調「悲しみ」
ケンプ・トリオ[フレディ・ケンプ(P)、ピエール・バンセー(Vn)、アレクサンダー・チャウシャン(Vc)]
BIS-1303
末吉保雄:ミラージュ
石井眞木:サーティーン・ドラムス
三善晃:風紋/小櫻秀樹:ジョハリ
一柳慧:森の肖像/三木稔:マリンバの時
竹原美歌(Perc)
BIS-1304
デュリュフレ:オルガン作品全集
ソワッソン大聖堂のカリヨン時計の主題によるフーガ Op.12
前奏曲,アダージョとコラール「来たれ創造主」の主題による変奏曲 Op.4
顕現日のイントロイトゥスによる前奏曲 Op.13
アランの名による前奏曲とフーガ Op.7
スケルツォ Op.2/瞑想曲/組曲 Op.5
ハンス・ファユス(Org)
BIS-1305
ビゼー:「アルルの女」第1組曲
「アルルの女」第2組曲
カルメン(セレブリエル編)
ホセ・セレブリエル(指)カタルーニャ国立バルセロナSO
BIS-1306
ソラブジ(1892-1988):ピアノ作品集
ヴェネツィア散歩(オッフェンバックの「ホフマンの舟歌」による)
ピアノと管弦楽の為の交響的変奏曲(ショパンのピアノ・ソナタ第2番の終楽章による)〜第56変奏(ピアノ独奏版)
ハバネラ風に Op.8
スペイン狂詩曲(ラヴェル原曲)
ショパンの「小犬のワルツ」による気まぐれなカプリッチョ
バッハの「半音階的幻想曲」と別のフーガをチェンバロ技巧の見地で現代ピアノに応用したトランスクリプション
マイケル・ヘーバーマン(P)
BIS-1307
C・P・E・バッハ:鍵盤協奏曲Vol.13
ソナチネ ヘ長調 H.463
ピアノ協奏曲 二短調 H.425
ソナチネ ハ長調 H.457
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントP)
ペーテル・スツ(指)コンチェルト・アルモニコ
BIS-1308
グラズノフ:交響曲全集Vol.1
交響曲第2番嬰ヘ短調 Op.16
マズルカ ト長調 Op.18
幻想曲「闇から光明へ」Op.53
尾高忠明(指)BBCウェールズ・ナショナルO
BIS-1309
ラフマニノフ:交響曲第1番 ニ短調 Op.13
交響詩「ロチスラフ王子」
オーソン・アーウェル・ヒューズ(指)ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
BIS-1310
ルース・クロフォード・シーガー(1901-1953):ピアノ作品集
小ワルツ(1922)/小さな子守歌/なわとび
カブリス/渦巻き/
クロー氏とウレン嬢が散歩に行く(短いトリルノ為の小練習曲)
主題と変奏(1923)/ピアノソナタ(1923)
5つのカノン前奏曲
5つの前奏曲(1924/5)
4つの前奏曲(1927/8)
異なる調子による練習曲
一緒に踊ろう(1926)
トム・サムの冒険(1925)*
ジョニー・リン(Pf)
ティモシー・ジョーンズ(語り;*)
BIS-1311
バッハ:カンタータ全集Vol.21
第65番「彼らはみなシバより来たらん」BWV.65
第81番「イエス眠りたまえばわれ何に頼るべきや」BWV.81
第83番「新しき契約の喜びのとき」BWV.83
第190番「主に向かって新しき歌を歌え」BWV.190
ロビン・ブレイズ(C.T)
ジェイムズ・ギルクリスト(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1312
エイヴィン・グローヴェン:「ヒャラル・リョド」序曲、
交響曲第1番「山脈に向いて」、
ノルウェー交響舞曲第1番、第2番
エイヴィン・アードラン(指)スタヴァンゲルSO
エイヴィン・グローヴェン (1901-1977)はノルウェーの作曲家にして民族音楽学者。民俗音楽の豊かな伝統を持つ地方に生まれ育ち、民俗楽器も巧みに演奏しました。作曲家としてはあまり顧みられていませんが、その作品は民謡本来の旋律的・リズム的性格を保ちつつも、独自の和声的な音楽を展開していて興味津々、北欧音楽ファンは無視できません。 (Ki)
BIS-1313(2CD)
バッハ:パルティータ BWV.825-830 鈴木雅明(Cemb)
BIS-1315
ラウタヴァーラ:ヴァイオリン協奏曲(1977)*
交響曲第8番「旅」(1999)
ヤーッコ・クーシスト(Vn)*
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1316
カレヴィ・アホ:ピアノと弦楽のための協奏曲(ピアノ協奏曲第2番)
交響曲第13番(交響的気質)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO、
アンティ・シーララ(P)
現在までに15篇の交響曲を作曲しているフィンランドの巨匠カレヴィ・アホ。交響曲第13番は2003年に5周年を迎えたシベリウス・ホール(ラハティSOの本拠地)を祝って作曲、同ホールの音響効果を追求しているそうです。人間の気質を分類して描いているそうで興味津々。カップリングのピアノ協奏曲はフィンランドの名手シーララーを想定して作曲されたもの。ここではもちろんシーララの演奏で堪能できます。 (Ki)
BIS-1317
チェレプニン:ピアノ協奏曲第1番/第3番、
祝祭音楽Op.45a、交響的行進曲Op.80
小川典子(P)、
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
小川典子とシンガポール響のチェレプニン・シリーズの第4弾。ピアノ協奏曲はこれで全部揃いました。戦前の上海に住み、たびたび日本を訪れて伊福部昭、早坂文雄、江文也、松平頼則などの民族主義作曲家を教えたアレクサンドル・チェレプニンは、まさに日本作曲界の大恩人。当シリーズで大規模な管弦楽作品に触れることができるようになり、急速に再評価が進んでいます。ピアノ協奏曲第1番は後期ロマン派的、第3番にはナイル川の船乗りの歌が引用されています。いずれもヴィルトゥオーゾ的な作品ですが、小川典子の華麗な演奏が光ります。日本の民族主義作曲家に興味のある方ははずせない一枚。  (Ki)
BIS-1318
ハイドン:ピアノ協奏曲集
ニ長調 Hob.XVIII:11/ヘ長調 Hob.XVIII:3
ヘ長調 Hob.XVIII:2/ト長調 Hob.XVIII:4
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
ラース・ウルリク・モーテンセン(指)コンチェルト・コペンハーゲン
BIS-1319
ユーセフ・マッティン・クラウス(1756-1792):ピアノ作品全集
ソナタ ホ長調 VB.196/ソナタ 変ホ長調 VB.195
ロンド ヘ長調 VB.191/スケルツォと変奏曲 VB.193
スウェーデン舞曲 VB.192
2つの興味深いメヌエット VB.190
ラルゲット VB.194
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
モーツァルトとほぼ生涯が重なるスウェーデンの作曲家ユーセフ・マルティン・クラウス (1756-1792。やはり今年が生誕250年となります。古典派的作風ながら、ロマン派の要素の萌芽がみられ興味津々です。ブラウティハムがまた巧い! (Ki)
BIS-1320
カマルゴ・グァルニエリ(1907-1993):交響曲集Vol.3
交響曲第5番「合唱付き」(1977)
「ビラ・リカ」組曲(1957/1958)
交響曲第6番(1981)
ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO&cho
BIS-1321
バッハ:カンタータ集Vol.22
第20番「おお永遠、そは雷の言葉」BWV.20
第7番「われらの主イエス・キリスト、ヨルダン川に来たれり」 BWV.7
第94番「われらいかで世のことを問わん」 BWV.94
野々下由香里(S)
ロビン・ブレイズ(C.T)
ヤン・コボウ(T)、ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1322
ジョウ・ロン(周龍)(1953-):韻(タンの詩による)〜弦楽四重奏とOrchの為の(1995)
タイグの韻〜Orchの為の(2003)
ダ・ク〜打楽器とOrchの為の(1990/1)
炎の未来からChoとOrchの為の(2001/3)
上海SQ
ジョナサン・フォックス(Perc)
シンガポール・フィル室内cho
ラン・シュイ(指)シンガポールSO

録音:2003年8月、ヴィクトリア・コンサートホール、シンガポール
BIS-1323(3CD)
ハイドン:鍵盤作品全集Vol.10
カプリッチョ「8人のへぼ職人に違いない」
アリエッタと12の変奏曲 変ホ長調
アリエッタと12の変奏曲 イ長調
ファンタジア ハ長調/6つの易しい変奏曲
アンダンテと変奏 ヘ短調/アダージョ ヘ長調
20の変奏曲 ト長調/アンダンテと変奏 二短調
アンダンティーノと変奏 イ長調/アレグレット ト長調
アンダンテと変奏 変ロ長調/アリアと変奏 ハ長調/
アダージョ ト長調/アレグレットと変奏 イ長調
アレグレット ト長調
「神よ、皇帝を守りたまえ」による変奏曲
12のメヌエット/12のドイツ舞曲
24のメヌエット/連弾曲「先生と生徒」(*)
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
インゴ・ペトリ(Fp;*)
BIS-1325
ハイドン:十字架上のキリストの最後の七つの言葉(ピアノ版) ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-1326
シネマ・ミュージック
ニーノ・ロータの主題による3部の即興演奏
ロータの思い出(フェリーニ監督「アマルコルド」による即興演奏)
ロッシーニ/プレンツィオ編曲:小荘厳ミサ〜アニュス・デイ
ドビュッシー:雪の上の足音/月の光(フェリーニ監督「そして船は行く」)
ショパン:マズルカ イ短調 Op.17 の4(ベルイマン監督「叫びとささやき」)
ヤナーチェク:フリーデクの聖マリア/ふくろうは飛び去らなかった(カウフマン監督「存在の耐えられない軽さ」)
ショパン:前奏曲第2番 イ短調(ベルイマン監督「秋のソナタ」)
コスマの「感傷的なプロムナード」による即興演奏(ベネックス監督「ディーヴァ」)
バッハ:平均率クラヴィア曲集第1巻第1曲(アドロン監督「バグダッド・カフェ」)
リゲティ:ムジカ・リチェルカータ第2番(キューブリック監督「アイズ・ワイド・シャット」)
ステファン・ペンティネン:シネマ・ミュージック
シューベルト:楽興の時 D.780-2(ルイ・マル監督「さよなら子供たち」)
ショパン:ノクターン 嬰ハ短調(ポランスキー監督「戦場のピアニスト」)
ローランド・ペンティネン(P)
映画にクラシック音楽が使われることは多いですが、このアルバムはそのなかから特にピアノ独奏曲を集めました。最近話題の「戦場のピアニスト」から、ニーノ・ロータのフェリーニものまで、ちょっと凝った選曲が光ります。聴きものはペンティネンによるニーノ・ロータのメロディによる即興演奏。独特の艶あるピアノの音色がたまりません。 (Ki)  
BIS-1327
フィンランド民謡集
サッキヤルヴィのポルカ/カッコー、カッコー
フィンランド、わが祖国/コネヴィスタの教会の鐘
他、全17曲
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1328
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.13
シンフォニア ト長調 W.122-1
ソナタ ニ短調 W.65-24
アレグレットと変奏 KW.188-5
シンフォニア ヘ長調 W.122-2
幻想曲とフーガ ハ短調 W.119-7
ソナタ ハ長調W.65-29
ミクローシュ・シュパーニ(Fp)
好評のシリーズ第13弾。今回は1741-55年に作られたもので、フォルテピアノならではの効果を狙ったものが多く見受けられます。シュパーニはジルバーマン製フォルテピアノのコピーを用いています。 (Ki)
BIS-1329
C・P・E・バッハ:鍵盤独奏作品全集Vol.14
メヌエット ハ長調 W.116-15
アラ・ポラッカ ハ長調 W.116-4
ソナタ イ長調 W.65-37
メヌエット ニ長調 W.116-3
アラ・ポラッカ ニ長調 W.116-6
ソナタ ホ短調 W.65-39
メヌエット 変ホ長調 W.116-1
ポロネーズ 変ホ長調 W.116-2
ソナタ 変ロ長調 W.65-38
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
ここでは1756年から66年までに作られた舞曲とソナタが収められています。使用楽器は1785年ゴットフリート・ヨーゼフ・ホーン作のコピーで、クラヴィコードの認識が変わります。 (Ki)
BIS-1330
バッハ:パルティータ第4番 ニ長調 BWV.828
同第6番 ホ短調 BWV.830
フレディ・ケンプ(P)
人気者フレディ・ケンプのソロ第9弾。彼ならではの超絶技巧と颯爽とした解釈が新鮮です。 (Ki)
BIS-1331
バッハ:カンタータ全集Vol.23
第10番「わがこころは主をあがめ」 BWV10
第93番「尊き御神の統ベしらすままにまつろい」 BWV93
第178番「主なる神われらの側にいまさずして」 BWV178
第107番「汝なんぞ悲しみうなだるるや」 BWV107
野々下由香里(S)、マシュー・ホワイト(A)
櫻田亮(T)、ぺーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1332
冬の歌〜木管五重奏の為の作品集
ニールセン:木管五重奏曲Op.43
ペルト:小五重奏曲Op.13
ヴァスクス:亡き友に捧ぐ音楽(1982)
エルッキ=スヴェン・トゥール:アルキテクトニクス I(1984)
ブレット・ディーン:冬の歌(1994/2000)*
ベルリン・フィルハーモニー
木管五重奏団、ダニエル・ノルマン(T;*)
BIS-1333(2CD)
スカルコッタス(1904-1949):36のギリシャ舞曲(全曲/異版)
序曲「ウリッセの帰郷」
ニコス・フリストドゥル(指)BBC響
BIS-1335
初期イタリアのリコーダー音楽
ダリオ・カステッロ:ソナタ第1番
フォンタナ:ソナタ第2番
バルトロメオ・モンタルバーノ:シンフォニア第1番/第2番
ジョヴァンニ・チーマ:ソナタ第1番/第2番
タルクイーニョ・メールラ:ソナタ第1番
ジョヴァンニ・バッサーノ:リチェルカータ第8番
アンジェロ・ベラルディ:カンツォーネ第6番
ジョヴァンニ・コンフォルティ:ラウダーテ・プエリ
フレスコバルディ:カンツォーナ第3番/2つのカンツォーナ
ジョヴァンニ・パンドルフィ:ソナタ「ベルナベア」
ダン・ラウリン(リコーダー)
鈴木雅明(Cemb/Org)
BIS-1336
カレヴィ・アホ:交響的舞曲集「ウーノ・クラミ讃歌
交響曲第11番(6人の打楽器奏者と管弦楽の為の
クロマータ打楽器合奏団
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1337(2CD)
ゲイル・トヴェイト(1908-1981):抽象劇「バルドゥルの夢」
カンタータ「テレマルキン」
ソルヴェイ・クリンゲルボルン(S)
トリーネ・ウィエン(Ms)
ウルフ・ウィエン(T)
マグネ・フレメルリド(Bs)
アルヴェ・モエン・ベルグセト(ハルゲンダル・フィドル)
ウーレ・クリスティアン・ルード(指)スタヴァンゲルSO
BISSA-1339(1SACD)
ウルヤス・プルッキス:魅惑の園〜 Vn とOrch の為の、
フルート協奏曲
交響的ダリ〜3つの絵画 (2002)
ヤーッコ・クーシスト (Vn)、
シャロン・ベザリー (Fl)、
スサンナ・マルッキ(指)スタヴァンゲルSO
1975年生まれ、フィンランド作曲界で最も若い世代に属する俊才プルッキス待望の作品集。たいへんな才能の持ち主であることはこのアルバムからもうかがえます。クーシストやベザリーを独奏者にした協奏曲も興味深いですが、あのサルバドール・ダリの絵画3点(「ロードス島の要塞」「夜のとばりの陰」「暁」)を大管弦楽で描いたキテレツな作品が聴きもの。シュールの極みの世界にひたれます。  (Ki)
BIS-1340
フレドリク・パーシウス(1809-1891):付随音楽「キプロスの王女」(オリジナル・スウェーデン語版) トゥーヴェ・オーマン(S)
アグネタ・アイヘンホルツ(Ms)
リーッカ・ランタネン(Ms)
ユーハン・ストルゴーズ(語り)
ウルフ・セデルブロム(指)タピオラ・シンフォニエッタ、
ユビラーテcho
BIS-1341
HK.グルーバー(1943-):チェロ協奏曲
タイムスケープ/マンハッタン・ブロードキャスツ
ロベール・コーエン(Vc)
ハインツ・カール・グルーバー(指)スウェーデンCO
BIS-1345
バッハ(リチャード・グウィルト編):トリオ・ソナタ(ヴァイオリン、ヴィオラとチェロの為の版)
第1番 ヘ長調(BWV.525)/第2番 ハ短調(BWV.526)
第3番 ニ短調(BWV.527)/第4番 ホ短調(BWV.528)
第5番 ハ長調(BWV.529)/第6番 ト長調(BWV.529)
ロンドン・バロック
BIS-1346
クープラン:マニフィカト/ルソン・ド・テネブル シアター・オヴ・アーリー・ミュージック
[ロビン・ブレイズ、ダニエル・テイラー(C.T)、ジョナサン・マンソン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ロレンス・カミングス(Org)]
BCJの録音でもおなじみのカウンターテナー歌手ロビン・ブレイズとダニエル・テイラーがクープランの宗教曲に挑戦。 (Ki)
BIS-1347
ピアノ・デュオによるディーリアス
ディーリアス(ワーロック編):春初めてカッコウを聞いて川辺の夏の夜
夏の庭で/夜明け前の歌/北国のスケッチ
ダンス・ラプソディ第1番/同第2番
小川典子、
キャスリーン・ストット(P)
BISSA-1348(1SACD)
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」 Op.32
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO
BIS-1349
管弦楽版・フィンランド聖歌集Vol.2
アレヴィ・アホ、オッリ・コルテンカンガス、
ヤーッコ・クーシスト、オスモ・ヴァンスカ編曲
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BISSA-1350(1SACD)
ヨウン・レイフス(1899-1968):オラトリオ「エッダ」第1部〜天地創造 グンナル・グヴズビョルンソン(T)
ビャルニ・ソウル・クリスティンソン(Bs-Br)
ヘルマン・ボイマー(指)アイスランドSO、
スコラ・カントルム
BIS-1351
バッハ:カンタータ全集Vol.24
第113番「主イエス・キリストこの上なく貴き宝よ」BWV.113
第33番「ただあなたにのみ主イエス・キリストよ」BWV.33
第8番「愛する神よいつわれは死なん」BWV.8
第8番〜開始合唱(第2稿)
野々下由香里(S)
ロビン・ブレイズ(C.T)
ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1352
イ・チェン(陳怡):モメンタム(管弦楽の為の)
中国民族舞踊組曲
敦煌幻想曲 (オルガンと管楽アンサンブルの為の)
ロマンスと舞曲(2つのヴァイオリンと弦楽合奏の為の)
トゥ(2つの管弦楽の為の)
チョーリャン・リン、
イジャ・スザンヌ・ホウ(Vn)
キンバリー・マーシャル(Org)
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
BISSA-1353(1SACD)
ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番Op.120-1
クラリネット・ソナタ第2番Op.120-2
クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114*
マルティン・フレスト(Cl)
ローランド・ペンティネン(P)
トルレーヴ・テデーン(Vc)*
スウェーデンの若手クラリネット奏者フレストがブラームス晩年の名作に挑戦。淡々としながらも滋味あふれる解釈がなかなかの良さ。ドイツ的でないブラームスをお求めの向きにオススメです。 (Ki) 
BIS-1354
エルガー:セヴァーン組曲 Op.87、
アーサー・バターワース:トリトン組曲 Op.46、
デレク・ブルジョワ
:ウィリアムとメアリー Op.106、
タヴァナー
:トリサジョン (1981)、
ピッカード:黒城 (2002)、
ターネイジ:Set To (1992/3)
ヘルマン・バウマー (指)ブラス・パートアウト
ドイツの各オーケストラの金管奏者たちが集まって1991年に結成した名人集団「ブラス・パートアウト」。北欧作品集(BIS.1054)、ロシア作品集 (BIS.1274)に次ぐ第3弾は英国作品集。親しみやすい曲ばかりですが、今月同時発売のリンドベルイ・アルバムに収録のターネイジ作品の元ネタをここで聴くことができるのも貴重です。  (Ki)
BIS-1355
ドビュッシー:ピアノ作品全集Vol.3
前奏曲集第2巻(全12曲)/英雄の子守歌
アルバムのページ/エレジー/おもちゃ箱
小川典子(P)
BIS-1356
ノルドグレン:ロック・スコア Op.100 (1997)、チェロ協奏曲第1番 Op.50 (1980)、トランス・コラール Op.67 (1985) マルコ・イロネン(Vc)、
ユハ・カンガス(指)オストロボスニアCO
現代フィンランドを代表する作曲家のひとりノルドグレン (1944-)。1970年から3年間、日本に留学した異色の経歴を持っています。ここに収められた3篇には特に日本的な要素はみられませんが、独特な感情の吐露がみられます。 (Ki)
BIS-1357
太陽の徴の下に
イベール:室内小協奏曲、
トマジ
:アルト・サクソフォン協奏曲、
ラヴェル
:亡き王女の為のパヴァーヌ、
モーリス:プロヴァンスの風景、
フローラン・シュミット
:伝説 Op.66、
ミヨー:スカラムーシュ Op.165c
クロード・ドゥラングル(Sax)、
ラン・シュイ (指) シンガポール
これもラン・シュイ&シンガポール響の妙技全開ですが、いずれも地中海の燦燦と照りつける陽光が音楽化したようなものばかり。当代一のサクソフォンの名人ドゥラングルが唖然とするほどの巧さです。 (Ki)
BIS-1358
グラズノフ:交響曲第3番ニ長調Op.33
バラードOp.78
尾高忠明(指)BBCウェールズ・ナショナルO
BIS-1359
アペリティフ〜フランスのフルート協奏曲集
グノー:小協奏曲
ドヴィエンヌ:協奏曲第7番 ホ短調
サン=サーンス:ロマンス Op.37/アスカニオのバレエの調べ(主題と変奏)
 フルートとクラリネットの為のタランテラ Op.6*
 抒情的小品 Op.162
フォーレ(ヨアフ・タルミ編):幻想曲 Op.79
シャロン・ベザリー(Fl)
ハッリ・マキ(Cl)*
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
BIS-1360
レポ・スメラ(1950-2000):チェロ協奏曲*
ムジカ・プロファーナ/交響曲第6番
ダヴィド・ゲリンガス(Vc)
パーヴォ・ヤルヴィ(指)エストニア国立SO
BIS-1361
バッハ:カンタータ全集Vol.25
第78番「イエスよ、あなたはわが魂を」 BWV.78
第99番「神の業こそ、麗しい」 BWV.99
第114番「ああ愛するキリスト者慰めを受けよ」 BWV.114
野々下由香里(S)、ダニエル・テイラー(A)
櫻田亮(T)、ぺーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2003年2月14-17日神戸松陰女子学院大学教会
BISSA-1362(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ作品全集Vol.1
ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」
第9番 ホ長調 Op.14-1/第10番 ト長調 Op.14-2
第11番 変ロ長調 Op.22]
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BISSA-1363(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ曲全集Vol.2
第1番ヘ短調 Op.2-1/第2番イ長調 Op.2-2
第3番ハ長調 Op.2-3/第19番ト短調 Op.49-1
第20番ト長調 Op.49-2
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
今回は最初期の3曲と、初歩学習者が必ず演奏する小さな2篇も収められた長時間盤。 (Ki)
BIS-1364
スカルコッタス:ピアノ協奏曲第3番*
バレエ音楽「グノームス」
ジェフリー・ダグラス・マッジ(P)*
ニコス・フリストドゥルー(指)キャプト・アンサンブル
BIS-1365
シベリウス:カンタータ集
大地の歌 Op.93/放たれた女王 Op.48
大地の賛歌 Op.95
フリーメーソンの典礼音楽 Op.113〜行列
1894年のプロモーション・カンタータ JS.105
偵察行進曲 Op.91b/2つのコラール(1889)*
ヘレナ・ユントゥネン(S)
ユハ・ホスティッカ(Br)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
ミナーテcho
シベリウスの声楽を含む管弦楽曲を集めたもので、かなり珍しく、「2つのコラール」は世界初録音。初期から晩年まで、シベリウスの全創作期を網羅していて、作風の変遷と不変さを知るのも一興です。 (Ki)
BIS-1366
ロラン・ディアンス:ギター作品集
タンゴ・アン・スカイ(1978/1985)
トリアエラ(2001/2002)
カプリコーンの夢想(1994)
ヴィラ=ロボス讃歌(1987)
数ヶ国語で書かれた3つの手紙(2000)
返信(2000)/リブラ・ソナチネ(1986)
エレナ・パパンドロウ(G)
フランスのギタリストで作曲家のロラン・ディアンス。ブラジル風味をフランス的に処理した南国風味が魅力です。ギリシャ出身の若手女流パパンドロウはディアンスとも親しく、世界初録音の「トリアエラ」は彼女に捧げられています。 (Ki)
BIS-1367
ノルウェー・ラプソディ〜オーケストラ名曲集
ハルヴォルセン:ボヤールたちの入場/野生舞曲
グリーグ:過ぎし春/「ペール・ギュント」〜朝/
 ノルウェー舞曲第2番
トヴェイト:ハルダンゲル民謡組曲第1番 Op.151より
スヴェンセン:ノルウェーの芸術家のカーニヴァルOp.14
セーヴェルー:ロンド・アモローソOp.14-7/反乱のバラードOp.22a-5
ブレーイン:海に向かって
グローヴェン:「ヒャラルリョド」序曲
イルゲンス:ホルの歌
ブルースタ:昨日は遅かったんだ
ハンセン:ヴァルドルの行進
エイヴィン・アードランド(指)スタヴァンゲルSO
BIS-1368
グラズノフ:交響曲第1番 ホ長調Op.5「スラヴ」
交響曲第6番 ハ短調Op.58
尾高忠明(指)BBCウェールズ・ナショナルSO
BIS-1369
フィンランド聖歌集Vol.3
ヤーッコ・クーシスト、オスモ・ヴァンスカ、
カリ・ティッカ、オッリ・コルテンカンガス、
イーッカ・クーシスト、ハッリ・アーマス、
カレヴィ・アホらの編曲
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1370
クラウジオ・サントーロ(1919-1989):交響曲第4番「平和」*/同第9番
ポンテイウ/フレヴォ
ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO同cho*
ブラジルの作曲家クラウジオ・サントーロ (1919-1989)は14篇の交響曲を残した大シンフォニスト。12音技法にも関心を示しましたが、このアルバムに収められているものはブラジルの民族主義的なものばかり。左寄りだった彼は旧ソ連と親しく、交響曲第4番は1956年にモスクワで演奏され、ハチャトゥリヤンに激賞されました。感動的な内容です。 (Ki)
BIS-1371(3CD)
マルティヌー:交響曲全集
第1番/第2番/第3番
第5番/第6番「交響幻想曲」
ネーメ・ヤルヴィ(指)バンベルクSO
BIS-1373
ソラブジ:100の超絶技巧練習曲〜第1−25番 フレドリク・ウレーン(P)
インドの血を引く、音楽史上超奇人にして超天才カイクシュルー・ソラブジ。「100の超絶技巧練習曲」は1940-44年に作曲され、全曲の演奏時間が7時間かかるという一大奇作。これに本業は医者であるスウェーデンの超絶名手フレドリク・ウレーンが挑みました。当アルバムはその4分の1を集めていますが、複雑の極み、不可能なまでの難しさはまさにウレーンのみが再現可能。難解ながらも麻薬的美しさに満ちています。 (Ki)
BIS-1374
レクオーナ:歌曲集
いつも私の心の中に/感じるままに
あの遠い山の中で/つれないあなた/
私の心は消えた/あなたはバラの貴婦人
あなたはそれをしてはだめ/目的/愛の貴婦人
私を笑って/女優/最後に/花が咲いた
キューバの蟻/晩熟の愛/そんな夜に
心が戻る/幻の春/愛を手に入れる
コスタリカのカーニバル/私は残された
私はだまされない/進歩したルンバ
私を見ずに話す/私の愛は花になった
悲しい愛の歌
キャロル・ファーリー(S)
ジョン・コンスタブル(P)
BIS-1375
ファン・エイク:「笛の楽園」ベスト
英国のナイチンゲール/麗しのアマリリ
最も美しい少女ダフネが/人は夜何をする
道化師/ファンタジアとエコー
彼女は許してくれるだろうか/フランスのエア
ブラヴァーデ/聖母マリアへの賛歌
戻っておいで/私から消えた喜び/
ガブリエルは私に語った/他(全16曲)
ダン・ラウリン(リコーダー)
ダン・ラウリンの吹く「笛の楽園」といえば、リコーダー界のノーベル賞的偉業と申せましょうが、なにぶん全9枚・10時間半もかかる大作なのが難でした。そこで「麗しのアマリリ」や「英国のナイチンゲール」など人気の高いものを16曲厳選、一枚にまとめたベスト盤ができました。入門盤としても最適。ラウリンの至芸を楽しめます。 (Ki)
BIS-1376
シベリウス:弦楽四重奏曲全集Vol.1
モルト・モデラートとスケルツォ JS134(1885)
スケルツォ ロ短調(1885)
弦楽四重奏曲 変ホ長調 JS184(1885)
4つの主題(1887)/3つの小品(1888)
主題と変奏 嬰ハ短調 JS195(1888)
33の小品(1888/1889)/アレグロ ト短調(1888/89)
アンダンテとアレグロ・モルト JS32(1888/89)
アンダンテ・モルト・ソステヌート JS37(1888/89)
テンペラSQ
シベリウスの弦楽四重奏曲全集Vol.1。シベリウス20代前半の諸作で、いずれも世界初録音。習作的傾向が強いものの、「スケルツォ ロ短調」では「レミンカイネン組曲」の、「主題と変奏」では「フィンランディア」の萌芽が見られます。 (Ki)
BIS-1377
R=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
交響曲第2番「アンタール」Op.9
ケース・バルケス(指)マレーシアPO
BIS-1378
グラズノフ:交響曲第4番 変ホ長調Op.48
交響曲第8番 変ホ長調Op.83
尾高忠明(指)BBCウェールズ・ナショナルO
BIS-1381(3CD)
クロード・ロヨラ・アルゲーン(1920-1990):無伴奏ヴァイオリンソナタ ウルフ・ヴァリーン(Vn)
BIS-1383
ルーセンベリ:交響曲第3番(1939)
第6番「シンフォニア・センプリーチェ」(1951)
マリオ・ヴェンサーゴ(指)エーテボリ響
スウェーデン現代の巨匠ヒルディング・ルーセンベリ(1892-1985)。彼は8篇の交響曲を残したシンフォニストですが、録音に恵まれているとは言いがたい現状です。そこにBISが最新録音で参入という嬉しいニュース。1939年の第3番は当初、男の一生を「幼年」「少年」「青年」「壮年」の4楽章で描いていましたが、後に標題を取り除いたといういわくつきの作品。ルーセンベリの作風は現代手法を用いながら人間味あふれ、感動的です。 (Ki)
BIS-1384
ニコス・スカルコッタス:バレエ組曲「海」(1948/1949)4つの映像 (1948)
ギリシャ舞曲 ハ短調 (1949)
ミトロプーロス(スカルコッタス管弦楽編曲):クレタの饗宴
バイロン・フィデツィス(指)アイスランドSO
シェーンベルク門下の過激な作風で知られるギリシャの作曲家ニコス・スカルコッタス。当アルバムには、意外にも調性のあるロマンティックなものばかり集められています。「海」はエーゲ海そのもの、「4つの映像」はギリシャの田園風景が目に浮かびます。大指揮者ミトロプーロスのピアノ曲をスカルコッタスがオーケストレーションしたのも聴きものです。 (Ki)
BIS-1385
ラモー:コンセールによるクラヴサン曲集 ロンドン・バロック
BIS-1386
クリストファー・ラウス:イスカリオテ(1989)、クラリネット協奏曲(2001)、交響曲第1番(1986) マルティン・フレスト(Cl)、
アラン・ギルバート(指)ロイヤル・ストックホルムPO
現在最も精力的なアメリカの作曲家のひとりクリストファー・ラウス(1949-)。大きな管弦楽曲が創作の中心で、アナログ的な作風が特徴。交響曲第1番はもちろん現代の作品ながら19世紀風要素たっぷりで、主要主題がブルックナーの7番のアダージョに由来していたり、ワーグナーチューバ4本使用など時代錯誤ぶりがオシャレ。スウェーデンの名手フレストのクラリネットと、日本でもおなじみのアラン・ギルバートの好演が光ります。 (Ki)
BIS-1387
R=コルサコフ:スペイン奇想曲
ピアノ協奏曲 嬰ハ短調 *
「皇帝サルタンの物語」組曲
音楽的絵画「サトコ」/序曲「ロシアの復活祭」
小川典子(P)*
ケース・バケルス(指)マレーシアPO
BIS-1389
マルティヌー:弦楽四重奏曲第3番 H.183
弦楽四重奏曲第4番 H.258
弦楽四重奏曲第5番 H.268
エンペラーSQ
BISSA-1390(1SACD)
ショパン:12の練習曲Op.10/12の練習曲Op.25 フレディ・ケンプ(P)
BISSA-1391(1SACD)
グリーグ:付随音楽「十字軍の兵士シグール」Op.22
陸地を見ること Op.31/ペルグリョット Op.42
リカルド・ノルドロークの為の葬送行進曲(ハルヴォルセン編)
山に捕らわれし者 Op.32
ホーカン・ハーゲゴード(Br)
ゲリルド・マウセズ(語り)
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
ベルゲンPO&男声cho
BIS-1392
シュニトケ:古風な様式による組曲(1972)
/フーガ(1953)
ペルト:フラトレス(1980)/鏡の中の鏡(1978)
ヴァスクス:小さな夏の音楽(1985)
カンチェリ:時・・・そして再び(1996)
ワジム・グルツマン(Vn)
アンジェラ・ヨッフェ(P)
BIS-1393(2CD)
フレドリク・パーシウス(1809-1891):歌劇「ローレライ」(1887/オリジナル独語版) ソイレ・イソコスキ(S)
リーッカ・ランタイネン(Ms)
ライモ・シルキア(T)
トピ・レーティブー(T)
コルネリウス・ハウプトマン(Bs)
アルットゥ・カタヤ(Bs)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO、
ドミナンテcho
BIS-1395
ナポリの風変わり
フランチェスコ・マンチーニ:ソナタ第8番 ト短調/同第2番 ホ短調
コレッリ:主題とフーガ 二短調
ドメニコ・サッリ:ソナタ第11番 イ短調
A.スカルラッティ:ソナタ第9番 イ短調
フランチェスコ・バルベッラ:ソナタ第3番 ハ長調
ドメニコ・ガッロ:トリオ/ソナタ第1番 ト長調
ジョン・レーヴェンスクロフト:ソナタ第8番
ダン・ラウリン(リコーダー)
ロンドン・バロック
BIS-1396
カリン・レーンクヴィスト(1957-):遠い岸辺(クラリネット協奏曲;2002)*
ビギニング(ピアノ三重奏の為の;2003)+
北極(管弦楽の為の;2000/2001)#
天国にて(三重合唱と独唱の為の;1998)**
マルティン・フレスト(Cl)*
クングスバッカ・ピアノ三重奏団+
ペッテル・スンドクヴィスト
(指)アドルフ・フレドリク少女cho**
ヨン・ストゥールゴールズ
(指)スウェーデンCO*,#
カリン・レーンクヴィストは1957年生まれのスウェーデンの女性作曲家。ファーニホウの弟子で、師の特異な作風とスウェーデンの民俗音楽の要素を融合させた興味深い作品を発表しています。 (Ki)
BIS-1397
ゲイル・トヴェイト:ピアノ協奏曲第1番 Op.5*
亀(メゾ・ソプラノと管弦楽の為の)#
ピアノ協奏曲第4番「オーロラ」+
スヴァイヌング・ピュラン(P)*
インゲピュルグ・コスモ(Ms)#
ホーコン・アストベー(P)+
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)スタヴァンゲルSO
BISSA-1398(1SACD)
チャイコフスキー:交響曲第1番 「冬の日の幻想」
付随音楽「雪娘」Op.12 から
劇的序曲「ロミオとジュリエット」
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテポリSO
BIS-1399
パウル・クレツキ(1900-1973):交響曲第3番「イン・メモリアル」(1939)
フルート小協奏曲(1940)*
シャロン・ベザリー(Fl)*
トーマス・ザンデルリング(指)ノールショピングSO

BIS-1400
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハVol.2
ブラジル風バッハ第7番(1942)/同第8番(1944)
同第9番(1945)〜弦楽オーケストラ版
同第9番(1945)〜無伴奏合唱版
ロベルト・ミンチュク(指)サンパウロSO&cho
ヴィラ=ロボスの名作を作曲者故郷ブラジルのオーケストラが演奏した好企画の第2集。「ブラジル風バッハ第9番」は作曲者による弦楽オーケストラ版とアカペラ(声のオーケストラ)版の両方を収めているのも注目。南米的熱気を味わえます。 (Ki) 
BIS-1401
バッハ:カンタータ全集Vol.26
第180番「装いせよ、おお、わが魂よ」BWV.180
第122番「新たに生まれし嬰子」BWV.122
第96番「主キリスト、神の独り子」BWV.96
野々下由香里(S)
ティモシー・ケンワージー=ブラウン(A)
櫻田亮(T)、ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1402(6CD)
トゥビン:交響曲全集
交響曲第1番−第10番
バレエ「クラット」/トッカータ
ネーメ・ヤルヴィ(指)スウェーデン放送SO、
バンベルクSO、
ベルゲンPO、エーテボリSO
BIS-1405
ドビュッシー:ピアノ曲全集Vol.5
2つのアラベスク/ベルガマスク組曲
ピアノのために/舞曲
バラード/マンティックなワルツ/夢想
マズルカ/夜想曲/ボヘミア舞曲
小川典子(P)

録音:2000年1月/旧ストックホルム音楽アカデミー
小川典子のドビュッシー・ピアノ曲全集、完結編の第5巻には初期作品が集められています。最初のピアノ曲にあたる「ボヘミア舞曲」から人気曲「2つのアラベスク」や「月の光」を含む「ベルガマスク組曲」まで、ドビュッシーの最も親しみやすい作品ばかり。小川典子の硬質でクリアな響きが独特のドビュッシー世界を作り上げています。 (Ki)
BISSA-1406(1SACD)
ヒルボリ:キング・タイド(1999)*
優美な屍骸(2002)#
ドリーミング・リヴァー(1998)
11の門
サカリ・オラモ(指)*、
アラン・ギルバート(指)#、
エサ=ペッカ・サロネン(指)
ロイヤル・ストックホルムPO

録音:2007年9月#、2009年12月、2010年11月*
ストックホルム・コンサート・ホール
スウェーデンの中堅作曲家アンデシュ・ヒルボリ(1954-)の音楽は複雑にして単純、深刻なようでユーモラス、ヒーリング的なようでリズミックなど、様々な要素を含んでいます。オーケストラを「音の動物」とのたまったヒルボリの作をオラモ、ギルバート、サロネンの3巨匠が驚愕の精密さで再現しています。 (Ki)
BIS-1407
シェーンベルク:ヴァイオリン曲全集
幻想曲(1949)
ヴァイオリンとピアノの為の小品 ニ短調
木管五重奏曲に基づくヴァイオリン・ソナタ(フェリックス・グライスル編)
ヴァイオリンとピアノの為の断章
ウルフ・ヴァリーン(Vn)
ローランド・ペンティネン(P)
シェーンベルクのヴァイオリン曲といえば、最晩年の「幻想曲」を除くと録音に恵まれません。当アルバムに収められたものは、最初期のロマンティックな「小品」や、孫の誕生を祝って書いた「木管五重奏曲」を娘婿のグライスルがヴァイオリンとピアノ用に編曲したものまで盛りだくさん。難解ではなく、十分楽しめます。  (Ki)
BISSA-1408(1SACD)
チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 Op.64
交響的バラード「地方長官」/イタリア奇想曲
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO
BIS-1409
スウェーデン聖歌集 オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-1410
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ
第5番、第4番〜ピアノ独奏、
第6番〜フルートとファゴット、第1番〜チェロ合奏
ドナ・ブラウン(S)、アントニオ・メネセス(Vc)、
ロベルト・ミンチュク(指)サンパウロSOのチェロ部、
ジャン=ルイ・ストイアーマン(P)、
サト・ムガリアン(Fl)、
アレクサンドル・シルヴェリオ(Fg)
サンパウロ交響楽団によるお国物のヴィラ=ロボス・シリーズ、待望の「ブラジル風バッハ第5番」の登場です。あの官能的なアリ アをカナダ出身の注目株ドナ・ブラウンが務めているのも嬉しいところ。同4番はピアノ独奏版が収録されているのも大歓迎、期待を 裏切らぬ内容となっています。 (Ki)
BIS-1411
バッハ:世俗カンタータ集
結婚カンタータ「おお、やさしき日待ち望みし時」 BWV.210
コーヒー・カンタータ「そっと黙ってお喋りなさるな」 BWV.211
キャロリン・サンプソン(S)、櫻田亮(T)
シュテファン・シュレッケンベルガー(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1412
シベリウス:ピアノ五重奏曲とメロドラマ
ピアノ五重奏曲ト短調、ヴィヴァーチェ JS31、
アンダンテ〜アレグロ、ナッケンの歌(水の精)
あああなたに見られたならJS141
孤独なシュプール
メロドラマ「嫉妬の夜」
ヤーッコ・クーシスト、ラウラ・ヴィクマン(Vn)、
アンナ・クレーッタ・グリバイツェヴィチ(Va)、
ヨエル・ラークソ(Vc)、フォルケ・グラスベク(P)、
モニカ・グロープ(Ms)、ラッセ・ポイスティ(朗読)
初期の習作的作品ながら、演奏時間38分を要する「ピアノ五重奏曲ト短調」。若い腕達者たちの熱演もあって、意外なほどの曲の良さに驚かされます。朗読付ピアノ曲も独特の味わい。かつてオーケストラ伴奏でリリースされた「孤独なシュプール」のピアノ版も興味津々。フィンランド語の朗読もたいへん音楽的です。 (Ki)
BIS-1413
サムイル・フェインベルク(1890-1962):ピアノ・ソナタ全集Vol.1
第1番Op.1*/第2番Op.2#/第3番Op.3#
第4番Op.6*/第5番Op.10*/第6番Op.13#
ニコラオス・サマルタノス(P)*
クリストフ・シロドー(P)#
BIS-1414
サムイル・フェインベルク(1890-1962):ピアノ・ソナタ全集Vol.2
第7番Op.21(1924/8)*/第8番Op.21a(1933/4)*
第9番Op.29(1939)#/第10番Op.30(1940/4)#
第11番Op.40(1952)#/第12番Op.48(1962)*
ニコラオス・サマルタノス(P)#
クリストフ・シロドー(P)*
BIS-1415
カタルド・アモデーイ(1650頃-1695頃):カンタータ集
 解き放たれた足と草原の間/地平に夜明けの光が
 すでに夜の帳が/あなたが私にしたことが
 足元に光を、荘重な歩みで/セベートと引いた所
ザンボーニ:リュート・ソナタ ハ長調
ストラーチェ:チェンバロの為のパッサカリア
エマ・カークビー(S)
ヤコブ・リンドベリ(テオルボ)
ラース・ウルリク・モーテンセン(Cemb)
BISSA-1416(1SACD)
ベートーヴェン:交響曲全集Vol.1
第4番 変ロ長調/第5番「運命」
オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO
BIS-1417
シェーンベルク:3つのピアノ曲 Op.11
6つの小さなピアノ曲 Op.19
5つのピアノ曲 Op.23/組曲 Op.25
ピアノ曲 Op.33ab/ピアノ曲断片 I,II
ベルク:ピアノソナタ Op.1
ソナタ断片(ヴォツェック断片)
ローランド・ペンティネン(P)
独特な色香のある音が魅力のペンティネン。彼がシェーンベルクとベルクの主要なピアノ独奏曲をまとめて録音してくれました。興味深いのはベルクの断片。ピアノソナタとして構想されながら完成しなかったもので、後にほぼそのまま歌劇「ヴォツェック」に流用されています。 (Ki)
BISSA-1418(1SACD)
チャイコフスキー:交響曲第2番 ハ短調「小ロシア」Op.17(改訂版)
序曲 ヘ長調(改訂版)/デンマーク国歌による祝典序曲 Op.15
序曲「嵐」Op.76
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO
BIS-1419
ヘイクル・トウマソン:フルート協奏曲第1番(1997)/第2番(2001)、
2本のコントラバスの為の協奏曲「微光」(2001/2)
シャロン・ベザリー(Fl)、
ハヴァルズル・トリュグヴァソン、
ヴァルル・パウルソン(Cb)、
ベルンハルズル・ヴィルキンソン(指)アイスランドSO
現代アイスランドを代表する中堅作曲家ヘイクル・トウマソン(1960-)。BIS3枚目の作品集登場となります。非常に知的な作風が特 徴です。シャロン・ベザリーのために作曲した「フルート協奏曲第2番」のみBIS-CD-1499 と同音源ですが、2曲に協奏曲ともども彼 女ならではの神業を聴くことができます。2本のコントラバスを主役とした協奏曲も着想の妙が光ります。 (Ki)
BIS-1420
フランシスコ・ミニョーネ(1897-1986):教会の祭り
トロピカル交響曲
バレエ音楽「奴隷王シコのマラカトゥ」
ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO&cho
BIS-1421
バッハ:カンタータ全集Vol.27
第80番「われらの神は堅き砦」BWV.80
第5番「われいずこにか逃れゆくべき」BWV.5
第115番「備えて怠るな、わが霊よ」BWV.115
スサンネ・リデーン(S)
パスカル・ベルタン(C.T)
ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BCJ のカンタータ第27 弾は人気の80 番が収録された期待盤。マルチン・ルターのコラール「神はわが櫓」が全篇に現れる美しい作品です。ハルモニア・ムンディ盤「三大カウンターテナー」のひとりパスカル・ベルタンが当シリーズ初登場です (Ki)。 
BIS-1422(2CD)
C・P・E・バッハ:鍵盤作品全集Vol.15
ピアノ協奏曲 ニ短調 Wq.23 (H.427)/同 変ロ長調 Wq.39 (H.427)/
ソナチナ 変ホ長調 Wq.105 (H.464)
ソナタ イ短調 Wq.6533 (H.143)/同 ニ短調 Wq.62 15 (H.105)
ガブリエル Wq.117 35 (H.97)/フィリピーヌ Wq.117 34 (H.96)
カロリーヌ Wq.117 39 (H.98)
アレグレット ヘ長調 Wq.116 19 (H.301)
アレグロ ニ長調 Wq.116 20 (H.302)
セノフォンとシビル Wq.117 29 (H.123)
ソフィ Wq.117 40 (H.125)/オーギュスト Wq.117 22 (H.122)
エルネスティーヌ Wq.117 38 (H.124)
アンダンティーノ Wq.116 18 (H.108)
ルイーズ Wq.117 36 (H.114)
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェント・ピアノ、クラヴィコード)
オーパスXアンサンブル
シュパーニによるC.P.E. バッハの鍵盤作品全集シリーズは協奏曲篇と独奏曲篇がありますが、ともに15 集となる今回は、両者あわせて1枚価格という大サービス。シュパーニの演奏も手馴れ、曲も充実感を増し、疾風怒濤の音楽に存分にひたれます。 (Ki)
BIS-1423
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.16
ヴュルテンベルク・ソナタ第1番イ短調 Wq49/1(H30)、
第2番変イ長調 Wq49/2(H31)、
第3番ホ短調 Wq49/3(H33)
ミクローシュ・シュパーニ (クラヴィコード)
C.P.E.バッハは1740 年代初頭に、6曲のソナタを作曲し、ヴュルテンベルク公カール・オイゲンに捧げました。これらはプロの演奏家を想定して書かれていて技術的にも難しく、交響曲やオペラのようなスケールの大きさを誇る、ほとんどロマン派風の作品。うち3曲をシュパーニが恰幅良く堂々と演奏しています。 (Ki)
BIS-1424
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.17〜ヴュルテンベルク・ソナタ2
ソナタ第4番変ロ長調 Wq 49/4、
第5番変ホ長調 Wq 49/5、
第6番ロ短調 Wq 49/6
ミクローシュ・シュパーニ (クラヴィコード)
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの全鍵盤作品を録音するという偉業を達成中のシュパーニ。今回のアルバムにはC.P.E 円熟 期の3作が収められています。この時期の作は限りなくロマン派の音楽に近づいていて、充実度満点。クラヴィコードの重量感ある音色 も魅力です。 (Ki) 
BIS-1425
21世紀のリコーダー音楽
ダニエル・ベルツ:ジョーカーの物語*
イングヴァル・カーコフ:リコーダーと吹奏楽の為の協奏曲+
フレドリク・エステルリング:沈黙の声−リコーダー三重奏の為の6章#
ダン・ラウリン(リコーダー)
アラン・ギルバート(指)ロイヤル・ストックホルムPO*
ペッテ・スンドクヴィスト(指)+
オストヨータ・シンフォニック・ウィンドバンド+
パラドックス・トリオ#
「北欧の虚無僧」ことダン・ラウリンの新譜は、いずれも2000 年代の最新作。リコーダーと言えば小学校の教材か古楽の物と思われがちですが、このアルバムのように大編成のオーケストラやブラスバンドを向うにまわしても全然ひけをとらぬ潜在能力を秘めているのに驚かされます。日本でもお馴染のアラン・ギルバートがBIS初登場なのも注目です。 (Ki)
BIS-1426
ヴィヴァルディ:悲しみの晩祷、1727年9月15日に
 ヴェネツィアのピエタ孤児院で行われた
 悲しみの聖母を讃える空想上の式典の音楽

スターバト・マーテル RV.621
聖墓に寄せるソナタ RV.130
詩篇127「主が家を建てられるのでなければ」RV.608/
マニフィカト RV611/サルヴェ・レジーナ
ヤクブ・ブジンスキ(C.T)
ラ・テンペスタ
BIS-1427
シュニトケ:チェロとピアノの為の作品集
チェロ・ソナタ第1番(1978)、第2番(1993/4)、
無伴奏チェロの為の即興曲(1993)、
ムジカ・ノスタルジカ(1992)、
エピローグ〜バレエ音楽「ペール・ギュント」より(1993)
トーレイヴ・テデーン(Vc)、
ローランド・ペンティネン(P)
シュニトケには大物チェロ奏者の友人が多かったため、優れたチェロ曲を残してい ます。テデーンとペンティネン余裕の演奏で、暗く病的なシュニトケの世界を愉しむことができます。 (Ki)
BIS-1428
クリスチャン・リンドベルイ:作曲家の肖像
ヘリコン・ワスプ
フルート協奏曲「モントウアグレッタの世界」
コンドル峡谷/朝日は昇る
ベハック・ムンロー
クリスチャン・リンドベルイ(Tb、声)(指)
シャロン・ベザリー(Fl)
ウーレ・エドヴァルド・アントンセン(Tp)
ロベルト・スンド(指)スウェーデンCO
ストックホルム室内ブラス
オルフェイ・ドレンガル男声cho
サンパウロSOバスク国立O
トロンボーンの怪人クリスチャン・リンドベルイの作曲集。彼の究極の野心は作曲家になることで、尊敬するグロボカールの跡を継ごうとしているようです。 (Ki)
BISSA-1429(1SACD)
フルート名曲集
プロコフィエフ:フルートソナタ ニ長調 Op.94
シューベルト:「しぼめる花」による変奏曲 D.802
デュティーユ:ソナチネ/ジョリヴェ:リノスの歌
シャロン・ベザリー(Fl)
ロナルド・ブラウティハム(P)
精力的な録音を繰り広げるフルートの女神シャロン・ベザリー。今回はフルート・レパートリー中でも王道中の王道の名作ばかりを集めた魅力的なラインナップ。いずれも難曲ばかりですが、シャロンは余裕の解釈で、彼女の凄さが納得できます。さらにプロコフィエフのようにピアノがフルートと互角に渡り合う作品では、ブラウティハムの巧さと音楽性がシャロンに全くひけをとらない名手ぶりを示しています。  (Ki)
BISSA-1430(1SACD)
ブラジル舞曲
ネポムセーノ:前奏曲「いたずら小僧」、バトゥーキ
レヴィ:サンバ/ヴィラ=ロボス:凶暴な踊り
ミニョーネ:コンガーダ
フェルナンデス:バトゥーキ
グァルニエリ:3つの舞曲
クリーゲル:新世紀へのパッサカリア
ジョビン:カンダンゴの到来
ペレイラ/ゲーハ=ペイシェ:モウラン
ロベルト・ミンチュク(指)
サンパウロSO

録音:2003年4、12月/サンパウロ・ザール]
これは理屈抜きに楽しめるアルバム。ブラジル人作曲家たちが、サンバやバトゥーキなど自国に伝わる舞曲を題材としたオーケストラ曲を集めています。古くはアウベルト・ネポムセーノ(1864-1920)やアレシャンドル・レヴィ(1864-1892)から、1999年12月に初演されたクリーゲルの「新世紀へのパッサカリア」まで多彩。録音も良く、いずれも原色的で強烈な生命力に満ちているのが特徴。アフリカ起源のリズムを持つヴィラ=ロボスからボサノヴァで有名なカルロス・ジョビンの洗練まで、オーケストラ曲ながらクラシックっぽくない初めての世界です。 (Ki)
BISSA-1431(2SACD)
バッハ:管弦楽組曲(全4曲) 鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
長く録音が待たれていたBCJ の管弦楽組曲がついに登場。これが期待を裏切らない素晴らしい出来で、BCJ器楽メンバーたちの名人芸が光ります。フルート・ソロが重要な働きをする第2番では前田りり子が大活躍します。 (Ki)
BISSA-1432(1SACD)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、
チャイコフスキー
(グラズノフ編):なつかしい土地の思い出、
グラズノフ
:ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.82
ワジム・グルズマン(Vn)、
アドルー・リットン(指)ベルゲンPO
レーラ・アウエルバッハ作品の演奏で注目のグルズマン。彼はイスラエル国籍ながら旧ソ連の出身で、チャイコフスキーもグラズノフもまさにお国物。両協奏曲はロシア・ヴァイオリン楽派の創始レオポルド・アウアーに献呈すべく作曲されましたが、チャイコフスキー作品はそれを拒否されたことが知られています。当アルバムはアウアーの愛器1690年製ストラディヴァリウスでそれら因縁の作品を奏しました。艶のある音色が魅力。 (Ki)
BIS-1433
シベリウス:男声合唱曲集
無伴奏合唱曲〜
6つの無伴奏合唱曲Op.18、
賛歌「苦しみの世界に生まれたもう」Op.21、
月光を浴びて、祖国に、異郷にいる兄弟、
海辺へOp.84の5 、2つの合唱曲Op.108、
フィンランディア賛歌

伴奏付合唱曲〜
恋する人Op.14、
急流下りの名人の花嫁たちOp.33、
火の起源Op.32、
カンタータ「放たれた女王」Op.48、
お前に勇気があるかOp.31の2、
レミンカイネンの歌Op.31の1、
フィンランド白軍行進曲Op.91の1
マッティ・ヒヨッキ(指)YL(ヘルシンキ大学男声cho)、
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO、
トム・ナイマン(T)、トンミ・ハカラ(Br)
フィンランドの名門YL(ヘルシンキ大学)男声合唱団は1883年創立で、シベリウスもごく若い頃から意気投合し、「クレルヴォ交響曲」を含む多くの魅力的な男声合唱曲を彼らのために書き下ろしました。シベリウスといえば交響曲や管弦楽曲に人気が集まりがちですが、実は男声合唱こそシベリウスの心の声だったといわれています。いずれも力強く、オトコの哀しみに満ちた作品ばかり。YLの自信に満ちた演奏も超魅力です。 (Ki)
BIS-1434
アルヴォ・ペルト:フラトレス(ヴァイオリンとピアノの為の版)
鏡のなかの鏡/小カンタータ/神の母
私は真のワイン/来る日も来る日も
アリヌシカの回復による変奏曲
アリーナのために/小五重奏曲
BACHによる小協奏曲
フラトレス(弦楽四重奏版)
ベンジャミン・ブリテン追悼のカントゥス
ワジム・グルーズマン(Vn)
アンゲラ・ヨッフェ(P)
ハンス=オラ・エリクソン(Org)
アレクセイ・リュビーモフ(P)
ホーカン・ハーデンベルガー(Tp)
タリンSQ
ネーメ・ヤルヴィ(指)ベルゲンPO
スウェーデン放送cho
2005年が生誕70 年となるアルヴォ・ペルト。BIS-がこれまでに録音した彼の作品から選りすぐりの逸品をあつめたコンピレーション盤。 (Ki)
BIS-1435
17世紀イギリスの歌曲集
ヘンリー・ローズ、ブロー、ジョン・ウィルソン、
キャンピオン、エクルズ、フェラボスコII、
グリーン、ボイス、ウェルドンの作品
エマ・カークビー(S)
アントニー・ルーリー(Lute)
BISSA-1436(1SACD)
ヘンデル:オラトリオ二重唱曲集
「エフタ」〜これら労働は終わり
「ヨシュア」〜おお、無比の娘/われららが澄んだ流れ
「ベルシャザール」〜偉大なる勝者、あなたの足元に跪きます
「スザンナ」〜汝、芸術よ近くへ/私の貞節なスザンナを称えよ
「テオドーラ」〜汝、輝かしき富の息子/喜びの流れは永久に
「ソロモン」〜夜明けよ、ようこそ/賢者が知るあらゆる喜び
「アン王女の誕生日の為の頌歌」〜親切な健康は降ち
「サウル」〜一万のけがれなさうち、最たるもの
 私は笑って迫害を受けよう
「デボラ」〜あなたの熱意はどこに私を育てますか/
 微笑ましい自由、すてきな客人
「アレクサンダー・バルス」〜夫婦愛ばんざい
「アレクサンダーの饗宴」〜彼女を真似よう
「エステル」〜誰が私の離れた心を
キャロリン・サンプソン(S)
ロビン・ブレイズ(C.T)
ニコラス・クレーマー(指)エイジ・オブ・エンライトンメントO
BCJ のソリストとしてもおなじみのイギリス人歌手ふたりによるヘンデルのデュエット集。テーマはずばり「愛」。ほとんどが宗教作品中のものですが、開放的で甘口な作風のヘンデルらしく、まるでオペラのような愉悦感に満ちています。サンプソンとブレイスが魅力たっぷりに演じています。  (Ki)
BIS-1437
シュニトケ:ヴァイオリン作品集
クワジ・ウナ・ソナタ(ヴァイオリン&室内管弦楽版)*
モーツ=アルト・アラ・ハイドン(2つのヴァイオリン&管弦楽版)+
古風な様式による組曲(室内管弦楽版)#
合奏協奏曲第6番*
ウルフ・ヴァリーン(Vn)*
テロ・ラトヴァラ(Vn)+
メリ・エングルンド(Vn)#
ラルフ・ゴトーニ (P)(指)タピオラ・シンフォニエッタ
シュニトケ・ブームのキッカケを作ったBIS。ずっと新録音が途絶えていましたが、充実のアルバムが登場。シュニトケの作品中で、全く古典派風で聴きやすい「古風な様式による組曲」の室内管弦楽版をはじめ、美しいものばかり。フィンランドのピアノの名手ゴトーニが指揮を務めているのも注目です。 (Ki)
BIS-1438
フォリエーションズ
ジャン・バック:フォリエーションズ(「ラ・フォリア」による変奏曲)
アーノルド:金管五重奏曲Op.73
ボザ:金管五重奏のためのソナチネ
クリスチャン・リンドベルイ:コンドル峡谷
リンコラ:金管五重奏曲第2番
クリスチャン・リンドベルイ(Tb)、
ストックホルム・チェンバー・ブラス
現在世界屈指の金管五重奏団ストックホルム・チェンバー・ブラスの最新盤。Bachと綴ってバックと読む1937年生まれのアメリカの作曲家による「ラ・フォリア」の18の変奏曲が聴きもの。また元気のいいアーノルド、ユーモアと敏捷性あふれるボザ、リズミックで活気あるフィンランドのリンコラなどいずれも魅力たっぷり。さらに超巨匠リンドベルイの「コンドル峡谷」は天高く舞うコンドルのような気宇壮大な曲。作曲者自身も演奏に参加しています。 (Ki)
BIS-1439
デュリュフレ:前奏曲、レチタティフと変奏Op.3
タチヤナ・ニコラーエワ:フルート,ヴィオラとピアノの為の三重奏曲Op.18*
ヴァインベルク:フルート,ヴィオラとピアノの為の三重奏曲Op.127*
レイナルド・アーン:ロマネスカ(フルート、ヴィオラ、ピアノの為の)/
ある女神の為の踊り(フルートとピアノの為の)*
魔法使い(フルートとピアノの為の)*
画家の肖像(ピアノの為の)
シャロン・ベザリー(Fl)
今井信子(P)、ロナルド・ブラウティハム(P)
BIS-1440
ヴィラ=ロボス:ショーロ全集 Vol.1
ショーロ第1番 (1928)〜 Pf とOrch の為の、
第5番 (1926)〜 Pf 独奏の為の、
第7番 (1924)〜管楽とVn, Vc の為の
クリスティーナ・オルティス (P)、
ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO
ヴィラ=ロボスの「ブラジル風バッハ」シリーズで、お国物ならではの演奏が注目されたネシリングとサンパウロ響。次なるシリーズは 同じヴィラ=ロボスの「ショーロ」。ショーロとは19 世紀中頃にリオデジャネイロで生まれた大衆音楽。ヨーロッパの舞曲がアフリカの要 素で様変わりしたもので、非常に個性的。ブラジルの音楽家ならではの血の通った演奏が楽しめます。また、かつて人気のあったブラジル の美人ピアニスト、オルティスが健在ぶりを示してくれます。 (Ki)
BISSA-1441(2SACD)
グリーグ:劇付随音楽「ペール・ギュント」 スヴァイン・ストゥルラ・フングネス(語り:ペール)
カリ・シモンセン(語り:オーゼ)
アンドレア・ブレイン・ホヴィグ(語り:アニトラ)
ホーカン・ハゲゴード(Br)
マリタ・ソルベルグ(S) 他
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)ベルゲンPO
BIS-がついに「ペール・ギュント」全曲版をリリースしました。それもルードとベルゲン・フィルというお国もの。さらにSACDハイブリッド高音質録音なのだから言うことなし。組曲では珍妙な曲ばかりというイメージのこの作品、全曲聴いて初めて真価がわかります。ノルウェー語の台詞でさえ、とても音楽的に響きます。 (Ki)
BIS-1443
アルベニス:ピアノ曲集Vol.5
スペイン組曲/ピアノソナタ第4番
古風な組曲第2番
ソルチコ/パバーナ・カプリッチョ
ミゲル・バセルガ(P)
アルベニスは生涯に膨大な数のピアノ小品を残していて、その多くが人好きのするメロディに満ち、小粋でサロン的。BIS-レーベルに難曲「イベリア」全曲を録音したスペインの名手バセルガが魅力的に再現しています。 (Ki)
BIS-1444
ニールセン:初期室内楽曲集
ヴァイオリン・ソナタ ト長調、2つのヴァイオリンの為の二重奏曲第1番、
ロマンス ニ長調 、
弦楽四重奏曲第1番ニ短調、
弦楽四重奏曲第2番ヘ長調、
2つの弦楽四重奏断章、ロマンス Op.2
ゲオルギオス・デメルツィス(Vn)、
マリア・アステリアドウ (P)、新ヘレニックSQ
いずれも辞典にさえ載っていない作品ですが、カール・ニールセンが10代半ば、正式に作曲を学ぶ以前の習作集。ニールセンというと晦渋なイメージがありますが、いずれもナイーヴな感性と人好きするメロディにあふれています。北欧音楽ファン必聴の一枚。  (Ki)
BIS-1445
シベリウス:管弦楽作品集
交響詩「海の精」Op.73(現行版)/同(エール版)/
管弦楽組曲の断章(「海の精」の原曲;1914)/
カッサシオン Op.6(初版)/
ある情景の為の音楽(1904)/戴冠式行進曲(1896)/
ジャコブ・ド・ジュラン氏のモチーフによる
 ロマンティックな小品(1925)/
ポリライステン行進曲(1900)/
行列(1905)/春の歌(1895年版)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティO
BIS-1446
愛は私を歓迎してくれた〜歌、二重唱、器楽曲
ダウランド:あふれよわが涙/
 愛の神よ見つけたことがあるなら話して
 ラクリメ
 誰よりも私だけをあの世に送り返して
 もう一度帰っておいで優しい恋人よ
ジョーンズ:あなたの異常さにもかかわらず
 私は不平を言うふりをしているだけ/他
ジョンソン:ハットン夫人のアルメン/他
シアター・オヴ・アーリー・ミュージック
[ジェイムズ・ボーマン、ダニエル・テイラー(C.T)、フランシス・ケリー(Hp)、エリザベス・ケニー(Lute)、マーク・レヴィ(ガンバ)]
BCJのカンタータ・シリーズでもお馴染のカウンターテナー、ダニエル・テイラーが歌うイギリス黄金時代の音楽。ダウランドの「ラクリメ」の味わい深さは格別です。 (Ki)
BISSA-1447(1SACD)
海洋画
ドビュッシー:交響詩「海」、
周龍(ジュー・ロン):深い深い海、
フランク・ブリッジ
:組曲「海」、
グラズノフ
:幻想曲「海」
シャロン・ベザリー(アルト・フルート、ピッコロ)、
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
シンガポールはイギリス東インド会社が1819年に到来して以後、急速にアジアのハブ港として発展しました。海とは切っても切り離せない同国のオーケストラが、4つの国の作曲家たちの描いた海の音楽を再現。極彩色のサウンドを楽しめます。さらに、フルートの女神シャロン・ベザリーの独奏が聴けるのも嬉しい限りです。 (Ki)
BISSA-1448(1SACD)
ナサニエル・シルクレット(1889-1982):トロンボーン協奏曲
フレードリク・ホーグベリ:トロンボーン協奏曲第1番「キットボーンの帰郷」
クリスチャン・リンドベルイ:ヘリコン・ワスプ
クリスチャン・リンドベルイ(Tb)
ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO
トロンボーンの怪人クリスチャン・リンドベルイ久々の協奏曲録音。ナサニエル・シルクレット (1889-1982)はアメリカのブロードウェイで活躍した大物。映画「摩天楼」や「踊らん哉」の音楽監督も務め、また指揮者としてはガーシュウィンの「パリのアメリカ人」を作曲者がチェレスタ・パートで参加した古い録音がありました。シルクレットのトロンボーン協奏曲は1945年にストコフスキーの依頼で作曲され、トミー・ドーシーの独奏で演奏されたものの、その後スコアが行方不明となり、60年を経ての復活となりました。ジャズ風、ブロードウェイ風で、アメリカン・ドリームの世界が広がる、超カッコイイ作品です。 (Ki)
BISSA-1449(1SACD)
グバイドゥーリナ:希望と絶望の偽りの顔(フルート協奏曲;2005)*
七つの言葉(チェロ、バヤンと弦楽合奏の為の;1982)+
シャロン・ベザリー(Fl;*)
トーレイヴ・テデーン(Vc;+)
御喜美江(アコーディオン)
マリオ・ヴェンサーゴ(指)エーテボリSO
グバイドゥーリナがシャロン・ベザリーのために書き下ろした2005 年の新作協奏曲が聴きもの。タイトルはT.S. エリオットの詩「聖灰水曜日」の一節。通常、アルト、バスの3本のフルートを駆使して、超大編成のオーケストラと極彩色の絵巻物を繰り広げます。「7つの言葉」はアコーディオンの女王・御喜美江がソロを務めているのが豪華です。  (Ki)
BISSA-1451(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.28
第62番「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV.62
第139番「幸いなるかな、おのが御神に」BWV.139/
第26番「ああいかにはかなき、ああいかに空しき」BWV.26
第116番「汝平和の君、主イエス・キリスト」BWV.116
野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(C.T)
櫻田亮(T)、ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
今回のVol.28からジャケット・デザインも新たにSACD ハイブリッド盤で出ることになります。このアルバムには有名曲「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」が入っているのも魅力。一枚でこれだけ聴ける超お得盤。 (Ki)
BISSA-1452(1SACD)
クロマータ・アンコール
カールソン:タンゴ/ジプシー・サーカス風に
ジョージ・ハミルトン・グリーン:半音階的フォックストロット
ジャスパー:ハミング・バード
アルント:ノラ/シルヴマルク:ヴィタベリの歌
ペッテション=ベリエル:ベリエブィヴァルス
ログイン:無題/エングストレム:リスポルスカ
アルヴェーン:眠りの森/ホルダル:町の祭り
ジョンソン:ディルのピクルス
クロマータ打楽器合奏団
ジヤ・アイテキン(トルコの民俗管楽器)
ホーカン・ハーゲゴール(Br)
スウェーデンが誇る名人打楽器集団クロマータ久々の新譜です。アンコール的な小品を集めていますが、効果満点。BISならではの超優秀録音がSACD ハイブリッドでさらにパワーアップ。要注意!音響が襲い掛かります。 (Ki)
BIS-1453
たかの舞俐:作品集2
リガリアンT(2003)〜ソプラノサックス、テナーサックスとピアノ
リガリアンU(2003)〜オーボエ、十七絃、ヴァイオリン
リガリアンV(2007)〜ヴァイオリンとハープ
リガリアンW(2007/8)〜ソプラノサックス、テナーサックスとピアノ
ジャンゲビリティー(2005/6)〜ピアノ
フルムーン(2008/9)〜ヴァイオリンとエレクトロニクス*
フルート協奏曲「ジェルジ・リゲティの思い出」(2004/6)#
ネイサン・ナブ(S-sax)、
杉原真人(T-sax)、
ウィンストン・チョイ(P)、
安田紀生子(Vn)、南原和子(Hp)、
池田昭子(Ob)、丸田美紀(十七絃)、
木村まり(Vn)、シャロン・ベザリー(Fl)
アンネ・マンソン(指)スウェーデンCO

録音:2010年2月彩の国さいたま芸術劇場、2009年10月ハーヴェストワークス・デジタルメディアアーツ・センター(ニューヨーク)*、2007年5月エレブロ・コンサート・ホール(スウェーデン)#
リゲティの愛弟子にして、BISのバール社長が惚れこむ作曲家たかの舞俐。強烈な印象を残した作品集(BIS.1238)の第2弾が登場。収録曲中、シャロン・ベザリーが独奏を務める協奏曲だけはBIS.1649で出ていたものですが、大半は昨年彩の国さいたま芸術劇場にてセッション録音されました。彼女の作風はワールドミュージックやポップスの要素も採り入れたオシャレなもので、いわゆるゲンダイオンガクではありません。師のリゲティから「女性ホルモンの塊」と称された不思議な色気もたっぷりで、美術、ファッション、映像等、総合芸術にピッタリな世界が広がります。演奏陣も豪華。 (Ki)
BIS-1454
レスピーギ:日没*
弦楽四重奏曲 ニ短調/ドリア調四重奏曲
ステラ・ドウフェクシス(Ms;*)
ニュー・ヘレニックSQ
レスピーギといえばローマ三部作のようなド派手音楽で人気がありますが、自身ヴァイオリンの名手だっただけに室内楽には、より真摯な情感があります。1991年創立のギリシャのニュー・ヘレニックSQがレスピーギの古代的な美しさを味わせてくれます。 (Ki)
BIS-1455
17世紀イギリスのトリオソナタ集
ギボンズ:3声のファンタジー(3曲)
コプラリオ:ファンタジア組曲
ウィリアム・ロウズ:セット第1番
ジェンキンス:ファンシーとエア/3声のファンタジア
マシュー・ロック:組曲 二短調
クリストファー・シンプソン:組曲 ニ長調
ジョン・ブロウ:ソナタ イ長調/グラウンド ト短調
パーセル:ソナタ第20番 ニ長調
ロンドン・バロック
BIS-1456
アレクサンドル・ロクシーン(1920-1987):交響曲第5番「シェイクスピアのソネット」
同第9番(レオニード・マルティノフの詩による)
同第11番(ルイス・デ・カモンイスの詩による)
ジェフリー・ブラック(Br)
ヴァンダ・タベリィ(S)
ミハウ・シフェルチェフスキ(指)グラーツ大O
レクリエーション
旧ソ連の作曲家のうちでも、特に不遇だったアレクサンドル・ロクシーン(1920-1987)。ショスタコーヴィチ、バルシャイ、ザンデルリンクらに天才と激賞されながらも、体制に反抗的だったため迫害され、これまでほとんど作品を聴くことができませんでした。このアルバムに収められた交響曲はいずれも独唱を含んでいますが、体制をオブラードに包んで非難したマルティノフの詩による第9番は当局のブラックリストに載せられました問題作。ロシア音楽ファンは見逃せない重要作品です。 (Ki)  
BIS-1457
グリーグ:歌曲集Vol.5
4つのデンマーク語のロマンス Op.10
「ペール・ギュント」からの3つの歌 Op.23
山とフィヨルドからの思い出 Op.44
ドラックマンの6つの詩 Op.49/シンプルな歌 EG.147
モニカ・グロープ(Ms)
ロジャー・ヴィニョールズ(P)
フィンランドのベテラン、グロープによるグリーグの第5集。「ペール・ギュントからの3つの歌」には、グリーグ自身がピアノ伴奏にした「ソルヴェイグの歌」が入っているのが嬉しい。滋味溢れる名唱です。 (Ki)
BISSA-1458(1SACD)
チャイコフスキー:交響曲全集Vol.5
交響曲第4番、弦楽セレナード、
サマーリン追悼の悲歌
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO
父ヤルヴィのチャイコフスキー・シリーズ第5弾は交響曲第4番と弦楽セレナードという魅惑のカップリング。交響曲第4番は2006年7月に京都市交響楽団を振った兇暴な演奏が話題となったので、非常に期待が持てます。ヤルヴィの音楽性に向いていると思える弦楽セレナードも楽しみな限りです。  (Ki)
BISSA-1459(1SACD)
ベザリーのフルート大百科Vol.3
ブレット・ディーン:デモンズ
ドホナーニ:パッサカリア
カルル=アクセル・ドミニク:ソングラインズ
シャミナード:ロマンティックな小品
カスパル・ディートヘルム:黄道十二宮
ジャン・ドンジョン:風の歌
ドヴィエンヌ:ソナタ第4番 ト長調
ドビュッシー:シランクス
シャロン・ベザリー(Fl)
BISSA-1460(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」
第14番「月光」/第23番「熱情」
フレディ・ケンプ(P)
BISSA-1461(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.29
第2番「ああ神よ、天よりみそなわし」BWV.2
第3番「ああ神よ、いかに多き胸の悩み」BWV.3
第38番「深き悩みの淵よりわれ汝に呼ばわる」BWV.38
第135番「ああ主よ、哀れなる罪びとわれを」BWV.135
ドロシー・ミールズ(S)、パスカル・ベルタン(A)
ゲルト・テュルク(T)、ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
コンチェルト・パラティーノ
第29巻に収められた4作には、すべてコルネット(ツィンク)とトロンボーンが登場するのが特徴。この録音ではブルース・ディッキー率いるフランスの名人集団コンチェルト・パラティーノが担当しているのが嬉しいかぎり。舌を巻く巧さです。いつものBCJの響きと一味異なる荘重さが新鮮です。 (Ki)
BIS-1462
レーラ・アウエルバッハ:24の前奏曲 Op.41(1999)/10の夢 Op.45(1999)
コラール,フーガと後奏曲 Op.31(1994/2003)
レーラ・アウエルバッハ(P)
天才レーラ・アウエルバッハの自作自演集。彼女のピアノの巧さはアルバム「トルストイのワルツ」でも実証済みですが、ここでも変幻自在なピアニズムを披露しています。ショスタコーヴィチやシュニトケを思わせる旧ソ連的作風で、メロディにも事欠きません。「10の夢」はBIS-社長ロベルト・フォン・バールに献呈されています。 (Ki) 
BISSA-1463(1SACD)
ニールセン:クラリネット協奏曲、
カレヴィ・アホ
:クラリネット協奏曲
マルティン・フレスト(Cl))、
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
ニールセンの作品中でも晦渋なものとして知られるクラリネット協奏曲にスウェーデンの名手フレストが挑戦。さらにカレヴィ・アホの協奏曲とあわせて、北欧の2大充実協奏曲が楽しめます。 (Ki)
BIS-1464
スカルコッタス:16の歌曲(1941)*
15の小変奏曲(1927)/ソナチネ(1927)
エコー(1946)/子守歌(1941)
アンゲリカ・カタリウ(Ms;*)
二コラオス・サマルタノス(P)
BIS-1465
17世紀フランスのトリオ・ソナタ集
リュリ:王を眠らせる為のトリオ
ジョフロワ:クラヴサンとヴィオルの為のディアローグ
ルイ・クープラン:サンフォニー/ディアローグ
フランソワ・クープラン:トリオ・ソナタ「壮大なもの」
ガスパール・ル・ルー:組曲第2番 ニ長調
クレランボー:ソナタ ト長調
マレ:組曲 ト短調
ルベル:リュリ氏のトンボー
ロンドン・バロック
いずれも典雅の極み。ルイ14 世を寝かせるために書かれた作品が特に聴きもの。  (Ki)
BIS-1466
シベリウス:弦楽四重奏作品集
アダージョ ニ短調 SJ12 (1890)、
弦楽四重奏曲変ロ長調 Op.4 (1890)、
弦楽四重奏曲ニ短調 Op.56「親愛の声」〜予備用エンディング世界初録音付、
アンダンテ・フェスティヴォ JS34a (1922)
テンペラSQ
シベリウスが作った弦楽四重奏曲をすべて集めるシリーズの第3弾。今回は名作「親愛の声」が収録されていますが、未知の別エン ディングも併録されている点でシベリウス・ファンは見逃せません。4人のうら若きフィンランド美人によるテンペラSQがフレッシュ な演奏を繰り広げています。ことに「アンダンテ・フェスティヴォ」は感動的な美しさです。 (Ki)
BIS-1467
シェーンベルク:浄夜 Op.4(シュトイアマン編曲によるピアノ三重奏版)
ペトラルカのソネット第217番(グライスル編曲によるピアノ三重奏版)
ウェーベルン:チェロとピアノの為の2つの小品(1899)
チェロ・ソナタ(1914)
チェロとピアノの為の3つの小品 Op.11
ピアノ・ソナタ楽章(ロンド)(1906)/
ピアノの為の楽章(1906)/ピアノの為の変奏曲 Op.27
ピアノ小品(1925)/子供の為の小品(1925)
ヴァイオリンとピアノの為の4つの小品 Op.7
ローランド・ペンティネン(P)
ウルフ・ヴァリーン(Vn)
トーレイヴ・テデーン(Vc)
シェーンベルクの作品を室内楽用に編曲したものと、ウェーベルンの主要な作品を集めた好アルバム。北欧出身の名手3人が全く隙のない演奏を繰り広げています。 (Ki)
BISSA-1468(1SACD)
チャイコフスキー:交響曲第3番「ポーランド」、歌劇「地方長官」〜間奏曲/侍女の踊り、
「偽ドミートリーとワシリー・シュイスキー」〜序奏/マズルカ、N・ルビンシテインの命名日のためのセレナード
「エフゲニー・オネーギン」〜序奏/ワルツ/ポロネーズ
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO
ヤルヴィによるチャイコフスキー交響曲シリーズの完結篇。彼の交響曲中もっともバレエ音楽的で華やかな第3番をメインに、やはりゴージャスな「オネーギン」のワルツとポロネーズも収められているのが魅力。さらにヤルヴィならではなのが滅多に聴く機会のない作品を採り上げているところ。ボリス・ゴドゥノフの一場面である付随音楽「偽ドミートリーとワシリー・シュイスキー」、破棄された初期のオペラ「地方長官」など、聴けばいずれも明瞭なチャイコフスキー節に、ファン狂喜の一枚です。 (Ki)
BIS-1469
バッハ:イタリア協奏曲 BWV.971
フランス風序曲 BWV.831
ソナタ ニ短調 BWV.964(無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番より)
鈴木雅明(Cemb)
鈴木雅明のバッハ・チェンバロ曲シリーズ第5弾はお待ちかねの「イタリア協奏曲」。鈴木氏のチェンバロ演奏は極めて過激にして大胆、これまでの作品観を全く覆してしまいます。 (Ki)
BIS-1470
サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番*
ワルツ形式による練習曲によるカプリス(イザイ編)*
アンダルシア奇想曲 Op.122
「ノアの洪水」序曲 Op.45
ウェディング・ケーキ Op.76
アレグロ・アパッショナート Op.70
ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)*
ヘイニ・カルッカイネン(P)#
キース・バケルス、
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
BISSA-1471(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.30
第51番「すべての国よ、神を誉め讃えよ」BWV.51
アリア「神と共にすべての事に当り」BWV.1127*
結婚カンタータ BWV.210〜歌たちよ
キャロリン・サンプソン(S)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
ワイマールで発見されて話題となった大バッハ未知のアリア。ガーディナーにより一部が世界初録音されましたが、今回BCJ が全12節すべてを録音。キャロリン・サンプソンの美声を堪能できます。ボーナス・トラックは「結婚カンタータ」(BIS-1411)からのアリアですが、通常層のみに入っています。ご注意下さい。 (Ki)
BISSA-1472(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.3
第4番 変ホ長調 Op.7/第5番 ハ短調 Op.10-1
第6番 ヘ長調 Op.10-2/第7番 ニ長調 Op.10-3
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
フォルテピアノならではの滋味と、ブラウティハムならではの颯爽とした音楽が絶妙にブレンドされています。 (Ki)
BISSA-1473(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.4
ピアノソナタ第12番、第13番、
第14番「月光」、第15番
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
欧米で絶賛されているブラウティハムのベートーヴェン第4弾。今回は「月光」を含む幻想曲風の2曲が含まれているのに注目。フォルテピアノによる清新な解釈は新たな発見も多く、目からウロコが落ちる連続です。 (Ki)
BISSA-1474(1SACD)
ストラヴィンスキー:春の祭典*
ペトルーシュカ(1911年版)
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO

録音:2008年8月*、2009年6月/グリーグ・ホール(ベルゲン)
好評のリットン&ベルゲン・フィル・シリーズ最新盤はストラヴィンスキー。「ペトルーシュカ」は4管編成の1911年版。「春の祭典」ともども極彩色のオーケストレーションがBISならではの超優秀録音で再現。SACDハイブリッド効果全開の凄さです。 (Ki)
BISSA-1475(1SACD)
蜂の巣からの蜜〜ダウランド:リュート歌曲集
あふれよ、わが涙/悲しみよ、とどまれ
彼女は私の過ちを許してくれるだろうか
彼の金髪も時が銀髪に
私は見た、あの人が泣くのを
早まって死んではならない
悲しめ、昼は闇に去った
時の長男すなわち老い/おお優しい森
さようならあまりに美しく貞節な人
時は静止して/愛の神の目を閉じた
ダフネはあまり純潔ではなかった
誰よりも私だけをあの世に
アポロが初めてダフネを
愛の神よ見つけたことがあるなら
愚かな蜜蜂が
エマ・カークビー(S)
アントニー・ルーリー(Lute)
婦唱夫随のカークビーとルーリーが、彼らに最もふさわしい曲を集めたアルバムを最新録音。円熟のカークビーがさりげなくも魔術のような巧さ。その優しさ、透明さは涙がでるほどの美しさです。 (Ki) 
BIS-1476
シベリウス:弦楽四重奏曲集(1888-1889)
モデラートとアレグロ・アパッショナート 嬰ハ短調 JS.131
アレグロ ホ短調 JS.28/アレグレット イ短調 JS.17
ピウ・レント ヘ長調 JS.149/アダージョ ヘ短調 JS.14
アレグレット 変ロ長調
マルティン・ヴェゲリウスの為のフーガ JS.85
弦楽四重奏曲 イ短調 JS.183
テンペラSQ
ヘルシンキ音楽院で修行中のシベリウスが試作した弦楽四重奏曲集。もちろん世界初録音で、シベリウスの全作品を断片まで録音しようというBIS-ならではの企画です。中には美しいメロディもあり、ファン必携のアルバムです。 (Ki)
BIS-1477
R=コルサコフ:交響曲第1番(第2稿)
交響曲第3番 ハ長調 Op.32(第2稿)
セルビア主題による幻想曲 Op.6(第2稿)
キース・バケルス(指)マレーシアPO
BIS-1478(5CD)
アルヴェーン:交響曲&管弦楽曲集成
交響曲第1番 ヘ短調 Op.7/
交響曲第2番 ニ長調 Op.11
交響曲第3番 ホ長調 Op.23
交響曲第4番 ハ短調 Op.39「海辺の岩礁にて」
交響曲第5番 イ短調 Op.54
スウェーデンの狂詩曲第1番「夏至の徹夜祭」
スウェーデンの狂詩曲第2番「ウプサラ狂詩曲」
スウェーデンの狂詩曲第3番「ダーラナ狂詩曲」
宗教的アンダンテ Op.31/「放蕩息子」組曲
岩礁の伝説 Op.20/「山の王」組曲 Op.37
「グスタフ2世アドルフ」〜エレジー
ネーメ・ヤルヴィ(指)ロイヤル・ストックホルムPO
BISSA-1481(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.31
第91番「讃美を受けたまえ、汝イエス・キリストよ」BWV.91
第101番「われらより取り去りたまえ主よ」BWV.101
第121番「キリストをわれらさやけく頌め讃うべし」BWV.121
第133番「われ汝にありて喜び」BWV.133
野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(A)
ゲルト・テュルク(T)、ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
コンチェルト・パラティーノ
バッハはライプツィヒ時代、15曲のカンタータにコルネットとトロンボーンのアンサンブルを用いました。コルネットは人声のようにしなやかで、トランペットの輝かしさとヴァイオリンの細やかさを併せ持つ理想的な楽器として、16−7 世紀に盛んに用いられました。バッハの時代には既にその最盛期は過ぎていましたが、トロンボーンとのアンサンブルは依然活躍し、重要な楽器でした。このアンサンブルを用いられたバッハのカンタータ冒頭合唱は古風な厳格対位法によります。その結果、続くアリアやレチタティーヴォとの対比はより強くなり、全体としてより劇的な表現を得られています。現代にコルネットを復活させたブルース・ディッキー率いるコンチェルト・パラティーノが、カンタータの中でも特別に荘厳な響きのこれら作品に華を添えています。 (Ki)
BISSA-1482(1SACD)
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番/2番
シュニトケ:ピアノ三重奏曲
ケンプ・トリオ【フレディ・ケンプ(P)、ピエール・バンセー(Vn)、アレクサンドル・シャウシヤン(Vc)】
。人気ピアニスト、フレディ・ケンプ率いるピアノトリオによる最新盤はショスタコーヴィチの2篇とシュニトケ。ショスタコーヴィチの第1番は彼最初の室内楽作品で、生前は未発表だったもの。初期ショスタコーヴィチならではの尖った音楽が楽しめます。シュニトケの作品は1985年、アルバン・ベルク生誕百年を記念して書かれた弦楽三重奏を7年後にピアノ三重奏へ編み直したもの。若くて切れ味の良い三人組が、屈折した世界を見事に演じています。 (Ki)
BISSA-1483(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第8番 ハ短調 Op.65 マーク・ウィグレスワース(指)オランダ放送PO
好評のウィグレスワースのショスタコーヴィチ交響曲シリーズの第4弾は、大作の第8番。ムラヴィンスキーに捧げられ、彼により初演されたこの作品は、どうしてもムラヴィンスキー&レニングラード・フィルの圧倒的名演が決定盤となってしまいますが、このウィグレスワース盤も感動的です。ショスタコーヴィチの書いた最も恐ろしい世界がSACDサラウンドで広がります。 (Ki)
BISSA-1484(1SACD)
スカルコッタス(1904-1949):ピアノ協奏曲第2番
主題と変奏/4つの映像
ジェフリー・ダグラス・マッジ(P)
ニコス・フリストドルー(指)BBC響
SACDハイブリッド、5.0サラウンド録音。ギリシャの作曲家スカルコッタス (1904-1949)のピアノ協奏曲第2番は十二音技法によりながらも熱っぽく英雄的な大作。ピアノ・パートは難物で、それを恐怖のピアニスト、マッジが務めています。 (Ki)
BIS-1485
シベリウス:管弦楽作品集
イン・メモリアム(葬送行進曲)
 Op.59(1909年版/1910年版;2種)
チェロと管弦楽の為の「2つの荘重な旋律」Op.77*
弦楽の為のプレスト (1894)
トゥオネラのレミンカイネン Op.22-2(1896年版、コリン・デイヴィス版に基づく 2004年の復元)
ヴァイオリンと管弦楽の為の「ユモレスク」 Op.87-1(初版)
3つの小品 Op.96
マルコ・イーロネン(Vc)
ヤーッコ・クーシスト(Vn)*
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BISならではのこだわりを見せるシベリウスのオーケストラ曲集。「イン・メモリアム」は初版と現行版の2種が、「2つの荘重な旋律」はヴァイオリン曲だったものをシベリウス自身がチェロ用に書き直した版、「トゥオネラのレミンカイネン」は初版を復元したもの、さらにヴァイオリンと管弦楽のための「ユモレスク」の第1曲も初版による演奏と、興味深いものばかりです。ヴァンスカの説得力あふれる演奏も光ります。 (Ki) 
BISSA-14861SACD)
ハンス=オラ・エリクソン(1958-):四獣奏のアーメン(1999/2000)
亡き友追悼のメロディ XIII(1985)
王侯のカンツォン(2002)
歌劇「雅歌」(2004)〜[観音開き/ヴォカリーズ]
ハンス=オラ・エリクソン(Org)
スサンネ・リデーン(S)
トミー・ビョーク(打楽器)
アンデシュ・ハンヌス(エレクトロニクス)
現代作品の演奏で定評のあるオルガン奏者ハンス=オラ・エリクソン(1958-)。彼は作曲家でもあり、オルガンの新しい機能と可能性を追求した作品を産み出しています。このアルバムでは電子楽器と競演、まるでシンセサイザーのような宇宙的・未来的なサウンドを作り出しています。SACDハイブリッドによるオーディオ的効果も満点です。  (Ki)
BIS-1487
C・P・E・バッハ:鍵盤協奏曲集Vol.14
協奏曲 イ短調 H.430(W.26)
ソナチネ ハ長調 H.460(W.101)
協奏曲 変ホ長調 H.467(W.40)
ミクローシュ・シュパーニ
(タンジェント・ピアノ)(指)&
ペトリ・タピオ・マットソン(指)Opus X
好評のシリーズ第14弾。これまではハンガリーの古楽団体コンチェルト・アルモニコとの共演でしたが、今回からフィンランドの新鋭Opus Xに変わりました。驚くほど新鮮な演奏。
BIS-1488(6CD)
テレマン:リコーダー音楽大集成
12の幻想曲TWV40:2-13
通奏低音なしの6つのソナタTWV40:101-106
二重奏曲(ソナタTWV40:107
二重奏による6つのソナTWV40:118-123
二重奏曲第2巻TWV124-129
通奏低音付8つのソナタ
通奏低音付2つのソナチネ
リコーダー,ファゴットのための協奏曲TWV52:F1
2つのリコーダーのための協奏曲TWV52:B1
リコーダーとヴィオラ・ダ・ガンバのための協奏曲TWV52:al
2つのリコーダーのための協奏曲TWV52:a2
リコーダーとフルートのための協奏曲TWV52:e1
リコーダーと弦楽のための組曲イ短調TWV55:a2
リコーダー協奏曲ハ長調TWV51:C1
リコーダー協奏曲ヘ長調TWV51:F1
クラース・ペーション、ダン・ラウリン(Rec)、
マイケル・マックロー(バロック・ファゴット)、
ペネロペ・エヴィソン(トラヴェルソ)、
ドロットニングホルム・バロック・アンサンブル、
ミーメ・ヤマヒロ・ブリンクマン(Vc)、
オラフ・ラーション(Gamba)、
鎌田真由美(Cemb)

録音:1982年‐2008年/スウェーデン
生前は大バッハやヘンデル以上に人気があったというテレマン。たしかに人好きするメロディと親しみやすさは独特の魅力と申せましょう。そのテレマンが生涯力を注いだリコーダーのための作品を集大成しました。テレマンはリコーダーの機能と魅力を熟知しており、いずれも名人芸と心地よい響きに満ちたものばかり。演奏はペーションとラウリンというスウェーデンの名手。このレベルで聴くことができるのは奇跡で、さらに超お買い得価格もあいまり、各家庭に1セットは備えたいアルバムとなっています。 (Ki)
BISSA-1491(1SACD)
グリーグ:弦楽の為の作品集
組曲「ホルベアの時代より」Op.40
2つの悲しい旋律 Op.34
2つのメロディ Op.53
2つのノルウェーの旋律 Op.63
2つの叙情小曲 Op.68
ウーレ・クリチスチャン・ルード(指)ベルゲンPO
透明な高音、微妙な色合いの変化する中低域などグリーグの作品ほど弦楽オーケストラに合った音楽はちょっと考えられません。涙が出るほど美しい「過ぎし春」、叙情小曲集の「山の夕べ」をグリーグ自身がオーボエ、ホルンと弦楽オーケストラ用に編曲した絶品まで、すべて治められたいます。かすかなトレモロの効果や厚い響きはSACD ならではです。 (Ki)
BIS-1492
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.18
ソナタ変ロ長調Wq65/44(H211)、
ロマンスと変奏ト長調Wq118/6(H226)、
幻想曲ト短調Wq117/13(H225)、
メヌエットハ長調Wq116/5(H216)、
ポロネーズ風にWq116/8(H219)、
ソナタイ長調Wq65/43(H192)、
メヌエットヘ長調Wq116/7(H218)、
ソナタホ長調Wq65/46(H213)
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェント・ピアノ)
静かな人気を保っている同シリーズの第18巻。今回は1766年の作品で、メヌエットやポロネーズなどの舞曲が目を引きます。疾風怒濤時代の音楽をたっぷり味わえます。 (Ki)
BIS-1493
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vo.19
「私は眠り、夢を見た」による変奏曲Wq118/1
ソナタ変ホ長調Wq65/42
ポロネーズト短調Wq116/22
アレグロハ長調Wq116/21
アリエッタによる変奏曲イ長調Wq118/2
シンフォニアヘ長調Wq112/5
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェント・ピアノ)
第19弾は学習者用の教材的作品や交響曲のピアノ用自編、さらには音楽時計用に作曲したアレグロなど多彩。シュパーニのタンジェント・ピアノがオーケストラ的色彩を放っています。 (Ki)
BIS-1494
ルードヴィグ・ニルセン(1906-):オルガン作品集
古いオスロのメロディによる幻想曲 Op.4
コラール・カプリス Op.50
ノルウェー民謡による変奏曲 Op.2
独唱とオルガンの為の聖歌集/他
ビョルン・コーレ・ムー(Org)
モナ・ユールスルード(S)
ノルウェーの作曲家ルードヴィーグ・ニルセン (1906-)は40年以上も教会オルガニストを務めた人。1日に25時間もオルガンの練習をしたと言われています。彼の作品の中心は宗教音楽で、オルガン曲も数多くあります。北欧色と荘厳さがないまぜになった独特の味わいがあります。 (Ki)
BIS-1495
ラモー&カンプラ:カンタータ集
ラモー:見捨てられた恋人たち、
 アキロンとオランティ、テティス、酒の歌、
カンプラ
:女たち
ピーター・ハーヴェイ(Br)、
フィリッパ・ハイド(S)、ロンドン・バロック
ラモー初期の珍しいカンタータを集めた好企画。器楽は最実力派のロンドン・バロック担当なのも頼もしい限りながら、独唱に古楽界注目のバリトン、ピーター・ハーヴェイがBIS-初登場している点も嬉しさ満点。 (Ki)
BIS-1496(5CD)
北欧五天王
スヴェンセン:交響曲第1番 ニ長調
 交響曲第2番 変ロ長調
 2つのスウェーデンの調べ
 ステンハンマル:セレナード
 ピアノ協奏曲第2番/間奏曲
ニールセン:交響曲第4番「不滅」
 交響曲第6番
シベリウス:交響曲第2番 ニ長調
 カレリア組曲/ポヒヨラの娘
トゥビン:交響曲第9番/ 交響曲第10番
 トッカータ/エストニア舞踊組曲
クリスティーナ・オルティース(P)
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテポリSO
BIS-1499
ノルディック・スペル
カレヴィ・アホ:フルート協奏曲(2002)*
ヘイクル・トウマソン:フルート協奏曲第2番(2002)+
クリスチャン・リンドベルイ:モントゥアレグレッタの世界(2001/2002)#
シャロン・ベザリー(Fl)
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO*
ベルンハルドゥル・ウィルキンソン(指)アイスランドSO+
クリスチャン・リンドベルイ(指)スウェーデンCO#
腕の点では世界屈指のテクニシャンなうえ、美貌にも恵まれたフルート奏者シャロン・ベザリー。彼女のためにフルート協奏曲を作曲して捧げたいと思うのは、男性作曲家なら当然のこと。ここではフィンランドのアホ、アイスランドのトウマソン、スウェーデンのリンドベルイ(もちろんあのトロンボーンの超人です!)という北欧の大物がシャロンに捧げた新作をあつめています。シャロンの超人的なテクニックに唖然とさせられます。 (Ki)

BISSA-1500(1SACD)
バッハ:マタイ受難曲(抜粋) ゲルト・テュルク(T:福音史家)
ペーター・コーイ(Bs:イエス)
ナンシー・アージェンタ(S)
ロビン・ブレイズ(A)
櫻田亮(T)、浦野智行(Bs)
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BISSA-1501(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.32
第111番「わが神の御心のままに常に成らせたまえ」BWV.111
第123番「いと尊きインマヌエル」BWV.123
第124番「わがイエスをばわれらは放さず」BWV.124
第125番「平安と歓喜もて」BWV.125
野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(A)
アンドレアス・ヴェラー(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指) バッハ・コレギウム・ジャパン
珠玉のライプツィヒ・カンタータ四作品を取り上げ、バッハ音楽の真髄とも言うべき「愉悦」と「祈り」の魅力をたっぷりとお聴きいただきます。名人芸的フルートが活躍し、シュヴァイツァーも「神秘家バッハの最も素晴らしい作品のひとつ」と評した第123 番、華やかな二重唱が魅力の第111 番、124 番。ひときわメランコリックな美しさに満ちた名作の第125 番など、心揺さぶる響きの連続。輝かしく透明なバッハの魅力をお楽しみ下さい。 (Ki)
BIS-1502
ロシア文豪・画家による音楽
トルストイ:ワルツ ヘ長調
パステルナーク:ピアノ・ソナタ/2つの前奏曲
グリボエードフ:2つのワルツ
オドエフスキー:カノン/センチメンタルなワルツ
 子守歌/ワルツ
ポレーノフ:別れの歌/海へ*/わが心は暗く*
フェドートフ:いとしい女*/カッコウ*
ディアギレフ:憶えているかい、マリア*
バランシン:ヴァルス・レント
レーラ・アウエルバッハ(P)
浦野智行(Br)*
たまゆらレーベルの「トルストイのワルツ」を聴いたBISのバール社長ががライセンスを希望し、世界発売に至りました。となりました。作家、画家、バレエ界で第一級の成功を収めたロシアの偉人たちが、何と作曲を試みていました。「戦争と平和」のトルストイ、「ドクトル・ジバゴ」のパステルナークなど、いずれも素人の余技とは言えない見事な作品を仕上げています。ことにトルストイ唯一音楽作品「ワルツ」は驚くほどの美しさ。これらの演奏に、作曲家・ピアニストでありながらノーベル文学賞にもノミネートされた作家でもあるレーラ・アウエルバッハはまさにうってつけ! (Ki)
BIS-1503
リゲティ:作品集
(1)インヴェンション (1948)
(2)6つのバガテル (1953)
(3)ヴォルーミナ (1961-6)
(4)ルクス・エテルナ (1966)
(5)10の小品 (1968)
(6)無伴奏ヴィオラソナタ (1991/4)
(7)3つの練習曲 (1985/2001)
(1)フレドリク・ウレーン(P)
(2)ベルリン・フィル木管五重奏団
(3)ハンス=オラ・エリクソン(Org)
(4)ヴァルター・ヌシュバウム(指)スコラ・ハイデルベルク
(5)ベルリン・フィル木管五重奏団
(6)今井信子(Va)
(7)フレドリク・ウレーン(P)
現代作曲家の中で破格の人気を誇るリゲティ。難解な作風ながら、ロックやフュージョンのようなノリの良さと高尚でない猟奇性が現代人の感覚にフィッ トしていると申せましょう。ここでは彼25歳、ブダペスト時代の処女作「インヴェンション」から最後の作品となった2001年の「3つの練習曲」まで、 彼の芸術を1枚のアルバムで俯瞰する好企画。彼の名を一般的にしたのは、キューブリックの「2001年宇宙の旅」に無伴奏合唱曲「ルクス・エテルナ」 が使われたため。誰もが聴きたいこの名曲も、もちろんぬかりなく収録。創作が2001年に終ったこととあわせ、タイトルも映画にあやかり「2001年リ ゲティの旅」としています。全7作品いずれも既存アルバムからのコンピレーションですが、演奏者の豪華さが目をひきます。管楽五重奏作品はベルリン・ フィル木管五重奏団、ヴィオラは今井信子、ピアノは化け物的超絶技巧の持ち主ウレーンと、演奏の難しさで名高いリゲティ作品に不足はありません。 (Ki)
BIS-1504
アッテルベリ:チェロ協奏曲 Op.21、
ブラームス
(アッテルベリ編):弦楽六重奏曲第2番ト長調 Op.36(弦楽オーケストラ版)
トルルス・モルク(Vc)、
クリスチャン・ヤルヴィ(指)ノールランド歌劇場SO
スウェーデン後期ロマン派の作曲家クット・アッテルベリ (1887-1974)の珍しい2篇。チェロ協奏曲は技巧的な作品ですが、1923年に行なわれた初演ではアッテルベリ自身が独奏を務めたといういわくつきのもの。さらに、ブラームスの弦楽六重奏曲第2番をアッテルベリが弦楽オーケストラ用に編曲したという超珍品が驚き。マーラーの精神で行なった編曲、といった趣で、フルオーケストラばりの重量感に大満足です。 (Ki)
BISSA-1505(1SACD)
音楽と甘美な詩〜1600年頃の歌とリュート独奏曲
ジョンソン:アルメン、五尋の深みに、パヴァン、
モーリー
:ティルシスとミルラ、悲しみよ来たれ、
ダウランド:訴えるべきか慈悲を請うべきか、行け透き通った涙よ言葉で心を動かしてみようか、
カプスベルガー:トッカータ、
ディンディア:あの真っ赤な薔薇、私の涙の海から、
ヒューウェット:ファンタジーア、
シンメルプフェニック
:懐かしい昔、
シュッツ:神よわれを助けに急ぎたまえ、
ゲドロン
:人間よ、嘆くのはやめなさい、
ボエセ
:フィリスは呑気者、
ムリニエ
:穏やかな暗い夜
エマ・カークビー(S)、
ヤコブ・リンドベルイ (Lute)
来る2月に来日ツアーが予定されているカークビーとリンドベルイ。公演曲と非常に重なるアルバムが登場します。プログラムも魅力的ながら、注目なのはリンドベルイの用いているリュート。16 世紀前半の作らしく、保存の難しいこの楽器としては、使用可能な最古のものとされます。ルターの宗教改革期の音を聴くことができます。  (Ki)
BIS-1507
「9日目」
〜フォルカー・シュレンドルフ監督作品の音楽

シュニトケ:コンチェルト・グロッソ第1番*
 チェロ協奏曲第1番#
トルレーヴ・テデーン(Vc)*
レフ・マルキス(指)*
新アムステルダム・シンフォニエッタ*
レイフ・セーゲルスタム(指)デンマーク国立SO#
BIS-1508
D.スカルラッティ:ソナタ集
変ロ長調 K.545/ヘ短調 K.466
ヘ短調 K.365/ニ長調 K.435
ロ短調 K.87/ハ長調 K.487
嬰ヘ短調 K.448/ニ長調 K.492
ト短調 K.30/ト長調 K.455
ホ長調 K.20/イ長調 K.429
ト短調 K.426/ト長調 K.427
ロ短調 K.197/ロ短調 K.27
イ長調 K.24
エフゲニー・スドビン(P)
BISSA-1509(1SACD)
ジ・ガンリュ:中華狂詩曲 (1992)、
ピアノと管弦楽のための「Wu」 (1986)、
音音階による6つの曲
マーガレット・レン・タン(P)、
ホセ・セレブリエール(指)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
1954年上海生まれ、83年以来アメリカ在住の作曲家ジ・ガンリュは、中国の伝統音楽を西洋的な手法で処理した個性的音楽で注目されています。レン・タンはトイ・ピアノ(おもちゃピアノ)の名手!ケージなどが彼女のために作品を提供しているほどです。 (Ki)
BIS-1510
ブリテン:歌曲集
冬の言葉Op.52、バーンズの4つの詩、
この子たちは誰?Op.84、かつて再び春が、
ドーチエの献身、小谷、子供たちと名なし卿、
伝統、雌羊を呼べ
ダニエル・ノーマン(T)、
クリストファー・グールド(P)
ブリテンにとって歌曲は公私のパートナー、ピーター・ピアーズのために作るということもあって、特別の感情にあふれた作品が多く、彼の創作上重要なものとなっています。ここに収められた歌曲の多くはトマス・ハーディの詩に基づき、独特の厭世観、孤独感に満ちています。エリザベス女王の依頼で1975年に作曲された「ロバート・バーンズの4つの詩」も繊細な美しさにあふれています。  (Ki)
BIS-1511
サリー・ビーミッシュ:弦楽四重奏曲第1番(1999)
 第2番「カリフォルニア」(2000)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第4番 ハ短調 Op.18-4
エンペラーSQ
ヴィオラ奏者でもあるイギリスの女性作曲家サリー・ビーミッシュの弦楽四重奏曲第1番はウクライナやトルコ、アフリカの民謡の引用が面白く、ベートーヴェンの第4番から霊感を得て作られた第2番はカリフォルニア旅行から受けた印象(2つの大橋)が盛り込まれています。 (Ki) 
BISSA-1512(1SACD)
ウーラヴ・アントン・トメセン(1946-):ブルの眼(ヴァイオリンと群の管弦楽の為の)
私の耳を受け入れてよ(ヴァイオリンとピアノの為の)
カンタービレ(エチュード=カデンツァ;ヴァイオリンの為の;1995)
ペーテル・ヘレスタール(Vn)
ロルフ・グプタ(指) オスロPO
ゴンサロ・モレーノ(P)
現代ノルウェーの作曲家ウーラヴ・アントン・トメセン (1946-)。「ブルの眼」は、同郷の大ヴァイオリニストで作曲家だったオーレ・ブル (1810-1880)のヴァイオリン協奏曲第1番の失われた独奏パートの復元を試みたもの。巨匠性とイタリア風の伸びやかなメロディが魅力です。  (Ki)
BIS-1513(2CD)
バッハ:平均律クラヴィア曲集第2巻BWV870-893 鈴木雅明(Cemb)
鈴木雅明は1996年に平均律クラヴィア曲集第1巻をリリースし、非常に高い評価を受けましたが、なかなか第2巻に取り組まず、ファンをやきもきさせていました。しかしこの度、10年以上の時を経て録音を実現させました。バッハのカンタータ連続演奏・録音をはじめ、主な大作の大半を手掛けた経験が反映され、作品の理解の深さと円熟味が他の追随を許さぬ出来となっています。とは言え、演奏はいたって過激で、驚くほど刺激的な時間を与えてくれます。  (Ki)
BIS-1515
20世紀のチューバ協奏曲
ヴォーン・ウィリアムズ:チューバ協奏曲、
アルチュニアン
:チューバ協奏曲(1992)
トルビヨーン・イヴァン・ルンドクヴィスト:風景(1978)、ジョン・ウィリアムズ:チューバ協奏曲
オイスタイン・ボーズヴィーク(Tub)、
アンネ・マンソン(指)シンガポールSO
ノルウェーのチューバの怪人ボーズヴィーク。恐るべきテクニックと深い音楽性、聴衆を釘付けにするエンターテナー性も兼ね備えた、この楽器の新しいヒーローです。待望の新録音は、チューバの為のオリジナル協奏曲集。チューバを学ぶ人なら必ず手掛けるヴォーン・ウィリアムズの名作から、トランペット協奏曲で知られるアルチュニアン、さらには「ハリー・ポッター」や「スターウォーズ」の音楽で人気の大御所ジョン・ウィリアムズまで多彩。超人的技巧に唖然とさせられますが、豊かな歌心も誰にも真似できません。   (Ki)
BISSA-1516(1SACD)
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
 交響曲第8番ヘ長調 Op.93
オスモ・ヴァンスカ(指) ミネソタO
世界的に高い評価を受けるヴァンスカ&ミネソタ管のベートーヴェン交響曲シリーズ、期待の第2弾登場です。個性的、刺激的なベートーヴェンの交響曲演奏が多い昨今のなかで、これほどノーマルかつ正統的なものはかえって新鮮。「英雄」の葬送行進曲のドラマ作りも圧巻です。 (Ki)
BISSA-1517(1SACD)
新時代のピアノ協奏曲
グラハム・フィトキン
:サーキット〜2台のピアノと管弦楽のための
T1〜.2台のための/T2〜.2台のための
白〜2台のための/やすらぎ〜独奏のための
肉体〜独奏のための
黄色から黄色へ〜独奏のための
家具〜独奏のための
小川典子、キャスリン・ストット(P)、
大友直人(指)東京SO
イギリス中堅の作曲家グラハム・フィトキン(1963-)が小川典子&キャスリン・ストットのピアノ・デュオのために2003年に作曲した協奏曲「サーキット」。BIS録音スタッフが来日、2007年9月にミューザ川崎で録音が実現しました。フィトキンはストラヴィンスキー、マイルス・ディヴィス、ウェーベルン、ライヒ、シナトラ、ペット・ショップ・ボーイズをレスペクトするイマ風の作曲家で、ロックをクラシック楽器で演じるような作風。小川典子ならではの切れ味良いリズムとスペード感で強烈な仕上がりとなっています。 (Ki)
BISSA-1518(1SACD)
ラフマニノフ:ショパンの主題による変奏曲 Op.22
 ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.36
 ライラック Op.21-5/ひな菊 Op.38-3
クライスラー(ラフマニノフ編):愛の喜び/愛の悲しみ
エフゲニー・スドビン(P)
スカルラッティのソナタ集で衝撃のデビューを飾った1980年生まれの新人・スドビンの第2弾。今回はお国もののラフマニノフで、いずれも難技巧と高いボルテージが要求されますが、スドビンは誰にも似ていない不思議な感性を示しています。 (Ki) 
BISSA-1519(1SACD)
シューマン:交響曲第2番/第4番(原典版)、
「ゲーテのファウストからの情景」序曲、
序曲「ジュリアス・シーザー」
トーマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO
期待の俊英トーマス・ダウスゴーがBIS初登場です。ダウスゴーとスウェーデン室内管といえば、SIMAXレベールに録音したベートーヴェンの交響曲全集が高い評価を受けていますが、今回はシューマン・シリーズ。第4番は原典版による演奏なうえ、あまり聴く機会のない序曲も含まれていて貴重。小編成で透明なサウンドを持つスウェーデン室内管の響きが、「灰色の管弦楽法」と評されるシューマンのイメージを一新させます。 (Ki)
BIS-1520
ヴィラ=ロボス:ショーロス全集Vol.3
ショーロへの序章(1929)〜ギターとorch、
ショーロ追補2曲(1928)〜VnとVc、
ショーロ第2番(1924)〜FlとCl、
第3番「きつつき」(1925)〜男声Choと管楽、
第10番「愛情の破れ」(1925)〜混声Choとorch、
第12番(1929)〜orch
ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO、
同合唱団、ファビオ・ザノン(G)、
クラウディオ・クルス(Vn)、
ヨハネス・グラムシュ(Vc)、
エリザベート・プルンク(Fl)
ヴィラ=ロボスの「ショーロ」は番号付のもので14曲ありますが、楽器編成がバラバラなため、すぐれた演奏でまとめて聴く機会がなかなかありませんでした。ゆえにこのBIS-のシリーズはファンにとって、またとない朗報と申せましょう。いずれも地元ブラジルの若手名手の快演というのも魅力ですが、ショーロのための追補と序章までも含めている徹底ぶりが嬉しい限り。ヴィラ=ロボス・ファン必携の一枚です。  (Ki)
BIS-1521
ヘンデル:オラトリオ「メサイア」(抜粋) 鈴木美登里(S)
米良美一(C.T)
ジョン・エルヴィス(T)
デヴィッド・トーマス(Bs)
鈴木雅明(指) バッハ・コレギウム・ジャパン
名盤の誉れ高いBCJの「メサイア」。これの聴き所だけを集め、ミッドプライス発売となりました。米良が参加しているのも懐かしく、まず「メサイア」を聴いてみようかという方々に最適です。 (Ki)
BIS-1522
ファッテイン・ヴァーレン:管弦楽曲集Vol.1
パストラールOp.11、
ミケランジェロのソネットOp.17-1、
感謝の祈りOp.17-2、交響曲第1番Op.30、
ヴァイオリン協奏曲
エリセ・バトネス(Vn)、
クリスチャン・エッゲン(指)スタヴァンゲルSO
近代ノルウェーの作曲家ファッテイン・ヴァーレン(1887-1952)。存在の重要さに比べ、あまり録音に恵まれているとは言えない彼の管弦楽曲を、BISが全3枚のシリーズでお送りします。その第1弾は1930-32年に作られた比較的小規模な作品集。コラール「イエスはわが信条」に基づくヴァイオリン協奏曲など感動的です。  (Ki)
BISSA-1523(1SACD)
ウェーバー:クラリネット協奏曲第1番ヘ短調 Op.73
クラリネット協奏曲第2番 変ホ長調 Op.74
クラリネット小協奏曲 変ホ長調 Op.26
クラリネット五重奏曲 変ロ長調 Op.26(弦楽オーケストラ版)
マルティン・フレスト(Cl)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
オペラ風なロマン的な香りに満ちたメロディと華やかな技巧で知られるウェーバーのクラリネット作品。それをスウェーデンの名人フレストの演奏で楽しめるのだから嬉しい限り。クラリネット五重奏曲は弦楽オーケストラの伴奏で、さらなる充実が味わえます。 (Ki) 
BIS-1524
ヴァイス:リュート作品集
前奏曲 変ホ長調/チャコーナ 変ホ長調
ソナタ ハ短調/
同 変ロ長調/前奏曲 ニ短調
フーガ ニ短調/ソナタ イ短調
ヤコブ・リンドベリ(Lute)
ヤコブ・リンドベルイが15年前に入手したというシクストゥス・ラウヴォルフ制作(1590 年頃)のリュート。マンドリンのような形をしたこのリュートは、おそらく唯一現存するされる超珍品楽器。これを用いてヴァイス (1687-1750)を奏でています。 (Ki)
BIS-1525
シベリウス:火の起源 Op.32(1902年オリジナル版)/同曲(1910年改訂版)、
サンデルスOp.28 (1898年オリジナル版)/同曲(1915年改訂版)、おまえに勇気があるか Op.31 の2 (1911年第2版)/同曲(1914年第4版)、カンタータ「放たれた女王」 Op.48(1910年女声合唱版)、フィンランド狙撃兵行進曲 Op.91 の1(1918年男声合唱と管弦楽版)、急流下りの花嫁たち Op.33(1943年合唱版)、恋する人(1894年テノール、男声合唱と弦楽版)
トムミ・ハカラ(Br)、トム・ナイマン(T)、
イール男声cho、
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
BIS-ならではのあっぱれ徹底企画。声楽を含む管弦楽作品を集めているものの、いずれも通常聴くことのできない版によるの が特別。全10曲中7曲が世界初録音。なかでも「恋する人」の1894 年テノール、男声合唱と弦楽オケ版が絶品。まるで初めて 聴くような新鮮さです。 (Ki)
BIS-1526
レイフスタ・ブルークの音楽秘宝
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調「狩り」*
シャフラート:フルート・トラヴェルソとチェンバロの為のデュエット第4番
マルチェッロ:チェロ・ソナタ 第6番
ペープシュ:協奏曲第1番
コルベット:2つのヴァイオリンの為のソナタ第4番
 「ブール舞曲コレクション」〜6曲
フルレブッシュ:チェンバロ独奏の為の序曲第1番
タルティーニ:ヴァイオリン協奏曲 ト短調*
ニルス=エーリク・スパーフ(Vn)*
ドロットニングホルム・バロック・アンサンブル
ストックホルムの北西約140km にあるレウフスタ・ブルークは18世紀、鉄鋼業に沸きました。その発展に貢献したベルギーの資本家ルイ・ド・ゲールは稀代の楽譜マニアで、膨大な自筆譜をコレクションにしていました。当アルバムは、そのコレクションによるもので、ほとんど聞くことの出来ない作品ばかりという貴重盤。BIS-レーベル世界的ベスト・セラー盤「四季」でおなじみの古楽器団体スパーフとドロットニングホルム・バロック・アンサンブルが久しぶりに健在振りを示しています。 (Ki)
BISSA-1527(2SACD)
バッハ:オルガン作品全集
 (「フーガの技法」を含む)
ハンス・ファユス(Org)
BISSA-1529(1SACD)
モーツァルト:オペラ&コンサート・アリア集
 すでにやさしき春は微笑み K.580
 どうしてあなたが忘れられよう K.505
 わが感謝をうけたまえ K.383
 「ポントの王ミトリダーテ」〜あなたから遠く離れて
 「フィガロの結婚」〜喜びに躍りて/愛の歓びよ早く来い
 「コシ・ファン・トゥッテ」〜岩のように動かず
 「ツァイーデ」〜おやすみなさい安らかに
 踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ K.165
ミア・パーション (S)
エフゲニー・スドビン(P)
セバスティアン・ヴィーグル(指) スウェーデンCO
パーションの透明な声質はモーツァルトにぴったり。心洗われるひとときです。 (Ki)
BISSA-1530(1SACD)
リスト:ピアノ協奏曲第1番/第2番、
死の舞踏
アルナルド・コーエン(P)、
ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO
オール・ブラジル・キャストによるリストの協奏曲集。BIS-3枚目のCD となるアルナルド・コーエンはリス ト弾きとして定評のある名手。骨太な超絶技巧を味わえます。
BISSA-1531(1SACD)
グリーグ:オーケストラ伴奏歌曲集
歌劇「オラヴ・トリグヴァソン」からの場面 Op.50、
南の僧院の門にて Op.20、
6つの歌曲(ソルヴェイグの歌
ソルヴェイグの子守歌/モンテ・ピンチョから
白鳥/過ぎし春/ヘンリク・ヴェルゲラン)、
ルンダルネにて Op.33-9(ハルヴォルセン編)
スールヴェイ・クリンゲンボルン(S)、
インゲビョルグ・コスモ(Ms)、
トロン・ハルスティン・モーエ (Br)、
マリタ・ソルベア (S)、コール・ヴェスト、
ウーレ・クリスチャン・ルード(指)ベルゲンPO&cho
グリーグはピアノの名手で魅力的な作品を多く残していますが、オーケストラから絶妙な色彩を引き出す才にも恵まれていました。当CDには未完の歌劇をはじめ、オーケストラ伴奏付き独唱曲がすべて収められています。歌手はいずれもノルウェー人で、表現は絶品。ことに「ソルヴェイグの歌」や「過ぎし春」は涙なしでは聴けません。 (Ki)
BISSA-1532(1SACD)
タファネル:木管五重奏曲ト短調、
プーランク
:ピアノと管楽のための六重奏曲
ジョリヴェ:セレナード、
トマジ
:世俗的な舞曲と神聖な舞曲
ベルリン・フィル木管五重奏団、
スティーヴン・ハフ(P)
超名人集団ベルリン・フィル木管五重奏団久々の新録音。全員がベルリン・フィルのメンバーで、その超絶技巧とアンサンブルの精密さは類がありません。今回も管楽アンサンブル界の定番作品が集め大歓迎ですが、プーランクの名作のピアノ・パートをスティーヴン・ハフが担っているのも贅沢の極み。管楽器にかかわる人すべて必聴の一枚と申せましょう。   (Ki)
BIS-1533
ソラブジ:100の超絶技巧練習曲〜第26-43番 フレドリク・ウレーン(P)
インドの血をひくイギリスの異色作曲家カイホスルー・ソラブジ(1892-1988)。前代未聞の複雑なピアノ技巧と非常識な長さで畏れられる彼の作品のなかでも、とりわけ猟奇的な「100の超絶技巧練習曲」。この全曲録音に挑んでいるのがスウェーデンの超絶ピアニスト、フレドリク・ウレーン。前回第1-25番を収録した第1巻(BIS-CD-1373)で世間を驚愕させましたが、今回の第2弾もすさまじい出来。肉体の不可能ぎりぎりにある難しさです。 (Ki)
BIS-1534
ヴァイス:リュート作品集Vol.2
ソナタ第39番ハ長調/同第50番変ロ長調
ロジー伯の死を悼むトンボー
ヤコブ・リンドベルイ(バロックLute)
ジルヴィウス・レオポルト・ヴァイス(1687-1750)はドイツのリュート奏者で作曲家。若い頃イタリアに滞在し、スカルラッティと働き、後半生はドイツで大バッハと親交を結んだ。リュート作品を非常に多数残し、それらは今日重要なレパートリーとなっています。スウェーデン出身の名手ヤコブ・リンドベルイが静かに奏でる癒しのひとときを与えてくれます。
BIS-1535
アッティリオ・アリオスティ(1666-1729):ヴィオラ・ダモーレの為の練習曲集
第1番 変ホ長調/第2番 イ長調/第3番 ホ短調
第4番 ヘ長調/第5番 ホ短調/第6番 ニ長調
第7番 ニ長調
トーマス・ゲオルギ(ヴィオラ・ダモーレ)
ルーカス・ハリス(テオルボ、アーチリュート、バロックG)
ジョエル・モートン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
イタリア・バロックの作曲家アッティリオ・アリオスティ(1666-1729)は今日ヴィオラ・ダモーレ作曲家としての感が強いものの、生前はヘンデルと名声を競うほどで、その独特な叙情性は絶大な人気を誇ったといわれます。このアルバムに収められた曲は、彼の弟子の作曲家ルーマンが写譜してスウェーデンに持ち帰った楽譜によります。 (Ki)
BISSA-1536(1SACD)
パーセル歌曲集
薔薇より甘く、運命の時が、アミンタスが初めて唇を求めてきた時、悲嘆、彼らはあなたの偉大な力を語ってくれた、男は女のために作られ、静寂な闇より、束の間の音楽、今や闇は払われ、音楽が愛の糧であるならば、この上なく幸せな恋人たち、内気なテムズ河、恋の病から自由になろうと、おお美しいチェダリアよ、こよなく美しい島、おお孤独よ、もし恋が甘い情熱なら、聖処女の戒め、夕べの賛歌
キャロリン・サンプソン(S)、
ローレンス・カミングス (Cem, Spinet)、
エリザベス・ケニー (アーチリュート、テオルボ)、
アンヌ=マリー・ラスラ(バスヴィオール)、
サラ・セクストン、アンドレア・モリス(Vn)、
ジェーン・ロジャース (Va)
BCJ のカンタータ・シリーズでもおなじみのイギリスのソプラノ、キャロリン・サンプソン。彼女の最新盤はお 国物のパーセル。それも「薔薇より甘く」など名作をはじめとする歌曲を19曲も収録した嬉しいアルバム。サンプソンの極めて軽やかで 天使のような声質はパーセルのピュアな世界にピッタリ。世にも美しい音空間が実現しました。 (Ki)
BIS-1537
モーツァルト(フンメル編):ピアノ協奏曲第26番「戴冠式」(室内楽版)
 ピアノ協奏曲第22番(室内楽版)
白神典子(P)、ヘンリク・ヴィーゼ(Fl)
ペーター・クレメント(Vn)
ティボル・ベーニ(Vc)
白神典子によるモーツァルト=フンメルの第3弾。フンメルは編成を室内楽にするだけでなく、ピアノ書法もロマン派風に手を加えています。その点で不完全なピアノ譜しか残っていない第26番「戴冠式」の編曲は要注目。というのも、フンメルはモーツァルト自身が独奏を務めた初演を聴いており、抜群の記憶力を誇った彼がそれを反映させ充実したソロ・パートを完成させているため。 (Ki) 
BIS-1538
北のショーケース
ニールセン:小組曲 Op.1、
スヴェンセン
:ヴァイオリンと管弦楽の為のロマンス Op.26、
ヴェッストレム
:アルミーダ序曲、
ヨウン・レイフス:田園的変奏曲(ベートーヴェンの主題による変奏曲)Op.8、
ブー・リンデ:小協奏曲 Op.35 〜木管五重奏と弦楽Orch、
シベリウス
:弦楽の為の即興曲
リチャード・トニェッティ(Vn)、
クリスチャン・リンドベルイ(指)ノルディックCO
トロンボーンの超人クリスチャン・リンドベルイは近年指揮者としてもメキメキ頭角を現しています。今年6月に来日するノルディック室内管を振って北欧作品を披露しています。それも得意の管ではなく、弦楽合奏主体のものが多いのに彼の自信の表れが感じられます。たっぷり歌う健康的な音楽性は将来を期待させてくれます。 (Ki)
BISSA-1539(1SACD)
モーツァルト:フルート協奏曲全集
フルート協奏曲第1番/第2番、
フルートとハープの為の協奏曲、
アンダンテハ長調K.315、ロンドニ長調K.Anh.184
シャロン・ベザリー(Fl)、
ジュリー・パロック(Hp)、
ユハ・カンガス(指)オストロボスニアCO
シャロン・ベザリーのモーツァルトの協奏曲は、2005年にカタログ付CDとして発売され、ベストセラー商品となりました。今回、2篇の協奏曲に加え、名作「フルートとハープの為の協奏曲」、オーケストラ伴奏付の小品ふたつも加え、80分を超える長時間収録盤として再登場します。ハープ独奏は、もとウィーン・フィルのジュリー・パロック。シャロンとともにモーツァルトならではの溌剌とした音楽を聴かせてくれます。各協奏曲のカデンツァはフィンランドの大作曲家カレヴィ・アホ書き下ろし。 (Ki)
BISSA-1540(1SACD)
ブリテン:弦楽四重奏曲第2番ハ長調
3つのディヴェルティメント(1936)
小組曲(1929)
弦楽四重奏曲ニ長調(1931/74)
エンペラーSQ
ブリテンはピアノの名手であると同時にヴィオラにもかなりの腕前を持っていました。ゆえに彼の弦楽アンサンブルの書法は自然で効果満点、弾く者も聴く者も喜ばせる要素を持っています。ここに収められた「小組曲」は16歳の時の作で世界初録音。ブリテンの神童ぶりを証明してくれます。イギリス期待の俊英エンペラーSQ、生き生きとした躍動感と緻密なアンサンブルが魅力です。 (Ki)
BISSA-1541(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.33
 第41番「イエスよ、いま讃美を受けたまえ」BWV41
 第92番「われは神の御胸の思いに」BWV92
 第130番「主なる神よ、われらこぞりて汝を頌め」BWV130
野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(Ms)
ヤン・コボウ(T)、ドミニク・ヴェルナー(Bs)
鈴木雅明(指) バッハ・コレギウム・ジャパン
BCJ 最新盤は1725 年のカンタータ集。第41 番「イエスよ、いま讃美をうけたまえ」は、新年の祝日用カンタータで、トランペット、オーボエ各3本を伴う華やかな作品です。チェロ・ピッコロが彩りを添えるテノールの美しいアリアも聴きもの。第92番「われは神の御胸の思いに」は、ゲルハルトの優美なコラールに基づく大曲で、コラール旋律が様々な形で現れる秀逸な作品。天使ミカエルの祝日用カンタータである第130番「主なる神よ、われらこぞりて汝を頌め」とあわせてお楽しみください。 (Ki)
BIS-1542
アルヴィド・クレーヴェン:交響的幻想曲Op.15
眠れる森Op.9/蓮の国Op.5/シンフォニア・リベラ
スザンナ・マルッキ(指)スタヴァンゲルSO
アルヴィド・クレーヴェン(1899-1929)は非常な才能に恵まれながら、それを開花させる前に夭折したノルウェーの作曲家。オスロ・フィルのフルート奏者を務めながら作曲を試みますが、斬新すぎて当時のノルウェーでは理解されることなく、同国の音楽史本道からはずれてしまいました。いずれもフランス印象派風で、デリケートな色彩が広がります。さらにグリーグに通じる北欧的な澄んだ空気も感じられ非常に魅力的です。
BISSA-1543(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第13番「バビ・ヤール」 ヤン=ヘンドリク・ローテリング(Bs)
マーク・ウィグレルワース(指) オランダ放送PO&cho
ショスタコーヴィチの交響曲のなかでも、バス独唱とバスのみの合唱を含む特異な作品である「バビ・ヤール」。ロシアのバス歌手ならではの声量と芝居がかった表現の要求される難曲ですが、オランダ人ローテリンフが挑戦。重量感あふれる演奏を繰り広げています。 (Ki)
BIS-1544
バッハ:オルガン作品集
トッカータとフーガ 二短調 BWV.565
バビロンの流れのほとりにて BWV.653
マニフィカト「わが心は主をあがめ」 BWV.733
トリオ・ソナタ 二短調 BWV.527
オルガン協奏曲 ト長調 BWV.592
前奏曲とフーガ イ短調 BWV.543
フーガ ト短調 BWV.578(小フーガ)
フーガ ト長調 BWV.577
「オルゲルビュヒライン」〜かくも喜び満たれる日 BWV.605
 汝こそ喜びあり BWV.615/
 我汝に呼ばわる主イエス・キリストよ BWV.639
 主よわれは汝に望みを抱けり BWV.640
 我ら悩みの極みにありて BWV.641]
前奏曲とフーガ ホ短調 BWV.548
ハンス・ファユス(Org)
BIS-1545
17世紀のトリオ・ソナタ集
フィアダンク:組曲イ長調、
ニコラウス・ア・ケンピ
ス:シンフォニア第2番「ドロローサ」、
シュメルツァ
ー:ランターリー、
ベッカー:ソナタ第26番イ長調、
ローゼンミュラ
ー:ソナタ.ホ短調、
ヴェックマン:ソナタト長調、
ハッカルト
:ソナタ第6番ニ短調、
ブクステフーデ
:トリオソナタ.ト長調、
ケルル
:トリオソナタ.ヘ長調、
ビーバー
:パルティータ第6番ニ長調
ロンドン・バロック[イングリッド・ザイフェルト、リチャード・グィルト(Vn)、チャールズ・メドラム(バスヴィオール)、テレンス・チャールストン(Cem,Org)]
名人集団ロンドン・バロック最新譜はドイツ圏作曲家のトリオソナタ集。BISでリリースされている彼らのイギリス、フランスに次ぐ「17世紀トリオソナタ集」第3弾です。あえて大バッハを避けているのが彼らのこだわりでしょう。いずれも滋味に満ちた逸品ばかりで、ロンドン・バロックのいぶし銀の芸風が光ります。  (Ki)
BISSA-1546(1SACD)
イタリアの宗教音楽
ヴィヴァルディ:ソナタ変ホ長調「聖墳墓」RV130、
 スターバト・マーテルRV621、
ペルゴレージ:サルヴェ・レジーナ
バッハ:いと高きにある者よわが罪を贖いたまえ(ペルゴレージのスターバト・マーテルの編曲)*
ダニエル・テイラー(C.T)、
エマ・カークビー(S)*、
シアター・オブ・アーリー・ミュージック
ペルゴレージの心に染み入るような美しい「スターバト・マーテル」を大バッハがドイツ語版にして手を加えた版を、女王カークビーが歌唱する超豪華盤。また人気カウンター・テノールのダニエル・テイラーによるヴィヴァルディの「スターバト・マーテル」が聴けるのも嬉しい限り。カナダの古楽器団体シアター・オブ・アーリー・ミュージックもピュアな響きを聴かせてくれます。 (Ki)
BISSA-1547(1SACD)
マーラー:大地の歌(中国語歌唱版) ニン・リャン(Ms)、ウォーレン・モク(T)、
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
マーラーの「大地の歌」は、李白や孟浩然の漢詩をドイツ人ベトゲが自由に独語訳したとされています。ここで はその歌詞を香港在住のダニエル・ングがオリジナルの漢詩に戻した中国語で歌唱している注目盤。さらに独唱、オーケストラ、指揮者 ともに中国系という点も徹底していて、マーラーが込めた中国的色彩がより濃厚となっています。 (Ki)
BIS-1548
北斗のトランペット協奏曲集
ハッリ・ヴェスマン:トランペット協奏曲(1987)、ブリッタ・ビストレム:妄想協奏曲(2005)、アルフレド・ヤンソン:ノルウェー舞曲(ノルドロークへの感謝を添えて)(1996)、クリスチャン・リンドベルイ:アクバンク・ブンカ〜 Trp と室内Oの為の(2004)
ウーレ・エドヴァルド・アントンセン(Tp)、
クリスチャン・リンドベルイ(指)ノルディックCO
現在(2006年6月)、来日公演中のアントンセンとリンドベルイ&ノルディック室内管。彼らが各地で演奏して話題となり、問い合わ せが殺到しているトランペット協奏曲「アクバンク・ブンカ」、お待たせ致しました、ようやくお届けできます。これは最近作曲家と しても注目されているトロンボーンの超人リンドベルイが2004年にアントンセンのために書いたもの。「アクバンク・ブンカ」とは「文 化の銀行」というリンドベルイ自身の造語で、現代的ではなく、とにかく面白い作品。フィンランドのヴェスマン、スウェーデンのビ ストレム、ノルウェーのヤンソンいずれも個性的で、アントンセンの金の音色が光ります。 (Ki)
BIS-1549(2CD)
イングヴァル・リードホルム(1921-):無伴奏合唱曲集
 ラウディ/4つの合唱曲/3つの歌/カント LXXXI/
 ペルシャ人たち/リベラ・メ/2つのギリシャ警句/
 ギリシャの墓石/3つのストリンドベリ歌曲/
 ドリーム・プレイ
エーリク・エーリクソン(指)
エーリク・エーリクソン室内cho
現代スウェーデンの作曲家イングヴァル・リードホルム (1921-)。彼の作品中重要なのが合唱曲で、多くが合唱の神様エリク・エリクソンのために書かれています。これはまさにエリクソンが2003年と2005年に演奏したもので、合唱の美しさ、深さなど驚くほどの世界を作り上げています。 (Ki)
BISSA-1551(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.34
第1番「何と美しいことだろう暁の星が照り輝くのは」BWV.1
第126番「我らを保たせたまえ主よあなたの御言葉のもとに」BWV.126
第127番「主イエス・キリスト真の人にして神」BWV127
キャロリン・サンプソン(S)
ロビン・ブレイズ(A)、ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指) バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1552
モーツァルト:ピアノと木管の為の五重奏曲、アダージョとロンド ハ短調K.617(五重奏曲版)、
ベートーヴェン:ピアノと木管の為の五重奏曲変ホ長調
スティーヴン・ハフ (P)、
ベルリン・フィル木管五重奏団
世界最高の木管五重奏団と最高のピアニストによる夢の共演。モーツァルトが父に宛てた手紙で、自身の最高傑作とみなした五重奏曲と、ピアノが協奏曲風に活躍するベートーヴェンがこれ以上ない完璧な演奏での登場となりました。モーツァルトの五重奏曲は2000年にリリースされ、高い評価を受けたBIS-1332と同音源です。
BISSA-1553(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第4番ハ短調Op.43 マーク・ウィグレスワース(指)オランダ放送PO
ショスタコーヴィチの交響曲第4番は歌劇「ムツェンスクのマクベス夫人」後の、彼の初期集大成として1935/6年に作曲されました。しかしマクベス夫人が党から猛烈に攻撃されたことに恐れをなして初演が先延ばしにされ、何と25年間もお蔵になっていたといういわくつきの作。前衛的かつ難解で、オーケストラもとりわけ大編成なのが特徴。ウィグレスワースの緊張感あふれる音楽性がピッタリです。   (Ki)
BIS-1554
スカルコッタス:2つのヴァイオリンの為の協奏曲(コスティス・デメルツィスのオーケストレーションによる)、
2台のピアノの為の協奏曲、
夜の愉しみ〜木琴と管弦楽の為の
ゲオルギオス・デメルツィス、
シモス・パパナス(Vn)、
マリア・アステリアドウ、ニコラオス・サマルタノス(P)、
ドミトリウス・デシラス(Xyl)、
ヴァシリス・フリストプーロス(指)テッサロニキ国立S
BISが全貌紹介に心血を注ぐギリシャの奇才作曲家スカルコッタス。シェーンベルクの弟子にして十二音主義者だった彼の作品はかなり過激ですが、ここに収められた3作はギリシャの旋律を用いたり、軽かったりと聴きやすいものばかり。未完で残されたものを、スカルコッタス研究の第一人者デメルツィスが完成させているのも注目です。  (Ki)
BIS-1555
アリオスティ:ストックホルム・ソナタ集 Vol.2
ソナタ第8番ニ短調、第9番ト短調、
第10番ヘ長調、第11番イ短調、
第12番ホ短調、第13番ハ長調、
第14番変ホ長調
トマス・ゲオルギ(ヴィオラ・ダモーレ)、
ルーカス・ハリス(アーチLute、バロックG)、
ミーメ・ヤマヒロ・ブリンクマン(Vc)
スウェーデン古典派の作曲家ルーマンが師匠のイタリア人作曲家アッティリオ・アリオスティ(1666-1729)の作品を筆写した「ストッ クホルム・ソナタ」第2弾。ほぼ200年間忘れられていた作曲家と作品とは思えぬ美しさと充実度に驚かされます。 (Ki)
BIS-1556
ロクシーン:悪の華(ボードレール詩)(1939)
ハンガリー幻想曲(1952
詩の芸術(ザボロツキー詩)(1981)
シンフォニエッタ第2番(ソログープ詩)(1985)
交響組曲「ジャングルにて」(1960)
ヴァンダ・タベリー(S)、ヴォルフガング・レディク(Vn)、
ミハウ・シフェルチェフスキ(指)グラーツ大O「レクリエーション」
近年ようやく名誉回復した感のある旧ソ連の作曲家アレクサンドル・ロクシーン(1920-1987)の作品集第3弾。1939年、モスクワ音楽院作曲科卒業制作の「悪の華」は当時の教授陣から「デカダン的」「ブルジョワ的」と非難され、受理されませんでした。最晩年の1980年代の2篇のうち、「詩の芸術」はロクシーンの最高傑作のひとつと称されています。いずれも驚くべき内容と才能で、不幸な創作人生が惜しまれます。 (Ki)
BIS-1557(2CD)
ジャン・シベリウス伝説
シベリウス:フィンランディア/カレリア組曲
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47*
交響詩「海の精たち」/悲しいワルツ
アンダンテ・フェスティヴォ/交響詩「エン・サガ」
「ポホヨラの娘」Op.49/「森の精」
同「タピオラ」Op.112
ポリの人々の行進曲(シベリウス編)
レオニダス・カヴァコス(Vn)*
オスモ・ヴァンスカ(指) ラハティSO
BISSA-1559(1SACD)
ロドリーゴ:田園協奏曲
ボルヌ:カルメンの歌による華麗な幻想曲
イベール:フルート協奏曲
シャロン・ベザリー(Fl)
ジョン・ネシリング(指) サンパウロSO
フルートの美神シャロン・ベザリーが近代の難曲として知られるロドリーゴとイベールに挑戦しました。ブラジルのオーケストラがラテン的情熱を込めたバック務めているのも魅力。鮮烈さと生命感に満ちた世界を堪能できます。 (Ki)
BIS-1560
レポ・スメラ(1950-2000):合唱作品集
混声合唱と弦楽の為の協奏曲(1997)
汝の祖国は長く暗黒にあるかもしれないが(1985)
マッシュルーム・カンタータ(1979/1983)
島の乙女の海の歌
トヌ・カリユステ(指)
エストニア・フィルハーモニー室内cho
タリンCO
2000年に惜しくも50歳の若さで急逝したレポ・スメラ。優れた作曲家であると同時に1988年から92年まではエストニアの文化大臣も務める政治家でもありました。ここに収められた合唱曲はトヌ・カリユステのために書かれました。透明な美しさに加え、協奏曲では超絶的な言葉遊びが楽しめます。  (Ki)
BISSA-1561(1SACD)
バッハ:復活祭オラトリオ BWV.249
カンタータ第11番「御国にまします神をたたえよ」BWV.11
(昇天祭オラトリオ)
野々下由香里(S)
パトリック・ヴァン・ゲーテム(C.T)
ヤン・コボウ(T)
浦野智行(Bs)
鈴木雅明(指) バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-1562
こどものチェロ
〔初歩用〕
 ルートヴィヒ・レベル:東洋の子守歌
 シャイラ・ネルソン:完全ガイキチ
 アルフレッド・アーンショウ:タランテラ
 ヨアヒム・ストゥチェフスキー:キンネレスとさすらい人の歌
〔中級用〕
 アダム・カース:楽しいダンス
 フランシス・パーセル・ウォーレン:秋の日曜の晩/子守歌
 ジョン・グレーヴス:主教宮殿の堀を泳ぐ白鳥たち
 ウィリアム・ヘンリー・スカイアー:田舎舞曲
 ボッケリーニ:メヌエット
 ギャヴィン・ブライヤーズ:ミリアムと川辺で
 アーノルド・トロウェル:ガヴォット
 シベリウス:ルル・ワルツ
 ジョージ・ダイスン:メロディ
 フランク・ブリッジ:春の歌
 エイミー・ビーチ:子守歌
 ガブリエル・マリー:金婚式
 ゲオルク・ゴルターマン:信仰
 〔少年チェリスト〕
 プーランク:セレナード
 ジョゼフ・タビー:セレナード
 フォーレ:子守歌
 ポッパー:ガヴォット
 メンデルスゾーン:無言歌
 カサド:愛の言葉
〔ガブリエルの領分〕
 ハワード・ブレイク:大天使の子守歌
 オリ・ムストネン:睡蓮の上で踊るカエルたち
 スティーヴン・ハフ:天使の歌/天使の踊り
 スティーヴン・イッサーリス:お化け屋敷
スティーヴン・イッサーリス(Vc)
スティーヴン・ハフ(P)
人気・実力ともにチェロ界屈指のスティーヴン・イッサーリスがBIS初登場。それも名手ハフとの共演で古今東西の美しいチェロ曲を30 曲も披露してくれているという豪華盤。ボッケリーニの「メヌエット」やマリーの「金婚式」など、なつかしの名曲にも再会できます。さらにイッサーリスの愛息ガブリエルのためにムストネンやハフ、そしてイッサーリス自身が作曲した小品も収録。殊にイッサーリスの朗読付の「お化け屋敷」が聴きもの。チェロの不気味な効果を最大限に生かしています。  (Ki)
BISSA-1563(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番、
 交響曲第12番「1917年」
マーク・ウィグレスワース(指)
オランダ放送PO
ウィグレスワースのショスタコーヴィチ交響曲シリーズの第7弾。今回は彼の交響曲中でも第2次世界大戦 の勝利(スターリン)にまつわる9番と、レーニン(ロシア革命)に捧げられた12 番という政治的意味あいの強い2作をとりあげて います。独特のスピード感と集中力はウィグレスワースならでは。白熱した演奏を聴かせてくれます。 (Ki)
BIS-1564
ニコス・スカルコッタス(1904-1949):ピアノの為のバレエ音楽集
バレエ組曲「ギリシャの地と海」(1948)
バレエ組曲「島々の映像」(1943)
バレエ組曲「乙女と死」(1938)
アケロンへの行列/小舞曲「エコー」
ロレンダ・ラモウ(P)
ギリシャの大物作曲家ニコス・スカルコッタス (1904-1949)のバレエ音楽は、まずピアノで書かれ、後にオーケストレーションされました。「島々(海)の映像」と「乙女と死」はオーケストラ版がすでにBISでリリースされましたが、ここではオリジナルのピアノ版で楽しめます。 (Ki) 
BIS-1565
シベリウス:大気の精
序曲 ホ長調 JS.145/バレエの情景 JS.163
クレルヴォの嘆き(クレルヴォ交響曲 Op.7 から)
セレナード JS.168(バリトンと管弦楽の為の)
夜に Op.38-3(バリトンと管弦楽の為の版)
即興曲 Op.19(オリジナル版と改訂版の2種の演奏)
パンとエコー Op.53
秋の夕べ Op.38-1(ソプラノと管弦楽の為の版)
マグヌス大公 Op.57-6(ソプラノと管弦楽の為の版)
大気の精 Op.70
ヴァイノ賛歌 Op.110(合唱と管弦楽の為の)
ユルキ・コルホネン(Bs)
トムミ・ハカラ(Br)
ヘレナ・ユントゥネン(S)
オスモ・ヴァンスカ(指) ラハティSO
ドミナンテcho
シベリウスのかなり珍しい作品集。「序曲」と「バレエの情景」はまるでグラズノフのようなロシアのバレエ音楽的世界で夢にあふれています。その他は声楽とオーケストラの作品集で、自身による歌曲の管弦楽伴奏化をはじめ、清新で澄み切った独特の世界を堪能できます。 (Ki)
BISSA-1566(1SACD)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」、
 交響曲第6番ニ長調
トーマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO
現在もっとも勢いのある指揮者のひとりダウスゴー。彼がドヴォルザークの「新世界」交響曲に挑戦しまし た。同曲で聞いたことのない小編成により、両翼配置の効果がSACDハイブリッド5.0サラウンド録音で驚くほど鮮烈な効果をあげてい ます。小気味のよいテンポも彼ならでは。目から鱗の落ちることの連続の1枚です。 (Ki)
BIS-1567
モーツァルト(フンメル編):ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調 K.537(室内楽版)
 交響曲第40番 ト短調 K.550(室内楽版)
白神典子(P)
ヘンリク・ヴィーゼ(Fl)
ピーター・クレメント(Vn)
ティボール・ベーニ(Vc)
モーツァルトのピアノ協奏曲を愛弟子フンメルが室内楽用に編曲したシリーズの最終巻。フンメルは編成だけでなく、ピアノ・パートも原曲を歪めない範囲内でロマン派風に書き直しています。フンメル編曲のピアノ協奏曲は全部で7作あり、今回で完了ですが、フィルアップに同編曲者・同編成による交響曲第40番が入っているのも魅力。 (Ki)
BISSA-1568(1SACD)
スクリャービン:練習曲嬰ニ短調 Op.8 の12、
ピアノソナタ第2番、練習曲嬰ハ短調 Op.2の1、
マズルカ(4曲)Op.3 より、
ピアノソナタ第5番 Op.53、
ニュアンス Op.56 の3、詩曲 Op59 の1、
ピアノソナタ第9番「黒ミサ」Op.68、
ワルツ Op.38
エフゲニー・スドビン(P)
BIS-が現在最も力を入れているロシア出身のピアニスト、スドビン。彼はスクリャービンの音楽にゾッコンなの だそうで、不思議な選曲もライナーノーツの執筆も自ら行なっているとのこと。もともとアブないスクリャービン後期作品ですが、スド ビンの解釈のアブなさは、ホロヴィッツに匹敵するほどのレベル。これぞまことのロシアの狂気世界と申せましょう。 (Ki)
BISSA-1569(1SACD)
シューマン:交響曲第1番変「春」、
ツヴィッカウ交響曲、
序曲,スケルツォとフィナーレ Op.52、
歌劇「ゲノヴェーヴァ」序曲、
序曲「メッシーナの花嫁」
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO
非常な期待を持って迎えられているダウスゴーのシューマン交響曲シリーズ。第2弾は第1番「春」のほか彼が 20代の初めに試作した「ツヴィッカウ交響曲」も入っているのが嬉しい限り。ダウスゴーの引き締まった音楽作りとスウェーデン室内管 の透明な響きで、「灰色」と称されるシューマンの管弦楽曲の印象が一新されます。2篇の序曲も美演です。
BISSA-1570(1SACD)
ブリテン:弦楽四重奏曲第1番ニ長調op.25
アラ・マルシア(1933)
弦楽四重奏曲第3番op.94
エンペラーQ
[マーティン・バージェス(1 vn)
クレア・ヘイズ(2vn)、
フィオナ・ボンズ(va)、
ウィリアム・スコフィールド(vc)]

録音:2005年5月/ポットンホール、サフォーク、イングランド
イギリス期待の俊英エンペラー四重奏団による20世紀を代表するイギリスの作曲家ブリテンの弦楽四重奏曲集の第2弾が登 場しました。 弦楽四重奏曲第1番ニ長調 op.25は1941年の作品です。国際現代音楽祭に数回入選後、渡米した際の作品で初演もロサンゼルスで行われました。 この時代はブリテンにとってはあまり良い時期とは言えず、彼の作品、オペレッタ「ポール・バニヤン」を初演するもあまりよい評価を得ずニューヨークか らカリフォルニアへ言わば “逃げてきた” 時期となります。作風は当時としては鮮烈で非常に幻想的で各パートそれぞれ違う高さの音を何小節も全音をの ばし、徐々に変化してくような冒頭です。その後、第1ヴァイオリンの躍動的なメロディが続き、各パートが不協和音とともに絡み合っていきます。激しさ と美しさを兼ね備えたブリテンが28歳の時の作品です。
一方、弦楽四重奏曲第3番op.94は晩年にあたる1975年の作品です。アマデウス弦楽四重奏団による委嘱作で緩急緩急緩の5楽章からなります。 歌劇「ベニスに死す」直後の作品ということから全体的にマーラーへのオマージュが見られます。響きや構成は、ショスタコーヴィッチの弦楽四重奏を思 わせ、ブリテン晩年の世界観が表現されております。
イギリス期待の俊英エンペラー四重奏団、生き生きとした躍動感と緻密なアンサンブルが魅力です。ブリテンの弦楽四重奏曲集第1弾(BISSA-1540)(弦 楽四重奏曲第2番ハ長調/3つのディヴェルティメント(1936)/小組曲(1929)/弦楽四重奏曲ニ長調(1931/74))をはじめ、マルチヌー弦楽四重 奏曲(BIS 1389)、ビーミッシュ、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲集(BIS 1511)など、BISレーベルに様々な作品を収録したアルバムをリリースして おります。 (Ki)
BISSA-1571(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.35
第128番「ただキリストの昇天のみが」BWV128、
第176番「傲慢なそして臆病なものが」BWV176、
第87番「今まではあなたがたは私の名によって」BWV87、
第74番「私を愛する人は私の言葉を守る」BWV74
野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(A)、
櫻田亮(T)、ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BCJカンタータ第35弾は1725年にライプツィヒで初演された4篇を収めています。いずれも女流詩人マリアーネ・フォン・ツィーグラーの詩により、敬虔な感情が歌われますが、器楽面では管楽器の名人芸が楽しめます。第87番のコラールはモテットBWV227でよく知られる「イエスよ、わが喜び」の旋律にのせて歌われるのが興味津々です。  (Ki)
BISSA-1572(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.5
ピアノソナタ第16番/第17番「テンペスト」/第18番
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
フォルテピアノによる独自の境地で評価の高いブラウティハムのベートーヴェン・シリーズ第5弾。今回は 作品31 の3作が収められていますが、これらは「ハイリゲンシュタットの遺言」で知られる1802年頃の所産で、ベートーヴェンの苦 悩が影を落としています。ブラウティハムはごく自然体ながら苦味がにじみ出る巧さを見せてくれます。 (Ki)
BISSA-1573(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ曲全集Vol.6
ピアノソナタ第21番「ワルトシュタイン」、
22番ヘ長調Op.54、第23番「熱情」、
第24番「テレーゼ」、第25番「かっこう」
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
世界中で極めて評価の高いブラウティハムのフォルテピアノによるベートーヴェン。今回は1819年製のグラーフピアノ(複製)を使用して「熱情」や「ワルトシュタイン」など人気作に挑戦しています。インターナショナル・レコード・レビュー誌で「切れば血の出るような演奏だ。楽器の限界までに挑みながらも、いつもコクのある結晶化した響き…」と絶賛されています。  (Ki)
BIS-1574
カレヴィ・アホ:チューバ協奏曲、
コントラファゴット協奏曲*
オイスタイン・ボーズヴィーク (Tub)、
マッツ・ルンディン(指)ノールショピングSO、
ルイス・リプニック(コントラファゴット)、
アンドリュー・リットン(指)ベルゲンPO*
オーケストラ内では縁の下の力持ち的存在で、どちらかと言えばグロテスクやコミカルな効果を出すイメージのあるコントラファゴットとチューバがカッコいい主役を演じるアルバム。それも当代一の名手ボーズヴィークとリプニックが悪魔的な超絶技巧を駆使しているのが聴きもの。ふたつの楽器の意外な表現力に驚かされます。 (Ki)
BIS-1575
クープラン:聖水曜日の為のルソン・ド・テネブレ、
ド・ラランド:聖水曜日の為の第3テネブレ、
聖木曜日の為の第3テネブレ
エマ・カークビー、アニエス・メロン(S)、
チャールズ・メドラム(バス・ヴィオール)、
テレンス・チャールストン(Org)
一見ハルモニア・ムンディを思わす曲目と演奏者ながら、正真正銘のBIS-最新録音。ルソン・ド・テネブレとはカトリック暦で復活祭 前の3日間、深夜から早朝に行なわれる聖務日課の為の音楽。これを女王エマ・カークビーと、ドミニク・ヴィス夫人のアニエス・メ ロンという大ベテランがひそやかに歌唱。いぶし銀の至芸が存分に味わえます。
BIS-1576
ブレット・ディーン:田園交響曲(2002)
シドリの舞.Flと弦楽orch(2007)
水の音楽.sax四重奏と室内orch(2004)*
カルロ(1997)
HK・グルーバー(指)
ブレット・ディーン(指)*
スウェーデンCO、
シャロン・ベザリー(Fl)、ラシェル・サクソフォンQ
オーストラリア出身で、ベルリン・フィルのヴィオラ奏者を務めていた作曲家ブレット・ディーンの作品集第2弾。サクソフォン四重奏と室内管弦楽のための「水の音楽」には奏者たちが水槽で録音した気泡やしぶきなどの音も使われています。ギルガメシュのシドリ姫の舞をイメージした曲ではシャロン・ベザリーの妖艶な演奏を楽しめます。 (Ki)
BIS-1577
R=コルサコフ:管弦楽曲全集Vol.4
 歌劇「皇帝の花嫁」序曲/
 「パン・ヴォエヴォーダ(地方長官殿)」組曲/
 「クリスマス・イヴ」組曲/
 ロシアの主題による序曲 Op.28/「雪娘」組曲
キース・バケルス(指) マレーシアPO
バケルス&マレーシア・フィルによるリムスキー=コルサコフ管弦楽曲全集の最終巻。この巻には主にオペラ中の管弦楽ナンバーが収められています。「ロシア主題による序曲」はオペラと無関係ですが、ムソルグスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」の戴冠式の場で用いられた旋律が現れます。 (Ki)
BIS-1578
ジョン・ピッカード(1963-):作品集
イカルスの飛行(1990)
必然の女神の紡錘〜
 トロンボーン,打楽器、弦楽の為の(1998)*
チャンネル・ファイアリング(1993)
クリスティアン・リンドベリ(Tb;*)
マーティン・ブラビンズ(指) ノールショピングSO
BIS-1579
バクリのロマンティックな世界
ニコラ・バクリ:愛の協奏曲「春」(2004/5).Ob,Vn,弦楽合奏
フルート協奏曲(1999)
郷愁の協奏曲「秋」(2000/2).Ob,Vc,弦楽合奏
ノクターン(2004).Vcと弦楽合奏
交響曲第4番「疾風怒濤」(1995)
リサ・バティアシヴィリ(Vn)、
フランソワ・ルルー(Ob)、
シャロン・ベザリー(Fl)、
リーッタ・ペソラ(Vc)、
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
現代フランスの中堅作曲家ニコラ・バクリ(1961-)。これまでに6曲以上の交響曲を書き、現代音楽ながらメロディの重要性を説く新世代の注目株で、日本にもファンが増えて規定ます。このアルバムは女性向け恋愛小説を思わすタイトルがオシャレですが、ヴァイオリンのバティアシヴィリ、オーボエのルルー、フルートのベザリーといった独奏者の豪華さに驚嘆させられます。バクリの人気と評価を反映した人望と申せましょう。
BISSA-1580(1SACD)
ムソルグスキー:展覧会の絵、
ラヴェル:夜のガスパール、
バラキレフ:イスラメイ
フレディ・ケンプ(P)
技巧派ケンプは余裕で曲を征服しているだけでなく、こうしたものでの巧さは他の追随を許さないものがあります。特に「イスラメイ」はかつて浜松国際コンクールで弾いて、審査員たちの度肝を抜いた自信作。轟き渡るピアノ、華麗な演奏姿、いずれもケンプ芸術の真骨頂と申せましょう。  (Ki)
BIS-1581(3CD)
ダンツィ:木管五重奏曲全集
木管五重奏曲 Op.56(全3曲)/
同 Op.67(全3曲)/同 Op.68(全3曲)
ピアノと木管の為の五重奏曲 ニ短調 Op.41
同 ヘ長調 Op.53/同 ニ長調 Op.54
BPO木管五重奏団
ルーヴェ・デルヴィンエル(P)
管楽器を学ぶ人々が必ず手掛けるダンツィの五重奏曲。その全9篇がセットになり、さらに3枚で2枚価格というお求めやすいものとなりました。演奏は全員がベルリン・フィルの2番奏者。完璧なアンサンブルの妙に興奮させられます。 (Ki)
BISSA-1583(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」 マーク・ウィグレスワース(指)オランダ放送PO
。1905年、皇宮に請願行進をした労働者たちに政府当局が発砲、数千人の死傷者を出した「血の日曜日」事件。これを音で描いたショスタコーヴィチの交響曲第11番は非常に描写的で、シリアスな大作映画を観る趣があります。労働者の行進や有名な銃撃のシーンが、BISならではの録音の良さで恐ろしいまでにリアルな音像で広がります。 (Ki)
BISSA-1584(1SACD)
リットン/メンデルスゾーン作品集第2弾
交響曲第1番ハ短調Op.11、
交響曲第4番イ長調「イタリア」
序曲「ルイ・ブラス」
アンドリュー・リットン(指)ベルゲンPO
アンドリュー・リットンが現在の手兵ベルゲン・フィルと進めるメンデルスゾーン交響曲シリーズの第2弾。今回は15歳の時の第1番と名作第4番「イタリア」。大規模作品に巧いところを見せるリットンですが、メンデルスゾーンの流麗かつ爽やかな音楽も向いていると申せましょう。 (Ki)
BIS-1585
チューバの怪人ボーズヴィーク〜チューバ・ダンス
ニクラス・シヴェレーヴ:3つの舞曲
ヒンデミット:チューバ・ソナタ
ゴードン・ジェイコブ:チューバ組曲
バーンスタイン:ミッピイ三世の為のワルツ
アンソニー・プログ:3つの小品 (1990)
ピアソラ:天使のミロンガ/アディオス・ノニーノ
 ブエノスアイレスの冬
オイスタイン・ボーズヴィーク(Tu)
ニクラス・シヴェレーヴ(P)
珍しいチューバのソリストで、悪魔的なテクニックとリンドベルイ流のエンターテナー性を併せ持つノルウェーの怪人ボーズヴィークの第2弾。ヒンデミットのソナタをはじめ、チューバを学ぶ人が必ず通る作品をまとめています。その凄さ、面白さは間違いなく人気者になるパワーを持っています。 (Ki) 
BIS-1586
米国作曲家ラウスの世界
クリストファー・ラウス:フルート協奏曲(1993)
交響曲第2番(1994)、悦び(2000)
シャロン・ベザリー(Fl)、
アラン・ギルバート(指)ロイヤル・ストックホルムPO
ロイヤル・ストックホルム・フィルの音楽監督だったアラン・ギルバートが、連続演奏と録音を計画しているアメリカの作曲家クリストファー・ラウス(1949-)作品の第2弾。今回は1990年代の作品で、死がテーマとなっています。 (Ki)
BIS-1587
C・P・E・バッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.16
チェンバロ協奏曲 ニ長調(第2版) Wq27 (H433)
チェンバロと管弦楽の為のソナチネ変ロ長調 Wq110 (H.459)*
タンジェント・ピアノ協奏曲 イ短調 Wq.21 (H.424)
ミクローシュ・シュパーニ
(タンジェントP/Cemb)(指) メンノ・ファン・デルフト
(Cemb;*)
ペトリ・タピオ・マッツォン(指) アンサンブル・オーパスX
BISSA-1588(1SACD)
チャイコスフキー:ピアノ協奏曲第1番、
メトネル:ピアノ協奏曲第1番ハ短調 Op.33、
メトネル(スドビン編):愛らしき子 Op.6
エフゲニー・スドビン(P)、
ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO
BISイチオシのピアニスト、スドビンの第3弾にして初の協奏曲が登場します。曲は超有名なチャイコ フスキーと、最近人気のメトネルのともに第1番。スドビンはロシア・ピアニズムの伝統を強く受け継ぎながらも、爽快このう えない演奏を聴かせてくれます。ネシリングとサンパウロ響も好サポートを見せています。スドビン自身の編曲によるメトネルの歌曲も聴きもの。  (Ki)
BIS-1589
エルガー:弦楽セレナード、エレジー Op.58、
ワーロック:カプリオル組曲、
ディーリアス:春初めてカッコウを聞いて、
 川辺の夏の夜、
ホルスト
:セントポール組曲、
アーウェル・ヒューズ:幻想曲
オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)
カメラータ・ウェールズ
イギリスの音楽のなかでも特に珠玉のような作品を集めたアルバム。各所に民俗色を示しつつも、はかなく悲しげな旋律は気絶するほどの美しさ。エルガーやディーリアスの名作のほか、当アルバムの指揮者の父君であるウェールズの作曲家アーウェル・ヒューズの作品が入っているのも嬉しいところ。 (Ki)
BIS-1590
ペッタション:弦楽のための協奏曲第3番(1956/7) クリスチャン・リンドベルイ(指)ノルディックCO
悲痛で厳しい作風に根強いファンを持つスウェーデン現代の作曲家アラン・ペッタション(1911-1980)。3篇ある彼の弦楽のための協奏曲のうち、第1、第2番を収めた盤(BIS1690)に続く第2弾。弦楽のみで協奏曲と銘打ながら演奏時間が54分もかかる交響曲級の大作で、恐ろしく念入りな書法によりますが、内容的には私小説風でおそらく自身の生涯のどこかを描いているようです。トロンボーンの魔王クリスチャン・リンドベルイが一切管楽器を含まないこの純音楽作品で指揮者としての力量を証明しています。 (Ki)
BISSA-1591(1SACD)
グリーグ:「ペール・ギュント」組曲第1番&第2組曲、リカルド・ノルドロークのための葬送行進曲(吹奏楽版)、古いノルウェーの歌と変奏 Op.51、鐘の音 Op54の6 ウーレ・クリスチャン・ルード(指)ベルゲンPO
新しいグリーグ管弦楽全集を進めるルードとベルゲン・フィル。かつてリリースされた「ペール・ギュント」全曲版から抜き出された2つの組曲の登場です。今年は「ペール・ギュント」の原作者イプセンの、来年はグリーグの没後百年にあたります。グリーグの地元ベルゲンのオケの透明で素朴な響きが魅力です。 (Ki) 
BIS-1592
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリンソナタ Op.134
同/ミハイル・グルズマン編曲:ジャズ組曲第1番
レーラ・アウエルバッハ:孤独の組曲 Op.70(2002)
同:ヴァイオリンソナタ第2番「9月11日」Op.63(2001)
ワジム・グルズマン(Vn)
アンジェラ・ヨッフェ(P)
ロシア出身ながらニューヨーク在住のグルズマンは、2001年9月11日の同時多発テロを間近で体験、その義憤をソナタ第2番に込めました。2002年2月に諏訪内晶子とボリス・ベレゾフスキーが大阪で世界初演を予定しながら中止した因縁作で、ようやくの日本登場となります。今年が生誕百年ショスタコーヴィチの機知にあふれる「ジャズ組曲」は演奏者の実父による編曲。  (Ki)
BIS-1593(2CD)
ジョージ・フリン:トリニティ
 地下水道(1976)/負傷(1968)/救出(1993)
フレドリク・ウレーン(P)
BIS-1596
ホルムボーの尋常ならざる作品集
ヴァウン・ホルムボー:カイロス(弦楽のためのシンフォニア第1ー3番)Op.73
シンフォニア第4番Op.73d
オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)
カメラータ・ウェールズ
★ニールセン以降デンマークでもっとも重要な作曲家のひとりヴァウン・ホルムボー(1909-1996)。今年が生誕百年にあたる彼は極めて多作家で、13篇の交響曲を残しましたが、ここに収められたのは「カイロス(時)」と名付けられた弦楽オーケストラのためのシンフォニア全曲。第1から3番までは単一楽章ですが、4番は4楽章構成。ホルムボーの交響曲全集を録音したスペシャリスト、ヒューズが真似の出来ない至芸を披露してくれます。 (Ki)
BIS-1597
シェック:チェロ協奏曲Op.61、
チェロ・ソナタ、6つの歌曲編曲
クリスチャン・ポルテラ(Vc)、
トゥオマス・オッリラ(指)マルメSO、
ジュリアス・ドレイク (f)
BISSA-1598(1SACD)
コルネットの黄金時代
ハーバート・クラーク:お披露目/波の花嫁、
カール・ヘーネ:スラヴ幻想曲、
グリーグ:ロンダーネにて、
パーシー・コード
:ゼルダ、
テオドル・ホーホ
:北欧幻想曲、
ジョン・ハートマン
:ファシリータ、
オスカル・ボルグ
:夏の気分、
ディニク
:ホラ・スタッカート、
フランク・サイモン
:柳のさざめき、
ヘルマン・ベルシュテット
:ナポリ
ウーレ・エドヴァルド・アントンセン(コルネット)、
インガル・ベルグビィ(指)
王立ノルウェー海兵バンド
。「モーリス・アンドレ以来の逸材」と称されたアントンセン期待の新録音。スーザ・バンドのコルネッ ト奏者として名を馳せたハーバート・クラークをはじめ、この楽器の名手たちが作曲したものを集めており、さすが楽器の機能 を熟知した人たちならではの沸き立つような魅力に酔わされます。アントンセンの香り高く完璧な演奏も驚愕。 (Ki)
BISSA-1599(1SACD)
法悦の太鼓〜打楽器と中華楽団の饗宴
鐘耀光:打楽器と中華楽団のための協奏曲
 秦王の敵隊撃破
安部圭子(鐘耀光編):プリズムラプソディー
ジフコヴィチ:ボーン・トゥ・ビート・ワイルド〜スオナと打楽器のための
黛敏郎(江賜良編):シロフォン小協奏曲
エヴェリン・グレニー(Perc)、
鐘耀光(指)台北中華楽団、
林子由(スオナ)

録音:2010年11月/中山ホール(台北)
英国の名パーカッショニスト、エヴェリン・グレニーが何と中国民族楽器と共演した協奏曲集の登場です。台湾作曲界の重鎮・ 鐘耀光の作品2篇では中国伝統の音世界とグレニーの超絶技巧が楽しめます。日本の安部圭子と1962年セルビア生まれのジフコヴィチはともに自身が 打楽器奏者なため、華々しい効果に満ちた注目作。さらに驚きなのが、黛敏郎の「シロフォン小協奏曲」をグレニーの演奏で聴けること。中国民族楽器 伴奏なのが不思議ですが、師・伊福部昭ゆずりのエスニックな感覚が増して興味津々。さすがグレニー、これだけでも持っていたくなるアルバムです。 (Ki)

BISSA-1600(1SACD)
マーラー:亡き子をしのぶ歌
さすらう若人の歌
リュッケルトの5つの歌
カタリナ・カルネウス(Ms)、
スサンナ・マルッキ(指)エーテボリSO

録音:2007年6月、2010年1、8月/エーテボリ・コンサート・ホール
ストックホルム出身、ロンドンのトリニティ音楽院で学んだメゾ、カルネウスのマーラー歌曲集。彼女は期待のマーラー歌手で、ティルソン・トーマスの交響曲全集でも素晴らしい歌唱を聴かせています。今回は彼女の独壇場で、美しい声と迫真の表現を堪能できます。フィンランドの女性指揮者スサンナ・マルッキの好サポートも特筆で、女性の眼から見たマーラーを実感できます。 (Ki)
BIS-1601
サリー・ビーミッシュ:ヴァイオリン協奏曲(1994)
フルート協奏曲「カリスト」(2005)交響曲第1番(1992)
アンソニー・マーウッド(Vn)、
シャロン・ベザリー(Fl)、
マーティン・ブラビンス(指)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
BIS-が力を注ぐイギリスの女性作曲家サリー・ビーミッシュ(1956-)が、大管弦楽に挑んだ最初期作品に当たる交響曲第1番が聴きもの。テインパニーの超低音など管弦楽法も凝っているうえ、スコットランドの民俗調が盛り込まれているのも興味津々。シャロン・ベザリーのために作曲されたフルート協奏曲は、ギリシャ神話でゼウスに愛されたため熊に変身させられた妖精カリストの逸話を描いています。 (Ki)
BIS-1602
ユーハン・ヘルミク・ルーマン:ドロットニングホルムの音楽(全24曲) アンドルー・マンゼ(指)ヘルシンボリSO
何とアンドルー・マンゼがBISに登場! それも「スウェーデン音楽の父」と称されるユーハン・ヘルミク・ルーマン(1694-1758)の代表作「ドロットニングホルムの音楽」なので興味津々。1744年、スウェーデン国王とプロイセン王女の婚礼を祝って作られた管弦楽曲で、全部で24曲から成ります。華やかかつ貴族的な音楽はマンゼにぴったり。さらに彼ならではの引締ったサウンドで、ますます曲の良さを再認させてくれます。 (Ki)
BISSA-1603(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番ヘ短調Op.10*
交響曲第2番変ロ長調「十月革命に」Op.14
交響曲第3番変ホ長調「メーデー」Op.20
マーク・ウィグレスワース(指)
オランダ放送PO&cho

録音:2006年10月、2010年10月オランダ放送音楽センターMCO5スタジオ
いずれもかなり急進的な内容で、若きショスタコーヴィチの才気が迸る音楽となっています。けたたましいサイレンで始まり、混沌とした響きの後、合唱が社会主義讃美を謳いあげる第2番、一見体制讃美のようでありながら腹にイチモツあるのを感じる第3番と、ショスタコーヴィチの凄さを実感できます。ウィグレスワースの卓抜な統率力、オランダ放送合唱団の絶叫ともに、BISの超優秀録音がすさまじい効果を生みます。 (Ki)
BISSA-1604(1SACD)
メンデルスゾーン:交響曲シリーズVol.3
交響曲第3番イ短調「スコットランド」Op.56
同第5番ニ短調「宗教改革」Op.107
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO
メンデルスゾーン・イヤーの最期を飾るリットンとベルゲン・フィルの交響曲シリーズ完結篇。メンデルスゾーンの全交響曲をSACD5.0サラウンドで聴くことができるようになりました。音の水彩画家と称されたメンデルスゾーンの音楽を実感できます。 (Ki)
BISSA-1605(1SACD)
ポーランドのピリオド楽器オーケストラによる「四季」
ヴィヴァルディ:四季/弦楽の為の協奏曲 ニ長調 RV124
リコーダー協奏曲 ト長調 RV437*
リコーダー協奏曲 ハ短調 RV441*
ダン・ラウリン(リコーダー;*)
アルテ・デイ・スォナトーリ
ポーランドのオリジナル楽器オーケストラ、アルテ・デイ・スォナトーリ。鈴木秀美が首席客演指揮者でもある団体です。フレッシュな感性が独特で、また新たな「四季」の名盤登場。「北欧の虚無僧」ことダン・ラウリンによる協奏曲も快演です。  (Ki)
BISSA-1606(1SACD)
ブラームス:チェロソナタ第1番ホ短調Op.38
同第2番ヘ長調Op.99
同ニ長調(P.クレンゲル編曲によるヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」のチェロ版)
トーレイヴ・テデーン(Vc)
ローランド・ペンティネン(P)
BIS創業以来の古株演奏家テデーンとペンティネン。さすがベテランらしく堂々した至芸を聴かせてくれます。注目はヴァイオリンソナタ第1番のチェロ用編曲。ブラームスの響きをたっぷり堪能できます。 (Ki)
BIS-1607(7CD)
グリーグ:歌曲全集
4つのドイツ語の歌Op.2/6つのドイツ語の歌Op.4/4つのデンマーク語の歌Op.5/ロマンスとバラードOp.9/4つのデンマーク語のロマンスOp.10/4つのロマンスOp.15/9つのロマンスと歌Op.18/4つの詩Op.21/ペール・ギュントからの3つの歌Op.23/6つの詩Op.25/5つの詩Op.26/山の精にとらわれし者Op.32/12の歌Op.33/6つのロマンスOp.39/山とフィヨルドの旅の思い出Op.44/6つのドイツ語の歌Op.48/6つの詩Op.49/ノルウェーOp.58/悲歌的な詩Op.59/5つの詩Op.60/子供の歌Op.61/山の妖精Op.67/5つの詩Op.69/5つの詩Op.70/私の愛する君!EG127/兵士EG125/涙EG128/ブロンドの少女EG130&138(2種)/ため息EG134/素朴な歌/狩人EG157/私は愛したEG153/クリスマスの子守歌EG155/めでたし、海の星よEG150/王女様EG133/オダリスクの歌EG131/トンスベリの総領事へEG136/復活祭の歌EG146/わたしの小さな鳥EG126/ハマルの廃墟にてEG140/歌う会衆EG122/教会へ彼女は歩いて行ったEG123/少年EG129/クララの歌EG124/オールドミスEG142/クリスマス・ツリーの下でEG144/こけももEG145/L.M.リンデマンの銀婚式にEG135/白と赤のバラEG137/学校での朝の祈りEG139/ラインヒルドEG181/選挙の歌EG149/悪魔へEG154/イェンタEG141/祖国讃歌EG151/ふつうの殿方EG156/あなたは海を見ているEG121/山の娘より6曲(雀/干草の山で/ヴェスレモイの旅/不運/ヴェスレモイの憧れ/牛を呼ぶ声)
モニカ・グロープ(Ms)、
ロジャー・ヴィニョールズ、イーモ・ランタ、ルーヴェ・デルヴィンエル(P)
グリーグにはオーケストラ曲やピアノ曲の人気に及ばないものの、宝石のように美しい歌曲がたくさんあります。160曲に及ぶそれらをすべて網羅した夢のセットが登場します。グリーグの歌曲の多くは歌手だった愛妻のためにつくられていて、彼ならではの優しく親密な雰囲気に満ちています。「君を愛す」や「春」さらに「ソルヴェイグの歌」など代表作もしっかり収められていてぬかりなし。フィンランドの実力派グロープの落ち着いた声も作品の魅力をあますことなく表現しています。各ご家庭に1セットは常備したい逸品です。 (Ki)
BISSA-1610(1SACD)
最も偉大なる死
ジョージ・バターワース:ブレドンヒルとその他の歌
 「シュロップシャーの若者」〜6つの歌
アイヴァー・ガーニー:フランダースにて
 セヴァーンの牧草地/眠れ
 二羽のカラス/そんな時に/棺台脇で
ヴォーン・ウィリアムズ:旅の歌
ジェイムズ・ラザフォード(Br)、
ユージン・アスティ(P)

録音:2008年9, 12月/ポットン・ホール(イギリス)
第1次世界大戦の犠牲となった3人の英国作曲家の作品を集めています。ジョージ・バターワース(1885-1916)はその将来 を嘱望されながら、ソンム戦役にて狙撃され、31歳の若さで戦死。アイヴァー・ガーニー(1890-1937)は詩人としても才能を示しながら、フランス戦 線で毒ガスを吸引したことによる後遺症で精神を病み、後半生を精神病院で送りました。ヴォーン・ウィリアムズは従軍中に大砲で聴覚を損傷し、後に影 を落としています。彼らの歌曲をワーグナー歌手として頭角を現してきた英国の俊英ジェイムズ・ラザフォードが美しく再現。詩の素晴らしさも含め、涙な しで聴くことができない感動的な出来となっています。 (Ki)
BISSA-1611(1SACD)
バッハ:カンタータ全集 Vol.36
第42番「この同じ安息日の夕べ」BWV42、
第108番「わが去るは汝の益なり」BWV108、
第6番「われらと共に留まりたまえ」BWV6、
第103番「汝らは泣き叫び」BWV103
野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(A)、
ジェイムス・ギルクリスト(T)、
ドミニク・ヴェルナー(Bs)、ダン・ラウリン(Rec)、
ディミトリー・バディアロフ(ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
1725年の美しいカンタータ4 篇は叙情的なアリアに加えて、数々の器楽のソロが華やかな色合いを添えます。 カンタータ第6 番のオブリガートは今回初登場の「肩のチェロ」Violoncello da spalla。当時の文献を基に初めて復元された弦楽器 で、自ら研究復元したディミトリー・バディアロフを迎えての演奏となりました。第103 番には華麗なソプラニーノ・リコーダー・ソ ロが登場しますが、あの「北欧の虚無僧」ダン・ラウリンが担当しているのも注目。今回も色鮮やかなカンタータの世界をどうぞ。 (Ki)
BISSA-1612(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.7
第26番変ホ長調「告別」Op.81a
第27番ホ短調Op.90
第29番変ロ長調「ハンマークラヴィーア」Op.106
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
オランダの名手ブラウティハムによるベートーヴェン・シリーズの第7弾。今回は超難物「ハンマークラヴィーア」を含む後期ソナタ集を、余裕の技巧で驚くほど明快な世界として描いています。これまでの印象が全く変わります。 (Ki)
BISSA-1613(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノソナタ全集Vol.8
第28番イ長調Op.101
第30番ホ長調Op.109
第31番変イ長調Op.110
第32番ハ短調Op.111
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
ブラウティハムのベートーヴェン・ソナタ・シリーズの最終巻。単なるフォルテピアノ演奏のベートーヴェンのソナタとは一線を画する充実ぶりで、最後の3つのソナタなど、物々しさや押しつけがましさ皆無で、これまで聴いたことのないような不思議な感動を覚えます。 (Ki)
BIS-1614
スヴェーリンク:オルガン曲集
トッカータ イ短調/同 ト短調/同 ハ長調
詩篇23/詩篇36/詩篇116
詩篇140/半音階的幻想曲/エコー幻想曲
コラール変奏曲「いと高きにある神のみに栄光あれ」
コラール変奏曲「幼子我らに生まれ」
鈴木雅明(Org)
ヴィラ=ロボスの名作を作曲者故郷ブラジルのオーケストラが演奏した好企画の第2集。「ブラジル風バッハ第9番」は作曲者による弦楽オーケストラ版とアカペラ(声のオーケストラ)版の両方を収めているのも注目。南米的熱気を味わえます。  (Ki)
BIS-1615
ヘンデル:9つのドイツ語のアリアHWV202-10
トリオ・ソナタヘ長調HWV392/新発見のグローリア
エマ・カークビー(S)、ロンドン・バロック
ヘンデルといえばイタリア語や英語の声楽作品がポピュラーですが、母国語のドイツ語による9つのアリアは彼40代半ばの作品で、親しみやすく個性的な内容。カークビーとロンドン・バロックの滋味あふれる演奏が絶品。さらに2001年に発見された「グローリア」も再録。より表現に深みが加わり、凄みさえ感じさせます。 (Ki)
BISSA-1616(1SACD)
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付」 ヘレナ・ユントネン(S)
カタリナ・カルネウス(Ms)
ダニエル・ノルマン(T)
ニール・デイヴィス(Bs)
ミネソタ・コラーレ
オスモ・ヴァンスカ(指) ミネソタO
シベリウスで名を売ったヴァンスカがアメリカのオーケストラと始めたベートーヴェンの交響曲シリーズ、楷書風ながらボルテージの高い演奏が世界中で評判を呼んでいます。予想以上に個性的で、物凄い面白さ!比較的小編成なうえSACD ハイブリッドによる抜群の録音の良さで隅々まで見通せるうえ、リズムの切れ味が良いため迫力とスピード感(殊に第1楽章とフィナーレ)にも欠けていません。 (Ki)
BIS-1617
オネゲル:チェロ協奏曲、チェロ・ソナタ、
チェロとピアノの為のソナチネ、
ヴァイオリンとチェロの為のソナチネ
クリスティアン・ポルテラ(Vc)、トゥオマス・オッリラ=ハンニカイネン(指)マルメSO、キャスリン・ストット(P)、クリスティアン・テツラフ(Vn)
スイスの期待の新鋭クリスティアン・ポルテラの第2弾。今回は母国の大物オネゲルのチェロ曲集。「パシフィック231」と同時代のチェ ロ協奏曲をはじめ、ヴィルトゥオーゾ的な難技巧が要求される辛口音楽ばかり。クラリネットとピアノと為のソナチネのチェロ版も、こ ちらの方がむしろ味わいを増しているかのよう。ポルテラの腕が冴えます。 (Ki)
BISSA-1618(1SACD)
モーツァルト:2台のピアノの為の協奏曲変ホ長調 K.365(第10番)、
2台のピアノの為の協奏曲変ホ長調 K.365(クラリネット、トランペット、ティンパニを含む版)、
3台のピアノの為の協奏曲ヘ長調 K.242(第7番)
ロナルド・ブラウティハム、
アレクセイ・リュビーモフ(フォルテピアノ)、
マンフレート・フス(指揮とフォルテピアノ)、
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン
フォルテピアノのよるモーツァルトの独奏曲全集録音で評価の高いブラウティハムが、同じモーツァルトの2台お よび3台のピアノの為の協奏曲に挑戦。それも共演は奇才リュビーモフなのが興味津々です。演奏は期待にたがわず強い個性がぶつかり あい、驚くほどいきいきとした世界を創りあげています。さらに興味深いのは、2台のピアノの為の協奏曲が、通常版とクラリネット、 トランペット、ティンパニで増強されたオーケストレーションによるものと2種収録されていること。BIS初登場の古楽器オーケストラ「ハ イドン・シンフォニエッタ・ウィーン」が好演を見せています。 (Ki)
BISSA-1619(1SACD)
シューマン:交響曲第3番「ライン」
交響曲第4 番ニ短調 Op.120(現行版) 
「マンフレッド」序曲 Op.115 
序曲「ヘルマンとドロテア」Op.136
トマス・ダウスゴー(指)
スウェーデン室内O
BISSA-1620(1SACD)
ウェーバー:交響曲第1番ハ長調/第2番ハ長調、
アンダンテとハンガリー風ロンド、
ファゴット協奏曲ヘ長調
ヤーッコ・ルオマ(Fg)、
ジャン=ジャック・カントロフ(指)タ
ピオラ・シンフォニエッタ
オペラ作曲家として名高いウェーバーには2篇の交響曲があります。いずれも初期の作ですが、ロマン的な色彩、流麗なメロディなど「魔弾の射手」の萌芽が明瞭に見られる魅力作です。名ヴァイオリニストのカントロフがタピオラ・シンフォニエッタから爽やかな響きを引き出しています。   (Ki)
BISSA-1621(1SACD)
バッハ:カンタータ全集 Vol.37
第169番「神にのみわが心を捧げん」BWV169、
第170番「満ち足りた安らぎ、魂の歓び」BWV170、
第35番「霊魂は乱れ迷います」BWV35、
第200番「告白します、あの方の御名を」BWV200
ロビン・ブレイズ(A)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
バッハの教会カンタータ中、独唱者がアルトのみというものを4篇集めたアルバム。アルト・パートはカウンター・テナーのロビン・ブレイズが好演。「霊魂は乱れ迷います」BWV35では、アルトがオルガンのソロと絡みつつ、思い乱れた魂の救われ行く道 筋を見事に描きます。華麗なオルガンコンチェルトとロビンの突き抜けるような明るい歌声が絡み合う様が聴きものです。 (Ki)
BIS-1622
スティーヴン・スタッキー:スピリット・ヴォイセズ(2002/3)〜打楽器と管弦楽のための
タマヨの絵画(1995)
管弦楽のための協奏曲第2番(2003)
エヴェリン・グレニー(Perc)、
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
アメリカの作曲家スティーヴン・スタッキー(1949-)の作品集。メキシコを代表する画家ルフィーノ・タマヨの絵画5点から霊感を受けた管弦楽曲が聴きもの。原色的かつ独特な画風が音楽化されています。また英国の人気パーカッショニスト、エヴェリン・グレニー久々の新録。アメリカン・インディアンのコヨーテや日本の山姥など、シャーマニズム的な世界を描いています。 (Ki)
BIS-1623
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.20
1760-66年のソナタ
ソナタ変ロ長調Wq65/34(H152)/ニ長調Wq65
ト短調Wq62/23(H210)
ハ長調Wq65/41(H178)/変ロ長調Wq65
同曲異版
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
シリーズ第20集は円熟期の作品。当時C.P.E.バッハはフリードリヒ大王のもとを離れた頃で、さまざまなストレスから解放され、新しい試みも盛込むなど筆致にますますの冴えを見せています。シュパーニの演奏も神業的と申せましょう。 (Ki)
BIS-1624
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.21
ソナタヘ長調Wq50/1(H136)
ト長調Wq50/2(H137)
イ短調Wq50/3(H138)
ニ短調Wq50/4(H139)
変ロ長調Wq50/5(H126)
ハ短調Wq50/6(H140)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)

録音:2007年6月/ヘイッキ・サルヴェラ・ホール(フィンランド)
C.P.Eバッハの時代以前、ある作品が曲中で反復される際、演奏者が自由に即興するのが普通でした。しかし、演奏家が必ずしも即興をできなくなった世となり、CPEがそのやり方を示す目的で作曲したのがこの6篇のソナタ。そのような条件下ながら、非常に芸術的で表情に富んでいるのがさすがと申せましょう。 (Ki)
BIS-1625
もののけチューバ〜ボーズヴィーク
バーンスタイン:前奏曲、フーガとリフス、
ボーズヴィーク&ギスケ
:青いフヌグ〜チューバと吹奏楽*、
ボリス・ディエフ
:チューバと吹奏楽の為の協奏曲、
ターネイジ:急発進、
フレドリク・ホグベリ
:トロルチューバ〜チューバと吹奏楽、
ダニエル・ネルソン
:メタルフォニック・リミックス〜チューバと吹奏楽
オイスタイン・ボーズヴィーク(Tub)、
クリスチャン・リンドベルイ(Tb*、指)、
スウェーデン・ウィンド・アンサンブル
ノルウェーのチューバ奏者ボーズヴィークはその超絶的テクニックとエンターテイメント性で人気急上昇中。今回は協奏作品を集めて いますが、吹奏楽伴奏というのがユニーク。さらにその指揮を彼の兄貴筋リンドベルイが務めているのも豪華。リンドベルイはゲストで トロンボーンの妙技も見せてくれます。いずれも現代作品ながらワールドミュージック風でもあり、たっぷり愉しませてくれます。 (Ki)
BIS-1626(12CD)
グリーグ:ピアノ作品全集
 ピアノ独奏曲 全曲/
 ノルウェー舞曲集(4手)*/
 ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16(現行版)#/
 ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16(オリジナル版)
エヴァ・クナルダール(P)
シェル・インゲブレツェン(P)*(指)#、RPO#
ルーヴェ・デルヴィンエル(P;#/+)
広上淳一(指)ノールショピングSO+
曖昧さのかけらもない楷書風の演奏ながら、なんともいえない滋味にあふれたクナルダールのグリーグ。BIS初期のベストセラーが12 枚組3枚価格。今年9月に世を去られたクナルダール女史の追悼盤でもありますが、デルヴィンエルによるピアノ協奏曲のオリジナル版と初期未発表ピアノ曲まで含まれサービス満点。 (Ki)
BIS-1629
グリーグ:「ペール・ギュント」〜アニトラの踊り/オーゼの死、25 のノルウェーの歌と踊り」〜春の踊り/白鳥/婚礼の調べ、「抒情小曲集」〜ノルウェーの旋律/ワルツ/夜警の歌/妖精の踊り/アルバムの綴り/祖国の歌/民謡/ワルツ/蝶々/孤独なさすらい人/故郷にて/小鳥/ハリング/小人の行進/幻影/秘密/郷愁/感謝/農夫の歌/バラード風に/おばあさんのメヌエット/ゆりかごで/昔々/小妖精 御喜美江(アコーディオン)
御喜自身による日本語解説を掲載。アコーディオンの女王・御喜美江から今年が歿後百年にあたるグリーグの素敵なプレゼントが届きました。彼の作品から24 曲をア コーディオンで絶妙に奏でています。有名な「蝶々」など、オリジナルのピアノ譜をそのまま用いているのに、これまで聴いたことの ない新鮮な衝撃を与えてくれます。ノルウェーの民俗舞曲のリズムやグリーグ一流の息の長いメロディは、アコーディオンにぴったり。 自由闊達、まるで民俗楽器のように響きます。 (Ki)
BIS-1630
日本の恋歌
夏田昌和:良寛による二つの詩(2005)、
細川俊夫
:恋歌T-V(2004)
伊福部昭:アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌(1956)
棚田文紀:デュオ〜メゾソプラノとサクソフォンの為の
野田燎:インプロヴィゼーションT(1971-3)、
野平一郎:舵手の書(2003)
ハセン・ラルビ:松風(2006)、
ベルトラン・デュブドゥ
:それを起動させると開始されます(2004)
島崎藤村:君が心は(日本語朗読)
小林真理(Ms)、
クロード・ドゥラングル(Sax)、ジャン・ジオフロワ(Perc)
小林真理は東京藝術大学卒業後フランスで活躍するメゾソプラノ歌手。彼女が日本オタクのフランス人サクソフォン奏者・ドゥラングルと組んで邦人及びジャポニスム作品に挑戦。ティンパニーのみで伴奏する伊福部昭の名作、和泉式部の詩による細川俊夫作品、超絶技巧の要求される野平一郎作品まで盛りだくさん。最後に島崎藤村の片思いの詩を朗読しているのも聴きものです。   (Ki)
BISSA-1631(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.38
第52番「偽りの世よ、われは汝に頼まじ」BWV52、
第82番「われは足れり」BWV82、
第55番「われ哀れなる人、われ罪の下僕」BWV55、
第58番「ああ神よ、いかに多き胸の悩み」BWV58
キャロリン・サンプソン(S)、
ペーター・コーイ(Bs)、ゲルト・テュルク(T)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BCJ第38弾は合唱が登場しないソロ(独唱)カンタータ集。いずれもシリアスで重厚な内容ながら、第52番の冒頭がブランデンブルク協奏曲第1番第1楽章と同素材だったり、82番ではオーボエの三宮正満、第55番では前田りり子のフルート・ソロの大活躍を満喫できるなど興味満載。キャロリン・サンプソン、ペーター・コーイ、ゲルト・テュルクというおなじみの三名が名人芸を聴かせてくれます。 (Ki)
BIS-1632
ヴァーレン:管弦楽作品集Vol.2
ネニア(嘆きの歌)Op.18-1、希望にOp.18-2、
祝婚歌Op.1、交響曲第2番Op.40、
交響曲第3番Op.41
クリスチャン・エッゲン(指)スタヴァンゲルSO 
近代ノルウェーの作曲家ファッテイン・ヴァーレン(1887-1952)は重要な存在ながら、あまり録音に恵まれておらず、このBISのシリーズは北欧音楽ファンを狂喜させています。好評の第1集(BIS.1522)に次ぐ今回には2篇の交響曲をはじめ力作揃い。新ウィーン楽派の影響を受けながらも、北欧独特の透明感と優しさに満ちた作風が独特です。 (Ki)
BIS-1633(10CD)
モールァルト:ピアノソナタ&変奏曲全集 ロナルド・ブラウティハム(Fp)
BIS-1637
フランク・マルタン(1890-1974):作品集
 チェロ協奏曲(1966)/
 バラード〜 Vc とPf の為の(1949)/
 8つの前奏曲〜 Pf 独奏の為の
クリスティン・ポルテラ(Vc)
トゥオマス・オッリラ=ハンニカイネン(指) マルメSO
キャスリン・ストット(P)
BISSA-1638(1SACD)
ベリオ:ソロ〜トロンボーンと管弦楽の為の、クセナキス
:Trpprkh 〜トロンボーンと管弦楽の為の
ターネイジ
:Yet Another Set To
クリスチャン・リンドベルイ(Tb)、
ペーター・ルンデル(指)オスロPO
トロンボーンの超人クリスチャン・リンドベルイは80以上の協奏作品を現代作曲家から献呈されていますが、ここに収められたのは特に大物3名がリンドベルイにプレゼントした難曲。クセナキスの曲名はTromboneとOrkhestraを組合わせた造語。いずれも超人ならではの恐るべきテクニックを堪能できます。  (Ki)
BISSA-1639(1SACD)
仏蘭西の喜び
サンカン:ソナチネ (1946)、
ヴィドール
:フルートとピアノの為の組曲 Op.34、
ルーセル:笛吹きたち Op.27、
 ロンサールの2つの詩 Op.26、
ミヨー
:ソナチネ (1922)、
ゴダール
:3つの小品の組曲 Op.116
シャロン・ベザリー(Fl)、
ルーヴェ・デルヴィンエル(P)、
バーバラ・ヘンドリックス(S)
ファッショナブルで美しい フルート曲といえば、やはりフランスものでしょうが、選曲そのものはかなり凝っています。マルク・ラフォレや花房晴美の師だった名 ピアノ教師サンカンをはじめ、オルガンの大家ヴィドールなども魅力的なフルート曲を残していたのに驚かされます。フルートの助奏付 の「ロンサールの2つの詩」は何とヘンドリックスの歌まで楽しめます。  (Ki
BIS-1640
ドラングルとリンドベルイ〜夢の共演
ジョン・ウィリアムズ(ボコック編):キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン*
ミヨー:世界の創造Op.81
ロジェ・ブトリ:サクソフォンと管楽合奏の為のディヴェルティメント*
クレストン:サクソフォンと吹奏楽の為の協奏曲*
アンデシュ・エミルソン:挨拶
ピアソラ(テホ編):鮫〜Saxと吹奏楽*
クロード・ドラングル(アルトSax)*
クリスチャン・リンドベルイ(指)
スウェーデン・ウィンド・アンサンブル

録音:2007年5、11月/ナツカ・アウラ(ストックホルム)
管楽器好き興奮のアルバム。1923年作のミヨーから2006年作のエミルソンまで、80年にわたる管楽アンサンブル作品6篇が集められています。う ち4作はサクソフォンと管楽アンサンブルの為の協奏作品で、当代一の名手クロード・ドラングルが独奏、トロンボーンの超人クリスチャン・リンドベル イが(指)という夢の共演が実現しています。サクソフォンといえばジャズの重要楽器。ここでも1960年代のフリー・ジャズにインスパイアされたジョン・ウィ リアムズの映画音楽「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」や、ミヨーが1920年代ニューヨークのハーレムで聴いた音楽から触発された「世界の創造」 など、ジャズ・テイストの強いものをドラングルが驚きの巧さで再現。また、ロジェ・ブトリの「ディヴェルティメント」は1961年作の弦楽オーケストラ 伴奏を、当録音のために作曲者自身が管楽合奏用に編曲。管楽器の効果と魅力を存分に味わえます。 (Ki)
BISSA-1641(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.39
第68番「げに神はかくまで世を愛して」BWV68
第175番「彼はおのれの羊の名を呼びて」BWV175
第28番「神は頌むべきかな!いまや年は終り」BWV28
第183番「人々汝らを除名すべし」BWV183
第85番「われは善き牧者なり」BWV85
キャロリン・サンプソン(S)、ロビン・ブレイズ(A)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、コンチェルト・パラティーノ、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
このところソロ・カンタータの続いていた同シリーズ、久々の通常編成版の登場です。1725年作の5篇が収められていますが、各曲とも変化に富み飽きさせません。特に183番では4本のオーボエのほか、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラというヴァイオリンのように弾く小型チェロが用いられているのがユニーク。この楽器の当代一の名手・バディアロフが妙技を聴かせてくれます。また、おなじみの名人金管集団コンチェルト・パラティーノが壮麗な響きを作り出し、声楽陣もサンプソン、ブレイズが堂に入った歌唱を披露しています。  (Ki)
BIS-1642
ファッテイン・ヴァーレン:管弦楽曲全集Vol.3
海辺の墓地Op.20、静寂の島Op.21、孤独に寄すOp.35
交響曲第4番Op.43、ピアノ協奏曲Op.44
クリスチャン・エッゲン(指)
スタヴァンゲルSO、
アイナル・ヘンニング・スメビ(P)
ノルウェー近代の重要作曲家ファッテイン・ヴァーレン(1887-1952)の管弦楽曲全集の最終巻。あまり録音に恵まれなかった巨匠の全貌が明らかになりました。聴きものは彼最後の作品でもある交響曲第4番。ブラームスの同番交響曲を思わすシャコンヌで曲を閉じているのも謎めいています。またモーツァルトの協奏曲学習のために書かれた非ヴィルトゥオーゾ風ピアノ協奏曲も独特です。  (Ki)
BISSA-1643(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番ヘ短調Op.10 
交響曲第15番イ長調Op.141
マーク・ウィグレスワース(指)
オランダ放送PO

録音:2006 年10 月オランダ放送音楽センターMCO5 スタジオ
マーク・ウィグレスワースによるショスタコーヴィチの交響曲全曲録音が遂に完結します。1997年より録音開始した当シリー ズは最初にBBCウェールズ・ナショナル交響楽団(第5、6番(BIS 973)、第7番(BIS 873)、第14番(BIS 1173))と、その後はオランダ放送フィ ルハーモニー管弦楽団(第1~3番(BISSA-1603)、第4番(BISSA-1553)、第8番(BISSA-1483)、第9&12番(BISSA-1563)、第11番(BISSA-1583)、第13番(BISSA-1543))と2つのオーケストラで録音されました。ウィグレスワースの卓抜な統率力による高水準の演奏でBISならでは の優秀録音によりショスタコの立体感を楽しめる内容になっております。
第15番は形式的には第1番、第4番、第10番の各交響曲につながり、特に第1番同様、曲中にソロや重奏など、室内楽的な扱いの部分が多いので、 大作ながら重厚巨大感はありません。一方、第1番は習作時代の跡をもとどめていますが、新しい音感の追求、新鮮な洒脱な味など、既にショスタコーヴィ チのスタイルを示しております。なお、第1番は既にリリースされているBISSA-1603と同録音です。
BISSA-1644(1SACD)
アメリカ残像
マイケル・ドアティ:日没の街路
ジョン・ウィリアムズ:いたずら(映画「キャッチ・ミー・イフ・ユーキャン」より)
ネッド・ローレム:ライオン(夢)〜ジャズ・カルテットと管弦楽
クリストファー・ラウス:フリアンディーズ(菓子)
グラント・ルウェリン(指) ノース・カロライナSO
ブランフォード・マルサリス(Sax)
ブランフォード・マルサリスQ
1963年から2005年までの間に作られたアメリカのオーケストラ作品4篇が収められています。ラウス以外はジャズの影響が濃厚で、ヨーロッパの作品とは一線を画する個性に満ちています。ディカブリオとトム・ハンクスが共演したスピルバーグ監督作品「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」は大御所ジョン・ウィリアムズの音楽。「いたずら」はサクソフォンを独奏とした協奏的なナンバーとなっていて、映画から切り離されても聴き応え満点の魅力作です。  (Ki)
BISSA-1645(1SACD)
シベリウス名曲選
カレリア組曲Op.11/森の精Op.15
トゥオネラの白鳥Op.22の2
レミンカイネンの帰郷Op.22の4
春の歌Op.16/悲しいワルツOp.44の1
鶴のいる風景Op.44の2/フィンランディアOp.26
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO
伝説となった感のあるヴァンスカのシベリウス、魅力的なコンピレーション盤と思いきや、トゥオネラの白鳥、レミンカイネンの帰郷、フィンランディアは今回初出の未発表音源。他はシベリウス完全全集に通常のステレオ録音の形で収録されていますが、ここではオリジナルの5.0サラウンドSACD(ハイブリッド)となっているのがポイント。シベリウスならではの透明で深遠なサウンドが、BISの極上録音で存分に堪能でき、ご家庭のオーディルームが北欧の自然に様変わりします。 (Ki)
BISSA-1646(1SACD)
ウォルトン:交響曲第1番、第2番 オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)
リール国立O
20世紀イギリス音楽の大物ウィリアム・ウォルトンの交響曲2篇の最新録音。ウォルトンの交響曲は華麗な管弦楽法で映画音楽のような迫力。BISの優秀録音でこれまで味わったことのない豊麗な音の洪水に酔わされます。ウェールズ人ヒューズこだわりの演奏は説得力満点。 (Ki)
BIS-1647
シュニトケ:交響曲第0番 (1956/7)
 オラトリオ「長崎」(1958)
ハンネリ・ルペルト(Ms)
オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指) ケープPO、
ケープタウン歌劇場声楽パート
BIS-1648
ワインベルク:チェロ・ソナタ第1番 Op.21(1945)、
チェロ・ソナタ第2番 Op.63(1959)、
無伴奏チェロ・ソナタ第1番 Op.72 (1960)
アレクサンドル・シャウシヤン(Vc)、
エフゲニー・スドビン(P)
ショスタコーヴィチが最も信頼を寄せた作曲家ミェチスワフ・ワインベルク (1919-1996)。歿後10年を経て、世界中のレーベルから新 録音が続々リリースされています。彼の2曲のチェロソナタはワシーリエワのチェロ、作曲者自身のピアノによる超名盤がメロディアに ありましたが、「ケンプ・トリオ」のアルメニア人シャウシヤンが最新録音。ウワサの新人スドビンがピアノパートを担当しているのも超 魅力。若々しさにあふれています。 (Ki)
BIS-1649
女性作曲家フルート協奏曲集
グバイドゥーリナ:希望と絶望の偽りの顔
たかの舞俐
:フルート協奏曲*、
サリー・ビーミシュ:フルート協奏曲「カリスト」
シャロン・ベザリー(Fl)、
マリオ・ヴェンザーゴ(指)エーテボリSO、
アンネ・マンソン(指)スウェーデンCO*、
マーティン・ブラビンス(指)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO#
フルートの女神シャロン・ベザリーには、現代の作曲家から献呈された協奏曲が15曲以上あります。その中から女性作曲家による3篇、ロシアのグバイドゥーリナ、“リゲティの愛弟子”日本のたかの舞俐、イギリスのビーミシュ作品で、いずれも作曲者が録音に立会い、ブックレットの欧文解説も執筆しています。たかの作品の第2楽章は「Theonlyflowerintheworld(世界でたった一つの花)」と題されていますが、これはSMAPの大ヒット曲のタイトル。スキャンダルで叩かれつつも復活したクリエイター槙原敬之に共鳴して、大きな力の前で犠牲になる弱者が、それぞれの命(歌)を持っていることを表現したかったとのこと。ベザリーはどんな難所も余裕でこなし、旧ソ連、西ヨーロッパ、東洋の3女性の思いを見事に再現しています。グバイドゥーリナ作品はBIS-SA-1449と同一音源です。  (Ki)
BIS-1650
シェーンベルク:コル・ニドレOp.39、バーンスタイン:ハリル、
ブロッホ:バール・シェム(ヴァイオリンと管弦楽版)、
ツァイスル:ヘブライのレクイエム
シャロン・ベザリー(Fl)、
ワジム・グルズマン(Vn)、
ガブリエラ・パーチェ(S)、
ルイザ・フランチェスコーニ(Ms)、
ロドリーゴ・エステベス(Br)、
スティーヴン・ブロンク(B-Br、語り)、
ジョン・ネシリング(指)サンパウロS
ユダヤ民族の歴史にかかわる様々な「追憶」をテーマとしています。ヴィラ=ロボスやグアルニエリの録音で注目された指揮者ネシリングは何とシェーンベルクの孫。さらにユダヤ系のベザリーとグルズマンを独奏者に招き、濃い世界を描いています。南米サンパウロのオーケストラが驚くほど東欧ユダヤの響きとなっています。 (Ki)
BISSA-1651(1SACD)
デュティユー:作品集
バレエ「狼」全曲版
ジャン・カスーの3つのソネット(5.6.**)
映画音楽「弾痕」からの抜粋*
4つの歌 **
3つの交響的絵画*
フランス国立ロワールO(コンサートミストレス:パク・チユン)、
パスカル・ロフェ(指)
ヴァンサン・ル・テクシエ(Br)
ヴァレリー・アールマン=クラヴリー(オンドマルトノ)

録音:2015年7月/ナント
*=世界初録音、**=オーケストラ版世界初録音
20世紀フランス音楽界を代表する作曲家、アンリ・デュティユー。2013年に亡くなったこの巨匠は、2曲の交響曲や管弦楽 作品「メタボール」などの名作でその地位を揺るぎないものにしました。そんな彼の作品のうち、このディスクでは世界初録音を含むあまり知られていな い作品に焦点が当てられています。 バレエ「狼」は、ジプシー女に夫を誘惑され、サーカス小屋から狼を夫だと騙されて連れて帰った妻が、狼に愛情を抱く話。そのユニークな筋書きは「美 女と野獣」の物語のヴァリエーションとも言われています。公演は3か月に渡る大成功で、バレエ音楽の分野での彼の名声を高めました。親しみやすく、ユー モラスながら洗練されている響きが魅力的な作品です。デュティユーはまた5本の映画にも関わっています。彼が初めて手掛けた映画音楽が、当ディスクにおさめられているアンリ・ドコワン監督の「弾痕(La Fille du diable)」です。曲の開始早々、20世紀前半に発明された電子楽器、オンドマルトノの不気味な音色が聴こえてきます。この楽器は、エミリーブ ロンテの名作「嵐が丘」の劇音楽をコンサート形式にした「3つの交響的絵画」でも使われ、荒野の犬の遠吠えを思わせる効果を出しています。 オーケストラと声楽のための「ジャン・カスーの3つのソネット」の2,3曲目と「4つの歌」全曲は、オーケストラ版での録音は世界初。フランス歌曲 の系譜が感じられる色彩感で聴き手を虜にします。あまり知られていないデュティユーの作品で、彼の魅力を再発見できるディスクです。 (Ki)
BISSA-1652(1SACD)
超絶のヴァイオリン曲集
カステルヌオーヴォ=テデスコ:フィガロ、
メトネル(ハイフェッツ編):おとぎ話、
フランチェスカッティ:ポルカ、
シューマン
:トロイメライ、クラスラー:ジプシー女、
リース:気まぐれ女、
ハルフテル
(シェリング編):ハバネラ、
ヴィエニャフスキ
:ファウスト幻想曲、
ガードナー:前奏曲、
ニーノ・ロータ:即興曲ニ短調、
J・ウィリアムズ
:屋根の上のヴァイオリン弾きより、
ブロッホ:ニーグン、
ラヴェル
:ツィガーヌ
ワジム・グルズマン(Vn)、
アンジェラ・ヨッフェ(P)
レーラ・アウエルバッハ作品の演奏で注目されたグルズマンの小品集。いずれもヴィルトゥーゾ的なものを集めていますが、冴えた技巧と蜂蜜のように甘い音色が魅力です。映画「屋根の上のヴァイオリン弾き」のテーマでは、彼の父ミハイル・グルズマンの凝った編曲が聴きものです。  (Ki)
BIS-1653(2CD)
ダニエル・ボルツ:オラトリオ「彼の名はオレステス」(2002)、
リコーダー協奏曲「ジョーカーの物語」(2000)
アニータ・ビョルク(朗読)、
アンナレーナ・ペーション、イングリド・トビアソン、
マリアンネ・エクローヴ、アンナ・ラーション、
アンデシュ・ラーションほか声楽、
エリク・エリクソン室内Cho、ダン・ラウリン(rec)、
アラン・ギルバート(指)ロイヤル・ストックホルムPO
1943年生まれの現代スウェーデンの作曲家ダニエル・ボルツ。彼がギリシャ悲劇の名作、アイスキュロスの「オレステイア三部作」をオ ペラ化。父を殺害した実母を、復讐のため殺すという心理描写が巧みになされています。カップリングはダン・ラウリンの独奏によるリコー ダー協奏曲「ジョーカーの物語」。アラン・ギルバートの指揮により、既発のBIS-1425 と同音源です。 (Ki)
BIS-1655
ドビュッシー:ピアノ曲全集Vol.4
12の練習曲(1915)、
新発見の練習曲(「組み合わされたアルペジオの為の練習曲」の初稿)(1915)、
間奏曲(ピアノ三重奏曲からの編曲)(1880/1882)、
6つの古代の墓碑銘(1914/15)、
燃える炭火に照らされた夕べ(1917)
小川典子(P)
難物として知られる練習曲集に小川が挑戦。技巧の鮮やかさはいつもながら、曲の良さを再認識させられる語り口の巧さが光ります。近年発見された2篇も含め、ドビュッシー・ファン必聴の一枚です。   (Ki)
BISSA-1656(1SACD)
ダウスゴー/「未完成」と「グレート」
シューベルト:交響曲第8番「未完成」
 第9番ハ長調「グレート」
トマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO
現在もっとも旬の指揮者のひとりトマス・ダウスゴーがシューベルトの交響曲に挑戦しました。その第1弾は「未完成」と「グレート」という最高に魅力的なカップリング。室内オーケストラ編成で現代的感覚満点の解釈は超斬新。これまで未完成交響曲に持たれていた暗く儚い世界が、若々しく前向きなものとなっているのが興味津々です。 (Ki)
BIS-1657
グリーグ歌曲全集 Vol.6
ノルウェー Op.59(全5曲)、
9つのロマンスと歌 Op.18、
悲劇的な詩 Op.59(全6曲)、
兵士、涙、祖国賛歌、少年、ふつうの殿方
モニカ・グロープ(Ms)、
ロジャー・ヴィニョールズ(P)
グリーグ歌曲全集の第6巻はメゾソプラノ用作品が集められています。グリーグは若い頃、ある声楽家の美声に魅了され、すっかり一目 ぼれして、その思いを「9つのロマンスと歌 Op.18」に込めて、彼女に献呈しました。それが後のグリーグ夫人とのこと。グリーグならで はの旋律の美しさに加え、ナイーヴで一途な思いが心を打つ感動作です。 (Ki)
BIS-1658
作曲家クリスチャン・リンドベルイU
Asa〜エレキ・ヴァイオリン,トロンボーン,増幅されたチェンバロと弦楽の為の、
ジョー・ジャック・ビングルバンディット〜トロンボーン独奏の為の、
アクバンク・ブンカ〜トランペットと管弦楽の為の、
ジプシー・キングダム〜トロンボーンと弦楽四重奏の為の、
血がとっても赤いから、ボンベイ湾のバラクーダ〜トロンボーンとテープ
クリスチャン・リンドベルイ(Trb、指、朗読)、
リチャード・トニェッティ(Vn)、
ニール・ペレス・ダ・コスタ(Cem)、
ウーレ・エドヴァルド・アントンセン(Tp)、
オーストラリアCO、ノルディックCO、スウェーデンCO
リンドベルイの作品、といってもマグヌスではなく、最近すっかり作曲づいているトロンボーンの超人クリスチャンの方。トロンボーンの機能を追及したもの中心なのは当然ですが、陽気で健康的な性格のリンドベリらしく、音楽も深刻なところはなく、どこか不真面目な感さえ漂わせてなかなかのもの。ストリンドベリ原作による「血がとっても赤いから」では朗読までこなす多才ぶり。天才、といわざるを得ないと申せましょう。  (Ki)
BISSA-1659(1SACD)
ステンハンマル(1871-1927):弦楽四重奏曲集第1集
弦楽四重奏曲第4番イ短調Op.25
組曲『ロドレッシの歌』〜エレジーと間奏曲 Op.39
弦楽四重奏曲第3番ヘ長調Op.1
ステンハンマルSQ
[ペータ・オロフソン(1st vn)、
ペール・エマン(2nd vn)、
トニー・バウアー(va)、
マッツ・オロフソン(vc)]

録音:2011年4月、10月、2012年6月/スウェーデン]
スウェーデンを代表する作曲家、ヴィルヘルム・ステンハンマルが残した名作、弦楽四重奏曲の録音が始動!ステンハンマルは といえばピアニストとして成功した作曲者として知られていますが、オペラ、交響曲、協奏曲、声楽曲など、様々な音楽形態の作品を残したことも見逃せ ません。ここに収録された弦楽四重奏はステンハンマルの芸術を知る上で最も優れた作品群です。
弦楽四重奏曲第3番ヘ長調op.18は1897年に書き始めましたが、オペラ「ティルフィング」の制作があったことから手掛けてから3年ほどの1900 年頃に完成されています。豊かなユニゾンと各声部に際立つメロディをもつ美しい作品です。 弦楽四重奏曲第4番イ短調は1904-09年に作曲されました。サン=サーンスの弦楽四重奏第1番を思わせる第1ヴァイオリンの優美さとアンサンブル の緻密さを感じられます。 組曲『ロドレッシの歌』よりエレジーと間奏曲は1919年に作曲されました。すすり泣くようなヴァイオリンのメロディと温かなヴィオラ、チェロの低音部 が絶妙に絡み合う作品です。
2002年に結成されたステンハンマル弦楽四重奏団はその名の通りステンハンマルの作品を中心に演奏しており、スウェーデン国内外で高い評価を得て おります。近年、現代音楽にも力を入れアメリカ、イギリスなどの作曲家から多くの委嘱作品を依頼されております。圧倒的な技術と解釈でこのシリーズ においても今後期待されるクァルテットです。 (Ki)
BISSA-1660(1SACD)
ヴィラ=ロボス:アマゾンの森(1958) アンナ・コロンディ(S)、
ジョン・ネシュリング(指)
サンパウロ国立SO&、同合唱団男声パート
ヴィラ=ロボスの死の前年、最後の大作となった「アマゾンの森」は声楽を含む大編成の作品。もともとは1959年公開のオードリー・ヘップバーン、アンソニー・パーキンス主演の映画「緑の館」(メル・ファーラー監督)の音楽をヴィラ=ロボスが担当したものの興行的に失敗、それに落胆した彼が素材を演奏会用の作品にまとめ直しました。その秘曲が待望の最新録音で登場、それも地元サンパウロ国立響というのが最高。最晩年の作ながら熱と生命力に満ち、ノスタルジックなメロディと情感に胸を打たれます。 (Ki)
BISSA-1661(1SACD)
グリーグ:無伴奏合唱曲集
ロンダーネにて、私は夕べに身を横たえ、
2つの宗教的合唱曲、マルグレーテの子守歌、
駄馬よおやすみ、故郷への帰還、過ぎし春、
民謡調に(抒情小曲集より)、4つの詩篇 Op.74
グレーテ・ペダーシェン(指)
ノルウェー・ソリストcho
グリーグ歿後百年記念に贈る好企画。今年9月に初来日、8日の横浜みなとみらいホールをはじめツアーが予定 されているペダーシェン&ノルウェー・ソリスト合唱団。女性指揮者ペダーシェンはバロックから現代まで高い評価を受ける北欧最注目 の実力派。グリーグの合唱曲はかなり珍しいものの、彼ならではの独特の美しさに満ちています。ことに「4つの詩篇」は最晩年のグリー グが到達した超進歩的な響きに驚かされますが、あまりの難曲ゆえ満足のいく演奏になかなか出会えませんでした。このペダーシェン& ノルウェー・ソリスト合唱団の演奏は絶句するほどの素晴らしさ。ノルウェー語歌唱もさすが母国語、この幻の傑作の真価を説得力たっ ぷりに味わせてくれます。 (Ki)
BISSA-1662(1SACD)
アメリカのヴァイオリン協奏曲集
バーンスタイン:セレナード(プラトンの「饗宴」による)
ブロッホ:バール・シェム(ハシディズムの生活のよる3つの情景)
バーバー:ヴァイオリン協奏曲Op.14
ワジム・グルーズマン(Vn)、
ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO
BISが力を入れるヴァイオリニスト、グルーズマンがアメリカの協奏作品に挑戦。ジャズのテイストも加味されたバーンスタイン、ユダヤ色濃厚なブロッホ、叙情的なバーバーまで盛りだくさん。グルーズマンの濃い味わいも独特でシェーンベルクとボダンツキーの血を引くネシリングの指揮も冴えます。 (Ki)
BIS-1663(5CD)
グラズノフ:交響曲全集
第1番ホ長調「スラヴ」 Op.5、
第2番嬰ヘ短調 Op.16、
第3番ニ長調 Op.33、
第4番変ホ長調 Op.48、
第5番変ロ長調 Op.55、
第6番ハ短調 Op.58、
第7番ヘ長調「田園」 Op.77、
第8番変ホ長調 Op.83、マズルカ Op.18、
暗黒から光明へ Op.53、バラード Op.78
尾高忠明(指) BBCウェールズ・ナショナルO
東洋人としてただ一人グラズノフの交響曲全集を録音した尾高忠明。その記念碑的な全5枚がたった2枚の価格でまとめられました。甘口でチャーミングなメロディの洪水にひたれます。家庭に一セットは置きたいスグレモノです。
BIS-1665(3CD)
ラフマニノフ:交響曲第1番〜第3番、
ユース・シンフォニー、
交響詩「ロスチスラフ王子」、
ヴォカリーズ(作曲者編)
オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)
スコティッシュ・ナショナルO
壮大な演奏と欧米で絶賛されているヒューズのラフマニノフの交響曲が待望のセット発売。3枚組ながら2枚価格なうえ、若 書きの「ユース・シンフォニー」や交響詩「ロスチスラフ王子」も入っているのが魅力です。 (Ki)
BIS-1667(4CD)
リムスキー=コルサコフ:管弦楽曲大集成
交響組曲「シェヘラザード」、
交響曲第1番/第2番「アンタール」/第3番、
スペイン奇想曲 、ピアノ協奏曲嬰ハ短調 Op.30、
「皇帝サルタンの物語」の為の音画 Op.57、
音画「サトコ」Op.5、「ロシアの復活祭」序曲、
歌劇「皇帝の花嫁」序曲、
組曲「パン・ヴォエヴォーダ」、
組曲「クリスマス・イヴ」、
ロシア主題による序曲 Op.28、
セルビアの主題による幻想曲 Op.6
ケース・バケルス(指) マレーシアPO
小川典子(P)*
オーケストレーションの魔術師リムスキー=コルサコフは有名なわりに管弦楽曲を網羅したセットが意外になく、4枚組2枚価格で 手に入るとあっては、もう拒否出来ようはずがありません。協奏曲は小川典子の独奏、おまけに全体を通じてマレーシア・フィルが非常な好演を見せているのも意外な収穫と申せましょう。 (Ki)
BIS-1669(3CD)
スクリャービン:オーケストラ曲全集
交響曲第1番〜第3番「神聖な詩」、
法悦の詩、プロメテウスOp.60*、夢想 Op.24、
ピアノ協奏曲#
ルーヴェ・デルヴィンエル(P)*、
ローランド・ペンティネン(P)#、
インゲル・ブロム(Ms)、ラーシュ・マグヌソン(T)、
レイフ・セーゲルスタム(指)
ロイヤル・ストックホルムPO
スクリャービンはピアノ的な作曲家だったゆえ、管弦楽曲の数は少ないものの、大規模なものばかり残しています。ロシア的な抒情が美 しい交響曲第1番やピアノ協奏曲にはじまり、「法悦の詩」や「プロメテウス」のような神秘主義的アブナい世界へと進化していく過程が 3枚のCDで味わえます。それが何と2枚価格。巨匠セーゲルスタムがロシア系指揮者とはひと味異なるひんやりとした幻想世界を創りあ げています。 (Ki)
BISSA-1671(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.40
第137番「主を讃えよ、」BWV137、
第164番「汝らキリストのものと自称する者たちよ」BWV164、
第168番「申し開きをなせとは雷鳴のごとき言葉」BWV168、
第79番「主なる神は太陽にして盾なり」BWV79
野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(A)、
櫻田亮(T)、ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
1725年作の4篇が選ばれています。いずれも力強く明るいものばかり。コラールに重点を置いたものが多く、BCJの魔術的な合唱にひたれます。  (Ki)
BISSA-1672(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.9
3つの選帝候ソナタWoO47
ソナチネの2楽章WoO50
2つのソナチネAnh.5
2つの作品(オルフィカ)
やさしいソナタWoO51
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
フォルテピアノによるブラウティハムのベートーヴェン・シリーズの第9弾。今回は初期の「選帝候ソナタ」をはじめソナタと題されながら32篇に組み込まれていない作品を集めています。少年時代のものや、擬作の可能性のあるものまですべて収録。これらがブラウティハムの演奏で蘇るのは超ぜいたく。さすがベートーヴェンとうなずける名作に聴こえます。1788年アンドレアス・スタイン作のレプリカによるフォルテピアノのマイルドな音にも酔わされます。 (Ki)
BISSA-1673(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.11
ヴラニツキーの「森の乙女」のロシア舞曲による12の変奏曲WoO.71
グレトリーの「燃える情熱」による8の変奏曲WoO.72
サリエリの「まさにその通り」による10の変奏曲WoO.73
ヴィンターの「子よ、おやすみ」による7の変奏曲WoO.75
ジュスマイアーの「ふざけと戯れ」による8の変奏曲WoO.76
創作主題による6の変奏曲WoO.77
エロイカ変奏曲Op.35
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)

録音:2010年8月エステローケル教会(スウェーデン)
ブラウティハムによるベートーヴェンのピアノ独奏曲第11集は変奏曲集。4巻続く変奏曲シリーズの第1巻となります。ベートーヴェンは当時流行していたオペラの旋律に基づく変奏曲をたくさん残していますが、初期作品とはいえベートーヴェンらしさが横溢していて聴き応え満点。ブラウティハムの誠実かつエネルギッシュな演奏に魅せられます。 (Ki)
BIS-1674
アーウェル・ヒューズ:前奏曲
伝説曲「オーワイン・グリンダー」(1979)
歌劇「恋する博士」序曲
管弦楽組曲
アネイショメイロス(1943)
歌劇「メンナ」前奏曲
オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)
ロイヤルPO

録音:2009年4月 キャドガン・ホール(ロンドン)
アーウェル・ヒューズといっても、最近BISレーベルで続々とCDをリリースしている指揮者ではなく、その同名の父君。1909年に生まれ、1988年に歿したウェールズの作曲家。ヴァーン・ウィリアムズとホルストに師事し、ウェールズ人としての自覚と誇りを終生熱烈に守り続けました。ここに収められた作品も、ウェールズの古譚に基づく標題的なものが中心で聴き応え満点。息子のオーワイン・アーウェル・ヒューズが父へのレスペクトあふれる演奏を繰り広げていて感動的です。 (Ki)
BIS-1675
アリオスティ:ストックホルム・ソナタ集Vol.3
ソナタ第15番ヘ短調、第16番ト長調、第17番変ロ長調、第18番ニ短調、
第19番イ短調、第20番ト短調、第21番イ短調、カンタータ「やさしいアルフィンに」
トマス・ゲオルギー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
ルーカス・ハリス(アーチリュート、バロックギター)、
ミメ・ヤマヒロ・ブリンクマン(Vc)、エマ・カークビー(S)
イタリア出身でロンドンで活躍した作曲家アッティリオ・アリオスティ(1666-1729)。彼の「ストックホルム・ソナタ集」も今回で完結です。イマジネーションと生気に富む音楽は非常な見つけ物。カークビーの登場によるソプラノとヴィオラ・ダ・ガンバのためのカンタータが絶品です。   (Ki)
BISSA-1676(1SACD)
カレヴィ・アホ:交響曲第12番「ルオスト」(2002/3) タイナ・ピーラ(S)、アキ・アラミッコテルヴォ(T)、
ハンヌ・レートネン(Sax)、
ヨン・ストルゴーズ(指)ラハティSO、ラップランドCO
現代フィンランドの大物作曲家カレヴィ・アホの交響曲第12番は、フィンランド領ラップランドにあるルオスト山の斜面で演奏するために作曲されました。そのため2群のオーケストラと独唱者を必要とし、金管と打楽器はさまざまな距離間隔で配置されるため、自然サラウンド効果が生まれるという興味深いもの。地元ラップランドのオーケストラの演奏というのもユニーク。オーディオ・ファイルにも効果満点です。  (Ki)
BISDVD-1678(DVD)
マルチ音楽家リンドベルイ
2篇のドキュメンタリー映画、演奏映像(サンドストレム:オートバイ協奏曲/
ベリオ:セクエンツァX/
カーゲル:アテム/ケージ:ソロ)、2篇の音楽映画(ボンベイ湾のバラクーダ/ブラスボーンズ)
クリスチャン・リンドベルイ(Tb)、
チャールズ・ヴァーノン(バスTb)、
オーレ・エドヴァルド・アントンセン、
ホーカン・ハーデンベルガー(Tp)、
ミゲル・ハース=ベドヤ(指)CSO、
スウェーデン・ウィンド・アンサンブル、
ノルディックCOほか

リージョン・コード:0/NTSC/219’20”/字幕:英
BISのDVD進出第1弾はトロンボーンの超人リンドベルイ。3時間40分に及ぶ長時間収録の中には、1時間もののドキュメンタリー映画2篇、演奏姿など、お宝映像満載。アントンセンやハーデンベルガーなど豪華共演陣にも注目。で、何とSACD一枚価格!トロンボーン関係者必携の一枚です。 (Ki)

BISSA-1679(1SACD)
ニールセン:フルート協奏曲*
チャールズ・グリフェス(1884‐1920):詩曲(1918) 
カール・ライネッケ(1824‐1920):フルート協奏曲ニ長調 op.283 
セシル・シャミナード(1857-1944):フルートと管弦楽のためのコンチェルティーノ
チャイコフスキー:ラルゴとアレグロ(フルートと弦楽のための)
プーランク:フルート・ソナタ(オーケストラ伴奏版) 
リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
シャロン・ベザリー(Fl)
ネーメ・ヤルヴィ(指)
ハーグ・レジデンティO

録音:2007年8月、2008年6月*/オランダ]
フルート界の女王シャロン・ベザリーの待望の新譜は、フルート協奏曲の名作ニールセン、ライネッケのフルート協奏 曲を主軸にプーランクのフルート・ソナタのオーケストラ伴奏版や、リムスキー=コルサコフの熊蜂の飛行など、フルート尽くしの1夜のコンサー トのような充実の内容です。
ニールセンのフルート協奏曲は1926年(1927年改訂)した2楽章制のカール・ニールセンの2作目の協奏曲です。協奏曲というよりも室内 楽的な作品で、オーケストラにフルートとトランペットを参加していないのが特徴で、フルートがオーケストラと絶妙なアンサンブルを作り上げま す。ライネッケは近年再評価され多くの世界的フルーティストにより演奏されております。後半のプーランクの作品は原曲はソナタですがここでは オーケストラ伴奏版で収録されております。ピアノだけでは表現できないプーランクの世界観に合ったアレンジとなっております。最後の熊蜂の飛 行はとてつもない速さで飛びまわっているように感じるほど、見事な表現力です。これぞベザリーだからこその演奏と言えましょう! (Ki)
BIS-1680
ラロ:ヴァイオリン協奏曲Op.20、
ノルウェー幻想曲、スペイン交響曲
ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)、
ケース・バケルス(指)グラナダ市O
かつては定番レパートリーだったのに、昨今新録音が非常に少ないラロのスペイン交響曲。名人カントロフの独奏で久々の新録音登場です。さらにラロのヴァイオリン協奏作品2篇も収められているのが豪華。爆演指揮者バケルスのボルテージの高い伴奏ぶりも聴きものです。   (Ki)
BISSA-1681(1SACD)
ハインツ・カール・グルーバー:ラフ・ミュージック(打楽器協奏曲)*
時勢(ハンス・カール・アルトマン詩)#
 騒ぎ(シャリヴァリ)〜J.シュトラウスの常動曲に基づく
マーティン・グルビンガー(Perc)*
HK.グルーバー(シャンソニエ)#
クリスティアン・ヤルヴィ(指) トーンキュンストラーO
アンサンブル・モデルンの指揮者としてもお馴染みのHK. グルーバー。彼は最近どこかネジがはずれてしまったのか、やたら歌いたがりますが、当アルバムも(2)でやらかしています。これが下品極まりない歌唱で、軽犯罪法ギリギリのヤバさ。ネーメの息子クリスチャン・ヤルヴィが巧妙な指揮振りを示しています。恐怖のSACD ハイブリッド盤。 (Ki)
BIS-1682
ニューストレム:短い交響曲(1929/31)
海の交響曲(1947/8)*
マレーナ・エルンマン(Ms)*
クリストフ・ケーニヒ(指)マルメSO

録音:2006年3月、2007年1月マルメ・コンサート・ホール
近代スウェーデンの作曲家ヨスタ・ニューストレム(1890-1966)は生涯に6篇の交響曲を残していて、BISではすでに4篇をリリースしてロングセラーを続けていますが、ついに今回で全集完結します。第1交響曲にあたる「短い交響曲」はニューストレムのパリ時代の作。印象派の影響が感じられます。ニューストレムの代表作とされる「海の交響曲」は7つの海で活躍する水夫に捧げられたもので、彼の海と岸への偏愛の印が明瞭に刻まれています。スウェーデンの詩人エッバ・リンドクヴィストの詩による歌唱をエルンマンが好演しています。 (Ki)
BIS-1683(2CD)
リゲティ:ピアノ作品全集
 練習曲集(全3巻)/ファラッケの心(1994)/
 4つの初期小品(1941)/行進曲(4手連弾用;1942)/
 ポリフォニー練習曲(4手連弾用;1943)/
 アレグロ(4手連弾用;1943)/
 2つのカプリッチョ(1947)/インヴェンション(1948)/
 ソナチネ(4手連弾用;1950)/
 3つの婚礼舞曲(4手連弾用;1950)/
 ムジカ・リチェルカータ(1951/3)/
 半音階的幻想曲 (1956)/3つのバガテル(1961)/
 記念碑・自画像・運動(2台ピアノ用;1976)
フレドリク・ウレーン(P)
2006年6月12日に世を去ったリゲティ。20世紀最大の作曲家のひとりで、面白さゆえに現代音楽としては図抜けた人気を誇る存在でした。彼のピアノ曲(特にエチュード)は、たとえば両手の速いユニゾンが一音符だけずれるようなゾットするほどの難しさに満ちています。それを精神科医にして、いかなる難しい曲も楽々と弾きこなすフレドリク・ウレーンがかつてBISに録音したリゲティのピアノ曲全集をセットにしました。当時これを聴いた作曲者リゲディは、ウレーンのテクニックに驚嘆したとのことです。デュオ作品は多重録音、初期のノーマルな作品まで、リゲティのピアノ曲がこれですべて網羅できます。  (Ki)
BIS-1685
21世紀のチューバ協奏曲
フレドリク・ホーグベリ:ロッキー・アイランド・ボート・ベイ(2006)
ヤン・サンドストレム:レモン・ハウス(2002)、
カレヴィ・アホ
:チューバ協奏曲(2000/1)
オイスタイン・ボーズヴィーク(Tub)、
マッツ・ロンディン(指)ノールショピングSO
ノルウェーから現れたチューバの怪人ボーズヴィーク。日本でも人気急上昇中の彼の新譜は北欧作曲家がこの楽器のために書き下ろした協奏曲集。いずれも今世紀になってからの作品というのが仰天です。もうひとつ仰天なのが彼の演奏。チューバという楽器のイメージが変わる凄まじい指さばきと肺活量。思わず興奮させられるエンターテナーぶりが光ります。   (Ki)
BIS-1686
カレヴィ・アホ:質問状〜メゾソプラノと室内管弦楽のための組曲(2006)、
ヴィオラ協奏曲(2006)、交響曲第14番「儀式」(2007)
モニカ・グロープ(Ms)、
アンナ=クレーッタ・グリバイツェヴィチ(Va)、
ヘルマン・レフバーガー(ダブラッカ、ジェンベ、銅鑼)、
ヨーン・ストルゴーズ(指)ラップランドCO
BISが力を注ぐ現代フィンランドの大作曲家カレヴィ・アホ(1949)の最新作集。交響曲第14番は室内管弦楽ながら、アフリカやアラブ起源の打楽器を用い、不可思議な音響を作り上げています。北極圏ラップランドのオーケストラも興味津々です。   (Ki)
BIS-1687
C.P.E.バッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.17
チェンバロ協奏曲ヘ長調Wq42(H471)、
ピアノ協奏曲変ホ長調Wq41(H469)/ハ短調Wq31(H441)
ミクローシュ・シュパーニ(Cem、タンジェント・ピアノ、指揮)、
ペトリ・タピオ・マッツォン(指)
アンサンブル・オーパスX
C.P.E.バッハの鍵盤協奏曲も17枚目となりました。今回は1770年代円熟期の2篇が収められています。堂々として激しさも持つ隠れた逸品です。シュパーニ熟達のソロが聴きもの。   (Ki)
BIS-1688
リンドベルイ/華麗なるバロックの世界
ダリオ・カステロ:3つのソナタ
作者不詳:3声のソナタ、ジグ
フレスコバルディ:4つのカンツォン 
ビーバー:3声のソナタ
ジョヴァンニ・チェザーレ:ラ・ヒエロニマ
ベルターリ:3声のソナタ
クリスチャン・リンドベルイ(サックバット)、
オーストラリア室内管のメンバー
トロンボーンの怪人リンドベルイがバロック期のトロンボーンであるサックバットを駆使した最新アルバム。超絶技巧を誇るリンドベルイからすればいずれも平易な曲ばかりですが、30年前にサックバットを初めて手にした時から、いつか録音したいと夢見ていたとのこと。今、円熟期を迎えたリンドベルイが満を持して挑んだ渾身のアルバムです。 (Ki)
BIS-1689
ヘンデル:フルートソナタ.ロ短調HWV367b、
バッハ
:フルートソナタ.イ長調BWV1032(テレンス・チャールストン完成版)/ホ短調BWV1034/変ホ長調BWV1031/ホ長調BWV1035
テレマン:フルートソナタ.ヘ長調TWV41:F4
シャロン・ベザリー(Fl)、
テレンス・チャールストン(Cem)、
チャールズ・メドラム(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
シャロン・ベザリーが本格的バロックに挑戦しました。バッハの名作に加え、第1楽章が不完全にしか残っていないBWV1032をチェンバロ奏者チャールストンが補筆完成させたものまで収録しているのが興味津々。さすがシャロン、バロックを演奏しても凄いのひとことに尽きます。  (Ki)
BIS-1690
アラン・ペッテション:8つの裸足の歌(オーケストレーション:アンタル・ドラティ)、
弦楽のための協奏曲第1番(1949/50)、同第2番(1956)
アンデシュ・ラッション(Br)、
クリスチャン・リンドベルイ(指)ノルディックCO
現代スウェーデンの作曲家アラン・ペッテション(1911-1980)は17曲も交響曲を残したシンフォニスト。DVの父親のもと貧困な家庭に育った彼の芸術は非常にペシミスティックで暗く、しばしば暴力的な独自なもので、はまると抜け出せなくなる力を持っています。当アルバムでは、いたって健康的で陽性なクリスチャン・リンドベルイがトロンボーンを指揮棒に持ち替えてペッテションに挑戦しているのが注目。恐るべき深みを垣間見せてくれます。   (Ki)
BISSA-1691(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.41
第56番「われは喜びて十字架を負わん」BWV56、
第82番「われは足れり」BWV82
第84番「われはわが命運に満ち足れり」BWV84、
第158番「われは行きて汝をこがれ求む」BWV158
キャロリン・サンプソン(S)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
ソプラノとバスによるソロ・カンタータ集。キャロリン・サンプソンとペーター・コーイ両名人の至芸を堪能できます。ソプラノ用の82番はもともとバスの為の作品(Vol.38に収録)で、当盤ではホ短調に移調され新たな魅力を放っています。オーボエが活躍する84番では三宮正満の美演が楽しめます。バス用の158番は恐らくバッハ自身でない編曲者により、様々な素材から寄せ集められたとされます。至難なヴァイオリン独奏を伴う大規模なアリアが聴きものです。  (Ki)
BISSA-1692(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番、第3番 ロナルド・ブラウティハム(P)、
アンドルー・パロット(指)ノールショピングSO
フォルテピアノでベートーヴェンのピアノ独奏曲全集を刊行中のブラウティハムが、協奏曲全集も始めました。意外にもモダン・ピアノとモダン・オーケストラという組合せ。ブラウティハムはモダン・ピアノの機能を最大に生かしつつも、オーケストラとのバトルというよりは室内楽的親密さの絶妙な名人ぶりを繰り広げています。  (Ki)

BISSA-1693(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番の改訂版
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番8(1808年改訂版)
ピアノ協奏曲ニ長調Op.61(作曲者自身によるVn協奏曲の編曲)
ロナルド・ブラウティハム(P)、
アンドルー・パロット(指)ノールショピングSO
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番は1808年に作曲者自身の独奏で初演されましたが、譜面に書かれているものよりはるかに多くを弾いたと弟子のチェルニーも証言しています。この改訂稿は、ベートーヴェン研究で名高いバリー・クーパーが書き写したもの。通常版より煌きに満ち、ヴィルトゥオジックで洗練されているとのことで期待できます。カップリングは4番と同時期に作曲されたヴァイオリン協奏曲を後年ピアノ協奏曲に書き直したもの。両方をブラウティハム(通常のコンサートグランド使用)で味わえるのも豪華です。 (Ki)
BIS-1694
フレドリク・パーシウス:男声合唱曲集
希望の日/学生歌/北の若者/フィロメラ/ヨナス・ペロンに/C.M.ベルマンの3つの歌(パーシウス編)/不安/フィンランド主題による幻想曲/春の想い/私は今一度/山から響く晩鐘/美しき水車小屋の娘/憂鬱に/子守歌/フィンランドの歌/フィンランド賛歌/わが祖国(フィンランド国歌)ほか
ヘンリク・ヴィクストレム(指)
アカデミスカ・ソングフェレニンゲン、
シャロン・ベザリー(Fl)、
4zandAudio四重唱団
2009年はフィンランド国歌(エストニア国歌も)の作曲者フレドリク・パーシウスの生誕200年にあたります。もともとドイツ人ながら60年近くフィンランドに住んだパーシウスは、「フィンランド音楽の父」と称されています。彼の作品の録音は、あまり多いとはいえませんでしたが、ここでまとまった合唱曲集が歓迎の登場となります。歌詞もスウェーデン語、フィンランド語、ドイツ語、フランス語と多様。パーシウス自身が1838年に創立した合唱団アカデミスカ・ソングフェレニンゲンが充実の響きで酔わせてくれます。   (Ki)
BISSA-1695(1SACD)
ヘンデル:ソロ・カンタータ集
静かな穏やかな夜HWV142、
恋する魂はHWV173、
高い望みをかけられた子HWV113、
死に瀕するアグリッピーナHWV110、
4声の協奏曲ニ長調
エマ・カークビー(S)、ロンドン・バロック
ヘンデルが20代の初め、イタリアに滞在していた時期の所産。すべてイタリア語により、当時のイタリア大物作曲家たちの影響が感じられます。いずれもヘンデルならではの甘く美しいメロディに富み、たいへん魅力的。カークビーの演技力で、極上の劇音楽を聴いているような満足にひたれます。   (Ki)
BIS-1696
ブレット・ディーン〜作曲家・演奏家
ヴィオラ協奏曲(2005)*
12人の怒れる男たち(1996)#
親密な決定〜無伴奏ヴィオラの為の(1996)
コマロフの墜落(2006)+
ブレット・ディーン(Va)*
シドニーSO
 チェロ・アンサンブル#
ヒュー・ウォルフ(語り;+)
シモーネ・ヤング(指) シドニーSO
BIS-1697(15CD)
シベリウス大全集
交響曲、管弦楽曲、劇音楽、室内楽曲、
ピアノ曲、声楽曲のすべて
オスモ・ヴァンスカ(指) ラハティSO
ネーメ・ヤルヴィ(指) エーテボリSO
レオニダス・カヴァコス(Vn)
アンネ=ソフィ・フォン・オッター(S)
他、多数
2007年はシベリウス没後50年にあたります。この作曲家に執念を燃やしてきたBIS-が、ついに「シベリウス大全集」をまとめました。全15枚、総収録時間19時間という浩瀚なものが、CD 4枚分の価格という驚くべき廉価でお求めいただけることとなりました。演奏はヴァンスカ、ヤルヴィといった今日のシベリウス演奏像を作り上げた人々により、もちろん最高水準。さらに英・独・仏・フィンランド語・日本語による132ページの充実解説書つき!! (Ki)

