湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



GENUIN
(ドイツ)



1998年設立のGENUIN Musikproduktionが2003年に立ち上げたドイツの独立系クラシック・レーベル。2005年からはライプツィヒに拠点を映し、MDR(中部ドイツ放送)やライプツィヒ・ゲヴァントハウスとのコラボレーションも実現。約200枚(2023年時点)に及ぶカタログはルネサンスから現代音楽まで幅広いクラシック音楽のレパートリーを持ち、とりわけ室内楽や管楽器の高品質なアルバムが国際的に高く評価されています。
注目盤はバドゥラ=スコダの生誕75周年記念の8枚組セットでしょう。「ミュージカル・バイオグラフィ」と題されたこのセットはバドゥラ=スコダの若いときから最近までの演奏をテーマ別に配し、珍しくアコーディオンを弾いたものや指揮をしてのベートーヴェンの交響曲なども収録されています。また他の豪華なソリストたちも見逃せません。ウィーン・フィルのハープ奏者シャルロッテ・バルツェライト、ベルリン・フィルの首席ヴィオラ奏者 清水直子、日本ではお馴染みピアノのクラウス・シルデがヴァイオリニストの娘と共演したもの、と多士済済。飯森範親のレスピーギ&R・コルサコフは、大々的にお勧めします!



※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 曲目 演奏者
GEN-8110
ピアノ・トリオによるピアソラ作品集〜ピアソラ:タンゴと歌曲集
望郷*/バチンの少年/私はマリア*
鮫/リベルタンゴ/もしかしてまだ*
アディオス・ノニーノ
天使へのイントロダクション/天使の死
失われた鳥たち*/ロコへのバラード*
四季
ミュンヘン・ピアノ三重奏団、
オフェリア・サラ(S)*

録音:2006年7月、2007年6月、ガスタイク、ミュンヘン
ピアノ・トリオによるピアソラ作品集です。またゲストに最近オーケストラ・アンサンブル金沢との録音(ワーナー)が発売されたスペインのソプラノ、オフェリア・サラが出演して歌曲を歌っています。このヴァイオリン・チェロ・ピアノによる演奏は美しくクラシカルな趣の本当に品のよいピアソラ作品集です。
GEN-8139(5CD)
フリューベック・デ・ブルゴス75歳記念BOX
R・シュトラウス:アルプス交響曲
「言葉のないワーグナー」〜「ニュルンベルクのマイスタージンガー」「トリスタンとイゾルデ」「神々の黄昏」より
「アンコール!」〜ドヴォルザーク、ブラームス
 ビゼー、モーツァルト、シュトラウス、他全12曲
ブルックナー:交響曲第3番ニ短調(1989版)、
ブラームス:交響曲第1番&第3番
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指)
ドレスデンPO

録音:2005〜2007年
ドレスデン・フィル・エディションで出ていたもの(GEN86074、87081、87086、87095、87100)のセット化。
GEN-03011(3CD)
ギュンター・ベルクマン全作品集
スタティオーネン−1936−39年の音楽日記、
8つの小品、形態橋、弓、アナクロニズム、
ハルモニセ・ムンディ・イオヴィス
ザビーネ・ロダーブルク(P)、
キタノ・ノリコ(P)、
アンドレア・ベーレンフェンガー(Org)
GEN-03015
シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番/第20番 ダニエル・レーム(P)
GEN-03016(8CD)
バドゥラ=スコダ/ミュージカル・バイオグラフィ
CD1/1941-46年「若き日の演奏」
バッハ,ベートーヴェン,ショパン,ロッシーニ,ジャズの小品などの作品、ピアノ・アコーディオンによる演奏

CD2/1962-65年「グレート・コンサートT」
プラハでのリサイタル1962年…
バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調BWV.903、
モーツァルト:ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.533+494、
ショパン:12の練習曲Op.25、
カーネギー・ホールでのアンコール1965年…
ショパン:練習曲Op.10‐1、4、8、マズルカOp.63‐3

CD3/「ピリオド楽器での演奏」(1965-2001年)
モーツァルト:幻想曲ハ長調 K.475、
ピアノ・ソナタ第13番K.333、
「愚かな民が思うには」による10の変奏曲K.455、
行進曲 ハ長調K.408、
ハイドン:ソナタ ハ長調 Hob.XVI50、
皇帝賛歌による変奏曲Hob.V77、
D.スカルラッティ:ソナタホ長調L.23

CD4/「グレート・コンサートU」(1978年、1992年)
イエルク・デムスとのミラノでのコンサート1978年…
シューベルト:ロンドD.608、
創作主題による変奏曲D.813、
レントラーD.366、
ハンガリー風ディヴェルティメント・第3楽章)、
リオ・デ・ジャネイロのコンサート1992年…
べートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」、
ヴィラ=ロボス:吟遊詩人の印象、
ショパン:英雄ポロネーズ

CD5/「ピアノと指揮」(1956、2000年)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第5番*、
ベートーヴェン:交響曲第2番#

CD6/「様々な演奏から」(1964-2003年)
バッハ:フーガの技法より、
ショパン:バラード第4番、
ベルク:ピアノ・ソナタ、
マルタン:フラメンコのリズムによる幻想曲、
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番

