湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



PROSPERO CLASSICAL
(スイス)


ソニーやEMIで長年エグゼクティブ・プロデューサーを務めたマーティン・コーン氏と、デザイナーでありソーシャルメディアの専門家でもあるクリスティーネ・シュバイツァー氏によって2019年に設立されたスイスのレーベル。レーベル名はシェイクスピアの『テンペスト』の登場人物、プロスペローから。


※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者
PROSP-001
ドレイエル(ca.1680-ca.1740):リコーダー・ソナタ集
ソナタ第1番ト短調(アルト・リコーダー)
ソナタ第2番ハ長調(ソプラノ・リコーダー)
ソナタ第3番ト長調(アルト・リコーダー)
ソナタ第4番ニ短調(ソプラノ・リコーダー)
ソナタ第5番ト短調(ソプラノ・リコーダー)
ソナタ第6番イ短調(ソプラノ・リコーダー)
ソナタ ハ長調(アルト・リコーダー)
ソナタ イ短調(アルト・リコーダー)
イサーク・マクドゥーミ(リコーダー)
セバスティアン・バウシュ(Cemb)
インド出身のスイス人リコーダー奏者による、ドメニコ・マリア・ドレイエルのソナタ集。ドレイエルは1725年頃に作曲された2つのリコーダー・ソナタと6つのオー ボエ・ソナタのみが現存する知られざる作曲家です。オーボエ・ソナタも音域に合わせたリコーダーで演奏。 (Ki)
PROSP-0001(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) BWV1007-1012
第1番ト長調 BWV1007
第2番ニ短調 BWV1008
第3番ハ長調 BWV1009
マヤ・ウェーバー(Vc)
使用楽器:ストラディヴァリス Bonamy Dobree-Suggia(1717年製)

録音:2019年6月27-28日、7月1、2、8、9日/スイス
ストラディヴァリウス・カルテットのメンバーとしても活躍しているマヤ・ウェーバー。彼女の楽器はストラディヴァリが残したチェロの中で最高峰のものと される1717年製「ボナミィ・ドブレー・スッジア」。この楽器の貸与期間は1999年から2019年までの20年間と決まっていて、その最後の年に録音されたの がこのアルバムです。チェリストにとっての聖典であるバッハの無伴奏全曲を、愛奏してきた名器との別れを思いながら演奏。その風情は格別のものがあります。
スイスのチェリスト、マヤ・ウェーバーは音楽一家に生まれ4歳でチェロをはじめ、ケルン音大ではフランツ・ヘルマーソンに師事、またアルバン・ベルク四重 奏団に室内楽を習いました。1995年にアマール・カルテットのメンバーとしてプロの道に進んで以降、室内楽、ソロともに方々で活躍を続けています。 (Ki)
PROSP-0002
SPHERES
ガーシュウィン:パリのアメリカ人(S. Schroter編)
ロータ:クラリネット、チェロとピアノの為の三重奏曲
トマス・デメンガ(1954-):サマー・ブリーズII
シモン・ヘッゲンドルン(1982-):シエーナ
シーン・ヒッキー(1970-):ティーアガルテン
ダニエル・シュナイダー(1961-):8月金曜日の夜
トリオ・エクリプス[ライオネル・アンドレイ(Cl)、ベネデック・ホーヴァース(P)、セバスティアン・ブラウン(Vc)]

録音:2019年10月7-10日
スイスの名門・バーゼル音楽院で出会った3人の奏者で結成されたグループによるアルバムです。クラリネット、チェロ、ピアノという編成をとり、近現代の作 品を若い感性で刺激的に演奏。各地の音楽祭やコンクールで注目を集めている若手アンサンブルの実力をお聴きください。 自由で生き生きしたアンサンブルを繰り広げながら、音楽のしっかりした構成感を決して損なわないガーシュウィン。美しくも甘くならずピリッとした寂寞 感が漂う緩徐楽章が素晴らしいロータ。続く現代作品もジャズやポップスの語法を取り入れたタイプの音楽で、同じ路線をとりながら様々なメロディや音響 効果を楽しくかつ明晰に表現しています。演奏技術の高さに感服。 (Ki)
PROSP-0003
ヴェネツィアのゴンドリエ 〜ヴェネツィアを巡る音楽の旅
タルティーニ:Aria del Tasso
【Benvenuto a Venezia】
ヴィヴァルディ:室内協奏曲 ト短調 RV107 第3楽章
ドメニコ・チェルッティ:Il passaggio notturno in gondoletta
【Vaporetto, Linea Uno】
作曲者不詳:Si la gondola / Dal cuor che tanto
【Osteria Al Squero】
ピエトロ・アウレッタ:Sono i Zerbini
作曲者不詳:Cento vezzi
【Vaporetto, Linea Due】
作曲者不詳:Tarantella
ヨハン・ジモン・マイール:La biondina in gondoletta
作曲者不詳:Chi no ga la borsa grossa
【La Pescheria】
作曲者不詳:Me nato un caso / Tu non dovevi【Campo Santa Maria Formosa】
作曲者不詳:Per mi aver Catina
ヴィヴァルディ:室内協奏曲 ト短調 RV105 第3楽章
【Malinconia】
カンプラ;Tant de valeur
作曲者不詳:Dolce xe quel musetto / Un' anguileta fresca
【Il lato oscuro del Carnevale】
作曲者不詳:Xe qua el fiorer putazze
ドメニコ・チェルッティ:Il gondoliere veneziano
【Il Molo】
ヴィヴァルディ:室内協奏曲 ニ長調『五色ひわ』 RV90 第2楽章
作曲者不詳:Ciel sereno
ホルガー・ファルク(Br)
ヌオーヴォ・アスペット(古楽器アンサンブル)
メルズーガ(電子音響 【】内のトラック)

録音:2018年8月14-17日、11月19-21日
「ヌオーヴォ・アスペット」は弦や管のみならず、サルテリオやハープ、種々の打楽器を取り入れた異国情緒あふれる響きの古楽器アンサンブル。非常にすっき りと、現代的なポップスのように演奏しているのもまた特徴的です。ホルガー・ファルクが歌う歌曲も、古い歌というより今なお街中で響いているような音楽に 聴こえます。また、数曲おきに電子音響制作グループ「メルズーガ」によるトラックが挟まれています。これは電子音ではなく、実際の街の喧騒、遠くで鳴ってい る音楽、鐘の音、人の話し声などの生活音を録音し作ったもので、まるでゴンドラに乗ってヴェネツィアの街をゆったりと旅していくような感覚にさせてくれま す。現代の音響技術と古い楽器、人々の生活と芸術が一体となって、耳を楽しませるアルバムです。 (Ki)
PROSP-0004
LUFT 〜サクソフォンとバンドネオンの為の作品集
カルロス・ガルデル(1890-1887) & マルセル・ラッテス(1886-1943): Cuando tu non estas
マルセロ・ニシンマン(1970-):Hombre Tango
ブクステフーデ(c.1637-1707):Danket dem Herrn
ファン・カルロス・コビアン(1888-1942):Mareados
ペドロ・ダッタ(1887-1934):Aeroplano
ピアソラ(1921-1992):Bordel 1900
マルセロ・ニシンマン:Argentinos en Europa
バルバラ(1930-1997):Nantes
ピアソラ:Escualo
カベソン(1510-1566):Tiento del sexto tono
ピアソラ:Jeanne y Paul
マヤ・リサク・バローゾ(サクソフォン、編)
マルセロ・ニシンマン(バンドネオン、作編)

録音:2019年2月4-6日
サクソフォンとバンドネオンのデュオ・アルバムです。バンドネオンは教会音楽においてオルガンの代用品として使用されていた楽器でもあります。古楽の編 曲からピアソラのヌエーヴォ・タンゴ、演奏者自身の作品まで変化に富んだプログラムとなっており、クラシック・タンゴの歴史と発展を追うことができます。 (Ki)
PROSP-0005
ウェンディ・ウォーターマンの肖像
D.スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K.9 / イ長調 K.208 / ハ長調 K.159
モーツァルト:幻想曲 ニ短調K.397
ショパン:マズルカ 嬰ハ短調 Op.6-2 / イ短調 Op.7-2 / ロ短調 Op.33-1
ブラームス:間奏曲 ロ短調 Op.119-1 / 変ロ短調 Op.117-2 / ハ長調 Op.119-3
シューベルト:ハンガリー風メロディ ロ短調 D.817、即興曲 変ト長調 D.899、3つのピアノ曲 D.946〜アレグレット 変ホ長調
ショパン:ワルツ 変イ長調 Op.69-1 / 嬰ハ短調 Op.64-2
シューベルト:楽興の時 D.780〜第3番ヘ短調
ウェンディ・ウォーターマン(P)
録音:2019年
アメリカのピアニスト、ウェンディ・ウォーターマンは1955年デビューの長いキャリアを持つピアニスト。彼女がずっと愛してきたレパートリーを自ら選んで レコーディングしたのがこのアルバムです。親しみやすい小品から、成熟した音楽が美しく溢れてきます。 (Ki)
PROSP-0012(2CD)
スポットライト・オン・ジョン・ウィリアムズ
[CD1]
『11人のカウボーイ』序曲
『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』エンドロール
『ジュラシック・パーク』メインテーマ
『フック』The Flight to Neverland
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』The Chamber of Secrets
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』Fawkes the Phoenix
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』Witches, Wands and Wizards
『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』The Duel
『スーパーマン』Superman March
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』管弦楽組曲
(March of the Resistance / Rey's Theme / Scherzo for X-Wings / The Jedi Steps and Finale)
[CD2]
『JFK』テーマ
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』Escapades(Closing In / Reflections / Joy Ride)〜アルトサックスと管弦楽のための
『7月4日に生まれて』メインテーマ
『ターミナル』Viktor’s Tale 〜クラリネット独奏と管弦楽のために
『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』オープニングクレジット
『ハリー・ポッターと賢者の石』Nimbus 2000
ポール・メイエ(Cl)他
ケヴィン・グリフィス(指)
シティライトSO

録音:2020年9月22-30日
映画音楽の王様と言っても過言ではないジョン・ウィリアムズ。アカデミー賞やグラミー賞を多数受賞しているこの巨匠を讃えるべくリリースされる2枚組アル バムです。『ジュラシック・パーク』『ハリー・ポッター』『スター・ウォーズ』など誰もが知っている人気作品のテーマが映画音楽を専門とするシティライト交響楽 団によって演奏されており、CD2ではクラリネット奏者のポール・メイエやトランペット奏者のラインホルト・フリードリヒなどの名手もソロで参加しています。 (Ki)
PROSP-0013
ピュア・バッハ 〜アコーディオンで奏でるバッハ
平均律クラヴィーア曲集第1巻より 第2番ハ短調BWV847
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
フランス組曲第2番ハ短調 BWV813
フランス組曲第5番ト長調 BWV816
パルティータ第1番変ロ長調 BWV825
ヴィヴィアヌ・シャッソ(アコーディオン)
これまでにモーツァルトやハイドンをアコーディオンで奏でてきたヴィヴィアヌ・シャッソが、バッハの音楽を演奏。平均律やイタリア協奏曲、組曲といった鍵盤音 楽に新しい息吹を与えます。
PROSP-0018
ヘルマン・レーヴィと同時代の歌曲集
ヘルマン・レーヴィ(1839-1900):6つの歌曲 Op.2 / 来たれ死よ / 3つのゲーテ歌曲
ブラームス:黄昏は天から下り Op.59-1
シューマン:夕べの浜で Op.45-3 / 君の顔 Op.127-2 / 兵士 Op.40-3
ブラームス:谷の底に WoO 33-6 / お前の青い瞳 Op.59-8 / 我らは彷徨った Op.96-2 / 教会の墓地にて Op.105-4
ヘルツォーゲンベルク(1843-1900):古いおとぎの森 Op.69-1 / ナイチンゲール Op.91-3 / 鳥たちの別れの歌 Op.91-6
デュパルク:法悦 / ロズモンドの館 / フィディレ / 波と鐘
ルネ・パーラー(Bs-Br)
エドワード・ラシュトン(P)