BISSA-1701(2SACD)
バッハ:ミサ曲ロ短調 BWV232 キャロリン・サンプソン、
レイチェル・ニコルズ(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BCJ発足当初から、ファンの間で最もリクエストの多かったロ短調ミサ。それがカンタータ連 続録音13 年目、まさに満を持しての実現となりました。教会カンタータをはじめ、マタイ、ヨハネなどバッハの大作、 重要作全ての経験がこのロ短調演奏に全て結実していると思われる凄みに満ちた内容となっています。合唱を極力小さ くし、独唱者がそこに加わるのも独特。鈴木秀美、若松夏美をはじめとする器楽陣も精密の極み。「わび・さび」の美学 を思わせさえする、厳しいまでに純化されたロ短調ミサの世界に感動させられます。 (Ki)
BIS-1703
シリヴェストロフ:交響曲集
交響曲第4番(1976)
交響曲第5番(1980/2)
ユッカ=ペッカ・サラステ(指)
ラハティSO
1937年生まれの現役ウクライナ人作曲家ワレンチン・シリヴェストロフ(シルヴェストロフ)には7篇の交響曲があります。初期は旧ソ連的現代音楽を書いていましたが、交響曲第5番あたりから作風を変え、現在では旋律美にあふれた癒し系の音楽で人気を呼んでいます。ラハティ交響楽団が現首席指揮者サラステのもと、シリヴェストロフの重要作2篇に挑戦。マーラー風の第5番はこれ以上ない極上の仕上がりとなっています。 (Ki)
BISSA-1704(1SACD)
メンデルスゾーン:交響曲第2番「讃歌」 ジュディス・ハワース(S)、
ジェニファー・ラーモア(Ms)、
クリストフ・プレガルディエン(T)、
コール・ヴェスト、デンマーク国立cho、
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO&cho

録音:2008年4月ライヴ
メンデルスゾーンの交響曲第2番は、他の4作と異なり3人の独唱と合唱を含み、作曲者自身「交響カンタータ」と称しています。印刷発明400周年の祝典のために作曲され、歌詞は旧約聖書のドイツ語訳によっています。2008年4月23日と24日にノルウェーのベルゲンで行われたコンサートのライヴで、ラーモア、プレガルディエンといった古楽界のスターが参加、絶妙な効果をあげています。   (Ki)
BISSA-1705(3SACD)
ヘンデル:合奏協奏曲Op.6(全12曲) マルタン・ジュステル(指)
アルテ・デイ・スオナトーリ
ヘンデルはオペラや宗教作品など声楽曲が代表的ですが、初期のコンチェルト・グロッソもみずみずしくて颯爽としていて非常に魅力的です。いずれもヘンデルならではの甘いメロディ、活気と明るさに満ち、いつまでも聴いていたくなります。1993年創設のポーランドの古楽器がフレッシュきわまりない演奏を繰り広げています。  (Ki) 
BIS-1708
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲
伝説Op.59
リチャード・トニェッティ(Vn)、
クリスチャン・リンドベルイ(指)ノルディックCO
オーストラリア室内管の音楽監督だったリチャード・トニェッティを独奏に迎えたドヴォルザークの協奏曲。バックを務めるのは何と「トロンボーン」の魔王クリスチャン・リンドベルイ。堂々たる指揮ぶりを披露してくれます。リンドベルイは過去にトロンボーン奏者として古典派の協奏曲集をBISに録音していますが、その際の指揮がトニェッティでした。 (Ki)
BISSA-1709(1SACD)
R・シュトラウス:歌曲集
赤いバラAV76/マルフェンAV304/ひそやかな歌Op.39の1/若い魔女の歌Op.39の2/解き放たれてOp.39の4/ツェツィーリエOp.27の2/明日の朝Op.27の4/オフェーリアの3つの歌Op.67/ひそやかな歌Op.39の1/万霊節Op.10の8/私は漂うOp.48の2/お母さんの戯れOp.43の2/同じことOp.69の3/悪天候Op.69の5/バラの花環Op.36の1/子供の不思議な角笛よりOp.36の3/思いのすべてOp.21の1/私の心の王冠Op.21の2/わが子にOp.37の3/我が目Op.37の4
カミラ・ティリング(S)、
ポール・リヴィニウス(P)、ウルフ・ヴァリーン(Vn)
スウェーデン出身の若手ソプラノ歌手カミラ・ティリング。オペラでの活躍が目覚しいですが、ここではリヒャルト・シュトラウスの歌曲に挑戦。彼女初のソロ・アルバムでもあります。声質・容姿ともに愛らしいティリング、オススメです。   (Ki)
BISSA-1710(1SACD)
マーラー:交響曲第9番ニ長調 アラン・ギルバート(指)
ロイヤル・ストックホルムPO
日本の血を引くアラン・ギルバートとロイヤル・ストックホルム・フィルの関係は1997年のマーラーの1番に始まりました。以来2000年から2008年まで同オーケストラの首席指揮者を務めましたが、幕引きに選んだのがマーラーの9番。現在彼が音楽監督を務めるニューヨーク・フィルの委嘱作なことも特別な感情になっているようです。 (Ki)
BISSA-1711(1SACD)
J.S.バッハ:カンタータ全集Vol.42
第72番「すべてはただ神の御心のままに」BWV72、第32番「いと尊きイエス、わが憧れよ」BWV32
第13番「わがため息、わが涙は」BWV13、
第16番「主なる神よ、汝をわれらは讃えまつらん」BWV16
レイチェル・ニコルズ(S) 
ロビン・ブレイズ(A) ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
カンタータ第42集は1726年新年顕現節のために作られた4篇。第32番など、どのオペラ作品も及ばない華やかさと美しさに息を呑むほど。声楽の充実ぶりはいつもの通りですが、今回は第16番でのホルン、13番での2本のリコーダーやオーボエ・ダ・カッチャの妙技も光ります。  (Ki)
BISSA-1712(1SACD)
ラフマニノフ:交響曲第2番、ヴォカリーズ ラン・シュイ(指)シンガポールSO
チェレプニンやリムスキー=コルサコフのシリーズで注目されたシンガポールSO。予想外の巧さと熱い爆演が魅力です。今回は甘美なメロディとエネルギーに満ちた傑作を、シンガポール響の輝かしい音色でたっぷり堪能させてくれます。   (Ki)
BIS-1713
ソラブジ:100の超絶技巧練習曲より第44-62番 フレドリク・ウレーン(P)
BIS-1714
響き〜スウェーデン合唱音楽の新たな展望
ヤン・サンドストレム:山風の歌、
カリン・レーンクヴィスト
:光の場天の間で、
アーレ・モーレル:コップのポルスカ、
伝承曲
(ガルデマル編):スロングポルスカ、
ステンハンマル:3つの合唱曲、
ヴィカンデル
:谷間の百合王、
伝承曲(スタッファン・リンドベルイ編):収穫の歌、
ヒルボルイ:夏至の夜の夢、
ヘルマン・パルム:ナナカマドからライラックへ、
アルヴェーン
:夕べ、
アドルフ・リンドブラド:子供の祈りの言葉で、
伝承曲
(ヴィレマルク編):婚礼歌
セシリア・リディンエル=アーリン(指)
ウプサラ大学cho、アンデシュ・ヴィドマルク(P)
1830年創立のウプサラ大学合唱団「アルメンナ・ソンゲン」。スウェーデンを代表する合唱団による同国の民謡から前衛作品までを俯瞰した好企画。彼らの魅力は若々しく新鮮な覇気に満ちていること。もちろん北欧合唱ならではの、水晶のように透明で純粋な響きに思わず聞き惚れてしまいます。  (Ki)
BIS-1715
女王の音楽〜17世紀イギリスの二重唱と三重唱
カリッシミ:船上のふたり
チェスティ:私はすでに死んでいる
ルイージ・ロッシの作品
フレスコバルディ:トッカータ 第2番/同 第8番/同 第9番
 カンツォーナ 第7番「スペルバ」
エマ・カークビー、スサンネ・リュデーン(S)
ピーター・ハーヴェイ(Br)
ミメ・ヤマヒロ・ブリンクマン(Vc)
ラーシュ・ウルリク・モルテンセン(Cemb)
スウェーデン17世紀のクリスティーナ女王はスウェーデンの文化水準を高めた偉人。当時バルストロード・ホワイトロックに贈られた写本には女王がかかわった曲も含まれており、その収録曲で構成したのが当アルバム。フレスコバルディ作品は器楽曲ですが、他は声楽曲で、カークビーの魔術のような至芸で陶酔できます。
BISSA-1716(1SACD)
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、交響曲第1番 オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタSO
ますます充実度の深みを増すヴァンスカ。つい先日も来日して、読売日本交響楽団と個性的な「英雄」交響曲を披露してくれました。期待のベートーヴェン・シリーズの新譜は「田園」。あたかも北欧の田園風景、シベリウスの自然描写曲のように響いて個性的。古典的なたたずまいの第1番も異様な活気に満ちていて一気に聴かせます。 (Ki)
BIS-1717(4CD)
チェレプニン:交響曲&ピアノ協奏曲全集
交響曲第1番ホ長調Op.42、第2番変ホ長調Op.77、第3番嬰ヘ長調Op.83、第4番ホ長調Op.91、
ピアノ協奏曲第1番Op.12、第2番Op.26、第3番Op.48、第4番「幻想曲」Op.78、第5番Op.96、
第6番Op.99、偉大なる聖母Op.41、祝典音楽Op.45a、交響的行進曲Op.80、交響的祈りOp.93
小川典子(P)、ラン・シュイ(指)シンガポールSO
ロシア出身で、戦前たびたび来日して伊福部昭、早坂文雄、松平頼則、江文也を教え、民族主義的作曲を鼓舞した、わが国音楽界の大恩人アレクサンドル・チェレプニン。これまでほとんど録音のなかった彼の交響曲とピアノ協奏曲を、高水準演奏でリリースしたBISの記念碑的シリーズが、何とセット組にての発売となりました。それも4枚組2枚価格というお得さ。6曲のピアノ協奏曲では小川典子の独奏なのが豪華。切れ味抜群です。チェレプニンの代表作である4篇の交響曲はいずれも力作。ショスタコーヴィチやプロコフィエフの交響曲が好きな向きに超オススメです。  (Ki)
BISSA-1719(1SACD)
マクミラン:幻日〜無伴奏合唱のための
墓参り〜合唱と室内管弦楽のための
セルソ・アントゥネス、
ジェイムズ・マクミラン(指)
オランダ放送Cho、オランダ放送室内PO
。宗教的、瞑想的な情緒と現代的リズムの融合が特徴のマクミラン。「墓参り」は新約聖書でキリストが磔になった後、墓参りした3人の女性のエピソードを描いた作品で45分の大作。幻日は現代作家マイケル・シモンズ・ロバーツの詩に基づき、全編アカペラ合唱のみで演じられます。どちらもチベット仏教の発声や奇声等、面白い声楽の技法を駆使していて興味津々です。 (Ki)
BISSA-1720(1SACD)
レスピーギ:ローマ三部作
1. ローマの噴水
2. ローマの松
3. ローマの祭
ジョン・ネシリング(指)
サンパウロSO
物凄いボルテージの高さと極彩色の絵巻物。 シェーンベルクとボダンツキーの血をひくブラジルの指揮者ネシュリングの「ローマ三部作」。もともとエネルギッシュで血の気の多い作品ですが、南米のオーケストラならではのボルテージの高さで、ローマというよりリオのカーニバルばり、理想的な名演となっています。 (Ki)
BISSA-1721(3SACD)
BCJ〜ブランデンブルク再録音
バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全6曲)(新録音)
管弦楽組曲全4曲(既発売)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
BCJのブランデンブルク協奏曲といえば2000年録音のものがベストセラーになっていますが、わずか8年で再録音に踏み切りました。今回はミューザ川崎でSACDハイブリッド5.0サラウンド方法にて収録。BCJのますます円熟したいぶし銀の芸術を堪能できます。今回の新機軸は小型のヴィオロンチェロ・ダ・スパラを用いていること。5番のチェンバロ独奏はもちろん鈴木雅明。 (Ki)
BISSA-1723(1SACD)
クルーセル:クラリネット協奏曲第1番変ホ長調Op.1、
第2番ヘ短調Op.5、第3番変ロ長調Op.11
マルティン・フレスト(Cl)、
オッコ・カム(指)エーテボリSO
フィンランド出身で、自身クラリネットの名手として名を馳せたベルンハルト・ヘンリク・クルーセル(1775-1838)の協奏曲3篇に、スウェーデンの名手フレストが挑みました。クルーセルの協奏曲は技巧的にはたいへん難しく、北欧的色彩のほとんど感じられない端正な古典派風作風。フレストもごまかしや曖昧さの全くない正攻法の演奏を繰り広げています。  (Ki)
BISSA-1724(1SACD)
ダウランド:リュート曲全集 ヤコブ・リンドベルイ(Lute) 
1995年にリリース以来、高い評価を受け続けてきたリンドベルイのダウランド全集、全92曲、演奏時間4時間に及ぶ浩瀚なアルバムが、何とSACD1枚に収まってしまいました。もちろん価格はSACD1枚分、信じ難いお買い得品です。
※このディスクは、SACD専用機でのみ再生可能です。通常のCDプレイヤーでは再生できませんので、ご注意下さい。 (Ki)
BIS-1725
イングランドのオルフェウス
ダウランド:いつまでも蔑んでおくれ
 僕の悲しみに耳をかしてくれ
 来たれ、深き眠り/プレルーディオ
 エセックス伯爵のガ リアード
 羊飼いが木陰で
 泉のそばに僕は横たわっていた
 去れ、自己愛の若者たちよ/ラクリメ
 タールトンの復活/もし僕の溜息が
 ファンタジー/僕の魂を弄ぶな
 暗闇に住まわせておくれ
パーセル:彼女は恋し、愛をうちあける
 彼らはあなたの偉大な力を語った
 シベル風トランペット・チューン
 復讐の三女神のエコー・ダンス
 リトルネロ「木立」/速やかに飛び去れ
 ああ、私を穏やかな薄闇へ
 何と悲しきわが運命/リリバーレロ
 新しいスコットランドの調べ
 ホーンパイプ/新グラウンド
 静寂の闇より/束の間の音楽
エマ・カークビー(S)、
ヤコブ・リンドベルイ(Lute)

録音:2008年11月/レンナ教会(スウェーデン)
イングランドが生んだ作曲家ダウランドとパーセルは約百歳の違いながら、オルフェウス物語でつながっています。「イングランドのオルフェウス」と呼ばれたダウランドと、歌曲集「オルフェウス・ブリタニクス」のパーセル。ここではイギリスの歌女王カークビーとスウェーデンの名人リンドベルイが世にも美しいデュエットで両者の作品を披露。ダウランドの静かな世界、パーセルの輝かしくかつ楽しい作品、いずれも絶品と申せましょう。 (Ki)
BIS-1726
スティーヴン・ポールズ:オラトリオ「夜明けは来るはず」(2005) バリー・アベルソン(カントル)、
エリザベス・フートラル(S)、
クリスチーナ・ボルドウィン(Ms)、
ジョン・テシェール(T)、
フィリップ・ココリノス(Bs-Br)、
ミネソタ・コラール、ミネソタ少年cho、
バシリカ大聖堂cho、
オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO
スティーヴン・ポールズはオペラ「郵便配達人は二度ベルを鳴らす」で知られる1949年生まれのアメリカの作曲家。声楽作品が特に高い評価を得ています。オラトリオ「夜明けは来るはず」は2005年にミネソタのカトリック団体からの委嘱で作曲されたもので、第2次世界大戦のホロコーストから生還した60周年のためにユダヤ人共同体への贈り物となっています。無垢な児童合唱を多用することで残忍さが一層強調されます。ヴァンスカの力強い演奏が胸を打ちます。   (Ki)
BIS-1727
シュニトケ:コンチェルト・グロッソ第1番(Fl、Ob、Cem、Pr-Pf、弦楽版1988)、
交響曲第9番(ラスカトフ補筆完成版)
シャロン・ベザリー(Fl)、
クリストファー・コーウィー(Ob)、
グラント・ブラスラー(Cem)、
アルバート・コンブリンク(プリペアードPf)、
オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)ケープPO
シュニトケの交響曲第9番は、最晩年にスケッチがなされましたが、度重なる卒中の発作で半身不随となり、不自由な左手で書かれたため、判読不可能とされていました。それを未亡人から依頼されたアレクサンドル・ラスカトフが解読し、再構築しました。デイヴィスのユニバーサル盤もありますが、ヒューズも説得力満点。シュニトケの代表作のひとつ「コンチェルト・グロッソ第1番」にフルートとオーボエのパートが加わった興味深い版の世界初録音。シャロン・ベザリーが演じているのも話題です。 (Ki)
BISSA-1728(1SACD)
メトネル:ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番ト(1926年原典版)
ラフマニノフ(スドビン編):春の洪水Op.14-11
エフゲニー・スドビン(P)、
グラント・レウェリン(指)ノースカロライナSO
。BISのイチオシピアニスト、スドビンの協奏曲第2弾。ラフマニノフのピアノ協奏曲第4番は3種の版が存在します。初版は1926年に完成され、メトネルに献呈されましたが、長すぎるのと音楽が難解なため大幅な改訂を施し、その第2版を出版しましたが、やはり評判が悪く、最晩年に再改訂をして現行版に至りました。ここに収められたのは初版で、他にはギンジンによるOndine盤があるのみ。現行版より長く、さらに超絶的となり、ピアノ協奏曲第3番と近い様相となっています。メトネルのピアノ協奏曲第2番は、ラフマニノフから4番の協奏曲を献呈されたお礼に返した作品。これも長くて難しいですが、スドビンの颯爽とした演奏で一気に聴けてしまいます。 (Ki)
BISSA-1729(1SACD)
プーランク:フルートソナタ
マルタン:バラード
ライネッケ:フルートソナタ「ウンディーネ(水の精)」
マルティヌー:フルートソナタ
メシアン:黒つぐみ
シャロン・ベザリー(Fl)、
ロナルド・ブラウティハム(P)
フルート界の王道名作を集め、ベザリーがムラマツ特製の24kフルートでお贈りする超豪華企画。曲芸的に難しいマルタンも、オシャレな歌に満ちたプーランクもシャロンの美点が存分に発揮されています。ピアノ・パートも難しい曲ばかりですが、名手ブラウティハムが絶妙なサポートを披露しています。
BISSA-1730(1SACD)
ヒンデミット:交響曲「画家マティス」
バレエ組曲「いとも気高き幻想」
ウェーバーの主題による交響的変容
ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO

録音:2008年8月/サラ・サンパウロ
ヒンデミットの作品というと、アカデミックでドライかつ薄味で、あまり聴きたくない…という印象をよく聞きますが、実は聴き手を楽しませようというサービス精神に満ちた、職人芸光る面白さの連続です。ここに収められた3作は彼の代表作で、それをシェーンベルクの子孫であるネシリングが指揮しているのも不思議な因縁を感じます。ネシリングの熱血指揮も注目。急速楽章のノリの良さ最高です。 (Ki)
BIS-1731(15CD)
ハイドン:ピアノ曲全集
ピアノ・ソナタ全集〔第1番〜第62番〕
カプリッチョ ト長調「8人のへぼ仕立て屋に違いない」Hob.XVII-1
アリエッタと12の変奏変ホ長調Hob.XVII-3
12のメヌエットHob.IX-11
幻想曲(カプリッチョ)ハ長調Hob.XVII-4,op.58
主題と6つの変奏「やさしく快適」ハ長調Hob.XVII-5
アンダンテと変奏曲ヘ短調Hob.XVII-6,op.83
アダージョ ヘ長調Hob.XVII-9
アリエッタと20の変奏イ長調Hob.XVII-2
5つの変奏曲ニ長調Hob.XVII-7
アンダンティーノ(アレグレット)と変奏曲イ長調
アレグレット ト長調Hob.XVII-10
アンダンテと変奏曲変ロ長調Hob.XVII-12
アリアと変奏曲ハ長調Hob.XVII-15
アダージョ ト長調Hob.XV-22II
アレグレット変奏曲イ長調Hob.XVII-A3
アレグレット ト長調Hob.III-41IV
「神よ、皇帝フランツを守り給え」による変奏曲ト長調
ディヴェルティメント ヘ長調「先生と生徒」Hob.XVIIa-1
メヌエット Hob.IX-11
ドイツ舞曲Hob.IX-12
12のメヌエットHob.IX-3
12のメヌエットHob.IX-8
2つの行進曲「ダービシャー」Hob.VIII-1,2
行進曲変ホ長調「「ウェールズ王子のための行進曲」Hob.VIII-3/3bis
コントルダンスHob.XXXI-c:17b
十字架上のキリストの最後の7つの言葉(ピアノ版)
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) 

録音:1998−2002年
オランダの実力派ロナルド・ブラウティハムのハイドン・ピアノ曲全集がBOXセットとなり超廉価発売いたします。何と15枚組3枚価格という驚異的お買い得品です。ソナタはもとより、変奏曲や舞曲多数、さらに連弾曲から「十字架上のキリスト最後の7つの言葉」のピアノ版まで収めるという徹底ぶり。さらにさらにオリジナル楽器使用というのも魅力で、これさえ持っていればハイドンのピアノ曲は万全です。
BIS-1734(4CD)
カークビーの至芸
A・スカルラッティ:常になく我が心を占めるはいずれか」/クリスマス・カンタータ「おお、ベツレヘムの誇り高き貧しさ」
バッハ:カンタータ第61番より「いざ来たれ異教徒の救い主よ」/147番よりアリア/
ダウランド:おお優しき森/私は見たあの人が泣くのを/ダフネはあまり純潔ではなかった/さようなら、あまりに美しく貞淑な人/時の長男/言葉で訴えるべきか/
ヘンデル:新発見のグローリア/サルヴェ・レジーナ/おお、天からの声のごとく/天にいます者が息を吐くならば/詩篇112「子らよ、主を讃えよ」
クープラン:聖水曜日のためのルソン・ド・テネブレ第1番/第3番
ドラランド:同第3番/
アモデーイ:地平に夜明けの光が/あなたが私にしたことが/足元に光を荘重な歩みで
アリオスティ:優しいアルフィンに/
ベデッカー:イエスがお生まれになった
グラウプナー:カンタータ「ああ、神と主よ」/ジョンソン:五尋深き水底に
ディンディア:私の涙の海から/
シンメルプフェニック:懐かしい昔
シュッツ:神よ我を助けに急ぎたまえ、ムリニエ:穏やかな暗い夜/
ボエセ:フィリスは呑気者、
ブロウ
:愛の女神に寄せるサッフォー
ロウズ:オルフェウスの神への賛歌、
グリーン
:リュートを持つオルフェウスほか
エマ・カークビー(S)、ロンドン・バロック、ヤコブ・リンドベルイ、アンソニー・ルーリー(Lute)、ラーシュ・ウルリク・モルテンセン(Cem)、シアター・オヴ・アーリー・ミュージック、アニエス・メロン(S)、ロイヤル・アカデミー・オヴ・ミュージック・バロックO
バロック声楽界の女王エマ・カークビーが還暦を迎えたのを記念して、BISの音源から彼女の魅力を最大限に生かした作品を選りすぐり、4枚組で発売します。バッハのカンタータからイギリスのリュート歌曲まで、その老練な巧さはさすが大ベテラン。共演陣の豪華さも注目です。未リリース音源、グラウプナーのカンタータ「ああ、神と主よ」が入っているのもBISならではの大サービスです。  (Ki)
BISSA-1736(1SACD)
ヘンデル:グレート・コーラス
「エジプトのイスラエル人」〜「民は聞きて」、
「アレクサンダーの饗宴」〜「空に轟き」
「陽気の人ふさぎの人温和の人」〜「ならば陽気な鐘を鳴らせ」
「サムソン」〜「ヤコブの神エホバよ」「輝かしいセラフィムよ」
「ベルシャザル」〜「おお王よ思い出せ」、
「アタリア」〜「御神の力を」
「ヘラクルス」〜「嫉妬、地獄の悪病」、
「ヨシュア」〜「見よ勇者は帰りぬ」
「ユダス・マカベウス」〜「敵は倒れる」、
「ソロモン」〜「ナイチンゲールの合唱」
「テオドラ」〜「彼はすてきな若者を見た」、
「メサイア」〜「ハレルヤ」
「ジョージ2世の為の戴冠式アンセム」〜「司祭ザドク」
デーヴィッド・ヒル(指)バッハ・コアイアー、
イングリッシュ・コンソート、
キャロリン・サンプソン(S)、ロビン・ブレイズ(A)
様々な分野で傑作を残したヘンデルですが、やはり合唱作品に格別な魅力があると申せましょう。ここでは「メサイア〉のハレルヤ・コーラスをはじめ、彼の合唱を満喫できます。また、「ユダス・マカベウス〉の楽曲として知られる「見よ、勇者は帰りぬ」のオリジナルである「ヨシュア〉などが聴けるのも貴重。独唱部にはBCJでもおなじみのサンプソンとブレイズが参加しているのも豪華の極みです。   (Ki)
BIS-1737
スイスのチェロ協奏曲
マルタン:チェロ協奏曲(196
オネゲル:チェロ協奏曲(1929)
シェック:チェロ協奏曲Op.61(1947)*
クリスチャン・ポルテラ(Vc)、
トゥオマス・ハンニカイネン(指)マルメSO

録音:2006年1月*、2007年6月 マルメ・コンサートホール(スウェーデン)
スイスの名手クリスチャン・ポルテラが 2007-8 年にリリースした3枚のデイスク(BIS-1637, BIS-1617, BIS-1597) から、マルタン、オネゲル、シェッ クという母国の偉大な作曲家3名のチェロ協奏曲を集めて編み直したアルバム。いずれもあまり聴く機会のない作品なだけに貴重。鮮烈な演奏が光ります。 (Ki)
BISSA-1738(1SACD)
メンデルスゾーン:弦楽の為の交響曲全集
第1番ハ長調、第2番ニ長調、第3番ホ短調、第4番ハ長調、第5番変ロ長調、第6番変ホ長調、第1番ニ短調、第8番ニ長調、第9番ハ長調、第10番ロ短調、第11番ヘ長調、第12番ト短調、第1番ハ短調(交響的楽章)、第8番ニ長調(フルオケ版)
レフ・マルキス(指)
アムステルダム・シンフォニエッタ
かつてCD4枚で発売されていたメンデルスゾーン若書きの弦楽交響曲全集が、何と1枚で再登場。これはSACDをサラウンド効果等を無視し、通常ステレオとして4時間以上を収録した驚異のアルバムです。第8番はフルオーケスオラ版も入っています。旧ソ連出身の巨匠マルキスの颯爽とした演奏が快適です。 (Ki)
BIS-1739
中国系アメリカ作曲家のフルート協奏曲
ゾー・ロン(周龍):五輪/百尋千尋
ブライト・シェン(盛宗亮):フルート・ムーン
チェン・イ(陳怡):金笛
シャロン・ベザリー(Fl)、
ラン・シュイ(指)シンガポールキィSO
アメリカに定住してはいるものの、中国出身の3人の作曲家のフルート協奏曲をシャロン・ベザリーが演奏。もともと中国には伝統楽器としての笛があるため、ナチュラルで中華風味満点の作品に仕上がっています。チェン・イの「金笛」では中国の土鈴シュンの語法を西洋のフルートに吹かせるという興味深い試みが見られます。ラン・シュイ指揮シンガポール響のバックも万全。ベザリーのフルートに不可能の文字はありません。 (Ki)
BIS-1743
アルベニス:ピアノ曲全集Vol.6

スペイン狂詩曲(作曲者自身のオリジナル・オーケストラ版)
ピアノ協奏曲第1番「幻想協奏曲」
ナバーラ(ピラール・バヨーナ補筆完成版)
古典組曲第3番/アスレホス(グラナドス補筆完成版)
ピアノソナタ第5番
ミゲル・バセルガ(P)、
リュー・ジア(指)テネーリフェSO
スペインのピアニスト、バセルガによるアルベニス全集の第6巻は珍品揃い。エネスコやハルフテルによるオーケストレーションで知られるスペイン狂詩曲が作曲者自身のオリジナル・オーケストレーションというのが興味津々。もちろん世界初録音。またアルベニスが未完のまま残した2篇のうち「アスレホス」は通常のグラナドス補筆完成版によりますが、「ナバーラ」は通常のセヴラック版でもアムランが録音しているボルコム版でもない、スペインの大ピアニスト、ピラール・バヨーナによる補筆完成版を用いているのも注目。超難曲のオンパレードながら余裕の技巧で征服しています。 (Ki)
BIS-1744
タスミン・リトル
クライスラー:前奏曲とアレグロ、
バッハ
:ヴァイオリン・ソナタホ長調BWV1016
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第17番ハ長調K.296、
グリーグ
:ヴァイオリン・ソナタ第2番、
チャイコフスキー:メロディ、
バルトーク
:6つのルーマニア舞曲
タスミン・リトル(Vn)
ジョン・レネハン(P)
20年以上も続くイギリスのTV番組のパーソナリティでもある女性ヴァイオリニスト、タスミン・リトル。本国ではお茶の間の非常な人気者で、他社からリリースしたアルバムは2008年にクラシックFMグラモノフォン賞を受賞しています。彼女が気の会った伴奏者のレネハンと、ポピュラーな作品を用いてヴァイオリン音楽の歴史を紹介してくれます。   (Ki)
BISSA-1745(1SACD)
シベリウス:レンミンカイネン組曲 Op.22(現行版)
森の精 Op.15
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO

録音:2006年11月、2007年10月、シベリウスホール、ラハティ、フィンランド
シベリウスの演奏で世界的に評価の高いオスモ・ヴァンスカ。第56 回グラミーのオーケストラ部門受賞で話題となっている ミネソタ管とのシベリウスの交響曲第1 番&第4 番(BISSA-1996 / KKC 5359)をはじめシベリウスの諸作品の演奏に定評があります。ヴァンスカ は1999年にレンミンカイネン組曲Op.22(現行版)、1996年に森の精Op.15をそれぞれラハティ交響楽団と録音をしておりますが、今回、満を持し ての再録音が登場します!このうちレンミンカイネン組曲の「トゥオネラの白鳥 Op.22-2」「レンミンカイネンの帰郷 Op.22-4」そして森の精はサウンド・ オブ・シベリウス(BISSA-1645)でリリースされておりますが、今回のリリースにあたりリマスターを施し、さらなる輝かしい音を楽しむことができます。 (Ki)
BISSA-1746(1SACD)
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
(1888年版/2004年コーストヴェット校訂版)
オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO
ヴァンスカと手兵ミネソタ管によるブルックナーの交響曲シリーズが開始です。第1弾は第4番「ロマンティック」ですが、2004年に出版されたコーストヴェット版を用いているのが注目。一般的に「第3稿」と呼ばれる悪名高き1888年版に基づくもので、すが、それが偏見にすぎなかったことを証明してくれます。内藤彰指揮東京ニューシティ管弦楽団盤に次ぐ2つ目の録音となります。コーストヴェットの書き下ろし欧文ブックレット解説も読みごたえ満点。重厚さや濃厚さと無縁の21世紀的ブルックナー演奏の歴史の始まりと申せましょう。 (Ki)
BIS-1747
フィンランドのクリスマス
ジングルベル、サンタ・ルチア、
サンタが街にやってきた、赤鼻のトナカイ、
ホワイト・クリスマス リトル・ドラマー・ボーイ 
喜べシオンの娘よ、クリスマスの朝の教会、
トントゥたち、クリスマスの福音、
オレのクリスマス、うまやのなかに、他
エサ・ヘイッキラ(指)ラハティSO、
ラウルプーcho、リキ・ソルサ、
パウリ・ピエティライネン(Org)、
ウッラ・ライスキオ(Ms)、
ユッシ・ミールンパロ、
ペトリ・レーノ(T)、
マルコ・プースティネン(Br)、
ヴェリ=ペッカ・ヴァイサネン(Bs)
サンタクロースが住む国として有名なフィンランドから、最高のクリスマス・アルバムの登場です。「ジングルベル」や「サンタが街にやってきた」、さらにはアーヴィン・バーリンの「ホワイト・クリスマス」までをフィンランドの歌手や合唱団でたっぷり楽しめます。さらに豪華なのはシベリウスの交響曲シリーズで名をはせたラハティ交響楽団がサポートしています。どこから見ても今年のクリスマスはこれで決まりと申せましょう。  (Ki)
BIS-1748
ヤン・サンドストレム:インドリ/猛犬注意(1988)
エラ(1979/80)/大洋少年(1999/2004)
地主館奇談(1987/2004)
クリスチャン・リンドベルイ(指)アイスランドSO
スウェーデンの中堅作曲家ヤン・サンドストレム(1954-)はクリスチャン・リンドベルイのために作曲した「オートバイ協奏曲」で知られますが、管弦楽曲を4篇集めたアルバムが登場します。初期作品にはミニマルや音列などの前衛手法も見られますが、描写力に長けた彼の本領は「大洋少年」に良く表されています。愛娘とのタイ旅行中のダイビングの印象を綴っていて、音楽の冒険を楽しめます。 (Ki)
BISSA-1749(1SACD)
ペーテル・マッテイ/アリア集
モーツァルト:「シャンパンの歌」「半分はこっちへ」〜ドン・ジョヴァンニ/「もう訴訟に勝っただと」〜フィガロの結婚/演奏会用アリア「彼に目を向けたまえ」K.584
チャイコフスキー:「あれがあのタチヤナ」「あなたは手紙をくれた」〜エフゲニー・オネーギン/「あなたを愛しています」〜スペードの女王
ワーグナー:「この貴きまどいを」「夕星の歌」〜タンホイザー
グノー:「この土地を去る前に」〜ファウスト
ロッシーニ:「私は町のなんでも屋」〜セビリャの理髪師
ヴェルディ:「私だよ、カルロ」〜ドン・カルロ
ブリテン:「見ろ、船窓から月光が」〜ビリー・バッド
ペーテル・マッテイ(Br)
ローレンス・レネス(指)
ロイヤル・ストックホルムPO

録音:2008年11月、2009年3月、2010年10月/ストックホルム・コンサートホール
1965年生まれ、今日最高のバリトン歌手のひとりペーテル・マッテイ待望のアリア集。これまでなかったのが不思議で、要望の声が非常多かったと言われます。すべて得意な作品ばかりですが、もともとモーツァルトで注目されたマッティのフィガロの伯爵役がさすがに白眉。魅力を存分に堪能できます。
BISDVD-1750(DVD)
ブラームス:ドイツ・レクイエム ソールヴェイ・クリンゲルボルン(S)、
マリウシュ・クフィエチェン(Br)、
スウェーデン放送Cho、
ワレリー・ゲルギエフ(指)ロッテルダムPO

収録:2008年5月25日 ロッテルダム・ドーレン・コンサート・ホールでのライヴ
2008年5月25日に彼が13年務めたロッテルダム・フィル首席指揮者として最後に行ったコンサートのライヴで、曲も彼としては珍しいブラームスの「ドイツ・レクイエム」なのが非常に期待させられます。合唱が重要なこの作品のために、かのエリク・エリクソンが育てたスウェーデン放送合唱団が招かれ、水晶のように清純な響きを聴かせてくれるのも魅力。ノルウェーのクリンゲルボルン、ポーランドのクフィエチェンも好演。合唱主体の宗教曲とはいえ、ゲルギエフならではの大きくて深い音楽を満喫させてくれます。 (Ki)
BISSA-1751(1SACD)
ラフマニノフ:交響的舞曲 Op.45
交響詩『死の島』 Op.29
幻想曲『岩』 Op.7
ベルゲンPO  
アンドルー・リットン(指)

録音:2008年3月、2009年6月ベルゲン、グリーグ・ホール
充実ぶり著しいリットン&ベルゲン・フィルによるラフマニノフ。「怒りの日」を引用した『死の島』と『交響的舞曲』を並べているところに意図が感じられます。初期の幻想曲『巌(岩)』はロシア流の意味ありげなポーズはなく、バレエ音楽のように軽やかで感覚的な美しさに満ちていて、曲の魅力を再発見できます。『死の島』も同様で、陰鬱さよりは旋律の美しさを実感できます。また、晩年の傑作『交響的舞曲』も颯爽としたスピード感が魅力で、この曲がアメリカで作曲されたことを実感させてくれます。
BIS-1752
グバイドゥーリナ:今この時の中で(ヴァイオリン協奏曲)(2007)
栄光のパーカッション(打楽器アンサンブルと管弦楽のための協奏曲)(2008)*
ワジム・グルズマン(Vn)、
グロリアス・パーカッション
【アンデシュ・ログイン、アンデシュ・ヘーグ、竹原美歌、アイリク・ラウデ、ロビン・シュルコフスキー】
ジョナサン・ノット(指)ルツェルンSO

録音:2011年3月16、17日/ルツェルンKKL、2008年12月3、4日/公開コンサートのライヴ*
今年80歳を迎え、ますます旺盛な創作力をみせるグバイドゥーリナ。ムターの委嘱で書かれ、2007年にルツェルン音楽祭で初演され話題となったヴァイオリン協奏曲「今この時の中で」が登場。ここではウクライナ出身のイスラエルの名手グルズマンが独奏を務め、ムターとは異なる解釈を示しているのが興味津々。もう1曲はスウェーデンの名人打楽器アンサンブルのために書かれた協奏曲で、彼らの名が曲名となっています。グバイドゥーリナの音楽の特徴であるリズムの力を堪能できます。 (Ki)
BIS-1753
ヤルネフェルト:交響幻想曲(1895)
組曲変ホ長調(1897)/セレナード(1893)
子守歌〜VnとOrch(1904)
ヤーッコ・クーシスト(Vnと指)、
ラハティSO
シベリウスの義兄で美しい「子守歌」1曲のみで知られるアルマス・ヤルネフェルト(1869-1958)。他の作品にも関心がつのりますが、待望のオーケストラ曲アルバムの登場です。これが期待以上に魅力的なものばかり。パリ時代の「セレナード」は恩師マスネの影響の濃いチャーミングな作品。一方「交響幻想曲」はバイロイト詣直後の作で、まるでワーグナー。名ヴァイオリニスト、ヤーッコ・クーシストの指揮も光ります。 (Ki)
BISSA-1755(1SACD)
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集Vol.2
ヴァイオリン協奏曲第1番変ロ長調K.207
第2番ニ長調K.211/第4番ニ長調K.218
アダージョホ短調K.261
ロンドハ長調K.371
リチャード・トニェッティ(Vn,と指)
オーストラリアCO

録音:2010年2月、2009年2月/ACOスタジオ(シドニー)
Vol.1(BIS-1754)に続く好評シリーズの完結篇。協奏曲以外にもアダージョとロンドが入っているのが嬉しい限り。さらにトニェッティはガット弦と古楽器系管楽器を採用し、ピッチも幾分下げることでピリオド的解釈を志向しています。はつらつとした解釈が魅力です。 (Ki)
BISSA-1756(1SACD)
ブラームス:交響曲第1番ハ短調Op.68
愛の歌Op52&65より9曲(作曲者編)
ハンガリー舞曲集〜第1、3、10番
トーマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO

録音:2011年3月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
出すものすべてが衝撃的なダウスゴーとスウェーデン室内管が、ついにブラームスの交響曲に挑戦しました。小編成のオーケ ストラでブラームスの交響曲を演奏することはさほど珍しくありませんが、さすがダウスゴー、単なる見通しや運動性の良さに終っていません。もちろん音 色はすっきりとしてブラームス特有のにごりはありませんが、意外なほど重厚な第1楽章とフィナーレなど音楽作りは大きくて感動的です。カップリングは 声楽つきピアノ連弾曲として有名な「愛の歌」から9曲をブラームス自身がオーケストレーション(声楽なし)にしたもの。意外に録音がないので大歓迎 と申せましょう。さらにオーケストラ曲として人気作である「ハンガリー舞曲」の中から、やはりブラームス自身のオーケストレーションによる3曲が収め られているのも注目。王道ながらこだわりに満ちたアルバムです。 (Ki)
BIS-1757
グリーグ:歌曲集Vol.7
王女様EG133、クララの歌EG124、
復活祭の歌EG146、学校での朝の祈りEG139、
ブロンドの少女EG130&138(2種)、
山にとらわれし者Op.32、
逢引き(Op.67の4の初稿)、
ため息EG134、5つの詩Op.69、
5つの詩Op.70、ラインヒルドEG181、
歌う会衆EG122、選挙の歌EG149、悪魔へEG154
モニカ・グロープ(Ms)、
ロジャー・ヴィニョールズ(P)
グリーグ歌曲集シリーズも7枚目となりました。フィンランドの実力派グロープは近年発見されたものを含め、当シリーズに172篇ものグリーグ歌曲を録音しています。それゆえグリーグ歌曲の性格と美点を知り尽くしてして、当アルバムも美しさに引き込まれます。大半は初めて接する作品ですが、グリーグならではの優しさと爽やかさに満ちています。 (Ki)
BISSA-1758(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」*
エフゲニー・スドビン(P)、
オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO

録音:2009年1月、2010年6月* ミネアポリス・オーケストラホール
ベートーヴェンの交響曲シリーズを完成させたヴァンスカとミネソタ管がピアノ協奏曲全集のプロジェクトを開始しました。ソリストとして白羽の矢が立ったのはBISが現在最も力を入れているロシア出身の天才エフゲニー・スドビン。ヨーロッパではすでに非常な人気を勝ち得ており、来年(2011年)1月の初来日も見逃せません。当録音はヴァンスカともども生気にあふれ新鮮の極み。いかなる巨匠にも勝るとも劣らず凄演で、単なる音階を弾いても感動させてしまうような魔術を秘めています。 (Ki)
BISSA-1759(1SACD)
フルートと中国民族合奏団の競演
鐘耀光:旋回舞曲/フルート協奏曲、
伝承曲(周成龍編):帝女花
馬水龍(陳シュアンホ編)竹笛協奏曲(ピッコロ版)、
黄翊
(彭修之編):花好月円(ピッコロ版)
ケ雨賢(瞿春泉編):望春風
シャロン・ベザリー(Fl)、
鐘耀光(指)台北中国楽団、
劉宏祐(古筝)、蔡郁芬(揚筝)、
葉淑禎(中阮)
今や世界屈指のフルート奏者となったシャロン・ベザリーが驚きの企画に挑戦しました。中国伝統の竹笛に基づく作品を現代フルートで演奏、さらにバックは中国民族楽器のオーケストラ。東洋の伝統と西洋の楽器の不思議なコラボがオシャレ。親しみやすい曲ばかりで、BGMとしてもスグレモノです。   (Ki)
BISSA-1760(1SACD)
ウェーバー:序曲集
魔弾の射手/精霊の支配者
トゥーランドット/アブ・ハッサン
オベロン/オイリアンテ
ペーター・シュモル/プレチオーザ
シルヴァーナ/祝典序曲
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ

録音:2006年5月、2009年11月/タピオラ・ホール
ウェーバーの序曲集は芳醇なロマンの香りに満ち、演奏効果抜群なため、かつてはドイツ系指揮者の定番レパートリーでしたが、なぜか近年新録にも恵まれず、急激に縁遠い音楽となりつつあります。しかし、カントロフとタピオラ・シンフォニッタ待望の新録音が登場となります。オペラ的な美しいメロディ、異常なまでのボルテージの高い演奏を楽しめます。 (Ki)
BISSA-1761(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.43
第151番「甘き慰めわがイエスが来られる」BWV151、
第57番「幸いなるかな、試練を耐え忍ぶ者は」BWV57、
第110番「我らの口には笑いが満ち」BWV110
ハナ・ブラシコヴァー(S)、ロビン・ブレイズ(A)、
ゲルト・テュルク(T)、ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
円熟のBCJ、今回も魅力作満載です。管弦楽組曲第4番の序曲が合唱に生まれ変わった第110番の壮麗さ、バッハ作品の中でもひときわ美しいアリアで光る第151番いずれも絶品。151番ではチェコの若手ソプラノ、ハナ・ブラシコヴァーがまるで天使のように澄明な声を聴かせてくれます。癒されます。   (Ki)
BIS-1762
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.22(6つのソナタによる18の例題)
ソナタ第1番Wq63/1(H70)
第2番Wq63/2(H71)
第3番Wq63/3(H72)
第4番Wq63/4(H73)
第5番Wq63/5(H74)
第6番Wq63/6(H75)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)

[録音:2008年6月/ヘルシンキ・サルヴェラ・ホール(フィンランド)
1753年、まだC.P.E.バッハがフリードリヒ大王の宮廷に仕えていた時代の作で、著書「正しいクラヴィア奏法についての試論」の付録として出版されました。6曲のソナタながら、楽章分けすると18曲になり、個々にタイトルが付いています。これらをシュパーニの名演で聴くことができるのは嬉しい限りで、超貴重です。 (Ki)
BIS-1763
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.23
片手のみのピアノ曲Wq117/1(H241)
幻想曲ニ短調Wq117/12(H224)
ソナタト長調Wq62/11(H63)
フーガニ短調Wq119/2(H99)
幻想曲ト長調Wq117/12(H223)
ソナタト長調Wq62/14(H77)
幻想曲ニ長調Wq117/14(H160)
ソルフェッジオイ長調Wq117/4(H222)
ソナタハ短調Wq65/31(H121)
ソルフェッジオ変ホ長調Wq117/3(H221)
ソルフェッジオハ短調Wq117/2(H220)
ソナタイ長調Wq65/32(H135)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)

録音:2008年6月ヘイッキ・サルヴェラ・ホール(フィンランド]
シュパーニによるC.P.E.バッハの鍵盤独奏曲も23巻となりました。彼が弟子のレッスン用に書いたソルフェッジオと幻想曲がメインとなっています。いずれも優美かつ個性的。珍品は片手(右手でも左手でもどちらでもよい)用の小品。このジャンルのものの最古のひとつと申せましょう。シュパーニの演奏はますます自由闊達になり、C.P.E.バッハの魅力を存分に示してくれます。 (Ki)
BIS-1764
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.24
ソナタ.ニ長調Wq62/3 (H22)
ソナタ.ニ短調Wq62/4 (H38)
ソナタ.ホ長調Wq62/5 (H39)
ソナタ.ロ短調Wq65/13 (H32.5)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)

録音:2011年2月キーゼル・ホール(シント・トロイデン・ベルギー)
シュパーニの C.P.E. バッハ・シリーズ 24 弾。今回は 1740 年代前半、C.P.E が 20 代後半の 3 篇を集めています。これらはいずれも規模が大きく、 刺激的で鮮やかな色彩に満ちた力作ばかり。シュパーニのクラヴィコードが光ります。 (Ki)
BIS-1765
18世紀イギリスのトリオ・ソナタ集
レーヴェンスクロフト:ソナタ.ト長調Op.1の8
ヘンデル:ソナタ.ト短調Op.2の5
 ソナタ.ニ長調Op.5の2 
エイヴィソン:ソナタ.ニ短調Op.1の1
ボイス:ソナタ.ニ長調Op.1の5
トマス・アーン:ソナタ.ト短調Op.3の2 
アベル:ソナタ.ト短調Op.3の1
アースキン:ソナタ.6番ト長調
ロンドン・バロック
ロンドン・バロックBIS-4枚目のアルバムはイギリスのトリオ・ソナタ集。さわやかかつ上品、夏にピッタリの音楽です。ロンドン・バロックの神業的妙技をご堪能下さい。 (Ki)
BISSA-1766(1SACD)
メンデルスゾーン:協奏曲全集
ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64(オリジナル1844年版)、同ニ短調、
ヴァイオリンとピアノの為の協奏曲ニ短調、
ピアノ協奏曲第1番/第2番、同イ短調 、
2台のピアノの為の協奏曲ホ長調/同変イ長調、
華麗なカプリッチョOp.22、華麗なロンドOp.29、
セレナードとアレグロ・ジョコーソOp.43
イザベル・ファン・クーレン(Vn)、
ロナルド・ブラウティハム、
ローランド・ペンティネン、
ルーヴェ・デルヴィンエル(P)、
レフ・マルキス(指)アムステルダム・シンフォニエッタ
メンデルスゾーンの全協奏曲を1枚に収めた驚異盤。美貌の名手クーレンによるヴァイオリン協奏曲ホ短調は1844年オリジナル版による世界初録音で、通常発売当時話題となりました。独奏者はほかにブラウティハムやペンティネンなどヴィルトゥオーゾをあつめ、爽やかな演奏を繰り広げます。 (Ki)
BIS-1767(6CD)
シュニトケ:交響曲全集
(1)交響曲第0番(1956/7)/(2)第1番(1972)
(3)第2番「聖フロリアン」(1979/80)
(4)第3番(1981)/(5)第4番(1984)
(6)第5番[コンチェルト・グロッソ第4番](1988)
(7)第6番(1992)/(8)第7番(1993)
(9)第8番(1994)
(10)第9番[ラスカトフ補筆完成](1997)
(1)(10)オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)ケープPO
(2)(3)レイフ・セーゲルスタム(指)ロイヤル・ストックホルムPO
(4)エリ・クラス(指)ロイヤル・ストックホルムPO
(5)オッコ・カム(指)ストックホルム・シンフォニエッタ
(6)ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO
(7)(8)尾高忠明(指)BBCウェールズ・ナショナルO
(9)リュー・ジア(指)ノールショピングSO
かつて知る人ぞ知る存在だったシュニトケを1990年代に世界的ブームにした大きなキッカケとなったBISの全曲録音シリーズが待望のセット発売。彼の交響曲は完成されたもので8作ありますが、学生時代の習作(0番)と、スケッチで残されたものを現代作曲家ラスカトフが判読して補筆完成させた第9番まで全10篇をまとめて聴くことができる超スグレモノ。それも6枚組2枚価格という破格値。シュニトケの作品は大編成のものが多く、この先これ以上の水準で全集が出るのも難しい時勢であると申せましょう。20世紀の歴史として持っていたいセットです。 (Ki)
BISSA-1769(1SACD)
バッハ:オーボエ協奏曲集
オーボエ協奏曲ヘ長調
オーボエ協奏曲ニ短調
オーボエ・ダモーレ協奏曲イ長調
オーボエ,ヴァイオリンのための協奏曲ハ短調
復活祭オラトリオ〜アダージョ
アレクセイ・オグリンチュク(Obと指)、
アリーナ・イブラギモヴァ(Vn)
スウェーデンCO
かつてベートーヴェンの未完のオーボエ協奏曲を世界初録音して話題を呼んだオグリンチュク。ロイヤル・コンセルトヘボウ管の首席奏者も務める彼の新譜は大バッハのオーボエ協奏曲集。もちろんバッハの作品表にオーボエ協奏曲はありませんが、カンタータ等で絶美なソロを多用している所からも、好んでいたといわれています。当アルバムのヘ長調作品はチェンバロ協奏曲第2番、オーボエ・ダモーレのものは同4番、ヴァイオリンとの二重協奏曲は2台のチェンバロのための協奏曲に基づきますが、いずれも原曲がオーボエ協奏曲だったという説があり、それを復元。オグリンチュクの妖艶な美音もさることながら、イブラギモヴァとの共演も注目です。 (Ki)
BIS-1770(7CD)
メシアン:オルガン曲全集
キリストの昇天(1934)/天上の宴(1928)/永遠の教会の出現(1932)/二連画(1930)/主の降誕(1935)/栄光の御体(1939)/献堂式の為の唱句(1960)/精霊降臨祭のミサ(1950)/オルガンの書(1951)/聖三位一体の神秘への瞑想(1969)/聖体秘跡の書(1984)/献堂式の為の唱句(1960)/モノディ(1963)/前奏曲(1928)/聖体秘跡の捧げもの(1935)
ハンス=オラ・エリクソン(Org)
2008年が生誕百年だったメシアン。あらゆるジャンルに及ぶ彼の創作のなかで、やはりオルガン作品は特別に力が入った逸品揃い。それをスウェーデンきっての名手ハンス=オラ・エリクソンが全曲演奏、何と7枚組3枚価格という驚異的安価で御提供。著作権のうるさい現代曲としてはあり得ない価格と申せましょう。さらに、単なる旧譜寄せ集めではなく、「モノディ」「前奏曲」「聖体秘跡の捧げもの」は新たに録音され、鳥の鳴き声まで収録されています。   (Ki)

BISSA-1773
(1SACD)
パヴァーヌ〜フランス・ヴィオラ編曲集
ラヴェル(ボリソフスキー編):亡き王女のためのパヴァーヌ
フォーレ(ハーワット編):夢のあとに
フォーレ(リサノフ編):エレジーOp.24
ドゥビュニョン:呪文(作曲者によるヴィオラ版)
フォーレ(リサノフへ編):ロマンスOp.69
ドビュッシー(ボリソフスキー編):月の光
ドゥビュニョン:リートOp.44b(ヴィオラ版)
ドビュッシー(ボリソフスキー編):亜麻色の髪の乙女
フォーレ(H.ビュッセル、リサノフ編):パヴァーヌOp.50
マクシム・リサノフ(Va)、
アシュレイ・ウェイス(P)

録音:2011年12月/ポットン・ホール(サクスンダム)
“これがヴィオラ?!繊細に広がるニュアンスの多様さに唖然!!”
1978年ウクライナ生まれのマクシム・リサノフが、ヴィオラのイメージを刷新する画期的なアルバムを完成させました!この種の小品集はヴァイオリンのための作品をアレンジしたものが多く、あえてヴィオラで弾く必然性が感じられないものもありますが、この録音は違います!全てがオリジナルのヴィオラ作品のように訴えかけること、選曲と編曲の妙味、そして何よりもリサノフがヴィオラの特性を生かしつつも渋味だけに安住せず、作品の持ち味に華を添える鋭敏な感受性を盛り込み、一部のヴィオラ・マニアだけの宝物にしておくのは逸品に仕上がっているのです!
1曲目「亡き王女のためのパヴァーヌ」の冒頭弱音の安定感、気品ある歌心、しなやかな音色美がセットで届けられるのには思わず息を飲むこと必至!テーマがオクターブを上げるたびに慈愛の表情が深まるのですからたまりません。旧ソ連のベートーヴェンSQのヴィオラ奏者、ボリソフスキーの編曲の素晴らしさも手伝って、予想を超える色彩的な広がりがあのヴィオラから発せられていとは驚かずに入られません。
チェロで奏されることの多い「夢のあとに」冒頭の、やっと聞こえる程度の再弱音の意味深さ!今後はこの曲を聴くならヴィオラに限る!とさえ確信させるほどです。2:26からのクレッシェンドにおける呼吸の広がりとポジションの安定感も必聴。
リシャール・ドゥビュニョンはリサノフと親しいスイスの作曲家で、「呪文」はチェ ロ曲を、「リート」はコントラバス曲を作曲者自身がヴィオラ用に編曲したもの。特に「リート」は秋の夜長にぴったりの佳曲。
フォーレの「ロマンス」でフレーズの軽妙は飛翔を体感する頃には、暗く沈んだヴィオラを聴いているという現実は完全に脳裏から消失。
そして最後に置かれているのが、どんなに力説しても足りないほど素晴らしいフォーレの「パヴァーヌ」!まさにリサノフの音楽家としての直感力の勝利です!この作品はオケ&合唱版でも全体のハーモニー・バランスがおざなりな録音が少なくなく、ソロ楽器&ピアノ伴奏編曲でも、ピアノに主旋律が移った際にソロ楽器が時間を持て余し気味に響くことがほとんどで、しかも両者が高い音楽センスを持ち合わせている例となると皆無に近く、この曲特有のアンニュイな美しさを堪能できる演奏など絶望的と思っていました。ところがこの演奏はその点を見事にクリア!しかも、あんになアゴーギクを盛り込めば途端に作品の味が死んでしまうことを直感的に判断してか、肩の力を抜いて淡々としたイン・テンポを採用。コーダ直前のみテンポを落としますが、そのセンスがまた絶品!全体を一呼吸で流すようでいて繊細なニュアンスを紡ぎだして止まない、このリサノフのセンスに是非とも酔いしれて下さい!【湧々堂】
BIS-1774
ダニエル・シュナイダー:島〜バス・トロンボーンと弦楽五重奏のための
アラビア序曲「シュローク」
トロンボーンと管弦楽のための組曲
ダン変奏曲〜ピアノのための
世界一周〜ソプラノ・サクソフォン、バス・トロンボーンとピアノのための
バス・トロンボーン協奏曲「零下」
靴職人行進曲〜ソプラノ・サクソフォンとバス・トロンボーンのための
島〜バス・トロンボーンとピアノのための
ヴィヴァルディ(シュナイダー編):「忠実な羊飼い」より
バッハ(シュナイダー編):フゲッタハ短調BWV961
シュテファン・シュルツ(B-Trb)、
ダニエル・シュナイダー(S-Sax)、
沢野智子(P)、
ミヒャエル・ザンデルリンク、
ミヒャエル・ヘルムラート(指)ベルリンRSO

録音:2009年10月/ゲルトナーシュトラッセ・スタジオ、2010年3月/RBBゼンダザール放送館(ベルリン)
スイス生まれ、ニューヨーク在住の作曲家ダニエル・シュナイダー(1961-)。才気煥発な人で、ジャズからクラシックまで縦横無尽な活動を見せています。さらにアフリカやアラブのワールドミュージックからも影響を受け、非常にオシャレな作品を数多く発表しています。自身がソプラノ・サックスとフルートの名手でもあり、ここでは自作自演も披露しています。さらに魅力なのが、ベルリン・フィルの名手シュテファン・シュルツが共演していること。今後目の離せない逸材です。
BISSA-1775(1SACD)
シューマン:ヴァイオリンとオーケストラのための作品全集
ヴァイオリン協奏曲イ短調(チェロ協奏曲Op.129より作曲者自編)
幻想曲ハ長調Op.131
ヴァイオリン協奏曲ニ短調
ウルフ・ヴァリーン(Vn)、
フランク・ベーアマン(指)
ロベルト・シューマンPO

録音:2009年6月ルカ教会(ドレスデン)
ありそうであまりないシューマンのヴァイオリンとオーケストラのための作品全集。いずれもシューマン晩年の精神に変調をきたしてからの作品で、アブナい世界へ足を踏み入れてしまっているからでしょう。ヨアヒムが初演して好評を博したという幻想曲の新録音も貴重。シュニトケや、狂焼死した奇行作曲家アルゲーンなど、どうもその筋の音楽が得意なようなスウェーデンの名手ヴァリーンのソロが冴えます。 (Ki)
BISSA-1776(1SACD)
スーク:交響曲第2番ハ短調「アスラエル」Op.27 クラウス・ペーター・フロール(指)
マレーシアPO
チェコの作曲家ヨゼフ・スーク(1874-1935)はドヴォルザークの娘婿で、同名のヴァイオリニストの祖父。アスラエルは死の天使で、1904年、師にして義父のドヴォルザーク追悼のために作曲を開始したものの、愛妻までも急逝してしまい、絶望のなか完成させたといわれます。演奏時間1時間に及ぶ大曲で、R..シュトラウスばりの華麗な管弦楽法により、悲痛かつ美しい音楽が繰り広げられます。マレーシア・フィルのボルテージの高さに注目です。 (Ki)
BISSA-1777(1SACD)
デュティユー:遥かなる遠い国へ
 ザッハーの名による3つの詩節
ルトスワフスキ:チェロ協奏曲/ザッハー変奏曲
クリスティアン・ポルテラ(Vc)、
ヤーク・ヴァン・ステーン(指)ウィーンRSO
若手注目株のポルテラが、同時代の偉大な先人たちへのレスペクトでかためたアルバム。デュティユーとルトスワフスキの協奏曲はロストロポーヴィチのために作曲され、彼の決定的名演の残る作品。小品はスイス出身で20世紀音楽の大擁護者となったパウル・ザッハーの70歳の誕生日を祝って1976年に競作されたもの。20世紀音楽に鋭い感性を示すポルテラの腕が光ります。 (Ki)

BISSA-1778(1SACD)
トランペット協奏曲集
アンリ・トマジ(1901-71):トランペット協奏曲(1944)
アンドレ・ジョリヴェ(1905-74):トランペット,弦楽とピアノのコンチェルティーノ(1948)*
ロベール・プラネル(1908-94):トランペット協奏曲
アルフレッド・デザンクロ(1912-1971):祈祷、呪詛と踊り
ウーレ・エドヴァルド・アントンセン(Tp)
ラン・シュイ(指)サン・パウロSO
オルガ・コピロヴァ(P)*

録音:2010年2月、サラ・サンパウロ、ブラジル
BISレーベルの数々の優秀録音で知られるトランペット奏者、ウーレ・エドヴァルド・アントンセンによる最新アルバムはフラン ス人作曲家によるトランペット協奏曲集です。卓越した技術と抜群の表現力が持ち味のアントンセンですがBISレーベルならではの高音質録音によりトラ ンペットとオーケストラの奏でる音楽がホール全体に響き渡り、非常に立体的なサウンドを作り上げております。
アンリ・トマジはパリ音楽院で学び、パリ放送をはじめ1930-1935年までフランス領インドシナ放送の音楽監督を務めました。このトランペット協奏 曲は1944年の作品でトマジらしいエネルギッシュなサウンドです。アンドレ・ジョリヴェは非ヨーロッパ地域の神秘的題材を好みこのトランペット、弦楽 とピアノのコンチェルティーノでもその作風が反映されております。次のロベール・プラネルは1945年からパリ市の音楽教育の総括監察官として活躍し た作曲家で、パリ地方音楽院を創設しました功績があります。このトランペット協奏曲はプラネルの代表的作品です。最後のアルフレッド・デザンクロは サクソフォーン四重奏曲が有名な作曲家ですが、この「祈祷、呪詛と踊り」はタイトルの通り、祈るようなトランペットの旋律が印象的です。 (Ki)
BIS-1779
葛甘孺(ゲ・ガンリュ):美女・孟姜女 (2008)〜フルートと管弦楽のための
組曲「悩める恋人たち 」(2009)
シャロン・ベザリー(Fl)
エンリケ・ディエメッケ(指)
カスティーリャ・イ・レオンSO

録音:2009 年 3月/ミゲル・デリベス文化センター
1954年上海生まれ、アメリカのコロムビア大学で博士号を修得した葛甘孺(ゲ・ガンリュ)。中国最初の前衛作曲家で、近年作品を聴く機会の多くなっ ている注目株です。
「美女・孟姜女」は秦の始皇帝時代の伝説上の賢女。イケメンの夫が万里の長城建設の人夫として徴用されたものの、人柱にされ殺されてしまいます。 悲嘆にくれた孟姜女が慟哭すると長城が崩壊。そこを訪れた始皇帝は、彼女を咎めるどころか一目惚れしてプロポーズします。彼女は夫の埋葬など要求を つきつけ、すべて達成されたところで始皇帝を批判する捨て台詞を残して姿を消す、というカッコ良さの極みのヒロイン。その話をゲ・ガンリュはフルート と管弦楽のための協奏曲に仕立て、4つの楽章で描写します。シャロン・ベザリーがフルートでヒロインを演じ、中国色豊かな世界を描いています。
「悩める恋人たち 」は、それに続く時代の項羽と虞美人の悲劇を題材としています。武勲の誉れ高かった項羽が追い詰められた際、夫の足手まといに ならぬよう自害した虞美人を3つの楽章で描きます。スペインのオーケストラ、カスティーリャ・イ・レオン交響楽団が原色的に情熱を描いています。 (Ki)
BISSA-1780(1SACD)
セバスチャン・ファーゲルルンド:歌劇「デーベルン」 アヌ・コムシ、アンニカ・ミッラリ(S)、
ラッセ・ペンッティネン(T)、
ソレン・リルクング(Br)、
ロバート・マクロード(Bs)、
サカリ・オラモ(指)西海岸コッコラ歌劇場cho、
コッコラ歌劇祝祭O
セバスチャン・ファーゲルルンドは1972年生まれのフィンランドの作曲家。作風は現代音楽にありがちな厳しい音使いと一線を画した豊かで多層的な響きが特徴。彼初のオペラは1808-9年の「第2次ロシア・スェーデン戦争」での歴史的英雄ゲオルク・カール・フォン・デーベン将軍を主役に、戦時中実際の起きた出来事を扱いつつ幻想と幻覚をないまぜにした興味深い作品となっています。これを5人の歌手と15人の器楽(ピアノ、弦楽五重奏、管楽七重奏、打楽器)で表現。サカリ・オラモの統率力が光ります。歌詞はフィンランド語(一部スウェーデン語)によります。 (Ki)
BIS-1781
HK.グルーバー:作品集
大道芸〜トランペット,アコーディオン,バンジョーと弦楽のための
ネーベルシュタインの音楽(ヴァイオリン協奏曲第2番)
ヴァイオリン協奏曲第1番*
ホーカン・ハーデンベルガー(Tp)、
マッツ・ベルイストレム(バンジョー)、
クラウディア・ブデル(Acc)、
カタリナ・アンドレアソン(Vn)、
HK.グルーバー(指)スウェーデンCO

録音:2008年5月*、2009年5、6月 エレブロ・コンサートホール(スウェーデン)
現代オーストリアの作曲家ハインツ・カール・グルーバー(1943-)はスウェーデンの名トランペット奏者ハーデンベルガーと親しく、彼と生み出したトランペット協奏曲「エアリアル」は非常な成功をおさめました。ここでは2007年作の両者の新たなコラボ「大道芸」が収録されています。また自作のラブソングに基づくヴァイオリン協奏曲の叙情も魅力的です。 (Ki)
BISSA-1782(1SACD)
ドビュッシー(ビーミッシュ編):チェロと管弦楽のための組曲
ラヴェル(トニェッティ編):2つのヘブライの歌
プロコフィエフ(ブローク編):チェロ小協奏曲Op.132
ブロッホ(パーマー編):ユダヤの生活から
スティーヴン・イッサーリス(Vc)、
ガボール・タカーチ=ナジ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
ドビュッシー19歳の作で、第4曲「間奏曲」を除いて失われたとされるチェロと管弦楽のための組曲がついに復活。といっても、楽譜が発見されたのではなく、イギリスの女性作曲家サリー・ビーミッシュが想像で創造したもの。ビーミッシュは「間奏曲」を第1曲に置き、同時期の作品「ボヘミア舞曲」や「夢想」をチェロと管弦楽のために編み直しています。また、プロコフィエフが未完のまま残し、カバレフスキーとロストロポーヴィチが補筆完成させた小協奏曲も、プロコフィエフ研究家ウラジーミル・ブロークによる版という珍品。さらにブロッホのユダヤ色濃厚な組曲を映画音楽の大家クリストファー・パーマーがオーケストレーションしたものなど、興味深いものばかり。イッサーリスならではの冴えたチェロが光ります。 (Ki)
BISSA-1783(1SACD)
バッハ(サイモン・ローランド=ジョーンズによるヴィオラ用編):無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007
第4番変ホ長調BWV1010
第5番ハ長調BWV1011
マクシム・リサノフ(Va)
ジャニーヌ・ヤンセンとのCDやアムラン、クレーメルらとの共演で注目のヴィオラ奏者マクシム・リサノフ、BISデビュー盤の登場です。1978年ウクライナ出身、現在ロンドン在住で、2008年にはグラモフォン誌ヤング・アーチスト・オブ・ジ・イヤーに選ばれています。ニヒルなイケメンで、早くもファンが急増しています。バッハの無伴奏チェロ組曲のヴィオラ版に挑戦していますが、技巧、深み、音楽性いずれも驚異的。今後最注目のひとりです。 (Ki)
BISSA-1784(1SACD)
シューマン:ヴァイオリンソナタ全集
ヴァイオリンソナタ第1番イ短調Op.105
第2番ニ短調Op.121
第3番イ短調WoO2
ウルフ・ヴァリーン(Vn)、
ローランド・ペンティネン(P)

録音:2009年7月/旧ストックホルム音楽アカデミー
先頃リリースしたシューマンのヴァイオリン協奏曲のディスクが好評のヴァリーン、今度は3篇のヴァイオリンソナタに挑戦しました。1851年から53年、シューマンがすでに心を病んで以降の作品だけに、快活さは後退して独特のくどさに満ちていますが、シューマン好きにはたまらない魅力と申せましょう。「F.A.E.ソナタ」のために書いた2つの楽章に、さらに2つの楽章を追加した第3番も入っているのも嬉しく、曲の良さを実感できます。ヴァリーンは協奏曲以上に屈折したシューマンの心の闇を巧みに表現、危うい美しさを醸しています。 (Ki)
BIS-1785
昨日のうた
ヨーク・ボウエン:リコーダーとピアノのためのソナチネOp.121
ラッブラ:リコーダーとチェンバロのためのソナチネOp.128
 「いくばくかの後悔」に基づくパッサカリアOp.113
シリル・スコット:オーバード
ハーバート・マリル:リコーダーとチェンバロのためのソナタ
ウォルター・リー:リコーダーとピアノのためのソナチネ
バークリー:リコーダーとピアノのためのソナチネOp.13
ダン・ラウリン(リコーダー)、
アンナ・パラディソ(Pf,Cem)
北欧の虚無僧ことダン・ラウリンがたいへん興味深いジャンルに挑戦しました。リコーダーといえば古楽か現代音楽が主ですが、イギリスの名手カール・ドルメッチ(1911-97)が自身のウィグモア・ホールでのコンサート用に当時の大物作曲家たちへ新作を委嘱、その結果不思議なリコーダー曲がいろいろ生まれました。ヨーク・ボウエンやシリル・スコットらが芸風を変えることなく作ったリコーダー曲はラフマニノフ風の濃厚なロマンやドビュッシー風の印象主義、さらにプロコフィエフ風の運動性まで、あの素朴な楽器とは思えぬ変貌を遂げています。ラウリンも舌を巻く巧さで堪能させてくれます。 (Ki)
BISSA-1786(1SACD)
シューベルト:交響曲第3番D.200*
交響曲第4番「悲劇的」D.417#
交響曲第5番変ロ長調D.485
トーマス・ダウスゴー(指)
スウェーデンCO

録音:2009年5月、2010年1月*、2010年5月&2011年8月#
エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)]
ダウスゴーとスウェーデン室内管弦楽団によるシューベルト交響曲シリーズの第3弾が早くも登場です。今回は歌曲作曲家とし てのシューベルトの面目をはっきりと示し全体的に明るさと朗らかさが漂う第3番、「悲劇的」の副題で知られる名曲第4番、ロココ的で小市民的な生活 感情を象徴しているとも言われる第5番が収録されております。今回も現代的感覚満点の鮮烈オーケストレーションでシューベルトの交響曲における新た な魅力を引き出しております!
ダウスゴーは1997年にスウェーデン室内管弦楽団の音楽監督し就任して以来BISやSIMAXレーベルに積極的に録音しています。中でもシューマン、 ベートーヴェンの交響曲集は極めて大胆な解釈は絶賛されております。当シューベルトのシリーズも彼らの代表録音となる充実の演奏内容です。 (Ki)
BIS-1787
C.P.E.バッハ:チェンバロ協奏曲全集Vol.18
(1)協奏曲 ヘ長調Wq43/1(H471)
(2)協奏曲 ニ長調Wq43/2(H472)
(3)協奏曲 変ホ長調Wq43/3(H473)
(4)協奏曲 ハ短調Wq43/4(H474)
ミクローシュ・シュパーニ(Cem)
マールタ・アーブラハーム(指)
コンチェルト・アルモニコ・ブダペスト

録音:2011年11月/フェニックス・スタジオ(ハンガリー)
独奏曲とならび、C.P.E.バッハの全鍵盤協奏曲を録音中のシュパーニ。前作から3年を経て第18巻の登場となりました。今回はハンガリーの美人ヴァ イオリニスト、マールタ・アーブラハームを指揮者とする同国の古楽器団体コンチェルト・アルモニコ・ブダペストとの共演。チェンバロ協奏曲ながら、オー ケストラには管楽器も含むという当時としては大編成で、色彩的な世界を描いていて魅力的。ハンガリーの団体ゆえか、舞曲的なリズムの巧さも光ります。 (Ki)
BISSA-1788(1SACD)
スドビンのハイドン
ハイドン:ピアノ・ソナタ第47番ロ短調Hob.]Y:32
同第60番ハ長調Hob.]Y:50
同第53番ホ短調Hob.]Y:34
幻想曲ハ長調Hob.]Z:4
アンダンテと変奏曲ヘ短調Hob.]Z:6
エフゲニー・スドビン(P)
。BISが現在もっとも力を入れているピアニスト、エフゲニー・スドビン。これまでメトネルやラフマニノフなど、ピアニズムを追及した作品をリリースしてきましたが、今回は意外な古典派ハイドン。これが実に端正で清潔の極みなのに驚かされます。またユーモアの感覚も抜群で、スドビンが単なる剛腕ピアニストではないことを示してくれます。恐るべし。 (Ki)
BIS-1789
笛は夢見る〜南半球のフルート協奏曲
ホセ・セレブリエール:フルート協奏曲 (2008)
アディーナ・イザラ:キバラオオタイランチョウ (1987, 2007)
カール・ヴァイン:笛は夢見る (2003)
ヒナステラ:プーナの印象 (1934)
シャロン・ベザリー(Fl)、
リチャード・トニェッティ(指)オーストラリアCO
新しい領域を次々と開拓していくフルートの女神シャロン・ベザリー。次なる挑戦は南米とオーストラリアの作曲家によるフルートの協奏作品集。指揮 者としても高名なウルグアイ出身のセレブリエールがベザリーのために作曲した協奏曲は、「タンゴ付」と題されたピアソラを思わすノリの良さ。ベネズエ ラの女性作曲家アディーナ・イザラの作品は、黄と茶色の美しい小鳥の学名。南米の夏の午後のアンニュイな雰囲気を醸し出しています。1987年の作で すが、今回シャロンのためにカデンツァを加筆しました。現代オーストラリアの作曲家カール・ヴァイン作品もフルートの機能を最大限に追求した興味深 いもの。トニェッティとオーストラリア室内管も自国の作品として、いつも以上に熱い演奏を聴かせてくれます。 (Ki)
BIS-1790
気韻〜サクソフォンと中華民族楽器オーケストラの饗宴
鐘耀光(1956-):サクソフォン協奏曲第1番
同第2番/タシュクルガンの陽光
民謡(彭修文編):悲しみの川
田蕾蕾(1971-):サクソフォン協奏曲「オープン・シークレット」
クロード・ドゥラングル(Sax)、
邵恩(指)台北中華楽団
フランス・サクソフォン界を代表する名手クロード・ドゥラングルが台湾の中華民族楽器オーケストラと共演しました。いずれも台湾の作曲家によるオリジナルで、1971年生まれの若手女性作曲家のサクソフォン協奏曲「オープン・シークレット」はドゥラングルに献呈されています。ドゥラングルは時に民族楽器風、時に人の声風で自由自在の名人芸を繰り広げていますが、約50名から成る台北中華楽団も絶妙な表現で、魔術のように聴く者の心をとらえてしまいます。 (Ki)
BISSA-1791(1SACD)
J.S.バッハ:カンタータ全集Vol.44
第146番「われらは多くの苦難を経て」BWV146
第88番「見よ、私は多くの漁師を遣わし」BWV88
第43番「神は天へと昇る、歓喜の声とともに」BWV43
レイチェル・ニコルズ(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
。146番は第1曲が有名な「チェンバロ協奏曲ニ短調」の第1楽章、第2曲も同曲の第2楽章と同一の音楽なのが興味津々。さらに珍しく大オルガンが活用されて壮麗な作品となっています。当録音では鈴木優人演奏による神戸松蔭女子大学チャペルのマルク・ガルニエの銘器がすさまじい効果をあげます。43番での華麗なトランペットの妙技とともに、BIS-ならではの録音の良さが光ります。 (Ki)
BISSA-1792(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番、
ピアノ協奏曲変ホ長調WoO.4(ブラウティハム再構成)、
ロンド変ロ長調WoO.6
ロナルド・ブラウティハム(P)、
アンドルー・パロット(指)ノールショピングSO
モダンピアノを弾くブラウティハム&パロットのベートーヴェン協奏曲シリーズの第2弾。ベートーヴェン13歳の作である珍しい変ホ長調協奏曲で、ブラウティハムはイマジネーションに満ちた演奏を繰り広げています。地味なオーケストレーションをブラウティハム自身が再構成しているのも注目です。ピアノ協奏曲第2番と、そのフィナーレ用に作られたとされるロンドも快演。   (Ki)
BISSA-1793(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
合唱幻想曲ハ短調Op.80
ロナルド・ブラウティハム(Pf)、
エリク・エリクソン室内cho、
アンドルー・パロット(指)ノールショピングSO
ブラウティハムのベートーヴェン・ピアノ協奏曲シリーズ締めくくりは「皇帝」。ブラウティハムは「リヒテルの輝きとポリーニの賢さ、ミケランジェリの覇気を併せ持つピアニスト」と称されていて、評価に偽りのない巨大華麗な「皇帝」となっています。カップリングは「合唱幻想曲」。エリク・エリクソンの合唱団が参加しているのも注目です。 (Ki)
BISSA-1794(1SACD)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番「ジュノム」
ピアノ協奏曲第12番
ピアノと管弦楽のためのロンドイ長調K.386
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)、
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)ケルン・アカデミー

録音:2009年11月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール]
プロジェクト進行中のベートーヴェンの協奏曲シリーズではスタインウェイのモダンピアノを用いているブラウティハムが、1795年製アントン・ヴァルターのフォルテピアノのコピーで挑んだモーツァルトの協奏曲。評価の高いソナタ集と同じく、楷書的ながら愉悦と滋味あふれる演奏を繰り広げています。ヴィレンズ指揮ケルン・アカデミーも好演。 (Ki)
BIS-1795
17世紀イタリアのトリオ・ソナタ
チーマ:3声のソナタ
トゥリーニ:第2旋法による3声のソナタ
ブオナメンテ:「ラ・ロマネスカ」によるソナタ第8番
カステッロ:3声のソナタ第10番
メルーラ:チャコンナ
ウッチェリーニ:「ラ・プロスペリーナ」によるソナタ第26番
ファルコニェロ:フォリア
カッザティ:チャコンナ
マリーニ:「逃れよ、悲しい心よ」によるソナタ
カヴァッリ:3声のカンツォン
レグレンツィ:3声のソナタ
パンドルフィ:マルケッタ第2番
ボノンチーニ:ソナタ第5番
ヴィターリ:チャコンナ
ペストロッツァ:ソナタ第12番
コレッリ:ソナタOp.1の12
ロンドン・バロック

録音:2010年9月/聖マーチン教会(イギリス)
これまでフランス、ドイツ、イギリス17世紀と続いたロンドン・バロックのトリオ・ソナタシリーズ、ついにその発祥の地イタリアへ辿り着きました。「ト リオ・ソナタ」という名称は後に使われたもので、17世紀イタリアでは「2声のソナタ」もしくは「3声のソナタ」が一般的でした。ロンドン・バロック は、この形態最初期のチーマの「3声のソナタ」(1610)からコレッリの名作「ソナタOp.1の12」まで、発生から発展の好例16篇を厳選。学術的にも 価値がありますが、いずれもイタリアならではの美しいメロディに満ち、リッチな気分にひたれるものばかりです。
BIS-1796(6CD)
ハイドン:エステルハージ公とナポリ王のための音楽集
6つのスケルツァンドHob.U:33-38
7つのバリトン八重奏曲Hob.]:1-6
バリトン五重奏曲Hob.]:10
2本のリラのための協奏曲(全5曲)Hob.Zh:1-5
8つの夜曲Hob.U:25-32
マンフレート・フス(指)
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン
ハイドンが仕えていたエステルハージ家とナポリ王のために作った管弦楽曲をCD6枚にまとめたアルバム。主人の嗜んでいたリラとかバリトンといった、今日一般的に用いられなくなった楽器を主役にしたものが多いのも興味津々。いずれも明るく快活、極上の娯楽作品となっています。ここに集めたフス&ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーンの音源は、かつてKoch/Schwannからリリースされていたもの。BISから非常にお買い得な価格での再登場登となりました。  (Ki)
BIS-1799
シャロン・ベザリー/コンピレーション
ニコラ・バクリ:フルート協奏曲(1999)【ジャン=ジャック・カントロフ(指)タピオラ・シンフォニエッタ】
レナード・バーンスタイン:ハリル(1880/1)【ジョン・ネシリング(指)サンパウロSO】
ブレット・ディーン:シドリの舞(2007)【ブレット・ディーン(指)スウェーデンCO】
クリストファー・ラウス:フルート協奏曲(1993)【アラン・ギルバート(指)ロイヤル・ストックホルムPO】
シャロン・ベザリー(Fl)
フルートの女王シャロン・ベザリーがこれまでにリリースしたアルバムの中から、異なる指揮者とオーケストラによる協奏作品を厳選したコンピレーション盤。ユダヤ色濃厚なバーンスタインや妖艶極まりない「シドリの踊り」など、シャロンの魅力全開の70分を楽しめます。 (Ki)
BISSA-1800(1SACD)
ベルリオーズ:幻想交響曲
劇的情景「クレオパトラ」
アンナ・カテリーナ・アントナッチ(S)
ヤニック・ネゼ=セガン(指)
ロッテルダムPO

録音:2010年3月オランダ放送音楽センター、スタジオMCO5
注目の1975年生まれのカナダ人指揮者ヤニック・ネゼ=セガンがBISに登場。フィラデルフィア管の次期音楽監督にも決まっている彼が、ゲルギエフより引き継いだ手兵ロッテルダム・フィルと興味深いシリーズをBISで展開していくという予定で乞うご期待。第1弾はベルリオーズ。名曲中の名曲「幻想交響曲」と、ローマ賞課題曲として作った珍しい「クレオパトラ」。どちらも主人公の自殺前の想いがテーマで、ベルリオーズならではの複雑で異常な心理的美学が反映されています。ネゼ=セガンの演奏は鮮烈そのもの。驚くほど若々しいエネルギーに満ち、「幻想交響曲」をまるで初めて聴く音楽かのように再現します。目の離せないシリーズの開始です。 (Ki)
BISSA-1801(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.45
第39番「割いて与えよ、飢えた者にあなたのパンを」BWV39
第129番「主に誉れあれ」BWV129
第187番「すべての者はあなたを待ち望む」BWV187
ヴァイオリンと管弦楽の為のシンフォニア.ニ長調BWV1045
野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(A)、
ペーター・コーイ(Bs)、若松夏美(Vn)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
1726年頃のカンタータ3篇を収録。この頃バッハは新しいカンタータを量産するのをやめ、既存の作を再利用しています。第39番は彼のはとこの作曲家ヨハン・ルートヴィヒ・バッハの作品も流用されています。さらに興味深いのは、未知のカンタータの序曲ではないかとされるシンフォニアが収められています。ヴォルトゥオーゾ的なヴァイオリン独奏を含むのが特徴。若松夏美の名人芸が光ります。 (Ki)
BIS-1802
ベルリン・フィル木管五重奏団/チェコ作品集
ライヒャ(レイハ):木管五重奏曲変ホ長調Op.88の2
 イングリッシュホルンと木管四重奏のための3つの小品
マルティヌー:ピアノと木管のための六重奏曲
ヤナーチェク:青い鳥の行進〜ピッコロとピアノのための
 青春JWVII/10
ベルリン・フィル木管五重奏団、
マリオン・ラインハルト(Fg)、
マンフレート・プライス(B-Cl)、
ヘンドリク・ハイルマン(P)

録音:2005年10月、2009年10月ベルリン・フィル・室内楽ザール
ベルリン・フィル木管五重奏団久々の新録音は、チェコの作曲家の管楽アンサンブル作品をまとめた魅力的なアルバム。ライヒャ(レイハ)の木管五重奏曲中でも、特に親しまれているOp.88の2をベルリン・フィル木管の妙技で聴けるのは最高の贅沢。管楽器学習者からプロまで必携のアルバムと申せましょう。ヤナーチェクの珍品ピッコロ曲も聴きもの。木管六重奏のための「青春」とならんで、若き日の思い出の回想的作品です。いずれもあまりの巧さに絶句。指回りだけでなく、超絶的なアンサンブル能力を示しています。 (Ki)
BIS-1803
リスト:聖ドロテア S.187
 小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ
 コンソレーション(全6曲)
 不運! S.208
 水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ
メシアン:鳥の小スケッチ(全6曲)
  カンテヨジャージャー (1949)
フレドリク・ウレーン(P)

録音:2009年4, 6月/旧ストックホルム音楽アカデミー
世界のピアニスト中屈指のテクニックを誇るフレドリク・ウレーン。本業は神経科学の権威ながら、演奏不可能な作品をいとも涼しげにこなす怪物。こ れまで同僚たちが避けて通ってきたレパートリーを開拓してきたウレーンが、リストの名作とメシアンに挑戦。この両者はカトリック信仰で結びついていて、 ウレーンはそれらを並列することで近似性を証明しようとしています。ことに鳥の描写の共通性と違いは、目から鱗の落ちる思いがします。鮮やかなテクニッ クももちろん、さすがウレーン、真の奇才と申せましょう。 (Ki)
BIS-1804
アコーディオン・アンコール集
ダカン:カッコウ/ラモー:リゴドンT&U
スカルラッティ:ソナタハ短調K11
ヘンデル:調子の良い鍛冶屋/
ジャコビ:セレナード
シューベルト:楽興の時D.780の3&5
ブラームス:一輪のバラ咲きて
イベール:年老いた乞食、白い小さなロバ
ストラヴィンスキー:タンゴ
フィリップ・グラス:モダン・ラヴ・ワルツ
アスティア&ロケ:カーティング嬢
アスティア&ロッシ:ノヴェルティ・ポルカ
ルグラン:シェルブールの雨傘
ピアソラ:S.V(.Pシル・ヴ・プレ)、
 バチンの少年、白い自転車
ゼズ・コンフリー:ディジー・フィンガース
ジョン・ゾーン:ロード・ランナー
オギンスキ:ポロネーズ「祖国との別れ」
ショスタコーヴィチ:別れのワルツ
御喜美江(アコーディオン)

録音:2009年10月/レンナ教会(スウェーデン)]
※日本語解説付
エウロパ・ガランテを率いた「四季」で鮮烈なデビューを飾ったビオンディ。彼が2005年以来芸術監督を務めるノルウェーのスタヴァンゲル響を率いてヘンデルのオラトリオに挑戦。「イェフタ」は1751年、ヘンデル失明前最後の大作で初期の傑作に匹敵する面白さと美しさに満ちています。イスラエルの指導者イェフタは戦い勝利して凱旋したものの、最初に会う人間を生贄に捧げるという神への誓いを守るため愛娘を失う運命を描いています。イェフタ役はBCJにも参加しているイギリスのテノール、ジルクリストが好演。モダン・オケながら、ビオンディならではのピリオド解釈ときびきびした音楽作りが非常に新鮮です。
BISSA-1805(1SACD)
スメタナ:交響詩「わが祖国」 クラウス・ペーター・フロール(指)
マレーシアPO

録音:2009年8月 デワン・フィルハーモニック・ペトロナス(クアラルンプール)
2008年以来マレーシア・フィルの音楽監督を務めるフロールは東独出身、クーベリックとザンデルリンクの薫陶を受け、かつてBMGから多くのCDをリリースしていました。久々の新譜は何とスメタナの「わが祖国」。かつてコシュラーに鍛えられたオーケストラだけにツボをおさえた自然な演奏がさすが。水準の異常な高さに驚かされます。 (Ki)
BIS-1806(5CD)
ハイドン:初期ディヴェルティメント全集
ト長調Hob.U:2/ト長調Hob.U:9
ヘ長調Hob.U:20/ト長調Hob.U:G1
ト長調Hob.U:3/
フェルトパルティータハ長調Hob.U:7
同ヘ長調Hob.U:15/同ハ長調Hob.U:14/同ヘ長調Hob.U:23
同変ロ長調Hob.U:4(6偽作)
プリンス・オヴ・ウェールズのための行進曲Hob.[:3
王立音楽家協会のための行進曲Hob.[:3bis
フェルトパルティータヘ長調Hob.U:16
ニ長調Hob.U:8
変奏曲変ホ長調Hob.U:24
ハ長調Hob.U:17/変ホ長調Hob.]W:1
「夕べの音楽」変ホ長調Hob.U:21
ニ長調Hob.U:22
「カッサシオン」ニ長調Hob.U:D22
ト長調Hob.U:1
「誕生日」ハ長調Hob.U:11
変ホ長調Hob.W:5
ヴァイオリン協奏曲ハ長調Hob.Za:
サイモン・スタンデイジ(Vn)、
マンフレート・フス(指)
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン

録音:1993/6年/カジノ・ツェゲルニッツ(ウィーン)、2005年5月/フィナンツァムテス・フェストザール(オーストリア)、
2008年8月/エステルハージィ・シュロスカペレ(オーストリア)]
かつてコッホ・シュワン・レーベルからリリースされ、現在は中古盤が高値で取引きされているとウワサされるハイドン・シンフォニエッタ・ウィーンのディヴェルティメント集。BISからお買い得価格で再リリースとなります。もちろんbisが腕によりをかけてリマスタリング。さらに数曲の新録音も加わり、全5枚組。サイモン・スタンデイジがソロをつとめているのも豪華。初期の作で溌剌とした若さはじけるような曲が多く、またハイドンならではの優しさにもあふれた健康的な音楽ばかり。極上の癒し音楽でもあります。超オススメ。 (Ki)
BISSA-1809(1SACD)
ブクステフーデ:オルガン曲集
トッカータヘ長調BuxWV156
前奏曲イ短調BuxWV153
チャコーナホ短調BuxWV160
テ・デウムBuxWV218
われ神より離れずBuxWV220
われ神より離れずBuxWV221
前奏曲ト短調BuxWV148
トッカータニ短調BuxWV155
主、汝まことの神よ、われらから取り去り給えBuxWV207
主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶBuxWV196
第1旋法のマニフィカトBuxWV203
鈴木雅明(Org)
かの大バッハも夢中になったというブクステフーデのオルガン曲を鈴木雅明が最新録音。北ドイツ、アルテンブルッフにある聖ニコライ教会のクラップマイヤー・オルガンとハンブルクの聖ヤコビ教会、シュニットガー・オルガンの驚異的名器を駆使して凄まじい効果を発揮させているのも注目ですが、鈴木雅明ならではの敬虔な祈りの感情も感動的。バッハのオルガン音楽を知る上でも必聴の一枚と申せましょう。 (Ki)
BISSA-1810(1SACD)
ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲Op.42
バッハ(ブゾーニ編曲):シャコンヌ
ラヴェル:優雅で感傷的なワルツ
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの三章
フレディ・ケンプ(P)

録音:2010年7月/旧ストックホルム音楽アカデミー
今年2月に来日公演が予定されているフレディ・ケンプ。スポーツ的な指回りと力強い演奏が魅力のケンプならではの真骨頂アルバムの登場です。いずれも最高度に難しいものばかりですが、ケンプの演奏だと何の不安もなく音楽を楽しめます。バッハの「シャコンヌ」ではケンプの成長ぶりを伺える深みを感じさせます。 (Ki)
BISSA-1811(1SACD)
ハイドン:エステルハージィ宮のアリア集
運命に見放された哀れな女〜チマローザの歌劇「2人のニセ伯爵」
泣かずにはいられずに
あなたはご存知で〜アルフォッシの歌劇「偽装結婚」のための
ひとり物思いに沈み
よく言われるように〜サリエリの歌劇「ジェラシー学校」のための
結婚しようと思ったら〜ガスマンの歌劇「職人の恋」のための
お前が私を蔑むなら〜サルティの歌劇「ニセ相続人」のための
わが美しき人よ帰ってきておくれ
美しい瞳が〜歌劇「月世界」のための
ああ君にはわからない〜トラエッタの「タウロイのイフゲネイア」のための
パスティッチョ・オペラ「キルケー」の3篇
ミア・パーション(S)、ベルナール・リヒター(T)、
キルスティン・チャベス(Ms)、イヴァン・パレイ(Br)、
マンフレード・ヘム(Bs)、クリストフ・ゲンツ(T)、
マンフレート・フス(指)
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン
ハイドンは主としてエステルハージィ公の劇場のために20以上のオペラを作曲しましたが、ほとんど閉却されています。当ディスクには彼が他人のオペラ用に書いたいわゆる「挿入アリア」の現存6篇と、複数の作曲家の音楽によるパスティッチョ・オペラ「キルケー」が収められています。なかでも「運命に見放された哀れな女」はハイドン最高のアリアの1つ。また「ああ、君にはわからない」はヒッチコック流の背筋の凍る恐怖に満ちています。対照的に「キルケー」はモーツァルトかロッシーニばりの機智に富み、エネルギッシュで劇的、ハイドンの多才ぶりに驚嘆させられます。 (Ki)
BISSA-1812(1SACD)
ハイドン:祝祭劇「アチデ」Hob.XX[:1 アチデ:ベルナルト・リヒター(T)、
ガラテア:ラファエラ・ミラネージ(S)、
ガウチェ:ジェンファー・オローリン(S)、
ポリフェーモ、
ネットゥーノ:イヴァン・パレイ(Br)、
テティデ:アドリネ・シモニヤン(Ms)、
マンフレート・フス(指)
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン
ハイドンは交響曲や弦楽四重奏など、もっぱら器楽曲に人気がありますが、オペラを21も作曲しています。1763年にエステルハージ候の結婚式で初演された最初期の「アチデ」は、断片しか現存しない幻の作品となっています。オウィディウスの「変身物語」中のアーキスとガラテイアの話に基づき、ハイドンならではの明るく溌剌とした音楽が魅力。ハイドンに心血を注ぐ指揮者マンフレート・フスが研究の末に再構築して、64分の作品に蘇らせました。ハイドン・イヤーの幕開けにふさわしい重要作の登場です。  (Ki)
BISSA-1813(1SACD)
ハイドン:人形歌劇「フィレモンとバウチス」 フィレモン:クリストフ・ゲンツ(T)、
バウチス:マレン・エンゲルハルト(Ms)、
アレト:ヤン・ペトリカ(T)、
ナルチッサ:アレクサンドラ・ラインプレヒト(S)、
ヴォーカルフォラム・グラーツ、
マンフレート・フス(指)
ハンドン・シンフォニエッタ・ウィーン
18世紀のウィーンでは人形劇が大流行しました。ハイドンが使えていたエステルハージー侯の屋敷には特製の人形劇場がありました。ハイドンが作ったとされる6作品のうち唯一現存する「フィレモンとバウチス」は1773年にマリア・テレジア女王(マリー・アントワネットの母堂)へのレスペクトとして作曲されました。筋は、地球を訪問したジュピターとメルキュールが地球人の恐ろしさと邪悪さにショックを受けるものの、フィレモンとバウチスの美徳とホスピタリティが神の罰から人類を救うという道徳的なもの。音楽はハイドンらしく明るく溌剌としていて魅力的です。 (Ki)
BISSA-1814(1SACD)
ポップスと映画音楽からの名旋律
ピアソラ:忘却
ジョニ・ミッチェル:ボス・サイド・ナウ
リチャード・ロジャース:マイ・ファニー・ヴァレンタイン
サン=プルー:アンダンテ
ヤン・ルンドグレン:かもめ
クルト・ワイル:スピーク・ロウ
ミシェル・ルグラン:「5時から7時までのクレオ」〜サン・トワ
トーマス・ニューマン:エンジェルス・イン・アメリカ
モリコーネ:「ミッション」〜ガブリエルのオーボエ
ニーノ・ロータ:「ゴッドファーザー」〜ワルツと愛のテーマ
ロルフ・ヴァリーン:エレジー
ホーカン・ハーデンベルガー(Tp)、
ケネス・シリトー(指)アカデミーCO
ローランド・ペンティネン(P)

録音:2011年6月聖ジョン教会(ロンドン)
スウェーデンの名トランペット奏者、ハーデンベルガーが意外なレパートリーに挑戦。ポップスと映画音楽からの名旋律を朗々と吹きまくっています。それもさすがハーデンベルガー、巧さはまさに神業で、並みのトランペッターとは格が違います。誰もが知る「ゴッドファーザー愛のテーマ」の哀切極まりない甘美さが失神するほどの美しさなうえ、ルグランやロジャースの歌い回しも、どの歌手にもひけをとりません。プレゼントにもぴったりなオシャレ・アルバムです。
BISSA-1815(1SACD)
ハイドン:交響曲第50番「神々の怒り」
第12番ホ長調「アチデ」
第60番ハ長調「うっかり者」
マンフレート・フス(指)
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン
ハイドンは雇い主エステルハージィ公のためにオペラを量産し、その演奏が日課となっていました。それらの多くは現存しませんが、後に素材を交響曲に利用しています。それがこの3篇。優秀なハイドン学者でもある指揮者マンフレート・フスは原作を考慮しながら聴かせ所満載の演奏でこれらを再現しています。 (Ki)
BISSA-1816(1SACD)
ベートーヴェン:交響曲第2番、第7番 オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO
ヴァンスカとミネソタ管によるベートーヴェンの交響曲シリーズ最後の2曲が登場し、ついに完成となりました。今回は陽性な2番と7番ですが、一聴して感心させられるのはリズムの良さで、ヴァンスカならではのボルテージの高い推進とあいまって、驚くほど生気にあふれたベートーヴェンとなっています。 (Ki)
BISSA-1817(1SACD)
モーツァルト:ディヴェルティメント変ホ長調K.563
シューベルト:弦楽三重奏曲第1番変ロ長調D.471
トリオ・ツィンマーマン
【フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)、アントワーヌ・タムスティ(Va)、クリスチャン・ポルテラ(Vc)】

録音:2009年7月(モーツァルト)、2010年7月(シューベルト)/旧ストックホルム音楽アカデミー
弦楽三重奏ながら演奏時間50分、各奏者に協奏曲ばりの演奏技術を要求するモーツァルトのディヴェルティメントK.563。ならばこそ、フランク・ペーター・ツィンマーマン、アントワーヌ・タムスティ、クリスチャン・ポルテラで結成したトリオに役者の不足はないと申せましょう。実際、久々の充実演奏で、モーツァルト晩年の心のひだを絶妙に表現しています。驚異の弦楽トリオの出現です。 (Ki)
BIS-1818(2CD)
ハイドン:序曲全集
アチデ/薬剤師/漁師の娘たち
裏切られた誠実/神々の忠告
フィレモンとバウキス/トビアの帰還
突然の出会い/大火事/月の世界
真の貞節/無人島/報われた誠
騎士オルランド/アルミーダ
十字架上のキリスト最後の7つの言葉
オルフェオとエウリディーチェ/天地創造
四季より「秋」の序曲(オリジナル版)
同「冬」への序曲(オリジナル版)
マンフレート・フス(指)
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン
かつてKoch Schwannからリリースされていた音源がハイドン記念年に2枚組1枚価格で再登場。彼は多くの歌劇を残しましたが、今日親しまれているものはほとんどありません。ここではそれらの序曲を集めた好企画。ハイドンならではの快活で明るい音楽に魅せられます。またこの多くが、後に交響曲へ転用されているのを実感するのも興味深い楽しさです。   (Ki)
BIS-1819
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.25
ソナタ.ニ長調Wq65/14(H42)
ソナタ.ト長調Wq65/12(H23)
ソナタ.ヘ短調Wq62/6(H40) 
ソナタ.ヘ長調Wq65/21(H52)
ソナタ.ハ長調Wq62/7(H41)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)

録音:2011年2月/シント=トロイデン・カイザーホール(ベルギー)
シュパーニのクラヴィコードによるC.P.E.バッハのシリーズ第25巻は、前巻に引き続き1744年に作曲されたソナタ3篇と、1740年のH23と1747 年に作られたH52が収められています。作曲年の違いとは言え、40年と47年の方は軽快で優雅な様式によるのが感じられます。シリアスで重厚ソナタ が多いなか、意外な作風が清涼剤のような爽やかさをもたらしてくれます。 (Ki)
BISSA-1820(1SACD)
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲第2番/第3番
ピアノソナタ第2番ニ短調Op.14
フレディ・ケンプ(P)、
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO
ケンプ初の協奏曲録音は難曲として知られるプロコフィエフ。フレディならではの強靭な指さばきと速いテンポで、爽快極まりない演奏を聴かせてくれます。バックを務めるのは「ロミオとジュリエット」で絶妙なプロコフィエフを聴かせたリットン。両者が火花散る共演を繰り広げています。 (Ki)
BIS-1821
サリー・ビーミッシュ:サクソフォン四重奏と弦楽のための室内協奏曲
スティーヴン・スタッキー:音楽
陳怡:八音
ラシェル・サクソフォン四重奏団、
ロビン・エンゲレン(指)
シュトゥットガルトCO

録音:2008年11月/リーダークランツ・ホール(シュトゥットガルト)
現代の三作曲家が違った方法で、サクソフォン四重奏と弦楽オーケストラにアプローチ。イギリスのビーミッシュはバッハのブランデンブルク協奏曲に規範とし、4本のサクソフォンが弦と協奏、バロック風ながらスコットランドの伝統音楽の要素も採り入れています。アメリカのスタッキー作品はビーバップ・スタイルを思わすノリの良い音楽。陳怡作品のタイトルは、8つの素材(金属、石、絹、竹、瓢箪、土、革、木)から成る伝統楽器を意味し、作曲者がかつて中国の村で聴いた民俗音楽の印象を再現しようとしました。すべてラシェル・サクソフォン四重奏団のために書かれ、さすが効果満点です。 (Ki)
BIS-1822
コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.35
ドヴァリョーナス:ヴァイオリン協奏曲ロ短調(1948)
 悲歌的小品/湖のほとりで
ヴァディム・グルズマン(Vn)、
ネーメ・ヤルヴィ(指)ハーグ・レジデンティO
イスラエルの実力派ヴァディム・グルズマンが、第2次世界大戦後の作ながら甘美な旋律と鮮烈な抒情に満ちたヴァイオリン協奏曲2篇に挑戦。ハイフェッツのために書かれたコルンゴルト作品は、ハリウッド映画音楽調の華麗なオーケストレーションと豊富なメロディで最近多くの名手がとりあげる人気作。ソ連邦リトアニア共和国国歌の作曲者で、戦後のリトアニア音楽界を牽引したバリス・ドヴァリョーナス(1897-1957)作品はリトアニア民謡調のメロディに満ち、熱っぽく感動へ盛り上げる典型的な社会主義リアリズム音楽で、スターリン賞受賞。不思議な感動を呼び起こす音楽で、涙なしには聴けません。父ヤルヴィの信頼感満点の伴奏も特筆です。 (Ki)
BISSA-1823(1SACD)
マルティン・フレストと仲間たち〜アンコール集
スクリャービン:前奏曲ロ短調Op.16-1
バッハ(グノー編):アヴェ・マリア
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタト短調BWV1001〜プレスト
ブラームス:調べのように私を通り抜けるOp.105-1
伝承曲:楽しくいこう
リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
クライスラー:愛の喜び
メサジェ:コンク−ル小品
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
ショパン:ノクターンOp.9-2
シューマン:あなたの顔はOp.127-2
モンティ:チャルダーシュ
ヒルボルイ:ピーコックモーメント
マルティン・フレスト:マルコム・アーノルドの主題による即興
チャップリン:スマイル
ヨラン・フレスト:カリンとマルティンのための婚礼ワルツ 
ヘンリーソン:オフピステ
エーベ:ネイチャー・ボーイ
マルティン・フレスト(Cl)、
ローランド・ペンティネン(P)、
マレーナ・エルンマン(Ms)、
トーレイヴ・テデーン(Vc)、
クリスチャン・スヴァルフヴァル、
アサ・テデーン(Vn)、
ヨラン・フレスト(Va)、
スヴァンテ・ヘンリーソン(Cb)、
ヘルマン・ステファンソン、
ソルヴェ・キングステット(Cl)ほか
スウェーデンの名クラリネット奏者マルティン・フレストはシリアスな名作の演奏はもとより、本国では歌って踊るステージや多彩なアンコールで非常な人気があります。当アルバムではその一端を披露してくれるもので、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」やクライスラーの「愛の喜び」のような定番から、クレズマー音楽の「楽しくいこう」やナット・キング・コールの十八番だった「ネイチャー・ボーイ」までを、ピアノのペンティネンやメゾソプラノのエルンマン、チェロのテデーンといった豪華共演者と楽しんでします。テクニックと音色の冴えもさることながら、そのエンターテナーぶり、日本でも人気になりそうです。 (Ki)
BISSA-1825(5SACD)
ベートーヴェン:交響曲全集 オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO、
ヘレナ・ユントゥネン(S)、
カタリナ・カルネウス(Ms)、
ダニエル・ノーマン(T)、
ニール・デイヴィス(Br)、ミネソタ・コラール
オーディオ・ファイルが絶賛する優秀録音。聴き手に鮮烈な印象を与えたヴァンスカ&ミネソタ管のベートーヴェン交響曲シリーズが、早くもセット組されました。それも5枚組2枚価格という驚異の破格値。ベートーヴェン交響曲演奏の伝統に縛られない独自の解釈は、誰にも似ておらず、ヴァンスカならではの生気あふれるエネルギーを満喫できます。 (Ki)
BISSA-1827(1SACD)
バーバー:チェロ協奏曲Op.22 (1945)
チェロソナタOp.6 (1932)
弦楽のためのアダージョ
クリスチャン・ポルテラ(Vc)、
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO
キャスリン・ストット(P)

録音:2009年10月、2012年1月、2009年7月
リオ・ツィンマーマンのメンバーとしても評価の高いクリスチャン・ポルテラ。興味深い協奏曲録音を続々とリリースする彼の 新作は、バーバーのチェロ作品集。チェロ協奏曲は1945年の作で、バーバーならではの叙情性と旋律美に満ちています。技術的には非常な難曲ですが、 ポルテラは余裕で征服し、曲の魅力を再発見させてくれます。リットン&ベルゲン・フィルも好演。特に「弦楽のためのアダージョ」の豊麗な響きとピュ アな情感は真に感動的。考えてみればリットンはアメリカ人、バーバーの音楽への並々ならぬ共感が滲み出ています。バーバー学生時代のチェロソナタで はイギリスの名手キャスリン・ストットの名伴奏ぶりが光ります。 (Ki)

BISSA-1828(1SACD)
リスト:詩的で宗教的な調べ〜葬送
 超絶技巧練習曲〜第10番ヘ短調/夕べの調べ
 ペトラルカのソネット第47番
 ペトラルカのソネット第104番/第123番
ラヴェル:夜のガスパール
サン=サーンス(リスト&スドビン編):死の舞踏
エフゲニー・スドビン(P)

録音:2009年2月、2010年7、10月、2011年1月、2012年4月/セント・ジョージ(ブリストル)
恐るべきテクニック、音階を弾くだけで聴衆を魅了するという音楽性とオー ラを持ち、自ら編曲を手掛けることなど、まさに先祖がえりしたような19世紀型ヴィルトゥオーゾ。今回のアルバムもスドビンの魅力を余す所なく伝えてく れます。リスト作品は豪快さと語り口の巧さが光り、溜飲さがる演奏。ラヴェルの「夜のガスパール」も超難曲ですが、技術的な面に何の問題もないスド ビンは、きらめく音色の変化や化け物めいた物語を見事に再現。さらにリストが編曲した「死の舞踏」をさらにスドビンが効果的にした版まで、まさに「ホ ロヴィッツの再来」の評を傷つけぬ悪魔的なピアノ音楽の愉しみを堪能できます。
BISSA-1829(1SACD)
ブルックナー:交響曲第2番(1877年ノヴァーク版) トーマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO

録音:2009年1月/エレブロ・コンサートホール(スウェーデン)
コンサートもCDも評価の高いダウスゴーがブルックナーに挑戦。それも壮大で重厚、大音量が売りの交響曲をわずか40名余りの室内管弦楽団で料理するという驚きの試み。ダウスゴーはこの作品に、ブルックナーがオルガンで瞑想、即興するような非常に個人的な祈りの心情を見出し、それを念頭に交響楽を底流とした室内楽的即興の集合体を描いたと述べています。その結果、かつて聴いたことのないようなブルックナー像が出現しているとのこと。室内オーケストラによるブルックナー、このアルバムが成功すれば全集も夢ではない、画期的企画の胎動を感じます。 (Ki)
BIS-1830(7CD)
ヴィラ=ロボス:ショーロス&ブラジル風バッハ全集
ブラジル風バッハ第1〜9番(9は弦楽オーケストラ版、無伴奏合唱版の2種収録)
ショーロス(第1〜第12番、ショーロス序章、2つのショーロス)*
ショーロス形式による木管五重奏曲**
ギター独奏曲全集(5つの前奏曲、ブラジル民謡組曲、12の練習曲)#
ロベルト・ミンチュク、ジョン・ネシリング(指)*、サンパウロSO&cho、ファビオ・ザノン(G)、クリスティナ・オルティズ(P)、ジャン=ルイ・ストイアーマン(P)、ドンナ・ブラウン(S)、ベルリン・フィル木管五重奏団**、アンデシュ・ミオリン(G)#
意外にファンが多いことを驚かされたサンパウロ響のヴィラ=ロボス・シリーズが超お買い得価格BOXで登場。「ブラジル風バッハ」は全曲に加え、第9番は弦楽オーケストラ版と無伴奏合唱版の2種、「ショーロス」も全曲に加え、ギターと管弦楽のための序章とヴァイオリンとチェロのための「2つのショーロス」まで収録。さらに「ショーロス形式による木管五重奏曲」は名人集団ベルリン・フィル木管五重奏団の演奏という豪華盤。ヴィラ=ロボスを語るうえで必携のBOXと申せましょう。 (Ki)
BIS-1833
男声合唱によるクリスマス合唱曲集
聖夜/話さねばならぬ驚き
クリスマスクリスマス輝くクリスマス
聖しこの夜(グルーバー)
いとふさわしきかな(ロシアのキャロル)
お告げの天使よ歌え
明日はダンスの日ほか
イダ・ファルク・ヴィンランド(S)、
リンネ金管五重奏団、
チェチーリア・リディンエル・アリン(指)
オルフェイ・ドレンガル男声cho
スウェーデンの名門男声合唱団オルフェイ・ドレンガルによるクリスマス・ソング集。スウェーデン民謡から古典的クリスマス・キャロル、英国やロシアのキャロルからブロードウェイの歌まで盛りだくさん。力強い男声合唱によるクリスマス・キャロルもおつなものです。 (Ki)
BISSA-1834(1SACD)
シューマン夫妻の歌曲集
シューマン
:ミルテの花Op.25より(6曲)
メアリー・スチュアート女王の詩Op.135
民謡Op.51-2
天は一滴の涙を落としOp.37-1
女の愛と生涯Op.42
クララ・シューマン歌曲集Op.13より(3曲)
ローレライ/3つの歌曲Op.12
ミア・パーション(S)、
ヨーゼフ・ブラインル(P)

録音:2010年6月/旧ストックホルム音楽アカデミー
おしどり夫婦としても名高いふたりが、同じ年に作曲したものを並べて比較するという興味深い試みに、BCJノソリストとしてもおなじみのスウェーデンの名花ミア・パーションが挑戦しています。シューマンの「歌の年」と呼ばれる1840年は、ふたりが結婚した年でもあり、作品にも幸せオーラが感じられますが、新妻クララの歌曲も幸せ感を倍増させてくれます。またシューマン晩年の、精神的にきつい時期の歌曲も収録。両者の心の機微がうかがえ興味津々です。ミア・パーションはノン・ヴィブラートの清潔な歌唱で、ふたりのピュアな感情を見事に再現しています。 (Ki)
BISSA-1837(1SACD)
ドビュッシー:管弦楽のための映像
牧神の午後への前奏曲
海‐3つの交響的スケッチ
ラン・シュイ(指)シンガポールSO

録音:2004年8月、2009年7月、2013年7月/
エスパラネード・ホール(シンガポール)
今やBISレーベルを代表する演奏者となったラン・シュイ(水藍)とシンガポール交響楽団の最新アルバムはドビュッシーの 管弦楽曲集です。2004年にレコーディングされた「海」は既発アルバムに収録されておりますが、2009年録音の「映像」と2013年録音「牧神の午 後への前奏曲」は初出音源で、ともにラン・シュイの明るくきらめくようなオーケストレーションはドビュッシーの作品にもマッチしており好印象を受けます。 シンガポールを代表する国立オーケストラである当団は、1997年、アメリカでの活動にも実績があった中国人指揮者、ラン・シュイを音楽監督に迎え、 世界的に活躍するオーケストラに成長しました。レコーディングにも積極的で、チェレプニンの交響曲全集の世界初録音は特に高い評価を得ました。今後 も活躍にも注目です。 (Ki)
BISSA-1838(1SACD)
ショパン:幻想曲ヘ短調Op.49
 ノクターン嬰ハ短調Op.27-1
 ノクターンハ短調Op.48-1
 マズルカヘ短調Op.7-3
 マズルカニ長調Op.33-2
 マズルカロ短調Op.33-4
 バラード第3番変イ長調Op.47
 マズルカ変ロ短調Op.24-4
 マズルカ嬰ハ短調Op.50-3
 ノクターン変ホ長調Op.55
 バラード第4番ヘ短調Op.52
スドビン:ア・ラ・ミヌート(ショパン-小犬-ワルツによるパラフレーズ)
エフゲニー・スドビン(P)

録音:2009年2月、2010年7月/セントジョージ(ブリストル)
。こだわり派スドビンらしく、通常のショパン・アルバムに入るような曲を避け、基本的に甘くない短調の曲を多く選んでいます。彼のアプローチは、ショパン自身の「あらゆる困難を克服し、最後に目指すべきはシンプルさ」という言葉に影響されているとのことですが、フリードマンやモイセヴィチなど往年のヴィルトゥオーゾの解釈も彷彿させもします。その端的な例が、自身の編曲による「小犬のワルツ」。まさに20世紀初頭の伝説的名手風の超絶技巧を駆使したド派手ピアニズムで、ピアノ好きは鳥肌が立つほど興奮すること間違いなしの逸品。かつてウレーンがBISから小犬のワルツの編曲集を出しましたが、それらの錚々たる編曲陣に全くひけをとらず、さらに手が込んでさえいます。21世紀の感性を持つ19世紀風ピアニストと申せましょう。 (Ki)
BIS-1839(3CD)
ニールセン:交響曲全集
交響曲第1番ト短調Op.7
第2番「4つの気質」Op.16
第3番「ひろがり」Op.27
第4番「不滅」Op.29/第5番Op.50
第6番FS166/序曲「ヘリオス」Op.17
夢の古譚Op.39/パンとシュリンクスOp.49
オスモ・ヴァンスカ(指)
BBCスコテッシュSO、ラハティSO
ベストセラーのシベリウスやベートーヴェンの交響曲と並んでヴァンスカの名を高めたニールセンの交響曲が全集となり、さらに新録音の管弦楽曲3篇も収められた嬉しいアルバムとして登場します。いずれもヴァンスカならではのボルテージの高さで、さらにニールセンの代表作「ヘリオス」まで楽しめます。 (Ki)
BISSA-1841(1SACD)
J.S.バッハ:モテット全集
御霊は我らの弱さを支え助け給うBWV226
おおイエス・キリスト、わが命の光よBWV118
恐れるな、私はあなたと共にいるBWV228
イエス、わが喜びよBWV227
私はあなたを離しません私を祝福してくださらなければBWVAnh.159
主を讃えよすべての異邦人よBWV230
来たれイエスよ来たれBWV229
歌え主に向かい新しい歌をBWV225
野々下由香里、松井亜希(S)、
ダミアン・ギヨン(A)、水越啓(T)、
ドミニク・ヴェルナー(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
意外にもBCJ初のバッハ・モテット集。これまで発売を切望されていましたが、満を持してのリリースとなります。大半が葬儀用に作曲されたものですが、極めて高度な技巧の要求される合唱の壮麗な響きが魅力。人間の声の素晴しさを再認識させられ、まさにBCJ円熟の魔術に酔わされます。 (Ki)
BISSA-1842(1SACD)
ゴルトマルク(1830-1915):交響曲第1番「田舎の婚礼」op.26
交響曲第2番変ホ長調Op.35
ラン・シュイ(指)シンガポールSO

録音:2009年8月、2011年7、8月/エスパラネード・ホール(シンガポール)
ISレーベルでおなじみの指揮者ラン・シュイとシンガポール交響楽団による最新盤はハンガリーの作曲家ゴルトマルクが作曲 した2つの交響曲です。ゴルトマルクと言えばとりわけヴァイオリン協奏曲が有名ですが、ここに収録された交響曲も絶品です。特出すべきゴルトマルクの 才能と言えば豊かなオーケストレーション、先祖から受け継がれたユダヤの民族色に富むメロディで、これらの交響曲でも反映されております。
1875年に作曲された交響曲第1番「田舎の婚礼」はゴルトマルクの最も有名な作品の一つです。初演時より観客に称賛され、ゴルトマルクの友人で あるブラームスは「明確で完全無欠な作品」と激賞したと言われております。全5楽章からなるこの交響曲は、第1楽章「婚礼の行進」、第2楽章「婚 礼の唄」、第3楽章「セレナーデ」、第4楽章「庭園にて」、第5楽章「舞踊」とそれぞれ副題がついており、それぞれの楽章は “民族色豊かなメロディ アスな組曲” のようです。かつてビーチャムやバーンスタインも頻繁に演奏するなど巨匠も愛した傑作としても知られております。 交響曲第2番変ホ長調Op.35は「田舎の婚礼の交響曲」ほどは演奏されませんが、より形式で、牧歌的要素に富んだ、やはりゴルトマルクの民族色に 富んだ作品です。 (Ki)
BISSA-1843(1SACD)
シューベルト(タバコワ編):アルペジオーネ・ソナタD.821〜ヴィオラと弦楽版
チャイコフスキー(リサノフ編):ロココの主題による変奏曲〜ヴィオラ独奏版
ブルッフ:ロマンスOp.85
マクシム・リサノフ(Va)、
ムハイ・タン(指)スウェーデンCO

録音:2010年2月/エレブルー・コンサート・ホール(スウェーデン)
「ヴィオラの貴公子」として人気急上昇のリサノフ、待望の協奏作品の登場です。シューベルトの「アルペジオーネ・ソナタ」はブルガリア出身の女性作曲家ドブリンカ・タバコワが伴奏部を弦楽オーケストラにしたもの。さらなるイマジネーションが広がります。また、チェロの名作「ロココの主題による変奏曲」もリサノフ自身によるヴィオラ独奏用編曲で、チャイコフスキーの叙情をヴィオラでたっぷり堪能できます。 (Ki)
BISSA-1844(1SACD)
シューベルト歌曲集
ただあなたのそばにD866-2
デルフィーネの歌D857-1
フローリオの歌D857-2/ズライカTD720
ズライカUD717/シルヴィアにD891
小人D771/秘めごとD719
秘められた恋D922
糸を紡ぐグレートヒェンD118
春の思いD686/春にD882
岩のそばの歌びとD482
墓掘人の郷愁D842
万霊節のための連祷D343
カミラ・ティリング(S)、
パウル・リヴィニウス(P)

録音:2010年9月ポットン・ホール(イギリス)
オペラ界では大人気のスウェーデンの名花ティリング、ここではシューベルトのリートをしっとりと聴かせてくれます。超高域でも清純な美しさを失わないのはさすが。優しい声質が耳に心地よい1時間を楽しめます。リヴィニウスの絶妙なサポートも光ります。 (Ki)
BIS-1845
ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲
協奏曲ハ長調RV114
4声のソナタ変ホ長調「聖なる墓にて」RV130
協奏曲ト短調RV152
協奏曲ニ短調RV128
協奏曲ニ短調「マドリガル風」RV129
セーヌ川に祝うRV693〜序曲
協奏曲ヘ短調RV143/協奏曲ト短調RV157
協奏曲ホ短調RV134/協奏曲イ長調RV158
アルテ・デイ・スオナトーリ

録音:2009年10月/カトリック高等神学校(ゴシチコヴォ・パラディス(ポーランド)
ポーランドのピリオド楽器団体アルテ・デイ・スオナトーリがヴィヴァルディの弦楽合奏のための協奏曲に挑戦。これらは1720年代から30年代の所産で、主に野外でのレクレーション用に書かれたとされますが、ヴィヴァルディのフーガ書法の好例となっています。フランス王ルイ15世へのレスペクトで書かれた「セーヌ川に祝う」の序曲が入っているのも嬉しい限りです。 (Ki)
BIS-1846
コシュキン:メガロン協奏曲 (2005)
ギター五重奏曲 (2004)
リステッソ・テンポ(チェロとギターのための)(2010)
ポルカ・パパンドレウ(ギターと弦楽オケのための)(2006)
エレナ・パパンドレウ(G)
ラン・シュイ(指)シンガポールSO、
ニュー・ヘレニックSQ、
アンゲロス・リャカキス(Vc)

録音:協奏作品2009年8月/エスプラネード・コンサートホール(シンガポール)、
室内楽2010年10月/ミトロプーロス・ホール(アテネ)
1956年生まれのロシアのギタリスト兼作曲家ニキータ・コシュキン。近年はギリシャの女流ギタリスト、エレナ・パパンドレウとのコラボで興味深い 作品を続々と生み出しています。彼の作風は現代ロシア的ながら、幼時より親しんだポップスやロックの影響も受けた親しみやすさに満ち、さらにユーモ アとパロディのセンスにも溢れています。大作「メガロン協奏曲」はアテネのコンサートホールの委嘱で生まれた作品。メガロンとは古代ギリシャの建築 様式で、コシュキンは古代ギリシャの音楽と近代の西洋音楽を対話させています。 (Ki)
BIS-1847
イルッカ・クーシスト:交響曲第1番(1998)
コンチェルティーノ・インプロヴィサンド(2006)〜Vnと小管弦楽
バリトンと管弦楽のためのカンタータ「家が鳴り響き始める時」(1992)*
ペッカ・クーシスト(Vn)
ヨルマ・ヒュンニネン(Br)、
ヤーッコ・クーシスト(指)ラハティSO

録音:2010年1月、9月*/シベリウス・ホール(ラハティ)
1933年生まれのフィンランドの作曲家イルッカ・クーシストの作品を、ふたりの息子たちヤーッコとペッカが演奏したアルバム。イルッカ・クーシストは15歳でジャズ・ピアニストとして出発し、オルガン奏者、合唱指揮者などを務めたこともあり、その作風は多様でいろいろな要素が詰まっています。オスモ・ヴァンスカの薦めで作曲された交響曲第1番は、夏の魅力を描いたカラフルな作品。冒頭のカッコウの鳴き声から惹かれてしまいます。 (Ki)
BISSA-1848(1SACD)
メトネルとラフマニノフ
メトネル:情景画Op.1〜プロローグ
おとぎ話Op.51-3、Op.20-1、Op.26-1
回想ソナタOp.38-1
朝の歌Op.394
悲劇的ソナタOp.39-5
ラフマニノフ:6つの前奏曲(ニ長調Op.23-4、ト短調Op.23-5、ト長調Op.32-5、ヘ短調Op.32-6、 嬰ト短調Op.32-12、変ニ長調Op.32-13)
エフゲニー・スドビン(P/Steinway D)

録音:2009年2、6月、2012年4月、2014年7、10、11月/ブリストル聖ジョージ(イングランド)
スドビンが得意とするメトネルとラフマニノフの独奏曲を集めたアルバム。いずれも技術的難度が高いものの、メトネルの作品 中最も人気の高い「回想ソナタ」と「悲劇的ソナタ」、ラフマニノフの前奏曲ト短調が収録されている点が魅力です。スドビンはロシア人ながら、ロシアン・ ピアニズムとは異質なふんわりと軽いタッチが魅力で、音色の多彩な変化を楽しめます。ことにメトネルの「回想ソナタ」のデリケートな曲作りと内省的 な解釈は絶品。また「おとぎ話Op.51の3」は、ホロヴィッツの録音を聴いて腰を抜かしたスドビン少年が、いつの日か弾きたいと目標にしていた作品。 これも説得力満点です。 (Ki)
BISSA-1849(1SACD)
フルート協奏曲集
ハチャトゥリアン(J.P.ランパル編):フルート協奏曲*
ラウタヴァーラ:フルート協奏曲 Op.69《風と踊る》(オリジナル版)
 フルート協奏曲 Op.69《風と踊る》(改訂版)
シャロン・ベザリー(Fl)

エンリケ・ディーメケ(指)サンパウロSO
ディーマ・スロボデニュク(指)ラハティSO

録音:2010年2月サンパウロ*、2014年11月シベリウス・ホール
ハチャトゥリヤンの協奏曲は、フルーティストのジャン=ピエール・ランパルがヴァイオリン協奏曲をフルートのために編曲した作品です。1938年、ハ チャトゥリヤンはアルメニア芸術週間の行事のため、アルメニア共和国首都エレヴァンに赴き、同地の歌劇場のためにバレエ音楽「幸福」を作曲しながら、 周辺の民族音楽を研究しました。その成果とも言えるのが原曲のヴァイオリン協奏曲です。作曲は1940年モスクワ郊外ルーザの「作曲家同盟休息の家」 で一夏をついやし書きあげられました。オイストラフに献呈されたこの作品はハチャトゥリヤンの最高傑作のひとつです。この難曲をベザリーの卓越した技 術と表現力でお楽しみいただけます。
ラウタヴァーラのフルート協奏曲《風と踊る》は、1975年、スウェーデンのグニッラ・フォン・バールのために作曲された4楽章の作品。オリジナル版は、 4種のフルートのために書かれ、第1楽章と第4楽章が通常のフルート(グランド・フルート)とバスフルート、第2楽章がピッコロ、第3楽章がアルトフルー トで演奏されます。当録音では、バスフルートをアルトフルートに置き換えた改訂版も演奏されます。ラハティ交響楽団との共演で新たに首席指揮者に就 任したロシアのディーマ・スロボデニュクが指揮しています。 (Ki)
BISSA-1850(1SACD)
ラヴェル:ダフニスとクロエ(全3部)
亡き王女のためのパヴァーヌ*
ヤニック・ネゼ=セガン(指)
ロッテルダムPO

録音:2012 年6月、2014年3月*/デーレン・ホール(ロッテルダム)
近年、目覚ましい活躍の指揮者ネゼ=セガン。BISレーベルからリリースを続けているロッテルダム・フィルとの第3弾は待ちに待っ たラヴェルで、収録曲は「ダフニスとクロエ」と「亡き王女のためのパヴァーヌ」です。精妙な音色をオーケストラから引き出す天才ネゼ=セガンのラヴェ ルは天下一品!極めて自然なテンポで活気と躍動感に満ちているネゼ=セガンのダフニスとクロエは、流石!!とうならせるタクトと言え、ロッテルダム・フィ ルの音楽監督としての実力を存分に発揮した名演です。一方、カップリングの亡き王女はこの上なく美しい響きを追求し、ネゼ=セガンの繊細な一面を垣 間見ることができます。 (Ki)
BISSA-1851(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.46
第102番「主よ、汝の目は信仰を顧みるにあらずや」BWV102
第19番「かくて戦いおこれり」BWV19
第17番「感謝の供えものを献ぐる者は」BWV17
第45番「人よ、汝はさきに告げられたり」BWV45
ハナ・ブラシコヴァー(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
今回は1726年ライプツィヒで作られた4篇。伸びやかなテーマに始まり、終始晴れやかな気分に満ちた第17番「感謝の供えものを献ぐる者は」や、この上なく美しい第102番「主よ、汝の目は信仰を顧みるにあらずや」など絶品の連続。BCJの魔術的な演奏はもとより、チェコの若き名花ブラシコヴァーの透明な歌唱も聴きものです。 (Ki)
BISSA-1852(1SACD)
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調Op.26
ロマンスヘ長調Op.85(ヴァイオリン版)
弦楽五重奏曲イ短調(遺作)*
ワジム・グルズマン(Vn)、
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO
サンディス・シテインベルグス(Vn)、
マキシム・リサーノフ、イルゼ・クリャーヴァ(Va)、レイニス・ビルズニェクス(Vc)

録音:2009年10月グリーグ・ホール(ベルゲン)、9月ノルトキルヒェン城(ヴェストファーレン)*
BISから次々と新録音を送り出すグルズマン、最新盤はブルッフ作品集。甘美な協奏曲第1番をグルズマンならではの陶酔的な演奏で楽しめます。オリジナルがヴィオラと管弦楽のための「ロマンス」は作曲者自編のヴァイオリン版による演奏。さらに遺作の弦楽五重奏曲を話題のヴィオラ奏者リサーノフやラトヴィアの若手たちと組んだ最強五重奏団で披露。1918年の作とは思えぬロマンにあふれています。 (Ki)
BIS-1853
ソラブジ:100の超絶技巧練習曲より第63-71番 フレドリク・ウレーン(P)

録音:2005年12月(第66番)、2014年7月(第63-65番、第67-71番)/ストックホルム
独学で作曲とピアノを学んだソラブジは、あのブゾーニに才能を見出され、その才能を開花させました。超大作の「100 の超絶技巧練習曲」は身の毛 のよだつ難曲で、全100曲通すと7 時間かかります。第4集は第63番から第71番が収録されました。いずれも狂気じみた音楽ながら、ピアノならで はの妖しい美しさに満ちています。名手フレドリク・ウレーン超絶の演奏をお楽しみください。 (Ki)

BIS-1854(6CD)
レクオーナ:ピアノ曲集成
■CD1
黒のラプソディ(ピアノと管弦楽のための)/スペイン組曲「アンダルシア」/エル・エスコリアルの前で/サンブラ・ヒターナ/アラゴネーサ/サンフランシスコ・エル・グランデ/アラゴン/夜の前奏曲/ハバネラ/グリサンド・マズルカ/農夫の歌/3つの小品/歌曲編曲(シボネイ、青い夜)
■CD2
アルゼンチン・ラプソディ(ピアノと管弦楽のための)/ある子供の日記/塹壕よさらば/キューバとアメリカ/黒猫/武器をとるキューバ/菊の花/エル・セナのワルツ/狂気/青ひげ/海原のワルツ/勝ちほこる瞳/くちづけを/君を夢みて
/ヴォアラ/「ヤレイ椰子の帽子」組曲/歌曲編曲(ボレロふうに、薔薇を賜え)
■CD3
キューバン・ラプソディ(ピアノと管弦楽のための)/アフロ・キューバン舞曲集/7つの典型的キューバ舞曲/そこを退くんだ、マリア!/幻想的ワルツ集/ナイル河のワルツ/ガルデニア(くちなし)/中国の陶器/歌曲編曲(星月夜、いつだって君が好き)
■CD4
ルンバ・ラプソディ(ピアノと管弦楽のための)/キューバ舞曲集/アモローサ/未来派のダンサ/19世紀のキューバ舞曲集/ジプシー・ワルツ/真夜中に/パリの女/ムセッタ/ドナウ河のワルツ/散りしく花/春の夜な夜な/蝶のワルツ/歌曲編曲(青のワルツ、マントンのパソドブレ)
■CD5
アフロ・キューバン舞曲集/キューバ舞曲集/3つのワルツ/ワルツ・アルバム/薔薇のワルツ/ライン川のワルツ/道化師のワルツ/パサ・カッレとハバ/アフリカ人の嘆き/サルスエラ「マリア・ラ・オ」より
■CD6
いつも私の心の中に/感じるままに/あの遠い山の中で/つれないあなた/私の心は消えた/あなたはバラの貴婦人/あなたはそれをしてはだめ/目的/愛の貴婦人/私を笑って/女優/最後に/花が咲いた/キューバの蟻/晩熟の愛/そんな夜に/心が戻る/幻の春/愛を手に入れる/コスタリカのカーニバル/私は残された/私はだまされない/進歩したルンバ/私を見ずに話す/私の愛は花になった/悲しい愛の歌
トマス・ティリノ(P)(CD1-5)、
マイケル・バートス(指)ポーランドRSO
キャロル・ファーリー(S)、
ジョン・コンスタブル(P)(CD6)

録音:1993-1999年(CD1-5)、2002年8月(CD6)
1995年にリリースが始まり、世界中で話題となったティリノのレクオーナ作品集。「シボネイ」「そよ風と私」で名のみ高かった彼の音楽の全貌を示す 好企画でした。レクオーナの歿後50周年を記念して、その5タイトルと、2004年にリリースされたキャロル・ファーリーのソプラノによる歌曲集を加え た全6枚をBox化して3枚価格でご提供。レクオーナはキューバ最大の作曲家で、民族音楽を魅力的なピアノ音楽に昇華させました。バンドマスターなど、 ポピュラー音楽界での活躍が目立ったため、クラシック音楽とみなさない向きもありますが、作品のいくつかはアルベニスを想わせる複雑さと完成度を示 しています。もちろんラグタイム風のポップな曲調もたくさんあり、BGMとしても最高。レクオーナのメロディ・メーカーとしての天賦の才をたっぷり楽し めます。 (Ki)
BIS-1855
18世紀フランスのトリオ・ソナタ
クープラン:神聖ローマ帝国の人々
ドレ:ソナタ.ト短調Op.1の6
ルクレール:ソナタ第3番ト短調Op.13の6
ボワモルティエ:トリオ.ホ短調Op.32の2
ギニヨン:ソナタ.ニ長調Op.4の
ロンドン・バロック

録音:2010年10月/セント・マーティン教会(ハンプシャー)
大ベテラン、ロンドン・バロックの最新録音は、「17世紀フランスのトリオ・ソナタ」(BIS-1855)に続くフランス作品集。今回はフランソワ・クープラン、 ルクレールなどフランス・バロックの魅力を最大限に持つ作曲家を集めています。ロンドン・バロックの老練な巧さはまさに神業。夏にぴったりの爽やか な世界を楽しめます。 (Ki)
BISSA-1856(1SACD)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
チェコ組曲Op.39/序曲「わが家」Op.62
クラウス・ペーター・フロール(指)マレーシアPO

録音:2009年8月、2010年9月/デワン・フィルハーモニック・ペトロナス・ホール(クアラルンプール)
好評のフロール&マレーシア・フィルによるドヴォルザーク、待望の「新世界」登場です。期待通りの爆演、エネギッシュで、 これほど熱っぽく脂ぎった「新世界」演奏は久々と申せましょう。カップリングも民族舞曲のオンパレード「チェコ組曲」や民謡を主題とした序曲「わが家」 など魅力作ばかり。マレーシア・フィル恐るべしです。 (Ki)

BISSA-1857(1SACD)
ベートーヴェン:弦楽三重奏曲集
第2番ト長調Op.9の1
第3番ニ長調Op.9の2
第4番ハ短調Op.9の3
トリオ・ツィンマーマン
【フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)、
アントワーヌ・タムスティ(Va)、
クリスチャン・ポルテラ(Vc)】

録音:2010年7、8月旧ストックホルム音楽アカデミー、11年8月ポツダマー・マイスターザール(ベルリン)]
SACDハイブリッド盤。フランク・ペーター・ツィンマーマン率いるトリオ・ツィンマーマンの第2弾はベートーヴェンの弦楽三重奏曲。初期を代表する傑作ながら、弦楽四重奏に比べると録音の数はずっと少ないので大歓迎。それどころか、同曲の筆頭に挙げられる充実の名演です。それぞれがソロイスティックでありながらアンサンブルも完璧という理想的な形で、ベートーヴェン作品の素晴らしさを改めて納得させてくれます。 (Ki)
BISSA-1858(1SACD)
ラフマニノフ:チェロ・ソナタOp.19
 ヴォカリーズ
ボロディン:チェロソナタ
ショスタコーヴィチ:チェロソナタOp.40
アレクサンドル・シャウシヤン(Vc)、
エフゲニー・スドビン(P)

録音:2010年1月/ブリストル聖ジョージ
ラフマニノフやショスタコーヴィチのようなピアノが大活躍する名作をスドビンで聴くことができるのは嬉しい限りですが、珍しいボロディンのソナタが注目です。バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番BWV1001のフーガ主題を素材とし、自身の交響曲第2番第1楽章の主題も現れる珍品。スドビンのピアノが光ります。 (Ki)
BISSA-1859(1SACD)
ブラームス:ホルン三重奏曲変ホ長調Op.40
カレヴィ・アホ:ソロ](2010)
リゲティ:ホルン三重奏曲
マリー=ルイーズ・ノイネッカー(Hrn)、
アンティエ・ヴァイトハース(Vn)、
シルケ・アヴェンハウス(P)

録音:2010年7月ゲルトナーシュトラッセ・スタジオ(ベルリン)、2011年7月エステローケル教会(スウェーデン)
ドイツの名女流ホルン奏者ノイネッカーがBIS初登場です。1983年ミュンヘン国際コンクール2位(1位はヴラトコヴィチ)の実力派で、リゲティからも絶大な信頼を寄せられていた彼女の円熟芸を楽しめます。ホルン、ピアノ、ヴァイオリンの編成で書かれたブラームスの三重奏と、同編成でブラームスへのオマージュとして書かれたリゲティの2篇は1996年録音が名盤の誉れ高いものの、今回15年ぶりに再録音。共演にアルカント・カルテットで知られるヴァイトハースと、アヴェンハウスが共演というのも豪華。リゲティの緩徐楽章での胸をえぐるような感情表現が凄まじいのひとことに尽きます。 (Ki)
BIS-1860
アラン・ペッテション:交響曲第1番(1951)(クリスチャン・リンドベルイ校訂版)
交響曲第2番(1952/3)
クリスチャン・リンドベルイ(指)
ノールショピングSO

録音:2010年5-6月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール(ノールショピング)
現代スウェーデンの作曲家アラン・ペッテション(1911-1980)は17篇の交響曲を残しましたが、第1番はこれまで封印されてきました。1940年代後半から着手され、アイディアだけは膨らんだものの、作曲技術が足りず迷宮入りしたと言われます。しかし破棄せず残された240ページに及ぶ草稿を、クリスチャン・リンドベルイが入魂の校訂を施し、ついに演奏できる形に完成させました。DV父親のいる貧困家庭に育ったペッテションの芸術は非常にペシミスティックで暗く、しばしば暴力的で個性的。はまると抜け出せなくなる魔力を持っています。陽性で健康的という正反対のキャラのクリスチャン・リンドベルイがペッテションに私淑し、紹介に力を注ぐのは意外な感じもしますが、真摯かつ情熱的な解釈で胸が熱くなります。 (Ki)
BISSA-1861(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.47
第36番「嬉々として舞い上がれ星々の高みまで」BWV36
第47番「誰であれ高ぶるものは低くせられ」BWV47
第27番「誰が知ろういかにわが終りの時が迫り来るかを」BWV27
第27番のアルト・アリアの別稿(オルガン版)
ハナ・ブラシコヴァー(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、水越啓(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
BCJのカンタータ・シリーズ第47弾は1726年の作品を集めています。いずれも珠玉の名品ですが、ルターのコラール「いざ来たれ、異邦人の救い主よ」に基づく第36番は世俗カンタータ「喜びわき起こり」のパロディで、オペラ風のアリアが異色。BCJの演奏も躍動感に満ち、元気を与えてくれます。 (Ki)
BIS-1862
シューベルト:オペラ序曲集
ヒュドラリウスを弾く悪魔(1811/2)
鏡の騎士(1811/2)/悪魔の悦楽城(1814)
四年間の哨兵勤務(1815)
ヴィッラ・ベッラのクラウディーネ(1815)
サラマンカの友人たち(1815)
双子の兄弟(1919)
アルフォンソとエストレッラ(1821)
謀反人たち(家庭戦争)(1823)
フィエーラブラス(1823)
マンフレート・フス(指)
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン

録音:1997年5月/カジノ・ツェゲルニッツ(ウィーン)
かつてKoch-Schwannレーベルからリリースされていたものの、カタログから消えた後、マニアの間で非常な高額取引がなされているというウワサの盤が復活します。シューベルトのオペラ序曲集。シューベルトはあらゆる分野に傑作を残した天才で、「歌曲王」と称されながら、オペラは成功せず、何度か復活の試みがなされたものの、レパートリーとして定着するに至っていません。ここに収められたのはオペラ10篇の序曲。いずれも初めて聴くようなものばかりながら、さすがシューベルト、豊富なメロディと美しい響きに聴き惚れてしまいます。ロッシーニやウェーバーの序曲集にひけをとらぬ魅力に満ちた、お宝発見的ディスクです。 (Ki)
BISSA-1863(1SACD)
フレスト、黒パイプのダンス
コープランド:クラリネット協奏曲(原典版・改訂版両終結部付き)
ブラームス(ヨラン・フレスト編):ハンガリー舞曲第1、12、13、21番
ヨラン・フレスト:クレズマー舞曲
ルトスワフスキ:ダンス・プレリュード(第2版)
ピアソラ:オブリヴィオン(ヴァイオリン・ソロ付き)
ヒルボリ:孔雀物語(室内楽版)
ヘグベリ:暗黙の目的の踊り
マルティン・フレスト(Cl)、
リチャード・トニェッティ(指、Vn)
オーストラリアCO

録音:2011年5、6月ユージン・グーセンス・ホール(シドニー)
クロスオーヴォー的エンターテナーぶりで、世界中の人気者となっているスウェーデンのクラリネット奏者マルティン・フレスト。今回のアルバムは世界のダンスにまつわる作品を集めた好企画。コープランドの協奏曲は「スウィングの王様」ベニー・グッドマンに献呈されたジャジーなものですが、滅多に聴くことのできないオリジナル・エンディングも併録されているのに注目。現代スウェーデンの作曲家ヒルボリの協奏曲「孔雀物語」では、フレストがローラースケートで8の字走行をしながらバッハ=グノーの「アヴェ・マリア」を吹くという曲芸も披露。また彼の実兄ヨラン・フレストが編曲したブラームスのハンガリー舞曲に、東欧ユダヤ人のクレズマー音楽など多彩。ピアソラの「オブリヴィオン」もカッコ良さ満点です。先日来日公演を行い絶賛されたトニェッティとオーストラリア室内管が、絶妙な伴奏を付けています。 (Ki)
BIS-1864(2CD)
ヘンデル:オラトリオ「イェフタ」 ジェイムズ・ジルクリスト(T)、
モナ・ユルスルード、エリザベート・ラップ(S)、
エリザベート・ヤンソン、
マリアンネ・シェラン(Ms)、
ホヴァール・ステンスヴォルド(Br)、
ファビオ・ビオンディ(指)スタヴァンゲルSO響、
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント

録音:2008年2月7日、8月29日、9月1日、12月8,9日(セッション)(ライヴ)/スタヴァンゲル・コンサート・ホール(ノルウェー)]
エウロパ・ガランテを率いた「四季」で鮮烈なデビューを飾ったビオンディ。彼が2005年以来芸術監督を務めるノルウェーのスタヴァンゲル響を率いてヘンデルのオラトリオに挑戦。「イェフタ」は1751年、ヘンデル失明前最後の大作で初期の傑作に匹敵する面白さと美しさに満ちています。イスラエルの指導者イェフタは戦い勝利して凱旋したものの、最初に会う人間を生贄に捧げるという神への誓いを守るため愛娘を失う運命を描いています。イェフタ役はBCJにも参加しているイギリスのテノール、ジルクリストが好演。モダン・オケながら、ビオンディならではのピリオド解釈ときびきびした音楽作りが非常に新鮮です。 (Ki)
BIS-1865
モンテクレール:独唱カンタータ集
平和の再来
パンとシランクス
コンスタンスの勝利
ディドンの死/ルクレツィアの死
エマ・カークビー(S)、
ロンドン・バロック

録音:2010年2月/レンナ教会(スウェーデン)
ミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール(1667-1737)はフランス後期バロックの作曲家で教育家。時代に先んじた作曲法(ことにオーケストレーション)で後世に影響を与えました。ここに収められた5篇のカンタータは独唱と小編成のアンサンブルによりますが、描写的な金管やヴィオールの用い方に驚かされます。旋律もオシャレで美しく、カークビーの名人芸に聴き惚れる至福のひとときを与えてくれます。 (Ki)
BISSA-1866(1SACD)
カレヴィ・アホ:ミネア(管弦楽のための協奏曲)(2008)
コントラバス協奏曲 (2005)*
交響曲第15番 (2009-10)#
エーロ・ムンテル(Cb)
オスモ・ヴァンスカ(指)、
ヤーッコ・クーシスト(指)*、
ディーマ・スロボデニュク(指)#
ラハティSO

録音:2011年2月、2010年5月*、2011年5月# シベリウス・ホール(ラハティ)
「ミネア」は、ヴァンスカが音楽監督を務めるミネソタ管弦楽団の委嘱で2008年に作曲された、オーケストラの名人芸を披露 する作品。インドのラーガ、日本の尺八音楽の要素を採り入れているだけでなく、アラビアのリズム、東洋の音階を多用していて、まるでワールド・ミュー ジック。新作の交響曲第15番は霧のかかったようなオーケストラから、チェレスタがまたたく印象的な曲。まさに北欧ならではのひんやりとした幻想性に 満ちています。 (Ki)
BISSA-1867(1SACD)
スウェーデン・ロマン派歌曲集
アードルフ・フレードリク・リンドブラード:夕べ/まどろむキューピッド/どうして? ああ、そうか!/白鳥姫の歌/警告/夜のラン/求婚 (二重唱) */昔は (二重唱) */子守歌/夏の日/道ばたの老人/少女の朝の瞑想/花嫁の旅
エーリク・グスタフ・イェイエル:花を摘んだ娘/恋人たちの喧嘩は口づけが/私の駆け引き/ナイフ研ぎの少年
フランス・ベールヴァルド:ロマンス/さようなら、山々よ/夢/あなたの歳では/のどかな日は気の向くままに散歩して/1844年7月4日 (オスカル国王万歳)
アウグスト・セーデルマン:バラ園の娘/緑の服を着た娘/罪、死/私は夢の中で泣いた/美しい五月に/森の娘/バラード/セレナード/五月の歌
アンネ・ソフィ・フォン・オッター(Ms)、
ベンクト・フォシュベリ(P)、
フレードリク・セッテルストレム(Br) *

録音:2010年2,4,5月/旧ストックホルム音楽アカデミー
ッターが母国スウェーデンの作曲家による美しい歌曲集を録音しました。スウェーデンの作曲家と いえば、アルヴェーンやステンハンマルなどが知られていますが、ここに収められた4名は、それよりも100年ほど前に生まれ、初期ロマン派的な作風に よる歌曲を数多く残しています。当時、スウェーデン出身の伝説的なソプラノ歌手ジェニー・リンド(1820-1887)がヨーロッパを席巻していて、ここに収 められた作品の多くも、彼女に歌ってもらうために作られたとされます。「現代のジェニー・リンド」、オッターが叙情の世界を透明に謳いあげます。スウェー デン語の響きも心地よく、北欧を旅しているような気分にひたれます。 (Ki)
BISSA-1868(1SACD)
グンナル・イデンスタム:ユッカスイェルヴィの歌
ポエムT/夜の歌(サーミ語版)
八季/初雪の踊り/風神 
フィンランド人の踊り/水の精の歌
夜の歌(スウェーデン語版) 
冬至/サーリ・ポルスカ 
ハリング/凍った川上のトナカイ
春の踊り/夏の風
夜の歌(フィンランド語版)
夜の歌U/ポエムU/エピローグ
シモン・マライネン(ヨイク)、
ブリタ=スティナ・シャッゴ(Vo)、
サンドラ・マルテレウル(Vn)、
トルビョルン・ヤコブソン(Sax)、
グンナル・イデンスタム(Org、テープ)

録音:2010年3月/キルナ教会(スウェーデン)
オルガニストとしても高名なイデンスタムがスウェーデンの北極圏ラップランドにある教会の400周年を記念して作曲した組曲。この地にはサーミ(ラップ人)、スウェーデン人、フィンランド人が混在し、その多彩な文化風習と自然を描いています。まさにワールドミュージック的な内容で、北欧に興味のある方すべてにオススメです。 (Ki)
BISSA-1869(1SACD)
ブラームス、シューベルト合唱曲集
ブラームス:ジプシーの歌Op.103〜9曲
 5つの歌Op.104
 何ゆえ悩む者に光がOp.74の1
 宗教的歌曲Op.30
シューベルト:詩篇23番D706
 水上の精霊たちの歌D714
グレーテ・ペデーシェン(指)
ノルウェー・ソリストcho
イングリ・アンスネス(P)
コーレ・ノールストーガ(Org)、
キャスリン・ブロック、マデレン・ベルグ(Va)
オイスタイン・ビルケランド、
ウーレ=アイリク・リー(Vc)、
ダン・ステュッフェ(Cb)

録音:2010年11月/リス教会(オスロ)
ノルウェーの合唱作品を集めたアルバム「白夜」で衝撃のデビューを飾ったペデーシェン率いるノルウェー・ソリスト合唱団。今回はシューベルトとブラームスという独墺ロマン派作品集。あくまでも透明ながら、ブラームスの北ドイツ的な色調を巧みに表出しているのが見事。秋の夜長にじっくりと味わいたい、いぶし銀のアルバムです。 (Ki)
BISSA-1870(1SACD)
ブリテン:初期傑作集
シンプル・シンフォニー Op.4
ラプソディ(1929)
小弦楽四重奏曲(1930)
幻想曲 ヘ短調(1932)
弦楽四重奏曲 ヘ長調(1928)
エンペラーQ
[マーティン・バージェス(1st vn)、クレア・ヘイズ(2nd vn)、フィオナ・ボンズ(va)、ウィリアム・スコフィールド(vc)]

録音:2011年4月/ポットンホール、サフォーク、イングランド
エンペラー四重奏団による20 世紀を代表するイギリスの作曲家ブリテンの弦楽四重奏曲集の第3弾は、初期の傑作シンプル・ シンフォニー Op.4を含む20歳までに作曲された弦楽四重奏の作品です。
シンプル・シンフォニー Op.4は、ブリテン20歳のときに作曲され、弦楽オーケストラまたは弦楽四重奏のための4楽章から成る楽曲(T.「騒がし いブレー」U.「陽気なピツィカート」V.「感傷的なサラバンド」W.「浮かれた終曲」です。15分ほどの作品ですがそれぞれに個性をもち、とりわけ第 2曲「陽気なピツィカート」は非常に印象的です。また、小弦楽四重奏曲は16時に作曲したとは思えぬほどの完成度で、親しみやすさを排した力作と言 えましょう。
イギリス期待の俊英エンペラー四重奏団、生き生きとした躍動感と緻密なアンサンブルが魅力です。ブリテンの弦楽四重奏曲集第1弾(BISSA-1540)、第2弾(BISSA-1570)をはじめ、マルチヌー弦楽四重奏曲(BIS 1389)、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲集(BIS 1511)など、BIS レー ベルに様々な作品を収録したアルバムをリリースしております。
BISSA-1871(1SACD)
白夜〜ノルウェーの民俗音楽の印象
伝承曲:イェンディーネの子守歌
 夜更かしをした/
 イエス、汝優しき友よ 優雅なイエスよ
 イエスは自らの考えに従う
 イエス、私は参ります
 ヴァルソイフィヨルドの結婚行進曲
イェルムン・ラーシェン:ポロネーズ
 グローペン/ソルベン
 ソリストヴァルス
アイヴィン・グローヴェン:マルギート・ヒュークセOp.48
アイヴィン・ビューエネ:アルルサング
グレーテ・ペデーシェン(指)
ノルウェー・ソリストcho、
ベリト・オフェイム(歌)、

イェルムン・ラーシェン(ハルダンゲル・フィドル)
[録音:2009年11月/リス教会(オスロ)]
ノルウェーの民俗音楽は特異なリズムとハーモニーを持つ個性的なもので、グリーグの音楽にも効果的に用いられています。ここでは民俗合唱やハルダンゲル・フィドルによる伝統音楽と、それらからインスパイアされた近作を集めています。伝統音楽はまるでグリーグ、現代作品も前衛的でなく、不思議な哀感と素朴さにあふれた独特の味わいに満ちた世界が広がります。ワールドミュージック・ファンも必聴です。 (Ki)
BIS-1872
ネアゴー:ヴァイオリン協奏曲集
明るい夜(ヴァイオリン協奏曲第1番
ヴァイオリンと室内管弦楽版)(1986/2002)
時空(1991)
ヴァイオリン協奏曲第2番「境界線」
ペーテル・ヘルスタール(Vn)、
ロルフ・グプタ(指)スタヴァンゲルSO

録音:2010年8月/スタヴァンゲル・コンサート・ホール(ノルウェー)
ニールセン以後デンマーク最大の作曲家ペア・ネアゴー2012年の生誕80年を記念して、作曲者立会いのもと3篇の協奏作品が新録音。「明るい夜」は当録音のためにヴァイオリンと室内管弦楽用に特別作られた版により、この曲の持つ不思議な音の薄い層の効果が増しています。ヴァイオリン協奏曲第2番「境界線」は、ふたつの異なる調性形態によるオーケストラ伴奏と独奏の関係を考慮したタイトルとなっています。一方は西洋平均律音階、もう一方は低弦のハーモニックスが引き起こす微分音で、作曲者によればリスナーの耳に「月の暗部のような」未知な感覚を与えてくれるとのこと。 (Ki)
BIS-1873
ジョン・ピッカード:ピアノ協奏曲(1999/2000)
激変(1988/9)/テネブレ(2008/9
フレドリク・ウレーン(P)、
マーティン・ブラビンス(指)ノールショピングSO

録音:2010年3月、2011年12月/ルイス・デ・ギア・ホール(ノールショピング)
21世紀を代表する作曲家になるだろうと熱い期待を寄せられるジョン・ピッカード。今年50歳となる彼の音楽はゆるぎない構成力と高いテンションが特徴。このアルバムには約10年間隔の3篇が収められています。非常に技巧的なピアノ協奏曲は、驚異の名手ウレーンを独奏者としているのも魅力。意外にもこれが協奏曲デビュー。ウレーンは重厚なオーケストレーションと真っ向から対決しています。指揮は今年から名古屋フィルの常任指揮者に任命されたマーティン・ブラビンス。見事な統率力を示しています。
BISSA-1874(1SACD)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」全曲(1910年版)
 グリーティング・プレリュード
チャイコフスキー(ストラヴィンスキー編):「眠りの森の美女」〜青い鳥のパ・ド・ドゥ
シベリウス(ストラヴィンスキー編):カンツォネッタOp.62a
ショパン(ストラヴィンスキー編):ノクターン第10番変イ長調Op.32の2
 華麗なる大ワルツ変ホ長調Op.18
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO

録音:2009年10月、2010年6月/グリーグ・ホール(ベルゲン)
録音の素晴らしさも相まってベストセラーを続けるリットンのストラヴィンスキー、最新盤は待望の「火の鳥」と編曲集。SACDの効果を駆使した大編成の1910年版がとてつもないエネルギーで迫ります。ストラヴィンスキーとディアギレフのコラボは、1910年の「火の鳥」に始まると思われがちですが、実はその1年前にショパンの2作品をオーケストレーションする仕事を頼まれています。当アルバムではそれを聴くことができるのが超貴重。ショパンの人気作が極彩色の管弦楽をまとっています。また、チャイコフスキーがピアノ譜のまま残した「青い鳥のパ・ド・ドゥ」を1941年にオーケストレーションしたものも、まさにチャイコフスキーのバレエ音楽の響きで惹きつけられます。意外な珍品はストラヴィンスキーの同時代人シベリウスの弦楽合奏曲「カンツォネッタ」の木管とハープ用に編曲。「グリーティング・プレリュード」はピエール・モントゥ80歳の誕生日に贈ったもので、「ハッピーバースデー」がストラヴィンスキー流に調理されています。ストラヴィンスキーが不協和音と強烈なリズムだけでないことを真に納得させてくれるアルバムと申せましょう。 (Ki)
BISSA-1876(1SACD)
カレヴィ・アホ:オーボエ作品集
オーボエ協奏曲(2007)
ソロ\(2010)
オーボエ・ソナタ(1984/5)
ピート・ヴァン・ボックスタル(Ob)
マーティン・ブラビンス(指)ラハティSO
大宅裕(P)

録音:2010年9月/シベリウス・ホール(ラハティ)、ポットン・ホール(イギリス)
フィンランドの巨匠カレヴィ・アホがオーボエのために書いた作品を集めたアルバム。いずれもベルギーの名手ピート・ヴァン・ボックスタルとの交流により、非常に貴重な北欧レパートリーが誕生しました。オーボエ協奏曲にはアラビア古典音楽の音階や打楽器ダブラッカ、さらにアフリカの打楽器ジャンベまで用いられ、オーボエの東洋的な音色と相まって異教的な世界を作り上げています。ソロ\は循環呼吸を含むオーボエのあらゆるテクニックを駆使した10分に及ぶ無伴奏曲。ボックスタルがまさに神業を披露。旧作のソナタでは日本のピアニスト大宅裕が参加、息のあったアンサンブルを聴かせてくれます。 (Ki)
BISSA-1877(1SACD)
グリーグ:弦楽オーケストラのための作品集
弦楽四重奏曲第1番
2つの悲しき旋律Op
恋愛詩Op.43の5(トニェッティ編)
ホルベア組曲Op.40
リチャード・トニェッティ(Vn、指)
オーストラリア室内O

録音:2010年10月ユージン・グーセンス・ホール(シドニー)
グリーグ自身の楽器はピアノでしたが、ノルウェーの民俗弦楽器ハルダンゲル・フィドルを聴きながら育った彼の音楽は非常に 弦楽器的で、弦楽オーケストラの豊麗な響きで奏されると、痺れるほど魅力的な世界となります。水晶のようにひんやりと透明でありながら、暖かな優し さにも満ちた、涙を誘う魔術と効果音楽と申せましょう。昨年初来日して聴衆の度肝を抜く完璧なアンサンブルを示したオーストラリア室内管、トニェッティ の独奏とともに弦楽合奏の美しさを満喫させてくれます。 (Ki)
BIS-1878
リンドベルイ、エクストラヴァガンツァ
ドーシー、ミラー、ティーガーデンへの捧げもの(タッロディ編)
ユッシ・ビョルリングへの捧げもの(ヘグステット編)
ヤン・サンドストレム:ロッタに捧ぐ歌
 クリスチャンの歌
ア・ナイト・アット・ジ・オペラ(ヘグステット編)
リチャード・ロジャース:マイ・ファニー・ヴァレンタイン
ヴィヴァルディ:春
オスカル・リンドベルイ:ダーラナ地方の古い賛歌
クリスチャン・リンドベルイ(Tb)、
ハンス・エク(指)
スウェーデン・ウィンド・アンサンブル

録音:2009年11月/ナツカ・アウラ(スウェーデン)
神業的テクニックに加え、ジャンルに関係なくトロンボーンの魅力をふりまき、聴衆を熱狂させるホスピタリティにあふれたエンターテナーでもあります。当アルバムはトミー・ドーシーやグレン・ミラーといったビッグ・バンドのトロンボーンの名手や母国スウェーデンの大歌手ビョルリングへのレスペクトに始まり、全篇「歌」に終始しています。ポップ調からジャズ、さらにオペラ・アリアのメドレーから聖歌まで、その芝居気たっぷりの巧さと豊かな歌ごころに舌を巻かれます。さらにヴィヴァルディの「四季」の春をトロンボーンで吹いているのも驚愕。ヴァイオリンの細かい動きを超絶のテクニックで征服しています。 (Ki)
BISSA-1879(1SACD)
エルガー:交響曲第2番変ホ長調Op.63
ため息Op.70/悲歌Op.58*
サカリ・オラモ(指)
ロイヤル・ストックホルムPO

録音:2011年6月、2012年8月/ストックホルム・コンサート・ホール、スウェーデン
スウェーデンを代表するオーケストラ、ストックホルム・フィルと2008年より首席指揮者をつとめるサカリ・オラモとの新録 音はエルガーです。主軸は交響曲第2番。この曲は1909-11年に作曲され、初演は1911年ロンドンでエドワード7世の追悼に捧げられました。当録 音は初演からちょうど100年経った記念すべきアルバムです。この他に収録されたのは、ほぼ同時代に作曲された弦楽、ハープとオルガンのために書か れた「ため息」、そして「悲歌」でいずれも哀愁に満ちた美しい演奏です。 オラモはフィンランド出身の指揮者ということからシベリウスをはじめとする北欧の作曲家作品を得意のレパートリーとしていますが、イギリスの音楽、 とりわけエルガーのオーケストレーションに魅了され近年積極的に取り組んでおります。この録音でもオラモらしくオケを意欲的に駆使しながら見事にコン トロールしております。 2013年BISレーベルとスウェーデンを代表するストックホルム・フィルとのコラボレーションは30年目を迎え、その記念に相応しい新録音と申せましょう! (Ki)
BISSA-1880(1SACD)
R・シュトラウス:英雄の生涯Op.40
4つの最後の歌
ドロテア・レシュマン(S)、
ヤニック・ネゼ=セガン(指)
ロッテルダムPO

録音:2010年6月/デーレン・ホール(ロッテルダム)
注目のネゼ=セガンとロッテルダム・フィルの第2弾。ネゼ=セガンの統率力と語り口の巧さがロッテルダム・フィルの名人芸とあいまって、このうえなく華麗な音の絵巻を描いています。カップリングは最晩年の「4つの最後の歌」。対象的にネゼ=セガンは無駄のない透明な世界を創り出しています。ドイツの名花ドロテア・レシュマンの真摯な歌唱が感動的です。 (Ki)
BISSA-1881(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.48
第34番「おお永遠の炎、おお愛の源よ」BWV34
第117番「讃美と栄光が至高の善にあれ」BWV117
第98番「神がなすのは恵みに満ちた御業」BWV98
第120番「神よ、シオンにて、安らかにあなたを讃美し」BWV120
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、水越啓(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、

鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2010年6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
BCJのカンタータ48巻は、1720年代後半に作られたと推測されるものの、資料のきちんと現存しない4作品をとりあげています。いずれも祝祭的で明るく、美しいアリアを含んでいるのが特徴。ブレイズ、ブラシコヴァの美声をたっぷり堪能できます。鈴木雅明の指揮はますます円熟を深め、魔術的な凄さとなっています。 (Ki)
BISSA-1882(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.10
7つのバガテルOp.33
11のバガテルOp.119
6つのバガテルOp.126
アレグレット.ハ短調Hess69
バガテル.ハ長調Hess73
バガテル変ホ長調Hess74
アレグレット.ハ短調WoO.53
バガテル「楽しい―悲しい」WoO.54
バガテル.ハ長調WoO.56
バガテル.ハ短調WoO.52
エリーゼのためにWoO.59
やや生き生きとWoO.60
アレグレット.ロ短調WoO.61
ピアノ曲ト短調WoO.61a
バガテル.ハ長調Hess57
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)

録音:2010年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
フォルテピアノで奏されると新鮮さもひとしおで、初めて聴くような印象を受けます。また、普段聴くことのできない初期作も多数含まれているのも秀逸。ブラウティハムが驚きの巧さで、ベートーヴェン・ファンは絶対にはずせない一枚です。 (Ki)
BISSA-1883(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.12
ドレスラーの行進曲による9の変奏曲WoO.63
スイスの歌による6の変奏曲WoO.64
「恋人よ来たれ」による24の変奏曲WoO.65
デッタースドルフの「赤ずきん」による13の変奏曲WoO.66
ヴァガノのメヌエットによる12の変奏曲WoO.68
パイジェッロの「田舎者の恋は何と美しく」による9の変奏曲WoO.69
パイジェッロの「うつろな心」による6の変奏曲WoO.70
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)

録音:2011年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
ラウティハムによるフォルテピアノのベートーヴェン全集、第12弾は変奏曲の第2巻。「ドレスラーの行進曲による9の変奏曲」はベートーヴェン13歳の作で、後に「ディアベリ変奏曲」や第9交響曲の第3楽章等で魔術的な域にまで至る変奏曲という分野第1号という記念碑的作品。「恋人よ来たれ」による24の変奏曲は演奏時間20分の大規模な作品で、後年の作風の萌芽が見られます。ブラウティハムの演奏は大らかで説得力満点。1805年ワルターのフォルテピアノのレプリカの響きも美しく、じっくり堪能できます。
BIS-1884
HK.グルーバー:3つのMOB小品(トランペットと室内管版)
 バスキング(トランペット、アコーディオン、バンジョーと弦楽オケのための)
シュヴァーツィク:ディヴェルティメント・マッキアートOp.99 (2007)
ホーカン・ハーデンベルガー(Tp)、
HK.グルーバー(指)スウェーデンCO
マッツ・ベリストレム(バンジョー)、
クラウディア・ブデル(アコーディオン

録音:2009年5、11、12月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
新ウィーン楽派に続く第3次ウィーン楽派を代表するふたりの作曲家HK.グルーバーとクルト・シュヴァーツィク。彼らのトランペットのための協奏作品 をハーデンベルガーが演奏した超豪華アルバム。と言っても難解な音楽ではなく、ポップスの影響濃いコラージュ風な手法にバンジョーやアコーディオン も響きます。シュヴァーツィクのモーツァルト風マーラーといったスタイルも面白さ満点です。 (Ki)
BIS-1885
雪片〜クラシック・クリスマス
神の御子は今宵しも/星に願いを
アヴェ・マリア/デンドン高らかに
いとしき大地/ベツレヘムの星
世の人忘るな/クリスマスの歌
輝かしきクリスマス/雪片
「わが思い果てしなく駆け巡り」による幻想曲
マリアの男子/もうじクリスマス
聖ステファンの祝日/聖夜
この世はうるわし
オイスタイン・ボーズヴィーク(Tub)
カントゥス女声cho
トロッド・ヴィグム(指)トロンハイムSO

録音:2011年5月フリキルケ(トロンハイム)
チューバの怪人ことオイスタイン・ボーズヴィークからの心あたたまるクリスマス・プレゼント。大柄でコワモテのボーズヴィークが、超低音のチューバでクリスマス・キャロルを、というと悪趣味に思う向きもあるかもしれませんが、まずは聴いてみて下さい。ボーズヴィークの歌手顔負けの歌い回しに加え、弱音のチューバが意外にまろやかで甘い音を出しているのに驚かされます。あたかも優しいお父さんの歌声のようです。今年のクリスマスはこれで決まり!
BIS-1886
カレヴィ・アホ:クラリネット五重奏曲(1998)
クラリネット,ヴィオラ,ピアノのための三重奏曲(20069
2台のアコーディオンのためのソナタ(1984/9)
オスモ・ヴァンスカ(Cl)、
サラ&ジーナ・クヮク(Vn)、
トマス・ターナー(Va)、
アンソニー・ロス(Vc)、
スーザン・ビルマイヤー(P)、
ヴェリ&スサンネ・クヤラ(Acc)

録音:2010年6月/ミネアポリス・オーケストラホール
ヴァンスカ演奏のカレヴィ・アホ、といっても指揮ではなく何とクラリネット奏者として参加したディスクの登場です。ピアノの腕前を披露する指揮者は多いですが、クラリネットはなかなか貴重。ヴァンスカは指揮者としてブレイクする前、1971年から76年までトゥルク・フィル、77年から87年までヘルシンキ・フィルの首席奏者を務めた名手で、現在でも練習を欠かさぬとのこと。アホの作品とあらば、クラリネット奏者としても参加したいと思うのが人情、名手ぶりに驚かされます。ミネアポリス管のメンバーたちと室内楽奏者としても一級のところを示しています。 (Ki)
BIS-1887
時を超える光
ガリーナ・グリゴリエヴァ(1962-):祈り(2005/2013)〜チェロと男声合唱のための版*
クルダル・シンク(1942-1995)(アッラル・カーシク 補筆完成):主よ、われらを憐れみたまえ(1994/2012)〜チェロ独奏のための
トヌ・コルヴィツ(1969?):《七羽の鳥の七つの夢》(抜粋)(2009)〜チェロと合唱のための**
アルヴォ・ペルト(1935-):チェロ協奏曲《プロ・エ・コントラ》(1966)***
ガリーナ・グリゴリエヴァ(1962-):無伴奏チェロ・ソナタ《レチタティーヴォ・アコンパニャート》(2003)
エルッキ=スヴェン・トゥール(1959-):スペクトラム IV(2004)〜チェロとオルガンのための#
アッラル・カーシク(Vc)、
エストニア国立男声cho*、
ミック・ウレオヤ(指)*
ラトビア国立cho**、
マリス・シルマイス(指)**、
エストニア国立SO***
ペーテル・リリエ(指)***、
クリスティーネ・アダマイテ(Org)#
[楽器 Benoit Fleury(1763)(グリゴリエヴァ、シンク)、Justin Derazey(1869)(コルヴィツ、ペルト、トゥール)]

録音:2014年2月20日/エストニア・コンサートホール(タリン、エストニア)(祈り)、
2016年5月9日/聖ヤコブ教会(ヴィームシ、エストニア)(主よ、われらを)、
2014年4月4日/パルヌ・コンサートホール(パルヌ、エストニア)(七羽の鳥)、
1988 年/エストニア・コンサートホール(プロ・エ・コントラ)、
2014年3月3日/エストニア・コンサートホール(レチタティーヴォ)、聖ヨハネ教会(ヘルシンキ、フィンランド)(スペクトラム)
音楽は、つねに比類なく、光と同じように私たちに触れ、そのスペクトルいっぱいに私たちを豊かにする」。エストニアのチェロ奏者、アッラル・カーシク が、「時を超える価値」を求めつづけた旅の跡をエストニアの作曲家の作品でたどるアルバム『時を超える光』。ウクライナ出身のガリーナ・グリゴリエヴァ Galina Grigorjeva の作品が2曲。祭壇の前に跪き、祈りを捧げる人の姿を音楽イメージとしたサクソフォーンとオルガンのための曲を改作した《祈り》。チェ ロという楽器の色彩と表現をいっぱいに活用し、「無伴奏チェロの個人的な告白」の音楽とした《レチタティーヴォ・アコンパニャート》(管弦楽をともなうレチ タティーヴォ)。クルダル・シンクの《主よ、われらを憐れみたまえ》は、田舎の静かな暮らしと丘の散歩をこよなく愛したという作曲家の「真理を求めた人間の 音楽による遺言」。トヌ・コルヴィツの「はるか遠い国を舞台にした音楽による童話」《七羽の鳥の七つの夢》から選んだ4曲を「切れ目なく演奏される4楽章」と したチェロと合唱のための作品。アルヴォ・ペルトがロストロポーヴィチに献呈した《プロ・エ・コントラ》は、作曲者から手稿譜の写しを渡されていたカーシク が、「歌う革命」(1987年?1991年)の際、ペーテル・リリエ(1950?1993)指揮エストニア国立SOの共演でエストニア初演した作品です。エルッキ=ス ヴェン・トゥールの《スペクトラム IV》は、チェロがオルガンを設置したロフトではなく祭壇の前で演奏、チェロとオルガンを隔てる「教会の空間」を「アンサンブ ルの第3の演奏者」とした作品です。「私にとって、教会に響く音楽はミサの一部」(カーシク)。シンク、コルヴィツ、トゥールは新録音、その他は、ERR(エストニ ア公共放送)と Forte Records の新旧録音をリマスタリングして収録。2018年のエストニア独立100周年に捧げるアルバムとして制作されました。 (Ki)
BIS-1888
リンドベルイ〜トロンボーン・ファンタジー
鐘耀光:蒙古幻想曲
 瞑想(トロンボーンと中華楽器オーケストラのための小協奏曲)
伝承曲(鐘耀光編):呪われし曹操
クリスチャン・リンドベルイ:野薔薇〜語りと中華楽器オーケストラのための
 クンドラーン
クリスチャン・リンドベルイ(Trb、語り)、
邵恩(指)台北中国楽団

録音:2009年11月/ジョンシャン・ホール(台北)
最近のBISは中国系とのコラボに熱心ですが、トロンボーンの超人クリスチャン・リンドベルイも中国伝統民族楽団と共演して、台湾の作曲家・鐘耀光の作品に挑戦しています。彼は京劇の名作「呪われし曹操」も編曲、月琴や胡弓、銅鑼などがいかにもという調子でトロンボーンをサポートします。「蒙古幻想曲」はホーミー歌唱の技法をトロンボーンに応用しているのが斬新。「瞑想」はボードレールの詩に基づく中国的印象主義作品で、滅多に聴けないトロンボーンの驚異的な音域と奇妙な効果を用いています。リンドベルイの名人芸健在です。 (Ki)
BIS-1889
シベリウス:合唱作品集
恋する人Op.14/歌いつぶした声Op.18-1
船の旅Op.18-3/島の火Op.18-4
わが心の歌Op.18-6
つぐみのように慌ただしく/祖国に
イタリア民謡編曲(トリッポーレ;おお、カロリーネ)
水車を聞け/嘆くことなく
陸と海から来た人たちOp.65-1
幼子の飼葉桶に/ようこそ、王女よ
大地は息づく/響け、神への栄誉を讃え
対位法練習【朝と夕べの門/王は夢みた/主の日は来たれり/船乗りは主に感謝せよ/主よ、あなたは岩】
3つのアンティフォナ/フィンランディア讃歌
セッポ・ムルト(指)ドミナンテCho
フォルケ・グラスベック(P)、
ハッリ・ヴィータネン(Org)、
ヨルマ・ヒュンニネン(Br)、
モニカ・グロープ(Ms)

[録音:2009年10月、2010年1, 2, 4月パヴィリョンゲン(グランクッラ・フィンランド)
シベリウスの合唱作品は「シベリウス大全集Vo.11」(BIS-1930/2)ですべて聴くことができますが、ここではフィンランド屈指の名門合唱団ドミナン テの名技で楽しめます。うれしい驚きは、名バリトンのヒュンニネンとメゾソプラノのグロープが参加していることで、一段と華やかさを増しています。グラ スベックのピアノやヴィータネンのオルガンも雄弁ですが、最後に唱されたアカペラによる「フィンランディア讃歌」は稀代の名演。涙なしには聴けません。 (Ki)
BISSA-1890(1SACD)
ラロ:ロシア協奏曲Op.29
ロマンス・セレナード(1877)
ファンタジー=バレエ(1885)
ギターOp.28(ピエルネによるオーケストレーション)
ピアノ協奏曲ヘ短調
ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)、
ピエール=アラン・ヴォロンダ(P)
ケース・バケルス(指)
タピオラ・シンフォニエッタ

録音:2011 年 5 月/タピオラ・コンサート・ホール
ヴァイオリンを主役とする4篇では、名手カントロフが独奏を務めています。「ロシ ア協奏曲」は4曲あるラロのヴァイオリン協奏曲の最後のもので、リムスキー=コルサコフが採取したロシア民謡が用いられた異国情緒あふれる作品。ラ ロならではの華麗なヴァイオリン技巧も聴きものです。「ギター」はヴァイオリンとピアノのための作品をガブリエル・ピエルネが伴奏部をオーケストレーショ ン。華麗な協奏作品に仕立てました。さらに嬉しいのが、ラロ最後の大作「ピアノ協奏曲」。フランスの名ピアニスト、ルイ・ディエメルのために作曲され ましたが、いわゆるヴィルトゥオーゾ協奏曲ではないため、滅多に演奏されません。しかし忘れ難い映画音楽のようなメロディにあふれ、上品でオシャレ な感覚に満ちた、人に教えたくない「秘密の宝」的魅力にあふれています。フォーレのピアノ曲の名演で有名なヴォロンダが洗練の極みを聴かせてくれます。 (Ki)
BISSA-1891(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.49
第188番「われはわが確き望みを」BWV188
第156番「わが片足すでに墓穴に入りぬ」BWV156
第159番「見よ、われらがエルサレムにのぼる」BWV159
第171番「神よ、汝の誉れはその御名のごとく」BWV171
レイチェル・ニコルズ(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、
ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2010年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
BCJのカンタータもいよいよ終盤となり、各国の有力音楽誌での絶賛ぶりも激しさを増し、向かうところ敵なしの独走状態です。今回は1728-9年頃のいわゆるピカンダー年巻といわれるシリーズ。マタイ受難曲やクリスマス・オラトリオを手掛けたピカンダーことクリスティアン・ヘンリチのテクストによるカンタータで、多くは消失し、現在9篇が現存しますが、自筆譜等はなく、研究の的となっています。第188番と156番の冒頭シンフォニアのオルガンとオーボエの華やかな名人芸も聴きものです。 (Ki)
BISSA-1892(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.13
ロンド.ハ長調 WoO.48/ロンド.イ長調 WoO.49
ロンド.変ロ長調 Kinsky-Halm Anh.6
ロンド.ハ長調 Op.51-1
ロンド ト長調 Op.51-2
ロンド・ア・カプリッチョ「失くした小銭への怒り」Op.129
エコセーズ 変ホ長調 WoO.86-6
つのエコセーズ WoO.83
アンダンテ「アンダンテ・ファヴォリ」 ヘ長調 WoO.57
幻想曲 Op.77/ポロネーズ ハ長調 Op.89
エリーゼのために(1822年版)
最後の楽想ハ長調(アンダンテ・マエストーソ)(1826)
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)

録音:2013年8月、エステローケル教会、スウェーデン
ブラウティハムによるフォルテピアノのベートーヴェンのピアノ独奏曲全集の第13弾はロンド集とあの「エリーゼのために」「失 くした小銭への怒り」を含む充実の小品集です。フォルテピアノならではの温かみのある音とブラウティハムの研ぎ澄まされたタッチがこの名曲に新たな光 を与えます。このほか、最後の楽想 ハ長調(原曲は弦楽五重奏のための冒頭のスケッチ)やアンダンテ・ファヴォリ ヘ長調 WoO.57など、演奏機会に 恵まれない、しかし素晴らしい作品を名手によりその魅力を最大限に引き出してくれます。 楽器は1800年代制のレプリカで2011 年ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して演奏・ 録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作したレプリ カを演奏していると、演奏解釈の面でもなんか新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムがイメージする新しくも最善 の状態の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。 (Ki)

BISSA-1893(1SACD)
マルティン・フレスト/オール・モーツァルト・プログラム
クラリネット協奏曲イ長調 K.622*
ピアノ,クラリネットとヴィオラのための三重奏曲 変ホ長調 K.498『ケーゲルシュタット・トリオ』*
アレグロ 変ロ長調K.Anh.91(516c)〜クラリネットと弦楽四重奏のための#
マルティン・フレスト(バセットCl&指、Cl*,#)
ブレーメン・ドイツ室内PO
レイフ・オヴェ・アンスネス(P)*
アントワーヌ・タムスティ(Va)*
ジャニーヌ・ヤンセン(Vn)#
ボリス・ブロフツィン(Vn)#
マクシム・リサノフ(Va)#
トルレイフ・テデーン(Vc)#

録音:2010年7月ブレーメン、2012年7月ヤール教会*、2013年2月ストックホルム・コンサートホール#
BISレーベルより数多くの録音をリリースしてきた天才クラリネット奏者マルティン・フレストの最新アルバムはオール・モーツァ ルト・プログラム!フレストにとって2度目の録音となるクラリネット協奏曲を主軸にケーゲルシュタット・トリオ、そして、アレグロ変ロ長調が収録された 充実のアルバムです。 クラリネット協奏曲はフレストにとって非常に思い入れ深い作品で、ペーテル・ウンジャン指揮、アムステルダム・シンフォニエッタとの共演盤(BIS SA 1263)に次ぐ2度目の録音です。今回はドイツ・ブレーメンに本拠を置く室内オーケストラ、ブレーメン・ドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団との共演 で指揮振りに挑戦。この新録音ではフレストらしい抜群のテクニックと輝かしい音色に加え音楽表現の幅が拡がり、ひと際音楽性の高い演奏となっており ます。また名門室内オケとの共演ということで、フレストの演奏に親和するような美しい演奏を披露しております。さらに指揮振りということにより、クラリネッ トとオーケストラが寄り添うような演奏を聴かせてくれます。なお、この協奏曲で使用しているバセット・クラリネットは、A 管クラリネットの低音域をバセッ トホルンの最低音である記音ハ(C3)まで拡張した楽器で、モーツァルト没後200周年を記念して1991年に復元されたものです。
『ケーゲルシュタット・トリオ』はピアノ、クラリネットとヴィオラのための三重奏曲で1786年8月5日にウィーンで作曲されました。一風変わったこ の編成は、友人のクラリネット奏者アントン・シュタットラーら仲間うちで演奏するために作曲したと言われています。当演奏の共演陣に注目!世界的ピア ニストの一人レイフ・オヴェ・アンスネスがピアノを、俊英ヴィオラ奏者アントワーヌ・タムスティをそれぞれ担当しています。アンスネスは非常に幅広いレパー トリーの持ち主で、多くのピアノ・ソロ、協奏曲を得意とするほか、室内楽の演奏にも非常に定評があります。BISレーベルにはニールセンの室内楽作品 を集めたアルバム(BIS 428)にも録音があります。
アレグロ 変ロ長調K.Anh.91(516c)はソナタ形式の作品で、クラリネットと弦楽四重奏のために書かれました。クラリネットのメロディに弦楽四重 奏が寄り添うに全体を包み込みます。この曲もすごい共演陣!今や大人気のヴァイオリニスト、ジャニーヌ・ヤンセンを筆頭にヤンセンとの室内楽録音でも 度々共演している、ヴァイオリンのボリス・ブロフツィン、チェロのトルレイフ・テデーン、そしてBISレーベルでもおなじみのヴィオラ奏者マクシム・リサ ノフと、この上ないメンバーが揃いました。期待をはるかに超える、当曲の決定盤になること間違いなしの演奏であり、BISが誇る優秀録音です。 (Ki)
BISSA-1894(1SACD)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調K491
第25番ハ長調K503
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
ケルン・アカデミー

録音:2010年12月/インマヌエル教会(ヴッパータール)
ブラウティハムのモーツァルト、ピアノ協奏曲第2弾は後期の傑作第24番と25番のカップリング。ブラウティハムの演奏は雄大かつ正確で充実感満点。まるでモーツァルト本人が弾いた録音が発見されたかと錯覚させられる説得力です。 (Ki)
BIS-1895
パラディソ・ムジカーレ
テレマン:トリオ・ソナタニ短調TWV42;d7
 チェロ・ソナタニ長調TWV41;D6
 トリオ・ソナタト短調TWV42;g9
J.S.バッハ:リコーダー・ソナタロ短調BWV1030
C.P.E.バッハ:トリオ・ソナタ.ヘ長調Wq163 ヴィオラ・ソナタト短調Wq88
パラディソ・ムジカーレ
【ダン・ラウリン(Rec)、ヘンリク・フレンディン(Va)、マッツ・オロフソン(Vc)、アンナ・パラディソ(Cem)】

[録音:2010年4月/レンナ教会(スウェーデン)]
父(J.S.バッハ)、子(C.P.E.バッハ)、名付親(テレマン)の大物3名が教会や宮廷の要請ではなく、家庭で楽しむために作った室内楽を集めたアルバム。優雅で親しみやすいものばかり。テレマン作品はポーランドやフランス、イタリアの民俗音楽を採り入れていて、ワールドミュージックを先取りしたような感覚に満ちています。「北欧の虚無僧」ダン・ラウリン率いるパラディソ・ムジカーレの初アルバム。リコーダー、ヴィオラ、チェロ、チェンバロという変った編成で、メンバーはクラシックのみならずプリンスやフランク・ザッパとも共演したことのあるマルチタレント揃いで、今後要注目です。 (Ki)
BISSA-1896(1SACD)
ドヴォルザーク:交響曲第7番ニ短調Op.70*
序曲「オセロ」/交響詩「野鳩」
クラウス・ペーター・フロール(指)
マレーシアPO

録音:2010年9月、2011年7月* デワン・フィルハーモニク・ペトロナス・ホール(クアラルンプール(マレーシア)
爆演で評判のマレーシア・フィル、期待の新譜はドヴォルザーク。名作の交響曲第7番もスケールの大きさ、熱気が強烈。また、 夫殺しの若妻がハトの鳴き声で狂乱していく様を描いた「野鳩」も不気味さ満点で、聴き手を離しません。 (Ki)
BIS-1897(6CD)
チャイコフスキー:交響曲・管弦楽曲集
交響曲第1番〜第6番「悲愴」
付随音楽「雪娘」Op.12(抜粋)
幻想序曲「ロミオとジュリエット」
序曲ヘ長調
デンマーク国歌による祝典序曲Op.15
序曲「嵐」Op.76
「地方長官」〜間奏曲と侍女の踊り
付随音楽「偽ドミートリーとワシリー・シュイスキー」
ニコライ・ルビンシテインの命名日のためのセレナード
「エフゲニー・オネーギン」〜間奏曲/ワルツ/ポロネーズ
弦楽セレナード/サマーリン追悼のエレジー
交響的バラード「ヴォエヴォーダ」
イタリア奇想曲
幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO

録音:2002年6月-2005年3月 エーテボリ・コンサートホール
ヤルヴィとエーテボリ響によるチャイコフスキー作品集が通常CDでセット化。それも6枚組2枚価格という嬉しさ。交響曲全曲を始め、イタリア奇想曲、ロミオとジュリエット、弦楽セレナードなどの人気作から珍品まで非常な高水準の演奏で楽しめます。7時間半たっぷりチャイコフスキーの世界にひたれます。 (Ki)
BIS-1899
イタリアのキタローネ・ヴィルトゥオーゾたち
カプスペルガー(カプスベルガー):アルペッジアータ
 カンツォーナ/ベルガマスカ
 カナリオ/パッサカリア/トッカータ
 二部によるガリアルダ
 三部によるコレンテ/前奏曲
 トッカータ/カポーナ/コラシオーネ
 カプスペルガー
カスタルディ:ペガサス・ファンタジー
 アルペスカ・ガリアルダ
 チェッキーナ・コレンテ
 お気に入りの旋法によるアルペッジアータ半音階的コレンテ
 ラ・フォリア/狂乱のコレンテ
ピッチニーニ:半音階的トッカータ
 変奏部付きロマネスカ/コレンテ
 トッカータ
 ラ・フォリアによる変奏的パルティータ
 フィオレンツェの歌/コレンテ
ヤコブ・リンドベルイ(キタローネ)

録音:2011年3月/レンナ教会(スウェーデン)
リュートの名手ヤコブ・リンドベルイがキタローネに挑戦しました。キタローネはリュート族の低音楽器で、長いネックが特徴。その長さは160cmを超え、 弦は16本という巨大な体躯から発せられる音は深みに満ち、表情豊か。オーディオ効果も抜群です。このアルバムはキタローネがもてはやされた1604 年から1640年の名手たちによる作品が集められています。ドイツ人ヨハン・カプスベルガーはイタリアに渡りジョヴァンニ・カプスペルガーと名乗り、キ タローネの名手として名を成しました。いずれの曲も典雅ながら琵琶を想わせる寂寥感も漂い、日本人の琴線に触れる感性です。 (Ki)

BIS-1900(5CD)
シベリウス完全全集 その1
エン・サガ Op.9(原典版)/レンミンカイネン組曲 Op.22(原典版)/即興曲/ 春の歌Op.16/森の精 Op.15 /エン・サガ Op.9(現行版)/カッサツィオーネ Op.6(原典版)/ある情景への音楽/フィンランドは目覚める/フィンランディア Op.26/春の歌Op.16/葬送行進曲「イン・メモリアム」Op.59(現行版)/レンミンカイネン組曲 Op.22(現行版)/ポホヨラの娘 Op.49 /夜の騎行と日の出 Op.55 /森の精 Op.45 の1 /舞踏間奏曲 Op.45 の2 /吟遊詩人Op.64 /大洋の女神 Op.73(現行版)/タピオラ Op.112 /ルオンノタール Op.70 /大洋の女神 Op.73(1914 年版)/葬送行進曲「イン・メモリアム」Op.59(原典版)/カッサツィオーネ Op.6(現行版)/「歴史的情景」第1組曲 Op.25* /「歴史的情景」第2組曲 Op.66*
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO、
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO*
シベリウスの没後50年を記念してBISが送る「シベリウス完全全集」。全体を13のジャンルに分け、全65枚、世界初の浩瀚な大全 集の完成となります。第1弾は「音詩」と題され、交響曲以外の管弦楽曲を網羅しています。同一曲の異版まで収められている完璧さ。 演奏は大半がヴァンスカ&ラハティ響というのも魅力です。英・独・仏・フィンランド・日本語の五カ国語による77ページ豪華解説 書と伝記(それぞれ別冊)つき。最高の演奏と録音が美麗化粧函入りで5枚組3枚価格。「アンタこれを買わないと必ず後悔するよ!」 というセットです。 (Ki)
BIS-1903(6CD)
シベリウス完全全集その2〜室内楽(四重奏・三重奏)編
(1)弦楽四重奏曲
モルト・モデラート〜スケルツォ JS134 /[スケルツォ]ロ短調/弦楽四重奏曲変ホ長調 JS184 (1885)
/[4 つの主題] (1887)/アラ・マルチア ホ短調 JS16 /プレスト ヘ長調 JS154 /主題と変奏 ト短調
JS197 /アレグレット ニ長調 JS20 /アンダンティーノ ハ長調 JS39 /主題と変奏 嬰ハ短調 JS195 /
[33 の小品] (1888-89)/[アレグロ]ト短調/アンダンテ〜アレグロ・モルト 二長調 JS32 /アンダン
テ・モルト・ソステヌート ロ短調 JS37 /モデラート〜アレグロ・アパッシオナート 嬰ハ短調 JS131
/アレグロ ホ短調 JS28 /アレグレット イ長調 JS17 /アダージョ ヘ短調 JS14 /アレグレット 変ロ
長調 (1889)/マルティン・ウェゲリウスの為のフーガ JS85 /弦楽四重奏曲イ短調 JS183 /アダー
ジョ 二短調 JS12 /弦楽四重奏曲変ロ長調 Op.4 /弦楽四重奏曲二短調「親愛の声」Op.56 /弦楽四重
奏曲二短調「親愛の声」の終結部異稿/アンダンテ・フェスティヴォ JS34a
(2)ピアノ三重奏曲
ピアノ三重奏曲ト長調 JS205 /[メヌエット]二短調 (1882)/メヌエット ヘ長調 JS12 /[アンダンテ]
〜アダージョ〜アレグロ・マエストーソ(1883-85)/ピアノ三重奏曲イ短調 JS206 /[モデラート]イ短
調/[アレグロ]ハ長調/アレグロ ニ長調 JS27 /[アンダンティーノ]イ長調(1886)/ピアノ三重奏曲
イ短調「ハフトラスク」JS207 /ピアノ三重奏曲 ニ長調「コルポ」 JS209 /アンダンティーノ ト短調
JS43/ピアノ三重奏曲 ハ長調「ロヴィサ」 JS208/[アレグレット]変イ長調 (1888) /[アレグレット]
変ホ長調(ヤーッコ・クーシスト補完)/[アレグロ]二短調(カレヴィ・アホ補完)/ヘルシンキ大学
解剖学学院の華麗な行進曲 JS116
(3)ピアノ四重奏曲
ピアノ四重奏曲二短調 JS157 /光の乙女 (1885)/スケルツォ ホ短調JS165 /アンダンテ・カンタービ
レ 変ホ長調 JS30b(ピアノとハルモニウムの為の)/ヴァイオリン、チェロ、ハルモニウム、ピア
ノの為の四重奏曲 ト短調 JS158 /ピアノ四重奏曲 ハ短調 JS156
テンペラSQ、ヤーッコ・クーシスト、
サトゥ・ヴァンスカ(Vn)、
マルコ・イロネン、タネリ・トゥルネン(Vc)、
フォルケ・グラスベック、ペテル・レンクヴィスト(P)、
ハッリ・ヴィータネン(Harm)
シベリウスの没後50年を記念してBISが送る「シベリウス完全全集」。全体を13のジャンルに分け、全65枚、世界初の浩瀚な大全集 の完成となります。第2 弾は室内楽作品のうち、四重奏と三重奏曲を網羅しています。交響曲や管弦楽曲にくらべて、どうしても地味な 印象の室内楽作品ですが、ヴァイオリンの名手だったシベリウスが、幼い頃から家族や友人と楽しんだ極めて近しいジャンルでもあります。学生時代の未出版作品から断片的なスケッチまで収められている完璧さですので、これ1セット持っていれば十分なスグレもの。演 奏もフィンランドの新鋭テンペラSQのほか、クーシスト、グラスベックなどフィンランドの実力派が担っているのも魅力です。英・独・ 仏・フィンランド・日本語の五カ国語による80ページ豪華解説書、さらに別冊伝記(連載)つき。美麗化粧函入り。 (Ki)
BIS-1906(6CD)
シベリウス完全全集 その3 〜声楽付管弦楽曲編
クレルヴォ交響曲 Op.7 /大学祝典のカンタータ JS105(1894)/恋する人〜 Ten、男声Cho、弦楽orch 版 JS160(1894)/ 2 つのコラール〜混声Cho とOrch(1889)/森の精 Op.15 〜朗読とPf(1894/5)/セレ ナード JS168(1894/5)/ニコライ二世の戴冠式の為のカンタータ JS104(1896)/歌劇「塔の中の乙 女」JS101(1896)/レンミンカイネンの歌 Op.31の1〜男声Choとorch/いかだ流しの花嫁たち Op.33 〜 Bar とorch /「クリスチャンニ世」より蜘蛛のこっけいな歌 Op.27 の4 〜 Bar とorch /サンデル ス Op.28 〜男声Cho とorch /アテネ人の歌Op.31 の3(初版)〜 Cho と管打楽器/ウレオー川の氷解 けOp.30 〜朗読、男声Cho とorch /アテネ人の歌Op.31 の3(改訂版)〜 Cho と管打楽器/スネフリド Op.29 〜朗読、Cho とorch /即興曲 Op.19(原典版)〜女声Cho とorch /火の起源 Op.32(原典版) 〜 Bar、男声Cho とorch /あれ以来私は尋ねたことがなかった Op.17 の1 〜 Sop とorch /秋の夕べ Op.38 の1 〜 Sop とorch /海辺のバルコニーで Op.38 の2 〜 Bar とorch /夜にOp.38 の3 〜 Sop と orch /お前に勇気があるかOp.31 の2 〜男声Cho とorch /秋の夕べ Op.38 の1 〜 Sop と弦楽orch / 解放された女王 Op.48 〜 Cho とorch /伯爵夫人の肖像 JS88 〜朗読とorch(1906)/即興曲 Op.19(改 訂版)〜女声Cho とorch /解放された女王 Op.48 〜男声Cho とorch /火の起源 Op.32(改訂版)〜 Bar、男声Cho とorch /お前に勇気があるかOp.31 の2(第2 版)〜男声Cho とorch /アリオーソ Op.3 〜 Sop と弦楽orch /お前に勇気があるかOp.31 の2(第3 版)〜男声Cho とorch /マグヌス大公 Op.57 の6 〜 Sop とorch /大気の精 Op.70 〜 Sop とorch /日の出 Op.37 の3 〜 Sop とorch /春は急ぎゆ く Op.13 の4 〜 Sop とorch /お前に勇気があるかOp.31 の2(第4 版)〜男声Cho とorch /サンデル ス Op.28(改訂版)〜男声Choとorch/三月の雪の上のダイヤモンド Op.36の3 〜Barとorch/イェー ガー隊行進曲 Op.91a 〜男声Cho とorch /少年団行進曲 Op.91b 〜混声Cho とorch /わが祖国 Op.92 〜混声Cho とorch /大地の歌 Op.93 〜混声Cho とorch /昔々 Op.96b 〜 Sop, Alt とorch /大地讃 歌 Op.95 〜混声Cho とorch /ヴァイノ賛歌 Op.110 〜混声Cho とorch /行列 Op.113 の6 〜混声Cho とorch /いかだ流しの花嫁たち Op.33 〜男声Cho とorch 版/孤独なシュプール JS77b 〜朗読と弦楽 orch /クレルヴォの嘆き Op.7 〜 Bas とorch /来たれ、死よ Op.60 の1 〜 Bar と弦楽orch
ヘレナ・ユントネン、
マリアンネ・ハッガンデル(S)、
リリ・パーシキヴィ(Ms)、
エルランド・ハゲゴード(T)、
ヨルマ・ヒュンニネン(Bs)、
スティナ・エクバルド、ラッセ・ポイスティ(朗読)、
YL 男声Cho、ドミナンテCho、
ユビラーテCho、
ネーメ・ヤルヴィ、ヨルマ・パヌラ(指)
エーテボリSO、オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティO
日本語解説付。シベリウスの没後50 年を記念してBISが送る「シベリウス完全全集」。全体を13 のジャンルに分け、全65枚、世界初の浩瀚な大全集の 完成となります。第3弾は声楽付管弦楽曲を網羅しています。名作「クレルヴォ交響曲」はもちろん、大規模なカンタータから歌曲の管弦 楽曲伴奏編曲、さらには同一曲も異版があるだけ全部収録という完璧さ。初めて聴くような作品も、シベリウスならではの味わいに富んで いて、思わぬ拾い物の連続です。演奏も大物ヒュンニネンをはじめ新鋭まで多数。管弦楽はヤルヴィやヴァンスカが担当しているのも魅力 です。英・独・仏・フィンランド・日本語の五カ国語による80ページ豪華解説書、さらに別冊伝記(連載)つき。美麗化粧函入りで6枚組 3枚価格という超お買い得品です。 (Ki)
BIS-1909(5CD)
シベリウス完全全集Vol.4(ピアノ曲)
スケルツォJS134a/コン・モト・センプレJS52/アンダンテJS74/メヌエットJS5/テンポ・ディ・ヴァルスJS2/スケルツォJS134b/11の変奏曲/ワルツとアンダンティーノ(118の和声課題より)/主題カタログ(50の小品)/あこがれJS293(朗読付)/アンダンテJS30a/朝の歌JS46/黄昏にJS47/テンポ・ディ・メヌエット嬰ヘ短調/アレグロホ長調/モデラートヘ短調/ヴィヴァーチェ変ホ長調/アンダンティーノハ長調/アンダンティーノロ長調JS44/アレグレット変ロ短調JS18/アレグロヘ短調/ワルツホ長調/ピウ・レント〜テンポ・ディ・ヴァルスJS150/ワルツ断片ヘ短調/アンダンティーノホ長調JS41/2つのスケッチJS6/アレグレットJS24/モデラート〜プレストJS133/アレグロ断片ホ長調/ああ、あなたが見たならJS141(朗読付)/ラルゴJS117/ヴィヴァーチェJS221/アダージョJS11/3つのフーガ呈示部/ポルカJS75/組曲「フロレスタン」JS82/アレグレットJS21/ワルツ「ベッツィ・ルルーシュのために」JS1/ソナタ・アレグロニ短調(呈示部と展開部)JS179a/ベッケルの為のソナタ断片(1889)/2つのソナタ・スケッチ/11のソナタ・スケッチ/ソナタ・アレグロヘ短調(呈示部)JS179b/ソナタ・アレグロハ長調(呈示部)JS179c/ソナタ・アレグロホ長調JS179d/ソナタ・アレグロハ短調(呈示部)JS179e/ポルカ断片/マズルカのスケッチ/スケルツォJS164/メヌエット変ロ長調/ワルツ変ニ長調/6つの即興曲Op.5/「カレリア組曲」より間奏曲とバラードOp.11/ピアノソナタヘ長調Op.12/森の精Op.15/アレグレットJS23/カプリッチョ変ロ短調/レントJS119/アレグレットJS225/カプリスロ短調/アンダンティーノOp.24の7(初稿)/メヌエット変ロ長調/悲しき行進曲JS124/アレグロト短調/騎士JS109/アンダンティーノヘ長調/10の小品Op.24/牧歌Op.24の6(第2稿)/フィンランディアOp.26/付随音楽「クリスチャン2世」Op.27/3つのスケッチ/ラルガメンテニ短調/お前に勇気があるか?Op.31の2/アテネ人の歌Op.31の3/フィンランド民謡集のピアノ編曲JS81/私の恋人の何と美しきこと/アダージョハ長調/ポルカ「アイノ」ハ短調/クプレOp.34の4(初稿)/10のバガテルOp.34/アンダンテ嬰ハ短調(交響曲第1番第2楽章の試作的スケッチ)/10の叙情的瞑想Op.40/キュリッキOp.41/悲しきワルツOp.44の1(編曲試作)/悲しきワルツOp.44の1(編曲決定稿)/森の精Op.45の1/舞踏間奏曲Op.45の2
フォルケ・グラスベック(P)、ラッセ・ポイスティ(朗読)
5枚組3枚価格なうえ、初期の習作、あるいはスケッチや断片まで収めるというBISならではの偏執狂ぶりが嬉しい限り。この巻、ただありものをまとめたのではなく、「フィンランディア」や「悲しきワルツ(複数稿)」などポピュラーな作品、さらに交響曲第1番第2楽章の試作的スケッチなどというお宝中のお宝の新録音が多数含まれています。これは買わなきゃもったいない、boxと申せましょう。 (Ki)
BIS-1912(6CD)
シベリウス完全全集Vo.5〜劇音楽
クリスチャン2世Op.27(オリジナル完全版と演奏会用組曲の2種)/クオレマOp.44(完全版)/悲しきワルツOp.44の1/鶴のいる風景Op.44の2/カンツォネッタOp.62a/ロマンティックなワルツOp.62b/ペレアスとメリザンドOp.46(オリジナル完全版と演奏会用組曲の2種)/ベルシャザール王の饗宴Op.51(オリジナル完全版と演奏会用組曲の2種)/白鳥姫Op.54(オリジナル完全版と演奏会用組曲の2種)/白鳥姫〜第9曲の予備的スケッチ/十二夜Op.60〜来たれ、死よ/鳥の言葉〜結婚行進曲JS62/スカラムーシュOp.71/誰も彼もOp.83/テンペストOp.109(オリジナル完全版と演奏会用組曲の2種)/テンペスト〜カノン(1927)と前奏曲
オスモ・ヴァンスカ(指)、
ヤーッコ・クーシスト(指)ラハティSO、
ネーメ・ヤルヴィ、ヨルマ・パヌラ(指)エーテボリSO、
ラハティ室内cho、ラハティ歌劇場cho、
キルシ・ティーホネン(S)、
リリ・パーシキヴィ、アンナ=リサ・ヤコブソン(Ms)、
ヨルマ・ヒュンニネン、ライモ・ラウッカ、
サウリ・ティーリカイネン、ヘイッキ・ケイノネン(Br)、他
劇付随の為の管弦楽曲を集めたもの。全曲版と演奏会用組曲が存在する作品はその両者を、異版のあるものはそのすべてを含んでいます。さらに「白鳥姫」第9曲の予備的スケッチ、「テンペスト」のカノンはこのアルバムの為の新録音、ヴァンスカ&ラハティの「悲しきワルツ」「鶴のいる風景」の未発売音源という貴重なものもここだけで聴けます。  (Ki)
BIS-1915(5CD)
シベリウス完全全集Vol.6
ヴァイオリンとピアノの為の作品全集
ヴァイオリン・ソナタイ短調JS177(1884)/アンダンテ・グラツィオーソJS35(1884/5)/ソナタ断章ニ短調(1885)/プレストJS7(1886)/メヌエットニ短調(1886)/メヌエットホ長調JS67(1886/7)/アンダンティーノJS8(1886/7)/アレグレットト長調JS86(改訂稿)/テンポ・ディ・ヴァルスロ短調JS89(ヤーッコ・クーシスト完成)/マズルカイ長調JS4/アンダンテ・モルトJS49/朝の歌JS3/スケルツィーノJS78/アンダンテ・エレジアーコ(1887)/アンダンテ・カンタービレJS33/ソナタ・アレグロの提示部JS90/組曲ニ短調JS187/モデラート変ホ長調JS132/間奏とマエストーソ(1887/8)/レント変ホ長調JS76/アレグレット変ホ長調JS22/アレグレットハ長調JS19/テンポ・ディ・ヴァルスイ長調(1888)/組曲ホ長調JS188/アレグロイ短調JS26/ラルゲット(断片)(1889)/ヴァイオリン・ソナタヘ長調JS178/ラルガメンテ(断片)(1889/91)/アダージョニ短調(1890)/グラーヴェ(断片)(1891/4)/2つの小品Op.2(1911年の改訂版)/ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47(オリジナル版/作曲者自身によるヴァイオリンとピアノ版/第1楽章のピアノ・パートはカレヴィ・アホの補筆による)/ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47(現行版。作曲者自身によるヴァイオリンとピアノ版)/愛の情景〜スカラムーシュOp.71より(1925編曲)/2つの荘重な旋律Op.77/4つの小品Op.78/6つの小品Op.79/アンダンテ・ソステヌート(1915)/ソナチネホ長調Op.80/5つの小品Op.81/ノヴェレッテOp.102/5つの田園舞曲Op.106/4つの小品Op.115/3つの小品Op.116無伴奏作品:マズルカハ長調(1883)/即興曲ト短調(1884)/練習曲ニ長調JS55/アレグレット(1889)/めでたき楽師JS70/アレグレットト長調(初稿)/2つの小品Op.2(初版)/ロマンスOp.78の2(初版)/これら作品のossia(別項)もすべて収録
ヤーッコ・クーシスト、
ニルス=エリク・スパルフ、佐藤まどか(Vn)、
フォルケ・グラスベック、ベングト・フォシュベルイ(P)
無伴奏ヴァイオリンおよびピアノ伴奏付きヴァイオリン曲を網羅している驚愕のBOX。既発の同ジャンル作品はもちろんすべて収録されていますが、加えてヴァイオリン協奏曲のオリジナル版と現行版の作曲者自身によるヴァイオリンとピアノ版も新録音して収録しているのも超注目。演奏は同曲オリジナル版を本邦初演、ピアノ伴奏版を世界初演し、2つの版についての論文で東京藝術大学にて博士号を得た佐藤まどか。超期待です。ほかにも「アレグレット」「ロマンス」ほかのオリジナル版、断片や曲途中の「ossia」(別項)まで含めた徹底ぶり。これがたったCD3枚価格とは信じ難い喜びです。   (Ki)
BIS-1918(5CD)
シベリウス完全全集7(歌曲全集)
セレナードJS167/セレナードJS167(初稿)/5つのクリスマスの歌Op.1/雪は深く積もってOp.1の5(作曲者による二重唱編曲)/アリオーソOp.3/クレルヴォの嘆きOp.7(作曲者によるピアノ伴奏版1917/8)/クレルヴォの嘆きOp.7(原典版1892)/7つの歌Op.13/キスの願いOp.13の2(初稿)/心のあけぼのOp.13の3(初稿)/夢Op.13の5(初稿)/7つの歌Op.17/あれ以来私はOp.17の1(草稿)/夕べにOp.17の6(草稿)/愚者の蜘蛛の歌Op.27の4(作曲者によるピアノ伴奏版)/急流下りの名人の花嫁Op.33(作曲者によるピアノ伴奏版)/2つの歌Op.35/テオドラOp.35の2(初稿)/6つの歌Op.36/5つの歌Op.37/5つの歌Op.38/3人の盲目の姉妹Op.46の4(作曲者によるピアノ伴奏版)/6つの歌Op.50/ユダヤ人の少女の歌Op.51の2(作曲者によるピアノ伴奏版)/ユダヤ人の少女の歌JS48の2b(原典版)/8つの歌Op.57/シェイクスピアの「十二夜」による2つの歌Op.60/8つの歌Op.61/シェイクスピアの「十二夜」による2つの歌Op.60(オリジナル・ギター伴奏版)/8つの歌Op.61/暇を楽しむOp.61の6(初稿)/大気の精Op.70/4つの歌Op.72/百の道Op.72の6(初稿)/6つの歌Op.86/6つの歌Op.88/6つの歌Op.90/昔々(田園風情景Op.96b/田園曲Op.96b(作曲者による二重唱編曲)/ファーストキスJS57(1891/2)/おいでおいで、いとしい人JS211(1892)/喪失(1906)/タイスへの賛歌(1909年初版)/タイスへの賛歌(1948年改訂版)/帆走(1899)/泳げ、青鴨よ(1899)/森の精JS171(1889)/相似JS120(1890)/ひとつの歌JS71(1888)/北風が荒れる間(1888)/水の精JS138(1888)/世がまだ創られていなかった頃JS56(1888)/太陽が空を赤らめ(1888断片)/酒神祭JS143(1888)/秋の宵JS71(1888断片)/乙女は冬の朝出て行った(1890/2断片)/俺はお前に飽きずキスする(1889/91)/知恵は家なし(1890/1)/アンダンティーノ変ホ短調JS42(1900)/日の出JS87(1902)/私がインドにいたならば(1903/4)/友情の花JS215(1909)/思い(1915)/おばあさんの誕生日の歌JS136(1919)/若い娘たちJS174(1920)/水仙JS140(1925)
ヘレナ・ユントネン(S) 
アンネ=ソフィ・フォン・オッター、
モニカ・グロープ(Ms)、ダン・カルルストレム(T)、
ガブリエル・スオヴァネン、ヨルマ・ヒュンニネン(Br)、
フォルケ・グラスベック、ベングト・フォシュベリ、
ルーヴェ・デルヴィンエル(P)、
ヤーッコ・クーシスト(Vn)、
マルコ・イーロネン、ヨエル・ラークソ(Vc)、
ラッセ・ポイスティ(朗読)
シベリウスには驚くほど美しい歌曲が多く、当盤にも収められているオッターのアルバムは1988年度レコード・アカデミー賞声楽部門を受賞しています。当BOXは5枚組ですが3枚価格。さらに日本語解説まで付いています(*歌詞訳は付いていません)。既発の盤だけでなく、多くの新録音が含まれているのが注目です。それもすべてが世界初録音で、これを買わねば聴けません。演奏もオッター、グロープ、ヒュンニネンといった北欧のベテラン揃い。冬の日に静かで極上の時を与えてくれます。   (Ki)
BIS-1921(6CD)
シベリウス完全全集Vol.8〜管弦楽曲集
序曲ホ長調JS145/バレエの情景JS163/劇音楽「カレリア」JS115(カレヴィ・アホ補作による完全版)/カレリア序曲Op.10/カレリア組曲Op.11/弦楽のための即興曲(原典版と改訂版の2種)/弦楽のためのプレスト/新聞祭典の音楽JS137/メヌエットJS127/戴冠式行進曲/ポリ行進曲JS152/序曲イ短調JS144/弦楽のためのロマンスOp.42/行列JS54/パンとエコーOp.53/伯爵夫人の肖像JS88/ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47(原典版と現行版の2種)/恋する人Op.14(原典版とパリ版の2種)/管弦楽組曲断章(「海の精」の原案)/2つのセレナードOp.69/2つの荘重な旋律Op.77/ユモレスクOp.87,89(全6曲+Op.87の1の原典版)/アカデミー行進曲JS155/イェーガー隊行進曲Op.91a/3つの小品Op.96/可愛い組曲Op.98a/田園組曲Op.98b/特徴的な組曲Op.100/ジャコブ・ド・ジュラン氏のモチーフによるロマン的小品JS135a/ヴァイオリンと弦楽のための組曲JS185/アンダンテ・フェスティヴォJS34b/行列Op.113の8
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSO、
オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSO、
レオニダス・カヴァコス、ドンスク・カン、
ヤーッコ・クーシスト(Vn)、
マルコ・イーロネン(Vc)ほか
シベリウスはあらゆるジャンルに作品を残していますが、やはりオーケストラ曲は真骨頂。ここでは交響曲、交響詩、劇付随音楽を除く作品をすべて収めています。演奏は大半がヴァンスカ指揮ラハティ響。さらに嬉しいのは大ヒットしたヴァイオリン協奏曲原典版を含む協奏作品も網羅されています。さらにさらに当BOXのための新録音(「行列Op.113の8」や「恋する人Op.14パリ版」ほか5作品)が含まれていて、ここでしか聴くことができません。とは言え、6枚組3枚価格というお買い得品。1セットは持っていたい逸品です。   (Ki)
BIS-1924(5SACD)
シベリウス作品集9〜弦楽室内楽曲集
水滴JS216/空中楼蘭JS65**/アンダンティーノJS40/アンダンテ・モルトJS36/セレナータJS169**/メヌエットとアレグロJS128**/テンポ・ディ・ヴァルスJS193(ピアノ・パート;カレヴィ・アホ補作)**/デュオJS68**/無伴奏チェロのための主題と変奏(第4変奏は2種)JS196*/レントJS76**/モデラート(1885/9)**/マズルカ(1887/9)(2種)**/アンダンテJS91**/アンダンティーノJS92**/アンダンテ・モルト(1888/9)**/ピアノ五重奏のためのアンダンテ.アレグロJS31/カノンJS50**/弦楽三重奏のためのアンダンティーノ(1889)**/弦楽三重奏のための組曲JS186*/チェロとピアノのための幻想曲JS79**/アダージョJS15**/ルルのワルツJS194/序曲ヘ短調JS14(6金管合奏)/アレグロJS25(金管合奏)/アンダンティーノとメヌエットJS45(金管合奏)/ピアノ五重奏のためのヴィヴァーチェ(1890)/ピアノ五重奏曲ト短調JS159/メヌエット(1891)**/前奏曲(金管合奏とトライアングル)/ヴァイオリンとヴィオラのためのデュオJS66*/メロドラマ「嫉ましき夜」JS125/弦楽三重奏曲JS210*/ヴィオラとピアノのためのロンド/弦楽三重奏のためのカノン**/カンテレのためのモデラートJS130**/カンテレのためのドルチッシモJS63**/カンテレとヴァイオリンのためのワルツJS222/ティエラ(金管合奏と打楽器)JS200/行進曲(金管合奏と打楽器)(1897/9)**/マリンコニアOp.20/付随音楽「とかげ」Op.8*/2つの荘重な旋律Op.77/4つの小品Op.78
トーレイヴ・テデーン、タネリ・ツルネン、
ヨエル・ラークソ(Vc)、
ヤーッコ・クーシスト、ラウラ・ヴィクマン(Vn)、
今井信子、
アンナ・クレーッタ・グリバイチェヴィチ(Va)、
フォルケ・グラスベック(P)、
スヴィ・レートネン=グラスベック(カンテレ)、
ブラスパートアウト他

*=初リリース
**=世界初録音
交響曲や管弦楽曲に比べると人気がやや劣る室内楽ですが、シベリウスはもともとヴァイオリニストを目指しただけあり、その効果的な書法と彼の言いたいことの伝わり方の雄弁さなど、独特の魅力に富んでいます。また驚くほど美しいメロディが発見できるのも喜び。珍しいブラス作品が収められているのも大歓迎。さらに初リリースと世界初録音が多数ふくまれているのも大特典。 (Ki)
BIS-1927(5CD)
シベリウス完全全集10〜ピアノ曲Vol.2
付随音楽「ペレアスとメリザンド」Op.46
ベルシャザールの饗宴組曲Op.51
10の小品Op.58/パンとエコーOp.53*
3つのソナチネOp.67
2つのロンディーノOp.68
カリオの教会の鐘Op.65b
付随音楽「スカラムーシュ」より2曲Op.71
スパニュオロJS181(1913)
あこがれにJS202(1913)
4つの叙情的小品Op.74
樹の小品集Op.75
ライラックOp.75の6(1914)*
13の小品Op.76
付随音楽「誰も彼も」より5曲Op.83*
花の小品集Op.85
マンドリナートJS123(1917)
フィンランド狙撃兵行進曲Op91a
デンマークの少年団の行進曲Op.91b
6つの小品Op.94
アンダンティーノJS201
(1919)*/コン・パッショーネJS53(1919)*
3つの小品Op.96/6つのバガテルOp.97
可愛らしい組曲Op.98a
田園組曲Op.98b/8つの小品Op.99
特徴的な組曲Op.100
5つのロマンティックな小品Op.101
5つの特徴的な印象Op.103
付随音楽「テンペスト」より3曲Op.109
ジャコブ・ド・ジュランのモチーフによるロマンティックな小品JS135b(1925)
孤独なシュプールJS77a
5つのスケッチOp.114
連弾のためのアダージョ「わが愛するアイノに」JS161(1931)*
付随音楽「ベルシャザールの饗宴」より2曲JS48*
バラード(樹の小品集Op.75第3曲「ポプラ」の下書き)*
樅の木(樹の小品集Op.75の5の下書き。1914)*
叙情的ワルツ(Op.96aの下書き。樹の小品集の「ライラック」と「樅の木」の組み合わせ素材。1919)*
騎士のワルツ(Op.96cの下書き。1921)*
(Op.97の2の下書き。1920)*
即興曲(Op.97の5の下書き。1920)*
アンダンティーノ〜アレグロ(ロマンティックな情景Op.101の5の下書き。1923/4)*
悲しみに沈んで(Op.103の5
の下書き。1923/4)*
森の中の歌(Op.114の4の下書き。1929)*
フォルケ・グラスベック(P)
シベリウスにはかなりのピアノ曲があります。管弦楽作品ほど人気・知名度のあるものはありませんが、本当に綺麗な曲も多く、「ロマンティックな情景Op.101の5」などシベリウスの作品中最愛の1曲として挙げるファンもかなりいるとのことです。今回は第2集ですが、世界初録音、初出音源のオンパレードに仰天させられます。管弦楽曲のピアノ版も多く含まれますが、すべてシベリウス自身の手により、いずれもオーケストレーションに先立つオリジナル稿なのが興味津々。いくつかの作品は、その下書きまで収録されている徹底さ。さらに全5曲で知られる「樹の小品集Op.75」に第6曲「ライラック」などというものが存在していたり、彼最後のピアノ曲が唯一の連弾曲だったりと思わず目が輝くことばかり。1931年作曲の初公開の連弾曲「わが愛するアイノに」は謎めいた作品で、メロディらしきものはなく調性も大胆で、交響曲第8番の作風はかくありきと推定できる内容とのこと。シベリウス・ファン必聴の作品と申せましょう。シベリウスの碩学グラスベック渾身の集大成です。 (Ki)
BIS-1930(6CD)
シベリウス完全全集その11〜合唱曲

■男声合唱曲
クッレルヴォOp.7*/愛する人JS160a
6つの合唱曲Op.18
止め豪雨、汝泡たてりJS94(ベルイマン補筆完成)
苦しみのうちに生れし御子Op.21
月光をあびてJS114
アテネ人の歌Op.31の3/サンデルスOp.28*
おまえに勇
気があるかJS93*/嘆くことなくJS69*
歌の力JS118(ヤーゼプス・ヴィートルス原曲)
異郷にいるわが兄弟JS217
祖国にJS98b(最終版)
火の起源Op.32*
おまえに勇気があるかOp.31の2(改訂版)*
ウースマーの人々歌JS214b
5つの合唱曲Op.84
フリードリンの愚行JS84
ヨナの航海JS100
シベリソンの2つの歌JS224
肖像JS121/イェーガー隊行進曲Op.91a*
ヴィープリ合唱団の祝賀行進曲(2種)
2つのパートソングOp.108
スキドスコル行進曲JS173
橋の警備兵JS170a
カレリアの運命JS108*
栄誉はいらないOp.1の4(フィンランド語版)
フィンランディア賛歌
■混声合唱曲
森の奥にひとりJS72
ふたたび春めばえし時JS139
ごらん、鳥が舞い降りるのをJS191
すべてがかくも色褪せてJS96
空気中に立ち昇るJS213
ああ、聞いてギレンボリ嬢
労働者の行進曲JS212
遊べ、可愛い乙女よJS176
祝典行進曲〜大学祝典カンタータより
イタリア民謡編曲(2曲)JS99*
1897年ヘルシンキ大学祝典のためのカンタータOp.23
カルミナリアJS51a(混声三部版)
愛する人JS160c
歌いつぶした声Op.18の1
船の旅Op.18の3/島の火Op.18の4
わが心の歌Op.18の6
つぐみのように慌ただしくJS129
祖国にJS98a/朝霧にぬれてJS9a
1902年10月25日テレーゼ・ハールに(2種)
嘆くことなくJS69(現行版)
水車を聴き(断片)JS122*
2つの合唱曲Op.65
ウースマーの人々の歌JS214a
アメリカン・スクールのための3つの歌JS199
夢JS64/少年団行進曲Op.91b
学校への道JS112
学校歌JS172/高貴な天JS58a
赤子がわれらに生まれりJS142
嘆くことなくJS69
フィンランディア賛歌(ヘ長調版)
■女声、児童合唱曲
パパ、どうして私の鳥にキスするのJS218
カルミナリアJS51c
郷愁JS111/即興曲Op.19(ピアノ伴奏版)*
小学生行進曲JS103
コノウの詩によるカンタータJS107
朝霧にぬれてJS9b
ようこそ王女〜ニコライ2世の戴冠式のためのカンタータより
風景が息づき〜ウレオ川の氷解けより
敬いの賛歌が〜1897年ヘルシンキ大学祝典のためのカンタータより
栄誉はいらないOp.1の4
雪は深く積もってOp.1の5
少年団行進曲Op.91b
■学生時代の課題、習作*
マルティン・ヴェゲリウスのための10のコラール(1887-9)
アルベルト・ベッカーのための24のコラール(1889-90)
897年ヘルシンキ大学祝典のためのカンタータJS106
苦しみのうちに生れし御子Op.21(原典版)
カルミナリアJS51b/祖国にJS98a(原典版)
アテネ人の歌Op.31の3(児童、男声合唱版)
即興曲Op.19(原典版)
おま
えに勇気があるかOp.31の2(原典版)
風景が息づき(別エンディング)
海辺へOp.84の5(原典版)/栄誉はいらない(児童三部合唱用1954年編曲)
栄誉はいらない(女声四部合唱用1942年編曲)
栄誉はいらない(女声三部合唱用1942年編曲)
主よ、汝は偉大なりJS58b
フィンランディア賛歌(男声合唱用1938年編曲)
フィンランディア賛歌(混声合唱用変イ長調版1948年編曲)
マッティ・ヒヨッキ(指)
YL(ヘルシンキ大学)男声cho、
ロベルト・スンド(指)オルフェイ・ドレンガル、
ヘンリク・ヴィクストレム(指)アカデミカ・ソングフェレニンゲン、
アストリド・リスカ(指)ユビラーテcho
セッポ・ムルト(指)ドミナンテcho
ウルフ・ラングバツカ(指)フローラcho
フォルケ・グラスベック、イーモ・ランタ(P)他

*=世界初録音
シベリウス・ファンのみならず、次作が待ちきれない人の多いシリーズ、合唱曲の登場です。シベリウスといえば交響曲や管弦楽曲の人気が高いものの、合唱作品も北欧の作曲家だけに独特の美しさと味わいに富む作品が多く、やはり代表作といえるでしょう。ここでは無伴奏合唱と、ピアノもしくはハルモニウムの伴奏による作品を集め、北欧を代表する合唱団が絶妙に再現。いつものように同曲異版や断片まで網羅。さらにヘルシンキとベルリンでの作曲修業時代に課題として書かされたコラールまで収める徹底ぶり。しかし、そのどれにも光るメロディ・メーカーとしての天凛と、男声合唱曲での恐さを孕む力強さから女声、児童合唱の水晶のような純粋・透明な世界まで、暑い日に一服の清涼剤のように爽やかなひとときを提供してくれます。 (Ki)
BIS-1933(5CD)
シベリウス完全全集その12〜交響曲
第1番ホ短調Op.39/第2番ニ長調Op.43
第3番ハ長調Op.52/第4番イ短調Op.63
第5番変ホ長調Op.82(原典版)
第5番変ホ長調Op.82(現行版)
第6番ニ短調Op.104/第7番ハ長調Op.105
第1番第3楽章の初稿(完全版)と断片*
第2番の断片*
第3番第2楽章の初稿(完全版)と断片*
第4番第2楽章の初稿(完全版)と断片*
第7番の断片*
オスモ・ヴァンスカ(指)
ヤーッコ・クーシスト(指)*、
ラハティSO
大本命の交響曲が発売となります。何よりも興味津々なのは各交響曲の別稿断片や初稿の初録音で、交響曲第1番第3楽章、交響曲第3番第2楽章、交響曲第4番第2楽章は完成された形で演奏されています。これらの曲に異版が存在していたとは驚きの限りですが、ヴァイオリニストとしても有名なヤーッコ・クーシストがラハティ交響楽団を指揮して見事に再現しています。いずれも現行版と異なる点が多く、別作品を発見したような価値があります。このセットでしか聴くことができませんが、お買い得価格なのも大歓迎。シベリウス・ファン、交響曲ファン必聴のセットと申せましょう。
BIS-1936(4CD)
(CD-Extra,約6分)
シベリウス完全全集その13〜さまざまな作品
■オルガン、合唱曲:
2つの小品Op.111(Org)
2つの小品(Org)JS153(1925/6)
3つのアンティフォナ(混声合唱とOrg)JS110(1925)
主の恵み(Br,Org)JS95(1925)
フリーメイソンのための儀式の音楽Op.113(オリジナル・フィンランド語版)
■管弦楽:
大気の精〜ホホヨラの娘の断片
無題の断片イ長調(1907-10)
■室内楽:
人魚姫JS59(1888/9)(アンデルセン台本)(朗読とSQ)
■ピアノ曲:
クッレルヴォ第2楽章のスケッチ(1891)
交響曲第2番終楽章のスケッチ(1899)
交響曲第5番のスケッチ
子どものためのピアノ曲集(全21曲)JS148(1898/9)
キュリッキOp.41全3曲のスケッチ
風景2のための2つのスケッチ(1928/9)
「おお、主の恵みの」スケッチ(1930年代)
■オルガン曲:
4つの音楽例(1886)
即興演奏のための主題(1933)
2つの小品Op.111のスケッチ
2つの小品Op.111(異版)
■その他:
2つの対位法例(混声合唱と管弦楽)
カッリオ教会の鐘のメロディの企画案2種(グロッケンシュピールのための)
(1911)
カッリオ教会の鐘Op.65b
フリーメイソンのための儀式の音楽Op.113(1,2,7,9曲の異版、1,5曲のハルモウム版、4,10曲のピアノ版)
■シベリウス本人の記録:
アンダンテ・フェステーヴォJS34b(ジャン・シベリウス指揮フィンランドRSO/1939年1月1日放送。モノラル)
くつろぐシベリウス(1927年と1945年に撮影された、シベリウスの貴重な動画
■サンプラーCD「シベリウス周辺」(79’ 29”)
カヤヌス[ 恩人・友人]:フィンランド狂詩曲第1番;交響詩「アイノ」【ヴァンスカ(指)ラハティSO(BIS 1223)】
クーラ[ 弟子]:結婚行進曲【エーロ・ヘイノネン(P)(BIS 198)】
マデトヤ[ 弟子]:歌曲(5曲)【タル・ヴァリャッカ(S)、ラルフ・ゴトーニ(P)(BIS 88)】 
ブゾーニ[ 友人]:バガテルOp.28【ペール・エノクソン(Vn)、キャスリン・ストット(P)(BIS 784)】 
パシウス[ 先輩]:ポリ連隊行進曲【アカデミスカ・サングフェレニンゲン(BIS 1694)】
ヤルネフェルト[ 義兄]:管弦楽組曲;子守歌【ヤーッコ・クーシスト(Vn指)ラハティ響(BIS 1753)】
■サンプラーDVD
 JSMDVD 0100 BIS-SIBED-BONUS
 Stereo PAL 16:9
 目で見るシベリウスの音楽の旅〜ヤンネ・グロニングによるフィンランド群島の写真集
アンダンテ・フェスティヴォ
Aカレリア組曲Op.11〜間奏曲とアラ・マルチア
BペレアスとメリザンドOp.46〜間奏曲
Cベルシャザールの饗宴Op.51〜夜想曲
D悲しきワルツOp.44の1
Eユモレスク第2番Op.87の2
Fクリスチャン2世アドルフOp.27〜悲歌
GフィンランディアOp.26
ヴァンスカ(指)ラハティSO@‐ DG、
ネーメ・ヤルヴィ(指)エーテボリSOEF
ハッリ・ヴィータネン(Org)、
ヨルマ・ヒュンニネン(Br)、
セッポ・ムルト(指)ドミナンテCho、
ハンヌ・ユルム(Ten)、
マッティ・ヒョッキ(指)ヘルシンキ大学男声Cho
オスモ・ヴァンスカ、
ヤーッコ・クーシスト(指)
ラハティ響、
ユーハン・シムベリ(朗読)、
テンペラSQ、
フォルケ・グラスベック(P)、
アンドルー・バーネット(グロッケン)
シベリウスの手によるものならば、どんな断片までも音にする、というBIS-ならではの意気込みで始めたシベリウス完全全集、ついに完結となりました。第13巻は、これまでのシリーズからもれたものが集められていますが、どれもシベリウス・ファンの琴線に触れるナミダのラインナップが目白押し。珍しいオルガン曲も多数聴けるうえ、交響曲第2番や第5番のスケッチをピアノで演奏したり、教会の鐘の音楽をグロッケンシュピールで奏でたりと凄すぎ。シベリウス研究の碩学アンドルー・バーネットがグロッケン演奏家として登場しているのも興味津々。さらに、シベリウス唯一の自作自演の記録とされる1939年1月1日放送の「アンダンテ・フェステーヴォ」も収録されているうえ、さらにさらに、1927年と1945年に撮影されたシベリウスの動画(約6分:パソコンで再生)という極めつけのお宝に絶句。1927年の方はアイノラの自宅やトゥースラ湖でくつろぐ姿や、ピアノを弾くところまでキャッチ。1945年の方は、80歳にならんとする巨匠の晩年を描いていて、シベリウス・ファンが拝みたくなること間違いなしの興奮モノです。 (Ki)
BISSA-1939(1SACD)
エ ルガー:交響曲第1番 変イ長調 Op.55
演奏会用序曲「コケイン」Op.40*
サカリ・オラモ(指)
ロイヤル・ストックホルムPO

録音:2012年5月、2013年11月*/ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)
スウェーデンを代表するオーケストラ、ストックホルム・フィルと2008年より首席指揮者をつとめるサカリ・オラモ。近年BISレー ベルより精力的にリリースしておりますが、その最新盤はエルガーの第2弾で、交響曲第1番 変イ長調 Op.55と演奏会用序曲「コケイン」Op.40です。 エルガーの交響曲第2番(BISSA-1879)では同フィルの首席指揮者としての自信と誇りに満ちた堂々たる演奏を披露してくれましたが、当録音も快演で、 オラモらしい透き通ったなめらかな美しさを引き出した素晴らしい演奏となっております。 演奏会用序曲「コケイン」Op.40は、エドワード朝ロンドンの、活き活きとした精彩あふれるさまを音楽的描写した作品で、作品発表後すぐさま成功 をおさめたエルガーの最も人気のある作品ですが、近年では演奏機会にそうは恵まれておりません。 (Ki)
BISSA-1940(1SACD)
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲ヘ調
ラプソディ・イン・ブルー(オリジナル・ジャズバンド版)
セカンド・ラプソディ(オリジナル版)
「アイ・ゴット・リズム」による変奏曲
フレディ・ケンプ(P)
アンドルー・リットンしベルゲンPO

録音:2011年8月/グリーグホール(ベルゲン)
フレディ・ケンプの最新録音はガーシュウィンのピアノとオーケストラのための作品全集。全集とはいえケンプならではのこだ わりを見せています。有名な「ラプソディ・イン・ブルー」は、通常の大オーケストラ版ではなく、珍しい初演時のジャズ・バンド版。響きの印象も異な るうえ、バンジョーなどの特殊楽器も入っているのが興味津々。通常行われているカットも一切ない完全全曲版というのも貴重。この曲の「柳の下のドジョ ウ」を狙って失敗した「セカンド・ラプソディ」もオリジナルのオーケストレーションによります。ゴージャスなピアノ協奏曲と近年CFで使われ人気の出 たキャッチーな「アイ・ゴット・リズム」による変奏曲いずれも魅力的で、ケンプのスウィング感たっぷりのピアニズムを楽しめます。 (Ki)
BISSA-1941(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vol.50
第149番「喜びと勝利の歌声で」BWV149
第145番「われは生く、わが心よ、汝の憂いは喜びと化さん」BWV145
第174番「われいと高き者を心尽くして愛をまつる」BWV174
第49番「われは行きて汝をこがれ求む」BWV49
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)

録音:2011年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
BCJのバッハ・カンタータ全曲シリーズの記念すべき50巻目には1729年頃のいわゆるピカンダー年巻といわれる、ピカンダーことクリスティアン・ヘンリチのテクストによるカンタータのうちの3篇と、1726年作の第49番が収められています。興味深いのが第174番冒頭のシンフォニア。何とブランデンブルク協奏曲第3番第1楽章の流用で、新たに3本のホルンのパートを加筆し、全合奏部も2つのヴァイオリン、ヴィオラと3本のオーボエで構成されます。また第149番のソプラノ・アリアも当時オシャレの最先端だったポロネーズのリズムを用いていたりと聴き所満載。チェコの名花ブラシコヴァの美声が光ります。 (Ki)
BISSA-1942(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.14
創作主題による6つの変奏曲ヘ長調.Op.34
「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による7つの変奏曲.ハ長調.WoO.78
「ルール・ブリタニア」による5つの変奏曲.ニ長調.WoO.79
創作主題による32の変奏曲.ハ短調.WoO.80
創作主題による6つの変奏曲.ニ長調.Op.76/2つの前奏曲.Op.39
フーガ.ハ長調.Hess.64
前奏曲.ヘ短調.WoO.55
メヌエット.ヘ長調.WoO.217
アルマンド.イ長調.WoO.81
アングレーズ.ニ長調.WoO.212
メヌエット.変ホ長調.WoO.82
ワルツ.変ホ長調.WoO.84
ワルツ.ニ長調.WoO.85
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)

ション録音:2014年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
鬼才フォルテピアノ奏者ロナルド・ブラウティハムによるベートーヴェンのピアノ独奏曲全曲録音の第14弾は変奏曲を中心に 収録されました。ベートーヴェンはイギリスの歌による変奏曲を2つ作曲し、そのひとつがイギリス国歌が主題の「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」によ る7つの変奏曲 ハ長調 WoO.78、もうひとつはT.アーンの仮面劇「アルフレッド」の主題を用いた「ルール・ブリタニア」による5つの変奏曲 ニ長調 WoO.79です。ベートーヴェンらしい見事な変奏曲です。
楽器は1819年代製作のレプリカで2007 年ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して 演奏・録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作し たレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でもなんか新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムがイメージする新しく も最善の状態の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。 (Ki)
BISSA-1943(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.15
ディアベッリのワルツの主題による33の変奏曲(ディアベッリ変奏曲) ハ長調 Op.120
6つの国歌による変奏曲 Op. 105
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)

録音:2015年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
鬼才フォルテピアノ奏者ロナルド・ブラウティハムによるベートーヴェンのピアノ独奏曲全曲シリーズの第15弾のテーマは「変 奏曲」。収録作品はディアベッリ変奏曲 Op.120と6つの国歌による変奏曲 Op.105です。33もの変奏からなる長大な作品であるベートーヴェンの晩年 の傑作、ディアベッリ変奏曲ですがブラウティハムのきらめくタッチと情感豊かな演奏で、48分半ほどの演奏はあっという間に感じられます。 楽器は1822年代製作のレプリカでポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して演奏・録音 していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作したレプリカを 演奏していると、演奏解釈の面でもなんか新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムがイメージする新しくも最善の状 態の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。 (Ki)
BISSA-1944(1SACD)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番ト長調K.453
第26番ニ長調K.537「戴冠式」
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)、
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
ケルン・アカデミー

録音:2011年7月/ドイツ放送カンマームジーク・ザール(ケルン)
ブラウティハムのモーツァルト協奏曲全集、第3弾は待望の「戴冠式」協奏曲登場。いわゆる典雅なモーツァルト像とは一線 を画する強烈な演奏で、モーツァルト本来の高すぎるボルテージ、尖った感覚を実感できます。フォルテピアノの音色も独特で雄弁。ブラウティハムとケル ン・アカデミーの推進力で、あれよあれよという間に聴き進んでしまう面白さ。超新鮮です。 (Ki)
BISSA-1945(1SACD)
シベリウス:劇付随音楽「テンペスト」序曲
組曲第1番Op.109/組曲第2番Op.109
交響詩「吟遊詩人」Op.64
交響詩「タピオラ」Op.112
オッコ・カム(指)ラハティSO

録音:2011年1月/シベリウス・ホール(ラハティ)
シベリウスの権威となったラハティ交響楽団が、また新たなシベリウス録音を開始しました。それもヴァンスカではなく、新音楽監督となった巨匠オッコ・カムと、というのが興味津々です。第1弾は劇付随音楽「テンペスト」と「タピオラ」という後期の作品を中心としています。カムならではの颯爽としたスマートな快演で、期待のシリーズ開始と申せましょう。 (Ki)
BISSA-1946(1SACD)
カレヴィ・アホ:3つのインタリュード (1993)
オルガン交響曲「すべてうつろいゆくものは」(2007)
ヤン・レヘトラ(Org)

録音:2010年10月聖ヨハネス教会(マルメ・スウェーデン)
カレヴィ・アホといえば交響曲をはじめとするオーケストラ曲のイメージが強いですが、興味深いオルガン曲もものしています。 オルガンは高性能シンセサイザーばりの宇宙的、未来的音響を持っていますが、まさにアホの作品は真夏の北極海や白夜を描いていてこの世のものとは思 えぬ音響を生み出しています。夏の暑い時期に爽やかな冷風をそよいでくれます。フィンランドの名手レヘトラの懇願で生まれたオルガン交響曲は、ゲー テの「ファウスト」の一節をタイトルとし、天国と地獄をオルガンで描いています。 (Ki)
BISSA-1947(1SACD)
ドヴォルザーク:チェロとピアノのための作品集
ソナチネ.ト長調Op.100
ロンド.ト短調Op.94/森の静けさOp.68-5
わが母の教えたまいし歌Op.55-4
おやすみOp.73-1/ポロネーズ.イ長調
ラルゲットOp.75a-4
歌劇「ルサルカ」〜月の歌
私にかまわないでOp.82-1
クリスチャン・ポルテラ(Vc)、
キャスリン・ストット(P)

録音:2011年1月/ゲルトナーシュトラッセ・スタジオ(ベルリン)
トリオ・ツィンマーマンのメンバーとしても評価の高いクリスチャン・ポルテラ。彼がドヴォルザークのチェロとピアノの作品集 に挑戦。とは言っても、オジリナル作品は少なく、フィルアップとしてヴァイオリン曲もしくは声楽曲の編曲も集めました。いずれもドヴォルザークならでは のメロディにあふれていて、ポルテラの歌ごころが発揮されています。イギリスの名手キャスリン・ストットの伴奏の巧さも光ります。 (Ki)
BIS-1948
アルメニアの音楽集
ハチャトゥリヤン:チェロと管弦楽のためのコンチェルト・ラプソディ
スーレン・ザカリヤン:モノグラフ
ヴァーチェ・シャラフィヤン:チェロと管弦楽のための組曲
コミタス(シャラフィヤン編):鶴
アレクサンドル・シャウシヤン(Vc)、
エドゥアルド・トプチヤン(指)
アルメニアPO
エマヌエル・ホヴァネシヤン(デュデュク)、
ヴァーチェ・シャラフィヤン(P)

録音:2010年4月 アラム・ハチャトゥリヤン・ホール(エレバン)
旧ソ連邦だったコーカサスの国アルメニア。ハチャトゥリヤンの故郷として有名ですが、精力的でエキゾチックな音楽が独特な魅力となっています。かつてフレディ・ケンプとトリオを組んでいたアルメニアのチェロ奏者アレクンドル・シャウシヤンが故郷のチェロ曲を集めたアルバムの登場です。ハチャトゥリヤンがロストロポーヴィチのために書いた1963年作のコンチェルト・ラプソディから、1956年生まれのザカリヤン、1966年生まれのシャラフィヤンと新しい世代の創作を俯瞰できます。最後に「アルメニア音楽の父」と称されるコミタス(1869-1935)作品が民俗楽器デュデュクとピアノとトリオで奏したものが入っているのも嬉しい限りです。 (Ki)
BISSA-1949(1SACD)
私の終りは私の始まり
ブリュメル:死者のためのミサ曲
 主よ私を解き放って下さい
クレキヨン:エレミアの哀歌
クレメンス・ノン・パパ:悲しみがわれを悩ましぬ
ジョスカン・デプレ:アブサロム、わが息子
 楽園にて
ジャクソン・ヒル:私の終りは私の始まり
ニューヨーク・ポリフォニー
【ジェフリー・ウィリアムズ(C-T)、
ジェフリー・シルヴァー(T)、
クリストファー・ディラン・ハーバート(Br)、
クレイグ・フィリップス(Bs)】