CD7/「75歳記念コンサート」(2002年)
シューベルト:ソナタ第16番、
ブラームス:6つの小品Op.118、
ラヴェル:夜のガスパール

CD8/「インタビュー」(2003年)
パウル・バドゥラ=スコダ
【ピアノ、アコーディオン(CD1)、指揮(CD5)】
共演:イエルク・デムス(P、CD4)、
ウィーンCO(CD5*)、ブリスベンPO(CD5#)
GEN-03024(2CD)
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集(全5曲) アレクサンダー・ベイリー(Vc)、
ジェイムズ・リズニー(P)
GEN-03025
イベール:六つの幻想曲、
ザーベル:グノーのファウストの主題による幻想曲、
ブーヒェンベルク:5つの夢想、
C.P.E.バッハ:幻想曲、サン=サーンス:幻想曲、
フンメル:グレゴリオ風幻想曲、
シュポーア:幻想曲ハ長調、
シャルロッテ・バルツェライト(ハープ)
GEN-03026
シュニトケ:ヴァイオリン・ソナタ第3番、
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ、
ブゾーニ:ヴァイオリン・ソナタ第2番
ゲルトルート・シルデ(Vn)、
クラウス・シルデ(P)
GEN-03027
バッハ:トッカータ嬰ヘ短調 BWV910、
シューベルト:ピアノ・ソナタ第18番、
武満徹:閉じた眼
村山卓洋(P)
GEN-03028
オペラ&オペレッタのアリアと名曲集
レハール:「微笑みの国」〜君こそわが心、
キュネッケ:「どこかのいとこ」〜私はほんの貧しい旅職人、
アダン:「ロンジュモーの郵便御者」友よ話を聴いてくれ、
グノー:「ファウスト」〜清らかな住まい、
ロッシーニ:「アルジェのイタリア女」〜美しい女に恋焦がれ、
ドニゼッティ:「愛の妙薬」〜粒の涙、
レオンカヴァッロ:マッティナータ、
ディ・クルティス:オ・ソーレ・ミオ、忘れな草、他、全21曲
アンドレアス・ポスト(T)、
タティアナ・ドラヴェナウ(P)
GEN-04040
ロバート・ムチンスキー:フルート・ソナタ Op.14、
リリー・ブーランジェ:夜想曲、
ラヴェル:ハバネラ形式の小品、
プーランク:フルート・ソナタ、
マルティヌー:フルート・ソナタ第1番、
キャサリン・フーヴァー:ココペリ(フルート・ソロ)、
ワルター・ギーゼキング:フルート・ソナタ
ドン・ベイリー(Fl)、ドナルド・スルゼン(P)
GEN-04041
ヒンデミット:朝の音楽、
ピアノ・金管楽器とハープのための協奏音楽 Op.49、
金管五重奏のためのソナタ 他
ワルター・ヒルガース(指)
ユンゲ・ドイッチェ・ブレッヒブレーザーゾリステン
GEN-04042
シューマン、ブリテン、ケンジ・バンチ:ヴィオラ作品集
シューマン:おとぎの絵本(ヴィオラとピアノのための4つの小品) Op.113
ブリテン:ラクリメ(ダウランドの歌曲の投影) Op.48
ケンジ・バンチ(b.1973):ヴィオラとピアノのための組曲(1998)
清水直子(Va)、
オズガー・アイディン(P)

録音:2004年2月17日-21日、ビーレフェルト(ドイツ)
ジュネーヴ国際音楽コンクール最高位、ARDミュンヘン国際音楽コンクール第1位など華々しい経歴を誇り、2001年からBPOの首席ヴィオラ奏者に就任、ソリストとしても第一級のヴィオリストとして国際的に活動する清水直子。夫オズガー・アイディンとの共演で2004年に録音した「シューマン、ブリテン、ケンジ・バンチ」の作品集も、日本語解説付きの国内仕様盤として新規リリース! ヴィオラ・レパートリーの中で画期的な存在であったシューマンとブリテンの作品に、アメリカの作曲家でありヴィオラ奏者でもあるケンジ・バンチが清水直子のために書いたヴィオラ組曲を収録。同じ1997年のARDコンクール優勝者でもあるこの夫妻が、一流の室内アンサンブルであることを改めて示したアルバムです。
GEN-04043(3CD)
シューマン:ヴァイオリン作品全集
幻想小品集 Op.73、アダージョとアレグロOp.70、
5つの小品 Op.102、3つのロマンス Op.94、
おとぎの絵本 Op.113、ヴァイオリン・ソナタ第1番、
第2番、第3番F.A.E.ソナタ、幻想曲ハ長調Op.131、
シャコンヌ、パガニーニのカプリス10番他、
クララ・シューマン,フェルディナント・ダヴィド,ヨゼフ・ヨアヒムの作品
リザ・マイリー・ランドグラーフ(Vn)、
トビアス・コッホ(P)
GEN-04044
シューベルト:幻想曲ハ長調「さすらい人」、
シューベルト(リスト編):水車職人と小川、
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調
ダニエル・レーム(P)
GEN-04045
ボヘミアとハンガリーの舞曲
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲(3曲)、
ブラームス:ハンガリー舞曲(2曲)、
リスト:ハンガリー狂詩曲、
ファルカシュ:ハンガリーのコントラファクタ、
スメタナ:「売られた花嫁」〜3つの踊り
アンサンブル・プリズマ(木管八重奏団)
GEN-04046
リチャーズ:高貴な葡萄を讃えて、
ハーゼル:ブラス・キャッツ、
パーカー:ニューヨークのロンドン子、
ロンドンデリー・エア(ジョン・アイヴソン編)、
エリントン:キャラバン(リチャード・ビシル編)、
アブレウ:チコ・チコ(アイヴソン編)ポーター:ビー・ア・クラウン(アラン・ファーニー編)
ワルター・ヒルガーズ(指)
青年ドイツ金管アンサンブル