録音:2020年/ドイツ、ハウスバーンフリート
オペラ指揮者として活躍しワーグナーを崇拝、『パルジファル』の初演者としても名を残すヘルマン・レーヴィ(1839-1900)が書いた歌曲を収録。ブラーム スやシューマンら同時代の作曲家の作品とあわせて構成されたアルバムです。
録音場所はワーグナーが住んでいたハウスバーンフリート。伴奏にはワーグナーが1876年にスタインウェイからプレゼントされたオリジナルのグランドピアノが 使われています。 (Ki)
PROSP-0019
トンボー 〜バロック時代の追悼音楽
W.F.バッハ:幻想曲 ニ短調 WFB A 105
ローラン・ド・サン=リュック:プロイセン女王のトンボー ハ短調
エヌモン・ゴーティエ:メッサンジョーのトンボー ニ短調
ゲオルク・ゲベル:マダムJのトンボー ハ短調
ヴィゼー:老ガロ師のトンボー アルマンド イ短調
作者不詳(1730頃):前奏曲 変ホ長調
作者不詳(1730頃)::トンボー/嘆き/アダージョ
ヨハン・ゲオルク・ヴァイヒェンベルガー:ヨーゼフ皇帝のトンボー ハ短調
ヴァイス:ロジー伯爵のトンボー ロ短調
フランソワ・デュフォー:ブランロシェ氏のトンボー ト短調
ジェルメーヌ・ピネル:イングランド王の死に寄せるトンボー
ドゥニ・ゴーティエ:ランクロ氏のトンボー イ短調
フローベルガー:ブランクロシェ氏の死に寄せてパリで書かれたトンボー ハ短調
ミヒャエル・デュッカー(Lute)

録音:2020年
フランス・バロックで流行した「トンボー」は愛すべき人物との別れを偲ぶ音楽。ただし必ずしも悲しい音楽でなければならない、という訳ではなく、長調の曲あ り、快速なものがあればゆったりしたものもあったりと、様々な音楽語法が用いられているのが特徴です。古楽アンサンブル「ヌオーヴォ・アスペット」のリーダー としても活躍するリュート奏者、ミヒャエル・デュッカーによる巧みな演奏は、喪に服したバロックの作曲家たちが無尽蔵の創意と独創性を発揮したことをおおいに 示してくれます。

PROSP-0020(2CD)
アーノンクール〜チューリッヒ告別演奏会2011
モーツァルト:セレナード第10番『グラン・パルティータ』
ベートーヴェン:交響曲第5番『運命』
(ボーナストラック)
『運命』第2・3楽章リハーサル風景
ニコラウス・アーノンクール(指)
フィルハーモニア・チューリッヒ(チューリッヒ歌劇場O)

ライヴ録音:2011年11月25‐27日/チューリッヒ、トーンハレ
2021年アーノンクール没後5年記念リリース。収録されているのは1970年代からオペラやコンサートを演奏し続けてきたチューリッヒ歌劇場での最後の コンサート。モーツァルトの『グラン・パルティータ』とベートーヴェンの『運命』という手加減無し王道ど真ん中のプログラムでアーノンクールらしくオーケスト ラと観客に別れを告げた、伝説的な公演が美しいパッケージで商品化されました。ハードカバーの解説書には初公開の写真も多数掲載。またボーナス・トラック として『運命』のリハーサル風景が収録されています。
1974 年にアーノンクールをチューリッヒに招いたのは歌劇場監督のクラウス・ヘルムート・ドレーゼ氏で、この2011年のコンサートは同年に他界したドレー ゼ氏の追悼コンサートでしたが、結果的にアーノンクールと歌劇場オーケストラとの最後のコンサートにもなり、会場は特別な雰囲気に包まれました。そして残 された演奏は永遠の闘士アーノンクールの面目躍如、ヒリヒリした緊張感と色褪せない鮮烈さを持ち、常に覇気にあふれた、まさにアーノンクール・サウンドそ のもの。翌日の『Neue Zurcher Zeitung』紙には「激烈な別れ」と書かれ、ある評論家は1895年にブラームスがこけら落としを振って以来、トーンハレ における「最も狂ったベートーヴェンの第5番の演奏」とさえ評しました。涙の別れとは一線を画した、歴史上まれに見る大いに刺激的な告別演奏会をぜひとも ご堪能下さい。 (Ki)
PROSP-0021
セルゲイ・タニン デビュー・アルバム
ブラームス:ピアノ・ソナタ第1番ハ長調 Op.1
シューベルト(リスト編):「12の歌曲」より 挨拶を贈ろう S.558-1/「12の歌曲」より
糸を紡ぐグレートヒェンS.558-8/「白鳥の歌」より 住処 S.560-3/「12の歌曲」より
セレナード S.558-9/「白鳥の歌」より 影法師 S.560-12/「白鳥の歌」より 鳩の便り
S.560-13
プロコフィエフ:10の小品 Op.10
セルゲイ・タニン(P)

録音:2021年
1995年シベリア生まれで5歳からピアノを始め、11歳で早くもチャイコフスキー音楽院の大ホールでモスクワSOと共演、2018年にゲザ・アンダ国際 ピアノコンクールで第3位と聴衆賞を獲得した若きピアニスト、セルゲイ・タニンのデビュー・アルバムです。ブラームスのソナタ、リスト編曲のシューベルト、プロコ フィエフの小品という選曲からは、彼が高い技術と深い歌謡性の両立を武器にしていることがうかがえます。 (Ki)
PROSP-0024
シュリ・プリュドムの詩による歌曲集
フォーレ:ゆりかご Les berceaux
デュボワ:水辺にて Au bord de l’eau
アーン:水の上で Sur l’eau
エネスコ:ギャロップ Le gallop
マシュー・ロワ(1980-):はだかの世界 Le monde a nu *
アーン:ナイス Nais
デュボワ:天の川 La voie lactee
デュボワ:子供らしさ Enfantillage
マシュー・ロワ:森の静寂と夜 Silence et nuit des bois *
ヴィドール:春の祈り Priere au printemps
フランク:壊れた花瓶 Le vase brise
マシュー・ロワ:鍾乳石 Les stalactites *
ヴィドール:壊れた花瓶 Le vase brise
デュボワ:アルバムについて Sur un album
マシュー・ロワ:天の川 La voie lactee *
デュボワ:遅すぎる Trop tard
マシュー・ロワ:愛の衰退 Declin d’amour *
ヴィエルヌ:くさり Les chaines
デュボワ:永続するもの Ce qui dure
デュパルク:ため息 Soupir
フォーレ:水のほとりで Au bord de l’eau
エネスコ:ため息 Soupir
ヴィエルヌ:ギャロップ Le gallop
マリー=ピエール・ロワ(S)
ジュス ティーヌ・エコウ(P)

録音:2020年12月
*=世界初録音
第1回ノーベル文学賞を受賞、その賞金を文学の発展につぎ込んだフランスの詩人シュリ・プリュドム(1839-1907)の詩が用いられた歌曲を集めたアルバ ムです。彼の詩はフォーレ、エネスコ、ヴィエルヌなど多くの音楽家にインスピレーションを与え、素晴らしい作品を生み出してきました。19世紀末以降のフランス 歌曲のスタイルの幅広さを示す、洗練された芸術が味わえます。
PROSP-0026
フリッツ・ブルン(1878-1959):初期室内楽作品集
(1)弦楽四重奏曲第1番変ホ長調(1900)*
(2)ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調
(1)マヌエルSQ
(2)ステファン・マイアー(Vn)、アレクサンダー・ルーフ(P)

*=世界初録音
リッツ・ブルン(1878-1959)は30年以上にわたってベルン市立Oの首席指揮者を務めた人物。彼の作曲した管弦楽作品は近年再評価され、ロマ ン派最後のシンフォニストとも呼ばれています。このアルバムでは珍しい初期の室内楽作品を収録。弦楽四重奏は世界初録音、ヴァイオリン・ソナタもこれまで短縮 版しかなく完全な形では聴けなかったという貴重な録音です。 (Ki)
PROSP-0027
孤独を離れて 〜無伴奏ヴィオラ作品集
ビーバー:パッサカリア ト短調C.105
バッハ:シャコンヌ ニ短調 BWV1004
ハラール・ハウゴー:Peder Gyes(デンマーク民謡)
伝承曲:Dronningens Contillion(デンマーク民謡)
伝承曲:Rumlekvadrillen(デンマーク民謡)
伝承曲:Vor der Alphutte. Zwei Zauerli. (スイス民謡)
ノルディ・アルダー:ポルカ「Nicht ganz allein!」(スイス民謡)
伝承曲:Schottisch(スイス民謡)
ホフマイスター:練習曲第5番 ト長調『変奏曲』
伝承曲:A Frunzei. Doina(ルーマニア民謡)
ペンデレツキ::ダンス(2011)
ウングレアーヌ:Cantec de Dor / Brau. Doina(ルーマニア民謡)(1995)
アルミン・シブラー:小協奏曲 Op.9
ウルスラ・サーンテイン(ヴィオラ;ストラディヴァリウス「Gibson」、1734年)

録音:2020年9月8日・12月3日、2021年3月12日・4月9日
チューリッヒ・トーンハレOのヴィオラ奏者、ウルスラ・サーンテインによるヴィオラ・ソロのためのアルバム。バッハ、ペンデレツキ、民族音楽、現代スイス の作曲家シブラーなど多彩な響きが一挺のヴィオラから次々と紡ぎ出されていきます。一見すると古典的な調和から離れた世界のようですが、実際にはそれぞれ の音楽に明らかな対照性とともに強いつながりをも発見することができるでしょう。1734年製ストラディヴァリウス「ギブソン」での演奏。 (Ki)
PROSP-0029
ピアソラ100
ピアソラ:ル・グラン・タンゴ / 天使のミロンガ / ロコへのバラード / フーガと神秘 / タングアーノ / 忘却 / リベルタンゴ / レのミロンガ
カレル・クラーエンホフ:当惑
ピアソラ:アディオス・ノニーノ / アヴェ・マリア
ル ーデンス・トゥルク&フレンズ
ヴュルテンベルク室内O

録音:2021年
ピアソラ生誕100周年記念盤。ヴァイオリンとピアノのデュオから、独奏楽器と管弦楽のための編曲まで、ピアソラの作品を幅広く網羅したアルバムです。ヴァイ オリニストのルーデンス・トゥルクにとって重要な作品は、1982年にパリで書かれた『ル・グラン・タンゴ』。元々はチェロとピアノのための曲ですが、ここではヴァ イオリン、チェロ、ピアノのための編曲で聴くことができます。演奏にも参加しているオランダの有名なアコーディオン奏者、カレル・クラーエンホフの作品も1曲 収録。
PROSP-0031
ブリテン:声楽と管弦楽のための作品集
(1)テノールと管弦楽のための『狩をする私たちの先祖』 Op.8
(2)ソプラノと管弦楽のための4つのフランス歌曲
(3)テノールと管弦楽のための交響組曲『グロリアーナ』 Op.53a
クリスティーナ・ランツハマー(ソプラノ(2))
マーク・パドモア(テノール(1))
アラスデア・ケント(テノール(3)「リュートの歌」)
アイヴァー・ボルトン(指)
バーゼルSO