録音:2011年10月レンナ教会(スウェーデン)
2006年結成、アメリカを本拠に活躍する男声4名のアンサンブル、ニューヨーク・ポリフォニー。Avieレーベルから出たアルバムも激賞されましたが、今回BIS初登場。当アルバムではフランドル楽派の巨匠によるポリフォニー作品を中心に選曲。ブリュメル(1460-1520頃)の死者のためのミサ曲は有名な「怒りの日」をポリフォニー化した最初の例といわれていて興味津々。いずれも古雅な美しさに満ちています。最後は1942年生まれのジャクソン・ヒルによるギヨーム・ド・マショーの「私の終りは」パラフレーズが歌われるのもセンス抜群。要注目の団体です。 (Ki)

BISSA-1950(1SACD)
R・シュトラウス:アルプス交響曲
交響幻想曲「影のない女」
フランク・シップウェイ(指)サンパウロSO

録音:2012年2、3月/サラ・サンパウロ
イギリスのベテラン指揮者フランク・シップウェイBIS初登場。それも爆演で知られるサンパウロ響とのリヒャルト・シュトラウ ス。大オーケストラの機能を極限まで追求した「アルプス交響曲」が物凄い原色で迫ります。雪をいだくアルプスの雄大さというより、アマゾンの密林の ような濃密さで興味津々。歌劇「影のない女」を最晩年のR.シュトラウスがオーケストラ作品に仕立て直した交響幻想曲も聴きもの。晩年のシュトラウ ス独特の清明な世界を味わえます。 (Ki)
BIS-1951
クリスマスから宗教改革記念日まで〜バッハのカンタータで教会暦をたどる
バッハ:教会カンタータ他より(冒頭合唱)
いざ来たれ、異教徒の救い主よBWV61(待降節用)
われらが口を笑いにてBWV110(降誕節用)
B主に向かって新しき歌を歌えBWV190(新年用)
彼らみなシバより来たらんBWV65(公現祭用)
すべてただ神の御心のままにBWV72(公現後第3主日用)
安らぎと喜びもてわれは逝くBWV125(聖母の清めの祝日用)
マタイ受難曲BWV244
キリストは死の絆にBWV4(復活祭用) 
鳴り響け、汝らの歌声BWV172(聖霊降臨後第1主日用)
貧しき者は饗せられんBWV75(三位一体後第1主日用)
神よ、われを調べBWV136(三位一体後第8主日用)
主よ、汝の目は信ずる者をBWV102(三位一体後第10主日用)
わが魂なるイエスよBWV78(三位一体後第14主日用)
愛する神よ、われいつの日にBWV8(三位一体後第16主日用)
われらが神はかたき砦BWV80(宗教改革記念日用)
ロ短調ミサBWV232
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

※日本語解説付
鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンがBISでバッハのカンタータ・シリーズを始めて、今年で15年になります。それを記念して敬虔なクリスチャンである鈴木雅明が特別に編んだコンピレーション・アルバム。ルター派の教会暦に従い、待降節(クリスマス前)から宗教改革記念日(10月31日)までの14の祭日用に書かれたカンタータの冒頭合唱を集めました。いずれも美麗なメロディと壮麗な響きに満ち、非常に感動的。BCJ芸術の真骨頂を味わえます。鈴木雅明執筆による日本語解説も興味津々です。お買い得な価格も魅力です。 (Ki)
※このCDはBIS9036/9にも附録として同じものが入っています。
BIS-1952
作曲家スティーヴン・ハフ
ピッコロ,コントラバス,ピアノの為の三重奏曲
ピッコロ・ソナチネ
ブリッジウォーター〜FgとPf
秋の歌(リルケ詩)〜BrとPf
ピアノソナタ「折れた枝」
チェロと管弦楽のためのエレジー「最深の孤独の荒野」
ミヒャエル・ハーゼル(Picc)、
マリオン・ラインハート(Db,Fg)、
スティーヴン・ハフ(P)、
ジャック・インブライロ(Br)、
スティーヴン・イッサリス(Vc)、
ガーボル・タカーチ=ナジ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ

録音:2011年3月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
現代イギリスを代表するピアニスト、スティーヴン・ハフ。彼の作曲を集めたアルバムの登場です。それもピアノ曲のみならず、歌曲、管楽器のための曲、オーケストラ曲まである本格派。今回、ハフの生誕50周年を祝って録音された自選集で、いわゆる前衛的な作風のものはありません。ピアノはハフ自身というのも嬉しいですが、共演が凄い面々。ベルリン・フィル木管五重奏団のハーゼルとラインハート、チェロをイッサリスが受け持っています。 (Ki)
BBIS-1953
アルベニス:ピアノ曲全集Vol.7
スペインの歌Op.232
6つのサロン風マズルカ
演奏会用練習曲「願い」
ワルツ「秋」/軍隊行進曲
即興演奏(1903)
イヴォンヌの訪問
ミゲル・バセルガ(P)

録音:2010年12月サラゴサ会議宮(スペイン)
アルベニスのピアノ曲全集刊行中のバセルガ、第7巻にあたる今回も凝った選曲が光ります。アルベニス9歳の作「軍隊行進曲」に驚愕。その完成度の高さと、人好きのするメロディの才は恐るべきものがあります。また、名作「コルドバ」や「セギディーリャ」を含む「スペインの歌」も独特のリズムの良さと語り口に惹き込まれます。興味深々なのは1903年にアルベニスが録音した即興演奏を2009年に採譜、出版された作品の演奏も含まれていること。自作自演の録音が古く、良く聴きとれなかった同曲を最新録音とバセルガの名演で、アルベニス未知の小品として蘇えらせました。 (Ki)
BIS-1954
ペーテル・マッテイ〜万華鏡
オルフ:カルミナ・ブラーナ(室内楽版)より
デュリュフレ:「レクイエム」より犠牲と祈りを
 ミサ「クム・ユビロ」よりグリーリアとベネディクトス
ステンハンマル:フローレスとブランセフロールOp.3よりバラード
アダン:オー・ホーリー・ナイト
コルネリウス:三人の王
ヴェンネルベリ:詩篇24
シベリウス:栄誉はいらない
伝承曲:ロンドンデリーの歌ほか
ペーテル・マッテイ(Br)、
オルフェイ・ドレンガル、聖ヤコブ室内cho
ルヴェ・デルヴィンエル、
ローランド・ペンティネン(P)、
ロベルト・スンド、パーヴォ・ヤルヴィ、
ゲイリー・グラーデン(指)ほか

録音:1991-2006年
廉価盤。1965年生まれのスウェーデンのバリトン、ペーテル・マッテイ。まさに脂の乗り切ったベテランである彼のベスト盤が登場です。メトやスカラ座でも活躍する彼ですが、ここではオペラ・アリアではなく名盤の誉れ高いグラーデン指揮によるデュリュフレのレクイエムほかを絶美に歌うものが集められています。柔らかく甘い歌声に酔わされます。 (Ki)

BIS-1955(6CD)
ドビュッシー:ピアノ曲全集
2つのアラベスク/ベルガマスク組曲
ピアノのために/舞曲/バラード
ロマンティックなワルツ/夢想
マズルカ/夜想曲/ボヘミア舞曲
忘れられた映像/映像第1集
映像第2集/版画/仮面/喜びの島
前奏曲集第1巻/前奏曲集第2巻
スケッチブックから/コンクール用小品
ハイドン賛歌/小さい黒人
子供の領分/レントよりも遅く
英雄の子守歌
アルバムのページ(傷病兵のための小品)
エレジー/おもちゃ箱/12の練習曲
新発見の練習曲(「組み合わされたアルペジオのための練習曲」の初稿、1915)
間奏曲(1880/2)/6つの古代の墓碑銘
燃える炭火に照らされた夕べ(1917)
フーガ集(1881/3)*
ピアノと管弦楽のための幻想曲*
小川典子(P)、
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
*初出音源

録音:2000年1&8月、2002年2&7月、2004年6月、2005年7月、2007年7月旧ストックホルム音楽アカデミー、2009年7月ポットン・ホール(イギリス)、2011年8月エスプラネード・ホール(シンガポール)
小川典子が10年の時をかけて完成させたドビュッシー・ピアノ曲全集。各巻発売のたびに高い評価を受けてきましたが、今回すべてが揃い、セット発売となりました。何と6枚組2枚価格。さらに分売では発売されていないピアノと管弦楽のための「幻想曲」と、パリ音楽院の学生時代に課題で書かされたフーガ5篇が収録されているのも大注目です。フーガはもちろん世界初録音。ドビュッシー・ファンははずせない重要音源と申せましょう。また、初期の瑞々しさに満ちた「幻想曲」も、意外と録音に恵まれておらず貴重。小川典子の明快なピアニズムとBISならではの録音の良さで、曲の良さを再認識させてくれます。
稀にみる名演に加え、ここまでいきとどいた収録の全集が、たった2枚価格。各家庭に1セットは揃えるべき逸品と申せましょう。 (Ki)
BIS-1957
C.P.E.バッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.19
チェンバロ協奏曲ト長調Wq43/5 (H475)
同ハ長調Wq43/6 (H476)
同ニ長調Wq45 (H478)
ピアノ協奏曲ト長調Wq44 (H477)
ミクローシュ・シュパーニ(Cem,P,指)、
マールタ・アーブラハーム(指)
コンチェルト・アルモニコ・ブダペスト

録音:2012年4月フェニックス・スタジオ(ハンガリー)]
前アルバム「協奏曲全集Vol.18 」(BIS.1787)に続くWq43の残り2篇とWq44、45を集めた充実アルバム。C.P.E.バッハの協奏曲シリーズもい よいよ大詰め。今回使用しているチェンバロは1745年のコピー。バッハ時代に北ドイツへ大量に輸入されたイギリス製の音の増幅装置付き楽器。チェン バロにもかかわらず、C.P.E.バッハが楽譜にクレッシェンドやディミヌエンドの指示をつけているのは、この楽器を想定しているゆえで、作曲者の思い描い た音響が再現されます。Wq.44は1798年製イギリス、ブロードウッド社のフォルテピアノを使用。シュパーニの名人芸が光ります。 (Ki)
BIS-1958
脳みそ崩壊
アダム・ゴーブ:イーディッシュ舞曲集
クリスチャン・リンドベルイ:ガラマンタ組曲
 脳みそ崩壊
ガーシュウィン(ギルス編):パリのアメリカ人
フェッレロ(ヘーグステット編):ホアキン・ソロラ賛歌
クリスチャン・リンドベルイ(指)
スウェーデン・ウィンド・アンサンブル

録音:2010 年1月/ラジオホール・スタジオ2(ストックホルム)
ロンボーンの超人クリスチャン・リンドベルイが指揮を務めるスウェーデン・ウィンド・アンサンブル。イギリスの作曲家アダム・ゴーブの「イーディッシュ舞曲集」は東欧ユダヤのクレズマー音楽に基づくエキゾチックな作品。さらにアメリカ的なガーシュウィン、スペインの画家ソロラの美術作品から霊感を受けたフェッレロ作品も魅力的。リンドベルイ自身の脳みそも崩壊しそうな作品も興味津々です。スウェーデン・ウィンド・アンサンブルの妙技に驚愕のひとときを味わえます。
BISSA-1959(1SACD)
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調「悲愴」
幻想序曲「ロミオとジュリエット」
トーマス・ダウスゴー(指)スウェーデンCO

録音:2011年9月ウレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
チャイコフスキーの悲愴交響曲はロシア音楽ならではの物々しく分厚い響きで奏されるのが常識となっています。それをダウス ゴーが全38名の室内管弦楽団で初披露。話題となった交響曲第2番(BISSA-1829)に次ぐダウスゴーのチャイコフスキー第2弾で、まさに目から鱗 の落ちる内容となっています。何より驚くのはその軽快さと爽やかさ。まるでバレエ音楽で、「悲愴」が「くるみ割り人形」と同時期の作品であることを再 認識させてくれるだけでなく、あの威圧的な第3楽章のマーチでさえバレエの舞台を彷彿させます。ダウスゴーの指揮は全く粘らず、さらさらと軽いので、チャ イコフスキーの音楽がメンデルスゾーンに聴こえてくるかのよう。とにかく驚きの発見の連続で、「悲愴」に興味のある向き必聴。この名作のイメージを完 全に一新してくれる凄すぎる新譜です。 (Ki)
BISSA-1960(1SACD)
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第1番 変ホ長調 Op.12
弦楽四重奏曲 変ホ長調 MWV R18
弦楽四重奏曲第4番 ホ短調 Op.44-2
エッシャーSQ【アダム・バーネット=ハート(1stVn)、アーロン・ボイド(2ndVn)、ピエール・ラポイント(Va)、デイン・ヨハンセン(Vc)】

録音:2014年4月/ポットンホール、サフォーク、イングランド
メンデルスゾーン:(1)弦楽四重奏曲第1番変ホ長調Op.12(24’41”)(2)弦楽四重奏曲変ホ長調MWVR18(27’16”)(3)弦楽四重奏曲第4番ホ短調Op.44-2(27’11”)エッシャー弦楽四重奏団【アダム・バーネット=ハート(1stVn)、アーロン・ボイド(2ndVn)、ピエール・ラポイント(Va)、デイン・ヨハンセン(Vc)】録音:2014年4月/ポットンホール、サフォーク、イングランド (Ki)
BISSA-1961(1SACD)
バッハ:カンタータ全集Vo.51
第120番a「主なる神、万物の支配者よ」BWV120a
第157番「汝われを祝せずば」BWV157
第192番「いざやもろ人、神に感謝せよ」BWV192
第195番「光は義しき人のために射し出で」BWV195
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ダミアン・ギヨン(C-T)、
クリストフ・ゲンツ(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2011年6月神戸松蔭女子学院大学チャペル
BCJのカンタータ第51集は1730年前後に作られた4篇が収められています。結婚式用の第120番a「主なる神、万物の 支配者よ」と195番「光は義しき人のために射し出で」、葬儀用の第157番「汝われを祝せずば」などの機会作品のため、華やかだったり憂愁に満ち ていたりと、通常の教会カンタータとは異なる味わいが新鮮です。ことに「汝われを祝せずば」でのオーボエ・ダモーレとヴィオラ・ダモーレの憂いに翳 る音色は魅力的です。「主なる神、万物の支配者よ」の真ん中に置かれたオルガンと管弦楽により奏されるシンフォニアは、何と「無伴奏ヴァイオリンの ためのパルティータ第3番ホ長調BWV1006」の前奏曲と同じ音楽であるのも興味津々。鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンの魔術的妙技をたっ ぷり堪能できます。 (Ki)
BISSA-1962(1SACD)
コロラチューラ
グリエール:コロラチューラ・ソプラノと管弦楽のための協奏曲Op.82
トマ:歌劇「ハムレット」〜オフェーリア狂乱の場
ドリーブ:歌劇「ラクメ」〜鐘の歌
アリャビエフ(コスキミェス編):ナイチンゲール(ロシア語歌唱)
モーツァルト:歌劇「魔笛」〜夜の女王のアリア
ジョン・ゾーン:存在の機械 (2011)
シベリウス:交響詩「大気の精」
アヌ・コムシ(S)
サカリ・オラモ(指)ラハティSO

録音:2011年9、10月/シベリウス・ホール(ラハティ)
今や絶頂期にあるフィンランドのソプラノ、アヌ・コムシ。北欧ならではの透明で輝くような艶のある声は無二の魅力と申せましょ う。当アルバムはコロラチューラの美しさと超絶技巧を存分に味わえます。グリエールの協奏曲は、歌詞のない母音歌唱でオーケストラと競うもので、20 世紀の作品ながら非常に美しいメロディに満ちています。コムシの歌唱はオーロラが燃えるような幻想性にあふれています。「オフェーリア狂乱」ではアブ ナい人のオーラ、夜の女王のアリアでは悪い人のオーラ全開。さらにジョン・ゾーンがコムシのために2011年に作曲した「存在の機械」(アントナン・ アルトー原作)も興味津々。シベリウスの「大気の精」はキラキラと輝き、もう美しさの極み。サカリ・オラモが見事な婦唱夫随ぶりを見せています。 (Ki)
BISSA-1963(1SACD)
ラ・スパーニャ グレゴリオ・パニアグワ(指)
アトリウム・ムジケー古楽合奏団

録音:1980年4月/帝国大学礼拝堂(マドリード)
LP時代に長岡鉄男氏が激賞し、BIS-の高音質録音の代表とされた「ラ・スパーニャ」がSACDで登場。初期にCD化されたものが現在もロングセラーを続けていますが、今回はアナログ・オリジナル・マスターテープから最新の技術を駆使してDSDフォーマットへダイレクト変換。さらに嬉しいのが、LPは2枚組で発売されながらCD化の際に時間の関係でカットされた3作品も収録されていることで、ようやく画竜が点睛したと申せましょう。パニアグワの音世界も今なお斬新で、まるで眼前で演奏されているかのような錯覚にとらわれます。LP時代に長岡氏が「ハイエンドが爽快に伸びきってしかも歪み感ゼロ」と評したことを実感できる驚きの超高水準。BIS-社長ロバルト・フォン・バール渾身の録音中でもベスト盤であることが、今更ながら納得できます。とにかく凄いのひとことに尽き、あらゆるオーディオ・ファン必携の1枚であると断言できます。
※このCDはどのプレイヤーでも再生可能ですが、ハンス・コッターの「スパニオル・コッヘスベルガー」だけはSACDプレイヤーのみ可能となっています。 (Ki)
BISSA-1964(1SACD)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第19番ヘ長調K.459
ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488
ロナルド・ブラウティハム(P)、
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
ケルン・アカデミー

録音:2011年12月/ドイツ放送カンマームジーク・ザール(ケルン)]
ブラウティハムのフォルテピアノによるモーツァルト・ピアノ協奏曲シリーズの第5弾。今回は第19番と23番という魅力的なカッ プリング。1790年のレオポルト2世の戴冠式でも演奏された第19番は華麗で推進力に満ちた傑作。行進曲調の第1楽章でのブラウティハムのリズム感 と切れ味の良さが光ります。また爽やかな第23番でのフォルテピアノの美しさも特筆。哀切極まりないアダージョ楽章では、ピアノなのに声楽のような表 現力を見せ絶品です。 (Ki)
ISSA-1965(1SACD)
カメレオン〜チューバとファンファーレ・バンドの音楽
オイスタイン・ボーズヴィーク:Did You Do?
アンナ・ボーズヴィーク:バラの思い出
ロバート・ジャガー:チューバと吹奏楽のための協奏曲
ロブ・ホールハイス:チューバとファンファーレ・バンドのための協奏曲
パット・メセニー&ライル・メイズ(ファー編):ミヌアノ
モーリス・ハマーズ:カメレオン
ロイ・ニューサム:舞踏場のベース
オイスタイン・ボーズヴィーク(Tub、ディジリドゥ)、
ティーメン・ボトマ(指)
オランダ王立陸軍軍楽隊

録音:2010年11、12月ヴァン・ブレデローデ・バラックス(オランダ)
チューバの怪人オイスタイン・ボーズヴィーク、今回はウィンド・オーケストラをバックに超人的テクニックの連続。自作「Did You Do?」では、オーストラリアのアボリジニの民俗楽器ディジリドゥも見事に演奏しています。タイトルは「ディド・ユー・ドウ」→「ディジュードゥ」→「ディ ジリドゥ」とつながる加齢臭漂的駄洒落ながら、エンターテイメント性あふれる超オモシロ作品。愛妻アンナ・ボーズヴィークが彼に捧げた「バラの思い出」 も素敵な作品で、さらにジャズのスタンダード、パット・メセニーの「ミヌアノ」までオシャレの極み。チューバがかくも甘い音を出すとは驚きです。ハマー ズの「カメレオン」では七変化するチューバの音色と性格を楽しめます。 (Ki)チューバの怪人オイスタイン・ボーズヴィーク、今回はウィンド・オーケストラをバックに超人的テクニックの連続。自作「Did You Do?」では、オーストラリアのアボリジニの民俗楽器ディジリドゥも見事に演奏しています。タイトルは「ディド・ユー・ドウ」→「ディジュードゥ」→「ディジリドゥ」とつながる加齢臭漂的駄洒落ながら、エンターテイメント性あふれる超オモシロ作品。愛妻アンナ・ボーズヴィークが彼に捧げた「バラの思い出」も素敵な作品で、さらにジャズのスタンダード、パット・メセニーの「ミヌアノ」までオシャレの極み。チューバがかくも甘い音を出すとは驚きです。ハマーズの「カメレオン」では七変化するチューバの音色と性格を楽しめます。 (Ki)
BISSA-1966(1SACD)
カレヴィ・アホ:オルガンのための作品集Vol.2
幻想曲風に(2011)*/エピローグ(1998)*
コントラプンクトゥスXIV(J.S.バッハ〜カレヴィ・アホ編/2011)#
結婚行進曲1(1973)
結婚行進曲2(1976)/婚礼の音楽(1999)
ルドゥス・ソレムニス(1978)
イン・メモリアム(1980)/地上の歌(2002)*
ヤン・レヘトラ(Org)
ペトリ・コムラネン(Hrn)、
ユッシ・ヴオリネン(Tb)
カイヤ・ サーリケットゥ(Vn)
アンナ=カイサ・ピップリ(Ob)

録音:2013年5月聖パウロ教会・ヘルシンキ・フィンランド*
2013年5月・コトカ教会・フィンランド#
2010年10月、聖ヨハネス教会・マルメ・スウェーデン
現代フィンランドを代表する作曲家、カレヴィ・アホはBIS社が積極的に録音をしていることにより知られるようになったと言っ ても過言ではありません。そのアホの作品を収めた最新アルバムはオルガン交響曲『すべてうつろいゆくものは』 を含むオルガン作品集(BISSA-1946) に続く第2弾で、ホルンとの掛け合いが美しい「幻想曲風に」、アホの近親者のために作曲された結婚行進曲1&2、婚礼の音楽、オルガンの荘厳な世 界が表現されたルドゥス・ソレムニス、アホの父にささげられた「地上の歌」、そして、アホ編曲によるバッハのフーガの技法より「コントラプンクトゥス XIV」など様々な作品が収録されました。 演奏はフィンランドを代表する世界的オルガン奏者ヤン・レヘトラ。アホの前作はもちろんのことフィンランドのALBAレーベルからも多数リリースして おります。抜群のテクニックと安定感を誇る演奏者ですが、ことに自国フィンランドの作品は定評があります。 (Ki)
BIS-1967
C.P.E.バッハ:鍵盤協奏曲全集Vol.20
チェンバロとピアノのための二重協奏曲 変ホ長調 Wq.47*
2つのチェンバロのための二重協奏曲 ヘ長調 Wq.46
ソナティナ Wq.109
ミクローシュ・シュパーニ(ハープシコード)、
マールタ・アーブラハーム(指)
コンチェルト・アルモニコ・ブダペスト
タマーシュ・セケンディ(フォルテピアノ)、
クリスティアーノ・ホルツ(ハープシコード)、
ペーテル・シュッツ(指)

録音:2012年4月*、2013年8月/フェニックス・スタジオ(ハンガリー)
2014年に生誕300周年を迎えるC.P.E.バッハ。記念すべき300周年に向けて1995年より開始した録音・リリースが遂に完結です。第20集は2 台の鍵盤楽器のための協奏曲です。
演奏はシリーズ当初から担当しているミクローシュ・シュパーニ。録音を開始した際、シュパーニは「全集を実現することは決して単純な課題ではなく、 ことにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらである。このシリーズで私たちは、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏と伴奏 アンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてをご紹介する。私たちの目標は、これらの作品演奏の可能性への全般の見通しを与えることなので、 この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究に基づいている。私たちはオリジナルの資料をもとに “正統性” である楽器を選択し て演奏している。」と語っており、まさに正真正銘、本物の解釈のもと演奏されました。これら膨大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動をしてきたシュ パーニにでしか表現することのできない解釈で演奏されました。2014年、C.P.E.バッハの生誕300周年を記念すべきアルバムの中でも随一の全集が完 成しました。 (Ki)
BISSA-1968(1SACD)
ウーレ・オルセン:アースガルズの騎行Op.10
トロンボーン協奏曲ヘ長調Op.48(46)
交響曲第1番ト長調Op.5
クリスチャン・リンドベルイ(Trb、指)、
ルネ・ハルヴォシェン(指)アークティックPO

録音:2011年2月/ハルスタド文化会館(ノルウェー)
ウーレ・オルセン(1850-1927)はグリーグより一世代後のノルウェーの作曲家。グリーグやスヴェンセンと共通するカラフルで爽やかな情感あふれる作風が特徴です。「アースガルズの騎行」は北欧神話の巨人族を描いたもので、円谷プロ風の迫力に満ちた音楽が物凄い効果で伝わります。当アルバムがデビューとなるノルウェー北部北極圏の街トロムソ・ボドに本拠を置く新進オーケストラ、アークテック・フィル、高水準のアンサンブルに注目。首席指揮者のクリスチャン・リンドベルイの指揮ぶりも光ります。さらに嬉しいのは、美しいトロンボーン協奏曲の独奏を務めていること。酔わされます。 (Ki)
BISSA-1969(1SACD)
トゥルヌミール(1870-1939)(マルセル・デュプレ編曲):コラール即興曲『復活のいけにえに』
ヴィエルヌ:幻想的小品集〜月の光/トッカータ/即興曲/ウェストミンスターの鐘]
メシアン:天上の宴
デュプレ:前奏曲とフーガ.ロ長調 Op.7-1
デュリュフレ:組曲Op.5
ペトゥル・サカリ(Org)

録音:2013年4月、サンテティエンヌ・デュ・モン教会、パリ(フランス)
天才若手オルガニスト、ペトゥル・サカリによる珠玉のフランス、オルガン作品集です。当録音時、サカリは20歳でしたが信 じられないほどの完成度と若々しさ満ちた大迫力の演奏を披露。BISならではの高音質録音により空気感と立体感をお楽しみいただけます。
1992年フィンランド生まれのペトゥル・サカリは音楽家の両親のもと、幼少のころよりチェロを習っていましたが、両親とともにロードス島でのオルガン・ リサイタルに聴きに行った際にオルガンに魅了され、故郷のヘルシンキに戻りすぐに鍵盤楽器を習い始めました。2005年、サカリがわずか13歳でリサイ タル・デビュー、その後はヨーロッパを中心に積極的に演奏活動をしております。近年はフィンランドのオルガンの名手、カレヴィ・キヴィニエミの助言に よりフランス作品も積極的に取り組んでおります。類まれな才能は当演奏でも証明されています。
当ディスクではフランスを代表するオルガニストが作曲した傑作が収録されておりますが、中でもヴィエルヌ(フランク、ヴィドールに師事をしたオルガ ニスト)のウェストミンスターの鐘は圧巻です!誰もが一度は耳にしたことのある鐘の音。曲の冒頭は遠くから聴こえてくる小さな鐘の音ですが、その音に 導かれるように教会に近づいていくような感じです。徐々に音量は増し、最後に教会内で大オルガンを目の前にしたかのような大迫力サウンドは一度聴い たら忘れられません。この演奏効果は音量の強弱を調性することができるペダルが備え付けられているフランス・オルガンならではの特徴です。この他、 メシアンの天上の宴、デュプレの前奏曲とフーガ ロ長調、デュリュフレの組曲など、いずれも名曲が収録されております。 (Ki)
BISSA-1970(1SACD)
屈折
ファッテイン・ヴァーレン:アヴェ・マリアOp.4 
 美しきかな神の子よOp.12
 高きところに雨よ降れOp.25
 詩篇121(1911)
メシアン:5つのルシャン(12声のための)
 おお聖餐(1937)
ウェーベルン:軽い小舟で逃れよOp.2 
2つの歌Op.19
ベルク:ナイチンゲール(1907)
グレーテ・ペーデシェン(指)
ノルウェー・ソリストCho
ベリート・ノルバッケン・ソルセト(S)、
ノルウェー放送O
オスロ・シンフォニエッタのメンバー

録音:2011年11月、2012年5月/リス教会(オスロ)、2012年5月/ノルウェー放送(オスロ)
北欧合唱の美しさを満喫できる1枚。アルバム・タイトルは4名の作曲家を各面にしたプリズムが、光の屈折により七色に輝く合唱の魅力を示しているとのこと。大半の作品は宗教的テーマにより、しばしば霊的な様相さえ呈します。北欧合唱ならではの澄みきった響きはこの世のものとは思えぬ清浄さで、まさに心洗われるひとときを味わえます。 (Ki)
BISSA-1971(1SACD)
J.S.バッハ:世俗カンタータVol.2
シンフォニア.ヘ長調BWV1046a/1
狩のカンタータ「わが楽しみは、元気な狩のみ」BWV208
セレナータ「時は日と年をつくりて」BWV134a
ディアナ:ソフィー・ユンカー(S)、
パラス:ジョアン・リン(S)、
エンデュミオン
時:櫻田亮(T)、
パン:ロデリック・ウィリアムズ(Br)、
時の摂理:ダミアン・ギヨン(A)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2011年7月/しらかわホール(名古屋)
BCJの世俗カンタータは第1弾が大絶賛でしたが、約8年を経てようやく第2弾の登場となります。「狩のカンタータ」は、狩 を趣味としたザクセン=ヴァイセンフェルス公クリスティアンのために1712年に作曲されたもので、ローマ神話の狩猟の女神ディアナと、その恋人エンデュ ミオンを主人公としています。オペラを残さなかったバッハの作品中、最もオペラ的な内容を持ち、バロック・オペラ・ファンも必聴です。また、このカンター タ初演の際に序曲として用いられたとされる「シンフォニアヘ長調BWV1046a/1」を置いているのも興味津々。「ブランデンブルク協奏曲第1番」の初 稿でもあり、楽器編成の違いを実感できます。BCJメンバーの芸達者ぶりも楽しめます。 (Ki)
BISSA-1972(1SACD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調BWV1004
 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番ホ長調BWV1006
レーラ・アウエルバッハ:パル・ティ・タ (2007)
イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番イ短調Op.27の2
ワジム・グルズマン(Vn)

録音:2011年12月/センデザール(ブレーメン)
BISが力を入れるヴィルトゥオーゾ、グルズマンがバッハのパルティータに挑戦しました。本人も得意としている「シャコンヌ」 はまさに圧巻、金縛りにあったような緊張の12分間を体験できます。さらに、20世紀と21世紀の作曲家がバッハの無伴奏パルティータから霊感を受 けて産み出した作品を配置しています。アウエルバッハ作品はグルズマンに捧げられたもので、バッハからの引用はないものの、精神的な影響濃厚な作品。 イザイの名作も近代のバッハという趣に満ちています。グルズマンの技巧と求心力の凄さに圧倒されます。 (Ki)
BIS-1973(1SACD)
アルベニス:ピアノ曲全集Vol.8
スペイン組曲第2集 T.90
6つのスペイン舞曲 T.78
即興練習曲 T.50
四季 T.100/サロン風マズルカ T.81
思い出(マズルカ) T.80
即興曲 T.115Cサロン風ワルツ T.83
秋(サロン風ワルツ)/子守歌 T.114 bis
ミゲル・バセルガ(P)

録音:2013年3月、サラゴサ会議宮、スペイン
手バセルガによるアルベニスのピアノ曲全集の最新盤が久々に登場。その第8巻は、まるでスペインの陽光のごとくきらきらと輝くような小品ばかりが 集められました。リズムの良さと独特の語り口が求められるアルベニスの作品ですが、ルクセンブルク出身のミゲル・バセルガはスペインの作品を長きに わたり研究しており、とりわけアルベニスの演奏には定評があります。超絶技巧を物ともせずに演奏できるバセルガでなければ表現できないアルベニスの 世界をご堪能ください。 (Ki)

BISSA-1974(1SACD)
ファジル・サイ(1970-)(陳明志編曲):アナトリアの静寂(ピアノ協奏曲第3番)Op.11(2001)
蕭泰然(1938-):告別練習曲
于京君(1957-):即興曲 Op.9(1982/86)
陳其鋼(1951-):京劇の瞬間(2004)
王笑寒(1980-):子供時代の歌
蕭泰然:思い出
王西麟(1937-)(江賜良編):ピアノ協奏曲 Op.56
サ・チェン(P)
鐘耀光(指)台北中国楽団

録音:2013年11月/中山ホール、台北(台湾)
日本でも人気の中国出身の女流ピアニスト、サ・チェンが満を持して中国人の作曲家によるピアノ独奏曲、協奏曲を収録し ました。どの作品も中国節炸裂で、ピアノの技巧を随所に散りばめた作品ばかりです。また、1曲目に収録されている「アナトリアの静寂」はトルコが 生んだ鬼才ピアニスト、ファジル・サイが作曲した作品ですが、当録音では陳明志が中国の楽器も取り入れたオーケストレーションで編曲しています。 豪華絢爛な響きをお楽しみください。
サ・チェンは、ユンディ・リが師事したダン・ジャオイの門下で、17歳のときにリーズ国際ピアノコンクールに最年少で4位入賞。2000年のショパン・ コンクールで 4 位入賞(このときユンディ・リが優勝)、同年、ベートーヴェン国際ピアノコンクールで優勝など、華やかなコンクール歴を誇ります。今や、 技巧と表現力を兼ね備えた、中国を代表するピアニストの一人として、世界各国で演奏しております。 (Ki)
BIS-1975
レウヴスタ・ブリュークの音楽秘宝U
タルティーニ:ヴァイオリン協奏曲第2番ホ短調D55/同第4番ニ長調D15
ケーラー:2本のフルートのためのソナタ
ヘンデル:歌劇「オットーネ」〜2本のフルートのための二重奏
ルーマン:フルート・ソナタ第4番ト長調
ヒンリヒ・フィリップ・ヨンセン:チェンバロ・ソナタ第3番
 1757年復活祭のための教会音楽(抜粋)
作者不詳:チェロ・ソナタハ短調
ドロットニングホルム・バロック・アンサンブル

録音:2010年10月、2011年1、2月/レウヴスタ教会
ストックホルム北西約140kmに位置するレウヴスタ・ブリュークは、18世紀鉄鋼業で栄えた街でした。この街の発展に寄与したベルギーの実業家ルイ・ド・イェールは数多くの楽譜を蒐集し、コレクションにしていました。当アルバムはその膨大なコレクションから選ばれたものを披露、好評だった同第1集(BIS-1526)に次ぐ好企画となっています。スウェーデンの古楽器団体ドロットニング・バロック・アンサンブルが精密かつ愉悦にあふれる演奏を繰り広げます。 (Ki)
BIS-1977
シベリウス:フリーメイソンの儀式音楽Op.113(T)、男声合唱とオルガンのための)
シベリウス(ヤーッコ・クーシスト編曲):フリーメイソンの儀式音楽Op.113(テノール、管弦楽とオルガンのための)*
ハンヌ・ユルム(T)、
ヘルシンキ大学男声ga(YL)、
マッティ・ヒュオッキ(指)
ハッリ・ヴィータネン(Org)[ヘルシンキ大聖堂のマークセン・オルガン]
ミカ・ポホヨネン(T)*、
パウリ・ピエティライネン(Org)*、
ヤーッコ・クーシスト(指)ラハティSO*

録音:2010年4月ヘルシンキ大聖堂
2008年5月シベリウスホール*
のアルバムには、BISレーベルより発売しているシベリウス作品全集第13集(BIS 1936/38)に収録されているテノール、男声合唱とオルガンのため のフリーメイソンの儀式音楽に加えて、シベリウスホールで行われる祝賀コンサートのためフリーメイソンがヤーッコ・クーシストに編曲を依頼したテノー ル独唱、管弦楽とオルガン版の新録音が合わせて収録されています。
18世紀の中期、スウェーデン経由でフィンランドに伝わった友愛団体フリーメイソンは、ロシア支配の時代には禁止され、独立後の1922年初頭、「フィ ンランド・ロッジ」が新たに設置されることになりました。シベリウスは最初のメンバー27人のひとり。ロッジの設立当初はオルガニストも務め、モーツァ ルト、ベートーヴェン、ヘンデルの曲や即興を演奏していました。シベリウスがフィンランド・フリーメイソンの委嘱を受けて作曲した儀式音楽は、交響詩《タ ピオラ》(1926)の翌年の作品です。〈冒頭の讃歌〉〈思考はわれらが励み〉〈行列と讃歌「若葉は緑なれど」〉〈行列と讃歌「パンに涙を流したことのなきもの」〉 〈なんと美しき大地〉〈サレム「進め、兄弟よ〉〈憧れ熱き魂はみな〉〈葬送行進曲〉が1927年1月12日に初演され、1946年、彼の最後の創作とされる〈友 愛の讃歌「ともにする兄弟のすばらしさよ」〉と〈讃歌「御名を讃える声よ響け」〉の2曲が追加されました。《フリーメイソンの儀式音楽》は、ハルモニ ウムの伴奏する歌を中心に書かれ、その後、男声合唱のための版を含む改訂も行われました。手稿譜と出版譜によって曲と曲順が異なり、ハンヌ・ユルム、 ハッリ・ヴィータネン、マッティ・ヒュオッキ指揮のヘルシンキ男声合唱団は、別の機会に作曲された〈頌歌「高きところの主よ」〉と、初演のソロを歌い 作品を献呈されたヴァイノ・ソラの詩による〈フィンランディア讃歌〉を加えた「12曲」をダールストレムのシベリウス作品目録の順序で演奏しています。 (Ki)
BISSA-1976(1SACD)
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調Op.88
交響詩「金の紡ぎ車」Op.109
スケルツォ・カプリッチョーソOp.66
クラウス・ペーター・フロール(指)
マレーシアPO

録音:2010年9月、2011年7月/
デワン・フィルハーモニク・ペトロナス・ホール(クアラルンプール(マレーシア)
爆演系で人気のマレーシア・フィルによるドヴォルザーク、待望の第2弾は交響曲第8番。ドヴォルザークの交響曲の中で最も さわやかな魅力に満ちた作品ですが、フロールの解釈ではマーラーへの近似が感じられ興味津々。さらに興味深いのが交響詩「金の紡ぎ車」。カレル・エ ルベンの詩に基づき、欲に目のくらんだ継母によりバラバラ殺人される少女と、魔法使いによる再生、切断された片足を隠し持つ義姉などを描いた、童話 的なタイトルとはほど遠い猟奇的内容の作品。フロールとマレーシア・フィルが不気味に演じます。 (Ki)
BISSA-1978(1SACD)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.491(カデンツァ:エフゲニー・スドビン)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op.37*
エフゲニー・スドビン(P)
オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO

録音:2011年6月*、2012年5月、6月
日本でも名実ともに人気のピアニスト、エフゲニー・スドビンの最新録音は、ヴァンスカ&ミネソタ管とのスドビンによるベートー ヴェンのピアノ協奏曲第3番とモーツァルトのピアノ協奏曲第24番、いずれもハ短調の作品です。
ベートーヴェンの交響曲シリーズを完成させたヴァンスカとミネソタ管はピアノ協奏曲全集のプロジェクトも開始しており、これまで第4番と第5番「皇 帝」をおさめたアルバム(BISSA-1758)をリリースしております。今回は第3番。言わずもがなの名演でスドビンの一切ぶれることのない圧倒的なテクニッ クと煌めくようなタッチは一度聴いたら忘れられません。ベートーヴェンのカデンツァでは超人的なテクニックと色彩豊かな演奏を聴かせてくれます。また 第2楽章の歌心に魅了され、第3楽章の切れ味よい演奏は爽快の一言です。スドビンの演奏はヴァンスカの効果的なティンパニや輪郭のはっきりとした 歯切れのよい解釈と非常にマッチした演奏です。
カップリングはモーツァルトの第24番。レパートリーの広いスドビンですが、モーツァルトも得意な作曲者の一人です。この作品ではスドビン自身のカ デンツァを披露。随所に技巧を散りばめた非常に情熱的で雄大作品に仕上げております。音階を弾いても感動させてしまうような魔術を秘めたピアニスト、 スドビンでしか表現のできない唯一無二のモーツァルトです。 (Ki)
BISSA-1979(1SACD)
テレマン:3本のオーボエと弦楽、通奏低音のための組曲ニ長調TWV55:D15
組曲変ロ長調「民族」TWV55:B5
ポーランド協奏曲変ロ長調TWV43:B3
ポーランド協奏曲ト長調TWV43:G7
組曲ニ長調「悲喜劇」TWV55:D22
マルタン・ジュステル(指)
アルテ・デイ・スオナトーリ

録音:2012年10月/ミハウ・アルハニョウ教区教会(ポーランド)
1993年設立のポーランドのピリオド楽器団体アルテ・デイ・スオナトーリ。今回はテレマンに挑戦です。生前は大バッハよりも人気があったというテレマンは、誰よりも早くポーランドの民俗音楽に興味を示した先駆者でもありました。彼の「ポーランド協奏曲」はバロック音楽ながら、ポーランドの民謡や舞曲を多用して異彩を放っています。これをテレマンの意図通りに再現できるのはポーランドの団体であるアルテ・デイ・スオナトーリをおいて他はないと申せましょう。これほど活き活きとしたテレマン演奏は珍しく、リズムも歌い回しも抜群。また組曲ニ長調「悲喜劇」は爆笑ものの描写音楽で、各曲に「痛風」「治療法」「病気と思い込む人」「伊達男」「売春宿」と標題が付いています。 (Ki)
BISSA-1980(1SACD)
アラン・ペッテション:交響曲第6番 (1963/6) クリスチャン・リンドベルイ(指)
ノールショピングSO

録音:2012年1月ルイス・デ・ギア・コンサートホール(ノールショピング)
アル中でDVの父と病弱な母の間で、悲惨な成長期をたどったアラン・ペッテション(1911-1980)。その人生が反映されたよ うな、暗く激しい音楽は長く不当に無視されてきましたが、BISが最新録音で次々日の目を見せてくれています。彼の作品はひたすら露悪的で、聴き手を 楽しませたり美しい時を供給しようという気の全くない私小説的音楽。中でも最凶作品のひとつに数えられる交響曲第6番は1968年の作で、74分にわ たり暗黒か鋭い牙で襲いかかってくる、世にも珍しい音楽的暴力。陽性で優しいクリスチャン・リンドベルイが驚くほどの凶暴性を発揮しているのも聴きも のです。 (Ki)
BISSA-1981(1SACD)
J.S.バッハ:カンタータ全集Vol.52
第140番「目覚めよとわれらに呼ばわる物見らの声」BWV140
第112番「主はわが信実なる牧者」BWV112
第29番「われら汝に感謝す神よ」BWV29
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2011年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
BCJのバッハ・カンタータ・シリーズも終盤戦に入りましたが、注目の新譜の出現。シリーズ開始時から、リリースについての 問合わせの多かった人気作・第140番「目覚めよとわれらに呼ばわる物見らの声」がようやくの登場となります。これが非常に感動的。録音は2011年 9月に神戸で行われましたが、その半年前の東日本大震災への痛恨と祈りの気持ちで臨んだとされ、いつも以上に深く熱い情念が感じられ、厳粛な心持 にさせられます。また第29番は「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番」の前奏曲がオーケストレーションされ「シンフォニア」として流用されてい ることで有名。これをBCJの演奏で聴くことができるのも存外の喜びと申せましょう。BCJのカンタータ・シリーズ中でも特別の1枚です。 (Ki)
BISSA-1982(1SACD)
メンデルスゾーン:無言歌Vol.1
第1巻Op.19b/第2巻Op.30
第3巻Op.38/第4巻Op.53
5つの無言歌
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)

録音:2011年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
好調のブラウティハムがメンデルスゾーンの無言歌に挑戦。これまでも彼はBISレーベルに協奏曲を録音するなど、メンデル スゾーンを得意としているようです。メンデルスゾーンのピアニズムはリストやショパンに比べると古典派風ですが、厳格な指の訓練上に成立しているため、 ごまかしのきかない難しさと恐ろしさがあります。その点ブラウティハムは完璧。1830年プレイエル製のフォルテピアノのレプリカから端正で、清潔感に あふれた音楽を紡ぎだしています。メンデルスゾーンならではの美しいメロディの歌いまわしも絶妙で、幸福な時間にひたれます。 (Ki)
BISSA-1983(1SACD)
メンデルスゾーン:無言歌Vol.2
無言歌集 第5巻Op.62
無言歌集 第6巻Op.67
無言歌集 第7巻Op.85
無言歌集 第8巻Op.102
5つの「無言歌」
6つの子供の小品Op.72
2つの小品〜E.べネッケへの献呈作品集より
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)

録音:2014年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
モーツァルト、ベートーヴェン、ハイドンのピアノ独奏曲全曲録音など幾多の偉業を成し遂げているフォルテピアノ界の鬼才、 ロナルド・ブラウティハム。期待の新譜はメンデルスゾーンの無言歌集第2弾です。メンデルスゾーンのピアニズムはリストやショパンに比べると古典派風 ですが、厳格な指の訓練上に成立しているためごまかしのきかない難しさと恐ろしさがありますが、その点ブラウティハムは完璧です。全体を通してニュア ンスに富んだ愛らしい演奏を披露しており、ことに第5巻第6曲《春の歌》Op.62-6はブラウティハムでしか表現することのできない繊細なタッチとペ ダリングで聴き手を魅了します。好評発売中の第1弾(BISSA-1982)とあわせてお楽しみください。
楽器は1830年プレイエル製のレプリカで2010年ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用 して演奏、録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製 作したレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でもなんか新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムがイメージする 最善の状態の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。 (Ki)
BISSA-1984(1SACD)
メンデルスゾーン:ヴァイオリン&ピアノと弦楽の為の協奏曲ニ短調
弦楽八重奏曲変ホ長調Op.20
ポリーナ・レスチェンコ(P)、
リチャード・トニェッティ(Vn)、
オーストラリアCO

録音:2012年2月/ユージン・グーセンス・ホール(シドニー)
アルゲリッチが絶賛するロシア出身のピアニスト、ポリーナ・レスチェンコがBISデビュー。リチャード・トニェッティとともに メンデルスゾーンの「ヴァイオリン、ピアノと弦楽の為の協奏曲ニ短調」を披露。師匠アルゲリッチもクレーメルと名盤を残していますが、レスチェンコ &トニェッティもそれに劣らぬ力演。この珍品に新たな生命を与えています。カップリングはトニェッティが手兵オーストラリア室内管のメンバー7名とメン デルスゾーンの「弦楽八重奏曲」を共演。これも精密なアンサンブルに加えボルテージも高い演奏で惹きつけられます。 (Ki)
BISSA-1985(1SACD)
小川典子/モーツァルト:ピアノ曲集
モーツァルト
:ピアノソナタ第10番ハ長調K330
第11番イ長調K331「トルコ行進曲付」
第12番ヘ長調K.332
小川典子(P)

録音:2011年8、9月/ポットン・ホール(イギリス)
川典子がモーツァルトに挑戦。極めてストレートかつピュアな演奏がモーツァルトにぴったり。アレグロ系音楽に無類の巧さを示す小川典子ならではのモーツァルト像を作り上げています。 (Ki)
BISSA-1986(1SACD)
シベリウス:交響曲第2番ニ長調Op.43
交響曲第5番変ホ長調Op.82
オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO

録音:2011年6月オーケストラ・ホール(ミネアポリス)
かつてラハティ交響楽団と記念碑的なシベリウスの交響曲全集を完成させたヴァンスカが、再録を決定。今回は手兵ミネソタ管弦楽団を率いての挑戦。同オーケストラとはベートーヴェンやシベリウスの名演を繰り広げており、さらに旧録音から約20年を経て、ヴァンスカの円熟ぶりとさらなる深さを堪能できます。(Ki)
BISSA-1987(1SACD)
シューベルト:交響曲第6番ハ長調
劇付随音楽「ロザムンデ」〜間奏曲第1〜3番/バレエ音楽第1、2番
トーマス・ダウスゴー(指)
スウェーデンCO

録音:2012年2月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
現在勢力的に演奏・録音活動をしている指揮者のひとりトーマス・ダウスゴーのシューベルトの交響曲集第2弾が登場です! 第1弾である「未完成」と「グレート」(BISSA-1656)では現代的感覚満点の解釈で斬新なシューベルトを聴かせてくれました。第2弾では交響曲第 6番ハ長調と劇付随音楽「ロザムンデ」より抜粋が収録されました。 長大な第8番に対して小規模ということで「小ハ長調(或は「小さなハ長調」)」といわれている第6番ですが、音楽構成は第8番を予感させる作品です。 カップリングのロザムンデも絶品でダウスゴーならではの歯切れ良く、明るく煌めくようなオーケストレーションはこのアルバムでも炸裂です!すっきりとし た演奏をすることによって見通しがよくなりシューベルトの音楽がもつ自然さが聴こえてきます。 (Ki)
BISSA-1988(1SACD)
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲Op.43
交響曲第3番イ短調Op.44
エフゲニー・スドビン(P)、
ラン・シュイ(指)シンガポールSO

録音:2011年7、8月エスパラネード・ホール(シンガポール)
スドビンの切れ味抜群のピアノはラフマニノフにぴったりですが、シンガポール響も熱演。絶美の第18変奏も清潔で、ナイーヴな盛り上がりに心打たれます。 (Ki)
BISSA-1989(1SACD)
シューベルト:交響曲第1番 ニ長調 D.82
「葬送行進曲」〜歌劇「アドラスト」(未完)D.137より
交響曲第2番 変ロ長調 D.125
「ロザムンデ序曲」 D.644
トーマス・ダウスゴー(指)
スウェーデンCO

録音:2013年6月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
鮮烈オーケストレーションで現代的感覚満点のシューベルトを表現しているダウスゴーとスウェーデン室内管弦楽団に よる交響曲シリーズの最終となる第4弾が早くも登場です。交響曲第1番はシューベルトの現存する完成された最初の交響曲で、シューベルトが 習得したハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンといった諸先輩作曲家からの影響をはっきりと示した作品です。しかしその中にもシューベルト の独創性がいたるところにあらわれた交響曲です。一方、交響曲第2番は第1番と様式的には似ているものの形式面で充実し、奏者たちが演奏を 楽しめるような配慮も示しはじめた初期の傑作です。 ダウスゴーは1997年にスウェーデン室内管弦楽団の音楽監督し就任して以来BISやSIMAXレーベルに積極的に録音しています。シューマン、 ベートーヴェンの交響曲集は極めて大胆な解釈は絶賛されており、このシューベルトの交響曲集もダウスゴーの代表の一つとなりましょう。 (Ki)
BISSA-1990(1SACD)
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第2番 イ短調 Op.13
弦楽四重奏の4つの小品 Op.81〜アンダンテ(変奏曲)ホ長調、スケルツォ.イ短調
弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 Op.44-1
エッシャーSQ
【アダム・バーネット=ハート(第1ヴァイオリン)、アーロン・ボイド(第2ヴァイオリン)、ピエール・ラポイント(Va)、デイン・ヨハンセン(Vc)】

録音:2014 年9月/ポットンホール(サフォーク/イングランド)
ニューヨークを拠点として活動しているアメリカのカルテット、エッシャー弦楽四重奏団によるメンデルスゾーンの弦楽四重奏 曲全曲録音。第1弾(弦楽四重奏曲第1&4 番、弦楽四重奏曲 変ホ長調 MWV R18)(BISSA 1960)に続く第2弾は弦楽四重奏曲第2番、第3 番そして、弦楽四重奏の4つの小品よりアンダンテ、スケルツォです。2013 年のエイヴリー・フィッシャー・キャリアグラントの受賞をはじめ、近年目覚 ましい活躍の当団は世界各国で演奏会を成功させております。端正なアンサンブルはこのメンデルスゾーンと非常に相性がよく、極上の室内楽を展開させ ております。 (Ki)
BISSA-1991(1SACD)
J.S.バッハ:カンタータ全集Vol.53
第97番「わがなす、すべての業に」BWV97
第177番「われ汝に呼ばれる、イエス・キリストよ」BWV177
第9番「われらに救いの来たれるは」BWV9
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2012年2月神戸松蔭女子学院大学チャペル
BCJのカンタータ第53巻は後期の3篇。注目は第177番「われ汝に呼ばれる、イエス・キリストよ」で、この終曲の主題 から同名の名作コラール前奏曲(BWV639)が生まれています。タルコフスキーの映画「惑星ソラリス」に使用されたことで、特別な思いを持つファンも 多い作品の原曲を、BCJの演奏で聴くことができるのは奇跡の喜び。BCJの演奏も崇高の極みで、凄みさえ感じさせます。また、イザークの「インスブルッ クよさらば」をコラールに用いている第97番「われらに救いの来たれるは」も絶品。バッハの魅力全開で、気を失わんばかりの美しさです。 (Ki)
BISSA-1992(1SACD)
戦争の影で
ブロッホ:ヘブライ狂詩曲「シェロモ」(1916)
ブリッジ:悲歌的協奏曲「オーレイション」(1930)
スティーヴン・ハフ:孤独の荒野(2005)*
スティーヴン・イッサーリス(Vc)、
ヒュー・ウルフ(指)ベルリン・ドイツSO
ガーボル・タカーチ=ナジ(指)タピオラ・シンフォニエッタ*

録音:2012年1月/イエス・キリスト教会(ベルリン)
スティーヴン・イッサーリスBIS第3弾は協奏作品集。作曲年代は異なりますが、いずれも第1次世界大戦を背景にしています。ブロッホの名作「シェロモ」は賢人ソロモン王を描いているものの、まさに第1次世界大戦中に作曲され、旧約聖書中伝道の書における果てしない絶望を表したともいわれます。イギリス近代作曲家ブリッジの「オーレイション」は1930年の作ながら第1次世界大戦の犠牲者への祈りとなっている暗く深い作品。イッサーリスとしては再録で、表現力の深みをさらに増しています。現役の大ピアニストでもあるハフの「孤独の荒野」はハーバート・リードの1919年出版の詩から題材を得た作品。およそ90年を経ながらも、第1次世界大戦への苦悩がまざまざと響いてきます。 (Ki)
BISSA-1993(1SACD)
トルミス:嵐の海への呪文
我らはもう一度出現するだろう
私は美しい言葉を3つ持っている
四旬節の歌/雷への連祷
ヴィルの誓い/幼時の思い出
鉄への呪い/古代の海に寄せる歌
ハムレットの歌/二連画
セシーリア・リューディンゲル・アリーン(指、シャーマン太鼓)
オルフェイ・ドレンガル男声Cho

録音:2012年2月/ウプサラ大学ホール(スウェーデン)
エストニアの作曲家ヴェリヨ・トルミス(1930-)の名は、わが国でも合唱界で広く知られています。彼の合唱作品はエストニ アの伝承音楽に基づくものが多く、独特の音世界を作り上げています。代表作の「鉄への呪い」は1972年の作ですが、そのあふれる原始的シャーマニ ズムゆえソ連時代は演奏禁止とされていました。ほとんどワールドミュージックのようで、伊福部昭の声楽作品を思わす骨太な霊的エネルギーに満ち溢れ ています。スウェーデンの名門合唱団オルフェイ・ドレンガルは驚きの巧さで、決定盤の風格を示しています。女性指揮者セシーリア・リューディンゲル・ アリーンは自らシャーマン太鼓を打ち鳴らし、巫女的存在も担っています。 (Ki)
BISSA-1994(1SACD)
プロコフィエフ:交響曲第6番変ホ短調Op.111
交響組曲「キージェ中尉」Op.60*
組曲「3つのオレンジへの恋」Op.33b
アンドレイ・ボンダレンコ(Br)、
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO

録音:2012年1月/グリーグ・ホール(ベルゲン)
「ロメオとジュリエット」(BISSA.1820)、フレディ・ケンプとのピアノ協奏曲(BISSA.1301)に続くリットン&ベルゲン・フィ ルのプロコフィエフ第3弾。今回は大作の交響曲第6番がメイン。作曲時の社会状況とプロコフィエフの複雑な性格を表すような一筋縄にはいかぬ難物 ですが、リットンは衒いなく再現。さらに嬉しのは、「キージェ中尉」の「ロマンス」と「トロイカ」にオリジナル通りバリトン独唱入りなこと。注目の若 手アンドレイ・ボンダレコによるロシア語で、「トロイカ」など日本語なら放送禁止間違いなしのエッチな内容となっています。リットンの(指)はゴージャスで、 プロコフィエフの色彩豊かなオーケストラ・サウンドを満喫できます。 (Ki)
BIS-1995
18世紀ドイツのトリオ・ソナタ
ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク:トリオ・ソナタ.ハ長調
ヨハン・フリードリヒ・ファッシュ:トリオ・ソナタ.ハ短調 FWV N:c2
ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ:トリオ・ソナタ.ヘ長調 W.VII/3
ヨハン・ゴットリープ・グラウン:トリオ・ソナタ変ロ長調
テレマン:トリオ・ソナタ.ト長調 TWV42:G10
C.P.E.バッハ:トリオ・ソナタ.変ロ長調 Wq158
ロンドン・バロック

録音:2011年 9月/聖マーティン教会、イングランド
ロンドン・バロックの好評シリーズ、トリオ・ソナタの第8弾は18世紀ドイツの作曲家です。J.S.バッハが様々な形態のトリオ・ソナタを作曲しました がここで紹介されているのは大バッハ以外の18世紀に活躍した作曲家です。J.G.ゴルトベルク(1727-56)は優れたクラヴィア奏者として活躍しました。 J.S.バッハに学んだこともあり、かの有名な「ゴルトベルク変奏曲」は彼のための作品と言われております。この他、J.F.ファッシュ、J.C.F.バッハ、J.G.グ ラウン、テレマン、そしてC.P.Eバッハのトリオ・ソナタを収録しております。今回もロンドン・バロックの質の高い素晴らしい演奏です! (Ki)
BISSA-1996(1SACD)
シベリウス:交響曲第1番ホ短調Op.39
交響曲第4番イ短調Op.63
オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO

録音:2012年5・6月/ミネアポリス・オーケストラ・ホール
第1集(2番&5番 BISSA.1986)に続くヴァンスカの新シベリウス交響曲シリーズ第2弾は、1番&4番。約20年を経 ての再録音ですが、SACDの高音質もあいまってヴァンスカの円熟ぶりに驚かされます。ミネソタ管の技術の高さとゴージャスな響きで、ラハティ響との 旧録音とは別の作品のように聴こえます。ことに第1番のスピード感と迫力はカッコ良く痛快の極み。21世紀のシベリウス交響曲像の出現と申せましょう。 (Ki)
BISSA-1997(1SACD)
ロンドン・コーリング
ヘンデル:「ゴールのアマディージ」HWV11〜第1幕へのシンフォニア/アリア「汝を愛す」/同「準備万端」/同「返して下さい」/第3幕へのシンフォニア/アリア「喜びを聞き」
 「ヘラクレス」HWV68〜第3幕へのシンフォニア/レチタティーヴォ「どこへ飛びましょうか」
 「テオドーラ」HWV68〜エール「バラ色の歩みで」
コレルリ:コンチェルト・グロッソ.ニ長調Op.6の4
ヴェラチーニ:ヴァイオリンソナタ.イ長調Op.2の9
ジェミニアーニ:コンチェルト・グロッソ.ニ短調「ラ・フォリア」
テューヴァ・セミングセン(Ms)、
ビャッテ・アイケ(指)バロックソリステーネ

録音:2010年9/城塞教会(コペンハーゲン)
1710年頃のロンドンは最新のイタリア・オペラを展開させようとする興行主によって、非常な活気に満ちていました。コレルリ、ヴェラチーニ、ジェミニアーニといったイタリアの音楽家に加え、5年間をイタリアで過ごしたドイツ人ヘンデルも招かれ、オシャレなオペラを披露しました。しかしヘンデルはその後、非常にイギリス的な「ヘラクレス」や「テオドーラ」などへ作風を変化えます。そうしたカメレオン的相貌変化を示したアルバム。2005年結成のノルウェーの古楽器団体バロックソリステーネとメゾソプラノのセミングセンが美しい世界を繰り広げます。 (Ki)
BISSA-1998(1SACD)
「謝肉祭」〜ヴァイオリンとギターのための作品集
ヴィヴァルディ:ソナタ第2番 イ長調 RV.31〜12のヴァイオリン・ソナタ集 Op.2より
ロカテッリ(1695-1764):ソナタ第12番ニ短調〜12の室内ソナタ Op.6より
パガニーニ:ソナタ第1番〜チェントーネ・ディ・ソナタ Op.64 MS.112より
 ソナタ第1番〜ヴァイオリンとギターのための6つのソナタ Op.2 MS.26より
 ブラヴーラ変奏曲
コレッリ:ソナタ第12番ニ短調「ラ・フォリア」〜12のヴァイオリン・ソナタ集 Op.5より
パガニーニ:「ロマンス」「アンダンティーノ・ヴァリアート。スケルツァンド―第1〜6変奏」〜ギターとヴァイオリンのためのグランド・ソナタ イ長調 Op.39 MS.3より
 ヴェネツィアの謝肉祭 Op.10 MS.59
五明カレン(Vn;1703年製ストラディヴァリウス「オーロラ」)、
イスモ・エスケリネン(ギター;2011年製ロディ)

録音:2015年9月トロイ貯蓄銀行ホール(ニューヨーク)
麗しのヴァイオリニスト五明カレンが銘器ストラディヴァリウス「オーロラ」を用いて演奏したヴァイオリンとギターのための作 品集をリリースします。五明カレンは1982年東京生まれで2歳の時にモントリオールに移住、5歳でヴァイオリンをはじめ、わずか9歳でカナダ音楽コ ンクール第1位受賞した才華。その後名教師ドロシー・ディレイに師事しジュリアード音楽院で学び研鑽を積みました。現在アメリカを拠点にソリストと してヨーロッパでも高い評価を受けております。
2013年11月にNHKスペシャル『至高のバイオリン ストラディバリウスの謎』でイタリアのクレモナを訪れヴァイオリンの史上最高の名器ストラディ ヴァリウスの秘密に迫るドキュメンタリーに出演し、愛器「オーロラ」の音色を名曲に乗せて披露したことでその名が知られております。当番組内で “楽 器自体に独特の声を持っている” とその魅力を語る五明カレンが美しい音色を聴かせてくれます。
共演のイスモ・エスケリンはティモ・コルホネン門下で現在フィンランドを代表するギタリスト。ALBAレーベルより数多くのディスクをリリースしている 名手です。 (Ki)

BISSA-1999(1SACD)
メナヘム・プレスラー/89歳の至芸
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調Op.110
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調D.960
ショパン:夜想曲第20番嬰 ハ短調 遺作
メナヘム・プレスラー(P)

録音:2012年2月、3月/サフォーク州、ポットンホール、イギリス
プレスラーは1955年より解散までの53年間、ボザール・トリオの創設メンバーとして活躍、1996年には当時72歳にしてカーネギーホールでリサイタル・ デビューしたピアニストです。2008年9月6日ルツェルン音楽祭でのコンサートをもってトリオは解散し、その後、現在に至るまでソリストとして世界各 地でリサイタルを行っております。言わば「大器晩成」のピアニストですが、演奏は年を重ねるごとに成熟し、聴き手に音楽の本質をダイレクトに伝えてく れます。音色は明るく、また性格が滲み出ているような穏やかタッチは心を打たれます。
この収録曲を含むプログラムは、2011年3月23日パリ、シテ・ド・ラ・ミュジーク(30 79668(DVD)/30 79664(Blu-ray))におけるライヴ映像 が発売されており、静かなる情熱が伝わってきます。また、この公演後2011年6月に来日し、その時の公演は非常に話題となりました。


BISSA-2000(9SACD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集
ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.2-1
ピアノ・ソナタ第2番 イ長調 Op.2-2
ピアノ・ソナタ第3番 ハ長調 Op.2-3
ピアノ・ソナタ第19番 ト短調 Op.49-1
ピアノ・ソナタ第20番 ト長調 Op.49-2
ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 Op.7
ピアノ・ソナタ第5番 ハ短調 Op.10-1
ピアノ・ソナタ第6番 ヘ長調 Op.10-2
ピアノ・ソナタ第7番 ニ長調 Op.10-3
ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 Op.13「悲愴」
ピアノ・ソナタ第9番 ホ長調 Op.14-1
ピアノ・ソナタ第10番 ト長調 Op.14-2
ピアノ・ソナタ第11番 変ロ長調 Op.22
ピアノ・ソナタ第12番 変イ長調 Op.26
ピアノ・ソナタ第13番 変ホ長調 Op.27-1
ピアノ・ソナタ第14番「月光」
ピアノ・ソナタ第15番 ニ長調「田園」
ピアノ・ソナタ第16番 ト長調 Op.31-1
ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」
ピアノ・ソナタ第18番 変ホ長調 Op.31-3
ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」
ピアノ・ソナタ第22番 ヘ長調 Op.54
ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」
ピアノ・ソナタ第24番 嬰ヘ長調 Op.78
ピアノ・ソナタ第25番 ト長調 Op.79
ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調「告別」
ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 Op.90
ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィア」
ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101
ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 Op.109
ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110
ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111
3つの選帝候ソナタ WoO.47
ソナチネの2楽章 WoO.50
2つのソナチネ Anh.5
2つの作品(オルフィカ)
やさしいソナタ WoO.51
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)

録音:2003年8月(Disc3)、2004年8月(Disc1&2)、2005年8月(Disc4&5)、2007年8月(Disc6&7)、2008年8月(Disc8&9)
/エステローケル教会(スウェーデン)
フォルテピアノ界の巨匠、ロナルド・ブラウティハムによるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集からピアノ・ソナタ全集が早くも BOXで登場致します。当シリーズは2003年よりスウェーデンのエステローケル教会にて毎年8月に録音をしており、ソナタ全32曲に関しては2008 年に全録音が完成に到りました。快活明瞭なアプローチが魅力のブラウティハムですが、当ベートーヴェンは作品年代に合った解釈で、当時の趣きを表現 しております。
楽器は作曲された時代のレプリカで、ポール・マクナルティ製作による3台のフォルテピアノを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して演奏・ 録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作したレプリ カを演奏していると、演奏解釈の面でも新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムがイメージする最善の状態の楽器を 使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。フォルテピアノによるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集決定盤登場と言えましょ う。なお、当BOXにはピアノ・ソナタ全32曲(ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.1〜8)及び初期作品集(ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.9)が収められており、その他の様々な作品集(ピアノ独奏曲全集Vol.10〜15[現時点でVol.13までリリース])は含まれておりません。 (Ki)
BISSA-2001(1SACD)
バッハ:世俗カンタータVol.4
「破れ、砕け、うち壊て」(鎮まりしアイオロス) BWV205
「鳴り交わす絃の相和せる競いよ」 BWV207
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
ジョアン・ラン(S)
ロビン ・ ブレイズ(C.T)
ヴォルフラム・ラトゥケ(T)、
ロデリック・ウィリアムズ(Bs)

録音:2013年7月/しらかわホール、名古屋
バッハの教会カンタータの全曲演奏・録音を達成したバッハ・コレギウム・ジャパン。また第45回サントリー音楽賞受賞でも 話題となるなか、期待の最新アルバムは2013年7月に名古屋のしらかわホールで収録されたバッハの世俗カンタータシリーズの第4集です。
「破れ、砕け、うち壊て」(鎮まりしアイオロス) BWV205はライプツィヒ大学の哲学講師、アウグスト・フリードリヒ・ミュラーの命名日を祝って書 かれた作品で初演は1725年8月3日です。学芸の女神パラス、果樹の女神ポモナ、西風の神ゼピュロス、風の神アイオルス、そして「風ども」の演ずる「音 楽劇」です。編成から見て戸外で演奏されたものと考えられています。
「鳴り交わす絃の相和せる競いよ」 BWV207はライプツィヒ大学の法学博士、ゴットリープ・コルテの教授就任祝賀用として作曲され初演は1726年 12月とされています。歌詞の内容から察して、コルテを慕う、裕福な学生の依頼で作曲されたと言われております。曲は「幸福」「感謝」「勤勉」「名誉」 という寓意的人物を中心に繰り広げられる音楽劇です。曲中にはブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調の第3楽章の改作も含まれており華麗な協奏楽章 が含まれるのも当作品の魅力のひとつと言えましょう。 (Ki)

BIS-2002(11CD)
メンデルスゾーン:交響曲、協奏曲全集
(1)交響曲&管弦楽曲
第1番ハ短調Op.11/第2番変ロ長調Op.52「讃歌」/第3番イ短調「スコットランド」Op.56/第4番イ長調「イタリア」Op.90/第5番ニ短調「宗教改革」Op.107/序曲「ルイ・ブラス」Op.9

(2)弦楽のための交響曲
第1番ハ長調/第2番ニ長調/第3番ホ短調/第4番ハ短調/第5番変ロ長調/第6番変ホ長調/第7番ニ短調/
第8番ニ長調/第8番ニ長調(フルオーケストラ版)/第9番ハ長調/第10番ロ短調/第11番ヘ長調/第12番ト短調/第13番ハ短調

(3)協奏曲
ヴァイオリン協奏曲ニ短調/八重奏曲のスケルツォOp.20/ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64(オリジナル1844年版)/ピアノ協奏曲イ短調/ピアノ協奏曲第1番ト短調Op.25/ピアノ協奏曲第2番ニ短調Op.40/ヴァイオリンとピアノのための協奏曲ニ短調/華麗なカプチッチョOp.22/華麗なロンドOp.29/セレナードとアレグロ・ジョコーソOp.43/2台のピアノのための協奏曲ホ長調/2台のピアノのための協奏曲変イ長調
(1)アンドルー・リットン(指)
ベルゲンPO&Cho
ベルゲン・ヴォーカル・アンサンブル、
デンマーク国立声楽アンサンブル、
ジュディス・ハワース(S)、
ジェニファー・ラーモア(Ms)、
クリストフ・プレガルディエン(T)

(2)レフ・マルキス(指)
アムステルダム・シンフォニエッタ

(3)イザベル・ファン・クーレン(Vn)、
ロナルド・ブラウティハム(P)、
ローランド・ペンティネン&ロヴェ・デルヴィンエル(ピアノ・デュオ)、
レフ・マルキス(指)アムステルダム・シンフォニエッタ
メンデルスゾーンの交響曲と協奏作品の全集11枚組がこれは超お買い得品として登場。それも13曲から成る弦楽のための交響曲(第8番はフルオケ 版も併録)まで入っている万全さです。演奏陣も豪華で、交響曲はアンドルー・リットン指揮ベルゲン・フィル、協奏曲のソリストはクーレン、ブラウティハム、 ペンティネン。二重協奏曲や協奏的小品までももれなく収められています。メンデルスゾーンは大作曲家のわりに、こうした全集セットがあまりないので大 歓迎。一家に一セットは揃えたい優れモノです。 (Ki)
BISSA-2003(1SACD)
パヌフニク父娘の作品集
アンジェイ・パヌフニク:12の小練習曲
アンジェイ・パヌフニク(ロクサンナ・パヌフニク編):ショパン讃歌 (3曲)
アンジェイ・パヌフニク:ペンタソナタ (1984)
アンジェイ&ロクサンナ・パヌフニク:祈り
ロクサンナ・パヌフニク:第2の故郷
ロクサンナ・パヌフニク:Glo (2002)
アンジェイ・パヌフニク:リフレクションズ (1968)
クレア・ハモンド(P)

録音:2013 年 9 月/ポットン・ホール、イギリス
2014年生誕百年を迎えるアンジェイ・パヌフニク(1914-1991)は、ルトスワフスキ、セロツキと並ぶ20世紀ポーランド音楽史 の巨星。1954年に英国へ亡命し、この地で音楽活動を行なったものの、終生故国とその文化への愛着を断ち切らずにいました。近年では美人作曲家ロ クサンナ・パヌフニクの父としても知られています。パヌフニクのピアノ・アルバムは初登場で大歓迎。 パヌフニクはピアニストとして、ルトスワフスキの2台のピアノのための「パガニーニの主題による変奏曲」を作曲者とともに世界初演したほどですが、 ピアノ曲は意外に少なく、1947年の「12の小練習曲」、1968年の「リフレクションズ」、1984年の「ペンタソナタ」3作しかありません。いずれも技 巧的でダイナミック。 このアルバムでは、愛娘ロクサンナが、父の作品の編曲もしくは父の精神を受け継いで作ったピアノ曲も収められています。興味深いのは、パヌフニク 初期1949年の作で、もともと女声ヴォカリーズとピアノのために書かれ、後にフルートと弦楽オーケストラ用に編曲された「ショパン讃歌」全5曲中3 曲のピアノ独奏用編曲。ポーランド民謡に基づき、きびきびとしたマズルカの第4曲などピアノ曲としても非常に魅力的。「祈り」はパヌフニクが未完で残 した歌曲をロクサンナが完成させ、ピアノ曲にしたもの。死を前にしたパヌフニクの望郷の念と透明な思いが感動的。
さらに興味深いのは、ロクサンナが2003年に作曲し、2006年に改訂した彼女最初のピアノ曲「第2の故郷」。タイトルはもちろんポーランドのことで、 ポーランド民謡「森のすみれよ」を主題にした変奏曲となっています。
演奏は若きイギリスの女性ピアニスト、クレア・ハモンド。イギリスには独特なピアニズムの伝統があるにもかかわらず、若いピアニストがほとんど現れ ないので非常に貴重。高度な技巧を駆使したフレッシュな演奏を繰り広げています。要注目の逸材と申せましょう。
BISSA-2004(1SACD)
エチュード
リャプノフ:超絶技巧練習曲集〜テレク川/夏の夜/嵐
チン・ウンスク(陳銀淑):6つの練習曲 (1995-2003)
シマノフスキ:12の練習曲Op.33
カプースチン:異なる音程による5つの練習曲Op.68
クレア・ハモンド(P)

録音:2013年9月/ポットン・ホール(イギリス)
イギリス若手ピアニストを代表するクレア・ハモンドのBIS第2弾は、超絶技巧ぶりに唖然とさせられます。「エチュード」と題されたアルバムで、文字通り練習曲を集めていますが、創作は古今東西120年にわたり、性別も多様なプログラミングは非常に計算されていて感心させられます。ピアノのための練習曲は、指の独立や運動性、難しい奏法の習熟を目的とし、ほとんどが難曲ですが、ここに収められた作曲家たちはそこに芸術性や個性を盛り込み、魅力的な世界を作り出しています。
リャプノフの3曲は「超絶技巧練習曲」からのもので、師匠バラキレフ譲りのボルテージの高いダイナミックな世界。国民楽派らしいロシア色とメロディに魅かれます。現代韓国の女性作曲家チン・ウンスクの練習曲は大井浩明氏が日本で披露し、「(第3曲は)アジアで最も難しいピアノ曲」と評しています。このハモンドの演奏には作曲者の絶賛の一文を寄せていて、とにかく凄いの一言に尽きます。続くポーランド近代のシマノフスキ作品は、彼が独自の美意識に目覚めた時期のもので、やたらと難しい技巧を要求しながらも、交響曲第3番やヴァイオリン曲「神話」と共通するBL趣味を示しています。さらに日本にもファンの多いカプースチン。彼のピアノ曲はジャズ語法によるカッコ良さに満ちていますが、技巧的にはどれも難しく、とりわけ練習曲はその頂点に位置します。しかしハモンドは余裕の技術に加え、若さあふれるジャズの乗りで最高。要注目の若手ピアニストと申せましょう。 (Ki)

BISSA-2005(1SACD)
チューバの怪人ボーズヴィーク
オイステイン・ボーズヴィーク
:チューバと室内管弦楽のための協奏曲 (2012)
ヨン・オイヴィン・ネス:チューバ協奏曲「悪魔収穫機」(2011)
クリスチャン・リンドベルイ:チューバ協奏曲「恋するパンダ」 (2007-11)
オイステイン・ボーズヴィーク(Tub)
クリスチャン・リンドベルイ(指)
アークティックPO

録音:2012年1月、2013年2月/ハーシュタ文化センター
チューバの怪人」ボーズヴィーク待望の協奏曲第3弾。今回は自作、「トロンボーンの超人」リンドベルイ、現代ノルウェー のネスなど「身内」作品を集めています。リンドベルイのAKB風タイトルの作品は、「捜し物をするパンダ」「仔ライオン」「恋するパンダ」「抵抗するパ ンダ〜天安門広場へ行く」「パンダの演説」「丘を登るパンダ…自由の世界へ」という、多分に政治色を匂わせながらもフマジメに展開するリンドベルイら しい作品。一聴の価値ある奇作と申せましょう。 (Ki)
BISSA-2006(1SACD)
シベリウス:交響曲第3番 ハ長調 Op.52
交響曲第6番 ニ短調 Op.104
交響曲第7番 ハ長調 Op.105
オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO

録音:2015年5月&6月/オーケストラ・ホール(ミネアポリス)
オスモ・ヴァンスカとミネソタ管弦楽団によるシベリウスの交響曲全曲録音が遂に完結となります。もともと全集を視野に入れ てスタートした当シリーズ。第1弾のリリースとなった第2番&第5番(BISSA-1986 / KKC 5358)が好評を博し、続く第1番&第4番(BISSA-1996 / KKC 5359)は2014年1月に発表されたグラミー賞で最優秀オーケストラ・パフォーマンスを受賞し話題となりました。しかし、その後ミネソ タ管弦楽団の理事会と楽団員たちの労使紛争が紛糾し決裂状態となり、さらに2013年10月にヴァンスカが辞任したことにより予定されていた第3弾 の録音が実現は難しい状態となっておりました。しかし、多くの要望とヴァンスカの全曲録音への思いから2015年5月、6月に録音する運びとなりました。 かつてラハティ交響楽団と記念碑的なシベリウスの交響曲全集を完成させたヴァンスカ。「フィンランドの風景を思い起こさせる」と評されるヴァンスカ の再録には大きな期待が集まっておりました。ミネソタ管弦楽団を率いての挑戦となった今回の全曲録音ですが、近年のヴァンスカの円熟ぶりとさらなる 深さを堪能できます。充実の全曲録音がここに完成です! (Ki)

BISSA-2007(1SACD)
モーツァルト:オーボエ四重奏曲 ヘ長調 K.370
オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314#
ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調(オーボエ編曲版)*
アレクセイ・オグリンチュク(Ob ,指 )
ボリス・ブロフツィン(vn)、
マキシム・リザノフ(va)、
クリスティーヌ・ブラウマネ(vc)
リトアニアCO#
レオニード・オグリンチュク(P;Steinway D)*

録音: 2012 年 4月、リトアニア・ナショナル・フィルハーモニー・ホール、ヴィリニュス/2011年8月ブレーメン・ドイツ*]
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席奏者アレクセイ・オグリンチュク。BISレーベルから発売したバッハのオーボエ作 品集(BISSA-1769)では妖艶な美音を聴かせてくれましたが、今回もより磨きのかかったふくよかなオーボエを披露しています。期待の新譜はモーツァ ルトのオーボエ作品集です。内容は名曲オーボエ協奏曲を筆頭にオーボエ四重奏曲そしてヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調のオーボエ編曲版です。この協 奏曲はオーボエ奏者ジュゼッペ・フェルレンディス(1755-1805)のために作曲された作品で、オーボエの魅力を引き出した名曲です。また、オーボエ四 重奏曲では共演陣にも注目!近年目覚ましい活躍のヴィオラ奏者マキシム・リザノフ。バシュメットの後継者との呼び声も高く世界各地で幅広い活躍をして おります。そして、ヴァイオリンのブロフツィンとチェロのブラウマネの若手演奏家が加わりオグリンチュクの豊かなオーボエの音色が一層際立ちます。今 後の活躍にも大注目です! (Ki)
BISSA-2008(1SACD)
フランセ:木管五重奏曲第1番(1948)
同第2番(1987)
木管四重奏曲(1933)
木管三重奏のためのディヴェルティスマン(1947)
ベルゲン木管五重奏団

録音:2008年4月/ヘルドラ教会(ノルウェー)
2012年、年生誕100年を迎えるジャン・フランセ。管楽アンサンブルの世界では定番となっているフランセ作品。軽妙洒脱、シャンパンのように発泡する刺激にあふれていて楽しく聴きやすいものの、早いテンポ、細かい音の動き、錯綜する声部など技術的には非常な難曲です。ベルゲン・フィルの奏者たちによる名人集団ベルゲン木管五重奏団のスタイリッシュな演奏でお楽しみ下さい。 (Ki)
BISSA-2009(1SACD)
ステンハンマル(1871-1927):弦楽四重奏曲集第2集
弦楽四重奏曲第5番ハ長調Op.29「セレナード」(1910)
弦楽四重奏曲へ短調(1897) 世界初録音
弦楽四重奏曲第6番ニ短調Op.35(1916)
ステンハンマルSQ
[ペータ・オロフソン(1st vn)、
ペール・エマン(2nd vn)、
トニー・バウアー(va)、
マッツ・オロフソン(vc)]

録音:2011年10月 2012年12月/スウェーデン
スウェーデンを代表する作曲家、ヴィルヘルム・ステンハンマルが残した名作、弦楽四重奏曲集第2集が登場!第1集[弦楽 四重奏曲第3、4番、組曲『ロドレッシの歌』よりエレジーと間奏曲(BISSA-1659)]に続き、演奏はステンハンマル弦楽四重奏団です。ステンハンマ ルはオペラ、交響曲、協奏曲、声楽曲など、様々な音楽形態の作品を残しておりますが、ここに収録された弦楽四重奏はステンハンマルの芸術を知る上 で最も優れた作品群です。
世界初録音の弦楽四重奏曲へ短調は1897年に作曲され、ステンハンマルの記念すべき作品1であるピアノ協奏曲第1番変ロ長調(1893)や作品番 号が付番されている弦楽四重奏曲第1番(1894)、第2番(1896)と同時代の作品です。若かりし勢いや情熱が伝わる作品ですが、既に自身のスタイ ルが確立されていると言えるほど構成・内容ともに充実しております。この度ステンハンマル弦楽四重奏団により世界初録音となったことはステンハンマル・ ファンならずとも非常に喜ばしいと言えましょう。
2002年に結成されたステンハンマル弦楽四重奏団はその名の通りステンハンマルの作品を中心に演奏しており、スウェーデン国内外で高い評価を得 ております。近年、現代音楽にも力を入れアメリカ、イギリスなどの作曲家から多くの委嘱作品を依頼されております。2011年にはステンハンマルの40 ほどの作品をスウェーデン放送へ録音し、スウェーデンを中心に演奏活動を行っております。当クァルテットは圧倒的な技術と的確な解釈を披露しており、 今後期待されるクァルテットと言えましょう。 (Ki)
BISSA-2010(1SACD)
シューマン:交響的練習曲Op.13(遺作の5篇、1834年の2篇入り)
幻想小曲集Op.12/花の曲Op.19
フレディ・ケンプ(P)

録音:2012年9月ポットン・ホール(イギリス)
フレディ・ケンプの1998年CDデビューはシューマン作品集でしたが、約14年を経て第2弾が実現しました。今回は難物「交 響的練習曲」と「幻想小曲集」に挑戦。「交響的練習曲」は通常の12の変奏に加え、遺作の5つの変奏と1837年の2つの変奏まで入れるこだわり を見せています。ケンプは余裕の技巧で明快な演奏を繰り広げますが、音楽の陰影の深さは近年の成長ぶりを表しています。語り口の巧さ、深み、多様 なニュアンス、そして少しの狂気、まさにシューマンにピッタリと申せましょう。 (Ki)

BIS-2011
BCJ〜東北被災者へ贈るバッハ
(1)カンタータ第156番「わが片足はすでに墓穴の中にあり」BWV156〜シンフォニア
(2)同〜アリアとコラール
(3)カンタータ第106番「神の時こそ、最上の時(追悼の式典)」BWV106〜ソナティーナ
カンタータ第127番BWV127〜アリア「魂は、主の御手のうちに、安らいでいます」
(4)オルガン・コラール『心よりわれこがれ望む』BWV727*
カンタータ第106番BWV106〜アリア『あなたの御手に、私の魂を委ねます』/アリオーソとコラール『あなたは今日私と一緒に楽園にいるであろう』
(5)管弦楽組曲第3番〜エア
(6)カンタータ第115番BWV115〜アリア『そのような時でも、祈るがいい』
(7)オルガン・コラール『われら悩みの極みにありて』BWV641*
カンタータ第170番BWV170〜アリア『満ち足りた安らぎ、魂の愉しむ悦びよ』
(8)カンタータ第151番BWV151〜アリア『甘き慰め、わがイエスが来られる』
(9)オルガン・コラール『私はあなたに叫び求めます、主イエス・キリストよ』BWV639*
カンタータ第105番BWV105〜アリア『なんと震えまたゆらぐことか』
(10)カンタータ第159番BWV159〜アリア『成し遂げられた』
モテット『来たれイエスよ来たれ』BWV229
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン、
鈴木雅明(Org)

(1)(2)ゲルト・テュルク(T)
(3)キャロリン・サンプソン(S)
(4)米良美一(C.T)、ゲルト・テュルク(T)
(6)スザンヌ・リディーン(S)
(7)ロビン・ブレイズ(C.T)
(8)ハナ・ブラシコヴァ(S)
(9)ミア・パーション(S)
(10)ペーター・コーイ(Bs)

*=新録音
『ここに上梓するCDは、特別な意図をもって作られたものです。2011年3月11日におこった、東日本大震災およびそれに伴う津波は、私たち日本の誰にとっても、かつてない衝撃であり、直接被災した地域の人々のみではなく、日本という国を根こそぎ変えてしまったと言っても過言ではありません。(中略)そのような中にあって、J.S.バッハの音楽が、18世紀のみならず21世紀の現代においても、大きな慰めと励ましを与えてくれることを、私たちは実感してきました。そこで今、震災で亡くなった数え切れないほど多くの犠牲者を悼み、大きな喪失感の中にある被災した方々に寄り添い、心の傷が少しでも癒されるように、さらに、この国を次世代へ受け継ぐことができるような活力を得られるように、と、そのような思いを持って、このCDを作成いたしました。死に瀕し、不安におののく弱き人間の姿、天国への希望、魂の安らぎと慰め、苦難にもめげず続けられる祈りと瞑想、神の摂理の成就とイエス・キリストへの希求をキーワードとしてプログラムを構成し、最後に、これらすべての概念を包含するモテットBWV229で締めくくっておきました。これらの音楽によって、思い乱れる心に、たとえ一瞬でも、安らぎと希望の光がさせば、それに優る喜びはありません。』(鈴木雅明)
このCDは、東日本大震災被災者のための「BCJ震災義援プロジェクト(2011年4月〜)」の一環として、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンにより企画されました。バッハの音楽と素晴らしい演奏を通して被災者の方々にエールを送ると同時に、CDの印税収入を寄付することを目的としています。大半は既発のカンタータ中のナンバーで、米良美一やミア・パーションなど懐かしい面々も総動員。さらに鈴木雅明がこのアルバムのために2011年11月に神戸松蔭女子学院大学チャペルのオルガンを用いて3篇のオルガン・コラールを新録音しているのも聴きもの。鈴木雅明の熱い想いが伝わる感動的な名演となっています。 (Ki)
BISSA-2012(1SACD)
ラフマニノフ:交響曲第1番ニ短調 op.13
ピアノ協奏曲第1番嬰へ短調 op.1
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
エフゲニー・スドビン(P)

録音:2012年8月エスパラネード・ホール(シンガポール)
ラン・シュイ&シンガポール響によるラフマニノフ作品集。第3弾は交響曲第1番ニ短調op.13とエフゲニー・スドビンをソ リストに迎えたピアノ協奏曲第1番嬰へ短調op.1です。
交響曲第1番ニ短調は1897年に初演されましたが、それが不成功に終わり、以後ラフマニノフの生前には演奏されず、1945年に復活上演された作 品です。ラン・シュイは若きラフマニノフの漲るエネルギーを感じさせるこの作品をパワフルに演奏しております。
カップリングは1980年サンクトペテルブルク生まれのエフゲニー・スドビンによるラフマニノフの記念すべき作品1であるピアノ協奏曲第1番嬰へ短 調です。スドビンによるラフマニノフは定評がありパガニーニの主題による狂詩曲op.43を収録したアルバム(BIS SA 1988)でも強靭でロマンティック なロシアン・ピアニズムを聴かせてくれました。スドビンは信じられないほどの技巧の持ち主で、特にこのカデンツァは驚きを隠せません。これほど情感 豊かな演奏は30歳にして巨匠の域に達していると言えるでしょう。ラン・シュイ率いるシンガポール響のオーケストラの盛り上げ方も素晴らしく、最終楽 章の歯切れのよいトランペットなど爆演と言えるほど熱気に満ちています! (Ki)
BISSA-2013(1SACD)
エミリア・アムペル:魔法の鳥
マリアに
アンデシュ・グスタフ・イェルンベリによるポルスカ ト短調/暗い夜へ
イサドラの地/魔法の鳥
ホッフスミランのポルスカ
ランゲル氏と別嬪さん
トルソスの酒の歌/乙女のポルスカ
忘れられたポルスカ
若い女性が嫁いだ時/乗っ取られ
ブレダルのネツカポルスカ
ガラティ川/ヴァルデブーのワルツ
エミリア・アムペル(ニッケルハルパ、歌)
ユーハン・ヘディム(ニッケルハルパ)、
アンデシュ・レフベリ(Vc)、ダン・スヴェンソン(Perc, Guit, Vo)、
ウーレ・リンデル(Perc, Guit)、
ヘルゲ・アンデシュ・ヌールバッケン(Perc)、
トロンヘイム弦楽ソロイスツ

録音:2012年4月/レンナ教会(スウェーデン)、フリキルケ(ノルウェー)
ッケルハルパはスウェーデンの民俗楽器。中世に北欧で用いられていましたが、スウェーデンのウップランド地方でのみ伝承 され、今日に至っています。ヴァイオリン型の擦弦楽器で、4本の弦と12本の共鳴弦を持ち、フレットのかわりに鍵盤風のものが付いているのが特徴。 民俗色豊かで素朴な音色が魅力です。この楽器の2010年ワールド・チャンピオンの若き名手エミリア・アムペルがBIS初登場。ニッケルハルパ当代一 の巨匠ユーハン・ヘーディンも参加、アルヴェーンの音楽を想わせる民俗色のほか、中世の古楽風だったり、アムペル自作のロック調のものなど多彩、ワー ルドミュージック・ファンにもオススメです。 (Ki)
BISSA-2014(1SACD)
モーツァルトピアノ協奏曲全曲シリーズ第5集
ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466(カデンツァ:ブラウティハム)
ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K.595(カデンツァ:モーツァルト)
ナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)、
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ (指)
ケルン・アカデミー

録音:2012 年7月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール、ケルン、ドイツ
ウティハムのモーツァルト最新盤が登場。2013年5月にはミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ率いるケルン・アカデミー と来日し、モーツァルトのピアノ協奏曲を演奏し、各公演ともにアンサンブルの密度の高い熱演を聴かせてくれました。全体的に快活で歯切れのよい演奏 はモーツァルトのピアノ協奏曲の新たな一面をのぞかせてくれます。
今回は傑作第20番ニ短調K.466と第27番変ロ長調K.595が収録されております。第20番は同曲のイメージを一新するような全体的に早めのテ ンポで設定されています。モーツァルトの短調の作品が持つ独特の雰囲気を壊すことなく、オーケストラの強弱やフォルテピアノのタッチを絶妙に変化させ ることで、聴き手にとって心地さを与えてくれます。またブラウティハムによるカデンツァは彼の演奏イメージ通り、煌びやかさと明るさを持った演奏でブ ラウティハムでしか表現できない素晴らしいカデンツァを披露しています。一方、第27番はブラウティハムのうっとりしてしまうほど美しいタッチとケルン・ アカデミーと繊細にニュアンス美しく演奏を展開しています。こちらはモーツァルトのカデンツァを使用しています。
ブラウティハム&ケルン・アカデミーによるモーツァルトのピアノ協奏曲シリーズは当アルバムが第5集にあたり、これまでに発売されている、第1集 [第9番「ジュノーム」&第12番、ロンド イ長調K. 386 (BISSA-1794 / KKC 5258)]、第2集[第24番&第25番(BISSA-1894 / KKC 5259)]、第3集[第17番&第26番「戴冠式」(レコード芸術特選盤 BISSA-1944 / KKC 5260)]、第4集[第19番&第23番(BISSA-1964)]の各タイトルはいずれも好評を博しております。 楽器はアントン・ワルター(1752-1826)製作のレプリカで2011年ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ 製作の楽器を使用して演奏・録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だ けでなく、彼の製作したレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でもなんか新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハ ムがイメージする最善の状態の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。今後の録音にも注目です! (Ki)
BIS-2015
18世紀イタリアのトリオ・ソナタ
アルビノーニ:バレット.ト長調Op.3-3
ボンポルティ:ソナタ.ト短調Op.6-7
ヴィヴァルディ:ラ・フォリアOp.1-12
ボノンチーニ:室内ソナタ第2番
ポルポラ:ソナタOp.2の3
サンマルティーニ:ソナタ第5番ヘ長調
ロカテッリ:ソナタ.ニ長調Op.8-8
ガッロ:ソナタ第1番ト長調
タルティーニ:3声のソナタ.ニ短調
ロンドン・バロック

録音:2012年4、5月/セント・マーティン教会(ハンプシャー)
17世紀イタリアのトリオ・ソナタ」(BIS 1795)の続編にして、ロンドン・バロックのトリオ・ソナタシリーズ第7弾。17世紀にイタリアで発祥した トリオ・ソナタ形式の、約百年後の進化の様を示してくれます。良く知られたヴィヴァルディの「ラ・フォリア」のほか、ストラヴィンスキーの「プルチネッ ラ」または「イタリア組曲」の原曲がペルゴレージではなくドメニコ・ガッロの作で、ここに収められた「ソナタ第1番ト長調」第1楽章はまさに「プル チネッラ」序曲と同じメロディが響くのに感動させられます。このほか、当時の大ヴァイオリニストでもあったロカテッリとタルティーニ、ハイドンやファリネッ リの師としても知られるポルポラの作品など、トリオ・ソナタの伝統がロココ様式へと変化していく様子を実感させてくれます。 (Ki)
BISSA-2016(1SACD)
ブレット・ディーン(1961-):ヴァイオリン協奏曲「The Lost Art of Letter Writing」(2006/2007改変)
「遺書」〜12人のヴィオラのための(2002)*
「無念と愛情」〜4声合唱、児童合唱、オーケストラ、エレクトのための(2005)#
フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)
ジョナサン・ノット(指)シドニーSO
BBC響の 12 人のヴィオラ奏者*
デイヴィッド・ロバートソン(指)BBC響&Cho#
ゴンドワナCho#

※ヴァイオリン協奏曲のみのみ5.0 Surround sound
オーストラリア出身の作曲家ブレット・ディーン(1961-)作品集の最新盤はヴァイオリン協奏曲「The Lost Art of Letter Writing」、12人のヴィオラのための「遺書」、そして合唱とオーケストラのための「無念と愛情」です。
ブレッド・ディーンはヴィオラの名手としても知られ、ベルリン・フィルの団員を14年も務めました。BISレーベルにはこれまでに自作自演のヴィオラ 協奏曲(2005)、十二人の怒れる男たち(1996)、親密な決定〜無伴奏ヴィオラのための(1996)、コマロフの墜落(2006)をおさめたアルバム(BIS 1696)が発売されています。
当アルバムに収録されたヴァイオリン協奏曲「The Lost Art of Letter Writing」のヴァイオリン独奏はドイツ正統派ヴァイオリニスト、フランク・ペー ター・ツィンマーマンです。既に40代後半で今や巨匠の名にふさわしい風格を醸し出しているツィンマーマンですが、近年はBISレーベルより勢力的に レコーディングをしています。安定したテクニックと美音が魅力のツィンマーマンですが、レパートリーの広さでも有名で現代曲も得意としています。全4 楽章のこのヴァイオリン協奏曲は、第1楽章:ハンブルク1854、第2楽章:ザ・ハーグ1882、第3楽章:ウィーン1886、第4楽章:ジェリルデリー 1879と副題がついております。随所に技巧が散りばめられた作品で非常に新鮮な響きが楽しめます。
「遺書」はベートーヴェンが甥であるカールと弟のヨハン宛に書いたあの有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」よりインスピレーションを得て作曲され た作品で、ディーンがかつて所属していたベルリン・フィルのヴィオラ奏者のために書かれたものです。非常に立体感のある旋律はオーディオ的にも楽しめ る作品です。 (Ki)
BISSA-2017(1SACD)
ルネサンスのエールとダンス
フランシスコ・デ・ラ・トーレ(ウルバン・アグナス編):ラ・スパーニャを低音に持つ舞曲
ティーレマン・スザート(ウルバン・アグナス編):バス・ダンス「私の願い」/ガイヤルド第2番/アルマーニュ第8番/王の舞曲/千々の悲しみ/上着のない羊飼い/パッセ・メディオ/ガイヤルド第15番
ジェズアルド(ウルバン・アグナス編):お前は私を殺す、残酷な人よ/愛しています、あなた/わが愛しの人よ
ダウランド(ヨアキム・アグナス編):もしも私のうけた苦しみが/サー・ジョン・スミスのアルマイン/ラクリメ/蛙のガイヤルド
ダウランド(クリスチャン・リンドベルイ編):デンマーク王のカイヤルド/ジャイルズ・ホビー氏のガイヤルド/エセックス伯のガイヤルド/ダウランドはつねに悲しむ
モンテヴェルディ(ウルバン・アルナス編):歌劇「オルフェオ」〜シンフォニアとモレスカ/ただあなたを見つめ/歌劇「オルフェオ」〜7声のシンフォニア/本当に美しいダミジェッラ
作者不詳(ステファン・グスタヴソン):ルネサンス組曲
ストックホルム・チェンバー・ブラス

録音:2012年3月/ヨハネス教会(フェルクセン、ドイツ)
エヴァルドの金管五重奏曲全集がロング・ヒットのストックホルム・チェンバー・ブラス。金管五重奏と打楽器から成り、スウェー デンを代表する1985年結成の団体。ルネサンスから現代まで広範なレパートリーを持ち、隙のないアンサンブルを聴かせます。今回はルネサンス期の 有名作品をトロンボーンの神クリスチャン・リンドベルイや当アンサンブルのトランペット奏者ウルバン・アグナスの効果的な編曲で披露。ダウランドの人 気作「ラクリメ」や、現代音楽のようなジェズアルドまで神業を聴かせてくれます。 (Ki)

BISSA-2018(1SACD)
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調op.64
バレエ組曲「白鳥の湖」〜第2幕第10番『情景』、第2幕第2番『ワルツ』、第3幕第13番『白鳥の踊り』、第2幕第13番-変奏第5『情景』*、第3幕第20番『ハンガリーの踊り』、第4幕第28番、第29番『情景』
クリスティアン・リンドベルイ(指)
、アークティックPO
ミハイル・シモニアン(Vnソロ)*

録音:2012年1,2月&2013年2月/ハルスタド文化会館(ノルウェー)
BISレーベルが誇る天才トロンボーン奏者で指揮者のクリスティアン・リンドベルイ(クリスチャン・リンドバーグ)が遂にチャ イコフスキーの交響曲第5番をレコーディングしました!リンドベルイは近年、指揮活動に力を入れておりますが、その中でも当新録音はリンドベルイの 代表盤となるであろう素晴らしい出来栄えです。トロンボーン奏者であるリンドベルイだけあって金管の歯切れのよさ、オーケストレーションの華やかさは 一際光ります。またアークティック・フィルの見事なアンサンブル能力の高さも好印象です。
カップリングのバレエ組曲「白鳥の湖」も絶品!各パート洗練された美しさで演奏されております。中でも注目は俊英ヴァイオリニスト、ミハイル・シモ ニアンがヴァイオリン・ソロをつとめた第2幕第13番の『情景』です。シモニアンはノヴォシビルスク生まれのヴァイオリストで、今最も期待されている 若手ヴァイオリニストの一人です。ソリストとして世界の主要なオーケストラとの共演をはじめ、来日公演でも高い評価を得ております。落ち着いた硬派な 演奏で、のびやかな高音域の音色が魅力です。才能豊かなヴァイオリニストのソロが当録音で加わることにより一層素晴らしい演奏となっております。 (Ki)
BISSA-2020(1SACD)
ヤーッコ・クーシスト(1974-):ライカop.24(2010) 
 ヴァイオリン協奏曲 op.28 
ジョン・コリリアーノ(1938-):ヴァイオリン協奏曲 “レッド・バイオリン”*
エリナ・ヴァハラ(Vn;1780年製グァダニーニ)
ヤーッコ・クーシスト(指)
ラハティSO

録音:2012年4月*、2012年8月/シベリウス・ホール、ラハティ、フィンランド]
美人ヴァイオリニスト、エリナ・ヴァハラが奏でる情熱のヴァイオリン!収録曲は指揮をつとめたヤーッコ・クーシスト(1974-) 作曲のライカとヴァイオリン協奏曲、カップリングはコリリアーノのレッド・バイオリンです!
ヤーッコ・クーシストのライカop.24(2010)はもともと四重奏(ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、クラリネット)のために書かれた作品(1998)です。オー ケストラ・アレンジの当録音は冒頭の派手さから一変、クラリネットの技巧的パッセージと幻想的なハープのメロディが続き最後は壮大なクライマックスを 迎える魅力的な作品です。同じくクーシストのヴァイオリン協奏曲 op.28は2000年より構想をあたためてきた満を持しての協奏曲で、自身が名ヴァイオ リニストであるが故にヴァイオリン協奏曲に対するただならぬ思いがありました。この作品はカレヴィ・アホの交響曲第3番に触発されて作曲されたとの ことです。まず驚きが冒頭。演奏開始から3分半ほどまでヴァイオリンの独奏で始まり、その後スケールの大きなオーケストラが登場します。非常に技巧 的なパッセージがヴァイオリン・ソロとオーケストラ・パートに随所にあらわれ、シンフォニックな構成をとる大作です。カップリングは “レッド・バイオリン”! アメリカの現代作曲家ジョン・コリリアーノ(1938-)の作品で、“レッド・バイオリン” を引用したヴァイオリン協奏曲です!数奇な運命を背負ったそのヴァ イオリンの情熱を伝える名作です。ヴァイオリンがもつ可能性を最大限に生かした技巧が随所に散りばめられております。ダイナミックなサウンドはオーディ オ・ファンも必聴のアルバムです! (Ki)
BISSA-2021(1SACD)
バッハ:カンタータ全集 Vol.54
第100番「神なしたもう御業こそいと善けれ」BWV100
第14 番「神もしこの時われらと共にいまさずば」BWV14
197番「神はわれらの確き望みなり」BWV197
「いと高き神に栄光あれ」BWV197a[断片]
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ダミアン・ギヨン(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2012年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
バッハ・コレギウム・ジャパンによるカンタータ集もいよいよ大詰めの第54集が登場です!今回は「ライプツィヒ時代1730 〜1740年代のカンタータ」より、第100番「神なしたもう御業こそいと善けれ」BWV100、第14番「神もしこの時われらと共にいまさずば」 BWV14、第197番「神はわれらの確き望みなり」BWV197、そして、「いと高き神に栄光あれ」BWV197a[断片]が収録されております。バッハの 音楽の円熟期であるライプツィヒ時代の名作をBCJの演奏でお楽しみいただけます。
「神なしたもう御業こそいと善けれ」BWV100は三位一体後第15または第21主日用に作曲され初演は1734年頃、再演は1742年頃とされています。 S.ローディがストのコラールによる3曲のカンタータ(他にBWV98、BWV99)中、最後の作品です。ティンパニとトランペットが活躍する非常に華や いだ冒頭、終曲をはさみ、美しいアリアまたは二重唱の中間諸曲で構成された全6曲の作品です。
第14番「神もしこの時われらと共にいまさずば」BWV14は公現後第4主日用の全5曲で構成された作品で、初演は1735年とされています。ルター の同名コラールに基づくコラール・カンタータで現存するバッハの作品のうちでは、バッハが全楽章を新作した最後のカンタータと推定されています。言 わばバッハのカンタータの中で、最も円熟して密度が高く、冒頭楽曲などにみられる驚嘆すべき技法の練達が示されています。
第197番「神はわれらの確き望みなり」BWV197は1736/7年頃の作品。全2部、全10曲構成で、大規模な婚礼用のカンタータです。第6曲及 び第8曲は、ピカンダーの台本によるクリスマス用カンタータ《いと高き神に栄光あれ》BWV197aからの転用が見られます。 (Ki)
BISSA-2022(1SACD)
ダウスゴー&シュテンメ/ワーグナー
「さまよえるオランダ人」序曲(初稿版)
ヴェーゼンドンク歌曲集[1.天使2.止まれ3.温室にて4.悩み5.夢](管弦楽伴奏版)*
「さまよえるオランダ人」序曲(最終稿版)
ジークフリート牧歌
「夢」〜ヴェーゼンドンク歌曲集より(Vn独奏&管弦楽版)#
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
トーマス・ダウスゴー(指)
スウェーデンCO
ニーナ・シュテンメ(S)
カタリナ・アンドレアソン(Vn)#

録音:2012年5,6,8月/エレブルー・コンサートホール
近年、BISレーベルより勢力的にリリースを続けているダウスゴー。まるでバレエ音楽のような演奏のチャイコフスキーの第6 交響曲(BISSA-1959)や透き通るようなブラームスの第1交響曲(BISSA-1756)など、これまでリリースしたアルバムでは名曲に新たな一面を見出し、 聴き手に衝撃を与えてきました。大期待の新譜は2013年生誕100周年のワーグナー作品集です。同番でもダウスゴーならではの大胆なオーケストレー ションとエネルギーに満ちあふれております。2004年よりスウェーデン室内管の首席指揮者をつとめているダウスゴーはオケからも絶大なる信頼を得て おり、その結果、自由自在なオーケストレーションを聴かせてくれ、自身が目指す音楽を最大限に表現できていると言えましょう。 注目はニーナ・シュテンメがソロをつとめたヴェーゼンドンク歌曲集(マティルデ・ヴェーゼンドンクの詩)です。シュテンメは堂々たる存在感を示し、ヴェ ルディのアイーダ(BAC 022)をはじめ高い評価を得ています。ビロードのような美しい声がワーグナー作品にもマッチしており、オーケストラの伴奏版と いうこともあり、よりドラマティックに歌い上げます。 (Ki)
BISSA-2023(1SACD)
20世紀のリサイタル
ヒンデミット:オーボエ・ソナタ(1938)
ブリテン:世俗的変奏曲(1936)
アンタル・ドラティ:協奏的二重奏曲
パヴェル・ハース:オーボエとピアノのための組曲 Op.17(1939)
ベン=ハイム:3つの無言歌(1952)
アレクセイ・オグリンチュク(Ob;Marigaux 2001)
レオニード・オグリンチュク(P;Steinway D)

録音:2013年8月、ストックホルム、スウェーデン
名手オーボエ奏者のアレクセイ・オグリンチュク最新盤は父レオニードとの共演で20世紀の作曲家によるオーボエとピアノの ための作品集です。ヒンデミット、ブリテンといった作品から、指揮者のアンタル・ドラティの作品まで実にヴァラエティに富んだ選曲です。親子ならでは の息の合った演奏でオグリンチュクの妙技があますところなく堪能できる1枚です。 (Ki)

BISSA-2024(1SACD)
ヒンデミット:ヴァイオリン作品集
ヴァイオリン協奏曲(1939)
無伴奏ヴァイオリン・ソナタop.31-2(1924)
ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調op.11-1(1918)
ヴァイオリン・ソナタ ホ調(1935)
ヴァイオリン・ソナタ ハ調(1939)
フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)
[使用楽器;ストラディヴァリウス 1711クレモナ‘Lady Inchiquin’]
パーヴォ・ヤルヴィ(指)、
hr響(フランクフルト放送響)、
エンリコ・パーチェ(P;Steinway D)

録音:(1)2009年9月アルテ・オーパー(旧オペラ座)、フランクフルト、ドイツ
(2)-(5)2012年5月ドッビアーコ文化センター、イタリア
1965年ドイツのデュイスブルク生まれのドイツ正統派ヴァイオリニスト、フランク・ペーター・ツィンマーマン。BISレーベル からは近年、アントワーヌ・タムスティ(ヴィオラ)、クリスチャン・ポルテラ(チェロ)との “トリオ・ツィマーマン” でベートーヴェン(BIS SA 1857/ KKC 5222)、モーツァルト、シューベルト(BIS SA 1817/KKC 5202)のアルバムを発売し、いずれもレコード芸術特選盤でベストセラーとなってお ります。F.P.ツィンマーマン、注目の新録音は2013年に歿後50年を迎えたパウル・ヒンデミットの作品集です!
パウル・ヒンデミット(1895-1963)は作曲者としてだけでなくヴァイオリニスト、ヴィオリストとして活動していた関係から弦楽器の作品を多く残しま した。1934年、ナチスにより無調的作風など、その現代的傾向の音楽が腐敗した芸術であるとされ圧迫をうけたために翌35年に休職、38年にスイス に移り、大戦を避けて40-47年にはアメリカに移り住みました。このアルバムに収められた作品はアメリカに亡命する以前の1918年から1939年に作 曲された作品です。
ヴァイオリン協奏曲は指揮者メンゲルベルクの委嘱作品で初演は1940年、メンゲルベルク指揮、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団、ヴァイ オリン独奏はコンサートマスターのフェルディナント・ヘルマンでした。ヒンデミット独特の流れるような旋律ではじまるこのヴァイオリン協奏曲。当録音 ではツィンマーマンらしい非常に柔らかいボーイングと煌めくような美しい演奏を聴かせてくれます。またヴァイオリンとオーケストラが対話するような旋 律が随所にあらわれるパートでは、パーヴォ・ヤルヴィ指揮、hr交響楽団が寄り添うようにサポートし音楽表現も難しいとされるこの作品を見事に演奏し ております。同曲の決定盤が登場したと言えましょう!カップリングのヴァイオリン・ソナタでピアノをつとめたのはツィマーマンと数々の録音をし、絶大な 信頼関係にあるエンリコ・パーチェです。歯切れのよいリズムなど一糸乱れぬ演奏をしております。 (Ki)
BISSA-2025(1SACD)
『フラミニス・アウラ』
(1)フラミニス・アウラ(2001 rev. 2004)〜チェロ、テープと管弦楽のための
(2)魂の国(2001)〜弦楽四重奏のためのための
(3)和らぎ(嵐のあとの)(2013)〜弦楽三重奏のための
(4)ディオティマのためのセレナータ(2014 rev. 2015)〜弦楽のための
(1)エルンスト・シモン・グラーセル(Vc)
 ダーヴィト・アフカム(指)ヨーテボリSO
(2)シリアクス=ペーション=ライティネン、ユリア・クレツ=ラーション(第2Vn)
(3)シリアクス=ペーション=ライティネン
(4)ヨアキム・グスタフソン(指)マルメSO

録音:(1)2012年9月ヨーテボリ・コンサートホール(スウェーデン)、
(4)2015年4月マルメ・コンサートホール(スウェーデン)、(2)(3)2015年9月ペトロ教会(ストックスンド、スウェーデン)
トミー・ハーグルンド(1959-)は、スウェーデン、カルマル生まれの作曲家。クラシカルギターをブー・ストロムベリとジョン・ ミルズの下で学び、ヨーテボリのスヴェン=エーリク・ユーハンソンとロンドンのエリック・フェンビーに作曲法を師事しました。室内楽と器楽のための作 品を中心に作曲を手がけ、彼の音楽については、絶えず変化を繰り返す宇宙が鳴り響くイメージという表現がしばしば使われてきました。ハーグルンドの 作品集。神に捧げるいけにえを祭壇で焼く「神官」とその「息」を意味するラテン語に由来する曲名の《フラミニス・アウラ》。ハーグルンドが心酔するスウェー デンの科学者、哲学者のエマヌエル・スヴェーデンボリの「魂の世界」と、結婚を前にして死んだアメリカ先住民の酋長の娘の伝説を題材にした《魂の国》は、 イギリスのメディチ四重奏団の委嘱作。「シリアクス=ペーション=ライティネン」トリオ(ZPR)のために書かれた《和らぎ(嵐のあとの)》は、オルランド・ディ・ ラッソとパレストリーナからインスピレーションを得たとされる音楽。プラトンの『饗宴』でソクラテスが言及するマンティネイアの巫女の名を曲名に採った 《ディオティマのためのセレナータ》は、彼が前の年に生まれた初めての孫娘の眼差しを思いながら作曲したという、「内省」の作品です。 (Ki)
BISSA-2026(1SACD)
13弦ギターによるクリスマスの夢
聖しこの夜
慈しみ深き王ウェンセスラス
幼子イエスよ眠れ(ポーランドのキャロル)
クリスマスの知らせ(フランスのキャロル)
松明、ジャネット、イザベル(プロヴァンスのキャロル)
森のなかでヨーラチカが生まれ
た(ロシアのキャロル)
幾千ものクリスマスの光に彩られ(スウェーデンのキャロル)
もうすぐ暗くなる(ドイツのキャロル) 
神の御子は今宵
夜は招く(メキシコのキャロル)
わが村に天使が(フランスのキャロル)
マリアはいばらの道を通り(ドイツのキャロル)
ザンポニャーロたちの歌(イタリアのキャロル)
サリヴァン:天なる神には
甘き喜びのうちに(中世のキャロル)
三艘の船が(イギリスのキャロル)
バルー・ラミー(ケルトのキャロル)
ウォーロック:バルラロー
ミオリン:青いクリスマス
同:冬の夜の夢見る星たち
アンデシュ・ミオリン(13弦ギター)

録音:2012年3月/レンナ教会(スウェーデン)
独自の13弦ギターでサティやドビュッシーを演奏して話題となったミオリン、久々の新録音の登場です。今回は自身の編曲によ る世界のクリスマス・キャロルを集めた、ひと足早いクリスマス・プレゼント。「聖しこの夜」「慈しみ深き王ウェンセスラス」「神の御子は今宵」といった 誰もが知るポピュラーなものから、スウェーデン、ロシア、フランス、メキシコなどでは誰もが愛唱する地元のキャロルまで20篇が収めれらています。ポー ランドの「幼子イエスよ眠れ」はショパンが名作「スケルツォ第1番」の中間部に引用したメロディの原曲なのも興味津々。表現力豊かなギターでしっとり と奏でられたキャロルは不思議な温かみに満ち、静かなクリスマスの晩を素敵に演出してくれます。 (Ki)
BISSA-2027(1SACD)
ヘンデル:水上の音楽 HWV348-350
「オケイジョナル・オラトリオ」HWV62〜序曲
マンフレート・フス(指)
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン、

録音:2012年 3月/オーストリア
団体名の通り、ハイドンの作品を中心に演奏・録音してきたハイドン・シンフォニエッタ・ウィーンですが、ついにヘンデルの「水 上の音楽」をレコーディングしました。当団体率いるマンフレート・フスのもと、持ち味とも言える簡潔でストレートな解釈は当盤でも聴くことができます。 当録音は2007年改定修正された完全版で演奏されております。また、「オケイジョナル・オラトリオ」HWV62より序曲も秀逸です! ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーンは BIS が誇る名プライヤーが集まった古楽アンサンブルで数多くレコーディングしております。なかでも、ハイドン の初期ディヴェルティメント全集(BIS 1806)や序曲全集(BIS 1818)は非常に高い評価を得ております。 (Ki)
BISSA-2028(1SACD)
ニールセン:交響曲第4番「不滅」 Op.29
交響曲第5番 Op.50*
サカリ・オラモ(指)
ロイヤル・ストックホルムPO

録音:2012年8月、2013年6月* ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)
スウェーデンを代表するオーケストラ、ストックホルム・フィルと2008年より首席指揮者をつとめるサカリ・オラモとの最新 録音はカール・ニールセンの交響曲第4番「不滅」、交響曲第5番です。オラモとストックホルム・フィルとのエルガーの交響曲第2番変ホ長調Op.63(BISSA-1879)では同フィルの首席指揮者としての自信と誇りに満ちた堂々たる演奏でしたが、このニールセンも期待以上の熱演です!
第4番「不滅」が作曲された1914年は、第一次世界大戦の前半期に当たり、中立を宣言したデンマークも決して安泰な年月を過ごすことができな かった時代です。拡大する戦争への不安と、戦争に伴う経済状態の悪化の中でこの作曲は続けられましたが、そうした暗黒の日々のなかにあって人間の不 滅への確信を高く揚げたこの作品はのちにニールセンの代表作となりました。一方、第5番はニールセンの木管五重奏曲Op.43の完成年でもある1922 年で、ニールセンの創作力の頂点に達していた時期です。曲中に効果的に使用されている小太鼓の用法は、少年時代に家の貧しさゆえ、軍楽隊に入ってやっ と音楽への渇望をいやしていたころの、軍隊調の小太鼓の音に対する成人後の遠いノスタルジアとともに解釈されています。 (Ki)
BISSA-2029(1SACD)
バラ―クリスマスの歌
(1)ミヒャエル・プレトーリウス(1571?1621):一輪のバラが咲いた
(2)伝承曲(ロルフ・リスレヴァン編曲):古いマリアの歌(ヴァイオリンとリュートのための)
(3)ヴェスト・アグデル民謡(スコットランド伝承曲由来)(ヨー・アスゲイル・リ、グレーテ・ペーデシェン編曲):<BR>  神の天使たちがやってくる
(4)ディエゴ・オルティスのリチェルカータ第2番による即興(ヴァイオリン、リュートとベース)
グレーテ・ペーデシェン(1960−):クリスマス組曲「バラ」
(5)おお永遠の力よ(ヒルデガルト・フォン・ビンゲン)
(6)おお、青々とした小枝よ(ビンゲン)(グレーテ・ペーデシェン編曲)
(7)ベツレヘムに御子が生まれた(伝承曲)(トリスパン、オルヤン・マトレ編)
(8)めでたし、気高き方(ビンゲン)
(9)愛らしいこのクリスマスの時に(オーラ・O・ファーゲルハイム)(オルヤン・マトレ 編)
(10)もっとも清らかなバラ(伝承曲)(ロルフ・リスレヴァン編)
(11)マリアは無垢の娘(伝承曲、ヘルゲ・ディラン、オスカル・フォルデン)(ロルフ・リスレヴァン 編曲)(ヴァイオリン、リュートとベースのための)
(12)つねに待ち望む心を(ヴォス民謡)(オルヤン・マトレ編曲)
(13)おお永遠の力よ(ビンゲン)(グレーテ・ペーデシェン編曲)
(14)ペーア・ネアゴー(1932−):クリスマスの喜び
(15)イタリア・バロックの旋律:タランテラ(ロルフ・リスレヴァン編曲)(ヴァイオリン、リュートとベースのための)
(16)ノールモーレとヴォスの民謡(ロルフ・リスレヴァン、オルヤン・マトレ編曲):クリスマスの詩「それは愛らしい幼子が」
(17)グスタフ・ヌードクヴィスト(1886−1949):クリスマス、輝くクリスマス
ノルウェー・ソリストCho
グレーテ・ペーデシェン(指)
(9)(10)(12)(16) ベーリト・オプハイム(Vo)
(2)-(5)(7)(11)(13)(15)(16) イェルムン・ラーシェン(Vn)、
(2)〜(4)(6)(7)(9)〜(11)(15)(16) ロルフ・リスレヴァン(Lute)
(3)〜(5)(7)(11)(13)(15)(16) ビョルン・シェッレミュル(ベース)

録音:2013年4月リス教会(オスロ、ノルウェー)
このディスクは「ノルウェーの大地と空気」の感じられる音楽で知られる、スカンディナヴィア屈指のアンサンブル、オスロ・ソリスト合唱団のクリスマス・アルバムです。題名にもなっている《バラ》ですが、バラの花は、キリスト教の教義では「秘跡」と密接なつながりがあります。もっとも大きな秘跡はイエス・キリストの生誕。「エッサイの根から一輪のバラが咲いた」…プレトーリウスの単旋聖歌ではキリストはバラにイメージされ、バラはまた、三位一体につながる聖母マリアの象徴とされます。ヒルデガルト・フォン・ビンゲンや伝承曲など9つの曲を指揮者のペーデシェン(1960−)が編纂し、古北欧語の「バラ(Ros)」をタイトルとする組曲《バラ》をプログラムの中心に、多様な曲がアカペラ合唱と器楽をともなう合唱で歌われ、あるいは、器楽のアンサンブルで演奏されます。録音セッションはオスロのリス教会で行われました。ノルウェーでもっとも名高い女性フォークシンガーのひとり、ソグネフィヨルドのヴォス生まれのベーリト・オプハイム(1967−)と、オスロの国立音楽アカデミーに学びジャンルを越えて活躍する、ノルウェーの音楽シーンを代表するフィドル奏者、イェルム・ラーシェン(1981−)のふたりが、前作『白夜?ノルウェー民俗音楽の印象』(BISSA1871)に次いで参加。テリエ・リプダール、ヨン・バルケ、シェティル・ビョルンスタとコラボレーションを行い、ジョー・ヘンダソン、チェット・ベイカー、パット・メセニーと共演したジャズ・ベーシストのビョルン・シェッレミュルと、ノルウェー国立音楽アカデミーとバーゼルのスコラ・カントールムに学び、ジョルディ・サヴァールのグループで長年演奏したリュート奏者のロルフ・リスレヴァンも加わり、独自のカラーをもったペーデシェンとオスロ・ソリスト合唱団の音楽に新たな色彩を添えます。「クリスマス、輝くクリスマス、白い森の上にきらきらと、天の冠は光り輝き、神の家の窓にはみな、あかあかと灯がともる」。スウェーデンのキャロルでプログラムを閉じます。それぞれに趣向を凝らした北欧のクリスマス・アルバムが多い中でももっともユニークな一枚に挙げられるでしょう。 (Ki)
BISSA-2030(1SACD)
マルティヌー:(1)ラプソディ・コンチェルト〜ヴィオラとオーケストラのための協奏曲 H.337(1952)
(2)3つのマドリガル(二重奏曲第1番)〜ヴァイオリンとヴィオラのための H313(1947)
(3)二重奏曲第2番〜ヴァイオリンとヴィオラのための H.331(1950)
(4)ヴィオラ・ソナタ H.355(1955)
マクシム・リサノフ[マキシム・リザノフ](Va;1780年製グァダニーニ)
(1)イルジー・ビエロフラーヴェク(指)BBC響
(2)(3)アレクサンドル・シトコヴェツキー(Vn;1753年製グァダニーニ)
(4)カーチャ・アペキシェワ(P;SteinwayD)

録音:(1)2011年11月10日/バービカン・センター、ロンドン(コンサートのライヴ録音)、
(2)-(4)2012年12月/ポットン・ホール、サフォーク州(録音)
世界が注目する若手ヴィオラ奏者、マクシム・リサノフ[マキシム・リザノフ]。期待の最新録音はマルティヌーのヴィオラ作品集 で、名曲と知られる “ラプソディ・コンチェルト”、ヴァイオリンとの二重奏曲、そしてヴィオラ・ソナタが収録されました。当録音では共演陣にも注目で、 協奏曲はイルジー・ビエロフラーヴェク指揮BBC響と、二重奏曲はクラシック界のサラブレッド、アレクサンドル・シトコヴェツキーと、ヴィオラ・ソナ タでは2014年5月の来日リサイタルも話題となったカーチャ・アペキシェワとで、それぞれ豪華な顔ぶれとなっております。なお、リサノフは2015年2 月に来日予定で、ピアニストのコンスタンチン・リフシッツとのリサイタルを行います。
チェコ出身のマルティヌー(1890-1959)は、プラハ音楽院、プラハ・オルガン学校に在籍経験はあるものの卒業はせずに、1923年にパリに出て現代 音楽や新古典主義に傾倒し独自の作風を作り出しました。その後、ナチス・ドイツの支配を避け、1941年にアメリカに移住。この時代よりマルティヌーの 音楽が確立し、民族性と抒情性に裏付けられた作品を残しました。第2次大戦後にはプラハ音楽院の教授に招かれるも、左翼政権の成立に拒まれ祖国 に復帰することはできず1952年にアメリカの市民権を取得。しかし、望郷の念はやまず、この年の夏から数度ヨーロッパを訪問する機会があり、1953 年にヨーロッパに移ることにしました。1959年8月28日スイスのバーゼル近郊で没。マルティヌーはあらゆる分野に多数の作品を残しましたが、このディ スクには彼の晩年に近い1947年から1955年までに作曲されたヴィオラを伴う作品が収録されました。いずれの作品も現在ではヴィオラの重要なレパー トリーと言え、中でもラプソディ・コンチェルトは数少ないヴィオラ協奏曲の代表曲の一つです。
BISSA-2031(1SACD)
バッハ:カンタータ全曲集 Vol.55 (ライプツィヒ時代1730-40年代のカンタータ Vol.4)
カンタータ第69番「主よ讃えよ、わが魂よ」BWV69
カンタータ第30番「喜べ、贖われた者たちの群れよ」BWV30
カンタータ第191番「いと高きところには神に栄光あれ」BWV191
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)
、ペーター・コーイ(B)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン、
三宮正満(Ob/オーボエ・ダモーレ)、
菅きよみ(フラウト・トラヴェルソ)
寺神戸亮(コンサートマスター)

録音:2013年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
1995年より始まった教会カンタータの全曲演奏と並行して進めてきたレコーディングについて、鈴木雅明氏は「この17年間は、波乱万丈、手に汗 を握りしめるような年月でした。」と語り、BISレーベルの社主ロベルト・フォン・バール氏と議論し、時には戦い作り上げてきた苦労の結晶で、その結 果が今や世界に誇れるバッハのカンタータ全曲集を完成させたことになります。たくさんの思いがつまった最後のカンタータ第55集はライプツィヒ時代 1730-40年代の作品です。当録音にてカンタータ集は一巡したことになりますが、あらためてBCJが全曲録音を成し遂げたことを祝したくなる記念すべ き1 枚です。
カンタータ第69番「主よ讃えよ、わが魂よ」BWV69、初演は1748年8月とされ1723年に作曲された同名BWV69aの改作で、市参事会員交 代式用に書きなおされた作品です。主要な変更点は、旧作の福音書章句と関わる2つのレチタティーヴォが削除され、代わりに、行政に言及した新たな レチタティーヴォが加えられたことと、終曲のコラールが、ローディガストのものから「人の業」「国の栄え」に言い及ぶルターのものに変更されたことです。 ティンパニ付きの華麗な7声に編曲された箇所は、祝賀の気分を増し非常に喜ばしい賛美を表現しています。
カンタータ第30番「喜べ、贖われた者たちの群れよ」BWV30は1737年秋に書かれた世俗カンタータ「楽しきヴィーダーアウよ」BWV30aのパロディで、 用途は洗礼者ヨハネの祝日用で、テキストはピカンダーによるものと思われます。全12曲構成で終曲の合唱では輝かしい喜びを謳歌しつつ全曲を閉じます。
全曲録音最後に収録されたのは、唯一のラテン語作品である第191番「いと高きところには神に栄光あれ」BWV191です。「グローリア」の冒頭に、 小栄唱の三位一体賛美を続けるという構成も非常に珍しく、合唱−二重唱(ソプラノとテノール)−合唱の全3曲から構成されるこの曲はそれぞれにドラ マがあり、特に第3曲は輝かしいホモフォニー部分の間に著しいフーガが2度に渡って展開され、緊張感とともに高らかな終止はカンタータ集の締めくく りに相応しい威厳に満ちています。 (Ki)
BISSA-2032(1SACD)
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 へ短調 op.80
ヴァイオリン・ソナタ第2番 op.94 bis
ロミオとジュリエットop.64〜[モンターギュー家とキャピュレット家/百合の花を手にした娘たちの踊り/仮面]
ワジム・グルズマン(Vn;1690年製ストラディヴァリウス‘ex-Leopold Auer’)、
アンジェラ・ヨッフェ(P)

録音:2012年12月、ドイツ
抜群の音程感とテクニックで魅了する、鬼才ヴァイオリスト、ワジム・グルズマンの新譜は、満を持してのオール・プロコフィエフ・ プログラムです!
プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第1番はダヴィド・オイストラフに献呈された全4楽章構成の大作です。自身が「墓場を抜ける風」と表現した 両端楽章の現代的表現はプロコフィエフの作品の中でも特異で非常に印象的な旋律です。一方、ヴァイオリン・ソナタ第2番 op.95bisはフルート・ソ ナタが原曲でダヴィド・オイストラフの強い希望でヴァイオリンに編曲され、この改作版は原曲以上に好評を博し、オイストラフ、シゲティをはじめ巨匠に よる演奏で世界的に知られるようになりました。カップリングとしてアンコール・ピースのように収録されたロメオとジュリエットから有名な「モンターギュー 家とキャピュレット家」「百合の花を手にした娘たちの踊り」「仮面」が収録されております。
今回もグルズマンらしい歯切れの良さを披露し、近年急速に人気曲となったプロコフィエフのヴァイオリン・ソナタの決定盤が登場したと言えましょう。 伴奏のアンジェラ・ヨッフェとは超絶のヴァイオリン曲集(BISSA-1652)でも息の合った演奏を聴かせてくれました。グルズマンの圧倒的なテクニック に負けも劣らずで、難曲プロコフィエフを軽々と弾いてしまいます。 (Ki)
BISSA-2033(1SACD)
バッハ(サイモン・ローランド=ジョーンズによるヴィオラ用編):無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009 
第2番ニ短調BWV1008
第6番ニ長調BWV1012
マクシム・リサノフ(Va;J.B.グァダニーニ1780 年製)

録音:2012年6月*、2013年5月/スウェーデン
同郷で世界的ヴィオラ奏者のユーリ・バシュメトからも激賞されている若手ヴィオラ奏者マクシム・リサノフ[マキシム・リザノ フ]。近年、目覚ましい活躍で日本でも人気急上昇のアーティストですが、BISレーベルからの最新アルバムは待望のバッハのチェロ組曲のヴィオラ編曲 版の第2弾がリリースされます。内容は組曲第2番二短調 BWV 1008、第3番 ハ長調 BWV1009、そして第6番ニ長調BWV1012です。組曲第1 番、第4番、第5番が収録された第1弾(BISSA-1783)でも非常に柔らかい運弓でいわゆるバロック奏法のスタイルをとっており、当ディスクでも曲 ごとの的確な解釈で聴き手に心地よい演奏を披露しています。 当ディスクでの注目はヴィオラでの演奏が極めて難しい第6番も収録されているところです。原曲では通常のチェロに(E弦)を足した5弦楽器用に書 かれているため音域の広さ、効果的な重音の取り方など、4弦での演奏は技術的に難しい箇所が多く含まれますが、リサノフの圧倒的なテクニックと抜群 の音楽性、さらにはヴィオラならではの特性を生かし、非常に暖かくのびやかな演奏を聴かせてくれます。当ヴィオラ編曲版の決定盤登場と言えましょう! (Ki)

BISSA-2034(1SACD)
憧れのピーターソンに捧ぐ名曲集
Lulu’s Back in Town / Harry Warren
’Round Midnight / Thelonius Monk Cootie Williams
Body and Soul / Johnny Green
A Child is Born / Thad Jones
Little Girl Blue / Richard Rodgers
Take the ‘A’ Train / Billy Strayhorn
Basin Street Blues / Spencer Williams
How Long Has This Been Going On / George Gershwin
The Nearness of You / Hoagy Carmichael
Over the Rainbow / Harold Arlen
Things Ain’t What They Used to Be / Mercer Ellington
Perdido / Juan Tizol
アンドルー・リットン(P;ベーゼンドルファー)

録音:2012年11月、ポットン・ホール、サフォーク州、イギリス
アメリカを代表する指揮者でピアニストのアンドルー・リットンがジャズ・ピアノに挑戦!「ア・トリビュート・トゥ・オスカー・ピー ターソン」と題された当ディスクは “鍵盤の皇帝” の異名をとるジャズ・ピアノ界の殿堂、オスカー・ピーターソンへ捧げられたもので、ピーターソンが演 奏していた曲の数々を収録しました。
リットンがピーターソンの音楽に出会ったのは彼が16歳の誕生日プレゼントでもらったLPがきっかけとなりました。LPから流れてくる演奏に衝撃を受 けたようで、世界の名だたるクラシックの演奏者からは受けたことのない「神」の存在とも思える強烈な印象を得たそうです。
リットンの演奏はピーターソンの特徴とも言えるストライドピアノ、さらにゴスペルらしいハーモニーも取り入れており、超絶だけではなく優雅でもあった ピーターソンの世界観が表現された見事な演奏です。ジャズでありながらクラシックの演奏者らしいタッチで、ガーシュインなどを彷彿とさせる古き良きア メリカがこの1枚に凝縮されています。なお、当録音はピーターソンが愛奏していたことでも知られているベーゼンドルファー社製のピアノを使用しています。 (Ki)
BISSA-2035(1SACD)
ダン・ラウリン〜ヴィヴァルディ作品集
ピッコロ協奏曲 ト長調RV.443(原曲;ハ長調)
リコーダー,2つのヴァイオリンと通奏低音の協奏曲 イ短調RV.108
リコーダー協奏曲 ヘ長調RV.442
ピッコロ協奏曲ハ長調RV.444
ピッコロ協奏曲ホ短調RV.445(曲;イ短調)
フルート,ヴァイオリン,ファゴット,チェロと通奏低音の協奏曲 ニ長調RV.92
リコーダー協奏曲 ハ短調RV.441(ダン・ラウリン編曲)
ダン・ラウリン(リコーダー、指)
1B1室内O
ヤン・ビョーランゲル(リーダー)、
アンナ・パラディソ(Cemb)

録音:2014年6&7月/スタヴァンゲルコンサートホール(ノルウェー)
BISレーベルより積極的なリリースを続けるリコーダー界の鬼才ダン・ラウリンがヴィヴァルディの作品を収録しました。神業 とも言える超絶技巧を交え、ラウリンしか表現できない快活かつ爽快なヴィヴァルディの心地よさは一聴の価値があります。目(耳)にもとまらぬ変幻自 在なテンポと表情豊かな装飾音はヴィヴァルディの新たな魅力を発見できるでしょう! ヤン・ビョーランゲル率いる1B1室内Oの好演も光ります。当団はビェルグステ1番地を本拠とするモダン楽器アンサンブルで、スタヴァンゲ ルが2008年の「ヨーロッパ文化の首都」に選ばれた際にスタヴァンゲル大学で教える音楽家とスタンヴァンゲル交響楽団のメンバーを加え創設された注 目のアンサンブルです。 (Ki)
BISSA-2036(1SACD)
カレヴィ・アホ:ホルン協奏曲 (2011)
テルミン協奏曲「八季」 (2011)

■カロリナ・アイク、カレヴ・アホの協奏曲を弾く(ビデオ・クリップ)
アンヌ・サルミネン(Hrn)、
カロリナ・アイク(テルミン)、
ヨーン・ストルゴーズ(指)ラップランCO

録音:2013年1月/コルンディ文化センター(フィンランド)
精力的な作曲活動を行うカレヴィ・アホ。オーケストラすべての楽器のために協奏曲を書くことをライフ・ワークとしていて、 18作目が2011年のホルン協奏曲。2009年4月に創立100周年を迎えたラッペーンランタ市管弦楽団のコンサートを聴いたアホは、同オーケストラ のホルン奏者アンヌ・サルミネンの演奏に強い印象を受けました。そこでアホは彼女のためにホルン協奏曲を作りたいと申し出て、2011年の5月から6月にかけて作曲、2012年1月に初演されました。独奏者は指揮者の脇に立つのではなく、最初は舞台裏、さらにオケの背後を左から右に動き、舞台前 面に登場します。音像の動きも効果的です。
テルミン協奏曲は、2010年2月にワシントンでレーラ・アウエルバッハの交響曲第1番の初演を聴いたアホが、作品中でテルミン演奏を披露したカロ リナ・アイクから頼まれ、彼女から楽器の機能と効果の教えを受けつつ2011年秋に作曲。テーマにしたのは四季ではなく八季。「秋」「秋の色」「黒い雪」 「闇のクリスマス」「冬の霜」「雪塊」「雪解け」「真夜中の太陽」という冬もしくは北欧独特の季節感をテルミンの非現実的な響きが表現。カロリナ・ア イクの魔術的演奏に陶酔させられます。 (Ki)

BISSA-2037(1SACD)
ウィリアム・バード(1540-1623):4声のためのミサ
リチャード・ロドニー・ベネット(1936-2012):神との対話
ジョン・プラマー(1410-83):ミサ・シネ・ノミネ
アンドリュー・スミス(1970-):キリエ「全能なる創り主」 
トーマス・タリス(1505-85):4声のためのミサ
ガブリエル・ジャクソン(1962-):ミサ
ニューヨーク・ポリフォニー
【ジェフリー・ウィリアムズ(C-T)、
スティーヴン・カルディコット・ウィルソン(T)、
クリストファー・ディラン・ハーバート(Br)、
クレイグ・フィリップス(Bs)】

録音:2013年1月/レンナ教会(スウェーデン)]
前作「私の終りは私の始まり」(BISSA-1949)にてBIS初登場だったニューヨーク・ポリフォニーの最新アルバムはバー ド、タリスなどの16世紀の作品とベネット、ジャクソンなど21世紀の作曲家によるポリフォニー作品を中心に収録されました。時代は違えど不 変の魅力をもつ声楽の力を感じるアルバムです。ニューヨーク・ポリフォニーは2006年結成、アメリカを本拠に活躍する男声4名のアンサンブルで、 当アルバムはBISレーベル第2弾となります。 (Ki)
BISSA-2038(1SACD)
アラン・ペッテション:交響曲第9番 (1970)

■特典DVD
「The Voice of Man」(制作:スウェーデン・テレビ)
【ペッテションについてのドキュメンタリー(1973-78)】
クリスチャン・リンドベルイ(指)
ノールショピングSO

録音:2013年1月/ルイス・デ・ギア・コンサートホール(ノールショピング)
現代スウェーデンの作曲家アラン・ペッテション(1911-1980)の交響曲シリーズ最新盤は第9番です。この交響曲が作曲 されたのはアンタル・ドラティによって演奏され成功をおさめた交響曲第7番を作曲してから2年後の1970年です。この時期、今までにないほど彼の作 品は世に知られることになりましたが、第9番を作曲して9カ月後、ペッテションは体調を崩しついに入院してしまいました。ペッテションの音楽はその 生い立ちから彼の音楽には暴力的でまるで暗黒に突き落とされたような、聴いているだけで寒気がするような旋律が多くふくまれます。この第9番も叫び・ 苦しみを感じさせるパッセージが随所に現れます。ボーナスDVDにはスウェーデン・テレビが制作した1973年から78年の作曲家ペッテションにせま る非常に貴重なドキュメンタリー映像が収録されております(字幕:英語)。リンドベルイの熱意と強い希望により、この貴重なドキュメンタリーがDisc 化されました。
BISレーベルより発売されているペッテションの交響曲は第1&2番(BIS 1860)、第6番(BISSA-1980)でペッテションらしい強烈なインパクト と独特の中毒性のある作品です。
BISSA-2039(1SACD)
ラフマニノフ:晩祷 Op.37
神の母(1893)
カスパルス・プトニンシュ(指)
オランダ放送Cho

録音:2012年11月/ MCO5スタジオ、オランダ
前作、マクミランの合唱曲作品集(BISSA-1719)に続く、オランダ放送合唱団の最新アルバムは、ラフマニノフの「晩?」と「神 の母」です。 無伴奏4声から成る晩? Op.37は1909年に没したロシア正教音楽の権威、S.V.スモレンスキーを追悼して作曲された作品で初演は1915年モスク ワで、ニコライ・ダニリンの指揮する宗務院合唱団により行われました。曲の構成は晩課から6曲、早課から8曲、一時課から1曲をそれぞれ選んで作 曲された全15曲の大作です。一方「神の母」は1893年に作曲された作品。神の母[Theotokos]とは、キリスト教の用語で、聖母マリアに対する称 号です。ピアノ協奏曲や交響曲が有名なラフマニノフですが、このような声楽作品にこそラフマニノフの豊かなメロディを堪能できます。また、BISならで はの優秀録音でオーディオ的にも楽しめる1枚です。 (Ki)
BIS-2040
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.26
6つのソナタWq.51より
第1番 ハ長調 Wq51/1(H 150)
第2番 変ロ長調 Wq51/2(H 151)
第3番 ハ短調 Wq51/3(H 127)
第2番 Wq51/2より第2楽章[装飾版]
第3番 ハ短調 Wq51/3より第2楽章[装飾版]
ソナタ.ハ長調 Wq65/35(H 156)
ミクロシュ・シュパーニ

録音:2012年7月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン、ベルギー)
前アルバム「鍵盤独奏曲全集 Vol.25」(BIS 1819)に続くミクロシュ・シュパーニ演奏の鍵盤独奏曲全集第26弾の登場です!このアルバムには 6つのソナタWq51から第1〜3番が収録されております。ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンも高く評価していたC.P.E.バッハは「感覚派」 として知られており、研ぎ澄まされたセンスの作品ばかりを残しました。J.S.バッハとその次の世代をつなぐ必要不可欠な音楽であることがこれら 鍵盤独奏曲を聴いてもわかります。またミクロシュ・シュパーニの非常に清潔な解釈により曲のもつ素晴らしさをダイレクトに伝える演奏です! (Ki)
BISSA-2041(1SACD)
バッハ:世俗カンタータ Vol.3
いとも尊きレーオポルト殿下よBWV173a
しりぞけ、もの悲しき影BWV202
喜び勇みて羽ばたき昇れ BWV36c
クォドリベット(断片)BWV524
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン、
ジョアン・ラン(S)、青木洋也(C-T)、
櫻田亮(T)、ロデリック・ウィリアムズ(Br)
三宮正満(Ob、オーボエ・ダ・モーレ)
若松夏美(Vn&ヴィオラ・ダ・モーレ)

録音:2012年7月/しらかわホール、名古屋
BCJの世俗カンタータの第3集は通称「結婚カンタータ」で知られる「しりぞけ、もの悲しき影」BWV202を含む至福のカ ンタータ集。今回も充実ソリスト陣で澄み切った美しい声が魅力のジョアン・ランや実力派バリトン歌手ロデリック・ウィリアムズなど満を持してのキャスティ ングです。
「いとも尊きレーオポルト殿下よ」BWV173aはケーテン侯レーオポルトの誕生日祝賀用の作品です。バッハのカンタータの中で横型フルートが用いら れるのは、この作品が初めてとされています。「しりぞけ、もの悲しき影」BWV202はソプラノ独唱のための結婚カンタータです。ジョアン・ランの透き 通るような声とそれを包み込むようなBCJ の演奏には脱帽です。「喜び勇みて羽ばたき昇れ」 BWV36cはBWV36関連作品の第1稿で、年配の大学教 授の誕生日を祝うための作品と考えられており、1725年ライプツィヒで書かれた作品とされております。最後の「クォドリベット」BWV524は複数の俗 謡を同時に歌って、即興的なハーモニーを作り出す曲で、誰かの結婚祝いの際に歌われたと推測されています。偽作説もありますがそれぞれの声部のか け合いが美しい曲です。 (Ki)
BISSA-2042(1SACD)
マルティヌー:チェロ・ソナタ第1番 H.277
 チェロ・ソナタ第2番 H.286
 チェロ・ソナタ第3番 H.340
オリ・ムストネン(1967-):チェロ・ソナタ(2006)[世界初録音]
シベリウス:「憂鬱」 Op.20
スティーヴン・イッサーリス(Vc;ストラディヴァリウス1726年‘Marquis de Corberon’)、
オリ・ムストネン(P;Steinway D)

録音:2013年7月ポットン・ホール、サフォーク州、イングランド
BISレーベルからのイッサーリス最新盤はチェコ出身の作曲家マルティヌーの3つのチェロ・ソナタ、ムストネンのチェロ・ソナタ、 そして、シベリウスの「憂鬱」です。 マルティヌーは400作を残した大変に多作な作曲家で知られています。ここに収められたチェロ・ソナタですが、第1、2番はいわゆるパリ時代1939年に、 第3番はアメリカ時代最後の年1952年にそれぞれ作曲されました。様々な実験的書法を試た1930年代から創作活動の頂点にあたる1950年代と世 界各国を渡り歩いたマルティヌーの変化に富んだ多彩な作風を楽しむことができます。 世界的チェリスト、ハインリヒ・シフに献呈されたオリ・ムストネンのチェロ・ソナタはダニエル・ミュラー=ショットとムストネン自身の演奏により 2006年に初演されました。超絶技巧を伴う変幻自在のメロディが魅力の作品で、イッサーリスならではの冴えたチェロが光ります。 (Ki)
BIS-2043
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.27
6つのソナタ続編Wq51より
第4番 ニ短調 Wq51/4(H 128)
第5番 ヘ長調 Wq51/5(H 141)
第6番 ト短調Wq51/6(H 62)
第4番 ニ短調 Wq51/4より第2楽章[装飾版]
第5番 ヘ長調 Wq51/5より第2楽章[装飾版]
第6番 ト短調 Wq51/6より第2楽章[装飾版]]
ソナタ.ハ長調 Wq65/36(H 157)[6つのソナタ第1番 Wq51/1の改編]
6つのソナタ.第3番 イ短調 Wq50/3より第3楽章[装飾版]
ミクロシュ・シュパーニ(Cemb)

録音:2012年7月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン、ベルギー)
ミクロシュ・シュパーニによる「鍵盤独奏曲全集 Vol.27」は前作の第26集(BIS 2040)に続き6つのソナタWq51の後半第4〜6番が収録され ております。「感覚派」として知られるC.P.E.バッハはハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンも高く評価し、和声の色彩感を独自の手法で用いた作曲 家として研ぎ澄まされたセンスで数々の名曲を残しました。ミクロシュ・シュパーニの非常に清潔な解釈により曲のもつ素晴らしさをダイレクトに伝える演 奏です! (Ki)
BISSA-2044(1SACD)
モーツァルト:ピアノ協奏曲全曲シリーズ第6集
ピアノ協奏曲第18番変ロ長調K.456(カデンツァ:モーツァルト)
ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482(カデンツァ:ブラウティハム)
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)、
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ (指)
ケルン・アカデミー

録音:2012年12月ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール、ケルン、ドイツ
世界的フォルテピアノ奏者、ロナルド・ブラウティハムによるモーツァルトのピアノ協奏曲集の第6弾はピアノ協奏曲第18番変 ロ長調K.456そしてピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482です。今回もブラウティハムらしい快活で明瞭なタッチによりモーツァルトのピアノ協奏曲の新 たな一面をのぞかせてくれます。 ★ピアノ協奏曲第18番は盲目の女性ピアニスト、マリア・テレジア・フォン・パラディーヌの依頼によって作曲されたと言われており、中間楽章における 変奏曲形式、最終楽章における狩のロンドの採用点などK.450と密接な共通性を持っています。一方、ピアノ協奏曲第22番はモーツァルトの変ホ長調 による4つ目のピアノ協奏曲にあたり、先行の3曲に比べて、規模も大きく堂々たる交響的構築をもち、後期の成熟した筆致を示した作品です。なお、こ の作品でブラウティハムは自作のカデンツァを披露しております。 (Ki)
BIS-2045
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.28
6つのソナタ.第2続編Wq.52より
ソナタ第1番 変ホ長調 Wq.52-1(H.50)
ソナタ第2番 ヘ長調 Wq.52-2(H.142)
ソナタ第3番 ト短調 Wq.52-3(H.158)
ソナタ第3番 Wq.52-3より第1楽章 異稿
ソナタ.ヘ長調 Wq.62-24(H.240)
ソナタ.ハ短調 Wq.60(H.209)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)

録音:2013年7月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン、ベルギー)
C.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集第27弾は6つのソナタ第2続編よりソナタ第1番~3番、ソナタ.ヘ長調 Wq.62-24そして、ソナタ.ハ短調 Wq.60 です。演奏はシリーズ当初から担当しているミクローシュ・シュパーニです。この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究に基づい た賜物です。 (Ki)
BIS-2046
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.29
6つのソナタ 第2続編Wq.52より
 ソナタ第4番嬰ヘ短調Wq.52-4(H.37)
 ソナタ第5番ホ長調Wq.52-5(H.163)
 ソナタ第6番ホ短調Wq.52-6(H.129)
ソナタ.ハ長調 Wq.65-47(H.248)
ソナタ.ハ短調 Wq.65-48(H.298)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)

録音:2013年7月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン、ベルギー)
C.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集第29弾は6つのソナタ第2続編よりソナタ第4-6番、ソナタ ハ長調 Wq.65-47そして、ソナタ ハ短調 Wq.65-48 です。演奏はシリーズ当初から担当しているミクローシュ・シュパーニ。録音を開始した際、シュパーニは「全集を実現することは決して単純な課題では なく、ことにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらである。このシリーズで私たちは、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏 と伴奏アンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてをご紹介する。私たちの目標は、これらの作品演奏の可能性への全般の見通しを与えること なので、この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究に基づいている。私たちはオリジナルの資料をもとに"正統性"である楽器 を選択して演奏している。」と語っており、まさに正真正銘、本物の解釈のもと演奏されました。これら膨大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動 をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない解釈で演奏されました。 (Ki)
BISSA-2047(1SACD)
ブラームス:ピアノソナタ第3番ヘ短調Op.5
ヘンデルの主題による変奏曲Op.24
ジョナサン・プロウライト(P)

録音:2011年8月/ポットン・ホール(イギリス)
ハイペリオン・レーベルでバッハの興味深いピアノ編曲やポーランド系作曲家の珍品などを世界初録音し、注目されているイギ リスの名手ジョナサン・プロウライトがBISに初登場。最もBIS向きな嗜好を持つピアニストのはずの彼が選んだのは、意外にもブラームスの大作2篇。 これが実に堂々とした名演。近年ロシア・ピアニズムが世界のピアノ界を席巻しているイメージがありますが、もともとイギリスにはヘスやカーゾンに代表 される明確なイギリス・ピアニズムが存在していました。1959年生まれのプロウライトは、今日稀少になりつつあるこの渋く味わい深い独特な芸風を受 け継ぐ名手として貴重。非常に新鮮です。 (Ki)
BISSA-2048(1SACD)
ニールセン:交響曲第1番
交響曲第3番「おおらかな交響曲」*
サカリ・オラモ(指)
ロイヤル・ストックホルムPO
アヌ・コムシ(S)*
カール=マグヌス・フレードリクソン(Br)*

録音:2013年1月、2014年5月* ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)
スウェーデンを代表するオーケストラ、ロイヤル・ストックホルム・フィルと2008年より首席指揮者をつとめるサカリ・オ ラモとのニールセンの交響曲集の第2弾は第1番と第3番「おおらかな交響曲」です。近年、同フィルの首席指揮者としての自信と誇りに満ちますま す躍進するオラモですが、このニールセンの交響曲全集シリーズも期待以上と言え、美しい響きを追求した熱演です。
第1番は1890-92年に作曲され、その作風はブラームスやスヴェンセンの影響がみられます。初演は1894年3月、ヨハン・スヴェンセン指揮の コペンハーゲン宮廷劇場管弦楽団によって行われました。若かりしニールセンの勢いを感じる作品です。一方、交響曲第3番ニ短調「おおらかな交響曲」 は1910-1911年にかけて作曲され、第2楽章にはソプラノとバリトンのヴォカリーズが入り、豊かな響きの終楽章はブラームスの交響曲第1番のフィナー レを連想させる堂々たる作品です。 (Ki)
BISSA-2049(1SACD)
オルガン版ドビュッシー、ラヴェル作品集
ドビュッシー:交響詩「海」
ラヴェル:ダフニスとクロエ〜「夜明け」
 高雅で感傷的なワルツ〜第2&3曲
 ラ・ヴァルス/ボレロ
 亡き王女のためのパヴァーヌ
※全作品グンナル・イーデンスタムによるオルガン編曲
グンナル・イーデンスタム(Org)

録音:2013年9月、聖マーティン教会、デュドランジュ、ルクセンブルク
これはすごい!なんとラヴェルのボレロ、ラ・ヴァルスをはじめとした作品がオルガンに独奏による編曲版で登場。何千もの大 迫力のサウンドを楽しむことができます。編曲はすべて演奏のグンナル・イーデンスタムによるもの。オルガンの構造を熟知した上での絶妙なレジストレー ションで、とても一人で演奏しているとは思えない、オルガンならではの大迫力サウンドを楽しむことができます。ボレロは圧巻の締めくくりです。
演奏のグンナル・イーデンスタムは1961年スウェーデン生まれ。ストックホルムのロイヤル音楽アカデミーに入学、86年特別賞を得て卒業。在学中、 パリ国立音楽院に留学し、マリー=クレール・アランのもとで学び、84年優秀賞、85年ヴィルトゥオジテ賞を授与されました。84年には、オルガンの 即興演奏のコンクールである、フランスのシャルトル国際オルガン・コンクールで優勝。以後、コンサート・オルガニストとして世界的に活躍しており、バロッ クから現代曲までの幅広いレパートリー、そして非常に優れた即興演奏で高い評価を受けております。また、近年は作曲にも力を入れております。 (Ki)

BISSA-2050(1SACD)
レスピーギ:ブラジルの印象[T.熱帯の夜/U.ブタンタン/V.歌と踊り]
風変わりな店[T.序曲/U.タランテラ/V.マズルカ/W.コサックダンス/X.カン・カン/Y.ゆっくりなワルツ/Z.夜想曲/[.ギャロップ]
ジョン・ネシュリング(指)リエージュPO

録音:2013年4月フィルハーモニーホール、リエージュ、ベルギー
ローマ三部作(BISSA-1720)に続く、ジョン・ネシュリングによるレスピーギ第2弾は「ブラジルの印象」と「風変わりな店」 です。シェーンベルクとボダンツキーの血をひくブラジルの指揮者ネシュリングが、華麗で豊かな色彩感に満ちているリエージュ・フィルハーモニー管を見 事にコントロールしています。「ブラジルの印象」はレスピーギが1927年にブラジルに旅行し、その際の印象を3曲にまとめたもので、初演は翌1928年サンパウロで行われました。 いかにもブラジルらしい明るさに満ちた作品ですが、第2曲のブタンタンでグレゴリオ聖歌の「怒りの日」のメロディが出てくるところが印象的です。一方、「風 変わりな店」は1918年に、バレエ・リュスを率いるセルゲイ・ディアギレフから作曲の依頼を受け、ロッシーニの小品集「老いのいたずら」より編曲さ れたバレエ音楽です。レスピーギらしい和声やオーケストレーションは原曲を上回るほどの作品で、全8曲が物語を読んでいるかのように進行していきます。 (Ki)
BISSA-2051(1SACD)
バッハ:2台のチェンバロのための協奏曲第3番 ハ短調 BWV1062
2台のチェンバロのための協奏曲第2番 ハ長調 BWV1061
管弦楽組曲第1番 ハ長調 BWV1066(鈴木優人による2台チェンバロ編曲版)
2台のチェンバロのための協奏曲第1番 ハ短調 BWV1060
鈴木雅明(Cemb)、鈴木優人(Cemb)
バッハ・コレギウム・ジャパン【若松夏美(Vn)、荒木優子(Vn)、山口幸恵(Va)
武澤秀平(Vc)、西澤誠治(ヴィオローネ)】

録音:2013年1月彩の国さいたま芸術劇場、コンサートホール
バッハ・コレギウム・ジャパンの最新録音は鈴木雅明・優人の親子共演によるJ.S.バッハの2台のチェンバロのための協奏曲 集、そして鈴木優人編曲による管弦楽組曲第1番 ハ長調 BWV1066の2台チェンバロ版です。当ディスクに収録された作品はすべて「ハ」調の楽曲で、 全曲に統一感のあるアルバムとなっております。 第1番BWV1060の原曲はオーボエとヴァイオリンのための協奏曲と見なされている作品で、整った楽節構成に愛嬌のあるエコーをまじえた魅力が際 立った作品です。第2番BWV1061は他のチェンバロ協奏曲と異なり、全体がクラヴィーア的な発想によっていることから編曲ではなくオリジナル作品と 考えられています。2つのチェンバロの掛け合いが美しく協奏曲の彩りを与えられた作品です。第3番BWV 1062 は、かの有名な2つのヴァイオリンの ための協奏曲 ニ短調 BWV1043のチェンバロ編曲版です。2つの楽器が互いに拮抗する関係に立ち、絶えず模倣し合いながら演奏を続けるこの名曲で すが、チェンバロでの演奏ではより装飾的な煌びやかさを呈します。管弦楽組曲第1番 ハ長調 BWV1066は鈴木優人編曲による2台チェンバロ版です。伝統的なフランス風管弦楽組曲の様式にもっとも忠実なこの作 品ですが、2台のチェンバロでの掛け合いによって見事に表現されております。 (Ki)
BISSA-2052(1SACD)
ワーグナー(ヘンク・デ・フリーハー):「ニーベルングの指環」より
ラインの黄金[前奏曲/ラインの黄金/ニーベルハイム/ヴァルハラ]
ワルキューレ[ワルキューレ/魔の炎の音楽]
ジークフリート[森のささやき/ジークフリート牧歌/ブリュンヒルデ]
神々のたそがれ[ジークフリートとブリュンヒルデ/ジークフリートのラインへの旅/ジークフリートの死/葬送行進曲/ブリュンヒルデ自己犠牲
ローレンス・レネス(指)
王立スウェーデンO

録音:2013年2月、ストックホルム・コンサートホール、スウェーデン
このディスクはワーグナーの「指環」の中からの抜粋をオランダ人作曲家ヘンク・デ・フリーハー(1953-)が編曲した管弦 楽編曲版です。曲順はラインの黄金[前夜劇]、ワルキューレ[第1日]、ジークフリート[第2日]、神々のたそがれ[第3日]と順を追ってそれぞれの 重要な作品をまとめており、まるで「指環」を1枚のディスクに凝縮したような形で構成されております。フリーハーによるオーケストラ・アレンジは非常 に的確です。ダイナミックなオーケストレーションは音響効果抜群でオーディオ的にも聴きごたえ十分です。指揮は1970年生まれのオランダ人ローレンス・ レネスで、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団でエド・デ・ワールトのアシスタントをつとめ、現在は王立スウェーデン・オペラ管の常任指揮者を務 めており、ワーグナーはもちろんのこと、プッチーニ、ヴェルディの各オペラ作品を得意としております。BISの優秀録音によるワーグナーイヤーに相応し いディスクがまた 1 枚加わりました。 (Ki)
BISSA-2053(1SACD)
深き淵より De Profundis
(1)エストニアの賛美歌(グンナル・イーデンスタム (1961-) 編曲):おおキリストよ、汝は光なり(男声合唱とオルガンのための)
(2)キリルス・クレーク:ダヴィデの詩編 137 番
(3)ルネ・エースペレ(1955-):栄化(ソプラノ、男声合唱とオルガンのための)
(4)アンドレス・レムバ(1968-):グローリア
アウグスト・セーデルマン(1832-1876)(エイナル・ラルフ(1888-1971編曲):(5)キリエ/(6)ドミネ
(7)スヴェン=ダーヴィド・サンドストレム(1942-):サンクトゥス
(8)ジェルジュ・オルバーン(1947-):忍び寄る悪魔
(9)グリーグ:アヴェ・マリス・ステッラ
(10)ニルス=エーリク・フォウグステット(1910-1961):夜のマドンナ
(11)フランツ・クサヴァー・ビーブル (1906-2001):アヴェ・マリア(主の天使)(7 部の男声合唱のための)
(12)ミヨー):詩編121番
(13)ロッシーニ:祈り
(14)ボブ・チルコット(1955?):ニュートンの『アメイジング・グレース』
(15)ジャン・ラングレ(1907?1991):詩編150 番「主を賛美せよ」(3人の男声とオルガンのための)
(16)ペルト:深き淵より(男声合唱、オルガンと打楽器(任意)のための)
オルフェイ・ドレンガル男声Cho
セシーリア・リューディンゲル・アリーン(指)
(1)(3)(15)(16)アンドリュー・カニング(Org)
(3)(5)エリーン・ロムブー(S)
(11)ウッレ・エングルンド(T)
(11)エーリク・ハートマン(Bs)
(16)マグヌス・エイナション(Perc)

録音:2013年2月/ベーリンゲ教会(ウプサラ、スウェーデン)
北欧でもっとも古い大学のあるスウェーデンの都市ウプサラ。1853年、この街に男声合唱団のオルフェイ・ドレンガル(OD) が結成され、160年が経ちました。作曲家として知られるアルヴェーン、合唱指揮者のエーリク・エーリクソンとロベルト・スンドの後、2008年からセシー リア・リューディンゲル・アリーン(1961-)が芸術監督を務め、20歳から55歳まで、約80名の歌手が集まった「ヴォーカル・シンフォニー」は、「オルフェ ウスの僕(しもべ)たち」として、さらなる深みを目指した活動を続けています。
オルフェイ・ドレンガルのコンサートでは、「カプリース」に代表される愉しいステージとともに、宗教作品もプログラムに取り上げられます。『深き淵より』 は、彼らの宗教作品のレパートリーから16曲を選び、「一夜のコンサート」のスタイルに制作したアルバムです。プログラムは、オルガニストのイーデン スタムが編曲したエストニアの賛美歌に始まり、クレーク、エースペレ、レムバと、エストニアの作曲家の美しい作品、躍動する作品がつづいて歌われます。 後期ロマンティズム時代スウェーデンのセーデルマンのラテン語のミサ曲から2曲。国際的に人気が高く、スウェーデンでもっとも多作の作曲家とされる スヴェン=ダーヴィド・サンドストレムは、近年、バッハの伝統に倣った一連の宗教作品を発表しています。《サンクトゥス》は、オルフェイ・ドレンガルとリュー ディンゲル・アリーンのために作曲され、彼らの国内と海外のツアーの曲として定着しました。
ルーマニア生まれ、ハンガリーのジェルジュ・オルバーンの《忍び寄る悪魔》は、中世の賛美歌がテクスト。ノルウェーのグリーグは、豊かなハーモニー の優美な音楽で聖母マリアを讃えます。31歳で亡くなったエーディト・セーデルグランの詩を同じフィンランドのフォウグステットが合唱曲にした《夜の マドンナ》では、聖母マリアと御子イエスの最初のクリスマスの情景が描かれます。フランツ・クサヴァー・ビーブルの《アヴェ・マリア》は、バスとテノー ルのソロをともなう男声合唱が歌う、天使の受胎告知と聖母マリアへの祈り。美しい和声進行の音楽です。
「主の家に行こう、と人々が言ったとき、わたしはうれしかった」(詩編122番・新共同訳による)をテクストとするミヨーの曲。ロッシーニ《祈り》 はイタリア語による、室内楽の雰囲気をもった作品です。この詩編150番をフランスのオルガニストで作曲家のラングレはオルガンをともなう内省的な歌 に作りました。イギリスの作曲家チルコットの《ニュートンの『アメイジング・グレース』》は、南米ガイアナの詩人ジョン・アガード(1949?) がジョン・ニュー トン作詞の《アメイジング・グレース》に触発されて書いた詩に曲を書いた2節を《アメイジング・グレース》とひとつにした作品です。カナダの男声合 唱団コール・レオーニとオルフェイ・ドレンガルが共同委嘱し、オルフェイ・ドレンガルとリューディンゲル・アリーンに献呈されました
「深い淵の底から、主よ、あなたを呼びます」(新共同訳)。さまざまな作曲家にインスピレーションを与えた「詩編130番」をペルトが男声合唱のた めに書いた作品を歌い、このアルバムの終曲にふさわしい幻想的な雰囲気を作り上げております。 (Ki)
BISSA-2054(1SACD)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調KV.467(カデンツァ;ブラウティハム)
「どうしてあなたを忘れられようか」K.505
ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 K.449(カデンツァ;モーツァルト)
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)、
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
ケルン・アカデミー、
キャロリン・サンプソン(S)

録音:2013年7月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール、ケルン、ドイツ
世界的フォルテピアノ奏者、ロナルド・ブラウティハムによるモーツァルトのピアノ協奏曲集の第7弾はピアノ協奏曲第21番ハ 長調KV.467、ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 K.449、そして、ソプラノ歌手のキャロリン・サンプソンを迎えて「どうしてあなたを忘れられようか」K.505 を収録しました。今回もブラウティハムらしい快活で明瞭なタッチによりモーツァルトのピアノ協奏曲の新たな一面をのぞかせてくれます。 (Ki)
BISSA-2055(1SACD)
ダウランド他:珠玉のリュート作品集
ジョン・ダウランド:ファンシー、バトル・ガリアード、ジョン・ダウランドのパヴァーヌ
トーマス・ロビンソン(c1560-1610):うれしい憂鬱、ガリヤード、田舎を歩く、ジーグ、スペインのパヴァン、おもちゃ、Row Well,you Mariners
ロバート・ジョンソン(c1583-1633):パヴァン、幻想曲
アノニマス:スコティッシュ・ダンス、「私の方に近づいて、私を愛して」、スコットランド伝承曲、スコットランドを求め、前奏曲、「ジョンは今私にキスをする」
ダニエル・バチェラー(1572-1610):ムッシューのアルメイン、前奏曲、伝承曲、クーラント、パヴァン
ヘリー・カスバート(1620-48):幻想曲、サラバンド
ジャック・ゴーディエ(fl.1617-1652):クーラント、鐘
ヤコブ・リンドベルイ(Lute)

録音:2012 年 11 月、スウェーデン
リュートの名手、ヤコブ・リンドベルイの最新盤はエリザベス朝からチャールズ1世朝にかけてのイギリスを代表するリュート 奏者であったジョン・ダウランドの作品を筆頭にトーマス・ロビンソン(c1560-1610)、ロバート・ジョンソン(c1583-1633)、ダニエル・バチェラー (1572-1610)、ヘリー・カスバート(1620-48)、ジャック・ゴーディエ(fl.1617-1652)などリュートの隠れた名作を集めたアルバムです。名手、ヤコブ・ リンドベルイならではの素晴らしい演奏とBISが誇る録音により幅広い音楽愛好家に親しまれる1枚に仕上がりました。 (Ki)
BISSA-2056(1SACD)
グバイドゥーリナ:悔い改め (2008)〜チェロ、3本のギター、コントラバスのための
セレナード (1960)〜ギターのための
ピアノ・ソナタ (1965)
ソット・ヴォーチェ (2010/3)〜ヴィオラ,コントラバス,2本のギターのための
フランツ・ハラース、
ヤコブ・ケレルマン、
ルーカス・ブラル(G)、
デボラ・ハラース(P)、
フィリップ・シュトゥーベンラウフ(Cb)、
ハリオルフ・シュリヒティヒ(Va)

録音:2013年6月/バイエルン放送・スタジオ2
ソフィヤ・グバイドゥーリナの大規模なオーケストラ作品に比べ、器楽や室内楽はそれほど聴く機会がありません。ここでは彼 女が30歳頃の1960年代の独奏曲と最近の室内楽が収められています。ギターのための「セレナード」はロシアのギター音楽の権威マターニャ・オフィー に捧げられた作品で、前衛的な所はなく、しっとりした情緒あふれる叙情曲。一方「ピアノ・ソナタ」はいきなり内部奏法で始まる十二音作品。ヴィルトゥ オーゾ的なピアノ書法も注目です。新作の室内楽2篇は、キテレツな奏法発想がグバイドゥーリナならでは。「悔い改め」では、ギターの弦にスーパーボー ルを落とすなど、遊んでいるようにしか見えない演奏が斬新です。 (Ki)
BISSA-2057(1SACD)
憂鬱の影像
ビャッテ・アイケ(1972-):寂しさ(シグネの旋律)
アントニー・ホルボーン(c.1547-1602):パヴァーヌ《憂鬱の影像》
ジョン・ダウランド (1563-1626):悲しみよとどまれ*
ノルウェー伝承曲(ビャッテ・アイケ (1972-) 編曲):ビョルンソンの結婚行進曲
アントニー・ホルボーン(c.1547-1602):ガイヤルド《浮気者》
ノルウェー伝承曲(ヨン・バルケ (1955-)、ビャッテ・アイケ(1972-)編曲):イェンディーネの子守歌*/**
ビーバー :十字架を担う(ソナタ)
ブクステフーデ (c.1637-1707):嘆きの歌*
アントニー・ホルボーン (c.1547-1602):ガイヤルド《とてもかわいい》
スロヴァキア伝承曲 (ミロシュ・ヴァレント(1960-)編曲):いとしい母さん#
スウェーデン伝承曲 (ビャッテ・アイケ(1972-) 編曲):エヴェルツベリの昔の結婚行進曲
ノルウェー伝承曲 (ヨン・バルケ(1955-)、ビャッテ・アイケ (1972-) 編曲):子守歌*/**
アントニー・ホルボーン (c.1547-1602):パヴァーヌ《遺言》
Ruaidri Dall O Cathain (c.1570-c.1650):どうぞ、お手を**
ジョン・ダウランド(1563-1626):流れよ、わが涙、昔の涙*
ヨン・バル (1955-):シュザンヌを紹介(「ある日シュザンヌが」による瞑想)**
ヨハン・ゾンマー(1570-1627):パヴァーヌ《シュザンヌを想像する》
ジョン・ダウランド:ガイヤルド《スザンナ》
ウィリアム・バード(1540-1623):汝、聖なるミューズよ*
ニール・ガウ (1727-1807)(ビャッテ・アイケ (1972-) 編曲):ふたり目の妻の死を嘆くニール・ガウ
バロックソリステネ
ビャッテ・アイケ(芸術監督、Vn)
ベーリト・ノルバッケン・スールセッ(S)*
ヨン・バルケ(Org、サウンドスケープ)**
ミロシュ・ヴァレント(Va、ヴォーカル)#

録音:2011年10月、2012年3月/セルビュ教会(セルビュ、ノルウェー)
2005年、ベルゲンに創設された古楽アンサンブル、バロックソリステネ(バロック・ソロイスツ)。バロック・ヴァイオリンの 第一人者のひとり、ビャッテ・アイケが芸術監督を務めるアンサンブルは、ベルゲン国際フェスティヴァル、ストックホルム古楽フェスティヴァル、ロンドン のプロムスなど、ヨーロッパ各地の音楽祭で演奏、デンマークのエスビェアのニューオペラ、デンマーク放送ヴォーカルアンサンブル、ノルウェーのヴェス トフォル音楽祭との協力活動を通じ、独自の音楽をアピールしてきました。『憂鬱の影像』は、ヘンデルと彼と同時代の作品を演奏した2012年の『ロンドン・ コーリング!』(BISSA-1997) につづく BISレーベル第2弾です。「深い森を通り、いつ果てるとも知れない下り坂の泥道を車で行く。時折、右手下に 湖が一瞥できる。古い校舎がどこからともなく姿を現す。湖のほとりに、もうひとつ建物がある。どちらもさびれ、悲しげだ。誰かいるのか。音はしない。 さわやかな空気。日没。静寂。最初の食事をみんなで一緒に作る。携帯電話は通じず、インターネットが使えるのも一カ所だけだ。かつて教室だったとこ ろに輪になって座る。器楽奏者が六人、歌い手がひとり、ひとつに積み重ねた楽譜、おおいのない暖炉に薪が燃える……音。これがシェービグダ。音楽 のもつ『憂鬱』のさまざまな姿を探ろうと私が友人たちを誘ってきた場所がここだ」(ビャッテ・アイケ)。アルバムは、アイケの《寂しさ》にはじまり、ホ ルボーンとダウランドの曲、ノルウェーとスウェーデンとスロヴァキアの伝承曲、17世紀アイルランドの古謡《どうぞ、お手を》を交え、《ふたり目の妻の 死を嘆くニール・ガウ》に終わります。ヴァイオリン、ヴィオラ、リュート、テオルボ、バロックギター、チェロ、ヴィオリーネ、オルガン、チェンバロのア ンサンブル。ノルウェー音楽アカデミーを2005年に卒業し、ノルウェーとヨーロッパのアンサンブルとオーケストラに客演をつづけるソプラノ歌手、ベー リト・ノルバッケン・スールセットがソロを歌い、ピアニスト、作曲家としてノルウェーのジャズシーンを中心に活躍するヨン・バルケがオルガンとアルバム の「サウンドスケープ(音風景)」を担当しました。ビャッテ・アイケは、シェービグダに近いセルビュの教会で行われた録音セッションとポストプロダクショ ンの共同制作も担い、「ライヴ・ミュージシャン」の立場から「音楽の生まれる瞬間」の再現を願い、ポストプロダクションの段階で、異なるテークのミッ クス、ソロ楽器のダビング、ミュージシャンがそれぞれに感じ考えた「憂鬱」を反映した自由な即興による録音を加えるといった手法を取り入れたと言い ます。「場所と音楽とプロジェクトに関係した音楽家たちと響き合った、私の個人的『憂鬱の影像』」が描きあげられました。ワールド・ミュージック風な メロディもあり、オーディオ・ファンも楽しめる内容です。 (Ki)
BISSA-2058(1SACD)
ステンハンマル:オーケストラ作品集
交響的序曲「天の高みに昇らん(Excelsior!)」Op.13
カンタータ「歌」〜間奏曲
セレナード.ヘ長調 Op.31
クリスチャン・リンドベ ルイ(指)
ロイヤル・フランダース・PO

録音:2013年3月、アントワープ、ベルギー
このディスクはスウェーデンの最も重要な作曲家の一人であるステンハンマルのオーケストラ作品が収録されております。1896 年に作曲された序曲「天の高みに昇らん(Excelsior!)」Op.13は壮大な交響的作品で雄大なオーケストレーションが特徴的です。一方、カンタータ「歌」 より間奏曲は祈りに満ちた心に染みわたる作品です。最後のセレナードは全5楽章からなるオーケストラ作品で、ステンハンマルらしい弦楽器と金管楽器 の掛け合いが絶妙な作品です。指揮のリンドベルイとの相性もぴったりの作風と言えましょう。 (Ki)

BISSA-2059(1SACD)
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第3番 へ短調 Op.65
スメタナ:ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15
スーク:エレジー Op.23
シトコヴェツキー・トリオ
[アレクサンドル・シトコヴェツキー(Vn)
レオナルト・エルシェンブロイヒ(Vc)
ウー・チェン(P)]

録音:2013年4月ポットン・ホール、サフォーク州、イングランド
クラシック界のサラブレッド、アレクサンドル・シトコヴェツキー、チェロのレオナルト・エルシェンブロイヒ、そしてピアノの? 倩で結成したシトコヴェツキー・トリオによる期待のアルバムはドヴォルザークのピアノ三重奏曲第3番 へ短調 Op.65、スメタナのピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15、そしてスークのエレジー Op.23というチェコを代表する作曲家の名作を集めたアルバムです。
ヴァイオリンのアレクサンドル・シトコヴェツキーは祖父にユリアン・シトコヴェツキー、祖母にショパン・コンクールの覇者ベラ・ダヴィドヴィチ、そし て父にドミトリ・シトコヴェツキーという音楽的に恵まれた環境に生まれました。既に世界的に活躍するヴァイオリニストでディスクとしてはORFEOレー ベルからはメンデルスゾーンの初期の協奏曲作品を集めたアルバム(ORFEO 761092)などをリリースしております。明瞭なアーティキュレーション、抜 群のアンサンブル能力そして豊かな音楽性はさすが生まれもった才能と言えましょう。また、チェロのレオナルト・エルシェンブロイヒ、ピアノの?倩もそ れぞれソロのアルバムをリリースしています。才能豊かなこのピアノ・トリオの今後の活躍に注目です! (Ki)
BISSA-2060(1SACD)
ブリテンの弦楽合奏曲集
(1)フランク・ブリッジの主題による変奏曲 Op.10(1937)
(2)シンプル・シンフォニーOp.4
(3)ラクリメ―ダウランドの歌曲と投影― Op.48a[ヴィオラと小編成弦楽版]
(4)2つの肖像【1.D.Layton 2.E.B.B】(1930)
(5)弦楽のためのエレジー(1928)*
テリエ・トンネセン(指)
カメラータ・ノルディカ
キャサリン・ブロック(Va)

録音:(1)2010年10月、(2)2011年1月、(3)(4)2012年10月、(5)2013年1月/スウェーデン
*=世界初録音
このアルバムは弦楽合奏曲集でシンプル・シンフォニーOp.4、フラン ク・ブリッジの主題による変奏曲を中心にその他、ヴィオラのキャサリン・ブロックをソリストにむかえた、ラクリメと2つの肖像が収録されています。また、 弦楽のためのエレジーは世界初録音ということです。シンプル・シンフォニーは1923-26年に書かれた初期の習作的ピアノ曲からの改編で、近年ブリテ ンの作品の中でも演奏機会に恵まれる曲となりました。ブリテンならではの独特の雰囲気を味わえる1枚です。 (Ki)
BISSA-2061(1SACD)
ジョン・ピッカード:エデン〜ブラス・バンドのための (2005)
交響曲第4番「ガイア交響曲」(1991-2003)
アンドレアス・ハンソン(指)
アイカンゲル=ビョルスヴィーク・ムシークラーグ

録音:2013年6月/アイッツボーグ教会(ベルゲン)
注目の英国作曲家ジョン・ピッカード(1963-)。今回はブラス作品集ですが、神話を題材にしていて興味津々。「エデン」は 2005年の全英ブラスバンド選手権の決選用課題曲として作曲されたもので、スコアには「失楽園」(渡辺淳一のではなくミルトンの方)の最終行が記さ れています。アダムとイヴがヘビにそそのかされてチエの実を食べてしまう有名なエピソードなどが描かれています。
「ガイア交響曲」は交響曲第4番で、ブラスと打楽器のための演奏時間65分に及ぶ大作。最初は1991年にウェールズ・ユース・ブラスバンド振興 会からの委嘱で、第2楽章「野火」を作ったことに始まり、増築するように拡大し、12年かけてこの形に落ち着きました。ガイアとはギリシャ神話の女神で、 人類の祖先ともいわれます。
興味深いのは、「野火」の4年後に同振興会から委嘱された第4楽章「石の男たち」。イギリス南部の有名なストーンヘンジを題材とし、「秋の朝」「冬の午後」 「春の夕暮れ」「夏の夜/夜明け」の4部に分かれています。ストーンヘンジとは巨大な石を並べた古代遺跡で、おそらく信仰か儀式のためのものと言わ れていますが、夏至の朝、太陽の最初の光が、石の配置の中央に直接当たることとなっていて、この作品もその光線の描写で終結します。 (Ki)
BISSA-2063(1SACD)
ブラームス:クラリネット作品集
(1)クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op.115
(2)6つの歌(フレストによるクラリネット編)[5月の夜 Op.43-2/おとめの歌Op.107-5/私の眠りはますます浅くなり Op.105-2/調べのように私を通り抜ける
Op.105-1/甲斐なきセレナード Op.84-4/野の寂しさ Op.86-2]
(3)クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114
マルティン・フレスト(Cl)
(1)ジャニーヌ・ヤンセン(Vn)、
(1)ボリス・ブロフツィン(Vn)、
(1)マクシム・リサノフ(Va)、
(1)(3)トルレイフ・テデーン(Vc)、
(2)(3)ローランド・ペンティネン(P)

録音:(1)2013年2月、(2)2013年11月
(3)2004年6月
名手マルティン・フレストの最新盤はブラームスの作品を取り上げました。収録曲は名作、クラリネット五重奏曲を主軸に、フ レスト選曲・編曲による6つの歌、そしてクラリネット三重奏曲です。今回の録音でも豪華共演陣に注目です。五重奏曲では、前作のモーツァルト作品集(BISSA-1893 / KKC 5372)でも共演したジャニーヌ・ヤンセ ンをはじめ、俊英ヴィオラ奏者マクシム・リサノフなど輝かしい才能が集結。極上のアンサンブルを聴かせてくれます。また、6つの歌と題された作品集は ブラームスの歌曲集からフレスト自身が6作品を選曲し、編曲も行いました。フレストの妙技によりまるで歌っているかのように奏でます。極上のブラーム スクラリネット作品が完成しました!なお、最後のクラリネット三重奏曲は既に発売されているブラームスのクラリネット作品集(BISSA-1353)と同録 音です。 (Ki)
BISSA-2064(1SACD)
ブラウティハムによるモーツァルトピアノ協奏曲全曲シリーズ第8集
モーツァルト:ピアノ協奏曲第16番ニ長調KV.451(カデンツァ;モーツァルト)
ピアノ協奏曲第15番変ロ長調KV.450(カデンツァ;モーツァルト)
ピアノと管弦楽のためのロンド ニ長調 KV.382(カデンツァ;モーツァルト)
ロナルド・ブラウティハ ム(フォルテピアノ)
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)、ケルン・アカデミー

録音:2013 年12月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
好評を博している世界的フォルテピアノ奏者、ロナルド・ブラウティハムによるモーツァルトのピアノ協奏曲全曲録音シリーズの 第8弾はピアノ協奏曲第16番ニ長調KV.451、ピアノ協奏曲第15番変ロ長調KV.450そして、ピアノと管弦楽のためのロンド ニ長調 KV.382です。 今回もブラウティハムらしい快活で明瞭なタッチで明るいモーツァルトを聴かせてくれます。 楽器はアントン・ワルター(1752-1826)製作のレプリカで2011年ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ 製作の楽器を使用して演奏・録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だ けでなく、彼の製作したレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でもなんか新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハ ムがイメージする最善の状態の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。 (Ki)
BIS-2065
知られざるシベリウス
(1)フィンランドは目覚める(「フィンランディア」の原典版)
(2)交響詩「海の精」Op.73(1914年エール版)
(3)4つのフラグメント (1930-57)*
(4)行列聖歌Op.113の6(管弦楽版)(1927/1938)
(5)セレナータ JS169〜2vn, vcのための
(6)劇付随音楽「トカゲ」Op.8
(7)連弾のためのアダージョ JS161
(8)アンダンティーノ ニ長調 (1889)*
(9)即興曲ロ短調 (1893頃)*
(10)アダージョ ホ長調 JS13*
(11)2つのイタリア民謡編曲 JS99
(12)君に口づけしたい (1889-91)
(13)来たれ恋人よ、来たれ JS211
(14)思い (1915) JS192
(15)フリードリンの愚行 JS84 (1917)
(16)ヨナの航海 JS100 (1918)
オスモ・ヴァンスカ(指) (1)(2)(4)
オッコ・カム(指)(3)、 ラハテSO
ヤーッコ・クーシスト、
ラウ ラ・ヴィクマン(Vn)
タネリ・トゥルネン(Vc)(5)(6)、
フォルケ・グラスベック(P)(7)‐(13)
ペテル・レンクヴィスト(P)(7)、
ヘレナ・ユントゥネン(S)(12)、
ガブリエ ル・ス オ ヴァネン(Br)
(13)
アンネ・ソフィ・フォン・オッター
モニカ・グロ ープ(Ms)
ベングト・フォシュベリ(P)(14)
ヨルマ・ヒュンニネン(Br)(11)
ドミナンテCho(11)、
ロベルト・スンド(指)オルフェイ・ドレンガル(15)(16)

録音:1995-2013年1月

日本語解説・帯付(歌詞訳無し)
*世界初出
BISの執念で、徹底録音が続けられるシベリウス・シリーズですが、さらなる未知作品が出現しました。過去未収録のオーケストラ曲4篇とピアノ曲3 篇収録。他は既存のアルバムからよりぬきの珍品を集めています。
4つのフラグメントは、草稿がフィンランド国立図書館に所蔵されているものの、解読困難なうえ、オーケストレーションのわずかな手掛かりしか残っ ていない状態でした。それをティモ・ヴィルタネンの尽力で演奏可能な形となりましたが、いずれも20秒から1分強の断片のみ。おそらく1930年代前 半の所産ですが、ピアノ曲「ロマンスOp.24の2」の編曲である第3曲を除くと、シベリウス後期の大胆な和声感が広がり、かの交響曲第8番にかか わる可能性が指摘されています。シベリウス・ファン必聴の重要作と申せましょう。
ピアノ曲「アンダンティーノ ニ長調」と「即興曲ロ短調」は2012年までハーバード大学の音楽資料館に草稿が人知れず所蔵されていた作品。前者は 1889年7月28日に家族と友人のために作曲した3分程の小品。後者は1893年頃の作で、後の「6つの即興曲Op.5」の第5曲と6曲が組み合わ された7分の作品。「アダージョ ホ長調」は1907年の作で、草稿は長らく個人蔵でしたが、2012年にフィンランド国立図書館に所有権が移ったため 日の目を見ました。主題の一部が、後に弦楽四重奏曲「親愛の声」の緩徐楽章に用いられています。いずれも驚きの連続で、数あるシベリウスのアルバ ム中でも最重要の一枚の登場です。日本語解説付(歌詞訳無し)も嬉しい限りです!
 (Ki)
BISSA-2066(1SACD)
テノール、テノーレ! 〜フランスとイタリアのオペラ・アリア集
プッチーニ:星は光りぬ
ドニゼッティ:ああ、友よ!なんと楽しい日
ヴェルディ:女心の歌、
 ラ・トラヴィアータより第1幕への前奏曲、
 おそらく彼女は到着している、
清きアイーダ
アダン:友よ、物語を聞け
グノー:私を貫いているのはなんという未知の不安なのだろう?、
 ああ、太陽よ、昇れ
ビゼー: おまえの投げたこの花を、
 カルメン組曲第1番〜間奏曲
マスネ:春風よ、なぜ私を目覚ますのか、
 僕は独りきりだ…消え去れ優しい面影よ
ドニゼッティ:人知れぬ涙
プッチーニ:妙なる調和、
 マノン・レスコーより間奏曲、
冷たき手を、誰も寝てはならぬ
インジア・ゴン(T)
マルクス・レヘティネン(指)ラハティSO

録音:2013年5月、2014年8月/シベリウス・ホール(ラハティ)
このディスクは中国、貴州省生まれのテノール、インジア・ゴンによるフランスとイタリアのオペラ・アリア名曲集です。ゴンの 祖父が北京オペラの歌手であったことから歌への興味を持ち、四川省音楽学院にてポピュラー音楽を学んだ後、本格的にオペラを学びオペラ歌手としての 才能を開花させ、今や中国期待のオペラ歌手まで成長しました。満を持してのアルバムは「誰も寝てはならぬ」や「星は光りぬ」など珠玉の名曲を集め ました。 (Ki)
BISSA-2067(1SACD)
ブレット・ディーン(1961-):ドラマティス・ペルソネ(2013)〜トランペットと管弦楽のための
ルカ・フランチェスコーニ(1956-):トランペット協奏曲《ハード・ペース》(2007)*
ホーカン・ハーデンベリエル(ハーデンベルガー)(Tp)
ヨン・ストゥールゴールズ(指)
ヨーテボリSO

録音:2014年11月、2015年10月*/ヨーテボリ・コンサートホール(スウェーデン)
スウェーデンを代表するトランペット奏者のひとり、ホーカン・ハーデンベリエル(ハーデンベルガー)(1962-)のために作 曲された2つの「トランペット協奏曲」。ブレット・ディーン(1961-)は、オーストラリアのブリスベン生まれ。ベルリン・フィルハーモニーのヴィオラ奏 者を14年間務め、1988年から作曲を始めました。クラリネット協奏曲《エアリエルの音楽》でUNESCOの作曲賞を受け、BBC交響楽団、シドニー 交響楽団、トロント交響楽団をはじめとするオーケストラと関わってきました。《ドラマティス・ペルソネ》(劇の登場人物たち)は、2013年の作品です。 輝かしくエネルギーにあふれ、時に深い内省に耽るトランペットを「ヒーロー」に見立てた、劇場的な性格の協奏曲。〈スーパーヒーローの転落〉〈独白〉〈偶 然の革命家〉の3楽章。この作品は、2015年11月、ハーデンベリエルがハーディング指揮の新日本フィルハーモニーと共演して日本初演しています。
ルカ・フランチェスコーニ(1956-)はミラノ生まれ。アツィオ・コルギ、カールハインツ・シュトックハウゼン、ルチアーノ・ベリオに作曲法、ボストンでジャ ズを学びました。マルチメディアのテクノロジーをパリのIRCAMと共同で研究。2004年からスウェーデンのマルメ音楽大学で作曲科の教授を務めています。 《ハード・ペース》は「困難な長旅」の物語。「音を実体のあるものとして語ることはできるだろうか?表現と実体の深い断絶を生み出した電気とテクノロジー ……『内なるものを聴く』能力……もっとも偉大なジャズ・ミュージシャンであり、20世紀音楽に巨大な影響を与えてきたマイルス・デイヴィス……」。 さまざまな思いが音楽に反映されます。第1楽章、第2楽章「アダージョ」、間奏曲《マイルス)》と《フィナーレ》。この作品には、作曲者がエレクトロ ニクス製作した3つの「サウンドスケープ(音風景)」が使われました。LPレコードの「スクラッチノイズ(パチパチノイズ)」を模した音を含む最初の2 つが第1楽章に現れ、3つ目が間奏曲《マイルズ》で聞こえてきます。この協奏曲は、ハーデンベリエルのために作曲され、ヨーテボリ交響楽団をはじめ とするオーケストラと共同委嘱したアントニオ・パッパーノとサンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団に献呈されました。 (Ki)
BISSA-2068(1SACD)
エルガー:『エニグマ変奏曲』
ホルスト:組曲『惑星』*
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO
ベルゲンPOcho、エドヴァルド・グリーグchoからの女声cho

録音:2013年6月、2017年2月*/グリーグ・ホール、ベルゲン(ノルウェー)
エルガーが残した傑作、通称 “エニグマ変奏曲” の名で親しまれる『独創主題による変奏曲』は主題、13の変奏曲、そして終曲からなる管弦楽曲。各変奏 曲には頭文字だけの記号が与えられ、それらは作曲者の妻や友人たちを暗示しており、エニグマ(謎)の変奏曲を呼ばれています。一度聴いたら忘れがたい哀 愁に満ちた旋律をリットンは丁寧かつ情熱的に演奏します。
「木星」があまりにも有名なホルストの代表作、組曲「惑星」は7つの楽章から成り、各曲にローマ神話に登場する神々に相当する惑星の名が付けられています。 第7曲「海王星」には女声合唱が加わり神秘的な世界を描きます。リットンが得意とする色彩豊かなでゴージャスな演奏が冴えわたる注目盤です! (Ki)
BISSA-2069(1SACD)
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ短調 Op.44(1877)
イン・メモリアム Op.65(1893)
コンツェルトシュテュック 嬰ヘ短調 Op.84
ウルフ・ヴァリーン(Vn;ドメニコ・モンタニアーナ製作)
オッコ・カム(指)ベルリン・ドイツSO

録音:2014年5月/イエス・キリスト教会(ベルリン)
ブルッフの代表作といえばヴァイオリン協奏曲第1番ですが、彼は3つのヴァイオリン協奏曲を残しました。当ディスクに収録 された第2番ニ短調は、1877年春から夏にかけてボンで作曲され、あのサラサーテに捧げられました。ヴァイオリンの演奏技巧を誇示したこの作品は、 出版社が管弦楽総譜および声部譜を購入した演奏者のみに公開演奏を許可するという制限をしたため、当時広くは知られることはありませんでした。しか し、第1番の協奏曲同様、独奏ヴァイオリンが哀愁をたたえた主題を提示し、管弦楽との対話も美しいこの作品は近年再評価されつつあります。
ブルッフは付番されている協奏曲以外にもスコットランド幻想曲などこの上なく美しいヴァイオリンの旋律とオーケストラを伴う雄大な作品を残しました。 ここに収録されたイン・メモリアム、コンツェルトシュテュックもブルッフらしい哀愁と安らぎが交錯する絶品の作品です。 BISレーベルでおなじみのウルフ・ヴァリーンはこれまでに多くのレコーディングを行ってきましたが、ヒンデミットのヴァイオリン・ソナタ全集(BIS 761)、シェーンベルクのヴァイオリン曲全集(BIS 1407)、シューマンのヴァイオリン・ソナタ全集(BISSA-1784)など、そのどれもが濃密かつ良質 な演奏で高い評価を得ております。 (Ki)
BIS-2070
ヨウン・レイフス(1899-1968):スケルツォ協奏曲 Op.58(1964)
五重奏曲 Op.50(1960)
「田園」の主題による変奏曲 Op.8(1920?30、1937)
エレジー Op.35(1947)
マルシャル・ナルドー(Fl&ピッコロ)、
エイナル・ヨウハンネソン(Cl)
ルーナル.H.ヴィルベルグソン(Fg)
インガ・ロウス・インゴウルスドウッティル(Vc)
ソウルン・グヴズムンスドウッティル(Ms)
シーグルレイグ・エズヴァルスドウッティル(Vn)
ルート・インゴウルスドウッティル(Vn)
ソウルン・オウスク・マーリノウスドウッティル(Va)
ベルンハルズル・ヴィルキンソン(指)
レイキャヴィークCO、男声Cho

録音:2002年5月、2004年11月、2005年5月/ヴィージスターザ教会、ハブナルフィヨルド、ラングホルト教会、レイキャヴィーク(アイスランド)
BISレーベルが力を入れているアイスランドの作曲家ヨウン・レイフスの最新盤はSmekkleysaレーベルからのライセンス盤で、室内楽作品を中心にレ イフスの中期、後期の作品が収録されました。レイフスの音楽の特徴である独特な楽器選択、強烈な音響、そして母国の伝統音楽に基づく不思議な世界 がこれら室内楽作品にも表れております。
1920年から作曲にとりかかった「田園」の主題による変奏曲 はベートーヴェンの交響曲第6番「田園」をモティーフにしたレイフス、ライプツィヒ時 代の作品です。また「エレジー」は1947年に娘を水難事故で亡くした悲しみから作曲された作品でメゾ・ソプラノとヴァイオリンとのかけあいが非情な 悲しみを表現した作品です。アイスランドの民俗音楽を取込んで作曲を行ったはじめての作曲家として言われているレイフスの独自の世界をお楽しみくださ い。なお、当盤は BISレーベルによりリマスタリングされております。 (Ki)
BISSA-2071(1SACD)
ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 Op.27
リャードフ:魔法にかけられた湖−おとぎ話の絵 Op.62*
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO

録音:2014年6月、2013年6月*/グリーグ・ホール(ベルゲン)
BISレーベルよりリリースを続けているリットン&ベルゲン・フィルによる最新盤は、名曲ラフマニノフの交響曲第2番とリャー ドフの魔法にかけられた湖です。
ペテルブルク音楽院でリムスキー=コルサコフに学び、のち母校で教鞭をとったリャードフ。魔法にかけられた湖 Op.62は、完成されなかったオペラの スケッチを管弦楽曲の素材として晩年に作曲した作品で、初演は1909年、チェレプニン指揮によりサンクトペテルブルクで行われました。湖に立つ小波 を弦楽器やハープで表現し、美しいメロディが非常に印象的な管弦楽作品です。
リットン&ベルゲン・フィルによる録音、近年はプロコフィエフに集中的に取り組んでおり、「ロメオとジュリエット」(BISSA-1301)、フレディ・ケンプ とのピアノ協奏曲集(BISSA-1820)、交響曲第6番(BISSA-1994)、交響曲第5番とスキタイ組曲「アラとロリー」 (BISSA-2124)などBISレー ベルより数多くリリースされております。 (Ki)

BIS-2072(4CD)
ベルリン・フィル木管五重奏団/「THE SEASONS」
■Disc 1 “春” 〜木管合奏のためのフランス近代作品集
(1)イベール:3つの小品(1930)
(2)トマジ:管楽六重奏のための「春」(1963)
(3)ミヨー:組曲「ルネ王の炉辺」
Op.205(1939)
(4)ケックラン:七重奏曲
(5)フランセ:管楽五重奏曲(1958)
(6)ボザ:スケルツォOp.48(1948)
■Disc 2 “夏” 〜夏の音楽
(1)バーバー:夏の音楽
(2)エリオット・カーター:木管五重奏曲
(3)ガンサー・シューラー(1925-):組曲
(4)カジミエシュ・マハラ(1948-):アメリカ民謡組曲
(5)フリオ・メダリア(1938-):南米のベル・エポック
(6)ヴィラ=ロボス:ショーロス形式の五重奏曲
(7)リドゥイノ・ピトンベイラ(1962-):Ajubete jepe amo mbae
(8)メダリア:ブラジル俗謡組曲
■Disc 3 “秋” 〜近代ドイツ木管五重奏曲集
(1)ヒンデミット:小室内音楽Op.24-2
(2)ヘンツェ:木管五重奏曲
(3)同:管楽七重奏曲
(4)ヒンデミット:5人の管楽奏者のための「秋」
■Disc 4 “冬” 〜冬の歌
(1)ブレット・ディーン(1961-):冬の歌(1994/2000)
(2)エルッキ=スヴェン・トゥール(1959-):アルキテクトニクスI(1984)
(3)ヴァスクス(1946-):亡き友に捧ぐ音楽(1982)
(4)ペルト:小五重奏曲Op.13
(5)ニールセン:木管五重奏曲Op.43
ベルリン・フィル木管五重奏団
[ミヒャエル・ハーゼル(Fl)、
アンドレアス・ヴィットマン(Ob)
ワルター・ザイファース(Cl)
ファーガス・マクウィリアム(Hrn)
ヘニング・トローク(Fg)]

■Disc 1
(2)(4)マンフレッド・プライス(アルトSAx)
(4)ゲルハルト・シュテムプニク(コールアングレ(イングリッシュホルン))
録音:1991年10月6-9日、アンドレアス教会(ドイツ)

■Disc 2
(6)ナイジェル・ショア(コールアングレ)
録音:1998年4月、ベルリン

■Disc 3
(4)マンフレート・プライス(バスCl)&トーマス・クラマー(Tp)
録音:1995年9月11-14日、ベルリン

■Disc 4
(1)ダニエル・ノルマン(T)
録音:2002年4月、10月
ベルリン・フィル木管五重奏団はBPOの長い歴史の中で、初めて定常的に設けられたアンサンブルで、1988年に創設されました。レパートリーは古 典から現代までの幅広い領域をカヴァーしており、BISレーベルの当シリーズをはじめ数多くの録音を行っております。当団は演奏技術が求められる現代 の作品でも完璧なまでの緻密なアンサンブルを構築し、ベルリン・フィルの響きで室内楽を楽しめる極上の音楽を堪能できます。 (Ki)
BISSA-2073(1SACD)
BIS ecopakパッケージ
ヨエル・ボンス(1952-):遊牧の民(Nomaden)〜チェロと異文化交流大アンサンブルのための(2015-16)「チェロと異文化交流大アンサンブルのための38楽章のバラエティ豊かなモザイク」 ジャン=ギアン・ケラス(Vc)、
アトラス・アンサンブル、
エド・スパンヤード(指)
アトラス・アンサンブル
【管楽器】ドゥドゥク(アルメニア):ラファエラ・ダンクサグミュラー、シェン(笙)(中国):ウー・ウェイ、
笙(日本):佐藤尚美、尺八(日本):ハリー・スターレヴェルド
【撥弦楽器】セタール(ペルシャ):キヤ・タバッシアン、タール(コーカサスから中東):エルシン・ナギジェフ
【擦弦楽器】二胡(中国):シャオ・ユアンチュン、ケマンチェ(イラン、コーカサス):エルシャン・マンスロフ
ヴァイオリン:アンゲル・ヒメノ、ケメンチェ(トルコ):ネヴァ・オズゲン
サーランギー(インド、ヒンドゥスターニー音楽):ドゥルバ・ゴーシュ、コントラバス:ダリオ・カルデローヌ

録音:2016年10月28日、11月5日:アムステルダム・ムジークヘボウ
もはや押しも押されぬ世界的チェリスト、ジャン=ギアン・ケラス。バロックから現代作品、さらには「トラキアの音楽」プロ ジェクトでの異文化奏者たちとのコラボレーションと、おそるべき精確さと知性で圧巻の演奏で世界を魅了しています。このたびBISから登場するのは、『遊 牧の民(Nomaden)』と題した、ケラスと18人の音楽家による異文化交流アルバム。主人公(ケラス)が、様々な土地で、様々なバックグラウンドを持 つ18人の音楽家と「出会い」、彼らと対話をする、という旅の物語です。チェロとアンサンブルの協奏曲なのではなく、むしろチェロと、異文化のソリス トたちのためのコンチェルタンテ(複数の楽器が<対抗>的に用いられる)的作品です。序奏につづき、11のパサージュと様々な土地の音楽を思わせる 25の楽曲が並び、エピローグで幕となる全38楽章から成ります。この「遊牧の民」は、アムステルダム・チェロ・ビエンナーレの委嘱を受け、ジャン= ギアン・ケラスとアトラス・アンサンブルのために作曲されたものです。2016年10月28日に初演され、この初演時の録音(および11月5日のセッショ ン録音)をディス化したのが当盤。
チェロと二胡によるミニマル・ミュージック的なパッセージの丁々発止のかけあい、インドの擦弦楽器サーランギーとチェロの微分音合戦など、ケラスと 様々な楽器の世界的奏者たちによる演奏は実に刺激的。これらの高難度の楽曲はケラスだからこそ実現可能だったのだろうと思わずにはいられません。
アトラス・アンサンブルは、中国、日本、インド、イラン、アゼルバイジャン、アルメニア、トルコとヨーロッパ各地で、その土地特有の楽器を演奏して いる奏者たちによって結成されています。全篇を通じてボンスによる書き下ろし作品から成り、伝統音楽は挿入されません。ボンスはアトラス・アンサンブ ルと実に14年にわたりコラボレーションしており、この作品はいわばその総決算といえるもの。アンサンブルの中には西洋音楽の楽譜はまったく読めない が素晴らしい即興をする奏者もいれば、西洋音楽の楽譜はどんなに難しいものでも演奏するが即興はあまりしない、という奏者もいます。こうした彼ら一 人一人の可能性を超越した領域で、すべてのメンバーが音楽を展開する、というのがボンスのねらいです。ケラスと世界トップ奏者たちによる丁々発止の アンサンブル、聴き逃せません!

■BIS ecopak パッケージについて
BISレーベルの社主、ロベルト・フォン・バール氏が環境に配慮した『BIS ecopak パッケージ』を採用。こちらのパッケージは、森林認証制度の FSC及びPEFCを取得している素材、また環境に配慮された接着剤や大豆油インク、水性ニスを使用しリサイクル性に優れており、プラスチック は使用されておりません。今後、当レーベルではこちらのパッケージでのリリースが増えていく予定です。 (Ki)
BISSA-2074(1SACD)
ブラウティハム〜モーツァルト:ピアノ協奏曲全曲シリーズ第9集
ピアノ協奏曲第13番 ハ長調 KV.415
ピアノ協奏曲第11番 ヘ長調 KV.450
ピアノ協奏曲第8番 ハ長調 KV.246
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
ケルン・アカデミー

録音:2014年7月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
好評を博している世界的フォルテピアノ奏者、ロナルド・ブラウティハムによるモーツァルトのピアノ協奏曲全曲録音シリーズの第9弾はピアノ協奏曲第 13番 ハ長調 KV.415、ピアノ協奏曲第11番 ヘ長調 KV.450、そしてピアノ協奏曲第8番 ハ長調 KV.246です。今回もブラウティハムらしい快活で明 瞭なタッチで明るいモーツァルトを聴かせてくれます。
楽器はアントン・ワルター(1752-1826)製作のレプリカで2011年ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ 製作の楽器を使用して演奏・録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけ でなく、彼の製作したレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でもなんか新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムが イメージする最善の状態の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。 (Ki)
BISSA-2075(1SACD)
菅野由弘(1953-):ピアノ作品集
光の残像V「天使の梯子」〜ピアノとコンピュータのための(2006)*
「光の粒子」〜ピアノと南部鈴のための(2009)
「水の粒子」〜ピアノと明珍火箸のための(2010)
「虹の粒子」〜ピアノと歌舞伎オルゴールのための(2011)
「月夜の虹」〜ピアノ,トイ・ピアノとコンピュータのための(2012)*
天使のための前奏曲〜ピアノのための(1985)
小川典子(ピアノ;Steinway D)、
菅野由弘(コンピュータ)*

録音:2014年6月18-20日/ギルドホール音楽演劇学校(ロンドン)
イギリスを本拠に世界各国で演奏活動を続けている小川典子。モーツァルトのピアノ・ソナタ集(BISSA-1985 / KKC 5255)以来、約3年ぶりの新録音は日本の現代音楽作曲家、菅野由弘によるピアノ作品集です。菅野由弘は1953年10月東京生まれ。1979年にモ ナコ・プランス・ピエール国際作曲賞に入賞した弦楽四重奏曲(1976)が話題となり、その名が世界に知られるようになりました。多作家でオーケスト ラ、舞台作品、室内楽、器楽、合唱、歌曲と多岐に渡ります。また伝統楽器を用いた作品や電子音楽、コンピュータ音楽にも積極的に作曲し、実験的、 挑戦的なこれらの作品は国内外で高い評価を得ています。このディスクにはピアノとその他楽器を伴う作品が収録されております。
光の残像V「天使の梯子」は武満徹歿後10周年となる2006年に武満作品のスペシャリスト、大竹紀子の委嘱により作曲されました。ピアノとコン ピュータという菅野の独自の世界を堪能できます。「粒子三部作」は菅野由弘がミューザ川崎シンフォニーホールと小川典子に共同で委嘱された作品集で 2009-2011年にかけて作曲されました。「日本的な何かを持った作品を弾きたい」という小川の挑戦でもあるこの三部作は、イギリスをはじめノルウェー、 ニュージーランド、フランスでも演奏され、既に高い評価を得ております。南部鈴、明珍火箸、歌舞伎オルゴールの響きが非常に独創的です。 (Ki)

BISSA-2076(3SACD)
シベリウス:交響曲全集
交響曲第1番 ホ短調 Op.39
交響曲第4番 イ短調 Op.63
交響曲第2番 ニ長調 Op.43
交響曲第5番 変ホ長調 Op.82
交響曲第3番 ハ長調 Op.52
交響曲第6番 ニ短調 Op.104
交響曲第7番 ハ長調 Op.105
オッコ・カム(指)ラハティSO

録音:2012年5月(第1番、第3番の第1,2楽章)、2013年1月(第3番の第3楽章、第7番)、2013年5月(第2番)、2014年1月(第5番)、2014年1&2月(第6番)、2014年5月(第4番)
シベリウス・ホール、ラハティ(フィンランド)
1999年に初来日したラハティ交響楽団は、すみだトリフォニーでシベリウス交響曲全曲演奏会を大成功させ、日本でも一躍名を上げました。今回の 録音は2011年より当団の音楽祭芸術監督兼首席指揮者となったオッコ・カムとともに2012年から2014年まで本拠地シベリウス・ホールで行なったセッ ションで、この記念すべきアニヴァーサリー・イヤーにリリースすることとなりました。
フィンランド国立歌劇場管弦楽団のコンサートマスターを務め、1969年の第1回カラヤン・コンクールで第1位となったカム。弦楽奏者出身らしく澄 み渡る弦の美しさと統率されたオーケストレーションは見事の一言で、ことに母国フィンランドの作曲家シベリウスの解釈は絶品です。シベリウス・イヤー 最大のリリースと言えましょう! (Ki)
BISSA-2077(1SACD)
ウォルトン:チェロ協奏曲(1955-56)
 パッサカリア〜チェロ独奏のための(1979-80)
ヒンデミット:チェロ協奏曲(1940)
無伴奏チェロ・ソナタOp.25-3(1922?23)
クリスチャン・ポルテラ(Vc)
フランク・シップウェイ(指)
サン・パウロSO

録音:2013年7月サラ・サン・パウロ、2013年8月ストックホルム音楽アカデミー(スウェーデン)
トリオ・ツィンマーマンのチェリストとして近年目覚ましい活躍のクリスチャン・ポルテラ。BISレーベルでの前作、バーバーの チェロ協奏曲(BISSA-1827)では圧倒的な技術と豊かな表現力で作品の魅力を再発見させてくれました。期待の新録音はウォルトンとヒンデミットです。
ウォルトンとヒンデミットは親交が深く、1929年10月にヒンデミットがウォルトンのヴィオラ協奏曲の世界初演を行って以来良好な友人関係が続き、 音楽家としてお互いに尊敬し合っていました。ここに収められたチェロ協奏曲はともにピアティゴルスキーに捧げられました。ウォルトンのチェロ協奏曲は、 シャルル・ミュンシュ指揮、ボストン交響楽団の定期で行われ、その後もピアティゴルスキーによって知名度を高めた作品です。一方、ヒンデミットのチェ ロ協奏曲(1940)は大戦を避けてアメリカに移住した年の作品で、初演は翌1941年2月にセルゲイ・クーセヴィツキーの指揮で行われました。これ ら20世紀を代表するチェロ協奏曲をポルテラの安定した技術と抜群の表現でお楽しみいただけます。
このアルバムには両者の無伴奏チェロ作品も収録されております。ヒンデミットのソナタはバロック時代の形式に現代音楽の響きを融和させた作品です。 一方、瞑想的なウォルトンのパッサカリアは、晩年の作品の一つです。 (Ki)
BISSA-2078(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15(カデンツァ;第1楽章 フリードマン-スドビン編、第3楽章 スドビン)
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.19(カデンツァ;ベートーヴェン)*
エフゲニー・スドビン(P;Steinway D)
オスモ・ヴァンスカ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ

録音:2014年9月、2015年12月*/タピオラ・コンサートホール(フィンランド)
スクリャービンとメトネルのピアノ協奏曲を収録したアルバム(BISSA-2088)がインターナショナル・クラシック・ミュージック・ アワード(ICMA)2016の協奏曲部門を受賞するなど、世界が最も注目するピアニスト、エフゲニー・スドビン。ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集が ついに完成しました。ベートーヴェンの交響曲シリーズを完成させたヴァンスカとミネソタ管は、2009年よりスドビンを迎えてピアノ協奏曲全集のプロジェクトも開始してお りました。第4番と第5番「皇帝」をおさめた第1弾(BISSA-1758)と第3番とモーツァルトの第24番を収めた第2弾(BISSA-1978)はいず れも好評を博しております。完結となる第3弾はタピオラ・シンフォニエッタとの共演で第1番、第2番が収録されました。当録音でも一切ぶれることの ない圧倒的なテクニックと煌めくようなタッチで聴かせます。など、第1番の第1楽楽章ではフリードマン作のカデンツァをもとにより煌びやかにアレンジ。 さらに第3楽章では自身のカデンツァを披露しております。音階を弾いても感動させてしまうような魔術を秘めたピアニスト、スドビンでしか表現のできな い唯一無二のベートーヴェンをお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2079(1SACD)
ヘンデル:6つの合奏協奏曲 Op.3
合奏協奏曲第2番変ロ長調 Op.3-2 HWV 313
合奏協奏曲第3番ト長調 Op.3-3 HWV 314
合奏協奏曲第5番ニ短調 Op.3-5 HWV 316
合奏協奏曲第6番ニ長調 Op.3-6 HWV 317
合奏協奏曲第4番ヘ長調 Op.3-4 HWV 315
合奏協奏曲第1番変ロ長調 Op.3-1 HWV 312*
ヴァン・ディーメンズ・バンド、
マルタン・ジェステル((指)オルガン*)

録音:2019年10月29日-11月2日聖カニス教会、サンディ・ベイ(タスマニア島、オーストラリア)
オーストラリア最南端のタスマニア島を拠点とする古楽アンサンブル「ヴァン・ディーメンズ・バンド(VDB)」がヘンデルの6つの合奏 協奏曲(コンチェルト・グロッソ)Op.3を録音しました。VDBのメンバーはこれまでにレザール・フロリサン、アンサンブル・ピグマリオン、イル・ポモ・ドーロ、イ ングリッシュ・コンサート、18世紀オーケストラ、アムステルダム・バロックOなど、世界の主要な古楽アンサンブルとの共演またメンバーとして演奏したこ とのある名手が揃った団体で、メルボルン出身のヴァイオリニストのジュリア・フレダースドルフによって2016年に結成されました。これまでにニコラ・フィオレ ンツァのチェロ協奏曲、バッハのカンタータ集の録音はありますが、当盤はVDBの本格的なデビュー・アルバムといえ、その注目が集まります。
指揮は鍵盤奏者にしてVDBの客演指揮者も務めるマルタン・ジェステルです。ジェステルはポーランドの古楽アンサンブル「アルテ・デイ・スオナトーリ」とヘン デルの12の合奏協奏曲 Op.6(BIS SA-1705)を録音しており、フレッシュな演奏で高評価を得ました。VDBとの当演奏でも現代におけるHIPを十分に堪能 できる楽しい1枚です。
合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)とはバロック時代特有の協奏曲で、複数の独奏者によって編成される独奏楽器群と、オーケストラ全員による大合奏群と の間の音量的、技巧的対比を楽しむ音楽です。1734年頃に作曲された6つの合奏協奏曲 Op.3は、小規模ながら管楽器を効果的に取り入れた編成をとりヘン デルらしい豊かな旋律に加えて合奏協奏曲ならではの華やかな響きが魅力といえます。 (Ki)
BISSA-2080(1SACD)
ジェイムズ・ラザフォード〜ワーグナー
さまよえるオランダ人〜序曲/「期限が来た(オランダ人)」
タンホイザー〜「この貴きまどいを見渡せば(ヴォルフラム)」/「死の予感のごとく夕やみが地をおおい(ヴォルフラム)」
ローエングリン〜「恐ろしい女だ(テルラムント)」
ニュルンベルクのマイスタージンガー〜「リラの花の何とかぐわしく(ハンス・ザックス)」/第3幕前奏曲/「迷いだ!迷いだ!どこも迷いだ!(ハンス・ザックス)」
パルジファル〜「そうだ!むごい!惨すぎる!我が身に災いあれ!(アンフォルタス)」
ワルキューレ〜「ウォータンの告別と魔の炎の音楽〜“さらば、勇敢で素晴らしい我が子よ”(ウォータン)」
ジェイムズ・ラザフォード(Br)
アンドルー・リットン(指)BPO

録音:2013年4、5月グリーグ・ホール、ベルゲン、ノルウェー
近年、ワーグナー歌手として頭角を現してきた英国の俊英ジェイムズ・ラザフォードが満を持してワーグナーを録音しました! ラザフォードは2010年のバイロイト音楽祭でニュルンベルクのマイスタージンガーのハンス・ザックスの配役で大成功するなど、注目著しいバリトン歌 手です。リットン率いるベルゲン・フィルハーモニー管の好サポートのもと、のびやかで抜群の安定感を誇る歌声の持ち主ラザフォードの代表盤が遂に誕 生したと言えましょう。 (Ki)
BISSA-2081(1SACD)
バッハ:ミサ曲 ト短調 BWV 235
ミサ曲 ト長調 BWV 236
サンクトゥス.ト長調 BWV 240
サンクトゥス.ホ長調 BWV 241
クリステ・エレイソン.ト短調 BWV 242
サンクトゥス.ニ長調 BWV 238
サンクトゥス.ハ長調 BWV 237
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ジョアン・ラン(S)、ロビン・ブレイズ(C-T)、ゲルト・テュルク(T)、ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2013年9月神戸松蔭女子学院大学チャペル、2014年9月-10月彩の国さいたま芸術劇場、コンサートホール
バッハ・コレギウム・ジャパンの最新アルバムはルター派ミサ曲の第1弾で7篇が収録されました。ミサ曲 ト短調BWV235 はBWV187の主要楽曲を母体に、BWV72そしてBWV102からそれぞれ1曲ずつを転用してできた作品、またミサ曲 ト長調 BWV 236は、 BWV17,79,138,179の諸楽章を転用してまとめた作品です。これらの作品はバッハの既作のカンタータからの引用で成り立っており小編成ながらそのど れもが美しい作品でコンパクトかつ凝縮された内容となっております。その他、サンクトゥス4篇とクリステ・エレイソンが録音されました。鈴木雅明とバッ ハ・コレギウム・ジャパンの妙技をたっぷりご堪能ください。 (Ki)
BISSA-2082(1SACD)
夜の曲(Nocturnal)
アントニー・ホルボーン(c.1547-1602):すいかずら/私のリンダ/夜警/ペンブローク伯爵夫人のパラダイス/妖精のラウンド
エドワード・コラード(fl.c.1595-1599):わが窓辺より去れ/7.ヒュー・アシュトンのグラウンド
ダニエル・バチェラー(1572-1619):パヴァーヌ
ジョン・ダニエル(1563/34-c.1626):アン・グリーン夫人の葉はグリーン
作者不詳(ジョン・スキーニーの17世紀初めのマンドラ手稿譜):森の花/夕暮れのとき、私を忘れないで/イギリスのナイチンゲール
バード(フランシス・カッティング(編):子守歌
ブリテン(ヤコブ・リンドベルイ編):ジョン・ダウランドによる夜の曲Op.70
ジョン・ダウランド):夢/ファンシー/オーランドは眠る/ラクリメのガイヤルド/ダウランド氏の真夜中/別れ
ジョン・ジョンソン:パッシングメジャーズ・パヴァーヌ/御者の口笛/さようなら、おやすみなさい
ヤコブ・リンドベルイ(1.-9.,13.-23.リュート、10.-12.ソプラノ・リュート)
[楽器 8-course Renaissance lute by Michael Lowe, Wootton-by-Woodstock, 1981, 7-course so-prano lute (in mandora tuning) by Michael Lowe, Wootton-by-Woodstock, 1992]

録音:2017 年 8月/レンナ教会(ノルテリエ、スウェーデン)
ヤコブ・リンドベルイ(1952-)は、スウェーデンのユーシュホルム生まれ。ビートルズを聴いて音楽への情熱を育み、ストックホルム大学に進みました。ロンドンの王立音楽大学でダイアナ・ポウルトンに学んでいたころ、ルネサンスとバロックの音楽に主眼を置いた活動を選択。このジャンルでもっとも幅広いレパートリーをもつリュート奏者として知られ、『ジェームズ一世時代のリュート音楽』(BISSA2055)『ルネサンス期イタリアのリュートの名手たち』(BISSA2202)『シクストゥス・ラウヴォルフのリュート』(BISSA2265)など、30を超す数のアルバムをBISレーベルに録音しています。新しいアルバム『夜の曲(Nocturnal)』は、彼がギターとリュートを平行して学んでいた最後の年に取り組んだブリテンの「ジョン・ダウランドによる夜の曲」を核に、主にエリザベス一世時代に作られた、夜を想起させる小品を配置する構成で作られています。「ジョン・ダウランドによる夜の曲」は、ブリテンが、1963年、イギリスのギタリスト、ジュリアン・ブリームのために作曲した作品です。ダウランドの歌曲「来たれ深き眠りよ(Come Heavy Sleep)」に基づく変奏曲のスタイルをとった、8つの部分(楽章)からなる「壮大な」音楽。「この曲があったから、ギターを捨ててリュートに専念すると決めた時には後ろ髪を引かれる想いだった」(ヤコブ・リンドベルイ)。ブリテンが「リュートを崇め」、この楽器のための作品を書くことも考えていたことから、出版社とブリテン・エステートが協力。エステートからは励ましとともに最初の草稿の提供も受けることができました。アントニー・ホルボーン、エドワード・コラード……詩人サミュエル・ダニエルの弟、ジョン・ダニエル……。「ジョン・スキーニーの17世紀初めのマンドラ手稿譜」の3曲は、「マンドラ調弦」のソプラノ・リュートで演奏されます。「リュートは、静寂と深い集中を必要とする」。録音セッションは、ストックホルムの北、ノルテリエのレンナ教会で行われました。
BIS-2083
イェ・シャオガン(1955-):交響曲第3番“楚”Op.46(2004/2007)
「最後の楽園」〜ヴァイオリンと管弦楽のための(1993)
ホセ・セレブリエール(指)ロイヤルPO
ヒラ・プリットマン(S)
チョーリャン・リン(Vn)

録音:2015年6月/カドガン・ホール(ロンドン)
このディスクには1955年生まれの中国を代表する作曲家イェ・シャオガン(葉小鋼)の交響曲第3番“楚”とヴァイオリンと管弦楽のための「最後の楽園」 が収録されております。イェ・シャオガンは中央音楽院で学んだのち、1987年からはニューヨークに留学し研鑽を積みました。イェ・シャオガンが世界 に知られることとなったのは2008年の北京オリンピック開会式に使用されたピアノ協奏曲「Starring Sky」で、ラン・ランが演奏したことにより一躍話 題となりました。
交響曲第3番 “楚” Op.46は武漢管弦楽団の創設10周年を祝うための委嘱作品で、春秋時代に存在した王国 “楚” から名づけられました。7楽章 構成のこの作品には随所に中国らしさが散りばめられており民族的旋律が魅力的です。またソプラノによる声も非常に効果的です。 1993年に作曲されたヴァイオリンと管弦楽のための「最後の楽園」。ヴァイオリン独奏はチョーリャン・リンです。ヴァイオリン独奏の微分音からはじ まるこの作品は、ヴァイオリンの旋律にあわせてダイナミックなオーケストレーションが魅力的です。セレブリエール率いるロイヤル・フィルハーモニー管 弦楽団のキレのある演奏でお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2084(1SACD)
ブラウティハム/モーツァルト:ピアノ協奏曲全曲シリーズ第10集
(1)ピアノ協奏曲第5番 ニ長調 KV.175(カデンツァ 第1楽章:モーツァルト、第3楽章:ブラウティハム)
(2)ピアノ協奏曲第6番 変ロ長調 KV.238(カデンツァ モーツァルト)
(3)3つのピアノ協奏曲KV.107(J.C.バッハの「ピアノ・ソナタ」Op.5-2〜4に弦楽3部を加えた編曲による)(カデンツァ 第1番:モーツァルト、第2&3番:ブラウティハム)
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)、
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
ケルン・アカデミー

録音:2014年12月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
鬼才フォルテピアノ奏者、ロナルド・ブラウティハムによるモーツァルトのピアノ協奏曲全曲録音シリーズ。第10 弾はピアノ協 奏曲第5番、第6番、そして3 つのピアノ協奏曲KV.107が収録されました。ブラウティハムらしい快活で明瞭なタッチで明るいモーツァルトを披露して おります。 楽器はアントン・ワルターおよびアンドレアス・スタイン製作のレプリカで、ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ 製作の楽器を使用して演奏・録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だ けでなく、彼の製作したレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でもなんか新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハ ムがイメージする最善の状態の楽器を使用することで、自然な雰囲気を作り出しています。 (Ki)
BISSA-2085(1SACD)
リスト:ヴァイオリンとピアノための作品集
:協奏的大二重奏曲S128(1835 / 1849改訂)
尼僧院の僧房 S382bis
E.レメーニの結婚式への祝婚歌S129(1872)
ハンガリー狂詩曲 第12番 嬰ハ短調 S379a
悲歌第2番 S131bis
忘れられたロマンス S132
悲しみのゴンドラ S134bis
ウルフ・ヴァリーン(Vn;ドメニコ・モンタニアーナ制作)、ローランド・ペンティネン(P;Steinway D)

録音:2014年4月/イエス・キリスト教会(ベルリン)
名手、ウルフ・ヴァリーンとローランド・ペンティネンの名コンビによる最新アルバムはリストのヴァイオリンとピアノための作 品集です。リストといえばピアノ曲とオーケストラ曲で知られる作曲者のイメージが強いですが、ヴァイオリンとピアノのための作品も残していました。当ア ルバムに収められたのはいずれも珍しいものばかりで貴重です。例えばハンガリー狂詩曲第12 番のヴァイオリン版はリストならではの凝った工夫が見ら れる興味深い作品、また後期の最重要作「悲しみのゴンドラ」は神秘的でどこか夢想するような作品です。
ヴァリーンとペンティネンはこれまでにヒンデミットのヴァイオリン・ソナタ全集(BIS 761)、シェーンベルクのヴァイオリン曲全集(BIS 1407)、シュー マンのヴァイオリン・ソナタ全集(BISSA-1784)など、そのどれもが濃密かつ良質な演奏です。 (Ki)
BISSA-2086(1SACD)
ハダメス・ニャターリ(1906-1988):ソナチネ第2番(ギターとピアノのための)
ブラジルの魂*/ブラジル舞曲*/小組曲*
サンバのリズムによるトッカータ第1番*
サウダーデ*
サンバのリズムによるトッカータ 第2番*
チェロとギターのためのソナタ
モト・コンティヌオ/誘惑のショーロ
カニョート/見栄っ張り/カポエイラ
ずる
器用に/バトゥキ/トッカータ
フランツ・ハラース(G)、
デボラ・ハラース(P)、
ウェン・シン・ヤン(Vc)

録音:2013年2月、2014年2月*、ミュンヘン
ブラジル生まれの作曲家、ハダメス・ニャターリの作品集。クラシック、ジャズ、ポピュラーと垣根なく携わり、独自の世界 観を作りだしたニャターリの作品は聴き手にダイレクトに訴えかける魅力的・情熱的な旋律が特徴です。フランスの印象派の影響を受けつつ、自国ブ ラジルの民族音楽を積極的に取り入れました。そのどれもがおしゃれな作品で、聴き手は心地よいひと時を味わうことができます。演奏はBISレーベ ルでおなじみギターのフランツ・ハラース、ピアノのデボラ・ハラース、そして、チェロはウェン・シン・ヤンが担当しています! (Ki)
BISSA-2087(1SACD)
ベートーヴェン:弦楽三重奏曲第1番 変ホ長調 Op.3
セレナード.ニ長調 Op.8
トリオ・ツィンマーマン
【フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn;ストラディヴァリウス1711年‘LadyInchiquin’)、
アントワーヌ・タムスティ(Va;ストラディヴァリウス1672年‘Mahler’)、
クリスチャン・ポルテラ(チェロ;ストラディヴァリウス1711年‘Mara’)】

録音:2013年6、7月旧ストックホルム音楽アカデミー、スウェーデン
トリオ・ツィンマーマン待望のベートーヴェン第2弾は、弦楽三重奏曲第1番 変ホ長調 Op.3とセレナード ニ長調 Op.8です。 トリオ・ツィンマーマンは2007年に結成。「トリオは自分にとってベストなアンサンブル」と語るツィンマーマン。長年ベストなアンサンブルができる演 奏者を探していましたが、若き天才ヴィオラ奏者のアントワーヌ・タムスティの演奏に感銘を受けたツィンマーマンは直々にトリオ結成を懇願したそうです。 そして、タムスティの友人であったチェロのポルテラとともに念願のトリオが結成されました。これまでに発売されているベートーヴェンの弦楽三重奏曲 第2~4番(BISSA-1857 / KKC 5222)及びモーツァルトのディヴェルティメント 変ホ長調&シューベルトの弦楽三重奏曲第1番(BISSA-1817 / KKC 5202)はレコード芸術特選盤をはじめ、各誌で絶賛されているアルバムです。見事なまでに完成されたトリオ・ツィンマーマンのアンサンブルをお 楽しみください。なお、トリオ・ツィンマーマンはすべて名器ストラディヴァリウスを使用しており、特にツィンマーマンが使用している楽器はかつてクライ スラーが所有していたものでエレガントの極みともいえるこの上なく美しい音色です。 (Ki)
BISSA-2088(1SACD)
スクリャービン:ピアノ協奏曲 嬰ヘ短調Op.20
メトネル:ピアノ協奏曲第3番 ホ短調「バラード」Op.60
エフゲニー・スドビン(P)
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO

録音:2013年11月/グリーグ・ホール(ベルゲン)
スドビンがスクリャービンのピアノ協奏曲に挑戦しました。カップリングはスクリャービンの兄弟弟子メトネルの3番。前者 はペンティネンとセーゲルスタム、後者はマッジ盤が BISのカタログにありますが、スクリャービンのナイーヴで若々しい情感はスドビンにピッタリで、 彼に弾いて欲しい作品の筆頭となっていました。演奏は期待以上で、スクリャービンの初期作品ならではの透明な美しさを精巧な指さばきで再現、感 動的です。メトネルのピアノ協奏曲第3番は晩年の作で、レールモントフの詩「ルサルカ」からインスピレーションを受けたとされます。スクリャービ ンに比べ饒舌な内容で、ピアノはスポーツ的な技巧に終始します。スドビンの明快かつスピーディな演奏で魅力を再発見。リットンのサポートも万全で、 ゴージャスな響きに酔いしれます。 (Ki)
BISSA-2089(1SACD)
ヴェネチアのクリスマス
ヴィヴァルディ:アンダンテ RV.270a
アリア「運命よ、おまえは私を招いたが、私には胸中、それほどに強き心があ
る」RV.717
 プサルテリーとオルガンのための協奏曲 RV.744
ハッセ:「救い主のうるわしき母」
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ホ長調 RV.266
ペロッティ:ソナタ.ト長調
ヴィヴァルディ:サルヴェ・レジナ.ヘ長調 RV.617
トレッリ:コンチェルト・グロッソ.ト短調 Op.8-6
エヴァ・ゴリンスカ(Vn)
コマレ・アカクポ(プサルテリー)、
ルビー・ヒューズ(S)
マルタン・ジュステル(指、Org)、
アルテ・デイ・スオナトーリ

録音:2013年10月/ミハウ・アルハニョウ教区教会(ポーランド)
1993年設立のポーランドのピリオド楽器団体アルテ・デイ・スオナトーリによる最新アルバムはヴィヴァルディと同時代に生 きたハッセ、ペロッティ、トレッリのいずれもイタリアの作曲家による作品集です。ヴェネチアのクリスマスと題されたこのアルバムは煌びやかな作品ばか りが集められ、擦弦楽器プサルテリー演奏の作品も収録した興味深い内容です。弦を指や烏の羽ではじいて演奏するプサルテリーは主に14世紀から15 世紀に愛用されており、机や膝の上に置いたり首から紐でつるしたりと奏法は様々でした。若手プサルテリー奏者アカクポにいる妙技で、ヴィヴァルディ の作品に新鮮な風が吹きこまれます。 (Ki)
BISSA-2091(1SACD)
モーツァルト:レクイエム.ニ短調 K.626(アイブラー、ジュスマイヤー〜鈴木優人補筆校訂編)
証聖者の荘厳な晩課(ヴェスペレ)K.339
奇しきラッパの響き〜レクイエムより(鈴木優人による異稿)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
キャロリン・サンプソン(S)
マリアンネ・ベアーテ・キーラント(A)
櫻田亮(T)
クリスティアン・イムラー(Bs)

録音:2013年12月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
J. S. バッハ教会カンタータ全曲録音完遂に対し、ヨーロッパ版グラミー賞ともいわれるドイツの音楽賞、「エコー・クラシック 賞2014」を受賞(エディトリアル・アチーブメント・オブ・ザ・イヤー部門)するなど、今や世界が注目する鈴木雅明率いる古楽オーケストラ&合唱団、バッ ハ・コレギウム・ジャパン。注目の最新録音はついにモーツァルトのレクイエムです。BCJは2006年12月にモーツァルト生誕250年記念特別演奏会 で同プログラムを披露しておりますが、2013年12月に7年の月日を経て満を持しての演奏会、そして録音となりました。
今回の録音ではモーツァルトの自筆譜に未完の作品を補筆したアイブラー及びジュスマイヤーの手稿譜をもとにして、鈴木優人が補筆校訂したバッハ・ コレギウム・ジャパン版のモツレクを披露してくれました。キャロリン・サンプソン、マリアンネ・ベアーテ・キーラントの澄み切った透明な女声と、櫻田亮、 クリスティアン・イムラーの力強い男声とが溶け合い、さらに鈴木雅明率いるBCJの見事な演奏により新たなモツレクに出会うことができます。前半に演 奏される《ヴェスペレ》とあわせて2013年の演奏会の感動が蘇ります。なお、鈴木優人による「奇しきラッパの響き」の異稿も収録致しました。 (Ki)
BISSA-2092(1SACD)
スペインのギター作品集
モンポウ:コンポステラ組曲(1962)、歌と踊り第10番(1953)、歌と踊り第13番(1972)
リョベート:13のカタルーニャ民謡(1899-1926)
マネン:ギターのための「幻想ソナタ」Op.22
フランツ・ハラース(G)

録音:2014年12月、2015年3月/ミュンヘン
名手フランツ・ハラースがスペインの情熱香るギター作品を収録しました。バルセロナで学びパリに留学したモンポウの「コン ポステラ組曲」、タレガに学び、出身地であるカタルーニャ地方の民謡の編曲を多く手がけたリョベートの「13のカタルーニャ民謡」、バルセロナ出身でヴァ イオリニストとしてサラサーテと比較されるほどの評価されたマネンの「幻想ソナタ」など、色とりどりの作品で構成されております。 (Ki)
BISSA-2093(1SACD)
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):ヴァイオリン協奏曲《光の中の闇》(2012)*
「点火する」(2010)
ハンヌ・リントゥ(指)フィンランドRSO
ペッカ・クーシスト(Vn)

録音:2013年8月、2013年12月*/ヘルシンキ・ミュージックセンター(フィンランド)
1972年フィンランド生まれのセバスチャン・ファーゲルルンドは、21世紀の世界にどう『存在』するかを管弦楽作品によって探る、 精神的ポスト=モダニズム作曲家のひとりです。豊かな音と速い動き、多面的でありながらもモダニズムの激烈さは嫌い、よく響く、色彩的で洗練された 音と、明快でエネルギッシュなリズムといったことが、彼の音楽の主要な要素として挙げられています。BISレーベルによるファーゲルルンドの作品集は、 クラリネット協奏曲、パルティータ、管弦楽のための《島》を収めた(BISSA-1707)、オペラ《デーベルン》(BISSA-1780)に続く第3作目となります。
2012年のヴァイオリン協奏曲《光の中の闇》は、ペッカ・クーシストのためにタンペレ・フィルハーモニック管弦楽団がファーゲルルンドに委嘱した 作品です。テューバ、バスクラリネット、ティンパニの「鼓動」を使った管弦楽の「漆黒の動き」に始まり、ソリストが「情熱的に」即興することを許さ れるカデンツァで閉じる第1楽章〈エネルジコ(エネルギッシュに)〉。タルコフスキーの映画『惑星ソラリス』をイメージ、「潜在意識下の存在(未知な る理性的存在)」を探る第2楽章〈レント・インテンソ(激しくゆるやかに)〉。「研磨するように耳障りな」主題を弾くソリストとオーケストラの楽器群を 幅広い配置に対比させた第3楽章〈ブルスカメンテ(荒々しく)〉。《光の中の闇》の副題は、村上春樹の「とらえにくい叙述スタイル」を指してつけられ たといいます。
2010年作曲の《点火する》は管弦楽のための作品です。「らせん状に進む」構造がとられ、外側の〈プレスト、フリオーソ(きわめて速く、熱狂的に) と〈エネルジコ、モルト・リトミコ(エネルギッシュ、きわめてリズミカルに)の2つの楽章から始まり、中央の〈レント・ミステリオーソ、モルト・カル モ(神秘的にゆるやか、きわめて穏やかに)を通り、〈エサルタート(意気揚々と)〉でふたたび外に出る。バッカナーレのリズムも現れる「旋回」……「『ブ レードランナー』牧歌」とでも言えそうなフィルム・ノワールのスタイルをもつSF的印象主義……ダウランドの《悲しみよ、来れ》を想わせるメランコリー ……渦は広がり、音の聞こえない領域へ。4つの楽章は「エスプレッシーヴォ」(2曲)と「インテンソ」の3つの〈間奏曲〉により結ばれ、ヴァイオリ ン協奏曲と同様、切れ目なく演奏されます。《点火する》はフィンランド放送の委嘱により作曲され、サカリ・オラモに献呈されました。 (Ki)
BISSA-2094(1SACD)
ブラウティハムによるモーツァルトピアノ協奏曲全曲シリーズ第11集
ピアノ協奏曲第3番 ニ長調 KV.40【カデンツァ;モーツァルト】
ピアノ協奏曲第1番 ヘ長調 KV.37【カデンツァ;ブラウティハム】
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 KV.39【カデンツァ;ブラウティハム】
ピアノ協奏曲第4番 ト長調 KV.41【カデンツァ;ブラウティハム】
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)、
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
ケルン・アカデミー

録音:2015年8月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
鬼才フォルテピアノ奏者、ロナルド・ブラウティハムによるモーツァルトのピアノ協奏曲全曲録音シリーズ。第11弾にはピアノ 協奏曲第1〜4番が収録されました。演奏機会の少ない初期ピアノ協奏曲ですが、ブラウティハムは神童モーツァルトの魅力再発見と言える名演を披露。 快活で明瞭なタッチでアプローチします。
楽器はヨハン・アンドレアス・スタイン製作(1788年)のレプリカで、ポール・マクナルティ製作(2007年)によるフォルテピアノを使用しております。 マクナルティ製作の楽器を使用して演奏・録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれる という点だけでなく、彼の製作したレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でも新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティ ハムがイメージする最善の状態の楽器を使用することで、自然な雰囲気を作り出しています。 (Ki)
BISSA-2095(1SACD)
ユーハン・ヘルミヒ・ルーマン(1694-1758):ソナタ第1番 変ホ長調 BeRI 225
ソナタ第2番 ニ長調BeRI 226
ソナタ第3番 ト長調 BeRI 227
ソナタ第4番 ニ長調 BeRI 228
ソナタ第5番 ト短調 BeRI 229
ソナタ第6番 変ロ長調 BeRI 230
ソナタ第7番 ヘ長調 BeRI 231
アンナ・パラディソ(Cemb)

録音:2013 年 11 月/レンナ教会(スウェーデン)
当ディスクはユーハン・ヘルミヒ・ルーマン作曲によるチェンバロ・ソナタ集です。ルーマンは1694 年ストックホルム生ま れの作曲家で、宮廷楽長を務め、北欧では「スウェーデン音楽の父」や「スウェーデンのヘンデル」 と呼ばれる18世紀スウェーデンの音楽界における 重鎮でした。ロンドンに留学したルーマンはヘンデルにイタリア・バロック音楽の様式について薫陶を受けた記録も残されております。当チェンバロ・ ソナタ集はバロック時代の様式に従い、またイタリア・バロックの影響を呈し、明快で華やかなアルペッジョは実に優美です。名手アンナ・パラディソ による華麗な演奏をお楽しみください。
BISSA-2096(1SACD)
ビーバー:16 のソナタ(ロザリオ・ソナタ集)
(ソナタ第1番「お告げ」/ソナタ第2番「訪問」/ソナタ第3番「降誕」/ソナタ第4番「キリストの神殿への拝謁」/ソナタ第5番「神殿における12歳のイエス」/ソナタ第6番「オリーヴ山での苦しみ」/ソナタ第7番「むち打ち」/ソナタ第8番「いばらの冠」/ソナタ第9番「十字架を背負うイエス」/ソナタ第10番「イエスのはりつけと死」/ソナタ第11番「復活」/ソナタ第12番「昇天」/ソナタ第13番「聖霊降臨」/ソナタ第14番「聖母マリアの被昇天」/ソナタ第15番「聖母マリアの戴冠」/パッサカリア ト短調)
ムファット:ソナタ.ニ長調
アリアドネ・ダスカラキス(Vn)
ジェラルド・ハンビッツァー(Cemb 、Org)
ライナー・ツィパーリンク(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
シモン・マーティン=エリス(テオルボ)
アンサンブル・ヴィンテージ・ケルン

録音:2013年9月/ヘッセン放送ゼンテザール(フランクフルト)
アンサンブル・ヴィンテージ・ケルンによる最新盤はロザリオ・ソナタ集です!名手アリアドネ・ダスカラキスのヴァイオリン独 奏は煌めくような美音を聴かせてくれます。ビーバーの代表作、ロザリオ・ソナタ集は作曲者自身の献辞のなかで、「マリアとキリストの生涯から15のミ ステリウムを讃えるために」と記しているようにイエス・キリストと聖母マリアの喜び、苦しみ、栄に関わる各5つ、計15のミステリウムへの「ロザリオ の祈り」が込められています。 (Ki)
BIS-2098
C.P.E.バッハ:2台のフォルテピアノのための協奏曲 ヘ長調 Wq.46(H 408)
フルート協奏曲 イ短調 Wq.166(H 431)
ハンブルク交響曲第1番 ニ長調 Wq.183/1(H 663)
ハンブルク交響曲第4番 ト長調 Wq.183/4(H 666)
J.C.バッハ:大序曲 変ホ長調 Op. 18-1(C26)
マンフレート・フス(指)
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン
アレクセイ・リュビモフ、ユーリ・マルティノフ(フォルテピアノ)
ラインハルト・クジャッシュ(Fl)