録音:2004年8月1−5日 DDD 57:53

GEN-04047
レスピーギ:「シバの女王ベルキス」組曲、
リムスキー・コルサコフ:「シェエラザード」*
飯森範親(指)
ロイトリンゲン・ヴュルテンベルクPO、
フランク・ボサート(T)、
高木和弘(Vnソロ*)

録音:2004年3月31日−4月2日(デジタル)
飯森がモスクワ放送響を振った「春の祭典」のCDで、その渾身のダイナミズムと統率力に圧倒され、ショップ勤務時代に店頭のコメントでも激賞したのを思い出しますが、あれからもう10年。主兵オケを率いたこのCDを聴いて、あの「ハルサイ」の衝撃が、決して筋金入りのオケの威力に頼ったものではなく、やはり飯森自身の表現意欲の賜物だったのだと、改めて再確認し、飯森とエキゾシズムとの抜群の相性の良さも思い知らされました。「シェエラザード」も彼の十八番ではありますが、その表情の練り上げの完璧さにまずビックリです!第1楽章冒頭のトロンボーンの強奏が、音量だけでなく意味深い強靭さを持って張り出し、続けざまにVnソロのとろけるような甘美なフレージングにも心を奪われます。この後も、この日本人コンマス、高木和弘の奏で音色は信じがたいほど心のときめきを音化し尽して、登場するたびに泣かせてくれるので注目です。“シャリアーノ王の主題の風格溢れる高揚と、“シェエラザード主題”の慎ましいり詩情が一貫した流れの中で息づく様も見事。ティンパニが、全ての箇所で克明にアクセントを刻みながら、全体と完璧に融合しているのにも要注目!第2楽章は最初のファゴットの“王子の主題”の儚さ漂う歌からシビレますが、全体に小手先の効果など狙わず、オケ全体が飯森の呼吸と完全に一体化して、誠心誠意弾き切っている様子が目に浮かびます。第3楽章最後のクライマックスも、曲の息吹きを体で感じていなければ不可能な音像の豊かな広がり!圧巻は終楽章!主部に入る前の壮絶なバスドラムの打ち込みの後、低弦が恐ろしいほどのピアニッシモで持続音を奏で、チェリビダッケの分厚い強奏と好対照の緊張感が走ります。それに続くヴァイオリン・ソロは、濃厚の極み!激烈に切り込みながら品格も備えているので、主部突入の前兆に相応しい輝きとして迫ります。更に驚ろくのが、“祭りの主題”3:25からの弦のピチカートが次第にアルコに変わる箇所!ほとんどの場合全体に埋没してしまうこの箇所が、その変容ぶりを全く取りこぼすことなく表出し切っているのです!そこには意図的なものを感じさせないので、これらが一度にブレンドされた色彩の鮮やかさたるや、見事としか言いようがありません。コーダでは、またもや高木和弘のソロが至高の妙技を披露!シルクのような肌触りを超高音の持続音の最中も絶やさず、しかも音揺れ皆無の鉄壁フォームで弾き通しています。このシェエラザードは、日本人指揮者による録音としては、これ以上入念な演奏が出てくるとは思えません。
一方、ブラスバンド経験者を中心に人気の的のレスピーギも忘れるわけに行きません。大音量のオンパレードのこの曲をギラギラと輝かせたジェフリー・サイモン盤も捨てがたいですが、日本人が感じる土俗的なオリエンタル・ムードそのものの表出に徹しています。最初の木管ソロの哀愁の旋律も日本民謡的な郷愁。その素朴さとド派手な色彩とのコントラストによって、この曲の楽しさを更に広げてくれます。2曲目の打楽器は、録音の素晴らしさも手伝って、革の衝撃が直に伝わるくらい凄い衝撃!3曲目冒頭でも革に手が触れる感触まで聞き取れます。大狂乱の終曲は、部屋を閉め切って大音量でどっぷり浸りましょう!どんなストレスも一辺に吹き飛びますが、、聴後には不思議な余韻も味わっていただけることでしょう。 【湧々堂】
GEN-04048
ブクステフーデ:「我らがイエスの四肢」 シュテファン・シュレッケンベルガー(指)
ムジカ・リングア、ラルパ・フェスタンテ

録音:2004年10月17−19日 デジタル録音
「我らがイエスの四肢」は1680年の作品、7つのラテン語のカンタータからなり、それぞれが十字架に架けられたイエスの足、膝、手、脇腹、胸、心、顔について語る内容。シュテファン・シュレッケンベルガーは、バス歌手としてBCJなどとも多くの共演をし、またカントゥス・ケルンのメンバーとしても活躍。2001年に声楽グループ、ムジカ・リングアを結成。

GEN-10532
シューマン:リーダークライス Op.39
7つの歌 Op.104/「女の愛と生涯」 Op.42
ヴィヴィアン・ハンナー(MS-)
フランク・ペーター(P)