録音:(1)(3)2020年8月10-14日、(2)2020年8月17・18日/ドルナッハ、ゲーテアヌム
2016/17年シーズンの初めからバーゼルSOの首席指揮者を務めているアイヴァー・ボルトン。彼は常に祖国イギリスの音楽に特別な親近感を抱いてお り、ブリテンの割とマイナーな作品を取り上げた当盤はボルトンのやりたかったことが詰まったアルバムと言えます。パドモアら声楽陣の活躍も聴き 逃せません。
『狩をする私たちの先祖』は23歳、『4つのフランス歌曲』は僅か14歳で作曲された天才的な作品。また1953年にエリザベス二世の戴冠式のために書かれ たオペラ『グロリアーナ』からの組曲も収録しています。 (Ki)
PROSP-0032
ラフマニノフ・ストーリーズ
ラフマニノフ:チェロとピアノのための小品 Op.2
前奏曲集 Op.23より 第4曲 ニ長調
チェロ・ソナタ ト短調 Op.19
12の歌 Op.21より 第7曲 ここはすばらしい場所
6つの歌 Op.38より 第3曲 ひなぎく / 第5曲 夢
ヴィオラ独奏のためのラフマニノフの主題によるカプリッチョ(前奏曲Op.23-5に基づく)
14の歌 Op.34より 第14曲 ヴォカリーズ
マティス・ロシャ(Va)
エルデム・ミシルリオグル(P)

録音:2021年3月26-29日/ベルギー
コロナとロックダウンが契機となって、ヴィオラ奏者のマティス・ロシャは自身のレパートリーを見つめ直し、ラフマニノフの音楽に行き着きました。チェロ作品や 歌曲を独自にヴィオラのために編曲し、ロシアのメロディに新たな色彩を与えています。
PROSP-0033
ボヘミアン・ラプソディ 〜ピアノ三重奏曲集
スメタナ:ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第4番ホ短調『ドゥムキー』
オリヴァー・シュニーダー・トリオ 【アンドレアス・ヤンケ(Vn)、ベンヤミン・ニッフェネッガー(Vc)、オリヴァー・シュニーダー(P)】

録音:2020年5月23-24日/スイス
スメタナのピアノ三重奏曲とドヴォルザークの『ドゥムキー』、ふたつのボヘミア室内楽の名作を収録。アルバム・タイトルは「ボヘミアン・ラプソディ」。フレディ・ マーキュリーとの関連については、音楽学者エヴァ・ゲジーネ・バウアーがブックレットで詳しく説明しています。(独英仏のみで、日本語はつきません) (Ki)
PROSP-0034
境界を越えて
フレスコバルディ(レスピーギ編):パッサカリア
フレスコバルディ:カンツォーナ第1番
リゲティ:フレスコバルディへのオマージュ
フローベルガー:リチェルカーレ ニ短調 FbWV411 / カプリッチョ FbWV508
フレスコバルディ:カプリッチョ・パストラーレ
ゲオルク・ベーム:コラール「ああ、いかにはかなく空しき」
ペルト:アリヌーシュカの癒しに基づく変奏曲
バッハ:コラール 「来たれ、異教徒の救い主よ」 BWV659
パッヘルベル:チャコーナ へ短調 T.206
マルチェッロ(バッハ編):オーボエ協奏曲 ニ短調より アダージョ
バッハ:キリストは死の縄目につながれたり BWV695
バッハ(ブラームス編):シャコンヌ ニ短調 BWV1004
アレクサンドラ・ソストマン(P)

録音:2021年
巧みなプログラミングでバロックと現代を繋ぐピアノ・アルバム。鍵盤音楽の始まりと現代との鮮やかな交錯に耳を奪われます。生死を思う、はかない美しさに 満ちたサウンドが魅力的。
「バロックから現代へ、音楽から宗教へ、世俗から神へ。このアルバムの中で私は境界を越えることができます。だからこそ、バッハが最初の妻マリア・バルバラ・ バッハを偲んで書いた『シャコンヌ』のように、生と死、復活、悟り、そして追憶をテーマにしているのです」(アレクサンドラ・ソストマン)
PROSP-0036
ヴァイオリンに敬礼を
バッハ:シャコンヌ ニ短調 BWV1004
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
パガニーニ:カプリス第24番イ短調
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
ティモシー・ホプキンス(Vc、編)
ヴィタ・カン(P)

録音:2021年3月19-21日/ドイツ、グリマ
他の楽器からチェロ用に自ら編曲した作品を演奏することに特別な魅力を感じるという若きチェロ奏者、ティモシー・ホプキンスによるアルバム。まるでヴァイオ リンの名作アルバムと見紛うラインナップですが、すべてチェロで、原曲の調性のまま弾いています。しかも作品を完全に手中にし、リラックスし、心から歌うように 演奏しているのがみごと。もちろん技術も素晴らしく、速いパッセージにおける一呼吸や、高音のキレイなはまり具合などにも驚かされますが、まず技巧よりも音楽 の豊かさに耳がいってしまうほど自然な完成度。編曲アルバムということを忘れて音楽に浸りたい1枚です。 (Ki)
PROSP-0038
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 オリヴァー・シュニーダー(P;ベーゼンドルファー 280VC)

録音:2022年5月2-3日/スイス、チューリッヒ放送スタジオ
各声部を歌うのに最適な楽器としてベーゼンドルファーの280VCを使用。落ち着いたテンポとはっきりした発音からは楽曲をじっくり掘り下げ創りあげた深い 解釈が感じられ、アクセントやリピートでの独自の装飾からはさらなる即興性への挑戦がみられます。幼いころからバッハの音楽に魅了され続け、グールドのゴルト ベルク録音にもやはり衝撃を受けたというシュニーダーが、「今できる自分のバッハ演奏」を刻み込むべく丹精込めて録音した力強いゴルトベルクです。
オリヴァー・シュニーダーは1973年スイス生まれのピアニスト。これまでもSONY等からCDをリリースしています。 (Ki)
PROSP-0040
ラヴェル:鏡
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番『月光』
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35
ジョルジアナ・プレテア(P;ベーゼンドルファー 280VC)
録音:2021年7月12-14日/チューリッヒ、ZKOハウス
数多くのコンクールで優勝しているバーゼル在住のルーマニア人ピアニスト、ジョルジアナ・プレテア(1993-)のデビュー盤。
PROSP-0043
スイスのピアノ音楽
オネゲル:トッカータと変奏曲 H.8
 7つの短い小品 H.25
 3つの小品 H.23
マルタン:フラメンコのリズムによる幻想曲
 8つの前奏曲
ジェレミー・コニュス(P)

録音:2021年6月25-27日スイス、チューリヒ・ブルーネンホフ・SRFスタジオ
若きスイス人ピアニスト、ジェレミー・コニュスは音楽家としてのアイデンティティをスイスの音楽に求め、必ずしも多くは採り上げられてこなかったその音楽にど んどん魅せられていきました。そしてデビュー・アルバムとして発表されたのが当盤です
フランス生まれのオネゲルは両親がスイス人で、フランス・スイスの二重国籍を持っていました。一方、マルタンはスイスで生まれたフランス系スイス人。両者のピ アノ作品を並べてこれほど共感たっぷりに奏でるアルバムは稀少です。乾いた響きと憂いのある和声の絶妙な交錯、心地よい技巧など、聴かれないのがもったい ない良曲ばかり。 (Ki)
[ダリア・パルホメンコ]
ルーマニア出身のロシア人若手ピアニスト。フィエーゾレ音楽院でエリソ・ヴィルサラーゼに師事したのち、ハンブルク音楽大学でステパン・シモニアンに師事。 2018年に世界的に有名なジョルジュ・エネスコ・ピアノ・コンクールで1位を獲得。他にも2019年仙台ピアノコンクールで第3位および聴衆賞を獲得するなど 数々の受賞歴を持つ。世界有数のコンサートホールで演奏し、多くの指揮者やオーケストラと共演しています。
PROSP-0045
アパッショナルト 〜情熱のヴィオラ
シューマン:おとぎの絵本 Op.133
ヴュータン:エレジー Op.30
ブリッジ:ヴィオラとピアノのための2つの小品
ファリャ:7つのスペイン民謡(マーク・サッバ編)
マーク・サッバ(Va)
イリア ー ヌ・レイエズ(P)

録音:2021年
ヴィオラのレパートリーを探求するマーク・サッバによる、「ロマン派のヴィオラ音楽」をテーマにしたアルバムです。ヴィオラのくぐもった響きで歌われる、情熱を秘めた音楽たち。ファリャは自らの編曲版。
■マーク・サッバ
1988年、ニューヨーク生まれのヴィオラ奏者。3歳でヴァイオリンを始め11歳でヴィオラに転向。姉の弾くチェロにも魅了されたという。今井信子らに師事し、アムステルダム音楽院を優秀な成績で卒業。マンハッタン国際音楽コンクール1位等を受賞。ベルギー国立Oソリスト。ズービン・メータから激賞され、イスラエル・フィルハーモニックの客演首席ヴィオリストに招かれたことも。2011年にはスイスのヴェルビエ音楽祭でイヴリー・ギトリスと共演し、ギトリスに「ヴィオラのパガニーニ」と評された。2016年にベルギー人ピアニストのイリアーヌ・レイエズとデュオを結成、ヴィオラとピアノのためのレパートリーを果敢に探求しています。2017年よりベルギーのモンス王立音楽院ヴィオラ科教授を務める。 (Ki)
PROSP-0046(2CD)
詩人の恋 〜チェロとギターのための編曲による歌曲集
[CD1](音楽のみ)
シューマン:詩人の恋 Op.48
ミカエラ・カトラニス(1985-):愛と死について
シューマン:リーダークライス Op.39より第7曲 古城にて

[CD2](音楽+詩の朗読)
シューマン:詩人の恋 Op.48
ミカエラ・カトラニス(1985-):愛と死について
シューマン:リーダークライス Op.39より第7曲 古城にて
スザンヌ・シャンベラン(Vc)
Jerzy Chwastyk(G)
ハンス・ツィッシュラー(朗読)
シューマンの『詩人の恋』をチェロとギターのための異色のアレンジで聴くアルバム。2枚組になっており、CD2にはCD1と同じ演奏が1曲ごとに詩の朗読トラッ クを挟みながら進んでいく構成になっています。 (Ki)
PROSP-0047
ドヴォルザーク:4手連弾のためのスラヴ舞曲集
スラヴ舞曲集 Op.46
スラヴ舞曲集 Op.72
アドリエンネ・ソーシュ&イーヴォ・ハーグ(P・デュオ)
使用楽器:Bosendorfer 280VC

録音:2021年11月22-24日/チューリッヒ・スタジオ
4手作品の名作とされるドヴォルザークのスラヴ舞曲。ブラームスの「ハンガリー舞曲」がヒットしたため出版社がドヴォルザークに書かせたもので、母国の中で の人気作曲家だったドヴォルザークが国際的にブレイクしたきっかけとなった作品でもあります。スイスのピアノ・デュオがベーゼンドルファーで演奏。技術的に非 常に難しい作品ながら、音楽的な高揚を大いに感じさせる魅力的な演奏となっています。
PROSP-0048
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調 Op.63
ミャスコフスキー:交響曲第25番変ニ長調 Op.69
プロコフィエフ:『ロメオとジュリエット』 Op.64より 仮面
ダーヴィト・ネベル(Vn)
ダニエル・ユペール(指)
ベルギッシュSO

録音:2021年8月/ケルン
ダニエル・ユペールは有望なドイツの指揮者で、ベルギッシュSOの20119/2020シーズンの音楽監督を務めました。世評も高く、同オケの水準がかなり 高まったと認識されています。その成果があらわれた録音の登場です。
ダーヴィト・ネベルはチューリヒ生まれのヴァイオリニスト。クリスチャン・ヤルヴィとの共演でSONYから協奏曲アルバムが発売されています。
「仮面」はこの演奏のために特別にアレンジされたヴァイオリンとオーケストラのための版を使用。 (Ki)
PROSP-0049
スラヴの旅 〜フルートとピアノのためのチェコ音楽集
マルティヌー:フルートとピアノのためのソナタ H306
インドジフ・フェルト:フルートとピアノのためのソナタ
同:フルート独奏のための4つの小品 [瞑想曲/カプリース/幕間劇(バルトーク讃)/ブルレスケ]
シュルホフ:フルートとピアノのためのソナタ
ジェラルディン・ミュシャ:フルートとピアノのための『私たちの旅』
ヤナーチェク:ピッコロとピアノのための『青い鳥の行進曲』
ドヴォルザーク(クライスラー編):スラヴ幻想曲(サラ・ルメールによるフルートとピアノ版)
サラ・ルメール(Fl、ピッコロ)
ウルリッヒ・ コエッラ(P)