録音:2006年9月聖フローリアン教会、2005年5月バード・ラートカルスブルク、2006年2月ライヒェナウ
かつてVMS / Zappel Musicレーベルよりリリースされていたマンフレート・フス指揮、ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーンによるC.P.E.バッハの 名作・名演がBISレーベルによるリマスタリングにより蘇りました。またカップリングのJ.C.バッハの大序曲 変ホ長調 Op. 18-1も新たに追加されました。 ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーンは名プライヤーが集まった古楽アンサンブルでBISレーベルをはじめ、数多くレコーディングしております。C.P.E.バッ ハ生誕300周年の2014年にまた嬉しい1枚がリリースされたといえましょう。 (Ki)
BISSA-2099(1SACD)
ニューヨーク・ポリフォニー、ノエルを歌う
アンドルー・スミス(1970-):「久しく待ちにし主よとく来たりて」
ジェフリー・ウィリアムズ(1976-):「アダムは囚われ横たわり」
フィリップ・ヴェルドロ(1485-1530):「大天使聖ガブリエル」
伝承曲〜アレクサンダー・クレイグ(1971-)編曲:「ガブリエルのお告げ」
トリニティ・ロール:「かくも麗しいバラはない」
サミュエル・セバスティアン・ウェズリー:「かくも麗しいバラはない」
ジョン・スコット(1956-):「かくも麗しいバラはない」
バイテリング:「おとこを知らぬ母」
マイケル・マッグリン(1964-):「われらの祈り」
ノエル〜「眠りから覚めなさい」
ノエル〜「アライズ・アンド・ウェイク」
リチャード・ロドニー・ベネット(1936-2012):5つのキャロル*
クレイグ:「スリープ・ナウ」
ビクトリア(1548-1611):「おお、大いなる神秘」
伝承曲:「羊飼いたちはみ使いらの歌」
リチャード・パイゴット(1485-1549):「幼子イエスをあやす聖母マリア」
伝承曲〜クレイグ編曲:「たいまつ手に手に」
ピーター・ウォーロック(1894-1930):「ベツレヘム・ダウン」*
ヤコブ・クレメンス(1500-1556):「東方より博士たちが」
ルイス・H・レドナー〜クレイグ編曲:「ああベツレヘムよ」
ニューヨーク・ポリフォニー
[ジェフリー・ウィリアムズ(C-T)、
スティーヴン・カルディコット・ウィルソン(T)、
クリストファー・ディラン・ハーバート(Br)、
クレイグ・フィリップス(Bs)]
サラ・ブライレイ&エリザベス・バーバー・ウェイバー(S)

録音:2014年3月/アメリカ少年合唱団学校チャペル、ニュージャージー
2006年に結成された男声4名のアンサンブル、ニューヨーク・ポリフォニーのBISレーベル第3弾となる当アルバムはク リスマスにまつわる作品を集めました。カウンター・テナー、ジェフリー・ウィリアムズの透き通った歌声はまるで天から舞い降りてくるようです。また、 BISレーベルによる優秀録音だけにオーディオファンにもお薦めの内容です。今年のクリスマスはこの1枚で決まりでしょう! (Ki)


BISSA-2100(1SACD)
リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 S.124
呪い〜ピアノと管弦楽のための協奏曲 S.121
ピアノ協奏曲第2番 イ長調 S.125
アレクサンドル・カントロフ(P)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ

録音:2014年11月/タピオラ・コンサートホール(フィンランド)
名ヴァイオリニストにして指揮者のジャン=ジャック・カントロフを父に持つピアニスト、アレクサンドル・カントロフがBISレー ベルよりリストのピアノ協奏曲で堂々デビューです。1997年生まれのアレクサンドルは父親譲りの音楽的才能の持ち主で、16歳のときにはナントでのラ・ フォルジュルネでシンフォニア・ヴァルソヴィアと共演し、ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を披露。抜群のテクニックと情感豊かな演奏で聴 衆を熱狂させました。ディスク・デビューとなったこのアルバムに超絶技巧のリストを選ぶところからも期待せずにはいられない若き才能と言えましょう。 この豊かな才能を近年指揮活動に積極的なオーギュスタン・デュメイは高く評価しており頻繁に共演しております。2015年9月にはデュメイ指揮、関西フィ ルとリストのピアノ協奏曲第1番を演奏予定です。世界が注目する豊かな才能がついにディスクで登場です! (Ki)
BISSA-2101(1SACD)
エンゲゴール四重奏団
グリーグ:弦楽四重奏曲 ト短調Op.27
シベリウス:弦楽四重奏曲 ニ短調「親愛なる声」Op.56
オラヴ・アントン・トンメセン(1946-):弦楽四重奏曲第4番「FELIX REMIX」(2014)(メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 第4番ホ短調 第2楽章に基づく)
エンゲゴールQ【アルヴィド・エンゲゴール(第1Vn)、アレックス・ロブソン(第2Vn)、ジュリエット・ジョプリング(Va)、ヤン・クレメンス・カールセン(Vc)】

録音:2015年4月/ブリン教会(ノルウェー)
2006年、白夜のノルウェー、ロフォーテンで結成されたエンゲゴール四重奏団がBISレーベルに初登場。収録作品はグリー グの弦楽四重奏曲 ト短調、シベリウスの弦楽四重奏曲「親愛なる声」、そしてトンメセンの弦楽四重奏曲第4番です。当団にとってグリーグは2度目の 録音ですが第2ヴァイオリン、およびチェロが創設時のメンバーと異なるため新たなアンサンブルを聴かせてくれます。続くシベリウスの「親愛ある声」は 北欧の室内楽作品の中でも代表作の一つといえますが、当団による演奏は聴くだけで温度が変わってしまうと錯覚するほど表現力に富んでおります。シベ リウス・イヤーにふさわしい録音と言えましょう。ノルウェーの作曲家トンメセンによる弦楽四重奏曲第4番「FELIX REMIX」は、メンデルスゾーンの弦 楽四重奏曲 第4番ホ短調 第2楽章に基づく新作。メンデルスゾーンを縦糸にトンメセンを横糸に編んだかのような立体的な構造を示した刺激的な作品 です。 エンゲゴール四重奏団は高音質録音で知られる2Lレーベルより「弦楽四重奏曲集」第1集(ハイドンのニ長調、ライフ・スールベルグ、グリーグ(2L 53SACD))、第2集(ベートーヴェンの「ハープ」、ヌールハイム、バルトーク第3番(2L 071SACD))、第3集(ハイドンのト長調、バルトーク第5 番(2L 091SACD))、第4集(シューベルトのロザムンデ、ラトシェの鉛と光の物語、ブリテンの第2番、他(2L 105SABD))がリリースされており 高い評価を得ております。 (Ki)
BISSA-2102(1SACD)
花々〜キャロリン・サンプソン
【“バラ” にまつわる作品】
パーセル:ばらの花よりも甘く
シューマン:私のばら Op.90-2/ばらよ、ばらよ! Op.89-6
クィルター:ダマスクのばら
ブリテン:ナイチンゲールとばら
グノー:ばらの咲くころ
フォーレ:イスパハーンのばら Op.39-4
【R.シュトラウスの “花” にまつわる作品】
R.シュトラウス:ばらの花環 Op.36-1、乙女の花 Op.22
【“植物” にまつわる作品】
シューベルト:花の言葉 Op.173-5 D.519、
 森で Op.56-3 D.738
シューマン:ジャスミンの木、献身の花 Op.83-2、松雪草 Op.79-26
【フランス人作曲家による “花” にまつわる作品】
プーランク:花 FP.101-6
フォーレ:蝶と花、捨てられた花 Op.39-2
アーン:贈り物
ドビュッシー:花 L.90-3
ブーランジェ:去年咲いていたリラ の花は
シャブリエ:ありったけの花
キャロリン・サンプソン(S)
ジョセフ・ミドルトン(P;Steinway&Sons D)

録音:2014年2月/ポットン・ホール、サフォーク州(イギリス)
バッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとしてもおなじみの「名花」サンプソンが、バラ、花、植物にまつわる美しき歌曲を 収録しました。著名な作曲家の多くはこれらの作品を残しておりますが、当ディスクでは “バラ” にまつわる作品を筆頭に “植物” にまつわる作品、そして、 フランス人作曲家による “花” にまつわる作品で構成しました。美しい世界をサンプソンが歌い上げます。
キャロリン・サンプソンは「完璧なコロラトゥーラ技術と豊かにのびる輝かしい声」と評され、世界の聴衆を魅了し続けています。バロック・古典派の 歌曲からオペラまで幅広いレパートリーを持っており、特にバッハ・コレギウム・ジャパンの結婚カンタータ&コーヒーカンタータ集はサンプソンの代表盤 のひとつで、澄み切ったその歌唱は官能的で、聴くものを魅了してやまないと評価されています。サンプソンの美声をご堪能ください。 (Ki)
BISSA-2103(1SACD)
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」
4つのヴァイオリンのためのヴァイオリン協奏曲 ロ短調 RV580*
ヴァイオリン協奏曲 イ短調 RV356
グラーヴェ〜合奏協奏曲「聖ロレンツォの祝日のために」ニ長調 RV562より
シンフォニア〜歌劇「試練の中の真実」RV739より
リチャード・トニェッティ(Vnj,指)
オーストラリア室内O
ヘレナ・ラスボーン(Vn/1743 年製グァルネリ・デル・ジェズ)*
サトゥ・ヴァンスカ(Vn)*
アイク・シー(Vn)*
ティモ・ヴェイッコ・ヴァルヴェ(Vc)*

録音:2014 年 3 月/チャッツウッド・コンコース・コンサート・ホール(シドニー)
リチャード・トニェッティ率いるオーストラリア室内管弦楽団の最新盤は「四季」を含むヴィヴァルディ・アル バ ムで す!トニ ェッ ティは1965 年オーストラリア生まれ。スイスで研鑽を積み、1989年帰国後はオーストラリア室内管の客演リーダーとして数公演に出演しその後リー ダーに任命され、同室内管の芸術監督に就任しました。卓越した技術と軽やかな奏法で、バロックから現代まで幅広く弾きこなします。オーストラリア の複数の大学より名誉博士号を贈られ、1999年には人間国宝に認定されているオーストラリアが生んだ逸材です。使用楽器は1743年製のグァルネリ・ デル・ジェズで、鋭く野太い低音からきらめく高音まで、実に多彩な音色でヴィヴァルディを奏でております。
トニェッティ&オーストラリア室内管弦楽団の録音は充実しており、メンデルスゾーンのヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲、弦楽八重奏曲 (BISSA-1984)、グリーグの弦楽オーケストラのための作品集(BISSA-1877)、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲全集(BISSA-1754&BISSA-1755)などをリリースしており、いずれも好評を博しております。 (Ki)
BISSA-2104(1SACD)
ヴァイオリン名曲集
クライスラー(江賜良編):中国の太鼓 Op.3
ヴィエニャフスキ(王辰威編):伝説曲 Op.17
サラサーテ(鍾耀光編):ツィゴイネルワイゼン Op.20
チャイコフスキー(馬翠、編):メロディ Op.42-3
伝承曲(陳鋼編)〜「タジクの太陽」
馬思聰(?瑞呈編):ノスタルジア
陳鋼&何占豪(鍾耀光編):ヴァイオリン協奏曲「梁山伯と祝英台」(バタフライ・ラヴァーズ)
??思清(Vn)
鍾耀光(指)台北中国楽団

録音:2014年3月/中山ホール、台北(台湾)
中国の天才ヴァイオリニスト、?思清の最新ディスクは「バタフライ・ラヴァーズ」を含むヴァイオリン名曲集です。1969年 中国生まれの?思清は、1981年 11歳でメニューイン音楽院に留学。1987年17歳のときに第34回パガニーニ国際コンクールに優勝し、これは当時 アジア人初となる快挙でした。その後、世界から注目されるなか1990年 ジュリアード学院入学し名教師ドロシー・ディレイのもとさらなる高みを目指し、 独自の音色を追求するために研鑽を積みました。
抜群の安定感を誇るテクニックで中国の太鼓やツィゴイネルワイゼンを披露、またヴィエニャフスキの伝説曲やチャイコフスキーのメロディは情感豊かな 音色で演奏しております。そして、メインとなるヴァイオリン協奏曲「梁山伯と祝英台」〜バタフライ・ラヴァーズはあのヴァネッサ・メイが演奏し世界中 で知られることとなり、今ではフィギュアスケートでもおなじみの楽曲となっております。 (Ki)
BISSA-2105(1SACD)
ユーハン・ヘルミヒ・ルーマン(1694-1758):フルートと通奏低音のためのソナタ集
ソナタ第1番 ト長調 BeRI 201
ソナタ第2番 ニ長調 BeRI 202
ソナタ第3番 ハ短調 BeRI 203
ソナタ第4番 ト長調 BeRI 204
ソナタ第5番 ホ短調 BeRI 205
ダン・ラウリン(リコーダー)、
パラディソ・ムジカーレ【アンナ・パラディソ(Cemb)、マッツ・オロフソン(Vc)、ヨナス・ノルドベルグ(バロックG)】

録音:2013年10月、2013年12月/ストックスンド(スウェーデン)
前作、ユーハン・ヘルミヒ・ルーマン作曲によるチェンバロ・ソナタ集(BISSA-2095)の続編は、ダン・ラウリンをソロに 迎えてフルート・ソナタ集をリコーダーで演奏しております。ダン・ラウリンの驚異的なテクニックもお楽しみいただけます。
ルーマンは1694年ストックホルム生まれの作曲家で、宮廷楽長を務め、北欧では「スウェーデン音楽の父」や「スウェーデンのヘンデル」 とも呼ばれ、 18世紀スウェーデンの音楽界における重鎮でした。ロンドンに留学したルーマンはヘンデルにイタリア・バロック音楽の様式について薫陶を受けた記録も 残されております。 (Ki)
BISSA-2106(1SACD)
カレヴィ・アホ(1949-):19の前奏曲(1965-68)
3つの小さなピアノ曲(1971)
子供のための2つの優しいピアノ曲(1983)
ソナチネ(1993)/ソロU(1985)
ピアノ・ソナタ(1980)
ソニヤ・フラキ (P/Steinway D)

録音:2013年1月/フィンランド
現代フィンランドを代表する作曲家、カレヴィ・アホはBIS社が積極的に録音をしていることにより知られるようになったと言っ ても過言ではありません。この最新アルバムでは1965年から1993年までにアホがピアノ独奏のために書いた作品を集めました。そのどれもが透き通る ようなきらめきを持った作品ばかりです。
1965年から68年にかけて作曲された19の前奏曲はアホが本格的に作曲の勉強を始めたころの作品集で、非常に親しみやすい旋律が魅力です。3 つの小さなピアノ曲は1971年に作曲され、交響曲第3番を作曲していた時期と重なります。響きはそれ以前の作品にくらべ複雑化しますが、旋律が美 しいアホらしい小品です。1980年作曲のピアノ・ソナタはアホの代表作の一つに数えられます。この時期に非常に技巧的でヴィルトゥオーゾなピアノ練習 曲を書いており、このソナタも随所に技巧的なパッセージが散りばめられております。
演奏のソニヤ・フラキはフィンランド出身の女性ピアニストで、2003年のシューベルト・コンクールで第4位、2008年のリスト・コンクールで第3位など、 実力を兼ね備えたピアニストで、現在フィンランドを中心にヨーロッパで活躍しております。 (Ki)
BISSA-2108(1SACD)
トリオ・タンゴフォリア
ピアソラ:「ブエノス・アイレスの四季」
 「天使のミロンガ」/「リベルタンゴ」
 「デカリシモ」/「忘却」
 「さよなら、父さん」
ファン・カルロス・コビアン:「私の隠れ家」
アニバル・トロイロ:「最後の酔い」
 「スーロ」
ルシオ・デマーレ:「マレーナ」
ガルデル:「帰郷」
クリスチャン・リンドベルイ:「冬至祭」
(編曲:トリオ・タンゴフォリア)
トリオ・タンゴフォリア
【クリスチャン・リンドベルイ(Tb)、
イェンス・リンドベルイ(バンドネオン)、
ローランド・ペンティネン(P)】

録音:2013 年 12 月/ストックホルム音楽アカデミー
BISレーベルを代表するクリスチャン・リンドルイが、バンドネンオンのイェンス・リンドベルイそしてピアノのローランド・ペンティ ネンと組んだ “トリオ・タンゴフォリア” で録音!収録内容はその名の通りのタンゴ尽くしで、バンドネオンの神、ピアソラの「リベルタンゴ」、「ブエノス・ アイレスの四季」「忘却」をはじめ、ガルデルの「帰郷」、コビアンの「私の隠れ家」など充実の選曲です。またリンドベルイ作の「冬至祭」はピアソラへ のオマージュで、このトリオでの演奏のために書かれた力作です。熱い熱いタンゴの世界をご堪能ください!なお、ここに収録された作品はトリオ・タンゴ フォリアによって編曲されております。 (Ki)
BISSA-2109(1SACD)
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第2番 ハ短調 Op.66
ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.49
シトコヴェツキー・トリオ[アレクサンドル・シトコヴェツキー(Vn)、レオナルト・エルシェンブロイヒ(Vc)、ウー・チェン(P)]

録音:2014年1月/セント・ジョージ・ブリストル、イングランド
クラシック界のサラブレッド、アレクサンドル・シトコヴェツキー、チェロのレオナルト・エルシェンブロイヒ、そしてピアノのウー・ チェンで結成したシトコヴェツキー・トリオ。トリオとしてのデビュー盤となったドヴォルザーク、スメタナ、スークの作品集(BISSA-2059)では、若手 ながらトリオとしての長年のキャリアを感じさせる奥深い演奏を聴かせてくれました。期待の新録音は名曲メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲です。ひと際 美しいこのメンデルスゾーンのトリオ作品を抜群のアンサンブルで情熱的に歌い上げております。
ヴァイオリンのアレクサンドル・シトコヴェツキーは祖父にユリアン・シトコヴェツキー、祖母にショパン・コンクールの覇者ベラ・ダヴィドヴィチ、そし て父にドミトリ・シトコヴェツキーという音楽的に恵まれた環境に生まれました。既に世界的に活躍するヴァイオリニストで、メンデルスゾーンの初期の協 奏曲作品を集めたアルバム(ORFEO 761092)、ブラームス、グリーグ、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集(CDVD018 C018)など、数多くリリー スしております。明瞭なアーティキュレーション、抜群のアンサンブル能力そして豊かな音楽性はさすが生まれもった才能と言えましょう。また、チェロの レオナルト・エルシェンブロイヒ、ピアノのウー・チェンもそれぞれソロのアルバムをリリースしています。才能豊かなこのピアノ・トリオの今後の活躍にも 注目です!
BISSA-2110(1SACD)
アラン・ペッタション:交響曲第4番 (1959)
交響曲第16番 (1979)

■ボーナスDVD
「アラン・ペッタション、お前は一体何者?」(1974年スウェーデン放送制作。英語字幕付き)
クリスチャン・リンドベルイ(指)
ノールショピングSO
ユルゲン・ペッタション(A-Sax)

録音:2013年1月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール(ノールショピング)
熱烈な支持者のいるBISペッタション・シリーズの第6弾は、交響曲第4番と16番。アル中DV父と宗教中心の母のもと貧 困家庭に育ち、プロの作曲家となってからは周囲の無理解と関節リューマチに苦しみながら「私小説音楽」とも言うべき凄絶な作風を展開させました。交 響曲第4番は1959年の作で、ペッタションの大半の交響曲と同様に単一楽章形式をとり、37分半延々と続きます。後の病的で暗い要素はさほど濃くなく、 伝統的と言えます。コラール風の動機は、彼の母が歌った救世軍の賛美歌ですが、ペッタションは生涯のある時点を描いたのではないと記しています。最 後の交響曲となった1979年の第16番はやはり単一楽章による27分ほどの作品で、アルト・サクソフォンの独奏を持つ協奏曲的な様相を呈しています。 サクソフォン独奏は超絶技巧が要求されますが、現代音楽の寵児ユルゲン・ペッタションが圧巻な演奏を繰り広げます。最晩年、病魔に侵されていた時 期ですが、天国的な救いが感動的。 陽気で前向きなリンドベルイと作風の不思議なギャップが眩暈に似た緊張感を生んでいます。DVDではペッタション本人の映像と語りに触れることがで きます。 (Ki)
BISSA-2111(1SACD)
バッハ:オルガン傑作集
トッカータとフーガ.ニ短調 BWV565
パストラーレ.ヘ長調 BWV590
「おお、汝正しくして善なる神よ」によるパルティータ BWV767
幻想曲 ト長調 BWV572
前奏曲とフーガ.ト短調 BWV535
「高き天よりわれは来れり」によるカノン風変奏曲 BWV769
前奏曲とフーガ.ホ短調 BWV548
鈴木雅明(Org /シュニットガー制作オルガンa'= 465 Hz)

録音/2014年7月フローニンゲン、マルティン教会(オランダ)
鈴木雅明がトッカータとフーガを含むバッハのオルガン傑作集を録音しました!1990年にバッハ・コレギウム・ジャパン を創設して以来、音楽監督として、またバッハ演奏の第一人者として名声を博した鈴木雅明ですが、大バッハのオルガンを集めたアルバムは1991年以来、 実に23 年ぶりの録音となります。
収録作品は名曲トッカータとフーガ ニ短調 BWV565をはじめ、パストラーレ ヘ長調 BWV590、幻想曲 ト長調 BWV572、前奏曲とフーガ ホ短調 BWV548などバッハのオルガン傑作がならびます。さらに使用楽器はオランダのフローニンゲンにあるマルティン教会のアルプ・シュニットガー制作の名 器での録音というのもうれしい限りです。カンタータ全曲録音を終え、2012年6月に世界的音楽家に贈られる「バッハ・メダル」を受賞した鈴木雅明のバッ ハは本質に直結したアプローチで、洗練された演奏を聴くことができます。BISレーベルによる高音質録音で臨場感あふれる演奏をお楽しみいただけます。 (Ki)

BISSA-2112(1SACD)
花から花へ
ドニゼッティ:オペラ『ドン・パスクワーレ』より「あの目に騎士は…私もその不思議な力は知ってるわ」
グノー:オペラ『ファウスト』より宝石の歌「なんと美しいこの姿…ああ、私はこの鏡に映る」
ベッリーニ:オペラ『カプレーティ家とモンテッキ家』より「ああ、幾たびか…私はここよ、幸せの衣装をまとって」
グノー:オペラ『ロメオとジュリエット』より「私は夢に生きたい」
ビゼー:オペラ『カルメン』より「私は言いました、何も怖くはないと」
 オペラ『カルメン』第1幕より間奏曲
ドリーブ:オペラ『ラクメ』より「おいでマリカ…白いジャスミンとバラ」*
プッチーニ:オペラ『ラ・ボエーム』より「私が街をあるけば」
マイアベーア:オペラ『ディノーラ 』より「かろやかな影よ」
オッフェンバック:『ホフマン物語』より「美しい夜、おお、恋の夜よ」*
メサジェ:オペラ『お菊さん』より「恵みの太陽が輝く日」
ヴェルディ:オペラ『椿姫』より「不思議だわ…花から花へ」#
プッチーニ:オペラ『ジャンニ・スキッキ』より「私のお父さん」
ミア・パーション(S)
カタリナ・カルネウス(Ms)*
アンドリュー・ステイプル(T)#
ダニエル・ハーディング(指)
スウェーデンRSO

録音: 2014 年 3月31日-4月4日/ベルワルド・ホール(ストックホルム)
バッハ・コレギウム・ジャパンのカンタータ・シリーズでの独唱でもおなじみのミア・パーション。現在古今のオペラ両道でひっぱりだこのパーションですが、期待の新譜は「花から花へ」「私のお父さん」など名曲ばかりを集めたオペラ・アリア集です。レパートリーを問わず美声を聴かせてくれる名唱ならではの仕上がりで、それぞれの楽曲を、表情を変えて歌い上げております。ダニエル・ハーディング指揮、スウェーデン放送交響楽団の好サポートも得たパーションの代表盤の呼び声高き1枚が誕生しました。 (Ki)
BIS-2113
イェ・シャオガン(1955-):作品集
(1)「悲しみと喜びの歌」 Op.67〜バス・バリトンとオーケストラのための(2012)
(2)「12月の菊の花」 Op.52b〜フルートとオーケストラのための(2006)
(3)「冬」 Op.28〜オーケストラのための(1988)
(4)「西涼の輝き」Op.16〜ヴァイオリンとオーケストラのための(1983)
(5)「星空」Op.56〜ピアノ、児童合唱、女声合唱とオーケストラのための協奏曲版(2008)
(1)シェンヤン【瀋陽】(Bs-Br)、
(2)シャロン・ベザリー(フルート/Muramatsu 24k All Gold Model)、
(4)ウェン・ウェイ【劉薇】(Vn/ジュゼッペ・ロッカ、1843年製作)、
(5)小川典子(P/スタインウェイD)、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO合唱団
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
(1)(4)ギルバート・ヴァルガ(指)、(2)(3)(5)ホセ・セレブリエール(指)

録音:(1)(4)2018年8月、(2)(3)(5)2016年8月/RSNOセンター(グラスゴー、イギリス)
1955年生まれの中国を代表する作曲家イェ・シャオガン【葉小鋼】。中央音楽院で学んだのち、1987年からはニューヨークに留学し研鑽を積みました。その シャオガンの名が世界に知られることとなったのは2008年の北京オリンピック開会式に使用されたピアノ協奏曲「Starring Sky(星空)」で、ラン・ランが演奏 したことにより話題となりました。この度世界的ピアニスト小川典子が演奏!「人生の幻想と情熱」をテーマに書かれたこの作品には生命力あふれる旋律が印象的。 小川典子の圧倒的な表現力で聴かせます!
「Winter(冬)」はシャオガンがニューヨーク留学中1988年の作品。どこか暗くて憂鬱な気分を表現したこの作品は1991年にイーストマン音楽学校でハワー ド・ハンソン賞を、翌1992年には国立台湾SOの第1回交響曲作曲コンクールで金賞を受賞しているシャオガン出世作です。
このほか「悲しみと喜びの歌」(シェンヤン独唱)、「12月の菊の花」(シャロン・ベザリー独奏)、「西涼の輝き」(ウェン・ウェイ独奏)と豪華ソリスト陣を迎え たシャオガンの作品を堪能することできます。 (Ki)
BISSA-2114(1SACD)
セイレーン〜アンデシュ・ヒルボルイ作品集
(1)獣のサンプラー〜管弦楽のための(2014)(管弦楽のための)
(2)おお、この眼よ〜ソプラノと弦楽のための(2011)
(3)冷熱〜管弦楽のための(2010)
(4)セイレーン〜2人のソプラノ,混声合唱と管弦楽のための(2011)
ロイヤル・ストックホルムPO
(1)(2)サカリ・オラモ(指)、
(3)デイヴィッド・ジンマン(指)、
(4)エサ=ペッカ・サロネン(指)
(2)(4)ハンナ・ホルゲション(S)
(4)イーダ・ヴィンランド(S)、
エリク・エリクソン室内Cho
スウェーデン放送Cho

録音:(3)2013年11月 、(1)(2)(4)2014年11月/ストックホルム・コンサートホール(ストックホルム)
このアルバムはスウェーデンを代表する作曲家、アンデシュ・ヒルボルイが委嘱により作曲した4篇で、オラモ、ジンマン、サ ロネンが指揮しました。ヒルボルイは、1954年ストックホルム生まれ。合唱と即興音楽を経験した後、1976年にストックホルムの王立音楽大学に入学。 グンナル・ブクト、ラーシュ=エーリク・ロセル、アルネ・メルネス、ペール・リンドグレーンの下で対位法と作曲法と電子音楽を学び、ブライアン・ファー ニホウのクラスにも参加しました。《天体力学》(1983?85)とヴァイオリン協奏曲(1990?92)が「ユネスコ作曲家会議」の推薦作品に選ばれ、16声 の混声合唱のための《muo:aa:yy:oum》(1983)は合唱団のレパートリーとして定着しました。 《獣のサンプラー》は、王立ストックホルム・フィルハーモニーク、ヨーテボリ交響楽団、北ドイツ放送交響楽団の委嘱作。オーケストラを「音の動物」 とみなし、電子音楽の経験から得た技法を器楽の書法に応用したことを反映する曲名がつけられ、クセナキスとリゲティ、ジャズなど、ヒルボルイが出会 いインスピレーションを得た音楽の姿がさまざまに映されます。ソプラノと弦楽オーケストラのための歌曲《おお、この眼よ》は、グンナル・エーケレーヴ の詩に作曲されました。芸術のパトロンとして知られる財政家アンデシュ・ヴァールの80歳の誕生日プレゼントとするためウプサラ大学がヒルボルイに委 嘱した作品です。 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、フィンランド放送交響楽団から委嘱された《冷熱》は、木管楽器のにぎやか なカノンに始まり、「シベリウスを思わせる弦楽器対位法で描く広大な牧草地」と厳しいチェロの独白に終わる、ヒルボルイが好む「非現実の風景」をた どる作品です。《セイレーン》は、ロサンジェルス・フィルハーモニックとシカゴ交響楽団から、写真家ベティ・フリーマンの思い出とエサ=ペッカ・サロネ ンに捧げる作品として委嘱されました。「オデュッセウス! こちらへいらっしゃい。わたしたちの声は蜜の味。わたしたちのところへ……」。ホメロスの『オ デュッセイア』第12巻から採った英訳詩にヒルボリが加筆、作曲しました。編成、曲の長さ、感情の深さと、ヒルボルイがこれまでに書いたもっとも大 きな作品です。 (Ki)
BISSA-2115(1SACD)
シレナ・リコーダー四重奏団
ヴィヴァルディ:合奏協奏曲 ニ短調 Op.3-11 RV.565*
バッハ:3つのコラール前奏曲【「いと尊きイエスよ、われらはここに集いて」BWV 731、
 「甘き喜びのうちに」BWV 608、「イエスよ,わが喜び」BWV 610】*
ボワモルティエ:ボワモルティエ:5本のフルートのための6つの協奏曲より第3番 ニ長調 Op.15-3*
キエル・マイエリング(1954-):サンクトゥス(2003)
ディック・コーマンス(1957-):ザ・ジョガー(1994)
スタファン・モッセンマルク(1961-):幼少時代(1998/2003)
フルヴィオ・カルディーニ(1959-):時計トッカータ Op.68/C(1999)
シャイト:ファンタジア
メールラ:カンツォン集より「うぐいす」「ラ・メールラ」
作者不詳(14世紀):ペトローネ
*シレナ・リコーダー四重奏団による編曲版
シレナ・リコーダー四重奏団
【カリーナ・アゲルブー、ピア・イェンセン、マリト・エルンスト・ボック、ピア・ルーマン,ヘッレ・ニルセン】

録音:2013 年12月/バレラップ(デンマーク)
シレナ・リコーダー四重奏団久々の新録音は14世紀の作者不詳の作品からバッハ、ヴィヴァルディのバロック、そして現代 の作品までを収録しており、リコーダー・アンサンブルの可能性を最大限に発揮した内容となっております。冒頭に収録されたヴィヴァルディの合奏協 奏曲ニ短調 Op.3 No. 11 RV.565は、J.S.バッハがオルガン協奏曲ニ短調BWV596に編曲していることでも有名ですが、当演奏はまるでポジティ フオルガンの演奏を聴いているかのようで、4人の見事なアンサンブルを聴かせてくれます。バッハのコラール前奏曲も同様に素晴らしい編曲です。また、 現代作曲家マイエリングのサンクトゥスでは、細かいタンギングの中に効果的な声も交え、それらの響きは非常に刺激的です。SACDならではの優秀 録音でオーディオ・ファンにもおすすめです。シレナ・リコーダー四重奏団による妙技をご堪能下さい。 (Ki)
BIS-2116(2CD)
ヴィクトル・ウルマン:ピアノ曲全集
ピアノ・ソナタ第1番Op.10 (1936)
第2番Op.19 (1938-9)/第3番Op.26 (1940)
同第4番Op.38 (1941)
第5番「わが青年時代から」Op.45 (1943)
第6番Op.49 (1943)/第7番 (1944)
シェーンベルクの主題による変奏曲と二重フーガOp.3a (1933-4)
クリストフ・シロドー(P)

録音:2010年2-3月、2012年9-10月/サン・マルセル福音教会(パリ)
ヴィクトル・ウルマンはナチスから「頽廃音楽」のレッテルを貼られ、アウシュヴィッツ収容所のガス室で殺されたチェコ系ユダヤ人作曲家。46歳の生 涯に彼は7篇のピアノ・ソナタを残しました。1番から4番までがプラハで、5番から7番が収容所で作曲されました。ウルマンはシェーンベルクに作曲 を師事したため、作風は無調的で表現主義的。1936年作の第1番は、第2楽章が「グスタフ・マーラー追悼」と題された葬送行進曲となっています。 また1940年の第3番の第2楽章は、モーツァルトが6歳の時に作曲した「アレグロK.3」に基づく7つの変奏曲とフーガなのが興味津々。悲惨な人 生を歩みながらも、彼の音楽は生命力にあふれています。BISレーベルでフェインベルクのピアノ・ソナタ全集をリリースして注目されたクリストフ・シロドー はウルマンの研究家でもあり、深い理解と解釈で曲を再現しています。 (Ki)
BISSA-2117(1SACD)
ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番 嬰ヘ短調 Op.2
創作主題による変奏曲 Op.21-1
3つの間奏曲 Op.117
スケルツォ 変ホ短調 Op.4
ジョナサン・プロウライト(P/Steinway D)

録音:2014 年 1 月/ポットン・ホール(サクスンダム
「優しさと力強さを兼ね備えたピアニスト」と称されるイギリスの名手、ジョナサン・プロウライト。近年は、イギリスのレーベ ルより珍しい編曲モノを積極的にレコーディングしておりますが、BISレーベルからはブラームスのピアノ独奏曲をリリースしております。プロウライトがブ ラームスというと意外な感じもしますが、30歳の頃にブラームスのアルバムをリリースし、またリサイタルでも定期的にとりあげていることからブラームス は重要なレパートリーであることがわかります。第2弾となる当アルバムにはピアノ・ソナタ第2番、創作主題による変奏曲、3つの間奏曲、そしてスケ ルツォが収録されました。1959年生まれのプロウライトは今日稀少になりつつあるこの渋く味わい深い独特な芸風を受け継ぐ名手として貴重な存在と言 え、50代中ごろとなった今、最も充実した演奏を聴かせてくれます。とりわけブラームスの晩年の傑作3つの間奏曲Op.117では、プロウライトの渋み と味わいを堪能できます。好評の第1弾(ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番、ヘンデルの主題による変奏曲 (BISSA-2047))と合わせてお楽しみ下さい。 (Ki)
BISSA-2118(1SACD)
ウォルター・ピストン(1894-1976):交響曲第6番(1955)
サミュエル・ジョーンズ(1935-)交響曲第3番「パロ・デュロ・キャニオン」(1992)
スティーヴン・アルバート(1941-92):交響曲第2番(1992)
ランス・フリーデル(指)LSO

録音:2017年 4月/ヘンリー・ウッド・ホール(ロンドン)
ハーバード大学で音楽を学び、パリでブーランジェやデュカスに師事したウォルター・ピストンは、紺古典派の様式による構成 力のある作風で知られています。交響曲第 6 番はボストン交響楽団創立 75 周年記念の委嘱作品です。
シェパード音楽学校の創立者でもあるサミュエル・ジョーンズ。交響曲第 3 番は “テキサスのグランド・キャニオン” とも称される「パオ・デュロ・キャ ニオン」と題され、その名にふさわしく雄大で野性味あふれる魅惑的な作品です。
スティーヴン・アルバートの交響曲第 2 番は最晩年の未完の遺作です。ニューヨーク・フィルの創立 150 周年記念、150 シーズン目を祝う作品として 作曲されました。しかしアルバートはマサシューセッツ州の自宅近くでの悲惨な自動車事故により死亡。セバスチャン・クーリニにより補筆完成され初演 されました。
現在ヨーロッパ、アメリカで精力的に演奏活動を行っているフリーデルは、90 年代半ばよりチェコで活躍し以後国際的に活躍しています。譜読みを徹 底した真摯な姿勢から生み出される丁寧な音楽づくりに定評のある演奏家です。 (Ki)
BISSA-2119(1SACD)
新しい建築
エイドリアン・ジョーンズ(1978-):新しい建築〜サクソフォンと弦楽のための民謡協奏曲
ダニエル・リード(1977-)(ジョーンズ:オーケストレーション):波紋
伝承曲(ジョーンズ編):巡回裁判所行進曲
ダニエル・リード(ソプラノSax、テナーSax、バリトンSax)
シャネット・エーリクソン(Vn)
セルジオ・クリソストモ(Vn)
エイドリアン・ジョーンズ(Va)
アンナ・ヴァルグレーン(Vc)

録音:2015年2月文化の家、イッテルイェーナ(スウェーデン)
スウェーデン中部、ダーラナ地方は、スウェーデンの人たちの心の故郷であり、民謡の宝庫とも呼ばれます。このディスクは、フォー クミュージックの音楽家、作曲家として活動するエイドリアン・ジョーンズ(1978?)とストックホルムのアカデミーで出会ったダニエル・リード(1977?) とのコラボレーションによるものです。ジョーンズは、ダーラナ地方、シリヤン湖を望むレクサンドに生まれました。ストックホルムの王立音楽アカデミー で修士号を取得し、ヤッラルフーン、ボウイング9といったグループに参加。さまざまなジャンルの音楽家と交流し、活動の幅を広げてきています。一方、 リードはスウェーデン南東部の小さな村に生まれ、王立音楽アカデミーをはじめとする学校でクラシカル音楽、ジャズと、あらゆるジャンルの音楽を学び、 在学中に興味を深めたフォークミュージックの分野に進出。フォークミュージックのジャンルにおけるサクソフォン奏者のパイオニアと呼ばれ、フリーラン スのプレイヤー、ワールドミュージック・バンドのゴルバングのメンバー、妻とのデュオなど、精力的な活動を行っております。
「新しい建築」は、ソプラノ、テナー、バリトンの3種類のサクソフォンが弦楽四重奏と共演する「室内楽形式のフォーク・サクソフォン協奏曲」です。 ペルニッラ・ヴィルマンに捧げるポルスカの〈ペルニッラのポルスカ―新しい建物のワルツ〉、底抜け大騒ぎするトロルたちの〈トロルダンス〉、ガンガルと フィンスコーゲンのポルスに新しい衣装をまとわせた〈新しい建物のガンガル―渡り鳥のポルス〉、シリヤン湖の風景からインスピレーションを得た羊飼い のポルスカ〈新しい建物のガンガル―シリヤンのポルスカ〉、インスピレーションを与えてくれたモッテン・ハーグストレムへの感謝をこめた〈間奏曲―静 寂〉、そして〈終曲のロンド〉。パートナーと踊る4分の3拍子の「ポルスカ」、ノルウェーとノルウェーの国境と接する地域で踊られるポルスカの一種「ポ ルス」と「スプリングレク(スプリングライク)」、4分の2拍子ないし8分の6拍子の「適度に穏やかな速度」のガンガル(歩き踊り)と、いずれもスウェー デンの人たちの生活の根付いた舞曲です。「新しい建築」の曲名は、ウプサラのエルブカーレビューに新しい教会の建築が進められていた時、フィドル弾 きのビュス=カッレが、男たちの作業が終わるまでにフィドル曲をふたつ作ってみようかと賭けをし、そのときに生まれた一曲、ポルスカ「建築」に因んで つけられました。
「波紋」は、ダニエルの妻、ヴァイオリニストのエマ・リードがツアーで留守にしていた、ある雨の日に生まれました。ピアノの側にひとり座り、外の水 たまりに雨の雫の落ちる様子を窓から眺めていた……。「エマに寄せるワルツ」。ジョーンズがオーケストレーションを担当しています。 「巡回裁判所行進曲」は、レクサンドの伝承曲による作品です。年に二回、レクサンドの町で開かれる巡回法廷は、厳粛な儀式であり、にぎやかな祝 典……。ジョーンズによる編曲は、クニス・カール・アロンソンをはじめとするフィドル弾きが伝えてきた伝承曲の部分と、即興を加え自由に展開する部 分から構成されています。 (Ki)

BISSA-2120(1SACD)
グリーグ:チェロ・ソナタ イ短調 Op.36
間奏曲 イ短調 EG.115
 アレグレット(ヴァイオリン・ソナタ第3番 より第2楽章。グリーグ自身による編曲)
 アンダンテ・コン・モート EG.116*
グレインジャー:スカンジナヴィア組曲(1902)
ニールセン:「頭を垂れよ、汝、花よ」 Op.21-4
アンドレアス・ブランテリド(Vc;ストラディヴァリウス1707年製「ボニ・へーガル」)
クリスチャン・イーレ・ハドラン(P;Steinway&Sons D)
ラース・ビャアンケーア(Vn)*

録音:2014年3月/ポットン・ホール、サフォーク州(イギリス)
チェロの貴公子ブランテリド、期待の新譜はハドランとの共演で、グリーグ、グレインジャー、ニールセンを収録しました。ブ ランテリドは1987年スウェーデン人とデンマーク人の両親のもとに生まれ。父より手ほどきを受け14歳のときコペンハーゲンでエルガーのチェロ協奏 曲を王立デンマーク管弦楽団と演奏し協奏曲デビューし、この演奏会を機に演奏家としてのキャリアがはじまりました。室内楽にも力を入れ、若手ヴァイ オリニストのヴィルデ・フラングとも度々共演し、アルバムもリリースしています。新時代を担う、情熱的なブランテリドの演奏に今後も注目と言えましょう。 (Ki)
BISSA-2121(1SACD)
バッハとペランダのミサ曲集
(1)バッハ:ミサ曲 イ長調 BWV234
(2)バッハ:ミサ曲 ヘ長調 BWV233
(3)マルコ・ジュゼッペ・ペランダ(1625-75):ミサ曲 イ短調
鈴木雅明(指)、
バッハ・コレギウム・ジャパン、
若松夏美(Vn)、三宮正満(Ob)
(1)(2)ハナ・ブラシコヴァ(S)、ペーター・コーイ(Bs)
(1)ロビン・ブレイズ(C.T)、中嶋克彦(T)
(3)ジョアン・ラン(T)、松井亜希(S)、ゲルト・テュルク(T)、
藤井雄介(T)、ドミニク・ヴェルナー(Bs)

録音:(1)(2)2014年2月、(3)2015年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
バッハ・コレギウム・ジャパンのルター派ミサ曲第2弾はバッハのミサ曲 イ長調 BWV234、ミサ曲 ヘ長調 BWV233そして、 マルコ・ジュゼッペ・ペランダのミサ曲 イ短調です。 バッハのミサ曲 イ長調 BWV234は1737年頃ライプツィヒで完成した作品で、管楽器パートに2本のフルートのみが用いられる牧歌的な雰囲気漂う 名曲です。一方、ミサ曲 ヘ長調 BWV233は、ヴァイマル時代に書かれたとされている「キリエ―キリスト、汝神の子羊よ」BWV233aを改訂し、グロー リアの各楽章もすべて旧作の転用によって構成された作品です。カップリングはマルコ・ジュゼッペ・ペランダのミサ曲 イ短調です。イタリア生まれのペラ ンダの作品の特徴は、ソロとアンサンブルを問わず美しい旋律線を展開させます。また、モテット様式の基礎を築いたと考えられております。中・北部ド イツの同時代の作曲家にも大きな影響を与えた作曲家のひとりでバッハの作品を理解するうえでも重要な作曲家です。 (Ki)
BISSA-2122(1SACD)
グラナドス:ピアノ作品集
ゴイェスカス〜恋をするマホたち
詩的な情景 第1集、第2集
「間奏曲」〜オペラ「ゴイェスカス」より
「わら人形−ゴヤ風な情景」〜「ゴイェスカス」への追加作品
ヨープ・セリス(P/Steinway D274)

録音:2014年7月/マーストリヒト音楽院(オランダ)
スペインを代表する作曲家グラナドスによるゴイェスカスを含むピアノ曲集。グラナドスはマドリード音楽院でスペイン民俗音楽 の先駆者ペドレルに師事し、その後ピアニストとして活躍。ピアノ曲、歌劇、歌曲にスペインの民族色の濃い作品を残しました。ゴイェスカス―恋をする マホたちは2部構成50分ほどの大曲。画家ゴヤを題材にしたこの組曲は1911年に発表され、1914年にパリで大成功を収めるとオペラ座よりゴイェス カスのオペラ化を依頼されるほど評判となりました。スペイン民族主義とロマン主義を結合したグラナドスの傑作です。 演奏のヨープ・セリスは、1958年生まれのオランダ生まれ。10代で国内コンクールにて優勝。その後、ブゾーニ国際コンクールで3位を受賞するな ど輝かしい経歴の持ち主です。パウル・バドゥラ=スコダに師事した後にマーストリヒト音楽院、レメンス音楽院にて後進の育成に励み、現在ヨーロッパ を中心に演奏活動を続けております。 (Ki)
BIS-2123
マルティン・フレストのベスト盤

(1)アンデシュ・ヒルボルイ:クラリネット協奏曲「孔雀物語」

(2)ホルムボー:協奏曲第2番〜クラリネット

(3)カリン・レーンクヴィスト:クラリネット協奏曲「遠い岸辺」(2002)

(4)クルーセル:スウェーデンの歌による序奏、主題と変奏Op.124
マル ティン・フレスト(Cl)
(1)エサ=ペッカ・サロネン(指)スウェーデンRSO
 録音:2001年12月/ベルワルド・ホールストックホルム(スウェーデン)
 (ONDINEレーベルからのライセンス盤)
(2)オーワイン・アーウェル・ヒューズ(指)アールボルクSO
 録音:1998年1月、オールボー・ホール、オールボー(デンマーク)
(3)ヨン・ストゥールゴールズ(指)スウェーデンCO
 録音:2003年5月、エーレブレー・コンサート・ホール(スウェーデン)
(4)アリエ・ヴァン・ベーク(指)エストエータ・ブラスシンフォニカー
 録音:1996年5月、リンシェーピング・コンサート・ホール(スウェーデン)
このディスクはスウェーデンの天才クラリネット奏者、マルティン・フレストによるベスト盤とも言えるノルディック・コンチェルト集です。フレストの 才能をいち早く見出したBISの社主、ロベルト・フォン・バールにより、これまで約20タイトル程のアルバムをリリースしてきました。フレストはレパー トリーが非常に広く、バロックから現代まで多岐に渡ります。このアルバムには北欧の現代作曲家による作品が集められました。
BISSA-2124(1SACD)
プロコフィエフ:交響曲第5番 Op.100
スキタイ組曲「アラとロリー」 Op.20*
アンドルー・リットン((指)ベルゲンPO

録音:2014年1月、2014年6月*/グリーグ・ホール、ベルゲン、(ノルウェー)
アンドルー・リットン指揮、ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団による好評シリーズ、プロコフィエフ作品集。『ロメオとジュリエッ ト』(BISSA-1301)、フレディ・ケンプとのピアノ協奏曲集(BISSA-1820)、交響曲第6番(BISSA-1994)に続く第4弾は、交響曲第5番とスキ タイ組曲「アラとロリー」 です。
交響曲第5番は1944年に作曲され、初演は翌1945年モスクワ国立音楽院の大奏楽堂でプロコフィエフの指揮のもと行われました。20発の祝砲が 鳴り終わった瞬間から演奏が開始されたこの演奏会はソ連全国に中継放送されて一つの国家的行事のような盛り上がりをみせました。一方、スキタイ組曲 「アラとロリー」はディアギレフの依頼で作曲したバレエ音楽「アラとロリー」を演奏会用の管弦楽組曲「スキタイ組曲」に書き直した作品です。リットン の指揮はゴージャスで、当録音もプロコフィエフの色彩豊かなオーケストラ・サウンドを満喫できます。 (Ki)
BIS-2125
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集.Vol.30
変化する再現部を持ち、初心者のための指使いの付いたやさしいクラヴィーア小曲集第1巻.Wq.113【アレグロ.ト長調.H.193/アリオーソ.イ長調.H.194/ファンタジア.ニ短調.H.195/メヌエット.ヘ長調.H.196/アラ・ポラッカ.ハ長調.H.197/アレグレット.ニ短調.H.198/アラ・ポラッカ.ニ長調.H.199/アレグレット.H.200/アンダンテ・エ・ソステヌート.ト短調.H.201/プレスト.変ロ長調.H.202/アレグロ.ニ短調.H.203】
アンダンディーノ.ハ長調.Wq.116-23(H.249)
アレグロ.ヘ長調.Wq.116-24(H.250)
アレグロ.ニ長調.Wq.116-
25(H.251)
アレグロ.ト長調.Wq.116-26(H.252)
アンダンテ.ト短調.Wq.116-27(H.253) アレグロ.ニ長調.Wq.116-28(H.254)
6つのソナタ(新たに加えたソナティナ)〜正しいクラヴィーア奏法の試み.Wq.63-7〜12【第1番.ト長調/第2番.ホ長調/第3番.ニ長調/第4番.変ロ長調/第5番.ヘ長調/第6番.ニ短調】.
4つの鍵盤作品.Wq.deest【アレグロ.ニ長調.H.255/メヌエット.ヘ長調.H.258/アレグロ.ヘ長調.H.256/アレグレット.ニ長調.H.257】
変化する再現部を持ち、初心者のための指使いの付いたやさしいクラヴィーア小曲集第2巻.Wq.114【アレグロ・ディ・モルト.ヘ長調.H.228/アンダンティーノ.ト短調.H.229/プレスト.ハ短調.H.230/メヌエットT&U.ト長調.H.231/ポラッカ.ニ長調.H.232/ファンタジア.ニ短調.H.233/ポラッカ.変ホ長調.H.234/アレグロ.ホ長調.H.235/アレグレット.イ長調.H.236/アンダンテ.ハ長調.H.237/ポコ・アレグロ.ホ短調.H.238】
4つの鍵盤作品.Wq.116-53〜56【アレグロ.ハ長調.H.327/アレグロ.ト長調.H.328/アレグロ.変ホ長調.H.329/アレグロ.ニ長調.H.330】
わがジルバーマン・ピアノへの別れ.Wq.66(H.272)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)

録音:2014年7月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン、ベルギー)
C.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集第30弾は、「変化する再現部を持ち、初心者のための指使いの付いたやさしいクラヴィーア小曲集」、他小品集です。 演奏はシリーズ当初から担当しているミクローシュ・シュパーニ。録音を開始した際、シュパーニは「全集を実現することは決して単純な課題ではなく、こ とにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらである。このシリーズで私たちは、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏と伴奏ア ンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてをご紹介する。私たちの目標は、これらの作品演奏の可能性への全般の見通しを与えることなので、 この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究に基づいている。私たちはオリジナルの資料をもとに"正統性"である楽器を選択して 演奏している。」と語っており、まさに正真正銘、本物の解釈のもと演奏されました。これら膨大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動をしてきたシュ パーニにでしか表現することのできない解釈で演奏されました。 (Ki)
BISSA-2126(1SACD)
弦楽のための作品集
プロコフィエフ(バルシャイ編):束の間の幻影Op.22(全15曲)
ヒンデミット:弦楽のための5つの小品Op.44の4
ウェーベルン:弦楽のための5楽章Op.5
バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント*
テリエ・トンネセン(指)カメラータ・ノルディカ

録音:2006年2月*、2012年3月/スウェーデン
弦楽オーケストラの神様テリエ・トンネセンが、手兵カメラータ・ノルディカの能力を最大限に発揮させたアルバムの登場です。 ルドルフ・バルシャイは、1962年にプロコフィエフのピアノ小品集「束の間の幻影」の全20曲中15曲を弦楽オーケストラ用に編曲しました。バルシャ イの編曲といえばショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第8番による「室内交響曲」が有名ですが、「束の間の幻影」も凝りに凝った素晴らしい出来。BIS の高音質録音により、不思議な音響効果を堪能できます。ヒンデミットの教育用作品も抜群の巧さ。またバルトークの名作の激しさが圧巻、爆発するよ うなエネルギーで迫ってきます。オーディオ・チェック用にも最適です。 (Ki)
BISSA-2127(1SACD)
ブラームス:ピアノ曲集
ハンガリーの歌の主題による変奏曲Op.21-2
8つの小品Op.76
ワルツ集Op.39/6つの小品Op.118
ジョナサン・プロウライト(P/Steinway D274)

録音:2015年1月/ポットン・ホール(サクスンダム)
「優しさと力強さを兼ね備えたピアニスト」と称されるイギリスの名手、ジョナサン・プロウライト。BISレーベルからのブラー ムス第3弾が早くも登場。ハンガリーの歌の主題による変奏曲Op.21-2、8つの小品Op.76、ワルツ集Op.39、6つの小品Op.118が収録されまし た。プロウライトの大人の渋みと味わいを堪能できるブラームスのシリーズ。これまでに第1集(ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番、ヘンデルの主題に よる変奏曲(BISSA-2047))、第2集(ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番、創作主題による変奏曲、3つの間奏曲、スケルツォ 変ホ短調(BISSA-2117))がリリースされております。 (Ki)
BISSA-2128(1SACD)
ニールセン:交響曲第2番 ロ短調「4つの気質」
交響曲第6番「素朴な交響曲」
サカリ・オラモ(指)ロイヤル・ストックホルムPO

録音:2014 年 6月/ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)
スウェーデンを代表するオーケストラ、ロイヤル・ストックホルム・フィルと2008年より首席指揮者をつとめるサカリ・オラモ とのニールセンの交響曲全曲録音の最終となる第3弾は、交響曲第2番「4つの気質」と、交響曲第6番「素朴な交響曲」です。近年、ますます躍進 を続けるオラモですが、このニールセンの交響曲全集シリーズも期待以上と言え、美しい響きを追求した熱演を聴かせてくれます。これまでに発売された 交響曲第1番&第3番「ひろがりの交響曲」(BISSA-2048)、第4番「不滅」&第5番(BISSA-2028)とあわせてお楽しみください。
交響曲第2番「4つの気質」は各楽章の速度記号のほかに、それぞれ〈怒りやすく〉〈鈍く、重く〉〈憂鬱に〉〈血気をもって〉という発想記号がついています。 これは、ニールセンが村の居酒屋の壁にかかっていた、4つの気質をテーマにしたコミカルな絵を目撃したことでインスピレーションを得て作曲されたと言 われています。 ニールセンの最後の交響曲となった第6番「素朴な交響曲」は、新古典主義的な雰囲気を持ちますが、様々な打楽器を必要とし第4楽章には打楽器 のみによる変奏もあるのが特徴です。 (Ki)
BIS-2129
マクミラン:室内オペラ「慈悲」(2009/10)
+シューベルト(オーケストレーション:デーヴィッド・アングス):ハガルの嘆き
アブラハム:デーヴィッド・クラヴィッツ(Br)
ハガール:ミシェル・トレイナー(S)
サラ:クリスティーン・エイブラハム(S)
3人の旅人:デーヴィッド・マクファーリン(Br)
ニール・フェッレイラ、サミュエル・レヴァイン(T)
ブレット・ホジドン(P)
デーヴィッド・アングス(指)
ボストンリリックオペラO

録音:2013年2月6-7, 13日/アーチスツ・フォー・ヒューマニティ・エピセンター(ボストン)
1959年生まれのジェームズ・マクミランは、日本でも宗教合唱曲で人気を誇っています。彼がボストンリリックオペラの依頼で2009年から10年に かけて作曲した室内オペラ「慈悲」も旧約聖書創世記のアブラハムとサラの逸話に基づいた、マクミランらしい作品。内容は、アブラハムとサラ夫妻は子 宝に恵まれず、サラの提案で女奴隷ハガルにアブラハムの子を孕ませますが、母となったハガルはサラを侮り始めます。その後3人の旅人が現れ、89歳 のサラが妊娠することを予言します。10歳年上(!)のアブラハムは99歳で割礼を受け(!!)、100歳(!!!)で子作りに成功します。ここでは、サラ母子を 侮蔑したかどで追放されたハガル母子が砂漠を彷徨いながら、子供に水をと嘆くエピソードをシューベルトの同名の歌曲で提示した後、上記の受胎話を 5人の出演者でマクミランが淡々と描きます。真面目な聖書の話ながら、思わず聴いてみたくなるストーリーと申せましょう。 (Ki)
BISSA-2130(1SACD)
レスピーギ:第12旋法によるメタモルフォーゼ(1930)
地と精のバラード(1920)
シバの女王ベルキス(1934)
ジョン・ネシリング(指)リエージュPO

録音:2014年6月/フィルハーモニーホール(リエージュ)
ネシリング指揮リエージュ・フィルによるレスピーギ作品集は、1930年にボストン交響楽団からの委嘱で作曲された第12旋 法によるメタモルフォーゼにはじまり、「地と精のバラード」、そしてレスピーギが最後に手がけたバレエ音楽「シバの女王ベルキス」の3篇です。ベルギー のオーケストラでありながらフランスを思わせる華やかなサウンドが魅力のリエージュ・フィルですが、ネシリングの熱いタクトで一層華々しい演奏となって おります。 (Ki)
BIS-2131
C.P.E.バッハ(1714-88):鍵盤独奏曲全集 Vol.31
■専門家と愛好者のための6つのクラヴィア・ソナタ第1集
ソナタ第1番 ハ長調 Wq55/1(H 244)
ソナタ第2番 ヘ長調 Wq55/2(H 130)ソナタ第3番 ロ短調 Wq55/3(H 245)
ソナタ第5番 ヘ長調 Wq55/5(H 243)
■専門家と愛好者のためのロンド付きクラヴィア・ソナタ集第2集
ソナタ第1番 ト長調 Wq56/2(H 246)
ソナタ第2番 ヘ長調 Wq56/4(H 269)
ソナタ第3番 イ長調 Wq56/6(H 270)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
録音:2014年7月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン、ベルギー)
C.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集第31弾は、「専門家と愛好者のための6つのクラヴィア・ソナタ第1集」、「専門家と愛好者のためのロンド付きクラヴィア・ ソナタ第 2 集」から収録されました。演奏はシリーズ当初から担当しているミクローシュ・シュパーニです。録音を開始した際、シュパーニは「全集を実 現することは決して単純な課題ではなく、ことにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらである。このシリーズで私たちは、カール・フィリップ・エマ ヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏と伴奏アンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてをご紹介する。私たちの目標は、これらの作品演奏の可能 性への全般の見通しを与えることなので、この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究に基づいている。私たちはオリジナルの資 料をもとに"正統性"である楽器を選択して演奏している。」と語っており、まさに正真正銘、本物の解釈のもと演奏されました。これら膨大な作品に対し て時間をかけ、着実に録音活動をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない解釈で演奏されております。 (Ki)
BIS-2132
シベリウスの愛器を使用したピアノ作品集
シベリウス:アンダンティーノ.ロ長調 JS44(1888)
アレグレット 変ロ短調 JS18(1888)
ラルゴ.イ長調 JS117(1888)
の即興曲 Op.5(1893)〜第2曲 ト短調、第5番 ロ短調
10の小品 Op.24〜第3番「カプリース」(1898)、第9番「ロマンス」 変ニ長調(1901)
フィンランディア Op.26(作曲家自身によるピアノ・ソロ版)
ミュゼット Op.27-3(1898)
ポルカ「アイノ」 ハ短調(1902-05)
「悲しきワルツ」Op.44-1(作曲家自身によるピアノ・ソロ版)
パンとエコー Op.53(1907)(作曲家自身によるピアノ・ソロ版)
ロンディーノ 嬰ト短調 Op.68-1(1912)
樅の木 Op.75-5
13の小品 Op.76〜第2番「練習曲」(1911)、第9番「アラベスク」(1914)、第10番「悲劇的に」(1916)、第12番「小カプリッチョ」(1914)、19.第13番「道化」(1916)
5つの小品(草花の組曲) Op.85
アンダンティーノJS201(1919)
コン・パッショーネJS53(1919)
8つの小品 Op.99(1922)〜第3番「思い出」、第7番「ワルツの時間」
ロマンティックな情景 Op.101-5(1923-24)
村の教会 Op.103-1/風景U(1928-29)
フォルケ・グラスベック(P;Steinway, NO 171 261)

録音:2014年5月/アイノラ(フィンランド)
シベリウス・イヤーにふさわしい1枚が登場!それはシベリウスが長年家族と住み続けたアイノラの自邸の愛器を使用したシベリウスのピアノ作品集で、 演奏はシベリウス作品の研究者としても名高いフォルケ・グラスベックです。グラスベックはこれらの作品の一部をシベリウス完全全集(BIS 1927)に録 音しておりますが、当ディスクとは別録音です。管弦楽曲のピアノ版である「フィンランディア」、「悲しきワルツ」など、シベリウスの代表作を楽しめるば かりでなく、シベリウス初期の小品も含まれており、シベリウス・ファンならずとも興味深い1枚と申せましょう。なお、当録音の使用楽器はシベリウス 50歳の誕生日プレゼントでもらったスタインウェイで以後シベリウスはこの楽器を大切にしたそうです。
BISSA-2133(1SACD)
ロルフ・マッティンソン(1956-):作品集
オープンマインド Op.71(2005)*
エミリ・ディキンソンの詩による管弦楽歌曲集 Op.82a(2009/11)#
A・S・追悼Op.50b(1999 rev. 2001)(弦楽オーケストラ版)*
管弦楽のための協奏曲Op.81
リサ・ラーション(S)#
アンドルー・マンゼ(指)*、
サカリ・オラモ(指)、
王立ストックホルムPO

録音: 2015 年 5月、 2017 年 8月*/ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)
ロルフ・マッティンソン(1956?)は、スウェーデンのスコーネ地方の生まれ。マルメ音楽大学とルンド大学でブライアン・ファー ニホー、ハンス・エークルンド、スヴェン=エーリク・ベック、スヴェン=エーリク・ユーハンソン、スヴェン=エーリク・サンドストレム、ステーン・イン ゲルフといった、スタイルと語法の異なる作曲家たちに学びました。自分の美意識よりも他者とのコミュニケーションを考える彼の音楽は、多くの聴き手か ら支持され、現代スウェーデンでもっとも人気の高い作曲家のひとりに挙げられています。《オープンマインド》は、スウェーデン放送交響楽団が、2005 年の「バルト海フェスティヴァル」のために委嘱。「コンサートを『開始する』ための短く、効果的な導入音楽」と「楽想、言葉によらない表現、スタイ ルを『心を開いて』選ぶ」を重ねた曲名がつけられています。南北戦争とその戦後の時代を生き、マサチューセッツの大学町アマストの家で隠遁者のよう に過ごしたエミリ・ディキンソン(1830?1886)の詩をテクストに採った歌曲は、アメリカのコープランドやネッド・ローレムの作品が知られています。マッティ ンソンの《エミリ・ディキンソンの詩による管弦楽歌曲集》は、10篇の詩をテーマによって「愛」「自然」「人生」の3グループに分け、彼女の詩の光と 陰影を表現するためグロッケンシュピール、ヴィブラフォーン、チェレスタ、ハープを際立たせたオーケストレーションによる作品に仕上げられています。ア ンネ・ソフィ・フォン・オッターが初演、リサ・ラーションに献呈されました。「アルノルト・シェーンベルク」と1899年作曲の《浄められた夜》の100 周年を記念する《A・S・追悼》の「弦楽オーケストラ版」は、ネーメ・ヤルヴィに献呈され、ヨーテボリ交響楽団が2002年の日本ツアーでも演奏して います。《管弦楽のための協奏曲》は、マッティンソンの音楽を特集した2008年の「ストックホルム国際作曲家フェスティヴァル」のための作品。このディ スクの3曲を含む、フェスティヴァルで演奏される彼の作品、そしてシェーンベルクの《ペレアスとメリザンド》の断片が引用された、「Con forza(力強く)」 「Molto espressivo(きわめて表情ゆたかに)」「Amabile e dolcissimo ? Tumultuoso(愛らしく、きわめて甘く−騒然と)」の3つの対照的な楽章か ら構成されています。 (Ki)
BISSA-2134(1SACD)
プロコフィエフ:交響曲第4番 ハ長調 Op.112*
交響曲第7番「青春」
交響曲第7番「青春」〜第4楽章(異稿)
アンドルー・リットン(指)ベルゲンPO

録音:2014年1月*、2015年5月/
グリーグ・ホール、ベルゲン、(ノルウェー)
アンドルー・リットン指揮、ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団によるプロコフィエフ作品集。『ロメオとジュリエット』(BISSA-1301)、フレディ・ケンプとのピアノ協奏曲集(BISSA-1820)、交響曲第6番(BISSA-1994)、交響曲第5番(BISSA-2124)に続く第5弾は、 交響曲第4番 ハ長調 Op.112と交響曲第7番 嬰ハ短調 Op.131「青春」が収録されました。 交響曲第4番は1930年にバレエ音楽「放蕩息子」の楽想によりボストン交響楽団50周年記念の委嘱作品として作曲された作品47ですが、初演は 好評ではなく1937年のソ連での初演も不評に終わりました。その後、1947年2月に改作に着手し、作品112として完成させました。多くの部分が新 たに書き加えられて、原曲の倍ほどの作品に改められています。現在プロコフィエフの交響曲のうちでも優れた作品として数えられております。 交響曲第7番 嬰ハ短調Op.131はプロコフィエフ自身「青春交響曲」と呼び、甘美な旋律とともにスタイルや書法も簡明な作品です。なお、当録音 では終楽章の終結部を弱奏のピチカート奏法で終わるものと、サムイル・サモスードの要望によりオリジナルの終結部に20小節ほどが追加された異稿も 収録しております。今回もリットンのプロコフィエフはゴージャスで、色彩豊かなオーケストラ・サウンドを満喫できます。 (Ki)
BISSA-2135(1SACD)
J.H.ルーマン(1694-1758):12のチェンバロ・ソナタ集 Vol.2
ソナタ第8番 イ長調 BeRI 232*
ソナタ第9番 ニ短調 BeRI 233
ソナタ第10番 ロ短調 BeRI 234
ソナタ第11番 ヘ短調 BeRI 235
ソナタ第12番 ホ短調 BeRI 236
ソナタ ハ長調 BeRI 215
ヨハン・アグレル(1701-65):ソナタ第2番 ハ長調
アンナ・パラディソ(Cemb)

録音:2013年11月*、2014年10月レンナ教会(スウェーデン)
BISSA-2095の続編、ユーハン・ヘルミク・ルーマン作曲による12のチェンバロ・ソナタ集第2弾です。ルーマンは1694 年ストッ クホルム生まれの作曲家で宮廷楽長を務め、北欧では「スウェーデン音楽の父」や「スウェーデンのヘンデル」 と呼ばれる、18世紀スウェーデンの音楽 界における重鎮でした。ロンドンに留学したルーマンはヘンデルにイタリア・バロック音楽の様式について薫陶を受けた記録も残されております。当チェン バロ・ソナタ集はバロック時代の様式に従い、またイタリア・バロックの影響を呈し、明快で華やかなアルペッジョは実に優美です。演奏のアンナ・パラディ ソはルーマンの作品を積極的に演奏・録音しており、当チェンバロ・ソナタ集のほか、ダン・ラウリンと共演したフルートと通奏低音のためのソナタ集(BISSA-2105)も録音しております。 (Ki)
BISSA-2136(1SACD)
High, Low or In Between
Come Down in Time(Elton John/Bernie Taupin)
We Walk in a Fog(Jussi Chydenius/Eino Leino/Jaakko Mantyjarvi)
Here Comes the Sun(George Harrison)
Green(Svante Henryson)(instrumental)
A Little Kindness(Katarina Henryson/Svante Henryson)
Eyes of a Child(Katarina Henryson/Svante Henryson)
The Dry Cleaner from Des Moines(Charlie Mingus/Joni Mitchell)
High(cello improvisation)
I Found the Key(Katarina Henryson)
So Long, Frank Lloyd Wright(Paul Simon)
In between(cello improvisation)
Everybody’s Got to Learn Sometime(James Warren)
Kiss(Prince Rogers Nelson)
Low(cello improvisation)
Det vaxer fran Edens tider(Ture Gudmundsson/trad.)
Siv Larssons dagbok(Chega de Saudade)(Antonio Carlos Jobim/Tage Danielsson)
Monicas vals(Waltz for Debby)(Bill Evans/Gene Lees/Beppe Wolgers)
カタリーナ・ヘンリソン(ヴォーカル)、
スヴァンテ・ヘンリソン(Vc、チェロ編曲)

録音:2014年4月アーティペラーグ(グスタフスベリ、スウェーデン)
このディスクは人気アカペラ・アンサンブル「リアル・グループ」のカタリーナ・ヘンリソンと、元オスロ・フィルハーモニック の首席コントラバス奏者のスヴァンテ・ヘンリソンがチェロを弾く夫婦デュオのファースト・アルバム『High, Low or In Between』です。 選曲は二人にとって大事な作品で構成されております。1999年の夏、最初の子が生まれた時にふたりで作り、デュオで演奏した最初の歌《Eyes of a Child》、テューレ・グードムンドソンが伝承の詩に曲を書いた《Det vaxer fran Edens tider(エデンの時より育ち)》は娘の命名式、サイモン&ガーファ ンクルのアルバム『明日に架ける橋』の《So Long, Frank Lloyd Wright》(フランク・ロイド・ライトに捧げる歌)はスヴァンテの建築家の妹の誕生日、 プリンスの《Kiss》はクラリネット奏者マルティン・フレストの結婚式、フィンランドの歌に英語歌詞がつけられた《We Walk in a Fog》は、ピアニストのロー ランド・ペンティネンの誕生パーティで、それぞれ演奏されました。
ビートルズのアルバム『アビイ・ロード』に収録されたジョージ・ハリソンの《Here Comes the Sun》は、「ライト・ライブリフッド賞」が太陽エネル ギー研究の先駆者に授与された、スウェーデン議会で行われた授与式で歌った曲。「ザ・コーギス」のジェームズ・ウォーレンが作った《Everybody’ s Got to Learn Sometime》(永遠の想い)は、ノルウェーの「ヤイロ・アイスミュージック・フェスティヴァル」で演奏されました。このときスヴァンテは、 ミトンを手にはめ、氷で作ったチェロを弾いたといいます。 リアル・グループのナンバーからは、カタリーナの書いた《A Little Kindness》と《I Found the Key》。ジャズシンガーのモニカ・セッテルルンドが歌っ た2曲、アントニオ・カルロス・ジョビンの《Chega de Saudade》にスウェーデン語歌詞をつけた《Siv Larssons dagbok(シヴ・ラーションの日記)》 とビル・エヴァンスの《Waltz for Debbie》による《Monicas Vals(モニカのワルツ)》も、リアル・グループがレパートリーにしています。エルトン・ジョ ンとバーニー・トーピンの『The Tumbleweed Connection(エルトン・ジョン3)』から《Come Down in Time》(遅れないでいらっしゃい)と、シンガー ソングライターのジョニ・ミッチェルがアルバム『Mingus(ミンガス)』で歌った《The Dry Cleaner from Des Moines》は、お気に入りの作品として 収録されました。 スヴァンテが作曲した《Green》は、チェロのソロのための曲。スヴァンテは、プログラムの途中、《High》《In Between》《Low》を即興で演奏し、 それがアルバム・タイトルに採られました。彼が弾く楽器は、フランソワ・シャノが1818年に製作したチェロ。ギターに似た形の胴体、独特の形状の糸 倉とf字孔と、ユニークな楽器です。
■カタリーナ&スヴァンテ・ヘンリソン(プロフィール)
カタリーナ・ヘンリソン(1964-)はストックホルム生まれ。王立音楽アカデミーで学び、1984年の創設時、リアル・グループに加わり、「アルト」を担 当しています。スヴァンテ・ヘンリソン(1963?)もストックホルム生まれ。北部のウメオで育ち、ジャズとロックのベーシストとしてキャリアをスタートさ せました。プラハ音楽アカデミーで学んだ後、最年少の首席コントラバス奏者としてオスロ・フィルハーモニックに入団。その後「Uターン」し、ユングヴィ・ マルムステーンのヘヴィメタル・バンドにベーシストとして参加、世界をまわるツアーの間に独学でチェロを身につけました。チェロ、ベースギター、コン トラバス。三つの楽器を使い分けながら、エルヴィス・コステロ、チコ・フリーマン、シェティル・ビョルンスタ、パレ・ミケルボー、アンネ・ゾフィー・フォ ン・オッターをはじめ、ロック、ジャズ、クラシカルの音楽家と共演し、作曲家としても知られます。
BISSA-2137(1SACD)
ブラームス:ピアノ独奏曲全集 Vol.4
パガニーニの主題による変奏曲 Op.35より第1部
バラード集 Op.10
2つの狂詩曲 Op.79
パガニーニの主題による変奏曲 Op.35より第2部
ジョナサン・プロウライト(P)

録音:2016年1月/ポットン・ホール(サクスンダム)
「優しさと力強さを兼ね備えたピアニスト」と称されるイギリスの名手、ジョナサン・プロウライト。BISレーベルで遂行中 のブラームスのピアノ独奏曲全集、期待の第4弾はパガニーニの主題による変奏曲を主軸にバラード集、2つの狂詩曲、4つの小品が収録されました。 情緒の深みに加えてブラームスらしい威厳に満ちたパガニーニの主題による変奏曲は超絶技巧を要求されますが、プロウライトは卓越した技術と研ぎ 澄まされた感性で表現しております。 当シリーズはこれまでに第1集(ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番、ヘンデルの主題による変奏曲(BISSA-2047))、第2集(ブラームス:ピアノ・ ソナタ第2番、創作主題による変奏曲、3つの間奏曲、スケルツォ 変ホ短調(BISSA-2117))、第3集(ハンガリーの歌の主題による変奏曲、8つの小品、 ワルツ集、6つの小品(BISSA-2127))がリリースされております。 (Ki)
BISSA-2138(1SACD)
スカルラッティ:鍵盤楽器のための18のソナタ集
ニ短調K.417/イ長調K.208/ハ長調K.159/ハ短調K.56/ニ短調K.213/ト長調K.125/ト短調K.373/ニ長調K.119/ヘ短調K.69/ト長調K.425/ニ長調K.29/ハ短調K.99/ト短調K.12/ニ長調K.479/ニ短調K.9/嬰ヘ長調K.318/ニ短調K.141/ニ短調K.32)
エフゲニー・スドビン(P)

録音:2014年7月、2015年2月、2015年7月/ブリストル聖ジョージ(イングランド)
スクリャービンとメトネルのピアノ協奏曲を収録したアルバム(BISSA-2088)がインターナショナル・クラシック・ミュージック・ アワード(ICMA)2016の協奏曲部門を受賞するなど、世界が注目するピアニスト、エフゲニー・スドビン。期待の新譜はスカルラッティの18のソナタ 集です。 スカルラッティといえばスドビンの代名詞ともなった2004年録音のデビュー盤(BIS 1508 / KKC 5225)で、このディスクは発売時にヨーロッパで 大騒ぎとなり、日本でもレコード芸術特選盤になるなど話題となりました。あれから10年。光り輝く音色、歯切れのよいタッチ、流れるような推進力、 絶妙な歌い回しを持ち味とするスドビンから紡ぎだされるスカルラッティは絶品の極みで、欧米で「ホロヴィッツの再来」とも評されているのも納得の出 来栄えです。現在の充実ぶりをうかがえる大注目盤です。 (Ki)
BISSA-2139(1SACD)
夢と同じ糸で
ペア・ヌアゴー(1932-):夢の歌〜混声合唱と任意の打楽器のための(1981)
ヘルムート・ラッヘンマン(1935-):慰め II〜16部混声合唱のための(ヴェッソブルン祈祷書)(1968)
アルフレード・ヤンソン(1937?):夜想曲〜二重合唱、2つのチェロ、ハープと2人の打楽器奏者のための(1967)
カイヤ・サーリアホ(1952-):確信〜3人の女声、クロタル、ヴァイオリンとチェロのための(1967)
ヌアゴー:歌え、わが心よ、お前の知らぬ庭の歌を(8部合唱と8つの楽器のための)
(1974)
ヤニス・クセナキス(1922-2001):夜(1967-68)〜12部の混声または混声合唱のための
サーリアホ:夜、さらば〜混声合唱と4人の独唱者のための(1991/96)
ノルウェー・ソリストCho
グレーテ・ペーデシェン(指)
オスロ・シンフォニエッタ

録音:2015年6月/ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
ノルウェー・ソリスト合唱団はオスロを本拠とする室内合唱団。1950年に作曲家クヌート・ニューステットが創設、1990年 からグレーテ・ペーデシェンが芸術監督を務め、洞察にもとづく解釈とひろがりのある深い響きを特徴とする音楽により、高い評価と人気を得てきました。 当ディスクはニューステットへの「墓碑銘」とした『わが命の光』(BISSA- 2184)に続くBISレーベル第8弾です。
「我々は夢と同じ糸で織り上げられている」(シェイクスピア『テンペスト』(第4幕第1場)松岡和子訳・ちくま文庫)。プロスペローの台詞をアルバ ム・タイトルに「それぞれの時代だけでなく、私たちの前にひらけてゆく時代に向けた、前向きで望みにあふれた作品」による「夜と夢」を枠組みとした プログラムが組まれました。デンマークのペア・ヌアゴー(ネアゴー)の作品が2曲。デンマークの作家フィン・メトリングが中国の詩を基本にして作っ た「少年が夢に見た将来の自分の姿を語る」詩を民謡を思わせる旋律を織りまぜながら歌う《夢の歌》。リルケの『オルフェウスに寄せるソネット』(第2 部・第21番)をテクストに、シューベルトの《君はわが憩い》と《アヴェ・マリア》の断片も引用した《歌え、わが心よ、お前の知らぬ庭の歌を》。ラッ ヘンマンの《慰め II》は、ドイツ語による最古のキリスト教祈祷書『ヴェッソブルン祈祷書』にテクストを求めた作品です。ノルウェーのアルフレード・ヤ ンソンの《夜想曲》は、ニーチェの『ツァラトゥストラはこう語った』から「……深い真夜中は何を語るか。『私は眠った、眠った−−深い夢から私は目覚 めた……』」と歌う「ツァラトゥストラのラウンドレイ」を使い、実験的な語法も交えたネオロマンティックな歌に作っています。クセナキスは「シュメール語、アッ カド語、古代ギリシャのアカイアの言語とその他の音素」をコラージュしたテクストによる《夜》を作曲、祖国ギリシャの政治犯に捧げる作品としました。フィ ンランドのサーリアホは、ヘルダーリンの「光と闇の対照」を語る詩を「過去と現在が昏睡状態のように交差する姿」として表現した小曲《確信》に作り、 ジャック・ルボーの小説『光の交換』とバルザックの『セラフィタ』の抜粋をテクストに使い、2つの部分に分かれる《夜、さらば》に書きあげました。 サーリアホは2016年8月に開催のサントリーホール国際作曲委嘱シリーズNo.39のテーマ作曲家です。 (Ki)

BISSA-2140(1SACD)
チャイコフスキー:グランド・ソナタ ト長調 Op.37
「四季」 Op.37b(1876)
フレディ・ケンプ(P;Fazioli F 278)

録音:2014年11月バヴァリア・スタジオ(ミュンヘン)
BISレーベルの看板アーティスト、フレディ・ケンプがついにチャイコフスキーのピアノ独奏作品に挑みます。F.ケンプは 1998年にチャイコフスキー国際コンクールピアノ部門第3位受賞後注目され、BISレーベルの社主ロベルト・フォン・バール氏はその豊かな才能に惚れ 込み、シューマン、ベートーヴェン、ショパン、ラフマニノフといった主要レパートリーを収録してきました。F.ケンプにとってチャイコフスキーの作品には 格別の思いを持っており、これまでにピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」(BIS 1302)を録音しております。近年の成長ぶりを表した語り口の巧さ で名作「四季」、難曲「グランド・ソナタ」に挑みます。なお当録音ではイタリアのファツィオリを使用。多様なニュアンスを表現しております。 (Ki)
BISSA-2141(1SACD)
ストックホルムのファゴット…
ベルワルド:七重奏曲 変ロ長調〜クラリネット,ホルン,ファゴット,ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロとコントラバスのための(1817 rev.1828)
ドゥピュイ(c.1770-1822):五重奏曲 イ短調〜ファゴットと弦楽のための
ベルワルド:四重奏曲 変ホ長調〜ピアノ,クラリネット,ホルンとファゴットのための(1819)
ドンナ・アグレル(Fg)、ロレンツォ・コッポラ(Cl)、トイネス・ヴァン・デア・ツヴァルト(Hrn)、マルク・デストリュベ(Vn)、フランク・ポールマン(Vn)、森田芳子(Va)、アルベルト・ブリュッヘン(Vc)、ロベルト・フラネンベルク(Cb)、ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)

録音:2015年1月/ドープスヘヅィンデ教会(オランダ)
19世紀の初期にストックホルムで作曲され、ファゴットのヴィルトゥオーゾ、ドイツに生まれ19世紀のはじめからスウェーデ ンで活躍したフランス・プロイマイヤー(1782?1853)が演奏した室内楽作品を、1981年の創設時から18世紀オーケストラで演奏したオランダのファゴッ ト奏者、ドンナ・アグレルと友人たちが演奏した『ストックホルムのファゴット…』。プログラムは、先進性と独創性にあふれた音楽がスウェーデンの保守 的な音楽界に受け入れられず、没する前年になって王立音楽アカデミーの会員に選ばれた「風変わりなロマンティスト」フランツ・ベルワルドの作品が2曲。 ベートーヴェンの変ホ長調の作品と同じクラリネット、ホルン、ファゴット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバスの楽器編成をとり、“プレスティッ シモ”の音楽を中間部にはさむ緩徐楽章が特徴的な七重奏曲 変ロ長調。1819年に書かれ、クラリネット協奏曲や四重奏曲の作曲家としても有名なクルー セルが参加した初演のあとベルワルドが批評家と激しくやりあったという、ピアノ、クラリネット、ホルンとファゴットのための四重奏曲 変ホ長調。ジングシュ ピール「若さと愚かさ」の作曲者として知られ、スウェーデンとデンマークでヴァイオリニスト、歌手、作曲家として活躍したスイス生まれのエドゥアール・ドゥ ピュイの作品からは、ベルワルドの作品と同じくオペラのようなメロディに彩られた、ファゴットと弦楽のための五重奏曲 イ短調が演奏されます。このアル バムでアグレルは、プロイマイヤーがこよなく愛したというグレンザーの楽器に極めて近いと思われる、1820年頃製作のグレンザー・ファゴットを演奏に 使用しております。ロナルド・ブラウティハム、森田芳子など豪華共演陣にも注目です。 (Ki)
BISSA-2142(1SACD)
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 Op.19
ヴァイオリン協奏曲第2番 ト短調 Op.63
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.115
ワジム・グルズマン(Vn;1690年製ストラディヴァリウス'ex-Leopold Auer')
ネーメ・ヤルヴィ(指)エストニア国立SO

録音:2015年7月、2014年5月エストニア・コンサート・ホール(エストニア)、2015年7月センデザール(ブレーメン)
抜群の音程感とテクニックで魅了する、鬼才ヴァイオリスト、ワジム・グルズマンの待望の新譜はプロコフィエフ第2弾で2つ の協奏曲と無伴奏ヴァイオリン・ソナタが収録されました。 ヴァイオリン協奏曲第1番は3つの楽章からなっていますが、楽章は緩−急−緩と配列されています。宇宙的な広がりを感じる第1楽章の冒頭はプロ コフィエフ自身が「夢見るような」と述べ、全曲の基本をなしている抒情的な雰囲気を呈します。第2楽章は一変し、奇抜なユーモアと躍動する一種の 常動曲と言えます。第3楽章のコーダの「夢見るような」情緒をそのままに再現しながら静かに終結がもたらされます。 一方、第1楽章の冒頭から独奏ヴァイオリンが無伴奏で奏する第1主題が非常に印象的なヴァイオリン協奏曲第2番は第1番にくらべ演奏頻度も多く プロコフィエフの代表作に数えられます。ひと際美しい旋律を呈する第2楽章、独奏ヴァイオリンがめまぐるしく奏する第3楽章と華麗なる作品です。ネー メ・ヤルヴィ率いるエストニア国立交響楽団の好サポートのもとグルズマンらしい歯切れの良さを披露しております。 (Ki)
BISSA-2143(1SACD)
ハインリヒ・ハイネの詩による歌曲集
シューマン:リーダークライス Op.24
フランツ(1815-92):15の歌〜失恋【素晴らしく美しい五月に Op.25-5/赤い唇のおとめ Op.5-5/青い若芽 Op.20-1/聖なるラインの流れに Op.18-2/僕の心をひたしたい Op.43-4/床に就くと Op.37-6/鳴り響き吹きすさぶ Op.8-4/毎晩夢の中で Op.9-4/あの子は今日は来てくれるだろうか? Op.25-4/夕べに森をさまよえば Op.39-4/失恋 Op.20-3/明るい夏の朝に Op.11-2/ぼくは夢の中で泣いた Op.25-3/いとしい恋人よ、かわいい手 Op.17-3/私
の大きな苦しみから Op.5-1】
フランツ:8つの歌〜黒い航海で【黒い航海で Op.18-6/海の旅 Op.18-4/海の上で Op.5-3/海の上で Op.11-5
/海の上で Op.25-6/海の上で Op.6-3/海の上で Op.9-6/輝く海 Op.39-3】
リスト:5つの歌【ラインの美しき流れに S.272/朝ぼくは起きるとこう問いかけてみる S.290/はじめはぼくはほとんどだめだと思っていたS.311 /一本のとうひの木がひとりぼっちで立っている S.309/ローレライ S.273】
クリスティアン・イムラー(Br)
ジョルジュ・スタロビンスキ(P)

録音:2014年9月/バーゼル音楽院(スイス)
ッハ・コレギウム・ジャパンにも度々登場するバリトン歌手クリスティアン・イムラーがハインリヒ・ハイネの詩による歌曲を 録音しました。ハイネは1797年デュッセルドルフ生まれ、1856年パリ没のドイツの詩人。生涯多くの詩を残したハイネの作品は独特の豊かさと力強さ を秘めており、それらの詩に魅了されたブラームス、フランツ、リスト、メンデルスゾーン、シューベルト、シューマン、ヴォルフといった偉大な作曲者が ハイネの詩による歌曲を残しました。このディスクにはシューマンのリーダークライス、フランツの作品から23曲、リストの作品から5曲が収録されました。 クリスティアン・イムラーはロンドン・ギルドホール音楽学校で学び、2001年のナディア&リリー・ブーランジェ・コンクール優勝以来、ソリストとして 世界各地の主要なオーケストラや指揮者と共演を重ねています。レパートリーはドイツ歌曲から20 世紀作品まで幅広くのびのある歌唱には定評があります。 (Ki)

BIS-2144
コペンハーゲン・リサイタル
グリンカ:エレジー
ダルゴムィシスキー:私は悲しい
チャイコフスキー:舞踏会のざわめきの中で/ただ憧れを知る者が
レベデフ:演奏会用アレグロ
テレマン:ソナタ.ヘ短調TWV 41:F1
シューマン:アダージョとアレグロOp.70
ダニエル・シュニーダー:1941年冬
セーアン・ヒュルゴー:コンチェルト・ボレアリス
トーラ・ボルク:空が暗くなり
シュテファン・シュルツ(バスTb)、
富所小織(P)

録音:2012年11月/スタジオ4 DRコンサートホール(コペンハーゲン)
ベルリン・フィルのバス・トロンボーン奏者を務めるシュテファン・シュルツ。名実ともに世界一のバストロ奏者である彼が、2008年の「ベルリン・リ サイタル」(BIS1824)から4年を経て、待望の第2弾「コペンハーゲン・リサイタル」をリリース。叙情的なロシア歌曲をシュルツ一流の歌ごごろで披露 した後、難技巧とラフマニノフ調の旋律美にあふれたレベデフで妙技をたっぷり堪能させてくれます。スイス出身のシュニーダー作品は、第2次世界大戦 中の出来事を題材とし、激しい戦闘とその後の不気味な静けさを対比させています。デンマークのヒュルゴーは、映画や商業音楽の世界で活躍する中堅 作曲家。2001年作曲のトロンボーンとウィンド・オーケストラのためのラプソディを、シュルツのリクエストでバス・トロンボーンと管弦楽のために書き直し、 「コンチェルト・ボレアリス」としました。バス・トロンボーンの優しく甘い音を堪能できます。バストロ関係者必携の1枚。 (Ki)
BISSA-2145(1SACD)
ロック・ザット・フルート
キエル・マイエリング(1954-):イーグル・リコーダーと弦楽のための協奏曲(2012-13)
ダン・ラウリン(リコーダー)、
1B1(室内管弦楽団)、
ヤン・ビョーランゲル(リーダー)

録音:2014年2月スタヴァンゲル・コンサートホール(ノルウェー)
リコーダー界の鬼才ダン・ラウリンが現代作曲家キエル・マイエリンの超絶技巧作品に挑戦!2013年に完成したイーグル・リコー ダーと弦楽のための協奏曲は、リコーダーの限界に挑戦したかのような難曲で、超絶技巧が随所に散りばめられている作品です。イーグル・リコーダーと は2008年に開発された楽器で、通常のリコーダーの音域に加えサクソフォンのキーと同じ機能がついており、リコーダーの温かい音色に加え、弦楽の 音量にも負けないクリアで鋭い音色を奏でることができます。
第8曲「ロック・ザット・フルート」の名の通り、当作品はタテのりでガンガン攻めまくり、無窮動のパッセージが随所にあらわれます。弦楽との対話 も刺激的で一度聴くと不思議な魅力にとりつかれます。マイエリングの作風らしく細かいパッセージが続き、さらには効果的な声も交えそれらの響きは非 常に新鮮です。新感覚の協奏曲はオーディオ的にも注目の1枚と言えましょう。
演奏の1B1 はビェルグステ1番地(Bjergsted 1)を本拠とするモダン楽器アンサンブルで、スタヴァンゲルが2008年の「ヨーロッパ文化の首都」 に選ばれた際にスタヴァンゲル大学で教える音楽家とスタンヴァンゲル交響楽団のメンバーを加え創設された注目のアンサンブルです。 (Ki)
BISSA-2146(1SACD)
ヴィクトル・ススリン:モビリス〜無伴奏ヴァイオリンのための (1995)
 ソナタ・カプリッチョーザ〜ヴィオラとチェンバロのための (1986)
 国境を越えて〜ヴィオラ、チェロ、コントラバスのための (1990)
 1756〜無伴奏ヴァイオリンのための (2005)
 「旅立ち」によるカプリッチョ〜2本のヴァイオリンのための (1979)
グバイドゥーリナ:ご勝手に〜ヴァイオリン、コントラバス、ピアノ、打楽器のための (2013)
ヌリト・スターク(Vn、Va)、
セドリック・ペシャ(Cemb、P)、
オリガ・ドヴブシュ=ルボツキー(Vc)
アレクサンドル・ススリン(Cb)、
レベッカ・バイヤー(Vn)
齋藤易子(パーカッション)

録音:2013年4、10月/ヴィラ・エリザベート(ベルリン)
クトル・ススリンは1942年生まれ。旧ソ連時代に前衛作風を繰り広げ、グバイドゥーリナらと即興演奏集団「アストレイ ア」を結成、1981年に西ドイツへ亡命し、現在も同地で活躍しています。このアルバムには疑古典的手法による作品が集められ、チェンバロの用い方な ど彼の同志だったシュニトケを思わせます。最近作「1756」は2005年に行われた第6回レオポルト・モーツァルト・ヴァイオリンコンクールの課題曲 として作られ、後に当演奏者のヌリト・スタークに献呈されました。タイトルはヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの生年を意味し、弦楽四重奏曲「不 協和音」K.465の導入部やレクイエムのラクリモーサが引用されます。
ヴァイオリンのヌリト・スタークは1979年生まれのイスラエルの新進。ジュリアード音楽院でロバート・マンに、ケルンでアルバン・ベルクSQに師事 した今後再注目の一人。 (Ki)
BISSA-2147(1SACD)
ブラームス:ピアノ独奏曲全集 Vol.5
ピアノ・ソナタ第1番 ハ長調 Op.1
幻想曲集 Op.116
シューマンの主題による変奏曲 嬰ヘ短調 Op.9
ジョナサン・プロウライト(P/Steinway D274)

録音:2016年1月/ポットン・ホール(サクスンダム)
「優しさと力強さを兼ね備えたピアニスト」と称されるイギリスの名手、ジョナサン・プロウライト。BISレーベルで遂行中のブラーム スのピアノ独奏曲全集、期待の第5弾にはピアノ・ソナタ第1番、幻想曲集、そしてシューマンの主題による変奏曲が収録されました。ブラームスらしい情緒の 深みに加えて威厳に満ちた作品が並びます。プロウライトは卓越した技術と研ぎ澄まされた感性で表現しております。
当シリーズはこれまでに第1集(ピアノ・ソナタ第3番、ヘンデルの主題による変奏曲(BISSA-2047))、第2集(ピアノ・ソナタ第2番、創作主題による変奏 曲、3つの間奏曲、スケルツォ 変ホ短調(BISSA-2117))、第3集(ハンガリーの歌の主題による変奏曲、8つの小品、ワルツ集、6つの小品(BISSA-2127))、 第4集(パガニーニの主題による変奏曲、バラード集、2つの狂詩曲、4つの小品(BISSA-2137))がリリースされております。 (Ki)
BISSA-2148(1SACD)
4 人のフランス人作曲家のピアノ作品
ジャン・アラン(1911-40):前奏曲とフーガ(1935)
デュティユー:ピアノ・ソナタ(1946-48)
ラヴェル:クープランの墓(1914-17)
メシアン:幼な子イエスの口づけ(1944)〜組曲「幼な子イエスにそそぐ20の眼差し」より
キャスリン・ストット(P;Steinway D)

録音:2014年8月/セント・ピーターズ・ハレ(マンチェスター)
イギリスの実力派女性ピアニスト、キャスリン・ストットが4人のフランス人作曲家(ジャン・アラン、デュティユー、ラヴェル、 メシアン)が20世紀前半に残した作品を収録しました。
音楽一家に生まれたジャン・アラン(1911-40)は、20世紀音楽の中でも独創的な音楽作品を残しましたが、第2次世界大戦に従軍して戦死しまし た。しかし、妹でオルガニストのマリー=クレール・アランが兄ジャンの作品「連祷」を演奏会の度に取り上げ、その名を後世に残しました。マリー=クレー ルによると、ここに収録された前奏曲とフーガのフーガはオルガンのために編曲もされましたが、前奏曲があまりにピアニスティックな奏法が多かったため にこの形で完成したようです。リズミカルで自由な前奏曲と非常に簡潔なフーガとの絶妙なバランスが魅力の小品です。
デュティユーの代表作にして記念すべき作品1としたピアノ・ソナタは、第2次世界大戦後の1947〜48年に作曲、同年パリで初演され、夫人でピ アニストのジュヌヴィエーヴ・ジョワに献呈されました。神秘的かつ官能的な作品です。
ラヴェルの代表曲の一つであるクープランの墓はクープランの様式を借りた擬古典主義の作品で、各曲(1.前奏曲/2.フーガ/3.フォルラーヌ/4.リ ゴードン/5.メヌエット/6.トッカータ)に第1次大戦で没した若い人への献辞があります。
メシアンの幼な子イエスの口づけは、1944年に作曲した独奏ピアノのために作曲した組曲「幼な子イエスにそそぐ20の眼差し」の1曲で、カトリッ ク神秘主義的題材に基づいた作品です。初演はこの曲を献呈されたピアニスト、イヴォンヌ・ロリオによって1945年パリで行われました。 (Ki)
BISSA-2149(1SACD)
ジョン・ケージ:アリア〜フォンタナ・ミックス(1958)
拍手の付いた聖歌
ソネクス2(1985)/8つのウィスクス
花(1950)
18回目の春を迎えたすばらしい未亡人(1942)
ナウス・アポン・ナハト(1984)
経験第2番(1945-48)
龍安寺(1983-85)(声とパーカッション版)
ニコラス・イシャーウッド(Bs-Br)

録音:2014 年 5月/キュステン(ドイツ)
20世紀のクラシック界に衝撃をもたらしたアメリカの作曲家、ジョン・ケージ。実験的音楽とも言える作品を数多く残しましたが、 このディスクには声楽作品がおさめられました。アリアは1958年に作曲、翌1959年ローマで初演され、楽譜は彩色によって表わされた図形楽譜を用 いた作品です。花は1950年に作曲、1952年にニューヨークで初演され、声とふたを閉じたピアノをげんこつでたたく奏法という衝撃的な作品はケージ の真骨頂と言える名作です。ケージの作品を得意としたニコラス・イシャーウッドによる充実のアルバムです (Ki)

BISSA-2150(1SACD)
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第1番 ニ短調 Op.28
チャイコフスキー:18の小品 Op.72より第5曲「瞑想曲」
第17曲「遠い昔」
ストラヴィンスキー(アゴスティ編):バレエ『火の鳥』[王カスチェイの凶悪な踊り/子守歌/終曲]
チャイコフスキー:2つの小品 Op.1より第1曲「ロシア風スケルツォ」変ロ長調(6’38”)
バラキレフ:イスラメイ Op.18
アレクサンドル・カントロフ(P;YAMAHA)

録音:2016年4月/studio 4'33(イヴリー=シュル=セーヌ、フランス)
ジャン=ジャック・カントロフの子息であるピアニスト、アレクサンドル・カントロフ。フランスのレヴューで“リストの生まれ変わり” と評されたその輝かしい才能が紡ぎだすBISレーベル第2弾は、ロシアの作曲家に焦点を当てました。冒頭のラフマニノフのピアノ・ソナタ第1番から 10代とは思えぬほど思慮深い演奏を披露。またグイド・アゴスティ編による『火の鳥』や超絶技巧作品のイスラメイで聴く圧倒的なテクニックには脱帽で す。さらにチャイコフスキーで聴く感受性豊かな表現も持ち合わせており、輝かしい才能に無限の可能性を感じさせます。
1997年生まれのアレクサンドルは父親譲りの音楽的才能の持ち主で、16歳のときにはナントおよびワルシャワでのラ・フォルジュルネでシンフォニア・ ヴァルソヴィアと共演し、ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を披露。抜群のテクニックと情感豊かな演奏で聴衆を熱狂させました。衝撃のデ ビュー盤リストの協奏曲(BISSA-2100)でも話題となりました。 (Ki)
BISSA-2151(1SACD)
バッハ:《音楽の捧げもの》 BWV1079
アリア〜ゴルトベルク変奏曲 BWV988
《14のカノン》(「ゴルトベルク変奏曲」の主題に基づく)BWV1087
フルート,ヴァイオリン、通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV1038
鈴木雅明(Cemb)
バッハ・コレギウム・ジャパン・メンバー【菅きよみ(Fl)、寺神戸亮(Vn)、山口幸恵(Vn/Va)、エマニュエル・バルサ(Vc)】

録音:2016年8月/旧カトリック教会(ハーグ、オランダ)
プロイセン王フリードリヒ2世が提示したといわれる単一主題に基づく《音楽の捧げもの》は1747年夏にライプツィヒにて成立。この曲集はバッハの作品 の中でもとりわけ高度なポリフォニー技巧が駆使されており、整然としてしかも謎に満ちた楽譜の印象は「音による幾何学」とも言われます。《14のカノン》はゴルトベルク変奏曲の主題低音部に基づく14曲のカノンで1747〜1748年8月成立と推定されています。主題とその逆行形による2声の カノンの第1曲にはじまり、主題と対位主題、およびそれぞれの転回形による4声の二重カノン(第5曲)、基礎音上の5声の二重カノン(第11曲)、6声の三重 カノン(第13曲)など、全14曲がさまざまな形を示す興味深い作品です。そして、ソナタト長調BWV1038はブランデンブルク協奏曲第3番の終楽章を思わせ る軽快な第2楽章のフガートやフルートとヴァイオリンの憂いに満ちた二重奏が聴かせる第3楽章が印象的な作品です。鈴木雅明率いるBCJメンバーによる 極上のアンサンブルでお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2152(1SACD)
ヘルステニウスとマトレ
ヘンリク・ヘルステニウス(1963-):暗い部屋にある物体のように(2007 rev.2014)〜管弦楽のための
追悼(ヴァイオリン協奏曲第2番)(2012 rev.2013)〜ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための
オルヤン・マトレ(1979-):ヴァイオリン協奏曲(2014)〜ヴァイオリンと管弦楽のための版*
preSage(2013 rev.2015)〜管弦楽のための*
ペーテル・ヘッレスタール(Vn)
ロルフ・グプタ(指)スタヴァンゲルSO

録音:2014年8月、2015年4月*/スタヴァンゲル・コンサートホール(ノルウェー)
このディスクはノルウェーのヴァイオリニスト、ペーテル・ヘッレスタールと作曲家でもあるロルフ・グプタ指揮のスタヴァンゲ ル交響楽団による新しいアルバムで、ノルウェー作曲家協会の Aurora レーベルが「ポートレート」アルバムを制作したヘンリク・ヘルステニウス(ACD 5047)とオルヤン・マトレ(ACD 5065)の作品が2曲ずつ収録されております。 ヘルステニウスの《暗い部屋にある物体のように》は、異なる物体が異なる速度で回っているメリーゴーランドをイメージした作品です。一方、父「エー リク・ヘルステニウス(1930-2011)の思い出に捧げる」《追悼》は、ヘルステニウスがヘッレスタールのために作曲したヴァイオリン協奏曲第2番です。 鮮やかでありながらも目立たない美しさと、もろいものの、力、音域、表現の幅が極めて広い音世界が特徴の音楽です。 マトレのヴァイオリン協奏曲は、ヘッレスタールがノルウェー作曲家基金から支援を受け、委嘱した作品。紗のように繊細な倍音、長音で自由に動きま わる旋律線といった、ヘッレスタールの技巧と音域を念頭に置いて作曲されました。「ヴァイオリンとアンサンブル」と「ヴァイオリンと管弦楽」の2つの 版のうち、ヘッレスタールが演奏する機会の多い管弦楽版で録音されました。最後の管弦楽のための《preSage》は、コンサートの始まりの「小品」と してオスロ・フィルハーモニックが委嘱した作品。メインプログラムに予定されたストラヴィンスキーの《春の祭典》の第1部のエピソード「長老(The Sage/Le Sage)」から素材を採り、それを曲名に反映した作品です(“preSage” =「“Sage” の前」、“presage” =前兆)。 (Ki)
■ペーテル・ヘッレスタール(ヴァイオリン)
ペーテル・ヘッレスタール(1970-)は、ノルウェーのヴァイオリニスト。デュティユー、トマス・アデス、ノルウェーのアルネ・ヌールハイム、オラヴ・アントン・トンメセン、デンマークのペア・ヌアゴーたち、「今日」の作曲家の音楽をレパートリーに活動し、「客観的思考力と音の美しさ」や「きわだった精妙さと洗練」の音楽が高く評価されています。ウィーン放送交響楽団、オスロ、ベルゲン、ストックホルムのフィルハーモニック、タピオラ・シンフォニエッタ、アンサンブル・エルンスト、Bit 20 といったオーケストラや現代音楽アンサンブルと共演。メルボルン、ベルゲン、リーソール、MAGMA2002 ベルリンなどのフェスティヴェルに参加。スタヴァンゲル交響楽団と共演したヌールハイムのヴァイオリン音楽全作品(BIS 1212)とヌアゴーの2つのヴァイオリン協奏曲(BIS 1872)、オスロ・フィルハーモニック共演のトンメセンの作品(BISSA-1512)を BIS レーベルに録音しています。楽器はG・B・グァダニーニ(1753年 、 ミ ラノ )。
■ヘンリク・ヘルステニウス(作曲家)
ヘンリク・ヘルステニウスはオスロ大学で音楽学を専攻、ノルウェー音楽アカデミーでラッセ・トゥーレセンに作曲を学び、パリ音楽院でジェラール・グリゼーに師事しました。室内楽、管弦楽、エレクトロ=アクースティック音楽、オペラ、劇場とバレエのための音楽と、広いジャンルの作品を手がけ、最初のオペラ《セラ》(Aurora ACD 5024)が、エドヴァルド・グリーグの名に因むエドヴァルド賞を2000年に受賞しました。
■オルヤン・マトレ(作曲家)
オルヤン・マトレはベルゲン生まれ。ノルウェー音楽アカデミーでビョルン・クルーセ、トゥーレセン、トンメセン、ヘルステニウスに作曲を学びました。クリスチャンサン交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンスやオスロ・フィルハーモニックの「プロフィール作曲家」を務め、2012年、クラリネット協奏曲《Inside Out》(Aurora ACD 5065)でエドヴァルド賞のコンテンポラリー音楽部門作品賞を獲得しました。
BISSA-2153(1SACD)
クリストファー・シンプソン(1605-1669):・20のエア(第1〜3番 ハ長調、第4〜7番 変ロ長調*、第8〜13番 ニ長調、第14〜16番 ニ短調*、第17〜20番 ト短調)
2つのディヴィジョン ヘ長調&イ短調
2つのディヴィジョン ハ長調&イ短調
チェリーズ・コンソート・オブ・ヴァイオルズ

録音:2013年7月/ガートン・カレッジ・チャペル(ケンブリッジ)
*=世界初録音
このディスクはイングランドの作曲家クリストファー・シンプソン(1605-1669)の世界初録音も含む作品集です。とりわけヴァ イオル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)やコンソート音楽の作曲家や音楽理論家として名を残しているシンプソンですが彼の代表作としてエアとディヴィジョンが あげられます。これらの作品は熟達したヴァイオル奏者がその技巧を誇示できるような創意にあふれており技巧的で華やかです。ヴァイオルの演奏団体、チェ リーズ・コンソート・オブ・ヴァイオルズによる素晴らしい演奏をお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2154(1SACD)
森で〜北欧歌曲集
シベリウス:北の国Op.90-1/6つの歌Op.50/春の歌/あこがれ/野原でおとめが歌っている/不安な胸から/静かな街/ばらの歌/森の精 JS 171
グリーグ:6つのドイツ語の歌 Op.48/挨拶/いつの日か、わが思いは/この世のならわし/口をきかないナイチンゲール/ばらの季節に(青春時代に)/ある夢/白鳥 Op.25-2
ステンハンマル:森で(《歌とバラッド》から)/歌と気分 Op.26 から/さすらい人/胡蝶蘭/一隻の船が行く/ブロンド嬢とブルネット嬢/逢い引きから帰ってきた娘 Op.4-1
アルヴェーン(1872-1960):森は眠るOp.28-6
カミッラ・ティリング(S)
パウル・ラヴィニウス(P)

録音:2014年9月/バイエルン・音楽スタジオ(ミュンヘン、ドイツ)
スウェーデンのソプラノ歌手カミッラ・ティリング。1999年、ロッシーニの《ランスへの旅》の女性詩人コリンナを歌ってニューヨー クシティ・オペラにデビューし国際的に注目されました。彼女は、ヨーテボリ大学とロンドンの王立音楽大学で学び、コヴェントガーデンの王立オペラの《ば らの騎士》のゾフィー役でデビュー。同じ役をシカゴのリリックオペラ、モスクワのボリショイ劇場、ベルギーのモネ劇場、ミュンヘン音楽祭で歌い、《魔 笛》のパミーナや《仮面舞踏会》のオスカルをはじめとするリリックソプラノのレパートリーで再びコヴェントガーデンの舞台に立ちました。ニューヨーク のメトロポリタン・オペラでは《ドン・ジョヴァンニ》のツェルリーナと《ファルスタッフ》のナンネッタを歌い、ベルリン・フィルハーモニーやボストン交 響楽団などのコンサートにも出演しています。R.シュトラウスの歌曲集『赤いばら』(BIS SA1709)とシューベルトの歌曲集『ただあなたのそばに!』(BIS SA1844)をドイツのピアニスト、パウル・ラヴィニウスと共演して録音、2007年8月のグラインドボーン・オペラ公演、家庭教師役を歌ったブリテンの 《ねじの回転》(エドワード・ガーティナー指揮)もライヴ録音(GFOCD 011)がリリースされています。
シベリウスのお気に入りの詩人のひとり、ルーネベリのスウェーデン語の詩による〈北の国〉に始まり、ドイツ語の詩による「6つの歌曲」が歌われます。 《森の精》はシベリウスの初期の作品のひとつ。「ビョルンは、腕っぷしの強い、眉目秀麗な若者だった……ある秋の夕暮れ、彼は宴の集まりに出かけた、 月の光が木と岩を照らし、ヒューヒューと風が吹く……」。森の精に魅せられた若者ビョルンの運命を語ったヴィクトル・リュードベリのこの詩はシベリウ スの心をとらえ、交響詩《クッレルヴォ》の数年後には、朗読と小編成のアンサンブルのためのメロドラマ《森の精》と管弦楽のための音詩《森の精》の 2曲を新たな着想で作曲しています。
グリーグの作品からは、物言わず、動かず、その最後にだけ声を発する白鳥を詠んだイプセンの詩にグリーグが芸術家としての姿を重ねたと言われる〈白 鳥〉と、ハイネ、ガイベル、ゲーテたちの詩による《6つのドイツ語の歌》。ステンハンマルの作品は、彼のこのジャンルの代表作とも言える6曲が歌われます。 牧歌的な作風で知られるイェッレルステットの詩を息の長いメロディに乗せた〈森で〉。歌曲集《歌と気分》からエーケルンド、カールフェルト、ブー・ベ リマンの詩による4曲。歌曲集《ルーネベリの『牧歌と墓碑銘』から》の第1曲、シベリウスも歌曲に書いた〈逢い引きから帰ってきた娘〉も歌われます。「娘 が恋人との逢い引きから帰ってきた 手を赤くしている 母は言った どうしてお前の手は赤いんだい、娘よ……」。プログラムの最後は〈森は眠る〉。「森 は眠る。空が大地と接するところ、一筋の光が力なくあえぐ」。6月の夜、愛する人を見守る詩人の心を詠んだエルンスト・ティールの詩にアルヴェーンが 作曲しました。 (Ki)
BISSA-2155(1SACD)
ユーハン・ヘルミヒ・ルーマン(1694-1758):フルートと通奏低音のためのソナタ集Vol.2
ソナタ第6番 ロ短調 BeRI 206*
ソナタ第7番 ト長調BeRI 207
ソナタ第8番 イ長調BeRI 208
ソナタ第9番 ハ長調BeRI 209
ソナタ第10番 ホ短調BeRI 210
ソナタ第11番 ト短調BeRI 211
ソナタ第12番 ニ長調BeRI 212
ダン・ラウリン(リコーダー)、
パラディソ・ムジカーレ【アンナ・パラディソ(Cemb)、マッツ・オロフソン(Vc)、ヨナス・ノルドベルグ(バロックG)】

録音:2013年10月*、2014年12月/ストックスンド(スウェーデン)
パラディソ・ムジカーレによるユーハン・ヘルミヒ・ルーマンの室内楽作品集。ダン・ラウリンをソロに迎えてのフルート(リコー ダー)・ソナタ集第2弾は、ソナタ第6番から第12番が収録されました。
ルーマンは1694年ストックホルム生まれの作曲家。宮廷楽長を務め北欧では「スウェーデン音楽の父」や「スウェーデンのヘンデル」とも呼ばれ、 18世紀スウェーデンの音楽界における重鎮でした。ロンドンに留学したルーマンはヘンデルにイタリア・バロック音楽の様式について薫陶を受けた記録も 残されております。ダン・ラウリンの卓越した技術によりルーマンの作品の奥深さがより伝わる演奏を披露しております。 (Ki)
BISSA-2156(1SACD)
サリー・ビーミッシュ(1956-):協奏的作品集
(1)歌〜アコーディオンとオーケストラのための協奏曲(2006)
(2)ア・ケージ・オブ・ダヴス(2007)
(3)アンダー・ザ・ウィング・オブ・ザ・ロック〜アルト・サクソフォンと弦楽のための(2006/2008)
(4)無謀〜室内オーケストラのための(2012)
(5)トランペット協奏曲(2003)
(1)ジェイムズ・クラブ(アコーディオン)
(3)ブランフォード・マルサリス(Sax)
(5)ホーカン・ヘルデンベルゲル(Tp)
(1)-(4)ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
(5)ナショナル・ユース・オーケストラ・オブ・スコットランド
マーティン・ブラビンス(指)

録音:2014年8月/ヘンリー・ウッド・ホール(グラスゴー)
BISレーベルが積極的に録音を続けているイギリスの作曲家サリー・ビーミッシュ。今回はアコーディオン、サクソフォン、トランペッ トのための協奏的作品が収録されました。もともと王立ノーザン音楽大学でヴィオラを学んだビーミッシュは、ラファエロ・アンサンブルのメンバーとして 演奏・録音を積極的に行ってきましたが、スコットランドに移ったあとは作曲への関心が強くなり、膨大な数の作品を残しております。とりわけソリストを ともなう協奏的作品を得意とし、BISレーベルからリリースされているヴァイオリン協奏曲、フルート協奏曲(BIS 1601)をはじめ数多く作曲しております。
今回収録された作品では豪華ソリスト陣にも注目!まず、現代最高のジャズサクソフォン奏者、ブランフォード・マルサリスがアンダー・ザ・ウィング・ オブ・ザ・ロックで演奏しております。ブランフォードは音楽一家に生まれ、その類まれな才能と感性で演奏活動を続けており来日公演でもおなじみのアー ティストです。トランペット協奏曲のソリスト、ホーカン・ヘルデンベルゲルは15歳でフンメルのトランペット協奏曲でデビューした才能の持ち主で、パリ、 ロンドン、ジュネーヴ、ミュンヘンの国際音楽コンクールを制覇し、「地上で最高のトランペット奏者」(タイムズ紙)や「モーリス・アンドレ以来の大器」 などと評されています。アコーディオンのジェイムズ・クラブはジャンルを超えて活躍しており、同楽器界の逸材として活躍しております。 (Ki)
BISSA-2157(1SACD)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調Op.104
マルティヌー:チェロ協奏曲第1番(第3稿)
クリスチャン・ポルテラ(Vc)
トーマス・ダウスゴー(指)
ベルリン・ドイツSO

録音:2014年8月/イエス・キリスト教会(ドイツ、ベルリン)
トリオ・ツィンマーマンのチェリストとして近年目覚ましい活躍のクリスチャン・ポルテラ。ソロとしてはウォルトン&ヒンデミッ トのチェロ協奏曲(BISSA-2077)、バーバーのチェロ協奏曲(BISSA-1827)では圧倒的な技術と豊かな表現力で作品の魅力を再発見させてくれました。 期待の新録音ではついにドヴォルザークに挑みました。ダウスゴーの好サポートを得て、雄弁に歌い上げます。カップリングは多作曲家として知られる マルティヌーの代表作のひとつ、チェロ協奏曲第1番です。1930年に室内オーケストラ版として作曲されるも完成後たびたび改訂されました。才気あふ れるポルテラの演奏をご堪能ください。 (Ki)
BISSA-2158(1SACD)
ハイドン:弦楽四重奏曲第31番 変ホ長調 Op.20-1
弦楽四重奏曲第32番 ハ長調 Op.20-2
弦楽四重奏曲第33番 ト短調 Op.20-3
キアロスクーロQ
【アリーナ・イブラギモヴァ(1stヴァイオリン)、パブロ・エルナン・ベネディ(2nd ヴァイオリン)、エミリー・ヘルンルンド(Va)、クレア・ティリオン(Vc)】

録音:2014年2月/センデザール(ブレーメン)
今をときめくヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団。2016年4月、団としての初来日 は大成功をおさめました。BIS初登場となる期待の新録音ではハイドンに挑みます。古典派と初期ロマン派のレパートリーを演奏する当団は仏Aparteレー ベルよりベートーヴェン、モーツァルト、シューベルト、メンデルスゾーンのディスクをリリースし、いずれも好評をしております。
今回収録されたのは6つの弦楽四重奏曲 Op.20より第1〜3曲(弦楽四重奏曲第31〜33番)です。全体を通し活気を保つ第31番変ホ長調。 第1楽章のソナタ形式は均衡を保ち楽想の配分も巧みです。フィナーレはソナタ形式によっており、ほとんど一貫して強奏されております。第32番ハ長調。 第1楽章はモデラートのテンポによるソナタ形式で、第1主題の構造は堅固で構築的です。第2楽章はカプリッチョと注記されて、二部分から構造上の 自由さがあります。第4楽章は、「四主題フーガ」でコーダに入るまでは一貫してソット・ヴォーチェで演奏されています。第33番ト短調。第1楽章の ソナタ形式は堅固に構築され、第1主題が支配的です。展開部でも各フレーズが第1主題によって開始されます。ハイドンの旋律的パラフレーズがあらわ れる作品です。キアロスクーロ四重奏団のキリっとしまった演奏はハイドン向き。美術用語で、コントラストを印象づける明暗法そして陰影法を意味する “Chiaroscuro(キアロスクーロ)” らしい陰影に富んだ演奏と言えましょう。 (Ki)
BISSA-2159(1SACD)
『踊り』
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004(2つのコラール付き)
スヴァンテ・ヘンリソン(1963-):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(2009)
スヴェン=ダーヴィド・サンドストレム(1942-):踊り(Dansa)(2011)(声とヴァイオリンのための)
セシリア・シリアクス(Vn)
レーナ・ヴィッレマルク(声、Vn(track19))

録音:2015年4月/レンナ教会(レンナ、スウェーデン)
踊り。人類のもっとも古い表現手段のひとつ。狩猟民族やその後の農耕民族は、獲物の取れた狩や豊かな収穫を喜び、神や 精霊をなだめるため踊った……」。20世紀スウェーデンのヴァイオリン・ソナタを演奏したアルバムで1999年のスウェーデン・グラミー賞を受賞したセ シリア・シリアクスと、ダーラナ生まれのトラッド・ミュージシャン、現代音楽シーンのソプラノ歌手としても知られるレーナ・ヴィッレマルクのコラボレーショ ンは「踊り」がテーマに採られました。 J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番は、「第2番のパルティータ、特に〈シャコンヌ〉は、1720年夏に亡くなった最初の妻 マリア・バルバラを悼んで書かれた」という説を唱えるデュッセルドルフのヘルガ・テーネ博士の研究に基づくスタイルで演奏しております。シリアクスの 弾く〈アルマンド〉〈クラント〉〈サラバンド〉〈ジーグ〉〈シャコンヌ〉の楽章間にヴィレマルクの歌うヨハン・クリューガー(1598-1662)のコラール「い ざ、もろびと神に感謝せよ」とヤコブ・ルニャール(1540-1599)のコラール「われいずこに逃れ行かん」がはさまれます。 スウェーデンの音楽家スヴァンテ・ヘンリソンは、オスロ・フィルハーモニックの首席コントラバス奏者からキャリアを始めました。クラシック音楽のベー シスト、チェリスト、ヘビーメタルのベーシスト、アレンジャー、作曲家と、さまざまな顔を持つことで知られ、リアル・グループのヴィーカリスト、妻のカタリー ナ・ヘンリソンとのデュオアルバム『High, Low or in Between』(BISSA-2136)も最近リリースされました。「セシリア・シリアクスのための」ソロ・ヴァ イオリンソナタは2009年の作曲。ダンスミュージックや「シチリアーノ」など、7つの楽章から構成された作品です。 スヴェン=ダーヴィド・サンドストレムの《踊り》は、2010年にバッハの〈シャコンヌ〉で初めて共演したシリアクスとヴィッレマルクの依頼により作曲 されました。ヴィッレマルクが提案したデンマーク生まれの詩人マリア・ヴィーネ(1912?2003)の『踊り』(1948)をテクストに、オペラを書いた経 験のあるサンドストレムが、「ヴァイオリンと声」が語り、歌い、ささやき、叫ぶ、7つの情景−〈前に(隠された)〉〈踊り〉〈中間に1(開かれた)〉〈お 踊りよ〉〈中間に2(並んで)〉〈踊りの残忍〉〈後に(忘れられた)〉−の音楽に作り上げました。 (Ki)

BISSA-2160(1SACD)
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第5番 変ホ長調 Op.44-3
弦楽四重奏の4つの小品 Op.81〜カプリッチョ ホ短調、フーガ 変ホ長調
弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調 Op.80
エッシャーSQ
【アダム・バーネット=ハート(第1Vn)、アーロン・ボイド(第2Vn)、ピエール・ラポイント(Va)、デイン・ヨハンセン(Vc))】

録音:2015 年 5 月/ポットンホール(サフォーク/イングランド)
ニューヨークを拠点として活動しているアメリカのカルテット、エッシャー弦楽四重奏団によるメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲 全曲録音。最終となる第3弾には弦楽四重奏曲第5&6番には弦楽四重奏の4つの小品 Op.81よりカプリッチョ、フーガが収録されました。 2013年のエイヴリー・フィッシャー・キャリアグラントの受賞をはじめ、近年目覚ましい活躍の当団は世界各国で演奏会を成功させております。端正 なアンサンブルはこのメンデルスゾーンと非常に相性がよく好評を博しております。 第1弾(弦楽四重奏曲第1&4番、弦楽四重奏曲 変ホ長調 MWV R18)(BISSA 1960)、第2弾(弦楽四重奏曲第2&3番、弦楽四重奏の4 つの小品よりアンダンテ、スケルツォ)(BISSA-1990)とあわせてお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2161(1SACD)
バッハの世俗カンタータ第5集
カンタータ「われら心を配り、しかと見守らん」BWV 213(岐路にたつヘラクレス)
カンタータ「とどろけ太鼓、高鳴れラッパ」BWV 214
ジョアン・ラン(S)
ロビン・ブレイズ(A)、櫻田亮(T)
ドミニク・ヴェルナー(Bs)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2014年9月&10月彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール
BCJの世俗カンタータの第5集は「われら心を配り、しかと見守らん」BWV 213と「とどろけ太鼓、高鳴れラッパ」BWV 214の2篇です。今回も充実ソリスト陣で澄み切った美しい声が魅力のジョアン・ランや実力派バス歌手ドミニク・ヴェルナーなど満を持してのキャスティ ングです。
「われら心を配り、しかと見守らん」はザクセン皇太子、フリードリヒ・クリスティアンの誕生日祝賀用の作品です。音楽は、のちのクリスマス・オラト リオの母体のひとつとなっています。一方、とどろけ太鼓、高鳴れラッパ」はザクセン選帝侯妃(兼ポーランド妃)マリーア・ヨーゼファの誕生日を祝っ て上演された音楽劇で、戦いの女神ベローナ、学芸の女神ファーマが登場し、それぞれ王妃を讃える作品です。当作品も主要部分である合唱とアリアは、 ほとんどすべてクリスマス・オラトリオに転用されています。 (Ki)
BISSA-2162(1SACD)
ドビュッシー:バレエ音楽集
バレエ音楽「遊戯」*
バレエ音楽「カンマ」
バレエ音楽「おもちゃ箱」
ラン・シュイ(指)シンガポールSO

録音:2014年11月、2015年11月*/エスパラネード・ホール(シンガポール)
躍進を続ける指揮者ラン・シュイ。BISレーベルのリリースのなかでもとりわけ評価の高いドビュッシーの録音で、「管弦楽の ための映像」、「牧神の午後への前奏曲」、「海」を収録したアルバム(BIS-SA 1837)は明晰な解釈で注目されました。当ディスクにはドビュッシーのバ レエ音楽を収録。1912年作曲、翌1913年パリ、シャトレ劇場で初演されたドビュッシー最後のバレエ音楽であり管弦楽曲の「遊戯」、ケクランによりオー ケストレーションされた「カンマ」(カンマは伝説上のエジプトの踊り子の名)、そしてもともとピアノ連弾用に作曲された「おもちゃ箱」をカプレによりオー ケストレーションされた3篇が収録されました。細部まで神経の行き届いたラン・シュイのカラフルな演奏が躍動するバレエ音楽を見事に表現しております! シンガポールを代表する国立オーケストラである当団は、1997年、アメリカでの活動にも実績があった中国人指揮者、ラン・シュイを音楽監督に迎え、 世界的に活躍するオーケストラに成長しました。レコーディングにも積極的で、チェレプニンの交響曲全集の世界初録音、ラフマニノフの交響曲は特に高 い評価を得ました。 (Ki)
BISSA-2163(1SACD)
R.シュトラウス:オーボエ協奏曲*
セレナード 変ホ長調 TrV106
ソナティナ第2番 変ホ長調「楽しい仕事場」 TrV291
アレクセイ・オグリンチュク(Ob;Marigaux 2001)
アンドリス・ネルソンス(指)ロイヤル・コンセルトヘボウO*
ロイヤル・コンセルトヘボウ管の管楽メンバー

録音:2014年10月8、9&12日アムステルダム・コンセルトヘボウ(ライヴ)*
2016年7月/シンゲル教会、アムステルダム(セッション)
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席奏者アレクセイ・オグリンチュクがR.シュトラウス・アルバムをリリース。RCO との共演で協奏曲はなんとネルソンス指揮というのも注目アルバムです。カップリングにはセレナード 変ホ長調とソナティナ第2番「楽しい仕事場」を 収録しました。1945年の第二次世界大戦終戦をカルミッシュで迎えたR.シュトラウス。このオーボエ協奏曲は同年の10月8日にスイスへ移住し、翌 1946年にかけてチューリヒ近郊のバーデンに滞在した時期にスイスの美しい風光に憩いつつ書かれた晩年の傑作です。オーボエの幻想曲ともいうべきき わめて自由な第1楽章、いかにもオーボエらしいカンタービレである第2楽章、勢いよく機智にあふれた第3楽章で構成されております。本作もオグリン チュクの美音を堪能することができます。 (Ki)
BISSA-2164(1SACD)
コープランド:管弦楽曲集
戸外の序曲(1938)
バレエ音楽「ビリー・ザ・キッド」(1幕)(1938)
エル・サロン・メヒコ(酒場メキシコ)(1933-36)
バレエ音楽「ロデオ」(1幕2場)
アンドルー・リットン(指)コロラドSO

録音:2014年11月/ベッチャー・コンサートホール(コロラド)
BISレーベルに積極的に録音をしているアンドルー・リットン。今回はコロラド交響楽団との共演で、明確なアメリカ的個性をもっ た作風を確立したコープランドのバレエ及び管弦楽作品集です。今回もリットンの持ち味である見通しがよいオーケストレーションで非常にゴージャスなサ ウンドを作り上げております。
「ビリー・ザ・キッド」は西部の無法者ビリーの波乱の生涯で、メキシコでの非業の死まで扱うバレエ音です。「ロデオ」は西部におけるカウボーイの ロデオ競技を題材にしたバレエ音楽で、西部劇さながらのダイナミックなオーケストレーションが魅力です。「エル・サロン・メヒコ」、題名はメキシコ・シ ティにあるダンス・ホールの名前です。コープランドが1932年にここを訪れたときの印象により、メキシコ民謡の旋律を用いて作曲しました。「戸外の序 曲」は1938年に音楽美術専門学校の演奏会のために作曲された作品です。 (Ki)
BISSA-2165(1SACD)
『ギターラ・ミア』
ピアソラ:天使の死
カルロス・ガルデル(1890-1935):わが懐かしのブエノスアイレス
ピアソラ:ブエノスアイレスの春
 南へ帰ろう
ガルデル:ギターラ、ギターラ・ミア
ピアソラ:最後のグレラ
ガルデル:Criollitademisamores
 彼女の瞳は閉ざされた
 想い届く日
ピアソラ:勝利
ガルデル:ポル・ウナ・カベサ
 あなたのいない時/帰郷
ピアソラ:ギターのための5つの小品
フランツ・ハラース(G)

録音:2016年2月/ミュンヘン
BISレーベルより積極的なリリースの続くギタリスト、フランツ・ハラース。今回はアルゼンチンが生んだ2大巨匠ピアソラとガルデルの作品を収録しました。カルロス・ガルデル(1890-1935)はタンゴ歌手、タンゴの作曲家、そして俳優として名を馳せたアルゼンチンが生んだ国民的英雄。人気絶頂だった1935年、ガルデルが45歳のときに飛行機事故により亡くなってしまいましたが、今もなお“レジェンド”として絶大なる人気を誇ります。ガルデルに扮したジャケット写真からもわかる通り今回もハラースは全身全霊を込めて演奏。ピアソラの作品とともに情熱的で甘く切なくギターを奏でます。 (Ki)
BISSA-2166(1SACD)
メンデルスゾーン:管弦楽曲集
序曲「美しいメルジーネの物語」
付随音楽「真夏の夜の夢」 Op.61
序曲「フィンガルの洞窟」
トマス・ダウスゴー(指)
スウェーデンCO
スウェーデン放送Cho(女声)、
カミラ・ティリング(S)
マグダレーナ・リスベルイ(S)

録音:2014年9月/エレブルー・コンサートホール
鮮烈なオーケストレーションで現代的感覚満点のトマス・ダウスゴー率いるスウェーデン室内管弦楽団。シューベルトの交響 曲シリーズを終えたばかりですが、注目の最新録音は「夏の夜の夢」を含むメンデルスゾーン作品集です。煌めくような弦楽器、明快な管楽器、そして切 れ味抜群のティンパニというダウスゴーならではの解釈で新鮮な空気を吹き込みます。
「夏の夜の夢」はシェイクスピアの劇のための作品で、プロセイン王フリードリヒ・ヴィルヘルム4世の依頼で作曲され、王の誕生日祝賀のために上演 されました。有名な結婚行進曲を含むメンデルスゾーンの代表作の一つです。「美しいメルジーネの物語」は海の精メルジーネの伝説を題材としたF.グリ ルパルツァーの歌劇台本により作曲されました。「フィンガルの洞窟」はスコットランドのヘブリディーズ諸島への旅で、スタッファ島にあるフィンガルの洞 窟を見た印象により作曲しました。
ダウスゴーは1997年にスウェーデン室内管弦楽団の音楽監督し就任して以来、BISやSimaxレーベルに積極的に録音しています。シューマン、ベートー ヴェン、シューベルトの交響曲集は極めて大胆な解釈は絶賛されております。 (Ki)
BISSA-2167(1SACD)
シューマン、ブラームス:ソナタと歌曲
シューマン:ソナタ第2番ニ短調 Op.121(原曲:ヴァイオリンとピアノのための)
 間奏曲〜「F・A・E ソナタ」第2楽章(原曲:ヴァイオリンとピアノのための)
ブラームス:スケルツォ WoO.2〜「F・A・E ソナタ」第3楽章(原曲:ヴァイオリンとピアノのための)
 ソナタ第3番ニ短調 Op.108(原曲:ヴァイオリンとピアノのための)
旋律のように Op.105-1
クララ・シューマン:ふたりは愛し合っていたOp.13-2
クリスチャン・ポルテラ(Vc;:Antonio Stradivarius ‘Mara’,1711)、
キャサリン・ストット(P;Steinway D)

録音:2018年8月/ライトシュダーデル(ノイマルクト・イン・デア・オーバープファッツ、ドイツ)
「トリオ・ツィンマーマン」のメンバーとしても活動するクリスチャン・ポルテラの新しい「ソロ・リサイタル・アルバム」。シュー マン夫妻とブラームスのヴァイオリンとピアノのための「ソナタ」と歌とピアノのための「歌曲」をチェロとピアノで演奏しています。
クリスチャン・ポルテラは、スイスのチューリヒ生まれ。ザルツブルクとウィーンでハインリヒ・シフに学びました。オーケストラにソリストとして客演、ギドン・ クレーメル、ヘンニング・クラッゲルード、内田光子をはじめとする音楽家たちと共演する室内楽の演奏でも知られます。シューマンが、1851年の秋に作曲、 青年のころを回想した音楽とも解釈されているニ短調の「ヴァイオリン・ソナタ」。ブラームスが、1886年夏、シューマンの第2番ソナタと同じ調性で作曲、 「カヴァティーナ」の第2楽章「アダージョ」と「タランテラ」を思わせる第4楽章「プレスト・アジタート」が印象的な第3番の「ヴァイオリン・ソナタ」。 シューマンがアルベルト・ディートリヒとブラームスと1楽章ずつ作曲、ヨーゼフ・ヨアヒムに献呈した「F・A・Eソナタ」の〈間奏曲〉と〈スケルツォ〉。「低 声のための5つの歌曲」からクラウス・グロートの詩による第1曲。「旋律のように そっと私の心を通り 春の花のように咲き 香りを漂わせる」。クラ ラ・シューマンがハイネの詩に作曲した歌曲。「ふたりは愛し合っていた だが、ふたりとも、そのことを口にしたいと思わなかった…」。すべて、ヴァイオ リンと歌のパートをポルテラがチェロ用に改作した版による演奏です。ポルテラとキャサリン・ストットはたびたび共演。「抗えないほど美しい歌の流れに 聴く人を誘い、その記憶は、何週間となく残りつづける」(BBC Music Magazine)と評されたドヴォルザークの作品集『静かな森(Silent Woods)』(BIS SA 1947)のほか、バーバー(BIS SA 1827)とオネゲルの「チェロ・ソナタ」(BIS SA 1617)をBISレーベルに録音しています。 (Ki)
BISSA-2168(1SACD)
ハイドン:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第34番 ニ長調 Op.20-4 Hob.V34
弦楽四重奏曲第35番 ヘ短調「レチタティーヴォ」 Op.20-5 Hob.V35
弦楽四重奏曲第36番 イ長調 Op.20-6 Hob.V36
キアロスクーロQ【アリーナ・イブラギモヴァ(1Vn)、パブロ・エルナン・ベネディ(2Vn)、エミリー・ヘルンルンド(Va)、クレア・ティリオン(Vc)】

録音:2015年12月/センデザール(ブレーメン)
今をときめくヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団。2016年4月、団としての初来日 は大成功をおさめました。BIS初登場となった前作(BISSA-2158 / KKC 5677)に続くハイドン第2弾です。古典派と初期ロマン派のレパートリーを 演奏する当団は仏Aparteレーベルよりベートーヴェン、モーツァルト、シューベルト、メンデルスゾーンのディスクをリリースし、いずれも好評をしており ます。 前作に続くハイドンの6つの弦楽四重奏曲 Op.20。当ディスクには第4〜6曲(弦楽四重奏曲第34〜36番)が収録されました。第34番の第1 楽章は三拍子楽想による入念なソナタ形式、第2楽章は素朴な変奏曲、第3楽章はジプシー風のシンコペーションでいろどられたメヌエット、第4楽章 はハンガリー風のリズム的活気に満ちたソナタ形式の作品です。第35番はロマンティックな情調のために同曲集の中でも最も名高い作品。特に第1楽章 の第1主題は〈ハイドンのシュトゥルム・ウント・ドランク期〉の代表的な例と言えます。第3楽章はシチリア舞曲の曲想をもち、第4楽章はフーガによ るフィナーレの第1曲で、二主題フーガを展開します。最後の第36番、第2楽章はニ主題による自由な変奏で、幻想的な性格が強い作品です。キアロ スクーロ四重奏団のキリっとしまった演奏はハイドン向き。美術用語で、コントラストを印象づける明暗法そして陰影法を意味する"Chiaroscuro(キア ロスクーロ)"らしい陰影に富んだ演奏と言えましょう。 (Ki)
BIS-2169
エルランド・フォン・コック(1910-2009):作品集
(1)交響曲第3番 Op.38(1948)*
(2)交響曲第4番《シンフォニア・セリア(厳粛な交響曲)》Op.51(1962)*
(3)衝撃(1964)
(4)北欧カプリッチョOp.26(1943)
ペール・ハンマシュトレム(指)
スウェーデンRSO

録音:(1)2011年5月、(2)(3)2013年6月、(4)2010年5月/ベルヴァルド・ホール(ストックホルム)
*=世界初録音
ーションやヴィレーンと同じ1930年代にデビューしたスウェーデンの作曲家エルランド・フォン・コック。メロディを重視し、簡素で明快、民謡の要 素も交えた作風による作品を、交響曲、管弦楽曲、協奏曲、イングマル・ベルイマン作品をはじめとする映画の音楽、器楽曲など、幅広いジャンルに渡っ て作曲しました。彼の作風がもっともはっきりと見られる作品のひとつ、《北欧カプリッチョ》は、ダーラナ地方の民謡からインスピレーションを得て書か れ、「トロルの太鼓」を想わせるティンパニ、リングダンスのリズム、おおらかに歌う弦楽のメロディで、広く親しまれています。《衝撃》は、「善と悪」の 主権をめぐる決着のつかない争いを明らかなメロディとリズムとともに描く音楽。管弦楽のための三部作の最初の作品です。1948年の交響曲第3番は、 バルトークとヒンデミットの影が感じられ、反抗する態度、抒情、解放感といった主題のコントラストが特徴的です。「厳粛な」第4番は、交響曲を書く という「感謝されることのない仕事」に取り組む作曲者のほろ苦い気分が反映しています。いずれも初録音の作品です。指揮者のペール・ハンマシュトレ ムは、ヴァイオリニストからキャリアを始め、ストックホルムの王立音楽アカデミーでヨルマ・パヌラに学んだ後、2007年に指揮者としてデビューしました。 スウェーデン放送交響楽団で第1ヴァイオリンを担当、アシスタント・コンダクターに任命されました。 (Ki)

BIS-2170
ヨウン・レイフス(1899-1968):歌曲全集
ヨウナス・ハトルグリームソンの死に寄せる追悼の歌【郷愁/孤独/心よ立ち上がれ】Op.45(1958)
交響曲《サガの英雄たち》からの歌【燃えるスカルプヒェージンの歌/作男たちへの訓告/ソルモウズルの死の歌】Op.25(1941)
2つのアイスランド民謡【ねんねん坊や/ブレイジフィヨルド】 Op.19b(c.1934-35)
2つの歌【おやすみ/韻】Op.18a(1931-33)
ハウヴァマウルの3つの詩【王の子/わたしは若く/獣は死ぬ】Op.4(1924)
立て、石の家よ Op.47a(1958)
2つの歌【月はゆっくりと動き/子守歌】Op.14a(1929-30)
サガの 3 つの歌【母がお代を払ってほしがっている/ステインゲルズルに寄せる愛の詩/グンナルの丘の歌】Op.24(1941)
3つの歌【詩/幽霊の踊り/春の詩】 Op.23(1941)
思い出の国 Op.27-3(1927-28)
『エッダ』の愛の詩【長きは一夜/ギミルの庭で】 Op.18b(1931-?32)
アイスランドの古スカウルド詩【ホグヴィンスマウル・ソウリル氷河/船旅の歌/ワタリガラスの言葉】Op.31(1944?45)
3つのアイスランド賛美歌【天にまします父よ/花を見よ/わが魂よ、立ち上がれ】 Op.12a(1929)
トルレク Op.33a(1947)
フィンヌル・ビャルナソン(T)
オットルン・マグヌーソン(P)

録音:2000年12月、2001年1月、9月/サールリーン音楽ホール(コウパヴォーグル、アイスランド)
ヨウン・レイフスは、BIS レーベルが録音した《サガ交響曲(サガの英雄たち)》(BIS 730)やオラトリオ《エッダ》第1部(BIS 1350)などの作 品で知られる、アイスランドを代表する作曲家のひとり。1899年レイキャヴィークに生まれ、17歳の時から5年間、ライプツィヒの音楽院で学びました。 パウル・グレーナーに作曲、タイヒミュラーにピアノ、ヘルマン・シェルヘンに指揮を教わり、学業を終えた後もドイツに留まり、指揮者としての活動も行 いました。1945年の帰国後は、作曲家として活躍、アイスランド作曲家協会の創設や著作権問題を扱う組織の設立にも力を尽くしました。個性的な和 声法と管弦楽法で「アイスランドのアイデンティティ」を示した《間欠泉》(BIS 830)や《ヘクラ》(BIS 1030)といった作品の他、混声合唱曲《レク イエム(哀歌)》(BIS 1030)と3曲の弦楽四重奏曲《死と生》《生と死》《エル・グレコ》(BIS 691)も代表的作品に挙げられます。 歌曲は、1924年の《ハウヴァマウルの3つの詩》から、ヨウナス・ハトルグリームソンの詩による1958年の《立て、石の家よ》まで、32曲。後期 ロマンティシズムの作品、不協和音を活用した作品、アイスランド伝承の「ふたご歌」の「平行五度」を使った《わたしは若く》など、多様なスタイルが みられます。アイスランドとロンドンのギルドホール音楽演劇学校で学び、2003年からベルリンのコミッシュオーパーに所属するテノールのフィンヌル・ビャ ルナソンと、ヨウン・レイフスのピアノ作品全集(BIS 692)を録音したオットルン・マグヌーソンの共演。アイスランドの Smekkleysa レーベルからリリー スされた録音(SMK20)が BIS のエンジニアによりリマスタリングされました。 (Ki)
BISSA-2171(1SACD)
モ ーツァルト:ミサ曲 ハ短調 K.427
エクスルターテ・ユビラーテ
エクスルターテ・ユビラーテ〜T.アリア「歌え、歓べ」(1779? ザルツブルク版)
キャロリン・サンプソン(S)
オリヴィア・フェアミューレン(Ms)
櫻田亮(T)、
クリスティアン・イムラー(Br)
バッハ・コレギウム・ジャパン、
鈴木雅明(指)

録音:2015年11月/彩の国さいたま芸術劇場
2014年にリリースした鈴木優人補筆によるモーツァルトのレクイエム(BISSA-2091 / KKC 5414)が高い評価を得る中、 期待のモーツァルト第2弾は、モーツァルトの数ある宗教曲の中で最も美しいと称されるミサ曲 ハ短調 K.427そして、モテット「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」 K.165です。
演奏時間が50分を超える未完のミサ曲 ハ短調、通称「大ミサ曲」は、1781年にモーツァルトがウィーンに移り住んでから最初の教会音楽で、未完 の大作です。成立の因はモーツァルトの父の意に染まぬコンスタンツェとの結婚が実現し、彼女を伴ってザルツブルクを訪れることができるなら、その時 は新作を携えていき、故郷の教会に奉献しようという個人的な誓願に発すると考えられています。モテット「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」K.165はモーツァルトが3回目にして生涯最後のイタリア旅行中の作品。ラテン語のテクストにより神への賛美 を歌ってはいるものの、曲の内実は教会音楽というよりは、コロラトゥーラの華やかな動きを際立たせ、歌い手の声の美しさを堪能させようとしております。 ソリスト陣はキャロリン・サンプソン、櫻田亮、クリスティアン・イムラーがレクイエムに引き続いて登場。さらに美しい歌唱が魅力のメゾ・ソプラノ、オ リヴィア・フェアミューレンが加わり、一層華を添えております。 (Ki)
BISSA-2172(1SACD)
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲(カデンツァ:ヨアヒム作)
ヴァイオリン・ソナタ第1番
ト長調 Op.78「雨の歌」*
スケルツォ.ハ短調〜“F-A-E ソナタ”より*
ワジム・グルズマン(Vn;1690年製ストラディヴァリウス'ex-Leopold Auer')
ジェイムズ・ガフィガン(指)
ルツェルンSO
アンジェラ・ヨッフェ(P)*

録音:2015年11月ルツェルン文化総合センター(スイス)
2015年7月センデザール(ブレーメン)*
BISレーベルの看板アーティスト、ヴァイオリニスト、ワジム・グルズマン。プロコフィエフ、チャイコフスキー、ショスタコーヴィ チなどロシアの作品を得意とし、2016年10月の来日公演ではグラズノフのヴァイオリン協奏曲を披露。情熱的な演奏で聴衆を沸かせました。
当ディスクでは満を持してブラームスを収録しました。いずれもヨーゼフ・ヨアヒムが初演に関わったブラームスの名作。グルズマンはかつてレオポルト・ アウアーが使用していた1690年製ストラディヴァリウス'ex-Leopold Auer'(シカゴのストラディヴァリ協会の厚意により長期貸与されている)で演奏 しております。艶やかで優美な音色でブラームスの最高傑作に挑みました。
協奏曲の共演は、ジェイムズ・ガフィガン指揮、ルツェルン交響楽団です。ガフィガンは、1979年生まれのアメリカの指揮者。2004年のショルティ 国際指揮コンクールで優勝したのを皮切りに、世界の名だたるオーケストラと演奏、2011/12のシーズンからルツェルン交響楽団の首席指揮者、および オランダ放送フィルや、ケルン・ギュルツェニヒ管などで首席客演指揮者を務めています。 (Ki)
BIS-2173
アルベニス:ピアノ曲全集 Vol.9
旅の思い出 T.72
メヌエット第3番 変イ長調 T.74
夢 T.99/スケルツォ T.57
タンゴ T.94B
マズルカ「比類なき歌姫」T.63
メヌエット T.73/メヌエット T.89A
即興曲 T.115A
ポルカ「バルビナ・バルベルデ」T.64
ミゲル・バセルガ(P;Steinway D)

録音:2015年4月/サラゴサ会議宮(スペイン)
名手バセルガによるアルベニスのピアノ曲全集がついに完結いたします!ロマン後期を代表するスペイン民族音楽の作曲家、ピアニストのアルベニスの作 風はスペインの民族音楽の色彩豊かな旋律と強い踊りのリズムを基礎にしたもので、スペイン的な情熱にあふれております。第9巻でもまるでスペインの 陽光のごとくきらきらと輝くような作品を収録。リズムの良さと独特の語り口が求められるアルベニスの作品ですが、ルクセンブルク出身のミゲル・バセル ガはスペインの作品を長きにわたり研究しており、とりわけアルベニスの演奏には定評があります。超絶技巧を物ともせずに演奏できるバセルガでなけれ ば表現できないアルベニスの世界がひろがります! (Ki)
BISSA-2174(1SACD)
プロコフィエフ:交響曲集
(1)交響曲第1番「古典交響曲」)*
(2)交響曲第2番ニ短調 Op.40
(3)交響曲第3番ハ短調 Op.44
アンドルー・リットン(指)
ベルゲンPO

録音:2015年5月*、2017年8月&9月/グリーグ・ホール、ベルゲン、(ノルウェー)
ベルゲンPOの音楽監督を務めるアンドルー・リットン指揮によるプロコフィエフの交響曲全曲録音。当ディ スクには交響曲第1-3番が収録されております。優れたバランス感覚と作品の持つ美質を引き出すタクトには非常に定評のあるリットン。幅広いレパートリー の中でもプロコフィエフは特に相性がよく、これまでのリリースでも好演が光ります。
有名な「古典交響曲」はプロコフィエフらしさがあらわれた和声法、突然の転調など軽快で解り易く美しい作風が特徴。第2番、第3番は1920年代の プロコフィエフを象徴する作品。当録音でもゴージャスかつ、色彩豊かなオーケストラ・サウンドを満喫できます。86分33秒長時間収録。 (Ki)
BISSA-2175(1SACD)
ジェルジ・クルターグ(1926-):カフカ断章〜ソプラノとヴァイオリンのための Op.24【第1部:19曲/第2部1曲/第3部:12曲/第4部:8曲】(1985) キャロライン・メルツァー(S)
ヌリット・スターク(Vn)

録音:2012年10月/ベルリン
のディスクにはハンガリーの作曲家ジェルジ・クルターグのソプラノとヴァイオリンのための作品「カフカ断章」が収録されて おります。この作品はフランツ・カフカの詩にクルターグが4部計40曲の作品にまとめたもので、クルターグらしい多彩な手法でソプラノとヴァイオリン というユニークな形態で書かれている唯一無二の作品です。
ソプラノのキャロライン・メルツァーはマンハイムにてルドルフ・ピエルネに師事し若くして才能を開花させました。その後オペラ歌手として活躍し、美 声に磨きをかけております。一方、ヌリット・スタークは1979年イスラエル生まれのヴァイオリニストで、これまでにブゾーニ、エネスコのヴァイオリン・ ソナタ集(50 2811)、シューマンヴァイオリン・ソナタ集(50 1502)などをリリースしております。 (Ki)
BISSA-2176(1SACD)
カレヴィ・アホ(1949-):2つの木管五重奏曲
木管五重奏曲第1番(2006)
木管五重奏曲第2番(2014)*
ベルリン・フィルハーモニー木管五重奏団【ミヒャエル・ハーゼル(Fl)、アンドレーアス・ヴィトマン(Ob)、ヴァルター・ザイファル(Cl)、ファーガス・マクウィリアム(Hrn)、マリオン・ラインハルト(Fg)】

録音: 2014 年10月フィルハーモニー室内楽ホール(ベルリン)、2016 年 10 月トラウムトン・スタジオ(ベルリン=シュパンダウ、ドイツ)*
カレヴィ・アホは、1949年、南フィンランドのフォルッサ生まれ。シベリウス・アカデミーのヴァイオリンとラウタヴァーラの 作曲クラスで学び、卒業後、ベルリンの音楽舞台芸術大学でボリス・ブラッハーに師事しました。2017年までに5つのオペラ、17の交響曲、28の協 奏曲、3つの室内交響曲を作曲。現代フィンランドを代表する作曲家のひとりに挙げられます。木管五重奏曲第1番は、トゥルク・フィルハーモニックの 委嘱作。「Agitato ? Cantando(強い感情で激しく−歌うように)」「Vivace, leggiero ? Allegro marcato(活発に、軽く−速く、一つひとつの音をはっ きりと)」「Marziale, pesante ? Furioso(行進曲風に、重く−猛烈な勢いで)」「Andante con tristezza(歩く速度で、悲しみとともに)」の4楽章で 構成。最後の楽章の一部ではプレーヤーが交代でオフステージで演奏、空間の感覚と遠い「ピアニッシモ」の効果を生んでいます。
第2番は、ベルリン・フィルハーモニー木管五重奏団の依頼で作曲された作品です。「速く、短いフレーズで呼吸する」第1番に対し、この曲は、いく つかの長い線に沿って音楽が進み、「5人の管楽器奏者によるシンフォニー」ともいう感覚をもった作品です。「Ruhig beginnend ? Bewegte (静かに始 まる−)動く」「Schnell, wild(速く、荒々しく)」「Ruhig flisend(流れるように穏やかに)」「Lebhaft(活きいきと)」。ベルリン・フィルハーモニー木 管五重奏団は、オーケストラ内の室内楽活動の一環として1988年に創設されました。ダンツィの木管五重奏曲とピアノと木管の五重奏曲(BIS 1581) などのアルバムをBISレーベルに録音しています。 (Ki)
BISSA-2177(1SACD)
弦楽五重奏曲集
タネーエフ:弦楽五重奏曲第1番 ト長調Op.14
グラズノフ:弦楽五重奏曲 イ長調Op.39
グリンゴルツ・クヮルテット【イリヤ・グリンゴルツ(Vn)、アナヒット・クルティキャン(Vn)、シルヴィア・シモネスク(Va)、クラウディウス・ヘルマン(Vc)】、クリスチャン・ポルテラ(第2Vc)

録音:2014年12月/SRFスタジオ(チューリッヒ)
1998年パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールを16歳という若さで優勝したロシアの俊英ヴァイオリニスト、イリヤ・グリ ンゴルツがBISレーベルに久々登場。自身のクヮルテットとゲストにクリスチャン・ポルテラを加えて、ロシアの作曲家タネーエフとグラズノフの弦楽五重 奏曲を収録しました。 1856年生まれのタネーエフはモスクワ音楽院で、ピアノをニコライ・ルビンシテイン、作曲をチャイコフスキーに学んだピアニスト、作曲家。1874年 より母校で教鞭をとり、対位法の理論家としても知られております。スクリャービン、ラフマニノフを育て、またグラズノフに多大な影響を与えました。弦 楽五重奏曲第1番 ト長調は1911年に作曲同年ベルリンで初演されました。タネーエフらしい抒情的な作品です。 (Ki)
BISSA-2178(2SACD)
チャイコフスキー:後期三大交響曲
交響曲第4番 ヘ短調 Op.36
交響曲第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」*
交響曲第5番 ホ短調 Op.64#
クリスティアン・リンドベルイ(指)
アークティックPO

録音:2012年1&2月ハルスタド文化会館(ノルウェー)#、
2015年4月、2016年2月* ボードー(ノルウェー)
ロンボーンの神様、クリスティアン・リンドベルイ(クリスチャン・リンドバーグ)によるチャイコフスキーの後期交響曲集が 完成しました。近年、リンドベルイは指揮活動に力を入れておりますが、その中でも当録音は指揮者としてのリンドベルイの実力を実感できる素晴らしい 出来栄えです。トロンボーン奏者であるリンドベルイだけあって金管の歯切れのよさ、オーケストレーションの華やかさは一際光った演奏です。またアーク ティック・フィルの見事なアンサンブル能力の高さも好印象です。交響曲第5番は既発ディスク(BISSA-2018)に収録されておりますが、今回後期交 響曲集としてまとめてリリースされます。 (Ki)
BIS-2179(2CD)
ミューテル(1728-1788):鍵盤協奏曲集
鍵盤協奏曲第1番 ハ短調
鍵盤協奏曲第2番 ニ短調
鍵盤協奏曲第4番 ニ長調
鍵盤協奏曲第3番 ト長調
鍵盤協奏曲第5番 変ロ長調
マルチン・シフョントキェーヴィチ(Cemb)
アルテ・デイ・スオナトーリ

録音:2013年5月/ポーランド放送、ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
1993年設立のポーランドのピリオド楽器団体アルテ・デイ・スオナトーリ。最新盤は同団の通奏低音としても活躍するマルチン・シフョントキェー ヴィチをソリストに迎え、J.S.バッハ最後の弟子J.G.ミューテル(1728-1788)の鍵盤協奏曲集を収録しました。ミューテルはニコライ教会でオルガニ ストを務めていた父よりオルガンの手ほどきを受け、その後リューベックでクンツェンに師事。作曲家としての転機は1750年にライプツィヒにJ.S.バッハ (1685-1750)を訪れバッハの音楽に直に触れたことです。バッハの最後の弟子として、主に鍵盤楽曲を中心に作曲、またオルガニストとしても成功を おさめました。作風はバッハの影響を呈しますが、高度な技巧、名人芸的妙技、そして奔放なパッセージ・ワークはミューテルの独創性を表わしております。
シフョントキェーヴィチはポーランド期待の若手鍵盤奏者で、チェンバロ、フォルテピアノ、オルガンを演奏します。ソリストとして活躍する一方、アルテ・ デイ・スオナトーリのメンバーとして古楽界の女王レイチェル・ポッジャーとも共演し多くの録音に参加しています。 (Ki)
BISSA-2180(1SACD)
シューベルト:歌曲集
白鳥の歌D.957(秋D.945を含む)
ますD.550
ブルックの丘にてD.853
タルタロスの群れ(第2作)D.583
音楽に寄すD.547
ジェイムズ・ラザフォード(Br)
ユージン・アスティ(P)

録音:2015年1月/ポットン・ホール(イングランド、サフォーク州)
ワーグナー歌手として頭角を現してきた英国の俊英ジェイムズ・ラザフォード。満を持してリリースしたワーグナー・アルバム(BISSA-2080)が好評を博しておりますが、期待の新譜ではシューベルトに挑みました。 ラザフォードは2010年のバイロイト音楽祭でニュルンベルクのマイスタージンガーのハンス・ザックスの配役で大成功するなど、近年注目のバリトン 歌手としてヨーロッパを中心に活躍しています。のびやかで抜群の安定感を誇る歌声の持ち主ラザフォードはシューベルトとも相性がよく、丁寧な歌唱に は好印象を受けます。 (Ki)
BISSA-2181(1SACD)
J.S.バッハ:世俗カンタータ第6集
(1)カンタータ「公妃よ、さらに一条の光を」BWV198
(2)カンタータ「いざ打てかし、願わしき時の鐘よ」BWV 53(偽作)
(3)「詩篇51番」BWV1083(原曲:ペルゴレージの「スターバト・マーテル」)
(1)ジョアン・ラン(S)
(1)-(3)ロビン・ブレイズ(C.T)
(1)ゲルト・テュルク(T)
(1)ドミニク・ヴェルナー(Bs)
(3)キャロリン・サンプソン(S)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:(1)(2)2015年2月、(3)2005年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
「公妃よ、さらに一条の光を」BWV198はザクセン選帝侯アウグスト1世の夫人であるクリスティアーネ・エーバーハルディーネのための追悼音楽で、バッ ハ自身が通奏低音パートを弾きながら指揮をとったと伝えられている作品です。後に失われた「マルコ受難曲」BWV247やレーオポルト侯のための葬送 音楽BWV244aへ転用されております。 「いざ打てかし、願わしき時の鐘よ」BWV 53は偽作で、真の作曲者はゲオルク・メルヒオル・ホフマンと考えられております。アルト独唱の葬儀用作品です。 最後に収録されているバッハの「詩篇51番」(原曲:ペルゴレージの『スターバト・マーテル』)はBCJが2005年9月に録音されながら、 未発表のままになっていた秘蔵音源。2014年7月に発売された完全限定ボックス「教会カンタータ全集(KKC 8501 / 廃盤)」の特典ディスクでしたが、 この度SACDハイブリッド盤にてリリースされます。 (Ki)
BISSA-2182(1SACD)
ヴォーン・ウィリアムズ(エレン・ニスベト編):『旅の歌』から5つの歌
ヴォーン・ウィリアムズ:ロマンス〜ヴィオラとピアノのための(c.1914)
レベッカ・クラーク:ヴィオラ・ソナタ(1919)
ブリテン(エレン・ニスベト編):無伴奏チェロ組曲第3番 Op.87
ブリテン:ラクリメ Op.48−ダウランドの歌曲の投影
エレン・ニスベト(Va;Amati1714)、
ベンクト・フォシュベリ(`;Steinway D)

録音:2016年5月/ストックホルム・コンサートホール(小ホール)
ウェーデン出身の注目の女流ヴィオラ奏者、エレン・ニスベト。満を持しての録音はイギリスの作曲家に焦点を当て、ヴォーン・ ウィリアムズ、レベッカ・クラーク、ブリテンの作品を収録しました。ニスベトはスウェーデン放響、ベルゲン・フィルなどとソリストとして共演。また、室 内楽にも積極的に取り組み、マルティン・フレスト、レイフ・オヴェ・アンスネス、諏訪内晶子、ダニエル・ホープ、アレクサンドル・メルニコフなど、世 界の名だたる演奏家との共演を誇り、ヴェルビエ音楽祭にも出演するなど、ヨーロッパを中心に積極的な演奏活動を展開しております。 当ディスクではニスベト自身によるヴィオラ編曲作品が収録しています。雄弁な語り口でヴィオラを朗々と歌わせるニスベトならではの選曲で、ヴォーン・ ウィリアムズの『旅の歌』から5曲を編曲し、歌曲を丁寧かつ情熱的に奏でます。また、ブリテンの無伴奏チェロ組曲第3番では独特の世界観を研ぎ澄 まされたセンスで演奏しております。抜群のセンスの持ち主ニスベト。注目のヴィオラ奏者の登場です!
BISSA-2183(1SACD)
スヴァルフヴァル&ペンティネン
フォーレ
:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 Op.13
 夢のあとに Op.7-1(パブロ・カザルス編) 
 初見視奏曲 イ長調
ドビュッシー:ミンストレル L.125-12
 美しい夕暮れ L.84(ヤッシャ・ハイフェッツ編)
ラヴェル:ハバネラ形式の小品
 フォーレの名による子守歌
 ヴァイオリン・ソナタ ト長調
クリスチャン・スヴァルフヴァル(Vn;J.&A. Gagliano)
ローランド・ペンティネン(P;Steinway D)

録音:2014年12月、2015年6月/ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)
スウェーデンきっての実力派ヴァイオリニスト、クリスチャン・スヴァルフヴァルが名手ローランド・ペンティネンとフォーレ、ド ビュッシー、ラヴェルの作品を収録しました。音楽一家に生まれたスヴァルフヴァルは5才でヴァイオリンをはじめ、12歳の時にはスウェーデン室内管との共演でデビューを飾った逸材。国際的に その名が知られるようになったのは、2008年にヨーロッパコンサート協会が発表した「ライジングスター」に選出されたことがきっかけで、以後マルティ ン・フレスト、ジュリアン・ラクリン、ジャニーヌ・ヤンセン、マクシム・リサノフ、タベア・ツィンマーマンなど世界の名だたる演奏家との共演歴を誇ります。 とりわけペンティネンとの共演歴は長く、寄り添うように密なアンサンブルは、近年ますます評価を上げております。瑞々しいフォーレ、哀愁に満ちたドビュッ シー、鋭さの中に繊細さが際立つラヴェルとフランスのエスプリ漂う表現は圧巻です。 (Ki)
BISSA-2184(1SACD)
わが命の光
クヌート・ニューステット(1915-?2014):わたしは、平和をあなたがたに残し Op.43-2(混声合唱のための)
バッハ:モテット「おおイエス・キリスト、わが命の光」 BWV118*
ニューステット:恐れることはない Op.146(混声合唱のための)
 アヴェ・マリア Op.110(ヴァイオリンと混声合唱のための)(10’ 55”)
バッハ:モテット「イエスわが喜び」 BWV227*
ニューステット:おお十字架よ Op.79(混声合唱のための)(6’ 06”)
ニューステット(グレーテ・ペーデシェン編):不滅のバッハ(1987)(合唱と弦楽オーケストラのための)*
グレーテ・ペーデシェン(指)
ノルウェー・ソリストCho
アンサンブル・アレグリア【マリア・アンゲリカ・カールセン(リーダー、Vn)、ヤン・ベッテルセン(Ob)、マグダレーナ・オルロフスカ(Ob)、アレッサンドロ・カプロッティ(Fg)、クヌート・ヨハンネセン(Org)】

録音:2015年2月リス教会、オスロ(ノルウェー)
オスロを本拠とするノルウェー・ソリスト合唱団は、1950年、作曲家クヌート・ニューステットにより創設されました。彼らの 洞察にもとづく解釈をひろがりのある深い響きに実現した音楽は、高く評価され、ノルウェーと北欧を代表する合唱アンサンブル、ヨーロッパ屈指の室内 合唱団に挙げられてきました。1990年からはグレーテ・ペーデシェンが芸術監督を務め、彼女の個性を映しつつ、ニューステットの目指した「芸術」を さらなる高みへと導く努力を続けています。グリーグの合唱作品集(BISSA 1661)、ブラームスとシューベルトの作品集「秋に」(BISSA 1869)、ヴァー レン、メシアン、ヴェーベルン、ベルクの曲を歌った「屈折」(BISSA 1970)、フィドル奏者のイェルムン・ラーシェンを加えた「ノルウェー民俗音楽の印 象」「白夜」(BISSA 1871)、クリスマス・アルバム「バラ」(BISSA 2029)につづく BIS Records の第6作「わが命の光」は、主に哀悼の音楽で構 成され、2014年12月8日に99歳で亡くなった創設者ニューステットへの「墓碑銘」ともみなされるアルバムとして制作されました。
収録作品は、ニューステットの代表的作品と彼がボーイソプラノだったオラヴ少年合唱団の時代から親しみ、その後のキャリアに深く関わってきたバッ ハの2作品とニューステット作曲した5作品です。1957年に出版された混声合唱のための《3つのモテット》のうちもっとも広く知られる一作となった「ヨ ハネの福音書」による《わたしは、平和をあなたがたに残し》。バビロニアに捕らえられたユダヤ人の解放を予言する「イザヤ書」の2つの章がテクストの 《恐れることはない》。「ルカによる福音書」(1章28節)の天使ガブリエルによる「受胎告知」をテクストとしたヴァイオリンと混声合唱のための《アヴェ・ マリア》。イエス・キリストの体を担い「どの星よりも輝かしい」十字架を讃える聖ヴェナンティウス・フォルトゥナトゥスの詩による《おお十字架よ》。バッ ハのコラール「甘き死よ来れ」を素材に、和声、歌手の配置、声部の受け継ぎに工夫を凝らし「時間を超越し永遠に生きるバッハ」を印象づけることを 試みた《不滅のバッハ》。ラテン語、ドイツ語、英語と異なる言語をテクストに採った、ニューステットの多様なスタイルと技法を示す5曲が選ばれました。バッ ハは、ある葬儀のために1736年から1737年にかけ作曲されたとされる《おおイエス・キリスト、わが命の光》と、バッハの現存するモテットのうちもっ とも長い《イエス、わが喜び》の2つのモテットです。
ノルウェー・ソリスト合唱団と共演する弦楽オーケストラ、アンサンブル・アレグリアは、2007年、ノルウェー国立音楽アカデミーの学生たちによって 創設されました。オスロの国立音楽アカデミーとコペンハーゲンの王立音楽アカデミーで学び、2011年8月からスタヴァンゲル交響楽団のコンサートマ スターを務めるマリア・アンゲリカ・カールセン(1988?)がリーダーと芸術監督。ノルウェーの石油会社スタトイルの主宰するスタトイル・タレント賞を アンサンブルとしては初めて受賞しています。アルバムの録音セッションはオスロのリス教会で行われました。1990年のニューステット・フェアウェルコンサー トでノルウェー・ソリスト合唱団が歌った《不滅のバッハ》は、この録音では、ペーデシェン編曲の混声合唱と弦楽オーケストラための版が使われています。 (Ki)
BISSA-2185(1SACD)
バロック時代のソナタ、組曲
シェドヴィル:ソナタ第6番
フィリドール:アルト・リコーダーと通奏低音のためのソナタ ニ短調〜フルート・トラヴェルソ、リコーダー、ヴァイオリンと通奏低音のための作品集第1巻より
シャルル・デュパール:組曲第1番
マレ(ラウリン編曲):スペインのフォリア〜ヴィオール曲集第2巻より
オットテール:組曲第3番
ルクレール:ソナタ第11番
ブラヴェ:ソナタ第2番
ショロン:ソナタ第3番
ダン・ラウリン(リコーダー)、
アンナ・パラディソ(Cemb)
ドメン・マリンチチ(Vc)

録音:2015年3月/ストックスンド(スウェーデン)
リコーダー界の鬼才ダン・ラウリン。BISレーベルから精力的にリリースを続けておりますが、当アルバムではバロック時代の 作曲家によるソナタ、組曲の作品をとりあげました。ラウリンの天才ぶりをうかがい知ることのできる表現力豊かかつ即興的な演奏は当ディスクでも堪能 することができます。パラディソ、マリンチチとの刺激的な演奏をお楽しみください! (Ki)
BISSA-2186(1SACD)
『カレヴィ・アホの室内音楽』
(1)前奏曲、トッカータと後奏曲〜チェロとピアノのための(1974)
(2)哀歌〜2つのヴァイオリンのための(2001)*
(3)霜〜ヴァイオリンとピアノのための(1992)
(4)無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(1973)
(5)ペール・ヘンリク・ノルドグレン追悼〜無伴奏ヴァイオリンのための
(6)ピアノ・ソナタ第2番(2016)(ベートーヴェンへのオマージュ)
サ ムリ・ペ ルトネン(Vc)
ソニヤ・フラキ(P)、
ヤーコ・クーシスト(Vn)、
ペッカ・クーシスト(Vn)*

録音:(1)(3)2017年4月、(2)(4)-(6)2018年10月/カレヴィ・アホ・ホール(ラハティ、フィンランド)
カレヴィ・アホは、フィンランドでもっとも委嘱の多い作曲家のひとりと言われます。彼は、7曲の交響曲や31曲の協奏曲のような規 模の大きい管弦楽作品の他に室内楽曲やソロ楽器のための音楽も数多く手がけてきました。ソニヤ・フラキとヤーコ・クーシストを中心にした新しいアルバ ムではアホがこのジャンルに作った6曲が演奏されています。チェロとピアノのためのヴィルトゥオーゾ的な「前奏曲、トッカータと後奏曲」。ヤーコとペッカの クーシスト兄弟が演奏する「哀歌」は、若いヴァイオリニスト、サカリ・ラウコラの死を悼む音楽として作曲されました。”Sakari Laukola”の名を音形とするモ チーフを基に書かれた小品です。フィンランド語の美しい言葉「Halla」を曲名につけたヴァイオリンとピアノのための「霜」。「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」は、ア ホがペルニオのアルコール依存症ケア・チームで奉仕していた時の自由時間に作った、バッハとバルトークのソロ・ソナタを「ロール・モデル」にした演奏時間 約20分の作品です。「ペール・ヘンリク・ノルドグレン追悼」は、2008年8月25日に亡くなった作曲家を追悼する音楽としてヨン・ストゥールゴールズの依頼で 作曲。「ベートーヴェンへのオマージュ」「ピアノ・ソナタ第2番」は、ベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」ソナタを主要なモチーフにした5楽章で書かれて います。カレヴィ・アホのピアノ音楽をシベリウス・アカデミーの博士課程で研究したソニヤ・フラキへの修了記念の贈り物として作曲されました。 (Ki)
BISSA-2187(1SACD)
メンデルスゾーン:チェロとピアノのための作品集
協奏的変奏曲 ニ長調 Op.17 MWVQ19(1829)
チェロ・ソナタ第1番 変ロ長調 Op.45 MWVQ27(1838)
無言歌 ニ長調 Op.109 MWVQ34(1847)
アッサイ・トランクィロ ロ短調 MWVQ25(1835)
チェロ・ソナタ第2番 ニ長調 Op.58 MWVQ32(1843)
クリスチャン・ポルテラ(Vc;ストラディヴァリウス'Mara'(1711年製作))、
ロナルド・ブラウティハム(P;プレイエル(1830年製作)のレプリカ。ポール・マクナルティ(2010年製作)

録音:2016年8月/ノイマルクト(ドイツ)
トリオ・ツィンマーマンのチェリストとして目覚ましい活躍のクリスチャン・ポルテラ。BISレーベルからのリリースも積極的でショ スタコーヴィチ第2番&マルティヌー第2番(BISSA-2257)、ドヴォルザーク&マルティヌー第1番(BISSA-2157)、ウォルトン&ヒンデミット(BISSA-2077)、バーバー(BISSA-1827)の協奏曲録音をリリースしており、圧倒的な技術と豊かな表現力で作品の魅力を再発見させてくれました。
当ディスクでは鬼才ピアニスト、ロナルド・ブラウティハムとメンデルスゾーンを録音。2篇のチェロ・ソナタを主軸に協奏的変奏曲、無言歌、アッサイ・トラン クィロを収録しました。雄弁に歌い上げるポルテラの音色と天才的な感覚で音楽的対話を楽しむブラウティハム。ドイツ・ロマン派を代表するメンデルスゾー ンを朗々と奏でます。 (Ki)
BISSA-2188(1SACD)
『エミール・ユーナソン、クラリネット』
(1)クリスチャン・リンドベルイ(1958-):グローンステット氏のとっぴな夢(2011-13)(クラリネット協奏曲)
(2)オスバルド・ゴリホフ(1960-):盲目のイサクの夢と祈り(1994)(クレズマー・クラリネットと弦楽四重奏のための)
エミール・ユーナソン(Cl)

(1)クリスチャン・リンドベルイ(指)
 ノルショーピングSO

(2)ヴァムリングブーQ【アンジェイ・パワー(第1ヴァイオリン)、エーリク・アルヴィンデル(第2ヴァイオリン)、リーカ・レポ(ヴィオラ)、エーリク・ヴァールグレーン(チェロ)】
録音:(1)2016年1月ルイ・ド・イェール・コンサートホール
(2)2015年7月ムシカリスカ、ストックホルム、ゴリホフ
スウェーデンのクラリネット奏者、エミール・ユーナソンのBISレーベル最初の単独アルバム。クリスチャン・リンドベルイの《グローンステット氏のとっぴな夢》は、スウェーデンの財政家で産業家のアンデシュ・ヴァールが主宰する基金がユーナソンに奨学金を授与した際の委嘱により作曲されました。独特の「ユーモア」で知られるリンドベルイは、ボウタイとチェック柄ブレザー姿をした、「ごくありふれた男性」の見た「とっぴな夢」という設定をイメージし、〈サトゥルヌス(土星)の鏡〉〈グローンステット氏、春の舞踏会の装いをする〉〈リサと魔法のケープ〉〈グローンステット、ごみの山で宝を探す〉〈カデンツァ:幸せいっぱいの夢の世界〉〈ヴィーナス(金星)の夢〉の6つの楽章の「クラリネット協奏曲」に書き上げました。2013年、ユーナソンが、カブリッロ現代音楽祭に出演してアメリカ・デビューした後、ヨーテボリ交響楽団の共演で初演した作品です。
オスバルド・ゴリホフはアルゼンチンの作曲家。ラプラタの東欧系ユダヤの家庭に生まれ、クラシックの室内楽、ユダヤ教の音楽とクレズマー、アストル・ピアソラのニュータンゴに囲まれて育ったといいます。イスラエルの音楽学校に留学後、ペンシルヴェニア大学でジョージ・クラム、タングルウッドでオリヴァー・ナッセンの下で学びました。弦楽四重奏、そして、記譜法の異なるクレズマー・クラリネットのための《盲目のイサクの夢と祈り》は、12世紀から13世紀、プロヴァンスのカバラ研究者ラビの名がタイトルにとられました。〈前奏曲〉〈パート1〉〈パート2〉〈パート3:K’vakarat〉〈後奏曲〉。最初に作曲された〈パート3〉の“K’vakarat”は、クロノス・カルテットとミーシャ・アレクサンドロヴィチのために書いた「カントル」の音楽を「クラリネット」のバージョンに改めた作品です。ユーナソンと共演するヴァムリングブー四重奏団は、ストックホルムの王立音楽大学に学んだプレーヤーのアンサンブルです。在学中、ストックホルムの沖合、ゴットランド島のヴァムリングブー教会で行われたフェスティヴァルをきっかけに結成、スウェーデンの音楽シーンで活動を続けています。 (Ki)
BISSA-2189(1SACD)
ティシチェンコ:ピアノ・ソナタ第7番Op.85 (1982)*
ピアノ・ソナタ第8番Op.99 (1986)
ニコラ・スタヴィ(P)
ジャン=クロード・ジャンジャンブル(鐘)*

録音:2014年12月/サン=マルセル福音教会(パリ)
ボリス・ティシチェンコ (1939-2010) は旧ソ連の作曲家。ショスタコーヴィチ門下で、「ショスタコーヴィチの証言」の著者 ソロモン・ヴォルコフを師に紹介した(ティシチェンコ自身は偽書として連名で告発した)人でもあります。彼はピアノの名手でもあり、生涯に11篇のピ アノ・ソナタを作曲していますが、1982年作の第7番は演奏時間40分に加え、鐘が独奏楽器のように活躍する前代未聞の奇作。発表直後に作曲者自 作自演によるメロディア盤がリリースされた際には、一部で話題になりました。とにかくこんな音楽は聴いたことがなく、物凄い面白さ。
一転1986年作の第8番は通常の書法による約30分の力作。変奏曲の第2楽章に、師ショスタコーヴィチの交響曲第4番から意味深な引用があります。
フランスの名手ニコラ・スタヴィはドミニク・メルレに学んだ後、ブレンデルやシェバクの薫陶も受けました。ユンディ・リが優勝した2000年のショパン・ コンクール特別賞、2001年ジュネーヴ国際音楽コンクール第2位の実力派。ティシチェンコのピアノ作品は難曲揃いですが、新世代らしい感性で披露し てくれます。 (Ki)
BISSA-2190(1SACD)
アラン・ペッテション(1911-80):交響曲第13番 クリスチャン・リンドベルイ(指)
ノールショピングSO

録音:2015年1月ルイス・デ・ギア・コンサートホール(ノールショピング)
BISレーベルが力を入れている、スウェーデンの作曲家アラン・ペッテション(1911-1980)の交響曲シリーズ、最新盤は交 響曲第13番です。この作品が作曲されたのはアンタル・ドラティによって演奏され成功をおさめた交響曲第7番を作曲してから8年後の1976年です。 70年代に入り、病魔におそわれ体調もすぐれない状態が続いていたペッテションですが、作曲に対する強い意志から作曲活動を続けました。第13番もペッ テションの人生をあらわしたかのような暗黒で暴力的なパッセージが随所にあらわれますが、一方で澄みきった弦の響きや天国を夢見ているかのような美 しい旋律も印象的です。強烈なインパクトの中に祈りも感じられるペッテションの魅力的な作品です。 (Ki)
BISSA-2191(1SACD)
バッハ:われらの新しいご領主に」BWV212
「悲しみのいかなるかを知らず」 BWV209
「裏切り者なる愛よ」 BWV203
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン、
モイツァ・エルトマン(S)
ドミニク・ヴェルナー(Bs)

録音:2015年9月/白寿ホール
麗しのモイツァ・エルトマンとドミニク・ヴェルナーを迎えた鈴木雅明指揮、バッハ・コレギウム・ジャパンによる世俗カンター タの第7集は、「われらの新しいご領主に」BWV212、「悲しみのいかなるかを知らず」BWV209、「裏切り者なる愛よ」 BWV203が収録されました。 「われらの新しいご領主に」BWV212はライプツィヒ近郊の村、クラインチョッハーの新領主、カール・ハインリヒ・フォン・ディースカウの就任を祝っ て作曲された作品。あらゆる種類の舞曲が登場し、俗謡もふんだんに盛り込まれており新鮮な様式を呈しております。 「悲しみのいかなるかを知らず」BWV209はイタリア語の歌詞によるソプラノ独唱用カンタータで、歌詞内容から、アンスバッハに帰郷する、若い知 識人のために書かれたものと言われております。音楽的にもイタリア様式の影響が強い作品です。エルトマンの透き通った歌声をご堪能ください。 「裏切り者なる愛よ」BWV203は歌詞がイタリア語のバス独唱用カンタータで、愛の苦しみを知り、愛から逃れようとしながらも逃げられない若者の 心を歌った作品です。BCJでおなじみのドミニク・ヴェルナーが歌い上げます。 (Ki)
BISSA-2192(1SACD)
ヤーコ・クーシスト(1974-):室内楽作品集
(1)プレイ III Op.21(2008)(弦楽四重奏のための)
(2)光 Op.23(2009)(ヴァイオリンとピアノのための)
(3)プレイ II Op.16(2005?06)(ピアノ四重奏のための)
(4)輝き Op.12(2000)(ヴァイオリンとピアノのための)
(5)ユルモ Op.31(2013)(独奏ピアノのための)
(1)META4【アンティ・ティッカネン(Vn)、ミンナ・ペンソラ(Vn)、アッテ・キルペライネン(Va)、トマス・ユプショバカ(Vc)】
(2)ヤーコ・クーシスト(Vn)、パーヴァリ・ユンパネン(P)
(3)ヤーコ・クーシスト(Vn)、リータ=リーサ・リスティルオマ(Va)、ヤン=エーリク・グスタフソン(Vc)、ヘイニ・カルッカイネン(P)
(4)ヤーコ・クーシスト(Vn)、ヘイニ・カルッカイネン(P)
(5)パーヴァリ・ユンパネン(P)

録音:2015年2月/ヤルヴァンパー・ホール(ヤルヴェンパー、フィンランド)
フィンランドのヴァイオリニスト、オスモ・ヴァンスカとユッカ=ペッカ・サラステの指揮したラハティ交響楽団でコンサートマスター を務めたヤーコ・クーシストは、作曲家、指揮者としての活動でも知られます。作曲家としての名を高めた作品が、2004年のサヴォンリンナ・オペラフェ スティヴァルで初演されたファミリーオペラ《犬のカレヴァラ》。エリナ・ヴァハラが初演したヴァイオリン協奏曲(2011-12)(BISSA-2020)も、よく 知られた作品のひとつに挙げられます。
このディスクは、シュスマ夏の音楽フェスティヴァルやアメリカのラヴィニア音楽祭などの委嘱を受け、クーシストが作曲した室内楽作品が5篇収録され ました。一連の劇的なエピソードが予想外な展開をみせる、弦楽四重奏のための《プレイ III》。「外見の雰囲気がフィルム・ミュージックの世界」のような《プ レイ II》は、ピアノ四重奏のための作品です。ヴァイオリンとピアノのための作品が2篇。印象主義をうかがわせる全音階のハーモニーをベースにポスト・ ミニマル風のリズミックな動きがつづく《光》、そして、主に抒情的な性格のさまざまなモチーフが交錯し全体を構築していく《輝き》。《ユルモ》は、パーヴァリ・ ユンパネンの委嘱によるピアノ・ソロのための作品です。フィンランドの最南端、群島にあるユルモ島の風景からインスピレーションを得て作曲されました。 録音セッションにはクーシストと親交のある音楽家たちが参加しております。 (Ki)
BISSA-2193(1SACD)
ケネス・ヘスケス:魔法の扉を通して (2008)
ホーラ(クララのために)(2011/2)
暗い夜 (2002)
3つの日本小品 (2002)【寺の音楽/揺籠(雪女より)/ぶんぶく】
クレア・ハモンド(P)

録音:2015年8月/カーディフ大学コンサートホール
ケネス・ヘスケスは1968年リバプール生まれの作曲家。少年時代はリバプール大聖堂の聖歌隊を務め、87年から92年ま でロンドン王立音楽大学でジョゼフ・ホロヴィッツやサイモン・ベインブリッジに作曲を師事しました。さらにアンリ・デュティユーにも学んでいます。作 品は多域に及びますが、劇音楽とブラス作品が世界中で愛奏されています。作風はいわゆる「ゲンダイオンガク」で、日本やロシアの題材を扱っていても、 民族的な色彩は感じられません。 ヘスケスのピアノ曲を集めた当アルバム。圧巻はクレア・ハモンドに捧げられた「ホーラ(クララのために)」で、全12曲42分の大作。「魔法の扉を通して」 はキーツの詩「ナイチンゲール寄す」、「暗い夜」は2002年のオペラ「外套」(ゴーゴリ原作)の間奏曲のピアノ用編曲など、文学との結びつきも興味津々。 さらに「3つの日本小品」は人形劇バレエの素材に基づき、「揺籠」は雪女、「ぶんぶく」分福茶釜を題材としています。クレア・ハモンドはこれまでパヌフニク作品集やシマノフスキなどで鋭敏な感覚を聴かせてくれていますが、今回は母国イギリスの現代作品。貴重なイギ リス・ピアニズムを聴かせてくれます。 (Ki)
BISSA-2194(1SACD)
ブレット・ディーン(1961-):作品集
Etudenfest〜弦楽とオブリガートつきのピアノのための(2000)
Shadow Music〜小編成管弦楽のための(2002)
Short Stories〜弦楽合奏団のための5つの幕間(2005)
アダージョ・モルト・エ・メスト(ベートーヴェン作曲、ブレット・ディーン編曲:弦楽四重奏曲第7番ヘ長調「ラズモフスキー第1番」Op.59-1より)(2013)〜オーケストラのための(2008)
Testament(遺言)〜オーケストラのための(2008)
ブレット・ディーン(指)
スウェーデンCO
マグヌス・ショルド(P)

録音:2015年5&6月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
BISレーベルより積極的なリリースが続いているオーストラリア出身の作曲家ブレット・ディーン(1961-)の作品集。このディ スクにはEtudenfest(弦楽とオブリガートつきのピアノのための)、Shadow Music(小編成管弦楽のための)、Short Stories(弦楽合奏団のための 5つの幕間)、アダージョ・モルト・エ・メスト(ベートーヴェン作曲、ブレット・ディーン編曲の弦楽四重奏曲第7番ヘ長調「ラズモフスキー第1番」 Op.59-1より第3楽章)、そして、Testament「遺言」(オーケストラのための)が収録されました。ディーンはヴィオラの名手としても知られ、ベルリン・ フィルの団員を14年も務めたキャリアをもちますが、近年は作曲活動に力を注いでおります。当ディスクに収録された作品はさすが弦楽器奏者によるもの と言え、弦楽パートには効果的な奏法を取り入れております。今回のディスクにはベートーヴェンの「ラズモフスキー第1番」の第3楽章のオーケストラ 編曲版も収録。ソロとトゥッティの絶妙なコントラストが魅力的です。BISレーベルより自作のアルバムとして田園交響曲(BIS 1576) 、フランク=ペーター・ツィンマーマンをソリストにむかえたヴァイオリン協奏曲「The Lost Art of Letter Writing」(BISSA-2016)、自作自演のヴィオラ協奏曲(BIS 1696)がリリースされております。 (Ki)
BISSA-2195(1SACD)
バタワース:管弦楽作品集
牧歌《緑鮮やかな柳の堤》*
『シュロプシャーの若者』の6つの歌(オーケストレーション:クリス・ラスマン)
『シュロプシャーの若者』ラプソディ*
2つのイギリス牧歌
弦楽四重奏のための組曲(弦楽オーケストラ版編曲:クリス・ラスマン)
歌曲集《風が吹くように愛が》
管弦楽のための《幻想曲》(補筆完成:クリス・ラスマン)*
ジェームズ・ラザフォード(Br)
BBCウェールズ・ナショナルO
クリス・ラスマン(指)

録音:2015年1月*、2015年9月ホディノット・ホール
ロンドン生まれのヨークシャー育ち、第一次世界大戦中の1916年8月5日にフランスのソンムで戦死した作曲家ジョージ・ バタワースの作品集。 収録曲は、1913年に作曲され、彼のもっとも愛されている作品のひとつ《緑鮮やかな柳の堤(青柳の堤)》、A・E・ハウスマン(1859-1936)の詩 集『シュロプシャーの若者』(1896年出版)から選んだ詩による《『シュロプシャーの若者』の6つの歌》、この歌曲集の「管弦楽エピローグ」として作 られた《『シュロプシャーの若者』ラプソディ》、1911年の《2つのイギリス牧歌》、ウイリアム・アーネスト・ヘンリー(1849?1903)の詩に作曲、バ タワース自身が管弦楽共演版を作っておいた《風が吹くように愛が》です。最後に収録された管弦楽のための《幻想曲》は、バタワースが大戦勃発前に 着手、92小節を書いたところで作曲が止まっていた作品です。入隊を控えた彼が内容に不満のある作品を破棄した際、この作品は捨てられず、手書きの フルスコアが残されました。作曲家でもある指揮者のクリス・ラスマンは、残された92小節の手稿譜を基に「バタワースのオリジナルの着想を展開させ、 彼の他の作品を分析した追加素材を結合」し、約9分の作品に作り上げました。管弦楽版の初演は2015年11月19日。マーティン・ブラビンズが BBCスコットランド交響楽団を指揮しています。この作品と、ラスマンがオーケストレーションを施した《『シュロプシャーの若者』の6つの歌》と弦楽オー ケストラ用に編曲した5楽章の《弦楽四重奏のための組曲》は、世界初録音です。
クリス・ラスマンは、ロンドンの王立音楽大学を卒業、ケンブリッジ大学で音楽博士号を取得しました。指揮をヨルマ・パヌラとノーマン・デルマー、 作曲は王立音楽大学のアラン・リドゥーに学んでいます。BBC TV にプロデューサーとして在職中、ラトビア国立オペラの《ラ・トラヴィアータ》と《道化師》 で初めてオペラを指揮。現在、指揮者、作曲家として国際的に活躍しています。2つの歌曲集のソロを歌うジェームズ・ラザフォードはイギリスのバリトン歌手。 《『シュロプシャーの若者』の6つの歌》のオリジナルのピアノ共演版やバタワースと親しかったヴォーン・ウィリアムズの《旅の歌》などを歌った『Most Grand to Die』(BIS SA1610)を2012年にリリースしています。 (Ki)
BISSA-2196(1SACD)
カレヴィ・アホ(1949-):(1)トロンボーンと管弦楽のための協奏曲(2010)
(2)トランペットとシンフォニック・ウィンドオーケストラのための協奏曲(2011)
(1)ヨルゲン・ファン・ライエン(Tb)
(2)アラン・ド・リュデ(Tp)
マーティン・ブラビンズ(指)、
アントワープSO

録音:2015年7月/アントワープ(ベルギー)
フィンランドの作曲家カレヴィ・アホのシリーズ。「ティンパニと管弦楽のための協奏曲」と「ピアノと管弦楽のための協奏曲第1番」 (BIS SA 2306)につづく新作は、金管楽器のための2つの協奏曲です。 「トロンボーン協奏曲」は、ヨルゲン・ファン・ライエンが、2006年に受けたボルレッティ=ブイトーニ・トラスト賞の賞金を原資にカレヴィ・アホに委嘱。 2012年3月2日、フィンランドのサントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指)ハーグ・レジデンティOの共演で初演しました。アホがトロンボーンの ための協奏的作品を手掛けるのは、「協奏交響曲」のスタイルによる交響曲第9番(BIS 706)に続いて二度目。作曲に先立って彼はアムステルダムを訪 れ、ライアンから教わった楽器の可能性と彼の技巧と個性を投影する作品に作りあげました。4楽章の作品。トロンボーンの「歌」とソリストの実際の「歌」 を共鳴させるコラール風パッセージが組みこまれた、抒情的な第1楽章と、ジャンベと2つのコンガの複雑なリズムが支配する「プレスト」の第2楽章。 第3楽章「アダージョ」の間奏曲と、ジャンベとコンガがさらに複雑なリズムで演奏する「ヴィヴァーチェ」そして「トランクィッロ」の第4楽章。楽章 を2つずつ休止なく(アタッカ)演奏する構成がとられています。
「トランペットとシンフォニック・ウィンドオーケストラのための協奏曲」は、ロンドン・ブラス・ヴィルトゥオージとのプロジェクトとして始まり、計画 が撤回されたため、フィンランドのシンフォニック・ウィンドオーケストラ「Sisu」とヘルシンキの「衛兵バンド(Kaartin soittokunta)」が共同で委嘱、 王立フランダース・フィルハーモニック(現、アントワープSO)も参加して作曲が実現した作品です。中規模のSOの管楽器セクションにアルト とテナーのサクソフォーン、バリトン・ホルン、3人の打楽器奏者を加えた編成。ソロ・トランペットには特殊奏法を含む高度な技巧とセンスが求められます。 「ミステリオーソ」の第1楽章。ジャズの要素が織りこまれる「ヴィヴァーチェ」の第2楽章。第3楽章「間奏曲とカデンツァ」からアタッカで「カプリッ チョ」(気まぐれに)の第4楽章〈終曲〉へ。終幕、ソロ・トランペットが最初の楽章の余韻を響かせます。ウィンドオーケストラのテクスチュアとハーモニッ クスが活かされた、美しい彩りの音楽。アラン・ド・リュデのトランペット、アントワープSOとマーティン・ブラビンズの指揮。2012年3月31日 の初演メンバーによる録音です。 (Ki)
BISSA-2197(2SACD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリン作品集
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調 BWV1001
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番 ロ短調 BWV1002
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番イ短調 BWV1003
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調 BWV1005
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 ホ長調 BWV1006
ヤーコ・クーシスト(Vn/マッテオ・ゴフリラー制作(1702))

録音:2015年1月、2016年5月、2017年5月/オステルローケル教会(オステルローケル、スウェーデン)
制作・録音:インゴー・ペトリ
フィンランドのヴァイオリニスト、ヤーコ・クーシスト(1974-)は、オスモ・ヴァンスカが音楽監督のラハティSOでコンサー トマスターを務め、現在、指揮者、作曲家としても活動しています。2018年8月からクオピオSOの首席指揮者、また2019年にはフィンランド国 立オペラで彼の新作歌劇『氷』の初演を指揮することが決まっています。彼は、BIS レーベルへの録音が多く、『シベリウス作品全集』ではヴァイオリニ ストとして、初録音の曲も含む室内楽を中心とする作品を手がけました。クーシストの久しぶりのソロ・アルバムは、バッハの無伴奏ヴァイオリンの ためのソナタとパルティータの全曲です。彼は、ヴァイオリンを習っていた10歳の時にホ長調のパルティータを課題として与えられ、5年から6年後には、 いろいろなフーガを日課のように弾くようになったと言います。「技巧と音楽表現と目的の折り合いをつけるという、いつ終わるともしれない仕事には、な んというかスリルのような感覚がある。そのことが理解できたのも、鋭い洞察力を備えた先生たちの下で練習できたおかげだ。……これほど演奏しがいの ある美しいヴァイオリン音楽は、他にない」とクーシストは語り、制作と録音を担当したインゴー・ペトリに感謝の言葉を贈っています。録音セッションは、 ストックホルム市の北、ストックホルム群島に面したオステルローケルの教会で行われました。名器ゴフリラーで奏でる野太い音色をご堪能ください。 (Ki)
BISSA-2198(1SACD)
チャイコフスキー・オン・ザ・ピアノ
(1)グリンカ(スドビン編):「ルスランとリュドミラ」序曲
(2)チャイコフスキー(スドビン編):くるみ割り人形〜花のワルツ
(3)チャイコフスキー:ドゥムカOp.59
(4)同:四季Op.37〜11月「トロイカ」/6月「舟歌」
(5)同:2つの小品Op.10(夜想曲/ユモレスク)
(6)同:夜想曲Op.19の4
(7)同:18の小品Op.72〜優しい非難/5拍子のワルツ/悲しい歌
(8)チャイコフスキー(スドビン編):眠りの森の美女〜ワルツ
(9)同(同編):幻想的序曲「ロミオとジュリエット」
エフゲニー・スドビン(P)
ベッラ・スドビン(P)(2) (8)

録音:2020年2月/ブレーメン放送ゼンデザール(4)(6)(9)(5)の1、2021年6月/ヴェステロス・コンサート・ホール(1)(3)(7)、(5)の2、 2022年7月29日/リストツェントルム(オーストリア)(2)(8)
スドビンのチャイコフスキー・アルバム。でありながらグリンカ「ルスランとリュドミラ」序曲に始まります。これはチャイコフスキーがモスクワ音楽院の開校式で「新 音楽院で最初に響く音楽は、グリンカじゃなければダメ!」と自らピアノに向かい弾いた逸話を再現。当然即興で楽譜にもしていないため、スドビンが想像で編曲し ています。原曲自体が急速でボルテージが高く、これまでヴィルトゥオーゾ編曲がなかったのがむしろ不思議で、スドビンの華麗な編曲で新たな生命を得たと申せ ましょう。
アルバムの中心はスドビン編曲の幻想序曲「ロミオとジュリエット」。ドラマチックな迫力と中間部の甘美なメロディの歌いまわしが絶品。同じく「くるみ割り人形」 の「花のワルツ」と「眠りの森の美女」の「ワルツ」は4手用編曲で、12歳の愛娘ベッラ(高音部)と連弾しています。非常に華やかで、スドビンの編曲の才能を うかがえます。「眠りの森の美女」はラフマニノフの編曲にさらに手を加え華麗にしています。
そのほかチャイコフスキーのオリジナル・ピアノ曲を9篇披露、チャイコフスキーのメルヘンの世界をたっぷり堪能できます。時にパッセージを変更し、より効果 的にするなど往年のロシアの巨匠たちを思わせます。 (Ki)
BISSA-2199(3SACD)

KKC-6359(3SACD)
日本語帯・解説付
国内盤仕様
税込定価
「ザ・ブランデンブルク・プロジェクト」

■Disc1
(1)バッハ:ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
(2)マーク=アンソニー・ターネジ(1960-):「マヤMaya」(2016)〜独奏チェロ、2つのオーボエ、コーラングレ、コントラファゴット、2つのホルンと弦楽のための
(3)バッハ:ブランデンブルク協奏曲第2番ヘ長調BWV1047
(4)スティーヴン・マッキー(1956-):「トリケロスTriceros」(2015)〜ピッコロ・トランペット、フルート、オーボエ、ヴァイオリン、チェンバロと弦楽オーケストラのための

■Disc2
(5)バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調BWV1048
(6)アンデシュ・ヒルボリ(1954-):「バッハ・マテリアBach Materia」(2017)〜ヴァイオリンと弦楽のための
(7)バッハ:ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049
(8)オルガ・ノイヴィルト(1968-):「アエローAello」(2016-17)【ハインリヒ・シフの思い出に】〜フルート、2つのトランペット、弦楽アンサンブル、キーボードとタイプライターのための

■Disc3 79’24
(9)バッハ:ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調BWV1050
(10)ウリ・ケイン(1956-):「ハムサHamsa」(2015)〜フルート、ヴァイオリン、ピアノと弦楽オーケストラのための
(11)ブレット・ディーン(1961-):「アプローチApproach」(2017)〜2つのヴィオラ、3つのチェロ、コントラバスとチェンバロのための
(12)バッハ:ブランデンブルク協奏曲第6番変ロ長調BWV1051
スウェーデン室内O、
トーマス・ダウスゴー(指)
■Disc1 62’16
(1)モッテン・ラーション(オーボエT)、リサ・アルムベリ(オーボエU)、ダニエル・ビューシュテット(オーボエV)、ミケール・リンドストレム(Fg)、テレーセ・ラーション(ホルンT)、ヨーラン・ヒュルフェシュ(ホルンU)、アンティエ・ヴァイトハース(Vn)、マハン・エスファハニ(Cemb)
(2)マヤ・ベイザー(Vc)
(3)ホーカン・ハーデンベルガー(Tp)、フィオーナ・ケリー(Fl)、モッテン・ラーション(Ob)、アンティエ・ヴァイトハース(Vn)、ビョーン・イェーヴェット(Cemb)
(4)ホーカン・ハーデンベルガー(Tp)、フィオーナ・ケリー(Fl)、モッテン・ラーション(Ob)、アンティエ・ヴァイトハース(Vn)、ビョーン・イェーヴェット(Cemb)
■Disc2 65’38
(5)ペッカ・クーシスト(ヴァイオリンT)、ウルバン・スヴェンソン(ヴァイオリンU)、ローゲル・オールソン(ヴァイオリンV)、ヨーラン・フロースト(ヴィオラT)、リン・エルヴキュル(ヴィオラU)、ケート・ペリー(ヴィオラV)、マッツ・レヴィン(チェロT)、アンドレーアス・テングベリ(チェロU)、ライムンド・フォルマン(チェロV)、セバスティアン・デュベ(Cb)、マハン・エスファハニ(Cemb)
(6)ペッカ・クーシスト(Vn)、セバスティアン・デュベ(Cb)
(7)ペッカ・クーシスト(Vn)、ペール・グロス(リコーダーT)、カタリーナ・ヴィーデル(リコーダーU)、ビョーン・イェーヴェット(Cemb)
(8)クレア・チェイス(Fl)、アンデシュ・ヘムストレム(トランペットT)、マルギット・チェクメイ(トランペットU)、オスカル・エークベリ(キーボード)、ラーシュ・ファーゲル(パーカッション)
■Disc3 79’24
(9)フィオーナ・ケリー(Fl)、アンティエ・ヴァイトハース(Vn)、マハン・エスファハニ(Vc)
(10)フィオーナ・ケリー(Fl)、アンティエ・ヴァイトハース(Vn)、ウリ・ケイン(P)
(11)タベア・ツィンマーマン(ヴィオラT)、ブレット・ディーン(ヴィオラU)、ビョーン・イェーヴェット(Cemb)
(12)タベア・ツィンマーマン(ヴィオラT)、ブレット・ディーン(ヴィオラU)、ハンナ・トレル(チェロ(ヴィオラ・ダ・ガンバT))、
アンドレーアス・テングベリ(チェロ(ヴィオラ・ダ・ガンバU))、マッツ・レヴィン(Vc)、ペーテル・ニッチェ(Cb)、ビョーン・イェーヴェット(Cemb)

録音:(6)2017年5月/オルブレー・コンサートホール(スウェーデン)
(4)(10)2017年8月、(8)(11)(12)2018年3月、(1)の一部、(2)(9)2018年7月、(1)の一部、
(3)(5)(7)2018年9月/「オレブルー大学音楽劇場芸術学部」コンサートホール
プロデューサー:マルティン・ナゴルニ(Arcantus Musikproduktion)
トーマス・ダウスゴー率いるスウェーデン室内Oがブランデンブルク協奏曲全曲と6人の作曲家による新作委嘱を交えた大注 目盤をリリースします!
このアイディアの構想は 2001年にさかのぼります。ダウスゴーが同団のアーティスティック・マネージャーのグレゴール・ズビッキーとの会話で「ヴィヴァルディ の『四季』、ベートーヴェンの『運命』、バッハのブランデンブルク協奏曲などの有名な作品は、私たちが日々の生活を送る中で単に心地よい“仲間”となってし まう危険性があり、それらを当たり前のものと捉えてしまう傾向すらある。」という問いからはじまります。そこでバッハのブランデンブルク協奏曲と現代の作曲 家たちの委嘱作品を交えたプログラムで構成した「ザ・ブランデンブルク・プロジェクト」のアイディアがうまれました。このプロジェクトは2018年にロイヤル・ アルバート・ホールで開催されるBBCプロムスでこれらの全作品を1日で上演することによってクライマックスを迎えるという予定で進められました。
このプロジェクトではそれぞれのブランデンブルク協奏曲の対になるように個性異なる6人の作曲家(マーク=アンソニー・ターネジ(1960-)、スティーヴン・マッ キー(1956-)、アンデシュ・ヒルボリ(1954-)、オルガ・ノイヴィルト(1968-)、ウリ・ケイン(1956-)、ブレット・ディーン(1961-))の新作を収録。名曲 の魅力再発見とともに全12篇が非常に大きな宇宙を描きます。構想から17年後の2018年、このプロジェクトは大成功を収めました。
当演奏ではなんといっても超豪華ソリスト陣に注目!ヴァイオリンのアンティエ・ヴァイトハースとペッカ・クーシスト、ヴィオラのタベア・ツィンマーマン、チェ ンバロのマハン・エスファハニ、トランペットのホーカン・ハーデンベルガーなどの名手が集い、これ以上ないほどの極上の演奏を堪能することができます。今世 紀にうまれたブランデンブルク協奏曲全曲録音の必聴盤になること間違いなしの注目盤です!
国内仕様盤(KKC 6359/61)にはトーマス・ダウスゴー著「ザ・ブランデンブルク・プロジェクト」の寺西肇による翻訳の日本語解説書付。相当な読み応えの楽曲解説は十分な価値を持つ内容です。

BISSA-2200(1SACD)
瞑想(Meditatio)
ジェイムズ・マクミラン(1959-):子供の祈り
ジョン・タヴナー(1944-2013):子羊
フーギ・グヴズムンソン(1977-):休息
ヨウン・レイフス(1899-1968):レクイエム(愛しい娘に捧げる哀歌)
モーテン・ローリドセン(1943-):光より生まれし光よ
エリック・ウィテカー(1970-):黄金の光
ソルケトル・シーグルビョルンソン(1938-2013):今、太陽が沈む
シーグルズル・セーヴァルソン(1963-):主よ、今こそあなたは
エリクス・エシェンヴァルズ(1977-):おお、救いのいけにえよ
アンナ・ソルヴァルスドウッティル(1977-):お聞きください、天の高みにいます神よ
ソルケトル・シーグルビョルンソン(1938-2013):お聞きください、天の創り主よ
ホルズル・アウスケルソン(1953-):休息
フレイザル・インギ・ソルステインソン(1978-):主よ、今こそあなたは
アルヴォ・ペルト(1935-):主よ、今こそあなたは
レイキャヴィーク・スコラ・カントルム、ホルズル・アウスケルソン(指)

録音:2015年10月/ハトルグリーム教会(レイキャヴィーク、アイスランド)
11月の第1日曜日、アイスランドの首都レイキャヴィークのハトルグリーム教会では、11月1日の「諸聖人の祝日(万聖節)」 と11月2日の「死者の日(万霊節)」が、ひとつの祝日として祝われます。この教会を活動の本拠とする合唱団、1996年に合唱指揮者ホルズル・アウ スケルソンが創設したレイキャヴィーク・スコラ・カントルム(スコラ・カントルム室内合唱団)の新しいアルバム『瞑想』では、この行事で歌われる合 唱作品から、死別の深い悲しみを希望と慰めととらえた、20世紀と21世紀の曲を集めたプログラムが組まれました。1996年、スコットランドの町ダン ブレインの小学校で起きた無差別殺傷事件で犠牲になった生徒と先生を悼むマクミランの《子供の祈り》。ウィリアム・ブレイクの詩によるタヴナーの《子羊》。 アメリカのローリドセンが、1977年、母の死に際して作曲した《永遠の光(ルクス・エテルナ)》の第3曲〈光より生まれし光よ〉。アメリカ合唱界をリー ドするもうひとり、ウィテカー Eric Whitacre が、キリストの誕生を詠んだエドワード・エッシュの詩のラテン語訳に作曲した《黄金の光》。聖トマス・ア クィナスが聖体拝領式のために書いた聖歌からテクストを採った、ラトビア、エシェンヴァルズの《おお、救いのいけにえよ》。ペルトの代表作のひとつ、『ル カによる福音書』(第2章29節?32節)に基づく《主よ、今こそあなたは》。「平行五度」が特徴的なアイスランドの曲も、ハトルグリーム教会の行事に 欠かせないレパートリーです。「タンポポは眠る、野に美しく……」とアイスランドのヨウナス・ハトルグリームソンが詠んだ伝承詩にテクストを求め、水の 事故で失くした娘リーヴをしのんだヨウン・レイフスの《レクイエム(愛しい娘に捧げる哀歌)》。アイスランドの古い旋律に基づくアンナ・ソルヴァルスド ウッティルの《お聞きください、天の高みにいます神よ》。ホルズル・アウスケルソンとフーギ・グヴズムンソンの《休息》は、スノルリ・ヒャルタルソンの 同じ詩に作曲されました−−「静寂の湖がおおい隠す 山越えの私の道を 静けさのうちに 夜の暗がりのうちに……」。スコラ・カントルムのバス・パー トを歌うシーグルズル・セーヴァルソンとフレイザル・インギ・ソルステインソンの曲も歌われます。ペルトの曲と同じテクストによる《主よ、今こそあな たは》。フレイザル・インギの作品は、アイスランド現代音楽の先駆者のひとり、このアルバムの《今、太陽が沈む》と《お聞きください、天の創り主よ》 の作曲者ソルケトル・シーグルビョルンソンを追悼するため作曲されました。マクミラン、ウィテカー、エシェンヴァルズ、インギ、ペルトの曲では、スコラ・ カントルムのメンバーが独唱と重唱を担当。録音セッションは、広い空間をもつハトルグリーム教会で行われました。ブックレットに英語、アイスランド語、 ラテン語の歌詞が、英語対訳と合わせて掲載されています。 (Ki)
BISSA-2202(1SACD)
フランチェスコ・ダ・ミラノ(1497-1543):ファンタジア第15番、第22番、第33番、第34番「ラ・コンパーニャ」、第55番、第66番/リチェルカーレ第3番、第51番/クアンタ・ベルタ(原曲:アルカデルト)/私の悲しい不満(原曲:リシャフォール)/君は私が死んだといった(原曲:セルミジ)
アルベルト・ダ・マントヴァ(1500頃-1551):ラ・ロマネスカ/ファンタジア第13番、第16番、第20番/さあおいで(原曲:ジャヌカン)/おお、散り散りの歩み(原曲:フェスタ)
マルコ・ダッラクイラ(1480頃-1544):リチェルカーレ第30番、第32番、第33番/ファンタジア第19番a/Saltarello‘La Traditora’/うちの亭主はお人好し(原曲:パスロー)In te Domine speravi(原曲:ジョスカン)/Nous bergier(原曲:ジャヌカン)/Plus nulz regrets(原曲:ジャヌカン)
ヤコブ・リンドベルイ(リュート)

録音:2015年5月/レンナ教会(スウェーデン)
リュートの名手ヤコブ・リンドベルイがイタリア・ルネサンス期に活躍したフランチェスコ・ダ・ミラノをはじめとする作曲家に よる珠玉のリュート作品を収録しました。 ダ・ミラノはローマ教皇庁に仕えたリュート奏者で、多くのリュート曲およびルネサンス期における多声合唱曲のリュート編曲を残し、ヨーロッパ各国の リュート音楽の隆盛の基礎を築きました。ダッラクイラは、ヴェネツィアで活躍したリュート奏者、作曲家です。中世の終り頃から、ルネッサンスの円熟し た様式への過渡期に、リュートに適した音型や響きを探求し広めたという重要な役割を果たし、その後続くリュートの隆盛200年ほどの礎を築いたと言 われています。これら珠玉のリュート作品を名手リンドベルイが柔らかな音色で演奏します。 (Ki)
BISSA-2203(1SACD)
ルネサンス期の無伴奏合唱曲
ゲレーロ(1528-99):「天の女王、喜びませ」
パレストリーナ(1525-94):教皇マルチェルスのミサ曲
 「汝はペテロなり」
 「泉の水を求める鹿のように」
ビクトリア(1548-1611):ミサ曲「おお、なんと栄えあることか」
ニューヨーク・ポリフォニー【ジェフリー・ウィリアムズ(C-T)、スティーヴン・カルディコット・ウィルソン(T)、クリストファー・ディラン・ハーバート(Br)、クレイグ・フィリップス(Bs)】
ティム・ケラー(C-T)、アンドリュー・フックス(T)、ジョナサン・ウッディー(Bs-Br)

録音:2015年8月/聖セシリア大聖堂内教会(ネブラスカ州オハマ)
2006年に結成された男声4名のアンサンブル、ニューヨーク・ポリフォニー。当ディスクではルネサンス期の教会音楽を作曲 したパレストリーナ、ビクトリア、ゲレーロの作品を取り上げました。 パレストリーナはルネサンス期の教会音楽の最後にして最大の作曲家で、いわゆるパレストリーナ様式といわれる線的対位法の極致を示す多くの無伴奏 合奏曲を残しました。ミサ曲、モテットなどの作品を通じ、対抗宗教改革の時代におけるカトリック音楽の隆盛をもたらしました。スペインの作曲家ビク トリアはローマに出てパレストリーナに師事したとされ、ローマ楽派の様式にスペインの神秘主義を結びつけたルネサンス末期の教会音楽作曲家です。フ ランシスコ・ゲレーロは、宗教音楽、世俗音楽を残したルネサンス期に活躍したスペインの作曲家で、数多くのミサ曲、モテット、受難曲を残しております。 豊かな響きと多様な表情が魅力のゲレーロの作品は宗教的静寂、喜びなどを見事に表現しております。ニューヨーク・ポリフォニーと実力派声楽家による 美しき歌声がオハマの聖セシリア大聖堂に広がります。オーディオ・ファンにもおすすめのディスクです。 (Ki)
BISSA-2204(1SACD)
『ヘレーナ・ムンクテルの音楽』
ヘレーナ・ムンクテル(1852-1919):ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.21(1905)
10の歌曲(Dix Melodies)(声とピアノのための)*【セレナード(Serenade)/森の奥深く(Dans le lointain des bois)/五月の夜、聞こえてくるもの(Ce qu’entendent les nuits)/ゆりかごから(D’un berceau)/カンティレーナ(Cantilene)/魅惑(Fascination)/最後の子守歌(La derniere berceuse)/愛の流浪者(Exil d’amour)/あなたが望むなら(Si tu le
voulais)/誠実な心(Fidelite)】
小三重奏曲(Kleines Trio)(ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための)
ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.21 − スケルツォ・ブルスコ(Scherzo Brusco)(初稿)
トビアス・リングボリ(Vn)
、ソフィ・アスプルンド(S)、
クリスティーナ・ヴィニアルスキ(Vc)、
ペーテル・フリース・ユーハンソン(P)
[楽器:Violin:Niccolo Gagliano/Cello:Italian, Anon., probably mid-18th Century/Piano:Fazioli F278 concert grand]

録音:2019年9月、2019年11月*/イレスタ教会(オールスンツブルー、スウェーデン)
ヘレーナ・ムンクテル Helena Munktell(1852-1919)は、スウェーデンのダーラナ地方、グリュークスブーに生まれました。ストッ クホルム音楽院(現、王立ストックホルム音楽大学)で、ライプツィヒ音楽院に留学したルードヴィーグ・ノルマンたちに学び、ウィーンのユリウス・エプシュ タイン、パリのバンジャマン・ゴダールとヴァンサン・ダンディに師事。1885年にスウェーデンで作曲家としてデビューしました。交響的絵画「砕ける波」や 「ダーラナ組曲」などの管弦楽曲、室内楽曲、歌曲、オペラを中心に作品を発表。ダンディが委員長を務めていたパリの国民音楽協会(SNM)と、王立ス ウェーデン音楽アカデミーの会員に選ばれ、1918年には女性作曲家としてただひとり、スウェーデン作曲家協会の共同創設者に名を連ねました。
BIS レーベルが初めて制作するムンクテルの作品集。彼女の代表作とされている「10の歌曲」と2つの室内楽曲が収録されています。「ヴァイオリン・ ソナタ 変ホ長調」は、循環形式と和声の書法などから、セザール・フランクのイ長調のソナタからインスピレーションを得て書かれたとされる4楽章の作品 です。1905年の秋にストックホルムでフランクのソナタと同じコンサートで初演された後、第2楽章〈スケルツォ・ブルスコ〉の58小節が作曲者の手で削 除され、フランスで出版されました。このアルバムの最後に追加収録された〈スケルツォ・ブルスコ〉は、初演時の初稿による演奏です。「小三重奏曲」は、 作曲年の記載がなく、ドイツ語の曲名がつけられたことから、パリ留学の前、ストックホルムで作曲されたと考えられている作品です。
「10の歌曲」は、なかば私的な集まりや公のコンサートで歌われて好評を博した歌をパリの著名な出版者、アルフォンス・ルデュックが曲集として1900 年に出版した作品です。ムンクテルの友人サークルの詩人、アメデ=ランデリ・エティシュ Amedee-Landely Hettich(1856-1937)が、ダニエル・ファ ルストレムやエマ・スパッレたちのスウェーデン語の詩をフランス語に訳してテクストにした7 曲、エティシュ自身の詩による「ゆりかごから」と「あなたが 望むなら」。ムンクテルの作曲したコミックオペラ「フィレンツェにて(I Firenze)」の〈カンティレーナ〉は、アルマン・シルヴェストル Armand Silvestre (1837-1901)によるフランス語訳がテクストに使われています。
BIS は、このアルバムの録音にスウェーデンのベテランと若手の優れた音楽家を起用しました。ヴァイオリニスト、コンサートとオペラの指揮者として活動、 ムンクテルの管弦楽作品集(Sterling)を含む約20枚のディスクを録音しているトビアス・リングボリ Tobias Ringborg。2019年のバーバラ・ハンニガ ン率いる「放蕩児の遍歴」のツアーでアン・トルーラブ役を歌い、12月のノーベル賞授賞式コンサートに出演したソプラノのソフィ・アスプルンド Sophie Asplund。ザグレブ音楽アカデミーのヴァルター・デシュパリとスウェーデンのトゥールレイフ・テデーンに学び、室内楽のチェリストとして活動するクリスティー ナ・ヴィニアルスキ Kristina Winiarski。アンデシュ・シールストレム、マッツ・ヴィードルンド、イタリアのコンスタンティン・ボジーノに学び、スウェーデ ン放送 P2 のアーティスト・イン・レジデンスを務めるピアニスト、ペーテル・フリース・ユーハンソン Peter Friis Johansson。彼が音楽財団の監督を務 めているイレスタ教会でのセッション録音。「スウェーデン・ロマンティシズム」の香るアルバムです。 (Ki)
BIS-2205
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.32
ソナタ第1番 ハ長調 Wq55/1(H 244)
ロンド第1番 ハ長調 Wq.56/1(H 260)
ソナタ第4番 イ長調 Wq55/4(H 186)
ロンド第2番 ニ長調 Wq56/3(H 261)
ソナタ第6番 ト長調 Wq55/6(H 187)
ロンド第3番 イ短調 Wq56/5(H 262)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)

録音:2015年7月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン、ベルギー)
C.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集第32弾は、第31弾(BIS 2131)に続き「専門家と愛好者のための6つのクラヴィア・ソナタ第1集」、「専門家と 愛好者のためのロンド付きクラヴィア・ソナタ第2集」から収録されました。演奏はシリーズ当初から担当しているミクローシュ・シュパーニです。録音を 開始した際、シュパーニは「全集を実現することは決して単純な課題ではなく、ことにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらである。このシリーズ で私たちは、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏と伴奏アンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてをご紹介する。私た ちの目標は、これらの作品演奏の可能性への全般の見通しを与えることなので、この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究に基 づいている。私たちはオリジナルの資料をもとに"正統性"である楽器を選択して演奏している。」と語っており、まさに正真正銘、本物の解釈のもと演奏 されました。これら膨大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない解釈で演奏されております。 (Ki)
BISSA-2206(1SACD)
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):(1)Mana(2013-14)(ファゴット協奏曲)
(2)森林地帯(2012)(ファゴット・ソロのための)
(3)カレヴィ・アホ(1949-):ソロV(1999)(ファゴットのための)
(4)(4)ファゴット協奏曲(2004)
ブラム・ファン・サムベーク(Fg)
ラハティSO
(1)オッコ・カム(指)、
(4)ディーマ・スロボデニュク(指)

録音:(1)2015年1月、(4)2016年1月シベリウスホール(ラハティ、フィンランド)、(2)(3)2015年11月スウェーデン放送第2スタジオ(ストックホルム)
国際的にも知られる現代フィンランドの作曲家ふたりがファゴットのために書いた作品集。セバスチャン・ファーゲルルンドはシベリウス・アカデミーで学び、管弦楽曲、室内楽曲、器楽曲を中心に作曲してきました。声楽曲も手がけはじめ、2009年にオペラ《デーベルン》(BISSA-1780)を発表しています。「とがったリズムに長くゆったり弧を描く旋律を組み合わせた、確固とした響きとゆたかな色彩」に特徴があり、モダニズムの厳格な手法に反対する立場をとっていると言われます。協奏曲は、彼が継続して手がけるジャンルのひとつ。クラリネット協奏曲(BISSA-1707)、サクソフォン協奏曲(Jase)、ヴァイオリン協奏曲《光の中の闇》(BISSA-2093)につづいて書かれたファゴット協奏曲は、スウェーデン語で「呼び起こす」、フィンランド語では「死と悪魔払い」を暗示、ポリネシアの文化圏では「目に見えない、超自然の力」を示すという「Mana」を曲名にとった、「緩−急−緩」の単一楽章の協奏曲。ヨーテボリ交響楽団とラハティ交響楽団とボルレッティ=ブイトーニ・トラストの共同委嘱による作品です。ファゴット・ソロのための《森林地帯》は、協奏曲に先立って書かれました。「神秘の領域」をイメージ。協奏曲と同じくブラム・ファン・サムベークが演奏することを想定した作品です。ブラム・ファン・サムベーク(1980-)はオランダの奏者。2002年から2011年までロッテルダム・フィルハーモニックの首席奏者を務め、2015年からはハーグの王立音楽院で教えながら、ロンドン交響楽団やヨーテボリ交響楽団をはじめとするオーケストラに首席奏者として客演しています。2011年にボルレッティ=ブイトーニ・トラスト賞を受賞、ニューヨークのリンカンセンター室内楽協会に参加しました。カレヴィ・アホのファゴット協奏曲は、ヘルシンキ・フィルハーモニックのソロ・ファゴット奏者のベンツェ・ボガーニのために書かれた作品です。〈アンダンテ〉〈ヴィヴァーチェ〉〈パッサカリア(アダージョ)エ・カデンツァ〉〈プレスト〉。《ソロV》は、ラハティ交響楽団のソロ奏者ハッリ・アハマスのために作曲されました。ファゴットの最高音域から最低音域まで使った、劇的な性格の音楽です。2曲の協奏曲にはラハティ交響楽団が共演しました。アホの協奏曲は、オッコ・カムの後任として2016年から首席指揮者を務めるディーマ・スロボデニュクが指揮。スロボデニュクは、ロシア生まれ。シベリウス・アカデミーでセーゲルスタムとヨルマ・パヌラに学びました。ヨーテボリ交響楽団を指揮したファーゲルルンドの管弦楽作品集(BISSA-1707)やトゥルク・フィルハーモニックとのマトヴェイェフのチェロ協奏曲とリンコラのピアノ協奏曲(ABCD364)などの録音も高く評価されています。 (Ki)
BISSA-2207(1SACD)
ヒンデミット:弦楽三重奏曲第1番 Op.34
 弦楽三重奏曲第2番*
シェーンベルク:弦楽三重奏曲 Op.45#
トリオ・ツィンマーマン
【フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)、アントワーヌ・タメスティヴァ、クリスチャン・ポルテラ(Vc)】

録音:2016年1月、2016年8月SRFスタジオ(チューリッヒ)#
2015年8月ライトシュターデル(ノイマルクト)*
フランク・ペーター・ツィンマーマン、アントワーヌ・タメスティ、クリスチャン・ポルテラで結成された “トリオ・ツィンマーマン”。 BISレーベルからリリースされた、ベートーヴェン(BIS SA 1857 / KKC 5222)、モーツァルト、シューベルト(BIS SA 1817 / KKC 5202)はい ずれもレコード芸術特選盤となりました。期待の新アルバムでは20世紀を代表する作曲家、ヒンデミット、シェーンベルクの作品を取り上げました。な お、F.P.ツィンマーマンはヒンデミットの歿後50年にあたる2013年にヴァイオリン協奏曲、ヴァイオリン・ソナタを収録したアルバム(BIS SA 2024 / KKC 5320)をリリースし、各誌で絶賛されております。 ヒンデミット(1895-1963)は作曲者としてだけでなくヴァイオリニスト、ヴィオリストとして活動していた関係から弦楽器の作品を多く残しました。 1934年、ナチスにより無調的作風など、その現代的傾向の音楽が腐敗した芸術であるとされ圧迫をうけたために翌35年に休職、38年にスイスに移り、 大戦を避けて40-47年にはアメリカに移り住みました。弦楽三重奏曲第1番は1924年(初演、同年ザルツブルクにて)、第2番は1933年(初演同年、 アントウェルペンにて)の作品です。この年代の作品は新即物主義、新古典主義への移行とともに弦楽奏者ヒンデミットならではの各楽器の特性を熟知し た非常に豊かな響きが魅力的です。
12音音楽の創始者として20世紀音楽に最も大きな影響を残した作曲家の一人、シェーンベルク。1933年にナチスの台頭を避けアメリカに亡命しま した。単一楽章からなる弦楽三重奏曲は1946年の作品(初演、1947年ボストンにて)で、生涯12音音楽の旗手として重きをなす存在であったシェー ンベルク晩年の傑作です。F.P.ツィンマーマンが認めるタメスティ、ポルテラのアンサンブルは驚くほど緻密で、美しさ、鋭さなど豊かな表情を乱れぬ演 奏でお楽しみいただけます。 (Ki)
BISSA-2208(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111
6つのバガテル Op.126*
エフゲニー・スドビン(P)

録音: 2016 年 7月セント・ピーターズ・ハレ(マンチェスター)、2014 年11月/セントジョージ(ブリストル)*
繊細にして強靭なピアニズムが魅力のBISレーベルの看板アーティスト、エフゲニー・スドビン。欧米では「ホロヴィッツの再来」と も評されているほど高い評価を得ています。期待の新譜では満を持してベートーヴェンの後期ソナタに挑みました。ベートーヴェンの作品について、ピアノ協奏曲 は全曲録音いるものの、ピアノ独奏作品ははじめての録音となります。エフゲニー・スドビンといえば、光り輝く音色、歯切れのよいタッチ、流れるような推進力、 そして絶妙な歌い回しを持ち味が最大の特徴で、このベートーヴェンでも彼の持ち味が発揮されています。味わい深いベートーヴェンをご堪能いただけます。
スドビンは1980年サンクトペテルブルク生まれ。90年にベルリンで研鑽を積んだ後、王立音楽院でクリストファー・エルトンに師事。その間にイタリア、コ モ湖国際ピアノアカデミー参加、マレイ・ペライヤ、クロード・フランク、レオン・フライシャー、スティーヴン・ハフ、アレキサンダー・ザッツにも師事しています。 BISレーベルの社主ロベルト・フォン・バール氏が惚れ込み、スカルラッティのソナタ集(BIS 1508 / KKC 5225)でデビュー。このディスクが欧米で大絶賛され、 その後ベートーヴェン、ラフマニノフ、チャイコスフキー、メトネルなどの録音で高い評価を得ました。今最も注目されるピアニストのひとりです。ki
BISSA-2209(1SACD)
リゲティ:チェロ協奏曲(1966)*
13人の奏者のための室内協奏曲(1969-70)**
管弦楽のためのメロディ(1971)##
ピアノ協奏曲(1985-88)##
バルドゥア・ブレニマン(指)、
BIT20アンサンブル、
クリスティアン・ポルテラ(Vc;ストラディヴァリウス1711年製“Mara”)*,##
ヨーナス・アホネン(P;スタインウェイD)##

録音:2014年4月グリーグ・ホール(ベルゲン、ノルウェー)##
2015年10月/ランドス教会(ベルゲン、ノルウェー)*,##
2015年10月/オセアナ芸術文化センター(オセアナ、ノルウェー)**
ブダペスト音楽院でヴェレシュらに師事したリゲティの協奏曲。リゲティは1956年のハンガリー動乱ののち亡命し、ウィーン に永住しました。ダルムシュタット夏期講習の指導者、ストックホルムの王立音楽アカデミーの教授などを兼ねつつ前衛音楽を推進した作曲家の一人とし て知られております。 リゲティの代名詞とも言える「アトモスフェール」と音群作法の総決算とも言える傑作「ロンターノ」の間である1966年に作曲されたチェロ協奏曲は、 音響と旋律の波が去来する20世紀を代表するチェロ協奏曲です。ピアノ協奏曲は最も複雑で難解なスコアだと述べていたほどの大曲で、オカリナ、スラ イドホイッスル、ハーモニカを含んでいるのも特徴的です。2016年に歿後10年を記念したアルバムとなっております。 (Ki)
BISSA-2210(1SACD)
レスピーギ:劇的交響曲
歌劇「ベルファゴール」序曲
ジョン・ネシリング(指)
リエージュPO

録音:2015年4月/フィルハーモニーホール(リエージュ)
ジョン・ネシリング指揮リエージュ・フィルによるレスピーギの管弦楽作品集。最新盤は劇的交響曲と歌劇「ベルファゴール」 序曲が収録されました。1914年に完成した劇的交響曲は演奏時間1時間ほどの3楽章構成の大曲。冒頭のティンパニの連打から強烈なインパクトをあ たえ、そのテーマがリズムのパターンとして幾度も登場する重厚なオーケストレーションが魅力的な作品です。歌劇「ベルファゴール」序曲も冒頭からエネ ルギーが大爆発。レスピーギらしいキャッチーな旋律が印象的です。ベルギーのオーケストラでありながらフランスを思わせる華やかなサウンドが魅力のリエージュ・フィルですが、ネシリングの熱いタクトで一層華々しい 演奏を展開しております。 (Ki)

BISSA-2211(1SACD)
ストラヴィンスキー:プルチネルラ組曲
バレエ音楽「ミューズをつかさどるアポロ」
弦楽のための協奏曲 ニ調
鈴木雅明(指)
タピオラ・シンフォニエッタ

録音:2015年4月/タピオラ・コンサートホール(フィンランド)
1990年にバッハ・コレギウム・ジャパンを創設して以来、音楽監督として名声を博した鈴木雅明がなんとタピオラ・シンフォニエッ タと共演し、ストラヴィンスキーを録音!!収録作品はプルチネルラ組曲、バレエ音楽「ミューズをつかさどるアポロ」、そして弦楽のための協奏曲 ニ調の 3 篇です。
J.S.バッハ演奏の第一人者として活躍する鈴木雅明ですが、近年はBCJ以外との共演で様々なレパートリーを披露しており、2010年10月の東京シ ティ・フィルの定期演奏会ではマーラーの巨人を演奏し、ノンビブラートによる透明度の高い演奏で話題となりました。また2016年6月には東京交響 楽団との共演でサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」(オルガンは鈴木優人)を演奏予定。期待の高まる公演をひかえております。
ロシア・バレエ団の主催者であったセルゲイ・ディアギレフからの委嘱により作曲されたバレエ音楽「プルチネルラ」。原曲となったのはペルゴレージの チェンバロ曲で、ストラヴィンスキーが新古典主義を明確にした最初の作品です。このプルチネルラ組曲はバレエ音楽を1949年に改訂した室内管楽用の 作品です。バレエ音楽「ミューズをつかさどるアポロ」は、ワシントンの米国国会図書館主催の現代音楽祭のための委嘱作品で新古典主義に徹底した代 表的な作品です。弦楽のための協奏曲 ニ調は、バーゼル室内管弦楽団の創立20周年を祝して作曲された委嘱作でニ長調からニ短調への浮遊が印象的 な作品です。鈴木雅明の研ぎ澄まされたアプローチにより雄弁かつ透明なサウンドを聴かせてくれます。新感覚のストラヴィンスキーがここに誕生しました。 (Ki)
BISSA-2212(1SACD)
フランツ・シュレーカー(1878-1934):交響的間奏曲〜楽劇「宝捜し」より
前奏曲〜歌劇「烙印を押された人々」より
前奏曲〜歌劇「おもちゃ」より
ある大歌劇のための前奏曲〜未完の楽劇「メムノン」より
夜曲〜楽劇「はるかなる響き」より
ローレンス・レネス(指)
王立スウェーデンO

録音:2015年6月/ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)
オペラ作品を得意とする指揮者ローレンス・レネスが、フランツ・シュレーカーが作曲した歌劇からの管弦楽作品を録音しまし た。シュレーカーはワグレリシズムに印象主義を加味した作風で知られ、旋律性によりも多彩な和音の音色や響きを重視した作品を多く残しました。 指揮は1970年生まれのオランダ人ローレンス・レネスで、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団でエド・デ・ワールトのアシスタントをつとめ、現 在は王立スウェーデン・オペラ管の常任指揮者を務めております。BISレーベルからこれまでにワーグナー・アルバム(BISSA- 2052)がリリースされて おります。 (Ki)
BIS-2213
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.33
専門家と愛好者のためのロンド付きピアノ・ソナタ集 第3集
ロンド第1番 ホ長調 Wq.57-1(H 265)
ソナタ第1番 イ短調 Wq.57-2(H 247)
ロンド第2番 ト長調 Wq.57-3(H 271)
ソナタ第2番 ニ短調 Wq.57-4(H 208)
ロンド第3番 ヘ長調 Wq.57-5(H 266)
ソナタ第3番 ヘ短調 Wq.57-6(H 173)
カンツォネッタと6つの変奏曲 Wq.118-8(H 275)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)

録音:2015年7月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン/ベルギー)
ミクローシュ・シュパーニによるC.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集第33弾は「専門家と愛好者のためのロンド付きクラヴィア・ソナタ第3集」が収録さ れました。録音を開始した際、シュパーニは「全集を実現することは決して単純な課題ではなく、ことにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらであ る。このシリーズで私たちは、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏と伴奏アンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてを ご紹介する。私たちの目標は、これらの作品演奏の可能性への全般の見通しを与えることなので、この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の 徹底した研究に基づいている。私たちはオリジナルの資料をもとに “正統性” である楽器を選択して演奏している。」と語っており、まさに正真正銘、本物 の解釈のもと演奏されました。これら膨大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない明晰な解釈 で演奏されております。 (Ki)
BISSA-2214(1SACD)
「チェロ・ライジング」
ドメニコ・ガッリ(1649-97):無伴奏チェロのためのソナタ第3番
アントーニ(?1636-96):無伴奏チェロのためのリチェルカータ・デチーマ
ドメニコ・ガブリエリ(1659-90):チェロと通奏低音のためのソナタ.ト長調
テレマン(1681-1767):チェロと通奏低音のためのソナタ ニ長調 TWV41:D6
ボワモルティエ(1689-1755):チェロと通奏低音のためのソナタ.ト長調
ボッケリーニ(1743-1805):チェロと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調 G.8、
 チェロと通奏低音のためのソナタ イ長調 G.4
ミメ・ヤマヒロ・ブリンクマン(バロックVc)
ビョルン・ガフヴァルト(Cemb)
カール・ニューリーン(バロックG)

録音:2015年6月/ダンデリード(スウェーデン)
17世紀チェロ黎明期の作品から、チェロ音楽史におけるひとつの頂点を築いたボッケリーニまで、チェロ音楽の大いなる発展 をたどる1枚。ミメ・ヤマヒロ・ブリンクマンは桐朋学園大学でモダン・チェロを学んだ後、ハーグ王立音楽院でバロック・チェロとヴィオラ・ダ・ガン バを学びました。ラ・プティット・バンド、バッハ・コレギウム・ジャパン、ターフェルムジーク・バロック・オーケストラなどと共演し、ソリストとしても 活躍する才能あふれる古楽奏者です。ガッリ、アントーニ、ガブリエリはチェロ音楽最初期の作品です。この時代の作品は調弦の音程も現在とは異なり、第1弦がgに合わされていました。 ガブリエリの作品ではこの調弦の音色を生かした重音が聴けます。 収録曲を順番に聴いていくと、ボッケリーニのソナタ2曲の歌の雄弁さと技術の革新的な高まりにとても驚かされます。変ロ長調ソナタの終楽章など本 当に楽しい音楽で、ドローン風の重音や、高音域での速弾きの演奏効果が絶大です。楽器の限界をまったく感じさせない自在な音運びとスケールの大きさ に魅了されます。 (Ki)

BISSA-2215(1SACD)
KKC-5644(1SACD)
日本語帯・解説付
税込定価
サティ:ピアノ独奏曲全集 Vol.1
グノシエンヌ第1〜7番/ピカデリー
あらゆる意味ででっちあげられた数章
最後から2番目の思想
太った木の人形のスケッチとからかい
官僚的なソナチネ/金の粉
.ひからびた胎児/自動記述法
1世紀ごとの時間と瞬間的な時間
壁掛けとしての前奏曲
嫌な気取り屋への3つのワルツ
ジュ・トゥ・ヴー/3つのジムノペディ
小川典子(P/エラール1890年)

録音:2015年8月、9月/東京音楽大学、Jスタジオ
BISレーベルを代表する世界的ピアニスト小川典子。ドビュッシーのピアノ曲全集(BIS 1955)でも高い評価を集める中、新 たな全曲録音に挑むのは2015年に歿後90年をむかえたサティのピアノ独奏曲全曲録音です。 19世紀末から20世紀初頭のフランスで活躍したエリック・サティ(1866-1925)。10代のときパリ音楽院で学ぶも馴染めず、自由な発想の芸術家 が集うモンマルトルで作曲活動を行いました。1905年には作曲法を学び直すためにスコラカントルムでダンディに師事。作曲家としての知名度が上がる につれ、ジャン・コクトーやピカソといった著名な芸術家たちから注目され親交を深めていきました。やがて独自の世界を作り出し標題の風刺性とともに、 何ものにもとらわれない純粋な音楽的感性の奔放な表現を追求していきました。期待の第1集には有名な3つのジムノペディ(題名は古代スパルタのディ オニュソス祭で、戦没した勇士を悼むときの裸の踊り)も収録されております。 2015年8月から9月にかけて行われた当録音は現在客員教授を務める東京音楽大学のスタジオでのセッション録音です。使用楽器は1890年製エラー ルピアノで、ちょうどサティがピアノ曲の多くを次々に作曲した同時代の楽器で演奏しました。当時の響きを追求した期待のシリーズ第1集が生誕150周 年 7 月にリリースされます。 (Ki)
BISSA-2216(1SACD)
カレヴィ・アホ(1949-):美しき3作品
(1)ソプラノ・サクソフォーンと室内管弦楽のための協奏曲(2014?15)
(2)木管楽器とピアノのための五重奏曲(2013)
(3)ソロ I〜ヴァイオリンのための(1975)*
(1)アンデシュ・パウルソン(ソプラノSax)、
ラップランドCO
ヨン・ストゥールゴールズ(指)
(2)ヴァイノ・ヤルカネン(P)、ラップランド室内管弦楽団員、マルック・モイラネン(オーボエ)、ペッカ・ニスカネン(Cl)、
アンタル・モイゼル(Fg)、イルッカ・ププッティ(Hrn)
(3)ヤーコ・クーシスト(Vn)

録音:2015年11月コルンディ文化の家(ロヴァニエミ/フィンランド)、
2017年4月カレヴィ・アホ・ホール(ラハティ/フィンランド)*
カレヴィ・アホは、フィンランド南部のフォルッサ生まれ。シベリウス・アカデミーでラウタヴァーラ、ベルリンのボリス・ブラッハーに 作曲を学びました。《虫の生活》をはじめとする5曲のオペラ、16曲の交響曲など、大規模な管弦楽作品と、室内楽、声楽のための作品を中心とする作曲活動 を行っています。
ソプラノ・サクソフォーンと室内管弦楽のための協奏曲》は、2016年までにアホが完成させた28曲の協奏曲のひとつ。ラップランド室内管弦楽団がアン デシュ・パウルソンのために委嘱、2014年秋から2015年の2月にかけて作曲されました。「ソプラノ」の誘いかけるような旋律をもつ長い序奏に始まる〈イン ヴォカティオ(祈り)−プレスト−カデンツァ〉、「ネバーエンディング」の旋律が「神秘」を語る〈ミステリオーゾ、ラルゴ〉、「ヴィルトゥオーゾ」のパッセージから 「沈黙」へと消えゆく〈アレグレット・マルカート−プレスト−クワジ・エピローゴ〉の3楽章構成です。 ソリストのアンデシュ・パウルソン(1961?)は、スウェーデンのサクソフォーン奏者です。マンハッタン音楽学校、ストックホルムの王立音楽大学、ボルドー の音楽院で学び、クラシカル、ジャズ、ワールド・ミュージックのプレーヤーとして活動。珊瑚礁と熱帯雨林を保護する基金に捧げられた合唱曲《ダニュガン・サ ンクチュアリ》などの作曲でも知られます。彼はソプラノサックスのトップランナーと目され、アホの作品の他、アメリカのジュディス・クラウドやスウェーデンの ロルフ・マッティンソンたちも彼の楽器のために協奏曲を作曲しています。《木管楽器とピアノのための五重奏曲》は、ドイツ、ロットヴァイル夏の音楽祭の芸術監督を務めるオーボエ奏者のインゴ・ゴリツキのために作曲された作 品です。モーツァルトの《五重奏曲 変ホ長調》(K.452)と同じ「オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、ピアノ」の編成。〈トランクィッロ−アレグレット・オ ンデッジャンテ(やや速く、波立って)〉〈トッカータ〉〈ノクトゥルノ〉〈ブルレスコ〉の4楽章から構成されています。《ソロ I》は、ファゴットのための《ソロ V》(BIS SA-2206)など、これまでに12曲が書かれた一連の「独奏曲」の最初の作品。ゆったりした序奏につづく「プレスト」の音楽に、原始的で鋭利なリズムによる手 法にストラヴィンスキーの影がうかがえる、シベリウス・アカデミーでアホが作曲とともに学んだ楽器「ヴァイオリン」のヴィルトゥオーゾ性の高い小品です。
BIS-2218
3つのザルツブルク・シンフォニー
モーツァルト:交響曲第21番イ長調K.134
交響曲第27番ト長調K.199(162a)*
交響曲第34番ハ長調K.338+メヌエットハ長調K.409*
マンフレート・フス(指)
ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン

録音:2006年2月ライヒェナウ(オーストリア)(原盤:VMS-/ Zappel Music)
2015年4月ブルックナーハウス(オーストリア)*
マンフレート・フス率いるハイドン・シンフォニエッタ・ウィーンによる最新ディスクは、「3つのザルツブルク・シンフォニー」と題され、モーツァルトの 交響曲第34番ハ長調K.338+メヌエットハ長調K.409の新録音に加え、かつてVMS-/ Zappel Musicレーベルよりリリースされていた交響曲第21 番イ長調K.134、交響曲第27番ト長調K.199(162a)のBISレーベルによるリマスター版が収録されました。マンフレート・フスによる明快な解釈で 陽気で快活なモーツァルトを楽しむことができます。 ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーンは名プライヤーが集まった古楽アンサンブルでBISレーベルをはじめ、数多くレコーディングしております。 (Ki)
BISSA-2219(1SACD)
ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調(1914)
サン=サーンス:ピアノ三重奏曲第2番ホ短調 Op.92(1892)
シトコヴェツキー・トリオ【アレクサンドル・シトコヴェツキー(Vn)、イサン・エンダース(Vc)、ウー・チェン(?倩)(P)】

録音:2019年9月1-4日/ブリストル聖ジョージ(イングランド)
2007年に結成されたアレクサンドル・シトコヴェツキー率いるピアノ三重奏団「シトコヴェツキー・トリオ」。メンデルスゾーンのピアノ 三重奏曲第1番をおさめたアルバム(BIS SA-2109)はレコード芸術誌の特集「新時代の名曲名盤500」(2021年5月号掲載)にて同曲のベスト・ワン・ディ スクに選ばれるなど、その精緻な演奏は各誌で評価されております。
当アルバムはフランスを代表する作曲家ラヴェルとサン=サーンスを組み合わせた録音。芳醇な香り漂う美しい演奏には脱帽で、明瞭なアーティキュレーション、 抜群のアンサンブル能力そして豊かな音楽性が魅力のシトコヴェツキー・トリオが溌剌とした演奏を聴かせてくれます。今年(2021年)はサン=サーンスの没後 100周年だけにさらなる注目を集める新譜と言えましょう。
ベートーヴェンのピアノ三重奏曲集 Vol.1【第3番&第6番 】(BIS SA-2239)、ドヴォルザーク、スメタナ、スークの作品集(BIS SA-2059)、メンデルスゾー ンのピアノ三重奏曲集(BIS SA-2109)もあわせてお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2220(1SACD)
フォーレ:チェロ作品集
ロマンス.イ長調 Op.69
蝶々 イ長調 Op.77
セレナード ロ短調 Op.98
子守歌 ニ長調 Op.16
チェロ・ソナタ第1番 ニ短調 Op.109初見視奏曲(1897)〜2つのチェロのための*
ドリーの子守歌 Op.56-1
シチリアーナ ト短調 Op.78
悲歌 ハ短調 Op.24
チェロ・ソナタ第2番 ト短調 Op.117
アンダンテ〜チェロとハルモニウムのための(ロマンス Op.69のオリジナル版)
アンドレアス・ブランテリド(Vc;ストラディヴァリウス1707年製「ボニ・へーガル」)、
ベンクト・フォシュベリ(P;Steinway&Sons D)、
フィリップ・グラデン(Vc)*