録音:2009年9月7,10,14,15日,ライプツィヒ
シューマンの三つの歌曲集を収録。ヴィヴィアン・ハンナーはドイツのメッゾソプラノ。ベルリン・コミッシェ・オパーやライプツィヒ歌劇場で活動するメッゾソプラノ。コンサート歌手としても知られる。渋めのメッゾの声で歌われるシューマンには独特の味わいがあります。
GEN-10159
シューマン夫妻1845-1849ドレスデンにおける作品
ロベルト・シューマン:4つの行進曲Op.76
 森の情景Op.82/4つのフーガOp.72
 4つの習作Op.56-Nos2,4,5,6/スケッチと断片
クララ・シューマン:3つの前奏曲とフーガOp.16
トビアス・コッホ(ピアノ・フォルテ,1852年ピエール・エラール製)
録音:2008年12月
トビアス・コッホはこれまでにも5枚のフォルテ・ピアノによるCDを作っている。最近メキメキと評価をあげ、「メンデルスゾーン姉弟作品集(GEN89156)はレコード芸術1月号では谷戸基岩氏が2009年のプライヴェート・ベスト5に挙げられるほど。このCDもこれまでと同様、19世紀のフォルテ・ピアノを用いて19世紀の響きを忠実に再現しようとしています。1845年から49年までドレスデンに滞在したおりシューマン夫妻が作曲した作品を取り上げた、まるでセピア色に古びた家族写真を見るような思いにさせられるアルバム。クララの作品はもちろんのこと、ロベルトの習作や結局作品として結実しなかったスケッチや断片といった珍しい音楽が収められており、資料的価値も高い。
GEN-10165
モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
シューベルト:交響曲第5番変ロ長調 D.458
シモン・ガウデンツ(指)
コレギウム・ムジクム・バーゼル
カリン・ドルンブッシュ(Cl)
ガウデンツ(b.1974)はバーゼル出身のスイスの指揮者。カリン・ドルンブッシュはスウェーデン出身のクラリネット奏者で、コレギウム・ムジクム・バーゼルのソリストとしても活躍しています。
GEN-10168
「ドイツ音楽コンクール2009優勝者〜デュオ・シュテンムラー」
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第5番 ニ長調 Op.102-2
ミャスコフスキー:チェロ・ソナタ第1番 ニ長調 Op.12
ルトスワフスキ:グラーヴェ−変容
R.シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調 Op.6
デュオ・シュテンムラー
【ペーター=フィリップ・シュテンムラー(Vc)
ハンスヤコプ・シュテンムラー(P)】

録音:2009年10月9−11日、ベルリン
デュオ・シュテンムラーは、1978年生まれの兄ハンスヤコプと、1986年生まれの弟ペーター=フィリップによる兄弟デュオ。1998年から活動を開始。ソロと伴奏ではなく、二重奏としてのチェロ・ソナタを演奏し高く評価されている。このCDは、2009年のドイツ音楽コンクールの優勝を記念したもの。古典派、ロマン派、近現代と特色のある曲を選んでいます。
GEN-10169
(ボーナスCD付き)
チャイコフスキー:「四季」 Op.37b(弦楽合奏版、D.ゲリンガス&L.シャッツ編)
バルトーク:トランシルヴァニア舞曲*
 ルーマニア民俗舞曲*

■ボーナスCD:チャイコフスキー:「四季」Op.37b(弦楽合奏 詩の朗読入り)
ミヒャエル・ザンデルリング(指)
ドイツ弦楽フィルハーモニー

録音:2005年9月27-29日イエス・キリ
スト教会、2009年9月18-20日ジーメンスヴィラ・ベルリン*
ミヒャエル・ザンデルリング&ドイツ弦楽フィルハーモニーのGENUINレーベルへの第3弾。ミヒャエルは、巨匠クルト・ザンデルリングの子。1967年生まれで、チェリストとして活躍した後、現在は指揮者としての活動を中心にしている。ドイツ弦楽フィルハーモニーは、若者による弦楽オーケストラで、ザンデルリングが首席指揮者を務めています。ベルリン・フィルの録音会場として有名なダーレムのイエス・キリスト教会での録音。
GEN-10170(2CD)
シューマン:子供のためのピアノ作品集
子供のためのアルバム Op.68
子供のための3つのソナタ Op.118
子供のためのアルバム Op.68のための補遺 WoO.30
マリーへの誕生日アルバム
音楽史による小学習講座
二つのピアノのためのアンダンテと変奏 Op.46*
トビアス・コッホ(ピアノフォルテ)
サラ・コッホ(ピアノフォルテ)*


録音:2009年12月1−4日,ケルン
159'34
ロベルト・シューマンはクララと8人の子を儲け、幼くして亡くなった一人以外は健やかに成長した。シューマンは子どもたちのための音楽をいくつも書いており、ここにはそうしたピアノ曲集が集められています。よく知られている子供のためのアルバムとその補遺、子どものための3つのソナタの他、 これが世界初録音と思しき珍しい曲集が二つ収録されている。マリーへの誕生日アルバムは、長女マリー(1841−1929)の7歳の誕生日のために作られた簡単で短い7つの曲。音楽史による小学習講座は、ヘンデル、バッハ、グルック、モーツァルト、ベートーヴェン(2曲)、ウェーバー、シューベルトの作品をシューマンが練習用にアレンジしたもの。いずれも子煩悩だったシューマンの愛情が強く感じられる音楽です。GENUIN社に精力的にシューマンを録音しているトビアス・コッホの演奏も申し分ありません。
GEN-10171
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調 Op.30-3
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV.1001
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18
ワックスマン:カルメン幻想曲
クリストフ・サイボルト(Vn)
ミラナ・チェルニャフスカヤ(P)