録音:2021年8月/チューリッヒ放送スタジオ
スイス・ロマンドOの首席フルート奏者サラ・ルメールによる、チェコ作曲家のフルート作品集。あまり聴きなじみのないジェラルディン・ミュシャはスコッ トランドの作曲家ですが、アール・ヌーヴォーを代表する画家アルフォンス・ミュシャの息子であるチェコの作家ジリ・ミュシャ(イジー・ムハ)と結婚し、プラハに 移り住んだ人物です。 (Ki)
PROSP-0050
フィエスタとシエスタ〜スペイン、アルゼンチン、ブラジルのピアノ作品集
ヒナステラ:アルゼンチン舞曲 Op.2(老いた牛飼いの踊り / 優雅な乙女の踊り / さすらうガウチョの踊り)
カルロス・グアスタビーノ:ラ・シエスタ
 美しき故郷/小さな踊り
トゥリーナ:幻想的詩曲 Op.98
 マドリード放送
ヴィラ=ロボス:ブラジルの子供の謝肉祭
マリアン・ローゼンフェルド(P)

録音:2001年11月/スイス、アーラウ、ザールバウ
スイス人ピアニスト、マリアン・ローゼンフェルドによる、スペインとラテンアメリカの作品を集めたアルバム。トゥリーナ、ヴィラ=ロボスなど、知られざる魅力的 な作品が目白押しです。
ローゼンフェルドはルツェルンの音楽家の家庭に生まれ、13歳でチューリッヒ音楽大学に入学し、14歳でトーンハレにデビューと、若い頃から神童ぶりを発揮し た名手。情熱的で個性的な演奏に魅了されます。 (Ki)
ROSP-0051
光点 〜トルコのピアノ作品とシューベルトの最後のソナタ
ブラク・チェビ(1985-):光点 〜ピアノのための4つの幻想曲
アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991):アクサク・リズムによる12の前奏曲 Op.45より 第9番プレスト / 第10番ラルゴ / 第11番アレグロ / 第12番ヴィーヴォ
イルハン・バラン(1934-2016):3つのバガテル
ネジル・カズム・アクセス(1908-1999):5つのトルコのピアノ小品より 第3番エレジー/ 第4番夏の思い出 / 第5番 村
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D960
ブラク・チェビ(P)

録音:2021年11月7-11日/ノイマルクト、ライトシュターデル
音楽家系に生まれニュルンベルク音楽院で学んだドイツ系トルコ人のピアニスト、ブラク・チェビによるアルバム。とくに祖国の作品にこだわったわけではなく、 好みの曲を選んでいったらこのプログラムになったのこと。トルコの作品を、自作とシューベルトのソナタで挟んだ構成が異彩を放っているように感じますが、意外 とひとつの流れに溶け込んでおり、チェビの音楽観が垣間見えるようです。 (Ki)
PROSP-0052(2CD)
故郷の歌、500年
[CD1]
1ハインリヒ・イザーク(ca.1450-1517):インスブルックよさようなら
2「人にはどれほどの家が必要か?」ジャン・アメリー*
3ミシャ・スポリアンスキー(1898-1985):人には家がなくてはならない
4ブラームス:ドイツ民謡集 WoO 33より 谷底で
5リヒャルト・トルンク(1879-1968):都市
6「友へ」テオドール・シュトルム
7シューベルト:魔王 D328
8ドヴォルザーク(アンドレ・フィッシャー編):家路
9「郷愁、とは何?」マーシャ・カレコ
10ハンス・ナウミルカート(1919-1994):私たちの家
11民謡:クルプファルツの狩人
12「丘の上から見下ろす私の世界」ベッティーナ・フォン・アルニム*
13クルシェネク(1900-1991):オーストリア・アルプスからの旅日記 Op.62より 雨天
14ダニエル・ベーレ(1974-):家とは鍵のあるところ
15シューベルト:海の静けさ
16「家の祝福」著者不明*
17ブラームス:荒野の上を
18伝承曲:鳥が飛んできて
19「孤独」フリードリヒ・ニーチェ*
20ワーグナー:聖杯伝説(彼方の国に)
[CD2]
21クルシェネク:オーストリア・アルプスからの旅日記 Op.62より モティーフ
22「モットー」フリードリヒ・ヘルダーリン*
23アイスラー:故郷
24アイスラー:逃避行
25ウィリー・エンゲル=ベルガー(1890-1946)、ウィル・マイゼル(1897-1967):新しい春
26ヘルマン・レオポルディ(1888-1959):ブーヘンヴァルトの歌
27カルロ・ジグムンド・タウベ(1897-1944):ユダヤの子
28「浮浪」マックス・ヘルマン=ナイセ*
29ヴェルナー・アイスブレンナー(1908-1981):難民の歌
30マーラー:この世の暮らし
31シューベルト:さすらい人の夜の歌
32「旅の途中」李白/リヒャルト・デーメル*
33スウェーデン民謡:朝露に濡れた山の中で
34クルシェネク:オーストリア・アルプスからの旅日記 Op.62より 上へ下へ
35ゲオルク・クライスラー(1922-2011):ウィーン人のいないウィーン
36「異国にて」フランツ・グリルパルツァー*
37ヨハネス・オルディング(1981-):故郷
38ヴェルナー・ボッホマン(1900-1993):故郷、あなたの星
39テオ・マッケベン(1897-1953):そして私たちの上には空が

※14・20を除き、アレクサンダー・クランペによるホルン四重奏とテノールのための編曲
ダニール・ベーレ(T)
ジャーマン・ホルンサウンド(ホルン四重奏)
クリストフ・エス、セバスティアン・ショール、ステファン・ショットシュテット、ティモ・シュタイニンガー
マリオ・アドルフ(朗読*)

録音:2021年1月9-13日、2022年4月4日
2017年に知り合ったテノール歌手ダニエル・ベーレとホルン四重奏団ジャーマン・ホルンサウンドによるアルバムです。彼らは「家」から派生し「故郷・母国」 といった意味を持つドイツ特有の言葉〈Heimat〉をテーマとして曲を集め、自分たちの編成に合わせてアレンジするというプロジェクトを行い、最終的にあらゆる 時代とジャンルの歌を50曲集めました。そこからCD2枚分選曲し、実演でも共演した著名な俳優マリオ・アドルフの朗読を絡めて構成。家や故郷、自身のルーツ について考えさせる労作に仕上がっています。 (Ki)
PROSP-0053
ピッコロ・レジェンド
(1)ダニエル・シュナイダー(1961-):アポロとマルシュアス(2021) Picc, Hrp
(2)マルティヌー:スケルツォ(ディヴェルティメント) H174(1929) Picc, Pf
(3)ヤン・ノヴァーク(1921-1984):マルシュアス(1983) Picc, Pf
(4)マルティヌー:ディヴェルティメント H365(1957) 2Picc
(5)ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァー(1915-1940):ちいさな笛の物語(1940) Picc, Pf
(6)ガブリエル・マランチオーユ(1979-):マルシュアスを讃えて(2014) Picc solo
(7)ダニエル・シュナイダー:テイレシアス(1992) Picc, Hrp
(8)レオナルド・デ・ロレンツォ:神話組曲 Op.38(1930) Fl/Picc, Pf
(9)ダニエル・シュナイダー:バロックロッホネス(ネス湖バロック)(1996) Picc, Pf
ハイカ・リュブケ(ピッコロ)
ヘンドリク・ハイルマン(P)
サラ・ベリュー(Hp)
パメラ・シュタヘル(ピッコロ)

録音:2021年12月20-22日チューリッヒ放送スタジオ
(1)(5)(6)世界初録音
(2)(4)(7)(8)(9)ピッコロ版初録音((8)は第2楽章のみ)
チューリッヒ・トーンハレOの首席フルート奏者ハイカ・リュブケによるソロ・アルバム。オーケストラ曲以外ではなかなか聴く機会のない楽器、ピッコロに あらゆる角度から焦点を当て、楽器の可能性を最大限に発揮できるプログラムを組んでいます。とうぜん近現代作品が多いのですが、伝説・神話といったイメージ の楽曲が散りばめられ、美しい幻想性に貫かれた聴きやすい内容になっています。
ジャズのリード奏者でクラシックと融合した作風をもつダニエル・シュナイダーの作品はちょっぴり暗めの洒落た響きが魅力的。『アポロとマルシュアス』ではハー プの手の込んだ奏法が花を添え、バッハのパロディのような『ネス湖バロック』では不思議なユーモアが煌めきます。
PROSP-0054
月はわが友
テオドール・キルヒナー:歌曲集 Op.1(全10曲)
ドビュッシー:ベルガマスク組曲より「月の光」、忘れられた小唄(全6曲)
グリーグ:叙情小曲集より「夜想曲」 Op.54-4、歌曲集 Op.48(全6曲)
キルヒナー:幻想的小品集より「夜想曲」 Op.14-4
ピエール・モーリス:中国の歌(全7曲)
カトリン・ホッティガー(S)
エドワード・ラシュトン(P)

録音:2020年7月25日、2021年8月22・26・27日
夜と月をテーマにした歌曲とピアノ曲をあつめたアルバム。キルヒナーやピエール・モーリスといっためずらしい作品も。
カトリン・ホッティガーはルツェルン応用科学芸術大学で学んだスイスのソプラノ歌手。バロック・オペラや、フランスとスカンジナビアのリートなどに力を注いで いて、ピアノのエドワード・ラシュトンと定期的にリートのリサイタルを行っています。 (Ki)
PROSP-0055
エネスコ:ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ 嬰へ短調 Op.24-1
ピアノ組曲第2番ニ長調 Op.10
ピアノ・ソナタ ニ長調 Op.24-3
ダリア・パルホメンコ(P)

録音:2021年3月1-3日/ハンブルク、NDR、ロルフ・リーバーマン スタジオ
2018年のジョルジュ・エネスコ・ピアノ・コンクールで優勝したピアニスト、ダリア・パルホメンコが奏でるエネスコのピアノ曲。エネスコはロマン派からモダニ ズムへと進む20世紀音楽界の重要作曲家の一人であり、当時の高い世評を考えると、現在の評価はあまり良いものではない感があります。パルホメンコはそんな イメージを払拭するべく、音楽への熱い共感とともに楽譜を深く読みこんで、曲の持つ美しさを最大限引き出す演奏をしてくれます。 (Ki)
[ダリア・パルホメンコ]
ルーマニア出身のロシア人若手ピアニスト。フィエーゾレ音楽院でエリソ・ヴィルサラーゼに師事したのち、ハンブルク音楽大学でステパン・シモニアンに師事。 2018年に世界的に有名なジョルジュ・エネスコ・ピアノ・コンクールで1位を獲得。他にも2019年仙台ピアノコンクールで第3位および聴衆賞を獲得するなど 数々の受賞歴を持つ。世界有数のコンサートホールで演奏し、多くの指揮者やオーケストラと共演しています。
PROSP-0056
チャイコフスキー:ピアノ曲集
ピアノのための18の小品 Op.72
夜想曲 嬰ハ短調 Op.19-4
ヌーロン・ムクミ(P)