録音:2015年11月/スウェーデン放送第2スタジオ(スウェーデン)
チェロの貴公子ブランテリド。2015年の初来日公演ではバッハの無伴奏チェロ組曲を披露。大器を予感させるスケールの大 きな演奏で好評を博しました。グリーグ、グレインジャー、ニールセンのアルバム(BIS SA 2120)に続くBISレーベル第2弾はフォーレの作品集です。 2つのチェロ・ソナタを主軸に輝かしく艶やかな美音で演奏をしております。ブランテリドは1987年スウェーデン人とデンマーク人の両親のもとに生まれ ました。父より手ほどきを受け、14歳のときコペンハーゲンでエルガーのチェロ協奏曲を王立デンマーク管弦楽団と演奏し協奏曲デビューし、この演奏 会を機に演奏家としてのキャリアが始まりました。室内楽にも力を入れ、若手ヴァイオリニストのヴィルデ・フラングとも度々共演し、アルバムもリリース しています。新時代を担う、ブランテリドの演奏に注目です! (Ki)
BISSA-2221(1SACD)
バッハ:トッカータ集
トッカータ ト短調 BWV915(9’43”)
トッカータ ニ短調 BWV913(12’31”)
トッカータ ト長調 BWV916(7’56”)
トッカータ ハ短調 BWV911(10’01”)
トッカータ ホ短調 BWV914(6’59”)
トッカータ ニ長調 BWV912(10’50”)
トッカータ 嬰ヘ短調 BWV910(9’38”)
鈴木雅明(Cemb/1982年ヴィレム・クルスベルヘン制作によるリュッカースのレプリカ)

録音:2018年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
好評を博しているイギリス組曲全曲(KKC 6159 / BIS SA 2281)につづく鈴木雅明のチェンバロ演奏最新録音はバッハのトッ カータ集です。
チェンバロのためのトッカータ集は全7曲存在し、成立はアルトシュタット時代の末期からヴァイマル初期の1706年から1709年頃の作品と考えられ ております。作風は自由な表現衝動に満ちており、ブクステフーデ体験を経たバッハ青年期の溌剌さを携えます。バッハの権威、鈴木雅明が満を持して録 音した注目盤です。なお、楽器は2台のチェンバロのための協奏曲全集(KKC 5496/ BIS SA 2051)、イギリス組曲全集でも使用した1982年ヴィレム・ クルスベルヘン制作によるリュッカースのレプリカで演奏しており、自在にして優美な表現が印象的です。
鈴木雅明によるバッハ独奏作品のチェンバロ演奏は、平均律クラヴィア曲集第1巻(1996年録音 / BIS 813)、ゴルトベルク変奏曲(1997録音/ BIS 819)、インヴェンションとシンフォニア(1998年録音 / BIS 1009)、ファンタジアとフーガ集(1998年録音 / BIS 1037)、フランス組曲(1999-2001 年録音 / BIS 1113)、6つのパルティータ(2001年録音 / BIS 1313)、イタリア協奏曲、フランス風序曲、他(2002年録音 / BIS 1469)、平均律 クラヴィア曲集第2巻(2005年録音/BIS 1513)、そしてイギリス組曲をリリースしており、いずれも高い評価を得ております。 (Ki)
BISSA-2222(1SACD)
コンソレーション〜ウクライナの魂の忘れられし宝
(1)ルィセンコ:ドゥムカ=シュムカ(ウクライナ民謡主題による狂詩曲第2番)
(2)コセンコ:練習曲Op.8の8/コンソレーションOp.9の1
(3)ルィセンコ:悲しみOp.39〜チェロとピアノのための
(4)同:私には同じこと(シェフチェンコ詩) 
(5)スコリク:カルパチア狂詩曲〜クラリネットとピアノのための
(6)メイトゥス:アレグロ〜ヴァイオリンとピアノのための
(7)レヴツキー:前奏曲Op.4の1/前奏曲Op.7の2
(8)リャトシンスキー:シェフチェンコ組曲Op.38より
(9)同:メロディ〜ヴァイオリンとピアノのための
(10)コセンコ:彼らは無言で立っていた(ストラジェフ詩)Op.7の2/私は悲しい(レール
モントフ詩)Op.7の10
(11)ステツェンコ:私は立って春の声を聞く(ウクラインカ詩)
(12)スコリク:メロディ〜ソプラノ,ヴァイオリンとピアノのための
(13)コレッサ:3つのコロムイキー(カルパチア舞曲)
(14)バルヴィンスキー:前奏曲Op.1
の2
(15)シルヴェストロフ:バガテルOp.1の1
(16)フィリペンコ:トッカータ
ナターリヤ・パシチニク(P)
ヤコブ・コラーニ(Vc)(3)、
ツサンド・クァーヴェ(Br)(4)、
エミール・ヨナソン(Cl)(5)、
クリスチャン・スヴァルフヴァル(Vn)(6)(9)(12)、
オリガ・パシチニク(S)(10)‐(12)

録音:2015年8、9月/スウェーデン放送スタジオ2
今日ウクライナは独立国ながら、ロシアとの違いはあまり分られていません。ここではウクライナ人の作曲家たちによる前衛的でない、民族色豊かな作 品が集められています。ウクライナ音楽の父ミコラ・ルィセンコ(1842-1912)は愛国者でもあり、ウクライナとロシアの民謡の違いを示す著書も記して います。「ドゥムカ=シュムカ」はリストのハンガリー狂詩曲の手法でウクライナの民族的モチーフを処理した魅力的なピアノ曲。一方「ウクライナのショパ ン」ことヴィクトル・コセンコ(1896-1938)は、ウクライナ音楽ならではのメランコリックな情感が魅力。またリャトシンスキー(1895-1968)、メイトゥ ス(1903-1997)、フィリッペンコ(1912-1983)らソ連時代を代表する人々の民謡を多用した絶美の世界も貴重。 (Ki)
BIS-2223
ソラブジ:100の超絶技巧練習曲より第72-83番 フレドリク・ウレーン(P)

録音: 2014年7月(第72-74番)、2015年4月(第75-83番)/ストックホルム
独学で作曲とピアノを学んだソラブジは、あのブゾーニに才能を見出され、その才能を開花させました。超大作の「100 の超絶技巧練習曲」は身の毛 のよだつ難曲で、全100曲通すと7 時間かかります。第5集には第72番から第83番が収録されました。いずれも狂気じみた音楽ながら、ピアノなら ではの妖しい美しさに満ちています。名手フレドリク・ウレーン超絶の演奏をご堪能ください。 (Ki)
BISSA-2224(1SACD)
『現代女性』
リビー・ラーセン(1950-):若さと快楽の歌(1986)
アンナ=カーリン・クロッカル(1960-):スピーチ(2015)
アンドレーア・タッロディ(1981-):光(2007)
レーラ・アウエルバッハ(1973-):子守歌(2002)(ウィリアム・ブレイク)
アンナ・セーデルベリ=オッレテーグ(1958-):地に降り〜女声合唱のための(2013)(ラングヴェイ・アクセリー)
セシリア・マクドウォール(1951-):天の元后(2004)
テボホ・モナコトラ(1972-):オレンジが熟した(2000)(ヨーラン・マルムクヴィスト)
ナナ・フォルテ(1981-):解き放ちたまえ〜二重混声合唱のための(2003)
ガリーナ・グリゴリエヴァ(1962-):天国に〜男声合唱のための(2012)
マリア・ローヴベリ(1968-):砂に書いた文字(2014)(クリスティーナ・グラーセル)
カーリン・レーンクヴィスト(1957-):合唱劇《Tilt》(1985)(スタファン・オールソン)
スサンネ・ルーセンベリ(1957-):息(1998)(『カレヴァラ』第26章、フォルケ・イーサクソン、スウェーデン賛美歌585番)
クララ・リンドショー(1991-):見つけたもの(2010)(クララ・リンドショー)
マリヤ・グンドーリナ(指)、
ウプサラ大学cho

録音:2015年9月、2016年3月/ベリンゲ教会(ウプサラ、スウェーデン)
『現代女性』と題された当ディスクは、スウェーデンのウプサラ大学合唱団が歌った13人の現代女性作曲家による混声合唱 曲集です。ウプサラ大学合唱団は混声合唱団になって50周年を記念した2013年にウプサラ大学合唱団&アンデシュ・ヴァール作曲賞を創設しました。 応募資格は女性作曲家に限られ、男性作曲家のような活動機会にめぐまれない女性の創作を援助するとともに、今日の合唱音楽の発展に貢献することを 目的としています。 2014年にはマリア・ローヴベリ(1968-)の《砂に書いた文字》、2016年にはアンナ=カーリン・クロッカル(1960-)の《スピーチ》が同賞を受賞。 ふたりともスウェーデンの作曲家です。当ディスクには先の2つの受賞作に加え、ロシアの天才作曲家、レーラ・アウエルバッハの子守歌、1983年の声 楽曲《Davids nimm》で認められ国際的にも活躍するようになったカーリン・レーンクヴィスト、教会音楽家でもあるローヴベリが、人生の意味を内省 するクリスティーナ・グラーセルの詩『砂に書いた文字』に作曲した作品、ダーラナ生まれのクロッカルがアメリカ原住民チーフ・ジョセフたちの印象に 残る3つの「スピーチ」をテクストにした作品、ラーセンがルネサンス期の詩によるテクストをマドリガル形式で作曲した《若さと快楽の歌》など、テク ストも作曲スタイルも多彩な作品が収録されております。 ストックホルムから約1時間、旧都ウプサラはスウェーデンでもっとも古いウプサラ大学を擁し、今日も研究都市として栄えています。「みんなの歌」の 名前をもつウプサラ大学合唱団は、1830年に男声合唱団として設立されました。その後、1963年から混声合唱団に変わり、1988年から2009年ま でセシリア・リューディンゲル・アリーンが芸術監督を務め、彼女が同じウプサラのオルフェイ・ドレンガルの芸術監督に就任した後、ロシアのノヴォルソ コルニキ生まれ、マリヤ・グンドーリナが2010年から芸術監督として指揮しています。 (Ki)
BISSA-2225(1SACD)

KKC-5719(1SACD)
日本語帯・解説付
サティ:ピアノ独奏曲全集 Vol.2
「天国の英雄的な門」への前奏曲
スポーツと気晴らし
3つのサラバンド
犬のためのぶよぶよした前奏曲
犬のための本当にぶよぶよした前奏曲
ばら十字団のファンファーレ
短い子供のお話〜子供の曲集より
絵に描いたような子供らしさ〜子供の曲集より
「星の息子」への前奏曲
迷惑な軽い罪〜子供の曲集より
新子供の曲集
小川典子(P/エラール1890年制作)

録音:2015年8月、9月/東京音楽大学、Jスタジオ
BISレーベルを代表する世界的ピアニスト小川典子。2015年の歿後90年を記念して始動したサティのピアノ独奏曲全曲録音。 各誌で絶賛された第1弾(BIS SA 2215 / KKC 5644)に続き早くも第2弾が登場します。19世紀末から20世紀初頭のフランスで活躍したエリック・ サティ(1866-1925)。10代のときパリ音楽院で学ぶも馴染めず、自由な発想の芸術家が集うモンマルトルで作曲活動を行いました。1905年には作曲 法を学び直すためにスコラカントルムでダンディに師事。作曲家としての知名度が上がるにつれ、ジャン・コクトーやピカソといった著名な芸術家たちから 注目され親交を深めていきました。やがて独自の世界を作り出し標題の風刺性とともに、何ものにもとらわれない純粋な音楽的感性の奔放な表現を追求 していきました。当ディスクに収録されている「犬のためのぶよぶよした前奏曲」など奇抜なタイトルの作品も多く、聴き手の興味をかきたてるサティ独自 の世界が広がります。 2015年8月から9月にかけて行われた当録音は現在客員教授を務める東京音楽大学のスタジオでのセッション録音です。使用楽器は1890年製エラー ルピアノで、ちょうどサティがピアノ曲の多くを次々に作曲した同時代の楽器で演奏しました。当時の響きを追求した小川典子渾身の録音です。 (Ki)
BISSA-2226(1SACD)
マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調 オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO

録音:2016年6月/オーケストラ・ホール(ミネアポリス)
シベリウスの交響曲全曲録音でも高い評価を受けたオスモ・ヴァンスカ率いるミネソタ管弦楽団がついにマーラーを録音、第 1弾は第5番です!2003年にミネソタ管の音楽監督に就任したヴァンスカは、ベートーヴェンの交響曲全集などで評価を高めました。しかし、当団では 経営悪化に伴う労使対立が激しさを増し、2012年10月に経営側はロックアウトを決行。その後の2012/13年のシーズンは全てキャンセルとなり、当 団の存続そのものも危ぶまれる状況となりました。ヴァンスカは、労使の合意が成立した2014年1月に首席指揮者に復帰し、以後、団結力の増したミ ネソタ管の演奏は一層密度の濃いものとなっております。 期待のマーラーの録音。流石ヴァンスカ!と思わせる緻密な構成と細部にまで注意が払われた圧巻の仕上がりです。BISレーベルで数多くの録音を残し てきたヴァンスカが最上級の演奏に達した大注目の録音です。ことにドラマティックに歌い上げるアダージェットは涙なしには聴けません。ベートーヴェン、 シベリウスなど数々の名盤をリリースしてきただけに非常に期待の高まる録音といえましょう。 (Ki)
BISSA-2227(1SACD)
ショスタコーヴィチ+
ショスタコーヴィチ(バルシャイ編):室内交響曲Op.73a
伝承曲(ネデア編):トルコ舞曲とゴイチャ舞曲
伝承曲(ネデア編):ルーマニア旋律組曲
ショスタコーヴィチ(バルシャイ編):室内交響曲Op.83a
伝承曲(ネデア編):ロシアのクレズマー舞曲
ロベルト・ベルトラン=ザヴァラ(指)、
REO

録音:2014年8月/オランダ放送、スタジオMCO5
2009年創設のREO (the re:orchestra)は、ロッテルダム・フィル、オランダ放送フィル、フランス国立放送フィル のメンバーを含むオランダの団体。ヴィデオ・アーチストやダンサー、役者とのコラボで若者に人気があります。ここで取り上げているのはバルシャイ編曲 によるショスタコーヴィチの室内交響曲2篇と、ルーマニアのツィンバロンの名手ヴァシレ・ネデアが編曲したエキゾチックな作品集。ルーマニアのロマ舞 曲と、ロシアのユダヤ人の舞曲が狂乱の盛り上がりを見せますが、知らないで聴くとショスタコーヴィチの作品に思えます。オランダで活躍するメキシコ 人指揮者ロベルト・ベルトラン=ザヴァラが熱血系指揮を繰り広げています。 (Ki)
BISSA-2228(1SACD)
19世紀のホルンとピアノのための作品集
ベートーヴェン:ホルン・ソナタ.ヘ長調 Op.17
シューマン:アダージョとアレグロ Op.70
フランツ・シュトラウス:夜想曲 Op.7
ロッシーニ:前奏曲、主題と変奏曲
サン=サーンス:ロマンス ホ長調 Op.67
グラズノフ:夢 Op.24
デュカス:ヴィラネッラ
ギルバート・ヴィンター(1909-1969):ハンターズ・ムーン
アレック・フランク=ゲミル(Hrn)
アラスデア・ビートソン(P)

録音:2016年1月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
「ノーブルでメランコリーな楽器」と題された当ディスクは19世紀に生きた作曲家によるホルンとピアノのための作品集です(ギルバート・ヴィンターのみ20世紀生まれ)。ベートーヴェンにはじまり、シューマン、フランツ・シュトラウス(リヒャルト・シュトラウスの父で、ホルンを中心に数多くの作品を残した作曲家)、ロッシーニ、サン=サーンス、グラズノフ、デュカスと、19世紀に活躍した作曲家は実に多彩で、それぞれの作曲家の個性をホルンという楽器を通して堪能することができる充実の選曲・内容と言えます。アレック・フランク=ゲミルは現在スコットランド室内管弦楽団の首席ホルン奏者をつとめる俊英。高度な技術を要するホルンですが、フランク=ゲミルは非常に完璧ともいえる技術を武器に実に雄弁に歌い上げ、聞き手を魅了します。 (Ki)
BISSA-2229
(1SACD)
リシャール・デュビュニョン(1968-):作品集
(1)室内交響曲第1番 Op.63(2013)
(2)ピアノ協奏曲「クラヴィアリアーナ(Klavieriana)」〜ピアノ、オーケストラとオブリガート・チェレスタ付きのための Op.70(2015)
(3)室内交響曲第2番Op.77(2017)
(2)小川典子(P/スタインウェイD)、ラファエル・リュッティ(チェレスタ)
トーマス・ツェートマイアー(指)
ヴィンタートゥーア・ムジークコレギウム、ロベルト・ゴンザレス=モンハス(コンサートマスター)

録音:2019年9月/シュタットハウス、ヴィンタートゥール(スイス)
プロデューサー:イェンス・ブラウン(Take5 Music Production)
1968年、ローザンヌ生まれの作曲家リシャール・デュビュニョンによる2つの室内交響曲とピアノ協奏曲「クラヴィアリアーナ(Klavieriana)」を収録したアルバムの登場。演奏はトーマス・ツェートマイアー率いるヴィンタートゥーア・ムジークコレギウム、ピアノ独奏は世界的ピアニスト小川典子です。
現在最も注目を集めている現代作曲家デュビュニョンは、パリ音楽院とロンドンの王立音楽院で作曲を学び修士号を取得。その後2002年にはパリの美術アカデミーよりピエール・カルダン賞、2014年にはスイスのヴォードワ文化財団賞を受賞。その活躍が評価され2015年にはSACEMグランプリを受賞しています。ニューヨーク・タイムズ紙が「遊び心のある現代的感覚に牽引されている」と評するなど、その音楽は現代作曲家の作品の中でも異彩を放ちます。これまでに80を超える作品を発表し、ゴーティエ・カピュソン、ジャニーヌ・ヤンセン、レオニダス・カヴァコス、ジュリアン・ラクリン、ラベック姉妹、ジャン=イヴ・ティボーデなどのソリスト、パーヴォ・ヤルヴィ、ケント・ナガノ、アントニオ・パッパーノ、エサ=ペッカ・サロネンなどの指揮者によって演奏されてきました。
デュビュニョンの代表作といえば「神秘交響曲」(2001-07)、「ヘルヴェティア交響曲」(2013-19)など、大規模で豊かなオーケストレーションで知られますが、当アルバムではそれらにくらべれば小規模ながら独特の響きと色彩感が際立つ作品でまさに唯一無二。ここに収められた作品でもドイツ音楽の複雑な構造ながらバルトークやメシアンを連想させる独特な手法で書かれております。
「室内交響曲」といえばシェーンベルク、フランツ・シュレーカー、ミヨーがこのジャンルに取り組みましたが、デュビュニョンもその存在を意識しながらもカラフルなオーケストレーションで仕上げました。第1番は1楽章構成、第2番は4楽章構成の作品です。
注目は小川典子独奏の「クラヴィアリアーナ(Klavieriana)」です!シューマンの「クライスレリアーナ」を想起させるこの作品は3楽章構成のピアノ協奏曲で超絶技巧作品。ピアノのパーカッシヴな性質を織り交ぜながらもリストを思わせるようなテクニックが散りばめられた第1楽章、叙情的で色彩豊かなピアノとその鏡のような役割で登場するチェレスタが魅力の第2楽章、1970年代のファンクを彷彿とさせるリズムに乗って、遊び心のあるバーレスク的なテーマが展開される第3楽章と、実に個性的なピアノ協奏曲です。世界初演は2016年2月26日、小川典子ピアノ独奏、ファビアン・ガベル(指)BBCSOにより行われました。その小川典子が2019年9月にツェートマイアー率いるヴィンタートゥーア・ムジークコレギウムとともに渾身の演奏を披露してくれました。様々な顔を見せてくれる唯一無二のピアノ協奏曲、ご期待ください! (Ki)

BISSA-2230(1SACD)
アラン・ペッテション(1911-80):交響曲第14番(1978)

■特典DVD 「The Song of Life」(1987年制作:スウェーデン・テレビ)【ペッテションについてのドキュメンタリー】
クリスチャン・リンドベルイ(指)
ノールショピングSO

ン録音:2016年1月/ルイス・デ・ギア・コンサートホール(ノールショピング)
代スウェーデンの作曲家アラン・ペッテション(1911-1980)の交響曲シリーズ最新盤は第14番です。晩年、病魔に襲 われながらも交響曲を中心に精力的に作曲したペッテション。1978年には第14番、15番のふたつの交響曲を完成させております。ペッテションの生い立ち、生活環境から彼から生み出される音楽は暴力的で、まるで暗黒に突き落とされたような、聴いているだけで寒気がするよ うな旋律が多くふくまれます。この第14番もペッテションの心の中の叫びや苦しみを感じさせるパッセージが随所に現れます。 特典 DVDにはスウェーデン・テレビが 1987年に制作したペッテションの貴重なドキュメンタリー映像が収録されております(字幕:英語)。リンド ベルイの熱意と強い希望により、この貴重なドキュメンタリーが特典として付けられることが実現しました。 (Ki)
BISSA-2231(1SACD)
バッハ:世俗カンタータ第8集
カンタータ《汝の果報を称えよ、祝福されしザクセンよ》BWV215
(2)カンタータ《静かに流れよ、たわむれる波よ》BWV206
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
ハナ・ブラシコヴァ(S)、青木洋也(A)
チャールズ・ダニエルズ(T)
ロデリック・ウィリアムズ(Bs)

録音:2016年2月/彩の国さいたま芸術劇場
BCJの世俗カンタータの第8集は、ザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト2世のために書かれた2篇で《汝の果報を称えよ、 祝福されしザクセンよ》BWV215と《静かに流れよ、たわむれる波よ》BWV206が収録されました。今回も充実のソリスト陣が魅力のひとつで、澄み切っ た美しい声が魅力のハナ・ブラシコヴァや実力派バス歌手ロデリック・ウィリアムズなど満を持してのキャスティングです。 《汝の果報を称えよ、祝福されしザクセンよ》は、ザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト2世のライプツィヒ訪問に際して、同地の学生の依頼によ り書かれた作品です。テクストには当時の政治情勢の反映が見られます。一方、《静かに流れよ、たわむれる波よ》は1734年の侯の誕生日に上演され るべく書かれましたが、侯のライプツィヒ訪問が早まったため、36年に延期され上演された作品です。ポーランド、ザクセン、オーストリア、ライプツィヒ のそれぞれの流れる4河川をヴァイクセル河(バス)、エルベ河(テノール)、ドナウ河(アルト)、プライセ河(ソプラノ)が擬人化されて登場する音楽 劇です。
BISSA-2232(1SACD)
ドビュッシー:作品集
(1)交響組曲『春』
(2)サクソフォーンのための狂詩曲
(3)スコットランド行進曲〜民謡の主題による
(4)英雄の子守歌
(5)神聖な舞曲と世俗的な舞曲
(6)夜想曲
(2)クロード・ドゥラングル(アルトSax)、
(5)グルハラ・マシュロヴァ(Hp)、
(6)ヨーロッパ室内cho
ラン・シュイ(指)シンガポールSO

録音:(2)(6)2015年11月、(1)(3)-(5)2017年5月/エスパラネード・ホール(シンガポール)
ラン・シュイ(指)シンガポールSOによるドビュッシー作品集。「管弦楽のための映像」、「牧神の午後への前奏曲」、「海」 を収録したアルバム(BIS SA 1837)やバレエ音楽集(BIS SA 2162)で明晰な解釈で注目される中、期待の第4弾では交響組曲『春』、神聖な舞曲 と世俗的な舞曲など全6曲を収録しました。当録音でも繊細で洗練された表現が持ち味のラン・シュイが透明度の演奏を披露しております。
シンガポールを代表する国立オーケストラである当団は、1997年、アメリカでの活動にも実績があった中国人指揮者、ラン・シュイを音楽監督に迎え、 世界的に活躍するオーケストラに成長しました。レコーディングにも積極的で、チェレプニンの交響曲全集の世界初録音、ラフマニノフの交響曲は特に高 い評価を得ました。 (Ki)
BISSA-2233(1SACD)
ドビュッシー他:歌曲集
ドビュッシー:艶なる宴第1集
ポルドフスキ:キティラ島/秘めやかに/小鳩/魅惑の時/マンドリン
ラヴェル:草の上で
シュルツ:月の光 Op.83-1
セヴラック:屋根の上の空
フォーレ:やさしき歌 Op.61
ショーソン:なぐさめ〜4つの歌より Op.13-1
サン=サーンス:野を渡る風
アーン:ふたりきり〜灰色の歌より
 素敵な時〜灰色の歌より
フォーレ:月の光 Op.46-2
キャロリン・サンプソン(S)
ジョセフ・ミドルトン(P)

録音:2016年1月/ポットン・ホール、サフォーク州(イギリス)
バッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとしてもおなじみの「名花」キャロリン・サンプソン。前作、花にまつわる歌曲集(BISSA-2102)が話題となる中、注目の新譜ではヴェルレーヌの詩による歌曲を録音しました。フランスの詩人ヴェルレーヌ(1844-1896)は象徴派と言われ、 多彩に韻を踏んだ約540篇の詩をのこしました。その作品は絶唱とされる作品を含みながらもその人生は破滅的であったヴェルレーヌ。彼の詩に魅せら れたクラシックの作曲家は多く、当ディスクに収められた作品は、特に魅力的なものが集められました。フォーレ、ラヴェル、ドビュッシー、サン=サーンス、 アーン、セヴラック、ショーソンなど、名作曲家による美しい歌曲集です。キャロリン・サンプソンは「完璧なコロラトゥーラ技術と豊かにのびる輝かしい声」と評され、世界の聴衆を魅了し続けています。バロック・古典派の 歌曲からオペラまで幅広いレパートリーを持っており、特にバッハ・コレギウム・ジャパンの結婚カンタータ&コーヒーカンタータ集はサンプソンの代表盤 のひとつで、澄み切ったその歌唱は官能的で、聴くものを魅了してやまないと評価されています。サンプソンの美声をご堪能ください。 (Ki)
BISSA-2234(1SACD)
カミラ・ティリング〜オペラ・アリア集
モーツァルト:歌劇『イドメネオ』序曲
 Quando avran fine omai - Padre, germani, addio(『イドメネオ』)
 Solitudini amiche - Zeffiretti lusinghieri(『イドメネオ』)
グルック:Qual vita - Che fiero momento(『オルフォとエウリディーチェ』)
モーツァルト:Giunse alfin - Deh vieni, non tardar(『フィガロの結婚』)
 Temerari, sortite - Come scoglio(『コシ・ファン・トゥッテ』)
グルック:Enfin, il est en ma puissance - Quel trouble me saisit ? - Ah quelle cruaute(『アルミーデ』)
 Ah! Si la liberte(『アルミーデ』)
モーツァルト:Ei parte - Per pieta, ben mio, perdona(『コシ・ファン・トゥッテ』)
E Susanna non vien! - Dove sono(『フィガロの結婚』)
グルック:O malheureuse Iphigenie(『トーリードとイフィジェニー』)
カミラ・ティリング(S)
ムジカ・セクロルム(古楽器使用)
チェチーリア・ベルナルディーニ(Vn、リーダー)
フィリップ・フォン・シュタインエッカー(指)

録音:2015年10月
オペラを得意とするスウェーデンのソプラノ歌手、カミッラ・ティリングによるグルックとモーツァルトのオペラ・アリア集です。ティリングはBISレーベ ルから既に3枚のアルバムをリリースしており、他にもラトル&ベルリン・フィルの『マタイ受難曲』の映像などに参加しています。その確かな実力を裏 付ける、美しく愛にあふれた透明な歌声が堪能できます。 オーケストラはドイツの逸材シュタインエッカー率いる南チロルのピリオド・オーケストラ、ムジカ・セクロルム。バロック・オーボエの神アルフレード・ ベルナルディーニの娘でもあるチェチーリア・ベルナルディーニがヴァイオリニスト兼リーダーを務めている古楽ファン注目の団体です。 (Ki)
BISSA-2235(1SACD)
テレマン:組曲 ハ長調「水の音楽」 TWV55:C3
コレッリ:合奏協奏曲第4番 ニ長調 Op.6-*
バッハ:チェンバロ協奏曲第6番 ヘ長調 BWV1057*
コレッリ:合奏協奏曲第8番 ト短調 Op.6-8「クリスマス協奏曲」*
テレマン:協奏曲 ハ長調 TWV54:B2
ヘーエー・バロック、ダン・ラウリン(指、リコーダー*)、
エミリー・ロース(リコーダー)*、
アンナ・パ ラディソ(Cemb)

録音:2015年10月/エースレーブ教会(スウェーデン)
BISの看板アーティスト、ダン・ラウリン。あっと驚かせる妙技で聴き手を魅了し続けていますが、当ディスクではヘーエー・バロッ クとの共演で、バッハ、コレッリ、テレマンを録音しました。ラウリンらしい快活で明瞭な解釈は当録音でも冴えわたります。キラキラとしたリコーダー の音色を堪能することができます。 (Ki)
BISSA-2236(1SACD)
シベリウス:クレルヴォ Op.7 オスモ・ヴァンスカ(指)、
ミネソタO、
リッリ・パーシキヴィ(Ms)、
トンミ・ハカラ(Br)、
ヘルシンキ大学男声cho(YL)

ライヴ録音:2016年2月4日-6日/オーケストラホール(ミネアポリス、ミネソタ州)
クレルヴォは、オスモ・ヴァンスカの2度目の録音です。2000年、新築のシベリウスホールで録音したラハティSOとの最初のアルバム(BIS 1215)は、 『カレヴァラ』の深い世界を洞察した演奏が高く評価され、この作品のレファレンス・ディスクのひとつになりました。ミネソタOのコンサートには、 前のアルバムと同じメゾソプラノのリッリ・パーシキヴィとヘルシンキ大学男声合唱団(YL)が参加、フィンランドのバリトン歌手トンミ・ハカラがクレルヴォ を歌っています。 (Ki)
BISSA-2237(1SACD)
混声合唱のための音楽
アリス・テグネール(1864-1943):天国の神を賛美せよ幸いなり/恵まれし我ら/顕現日の賛美歌/聖金曜日のモテット/主はわが羊飼い/『デクシッポス』から/幸いなのは/羊飼いたちは幼児イエスに楽の音を/ベツレヘムの星/星への賛歌
グスタフ・ヌードクヴィスト(1886-1949):ダヴィデの詩編23番/歌、われらの歌/夜明けへの祈り/賛美の歌/祝祭の音楽(器楽のための)/ダヴィデの詩編100番/わたしの魂は沈黙して/夏の歌/野の百合がどのように育つのか/スズラン/クリスマスに/クリスマス、輝くクリスマス/ベツレヘムの星
ダンデリード・ヴォーカルアンサンブル、
リカルド・カールソン(指)
イーダ・ファルク・ヴィンランド(S)、
アンデシュ・オールンド(Org)、
ステーンハンマルQ、
カタリーナ・リンドグレーン(Cb)

録音:2014年11月ノッルビュー教会(ヴェステロース、スウェーデン)
2月のスウェーデン。クリスマスの季節が近づくと、どこからともなくキャロルの調べが聞こえてきます。さまざまなキャロル の中で、スウェーデンで生まれ、北欧の各国でもっともよく歌われるようになったのが、「湖と岸の空に輝く、遠くからの星 東方のあなたは、主の灯せ しあかり……」と歌う《ベツレヘムの星》、そして、「クリスマス、クリスマス、輝くクリスマス。白い森の上、天の王冠に煌き、あまねく神の家に輝きを ……」の《クリスマス、輝くクリスマス》です。ストックホルムに近い都市、ダンデリードの合唱団と客演の音楽家たちによる『歌、われらの歌』は、《ベ ツレヘムの星》を作曲したテグネールと《クリスマス、輝くクリスマス》のヌードクヴィストの曲を特集したアルバムです。
アリス・テグネールは、スウェーデン南部のカールスハムン生まれ。スウェーデンの学校で学び、結婚後暮らした、郊外の新興住宅地ユーシュホルムで オルガニストのグスタフ・ヘッグとユーハン・リンデグレーンに学びました。海難事故で亡くなった父の音楽の才能を受け継いだといわる彼女は、町の教 会のための作品をはじめ、多くの合唱曲と歌曲を書きました。
グスタフ・ヌードクヴィストはストックホルム生まれ。音楽院でオルガンとピアノと作曲を学び、オルガニストや映画館の楽士を務めた後、ベルリンに留 学。第一次世界大戦が始まるとともに帰国し、アドルフ・フレードリク教会のオルガニストに任命されました。亡くなるまで35年間このポストを務め、作 曲家協会の創設にも参加しています。教会行事のためのオルガン曲、ピアノの小品、そして、スウェーデンとスウェーデン系フィンランドの詩人の作品をテ クストとする歌曲を作曲。ピアノ曲と歌曲は、そのほとんどが出版されました。ダンデリード市の音楽活動の一翼を担うダンデリード・ヴォーカルアンサン ブルは、2008年、ストックホルムの王立音楽大学でオルガンと合唱指揮を学んだリカルド・カールソンにより創設されました。テグネールとヌードクヴィ ストの録音で紹介されることの少なかった曲を知る、貴重なディスクです。 (Ki)
BISSA-2238(1SACD)
ハオチェン・チャン
シューマン:子供の情景 Op.15
リスト:バラード第2番 ロ短調 S.171
ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ 変ホ長調「1905年10月1日、街頭にて」
ブラームス:3つの間奏曲 Op.117
ハオチェン・チャン(P)

録音:2016年2月/ノイマルクト
世界が注目する中国出身のピアニスト、ハオチェン・チャンがBISレーベルより本格的デビュー・ディスクをリリース致します。「ま るで巨匠の様な演奏だ!」と激賞した故ロリン・マゼールをはじめ、巨匠をもうならせるハオチェン・チャンは、繊細な叙情性と聴衆を魅了する力強さを あわせもつ、若手随一のピアニストです。 注目の選曲はシューマンの子供の情景にはじまり、リストのバラード第2番、ヤナーチェクのピアノ・ソナタ第1番「1905年10月1日、街頭にて」、 そしてブラームスの3つの間奏曲という充実の構成。テクニックを前面に押し出すピアニスト若手が多い中、ハオチェン・チャンは既に成熟した音楽を紡 ぎだしております。ヤナーチェクのピアノ・ソナタは、チェコ人のための大学創設を請願したデモに参加して殺された労働者を悼む作品で、10月1日はそ の日付です。3楽章の作品でしたが、紛失により2楽章の作品として残されました。詩的な表現力と卓越したハオチェン・チャンならではのこの選曲は若 手にして既に成熟した音楽性の証明と言え、2015年6月の来日公演でも披露し絶賛されております。無限の可能性を感じさせる大型新人の演奏をお楽 しみください。 (Ki)
■ハオチェン・チャン(ピアノ)
2009年、第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにて史上最年少優勝して以来、若き中国出身のピアニスト。アメリカ、ヨーロッパ、アジア でその深く繊細な音楽性と大胆な想像力、そして目を見張るほどのテクニックで聴衆を魅了しています。 2005年、カーティス音楽院において、ゲイリー・グラフマンに師事。2010/11シーズンにフォートワースで行われたクライバーン・コンサート・シリーズでは、 ダラス・モーニング・ニュース紙及びフォート・ワース・スター・テレグラム紙で絶賛され、セレブリティシリーズ後援によるボストン・デビューでもボストン・フェ ニックス紙の2010年、クラシック・コンサート年間トップ10にランクインしたほどの逸材です。ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールのライヴ録音 を収録したディスク(HMU 907506 / ハルモニアムンディ・フランス)は、批評家の称賛を浴びました。
BISSA-2239(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集 Vol.1
ピアノ三重奏曲第3番ハ短調 Op.1-3
アレグレット 変ロ長調 WoO 39
ピアノ三重奏曲第6番変ホ長調 Op.70-2
シトコヴェツキー・トリオ【アレクサンドル・シトコヴェツキー(Vn)、イサン・エンダース(Vc)、ウー・チェン(P) 】

録音:2018年5月/ポットンホール(サフォーク)
アレクサンドル・シトコヴェツキー、チェロのレオナルト・エルシェンブロイヒ、そしてピアノのウー・チェンで2007年に結成 されたシトコヴェツキー・トリオ。その後2018/2019シーズンよりチェロのエルシェンブロイヒに変わりイサン・エンダースが新メンバーに加わりました。 当盤は新メンバー加入後初の録音で2020年の生誕250周年を記念してベートーヴェンのピアノ三重奏曲全曲録音を開始しました。その第1弾として第 3番、第6番とアレグレットが収録されております。明瞭なアーティキュレーション、抜群のアンサンブル能力そして豊かな音楽性が魅力のシトコヴェツキー・ トリオが溌剌とした演奏を聴かせてくれます。 (Ki)

BISSA-2240(1SACD)
アラン・ペッテション:交響曲第5番(1960-62)
交響曲第7番(1966-67)*
クリスチャン・リンドベルイ(指)
ノールショピングSO

録音:2017年6月、2017年1月*/ルイス・デ・ギア・コンサートホール(ノールショピング)
当ディスクには1960年代に作曲された交響曲第5、7番が収録されました。この時期ペッテションは関節の痛みから体調は一向にす ぐれない状態が続いていましたが、その中でも交響曲を中心に精力的に作曲し続けており、ペッテションの作品の特徴といえる異様なまでに激しく暗い作 品を残しました。交響曲第5番はそうしたペッテションの特徴を色濃く呈した作品で、第7番はアンタル・ドラティによって初演され国際的にもその名が 知られるようになったペッテションの傑作です。ともにペッテションの人生をあらわしたかのような暗黒で暴力的なパッセージが随所にあらわれますが、一 方で澄みきった弦の響きや天国を夢見ているかのような美しい旋律も印象的です。強烈なインパクトの中に祈りも感じられる唯一無二の世界が広がります。 (Ki)
BISSA-2242(1SACD)
ロルフ・ヴァリーン(1957-):作品集
(1)都会の肌の下に〜ヴァイオリン、弦楽オーケストラとサラウンドサウンドのための(2009/2017)
(2)出現〜15の楽器のためのバージョン(2003/2007)
アイヴィン・ビューエネ(1973-):
(3)ミニチュア〜アンサンブルのための(2009/2016)
(4)ヴァイオリン協奏曲(2013-16)
(1)(4)ペーテル・ヘッレスタール(Vn)
(1)アークティック・フィルハーモニックCO
(2)(3)(4)アークティック・フィルハーモニック・シンフォニエッタ、
(1)-(4)オイヴィン・ビョロー(指)

録音:2016年3月-4月/(2)(4)ストルメン・コンサートホール(ボードー、ノルウェー)
(3)2016年12月/ストルメン・コンサートホール(ボードー)
(1)2016年12月/ノルウェー・アークティック大学音楽院(トロムソ)
アヴァンギャルド・ロック、ジャズ、古楽から、伝統的なクラシカル音楽まで、幅広いジャンルを背景に作曲、クラリネット協 奏曲(1996年)でNOMUS(北欧音楽委員会)賞を受賞したロルフ・ヴァリーン(1957-)。『あり得べき諸都市/本質を衝く風景』(2L 083SABD) など「思索」を背景とする作品を発表、作家としての活動でも知られるアイヴィン・ビューエネ(1973-)。世代もスタイルも異なるノルウェーの作曲家ふ たりの作品を 2 曲ずつ収めたアルバムです。
ヴァリーンの《都会の肌の下に(Under City Skin)》は、ヴィオラを独奏者とした作品を「ヴァイオリニスト、弦楽オーケストラとサラウンドサウンド」 のために改作。「都会の実在の音」を織りこんだ〈ハイヒール(High-heeled Shoes)〉〈夜の公園(The Park at Night)〉〈機関車(Locomotive)〉〈田 園詩(Pastorale)〉の4つの楽章から構成された「詩的な音の旅」です。「現れては消える感覚」と作曲者が語る《出現(Appearances)》は、アンサ ンブル・アンテルコンタンポランの委嘱で書いた作品を15人の小アンサンブルのために改訂した版で演奏されます。
ビューエネの《ヴァイオリン協奏曲》は、繊細で詩的な音の織りなすページを中心とする作品。〈堕ちていく天使たち(Falling Angels)〉〈ぐっすり眠る (Sound Asleep)〉〈死者の声の間で(Among Voices of the Dead)〉の3楽章に作曲者の音楽的、文学的な素養が濃く反映しています。シューベル トのソナタの断片など、思いつくままにアイデアを投げ入れた6つの「小品」による《ミニチュア(Miniatures)》。ヴァイオリニストのペーテル・ヘッレスター ル(1970-)は、現代の作品を主なレパートリーとし、彼が BIS レーベルに録音したヌールハイム、トンメセン、ヘルステニウス、マトレ、デンマークのヌアゴー、 イギリスのトマス・アデスの作品は、メディアから注目されてきました。 (Ki)
BISSA-2244(1SACD)
モーツァルト:2つの行進曲〜第1番 ニ長調 K.335-1
セレナード第9番 ニ長調 K.320「ポストホルン」
2つの行進曲より第2番 ニ長調 K.335-2
セレナード第13番 ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(+メヌエット 弦楽四重奏曲第1番 ト長調 K.80より)
ミヒャエル・アレクサンダー・ウィレンス(指)
ケルン・アカデミー

録音:2015年12月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
鬼才フォルテピアノ奏者、ロナルド・ブラウティハムによるモーツァルトのピアノ協奏曲全曲録音シリーズでもおなじみのマイケル・ アレクザンダー・ウィレンス率いるケルン・アカデミーがモーツァルトの管弦楽作品を収録しました。 1996年にマイケル・アレクサンダー・ウィレンスによって設立されたケルン・アカデミー。幅広いレパートリーの中でも最も得意とするのがこのモーツァ ルトです。ここで聴くポストホルンやアイネ・クライネ・ナハトムジークは実に軽やか。アンサンブルの響きを大切にし、明るく彩ったモーツァルトを堪能 することができます。なお、アイネ・クライネ・ナハトムジークは本来5楽章構成でしたが、第2楽章が紛失しています。当録音では弦楽四重奏曲第1 番のメヌエットを第 2 楽章として演奏しております。き
BISSA-2245(1SACD)
ストラヴィンスキー:ヴァイオリン作品集
パストラール
「火の鳥」〜王女たちのロンド/子守歌/スケルツォ
歌劇「マヴラ」〜ロシアの歌
「ペトルーシュカ」〜ロシア舞曲
プルチネッラ組曲(全5曲)
協奏的二重奏曲
「ナイチンゲール」〜ナイチンゲールの歌/中国行進曲
ルジェ・ド・リル作曲(ストラヴィンスキー編曲):ラ・マルセイエーズ
イリヤ・グリンゴルツ(Vn)
ペーテル・ラウル(P)

録音:2016年2月/ポットン・ホール(サフォーク、イギリス)
グリンゴルツによるストラヴィンスキーのヴァイオリン・アルバム。名ヴァイオリニストによる編曲ではなく、ストラヴィンスキー のオリジナルおよび彼自身の編曲を集めています。ストラヴィンスキーは弦楽器を「あまりに人声を連想させる」として好んでいませんでしたが、ヴァイオ リニストのコハンスキとドゥシュキンとの出会いで彼らのためにヴァイオリン曲が産みだされました。「火の鳥」では「王女たちのロンド」と「子守歌」を コハンスキのために、「スケルツォ」をドゥシュキンのためにそれぞれ編曲しています。興味深いのが「プルチネッラ組曲」。1933年にストラヴィンスキー がドゥシュキンと共作した「イタリア組曲」はしばしば演奏されますが、それではなく1925年にコハンスキのために編曲したいわば初版。全5曲から成 り、「イタリア組曲」より技巧的でまばゆい効果を発揮します。グリンゴルツの技巧とつややかな音色で、ストラヴィンスキーが最初に構想していた音世界 を再現してくれます。 (Ki)
BISSA-2246(1SACD)
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲
スーク:幻想曲 ト短調 Op.24(23’19”)
スーク:愛の歌 Op.7-1【シュテファン・コンツ編曲によるヴァイオリンと管弦楽版】
エルビョルグ・ヘムシング(Vn;G.B.グァダニーニ1754年(ミラノ))、
アラン・ブリバエフ(指)
アントワープSO

録音:2016 年 9月アントワープ、ベルギー
ノルウェーの期待の星、エルビョルグ・ヘムシング(エルドビョルク・ヘムシン)。BISデビュー盤となったショスタコーヴィチ &ボルグストレムの協奏曲(BISSA-2366)も記憶に新しいところですが、早くも第2弾が登場、ドヴォルザークとスークです。
ヘムシングは11 歳でベルゲン・フィルとの共演でデビュー。ジュリアン・ラクリンやニコライ・スナイダーを育てたことでも知られるボリス・クシュニー ルに師事しその才能を開花させました。優雅な音色にしてスケールの大きな演奏が魅力のヘムシングは、今最も期待のされるヴァイオリニストの一人とし て注目されております。
ドヴォルザークでは第1楽章の冒頭から堂々たる存在感を放ち、終始発音よくスケールの大きな演奏を展開します。美しい抒情性が名高い第2楽章で は情熱的に歌い上げます。終楽章ではいかにもドヴォルザークらしい雄大な音楽が広がり、ヘムシングは楽しみながら演奏しているのが伝わってきます。
ドヴォルザークとともに20世紀のチェコを代表する作曲家スークは師ドヴォルザークの娘と結婚。国民主義の作風から出発し、晩年は主観主義的・宗 教的傾向を強めました。1902年から1903年にかけて作曲された幻想曲ではスークの豊かな音楽性を証明させる旋律が魅力で当演奏では23分たっぷ りと弾いております。オーケストラの掛け合いと堂々たる独奏ヴァイオリンが印象的です。一方、ピアノ作品として作曲された「愛の歌」はスークの初期の 傑作。甘く優美な旋律をヘムシングは自由に歌い上げます。なお当演奏ではベルリン・フィルのチェロ奏者にして編曲も手掛けるシュテファン・コンツによ る “ヴァイオリンと管弦楽版” で録音しております。俊英指揮者アラン・ブリバエフの好サポートも光る注目盤です。
BISSA-2247(1SACD)
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ヴァイオリン協奏曲第2番*
フランク・ペーター・ツィンマーマン
(Vn;ストラディヴァリウス製作 1711年製“Lady Inchiquin”、1713年製“ex Rodewalt”*)、
北ドイツ放送エルプフィルハーモニーSO
アラン・ギルバート(指)

ライヴ録音:2012年12月6&9日、2015年10月29&30日*/ハンブルク
フランク・ペーター・ツィンマーマンが自身はじめてとなるショスタコーヴィチの2つ協奏曲を録音しました。バロックから現 代まで幅広いレパートリーを誇り、いずれの演奏も広く受け入れられている世界最高のヴァイオリニスト、ツィンマーマン。当録音は2012年12月に第 1番、そして2015年10月に第2番を、ともにアラン・ギルバート指揮、北ドイツ放送エルプフィルハーモニー交響楽団(旧北ドイツ放送交響楽団)と 共演したライヴを収録したものです。 ダヴィド・オイストラフに献呈された2つのヴァイオリン協奏曲。第1番は1947年から1948年にかけて作曲されましたが、12音技法を使うなど の前衛的な書法により、1948年2月に共産党による作曲家批判を受けたため、発表を控えました。その後、ジダーノフ批判が一段落したと考えられた 1955年に日の目を見ることとなりました。全4楽章の当作品は沈鬱とした瞑想曲、切れ味抜群で軽妙なスケルツォ、かつてないほど壮大なパッサカリア、 そして打楽器群大活躍のブルレスクで構成されております。なお、第3楽章と第4楽章との間におかれた長大なカデンツァですが、ツィンマーマンは自筆 譜を元に演奏しているとのこと。通常演奏されているオイストラフ版との違いも興味深いところです。第2番は1966年から67年にかけて作曲され、この時代のショスタコーヴィチらしさをあらわした思索的、哲学的内容をいっそう深めた作品。室内 楽的な明確な輪郭があり、全合奏の部分は極めて少ないのが特徴です。またヴァイオリンの独奏パートはまとまって休むことがほとんどなく、各楽章の中 間部にそれぞれカデンツァを置いているのも特徴的です。 ツィンマーマンの卓越したテクニックと、圧倒的な魅力である美音を武器にこのショスタコーヴィチを見事に歌い上げております。なお、2つの協奏曲で それぞれ違うストラディヴァリウスを使用しているのも注目。第1番では、かつてクライスラーが所有していた1711年製の “Lady Inchiquin” を、第2 番では1713年製の “ex Rodewalt” を演奏。ともに思わずうっとりしてしまう名器の音色を聴くことができます。 (Ki)
BISSA-2248(1SACD)
ヒロインの「愛」と「喪失」
ジョヴァンニ・カプスベルガー(1580-1651):トッカータ・アルペッジャータ
パーセル:「おお、静かな小暗い場所へ連れていっておくれ」
ヴィヴァルディ:前奏曲〜チェロ・ソナタ ト短調 RV42より
ジョン・ベネット(1575-1614):「ヴィーナスの鳥」
ヴィヴァルディ:アルマンド〜チェロ・ソナタ ト短調 RV42より
バルバラ・ストロッツィ(1619-1677):「恋するエラクレイト」
アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566-1638):チャッコーナ
クラウディア・セッサ(1570-1619):「Occhi io vissi di voi」
作者不詳(17世紀):「柳の歌」
フランチェスカ・カッチーニ(1587-1640):「私を独りにしておいて」
ストロッツィ:「私の涙」
ヴィヴァルディ:サラバンド〜チェロ・ソナタ ト短調 RV42より
 ジーグ〜チェロ・ソナタ ト短調 RV42より
ルクレツィア・ヴィッツァーナ(1590-1662):「おお、大いなる神秘」
パーセル:「ディドの嘆き」
作者不詳(16世紀):「おお死よ、われを眠りに」
ルビー・ヒューズ(S)
ミメ・ヤマヒロ・ブリンクマン(Vc)
ヨナス・ノルドベリ(テオルボ、Lute)

録音:2016年4月、5月/レンナ教会(スウェーデン)
このディスクは17世紀の女性作曲家とクラシック音楽のヒロインにまつわる作品を集めたアルバムです。ジュリオ・カッチーニ の長女フランチェスカの「私を独りにしておいて」やイタリア初期バロック音楽の作曲家・声楽家であるバルバラ・ストロッツィの「恋するエラクレイト」など、 女性作曲家独特のふくよかで甘くも切ない旋律が魅力的です。ルビー・ヒューズの透き通るような歌声でお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2249(1SACD)
アイヴズ:作品集
ヴァイオリン・ソナタ第4番《キャンプ・ミーティングの子供の日》
ピアノ・ソナタ第2番《マサチューセッツ州コンコード 1840年-1860年》
ヨーナス・アホネン(P)
ペッカ・クーシスト(Vn、Va)、
シャロン・ベザリー(Fl)

録音:2016年6?7月/セッロサリ、セッロホール、(エスポー、フィンランド)
リゲティの音楽と歴史的ピアノを弾いたベートーヴェンが評価されたフィンランドのピアニスト、ヨーナス・アホネン(1984?) のリゲティ《ピアノ協奏曲》(BISSA-2209)次ぐ、BIS第2作。「ローカル」と「ノスタルジック」の「アメリカ」を超え、広く世界で理解されるように なったアイヴズの作品2曲が収録されました。 《キャンプ・ミーティングの子供の日》の副題をもつヴァイオリン・ソナタ第4番は、彼の生まれたコネティカット州で19世紀後半に活発に行われて いた夏のキャンプの記憶をインスピレーションに作曲されました。第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゴ」。第3楽章「アレグロ」に《まもなくかな たのながれのそばで》の讃美歌の旋律が「音が消え去ったあとにも、聞き手の想像力をさらに飛翔させる」(奥田恵二『「アメリカ音楽」の誕生』河出書 房新社 p.230)と思わせる形で引用されます。 『コンコード・ソナタ』として知られるピアノ・ソナタ第2番《マサチューセッツ州コンコード、1840年-1860年》は、ニューイングランド気質の原 点ともいえるコンコードに住んだ先人への共感を「音」として示した作品です。超絶主義の作家で哲学者の〈エマソン〉、小説家〈ホーソーン〉の「スケルツォ」、 コンコード・ヴィレッジの象徴といわれる「オーチャード・ハウス」の〈オルコット父娘〉(ブロンソン・オルコット、ルイーザ・メイ・オルコット)、ウォー ルデン・ポンドの森で試みた自給自足の日々を『ウォールデン 森の生活』にまとめた思想家〈ソロー〉。アイヴズが「ベートーヴェンのもっとも偉大なメッ セージのある」とみなす、第5交響曲を開始する「4つの音」が引用され、4つの楽章を通して主題として使われています。 ヴァイオリン・ソナタのヴァイオリンと〈エマソン〉の「オプション」ヴィオラは、フィンランドのペッカ・クーシスト(1976?)が弾いています。ソリス ト、室内楽奏者、指揮者としてフィンランドと世界を舞台に活躍。ACO Collective(オーストラリア室内管弦楽団)の芸術監督やミネソタ州のセントポー ル室内管弦楽団のアーティスティック・パートナーを務めています。 (Ki)
BISSA-2250(1SACD)
レスピーギ:ボッティチェリの三連画
黄昏
交響的印象「教会のステンド・グラス」
ジョン・ネシリング(指)
リエージュPO
アンナ・カテリーナ・アントナッチ*

録音:2016年3&4月/フィルハーモニーホール(リエージュ)
好評を博しているジョン・ネシリング&リエージュ・フィルによるレスピーギの管弦楽作品集。当盤にはボッティチェリの三連画、 黄昏、交響的印象「教会のステンド・グラス」が収録されました。 近代イタリア復古主義の一翼を担った作曲家であるレスピーギ。流麗なオーケストレーションと甘美な旋律を特徴とし、中世、ルネサンス、バロックの イタリア音楽の要素と民族主義的立場を結びつけました。ここに収録された3篇もレスピーギらしい煌びやかな世界が広がります。ベルギーのオーケストラでありながらフランスを思わせる華やかなサウンドが魅力のリエージュ・フィルですが、今回もネシリングの熱いタクトで一層華々 しい演奏を展開しております。レスピーギの劇的交響曲、歌劇「ベルファゴール」序曲を収めたディスク(BISSA-2210)も好評発売中です。 (Ki)
BISSA-2251(1SACD)
バッハ:モテット集
(1)《来ませ、イエスよ、来ませ》 BWV229
(2)《恐るるなかれ、われ汝とともにあり》 BWV228
(3)《み霊はわれらの弱きをたすけたもう》 BWV226
(4)《イエス、わが喜びよ》 BWV227
(5)《主よ讃えよ、もろもろの異邦人よ》 BWV230
(6)《おお、イエス・キリスト、わが生命の光》 BWV118
(7)《主に向かいて新しき歌をうたえ》 BWV225
グレーテ・ペーデシェン(指)
ノルウェー・ソリストcho
アンサンブル・アレグリア

録音:(4)(6)2015年2月、(1)(2)(3)2016年6月、(5)(7)2017年2月/リス教会、オスロ(ノルウェー)
ピッチ:A’=415(BWV226、BWV228、BWV229)、A’=440(BWV118、BWV225、BWV227、BWV230)
オスロを本拠とするノルウェー・ソリスト合唱団は、1950年、作曲家クヌート・ニューステットにより創設されました。彼らの洞察 にもとづく解釈をひろがりのある深い響きに実現した音楽は、高く評価され、ノルウェーと北欧を代表する合唱アンサンブル、ヨーロッパ屈指の室内合唱団 に挙げられてきました。1990年からはグレーテ・ペーデシェンが芸術監督を務め、彼女の個性を映しつつ、ニューステットの目指した「芸術」をさらなる高 みへと導く努力を続けています。BISレーベルよりこれまでにグリーグの合唱作品集(BISSA-1661)、ブラームスとシューベルトの作品集『秋に』(BISSA-1869)、ヴァーレン、メシアン、ヴェーベルン、ベルクの曲を歌った『屈折』(BISSA-1970)、フィドル奏者のイェルムン・ラーシェンを加えたノルウェー民俗音 楽の印象の『白夜』(BISSA-1871)、クリスマス・アルバム『バラ』(BISSA-2029)、『わが命の光』(BISSA-2184)をリリース。期待の第7弾となる当ディス クではバッハのモテット集を録音しました!当合唱団の魅力である非常に澄み切った歌声がオスロのリス教会に響き渡ります。
ノルウェー・ソリスト合唱団と共演する弦楽オーケストラ、アンサンブル・アレグリアは、2007年、ノルウェー国立音楽アカデミーの学生たちによって創設さ れました。オスロの国立音楽アカデミーとコペンハーゲンの王立音楽アカデミーで学び、2011年8月からスタヴァンゲル交響楽団のコンサートマスターを務 めるマリア・アンゲリカ・カールセン(1988-)がリーダーと芸術監督。ノルウェーの石油会社スタトイルの主宰するスタトイル・タレント賞をアンサンブルとし ては初めて受賞しています。 (Ki)
BIS-2252(2CD)
エーリク・ベリマン合唱作品集1936年-2000年
ペトラルカ組曲Op.118(1991)〜バリトンと混声合唱のための
神々の轍跡Op.88(1978)〜アルト、バリトンと混声合唱のための
風Op.73a(1973)(混声合唱と語り手のための)
ラメント−ブルレッタ(1957)
《混声合唱のための4つの歌》Op.38a(1952)から
わたしの木はカサマツOp.12No.5(1944)
混声合唱のための4つの歌Op.44b(1956)
賛美歌Op.50a(1959)
青春Op.60(1966)〜バリトンと混声合唱のための
我らの地(わが祖国)Op.146(1999)〜語り手と混声合唱のための
生の不安に否Op.120(1991)〜語り手と室内合唱のための
ベラ・バルトークへのオマージュOp.132(1995)〜室内合唱と独唱者のための)
夏の夜(1945)
夏がやってきた(1943)
岩礁の海の少年の歌(編曲)(1938)
.愛する友を失くし(編曲)(1936)
少年は朝、出かけていき(編曲)(1937)
娘たちOp.73b(1973)〜混声合唱と独唱者のための3つのフィンランド民謡
ヴァイナモイネンOp.147(2000)〜語り手、混声合唱と4人の独唱者のための
ヘルシンキ室内cho、
ニルス・シュヴェケンディーク(指)
ヘルマン・ヴァレーン(Br)
シルック・リンタマキ(A)
リコ・エークルンド(語り)
イーダ・アントラ(S)、
スサンナ・トレット(A)、
ヤルモ・レヘトラ(T)
ヴァルテル・マーサロ(Bs)
ピーア・コムシ(S)、
トゥーラ・パーヴォラ(A)
マルクス・ニエミネン(Br)
サンポ・ハーパニエミ(語り)、
トゥオマス・カタヤラ(T)

録音:2011年12月、2012年10月、2013年11月/YLE(フィンランド放送)スタジオM2(ヘルシンキ、フィンランド)
スウェーデン系フィンランドの作曲家エーリク・ベリマン(1911-2006)は、ロマンティックなスタイルから出発、1940年代後期からは十二音技法、音列、シュプレヒゲザングといったモダニズムの手法による作品によりフィンランド音楽の発展に大きく貢献しました。ベリマンは合唱指揮者としても活躍、彼が指揮者を務めた男声choのために作曲し、没後10年の2016年にリリースされた『ベリマニアーナ』(AlbaABCD392)にも収録された作品や、混声合唱と児童合唱のための作品など、多くの合唱曲を手がけ、なんらかの形で合唱の関わる作品は、彼の作品リストの約半分を占めています。BISの新しいアルバム『エーリク・ベリマン合唱作品集1936年−2000年』で歌われるのは混声合唱を中心とした作品です。オストロボスニアの民謡を編曲、1936年に初演された《愛する友を失くし》、最初のオリジナル作品、1943年の《夏がやってきた》、ペール・ラーゲルクヴィストの詩に作曲、枝を広げていくカサマツの姿をポリフォニーによる「優美な音画」として示した《わたしの木はカサマツ》、1950年代、彼が調性から距離を置き始めたころに書かれた「ラメント」と「ブルレッタ」の一対の作品、スウェーデンのエーディト・セーデルグラーンの詩による《神々の轍跡》、ペトラルカの抒情詩集『カンツォニエーレ』による《ペトラルカ組曲》、ドイツの心理学者ペーター・ラウスターのテクストからインスピレーションを得た《生の不安に否》、ベリマンの気に入りの作曲家のひとり、バルトークへの《オマージュ》、J・L・ルーネベリ作詞のフィンランド国歌の歌詞を「モダニストの音楽アプローチ」による朗読と混声合唱のための作品とした《我らの地》、フィンランド叙事詩集『カレヴァラ』の第41章、「不滅の賢者」がカンテレを手に歌う歌をラーシュ・ヒュルデーンのスウェーデン語訳テクストに作曲した2000年の《ヴァイナモイネン》。《わたしの木はカサマツ》、《混声合唱のための4つの歌》の第1曲〈水彩画〉、フィンランド民謡による《娘たち》の3曲をのぞき、初めてCDで紹介されます。ヘルシンキ室内choは1962年創設のアンサンブル。指揮者のニルス・シュヴェケンディークはドイツ生まれ。ケンブリッジのクレア・カレッジで音楽、フライブルクとヘルシンキで管弦楽と合唱の指揮を学び、フィンランド国立オペラ、SWRヴォーカルアンサンブル、オランダ放送choなどに客演し、2007年からヘルシンキ室内choの芸術監督。ヘルシンキ芸術大学のシベリウス・アカデミーで教授として合唱指揮を教えています。 (Ki)
BISSA-2253(1SACD)
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73
ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a
ハンガリー舞曲集第5-7番(編曲:トマス・ダウスゴー)
大学祝典序曲 Op.80
トマス・ダウスゴー(指)
スウェーデンCO

録音:2016年5&6月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
透き通るようなオーケストレーションかつ刺激的なダウスゴーとスウェーデン室内管による演奏。注目のブラームス第2弾には 交響曲第2番、ハイドンの主題による変奏曲、大学祝典序曲、そしてハンガリー舞曲集より第5-7番が収録されました。当演奏でもダウスゴーらしい単 なる見通しや運動性の良さに終わらず、大胆でダイナミックな音楽づくりを展開。音色はすっきりとした “純度の高い” ブラームスを聴くことができます。 ダウスゴーは1997年にスウェーデン室内管弦楽団の音楽監督し就任して以来BISやSIMAXレーベルに積極的に録音しています。シューマン、ベートー ヴェン、シューベルトの交響曲録音における極めて大胆な解釈は絶賛されております。ブラームスの交響曲全曲録音も期待の高まるところです。 (Ki)
BIS-2254
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.34
専門家と愛好者のためのロンド付きピアノ・ソナタ集 第4集
ロンド第1番 イ長調 Wq.58-1(H 276)
ソナタ第1番 ト長調 Wq.58-2(H 273)
ロンド第2番 ホ長調 Wq.58-3(H 274)
ソナタ第2番 ホ短調 Wq.58-4(H 188)
ロンド第3番 変ロ長調 Wq.58-5(H 267)
ファンタジア 変ホ長調 Wq.58-6(H 277)
ファンタジア イ長調 Wq.58-7(H 278)
ソナタ ヘ長調 Wq.65-19(H 49)
アリオーソと9つの変奏曲 ハ長調 Wq.118-10(H 259)
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントピアノ)

録音:2015年7月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン/ベルギー)
ミクローシュ・シュパーニによるC.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集第34弾は「専門家と愛好者のためのロンド付きクラヴィア・ソナタ第4集」が収録されまし た。録音を開始した際、シュパーニは「全集を実現することは決して単純な課題ではなく、ことにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらである。このシ リーズで私たちは、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏と伴奏アンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてをご紹介する。私た ちの目標は、これらの作品演奏の可能性への全般の見通しを与えることなので、この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究に基づ いている。私たちはオリジナルの資料をもとに"正統性"である楽器を選択して演奏している。」と語っており、まさに正真正銘、本物の解釈のもと演奏されまし た。これら膨大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない明晰な解釈で演奏されております。
BISSA-2255(1SACD)
ヴィト・パルンボ(1972-):バロッコ協奏曲〜チェンバロと弦楽のための(2006)*
チェロ協奏曲(2007)
リコーダー協奏曲〜イーグル・リコーダーと大オーケストラのための(2013)
アンナ・パラディソ(Cemb)
マッツ・オロフソン(Vc)
ダン・ラウリン(リコーダー)
ストリング・アンサンブル、
ハイメ・マルティン(指)イェヴレSO

録音: 2017 年 3月ストックスンド(スウェーデン)*、 2016 年 5月イェヴレ・ホール(スウェーデン)
1972年イタリア生まれのヴィト・パルンボ作曲による3つの協奏曲。2013年にイェヴレ響の首席指揮者兼芸術監督に就任 したハイメ・マルティンとイェヴレSOによる演奏です。
バッハのチェンバロ協奏曲を思わせる旋律ではじまるバロッコ協奏曲は、その後ペルトのような世界観が広がります。パラディソの華麗なチェンバロとヴァ イオリンが掛け合いを繰り返し、パルンボの独特の世界に誘います。2007年に作曲されたチェロ協奏曲は全3楽章構成の雄大な作品。ステンハンマル 弦楽四重奏団のチェロ奏者マッツ・オロフソン初の独奏での録音となります。リコーダー協奏曲では天才リコーダー奏者ダン・ラウリンが神業とも言える 超絶技巧を交え、ラウリンしか表現できないし唯一無二の世界を作り上げております。 (Ki)
BISSA-2256(1SACD)
『響きと怒りの物語』
ホーコン・ステーネ(1977-):即興(《ホーランスダーレンの婚礼の歌》による)
作者不詳:新・ベドラムの気違いトム*
ビーバー:楽しいソナタ C.App.121 **
ステーネ:即興(《メルフースの太鼓連打》による)
ビーバー:バッターリアC.61 ***
ジョン・エクルズ(1668-1735):絶えず不安に苛まれ*
ビーバー:描写的なソナタC.146 #
パーセル:狂気のベスZ.370 *
ステーネ:即興(《ガントレット》による)
テレマン:組曲 ト長調《ドン・キホーテのブルレスカ》 TWV.55:G10
カメラータ・ノルディカ
テリエ・トンネセン(Vn#、指)、
カーリン・ダールベリ(S)*
トゥールビョーン・ヴェストマン(ニッケルハルパ) **/***
ラーシュ・ヘンリク・ユーハンセン(Cemb) ***
クヌート・ヨハンネセン(Cemb)(《バッターリア》をのぞく)
ホーコン・ステーネ(打楽器)
バラージュ・ソコライ・ドンゴー(フルート、タロガトー) **
フェレンツ・キシュ(ハンガリー3 弦ヴィオラ、ガルドン) **
ミハーイ・フサール(Cb、バスドラム) **
ミケル・ケレム( 語 り) #

録音:2006年2月(楽しいソナタ)、2008年10月(バッターリア)、2012年1月(描写的なソナタ)、2015年1月(その他の曲)/
アルグツルム教会(エーランド、スウェーデン)
スウェーデン南東部のスモーランド地方、オスカーシュハムンを本拠とする室内管弦楽団、カメラータ・ノルディカの新作。「白痴(はくち)のしゃべる物語だ、わめき立てる響きと怒りはすさまじいが、意味はなに一つありはしない」(小田島雄志訳)。シェイクスピア『マクベス』の第5幕第5場、マクベスの台詞を引用したタイトルをつけた『響きと怒りの物語』は、フランスの哲学者ミシェル・フーコーと彼の著作『狂気の歴史』からインスピレーションを得て着想され、制作が進められました。プログラムは、スウェーデンのソプラノ、カーリン・ダールベリ(カーリン・ルーマン)がソロを歌う、王政復古時代イギリスの狂気の歌と、ビーバーとテレマンの作品です。ビーバーは3曲。ハンガリーのフォーク・トリオとスウェーデンのニッケルハルパの加わる《楽しいソナタ》、「フォーク」の要素をさらに強調したという《バッターリア》、ナイチンゲールとカッコウの鳴き声や、ソロヴァイオリンが軍楽隊の横笛と太鼓を模すという趣向の《描写的なソナタ》。テレマンは、スペインの騎士の「誇大妄想を完璧にとらえた」《ドン・キホーテのブルレスカ》が演奏されます。編曲は、《描写的なソナタ》がエストニアの作曲家ミケル・ケレム(1981?)、その他の作品は、カメラータ・ノルディカを率いるテリエ・トンネセン(1955-)が手がけました。アルバム全体の「劇」を強調するため冒頭と作品の間に挟まれる「太鼓ソロ」による3曲の《即興》を、ノルウェーの打楽器奏者、現代音楽アンサンブル“asamisimasa”にも参加するホーコン・ステーネが担当しています。 (Ki)
BISSA-2257(1SACD)
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第2番 ト短調 Op.126
マルティヌー:チェロ協奏曲第2番 H 304
クリスチャン・ポルテラ(Vc;ストラディヴァリウス‘Mara’(1711年制作))
ギルバート・ヴァルガ(指)ベルリン・ドイツSO

録音:2016年2月/イエス・キリスト教会(ドイツ、ベルリン)
トリオ・ツィンマーマンのチェリストとして目覚ましい活躍のクリスチャン・ポルテラ。BISレーベルからのリリースも積極的で、 ドヴォルザーク&マルティヌー第1番(BIS SA 2157)、ウォルトン&ヒンデミット(BIS SA 2077)、バーバー(BIS SA 1827)の協奏曲録音をリリー ス。圧倒的な技術と豊かな表現力で作品の魅力を再発見させてくれました。 期待の新録音は、ショスタコーヴィチとマルティヌーのチェロ協奏曲第2番です。1966年に作曲されたショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第2番は、 緩徐楽章から始まる3楽章構成。内省的な第1楽章、チェロ独奏の短い序奏から始まる第2楽章、印象的なホルンのファンファーレ第3楽章からなり 軽やかな第1番とは全く異なる作風です。初演はショスタコーヴィチ60歳の誕生日コンサートにて、ロストロポーヴィチ独奏、マキシム・ショスタコーヴィ チ指揮にて行われました。カップリングは多作曲家として知られるマルティヌーのチェロ協奏曲第2番です。抒情的な旋律が印象的なこの作品は、作曲者 の望郷の念がうかがわれる代表作の一つです。才気あふれるポルテラの演奏にご期待ください! (Ki)
BISSA-2258(1SACD)
シューマン:ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47
ブラームス:ピアノ五重奏曲 ヘ短調 Op.34*
エフゲニー・スドビン(P)、ラチャ・アヴァネシヤン(Vn;第2Vn*)、
ディームート・ポッペン(Va)、アレクサンダー・チャウシャン(Vc)、
ボリス・ブロフツィン(Vn)*

録音:2016年5月/ザ・シュー・ファクトリー(ニコシア/キプロス)
スクリャービンとメトネルのピアノ協奏曲を収録したアルバム(BISSA-2088)がインターナショナル・クラシック・ミュージック・ア ワード(ICMA)2016の協奏曲部門を受賞するなど、世界が注目するピアニスト、エフゲニー・スドビン。光り輝く音色、歯切れのよいタッチ、流れるような推進 力、そして絶妙な歌い回しを持ち味とするスドビンから紡ぎだされるピアノの音色は絶品の極みで、欧米では「ホロヴィッツの再来」とも評されているほど高い 評価を得ております。
期待の新録音ではシューマンのピアノ四重奏曲とブラームスのピアノ五重奏曲を収録しました。共演はメニューイン、ニールセン、ヴュータンの国際コン クールを制し、オーギュスタン・デュメイも激賞するラチャ・アヴァネシヤン、ジャニーヌ・ヤンセンをはじめとする世界的演奏家から絶大なる信頼を得ているボ リス・ブロフツィン、チャイコフスキー国際コンクール、ミュンヘン国際音楽コンクールなど多数の受賞歴を誇るアレクサンダー・チャウシャンなど、俊英揃い のメンバーで構成されております。
シューマンのピアノ四重奏曲は傑作ピアノ五重奏曲と同様に変ホ長調で書かれており、ロマン的な輝きと旋律的な創意にあふれた作品です。一方ブラーム スのピアノ五重奏曲は当編成の最高傑作であり、ブラームスの代表曲の一つです。巨大でありながら精緻な構成、若さみなぎる情熱などブラームス特有のや わらかさと諦観が流れています。スドビンのきらめくタッチと実力派揃いのアンサンブルでおくる注目の録音です!
BISSA-2259(1SACD)
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調(ランパル編曲によるフルート版)
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調(シャロン・ベザリー編曲によるフルート版)
プロコフィエフ:フルート・ソナタ ニ長調Op.94*
シャロン・ベザリー(Fl;Muramatsu 24k All Gold Model)
ウラディーミル・アシュケナージ(P;Steinway D)

録音:2016年3月*、2016年11月/ポットン・ホール(サフォーク州/イギリス)
フルート界の女王シャロン・ベザリーの期待の新譜はフランク、フォーレ、プロコフィエフのソナタで、共演はなんとアシュケナージと いう超強力盤です。ランパル版のフランクのソナタはフルート奏者の必須レパートリーの一つでありベザリーも大切にしてきた最重要作品です。また、パール マンなど様々な演奏者と演奏してきたアシュケナージも同様にフランクのソナタは最も得意な室内楽作品の一つです。第1楽章の冒頭から透き通るような美 音でフルートとピアノが対話するかのように音楽を展開。堂々たる二人の演奏はまさに圧巻の仕上がりです。 フォーレのソナタはベザリーによるフルート版です。流麗洗練の極みであるフォーレの旋律。冒頭から音楽に対する敬愛を感じるアシュケナージの美しき タッチに驚かされます。そして、ベザリーの圧倒的なテクニックと雄弁な語り口で極上のフォーレを聴かせてくれます。当演奏により当作品の魅力を再認識す ることができるでしょう。 プロコフィエフのフルート・ソナタは、オイストラフが依頼したヴァイオリン・ソナタ第2番の原曲。ウィットに富む明快な旋律と均整のとれた構成のこのフ ルート・ソナタはドラマティックな描写やダイナミックな迫力をもちます。アシュケナージはプロコフィエフのピアノ協奏曲の全曲録音をはじめピアノ・ソナタも 録音しており、アシュケナージにとってプロコフィエフは母国ロシアの最も得意とする作曲家の一人です。雄弁なベザリーのフルートとアシュケナージのピア ノが見事なアンサンブルを生み出します!
BIS-2260
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.35
『専門家と愛好者のためのロンド付きピアノ・ソナタと自由な幻想曲 第5集』
ソナタ第1番 ホ短調 Wq.59-1(H 281)
ロンド第1番 ト長調 Wq.59-2(H 268)
ソナタ第2番 変ロ長調 Wq.59-3(H 282)
ロンド第2番 ハ短調 Wq.59-4(H 283)
幻想曲第1番 ヘ長調 Wq.59-5(H 279)
幻想曲第2番 ハ長調 Wq.59-6(H 284)
「私は眠り、夢を見た」による変奏曲Wq.118-1:2(H 69)
アリオーソ イ長調 Wq.79(H 535)(独奏版)
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントピアノ)

録音:2016年7月、8月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン/ベルギー)
ミクローシュ・シュパーニによるC.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集第35弾は、専門家と愛好者のためのロンド付きクラヴィア・ソナタと自由な幻想曲第 5集です。録音を開始した際、シュパーニは「全集を実現することは決して単純な課題ではなく、ことにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらである。 このシリーズで私たちは、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏と伴奏アンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてをご紹介する。 私たちの目標は、これらの作品演奏の可能性への全般の見通しを与えることなので、この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究 に基づいている。私たちはオリジナルの資料をもとに"正統性"である楽器を選択して演奏している。」と語っており、まさに正真正銘、本物の解釈のもと 演奏されました。これら膨大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない明晰な解釈で演奏されて おります。 (Ki)
BISSA-2261(1SACD)
ジョン・ピッカード(1963-):作品集
交響曲第5番(2014)
16の日の出(2013)
協奏的変奏曲〜木管五重奏,ティンパニと弦楽のための(2011)
トッカータ(モンテヴェルディ)(1998)
マーティン・ブラビンス(指)
BBCウェールズ・ナショナルO

録音:2016年6月/カーディフ、ホディノット・ホール(ウェールズ)
21世紀を代表する作曲家になるだろうと熱い期待を寄せられるジョン・ピッカード。当ディスクには交響曲第5番を主軸に4 篇が収録されました。注目は2013年作曲の「16の日の出」です。当作は名古屋フィルハーモニー交響楽団の委嘱で、名フィルの常任指揮者に任命さ れたマーティン・ブラビンス(ブラビンズ)が2014年5月30日名古屋で世界初演した作品です。ゆるぎない構成力と高いテンションが特徴のピッカー ドならではの世界が広がります。 (Ki)
BISSA-2262(1SACD)
パスカル・デュサパン(1955-):作品集
(1)『風に耳をすませば』〜ハインリヒ・フォン・クライスト原作のオペラ『ペンテジレーア』からの3つの場面
(2)ヴァイオリン協奏曲『上昇』
(3)ピアノ協奏曲『何故なら』
(1)ナターシャ・ペトリンスキー(Ms)、
(2)カロリン・ヴィトマン(Vn)、
(3)ニコラス・ハッジス(P)
パスカル・ロフェ(指)、
フランス国立ロワールO

録音:2017年7月/シテ・デ・コングレ(ナント/フランス)
フランスを代表する作曲家パスカル・デュサパン(1955-)によるソリストをともなうオーケストラ作品3篇をパスカル・ロフェ(指) フランス効率ロワールOが収録しました。デュパサンはソルボンヌ大学にて造形芸術、科学、アート、美学を学び、その後、1974年より78年ま でクセナキスの講義を受講し多大な影響を受けた異色の作曲家です。 ★『風に耳をすませば』はサントリーホール国際作曲委嘱シリーズで2014年8月21日に初演されました。ハインリヒ・フォン・クライスト原作のオペラ 『ペンテジレーア』からの3つの場面からの作品でメゾ・ソプラノとオーケストラのために書かれました。
ヴァイオリン協奏曲『上昇』はマレク・ヤノフスキの提案により2008年より手がけ、その後ルノー・カピュソンによって初演することが決まり2011年 に完成。ヴァイオリンとオーケストラが絶妙な魅力です。
2002年作曲のピアノ協奏曲『何故なら』は、ピアノとオーケストラにより緊張感のもと対話するデュパサンの代表作のひとつ。絶え間なく続く対話か らうまれる独自の世界を楽しめます。 (Ki)k
BIS-2263
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.36
『専門家と愛好者のためのロンド付きピアノ・ソナタと自由な幻想曲 第6集』
ロンド第1番 変ホ長調 Wq.61-1(H 288)
ソナタ第1番 ニ長調 Wq.61-2(H 286)
幻想曲第1番 変ロ長調 Wq.61-3(H 289)
ロンド第2番 ニ短調 Wq.61-4(H 290)
ソナタ第2番 ホ短調 Wq.61-5(H 287)
幻想曲第2番 ハ長調 Wq.61-6(H 291)
ソナタ ト長調 Wq.65-48(H 280)
ラ・フォリアによる12の変奏曲 Wq.118-9(H 263)
ソナタ ト長調 Wq.65-50(H 299)
幻想曲 嬰ヘ短調 Wq.67(H 300)
ミクローシュ・シュパーニ(タンジェントピアノ)

録音:2016 年7月、8月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン/ベルギー)
ミクローシュ・シュパーニによる C.P.E. バッハの鍵盤独奏曲全集第 36 弾は、専門家と愛好者のためのロンド付きクラヴィア・ソナタと自由な幻想曲第 6 集です。録音を開始した際、シュパーニは「全集を実現することは決して単純な課題ではなく、ことにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらである。 このシリーズで私たちは、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏と伴奏アンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてをご紹介する。 私たちの目標は、これらの作品演奏の可能性への全般の見通しを与えることなので、この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究 に基づいている。私たちはオリジナルの資料をもとに " 正統性 " である楽器を選択して演奏している。」と語っており、まさに正真正銘、本物の解釈のもと 演奏されました。これら膨大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない明晰な解釈で演奏されて おります。 (Ki)
BISSA-2264(1SACD)
メンデルスゾーン作品集
(1)華麗なロンド 変ホ長調 Op.29
(2)ピアノ協奏曲第1番ト短調 Op.25
(3)華麗なカプリッチョ ロ短調 Op.22
(4)ピアノ協奏曲第2番ニ短調 Op.40
(5)セレナードとアレグロ・ジョコーソ ロ短調 Op.43
ロナルド・ブラウティハム(P;プレイエル(1830年製作)のレプリカ。ポール・マクナルティ(2010年製作))
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
ケルン・アカデミー

録音:(2)(3)2016年7月、(1)(4)(5)2017年7月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
鬼才ピアニスト、ロナルド・ブラウティハム。当ディスクではメンデルスゾーンのピアノ協奏曲を収録。共演はもちろん、ミヒャエル・ アレクサンダー・ヴィレンズ率いるケルン・アカデミーです。密度の高いアンサンブルとブラウティハムのしなやかに奏でるメンデルスゾーンは絶品の一言 に尽きます。
楽器はプレイエル1830年製作のレプリカで2010年にポール・マクナルティ製作によるピアノを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して 演奏・録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作し たレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でもなんか新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムがイメージする新しく も最善の状態の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。
モーツァルトのピアノ協奏曲でもはっきりと示したブラウティハムとウィレンズ率いるケルン・アカデミーの確かな解釈。メンデルスゾーンのピアニズムは リストやショパンに比べると古典派風ですが、厳格な指の訓練上に成立しているため、ごまかしのきかない難しさと恐ろしさがありますが、鬼才ブラウティ ハムはこの作曲家でも完璧で清潔感にあふれた音楽を紡ぎだしています。メンデルスゾーンならではの美しいメロディの歌いまわしも絶妙で、幸福な時間 にひたれます。 (Ki)
BISSA-2265(1SACD)
フランス&ドイツ・バロック音楽
ロイスナー:パドアーナ
フランソワ・デュフォー:「前奏曲」「アルマンド」「クラント“傲慢な女”」「クラント」「サラバンド」「ジーグ」
ムートン:「前奏曲“プロムナード”」「アルマンド」「カナリー“ムートン”」「クラント」「ガリアード」「サラバンド」「メヌエット」
ケルナー:「カンパネッラ(プレスト・アッサイ)」「クラント」「サラバンド」「エア(ラルゴ)」「ジーグ」「ガヴォット」
Mr.パッヘルベル(ヨハン・パッヘルベル):「アルマンド」「クラント」「サラバンド」「ジーグ」
ヴァイス:「前奏曲」「アルマンド」「クラント」「ブーレ」「サラバンド」「メヌエット」「ジーグ」「チャコーナ」
ヤコブ・リンドベルイ(Lute)

録音:2016年5月/レンナ教会(スウェーデン)
リュートの名手、ヤコブ・リンドベルイの最新盤はフランス&ドイツ・バロック音楽を集めました。17世紀のバロック音楽に彩りを添えたこれらのリュート作品。色彩感の異なるフランス、ドイツの作品をご堪能いただけます。名手リンドベルイならではの素晴らしい演奏とBISが誇る録音により幅広い音楽愛好家に親しまれる1枚に仕上がりました! (Ki)
BISSA-2266(1SACD)
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」 オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO

録音:2016年11月/オーケストラ・ホール(ミネアポリス)
当演奏でも流石ヴァンスカ!と思わせ る緻密な構成と、細部にまで注意が払われた圧巻の仕上がりで、繊細かつ丁寧な音楽づくりをしております。BISレーベルで数多くの録音を残してきたヴァ ンスカが最上級の演奏に達した大注目の録音です。ベートーヴェン、シベリウスなど数々の名盤をリリースしてきただけに非常に期待の高まるリリースとい えましょう。大好評の交響曲第5番(BISSA-2226)と併せてお楽しみください。
2003年にミネソタ管の音楽監督に就任したヴァンスカは、ベートーヴェンの交響曲全集などで評価を高めました。しかし、当団では経営悪化に伴う 労使対立が激しさを増し、2012年10月に経営側はロックアウトを決行。その後の2012/13年のシーズンは全てキャンセルとなり、当団の存続そのも のも危ぶまれる状況となりました。ヴァンスカは、労使の合意が成立した2014年1月に首席指揮者に復帰し、以後、団結力の増したミネソタ管の演奏 は一層密度の濃いものとなっております。 (Ki)
BISSA-2267(1SACD)
シェーンベルク:弦楽四重奏曲第2番 嬰ヘ短調 Op.10(1907-08)
弦楽四重奏曲第4番 Op.37
グリンゴルツ・クヮルテット【イリヤ・グリンゴルツ(Vn)、アナヒット・クルティキャン(Vn)、シルヴィア・シモネスクヴァ、クラウディウス・ヘルマン(Vc))】、
マリン・ハルテリウス(S)

録音:2016年6月/SRFスタジオ(チューリッヒ)
ロシアの俊英ヴァイオリニスト、イリヤ・グリンゴルツ。ソリストとしてだけでなく室内楽にも積極的に取り組んでおり自身のクヮ ルテットでも多くの録音があります。当ディスクではシェーンベルクの弦楽四重奏曲を収録しました。 12音音楽の創始者として20世紀音楽に最も大きな影響を残した作曲家の一人、シェーンベルク。1908年頃より無調を試みましたが、その最初の作 品として弦楽四重奏曲第2番はあげられます。この作品はソプラノを伴う特異な編成で全4楽章構成です。S.ゲオルゲの詩による歌が第3楽章「連?」、 第4楽章「亡我」に加わります。弦楽合奏のための編曲版(1929)も存在するシェーンベルク初期の傑作です。 シェーンベルクは1933年にナチスの台頭を避け、アメリカに亡命しました。弦楽四重奏曲第4番はアメリカ時代の作品で、鬼気迫るシェーンベルクの 鋭い音楽を聴くことができます。生涯12音音楽の旗手として重きをなす存在であったシェーンベルクの大きな功績を知る上でも重要なこの2篇をグリン ゴルツ・クヮルテットの卓越した技術と表現力で聴けるのは非常に喜ばしいことと言えましょう。 イリヤ・グリンゴルツは弱冠16歳のときにパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝して一躍世界的に有名になりました。その後、パガニーニの 協奏曲第1番でCDデビュー(BIS 999)し、イザイのバラード等をおさめた無伴奏ヴァイオリン曲集(BIS 1051)などで高い評価を得ました。BISレーベルからの最新盤としてストラヴィンスキーのヴァイオリン作品集第1集(BISSA-2245)をリリース。期待のシリーズ録音が開始ました。レパートリー はバロックから現代までと非常に幅広く、若手を代表するヴァイオリニストとして世界各地で演奏しております。近年は特に室内楽に力を入れ、グリンゴルツ・ クヮルテットとして積極的な演奏活動、録音を行っており、BISレーベルから、クリスチャン・ポルテラを迎え、グラズノフとタネーエフの弦楽五重奏曲(BISSA-2177)をリリースしております。 (Ki)
BISSA-2268(1SACD)
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810『死と乙女』
弦楽四重奏曲第9番ト短調 D.173
キアロスクーロQ【アリーナ・イブラギモヴァ(Vn1)、パブロ・エルナン・ベネディ(Vn2)、エミリー・ヘルンルンド(Va)、クレア・ティリオン(Vc)】

録音:2017年3月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
今をときめくヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団。BISレーベルからリリースしている ハイドンの弦楽四重奏曲第31-33番(BIS SA 2158 / KKC 5677)、第34-36番(BIS SA 2168 / KKC 5832)が高く評価される中、期待の新譜 はシューベルトの弦楽四重奏曲第14番『死と乙女』と第9番です。古典派と初期ロマン派のレパートリーに特化して当団の期待の高まる録音です。
1815年作曲の第9番ト短調。同年、歌曲、教会音楽、ピアノ・ソナタなど多数の作品を残した実りの年でした。ハイドン、モーツァルトの影響が見 受けられるものの、シューベルトの個性も明確になりつつある作品で、本格的な短調の作品はこれが最初となります。
そして、シューベルトの傑作の一つである第14番ニ短調『死と乙女』。第2楽章に歌曲『死と乙女』Op.7-3 D.531のピアノ伴奏部を借用したのでこ の通称を持ちます。全体を通じ、ロマン的な情趣に満ちており、ことに第1楽章の主題のもつインパクトと悲愁が印象的です。
2005年に当時英国王立音楽大学(RCM)で学んでいた友人を中心に結成し、近年アンサンブルが成熟してきたキアロスクーロ四重奏団。団体名の “Chiaroscuro(キアロスクーロ)” は美術用語で、コントラストを印象づける明暗法や陰影法を意味しますが、その名の通りシューベルトの溢れる魅力を 再発見させてくれているような見事な解釈を披露しております。 (Ki)
BIS-2269
弦楽三重奏と二重奏のための作品集
ベント・サーアンセン(1958-):ゴンドラ(2010)〜ヴァイオリン,ヴィオラとチェロのための/ワルツを踊るゴンドラ/夢見るゴンドラ/花のドレスを着たゴンドラ/愛のゴンドラ/不吉なゴンドラ
ペア・ヌアゴー(1932-):ストリングズ(2010)〜ヴァイオリン,ヴィオラとチェロのための
カイヤ・サーリアホ(1952-):雲のトリオ(2009)〜ヴァイオリン,ヴィオラとチェロのための
ペア・ヌアゴー(1932-):チャンプアン − 川の出会うところ(1992)〜ヴァイオリンとチェロのための6つの楽章
ヘンリク・ヘルステニウス(1963-):裂け目(2014)〜ヴァイオリン,ヴィオラとチェロのための
ペア・ヌアゴー(1932-):田園詩(『バベットの晩餐会』から)(1988)〜ヴァイオリン,ヴィオラとチェロのための
トリオ・アリストス【シモン・クジェソヴィエツ(Vn)、アレクサンダー・ウレゴー(Va)、ヤコブ・クルベア(Vc)】

録音:2009年12月(ストリングズ)、2010年3月(田園詩)、2012年6月(チャンプアン)、2013年1月(ゴンドラ)、2013年6月(雲のトリオ)、2014年3月(裂け目)/カロル・シマノフスキ・コンサートホール(カトヴィツェ、ポーランド)
「中世の後期から近世のノルウェー南部の人々は、北極圏から送られてくる呪術攻撃に『ノルドセンディング』の名を与えた。『北からの送信』」。トリオ・アリストスのアルバム『ノルドセンディング』は、「音楽そのものの魔術性」を「送信」することをイメージして制作され、トリオのメンバーと縁の深い北欧の作曲家4人の作曲した6つの作品によるプログラムが組まれました。デンマークの作曲家、独創的な音風景で知られるサーアンセンの《ゴンドラ》。ペア・ヌアゴーは3曲。《ストリングズ》、インドネシア、バリ島の渓谷と曲名に採った《チャンプアン−川の出会うところ》、ゲーブリエル・アクセル(ガブリエル・アクセル)監督の映画『バベットの晩餐会』の音楽のために彼が書いたフィルムスコアから短く抒情的な〈田園詩〉。フィンランドのサーリアホの《雲のトリオ》は、彼女がフランス・アルプスの高地で作曲したという音楽です。ノルウェーのヘルステニウスの《裂け目》は、彼が1990年代に手がけ『時の跡』の総合タイトルを与えた一連の作品のひとつに「即興」の性格を与え、改作した作品。トリオ・アリストスは、2005年、ペア・ヌアゴー作品の録音をきっかけに創設されました。ポーランドのヴァイオリニスト、シモン・クジェソヴィエツ(1974-)、王立デンマーク管弦楽団のヴィオラ奏者アレクサンダー・ウレゴー、デンマークのチェリストでOpenStringsAcademyの芸術監督を務めるヤコブ・クルベア(1976-)。デンマーク放送をはじめとするコペンハーゲンの主要な施設のアンサンブル・イン・レジデンスを務め、ヨーロッパ各地のフェスティヴァルに参加しています。 (Ki)
BISSA-2270(1SACD)
4xアンデシュ・エリーアソン
アンデシュ・エリーアソン(1947-2013):ノットゥルノ(1981)(バスクラリネット,チェロとピアノのための)
センツァ・リスポステ(1983)(フルート,ヴァイオリン,チェロとピアノのための)
フォリアーメ(1990)(ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロとピアノのための)
トリオ(2010)(ヴァイオリン,ヴィブラフォーンとピアノのための)
ノルボッテンNEO
【サラ・ハンマルストレム(Fl)、ローベット・エーク(Cl)、ダニエル・サウル(ヴィブラフォーン)、モッテン・ランドストレム(P)、ブルスク・ザンギャネ(Vn)、キム・ヘルグレーン(Va)、エレメール・ラヴォタ(Vc)】

録音:2016年5月/大ホール、スタジオ・アクースティクム(ピテオー、スウェーデン)
アンデシュ・エリーアソン(1947-2013)は、ダーラナ地方のボーレンゲ生まれ。スウェーデンの音楽シーンでもっとも個性的な音楽スタイルをもつ作曲家の一人です。ストックホルムのヴァルデマル・セーデルホルムに対位法と和声学を教わり、ストックホルムの王立音楽大学でイングヴァル・リードホルムの下で作曲法を学びました。1972年から1973年にかけてストックホルムのEMS(国立電子音楽研究所)の芸術委員を務め、1979年の《放浪者の歌》で大きな成功を収めました。交響曲第1番(1989)が、1991年の北欧音楽委員会(NOMUS)賞を受賞しています。主にオラトリオ、交響曲、協奏曲、弦楽オーケストラと室内楽のための作品を手がけ、リディア旋法とドリア旋法を自身の「音楽のアルファベット」に「表現性、焦燥感、憂愁、優美」といった性格に特徴付けられる作品を100曲程度残しました。1981年から2010年までの作品を4曲集めた『4xアンデシュ・エリーアソン』。「流れに抗うかのような動き」の際立った《ノットゥルノ(夜想曲)》、内省的な性格の《センツァ・リスポステ(答えのない)》、友人ベンクト・エミール・ヨンソンの「エコ=ポエトリー」の詩作からインスピレーションを得たと推測されている《フォリアーメ(群葉)》、「瞑想」ないし「自由な空想」の性格をもつ、ヴァイオリン、ヴィブラフォーンとピアノのための《トリオ》。スウェーデンの最北部で活動するオーケストラのひとつ、ノルボッテン室内管弦楽団の首席奏者7人が、2007年、現代の室内楽作品の普及に努めるため結成した「ノルボッテンNEO」による新録音です。
BISSA-2271(1SACD)
ニコラウス・ブルーンス:カンタータ集とオルガン作品集 Vol.1
(1)カンタータ「深き淵よりわれ汝を呼ぶ」〜バス、2つのヴァイオリンと通奏低音のための教会コンチェルト
(2)カンタータ「全地よ、主を歓喜せよ」〜テノール、2つのヴァイオリンと通奏低音のための教会コンチェルト
(3)大前奏曲 ホ短調〜オルガンのための
(4)カンタータ「われは心を確かにし」〜バス、ヴァイオリンと通奏低音のための教会コンチェルト
(5)カンタータ「わが心、定まりて」〜2人のテノール、バス、ヴァイオリン、2つのヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための教会コンチェルト
(6)コラール・ファンタジア「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」〜オルガンのための
(7)カンタータ「主は天に御座を堅く据え」〜バス、2つのヴァイオリン、2つのヴィオラと通奏低音のための教会コンチェルト(ト長調に移調)
(8)カンタータ「聖なるキリストは甦りたまえり」〜2人のテノール、2つのヴァイオリンと通奏低音のためのコラール・コンチェルト
(1)(4)(5)(7)ポール・マックス・ティプトン(バス=バリトン)
ジェームス・テイラー((2)テノール、(5)(8)テノールU)
(5)(8)ダン・コークウェル(テノールT)
鈴木雅明(オルガン&指揮)
イェール大学宗教音楽研究所
ロバート・ミーリー(VnT)、ダニエル・リー(VnU)、ジェシカ・トロイ(ヴィオラT)、カイル・ミラー(ヴィオラU)、
ジョシュア・ケラー(ヴィオラ・ダ・ガンバT)、ガイル・アン・シュローダー(ヴィオラ・ダ・ガンバU)
エズラ・セルツァー(Vc)、グラント・ヘレイド(テオルボ)、レイチェル・ベグリー(ドゥルシアン)、鈴木雅明(Org)

録音:(3)(6)2016年5月1&2日、(1)(2)(4)(5)(7)(8)2017年3月23-25日/マーカンド・チャペル、イェール大学(ニューヘイブン)
鈴木雅明がイェール大学宗教音楽研究所とブルーンスのカンタータとオルガン作品を録音。その第1集がリリースされます。
ニコラウス・ブルーンスは父からオルガンの手ほどきを受け、ブクステフーデにオルガンを学びました。リューベックでは叔父ペーターからヴァ イオリンとヴィオラ・ダ・ガンバを師事。同地の聖マリア教会および師ブクステフーデの推薦でコペンハーゲンのオルガニストを務めました。また、オルガン曲とカン タータ(教会コンチェルト)を作曲しており、ドイツ・バロックのオルガン音楽と教会カンタータの発展に貢献しました。32歳という若さで亡くなってしまいましたが、 その才能はブクステフーデに迫るほどで、残された作品は傑作ばかりです。。
イェール大学宗教音楽研究所は1928年、ニューヨークのユニオン神学校内に設置された宗教音楽学校を母体とし、1974年よりイェール大学の専門大学院と してスタートしました。宗教音楽、礼拝、芸術の研究などの実践を目的とし、演奏家、教会音楽、牧師としてのキャリアに向けた厳しいトレーニングを行っております。 当録音メンバーも古楽の名手が揃っており、鈴木雅明の指揮とオルガン演奏とともに質の高い演奏をお楽しみいただけます。 使用オルガンは2007年に同チャペルに据え付けられたチャールズ・クリングバウム(1929-2020)製作の楽器です。 (Ki)
BISSA-2272(1SACD)
リスト:15の歌曲
.3つのペトラルカのソネット【T.平和は見いだせず/U.その日までいつくしみくださる/V.私は地上に天使のような姿を見た】
金色の髪の天使 S.269/2
どうした、と彼らは言った S.276/2
おお!私が眠りにつくときには S.282/2
わが子よ、私がもし王だったら S.283/2
もし美しい芝生があるなら S.284/2
幸福な日よ、行かないで S.335
やさしく響け、わが歌 S.301/2
青春の幸福 S.323
シラーの「ウィリアム・テル」よりの歌【T.漁師の子供/U.羊使い/V.アルプスの狩人】 S.292/1
汝マールリングの鐘 S.328
ティモシー・ファロン(T)
アミエル・ブシャケヴィッチ(P)

録音:2015年7月/イェルサレム・ミュージック・センター(イスラエル)
マレク・ヤノフスキもその実力を認めるテノール、ティモシー・ファロンがリストの歌曲を収録しました。鈴木雅明、リリング、オルソッ プなど、世界の名だたる指揮者と共演し活躍の幅を拡げているファロンはエレガントでビロードのように明るい声の持ち主です。豊かな音色を武器にリス トの歌曲を歌い上げます。 (Ki)
BISSA-2273(1SACD)
旅−ラクシュミナラヤナ・スブラマニアムの音楽
ラクシュミナラヤナ・スブラマニアム(1947-):インドヴァイオリンとテューバのための協奏曲(2016)
旅(1987)
蝕(2010)
バッハへの捧げ物(1987)
ラクシュミナラヤナ・スブラマニアム(Vn)、オイスタイン・ボーズヴィーク(Tub)
カヴィタ・クリシュナムルティ(ヴォーカル)、
アムビ・スブラマニアム(Vn)
ドゥリパーラ・スピラマ・ムルティ(ムリダンガム)(インド太鼓)
トムス・ミカーリス(キーボード)、
トロンハイムSO
ヤーコ・クーシスト(指)

録音: 2016 年 6月オラヴホール(トロンハイム、ノルウェー)、2017 年 9 月サウンド・ディヴィジョン・スタジオ(リガ、ラトビア)
ヴィルトゥオーゾ性の高い演奏で知られるノルウェーのテューバ奏者、オイスタイン・ボーズヴィーク(1966?)、「インド古典 音楽のパガニーニ」とも呼ばれるインドヴァイオリン・プレーヤーで作曲家のラクシュミナラヤナ・スブラマニアム(1947?)。2014 年の「Global Music Festival」で初めて共演、「プロフェッショナルの音楽家として活動した 30 年で、演奏する姿にこれほど強烈な存在感のある音楽家に初めて出会った」とボー ズヴィークが語るスブラマニアムとのコラボレーション・アルバム『旅』。ボーズヴィークが委嘱した「二重協奏曲」(演奏時間、約 33 分)と《バッハへ の捧げ物》の 2 つの管弦楽共演作品を中心に、ヴォーカルとキーボードを加えた小品によるプログラムです。 (Ki)
BISSA-2274(2SACD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ;(1)(2)(4)アントン・ヴァルター(1805年製作)のレプリカ。ポール・マクナルティ(2012年製作)、
(3)(5)コンラート・グラーフ(1819年製作)のレプリカ。ポール・マクナルティ(2007年製作))
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)、ケルン・アカデミー

ン録音:(1)(4)2017年7月、(2)(3)(5)2018年7月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
ブラウティハムは2003年から2015年にかけてベートーヴェンのピアノ独奏曲全曲録音を完成させ快活明瞭なアプローチによる演奏で高い評価を得ました。
共演は信頼関係も厚いミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ率いるケルン・アカデミーです。当団とはモーツァルト、メンデルスゾーンの録音でも丁々 発止の演奏を聴かせ注目されております。
使用楽器は作曲された時代のレプリカで、ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して演奏・ 録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作したレプリ カを演奏していると、演奏解釈の面でも新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムがイメージする最善の状態の楽器を 使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲でもブラウティハムとケルン・アカデミーの推進力にあふれた瑞々しい演奏を披露。ここにフォルテピアノ演奏による決定 盤が登場しました!
BISSA-2275(1SACD)
ストラヴィンスキー:ヴァイオリン作品集Vol.2
パストラール(ヴァイオリンと4本の木管のための)*
「妖精の口づけ」〜バラード
イタリア組曲(全6曲)
ディヴェルティメント
「ミューズを率いるアポロン」〜アポロンのヴァリアシオン*
ヴァイオリン協奏曲ニ長調*
無伴奏ヴァイオリンのためのエレジー
タンゴ(ドゥシュキン編曲)
イリア・グリンゴルツ(Vn)、
ペーテル・ラウル(P)
ディーマ・スロボデニュク(指)
ガリシアSO

録音:2016 年2月ポットン・ホール(サフォーク、イギリス)
2017年 4 月/コルーニャ歌劇場(スペイン)*
グリンゴルツによるストラヴィンスキーのヴァイオリン・アルバム第2弾。第1弾(BIS SA 2245)はストラヴィンスキーのオリ ジナルおよび彼自身の編曲を集めていましたが、第2弾はオーケストラを伴うものや、バレエ音楽からドゥシュキンと共作した「ディヴェルティメント」や「イ タリア組曲」、ドゥシュキン編曲による「タンゴ」も収められた、まさに完全版。「ディヴェルティメント」はチャイコフスキー、「イタリア組曲」は伝ペルゴ レージが原作ゆえ、旋律的な魅力にも不足はありません。
ストラヴィンスキーは弦楽器を「あまりに人声を連想させる」として好まず、つややかに歌う要素を極力排除した独特の音世界を作っています。グリンゴ ルツの技巧でストラヴィンスキーが思い描いた音響を再現してくれます。 (Ki)
BISSA-2276(1SACD)
グバイドゥーリナの深遠な世界
(1)「神の前で歓呼せよ」〜混声合唱とオルガンのための(1989)[世界初録音]
(2)「光と闇」〜オルガン独奏のための(1976)
(3)「太陽の賛歌」〜チェロ、室内合唱と打楽器のための(1997/98)
(1)(3)NDR合唱団(北ドイツ放送cho)、フィリップ・アーマン(合唱指揮)
(1)(2)クリスティアン・シュミット(Org)
(3)イヴァン・モニゲッティ(Vc)、
(3)エルボトナル・パーカッション

録音:(1)2012年10月23&24日聖ニコライ教会(ハンブルク)、(2)2011年11月16日聖アルトナ教会(ハンブルク)、
(3)2011年10月30日/ロルフ・リーバーマン・スタジオ(ハンブルク)
BISレーベルが積極的に録音を行っているタタールスタン共和国出身の女流作曲家、グバイドゥーリナ。注目の最新アルバムに は世界初録音の混声合唱とオルガンのための「神の前で歓呼せよ」を筆頭にオルガン独奏のための「光と闇」、そしてチェロ、室内合唱と打楽器のための「太 陽の賛歌」が収録されました。カザン音楽院を経てモスクワ音楽院に進み、ペイコに作曲を師事したグバイドゥーリナはヨーロッパの前衛的技法を取り入れた作風を確立し、独自の世 界観を創り出しました。ソ連崩壊後の1992年にハンブルクに移住し、以後当地にてなおも精力的に作曲活動を行っております。当ディスクでもグバイドゥー リナの深遠な世界へと誘われます。 (Ki)
BISSA-2277(1SACD)
『そして太陽は光を失った−受難節の音楽』
ロワゼ・コンペール(c.1445-1518):モテット「勝利した十字架(Crux triumphans)」
ジョスカン・デ・プレ:モテット「御身は貧しき者の隠れ家(Tu pauperum refugium)」
アンドルー・スミス(1970-):詩編55番(Salme 55)
アドリアン・ヴィラールト(c.1490-1562):天にましますわれらの父よ(Pater noster)- アヴェ・マリア(Ave Maria)
キリルス・クレーク(1889-1962):詩編22番(Taaveti laul 22/Psalm 22)
ロワゼ・コンペール(c.1445-1518):モテット集「十字架の聖務日課(Officium de Cruce)」
ピエール・ド・ラ・リュー(c.1452-1518):おお、救いのいけにえよ(O salutaris hostia)
ニューヨーク・ポリフォニー【ジェフリー・ウィリアムズ(C.T)、スティーヴン・カルディコット・ウィルソン(T)、クリストファー・ダイラン・ハーバート(Br)、クレイグ・フィリップス(Bs)】

録音:2018年6月/プリンストン・アビー(プリンストン、ニュージャージー州)
ニューヨーク・ポリフォニー」は、ジェフリー・ウィリアムズ、スティーヴン・カルディコット・ウィルソン、クリストファー・ダイラン・ ハーバート、クレイグ・フィリップスの4人が2006年に結成。顧みられることの少ないルネサンスと中世の作品をレパートリーに活動をつづけ、室内ヴォーカル アンサンブルとして真っ先に挙げられるグループのひとつとしての地位を確立してきました。CD録音も継続的に行い、2012年の『endBeginning − フラ ンドル楽派のポリフォニー音楽』(BIS SA-1949)をはじめとする5枚のアルバムを BIS レーベルからリリース。ルネサンス期スペインの作品を歌った『哀歌 (Lamentationes)』(BIS SA-2407)は、イギリスの音楽誌が主宰する「グラモフォン賞」の「アーリーミュージック部門」の「2020年最優秀アルバム」に 選ばれ、アメリカの「Fanfare」からは「内面の光に照らされたかのような輝かしい演奏。このうえ何が望めるのか、わからない…」と評されました。
『And the sun darkened(そして太陽は光を失った) 』は、ニューヨーク・ポリフォニーの6作目のアルバムです。「受難節」をテーマに「古い音楽と新しい 音楽の交差するところを探る」という彼らの活動に沿った新旧7つの作品を取り上げています。フランス北部、アルトワのロワゼ・コンペール(c.1445-1518) の作品が2曲。中世後期の宗教詩に作曲したモテット「勝利した十字架」と、彼がミラノ公ガレアッツォ・マリア・スフォルツァの宮廷に滞在した1470年代に書い たとされる、『フィリピの信徒への手紙』(2節)『聖金曜日のアンティフォン』、14世紀の賛美歌『Pater sapientia(父の英知)』がテクストの「十字架の聖務 日課」。ジョスカン・デ・プレ(c.1450/1455-1521)の祈りのモテット「御身は貧しき者の隠れ家(汝、貧しき者の憩いよ)」。
アンドルー・スミス(1970-)は、イギリスに生まれ、ノルウェーを本拠に作曲家、歌手、著作家として活動しています。「詩編55番」(「神よ、わたしの祈りに 耳を向けてください。嘆き求めるわたしから隠れないでください」)(新共同訳)は、ヴェストフォル音楽祭で上演される劇『Notes for a Requiem(レクイエム のための記録)』のために委嘱を受けて作曲した音楽を改作した「アカペラ男声四重唱曲」です。フランドルのアドリアン・ヴィラールト(c.1490-1562)がグレ ゴリオ聖歌の旋律も引用して書いた「天にましますわれらの父よ ? アヴェ・マリア」。エストニアの作曲家、合唱指揮者のキリルス・クレーク(1889-1962)の「詩 編22番」(「わたしの神よ、わたしの神よ なぜわたしをお見捨てになるのか」)は、彼が『詩編』をテクストに作曲した、国際的に知られる作品のひとつ。フラン ドル楽派のピエール・ド・ラ・リュー(c.1452-1518)の「おお、救いのいけにえよ」は、聖トマス・アクィナスの賛美歌『Verbum supernum pro-diens(天 上の御言葉)』に作曲された輝かしい作品です。 (Ki)
BISSA-2278(1SACD)
レナード・バーンスタイン:作品集
「キャンディード」序曲
『ウエスト・サイド物語』からの「交響的舞曲」
『ファンシー・フリー』からの「3つのダンス変奏曲」
『波止場』からの「交響組曲」
『オン・ザ・タウン』からの「3つのダンス・エピソード」
クリスチャン・リンドベルイ(指)
ロイヤル・リヴァプールPO

録音:2016年8月/リヴァプール・フィルハーモニック・ホール
リスティアン・リンドベルイ(クリスチャン・リンドバーグ)が2018年に生誕100周年を迎えたバーンスタインの代表作を 録音しました。トロンボーンの神様リンドベルイは近年指揮活動に力を入れており、アークティック・フィルと来日した2017年10月の来日公演も大きな 話題となりました。リンドベルイはBISレーベルからリリースを続けているアラン・ペッテションの交響曲集やチャイコフスキーの後期交響曲集などの録音 でも指揮者としての才能を発揮し、すっきりとした極めて正攻法の演奏で高く評価されております。
バーンスタインの作品はリンドベルイの音楽性とも相性がよく、とりわけ金管の歯切れのよさ、オーケストレーションの華やかさは一際光った演奏です。 ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニック管弦楽団の見事なアンサンブル能力の高さも好印象です。バーンスタイン・イヤーにふさわしい1枚がリリー スされます! (Ki)
BISSA-2279(1SACD)
私の安らぎは消え失せた〜デュエットと独唱曲集
パーセル:「ラッパを吹き鳴らせ」、「私の安らぎは消え失せた」、「音楽が恋の糧なら」*、「しばしの間の音楽」**、「だめよ抵抗してもだめ」、「セリメーヌ」
メンデルスゾーン:「我が愛を伝えたいOp.63-1」、「挨拶Op.63-3」、「民謡Op.63-5」、「すずらんと小さな花Op.63-6」、「旅立ちOp.9-6」**、「新しい恋Op.19-4」*、「3つの二重唱曲Op.77」
シューマン:「3つの二重唱曲Op.43」、「夜の歌Op.96-1」**、「ひそかな愛Op.35-8」*、「世捨て人Op.83-3」**、「ことづてOp.77-5」*、「まさに太陽が輝くように」
ロジャー・クィルター(1877-1953):「好いた同士の彼氏と彼女Op.23-3」、「もう泣かないで悲しみの泉よ」、「音楽は、優しい声が消えてもOp.25-5」**、「君が眼にて酒を汲めよ」*、「愛の哲学Op.3-1」*、「愛は夏の夜を通じて呼びかける」
無印=デュエット
*=キャロリン・サンプソン独唱 
**=イェスティン・デイヴィス独唱
キャロリン・サンプソン(S)
イェスティン・デイヴィス(C.T)
ジョゼフ・ミドルトン(P)

録音:2016年9月/ポットン・ホール、サフォーク州(イギリス)
バッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとしてもおなじみのキャロリン・サンプソンとイギリス系カウンターテナーの伝統を受け継ぐイェスティン・デイヴィスが夢の共演を果たしました!収録曲はパーセル、メンデルスゾーン、シューマン、そしてクィルターで構成されました。当録音は2016年9月にポットン・ホールにてセッション録音されましたが、同時期にBBCプロムスのランチコンサートの一環でカドガン・ホールでもライヴ収録しラジオ放送され絶賛されております。イギリスが生んだ二人の名唱の歌声が見事に溶け合います。★キャロリン・サンプソンは「完璧なコロラトゥーラ技術と豊かにのびる輝かしい声」と評され、世界の聴衆を魅了し続けています。バロック・古典派の歌曲からオペラまで幅広いレパートリーを持っており、澄み切ったその歌唱は官能的で聴くものを魅了してやまないと評価されています。一方、清らかな歌声が聴き手の心に響き渡るイェスティン・デイヴィスは「グラモフォン賞(ライヴCD部門)」(2012年、2014年)を受賞するなど、現代随一のカウンターテナーです。声楽ファン必聴のアルバムがここに完成しました。驚異の2重唱をご堪能ください! (Ki)
BISSA-2280(1SACD)
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番 ヘ長調 Op.96「アメリカ」
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 Op.11
ボロディン:弦楽四重奏曲第2番 ニ長調
エッシャーSQ
【アダム・バーネット=ハート(第1Vn)、アーロン・ボイド(第2Vn)、ピエール・ラポイント(Va)、ブルック・シュペルツ(Vc)】

録音:2017年3月/ライツターデル(ノイマルクト/ドイツ)
ニューヨークを拠点として活動しているアメリカのカルテット、エッシャー弦楽四重奏団。メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全 曲録音でも注目を集める中注目の新録音ではドヴォルザークのアメリカ、チャイコススキーの第1番、そしてボロディンの第2番を収録しました。各プレー ヤーの確かな技術により演奏が非常に立体的なのが当団の特徴といえ実に軽やかな演奏が好印象を与えます。 2013年のエイヴリー・フィッシャー・キャリアグラントの受賞をはじめ、近年目覚ましい活躍の当団は世界各国で演奏会を成功させております。BISレー ベルからリリースされているメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲集、第1集【弦楽四重奏曲第1&4番】(BISSA-1960)、第2集【弦楽四重奏曲第2& 3】(BISSA-1990)、第3集【弦楽四重奏曲第5&6番】(BISSA-2160)でも高い評価を得ております。 (Ki)
BISSA-2281(2SACD)
バッハ:イギリス組曲(全6曲) 鈴木雅明(Cemb/1982年ヴィレム・クルスベルヘン制作によるリュッカースのレプリカ)

録音:2016年7月&8月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
鈴木雅明によるバッハ作品のチェンバロ 演奏といえば、平均律クラヴィア曲集第1巻(1996年録音 / BIS 813)にはじまり、ゴルトベルク変奏曲(1997録音 / BIS 819)、インヴェンショ ンとシンフォニア(1998年録音 / BIS 1009)、ファンタジアとフーガ集(1998年録音 / BIS 1037)、フランス組曲(1999-2001年録音 / BIS 1113)、6つのパルティータ(2001年録音 / BIS 1313)、イタリア協奏曲、フランス風序曲、他(2002年録音 / BIS 1469)、そして平均律クラヴィ ア曲集第2巻(2005年録音 / BIS 1513)とそのどれもが高い評価を得てきました。その後、しばらくチェンバロ独奏による録音はありませんでしたが、 約10年を経た2016年にイギリス組曲が録音されました!
フランス組曲、パルティータと並ぶ、バッハの舞踊組曲の代表作であるイギリス組曲。フォルケルが、「この作品がある高貴なイギリス人のために書かれた」 と言ったことからこの名がつきました。6作品に共通するのがアルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグの4曲が必ず含まれ、1曲目が長大なプレリュー ドになっているのが特徴です。鈴木雅明の演奏は驚くべき集中力と内容の濃さで、聴き手の心をつかむ魅力に満ちています。楽器は2台のチェンバロのた めの協奏曲全集(KKC 5496 / BIS SA 2051)でも使用した1982年ヴィレム・クルスベルヘン制作によるリュッカースのレプリカで演奏。自在にして 優美な表現が印象的です。大注目の録音がついに登場です!
BISSA-2282(1SACD)
パガニーニ:24のカプリース Op.1 スーイエ・パク(Vn;1739年製グァルネリ・デル・ジェス(弓;1865年製ハインリッヒ・カール・クノッフ))

録音:2016年9月、10月/スタジオ・アクースティクム(ピテオー/スウェーデン)
2000年生まれの韓国人ヴァイオリニスト、スーイエ・パクがなんとパガニーニの24のカプリースで堂々のデビューです!2000年生 まれということですので16歳で録音を完成させたことになります。 4歳の時にヴァイオリンをはじめたパクは2009年よりベルリンにて名ヴァイオリニスト、ウルフ・ヴァリーンに師事。彼女の驚くべき才能に惚れ込んだヴァ リーンはハンス・アイスラー音楽大学ベルリンで学ぶように薦め、すぐさまその才能を開花させた稀有な存在です。五嶋みどりやサラ・チャンを思わせる神童 ぶりで10代とは思えないほどの完成されたテクニックと成熟した音楽を聴かせてくれます。
ヴァイオリンのあらゆる技術が要求されるパガニーニの24のカプリース。低音から高音まで音域の広いアルペッジョ、左手のピツィカート、オクターヴ、ダ ブル・トリルなど、超絶技巧のオンパレードですが、パクは技術的な難解さを感じさせず、聴き手を音楽に没入させる表現力を持ち合わせております。21世紀 の要注目ヴァイオリニスト、スーイエ・パク。大注目のヴァイオリニストです!
BISSA-2283(1SACD)
『心地よき憂鬱』
ジョン・ダウランド(1563-1626):「昔の涙」「流れよ、わが涙」「新たにした昔の涙」
ロバート・ジョーンズ(c.1577-c.1615):「横たわれ、悲しい心よ」
ダウランド:「もし涙の洪水が」「ため息の涙」「悲しみの涙」「悲しめ、昼は闇の中に去った」「ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルマンド」
トバイアス・ヒューム(c.1579-1645):「どれほどの悲しみが」
ダウランド:「パドゥアン」「ヴォルタ」
ダウランド(ウィリアム・ウィグソープ編):「悲しみよ、来れ」
ジョン・ダニエル(1564-c.1625):「うつろな瞳」
ダウランド:「強いられた涙」「愛するひとの涙」
アントニー・ホルボーン(c.1545-1602)(イブラヒム・アジズ 編):「わが重き魂は」
ジョン・ダニエル(1564-c.1625):「望まぬまま扉を閉ざすことができたなら」
ダウランド:「真実の涙」
チェリス・コンソート・オブ・ヴァイオルズ【エミリー・アシュトン、イブラヒム・アジズ、ジェニファー・ブロック、アリソン・キンダー 、サム・ストールデン】
エマ・カークビー(S)
ジェイムズ・エイカーズ(Lute)
[楽器:Treble viol: Kazuya Sato, Japan, 2006/Robert Eyland, Totnes, England, 1988
 Tenor viol: Joe Lotito, West Dean, England, 2012/Robert Foster, England, 2004
Bass viol: Renate Fink, Osterwieck, Germany, 2007/Wang Zhi MIng, Beijing, 2010
Great bass viol: Robert Eyland, Totnes, England, 2006 10-course lute: Stephen Gottlieb, London, 2002]

録音:2016年3月/ガートン・カレッジ・チャペル(ケンブリッジ、イングランド)
古代ギリシャの弦楽器をグループ名とする「チェリス」は、イギリスのヴィオール・コンソート。クリストファー・シンプソンのエアと ディヴィジョンを演奏した『Ayres & Graces』(BISSA-2153)を2015年にリリース、「素晴らしくしなやか、推進力と活気のある」と「ガーディアン」紙から 評されるなど、高い評価を得ました。『心地よき憂鬱(A Pleasing Melancholy)』と題した第2作アルバムは、ジョン・ダウランドの「7つの情熱的なパヴァーヌ の姿をした」コンソート曲集《ラクリメ、または7つの涙》(涙のパヴァーヌ)の《流れよ、わが涙》の旋律による7曲とその他の器楽曲、そしてエマ・カークビーの 歌う《流れよ、わが涙》をはじめとするダウランドと彼の同時代の作曲家の歌曲によるプログラム。アルバムを覆う悲しみの気分を変えるため、《ラクリメ》から 〈ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルマンド〉とトマス・シンプソンの『ターフェル・コンソート』(ハンブルク、1621年出版)に収められた《パドゥアン》と《ヴォル タ》の「今の調性感覚では『長調』」の作品が3曲挟まれます。ケンブリッジ、ガートン・カレッジのチャペルでのセッション録音です。 (Ki)
BIS-2284
「反響」
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ.変ホ長調 Op.18
マイケル・ブラウン(1987-):ビザンチウムの反響
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ.遺作(1897)
エイミー・ビーチ(1867-1944):ロマンス Op.23
エレナ・ウリオステ(Vn;アレッサンドロ・ガリアーノ1706年制作)
マイケル・ブラウン(P)

録音:2013年11月/ヨンカーズ(ニューヨーク)
惑のヴァイオリニスト、エレナ・ウリオステがR.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタを主軸にラヴェル、ビーチ、そして共演のブラウンの作品を収録 しました。カーティス音楽院にて学んだウリオステは名教師ジョゼフ・シルヴァースタインに師事。またパメラ・フランク、イダ・カヴァフィアンなどから薫 陶を得て、現在はアメリカを中心に活躍しております。ピアノのマイケル・ブラウンとは2009年のラヴィニア音楽祭での共演をきっかけに意気投合。その後、 ブラウンの作品を含む幅広いレパートリーを演奏しております。 (Ki)
BISSA-2285(1SACD)
バッハ:リュート組曲集
組曲 ト短調 BWV995
組曲(パルティータ) ハ短調 BWV997
組曲(パルティータ) ホ長調 BWV1006a
組曲 ホ短調 BWV996
フランツ・ハラース(G/ジュリアン・ダマン製作)

録音:2017年12月、2018年2月/ミュンヘン音楽・演劇大学、大ホール(ミュンヘン)
BISレーベルでもおなじみギターの名手フランツ・ハラースがバッハのリュート作品に挑みました。今回の注目は原調による演 奏であること。クラシック・ギターによる演奏では世界初録音とのことです。ハラースの卓越した技術で紡ぎだされるバッハのリュート作品をご堪能ください。
組曲ト短調BWV995は無伴奏チェロ組曲第5番BWV1011の編曲した作品。ギターで奏でることにより哀愁に満ちた旋律がより引き立ちます。組 曲 ハ短調 BWV997は真摯な美しい曲想をもつ作品。オクターヴを駆け上がるパッセージが印象的です。組曲 ホ長調 BWV1006aはあの有名な無伴奏 ヴァイオリン・ソナタ第3番全曲のリュート編曲版。そして組曲ホ短調 BWV996はバッハのリュート曲の中では最初期の作品で流麗な旋律が特徴です。 (Ki)
BISSA-2286(1SACD)
ラーシュ・カールソン(1953-):作品集
(1)ペール・ラーゲルクヴィストの詩による7つの歌〜バリトンと管弦楽のための(2010-12)
(2)クラリネット協奏曲(2013-15)
(1)ガブリエル・スオヴァネン(Br)
(2)クリストフェル・スンドクヴィスト(Cl)
ラップランドCO、
ヨン・ストゥールゴールズ(指)

録音:2016年9月-10月/コルンディ文化の家のホール(ロヴァニエミ、フィンランド)
ラーシュ・カールソン(1953-)は、スウェーデンとフィンランドに挟まれたバルト海、フィンランド自治領のオーランド諸島に 生まれました。シベリウス・アカデミーで作曲法、ピアノとオルガンを学び、フリーランスの作曲家として活動しています。ネオロマンティックで表現的な スタイルに始まり、「調性と旋律」を意識しながら半音階的語法や自由調性といった手法を模索。1990年代の初頭、伝統的な長調と短調の調性による、 全音階的メロディで彩色したヴァイオリン協奏曲を発表したころ、現在のスタイルにたどり着いたと言われます。
《ペール・ラーゲルクヴィストの詩による7つの歌》は、スウェーデン生まれのバリトン歌手、ガブリエル・スオヴァネン(1977-)のアイデアから生 まれた作品です。1951年のノーベル文学賞を受賞したスウェーデンの作家、劇作家、詩人、エッセイストのラーゲルクヴィスト(1891-1974)の詩が テクスト。「岸に打ち寄せる波のように」は、1976年の合唱曲につづき再びテクストに選ばれました。クラリネット協奏曲は、〈レント−アレグレット〉〈ア ンダンテ〉〈プレスト〉の3楽章構成。初期の作品の素材も再使用され、伝統的手法により書かれています。この作品のアイデアを提供したクリストフェル・ スンドクヴィスト(1964-)は、フィンランド放送交響楽団首席クラリネット奏者。ファーゲルルンド(BISSA-1707)やノルドグレン(ABCD 359)の クラリネット協奏曲を録音、ソリストとしても活動しています。ラップランド室内管弦楽団の芸術監督を務めるヨン・ストゥールゴールズ(1963-)は、カールソンとの交流が深く、2つの交響曲やフィンランド国立 オペラによる《ロードハムン》の初演を指揮。2007年にヘルシンキ・フィルハーモニックがセーゲルスタムの指揮でカールソンのヴァイオリン協奏曲を演 奏した際にはヴァイオリンのソロを担当しました。 (Ki)
BISSA-2287(1SACD)
ペンデレツキ:ルカ受難曲 キリスト:ルーカス・ミーチェム(Bs)、サラ・ウェゲナー(S)、マシュー・ローズ(Bs))、スワヴォミル・ホランド(エヴァンゲリスト)
ケント・ナガノ(指)モントリオールSO
ワルシャワ児童cho
クラクフ・フィルcho【ラテン語歌唱】

録音:2018年7月20日/ザルツブルク・フェルゼンライトシューレ(ライヴ)
2020年3月29日に86歳で逝去されたクシシュトフ・ペンデレツキ。代表作「広島の犠牲者のための哀歌」で日本とも縁 の深い作曲家でした。彼の音楽はいわゆる典型的な「ゲンダイオンガク」で、一定間の音をすべて鳴らす「トーンクラスター」の効果を編み出し、20世 紀作曲家に多大な影響を及ぼしました。それはクラシック音楽界のみならず、今日ホラー映画やサスペンスなどでの効果音として耳にする音響となってい ます。
ペンデレツキの「ルカ受難曲」は「広島の犠牲者による哀歌」から3年後の1963年から3年かけて作曲されました。オーケストラ、声楽ともに破格 の大編成ゆえ、なかなか実演される機会はありませんが、2018年7月14日にモントリオールSOとカナダ初演を果したケント・ナガノがその一週 間後にザルツブルクのフェルゼンライトシューレで行なったコンサートのライヴ録音。ポーランドから合唱団を招き、映画俳優スワヴォミル・ホランドがエヴァ ンゲリストを務めているのも注目です。演奏は非常に感動的で、当コンサートに臨席した作曲者ペンデレツキが終演後の喝采に応じている体験を共有でき ます。
「受難曲」といえばまずバッハの2大傑作が思い浮かびますが、ペンデレツキ作品はミュンスター大聖堂の建立700周年のためにケルン南西ドイツ放 送から依頼されました。基本的に十二音技法によりますが、その音列のなかにB-A-C-H(シ♭・ラ・ド・シ?)の4音が含まれていたり、バッハが多用 した下降2音の「ため息のモチーフ」で始めるなど、ペンデレツキのバッハに対する深い敬意が明瞭に感じられます。ペンデレツキは後年スタイルを変え、 ロマン的とさえ言える作品を生み出しますが、やはりこの頃の尖った音楽こそ真骨頂と申せましょう。 (Ki)
BISSA-2288(1SACD)
『アンジェラス(Angelus)− ボリソワ=オッラス 管弦楽作品集』
ヴィクトリア・ボリソワ=オッラス(1969-):
(1)アンジェラス(Angelus)(2008)
(2)沈黙の王国(The Kingdom of Silence)(2003)
(3)山々が生まれる前から(Before the Mountains Were Born)(2005)
(4)賛歌の創造(Creation of the Hymn)(2013)(弦楽オーケストラのための)
(5)開いた地面(Open Ground)(2006)
ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニックO
(1)(4)アンドレイ・ボレイコ(指)
(2)(3)マーティン・ブラビンズ(指)
(5)サカリ・オラモ(指)
(3)アンドレーアス・アリーン(フルート)、(3)ペール・アンデション(オーボエ)、(3)ユーハン・フランセーン(クラリネット)、
(3)イェンス=クリストフ・レムケ(ファゴット)
(4)ヨアキム・スヴェンヘーデン(Vn)、(4)ヨハンネス・ロスタモ(Vc)

録音:(5)2016年8月、(1)(4)2017年11月、(2)(3)2019年8月/ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)((1)=ライヴ)
鳥が歌わず、鐘が鳴らない都市は、死んでしまっています。毎日、どんな強さで鐘が鳴っているかを基準にすれば、ミュンヘンこそ 間違いなく現代ヨーロッパでもっとも躍動する都会だろう」(ボリソワ=オッラス)。ミュンヘン市の850周年に際しミュンヘン・フィルハーモニーとミュンヘ ン市議会から委嘱を受けた管弦楽作品に始まる『アンジェラス』は、スウェーデンの作曲家ボリソワ=オッラスの管弦楽曲による「ポートレート」として制作 されたアルバムです。
ヴィクトリア・ボリソワ=オッラス Victoria Borisova-Ollas は、1969年、モスクワ生まれ。モスクワ中央音楽学校とチャイコフスキー音楽院を卒業後、 スウェーデンのマルメ音楽大学とロンドンの王立音楽大学で学びました。1993年からスウェーデンに住み、作曲活動を行っています。彼女の作品は、ロン ドンSOをはじめとする各国のオーケストラで演奏され、王立スウェーデン歌劇場で初演された2017年の歌劇『ドラキュラ(Dracula)』は、2シーズ ンのチケットが完売し、話題になりました。スウェーデン作曲家協会のメンバー。王立スウェーデン音楽アカデミーの会員に選ばれています。
カトリック教会の「お告げの祈り」の始まりを知らせる「鐘」を曲名にとった「アンジェラス」は、「古い時代からのごく漠然とした挨拶」として、ケルト 聖歌を思わせるメロディに始まる約22分の作品です。ボリソワ=オッラスは、「『われわれの主への信仰がどれほど多くの機会に失われようと、われわれへ の信念を決してなくさない』ひとりの孤独な修道士が、将来ミュンヘン市となる町の中心で初めて鳴らした鐘」に思いを馳せて作曲。ペータース教会の早朝 の鐘やマリエン広場のラートハウス・グロッケンシュピールを模した旋律を織りこみながら、さまざまな歴史をもつ都会の姿を描いて行きます。2008年6 月8日、シルヴァン・カンブルランがミュンヘン・フィルハーモニーを指揮して初演しました。
ボリソワ=オッラスは、イギリスの「マスタープライズ国際作曲コンペティション」(1998年)の2位に選ばれ、彼女が最初に国際的に知られるきっかけとなっ た『詩編104番』に基づく交響詩「風の翼(Wings of the Wind)」(1997)をはじめ、『旧約聖書』の『詩編』に関連する作品をいくつか書いています。 「一生を終えた後、私たちが行く神秘の国」を示す「沈黙の王国」は、自由な翻訳によるロシア語版『聖書」の『詩編94番』から曲名のアイデアを得た という作品です。グロッケンシュピールとチェレスタによる「子守歌」に始まり、「夢」の中に入って行く。ロシアの作曲家ニコライ・コルンドルフ(1947?2001) を追悼して作曲され、作品を委嘱したヨーテボリ・アート・サウンド(GAS)のフェスティヴァルで初演されました。
「山々が生まれる前から」は、『詩編90番「主よ、あなたは代々にわたしたちの宿るところ。山々が生まれる前から 大地が、人の世が、生み出される前から」』 (新共同訳による)をインスピレーションに作曲されました。シュトゥットガルトRSOの委嘱で作られ、作品の後半に木管楽器の首席奏者4人によ る「カデンツァ」が配されています。アンドレイ・ボレイコ Andrey Boreyko 指揮のシュトゥットガルトRSOが初演。作品は彼に献呈されました。
「賛歌の創造」は、カナダ放送協会の室内楽フェスティヴァルのための「ヴィルトゥオーゾ」弦楽四重奏曲として作られていた作品です。2013年1月、ストッ クホルム・コンサートホールの「作曲者の週末」のために弦楽オーケストラの版に改作。ミケール・バットシュ指揮ムシカ・ヴィテにより初演されました。「調 性と無調をめぐるゲーム……現代音楽で何が『現代的』で何が『伝統的』かというテーマ……どちらが『美女』でどちらが『野獣』か……まったくの混沌 から何か美しい物を創り出すことは簡単にできるだろうか……」といったことに思いをめぐらしたという作品です。
「開いた地面」は、サルマン・ラシュディの小説『The Ground Beneath Her Feet(彼女の足下の地面)』をインスピレーションに作曲されました。「私 たちが存在するこの瞬間、足下にある地面は、安定したものだろうか……地面が突然動きだしたら、どんな感じがするか、想像しようとする者はいるだろうか」。 スウェーデンRSOの委嘱作。マンフレート・ホーネックの指揮で初演されました。
このアルバムの演奏は、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニックOをアンドレイ・ボレイコ、マーティン・ブラビンズ Martin Brabbins、首 席指揮者サカリ・オラモ Sakari Oramo が指揮してストックホルム・コンサートホールで作曲者が立ち会って収録されました。「アンジェラス」のみ、コンサー トのライヴ録音です。ロバート・サフ Robert Suff がエグゼクティヴ・プロデューサーを担当、ミュンヘンの「Der Friedensengel(自由の天使)」像の写 真がアルバム・アートワークに使われています。 (Ki)
BISSA-2289(1SACD)
マッツ・リドストレム(1959-):リゴレット・ファンタジー
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番
マッツ・リドストレム(Vc)
ウラディーミル・アシュケナージ(指)
オックスフォードPO

録音:2016 年 12月/アビー・ロード・スタジオ(ロンドン)
ウェーデンを代表するチェリスト、マッツ・リドストレム。カバレフスキーのチェロ協奏曲第2番、ハチャトゥリヤンのチェロ 協奏曲のデビュー盤(BIS 719)以来の久々の新録音は、リドストレムの自作「リゴレット・ファンタジー」とショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第1番 を録音しました。共演はアシュケナージ(指)オックスフォード・フィルです。リドストレムはエーテボリでマーヤ・ヴォーグルに師事。その後はジュリアー ド音楽院でレナード・ローズの下で研鑽を積み、ノールショポング響、ロイヤル・フィルの首席チェリストをつとめるなどで活躍し、現在はソリストとして も幅広く活動を行っております。リドストレムの自作リゴレット・ファンタジーはチェリスト、作曲家のマッツ・ロンディンに捧げられた全11曲の作品で 2009年に初演されました。ショスタコーヴィチのチェロ協奏曲とともにリドストレムの熱演を聴くことができます。 (Ki)
BISSA-2290(1SACD)
ペッテション:ヴァイオリン協奏曲第2番(1977 / 改訂版)*
交響曲第17番(断章)(1980)【マルクス・ブリルカ&クリスチャン・リンドベルイによる補完】
ウルフ・ヴァリーン(Vn)、
クリスチャン・リンドベルイ(指)
ノールショピングSO

録音:2017年1月、(1)2018年1月*/ルイス・デ・ギア・コンサートホール(ノールショピング)
ヴァイオリン協奏曲第2番は、ヴァイオリン独奏と大編成のオーケストラのために書かれた演奏時間50分をこえる作品。独奏パートはほぼ弾きっぱな しといえるハードにしてパワフルな作品。緊迫した空気とテンション高い作風はペッテションならではといえましょう。BISレーベルでおなじみのウルフ・ヴァ リーンが鬼気迫る演奏を披露しております。なお、当作品の初稿版は1980年1月25日、イダ・ヘンデルが初演したことでも知られます。
ペッテション未完の交響曲第17番。この度、ドイツの作曲家マルクス・ブリルカとリンドベルイによる補筆完成版が録音されました。晩年の作風の特 徴であり、ペッテションの人生をあらわしたかのような暗黒で暴力的なパッセージが随所にあらわれますが、一方で澄みきった弦の響きや天国を夢見てい るかのような美しい旋律も印象的です。強烈なインパクトの中に祈りも感じられる唯一無二の世界が広がります。 (Ki)
BISSA-2292(1SACD)
シュニトケ、ペルト 合唱作品集
シュニトケ:悔悛の詩編(1988)
ペルト:マニフィカト(1989)
 主よ、今こそあなたは(2001)
カスパルス・プトニンシュ(指)、
エストニア・フィルハーモニック室内cho

録音:2017年1月/聖ニコラス教会(タリン、エストニア)
エストニア・フィルハーモニック室内合唱団(EPCD)は、1981年、トヌ・カリユステにより創設されました。2001年からポール・ヒ リヤーが芸術監督と首席指揮者を務め、ハルモニアムンディUSAの制作した3枚の『バルトの声』をはじめとするCD録音や2007年ベルゲン国際フェスティ ヴァルなどへの出演により、もっとも国際的に知られるエストニアのアンサンブルのひとつになりました。2008年からダニエル・ロイスが指揮。そして2014 年、ラトビア放送合唱団の常任指揮者を務めるラトビアのカスパルス・プトニンシュ(1966?)が新しい芸術監督、首席指揮者に任命されました。
シュニトケが16世紀の作者不詳の四旬節のための詩編に作曲した《悔悛の詩編》。『ルカによる福音書』をテクストとするアルヴォ・ペルトの《マニ フィカト》と《主よ、今こそあなたは》。ラトビア放送合唱団を指揮した『ヴァスクス 合唱作品集 − 母なる太陽』(BIS 1145)とラフマニノフの《晩祷》 (BISSA-2039)が BBC Music Magazine などのメディアから高く評価されたプトニンシュが、エストニア・フィルハーモニック室内合唱団を指揮す る初めてのアルバムです。 (Ki)
BISSA-2293(1SACD)
ハーデンベルガーのために書かれた音楽
ベッツィ・ジョラス(1926-):真実の物語(Histoires vraies)〜ピアノ,トランペットと管弦楽のための協奏的組曲(2015)
サリー・ビーミッシュ(1956-):トランペット協奏曲(2003)*
オルガ・ノイヴィルト(1968-):…miramondo multiplo…〜トランペットと管弦楽のための(2006)
ホーカン・ハーデンベルガー(Tp)
ロジェ・ムラロ(P)、
マルメSO、
ナショナル・ユース・オーケストラ・オブ・スコットランド*
マーティン・ブラビンズ(指)

録音:2017年6月マルメ・ライヴ・コンサートホール(マルメ、スウェーデン)、2014年8月ヘンリー・ウッド・ホール(グラスゴー、スコットランド)*
ウェーデンのトランペット奏者、ホーカン・ハーデンベルガー(ハーデンベリエル)(1962-)のために書かれた音楽。ブレッ ト・ディーンとルカ・フランチェスコーニの協奏曲(BIS SA 2067)につづき、ベッツィ・ジョラスとオルガ・ノイヴィルトの協奏的作品のアルバムがリリー スされます。
ベッツィ・ジョラス(1926-)は、パリ生まれ。1940年からアメリカで一般教育を受けた後、ポール・ベップルに作曲、ヘレン・シュナーベルにピア ノ、カール・ワインリックにオルガンを学びました。1946年、ベニントン大学を卒業後、パリ音楽院でミヨー、シモーヌ・プレ=コサード、メシアンの下 で作曲の研究を続けました。「ピアノ、トランペットと管弦楽のための協奏的組曲」として書かれた「真実の物語」は、2015年の作品です。「ピアニスト」 のミュラロと「トランペッター」のハーデンベルガーのふたりから寄せられた、一緒に演奏したいという願いを叶えたという「真実」、「私たちが聞かない ようにしている音」を意識して使ってみせたという「真実」。「モンテカルロの芸術の春」フェスティヴァルの委嘱で作曲されました。
オーストリアの作曲家オルガ・ノイヴィルト(1968-)は、子供ころからトランペットの音に魅せられ、プロのジャズ・トランペッターをめざしたものの、 15歳の時、交通事故で顎を負傷したため夢を実現できなかったといいます。「世界を眺める時の見方の多様性」を意味する曲名をもつ「…miramondo multiplo…」は、トランペットと大編成の管弦楽のために書かれた、夢幻的とも言える瞬間をさまざまに示した作品です。「空気」ないし「雰囲気」と「旋律」 を意味する “aria”(アリア、エア)のタイトルを共通して与えられた5つの楽章で構成されています。〈天使のアリア(aria dell’ angelo)〉〈記憶のアリア (aria della memoria)〉〈冷血のアリア(aria del sangue freddo)〉〈平安のアリア(aria della pace)〉〈喜びのアリア(aria del piacere)〉。2006 年ザルツブルク音楽祭、ハーデンベルガーとピエール・ブーレーズ指揮ウィーン・フィルハーモニーの共演で初演されました。
ジョラスとノイヴィルトの間に置かれたサリー・ビーミッシュ(1956-)のトランペット協奏曲は、彼女のオーケストラ作品集(BIS SA 2156)に入っ ていたものと同じ録音です。イタロ・カルヴィーノの『見えない都市』、「12歳の息子が家で鳴らしていたジャズ・プレーヤー、クリフォード・ブラウンの トランペットの豊かな音」と「もちろん、ハーデンベルガーの素敵な演奏」をインスピレーションに作曲された「前奏曲:アダージョ − アレグロ」「アン ダンテ」「アレグロ − プレスト」の3楽章の音楽です。 (Ki)
BISSA-2294(1SACD)
モーツァルト:フリーメーソンのための小カンタータ「我らの喜びを高らかに告げよ」 K.623
ドイツ語の小カンタータ「無限なる宇宙の創り主を崇敬する汝らが」 K.619
フリーメーソンの喜び K.471
歌曲 「結社員の旅」 K.468
歌曲 「おお聖なる絆よ」 K.148
エジプト王ターモス K.345
カンタータ「宇宙の霊なる君」(未完) K.429(468a)
合唱つき歌曲 「汝ら、われらが新しき指導者よ」 K.484
合唱つき歌曲「親しき友よ、今日こそ」 K.483
フリーメーソンのための葬送音楽 K.477
ジョン・ホイツェンローダー(T)
マリオ・ボルジョーニ(Bs)
アレクサンドル・プリャーエフ(フォルテピアノ)、
ウィリー・クローネンベルク(Org)
ミヒャエル・アレクサンダー・ウィレンス(指)
ケルン・アカデミーO&cho

録音:2016年12月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
鬼才フォルテピアノ奏者、ロナルド・ブラウティハムによるモーツァルトのピアノ協奏曲全曲録音シリーズでもおなじみのウィレ ンス率いるケルン・アカデミーがモーツァルトのフリーメーソンのための作品を収録しました。1996年にウィレンスによって設立されたケルン・アカデミー は、幅広いレパートリーの中でも最も得意とするのがこのモーツァルトです。当録音でもすっきりとした見通しのよい演奏でまとめております。 (Ki)
BISSA-2295(1SACD)
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):作品集
(1)吹きだまり〜管弦楽のための(2017)
(2)石造物〜管弦楽のための(2015)
(3)ギター協奏曲《通過》(2013)
フィンランドRSO、
ハンヌ・リントゥ(指)
(3) イスモ・エスケリネン(G)

録音:(2)2016年2月-3月、(3)2016年8月(通過)、(1)2017年6月/ヘルシンキ・ミュージックセンター(フィンランド)
バスチャン・ファーゲルルンド(1972-)は、フィンランドの作曲家。モダニズムの厳しさに対抗するかのような豊かな色彩 と響きのスタイルで書かれた管弦楽作品や、ヴァイオリン協奏曲《光の中の暗黒》(BISSA-2093)やファゴット協奏曲(BISSA-2206)など、大きな 規模と高度な技巧の協奏曲で知られ、2016年から2017年にかけてアムステルダム・コンセルトヘボウのコンポーザー・イン・レジデンスを務めました。
タンペレとベルゲンのフィルハーモニックの委嘱による《石造物》は、シャーマニズムの儀式のために造られたとされる建造物からインスピレーションを 得て作曲された作品です。風や水に吹き寄せられてできる《吹きだまり》は、フィンランド放送交響楽団とヨーテボリ交響楽団とガリシア交響楽団の共同 委嘱作。暗い彩りの「ラルゴ・ミステリオーゾ」に始まる、ゆっくりしたテンポを基本とする音楽には、ベルイマンの映画を基に作曲したオペラ《秋のソナタ》 (2014-16)のメロディも使われています。この2曲とともに「三部作」を構成する最後の作品は、2018年4月にアムステルダムで初演される予定で 準備が進められています。
ギターと管弦楽のための協奏曲《通過》は、「ギターの静かな音は管弦楽の響きにかき消されてしまう」ことをあえて強みと考えて作曲したという作品です。 ギター奏者イスモ・エスケリネン(1971-)によって初演された独奏曲《Kromos》の素材が使われ、「モデラート・コン・アニマ」「インテンソ、リベラメンテ」 「エスプレッシヴォ」「リトミコ」「ブリランテ」「インテンソ」の 6つの楽章が切れ目なく演奏されます。 フィンランド放送交響楽団の首席指揮者を務めるハンヌ・リントゥ(1967-)は、デンマーク国立交響楽団を指揮して録音したソンライフ・ラスムセン の交響曲第1番《海洋の日々》がNOMUS(北欧音楽委員会)賞を受賞するなど、今日の音楽の解釈でも高い評価を獲得しています。 (Ki)
BISSA-2296(1SACD)
マーラー:交響曲第2番「復活」 オスモ・ヴァンスカ(指)、
ミネソタO&cho
ルビー・ヒューズ(S)、
サーシャ・クック(Ms)

録音:2017年6月/オーケストラ・ホール(ミネアポリス)
好評を博しているオスモ・ヴァンスカ率いるミネソタOによるマーラー・シリーズ。第3弾は交響曲第2番「復活」です。 当演奏でも流石ヴァンスカ!と思わせる緻密な構成と、細部にまで注意が払われた圧巻の仕上がりで、繊細かつ丁寧な音楽づくりをしております。BISレー ベルで数多くの録音を残してきたヴァンスカが最上級の演奏に達した大注目の録音です。ベートーヴェン、シベリウスなど数々の名盤をリリースしてきただ けに非常に期待の高まるリリースといえましょう。マーラーの交響曲は第5番(KKC 5831 / BIS SA 2226)、第6番(BIS SA 2266)がリリースさ れております。
2003年にミネソタ管の音楽監督に就任したヴァンスカは、ベートーヴェンの交響曲全集などで評価を高めました。しかし、当団では経営悪化に伴う 労使対立が激しさを増し、2012年10月に経営側はロックアウトを決行。その後の2012/13年のシーズンは全てキャンセルとなり、当団の存続そのも のも危ぶまれる状況となりました。ヴァンスカは、労使の合意が成立した2014年1月に首席指揮者に復帰し、以後、団結力の増したミネソタ管の演奏 は一層密度の濃いものとなっております。 (Ki)
BIS-2297
陽の目を見ない楽器たちの動揺する仕返し
1. Uprising(Matthew Bellamy)− Muse(ミューズ)
2. Since I've Been Loving You(貴方を愛しつづけて)(Jimmy Page/Robert Plant/John Jones)
− Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)
3. Octavarium(John Petrucci/Michael Portnoy/John Myung/Kevin Labriel/Jordan Rudess)
− Dream Theater(ドリーム・シアター)
4. Fight Fire with Fire(Cliff Burton/James Hetfield/Lars Ulrich)− Metallica(メタリカ)
5. Hey You(Roger Waters)− Pink Floyd(ピンク・フロイド)
6. Orion(Cliff Burton/James Hetfield/Lars Ulrich)− Metallica(メタリカ)
7. Proclamation(Kerry Minnear/Derek Shulman/Ray Shulman)
− Gentle Giant(ジェントル・ジャイアント)
8. Motivy(Emil Tabakov)(コントラバス・ソロのための)
9. (Anesthesia) Pulling Teeth(Cliff Burton) − Metallica(メタリカ)
10. Supermassive Black Hole(Matthew Bellamy) − Muse(ミューズ)
11. Cthulhu(Florian Magnus Maier (Morean)/Hannes Grossmann) − Alkaloid(アルカロイド)
12. Alambama Song (Whisky Bar)(アラバマ・ソング)
(「マハゴニー市の興亡(Aufstieg und Fall der Stadt Mahagonny)」から)(Bertolt Brecht,Kurt Weill)
− The Doors(ドアーズ)
ORBI【ブラム・ファン・サムベーク(Fg)、リック・ストーティン(コントラバス)、スヴェン・フィへー(ハモンドオルガン)、
マレイン・コルフ・デ・ヒッツ(ドラム、パーカッション、プリペアドピアノ)】
編曲:マレイン・ファン・プローイエン、ブラム・ファン・サムベーク(PullingTeeth)、フローリアン・マグヌス・マイアー(Morean)(Cthulhu)

録音:2017年3月、7月、2018年2月/Marmalade Music(デルフト、オランダ)
制作・サウンドエンジニアリング:マリオン・シュヴェーベル
録音:ローラント・ディルクセ(Marmalade Music)
ブラム・ファン・サムベーク、リック・ストーティン、スヴェン・フィへー、マレイン・コルフ・デ・ヒッツ。4人のオランダのミュージシャンが「一風変わった」ロッ クバンドを結成しました。「ORBI」(The Oscillating Revenge of the Background Instruments)。「陽の目を見ない楽器たちの動揺する仕返し」。ファゴッ ト、コントラバス、ハモンドオルガン、パーカッションという、オーケストラやロックバンドの奥に押しやられがちな楽器のアンサンブルです。このバンド演奏 するため彼らが選んだのはプログレッシヴ・ロックとメタルのレパートリー。イギリスのロックバンド、マシュー・ベラミーがヴォーカルの「ミューズ」、ジミー・ ページがギターの「レッド・ツェッペリン」、プログレッシヴ・ロックバンド「ジェントル・ジャイアント」、アメリカのプログレッシヴ・ロックバンド「ドリー ム・シアター」とヘヴィメタル・バンド「メタリカ」、ドイツのプログレッシヴ・デス・メタルバンド「アルカロイド」。「ピンク・フロイド」は「ロックオペラ」 アルバム『The Wall』の「Hey You」。ロックグループ「ドアーズ」がオリジナルに手を入れてデビューアルバム『ハートに火をつけて(The Doors)』で歌った、 ブレヒトとヴァイルの歌劇「マハゴニー市の興」の「アラバマ・ソング」。コントラバス・ソロのための「Motivy」は、ブルガリアのタバコフ Emily Tabakov が、 ブルガリアの民謡とショスタコーヴィチの音楽から影響を受けて作曲した1968年の作品です。こうした「ハード」な音楽のゴツゴツした感覚や「シャウト」 をファゴットで表現するにはどうするかといった、それぞれの楽器の限界との「戦い」をメンバー全員が楽しんだといいます。「メタリカ」の「Pulling Teeth」は、 ファゴットのサムベークの編曲。「Cthulhu」は、「アルカロイド」の作曲、ギター、ヴォーカルを担当、「現代クラシカル音楽の作曲家が、その気になれば、 うなり声で歌うデスメタルのシンガーに変貌」(サムベーク)するフローリアン・マグヌス・マイアー Florian Magnus Maier(Morean)が編曲、その他 の曲はオランダのコントラバス奏者、マレイン・ファン・プローイエン Marijn van Prooijen が ORBI のための編曲を引き受けました。 (Ki)
BISSA-2298(1SACD)
レナード・バーンスタイン:交響曲集
(1)交響曲第1番「エレミア」
(2)交響曲第2番「不安の時代」
アークティック・フィルハーモニック、
クリスチャン・リンドベルイ(指)
(1)アンナ・ラーション(Ms)
(2)ローランド・ペンティネン(P)

録音:2017年5月、6月ストルメン(ボードー、ノルウェー)
制作:インゴ・ペトリ
「指揮者」クリスチャン・リンドベルイの「バーンスタイン・アルバム」第2作。「キャンディード」序曲、「ウエストサイド・ストー リー」の「シンフォニックダンス」、「オン・ザ・タウン」の「3つのダンスのエピソード」などの前作『波止場』(BIS SA 2278)につづき、交響曲を2曲、 アークティック・フィルハーモニックを指揮して演奏しています。
『旧約聖書』の予言者の名を副題にした交響曲第1番「エレミア」は、1939年、ハーバード大学を卒業後に作曲した「ヘブライ語」による『哀歌』 を最後の楽章に使った、3楽章の作品として書かれました。「予言者から人々への強い嘆願」〈予言(Prophecy)〉、「異教の堕落がもたらす破壊と混沌」の「ス ケルツォ」〈冒涜(Profanation)〉、『エレミアの哀歌』の詩をメゾ・ソプラノが歌う〈哀歌(Lamentation)〉。ニューイングランド音楽院の作曲コンペティ ションには落ちたものの、バーンスタインが指揮法を教わったフリッツ・ライナーに認められ、1944年、ライナーが音楽監督を務めていたピッツバーグ交 響楽団をバーンスタイン自身が指揮して初演しました。
交響曲第2番「不安の時代」は、1948年のピューリツァー賞を受賞したW.H.オーデンの詩『不安の時代』からインスピレーションを得て作曲され た作品です。第二次世界大戦中のニューヨーク、酒場を舞台に3人の男とひとりの女が、それぞれの不安を語り、意味とアイデンティティを求めています。バー ンスタインは、オーデンの詩の構造とタイトルに倣い、「第1部」〈プロローグ(The Prologue)〉〈7つの時代(The Seven Ages)〉(第1変奏−第7 変奏)〈7つの段階(The Seven Stages)〉(第8変奏−第14変奏)と「第2部」〈挽歌(The Dirge)〉〈仮面劇(The Masque)〉〈エピローグ(The Epilogue)〉の構成の作品としました。この作品にはブルースやジャズの要素も織りこまれ、バーンスタインの楽器「ピアノ」が重要な役割を担わされています。 1949年4月8日、バーンスタインがピアノを弾き、作曲を委嘱したクーセヴィツキーがボストンSOを指揮して初演されました。
2010年にスウェーデン宮廷歌手に指名されたアンナ・ラーションと、ウルフ・ヴァリーンやトゥールレイフ・テデーンと共演したBIS レーベルの室内 楽録音でも知られるローランド・ペンティネンをソリストに起用。ノルウェー、ボードーのコンサートホール「ストルメン」でのセッション録音です。 (Ki)

BISSA-2300(1SACD)
サン=サーンス:ピアノ協奏曲集
(1)ピアノ協奏曲第3番変ホ長調 Op.29
(2)ピアノ協奏曲第4番ハ短調 Op.44
(3)ピアノ協奏曲第5番ヘ長調 Op.103「エジプト風」
アレクサンドル・カントロフ(P)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)、
タピオラ・シンフォニエッタ

ン録音:(2)(3)2016年9月、(1)2018年1月&2月/タピオラ・コンサートホール(フィンランド)
ジャン=ジャック・カントロフの子息であるピアニスト、アレクサンドル・カントロフ。デビュー盤のリストのピアノ協奏曲(BIS SA 2100)は “リストの生まれ変わり” とフランスのレヴューで評され、ロシアの作曲家に焦点を当てた第2弾(KKC 5775 / BIS SA 2150)では、10代とは思 えないほどの完成度と紛れもない個性をしめした演奏としてレコード芸術誌特選盤をはじめ各誌で話題となりました。期待の第3弾ではサン=サーンスのピアノ 協奏曲第3番、第4番、第5番「エジプト風」を収録。共演は父ジャン=ジャック・カントロフ(指)タピオラ・シンフォニエッタです。
2歳でピアノをはじめ、3歳でかなりのレベルでピアノを弾きこなし、5歳で作曲をはじめた神童サン=サーンス。ピアノ協奏曲は生涯5曲を作曲し、いずれ もサン=サーンスらしい華麗なテクニックときらめく旋律が特徴の作品といえます。驚くべき才能の持ち主アレクサンドル・カントロフは、余裕綽々ともいえるテク ニックを武器に雄弁な語り口でサン=サーンスを華麗に歌い上げます。
1997年生まれのアレクサンドルは父親譲りの音楽的才能の持ち主で、16歳のときにはナントおよびワルシャワでのラ・フォルジュルネでシンフォニア・ヴァ ルソヴィアと共演し、ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を披露。抜群のテクニックと情感豊かな演奏で聴衆を熱狂させました。今後の活躍が最も期 待されるピアニストのひとりです。 (Ki)
BISSA-2301(1SACD)
プロコフィエフ:管弦楽作品集
歌劇『賭博者』による4つの描写と終結 Op.49
交響的スケッチ『秋』 Op.8
バレエ音楽『石の花』からの組曲
(バレエ音楽『石の花』のプロローグ「銅山の女王」
+『結婚組曲』【恋の歌/女友達の踊り/娘たちの踊り/結婚/結婚の歌】Op.126
+ジプシー幻想曲【序奏/ジプシーの踊り/セヴェリアンの踊り/ジプシーの独舞/全体の踊り】Op.127)
ディーマ・スロボデニューク(指)、
ラハティSO

録音:2016年10月、2017年9月、2018年3月/シベリウス・ホール(ラハティ)
期待の指揮者ディーマ・スロボデニュークがプロコフィエフの管弦楽作品を録音しました。スロボデニュークは1975年モスク ワ生まれ。17歳でフィンランドに移住しシベリウス音楽院でレイフ・セーゲルスタム、ヨルマ・パヌラから指揮を学びました。2016年秋のシーズンから ラハティSOの首席指揮者に就任し、その後ロイヤル・コンセルトヘボウO、ベルリンPOにもデビューをしている期 待の指揮者です。BISレーベルからリリースされているハオチェン・チャンのプロコフィエフ&チャイコフスキーの協奏曲の録音でも知られます。 手兵ラハティ響との期待の新録音ではプロコフィエフをとりあげました。歌劇『賭博者』の音楽をプロコフィエフ自身が再編集した5曲からなる組曲「『賭 博者』による4つの描写と終結」。終曲の第5曲は同歌劇第4幕で登場するルーレットの場面の前後を編集した曲で、ルーレットの回転をあらわす動機 が実に印象的です。「バレエ音楽『石の花』からの組曲」はバレエ音楽『石の花』のプロローグ「銅山の女王」に『石の花』の改編である結婚組曲 Op.126とジプシー 幻想曲 Op.127を併せた演奏したもの。スロボデニュークは手兵ラハティ響とともに抜群の構成力で秀演を聴かせます。 (Ki)
BISSA-2302(1SACD)
シュポーア:ヴァイオリンとハープのためのソナタ
ソナタ ニ長調Op.113
ソナタ ト長調Op.115
ソナタ ニ長調Op.114
チェチーリア・ベルナルディーニ(Vn;1743年カミッリ製作)、
長澤真澄(ハープ;1815年ナーデルマン製作)

録音:2016年10月/ヴォウト・プロテスタント教会。スヒップライデン(オランダ)
ルイ・シュポーア(1784-1859)は、ヴァイオリンの名手であったことから協奏曲をはじめとする多数のヴァイオリン作品があります。また愛妻がハープ 奏者だったため、彼女と共演するためにハープとヴァイオリンのための二重奏曲も作りました。それらのハープは伴奏でなく、しばしば主役として扱われて います。ここではそのなかでも特に重要な3篇を収録。どれも美しいですが、ソナタ ニ長調Op.114の第2楽章はモーツァルトの「魔笛」によるポプリとなっ ていて、良く知られたメロディが次々と現れます。
ヴァイオリンもハープのオリジナル・ピリオド楽器を使用。ハープを愛したマリー・アントワネットお抱えのナーデルマン製作による1815年のシングル・ アクション・ハープを用いています。演奏しているのは何と長澤真澄。かつて多くのアルバムを国内リリースしていましたが、BIS初登場となります。温か な人柄が表れるような癒しのひとときを味あわせてくれます。 (Ki)
BIS-2303
イェ・シャオガン(1955-):作品集
(1)交響的絵画「四川の映像(Sichuan Image)」Op.70〜オーケストラのための(2013-14)
(2)「命の協奏曲(Concerto of Life)」Op.23c〜ピアノとオーケストラのための (2000)
(1)シュエ・ヤン【楊雪】(二胡&中胡)、ユエ・リー【李楽】(笛&簫(ショウ))、ヤン・ジン【楊静】(中国琵琶)、レイ・ワン【王磊】(笙)
(2)小川典子(P)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
ホセ・セレブリエール(指)

録音:2018年8月21-25日/RSNOセンター(グラスゴー、イギリス)
1955年生まれの中国を代表する作曲家イェ・シャオガン【葉小鋼】。中央音楽院で学んだのち、1987年からはニューヨークに留学し研鑽を積みました。その シャオガンの名が世界に知られることとなったのは2008年の北京オリンピック開会式に使用されたピアノ協奏曲「Starring Sky(星空)」で、ラン・ランが演奏 したことにより話題となりました。この作品はアルバム『Winter(冬)』(BIS-2113)で小川典子演奏の録音でも知られます。
期待の当アルバムでは「四川の映像」と「命の協奏曲」の2篇を収録しました!四川POの委嘱により作曲された交響的絵画「四川の映像」 は、中国西部の風光明媚な地方の旅行記をまとめた映画のために作られた、29からなる短い曲をまとめたオーケストラのための作品。作曲の依頼を受けたイェ・ シャオガンは四川の山、川、村、町、少数民族の住む地域を実際に訪れ、中国西部特有の自然の風景や千年の歴史を持つ史跡を「音」にしました。大編成のオーケ ストラには打楽器の独奏パートに加えて中国の伝統楽器群も加わり、作品に独特の色彩を添えています。
「命の協奏曲」は2000年に同名の映画のために作曲した音楽をもとに再構成した7楽章からなるピアノとオーケストラのための組曲。生徒を指導するために 病気との苦難を乗り越えてきたピアニストとこの映画の感動的な瞬間がこの音楽に凝縮されており、ソロをつとめる小川典子が情感を込めて美しい演奏を披露し ております。
BISSA-2305(1SACD)
『エントロピア』〜ラウリ・ポッラ(1977-):作品集
(1)コホタ〜ラッパーと管弦楽のための(2016)*
(2)ドミノ組曲〜ソリストと管弦楽のための(2017)【ステイシス** ドミノ*** 降伏**】
(3)エレクトリックベースのための協奏曲《エントロピア》(2015)†
(4)コホタ(器楽バージョン)[ボーナストラック]
パペリ・T(ヴォーカル)*
サムリ・コスミネン(追加パーカッション*、サウンドプロセシング**/***)、
ヴィリ・オッリラ(オルガン)*、
ファティマ・ボイクス・カント(Cl)*
ヨーナス・リーパ(ドラム・セット)***、アキ・リッサネン(ピアノ)**、
ラウリ・ポッラ(エレクトリックベース†、オムニヴェルク*)
ラハティ響、
ヤーコ・クーシスト(指)

録音:(1)(3)(4)2017年1月、(2)2017年5月/シベリウスホール(ラハティ、フィンランド)
「曽祖父は作曲家ジャン・シベリウス、祖父は指揮者ユッシ・ヤラス、母はオーケストラのミュージシャン、父はアマチュアでジャ ズを演奏していました……」。ラウリ・ポッラ(1977-)は、作曲家、さまざまな楽器のプレーヤーとして国際的にも知られます。彼の管弦楽作品は各国のオー ケストラが演奏、2016年のヘルシンキ・フェスティヴァルではフィンランド放送交響楽団の委嘱による《コホタ》がオープニング・コンサートで初演され ました。プレーヤーとしての活動もめざましく、「ラウリ・ポッラ・フライオーバー・アンサンブル」では、ロックとジャズから、クラシカル、エレクロトニッ ク、映画音楽まで、さまざまな音楽を演奏。2005年からは、フィンランドを代表するメタルバンド「ストラトヴァリウス」でベースを弾いています。
「熱力学第二法則:ΔS>0 エントロピーは、乱雑さと時間方向を測るために使うことができる……」(ヘルシンキ大学物理学部教授シモ・フオタリ)。 アルバム・タイトルにもなっている《エントロピア》は、オーケストラとベースギターという対照のはっきりしたふたつを結合させた協奏曲です。「エントロピー の寓意(アレゴリー)として、ふたりの人間の出会いと関係の分担を使った」(ラウリ・ポッラ)。「ふたつ」から生じる乱雑、破壊、混沌、そして何かが 生まれる。4つの楽章の第3楽章は、2017年12月、フィンランド独立100周年を祝いヘルシンキで行われたコンサートでも、ポッラのベース、ヤーコ・ クーシスト(1974-)の指揮で演奏されました。 「点、場所、位置、セクション、パラグラフ、条項、すぐに」と文脈によって異なる意味をもつフィンランド語がタイトルの《コホタ》は、「ラッパー」 をソリストとする管弦楽作品です。「とてもおもしろいテクストを作る、表現性の素晴らしいアーティスト」とポッラが語る、パペリ・T(ヘンリ・プルッキ ネン)のラップ、サムリ・コスミネンのパーカッション。ラウテンヴェルク(リュート=ハープシコード)とヴィオラ・オルガニスタ(レオナルド・ダ・ヴィ ンチの描画に基づく)という2つの歴史的楽器を組み合わせた「オムニヴェルク」をポッラが担当しています。《ドミノ組曲》は〈Stasis(ステイシス)〉〈Domino (ドミノ)〉〈Surrender(降伏)〉の3曲。記譜された音楽に即興が組み込まれ、サムリ・コスミネンの担当するサウンドプロセシングが印象的に使われ ます。 (Ki)
BISSA-2306(1SACD)
カレヴィ・アホ :2つの協奏曲
ティンパニと管弦楽のための協奏曲(2015)
ピアノと管弦楽のための協奏曲第1番(1988-89)*
アリ=ペッカ・マエンパー(ティンパニ)、
ソニヤ・フラキ(P)
エルッキ・ラソンパロ(指)、
エヴァ・オッリカイネン(指)*
トゥルクPO

録音:2017 年 1月/トゥルク・コンサートホール(トゥルク、フィンランド)
フィンランドの作曲家カレヴィ・アホの協奏曲シリーズ。「ティンパニと管弦楽のための協奏曲」は、トゥルク・フィルハーモニックが首席ティンパニ奏者のアリ=ペッカ・マエンパーのために委嘱した作品です。作曲にあたりアホは、トゥルクのマエンパーから楽器の特性と可能性について綿密な説明を受け、ティンパニが管弦楽の「アクセント」や「スパイス」として以上の存在感を示す「ソロ楽器と管弦楽の協奏曲」とする構想を練ったと言います。「舟歌−プレスト−カデンツァ」「間奏曲(アンダンテ)」「アレグロ・リトミコ」「メスト」「プレスト−エピローグ」の5つの楽章は、切れ目なく(アタッカで)演奏されます。
「ピアノと管弦楽のための協奏曲第1番」は、アホが比較的早い時期に手がけた協奏曲の一作です。この作品に取り組んでいたころアホが研究していた「数秘術」からヒントを得て、彼が強く興味を惹かれたという「巡回数」が曲の素材と構成に応用されました。速いテンポが支配的な第1楽章と遅いテンポの第2楽章に続き、アレグロ・モルトの「トッカータ」をもつ第3楽章と緩やかな終楽章がアタッカで演奏されます。ヴィルトゥオーゾ性の高い作品。ソロを担当するソニヤ・フラキは、シベリウス・アカデミーで博士号を取得したフィンランドのピアニストです。アホの音楽のスペシャリストとして定評があり、彼女が録音したアホのソロ・ピアノ作品集(BISSA-2106)が各国のメディアから注目されました。

BISSA-2307(1SACD)

パースペクティヴ7
ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1
リスト:伝説 S.175-1より第1曲「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101
ムソルグスキー:展覧会の絵
アンドレアス・ヘフリガー(P;Steinway D)

録音:2017 年 7 月/モーツァルト・ザール、ウィーン・コンツェルトハウス(ウィーン)
1962年にベルリンで生まれ、テノール歌手の父エルンスト・ヘフリガーの母国スイスで育ったピアニスト、アンドレアス・ヘフ リガーによるベートーヴェンのピアノ・ソナタと他の作曲家の作品を組み合わせた独創的なプログラム『パースペクティヴ』シリーズ。これまで英Avieレー ベルで第6集までリリースされておりましたが、この度第7集からBISレーベルでのリリースとなります。
アンドレアス・ヘフリガーはジュリアード音楽院でハーバート・ステッシンに師事し、1988年にニューヨーク・デビューを大成功させ、のちに欧米の主 要オーケストラへの客演、ソロのリサイタル、またマティアス・ゲルネなど世界的歌手とのリート伴奏などか多岐に渡る活動を展開しております。当ディス クではベートーヴェンのピアノ・ソナタ第28番とベルクのピアノ・ソナタ、リストの伝説、そしてムソルグスキーの展覧会の絵が組合わせられました。強 靭なテクニックでスケールの大きな演奏をお楽しみいただけます。 (Ki)
BISSA-2308(1SACD)
荒野のおおかみ
クリスチャン・リンドベルイ(1958-):荒野のおおかみ〜ヴィオラと管弦楽のための協奏曲(2010-11)
ガラマンタ物語〜管弦楽のため(2013-14)
北京のたそがれ〜管弦楽のための(2010-12)
ラファエル ・アル ティーノ(Va)
クリスチャン・リンドベルイ(指)
オーゼンセSO

録音:2017 年 3月/オーゼンセ・コンサートホール(オーゼンセ、デンマーク)
スウェーデンのトロンボーン奏者クリスチャン・リンドベルイは、近年、作曲と指揮に力点を置いた活動を行い、各国のオーケ ストラやプレーヤーからの作曲依頼が増えてきています。アルバム『荒野のおおかみ』には彼が委嘱により作曲した管弦楽作品が3曲収録されました。
「荒野のおおかみ」は、デンマークのオーゼンセSOが、ブラジル出身のヴィオラ奏者、オーゼンセのデンマーク国立音楽アカデミーとマルメ音楽 アカデミーで教えるラファエル・アルティーノの発案を受けて委嘱した「ヴィオラと管弦楽のための協奏曲」です。〈無人地帯〉〈心地よい共感〉〈光の探求〉 の3楽章は、「孤立感を押し流そうとする悲しい狼」をイメージした、孤独、同情、生きる闘いをテーマに書かれ、作品の姿がほぼ完成したころ、「ヘルマン・ ヘッセの書いた美しい物語」の思い浮かぶ曲名がつけられました。
「ガラマンタ物語」は、ラトビア国立SOと十代のダンス・グループによるテレビ・プロジェクトのため「ラトビア・コンセルティ」から委嘱された 作品です。空想の小都市「ガラマンタ」を舞台に若者たちの恋と争いを描き、デンマークのラース・フォン・トリアー監督がブレヒトの『三文オペラ』か らインスピレーションを得て作ったという映画『ドッグヴィル』が重要な要素としてイメージされています。
「北京のたそがれ」は、ノルショーピングSOの創設100周年コンサートのための委嘱作です。ノルショーピング市のニックネーム「北京」とリン ドベルイが「詩的な気分」を覚えるという「たそがれ」を組み合わせた「シュールで痛烈な性格」のタイトル。リンドベルイが子供のころからファンだっ たノルショーピングのサッカーチームの応援歌や「ノルショーピング市」からインスピレーションを得たモチーフを素材に作曲された音楽です。 (Ki)
BISSA-2309(1SACD)
『ジャルバート|バッハ|ペルト|ヴァスクス』
ピエア・ジャルバート(1967-):ヴァイオリン協奏曲(2017)
バッハ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 BWV1041
アルヴォ・ペルト:フラトレス(1977/92)【ヴァイオリン、弦楽オーケストラと打楽器のための版】
ペーテリス・ヴァスクス(1946-):孤独な天使(1999/2006)
マーガレット・ベイチャー(Vn;ストラディヴァリウス1716年製作Milstein ex Goldman)、
ロサンゼルス室内O、
ジェフリー・カヘイン(指)

録音:2018年3月17日アレックス・シアター(グレンデール、カリフォルニア)&3月18日/UCLA、ロイスホール(ロサンゼルス、カリフォルニア)(ライヴ録音)
2018年9月15日コルバーン音楽学校、ジッパーホール(ロサンゼルス、カリフォルニア)(セッション録音)
ロサンゼルス室内O(LACO)は、1968年の創設。サー・ネヴィル・マリナー、ジェラード・シュワルツ、アイオナ・ ブラウン、クリストフ・ペリック、ジェフリー・カヘインが音楽監督を歴任、アメリカ屈指の室内Oのひとつと呼ばれるようになりました。2019 年/2020年のシーズンからハイメ・マルティンが音楽監督を務めています。ロサンゼルス室内Oの初めてのBISレーベルへの録音は、コンサー トマスターのマーガレット・ベイチャーのソロで、バッハのイ短調の協奏曲など「ヴァイオリンとオーケストラ」の作品4篇を収録。当録音ではあ のナタン・ミルシティンの愛器、1716年製作のストラディヴァリウス Milstein ex Goldmanで演奏しております。エレガントで艶やかな音色が魅力です。
ピエア・ジャルバート(1967-)は、ニューハンプシャー州マンチェスターのフランス系カナダの家系生まれ。オハイオ州のオーバリン音楽院でピア ノと作曲を学び、ペンシルべニア大学の主任教授ジョージ・クラムの下で作曲の博士号を取得しました。アーロン・コープランドを「ヒーロー」と呼び、 ジャルバート自身、色彩感のある、すばらしく巧みに作られた、人好きのする音楽を発表しています。初録音の「ヴァイオリン協奏曲」は、〈Soulful, mysterious - Scherzando(感情のこもった、神秘的な − スケルツァンド)〉と〈With great energy(大きなエネルギーとともに)〉の2楽章の作 品です。2002年から2005年までコンポーザー・イン・レジデンスを務めたロサンゼルス室内Oと、セントポール室内O、ミルウォーキー SOの共同委嘱で作曲。2017年6月にミネソタ州セントポール、2018年2月にウィスコンシン州ミルウォーキーで演奏され、3月、ロサンゼル ス室内Oにより西海岸初演されました。
アルヴォ・ペルトの「フラトレス(兄弟たち)」は、1977年、室内アンサンブルのために作曲され、ギドン・クレーメルが「ヴァイオリンとピアノ」の 版を演奏して以来、ペルト自身が編曲した版のほか、アーティストたちが自分たちの楽器のために作った版もあり、ペルトのもっとも演奏されることの 多い「クラシック」になったと言われます。このアルバムでは、作曲者自身が1992年に作った「ヴァイオリン、弦楽オーケストラと打楽器」の版が演 奏されます。ラトビアの作曲家ペーテリス・ヴァスクスの「孤独な天使」は、1999年に作曲した弦楽四重奏曲第4番の終楽章を「悲しい目で見つめな がら世界の空を飛ぶ天使」をイメージして改作、ギドン・クレーメルにより初演された作品です。
マーガレット・ベイチャーは、1998年からロサンゼルス室内Oのコンサートマスターを務め、ソリスト、室内楽奏者として活動、南カリフォ ルニア大学ソーントン音楽学校とコルバーン音楽アカデミーで教えています。ジェフリー・カヘイン(1956-)とロサンゼルス室内Oが共演した ヒラリー・ハーンのバッハの協奏曲集(DG)で「2 つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043」の第 2ヴァイオリンを担当しました。私生活 では、数多くの映画とテレビの音楽を書いている作曲家ジョエル・マクニーリーの夫人です。 (Ki)
BISSA-2310(1SACD)
アーマン、ラヴェル、バルトーク
ディーター・アーマン(1962-):ピアノ協奏曲(グラン・トッカータ)(2016-19)【世界初録音】
ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲*
バルトーク:ピアノ協奏曲第3番#
アンドレアス・ヘフリガー(P)、
ヘルシンキPO
スザンナ・マルッキ(指)

録音:2019年3月(セッション)*、2019年6月(セッション)#、2019年11月6&7日(ライヴ)/ヘルシンキ音楽センター
1962年にベルリンで生まれ、テノール歌手の父エルンスト・ヘフリガーの母国スイスで育ったピアニスト、アンドレアス・ヘフリガー。 ベートーヴェンのピアノ・ソナタと他の作曲家の作品を組み合わせた独創的なプログラム『パースペクティヴ』シリーズでも好評を博しております。
当アルバムには世界初録音となったヘフリガーと同い年の作曲家ディーター・アーマンのピアノ協奏曲(グラン・トッカータ)、ラヴェルの左手のためのピア ノ協奏曲、そしてバルトークのピアノ協奏曲第3番という豪華な内容です。
アンドレアス・ヘフリガーはジュリアード音楽院でハーバート・ステッシンに師事し、1988年にニューヨーク・デビューを大成功させ、のちに欧米の主要 オーケストラへの客演、ソロのリサイタル、またマティアス・ゲルネなど世界的歌手とのリート伴奏など、多岐に渡る活動を展開しております。
ヘフリガーに捧げられたアーマンのピアノ協奏曲(グラン・トッカータ)はまるで万華鏡のように変化する色彩感と超絶技巧が融合した注目作。2019年 のBBCプロムスで初演され、その後ボストン、ミュンヘン、ヘルシンキで演奏されています。当ディスクにはヘルシンキにおける2019年11月6日、7日 のライヴが収録されております。色彩感といえばラヴェル!ヘフリガーは雄弁に歌いながらも非常に完成度の高い演奏を披露しております。最後のバルトーク はまさに圧巻の演奏。強靭なテクニックでスケールの大きな演奏をお楽しみいただけます。 (Ki)
BISSA-2311(1SACD)
バッハ:世俗カンタータ第9集
カンタータ《急げ、渦巻く風よ》〈フェーブス(ポイボス=アポロン)とパンの争い〉BWV201*
カンタータ《さあ、晴れやかなトランペットの高らかな音よ》 BWV207a
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
ジョアン・ラン(S)
ロビン・ブレイズ(A)
ニコラス・パン(T)
ドミニク・ヴェルナー(Bs)
中嶋克彦(T)*、
クリスティアン・イムラー(Bs)*
菅きよみ(フラウト・トラヴェルソ)、三宮正満(オーボエ、オーボエ・ダ・モーレ)

録音:2016年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
BCJの世俗カンタータの第9集は、コレギウム・ムジクムのための劇音楽《急げ、渦巻く風よ》〈フェーブス(ポイボス=アポロン) とパンの争い〉BWV201とザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト2世の祝賀用の作品《さあ、晴れやかなトランペットの高らかな音よ》BWV207a が収録されました。今回も充実のソリスト陣が魅力のひとつで、おなじみのジョアン・ラン、ロビン・ブレイズ、ドミニク・ヴェルナーに加えて2017年 のグラミー賞にノミネートされたテノール、ニコラス・パンも参加するなど、満を持してのキャスティングでの収録です! 《急げ、渦巻く風よ》BWV201は1729年秋のライプツィヒ見本市期間中に作曲されたとされるコレギウム・ムジクムのための劇音楽で、台本は牧神 パンとフェーブス(ポイボス=アポロン)がリディアのトモルス山で歌を競い合ったという、ギリシャ神話に基づく作品です。パンとフェーブスのパートは対 立的な様式でくっきりと書き分けられており、単純で民衆的なパンのアリアに対して、フェーブスのアリアは、精密な筆致による格調の高いものとなってお ります。 《さあ、晴れやかなトランペットの高らかな音よ》BWV207aはザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト2世の命名日祝賀用作品。3つのレチタティー ヴォ以外はBWV207の音楽がほぼそのまま転用されています。当日付けの『ライプツィヒ新聞』によれば、コレギウム・ムジクムにより、ツィンマーマン の庭園で上演したとされております。
BISSA-2312(1SACD)
戦時のチェロ曲
(1)ドビュッシー:チェロ・ソナタ L.144
(2)ブリッジ:チェロ・ソナタ H.125
(3)フォーレ:チェロ・ソナタ第1番 ニ短調 Op.109
(4)ヴェーベルン:チェロとピアノのための3つの小品 Op.11
(5)サン=サーンス:白鳥
(6)パリー(1848-1918):イェルサレム
(7)アイヴァー・ノヴェロ(1893-1951):「Keep the Home Fires Burning」
(8)トラディショナル:「神よ国王を護り賜え」
戦時のチェロ曲
スティーヴン・イッサーリス((1)-(4)Vc;ストラディヴァリウス1726年'Marquis de Corberon'、
(5)-(8)トレンチ・チェロ;W.E.Hill and Sons,c.1900)、コニー・シー(P;Steinway D)

録音:2016年11月/ポットン・ホール(サフォーク州/イギリス)
毎回趣向を凝らしたテーマでアルバムを発表しているスティーヴン・イッサーリス。今回は「戦争の影で」(BISSA-1992)の続編で 「戦時のチェロ曲」をリリースします。「戦争の影で」は協奏作品集であったのに対し、今回は室内楽作品を集めました。当作品も作曲年代は異なりますが、 いずれも世界大戦を背景にしている作品を収録。注目は、「白鳥」「イェルサレム」「Keep the Home Fires Burning」「神よ国王を護り賜え」の4篇を第一次 世界大戦時にイギリス陸軍兵士が戦場で弾いたトレンチ・チェロを用いて録音をしていることです。この楽器はイギリス陸軍に従軍していたアマチュアのチェ リストが作ったもので弾薬箱を胴に使い、持ち運びの際には弓などを箱の中にしまえるようにしたものです(楽器の写真はブックレットに掲載されておりま す)。イッサーリスは以前よりトレンチ・チェロに注目しておりこの楽器がもつ心を打つ音色を大事にしながら思いを込めて演奏しました。イッサーリスが描く 戦時に思いを馳せた興味深いアルバムです。 (Ki)
BISSA-2313(1SACD)
アルベット・シュネルツェル:管弦楽作品集
アルベット・シュネルツェル(1972-):チェロ協奏曲《狂気のダイアモンド》(2011)
郊外の話〜管弦楽のための(2012)
ブレイン・ダメージ〜管弦楽のための協奏曲(2014)
クレース・グンナション(Vc)
ベンジャミン・シュウォーツ(指)
ヨーテボリSO

録音:2017 年 5月ヨーテボリ・コンサートホール(スウェーデン)
アルベット・シュネルツェル(1972?)は、スウェーデンの彼の世代でもっとも注目を集める作曲家のひとりです。国際的に知 られるきっかけとなったのは、2004 年、ラジオ・フランスの委嘱で作曲した《捕食の踊り(Predatory Dances)》のパリでの初演。ダイナミックな流 れのなかに静謐の時と空間を挟む簡潔な音楽が、高い支持を得ました。シュネルツェルは、音楽創造を「現代音楽にふさわしいあり方に専念することで はなく、もっとも自分らしい表現を求めること」と言います。彼は、マルメ音楽大学で作曲を学び、ロンドンの王立音楽カレッジでは作曲法と指揮法を修 めました。近作のひとつ、映画作家ティム・バートンへの「オマージュ」とした《A Freak in Burbank(バーバンクの奇人)》は、2010 年の「プロムス」 で演奏され、その後、スウェーデンの現代作品としてもっとも演奏機会の多い一作になりました。
チェロ協奏曲《狂気のダイアモンド(Crazy Diamond)》は、ヨーテボリ交響楽団の委嘱作です。〈You shone like the sun(君は太陽のように輝いていた)〉 〈If the cloud bursts, thunder in your ear(土砂降りになったら、君の耳に雷が)〉〈Re-arrange me ’til I’m sane(正気に戻るまで私を組み替えてくれ)〉 〈Trade your heroes for ghosts?(君のヒーローを幽霊と交換するか?)〉の 4 楽章。「(『The Dark Side of the Moon』(邦題『狂気』)の)ピンク・ フロイドやジェネシスといったグループが、ベートーヴェンとストラヴィンスキーと同じスペースを占めていた十代」を過ごした音楽家の作った音楽です。
《郊外の話(Tales from Suburbia)》は、「郊外」への個人的な思いを背景に作曲されました。「田舎の牧歌的風情の農家でもなく、都会のファッショ ナブルな地区のトレンディなアパートメントでもなく、ずっと郊外で育ち、オフィスこそストックホルムにあるものの、『ある種の愛憎関係』をもちつづけな が ら 今 も 郊 外 に 住 ん で い る 」。
《ブレイン・ダメージ(Brain Damage)》は、個性をもった「個」の集合体「オーケストラ」のための協奏曲。《狂気のダイアモンド》で始めた探求 を押し進める作品です。〈If Your Head Explodes(君の頭が破裂したら)〉〈Folded Faces(くしゃ顔)〉〈Dam Breaks Open(ダムが決壊する)〉。『The Dark Side of the Moon』に収録されたロジャー・ウォーターズ作詞の《ブレイン・ダメージ(Brain Damage)》(邦題『狂人は心に』)(脳損傷)の 歌詞が 3 つの楽章のタイトルに採られています。
指揮者のベンジャミン・シュウォーツ(1979?)は、ロサンジェルス生まれ。カーティス音楽院でオット=ヴェルナー・ミュラーに指揮を学び、2013 年から 2016 年までヴロツワフ・フィルハーモニックの音楽監督を務めました。新しい音楽のエクスパートと目されているひとりです。クレース・グンナショ ン(1976?)は、ヨーテボリ交響楽団の首席チェロ奏者。シュネルツェルの《捕食の踊り》などの室内楽作品の初録音に参加しています。 (Ki)
BISSA-2314(1SACD)
カトワール、フリードマン:ピアノ五重奏曲集
(1)ゲオルギー・ルヴォヴィチ・カトワール(1861-1926):ピアノ五重奏曲 ト短調 Op.28(1914)
(2)イグナツィ・フリードマン(1882-1948):ピアノ五重奏曲 ハ短調(1918)
ベンクト・フォシュベリ(P)
ニルス=エーリク・スパルフ(第1ヴァイオリン)、
ウルフ・フォシュベリ(第2ヴァイオリン)、
エレン・ニスベト(Va)、
アンドレーアス・ブランテリード(Vc)

録音:2017年1月/アルヘルゴナ
2つのヴァイオリン、ヴィオラとチェロの「古典的」弦楽四重奏とピアノ組み合わせによる五重奏は、ボッケリーニの作品の後、19世 紀になってロベルト・シューマン、ブラームス、フランク、ドヴォルジャーク、フォーレたちによるインスピレーション豊かな作品が作られました。ベンクト・フォシュ ベリと「仲間たち」のアルバムでは、ポスト=ロマンティシズムとモダニズムの間に書かれた、あまり知られていない2曲のピアノ五重奏曲が演奏されます。
ゲオルギー・ルヴォヴィチ・カトワール(1861-1926)は、フランスの家系に生まれたロシアの作曲家です。モスクワ音楽院でカール・クリントヴォルトにピ アノを学び、ドイツに留学。帰国して数年後、モスクワから離れた田舎に移り、1916年にモスクワ音楽院の教授に任命されるまで、タネーエフやアレンスキーた ちと会う以外は、作曲の研究と創作に専念したといわれます。「ピアノ五重奏曲 ト短調」は、1921年に出版された作品です。アレグロ・モデラート、アンダンテ、 アレグロ・コン・スピリト・エ・カプリッチョーゾの3楽章。独創的な和声とリズム構造、哀愁にみちた雰囲気のため、カトワールの作品の中でもっとも際立っ た魅力をもつ作品とされています。
ポーランド生まれのイグナツィ・フリードマン(1882-1948)は、作曲家としてよりも20世紀を代表するピアニストのひとりとして知られます。「ピアノ五重 奏曲 ハ短調」は、1918年に書かれた作品です。第一次世界大戦が影を落としたともいわれる厳粛な気分の第1楽章、主題と個性的な6つの変奏の第2楽章、 ポーランド民謡を主題にした第3楽章〈エピローグ〉。ロマンティックあるいはサロン・スタイルのピアノ曲や歌曲の多い彼の作品の中で最良の音楽とみなされて いる作品です。
BISレーベルへの多くの録音で知られるヴァイオリニスト、王立スウェーデン音楽アカデミー会員のニルス=エーリク・スパルフ、スウェーデンRSOの メンバーの者ウルフ・フォシュベリ、アルバム『美しい人よ目覚めよ』(BIS SA-2181)のエレン・ニスベト、グリーグとグレインジャーとカール・ニルセン(BIS SA-2120)とフォーレ(BIS SA-2220)を録音したアンドレーアス・ブランテリード。フォシュベリと室内楽を楽しんでいる仲間たちによるアンサンブル。 (Ki)
BISSA-2315(1SACD)
モーツァルト以前の初期ホルン協奏曲集
クリストフ・フェルスター(1693-1745):ホルン協奏曲第1番 変ホ長調
テレマン:ホルン協奏曲 ニ長調 TWV51:D8
ヨハン・バプティスト・ゲオルク・ネルーダ(c.1708-c.1780):ホルン協奏曲 変ホ長調
L・モーツァルト:シンフォニア・ダ・カメラ ニ長調
ハイドン:ホルン協奏曲第1番 ニ長調 Hob.VIId:3
アレック・フランク=ゲミル(Hrn)
スウェーデンCO
ニコラス・マギーガン(指)

録音:2017年2月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
目のホルン奏者アレック・フランク=ゲミルがW.A.モーツァルト以前の作曲家、フェルスター、テレマン、ネルーダ、レオポルド・ モーツァルト、そしてハイドンのホルン協奏曲5篇を録音しました。ホルン協奏曲といえばモーツァルトのそれが有名ですが、モーツァルト以前の作曲家 も魅力的な作品を残しています。フランク=ゲミルは各作品の個性を十分に引き出した見事な演奏を聴かせてくれます。 アレック・フランク=ゲミルは現在スコットランド室内管弦楽団の首席ホルン奏者をつとめる俊英。高度な技術を要するホルンですが、フランク=ゲミル は完璧ともいえる技術を武器に実に雄弁に歌い上げ、聞き手を魅了します。BISレーベルからの前作、19世紀に生きた作曲家の作品を集めた「ノーブル でメランコリーな楽器」(BISSA-2228)でもそれぞれの作曲家の個性をホルンという楽器を通して堪能することができる充実のアルバムをリリースして おります。 (Ki)
BISSA-2316(1SACD)
『フラトレス』
アルヴォ・ペルト:フラトレス〜トロンボーン、弦楽オーケストラと打楽器のための
バッハ:協奏曲 ニ短調 BWV974(アレッサンドロ・マルチェッロの「オーボエ協奏曲 ニ短調」による)
ペルト:天にいますわれらの父よ〜トロンボーンと弦楽オーケストラのための(2005/2017)
バッハ:協奏曲 ニ長調 BWV972(アントニオ・ヴィヴァルディの「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調」による)
ペルト:バビロン川のほとりで〜トロンボーンと室内オーケストラのための(1976/2017)
バッハ:協奏曲 ハ短調 BWV981(ベネデット・マルチェッロの「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調」による)(
ペルト:断続する平行〜クラリネット、トロンボーンと弦楽オーケストラのための(1976/2017)

(2)(4)(6)ヨルゲン・ファン・ライエン編曲
ヨルゲン・ファン・ライエン(トロンボーン、指揮)、
カメラータRCO

録音:(1)(5)(7)2016年10月、(2)-(4)(6)-2017年6月/シンゲル教会(アムステルダム)
オランダのトロンボーン奏者ヨルゲン・ファン・ライエン(1975-)は、ロイヤル・コンセルトヘボウOの首席奏者を務め、 現代とバロック期の楽器のスペシャリストとして常に新しいレパートリーを開拓、ソリストとしても活躍しています。そのファン・ライエンの新作アルバムです。 「アルヴォ・ペルトは、今のわれわれの時代のバッハか?」。このアルバムでファン・ライエンは、「聖トーマス教会のカントル」の音楽と、彼の作品を愛し、「Wenn Bach Bienen gezuchtet hatte」や「Collage uber BACH(BACHによるコラージュ)」といった作品を書いたエストニアの作曲家アルヴォ・ペルトの 音楽を並べて演奏、「時代の違う兄弟たち(フラトレス)」に共通するところ、異なるところを探っていきます。ヨハン・ゼバスティアン・バッハの作品は、イ タリアの作曲家たちのソロ楽器とアンサンブルのための協奏曲を鍵盤楽器の独奏曲に編曲した「協奏曲」。この3曲は、マルチェッロ兄弟とヴィヴァルディ の原曲とバッハの編曲を照らし合わせながらファン・ライエンが行った編曲で演奏されます。ペルトの「フラトレス」「バビロン川のほとりで」「断続する平行」は、 クリスチャン・リンドベルイが1990年代に手がけた編曲に基づいてファン・ライエンが編曲した版、ボーイソプラノとピアノのための「天にいますわれらの 父よ」は、ペルトがアンドレーアス・ショルの依頼でアレンジした「カウンターテナーと弦楽」の版をファン・ライエンが編曲した版による演奏。ペルトの4 曲は、当編成ではこれが世界初録音です。カメラータRCOは、ロイヤル・コンセルトヘボウO(RCO)のプレーヤーたちが、小編成の演奏を楽し むために結成、オランダ国内のほか、ニューヨーク、ワシントン、東京、ソウル、ウィーン、ローマ、リスボン、マドリードで演奏してきました。 (Ki)
BISSA-2317(1SACD)
ロッシーニとホフマイスターの四重奏曲集
ロッシーニ:6つの四重奏のソナタより第1番 ト長調
ホフマイスター(1754-1812):独奏四重奏曲第1番 ニ長調
ロッシーニ:6つの四重奏のソナタより第2番 イ長調
ホフマイスター:独奏四重奏曲第2番 ニ長調
ロッシーニ:6つの四重奏のソナタより第3番 ハ長調
ミンナ・ペンソラ(第1Vn)、アンッティ・ティッ((1)(3)(5)第2Vn/(2)(4)Va)、トゥオマス・レヘト(Vc)、ニーク・デ・グロート(Cb)

録音:2017年1月、2月/シャウマン・ホール(ヤコブスタード、フィンランド)
セビリアの理髪師やオテロなどオペラ作曲家として有名なロッシーニ。少年時代には古典派様式の器楽曲、室内楽を作曲しその類 まれな才能はすぐさま開花しました。ここに収録された6つの四重奏のソナタからの3篇でもわかるように10代からロッシーニらしい雄弁で美しい旋律が現 れ、溌剌さと輝きをもつ魅力的な作品を残しました。一方、ウィーンで活躍し、古典派の多くの器楽曲、歌劇を作曲したホフマイスターも実に輝かしい旋律を 呈します。ミンナ・ペンソラをはじめとする俊英揃いの演奏にも注目です。 (Ki)
BISSA-2318(1SACD)
ロッシーニとホフマイスターの四重奏曲集第2弾
ロッシーニ:6つの四重奏のソナタより第4番 変ロ長調
(2)ホフマイスター(1754-1812):独奏四重奏曲第3番 ニ長調
ロッシーニ:6つの四重奏のソナタより第5番 変ホ長調
ホフマイスター:独奏四重奏曲第4番ニ長調
ロッシーニ:6つの四重奏のソナタより第6番 ニ長調
ミンナ・ペンソラ(Vn1)、アンッティ・ティッカネン((1)(3)(5)第2ヴァイオリン/(2)(4)Va)、トゥオマス・レヘト(Vc)、ニーク・デ・グロート(Cb)

録音:2017年 10月/シャウマン・ホール(ヤコブスタード、フィンランド)
ミンナ・ペンソラをはじめとする俊英揃いの演奏によるロッシーニとホフマイスターを組み合わせた弦楽四重奏曲集。前作(BISSA-2317)に続き第2弾が登場しました。セビリアの理髪師やオテロなどオペラ作曲家として有名なロッシーニは、少年時代に古典派様式の器楽曲、室内楽を作曲し、 その類まれな才能はすぐさま開花しました。ここに収録された6つの四重奏のソナタからの3篇でもわかるように10代からロッシーニらしい雄弁で美しい旋律 が現れ、溌剌さと輝きをもつ魅力的な作品を残しました。一方、ウィーンで活躍し、古典派の多くの器楽曲、歌劇を作曲したホフマイスターも実に輝かしい旋律 を呈します。 (Ki)
BISSA-2319(1SACD)
ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 Op.90
6つの歌(@.『御者クローノスに D.369/A.メムノン D.541/B.秘めごと D.719/C.老年の歌 D.778/ D.エレンの歌(初稿) D.838/E.タルタロスから来た群れ D.583)【シューベルト編曲】
ハンガリー舞曲集WoO.1より第11-16番【ダウスゴー編】*
アルト・ラプソディ Op.53
トーマス・ダウスゴー(指)
スウェーデンCO
アンナ・ラーション(A)
ヨハン・ロイター(Br)
スウェーデン放送cho

録音:2016年 11月、 2017年 3月*エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
透き通るようなオーケストレーションかつ刺激的なダウスゴーとスウェーデン室内管による演奏。注目のブラームス第3弾には 交響曲第3番、6つの歌、ハンガリー舞曲第11-16番、そしてアルト・ラプソディが収録されました。当演奏でもダウスゴーらしい単なる見通しや運動 性の良さに終わらず、大胆でダイナミックな音楽づくりを展開。音色はすっきりとした"純度の高い"ブラームスを聴くことができます。
ダウスゴーは1997年にスウェーデンCOの音楽監督し就任して以来BISやSIMAXレーベルに積極的に録音しています。シューマン、ベートー ヴェン、シューベルトの交響曲録音における極めて大胆な解釈は絶賛されております。このブラームス・シリーズも好評を博しております。 (Ki)
BISSA-2320(2SACD)
ムソルグスキー:歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」(1869年原典版) ボリス・ゴドゥノフ:アレクサンドル・ツィムバリュク(Bs)、
シュイスキー:マクシム・パステル(T)、
ピーメン:ミカ・カレス(Bs)、
グリゴーリー:セルゲイ・スコロホドフ(T)、
警史:オレグ・ブダラツキー(Bs)、
農夫ミチューハ:アントン・リュングクヴィスト(Bs-Br)、
シチェルカーロフ:ワシーリー・ラデューク(Br)、
ワルラーム:アレクセイ・チホミロフ(Bs)、
ミサイール、聖愚者:ボリス・ステパノフ(T)、
旅籠の女将:オッカ・フォン・デア・ダメラウ(Ms)、
乳母:マルガリータ・ネクラソワ(Ms)、
クセニヤ皇女:ハンナ・フサール(S)、
フョードル皇子:ヨハンナ・ルドストレム(Ms)
ケント・ナガノ(指)エーテボリSO、
エーテボリ歌劇場合唱団、
ブルンスブー音楽学校合唱団

録音:2017年3月2-11日エーテボリ・コンサートホール(ライヴ録音メインにセッションを部分編集)
ケント・ナガノがBISレーベル初登場です。それもムソルグスキーの歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」というオペラをほとんど出さ ないBIS異例の演目に二度驚かされます。しかし演奏がBISと縁の深いエーテボリSO、また名作「ボリス・ゴドゥノフ」も珍しい1869年原典版 ということで、このレーベルらしさ満載となっています。 ムソルグスキーは1869年に「ボリス・ゴドゥノフ」を完成させ、帝室マリインスキー劇場委員会に提出するものの、上演を却下されます。その大きな 理由は登場人物が男ばかりで、オペラの醍醐味であるヒロインの魅力や男女の悲恋が全くなく、男臭い歴史悲劇なのが受けないと判断されたためとされま す。その意見を受け、ムソルグスキーは1871-2年に大改訂を施し、ヒロインの悪女マリーナを登場させ、1時間ほど拡大させました。それが今日知ら れる版の中心ですが、ムソルグスキーの時代を先んじた天才性と狂気は1869年原典版にこそ最も強く現れています。 これまでCDはゲルギエフとマリインスキー劇場、映像ではヴァイグレとバルセロナ・リセウ大劇場のものがあり、ケント・ナガノも2014年にBelAir レーベルからバイエルン国立歌劇場のDVDをリリースしていました。そこでも当ディスクと同じアレクサンドル・ツィムバリュクがボリスを演じていますが、 映像ではスーツとネクタイをキメた現代のサラリーマン風で、民衆が安部首相をはじめとする各国の首脳のポートレートを掲げ抗議するシーンが話題とな りました。 今回はその3年後、スウェーデンの団体との演奏ですが、演奏はさらに練れて説得力満点。ムソルグスキーの凄すぎる才能を全開、恋愛エピソードが なくともオペラ・ファンを満足させる魔力に満ちています。 (Ki)
BISSA-2321(1SACD)
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス アン=ヘレン・モーエン(S)
ロクサーナ・コンスタンティネスク(A)
ジェイムズ・ギルクリスト(T)
ベンジャミン・ベヴァン(Bs)
鈴木雅明(指)、
バッハ・コレギウム・ジャパン、
寺神戸亮(Vn独奏)

録音:2017年1月、2月/川口総合文化センター・リリア、音楽ホール(埼玉)
鈴木雅明率いるバッハ・コレギウム・ジャパンがついにベートーヴェンの《ミサ・ソレムニス》を録音しました!BCJによるベー トーヴェンといえば1998年に録音したワーグナー編曲による第9(ピアノ版)がありますが、今回満を持してベートーヴェンの最大の傑作に挑みました。 古今のミサ曲中最も偉大な作品である《ミサ・ソレムニス》は、ベートーヴェン自身が書簡中にたびたび「この《ミサ・ソレムニス》は私の最大の作品である」 と記しており、たんに大規模な編成をもち、長い演奏時間を要するということを示すだけでなく、ベートーヴェンがこの作品の芸術的価値の高さに強い確 信を抱いていたことを示しております。
鈴木雅明&BCJの《ミサ・ソレムニス》は表情豊かで華やかな演奏です。そして、ソプラノのアン=ヘレン・モーエン、アルトのロクサーナ・コンスタンティ ネスク、テノールのジェイムズ・ギルクリスト、バスのベンジャミン・ベヴァンと豪華なソリスト陣に加え、ベネディクトゥスでの寺神戸亮の美しいヴァイオ リン独奏にも注目です。極上の《ミサ・ソレムニス》をご堪能ください。 (Ki)
BISSA-2322(1SACD)
祝え喜べ!−フィンランドのクリスマス
バッハ:コラール《目覚めよと呼ぶ声あり》 BWV645
シベリウス:クリスマスの歌「私には富も名声もいらない」 Op.1 No.4
マデトヤ:日々の苦労を忘れ Op.20b-5
(4)『ピエ・カンツィオーネス』 / ミヒャエル・プレトーリウス(1571-1621) / ザムエル・シャイト(1587-1654) / ディートリク・ブクステフーデ(c.1637-1707) / ヨハン・ヘルマン・シャイン(1586-1630) / J.S.バッハ(BWV603)*:御子はベツレヘムに生まれたもう
タネリ・クーシスト(1905-1988):パストラーレ Op.18 no.2(オルガン独奏のための) *
ベルリオーズ(オルガン・パート編曲:ニルス・シュヴェケンディーク):羊飼いたちへの別れ〜《キリストの幼時》から*
アルマス・マーサロ:クリスマスの鐘*
『ピエ・カンツィオーネス』 / シベリウス:見よ、新しき喜びを *
『ピエ・カンツィオーネス』/ シベリウス / ヘイッキ・クレメッティ(1876-1953):天使が遣わされる*
シベリウス:クリスマスの歌「幼子の飼い葉桶に」 JS142(1929)
マシュー・ウィットール(ホイットール)(1975-):クリスマスイブ
J.S.バッハ / ミヒャエル・プレトーリウス(1571-1621) / ハンス・レオ・ハスラー(bap.1564-1612) / カスパル・オトマイヤー(1515-1553) / レーガー(1873-1916):高き天より、われは来たり*
ラウタヴァーラ(1928-2016):クリスマス・キャロル
アハティ・ソンニネン(1914-1984):クリスマスの賛美歌
アルヴィ・カルヴォネン(1888-1969):パストラーレ(オルガン独奏のための)*
チャイコフスキー:伝説「少年イエスの作った庭にバラの花が咲き誇っていた」
伝承曲(シレンスク民謡):この世はうるわし*
ニルス・シュヴェケンディーク(指)
ヘルシンキ室内cho
ヤン・レヘトラ(Org)*
[楽器 聖パウロ教会のカンガサラ・オルガン工房製作のオルガン(1931 res.2005)、マルッティ・ポルトハン製作(2005)
の18世紀中期北イタリア様式クワイアオルガン(コラール前奏曲)]

録音:2016年11月/聖パウロ教会(ヘルシンキ、フィンランド)
『エーリク・ベリマン 合唱作品集 1936年−2000年』(BIS 2252)が好評のヘルシンキ室内合唱団と芸術監督ニルス・シュヴェケ ンディークの期待の新譜はフィンランドのクリスマスです!「《高き天より、われは来たり》から《クリスマスイブ》へ」と銘打ち、ヨーロッパ聖歌を集めたフィンラ ンド最古の楽譜集『ピエ・カンツィオーネス』とフィンランドの作曲家による「クリスマスの歌」に加え、バッハのオルガン・コラール前奏曲、ベルリオーズとチャ イコフスキーの合唱曲を演奏する「フィンランド・クリスマス音楽の祝宴」。コラール前奏曲《目覚めよと呼ぶ声あり》に始まり、シロンスク(シレジア)民謡の旋 律にフィンランド語歌詞がつけられ「フィンランド賛美歌」(第30番)として歌われる《この世はうるわし》に終わるプログラム。《御子はベツレヘムに生まれた もう》と《高き天より、われは来たり》は、『ピエ・カンツィオーネス』に収められたバージョンを歌う節(ヴァース)と、ドイツとデンマーク(ブクステフーデ)の作 曲家によるバージョンと「コラール前奏曲」の節を「メドレー」に似たスタイルで演奏。『ピエ・カンツィオーネス』とシベリウスが1898年に混声三部のために作 曲した《カルミナリア》(JS51a)の第1曲と第2曲のトラックも同じスタイルで歌われます。ヘルシンキ室内合唱団は、1962年創設のアンサンブルです。ドイツ 生まれ、ケンブリッジのクレア・カレッジ、フライブルクとヘルシンキで学び、ヘルシンキ芸術大学シベリウス・アカデミー教授のニルス・シュヴェケンディーク が、2007年から芸術監督を務めています。オルガン共演の作品、コラール前奏曲と《パストラーレ》は、シベリウス・アカデミーで教えるヤン・レヘトラがオルガ ンを担当しました。 (Ki)
BISSA-2323(1SACD)
『永遠に向かって』
ロルフ・マッティンソン(1956-):オープニング・サウンド〜管弦楽のための Op.94(2012)
君を思う…〜ソプラノと管弦楽のための Op.100(2014)【@.恋人のかたわら(ゲーテの詩)/A.愛の歌(リルケの詩)
/B.青いアジサイ(リルケの詩)/C.恋する女の書くこと(ゲーテの詩)/D.月夜(アイヒェンドルフの詩)】
力わざ〜管弦楽のための Op.95(2013)
永遠に向かって〜ソプラノと管弦楽のための Op.103(2015)
リサ・ラーション(S)、
パウル・マギ(指)マルメSO

録音:2017年5月、9月/「マルメ・ライヴ」コンサートホール(マルメ、スウェーデン)
スウェーデンの作曲家ロルフ・マッティンソン(1956-)の「オープン・マインド」や「エミリ・ディキンソンの詩による管弦楽歌曲集」 などを収録した『予感』(BIS SA 2133)に続く作品集。ロイトリンゲン・ヴュルテンベルクPOから 2013 年 1 月の新しいコンサートホー ルの落成のため委嘱された、ファンファーレ風の音楽に始まる「オープニング・サウンド」。「君を思う…」は、リサ・ラーションのためチューリヒ・トーンハレ管 弦楽団、フィルハーモニアO、オランダ・フィルハーモニックO、ヘルシンキ・フィルハーモニックO、ヨーテボリSOが共同委嘱した、ゲーテ、 リルケ、アイヒェンドルフの「愛」を共通テーマとする詩による歌曲集。コンサートのオープニングに演奏するためヨーテボリSOから委嘱された、エネルギッ シュで劇的な小品「力わざ」。「永遠に向かって」は、マルメSOが新しい本拠地「マルメ・ライヴ」コンサートホールのオープニングのためマッティンソンに 委嘱。スウェーデンの詩人カーリン・ブーイェの『その時』と『夜の深遠なチェロ』の 2 つの詩をテクストに作曲され、最初の詩の第 2 行 “In i evigheten” が 曲名に採られています。この作品集のセッションにはエストニア出身の指揮者、パウル・マギ(1953-)が起用されました。王立スウェーデン音楽アカデミーの 会員、2004 年からウプサラ室内Oの芸術監督と首席指揮者を務めています。 (Ki)
BISSA-2324(1SACD)
『海洋』〜セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-)作品集
(1)「海洋」〜ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための(2011)
(2)6つの小品「燃料」〜クラリネット、チェロとピアノのための(2010)
(3)「瞬間の光」〜ホルン、ヴァイオリン、チェロとピアノのための(2013)
(4)クラリネットとピアノのためのソナタ(2010)
(5)「スケルツィック」〜ヴィオラとチェロのための(2008)
(6)弦楽四重奏曲第1番「内に向かって」(2007)
Meta4【(1)(3)(6)ミンナ・ペンソラ(Vn)、(6)アンティ・ティッカネン(Vn)、(1)(5)(6)アッテ・キルペライネン(Va)、(1)(2)(3)(5)(6)トマス・ユープシェーバカ(Vc)】
(2)(4)クリストフェル・スンドクヴィスト(Cl)、
(2)(3)(4)パーヴァリ・ユンパネン(P)、
(3)エルヴェ・ジュラン(Hrn)

録音:(1)(3)(5)(6)2017年4月17-19日/カレヴィ・アホ・ホール(ラハティ、フィンランド)
(2)2019年4月13日、(4)2019年9月17&18日/ヤルヴェンパー・ホール(ヤルヴェンパー、フィンランド)
フィンランドだけでなくヨーロッパの彼の世代を代表する作曲家のひとり、セバスチャン・ファーゲルルンド (1972-)の新作。管弦楽 作品集『ノマド・水の世界地図』(BIS SA-2455)につづき、彼の才能が思う存分に発揮されたと定評のある「クラリネット協奏曲」(2006)の後、2007年 から2013年にかけて作曲した室内楽の作品が当アルバムで紹介されます。このアルバムでは「機械を思いわせるテクスチュアを機動力とする」といった、いくつ かの共通する特徴も備わった作品群が収録されました。
弦楽三重奏のための「Oceano(海洋)」は、フィンランドのトゥルクからオーランド諸島を経由してストックホルムという、かつての郵便船の航路の都市で行わ れたコンサート・シリーズの委嘱作。「Sonore(朗々と響かせて)」「Agitato(激しく)」の2楽章で構成されています。クラリネット、チェロとピアノのための6 つの小品「Fuel(燃料)」は、クフモ室内楽音楽祭の委嘱作。ホルン、ヴァイオリン、チェロとピアノのための四重奏曲「Transient Light(瞬間の光)」は、フラン スのホルン奏者、エルヴェ・ジュランから依頼を受けて書かれた作品です。「メロディによる表現」を重視、曲名は「異なる強烈さとニュアンスで『時』を貫いて輝 く光」をイメージしてつけられたといわれます。
「クラリネットとピアノのためのソナタ」は、「クラリネット協奏曲」(BIS SA-1707)を初演した、フィンランドRSOの首席クラリネット奏者、クリス トフェル・スンドクヴィストのために作曲された作品です。「Meccanico con forza(力強くメカニックに)」「Lento misterioso(ゆっくりと神秘的に)」 「Introduzione quasi libero - Esaltato(ほぼ自由な序奏 − 熱狂して)」の3楽章で構成されています。「スケルツォに似た、活発に動きまわる」を示す曲 名の「Scherzic(スケルツィック)」は、Meta4 が大曲の合間に演奏する「間奏曲」として作られました。弦楽四重奏曲第1番「Verso l’interno(内に向かっ て)」は、6楽章で書かれた作品です。「トランクイッロ」の〈Prologo(プロローグ)〉と〈Eilogo(エピローグ)〉の間に「フェローチェ」「アジタート」「アジタート・ カプリッチョーゾ」の3つの〈Danza(踊り)〉と「メスト」の〈Canto(歌)〉をはさむ構成をとっています。
BISSA-2325(1SACD)
サティ:ピアノ独奏曲全集 Vol.3
ヴェクサシオン1-142
小川典子(P/エラール1890年)

録音:2018年8月/東京音楽大学、Jスタジオ
BISレーベルを代表する世界的ピアニスト小川典子。2015年の歿後90年を記念して始動したサティのピアノ独奏曲全曲録音。 各誌で絶賛された第1弾(KKC 5644 / BIS SA 2215)、第2弾(KKC 5719 / BIS SA 2225)に続く第3弾では「ヴェクサシオン」を収録しまし た。19世紀末から20世紀初頭のフランスで活躍したエリック・サティ。10代のときパリ音楽院で学ぶも馴染めず、自由な発想の芸術 家が集うモンマルトルで作曲活動を行いました。1905年には作曲法を学び直すためにスコラカントルムでダンディに師事。作曲家としての知名度が上が るにつれ、ジャン・コクトーやピカソといった著名な芸術家たちから注目され親交を深めていきました。やがて独自の世界を作り出し標題の風刺性とともに、 何ものにもとらわれない純粋な音楽的感性の奔放な表現を追求していきました。
当ディスクに収録されている「ヴェクサシオン」は1分程度の曲を840回繰り返すとされている奇作。1963年9月、ジョン・ケージらによって初演さ れ、10人のピアニストと2人の助手により夕方18時から演奏を開始し、翌日の午後12時40分まで演奏をし続けたといわれます。当録音では142の ヴェクサシオンを収録。この作品でも聴き手の興味をかきたてるサティ独自の世界が広がります。
2018年8月にかけて行われた当録音は現在特任教授を務める東京音楽大学のスタジオでのセッションによる録音です。使用楽器は1890年製エラー ルピアノで、ちょうどサティがピアノ曲の多くを次々に作曲した同時代の楽器で演奏しました。当時の響きを追求した小川典子渾身の録音です。 (Ki)
BISSA-2326(1SACD)
モーツァルト:アダージョとフーガ ハ短調 K.546
セレナード第13番 ト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 K.525
セレナード第6番 ニ長調「セレナータ・ノットゥルナ」 K.239*
ディヴェルティメント ニ長調 ニ長調 K.136
ディヴェルティメント 変ロ長調 ニ長調 K.137
ディヴェルティメント ヘ長調 K.138
カメラータ・ノルディカ、
テリエ・トンネセン(Vn、指)

録音:2015年1月、2016年1月*/アルグツルム教会(エーランド、スウェーデン)
世界的弦楽オーケストラのテリエ・トンネセン率いるカメラータ・ノルディカの最新作は「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 を含む、モーツァルトのセレナード&ディヴェルティメント集です。カメラータ・ノルディカはスウェーデン南東部のスモーランド地方、オスカーシュハムン を本拠とする室内管弦楽団で、BISレーベルより『響きと怒りの物語』(BISSA-2256)、プロコフィエフ、ヒンデミット、ウェーベルン、バルトークの弦 楽のための作品集(BISSA-2126)、ブリテン・アルバム(BISSA-2060)など、多くのディスクをリリースしております。今回のモーツァルトはまさに 満を持しての録音といえ、当団の能力を最大限に発揮させた注目盤です。 テリエ・トンネセンはマックス・ロスタルに師事し、これまでオスロ・フィルやノルウェー室内管のリーダーをつとめました。卓越した技術とともに指揮 者を置かないスタイルによる活動を行なってきた当団と明朗快活なモーツァルトを聴かせてくれます。 (Ki)
BISSA-2327(1SACD)
シンプル・ソング
(1)バーンスタイン:シンプル・ソング(スティーヴン・シュウォーツ、レナード・バーンスタインの詩)(「ミサ(Mass)」(1971)から)
(2)コープランド:オルガンが話すのを時々聞いた(エミリ・ディキンソンの詩)
(3)アイヴズ:静穏(ジョン・グリーンリーフ・ホイッティアーの詩)
マーラー:(4)三人の天使がやさしい歌を歌い(『子供の不思議な角笛』の詩)
(5)原光(『子供の不思議な角笛』の詩)
R・シュトラウス:(6)たそがれの夢(オット・ユリウス・ビーアバウムの詩)
(7)あした!(ジョン・ヘンリー・マッケイの詩)
(8)アルヴォ・ペルト:わが心はハイランドにあり(2000)(ロバート・バーンズの詩)
(9)デュリュフレ:ピエ・イエズ(「レクイエム」から)
メシアン:(10)-(12)3つの歌(1930)
(13)プーランク:平和への祈り(シャルル・ドルレアンの詩)
(14)マルタン(1890-1974):アニュス・デイ(「レクイエム」から)
(15)アルヴォ・ペルト:何年もの昔、歌っているのを聞いた(1985)(クレメンス・ブレンターノの詩)
(16)リスト:アヴェ・マリア S.60
(17)リチャード・ロジャーズ(1902-1979):すべての山に登れ(オスカー・ハマースタイン二世(作詞))(「サウンド・オブ・ミュージック」から)
アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(Ms)
(1)-(14)(16)(17)ベンクト・フォシュベリ(オルガン;マルキュッセン・オルガン)
(1)ファビアン・フレードリクソン(エレクトリックギター)、
(1)シャロン・べザリー(Fl)、
(1)(7)マルガレータ・ニルソン(Hp)、
(7)(15)ニルス=エーリク・スパルフ(ヴァイオリン)、
(9)マリー・マクラウド(チェロ)
(15)エレン・ニスベト(ヴィオラ)

録音:2016年12月/聖ヤコブ教会(ストックホルム、スウェーデン)
タイトルにとられたバーンスタインの「ミサ」のナンバーから、ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の〈すべての山を登れ〉まで、「宗教」と「心」 でつながる17の曲。「典礼の手かせ足かせを逃れ、自然に湧き出る賛美の心を高らかに歌え」を基本のスタンスに歌われます。コープランドの「エミリ・ディキ ンソンの12の詩」の第10曲、ジャズの和声とゴスペルの歌唱を取り入れた〈オルガンが話すのを時々聞いた〉。ホイッティアーのクエーカーの賛美詩によるアイ ヴズの曲。マーラーが交響曲第3番と第2番の楽章とした『子供の不思議な角笛』の詩による2曲。陽が昇り、愛する人と結ばれる……マッケイのドイツ語詩にシュ トラウスが作曲した「あした!」。デュリュフレとフランク・マルタンの「レクイエム」から1章ずつ。メシアンがデュカスに学んでいた頃に作曲した「3つの歌」とプー ランクの「平和への祈り」。リストが「巡礼の年 第2年:イタリア」の第1曲〈婚礼〉に基づいて書いた「アヴェ・マリア」は、オルガンの長い序奏で始まります。 ペルトが2曲。スコットランドの詩人ロバート・バーンズの詩にペルトが作曲した「わが心はハイランドにあり」。『子供の不思議な角笛』の編者のひとり、ブレンター ノがナイチンゲールの歌を詠んだ詩による「何年もの昔、歌っているのを聞いた」は、原曲どおり、ヴァイオリンとヴィオラの共演で歌われます。〈すべての山に 登れ〉は、フォン・オッターがブラッド・メルドーの共演で素敵に歌った〈何かいいこと〉(naive V 5241)に次ぐ「サウンド・オブ・ミュージック」のナンバー です。ピアニストとして知られるフォシュベリは、ヨーテボリの音楽大学でオルガンを学びました。聖ヤコブ教会に1976年に設置されたマークセン・オルガンを 弾き、彼の子息ミケール・フォシュベリがレジストレーションを担当しました。フォン・オッターの子、ファビアン・フレードリクソンが〈シンプル・ソング〉のエ レクトリックギターを弾いています。 (Ki)
BISSA-2328(1SACD)
バルトーク:バレエ音楽『かかし王子』 Op.13
バレエ音楽『中国の不思議な役人』*
スサンナ・マルッキ(指)、
ヘルシンキPO

録音:2017年5月、2018年2月*/ヘルシンキ・ミュージック・センター(フィンランド)
2017年9月にベルリン・フィルに正式初登場し話題となったフィンランドの指揮者スサンナ・マルッキ。当ディスクではヘルシ ンキ・フィルとの共演でバルトークのバレエ音楽2篇の管弦楽組曲版を収録しました。マルッキはシベリウス音楽院、ロンドン・ロイヤル・アカデミーな どでチェロを学び、フィンランド・チェロ・コンクールで優勝し、1995年から98年までエーテボリOの首席チェリストをつとめた実力派。指揮は 1995年より、シベリウス音楽院にてレイフ・セーゲルスタム、エリ・クラスらに師事しその才能を開花させました。以後、指揮者としての活動を中心に 世界各国で活躍する現代フィンランドを代表する演奏家のひとりです。メリハリのきいたバルトークを熱演しております。
バレエ音楽『かかし王子』 1916年作曲1幕のバレエ音楽。かかしによって王女を城から誘い出した王子は、王女がかかしを愛する姿を見て幻滅するが、真の愛情を知って二人は 結ばれます。ストラヴィンスキーのバーバリズムの影響が強い作品。1924年に管弦楽組曲として編曲されます。
バレエ音楽『不思議なマンダリン』 ディアギレフの依頼で作曲された1919年作曲、24年改訂のバレエ音楽。娘をおとりに金をとろうとするならず者の一味に、中国のマンダリン(官吏) が殺されるが、娘への執着のために生き返り、最後にその愛を得て死ぬ。1927年に管弦楽組曲として編曲されます。 (Ki)
BISSA-2329(1SACD)
ステーンハンマル(1871-1927):交響曲第2番 ト短調 Op.34(1911-15)
劇音楽《夢の劇(Ett dromspel)》 演奏会組曲(ヒルディング・ルーセンベリ 編曲(1970))
クリスチャン・リンドベルイ(指)
アントワープSO

録音:2017 年 4 月/エリザベート王妃ホール(アントワープ、ベルギー)
クリスチャン・リンドベルイ(1958-)の指揮者としてのキャリアは、2010 年、イギリスのノザーン・シンフォニアに口説かれ て指揮したところから始まりました。「ガーディアン」の好意的な批評にも後押しされ、一年も経たないうちにノルディック室内管弦楽団とスウェーデン・ウィ ンド・アンサンブルの音楽監督に任命されるまでになりました。トロンボーン奏者としてのアルバムをリリースしてきた BISレーベルは、彼が各地のオーケ ストラを指揮するアルバムも制作。スウェーデンのアッラン・ペッテションの交響曲シリーズ、リンドベルイの自作管弦楽作品などが継続的にリリースされ てきました。
彼の新作アルバムは、スタイルも作風も対照的なペッテションとは対照的なステーンハンマルの作品です。ヴィルヘルム・ステーンハンマル(1871?1927) は、ストックホルム生まれ。指揮者、ピアニストとして活動しながら、管弦楽曲、室内楽曲、歌曲と合唱曲などを作曲。温かい人間性に裏打ちされた高 貴な香りの漂う、凛とした容貌の音楽は、広く愛され、カンタータの楽章《スウェーデン》は「もうひとつの国歌」のように歌われてきました。彼はシベ リウスと親しく、シベリウスは交響曲第 6 番を彼に献呈しています。
交響曲第 2 番は、後期ロマンティシズムに古風な様式を融合させた作品です。「アンダンテ・エネルジーコ」「アンダンテ」「スケルツォ」「フィナーレ」 の 4 楽章。「歌」の旋律とリズムを基本に、ドリア旋法を思わせる処理も見られます。「アウグスト・ストリンドベリの『夢の劇』のための音楽」(Op.36)は、 1916 年、ヨーテボリのローレンスベリ劇場のこけら落とし上演の際に作曲されました。「演奏会組曲」は、作曲家ヒルディング・ルーセンベリ(1892?1985) がアレンジ、「前奏曲」から最後の「幻想曲」までを作曲者の意図した流れを尊重しながらまとめた約 11 分半の作品です。アントワープ交響楽団(旧、 王立フランダース・フィルハーモニック)の演奏、2017 年 4 月にセッション録音されました。 (Ki)
BISSA-2330(1SACD)
『チェロの蔵書』
(1)セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):クロモス〜ソロ・ギターのための(2011)
(2)カレヴィ・アホ(1949-):ソロ XI〜ギターのための(2013)
(3)オッリ・ムストネン(1967-):ギター・ソナタ第2番(2017)
(4)タン・ドゥン(1957-):7つの欲望〜ギターのための(2002)
(5)ユッカ・ティエンスー(1948-):白昼夢〜ギターとエレクトロニクスのための(2016)
(6)ティモ・アラコイティラ(1959-)(イスモ・エスケリネン(1971-)編):詩編(2015)
ェフリー・ゴードン(1968-):(1)チェロ協奏曲(トーマス・マン『ファウストゥス博士』による)(2014)
(2)尋(ひろ)〜チェロとピアノのための(2015)
(3)ナイチンゲールへの頌歌〜混声合唱と独奏チェロのための(ジョン・キーツの詩による)(2017)
トーケ・ムルドロプ(Vc/David Teccler, Rome 1697)
(1)コペンハーゲン・フィル、
(1)ラン・シュイ(指)
(2)スティーヴン・ベック(P/Steinway D)
(3)モーウンス・デール室内cho、
(3)モーウンス・デール(指)

録音:2018年5月/王立デンマーク音楽アカデミー、コンサートホール(コペンハーゲン)
アメリカの作曲家ジェフリー・ゴードンが、デンマークのチェリスト、トーケ・ムルドロプ(1980-)のために書いた作品集。「チェロ協 奏曲」は、ゴードンとムルドロプのふたりが気に入っているというトーマス・マン『ファウストゥス博士』からインスピレーションを得た作品です。マンの小説の 「精神」と「無邪気から狂気へと大きく弧を描くストーリー展開」が「プロローグ」、2つの「カデンツァ」を含む7つのエピソード、「エピローグ」の9楽章で語ら れていきます。ムルドロプが首席奏者を務めるコペンハーゲン・フィルの委嘱による作品です。
「シェイクスピアの『テンペスト』による5つの印象」の副題をもつ「尋(ひろ)」は、チェロ・ソナタのスタイルで書かれた作品です。〈前奏曲と嵐(Prelude and Storm)〉〈ファーディナンドとミランダ(Ferdinad and Miranda)〉〈エアリエルとすべての彼の資質(Ariel and all his quality)〉〈キャリバン(とシコラクス) (Caliban (and Sycorax))〉〈島は騒音でいっぱいだ(The Isle is Full of Noises)〉〈プロスペローは本を沈める(Prospero Drowns His Book)〉。ムル ドロプとアメリカのスティーヴン・ベックが、2015年12月17日、カーネギーホールのワイル・リサイタルホールで初演しました。
「ナイチンゲールへの頌歌」は、デンマークの合唱指揮者モーウンス・デールの委嘱で書かれた作品です。イギリスのロマンティシズム詩人ジョン・キーツ (1785-1821)の『ナイチンゲールへの頌歌』の8つの節が8つの曲に作られています。「My heart aches…(わたしの心は痛み…)」「O for a draught of vintage!…(ぶどう酒の一杯に…)」「Fade far away, dissolve…(消え去ってしまえ、溶けてしまえ…)」「Away! away! for I will fly to thee…(遠く、遠く へ!おまえのところに飛んで行こう…)」「I cannot see…(どんな花がわたしの足元に咲いているのか…)」「Darkling I listen…(暗がりの中に聞こえる…)」 「Thou wast not born for death…(おまえは生まれ、死ぬことはない…)」「Forlorn…(寂寞…)」。2018年5月16日、デールが2005年に創設した室内合 唱団とムルドロプによる初演は、デンマーク放送により海外へも伝えられました。 (Ki)
BIS-2331
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.37
『ソナタ、変奏曲とフーガ集(1745-55)』
(1)メヌエットによる5 つの変奏曲 Wq.118-3(H 44)
(2)フーガ ヘ長調 Wq.119-3(H 100)
(3)アンダンテ イ短調 Wq.65-10(H 19)
(4)フーガ イ長調Wq.119-4(H 101.5)
(5)ソナタ ト長調 Wr.65-15(H 43)
(6)アリオーソと7 つの変奏曲 Wq.118-4(H 54)
(7)ソナタ ヘ長調 Wq.65-18(H 48)
(8)ラルゲット 変ロ長調 Wq.65-9(H 18)
(9)ソナタ ニ短調 Wq.69(H 53)
ミクローシュ・シュパーニ(ハープシコード)

録音:2017 年 1 月/フォニックス・スタジオ(ディオーシュド/ハンガリー)
ミクローシュ・シュパーニによるC.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集第37弾は、1745年から1755年に書かれたソナタ、変奏曲とフーガ集です。録音を開始した際、 シュパーニは「全集を実現することは決して単純な課題ではなく、ことにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらです。このシリーズで私たちは、カール・フィ リップ・エマヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏と伴奏アンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてをご紹介する。私たちの目標は、これらの作品演奏の 可能性への全般の見通しを与えることなので、この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究に基づいています。私たちはオリジナルの資料 をもとに"正統性"である楽器を選択して演奏しています。」と語っており、まさに正真正銘、本物の解釈のもと演奏されました。これら膨大な作品に対して時間を かけ、着実に録音活動をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない明晰な解釈で演奏されております。 (Ki)
BISSA-2333(1SACD)
(1)ジェイムズ・マクミラン(1959-):トロンボーン協奏曲(2016)
(2)テオ・ファーベイ(1959-):「リート」〜トロンボーンとオーケストラのための(2007)
(3)ベリオ:「ソロ」〜トロンボーンとオーケストラのための(1999/2000改編)
ヨルゲン・ファン・ライエン(トロンボーン;Courtois 420 Legend)、
ロイヤル・コンセルトヘボウO、
(1)イヴァン・フィッシャー(指)、
(2)マルクス・シュテンツ(指)、
(3)エト・スパンヤールト(指)

ライヴ録音:(1)2017年4月20、21&23日、(2)2007年9月18&19日、(3)2014年12月16&17日
コンセルトヘボウ(アムステルダム)
名門ロイヤル・コンセルトヘボウOの自主レーベルRCO LIVEの好評シリーズ、同時代音楽を取り上げる “ホライズン” からのライセンス盤で現代屈指のトロンボーン奏者、ヨルゲン・ファン・ライエンが現代トロンボーン協奏曲3篇を披露しております。
スコットランド出身の作曲家、ジェイムズ・マクミランのトロンボーン協奏曲は、ヨルゲン・ファン・ライエンがマクミランにトロンボーンのための協奏曲 を書いてほしいとお願いしたところ、元々トロンボーンという楽器に夢中だったマクミランは断ることなく作曲したといいます。5つのオーケストラの共同 委嘱作品として書かれ2017年4月にコンセルトヘボウで初演され好評となった作品です。
テオ・ファーベイはベルクのピアノ・ソナタをオーケストラ編曲するなどでも有名な作曲家。2007年作曲の「リート」ではファーベイの個性が発揮さ れた意欲作です。そして、20世紀イタリアを代表する作曲家、ルチアーノ・ベリオの晩年の「ソロ」は1999年作曲の作品。ここでは翌2000年の改編 版で演奏されました。
ロッテルダム音楽院にてジョージ・ヴィーゲルに、リヨン国立高等音楽院にてミシェル・ベッケにそれぞれ師事したヨルゲン・ファン・ライエンは、ロッ テルダム・POの首席奏者を経て、1997年よりロイヤル・コンセルトヘボウOの首席奏者を務める世界トップクラスのトロ ンボーン奏者。ソロ活動やマスタークラスも積極的で日本での公演でも高い評価を得ております。 (Ki)
BISSA-2334(1SACD)
『フォーク・クリスマス II(Folkjul II)』
(1)天使ガブリエルが訪れ(Fran himmelen kom angeln Gabriel)(ガブリエルのみ告げ)
【バスク伝承曲(スウェーデン語歌詞:エーヴァ・ノルベリ=ハーグベリ)】
(2)フィリップ・ニコライ(1556-1608)(スウェーデン語歌詞:J・O・ヴァリーン):ようこそ、美しい朝の時間よ(Var halstad skona morgonstund)
(3)甘き喜びのうちに(もろびと声あげ)(In dulci jubilo)【14世紀のキャロル】
(4)マールングの物乞い歌(Tiggarvisa fran Malung)【伝承曲】
(5)ヴィクトル・ガブリエルソン:ヴィクトル・ガブリエルソンのポルスカ(Polska av Viktor Gabrielsson)
(6)アリス・テグネール(1864-1943):神の天使たちが歌っている(Nu sjunga Guds anglar)
(7)サンドラ・マットルール:コーヒーのガンガル(En gangar till kaffet)(ヴァイオリンとオルガンのための)
(8)星がひとつ明るく輝き(Det lyser en stjarna)【伝承曲】
(9)エミ・シェーレル(1858-1925):たくさんのキャンドルに灯がともった(Nu tandas tusen juleljus)
(10)グンナル・イーデンスタム(1961-):クリスティーネのポルスカ(Christines polska)(ヴァイオリンとオルガンのための)
(11)スタファンの歌(Staffansvisa)【伝承曲】/ミュゼット(Musette)【『アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳』】
(12)スタファンのハリング(その2)(Staffans Halling II)【伝承曲】
(13)星がひとつ空を横切っていった(En stjarna gick pa himlen fram)【中世クリスマスの賛美歌】
(14)祝福された日(Den signade dag)【伝承曲】
(15)ソフィア・サンデーン(1973-):すべてあの明るい星に(Allt vid den ljusa stjarna)
(16)マッツ・ヴァルマンポルスカ:「クリスマスの朝(Julottan)」(ヴァイオリンとオルガンのための)
(17)マルティン・ルター(1483-1546)(スウェーデン語歌詞:J・O・ヴァリーン):高き天より(Fran humlens hojd)
ウルリカ・ブーデーン(ヴォーカル、リコーダー)、
サンドラ・マットルール(Vn)、
グンナル・イーデンスタム(Org)
聖ヤコブ室内cho
ギャリー・グレイデン(指)

録音:2017年6月/エーリク・エーリクソン・ホール(ストックホルム)
フォークミュージシャンのイーデンスタム(1961-)がストックホルムの聖ヤコブ室内合唱団とコラボレートした『スウェーデ ンのフォーク・クリスマス(Folkjul)』(BIS NL-5031)の第2作。2007年にリリースされた最初のアルバムは、イーデンスタムがシールナの教会の聖 歌隊やイギリスの大聖堂のオルガンと出会った思い出をインスピレーションに創り上げた「ユニークなクリスマス」が、フォークミュージックが身近なスウェー デンの人たちから広く愛されたといわれます。第2作も前作と同じスタイルのアルバムとして作られました。バスクの伝承曲をスウェーデン語で歌う「天使 ガブリエルが訪れ(ガブリエルのみ告げ)」。「スタファン(聖ステファノ)」を歌った「マールングの物乞い歌」「スタファンの歌」「スタファンのハリング(そ の2)」。ダーラナ地方エルヴダーレンのヴィクトル・ガブリエルソンの「ポルスカ」は、合唱、ヴォーカル・ソロ、リコーダー、ヴァイオリン、オルガンが 共演。サンドラ・マットルールが友人の結婚式のコーヒータイムに演奏するために作り、プレゼントした「コーヒーのガンガル」(歩き歌)、イーデンスタム の「クリスティーネのポルスカ」、ダーラナ地方サクスダーレンのフォークミュージシャン、マッツ・ヴァルマンの「クリスマスの朝」の3曲は、ヴァイオリ ンとオルガンのデュオで演奏されます。美しいメロディの「すべてあの明るい星に」は、イーデンスタムの友人でレークサンドの歌手、フォークミュージシャ ンのソフィア・サンデーンが伝承の詩に作曲しました。ウルリカ・ブーデーンは、スウェーデン北東部、ヘルグム生まれのフォークミュージシャン。フィラ デルフィア出身のギャリー(ゲーリー)・グレイデン(1955-)は、王立ストックホルム音楽大学でエーリク・エーリクソンに学び、1984年から聖ヤコブ 室内合唱団の芸術監督を務めています。 (Ki)
BISSA-2335(1SACD)
サティ:ピアノ独奏曲全曲録音第4集「ルラーシュ-シネマ」
バレエ音楽「メルキュール」(1924)
風変わりな美女(1920)【ピアノ・ソロ版】
操り人形は踊っている(1913)
操り人形は踊っている(1913)【初稿版】
蝿氏の死への前奏曲(1913)
びっくり箱(1899)
バレエ音楽「ルラーシュ(本日休演)」(1924)
シネマ(1924)
小川典子(P/エラール1890年)

録音:2018年8月/東京音楽大学、Jスタジオ
BISレーベルを代表する世界的ピアニスト小川典子。2015年の歿後90年を記念して始動したサティのピアノ独奏曲全曲録音でも 高い評価を得ております。当アルバム第4集は「ルラーシュ-シネマ」です。
19世紀末から20世紀初頭のフランスで活躍したサティ。10代のときパリ音楽院で学ぶも馴染めず、自由な発想の芸術家が集うモンマルトルで作曲活動を 行いました。1905年には作曲法を学び直すためにスコラカントルムでダンディに師事。作曲家としての知名度が上がるにつれ、ジャン・コクトーやピカソといっ た著名な芸術家たちから注目され親交を深めていきました。やがて独自の世界を作り出し標題の風刺性とともに、何ものにもとらわれない純粋な音楽的感性の 奔放な表現を追求していきました。
当アルバムではギリシャ神話のヘルメスを題材にした「メルキュール(ヘルメス)」、消防士、霊柩車、そのほか群像の登場する「ルラーシュ(本日休演)」を収録。 サティのバレエ音楽を小川典子が見事に演奏しております!
2018年8月にかけて行われた当録音は現在特任教授を務める東京音楽大学のスタジオにおけるセッション。使用楽器は1890年製エラールピアノで、ちょ うどサティがピアノ曲の多くを次々に作曲した同時代の楽器で演奏しております。当時の響きを追求した小川典子渾身の録音です。
BISSA-2336(1SACD)
カレヴィ・アホ(1949-):作品集
(1)独奏打楽器と管弦楽のための協奏曲「シエイディ(Sieidi)」(2010)
(2)交響曲第5番(1975-76)
ラハティSO、
ディーマ・スロボデニューク(指)
(1)コリン・カリー(打楽器)
(2)ヤーン・オツ(第2指揮)