録音:2004年7、8月
クリストフ・サイボルトは1978年、ハイルブロン生まれのヴァイオリニスト。4歳からヴァイオリンを学び、1989年にはベルリン・フィルと共演したという早熟。現在はドイツを中心にソリストとして活躍しています。
GEN-10172
ハイドン:弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.54-2 Hob.III:57
ハイドン:弦楽四重奏曲 ト長調 Op.77-1 Hob.III:81
バルトーク:弦楽四重奏曲第4番
クレモナQ

録音:2009年12月8−10日,バーデン=バーデン
クレモナ四重奏団は2000年に結成された弦楽四重奏団。メンバーはヴァイオリンのクリスティアーノ・グアルコ、パオロ・アンドレオーニ、ヴィオラのシモーネ・グラマーリャ、チェロのジョヴァンニ・スカリオーネ。歴史は浅いながらも、現代イタリアを代表する弦楽四重奏団として高い評価を得ている。ボッケリーニのフルート五重奏曲でメジャー・デビューも果たしています(DECCA)。
GEN-10173
ピエルネ:フルート・ソナタ Op.36
ゲーゼ:フルート・ソナタ第2番 ニ短調 Op.21
プロコフィエフ:フルート・ソナタ第2番 ニ長調
Op.94
ハンス=ウド・ハインツマン(Fl)
エリザヴェータ・ブルミーナ(P)

録音:2007年7月16−19日、ハンブルク
3作品は、いずれもフルート版とヴァイオリン版があるソナタ。ガブリエル・ピエルネ(1863−1937)の作品は、1900年にジャック・ティボーのために書かれたヴァイオリン・ソナタがオリジナルで、1909年にフルート・ソナタに編曲。ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼ(1817−1890)の作品もヴァイオリンがオリジナルで、1886年にカール・ミュラーによってフルート版が出版されました。プロコフィエフのソナタ第2番は、フルートがオリジナルで、後にヴァイオリン・ソナタに直されたもの。ハンス=ウド・ハインツマンは1947年生まれ。1982年以来、NDR交響楽団のフルーティストを務めています。
GEN-10174
ドイツ音楽コンクール2008優勝者〜アレクセイ・ゴルラッチ
モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K.475
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101
ショパン:4つのマズルカ Op.33
 英雄ポロネーズ
ブリテン:夜の小品(ノットゥルノ)
バルトーク:戸外にて
アレクセイ・ゴルラッチ(P)

録音:2009年10月15−17日,ベルリン
アレクセイ・ゴルラッチは、1988年、ウクライナのキエフ生まれ。まもなくドイツに移住し、ベルリンで学んでいる。十代に数々のコンクールで優勝しており、その中には2006年の第6回浜松国際ピアノコンクールも含まれます。このCDはゴルラッチが2008年のドイツ音楽コンクールのピアノ部門で受賞者となったことを記念したもの。卓越した技術はもちろん、視野の広い設計力のある音楽が強みで、とても21歳のピアニストとは思えない完成度の高い表現には驚かされます。
GEN-10175
ドイツ音楽コンクール2009優勝者〜ビョル・カン&クズネゾフ
プーランク:ヴァイオリン・ソナタ
メシアン:主題と変装
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番 Op.30-3
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op.100
ビョル・カン(Vn)
ボリス・クズネゾフ(P)

録音:2009年11月28−30日
2009年のドイツ音楽コンクールのピアノ部門およびヴァイオリン部門で受賞した二人によるデュオ。ビョル・カンは、1985年、ザルツブルク生まれ。両親とも韓国人。逸材の多いアジア人女性ヴァイオリニストらしく、卓越した指捌き、ズバリとした弓運び、そして明快な音楽性で、優れた才能を感じさせてくれる。ボリス・クズネゾフ1985年、モスクワ生まれ。押し引きの巧みな演奏で見事な伴奏をつけています。
GEN-10176
バロック時代の嘆きの歌
ヘンデル:「リナルド」〜泣くがままにさせてください
グルック:「オルフェオ」〜エウリディーチェを失ってどうすればいいのか,なんという澄み切った空だろう
ヘンデル:「ヘラクレス」〜どこへ飛んでいこう
ヴィヴァルディ:「ジュスティーノ」〜胸に感じる,喜びをもって見るでしょう
モンテヴェルディ:「ウリッセの帰還」〜哀れな王妃の
ヘンデル:「アチ、ガラテアとポリフェーモ」〜空に雷が光ろうとも
モンテヴェルディ:「アリアンナ」〜アリアンナの嘆き
ヘンデル:「ジューリオ・チェーザレ」〜侮辱された蛇は
パーセル:「ディドとエネアス」〜私が大地に横たわる時
マライケ・モール(Ms)(DVD)
ハノーフェルシェ・ホフカペレ(ハノーファー宮廷楽団)

録音:2010年2月11日、4月22、23日
モンテヴェルディからグルックまでのオペラの嘆きの歌を集めている。マライケ・モールは、1977年、ドイツ、ヘッセン州ローテンブルク・アン・デア・フルダ生まれ。バロック音楽もリゲティなど現代の音楽も歌うという多彩な才能の持ち主。ハノーフェルシェ・ホフカペレ(ハノーファー宮廷楽団)は1981年結成の歴史ある古楽オーケストラ。1996年以来コンサートミストレスのアンネ・レーリヒが率いています。
GEN-10177
ルイーゼ・アドルファ・ル・ボー:ピアノ作品全集
3つのピアノ小品 Op.1
独自の主題による変奏曲 Op.3
ピアノ・ソナタ Op.8/8つの前奏曲 Op.12
即興曲 Op.30/ガヴォット Op.32
バラード Op.47/3つの古風な舞曲 Op.48
ドイツの輪舞 Op.49/葬送行進曲 Op.53
ピアノ小品集 Op.57/舟歌 Op.59/夕べの調べ Op.64
アナ=マリヤ・マルコヴィーナ(P)