録音:2022年5月/ベルリン、テルデックス・スタジオ
チャイコフスキーが弟に『18の小品』Op.72の完成を報告した手紙は、過度な誇張や虚飾のない、控えめなものでした。これは曲の内容と近いものがあります。 一見シンプルな小品集と思わせておいて、踏み込んで深く接するほどに、この曲集が詩的な輝きと旋律美、そしてきわめて多様なムードに満ちていることに気づか されるのです。ドイツ系ウズベク人のピアニスト、ヌーロン・ムクミの演奏がその魅力をしっかりと伝えてくれます。 (Ki)
[ヌーロン・ムクミ]
1996年、ウズベキスタンのタシケント生まれ。6歳でピアノを始め、8歳でモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を弾き振りするという神童ぶり。フランクフルトと チューリッヒで学び、現在は世界各地でソリストとして活躍しています。
PROSP-0057
未知との遭遇 〜ファゴットと弦楽四重奏のための作品集
エドゥアール・デュ・ピュイ(1770-1822):ファゴット五重奏曲 イ短調
ウィントン・マルサリス(1961-):ファゴット五重奏曲『ミーラーン』
ヘレナ・ヴィンケルマン(1974-):ファゴット五重奏のための2つの情景『Gott-Fa』 *
マルセロ・ニシンマン(1970-):ファゴット五重奏のための『ルイのタンゴ』 *
サン=サーンス:ファゴット・ソナタ Op.168(ヴォルフガング・レンツ編、ファゴット五重奏版 *
ピアソラ:タンゴ・エチュード第3番(ロヘル・エロウ編、ファゴット五重奏版) *
ル イ・ロペス(Fg)
グリンゴルツSQ
ルスラン・ルツィク(Cb)

録音:2021年1月29-30日/SRF放送スタジオ
*世界初録音
ファゴットと弦楽四重奏が混ざりあい作られる美しい音色に魅せられたルイ・ロペスが、自ら思い入れのある6人の作曲家の6作品を選び、全曲をファゴット五 重奏として演奏しました。長い準備期間を経て作られたアルバムで、他人には真似のできない唯一無二の個性が炸裂した1枚と言えます。
デュ・ピュイの五重奏曲はロペスがこの編成の虜になったきっかけの作品。美しい旋律と愉悦たっぷりの楽器間の掛け合いに彩られています。サン=サーンスの 名作ソナタでは、難しいピアノ・パートを鮮やかに弦楽四重奏に生まれ変わらせたアレンジの巧さにも驚き。他にもジャズ、ロック、タンゴのイディオムを採り入れた 音楽を収録するなど、同じ編成なのに飽きの来ない、作りこまれた構成で楽しませてくれます。 (Ki)
PROSP-0058
それでも、愛は 〜ブラームス:歌曲とピアノ曲
青春の歌 Op.63-5
永遠の愛について Op.43-1
お前の青い瞳 Op.59-8
日曜日の朝 Op.49-1
間奏曲 Op.116-4*
ドイツ民謡集 WoO33より
 第5曲 太陽はもう輝かない
 第6曲 谷底で
 第25曲 私の恋人の唇はバラ色
心変わり Op.48-2
カプリッチョ Op.116-3*
2つの歌曲 Op.91**
カプリッチョ Op.116-1*
4つの厳粛な歌 Op.121(ジャン=ピエール・メクリ編、弦楽四重奏伴奏版) ***
*=ピアノ独奏曲
マリー=クロード・シャピュイ(Ms)
クリスティアン・シャモレル(P)
ハンス・エディジ(Va)**
シネ・ノミネQ***

録音:2021年1月14-16日/スイス、ラ・ショー=ド=フォン、サル・ド・ミュジーク
ブラームス晩年の傑作歌曲『4つの厳粛な歌』を頂点に据え、声楽曲とピアノ独奏曲を絡めて構成したアルバムです。愛について歌いながらも、どこか超越した 雰囲気をもつ形而上学的な音楽が続き、最後の『4つの厳粛な歌』が本来のピアノ伴奏ではなく弦楽四重奏伴奏になっていることで、特別感のあるクライマックス が築かれています。この曲のもつ懐の深さ、一音一音を踏みしめる重みが、原曲とは一味違った質感で表現された魅力的な編曲です。
マリー=クロード・シャピュイはスイスのメゾソプラノ歌手。バロック・オペラや宗教曲での活躍が多く、ノリントン、ヤーコプス、アーノンクール、シャイーらと共演 しています。 (Ki)
PROSP-0059
スイスのクリスマス
アルベルト・ベッカー(1834?1899):Joseph, lieber Joseph
カール・リュッティ(1949-):O nata lux de lumine
シャイト:(1587?1654):Puer natus in Bethlehem
ギオン・アントニ・デルングス(1935?2012):Tut ils fideivels
ジュリア・シュヴァルツ(1963-):Das Christkind im Wald
ゴットフリート・ヴォルタース(1910?1989):Maria durch ein Dornwald ging
ピーター・アッペンツェラー(1955-):Maria va tras un god spinus
ハインリヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルク(1843?1900):Meine Seele erhebt den Herrn
アンドレ・サラ(1899?1968):Que j’aime ce divin Enfant
カルロ・ボラー(1896?1952):Dormi bel bambin
マスクス・フリッカー(1943-):Advent
メンデルスゾーン(1809?1847):聖夜 Op.79-1
ピーター・アッペンツェラー:Neues Quempas-Lied I
ピーター・アッペンツェラー:Neues Quempas-Lied II
アンドレ・デュクレ(1945-):La Marche des Rois
ロバート・ルーカス・ピアサル(1795?1856):In dulci jubilo
マルクス・フリッカー(1943-):Liislig fallt de Schnee
ブルクハルト・キンツラー(1963-):Still, still, still
ツェザール・ブレスゲン(1913?1988)/マルクス・シュミードル(1971-)編)):O du stille Zeit
マルコ・アマード(指)
シュヴァイツァー・ヴォーカルコンソート

録音:2022年7月4-6日/チューリッヒ放送スタジオ
1988年生まれで指揮とオルガン、経済学を学び、合唱指揮者として活躍しているスイスの指揮者マルコ・アマードと、彼が2018年に設立した合唱団「シュヴァ イツァー・ヴォーカルコンソート」によるクリスマスアルバム。 (Ki)
PROSP-0060
サン・サーンス:交響詩集
歌劇『サムソンとデリラ』〜バッカナール
交響詩『ファエトン』 Op.39
交響詩『ヘラクレスの青春』 Op.50
交響詩『オンファールの糸車』 Op.31
交響詩『死の舞踏』 Op.40
※ベーレンライター版、ヒュー・マクドナルド氏による新たなクリティカル・エディションによる初録音
アイヴォー・ボルトン(指)
バーゼルSO

録音:2021年7月(バッカナール)、2021年2月(交響詩)/スタッドカジノ・バーゼル
サン=サーンスの没後100年記念として2021年に録音された交響詩集。バーゼルSOとその首席指揮者アイヴォー・ボルトンによる 演奏です。繊細なひびきを美しくとらえた好録音で、サン=サーンスの流麗な音楽を満喫できます。新たな版のスコアを使った初録音というのも興味深いポイント。
リストが創始した交響詩というジャンルは、色彩的な情景描写を得意としたフランスの作曲家たちが受け継ぎました。サン=サーンスはその筆頭と言える存在で 4曲の交響詩を残しています。どれも分かりやすい物語を巧妙なオーケストレーションで自然に音楽化した佳品。美しいハープの用法なども花を添え、じつに耳を 愉しませてくれます。勝利の大祝宴をアラビア風の野太い旋律で描いた、熱気あふれるバレエ音楽「バッカナール」を併録。 (Ki)
PROSP-0061
ヴィオラで聴くバッハ&ペルト
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロの為のソナタ第1番 ト長調 BWV1027
ペルト:鏡の中の鏡
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロの為のソナタ第3番 ト短調 BWV1029
ペルト:フラトレス
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロの為のソナタ第2番 ニ長調 BWV1028
アンネッテ・バルトルディ(Va)
ベンジャミン・エンゲリ(P)

録音:2022年7月7-9日/スイス、ボスヴィル、アルテ教会
バッハのガンバ・ソナタBWV1027-1029とアルヴォ・ペルトの人気曲「フラトレス」「鏡の中の鏡」をヴィオラとピアノの演奏で収録。バッハも比較的ゆった りしたテンポで、アルバム全体を通して、温かみのある落ち着いた演奏で構成されているのが印象的です。 (Ki)
PROSP-0062
ヴァレー地方からの歌/スイスの作曲家による歌曲集
オイゲン・マイアー(1934-):Chiajeri (Taugwalder)
エミル・フレイ(1889-1946):Junges Madchen in den Bergen (Morgenstern) op.49/1
オイゲン・マイアー:Wela Wag (Taugwalder)
ヴェルナー・ベルッチ(1950-):Die Felswand (Meyer) Wege III
オイゲン・マイアー:Ds Hittuliechtje (Taugwalder)
ヨゼフ・ラウバー(1864-1952):Fruhlingsnacht (Hesse) op.37/2
オイゲン・マイアー:Dr Schuelschatz (Taugwalder)
ハンス・フーバー(1852-1921):Mir traumte von einem Myrtenbaum (Heyse) op.61/32.47
オイゲン・マイアー:Dr Bluusuchnopf (Taugwalder)
ワルター・クルヴォワジエ(1875-1931):Morgens (Storm) op.2/7
オイゲン・マイアー:Herbschtwind (Taugwalder)
ハインツ・ホリガー(1939-):Herbst (Morgenstern) Sechs Lieder VI
フランツィスカ・ハインツェン(S)
ベンジャミン・ミード(P)

録音:2022年5月
スイスのソプラノ歌手フランツィスカ・ハインツェンが歌う、故郷ヴァレー州とスイスの歌の芸術への愛に満ちたアルバム。ヴァレー語の詩によるオイゲン・マイアー の作品を中心に、過去2世紀のスイスの作曲家による歌曲を収録しています。 (Ki)
PROSP-0063
フルートとピアノのためのベートーヴェン作品集
ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調 『春』Op.24(チーリン・チェン編、フルートとピアノ版)
フルートとピアノのためのセレナーデ ニ長調 Op.41
ロマンス ヘ長調 Op.50(テオバルト・ベーム編、フルートとピアノ版)
チーリン・チェン(Fl)、岩井美子(P)

録音:2021年1月6-7日/スイス、ライナウ、ムジークインセル
スイスを拠点に活動するフルート奏者チーリン・チェンによるベートーヴェン・アルバム。フルートのための編曲作品集でもあります。音域の近いヴァイオリンから の自然な編曲で、フルートが自在に立ちまわり軽やかな音色をふりまきます。
奏者自身の編曲によるスプリング・ソナタはこのアルバムのハイライト。うららかな旋律美が輝きます。「ベーム式フルート」の発明者、テオバルト・ベームの編 曲したロマンスも楽器を熟知した見事な仕上がり。Op.41のセレナーデは、ベートーヴェンが自らの作品『フルート、ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデ Op.25』から編曲したもの。 (Ki)
PROSP-0064
ヴィヴァルディ:リコーダー協奏曲とアリア集
ソプラニーノリコーダー協奏曲 ハ長調 RV443
アルトリコーダー協奏曲 ハ短調 RV441
歌劇『救われたアンドロメダ』RV Anh.117より アリア「いつも太陽が」
ソプラニーノリコーダー協奏曲 ニ長調 『ごしきひわ』 Op.10-3, RV428
アルトリコーダー協奏曲 ト短調 『夜』 Op.10-2, RV439
歌劇『ジュスティーノ』 RV177より アリア「喜びをもって見よう」(アルトリコーダー編)
ソプラニーノリコーダー協奏曲 イ短調 RV445
協奏曲 へ短調 『冬』 RV297より 第2楽章(ソプラノリコーダー編)
イサーク・マクドゥーミ(リコーダー、編)
アルノー・グルック(C.T)
アンサンブル・ピッカンテ