録音:(1)2020年1月、(2)2017年1月/シベリウスホール(ラハティ、フィンランド)
多作で知られるフィンランドの作曲家カレヴィ・アホの作品をリリースするシリーズ。「前奏曲、トッカータと後奏曲」や「ピアノ ソナタ第2番」を収めた室内楽作品集(BIS SA2186)につづき、管弦楽作品のアルバムが制作されました。珍しい形をした岩など、古代の祭儀の場所を 意味するサーミの言葉を曲名とする「シエイディ」は、イギリスの「ヴィルトゥオーゾ」打楽器奏者コリン・カリーから委嘱を受け、「独奏打楽器と管弦楽の ための協奏曲」として作曲されました。この作品は、一般の打楽器協奏曲と異なり、打楽器奏者がオーケストラの前面で演奏するスタイルで作られています。 アフリカのジャンベ、アラビアのダラブッカ(コブレット・ドラム)、トムトム 5 個、スネアドラム、5 オクターブ・マリンバ、ウッドブロック、テンプル・ブロック、 ヴィブラフォーン、タムタムと、9つの打楽器が右から左に並べられ、順番に「ソロ楽器」として演奏されます。この曲は、ティンパニ奏者をはじめとする3 人の打楽器奏者を擁するオーケストラにも重要な役割を担わせ、「管弦楽のための協奏曲」と言えるほど存在を主張させています。一楽章の構成。速いテンポ、 遅いテンポ、荒々しいリズム、抒情、静謐と、音楽が、さまざまに表情を変えて行きます。2012年4月14日、オスモ・ヴァンスカ(指)ロンドン・フィルハー モニーOとの共演でロンドンにて初演を行いました。その後作品は人気を集め、2020年3月の時点までで80回近い演奏を重ね、今後も5大陸の 打楽器奏者たちによる演奏が予定されています。
交響曲第5番は、フィンランド放送の委嘱により、1975年から1976年にかけて作曲されました。「この世界や私たちの生活には、完全だとか明確だと か言い切れるものは一切ない。喜びには悲しみがまぎれこみ、悲痛は滑稽と愛は怒りと入り交じっています。人々の互いの興味はぶつかり合い、コミュニケーショ ン問題と理解不足が発生する。国と国の関係は矛盾にあふれ、異なる社会的イデオロギーや宗教が張り合い、たびたび戦争という結果をもたらす」(カレヴィ・ アホ)。作品は一楽章で書かれ、作曲者の語る「ビジョン」を反映する「混沌」と「矛盾」が全曲を支配していきます。途中、何度かオーケストラが2つの 部分に分かれるため、演奏にはメインの指揮者とは別にもうひとりの指揮者が必要とされます。1977年4月19日、オッコ・カム指揮のフィンランド放送 SOによりヘルシンキで初演。作品を完成させたことにより「作曲家」カレヴィ・アホが大きな躍進を遂げることができた、記念碑的な作品です。 (Ki)
BIS-2337
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.38『初期作品集』
(1)ソナタ(組曲) ト長調 Wq/H.deest.【@.アルマンド/Aポロネーズ BWV Anh.125/B.メヌエット】
(2)『アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳』より3つの小品【マーチ ニ長調 BWV Anh.122/ポロネーズ ト短調 BWV Anh.123/マーチ ト長調 BWV Anh.124】
(3)メヌエット 変ホ長調Wq/H.deest.
(4)組曲 変ホ長調【アレグロ Wq/H.deest./マーチ Wq/H.deest./メヌエット Wq.116-1/i】
(5)楽章 ト長調【前奏曲 Wq/H.desunt./ポロネーズT Wq.deest./ポロネーズUWq/H.desunt./エアT Wq/H.desunt./エアU Wq/H.desunt./メヌエット Wq/H.desunt.】
(6)組曲 ホ短調 Wq.65-4(H 6)
(7)カンタービレ ホ短調(組曲 ホ短調 Wq.65-4初稿版より)
(8)メヌエット ハ長調 Wq.111
(9)マーチ 変ホ長調 BWV Anh.127
(10)メヌエットと21の変奏曲 Wq.118-7(H 14)(ロカテッリによる)
ミクローシュ・シュパーニ(ハープシコード)

録音:2017年7月、8月/キリスト教会、ザンクト・イングベルト(ドイツ)
録音を開始した際、シュパーニは「全集を実現することは決して単純な課題ではなく、ことにそれが初期の作曲家の作品を含めばなおさらです。このシリー ズで私たちは、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの、鍵盤楽器独奏と伴奏アンサンブルのための、疑いない正統な作品のすべてをご紹介する。私たちの 目標は、これらの作品演奏の可能性への全般の見通しを与えることなので、この録音は作品の現存する資料と正統的な演奏習慣の徹底した研究に基づいています。 私たちはオリジナルの資料をもとに"正統性"である楽器を選択して演奏しています。」と語っており、まさに正真正銘、本物の解釈のもと演奏されました。これら 膨大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない明晰な解釈で演奏されております。 (Ki)
BISSA-2338(1SACD)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.18
ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op.30
エフゲニ ー・スドビン(P)
サカリ・オラモ(指)、BBC響

録音:2017年2月/BBCメイダ・ヴェイル・スタジオ(ロンドン)
BISレーベルの看板アーティスト、エフゲニー・スドビンが満を持してピアノ協奏曲第2&3番を録音しました!スドビンによ るラフマニノフの協奏曲の録音はラン・シュイ指揮、シンガポール交響楽団との第1番(BISSA-2012)&パガニーニの主題による狂詩曲(BISSA-1988)、そしてグラント・レウェリン指揮、ノースカロライナ交響楽団との第4番(BIS SA1728)をリリースしており、このたびピアノ協奏曲の全曲録 音が完成したことになります。スドビンによるラフマニノフは定評があり繊細かつ強靭ピアニズムを披露しております。スドビンは信じられないほどの技巧 の持ち主で情感豊かな演奏は30代にして巨匠の域に達していると言えるでしょう。サカリ・オラモ指揮、BBC交響楽団との相性も良く、音色の多彩な 変化とともに情熱的なラフマニノフを聴かせてくれます。 (Ki)
BISSA-2339(1SACD)
「相乗効果」
(1)-(4)テレマン:ホ短調 TWV 52:e1〜リコーダー、フルート、弦楽とハープシコードのための
(5)サン・サーンス:タランテッラ Op.6〜フルート、クラリネットとオーケストラのための
(6)-(8)フランツ・ドップラー(アンドラーシュ・アドリアン(1944-)編):協奏曲 ニ短調〜2本のフルートとオーケストラのための
(9)-(10)ヴィラ=ロボス:バキアナ・ブラジレイラ第6番〜フルートとファゴットのための
バッハ(マーラー編):バッハの管弦楽作品による組曲
(11)T.序曲(管弦楽曲第2番ロ短調 BWV1067より)
(12)U.ロンドー-バディヌリー-ロンドー(管弦楽曲第2番 ロ短調 BWV1067より)
(13)V.エール(アリア)(管弦楽曲第3番ニ長調 BWV1068より)
(14)W.ガヴォットT&U(管弦楽曲第3番ニ長調 BWV1068より)
(15)バディヌリー(アンコール)
シャロン・ベザリー(Fl)((11)(12)(15)のフルート・ソロを含む)
スウェーデン室内O

(1)-(4)ミカラ・ペトリ(リコーダー)
(5) マイケル・コリンズ( クラリネット)
(6)-(8)ワルター・アウアー(Fl)
(9) - (10)ブラム・ファン・サムベーク(Fg)
ビョーン・イェーヴェット((1)-(4)(12)-(15)チェンバロ、(11)オルガン)

(1)-(4)ウルバン・スヴェンソン(指)
(5)(11)-(15)マイケル・コリンズ(指)
(6)-(8)トーマス・ダウスゴー(指)

録音:(6)-(8)2017年6月、(1)-(5)(11)-(15)2021年8月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
(9)(10)2021年10月、(11)2022年3月24日(オルガン・パート)/ユーシュホルム礼拝堂(スウェーデン)
1973年創業のBISレーベルは2023年に50周年を迎えます。現在も精力的なリリースが続く老舗レーベルですが、今後も注目 新譜がリリースされます!
当ディスクはフルート奏者シャロン・ベザリーの記念すべき50枚目のアルバムで、ミカラ・ペトリ、マイケル・コリンズ、ワルター・アウアーら超豪華アーティ ストとの共演で生まれる「相乗効果」をテーマとした充実の内容です!
収録内容はテレマン、サン=サーンス、フランツ・ドップラー、ヴィラ=ロボス、そしてマーラー編の「バッハの管弦楽作品による組曲」と実に多彩!
テレマンの協奏曲ではリコーダーの女王ペトリと絶妙なアンサンブルを展開します。
サン=サーンスの「タランテッラ」はフルートとクラリネットが終始絡み合いながらも丁々発止のやり取りがたまらないサン=サーンスの初期作品。マイケル・コ リンズと息の合った掛け合いが魅力です。
フランツ・ドップラー(アドリアン編)の2本のフルートとオーケストラのための協奏曲ではウィーン・フィルの首席フルート奏者ワルター・アウアーと共演!当 録音では第 2楽章の途中まではワルターが第 1フルートを、その後はベザリーが第 1フルートを演奏しております。フルートの名手だったドップラーらしく華麗 なパッセージとフルートの美観を前面に押し出した作品で、名手2人が対話を楽しむように演奏しております。
ヴィラ=ロボスのバキアナ・ブラジレイラは「ブラジル風のバッハ」という意。9つの作品を残しており、さまざまな楽器の組み合わせで書かれており、バッハ への賛辞とともにバロック組曲の現代化の試みといえます。フルートとファゴットために書かれた第 6番は、華やかなフルートと豊かでビロードのようなファゴッ トの対照的な音色を持った両楽器のコントラストがなんともいえぬ魅力を放っております。
そして最後にはマーラーが編曲した「バッハの管弦楽作品による組曲」を収録!管弦楽曲第2、3番から4楽章構成に再編したこの作品は、現代オーケ ストラの厚みを持ちながらも通奏低音はチェンバロ、オルガンが登場します。フルート大活躍の第2番の「序曲」、「ロンドー-バディヌリー」、第3番の有名な「ア リア」と「ガヴォット」という美味しいとこ取りの作品!マーラーのフィルターを通したゴージャスなオーケストラが最大の魅力です。当演奏では最後にもう一度「バ ディヌリー」を演奏しております。バッハ×マーラーは締めくくりにふさわしく、このアルバムのテーマ「相乗効果」を総括しているようです。BISレーベルとベザ リーの記念すべきアルバム、必聴です! (Ki)
BISSA-2340(1SACD)
『マントラ』
(1)細川俊夫(1955-):ドローイング〜8人の奏者のための(2004)
(2)ベント・サーアンセン(1958-):愛の歌−第二の愛の湖〜室内アンサンブルのための(1994)
(3)エレン・リンクウィスト(1970-):マントラ〜ガムランとシンフォニエッタのための協奏曲(2016)
(4)クリスティン・ノーダーヴァル(1957-):チャペル・メディテーション〜声とピアノのための(2001)
(1)-(3)カイ・グリンデ・ミューラン(指)トロンハイム・シンフォニエッタ
(3)エスペン・オールベルグ(ガムラン)
(4)クリスティン・ノーダーヴァル(S)、(4)エルセ・ボー(P)

録音:2017 年 12 月/ヒーメン・クルトゥルフス(文化の家)(スチョルダール、ノルウェー)
トロンハイム・シンフォニエッタは、トロンハイムSOとノルウェー空軍音楽隊のプレーヤーたちが20世紀と21世紀の音 楽を演奏するため1998年に設立したアンサンブルです。『マントラ』は、シンフォニエッタの創設20周年の記念アルバム。「より深い過去に取り憑かれた」 ことを思わせる 4 つの作品によるプログラムが組まれています。
細川俊夫(1955-)の「ドローイング」は、「まだ母の胎内にいることを私は夢に見た」ときに経験した沢山の原始的な感覚を音で描画(ドローイング)。フルー ト(ピッコロ、アルトフルート持ち替え)、オーボエ、クラリネット、ピアノ、打楽器、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの8人の奏者で演奏されます。デンマー クのベント・サーアンセ(1958-)は他にない音の世界をもった創作で知られ、ノルウェーの作曲家アルネ・ヌールハイムは彼の音楽について「かつて聞い たことのない何かを思い出させる」と語っています。「愛の歌−第二の愛の湖」は、アイスランドのCaput Ensembleの委嘱作。14世紀オーヴェルニュで 起きた農民反乱を扱った本からインスピレーションを得た六重奏曲「Les Tuchins」を15人の奏者のために改作した「愛の歌」を、14人のアンサンブル のために再作曲した作品です。アメリカの作曲家エレン・リンクウィスト(1970-)は、ヴァーモント州とニューヨーク州の大学で学び、トロンハイムのノル ウェー工科自然科学大学(NTNU)の作曲科で准教授として教えています。「マントラ」は、シンフォニエッタとシンフォニエッタの打楽器奏者エスペン・オー ルベルグ(1975-)がノルウェー・アーツカウンシルの後援を受け、共同委嘱。インドネシア伝統のガムラン音楽の背景にある宗教性と楽器に特有の響き を念頭に置いた「ガムランとシンフォニエッタのための協奏曲」として作られました。クリスティン・ノーダーヴァル(1957-)もアメリカの作曲家。「チャ ペル・メディテーション」(礼拝堂の瞑想)は、彼女の参加するヴォーカルアンサンブルがメイン州ブランズウィックのボウディン大学チャペルでジョスカン・デ・ プレの曲を録音したセッションの合間に「即興」で作られた作品です。このアルバムの録音にはノーダーヴァルが参加、ピアノの弦を弾く「プラックト・ピアノ」 をシンフォニエッタのピアニスト、エルセ・ボーが担当しました。指揮者のカイ・グリンデ・ミューラン(1987-)は、ノルウェー国立音楽大学とベルリン のハンス・アイスラー音楽大学で学び、作曲家としても活動しています。 (Ki)
BISSA-2341(1SACD)
アルフレード・ヤンソン(1937-):合唱のための音楽
エバ・リンドクヴィストの3つの詩(1975?80)〜混声合唱のための*
風は思いのままに吹く〜混声合唱、ヴァイオリン、チェロとファゴットのための(2016)
今は暮らしがとても楽しい時(1983)〜混声合唱とピアノのための
母なる小さな地球(1983)〜混声合唱、ピアノとメロディカのための
サラバンド(1995)〜二重合唱、2つのホルン、2人の打楽器奏者、オルガン、2つのヴァイオリン、2つのチェロのための#
ソネット76番(2000)〜合唱、バリトン・ソロまたはシンギング・アクターのための
建造(1963)〜混声合唱と器楽のための【グンナル・エーリクソン(1936-)編】
キーと美しいマダム・キー(1967)〜混声合唱、ピアノとメロディカのための
風よささやけ(1973)〜混声合唱、ピアノメロディカのための
夜想曲(1967)〜二重合唱、2つのチェロ、ハープと2人の打楽器奏者のための#
グレーテ・ペーデシェン(指)、
ノルウェー・ソリストcho
アルフレード・ヤンソン(メロディカ即興、メロディカ)
エミーリエ・ヘルダール・リースハイム(Vn)、
ヤン・クレメンス・カールセン(Vc)
エムブリーク・スネルテ(コントラフォルテ)、
ヘルゲ・リーエン(P)
ラーシュ・ノット・ビルケラン(Org)
マリア・アンゲリカ・カールセン(Vn)
アンデシュ・クレグネス・ハンセン(打楽器)、
オスロ・シンフォニエッタ団員

録音:2014年6月*、2017年6月リース教会(オスロ)、2015年6月# ソフィエンベルグ教会(オスロ)
ノルウェー・ソリスト合唱団のBISアルバム第9作『風は思いのままに吹く』。ノルウェーの作曲家アルフレード・ヤンソンの 作品のアンソロジーです。ヤンソン(1937-)は、ジャズとポピュラー・ミュージックのピアニスト、アコーディオン・プレーヤー、作曲家として活動しな がらクラシカルのピアノを学び、ビョルン・フォンゴールとフィン・モッテンセンから音楽理論を教わりました。ヨーロッパ・アヴァンギャルド、後期ロマンティ シズム、ジャズ、民俗音楽など、さまざまなジャンルからインスピレーションを得て、多様なスタイルの音楽を作りつづけています。ヤンソンの作曲の中心 のひとつ、ヴォーカルのための作品は、ノルウェー・ソリスト合唱団も1950年の創設以来、重要なレパートリーにしています。初期のモダニスト・スタ イルの作品から近作まで、創作の全段階から選ばれた合唱のための音楽。スウェーデンのニューストレムが《シンフォニア・デル・マーレ》や歌曲集《魂 と風景》に使ったスウェーデンの女性詩人の詩をテクストにした《エバ・リンドクヴィストの3つの詩》。『ヨハネによる福音書』(第3章第8節)の一節 をヤンソンが「事実上盗み」自由にアレンジしたテクストに作曲した《風は思いのままに吹く》。ノルウェーの作家アーリル・ニュークヴィスト(1937-2004) の詩による2つの曲、「……だってカラーテレビがあるもの」と戦争や飢餓でさえ美しく見せるメディアを皮肉たっぷりに謳った詩による《今は暮らしがと ても楽しい時》と、思慮のない人類による破壊が止まない地球へ賛歌《母なる小さな地球》は、簡素なメロディで書かれています。《キーと美しいマダ ム・キー》は、ノルウェーの詩人ハーラル・スヴェードルプ(1923-1992)が、ベトナム戦争時代の政争を暗喩的に詠んだ詩がテクストです。エミリ・ ディキンソンの『In this short Life(この短い人生の中で)』に作曲した《サラバンド》とシェイクスピアの《ソネット76番》(「Why is my verse so barren of new pride(なぜ私の詩は誇れる新しさに欠けるのか)」)は、《風は思いのままに吹く》と同じく、ペーデシェンとノルウェー・ソリスト合唱団 の委嘱で作曲されました。《建造》は、管弦楽のための《建造と賛美歌(Konstruksjon och Hymne/Construction and Hymn)》(1963)(Aurora NCD-B4941)を、ヨーテボリ室内合唱団の指揮者グンナル・エーリクソン Gunnar Eriksson が混声合唱と器楽のために書き直した作品。エーリクソ ンとヤンソンの共同作業は長く、エリーサベト・ヘルムードソン(1927-2017)の詩による《風よささやけ》もヨーテボリ室内合唱団のために書かれた 作品です。ニーチェの『ツァラトゥストラはこう語った』の「ツァラトゥストラのラウンドレイ」による実験的な語法も交えたネオロマンティックな《夜想曲》 は、ノルウェー・ソリスト合唱団の創設者ニューステットの指揮で録音(NCD-B4941)したあと、ペーデシェンが指揮してアルバム『夢と同じ糸で(As Dreams)』(BIS SA 2139)に録音しております。 (Ki)
BISSA-2342(1SACD)
R.シュトラウス:管弦楽曲集
交響詩「マクベス」 Op.23
歌劇「ばらの騎士」からの組曲 TrV 227d1945)
交響詩「死と変容」
ラン・シュイ(指)シンガポールSO

録音:2017年5月、2017年8月、2018年7月エスパラネード・ホール(シンガポール)
シンガポールを代表する国立オーケストラ、シンガポールSOは1997年、アメリカでの活動にも実績があった中国人指揮者ラ ン・シュイを音楽監督に迎え、世界的に活躍するオーケストラに成長しました。レコーディングにも積極的で、BISレーベルよりリリースされているチェレプニ ンの交響曲全集の世界初録音やラフマニノフの交響曲で高い評価を得ており、近年はドビュッシーのオーケストラ作品集でも知られます。当アルバムではリ ヒャルト・シュトラウスの作品をとりあげました。R.シュトラウスのオーケストラ作品を実に美しく奏でます。 (Ki)
BISSA-2343(1SACD)
キャロリン・サンプソン/シューベルト:歌曲集
ズライカ その1「東風」 Op.14-1 D.720
ズライカ その2「西風」 Op.31 D.717
ロマン劇「ロザムンデ」のためのロマンツェ D.797 No.3b
ブロンデルからマリアへ D.626
「ヴィルヘルム・マイスター」からの歌より【ミニョンの歌 その1「私に言わないで」D.877-2/ミニョンの歌「ただあこがれを知る者だけが」 D.877-4/ミニョンの歌 その2「大人になるまでこのままに」 D.877-3/ミニョン「君よ知るや南の国」 D.321】
糸を紡ぐグレートヒェン Op.2 D.118
塔の中のグレートヒェン D.564(補完:ベンジャミン・ブリテン)
テューレの王 Op.5-5 D.367
すみれ Op.123 D.786
エレンの歌【その1 Op.52-1 D.837/その2 Op.52-2 D.838/その3 Op.52-6 D.839】
キャロリン・サンプソン(S)
ジョゼフ・ミドルトン(P)

録音:2017年 8月/ポットン・ホール、サフォーク州(イギリス)
バッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとしてもおなじみの “名花” キャロリン・サンプソン。当ディスクではシューベルトを 収録しました。サンプソンは「完璧なコロラトゥーラ技術と豊かにのびる輝かしい声」と評され、世界の聴衆を魅了し続けています。バロック・古典派の 歌曲からオペラまで幅広いレパートリーを持っており、BISレーベルより『花にまつわる歌曲集』(BISSA-2102)、『ヴェルレーヌの詩による歌曲集』(BISSA-2233)などのソロ・アルバム、またバッハ・コレギウム・ジャパンの結婚カンタータ&コーヒーカンタータ集など、澄み切ったその歌唱は官能的で聴 くものを魅了してやまないと評価されています。このシューベルトのアルバムでもサンプソンの実力を十分に堪能できる内容です。 (Ki)
BISSA-2344(1SACD)
「天使たちの声」
(1)ブレット・ディーン(1961-):「天使たちの声」〜ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスとピアノのための(1996)
(2)グバイドゥーリナ(1931-):「天使」〜メゾ・ソプラノとコントラバスのための(1994)
(3)ラフマニノフ:「音楽」〜『14の歌曲』 Op.34より第8曲
(4)バッハ:コラール前奏曲「汝の御前に我は進まん」BWV668【ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス編】
(5)グバイドゥーリナ:バッハのコラール「汝の御座の前に、われ進み出で」による瞑想曲〜チェンバロ、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバスのための(1993)
(6)ワーグナー:「天使」〜『ヴェーゼンドンク歌曲集』WWV 91より第1曲
(7)ラフマニノフ:「ここはすばらしい場所」〜『12の歌』Op.21より第7曲
(8)シュニトケ(1934-1998):「賛歌」第2番〜チェロとコントラバスのための『4つの賛歌』より(1974)
ストックホルム・シンドローム・アンサンブル【(4)(5)マリン・ブロマン(Vn)、マリン・ウィリアム=オルソン((5)ヴァイオリン、(4)ヴィオラ)、
(1)(4)(5)(8)ヨハネス・ロスタモ(Vc)、(1)(2)(4)(5)(8)リック・ストーティン(Cb)、サイモン・クロフォード=フィリップス((1)(3)(6)(7)ピアノ、(5)チェンバロ)】
(1)アンドレイ・パワー(Vn)
(1)(5)ローレンス・パワー(Va)
(2)(3)(6)(7)クリスティアーネ・ストーティン(Ms)

録音:(1)(5)2017年9月ベルワルド・ホール(ストックホルム)
(2)(4)(8)2018年10月ラジオホール・スタジオ2(ストックホルム)
(3)(6)(7)2019年6月ヴェステロース・コンサートホール(ストックホルム)
ブレット・ディーン(1961-)の「天使たちの声」にはじまる当アルバムは、グバイドゥーリナ、ワーグナーの歌曲「天使」とともに“天使” にまつわる作品を主軸にバッハ、ラフマニノフ、シュニトケの作品を織り交ぜ構成されております。 ディーンはヴィオラの名手としても知られ、ベルリン・フィルの団員を14年務めたキャリアをもちますが、近年は作曲活動に力を注いでおり、BISレーベルか らもディーンの自作自演集などをリリースしております。「天使たちの声」は1996年、イギリスの名ピアニスト、イモージェン・クーパーとディーンを含むベルリ ン・フィルの演奏者によって初演された2楽章構成の作品。オーストリアの詩人ライナー・マリア・リルケ(1875-1926)の連作詩『ドゥイノの悲歌』の最初の詩 からインスピレーションを与えられ作曲しました。シューベルトの「鱒」と同じ演奏形態であるピアノ五重奏で書かれ、驚くほど多彩な表現に満ちております。
演奏はローレンス・パワーとのデュオでも名高いピアニスト、サイモン・クロフォード=フィリップスとスウェーデンをはじめヨーロッパのオーケストラの首 席奏者で結成されたストックホルム・シンドローム・アンサンブル、ヴァイオリンのアンドレイ・パワー、ヴィオラのローレンス・パワー、そしてメゾ・ソプラノのク リスティアーネ・ストーティンです。 (Ki)
BISSA-2345(1SACD)
サティ:ピアノ独奏曲全曲録音第5集「エソテリック・サティ」
4つの前奏曲よりエジナール(アインハルト)の前奏曲(1893)
冷たい小品(1897)
新しい冷たい小品(1907)
4つの前奏曲よりナザレ人の第1の前奏曲(1893)
ユスピュ(3幕のキリスト教的バレエのための)(1892)
ゴシックの舞曲(1893)
[多分貧しい人々のために] (1893)
3つのハーモニー(1895)
祈り(1894)
「パンテ」のライトモティーフ(1892)
若い令嬢のためにノルマンディの騎士によって催された祝宴(1892)
4つのオジーヴ(1886?)
バラ十字教団の最初の思想(1891)
小川典子(P/1890年製エラール)

録音:2018年8月/東京音楽大学、Jスタジオ
BISレーベルを代表する世界的ピアニスト小川典子。2015年の歿後90年を記念して始動したサティのピアノ独奏曲全曲録音。 各誌で絶賛された第1弾(KKC-5644 / BIS SA-2215)、第2弾(KKC-5719 / BIS SA-2225)、第3弾「ヴェクサシオン」(KKC-6217 / BIS SA-2325)、第4弾「ルラーシュ-シネマ」(KKC-6374 / BIS SA-2335)に続く第5弾「エソテリック・サティ」の登場です!
19世紀末から20世紀初頭のフランスで活躍したサティ。10代のときパリ音楽院で学ぶも馴染めず、自由な発想の芸術家が集うモンマルトルで作曲活動を 行いました。1905年には作曲法を学び直すためにスコラカントルムでダンディに師事。作曲家としての知名度が上がるにつれ、ジャン・コクトーやピカソといっ た著名な芸術家たちから注目され親交を深めていきました。やがて独自の世界を作り出し標題の風刺性とともに、何ものにもとらわれない純粋な音楽的感性の 奔放な表現を追求していきました。
第5集では初期および秘儀的作品を収録。楽譜に小節線のない「バラ十字教団の最初の思想」、あまり録音のない「ユスピュ」など、サティのオリジナリティ に溢れた世界が広がります。
2018年8月にかけて行われた当録音は現在特任教授を務める東京音楽大学のスタジオにおけるセッション。使用楽器は1890年製エラールピアノで、サティ がピアノ曲の多くを作曲した同時代の楽器で演奏しております。当時の響きを追求した小川典子渾身の録音です。 (Ki)
BISSA-2346(1SACD)
マーラー:交響曲第1番『巨人』 オスモ・ヴァンスカ(指)、
ミネソタO

録音:2018年3月/オーケストラ・ホール(ミネアポリス)
当演奏でも流石ヴァンスカと思わせる緻密な構成と、細部にまで注意が払われた圧巻の仕上がりで、繊細かつ丁寧な音楽づくりをしております。 BISレーベルで数多くの録音を残してきたヴァンスカが最上級の演奏に達した録音です。ベートーヴェン、シベリウスなど数々の名盤をリリースしてき ただけに非常に期待の高まるリリースといえましょう。マーラーの交響曲は第5番(KKC 5831 / BIS SA 2226)、第6番(KKC 5994 / BIS SA 2266)、第2番『復活』(KKC 5995 / BIS SA 2296)がリリースされております。
2003年にミネソタ管の音楽監督に就任したヴァンスカは、ベートーヴェンの交響曲全集などで評価を高めました。しかし、当団では経営悪化に伴 う労使対立が激しさを増し、2012年10月に経営側はロックアウトを決行。その後の2012/13 年のシーズンは全てキャンセルとなり、当団の存続そ のものも危ぶまれる状況となりました。ヴァンスカは、労使の合意が成立した2014年1月に首席指揮者に復帰し、以後、団結力の増したミネソタ管 の演奏は一層密度の濃いものとなっております。 (Ki)
BISSA-2347(1SACD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲(トリオ・ツィンマーマン編曲による弦楽トリオ版) トリオ・ツィンマーマン【フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn/1711年製ストラディヴァリウス、「レディ・インチクイン」)、アントワーヌ・タメスティ(Va/1672年製ストラディヴァリウス「マーラー」)、クリスチャン・ポルテラ(Vc/1711年製ストラディヴァリウス「マラ」)】

録音:2017年8月&9月、2018年6月/聖オスターグ教会(ノイシュタット、マンデルスロー)
トリオ・ツィンマーマンは2007年に結成。「トリオは自分にとってベストなアンサンブル」と語るツィンマーマンが、長年ベストなアンサンブルができる 演奏者を探し、若き天才ヴィオラ奏者のアントワーヌ・タメスティの演奏に感銘を受けたツィンマーマンが直々にトリオ結成を懇願。その後、タメスティが 信頼を寄せるチェリスト、ポルテラにオファーしたことによりトリオ・ツィンマーマンが結成しました。
BISレーベルからリリースされているベートーヴェンの弦楽三重奏曲第2〜4番(BIS SA 1857 / KKC 5222)、ベートーヴェンの弦楽三重奏曲第 1番&セレナード(BIS SA 2087)モーツァルトのディヴェルティメント 変ホ長調&シューベルトの弦楽三重奏曲第1 番(BIS SA 1817 /KKC 5202)、 ヒンデミットとシェーンベルク:の弦楽三重奏曲(BIS SA 2207 / KKC 5833)はそのどれもが絶賛されており、今回のゴルトベルクの録音も非常に期待 が高まります。
バッハの作品には並々ならぬ思いをもつツィンマーマン。念願のゴルトベルクの演奏ではメンバー全員によるアレンジを採用。立体的かつ重厚感に 満ちた演奏を聴かせてくれます。見事なまでに完成されたトリオ・ツィンマーマンのアンサンブルで聴く極上の演奏をお楽しみください。なお、トリオ・ツィ ンマーマンはすべて名器ストラディヴァリウスを使用しております。エレガントの極みともいえるこの上なく美しい音色をご堪能いただけます。 (Ki)
BISSA-2348(1SACD)
ハイドン:弦楽四重奏曲第75番ト長調 Op.76-1 Hob.V-75
弦楽四重奏曲第76番ニ長調「5度」 Op.76-2 Hob.V-76
弦楽四重奏曲第77番ハ長調「皇帝」 Op.76-3 Hob.V-77
キアロスクーロQ【アリーナ・イブラギモヴァ(Vn/Anselmo Bellosio c.1780)、パブロ・エルナン=ベネディ(Vn/Andrea Amati 1570)、エミリー・ホーンルンド(Va/Willems,c.1700)、クレール・チリヨン(Vc/Carlo Tononi 1720)】

録音:2017年12月/ゼンデザール(ブレーメン)
今をときめくヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団(団名の“Chiaroscuro(キアロスクー ロ)” はコントラストを印象づける明暗法そして陰影法を意味します)。BISレーベルで録音を続けているハイドンのシリーズ第3弾はエルデーディ四重奏 曲より第75番、第76番「5度」、第77番「皇帝」を収録しました。
エルデーディ伯爵に捧げられたことによりその名がついたハイドンの6つの弦楽四重奏曲(第75番〜第80番)。全6曲中、もっともくだけた雰囲気 を持ち溌剌とした旋律が印象的な第75番、第1楽章第1主題が下行5度音程を特色とする第76番「5度」、そして第2楽章が自作の「皇帝賛歌」 の主題による変奏曲であるためにその名がついた第77番「皇帝」をキアロスクーロ四重奏団のキリっとしまった演奏で聴くことができます。
当団は2016年4月、カルテットとして初来日を果たし大成功をおさめました。古典派と初期ロマン派のレパートリーを演奏する当団はこれまでにハイ ドン、ベートーヴェン、モーツァルト、シューベルト、メンデルスゾーンのディスクをリリースし、いずれも好評をしております。 (Ki)
BISSA-2349(1SACD)
フランク:オルガン曲集
3つの小品 FWV 35-37(1878)
3つのコラール FWV 38-40(1890)
ペトゥル・サカリ(Org/カヴァイエ=コル1880年製作)

録音:2020年1月/サン=クロワ大聖堂(オルレアン市、ロワレ県)
天才若手オルガニスト、ペトゥル・サカリがフランクの3つの小品と、大作3つのコラールを録音しました! 1992年フィンランド生まれのペトゥ ル・サカリは音楽家の両親のもと、幼少のころよりチェロを習っていましたが、両親とともにロードス島でのオルガン・リサイタルに聴きに行った際にオルガンに魅了さ れ、故郷のヘルシンキに戻りすぐに鍵盤楽器を習い始めました。2005年、サカリはわずか13歳でリサイタル・デビュー、その後はヨーロッパを中心に積極的に演奏活 動をしております。フィンランドのオルガンの名手、カレヴィ・キヴィニエミの助言によりフランスの作品も積極的に取り組み、20歳のときに録音したフランス人作曲家 によるオルガン作品集(BIS SA-1969)をリリースし、信じられないほどの完成度と若々しさ満ちた大迫力の演奏で高い評価を得ました。
フランクの3つのコラールは最晩年の1890年に作曲したオルガン曲で、フランクが完成させた最後の作品です。名オルガニストでもあったフランクがオルガン・ビ ルダーのカヴァイエ=コルが製作した手鍵盤3段を擁する最新鋭のオルガンから着想を得て作曲しました。豊かな響きと祈りに満ちたこの作品はフランクの傑作である ことはもちろんのこと、オルガン作品の頂点に君臨する圧倒的な存在感を示しております。サカリの圧倒的な表現力はもちろんのことBISレーベルならではの高音質録 音により空気感と立体感をお楽しみいただけます。 (Ki)
BISSA-2350(1SACD)

KKC-6322(1SACD)
国内盤仕様
日本語解説付
税込定価
レスピーギ編曲のバッハ&ラフマニノフ作品集
(1)バッハ(レスピーギ編):前奏曲とフーガ ニ長調(BWV532)P 158(1929)
(2)バッハ(レスピーギ編):パッサカリア ハ短調(BWV582)P 159(1930)
(3)バッハ(レスピーギ編):3つのコラール P 167(1930)【@.レント・アッサイ「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」(BWV659)/A.アンダンテ・コン・モート・エ・スケルツァンド「わが魂は主をあがめ」(BWV648)/B.アンダンテ「目覚めよと呼びわたる物見の声」(BWV645)】
(4)ラフマニノフ(レスピーギ編):5つの絵画的練習曲『音の絵』 P 160(1930)【@.「海とかもめ」(Op.39-2)/A. 「祭り」(Op.33-4)/B.「葬送行進曲」(Op.39-7)/ C.「赤ずきんと狼」(Op.39-6)/D.「行進曲」(Op.39-9)】
ジョン・ネシリング(指)
リエージュ王立PO(リエージュPO)、
アンヌ・メルシエ(コンサートマスター)

録音:2017年9月/フィルハーモニーホール、リエージュ(ベルギー)
好評のジョン・ネシリング指揮によるレスピーギの管弦楽作品集。当アルバムにはバッハとラフマニノフの編曲作品を収録しております。
バッハのオーケストラ編曲版といえば、ストコフスキー編のトッカータとフーガ ニ短調 BWV565、シェーンベルク編の前奏曲とフーガ 変ホ長調 BWV552 『聖アン』、エルガー編の幻想曲(前奏曲)とフーガ ハ短調 BWV537などが有名ですが、レスピーギもバッハのオルガン作品を編曲しております。
前奏曲とフーガ ニ長調 BWV532は、前奏曲の豪快なペダルと同一音型をたたみかけるように反復する主題が印象的なフーガの非常に技巧的かつ煌びや かな作品ですが、レスピーギは巧みなオーケストレーションで立体的かつ豪華サウンドに仕上げました。木管、金管、弦楽器、そしてピアノも登場し、各パート の主題の掛け合いが聴きどころです。パッサカリアも実に見事です。あの低音主題による変奏曲の奥義を極めた最高傑作を、まるで『ローマ三部作』を思わせる 優美で色彩的なオーケストレーションが魅力です。3つのコラールはライプツィヒ・コラール「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」およびシュープラー・コラール「わ が魂は主をあがめ」「目覚めよと呼びわたる物見の声」の3曲をオーケストラ版にした作品。3楽章形式の組曲に仕上げており、レスピーギのセンスのよさを感 じさせます。
ラフマニノフの音の絵も聴きもの。作品33と作品39の2巻からなるピアノ曲からレスピーギが5曲を組曲形式にした作品。ラフマニノフの叙情的な旋律を レスピーギの見事なオーケストレーションで聴くことができます。
1947年サンパウロ生まれの指揮者ブラジルのジョン・ネシリングは、ボダンツキーやシェーンベルクの血を引くという逸材で、バーンスタインやスワロフス キーの薫陶を受けております。自身の持ち味である情熱的かつ抜群のリズム感で、色彩豊かにレスピーギを振っております。 (Ki)
BISSA-2351(1SACD)
J.S.バッハ:世俗カンタータ第10集
(1)カンタータ《たのしきヴィーダーアウよ》BWV30a(35’35”)
(2)カンタータ《わたしは自分に満ち足りている》BWV204(29’54”)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
(1)(2)キャロリン・サンプソン(S)、
(1)ロビン・ブレイズ(A)
(1)櫻田亮(T)
(1)ドミニク・ヴェルナー(Bs)、
菅きよみ(フラウト・トラヴェルソ)、三宮正満(Ob/オーボエ・ダモーレ)、若松夏美(Vn)

録音:2017年7月/彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール
BCJによるバッハの世俗カンタータ録音がついに完結です!この世俗カンタータの第10集には、《たのしきヴィーダーアウよ》 BWV30aと《わたしは自分に満ち足りている》BWV204が収録されました。当シリーズの完結にふさわしく、名唱キャロリン・サンプソンをはじめ、 BCJでもおなじみのジョアン・ラン、櫻田亮、ドミニク・ヴェルナーをソリストに迎えた満を持してのキャスティングによる収録です。
《たのしきヴィーダーアウよ》BWV30aは、ヴィーダーアウの荘園領主に就任したザクセン選帝侯国宰相ブリュールの家臣であるヘニッケを表敬するた めに作曲された音楽劇で、《農民カンタータ》BWV212の姉妹作です。躍動感に富む音楽で軽やかなシンコペーションや整然とした舞曲風の楽節構造な どは当時ドレスデン宮廷に流れ込んでいたイタリアの新様式からの影響を示しています。
一方、ソプラノ独唱と小オーケストラのためのカンタータである《わたしは自分に満ち足りている》BWV204は現世の富に心惑わされず、おのれの内 に平安を求めよという内容で、終始この命題に寄り添って進みます。サンプソンの透き通るような歌声とBCJの極上のアンサンブルが光ります。 (Ki)
BISSA-2352(1SACD)
ヴァスクス(1946-):作品集
(1)ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための協奏曲「遠き光」(1996-97)
(2)サマー・ダンス〜2つのヴァイオリンのための(2017)
(3)四重奏曲〜ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロとピアノための(2001)
ワジム・グルズマン(Vn)、
(1)フィンランドRSO、ハンヌ・リントゥ(指)
(2)サンディス・シテインベルグス(Vn)
(3)イルゼ・クリャーヴァ(Va)、レイニス・ビルズニェクス(Vc)、アンジェラ・ヨッフェ(P)

録音:2018年4月/(1)ヘルシンキ音楽センター(フィンランド)、(2)2018年10月&(3)2017年7月/ゼンデザール(ブレーメン)
制作・録音:マルティン・ナゴルニ
鬼才ヴァイオリニスト、ワジム・グルズマン。NHKSOとの共演でも知られる実力派ヴァイオリニストです。BISレーベルから多 くのディスクをリリースしておりますが、期待の新譜はラトビアの現代作曲家ヴァスクスの作品3篇をとりあげました。 コントラバス奏者として音楽活動を開始したヴァスクスはリトアニアにて作曲を学びました。現在も現役の作曲家として活躍しております。ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための協奏曲「遠き光」はギドン・クレーメルのために作曲された作品。3つのカデンツァを含む5部構成をとるヴァスクス の代表作です。サマー・ダンスは2つのヴァイオリンのための作品。壮大な美しさと瞑想的なスピリチュアルを感じさせます。そしてピアノ四重奏曲は2001年 に初演されて以降多くの演奏家が演奏している注目作品。母国ラトビアの音楽を取り入れた多彩な色彩感をもち6楽章構成で書かれております。グルズマン の素晴らしい演奏が光る注目盤です。 (Ki)
BISSA-2353(1SACD)
狂気のなかの正気
ブラームス:人々は彼をむき出しの台で運んだ〜「5つのオフェーリアの歌」より
シューマン:心の痛みOp.107の1
R・シュトラウス:3つのオフェーリアの歌Op.67
ケクラン:アスタルテの讃歌
ドビュッシー:ビリティスの歌
ケクラン:ビリティスの墓碑銘
デュパルク:ミニヨンのロマンス
ヴォルフ:ミニヨンの歌(全3曲)/君を知るや南の国〜「ゲーテ歌曲集」より
シューベルト:糸を紡ぐグレートヒェンD118
ブラームス:乙女の歌Op.107の5
シューマン:糸を紡ぐ女Op.107の4
サン=サーンス:オフェーリアの死
ショーソン:オフェーリアの歌
ブラームス:5つのオフェーリアの歌(全曲)
デュパルク:戦争の起こった国へ
プーランク:モンテカルロの女
キャロリン・サンプソン(S)、
ジョゼフ・ミドルトン(P)

録音:2018年1月/ポットン・ホール(サフォーク)
オペラでは「狂乱もの」は名作揃いですが、歌曲でも愛に殉じて狂死もしくは自ら命をたつヒロインを題材としたものがあります。それをまとめた好企画。こ れまでバッハの宗教作品などで「品行方正」ぶりを示していたサンプソンが、開き直って女の性(さが)を露骨に表現しているのに驚かされます。
これを十八番にした文豪がシェイクスピア。ことに「ハムレット」のオフェーリアは父を恋人ハムレットに殺され狂乱するさまが有名で、多くの作曲家がとりあ げています。ブラームスやR・シュトラウスの心理描写も流石ながら、サン=サーンスの落ちつきのない伴奏やショーソンの非現実的な美しさがむしろオ フェーリアの乙女心を巧みに表現していると申せましょう。
もうひとりの文豪ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスターの修行時代」のミニヨンも、愛するヴィルヘルムが他の女性とキスしているのを見てショック死してしま います。また「ファウスト」のグレートヒェンも、愛するファウストに会えないあまりわが子を手にかける狂母。フランスのピエール・ルイスの「ビリティスの歌」は、 同性愛まで含め愛の遍歴を繰り返す悲しい女性を主人公にし、ドビュッシーやケクランが名曲に仕立てています。
圧巻はコクトーの詩によるプーランクの「モンテカルロの女」。自殺する女性がひとりで語り続ける狂気のモノローグ劇ですが、女言葉により興奮していくさま は演劇のようで引き込まれます。サンプソンの女優的資質がいかんなく発揮され、女性の悲しさ、怖さを伝えてくれます。 (Ki)
BISSA-2354(1SACD)
レウヴスタ・ブリュークの音楽秘宝 第3集
(1)『スウェーデン賛美歌本(Den svenska psalmboken)』(1695)の5つの賛美歌【@.あなたを信頼します、愛する主よ(Pa dig jag hoppas, Herre kar)*/A.キリストよ、あなたは私たちの贖い主(Jesu du ar var salighet)*/B.天からの聖霊は(Ande ifran ovan)*/C.おお神よ、私たちの心は救われました(O Gud, det ar en hjartans trost)/D.かくも美しく甘美な(Sa skon och ljuvlig ar)】
(2)F・I・ド・ブーク(?-?):ソナタ第5番 ト短調
(3)コンラート・フリードリヒ・フルレブッシュ(1691-1765):カンタータ第1番
(4)ヒンリク・フィリップ・ヨンセン(1716/17-1779):1757年復活祭当日の教会音楽(Kyrko-Musique pa Pask-Dagen 1757)
(5)ピエール=アレクサンドル・モンシニー(1729-1817):アリエッタ「どんなに微細なことにでも(Jusque dans la moindre chose)」
(6)作者不詳:アリア「こよなく美しき太陽よ(Wacka sol)」*
(7)作者不詳:あなたを信頼します、愛する主よ(Pa dig jag hoppas, Herre kar)*
イーリン・ロムブ(S)
リバロック(Rebaroque)【マリア・リンダール(ヴァイオリン、芸術監督)、エリーアス・ガメルゴード(Vn)、
ダニエル・ホルスト(Vc) ユーナス・ドミニク(Cb)、ペーテル・ロンネルベリ(Org)】
編曲:ユーナス・ドミニク(*)

録音:2018年2月/ローヴスタブリューク教会(ローヴスタブリューク、スウェーデン)
ストックホルムの北西、中世からの大学都市ウプサラに近いレウヴスタ・ブリューク(ローヴスタブリューク)は、17 世紀か ら 18 世紀、鉄鋼業で栄えました。町の発展に貢献したひとり、ベルギー生まれの資本家ルイ・ド・イェールは楽譜マニアとしても知られ、その膨大な楽 譜コレクションは音楽史の貴重な遺産とみなされてきました。このコレクションを「コンサート」スタイルのアルバムに作る BISレーベルのシリーズ。ドロッ トニングホルム・バロックアンサンブルとニルス=エーリク・スパルフによる第 1 集(BIS-1526)、第 2 集(BIS-1975)に続き、バロックアンサンブ ル「Rebaroque」とソプラノのイーリン・ロムブの共演した第 3 集がリリースされます。プログラムの最初は、町の教会や領主館で歌われた賛美歌を代 表する 5 曲。アントワープのオルガニスト、ヨアネス・ド・ブークと同一人物だろうと推測されている生没年不詳の F・I・ド・ブークは、レウヴスタ・ブ リュークのコレクションに 2 つのキーボード曲集の出版譜が所属されています。「クラヴィチェンバロまたはオルガンのための 6 つの組曲」の〈第 5 番ト 短調〉は 4 楽章の作品。オルガンによる演奏です。ドイツ生まれのコンラート・フリードリヒ・フルレブッシュ(1691?1765)は、フレードリク一世の招 きで 1723 年から1725 年までスウェーデンに滞在しました。「独唱と通奏低音の 2 つのカンタータ」の第 1 番は、「あなたは去っていくのですか、愛し い人…どうぞ行ってください、恩知らずの人(Tu parti ido-lo mio?…Vanne ingrata)」と「だが、私は戸惑っています…ああ、私を憐れんでください(Ma fol-le!…Deh! Muovetevi a pieta)」の 2 つのレチタティーヴォとアリアの作品です。ヒンリク(ヘンリク)・フィリップ・ヨンセン(1716/17?1779)も ドイツ生まれ。1743 年にスウェーデンに渡り、1779 年、ストックホルムで没しました。「1757 年復活祭当日の教会音楽」は、「グラーヴェ」「アレグロ」 「信仰の創始者また完成者であるイエスを見つめながら(Lat oss se pa Jesum)」(「ヘブライ人への手紙」12 章 2 節)「御救いを喜び歌う声が(Man sjunger med gladje om seger)」(「詩編 118 番」15 節 ?18 節)「退出の音楽(Till utgang)」の 5 曲です。ド・イェール家と同じ社会階級に属する フランスの作曲家ピエール=アレクサンドル・モンシニー(1729?1817)のコミックオペラ「On ne s’ avise jamais de tout」のアリエッタの後、手稿 譜の残る作者不詳のアリアとアルバム最初の賛美歌「あなたを信頼します、愛する主よ」が歌われます。イーリン・ロムブは、スウェーデンの宮廷歌手。ストッ クホルム・オペラ大学在学中に王立スウェーデン歌劇場にデビュー。ベルリン、フランクフルト、オランダ、パリの歌劇場の舞台に立ち、各国のオーケス トラと共演しています。モダン・バロックアンサンブル「Rebaroque」は、1998 年にストックホルム・バロックOとして 1998 年に創設。マリア・ リンダールがコンサートマスターと芸術監督を務め、聖ヤコブ室内合唱団やスウェーデン放送合唱団とのコラボレーションをはじめ、さまざまな活動と試 みを行っています。 (Ki)
BISSA-2355(1SACD)
ユーハン・ヘルミク・ルーマン(1694-1758):ゴロヴィン伯爵の祝宴のための音楽(Festmusik till Greve Golovin)(1728)
『ゴロヴィンの音楽』
ホール・バロック、
ダン・ラウリン(リコーダー、指)

録音:2017 年 11月/ショーナルプ教会(ホール、スウェーデン
ユーハン・ヘルミク・ルーマン(1694-1758)は、フレーデリク一世の時代、宮廷の楽士長を務め、スウェーデン音楽の最初の 重要な作曲家として歴史に名前を残しました。ストックホルム生まれ。父ユーハンから最初の音楽教育を受け、1711年に宮廷楽団のヴァイオリニストに就任。 1715年から1721年までをロンドンで過ごし、ヘンデルのオーケストラでヴァイオリン奏者を務めました。帰国後、副楽士長に就任。スウェーデン音楽の新時 代を開いていきました。
「ゴロヴィン伯爵の祝宴のための音楽」は、彼の代表作のひとつ「ドロットニングホルムの音楽」(1744)に先立って作曲された作品です。ロシア公使ゴロヴィ ン伯爵が、1728年、ピョートル二世のロシア皇帝即位を祝う宴会のためルーマンに作曲を依頼。『ロシア公使ゴロヴィン伯爵主催の祝宴のための音楽』と記さ れた、「アレグロ」と「序曲」に始まり、ジグ、ブレ、メヌエット、ルール、ガヴォットといった舞曲、アリア、シンフォニア、ホーンパイプ、シチリアーノなど 45 曲の極めてモダンなバロック様式の音楽が作られました。
この作品は、王立音楽アカデミー制作のスウェーデン音楽アンソロジーに22曲の抜粋が収められ、今回、ピリオド楽器アンサンブル「ホール・バロック」とリコー ダー奏者ダン・ラウリンにより初めて全曲が録音されます。使われた楽譜は、ルーマンの手稿譜と、イングマル・ベンクトソンとラーシュ・フリデーン校訂編纂の 出版譜。楽器指定が確かでないため、宮廷楽団の記録から推定した編成を元に各楽章の性格と全体の姿、そしてホール・バロックの編成を考慮して、リコーダー 属とオーボエ・ダ・カッチャなどオーボエ属の楽器、ファゴット、コントラバスを加えた弦楽五重奏、チェンバロ、マンドラとバロックギターのアンサンブルによ り演奏されます。ホールのショーナルプ教会でのセッション録音。ブックレット裏表紙に、祝宴の行われた伯爵の公邸「Baatska Palatset」が遠景に描かれた 18世紀初頭の作とされる絵が使われています。 (Ki)
BISSA-2356(1SACD)
マーラー:交響曲第4番ト長調 オスモ・ヴァンスカ(指)
ミネソタO、
キャロリン・サンプソン(S)

録音:2018年6月/オーケストラ・ホール(ミネアポリス)
当演奏でもヴァンスカならではの緻密な構成と、細部にまで注意が払われた圧巻の仕上がり。繊細かつ丁寧な音楽づくり が魅力です。 BISレーベルで数多くの録音を残してきたヴァンスカが最上級の演奏に達した大注目のマーラー・シリーズです。マーラーの交響曲は第1番「巨人」(KKC 6034 / BIS SA 2346)、第2番「復活」(KKC 5995 / BIS SA 2296)、第5番(KKC 5831 / BIS SA 2226)、第6番(BIS SA 2266)がリリー スされております。 2003年にミネソタ管の音楽監督に就任したヴァンスカは、ベートーヴェンの交響曲全集などで評価を高めました。しかし、当団では経営悪化に伴う 労使対立が激しさを増し、2012年10月に経営側はロックアウトを決行。その後の2012/13年のシーズンは全てキャンセルとなり、当団の存続そのも のも危ぶまれる状況となりました。ヴァンスカは、労使の合意が成立した2014年1月に首席指揮者に復帰し、以後、団結力の増したミネソタ管の演奏 は一層密度の濃いものとなっております (Ki)
BISSA-2357(2SACD)
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):歌劇「秋のソナタ」(2014-16) アンネ・ソフィ・フォン・オッター(メゾ・ソプラノ/シャルロッテ)
エリカ・スンネゴード(ソプラノ/エヴァ)
トンミ・ハカラ(バリトン/ヴィクトル)
ヘレナ・ユントゥネン(ソプラノ/ヘレナ)
ニコラス・ソーデルルンド(バス/レオナルド)
ヨン・ストゥールゴールズ(指)、フィンランド国立歌劇場cho
フィンランド国立歌劇場O

ライヴ録音:2017年9月19日、23日、30日/フィンランド国立歌劇場(ヘルシンキ)
スウェーデンの映画監督ベルイマン(1918-2007)の生誕100年を記念する2018年、ローランド・ペンティネンの『イン グマール・ベルイマン監督作品の音楽』(BIS SA 2377)につづくアルバムが、BIS レーベルからリリースされます。フィンランド国立歌劇場の委嘱で制 作された歌劇「秋のソナタ」。イングリッド・バーグマンとリヴ・ウルマンが主演したベルイマンの1978年の映画『秋のソナタ(Hostsonaten)』に基づ きフィンランドの作家グニッラ・ヘンミング(1955-)がスウェーデン語の台本を執筆、フィンランドのセバスチャン・ファーゲルルンド(1972-)が作曲 した作品です。
「秋。牧師館に住むエヴァと夫ヴィクトルは、彼女の母シャルロッテの訪問を心待ちにしています。シャルロッテはコンサート・ピアニストとして忙しく、 7年の間、娘たちと会っていない。エヴァとヴィクトルは3歳の息子エーリクを水の事故で亡くし、シャルロッテもパートナーのレオナルドに先立たれてい る。シャルロッテが牧師館に着くと、障害をかかえ、彼女が施設に入れたはずのヘレナをエヴァが引き取っていた。母と娘の間の緊張が次第に高まってい く……」。ヘンミングとファーゲルルンドは、このストーリーを序曲、第1景「牧師館で」から第13景「ヘレナの部屋の外で」までの第1幕、第14景「ヘ レナの部屋の外で」から第19景「エピローグ」の第2幕に構成。牧師館の「現在」の中に「コンサートホールで」(第3景)「シャルロッテと聴衆」(第 5景)、「シャルロッテ、エヴァと聴衆」(第7景)、「墓地で」(第9景)、口のきけないヘレナが突然、語り始める場面(第17景)と、異なる時と時間 の出来事が多層的に組みこまれ、ベルイマンが「現実」の中で描いた相克が、現実と空想を極限まで広げたステージに表現されます。作曲者ファーゲル ルンドの音楽は「豊かな響き、速い動き、多面的でありながらモダニズムの厳格さを嫌う」スタイルが特徴として指摘されています。
「秋のソナタ」は、第2次ロシア・スウェーデン戦争(1808-09)に題材を採った「デーベルン」(BIS SA 1780)に次ぐ彼のオペラ第2作です。初演は、 2017年9月8日、フィンランド国立歌劇場。注目はシャルロッテをメゾ・ソプラノのアンネ・ソフィ・フォン・オッター(1955-)が歌っております。また「フィ デリオ」のタイトルロールでメトロポリタン歌劇場にデビューしたソプラノのエリカ・スンネゴード(1966-)がエヴァを歌っています。指揮者のヨン・ストゥー ルゴールズ(1963-)は、2015年までヘルシンキ・フィルハーモニックの首席指揮者を務め、現代音楽を主なレパートリーに欧米のオーケストラを指揮 しています。このアルバムは、フィンランド国立歌劇場で初演に続いて行われた3回の公演をライヴ収録して制作されました。 (Ki)
BISSA-2358(1SACD)
ハイドン:弦楽四重奏曲第78番変ロ長調「日の出」 Op.76-4 Hob.V-78
弦楽四重奏曲第79番ニ長調「ラルゴ」 Op.76-5 Hob.V-79
弦楽四重奏曲第80番変ホ長調 Op.76-6 Hob.V-80
キアロスクーロQ【アリーナ・イブラギモヴァ(Vn/Anselmo Bellosio c.1780)、パブロ・エルナン=ベネディ(Vn/Andrea Amati 1570)、エミリー・ホーンルンド(Va/Willems,c.1700)、クレール・チリヨン(Vc/Carlo Tononi 1720)】

録音:2018年1月/ライツターデル、ノイマルクト(ドイツ)
プロデューサー:アンドリュー・キーナー
サウンド・エンジニア:ファビアン・フランク(Arcantus Musikproduktion)
今をときめくヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団(団名の“Chiaroscuro(キアロスクーロ)” はコントラストを印象づける明暗法そして陰影法を意味します)。BISレーベルで録音を続けているハイドンのシリーズは、レコード芸術誌の特集「新時代の名 曲名盤500」で弦楽四重奏曲第77番「皇帝」が第1位となるなど、現在最も注目されている演奏です。期待の第4弾はエルデーディ四重奏曲より第78番「日 の出」、第79番「ラルゴ」、第80番を収録しました。 エルデーディ伯爵に捧げられたことによりその名がついたハイドンの6つの弦楽四重奏曲(第75番〜第80番)。第78番「日の出」は第1楽章の冒頭の印象 から名づけられました。第79番「ラルゴ」は第2楽章のラルゴが有名でこの名がついております。
ピリオド奏法で繊細にしてしなやかな演奏が持ち味の当団。この演奏でも溌溂とした演奏とともにイブラギモヴァの妙技が光る名演を聴かせてくれます。
当団は2016年4月、カルテットとして初来日を果たし大成功をおさめました。古典派と初期ロマン派のレパートリーを演奏する当団はこれまでにハイドン、 ベートーヴェン、モーツァルト、シューベルト、メンデルスゾーンのディスクをリリースし、いずれも好評をしております。 (Ki)
BISSA-2359(1SACD)
ステーンハンマル:作品集
(1)「ロメオとジュリエット」組曲Op.45(ヒルディング・ルーセンベリによる管弦楽編)
(2)レヴェレンツァ〜管弦楽のための(1911-13)
(3)2つの感傷的なロマンス〜ヴァイオリンと管弦楽のための Op.28(1910)
(4)交響的カンタータ「歌」〜独唱、合唱と管弦楽のための Op.44(1921)
ネーメ・ヤルヴィ(指)、ヨーテボリSO
(3)サラ・トルーベック(Vn)
(4)カルロッタ・ラーション(S)、
マッティーナ・ディーケ(A)、
ラーシュ・クレーヴェマン(T)、
フレードリク・セッテシュトレム(Br)、
ノルショーピング音楽クラス、
ヨーテボリSOヴォーカルアンサンブル

録音:2018 年 2月、3月/ヨーテボリ・コンサートホール(ヨーテボリ、スウェーデン)
ヴィルヘルム・ステーンハンマル(1871?1927)は、19世紀から20世紀の変わり目の時代、スウェーデンでもっとも重要な 作曲家のひとりでした。ピアニスト、指揮者としても尊敬を集め、彼が作曲した2曲のピアノ協奏曲と交響曲、6曲の弦楽四重奏曲、歌曲、管弦楽をとも なう大規模の合唱曲といった作品は、人々から広く愛されてきました。彼の作曲する音楽は、和声の独創性以上に旋律の個性が際立っていることから、ステー ンハンマルは、しばしば「歌の作家」と呼ばれます。彼の「メロディ」は、細やかなニュアンスに満ち、このうえなく繊細な詩の朗読にも例えられてきました。
「4人の独唱者、混声合唱、児童合唱と管弦楽」による交響的カンタータ(En symfonisk kantat)「歌」は、1921年、スウェーデン王立音楽アカデミー の設立150年記念のために作曲された作品です。作曲家テューレ・ラングストレム(1884?1947)が詩を作り、第1部「わが歌、祖国 − わが歌を生 みし国よ!(Min sang, mitt land ? du mina sangers land!)」と第2部「神殿が輝く。天空が鳴っている(Templet stralar. Rymder ljuda.)』から構 成され、「歌の国スウェーデン」の最初の偉大な歌曲作家へのオマージュとしてリンドブラード Adolf Fredrik Lindblad(1801?1878)の歌曲「夏の日(En sommardag)」が「モチーフ」として引用されます。第2部の冒頭に置かれた〈間奏曲(Mellanspel)〉は、ステーンハンマルの温かい人間性の生んだ「モ ルト・アダージョ、ソレンネ」の音楽が美しく、単独の作品としても演奏されています。「ステーンハンマルのオーケストラ」と王立音楽アカデミーの会員で もあるネーメ・ヤルヴィによる新録音です。
このアルバムの曲はすべて、設立から間もないSOの首席指揮者に就任するためステーンハンマルが、1907年、ヨーテボリに移ってからの作品です。 演出家ペール・リンドベリがヨーテボリの劇場で上演した『ロメオとジュリエット』のための音楽は、ストリンドベリ、ヤルマル・ベリマン、タゴール、シェ イクスピア、ゴッツィの劇のために書いた付随音楽の一作。作曲家ヒルディング・ルーセンベリ(1892?1985)がアレンジした、〈田園詩(Pastorale)〉〈ク ラント(Corrente)〉〈ガヴォット(Gavotte)〉〈ピーターの笛(Petters pipa)〉〈サラバンド(Sarabanda)〉の5曲の組曲版が演奏されます。
「レヴェレンツァ」(イタリア語「尊敬、敬意」)は、「セレナード」第1稿の第2楽章として作曲され、1919年の改訂の際に省略されました。ウィーン 古典音楽の「スケルツォ」の伝統へのオマージュといわれる音楽です。「2つの感傷的なロマンス」は、抒情的な「イ長調」と情熱的な「へ短調」の2曲。 1911年ヨーテボリ、ステーンハンマルと長年の友情で結ばれたヴァイオリニストのトゥール・アウリンが聴衆を前に演奏した最後のコンサートで初演され ました。この録音のソリスト、サラ・トルーベック(1978?)は、ヨーテボリSO第一コンサートマスター。楽器は、G.B.ガダニーニ(パルマ 1753年)。 2008年に王立音楽アカデミーの会員に選ばれました。 (Ki)
BISSA-2360(1SACD)
(1)バーバー:弦楽四重奏曲 ロ短調 Op.11【第1楽章「モルト・アレグロ・エ・アッパシオナート」+第2楽章「モルト・アダージョ」+第3楽章「モルト・アレグロ―プレスト」】
(2)バーバー:弦楽四重奏曲 ロ短調(最終楽章オリジナル版)【「アンダンテ・モッソ、ウン・ポコ・アジタート―アレグロ・モルト、アラ・ブレーヴェ」】
(3)アイヴズ:弦楽四重奏曲第1番「信仰復興伝道会」または「救世主軍から」
(4)アイヴズ:スケルツォ〜3つの短い小品集より第2番(弦楽四重奏版)
(5)アイヴズ:弦楽四重奏曲第2番
エッシャーSQ【アダム・バーネット=ハート(Vn1)、ダンビ・ウム(Vn2)、ピエール・ラポイント(Va)、ブルック・シュペルツ(Vc)】

録音:2019年2月1-4日/ポットン・ホール(サフォーク/イギリス)
ニューヨークを拠点として活動しているアメリカのカルテット、エッシャーSQが自国の作曲家バーバーとアイヴズを録音!バー バーの弦楽四重奏曲 ロ短調は1936年、バーバー26歳の作品。当作品の第2楽章「アダージョ」をバーバー自身が弦楽合奏用に編曲した「弦楽のためのアダー ジョ」が有名ですが、今回はその原曲の弦楽四重奏曲を録音しました。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第1番や第11番「セリオーソ」を思わせるダイナミックなメ ロディとリズムが印象的です。なお当録音では最終楽章の初稿版も収録。原曲で聴く若かりしバーバーの思いのつまった作品です。カップリングのアイヴズの弦楽 四重奏曲とスケルツォとともに20世紀のアメリカを代表する作曲家の弦楽四重奏曲をご堪能ください。 (Ki)
BISSA-2361(1SACD)
シューマン:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第1番 イ短調 Op.41-1
弦楽四重奏曲第2番 ヘ長調 Op.41-2
弦楽四重奏曲第3番 イ長調 Op.41-3
エンゲゴールQ【アルヴィド・エンゲゴール(Vn)、アレックス・ロブソン(Vn)、ジュリエット・ジョプリング(Va)、ヤン・クレメンス・カールセン(Vc)】

ン録音:2016 年 12月/ブリン教会(ノルウェー)
2006年、白夜のノルウェー、ロフォーテンで結成されたエンゲゴール四重奏団。グリーグ&シベリウス・アルバム(BISSA-2101)に続くBISレーベル第2弾はシューマンを取り上げました。
シューマンが残した3つの弦楽四重奏曲は1842年6月から7月にかけて短期間に書き上げられました。ベートーヴェン後期の弦楽四重奏曲からの影 響を受けたシューマンの代表作のひとつで、第1番イ短調はロマン的かつ詩的な情緒に満ち溢れています。第2番ヘ長調は明るくなめらかな抒情性をもっ ています。そして第3番イ長調は3曲の中で最も演奏される機会が多く、明朗で美しい作品です。当演奏ではエンゲゴール四重奏団らしくきりっとしたス タイルながらじっくりと聴かせるアンサンブルを披露しております。
エンゲゴール四重奏団はBISレーベルのほかに高音質録音で知られる2Lレーベルより「弦楽四重奏曲集」第1集(ハイドンのニ長調、ライフ・ スールベルグ、グリーグ(2L 53SACD))、第2集(ベートーヴェンの「ハープ」、ヌールハイム、バルトーク第3番(2L 071SACD))、第3集(ハ イドンのト長調、バルトーク第5番(2L 091SACD))、第4集(シューベルトのロザムンデ、ラトシェの鉛と光の物語、ブリテンの第2番、他(2L 105SABD))もリリースしており、高い評価を得ております。 (Ki)
BISSA-2362(1SACD)
シンガポール響のスクリャービン
法悦の詩Op.54
ピアノ・ソナタ第5番Op.53*
プロメテウスOp.60
エフゲニー・スドビン(P)
ラン・シュイ(指)
シンガポールSO
シンガポール響cho、
シンガポールSO青年cho

録音:2017年7/8月エスプラネード・コンサート・ホール(シンガポール)、
2006年8月ヴェステロース・コンサート・ホール*
スドビン久々の新譜、それもファン狂喜のスクリャービン・アルバム。録音は2017年に行われていたもので、ラン・シュイ指揮シンガポールSOと問題作「プ ロメテウス」を披露。さらに「法悦の詩」も興味津々。
オルガンを含む大編成のオーケストラ(「プロメテウス」はさらに混声合唱とピアノ独奏も含む)というカオスの世界ですが、BISの超優秀録音で各楽器の主張 と綾がはっきり見えて新鮮。どんなに複雑な部分でも透明で音の美しさを満喫できます。
「法悦の詩」と同時期の作で共通点の多い「ピアノ・ソナタ第5番」もスドビンの演奏でカップリング。ただしこちらは2006年の録音で、BISSA-1568に収 録されているものと同ソース。プロメテウスともどもスドビンの色彩とニュアンスにあふれる弱音の妖しい魅力に酔わされます。 (Ki)
BISSA-2363(1SACD)
シューベルト:ヴァイオリンのための作品集 Vol.1
ロンド イ長調 D.438〜ヴァイオリンと弦楽のための
協奏曲 ニ長調 D.345〜ヴァイオリンとオーケストラのための
ポロネーズ 変ロ長調 D.580〜ヴァイオリンとオーケストラのための
ソナタ ト短調 D.408〜ヴァイオリンとピアノのための
幻想曲 ハ長調 D.934〜ヴァイオリンとピアノのための
アリアドネ・ダスカラキス(Vn;グァダニーニ1754年製作)、
ケルン・アカデミー、
マイケル・アレクサンダー・ウィレンズ(指)
パオロ・ジャコメッティ(フォルテピアノ)

録音:2017年12月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
2018年2月/ライデン音楽堂(ライデン)
ビーバーの『ロザリオのソナタ』全曲録音(BISSA-2096)でも名高いピリオド・ヴァイオリン奏者のアリアドネ・ダスカラキスがシュー ベルトのヴァイオリンのための作品集の録音を開始。もちろん、ピリオド楽器による演奏です。
共演メンバーも注目です。ヴァイオリンとピアノのための作品ではパオロ・ジャコメッティがフォルテピアノを、またヴァイオリンとオーケストラのための作品で はマイケル・アレクサンダー・ウィレンズ率いるケルン・アカデミーが演奏いう最良のメンバーで挑みます!
シモン・ゴールドベルクやトーマス・ブランディスらに師事したダスカラキス。ソリストとして活躍する傍ら、2002年よりケルンの音楽大学でも後進の育成に も力を入れております。また、2009年に自身が結成したアンサンブル・ヴィンテージ・ケルンとともにさまざまなレパートリーに取り組んでおります。名手ダス カラキスが銘器グァダニーニを用いてシューベルトの作品を美しく奏でます。 (Ki)
BISSA-2364(1SACD)
ニコス・スカルコッタス(1904-1949):ピアノ作品集
ギリシャ組曲(1924)【世界初録音】
組曲(1924)【世界初録音】
ソナティーナ〜ピアノのための(1927)
15の小変奏曲〜ピアノのための(1927)
曲第2番(1940)
組曲第3番(1941)
組曲第4番(1941)
舞踏組曲「グノームス」(1939?)【世界初録音】
ロレンダ・ラモウ(P)

録音:2017年10月&11月/ライトシュターデル(ノイマルクト)
ギリシャ出身の作曲家ニコス・スカルコッタスのピアノ作品集。スカルコッタスは1904年エヴィア島ハルキス生まれ。2歳の 時にアテネに家族とともに移り住み、5歳でヴァイオリンを習い始めます。その後、10歳のときにアテネ音楽院に入学し、10年間同学院にて研鑽を積み ます。1921年にベルリンに留学し、ヴァイオリンを学ぶもヴァイオリニストとしての将来を断念し作曲に専念。その後、作曲家としての道に進むも生活上 の問題から精神的に不安定な状態が続き、1933年5月にアテネに戻りました。1949年、45歳の若さで同地で死去しました。
「ベルリンからアテネへ」と題された当アルバムにはベルリンとアテネで作曲されたピアノ作品を収録。ベルリン時代の代表作であるソナティーナや15 の小変奏曲、アテネ時代の晩年の傑作組曲などスカルコッタスを語るうえで欠かさない作品が収められました。また、世界初録音となったギリシャ組曲な ども収録しているのも嬉しい限りです。演奏はスカルコッタスのピアノのためのバレエ音楽(BIS 1564)をリリースしているロレンダ・ラモウです。87分 長時間収録。 (Ki)
BISSA-2365(1SACD)
ロシアの仮面舞踏会
プロコフィエフ(バルシャイ編):束の間の幻影(全15曲)
スクリャービン(ヨウニ・カイパイネン編):前奏曲Op.11より(全13曲)
アレンスキー:チャイコフスキーの主題による変奏曲Op.35a
チャイコフスキー:エレジー
サカリ・オラモ(指)
オストロボスニア室内O

録音:2017年12月/スネルマン・ホール(フィンランド)
ロイヤル・ストックホルム・フィルの首席指揮者を務めるサカリ・オラモが故国フィンランドのオストロボスニア室内管を振ってのロシ アの弦楽オーケストラ作品集。内容の大半は編曲で、バルシャイが編曲したプロコフィエフの「束の間の幻影」と、現代フィンランドの作曲家ヨウニ・カイパイ ネンによるスクリャービンの前奏曲集がメインとなっています。どちらもオリジナルはピアノ曲で、両者の初期作品。プロコフィエフは全20曲のうち15曲、スク リャービンは全24曲中13曲が選ばれ編曲され、曲順も変えられています。
スクリャービンの前奏曲集Op.11は、まだ神秘主義語法を確立する前のもので、ショパン風な繊細さと初期スクリャービンならではの透明な叙情が美しい作 品。オラモの歌い回しとつややかな弦楽オーケストラの響きで新たな魅力が発見できます。スクリャービンの師だったアレンスキーの「チャイコフスキーの主題に よる変奏曲」は、もともと弦楽四重奏曲第2番の第2楽章として作ったものをアレンスキー自身が弦楽合奏用に編曲しました。チャイコフスキーの歌曲「伝説」 Op.54の5を主題に、ロシア的な情感豊かな変奏が繰り広げられます。最後に収められたチャイコフスキーの「エレジー」はオリジナルの弦楽オーケストラ曲。 ガ劇「エフゲニー・オネーギン」初演の演出を務めたイワン・サマーリンのお祝いに書きながら出版を許可せず、サマーリン逝去の際に「サマーリンの思い出の エレジー」として世に出ました。
BISSA-2366(1SACD)
ヤルマル・ボルグストレム:ヴァイオリン協奏曲 ト長調 Op.25
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 Op.77
エルドビョルク・ヘムシン(Vn)
オラリー・エルツ(指)ウィーンSO

録音:2015年9月/ムート・コンサートホール(ウィーン)
ヘムシンは11 歳でベルゲン・フィルとの共演でデビュー。ジュリアン・ラクリンやニコライ・スナイダーを育てたことでも知られるボリス・クシュニー ルに師事しその才能を開花させました。優雅な音色にしてスケールの大きな演奏が魅力のヘムシンは、今最も期待のされるヴァイオリニストの一人です。
ヤルマル・ボルグストレムはクリスチャニ(現オスロ)生まれ。ヨハン・セルメルの音楽に強い印象を受けたボルグストレムは、スヴェンセン、L.M.リンデマン、 オーレ・オルセンらに学んだ後、ライプツィヒやベルリンに留学しました。1903年に帰国してからは、作曲家、教育者、批評家として活動、二十世紀初 頭のクリスチャニアの文化をリードするひとりになりました。ボルグストレムの作品は第二次世界大戦後、50年以上にわたって忘れられてしまっていました。 そして新しい世紀を迎えるころからふたたび演奏されるようになります。ここに収録されたヴァイオリン協奏曲は明るい気分と活気にみちた美しい作品です。
ダヴィド・オイストラフに献呈されたショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番は、1947年から1948年にかけて作曲されましたが、12音技法 を使うなどの前衛的な書法により、1948年2月に共産党による作曲家批判を受け、発表を控えました。その後、ジダーノフ批判が一段落したと考えら れた1955年に日の目を見ることとなりました。全4楽章の当作品は沈鬱とした瞑想曲、切れ味抜群で軽妙なスケルツォ、かつてないほど壮大なパッサカ リア、そして打楽器群大活躍のブルレスクで構成されております。ヘムシンは情感豊かにダイナミックに演奏しております。 (Ki)
BISSA-2367(1SACD)
ヴォーン=ウィリアムズ&フィンジ
(1)ヴォーン=ウィリアムズ:交響曲第5番ニ長調
(2)フィンジ:クラリネットと弦楽のための協奏曲(1948-49)
マイケル・コリンズ((1)(2)(指)、(2)Cl)、
フィルハーモニアO、
ファブリツィオ・ファラスカ(コンサートマスター)
【使用楽器:Yamaha Vmaster SE Artist】

録音:2019年7月/ワトフォード・コロッセウム(イギリス)
2015年に大英帝国五等勲爵士を受章したクラリネット奏者、指揮者のマイケル・コリンズがフィルハーモニアOとの共演で母 国の作曲家ヴォーン=ウィリアムズの交響曲第5番とフィンジのクラリネット協奏曲を録音しました!
コリンズは8歳でクラリネットをはじめ、16歳のときにBBCヤング・ミュージシャン・オブ・イヤーを受賞。さらにニューヨークのコンサート・アーティスツ・ギ ルド・コンクールで優勝しカーネギーホール・デビューを飾った逸材です。故ジュゼッペ・シノーポリ率いるフィルハーモニアOの首席クラリネット奏者 を長年務めた一方、ソリストとしても活躍。現在は指揮者としてもその活躍の場を広げております。
シベリウスに献呈されたヴォーン=ウィリアムズの交響曲第5番は、戦中の1938年から1943年にかけて作曲され、初演は1943年6月24日にロイヤル・ア ルバート・ホールにてヴォーン=ウィリアムズ(指)ロンドンPOによって行われました。ヴォーン=ウィリアムズの交響曲の中で最も編 成が小さいこの作品は同時期に作曲を進めていた歌劇「天路歴程」と共通の素材が多用されています。
一方、声楽曲が有名なフィンジ。フィンジの数少ない器楽作品の中には、クラリネットのための協奏曲があり、最も声楽的な楽器であるクラリネットに美しい 旋律をのせました。鬼才マイケル・コリンズが気心の知れたフィルハーモニアOとともに吹き振りを披露しております。 (Ki)
BISSA-2368(1SACD)
アンデシュ・エリーアソン(1947-2013):作品集
(1)交響曲第3番〜ソプラノサックスと管弦楽の為の(1989/2010)
(2)トロンボーン協奏曲(2000)
(3)交響曲第4番(2005)
[全作品世界初録音]
(1)アンデシュ・パウルソン(ソプラノサックス)、ヨーテボリSO、ユハンネス・グスタフソン(指)
(2)クリスチャン・リンドベルイ(Tb)、ロイヤル・ストックホルムPO、サカリ・オラモ(指)
(3)ロイヤル・ストックホルムPO、サカリ・オラモ(指)

録音:(1)2017年11月8-10日ヨーテボリ・コンサートホール、
(2)2011年9月23日&(3)2020年1月ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)
アンデシュ・エリーアソンは、1947年、スウェーデンのダーラナ地方、ボルレンゲの労働者階級の家庭に生まれました。「わたし自身の 歌とラジオで耳にした曲」が、もっとも早い音楽体験だったと言います。9歳のときトランペットを習い、まもなくしてジャズバンドのリーダーになると編曲も手がけ はじめました。地元のオルガニストに和声法と対位法を教わり、1966年から1972年まで王立ストックホルム音楽大学でイングヴァル・リードホルムに作曲法、ヴァ ルデマル・セーデルホルムに対位法を学びました。1972年からは、一年間、ストックホルムの「電子音楽スタジオ(Elektronmusik studion)(EMS)」にメ ンバーとして在籍しました。音楽大学では、十二音技法からミュジーク・コンクレートまで、さまざまな技法と「旬の」モダニズムを研究したものの、「千年以上の伝 統と決別すること」はできないと知り、「音楽は水(H2O)のようなもの。メロディ、ハーモニー、リズムが一体となって流れなければならない」という信念のもと、 数多くの作品を創り出していきました。1992年、「交響曲第1番」で「NOMUS(北欧音楽委員会)賞」を受賞。1993年から1994年まで、ヘルシンキのシベ リウス・アカデミーの客員教授を務めました。
BISレーベルの新しいアルバムの3曲は、すべて初録音の作品です。「交響曲第3番」は、アルトサックス奏者のジョン=エドワード・ケリーのためにノルウェー のトロンハイムSOが委嘱、最初「シンフォニア・コンチェルタンテ」の副題がつけられていました。「アジタート」の〈Cerca(探究)〉に始まり、〈Solitudine (孤独)〉〈Fremiti(震え)〉〈Lugubre(悲痛)〉「エピローグ」が〈Nebbie(霧)〉の「極端に対照的な5幕のドラマ」として書かれた作品です。1989年11 月16日、ケリーのアルトサックス、ロナルド・ゾルマン指揮トロンハイムSOにより初演。2010年に「ソプラノサックスと管弦楽のため」の版が作られました。 1992年のカーネギーホールのデビュー以来、ソプラノサックスの第一人者のひとりとして認められ、エリーアソンと親しかったアンデシュ・パウルソンのソロによ る録音です。
「トロンボーン協奏曲」は、クリスチャン・リンドベルイのために作曲され、彼に献呈された作品です。エリーアソンは、彼の通常の協奏曲の「急-緩-急」ではな く「アダージョ-アレグロ・モデラート -レント、カンタービレ」の1楽章の作品として作り、「交響的議論」の中にトロンボーンを組みこみました。2000年9月の マルメSOとの初演の際、外交的な性格のリンドベリに「カゴに入れられた鳥のように演奏」することをエリーアソンが求めたと言います。
「交響曲第4番」は、ミュンヘンのコンサートシリーズ「musica Viva」のためバイエルン放送からと、ヨーテボリSOから委嘱を受けて作曲されました。 2005年に完成。2007年にバイエルンRSOとヨーテボリSOが初演した後、サカリ・オラモ、アンドルー・マンゼ、ヨン・ストゥールゴールズがそれ ぞれ、この作品を取り上げました。「アレグロ-アダージョ-コン・モート、ミナッチョーゾ(脅かすように)-アダージョ」の4つの楽章がつづけて演奏されます。こ の交響曲は、2013年5月20日、エリーアソンが病死したため実現しなかったものの、三部作の最初の曲として構想され、最後の数小節が「大きく開けた場所へ の戸口」のようだと言われます。 (Ki)
BISSA-2369(1SACD)
ヴァイオリンとピアノための5つのソナタ第1集
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ ヘ短調 Op.120-1(原曲:クラリネット・ソナタ第1番)
スケルツォ〜F.A.E.ソナタ WoO 2より
ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調 Op.78「雨の歌」
「おお涼しき森よ」〜5つの歌Op.72より
「ナイチンゲールに寄す」〜4つの歌Op.46より
ウルフ・ヴァリーン(Vn/1746年製ドメニコ・モンタニャーナ)
ローランド・ペンティネン(ピアノ/スタインウェイD)

録音:2017年5月/スタジオ・アクースティクム(ピテオー/スウェーデン)
シューマンやヒンデミットのヴァイオリン・ソナタ全曲録音でも知られるウルフ・ヴァリーンとローランド・ペンティネンの最強 コンビが遂にブラームスの録音を開始しました。ヴァイオリンとピアノための “5つ” のソナタと題された当シリーズ。オリジナルのヴァイオリン・ソナタは 3篇とF.A.E.ソナタですが、ここではクラリネット・ソナタのピアノ・パートを改訂したヴァイオリン・ソナタの版も収録しております。ヴァリーンが奏でる イタリアの名器ドメニコ・モンタニャーナの艶やかな音色とペンティネンの細やかなピアノが絶妙にマッチした一際美しい演奏です。
スウェーデンを代表するヴァイオリニスト、ウルフ・ヴァリーンはストックホルム音楽大学にてスヴェン・カルペに、ウィーン国立音楽大学にてヴォルフガ ング・シュナイダーハンにそれぞれ師事。その後ソリストとしてパーヴォ・ヤルヴィ、エサ=ペッカ・サロネン、フランツ・ウェルザー=メストといった著名 な指揮者との共演を果たし国内外で幅広く活躍するヴァイオリニストです。 (Ki)
BIS-2370
C.P.E.バッハ(1714-88):鍵盤独奏曲全集 Vol.39『クラヴィーアのためのさまざまな小品』
クラヴィーアのためのさまざまな小品(Clavierstucke verschiedener Art ) Wq.112
【協奏曲 ハ長調 Wq.112/1(H190)/幻想曲 ニ長調 Wq.112/2(H144)/メヌエット I & II ニ長調 Wq.112/3(H165)/ソル
フェッジョ ト長調 Wq.112/4(H145)/アラポラッカ イ短調 Wq.112/5(H166)/ソナタ ニ短調 Wq.112/7(H179)/幻想
曲 変ロ長調 Wq.112/8(H146)/メヌエット I & II ニ長調 Wq.112/9(H167)/ソルフェッジョ ハ長調 Wq.112/10(H147)
/アラポラッカ ト短調 Wq.112/11(H168)/シンフォニア ト長調 Wq.112/13(H191)/幻想曲 へ長調 Wq.112/15
(H148)/メヌエット I & II イ長調 Wq.112/16(H169)/アラポラッカ ニ長調 Wq.112/17(H170)/ソルフェッジョ ト長
調 Wq.112/18(H149)/フーガ ト短調 Wq.112/19(H101.5)】
ミクローシュ・シュパーニ(Cemb)
[楽器 Double manual harpsichord built in 2007 by Michael Walker, Neckargemunt, Germany, after Johannes Daniel Dulcken, Antwerp 1745]

録音:2018年7月、8月/キリスト・ザ・キング教会(ロージャドンブ、ブダペスト、ハンガリー)
ミクローシュ・シュパーニによるC.P.E.バッハの鍵盤独奏曲全集の第39集。ベルリンのゲオルク・ルートヴィヒ・ウィンターが1765年に出版した『ク ラヴィーアのためのさまざまな小品』の声と鍵盤楽器のための3つの〈頌歌〉(Wq.112/6,12,14)をのぞく全曲の演奏です。この曲集には、演奏技術 と音楽的洗練のレベルの異なる顧客の求めに応えるため、C.P.E.バッハの作品の中でもっとも多様な曲が収められ、そのことが「さまざまな」のタイトル に示されています。それぞれ3楽章の〈協奏曲〉〈ソナタ〉〈シンフォニア〉、自由に演奏する〈幻想曲〉、知識の求められる〈フーガ〉の他、いろいろな 難易度と興趣の小品が13曲。シュパーニは、1765年の「第1刷」を使い、ヨハンネス・ダニエル・ドゥルケンが1745年に製作した二段鍵盤のチェ ンバロの「レプリカ」で演奏しています。
BISSA-2371(1SACD)
カレヴァラの情景
(1)レーヴィ・マデトヤ(1887-1947):交響詩 「クッレルヴォ」 Op.15(1913)
(2)ウーノ・クラミ(1900-1961):カレヴァラ組曲
(3)シベリウス:トゥオネラのレンミンカイネンOp.22 nO2(1897年版)
(4)タウノ・ピュルッカネン(1918-1980):クッレルヴォの出征(1942)
ラハティSO、
ディーマ・スロボデニューク(指)

録音:(2)2017年9月、(3)2018年1月、(1)(4)2020年1月/シベリウスホール(ラハティ)
フィンランドがロシア帝国の支配下にあった1935年、医者で文献学者のエリアス・リョンロート(1802?1884)が収集、編纂した民 族叙事詩集『カレヴァラ(カレワラ)(Kalevala)』が出版されました。1849年には50のルーノ(章)からなる増補版(最終版)が出版され、フィンランドの民 族意識を刺激するとともに、世界の創造の物語や、冒険者と英雄と詩人のエピソードがフィンランドの文化と芸術にインスピレーションを与えつづけてきました。ラ ハティSOと首席指揮者ディーマ・スロボデニュークのこのアルバムでは、『カレヴァラ』に関連する1897年から1943年の間に作曲された管弦楽作品が 4曲収録しております。
レーヴィ・マデトヤ(1887-1947)の「クッレルヴォ」は、シベリウスが1892年に作曲したメゾ・ソプラノ、バリトン、男声合唱と管弦楽の為の作品と同じ『カ レヴァラ』第33章から第36章のエピソードを基に交響詩(音詩、または演奏会序曲)として書かれました。印象的な旋律と風通しのいいオーケストレーションに よる哀愁と感傷に彩られた作品です。
ウーノ・クラミ(1900-1961)の「カレヴァラ組曲」【大地の創造(Maan synty)/春の芽吹き(Kevaan oras)/テルヘンニエミ(Terhenniemi)/レ ンミンカイネンの子守歌(Kehtolaulu Lemminkaiselle)/サンポの鋳造(Sammon taonta)】は、フィンランドのこのジャンルの一里塚とみなされている 作品です。無限の宇宙の光景を描いた〈大地の創造〉、穏やかな田園詩の〈春の芽吹き〉、夏の夜のスケルツォ〈テルヘンニエミ〉、哀調のメロディの〈レンミンカイ ネンの子守歌〉、金属ハンマーの響きがクライマックスに導くフィナーレ〈サンポの鋳造〉。ストラヴィンスキーの「春の祭典」にもくらべられる「原色」のオーケスト レーションを大胆に使い、シベリウスの影響から離れた、新しい「カレヴァラの世界」を創造した作品です。
タウノ・ピュルッカネン(1918-1980)の「クッレルヴォの出征」は、彼が歌劇「マレと息子」で成功を収める3年前、24歳の時に作曲した作品です。馬の 疾走を思わせるリズムの主題、クッレルヴォの好戦的な性格を表すエネルギッシュな音楽、コールアングレのソロが醸し出すメランコリックな気分。画家アクセリ・ガッ レン=カッレラの同名のフレスコ画をインスピレーションに作曲されました。
シベリウスの交響詩「レンミンカイネン」 (4つの伝説曲)は、「クッレルヴォ」とともに彼の初期を代表する作品のひとつです。1895年の初稿が翌1896年4 月に初演され、2年後の1897年に最初の改訂が行われました。この改訂で第2曲の〈トゥオネラのレンミンカイネン〉は、32小節の序奏部が完全にカットされ、 中間部も大幅に短縮。オーケストレーションにも手が加えられました。通常の演奏に使われているのは、1897年版をさらに凝縮した1939年の改訂版。1897 年版はこのアルバムが世界初録音です。 (Ki)
BISSA-2372(1SACD)
チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲 イ短調 Op.50『偉大な芸術家の思い出に』
ババジャニャン:ピアノ三重奏曲(1952)
シュニトケ(スドビン編):タンゴ〜『ある阿呆との生活』(1992)より
ワジム・グルズマン(Vn;1690年製ストラディヴァリウス'ex-LeopoldAuer')、
ヨハネス・モーザー(Vc;1694年製アンドレア・グァルネリ)、
エフゲニー・スドビン(P;スタインウェイD)

録音:2017年12月/ゼンデザール(ブレーメン)
ピアノ三重奏曲の最高傑作の一つであるチャイコフスキーの『偉大な芸術家の思い出に』は1881年パリで急死したニコライ・ルビンシテインの追悼のために 作曲。ルビンシテインの思い出を綴った長大な12の変奏曲が実に印象的でことにピアノに高度な技術が要求されます。当録音では流石名手が揃っただけあり音 楽に没入できる見事な演奏を聴くことができます。
アルメニア出身のアルノ・ババジャニャン(1921-1983)はエレヴァン音楽院、モスクワ音楽院で学んだ作曲家、ピアニスト。民俗的語法による作品を残し、 このピアノ三重奏曲もそういった民族的な色彩の強い作品です。 (Ki)
BISSA-2373(1SACD)
シューベル:ヴァイオリンのための作品集 Vol.2
ロンド ロ短調 Op.70 / D.895(1826)
ヴァイオリン・ソナティナ第1番ニ長調 Op.posth. 137/1 / D.384(1816)
ヴァイオリン・ソナティナ第2番イ短調 Op.posth. 137/2 / D.385(1816)
ヴァイオリン・ソナティナ第3番イ長調 Op.posth. 162 / D.574(1817)
アリアドネ・ダスカラキス(Vn;グァダニーニ1754年製作)、
パオロ・ジャコメッティ(フォルテピアノ)

録音:2018年2月ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
ビーバーの『ロザリオのソナタ』全曲録音(BIS SA 2096)でも名高いピリオド・ヴァイオリン奏者のアリアドネ・ダスカラキス がシューベルトのヴァイオリンのための作品集の録音を開始。好評の第1弾(BIS SA 2363)に続く第2集が登場しました。
シモン・ゴールドベルクやトーマス・ブランディスらに師事したダスカラキス。ソリストとして活躍する傍ら、2002年よりケルンの音楽大学でも後進の育 成にも力を入れております。また、2009年に自身が結成したアンサンブル・ヴィンテージ・ケルンとともにさまざまなレパートリーに取り組んでおります。 名手ダスカラキスが銘器グァダニーニを用いて、名手ジャコメッティとともにシューベルトの作品を美しく奏でます。
BISSA-2375(1SACD)
シューベルト:ヴァイオリンとギターのためのソナタ集
アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D.821
ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574
ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ ニ長調 D.384

編曲:(1)(2)ヤコブ・ケラーマン、(3)マッツ・バーリストレーム(全てヴァイオリンとギターのための編曲)
デュオ・KeMi
[ダニエル・ミグダル(Vn)、ヤコブ・ケラーマン(G)]

録音:2016 年 10月/ロースンダ教会(スウェーデン)
ヴァイオリンのダニエル・ミグダル、ギターのヤコブ・ケラーマンの苗字の頭文字をとったスウェーデンで最も人気のデュオ・ KeMiがシューベルトの作品を収録しました。デュオ・KeMiは2006年結成。現在、母国を中心にドイツ、チェコ、フランス、オランダ、韓国、中国などの様々 な音楽祭にも出演の注目のアンサンブルです。ヴァイオリンとギターといえばパガニーニの作品が有名ですがここに聴くシューベルトもこの組み合わせなら ではの軽やかなアンサンブルを聴くことができます。シューベルトの室内楽作品の新たな魅力に気づかせられる見事な編曲版です! (Ki)
BISSA-2376(1SACD)
マーラー:交響曲第10番(ミケーレ・カステレッティ補完、室内オーケストラ版) ヨン・ストゥールゴールズ(指)、
ラップランド室内O

録音:2017年10月/コルンディ文化の家のホール(ロヴァニエミ、フィンランド)
作曲家の死により未完に終わったため第1楽章のみを演奏する場合が多いものの、残された草稿から曲の全貌がある程度想 像可能なマーラー最後の交響曲第10番。それゆえにクック版が主流のほか、カーペンター版、マゼッティ版、バルシャイ版、ホイーラー版、そして話題 のガムゾウ版(KKC 5939/WER 5122)など、数々の補筆完成版が存在します。当録音は作曲家、指揮者として活躍するミケーレ・カステレッティ補 筆完成版で編成は室内オーケストラです。
「交響曲第10番はマーラーの作品中、最も情熱的で感情的である」と述べるカステレッティ。当作品の補完のきっかけとなったのはシェーンベルク:が 編曲したマーラーの交響曲第4番の室内オーケストラ版で、第10番でも同様の楽器を使用しております。ヨン・ストゥールゴールズ率いるラップランド 室内Oが当作品の新たな魅力を伝えてくれます。 (Ki)
BISSA-2378(1SACD)
バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽Sz.106
管弦楽のための協奏曲*
スサンナ・マルッキ(指)、
ヘルシンキPO

録音:2018年5月30日-6月1日*、2019年5月27、28&31日ヘルシンキ・ミュージックセンター(ヘルシンキ、フィンランド)
1936年夏ブタペストで完成したに弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽は、弦楽5部のパートを2群に分け、チェレスタと打楽器その他の楽器を中央に配 置する特異な編成。バルトークらしい民俗色を色濃く呈したリズムとチェレスタの音色が最大の魅力です。5つの楽章からなる管弦楽のための協奏曲はバルトーク 晩年の傑作。各楽器がソロとトゥッティのように室内アンサンブルのように交錯する楽曲構造をとっており、その立体的な音楽はバルトークならではといえます。当 ディスクのSACD層では5.0 Surround sound、マルチチャンネルで収録されており、SACD層で再生することによりその音響効果も存分にお楽しみいただけ ます。
マルッキはシベリウス音楽院、ロンドン・ロイヤル・アカデミーなどでチェロを学び、フィンランド・チェロ・コンクールで優勝し、1995年から98年までエーテ ボリOの首席チェリストをつとめた実力派。指揮は1995年よりシベリウス音楽院にてレイフ・セーゲルスタム、エリ・クラスらに師事しその才能を開花させ ました。2016年よりヘルシンキPOの常任指揮者として活躍する現代フィンランドを代表する演奏家のひとりです。
BISレーベルよりバルトークの録音を続けてリリースしており、これまでバレエ音楽『かかし王子』『不思議なマンダリン』(BIS SA-2328)、歌劇『青ひげ公 の城』(BIS SA-2388)をリリース。英グラモフォン誌などで絶賛されております! (Ki)
BISSA-2379(1SACD)
『バック・トゥ・ストックホーム』
(1)ブリッタ・ビューストレム(1977-):「シューベルトへの散歩」〜ヴィオラとコントラバスのための(2018)*
(2)エドゥアルド・トゥビン(1905-1982):コントラバス協奏曲 ETW22(1948)**
(3)ビューストレム:「ブルックナーへの散歩」〜ヴィオラとコントラバスのための(2017)*
(4)ビューストレム:「無限の部屋」〜ヴァイオリン/ヴィオラ、コントラバスと管弦楽のための(2016)*/***
(5)ビューストレム:「シュトラウスへの散歩」〜ヴィオラとコントラバスのための(2018)*
(6)イェスペル・ヌーディン(1971-):ピアノ三重奏曲〜ヴァイオリン、コントラバスとピアノのための(2003 arr. 2009)#
(7)カーリン・マルムレーヴ=フォシュリング(1916-2005)(リック・ストーティン(1982-)編):「追悼」(1999)(コントラバ
スのための編)
リック・ストーティン(Cb)
マーリン・ブルーマン(Vn/ヴィオラ)*/#
スウェーデンRSO **
ジェイムズ・ガフィガン(指)**
ヴェステロース・シンフォニエッタ *** 
サイモン・クロフォード=フィリップス(指 ***、P#)

録音:(1)2018年4月18-20日/ヴェステロース・コンサートホール(19日(ライヴ))、
(2)2019年10月10-12日(11?12日の「ライヴ」を含む)/ベールヴァルドホール(ストックホルム)、
(3)-(7)2020年6月14日/ヴェステロース・コンサートホール(ヴェステロース、スウェーデン)
オランダのリック・ストーティン(1982-)は現在ストックホルム在住。スウェーデンRSOの首席コントラバス奏者として活躍し ているストーティンにとってストックホルムは第二の故郷です。新しいアルバムのタイトルは『Back to StockHome』。「丸太の小島(stock-holm)」ではなく 「丸太のホーム」に戻る、という意味をもつこのアルバムには、かつてこの街を創作の場とした作曲家と、今ここで活動する作曲家の作品を演奏しています。アル バムに参加したマーリン・ブルーマン(1975-)は、スウェーデンRSOのコンサートマスター、サイモン・クロフォード=フィリップスは、ヴェステロース・ シンフォニエッタの首席指揮者。ストーティンの所属する『天使たちの声』(BIS SA?2244)の「ストックホルム・シンドローム・アンサンブル」のメンバーです。
このアルバムでもっともよく知られた作品はトゥビンの「コントラバス協奏曲」です。エストニアの作曲家エドゥアルド・トゥビンは、第二次世界大戦中の1944 年9月、家族を連れてタリンを逃れ、ストックホルムに亡命。1982年に亡くなるまでこの街で暮らしました。この協奏曲は、エストニア出身のコントラバス・ヴィル トゥオーゾ、ボストンSOのルトヴィク・ユフト(1894-1957)の委嘱で作曲されました。大戦後の時代の空気を反映し気分の4つの楽章が、つづけて演奏 される作品です。ホーカン・エーレーン(BIS-337)に次ぐ BIS 録音。スウェーデンRSOを指揮しているジェイムズ・ガフィガン(1979)は、アルバム 『Americans』(HMM-902611)など数多くの録音でも知られるアメリカの指揮者です。
ブリッタ・ビューストレム(1977-)の「ヴァイオリン/ヴィオラ、コントラバスと管弦楽のための二重協奏曲」「Infinite Rooms(無限の部屋)」は、草間 彌生のアート『Infinity Morror Rooms(無限の鏡の部屋)』からインスピレーションを得て作曲されました。「infinite Room(無限の部屋)」「a rrom of figures(人影の部屋)」「pizzicato room(ピッツィカートの部屋)」「whistling room(口笛を吹く部屋)」「staccato room(スタッカートの部屋) 「chorale room(コラールの部屋)」「combination room(コンビネーションの部屋)」の7楽章。ストーティンとブルーマンとのコラボレーションで作曲され、 ふたりに献呈されました。もっとも重要なスウェーデン作品に与えられる「Stora Christ Johnson-priset」の2020年の受賞作です。このアルバムには、初演 の翌年、2018年4月19日にヴェステロース・シンフォニエッタが行ったコンサートのライヴ録音が収録されています。
『Walks(散歩)』は、デュオから大編成のオーケストラまで、約20曲のシリーズとして作られました。このアルバムの「ヴィオラとコントラバスのため」の「3つ の散歩」は、シューベルトの「交響曲第5番」、ブルックナーの「交響曲第3番」、R・シュトラウスの「ドン・キホーテ」の「アンコール」として作曲され、各 曲の短い引用が「余韻」のように使われています。
イェスペル・ヌーディン(1971-)の「ヴァイオリン、コントラバスとピアノのための三重奏曲」は、2003年の「ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための二重協奏 曲」をアレンジした作品です。素材に使ったスウェーデン北部の「結婚行進曲」の元の性質を少し残しながらコンピューターで変形、ドローンや、スウェーデン民謡の 「ブルーノート」に関係する四分音も使い、1楽章で書かれています。ストーティンがブルーマンとクロフォード=フィリップスと演奏するためヌーディンに依頼して 作られたアレンジです。
アルバムの最後、カーリン・マルムレーヴ=フォシュリング(1916?2005)の「ソプラノのためのヴォカリーズ」をストーティンが編曲した「In memoriam(追 悼)」が演奏されます。 (Ki)
BISSA-2380(1SACD)
ブラームス、バルトーク、リスト:ピアノ曲集
(1)ブラームス:ラプソディ第1番ロ短調 Op.79-1
(2)ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番嬰ヘ短調 Op.2
(3)バルトーク:ラプソディ Op.1
(4)リスト:ハンガリー狂詩曲第11番
アレクサンドル・カントロフ(P/Steinway D)

録音:(3)(4)2019年9月/ルイヴィトン美術館(フォンダシオン ルイ・ヴィトン)、(1)(2)2020年1月/タピオラ・コンサート・ホール
プロデューサー&サウンド・エンジニア:イェンス・ブラウン(Take5 Music Production)
2019年に開催された16回チャイコフスキー国際コンクールで優勝を果たしたアレクサンドル・カントロフ。本選ではチャイ コフスキーのピアノ協奏曲第2番を演奏し、有名な第1番を上回る高度なテクニックを要する難曲をコンクールの場で見事に披露したことでも話題となり ました。
そんなアレクサンドル・カントロフの才能に惚れ込んだBISレーベルの社長バール氏は、カントロフが10代より録音を行っており、既に4枚のディス クをリリースしております。期待の新録音はコンクールを挟んだ2019年9月(フランス)と2020年1月(フィンランド)にそれぞれセッションにて収 録しました。
当アルバムではブラームスのラプソディ第1番、ピアノ・ソナタ第2番、バルトークのラプソディ、そしてリストのハンガリー狂詩曲第11番を録音しました。 彼が最も得意とするブラームス、リストでは20代にしてこの深みはやはり大物であることを証明しているかのような出来。また、バルトークも感性豊かに 演奏しております。「若きスター」カントロフの今を知れる充実のアルバムが完成しました!
ジャン・ジャック・カントロフの子息で1997年生まれのアレクサンドルは父親譲りの才能の持ち主。16歳のときにはナントおよびワルシャワでのラ・フォ ルジュルネでシンフォニア・ヴァルソヴィアと共演し、ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を披露。抜群のテクニックと情感豊かな演奏で聴衆を 熱狂させました。 (Ki)
BISSA-2381(1SACD)
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番*
ハオチェン・チャン(P;Steinway D)
ディーマ・スロボデニューク(指)
ラハティSO

録音:2018年3月、2018年1月*/シベリウス・ホール(ラハティ)
「まるで巨匠の様な演奏だ!」と激賞した故ロリン・マゼールをはじめ、巨匠をもうならせるハオチェン・チャンは、優しい抒情性と聴衆を 魅了する強靭なテクニックをあわせもつ若手随一のピアニストです。
1912年末から1913年4月にかけて作曲された4楽章からなるプロコフィエフのピアノ協奏曲第2番。超絶技巧を要する当作品はピアノ協奏曲第1 番に増して、より野性的で斬新なアイディアを交えた意欲作です。ピアノの名手でもあったプロコフィエフらしく終始ピアノが支配的かつ効果的に活躍します。 ハオチェン・チャンは「完璧」という言葉では足らないほどの次元の違う完成度でこの難曲を演奏しております。その完璧さは技術面だけではなく、抜群 の表現力を持ち合わせており、一聴の価値ありと申せましょう。
言わずと知れた名曲、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。チャイコフスキーらしいこの上なく美しいメロディと圧倒的な存在感を示す超絶技巧が 最大の魅力です。ハオチェン・チャンの詩的な表現力が光る名演です!!共演の指揮者ディーマ・スロボデニュークは1975年モスクワ生まれ。17歳でフィ ンランドに移住しシベリウス音楽院でレイフ・セーゲルスタム、ヨルマ・パヌラから指揮を学びました。2016年秋のシーズンからラハティSOの首席 指揮者に就任し、その後ロイヤル・コンセルトヘボウO、ベルリンPOにもデビューをしている期待の指揮者です。 (Ki)

BISSA-2382(1SACD)
スーイエ・パク/ヴァイオリン愛想曲集
サラサーテ:序奏とタランテラ Op.43
エルガー:愛の挨拶 Op.12
クライスラー:ジプシーの女
クライスラー:中国の太鼓 Op.3
ドヴォルザーク(クライスラー編):我が母の教えたまいし歌 Op.55-4
ミルシティン:パガニーニアーナ
チャイコフスキー:メロディ Op.42-3
ヴィエニャフスキ:スケルツォ・タランテラ Op.16
ラフマニノフ(横山真一郎編):ヴォカリーズ Op.34-14
ファリャ(クライスラー編):スペイン舞曲
グラース:ウェーブス・アット・プレイ
エルンスト:名残のばら
ブラームス(ハイフェッツ編):コンテンプレーション
スーイエ・パク(Vn;1758 年製フェルディナンド・ガリアーノ)、
ラヴ・デルウィンガー(P;スタインウェイD)

録音:2017 年 8月/スタジオ・アクースティクム(ピテオー/スウェーデン)
2000年生まれの韓国人ヴァイオリニスト、スーイエ・パク。16歳で録音した衝撃のデビュー盤『パガニーニの24のカプリース』 (BISSA-2282)も記憶に新しいところですが、期待の第2弾はパクがセレクトした珠玉のヴァイオリン作品13曲です。2000年生まれということです ので録音当時17歳ということになります!
4歳の時にヴァイオリンをはじめたパクは2009年よりベルリンにて名ヴァイオリニスト、ウルフ・ヴァリーンに師事。彼女の驚くべき才能に惚れ込んだ ヴァリーンはハンス・アイスラー音楽大学ベルリンで学ぶように薦め、すぐさまその才能を開花させた稀有な存在です。五嶋みどりやサラ・チャンを思わせ る神童ぶりで10代とは思えないほどの完成されたテクニックと成熟した音楽を聴かせてくれます。 パクといえば完全無欠のテクニックの持ち主で知られます。サラサーテの序奏とタランテラ、ヴィエニャフスキのスケルツォ・タランテラ、ミルシティンの パガニーニアーナ、エルンストの名残のばらなどの超絶技巧作品でもしっかりと構築された音楽とともに細かなパッセージもクリアに聴かせます。技術だけ ではなく雄弁な語り口も魅力のパク。エルガーの愛の挨拶やチャイコフスキーのメロディでは大家を予感させる音楽を聴かせます。今後の活動も大注目の 期待の星です! (Ki)
BISSA-2383(1SACD)
ブラームス:交響曲第4番ホ短調 Op.98
ハンガリー舞曲〜第2番ニ短調/第4番 ヘ短調/第8番イ短調/第9番ホ短調/第17番 嬰ヘ短調/第18番ニ長調/第19番ロ短調/第20番 ホ短調/第21番ホ短調【トーマス・ダウスゴー編曲】
悲劇的序曲 Op.81
トーマス・ダウスゴー(指)
スウェーデン室内O

録音:2018年4月、2018年9月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
透き通るようなオーケストレーションかつ刺激的なダウスゴーとスウェーデン室内管による演奏。ついにブラームスの交響曲全 4曲が録音されました。当アルバムには交響曲第4番、ハンガリー舞曲第2、4、8、9、17-21番(ダウスゴー編曲による管弦楽版)、そして悲劇的序 曲が収録されました。当演奏でもダウスゴーらしい単なる見通しや運動性の良さに終わらず、大胆でダイナミックな音楽づくりを展開。音色はすっきりとし たダウスゴーらしい純度の高さが際立ったブラームスを聴くことができます。
ダウスゴーは1997年にスウェーデン室内Oの音楽監督し就任して以来BISやSIMAXレーベルに積極的に録音しています。シューマン、ベートー ヴェン、シューベルトの交響曲録音における極めて大胆な解釈は絶賛されております。 (Ki)
BISSA-2384(1SACD)
ウェーバー:ピアノと管弦楽のための作品全集
(1)ピアノ協奏曲第1番ハ長調 WeVN.9(Op.11)(1810)
(2)ピアノ協奏曲第2番変ホ長調 WeVN.15(Op.32)(1811?12)
(3)コンツェルトシュテュック(P小協奏曲) へ短調 WeVN.17(Op.79)(1821)
ロナルド・ブラウティハム (フォルテピアノ/コンラート・グラーフ(1819年製作)のレプリカ、ポール・マクナルティ(2007年製作))、
ケルン・アカデミー、
マイケル・アレクサンダー・ウィレンス(指)

録音:2018年11月/ドイツ放送室内楽ホール(ケルン、ドイツ)
鬼才フォルテピアノ奏者ブラウティハムがウェーバーのピアノと管弦楽のための作品全集を録音しました!ロナルド・ブラウティハムは、2019年、マイケル・アレクサンダー・ウィレンス率いるケルン・アカデミーと共演したベートーヴェンのピアノ協奏曲全集(BISSA-2274)をリリース。ドイツやフランスのメディアから最高の評価を与えられ、イギリスの「Gramophone」誌から「素晴らしい演奏と、それを捉えたBISのエンジニアたちの洗練された感覚が、新鮮で爽快な気分をもたらした」と評されました。
モーツァルトの協奏曲をモデルにしたと思われる「ピアノ協奏曲第1番」は、ヴィオラ、チェロ、ホルン、ティンパニという小さな編成のオーケストレーションから繊細さとロマンティックな温もりが生まれる第2楽章「アダージョ」と、舞曲の性格をもった「プレスト」の終曲にウェーバーの個性が見られると言われます。「ピアノ協奏曲第2番」は、ウェーバーが楽譜を入手したベートーヴェンの「皇帝」と同じ変ホ長調で書かれた作品です。最初の協奏曲を超えた完成度と輝かしさをもち、とりわけ精細なオーケストレーションで書かれた「アダージョ」の第2楽章は、ウェーバーの作曲したもっとも美しい楽章に数えられ、終曲〈ロンド〉には「魔弾の射手」を予感させるページも見られます。3曲のうちもっともよく知られる「コンツェルトシュテュック」(P小協奏曲)は、「魔弾の射手」が初演される1821年6月18日に完成した作品です。約16分の「演奏会の小品」は、大きく4つの部分に分かれ、十字軍で出征した騎士の帰還を待つ貴婦人をイメージして作曲されたと言われます。
このアルバムでブラウティハムは、明確な音の輪郭と美しく豊かな響きをあわせもった、マクナルティ製作のコンラート・グラーフによるレプリカ楽器を弾いています。ピリオド楽器のオーケストラと共演してウェーバーを弾くブラウティハムの微笑む姿を想像できる、チャーミングな演奏。ベートーヴェンの協奏曲全集と同じインゴー・ペトリの制作、ケルンのドイツ放送室内楽ホールでのセッション録音です。 (Ki)
BISSA-2385(1SACD)
ピアソラ三部作
(1)「ブエノスアイレス秋」(レオニード・デシャトニコフ編曲によるヴァイオリンと弦楽合奏版)
(2)タンゴ風エチュード第3番(Vn独奏)
(3)タンゴ風エチュード第4番(Vn独奏)
(4)タンゴ風エチュード第5番(Vn独奏)
(5)タンゴの歴史(Vnとギター版)
五明カレン(Vn/ストラディヴァリウス“Healy”(1711年頃)、(1)指)
(1)ジュリアン・ズルマン(指)、フランス国立ロワールO
(3) ステファニ ー・ジョーンズ( ギター )

録音:(1)2020年6月26&27日/ナント
(2)-(5)2020年8月10-13日/ニコデモ教会(ベルリン)
。麗しのヴァイオリニスト五明カレン、BISレーベル第2弾はピアソラ生誕100周年を記念した注目盤です!五明カレンは1982年東京生 まれで2歳の時にモントリオールに移住。5歳でヴァイオリンをはじめ、わずか9歳でカナダ音楽コンクール第1位受賞した才華です。その後名教師ドロシー・ディ レイに師事しジュリアード音楽院で学び研鑽を積みました。現在アメリカを拠点にソリストとして活躍。日本ではル・ポン国際音楽祭2019にも出演しております。 2013年11月にNHKスペシャル『至高のバイオリン ストラディバリウスの謎』でイタリアのクレモナを訪れヴァイオリンの史上最高の名器ストラディヴァリウス の秘密に迫るドキュメンタリーに出演し、名器「オーロラ」の音色を名曲に乗せて披露したことでその名が知られております。
当アルバムでは五明の洗練された表現力でピアソラの情熱と官能の世界を披露。この名曲を表現するのはやはりストラディヴァリウス。当録音では1711年頃 に製作された銘器“Healy”で雄弁に奏でます (Ki)
BISSA-2386(1SACD)
マーラー:交響曲第7番ホ短調( オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO

録音:2018年11月オーケストラ・ホール(ミネアポリス)
当演奏でもヴァンスカならではの緻密な構成と、細部にまで注意が払われた圧巻の仕上がり。繊細かつ丁寧な音楽づくりが魅力です。また録音にも注目。オー ケストラ全体の響きを自然にとらえ、演奏の一体感を堪能することのできる録音です。 BISレーベルで数多くの録音を残してきたヴァンスカが最上級の演奏に達したマーラーの交響曲シリーズ。これまでに第1番「巨人」(KKC 6034 / BIS SA 2346)、第2番「復活」(KKC 5995 / BIS SA 2296)、第4番(KKC 6131 / BIS SA 2356)第5番(KKC 5831 / BIS SA 2226)、 第6番(KKC 5994 / BIS SA 2266)がリリースされております。 2003年にミネソタOの音楽監督に就任したヴァンスカは、ベートーヴェンの交響曲全集などで評価を高めました。しかし、当団では経営悪化 に伴う労使対立が激しさを増し、2012年10月に経営側はロックアウトを決行。その後の2012/13年のシーズンは全てキャンセルとなり、当団の存続 そのものも危ぶまれる状況となりました。ヴァンスカは、労使の合意が成立した2014年1月に首席指揮者に復帰し、以後、団結力の増したミネソタ管 の演奏は一層密度の濃いものとなっております。
BIS-2387
C.P.E.バッハ(1714-88):鍵盤独奏曲全集 Vol.40『鍵盤用編曲集第1集』
メヌエット ニ長調 Wq.116/35(H.309)
ポロネーズ イ長調 Wq.116/34(H.308)
アレグレット・グラツィオーソ ハ長調 Wq.116/57(H.331)
メヌエット ト長調 Wq.116/29(H.303)
シンフォニア ニ長調 Wq.176(H.303)
メヌエット ニ長調 Wq.116/35(H.309)
マーチ ト長調 Wq.116/31(H.305)
メヌエット ニ長調 Wq.116/40(H.314)
ポロネーズ 変ロ長調 Wq.116/43(H.317)
メヌエット ハ長調 Wq.116/47(H.321)
プレスト イ短調 Wq.116/39(H.313)
ポロネーズ イ長調 Wq.116/42(H.316)
アレグロ ハ短調 Wq.116/51(H.325)
協奏曲 ヘ長調 H.242(Wq. deest.)
アレグロ 変ロ長調 Wq.116/38(H.312)
ポロネーズ ヘ長調 Wq.116/41(H.315)
メヌエット ニ長調 Wq.116/33(H.307)
アレグロ・ディ・モルト イ長調 Wq.116/36(H.310)
「ゆっくりとした、そして悲しい」 イ短調 Wq.116/50(H.324)
ポロネーズ ニ長調 Wq.116/49(H.323)
シンフォニア ホ短調 Wq.122/3(H.652)
ミクローシュ・シュパーニ(Cemb)
[楽器 Double manual harpsichord built around 1965 by the workshop Ammer, Eisenberg, Germany,
inspired by 18th century harpsichords from the Thuringian and Saxon tradition]

録音:2019年7月28日-8月1日/ハールト福音教会、ノイシュタット・アン・デア・ヴァインシュトラーセ(ドイツ)
ミクローシュ・シュパーニによるC.P.E. バッハの鍵盤独奏曲全集の第40集。この巻ではC.P.E.バッハが別の楽器のために書いた作品を鍵盤用に編曲したもの を集めました。18世紀後半には、上流階級の人々が鍵盤楽器を演奏することが増え、それにより編曲作品も多く残しました。ここではシンフォニアのチェンバロ版 も収録しております。シュパーニはオリジナルの資料をもとに、最も適した楽器を選択して演奏。C.P.E.バッハの膨大な作品に対して時間をかけ、着実に録音活動 をしてきたシュパーニにでしか表現することのできない明晰な解釈で演奏されております。ki
BISSA-2388(1SACD)
バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」
[歌唱:ハンガリー語]
ミカ・カレス(バス/青ひげ公)、
シルヴィア・ヴェレシュ(メゾソプラノ/ユーディット)、
ゲーザ・シルヴァイ(ナレーション)
スサンナ・マルッキ(指)ヘルシンキPO

録音:2020年1月(ライヴ&セッション)/ヘルシンキ・ミュージックセンター(ヘルシンキ、フィンランド)
ヘルシンキPO(ヘルシンキ・フィルハーモニック)と首席指揮者スサンナ・マルッキ(1969-)によるバルトークの 第2弾の登場です!バレエの音楽「かかし王子」と「不思議なマンダリン」を収めた2019年のアルバム(BIS SA-2328)は、イギリスの「グラモフォン」誌から「(ス サンナ・マルッキは)ヘルシンキ・フィルハーモニックから鮮明な、リズムの統制のとれた演奏を引きだしている……登場人物たちに新鮮な命を吹きこみ生き生きと動 かす、素晴らしいストーリーテラーでもある」と評され、各国のメディアからも高い評価を獲得しました。新しいバルトーク・アルバムの「青ひげ公の城」は、シャルル・ ペローの『青ひげ』に基づいてベーラ・バラージュが執筆した台本によるs1幕のオペラです。場の区切りがなく、ナレーターによる「プロローグ」、青ひげ公に連れら れたユーディットが城に到着するオープニング、「拷問部屋」につづく第1の扉から、3人の妻が現れる第7の扉まで、物語の展開とバルトークの音楽に従い、一般的に、 大きく9つの場面に分けられます。
このアルバムには、ヘルシンキのミュージックセンターで2010年1月に行われた上演のライヴ録音と追加セッションで録音された演奏が収録されました。「青ひげ」 を歌うミカ・カレス(1978-)は、シベリウス・アカデミーで学んだ、フィンランドのバス歌手です。2005年から2010年までカールスルーエ・バーデン州立歌劇場 のアンサンブルに所属、バイエルン国立歌劇場、シカゴ・リリック・オペラ、ザルツブルク音楽祭、ロイヤル・オペラ・ハウスなど、各国のオペラハウスの舞台に立ってき ました。ケント・ナガノとヨーテボリSOが上演した「ボリス・ゴドゥノフ」(BIS SA-2320)に参加、ピーメン役を歌いました。「ユーディット」役には、ハンガリー のメゾソプラノ歌手シルヴィア・ヴェレシュが起用されています。フランツ・リスト音楽大学でエヴァ・マルトンに学び、2014年にハンガリー国立歌劇場でデビュー。 2016年、ザルツブルク音楽祭の「ヤング・シンガー・プロジェクト」のメンバーに選ばれ、アンナ・ネトレプコ、プラシード・ドミンゴと共演しました。2018年からウィー ン国立歌劇場のアンサンブルのメンバー。コンサートではバッハ、ペルゴレージ、モーツァルト、アルヴォ・ペルト、ペーテル・エトヴェシュたちの作品を歌っています。「プ ロローグ」のナレーションは、ハンガリー出身のヴァイオリニスト、ゲーザ・シルヴァイ(1943-)が担当しました。指揮者としても活動、シベリウス・アカデミーで教え て多くのヴァイオリニストを育てたことで知られます。「青ひげ公の城」のスサンナ・マルッキは、前作と同様、バルトークの作品を「現代音楽」のから捉え、ヘルシンキ・ フィルハーモニックの輝かしい音色と深い響きを活かしながら「無」の幕切れに向けて音楽を展開させていきます。マルッキは、2021年5月、ベルリン・フィルハーモ ニーのコンサートでこのオペラを指揮する予定です。 (Ki)
BISSA-2389(1SACD)
フォーレ:ピアノ曲集
3つの夜想曲 Op.33より第1番変ホ長調(1879頃)
3つの無言歌 Op.17 N.52【第1番変イ長調/第2番 イ短調/第3番変イ長調】(1863-64頃)
ソナタ N.5(1863) 世界初録音
マズルカN.8〜マズルカの形式による小品(1865頃) 世界初録音
夜想曲第6番変ニ長調 Op.63(1894)
夜想曲第13番ロ短調 Op.119(1922)
(7)バラード Op.19(1879)
ニコラ・スタヴィ(P/Steinway D)

録音:2018 年 3月/ライツターデル(ノイマルクト/ドイツ)
ランスの名手ニコラ・スタヴィが、母国フランスが生んだ作曲家フォーレのピアノ作品を収録。今回の注目は世界初録音となったソ ナタとマズルカの2曲を収録していることです。 1863年4月6日と記載されている未発表のソナタ N.5の自筆譜はイェール大学のバイネッケ図書館に所蔵されています。3楽章構成で書かれたこの作品を フォーレは生前発表することを考えてはいなかったものですが、当録音で日の目を見ることとなりました。一方、マズルカは巻頭に「マズルカの形式による小品」 と書かれた作品。習作ながらフォーレらしく豊かな旋律と味わい深い香りを呈します。
演奏のニコラ・スタヴィはドミニク・メルレに学んだ後、アルフレート・ブレンデル、ジェラール・フレミー、クリスチャン・イヴァルディらの薫陶も受けました。 ユンディ・リが優勝した2000年のショパン・コンクール特別賞、翌2001年のジュネーヴ国際音楽コンクールでは第2位を受賞した実力派。BISレーベルか らは難曲揃いで知られる旧ソ連の作曲家ティシチェンコのピアノ作品集(BIS SA 2189)をリリースし注目を集めました。 (Ki)
BISSA-2390(1SACD)
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第3番イ短調 Op.28
ピアノ・ソナタ第8番変ロ長調 Op.84
ピアノ・ソナタ第9番ハ長調 Op.103
フレディ・ケンプ(P;スタインウェイD)

録音:2018年4月/ゼンデザール(ブレーメン)
フレディ・ケンプは1998年にチャイコフスキー国際コンクールピアノ部門第3位受賞後注目され、BISレーベルの社主ロベルト・フォン・バール氏はその豊かな 才能に惚れ込み、シューマン、ベートーヴェン、ショパン、チャイコスフキー、プロコフィエフ、ラフマニノフといった主要レパートリーを収録してきました。プロ コフィエフのソナタでも圧倒的な技術に裏付けされた快演を聴かせてくれます。 (Ki)
BISSA-2391(1SACD)
ルチアーノ・ベリオ:合唱作品集
コーロ(1975-76)〜声と楽器のための*
ロンドンの呼び声(1973-74 rev.1975)〜8人の声のための
ノルウェー・ソリストcho、
(1)ノルウェー放送O*
グレーテ・ペーデシェン(指)

録音:2019年2月(2月2日の公開コンサートを含む)ノルウェー放送(NRK)コンサートホール、大スタジオ(オスロ)*
2018年9月オスロ・コンサートホール、小ホール(オスロ)
ルチアーノ・ベリオは、ルイジ・ノーノ、フランコ・ドナトーニ、ブルーノ・マデルナとともに、第二次世界大戦後に注目されたイタリア・ モダニズムの国際性を示した世代のひとりとして広く知られます。バッハの『モテット集』(BIS SA 2251)をはじめとするアルバムがどれも高く評価 されたノルウェー・ソリスト合唱団とグレーテ・ペーデシェンが、このベリオの作品を手がけます。「コーロ」と「ロンドンの呼び声」。ベリオの名が現代 音楽シーンに定着した後、1973年から1977年の間に書かれた2曲です。
「コーロ」は、それぞれ10人のソプラノ、アルト、テノール、バスと、44人の器楽奏者(弦楽器14人、木管楽器15人、金管楽器11人、打楽器 2人、ピアノと電子オルガン)のために書かれた、「声と楽器のためのコーロ」が正式曲名の作品です。さまざまな国と人種の名もない作家たちの詩とチ リの詩人パブロ・ネルーダの『地上の住処』の詩がテクストに使われ、〈Today is mine…Wake up, woman, reise up, woman(今日はわたしのもの …目覚めよ、女よ、立ち上がれ、女)〉から〈Spin, colours, spin…El dia palido se asoma(回れ、色よ、回れ…青ざめた日が現われる)〉まで、31 の部分に分かれています。異なる声と器楽の音色を最大にブレンドするため演奏者の配置に工夫が凝らされ、指揮者の左に第1ソプラノと第1フルート、 その左に第8ソプラノと第1ヴァイオリンといった具合に歌手と器楽奏者を「4つの層」に分けるよう指示されています。
「ロンドンの呼び声」は、街頭で売り子たちが道行く人たちにかけるロンドン名物の「呼び声」をテクストに、7つの部分で構成した作品です。「シンフォ ニア」で成功した後、キャバレーソング、マドリガルやパートソングをレパートリーとするイギリスの男声グループ、キングズ・シンガーズのために作曲。ノ ルウェー・ソリスト合唱団は、1975年に改訂された「8人の歌手」の版で歌っています。
BISSA-2392(1SACD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61(カデンツァ:シュニトケ)*
シュニトケ:ヴァイオリン協奏曲第3番(1978)
ワジム・グルズマン(ヴァイオリン/1690年製ストラディヴァリウス「ex-Leopold Auer」)、
ジェイムズ・ガフィガン(指)、ルツェルンSO

録音:2017年11月、2019年12月&2020年1月*/ルツェルン文化・会議センター(ルツェルン)
N響との共演でも知られるグルズマンがベートーヴェンとシュニトケのヴァイオリン協奏曲を録音。ベートーヴェンのカデンツァはシュニト ケ版を演奏しております。クレーメルの依頼で書かれたこのカデンツァではブラームス、ベルク、バッハ、バルトーク、ショスタコーヴィチの作品とベートーヴェンの 協奏曲の旋律がコラージュのように編まれている力作。非常に技巧的なカデンツァであるため、クレーメル以外ではなかなか聴くことができず、グルズマンによる 新録音は大歓迎といえましょう。
シュニトケのヴァイオリン協奏曲第3番はオレグ・カガンのために1978年に書かれ、翌1979年モスクワで初演された作品。13の管楽器と弦楽四重奏という 極めて特異な編成のこの作品は、2重のコントラストからなる緩?急―緩の3楽章構成で、休みなく演奏されます。シュニトケ自身が「オープニング・カデンツァ」 と呼んだように冒頭からヴァイオリンのソロで始まり、また、第1楽章と第3楽章終わりのコラールにはロシア正教の教会音楽の面影が見られるのが特徴。グルズ マンの愛器、アウアーが使用していた1690年製のストラディヴァリウスの美音とともにガフィガン率いるルツェルンSOの好サポートも得て熱演を聴かせて くれます。ki
BISSA-2393(1SACD)
ミスリヴェチェク(1737-81):鍵盤のための作品全集
鍵盤協奏曲第1番変ロ長調
6つのやさしいディヴェルティメント〜鍵盤のための
)鍵盤協奏曲第2番ヘ長調【世界初録音】
6つのやさしいレッスン〜鍵盤のための
クレア・ハモンド(P)
(1)(3)スウェーデン室内O、ニコラス・マギーガン(指)

録音:2018 年 3月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
プラハ近郊ホルニー・シャールカに生まれ、ローマで没したヨゼフ・ミスリヴェチェクの鍵盤のための作品全集がリリースされます。ヴェ ネツィアでジョヴァンニ・ペシェッティに師事したミスリヴェチェクは軽快な声部書法と旋律面での豊かな創意によってイタリア歌劇の作曲家として名声を博したほ か、古典派の交響曲、室内楽曲を多数作曲しました。ここに収録された鍵盤のための作品集では、チェコの音楽性とイタリアの影響を融合した、独自の作曲様 式を表しており、その形式上のバランス感覚と多彩な和声はウィーン古典派の巨匠たちの先駆けとなりました。この度、協奏曲第2番が世界初録音されたことに より全集が完成しました。名手クレア・ハモンドが軽快に奏でます。 (Ki)
BISSA-2394(1SACD)
モーツァルト:作品集
(1)行進曲 ニ長調 K.249
(2)セレナード第7番「ハフナー」 ニ長調K.250
(3)音楽の冗談 K.522
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)、
ケルン・アカデミー

録音:2018年5月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
フォルテピアノ奏者、ロナルド・ブラウティハムによるモーツァルトのピアノ協奏曲全曲録音シリーズでもおなじみのマイケル・アレクザ ンダー・ウィレンス率いるケルン・アカデミー。当ディスクはモーツァルトの管弦楽作品の行進曲 ニ長調 K.249、セレナード第7番「ハフナー」 ニ長調 K.250、 音楽の冗談 K.522を収録しております。 1996年にマイケル・アレクサンダー・ウィレンスによって設立されたケルン・アカデミー。幅広いレパートリーの中でも最も得意とするのがこのモーツァルトです。 ここに聴く管弦楽作品も実に軽やか。アンサンブルの響きを大切にし、明るく彩ったモーツァルトを堪能することができます。 (Ki)
BISSA-2395(1SACD)
『クロモス− 21世紀ギター音楽』
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):クロモス〜ソロ・ギターのための(2011)
カレヴィ・アホ(1949-):ソロ XI〜ギターのための(2013)
オッリ・ムストネン(1967-):ギター・ソナタ第2番(2017)
タン・ドゥン(1957-):7つの欲望〜ギターのための(2002)
ユッカ・ティエンスー(1948-):白昼夢〜ギターとエレクトロニクスのための(2016)
ティモ・アラコイティラ(1959-)(イスモ・エスケリネン(1971-)編):詩編(2015)
イスモ・エスケリネン(G/Guitar: Gabriele Lodi, 2011)

録音:2018年4月/フュヴィンカーホール(フュヴィンカー、フィンランド)
制作・録音:サイモン・フォックス=ガール
フィンランドのイスモ・エスケリネン(1971-)は、20世紀スペインのギター音楽を弾いた『魔法の円』(ABCD 153)や現代作品を集 めた『第七感覚』(ABCD 213)など、主にAlbaレーベルに録音したユニークなアルバムで知られます。新作の『クロモス』は、フィンランドの5人の作曲家と中 国のタン・ドゥンの作品を演奏したアルバムです。太陽の彩層の「活動」をイメージしたというファーゲルルンドの「クロモス」。エスケリネンからソロ曲を頼まれ ていたカレヴィ・アホが、イラクの伝説的ウード奏者ムニール・バシールのレコードを聴いてインスピレーションを得て作った「ソロ XI」。「作曲家」ムストネンの 「ドラマティコ、コン・ルバート」「ミステリオーゾ、コン・ルバート」「コン・フォーコ」の3楽章の「ギターソナタ第2番」。タン・ドゥンの「7つの欲望」は、彼のギター 協奏曲第2番「Yi2」に付随する「音楽ミニドラマ」として作られました。「モダニスト」ユッカ・ティエンスーが、変則チューニングのギターとエレクトロニクスを 使い「おとぎ話の色彩」の音世界に作った「白昼夢」。ティモ・アラコイティラが「瞑想的コードにより穏やかに終わる」ピアノ曲として書いた「詩編」をエスケリネ ンが編曲して演奏しています。 (Ki)
BISSA-2396(1SACD)

KKC-6321(1SACD)
日本語解説付
税込定価
マーラー:交響曲第10番(クック版第3稿(第2版)(1989)) オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO

録音:2019年6月/オーケストラ・ホール(ミネアポリス)
好評を博しているオスモ・ヴァンスカ率いるミネソタOによるマーラー・シリーズ。当録音は交響曲第10番です。当演奏でもヴァ ンスカならではの緻密な構成と、細部にまで注意が払われた圧巻の仕上がり。繊細かつ丁寧な音楽づくりが魅力です。また録音にも注目。オーケストラ全体の 響きを自然にとらえ、演奏の一体感を堪能することのできる録音です。
この未完の大作第10番の全貌が世に知られるきっかけとなったのは、BBCが企画したマーラー生誕100周年記念演奏会のためにその前年の1959年、デ リック・クックに草稿をもとに補筆を依頼したためでした。ヴァンスカが使用したのはこのクック版(1976)の最終稿であるクック版第3稿(第2版)(1989)を 使用しております。これはクックの没後、ゴルトシュミットとマシューズ兄弟により1989年に出版されました。
BISレーベルで数多くの録音を残してきたヴァンスカが最上級の演奏に達したマーラーの交響曲シリーズ。これまでに第1番「巨人」(KKC 6034 / BIS SA 2346)、第2番「復活」(KKC 5995 / BIS SA 2296)、第4番(KKC 6131 / BIS SA 2356)、第5番(KKC 5831 / BIS SA 2226)、第6番(KKC 5994 / BIS SA 2266)、第7番(KKC 6184 / BIS SA 2386)がリリースされております。
2003年にミネソタOの音楽監督に就任したヴァンスカは、ベートーヴェンの交響曲全集などで評価を高めました。しかし、当団では経営悪化に伴う 労使対立が激しさを増し、2012年10月に経営側はロックアウトを決行。その後の2012/13年のシーズンは全てキャンセルとなり、当団の存続そのものも危 ぶまれる状況となりました。ヴァンスカは、労使の合意が成立した2014年1月に首席指揮者に復帰し、以後、団結力の増したミネソタ管の演奏は一層密度の 濃いものとなっております。 (Ki)
BISSA-2398(1SACD)
パウル・ベン=ハイム(1897-1984):ヴァイオリン曲集
(1)「降霊」〜ヴァイオリンとオーケストラのための詩曲(1942)
(2)3つの無言歌〜ヴァイオリンとピアノのため(1951)
(3)ヴァイオリン協奏曲(1960)
(4)3つの練習曲〜独奏ヴァイオリンのための(1981)
(5)ユダヤの子守歌ヴァイオリンとピアノのため(1945)
(6)トッカータ〜5つの小品 Op.34より(1943)【モシェ・ゾルマンによるヴァイオリンとオーケストラ版】
イタマール・ゾルマン(Vn)、
(1)(3)(6)BBCウェールズ・ナショナルO、
(1)(3)(6)フィリップ・バッハ(指)、
(2)(5)エイミー・ヤン(P)

録音:2017年12月/カーディフ、ホディノット・ホール(ウェールズ)
俊英ヴァイオリニスト、イタマール・ゾルマンの久々のアルバムが登場!母国イスラエルのパウル・ベン=ハイム作曲のヴァイオリンの ための作品集です。1985年イスラエルのテルアビブ生まれのゾルマンはクリスティアン・テツラフに師事。2011年に行われた第14回チャイコフスキー国際コ ンクール、ヴァイオリン部門最高位(1位なしの2位)輝き世界から注目される存在となりました。また、その豊かな音楽表現を内田光子が絶賛したことでも知 られ、ドイツとフランスの名作を集めた独Profilレーベルからのデビュー・アルバム(PH 14039)も話題となりました。
1897年ミュンヘンに生まれ1984年イェルサレムで亡くなったイスラエルの作曲家パウル・ベン=ハイムは、1915年から5年間、ミュンヘン芸術アカデミー にてピアノ、作曲、指揮を学び、その後、ブルーノ・ワルターとハンス・クナッパーツブッシュのもとで副指揮者を務めた経歴を持ちます。1933年にナチスの統 治がはじまったことによりドイツを離れ、テルアビブに移り住み、名前をヘブライ語風のベン=ハイムと改めました。作風は後期ロマン派的傾向を持ち、さらに イスラエルからの影響も吸収した作曲家として評価を集め、1957年にはイスラエル賞を受賞しました。ここに収録されたヴァイオリンのための作品は1940年 代から晩年の80年代までと多岐に渡り、彼の代表作であるヴァイオリン協奏曲に加え、ユーディ・メニューインに捧げられた3つの練習曲も収録しております。 形式と様式は保守的ながらも独特なリズムや変動する調性など、ベン=ハイムならではの作風が現れた作品を楽しむことができます。 (Ki)
BISSA-2399
(1SACD+CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲(ベーレンライター版の楽譜を用いて演奏) アンドレーアス・ボーアゴー(アコーディオン(使用楽器:Jupiter‘Extra’)

録音:2016年7月/ドルフ教会、ラーンスドルフ(ベルリン)
1981年デンマークのエラルド生まれのアコーディオン奏者、アンドレーアス・ボーアゴーがゴルトベルク変奏曲を録音しました! デンマーク音楽アカデミーにて名手ジェイムズ・クラッブ(1967-)に師事し、アコーディオン奏者のとしての道を切り開いたボーアゴーはジャンルにとら われない “音楽家” として幅広いレパートリーを演奏してきた稀有なアーティストですが、17〜18世紀の作品の演奏には定評があり、同時代の鍵盤作 品に新たな色彩感を与える唯一無二の演奏を披露してきました。その中でもボーアゴーの最も重要なレパートリーのひとつがこのゴルトベルク変奏曲です。 当録音では一音一音を大事にして楷書的ながらたっぷりと90分かけて歌い上げる雄大な演奏を聴かせてくれます。各変奏ではボーアゴーにしかできない 豊かな表現で、ときにオルガンのストップを自在に変えるような、またときにハーモニカで演奏しているような、アコーディオンでしか表現することのでき ない細かなニュアンスときらめくような音色を奏でています。アコーディオンの魅力が十二分に味わうことのできる当ディスクは、アコーディオン・ファンは もちろんのこと、ゴルトベルク変奏曲の愛好家の必聴盤になること間違いなしの注目のディスクといえましょう。 ※当ディスクですがSACD Hybrid層で再生する場合にはDisc 1のみで全曲お聴きいただけます。CD層で再生する場合にはアリアから第15変奏まで がDisc 1、第16変奏以降はDisc 2に収録されております。 (Ki)

BISSA-2400(1SACD)
サン=サーンス:ピアノ協奏曲集
(1)ピアノ協奏曲第2番ト短調 Op.22(1868)
(2)「ウェディング・ケーキ」(カプリース・ワルツ)Op.76(1886)
(3)アレグロ・アパショナート 嬰ハ短調 Op.70(1884)
(4)ピアノ協奏曲第1番ニ長調 Op.17(1858)
(5)「オーベルニュ狂詩曲」Op.73(1884)
(6)幻想曲「アフリカ」Op.89(1891)
アレクサンドル・カントロフ(P;Steinway D)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ

録音:(2)(5)2018年1月28日-2月2日、(3)(4)(6)2020年1月13-17日、(1)2021年9月6-8日/タピオラ・コンサートホール(フィンランド)
。2021年11月の来日リサイタルも記憶に新しいアレクサンドル・カントロフ。ブラームスの「4つのバラード」、リストの「ダンテを読 んで-ソナタ風幻想曲」、そしてブラームスの「ピアノ・ソナタ第3番」という重量級プログラムに挑んだ日本初リサイタルでしたが、異次元の集中力と情熱的な 演奏で聴衆を魅了させました。
まさに天才降臨といえるカントロフ!当アルバムはサン=サーンスのピアノとオーケストラのための作品第2集で、ピアノ協奏曲第1番&第2番、「ウェディング・ ケーキ」、「アレグロ・アパショナート」、「オーベルニュ狂詩曲」、そして幻想曲「アフリカ」を収録。共演は父ジャン=ジャック・カントロフ(指)タピオラ・シンフォ ニエッタです!
2 歳でピアノをはじめ、3 歳でかなりのレベルでピアノを弾きこなし、5 歳で作曲をはじめたという神童サン=サーンス。ピアノ協奏曲は生涯 5 つを作曲しました。 いずれもサン=サーンスらしい華麗なテクニックときらめく旋律が魅力です。驚くべき才能の持ち主アレクサンドル・カントロフが母国の天才作曲家の難曲を、余 裕綽々ともいえるテクニックを武器に雄弁な語り口で華麗に歌い上げます!!
1997年生まれのアレクサンドルは父親譲りの音楽的才能の持ち主。16歳のときにはナントおよびワルシャワでのラ・フォルジュルネでシンフォニア・ヴァル ソヴィアと共演し、ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を披露。抜群のテクニックと情感豊かな演奏で聴衆を熱狂させました。そして、2019 年に開 催された16回チャイコフスキー国際コンクールでフランス人としてはじめて優勝。本選ではチャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番を演奏し、有名な第1番を 上回る高度なテクニックを要する難曲をコンクールの場で見事に披露したことでも話題となりました。現在フランスの英雄として全世界から注目される気鋭のピ アニストの活躍が大いに期待されます! (Ki)
BISSA-2401(1SACD)
バッハ:チェンバロと弦楽のための協奏曲集 Vol.1
協奏曲第1番ニ短調 BWV1052
協奏曲第5番ヘ短調 BWV1056
協奏曲第8番ニ短調 BWV1059R(鈴木優人による復元)
協奏曲第2番ホ長調 BWV1053
鈴木優人(Cemb&指)、
バッハ・コレギウム・ジャパン【三宮正満(Ob)、若松夏美(ヴァイオリン/コンサートマスター)、高田あずみ(Vn)、竹嶋祐子(Vn)、山口幸恵(Va)、山本徹(Vc)、西澤誠治(ヴィオローネ)】

録音:2018年7月/ヤマハホール(銀座)
【チェンバロ:Willem Kroesbergen, Utrecht 1987 after J. Couchet;2 manuals, 8'8'4'】
楽器調律:林彰見
2018年9月よりバッハ・コレギウム・ジャパン首席指揮者に就任した鈴木優人がバッハのチェンバロと弦楽のための協奏曲 全集録音を開始、その第1弾のリリースとなります。すでに鈴木雅明と演奏した2台のチェンバロのための協奏曲集(KKC 5496 / BIS SA 2051)は リリースしておりますが、この度鈴木優人がソロ・チェンバロと弦楽のための8つの協奏曲を録音しました。
独奏チェンバロと弦楽オーケストラのための協奏曲集はその大半がバッハや他者の作曲家による他の楽器のための協奏曲を編曲したものですが、チェン バロという楽器を通奏低音から独奏楽器へと引き上げた注目すべき作品群です。
消失したヴァイオリン協奏曲の編曲である第1番 ニ短調 BWV1052、同じく消失したオーボエ協奏曲の編曲である第2番 ホ長調 BWV1053、美し いラルゴの旋律が有名な第5番 ヘ短調 BWV1056はいずれもバッハの類まれな才能により華やかなチェンバロ独奏と弦楽との掛け合いが魅力です。
また協奏曲第8番ニ短調 BWV1059Rは第1楽章の冒頭8小節半しか現存しないため、鈴木優人が復元した版で録音しました。カンタータ第35 番BWV35の導入シンフォニアを第1楽章、第2楽章をBWV35の第2曲「アリア」、同じく第3楽章を第5曲のシンフォニアから復元で演奏。急-緩-急のイタリアの協奏曲風に仕上げました。またBWV35の原曲では3つのオーボエのパートがありますが、ここではオーボエは1本に編曲。その結果、 とくに第2楽章はオーボエとチェンバロの掛け合いで美しく奏でられます。鈴木優人の多才ぶりを発揮した唯一無二のアルバム、大注目です! (Ki)
BISSA-2402(1SACD)
カイヤ・サーリアホ(1952-):作品集
(1)Vers toi qui es si loin(はるか遠くのあなたへ)(2000 arr.2018)〜ヴァイオリンと管弦楽のための
(2)Circle Map(円周写像)(2012)〜管弦楽とエレクトロニクスのための
(3)Neiges(雪)(1998)〜12のチェロのための版
(4)Graal Theatre(聖杯劇場)(1994)〜ヴァイオリンと管弦楽のための版
ペーテル・ヘッレスタール(Vn;G.B.Guadagnini, Milan(1753))
オスロPO
クレマン・マオ=タカーチュ(指)

録音:2018年6月オスロ・コンサートホール(オスロ、ノルウェー)
カイヤ・サーリアホ(1952-)は、フィンランドでもっとも国際的に知られる作曲家のひとり。彼女がフランスを本拠に活動するようになっ てから作曲した管弦楽のための作品を4曲、オスロ・フィルハーモニックOが演奏したアルバムがリリースされます。ヴァイオリンと管弦楽のための「Vers toi qui es si loin(はるか遠くのあなたへ)」は、12世紀の吟遊詩人ジョフレ(ジャウフレ)・リュデル の物語による歌劇「L’Amour de loin(はるかな愛)」(2000) の終幕のアリアを「ペーテル・ヘッレスタールのために」編曲した作品です。「Circle Map(円周写像)」は、13世紀ペルシャの詩人ルミの6つの詩からインスピレー ションを得て「管弦楽とエレクトロニクス」のために作曲されました。〈Morning Wind(朝の風)〉〈Walls closing(壁が迫ってくる)〉〈 Circles(円)〉〈Days are sieves(昼は篩(ふるい))〉〈Dialogue(対話)〉〈Day and Night, Music(昼と夜、音楽)〉の6曲。アルシア・コントが朗読したルミの詩がエレクトロ ニクス処理され、織りこまれます。「Neiges(雪)」は、サーリアホがシベリウス・アカデミーの客員教授を務めた1997年から1998年の冬のヘルシンキを思 い出し、8つのチェロのために作曲されました。〈Nuages de neige(雪の雲)〉〈Etoile de neige 1(雪の星 1)〉〈Etoile de neige 2(雪の星 2)〉〈Aguilles de glace(つらら)〉〈Fleurs de neige(雪の花)〉の5曲。「12のチェロの版」は、今回、初めて録音されます。「Graal Theatre(聖杯劇場)」は、サーリ アホが初めて手がけた協奏曲。イギリスBBCとオランダの Vara Radio4が委嘱、ギドン・クレーメルにより初演されました。ジャック・ルボーの著書『Graal Theatre』から曲名をとり、「Graal(聖杯)」の内向的、神聖な性格と「theatre(劇場)」の 外向的、芝居がかった性格を反映する〈Delicato(繊細に)〉と〈Impetuoso (猛烈な)〉の2楽章の作品に作っています。 (Ki)
BISSA-2403(62DVD)
ベートーヴェン:変奏曲、バガテル、小品全集
(1)ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.10
7つのバガテル Op.33/11のバガテル Op.119/ル Op.126/アレグレット ハ短調Hess69/バガテル ハ長調 Hess73/バガテル 変ホ長調 Hess74/アレグレット ハ短調WoO.53/バガテル「楽しい―悲しい」WoO.54/バガテル ハ長調 WoO.56/バガテル ハ短調 WoO.52/エリーゼのために WoO.59/やや生き生きと WoO.60/アレグレット ロ短調 WoO.61/ピアノ曲ト短調 WoO.61a/バガテル ハ長調 Hess57
(2)ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.11
ヴラニツキーの「森の乙女」のロシア舞曲による12の変奏曲WoO.71/
グレトリーの「燃える情熱」による8の変奏曲WoO.72/サリエリの「まさにその通り」による10の変奏曲WoO.73/ヴィンターの「子よ、おやすみ」による7の変奏曲WoO.75/ジュスマイアーの「ふざけと戯れ」による8の変奏曲WoO.76/創作主題による6の変奏曲WoO.77/
エロイカ変奏曲Op.35
(3)ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.12
ドレスラーの行進曲による9の変奏曲 WoO.63/スイスの歌による6の変奏曲 WoO.64/「恋人よ来たれ」による24の変奏曲 WoO.65/デッタースドルフの「赤ずきん」による13の変奏曲 WoO.66/ヴァガノのメヌエットによる12の変奏曲 WoO.68/パイジェッロの「田舎者の恋は何と美しく」による9の変奏曲 WoO.69/パイジェッロの「うつろな心」による6の変奏曲 WoO.70
(4)ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.13
ロンド ハ長調 WoO.48/ロンド イ長調 WoO.49/ロンド 変ロ長調 Kinsky-Halm Anh.6/ロンド ハ長調 Op.51-1/ロンド ト長調 Op.51-2/ロンド・ア・カプリッチョ「失くした小銭への怒り」Op.129/エコセーズ 変ホ長調 WoO.86/6つのエコセーズ WoO.83/アンダンテ「アンダンテ・ファヴォリ」 ヘ長調 WoO.57/幻想曲 Op.77/ポロネーズ ハ長調 Op.89/エリーゼのために(1822年版)/最後の楽想 ハ長調(アンダンテ・マエストーソ)(1826)
(5)ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.14
創作主題による6つの変奏曲 ヘ長調 Op.34/「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による7つの変奏曲 ハ長調 WoO.78/「ルール・ブリタニア」による5つの変奏曲 ニ長調 WoO.79/創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO.80/創作主題による6つの変奏曲 ニ長調 Op.76/2つの前奏曲 Op.39/フーガ ハ長調 Hess.64/前奏曲 ヘ短調 WoO.55/メヌエット ヘ長調 WoO.217/アルマンド イ長調 WoO.81/アングレーズ ニ長調 WoO.212/メヌエット 変ホ長調 WoO.82/ワルツ 変ホ長調 WoO.84/ワルツ ニ長調 WoO.85
(6)ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.15
ディアベッリのワルツの主題による33の変奏曲(ディアベッリ変奏曲) ハ長調 Op.120
6つの国歌による変奏曲 Op.105
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)


(1)録音:2010年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
(2)録音:2010年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
(3)録音:2011年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
(4)録音:2013年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
(5)録音:2014年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
(6)録音:2015年8月/エステローケル教会(スウェーデン)
才フォルテピアノ奏者、ロナルド・ブラウティハムは2003年から2015年にかけてベートーヴェンのピアノ独奏曲全曲録 音を完成させました。既にピアノ・ソナタ全32曲(ピアノ独奏曲全集Vol.1〜8)及び初期作品集(ピアノ独奏曲全集Vol.9)を収めた9枚組のBOX(BIS SA 2000)はリリースされておりますが、ついに変奏曲、バガテル、小品全集(ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.10〜15)を収めた6枚組の BOXがリリースされます!
第10集から第15集は2010年よりスウェーデンのエステローケル教会にて毎年8月に録音し、2015年に全録音が完成に到りました。快活明瞭 なアプローチが魅力のブラウティハムですが、当ベートーヴェンは作品年代に合った解釈で、当時の趣きを表現しております。
楽器は作曲された時代のレプリカで、ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して演奏・ 録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作したレ プリカを演奏していると、演奏解釈の面でも新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムがイメージする最善の状態 の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。フォルテピアノによるベートーヴェンのピアノ独奏曲全曲決定盤です!
BISSA-2404(1SACD)
ブルックナー:交響曲第6番イ長調(1879-81) トーマス・ダウスゴー(指)、
ベルゲンPO

録音:2018年6月/グリーグ・ホール、ベルゲン(ノルウェー)
スウェーデン室内Oの音楽監督として多くの録音でも知られるデンマークの指揮者トーマス・ダウスゴー。当アルバムで はノルウェーのベルゲンPOを振りブルックナーの交響曲第6番を録音。 ダウスゴーといえば鮮烈なオーケストレーションで現代的感覚満点。一方でピリオド・アプローチも取り入れなど、独自の解釈のもとダイナミックな音 楽づくりが魅力です。大期待のブルックナーでも抜群のセンスでダウスゴーならではの解釈で新鮮な空気を吹き込みます。ベルゲン・フィルの新たな一面 をのぞかせる注目のリリースです。
BISSA-2405(1SACD)
アポステルの最初期作品集
ハンス・エーリヒ・アポステル(1901-1972)
ココシュカの絵からピアノ変奏曲 Op.1(1928)【世界初録音】
クービニアーナ Op.13(1945)
クビーンの絵から Op.13a(1948-49)【世界初録音】
テレーズ・マレングロー(Pazioli F 278 No. 2780649)

録音:2013 年 8月/サン=マルセル福音教会
新ウィーン楽派の代弁者と言われたドイツの作曲家ハンス・エーリヒ・アポステル(1901-1972)の最初期のピアノ曲集。アポステ ルは1916年から1919年まで、故郷のカールスルーエにてピアノ、音楽理論、及び指揮をアルフレート・ローレンツに学びました。その後1920年にカールスルー エのバーデン劇場の楽長になります。アポステルは表現主義絵画に非常に興味を持ち、オスカー・ココシュカ、アルフレート・クービン、エミール・ノルデらと 友人関係にありました。ここに収録された作品は友人であったココシュカ、クビーンの絵画からインスピレーションを得て作曲されたピアノ作品で世界初録音を含 む興味深い内容となっております。彼の作品はナチ政権時代には彼の音楽は退廃音楽とされていたために演奏は禁止されていました。独特な世界が広がります。 (Ki)
BISSA-2406(1SACD)
タン・ドゥン(1957-):作品集
ヴァイオリン協奏曲『ラプソディとファンタジア』(2009、2018改訂)
ヴァイオリン協奏曲『火の儀式』(2018)
エルビョルグ・ヘムシング(Vn;G.B.グァダニーニ1754年(ミラノ))、
オスロ・PO、タン・ドゥン(指)

録音:2018年9月/オスロ・コンサートホール(ノルウェー)
母、姉(ラグンヒル・ヘムシングは2Lレーベルからリリースしています)、弟がヴァイオリニストという音楽一家に生まれたエルビョルグは、11歳でベ ルゲン・フィルとの共演でデビュー。ジュリアン・ラクリンやニコライ・スナイダーを育てたことでも知られるボリス・クシュニールに師事し、その才能を 開花させました。優雅な音色にしてスケールの大きな演奏が魅力のヘムシングは、今最も期待のされるヴァイオリニストの一人として注目されており、欧 州を中心に積極的な演奏活動を展開しております。
ヘムシングとタン・ドゥンとの出合いは2010年。上海国際博覧会で共演したことがきっかけですぐに意気投合し、その後頻繁に共演を重ねてきまし た。ヴァイオリン協奏曲『ラプソディとファンタジア』は2009年にチョー・リャン・リンの独奏、ジュリアードOにより初演された2部構成の作品。 この度ヘムシングとともに改訂した版を採用しております。1 楽章にあたる「ロック・ザ・ヴァイオリン・イン・ラプソディ」はヒップホップ―マリンコニー ア―ヒップホップから成り、パワフルかつ強烈なインパクトを与えます。2楽章にあたる「京劇の夢」はドルチェ・モルト―アンダンテ―アダージョ−アレ グロと続く作品で、タイトル通り北京オペラから旋律を用い流麗な旋律が印象的です。
一方、ヴァイオリン協奏曲『火の儀式』はオスロ・フィルとの共演で2018年9月に初演された作品です。モデラート―アンダンテ―モデラート―モデラー ト―モデラートの5部で構成されています。罪なく戦争で亡くなった人々に捧げる思いで書かれたこの作品は作曲家と演奏者の思いが強く込められており、 悲痛な叫びや生きようとする強い魂を感じる渾身の作品です。管楽器の一部をステージ外で演奏させるなど、音響にもこだわりを持って配置されております。
両作とも作曲家タン・ドゥン作曲家のシャーマニズムとスピリチュアルな世界を北京オペラの要素をふんだんに取り入れた注目作といえます。 (Ki)
BISSA-2408(1SACD)
クリュタイムネストラ
マーラー:歌曲集「リュッケルトによる5つの歌曲」
ベルク:アルテンベルク歌曲集Op.4(1912)〜管弦楽共演による5つの歌曲【魂よ、吹雪のあとのおまえはなんと美しく/おまえは雷雨のあとの森を見たか/きみは宇宙の果てを瞑想し/私の魂に訪れるものもなく/ここには安らぎがある】
リーアン・サミュエル(1944-):クリュタイムネストラ(1994)〜ソプラノと管弦楽のための【連なる炎/夫の不在を嘆き悲し
み/アガメムノンの帰還/行動/告白/反抗/エピローグ:哀歌】
ルビー・ヒューズ(S)、
BBCウェールズ・ナショナルO、
ジャック・ヴァン・スティーン(指)

録音:2018年4月/ウェールズ・ミレニアム・センター「BBCホディノット・ホール」(カーディフ、ウェールズ)
『ヴェネツィアのクリスマス』(BIS SA 2089)と『愛と喪失のヒロインたち』(BIS SA 2248)をリリースしたイギリスのソプ ラノ歌手、ルビー・ヒューズのBISレーベルのソロ・アルバム第3作。
前作では、聖母マリア、カルタゴの女王ディドー、デズデモーナ、アン・ブリーンたち「悲しみのヒロイン」をテーマにした歌と17世紀イタリアの 女性作曲家の曲を歌い、「ルビー・ヒューズのソプラノはさりげなく美しい。しなやかで、細やかな表情に富み、無理を感じさせない」(BBC Music Magazine)と評され、聴き手からも支持されました。新しいアルバムで彼女は、管弦楽共演による3つの曲集を取りあげています。マーラーの「リュッ ケルトによる5つの歌曲」、ペーター・アルテンベルクが集めていた絵葉書に綴った5つの詩にアルバン・ベルクが曲をつけた「アルテンベルク歌曲集」、 そして、彼女が2011年から2013年にかけて BBC の「ニュージェネレーション・アーティスト」として活動した時に出会い、「啓示」と考えたというリー アン・サミュエルの「クリュタイムネストラ」です。
リーアン・サミュエル(1944-)は、ウェールズのアバデア生まれ。イギリスのレディング大学とアメリカのセントルイス・ワシントン大学で学び、室内楽、 声楽、合唱のための作品、BBC の委嘱による「風景(Tirluniau/Landscapes)」に代表される管弦楽曲を手がけてきました。「クリュタイムネストラ」は、 トロイ戦争でギリシア軍を率いたミケーネ王アガメムノンの后を題材にとり、アイスキュロスの『オレステイア』三部作から彼女自身が集めた英語版をテク ストとする6つの歌と管弦楽だけで演奏される〈行動〉から構成された作品です。「1950年代ハリウッドの叙事詩映画の音楽も思い出してしまう、信じ られないほど視覚的な作品…明るい太陽に照らされ、大きな線で描く絢爛豪華な感じ」(ルビー・ヒューズ)。BBC ウェールズ・ナショナルOの共演。 2005年から2013年まで首席客演指揮者を務めたオランダのジャック・ヴァン・スティーン(ヤック・ファン・ステーン)(1956-)が指揮しています。
BISSA-2409(1SACD)
(1)アイヴズ:ピアノ・ソナタ第1番
(2)ガンダー:「ピーター・パーカー」
(3)アイヴズ:3ページのソナタ*
ヨーナス・アホネン(P&チェレスタ * )

録音:2019年8月15-18日/ゼンデザール、ブレーメン(ドイツ)
フィンランドのピアニスト、ヨーナス・アホネン(1984-)のアイヴス第2弾、ピアノ・ソナタ第1番と3ページのソナタを収録したアルバ ムの登場。ピアノ・ソナタ第1番は讃美歌やラグタイムの使用、またポリリズムや多調の使用など、アイヴス初期の作品ながらすでに自身のキャラクターが現れてい る作品です。一方、アイヴスの手書きの楽譜が3ページだったことからその名がついた「3ページのソナタ」。BACHをモチーフにした音型が幾度も出てくるユニー クな作品でチェレスタも登場します。アイヴスの間にベルンハルト・ガンダー(1969-)に「ピーター・パーカー」も収録しております。 (Ki)
BISSA-2410(1SACD)
シューベルト:連作歌曲集『冬の旅』 ジェイムズ・ラザフォード(Br)、
ユージン・アスティ(P/Steinway D)

録音:2018年8月20-24日/ポットン・ホール(イングランド、サフォーク州)
ワーグナー歌手として定評のある英国のバリトン、ジェイムズ・ラザフォード。BISレーベルからのデビュー盤、ワーグナー・アルバム(BIS SA-2080 / 2013年録音)でのびやかな歌声を聴かせてくれました。その後、挑んだのはシューベルトの白鳥の歌を含む歌曲集(BIS SA-2180 / 2015年 録音)でドイツ・リート歌手としても評価を高めました。期待が高まる当アルバムはシューベルト第2弾で『冬の旅』です。シューベルト晩年、死を前に書き上げた 24曲からなるこの傑作を、魂を込めて歌っております。なお、この演奏では全曲を短3度下に移調して歌っております。 (Ki)
BISSA-2412(1SACD)
『ロシアン・スペクタキュラー』
(1)ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編):交響詩『禿山の一夜』
(2)ムソルグスキー(ラヴェル編):『展覧会の絵』
(3)バラキレフ(リャプノフ編):『イスラメイ』
(4)ボロディン(リムスキー=コルサコフ―リャードフ編):『ダッタン人の踊り』【「序章」アンダンティーノ/「娘達の踊り」
アンダンティーノ」/「男達の踊り」アレグロ・ヴィーヴォ/「全員の踊り」アレグロ/「少年達の踊りと男達の踊り」プレスト/「娘達の踊り」モデラート・アラ・ブレーヴェ/「少年達の踊りと男達の踊り」プレスト/「全員の踊り」アレグロ・コン・スピリート/ピウ・アニマート】〜歌劇『イーゴリ公』第2幕第17番より
(4)シンガポール交響cho、
(4)シンガポール交響ユースcho、
ウォン・ライ・フーン(コラールマスター)
ラン・シュイ(指)、
シンガポールSO

録音:2018年7月/エスパラネード・ホール(シンガポール)
『ロシアン・スペクタキュラー』と題された当アルバムにはロシアを代表する作曲家の名作を大作曲家が編曲した管弦楽作品集!なんと いっても編曲した作曲家の個性が反映され、原曲を勝る魅力を放っているのが興味津々です。
交響詩『禿山の一夜』はムソルグスキー没後、未発表だった作品からリムスキー=コルサコフが編曲し有名になった作品。ムソルグスキーへの敬愛と思いがつまっ た名編曲です!
バラキレフの『イスラメイ』の原曲は、コーカサスの民族舞曲をもとにしたエキゾティシズムを華やかな技巧で表現したピアノ独奏の超難曲。この作品を同じくピ アノの超絶技巧作品を残したリャプノフが管弦楽にアレンジしました。この編曲版はゲルギエフ(指)キーロフ歌劇場O(現マリインスキー劇場O)が 録音しその知名度があがりました。オーケストラ版もやはり高度な技巧を要する、独特の魅力を持った唯一無二の存在です。
メインはやはりラヴェル編の『展覧会の絵』!ラヴェルのキラキラとした眩い編曲は圧巻の一言です。そして、リムスキー=コルサコフ―リャードフ編の『ダッタン 人の踊り』は合唱付!アルバム・タイトル通りのロシアの壮観さ、華やかさを堪能できる内容です。当団は色彩豊かかつ明瞭にこれらの名曲を演奏しております!
1997年にシンガポールSOの音楽監督に就任し、今や一流のアンサンブルにしあげたラン・シュイ。ラン・シュイは2019年まで当団の音楽監督をつと め、現在は桂冠指揮者として共演を続けております。BISレーベルから数多くの録音を発表しており、R・シュトラウスの管弦楽曲集(KKC-6271 / BIS SA-2342)はレコード芸術特選盤ほか、各誌で絶賛されています。 (Ki)
BISSA-2413(1SACD)
「コントラスト」―イギリス名詩の歌曲集
ウォルトン:『大市長のテーブルのための歌』
ヴォーン・ウィリアムズ:「リュートを弾くオルフェウス」、「屋根上のあの空」、「沈黙の正午」
フランク・ブリッジ:「幸せな日よ、去ることなかれ」、「目を閉じているとき」、「崇拝」、「おいで、私のもとへ
わが夢の中」、「年をとったら」、「青いマントル」、「愛がやってきた 馬に乗って」
ヒュー・ワトキンス(1976-):『5つのラーキンの歌』【世界初録音】
クィルター(1877-1953):「ドリーム・バレー」Op.20-1、
 「喜びの美しき家」Op.12-7、
 「泉のほとりで」Op.12-6、
「アラブの愛の歌」、「秋の夜」Op.14-1、
 「わが人生の喜び」Op.12-2
ウォルトン:『ファサードの3つの歌』
キャロリン・サンプソン(S)、
ジョゼフ・ミドルトン(P;Steinway D)

録音:2018年8月/ポットン・ホール(サフォーク)
バッハ・コレギウム・ジャパンでもおなじみの名唱キャロリン・サンプソン。前作「狂気のなかの正気」(BISSA-2353)では 愛に殉じて狂死もしくは自ら命をたつヒロインを題材とした作品を集めた興味深いアルバムで話題となりました。 当アルバムはイギリスの作曲家がシェイクスピア、ジョーダン、ワーズワースなどが残した名詩に曲をつけた好企画。ウォルトン、ヴォーン・ウィリアムズ、クィ ルター、そしてヒュー・ワトキンス(1976-)という4人の作曲家がそれぞれ描く、イギリス名詩が輝く歌曲集です。ピアノのミドルトンがサンプソンに寄 り添うような演奏を披露しております。 (Ki)
BISSA-2414(1SACD)
ユーゲントシュティール−1898年-1916年の歌曲集
コルンゴルト:素朴な歌 Op.9(1911-16)よりT.雪割草/V.セレナード/W.恋文/Y.夏
コルンゴルト:5つの歌 Op.38(1948)よりT.幸せを願い
ベルク:7つの初期の歌【夜/葦の歌/ナイチンゲール/夢にみた栄光/室内にて/愛の頌歌/夏の日々】
ツェムリンスキー:ワルツの歌Op.6 【かわいいツバメ/不満げに月が昇る/小さな窓よ、お前は夜は閉じられ/私は夜になると出歩き/小さな青い星/私は手紙を書き】
シェーンベルク:4つの歌Op.2(1899)【期待/あなたの金の櫛を私におくれ/高揚/森の木漏れ日】
マーラー:歌曲集「リュッケルトによる5つの歌曲」(1901-02)【私はほのかな香りを吸った/私の歌をのぞき見しないでくれ/美しさゆえに愛するのなら/真夜中に/私はこの世に捨てられて*】
カミラ・ティリング(S)、
パウル・リヴィニウス(P/Fazioli)
ニコラ・ビルクハン(Vn)*

録音:2018年2月、3月/バイエルン音楽スタジオ(ミュンヘン、ドイツ)
制作・録音 マリオン・シュヴェーベル
R・シュトラウスの歌曲集『赤いバラ』(BIS SA-1709)、シューベルト歌曲集『ただあなたのそばに』(BIS SA-1844)、北欧歌曲集『森で』(BIS SA-2154)をリリースしたスウェーデンのソプラノ、カミラ・ティリングとドイツのピアニスト、パウル・リヴィニウス のコラボレーションによる新作。1896年にドイツで刊行された雑誌『ユーゲント』から生まれた言葉「ユーゲントシュティール(青春様式)」をアルバム・ タイトルに、19世紀からに20世紀への変わり目の時代に作られた歌曲が歌われます。コルンゴルトが1911年から1916年にかけて作曲した「素朴な歌」 の4曲と、そのころのスタイルを留めた1948年の「5つの歌」の〈幸せを願い〉。ベルクがシェーンベルク:に学んでいたころに作曲した、後期ロマンティ シズムとモダニズムの共存する「7つの初期の歌」。イタリア、トスカーナ地方の民謡がグレゴロヴィウスのドイツ語訳によりワルツのメロディで歌われるツェ ムリンスキーの『フェルディナント・グレゴロヴィウスのトスカーナの歌によるワルツの歌』。シェーンベルク:の「ユーゲントシュティール」美学を反映する「4 つの歌」。マーラが芸術家として人間としての主要なテーマをリュッケルトの詩に託した「リュッケルトによる5つの歌曲」。最後の〈私はこの世に捨てられて〉 にはアーティストたちのアイデアにより管弦楽共演版に基づくヴァイオリン・ソロが加わります。バイエルンRSOの第1ヴァイオリン奏者、ニコラ・ ビルクハンの演奏です。 (Ki)
BISSA-2415(1SACD)
ピエトロ・ドメニコ・パラディエス(1707-1791):チェンバロのための12のソナタより
第10番ニ長調/第1番ト長調
第4番ト短調/第5番ヘ長調
第6番イ長調/第3番ホ長調
第2番変ロ長調/第7番変ロ長調
第8番ホ短調/第9番イ短調
アンナ・パ ラディソ((1)(2)(6)(8)(9)チェンバロ、(3)(4)(7)クラヴィコード、(5)(10)フォルテピアノ)

録音:2018年11月/ストックスンド(スウェーデン)
伊作曲家パラディエスが作曲したチェンバロのための12のソナタより第1〜10番をおさめたアルバムをアンナ・パラディソがリリー スしました。ポルポラに学び、1746年よりロンドンに居住したパラディエスはオペラ作曲家として活躍した一方、チェンバロおよび歌唱の教師としても知られ ます。ここに収録されたソナタは1754年に作曲したパラディエスの代表作。当録音では作品によってチェンバロ、クラヴィコード、フォルテピアノを弾き分けて おり、名手パラディソの妙技をご堪能いただけます。87分長時間収録。 (Ki)
BISSA-2416(1SACD)
ヴァイオリンまたはヴィオラのための無伴奏作品
(1)バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz.117
(2)リゲティ:無伴奏ヴィオラ・ソナタ(1991-94)
(3)ヴェレシュ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(1935)
(4)エトヴェシュ:「属七の和音への冒険」〜無伴奏ヴァイオリンのための(2019)【世界初録音】
ヌリット・スターク((1)(3)(4)ヴァイオリン:ピエトロ・グァルネリ(1710年)&弓:アルバート・ニュルンベルガー、
(2)ヴィオラ:アルフレッド・ライヒト& 弓:プロスパ ー・コーラ )

録音:2019年1月23-25日、2021年10月12&13日アンドレーアス教会、ヴァンゼー(ベルリン)
ハンガリーの4人の作曲家バルトーク、リゲティ、ヴェレシュ、エトヴェシュによるヴァイオリンまたはヴィオラのための独奏作品をヌリット・ スタークが録音しました。バルトークはヴェレシュの師であり、ヴェレスはリゲティの師でした。またリゲティはエトヴェシュの直接の師ではありませんが、リゲティの 助言によりエトヴェシュがブダペストのリスト音楽院に入学することができました。西洋音楽の伝統と東欧を中心とした民族音楽が融合した彼らの音楽は有機的な つながりを持ちながらも独自のスタイルを築いていております。
イスラエル生まれのスタークはジュリアード音楽院でロバート・マンに師事。さらにケルン音楽大学でアルバン・ベルク四重奏団にも師事したのち、いくつものコ ンクールで優秀な成績を収めています。Clavesレーベルよりブロッホ(50-1705)、ブゾーニ&エネスコ(50-2811【廃盤】)、シューマン(50-1502)など をリリース。またBISレーベルからはクルターグの「カフカ断章」(BIS SA-2175)をリリースしています。 (Ki)
BISSA-2417(1SACD)
カプスペルガー:キタローネのためのタブラチュア曲集
カプスペルガー(1580-1651):キタローネのためのタブラチュア曲集第4巻よりトッカータ1ma、パッサカリア1ma、ガリアルダ1ma、カンツォーネ1ma
(2)キタローネのためのタブラチュア曲集第4巻よりトッカータ2da、パッサカリア[2da]、ガリアルダ8va、カナリオ
キタローネのためのタブラチュア曲集第1巻より「フィレンツェのアリア」
キタローネのためのタブラチュア曲集第4巻よりトッカータ9na、パッサカリア[4ta]、ガリアルダ[7ma]
キタローネのためのタブラチュア曲集第1巻よりトッカータ5ta、ガリアルダ11a、ガリアルダ12a
キタローネのためのタブラチュア曲集第4巻より「バーロ第1番」
キタローネのためのタブラチュア曲集第1巻よりトッカータ・アルペジアータ
キタローネのためのタブラチュア曲集第4巻よりバッタリア
キタローネのためのタブラチュア曲集第4巻よりカプスペルガー
ユーナス・ヌードベリ(テオルボ)

録音:2018年9月/レンナ教会(スウェーデン)
バロックギターの名手ユーナス・ヌードベリがカプスペルガーのキタローネのためのタブラチュア曲集をテオルボで録音しました。テ オルボは16世紀にあらわれその後、バロック末期まで多く使用されたリュート族の14弦の撥弦楽器(14コース・テオルボ)。イタリア初期バロック音楽の代 表的な作曲家カプスペルガー(1580-1651)はテオルボの名手としても活躍し、数多くの作品を残しました。哀愁におびた温かみのあるテオルボの音色が実に 心地よく奏でられます。
現在ヨーロッパを中心に活躍するユーナス・ヌードベリはザルツブルク・モーツァルテウム、ストックホルム音楽大学にて研鑽を積み、16世紀初頭から18世 紀中ごろまでのテオルボ、リュート作品を中心に膨大なレパートリーを誇るバロックギターの名手。当演奏では当時の響きを携えた心温まる演奏を披露しており ます。 (Ki)
BISSA-2418(1SACD)
2017−クリスチャン・リンドベルイ:管弦楽のための作品集
クリスチャン・リンドベルイ(1958-):ウロンゴンの波(The Waves of Wollongong)(2006-09)〜9本のトロンボーンと管弦楽のための*
リヴァプールの子守歌(Liverpool Lullabies)(2015-16)〜トロンボーン、打楽器と管弦楽のための**
2017〜管弦楽のための
アントワープSO、クリスチャン・リンドベルイ(指)トロンボーン**)
ニュー・トロンボーン・コレクティヴ【アレクサンデル・フェルベーク(アルト・トロンボーン)、アレックス・ガルシア(アルト・トロンボーン)、
ダニ・キエレス・カスカント(アルト・トロンボーン)、セバスティアン・ケムネル(テナー・トロンボーン)、
ホセ・ルナ・アグード(テナー・トロンボーン)、バネッサ・バイレーン(テナー・トロンボーン)、ブラント・アッテマ(バス・トロンボーン)、
マルク・ボーンストラ(バス・トロンボーン)、ロエル・アーフォンズ(バス・トロンボーン)】*
エヴェリン・グレニー(打楽器)**

録音:2018年9月/エリザベートホール(アントワープ、ベルギー)
スウェーデンのトロンボーン奏者、クリスチャン・リンドベルイ Christian Lindberg は、近年、「作曲家」として注目されるこ とが多くなり、各国のオーケストラやプレーヤーから委嘱される音楽の作曲に意欲的に取り組んでいると言います。彼がアントワープSOを指揮して 2018 年に録音した新しいアルバムでは、10 年以内に作曲された 3 つの管弦楽曲が演奏されます。「ウロンゴンの波」は、オランダの若いプレーヤーたち が 2001 年に結成した「ニュー・トロンボーン・コレクティヴ」と共演するための作品としてロッテルダム・フィルハーモニックから委嘱を受け、作曲されま した。作曲のヒントとなったのは、オーストラリア南東部沿岸の都市ウロンゴンで実際に目にした、ニュージーランドのホークス・ベイからタスマン海を越え て押し寄せる波。その大小さまざまな波の姿をニュー・トロンボーン・コレクティヴの 9 本のトロンボーンに変える音楽が生まれます。「祝いの花火」に終わ る音楽をリンドベルイは、BIS Records の CEO、フォン・バールに献呈しました。
「リヴァプールの子守歌」は、デイムの称号を授かった打楽器奏者エヴェリン・グレニー Evelyn Glennie とリンドベルイ自身のトロンボーンの「二重協奏 曲」として指揮者ジョン・ラボックから依頼を受けた作品です。クリスチャンが 6 歳の時、ビートルズの大ファンだった母親が子守歌に歌ってくれた歌の「胚芽」 をベースに作曲。名高い音楽祭のひとつ「チェルトナム・フェスティヴァル」で、グレニーとリンドベルイが、ラボックのオーケストラ、セント・ジョンズ・ス ミス・スクエアOと共演して初演しました。
「2017」は、2013 年、フランダース・フィルハーモニック(現、アントワープSO)のヘールト・リームとハンス・フェルブークトからストラヴィンスキー の「春の祭典」をモデルにした同規模の管弦楽曲について打診され、さまざまな状況から作曲が延び延びになってしまっていた作品です。作曲のきっかけは、 2016 年 11月のアメリカ大統領選挙だったと言います。「世界が、突然ひっくりかえり……2016 年 11月8日から2017 年 1月1日までの間、あまりのショッ クに心理的に麻痺してしまった」。そして「2017 年」の最初の日にアイデアが浮かび、一年かけて作品を完成させます。〈The World Upside Down(ひっ くりかえった世界)〉〈Lonely Creatures(孤独な生き物)〉〈Fake News(フェークニュース)〉〈Inner Soul(内なる魂)〉〈The Bragger(自慢屋)〉〈Reflection (反響)〉〈Train from Hell(地獄発の列車)〉の 7 曲で構成した約 33 分の作品。アメリカ、MSNBC のテレビ番組のキャスターを務めるジャーナリスト のレイチェル・マドウ(マドー)に献呈されました。 (Ki)
BISSA-2419(1SACD)
ヴァイオリンとピアノための5つのソナタ第2集
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.120-2(原曲:クラリネット・ソナタ第2番)
ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 Op.100
ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調 Op.108
ウルフ・ヴァリーン(Vn/1746年製ドメニコ・モンタニャーナ)
ロ ー ランド・ペ ンティネン(P/ スタインウェイ D )

録音:2017年5月/スタジオ・アクースティクム(ピテオー/スウェーデン)
ヴァイオリンとピアノための “5つ” のソナタと題された当シリーズ。オリジナルのヴァイオリン・ソナタは3篇とF.A.E.ソナタですが、ここではクラリネッ ト・ソナタ第2番のヴァイオリン版とヴァイオリン・ソナタ第2番、第3番を収録しております。ヴァリーンが奏でるイタリアの名器1746年製のドメニコ・ モンタニャーナの艶やかな音色とペンティネンの細やかなピアノが絶妙にマッチした一際美しい演奏です。第1集(BIS SA 2369)も併せてお楽しみくだ さい。 スウェーデンを代表するヴァイオリニスト、ウルフ・ヴァリーンはストックホルム音楽大学にてスヴェン・カルペに、ウィーン国立音楽大学にてヴォルフガ ング・シュナイダーハンにそれぞれ師事。その後ソリストとしてパーヴォ・ヤルヴィ、エサ=ペッカ・サロネン、フランツ・ウェルザー=メストといった著名 な指揮者との共演を果たし国内外で幅広く活躍するヴァイオリニストです。 (Ki)
BISSA-2421(1SACD)
バッハ:オルガン作品集 Vol.3
前奏曲とフーガ ハ長調 BWV531(7’30”)
幻想曲とフーガ ハ短調 BWV537(8’48”)
コラール前奏曲「いと高きところには神にのみ栄光あれ」BWV717(3’32”)
コラール前奏曲「いと高きところには神にのみ栄光あれ」BWV711(3’08”)
コラール前奏曲「いと高きところには神にのみ栄光あれ」BWV715(2’08”)
コラール・パルティータ「ああ、罪人なるわれ、何をなすべきか」BWV770(12’11”)
トッカータ ハ長調 BWV566a(10’24”)
前奏曲とフーガ ハ短調 BWV546(10’58”)
コラール前奏曲「主イエス・キリストよ、われらを顧みて」BWV709(3’10”)
コラール前奏曲「いと高きところには神にのみ栄光あれ」BWV726(1’14”)
パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582(14’36”)
鈴木雅明(Org;ゴットフリート・ジルバーマン1714年製)

録音:2018年5月/聖マリア大聖堂(フライブルク)
1990年にバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)を創設して以来、音楽監督として、またバッハ演奏の第一人者として名声を博した鈴木雅明。BCJ とともにバッハの教会カンタータ、世俗カンタータ全集は、まさに世界に誇る偉業として高く評価されております。オルガニスト鈴木雅明としても 多くの録音を残しており、BISレーベルからリリースが続いているバッハのオルガン作品集は特に注目されております。
「ハ」の調性の作品と「ト長調」のコラール前奏曲を中心に「長調」と「短調」が交互に収録された当アルバムはオルガンの重厚感とともに美しい旋 律が印象的な作品で構成。極めて高度な技術と表現力が要求される名曲パッサカリアとフーガも収録されており、鈴木雅明にしか表現することのでき ない圧倒的な演奏を披露しております。
バッハと同時代を生きたゴットフリート・ジルバーマン(1683-1753)が製作した聖マリア大聖堂の大オルガンは、壮麗な装いとともに今もなお華や かな響きを聴くことができる銘器。鈴木雅明の卓越した演奏でジルバーマン・オルガンの輝かしい音色を堪能することができます。 (Ki)
BISSA-2422(1SACD)
ラウタヴァーラ:ヴィジリア(Vigilia)(洗礼者聖ヨハネ追悼の徹夜の祈り)(1971-72 rev.1996)〜混声合唱のための ナイル・コレル(T)、
トゥーカ・ハーパニエミ(Bs)
ヘルシンキ室内cho
ニルス・シュヴェケンディーク(指)

録音:2018年8月ヤルヴェンパー教会(ヤルヴェンパー、フィンランド)
ラウタヴァーラの「ヴィジリア」(洗礼者聖ヨハネ追悼の徹夜の祈り)は、ヘルシンキ・フェスティヴァルとフィンランド正教会の 共同委嘱で作曲された作品です。「おお来たれ、神を賛美しよう」と詩篇103番「わたしの魂よ、主をたたえよ」に始まる第1部〈晩祷(Ehtoopalvelus/ Vespers)〉と「聖なる三位一体に栄光あれ」から「最後の祝福」までの第2部〈朝祷(Aamupalvelus/Matins)〉から構成され、厚い合唱書法、微分音、ウィ スパーボイス、グリッサンドを用いた、ビザンティン聖歌の伝統に近い音楽に作られました。ラウタヴァーラによると、1939年「冬戦争」の直前にラドガ湖のヴァ ラモ修道院を訪れた子供のころの思い出がインスピレーションになったといわれます。この作品は、本来、典礼のために作曲され、〈晩祷〉が1971年、〈朝祷〉 が1972年にウスペンスキ大聖堂で初演された後、1996年に「演奏会版」が作られました。フィンランド放送室内合唱団による最初のCD録音もシュヴェケン ディークとヘルシンキ室内合唱団の新録音も、この演奏会版による演奏です。アイルランドのダブリン生まれ、シベリウス・アカデミーでヨルマ・ヒュンニネンと トム・クラウセに学んだナイル・コレルがテノール・ソロ、ヘルシンキ大学男声合唱団(YL)をはじめとするフィンランドの合唱団で歌い、ヴォーカル・アンサン ブル「Club For Five」の創設メンバーのひとり、トゥーカ・ハーパニエミ(1978-)がバスのソロを担当しています。
BISSA-2423(1SACD)
ホセ・セレブリエール(1938-):自作自演集
(1)「交響的“BACH”変奏曲」〜ピアノとオーケストラのための(2017-18)【世界初録音】
(2)「ラメントとハレルヤ」〜合唱とオーケストラのための(2018)【世界初録音】
(3)「フルート協奏曲、タンゴとともに」〜フルートとオーケストラのための(2008)
(4)「タンゴ・イン・ブルー」〜オーケストラのための(2001)
(5)「カシとタンゴ」〜イングリッシュホルンとオーケストラのための(2002)
(6)「日の出の前の最後のタンゴ」〜オーケストラのための(2018)
(7)「アダージョ」〜オーケストラのための(2014)
(8)チャイコフスキー(セレブリエール編):「ただ憧れを知る人だけが」〜オーケストラのための(2018)【当編曲版による世界初録音】
(1)アレクサンドル・カントロフ(P)、
(3)シャロン・ベザリー(Fl)、
(5)モリー・ジャドソン(イングリッシュホルン)
(1)(2)(6)(7)(8)アイルランド国立SO、
(2)エコーズ・デル・マル・コーラス
(3)オーストラリア室内オーケストラ、テリエ・トンネセン(指)
(4)(5)カタルーニャ国立バルセロナSO
(1)(2)(4)-(8)ホセ・セレブリエール(指)

録音:(1)(2)(6)-(8)2018年10月/ナショナル・コンサートホール(ダブリン)
(2)2019年1月/レッド・ドット・スタジオ(マイアミ)【合唱パートのみ】
(3)2009年10月/ユージン・グーセンス・ホール(シドニー)
(4)(5)2003年7月/サン=クガ講堂(バルセロナ)
ウルグアイ、モンテビデオ出身の指揮者そして作曲家のホセ・セレブリエール自作自演を含む録音集!セレブリエールは10代の頃より 頭角をあらわし11歳のときには自国ウルグアイにおける最初のユース・オーケストラを組織し、同団の指揮者としてデビュー。同団結成後わずか4年間で100 回以上の公演を行いました。また作曲家としての才能も開花させ、15歳のときに母国の作曲コンクールで優勝しました。その後さらなる研鑽を積むためタング ルウッド音楽センターにてコープランドに作曲を、アンタル・ドラティ、ピエール・モントゥーに指揮をそれぞれ師事しました。20世紀を代表する音楽家からそ の才能が認められたセレブリエールですが、中でも17歳の時に作曲した交響曲第1番をストコフスキーが注目し1957年ヒューストンSOによって初演さ れたことにより世界的な音楽家への一歩を歩み始めました。
指揮者、作曲家として現在も精力的な活動を展開しているセレブリエール。ここに収録された作品はいずれも今世紀に入ってからの新作で世界初録音も含みま す。「交響的 “BACH” 変奏曲」のピアノ独奏はチャイコフスキー国際コンクールの覇者アレクサンドル・カントロフが演奏しております。オーケストラと独奏ピア ノが格闘するかのような掛け合いが魅力の作品です。豊かなメロディが魅力の「フルート協奏曲、タンゴとともに」ではベザリーが表情豊かに演奏します。最後 に収録されたのはセレブリエールがオーケストラ版としてアレンジしたチャイコフスキーの歌曲「ただ憧れを知る人だけが」です。作曲家、指揮者双方の才能から うまれるこの上なく美しい演奏が印象的です。 (Ki)

BISSA-2424(1SACD)
ステーンハンマル:交響曲第2番ト短調 Op.34
セレナード へ長調 Op.3*
ヘルベルト・ブロムシュテット(指)
ヨーテボリSO

ライヴ録音:2013年12月、2014年6月*/ヨーテボリ・コンサートホール(ヨーテボリ、スウェーデン)
ヴィルヘルム・ステーンハンマル(1871-1927)は、ストックホルムに生まれ、ピアニスト、指揮者、作曲家として活躍しました。 2つの歌劇、2曲のピアノ協奏曲と交響曲、6曲の弦楽四重奏曲、「森で」「逢い引きから帰ってきた娘」をはじめとする多くの歌曲、第2曲の「スウェー デン」が「もうひとつの国歌」のように歌われている「ひとつの国民」や「歌」といったカンタータなどを作曲。高貴さと温かみをあわせもつ音楽が、「歌 の作家」ステーンハンマルの手による細やかなニュアンスに満ちたメロディとともに広く愛されてきました。彼はシベリウスと親しく、ステーンハンマルは弦 楽四重奏曲第4番をシベリウスに、シベリウスは交響曲第6番を彼に献呈しています。
交響曲第2番は、後期ロマンティシズムに古風な様式を融合させて書かれ、「ドリア旋法の交響曲」とも呼ばれます。4分の3拍子の踊りのステップで 始まる「アンダンテ・エネルジーコ」の第1楽章。変奏曲にソナタ風のエピソードを組み込んだ「アンダンテ」の第2楽章。第3楽章〈スケルツォ〉は、 スウェーデンの軽快な踊り。第4楽章〈終曲〉は、序奏、対位法と声楽ポリフォニーに基づく3つの部分、コーダから構成されています。1915年4月 22日、ヨーテボリのオーケストラの創立10周年コンサートで初演。ステーンハンマルの献辞がスコアの冒頭に記されています−−「わが愛する友人たち ヨーテボリSOメンバーに」。
「セレナード」は、交響曲第2番とともにスウェーデンのオーケストラのレパートリーとして定着した作品です。1907年、「憧れの地」イタリアに休 暇で滞在していた時にアイデアが浮かび、交響曲第2番と同じ1911年ごろから作曲に着手。1914年1月30日、王立スウェーデンOをステー ンハンマルが指揮して初演したものの、それほどの成功を収めず、1919年になって改訂され、1920年3月3日、ヨーテボリで初演されました。「とて も速く快活に」の〈序曲〉、「ワルツのテンポで、少し静かに」の〈カンツォネッタ〉と〈スケルツォ〉と「少し遅めのアンダンテ」の〈夜想曲〉が切れ目 なく演奏され、最後が「控えめなテンポ」の〈終曲〉。改訂に際してカットされた「メヌエットのテンポで」の第2楽章は、「レヴェレンツァ」(BIS SA 2359)の曲名の独立した作品とされました。
マサチューセッツ州スプリングフィールド生まれ、スウェーデンの指揮者ヘルベルト・ブロムシュテット(1927-は、ブルックナーやベートーヴェンの 作品とともに、カール・ニールセンをはじめとする北欧の作品も数多く手がけてきました。ステーンハンマルの作品は、ネーメ・ヤルヴィとヨーテボリ交響 楽団による新録音(BIS SA 2359)がリリースされた「歌」を、スウェーデンRSOを指揮して1982年に全曲録音しています。 (Ki)
BISSA-2426(1SACD)
カレヴィ・アホ(1949-):コールアングレ、ハープと管弦楽の為の二重協奏曲(2014)
ヴァイオリン、チェロ、ピアノと室内管弦楽の為の三重協奏曲(2018)*
(1)ディミトリー・メストダグ(コールアングレ)
(1)アンネレーン・レナエルツ(Hp)
(2)ストリオーニ三重奏団*【ヴァウテル・フォッセン(Vn)、マルク・フォッセン(Vc)、バルト・ファン・デア・ルール(P)】
アントワープSO、オラリ・エルツ(指)

録音:2019年6月25?28日エリザベートホール(アントワープ、ベルギー)

[使用楽器:Cor anglais:Buffet Crampon, semi-automatic,-12547/Harp:Camac, type Oriane/
コールアングレがソロの協奏曲はほとんどなく、ハープの協奏曲も、たくさん作られているとはいえません。カレヴィ・アホの「コールア ングレ、ハープと管弦楽の為の二重協奏曲」は、このふたつの楽器をソロとする、おそらく唯一の作品です。アントワープSOが、ソロ・プレーヤーふたり、ディ ミトリー・メストダグ とアンネレーン・レナエルツのために委嘱。2014年に作曲されました。「タイトルのない」楽章、ハープの為の〈カデンツァ〉、コールアング レの技巧を際立たせた「アレグロ」、「アダージョ」の終楽章と、5つの部分が切れ目なく演奏されます。「空(くう)」に始まり「沈黙」に終わる音楽。アホがこれま でに書いた30を超す協奏曲と同様、ソロ楽器のコールアングレとハープの「音」の可能性を最大限に引き出し、オーケストラの色彩パレットをいっぱいに使う、さ まざまな要素を含む音楽に作られています。
アントワープSOがアホの作品を録音するのは、ヨルゲン・ファン・ライエンとアラン・ド・リュデがそれぞれソロを担当した「トロンボーン協奏曲」「トランペッ ト協奏曲」(BIS SA-2196)につづいて、これが2作目。「ヴァイオリン、チェロ、ピアノと室内管弦楽の為の三重協奏曲」は、アントワープSOとオランダ のアンサンブル「ストリオーニ三重奏団」の共同委嘱で作曲された作品です。アホが作曲に取りかかったころ、彼の孫娘が生まれ、そのとき彼女のために書いた「子 守歌」が、この協奏曲のメロディ素材の核として使われています。「調性のある、夢のような」アンダンテの〈子守歌〉に始まり、「プレスト」「トランクィッロ・ミス テリオーソ」「アンダンテ - アレグロ・モルト」とつづく4楽章の作品。「全体の雰囲気は喜びと(時には、かなりヴィルトォーゾ的な)前向きなエネルギーにあふれ、 それでいてメランコリックな瞬間もある」(カレヴィ・アホ)。2019年5月11日にアントワープでマーティン・ブラビンズの指揮で初演された後、「二重協奏曲」 と一緒にエリザベートホールでセッション録音されました。 (Ki)
BISSA-2428(1SACD)
「エストレリータ」
(1)クライスラー:祈る女
(2)ドヴォルザーク:我が母の教えたまいし歌
(3)リスト(ミルシテイン編):コンソレーション第3番
(4)ポンセ(ハイフェッツ編):エストレリータ
(5)クライスラー:ウィーン奇想曲 Op.2
(6)アクロン(アウアー編):ヘブライの旋律 Op.33
(7)パラディス(ドゥシュキン編):シシリエンヌ
(8)グルック(クライスラー編):メロディ
(9)ドビュッシー(ハイフェッツ編):美しき夕暮れ
(10)エンゲル(ジンバリスト編):貝がら
(11)エルガー:夜の歌
(12)ホイベルガー(クライスラー編):真夜中の鐘
(13)スティル:母と子供
(14)エルガー:愛の挨拶
(15)ファリャ(コハンスキ編):アストゥーリアス地方の歌
(16)ガーシュウィン(ハイフェッツ編):うちの人は逝ってしまった
(17)マンシーニ(ポスター編):ムーン・リバー
(18)ヤング(ポスター編):恋に落ちた時
(19)アーレン(ポスター編):虹の彼方に
エレナ・ウリオステ(Vn;アレッサンドロ・ガリアーノ1706年製作)、
トム・ポスター(P;スタインウェイD)
(17)マグナス・ジョンストン(Vn)

録音:2017年1月/SJEアーツ(オックスフォード)
魅惑のヴァイオリニスト、エレナ・ウリオステ。R.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタを主軸にしたアルバム『反響』(BIS 2284)に続くBIS第2弾はウリオステ選曲のヴァイオリン愛奏曲集です。作品は19?20 世紀を代表するヴァイオリニスト、アウアー、ジンバリスト、 ハイフェッツ、ミルシテイン、クライスラー編曲の珠玉の小品と、ウリオステが録音を強く希望した「ムーン・リバー」、「恋に落ちた時」、「虹の彼方に」といっ た作品を収録。懐かしいヴァイオリン名曲とともにアメリカ出身のウリオステならではの新鮮な感覚の選曲です。
クライスラーの「祈る女」はあまり知られない作品ながらとても温かく美しい小品。クライスラー死去した数日後にミッシャ・エルマンがカーネギーホー ルのリサイタルでクライスラーのオマージュとして演奏したことでも知られる隠れた名曲です。ウリオステはうっとりするような美音で奏でます。
アクロン作曲、アウアー編曲の「ヘブライの旋律」はハイフェッツやハシッドが愛奏したことでも知られる代表作。民族色を色濃く呈したこの作品をウリ オステは思いを込めて演奏します。 カーティス音楽院にて学んだウリオステは名教師ジョゼフ・シルヴァースタインに師事。またパメラ・フランク、イダ・カヴァフィアンなどから薫陶を得て、 現在はアメリカを中心に活躍しております。 (Ki)
BISSA-2429(1SACD)
ハイドン:『十字架上のキリストの最後の7つの言葉』Hob.XX/1C
アンダンテと変奏曲 ヘ短調Hob.XVII/6 Op.83
ニコラ・スタヴィ(P;Steinway D-274)

録音:2006年1月/サン=マルセル寺院(パリ)
世界初録音のフォーレのピアノ作品集(BIS SA 2389)や難曲揃いで知られる旧ソ連の作曲家ティシチェンコのピアノ作品集(BIS SA 2189)でも注目を集めるニコラ・スタヴィ。当録音はかつて Mandalaレーベルからリリースされていたハイドンのアルバムで、この度 BISレーベルによりリ マスタリングし同レーベルから SACD ハイブリッド盤で再発売します。ハイドンの代表作『十字架上のキリストの最後の 7 つの言葉』は 1785 年に管弦楽作品 のために作曲されましたが、その後 1787 年には四旬節にスペインのカディスで演奏するために弦楽四重奏版を、さらに 1794 年に歌詞をつけたオラトリオ版を 編曲しております。当録音ではハイドンが監修したクラヴィーア用の編曲版をピアノで演奏しております。
演奏のニコラ・スタヴィはドミニク・メルレに学んだ後、アルフレート・ブレンデル、ジェラール・フレミー、クリスチャン・イヴァルディらの薫陶も受けました。 ユンディ・リが優勝した 2000 年のショパン・コンクールで特別賞、翌 2001 年のジュネーヴ国際音楽コンクールでは第 2 位を受賞した実力派です。
BISSA-2431(1SACD)
嘆き(Lament)
ラーシュ・ペッテル・ハーゲン(1975-):嘆き(Lament)(2015)(合唱、エレクトロニクスと打楽器ソロのための)*
ニルス・ヘンリク・アスハイム(1960-):雪(Muohta - Language of Snow)(2017)(合唱と弦楽オーケストラのための)**
アルネ・ヌールハイム(1931-2010):オーロラ(Aurora)(1984)(独唱者、合唱、2つの打楽器グループと電子音のための版)***
ノルウェー・ソリスト合唱団
グレーテ・ペーデシェン(指)
ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン(打楽器)*
アンサンブル・アレグリア **
ダニエル・パウルセン(打楽器)*** テリエ・ヴィーケン(打楽器)***

録音:2018年8月、9月/オストレ・フレドリクスタ教会(オストフェル、ノルウェー)*&***、2019年6月/リス教会(オスロ)**
オスロのヴォーカルグループ「ノルウェー・ソリスト合唱団 Det Norske Solistkor」は、1950年の創設以来、意欲的なプロ グラムによる活動でノルウェーを中心とする現代音楽シーンをリードしてきました。1990年、グレーテ・ペーデシェン Grete Pedersen が芸術監督に就任、 創設者ニューステットの意思を継いだ活動を続けています。近年、BIS レーベルとのコラボレーションが始まってからは、アカペラ合唱作品とともに、器 楽と共演する作品の録音も継続して行うようになりました。ヘルゲ・リーエンをはじめとするジャンルを超えたプレーヤーが参加したアルフレード・ヤンソ ンの作品集『風は思いのままに吹く』(BIS SA 2341)、ノルウェー放送Oと共演したルチアーノ・ベリオの「コーロ」(BIS SA 2391)など、い ずれも注目され人気を呼んだアルバムです。
新しいアルバムのタイトルに採られたラーシュ・ペッテル・ハーゲン Lars Petter Hagen の「嘆き」は、打楽器奏者のハンス=クリスチャン・ショス・ソー レンセン Hans-Kristian Kjos Sorensen が、ノルウェー・アーツカウンシルの支援を受けて委嘱した作品です。アメリカの詩人、自由なスタイルでウィッ トとユーモアを交えながら愛にあふれる詩を書いたE. E. カミングズ E. E. Cummings(1894-1962)が6歳の時に作った詩をテクストとする〈無題 − 空虚 − 無題(Untitled - Void - Untitled)〉〈空虚(Void)〉〈嘆き(Lament)〉の3曲で構成した、静けさとゆっくりした足取りが特徴的な音楽です。
ニルス・ヘンリク・アスハイム Nils Henrik Asheim の「雪」は、「ulahat」(雪に覆われてかろうじて見える冬の道)、「?adgit」(雪が降だす時の軽く まばらな雪片)といった、「雪」にちなむサーミ語の18の単語が合唱によって歌われる、ハイドンの「四季」への「応答」として作曲された合唱と弦楽オー ケストラの作品です。ノルウェー・ソリスト合唱団の委嘱で作曲され、2018年の「北欧音楽委員会賞」を受賞しました。J. S. バッハの『モテット』(BIS SA2251)の「アンサンブル・アレグリア Ensemble Allegria」の共演による録音です。
「オーロラ」は、アルネ・ヌールハイム Arne Nordheim が、1984年、前年に亡くなった「キャシー・バーベリアン追悼(In memoriam Cathy Berberian)」の音楽として書いた作品です。「神が天上から人類を見つめる」『ダヴィデの詩編』139番「主よ、あなたはわたしを究め、わたしを知って おられる」と「ダンテが神と天の光を見上げる」『神曲』の最終歌をテクストに、合唱、4人の独唱者、2人の打楽器奏者とエレクトロニクスにより演奏 されます。フリーランスのプレーヤー、ダニエル・パウルセン Daniel Paulsen と、オスロ・フィルハーモニック副首席奏者のテリエ・ヴィーケン Terje Viken が打楽器を担当して録音されました。 (Ki)
BISSA-2432(1SACD)
デュカス:「ポリュークト」序曲
ルーセル:バレエ「蜘蛛の饗宴」Op.1
デュカス:魔法使いの弟子
フランス国立ロワールO、
パスカル・ロフェ(指)

録音:2018年7月ナント、フランス
ペイ・ド・ラ・ロワール地域圏のオーケストラ、フランス国立ロワールOと音楽監督パスカル・ロフェのデュティユー作品集『狼 (Le Loup)』(BIS SA-1651)、パスカル・デュサパンの『協奏的作品集』(BIS SA-2262)につづくBIS レーベル第3作。「箒、クモ、古典的悲劇」 の3つの作品を演奏しています。
デュカスが、ゲーテのバラードを基に「管弦楽のためのスケルツォ」として作曲した「魔法使いの弟子」。ジャック・ルシェの委嘱を受けたルーセルがファー ブルの『昆虫記』に基づいて作曲、夏の一日、庭の片隅で虫たちが戦う姿をバレエの音楽にした「蜘蛛の饗宴」。異教徒のキリスト教への改宗をテーマに したコルネイユの劇によるデュカスの演奏会序曲「ポリュークト」。フランス国立ロワールO(ONPL)は、1971年9月、ピエール・デルヴォー が指揮してナントとアンジェで最初のコンサートを行い、1996年から「国立」として活動しています。パスカル・ロフェは、パリ音楽院で学び、アンサン ブル・アンテルコンタンポランでピエール・ブーレーズとコラボレートしました。2014年から音楽監督を務めています。 (Ki)
BIS-2433(2CD)
ソラブジ:100の超絶技巧練習曲より第84-100番
CD 1(45'23) 第84-98番
CD 2(72'35) 第99&100番
ソラブジ:100の超絶技巧練習曲より第84-100番
フレドリク・ウレーン(ピアノ/スタインウェイD)

録音:2018年6月(第84-88&92番)、2019年5月(第89-91、93-98番)、2019年12月(第99&100番)
イギリスの作曲家、ピアニストのカイクシュルー・シャプルジ・ソラブジ(1892-1988)の超大作「100 の超絶技巧練習曲」がついに全曲録音がされました! 対位法と和声はある程度基本的な教育は受けたものの、ほとんど独学で作曲とピアノを学んだソラブジ。その優れた手腕で独奏会を開いていたものの、やが てコンサート活動を放棄し、その後は作曲家、批評家としても活躍しました。「100 の超絶技巧練習曲」は身の毛のよだつ難曲で、全100曲通すと7 時間 かかります。第6集には第84番から第100番が収録されております。いずれも狂気じみた音楽ながら、ピアノならではの妖しい美しさに満ちています。名 手フレドリク・ウレーンが挑んだ全録音は一大偉業達成とも言えましょう!
第1-25番(BIS 1373)、第26-43番(BIS 1533)、第44-62番(BIS 1713)、第63-71番(BIS 1853)、第72-83番(BIS 2223)、好評発売中です!
BISSA-2434(1SACD)
ニコス・スカルコッタス:協奏的管弦楽曲集
ニコス・スカルコッタス(ヤニス・サンプロヴァラキス編):シンフォニエッタ 変ロ長調(1948)
ヴァイオリンとピアノと管弦楽のための協奏曲(1930)
ヴァイオリンと室内オーケストラのための組曲(1929)
「Digenes in his Last Agony」(1935)*
2つの行進曲と9つのギリシャ舞曲(1946-47)
ゲオルギオス・デメルツィス(Vn)、
ヴァシリス・ヴァルヴァレソス(P)
アテネPO、バイロン・フィデツィス(指)
エレフテリオス・ヴェニゼロス(声/1930年収録の歴史的録音より)*

録音:(1)2017年9月、(2)-(5)2018年2月/アルテミス・マライアラス・ホール(アテネ)
BISレーベルが力を注いで世界初録音に取り組んでいるシェーンベルク門下のギリシャの作曲家ニコス・スカルコッタス(1904-1949)。 当ディスクにはヴァイオリンやピアノのソロが伴う協奏的管弦楽曲が収録されております。スカルコッタス自身がヴァイオリニストでもあったため、とりわけヴァイ オリン作品には独特の面白さがありますが全作品共通して言えるのが、難技巧が要求されることです。
また当録音で注目のひとつといえるのが「Digenes in his Last Agony」です。この作品には20世紀前半、ギリシャを代表する政治家エレフテリオス・ヴェ ニゼロスの肉声をデジタル編集し当作品に加えております。ギリシャの演奏家がスカルコッタスの作品を全身全霊で演奏しております。 (Ki)
BIS-2435
エレキギターによるグルジェフ
サイイドと踊り/嵐の月日が過ぎ去ったように/ブハラのデルヴィシュ/祈り/サイイドと踊り/ガファルとゼイナブが夢遊病状態で歩いた時/サイイドと踊り/チベット・ダンス/モルト・レント・エ・リベラメンテ/フラグメント第4/キリストの復活/瞑想/聖書を読みて
ギュンター・ヘルビッヒ(エレキギター)

録音:2017年3月、2018年4月/音楽制作会社ハタイタニ(ウェリントン、ニュージーランド)
アルメニア生まれの神秘主義思想家にして稀代の奇人ゲオルギー・グルジェフ(1866頃-1949)。多才な彼の遺産のひとつに作曲があります。実際は一本指 で弾いたものを友人の作曲家トーマス・ド・ハルトマンが曲に仕立ていますが、膨大な数が残され一部でカルト的な人気を誇っています。彼が放浪のさなか中央 アジアやアフガニスタン、チベットで接した民俗音楽の要素を採り入れた個性的作品ばかりで、時代を先んじた感性に驚かされます。キース・ジャレットをはじめ 音源はいくつかありますが、前代未聞な演奏が登場。ニュージーランドのギタリスト、ギュンター・ヘルビッヒが自ら編曲したグルジェフのピアノ曲13篇をなん とエレキギターで演奏。それもグレッチの銘器ホワイトファルコンの美しい音色で響きます。
ヘルビッヒはドイツ出身で、10代の頃にスピリチュアルに興味を持ちグルジェフの著作に強い影響を受けて以来、彼にとって大事な存在だったとのこと。エレ キギターだとより幻想的な音世界が広がり、情感を込めるのが容易なうえ、ピアノではできない微分音を出せるため、民俗音楽独特なメリスマを絶妙に表現して います。ワールドミュージック・ファンにもオススメ。
BISSA-2436(1SACD)
ハチャトゥリアン:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ(1961)
2つの小品(1926)
子供のアルバム第1巻(1947)
詩曲(1927)
ソナチネ ハ長調(1959)
トッカータ(1932)
イヤード・スギャエル(P;Steinway D)

録音:2018年12月/チータム音楽学校内ストーラー・ホール(マンチェスター)
1993年、ヨルダン・ハシミテ王国の首都アンマンに生まれ、現在欧米で活躍する俊英ピアニスト、イヤード・スギャエルがハ チャトゥリアンのピアノ作品を収録しました。
バレエ音楽『ガイーヌ』の「剣の舞」など、民族音楽が明確に継承された名作を数多く残したハチャトゥリアンですがピアノ作品でもアルメニア、グル ジア、トルコ、アゼルバイジャンなどの民族音楽と西洋音楽とを融合させた情感豊かで強いリズムが印象的な作品を残しております。ここに収録されたトッカータでは打楽器的な手法と東洋的な旋律が用いられるなど、華やかな演奏効果でハチャトゥリアンのピアノ作品の中では最 も演奏される作品として知られます。 (Ki)
BISSA-2437(1SACD)
シューマン:ピアノ三重奏曲集 Vol.1
ピアノ三重奏曲第1番ニ短調 Op.63
幻想小曲集 Op.88
ピアノ三重奏曲第2番ヘ長調 Op.80
クングスバッカ・ピアノ三重奏団【マリン・ブロマン(Vn)、イェスパー・スヴェドベリ(Vc)、シモン・クラウフォード=フィリップス(P)】

録音:2018年9月/セントジョージ(ブリストル)
1997年創設のクングスバッカ・ピアノ三重奏団がシューマンのピアノ三重奏曲集の録音を開始しました。当団はメルボルン国際室内 楽コンクールで最優秀賞を受賞後、BBCラジオに出演しヨーロッパを中心に活躍の場を広げてきました。精緻なアンサンブルが魅力の当団が真正面からとらえ たシューマンの演奏には説得力とともに雄弁に語る歌い口も印象的です。 シューマンはヴァイオリン、チェロ、ピアノための三重奏曲として4曲をのこしていますが、ピアノ三重奏曲としては3作品で、残り1曲は「幻想小曲集」と名 付けられております。当ディスクにはピアノ三重奏曲第1番、同第2番と幻想小曲集が収録されております。 (Ki)
BISSA-2438(1SACD)
ラヴェル:クープランの墓【@.プレリュード/A.フーガ/B.フォルラーヌ/C.リゴドン/D.メヌエット/E.トッカータ)】(フーガ、トッカータ:ケネス・ヘスケス管弦楽編)
道化師の朝の歌/海原の小舟
亡き王女の為のパヴァーヌ*
古風なメヌエット/ラ・ヴァルス
マルクス・マスクニッティ(Hrn)
サカリ・オラモ(指)、
ロイヤル・ストックホルムPO

録音:2020年2月12-15日、2021年3月24-26日/ストックホルム、コンサートホール(スウェーデン)(セッション&ライヴ)
サカリ・オラモ率いるロイヤル・ストックホルムPO。ニールセンの交響曲録音でも人気を集めていますが、当録音ではラヴェルの管弦楽曲に挑みました!
「クープランの墓」は同名のピアノ曲から「@.プレリュード/B.フォルラーヌ/D.メヌエット/C.リゴドン」の4曲をラヴェル自身が管弦楽編曲。当演奏ではラヴェルが省略した「A.フーガ」と「E.トッカータ」の2つの楽章をケネス・ヘスケスが管弦楽編曲したものを加え、原曲のピアノ作品の通りの順番で演奏しております。
ラヴェルの代表曲「亡き王女の為のパヴァーヌ」ではホルン奏者マルクス・マスクニッティがソロを務めております。マスクニッティは1994年開催のミュンヘン国際コンクールなど、数々のコンクールに入賞している実力派。ベルリンPOの首席奏者を務めたキャリアをもつマスクニッティがこの上なく美しいあの旋律を奏でております。このほか、「道化師の朝の歌」、「海原の小舟」、「古風なメヌエット」、そして「ラ・ヴァルス」と、オラモの冴えわたるラヴェルをお楽しみください! (Ki)
BISSA-2439(1SACD)
「affinities」
ヤニス・コンスタンティニディス(1903-1984):『ギリシャ人の20の歌』より第2番「Young Irene」、第19番「The Break
of Day」、第10番「The Black Headscarf」、第16番「Tonight at Midnight」
ツェムリンスキー(1871-1942):「乙女の嘆き」、「Madel, kommst du mit zum Tanz?」、「Nun schwillt
der See so bang」
マノリス・カロミリス(1883-1962):「I neraidoparmeni」*、「I neraida」*、「Rumeliotissa」*
シェーンベルク:「期待」Op.2-1、「乙女の歌」Op.48-3
ディミトリ・ミトロプーロス(1896-1960):「船員の死」*、「アプロディーテーへ」
クルト・ヴァイル:「別れの手紙」、「Klops Lied」
フィリップ・ヤルナッハ(1892-1982):「子供の不思議な角笛」
スカルコッタス(1904-1949):「I lafina」*
アントン・ベーア=ヴァルブルン(1864-1929):「Maria Sehnsucht」
エミリオス・リアディス(1880-1935):『9つの短いギリシャの歌』より「Magissa」、「Missiriotissa」
ルートヴィヒ・トゥイレ(1861-1907):「Klage」
ドミトリス・リャリオス(1869-1940):「Es erklingt wie Liebestone」*
ファニー・アントネルー(S)、
ケルスティン・モルク(P)

録音:2017年8月/ライツターデル、ノイマルクト(ドイツ)
*=世界初録音
ソプラノ歌手ファニー・アントネルーがギリシャとドイツの芸術にまつわる歌曲を録音しました。注目はギリシャ人の指揮者ディミトリ ス・ミトロプーロス作曲による歌曲も収録していることです。ミトロプーロスは大指揮者にしてピアニスト、作曲家としても活躍。ここに収録した歌曲はミトロプー ロスの多才さを示した作品といえます。

BISSA-2440(1SACD)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
バーバー:ヴァイオリン協奏曲 Op.14
ユーハン・ダーレネ(Vn)
ノルショーピングSO、
ダニエル・ブレンドゥルフ(指)

録音:2019年1月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール(ノルショーピング、スウェーデン)
スウェーデンのBISレーベルの社主ロベルト・フォン・バール氏はこれまでエフゲニー・スドビン、アレクサンドル・カントロフ など数多くの若き才能を見出してきました。今回はバール氏大推薦のヴァイオリニスト、ユーハン・ダーレネが堂々のデビュー録音をリリースいたします!バー ル氏はダーレネが9歳の時からその才能に注目していたという逸材です。
ユーハン・ダーレネは、2000年スウェーデンのノルショーピングに生まれました。4歳からヴァイオリンを習い、3年後、初めてプロのSOと共演 しました。王立ストックホルム音楽大学でペール・エーノクソンに学び、ドラ・シュヴァルツベルク、パメラ・フランク、ゲルハルト・シュルツ、デトレフ・ハーン、 ヘンニング・クラッゲルードのマスタークラスに参加しています。ヨーロッパ、中国、南アフリカのオーケストラにソリストとして客演、ローランド・ペンティ ネン、イングリ・アンスネスたちの共演でリサイタルに出演。2018年には「ノルウェー・クレッシェンド」プログラムでジャニーヌ・ヤンセン、レイフ・オヴェ・ アンスネス、ギドン・クレーメルに教わりました。
デンマークのオーゼンセで行われたカール・ニールセン国際コンクール、2019年ヴァイオリン部門で第1位。2020年/2021年のシーズン、スウェー デンRSOの「アーティスト・イン・レジデンス」を務めることが決まっています。彼の弾くヴィオリンは、1736年製のアントニオ・ストラディヴァ リウス。オスロの「アンデシュ・スヴェオース公益基金」から貸与された楽器です。
ダーレネのBISレーベルへの初めての録音に選んだ作品はチャイコフスキーとバーバーのヴァイオリン協奏曲です!サミュエル・バーバーのヴァイオリン 協奏曲は、母校、カーティス音楽学校の理事だったサミュエル・フェルスの委嘱で作曲された作品です。1939年の夏、ジャン・カルロ・メノッティと一緒 に旅したスイスで「アレグロ」と「アンダンテ」の2つの楽章を作曲。帰国後、初演者として予定されていたブリセッリから「ヴィルトゥオーゾ性に欠ける」 という不満が寄せられたため、「無窮動のプレスト(Presto in moto peerpetuo)」の第3楽章を追加しました。ハーバート・ボーメルとフリッツ・ライナー 指揮カーティス音楽学校のオーケストラが私的初演した後、アルバート・スポールディングがユージン・オーマンディ指揮のフィラデルフィアOの共演 で初演。バーバーの音楽を代表する作品のひとつとされています。ダーレネは抜群のテクニックと10代とは思えないほどの堂々たる演奏を披露しております。
ユーハン・ダーレネが、2018年/2019年シーズン、「アーティスト・イン・レジデンス」として共演したノルショーピングSOは、1912年に設立され、 ヘルベルト・ブロムシュテット、オッコ・カム、広上淳一、オーレ・クリスチャン・ルード、リュー・チャーたちが首席指揮者を務め、スウェーデンを代表するオー ケストラのひとつと呼ばれるようになりました。『「ハウス・オブ・カード」交響曲』(KKC 4144/5)などの多くのアルバムを BIS レーベルに録音しています。
指揮者のダニエル・ブレンドゥルフ(1981-)は、ストックホルム県ハーニンゲ生まれ。トゥールレイフ・テデーンとハインリヒ・シフにチェロを学び、2005年、 ヨルマ・パヌラの勧めで指揮を始めました。マルメSOとスウェーデンRSOを指揮したブリッタ・ビューストレムの作品集『見えざる都市』が 代表的アルバムです。現在、ダーラナ・シンフォニエッタの首席指揮者を務めています。スウェーデンの音楽家たちが共感を寄せるバーバーの音楽。木々の 紅葉が青空に映えるアメリカ東海岸の抒情とも異なる、みずみずしい若葉のような抒情が薫ります。
BIS-2442
フィンランド大公国の希少合唱曲集
1.エルッキ・メラルティン:朝に(J・H・エルッコの詩)
2.カール・コッラン(1828-1871):朝の歌(ルートヴィヒ・ウーラントの詩)
3.ヘンリク・ボレニウス(1840-1909):歌うつがいの鳥に寄せて(サクリス・トペリウスの詩、フィンランド語訳者不詳)
カール・ヨハン・モーリング(1832-1868):
4.待つ者(カール・ユーハン・モーリングの詩)
5.復讐(ユーハン・ルードヴィーグ・ルーネベリの詩)
6.ベルンハード・ヘンリク・クルーセル(1775-1838):幸あれ、なんじ気高き北の国!(フレードリク・ベルンハード・コステルの詩)
7.『ピエ・カンツィオーネス』/ヘイッキ・クレメッティ(1876-1953):緑の季節に/来たれ、祝福されし春
8.フレードリク・パーシウス(1810-1891):春の朝(ユーハン・ルードヴィーグ・ルーネベリの詩)
9.ラファエル・レテーン(1845-1898):夕べの歌(作者不詳の詩)
10.フレードリク・アウグスト・エールストレム(1801-1850):白鳥(ユーハン・ルードヴィーグ・ルーネベリの詩)
11.ロベルト・カヤヌス(1856-1933):セレナード(エーリク・ユーハン・スタグネリウスの詩)
12.伝承曲(エミール・シヴォリ(1864-1929)編):喜びと悲しみ(フィンランド民謡)
13.ルードヴィーグ・シーリヤンデル(1851-1911):森の中で(作者不詳の詩)
14.ペッカ・ユハニ・ハンニカイネン(1854-1924):プンカハルユの歌う娘(A・オクサネンの詩)
15.エーリク・アウグスト・ハーグフォシュ(1827-1913):春のポルスカ(A・O・ヴィアレーンの詩)
16.伝承曲(マルティン・ヴェゲリウス(1846-1906)編):娘は踊りの輪に入る(ウーシマーの輪踊り)
17.ルードヴィーグ・シーリヤンデル(1851-1911):静かに!(作者不詳の詩)
18.プリムス・レッパネン(1872-1934):一度だけ夏の夢を見た(エイノ・レイノの詩)
19.エミール・ゲネツ(1852-1930):静かな国へ(ヨハン・ガウデンツ・フライヘル・フォン・ザーリス=ぜーヴィスの詩)
アルマス・ヤルネフェルト(1869-1958):
20.孤児と小鳥(『カンテレタル』の詩)
21.恋しい人の小道(『カンテレタル』の詩)
22.エルッキ・メラルティン:ダルトゥラの葬送歌(『オシアン』/J・L・ルーネベリ/ユリヨ・ヴェイヨラ)
23.オスカル・メリカント(1868-1924):東から吹く風の中に(セヴェリ・ヌオルマーの詩)
24.エルッキ・メラルティン:輪踊りの歌(作者不詳の詩)
25.伝承曲(リカルド・フレデリク・ファルティン(1835-1918)編):輪踊りの歌(フィンランド民謡)
26.ガブリエル・リンセーン(1838-1914):収穫作業人の歌(サクリス・トペリウスの詩)
ニルス・シュヴェケンディーク(指)
ヘルシンキ室内cho

録音:2017年3月、4月/ヤルヴェンパー教会(ヤルヴェンパー、フィンランド)
ヘルシンキ室内合唱団と芸術監督ニルス・シュヴェケンディークの『エーリク・ベリマン 合唱作品集 1936年−2000年』(BIS 2252)と『祝え喜べ!−フィ ンランドのクリスマス』(BIS SA 2322)に続くアルバム。フィンランドがロシア支配の大公国だった1809年から1917年の時代に作曲され、シベリウスの音 楽やナショナル・ロマンティシズムが主流になるとともに忘れられていった後期ロマンティシズムのスタイルの合唱曲。アルバムのテーマは「春」。ロシア帝国の 自治領だった「冬の時代」から解放された「フィンランドの春」が重ね合わせられています。フィンランド国歌を作曲したパーシウスの「春の朝」、クラリネット の協奏曲と四重奏曲で知られるクルーセルの「幸あれ、なんじ気高き北の国!」、混声合唱団「シルヴィア・クラブ」を創設したカール・ヨハン・モーリングの「待 つ者」と「復讐」、彼の合唱団で歌っていたガブリエル・リンセーンの「収穫作業人の歌」とヘンリク・ボレニウスの「歌うつがいの鳥に寄せて」、ヘルシンキ音 楽学校(現、ヘルシンキ芸術大学シベリウス・アカデミー)を創設したマルティン・ヴェゲリウスが民謡を編曲した「娘は踊りの輪に入る」、後任として校長を務 めたメラルティンの3曲。人気のあった歌を当時のスタイルで再現するため、フィンランド化の進む中でフィンランド語の歌詞に置き換えられスウェーデン語やド イツ語の歌は、一部の曲をのぞき、オリジナルの詩が歌われます。エールストレムの「白鳥」とコッランの「朝の歌」は、オリジナルの詩による楽譜が見当たらず、 フィンランド語の歌詞からそれぞれウェーデン語とドイツ語に復元。ボレニウスの「歌う番いの鳥に」は、トペリウスの詩が紛失したため、最初に出版されたフィ ンランド語歌詞の楽譜が使われました。
BISSA-2443(1SACD)
ヴァスクス:ヴィオラと弦楽オーケストラのための協奏曲(2014-15)【世界初録音】
弦楽オーケストラのための交響曲『声』(1991)
マクシム・リサノフ(ヴィオラ(1780年製グァダニーニ)&指)、
シンフォニエッタ・リガ

録音:2018年10月/セント・ジョーンズ教会、リガ(ラトビア)
世界が注目するヴィオラ奏者、マクシム・リサノフ[マキシム・リザノフ]。ソリストとして活躍するほか、ジャニーヌ・ヤンセン、 マルティン・フレストなど世界の名だたる演奏家から絶大なる信頼を寄せられている演奏家です。近年は指揮活動にも積極的に取り組み活躍の場を広げて おります。注目の新録音はシンフォニエッタ・リガとの共演でラトビアの現代作曲家ヴァスクスの作品2篇を作曲家立会いの下、録音しました。
コントラバス奏者として音楽活動を開始したヴァスクスはリトアニアにて作曲を学びました。現在も現役の作曲家として活躍しております。リサノフに献 呈され世界初録音となったヴィオラと弦楽オーケストラのための協奏曲は、ヴィオラの低音域ではじまる「アンダンテ」、弦楽オーケストラとヴィオラが印 象的なコントラストをうむ「アレグロ・モデラート」、ヴィオラの旋律美を堪能できる「アンダンテ」、情熱的なクライマックスを迎えやがて暗闇へと誘う「ア ダージョ」の全4楽章で構成された作品です。
カップリングはギドン・クレーメル率いるクレメラータ・バルティカが演奏・録音したことによりヴァスクスの名が世界的に知れることとなった代表作、 弦楽オーケストラのための交響曲『声』です。この作品は「沈黙の声」、「生命の声」、「良心の声」の3楽章からなり、ヴァスクスらしい抒情的な音楽が 特徴です。
演奏は2006年に創設され、これまでにグラミー賞などの受賞歴を誇るシンフォニエッタ・リガです。母国の作品を積極的に演奏・録音している室内オーケストラです。 (Ki)
BISSA-2444(1SACD)
シューベルト:「冬の旅」 D.911 ペーテル・マッテイ(Br)、
ラーシュ・ダーヴィド・ニルソン(P)

録音:2018年11月/スタジオ・アクースティクム(ピテオー、スウェーデン)
1965年スウェーデン生まれのバリトン歌手のペーテル・マッテイが満を持して「冬の旅」を録音しました。オペラ作品を中心に幅広 いレパートリーを誇るマッテイですが、50代半ばとなった今、ドイツ・リートの代表作にして最高傑作「冬の旅」を驚くほど美しい歌声で披露。マッテイの現在 の充実ぶりを示した注目盤のリリースです。ピアノのニルソンもマッテイにぴたりと合わせ好演を聴かせてくれます。録音はピテオーのスタジオ・アクースティクム で行われました。
BISSA-2445(1SACD)
ロカテッリ:「ヴァイオリンの技法」Op.3より
(1)ヴァイオリン協奏曲 ト長調 Op.3-9
(2)ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op.3-11
(3)ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.3-12
イリア・グリンゴルツ(Vn&指)[ヴァイオリン:フェルディナンド・ガリアーノ(1770年頃制作)、弓:ルイス・エミリオ・ロドリゲス制作)]
フィンランド・バロックO

録音:2019年1月/ヤルヴェンパー教会(ヤルヴェンパー、フィンランド)
鬼才イリア・グリンゴルツがロカテッリの「ヴァイオリンの技法」から3曲を録音!1733年に出版されたピエトロ・ロカテッリの代表作、 独奏ヴァイオリン、弦楽器と通奏低音のための「ヴァイオリンの技法」Op.3は12曲のヴァイオリン協奏曲と24のカプリッチョ(随意)による各3楽章構成の作品。 のちのパガニーニの24の奇想曲の先駆をなし、その美しい旋律と独奏ヴァイオリンの華麗な技巧が最大の魅力です。
注目はなんといってもグリンゴルツの圧倒的な技巧で聴くカプリッチョ。第11番 イ長調の第3楽章ではなんと第17ポジションまで到達する驚きの高音部ま で演奏。確固たる技術を武器にグリンゴルツは流麗に奏でます。フィンランド・バロックOとの対話も実に見事でアンサンブルを楽しみながら優美に演 奏しております。
イリア・グリンゴルツは弱冠16歳のときにパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝して一躍世界的に有名になりました。その後、パガニーニの協奏 曲第1番でCDデビュー(BIS 999)し注目を集め、以後バロックから現代まで幅広いレパートリーを、BISレーベルをはじめとする様々なレーベルから積極的 なリリースを続けているヴァイオリニストです。当録音では1770年ごろに制作されたフェルディナンド・ガリアーノの名器を使用。温もり感じる艶やかな音色 が魅力です。
BISSA-2446(1SACD)
カレヴィ・アホ:「ソロ」〜チェロ、ヴィオラ、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、フルート』
(1)「ソロ IV」〜チェロのための(1997)
(2)「ソロ XII− EJR 追悼」〜ヴィオラのための(2016)
(3)「ソロ IX」〜オーボエのための(2010)
(4)「ソロ XIV」〜クラリネットのための(2018)
(5)「ソロ V」〜ファゴットのための(1999)
(6)「ソロ X」〜ホルンのための(2010)
(7)「ソロ III」〜フルートのための(1990?91)
(1)サムリ・ペルトネン(Vn)、
(2)戸川ひより(ヒヨリ・トガワ)(Va)、
(3)ピート・ヴァン・ボクスタル(Ob)、
(4)シモン・ライトマイアー(Cl)、
(5)ブラム・ファン・サムベーク(Fg)、
(6)マリー=ルイーズ・ノイネッカー(Hrn)、
(7)シャロン・ベザリー(Fl)

録音:(1)2018年10月カレヴィ・アホ・ホール(ラハティ、フィンランド)、
(2)2020年1月アンドレーアス教会(ベルリン=ヴァンゼー、ドイツ)、
(3)2010年9月ポットン・ホール(サフォーク、イングランド)、
(4)2019年2月ポットン・ホール(サフォーク、イングランド)、
(5)2015年11月スウェーデン放送第2スタジオ(ストックホルム、スウェーデン)、(6)2011年7月オステローケル教会(スウェーデン)、
(7)2000年10月フルビー教会(スウェーデン)
フィンランドのカレヴィ・アホ(1949-)は、17曲の交響曲と32曲の協奏曲を2020年までに完成させ、今日、管弦楽のための作品 をもっとも多く手がける作曲家のひとり。また、長いキャリアの中で室内楽と器楽の作品も数多く作曲し、特に1975年のヴァイオリンのための作品に始まる『ソロ (Solo)』のシリーズは、すでに17曲を書きあげています。カレヴィ・アホのエッセンスが凝縮された『ソロ』のシリーズは器楽奏者たちの貴重なレパートリーと して演奏されています。BISレーベルは協奏曲と組み合わせてリリースされた作品も含め、全17曲をまとめることを企画。その第1弾となる当アルバムには7曲 を収めております。
「ソロ IV」は、トゥルク音楽協会のコンペティションのための委嘱で作曲されました。チェロの「技巧」よりも「旋律線の美しさの表出と演奏の純度の高さ」に重 点を置いて作曲された作品です。フィンランドのサムリ・ペルトネンによるこの演奏が、初録音です。「ソロ XII」は、アホが作曲を学んだエイノユハニ・ラウタヴァー ラ(EJR)の訃報に接した後、ラップランドのフェスティヴァルでヴィオラ奏者の戸川ひよりと出会い、作曲が決まりました。「ヴィオラのハーモニックス」と「普通 のヴィオラの音」の音に「人生」が重ねられ、戸川ひよりに結婚のプレゼントとして贈られました。アホは、この後、彼女のソロ・アルバム『孤独の歌』(KKC-6346 / BIS SA-2533)のために「地平線にて」を作曲しています。
「ソロ XIV」は、オーストリアのクラリネット奏者、シモン・ライトマイアーのたっての願いで作曲が実現した作品です。「マルチフォニック・サウンド」のための高 い技術が求められ、アホは、すべてうまくいけば「とてもいい感じの曲」と言っています。この録音の翌年、2019年10月12日、インスブルックで初演されました。
残りの4曲は、過去のアルバムに収録されていた作品。「オーボエ協奏曲」(BIS SA-1876)を録音したベルギーのオーボエ奏者ピート・ヴァン・ボクスタル (1963-)にアホが献呈した「ソロ IX」。オランダのブラム・ファン・サムベーク(1980?)が、「ファゴット協奏曲」(BIS SA-2206)と組み合わせるために 録音した「ドラマチックな」「ソロ V」。ドイツのホルン奏者マリー=ルイーズ・ノイネッカー(1955-)のブラームスとリゲティのホルン三重奏曲のアルバム(BIS SA-1859)のための「ソロ X」。「ソロ III」は、シャロン・ベザリーが『ソロ・フルート A ? Z Vol.1』(BIS-1159)のために委嘱した作品です。 (Ki)
BISSA-2447(1SACD)
(1)メンデルスゾーン:八重奏曲 変ホ長調 Op.20
(2)エネスコ:弦楽八重奏曲 ハ長調 Op.7
グリンゴ ルツ・クヮル テット【イリア・グリンゴルツ(ヴァイオリン/(1)2nd、(2)1st)、アナヒット・クルティキャン(ヴァイオリン/(1)3rd、(2)2nd)、
シルヴィア・シモネスク(ヴィオラ/(1)2nd、(2)1st)、クラウディウス・ヘルマン(チェロ/(1)1st、(2)1st)】
META4【アンティ・ティッカネン(ヴァイオリン/(1)4th、(2)3rd)、ミンナ・ペンソラ(ヴァイオリン/(1)1st、(2)4th)、アッテ・キルペライネン(ヴィオラ/(1)1st、(2)2nd)、トマス・デュプシェバッカ(チェロ/(1)2nd、(2)2nd)】

録音:2018年12月/セッロホール、エスポー(フィンランド)
イリア・グリンゴルツは弱冠16歳のときにパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝して一躍世界的に有名になりました。その後、パガニーニの 協奏曲第1番でCDデビュー(BIS 999)し、イザイのバラード等をおさめた無伴奏ヴァイオリン曲集(BIS 1051)などで高い評価を得ました。レパー トリーはバロックから現代までと非常に幅広く世界各地で演奏しております。近年は室内楽に力を入れ、グリンゴルツ・クヮルテットとして積極的な演奏 活動、録音を行っており、BISレーベルから、クリスチャン・ポルテラを迎え、グラズノフとタネーエフの弦楽五重奏曲(BIS SA 2177)、そしてシェーン ベルクの弦楽四重奏曲集(BIS SA 2267)をリリースしております。
META4は2001年に結成されたフィンランドのSQ。結成当初からのメンバー変更もなく着実にキャリアをのばし、現在フィンランドを代表 するSQとして活躍しております。一糸乱れぬアンサンブルが魅力で4人の音楽的方向性が整った四重奏団として評価されており、独ヘンスラー・ レーベルからバルトークの弦楽四重奏曲集(98 036)、ハイドンの弦楽四重奏曲集(98 587)、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲集(98 644)など をリリースしております。
この最強2団体のタッグで実現したメンデルスゾーンとエネスコ、大注目の録音が完成しました!
メンデルスゾーンの弦楽八重奏曲は16歳のときの作品。小交響曲の趣がある弦楽器だけの室内楽編成で、メンデルスゾーンの素直でまっすぐなエネル ギーを感じるたいへん魅力的な作品です。 一方、大ヴァイオリニストで作曲家としても名を遺した20世紀のルーマニアを代表する音楽家ジョルジュ・エネスコ。作曲ではヴァイオリン・ソナタや 弦楽四重奏曲など、室内楽の分野で知られます。ここに収録された弦楽八重奏曲は19歳のときの作品。メンデルスゾーン同様、若書きながらも、エネス コ独自の世界に誘われる名曲です。 (Ki)
BISSA-2449(1SACD)
トマス・シマク(1958-):室内楽作品集
Catena I(2019)(Pのための)
弦楽四重奏曲第5番(2015)
ドビュッシーの忘れられた映像(L’image oubliee d’apres Debussy)(2018)(Pのための)
con-ri-sonanza(2018)(Pと弦楽四重奏のための)
クルターグへのオマージュ(Hommage a Kurtag)(2011)(Pのための)
弦楽四重奏曲第4番(2010-11)
ジョーセフ・ヒューストン(P)
ディオティマQ【ユン=ペン・チャオ(Vn1)、レオ・マリリエ(Vn2)、フランク・シュヴァリエ(Va)、ピエール・モルレ(Vc)】

録音:2019年12月/ヨーク大学、サー・ジャック・ライオンズ・コンサートホール(ヨーク、イングランド)
アルバニア出身、イギリスの作曲家トマス・シマクの室内楽作品集。シマク Thomas Simaku(1958-)は、アルバニアのティラ ナ音楽院を卒業、イギリスのヨーク大学でデーヴィッド・ブレイクに学び、1996年に作曲の博士号を授与されました。タングルウッドでバーナード・ランズ、 カリフォルニア州立大学の「作曲家ワークショップ」でブライアン・ファーニホウに学んでいます。ヨーク大学作曲科の教授。作品は、ヨーロッパやアメリカ で演奏され、緊迫感とモダニズムを独特の方法で融合させた表現力豊かな音楽に対して称賛が寄せられてきました。
ラテン語の「鎖」が曲名の「Catena I」は、「音楽的なもの、そうでなければ、曲の冒頭の反復音の『行列』のようなものと、さまざまなレベルのものが 関連するネットワーク」。ディオティマ四重奏団により初演された、ハッダスフィールド現代音楽祭の委嘱作「弦楽四重奏曲第5番」。「ドビュッシーの忘れら れた映像」は、2018年、「York Late Music」のドビュッシー没後100年を記念するコンサート・シリーズのため「ドビュッシーの曲をひとつ選び、1分 程度引用、各自のスタイルでその先を続ける」という求めに応じて作曲された小品。「con-ri-sonanza」は、音楽出版界の「偉大な君主」だった「ビル・ コレラン追悼(Bill Colleran in Memoriam)」の曲。コレランの名からとった4つの音を中心に作曲されています。「クルターグへのオマージュ」は、“Gyorgy Kurtag” に因む「A と G」の2音によるコードを軸にした作品。「ディオティマ四重奏団のために作曲、献呈された」「弦楽四重奏曲第4番」は、4つの楽 章と2つの「間奏曲」で構成した約22分の音楽です。
イギリスのピアニスト、ジョーセフ・ヒューストン Joseph Houston は、ベルリンに住み、現代音楽と実験音楽のジャンルで主に活動しています。ロン ドン本拠のニューミュージック・グループ、1945年以降の作品をレパートリーとする「オクタンドル・アンサンブル」のピアニスト。ディオティマ四重奏団 Quatuor Diotima は、1996年、パリ国立高等音楽学校の卒業生により結成されました。各国の音楽祭に参加。2018年、フランス政府から「ヨーロッパ 文化遺産賞」を授与されています。ユン=ペン・チャオ Yun-Peng Zhao とコンスタンス・ロンザッティ Constance Ronzatti のヴァイオリン、フランク・シュヴァ リエ Franche Chevalier のヴィオラ、ピエール・モルレ Pierre Morlet のチェロ。この録音ではコンスタンス・ロンザッティの替わりにレオ・マリリエ Leo Marillier が、第2ヴァイオリンを弾いています。 (Ki)
BISSA-2450(1SACD)
ペッテション(1911-1980):交響曲第12番「広場の死者」(詩:パブロ・ネルーダ) エリク・エリクソン室内cho
スウェーデン放送cho
クリスチャン・リンドベルイ(指)
ノールショピングSO

録音:2019年3月& 2020年1月/ルイス・デ・ギア・コンサートホール
(ノールショピング)
クリスチャン・リンドベルイがノールショピングSOと録音を続けている現代スウェーデンの作曲家アラン・ペッテションの交 響曲シリーズ。当ディスクには交響曲第12番「広場の死者」を収録しております。この作品はパブロ・ネルーダ詩に基づく合唱を伴う交響曲です。ネルー ダはチリの詩人、外交官、政治家。彼の詩と政治的行動の両方において、貧困層、抑圧された人々を突き動かす非常に影響力のある人物でした。1971年 にノーベル文学賞を受賞しています。恵まれない人々への同情とともにペッテションがもつ暗黒で暴力的なパッセージが随所にあらわれますが、この作品で も一方で澄みきった弦の響きや天国を夢見ているかのような美しい旋律も印象的です。強烈なインパクトの中に祈りも感じられる唯一無二の世界が広がり ます。 (Ki)
BISSA-2451(1SACD)
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」 アン=ヘレン・モーエン(S)、マリアンネ・ベアーテ・キーラント(A)、アラン・クレイトン(T)、ニール・デイヴィス(Bs)
バッハ・コレギウム・ジャパン、
鈴木雅明(指)

ライヴ録音:2019年1月/東京オペラシティコンサートホール:タケミツメモリアル
1990年に鈴木雅明によって設立され、1995年以来スウェーデンBISレーベルより数多くのディスクをリリースしてきた世界 の第一線で活躍するバッハ・コレギウム・ジャパン。2020年のベートーヴェン生誕250周年と当団結成30周年を記念して第九を東京オペラシティ・コ ンサートホールにてライヴ収録しました!
当団は1998年にワーグナー編のピアノ独奏版(ピアノ:小川典子)を録音し、少人数による清楚な合唱が高く評価されたBCJのベストセラー盤があ りますが、この度アン=ヘレン・モーエン、マリアンネ・ベアーテ・キーラント、アラン・クレイトン、ニール・デイヴィスという豪華なソリスト陣を迎えて BCJの管弦楽と合唱による演奏でオリジナルの第九を録音することが実現しました。
鈴木雅明の巧みなコントロールで緊張感を維持しながら快活なテンポで推進力のある演奏を展開。BCJの卓越した技術と豊かな表現力を再認識できる 充実のアルバムが完成しました。レコーディングは長年BCJの録音を手掛けているハンス・キプファーが担当。ライヴならではの臨場感をとらえた極上の 録音を堪能することができます。
2019年1月の感動の演奏会を収めたアルバム・リリースは2020年のベートーヴェン・イヤーを前に話題必至の大注目盤といえましょう。 (Ki)
BISSA-2453(1SACD)
ヨリス・ルーロス(1984-):『ループ・ダンス』〜万人のための軽快な音楽(2015-2020)
(1)道化師には気をつけろ!
(2)スウィート・スーパーマン
(3)ループ・ダンサー
(4)足は十分に軽い?
(5)奈落の底を長く見つめていれば...
(6)オフ・バランス
(7)永劫回帰
(8)3つのメタモルポーセース
(9)...奈落の底があなたを見つめ返す
(10)ザ・マスター・キャント・ダンス
(11)快癒に向かう者
(12)笑う子供
ブラム・ファン・サムベーク(Fg)
ヨリス・ルーロス(バス・クラリネット、クラリネット)、
ブラム・ド・ローズ(P)、
クレメンス・ヴァン・デル・フィーン(ダブル・ベース)、
マタイン・ヴィンク(ドラム)

録音:2020年1月/放送音楽センター第2スタジオ、ヒルフェルスム(オランダ)
ラリネット奏者で近年作曲家としても確かな地位を築いているオランダ生まれのヨリス・ルーロスがニーチェの哲学に触発されたアル バムを制作。プロイセン王国出身の哲学者フリードリヒ・ニーチェ(1844-1900)は若いころから音楽と哲学について興味を持ち、作曲、音楽理論の研究。フック ス、ワーグナーらと親交をもち自身の哲学に欠かせない音楽とのつながりを発展させていきました。
ルーロスはニーチェが遺した言葉や哲学から触発され、ひとつの組曲のようにまとめた12の作品を作曲しました。ジャズのテイストを存分に散りばめ、実に完 成度の高い演奏で魅了します。ルーロスといえば、ピアノのアーロン・ゴールドバーグやドラムのアリ・ホーニグらが参加したデビュー作『Introducing Joris Roelofs』でも注目を集めた逸材。現在ニーチェと即興音楽についての論文もまとめているルーロスが問う注目アルバムです。共演者はいずれもヨーロッパで活 躍する人気アーティスト。ジャンルを超えた表現に注目です。ki
BISSA-2455(1SACD)
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):作品集
(1)ノマド(Nomade)(2018)〜チェロと管弦楽のための
(2)水の世界地図(Water Atlas)(2017?18)〜管弦楽のための
(1)ニコラ・アルトシュテット(チェロ)
フィンランドRSO、
ハンヌ・リントゥ(指)