録音:2010年5月11−13日、ビーレフェルド,DD
ルイーゼ・アドルファ・ル・ボー(1850−1927)は、19世紀後半に大きな活躍をしたピアニストであり、まだ女性作曲家が珍しかった時代に積極的に作曲活動を繰り広げた人物です。室内楽作品のCDはあったが、これだけピアノ作品をまとめたCDは初めてでしょう。アナ=マリヤ・マルコヴィーナは、1970年にクロアチアに生まれたピアニスト。GENUINレーベルに多数の録音があります。
GEN-10178
ダンディ:ピアノ作品集第3集
3つの言葉のないロマンスOp.1
4つの小品Op.16
エルヴェティアOp.17/夜想曲Op.26
散歩Op.27/シューマニアーナOp.30
ハイドンの名前に基づいたメヌエットOp.65
妖精たちの物語Op.86
フランスの童謡に基づいた6つのパラフレーズOp.95
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2009年10月12-14,ミュンヘン
ヴァンサン・ダンディ(1851−1931)のピアノ作品全集の第3集。第1集はGEN-87083、第2集はGEN-87101。第4集で完結の予定。第3集は、1869年作曲のロマンスから始まり、1929年作曲のパラフレーズまで、多様な作品が集められています。中でもダンディ75歳の時の妖精たちの物語は美しい作品。
GEN-10179
ムソルグスキー:「展覧会の絵」
ラヴェル:「鏡」
ミヒャエル・ゼーヴァン(P)

録音:2009年4月6、8-9日、ライプツィヒ
「展覧会の絵」に「鏡」と、ピアノの傑作組曲2曲を収録。ミヒャエル・ゼーヴァンはミュンヘン生まれ。11歳にしてオーケストラと共演。以来幅広くピアニストとしての活動を続けてきた。ここでの両名曲には、豊かな経験を背負った芸術家ならではの、しっかりとした語り口の上手さを楽しむことができます。
GEN-10181
ドイツ音楽コンクール2008優勝者〜アレクサンダー・シンプ
ベートーヴェン:32の変奏曲 ハ短調 WoO.80
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101
ドビュッシー:前奏曲集第2巻〜霧,ヴィーニョの門,月の光がふりそそぐテラス
S.シーベル(1975-):つかの間
モーツァルト:ロンド イ短調K.511
アルベニス:組曲「イベリア」〜アルメーリア
アレクサンダー・シンプ(P)

録音:2009年10月12−14日
シンプはドイツ、ゲッティンゲン生まれの若いピアニスト。2008年のドイツ音楽コンクールのピアノ独奏部門を受賞し注目を浴びている。しっかりとした構成感が素晴らしいベートーヴェン、クリアで知的なドビュッシー、メランコリックなモーツァルト、いずれもシンプの才能が存分に示されています。
GEN-10183
ヴィオラ・ダモーレのための音楽
シューフバウアー:トリオ イ長調(2つのヴィオラ・ダモーレと通奏低音のための)
グツィンガー:組曲 イ長調(2つのヴィオラ・ダモーレと通奏低音のための)
不詳:トリオ ニ長調(2つのヴィオラ・ダモーレと通奏低音のための)
不詳:トリオ イ長調(2つのヴィオラ・ダモーレと通奏低音のための)
ペツォルト:パルティータ イ長調
ガンシュペック:ウヴェルチューレ イ長調
アンネ・シューマン(Vaダモーレ)、
クラウス・フォイクト(Vaダモーレ)、
アリソン・マクジリブレイ(Vc)、
ペトラ・ブルマン(テオルボ,バロックギター)、
セバスティアン・クネーベル(Cemb)

録音:2010年2月15-18日
バロック音楽ファン待望の録音。バロック時代から古典派初期にかけて人気だったヴィオラ・ダモーレは、共鳴弦を持っていることで独特の豊かな音を奏でることができる楽器です。このCDでは2つのヴィオラ・ダモーレを用いる曲を集めています。フランツ・ジーモン・シューフバウアー(?−1743)、ヨハン・ペーター・グツィンガー(1683−1773)、クリスティアン・ペツォルト(1677−1733)、ヴィルヘルム・ガンシュペック(1687−1770)といった作曲家の作品に加え、18世の名も伝わらぬ作曲家の作品が実に愛らしく楽しめます。ヴィオラ・ダモーレの音色に魅せられた人なら大喜び間違いないでしょう。
GEN-10184
アルビノーニ:ソナタ・ダ・キエーザ Op.4
(ソナタ第1番 ニ短調/ソナタ第2番 ホ短調/ソナタ第3番 ヘ長調/ソナタ第4番 ト短調/ソナタ第5番 ト短調/ソナタ第6番 ロ短調)
ソナタ・ダ・カメラ ハ長調
ハイメ・ゴンザレス(Ob)
オーサ・オーケルベリ(Vc)
トーマス・ボイセン(Lute)
マルティン・ミュラー(Cemb)