録音:2022年7月/スイス、ゼーヴェン、聖ドイツ教会
スイスのリコーダー奏者イサーク・マクドゥーミによるヴィヴァルディの協奏曲集。技巧的なヴァイオリン協奏曲で知られるヴィヴァルディですが、リコーダー協奏 曲もまた、驚くような技術が求められる難曲ぞろいです。時にあきれるほどのヴィルトゥオジティがほとばしり、かと思えば美しいカンティレーナが現れる、この音 楽構造はまさにオペラ・アリア。実際のアリアを挿入することによって、協奏曲との近似性が証明されています。
「いつも太陽が」では原曲のヴァイオリン・オブリガートをリコーダーが担当。「喜びをもって見よう」では歌そのものをリコーダーが担当。めくるめく装飾音がま ばゆい輝きを放ちます。また最後にはヴィヴァルディの残した旋律の中で特に人気の高い、『冬』第2楽章のリコーダー版を収録しています。
PROSP-0065(2CD)
ビーバー:ロザリオのソナタ
[CD1]
「喜びの秘蹟」 ソナタ第1番〜第5番
「哀しみの秘蹟」 ソナタ第6番〜第10番
[CD2]
「栄光の秘蹟」 ソナタ第11番〜15番
「パッサカリア」 ソナタ第16番
メレット・リュティ(Vn、指揮)
レ・パシオン・ド・ラーム

録音:(ソナタ第1〜15番)2022年1月23-29日/レールベルク
(パッサカリア)2019年9月27-20日/チューリッヒ放送スタジオ
「レ・パシオン・ド・ラーム」(デカルトの『情念論』に由来)はベルン出身のヴァイオリニスト、メレット・リュティが2008年に結成したスイスの古楽アンサンブ ル。さまざまな音楽祭に出演し多くのアーティストと共演しながら、ビーバーの作品に長年取り組んできました。演奏してきた作品にはもちろん名作『ロザリオのソ ナタ』も含まれます。そして今回リリースされるのは『ロザリオ』のスタジオ録音。これまで培ってきた演奏経験が大いに活かされた出来栄えで、高度な技術を要す るヴァイオリン・パートがみごとに敬虔な祈りに昇華されていきます。通奏低音にはチェンバロとオルガンが合体したクラヴィオルガヌムや、キラキラした音を出す サルテリオが登場。リュートは野入志津子が担当しています。アンサンブル全体が呼吸するかのようにうごき、音楽が豊かに湧き上がってくる演奏。名盤ひしめく『ロ ザリオ』にまたひとつ注目盤が加わりました (Ki)
PROSP-0066
スカルラッティ父子のカンタータとソナタ
アレッサンドロ・スカルラッティ:カンタータ『行け、わが溜め息』H.53
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ ト短調 K.108
アレッサンドロ・スカルラッティ:カンタータ『ここにようやく落ち着いて』H.618
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ へ短調 K.466
アレッサンドロ・スカルラッティ:カンタータ『行け、わが溜め息』 H.54
アレッサンドロ・スカルラッティ:カンタータ『蝶はさまよい』 H.256(ドメニコ・スカルラッティのソナタ 嬰へ短調 K.25、ト短調 K.450、嬰へ短調 K.67を含む)
テンタ・ラ・フーガ [ アリス・デュポール = ペ ルシ エ(S)、ペトル・スカル カ(チェロ)、ディル ク・ヴェル ナー( チェン バロ)]

録音:2021年11月23-26日スイス、バーゼル、ヴァルデンブルク
スカルラッティ一族の中でも特に有名な音楽家として知られているアレッサンドロ・スカルラッティとその息子ドメニコ・スカルラッティ 。アレッサンドロはナポリ楽派の中心的存在で、オペラ、オラトリオ、カンタータなどの声楽曲で高く評価されていました。一方ドメニコは、主にス ペインで書かれた多くの鍵盤曲で名を残しています。このアルバムでは父のカンタータと息子の鍵盤曲を組み合わせ、ひとつの作品であるかのように演奏。書法の 違いがありつつもどこか親和性のある世界が生まれています。 (Ki)
PROSP-0068(2CD)
モノローグ
[CD1]
ニコロ・ジンガレッリ:声とピアノのためのモノローグ『私は…だった』
ドニゼッティ:声とピアノのためのカンタータ『サッフォー』
ロッシーニ:声とピアノのためのカンタータ『ジョヴァンナ・ダルコ』
[CD2]
ワーグナー:声とピアノのための『メアリー・スチュアートの別れ』 WWV61
ポーリーヌ・ヴィアルド:コントラルトとピアノのための『ヘルミオネーの情景』
メル・ボニ:ピアノのための舞曲『サロメ』 Op.100
レスピーギ:ピアノのための短詩『アレトゥーザ』
アンナ・ボニタティブス(歌)
アデーレ・ダロンツォ(P)

録音:2022年5月/チューリッヒ、SRFスタジオ
モノローグ(独白)の技法はオペラや歌曲においても特別な表現力を持っています。感情のわずかな機微までも視覚化するような効果があり、語りすぎると冗長 なものになりかねない側面もあります。作曲家にとって絶妙なバランス感覚を強いられる技法と言えるでしょう。
アンナ・ボニタティブスは1999年にスカラ座デビューして以降、多くのベルカント・オペラ出演やレコーディングを行ってきたイタリアのメゾ・ソプラノ歌手。様々 な作曲家が用いたモノローグ技法に注目し、熱意をもって表現しています。
PROSP-0069
ヨハン・ゴットリープ・ヤニッチュ(1708-1763):室内楽作品集
フルート、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための室内ソナタ ニ長調 『こだま』
フルート、オーボエ、ヴィオラと通奏低音のための室内ソナタ ハ短調
フルート、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のためのソナタ ト長調 Op.1-2*
オーボエ・ダモーレ、2つのヴィオラと通奏低音のための室内ソナタ ホ短調 *
オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための四重奏曲 ト短調 『血潮したたる』
フライタクスアカデミー

録音:2022年5月22-24日/チューリッヒ放送スタジオ
*世界初録音
音楽に造詣が深くフルートの名人だったフリードリヒ大王のもとには、多くの音楽家が集まりました。ヤニッチュもまた大王の宮廷楽団に在籍していた作曲家で、 ここで「金曜アカデミー」なるものを開催し、中流階級の人々にも宮廷音楽を聴かせる場を提供していました。ここから名をとった古楽アンサンブル「フライタクス アカデミー」による、ヤニッチュの四重奏作品集です。
ヤニッチュは対位法の大家として名を知られた作曲家であり、その実力が遺憾なく発揮された4声体書法が味わえます。同時にフルートやオーボエと弦の色彩の 対比が鮮やかで、ギャラントな性格と見通しの良い和声をまとっているのも大きな特徴。充実していながらも堅苦しさのまったくない、隅々まで耳を澄まして聴き たくなるようなとても美しい音楽です。2曲は世界初録音。 (Ki)
PROSP-0071
旅へのいざない 〜ラロの「ロシア協奏曲」とその原曲ほか
(1)デュパルク:旅へのいざない(Vnと管弦楽のための編曲版)
(2)ラロ:ヴァイオリン協奏曲第1番ヘ長調 Op.20
(3)サン・サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
(4)ラロ:ヴァイオリン協奏曲第4番ト短調 『ロシア協奏曲』
(5)リムスキー=コルサコフ:『100のロシア民謡』 Op.24より 「エヴラシェヴォ村の鐘が鳴る」(弦楽合奏のための編曲版)
(6)ラロ:ヴァイオリン協奏曲第4番ト短調 『ロシア協奏曲』 Op.29第2〜4楽章
(7)リムスキー=コルサコフ:『100のロシア民謡』 Op.24より 「ノヴゴロドに鳴り響く鐘」(Vn、バセットホルン、チェレスタ、ハープ、チェロのための編曲版)
(8)ムソルグスキー:愛しいサーヴィシナ(Vn、チェロ、コントラバス、クラリネット、ホルン、ファゴットのための編曲版)
ドミトリー・スミルノフ(Vn、編曲(5)(7)(8))
ハインツ・ホリガー(指)
バーゼル室内O

録音:2022年2月23-25日/スイス、ドン・ボスコ・バーゼル
ラロのヴァイオリン協奏曲第4番『ロシア協奏曲』と、この曲でロシアの旋律を使うにあたってラロが参照したR=コルサコフ編纂の『100のロシア民謡』 を中心にして、19世紀末における東西の音楽の橋渡しをテーマに、絶妙な選曲でこまやかに作りこまれたアルバムです。歌や民謡をヴァイオリン編曲版で演奏し、 ヴァイオリンの協奏作品と組み合わせることで、音色の統一感もありつつ様々な音楽言語が織り込まれた幻想的な世界を生み出しています。
アルバムの扉を開く1曲目、『旅へのいざない』は、東方の地を幻想的に描いたボードレールのたいへん美しい韻文詩に基づく歌曲。もともとはピアノ伴奏 ですがデュパルク自身が管弦楽伴奏版も書いており、当盤ではそれをもとに歌のパートをヴァイオリンで演奏しています。原曲がピアノとは思えない繊細なオーケ ストレーションと夢みるような歌の旋律が、聴く者を彼の地へといざないます。
スペインの血を引くラロは、有名な『スペイン交響曲』(Vn協奏曲第2番)以外でもスペインの色彩をもつ音楽を書いていて、協奏曲第1番もそ のひとつ。この作品と響き合うものとして、同じくスペインの名手サラサーテのために書かれスペインの響きをもつ、サン= サーンスの 『序奏とロンド・カプリ チオーソ』が選ばれています。そして『ロシア協奏曲』は、印象的に使われたロシア民謡の原曲を大胆に挟み込むかたちで演奏。各々の作品が繋がっていくこ とで、音楽の味わいがぐっと深まっていきます。 ★最後を締めくくるのはムソルグスキーの歌曲『愛しいサーヴィシナ』。ロシア的な5拍子による物悲しくも美しい歌を、低音中心の印象的な編曲で奏でています。
ドミトリー・スミルノフは古楽から現代まで幅広くこなす若き俊英ヴァイオリニスト。2018年にバーゼルで自ら設立した室内アンサンブル「カメラータ・ライン」 では実験音楽や映画音楽まで手掛けるという多彩な音楽家です。今作ではロマン派作品のガット弦での演奏に挑戦、また巧妙なプログラミングと鮮やかな編曲も 彼によるもの。フランス・ロマン派の色彩に負けず、しかも編成にまでこだわった編曲はアルバムのハイライトとも言え、自身で演奏することによりさらに迫真の 表情が生まれています。巨匠ホリガーにとっても刺激的で新鮮なプロジェクトだったようで、非常にレベルの高い、真に交響的な演奏が繰り広げられています。 (Ki)
PROSP-0072
RICHARD 〜R.シュトラウス&ワーグナー:声楽作品集
R.シュトラウス:ツェツィーリエ Op.27-2
R.シュトラウス:憩え、わが魂! Op.27-1
ワーグナー:遥かなる国(ローエングリン)
R.シュトラウス:セレナード Op.17-2
ワーグナー:ニュルンベルクのマイスタージンガー WWV96前奏曲
ワーグナー:優勝の歌(ニュルンベルクのマイスタージンガー)
R.シュトラウス:ひそやかな誘い Op.27-3
R.シュトラウス:暖炉のそばの夢(インテルメッツォからの交響的間奏曲第2番)
R.シュトラウス:解放 Op.39-4
ワーグナー:ローマ語り(タンホイザー第3幕)
R.シュトラウス:明日 Op.27-4
ダニエル・ベーレ(T)
トーマス・レスナー(指)
ボルサン・イスタンブールPO

録音:2022年11月20-23日/イスタンブール
ドイツのテノール歌手ダニエル・ベーレにとってR.シュトラウスとワーグナーは音楽界の2大スターであり、このふたりの「RICHARD」の作品をオーケストラと 共に歌い録音することが長いあいだ夢だったそう。めくるめく管弦楽と歌のおりなす名シーンの数々をお楽しみください。 (Ki)
PROSP-0073(2CD)
バッハ&J.C.バッハ:モテット集
[CD1]
バッハ:来たれ、イエスよ、来たれ BWV229
J.C.バッハ(1642?1703):主よ、われらを目覚めさせ給え
バッハ:御霊は我らの弱さを支え助け給う BWV226
J.C.バッハ:正しきものは、仮にひとたび死のうとも
バッハ:イエス、わが喜びよ BWV227
[CD2]
バッハ:主を讃えよ、すべての異邦人よ BWV230
J.C.バッハ:恐れるなかれ
バッハ:恐れるな、私はあなたと共にいる BWV228
J.C.バッハ:主よ、誓いのごとく、やすらかにこの世を去らせ給え
バッハ:歌え、主に向かい新しい歌を BWV225
われを祝福し給わずは、われ汝を離さじ BWV1164
ソロモンズ・ノット