録音:(1)2019年4月10&11日(ライヴ)、(2)2019年8月/ヘルシンキ・ミュージックセンター(フィンランド)
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972?)は、シベリウス・アカデミーのエルッキ・ヨキネンのクラスで学びました。2004年、作曲のディ プロマを取得。人生の「根本的疑問」と「実存経験」を深い洞察に基づく音楽表現に作った管弦楽作品が注目され、フィンランドの彼の世代を代表する作曲家のひ とりとして認められるようになりました。フィンランドRSOとハンヌ・リントゥによるファーゲルルンドの音楽の第3作。2018年の作品が2曲、収録され ています。
チェロ協奏曲「ノマド」は、NDR エルプPOとフィンランドRSOから委嘱を受けて作曲された作品です。「探求」と「移動」を抽象 的に言う「ノマド」を曲名にとり、「チェリスト=放浪者」が、管弦楽によって描かれるさまざまな景色と気分と出来事の間を旅してゆくスタイルの音楽として作られ ています。第1部分「エスプレッシーヴォ(表情豊かに)」、第2部分「アジタート、モルト・リトミーコ(激して、きわめてリズミカルに)」、「ミステリオーソ(神秘的 に)」の〈間奏曲 I〉、第3部分「ヴィヴァーチェ・カプリッチョーソ(生き生きと、気ままに)」、第4部分「レント ・コンテンプラティーヴォ(ゆったりと、瞑想する ように)」、「ミステリオーソ、ポコ・テヌート(神秘的に、テヌート気味に)」の〈間奏曲 II〉、第5部分「エスプレッシーヴォ、リベラメンテ(表情豊かに、自由に)」、 第6部分「エザルタート、モルト・アジタート(熱狂し、きわめて興奮して)」。8つの曲が切れ目なく演奏されます。この協奏曲は、多才なアーティストとして注目さ れる、ドイツ系フランスのチェリスト、ニコラ・アルトシュテットのために書かれ、2019年2月15日、彼とリントゥによりハンブルクで初演されました。
「水の世界地図」は、「吹きだまり(Drifts)」「石造物(Stonework)」(BIS SA-2295)とともに「三部作」として構想された最後の作品です。3作は、共 通の音楽素材を基礎につながりながら、それぞれが独立、自己完結した曲として書かれました。ファーゲルルンド毎年、長い時間を過ごすというバルト海沿岸の夏 の家から望むフィンランド群島とごつごつした岩盤の島々の広大な姿からインスピレーションを得て、一般的、哲学的、抽象的要素としての「海」を「人間の目」で 描いた作品です。アムステルダムのコンサートホール「コンセルトヘボウ」、BBCSO、フィンランドRSOの共同委嘱作。2018年4月、オスモ・ヴァ ンスカ指揮のオランダ放送フィルハーモニックOにより初演されました。
チェロ協奏曲「ノマド」は、2019年4月、ヘルシンキ・ミュージックセンターで行われた「ヘルシンキ初演」のライヴ録音。「水の世界地図」は、8月、ミュージッ クセンターでのセッションの録音です。 (Ki)
BISSA-2456(1SACD)
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ集
(1)ヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ長調 Op.8(1865)
(2)ヴァイオリン・ソナタ第2番ト長調 Op.13(1867)
(3)ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調 Op.45(1886-87)
(4)エルビョルグ・ヘムシング(1990-):帰郷(2019)(ヴァルドレスの民謡による変奏曲)〜ヴァイオリン・ソロのための
エルビョルグ・ヘムシング(Vn/1754年製グァダニーニ)、シモン・トルプチェスキ(ピアノ/スタインウェイD)

録音:(1)-(3)2018年12月、2019
年3月/ゼンデザール(ブレーメン、ドイツ)
(4)2019年9月/アウルダール教会(ヴァルドレス、ノルウェー)
制作・録音:インゴ・ペトリ
018年、ショスタコーヴィチとヤルマル・ボルグストレムのヴァイオリン協奏曲(BIS SA 2366)でデビューしたエルビョルグ・ ヘムシングのアルバム第4作。グリーグのヴァイオリン・ソナタと彼女がヴァイオリン・ソロのために書いた作品を組み合わせたプログラムを演奏しています。
グリーグは、ヴァイオリンとピアノのためのソナタを3曲作りました。「素朴で、さまざまな音楽をモデルにした第1番、民族的な響きの第2番、より 広い地平線をもつ第3番」(グリーグ)。彼の作曲家としての展開と成長の示された作品群と言われます。とりわけ、セザール・フランクのイ長調のソナタ やブラームスのニ短調の曲とほぼ同じ時期に書かれたハ短調の第3番は「このうえなく高貴なロマンティシズムの表現と力強さを独自のやり方で結合した」 (エルリング・ダール)とも評され、各国のヴァイオリニストが気に入りのレパートリーにしている作品です。
グリーグのソナタは、テリエ・トンネセン、アルヴェ・テレフセン、ゲイル・インゲ・ロツベルグ、ヘンニング・クラッゲルードなど、ノルウェーのヴァイ オリニストも多く録音しています。またエルビョルグの姉ラグンヒル・ヘムシング(1988-)もグリーグのヴァイオリン・ソナタ第3番を含む『北国の音色』 (2L 138SABD)をリリースしており高く評価されております。「ノルウェー」の色濃い第2番にかぎらず、ノルウェーのヴァイオリニストの弾くグリーグは、 リズムやアーティキュレーションに独自性があり、グリーグが歌曲集に作ったガルボルグの『ハウグトゥッサ』の神秘の世界を垣間見せる表現も現れます。
エルビョルグ・ヘムシング(1990-)の生まれたヴァルドレスは、ノルウェー南部、グーブランスダールとハリングダールの間にあり、さまざまな伝説と 民俗音楽の故郷としても知られる地域です。グリーグの後に演奏される「帰郷」は、彼女がヴァルドレスの民謡を主題にして作曲した変奏曲です。共演 者のシモン・トルプチェスキ(1979-)は、マケドニアのピアニスト。高いヴィルトゥオジティと深い表現のアプローチが評価され、BBC Next Genera-tion Artist にも選ばれました。
BISSA-2457(1SACD)
(1)マルティヌー:ヴァイオリン協奏曲第2番H.293
(2)マルティヌー:ヴァイオリン協奏曲第1番H.226
(3)バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz.117 BB 124
フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn/Antonio Stradivarius,Cremona 1711, ‘Lady Inchiquin’)
(1)(2)ヤクブ・フルシャ(指)、
バンベルクSO

録音:(2)2018年10月27日、(1)2019年10月4&5日/コンツェルトハレ・バンベルク(ヨーゼフ・カイルベルト・ザール)(ライヴ)
(3)2019年9月&2020年2月/ジーメンス・ヴィラ(ベルリン)(セッション)
多作曲家で知られるチェコの作曲家ボフスラフ・マルティヌー(1890-1959)。マルティヌーは一時期、チェコ・フィルの第2ヴァイオリン奏者を務めて いたことでも知られるヴァイオリン奏者でもありました。そのマルティヌーがパリ時代に名手サミュエル・ドゥシュキンのために書いたヴァイオリン協奏曲第 1番は、1933年完成となるも、原稿を紛失してしまいました。その後アメリカで完全な形で発見され、世界初演されたのは1973年のことで、ヨゼフ・スー クを独奏に迎えショルティ(指)シカゴSOにより行われました。一方、1943年完成のヴァイオリン協奏曲第2番はミッシャ・エルマンの委嘱により 作曲された作品です。両協奏曲とも実にエネルギッシュな力作。雄大なオーケストラを従え、技巧にあふれたヴァイオリン独奏が印象的です。マルティヌー の作風らしくチェコの民族的な旋律を色濃く呈しておりますが、母国の作曲家であるヤクブ・フルシャがその語法を捉え、見事に演奏しているのも注目。ツィ ンマーマンは実に雄弁に語りながら演奏しており、同作品の新たな名盤登場と申せましょう。
カップリングにはバルトーク最晩年の傑作、無伴奏ヴァイオリン・ソナタを収録しました。この作品はユーディ・メニューインの委嘱によって1944年に完 成し、メニューインに献呈されました。バッハへのオマージュ的な要素を強く感じさせる4楽章構成の作品ですが、その作風はバルトークの語法と新たな響 きを追求した意欲作とも言えます。第2楽章では「バルトーク・ピツィカート」と言われる弦を指板と垂直に強く引っ張る奏法や、第3楽章ではフラジョレッ ト奏法を多用するなど、ヴァイオリンの奏法の可能性を最大限引き出した難曲です。ツィンマーマンの圧倒的なテクニックで魅了するバルトークの無伴奏に も要注目です! 演奏はもちろんのこと、楽器にも注目です。ヴァイオリンはツィンマーマンの愛器1711年製のストラディヴァリウス「レディ・インチクイン」。この楽器は かつてクライスラーが所有していた銘器でまるでビロードのような音色です。ツィンマーマンが長年ともにしてきた愛器で奏でる演奏をご堪能ください。 (Ki)
BISSA-2460(1SACD)
サン=サーンス:交響曲集
(1)交響曲 イ長調(1850年頃)
(2)交響曲第1番変ホ長調 Op.2(1853)
(3)交響曲第2番イ短調 Op.55(1859)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)、
リエージュ王立PO、
ジェオルジェ・トゥドラケ(コンサートマスター)

録音:2019年4月&12月/サル・フィルハーモニック(リエージュ)
サン=サーンスは今年(2021年)に歿後100年を迎えました。その記念すべき年にジャン=ジャック・カントロフ率 いるリエージュ王立POが交響曲3篇を録音!3篇といっても「オルガン付き」ではなく、10代から20代半ばに書かれた、作品番号を付番 する前の交響曲 イ長調と交響曲第1番、第2番を収録しております!
才能豊かなサン=サーンスはわずか13歳でパリ音楽院に入学。ドイツ、オーストリアの偉大な作曲家たちの交響曲に触発され、はやくもこのジャンルに挑戦し始 めました。ここに収録されたイ長調の交響曲は16歳ごろの作品。4楽章構成で書かれており、なんといっても第1楽章冒頭から非常に美しい旋律が印象的でやが て雄大な広がりを見せます。まさに溌溂さが光る交響曲です。そのわずか3年後に書き上げた交響曲第1番はベルリオーズとグノーが称賛しており、サン=サーン スが作曲家として確固たる地位を築き上げることを証明しているかのような力作です。そして25歳のときに書かれた交響曲第2番では循環形式を導入し、簡素 ながらサン=サーンスの独創性を堪能できます。記念すべき年だからこそ、聴いてみたくなる注目の録音です。
BISSA-2461(1SACD)
『アレッポの園芸商−ジョン・ピカード(1963-):室内楽作品集』
アレッポの園芸商(The Gardener of Aleppo)〜フルート、ヴィオラとハープのための(2016)
シオンの娘(Daughters of Zion)〜メゾソプラノと室内アンサンブルのための(2016)*
雪に閉ざされ(Snowbound)〜バスクラリネット、チェロとピアノのための)(2010)
セレナータ・コンチェルタータ(Serenata Concertata)〜ソロ・フルートと室内アンサンブルのための(1984)
(5)3つの鶏の研究(Three Chicken Studies)〜ソロ・オーボエのための(2008)
アフラニオのファゴトゥス(The Phagotus of Afranio)〜ファゴットとピアノのためのカプリッチョ(1992)
幽霊列車(Ghost-Train)〜室内アンサンブルのための(2016)
ナッシュ・アンサンブル【フィリッパ・デイヴィス(フルート、ピッコロ、アルトフルート、バスフルート)、ガレス・ハルス(Ob)、リチャード・ホスフォード(クラリネット、E♭クラリネット、バスクラリネット)、マーティン・ロバートソン(バスクラリネット、コントラバスクラリネット)、アーシュラ・ルヴォー(Fg)、クリス・ブラニック(打楽器)、ルーシーウェイクフォード(Hp)、イアン・ブラウン(P)、ベンジャミン・ナバロ(Vn)、スコット・ディキンソン(Va)、エイドリアン・ブレンデル(Vc)、グレアム・ミッチェル(Cb)】
マーティン・ブラビンズ(指)、
スーザン・ビクリー(Ms)*

録音:2018年9月/オールセインツ教会(イーストフィンチリー、ロンドン)
イギリスの作曲家ジョン・ピカードは、ウィリアム・マタイアスとルイ・アンドリーセンに学び、5曲の交響曲などの管弦楽作 品と器楽・室内楽作品を主に手がけてきました。ピカードがさまざまな機会に書いた室内楽作品をナッシュ・アンサンブルが演奏したアルバム。オクタン ドル・アンサンブルの委嘱で作曲された「アレッポの園芸商」が、アルバムのタイトルにとられました。「2016年8月22日、イギリスの『チャンネル4』 が、アブー・アル=ワードの話を伝えた。『花の父』と訳される名の彼は、シリア内戦の大虐殺とシリア軍とロシア軍の爆撃が止むことのない5年間、反 政府軍の支配する東アレッポの破壊された市街で最後に残されたガーデンセンターを息子のイブラヒムと営んでいた……」。「繊細さと脆さを備えたフルー トとヴィオラとハープという楽器の組み合わせ」により「アブー・アル=ワードと戦火の中で彼が育てた花の弱さ」が表現されます。
「シオンの娘」も、戦いと暴力をテーマに作曲されました。ブリストル大学のピカードの同僚、カトリック神学部教授ガヴィン・ドコスタのテクストをメ ゾソプラノが歌い、ピッコロ、フルート、アルトフルート、クラリネット、ピアノ、打楽器、ヴァイオリン、チェロ、コントラバスのアンサンブルで演奏され ます。大雪のために外出できなかった2009年のクリスマスから新年にかけて作曲された「雪に閉ざされ」は、「閉所恐怖症の感覚と見慣れた景色が深い 雪でいつもとかけ離れて見える感じ」をバスクラリネット、チェロとピアノの「より暗い色」で探ったという作品です。
「セレナータ・コンチェルタータ(協奏セレナード)」は、ピカードがバンガー大学の学部を卒業する1984年夏に作曲した作品です。2つの〈カデン ツァ〉、2つの〈アリア〉と〈スケルツォ−ノットゥルノ〉。ウェールズ・アーツカウンシルの資金援助を得た大学の現代音楽アンサンブルから依頼を受けた、 初めての委嘱作品です。〈産卵(Laying)〉〈給餌(Feeding〉〈戦い(Fighting)〉の「3つの鶏の研究」は、ピカードがペットにしていた鶏の一日を描き、 友人のオーボエ奏者への誕生日プレセントとされました。16世紀初期にフェラーラのアフラニオが発明したとされるバグパイプとチェンバーオルガンを足 した楽器「ファゴトゥス」を曲名にした「アフラニオのファゴトゥス」は、「演奏者がそこかしこでトラブルに見舞われる」ファゴットとピアノのための「カプリッ チョ」。「幽霊列車」は、グレゴリオ聖歌の『ディエス・イレ(怒りの日)』を使った「無窮動」。フランスの現代音楽グループ「アンサンブル・ヴァリアンス」 の委嘱を受けて作曲されました。
BISSA-2462(1SACD)
黄金の音符(Note d’oro)
ヤン・アントニーン・ロジー(c.1650-1721):
(1)組曲 イ短調【前奏曲 アルマンド クラント/ドゥブル アリア ガヴォット カプリース】
(2)組曲 へ長調【序曲 アルマンド クラント サラバンド メヌエット ジグ】
(3)組曲 ト長調【アルマンド クラント/ドゥブル アリア メヌエット I & II ジグ】
(4)組曲 ニ短調【前奏曲 アルマンド クラント サラバンド ジグ ブレー メヌエット ジグ】
(5)組曲 ト短調【ガヴォット クラント サラバンド メヌエット ロンドー】
(6)メヌエット ハ長調
(7)組曲 変ロ長調【アルマンド クラント サラバンド ジグ】
(8)シャコンヌ へ長調
ヤコブ・リンドベルイ(リュート;Sixtus Rauwolf, Augsburg C.1590)

録音:2018年9月/レンナ教会(ノルテリエ、スウェーデン)
スウェーデンのリュート奏者、ヤコブ・リンドベルイは、ルネサンスとバロックを中心とするリュート音楽の分野で今日、もっとも幅広いレパートリーをもち、深い知性に支えられた情感豊かな音楽が高い評価を獲得、人気を集めてきました。ブリテンの「ジョン・ダウランドによる夜の曲」をリュートで演奏した『夜の曲−ダウランドからブリテンまで』(BISSA2082)につづくアルバム。「ロジー伯爵」として知られるヤン・アントニーン・ロジーの作品から4つの組曲、「メヌエット」「シャコンヌ」が演奏されます。
「ロージンタール伯爵」ヤン・アントニーン・ロジー(c.1650-1721)(ヨハン・アントン・ロジー・フォン・ロージンタール)は、ボヘミアの貴族の家に生まれました。幼少のころアカツィウス・カジミル・ヒュルゼからリュートを教わり、興味が芽生えたと言われます。プラハのシャルル・フェルディナント大学で哲学を専攻。博士号を取得した後、ヨーロッパを旅して回りました。ロジーは、フランスとイタリアのリュート音楽を研究、ボヘミアでもっとも優れたリュート奏者、作曲家として名を馳せました。彼はドイツのリュート奏者ヴァイスにも影響を与えたと言われます。1721年にロジーがプラハで亡くなった後、ヴァイスは「ロジー伯爵の死を悼むトンボー」を書き、彼を追悼しています。リンドベリが『ヴァイス−リュート音楽第2集』(BIS1534)で演奏した作品です。ロジーは主に、舞曲による「組曲」を作曲。フランスの「自由奔放な様式(Stylebrise)」とイタリアの「カンタービレ」のスタイルを結合した、膨大で創造性の高い作品の手稿譜が、チェコをはじめとする各国のアーカイヴで保存されています。2018年9月、ノルテリエのレンナ教会リンドベリは、バロック期ドイツとフランスの音楽を演奏した『シクストゥス・ラウヴォルフのリュート』(BISSA2265)と同じ、1590年頃にアウグスブルクで製作された7コースあるいは8コースの楽器を弾いています。 (Ki)
BISSA-2463(1SACD)
(1)モーツァルト:セレナード第10番変ロ長調「グラン・パルティータ」 K.361/370a
(2)ベートーヴェン:モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 ハ長調 WoO.28
(1)アレクセイ・オグリンチュク(オーボエ&指揮)、
ロイヤル・コンセルトヘボウOの管楽メンバー
(2)アレクセイ・オグリンチュク(Ob)
ニコリーネ・アルト(Ob)、
ミリアム・パストール・ブルゴス(コーラングレ)

録音:2019年3月&4月/コンセルトヘボウ内クライネ・ザール(アムステルダム、オランダ)
ロイヤル・コンセルトヘボウOの首席オーボエ奏者アレクセイ・オグリンチュク。BISレーベルより積極的なリリースが続 いておりますが、当アルバムではモーツァルト『グラン・パルティータ』とベートーヴェンの『モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」の 主題による変奏曲』を収録しました。
全7楽章構成の大曲『グラン・パルティータ』は有名作ながらも名手揃いでないと演奏できないため、この新録音は大歓迎と言えます。近年指揮活動で も着実なキャリアを積むオグリンチュクですが、やはり室内楽アンサンブルは絶品の一言に尽きます。気心の知れたRCOの管楽メンバーと共に音楽の対話 を楽しみながら大作に挑みました。
カップリングは今年(2020年)に生誕250周年を迎えたベートーヴェンの『モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」の主題による変奏曲』 です。2本のオーボエとコーラングレというユニークな構成の三重奏曲はベートーヴェンの20代後半の作品。ベートーヴェンの語法で書かれたモーツァルトも 実に聴きものです。 (Ki)
BISSA-2464(1SACD)
ブルックナー:交響曲第3番(1873年原典版ノーヴァク校訂第1稿) トーマス・ダウスゴー(指)、
ベルゲンPO

録音:2019年6月17-21日/グリーグ・ホール、ベルゲン(ノルウェー)
数多くの録音で評価を集めるトーマス・ダウスゴー。ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団を振った交響曲第6番(KKC-6150 / BIS SA-2404)は、レコード芸術誌(2020年5月号)の特集「新時代の名曲名盤500」にて同曲のベスト・ワン・ディスクに選ばれており、数多の名盤が揃う同曲で ダウスゴー盤がその筆頭として注目されております。期待の新録音は交響曲第3番です!
当録音では1873年の原典版のノーヴァク校訂第1稿を使用して演奏しております。「私がこの交響曲を知ったのは第3稿(1889年稿)でしたが、1873年の 原典版のスコアに立ち返ったとき、自分自身と完全に調和し、そのユニークで実験的なスタイルは最初から最後まで光り輝いていました。絶望と恍惚を感じる、 これこそがブルックナーの最も崇高な部分であり、どの版を選択すべきかを自然と導いてくれるものだと思います」と語るダウスゴー。ワーグナーに献呈された この交響曲第3番をダウスゴーらしい刺激的にして繊細な緩急を交えた演奏で聴かせます! (Ki)
BISSA-2465(1SACD)
アルカン:短調による12の練習曲 Op.39(1857)より
第4曲〜第7曲「交響曲」
第8曲〜第10曲「協奏曲」
ポール・ウェー(P;Steinway D No. 582243)

録音:2017年8月、2018年5月/ホール・ワン、キングス・プレイス(ロンドン)
シンガポール人とマレーシア人の両親のもとオーストラリアに生まれ、現在ロンドンを拠点に活躍するポール・ウェーはなんと ロンドン大手の法律事務所の現役弁護士の顔をもつ異色のピアニスト!ザ・リーガル500では第一級弁護士としてランク付けされる敏腕弁護士です。そ んなキャリアをもつウェーですが現役ピアニストとしても確かな評価を集めております。
4 歳でピアノをはじめたウェーは 12 歳の時にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでデビュー・コンサートを開くなど神童として注目を集めました。 その後、ニューヨークのマンハッタン音楽学校にてニーナ・スヴェトラノワに師事し研鑽を積むも、ピアニストだけではなく弁護士も目指し、ロンドンの名 門オックスフォード大学法学部で法律を学び、現在のキャリアを築いております。
19世紀に活躍したヴィルトゥオーソ・ピアニスト、作曲家のアルカンはリストに劣らぬテクニックの持ち主として知られた音楽家。しかし内気な性格が 人嫌いに転じていき、20歳で主だったコンサート活動から身をひきました。アルカンが生涯残した作品のほぼすべてがピアノ曲で作風は独創的かつ異端 児的。超絶技巧の作品が主立ちます。短調による12の練習曲 Op.39はアルカンの大規模な代表作で全12曲から構成されております。ここに収録され た第4曲〜第7曲「交響曲」と第8曲〜第10曲「協奏曲」はそれぞれ大編成のオーケストラを思わせるピアノ独奏のための作品で、最高難度の作品 としても知られます。ウェーの卓越した技術と語り口でこの難曲をものともせず演奏しております! (Ki)
BISSA-2466(1SACD)
カレヴィ・アホ(1949-):協奏曲集
(1)ヴァイオリン協奏曲第2番(2015)
(2)チェロ協奏曲第2番(2013)
(1)エリナ・ヴァハラ(Vn)、
(2)ヨナタン・ローゼマン(Vc)
キュミ・シンフォニエッタ、
オラリ・エルツ(指)

録音:(1)2019年4月24-26日、(2)2021年12月2-4日/クーサンコスキ・ホール、コウヴォラ(フィンランド)
フィンランドを代表する作曲家カレヴィ・アホ。当アルバムにはヴァイオリン協奏曲第2番、チェロ協奏曲第2番を収録しております。アホ は1980年代前半にヴァイオリン、チェロそれぞれの協奏曲を書いていますが、20年ほどの歳月を経て、ついに新作の登場です。
長年ヴァイオリン協奏曲を書いていなかったアホがエリナ・ヴァハラの依頼により作曲した第2番は、アホ独特の美しい旋律が魅力。ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオ リニストのヴァハラへ捧げた注目作です。
一方、チェロ協奏曲第2番はナーンタリ音楽祭とラハティSOとの共同企画で生まれた新作委嘱。初演は2014年6月5日、ナーンタリでアルト・ノラスのチェ ロ独奏、オスモ・ヴァンスカ(指)ラハティSOによって行われました。5つの楽章からなるこの作品はシンフォニエッタのように書かれており、楽章間がとぎ れることなく演奏され、終楽章の非常に印象的なカデンツァも聴きものです。当録音では2015年にはチャイコフスキー国際コンクールのチェロ部門で第6位に入 賞した1997年生まれのフィンランド系オランダ人ヨナタン・ローゼマンがチェロ独奏をつとめています。 (Ki)
BISSA-2467(1SACD)
ファゴット協奏曲集
モーツァルト:ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191
ウェーバー:ファゴット協奏曲 ヘ長調 Op.75
エドゥアール・ドゥピュイ(c.1770-1822):ファゴット協奏曲 ハ短調【世界初録音】
ブラム・ファン・サムベーク(Fg)、
スウェーデン室内O、
アレクセイ・オグリンチュク(指)

録音:2019年9月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
1980年オランダ生まれのファゴット奏者ブラム・ファン・サムベーク注目の新譜はモーツァルト、ウェーバー、ドゥピュイのファゴッ ト協奏曲集です。サムベークは2002年から2011年までロッテルダム・フィルハーモニックの首席奏者を務め、2015年からはハーグの王立音楽院で後進の 育成にも取り組みながらロンドンSOやエーテボリSOなどのオーケストラで首席ファゴット奏者として客演しています。またBISレーベルから現代 フィンランドの作曲家アホ、ファーゲルルンドのファゴット協奏曲の録音(BIS SA 2206)をリリースしております。
注目はドゥピュイのファゴット協奏曲の世界初録音です。ドュピュイはスウェーデンとデンマークでヴァイオリニスト、歌手、作曲家として活躍したスイス生 まれの音楽家。このファゴット協奏曲でもドゥピュイならではの豊かなメロディが印象的です。近年指揮活動も積極的に取り組むオグリンチュクの好サポート を得てサムベークが自由自在に歌い上げます。ファゴット・ファンにはたまらない新録音の登場です。 (Ki)
BISSA-2468(1SACD)
「新しい人生と愛のための歌」
(1)マーラー:さすらう若人の歌(1883-85)
(2)アイヴズ:ストックブリッジ のフーザトニック川(1 9 2 1)
(3)アイヴズ:霧(1910)
(4)ヘレン・グライム(1981-):ブライト・トラベラーズ(2017)
(5)アイヴズ:平穏(1919)
(6)アイヴズ:子供の時間(1901)
(7)アイヴズ:母さんがあたしに教えて(1895)
(8)マーラー:亡き子をしのぶ歌(1901-04)
(9)ウェールズ民謡「子守歌」(ハウ・ワトキンス編)
ルビー・ヒューズ(S)、
ジョセフ・ミドルトン(P)

録音:2019年9月/ポットン・ホール、サフォーク(イギリス)
プロデューサー:ロバート・サフ
BISレーベルより積極的なリリースが続く、イギリスの名唱ルビー・ヒューズがマーラー、アイヴズ、グライムを歌ったアルバムをリリース します。ヒューズは2009年ロンドン・ヘンデル歌唱コンクールで第1位および聴衆賞を受賞し国内で話題となり、その後2011年と2013年にBBCニュー・ジェ ネレーション・アーティストに選ばれ、以後は精力的な活動が続いております。「新しい人生と愛のための歌」をテーマに「さすらう若人の歌」、「亡き子をしのぶ歌 など名曲を連ねたこのアルバムでヒューズは一層の輝きをみせる歌唱を披露。最後に収録されたウェールズ民謡「子守歌」で温かくそしてしっとりとアルバムを締 めくくります。ピアノのジョセフ・ミドルトンはこれまでにキャロリン・サンプソン、フェリシティ・ロット、サラ・コノリーなど多くの著名な歌手との共演を誇るピア ニスト。歌唱を引き立てながら見事なデュオを聴かせます。 (Ki)
BISSA-2469(1SACD)
メンデルスゾーン:交響曲第1番ハ短調 Op.11
交響曲第3番『スコットランド』
トーマス・ダウスゴー(指)
スウェーデン室内O

録音:2019年6月9-14日/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
これまでシューマン、シューベルト、ブラームスなどBISレーベルより積極的なリリースが続いているダウスゴー率いるスウェーデン 室内O。2021年にリリースした「ザ・ブランデンブルク・プロジェクト」(KKC-6359/61 / BIS SA-2199)ではブランデンブルク協奏曲と6人の作 曲家による新作委嘱を交えた構想18年の大企画を録音し、レコード芸術誌「特選盤」、朝日新聞 For your collection「推薦盤」など高く評価されています。 期待の新録音はメンデルスゾーンを取り上げました。メンデルスゾーンといえば序曲「美しいメルジーネの物語」、付随音楽「夏の夜の夢」、序曲「フィンガルの洞窟」 を収めたアルバム(BIS SA-2166)をリリースしており「メンデルスゾーンの比類なき精神を捉えた演奏」としてヨーロッパで話題の録音となりました。期待の 交響曲第1弾は第1番と第3番『スコットランド』です!
第1番はメンデルスゾーン15歳の時の作品で、既に12曲の『弦楽の為の交響曲』を書いていたとはいえ2管編成フル・オーケストラを用いた初の交響曲。 早熟の天才ぶりが眩しい音楽ですが、ダウスゴーは見通しのよさと生命力あふれる演奏を展開しております。一方、美しく抒情的な旋律が魅力の『スコットランド』 も実に見事!手兵スウェーデン室内管はダウスゴーが作り出す細かなニュアンスも表現しており、刺激的で繊細な緩急を交えた演奏はここでも光ります。1997 年以来長きに渡る信頼関係から生まれる圧倒的な演奏をお楽しみください! (Ki)
BISSA-2470(1SACD)
サン=サーンス:交響曲ヘ長調 「首都ローマ」
交響曲第3番オルガン付き」Op.78*
ティエリー・エスケシュ(Org)
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
リエージュ王立O

録音:2020年10月26-31日、2020年4月9-13日*/サル・フィルハーモニック(リエージュ)
サン=サーンス(1835-1921)は今年(2021年)、歿後100年を迎えました。その記念すべき年にジャン=ジャック・カントロ フ率いるリエージュ王立フィルハーモニー管弦楽団が交響曲全曲録音をリリース。交響曲第1番、交響曲第2番、交響曲 イ長調をおさめた第1弾(BIS SA-2460)に続く第2弾は交響曲第3番「オルガン付き」と交響曲 ヘ長調 「首都ローマ」です!
才能豊かなサン=サーンスはわずか13歳でパリ音楽院に入学。ドイツ、オーストリアの偉大な作曲家たちの交響曲に触発され、10代からジャンルに挑戦しま した。交響曲 ヘ長調 「首都ローマ」はサン=サーンス21歳の1856年6月2日から7月25日、フランス・ボルドーで開かれた聖セシル協会作曲コンクール に応募するために短期間に仕上げた作品。天才サン=サーンスらしく4楽章構成の大規模な作品に仕上げました。初演は1857年2月、パリで行われ、同年6月10日、ボルドーでサン=サーンス自身の指揮で再演が行われております。 「オルガン付き」のオルガン独奏は作曲家としても高名なオルガニスト、ティエリー・エスケシュです!パリのサン= テティエンヌ・デュ・モン教会の専属オルガニ ストを務めている演奏家。フランスの名作を世界的名手が流麗にそして雄大に奏でます!
BISSA-2471(1SACD)
ハイドン:スコットランド民謡編曲集
(1)O Poortith Cauld(ハイドン編)/(2)Auld Rob Morris(ハイドン編)/(3)Prelude in C minor(ジョン・エロイーズ作曲)/(4)Roxolane d’Haydn(エロイーズ編)/(5)The Mucking of Geordie’s Byer(ハイドン編)/(6)The Siller Crown(ハイドン編)/(7)Up in the morning early(ハイドン編)/(8)Deil tak’ the Wars(ハイドン編)/(9)-(11)Grand duo pour deux guitares tire de l’oeuvre de Haydn(フランソワ・デ・フォッサ作曲)/(12)MacGregor of Ruara’s Lament(ハイドン編)/(13)Morag(ハイドン編)/(14)Prelude in G major(エロイーズ作曲)/(15)Romance de Haydn(エロイーズ編)(16)Lizae Baillie(ハイドン編)/(17)Oran Gaoil(ハイドン編)/(18)Tullochgorum ? Puirt A Beul ? Tullochgorm’s Reel(ハイドン編曲―伝承曲―伝承曲)/(19)Niel Gow’s Lament for the Death of his 2d Wife(ニール・ガウ作曲)
ザ・ポーカー・クラブ・バンド【ジェイムズ・グラハム(ヴォーカル)、エディン・カラマゾフ(G)、ザビーネ・ストッファー(Vn)、ピエール=オーギュスタン・レイ(Vc)、マサコ・アート(ハープ&ディレクション)】

録音:2016年7月/聖ドイツ教会(スウェーデン)
古楽・音楽史からロマン派まで伝統音楽・民謡に焦点を当てて演奏活動を展開するザ・ポーカー・クラブ・バンド。当アンサンブルはヴォー カル、ギター、ヴァイオリン、チェロ、ハープで構成されています。当アルバムではハイドンのスコットランド民謡編曲作品に焦点をあてました。素朴で温かみの あるメロディをザ・ポーカー・クラブ・バンドが色彩豊かに演奏します。 (Ki)
BISSA-2472(1SACD)
ショスタコーヴィチ:ジャズ・オーケストラのための第1組曲(1934)
バレエ音楽『黄金時代』組曲 Op.22a(1930/1935)
バレエ音楽『明るい小川』組曲 Op.39a(1935/1945)(チタレンコ編)
ステージ・オーケストラのための組曲(1950年代)
『タヒチ・トロット』(1927)
アンドルー・リットン(指)、
シンガポールSO

録音:2019年8月20-23日エスパラネード・ホール(シンガポール)
ラン・シュイ(水藍)が世界的なオーケストラへ育て上げたシンガポールSO。BISレーベルからリリースしている多くの録音でも知 られますが、当アルバムではアンドルー・リットンを迎えてショスタコーヴィチの管弦楽作品を録音しました。
ショスタコーヴィチは交響曲、オペラ、映画音楽、バレエ音楽などあらゆるジャンルに名作を残していますが、30代以降は時代背景を表した重々しく暗い作品の イメージがあります。当アルバムでは若かりしショスタコーヴィチの明るい側面をあらわした作品ばかりを集めました。
ジャズ・オーケストラのための第1組曲(ジャズ組曲第1番)は1934年に「ソビエト・ジャズ」の評価を高めることを目的として作られた3つの短い楽章から なる組曲で、当ディスク唯一のオリジナル作品です。このほかは既存の作品からのアレンジもの。「ポルカ」が有名なバレエ音楽『黄金時代』組曲、コルホーズの農 民と芸術家たちとの相互理解を描いたバレエ音楽『明るい小川』組曲、様々な作品から8つの楽章にまとめられたステージ・オーケストラのための組曲、そしてヴィ ンセント・ユーマンス(1898-1946)の大ヒット曲「二人でお茶を」を管弦楽用に編曲した『タヒチ・トロット』を収録しております。ゴージャスなサウンドを見事 にとらえたBISレーベルが誇る技術陣渾身の録音です!
BISSA-2473(1SACD)
女性のためのアルバム〜ロベルト&クララ・シューマンのリート集

ロベルト・シューマン&クララ・シューマン*

●「プロローグ」
(1)「ゆっくりと、そして表情豊かに遊ぶ」〜子供のためのアルバム Op.68より第21曲
(2)「美しいために私を愛するのなら」〜3つの詩 Op.12より第2曲*
●「彼に会って以来」
(3)「彼に会って以来」〜女の愛と生涯 Op.42より第1曲
(4)「おお、歓喜よ」〜ユクンデによる6つの歌 Op. 23より第6曲*
(5)「民謡」〜リートと歌 第2集 Op.51より第2曲
(6)「愛の魔法」〜6つの歌曲 Op.13より第3曲*
●「彼は誰よりも素晴らしい人」
(7)「彼は誰よりも素晴らしい人」〜女の愛と生涯 Op.42より第2曲
(8)「ある明るい朝に」〜ユクンデによる6つの歌 Op. 23より第2曲*
(9)「なぜ他の人にたずねるのか」〜3つの詩 Op.12より第3曲*
(10)「恋の歌」〜リートと歌 第2集 Op.51より第5曲
●「分からない、信じられない」
(11)「分からない、信じられない」〜女の愛と生涯 Op.42より第3曲
(12)「露見した恋」〜5つのリート Op.40より第5曲
(13)「無言のはすの花」〜6つの歌曲 Op.13より第6曲*
●「わたしの指の指輪よ」
(14)「わたしの指の指輪よ」〜女の愛と生涯 Op.42より第4曲
(15)「月は静かに昇った」〜6つの歌曲 Op.13より第4曲*
(16)「花嫁の歌T」〜ミルテの花 Op.25より第11曲
(17)「花嫁の歌U」〜ミルテの花 Op.25より第12曲
(18)「満足」〜子供の情景 Op.15より第5曲
●「手伝って、妹たち」
(19)「手伝って、妹たち」〜女の愛と生涯 Op.42より第5曲
(20)「はすの花」〜ミルテの花 Op.25より第7曲
(21)「あらしの夜の楽しみ」〜12の詩 Op.35より第1曲
●「やさしい人、あなたは見つめる」
(22)「やさしい人、あなたは見つめる」〜女の愛と生涯 Op.42より第6曲
(23)「ハイランド地方の人びとの別れ」〜ミルテの花 Op.25より第10曲
(24)「眠りの精」〜子供のための歌のアルバム Op.79より第12曲
(25)「眠りに入る子供」〜子供の情景 Op.15より第12曲
●「わたしの心に、わたしの胸に」
(26)「わたしの心に、わたしの胸に」〜女の愛と生涯 Op.42より第7曲
(27)「木馬の騎士」〜子供の情景 Op.15より第9曲
(28)「あなたの顔は」〜5つのリートと歌 Op.127より第2曲
(29)「おとめの憂い」〜4つの歌 Op.142より第3曲
●「今、あなたは初めてわたしを悲しませる。」
(30)「今、あなたは初めてわたしを悲しませる。」〜女の愛と生涯 Op.42より第8曲
(31)「レクイエム」〜6つの詩、レクエム Op.90より第7曲
●「後奏曲」
(32)「冬の時T」〜子供のためのアルバム Op.68より第38曲
(2)-(17)(19)-(24) (26)(28)-(31) キャロリン・サンプソン(S)
ジョセフ・ミドルトン(P/スタインウェイD)

録音:2018年8月ブリストル聖ジョージ(イングランド)
バッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとしてもおなじみでBISレーベルから積極的なリリースが続いている名ソプラノ、キャロリン・サ ンプソンが「ロベルト&クララ・シューマンのリートからの女性のためのアルバム」を録音しました。当アルバムでは8曲からなるロベルト・シューマンの連作歌曲『女 の愛と生涯』の曲間にロベルトとクララがそれぞれ作曲したリート、さらにピアノ独奏曲を組み合わせた内容となっており、まるで一つの物語を聴いているかのよ うなコンセプトで仕上げております。
共演はサンプソンが「対等なデュオのパートナーシップ」と語るジョセフ・ミドルトンです。サンプソンと同じくバーミンガム大学で学んだミドルトンはこれまでに フェリシティ・ロット、セーラ・コノリーなど多くの著名な歌手との共演を誇り、現在サンプソンが最も信頼を置くピアニストのひとりです。ピアノの独立性が高くさ らには声楽と対等な音楽表現が特徴である『女の愛と生涯』はもちろんのこと、そのほかの演奏も素晴らしいの一言に尽きます。名唱サンプソンとの最強デュオが またひとつ名盤を完成させました。 (Ki)
BISSA-2475(1SACD)
ベートーヴェン、シューベルト、マーラー、ブリテン歌曲集
ブリテン:「彷徨いながら不思議に思う」
 「なぐさめる人もなく」〜民謡編曲第3集『イギリスの歌』より
シューベルト:「さすらい人」D.489
 「さすらい人」D.649
 「ドナウ川の上で」D.553
 「戸外にて」D. 880/「夕星」 D.806
ベートーヴェン:「アデライーデ」Op.46
 「五月の歌」Op.52-4
 「遥かなる恋人に」Op.98
マーラー:「シュトラスブルクの砦に」
 「惨殺された鼓手」/「原光」
ブリテン:「真夜中に」〜民謡編曲第4集『アイルランドの歌』より
 「夏のなごりのバラ(庭の千草)」〜民謡編曲第4集『アイルランドの歌』より
 「セイル・オン、セイル・オン」〜民謡編曲第4集『アイルランドの歌』よりc Gerard Collett
ジェームズ・ニュービー(Br)、ヨーゼフ・ミドルトン(P)

録音:2019年10月/ポットンホール(サフォーク州、イギリス)
プロデューサー:ロバート・サフ
ギリス期待のバリトン歌手ジェームズ・ニュービーがベートーヴェン、シューベルト、マーラー、ブリテンの歌曲を録音しました。 ニュービーはこれまでにキャサリン・フェリア賞(2016年)、ウィグモア・ホール/インディペンデント・オペラ・ヴォイス、フェローシップ(2016年)、リヒャ ルト・タウバー賞(シューベルトのリートの解釈における最優秀賞)、グラインドボーンのジョン・クリスティ賞(2017年)など名誉ある数々の受賞歴を誇ります。 また、ヨーロッパの権威ある新人賞エコー・ライジングスターに選ばれ2020/2021シーズンにはヨーロッパ各地での演奏会が予定されております。リート 歌手としてだけでなくオペラでも注目されており、2017年のグラインドボーン音楽祭では『椿姫』、『ハムレット』、『皇帝ティートの慈悲』に出演。さらに『ド ン・パスクワーレ』ではドン・パスクワーレ役に抜擢され、大絶賛されました。
ピアノのヨーゼフ・ミドルトンは、声楽のピアニストとして引っ張りだこの存在で、サミュエル・ハッセルホルンの「シューマンの 歌曲集「ひそやかな愛」」(HMN 916114)、キャロリン・サンプソンの「「コントラスト」-イギリス名詩による歌曲集」(BIS SA 2413)、「狂気のなかの正気」(BIS SA 2353)など、数 多くのディスクでも高い評価を得ております。ニュービーの堂々たる歌声とミドルトンの洗練されたピアノをお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2476(1SACD)
マーラー:交響曲第9番 オスモ・ヴァンスカ(指)
ミネソタO

録音:2022年3月21-25日/オーケストラ・ホール(ミネアポリス)
好評を博しているオスモ・ヴァンスカ率いるミネソタOによるマーラー・シリーズ。当アルバムは交響曲第9番を収録!当演奏 でもヴァンスカならではの緻密な構成と、細部にまで注意が払われた圧巻の仕上がり。繊細かつ丁寧な音楽づくりが魅力です。また録音にも注目。オーケストラ 全体の響きを自然にとらえ、演奏の一体感を堪能することのできる録音です。
ベルクが「マーラーが書いた中で最も輝かし作品」と激賞した交響曲第9番。形式、主題、調性あらゆる面で広大で感情的な第1楽章、喜びと 遊び心に満ちた第2楽章、辛辣な皮肉と怒りを表した第3楽章、そして神秘的なアダージョで締めくくる第4楽章で構成されたマーラー最大の傑作です。
BISレーベルで数多くの録音を残してきたヴァンスカが最上級の演奏に達したマーラーの交響曲シリーズ。これまでに第1番「巨人」(KKC 6034/ BIS SA2346)、第2番「復活」(KKC 5995/ BIS SA2296)、第4番(KKC6131/ BIS SA2356)、第5番(KKC5831/ BIS SA2226)、第6番(KKC 5994/ BIS SA2266)、第7番(KKC6184/ BIS SA2386)、第10番(KKC6321/ BIS SA2396)がリリース されております。
2003年にミネソタOの音楽監督に就任したヴァンスカは、ベートーヴェンの交響曲全集などで評価を高めました。しかし、当団では経営悪化に伴う労 使対立が激しさを増し、2012年10月に経営側はロックアウトを決行。その後の2012/13年のシーズンは全てキャンセルとなり、当団の存続そのものも危 ぶまれる状況となりました。ヴァンスカは、労使の合意が成立した2014年1月に首席指揮者に復帰し、以後、団結力の増したミネソタ管の演奏は一層密度の 濃いものとなっております。 (Ki)
BISSA-2477(1SACD)
シューマン:ピアノ三重奏曲集 Vol.2
(1)ピアノ三重奏曲第3番ト短調 Op.110(1851)
(2)6つのカノン風小品 Op.56(1845)【テオドール・キルヒナー編曲によるピアノ三重奏版】
(3)ピアノ四重奏曲 ハ短調(1829)【ヨアヒム・ドライハム補筆・補完】
クングスバッカ・ピアノ三重奏団【マリン・ブロマン(Vn)、イェスパー・スヴェドベリ(Vc)、シモン・クラウフォード=フィリップス(P)】
(3)ローレンス・パワー(Va)

録音:(1)(2)2019年3月11-13日ポットン・ホール(サフォーク)、(3)2022年5月25&26日ベルワルド・ホール(ストックホルム)
1997年創設のクングスバッカ・ピアノ三重奏団によるシューマンのピアノ三重奏曲集第2弾の登場。当団はメルボルン国際室内楽コン クールで最優秀賞を受賞後、BBCラジオに出演しヨーロッパを中心に活躍の場を広げてきました。精緻なアンサンブルが魅力の当団が真正面からとらえたシュー マンの演奏には説得力とともに雄弁に語る歌い口も印象的です。
シューマンはヴァイオリン、チェロ、ピアノための三重奏曲として4曲をのこしています。第1集にはピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.63、幻想小曲集 Op.88、 ピアノ三重奏曲第2番 ヘ長調 Op.80(BIS SA-2437)を収録しておりますが、当第2集にはピアノ三重奏曲第3番 ト短調 Op.110と、テオド-ル・キルヒナー編曲による6つのカノン風小品 Op.56、そしてヴィオラのローレンス・パワーを迎えてピアノ四重奏曲 ハ短調を収録しております。 (Ki)

BISSA-2478(1SACD)
ブラームス:室内楽曲集
(1)スケルツォ ハ短調 WoO 2〜F.A.E.ソナタより【原曲:ヴァイオリン・ソナタ/編曲:サイモン・スミス】
(2)ソナタ ト短調 Op.38【原曲:チェロ・ソナタ ホ短調/編曲:ダニエル・グリムウッド】
(3)ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40
アレック・フランク=ゲミル(Hrn/(1)(2)パックスマン社(1970年製)のトリプル・ホルン、(3)ロー-ラブバイ(1871-76年製)のナチュラルホルン【ウィリアム・ブラウン作 ピストン・バルブ・セクション付き】)
ダニエル・グリムウッド(ピアノ/スタインウェイD ハンブルク(2009年製))、
ベンジャミン・マーキス・ギルモア(ヴァイオリン/アンニバル・ファニオラ(1921年製))

録音:2019年5月&6月/パモジャ・ホール、セブンオークス・スクール(ケント、イングランド)
注目のホルン奏者アレック・フランク=ゲミル。当アルバムではブラームスの室内楽に挑みました。
アレック・フランク=ゲミルは現在スコットランド室内Oの首席ホルン奏者をつとめる俊英。高度な技術を要するホルンですが、フランク=ゲミルは 完璧ともいえる技術を武器に実に雄弁に歌い上げ、聴き手を魅了しています。録音ではBISレーベルから19世紀に生きた作曲家の作品を集めた『ノーブ ルでメランコリーな楽器』(BIS SA 2228)、フェルスター、テレマン、ネルーダ、レオポルド・モーツァルト、そしてハイドンのホルン協奏曲5篇を収録した 『W.A.モーツァルト以前の初期ホルン協奏曲集』(BIS SA 2315)をリリースしています。
今回のブラームスでは楽器にも注目です。ホルン三重奏曲の演奏では作曲された同時代、ロー-ラブバイ(1871-76年製)のナチュラルホルンを使用。 この名器はフランスでナチュラルホルンとして製作されましたが、後にロンドンに輸入され取り外し可能なバルブ・ブロックが追加されました。現在この楽器 はブレイン家が所有しており、今回の録音にあたり、デニス・ブレインの姪ティナと王立音楽院の許可を得て使用しました。当時の響きを追求した注目盤です。 (Ki)
BISSA-2480(1SACD)
アラン・ペッテション:作品集
(1)交響曲第15番(1978)
(2)幻想曲〜ヴィオラ独奏のための(1936)
(3)ヴィオラ協奏曲(1979)(独奏パートの補完:エレン・ニスベト)
(2)(3)エレン・ニスベト(ヴィオラ/ニコロ・アマティ1714年製作)
クリスチャン・リンドベルイ(指)
ノールショピングSO

録音:(1)(3)2020年1月13-17日ルイス・デ・ギア・コンサートホール、ノールショピング(スウェーデン)、
(2)2020年5月29日聖ペテロ教会、ダンデリード(スウェーデン)
クリスチャン・リンドベルイがノールショピングSOと録音を続けている現代スウェーデンの作曲家アラン・ペッテションの交響曲シ リーズ。当アルバムでは交響曲第15番とヴィオラ協奏曲を収録しました。交響曲第15番は冒頭から尋常ならぬ緊張感ではじまる作品。冒頭のホルンとトロンボー ンが簡潔ながらインパクトの強い和音が特徴的。亡くなる2年前の1978年、晩年の集大成ともいえる大作です。
カップリングは1979年に書かれたヴィオラ協奏曲。未完のため当録音ではスウェーデンのヴィオリスト、エレン・ニスベトが独奏パートを補完させて演奏してお ります。ペッテションの初期作品ヴィオラ独奏のための「幻想曲」(1936年6月、作曲者自身がヴィオリストとしての道を歩み始めた頃の作品)とあわせてペッテ ションのヴィオラの世界もお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2481
バッハ:チェンバロと弦楽のための協奏曲集 Vol.2
協奏曲第6番ヘ長調 BWV1057
協奏曲第4番イ長調 BWV1055
協奏曲第7番ト短調 BWV1058
協奏曲第3番ニ長調 BWV1054
鈴木優人(チェンバロ&指揮)
バッハ・コレギウム・ジャパン
【オーケストラ】
アンドレアス・ベーレン、水内謙一(リコーダー)、若松夏美(Vn/コンサートマスター)、高田あずみ(Vn)、山口幸恵(Va)
【コンティヌオ】
山本徹(Vc)、西澤誠治(ヴィオローネ)、鈴木優人(Cemb)

録音:2019年7月22-26日ヤマハホール(銀座)
【チェンバロ:Willem Kroesbergen, Utrecht 1987after J. Couchet, 2manuals, 8', 8', 4', FF?f'''】
2018年9月よりバッハ・コレギウム・ジャパン首席指揮者に就任した鈴木優人がバッハのチェンバロと弦楽のための協奏曲全集録 音を開始!バッハの独奏チェンバロと弦楽オーケストラのための協奏曲集はその大半がバッハや他者の作曲家による他の楽器のための協奏曲を編曲したものです が、チェンバロという楽器を通奏低音から独奏楽器へと引き上げた注目すべき作品群です。
チェンバロ協奏曲第1、2、5、8番を収めた第1弾(KKC-6266 / BIS SA-2401)はレコード芸術「特選盤」、毎日新聞「特薦盤」、読売新聞「推薦盤」 など各誌・各紙で高く評価されました。
第2弾となる当アルバムにはブランデンブルク協奏曲第4番 ト長調 BWV1049のヴァイオリンがチェンバロに置き換えられたチェンバロ協奏曲第6番 BWV1057、原曲がオーボエ・ダモーレをソロとした協奏曲と考えられるチェンバロ協奏曲第4番 BWV1055、ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 BWV1041 が原曲のチェンバロ協奏曲第7番ト短調 BWV1058、そしてヴァイオリン協奏曲第2番 ホ長調 BWV1042が原曲のチェンバロ協奏曲第3番 ニ長調 BWV1054の4篇を収録しております。おなじみのヴァイオリン協奏曲などがチェンバロ編曲によりまた違った魅力を放っており、鈴木優人の雄弁なチェンバ ロとBCJの弦楽メンバーとの音楽的対話が実に見事な演奏を展開しております!鈴木雅明と演奏した2台のチェンバロのための協奏曲集(KKC-5496 / BIS SA-2051)も大好評発売中です。 (Ki)
BISSA-2482(1SACD)

KKC-6348(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
ミカエル・ジャレル(1958-):作品集
(1)「緊急対応 Emergences-Resurgences」〜ヴィオラと管弦楽のための協奏曲(2016)
(2)「…大空は今なお、とても澄み渡っているのに、急に不安がこみ上げて来る… 
…Le ciel, tout a l’heure encore si limpide, soudain se trouble horriblement…」〜管弦楽のための(2009)
(3)「4つの印象 4 Eindrucke」〜ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲(2019)
(1)タベア・ツィンマーマン(Va)、
(3)ルノー・カピュソン(Vn)
パスカル・ロフェ(指)、フランス国立ロワールO

録音:(1)(2)2019年7月、(3)2019年12月/コンベンションセンター、アンジェ(フランス)
現代最高峰のスイスの作曲家ミカエル・ジャレルの作品3篇を収録したアルバムの登場!ジャレルは歴史あるサントリーホール国際作 曲家委嘱シリーズの2019年の〈テーマ作曲家〉としても登場しており、日本でも注目度が増しております。ここに収められた作品ではタベア・ツィンマーマンとルノー・ カピュソンという豪華ソリストが登場した2つの協奏曲、そして管弦楽のための作品が収録されております。
「緊急対応」〜ヴィオラと管弦楽のための協奏曲は2016年10月に開かれたストラスブールの音楽祭において、献呈されたタベア・ツィンマーマンとパスカル・ ロフェ(指)フランス国立ロワールOによって初演された作品で、アンリ・ミショーの絵画からインスピレーションを得て書かれております。
「…大空は今なお、とても澄み渡っているのに、急に不安がこみ上げて来る…」は、2009年ジュネーヴでマレク・ヤノフスキ指揮のスイス・ロマンドO によって世界初演された作品。同曲は先に記したサントリーホール サマーフェスティバル2019でロフェ(指)東京SOによって日本初演されております。
「4つの印象」〜ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲はサントリーホール、フランス国立ロワールOそして、ケルン・ギュルニッヒOからの委嘱 を受けルノー・カピュソンに献呈された、ジャレル4作目となるヴァイオリン協奏曲で、2019年8月30日、サントリーホールにてカピュソン独奏、ロフェ(指) 東京SOにて世界初演されております。「協奏曲の作曲とは、特定のアーティストのために作品を書くことを意味し、その人物を知ることでもあります。つま り、作品は一種の肖像画となるのです。」と語るジャレル。ヴァイオリニスト、ルノー・カピョソンの存在から生まれた4楽章構成の当作品は音色と響きを追求し たジャレルの独自の世界が広がります。
BISSA-2483(1SACD)
『バーバンクの変わり者』〜アルベット・シュネルツェル(1972-):室内楽と管弦楽の作品集
(1)「バーバンクの変わり者(A Freak in Burbank)」〜管弦楽のための(2007)
(2)「悪魔と踊る(Dance with the Devil)」〜ピアノのための(2000)
(3)「私の手紙を燃やして-クララの思い出(Burn My Letters - Remembering Clara)」〜室内管弦楽のための(2019)
(4)「アポロンの踊り(Apollonian Dances)」〜ヴァイオリンとピアノのための(2003)
(5)「凍りついた景色(Frozen Landscape)」〜チェロとピアノのための(2002)
(6)ヴァイオリン協奏曲第2番「夜の歌(Nocturnal Songs)」(2018)
ヴェステロース・シンフォニエッタ、
サイモン・クロフォード=フィリップス(指)
(2) ヘンリク・モーヴェ(P)、
(4) セシリア・シリアクス(Vn )、
(4) (5)ダ ーヴィド・フアン(P)、
(5)ヤコブ・コラーニ(Vc)、
(6)イリア・グリンゴルツ(Vn)

録音:(6)2019年11月26-29日、(2)(4)(5)2020年6月15-17日、(1)(3)2021年4月6-8日/ヴェステロース・コンサートホール(ヴェステロース、スウェーデン)
アルベット・シュネルツェルは、1972年生まれ。スカンディナヴィアの彼の世代でもっとも広く注目を集める作曲家のひとりです。チェ ロ協奏曲「狂気のダイアモンド:」など3つの管弦楽作品を収めた『郊外の話』(BIS SA-2313)に次ぐシュネルツェルの作品集。アルバム・タイトル曲の「バーバ ンクの変わり者」は、「今日の音楽に影響を及ぼしたはず」のハイドンと、ロサンゼルス郊外のバーバンクで子供時代を過ごし、『シザーハンズ』や『マー ズ・アタック』といった映画を作ってきたティム・バートン監督という、「遊び心とバーレスクをこよなく愛する」ところで似ている2人の芸術家をテーマに作曲さ れました。この作品は、ニュー・ストックホルム室内Oによる2008年の初演以後、30を超すオーケストラがベルリン・フィルハーモニーやアムステルダム・ コンセルトヘボウといったホールで70回以上演奏してきた人気曲です。サイモン・クロフォード=フィリップスとヴェステロース・シンフォニエッタによる2021年 4月のセッションが、世界初録音です。
ヴァイオリン協奏曲第2番「夜の歌」は、ウプサラ室内O、スウェーデン室内O、ヨンショーピング・シンフォニエッタがイリア・グリンゴルツの ために共同委嘱した作品です。「覚醒状態と睡眠という2つの異なる世界にはさまれた、重力のない浮遊する感覚」を背景にした4楽章で書かれています。空 間に漂う感覚をとらえることを試みた〈空中に浮遊する(Levitate)〉、1393年にフランス王シャルル六世がパリで開催した〈燃える人の舞踏会(Bal des Ardents)〉、シュネルツェルの夢に現れた「奇妙な想像上の動物たち」の〈行列(Procession)〉、夢から脱出したいと思いながらも行き場のない〈逃げろ (Run)〉。2019年4月11日、ウプサラで初演。この曲も、この演奏が世界初録音です。
もうひとつのオーケストラ曲「私の手紙を燃やして-クララの思い出」は、シュネルツェルがクララ・シューマンのエネルギーと「生への渇望」を表現することを試 みた作品です。ひとつの主要主題が「クララ・シューマン」を表す「荒々しく自由な」フルートと「ヨハネス・ブラームス」の「思慮深い」ファゴットに分かれ、対話し ていきます。「室内管弦楽」の版を使った、世界初録音です。
室内楽作品が3曲。「リストたちのロマンティックなヴィルトゥオーゾ曲と『われわれの時代』のヘヴィメタル音楽という、2つの『悪魔的』伝統を交配させた」 ソロ・ピアノのための「悪魔と踊る」。異なるクレズマースケールをハーモニー素材に使った〈アポロンの誕生(The Birth of Apollo)〉〈青年期のアポロン (Adolescent Apollo)〉の2楽章で書かれたヴァイオリンとピアノのための「アポロンの踊り」は、ギリシャ神話の神からイスピレーションを得た作品。「凍りつ いた景色」は、シュネルツェルが若い頃。スウェーデン北部の山脈で過ごした冬のある日の鮮やかな記憶を描いたチェロとピアノのための作品です。
BISSA-2485(1SACD)
アランフェス協奏曲
(1)ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
(2)フランシスコ・コル(1985-):「トゥリア」〜ギターとアンサンブルのための協奏曲
(3)ファリャ:「クロード・ドビュッシーの墓碑銘のための讃歌」〜ギターのための
(4)アルベニス:「エヴォカシオン」〜『イベリア』より(クリスチャン・カールセン編)
(5)ピート・ハーデン(1979-):「慰めと煌めき」〜ギターとアンサンブルのための
ヤコブ・ケッレルマン(G/マティアス・ダマン製)、
クリスチャン・カールセン(指)
(1)ロンドンPO
(2)(4)(5)ノルボッテンNEO

録音:(1)2019年10月/ヘンリー・ウッド・ホール(ロンドン)、(2)(5)2017年12月/スタジオ・アクーティクム(ピテオー、スウェーデン)、
(3)(4)2019年9月/スウェーデン・ラジオ内スタジオ3(ストックホルム、スウェーデン)
現在ヨーロッパを中心に活躍するギタリスト、ヤコブ・ケッレルマンがロドリーゴのアランフェス協奏曲を録音しました!
ストックホルム生まれのケッレルマンは母国スウェーデンをはじめスペイン、オランダ、ドイツで研鑽を積み、BISレーベルでもおなじみの名手フランツ・ハラー スのマスタークラスのディプロマも取得した実力派ギタリスト。ヴァイオリンのダニエル・ミグダールとのデュオ「デュオ KeMi」とても活躍し、BISレーベル から「シューベルトのアルペジョーネ・ソナタ」(BIS SA 2375)をリリースしております。期待のソロ・アルバムでは情熱あふれるアランフェス協奏曲をはじめ、 現代作曲家コル、ハーデンの作品も収録。ケッレルマンの巧みな演奏をお楽しみください! (Ki)
BISSA-2488(1SACD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番ヘ長調 Op.18-1
弦楽四重奏曲第2番ト長調 「挨拶する」Op.18-2
弦楽四重奏曲第3番ニ長調 Op.18-3
キアロスクーロ四重奏団【アリーナ・イブラギモヴァ(Vn/Anselmo Bellosio c.1780)、パブロ・エルナン=ベネディ(Vn/Andrea Amati 1570)、エミリー・ホーンルンド(ヴィオラ/Willems,c.1700)
クレール・チリヨン(Vc/Carlo Tononi 1720)】

録音:2019年6月23-26日/ゼンデザール、ブレーメン(ドイツ)
現代屈指のヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団がついにベートーヴェンを録音開始。第1弾 は弦楽四重奏曲第1-3番を収録しました!2005年結成の当団は結成当初から楽曲の深い解釈で注目を集め、演奏活動とともに録音にも積極的に取り組んで きました。BISレーベルからはこれまでにハイドンとシューベルトを録音。そのいずれのディスクも高い評価を得ており、なかでもハイドンの弦楽四重奏曲第77 番「皇帝」はレコード芸術誌の特集「新時代の名曲名盤500」で同楽曲の第1位に選ばれました。結成当時から変わらぬメンバーで、さらなる進化を遂げてい る名団体です!
弦楽四重奏曲の第1番から第3番は作品18として第4番から第6番を含む6つの弦楽四重奏曲からなり、1798年から1800年頃までに書き上げ 1801年に出版されています。30歳になろうかというベートーヴェンがついに挑んだこのジャンルではその生き生きとしたアンサンブルを楽しめる作品群。初期 作品ながらベートーヴェンの個性と編み込まれた楽曲構成はさすがの一言です。キアロスクーロ四重奏団ならではのシャープにして実に温かみのある演奏は同曲 集の新たな名盤誕生と申せましょう。今後のリリースにも期待が高まります!(団名の“Chiaroscuro(キアロスクーロ)”はコントラストを印象づける明暗法そして 陰影法を意味します )。
BISSA-2489(1SACD)
サン=サーンス:作品集
(1)ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調 Op.75
(2)ヴァイオリン・ソナタ第2番変ホ長調 Op.102
(3)幻想曲 イ長調 Op.124
(4)子守歌 変ロ長調 Op.38(フィッツパトリック編曲によるヴァイオリンとハープ版
セシリア・シリアクス(Vn)
(1)(2)クリスチャン・イーレ・ハドラン(P)
(3)(4)スティーブン・フィッツパトリック(Hp)
楽器:ヴァイオリン:N. Gagliano (on loan from the Jarnaker Foundation)、ピアノ:Steinway D、ハープ:Lyon & Healy]

録音:(1)(2)2021年5月11&12日/リッラ・サレン(スウェーデン)、(3)(4)2021年8月16日/ストックホルム(スウェーデン)
「弦楽トリオZPR」でも知られるスウェーデンの名ヴァイオリニスト、セシリア・シリアクスがオール・サン=サーンス・プログラムに挑み ました!共演はユーハン・ダーレネとのアルバム『北欧ラプソディ』(BIS SA-2560)の録音でも知られる若手ピアニスト、クリスチャン・イーレ・ハドラン、そし てハープのスティーブン・フィッツパトリックです。
サン=サーンスの代表作ヴァイオリン・ソナタ第1番は終始ヴァイオリンとピアノの技巧的な掛け合いが魅力。ことに無窮動の終楽章の最終パート「アレグロ・モ ルト」は一度聴いたら忘れられないほど煌びやか。シリアクスとハドランは驚くべき演奏を展開しています。幻想曲と子守歌(フィッツパトリック編)ではハープと ヴァイオリンの美しいデュオをお楽しみいただけます! (Ki)
BISSA-2490(1SACD)
フィリップ・ルルー(1959-):ソプラノ・サクソフォンとピアノのための作品集
(1)SPP〜ソプラノ・サクソフォンとピアノのための(2000)
(2)AMA〜ピアノのための(2009)
(3)「Conca Reatina ? Ruban de Mobius」〜ソプラノ・サクソフォンとピアノのための(2018)
(4)「反復…反対」〜ピアノのための(2018)
(5)「密集している…沈める」〜ピアノのための(2011)
(6)「理性」〜ソプラノ・サクソフォンとピアノのための(2019)
クロード・ドゥラングル(ソプラノ・サクソフォン)、オディル・ドゥラングル(P)

録音:2019年10月/オルネ=ス=ボワ、県立コンセルバトワールのサル・モーツァルト(セーヌ=サン=ドニ県、フランス)
サクソフォン奏者のクロード・ドゥラングルとピアニスト、オディル・ドゥラングルによる最新盤は、1959年生まれの現代作曲家 フィリップ・ルルー立会いの下、録音が実現しました。ルルーとは30年の付き合いというドゥラングル。彼らは相互にインスプレーションを与えあいその中 で生まれた音楽がこのアルバムに凝縮されております。スペクトル楽派第二世代のルルーの音楽語法はまさに独自の路線を貫いた作風。それは奏法にも表れ ており、ピアノではハーフペダルを効果的に用い、空間の響きを大事にしております。2020年のコロナ禍において彼らが伝えたい「音楽を通じて友情を語り、 困難な時代でも人々を団結させたい」という思いが込められたアルバムが完成しました。
BISSA-2491
(10SACD)
限定盤
バッハ:世俗カンタータ全集
■Disc 1 第1集【初SACD ハイブリッド化】
(1)結婚カンタータ「おお、やさしき日、待ち望みし時」BWV210(35’39”)
(2)コーヒー・カンタータ「そっと黙って、お喋りなさるな」BWV211(25’46”)
■Disc 2 第2集
(1)シンフォニア ヘ長調BWV1046a/1(4’00”)
(2)狩のカンタータ「わが楽しみは、元気な狩のみ」BWV208(34'52”)
(3)セレナータ「時は日と年をつくりて」BWV134a(34'56")
■Disc 3 第3集
(1)カンタータ「いとも尊きレーオポルト殿下よ」BWV173a(18’35”)
(2)カンタータ「しりぞけ、もの悲しき影」BWV202(19’53”)
(3)カンタータ「喜び勇みて羽ばたき昇れ」BWV36c(27’35”)
(4)クォドリベット(断片)BWV524(10’46”)
■Disc 4 第4集
(1)カンタータ「破れ、砕け、うち壊て」(鎮まりしアイオロス) BWV205(39’00”)
(2)カンタータ「鳴り交わす絃の相和せる競いよ」BWV207(33’16”)
■Disc 5 第5集
(1)カンタータ「われら心を配り、しかと見守らん」(岐路にたつヘラクレス)BWV 213(47’14”)
(2)カンタータ「とどろけ太鼓、高鳴れラッパ」BWV 214(25’20”)
■Disc 6 第6集
(1)カンタータ「公妃よ、さらに一条の光を」BWV198(33’25”)
(2)カンタータ「いざ打てかし、願わしき時の鐘よ」BWV 53(偽作)(7’00”)
(3)「詩篇51番」BWV1083(原曲:ペルゴレージの「スターバト・マーテル」)(37’39”)
■Disc 7 第7集
(1)カンタータ「おいらの今度の殿様は」(農民カンタータ)BWV 212(29’14”)
(2)カンタータ「悲しみを知らぬ人」BWV 209(21’35”)
(3)カンタータ「裏切り者なる愛よ」BWV203(11’57”)
■Disc 8 第8集(70’23”)
(1)カンタータ「汝の果報を称えよ、祝福されしザクセンよ」BWV215(37’38”)
(2)カンタータ「静かに流れよ、たわむれる波よ」BWV206(47’32”)
■Disc 9 第9集
(1)カンタータ「急げ、渦巻く風よ」〈フェーブス(ポイボス=アポロン)とパンの争い〉BWV201(47’32”)
(2)カンタータ「さあ、晴れやかなトランペットの高らかな音よ」BWV207(32’30”)
■Disc 10 第10集
(1)カンタータ「たのしきヴィーダーアウよ」BWV30a(35’35”)
(2)カンタータ「わたしは自分に満ち足りている」BWV204(29’54”)
全て、鈴木雅明(指)、
バッハ・コレギウム・ジャパン

■Disc 1 第1集(62’05”)【初SACD ハイブリッド化】
キャロリン・サンプソン(S)、櫻田亮(T)、シュテファン・シュレッケンベルガー(Bs)
録音:2003年7月/彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール
■Disc 2 第2集(74’40”)
ディアナ:ソフィー・ユンカー(S)、パラス:ジョアン・ラン(S)、エンデュミオン、時:櫻田亮(T)、パン:ロデリック・ウィリアムズ(Br)、時の摂理:ダミアン・ギヨン(A)
録音:2011年7月/しらかわホール(名古屋)
■Disc 3 第3集(77’26”)
ジョアン・ラン(S)、青木洋也(A)、櫻田亮(T)、ロデリック・ウィリアムズ(Br)
録音:2012年7月/しらかわホール(名古屋)
■Disc 4 第4集(73’06”)
ジョアン・ラン(S)、ロビン・ブレイズ(C.T)、ヴォルフラム・ラトゥケ(T)、ロデリック・ウィリアムズ(Bs)
録音:2013年7月/しらかわホール(名古屋)
■Disc 5 第5集(73’17”)
ジョアン・ラン(S)、 ロビン・ブレイズ(A)、櫻田亮(T)、ドミニク・ヴェルナー(Bs)
録音:2014年9月&10月/彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール
■Disc 6 第6集(78’55”)
(1)ジョアン・ラン(S)、(1)-(3)ロビン・ブレイズ(C.T)、(1)ゲルト・テュルク(T)、(1)ドミニク・ヴェルナー(Bs)、
(3)キャロリン・サンプソン(S)
録音:(1)(2)2015年2月、(3)2005年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
■Disc 7 第7集(63’25”)
モイツァ・エルトマン(S)、ドミニク・ヴェルナー(Bs)
録音:2015年9月/HAKUJU HALL(東京)
■Disc 8 第8集(70’23”)
ハナ・ブラシコヴァ(S)、青木洋也(A)、チャールズ・ダニエルズ(T)、ロデリック・ウィリアムズ(Bs)
録音:2016年2月/彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール
■Disc 9 第9集(80’53”)
ジョアン・ラン(S)、ロビン・ブレイズ(A)、ニコラス・パン(T)、ドミニク・ヴェルナー(Bs)、
(1)中嶋克彦(T)、(1)クリスティアン・イムラー(Bs)
録音:2016年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
■Disc 10 第10集(66’11”)
(1)(2)キャロリン・サンプソン(S)、(1)ロビン・ブレイズ(A)、(1)櫻田亮(T)、(1)ドミニク・ヴェルナー(Bs)
録音:2017年7月/彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール
2003年から2017年にかけて収録した鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパンによるバッハの世俗カンタータ全 集がついにセットになって登場しました。キャロリン・サンプソン、ジョアン・ラン、ハナ・ブラシコヴァ、ソフィー・ユンカー、ロデリック・ウィリアムズ、 モイツァ・エルトマン、ドミニク・ヴェルナーなど豪華なソリスト陣を迎えた充実の録音はレコード芸術誌特選盤をはじめ国内外で高い評価を得ました。 教会カンタータと併せてBCJの大偉業を堪能することができる注目のリリースです! なお、第1集リリース時は通常CDでしたが、今回の限定ボックスではSACDハイブリッド化しているのも嬉しいところ。全10集がSACDハイブリッ ド盤となっております。教会カンタータ全集(完売)同様、今回の世俗カンタータ全集も限定ボックスとしてのリリースです。この機会をお見逃しなく! (Ki)
BISSA-2492(1SACD)
「世紀を越える旅」
(1)シュニトケ:無伴奏合唱のためのコンチェルト(1984-85)
(2)シュニトケ:3つの聖歌(1984)
(3)ペルト:7つのマニフィカト・アンティフォナ(1988/1991)
(1)レーガー:前奏曲とフーガ ニ短調 Op.117-6(1909)
(2)クライスラー:レチタチーヴォとスケルツォ・カプリス Op.6(1910)
(3)イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番 ホ長調 Op.27-6(1923)
(4)R.シュトラウス:ダフネ練習曲 TrV 272b(1945)
(5)プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.115(1947)
(6)ヴァインベルク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 Op.92(1967)
(7)尹伊桑(ユン・イサン):大王の主題〜J.S. バッハの「音楽の捧げもの」による(1976)
(8)シュニトケ:ア・パガニーニ(1982【オリジナル版】)
(9)ペンデレツキ:カプリッチョ(2008)
スーイエ・パク(Vn;1785年製フェルディナンド・ガリアーノ(弓;1850年製ニコラ・マリーン))

録音:2019年9月9-13日/イエス・キリスト教会(ベルリン)
2000年生まれの韓国人ヴァイオリニスト、スーイエ・パク。16歳で録音した衝撃のデビュー盤『パガニーニ:24のカプリース』(BIS SA-2282)、その翌年収録した『愛の挨拶〜ヴァイオリン愛奏曲集』(BIS SA-2382)と、次々と話題盤をリリースしています。期待の第3弾『世紀を越える旅』 では、レーガーからペンデレツキまで20世紀から21世紀の無伴奏ヴァイオリンの世界を堪能できます。
4歳の時にヴァイオリンをはじめたパクは2009年よりベルリンにて名ヴァイオリニスト、ウルフ・ヴァリーンに師事。彼女の驚くべき才能に惚れ込んだヴァリー ンはハンス・アイスラー音楽大学ベルリンで学ぶように薦め、すぐさまその才能を開花させた稀有な存在です。五嶋みどりやサラ・チャンを思わせる神童ぶりでま だ19歳とは思えないほどの完成されたテクニックと成熟した音楽を聴かせてくれます。
当録音の注目は1967年に書かれたヴァインベルクの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番です。この作品は7つの部分から成り、ヴァインベルクの幅広い表現力 が前面に出ている力作。超絶技巧を要し、その難しさはバルトークの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ以上ともいわれます。厳しい緊張感と怒りの表現に満ちたこの作品 をパクは集中力を切らすことなく演奏しています。 (Ki)
BISSA-2493(1SACD)
「変奏曲」
シマノフスキ(1882-1937):ポーランド民謡の主題による変奏曲 Op.10(1900-04)
ラッヘンマン(1935-):フランツ・シューベルトの主題による5つの変奏曲(1956)
バートウィッスル(1934-):ゴールドマウンテン変奏曲(2014)
ジョン・アダムズ(1947-):「I Still Play」(2017)
コープランドピアノ・ヴァリエーション(1930)
ヒンデミット:変奏曲(1936)
グバイドゥーリナ(1931-):シャコンヌ(1963)
クレア・ハモンド(P/スタインウェイ D)

録音:2019年/ポットン・ホール(サフォーク州)
今やイギリスを代表するピアニストの一人として活躍するクレア・ハモンド。圧倒的なテクニックと感性豊かな演奏で人気のピアニスト ですが、今回は「変奏曲」に焦点を当てたアルバムをリリースしました。 ここに収録された作品は超絶技巧ぶりに唖然とさせられるものばかり。物悲しくも幻想的で美しい旋律の主題と10の変奏曲から構成されているシマノフスキ の「ポーランド民謡の主題による変奏曲」は高度なテクニックを要求され、また同時に抒情的な旋律を歌い上げる感性を要しますがハモンドは雄弁に演奏してお り驚かされます。
ドイツの現代作曲家ラッヘンマンの「フランツ・シューベルトの主題による5つの変奏曲」はシューベルトの「ドイツ舞曲とエコセーズ」 D.643から着想を得 た作品。コープランドの「ピアノ・ヴァリエーション」はアメリカのピアノ・レパートリーの最高傑作と評される作品で、4つの音を核とし11小節の主題をもとに 20もの変奏がついております。このほか、バートウィッスルの「ゴールドマウンテン変奏曲」、ジョン・アダムズの「I Still Play」、ヒンデミットの「変奏曲」、グ バイドゥーリナの「シャコンヌ」と、20世紀から現代まで様々な顔を見せる変奏曲の世界に名手ハモンドが誘います。 (Ki)
BISSA-2495(1SACD)
ベルント・アーロイス・ツィンマーマン(1918-1970):ピアノ独奏曲全集
(1)3つの初期のピアノ曲(1940)
(2)エクステンポラーレ〜5つの小品(1946)
(3)カプリチオ〜民謡の主題による即興(1946)
(4)手引書I(1949)
(5)手引き書付録(1949-1951)
(6)手引書II(1951)
(7)構成〜8つの小品(1956)
エドゥアルド・フェルナンデスP/Steinway D)

録音:2019年7月、8月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
ドイツが生んだ鬼才作曲家ベルント・アーロイス・ツィンマーマンのピアノ独奏曲全集の登場。B.A.ツィンマーマンは1918年ケル ン 生 ま れ 。ダ ル ム シ ュタット夏期講習でフォルトナーやレボヴィツに学び、12音技法、図形楽譜、電子音楽などのさまざまな前衛技法を用いて作曲するも独 自の世界を切り開き、どの派閥にも属さない個性を作り上げました。しかし晩年は苦悩し、1970年にピストル自殺した悲 劇 の 作 曲 家 と し て 知 ら れ ま す 。没 後、B.A.ツィンマーマンの音楽の評価が高まり、歌劇「兵士たち」をはじめ、現在は演奏・録音ともに増えつつある作曲家です。ここに収録されたピアノ作品は B.A.ツィンマーマンらしい繊細さに加えてドラマティックな展開をみせる音楽が特徴。鬼才作曲家の強いメッセージを受け取ることのできる内容です。 (Ki)
BISSA-2497(1SACD)
「パリのクラリネット」
(1)ドビュッシー:第1狂詩曲〜クラリネットとピアノのための(1909-10)
(2)ヴィドール:序奏とロンド Op.72〜クラリネットとピアノのための(1898)
(3)サン=サーンス:クラリネット・ソナタ Op.167(1920)
(4)アンドレ・メサジェ(1853-1929):コンクールのための独奏曲〜クラリネットとピアノのための(1899)
(5)アンリ・ラボー(1873-1949):コンクールのための独奏曲〜クラリネットとピアノのための(1901)
(6)プーランク:2つのクラリネットのためのソナタ FP 7(1918)
(7)プーランク:クラリネット・ソナタ FP 184(1962)
マイケル・コリンズ(Cl/ヤマハのカスタム・クラリネット「YCL-SE Artist Model」【B♭管クラリネット】)
小川典子(P/スタインウェイD)
(6)セルジオ・フェルナンデス・ピレス(クラリネット/セルマー・パリの「レシタル」【A 管クラリネット】)

録音:2019年11月/ポットン・ホール、ウェストルトン(サフォーク州)
プロデューサー、サウンド・エンジニア:マリオン・シュヴェーベル(Take5 Music Production)
クラリネットの鬼才マイケル・コリンズがイギリスを中心に活躍する世界的ピアニスト小川典子と夢の共演のアルバム「パリのクラリネッ ト」をリリースします!
クラリネットのレパートリーは1900 年頃まではドイツ語圏が主流でありアントン・シュタードラ(1753-1812)、ハインリヒ・ヨーゼフ・ベールマン(1784-1847)、リヒャルト・ミュールフェルト(1856-1907)というクラリネットの名手の存在によりモーツァルト、ウェーバー、ライネッケ、ブラームスなどの作曲家 が名作を残しました。
一方、フランスは1870-71年、フランス帝国とプロイセン王国の間で行われた普仏戦争の敗戦後に自国の文化育成に力を入れ始め、19世紀末以降音楽の 分野でも数多くの名作が書かれています。ここに収録されている作品は19世紀後半以降に書かれたドビュッシー、ヴィドール、プーランク、サン=サーンスなど フランス音楽界の重要な役割を果たした作曲家の作品で構成。その中でもパリに焦点を当て、フランス音楽独特の色彩感にあふれた作品を堪能することができ ます。
ドビュッシーの「第1狂詩曲」やパリ音楽院の試験曲として書かれたアンドレ・メサジェそしてアンリ・ラボーの「コンクールのための独奏曲」では軽やかかつ 華麗でエスプリあふれるパリを感じられます。また、今年(2021年)に歿後100年を迎えたサン=サーンスが晩年に作曲したクラリネット・ソナタやプーラン クの2つのソナタでもパリらしい皮肉に満ちた旋律とおしゃれさを誇ります。ドビュッシーやサティのピアノ独奏曲でも高い評価を得る小川典子がマイケル・コリ ンズと演奏した決定盤の登場です!
プーランクの2つのクラリネットのためのソナタで共演のセルジオ・フェルナンデス・ピレスは1995年ポルトガル生まれの俊英。2016年よりヴィンタートゥー ア・ムジークコレギウムの首席クラリネット奏者を務めています。 (Ki)
BISSA-2498(1SACD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第4番ハ短調 Op.18-4
弦楽四重奏曲第5番イ長調 Op.18-5
弦楽四重奏曲第6番変ロ長調 Op.18-6
キアロスクーロQ【アリーナ・イブラギモヴァ(Vn/Anselmo Bellosio c.1780) 、パブロ・エルナン=ベネディ(Vn/Andrea Amati 1570) 、エミリー・ホーンルンド(ヴィオラ/Willems,c.1700) 、クレール・チリヨン(Vc/Carlo Tononi 1720)】

録音:2019年9月9-12日/ゼンデザール、ブレーメン(ドイツ)
現代屈指のヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団のベートーヴェンの第2弾がはやくも登場。 当アルバムには弦楽四重奏曲第4-6番を収録しております。2005年結成の当団は当初から楽曲の深い解釈で注目を集め、演奏活動とともに録音にも積極的 に取り組んできました。BISレーベルからはこれまでにハイドンとシューベルトを録音。そのいずれのディスクも高い評価を得ており、なかでもハイドンの弦楽 四重奏曲第77番「皇帝」はレコード芸術誌の特集「新時代の名曲名盤500」で同楽曲の第1位に選ばれました。結成当時から変わらぬメンバーで、さらなる 進化を遂げている名団体です!
作品18の6つの弦楽四重奏曲。第1-3番を収めたアルバム(KKC-6403 / BIS SA-2488)はレコード芸術特選盤となり演奏・録音の両面から絶賛され ました。1798 年から1800 年頃までに書き上げ 1801年に出版された作品18。30 歳になろうかというベートーヴェンがついに挑んだこのジャンルではその 生き生きとしたアンサンブルを楽しめる作品群で初期作品ながらベートーヴェンの個性と編み込まれた楽曲構成はさすがの一言です。キアロスクーロ四重奏団な らではのシャープにして実に温かみのある演奏は同曲集の新たな名盤誕生と申せましょう。(団名の“Chiaroscuro(キアロスクーロ)”はコントラストを印象づ ける明暗法そして陰影法を意味します)。 (Ki)
BISSA-2499(1SACD)
4人の作曲家のディヴェルティメント
イベール:ディヴェルティスマン〜室内オーケストラのための(1930)
ベルナール:ディヴェルティスマン Op.36〜管楽器のための(1894)
バルトーク:ディヴェルティメント Sz.113 (BB.118)〜弦楽オーケストラのための(1939)*
イッポリート:ディヴェルティメント〜室内オーケストラのための(2017)
c/o室内オーケストラ

録音:2018年8月イエス・キリスト教会(ベルリン、ダーレム)
2020年10月キリスト教会(ベルリン、オーバーシェーネヴァイデ)*
指揮者を立てない「c/o室内オーケストラ」。当団はヨーロッパを中心とする10か国以上から集結した若手の精鋭が集い、室内オーケスト ラの高みを目指す注目の団体です。
「c/o」は英語の「care of」の略で、郵便や宅配など、本人に直接届けることが出来ず他の人が代わりに預かってくれる場合に「c/o(日本語では「様方」)」 と記します。このイメージから当団は「作曲家が作曲しただけでは音楽を聴衆に届けることはできず、音楽家が演奏することによりはじめて音楽に命が宿る」とい う思いを込め「c/o室内オーケストラ」と名付けました。
このアルバムでは4人の作曲家の「ディヴェルティメント(ディヴェルティスマン)」を収録。ディヴェルティメントといってもその演奏形態は実に様々。バルトー クは弦楽オーケストラ、エミール・ベルナール(1843-1902)は管楽合奏、イベールとマイケル・イッポリート(1985-)は室内オーケストラとその作品は多彩で す。また、アンサンブルの作品ながらメンバーの個性も発揮されるのがこれらの作品の魅力でもあります。名手が揃った当団のメンバーが自由に楽しく演奏してお ります! (Ki)

BISSA-2500(2SACD)

KKC-6163(2SACD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:マタイ受難曲 ベンヤミン・ブルンス(エヴァンゲリスト)
キャロリン・サンプソン(ソプラノT)、松井亜希(ソプラノU)
ダミアン・ギヨン(アルトT)、クリント・ファン・デア・リンデ(アルトU)
櫻田亮(テノールT)、ザッカリー・ワイルダー(テノールU)
クリスティアン・イムラー(バスT/イエス)、加耒徹(バスU/ユダ/ピラト/大祭司カヤパ/祭司長T)、他
バッハ・コレギウム・ジャパン、鈴木優人(Org)、鈴木雅明(指)

録音:2019年4月/彩の国さいたま芸術劇場
国内盤解説:ロビン・A・リーヴァー(翻訳:広瀬珠子)、歌詞対訳:藤原一弘
2020年、バッハ・コレギウム・ジャパンは創立30周年を迎えました。これを記念して2019年にマタイ受難曲を再録音しました!
今回の録音を機に大胆な試みに挑戦したい、という鈴木雅明率いるバッハ・コレギウム・ジャパンの思いがありました。それは通奏低音用に用いるオル ガンのことです。再録音をきっかけに鈴木雅明は数年前より現代最高のオルガンビルダー、マルク・ガルニエと綿密な相談をし、開管のプリンツィパルを 持つ通奏低音用のオルガンを建造してもらいました。当録音ではBCJの首席指揮者鈴木優人がそのオルガンを演奏しております!
ベンヤミン・ブルンスがエヴァンゲリストをつとめキャロリン・サンプソン、松井亜希、ダミアン・ギヨン、クリント・ファン・デア・リンデ、櫻田亮、ザッ カリー・ワイルダー、クリスティアン・イムラー、加耒徹という充実のソリスト陣を迎えたこのマタイ受難曲の再録音はBCJ30周年にふさわしい話題盤の リリースといえましょう! (Ki)
BISSA-2503(1SACD)
『Amavi(私は愛した)− マイケル・イースト ヴィオールと声のための音楽 』
マイケル・イースト(1580-1648):
Desperavi(私は絶望した)
アンセム「ダビデは、アブサロムが殺されたと聞き(When David heard)」(『サムエル記下』)*/**
Peccavi(私は罪を犯しました)
わたしの罪に御顔を向けず(Turn thy face)(『詩編51番』)*/**
御救いの喜びを再びわたしに味わわせ(O give me the comfort of thy help again)(『詩編51番』)*/**
Vidi(私は見た)
マドリガル「Hence stars too dim of light(星の光が弱すぎて)」(作者不詳の詩)*
Penitet(私は飲んだ)
マドリガル「Farewell sweet wood s(さようなら優しい森)」(作者不詳の詩)*
Credidi(私は信じた)
O Lord of whom I do depend(おお主よ、あなたを信頼しています)(ジョン・マーカントの詩)*
Vixi(私は生きた)
Life tell me(人生よ教えてくれ)(イタリアの詩の作者不詳訳)*
Triumphavi(私は勝利した)
すべての民よ、手を打ち鳴らせ(O clap your hands)(『詩編47番』)*
神は歓呼の中を上られる(God is gone up)(『詩編47番』)*
Amavi(私は愛した)
マドリガル「When I lament(わたしが嘆くと)」(作者不詳の詩)*
ジル・ジャーマン(1959-):
Now are my thoughts at peace(心穏やかに思うこと)(サー・ヘンリー・ウォットンの詩)*
フィエリ・コンソート*【ハナ・イーリー、ルシンダ・コックス、ヘレン・チャールストン、ナンシー・コール、ジョッシュ・クーター、トム・ケリー、ベン・マッキー】
チェリス・ヴィオール・コンソート【イブラヒム・アジズ(トレブル・ヴィオール)、アリソン・キンダー(トレブル・ヴィオール、テナー・ヴィオール)、ケイト・コンウェイ(テナー・ヴィオール)、サム・スタドレン(テナー・ヴィオール、バス・ヴィオール)、ジェニファー・ブロック(バス・ヴィオール)、エミリ・アシュトン(テナー・ヴィオールs)**】
[楽器:Treble viol:Kazuya Sato, Japan 2006/Treble viol:Robert Eyland, England 1988/Tenor viol: Michael Metcalfe,
England 1984/Tenor viol:Kazuya Sato, Japan 2007/Tenor viol:Joe Lotito, England 2012/Bass viol:Jane Julier,
England 2017/Bass viol:Renate Fink, Germany 2007]

録音:2018年8月/ガートン・カレッジ・チャペル(ケンブリッジ、イングランド)
16世紀と17世紀初頭のイギリスでは、ヴィオールのコンソートがもてはやされ、作曲を手がけるイギリスの音楽家たちはこのレパー トリーのための音楽を最優先に作曲していったと言われます。マイケル・イースト Michael East(c.1580-1648)も、そのひとりです。ケンブリッジ大学 の音楽学士号を取得、イーリー大聖堂とスタフォードシャーのリッチフィールド大聖堂で作曲家、オルガニスト、聖歌隊指揮者として働きました。彼の作曲し たヴィオールと声楽のための音楽は7巻の曲集として出版され、当時もっとも多く作品が出版された作曲家のひとりでした。代表作とされる『5声のファンタジー (ファンシー)』にアンセムとマドリガルをちりばめた構成によるイーストの作品集『Amavi(私は愛した) 』。プログラムの中心、〈Desperavi(私は絶望した)〉 〈Peccavi(私は罪を犯しました)〉などラテン語の曲名がつけられた8曲の「5つのヴィオールのためのファンタジア(ファンシー)」は、この録音のちょう ど400年前、1618年に出版された『第4巻』に収録され、極めて高い評価を受けました。声楽のためのアンセムとマドリガルは、同じ曲集と1610年の コレクションの曲が選ばれた他、トマス・モーリーが1601年に編纂した『オリアーナの勝利』に収録されたマドリガル「Hence stars too dim of light(星 の光が弱すぎて)」が加えられています。
「フィエリ・コンソート(Fieri Consort)」は、2012年の創設されたイギリスのヴォーカルグループです。16世紀と17世紀のイタリア音楽を主なレパートリー とし、アカペラ作品と古楽器をともなう作品を指揮者を置かずに歌います。2017年のヨーク・アーリーミュージック・フェスティヴァルで「ケンブリッジ賞」 を受賞しました。「チェリス・ヴィオール・コンソート(Chelys Consort of Viols)」(チェリス・コンソート・オブ・ヴァイオルズ)は、イギリスを代表するプレーヤー を集めて結成されたアンサンブルです。BBC Radio 3 に出演。クリストファー・シンプソンのエアとディヴィジョンを演奏した『Ayres & Graces』(BIS-2153) ダウランドと彼の時代の作曲家の作品を集めた『心地よき憂鬱(A Pleasing Melancholy)』(BIS SA-2283)を BIS レーベルに録音しています。チェリスは、 2019年、『心地よき憂鬱』で共演した「デーム・エマ・カークビー」の70歳誕生日を祝って開催されたウィグモア・ホールのコンサートにフィエリ・コンソー トとともに出演しました。
このアルバムの最後、イギリスの作曲家でジャズ・ピアニストのジル・ジャーマン Jill Jarman(1959-)が、マイケル・イーストと同時代の詩人サー・ヘンリー・ ウォットン Sir Henry Wotton(1568-1639)をテクストに作曲した新作「Now are my thoughts at peace(心穏やかに思うこと)」が演奏されます。
BISSA-2504(1SACD)
ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772-1847):ピアノ協奏曲集 Vol.1
(1)協奏曲 ホ長調 Op.3〜ピアノ(またはチェンバロ)とオーケストラのための
(2)協奏曲 ハ長調 Op.12〜ピアノとオーケストラのための
(3)協奏曲 ニ長調 Op.26〜ピアノとオーケストラのための
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
マイケル・アレクサンダー・ウィレンス(指)
ケルン・アカデミー

録音:(1)(3)2021年4月&5月、(2)2021年8月/イムマヌエル教会、ヴッパータール(ドイツ)
ベートーヴェンと同時代を生きた作曲家ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772?1847)が2022年に生誕250年、歿後175年 を迎えました!
ライン川中流部右岸のベルギッシェスラント地方の小さな村に生まれ父や兄からピアノと作曲の手ほどきを受け、フルートを独学で学んだヴィルムスは19歳の ときにアムステルダムに渡り、フルート奏者、ピアニスト、オルガニストそして興行師としても活躍。その後、アムステルダムの裕福な美術収集家の娘と結婚し、彼も 大きな恩恵を受けます。
当時彼の作品はアムステルダムをはじめライプツィヒなどでも頻繁に演奏されていました。ヴィルムスはオランダ国歌も作ったことでも知られますが、交響曲、室 内楽曲、協奏曲を中心に、のどかで心地よい作品を残しています。
生誕250周年を記念してロナルド・ブラウティハムとマイケル・アレクサンダー・ウィレンス率いるケルン・アカデミーが“オランダのベートーヴェン”ヴィルム スの現存する5つのピアノ協奏曲を録音。当アルバムはその第1集で3篇を収録しております。当演奏では現存する楽譜からウィレンスの助言をとともにブラウティ ハムが再構築しており、軽やかで優美な旋律を充分にご堪能いただけます。
BISSA-2505(1SACD)
ベートーヴェン:ギターとピアノのための作品集
セレナード ニ長調 Op.41(1803)(原曲:フルートとピアノのための)
ソナティナ ハ短調 WoO 43a(1796)(原曲:マンドリンとピアノのための)
モーツァルトの「フィガロの結婚」から「もし伯爵様が踊るのなら」の主題による12の変奏曲 ヘ長調WoO 40(1792-93)
(原曲:ヴァイオリンとピアノのための)
ソナティナ ハ長調 WoO 44a(1796)(原曲:マンドリンとピアノのための)
アダージョ・マ・ノン・トロッポ 変ホ長調 WoO 43b(1796)(原曲:マンドリンとピアノのための)
アンダンテと変奏曲 ニ長調 WoO 44b(1796)(原曲:マンドリンとピアノのための)
音楽時計のための5つの小品集(1794/1799-1800)【アダージョ ヘ長調 WoO 33a-1/アレグロ・ノン・ピウ・モルト ハ長調 WoO 33b-1(ピアノ独奏)/スケルツォ・アレグロ ト長調 WoO 33a-2/アレグレット ハ長調 WoO 33b-2(ギター独奏)/アレグロ ト長調 WoO 33a-3】
モーツァルトの「魔笛」から「娘っ子でも女房でも」の主題による12の変奏曲 ヘ長調Op.66(1796)(原曲:チェロとピアノのための)
フランツ・ハラース(G/Matthias Dammann)、デボラ・ハラース(P/Steinway D)

録音:2018年12月、2019年2月/ミュンヘン音楽・演劇大学、大ホール(ミュンヘン)
BISレーベルでもおなじみギターの名手フランツ・ハラースとピアニスト、デボラ・ハラースが2020年ベートーヴェン生誕250周年 を記念してベートーヴェンの作品に挑みました。原曲は弦楽器またはフルートと鍵盤楽器のための作品とハラースが卓越した妙技で演奏。ギターの奥深い音 色とピアノとの掛け合いが絶妙です。 (Ki)
BISSA-2506(4SACD)
シベリウス:交響曲全集+クレルヴォ
Disc 1(74'10)(BIS SA 1996)
(1)交響曲第1番ホ短調 Op.39
(2)交響曲第4番イ短調 Op.63
Disc 2(78'04)(BIS SA 1986)
(3)交響曲第2番ニ長調 Op.43
(4)交響曲第5番変ホ長調 Op.82
Disc 3(82'00)(BIS SA 2006)
(5)交響曲第3番ハ長調 Op.52
(6)交響曲第6番ニ短調 Op.104
(7)交響曲第7番ハ長調 Op.105
Disc 4(79'29)(BIS SA 2236)
(8)クレルヴォ Op.7
オスモ・ヴァンスカ(指)、
ミネソタO
(8)リッリ・パーシキヴィ(Ms)、トンミ・ハカラ(Br)、ヘルシンキ大学男声cho(YL)

録音:(1)(2)2012年5月&6月、(3)(4)2011年6月、(5)-(7)2015年5月&6月、(8)2016年2月4日-6日(ライヴ)
かつてラハティSOと記念碑的なシベリウスの交響曲全集(BIS 1286 / 1995-97年録音)を完成させたヴァンスカ。その 後2011年より手兵ミネソタOを率いて2度目の全曲録音を開始しました。同オーケストラとはベートーヴェンの交響曲全集(BIS SA 1825)の名 演でも知られます。
シベリウスの2度目の録音完成には苦難が伴いました。第1弾のリリースとなった第2番&第5番(2011年録音)が好評を博し、続く第1番&第4番(2012 年録音)が順調にリリースされましたが、その後ミネソタOの理事会と楽団員たちの労使紛争が紛糾し決裂状態となり、さらには2013年10月にヴァ ンスカが一時辞任したため、予定されていた第3弾の録音の実現が難しい状態となり中断してしまいました。しかし、多くの要望とヴァンスカの全曲録音へ の思いから2015年5月、6月に第3番、第6番&第7番を録音する運びとなり、ついに完成に至りました。「フィンランドの風景を思い起こさせる」と評 されるヴァンスカの再録は高く評価されました。ヴァンスカの円熟ぶりとさらなる深さを堪能できます。
さらに嬉しいのが、「フィンランドから北アメリカへの移民の始まった150周年を記念するコンサート」におけるライヴ(2016年2月録音)で披露され たクレルヴォも収録しております。当作品もヴァンスカの2度目の録音です。1度目は2000年に当時新築のシベリウスホールで録音したラハティSO との最初のアルバム(BIS 1215)でリリースされました。ヴァンスカ率いるミネソタOの代表録音がついにセットで登場です! (Ki)
BISSA-2507(1SACD)
ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調 Hob.VIIb:1
 チェロ協奏曲第2番ニ長調 Hob.VIIb:2
 「アダージョ」〜交響曲第13番ニ長調 Hob.I:13より第2楽章
ヒンデミット:『葬送音楽』〜チェロと弦楽オーケストラのための(1936)
クリスチャン・ポルテラ(Vc&指)
ミュンヘン室内O

録音:2021年4月6-9日/昇天教会、ゼンドリング(ミュンヘン)
トリオ・ツィンマーマンのチェリストとしても活躍する名手ポルテラが弾き振りで挑むハイドンのチェロ協奏曲とヒンデミットの「葬送 音楽」!
クリスチャン・ポルテラは1977年チューリヒ生まれ。ザルツブルクとウィーンでハインリヒ・シフに師事しました。これまでギドン・クレーメル、ヘンニング・クラッ ゲルード、内田光子ら世界的アーティストとの共演を重ねる室内楽の名手として知られる一方、ソリストとして数多くのディスクをリリースしている実力派です。
ハイドンのチェロ協奏曲は全部で6曲作曲されたといわれていますが、紛失、偽作疑惑などで、現在残っているのは2曲。1761〜65年ころに作曲したとされ る第1番は長きに渡り楽譜は失われていましたが、1961年にプラハで筆写譜が発見され翌1962年に蘇演。現在ではチェロ協奏曲の必須レパートリーの一つに 数えられます。一方、第2番はチェロの魅力が十分に引き出された優雅な雰囲気をもつ名作。そして交響曲第13番の第2楽章「アダージョ」は独奏チェロが大活 躍の美しい楽章。ハイドンが書いた魅力的な旋律をポルテラが伸びやかに演奏しております。
カップリングはヒンデミットの「葬送音楽」です。イギリス国王ジョージ5世の訃報を知ったヒンデミットが追悼のために急遽書いた作品。悲しくも凛とした魂を感 じるこの名曲を歌心に満ちたポルテラの演奏でお届けします! (Ki)
BISSA-2509(1SACD)
「ドッピオ・エスプレシーヴォ」
(1)ヴィヴァルディ:協奏曲 ト短調 RV 531〜チェロ、コントラバス、弦楽と通奏低音のための(コントラバス・パート編曲:マレイン・ファン・プローイエン)
(2)ボッテジーニ:ラ・セレナータ〜ロッシーニのファンタジアよりカンツォネッタ(弦楽アンサンブル編曲:ボグスワフ・フルトク)
(3)ボッテジーニ:パッショーネ・アモローサ(弦楽アンサンブル編曲:ボグスワフ・フルトク)
(4)ヴィヴァルディ:アリア 「喜びと共に会わん」〜歌劇『ジュスティーノ』RV 717より(コントラバス、弦楽と通奏低音のための)(編曲:マレイン・ファン・プローイエン)
(5)エルンストボッテジーニ編):エレジー(弦楽アンサンブル編曲:マレイン・ファン・プローイエン)
(6)ヴィヴァルディ:協奏曲 ホ短調 RV 409〜チェロ、コントラバス、弦楽と通奏低音のための(コントラバス・パート編曲:マレイン・ファン・プローイエン)
(7)ボッテジーニ:デュエット〜ファゴット、コントラバスと弦楽のための(編曲:マレイン・ファン・プローイエン) 
リック・ストーティン(Cb)
(1)ヨハンネス・ロスタモ(Vc)
(2)(3)オリフィエル・テエリー(第2コントラバス)
(6)(7)ブラム・ファン・サムベーク(Fg)
カメラータRCO【シャーン・オーメン(Vn1)、クーン・スタペルト(Vn2)、エーディット・ファン・モエルガステル(Va)、フレット・エデーレン(Vc)、フェリックス・ラシュマル(Cb)】
クリスティアーン・エデーレン(Cemb)、
ゼーレン・ロイポルト(テオルボ)

録音:2021年10月/ジンゲル教会、アムステルダム(オランダ)
名コントラバス奏者、リック・ストーティンがイタリアの作曲家ヴィヴァルディとボッテジーニに焦点を当てたアルバムをリリース!
「コントラバスのパガニーニ」の異名をとったジョヴァンニ・ボッテジーニ(1821-1889)。ストーティンは常々ヴィヴァルディとボッテジーニが同時代に生ま れていれば、技巧的で魅力的なコントラバス協奏曲を沢山書いていただろうと確信しており、このアルバムのコンセプトが生まれました。
共演はカメラータRCOとブラム・ファン・サムベークらオランダの名手が揃いました。ストーティンの演奏は何といってもその美しさが魅力。これまでもコントラ バス=通奏低音というイメージを一新してきた彼でしかできない唯一無二の世界が広がります。アンサンブルに長けた名人たちの演奏でお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2512(4SACD)
ラフマニノフ:交響曲&管弦楽曲集
■Disc 1(75'26)
(1)交響曲第1番ニ短調 Op.1
(2)交響曲 ニ短調「ユース・シンフォニー」
(3)交響詩「ロスティスラフ公」
■Disc 2
(4)交響曲第2番ホ短調 Op.27
(5)ヴォカリーズ Op.34-14(1912)(作曲家自身によるオーケストラ版)
■Disc 3
(6)交響曲第3番イ短調 Op.44
(7)交響的舞曲 Op.4
■Disc 4
(8)幻想曲「岩」 Op.7(1893)
(9)-(12)歌劇『アレコ』からの4つの作品
(13)ジプシーの主題による奇想曲 Op.12
(14)スケルツォ ニ短調(
(15)歌劇『けちな騎士』への前奏曲 Op.24
(16)交響詩「死の島」Op.29
ラン・シュイ(指)シンガポールSO

録音:(4)(5)2008年7月、(6)2011年7月&8月、(1)(11)(12)(13)2012年8月、(2)(3)(9)(10)(14)(15)(16)2013年7月&8月、
(7)2014年11月、(8)2015年11月/エスパラネード・ホール(シンガポール)
ラン・シュイ率いるシンガポールSOによるラフマニノフの交響曲集&管弦曲集の登場です。これまで交響曲とピアノ協奏曲とのカッ プリングでリリースされてきたラフマニノフのシリーズですが、このセット化では3つの交響曲とヴォカリーズ以外は初出音源となる管弦楽曲との組み合わせで 4 枚組となります。
1997年にシンガポールSOの音楽監督に就任し、今や一流のアンサンブルにしあげたラン・シュイ。ラン・シュイは2019年まで当団の音楽監督をつとめ、 現在は桂冠指揮者として共演を続けております。ここに録音したラフマニノフの交響曲はBISレーベルが誇る名演として知られ、色彩豊かかつ明瞭な演奏が魅 力です。交響曲ばかりでなく、管弦楽曲も丁寧に練り上げており実に聴きものです。当団の充実ぶりを知ることのできる注目の録音がうれしいセット化で登場です。
BISSA-2513(1SACD)
カントルーブ:「オーヴェルニュの歌」より
【第1集】1.野原の羊飼いのおとめ/2.バイレロ―高地オーヴェルニュの羊飼いの歌/ 3.3つのブレー(@.泉の水/A.どこへ羊を放そうか/B.あちらのリムーザンへ)
【第2集】1.羊飼いのおとめ/4.捨てられた女/5.2つのブレー(@.私には恋人がいない/A.うずら)
【第3集】1.紡ぎ女/2.牧場を通っておいで/3.背こぶの人/4.子守歌/5.女房持ちはかわいそう
【第4集】1.ミラベルの橋のほとりで/2.おーい/3.子供のために/4.しっ、しっ静かに/6.かっこう
【第5集】2.私が小さかったころ/3.向こう、岩山の上で/4.さあ、ロバにまぐさをおやり/6.野良犬め、あっちへ行け/7.一人のかわいい羊飼い娘/8.いいよと言った
キャロリン・サンプソン(S)
パスカル・ロフェ(指)、
タピオラ・シンフォニエッタ

録音:2020年3月9-13日/タピオラ・ホール、エスポー(フィンランド)
スコラ・カントルムでダンディに師事した作曲家カントルーブの『オーヴェルニュの歌』をイギリスの名唱キャロリン・サンプソンが録音 しました!ダンディの生まれ故郷はオーヴェルニュの東南端の山地アノネー。フランス民謡の収集とその器楽伴奏付き編曲で知られるカントルーブは1923年から 1930年にこの歌曲集を書き上げました。全5集からなるこの曲集は素朴な歌の旋律そして卓越した管弦楽書法による伴奏が実に見事で、香り高き色彩と芸術的 な美しさに満ちております。この『オーヴェルニュの歌』をサンプソンとパスカル・ロフェ(指)タピオラ・シンフォニエッタが実に表情豊かに演奏しております!
キャロリン・サンプソンは「完璧なコロラトゥーラ技術と豊かにのびる輝かしい声」と評され、世界の聴衆を魅了し続けています。バロック・古典派の歌曲からオ ペラまで幅広いレパートリーを持っており、特にバッハ・コレギウム・ジャパンとの録音はサンプソンの代表盤で、澄み切ったその歌唱は官能的で聴くものを魅了し てやまないと評価されています。また、近年は非常に積極的なリリースが続いており、サンプソンが絶大な信頼を寄せるピアノのジョゼフ・ミドルトンとともに「ヴェ ルレーヌの詩による歌曲集」(BIS SA-2333)、「女性のためのアルバム〜ロベルト&クララ・シューマンのリート集」(BIS SA-2473)、「イギリス名詩の歌曲 集」(BIS SA-2413)、「狂気のなかの正気」(BIS SA-2353)、「花々〜花にまつわる歌曲集」(BIS SA-2102)など、しっかりとしたコンセプトのもと、話 題盤と次々とリリースしております。 (Ki)
BISSA-2514(4SACD)
シューベルト:交響曲全集
■Disc1(BIS SA-1989)
(1)交響曲第1番ニ長調 D.82(1813)
(2)「葬送行進曲」〜歌劇『アドラスト』(未完)D.137(1819-20)より
(3)交響曲第2番変ロ長調 D.125(1814-15)
(4)「ロザムンデ」序曲 D.644(1820)
■Disc2(BIS SA-1786)
(5)交響曲第3番ニ長調 D.200(1815)
(6)交響曲第4番ハ短調 「悲劇的」 D.417(1816)
(7)交響曲第5番変ロ長調 D.485(1816)
■Disc3(BIS SA-1987)
(8)交響曲第6番ハ長調 「小さなハ長調」D.589(1817-18) 
(9)劇付随音楽「ロザムンデ」 D.797(1823)より
 間奏曲第1番ロ短調
 間奏曲第3番変ロ長調
 間奏曲第2番ニ長調
 バレエ音楽第2番ト長調
 バレエ音楽第1番ロ短調/ト長調
■Disc4(BIS SA-1656)
(10)交響曲第8番ロ短調 「未完成」 D.759(1822)
(11)交響曲第9番ハ長調 「グレイト」 D.944(1825-26)
トー マス・ダウスゴー(指)
スウェーデン室内O

録音:(10)2006年10月、
(11)2007年12月、
(7)2009年5月、
(5)2010年1月、
(6)2011年8月、
(8)(9)2012年2月、
(1)-(4)2013年6月
エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)

※ベーレンライター社から出版している「新シューベルト全集(Neue Schubert-Ausgabe)」の原典版に基づいて演奏しています。「新シューベルト全集」では「未完成」が第7番、「グレイト」が8番となっていますが、当アルバムでは従来の番号を踏襲しています。
ダウスゴーとスウェーデン室内Oによるシューベルト交響曲全集が遂にセットになって登場します!現代的感覚満点の鮮烈オーケ ストレーションが評価されるきっかけとなったシューベルト録音。なかでも交響曲第5番 変ロ長調 D.485(BIS SA-1786)と交響曲第8番 ロ短調 「未完成」 D.759(BIS SA-1656)の両曲は、レコード芸術誌の特集「新時代の名曲名盤500」で同曲のベスト・ワン・ディスクに選ばれており、数多の名盤が揃う同曲 の筆頭として注目されております!
シューベルトの交響曲は亡くなってから数週間後の1828年11月19日に開かれた追悼演奏会で披露されるなど、シューベルトの死後に日の目を見ました。「グ レイト」は1838年、「未完成」は1865年にそれぞれ初演されています。
交響曲第1番から第6番は1813年から1818年にかけての作品。ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンといった諸先輩作曲家からの影響を受けながらも歌 曲作曲家としての面目をはっきりと示し全体的に明るさと朗らかさが漂う第3番、「悲劇的」の副題で知られる名曲第4番、ロココ的で小市民的な生活感情を象徴 しているとも言われる第5番など、シューベルトの独創性がいたるところにあらわれているのが魅力です。室内オーケストラ編成によるダウスゴーの解釈はまさに 唯一無二。すがすがしく透き通るような音に込められたシューベルトの世界が広がります。
同コンビの録音は名盤揃い!ブラームスの交響曲全集(KKC-6443/6 / BIS SA-2556)、メンデルスゾーンの交響曲第1番&第3番『スコットランド』 (KKC-6432/ BIS SA-2469)、ブランデンブルク協奏曲と6人の作曲家による新作委嘱を交えた「ザ・ブランデンブルク・プロジェクト」(KKC-6359/61/ BIS SA-2199)はいずれもレコード芸術誌「特選盤」となっています。 (Ki)
BISSA-2515(2SACD)
ジギスモント・タールベルク(1812-1871):「ピアノに応用された歌の技法」Op.70(全26曲)
第1巻
第1番「君に、ああ いとしい人よ」〜ベッリーニの『清教徒』より
第2番「ニーナは三日間」(伝ペルゴレージ)
第3番「アデライデ」(ベートーヴェン)
第4番「主よ、哀れみを(教会のアリア)」(ストラデッラ)
第5a番「ラクリモーサ」〜モーツァルトの『レクイエム』より
第5b番「西風がなんと優しく」〜モーツァルトの『フィガロの結婚』より
第6番「なぜあなたは私を見て泣くの」〜ロッシーニの『ゼルミーラ』より
第2巻
第7番「見知らぬ美しい愛する女性」〜メルカダンテの『誓約』より
第8番「沈黙の中で、名誉の中で」〜マイヤベーアの『エジプトの十字軍』より
第9番「私は寂しい」〜ウェーバーの『プレチオーザ』より
第10番「水車職人と小川」〜シューベルトの『美しき水車小屋の娘』より
第11番「いたずら者、しっかりしなさい」〜ウェーバーの『魔弾の射手』より
第12番「私の宝の人を」〜モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』より
第3巻
第13番「もし私の名前を知りたければ」〜ロッシーニの『セビリアの理髪師』より
第14番「愛を知る男の人たちは」〜モーツァルトの『魔笛』より
第15番「小舟が水を切って海を行く」〜ドニゼッティの『ジャンニ・ディ・カレ』より
第16a番「正義の天よ、お守りください」〜モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』より
第16b番「あそこで手を取り合おう」〜モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』より
第17番「すべてがまどろむ間に」〜グレトリーの『嫉妬深い恋人』より
第18番「柳の下に座って」〜ロッシーニの『オテロ』より
第4巻
第19番「清らかな女神」〜ベッリーニの『ノルマ』より
第20番「愛が何であるかご存じのあなた方よ」〜モーツァルトの『フィガロの結婚』より
第21番「喜ばしい音楽、踊り、歌が」〜ウェーバーの『オイリアンテ』より
第22番「白い岩のデイヴィッド」(ウェールズの伝承歌)
第23番「名誉を重んずる娘が」〜ハイドン『四季』より
第24番「低い窓」(ナポリ地方のカンツォーネ)
3つのシューベルトの歌曲Op.79a【@.まぼろし(冬の旅より)/A.知りたがる男(美しき水車小屋の娘より)/B.郵便馬車(冬の旅より)】
歌の翼に(メンデルスゾーン作曲、タールベルク編曲)
10のピアノのための小品Op.36より第3曲「声もでない」(ロッシーニの歌劇「エジプトのモーセ」より)
ポール・ウェー(P;Steinway D No. 607184)

録音:2020年3月/ワイアストン・コン サ ートホ ー ル( モン マ ス 、イギリス )
シンガポール人とマレーシア人の両親のもとオーストラリアに生まれ、現在ロンドンを拠点に活躍するポール・ウェーはなんとロンドン大 手の法律事務所の現役弁護士の顔をもつ異色の天才ピアニスト!ザ・リーガル500では第一級弁護士としてランク付けされる敏腕弁護士です。そんなキャリアをも つウェーですが現役ピアニストとしても確かな評価を集めております。
4歳でピアノをはじめたウェーは12歳の時にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでデビュー・コンサートを開くなど神童として注目を集めました。その後、 ニューヨークのマンハッタン音楽学校にてニーナ・スヴェトラノワに師事し研鑽を積むも、ピアニストだけではなく弁護士も目指し、ロンドンの名門オックスフォー ド大学法学部で法律を学び、現在のキャリアを築いております。
ウェーの才能に惚れ込んだBISレーベルが録音を実現しました。その第1弾となったアルカンの「短調による12の練習曲 Op.39より」(BIS SA 2465)では度 肝を抜く超絶技巧を披露。技巧だけに走ることなく情感豊かな演奏で聴き手を虜にしました。期待の第2弾ではロマン派時代に活躍したスイスの出身のピアニスト、 作曲家のジギスモント・タールベルク(1812-1871)のピアノ作品を録音しました。タールベルクはリストやショパンと並ぶピアノの名手として活躍した逸材。作曲 の才にも恵まれ、生涯ピアノ作品はもちろんのこと、歌劇、声楽曲、室内楽曲などを残しました。ここに収録された「ピアノに応用された歌の技法 Op.70」は全4巻 26曲からなるピアノ独奏作品集で、モーツァルト、ベッリーニ、ウェーバー、ロッシーニなどのオペラ・アリアをもとにピアノ編曲したユニークな曲集です。全曲での 録音が少ないこの作品集を名手ウェーが手掛けたことにより光り輝いた演奏を聴くことができます。 (Ki)
BISSA-2516(1SACD)
クラス・トシュテンソン(1951-):『Lantern Lectures(ランタン・レクチャー)』〜シンフォニエッタのための
(1999-2002)
Brass Link I(ブラス・リンク I)
Lantern Lectures I. Solid rocks I(ランタン・レクチャー I:岩盤 I)
Brass Link II(ブラス・リンク II)
Lantern Lectures II. Solid rocks II(ランタン・レクチャー II:岩盤 II)
Brass Link III(ブラス・リンク III)
Lantern Lectures III. Aurora Borealis(ランタン・レクチャー III:北極光)
Brass Link IV(ブラス・リンク IVS)
Lantern Lectures IV. Giant’s Cauldron(ランタン・レクチャー IVS:ポットホール)
ノルボッテンNEO【サラ・ハンマシュトレム(Fl)、クリストファー・バウマン(オーボエ、コールアングレ)、ローベット・エーク(Cl)、ソウム・ハウイー(バス・クラリネット)、ベルトルト・グローセ(Fg)、ソーレン・ヘルマンソン(Hrn)、マシュー・サドラー(Tp)、ミーケル・ルドルフソン(Tb)、ダニエル・ザウアー(打楽器)、モッテン・ランドストレム(P)、ブルスク・ザンガネ(Vn1)、カルロッタ・グラーン・ヴェッテル(Vn2)、キム・ヘルグレーン(Va)、エレメール・ラヴォタ(Vc)、シモン・マルチニアク(Cb)
クリスチャン・カールセン(指)

録音:2018年12月3-6日/スタジオ・アクースティクム、ピーテオー(スウェーデン)
クラス・トシュテンソン Klas Torstensson(1951?)は、スウェーデン南東部のネッシェーに生まれ、1970年代の初めにユトレヒト 大学内の電子音楽スタジオ、ソノロジー研究所で学びました。オランダのハーレムを拠点に活動。オランダのマッテイス・フェルミューレン賞と王立スウェーデン音楽 アカデミーの賞を受けた「Stick on Stick」をはじめとする管弦楽曲、室内アンサンブル曲、声楽曲と、幅広く手がけています。彼の音楽は、スタイル的にヴァレー ズ、クセナキス、ストラヴィンスキーを思わせ、粗い花崗岩や海、凍ったバルト海の入江の氷、北極の氷帽、北極光など、彼が経験した「自然」からインスピレーショ ンを得た楽想と表現に独自性がみられると言われます。サミュエル・アウグスト・アンドレーの悲劇的結末に終わった北極への気球旅行を題材にしたオペラ「The Expedition(探検)」は、そうした特徴が顕著に現れ、トシュテンソンの代表作のひとつに挙げられています。
「Lantern Lectures(ランタン・レクチャー)」は、「The Expedition(探検)」の作曲を終えた後、小編成の「もっと軽い」音楽を書きたいという思いから 作られた作品です。「幻灯機とスライドを使った講義」に見立てた「岩盤 I」「岩盤 II」「北極光」「ポットホール(甌穴)」のタイトルをもつ4つの「レクチャー」と、 それを繋ぐ、トランペットとホルンとトロンボーンによる3つの「ブラス・リンク」で全曲が構成されています。それぞれの「レクチャー」は、2001年から2003年 にかけてモントリオール、シュトゥットガルト、ストックホルム、ウィーンで初演され、2003年2月26日、アムステルダムでスサンナ・マルッキがアスコ・アンサン ブルを指揮して、初めて全曲演奏されました。
ノルボッテン NEO(Norrbotten NEO)は、2007年、現代の室内楽作品をプロモートする目的で設立されました。フルート、クラリネット、打楽器、ピアノ、ヴァ イオリン、ヴィオラとチェロは、ピーテオー室内オペラでも演奏するノルボッテン室内Oの首席奏者が固定メンバー。作品の楽器編成に合わせ、各国の首席ク ラスのプレーヤーが招かれます。アンデシュ・エリーアソンの室内楽作品(BIS SA-2270)の他、クリスチャン・カールセン Christian Karlsen(1985?)が 指揮した、スウェーデン・グラミー賞を受けた『アランフエス協奏曲』(BIS SA-2485)の3つの作品を演奏していました。

BISSA-2517(1SACD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集 Vol.1
(1)ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調 Op.12-1(1798)
(2)ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 Op.12-2(1798)
(3)ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調 Op.12-3(1798)
(4)ヴァイオリン・ソナタ第4番イ短調 Op.23(1800)
フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn/Antonio Stradivarius,Cremona 1711, ‘Lady Inchiquin’)
マルティン・ヘルムヒェン(ピアノ/Chris Maene Straight Strung Concert Grand Piano)
セッション録音:2019年9月/ジー メンス・ヴィラ( ベ ルリン )
プロデューサー&サウンド・エンジニア:ハンス・キプファー(Take5 Music Production)
エディティング&ミキシング:ハンス・キプファー
エグゼクティヴ・プロデューサー:ロバート・サフ
F.P.Zimmermann -Harald Hoffmann
1965年ドイツ、デュイスブルク生まれの正統派ヴァイオリニスト、フランク・ペーター・ツィンマーマンがマルティン・ヘルムヒェン とともにベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲録音を開始しました!ベートーヴェンはこれまでヴァイオリン協奏曲、ロマンス第1番、ロマンス第2番、弦楽三重奏曲第1番、セレナード ニ長調の録音はあるものの、ヴァイオリン・ ソナタは当録音が初めてとなります。現在50代半ばのツィンマーマンが長いキャリアを経て丁寧に練り上げてきた名作を名手ヘルムヒェンとともに録音しました。
ツィンマーマンと言えば圧倒的なテクニックと優美で香り高き音色を奏でますが、このベートーヴェンではピアノとの対話を大切にし、随所に聴くことのできる 絶妙なバランス感覚と抜群のセンスの良さを携えた演奏を聴くことができます。
共演のマルティン・ヘルムヒェンは1982年ドイツ、ベルリン生まれ。2001年に開かれたクララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝し、一躍世界から注 目されるピアニストなりました。ソロはもちろんのこと、ユリア・フィッシャーなど世界的ヴァイオリニストからも絶大なる信頼を得ており、この度フランク・ペー ター・ツィンマーマンとの初共演盤になります。ヘルムヒェンは近年ベートーヴェンの作品を集中的に演奏・録音しており、当盤も注目すべき録音となります。
演奏はもちろんのこと、楽器にも注目です。ヴァイオリンはツィンマーマンの愛器1711年製のストラディヴァリウス「レディ・インチクイン」。この楽器はかつ てクライスラーが所有していた銘器でまるでビロードのような音色です。ツィンマーマンが長年ともにしてきた愛器で奏でるベートーヴェンは格別です。
一方、ピアノはベルギーのピアノ製作者クリス・マーネの平行弦ピアノを使用。このピアノは2013年ダニエル・バレンボイムの依頼により製作された楽器で、 その特徴は一般的なグランドピアノのように弦が交差して張られておらず、チェンバロやフォルテピアノのようにすべての弦が平行に張られています。これにより音 量はもちろんのこと、細かなニュアンスの表現、そして弾き心地の良さを兼ね備えております。このグランドピアノは2015年にバレンボイムによる演奏でお披露 目され、以後ピエール=ローラン・エマールやエマニュエル・アックスなど世界的なピアニストにも認められた楽器として注目されております。近年この楽器を愛 奏するヘルムヒェンがベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタを挑むに当たり、現在望みうる最も理想的な楽器で録音を実現させました。今後のリリースも期待せ ずにはいられない全曲録音始動と言えましょう (Ki)
BISSA-2518(1SACD)
レシェティツキ:ピアノ曲集
2つのピアノ曲Op.38
4つの小品Op.36
2つの小品Op.43
パステル画Op.44
2つのピアノ曲Op.47
トビアス・ビッガー(P)

録音:2019年7月/インマヌエル教会文化センター(ヴッパータール)
テオドル・レシェティツキはポーランドに生まれ、ウィーンでチェルニーにピアノを師事したピアニスト・コンポーザー。ア ン ト ン・ル ビ ンシテインが開設したペテルブルグ音楽院のピアノ科教授に招かれ1862年から78年まで教え、ロシア・ピアニズムの基礎を作りました。
彼は独特なメソードを持つ名伯楽として知られ、弟子にはパデレフスキ、フリードマン、ガブリロヴィチといった伝説の名手を筆頭に、シュナーベル、エリー・ ナイ、ブライロフスキー、ホルショフスキ、左手のヴィトゲンシュタインまで錚々たる大物が顔を揃えています。
レシェティツキはピアノ曲を中心に作曲も残していて、ほとんどがサロン的小品ですが、華やかで技巧的、弟子の大ピアニストたちが演奏会や録音で披露し ていましたが、今日であまり聴く機会がありません。ゆえに待望のディスク登場となります。
演奏のトビアス・ビッガーは1962年生まれのドイツの個性派ピアニスト。1982年にイタリアのコンクールで入賞しながらも弁護士として働き、1998年に ピアノへ専念することを決めました。知られざる技巧作品に熱心で、編曲も数多く行うなど19世紀風芸風が興味津々です。 (Ki)
BISSA-2519(2SACD)
モンテヴェルディ:歌劇(音楽による寓話)「オルフェオ」 SV.318(1607) アンサンブル・ルンダバロック
ユーハン・リンデロート(テノール、オルフェオ)
クリスティーナ・ヘルグレーン(ソプラノ、ムジカ、プロセルピナ、合唱)
クリスティーネ・ノンボー・アナセン(ソプラノ、第1のニンフ、エウリディーチェ、合唱)
マリア・フォシュストレム(メゾソプラノ、使者、合唱)
アンナ・サンデル(メゾソプラノ、第1の羊飼い、スペランツァ(希望)、合唱)
エーダム・リース(テノール、第2の羊飼い、アポロ、エコー、合唱)
ダニエル・オーベリ(バリトン、第3の羊飼い、第2の冥界の精霊、合唱)
ステフェン・ブルーン(バス、渡し守カロンテ)
カール・ペーテル・エーリクソン(バリトン、第4の羊飼い、冥界の王プルトーネ、合唱)
アン=マルグレート・ニューベリ(ソプラノ、第2のニンフ、合唱)
ラスムス・グラーヴァス・ニルセン(テノール、第1の冥界の精霊、合唱)
スタファン・アルトヴェーグ(バス、第3の冥界の精霊、合唱)
ヘッドヴィグ・フォン・シャンツ(ソプラノ、合唱)
スタファン・スレーン(テノール、合唱)
ペッテル・オストベリ(テノール、合唱)
ホール・バロック
アンサンブル・アルタプンタ
フレードリク・マルムベリ((指)オルガン)

録音:2019年7月&8月/エースレーヴ教会(ルンド、スウェーデン)
モンテヴェルディが1607年に作曲した「音楽による寓話」「オルフェオ」は、5幕という構成、登場人物の多さ、明確なオーケストラの 書法、後の時代のオペラと同様に古典的神話に基づく台本といったことから、真の意味での最初の歌劇と言われています。1607年の初演の後、長い空白の期間 を経て、1904年、パリのスコラ・カントルムでの演奏会形式での上演をきっかけに演奏機会が次第に増え、21世紀までにはスタンダードのレパートリーとして定 着しました。
BIS レーベルがリリースする新しい録音は、スウェーデン南部の3つのアンサンブルのコラボレーションから生まれました。テノール歌手ユーハン・リンデロート をはじめ、ソプラノのクリスティーナ・ヘルグレーン、クリスティーネ・ノンボー・アナセン、マリア・フォシュストレムたち、ルネサンスや初期バロックの声楽作品の 経験豊富な歌手が集まった、大学都市ルンドの古楽シーンで活動するヴォーカルグループ「アンサンブル・ルンダバロック」。2012年から毎夏、ホールの町で開 催される「ホール・バロックフェスティヴァル」のアンサンブル・イン・レジデンスとして結成された「ホール・バロック」は、2016年に『テレマン、コレッリ、J. S. バッハの組曲と協奏曲』(BIS SA-2235)をリリース。ルーマンの「ゴロヴィンの音楽」(BIS SA-2355)でスウェーデン・グラミー賞を獲得しました。そして、 金管楽器のグループ「アンサンブル・アルタプンタ」。3つのアンサンブルをまとめるフレードリク・マルムベリは、マルメ音楽大学で学び、現在、王立ストックホル ム音楽大学の合唱指揮の教授とエーリク・エーリクソン室内合唱団の首席指揮者を務めています。
この録音に参加したアンサンブルには、アンサンブル・アルタプンタでトロンボーンとコルネットを担当するオーレ=クリスチャン・アンデシェンのように、「オルフェ オ」の上演と録音を何度となく経験したプレーヤーも多数含まれています。2019年夏、ルンドのエースレーヴ教会でのセッション録音です。 (Ki)
BISSA-2521(1SACD)
シュニトケ:無伴奏合唱のためのコンチェルト(1984-85)
 3つの聖歌(1984)
ペルト:7つのマニフィカト・アンティフォナ(1988/1991)
エストニア・フィルハーモニック室内cho、
カスパルス・プトニンシュ(指)

録音:2020年1月27-31日/聖ニコラス教会(タリン、エストニア)
プトニンシュ率いるエストニア・フィルハーモニック室内合唱団によるシュニトケ&ペルトの合唱作品集第2弾の登場!BISレーベルからリ リースされている「シュニトケ:悔悛の詩編、ペルト:マニフィカト&主よ、今こそあなたは」(BIS SA-2292)は2018年英国グラモフォン賞の声楽部門を受賞 しており、当アルバムも非常に期待が高まります。
シュニトケの「無伴奏合唱のためのコンチェルト」は10〜11世紀に活躍したアルメニアの詩人グレゴールのテクストを用いた4部の作品。一方、「3つの聖歌」 は1984年に当時国立シンフォニー・カペレ合唱団の指揮者だったヴァレリー・ポリャンスキーの依頼で作曲したものでやはりテクストはグレゴールの詩を用いて います。ソ連時代ながらロシア聖歌の様式にのっとっているのが非常に斬新です。
ペルトがRIAS室内合唱団設立40周年を記念して作曲した「7つのマニフィカト・アンティフォナ」。当時の西ベルリンで初演され、その後1991年に改訂版を 発表。当録音ではその改訂版で演奏しております。テクストは、クリスマス・イヴまでの12月17日から23日のローマ・カトリック教会の「夕べの祈り」の典礼に 基づき、ペルト独自の崇高な世界が広がります。エストニア・フィルハーモニック室内合唱団の純度の高い歌声をお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2522(1SACD)
『プルーストのサロン音楽』
アーン:「ヴァリアシオン・シャンタント(歌謡的変奏曲)」(1905)
フォーレ:ロマンス Op.69
 エレジー Op.24
サン=サーンス:チェロ・ソナタ第1番ハ短調 Op.32
サン=サーンス:「アレグロ・クアジ・プレスト」(チェロ・ソナタ第1番の最終楽章の初稿版)
デュパルク:「ラメント」〜チェロ・ソナタイ短調(c.1867)より
オルメス(イッサーリス編):レチタシオンと歌
フランク(デルサール編):ソナタ イ長調
スティーヴン・イッサーリス(Vc1726年製ストラディバリウス‘Marquis de Corberon’)
コニー・シー(P / スタインウェイ D )

録音:2019年10月/ポットン・ホール(サフォーク)
毎回趣向を凝らしたテーマでアルバムを発表しているイギリスを代表する名チェロ奏者スティーヴン・イッサーリス。『プルーストのサ ロン音楽』と題されたアルバムではフランスの作家マルセル・プルースト(1871-1922)に焦点を当てた内容で構成されております。同プログラムは2018年11 月の来日公演でも披露され大絶賛されました。また2020年10月にはウィグモアホールでも演奏されております。共演は来日公演でも息の合った演奏を聴か せたコニー・シーです。
プルーストは、あらゆる芸術の信奉者で熱狂的な音楽愛好家だったことでも知られます。ここに収録した作品にはプルーストが賛辞を惜しまず文通もしてい たフォーレや、サン=サーンス、フランクのソナタ、そしてアーン、デュパルク、オルメスと充実の作品が並びます。非常に繊細で研ぎ澄まされた感性の持ち主プ ルーストが愛した音楽をイッサーリスの卓越した演奏で聴くことができます。
イッサーリスはBISレーベルから『戦時のチェロ曲』(BIS SA-2312)、『マルティヌーのチェロ・ソナタ集』(BIS SA-2042)などをリリースしており高い評価 を得ております。 (Ki)
BISSA-2523(1SACD)
フランスのトランペット協奏曲集
トマジ:トランペット協奏曲(1944)(フランク・ヴィラール復元によるオリジナル版)【世界初録音】
ジョリヴェ:トランペット、弦楽とピアノのコンチェルティーノ(1948)
シュミット:ランペットとオーケストラのための組曲 Op.133(1955)
ジョラス:11の歌(1977)【カデンツァ:ホーカン・ハーデンベルガー】
ジョリヴェ:トランペット協奏曲第2番(1954)
ホーカン・ハーデンベルガー(Tp)
ロイヤル・ストックホルムPO、
ファビアン・ガベル(指)

録音:2021年8月23-27日/ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)
スウェーデンのトランペット奏者、ホーカン・ハーデンベルガーがフランスの20世紀のトランペット協奏曲集をリリース!
1944年作曲のトマジのトランペット協奏曲はオリジナル版の復元で演奏されました。これはピアノ・リダクションとしてのみ残されていた欠落部分のオーケスト レーションを含む復元で、ハーデンベルガー、ガベルそしてトマジの作品を研究するフランク・ヴィラールが共同で完成しました。ハーデンベルガーの卓越した演奏 で聴く世界初録音です!
1977年に作曲、初演されたベッツィ・ジョラス(1926-)の「11の歌」は当アルバムでは一番新しい作品。タイトルはジョラスの作風の基本にある“音楽の声 楽的な性質”を想起させます。トランペットによって“歌われる”この作品は、室内オーケストラがまるで万華鏡のごとく変化し、ジャズやポピュラーあるいは感傷的 な音楽を思い起こさせます。当作品の初演者で献呈されたピエール・ティボーはハーデンベルガーの師であり、指揮者ファビアン・ガベルはトランペット奏者でも あることから並々ならぬ思いで演奏しております!
BISSA-2524(1SACD)
ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772-1847):ピアノ協奏曲集 Vol.2
協奏曲 ヘ長調 Op.32〜ピアノとオーケストラのための
協奏曲 変ホ長調 Op.55〜ピアノとオーケストラのための
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
マイケル・アレクサンダー・ウィレンス(指)、ケルン・アカデミー

録音:2021年8月/イムマヌエル教会、ヴッパータール(ドイツ)
ベートーヴェンと同時代を生きた作曲家ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772-1847)が2022年に生誕250年、歿後175年 を迎えました!
ライン川中流部右岸のベルギッシェスラント地方の小さな村に生まれ父や兄からピアノと作曲の手ほどきを受け、フルートを独学で学んだヴィルムスは19歳の ときにアムステルダムに渡り、フルート奏者、ピアニスト、オルガニストそして興行師としても活躍。その後、アムステルダムの裕福な美術収集家の娘と結婚し、彼も 大きな恩恵を受けます。
当時彼の作品はアムステルダムをはじめライプツィヒなどでも頻繁に演奏されていました。ヴィルムスはオランダ国歌も作ったことでも知られますが、交響曲、室 内楽曲、協奏曲を中心に、のどかで心地よい作品を残しています。
生誕250周年を記念してロナルド・ブラウティハムとマイケル・アレクサンダー・ウィレンス率いるケルン・アカデミーが“オランダのベートーヴェン”ヴィルム スの現存する5つのピアノ協奏曲を録音。当アルバムはその第2集で2篇を収録しております。当演奏では現存する楽譜からウィレンスの助言をとともにブラウティ ハムが再構築しており、軽やかで優美な旋律を充分にご堪能いただけます。第1集(BIS SA-2504)と併せてお楽しみください! (Ki)
BISSA-2525(1SACD)
「チャッコーナ(シャコンヌ)」〜 バッハ 、ジェラー ル 、ホリガ ー 、ポ ゼ
(1)ハインツ・ホリガー(1939-):「3つの小さな場面」(2014)
(2)ロベルト・ジェラール (1896-1970):「シャコンヌ」(1959)
(3)ブリス・ポゼ (1965-):ヴァイオリンのための「コントラパルティータ」〜ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685〜1750)
の無伴奏ヴァイオリン・パルティータの楽章で点綴された〜(2008)【T. プレルーディオ/バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ハ長調 BWV1006から「プレルーディオ」/U. アレマンダ/バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番 ト短調 BWV1002から「アレマンダ」/V. コレンテ/バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番から「コレンテ」/W. サラバンド/バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番から「サラバンド」/バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番から「ルール」/X. ルール/Y. ジガ/バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004から「ジガ」/Z. チャッコーナ/バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番から「チャッコーナ(シャコンヌ)」】
イリア・グリンゴルツ(Vn)
(Vn:(1)(2)アントニオ・ストラディヴァリ(1718年‘ex-Prove’)、(3)作者不詳(19世紀初頭ドイツ))
(弓:(1)ヘルゲ・ネットランド(2017年)、(2)ドミニク・ペカット(1850年頃)/バロック弓:(3)ルイス・エミリオ・ロドリゲス・キャリントン(2017年))

録音:2020年7月7-10日/改革派教会、マルタレーン(スイス)
近年目覚ましい活躍を見せるイリア・グリンゴルツ。そのレパートリーの広さはヴァイオリニストの中では随一。とりわけバロック奏法 を取り入れた演奏には定評が高く、BISレーベルからリリースしたロカテッリの『ヴァイオリンの技法』(KKC-6325 / BIS SA-2445)では切れ味鮮やかな 演奏を披露してくれました。当アルバムではバッハのチャッコーナ(シャコンヌ)に焦点を当て、この名曲からインスピレーションを得て作曲されたハインツ・ホリガー(1939-)、ロベルト・ ジェラール(1896-1970)、ブリス・ポゼ(1965-)、そしてバッハの無伴奏ヴァイオリン作品を編んだ内容。
ホリガーの「3つの小さな場面」は2014年、イザベル・ファウストのために書いた3部構成の作品。ジェラールの「シャコンヌ」は1959年、イフラ・ニー マンのために書いた十二音技法を用いた12曲からなる作品。そしてポゼの「コントラパルティータ」はダヴィド・グリマルのために書いた7曲からなる作品。バッ ハの無伴奏から着想を得て書かれたこの作品をグリンゴルツはバッハの作品を挟み込む形で録音。前衛的なポゼの作品とバッハが見事に融和しております。数多 くの録音でも知られるグリンゴルツながらシャコンヌのレコーディングはこれがはじめて。彼ならではの心地よいテンポ感と歯切れのよい演奏は無伴奏でも一層 輝きます。また当録音では曲に合わせて楽器と弓も変えて演奏しており、これもまたグリンゴルツならではといえましょう。 (Ki)

BISSA-2526(1SACD)

『コルネットと鍵盤楽器のための音楽』
(1)ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンタナ(1571-1630):ソナタ第3番
(2)フレスコバルディ:カンツォーナ第3番「ラ・ルッケジーナ(ルッカの女)」
(3)アンニーバレ・パドヴァーノ(1527-1575):第6旋法によるトッカータ
(4)ダリオ・カステッロ(? - c.1658):ソナタ第1番
(5)ガブリエーリ(c.1532/33-1585):「キ・ラ・ディーラ」によるフランス風カンツォン
(6)ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー(c.1580-1651):シンフォニア第13番
(7)アンドレア・ファルコニエーリ(c.1585-1656):ラ・モナルカ(君主)
(8)リッカルド・ロニョーニ(c.1550-before 1620):陽気な羊飼い
(9)アンジェロ・ノターリ(1566-1663):ああ、いつもの情熱が燃えあがってくる
(10)作者不詳:旅立ちの歌
(11)ジローラモ・ダッラ・カーサ(d. 1601):ある日シュザンヌが
(12)ジョヴァンニ・サルヴァトーレ(1611-1688):第9旋法によるトッカータ第2番
(13)ジョヴァンニ・マルティーノ・チェザーレ(c.1590-1667):ラ・フォッカリーナ
(14)フランチェスコ・ロニョーニ・タエッジョ(after 1580-after 1626):恋人よ、あなたは美しい
(15)ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンタナ(1571-1630):ソナタ第2番
(16)ビアージョ・マリーニ(1594-1663):オルガンとヴァイオリンまたはコルネットのためのソナタ
セイチェント・ストラヴァガンテ【ダーヴィド・ブルッティ(コルネット)、ニコラ・ラモン(オルガン、チェンバロ)】
[楽器 Cornetto:Straight Cornetto by Andrea Inghisciano 2019/Curved Cornetto by Paulo Fanciullacci 2018/Mute Cor-netto by Andrea Inghisciano/Organ:Anonymous Organ built in Venice around 1660/Regal:Nicola
Ferroni 2017/Harpsichord:Romain Legros after Giovanni Battista Giusti, 1681]

録音:(2)(3)(8)(10)-(15)2019年11月14-17日/パッロキアーレ・ディ・モンテ・サン・ジョヴァンニ教会(ボローニャ)、
(1)(5)(6)(7)(9)2020年6月24&25日 サン・マルティーノ・ヴェスコヴォ教会(ヴェーシャ、ペルージャ)、
(4)(16)2020年8月26&27日/サン・バルトロメオ教会(カプリーレ、ベッルーノ、イタリア)
ルネサンスの時代には声楽曲を楽器で演奏することがよく行われたと言われています。「言葉がないと、甘美な音楽に流れる感情はどう 表現されるだろう」。このアルバムは、そうした「素晴らしくバロック的な思いつき」から作られました。フォンタナの2つの「ソナタ」、パドヴァーノとサルヴァトーレ の「トッカータ」、カプスベルガーの「シンフォニア」などの間に、ヴェネツィアのオルガニスト、アドリアン・ガブリエーリが、アドリアン・ヴィラールトのシャンソン「Qui la dira la peine de mon coeur(わが心の痛みを誰が語れよう)」を編曲した「「キ・ラ・ディーラ」によるフランス風カンツォン」といった曲をはさむプログ ラム。
「セイチェント・ストラヴァガンテ Seicento Stravagante」(贅沢な17世紀)は、コルネット奏者のダーヴィド・ブルッティと鍵盤楽器奏者のニコラ・ラモン がルネサンスと初期バロックの音楽を演奏するために結成したデュオ。2018年6月のラヴェンナ音楽祭期間中にサン・ヴィターレ聖堂で3回のコンサートを行っ てデビューし、高い評価を獲得しました。ブルッティはこのアルバムで、ストレート・コルネット、カーブド・コルネット、ミュート・コルネットの3種の楽器を使い分 けています。 (Ki)
BISSA-2527(1SACD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集 Vol.2
ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調 「春」Op.24(1800-01)
ヴァイオリン・ソナタ第6番イ長調 Op.30-1(1801-02)
ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調 Op.30-2(1801-02)
フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn/Antonio Stradivarius,Cremona 1711, ‘Lady Inchiquin’)
マルティン・ヘルムヒェン(P/Chris Maene Straight Strung Concert Grand Piano)

録音:2020年2月/クンストパラスト美術館内ロベルト・シューマン・ザール(デュッセルドルフ)
フランク・ペーター・ツィンマーマンとマルティン・ヘルムヒェンによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲録音、第 2 弾は第 5番「春」、第6番、第7番です!
ツィンマーマンといえば卓越したテクニックと繊細にして優美で香り高き音色で奏でますが、このベートーヴェンではピアノとの対話を大切にし、随所に聴くこ とのできる絶妙なバランス感覚と抜群のセンスの良さを携えた演奏を披露しております。まばゆく流麗な第5番「春」、きめ細かく温かみのある音色で奏でる第 6番、そして厳しさとともに表情豊かな第7番と、当録音もその圧倒的な出来栄えの演奏を聴くことができます。
マルティン・ヘルムヒェンは1982年ドイツ、ベルリン生まれ。2001年に開かれたクララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝し、一躍世界から注目され るピアニストなりました。ソロはもちろんのこと、ユリア・フィッシャーなど世界的ヴァイオリニストからも絶大なる信頼を得ており、ツィンマーマンとの共演もツィ ンマーマンからのアプローチで実現しました。
演奏の素晴らしさはもちろんのこと、楽器にも注目です。ヴァイオリンはツィンマーマンの愛器1711年製のストラディヴァリウス「レディ・インチクイン」。こ の楽器はかつてクライスラーが所有していた銘器でまるでビロードのような音色です。ツィンマーマンが長年ともにしてきた愛器で奏でるベートーヴェンは格別で す。一方、ピアノはベルギーのピアノ製作者クリス・マーネの平行弦ピアノを使用。このピアノは 2013 年ダニエル・バレンボイムの依頼により製作された楽器で、 その特徴は一般的なグランドピアノのように弦が交差して張られておらず、チェンバロやフォルテピアノのようにすべての弦が平行に張られています。これにより 音量はもちろんのこと、細かなニュアンスの表現、そして弾き心地の良さを兼ね備えております。このグランドピアノは2015年にバレンボイムによる演奏でお 披露目され、以後ピエール=ローラン・エマールやエマニュエル・アックスなど世界的なピアニストにも認められた楽器として注目されております。近年この楽器 を愛奏するヘルムヒェンがベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタを挑むに当たり、現在望みうる最も理想的な楽器で録音を実現させました。
BISSA-2529(1SACD)
『In Motion』
シューベルト(ジュリアン・アズクール編):四重奏断章(Quarttettsatz) ハ短調 D.703(弦楽四重奏曲第12番) *
マシュー・ハインドソン(1968-):マラリンガ(Maralinga)(2009/11)(ソロ・ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための)**
ボッケリーニ(ジュリアン・アズクール編):マドリードの通りの夜の音楽(Musica notturna delle strade di Madrid)*
アルトゥーロ・コラレス(1973-):Senores, les voy a contar…(殿方よ、あなたがたに話そう…)(2010)#
ガレス・ファー(1968-)(ジュリアン・アズクール編):Mondo Rondo(モンド・ロンド)(1997) *
ユ ナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ
アマーリア・ホール(Vn)**、
ジュリアン・アズクール(ディレクター、コンサートマスター)*、
フランク・フォンクベルト(指)**/#

録音:2020年3月/セント・シラス教会(ケンティッシュ・タウン 、ロンドン、イングランド) 
近年、弦楽オーケストラの水準は、めざましい向上を遂げてきたといわれます。楽譜を響きのある音にする技術、なによりも重要 な、楽譜の奥にある「作曲家の音楽」を表現する技術をもったアンサンブルが多く現れ、世界の音楽シーンを豊かなものにしています。BIS レーベルは、こ うした優れたグループの紹介に努め、カメラータ・ノルディカ、ムシカ・ヴィテ、オストロボスニア室内O、オーストラリア室内O、アムステル ダム・シンフォニエッタといったアンサンブルのアルバムを積極的にリリースしてきました。BIS が新しく紹介する「ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッ パ(United Strings of Europe)」(USE)は、ロンドンに本拠を置くアンサンブルです。ヨーロッパ連合とスイスの若いプロフェッショナルたちが音楽と文 化の協力を最高度の水準で促進することを目標に集まり、「独創的なプログラムと『高度な技術による表現豊かな』演奏」(「ザ・タイムズ」)といった賛辞を すでに得ています。リーダーは、レバノン系イギリスのヴァイオリニスト、ジュリアン・アズクール Julian Azkoul。彼は、スウェーデンのカメラータ・ノルディ カの客演ディレクターのほか、各国のオーケストラに客演しています。副指揮者のフランク・フォンクベルト Franck Fontcouberte は、打楽器奏者から転向、 デーヴィッド・ロバートソン、ピエール・ブーレーズたちに指揮法を学びました。
『In Motion』(動いている)は、ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパのデビュー・アルバムです。シューベルトの「四重奏断章」は、第2楽章をスケッ チしたところで作曲が放棄されたため、「アレグロ・アッサイ」の楽章が単独の曲として出版されました。シューベルトの円熟期を告げる、劇的、表現的な 音楽です。オーストラリアのマシュー・ハインドソン Matthew Hindson(1968-)の「マラリンガ」は、イギリスが大気中核実験を行い、アボリジニとオー ストラリア軍兵士に放射線被害を与えた、現地の言葉で「雷」を意味する場所を曲名にした音楽です。このアルバムでは、ウェリントンOのリーダー、 ニュージーランドのアマーリア・ホール Amalia Hall がソリストを務め、オーストラリア室内Oの委嘱による「ソロ・ヴァイオリンと弦楽オーケストラ」 の版を演奏しています。
ボッケリーニの「マドリードの通りの夜の音楽」は、彼の数少ない標題音楽のひとつ。弦楽五重奏のために作曲され、〈アヴェ・マリアの鐘(La campane de l’ Ave Maria)〉〈兵士たちの太鼓(Il tamburo dei Soldati)〉〈盲目の物乞いたちのメヌエット(Minuetto dei Ciechi)〉〈ロザリオ(Il Rosario)〉〈流しの 歌手たちのパッサカリア(Passa Calle)〉〈太鼓(ll tamburo)〉〈マドリードの夜の帰営ラッパ(La Ritirata di Ma-drid)〉の7曲で構成。アズクールの 編曲では第1曲と第2曲、第5曲と第6曲がつづけて演奏されます。アルトゥーロ・コラレス(1973-)は、エルサルバドル出身。作曲家、指揮者として スイスで活動しています。「Senores, les voy a contar…(殿方よ、あなたがたに話そう…)」は、母国エルサルバドルの人々が伝えるさまざまな物語、神話、 伝説、伝承歌を思い描きながら作られたという、約5分の小品です。「Mondo Rondo(モンド・ロンド)」は、ニュージーランドの作曲家ガレス・ファー(1968-) のもっとも演奏されることの多い作品に挙げられています。〈Mondo Rondo(モンド・ロンド)〉〈Mumbo Jumbo(マンボ・ジャンボ)〉〈Mambo Rambo(マ ンボ・ランボ)〉の短い3曲の中に、エキゾティックなメロディと打楽器的なファンキーなリズムを組み合わせ、独特の音世界を作り上げた作品です。この作 品とシューベルト、ボッケリーニの曲は、アズクールが「今日の」発想で取り組んだ、弦楽オーケストラのための編曲で演奏されます。 (Ki)
BISSA-2530(1SACD)
第10回浜松国際ピアノコンクールの覇者、ジャン・チャクムル
リスト:.『白鳥の歌』 S 560(シューベルト/ジャン・チャクムルによる再編成)【@.「愛の便り」/A.「戦士の予感」/B.「彼女の絵姿」/C.「春の憧れ」/D.「別れ」/E.「遠い国で」/F.「セレナード」/G.「アトラス」/H.「漁師の娘」/I.「海辺で」/I@.「我が宿」/IA.「町」/IB.「影法師」/IC.「鳩の便り」】
『4つの忘れられたワルツ』 S 215
ジャン・チャクムル(P/Kawai SKEX(Shigeru Kawai Concert Grand))

録音:2020年1月ワイアストン・コンサートホール(モンマス、イギリス)
2018年第10回浜松国際ピアノコンクール第1位のほか、同コンクールの室内楽賞、札幌市長賞など数々の賞に輝いたジャン・チャ クムル。優勝者の副賞としてBISレーベルからの録音デビューが決定し、2019年1月にコンクールの会場となったアクトシティ浜松におけるセッション収録で デビュー盤(KKC 4169)をリリースし、一躍注目を集めました。同コンクールの優勝者ツアーとして2019年4月より全国20公演をこえる演奏会も成功させ、 現在最も期待されている若手実力派ピアニストの一人として注目されています。
高い評価を集めたデビュー盤の録音から早1年、2020年1月にイギリス、ワイアストン・コンサートホールにおけるBISレーベル第2弾の録音ではリストに 挑みました!収録作品はリストがピアノ独奏用に編曲したシューベルトの『白鳥の歌』S 560そして、『4つの忘れられたワルツ』 S 215です。
シューベルトの3大歌曲集の一つ『白鳥の歌』は、シューベルト自身が編んだ『美しき水車小屋の娘』、『冬の旅』とは異なり死後に出版社や友人たちがまとめ たもので、歌曲集としての連続性は持っていません。そのためチャクムルは自身の感性で演奏順を変えております。新たな物語を提示した注目の演奏です。
一方、1881年から1884年にかけて作曲された『4つの忘れられたワルツ』S 215はリスト晩年の穏やかな曲調が印象的。チャクムルの研ぎ澄まされた感性 と歌心に満ちた演奏でお楽しみいただけます。今後より一層の活躍を期待せずにはいられない注目盤の登場です! (Ki)
BISSA-2531(2SACD)
バッハ:「フーガの技法」BWV1080
Disc1
(1)1.コントラプンクトゥス1(4声)
(2)2.コントラプンクトゥス2(4声)
(3)3.コントラプンクトゥス3(4声)
(4)4.コントラプンクトゥス4(4声)
(5)5.コントラプンクトゥス5(4声)
(6)6.コントラプンクトゥス6(フランス様式による4声)
(7)7.コントラプンクトゥス7(拡大と縮小による4声)
(8)8.コントラプンクトゥス8(3声)
(9)9.コントラプンクトゥス9(12度の転回対位法による4声)
(10)10.コントラプンクトゥス10(10度の転回対位法による4声)
(11)11.コントラプンクトゥス11(4声)
(12)コントラプンクトゥス12「鏡のフーガ」(4声)(2台チェンバロで演奏)*
(1) 正置型
(2) 倒置型
13.コントラプンクトゥス13「鏡のフーガ」(3声)(2台チェンバロで演奏)*
(3) 正置型
(4) 倒置型
(5)16.8度のカノン(2声)
(6)17.10度のカノン(2声)
(7)18.12度のカノン(2声)
(8)15.拡大された逆行型によるカノン(2声)
19.3声の『鏡のフーガ』(2台チェンバロ用編)*
(9) 正置型
(10) 倒置型
(11)20.3つの主題によるフーガ(コントラプンクトゥス14)(断片)
(12)21.コラール「我ら苦難の極みにあるとき」BWV668a
「鏡のフーガ」

※(1)〜(4)鈴木雅明と鈴木優人が声部を分けて演奏
(9)鈴木雅明(チェンバロT)&鈴木優人(チェンバロU)
(10)鈴木優人(チェンバロT)&鈴木雅明(チェンバロU)
鈴木雅明(Cemb)
鈴木優人(Cemb)*

録音:2022年9月4〜9日神戸松蔭女子学院大学チャペル
鈴木雅明がついに「フーガの技法」を録音しました!バッハの晩年、1740年代に作曲に取り組んだといわれている「フーガ の技法」。バッハは単一の主題から対位法技法を用いてどれほど多様な作品が作り出せるかを探求。しかし1750年にバッハが亡くなったため、未完となった 作品です。この作品が謎多き理由は楽器指定がなく、作曲目的が不明確、作曲時期の真偽、未完のフーガの問題など。そのため作品の演奏順も演奏家の解釈 によって異なります。現在ではこの作品が鍵盤楽器のために作曲されたことは一般的に受け入れられており、鈴木雅明による演奏は注目せずにはいられません。 「鏡のフーガ」では鈴木優人との親子共演です!対位法技法の集成といえる「フーガの技法」をご堪能ください! ★演奏の素晴らしさはもちろんのこと、BISの技術陣による録音であることも注目。SACD層は5.0 Surround soundで収録されており、神戸松蔭女子学 院大学チャペルに響き渡る臨場感あふれる名演奏をお楽しみいただけます。 (Ki)
BISSA-2532(1SACD)
ラウタヴァーラ:ピアノ協奏曲第3番「夢の贈り物(Gift of Dreams)」(1998)
マルティヌー:ピアノ協奏曲第3番(1947-48)
オッリ・ムストネン(P/スタインウェイD )
ラハティSO、
ダリア・スタセフスカ(指)

録音:2022年1月3-8日/シベリウスホール(ラハティ、フィンランド)
フィンランドのラウタヴァーラとチェコ生まれのマルティヌー。一見共通するところのなさそうなふたりは、インスピレーションの新たな源 をみつけようと絶えず探求し、音楽の「ピューリタニズム」から解放される姿勢を保ちつづけたことで繋がっています。フィンランドのピアニスト、オッリ・ムストネ ンが、新たに首席指揮者に就任したダリア・スタセフスカの指揮するラハティSOと共演したアルバムでは、このふたりの作曲家の「ピアノ協奏曲第3番」が演 奏されます。
ラウタヴァーラの「ピアノ協奏曲第3番」は、1994年の交響曲「光の天使」で彼が国際的に成功を収めた後、1998年の作品です。ネオロマンティックなスタ イルをさらに押し進めた1969年の「第1番」とも、雑多な要素を合成した1989年の「第2番」とも異なる、ソリストがピアノを弾きながらオーケストラを指揮 することのできる、ピアノ・オブリガート付き交響詩とでもいったスタイルで書かれています。「トランクィッロ」「アダージョ・アッサイ」「エネルジーコ」の3楽章の 作品。男声合唱のために書かれた1978年の「4つのセレナード」の一曲、ボードレールの詩による〈貧しき者らの死〉に初めて現れた「le dons des reves(夢 の贈り物)」の言葉による音型がモチーフとして使われていることから「夢の贈り物」の副題がつけられました。
折衷的で多作のマルティヌーの「ピアノ協奏曲第3番」は、ロマンティシズム時代の協奏曲に共通する特徴を備えた作品です。ブラームスを思わせる交響的構造 をモデルにした、ストラヴィンスキーの新古典主義の「余韻」の聞こえる第1楽章「アレグロ」。色彩的な第2楽章「アンダンテ・ポコ・モデラート」。「モデラート- アレグロ」の第3楽章には、チェコスロヴァキアに政変が起き共産党政権が成立した1948年という時代が反映され、カデンツァの後、好戦的ともいえる姿勢で曲 が閉じられます。1949年11月20日、作品を献呈されたルドルフ・フィルクシュニーのソロ、ウォルター・ヘンドル指揮ダラスSOによりテキサス州ダラス で初演されました。
ピアニストのムストネン(1967-)は、作曲家と指揮者としての活動でも知られ、内省と深い洞察による演奏は「再創造」とも呼べる新鮮な響きをもたらします。 スティーヴン・イッサーリスと共演した3つの「チェロ・ソナタ」(BIS SA-2042)に次ぐマルティヌー作品の録音です。
指揮者のダリア・スタセフスカ(1984-)は、ウクライナのキーウ生まれ。エストニアのタリンを経て、5歳の時、フィンランドに移住しました。ヘルシンキに一年 住んだ後、タンペレに移り、タンペレ音楽院でヴァイオリンと作曲を正式に学び始めました。ヘルシンキのシベリウス・アカデミーでヴァイオリンとヴィオラを学び、 指揮に興味をもった20代、ストックホルム王立音楽大学でヨルマ・パヌラ、シベリウス・アカデミーでレイフ・セーゲルスタムたちに師事。2012年にシベリウス・ アカデミーのディプロマを取得しました。BBC響の首席客演指揮者に就任した2019年7月、「BBCプロムス」で初めてロンドンの聴衆を前に(指)翌年 の「プロムス最終夜」の指揮者を務めました。2021/22年のシーズンにラハティSOの首席指揮者に就任しました。 (Ki)
BISSA-2533(1SACD)
孤独の歌(Songs of Solitude)− ヴィオラ・ソロの音楽』
(1)細川俊夫(1955-)【横浜】:Sakura/Solitude(さくら/孤独)(2020)
(2)ヨハン・ゼバスティアン・バッハ:サラバンド(「無伴奏チェロ組曲第4番 変ホ長調 BWV1010」より)
(3)ヨハンナ・ドーデラー(1969-)【シュミダタル、オーストリア】:Shadows(影)(2020)
(4)ホセ・セレブリエール(1938-)【ニューヨーク】:Nostalgia(郷愁)(2020)
(5)バッハ:サラバンド(「無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV1007」より)
(6)ティグラン・マンスリアン(1939-)【イェレヴァン(エレバン)、アルメニア】:Ode an die Stille(沈黙に寄せる頌歌)(2020)
(7)大島ミチル(1961-)【ニューヨーク】:Silence(沈黙)(2020)
(8)バッハ:サラバンド(「無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調 BWV1009」より)
(9)カレヴィ・アホ(1949-)【ヘルシンキ】:Am Horizont(地平線にて)(2020)
(10)ジョン・パウエル(1963-)【ロサンジェルス】:Perfect Time for a Spring Cleaning(噴水清掃にうってつけの時)(2020)
(11)バッハ:サラバンド(「無伴奏チェロ組曲第5番 ハ短調 BWV1011」より) 
(12)クリスティーナ・スピネイ(1984-)【ナッシュヴィル、テネシー州】:Keep Moving(動きつづけろ)(2020)
(13)リーアン・サミュエル(1944-)【プルヘリ、ウェールズ】:Salve Nos(われらを救いたまえ)(2020)
(14)バッハ:サラバンド(「無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008」より) 
(15)ゲイブリエル(ガブリエル)・プロコフィエフ(1975-)【ロンドン】:Five Impressions of Self-Isolation(自己隔離で思う5つのこと)(2020)
(16)バッハ:サラバンド(「無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調 BWV1012」より)
(17)フェデリコ・ガルデッラ(1979-)【ミラノ】:Consolation(慰め)(2020)
ヒヨリ・トガワ(戸川ひより)(Va/アントニオ・カッシーニ1690年頃製作)

録音:2020年6月、9月、10月/アンドレーアス教会(ベルリン=ヴァンゼー、ドイツ)
制作・録音・編集・ミクシング:マルティン・ナゴルニ
『孤独の歌(Songs of Solitude)』のプロジェクトは、ひとつのウィルスのせいで世界中の人々が隔離状態に追いこまれた時、ヴィ オラ奏者ヒヨリ・トガワ(戸川ひより)の思いつきから生まれました。細川俊夫、ヨハンナ・ドーデラー、ホセ・セレブリエール、ティグラン・マンスリアン、大島 ミチル、カレヴィ・アホ、ジョン・パウエル、クリスティーナ・スピネイ、リーアン・サミュエル、ゲイブリエル・プロコフィエフ、フェデリコ・ガルデッラという世 界各コクで活躍する作曲家たちが、彼女のたっての願いを受け、さまざまな場所で「孤独の時」を過ごしながら作曲したヴィオラ・ソロの曲が、曲間にはさまれるバッ ハの「無伴奏チェロ組曲」の「ヴィオラ」による6つの〈サラバンド〉と一緒に演奏されます。
ヴィオラ奏者のヒヨリ・トガワ(Hiyoli Togawa)は、日本とオーストラリアをルーツにもち、ドイツのラインラントで育ちました。ヴァイオリンを習っていた 幼少のころ、父親が大切にしていた古いヴィオラをこっそり弾いたことが、人生を捧げるに値する「声」をもつ楽器との出会いだったと言います。ライナー・モーク、 アントワン・タメスティ、ハリオルフ・シュリヒティヒに学び、アルテミス四重奏団からは室内楽を学びました。シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭をはじめと するフェスティヴァルに定期的に出演、ハンブルク・カメラータ、ノルディック室内Oなどのアンサンブルと共演しています。2014年に開かれたヨハネス・ ブラームス国際コンクール第2位を受賞し注目を集めました。2017年 8月、フィンランドのカレヴィ・アホが彼女の演奏からインスピレーションを得て作曲した 「Solo XII - In memoriam EJR」を初演、翌年2月にハンブルク・カメラータのコンサート・シリーズ「Krypta」で再演しました。オンスロウ、メンデルスゾー ン、カリヴォダの曲を弾いた『ヴィオラのためのロマンティック・ソナタ』がデビュー・アルバムです。
ヒヨリ・トガワは、モデナのアントニオ・カッシーニが1690年ごろに製作したとされるヴィオラを弾いています。「孤独の歌」に似合った深い響きを生む楽器です。 このアルバムにつけられた44ページのブックレットには、彼女がプロジェクトについて綴った「プロローグ」と「エピローグ」、それぞれの作曲家についての覚書 (英語、ドイツ語、フランス語)が、写真や絵(トガワが描いています)と一緒に掲載されています。2020年の6月から10月にかけてベルリン=ヴァンゼーの アンドレーアス教会で行われたセッションの録音です。 (Ki)
BISSA-2534(1SACD)
ブルックナー:交響曲第4番『ロマンティック』(1878/80年稿ノヴァーク版) トーマス・ダウスゴー(指)
ベルゲンPO

録音:2020年1月20-22日グリーグ・ホール、ベルゲン(ノルウェー)
数多くの録音で評価を集めるトーマス・ダウスゴーがベルゲンPOと進めているブルックナーの交響曲全曲録 音。当アルバムは交響曲第4番『ロマンティック』を収録しております。
ブルックナーの9曲の交響曲の中で最も人気の高い『ロマンティック』。第1稿が完成したのは1874年ですが、それから改訂が何度も行われ、1881年 ハンス・リヒター指揮のVPOによって初演され成功を収め作品です。ダウスゴーは第2稿、1878/80年稿ノヴァーク版を使用。 当演奏でもダウスゴーらしい見通しの良いクリアな響きを大切にし、緊密な構成力でこの名曲を演奏しております! (Ki)
BISSA-2535(1SACD)
モーツァルト、シューマン、ブルッフ、ストラヴィンスキー:クラリネット三重奏曲集
モーツァルト:三重奏曲 変ホ長調「ケーゲルシュタット」K.498
シューマン:おとぎ話 Op.132
ブルッフ:8つの小品 Op.83
ストラヴィンスキー:組曲「兵士の物語」(作曲家編曲によるクラリネット、ヴァイオリン、ピアノ三重奏版)
ウィグモア・ソロイスツ【マイケル・コリンズ(Cl)、イザベル・ファン・クーレン(ヴィオラ、ヴァイオリン)、マイケル・マクヘイル(P)】

録音:2020年8月24-26日/ウィグモア・ホール(ロンドン、イギリス)
2020年に結成された「ウィグモア・ソロイスツ」はイザベル・ファン・クーレンとマイケル・コリンズが中心となりウィグモア・ホールのディ レクターであるジョン・ギルホリーとのコラボレーションによって生まれた可変室内アンサンブル。シューベルトの八重奏曲(BIS SA-2597)のデビュー盤に次ぐ 第2弾はコリンズ、ファン・クーレン、マイケル・マクヘイル演奏によるクラリネット三重奏曲の主要作品集です!
モーツァルトの「ケーゲルシュタット三重奏曲」は、ボウリングの原型ケーゲルンをしているときに作曲されたと言われる作品。クラリネットはもちろんのことヴィ オラ、ピアノにも魅力的な旋律があらわれる名作です。
気さくで遊び心にあふれた雰囲気をもつシューマンの「おとぎ話」。気ままで快活な作品ながらシューマン晩年の1854年の作品です。
ブルッフ晩年の郷愁に溢れた「8つの小品」。ヴァイオリン協奏曲第1番があまりにも有名なブルッフですが、この上なく美しい旋律は「8つの小品」にも随所に あらわれます。
ストラヴィンスキーの「兵士の物語」は第一次世界大戦で多くのアーティストたちが困窮していた中、少人数で演奏可能、かつ巡業しやすいことを念頭に置いて 書かれた作品。しかし当時流行したスペイン風邪に、ストラヴィンスキー自身や関係者たちが次々と倒れ、巡業の計画は実現しなかったという、現代のコロナ禍とも 奇しくも重なって見える背景をもちます。当録音では作曲家編曲によるクラリネット、ヴァイオリン、ピアノ三重奏版で演奏。タンゴやジャズなどさまざまな要素を取 り入れた、ストラヴィンスキーの個性あふれる作品です。現代最高峰の名手による新たな名盤登場です! (Ki)
BISSA-2537(1SACD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集 Vol.3
ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調 p.30-3(1801-02)
(2)ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調「クロイツェル」Op.47(1803)
ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調 Op.96(1812)
フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn/Antonio Stradivarius,Cremona 1711, ‘Lady Inchiquin’)
マルティン・ヘルムヒェン(P/Chris Maene Straight Strung Concert Grand Piano)

録音:2020年8月21-24日/シーメンスヴィラ(ベルリン)
フランク・ペーター・ツィンマーマンとマルティン・ヘルムヒェンによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲録音がついに完結し ました!当アルバムには第 8 番、第 9 番「クロイツェル」、第 10 番を収録。コロナ禍の2020 年 8月、ベルリン、シーメンスヴィラにおけるセッション録音です。
ツィンマーマンといえば卓越したテクニックと繊細にして優美で香り高き音色で奏でますが、このベートーヴェンではピアノとの対話を大切にし、絶妙なバラン ス感覚と抜群のセンスの良さを携えた演奏を披露しております。
マルティン・ヘルムヒェンは1982年ドイツ、ベルリン生まれ。2001年に開かれたクララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝し、一躍世界から注目され るピアニストなりました。ソロはもちろんのこと、ユリア・フィッシャーなど世界的ヴァイオリニストからも絶大なる信頼を得ており、今回の共演もツィンマーマン からのアプローチで実現しました。
演奏の素晴らしさはもちろんのこと、当録音では楽器にも注目です!ヴァイオリンはツィンマーマンの愛器、1711年製のストラディヴァリウス「レディ・インチ クイン」。この楽器はかつてクライスラーが所有していた銘器でまるでビロードのような音色です。ツィンマーマンが長年ともにしてきた愛器で奏でるベートーヴェ ンは格別です。一方、ピアノはベルギーのピアノ製作者クリス・マーネの平行弦ピアノを使用。このピアノは 2013 年ダニエル・バレンボイムの依頼により製作さ れた楽器で、その特徴は一般的なグランドピアノのように弦が交差して張られておらず、チェンバロやフォルテピアノのようにすべての弦が平行に張られています。 これにより音量はもちろんのこと、細かなニュアンスの表現、そして弾き心地の良さを兼ね備えております。このグランドピアノは 2015 年にバレンボイムによる 演奏でお披露目され、以後ピエール=ローラン・エマールやエマニュエル・アックスなど世界的なピアニストにも認められた楽器として注目されております。近年 この楽器を愛奏するヘルムヒェンがベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタを挑むに当たり、現在望みうる最も理想的な楽器で録音を実現させました。 (Ki)
BISSA-2540(1SACD)
レスピーギ:組曲『鳥』
リュートのための古い舞曲とアリア 第1組曲
リュートのための古い舞曲とアリア 第2組曲
リュートのための古い舞曲とアリア 第3組曲
ジョン・ネシリング(指)
リエージュ王立PO(リエージュPO)

ン録音:2021年7月5-9日/フィルハーモニーホール、リエージュ(ベルギー)
好評のジョン・ネシリング指揮によるレスピーギの管弦楽作品集。当アルバムには組曲『鳥』と『リュートのための古い舞曲とアリア』を 収録しております。
組曲『鳥』はパスクィーニ、ラモーなどのクラヴサン曲より編曲した管弦楽作品。「ナイチンゲール」「かっこう」など鳥のさえずりの表現した5曲からなるこの作 品は聴き手を色彩豊かな音風景へと誘います。
『リュートのための古い舞曲とアリア』組曲は16世紀後半から17世紀初頭のイタリアとフランスの作曲家によるリュートまたはギターのための作品からの編曲 ですが、こちらも新鮮な響きで彩った組曲。繊細で洗練された音色が特徴のこの作品はイタリアのオーケストレーションの巨匠レスピーギが贈る名作です。
1947年サンパウロ生まれの指揮者ブラジルのジョン・ネシリングは、ボダンツキーやシェーンベルクの血を引くという逸材で、バーンスタインやスワロフスキー の薫陶を受けております。自身の持ち味である情熱的かつ抜群のリズム感で、色彩豊かにレスピーギを振っております。 (Ki)
BISSA-2543(1SACD)
『隠れた宝物(Hidden Treasure)』〜ハンス・ガル:未出版の歌曲集
ハンス・ガル(1890-1987):レディ・ローザ(Lady Rosa)(1910) 夜(Nacht)(1911)
夜の船室にて(その1)(Nachts in der Kajute I)(1912)
夜の船室にて(その2)(Nachts in der Kajute II)(1912)
夜の船室にて(その3)(Nachts in der Kajute III)(1912)
星の対話(Sternenzwiesprach)(1911)
このことを考えてみよ、おお魂よ(Denk’ es, o Seele)(1911)
五月の月(Maimond)(1912) 愛の歌(Minnelied)(1913)
朝の祈り(Morgengebet)(1913) 黄昏時(Dammerstunde)(1913)
信じてくれ(Glaube nur!)(1913) 愛に倦んで(Liebesmude)(1911)
まったく新しい悪党の歌(Eine gantz neu Schelmweys)(1915)
森の喜び(Waldseligkeit)(1915) 雲の木(Der Wolkenbaum)(1917)
十一月の日(Novembertag) なんという静けさ(Welch ein Schweigen)(1917)
夜の嵐(Nachtsturme)(1918) 花の歌(Blumenlied)(1921)
羊飼いの歌(Schaferlied)(1921) 夕べの歌(Abendlied)(1921)
邪悪な日(der bose Tag)(1914) 訊くな!(Frag’ nicht)(1914)
撤回した言葉(Rucknahme)(1914) 夜の会話(Abendgesprach)(1914)
5つの歌(Funf Melodien) Op.33(1917-21)
はかない(Vergangliches) 牧場の小川(Der Wiesenbach) 小鳥の憂鬱(Voglein Schwermut)
三人の王女(Drei Prinzessinen) 川の夕べ(Abemd auf dem Fluss)
クリスティアン・イムラー(Bs-Br)
ヘルムート・ドイチュ(P)

録音:2016年4月/ドイツ放送室内楽ホール(ケルン、ドイツ)
オーストリア=スコットランドの作曲家ハンス・ガル Hans Gal は、1890年、ウィーンに近いブルン・アム・ゲビルゲの東欧系 ユダヤ人の家に生まれました。ブラームスと親しかった音楽学者でもあるオイゼビウス・マンディチェフスキに対位法と形式を学び、1920年代、2作目のオ ペラ「Die heilge Ente(神聖なアヒル)」をはじめとする作品で作曲家として成功を収めました。1929年にマインツの音楽学校の校長に就任したものの、 1933年、ナチスの台頭にともない解任。ウィーンに戻り、1938年、ナチス・ドイツによるオーストリア併合の後、イギリスに移住しました。1945年、ド ナルド・トーヴィに招かれたエディンバラで大学の講師の職に就き、指揮者、ピアニスト、音楽学者としても活動し、1987年にエディンバラで没しました。 歌劇、4つの交響曲を含む管弦楽曲と協奏曲、大規模なカンタータ、室内楽曲、ピアノ曲、声楽曲を作り、約140の作品が出版されています。
ガルの作曲したソロ歌曲は、67の作品が現存するといわれます。その多くは、「見習いの年」と彼が呼んだ、マンディチェフスキの下で私的に学んだ2年 につづく1910年ごろから1916年の間の作品です。ガルは、その後も折にふれて歌曲を作りながらも出版せず、1929年、要請を重ねてきたシムロック出 版から、1917年から1921年にかけて作曲した5曲を「5つの歌」として出版しました。BIS レーベルのこのアルバムには、この「5つの歌」と、1910 年から1921年に作曲された未出版の26曲が収録されています。テクストは、ヘルマン・ヘッセ、カール・ブッセ、ハインリヒ・ハイネ、エドゥアルト・メー リケ、マックス・ダウテンダイ、ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ、フリードリヒ・アドラー、オットー・ユーリウス・ビーアバウム、リヒャルト・デー メル、クリスティアン・モルゲンシュテルン、ラビンドラナート・タゴール、C. H. フォン・ホーフマンスヴァルダウの詩と、ハンス・ベートゲがドイツ語に訳 した中国の詩。テーマとスタイルの多様な詩が、彼の作品のインスピレーションとなっています。シューベルト、シューマン、ブラームス、ヴォルフ、あるいはマー ラー、R・シュトラウスといった作曲家たちの歌曲の伝統に沿った旋律と和声。ピアノ・パートの書法については、シューマンやブラームスたち、さ らにはグリーグの曲から学んだと思われる跡のあることも指摘されています。
ドイツのバス・バリトン歌手、クリスティアン・イムラー Christian Immler は、テルツ少年合唱団のボーイ・アルトのソリストとしてコンサートとオペラを経験、 ロンドンのギルドホール音楽学校でルドルフ・ピエルネに学びました。パリの国際ナディア=リディア・ブーランジェ国際コンペティションで優勝してキャリア をスタートさせ、アーノンクール、ルネ・ヤーコプス、鈴木雅明、ウィリアム・クリスティをはじめとする指揮者の下で歌い、グラミー賞にもノミネートされたディ スクを含む、50を超す数のアルバムを録音しています。共演のピアニストは、ミュンヘンの音楽演劇大学で教授として28年間、歌曲解釈を教えたヘルムー ト・ドイチュ Helmut Deutsch。『隠れた宝物』のタイトルに示されるとおりのアルバムです。 (Ki)
BISSA-2544(12SACD)
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 Disc 1,2,4-12:ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)、マイケル・アレクサンダー・ウィレンス(指)、ケルン・アカデミー
Disc 3:ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ;Piano 2, KV.365 / Piano 1, KV.242)、
アレクセイ・リュビーモフ(フォルテピアノ;Piano 1, KV.365 / Piano 2, KV.242)、
マンフレート・フス(指揮とフォルテピアノ;Piano 3, KV.242)、ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン

録音:(Disc 3)2006年9月フローリアン教会(シュトラーデン、オーストリア)
(Disc 1)2015年8月、(Disc 2)2014年12月、(Disc 4)2014年7月、(Disc 5)2009年11月、(Disc 6)2013年7月、(Disc 7)2013年12月、(Disc 8)2011年7月、(Disc 9)2012年12月、(Disc 10)2011年12月、(Disc 11)2012年7月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
(Disc 12)2010年12月インマヌエル教会(ヴッパータール)
鬼才フォルテピアノ奏者ロナルド・ブラウティハムによるモーツァルトのピアノ協奏曲全集がついにセットになって登場しました。 ブラウティハムといえばハイドンやベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集でも快活にして明瞭なタッチで高い評価を得てきました。
モーツァルトのピアノ協奏曲全集は2006年から2015年の10年の歳月をかけて完成。共演は2台、3台のピアノ協奏曲を除き、すべてマイケル・アレ クサンダー・ウィレンス率いるケルン・アカデミーとの演奏です。その演奏は繊細な感覚を随所に交えながらも瑞々しい響きが印象的。彼らの深い信頼のも と絶妙なアンサンブルで快演を聴かせてくれます。
ブラウティハムといえば演奏楽器へのこだわりでも知られます。このシリーズでも現代の名工ポール・マクナルティが製作したアントン・ヴァルター(1752-1826)を中心とする銘器のレプリカを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して演奏・録音していることについて「マクナルティは古い楽器を研 究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作したレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でも新しいインスピレーションを得ること ができる」とブラウティハムは語っており、自身がイメージする最善の状態の楽器を使用することでごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。現 代屈指のフォルテピアノ奏者が今世紀に完成させたモーツァルトのピアノピアノ協奏曲全集は必聴です! (Ki)
BISSA-2545(1SACD)
「岐路」〜アメリカのヴァイオリン・ソナタ集
(1)アンドレ・プレヴィン(1929-2019):ヴァイオリン・ソナタ第2番(2011)
(2)トニー・シェンマー(1946-):ヴァイオリン・ソナタ(1981/2011)
(3)ポール・ゲイ(1931-):ヴァイオリン・ソナタ(1984)
アレクセイ・セメネンコ(Vn)、
アルテム・ベログロフ(P)

録音:(1)(2)2018年7月24&25日ウェストヴェスト90、スキーダム(オランダ)、(3)2015年11月17日メカニクス・ホール、ウースター(マサチューセッツ州)
ウクライナのオデッサ生まれのヴァイオリニスト、アレクセイ・セメネンコとラトヴィアのリガ生まれでオデッサで幼少期を過ごしたアルテム・ ベログロフがアメリカのヴァイオリン・ソナタ3篇に挑戦しました!彼らはオデッサのストリャルスキー特別音楽学校の朋友。プロになってからはそれぞれの拠点は 違うものの定期的に共演を重ねてきました。それぞれのキャリアの「岐路」に立たされてもその友情は一切変わることはなく、かたい絆で結ばれています。
アンドレ・プレヴィンが2011年にアンネ=ゾフィー・ムターのために書いたヴァイオリン・ソナタ第2番はよく知られています。トニー・シェンマー(1946-)と ポール・ゲイ(1931-)は共にボストンを拠点に活躍する作曲家。ジャズとクラシックが融合したおしゃれな音楽でいずれも80年代に作曲されました。この2つ の作品はこの度初録音となり、それぞれ作曲家立ち合いのもと録音が実現しました。 (Ki)
BISSA-2546(1SACD)
「影」
(1)メル・ボニ:祈り
 起き上がれ、わが魂*/夢
 夕べ/アヴェ・マリア
(2)シャミナード:ヴィラネル
 銀の指輪/美しきニース
(3)アルマンド・ド・ポリニャック:愛の歌
 王の庭園/私を見ないで
(4)ジュリエット・フォルヴィユ:夢
(5)ポリーヌ・ヴィアルド:深夜の影
 2本のバラ/アイ・リュリ/星*
(6)マルゲリート・ベラクール・ダルクール:谷間の夢想
(7)エレーヌ=フレデリック・ド・ファーユ=ジョザン:春
(8)ガブリーユ・フェラーリ:流浪者の歌
(9)オーギュスタ・オルメス:未開の森の鳥
 洗濯女/トリアノンで
レティシア・グリマルディ(S)
アミエ ル・ブシャケヴィチ(P)
タリア・エルダル(Vc)*

録音:2019年2月24-26日/エルサレム音楽センター(イスラエル)
1900年代初頭、ベルエポック期のパリでは美しい芸術が花開きました。しかし作曲家としての女性の地位はあいかわらず正当に受け入れられるものではなく、 さまざまな困難がありながら見事な歌曲を残しました。それらはマスネやアーンら人気作曲家の影に隠れてしまってはいるものの、彼女たち独自な創意工夫や感情 表現、美しいメロディに驚かされます。
レティシア・グリマルディはフランス生まれのソプラノ。ベルガンサ門下で多くの声楽コンクールに入賞している注目株。フランス歌曲に定評があり、これらの作 品にも絶妙な表現を示しています。
BISSA-2549(1SACD)
『Renewal(リニューアル)』
ジョアナ・マーシュ(1970-)(ジュリアン・アズクール 編):冬の家には(2019)(弦楽オーケストラの為の)
キャロライン・ショー(1982-):間奏曲(2011/2014)(弦楽オーケストラの為の版)
(3)オスバルド・ゴリホフ(1960-):3つの歌(ソプラノと弦楽オーケストラの為の)*
メンデルスゾーン(ジュリアン・アズクール 編):弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調 Op.80/MWV R37(1847)
キャロライン・ショー(1982-)(ジュリアン・アズクール 編):つばめは巣をかけて
ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ(USE)
ジュリアン・アズクール(ディレクター、コンサートマスター)
ルビー・ヒューズ(S)*

録音:2021年3月8日、9日、25日、26日セント・シラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン、イングランド)
ロンドンに本拠を置くアンサンブル「ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ(United Strings of Europe)」(USE)は、 2020年、デビュー・アルバム『In Motion(動いている)』(BIS SA-2529)をリリース。「独創的なプログラムと『高度な技術による表現豊かな』演奏」(「ザ・ タイムズ」)と称賛された活動を「録音」という形で示してみせました。アルバム第2作『Renewal(リニューアル)』。「喪失と変質」をテーマに据え、リーダーのジュ リアン・アズクールが「USE」のスタイルに合わせて編曲、選曲したプログラムが組まれています。
ジョアナ・マーシュが、「テネブレ」合唱団から委嘱を受け、「暗闇と光、再生の心象をおとぎ話の風景に詠んだ」ジェーン・ドレイコットの詩に作曲した「冬の家 には」の弦楽オーケストラの為の編曲。キャロライン・ショーが、メヌエットとトリオという古典の形式を「独創性と楽しさを等分」して現代に「再生」した弦楽四 重奏の為の作品を彼女自身が弦楽オーケストラのために編曲した「間奏曲」。
オスバルド・ゴリホフの「3つの歌」は、ソプラノと弦楽オーケストラの為の作品です。彼が音楽を担当したサリー・ポッターの映画『The Man Who Cried』 (邦題『耳に残る君の歌声』)のために書いた〈Close Your Eyes〉のバリー・デイヴィスによるイディッシュ語の子守歌から始まる〈空駆ける馬の夜〉。ロサリア・ デ・カストロのガリシア語の詩による〈色褪せた月〉。エミリ・ディキンソンの詩をテクストにした〈なんとゆっくりと風は〉。メンデルスゾーンが、姉ファニーの突然 の死に突き動かされて作曲したといわれる「弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調」。キャロライン・ショーが、シリア難民とアメリカとメキシコの国境に押しよせた難民の姿 からインスピレーションを受け、『詩篇84番』をテクストに作曲した「つばめは巣をかけて」。
『In Motion』と同じスタッフが制作と録音を担当しました。 (Ki)
BISSA-2550(1SACD)
ショスタコーヴィチ:日の目を見た作品集
(1)交響曲第14番Op.135「死者の歌」(作曲者によるソプラノ、バス、ピアノと打楽器版)
(2)未完のヴァイオリン・ソナタ(1945)
(3)革命の犠牲者追悼の葬送行進曲(1917?)(P曲)
(4)郷愁(1918?)(P曲)
(5)森の歌(1919)
(6)バガテル(1919)
(7)マーラー(ショスタコーヴィチ編):交響曲第10番断片(P・デュオ版)
ニコラ・スタヴィ(P、チェレスタ(1))
エカテリーナ・バカノワ(S)(1)、
アレクサンドロス・スタヴラカキス(Bs)(1)、
フロラン・ジョデレ(打楽器)(1)
パク・スーイエ(Vn)(2)、
セドリック・ティベルギアン(P)(7)

録音:2021年12月7-10日/ブレーメン放送ゼンデザール
ショスタコーヴィチ・ファン狂喜のアルバムが登場します。すべて稀少作品のうえ、収録時間76分のうち63分が世界初録音なのも驚き。
世界初録音2点のひとつ目は交響曲第14番「死者の歌」のショスタコーヴィチ自身によるピアノと打楽器用編曲。声楽と打楽器はそのまま、弦楽オーケス トラのパートをピアノに書き換えています。弦とは全く異なる音響が衝撃で、原作以上に尖った暴力性が聴きもの。単なる歌手の勉強用や作曲家同盟のプレゼン 用ではないのは打楽器が加わっていることからも伺え、独特な刺激と色彩を添えます。ここではフランス国立Oの名打楽器奏者フロラン・ジョデレがひと りで健闘、第3楽章と4楽章の重要なチェレスタ・パートはピアノのスタヴィが原作通り奏し、効果をあげています。
もうひとつはマーラーの交響曲第10番第1楽章のピアノ4手編曲。1920年代、彼の親友の音楽学者ソレルチンスキーがレニングラードに協会を設立する ほどマーラーに関心が高まっていました。ショスタコーヴィチも衝撃を受け、以後強い感化をうけることとなりました。編曲は1920年代後半と思われますが、 全曲ではなく最初の3分の1まで約8分の未完作品。仕事というよりは個人的な研究目的と協会員に聴かせるためで、最近ようやく日の目を見ました。マーラー とショスタコーヴィチをつなぐ絆なうえ、セコンドをティベルギアンが受け持っているのも豪華です。
フィルアップは、ショスタコーヴィチが正式に作曲を学び始めた少年時代に試作した4つのピアノ曲。ショパンやラフマニノフを思わす作風のなか、ピアニスティッ クな技法やグロテスクさも垣間見せ興味津々。さらに1945年に取り組みながら中止したヴァイオリン・ソナタの断章も貴重。ユン・イサンのヴァイオリン協奏 曲第3番ディスクで好演した韓国出身の若手パク・スーイエの熱演を楽しめます。 ★ニコラ・スタヴィは1975年生まれのフランスのピアニスト。ドミニク・メルレ門下で2000年の第14回ショパン国際コンクール入賞の実力派。ソプラノの バカノワは1984年生まれ。2013年のフェニーチェ劇場の来日公演で注目されました。ギリシャのバス、スタヴラカキスは2019年第16回チャイコフスキー 国際コンクール声楽部門優勝の注目の若手。両者とも新鮮な歌唱ぶりを堪能させてくれます。 (Ki)
BISSA-2551(2SACD)
バッハ:「ヨハネ受難曲」(1739/49版) ジェイムズ・ギルクリスト(エヴァンゲリスト)
ハナ・ブラシコヴァ(S)
ダミアン・ギヨン(A)
ザッカリー・ワイルダー(T)
クリスティアン・イムラー(バス/イエス)
松井亜希(ソプラノ/召使の女)
谷口洋介(テノール/下役)
浦野智行(バス/ペトロ)
渡辺祐介(バス/ピラト)
バッハ・コレギウム・ジャパン、
寺神戸亮(コンサートマスター)
鈴木優人(Cemb)、鈴木雅明(指)

録音:2020年3月14-17日/ケルン・フィルハーモニー大ホール
2020年3月、バッハ・コレギウム・ジャパンは創立30周年の一環でヨーロッパ・ツアーを全11公演の日程で予定していましたが、 新型コロナウイルスが急激に蔓延したために8公演がキャンセルとなってしまいました。しかしツアー予定最後に数日滞在していたケルンにおいて、ヨハネ受 難曲の録音とライブ・ストリーミングが実現しました。 録音はケルン・フィルハーモニー大ホールにてセッションで行われました。苦難な状況下の中で実現したこの記録は、BCJが世界に発信する2020年最 大の注目盤がリリースといえます。奇しくも創立30周年を迎えたBCJが全身全霊を尽くした録音となりました。
演奏のすばらしさはもちろんのこと、名録音技師マルティン・ザウアーによる録音であることも注目。また、レコーディング・コーディネーターはBCJの 首席指揮者鈴木優人がつとめております。

CD録音セッションは、ライブ・ストリーミングの前後一両日、ヨーロッパの各国が順次国境を閉鎖しフライトも次々のキャンセルされていく、大変緊張した 雰囲気の中で行われました。ホテルのカフェやレストランも徐々に営業場所を狭めていき、最終日には、ついに警察官がホールに現れ、直ちに立ち退いて建 物を閉鎖するよう求められました。しかし幸い、その警察官もBCJの演奏を聞いて下さっていたことから私たちの活動を理解してくださり、1時間だけ猶予 が与えられたのでようやく最後まで収録することができたのです。 皮肉なことに、ヨハネ受難曲は、このような緊迫した雰囲気の中で演奏するのに誠に相応しい受難曲と言わざるを得ません。イエス・キリストの逮捕と処刑 という緊迫した物語を、マタイ受難曲より遙かに劇的に映し出したこの音楽は、私たちが今回経験した大きな苦難に際し、この世に生きることの意味を、改 めて考え直すことを私たちに迫るかのようです。 バッハ・コレギウム・ジャパン 音楽監督 鈴木雅明 【バッハ・コレギウム・ジャパン公式ホームページより】
BISSA-2552(1SACD)
バッハ:リュート作品集
(1)前奏曲 ニ短調 BWV999(原曲:ハ短調)
(2)フーガ ハ長調(無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005より第2楽章)
(3)ラルゴ ヘ長調(無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005より第3楽章)
(4)組曲 ハ長調(無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007)
(5)リュート組曲 ヘ長調 BWV1006a(原曲:ホ長調)
(6)ソナタ ト短調(無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV1001)
(7)シャコンヌ ニ短調(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004より第5楽章)
※(2)-(7)編):ヤコブ・リンドベルイ
ヤコブ・リンドベルイ(Lute/Pitch a=392)

セッション録音:2020年9月6-10日/レンナ教会(スウェーデン)
使用楽器:シクトゥス・ラウヴォルフ製作(1590年頃、アウグスブルク)
BISレーベルを代表するリュート奏者ヤコブ・リンドベルイが約30年ぶりにオール・バッハ・プログラムに挑戦!1992年に録音した旧 盤(BIS-587/8)ではBWVが付番されているリュート曲を集めた2枚組で、偽作の疑いも多いバッハのリュート作品をリンドベルイの長年の研究と考察の一つ の結論としてリリースし、現在も同曲集の決定盤として評価されています。待望の新録音ではリンドベルイの編曲を中心に無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番、無伴 奏チェロ組曲第1番そしてシャコンヌと充実の選曲となっております。
使用楽器はシクトゥス・ラウヴォルフが1590年頃に製作した非常に珍しいオリジナルの歴史的銘器で近年リンドベルイが愛奏しております。製作された当初、 この楽器は7コースまたは8コースのルネッサンス・リュートで13本または15本の弦が対になって張られていました(一番上の弦のみ単弦)。当器は1715年 にニュルンベルクのレオンハルト・マウジールにより新しいネックが付け替えられ、17世紀末から18世紀初頭のドイツのリュート音楽を演奏するために11コース のバロック・リュートへと改修されました。なお当楽器の響板は1418年から1560年頃のマツが使用されており、オリジナルの響板で演奏可能な状態のリュート としては最古のものです。その独特の音色は、バッハがワイマールとケーテンで過ごした時代(1703年から23年)の音楽と完璧に調和しており、その響きを21 世紀の現在も聴くことができるのはまさに奇跡と申せましょう。88分長時間収録。
BISSA-2553(1SACD)
ヴォルフ:『イタリア歌曲集』 IHW 15 キャロリン・サンプソン(S)
アラン・クレイトン(T)
ジョセフ・ミドルトン(P)

録音:2020年9月21-23日(S)、2021年7月6-8日(T)/ポットン・ホール(サフォーク)
ヴォルフの「イタリア歌曲集」を名歌手キャロリン・サンプソンとアラン・クレイトンが録音しました!
パウル・ハイゼのドイツ語訳詩にイタリア民謡になぞらえて編曲した全2巻46曲からなる「イタリア歌曲集」。この曲集はトスカーナの風景を背景に恋する男女 の嫉妬、浮気、喜び、絶望などを描いた短編の愛の詩で構成されています。ハイゼの翻訳はしばしば原詩のシンプルなイタリア語を強調しており、ヴォルフは詩のも つ力と感情をさらに高めるように魅力的な旋律にのせました。
幅広いレパートリーを誇りBCJの客演でもおなじみのキャロリン・サンプソンとアラン・クレイトンが男女の愛や恋の起伏に富んだ感情を生々しく表現しており ます。圧倒的な歌唱力と表現力を持ち合わせた二人による新録音。ご期待ください! (Ki)
BISSA-2554(1SACD)
ニコス・スカルコッタス:協奏曲集
(1)ヴァイオリン協奏曲 A/K22(1937/38)
(2)ヴァイオリン、ヴィオラとウィンドオーケストラのための協奏曲 A/K25(?1939-40)
ジョージ・ザ カリアス(Vn )
(2)アレクサンドロス・コウスタス(Va)
ロンドン・フィルハーモニックO、マーティン・ブラビンズ(指)
録音:(1)2022年4月19&20日、(2)2020年1月5&6日/ヘンリー・ウッド・ホール(ロンドン、イングランド)
[楽器 Violin:‘Georgina Joshi’ by Sanctus Seraphin1719/Viola:Bohemian School, early 1900s]
制作:(1)マシュー・ベネット、(2)アレグザンダー・ヴァン・インゲン
録音エンジニア:(1)デーヴ・ローウェル、(2)アンドルー・メラー
シェーンベルクに学んだ「エリート」弟子のひとり、ギリシャの作曲家ニコス・スカルコッタスのシリーズ。「ヴァイオリン協奏曲」は、「シェー ンベルクの限界」にとらわれまいとする大胆なアイデアも導入されたとされる作品。シリーズ第1作として制作されたゲオルギオス・デメルツィスの演奏(BIS-904)に次ぐ録音。エヴァ・マンツォーラニによる新校訂版を使った演奏です。
「ヴァイオリン、ヴィオラとウィンドオーケストラのための協奏曲」は、スカルコッタスがアテネ国立Oでヴァイオリンを弾いていた時の同僚、ヴィオラのジョ ン・パパドプロスのために書いたのではないかと推測される作品です。「アレグロ」「アンダンティーノ」「アレグロ・ヴィーヴォ」。クラシカル音楽で初めてソプラノ、 アルト、テナーというサクソフォーン属の楽器を揃って使った作品のひとつです。世界初録音。ジョージ・ザカリアスが編纂した校訂版による演奏です。
ヴァイオリンのジョージ・ザカリアスは、アテネ生まれ。アテネ音楽院で学び、1997年の卒業後、ロンドンの王立音楽アカデミーでヨッシ・ツィヴォーニの下で学 びました。「ヴァイオリニスト、作曲家スカルコッタス」をテーマとする論文で王立音楽アカデミーの博士号を取得。イギリスを本拠に活動しています。ヴィオラのアレ クサンドロス・コウスタスもギリシャ生まれ。イギリス・ナショナル・バレエ・フィルハーモニックの首席ヴィオラ奏者を務め、アカデミー室内Oでも団員とし て演奏しています。 (Ki)
BISSA-2555(1SACD)
テレマン:リコーダー・ソナタ集
(1)ソナタ ハ長調 TWV 41:C5
(2)ソナチネ イ短調 TWV 41:a4
(3)ソナタ ヘ短調 TWV 41:f2
(4)ソナチネ ハ短調 TWV 41:c2
(5)ソナタ ヘ長調 TWV 41:F2
(6)ソナタ ニ短調 TWV 41:d4
(7)ソナタ ヘ短調 TWV 41:f1
(8)ソナタ ハ長調 TWV 41:C2
ダン・ラウリン(リコーダー)、
アンナ・パラディソ(Cemb)、
マッツ・オロフソン(Vc)

録音:2021年4月19-21日スンドビュベリ、スウェーデン
リコーダー界の鬼才ダン・ラウリン。BISレーベルからリコーダーのありとあらゆるレパートリーを精力的にリリースしていますが、当アル バムでは後期バロックのドイツの大作曲家テレマンのリコーダー・ソナタを録音しました!当演奏でもラウリンの天才ぶりをうかがい知ることのできる表現力豊かで 自由な“歌い方”を堪能できます。パラディソ、オロフソンとの刺激的な演奏をお楽しみください! (Ki)
BISSA-2556(4SACD)
ダウスゴー/ブラームス交響曲全集
■Disc1(BIS SA-1756)
交響曲第1番ハ短調 Op.68
愛の歌 Op.52&65より9曲【作曲者編】
ハンガリー舞曲集より第1番、第3番、第10番【作曲家編】
■Disc2(BIS SA-2253)
交響曲第2番ニ長調 Op.73
ハイドンの主題による変奏曲
ハンガリー舞曲集より第5-7番【編):トーマス・ダウスゴー】
大学祝典序曲
■Disc3(BIS SA-2319)
交響曲第3番ヘ長調 Op.90
6つの歌 (@『. 御者クローノスに D.369/A.メムノン D.541/B.秘めごと D.719/C.老年の歌 D.778/D .エレンの歌(初稿) D.838/E .タルタロスから来た群れ D.583) 【原曲:シューベルト】
ハンガリー舞曲集より第11-16番【編):トーマス・ダウスゴー】
アルト独唱と男声合唱および管弦楽の為の「アルト・ラプソディ」 Op.53デン)
■Disc4(BIS SA-2383)
交響曲第4番ホ短調 Op.98
ハンガリー舞曲集より第2番、第4番、第8番、第9番、第17-21番【トーマス・ダウスゴー編曲】
悲劇的序曲
トーマス・ダウスゴー(指)
スウェーデン室内O

■Disc1(BIS SA-1756)
録音:2011年3月エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)

■Disc2(BIS SA-2253)
録音:2016年5&6月エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)

■Disc3(BIS SA-2319)
アンナ・ラーション(A)、
ヨハン・ロイター(Br)、
スウェーデン放送cho
録音:2016年11月、2017年3月エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)

■Disc4(BIS SA-2383)
録音:2018年4月、2018年9月エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
透き通るようなオーケストレーションかつ刺激的な演奏で注目を集めるトーマス・ダウスゴー率いるスウェーデン室内O。ブラー ムスの交響曲全4曲とハンガリー舞曲集などを組み合わせたアルバム4枚がお買い得なセットになって登場します!
小編成のオーケストラで演奏されるダウスゴーのブラームスは絶品の一言。またダウスゴーが編曲によるハンガリー舞曲集も聴き逃せません!そして、声楽つ きピアノ連弾曲として有名な「愛の歌」から9曲をブラームス自身がオーケストレーションした作品、そして「6つの歌」と、そのカップリングにも注目です。
ダウスゴーは1997年にスウェーデン室内Oの音楽監督し就任して以来BISやSIMAXレーベルに積極的に録音しています。シューマン、ベートーヴェ ン、シューベルトの交響曲録音における極めて大胆な解釈は絶賛されております。また、2021年にリリースされた「ザ・ブランデンブルク・プロジェクト」も注 目を集めました。そしてメンデルスゾーンの交響曲録音も開始しております! (Ki)
BISSA-2558(1SACD)
「プロシャ王セット」
モーツァルト:弦楽四重奏曲第21番ニ長調 K.575 (プロシャ王第1番)
弦楽四重奏曲第22番変ロ長調 K.589(プロシャ王第2番)
弦楽四重奏曲第23番ヘ長調 K.590(プロシャ王第3番)
キアロスクーロQ【アリーナ・イブラギモヴァ(Vn/Anselmo Bellosio c.1780) 、パブロ・エルナン=ベネディ(Vn/Andrea Amati 1570)、エミリー・ホーンルンド(ヴィオラ/Willems,c.1700)、クレール・チリヨン(Vc/Carlo Tononi 1720)】

録音:2020年11月23-27日/ザ・ブリテン・スタジオ、スネイプ・モルティングス(イギリス)
現代屈指のヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ。ソリストとしてだけでなく、自身が率いるキアロスクーロ四重奏団も現代最 高のSQとして非常に高く評価されています。
期待の当アルバムは「プロシャ王セット」の名で知られるモーツァルトの弦楽四重奏曲第21〜23番の3篇です!この3篇はプロイセン(プロシャ)王フリー ドリヒ・ヴィルヘルム2世からの依頼により作曲したとされ、メロディアスな第21番、チェロを弾いた王のためにチェロの旋律の美しさが際立つ第22番、そ して物理学者でモーツァルト研究者でもあったアインシュタインが「モーツァルトのハイドンへの告別」と評した、弦楽四重奏曲最後の作品第23番と、それぞれ の個性が際立つ最高傑作です。
一切隙のないキアロスクーロ四重奏団の演奏はこのモーツァルトでも本領発揮。シャープにして実に温かみのある演奏は彼らでしか表現することのできない唯 一無二の世界が広がります。当曲集の新たな名盤登場と申せましょう。 (Ki)
BISSA-2557(1SACD)
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 Op.100(マイケル・コリンズ編曲によるクラリネット版)
クラリネット・ソナタ第1番ヘ短調 Op.120-1
クラリネット・ソナタ第2番変ホ長調 Op.120-2
マイケル・コリンズ(クラリネット/B flat: Yamaha Artist Model SE)
スティーヴン・ハフ(P/C. Bechstein model D)

録音:2020年6月19-21日/ヘンリーウッドホール(ロンドン)
エグゼクティヴ・プロデューサー:ロバート・サフ
マイケル・コリンズが小川典子と共演した「パリのクラリネット」がレコード芸術誌「特選盤」などで絶賛される中、またしても強力盤 の登場。長年の友人で室内楽のパートナーとして絶大な信頼を寄せるスティーヴン・ハフとの共演でブラームスの“3つ”のクラリネット・ソナタを録音しました! クラリネット・ソナタといえば作品120 の2 曲ですがここではヴァイオリン・ソナタ第 2 番をコリンズ編曲によるクラリネット版で収録しており「3 つのクラリネッ ト・ソナタ」というアルバム・タイトルが付けられています。
コリンズ編のヴァイオリン・ソナタ第2番は実に優美。全楽章を通じ穏やかで温かい空気を持つ作品ですが、クラリネット版でも非常に美しい世界が広がります。
クラリネット奏者のリヒャルト・ミュールフェルド(1856-1907)の演奏を聴き創作意欲を取り戻し書き上げたのが 2 つのクラリネット・ソナタです。枯淡の 味わいをもつブラームス晩年の傑作を2人の名手による演奏で聴けるのは非常に喜ばしく、新時代の決定盤登場と申せましょう! (Ki)
BISSA-2559(1SACD)
イェスペル・ヌーディン(1971-):Emerging from Currents and Wave(潮流と波浪の間から出現する)〜クラリネット、管弦楽とライヴ・エレクトロニクスのための(2018)
(1)Currents(潮流)(第1部)
(2)Emergng(出現する)(第2部)(クラリネット、管弦楽とジェストルメントのための)
(3)Waves(波浪)(第3部)*
マルティン・フレスト(クラリネット、ジェストルメント)
スウェーデンRSO、
エサ=ペッカ・サロネン((指)ジェストルメント)
マグヌス・ホルマンデル(Clソロ)*

ライヴ録音:2018年8月31日/ベールヴァルドホール(ストックホルム、スウェーデン)
スウェーデンの音楽シーンでは、ロック、即興音楽、民俗音楽といったジャンルを背景にもち、情感に強く訴えかける音楽を作る「バーバ ンクの変わり者」(BIS SA-2483)のアルベット・シュネルツェルに代表される1970年代生まれの作曲家たちが注目を集めています。イェスペル・ヌーディン もそのひとり。スウェーデンRSOが初演した「Roster: trilogy for orchestra(声:管弦楽のための三部作)」(2015)のような北欧のアンサンブル のための作品のほか、ストラスブールの「フェスティヴァル・ムジカ」で初演された「Visual exfor-mation」(2016)など、海外の音楽祭やオーケストラの委 嘱作も手がけています。2010年には「独創性と不屈の好奇心をもち、アコースティック空間を探求し拡大する音の魔術師」として王立スウェーデン音楽アカデミー の賞も受けました。
ヌーディンの「Emerging from Currents and Wave(潮流と波浪の間から出現する)」は鬼才クラリネット奏者のマルティン・フレスト(マッティン・フロー スト)、指揮者エサ=ペッカ・サロネンのコラボレーションから生まれた作品。「ソーシャル・メディア、バーチャル・リアリティ、AI の出現は、われわれの文化にか ぎらず社会の全体に変化をもたらしている……そうした変化の真っただ中にいるわれわれは、どんなやり方をすれば、芸術と芸術表現とその実践に新しいテクノロ ジーの力を利用することができるのか……」とヌーディンは語っております。大編成の管弦楽、ソロ・クラリネット、指揮者とライヴ・エレクトロニクスのために書か れた本作は、コンサートではリアルタイムのヴィジュアル効果も用いられました。サロネンに献呈された〈Currents(潮流)〉と〈Waves(波浪)〉の間にフレスト に献呈された〈Emerging(出現する)〉をはさむ3つの部分による構成。「クラリネット協奏曲」の〈Emerging(出現する)〉では、作曲者のデザインした対話式 (インタラクティブ)音楽ツール「Gestrument(ジェストルメント)」(「gesture instrument(ジェスチュア・インストルメント)」)をクラリネット奏者と指揮 者が「演奏」するようスコアに指定されています。
2018年8月31日にストックホルムのベールヴァルドホールで行われた初演には IRCAM のサウンド・マネージャーとしてカイヤ・サーリアホたちのコンサー トに協力したマルタン・アンティフォンと作曲家のセバスチャン・リヴァスの技術チームが参加。「無限の可能性をもつように見えるテクノロジーが、伝統への架け 橋としても使えるのか」という問いへの答えが探られました。 (Ki)
BISSA-2560(1SACD)
北欧ラプソディ
シンディング:古な様式の組曲 イ短調 Op.10〜ヴァイオリンとピアノのための
ステーンハンマル:2つの感傷的なロマンス Op.28
シベリウス:6つの小品 Op.79より【@.思い出(1915/1919)/D.牧歌的舞曲(1917)/E.子守歌(1917)】〜ヴァイオリンとピアノのための
ニールセン:ロマンス ニ長調 CNW61〜ヴァイオリンとピアノのための
ラウタヴァーラ:夜想曲と踊り〜ヴァイオリンとピアノのための
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ長調 Op.8(1865)
ユーハン・ダーレネ(Vn/ストラディヴァリウス(1736年製))
クリスチャン・イーレ・ハドラン(P/Steinway D)

録音:2020年9月/クルトゥルム(ニューショーピング、スウェーデン)
制作・録音:イェンス・ブラウン
ノルショーピング生まれのスウェーデンのヴァイオリニスト、ユーハン・ダーレネ Johan Dalene(2000?)は、BISレーベルの社主 ロベルト・フォン・バール氏がダーレネ9歳の時からその才能に注目していたという逸材です。2019年にはサミュエル・バーバーとチャイコフスキーの協奏曲 (BIS SA-2440)でアルバム・デビュー。「ここ10年の間でもっとも素晴らしいヴァイオリニストのデビュー作のひとつ」(「BBC Music Magazine」)、 「ダーレネの演奏には、彼が特別な感受性をもった音楽家だとわかる『存在』が感じられる」(「Gramophone」)など、各国のメディアから高く評価されまし た。2019年11月にはニコライ・スナイダー(指)日本フィルハーモニーSOとの共演でニールセンのヴァイオリン協奏曲を披露。その圧倒的な演奏で聴 衆を沸かせました。ダーレネのアルバム第2弾は、北欧の19世紀から20世紀を代表する作曲家のヴァイオリンとピアノのための作品を演奏しています。
シンディングの「古風な様式の組曲」は、ライプツィヒに留学した彼が、バロック音楽、18世紀ドイツ音楽の装飾、バッハのスタイルに「デザイン」した作品。 技巧的なパッセージも織りこまれ、クライスラーやハイフェッツが好んで演奏したと言われます。ステーンハンマルが、僚友アウリンとの友情に触発されて書いた、 胸をうつリリシズムと明るい陽の光に満ちた「アンダンティーノ」と感情の起伏の激しい「アレグロ・パテティコ」の「2つの感傷的なロマンス」。シベリウスが「交 響曲第5番」と同じころに作曲した「6つの小品」から〈思い出〉〈牧歌的舞曲〉〈子守歌〉。カール・ニールセンの「ロマンス」は、彼がコペンハーゲンのアカデ ミーで学ぶ以前に作曲したと推測されている作品です。ラウタヴァーラの「夜想曲と踊り」は、「ガラスのハーモニー」の上をヴァイオリンが「さまよう」夜の音 楽と、白昼のダンス。「夜想曲」の素材は、後に、交響曲「光の天使」に再使用されます。プログラムの最後、グリーグの「ソナタ第1番」は、ノルウェーの民俗音 楽とその心を「芸術作品」のうちに再生する道を選んだ彼の「一里塚」とみなされる作品です。
ダーレネのこのアルバムのため BIS Records は、ノルウェーのハドラン Christian Ihre Hadland(1983-)を共演者に起用しました。ハドランは、ソリ ストとしての活動とともに室内楽のピアニストとして忙しく、ヴァイオリニストのクラッゲルードやメゾソプラノのスーザン・グレアムたちと共演。アンドレーアス・ ブランテリードと録音したグリーグとグレインジャーの『チェロ作品集』(BIS SA-2120)は、「グラモフォン」誌の「エディターズ・チョイス」に選ばれています。 グリーグの「ソナタ」の第2楽章「アレグレット・クワジ・アンダンティーノ」。2019年から2022年の BBC Radio 3 「次世代アーティスト」のひとり、ダー レネと、2011年から2013年のアーティストだったハドランのふたりがグリーグの音楽に共感を寄せ、こよなく美しい「音楽の時」が生まれます。アルバムの 制作と録音をイェンス・ブラウン Jens Braun が担当、ニューショーピング市の「クルトゥルム(Culturum)」でセッション録音されました。
BISSA-2561(1SACD)
ハリソン・バートウィッスル(1934-):室内楽作品集
三重奏曲〜ヴァイオリン、チェロとピアノの為の(2011)
二重奏曲〜8つの弦楽器の為の(ヴィオラとチェロ)【世界初録音】
パルス・サンプラー(1981/2018)〜オーボエと打楽器の為の
オーボエ四重奏曲(2009-2010)
ナッシュ・アンサンブル

録音:2021年1月4-6日キングズ・プレイス(ロンドン)
1934年生まれの作曲家サー・ハリソン・バートウィッスルは、イギリスの代表的な現代作曲家。1965年作曲の「トラゴエディア」で注 目を集めました。「トラゴエディア」は古典から現代に至るまでの雰囲気と強烈な暴力性、そして脆い力強さを併せ持っており、イギリス音楽に新たな感性を提示し たものとして高く評価されています。その「トラゴエディア」が作曲された同時期の1964年創立にされたナッシュ・アンサンブルがバートウィッスルの室内楽作品 を録音しました!
ナッシュ・アンサンブルはウィグモア・ホールのレジデント・チェンバー・アンサンブルを務める名人集団。可変アンサンブルとして、多様な作品、編成で演奏し、 これまで300を超える世界初演も行ってきました。当団は創設時よりバートウィッスルの作品を取り上げ現在も非常に良好な関係が築かれております。その蜜月 な関係から生み出された委嘱作品も多く、内容度の濃い高水準の演奏をお届けします! (Ki)
BIS-2564
『ひとりひとりがちがって− 小さな子供と大きな子供のための歌』
●グンローグ・ルーセーン(作詞)、グスタフ・ルーセーン(作曲):Hej pa dig-sang(こんにちはの歌)
伝承曲:Var ar tummen?/Tummetott/Broder Jakob(親指さんどこ?/ヤーコプ修道士(フレール・ジャック))
●グンローグ・ルーセーン、グスタフ・ルーセーン(作詞)グスタフ・ルーセーン(作曲):Fotter(足さん、足さん)
●ユッヤ&トゥーマス・ヴィースランデル(作詞・作曲):Gapata(ゴーポートー)(つまさき歩き)
●マリアンネ・アスペリーン(作詞)、ベッティル・ハッリーン(作曲):
Det finns nan av varje sort(ひとりひとりがちがってて)、Nagon ganglat(ノーゴン・ゴングロート)
●伝承歌詞、ブリット・ハルクヴィスト(作詞)・伝承曲
Det kommer en mus/Var bor du lilla ratta?(ねずみがいっぴきやってくる/ねずみちゃん、おうちはどこ?)
●伝承歌詞・アリス・テグネール(作曲):Katten och svansen(ねことしっぽ)
伝承曲:Imse Vimse spindel(ゆらゆらクモちゃん)、Lilla snigel(ちいさなかたつむり)
●ユッヤ&トゥーマス・ヴィースランデル(作詞・作曲):Min lilla kraksang(ぼくのちいさなカラスの歌)
●マーリン・ブリング(作詞・編)・伝承曲:Ostersjon - Den lilla sillen(バルト海 − ちいさなニシン)
●ジェイムズ・ホリングワース(作詞・作曲):Jag ar en liten mort(ぼくはちいさなウグイ)
●ユッヤ&トゥーマス・ヴィースランデル(作詞・作曲):Gunga lite grann(ちょっとだけブランコゆらして)
伝承曲:En kulen natt(どんよりしたよる)、En liten bat(ちいさなボート)
●バーブルー・リンドグレーン(作詞)、ゲオルク・リーデル(作曲):Den har spiken(くぎをみつけた)
伝承曲:Jag hamrar och spikar(ぼくはかなづちでくぎをうつ)
●レッナールト・ヘルシング(作詞)、クヌート・ブルーディン(作曲):Klipp kilpp sager saxen(はさみがチョキチョキ)
●モニカ・フォシュベリ(作詞)、シェシュティン・アンデビュー・ヴァングレーン(作曲):Krokodilen i bilen(ワニがくるまに)
伝承曲:Hjulen pa bussen(バスのしゃりん)
●レッナールト・ヘルシング(作詞)、クヌート・ブルーディン(作曲)・伝承曲
Herr Gurka/Baka, baka liten kaka(グルカさん/ちいさいケーキをやいて)
伝承曲:Tjugovisan(にじゅうのうた)、En elefant balanserade(ゾウさんがバランスをとって)
●ラーシュ・オーケ・ハーグルンド、ベンクト・リンネ、マグヌス・ヘーレンスタム、ラーシュ・エーリク・ブレンストレム(作詞)、
ベンクト・エーンリュード(作曲):Elefantsangen(ゾウさんのうた)
●ボルグヒルド・アルネール(作詞・作曲):Fyravisan(よんのうた)
伝承曲:Tjugovisan(にじゅうのうた)(つづき)
●グンネル・リンデ(作詞)、ブー・スンドブラード(作曲):Den olydiga ballongen(ゆうこときかないふうせん)
●アストリッド・リンドグレーン(作詞)、アンデシュ・ベリルンド(作曲):Vad det ar bra att jag har dej(きみがいてくれてよかった)
伝承曲:Kling klang klockan slar(キンコンカンコンとけいがなる)
●伝承歌詞・アリス・テグネール(作曲)、ブー・リッデルストレム(編):
Tula hem och tula vall(いえにかえってくさをおたべ)
●アンナ・セーデルベリ=オッレテーグ(作詞・作曲):Jag har en pyjamas(ぼくのパジャマはおばけのもよう)
●ジェイムズ・ホリングワース(作詞・作曲):Tandborstvsan(はぶらしのうた)
●バーブルー・リンドグレーン(作詞)、ゲオルク・リーデル(作曲):Lilla Nallen min(ぼくのかわいいおもちゃのくまさん)
●サミュエル・ヘードブム(作詞)、アリス・テグネール(作曲)、アンナ・セーデルベリ=オッレテーグ(編):
Ute blaser sommarvind(外は夏の風が吹き)
伝承曲:Blinka, lilla stjarna(きらきらひかる小さなおほしさま)
●マルギット・ホルムベリ(作詞・作曲):Trollmors vaggsang(トロルのかあさんのこもりうた)
●クリスティーナ・ラーゲルレーヴ(作詞)・伝承曲:Nar manen vandrar(月がさまようと)
●伝承曲・アンナ・セーデルベリ=オッレテーグ(編):Bussan lull(ビュッサン・リュル)(子守歌)
アンナ・セーデルベリ=オッレテーグ(編):Bussan lull(ビュッサン・リュル)(子守歌)
アドルフ・フレードリク音楽学校の生徒たち
マリア・ゴウンドリーナ(指)、アンナ・セーデルベリ=オッレテーグ(指)、マルクス・ユーセフソン(指)
ニンニス・ヴァーダーグスルム【ニンニ・バウティスタ(フルート、パーカッション、歌)、
アンドレーアス・ランデグレーン(P、キーボード、プログラミング)、コンラード・ブークヴィスト(G)、
セバスチャン・ハンケシュ(ベース)、イーサク・アンデション(ドラム、パーカッション)】

録音:2020年9月25&26日/ファシュタ小学校講堂(ストックホルム)
制作:インゴ・ペトリ 録音:トーレ・ブリンクマン
スウェーデンでは合唱団で歌う人のほうがサッカーをやる人より多いと、言われることがあります。スウェーデンの人たちは、世代に関係なく、歌うことが大好 きで、夏至祭のお祝いやクリスマスのコンサートだけでなく、多くの人たちが合唱団の週末練習に足を運びます。アルヴェーンやエーリクソンが指揮した男声合唱団 「オルフェイ・ドレンガル(OD)」のメンバーたちも、週末になるとそれぞれの仕事を離れ、素朴な「春の歌」からヒルボリ(ヒルボルイ)やサンドストレムの「現代曲」 まで、さまざまな曲の練習を楽しんでいるといいます。スウェーデンの「子供の歌」も歴史が長く、たくさんの歌が歌い継がれてきました。1960年代から1970 年代には、ラジオやテレビの子供番組のおかげもあって、新しい歌がたくさん作られ、子供の歌の世界は、いっそう豊かになりました。当アルバム『ひとりひとりが ちがってて』では、伝統の歌から新しい歌まで39曲が歌われています。こうしたレパートリーは、音域の関係から、シンガーソングライターたち大人による録音が 一般的ですが、このアルバムでは、ストックホルムの中学校「アドルフ・フレードリク音楽学校」の生徒たちが、経験豊富な音楽家たちの指揮で歌っています。5人 のバンド「ニンニス・ヴァーダーグスルム Ninnis Vardagsrum」(ニンニのリビングルーム)が共演。生徒たちと、プロデューサーのインゴ・ペトリとエンジニアの トーレ・ブリンクマンが、「子供の歌は、これでなきゃ」と自信をもって作ったアルバムです。 (Ki)
BISSA-2565(1SACD)
スペイン
レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサ(1896-1981):ロンデーナ
『瞑想曲』〜4つのオリジナル作品より第2番ソレア
グラナドス:『ゴヤの女』〜昔風スペイン歌曲集より
ルイス・デ・ミラン(1500年頃〜1561年頃):6つのパヴァーヌ
ソル:「マルボロー」の主題による序奏付き変奏曲 Op.28
ファリャ:クロード・ドビュッシーの墓碑銘のための讃歌
『粉屋の踊り』〜三角帽子より(ハラース編)
トローバ:『トリハ』〜スペインの城より
タレガ:涙
 アルハンブラの思い出
アルベニス:『グラナダ』〜スペイン組曲第1集 Op.47より第1曲
『スペイン』〜カタルーニャ奇想曲 Op.165より第5楽章
『カディス』〜スペイン組曲第1集 Op.47より第4曲
トゥリーナ:セヴィリア風 Op. 29
ギター・ソナタ Op.61 フランツ・ハラース(ギター/マテ
フランツ・ハラース(ギター/マティアス・ダマン製作)

録音:2020年11月/十字架教会内アルベルト・レンプ・ザール、シュヴァービング(ミュンヘン)
名手フランツ・ハラースがスペイン・アルバムをリリースします!1922年6月、グラナダのアルハンブラ宮殿のアルヒベス広場でマヌエ ル・デ・ファリャ、フェデリコ・ガルシア・ロルカ、サンティアゴ・ルシニョールなど著名な芸術家、知識人が列席した「カンテ・ホンド」が開かれました。このイヴェ ントの目的はフラメンコ芸術の純粋さを示すことを目的とし、当時29歳だった名ギタリスト、アンドレス・セゴビアがオープニング演奏を飾り、ファリャの「クロード・ ドビュッシーの墓碑銘のための讃歌」を演奏しました。この作品は20世紀のスペイン音楽の重要な特徴を示す傑作として現在も演奏されております。ハラースは 16世紀から20世紀まで純粋なスペインのギター作品を凝縮したアルバムを完成させました。
収録作品はミラン、サインス・デ・ラ・マーサ、グラナドス、ファリャ、アルベニス、ソル、タレガ、トゥリーナとギター・ファン狂喜の内容。最後のトゥリーナのギター・ ソナタは、スペイン自治協会の写本の複製をもとにした現存する最も古いスコアで演奏しております。演奏されています。華麗なテクニックと情熱的な旋律はスペイ ン音楽の象徴ともいえる作品です! (Ki)
BISSA-2566(1SACD)
メメント・モリ(死を忘るなかれ)」
(1)作者不詳(14世紀):「トリスタンの哀歌」(クリングツォイク・バロックアンサンブル編)
(2)シュメルツァー(c.1623-1680):フェルディナント3世の死に寄せる哀歌
(3)ラインバウト・デ・ヴァケイラス(13世紀):プラーニュ(哀悲歌)〜即興
(4)ビーバー(1644-1704):4声の嘆きのバレット
(5)パーセル:ディドの嘆き
(6)シュメルツァー:嘆きのソナタ
(7)ヨハン・ショップ(1590-1667):涙のパヴァーヌ
(8)ペルティ(1661-1756):2声のフーガ
(9)ロカテッリ(1695-1764):シンフォニア・フネーブレ
(10)パッヘルベル:「すべての人は死ななければならない」
クリングツォイク・バロックアンサンブル
(1)(2)(4)-(10)クラウディア・デラゴ=ノルツ(Vn)
(1)(2)(4)-(6)(9)(10)ルーカス・プラクスマラー(Vn)
(1)(2)(4)-(6)(9)(10)ナディーネ・ヘンリヒス(Va)
(1)-(6)(8)-(10)アンナ・ラウシュ(Vc&リコーダー)
(1)(2)(4)-(6)(9)ヨハネス・エツブリューガー(テオルボ)
(1)(2)(4)-(7)(9)マルティン・リッカボナ(オルガン、チェンバロ)

録音:2020年7月16-18日/シュタムス修道院(オーストリア)
「メメント・モリ(死を忘るなかれ)」。この言葉は古代ローマに起源を持ちますが、自分の死を忘れてはならないということは、いつの 時代も宗教を超えた永遠のテーマであり、死が普遍的である事実を念頭に置いて人生を考えることも必要です。
哀歌、悲歌と訳される「ラメント」は13世紀からバロック時代初頭まで、数多の作曲家が声楽曲、器楽曲を残しました。当アルバムでは13世紀初頭のデ・ヴァ ケイラスの「プラーニュ」からロカテッリの「シンフォニア・フネーブレ」まで、5世紀にわたる「ラメント」を録音。古楽の名手が揃ったクリングツォイク・バロックア ンサンブルが多彩なプログラムをお届けします。 (Ki)
BISSA-2567(1SACD)
シェーンベルク:弦楽四重奏曲第1番ニ短調 Op.7(1904-05)(46'38)
弦楽四重奏曲第3番Op.30(1927)(32'01)
グリンゴ ルツ・クヮル テット【イリア・グリンゴルツ(Vn:アントニオ・ストラディバリウス’ex-Prove’(クレモナ 1719年製作)) 、アナヒット・クルティキャン(Vn:カミッロ・カミッリ(マントヴァ 1733年製作))、シルヴィア・シモネスク(ヴィオラ:ヤコブス・ヤヌアリウス(クレモナ 1660年製作)、クラウディウス・ヘルマン(Vc:ジョヴァンニ・パオロ・マッジーニ(ブレシア 1600年頃製作))】

録音:2021年3月24-27日SRFスタジオ(チューリッヒ)
ります。シェーンベルクの第2番と第4番を収めたアルバム(BIS SA-2267)の録音から約5年、ついに第1番と第3番を録音しま した!
十二音音楽の創始者として20世紀音楽に最も大きな影響を残した作曲家の一人、シェーンベルク。1908年頃より無調を試みましたが第1番は1905年の作 品です。調性に基づいた作品ですが、その対位法的な技巧と単一楽章形式の試みなど、注目すべき点の多い初期作品です。単一楽章といっても当演奏では46分 ほどの大曲。緊張感をもったこの作品ですが当団は集中を切らすことのない演奏を展開しております。
第1番作曲から四半世紀弱。第3番は1927年の作品です。十二音の技巧によって作られた4楽章構成のこの作品ですが、第1番同様主要主題の音形によっ て静かに終わります。当団の引き締まった演奏はシェーンベルクの作品にマッチしております (Ki)
BISSA-2568(1SACD)
『エコー(Echo)- 時代を越える歌』
バッハ:サラバンド(Sarabande)(「パルティータ第4番 ニ長調 BWV 828」から)
●思え、わが心よ(Gedenke doch, mein eist, zurucke)(ブリテンによる編曲「5つの宗教的歌曲」第1曲)
バッハ:サラバンド(Sarabande)(「フランス組曲第3番 ロ短調 BWV 814」から)
甘き死よ来たれ(Komm, susser Tod)(ブリテンによる編曲「5つの宗教的歌曲」第4曲)
バッハ:コレンテ(Corrente)(「パルティータ第6番 ホ短調 BWV 830」から)
いと尊きイエスよ(Liebster Herr Jesu)(ブリテンによる編曲「5つの宗教的歌曲」第3曲)
ヒュー・ワトキンズ(1976-):エコー(Echo)(2017)(ソプラノとピアノのための)
  T.エコー(Echo)
  U.恍惚の一瞬には(For each ecstatic instant)
  V.悲しみが燃え尽きるものなら(If grief could burn out)
  W.あなたが年老いたとき(When you are old) 
  X.青ざめた赤子(Baby blue)
パーセル(c.1659-1695):
 美しい柔和さが(By beauteous softness)(トーマス・アデスによる編曲(2017))
 しばし楽の音に(Music for a while)(マイケル・ティペットとウィルター・バーグマンによる編曲(1949))
伝承曲(ブリテン編)
彷徨いながら不思議に思う(I wodner as I wander)(c.1941)
ホワイト・ロックのデイヴィッド(Dafydd y Garreng Wen) (「8つの民謡の編曲」(1976)から コリン・マシューズによるピアノ版)
なんと優しいエコーの答え(How sweet the answer)(「民謡の編曲 第4巻」(1957)から)
デボラ・プリチャード(1977-):世界(The World)(2021)
シェリル・フランシス=ホード(1980-):嘆き(Lament)(2012)
エロリン・ウォレン(1958-):地に平和を(Peace on Earth)(2006)
ルビー・ヒューズ(S)、
ヒュー・ワトキンズ(P)

録音:2021年4月28日-5月1日/ポットンホール(ウェスルトン、サフォーク、イングランド)
イギリスのソプラノ歌手、2011年から2013年の BBC New Generation Artists に選ばれたひとり、ルビー・ヒューズ Ruby Hughes は、2014年の『ヴェネツィアのクリスマス』(BIS SA-2089)、ヴァンスカとミネソタSOのマーラーの「復活」(BIS SA-2296)、ユナイテッド・ ストリングズ・オブ・ヨーロッパの『リニューアル』(BIS SA-2549)の録音に参加、『愛と喪失のヒロインたち』(BIS SA-2248)に始まる3枚のリサイタル・ アルバムをリリースしてきました。
作曲家でピアニストのヒュー・ワトキンズ Huw Watlkins(1976-)と共演した新作の『エコー(Echo)』は、「時代を越える歌(songs across the ages)」の副題をもち、それぞれの音楽で語り、たがいに愛情をこめて「響きあう」17世紀から現代の作曲家たちの作品によるプログラムのアルバムです。「時 を越える感情の結びつきを示唆する」バッハのソロ・キーボードのための「サラバンド」と「コレンテ」、ブリテンがバッハの曲を「現代の音楽」に作っ た「5つの宗教的歌曲」と、イギリスの民謡の編曲。「8つの民謡の編曲」の〈ホワイト・ロックのデイヴィッド〉は、ウェールズ生まれのヒューズとワトキンズに敬意 を払って選ばれ、コリン・マシューズが作ったピアノ共演版で演奏されます。パーセルの「美しい柔和さが」と「しばし楽の音に」は、トーマス・アデス、マイケル・ティ ペットとウィルター・バーグマンによる版による演奏です。
ヒュー・ワトキンズの歌曲集「エコー」は、クリスティーナ・ロセッティ、エミリ・ディキンソン、フィリップ・ラーキン、W・B・イェイツ、デイヴィッド・ハーセン トの詩がテクストに使われています。メイン・プログラムにふさわしい、詩情と内省の音楽です。カーネギーホールとウェールズのプレスティン音楽祭からルビー・ ヒューズのために委嘱され、2017年10月にニューヨークで初演されました。
プログラム最後の3つの歌は、イギリスの作曲家による作品です。デボラ・プリチャード Deborah Pritchard(1977-)が、ヘンリー・ヴォーン Henry Vaughan(1621-95)の詩に作曲した、ルビー・ヒューズのための「The World(世界)」。シェリル・フランシス=ホード Cheeryl Frances-Hoad (1980-)のアンドルー・モーション Andrew Motion(1952-)の詩による「Lament(嘆き)」。エロリン・ウォレン Errollyn Wallen(1958-)が自身で 詩を書いた「クリスマスキャロル」の「Peace on Earth(地に平和を)」。 前作の『新しい命と愛の歌(Songs for New Life and Love)』(BIS SA-2468)に「ガーディアン」紙が呈した「美しい演奏による、想像力あふれるリ サイタル」の賛辞が「こだま」するアルバムです。 (Ki)
BISSA-2569(1SACD)
チャイコフスキー:弦楽セレナーデOp.48
弦楽四重奏曲第1番Op.11〜アンダンテ・カンタービレ(アズクール編)*
弦楽六重奏曲Op.70「フィレンツェの思い出」(アズクール編)*
眠る前に夢見て(1963/4) (アズクール編)
ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ、
ジュリアン・アズクール(リーダー)

録音:2020年8月12-13日、2021年11月9-10日*
セントサイラス教会(ケンティッシュタウン。ロンドン)
レバノン系イギリス人ヴァイオリニスト、ジュリアン・アズクール率いるユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ。民族を問わぬ若い 奏者を集めたロンドンの団体で、BISレーベルからこれまで2枚のコンセプト・アルバムをリリースしましたが、今回は単独の作曲家チャイコフスキーに捧げるアル バム。
弦楽オーケストラのオリジナルは「弦楽セレナーデ」のみで、他はアズクールがこの団体のために編曲しました。セレナーデを含め、いずれも第1、第2ヴァイオリ ン、ヴィオラ4、チェロ3、コントラバス1という編成で、チェロ以外は起立で演奏するという古楽アンサンブルのような様相を見せています。
「フィレンツェの思い出」の急速なユニゾン的動きも恐ろしいまでの精度と緊張感で、チャイコフスキーの心の闇を垣間見せてくれます。
つややかで迫力ある弦の世界をBISならではの高音質録音がとらえ、オーディオ的にも最適。最後にチャイコフスキー学生時代の最初期作「眠る前に夢見て」が 収められているのも感動的。もとは聖歌風な無伴奏混声合唱曲ですが、アズクールの巧みな編曲で弦楽器の音色と良くあっています。 (Ki)
BISSA-2570(1SACD)
ハープのための作品集
アントン・エドヴァルド・プラテ(1796-1875):
(1)グラン・コンセールト短調〜ハープと管弦楽のための
(2)スウェーデン民謡による主題と変奏曲〜ハープのための
(3)ロマンティック幻想曲「ノルウェーの思い出:山と谷から」〜ハープのための
デルフィーヌ・コンスタンタン=レズニク(ハープ/Lyon and Healy, Style 23)
(1)ノルショーピングSO
、ダニエラ・ムスカ(指)

録音:2020年8月20-24日/ルイ・ド・イェール・コンサートホール(ノルショーピング、スウェーデン)
ハープ・ファン必聴!ボヘミア生まれのアントン・エドヴァルド(アントワーヌ・エドゥアール)・プラテ(1796-1875)は、ハープ奏者 と作曲家として、彼が生き、活動した19世紀には名の知れた存在だったと言われます。しかし、死後、彼の作品も音楽家としての名声も忘れられ、ノルショーピン グSOの首席ハープ奏者に就任したデルフィーヌ・コンスタンタン=レズニクが、ハープのための新しいレパートリーを探るうちに彼の作品に出会ったことから、 プラテの名と音楽がふたたび日の目を見ることになりました。
プラテは、1796年ボヘミアの旅回りの人形芝居の一家に生まれました。成人すると彼も公演に加わり、「ダビデの竪琴」と呼ばれる小型のハープを演奏して 幕間に観客を楽しませたといいます。その後、紆余曲折を経て、彼はスウェーデンに渡り、ハープ奏者としての名を高めました。ノルウェーとフィンランドにツアー、 1840年代にはヨーロッパを広く回り、ベルリン、ウィーン、プラハでも演奏しています。活動の範囲は広かったものの、ノルショーピングを中心とする地域でもっ ぱら活動し、裕福な地主の娘たちを教え、ノルショーピングSOの前身、ノルショーピング管弦楽協会の指揮者も務めたこともあります。1875年5月23日、 ノルショーピング西のレードベリの村で生涯を閉じました。彼の死は、ヘルシンキ、ヨーロッパの都市、遠くシカゴでも報じられたといわれます。
コンスタンタン=レズニクのこのアルバムでは、プラテの3つの作品が演奏されます。ハープと管弦楽のための「グラン・コンセール(Grand Concert)」は、 雄大な「アレグロ・コン・スピリト」、誠実な心を伝える「アンダンテ・アリオーゾ」の〈ロマンツァ〉、民俗音楽からインスピレーションを得た「ポラッカ・ア・ラ・スヴェ デーズ(スウェーデン風ポラッカ)」の〈ロンド〉の3楽章の作品です。このアルバムの演奏には、スウェーデン音楽アカデミーが2018年に出版した『スウェーデ ン音楽遺産(Levande Musikarv)』の版が使われています。「スウェーデン民謡による主題と変奏曲」は、『ラ・フォリア』を替え歌にして歌われることの多かっ た童謡「Katten och killingen(猫と子猫)」を主題にした「サラバンド」と7つの変奏の作品。「ノルウェーの思い出:山と谷から(Souvenir de Norvege:Fra Fjell og Dale)」は、「En liten Gut ifra Tistedal’n(ティステダーレンの少年)」「A kjore vatten og kjore ved(川を越え、森を進み)」「I fjol gjett je gjeita(去年、山で山羊の番をしていると)」「Stusle Sundagskvelden(もの悲しい日曜の夕べ)」の4曲を素材にした「ロマンティック幻想曲」 です。 (Ki)
BISSA-2571(1SACD)
ラフマニノフ:聖ヨハネス・クリソストムスの典礼Op.31 カスパルス・プトニンシュ(指)
エストニア・フィルハーモニー室内cho

録音:2021年1月11-15/ニコライ教会(タリン)
大ピアニストだったラフマニノフとしては珍しい、一切ピアノを用いない作品。もともとロシア正教の礼拝音楽には家元制度があり、自由な創作が許されませんで した。それを打ち破ったのがチャイコフスキーで、ラフマニノフも1910年に挑戦しました。ラフマニノフならではのメロディにあふれながらも、その新しい感覚ゆえ 当時の教会からは使用を拒絶されました。
1981年創立のエストニア・フィルハーモニー室内合唱団はトリ・カリユステとの録音で知られますが、注目のラトヴィア人合唱指揮者カスパルス・プトニンシュ に率いられての登場です。重さのないクリアな声の響きを堪能できます。 (Ki)
BISSA-2572(1SACD)
ミッシー・マッツォーリ(1980-):作品集
●Dark with Excessive Bright(暗く明るすぎる)(2021)(Vnと弦楽オーケストラのための協奏曲)*
●Sinfonia (for Orbiting Spheres)(シンフォニア(軌道を周る天体のための))(2013)**
●These Worlds in Us(われらのうちにある世界)(2006)**
●Orpheus Undone(破滅したオルフェウス)(2021)**
 Part1:Behold the Machine, O Death(見よ機械を、死神よ)
 Part2:We of Violence, We Endure(われら暴力の、われら耐え忍ぶ)
●Vespers for Violin(Vnのための晩祷)(2014)(ソロ・ヴァイオリンとエレクトロニック・サウンドトラックのための)***
●Dark with Excessive Bright(暗く明るすぎる)(2021)(ソロ・ヴァイオリンと弦楽五重奏のための編)#
ペーテル・ヘッレスタール(Vn)*/***/#
ベルゲン・フィルハーモニックO *
 ジェームズ・ガフィガン(指)*
アークティック・フィルハーモニック **
ティム・ワイス(指)**/#
アークティック・フィルハーモニック団員【オガネス・ギルニヤン(Vn1)、オイヴィン・メフース(Vn2)、
ナターリャ・ギ ル ニヤン(Va)、メアリー・オナ ー(チェロ)、イングリ・マリーア・メフース(Cb)】 #