録音:2010年3月1-5日
トマゾ・アルビノーニ(1671-1751)のソナタ・ダ・キエーザ Op.4は、1708年に出版された6つのオーボエと通奏低音のための作品集。6曲のうち5曲が短調というラメントな色合いの濃いもの。ハイメ・ゴンザレスはドイツを中心に活躍するオーボエ奏者。2009年からスイス、ベルンの芸術高等学院の教授を務めています。
GEN-10187
キルマイヤー&シューマン作品集
キルマイヤー:5つのロマンス,
 8つのバガテル
シューマン:3つのロマンスOp.94,
 5つの民謡風の小品Op.102
ニコラス・アルトシュテット(Vc)
ホセ・カラルド(P)

録音:2010年6月18-20日
アルトシュテットは1982年生まれの若いチェリスト。前作のハイドン:チェロ協奏曲集(GEN89148)では、自作のカデンツァを使用するなど個性的な演奏で話題となりました。このCDでは、シューマンの作品と、ヴィルヘルム・キルマイヤー(1927−)の作品を演奏。キルマイヤーは戦後ドイツ音楽界の保守派の重鎮として知られる作曲家で、美しさの中に現代的美感を湛えた作風が魅力。8つのバガテルは世界初録音。
GEN-10189
ロマン派流儀のバッハ
バッハ(メンデルスゾーン編):パルティータ第2番BWV.1004〜シャコンヌ
バッハ(メンデルスゾーン編):パルティータ第3番BWV.1006〜プレルーディオ
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ホ長調 BWV.1016〜第3楽章,第4楽章
バッハ(レッセル編):パルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004〜シャコンヌ
メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調〜アレグロ・ヴィヴァーチェ
バッハ(シューマン編):パルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004〜シャコンヌ
バッハ(シューマン編):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番BWV.1003〜アンダンテ
平崎真弓(Vn)、
クリスティーネ・ショルンスハイム(フォルテピアノ)

録音:2010年4月15−17日
2017年よりザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学バロック・ヴァイオリン科の教授も務めるバロック・ヴァイオリニスト、平崎真弓のバッハ・アルバムが日本語解説付きの国内仕様盤として新規リリース!平崎真弓はウィーン・フィルの元コンサートマスター、ダニエル・ゲーデに師事し、コンチェルト・ケルンやフライブルク・バロック・オーケストラのコンサートミストレスを務めるなどドイツを拠点に活躍しています。共演は平崎真弓自身もミュンヘン国立音楽大学でハープシコードを教わったドイツ古楽界を牽引する鍵盤楽器の名手、クリスティーネ・ショルンスハイム。バッハの有名な「シャコンヌ」にメンデルスゾーン、レッセル、シューマンがそれぞれピアノ伴奏を付け加えた3種類の編曲を聴き比べることができる面白いプログラム構成に興味がそそられます。楽器は1800年頃に製作されたヴァイオリンと1848年プレイエル製のグランド・ピアノが使用されています。
GEN-10190
フレデリック・ショパンの最後の言葉
ショパン:舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58
子守歌 変ニ長調 Op.57
2つの夜想曲Op.55(ヘ短調Op.55-1,変ホ長調Op.55-2)
3つのマズルカ Op.59(イ短調Op.59-1,変イ長調Op.59-2,嬰ヘ短調Op.59-3)
バラード第4番 ヘ短調 Op.52
エリナ・ゴトソウリアク(P)
ショパンの作品50から60までの名作を集めている。ゴトソウリアクは1979年ラトヴィアのリガ生まれ、4歳からピアノを学び、リガでピアノとチェンバロを学ぶ。その後チューリヒでブーフビンダーに学び、様々なコンクールで優勝を得て注目を浴びた。現在ではソリストとして各地で活躍しています。

GEN-10192
シューマン:謝肉祭 Op.9,
 幻想小曲集 Op.12
メンデルスゾーン:幻想曲.嬰ヘ短調Op.28
リスト:シューマンの「君に捧ぐ」
リリアン・アコポヴァ(P)