録音:2022年6月25-28日/アルンシュタット、バッハ教会
〈ソロモンの結び目〉をシンボルマークにしている「ソロモンズ・ノット」は、声楽と器楽からなる指揮者なしの小編成古楽グループ。音楽を舞台作品のように軽 やかに柔軟にとらえ、演奏はすべて暗譜で綿密な準備・練習期間を経て、かつ本番では直感的な自由さや激しさを伴ったパフォーマンスを行っています。実際の舞 台演出家や振付家たちとのコラボレーションも多く、常に新たな古楽演奏の在り方を追求。一見不釣り合いに見える当アルバムのジャケットデザインも彼らのイメー ジ上では正しく成り立っているのでしょう。2023年には本拠地イギリスのウィグモア・ホールからバロック・アンサンブル・イン・レジデンスに任命されています。
ヨハン・セバスティアン・バッハのモテット全曲を、父の従兄弟にあたるヨハン・クリストフ・バッハのモテットと組み合わせたアルバム。バッハはJ.C.バッ ハの音楽を高く評価し、これらのモテットも研究していました。聴き比べることによってふたりの個性と近似性が見えてくるでしょう。
録音場所はアルンシュタットのバッハ教会。J.C.バッハはアルンシュタットで生まれ、バッハがオルガニストとして初めて仕事をしたのもこの教会でした。美し い音響効果のみならず、ふたりをつなぐ場所として選ばれたうってつけの「舞台」です。 (Ki)
PROSP-0074
ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795):鍵盤作品集
ソナタ第2番イ長調 BR A14
[イェルマイネ・シュプロッセ作:幻想曲 ヘ長調 『J.C.F.バッハの諸感覚』(2022)]
フーガ ヘ長調 BR A inc.5
ソナタ第3番ヘ長調 BR A18
ソナタ第1番ハ長調 BR A3
ソナチネ イ短調 BR A12/1
ソルフェッジョ ニ長調BR A108
ソナタ第1番ニ長調BR A13
ポロネーズ ト長調 BR A109
アングロワーズ ト長調 BR A67
「ああ、ママに言うわ」によるアレグレットと18の変奏 ト長調 BR A45(きらきら星変奏曲)
イェル マイネ・シュプロッセ(フォル テピアノ)
Fortepiano by J. Haselmann (ca.1805), Romeo Ciuffa Collection
Pitch:430hz, unequal temperament

録音:2022年7月/イタリア、ラツィオ、モンテコンパトリ、パラッツォ・アンニバルデスキ
バッハの息子の中で、あまり聴かれないヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795)。音楽の大都市から遠いビュッケブルクのカペルマイス ターを務めていたこともあまり表に出てこない要因と思われます。しかし鍵盤作品のレベルは高く、そのヴィルトゥオーゾぶりは当時有名だったといいます。彼の作 品に魅せられたピアニスト、イェルマイネ・シュプロッセによる厳選された鍵盤作品集。最後の「きらきら星変奏曲」がおもしろい! (Ki)
PROSP-0075(2CD)
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻
[CD1]第1番ハ長調 BWV846〜第12番ヘ短調 BWV857
[CD2]第13番嬰ヘ長調 BWV858〜第24番ロ短調 BWV869
アレクサンドラ・ソストマン(P)

録音:2023年1・3月/ハンブルク、フリードリヒ=エーベルト=ハレ
グランドピアノのソノリティを活かしたバッハ演奏。アレクサンドラ・ソストマンはバッハと他の作曲家を混ぜたプログラムを発表するなどし、グランドピアノの系 譜でバッハにとりくむ演奏家であり、『平均律』への挑戦は彼女の意気込みが強く感じられます。 (Ki)
PROSP-0076
ルーツ 〜20世紀ブラジルとスイスのヴァイオリン・ソナタ集
ブロッホ:組曲『バール・シェム』(1923)
シェック:ヴァイオリン・ソナタ Op.16(1908)
ヴィラ=ロボス:幻想ソナタ第1番『絶望』(1912)
エルンスト・ヴィトマー(1927-1990):ソナチネ Op.48(1967)
カマルゴ・グアルニエリ(1907-1993):ヴァイオリン・ソナタ第2番(1933)
レナート・ヴィーデマン(Vn)
マリヤ・ボコル(P)

録音:2023年2月22-24日スイス
スイスとブラジルの二重国籍を持つヴァイオリニスト、レナート・ヴィーデマンによるデビュー・アルバム。自らのルーツに思いを馳せた20世紀の作品集です。珍 しい作品を取り上げるというコンセプトとは違い、自らの音楽言語が反映された作品として奏でているので説得力があります。 (Ki)
PROSP-0080
トランペットとオルガンのための17世紀スペイン音楽
ホセ・ヒメネス:Batalla de6°tono
フランシスコ・ディエゴ・デ・コンセイサン:Batalha de5°tom
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ:Tres glosas sobre el canto de la Inmaculada Concepcion
アントニオ・コレア・ブラガ:Tiento de6°tom
アントニオ・コレア・ブラガ:Batalha de6°tom
フアン・カバニーリェス、ヨハン・カスパール・ケルル:Batalla Imperial
フランシスコ・ヴァルス:Kyrie de Quarti Toni
パブロ・ブルーナ:Batalla de6°tono
ペドロ・デ・アラウージョ:Batalha de6°tom
パブロ・ブルーナ/ヘンリー・モデラーク:「Pange lingua」 Variationes
セバスティアン・アギレラ・デ・エレディア:Obra de8°tono 「Ensalada」
フランシスコ・カルロス・デ・サンクト・ヨセフ:Obra de5°tom
アントニオ・デ・カベソン/ヘンリー・モデラーク:Pavana con su glosa
作者不詳:Batalla Famosa
ヘンリー・モデラーク(トラン ペット)
ジョアン・ボロナート・サンス(Org) 他

録音:2023年
バロックトランペットとオルガンで聴く17世紀スペイン音楽。曲によってはクラリーノを追加したりティンパニを入れたりしていて、様々な音響が楽しめます。 (Ki)
PROSP-0081
スイスの至宝 〜知られざるスイスの木管五重奏曲
ペーター・ミーク(1906-1990):木管五重奏曲(1977) *
パウル・フーバー(1918-2001):アダージョとスケルツィーノ(1963) *
パウル・ユオン(1872-1940):五重奏曲 Op.84(1928)
ジャン・アントニ・デルングス(1935-2012):木管五重奏のためのディヴェルティメントOp.69(1977)
アルト・ヴェントゥス木管五重奏団

録音:2021年9月1-3日(ミーク、フーバー)、11月10-12日(ユオン、デルングス)/ポルトガル、ポルト、サン・ロウレンソ・ドス・グリロス教会

*=世界初録音
2020年に結成されたアルト・ヴェントゥス木管五重奏団は、ポルトガルの新世代を代表する5人の管楽器奏者からなるグループ。メンバーは皆さまざまなオー ケストラの奏者であり、ポルトガルの主要な音楽大学や音楽院で教鞭をとっています。
スイスの4人の作曲家の木管五重奏曲を収録。20世紀作品とは言え、どれも調性的で耳なじみ良い響きを持った明るく軽やかな作品。なおかつ各楽器のキャラ クターが十分に考慮され書き込まれた譜面で、個性的な5人の役者がにぎやかに立ち回るような複雑な面白さもあります。未だ知られざる木管五重奏のレパート リーを徹底的に研究した成果ともいえるアルバム。ペーター・ミークとパウル・フーバーの五重奏曲は世界初録音です。
PROSP-0082
グリーグ:叙情小曲集
アリエッタ Op.12-1/ 子守唄 Op.38-1/ 小人の行進 Op.54-3/ 過ぎ去った日々 Op.57-1/ 小川 Op.62-4 / 孤独なさすらい人 Op.43-2/ 春に寄す Op.43-6 / ハリング Op.47-4/ あなたのそばに Op.68-3 / 蝶々 Op.43-1/ メロディ Op.47-3/ ガーデ Op.57-2/ アルバムの一葉 Op.47-2/ バラード調で Op.65-5/ 夏の夕べ Op.71-2/ 小鳥 Op.43-4 / 農民の歌 Op.65-2/ 夜想曲 Op.54-4/ ゆりかごの歌 Op.68-5/ 小妖精 Op.71-3/ 森の静けさ Op.71-4
ダニエル・ゴルトレル(P)

録音:2021年10月31日-11月2日、2022年6月20-22日/エルサレム音楽センター
グリーグによる詩的な日記のような『叙情小曲集』。これは1867年から1901年にかけて書かれた66の小品を、10冊の楽譜として出版したもの。イスラエ ル系アメリカ人ピアニスト、ダニエル・ゴルトレルが個人的に好きな21曲を選んで演奏したアルバムです。 (Ki)
PROSP-0083
モーツァルト:ホルン協奏曲集
第2番変ホ長調 K.417
第4番変ホ長調 K.495
第3番変ホ長調 K.447
第1番ニ長調 K.412
ジビュレ・マーニ(Hrn)
アンドレアス・シュペリング(指)
ブランデンブルクSO

録音:2023年
モーツァルトのホルン協奏曲は、ホルンの名手でありモーツァルトと冗談をとばしあいふざけあう間柄だったヨーゼフ・ロイトゲープ(1732-1811)のために 書かれました。どれも美しく整った音楽でありながらユーモアのある名品で、ホルン奏者にとって欠かせない重要レパートリーになっています
ジビュレ・マーニはマリー=ルイーズ・ノイネッカーに師事したホルン奏者。1997年から2016年までフランクフルト歌劇場のOで首席ホルン奏者を務 めました。ソリストとしても数多のオーケストラと共演、2020年からはベルリン・ハンス・アイスラー音楽大学のホルン科教授を務めています。
指揮は古楽ファンになじみのあるシュペリング。ブランデンブルクSOは1810年創設の長い歴史を持つオーケストラです。 (Ki)
PROSP-0085
フックス(c.1660-1741):皇帝レクイエム
ペルゴレージ:ミサ曲 ニ長調
ルーカス・ヴァナー(指)
ゼロノーヴェ(声楽アンサンブル)
イ・ピッツィカンティ(古楽アンサンブル)
スイスのアンサンブルによる演奏。対位法の大家として知られたフックスの『レクイエム』と、2015年に現代譜がきちんと出版されてようやく取り上げられるよ うになったペルゴレージの『ミサ曲 ニ長調』を収録。どちらも非常に美しい作品です。 (Ki)
PROSP-0086(2CD)
ジョージ・ジェフリーズ(c.1610-1685):宗教歌曲とアンセム集
[Disc1](5声と通奏低音)
Hark, shepherd swains
Busy time this day
Brightest of days
Whisper it easily
Rise heart; thy Lord is risen
Look up, all eyes
The Lord in thy adversity *
A music strange
[Disc2](4声と通奏低音)
What praise can reach thy clemency *
Turn thee again *
Awake my soul *
How wretched is the state you all are in
In the midst of life
Turn thou us, O good Lord *
Great and marvelous are thy works *
He beheld the city
ソロモンズ・ノット