録音:2021年6月4日/グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)*、2022年3月/ストルメン・コンサートホール(ボードー、ノルウェー)
制作:ヨルン・ペーデシェン *、ハンス・キプファー
アメリカの作曲家ミッシー・マッツォーリ Missy Mazzoli は、「黙示録的イマジネーション」(アレックス・ロス「The New Yorker」) と称賛され、インディロックの感覚とクラシカル音楽の流儀の混ざり合った精巧で神秘的なサウンド・ワールドの作品を作りつづけています。このアルバムには、 アルネ・ヌールハイム、カイヤ・サーリアホ、ペア・ヌアゴーたちの音楽の「チャンピオン」として活動するノルウェーのヴァイオリニスト、ペーテル・ヘッレスタール Peter Herresthal(1970?)のための「協奏曲」を中心に彼女の管弦楽曲とソロ曲が収録されています。
「Dark with Excessive Bright」(暗く明るすぎる)は、オーストラリア室内Oとロンドンのオーロラ・オーケストラの委嘱で書いた「コントラバス協奏 曲」をヘッレスタールの依頼で改作した作品です。曲名は、ミルトンの『失楽園』からとられました。「視力を奪われた者が神の衣を語ったシュールで刺激的な言葉 が、ぼんやりとした、胸の張り裂けるような弦の響きにぴったり」(マッツォーリ)。「ソロ・ヴァイオリンと弦楽五重奏のための編曲」は、ヘッレスタール、アークティッ ク・フィルハーモニックの指揮者ティム・ワイス Tim Weiss とオーバリン音楽院の共同委嘱で行われました。
「Vespers for Violin」(Vnのための晩祷)は、「Vespers for a New Dark Age」(新たな暗黒の時代のための晩祷)を作り直したという作品 です。ソロ・ヴァイオリンと、キーボード、古オルガン、声と弦楽器の「サンプリング」を「エレクトロニクス」処理した録音が共演。2014年に初演され、2019年 のグラミー賞「コンテンポラリー・クラシカル作曲部門」にノミネートされています。
「Sinfonia (for Orbiting Spheres)」(シンフォニア(軌道を周る天体のための))は、「より大きな軌道の中で互いに巻きつくロココループの集合体」太 陽系の形をした音楽。曲名は、楽曲の種類の「シンフォニア」と「ハーディ・ガーディ」を表す古いイタリアの用語の二重の意味を示しています。ロサンジェルス・フィ ルハーモニックの委嘱で作曲され、その後、ボールダー・フィルハーモニックのために改訂が行われました。
「These Worlds in Us」(われらのうちにある世界)の曲名は、第二次世界大戦で戦死した父に思いを巡らせたジェームズ・テートの詩『The Lost Pilot』 からとられました。「音楽は、ひとつの音やジェスチャーだけで痛みと幸せの感情を移すことができるという考えが好き」(マッツォーリ)。ベトナム戦争に従軍した、 彼女の父に捧げられた作品です。 (Ki)
BISSA-2573(1SACD)
「楽園」〜シューベルト・リサイタル
(1)妹の挨拶(1822) D.762
(2)ガニュメート(1817) D.544
(3)月に寄せて(1815-26) D.193
(4)水の上で歌う(1823) D.774
(5)若い尼僧(1825) D.828
(6)春の神(1816) D.448
(7)夜と夢(1823) D.827
(8)星(1828) D.939
(9)月に寄せて(1815-26) D.259
(10)万霊節の連祷(1816) D.343
(11)ナイチンゲール(1816) D.497
(12)ミューズの息子(1822) D.764
(13)愛らしき星(1825) D.861
(14)子守歌(1826) D.867
(15)君はわが憩い(1823) D.776
(16)楽園(1817) D.584
(17)別れ(1826) D.829
キャロリン・サンプソン(S)、
ジョゼフ・ミドルトン(P)

録音:(1)(8)(10)2020年9月21-23日、(2)-(7)(9)(11)-(17)2021年7月6-8日/ポットン・ホール、サフォーク州(イギリス)
バッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとしてもおなじみの名歌手キャロリン・サンプソン。BISレーベルから数多くのディスクをリリー スしておりますが、当アルバムは『ズライカ』(BIS SA-2343)に続く、シューベルトの第2弾となります。
サンプソンは「完璧なコロラトゥーラ技術と豊かにのびる輝かしい声」と評され、世界の聴衆を魅了し続けています。バロック・古典派の歌曲からオペラまで幅広 いレパートリーで積極的な演奏活動を展開しておりますが、なかでもシューベルトは非常に評価が高く美しい発音と歌声で魅了します。
共演は名ピアニスト、ジョゼフ・ミドルトンで、サンプソンとはヴォルフの「イタリア歌曲集」(BIS SA-2553)、『女性のためのアルバム〜ロベルト&クララ・ シューマンのリート集』(BIS SA-2473)、『「コントラスト」〜イギリス名詩による歌曲集』(BIS SA-2413)、『狂気のなかの正気』(BIS SA-2353)、『「私 の安らぎは消え失せた」〜デュエットと独唱曲集』(BIS SA-2279)、『花にまつわる歌曲集』(BIS SA-2102)、『ヴェルレーヌの詩による歌曲集』(BIS SA-2233)など、数多くの録音でも共演しております。 (Ki)
BISSA-2574(1SACD)
コルナウト:ヴィオラ・ソナタ 嬰ハ短調 Op.3(1912)
フックス:幻想小曲集 Op.117
 ヴィオラ・ソナタ ニ短調 Op.86
朝鮮民謡(ハフ編):アリラン
リットン・デュオ【カタリーナ・カン・リットン(ヴィオラ/Robert Clemens, Saint Louis 2014)
&アンドルー・リットン(P/Bechstein D Concert Grand)】

録音:2020年10月23-25日/ヘンリー・ウッド・ホール(ロンドン)
2020年春、新型コロナウイルスが急激に蔓延したために相次いで演奏会がキャンセルとなったアンドルー・リットン。そのため、リットン はニューヨーク・シティ・バレエ団の首席ヴィオラ奏者をつとめる妻カンタリーナ・カン・リットンと自宅で演奏をする機会が増えました。ブラームスのソナタを弾 いていたリットン夫婦はブラームスと同時代を生きたロベルト・フックス(1847-1927)とフックスの弟子エゴン・コルナウト(1891-1959)という2人のウィー ンの作曲家に興味を持ち録音を決めました。ブラームスが称賛したフックスのヴィオラ・ソナタは1909年、幻想小曲集は最晩年1927年の作品。シェーンベルク やバルトークが活躍していた20世紀初頭ですがフックスの音楽は旋律の美しさが魅力で、洗練された響きが印象的です。一方、現チェコ領のオロモウツに生まれ ウィーンで活躍したコルナウトのヴィオラ・ソナタは1912年の作品です。最後に収録したのは朝鮮民謡「アリラン」は名ピアニストで作曲も手掛けるスティーヴン・ ハフがリットン夫婦の結婚のプレゼントとして二人のために編曲しました。
韓国にルーツをもつカタリーナはドイツで育ち9歳よりロベルト・シューマン大学デュッセルドルフでローザ・ファインにヴァイオリンを師事。その後渡米しマンハッ タン音楽学校ではピンカス・ズッカーマンから薫陶を受けています。ヴァイオリニストとしては、モスクワ、サンクトペテルブルク、フランクフルト、アムステルダム、 ベルゲン、ボルティモア、ベルリン、ケルン、ハンブルグ、ニューヨーク、リオデジャネイロなど、世界の主要なオーケストラでソリストとして活躍しています。 (Ki)
BISSA-2575(1SACD)
ヒューゴ・アルヴェーンの家で - 歌曲とピアノの小品
夕べ(Aftonen) R.187(1942)(声とピアノのための)
エルンスト・ティールの7つの詩(Sju dikter av Ernst Thiel) Op.28(1908)
レークサンドの4つの歌(Fyra latar fran Leksand)(1914)(Pのための)
3つのオステルリングの歌(Tre Osterlingsanger) Op.22(1905)
岩礁の描画(Skargardsbilder) Op.17(190-?02)(Pのための)
(6)2つの抒情的な気分(Tvenne lyriska stamningar) Op.8(1899)
(7)わが心を汝(な)が御手に(Saa tag mit Hjerte) Op.54 R.203(1946)
イーリン・ロムブ(S)、
ペーテル・フリース・ユーハンソン(P)

録音:2021年6月15-18日/アルヴェーンゴーデン(ティブレ、スウェーデン)
ヒューゴ・アルヴェーンは、1945年から亡くなる年まで、「アルヴェーンゴーデン Alf-vengarden」と名づけたレークサンドの家に住 んだ。ここを訪れる者は、足を踏みいれるなり、作曲家アルヴェーンがそこにいることを感じる。書斎とサロン、イタリア風の廊下……。アルヴェーンの生誕150年 記念の年にリリースされるペーテル・フリース・ユーハンソンの『ヒューゴ・アルヴェーンの家で』は、彼のそうした体験から生まれたアルバムです。プログラムは、 「夏至祭の夜明かし」をはじめとする3つの「スウェーデン・ラプソディ」や〈羊飼いの娘の踊り〉〈エレジー〉といった管弦楽曲や「海辺の夜明け」「ふたりだけ の牧場で」などの合唱曲で世界的に親しまれているアルヴェーンの作品から、初期の作品を中心にした歌曲とピアノ曲。彼の数少ないピアノのソロ曲でもっとも知 られる「岩礁の描画」。ヘルマン・セーテルベリの詩に作曲した合唱曲をアルヴェーン自身が編曲した「夕べ」。第6曲〈森は眠る〉がアルヴェーンの「名刺代わり」 の「エルンスト・ティールの7つの詩」。ユッシ・ビョルリングの愛好曲のひとつ「わが心を汝(な)が御手に」。歌曲のパートナーには、『レウヴスタ・ブリュークの 音楽秘宝 第3集』(BIS SA-2354)のスウェーデン王国宮廷歌手、イーリン・ロムブが選ばれました。ユーハンソンは、ストックホルム王立音楽大学のアンデシュ・ シールストレムとマッツ・ヴィードルンド、イタリアのコンスタンティン・ボギーノに学び、ウィグモア・ホールやアムステルダム・コンセルトヘボウなどの演奏歴をもっ ています。イェーナ・フェスティヴァル・アカデミーを創設、芸術監督を務めています。アルヴェーンゴーデンの書斎にあるスタインウェイ・ピアノは、1908年ごろ ハンブルクで作られ、黒檀加工をしてスウェーデンに送られたという楽器です。 (Ki)
BISSA-2576(1SACD)
スウェーデンのピアノ協奏曲
ラウラ・ネーツェル(1839-1927):ピアノ協奏曲 Op.84 
スヴェン=ダーヴィド・サンドストレム(1942-2019):ピアノと管弦楽のための5つの小品(2016)
アンドレーア・タッロディ(1981-):ピアノ協奏曲第1番「星の雲(Stellar Clouds)(2015)
ペーテル・フリース・ユーハンソン(P)、
ヨーテボリSO、
ライアン・バンクロフト(指)

録音:2021年10月4-7日/ヨーテボリ・コンサートホール(ヨーテボリ、スウェーデン)
「偉大な作曲家の音楽と素晴らしい解釈」(BR Klassik)と評されたアルバム『ヘレーナ・ムンクテルの音楽』(BIS SA-2204)のセッ ションに参加したアーティストのひとり、スウェーデン放送 P2のアーティスト・イン・レジデンスを務めたピアニスト、ペーテル・フリース・ユーハンソン Peter Friis Johansson(1983-)の新作。彼が近年、一層の興味をもつようになったという「わが国スウェーデン」の初録音のピアノ協奏曲を3篇、ライアン・バンク ロフト Ryan Bancroft 指揮のヨーテボリSOの共演で録音しました。
ラウラ・ネーツェル Laura Netzel(1839-1927)は、フィンランドのランタサルミで生まれ、1歳の時にストックホルムに移住しました。「女性作曲家」に対す る偏見をきらい、「N・ラーゴ(N. Lago)」のペンネームで作品を発表。スウェーデンでもっとも国際的に認められた作曲家のひとりとして、特にドイツとベルギー とフランスで頻繁に作品が演奏されました。「ピアノ協奏曲」は、そのころに作曲された、彼女の書いたもっとも規模の大きい、ロマンティックな作品です。手書きに よる版がいくつか、しかも不完全な状態でしか残されていないため、過去に全曲演奏されたことがなかったとされます。今回の録音は「スウェーデン音楽遺産」のク ラース・ガッゲ Klas Gagge の校訂版に基づいて行われ、さらに、第3楽章「プレスト」の終結に向けて欠けた部分をユーハンソンが補筆完成して演奏されました。
スヴェン=ダーヴィド・サンドストレム Sven-David Sandstrom(1942-2019)の「ピアノと管弦楽のための5つの小品」は、アンデシュ・ヴァール・ファ ウンデーションの委嘱により2016年に作曲されました。彼が、初期の前衛的な手法から離れ、ネオロマンティックないしネオバロックな語法をめざすようになった 1980年代以降のスタイルの最良の例のひとつです。独奏ピアノが「ずっと高いところ、天の高みにあるといってもいい何か」(サンドストレム)を追い求め、美と 調和をとりもどす……。「5つの小品」というさりげない曲名がつけられながら、作曲者がイマジネーションを自由に羽ばたかせた音楽です。2017年3月22日に ヨーテボリで初演され、ペーテル・フリース・ユーハンソンに献呈されました。
アンドレーア・タッロディ Andrea Tarrodi(1981?)の「Stellar Clouds(星の雲)」は、彼女が初めて作曲した「ピアノ協奏曲」です。〈Introduction(序 奏〉〈Star Formation(星形成)〉〈Constellations(星座)〉〈Cosmic Nursery(宇宙の育児室)〉〈Hpernova(極超新星)〉〈Solo Cadenza(ソロ・ カデンツァ)〉〈Recapitulation(要約)〉の7楽章で書かれた「天の旅」は、「爆発」や「スターダスト」といった宇宙のさまざまな事象が音楽に織りこまれ、SF 映画のサウンドトラックを連想させる作品です。ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニックOの委嘱で書かれ、2018年4月12日、ユーハンソンがソロ を弾いてストックホルムで初演されました。
指揮者のバンクロフトは、ロサンジェルスで育ち、2021年からBBCウェールズ・ナショナルOの首席指揮者を務めています。 (Ki)

BISSA-2577(1SACD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ第2番 イ短調 BWV1003
無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第3番 ホ長調 BWV1006*
フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn/1711年製ストラディヴァリウス「レディ・インチクイン」)

録音:(1)-(9)2020年6月8-12日ホンラート福音主義教会(ドイツ)
2021年3月27&28日ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン) *
現代最高のヴァイオリニスト、フランク・ペーター・ツィンマーマンが遂にバッハの無伴奏を録音しました!1980年代 半ばから世界の第一線で活躍してきたツィンマーマン。バロックから現代まで幅広いレパートリーを見事に、そして自由自在に演奏し、これまで数多くの録音で も高い評価を得てきました。
バッハの録音といえば、ヴァイオリン・ソナタ全集をエンリコ・パーチェと録音。2006年のセッション録音(Sony Classical)と2008年にライヴ収 録したDVD(EUROARTS(20-64068))をリリースしています。ヴァイオリン協奏曲は、1988年録音のジェフリー・テイト(指)イギリス室内O(旧 EMI、現Warner Classics)と、2017年録音のベルリン・バロック・ゾリステンと共演したアルバム(hanssler Classic(KKC-5922 / HC-17046))をリリー ス。この他、トリオ・ツィンマーマン編曲による弦楽トリオ版のゴルトベルク変奏曲(BIS(KKC-6044 / BIS SA-2347))、『フーガの技法』から「12度のカ ノン」(ECM)を録音しております。しかし、無伴奏ヴァイオリン曲は演奏会では取り上げるものの、録音に関しては実に慎重な姿勢をとってきました。そのツィ ンマーマンが50代半ばとなった2020年と2021年についに録音!ディスクとして初披露となります。
圧倒的なテクニックと優美で香り高い音色を奏でますが、このバッハでもその魅力が最大限現れており、完璧なアーティキュレーションと歌心に溢れる演奏は 当代最高峰といえましょう。
使用楽器はツィンマーマンの愛器1711年製のストラディヴァリウス「レディ・インチクイン」です。この楽器はかつてクライスラーが所有していた銘器でその 音色はうっとりするほど美しく、ツィンマーマンが長年ともにしてきた愛器で奏でるバッハは格別の一言に尽きます。 (Ki)
BISSA-2578(1SACD)
20指のトーナメント〜イギリスのピアノ・デュオ作品
レノックス・バークリー::パーム・コート・ワルツOp.81の2
同:4手のためのソナチネ変ホ長調Op.39
同:主題と変奏曲Op.73
リチャード・アーネル:4手のためのソナチネOp.61
スティーヴン・ドッジソン:20指のトーナメント
同:4手のためのソナタ
コンスタント・ランバート:白鍵のための3つの黒人小品
エマ・アバーテ&ジュリアン・パーキンス(P・デュオ)

録音:2020年11月16-17日/セント・ジョージ(ブリストル)
連弾または2台ピアノはフランス、ドイツ、ロシアに魅力作が豊富なイメージがありますが、意外にも発祥は16世紀のイギリス。20世紀のイギリス作品を集めた 意欲的なアルバムの登場です。
20世紀といっても前衛的なものではなく、いずれもメロディアスで聴きやすいものばかり。原曲はオーケストラのレノックス・バークリー:の「パーム・コート・ワ ルツ」ノスタルジックな情感は特にオススメ。またコンスタント・ランバートは全体で約9分の間、一度も黒鍵が現れない作品。南米風のリズムが心地よく、驚くほ ど豊かな音で盛り上がります。アーネルのソナチネ、ドッジソンの2篇は世界初録音。
ナポリ出身のエマ・アッバーテと、古楽指揮とクラヴィコード、チェンバロ奏者として著名なジュリアン・パーキンスによるピアノ・デュオがBIS登場。これまで他 レーベルからフォルテピアノ連弾によるモーツァルト集をリリースしてきましたが、今回はスタインウェイDを存分に鳴らして充実した世界を作り上げています。古楽 界の大物パーキンスは近代作品でも新鮮な解釈を聴かせてくれます。 (Ki)
BISSA-2579(1SACD)
クルト・ヴァイル:作品集
(1)音楽劇「銀の湖(Der Silbersee)」(1932-33)(抜粋)【序曲/第3番 セーヴェリンの歌「パン屋は夜明けにパンを焼く(Der Backer backt ums Morgenrot)」*/「ちょっとした助言」の口頭による紹介(Spoken introduction to ‘Was zahlen Sie…’)」*/第7番 宝くじ取次人の歌「ちょっとした助言のお代は?(Was zahlen Sie fur einen Rat)」*】
(2)一楽章の交響曲(1921)(交響曲第1番「ベルリン交響曲(Berliner Sinfonie)」
(3)交響的幻想曲(1933-34)(交響曲第2番)
スウェーデン室内O
HK・グルーバー(指、ヴォイス*)

録音:2021年8月16-21日/オレブルー・コンサートホール(オレブルー、スウェーデン)
オーストリアの作曲家、HK・グルーバー(1943-)は、クルト・ヴァイルの世界に心酔し、クルト・ヴァイル財団の名誉終身理事を務めて います。『マンハッタン・ブロードキャスト』(BIS-1341)や『バスキング(大道芸)』(BIS-1781)など自作の録音で指揮したスウェーデン室内Oとの 新しいアルバムでは、指揮者と歌手として、ヴァイルの3つの作品を演奏しています。
「一楽章の交響曲」(交響曲第1番「ベルリン交響曲」は、ヴァイルが21歳の時、フェルッチョ・ブゾーニの修士課程で学んでいた1921年に作曲され、 ヴァイルの死後、1958年2月12日にNDRSOによるハンブルクのラジオ放送で初めて演奏されました。ヨハネス・R・ベッヒャーの叙事劇『Arbeiter Bauern Soldaten. Der Aufbruch eines Volkes zu Gott(労働者農民軍人. 人民の神への覚醒)』からインスピレーションを得て書かれたといわれます。 ジェームズ・ホームズの校訂版による演奏です。
「交響的幻想曲」(交響曲第2番)は、ヒトラーが権力を掌握しヴァイルがベルリンからパリに逃れる1933年3月までに第1楽章が書かれ、翌年2月、ルーヴ シエンヌで全曲が完成されました。ブレヒトとの共同作業の最終作「七つの大罪(Die sieben Todsunden)」の引喩が散見され、「ラルゴ」の第2楽章をグルー バーは「一種の『葬送タンゴ』」とみなしています。1934年10月11日、ブルーノ・ワルター指揮コンセルトヘボウOにより初演されました。
音楽劇「銀の湖」は、古典的均整美とジャズ風リズムとメロディが融合した生気あふれる〈序曲〉と16のナンバーによる作品です。「ある冬の物語(Ein Wintermarchen)」の副題をもち、「食糧不足に苦しむ社会の現実と人々を社会不安から解放する奇跡の可能性の間をさまよう」ストーリーと歌詞を「ロシア皇 帝は写真を撮らせ給う(Der Zar lasst sich photographieren)」など2作のオペラで共同したゲオルク・カイザーが執筆しました。ヴァイルがドイツを離れ る前に完成。1933年2月18日にライプツィヒとエアフルトとマグデブルクで同時初演されました。この抜粋では「パン屋は夜明けにパンを焼く」と「ちょっとし た助言のお代は?」の2つの歌を、マグデブルク初演のエルンスト・ブッシュと、ヴァイル夫人のロッテ・レーニャの録音からアイデアを得て、グルーバーが歌ってい ます。 (Ki)
BISSA-2581(3SACD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲(全5曲)
ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15
ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.19
ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37
ピアノ協奏曲第4番ト長調 Op.58
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
ハオチェン・チャン(P/Steinway D, No. 989)
ナタリー・シュトゥッツマン(指)
フィラデルフィアO

録音:2021年10月26-29日/キンメル舞台芸術センター内ベライゾンホール(フィラデルフィア)
「まるで巨匠の様な演奏だ!」と激賞した故ロリン・マゼールをはじめ、多くの名指揮者もうならせてきたピアニスト、ハオチェン・チャ ン。2009年、第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにて史上最年少優勝(当時)して以来、世界各地で積極的な演奏活動を展開している、人 気・実力を兼ね備えた若手ピアニストです。
録音ではこれまでBISレーベルから「シューマン、リスト、ヤナーチェク、ブラームス」(KKC-5712 / BIS SA-2238)、「プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第2番、チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番」(KKC-6046 / BIS SA-2381)をリリースし好評を博しております。
2021年10月に収録した当アルバムはナタリー・シュトゥッツマン(指)フィラデルフィアOとの共演で、ベートーヴェンのピアノ協奏曲集(カデンツァ: ベートーヴェン)です! チャンは2019年11月にヤニック・ネゼ=セガン指揮で同団と来日し、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を披露しましたが、その劇 的な演奏は聴衆を虜にし、割れんばかりの拍手で大熱狂となりました。
期待の高まるベートーヴェンではクリスタルに輝く美音と極めて発音のよいタッチで演奏。まるでオーケストラとの対話を楽しむように自由に奏でていますが、 強靭なテクニックだけではなく繊細な叙情性を表現できるチャンの唯一無二の魅力に満ち満ちています。また、フィラデルフィアOの演奏の素晴らしさに も注目。歌うようなフレージングと情感豊かな表現はコントラルト歌手でもあるシュトゥッツマンの指揮ならではといえます。コロナ禍に生きる私たちへの希望と 祈りに満ちた注目のアルバムが完成しました! (Ki)
BISSA-2582(2SACD)
ラヴェル:ローマ大賞のためのカンタータ集
(1)「アリッサ」(1903)
(2)「アルシオーヌ」(1902)
(3)「ミルラ」(1901)
(4)「オーロラ」(1905)
(5)「夜」(1902)
(6)「踊り子たち」(1900)
(7)「プロヴァンスの朝」(1903)
(8)「全ては光明」(1901)
(1)ヴェロニク・ジャンス(S)、ジュリアン・ベーア(T)、ジャック・インブライロ(Br)
(2)ソフィー・コシュ(S)、ヤニナ・ベヒレ(Ms)、ジュリアン・ベーア(T)
(3)ヴァンニ ーナ・サントー ニ(S)、マイケル・スパイアーズ(T)、ジャック・インブライロ(Br)
(4)マティス・ラジエ(テノール独唱)、
(5)-(8)クラリス・ダレ(ソプラノ独唱)
(4)-(8)フランス国立ロワールcho
(1)-(8)フランス国立ロワールO、パスカル・ロフェ(指)


録音:(1)-(3)2020年9月3-5、8、10&11日シテ・デ・コングレ、ナント(フランス)
(4)-(8)2021年9月10&11日コンベンションセンター、アンジェ(フランス)
ラヴェルが「ローマ大賞」に応募した作品をロフェ率いるフランス国立ロワール管が録音!「ローマ大賞」とは芸術を専攻する学生に対し てフランス国家が授与した奨学金付留学制度。1663年にルイ14世によって創設され、1968年に廃止されるまで300年ほど続いた歴史ある賞です。
創設当初は建築、絵画、彫刻、版画の各分野に与えられていましたが、音楽賞は1803年に追加。予選はフーガと合唱作品、本選は三人の独唱者と管弦楽によ る大規模なカンタータ作品で審査されます。ラヴェルは1901年に「ミルラ」で3位を受賞したもののグランプリを獲ることはできず、1904年には不参加、さら に1905年は本選に進めませんでした。しかし、五度も落選した結果とは反し、ラヴェルらしい色彩感豊かな作品の数々は流石の一言に尽きます。20代のラヴェ ルが「ローマ大賞」に向けて直向きな思いで取り組んだそれぞれの作品の充実度は天才ラヴェルだからこそと言えます。パスカル・ロフェはオーケストラの音色を 色鮮やかに変化させる魔術師のよう。ラヴェルの煌めく世界をご堪能ください! (Ki)
BISSA-2583(1SACD)
パーセル:ファンタジア&イン・ノミネ全集
(1)6声のファンタジア ト短調「イン・ノミネ」Z.746
(2)4声のファンタジア ト短調 Z.735
(3)4声のファンタジア 変ロ長調 Z.736
(4)ロンドー 変ロ長調〜歌劇『妖精の女王』より
(5)4声のファンタジア ヘ長調 Z.737
(6)4声のファンタジア ハ短調 Z.738
(7)「シャコンヌ:中国の男女の踊り」〜歌劇『妖精の女王』より
(8)4声のファンタジア ニ短調 Z.739
(9)4声のファンタジア イ短調 Z.740
(10)グラウンドによる3声のシャコンヌ〜歌劇『預言者、またはダイオクリージャンの物語』
(11)4声のファンタジア ホ短調 Z.741
(12)4声のファンタジア ト長調 Z.742
(13)4声のファンタジア ニ短調 Z.743
(14)4声のファンタジア イ短調 Z.744
(15)1音に基づく5声のファンタジアヘ長調 Z.745
(16)3声のファンタジア ニ短調 Z.732
(17)3声のファンタジア ヘ長調 Z.733
(18)3声のファンタジア ト短調 Z.734
(19)シャコニー ト短調 Z.730
(20)7声のファンタジア ト短調 Z.747
チェリス・ヴィオール・コンソート
イブラヒム・アジズ(トレブル・ヴィオール)
アリソン・キンダー(トレブル・ヴィオール、アルト・ヴィオール)
ケイト・コンウェイ(テナー・ヴィオール)
サム・スタドレン(テナー・ヴィオール、バス・ヴィオール)
ジェニファー・ブロック(バス・ヴィオール)
(1)(20)エミリー・アシュトン(テナー・ヴィオール)
(20)ハリー・バーコック(テナー・ヴィオール)

録音:2019年8月14-16日/ガートン・カレッジ・チャペル(ケンブリッジ、イングランド)
古代ギリシャの弦楽器をグループ名とする「チェリス」は、イギリスのヴィオール・コンソート。16世紀から17世紀初頭にかけて、イギリ スではヴィオールのコンソートがもてはやされ、同時代に活躍したイギリスの作曲家たちはこのレパートリーの為の音楽を残しました。
イギリス・バロック音楽の最大の作曲家ヘンリー・パーセルもその一人。3声から7声まで実に多彩なヴィオールの作品を作曲しております。このアルバムにはパー セルのファンタジアとイン・ノミネの全曲を収録。大英図書館に保管されている自筆譜には1680年6月10日から8月31日までの日付の書き込みがあります。 このときパーセルは20歳。若くして作曲家としての確固たる地位を確立していたと言える出来栄えです。 (Ki)
BISSA-2584(1SACD)
「裸足の歌」
ペッテション(1900-1980):「6つの歌(6 sanger)」〜中声とピアノのための(1935)
「裸足の歌(Barfotasanger)」(1943-45)
ペーテル・マッテイ(Br)
ベンクト=オーケ・ルンディン(P/Steinway D)

ン録音:2021年3月11-14日/オレブルー・コンサートホール(オレブルー、スウェーデン)
スウェーデンの作曲家アッラン・ペッテションは、もっぱら彼が1950年以降に集中して書いていった堅固なつくりの交響曲で知られます。 しかし、それより以前、ストックホルムの音楽大学の学生だったころとストックホルム・フィルハーモニックのヴィオラ奏者だったころ、彼は、室内楽曲や歌曲集を作 曲していました。その歌曲集のひとつ、1943年から1945年にかけて書かれた「裸足の歌」は、いくつかの歌を後の交響曲に引用するなど、生涯、彼にとって重 要な意味をもつ作品になりました。この「裸足の歌」は、貧しい労働者階級人々の住む界隈で育った子供時代を反映した作品など、自伝的内容をもち、きわめて個 人的で古風な言葉も使いながらペッテション自身が書いた24の詩に作曲された作品です。うち22曲は、すべて、短調で書かれ、民謡、賛美歌、流行歌を暗に示 す語法が使われています。1935年の「6つの歌」は、グンナル・ビョーリングやインゲボリ・ビョークルンドたち5人の詩をテクストに使い、「歌曲集」を意図せ ず書かれた作品です。
バリトンのペーテル・マッテイと、30年近くにわたりコラボレーションをつづけるピアニスト、ベンクト=オーケ・ルンディンによる録音。マッテイが録音した、「痛 み」という基調の共通するシューベルトの「冬の旅」(BIS SA-2444)は、ペッテションの音楽の熱心な聴き手が多いといわれるドイツのメディアから高く評価さ れたアルバムです。 (Ki)
BISSA-2586(1SACD)
ハチャトゥリヤンピアノ協奏曲変ニ長調
「仮面舞踏会」組曲(ドルハニアン編ピアノ独奏版)
ピアノと管弦楽のためのコンチェルト・ラプソディ
イヤード・スギャエル(P)
アンドルー・リットン(指)
BBCウェールズSO

録音:2021年10月20-22日/BBCホディノット・ホール(カーディフ)
ハチャトゥリヤンは旧ソ連を代表する作曲家ですが、近年ロシアでは以前ほど演奏されないとされます。しかしその反面、中近東系の演奏家たちが積極的に採 り上げ重要なレパートリーとなりつつあります。ハチャトゥリヤンの音楽はロシア伝統の手法によりながらも精神は東方的なため、彼らにとり近しい音楽として演 奏欲求を刺激されるようです。
1993年ヨルダン出身のピアニスト、イヤード・スギャエルはこれまでハチャトゥリヤンのピアノ・ソナタと「子供のアルバム第1集」を中心としたソロ・ア ルバム(BISSA-2436)をリリースし高い評価を受けました。今回は2篇の協奏作品をアンドルー・リットン指揮BBCウェールズSOと共演。BISなら ではの高音質録音でハチャトゥリヤンのオーケストレーションの妙をあますところなく再現。ピアノ協奏曲の第2楽章で指定されたフレクサト-ンは韓国出身のチェ ロ奏者リ・スアがミュージカルソーで効果的に彩りをそえています。
さらに嬉しいのは、ハチャトゥリヤンの作品中でも特に人気の高いワルツを含む「仮面舞踏会」組曲のドルハニアン編によるピアノ独奏版も収録されていること。 スギャエルの爽快な解釈がフレッシュ。
イヤード・スギャエルはヨルダン系パレスチナ人としてアンマンに生まれ。生地の音楽院で学んだ後、15歳からマンチェスターのチェタム音楽学校、王立ノー ザン音楽大学でマレー・マクラクラン、マルティーノ・ティリモほかに師事。今後が期待される注目の若手です。 (Ki)
BISSA-2588(1SACD)
ハイドン:6つの弦楽四重奏曲「ロシア四重奏曲」(第37〜42番) Op.33より
弦楽四重奏曲第37番ロ短調 Hob.III-37
弦楽四重奏曲第38番変ホ長調「ジョーク」 Hob.III-38
弦楽四重奏曲第39番ハ長調「鳥」 Hob.III-39
キアロスクーロ四重奏団【アリーナ・イブラギモヴァ(Vn/Anselmo Bellosio c.1780)、パブロ・エルナン=ベネディ(Vn/Andrea Amati1570)、エミリー・ホーンルンド(ヴィオラ/Willems,c.1700) 、クレール・チリヨン(Vc/Carlo Tononi 1720)】

録音:2021年10月26-29日/メニューイン・ホール、ユーディ・メニューイン音楽学校(イギリス)
現代屈指のヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団(団名の“Chiaroscuro(キアロスクーロ)” はコントラストを印象づける明暗法そして陰影法を意味します)。2005年結成の当団は結成当初から楽曲の深い解釈で注目を集め、演奏活動とともに録音にも 積極的に取り組んできました。これまでリリースしたディスクはどれも高い評価を得ており、なかでもハイドンの弦楽四重奏曲第77番「皇帝」はレコード芸術 誌の特集「新時代の名曲名盤500」で同楽曲の第1位に選ばれるなど、結成当時から変わらぬメンバーで進化を遂げている現代を代表する四重奏団です。
当アルバムにはハイドンの6つの弦楽四重奏曲「ロシア四重奏曲」(第37〜42番) Op.33から第1〜3曲(第37〜39番)を収録しました!「太陽 四重奏曲」(第31〜35番)の作曲から10年ほど経った時期に作曲した第37〜42番「ロシア四重奏曲」。由来はロシア皇帝パウル一世(ロシア大公パー ヴェル・ペトロヴィッチュ)に献呈されたことからその名がつけられました。
冒頭、表情豊かな二小節の旋律が印象的な第37番、軽妙な第38番「ジョーク」、そして主題に鳥のさえずりを模した第39番「鳥」と、キアロスクーロ 四重奏団ならではのシャープにして温かみのある演奏が際立ちます。同曲集の新たな名盤誕生と申せましょう!
BISSA-2590(1SACD)
ウロ・クリグル(1978-):合唱作品集
(1)「水は(Vesi ise)」〜合唱とエレクトロニクスのための(2015)
(2)「湖は荒れ始めた(And the Sea Arose)」〜合唱と弦楽のための(2019)*
(3)「だが、常に上を向け(Aga vaata aina ules)」〜アカペラ合唱のための(2019)
(4)「液体が変化する(liquid turns)」〜合唱とエレクトロニクスのための(2020)
エストニア・フィルハーモニック室内cho
タリン室内O *
カスパルス・プトニンシュ(指)

録音:2021年8月16-21日メソジスト教会(タリン、エストニア)
タリン生まれのウロ・クリグル(1978-)は、活気に満ちたダイナミックな表現の音楽で注目され、21世紀エストニアの音楽を作曲家と して注目されています。彼はロックとジャズ・アンサンブルのキーボード・プレーヤーとアレンジャーを10代で経験した後、エストニア音楽アカデミーとウィーン国 立音楽大学で学びました。ジャズ、ポスト・ミニマリズム、ソノリズムなどの影響も受けた広い領域の技法と語法による作品を発表。国内とドイツ、オーストリア、チェ コ、ラトビア、ウクライナといった各国の音楽祭で演奏されてきました。クリグルは、今も、実験的音楽グループとロックバンドのメンバーとして活動しています。
このアルバムの3つの曲は、クリグルがエストニア・フィルハーモニック室内合唱団のコンポーザー・イン・レジデンスだった2019年から2020年の間に作曲 された作品です。3作は、共通のコンセプト(「水」「光」「霊」)と音楽素材のリサイクルという点で繋がる「三部作」とみなされ、エストニア・フィルハーモニック 室内合唱団と指揮者プトニンシュ(1966-)のために彼が初めて作曲した「Vesi ise(水は)」は、共通する「旅」への「前奏曲」の役割を担っています。
「Vesi ise(水は)」は、作曲者のクリグルが「瞑想習慣とコンサート・ミュージックの中間領域に位置する」と語る作品です。エストニア・フィルハーモニック室 内合唱団の委嘱を受け、特定のテクストのないまま作曲され、初演の数週間前になって、エストニアのシュルレアリスム詩人、イルマル・ラーバン(1921-2000) の詩が歌詞として追加されました。
「And the Sea Arose(湖は荒れ始めた)」は、「水」「イエス」「聖ペテロ」を主役とする「小劇」を思わせる作品です。『ヨハネによる福音書』(6章18節) (「強い風が吹いて、湖は荒れ始めた」)と『マタイによる福音書』(14章29節?32節)をヘディ・ロスマ Hedi Rosma が編集した英語のテクストが使われて います。
「Aga vaata aina ules(だが、常に上を向け)」は、「われわれを囲む物理的世界とわれわれの内にある哲学的世界を結ぶ」をコンセプトにエストニアの哲学 者ウク・マシング Uku Masing の『Vaatlusi maailmale eoloogi seisukohalt(神学者の視点による世界の観察)』の文章をヘディ・ロスマがアセンブル したテクストが歌われます。〈Hingamisi(呼吸)〉〈Oo on pime(夜は暗い)〉〈Puud aina kasvavad(木々は育つ)〉〈Ainuski pilv ei tule tagasi(雲 は戻らない)〉〈Lahkuda onnidest (小屋を離れろ)〉〈Kui canasta raagiti tuulest(むかし風のことを話したとき)〉の6楽章の作品です。
「liquid turns(液体が変化する)」は、この2つの作品のテクストと音楽の断片を抽出して「新たな全体」として再創造した作品です。IRCAM とエストニア・ フィルハーモニック室内合唱団の委嘱で作曲され、「液体が変化する - 融解と凝固」を表す「凍った川のフィールド・レコーディング」と「氷の溶ける音と水の凍 る音の録音」を素材とするコンピューター・ミュージック・デザインを IRCAM のカルロ・ラウレンツィが担当しました。 (Ki)
BISSA-2592(1SACD)
アレックス・フリーマン(1972-):Under the Arching Heavens:A Requiem(アーチ形の天空:レクイエム)(2018)(混声合唱のための)*
A Wilderness of Sea(海の原野)(2016)(混声合唱のための)
ヘルシンキ室内合唱団、
ニルス・シュヴェケンディーク(指)

録音:2016年10月、2018年6月*/ニュー・パヴィリオン(カウスティネン、フィンランド)
シュヴェケンディーク Nils Schweckendiek が芸術監督を務めるヘルシンキ室内合唱団は、意欲的なプログラムのアルバムを定 期的に作ってきました。『報告(Reports)− ハーパネンの合唱作品』(BIS 2452)とラウタヴァーラの「ヴィジリア」(BIS SA 2422)につづく新作では フィンランドの作曲家アレックス・フリーマンのアカペラ混声合唱作品を取り上げています。「Under the Arching Heavens:A Requiem(アーチ形の天空: レクイエム)」は、1918 年のフィンランド内戦の終結 100 年を記念する音楽としてシュヴェケンディークとヘルシンキ室内合唱団から委嘱を受けて作曲され ました。フリーマンは、『レクイエム』の典礼文に加え、フィンランドのアレクシス・キヴィ、エーディト・セーデルグラン、ヴィルヨ・カヤヴァ、イギリスのジー グフリード・サスーン、アメリカのホイットマンの詩をテクストに採り、内戦の続くシリアとイエメンの惨たらしい姿をイメージしながら筆を進めた、と語って います。
「A Wilderness of Sea(海の原野)」は、「人間という存在に共通する『水とはかなさ』を語った」シェイクスピアの作品からテクストが採られました。『テ ンペスト(The Tempest)』の「水底深く父は眠る(Full fathom five thy father lies)」と「あの音楽はどこから?(Where should this music be?)」、ソネッ ト64 番「いまは埋もれ朽ちはてたいにしえの時代の(When I have seen by Time’s fell hand defaced)」、『間違いの喜劇(A Comedy of Errors)』の「お れはこの世にとっては一滴の水のようなもの(I to the world am like a drop of water)」。2016 年、シュヴェケンディーク指揮ヘルシンキ室内合唱団が、 ヘルシンキのテンペリアウリキオ教会で初演しました。
アレックス・フリーマン Alex Freeman(1972-)は、ノースカロライナ州ローリーの育ち。イーストマン音楽学校からジュリアード音楽院の博士課程に進み、 「シベリウスの第 4 交響曲の第 1 楽章;スケッチ研究とスタイル分析」をテーマとする博士論文を書くため、ヘルシンキのシベリウス・アカデミーに留学。 その後、フィンランドに帰化。家族とともにフィンランドに住み、作曲家として活動しています。 (Ki)

BISSA-2593(10SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲全集
■Disc1
交響曲第1番へ短調Op.10
交響曲第2番『10月革命に捧ぐ』
交響曲第3番『メーデー』
■Disc2
交響曲第4番ハ短調Op.43
■Disc3
交響曲第5番ニ短調Op.47
交響曲第6番ロ短調Op.54
■Disc4)
交響曲第7番『レニングラード』
■Disc5
交響曲第8番ハ短調Op.65
■Disc6
交響曲第9番変ホ長調Op.70
交響曲第14番『死者の歌』
■Disc7
交響曲第10番ホ短調Op.93
■Disc8
交響曲第11番『1905年』
■Disc9
交響曲第12番『1917年』
交響曲第15番イ長調Op.141
■Disc10
交響曲第13番変ロ短調Op.11
マーク・ウィグレスワース(指)
オランダ放送cho【交響曲第3番】
ヤン=ヘンドリク・ローテリンフ(Bs)、オランダ放送cho【交響曲第13番】
ジョアン・ロジャース(S)、ジョン・トムリンソン(Bs)【交響曲第14番】
BBCウェールズ・ナショナルSO【交響曲第5-7、10、14番】
オランダ放送PO【交響曲第1-4、8、9、11-13、15番】

録音:1996年12月【交響曲第5&7番】、1997年11月【交響曲第6&10番】/ブラングィン・ホール、スウォンジー(ウェールズ)、1999年3月【交響曲第14番】/セント・ジョージ教会、ブランドン・ヒル(ブリストル)、2004年10月【交響曲第8番】2004年12月【交響曲第9番】、2005年4月【交響曲第12&13番】、2005年9月【交響曲第4番】、2006年3月【交響曲第11番】、2006年10月【交響曲第1&15番】、2010年10月【交響曲第2&3番】
オランダ放送音楽センターMCO5スタジオ(オランダ)
※交響曲第5-7、10、14番はマティアス・シュピツバルトによる最新リマスタリング
マーク・ウィグレスワースによるショスタコーヴィチの交響曲全曲録音が遂に全集として登場!1996年より録音開始した当シリーズ は最初にBBCウェールズ・ナショナルSO(第5〜7、10、14番)、その後はオランダ放送PO(第1〜4、8、9、11〜13、15番)と2 つのオーケストラで録音され2010年に全曲録音されました。 ★BBCウェールズ・ナショナル響との録音は、オリジナル盤はCDでのリリースでしたが、この全集化でリマスタリングが施され、すべてSACDハイブリッド盤 でのリリースとなります。リリース当初からウィグレスワースの卓抜な統率力による高水準の演奏が評価されてきましたが、BISレーベルの優秀録音によりショ スタコーヴィチの交響曲全曲をより立体的にお楽しみいただける充実の内容になっております。 (Ki)
BISSA-2594(5SACD)
プロコフィエフ:交響曲全集
■Disc 1
交響曲第1番ニ長調 Op.25「古典交響曲」
交響曲第2番ニ短調 Op.40
交響曲第3番ハ短調 Op.44
■Disc 2
交響曲第4番ハ長調 Op.112
交響曲第7番嬰ハ短調 Op.131「青春」
交響曲第7番嬰ハ短調 Op.131「青春」より第4楽章(異稿)
■Disc 3
交響曲第5番変ロ長調 Op.100)
スキタイ組曲「アラとロリー」 Op.20
■Disc 4(79'00)
交響曲第6番変ホ短調Op.111
交響組曲「キージェ中尉」Op.60*
組曲「3つのオレンジへの恋」Op.33b
■Disc 5
バレエ音楽「ロメオとジュリエット」
第1組曲 Op.64bis(1936)(全7曲)
第2組曲 Op.64ter(1936)(全7曲)
第3組曲 Op.101(1936)(全6曲)
アンドルー・リットン(指)、
ベルゲンPO
アンドレイ・ボンダレコ(Br)*

録音:2005年6月(バレエ音楽「ロメオとジュリエット」組曲)、2012年1月(交響曲第6番、交響組曲「キージェ中尉」、組曲「3つのオレンジへの恋」)、2014年1月(交響曲第4&5番)、2014年6月(スキタイ組曲「アラとロリー」)、2015年5月(交響曲第1&7番)、2017年8月&9月(交響曲第2&3番)/グリーグ・ホール、ベルゲン(ノルウェー)
2003年から2015年までノルウェーの名門オーケストラ、ベルゲンPOの音楽監督兼首席指揮者をつとめたア ンドルー・リットン。その間、同団を率いてツアー、そしてレコーディングを積極的に行い国際的な評価を得ました。このセットはプロコフィエフの交響曲全曲(付番 されている交響曲第1番〜第7番)と主要な管弦楽曲を収めた5枚組です!
当セットでは交響曲全曲はもちろんのこと管弦楽曲にも注目。交響組曲「キージェ中尉」では第2曲「ロマンス」と第4曲に「トロイカ」にオリジナル通り、ロシア 語のバリトン独唱(アンドレイ・ボンダレコ(Br))入りで演奏しております!
優れたバランス感覚と作品の持つ美質を引き出すタクトには非常に定評のあるリットン。名曲だけでなく隠れた佳作も丁寧な音楽づくりで聴き手に届けており、 その手腕は称賛され続けております。幅広いレパートリーの中でもプロコフィエフは特に相性がよく、当録音でもプロコフィエフの色彩豊かなオーケストラ・サウン ドを満喫できます。ゴージャスなサウンドを見事にとらえたBISレーベルが誇る技術陣渾身の録音です! (Ki)
BISSA-2595(1SACD)
『灰燼に帰す』
ジョナサン・ダヴ(1959-):今夜眠るものはみな(All You Who Sleep Tonight)
ジョージ・バタワース(1885-1916):死者の為の祈り(Requiescat)
レベッカ・クラーク:シールマン(海から来た男)(The Seal Man)
フィンジ(1901-1958):歳月の時計(The Clock of the Years)
 花輪をささげよう(Let Us Garlands Bring)
ジョン・アイアランド(1879-1962):三羽のカラス(The Three Ravens)
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):棺台の脇で(By a Bierside)
エルガー:心からの願い(Pleading) Op.48nO1
ヴォーン・ウィリアムズ:空は屋根の上にあって(The Sky above the Roof)
アーサー・サマヴェル:シュロプシャーの若者(A Shropshire Lad)
ブリテン(編):トム・ボウリング(Tom Bowling)
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):最愛のあなた、私が死んでも(Dearest, when I am dead)
リザ・レーマン:ヘンリー王(Henry King)
エロリン・ウォレン(1958-):このあたりは(About Here)
ウォルズリー・チャールズ(1889-1962):緑色の目をした竜(The Green-eyed Dragon)
ジェームズ・ニュービー(Br)、
ジョーセフ・ミドルトン(P)

録音:2022年1月31日-2月3日/ゼンデザール(ブレーメン)
「BBC New Generation Artists(2018?2022)」のひとりに選ばれたイギリスのバリトン歌手、ジェームズ・ニュービー(1993-) は、2020年、デビューアルバム『彷徨いながら不思議に思う』(BIS SA-2475)をリリース。「素晴らしく均質なバリトンの声は、ビロードのようになめらかで、 ゆるぎない技術により全声域で安定している」(”Opera Today”)と好意的な評価を受け、共演のジョーセフ・ミドルトンのピアノとともに、「りっぱなデビュー ディスク」(”BBC Music Magazine”)と言われました。
アルバム第2作『灰燼に帰す』は、イギリスの作曲家たちの音楽によるプログラムで作られました。「2015年、姉妹のローラが亡くなった。それからというもの、 何か彼女に捧げることをしたいと願ってきた。そして、彼女の葬儀でフィンジの「照りつける太陽をもう恐れるな」を歌ったことから、この曲の入った 曲集「花輪をささげよう」をメインにしたプログラムがふさわしいのではないかと思った」(ジェームズ・ニュービー)。『十二夜』『ヴェローナの二人の紳士』『お 気に召すまま』といったシェイクスピアの戯曲をテクストにしたフィンジの曲集とともに、A・E・ハウスマンの『シュロプシャーの若者』の10の詩に曲をつけたアー サー・サマヴェルの作品も「ハイライト」です。 (Ki)
BISSA-2597(1SACD)
シューベルト:八重奏曲 ヘ長調 D 803 Op.166(1824) ウィグモア・ソロイスツ【イザベル・ファン・クーレン(Vn1)、ベンヤミン・ギルモア(Vn2)、ティモシー・リダウト(Va)、クリスティーヌ・ブラウマネ(Vc)、ティム・ギブス(Cb)、マイケル・コリンズ(Cl)、ロビン・オニール(Fg) 、アルベルト・メネンデス・エスクリバーノ(Hrn)】

録音:2020年12月11-13日/ウィグモア・ホール(ロンドン、イギリス)
豪華メンバー集結!2020年に結成された「ウィグモア・ソロイスツ」はイザベル・ファン・クーレンとマイケル・コリンズが中心となりウィ グモア・ホールのディレクターであるジョン・ギルホリー(1973-)とのコラボレーションによって生まれた可変室内アンサンブル。歴史ある当ホールの名を冠した 初めての団体です。当団はバロックから現代まで様々な形態で演奏していくことを目的とし、今後は現代作曲家に委嘱新作も演奏していくとのこと。また、今最も 注目されているヴィオラ奏者ティモシー・リダウトら、次世代を担う優れた若手の音楽家たちも参加しており、今後の活動が注目されます。結成後、コロナ禍の影響 で予定されていた演奏会は延期となったため、当録音は2020年12月にセッション収録されました。
記念すべき第1弾はシューベルトの傑作「八重奏曲」。クラリネット、ホルン、ファゴット、弦楽四重奏、そしてコントラバスという特異な編成の当作品はこれまで も名手が録音してきましたがここにまた新たな名盤が登場です。ベートーヴェンの七重奏曲 ホ長調 Op.20(1799-1800)に影響され、シューベルトは八重奏曲 を作曲。クラリネットや第1ヴァイオリンを筆頭に格調高いブリリアントな旋律が魅力の当作品は室内楽の匠シューベルトの最高傑作に数えられます。マイケル・コリ ンズ、イザベル・ファン・クーレンを筆頭に名手が奏でる贅沢な音色をご堪能いただけます。 (Ki)

BISSA-2600(1SACD)
ブラームス:バラード集 Op.10
ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 Op.5
左手の為の「シャコンヌ」(1879)
アレクサンドル・カントロフ(P/Steinway D)

録音:2021年3月6-9日ドミニカ教会、ゲブヴィレール(フランス)
2019年に開催された16回チャイコフスキー国際コンクールでフランス人としてはじめて優勝したアレクサンドル・カントロフ。本選 ではチャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番を演奏し、有名な第1番を上回る高度なテクニックを要する難曲をコンクールの場で見事に披露したことでも話題 となりました。現在フランスの英雄として全世界から注目される気鋭のピアニストですが、BISレーベルの社長バール氏はカントロフの才能にいち早く惚れ込み、 10代より録音を行ってきました。期待の新録音は2021年3月、フランス、ゲブヴィレールのドミニカ教会におけるセッションでオール・ブラームス・プログラ ムです!
前作(BIS SA-2380)ではブラームスのラプソディ第1番、ピアノ・ソナタ第2番を収録しましたが、今回はバラード集、ピアノ・ソナタ第3番、そして左 手の為の「シャコンヌ」を録音しました。ロマン派のなかにありながら純音楽の伝統を固執するブラームスのピアノ作品は特に若手ピアニストにとって難曲とい えます。しかし、カントロフは劇的な情感を見事に表現しております。
バラード集とピアノ・ソナタ第3番はブラームスが20歳から21歳にかけて書き上げた作品。初期の作品でありながら音楽的な深みと高度なテクニックを要 するこの作品をカントロフは圧倒的なスケールで演奏を展開しており、ブラームスが作曲した年齢と同年代にあたるカントロフが全身全霊で演奏しております。そ して、左手の為の「シャコンヌ」は研ぎ澄まされた感性と集中力の高さを感じる入魂の演奏。カントロフはドミニカ教会の残響も考慮し、17分半ほどの演奏 時間でたっぷりと歌い上げます。 (Ki)
BISSA-2601(1SACD)
プーランク:シンフォニエッタ FP 141
プロコフィエフ:シンフォニエッタ イ長調 Op.5
ブリテン:シンフォニエッタ Op.1(小管弦楽版)
ラハティSO、
ディーマ・スロボデニューク(指)

録音:2021年1月4-9日シベリウスホール(ラハティ)
注目の指揮者ディーマ・スロボデニュークがプーランク、プロコフィエフ、ブリテンのシンフォニエッタを録音しました!スロボデニュークは 1975年モスクワ生まれ。17歳でフィンランドに移住しシベリウス音楽院でレイフ・セーゲルスタム、ヨルマ・パヌラから指揮を学びました。2016年秋のシーズン からラハティSOの首席指揮者に就任し、BISレーベルから「カレヴァラの情景」(BIS SA-2371)、「プロコフィエフ:歌劇「賭博者」による4つの描写と 終結、バレエ音楽「石の花」からの組曲」(BIS SA-2301)などを続々リリース。ロイヤル・コンセルトヘボウO、BPOにも デビューしている今注目の指揮者です。
弦楽四重奏曲の作曲を試みていたものの試奏段階でイメージがあわず断念。この弦楽四重奏曲を出版予定だった出版社からの依頼で曲を書き直したのがプーラ ンクのシンフォニエッタです。4楽章構成で当演奏では26分半ほどの長さ。プーランクらしい洒落た旋律と豊かな内容をもっています。
プロコフィエフが1909年に師チェレプニンに献呈したシンフォニエッタ。その後1914年、1929年に改訂。プロコフィエフの最も陽気な作品の一つですが当 演奏では最終改訂版で演奏しています。
ブリテンの記念すべき作品1のシンフォニエッタは1932年、王立音楽院の学生だった18歳のときの産物。1927年から作曲を個人的に学んでいたフランク・ ブリッジに捧げられたこの3楽章の作品。もともとは管楽五重奏と弦楽五重奏のための作品でした。1933年の初演後、1936年2月にホルンと小弦楽オーケス トラを加えて改訂。当演奏では小管弦楽版で演奏しております。
当アルバムに収録のシンフォニエッタは元々別の編成や改訂を重ねたことが共通しますが、作曲家の作品に対する思いはより凝縮され、独自の個性を発揮してお り、スロボデニュークの奥深い解釈がその演奏にも表れております! (Ki)
BIS-2602
「忘れない」
(1)ペア・ヌアゴー(1932-):「ふたつの間で」(Vc協奏曲第1番)(1985)
(2)カイヤ・サーリアホ(1952-):「光についての覚書」(Vcと管弦楽の為の)(2006)
(3)ヌアゴー(ヤコブ・クルベア(1976-)編):「子供を忘れない」(ヴィオラ協奏曲第1番)(Vcと管弦楽の為の)(1986 adap.2013)
ヤコブ・クルベア(Vc)
(1)(2)BBC フィルハーモニック 、
(1)マイケル・フランシス(指)、
(2)ヨン・ストゥールゴールズ(指)
(3)シンフォニア・ヴァルソヴィア、シモン・ビヴァレツ(指)

録音:(1)2015年12月17日、(2)2016年11月6日/フィルハーモニック・スタジオ(MediaCityUK、ソルフォード、イングランド)、
(3)2015年8月31日&9月1日/ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサートスタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
『ノルドセンディング(Nordsending)』(BIS-2269)の「トリオ・アリストス」のチェリスト、ヤコブ・クルベアの BISレーベル第2弾。彼がコラボレーショ ンをつづけるふたりの作曲家、デンマークのペア・ヌアゴーとフィンランドのサーリアホの「チェロ協奏曲」を「ソリスト」として演奏したアルバムです。ヤコブ・クル ベアは、1976年、デンマークのオーフス生まれ。オーフス王立音楽アカデミーのハッロ・ラウセナールスに学んだ後、ドミートリー・フェルシュトマン、ヴァルター・ デシュパリ、マッツ・リードストレム、コリン・カーに師事、コペンハーゲンの王立デンマーク音楽アカデミーのモーテン・ソイテンの指導を受けてソリスト・ディプロ マを取得しました。ヨーロッパ各地のオーケストラとの共演、音楽祭への出演とつづき、2016年からはロンドンの王立音楽大学の教授も務めています。
ヌアゴーの「チェロ協奏曲第1番」「Between(ふたつの間で)」は、3楽章の作品です。「内に秘めた感情の表現」(Vc)と「外部要因」(オーケストラ)が 対立、そこにソリストが巻き込まれる〈In Between(間にはさまれ)〉、ソリストが優位に立つ〈Turning Point(転換点)〉、ソリストとオーケストラが対等の関 係になる〈Among(囲まれて〉。「人の成長」になぞらえた音楽ともみなされ、最後の楽章ではチェロが、ガムランの「スレンドロ」によるメロディを弾き、「ヒュー マンタッチ」を加えます。クルベアが教わったソイテンも録音した作品です。
「Remembering Child(子供を忘れない)」は、東西冷戦の時代、核戦争に反対し、1985年に飛行機事故で亡くなった13歳のアメリカの少女、サマンサ・ スミスへの「祈り」、そして、大人の愚行と戦っている「子供異端者」への「トリビュート」として書かれた作品です。2つの楽章で構成され、2曲のグレゴリオ聖歌 も引用して書かれています。ミネソタ州のセントポール室内Oの委嘱で作曲されピンカス・ズッカーマンに献呈されました。クルベアは、この「ヴィオラ協奏 曲第1番」をチェロのために編曲、作曲者の考えを求めながら「カデンツァ」も作曲しました。
フィンランドのサーリアホもクルベアが共同作業を行う作曲家のひとりです。「Notes on Light(光についての覚書)」は、ボストンSOが委嘱、アンシ・ カルットゥネンがソロを弾いてボストンとヘルシンキで初演した作品です。〈Translucent, secret(半透明、秘密)〉〈On fire(白熱して)〉〈Awakening(目 覚め)〉〈Eclipse(蝕)〉〈Heart of Light(光の核心)〉の5楽章。「ソリストが重要なことを語ろうとすると、オーケストラは彼にスペースを開ける」。チェロの 「技巧」を発揮させる書法で作曲され、スコアの最後、T. S. エリオットの詩『荒地』が引用されています。 (Ki)
BISSA-2603(1SACD)
エレーヌ・ド・モンジュルー:「ピアノ教育のための完全教程」より
第37番ト長調/第36番ヘ長調/第35番ハ短調/第34番ヘ長調/第28番ホ長調/第26番ト長調/第38番イ短調/第41番変ホ長調/第51番ヘ短調/第53番ホ短調/第52番ハ長調/第55番ヘ短調/第66番ハ短調/第62番変ホ長調/第65番変ホ短調/第67番ロ長調/第74番ハ短調/第89番変イ短調/第82番ハ短調/第97番ト短調/第99番ハ短調/第100番変ロ短調/第101番嬰ハ長調/第103番嬰ヘ短調/第106番ロ長調/第104番嬰ト短調/第107番ニ短調/第110番イ長調/第111番ト短調
クレア・ハモンド(P)

録音:2021年12月17-20日/ワイアストーン・コンサート・ホール
エレーヌ・ド・モンジュルー(1764-1836)はフランス革命期の女性作曲家。ベートーヴェンより6歳年長ですが、すでにロマン派的な感覚を見せているのに注 目です。
モンジュルーはパリ音楽院女性教授第T号とされ、フランスのピアノ教育に多大な貢献を残しました。練習曲集「ピアノ教育のための完全教程」は全114曲から 成り、非常に実践的な効果があがるとされています。しかしロマン派にリストやショパンらの登場によりピアノ技法が革新され、より合理的な術が編まれたこともあ り、今日用いられることはほとんどありません。
しかしモーツァルトとショパンをつなぐピアノ音楽の宝石として再注目が起こりつつあります。イギリスのクレア・ハモンドは知られざる作品に熱心な名手ですが、 ここでは「ピアノ教育のための完全教程」から29曲を披露。的確な技巧と清潔なタッチでフレッシュなフルーツのようなみずみずしさを引き出しています。 (Ki)
BISSA-2605(1SACD)
ピアソラ:ブエノスアイレスの春
孤独
タンゴ組曲(ギター&ピアノ編)
バンドネオン、ギターとベース
アディオス・ノニーノ
フラカナーパ
タンゴの歴史(アコーディオン、ギターとコントラバス編)
コントラバス
エスクアロ5【ヤソン・ケラミディス(Vn)、アレクサンダー・クラリオノク(アコーディオン)、フランツ・ハラース(G)、デボラ・ハラース(P)、フィリップ・シュトゥーベンラウフ(Cb)】

録音:2021年2月25-28日/十字架教会内アルベルト・レンプ・ザール、シュヴァービング(ミュンヘン)
ピアソラを愛する世界的名手が揃った室内アンサンブル「エスクアロ5」がピアソラ生誕100周年を記念してオール・ピアソラ・プログ ラムを録音!当アンサンブルはバンドネオン、ヴァイオリン、ピアノ、ギター、コントラバスという「キンテート・タンゴ・ヌエヴォ」のオリジナル編成を再編しており、 ピアソラの名曲「エスクアロ(鮫)」からその名がつけられました。
メンバーはドイツ、ブラジル、ギリシャ、ベラルーシから集結。ギターのフランツ・ハラース、ヴァイオリンのケラミディス、アコーディオンのクリオノクなど名手が 揃いました。当アンサンブルはピアソラのオリジナル編成を再現しつつもそれぞれのアーティストが持つ個性を尊重し、当アンサンブル独自のアレンジでピアソラの 音楽の新たな世界へと誘います。 (Ki)
BISSA-2607(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第16番ト長調 Op.31-1
ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」
ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 Op.31-3
アンドレアス・ヘフリガー(P/C. Bechstein grand piano D 282)

録音:2021年1月8-10日/ラ・ショー=ド=フォン(スイス)
1962年にベルリンで生まれ、テノール歌手の父エルンスト・ヘフリガーの母国スイスで育ったピアニスト、アンドレアス・ヘフリガーは、ベー トーヴェンのピアノ・ソナタと他の作曲家の作品を組み合わせた独創的なプログラム『パースペクティヴ』シリーズで注目されてきました。
当アルバムではベートーヴェンの作品31のソナタ3篇を録音。「作品31の3篇はベートーヴェンのピアノ・ソナタの中で非常に特別な位置を占める」と語るヘ フリガー。悲しみ、優しさなど人間の心理を探求することができるこの作品を全身全霊で演奏します。
ヘフリガーは1988年にニューヨーク・デビューを大成功させ、のちに欧米の主要オーケストラへの客演、ソロのリサイタル、またマティアス・ゲルネなど世界的 歌手とのリート伴奏などか多岐に渡る活動を展開。強靭なテクニックでスケールの大きな演奏をお楽しみいただけます。 (Ki)
BISSA-2611(1SACD)
ベント・サーアンセン(1958-):マタイ受難曲(2019) 独唱:ディテ・マリーエ・ブレイン(S)、
マーリ・アスクヴィーク(A)、
オイスタイン・ステンスハイム(T)、
ハルヴォル・フェステルヴォル・メリン(Bs)
ノルウェー・ソリストcho
アンサンブル・アレグリア,
グレーテ・ペーデシェン(指)

録音:2022年3月24-26日/リス教会、オスロ(ノルウェー)
デンマークのベント・サーアンセン(1958-)は、北欧の音楽シーンでもっとも作品が演奏され、もっとも賞賛を集めている作曲家のひ とりです。三重協奏曲「都市の島(L’isolda della Chitta)」で2018年のグローマイアー音楽賞を受賞しました。イプ・ヌアホルムとペア・ヌアゴーに学び、早 い時期に見つけた自身の「声」に忠実に作曲をつづけています。
「マタイ受難曲」は、2014年ごろの「なによりも「マタイ受難曲」を作曲したい」という思いが発端となって生まれました。構想を練り、作品の姿が整ってきた ころ、受難曲のことを発表。オスロ国際教会音楽祭とデンマーク国立SOの共同委嘱が決まりました。
「霧の中の旅 - 光に入り、光から出る。磔刑に向かう旅、さらにいえば復活に向かう旅。自信を信じること、死というより復活を信じることを感じた」(サーアン セン)。〈霧のヴェールの中に〉から〈霧の中〉まで10章による音楽として作られ、一部ラテン語の部分をのぞく、基本的に英語によるリブレットは、王立デンマー ク音楽アカデミーのヤコブ・ホルツェがサーアンセンの意図を汲み、まとめあげました。『聖書』のほか、エーディト・セーデルグラン、アンナ・アフマートヴァ、エミ リ・ディキンソン、セーアン・ウルリク・トムセン、オーレ・サーヴィー、フランク・イェーヤの作品が引用され、第4章〈嵐の夜〉は、ディキンソンの『嵐の夜、嵐の 夜に』の全詩と『イザヤ書』の「恐れるな、わたしはあなたを贖う……」(43章)がテクストに使われました。「磔刑と復活によるキリストの人類すべてへの愛の表 明というだけでなく、つましく美しい愛」(サーアンセン)。サーアンセンの音楽に固有の「光と影のグラデーション」と「静寂」のテクスチュアによる「愛の情熱(love passion)」の作品です。
2022年3月27日、グレーテ・ペーデシェン指揮のノルウェー・ソリスト合唱団とアンサンブル・アレグリアがオスロ大聖堂で初演。アルバムは、バッハの『モ テット』(BIS SA-2251)と同じオスロのリス教会で初演に先立って行われたセッションで録音されました。 (Ki)
BISSA-2612(1SACD)
アルヴォ・ペルト:「ヨハネ受難曲」 サンポ・ハーパニエミ(バリトン/イエス)、
マルッティ・アンティラ(テノール/ピラト)、
リンネア・スンファール・カサリー(ソプラノ/福音史家)、
シルック・リンタマキ(メゾ・ソプラノ/福音史家)、
マッツ・リルハンヌス(テノール/福音史家)、
ユッシ・リンナンマキ(バス=バリトン/福音史家)
ヤン・レヘトラ(Org)、
ラウラ・ヴィークマン(Vn)、
アンニ・ハーパニエミ(Ob)、
マルコ・ユロネン(Vc)、ミ
ッコ=ペッカ・スヴァラ(Fg)
ヘルシンキ室内cho、
ニルス・シュヴェケンディーク(指)

録音:2020年10月26、27&29日/聖パウロ教会(ヘルシンキ、フィンランド)
アルヴォ・ペルトの音楽は、古くからの宗教的伝統と結びつきながら、現代の精神性を言葉で表明することに大きな特徴があると言われ ます。彼は、1960年代にモダニスト・スタイルの作品から出発、1970年代を経たころから、禁欲的で内省的な作品を多く手がけるようになりました。その簡素 化と黙考が頂点に達した作品が、1982年に完成された「ヨハネ受難曲」です。正式曲名「『ヨハネによる福音書』によるわれらがイエス・キリストの受難(Passio Domini Nostri Jesu Christi secumdum Joannem)」。この作品では、「受難曲」と結びつけられることが一般的な「ドラマ」と「感情の高ぶり」を避け、 キリストの受難という物語は「厳粛な瞑想」の枠組みとしてだけ使われています。バリトンがイエス、テノールがピラトの言葉を歌い、ストーリーを語る福音史家は、 ソプラノ、アルト(またはカウンターテナー、メゾ・ソプラノ)、テノール、バスの四重唱が、ヴァイオリン、オーボエ、チェロとファゴットの合奏をともなって歌います。 ペルトの音楽は、中世のモノフォニックなスタイルを顧みながら進み、キリストの磔刑で頂点を迎えます。
シュヴェケンディークとヘルシンキ室内合唱団は、ラウタヴァーラの「ヴィジリア」(BIS SA-2422)を録音、「強烈な体験……誠実で人の心に強く訴えかける 作品の素晴らしい新録音」と「MusicWeb Internationao」から評されました。
ペルトの「ヨハネ受難曲」は、2020年10月、ヘルシンキの聖パウロ教会にてセッション録音されました。バリトンのサンポ・ハーパニエミは、フィンランド国立 歌劇・バレエに所属、テノールのマルッティ・アンティラは、ヘルシンキ室内合唱団でマネージャーとヴォイス・トレーナーを務めています。オルガニストのヤン・レ ヘトラは、シベリウス・アカデミーの教会音楽科を卒業後、アムステルダム、シュトゥットガルト、リヨン、パリで学びました。サン=サーンスの「前奏曲とフーガ」と「幻 想曲」を弾いたアルバム(Alba / ABCD-225)をはじめとする多くの録音でも知られます。 (Ki)

BIS-2613(9CD)
アルベニス:ピアノ作品全集
■CD 1(77'23)(BIS-929)
イベリア第1集
12の性格的小品集Op.92
マジョルカ島(舟歌)Op.202
■CD 2(74'40)(BIS-1043)
イベリア第2集
白鍵上の長調による7つの練習曲Op.65
ラ・ベガ(1897年2月版)
アマリア(サロン風マズルカ) Op.95
リコルダッティ(サロン風マズルカ) Op.96
スペイン(思い出) 
■CD 3(63'08)(BIS-1143)
イベリア第3集
グラナダのサンブラ(東洋舞曲)
小さな手のための非常に易しいパヴァーヌOp.83
スペイン(6つのアルバム)Op.165
舟歌Op.23
キューバ狂詩曲Op.66(P独奏版)
アングスチア(無言歌)
■CD 4(71'03)(BIS-1243)
イベリア第4集 Torres 105
6つの小ワルツ T.47
ピアノ・ソナタ第3番T.69
古風な組曲第1番T.62
アラブのセレナード T.60
■CD 5(70'05)(BIS-1443)
スペイン組曲 T.61
ピアノ・ソナタ第4番T.75
古風な組曲第2番T.66
ソルチーコ T.84
パバーナ・カプリッチョ T.48
■CD 6(75'43)(BIS-1743)
スペイン狂詩曲(作曲者自身のオリジナル・オーケストラ版)【世界初録音】*
ナバーラ(ピラール・バヨーナ補筆完成版)【世界初録音】
ピアノ・ソナタ第5番
古典組曲第3番
アスレホス(グラナドス補筆完成版)
ピアノ協奏曲第1番「幻想協奏曲」*
■CD 7(71'09)(BIS-1953)
スペインの歌Op.2322 T.101
6つのサロン風マズルカ T.68
演奏会用練習曲「願い」 T.53
ワルツ「秋」 T.96
軍隊行進曲 T.45
即興演奏T.115B(1903)
イヴォンヌの訪問! T.104
■CD 8(67'07)(BIS-1973)
スペイン組曲第2集 T.90
6つのスペイン舞曲 T.78
即興練習曲 T.50
四季 T.100
サロン風マズルカ T.81
思い出(マズルカ) T.80
即興曲 T.115C
秋(サロン風ワルツ)T.83
子守歌 T.114 bis
■CD 9(69'06)(BIS-2173)
旅の思い出 T.72
メヌエット第3番変イ長調 T.74
夢 T.99
スケルツォ T.57
タンゴ T.94B
マズルカ「比類なき歌姫」T.63
メヌエット T.73
メヌエット T.89A
即興曲 T.115A
ポルカ「バルビナ・バルベルデ」T.64
ミゲル・バセルガ(P/Steinway D)
リュー・ジア(指)テネリフェSO*

録音:CD 1:1998年2月ダンデリード・ギムナジウム(スウェーデン)
CD 2:1999年7月、
CD 3:2000年12月6-8日、
CD 4:2002年5月、CD 5:2004年4月、
CD 6:2007年12月、CD 7:2010年12月、
CD 8:2013年3月、CD 9:2015年4月サラゴサ会議宮(スペイン)
CD 6*:2009年7月サンタ・クルース・デ・テネリフェ(スペイン)
スペインのピアノ作品の演奏と研究をライフワークとしているルクセンブルク出身のミゲル・バセルガ。バセルガといえばファリャの没後50周 年を記念して1996年にピアノ作品全曲録音(BIS-773)したことで注目されました。その後、1998年から2015年にかけて録音したのがアルベニスのピアノ 曲全集。全9枚がついにお買い得なボックスで登場します!
ロマン後期を代表するスペイン民族音楽の作曲家、ピアニストのアルベニスの作風はスペインの民族音楽の色彩豊かな旋律と強い踊りのリズム を基礎にしたもので、スペイン的な情熱にあふれております。
じっくりと時間をかけ取り組んだこの全集では、どの作品でもスペインの陽光のごとくきらきらと輝くような美しい演奏を披露。超絶技巧を要する作品も多く、リ ズムの良さと独特の語り口が求められるアルベニスの作品を見事に演奏しております。バセルガでなければ表現できないアルベニスの世界がひろがります! ※当ボックスでは分売時全9冊のブックレットがそのまま入っている形で、ディスクとともにクラムシェル・ボックスに収められております。 (Ki)
BISSA-2615(1SACD)
ベートーヴェン(リスト編):交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
モーツァルト(アルカン編):ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466
ポール・ウェー(P)

録音:2021年9月10-15日/ワイアストーン・コンサート・ホール
ロンドンの敏腕弁護士として高名なポール・ウェー。ピアノの腕も一級どころか、腕扱きのピアニストたちでさえ尻込みするような恐るべき難曲に挑み余裕の技 巧と明快な解釈で高く評価されています。
今回はベートーヴェンとモーツァルトの名作に挑戦。それも前者はリスト編曲による交響曲、後者はアルカン編曲によるピアノ協奏曲をどちらもピアノ独奏で披露 しています。
リスト編の「英雄」はその技巧的要求もさることながら、聴き手を50分惹きつける集中力と説得力も必要な難物。ウェーは余裕の技巧と歌心で感動的に再現し ていて聴きもの。
アルカン編のモーツァルトのピアノ協奏曲第20番は1861年に出版されました。とてつもなく難しいのはもちろんながら、第1楽章と3楽章のために書かれた カデンツァがアルカンの真骨頂。交響曲第41番「ジュピター」の引用など凝りに凝った技法を駆使しながら、時代を半世紀以上先んじたような調性概念による異 常なものとなっていて、まるで第1楽章主部がカデンツァの前奏であるかのようにさえ感じさせられます。 (Ki)
BISSA-2616(1SACD)
「鏡像」
(1)ブライス・デスナー(1976-):トロンボーン五重奏曲より第1楽章
(2)ダウランド(ニコ・ミューリー編):「私の愛しい人が泣くのを見ました」
(3)ニコ・ミューリー(1981-):「オール・パーフェクションズ・キープ」(ダウランドの「わが窓より行け」による変奏曲)
(4)バルトーク(ディミタール・ボドゥロフ編):ブルガリン・リズム その1(ミクロコスモス第113番)
(5)ディミタール・ボドゥロフ(1979-):内なる声
(6)バルトーク(ボドゥロフ編):ブルガリン・リズムによる6つの舞曲より第2番(ミクロコスモス第149番)
(7)フォーレ(スティーヴン・フェルヘルスト編):漁師の歌
(8)JTフェルトハイス(ヤコブ・テル・フェルトハイス)(1951-):シラキュースのブルース
(9)サティ(ヨルゲン・ファン・ライエン編):グノシエンヌ第1番
(10)フローリアン・マグヌス・マイアー(1973-):糸
(11)シューマン(へールト・ヴァン・クーレン編):幻想小曲集 Op.12
(12)マルタイン・パディング(1956-):シューマンの最後の行列
(13)キエル・マイエリング(1954)
ヨルゲン・ファン・ライエン(Tb)
アルマSQ【マルク・ダニエル・ファン・ビーメン(Vn1)、ベンジャミン・ペレド(Vn2)、イェルン・ヴァウトストラ(Va)、クレモン・ペニエ(Vc)】

録音:2021年10月14-19日/ジンゲル教会、アムステルダム(オランダ)
「トロンボーンの歴史は15世紀にさかのぼりますが、この楽器のために書かれた室内楽のレパートリーは限られています。特に室内楽の 沢山の名曲が生まれた古典派からロマン派の時代、同時代の偉大な作曲家たちがトロンボーンのために書いた室内楽はありません」と語る鬼才トロンボーン奏者 イェルゲン・ファン・ライエンが、トロンボーンの新たなレパートリーの開拓に挑みました!
ファン・ライエンは室内楽の“王様”である弦楽四重奏との共演こそバロックから現代まで幅広いレパートリーを開拓できると考えこの録音を決意。ダウランド、 バルトーク、フォーレ、サティから新作委嘱まで実にカラフルな作品で構成しております。
ロッテルダム音楽院にてジョージ・ヴィーゲルに、リヨン国立高等音楽院にてミシェル・ベッケにそれぞれ師事したヨルゲン・ファン・ライエンは、ロッテルダム・ POの首席奏者を経て、1997年よりロイヤル・コンセルトヘボウOの首席奏者を務める世界トップクラスのトロンボーン奏者。「マク ミラン、ファーベイ、ベリオ:トロンボーン協奏曲集」(KKC-6180 / BIS SA-2333)がレコード芸術誌の特選盤に選出されるなど、多くのディスクでも高い評 価を得ております。
BISSA-2619(1SACD)
ザシモワ・プレイズ・ショパン
ショパン:マズルカ第1番嬰ヘ短調Op.6の1
マズルカ第2番嬰ハ短調Op.6の2
マズルカ第7番ヘ短調Op.7の3
バラード第4番ヘ短調Op.52
ノクターン第6番ト短調Op.15の3
マズルカ第43番ト短調Op.67の2
3つのマズルカOp.50
バラード第2番ヘ長調Op.38
マズルカ第44番ハ長調Op.67の3
4つのマズルカOp.41
ワルツ第8番変イ長調Op.64の3
スケルツォ第4番ホ長調Op.54
ワルツ ホ長調
ソステヌート 変ホ長調
カンタービレ 変ロ長調
モデラート ホ長調
アンナ・ザシモワ(P)

録音:2022年7月25-28日/ライディング・リストセンター(オーストリア)
アンナ・ザシモワは1976年モスクワ生まれ。グネシン音楽大学でトロップに師事、2002年からはドイツに住み活動しています。音楽学者として論文も発表す るほか、画家としても知られています。
今回のアルバムは得意のショパン。あえて人気作を選ばずに、作品番号のないものなどにも新しい魅力を発見させてくれます。小品の語り口の巧さに驚かされま すが、バラード第4番やスケルツォ第4番などの難曲でも余裕の技巧と造形感をみせています。 (Ki)
BISSA-2620(1SACD)
ニールセン:ヴァイオリン協奏曲 Op.33 FS 61
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47
ユーハン・ダーレネ(Vn)、
ヨーン・ストルゴーズ(指)、
ロイヤル・ストックホルムPO

録音:2021年6月7-10日/ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)
スウェーデンのBISレーベルの社主ロベルト・フォン・バール氏大推薦のヴァイオリニスト、ユーハン・ダーレネ。バール氏はダーレネ が9歳の時からその才能を見出し、高く評価してきました。また「ここ10年の間でもっとも素晴らしいヴァイオリニストのデビュー作のひとつ」(「BBC Music Magazine」)、「ダーレネの演奏には、彼が特別な感受性をもった音楽家だとわかる『存在』が感じられる」(「Gramophone」)など、各国のメディアからも 高く評価されています。
BISレーベルからはチャイコフスキーとバーバーのヴァイオリン協奏曲(BIS SA-2440)と北欧の19世紀から20世紀を代表する作曲家のヴァイオリンとピア ノのための作品を集めた『北欧ラプソディ』(BIS SA-2560)をリリースしております。
期待の高まる第3弾では北欧を代表するニールセンとシベリウスのヴァイオリン協奏曲を録音しました!ダーレネは2019年に開かれたカール・ニールセン国際 音楽コンクールで優勝。同年11月には初来日を果たし、ニコライ・スナイダー(指)日本フィルハーモニーSOとの共演で、ニールセンを披露。その圧倒的な 演奏で聴衆を沸かせており、日本のファンも待望の録音といえます。カップリングのシベリウスも圧巻。こちらもダーレネお得意の作品で、天性の音程感とブリリア ントな音色で驚くべき演奏を聴かせてくれます。
ダーレネは2000年スウェーデンのノルショーピング生まれ。4歳からヴァイオリンを習い、3年後、初めてプロのSOと共演しました。王立ストックホルム音 楽大学でペール・エーノクソンに学び、ドラ・シュヴァルツベルク、パメラ・フランク、ゲルハルト・シュルツ、デトレフ・ハーン、ヘンニング・クラッゲルードのマスター クラスに参加しています。ヨーロッパ、中国、南アフリカのオーケストラにソリストとして客演、ローランド・ペンティネン、イングリ・アンスネスたちの共演でリサイタ ルに出演。また、2018年には「ノルウェー・クレッシェンド」プログラムでジャニーヌ・ヤンセン、レイフ・オヴェ・アンスネス、ギドン・クレーメルに教わりました。 新時代、クラシック界を牽引する逸材、要注目です!
彼の弾くヴァイオリンは、1736年製のアントニオ・ストラディヴァリウス。オスロの「アンデシュ・スヴェオース公益基金」から貸与された楽器です。 (Ki)
BISSA-2621(2SACD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 BWV846〜869 鈴木優人(Cemb)

録音:2021年10月8〜11日トッパンホール(東京)
木優人がチェンバロで「平均律クラヴィーア曲集」第1巻を録音しました。鈴木優人は首席指揮者を務めるバッハ・コレギウム・ ジャパンとバッハのチェンバロ協奏曲を録音。第1、2、5、8番を収録した第1弾(KKC-6266 / BIS SA-2401)、第3、4、6、7番を収録した 第2弾(KKC-6552/ BIS SA-2481)はレコード芸術「特選盤」など各誌で高く評価されています。
「平均律クラヴィーア曲集」第1巻の録音が行われたのは海外からの往来が厳しく制限されていたコロナ禍の2021年10月。そのため、当録音の企画を した名プロデューサーのマルティン・ザウアーの来日は叶いませんでした。しかし天才鈴木優人はリモートによるディレクションで録音ができないかを考案し、す ぐにザウアーに打診。この画期的な考えによりザウアーがベルリンの自室からトッパンホールでのレコーディングをディレクションすることが実現しました。日本側 は名エンジニア国崎裕が担当。鈴木優人、ザウアー両氏との綿密な打ち合わせのもと、マイクのセッティングから音作りまで、この時代でなければできなかった 新録音を完成させました。
全2巻からなる「平均律クラヴィーア曲集」。巻それぞれ12の半音階ごとに長調と短調、計24曲が収められた作品集です。同じものは二つとなく、あら ゆる対位法的な工夫が凝らされています。鈴木優人とザウアーはharmoniamundiからリリースしているアントワン・タメスティとのバッハ録音(KKC-6057 / HMM-902259)以来絶大なる信頼関係を築き、今回の録音はまさに阿吽の呼吸で進行。音楽の旧約聖書といわれる「平均律クラヴィーア曲集」の新た な名盤が誕生しました!
リリースはスウェーデンBISレーベルからの世界発売。父鈴木雅明は同曲集第1巻を1996年5月に神戸松蔭女子学院大学チャペルで録音、翌97年2月 にリリース(BIS-813/4)しており、親子二代、同一レーベルから同一作品をリリースということも注目です! (Ki)
BISSA-2622(1SACD)
ドビュッシー:『小組曲』(ビュッセル編)
バレエ音楽『おもちゃ箱』L.128(カプレ編)*
『子供の領分』L.113(カプレ編)
パスカル・ロフェ(指)、
フランス国立ロワールO

録音:2020年10月20&21日*、2021年1月7&8日/コンベンションセンター、アンジェ(フランス)
フランス近現代を得意とするパスカル・ロフェがドビュッシーの管弦楽作品を録音!といっても『海』や『牧神の午後への前奏曲』ではな く、管弦楽曲に編曲された『小組曲』、『おもちゃ箱』、『子供の領分』の3篇を収録しております。
『小組曲』はピアノ4手連弾の為の作品でアンリ・ビュッセル(1872-1973)により管弦楽曲に編曲。『おもちゃ箱』は全4場からなる子供の為のバレエ 音楽。こちらもピアノ4連弾作品で、管弦楽版は未完ながら残っていますがアンドレ・カプレにより補完されています。最後の『子供の領分』は ドビュッシーの娘エマのために作曲したピアノ独奏曲。こちらもカプレにより管弦楽曲に編曲されています。印象主義音楽の開拓者ドビュッシーの万華鏡のごとく色 鮮やかに変化する色彩感を見事に表現したこの編曲版をパスカル・ロフェが音楽監督をつとめるフランス国立ロワールOとカラフルに演奏しております。
ロフェと同団はこれまでにミカエル・ジャレルの作品集(KKC-6348 / BIS SA-2482)、ルーセル&デュカスの管弦楽作品集(BIS SA-2432)、パスカル・ デュサパンの管弦楽作品集(BIS SA-2262)、デュティユーの作品集(BIS SA-1651)をリリースしております。
BISSA-2623(1SACD)
「別れ」〜別れの歌
ヘルビング:「モンタンとララゲ」〜『音楽の試み』より
モーツァルト:「別れの歌」K.519
フライシャー:「眠りに」
モーツァルト:「クローエに」K.524
 「ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたとき」K.520
 「夕べの想い」K.523
ヴォルフ:「クラヴィーア曲へ」
フライシャー:「クラヴィーア曲」
ハイドン:「見捨てられた少女」Hob. XXVIa:5
 「私を忘れないで」Hob. XXVIa:46
 :「人生は夢」Hob. XXVIa:21
 カンタータ「ナクソスのアリアンナ」Hob. XXVIb:2
キャロリン・サンプソン(S)
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
楽器:アントン・ヴァルター(1805年製作)のレプリカ。ポール・マクナルティ(2009年製作)

録音:2021年4月22-24日/殉教者聖サイラス教会、ケンティッシュ・タウン(ロンドン)
フォルテピアノ奏者のクリスティアン・ベザイデンホウトがBISレーベルに初登場!キャロリン・サンプソンと18世紀のドイツ、オーストリ アで活躍した作曲家の歌曲を録音しました。ここでの注目はモーツァルトやハイドンだけでなく、彼らと同時代を生きた作曲家の作品も収録していること。現在演奏 される機会がほとんどないアウグスト・ベルンハルト・ヴァレンティン・ヘルビング(1735-66)、フリードリヒ・ゴットロープ・フライシャー(1722-1806)、ミ ヒャエル・クリスティアン・ヴォルフ(1707-1789)の作品もとりあげています。
ヘルビング、フライシャー、ヴォルフはともにドイツのオルガニスト、作曲家として活躍。ヘルビングは父から音楽の手ほどきを受け、10歳のときにはマクデブル ク大聖堂聖歌隊学校に入学。その後同大聖堂のオルガニストとなるものの31歳の若さで没しました。70曲の歌曲を集めた2つの曲集『音楽の楽しみ』『音楽の 試み』を残しており、当アルバムに収録した「モンタンとララゲ」は『音楽の試み』からの作品です。フライシャーは当時、歌曲を広く流布したものの現在は演奏さ れる機会がほとんどありません。ヴォルフはシュテッティンの教会オルガニストを長く務めた作曲家。彼の作品がベルリンやライプツィヒでも出版されていたことか らその名がある程度知られていたことはうかがえるものの、現在では演奏されることはほとんどありません。鍵盤楽器書法は非常に斬新でヴォルフ独自の作風と いえます。サンプソンとベザイデンホウトはそれらの作品とモーツァルトとハイドンを演奏。当時の音楽がいかに優れていたかを表しております。 楽器はアントン・ヴァルター製作のレプリカで、ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。
BIS-2625
『織られた光』〜ヴィート・パルンボ(1972-):作品集
(1)ヴァイオリン協奏曲(2015)
(2)シャコンヌ(「織られた光」、「闇の中の輝き」)〜エレクトリック・ヴァイオリンとエレクトロニクスのための(2019-20)
フランチェスコ・ドラツィオ((1)ヴァイオリン 、
(2)エレクトリック・ヴァイオリン)
LSO、
リー・レイノルズ(指)
(2)フランチェスコ・アブレシア(ライヴ・エレクトロニクス)
[楽器:ヴァイオリン:Giuseppe Guarneri, Cremona 1711、エレクトリック・ヴァイオリン(5弦):Alter Ego (2007)、
エレクトロニクス:Csound, Cycling ’74MaxMSP]

録音:(1)2016年9月17日/アビーロード・スタジオ 第1スタジオ(ロンドン)、(2)2021年1月19-20日/モーラ・ディ・バーリ(イタリア)
イタリアの作曲家ヴィート・パルンボは、シエナのキジアーナ音楽院を卒業、ローマのサンタ・チェチーリア国立アカデミアの大学院でアツィオ・コルギに学びまし た。特別奨学生としてルチアーノ・ベリオに師事。ポストモダンの実験的作品からキャリアをスタートさせ、高評価を獲得するとともに数々の賞を受けました。室内 楽の作品、イタロ・カルヴィーノの『木のぼり男爵』によるオペラ=モノローグ「Sinforosa」やエミリ・ディキンソンの詩に基づく室内オペラ「Comuni-canti」 といった声楽作品を発表。近年は、大編成の管弦楽作品やソロ楽器とオーケストラの協奏曲などを数多く手がけ、RAI国立SO、LSO、スウェー デンのヤヴレSOによって演奏されています。パルンボは天文学に関心を寄せ、「無限の宇宙エネルギーにくらべれば、われわれは小さな孤立する点でしかな い」ことを示すように、単一の長大な楽章の内に抽象的な「コア・サウンド」を見出すことに狙いを定めていると言われます。
このアルバムには、イタリアのバーリ生まれのヴァイオリニスト、フランチェスコ・ドラツィオのソロによるパルンボのヴァイオリン作品が2曲、収録されています。 「ヴァイオリン協奏曲」は、単一楽章で書かれた演奏時間約31分の作品です。「ベルクの名残」(ヴィート・パルンボ)のある「ほろ苦いリリシズム」の音楽。「『無』 に始まり『無』に帰る」循環構造のスタイルがとられています。LSOがリー・レイノルズの指揮で共演しています。
「シャコンヌ」は、パルンボが緻密で正確な作曲技術とともに師コルギから受け継いだ、作曲の中心に音楽的「歴史の記憶」を置くという考えが、「過去の余韻」 を思い起こさせる曲名に反映されています。〈Woven Lights(織られた光)〉と〈The Glows in the Dark(闇の中の輝き)〉の2楽章で書かれ、5弦エレク トリック・ヴァイオリンとエレクトロニクスにより演奏されます。バーリのニコロ・ピッチンニ音楽院で作曲と電子音楽を学んだフランチェスコ・アブレシアがライヴ・ エレクトロニクスを担当しています。
2010年に「イタリア音楽評論家協会」の最優秀ソリストに授与されるアッビアーティ賞(Premio Abbiati)を受賞したドラツィオの初めてのBIS 録音です。 (Ki)
BISSA-2627(1SACD)
「レッスンズ」〜ジョン・ダウランド:リュート作品集
プレリュード P 98/ファンシー P 73
蛙のガリアード P 23a/別れ(イン・ノミネ)P 4
ファンシー P 6
エリザベス女王のガリアードP 41
失われし望みのファンシー P 2
ダービー伯爵ファーディナンド閣
下のガリアード P 44a
去り行く定め P 69
彼女は許してくれようか P 42
男ひとりに女ひとり P 10
ジョン・スミス卿のアルメイン P 47
オルランドは眠る P 61
レディー・ハンズドンのパフ P 54
いつもダウランド、いつも悲しくP 9
デンマーク王のガリアード P 40
ファンタジア P 1a
艦長パイパーのパヴァン P 8
ファンシー P 5/ラクリメ P 15
ラクリメによるガリアード P 46
ユーナス・ヌードベリ(リュート(9コース・バロックリュート。弦長65cm)) a'=392Hz

録音:2021年3月8-10日&15-17日/デヴボ教会(スウェーデン)
カプスペルガーのキタローネのためのタブラチュア曲集(BIS SA-2417)でも高く評価されたバロックギターの名手ユーナス・ヌード ベリがついにジョン・ダウランドのリュート作品を録音しました!ヌードベリはザルツブルク・モーツァルテウム、ストックホルム音楽大学にて研鑽を積み、16世紀 初頭から18世紀中ごろまでのテオルボ、リュート作品を中心に膨大なレパートリーを誇る名手で現在ヨーロッパを中心に活躍しています。
ジョン・ダウランドの息子ロバートが1610年に出版した『さまざまなリュート練習曲集からの音楽』。この曲集にはジョンの「エリザベス女王のガリアードP 41」「ダービー伯爵ファーディナンド閣下のガリアード P 44a」「ジョン・スミス卿のアルメイン P 47」「デンマーク王のガリアード P 40」「ファンタジア P 1a」 が含まれています。「(練習曲集)レッスンズ」ながらいわゆる練習曲ではなく高い演奏技術を要します。ヌードベリの心温まる演奏でダウランドの世界をご堪能く ださい! (Ki)
BISSA-2628(1SACD)
『わが人生の終わり』
ブライアン・エライアス(1948-):「緑の谷で会おう(Meet Me in the Green Glen)」〜ソロ・ヴォイスのための(2009)(ジョン・クレアの詩)
キャロライン・ショー(1982-):「バレンシア(Valencia)」〜弦楽四重奏のための(2012)
ヴォーン・ウィリアムズ:「牧場にそって(Along the Field)」(1927)(A・E・ハウスマンの詩)
ジョン・タヴナー:「アフマートヴァ歌曲集(Akhmatova Songs)」(1993)(アンナ・アフマートヴァの詩)から「ダンテ(Dante)」、「ボリス・パステルナーク(Boris Pasternak)」、「クプレ(Couplet)」
ジョン・ダウランド(c.1563-1626)(デイヴィッド・ブルース(1970-)編):2つのダウランドの哀歌(2011)【「行け、透き通った涙よ(Go Crystal Tears)」、「あふれよ、わが涙(Flow My Tears)」】(作者不詳の詩)
伝承曲(ドナルド・グラント編):「Da Day Dawn(一日の夜明け)」〜弦楽四重奏のための
ラヴェル(サイモン・パーキン(1956-)編):「2つのヘブライの歌(Deux melodies
hebraiques)」から「カッディーシュ(Kaddisch)」(1914)(伝承詩)
エロリン・ウォレン(1958-):「わが人生の終わり(End of My Days)」(1994)(エロリン・ウォレンの詩)
ドビュッシー(ジェイク・ヘギー(1961-)編):「ビリティスの3つの歌(Trois chansons de Bilitis)」 FL97(1897)【「パンの笛(La flute de Pan)」、「髪(La chevelure)」、「ナイアードの墓(Le tombeau des naiades)」】(ピエール・ルイスの詩)
マーラー(マンチェスター・コレクティヴ編):「子供の不思議な角笛(Des Knaben
Wunderhorn)」(1888-94)から「原光(Urlicht)」(作者不詳の詩)
デボラ・プリチャード(1977-):平和(Peace)(『ヨハネによる福音書』(キング・ジェームズ版)14章27節)
ルビー・ヒューズ(S)
マンチェスター・コレクティヴ【ラキ・シング(Vn1)、ドナルド・グラント(Vn2)、ルース・ギブソン(Va)、マリー・ビトロク(Vc)】

録音:2022年1月11〜13日/ストラーホール(マンチェスター、イングランド)
イギリスのソプラノ歌手ルビー・ヒューズは『愛と喪失のヒロインたち』(BIS SA-2248)、『クリュタイムネストラ』(BIS SA-2408)、『エコー』(BIS SA-2568)と3枚のリサイタル・アルバムをリリースしてきました。新作の『わが人生の終わり(End of My Days)』もこれまでと 同じく「コンセプト」をもつアルバムとして作られています。「ビリティスの旅が、ほんとうに興味深い」とルビー・ヒューズが言うドビュッシーの「ビリティスの3つ の歌」、ラヴェルの「2つのヘブライの歌」から追悼の歌〈カッディーシュ〉、マーラーが『復活』交響曲の楽章にした「原光」……「死ぬと何が起こるか?」(ヒュー ズ)と、よく知られ親しまれている歌が「死と生、無言と途絶、愛と希望」をテーマにした文脈の中でどう息づくか。
アルバムのインスピレーションは、2020年の春、マンチェスター・コレクティヴとの初めてのコラボレーションが決まったことから生まれたといいます。 COVID-19パンデミックのロックダウン下、限りある生命や孤立という問題をつきつけられた人々を支えるため、アーティストとして何ができるか。後悔すること なく死を受け入れる生を謳う自作の詩にエロリン・ウォレンが作曲した「End of My Days(わが人生の終わり)」が、タイトルにとられました。
ブライアン・エライアスが、ノースハンプトンの精神病院に送られたジョン・クレア(1793-1864)の自然詩に作曲した「緑の谷で会おう」。アルフレッド・エド ワード・ハウスマンの『シュロプシャーの若者(A Shropshire Lad)』の詩によるヴォーン・ウィリアムズの「牧場にそって」。正教の精神性に惹かれていたとい うジョン・タヴナーが、ソ連の反体制詩人アンナ・アフマートヴァ(1889-1966)の詩をテクストに使った歌曲集から〈ダンテ〉〈ボリス・パステルナーク〉と短 い〈クプレ〉。ダウランドのリュート伴奏の歌曲をイギリスの作曲家デイヴィッド・ブルースが、「声と弦楽四重奏」のために編曲した〈行け、透き通った涙よ〉と〈あ ふれよ、わが涙〉。「わたしは、平和をあなたがたに残し……」という『ヨハネによる福音書』の一節を使い、ヒューズとマンチェスター・コレクティヴの委嘱で作曲 されましたデボラ・プリチャードの「平和」。
「オレンジを食べる感覚」を曲にしたキャロライン・ショーの「バレンシア」と北ヨーロッパ最古の現存するメロディのひとつとされるシェトランド民謡の「一日の 夜明け(Da Day Dawn)」の2つの弦楽四重奏の曲が間奏として挟まれます。
SQ「マンチェスター・コレクティヴ Manchester Collective」は、2016年、アダム・サボ(CEO 芸術監督)とラキ・シング(音楽監督、第1ヴァ イオリン)により結成されました。ドナルド・グラントの第2ヴァイオリン、ルース・ギブソンのヴィオラ、マリー・ビトロクのチェロ。実験的なプログラムと多彩なジャ ンルのアーティストとのコラボレーションで知られるグループです。 (Ki)
BISSA-2630(1SACD)
国境なきピアノ曲
バルトーク:ピアノ・ソナタSz.80
ミトロプーロス:パッサカリア、間奏曲とフーガ(1924)
サイグン:ピアノ・ソナタOp.76
エネスコ:ピアノ・ソナタ第3番ニ長調Op.24の3
ジャン・チャクムル(P)
シゲル・カワイSK-EXコンサート・グランド使用

録音:2021年5月17-20日/テスマー・トーンスタジオ(ハノーファー)
2018 年浜松国際ピアノ・コンクール優勝者ジャン・チャクムル。1997 年トルコ生まれの彼にぴったりなレパートリーによる意欲的アルバムの登場です。
いずれも興味深い曲で、バルトークの「ピアノ・ソナタ」のような名作や、リパッティの名録音で知られるエネスコの「ピアノ・ソナタ第3番」をチャクムル最 新の若さはじける演奏で聴けるのは大歓迎と申せましょう。
注目なのが大指揮者ミトロプーロスのピアノ曲「パッサカリア、間奏曲とフーガ」。ミトロプーロスはピアノの名手としてプロコフィエフやクシェネクの協奏曲を 弾き振りで録音したほか、ブゾーニ門下の作曲家としても先鋭的感覚の作品を残しています。「パッサカリア、間奏曲とフーガ」はベルリン国立歌劇場でエーリヒ・ クライバーの助手を務めていた時期の作で、複雑な技法に驚かされます。
さらに嬉しいのがチェクムル同郷の偉大な先達アフメド・アドナン・サイグン(1907-91)のピアノ・ソナタ。サイグンはトルコ最大の作曲家で、バルトークの ように自国の民俗音楽を研究して作品に採り入れました。「ピアノ・ソナタ」は4楽章23分の大作で、死の数日前に完成した最後の作品。民俗音楽を見事に昇 華させていますが、さすがチャクムルはそれを肌で理解し、最高の説得力豊かな世界を語っています。
4曲いずれも難技巧とエネルギーが要求され、構成力が試される多楽章形式ながら、チャクムルは余裕の指さばきで、全く新しい生命力を作品に吹き込んで います。
BISSA-2632(1SACD)
レスピーギ:歌曲集
森の神々P107(1917)
6つのメロディ P 89(1909)より@.「深い海の底で」
対照 P 66(1906)
最後の陶酔 P 8(1896)
6つのメロディ P 89(1909)よりA.「あきらめ」
ストロネッロを歌う女 P 69(1906)
5つの古風な歌
短いお話 P 52(1904)
6つの歌第2集 P97(1912)よりC.「古のクリスマス祝歌」
6つの歌第1集 P90(1909)よりE.「雨」
涙 P 9(1896)
4つのスコットランド民謡
6つの歌第1集 P 90(1909)より@.「三日月よ」
夜想曲P 11(1896)/霧 P 64(1906)
ティモシー・ファロン(T)、
アミエル・ブシャケヴィッチ(P)

録音:2021年7月6-9日バイエルン放送、ミュンヘン(ドイツ)
マレク・ヤノフスキもその実力を認めるテノール、ティモシー・ファロン。リストの歌曲集(BIS SA-2272)でも注目されましたが今回 はレスピーギを録音しました。
レスピーギといえば「ローマ三部作」があまりにも有名ですが、色彩豊かな旋律が魅力の美しい歌曲も多く作曲しております。詩はアントニオ・ルビーノ(1880-1964)、アダ・ネグリ(1870-1945)、カルロ・ザンガリーニ(1874-1943)、象徴主義者ガブリエーレ・ダンヌンツィオ(1863-1938)など、レスピーギ の多彩なスタイルと幅広い文学的インスピレーションが発揮されております。
ティモシー・ファロンはジュリアード音楽院で学んだアメリカ系のテノール歌手。マリリン・ホーンに師事したあと、2013年に開かれたウィグモア・ホール歌曲 コンクールで優勝した実力派で、これまで鈴木雅明、ヘルムート・リリング、マリン・オルソップなど世界の名だたる指揮者と共演しています。エレガントでビロード のような明るさからダイナミズムの幅が広い声の持ち主。豊かな表現力でレスピーギの歌曲を歌い上げます。 (Ki)
BIS-2634
ギティ・ラザズ(1986-):「ザ・ストレンジ・ハイウェイ(The Strange Highway)」〜チェロ八重奏のための(2011)
「デュオ(Duo)」〜ヴァイオリンとピアノのための(2007)
「レジェンド・オブ・サイ(Legend of Sigh)」〜チェロ、録音されたチェロと電子楽器のための(2015)
「スペルバウンド(Spellbound)」〜無伴奏ヴィオラのための(2020)
「ナルキッソスの変容(Metamorphosis of Narcissus)」〜室内オーケストラと電子楽器のための(2011)
(1)オール・アメリカン・チェロ・バンド【ジュリー・アルバース、ジェイク・ブラウン、デニス・ジョキッチ、ポール・ドワイヤー、ケン・オルセン、ディヴィッド・レクイロ、サイウン・ソルステインスドッティル、サリナ・チャン】
(2)フランチェスカ・デパスケール(Vn)、スコット・ケラー(P)
(3)インバ ル・セゲフ(Vc)
(4) カタリー ナ・カン・リットン(ヴィオラ )
(5)メトロポリス・アンサンブル 、アンドリュー・シア(指)

録音:(1)2010年11月11日アイ湾音楽堂、アムステルダム(ライヴ)、
(2)2021年1月28日オーバリン大学、オーバリン(セッション)、
(3)2021年2月20日&(4)2021年9月16日オクターヴェン・オーディオ、ニューヨーク(セッション)、
(5)2011年1月27日ル・ポワソン・ルージュ、ニューヨーク(ライヴ)
1986年生まれのイラン系アメリカ人女性作曲家ギティ・ラザズ。ジュリアード音楽院でジョン・コリリアーノ、サミュエル・アドラー、ロバート・ビーザーら著名 な作曲家に師事し、作曲の学士号と修士号を取得し卒業しました。2016/2017シーズンにはアートやサブカルチャーを牽引する場所として知られるニューヨー ク、ブルックリンのウィリアムズバーグ地区の小さなホール「ナショナル・ソーダスト」のコンポーザー・イン・レジデンスを務め注目されました。 ★師コリリアーノは「中東のルーツが西洋の感性と融合して、オリジナルかつ驚くべき音楽を生み出すユニークな作曲家」と激賞しております。当アルバムには5篇 を収録。電子楽器も交えた彼女の音楽はまさに唯一無二です。今後要注目の作曲家です! (Ki)
BISSA-2636(1SACD)
『ペーパームーン』
マノス・ハジダキス(1925-1994):ギターのための歌曲編曲集
 ペーパームーン
 草地の浮浪児たち
 ヒュメットゥス
 郵便配達夫は死んだ*
 高貴なご婦人
 このボートの中で
 月へ散歩に出かけよう
 御者
 わたしには秘密がある
 かわいいラルー
 大海原*
 ジャスミンの甘い香り
【編曲:ローラン・ディアンス(1955-2016)*、オレスティス・カランパリキス(1981-)】
レオ・ブローウェル(1939):郷愁への前奏曲(2020)
エレナ・パパンドレウ(G)
[楽器 ギター:La Anorada, 1992, Jose Luis Romanillos]

録音:2022年2月6-10日/聖ニコデモ教会(ベルリン)
「ワシントン・ポスト紙」から「ギターの詩人」と呼ばれたアテネ生まれのエレナ・パパンドレウのBISレーベル第4弾!ニキータ・コシュ キンのギター作品を弾いた第1作(BIS-1236)につづいて録音した『エレナ・パパンドレウ、ローラン・ディアンスを弾く』(BIS-1366)は、「われわれの時代 のもっともインスピレーション豊かなギター作品の決定的な演奏が含まれる」(Classical Guitar Magazine)といった好評を得てきました。
『ペーパームーン』と題した新作は、彼女が若いころから友人たちに歌っては感動させたというマノス・ハジダキス(1925-1994)の作品とキューバのレオ・ ブローウェル(1939-)の作品によるプログラムが組まれました。ハジダキスは、映画『日曜はダメよ』の主題歌が1961年の第33回アカデミー賞歌曲賞を受 賞し世界的に知られ、映画音楽の作曲を手がけるとともに多くのポップソングを作りました。このアルバムでパパンドレウは、ハジダキスのポップソングの中からフ ランスの有名なギタリストで作曲家のローラン・ディアンス(1955-2016)と彼にパリ国立高等音楽舞踊学校で学んだギリシアのギタリスト、オレスティス・カラ ンパリキス(1981-)による「ギター編曲」の12曲を演奏しています。  ディアンスが1997年の初めてのギリシア・コンサートでアンコールに弾いた「The Postman Is Dead(郵便配達夫は死んだ)」と彼がカランパリキスに手稿 譜を献呈した「Wide Open Sea(大海原)」。ロマンティックな夜の香りの「Paper Moon(ペーパームーン)」。現代ギリシア社会を批判した「The Urchins down in the Meadow(草地の浮浪児たち)」。アテネを取り囲む山脈「Hymettus(ヒュメットゥス)」。女の悲しい物語「Noble Dame(高貴なご婦人)」。 恋する人をひとり想う「In This Boat(このボートの中で)」と「A Stroll to the Moon(月へ散歩に出かけよう)」。恋の歌「The Coachman(御者)」。恋 に落ちたティーンエイジの娘の「I Have a Secret(わたしには秘密がある)」。40人の勇ましい若者がひとりの美女の心をつかもうとする「Little Rallou(か わいいラルー)」。「決して甘くはない」とカランパリキスが語る「Sweet Smell of Jasmine(ジャスミンの甘い香り)」。「ハジダキスの歌を一枚のアルバムに 作る」というディアンスとの夢を引き継いだカランパリキスが10曲の編曲を手がけました。
プログラムの最後、ブローウェルがハジダキスの「Nanourisma(子守歌)」からインスピレーションを得て作曲しパパンドレウに捧げた「郷愁への前奏曲」が演 奏されます。 (Ki)
BISSA-2637(1SACD)
「バッハ・オン・ザ・バスーン」
バッハ:パルティータ第2番 ハ短調 BWV826(ブラム・ファン・サムベーク編曲によるファゴット8重奏版【多重録音】)
フランス組曲第5番ト長調 BWV816(ティーモ・ウィンド編曲によるファゴット版)
無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013(ウィリアム・ウォーターハウス編曲によるファゴット版)
無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007(ブラム・ファン・サムベーク編曲によるファゴット版)
ブラム・ファン・サムベーク(ファゴット/Heckel 1970)

録音:2021年6月&9月/ドゥシュホルム・カペル、ダンデリード(スウェーデン)
BISレーベルから非常に積極的なリリースが続いているファゴット(バスーン)奏者ブラム・ファン・サムベーク。ファゴットの新た な可能性を引き出したユニークな企画で注目を集めています。今回はオール・バッハ・プログラムに挑戦。鍵盤、フルート、チェロに書かれた独奏作品をファゴッ トで演奏しました。
注目はパルティータ第2番ハ短調 BWV826。バッハの鍵盤作品中、最も有名かつ人気の作品ですが、サムベークは自身の編曲でなんと8重奏版で多重録 音しました!長引くコロナ禍、「美しい曲や、実際のハーモニーを奏でたい」という、アンサンブルをこよなく愛するサムベークの強い思いがありこの編曲に挑戦 したとのこと。多重録音の場合、通常はメトロノームやクリック・トラックで合わせて録音しますが、それで出来上がる音楽はいくら自分自身の演奏といえどもニュ アンス、フレージングの面での問題があり、ましてや8つのパートを豊かなアンサンブルにしあげるのは至難の業。そこでニュアンス、フレージングだけでなく音 程を保つ上でも重要となる、いわば骨組みとなる“第9パート”「fagotto hypothetico=仮設のファゴット」を作曲。それはベースラインを示すだけでなく、 複雑に絡み合う声部、バッハの精巧な対位法を表現するために重要なものです。これを最初に録音し、各パートの録音の際にこれを聴きながら演奏しました。そ れで仕上がった演奏は、まるで8人いるサムベークがアンサンブルを楽しみながら演奏しているような驚きの出来栄え。「当曲は自分にとって、今回の災禍を象 徴するものとなった」と語るサムベーク、渾身の演奏です。(完成した録音には「fagotto hypothetico」は収録されておりませんが、ブックレット裏にその 一部の楽譜が掲載されています)。
このほかフランス組曲第5番ト長調 BWV816(ウィンド編)、無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV 1013(ウォーターハウス編)、無伴奏チェ ロ組曲第1番ト長調 BWV1007(サムベーク編)の3篇はファゴット独奏での編曲版。多重録音したパルティータ第2番での大きな成果もあり、演奏はより 自由に、原曲の魅力を持ち合わせながらファゴットが持つ音域とサムベークでしか表現することのできない驚きの演奏を披露しています。独奏楽器としてはなか なか主役にはならないファゴットですが、このアルバムを聴けばその魅力に気づかされます! (Ki)
BISSA-2639(1SACD)
『テラル』
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):
(1)テラル(Terral)(フルート協奏曲)(2020-21)*
(2)骨の髄まで弦(Strings to the Bone)(2014-15)〜弦楽オーケストラのための
(3)室内交響曲(2020-21)〜管弦楽のための
タピオラ・シンフォニエッタ
ヨン・ストゥールゴールズ(指)
シャロン・ベザリー(フルート、アルトフルート)*

録音:2022年3月14-18日/タピオラホール(エスポー、フィンランド)
[楽器 Flute:Muramatsu24carat gold with B foot joint/Alto flute:Muramatsu]
フィンランドの作曲家セバスチャン・ファーゲルルンドの室内楽と器楽の作品の『海洋(Oceano)』(BIS SA-2324)につづくアルバ ム。フルートと管弦楽のための「テラル」、弦楽オーケストラのための「Strings to the Bone」、管弦楽のための「室内交響曲」の3曲が演奏されます。
ファーゲルルンドは、2012年の「ヴァイオリン協奏曲」「光の中の暗黒」(BIS SA-2093)の後、すべての協奏曲に「音楽のイメージ」を映す曲名を与えるよ うになりました。シャロン・ベザリーから依頼された「フルート協奏曲」のタイトルには、作品の「音世界」の表すイメージから、ラテン語の “terra”(大地、陸地) から派生した、地中海岸で陸から吹く風を意味するスペイン語「テラル(terral)」の曲名がつけられました。アルトフルートによるゆったりしたフレーズの絵のよう な風情に始まる「レント、リベラメンテ・ウン・ポコ」、スケルツォ風の華麗な「プレスト、ヴェローチェ」、伝統のパッサカリア構造を背景にうかがわせながら、それ までの素材を結合して展開してゆく「エスパンシーヴォ、ソノーレ」の3楽章で書かれた作品です。 補遺「Strings to the Bone」(骨の髄まで弦)は、表現豊かで密度の濃い弦楽のテクスチュアが脈動する作品です。オストロボスニア室内Oの委嘱作。 2016年2月にコッコラで初演されました。
ファーゲルルンドのレパートリーで中心的な役割を担っている管弦楽の作品は、2009年の「パルティータ」(BIS SA-1707)をのぞき、内容を示唆する曲名 がつけられていますが、「室内交響曲」は、作品の形式と素材の扱い方から、簡素なこの曲名が選ばれました。「カルモ、ミステロオーゾ」「エネルジーコ・エ・ブリ ランテ」「エスパンシーヴォ」の3楽章。タピオラ・シンフォニエッタとオタワの国立芸術センターOの共同委嘱で作曲されました。 (Ki)
BISSA-2640(3SACD)
ブリテン:弦楽四重奏のための音楽
(1)弦楽四重奏曲第2番ハ長調 Op.36
(2)3つのディヴェルティメント(1936)
(3)小組曲(1929)
(4)弦楽四重奏曲 ニ長調(1931/74)
(5)弦楽四重奏曲第1番ニ長調 Op.25
(6)アラ・マルシア(1933)
(7)弦楽四重奏曲第3番Op.94
(8)シンプル・シンフォニー Op.4
(9)ラプソディ(1929)
(10)小弦楽四重奏曲(1930)
(11)幻想曲 ヘ短調(1932)
(12)弦楽四重奏曲 ヘ調(1928)
エンペラーQ【マーティン・バージェス(Vn1)、クレア・ヘイズ(Vn2)、フィオナ・ボンズ(Va)、ウィリアム・スコフィールド(Vc)】

録音:(1)-(4)2007年3月、(5)-(7)2005年5月、(8)-(12)2011年4月/ポットンホール、サフォーク州(イングランド)
エンペラー四重奏団によるブリテンの「弦楽四重奏のための音楽」がお買い得なセットになってリリースいたします。王立音楽カレッジで ジョン・アイアランド(1879-1962)に作曲を学んだブリテンは、新鮮で現代感覚にあふれた作品を残した20世紀イギリスの最大の作曲家です。
映画音楽、オペラ、合唱曲など各ジャンルを手がけましたが、作曲初期から晩年に至るまで作曲した室内楽曲もまたブリテンの音楽を語る上で必要不可欠な産物 です。弦楽四重奏曲は付番されている3篇のほかに1931年作曲1974年に改訂しスネイプ・モルティングズ、オールドバラ音楽祭で初演した作品など初期から 晩年までこの演奏形態に作品を残しました。
シンプル・シンフォニー Op.4はブリテン20歳のときに作曲され、弦楽オーケストラまたは弦楽四重奏のための4楽章から成る楽曲(T.「騒がしいブレー」 U.「陽気なピツィカート」V.「感傷的なサラバンド」W.「浮かれた終曲」です。15分ほどの作品ですがそれぞれに個性をもち、とりわけ第2曲「陽気なピツィカー ト」は非常に印象的です。また、小弦楽四重奏曲は16歳の時に作曲したとは思えぬほどの完成度で、親しみやすさを排した力作と言えましょう。
イギリスが誇るエンペラー四重奏団が生き生きとした躍動感と緻密なアンサンブルでブリテンの世界を魅力的に演奏しております。 (Ki)
BISSA-2642(1SACD)
ヴァンスカのユン・イサン
尹伊桑:管弦楽のための伝説「新羅」(1992)
ヴァイオリン協奏曲第3番(1992)
室内交響曲第1番(1987)
パク・スーイエ(Vn)
オスモ・ヴァンスカ(指)ソウルPO

録音:2021年8月30日-9月3日/ロッテコンサートホール(ソウル)
ヴァンスカが尹伊桑作品に挑戦しました。それも2020年から音楽監督を務めているソウル・フィルとの共演という興味深いものです。
ユン・イサンは現代作曲家としては珍しく録音に恵まれていますが、オーケストラ曲はドイツをはじめとする外国の団体ばかりでした。彼はスパ イ容疑で1967年にKCIAに拉致・強制送還され死刑宣告を受けました。69年に特赦で釈放されたものの、国外追放となり二度と祖国の地を踏むことはできま せんでした。今日では韓国でも大作曲家とみなされていますが、ソウル・フィル級のオーケストラによるセッション録音の登場は画期的で、歴史的快挙とさえ申せま しょう。
収録された3曲はいずれも後期作品で、1992年の「新羅」は最後のオーケストラ曲。ヴァンスカのどこか東洋的な静謐さと透明感がユン・イサン作品にぴった りで、シベリウスさえ思わせます。同年のヴァイオリン協奏曲第3番は2000年生まれの若手パク・スーイエが独奏を務めているのが注目。彼女の初協奏曲録音と もなり、驚くべき成熟と激しい気質を示しているのが驚きです。 (Ki)
BISSA-2645(1SACD)
『愛の痛み』〜カウンターテナーによるオペラ・アリア集
(1)リッカルド・ブロスキ(c.1698-1756):アルバーチェのアリア「私は波間に揺れる船のようだ」(歌劇「アルタセルセ」第3幕第1場)
エジーディオ・ロムアルド・ドゥーニ(1708-1775):(2)ティマンテのアリア「哀れな子」(歌劇「トラキアの王デモフォンテ」 第3幕第5場)
(3)ティマンテのアリア「嵐が弱まることを」(歌劇「トラキアの王デモフォンテ」 第1幕第4場)
ヘンデル:(4)歌劇「ジュリオ・チェザーレ」HWV 17序曲
(5)アルミレーナのアリア「私を泣かせてください」(歌劇「リナルド」 HWV7第2幕第4場)
(6)セルセのアリア「オンブラ・マイ・フ)」(歌劇「セルセ」 HWV40(第1幕第1場)
(7)セルセのアリア「恐るべき冥府の復讐の女神よ」(歌劇「セルセ」 HWV40第3幕第9場)
ヴィヴァルディ:(8)ファルナーチェのアリア「凍りついたようにあらゆる血管を」(歌劇「ファルナーチェ」 RV711第2幕第6場)
(9)オルランドのアリア「真っ暗な深淵の世界に」(歌劇「怒れるオルランド」 RV728第1幕第5場)
(10)ルッジェーロのアリア「あなただけに、僕の愛しい人)」(歌劇「怒れるオルランド」 RV728第1幕第12場)
(11)シンフォニア(歌劇「狂えるファルナーチェ」 RV728第1幕)
(12)ロターリオのアリア「私の胸の中に」(歌劇「ティエテベルガ」 RV737第2幕第13場)
ニコロ・バルドゥッチ(カウンターテナー)
バロック・アカデミー・ヨーテボリ・シンフォニー
ダン・ラウリン(リコーダー、指揮)、ソル・ドヒョ(テオルボ、バロックギター)、アンナ・パラディソ(Cemb)

録音:2022年3月7-11日/ヨンセレード教会、パーティレ(スウェーデン)
ナポリのカンタータとアリアを集めた『カストラポリス』(BIS SA-2585)のソリストに起用されたニコロ・バルドゥッチ(1999-)の アルバム第2作。カストラート歌手ファリネッリの兄、リッカルド・ブロスキの歌劇「アルタセルセ」のアリア、エジーディオ・ロムアルド・ドゥーニのロンドンで上演 された歌劇「トラキアの王デモフォンテ」からティマンテの2曲のアリア、ヘンデルの歌劇「セルセ」の「オンブラ・マイ・フ」の名で親しまれているアリア、失われ た歌劇「ティエテベルガ」 のためにヴィヴァルディが書いたロターリオのアリア「私の胸の中に」などに序曲とシンフォニアを加えたプログラムを歌っています。「楽 しそうにのびのびと歌う」(「Opera Wire」)。前作を企画したダン・ラウリンの指揮。「バロック・アカデミー・ヨーテボリ・シンフォニー」は、2008年ごろに設 立された約20人の古楽器アンサンブルです。 (Ki)
BISSA-2647(1SACD)
クラリネット協奏曲集
(1)モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
(2)モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
(3)リチャード・バーチャル(1984-):バセット・クラリネット協奏曲“マイケル・コリンズのために”(2020)
マイケル・コリンズ(バセット・クラリネット、(1)指揮)
(1)(3)フィルハーモニアO、
(3)ロビン・オニール(指)
(2)ウィグモア・ソロイスツ【アレクサンドル・シトコヴェツキー(Vn1)、アナベル・メアー(Vn2)、イザベル・ファン・クーレン(Va)、アドリアン・ブレンデル(Vc)】

録音:(1)(3)2021年4月8&9日ヘンリー・ウッド・ホール(ロンドン)
(2)2021年8月21日メニューイン・ホール、メニューイン音楽学校(ストーク・ダバノン)
クラリネットの鬼才マイケル・コリンズがモーツァルトのクラリネット協奏曲とクラリネット五重奏曲を録音!カップリングはイギリスの 作曲家リチャード・バーチャルの協奏曲です。
モーツァルトは当時の名手アントン・シュタードラー(1753-1812)のために、バーチャルはコリンズのために作曲。それぞれ名手のために捧げられた曲を組 み合わせた注目作です。楽器は全曲バセット・クラリネットを用いて演奏しております。この楽器はA管クラリネットよりも4つの低音(Es、D、Des、C)ま での音域を出せるのが特徴。バセット・ホルンの名手だったシュタードラーが同じ音域を出せるバセット・クラリネットを演奏したことで名曲が誕生しました。
クラリネット五重奏曲はコリンズ、イザベル・ファン・クーレンが中心となり2020年に結成した可変アンサンブル「ウィグモア・ソロイスツ」が演奏しております。 当演奏ではイザベル・ファン・クーレンがヴィオラを、アレクサンドル・シトコヴェツキーが第 1ヴァイオリンを、アルフレート・ブレンデルの息子アドリアンがチェ ロを務めるなど、名手が揃ったアンサンブルの演奏でお楽しみいただけます。
1984年生まれのリチャード・バーチャルはケンブリッジ大学とギルドホール音楽演劇学校で学んだ音楽家。2010年までPOのチェリ ストとして活躍し、現在は作曲家、編曲家としての活動を中心に多彩なキャリアを築いており、チェロ協奏曲「ラビリンス」、語りとチェロ八重奏のための「不思 議の国のアリス」などで評価されております。
バセット・クラリネットと管弦楽のための協奏曲はコリンズに捧げた2020年の作品。3楽章構成(I. Metamorphosis/II. Still Life/III. Impossible Construction)、演奏時間約20分のこの作品は非常にドラマティックに展開し、バセット・クラリネットとオーケストラとの絡みがなんとも魅 力的です。当楽器にしか出せない音域が随所に現れ、コリンズが情感豊かに演奏いたします。 (Ki)
BISSA-2648(1SACD)
アルメニアのチェロ協奏曲
ハチャトゥリヤンチェロ協奏曲ホ短調
ババジャニヤン:チェロ協奏曲
ペトロシヤン:チェロ協奏曲「8.4」*
アレクサンドル・シャウシヤン(Vc)
エドゥアルド・トプチヤン(指)
アルメニア国立PO

録音:2022年1月24-27日、3月19-20日*/アラム・ハチャトゥリヤン・ホール(エレヴァン、アルメニア)
三世代にわたるアルメニア人作曲家のチェロ協奏曲を、すべて同郷の演奏家が披露した熱い思いあふれるアルバム。ハチャトゥリヤンは第2次世界大戦後1946 年の作で、辛い時代を反映してか内省的で、ヴァイオリンやピアノの協奏曲のような強烈さには欠けるものの、真摯な情熱が心を打ちます。
もともとハチャトゥリヤンはチェロを学んでいたこともあり、チェロの機能と効果を熟知していたため、非常に難しいテクニックが要求されます。シャウシヤンは歌 心も満点で曲の魅力を再認識させてくれます。
ロストロポーヴィチに捧げられたババジャニヤンの協奏曲は1962年の作ですが、実際は1950年代後半に巨匠と会ったときから発想していたとされます。ハ チャトゥリヤン以上にアルメニアの民族色が直接的で魅力的です。
同地で活動するペトロシヤンは1973年生まれ。パリで教育を受け、考古学者としても活躍しています。タイトルの「8.4」は創世記第8章4節、ノアの箱舟がア ルメニアのアララト山にたどり着く場を表しています。ビザンツおよびアルメニアの典礼音楽を素材に第1楽章で大アララト山を、第2楽章は小アララト山を描いて いるとされます。
2000年以来エドゥアルド・トプチヤンが音楽監督を務めるアルメニア国立フィル。技術はもとよりアルメニア独特のリズムとエネルギーに惹きつけされます。
BISSA-2650(1SACD)
シューベルト+シェーンベルク
シューベルト:ピアノ・ソナタ第4番イ短調 D.537Op.164(1817)
シェーンベルク:3つの小品 Op.11(1909)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D.959(1828)
ジャン・チャクムル(P/Kawai SKEX(Shigeru Kawai Concert Grand))

録音:2022年3月21-26日/テスマー・トーンスタジオ(ハノーファー)
プロデューサー&サウンド・エンジニア:インゴ・ペトリ(Take5 Music Production)
リスト編曲のシューベルト『白鳥の歌』(KKC-6442 / BIS SA-2530)を録音してから3年、2018年第10回浜松国際ピア ノコンクール第1位のジャン・チャクムルが「シューベルト+」という新シリーズをスタートさせました!
当シリーズはシューベルトの主要作品と彼の音楽に影響を受けた作曲家の作品を並べることで、その作品に焦点を当てるだけでなく、それぞれの作品に新たな 魅力を感じてもらいたいというチャクムルの思いから企画が生まれました。
第1弾ではシューベルトの2つのソナタ(第4番 イ短調 D.537と第20番イ長調 D.959)の間に無調を試みたシェーンベルクの3つの曲Op.11を挟 み込んだ内容です。この組み合わせの理由は、第1にシューベルトの第4番の緩徐楽章の主題が第20番のフィナーレにも用いていること、第2にシューベル トとシェーンベルクは表現方法が違えども音楽の主観的表現の面で共通していることがあげられ、この組み合わせだからこそ聴こえてくるシェーンベルクの魅力も 際立ちます。2028年のシューベルト歿後200年に向けた一大プロジェクト始動です! (Ki)
BISSA-2652(1SACD)
シマノフスキ:作品集
(1)『神話』Op.30
(2)ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.9
(3)ロマンス ニ長調 Op.23
(4)夜想曲とタランテラ Op.28
(5)アイタコ・エニアの子守歌 Op.52
スーイエ・パク(Vn/1724年製アントニ・ストラディヴァリウス(弓;1865年製ハインリッヒ・カール・クノッフ))
ローランド・ペンティネン(P/スタインウェイD, 1929)

録音:2021年11月22-25日、2022年4月11&12日/ニコデマス教会(ベルリン)
韓国若手期待のヴァイオリニスト、スーイエ・パク。BISレーベルから非常に積極的なリリースが続いておりますが、当アルバムでは名手ロー ランド・ペンティネンとオール・シマノフスキ・プログラムに挑戦しました!
ヴァイオリン・ソナタ ニ短調は初期作ながら既に独自の個性があらわれた作品。「ロマンス」や「夜想曲とタランテラ」はシマノフスキらしい独特の音楽表現が実 に魅力的。そしてギリシア神話を題材にした『神話』は、ヴァイオリンのあらゆる技巧が散りばめられた意欲作。別次元の音楽世界に誘われるシマノフスキの作品は 技巧面での難しさ故、録音が少ないだけに名手2人による当盤登場は大歓迎と申せましょう。 (Ki)
BISSA-2655(1SACD)
武満徹:ギターのためのコンチェルタンテ作品集
(1)スペクトラル・カンティクル(1995)〜ヴァイオリン、ギター、オーケストラのための
(2)夢の縁へ(1983)〜ギターとオーケストラのための
(3)虹へ向かって、パルマ(1984)〜オーボエ・ダモーレ、ギターとオーケストラのための
(4)トゥイル・バイ・トワイライト(1988)〜オーケストラのための
ヤコブ・ケッレルマン(G)
ヴィヴィアン・ハグナー(Vn)
ユリアナ・コッホ(オーボエ・ダモーレ)
BBCフィルハーモニック、ゾエ・バイヤーズ(コンサートマスター)
クリスチャン・カールセン(指)

録音:2022年3月7-9日/フィルハーモニック・スタジオ、メディア・シティUK(サルフォード)
ヤコブ・ケッレルマンが武満徹のギターのためのコンチェルタンテ作品を録音しました。ほとんど独学で作曲を学び、ドビュッシーやベル クの音楽に影響を受け、ジョン・ケージやモートン・フェルドマンなど20世紀半ばにうまれた実験音楽にも傾倒、若手芸術家集団「実験工房」に所属した武満徹は、 世界的に知られた最も有名な日本人作曲家の一人です。
当アルバムには武満の晩年に当たる80〜90年代に作曲された有名な4篇を収録。ギター、ヴァイオリン、オーボエ・ダモーレという独奏楽器が活躍する武満の 独特の世界が広がります。現在ヨーロッパを中心に活躍するギタリスト、ヤコブ・ケッレルマンが端正な演奏を聴かせます。 (Ki)
BISSA-2661(1SACD)
バッハ:オルガン作品集 Vol.5
バッハ
前奏曲とフーガ ニ長調 BWV532
1.前奏曲
2.フーガ
「オルガン小曲集」より
復活節のためのコラール
3.キリストは死の縄目につきたまえり BWV625
4.イエス・キリスト、われらの救い主は死に打ち勝ち BWV626
5.キリストは蘇りたまえり BWV627
6.聖なるキリストは蘇りたまえり BWV628
7.栄光の日が現われたり BWV629
8.神の子はこの日に勝利したもう BWV630
聖霊降臨節のためのコラール
9.来たれ、創り主にして聖霊なる神よ BWV631
前奏曲とフーガ ハ長調 BWV545
10.前奏曲
11.フーガ
「オルガン小曲集」より
聖霊降臨節のためのコラール
12.主イエス・キリストよ、われらに眼を向けたまえ BWV632
13.最愛なるイエスよ、われらここにあり BWV633
14.最愛なるイエスよ、われらここにあり BWV634
カテキズムのコラール
15.これぞ聖なる十戒なり BWV635
16.天にましますわれらの父よ BWV636
17.アダムの罪により、ものみな滅びたり BWV637
18.われらに救い来たれり BWV638
種々のコラール
19.われ汝に呼びかけん、主イエス・キリストよ BWV639
20.われは汝に希望を抱けり、主よ BWV640
21.われら苦しみの極みにあるとき BWV641
22.ただ愛する神の力に委ねる者は BWV642
23.人はみな死ぬべき定めなり BWV643
24.ああ、いかにはかなく、いかに虚しき BWV644
前奏曲とフーガ ロ短調 BWV544
25.前奏曲
26.フーガ
鈴木雅明(Org/クリストフ・トロイトマン(1737年製作))

録音:2022年8月12〜17日/聖ゲオルク教会、グラウホフ(ドイツ)
大好評の鈴木雅明のバッハのオルガン作品集。第5弾はオルガン小曲集の続編としてBWV625〜BWV644の20曲を主軸 に、前後と間に前奏曲とフーガ ニ長調 BWV532、同 ハ長調 BWV545、同 ロ短調 BWV544の大曲3篇を収録。前作に続き、ドイツのオルガンビルダー、 クリストフ・トロイトマン(1674-1757)が製作した歴史的楽器を演奏しております!
ドイツ、ゴスラー近郊のグラウホフの聖ゲオルク教会に据え付けられたトロイトマン・オルガンはバッハ時代の現存する最も重要な楽器のひとつ。1734年か ら1737年にかけて製作、据え付けられ、以後、修復を重ねながらもオリジナルに忠実な状態で現在もその音色を聴くことができます。卓越した質の高さで知 られ、輝かしく透明な響きが最大の魅力。鈴木雅明はこの銘器の色彩豊かなパイプの音色を巧みに組み合わせ、見事な演奏を聴かせてくれます。
このアルバムに収録したオルガン小曲集は「復活節のためのコラール」、「聖霊降臨節のためのコラール」、「カテキズムのコラール」、そして「種々のコラール」 の20曲。教会暦に沿ったこれらの作品は各曲1、2ページの短い作品ながらそのどれもが美しく、聴き手の心に響く名作ばかり。種々のコラールでは「われ 汝に呼びかけん、主イエス・キリストよ」BWV639や「われら苦しみの極みにあるとき」BWV641など有名作品も収録されています。鈴木雅明の卓越した 演奏でご堪能ください!
演奏の素晴らしさはもちろんのこと、BISの技術陣による録音であることも注目。SACD層は5.0 Surround soundで収録されており、臨場感あふれる 名演奏をお楽しみください。 (Ki)
BISSA-2669(3SACD)
シューマン:交響曲&序曲集
(1)交響曲第1番「春」
(2)ツヴィッカウ交響曲
(3)序曲.スケルツォとフィナーレ
(4)歌劇「ゲノヴェーヴァ」序曲
(5)序曲「メッシーナの花嫁
(6)交響曲第2番ハ長調 Op.61
(7)交響曲第4番ニ短調(原典版)
(8)「ゲーテのファウストからの情景」序曲
(9)序曲「ジュリアス・シーザー」
(10)交響曲第3番「ライン」
(11)交響曲第4番ニ短調(現行版)
(12)「マンフレッド」序曲
(13)序曲「ヘルマンとドロテア」
トーマス・ダウスゴー(指)、
スウェーデン室内O

録音:(3)(6)2005年3月、(7)(8)(9)2006年3月、(2)(12)2006年10月、(4)(5)2006年12月、(10)(11)2007年5月、(1)(11)(13)2007年8月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
ダウスゴーとスウェーデン室内Oによるシューマンの交響曲&序曲集がセットになって登場します!現代的感覚満点の鮮烈オーケス トレーションで独自のカラーを打ち出したシューマンの録音。交響曲第4番は原典版と現行版を収録。また、あまり聴く機会の少ない序曲も含まれていているのも 当セットのポイントです。小編成で透明なサウンドを持つスウェーデン室内Oの響きが「灰色の管弦楽法」と評されるシューマンのイメージを一新させていま す。
同コンビの録音は名盤揃い!ブラームスの交響曲全集(KKC-6443/6 / BIS SA-2556)、メンデルスゾーンの交響曲第1番&第3番『スコットランド』 (KKC-6432/ BIS SA-2469)、ブランデンブルク協奏曲と6人の作曲家による新作委嘱を交えた「ザ・ブランデンブルク・プロジェクト」(KKC-6359/61/ BIS SA-2199)はいずれもレコード芸術誌「特選盤」。またシューベルトの交響曲全集(BIS SA-2514)も高く評価されており、なかでも交響曲第5番 変ロ 長調 D.485(BIS SA-1786)と交響曲第8番 ロ短調 「未完成」 D.759(BIS SA-1656)の両曲は、レコード芸術誌の特集「新時代の名曲名盤500」で同 曲のベスト・ワン・ディスクに選ばれており、数多の名盤が揃う同曲の筆頭として注目されております。 (Ki)
BISSA-2670(1SACD)
ヤナーチェクとハース
(1)ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」
(2)ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」
(3)パヴェル・ハース:弦楽四重奏曲第2番「猿山より」(打楽器つき版)
エッシャーSQ【アダム・バーネット=ハート(Vn1)、ブレンダン・スペルツ(Vn2)、ピエール・ラポイント(Va)、ブルック・シュペルツ(Vc)】
(3)コリン・カリー(パーカッション)

録音:2022年2月19-22日ポットン・ホール(サフォーク/イギリス)
ニューヨークを拠点として活動しているアメリカのカルテット、エッシャーSQがヤナーチェクと弟子パヴェル・ハースの弦楽四 重奏曲を録音しました!
ヤナーチェクの第1番はわずか9日間で一気に書き上げられた傑作。「クロイツェル・ソナタ」と題されトルストイ作の「結婚、不倫、殺人」を題材にしたドロドロ としたエロチシズム漂う内容。第2番「ないしょの手紙」はヤナーチェクが完成させた最後の大作で、ヤナーチェクが38歳年下の人妻に対する恋文を音化した、刺 激的で激しい感情があらわれております。
ヤナーチェクに師事したパヴェル・ハース。1925年、26歳の作「猿山より」はチェコ=モラヴィア高地で過ごした夏の休日を回想して書かれたもの。この作品 といえば最終楽章「荒々しい夜」にパーカッションが登場するのが特徴。ジャズのアドリブ語法の指示が強調されており、エッシャーSQのシャープな演奏 が際立ちます。当演奏の打楽器は名手コリン・カリーが担当しております! (Ki)
BISSA-2672(1SACD)
ミカエル・ジャレル(1958-):弦楽作品3篇
(1)Paysages avec figures absentes - Nachlese IV(不在の形象と対面する風景-補遺 IV)〜ヴァイオリンと管弦楽のための(2009)
(2)Sechs Augenblicke(6つの瞬間)〜管弦楽のための(2022)
(3)…un long fracas somptueux de rapide celeste…(…天上の急流の長い豪壮な轟き…)〜打楽器と管弦楽のための(1998)
(1)イリア・グリンゴルツ(Vn)
(3)フロラン・ジョデレ(打楽器)
パスカル・ロフェ(指)フランス国立ロワールO

録音:2022年7月7〜16日/コングレスセンター、アンジェ(フランス)
スイスの作曲家ミカエル・ジャレルの音楽は「夢と非現実の状態を真実の瞬間を探し求めながら考察する」と言われています。最小の音 の聞こえ方ともっとも遅いテンポという、時間が静止するところに見つかることの多い、真実。きわめて個人的なアプローチにより彼は、第二次世界大戦後の音楽 のいろいろな技法をはじめとするレガシーを統合し、音楽の真の「詩」を示してみせます。
『ジャレル:管弦楽作品集』(BIS SA-2482)を録音したパスカル・ロフェ率いるフランス国立ロワールOの新しいアルバムでは、ジャレルが四半世紀 近い間隔で作曲した3つの作品が演奏されます。
「Paysages avec figures absentes - Nachlese IV(不在の形象と対面する風景 - 補遺 IV)」は、イザベル・ファウストのために書かれ、彼女に献呈 された作品。「アンサンブルの中にあるヴァイオリン」の新しいアプローチを念頭に置いて作曲され、ジャレルの思考に大きな影響を与えたというスイスの詩人フィ リップ・ジャコテ(1925-2021)の作品が曲名に引用されています。この録音ではイリア・グリンゴルツがソロを担当しました。
「Sechs Augenblicke(6つの瞬間)」は、COVID-19 のロックダウン中に作曲され、この録音の数週間前に初演されました。音楽の断片に含まれる「音と いう物質」の凝縮あるいは内破を示唆するタイトルが与えられています。
打楽器ソロとオーケストラの共演する「…un long fracas somptueux de rapide celeste…(…天上の急流の長い豪壮な轟き…)」では、短い力強い「初 めの爆発」が形を変え、曲中の「句読点」のように何度となく現れます。フランスの作家ジュリアン・グラック(1910-2007)の『Un balcon en foret(森の バルコニー)』から引用したタイトルがつけられました。ソリストのフロラン・ジョデレは、パリ国立高等音楽舞踊学校の出身。フランス国立Oのソロ打楽器奏 者を務めるとともに「今日の音楽」のスペシャリストとして作曲家たちとのコラボレーションを行なっています。 (Ki)

BISSA-2705(2SACD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ BWV1001-1006(全6曲)
【ギター版(編曲:フランツ・ハラース)】
フランツ・ハラース(G)

録音:2022年6月15〜18日聖母マリアの被昇天巡礼教会、イジング(バイエルン)
ISレーベルを代表する演奏家の一人、ギター奏者フランツ・ハラース。ハラースはスペインのバロック音楽、バッハ、武満、グバ イドゥーリナ、タンゴ、ブラジル音楽など、数多くのディスクで高い評価を得ている現代最高峰のギタリストの一人です。バッハのリュート作品集(BIS SA-2285)が好評を博すなか、バッハの続編として無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全6曲を録音しました!今回もハラース自身による編曲で、原調で演奏 しております。
ヴァイオリン作品の最高峰であるバッハの無伴奏6篇。ハラースはこれらの作品が持つポリフォニー、ダイナミクス、音の色彩などをギター一本で効果的に表現。 弓で演奏するヴァイオリンとは違い、撥弦楽器ギターでは、アルペジオの華麗さ、減衰音の美しさが際立っております。教会の残響も生かし奏でられたギターの余 韻もまた格別です。ハラースのギター演奏で聴くバッハ作品の新たな響きをご堪能ください。 (Ki)
BISSA-2707(1SACD)
ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20
ベルワルド:大八重奏曲 変ロ長調
ウィグモア・ソロイスツ【イザベル・ファン・クーレン(Vn)、レイチェル・ロバーツ(Va)、アドリアン・ブレンデル(Vc)、ティム・ギブス(Cb)、マイケル・コリンズ(Cl)、ロビン・オニール(Fg)、アルベルト・メネンデス・エスクリバーノ(Hrn)】

録音:2022年5月27-29日セント・ジョーンズ教会、アッパー・ノーウッド(ロンドン、イギリス)
2020年に結成された「ウィグモア・ソロイスツ」は、イザベル・ファン・クーレンとマイケル・コリンズが中心となりウィグモア・ホール のディレクターであるジョン・ギルホリー(1973-)とのコラボレーションによって生まれた可変室内アンサンブルで、歴史ある当ホールの名を冠した初めての団 体です。当団はバロックから現代まで様々な形態で演奏していくことを目的とし、次世代を担う優れた若手の音楽家たちとの共演でも話題を呼んでいます。
当アルバムは同団第3弾。同時代に生きたベートーヴェンとベルワルドの七重奏曲を収録しました。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ファ ゴット、ホルンという珍しい編成の両者の七重奏曲。若きベートーヴェンが書き上げた七重奏曲は軽快さと温かさに満ちた全6楽章の作品。一方、スウェーデンの 作曲家ベルワルドは独自の音楽表現が魅力で、ことに管楽器の扱いも非常に巧みます。透明感とともに音楽的なユーモアは新鮮さを感じさせ、ベルワルドの傑作 のひとつに数えられます。
マイケル・コリンズ、イザベル・ファン・クーレンを筆頭に名手が奏でる贅沢な音色をご堪能ください。
BISSA-2709(3SACD)
ステンハンマル:弦楽四重奏曲全集
(1)弦楽四重奏曲第1番ハ長調 Op.2(1894)
(2)弦楽四重奏曲第2番ハ短調 Op.14(1896)
(3)弦楽四重奏曲第4番イ短調 Op.25(1904-09)
(4)組曲『ロドレッシの歌』よりエレジーと間奏曲 Op.39(1919)
(5)弦楽四重奏曲第3番ヘ長調 Op.18(1897-1900)
(6)弦楽四重奏曲第5番ハ長調 Op.29「セレナード」(1910)
(7)弦楽四重奏曲 へ短調(1897)
(8)弦楽四重奏曲第6番ニ短調 Op.35(1916)
ステンハンマルSQ【ペータ・オロフソン(Vn1)、ペール・エマン(Vn2)、トニー・バウアー(Va)、マッツ・オロフソン(Vc)】

録音:(3)2011年4月&10月、(7)2011年10月、(4)(5)2012年6月、(6)(8)2012年12月、(2)2013年9月、(1)2013年12月/スウェーデン
スウェーデンを代表する作曲家、ヴィルヘルム・ステンハンマル(1871-1927)。その名を冠したステンハンマルSQによる 弦楽四重奏曲全集がセットになって登場します!
ステンハンマルは交響曲、協奏曲、声楽曲、オペラなど様々な音楽形態の作品を残しており、巨匠ブロムシュテットが積極的に演奏していることで、日本でも人気 を高めている作曲家です。その中でも弦楽四重奏曲はステンハンマルの芸術を知る上で最も優れた作品群です。当セットには世界初録音となった1897年作曲の ヘ短調の四重奏曲も収録しており、全集としての価値を非常に高めております。
2002年に結成したステンハンマルSQはその名の通りステンハンマルの作品を中心に演奏しており、スウェーデン国内外で高い評価を得ております。 近年、現代音楽にも力を入れアメリカ、イギリスなどの作曲家から多くの委嘱作品を依頼されております。当クァルテットならではの的確な解釈は、同作品群を知る 上で必聴と申せましょう。 ※ブックレットはオリジナルの3冊がクラムシェル・ボックスに封入されております。 (Ki)

BISNL-5009
「pomp-A-Dur」華麗なる イ長調
 〜サロン・ミュージック集
ポンパドゥール・サロン・アンサンブル
BISNL-5010
オルフェイ・ドレンガルのカプリースVol.1 エーリク・エーリクソン(指)
オルフェイ・ドレンガル男声cho
KDC-5010(1SACD)
国内仕様
プロコフィエフ:フルートソナタ ニ長調、
シューベルト
:「しぼめる花」による変奏曲、
デュティーユ
:ソナチネ、
ジョリヴェ:リノスの歌
シャロン・ベザリー(Fl)、ロナルド・ブラウティハム(P)

日本語オビ、日本語解説書付
BISNL-5011
バスーンナティクス
ガーシュウィン:3つの前奏曲/アイ・ガット・リズム
ブラームス:8つのワルツ
シベリウス:「テンペスト」〜4つの楽章/ソナチネ嬰ヘ短調
アーン:3つの絵はがき
クラーク:マドリガル
モーツァルト:ジグ K574
アンダーソン:バスーン吹きの休日
デューク・エリントン:キャラバン
レノン&マッカートニー:オー・ダーリン
ストラヴィンスキー:タンゴ
ウェルシュ:タンゴ
ヴァイル:ユーカリ
ピアソラ:タンゴ/ビル・ダグラス:アズーレ
キャリバン・バスーン・クァルテット
BISNL-5012
4本のファゴットの饗宴
 ビル・ダグラス:饗宴/バナナ/ハイランド/スペインヘのファンク
  ジュエル/さらばストロムネス/イエスナビー・グラウンド
 アーヴィング・バーリン:ステッピン・アウト・ウィズ・マイ・ベイビー
 アストル・ピアソラ:タンゴ・メランコリコ
 レイモンド・スコット:発電所/腹をすかした人喰い人種たちのディナー・ミュージック
 カナヴァン氏:移民の別れ
 マチュー・リュシエール:ヴァルスタンゴ・パッサンゴ
 マリアン・モゼチッチ:アメリカ頌歌
カリバン・ファゴットQ
ビル・ダグラス(P)
マルク・デュガン(Perc)
ケイト・クロサン(ケルト歌唱)
BISNL-5013
古楽器によるフランク・ザッパ作品集
 ナイトスクール/ソファ/ブラック・ページ#2/
 アンクル・ミート/イゴールのブギ/
 ズート・アリュアース/ビック・スウィフティ/
 ティマーシ・ドゥウィーン/外人の口/
 ジ・イディオット・バスターズ・サン/RDNZL/
 オレンジ・カウンティーのセガレ/ハリネズミの叫び/
 インカ・ローズ/G.スポット・トルネード
アンサンブル・ アンブロジウス
BISNL-5014
リクスナー:スペイン行進曲
ヴィンクラー:酒と女/ヴェローナ娘/キャンティ歌曲
グローテ:ハイとイイエ
フォッセン:フリック・フラック
ロシア民謡:黒い瞳/2つのギター
ユマンズ:2人でお茶を
ゲーゼ:ジェラシー/ドリオ:急いだ
フーリッシュ:ティップ・トップ・ラグ
ポーター:ワンダフル
ミハロヴィチ:タンゴ・ヴァイオリン
ドエーデ:白いライラックがまた咲くとき
ワルター・コロ:男はみんな犯罪者
ザンダー:ジプシー・ヴァイオリン
グルンヴァルト:マルギットのために
バヤール:ミスター・サンドマン
ショスタコーヴィチ:ワルツ第2番
「華麗なイ長調」アンサンブル
BISNL-5015
イーロ・ランタラ:タンゴ・オウ
 ミシェル・ペトルチアーニへのワルツ
 ポルカのプロコ・タイプ
 カートザンの選択/ハートフィルムズ
ヤーッコ・クーシスト:エリサ/スーパーブロンド
ペッカ・クーシスト:スナック1/スナック2/スナック3
ヤーッコ・クーシスト(Vn、シンセサイザー)
ペッカ・クーシスト(エレクトリックVn、 シンセサイザー)
トイケアト・トリオ[イーロ・ランタラ(P)、エーリク・シーカサーリ(Cb)、ラミ・エスケリネン(ドラムス)]
アラン・スミシー(エレクトリックG)
オスモ・ヴァンスカ(指) ラハティSO
BISNL-5016
オルフェイ・ドレンガルの芸術Vol.2 エリク・エリクソン(指) オルフェイ・ドレンガル男声cho
BISNL-5017
アルビノーニ:オーボエ協奏曲 ニ短調Op.9-2/
 オーボエ協奏曲 ニ長調Op.7-6
バッハ:「カンタータ第156番」〜シンフォニア
 「復活祭オラトリオ」〜シンフォニア
マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ハ短調
ツィポリ(ヴィクトリア・ハント編):エレヴァツィオーネ
チマローザ(ベンジャミン編):オーボエ協奏曲
ゴードン・ハント(Ob)(指) ノールショビングSO
BISNL-5018
グンナル・イデンスタム:大聖堂の音楽(オルガン独奏の為の15楽章)
 トッカータI/スケルツォ(ポルスカ)/アリアII/ダンスII/トッカータII/行列/間奏曲/トッカータIV/コラールII/トッカータIII/ファンファーレII/スケルツォIII/ダンスIII/晩祷/讃歌II]
グンナル・イデンスタム(Org)
BISNL-5019
サブストリング・ブリッジ
ライヒ:エレクトリック・カウンターポイント(1987)/
 リミックス/トリオ・エスコート/
 エスコーティック・ジョイント
武満 徹:すべては薄明かりのなかに(1988)
アンデシュ・ヒルボルイ:クローズ・アップ(1996)/リミックス
オーケ・パルメルード:サブストリング・ブリッジ(1999)
アーネ・レートマン:ディプティーク(1993)
マグヌス・フリクベルイ:クローズ・イナフ
ユーハン・セデルクヴィスト:エピローグ(2000)

+ボーナス・マルチメディア・トラック:サブストリング・ブリッジ
マッツ・ベルイストレム(G)
BISNL-5020
マイ・ラヴ〜マレーナ・エルンマン
ロッシーニ:「セビーリャの理髪師」〜今の歌声は
ビゼー:「カルメン」〜ハバネラとセギディーリャ
ラヴェル:ハバネラ形式によるヴォカリーズ練習曲
ミシェル・ルグラン:思い出の夏
モーツァルト:「フィガロの結婚」〜自分で自分がわからない/恋の悩みを知る者は/ラウラに寄せる夕べの思い
シューベルト:星/春に/野ばら/万霊節の為の連祷
デューク・エリントン:ヘヴン/カム・サンデイ
  オールマイティ・ゴッド
ニルス・リンドベリ:汝と並ばせたもうな
ブー・ニルソン:マジョラムのワルツ
 赤いヘスト/そんな訳で実際電話を
マレーナ・エルンマン(Ms)
マッツ・ベリストレム(G)
マグヌス・リンドグレン(Fl、Cl)
ハンス・バッケンロート(Cb)
BISNL-5021
米良美一ベスト
久石譲:もののけ姫(ア・カペラ・ヴァージョン&ロング・ヴァージョン)
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
ヘンデル:歌劇「リナルド」〜泣くがまま
 歌劇「セルセ」〜オンブラ・マイ・フ
ドヴォルザーク:わが母の教えたまいし歌
山田耕筰:曼珠沙華/赤とんぼ
團伊玖磨:子守歌
中田喜直:夜店の唄
早坂文雄:うぐいす
中山晋平:カチューシャの唄
高木東六:水色のワルツ
古賀政男:影をしたいて
米良美一(C.T)、ジプリO
現田茂夫(指)日本PO
鈴木雅明(指) バッハ・コレギウム・ジャパン
小倉貴久子(Fp)他
BISNL-5022
カプリス〜1976-1981
ロシア民謡(アルヴェーン編):カリンカ
コール・ポーター:トゥルー・ラヴ
ハロルド・アーレン:荒天
 ハール、カールマン、他の作品(全21曲)
エリク・エーリクソン(指)
オルフェイ・ドレンガル男声cho
BISNL-5023
驚異のサクソフォン・オーケストラ
スティーヴ・ライヒ:ニューヨーク・カウンターポイント
グリーグ:ボルベルグ組曲
バッハ:フーガ ト長調 BWV.541
ジャン=ジョルジュ・カスネル:六重奏曲
デンホフ:マッチ Op.90
ブルース・ワインベルガー(指)
ラシェル・サクソフォンO
BISNL-5024
カプリス〜オルフェイ・ドレンガルの芸術Vol.4
ダニエルソン:合唱付き交響曲
パーセル、チャイコフスキー、ヴェルディ、
ビートルズ、ポール・アンカ、他の作品
グレゴリオ聖歌
エーリク・エーリクソン(指)
オルフェイ・ドレンガル(男声cho) 他
BISNL-5025(1SACD)
ヘンデル:ヴァイオリンソナタ イ長調 Op.1-3
シューベルト:ヴァイオリンソナチネ ニ長調 D.384
チャイコフスキー:感傷的なワルツ/ヴァルス・スケルツォ
シベリウス:叙情的瞑想 Op.40より
ペッテション=ベリエル:「フレセの花々」第1巻より
ガーシュウィン:サマータイム
ユーマンス:二人でお茶を
ジェローム・カーン:イエスタディズ
デュオ・ア・ピアチェーレ[ヨアキム・スヴェンへーデン(Vn)、マッツ・ベリストレム(G)]
BISNL-5026
本能のベース
ムソルグスキー:展覧会の絵*
シューマン:トロイメライ#
ラフマニノフ:ヴォカリーズ#
フォーレ:シシリエンヌ#
ドビュッシー:小さな黒人#
R=コルサコフ:熊蜂の飛行#
モンティ:チャルダーシュ#
ラハティSOのチェロ&コントラバス・セクション
BISNL-5027
オルフェイ・ドレンガル〜カプリスVol.5
バラ色の人生//ロック・アラウンド・ザ・ロック 他
バーバラ・ヘンドリックス(S)
エーリク・エーリクソン、
ロベルト・スンド(指) オルフェイ・ドレンガル男声cho 他
BISNL-5028
キャンドルライトがキャロルを歌う
ヴェンネルベリ、ヴィデーン、アルヴェーン、
シベリウス、スヴェーリンク、プレトリウス、
アダン、グルーバー、ゲーゼ、
メンデルスゾーン、ベニー・アンデション、他の作品
セシリア・リーディネル・アリン(指) アルメンナ・ソンゲン(cho)
ウプサラCO
BISNL-5030
スンドの響き〜男声合唱編曲集
ラヴィアンローズ、ラ・クカラチャ、
ロンドンデリーの歌、
バークレー広場でナイチンゲールが鳴くほか
ロベルト・スンド(指)
オルフェイ・ドレンガル男声cho他
スウェーデンを代表する男声合唱団オルフェイ・ドレンガル。力強くて透明なアンサンブルが魅力ですが、ここでは世界各国でポピュラーな曲をスンドの編曲で披露しています。聴きものは日本でもおなじみのメキシコ民謡「ラ・クカラチャ」。私達が通常聴くものとは随分印象が異なりますが、こういう歌い方もなかなかオツです。 (Ki)
BISNL-5031
スウェーデン民衆のクリスマス
聖しこの夜、主の道を用意せよ、
みどり児はこの日に生まれ、
おおキリストの妻よ喜べ、
スタッファンの歌三章、処女は今日御子を産み、
地上の平和、来たれエマヌエル
(全曲グンナル・イデンスタム編)
ソフィア・カールソン、
エンマ・ヘルデリン(Vo)、リサ・リドベリ(Vn)、
グンナル・イデンスタム(Org)、
ゲイリー・グラーデン(指)聖ヤコブ室内Cho
スウェーデンの一般家庭で歌いつがれるクリスマス・ソングを集めたアルバム。アレンジを名オルガン奏者イデンスタムが担当、ス ウェーデンの郷土色あふれるユニークな世界を創りあげています。スウェーデンの若手トラッド・フォーク・シンガーとして注目されて いるソフィア・カールソンとエンマ・ヘルデリンがリード・ヴォーカルを務め、さらにデュルリュフレの「レクイエム」の心洗われるよ うな無垢の合唱を聴かせた聖ヤコブ室内合唱団が強力なサポートをしているのも魅力。透明かつ素朴なこのアルバムで今年のクリスマスは決まり! (Ki)
KDC-5037
国内仕様
ドビュッシー:ピアノ曲全集Vol.4
12の練習曲(1915)
新発見の練習曲(「組み合わされたアルペジオの為の練習曲」の初稿)
間奏曲(ピアノ三重奏曲からの編曲)
6つの古代の墓碑銘
燃える炭火に照らされた夕べ
小川典子(P)

※日本語解説書付

BIS-9020(10CD)
バッハ:6大宗教曲BOX
マタイ受難曲BWV244、
ヨハネ受難曲BWV245(1749年版)、
ミサ曲ロ短調BWV232
クリスマス・オラトリオBWV248、
復活祭オラトリオBWV249、
昇天祭オラトリオBWV11
レイチェル・ニコルズ、キャロリン・サンプソン、
モニカ・フリムマー、野々下由香里、
緋田芳江、イングリット・シュミットヒューゼン、
ナンシー・アージェンタ(S)、ロビン・ブレイズ、
米良美一、パトリック・ファン・フートヘム(CT)、
ゲルト・テュルク、ヤン・コボウ、櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ、浦野智行(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BISの看板シリーズ、BCJのバッハ・カンタータ全集録音が40巻(全体の3分の2)まで進んだことを記念して、彼らによるバッハの宗教的大作を6篇集め、CD10枚組にしました。これが何と3枚価格というありえない驚異的廉価でのご提供となります。独唱陣にも米良美一やナンシー・アージェンタなど企画初期に参加していたなつかしい名が見られます。いずれもレコ芸特選やレコード・アカデミー賞に輝いた超名演ばかり。まさに日本が世界に誇るシリーズと申せましょう。
※BISも赤字覚悟の企画なため、一度のご注文しかお受けできません。2008年10月1日締め切りです!
BIS-9024(10CD)
BCJのカンタータBox1
第4番/第150番/第196番
第71番/第131番/第106番
第12番/第54番/第162番/第182番
第163番/第165番/第185番/第199番
第18番/第143番/第152番/第155番
第161番/第21番/第31番
第61番/第63番/第132番/第172番
第22番/第23番/第75番
第24番/第76番/第167番
第179番/第105番/第186番
栗栖由美子、鈴木美登里、柳沢亜紀、
イングリット・シュミットヒューゼン
モニカ・フリンマー、ミア・パーション(S)、
太刀川昭、米良美一、ロビン・ブレイズ(A)、
片野耕喜、ゲルト・テュルク、櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ、
ステファン・シュレッケンベルガー、浦野智行(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-9027(10CD)
BCJのカンタータBox2
第136番/第138番/第95番/第46番
第147番/第21番/第64番/第25番
第69a番/第77番/第50番
第148番/第48番/第89番/第109番
第40番/第60番/第70番/第90番
第194番/第119番
第153番/第154番/第73番/第144番
第181番/第66番/第134番/第67番
第86番/第37番/第104番/第166番
第184番/第173番/第59番/第44番
野々下由香里、鈴木美登里、柳沢亜紀(S)、
カイ・ヴェッセル、米良美一、ロビン・ブレイズ、
キルシテン・ソレク=アヴェラ、波多野睦美(A)、
ゲルト・テュルク、櫻田亮(T)、
ヨッヘン・クプファー(Br)、
ペーター・コーイ、ステファン・マクラウド、
浦野智行(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-9030(10CD)
BCJのカンタータBox3
第65番/第81番/第83番/第190番
第20番/第7番/第94番
第10番/第93番/第178番/第107番
第8番/第33番/第113番
第78番/第99番/第114番
第180番/第122番/第96番
第5番/第80番/第115番
第26番/第62番/第116番/第129番
第2番/第3番/第38番/第135番
第51番/第1127番
野々下由香里、スザンヌ・リディーン、
ドロテー・ミールズ、キャロリン・サンプソン(S)、
マシュー・ホワイト、ダニエル・テイラー、
ロビン・ブレイズ、
ティモシー・ケンウォージー=ブラウン、
パスカル・ベルタン(A)、
ジェイムズ・ギルクリスト、ヤン・コボウ、
ゲルト・テュルク、櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
BIS-9033(10CD)
BCJのカンタータBox4
第91番/第101番/第121番/第133番
第111番/第123番/第124番/第125番
第41番/第92番/第130番/第1番
第126番/第127番/第74番/第87番
第128番/第176番/第6番/第42番
第103番/第108番/第35番/第169番
第170番/第200番/第52番/第55番
第58番/第82番/第28番/第68番
第85番/第175番/第183番/第79番
第137番/第164番/第168番
野々下由香里、キャロリン・サンプソン(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、
ジェイムズ・ギルクリスト、ヤン・コボウ、ゲルト・テュルク、櫻田亮、アンドレアス・ヴェラー(T)、
ペーター・コーイ、ドミニク・ヴェルナー(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
今や世界にとどろく日本の至宝バッハ・コレギウム・ジャパン。1990年創立の彼らは来年2010年に20周年を迎えます。キングインターナショナルの仲介で彼らがバッハの教会カンタータ全曲録音を開始したのが1995年。これも15年を経て、完結まであと一息のところにこぎつけました。そのふたつを記念して、これまでのカンタータ録音CD40枚、全142曲を10枚ごとにBox化。開始当初からBox化を強く望まれていた同シリーズだけに待望の登場となるうえ、10枚組3枚価格という破格のプライスも超魅力。歌手陣も野々下由香里、ロビン・ブレイズ、ゲルト・テュルク、ペーター・コーイといった常連に加え、初期の米良美一、パスカル・ベルタン、波多野睦美ら豪華メンバーが目白押し。世界最高のバッハ演奏を申し訳ないほどのお手軽価格でお楽しみいただけます。限定生産につきご注文はお早めに。 (Ki)
BIS-9036(15CD)
バッハと大作曲家たち
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り
 6声のミサ
シュッツ:宗教的合唱曲全集SWV369-397
 イエス・キリストの十字架上の7つの言葉
アーレ:「新たに植え込まれたテューリンゲンの遊歩庭園」から
ブクステフーデ:連作カンタータ「われらがイエスの四肢」
クーナウ:マニフィカト
ヴィヴァルディ:リコーダー協奏曲ハ長調RV443/ニ長調RV428/イ短調RV108/ハ長調RV444/ト長調RV435/二長調RV92/イ短調RV445
ゼレンカ:2つのマニフィカト
バッハ:マニフィカトBWV234a
 ゴルトベルク変奏曲BWV988
 ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調
 BWV1041/同第2番ホ長調BWV1042
 結婚カンタータBWV210
 コーヒーカンタータBWV211ほか
ヘンデル:メサイア
C.P.E.バッハ:チェロ協奏曲集
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン、
ダン・ラウリン(Rec)、寺神戸亮(Vn)、
鈴木秀美(Vc)、
キャロリン・サンプソン(S)ほか
BCJオールスター・キャスト
バッハ・コレギウム・ジャパンの創立20周年を記念して超大企画の登場です。これまでリリースされた名盤を15枚組BOXで発売しますが、何と4枚価格という驚愕の低価格、もはや価格破壊とのそしりを免れない状況であります。それも、すべてレコード芸術誌特選、いくつかはレコード・アカデミー賞受賞の超名盤で、ソリストも鈴木秀美や寺神戸亮、ダン・ラウリンなどオールスター・キャスト。まだバッハ・コレギウム・ジャパンをお聴きになられたことのない向き、カンタータしか買われなかった向きに大オススメ。極上のBGMとしてもリッチな空間を創造します。 (Ki)
BIS-9043(4CD)
モーツァルト(フンメル編):室内楽版ピアノ協奏曲集
Disc1
ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466
ピアノ協奏曲第25番ハ長調K.503
Disc2
ピアノ協奏曲第10番変ホ長調K.365*
ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491*
Disc3
ピアノ協奏曲第26番ニ長調K.537「戴冠式」*
ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482*
Disc4
ピアノ協奏曲第18番変ロ長調K.537#
交響曲第40番ト短調K.550(室内楽版)#
白神典子(Pf;Bosendorfer、Fazioli*、Yamaha S6)、
ヘンリク・ヴィーゼ(Fl)、
ピーター・クレメント(Vn)
ティボール・ベーニ(Vc)

録音:(Disc1)2003年6月、(Disc2)2004年6月、(Disc3)2005年5月、(Disc4)2006年6月/バイエルン・スタジオ、ミュンヘン
白神典子の代表盤、モーツァルト=フンメルの室内楽版によるピアノ協奏曲(No. 10,18,20,24,22,25,26)、交響曲第40番が4枚組のボックスセット で登場。モーツァルトの弟子として言わば「正統的な継承者」であったフンメルは編成を室内楽にするだけでなく、ピアノの魅力を一層引き出すためにロ マン派風に手を加えております。またこの録音で白神は3台の異なるピアノを使用しており、それぞれの音色の違いを聴くことができます。原曲との違い を楽しめるばかりではなく、モーツァルトの名曲に新たな魅力を発見できます。同編曲版の名盤であることは間違いなしのお買い得BOXです! (Ki)

BIS-9044(4CD)
ローランド・ペンティネン名演集
バッハ:『平均律第一巻』第1番前奏曲ハ長調 BWV846
ベートーヴェン:エリーゼのために
ウェーバー:無窮動
シューベルト:楽興の時 変イ長調D.780-2
ヘンデル:メヌエット.ト短調
ショパン:夜想曲第9番 ロ
長調Op.32-1
ロッシーニ(プレンツィオ編):小荘厳ミサ曲〜アニュス・デイ
ショパン:前奏曲 変ニ長調「雨だれ」
 ボレロOp.19
 マズルカ第20番 変ニ長調Op.30-3
 マズルカ第25番 イ短調Op.33-4
 夜想曲第18番 ホ長調Op.62-2
スカルラッティ:ソナタ.へ短調 L118
メンデルスゾーン:ロンド・カプリチオーゾOp.14/(15)シューマン:トロイメライ/(16)ショパン:夜想曲 嬰ハ短調 遺作
ルビンシテイン:ワルツ・カプリス 変ホ長調
ラフマニノフ:リラの花/ひな菊 V.R.のポルカ/前奏曲嬰ハ短調Op.3-2
リスト:夕べの鐘
クライスラー:愛の喜び
ショパン:マズルカ イ短調Op.17-4
 バラード第2番 ヘ長調Op.38
リスト:愛の夢第1番
 愛の夢第2番&第3番
 忘れられたワルツ第1番
J・シュトラウス(タウジヒ編):ワルツ「人生はただ一度だけ」
モシュコフスキ:火花
ドビュッシー:月の光
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調Op.23*
チャイコフスキー(ラフマニノフ編):子守歌
ステンハンマル:幻想曲 ロ短調Op.11
グリーグ:トロルドハウゲンの婚礼の日
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調Op.16*
ニーノ・ロータの主題による三部の即興演奏
ファリャ:アンダルシア舞曲
サティ:ジュ・トゥ・ヴ
 コスマの「感傷的なプロムナード」による即興演奏(ベネックスの「ディーヴァ」)
サティ:3つのジムノペディ
アルベニス:タンゴ イ短調op.164
セイメル:太陽の目
サティ:幻想曲=ワルツ
ペンティネン:映画音楽
ブゾーニ:クリスマスの夜
プロコフィエフ:トッカータ.ニ短調Op.11
ヒナステラ:いきな娘の踊り
グラナドス:嘆き又はマハと夜鳴きうぐいす
サティ:グノシェンヌ第1番
 グノシェンヌ第4番
 グノシェンヌ第5番
アルベニス:「イベリア」よりエボカシオン
ヤナーチェク:フリーデクの聖マリア
ロータの思い出(フェリーニの「アマルコルド」による即興演奏)
ローランド・ペンティネン(P)
レイフ・セーゲルスタム(指)
バンベルクSO*

録音:1984-2003年/ストックホルム、1987年バンベルク*
紡ぎ出す一音一音に独特な色気があり、非常に美しいタッチが魅力のローランド・ペンティネンがBISレーベルのこれまでの録音から選りすぐりの名演 を集めたお買い得4枚組BOXが登場しました。ペンティネンはレパートリーも広く技巧はもちろんのこと、清潔で品のある演奏が最大の魅力です。バッハ、 ショパン、リスト、ラフマニノフの作曲したピアノ名曲から現代作品まで、また自作を含む即興演奏も得意とし、いろいろな顔を持ち合わせたピアニストで す。ピアノ名曲を楽しむのはもちろんのこと、ペンティネンの至芸を堪能できるこの上ないセットものです!
ローランド・ペンティネンは1963年に生まれ、ストックホルム音楽大学で学んだ後もジョルジュ・シェベックやエリザベート・レオンスカヤに就いて研 鑽を積み、BISレーベルに多くのディスクを録音しています。ソロの録音はもちろんのこと伴奏者としてつとめたアルバムも高い評価を得ております。とり わけヴィオラ奏者の今井信子はペンティネンに絶大なる信頼をしておりBISレーベルに収録した「ヴィオラ・レボリューション」(BIS-829)、ヒンデミット: ヴィオラとピアノのための作品全集(BIS-651)、ロシアのヴィオラ(BIS-358)はいずれも名録音として知られております。 (Ki)
BIS-9045(3CD)
マウロ・ジュリアーニ(1781-1829):フルートとギターのための作品全集
二重奏WoO(1810-11)
協奏的大二重奏曲Op.52
協奏的大二重奏曲Op.85
12のザムト・コーダ・レントラーOp.75
やさしいデュエッティーOp.77
大混成曲Op.53/優しい小品Op.74
歌劇「タンクレーディ」によるポプリOp.76
変奏曲Op.81/大混成曲Op.126
大セレナーデOp.82/変奏曲Op.84
18のディヴェルティメンティ・ノットゥルニOp.86
セレナーデOp.127
ミカエル・ヘラスヴォ(Fl)
ユッカ・サヴィヨキ(G)

録音:1988 年 7 月、フィンストロム教会、フィンランド
ギターの名演奏家、作曲家であったマウロ・ジュリアーニが作曲したフルートとギターのための作品全集がお買い得セットで登場。ジュリアーニは 1781年イタリア生まれ。チェロと対位法を学んだのちに6弦ギターを主要な楽器とするようになりました。しかし、当時大衆がオペラ以外の音楽にほと んど関心がなかったために生計をたてるために1806年にはウィーンに落ち着きました。当時の最高のギター奏者として、また優れた作曲家としてたちま ち有名になりましたが、やがて、1813年12月8日にジュリアーニはフンメルやマイゼーダーやシュポーアを含むウィーンで最も有名な演奏家たちとともに、 ベートーヴェンの交響曲第7番の初演でチェロを弾き、その後もたびたび公演したと言われています。その後ナポリに落ち着き、晩年はリラ・ギターの演 奏で有名になっています。 フルートとギターのための作品は、イタリアらしいメロディアスな美しい旋律で非常に心地のよい音楽です。また、教会に優しく響くBISレーベル初期 の独特の録音で、改めて優秀なレコーディング・エンジニアにより録音されていることがわかります。 (Ki)
BIS-9046(4CD)
モーツァルトのクインテット集
(1)弦楽五重奏曲第1番 変ロ長調K.174
(2)弦楽四重奏曲第2番 ハ短調K.406
(3)弦楽五重奏曲第3番ハ長調K.515
(4)弦楽四重奏曲第5番ニ長調K.593
(5)弦楽五重奏曲第4番ト短調K.516
(6)弦楽四重奏曲第6番 変ホ長調K.614
(7)ピアノと管楽のための五重奏曲変ホ長調K.452
(8)クラリネット五重奏曲イ長調K.581
(9)ホルン五重奏曲 変ホ長調 K.407
(1)-(6)今井信子(Va)、オルランドQ
(7)スティーヴン・ハフ(P)、ベルリン・フィル木管五重奏団
(8)マルティン・フレスト(Cl)、ヴェルターヴォ弦楽四重奏団
(9)アンサンブル・ヴィラ・ムジカ

録音:(3)-(6)1989年1月1-7日、(1)(2)1989年12月、(7)2000年2月、(8) 2002年11月、(9) 2003年11月
BISが誇る名盤からのお買い得セット最新盤は、モーツァルトの五重奏曲集です。弦楽五重奏曲では名手オルランド四重奏団と今井信子が共演。非常 に上品な音色で、格調高いモーツァルトを披露しております。このほかピアノと管楽のための五重奏曲ではスティーヴン・ハフとベルリン・フィル木管五重 奏団が、クラリネット五重奏曲ではBISレーベルが誇るマルティン・フレスト、ヴェルターヴォ弦楽四重奏団がそれぞれ演奏しており、充実のセットと言 えましょう。 (Ki)
BIS-9047(3CD)
レーガー:管弦楽作品集
モーツァルトの主題による変奏曲とフーガOp.132
ある悲劇のための交響的プロローグOp.108
ピアノ協奏曲ヘ短調Op.114
組曲 Op.93
ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガOp.86
バレエ組曲Op.130
4つのベックリンによる音の絵Op.128
レイフ・セーゲルスタム(指)
ノールショピングSO
ルーヴェ・デルウィンガー(P)

録音:1993年5月、1993年8月、1994年12月、1995年10月、1996年3月/スウェーデン
セーゲルダムがBISレーベルに録音した中でも隠れた名演として知られるレーガーの管弦楽作品の3枚のアルバムが嬉しいセットで再登場致します。レー ガーは後期ロマン主義の重厚な作風で、またバッハの様式の再現としての擬古典的作品なども多く、それらの特徴は管弦楽作品にもあらわれております。 特にこれらの作品のオーケストレーションは緻密な設計、主題の変形操作法、線的対位法の技巧が散りばめられ、ワーグナーなどの新ドイツ・ロマン派、 さらにはフランスの印象主義などの新しい和声法をとりいれ、これらを線的対位法と結合させたことによりレーガー独自の様式を作り出しました。
レーガーの管弦楽作品の中でもモーツァルトの主題による変奏曲とフーガ Op.132は有名な作品で、あのトルコ行進曲の第一楽章の変奏曲の主題が登 場します。馴染みのメロディがレーガーにより新しい側面を見出してくれます。清潔で各声部を鮮やかに明滅させながら、きわめて懐の深い音楽性を備え たセーゲルスタムの当録音集は貴重な演奏です。 (Ki)
BISSA-9048(2SACD)
ヴァンスカ2度目のクレルヴォの録音
シベリウス:クレルヴォ Op.7〜メゾソプラノ,バリトン,男声合唱と管弦楽のための
オッリ・コルテカンガス(1955-):「移住者たち」〜メゾソプラノ,男声合唱と管弦楽のための(2014)
シベリウス:交響詩「フィンランディア」 (合唱付き)
オスモ・ヴァンスカ(指)ミネソタO
リッリ・パーシキヴィ(Ms)
トンミ・ハカラ(Br)、
ヘルシンキ大学男声cho(YL)

ライヴ録音:2016年2月4日-6日/オーケストラホール(ミネアポリス、ミネソタ州)
スモ・ヴァンスカとミネソタ管弦楽団によるシベリウスの新作は、フィンランドから北アメリカへの移民の始まった150周年 を記念するコンサートをライヴ収録したアルバムです。プログラムは、シベリウスが民族叙事詩『カレヴァラ』のエピソードを題材に「フィンランド」のア イデンティティを示した《クレルヴォ》と、オッリ・コルテカンガスの《移住者たち》、そして、《フィンランディア》がコスケンニエミの歌詞による合唱と管 弦楽のための版で演奏されました。 オッリ・コルテカンガスは、今日のフィンランドでもっとも際立った活動をする作曲家のひとり。シベリウス・アカデミーのラウタヴァーラとエーロ・ハメー ンニエミ、ベルリンのディーター・シュネーベルの下で学び、管弦楽曲、器楽曲、オペラ、子供のための音楽など、140を超す作品を手がけています。《移 住者たち》は、彼がミネソタ管弦楽団とヴァンスカの委嘱を受けて作曲した、2014年の作品です。父方と母方の祖父がともにフィンランドからの移住者 という背景をもち、2010年からミネソタ州ダルースの桂冠詩人を務めたシーラ・パッカの詩集『Cloud Birds(群れをなす鳥)』と『Echo & Light-ning (こだまと稲光)』から採った詩をメゾソプラノと男声合唱が歌う4つの楽章−−「ふたつの世界」「復活」「木に住んだ男」(アカペラ合唱)「私たちが呼 吸する音楽」−−を管弦楽の3つの「間奏」がつなぐ対称構造に書かれています。 《クレルヴォ》は、オスモ・ヴァンスカの2度目の録音です。2000年、新築のシベリウスホールで録音したラハティ交響楽団との最初のアルバム(BIS 1215)は、『カレヴァラ』の深い世界を洞察した演奏が高く評価され、この作品のレファレンス・ディスクのひとつになりました。ミネソタ管弦楽団のコンサー トには、前のアルバムと同じメゾソプラノのリッリ・パーシキヴィとヘルシンキ大学男声合唱団(YL)が参加、フィンランドのバリトン歌手トンミ・ハカラがクッ レルヴォを歌っています。 (Ki)

BIS-9050(8CD)
イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの2世紀に及ぶトリオ・ソナタ集
■Disc 1
17世紀イギリスのトリオ・ソナタ集
(1)ギボンズ:3声のファンタジー第6、8、9番
(2)コプラリオ:ファンタジア組曲
(3)ローズ:セット第1番
(4)ジェンキンス:ファンシーとエア、3声のファンタジア
(5)マシュー・ロック:組曲 ニ短調
(6)クリストファー・シンプソン:組曲ニ長調
(7)ジョン・ブロウ:ソナタ イ長調、グラウンド ト短調
(8)パーセル:ソナタ第20番ニ長調
■Disc 2
18世紀イギリスのトリオ・ソナタ集
(1)レーヴェンスクロフト:ソナタ ト長調 Op.1-8
(2)ヘンデル:ソナタ ト短調 Op.2-5
(3)ヘンデル:ソナタ ニ長調 Op.5-2
(4)エイヴィソン:ソナタ ニ短調 Op.1-1
(5)ボイス:ソナタ ニ長調 Op.1-5
(6)トマス・アーン:ソナタ ト短調 Op.3-2
(7)アベル:ソナタ ト短調 Op.3-1
(8)アースキン:ソナタ 6番ト長調
■Disc 3
17世紀フランスのトリオ・ソナタ集
(1)リュリ:王を眠らせるためのトリオ
(2)ジョフロワ:クラヴサンとヴィオールのためのディアローグ
(3)ルイ・クープラン:サンフォニー、ディアローグ
(4)クープラン:トリオ・ソナタ「壮大なもの」
(5)ガスパール・ル・ルー:組曲第2番ニ長調
(6)クレランボー:ソナタ ト長調
(7)マレ:組曲 ト短調
(8)ルベル:リュリ氏のトンボー
■Disc 4
18世紀フランスのトリオ・ソナタ集
(1)クープラン:神聖ローマ帝国の人々
(2)ドレ:ソナタ ト短調Op.1-6
(3)ルクレール:ソナタ第3番ト短調 Op.13-6
(4)ボワモルティエ:トリオ ホ短調 Op.32-2
(5)ギニヨン:ソナタ ニ長調Op.4-2
■Disc 5
17世紀ドイツのトリオ・ソナタ集
(1)フィアダンク:組曲 イ長調
(2)ニコラウス・ア・ケンピス:シンフォニア第2番「ドロローサ」
(3)シュメルツァー:ランターリー
(4)ベッカー:ソナタ第26番イ長調
(5)ローゼンミュラー:ソナタ ホ短調
(6)ヴェックマン:ソナタ ト長調
(7)ハッカルト:ソナタ第6番ニ短調
(8)ブクステフーデ:トリオ・ソナタ ト長調
(9)ケルル:トリオ・ソナタ ヘ長調
(10)ビーバー:パルティータ第6番ニ長調
■Disc 6
18世紀ドイツのトリオ・ソナタ集
(1)ゴルトベルク:トリオ・ソナタ ハ長調
(2)ファッシュ:トリオ・ソナタ ハ短調 FWV N:c2
(3)J.C.バッハ:トリオ・ソナタ ヘ長調 W.VII/3
(4)グラウン:トリオ・ソナタ 変ロ長調
(5)テレマン:トリオ・ソナタ ト長調 TWV42:G10
(6)C.P.E.バッハ:トリオ・ソナタ 変ロ長調 Wq.158
■Disc 7
17世紀イタリアのトリオ・ソナタ集
(1)チーマ:3声のソナタ
(2)トゥリーニ:第2旋法による3声のソナタ
(3)ブオナメンテ:「ラ・ロマネスカ」によるソナタ第8番
(4)カステッロ:3声のソナタ第10番
(5)メルーラ:チャコンナ
(6)ウッチェリーニ:「ラ・プロスペリーナ」によるソナタ第26番
(7)ファルコニェロ:フォリア
(8)カッザティ:チャコンナ
(9)マリーニ:「逃れよ、悲しい心よ」によるソナタ
(10)カヴァッリ:3声のカンツォン
(11)レグレンツィ:3声のソナタ
(12)パンドルフィ:マルケッタ第2番
(13)ボノンチーニ:ソナタ第5番
(14)ヴィターリ:チャコンナ
(15)ペストロッツァ:ソナタ第12番
(16)コレッリ:ソナタOp.1-12
Disc 8
18世紀イタリアのトリオ・ソナタ集
(1)アルビノーニ:バレット ト長調 Op.3-3
(2)ボンポルティ:ソナタ ト短調 Op.6-7
(3)ヴィヴァルディ:ラ・フォリア Op.1-12
(4)ボノンチーニ:室内ソナタ第2番
(5)ポルポラ:ソナタ Op.2-3
(6)サンマルティーニ:ソナタ第5番ヘ長調
(7)ロカテッリ:ソナタ ニ長調 Op.8-8
(8)ガッロ:ソナタ第1番ト長調
(9)タルティーニ:3声のソナタ ニ短調
ロンドン・バロック
【イングリッド・ザイフェルト、リチャード・グィルト(Vn)、チャールズ・メドラム(チェロ、5弦チェロ、バスヴィオール)、
[Disc1& 3]
テレンス・チャールストン(チェンバロ、オルガン)
[Disc 2、4、7&8]スティーヴン・ディヴァイン(チェンバロ、オルガン)】

録音:[Disc 1]2002年10月、
[Disc 3]2004年2月、
[Disc 4]2010年10月、
[Disc 5]2005年1月、
[Disc 6]2011年9月、
[Disc 7]2010年9月、
[Disc 8]2012年4月&5月聖マーティン教会、イングランド
[Disc 2]2009年3月レンナ教会(スウェーデン)
確かなテクニックと表現力で定評のあるロンドン・バロックがBISレーベルよりリリースを続けてきたトリオ・ソナタ・シリーズ全8集がセットになって 登場です。17世紀から18世紀にかけて作曲されたイギリス、フランス、ドイツ、イタリアの作品を録音してきたこのシリーズでは国、地域の音楽の違い、 そして時代の移ろいにより様々な音楽を楽しむことができます。トリオ・ソナタの歴史を知れる画期的な企画です! (Ki)

BIS-9052(15CD)
完全限定盤
バッハ:カンタータ Box 5(教会カンタータ全集第41〜55集)
■CD41 ソロ・カンタータ
第56番「われは喜んで十字架の杖を手に取らん」BWV56
第82番「私は、満ち足りた」BWV82(ソプラノ稿)
第158番「平安汝にあれ」BWV158
第84番「われは己が定めに満ち足れり」BWV84
■CD42 ライプツィヒ時代1726年のカンタータ
第72番「すべてはただ神の御心に依って」BWV72
第32番「いとも慕わしいイエス、わが焦がれ求める君よ」BWV32
第13番「わがため息、わが涙は」BWV13
第16番「主なる神よ、汝を我らは誉め讃え」BWV16
■CD43 ライプツィヒ時代1725年のカンタータ
第110番「われらの口には笑いが満ち」BWV110
第57番「幸いなるかな、試練を耐え忍ぶ者は」BWV57
第151番「甘き慰め、わがイエスが来給う」BWV151
■CD44 ライプツィヒ時代1726年のカンタータ
第146番「我らは多くの苦難を経て神の国に入るべし」BWV146
第88番「見よ、われは多くの漁師を遣わし」BWV88
第43番「神は歓呼の声とともに天に昇らん」BWV43
■CD45 ライプツィヒ時代1726年のカンタータ
第39番「割いて与えよ、飢えた者に汝がパンを」BWV39
第187番「すべての創られしものはあなたを待ち望む」BWV187
第129番「主に誉れあれ」BWV129
ヴァイオリンと管弦楽のためのシンフォニアニ長調BWV1045
■CD46 ライプツィヒ時代1726年のカンタータ
第102番「主よ、あなたの目は信仰を顧み給う!」BWV102
第45番「人よ、良きことの何たるかはすでに汝に告げられたり」BWV45 
第17番「感謝の捧げ物をなす者、これぞわれを讃える者」BWV17
第19番「戦闘が起これり」BWV19
■CD47 ライプツィヒ時代1726年のカンタータ
第36番「嬉々として舞い上がれ、星々の高みにまで」BWV36(決定稿)
第47番「誰であれ高ぶる者は低くせられ」BWV47 第27番
「誰ぞ知らん、わが最期の時がいかに迫り来るかを」BWV27
■CD48 ライプツィヒ時代1727〜29年のカンタータ 
第34番「おお永遠の炎、おお愛の源よ」BWV34
第117番「賛美と栄光が至高なる善にあれ」BWV117
第98番「神のなし給うは恵みに満てる御業」BWV98
第120番「神よ、シオンにて安らかにあなたを賛美し」BWV120
■CD49 ライプツィヒ時代1727〜29年のカンタータ
第188番「我は堅き信頼を」BWV188
第156番「我は片足を墓穴に入れて立つ」BWV156
第159番「見よ、我らはエルサレムへと
上り行く」BWV159 第171番「神よ、あなたの御名のごとく、あなたの誉れも」BWV171
■CD50 ライプツィヒ時代1726〜29年のカンタータ
第149番「勝利と歓呼の歌が響く」BWV149
第145番「我の生くるは、わが心よ、汝が喜びのため」BWV145
第174番「我はいと高き神を心の限りに愛す」BWV174
第49番「我は、狂おしく焦がれる思いを胸に出で行き、探し求む」BWV49
■CD51 ライプツィヒ時代1727〜32年のカンタータ
第195番「義しき者に光は幾度となく差し昇り」BWV195
第192番「いざ、すべての者よ、神に感謝せよ」BWV192
第157番「我はあなたを離さじ、我を祝福し給うまでは!」BWV157
第120a番「主なる神、すべてを司る者」BWV120a
■CD52 ライプツィヒ時代1730〜40年代のカンタータ
第140番「目覚めよと、我らに呼ばわる声」BWV140
第112番「主はわが頼もしき羊飼い」BWV112
第29番「我らは感謝せん、神よ、あなたに感謝せん」BWV29
■CD53 ライプツィヒ時代1730〜40年代のカンタータ
第97番「わがなすすべての営みにおいて」BWV97
第177番「我はあなたに叫び求めん、主イエス・キリストよ」BWV177
第9番「救いは我らに来たれり」BWV9
■CD54 ライプツィヒ時代1730〜40年代のカンタータ
第100番「神がなし給うは恵みに満ちた御業」BWV100
第14番「神がこの時我らと共におられなければ」BWV14
第197番「神は我らの避け所」BWV197
第197a番「いと高きところにいます神に栄光あれ」BWV197a(断片)

■CD55 ライプツィヒ時代1730〜40年代のカンタータ
第69番「主よ讃えよ、わが魂よ」BWV69
第30番「喜べ、贖われた者たちの群れよ」BWV30
第191番「いと高きところには神に栄光あれ」BWV191
■CD41
キャロリン・サンプソン(S)
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2007年9月、2008年7月

■CD42
レイチェル・ニコルズ(S)
ロビン・ブレイズ(C-T)
ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2008年2月6-10日

■CD43
ハナ・ブラシコヴァ(S)
ロビン・ブレイズ(C-T)
ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ(Bs) 録音:2007年7月25-29日

■CD44
レイチェル・ニコルズ(S)
ロビン・ブレイズ(C-T)
ゲルト・テュルク(T)
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2008年9月18-22日

■CD45
野々下由香里(S)
ロビン・ブレイズ(C-T)
ペーター・コーイ(Bs)
若松夏美(Vn) 
録音:2009年2月

■CD46
ハナ・ブラシコヴァ(S)
ロビン・ブレイズ(C-T) 
ゲルト・テュルク(T) 
ペーター・コーイ(Bs) 
録音:2009年9,10月

■CD47
ハナ・ブラシコヴァ(S) 
ロビン・ブレイズ(C-T) 
水越啓(T) 
ペーター・コーイ(Bs) 
録音:2010年2月

■CD48
ハナ・ブラシコヴァ(S) 
ロビン・ブレイズ(C-T) 
水越啓(T) 
ペーター・コーイ(Bs) 
録音:2010年6月

■CD49
レイチェル・ニコルズ(S) 
ロビン・ブレイズ(C-T) 
ゲルト・テュルク(T) 
ペーター・コーイ(Bs) 
録音:2010年9月

■CD50
ハナ・ブラシコヴァ(S) 
ロビン・ブレイズ(C-T) 
ゲルト・テュルク(T) 
ペーター・コーイ(Bs) 
録音:2011年2月

■CD51
ハナ・ブラシコヴァ(S) 
ダミアン・ギヨン(C-T) 
クリストフ・ゲンツ(T) 
ペーター・コーイ(Bs) 
録音:2011年6月

■CD52
ハナ・ブラシコヴァ(S) 
ロビン・ブレイズ(C-T) 
ゲルト・テュルク(T) 
ペーター・コーイ(Bs) 
録音:2011年9月

■CD53
ハナ・ブラシコヴァ(S) 
ロビン・ブレイズ(C-T) 
ゲルト・テュルク(T) 
ペーター・コーイ(Bs) 
録音:2012年2月

■CD54
ハナ・ブラシコヴァ(S) 
ダミアン・ギヨン(C-T) 
ゲルト・テュルク(T) 
ペーター・コーイ(Bs) 
録音:2012年9月

■CD55
ハナ・ブラシコヴァ(S) 
ロビン・ブレイズ(C-T) 
ゲルト・テュルク(T) 
ペーター・コーイ(Bs) 
三宮正満(オーボエ/オーボエ・ダモーレ) 
菅きよみ(フラウト・トラヴェルソ) 
寺神戸亮(コンサートマスター) 
録音:2013年2月

以上すべて鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:2007年-2013年/神戸松蔭女子学院大学チャペル
1995年に開始したバッハ・コレギウム・ジャパンによるバッハの教会カンタータが18年を経て2013年に完結しました。1995年よ り始まった教会カンタータの全曲演奏と並行して進めてきたレコーディングについて、鈴木雅明氏は「この17年間は、波乱万丈、手に汗を握りしめるよ うな年月でした。」と語り、BISレーベルの社主ロベルト・フォン・バール氏と議論し、時には戦い作り上げてきた苦労の結晶で、その結果が今や世界に 誇れるバッハのカンタータ全曲集を完成させたことになります。
全55集となる当シリーズですが、これまでに第1集から第40集までそれぞれ10枚組の完全限定BOXが発売されておりました(いずれも完売・廃 盤)。今回、残りの第41〜55集が15枚組の完全限定BOXで登場。ブックレットはオリジナルデータを合本化しました。 完全限定生産につきましてご注文はお早めにお願い致します!なお、当BOXセットは全て通常CDでございます。 (Ki)
BIS-9054
「舞曲とおとぎ話」
ラヴェル:クープランの墓
マ・メール・ロワ
亡き王女のためのパヴァーヌ
ジョイント・ヴェンチャー・パーカッション・デュオ
【レイチェル・シー・チャン(マリンバ)、ローラン・ヴァルニエ(マリンバ&ヴィブラフォン)】、
ナンシー・ゼルツマン(マリンバ)

録音:2014年9月/ミックス・ワン・スタジオ(ボストン)
演奏は、現在アムステルダムを拠点に活躍するジョイント・ヴェンチャー・パーカッション・デュオです。彼らは2011年開催のアム ステルダム・コンセルトヘボウ主催のコンクールにてベルナルト・ハイティンク賞を受賞し、その副賞として欧米で計9か所にてコンサートを行い、大成 功をおさめました。マリンバの温かな音色はこれらの作品に絶妙にマッチしており、一糸乱れぬデュオの演奏によりラヴェルの新たな魅力と出会えることで しょう。 (Ki)
BIS-9055(55SACD)
バッハ:教会カンタータ全集
■CD1
ミュールハウゼン時代の3つのカンタータ
(1)第4番「キリストは死の縄目につながれたり」BWV4
(2)第150番「主よ、われ汝をあおぎ望む」BWV50
(3)第196番「主はわれらを御心に留めたまえり」BWV196
■CD2
三位一体後第3、4、5日曜日のためのカンタータ集
(1)第71番「神はわが王なり」BWV71
(2)第131番「深き淵から主よ、われ汝を呼ばわる」BWV131
(3)第106番「神の時は最上の時」BWV106
■CD3
ワイマール時代のカンタータ(1)
(1)第12番「泣き、嘆き、憂い、怯え」BWV12
(2)第54番「罪に手向かうべし」BWV54
(3)第162番「ああ、いまわれ婚筵に行かんとして」BWV162
(4)第182番「天の王よ、汝を迎えまつらん」BWV182
■CD4
ワイマール時代のカンタータ(2)
(1)第199番「私の心は血の中を泳ぐ」BWV199
(2)第165番「おお、聖なる霊と水の洗いよ」BWV165
(3)第185番「永遠の愛の慈悲深い心よ」BWV185
(4)第163番「どの人にも、それぞれのものを」BWV163
■CD5
ワイマール時代のカンタータ(3)
(1)第18番「あたかも雨や雪が天から下り」BWV18
(2)第152番「出で立て、信仰の道に」BWV152
(3)第155番「わが神よ、いつまで、ああいつまでか」BWV155
(4)第161番「来たれ、汝甘き死の時よ」BWV161
(5)第143番「主を讃美せよ、私の魂よ」BWV143
■CD6
ワイマール時代のカンタータ(4)
(1)第31番「天は笑い、地は歓呼す」BWV31
(2)第21番「わが心に憂い多かりき」BWV21
(3)第21番「わが心に憂い多かりき」BWV21(異版)
■CD7
ワイマール時代のカンタータ(5)
(1)第63番「キリスト者よ、この日を刻み込め」BWV63
(2)第61番「さあ来てください、異邦人の救い主よ」BWV61
(3)第132番「道を備え、大路を備えなさい」BWV132
(4)第172番「鳴り響け、汝らの歌声」BWV172
■CD8
ライプツィヒ時代のカンタータ(1)
(1)第22番「イエス十二弟子を呼び寄せて」BWV22
(2)第23番「汝まことの神にしてダビデの子よ」BWV23
(3)第75番「貧しい者たちは食べて」BWV75
■CD9
ライプツィヒ時代のカンタータ(2)
(1)第76番「天は神の栄光を語り」BWV76
(2)第24番「純朴な心」BWV24
(3)第167番「人々よ、神の愛を讃美しなさい」BWV167
■CD10
ライプツィヒ時代のカンタータ(3)
(1)第105番「主よ、裁かないでください」BWV105
(2)第179番「心せよ、神を畏れることが」BWV176
(3)第186番「つまずくな、おお魂よ」BWV186
■CD11
ライプツィヒ時代のカンタータ(4)
(1)第136番「神よ、私を究め」BWV136
(2)第138番「なぜ憂うるのか、私の心よ」BWV138
(3)第95番「キリストは私の命」BWV95
(4)第46番「さあ目を留めよ、見るがいい」BWV46
■CD12
ライプツィヒ時代のカンタータ(5)
(1)第147番「心と口と行いと生活をもって」BWV147
(2)第21番「わがうちに憂い満ちし時」BWV21(ライプツィヒ版)
■CD13
ライプツィヒ時代のカンタータ(6)
(1)第64番「見よ、どれほどの愛を」BWV64
(2)第25番「私の身体の健康は失われ」BWV25
(3)第69a番「主を讃えよ、私の魂よ」BWV69a
(4)第77番「お前の主である神を愛しなさい」BWV77
(5)第50番「今や私たちの神の救いと力と」BWV50(断片のみ)
■CD14
ライプツィヒ時代のカンタータ1723年(1)
(1)第148番「主に帰せよ、御名にふさわしい栄光を」BWV148
(2)第48番「私はみじめな人間」BWV48
(3)第89番「ああお前をどうすべきだろうか、エフライムよ」BWV89
(4)第109番「信じます、尊い主よ、この不信仰者を助けてください」BWV109
■CD15
ライプツィヒ時代のカンタータ1723年(2)
(1)第40番「神の子が現れたのは」BWV40、
(2)第60番「おお、永遠、汝、雷の言葉よ」BWV60、
(3)第70番「目覚めよ、祈れ、祈れ、目覚めよ」BWV70、
(4)第90番「おぞましい最期がおまえ達をひきさらう」BWV90
■CD16
ライプツィヒ時代のカンタータ1723年(3)
(1)第194番「こよなく待ち焦がれた喜びの祝いよ」BWV194、
(2)第119番「主をほめよ、エルサレム」BWV119
■CD17
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(1)
(1)第153番「ご覧下さい、愛の神よ」BWV153、
(2)第154番「わが最愛のイエスは失われぬ」BWV154、
(3)第73番「主よ、御心のままに、私を定めて下さい」BWV73、
(4)第144番「取れ、己が取り分を。そして去れ」BWV144、
(5)第181番「軽佻浮薄の霊どもは」BWV188
■CD18
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(2)
(1)第66番「喜べ、心よ。退け、痛みよ」BWV66
(2)第134番「おのがイエスの生きたもう、と知る心は」BWV134、
(3)第67番「イエス・キリストを脳裡にとどめよ」BWV67
■CD19
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(3)
(1)第86番「誠に、誠に、あなたがたに告げる」BWV86、
(2)第37番「信じて洗礼(バプテスマ)を受ける者」BWV37、
(3)第104番「イスラエルの牧者よ、お聞き下さい」BWV104、
(4)第166番「あなたはどこへ」BWV166
■CD20
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(4)
(1)第184番「待ち望し喜びの光よ」BWV184、
(2)第173番「高く挙げられし肉と血よ」BWV173、
(3)第59番「私を愛する人は、私の言葉を守る」BWV59、
(4)第44番「彼らはおまえたちを追放し」BWV44
■CD21
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(5)
(1)第65番「彼らはシェバからやって来る」BWV65、
(2)第81番「イエスは眠りたもう、私の望みはどこにあろうか」BWV81、
(3)第83番「新しき契約の喜びの時よ」BWV83、
(4)第190番「主に向かって、新しき歌を歌え」BWV190(復元稿)
■CD22
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(6)
(1)第20番「おお、永遠、汝、雷の言葉よ」BWV20、
(2)第7番「キリスト我らが主ヨルダン川に来たりたもう」BWV7、
(3)第94番「私はこの世に何を求めよう」BWV94
■CD23
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(7)
(1)第10番「我が魂は主を崇め」BWV10、
(2)第93番「愛するみ神にすべてを委ね」BWV93、
(3)第178番「主なる神、我らの側に留まりたまわず」BWV178、
(4)第107番「なぜうなだれるのか」BWV107
■CD24
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(8)
(1)第8番「愛する御神よ、いつ我は死なん」BWV8
(2)第33番「ただあなたにのみ、主イエス・キリストよ」BWV33
(3)第113番「主イエス・キリストよ、この上なく貴き宝よ」BWV113
(4)第8番「愛する御神よ、いつ我は死なん」BWV8(異稿)
■CD25
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(9)
(1)第78番「イエスよ、あなたはわが魂を」BWV78、
(2)第99番「神の業こそ、麗しい」BWV99、
(3)第114番「ああ、愛するキリスト者、慰めを受けよ」BWV114
■CD26
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(10)
(1)第180番「装いせよ、おお、愛する魂を」BWV180、
(2)第122番「新たに生まれた嬰児の」BWV122、
(3)第96番「主キリスト、神ひとり子」BWV96
■CD27
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(11)
(1)第80番「われらが神こそ、堅き砦」BWV80、
(2)第5番「私は、どこへ逃れることができよう?」BWV5、
(3)第115番「備えをなせ、わが心よ」BWV115
■CD28
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(12)
(1)第62番「いざ来ませ、異邦人の救い主」BWV62、
(2)第139番「幸いなるかな、神に身を委ねる者」BWV139、
(3)第26番「ああいかに儚き、いかに虚しきものよ」BWV26、
(4)第116番「汝、平和の君イエス・キリスト」BWV116
■CD29
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(13)
(1)第135番「ああ主よ、この憐れな罪びとを」BWV135
(2)第2番「ああ神よ、天よりご覧ください」BWV2、
(3)第3番「ああ神よ、何と多くの心の痛みが」BWV3、
(4)第38番「深き悩みの淵から、私はあなたを呼びます」BWV38
■CD30
ソロ・カンタータ(1)
(1)第51番「すべての国よ、神を誉め讃えよ」BWV51、
(2)アリア「神と共にすべての事に当り」BWV1127*、
(3)結婚カンタータBWV210よりアリア「歌たちよ、魂のこもった調べを奏でて」
*世界初録音
■CD31
ライプツィヒ時代1724年のカンタータ(14)
(1)第91番「褒め讃えられよ、イエス・キリスト」BWV91、
(2)第101番「私から取り去ってください、主よ、まことの神よ」BWV101、
(3)第121番「キリストを誉め讃うよう、喜ばしく」BWV121、
(4)第133番「私は、あなたのうちにあって喜び」BWV133
■CD32
ライプツィヒ時代1725年のカンタータ(1)
(1)第111番「わが神のみこころがに、常に成就しますように」BWV111、
(2)第123番「最愛のイマヌエル、敬虔なる者の君主よ」BWV123、
(3)第124番「私のイエスを離さない」BWV124、
(4)第125番「平安と喜びをもって、私は逝こう」BWV125
■CD33
ライプツィヒ時代1725年のカンタータ(2)
(1)第41番「イエスよ、今讃美を受けたまえ」BWV41、
(2)第92番「私は、神の心とみ旨に」BWV92、
(3)第130番「主なる神よ、我ら皆あなたを讃えます」BWV130
■CD34
ライプツィヒ時代1725年のカンタータ(3)
(1)第1番「何と美しいことでしょう、暁の星が照り輝くのは」BWV1、
(2)第126番「我らを保たせたまえ、主よ、あなたの御言葉のもとに」BWV126
(3)第127番「主イエス・キリスト、真の人にして神」BWV127
■CD35
ライプツィヒ時代1725年のカンタータ(4)
(1)第128番「ただキリストの昇天のみが」BWV128、
(2)第176番「傲慢な、そして臆病なものが」BWV176、
(3)第87番「今までは、あなたがたは私の名によっては何も願わなかった」BWV87
(4)第74番「私を愛する人は、私の言葉を守る」BWV74
■CD36
ライプツィヒ時代1725年のカンタータ(5)
(1)第42番「その同じ安息日の夕方」BWV42、
(2)第103番「おまえたちは、泣き喚く」BWV103、
(3)第108番「私が去り行くのは、あなたがたの益となる」BWV108、
(4)第6番「留まってください、私たちと共に」BWV6
■CD37
ソロ・カンタータ(2)〜アルト独唱のためのカンタータ集
(1)第169番「神にのみ、私の心を捧よう」BWV169、
(2)第170番「満ち足りた安らぎ、魂の愉しむ悦びよ」BWV170、
(3)第35番「霊と魂は、惑い乱れます」BWV35、
(4)第200番「告白します、あの方の御名を」BWV200
■CD38
ソロ・カンタータ(3)
(1)第52番「偽りの世よ、おまえなどに頼るまい」BWV52
(2)第82番「私は、満ち足りた」BWV82(バス稿)
(3)第55番「私は、哀れな人、罪のしもべ」BWV55
(4)第58番「ああ神よ、何と多くの心の痛みが」BWV58
■CD39
ライプツィヒ時代1725年のカンタータ(6)
(1)第68番「これほどにも、神はこの世を愛された」BWV68
(2)第175番「彼は自分の羊の名を呼んで」BWV175
(3)第28番「神を讃えよ!今や、一年は終わり」BWV28
(4)第183番「彼らはおまえたちを追放し」BWV183
(5)第85番「わたしはよい羊飼いである」BWV85
■CD40
ライプツィヒ時代1725年のカンタータ(7)
(1)第137番「主を讃えよ、大いなる力に満ち栄光に輝く王を」BWV137
(2)第168番「申し開きをなせ!との雷鳴のごとき言葉」BWV168
(3)第79番「主なる神は太陽にして盾なり」BWV79
(4)第164番「汝ら、キリストのものと自称する者たちよ」BWV164
■CD41
ソロ・カンタータ(4)
(1)第56番「われは喜んで十字架の杖を手に取らん」BWV56
(2)第82番「私は、満ち足りた」BWV82(ソプラノ稿)
(3)第158番「平安汝にあれ」BWV158
(4)第84番「われは己が定めに満ち足れり」BWV84
■CD42
ライプツィヒ時代1726年のカンタータ(1)
(1)第72番「すべてはただ神の御心に依って」BWV72
(2)第32番「いとも慕わしいイエス、わが焦がれ求める君よ」BWV32
(3)第13番「わがため息、わが涙は」BWV13
(4)第16番「主なる神よ、汝を我らは誉め讃え」BWV16
■CD43
ライプツィヒ時代1725年のカンタータ(8)
(1)第110番「われらの口には笑いが満ち」BWV110
(2)第57番「幸いなるかな、試練を耐え忍ぶ者は」BWV57
(3)第151番「甘き慰め、わがイエスが来給う」BWV151
■CD44
ライプツィヒ時代1726年のカンタータ(2)
(1)第146番「我らは多くの苦難を経て神の国に入るべし」BWV146、
(2)第88番「見よ、われは多くの漁師を遣わし」BWV88、
(3)第43番「神は歓呼の声とともに天に昇らん」BWV43
■CD45
ライプツィヒ時代1726年のカンタータ(3)
(1)第39番「割いて与えよ、飢えた者に汝がパンを」BWV39
(2)第187番「すべての創られしものはあなたを待ち望む」BWV187
(3)第129番「主に誉れあれ」BWV129
(4)ヴァイオリンと管弦楽のためのシンフォニアニ長調BWV1045
■CD46
ライプツィヒ時代1726年のカンタータ(4)
(1)第102番「主よ、あなたの目は信仰を顧み給う!」BWV102
(2)第45番「人よ、良きことの何たるかはすでに汝に告げられたり」BWV45
(3)第17番「感謝の捧げ物をなす者、これぞわれを讃える者」BWV17
(4)第19番「戦闘が起これり」BWV19
■CD47
ライプツィヒ時代1726年のカンタータ(5)
(1)第36番「嬉々として舞い上がれ、星々の高みにまで」BWV36(決定稿)
(2)第47番「誰であれ高ぶる者は低くせられ」BWV47
(3)第27番「誰ぞ知らん、わが最期の時がいかに迫り来るかを」BWV27
■CD48
ライプツィヒ時代1727〜29年のカンタータ(1)
(1)第34番「おお永遠の炎、おお愛の源よ」BWV34
(2)第117番「賛美と栄光が至高なる善にあれ」BWV117
(3)第98番「神のなし給うは恵みに満てる御業」BWV98
(4)第120番「神よ、シオンにて安らかにあなたを賛美し」BWV120
■CD49
ライプツィヒ時代1727〜29年のカンタータ(2)
(1)第188番「我は堅き信頼を」BWV188
(2)第156番「我は片足を墓穴に入れて立つ」BWV156
(3)第159番「見よ、我らはエルサレムへと上り行く」BWV159
(4)第171番「神よ、あなたの御名のごとく、あなたの誉れも」BWV171
■CD50
ライプツィヒ時代1726〜29年のカンタータ
(1)第149番「勝利と歓呼の歌が響く」BWV149
(2)第145番「我の生くるは、わが心よ、汝が喜びのため」BWV145
(3)第174番「我はいと高き神を心の限りに愛す」BWV174
(4)第49番「我は、狂おしく焦がれる思いを胸に出で行き、探し求む」BWV49
■CD51
ライプツィヒ時代1727〜32年のカンタータ
(1)第195番「義しき者に光は幾度となく差し昇り」BWV195
(2)第192番「いざ、すべての者よ、神に感謝せよ」BWV192
(3)第157番「我はあなたを離さじ、我を祝福し給うまでは!」BWV157
(4)第120a番「主なる神、すべてを司る者」BWV120a
■CD52
ライプツィヒ時代1730〜40年代のカンタータ(1)
(1)第140番「目覚めよと、我らに呼ばわる声」BWV140
(2)第112番「主はわが頼もしき羊飼い」BWV112
(3)第29番「我らは感謝せん、神よ、あなたに感謝せん」BWV29
■CD53
ライプツィヒ時代1730〜40年代のカンタータ(2)
(1)第97番「わがなすすべての営みにおいて」BWV97
(2)第177番「我はあなたに叫び求めん、主イエス・キリストよ」BWV177
(3)第9番「救いは我らに来たれり」BWV9
■CD54
ライプツィヒ時代1730〜40年代のカンタータ(3)
(1)第100番「神がなし給うは恵みに満ちた御業」BWV100
(2)第14番「神がこの時我らと共におられなければ」BWV14
(3)第197番「神は我らの避け所」BWV197
(4)第197a番「いと高きところにいます神に栄光あれ」BWV197a(断片)
■CD55
ライプツィヒ時代1730〜40年代のカンタータ(4)
(1)第69番「主よ讃えよ、わが魂よ」BWV69
(2)第30番「喜べ、贖われた者たちの群れよ」BWV30
(3)第191番「いと高きところには神に栄光あれ」BWV191


■CD1
栗栖由美子(S)、
太刀川昭、米良美一(C-T)、
片野耕喜(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
コンチェルト・パラティーノ
録音:1995年6月29,30日/7月1,2日/神戸松蔭女子学院大学チャペル



■CD2
鈴木美登里、柳沢亜紀(S)、
米良美一(C-T)ほか
録音:1995年11月8-10日/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD3
栗栖由美子(S)、
米良美一(C-T)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
濱田芳通(BFl)
録音:1996年4月1-4日/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD4
鈴木美登里,、柳沢亜紀(S)、
太刀川昭(C-T)、
櫻田亮(T)、
シュテファン・シュレッケンベルガー(Bs)
録音:1996年6月26-30日/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD5
鈴木美登里(S)、
米良美一(C-T)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:1997年2,6,7月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD6
モニカ・フリンマー(S)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:1997年6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD7
ワイマール時代のカンタータ(5)
米良美一(C-T)、
イングリット・シュミットヒューゼン(S)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:1997年7月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD8
鈴木美登里(S)、米良美一(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:1998年5月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD9
鈴木美登里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
浦野智行(Bs)
録音:1998年6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD10
ミア・パーション(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
櫻田亮(T)、ペーター・コーイ(Bs)
録音:1999年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD11
鈴木美登里(S)、
カイ・ヴェッセル(C-T)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:1998年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD12
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:1999年6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD13
野々下由香里、緋田芳江(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
キルステン・ソレク=アヴェラ(A)、
ゲルト・テュルク、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
コンチェルト・パラティーノ
録音:1999年6、10月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD14
鈴木美登里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
浦野智行(Bs)
録音:2000年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD15
野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、浦野智行(Bs)、
録音:2000年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD16
野々下由香里,緋田芳江(S)、
キルステン・ソレク=アヴェラ(A)、
櫻田亮(T)
ヨッヘン・クプファー(Br)、
ペーター・コーイ、(Bs)
録音:1999年10月、2000年11月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD17
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
録音:2001年3月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD18
ロビン・ブレイズ(C-T)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
録音:2001年5月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD19
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
櫻田亮(T)、
ステファン・マクラウド(Bs)
録音:2001年6,7月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD20
野々下由香里(S)、
波多野睦美(A)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2001年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD21
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ジェイムズ・ギルクリスト(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2002年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD22
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ヤン・コボウ(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
録音:2002年4月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD23
野々下由香里(S)、
マシュー・ホワイト(C-T)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2002年5-6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD24
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2002年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD25
野々下由香里(S)、
ダニエル・テイラー(C-T)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2003年2月14-17日神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD26
野々下由香里(S)、
ティモシー・ケンウォージー=ブラウン(C-T)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2003年6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD27
スザンヌ・リディーン(S)、
パスカル・ベルタン(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2003年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD28
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2004年3月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD29
ドロテー・ミールズ(S)、
パスカル・ベルタン(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
コンチェルト・パラティーノ
録音:2004年6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD30
キャロリン・サンプソン(S)、
録音:2005年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD31
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、ペーター・コーイ(Bs)、
コンチェルト・パラティーノ
録音:2004年3月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD32
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
アンドレアス・ヴェラー(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
録音:2005年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD33
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ヤン・コボウ(T)、
ドミニク・ヴェルナー(Bs)、
録音:2005年4月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD34
キャロリン・サンプソン(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2005年6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD35
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2006年7月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD36
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ジェイムズ・ギルクリスト(T)、
ドミニク・ヴェルナー(Bs)
録音:2006年2月23-27日/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD37
ロビン・ブレイズ(C-T)
録音:2005年8月、2006年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD38
キャロリン・サンプソン(S)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2006年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD39
キャロリン・サンプソン(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
コンチェルト・パラティーノ、
ディミトリー・バディアロフ(ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ)、
録音:2007年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD40
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2007年6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD41
キャロリン・サンプソン(S)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2007年9月、2008年7月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD42
レイチェル・ニコルズ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
学チャペル


■CD43
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、ペーター・コーイ(Bs)
録音:2007年7月25-29日/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD44
レイチェル・ニコルズ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2008年9月18-22日/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD45
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ペーター・コーイ(Bs)
若松夏美(Vn)
録音:2009年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD46
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2009年9,10月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD47
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
水越啓(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2010年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD48
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
水越啓(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2010年6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD49
レイチェル・ニコルズ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2010年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD50
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2011年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD51
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ダミアン・ギヨン(C-T)、
クリストフ・ゲンツ(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2011年6月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD52
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2011年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD53
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2012年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD54
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ダミアン・ギヨン(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)
録音:2012年9月/神戸松蔭女子学院大学チャペル


■CD55
ハナ・ブラシコヴァ(S)、
ロビン・ブレイズ(C-T)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
三宮正満(Ob/オーボエ・ダモーレ)、
菅きよみ(フラウト・トラヴェルソ)、
寺神戸亮(コンサートマスター)
録音:2013年2月/神戸松蔭女子学院大学チャペル

以上すべて鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

録音:1995-2013年/神戸松蔭女子学院大学チャペル
国内先行発売として2014年7 月に発売したバッハ・コレギウム・ジャパンによる バッハ「教会カンタータ全集」(完全限定盤) が、BISレーベルの直輸入盤としてリリースされます。1995 年に開始、18 年を経て2013 年に完結した日本の団体としては初の全集で、まさに世界に 誇る偉業です。当BOX の注目は全点がSACD ハイブリッド盤であること。同シリーズ既発分のうち、第1 巻から27 巻までは通常盤CD でしたが、BIS 社社長フォ ン・バール氏自らがリマスタリングを行ない、それにより、より臨場感あふれるサウンドでお楽しみいただけます。ことに初期のメンバーだった米良美一は 今聴いてもゾクゾクする美声。あらためてBCJ の実力を実感できます。声楽陣も常連のゲルト・テュルク、ペーター・コーイをはじめ、鈴木美登里、野々 下由香里といった懐かしいメンバーから、最近のハナ・ブラシコヴァやキャロリン・サンプソンら豪華な名が並びます。 器楽陣も鈴木秀美、寺神戸亮、三宮正満ら常連のほか、コンチェルト・パラティーノ、ダン・ラウリンら世界的名手も出演するなど、考えうる最高のキャ ストで臨んでいます。
※国内先行発売したキングインターナショナル独自企画の完全限定BOXの装丁とは異なります。また日本語解説・対訳は付きません。
BIS-9056
ヴォカリーズ・エチュード(全23曲)
デュカス「ジプシー風に」(1909)/オーリック (1926)/プーランク (1927)/ジョンゲン「セレナード」(1928)/メシアン (1935)/オネゲル (1929)/ルーセル「アリア」(1928)/カントルーブ「ブーレの形式で」(1927)/ミヨー「エール」(1928)/ブレヴィユ「マネ」(1907)/ラヴェル「ハバネラ形式で」(1907)/ヴィエルヌ (1907)/ユレ (1922)/イベール「アリア」(1927)/ライタ (1930)/ラビンスキー「情熱」(1931)/グレチャニノフ (1929)/ニコライ・チェレプニン (1927)/マルティヌー (1930)/マリピエロ (1928)/ニールセン (1927)/ヴィラ=ロボス (1929)
ハリー・ホワイト(アルトSax)、
エドワード・ラシュトン(P)

録音:2014年7月/SRFスタジオ(チューリヒ、スイス)
パリ音楽院声楽科教授のエティッシュは、1906年に初見試験用の歌詞のない小品をフォーレに委嘱しました。以後約30年間錚々たる作曲家たちに委 嘱し続け、150曲以上が作られましたが、ラヴェルの「ハバネラ形式による小品」以外は顧みられぬ状態です。しかし各作曲家の個性が明瞭に表われ、 各自のお国ぶりが香るなど、さすが大作曲家とうならされる点も多く、放置されているのは惜しい限りでした。 アメリカ出身で、ラシェル・サクソフォン四重奏団のメンバーを務めていたハリー・ホワイトが、そのうち23曲をサクソフォンで演奏。声楽ではとりづ らい音程もサクソフォンなら正確。この楽器ならではの肉声的な感覚で、知られざる作品の魅力を堪能できます。 (Ki)


BISSA-9060(1SACD)

KKC-6435(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
スウェーデン放送所蔵音源によるバイロイトの「第9」
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)、
エリーザベト・ヘンゲン(A)、
ハンス・ホップ(T)、
オットー・エーデルマン(Bs)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
バイロイト祝祭O&cho

録音:1951年7月29日/バイロイト祝祭劇場(ライヴ)
まさに1951年7月29日、スウェーデン放送によって中継放送された番組、冒頭の3か国語(ドイツ語、英語、スウェーデン語)によるアナウンスから巨匠の入場、 渾身の指揮、やや長めのインターバルをはさみ、最後の2分半以上に及ぶ大歓声と嵐のような拍手(と番組終了のアナウンス)まで、85分間、一切のカットなしに 当夜のすべての音をSACDハイブリッド盤に収録しました。
発掘のきっかけはキングインターナショナルと縁の深かった仏ターラ・レーベルの主宰者故ルネ・トレミヌ氏が遺していった『Furtwangler / A Discography by Rene Tremine』(ターラ・プロダクション 1997年刊)A4版56ページの冊子。この中の「バイロイトの第九」(1951年7月29日 バイロイト、祝祭歌 劇場O)の項の最後の行に次のような記述が―Bavarian Radio, Munich and Swedish Radio(archive LB 14784)。バイエルン放送、ミュンヘ ン放送、そしてスウェーデン放送も放送していたというのです!
この1行の記述を頼りに、弊社では長年の付き合いがあるスウェーデンBISのロベルト・フォン・バール会長に音源探しを依頼。そしてついに、見つかったのです! あのトレミヌ氏でさえも入手できずに、70年もの間スウェーデン放送局に眠っていた「バイロイトの第九」放送音源が。

■バール氏からのメール
「音の状態は悪くない。思ったより良好。SACDハイブリッドで出すことに決めた。マスターテープを借りられた。これから音質とノイズ等のチェックをおこない、年 内緊急発売を目指してスタジオ作業中だ。マスターテープに遺された音は一切カットせずに、85分間を1枚のCDにも収録する予定です。この伝説の名演の核 心に触れられることに我々スタッフ一同も興奮しています。」
BISSA-9062
(17SACD+4DVD)
アラン・ペッテション-コンプリート・エディション


■Disc1(77'54)
(1)交響曲第1番(1951)(クリスチャン・リンドベルイ校訂版)
(2)交響曲第2番(1952/3)
■Disc2(70'52)
(3)交響曲第3番(1954-55)
(4)交響曲第15番(1978)
■Disc3(65'13)
(5)交響曲第4番(1959)
(6)交響曲第16番(1979)
(6)ユルゲン・ペッタション(アルト・サクソフォン)
■Disc4(68'53)
(7)交響曲第5番(1960-62)
(8)ヴィオラ協奏曲(1979)【独奏パートの補完:エレン・ニスベト】
■Disc5(80'53)
(9)交響曲第6番(1963-66)
(10)弦楽のための協奏曲第1番(1949-50)
■Disc6(71'27)
(11)交響曲第7番(1966-67)
(12)交響曲第11番(1973)
■Disc7(71'31)
(13)交響曲第8番(1968-69)
(14)交響曲第10番(1972)
■Disc8(70'11)
(15)交響曲第9番(1970)
■Disc9(79'45)
(16)交響曲第12番「広場の死者」(1973-74)(詩:パブロ・ネルーダ)
(17)8つの裸足の歌(1943-45)(オーケストレーション:アンタル・ドラティ)
■Disc10(66'46)
(18)交響曲第13番(1976)
■Disc11(79'56)
(19)交響曲第14番(1978)
(20)弦楽のための協奏曲第2番(1956)
■Disc12(61'06)
(21)ヴァイオリン協奏曲第2番(1977改訂稿)
(22)交響曲第17番(1980)(断章)(1980)【マルクス・ブリルカ&クリスチャン・リンドベルイによる補完】
■Disc13(54'00)
(23)弦楽のための協奏曲第3番(1956-57)
■Disc14(59'30)
(24)ヴァイオリンと弦楽四重奏のための協奏曲(1949)
(25)2つの悲歌〜ヴァイオリンとピアノための(1934)
(26)アンダンテ・エスプレシーヴォ〜ヴァイオリンとピアノのための(1938)
(27)ロマンツァ〜ヴァイオリンとピアノのための(1942)
(28)ラメント〜ピアノのための(1945)
(29)4つの即興曲〜弦楽三重奏のための(1936)
■Disc15(87'10)
(30)2つのヴァイオリンのための7つのソナタ(1951)
(31)フーガ ホ長調〜オーボエ、クラリネット、ファゴットのための(1948)
(32)交響的楽章(1973)
(33)幻想曲〜ヴィオラ独奏のための(1936)
■Disc16(50'33)
(34)「人の声」〜独唱者、混声合唱と弦楽オーケストラのための(1976)
■Disc17(71'35)
(35)6つの歌〜中声とピアノのための(1935)
(36)裸足の歌(1943-45)


●特典DVD
■Disc1
「Allan Pettersson - The First Symphony(アラン・ペッテション-最初の交響曲)」
 アラン・ペッテションの交響曲第1番について、作曲者の手稿から2010年の初演とその後の録音に至るまでの道のりを記録した1時間のドキュメンタリー
■Disc2
「The Voice of Man(人間の声)」
 スウェーデン・テレビ放送1973〜78年制作のペッテションについてのドキュメンタリー
■Disc3
「Who the hell is Allan Pettersson?(アラン・ペッテション、お前は一体何者?)」
 1974年制作のペッテションのドキュメンタリー
■Disc4
「The Song of Life(いのちの歌)」
 スウェーデン・テレビ放送1987年制作。ペッテションについてのドキュメンタリー
■Disc1(77'54)
(1)(2)クリスチャン・リンドベルイ(指)ノールショピングSO
録音:2010年5月〜6月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
■Disc2(70'52)
(3)(4)レイフ・セーゲルスタム(指)ノールショッピングSO
録音:(3)1993年5月29日、(4)1994年3月24&25日/リンシェーピング・コンサートホール
■Disc3(65'13)
(5)(6)
(6)ユルゲン・ペッタション(アルト・サクソフォン)
クリスチャン・リンドベルイ(指)ノールショピングSO
録音:2013年1月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
■Disc4(68'53)
(8)エレン・ニスベト(Va)
クリスチャン・リンドベルイ(指)ノールショピングSO
録音:(7)2017年6月、(8)2020年1月13-17日/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
■Disc5(80'53)
(9)クリスチャン・リンドベルイ(指)ノールショピングSO
(10)クリスチャン・リンドベルイ(指)ノルディック室内O
録音:(9)2012年1月、(10)2007年3月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
■Disc6(71'27)
レイフ・セーゲルスタム(指)ノールショッピングSO
録音:(11)1992年4月29&30日、(12)1992年12月17日/リンシェーピング・コンサートホール
■Disc7(71'31)
レイフ・セーゲルスタム(指)ノールショッピングSO
録音:1997年3月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
■Disc8(70'11)
(15)クリスチャン・リンドベルイ(指)ノールショピングSO
録音:2013年1月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
■Disc9(79'45)
(16)エリク・エリクソン室内合唱団、スウェーデン放送合唱団、クリスチャン・リンドベルイ(指)ノールショピングSO
(17)アンデシュ・ラッション(Br)、クリスチャン・リンドベルイ(指)ノルディック室内O
録音:(16)2019年3月&2020年1月、(17)2007年3月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
■Disc10(66'46)
(18)クリスチャン・リンドベルイ(指)ノールショピングSO
録音:2015年1月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
■Disc11(79'56)
(19)クリスチャン・リンドベルイ(指)ノールショピングSO
(20)クリスチャン・リンドベルイ(指)ノルディック室内O
録音:(19)2016年1月、(20)2007年3月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
■Disc12(61'06)
(21)ウルフ・ヴァリーン(Vn)
クリスチャン・リンドベルイ(指)ノールショピングSO
録音:(21)2017年1月、(22)2018年1月/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
■Disc13(54'00)
クリスチャン・リンドベルイ(指)ノルディック室内O
録音:2006年5月/ヘグドーンゲル教会、ハルノサンド
■Disc14(59'30)
(24)ウルフ・ヴァリーン(Vn)、SQ【スーイエ・パク(Vn1)、ダニエル・ヴラシ・ルカヒ(Vn2)、ゲルマン・チャクロフ(Va)、アレクサンダー・ウォルハイム(Vc)】
(25)-(27)ウルフ・ヴァリーン(Vn)、トーマス・ホッペ(P)
(28)トーマス・ホッペ(P)
(29)ウルフ・ヴァリーン(Vn)、ゲルマン・チャクロフ(Va)、アレクサンダー・ウォルハイム(Vc)
録音:(25)-(27)2022年9月5&6日、(24)(28)(29)2022年11月28日〜12月2日/聖ニコデモ教会、ノイケルン、ベルリン
■Disc15(87'10)
(30)デュオ・ジュラン(2つのヴァイオリン)、レンナルト・ヴァリーン(P)
(31)ノールショピングSOのメンバー【トマス・ブーディーン(Ob)、アルバロ・パストル・ヒメネス(Cl)、リヌス・ビョーンスタム(Fg)】
(32)クリスチャン・リンドベルイ(指)ノールショピングSO
(33)エレン・ニスベト(Va)
録音:(30)1999年7月&8月/ダンデリード・グラマー学校
(31)2023年5月19日、(32)2023年1月13日/ルイ・ド・イェール・コンサートホール、ノールショピング
(33)2020年5月29日/聖ペテロ教会、ダンデリード
■Disc16(50'33)
マリアンネ・メルネス(S)、マルゴット・ローディン(Ms)、スヴェン=エーリク・アレクサンデション(T)、エルランド・ハーゲゴード(Br)
スティーグ・ヴェステルベリ(指)スウェーデン放送合唱団、スウェーデンRSO
録音:1976年3月22日&1976年5月25日/王立スウェーデン音楽アカデミー、ストックホルム
■Disc17(71'35)
ペーテル・マッテイ(Br)、ベンクト=オーケ・ルンディン(P)
録音:2021年3月11-14日/オレブルー・コンサートホール、オレブルー
●特典DVD
■Disc1
フォーマット:NTSC16:9、Dolby Digital、Stereo、Region code:0(Worldwide)
言語:スウェーデン語、字幕:英独仏
■Disc2
フォーマット:NTSC16:9&4:3pillar box、Dolby Digital、Stereo Region code:0 (Worldwide)
言語:スウェーデン語、字幕:英
■Disc3
フォーマット:NTSC16:9&4:3pillar box、Dolby Digital、Stereo Region code:0 (Worldwide)
言語:スウェーデン語、字幕:英
■Disc4
フォーマット:NTSC16
BISレーベルの大偉業!アラン・ペッテションの17曲の交響曲、室内楽曲、声楽曲など未発表作品を含む全作品がボックスで登場。この度初SACDハイブリッド化されたディスクも多く、マティアス・シュピツバルトによる最新リマスタリングでお届けします。
ペッテション作品の録音は世界中の専門誌で数々の賞を受賞。非常に高い評価を得ています。ペッテションの音楽は唯一無二。壮大な構想、情熱、ダイナミズムという点ではマーラーの交響曲に匹敵するほど大規模で、20世紀の他の作曲家とはまるで違う世界が広がります。
貧しい労働者階級人々の住む界隈で育った子供時代を反映させた作品も多く、ペッテションの人生をあらわしたかのような暗黒で暴力的なパッセージが随所にあらわれるのが作品の特徴。一方、澄みきった響きや天国を夢見ているかのような美しい旋律もまたペッテション作品の魅力です。
当ボックスでは17枚のSACDハイブリッド盤に加えて、ペッテションと彼の作品について、さらにはペッテションを知る音楽家たちが出演した4枚のDVD(NTSC)も付き、300ページほどのブックレットも興味津々です。 (Ki)

BIS-13818
クロード・ロヨラ・アルゲーン:無伴奏ヴァイオリンソナタ(1989) ウルフ・ヴァリーン(Vn)
スウェーデンの作曲家クロード・ロヨラ・アルゲーン(1920-1990)。20世紀後半の作曲家のなかでもとびっきりの変人で、数々の奇行や謎めいた死(狂焼死)など、今後注目されそうな要素をたくさん持っています。彼の音楽の多くは悪魔的な雰囲気に満ち、非常識なまでの長さと複雑さが特徴で、アルカンやソラブジの後継者と言えるでしょう。1989年作の「無伴奏ヴァイオリンソナタ」は全曲の演奏に2時間40分を要し、異常なまでに複雑ですが、妖しい美しさを放つ一大奇作です。 (Ki) 
BISSA-153901(1SACD)
モーツァルト:フルート協奏曲第1番 ト長調 K.313
アンダンテ ハ長調 K.315
ロンド ニ長調 K.Anh.184
フルート協奏曲第2番 ニ長調 K.314
シャロン・ベザリー(Fl)
ユハ・カンガス(指) オストロボスニアCO

録音:2005年4月11−15日,フィンランド
SACDでこの価格!2つのフルート協奏曲を中心に、華やかな演奏を繰り広げています。シャロンご自慢のムラマツ製特注24 金フルートが、えも言われぬ高貴な音を出していて、それだけでもウットリです。そして注目がカデンツァ、なんとシャロンの大の讃美者である現代フィンランドを代表する作曲家、カレヴィ・アホが直々に作曲。これが実に斬新なもので、ベザリーの腕が益々生かされています。 
BISSA-15518(1SACD)
バッハ:カンタータ全集 Vol.34
第1番「何と美しいことでしょう暁の星が照り輝くのは」BWV1、
第12番「我らを保たせたまえ主よあなたの御言葉のもとに」BWV126、
第127番「主イエス・キリスト真の人にして神」BWV12
キャロリン・サンプソン(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
12 番《主イエス・キリスト、真の人にして神》が聴きもの。とりわけ美しいのが第3 曲のアリアで、 本のリコーダーと弦のピツィカートが刻む「死の鐘」に乗ってオーボエとソプラノが歌う「天国での安らぎ」。これは全カン タータ中、最も美しいアリアと言っても過言でないものです。続くトランペットとバスが語るこの世の終わりの描写とあいまっ て、劇的に音楽化されたキリスト教の奥義を目の当たりにすることができます。 (Ki)

KKC-4098(1SACD)
国内盤仕様のみ
バッハ:オルガン作品集 Vol.2
前奏曲とフーガ ト長調 BWV541
コラール「いと尊きイエスよ、われらはここに集いて」BWV730
.協奏曲 ニ短調 BWV596
7.-18. コラールと11のパルティータ「喜び迎えん、慈しみ深きイエスよ」/「おおイエス、汝尊き賜物」BWV768
協奏曲 ハ長調 BWV594
コラール「いと尊きイエスよ、われらはここに集いて」BWV731
前奏曲とフーガ ハ長調 BWV547
鈴木雅明(Org;マルク・ガルニエ製作)

録音:2016年1月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
鈴木雅明によるJ.S.バッハのオルガン作品集第2弾は、現在客員教授を務める神戸松蔭女子学院大学のチャペルに据え付けられたマル ク・ガルニエ製作のオルガンを用いての録音です。1990年にバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)を創設して以来、音楽監督として、またバッハ演奏の第一人者 として名声を博した鈴木雅明。BCJとともに1995年に開始し、18年を経て2013年に完結したJ.S.バッハの教会カンタータ全集は、まさに世界に誇る偉業とし て高く評価されました。その録音会場となったのがこのチャペルです。 当会場におけるオルガン演奏の録音は東日本大震災へのチャリティCD「バッハ・フォー・ジャパン」(BIS 2011)で3篇のオルガン・コラールを録音している 以外にはなく、オルガン作品だけを収録したものは今回がはじめてとなります。
収録作品は、喜ばしく輝かしい前奏曲とフーガ ト長調 BWV541、バッハの名作「いと尊きイエスよ、われらはここに集いて」BWV730&731、大曲コラール・ パルティータ「おおイエス、汝尊き賜物」BWV768、すべての楽想が主題から導き出される快活な前奏曲とフーガ ハ長調 BWV547、そして、ヴィヴァルディのヴァ イオリン協奏曲をオルガン独奏に編曲した協奏曲 ニ短調 BWV596とハ長調 BWV594です。極めて高度な技術と表現力が要求される大曲を含む当録音ですが、 長きに渡り演奏し続けてきたこのガルニエ・オルガンで見事な演奏を披露しております。日本語解説付ブックレット。
※国内品番のみのご案内となります。
KKC-4148(1SACD)
国内品番のみ
「きよしこの夜/BCJのクリスマス」
(1)「ことばは肉となった」【ソプラノ・ソロ】
(2)ノエル第1番〜ルイ=クロード・ダカン:オルガンのための新ノエル集から【オルガン・ソロ】
(3)「いけるものすべて」
(4)ノエル第2番【オルガン・ソロ】
(5)「まぶねのかたえに」【2番歌詞日本語】
(6)ノエル第3番【オルガン・ソロ】
(7)「きよしこの 夜 」
(8)「もろびと声あげ」
(9)「まきびとひつじを」
(10)「あめにはさかえ」【1番歌詞日本語】
(11)「神の御子は今宵も」
(12)ノエル第6番【オルガン・ソロ】
(13)キャロル・メロディ:『人里離れた飼葉桶のなかで』/『天なる神にはみさかえあれ』/『ディン・ドン ほがらかに』
(14)ノエル第7番【オルガン・ソロ】
(15)「優しくも愛らしく」
(16)ノエル第10番【オルガン・ソロ】
(17)「ひさしくまちにし」
(18)ノエル第12番「スイスのノエル」【オルガン・ソロ】
(19)「ことばは肉となった」【三重唱】
Bach Collegium Japan c Suntory Hall
バッハ・コレギウム・ジャパン(合唱とソロ)(歌唱はアカペラ)
鈴木雅明(指)、
鈴木優人(編曲&オルガン)

録音:2018年2月、3月/神戸松蔭女子学院大学チャペル
日本語帯・解説付
バッハ・コレギウム・ジャパンが、サントリーホールの「クリスマス・オルガンコンサート」に登場したのが2013年のクリスマス・ イヴ。以来、鈴木優人の企画・構成・演出で、毎年この時期に同ホールで2017年までの5年間に渡り、楽しいクリスマス・コンサートが行われました。 今回のディスクには2013年から2017年までのコンサートで演奏された曲のなかから、選りすぐりのクリスマス・キャロルが収められています。これらのキャ ロルは、すべて鈴木優人の手による編曲。彼の作曲家としての手腕が冴え、いずれの編曲も原曲の美しさに、さらなる新しい魅力が添えられています。そしてキャ ロルとキャロルの間には、フランスの作曲家ダカンによる素敵なクリスマス用のオルガン曲も収録されています。また「まぶねのかたえに」は2番が、「あめ にはさかえ」は1番が日本語歌詞での歌唱ということも大注目です!クリスマスの大決定盤登場といえましょう。音楽学者・加藤拓未氏による日本語解説付(歌詞対訳はつきません)。
サントリーホールのコンサートのために鈴木優人が編曲したキャロルの楽譜は2015年12月にショット・ミュージックより、合唱曲集『Bach Collegium Japan Christmas Carol Book』として発売されています。 ※国内品番のみのご案内です。
KKC-4169(1SACD)
国内盤仕様のみ
2018年第10回浜松国際ピアノコンクール第1位/ジャン・チャクムル
ベートーヴェン(リスト編):アデライーデ S.466 R.121
シューベルト:ピアノ・ソナタ第7番変ホ長調 D.568
ハイドン:アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII/6
ファジル・サイ(1970-):ブラック・アース(黒い大地) Op.8
バルトーク:戸外にて Sz.81
佐々木冬彦(1965-):SACRIFICE(2017)
ジャン・チャクムル(P/Kawai SKEX(Shigeru Kawai Concert Grand))

録音:2019年1月/アクトシティ浜松コンサートホール
※日本語帯・解説付
2018年第10回浜松国際ピアノコンクール第1位のほか、同コンクールの室内楽賞、札幌市長賞など数々の賞に輝いたジャン・ チャクムルのデビュー盤がBISレーベルより緊急リリース!2019年1月、コンクールの会場となったアクトシティ浜松におけるセッション録音です。
収録作品は予選でも絶賛されたハイドンのアンダンテと変奏曲、バルトークの戸外にて、当コンクールの委嘱作品である佐々木冬彦作曲の SACRIFICE、さらにはベートーヴェン(リスト編)のアデライーデ、シューベルトのピアノ・ソナタ第7番、そしてチャクムルの母国であるトルコ出身 のピアニスト、ファジル・サイ作曲のブラック・アースです。繊細で透き通るように美しいチャクムルの演奏を堪能することができます。
1997年トルコのアンカラ生まれのジャン・チャクムルはレイラ・ベケンシル及びアイシェ・カプタンのもとで音楽を学び始め、6年間師事した菅野潤や エムレ・シェンに多大な影響を受けました。2012年にアンカラの高校を卒業後、パリのスコラ・カントルムにてマルセラ・クルデリに師事し2014年に 首席で卒業。現在、ワイマールにてグリゴリー・グルツマンに師事し研鑽を積んでおります。
2017年にはスコットランド国際ピアノコンクールで第1位、翌2018年には第10回浜松国際ピアノコンクールで第1位を受賞するなど、現在その活 躍が最も期待される若手ピアニストのひとりです。なお、チャクムルは同コンクールの優勝者ツアーとして2019年4月より全国20公演をこえる演奏会 が予定されております。日本語解説付ブックレット。 ※国内品番のみのご案内となります。


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