録音:2022年8月20-23日/イギリス、ノーサンプトンシャー、カービーホール
* 世界初録音
イギリスの知られざる作曲家、ジョージ・ジェフリーズ(1610年頃〜1685年)の4声および5声と通奏低音のための英語による声楽作品全集。驚くほど完 成度の高い作品ばかりで、音楽史から消えてしまっているのがまったく不思議です。イギリス気鋭の声楽グループ、ソロモンズ・ノットの歌唱がまた素晴らしく、ジェ フリーズの音楽との最高の出会いを作ってくれます。通奏低音はテオルボとオルガンを使用。
ジェフリーズはモンテヴェルディが提唱した第二作法(厳格なルネサンス書法に対する形で生まれた劇的で自由なバロック的手法)をイギリスにもたらした最初 の作曲家。当時の現代音楽だったイタリアのマドリガルを取り入れ、情感豊かに宗教声楽曲を書いた、非常に先駆的な人物です。パーセル以前のイギリスに初めて バロック音楽を響かせたと言っても過言ではない大きな存在と言えるでしょう。
ジェフリーズはオックスフォードでチャールズ1世のオルガニストを務めたのち、1648年頃から亡くなるまで、ノーサンプトンシャー州カービーのハットン家に勤 めました。ここが今アルバムの録音場所である歴史的建造物「カービーホール」です。作曲家が生涯の大半を過ごした建物の、同じ壁に音を反響させて、じっくり 丁寧に歌われた音楽はまさに格別。たまらない美しさが耳を満たします。 (Ki)
PROSP-0088
マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』 カロリナ・ロペス・モレノ(サントゥッツア)
ジョルジョ・ベッルージ(トゥリッド)
エリザベッタ・フィオリッロ(ルチア)
ドーメン・クリザージ(アルフィオ)
エヴァ・ザ イシク(ローラ )
トーマス・ヘン ゲ ルブロック(指)
バルタザール・ノイマンO&cho

ライヴ録音:2022年11月7-13日/バーデン=バーデン祝祭劇場
2022年、バーデン=バーデン祝祭劇場ライヴ。カットなし、一部の歌手の声域をオリジナルに戻すなどして、1890年のローマ初演のかたちを再現しています。 ヘンゲルブロックの綿密な自筆譜研究がもたらす刺激的な快演。 (Ki)
PROSP-0089
しぼめる花 〜パンフルートとピアノのための作品集
ドニゼッティ:フルート・ソナタ
シューベルト:しぼめる花の主題による序奏と変奏曲 D802
シューベルト(リスト編):影法師 S.560-12
リスト:巡礼の年 第1年「スイス」より 夕立
グルック:『オルフェオとエウリディーチェ』より 聖霊の踊り
ブラームス(ヨアヒム編):ハンガリー舞曲第2番
ドビュッシー:『小組曲』より 小舟にて
ピアソラ(ミケーレ・マンガーニ編):忘却
リゲティ:ムジカ・リチェルカータより III. IX. VII.
ディニク(クルト・レーデル編):ホラ・スタッカート
モンティ:チャールダーシュ
伝承曲(ファビアン・ミュラー編):ルーマニア組曲 Giampara / Hora lenta / Sirba Olteneasca
ハンスペーター・オジエ(パンフルート)
マリーナ・ヴァシリエヴァ(P)

録音:2022年11月29日-12月1日イタリア、ドッビアーコ、マーラーザール
驚異のパンフルート奏者、ハンスペーター・オジエによるアルバム。楽器のイメージを覆す技巧的な内容に驚かされます。シューベルトの『しぼめる花』をメインとし重厚な変奏を聴かせつつ、「ホラ・スタッカート」「チャールダーシュ」からルーマニア音楽まで、何でも来いとばかりに演奏。
PROSP-0090(2CD)
スイスの夢
■CD1
ヨーゼフ・フランツ・クサーヴァー・ドミニク・スタルダー(1725-1765):交響曲 変ホ長調
ジャン・バティスト・エドゥアルド・デュピュイ(1770-1822):歌劇『若さと愚かさ』序曲
フランツ・クサヴァー・シュニーダー・フォン・ヴァルテンゼー(1786-1868):序曲 ハ短調
ハンス・フーバー(1852-1921):セレナード第2番『冬の夜』
ジョージ・テンプルトン・ストロング(1856-1948):組曲第3番『絵本』
■CD2
ヘルマン・ズーター(1870-1926):ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op.23
パウル・フーバー(1918-2001):ダルシマーと弦楽合奏のための協奏曲
マイケル・バレンボイム(Vn)
クリストフ・プフェンドラー(ダルシマー)
レナ=リザ・ヴュステンドルファー(指)
スイスO

録音:2019-2023年
18世紀から20世紀にかけてのスイスの管弦楽作品集。スイス国内でも知名度が高いとはいいがたい作品群を積極的に取り上げている、2018年設立のスイ スO(Swiss Orchestra)による演奏ですべてライヴ録音。ダニエル・バレンボイムの息子、マイケル・バレンボイムも協奏曲のソロで参加しています。 (Ki)
PROSP-0092
シューマン:ピアノ作品集
ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6
トッカータ Op.7
アラベスク Op.18
ウィーンの謝肉祭の道化 Op.26
セルゲイ・タニン(P)

録音:2022年12月14-16日チューリッヒ、ZKOハウス
2018年ゲザ・アンダ国際ピアノコンクールで第3位と聴衆賞、2020年バート・キッシンゲンでのクラヴィーア・オリンプで優勝と聴衆賞を獲得しているシベ リアの若きピアニスト、セルゲイ・タニン(1995-)によるシューマン・アルバム。技巧をものともしない自由闊達な指の動きがすばらしく、シューマンの複雑で多 層的な音を軽やかに解きほぐし、繊細な綾を活き活きと描ききっています。 (Ki)
PROSP-0093(2CD)
トルコ、交響楽100年
[CD1]
アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991):儀式の踊り Op.57(1975)
ジェマル・レシット・レイ(1904-1985):スナップショット(1931)
ウルヴィ・ジェマル・エルキン(1906-1972):交響的楽章(1967/69)
ネジル・カズム・アクセス(1908-1999):チェロとピアノのための『詩曲』(1930)*
フェリト・トゥズン(1929-1977):トルコ奇想曲(1957)
[CD2]
マヒール・セティツ(1977-):管弦楽のための『川の夢』(2022)
ファジル・サイ(1970-):チェロ、打楽器と管弦楽のための『シャーマラン』 Op.85(2020)**
ゼイネプ・ゲディズリョグル(1977-):失われた沈黙の記憶に反して(2012)
シーナム・アルタン(1985-):弦楽四重奏曲第1番『制御不能』(2015)***
オヌール・トゥルクメン(1972-):襲来(2019)
*アリジャン・シューナー(Vn)、イリス・シェントゥルケール(P)
**ジャマル・アリエフ(Vc)、タンス・カラピナル(打楽器)
***エマニュエル・コッペイ、アビゲル・クラリグ(Vn)、マティス・ロシャ(Va)、ポール・ヘイマン(Vc)
ハワード・グリフィス(指)
ベルリン・ドイツSO

録音:2023年5月16・17・19日、7月12日、9月19-21日/ベルリン、RBBスタジオ
イギリス生まれでスイス在住のハワード・グリフィスはトルコ人のヴィオラ奏者と結婚しておりスイスとトルコの現代音楽に力を入れている指揮者です。このアル バムではトルコ・クラシック音楽の礎を築いた「トルコ5人組」と呼ばれる20世紀初期生まれの作曲家のなかから4人と、次世代にあたる作曲家たちを一挙に紹介。 ピアニストとしても有名なファジル・サイの作品も収録しています。トルコ特有の感性と響きを西洋音楽のなかに注ぎ込んだ刺激的な現代音楽をお楽しみください。 グリフィス指揮の管弦楽曲のほか室内楽もあります。 (Ki)
PROSP-0095
バッハ:ピアノ・ソナタ集 BWV963-970
ソナタ イ短調 BWV967
ソナタ イ短調 BWV965(ラインケンの『音楽の園』第1番からの編)
ソナタ ニ長調 BWV963
ソナタ ニ短調 BWV964(無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 BWV1003からの編)
アダージョ ト長調 BWV968(無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 BWV1005からの編)
アダージョ ト短調 BWV969
プレスト ニ短調 BWV970
ソナタ ハ長調 BWV966(ラインケンの『音楽の園』第3番からの編)
フランチェスコ・トロペア(P)

録音:2023年9月28-30日、10月1日/イタリア、アレッツォ
1994年イタリア生まれのピアニスト、フランチェスコ・トロペアによるバッハの鍵盤楽器のためのソナタ集。なかには偽作も含まれるとされるこれらの楽曲をモ ダン・ピアノ演奏で網羅しているだけでも大変珍しいアルバムですが、演奏面でも「ピアノによるバッハ」の新時代を思わせる、まばゆいほとばしりを感じさせます。
若きバッハの残したこれらのソナタはどれも実験精神にあふれ、単純な構造ながら時にいびつで、本能的な勢いがあり、独自の世界を貫く強さを持っている音 楽。ラインケンの『音楽の園』(2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ集)からの編曲でも積極的に音を加え鍵盤作品としての完成 度を高めることに力を入れており、先人から学びつつも自身の新たな世界を打ち立てんとする気概に満ちています。アルバム全体を通してイタリア風の華麗かつ即 興的な要素が盛り込まれており、後年の『イタリア協奏曲』BWV971へと続く流れが見えてくるのも興味深いポイント。無伴奏ヴァイオリン・ソナタからの編曲や カッコウの鳴き声を用いたフーガをもつBWV963は作品としての聴き応えもばっちり。
トロペアは音楽院で即興演奏も本格的に学んだピアニスト。バッハの譜面から即興的・装飾的パッセージを自然と引き出し、瑞々しく奏でています。またバッハの 愛したクラヴィコードを意識したという、繊細なタッチとペダリングによる音楽 (Ki)
PROSP-0096
アルメニアン・ミニアチュール
コミタス(1869-1935):7つの民族舞踊
ハチャトゥリアン:子どものアルバム 第1集
コミタス:子どものための小品集
アルノ・ババジャニアン(1921-1983):6つの絵
コミタス:7つの歌
ツォヴィナール・スフリャン(P)

録音:2023年8月/スイス、ベルムント
アルメニア出身でスイスに住み活動しているピアニスト、ツォヴィナール・スフリャンによる祖国の作曲家のピアノ作品集。ヨーロッパで取りあげられる機会が少 ない、しかしクラシック音楽史における重要な作曲家であるコミタス、ハチャトゥリアン、ババジャニアンの3人に焦点をあてています。
コミタスは司祭、民族音楽学者、作曲家等の顔を持ち、アルメニア民族音楽の保護と研究に多大な貢献をした人物。
ハチャトゥリアンはショスタコーヴィチ、プロコフィエフと並ぶソビエト連邦の三大作曲家の一人とみなされています。西洋と東洋の音楽的伝統を融合させ、さら にアルメニアの音楽と混ぜあわせた作風が魅力。
ババジャニアンはヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしても知られる人物。アルメニアの民族音楽やハチャトゥリアン、ラフマニノフといった作曲家からインスピレー ションを得て、表現力ゆたかなピアノ曲を残しました。 (Ki)


PROSP-0051VIN(1LP)
光点〜トルコのピアノ作品集
[A面]
ブラク・チェビ(1985-):光点 〜ピアノのための4つの幻想曲
アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991):アクサク・リズムによる12の前奏曲 Op.45より
第9番プレスト / 第10番ラルゴ / 第11番アレグロ / 第12番ヴィーヴォ
[B面]
イルハン・バラン(1934-2016):3つのバガテル
ネジル・カズム・アクセス(1908-1999):
5つのトルコのピアノ小品より
第3番エレジー/ 第4番夏の思い出 / 第5番 村
ブラク・チェビ(P)

録音:2021年11月7-11日ノイマルクト、ライトシュターデル
CD盤(PROSP-0051)につづいてLPで登場。
音楽家系に生まれニュルンベルク音楽院で学んだドイツ系トルコ人のピアニスト、ブラク・チェビによるアルバム。自作とトルコの作品を収録したユニークな内容 です。 ※CDに収録されていたシューベルトのソナタ第21番はLPでは未収録です。 (Ki)


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