録音:2010年3月26、27日、ミュンヘン
リリアン・アコポヴァは1983年6月、アルメニアの首都エレバンに生まれた若いピアニスト。2001年からミュンヘンに留学、エリソ・ヴィルサラーゼに学び、数々のコンクールで優勝。これが彼女のデビュー・アルバムとなります。ドイツのGNUINレーベルのピアノ録音は、NAXOSなどとともにピアノの響きを自然な形で捉えたものが多く、隠れ名手の発掘に欠かせないレーベルですが、個々にまた1枚新たな名盤が生まれました!
シューマンの「謝肉祭」は、ケンプのように、音楽作りもタッチも純粋で清潔、温かみがあります。強弱の対比を際立たせたエキセントリックな演奏とは対照的。個性的な演奏を狙わずに、丹念に音楽を紡ぐことに専念することで結果的に聴き手を作品の中へスッと引き込む魅力に溢れているのです。スタイルこそ地味ですが、ふわっと香る華があるのです。“道化師”でも、そのユーモラスな雰囲気に意図的な演出を感じさせず、続く“高貴なワルツ”も大仰に構えることなく連綿と前後の曲と有機的な流れを築いています。“コケット”における瞬間的なタッチの切り替えの妙を生かした、艶やかで可憐な表情、“キアリーナ”の虚無感、“ショパン”の情に流されないエレガンスは、彼女のセンスの高さを確信させるに十分なもの。“再開”はさすがにケンプよりもスタイリッシュでテンポも軽妙ですが、左手の連打音も含めて豊かに歌い、息の長いフレージング全体で語りかける風情が印象的。アコポヴァの解釈の全てが集約されているのが終曲。ペダルを緻密に制御しながら、過剰に威嚇的な猛進に傾くことを避け、実にピアニスティックで詩的な幻想を開花させるのです。同時にこれまでの個々の小品がバラバラに独立したものでなく、連鎖し合い、積み重なってここまで到達したという充実感と安定感を感じさせるのです。「私の解釈はこうです!」と大見得を切らずに普遍的なアプローチで目指し、貫徹させたその姿勢に敬服せずにはいられません。
メンデルスゾーンの「幻想曲」も、そんなアコポヴァの奥ゆかしい音楽性が生きて、心にしみます。メンデルスゾーンらしいメランコリックな第1楽章は、実に内省的で静謐な美を湛え、第2楽章の軽みも終始歌心が宿っています。終曲は、タッチをいきり立たっせることなく、急速な走句に強固な緊張を自然に注入。ここでもベートーヴェンのような果敢さではなく、あくまでもメンデルスゾーン特有のロマンを表出している点に、アコポヴァの音楽の理解度、確かな共感を感じさせます。
「幻想小曲集」も絶品!このアルバムは、アコポヴァの資質にぴったりのものが厳選されていることに改めて気付かされます。第1曲はタッチの美しさでまず魅了。十分に甘いロマンを感じさせながらも、静かな緊張が全体を貫いています。第2曲は音量の大きさでなく、音楽自体を内面から大きく育む技が見事。第4曲のリズムの格調の高さにもご注目!もっとエッジを立てて威厳を誇示するような演奏も可能ですが、これ以上考えられないバランス感覚を持って左右のフレーズとリズムを制御して、気品ある推進性を獲得。このディスク全体の中でも特に傑出した瞬間です!「夢のもつれ」は、テンポの緩急の入れ替えにもちろんあざとさは皆無。終曲は、優しさと荘厳さが完全に同居。聴後の余韻がたまりません。 【湧々堂】
GEN-10193
ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタOp.11-4
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第2番
清水直子(Va)
オズガー・アイディン(P)

録音:2000年10月、24bit recording
※旧GEN001001の再発売。
(GEN-001001は廃盤となります)
ベルリン・フィルの首席ヴィオリスト清水直子のデビュー盤(GEN001001)が、品番・ジャケ写を変更して再発売。清水直子は1997年ミュンヘン音楽コンクール・ヴィオラ部門にて第1位を受賞、その他にも数々のコンクール受賞暦を誇ります。桐朋学園卒業後、94年よりデトモルト音楽大学で今井信子に師事。その後タングルウッドやマールボロの音楽祭に参加したり、日本国内外のオーケストラと共演したりし、高い評価を得ています。2001年よりベルリン・フィルの首席ヴィオリストを務め、2006年にはテレビ「情熱大陸」(MBS毎日放送/TBS系列)で紹介され、一躍日本での知名度も上がりました。ソリストとしては毎年のように日本でリサイタルを行っています。録音は当GENUINレーベルの2枚のソロ・アルバムのほか、ベルリオーズ:イタリアのハロルドの独奏を務めたもの(フォンテック)や室内楽に参加したCDが発売になっています。このディスクは夫君であるトルコのピアニスト、オズガー・アイディンとの共演で、ヴィオラ・ソナタの名曲をずらりと並べた名盤です。
GEN-10531
珠玉の名曲
ゼンガー(ハイフェッツ編):インテルメッツォ・スケルツォーソ
ラフマニノフ(ハイフェッツ編):ひなぎく
ファリャ(コハンスキー編):「七つのスペイン民謡」〜ホタ、ナナ
ファリャ(コハンスキー編):「恋は魔術師」〜パントマイム
クライスラー:真夜中の鐘,美しいロスマリン
ドヴォルザーク(クライスラー編):スラヴ舞曲第1番
ヴィラ=ロボス:黒鳥の歌
ブラームス(ヨアヒム編):ハンガリー舞曲第1番,第2番
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
ニン:カンティレーナ・ストゥリアーナ
チャップリン(デュオ・インテルメッツォ編):コーヒーとケーキ
グラナドス(クライスラ編):スペイン舞曲
チャイコフスキー:メロディ
プロヴォスト:ウィーンの思い出
デュオ・インテルメッツォ【ラルフ・マティアス・カスパース(Vn),タマキ・タケダ=カスパース(P)】

録音:2009年4月12-14日ヘルフォルト
※日本語解説付き
「珠玉の名曲」という題名どおり、かつてヴァイオリンの巨匠たちが観客の喝采を浴びた洗練された小品を集めたCD。いずれも寛いだ気分で楽しめる名曲ばかりである。デュオ・インテルメッツォは、ヴァイオリンのラルフ・マティアス・カスパースとピアノのタマキ・タケダ=カスパースのデュオ。それぞれの細かい経歴は解説冊子にも見当たらないですが、こうした小品を中心に演奏活動をしているとのこと。
GEN-10535
ロマンティック・ヴァイオリン作品集
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲
スーク:4つの小品 Op.17*
シューマン:3つのロマンス Op.94*
イザイ:去年の雪 Op.23#/子守歌 Op.20#
クリスティーネ・ラファエル(Vn)
アンドレアス・アルベルト(指)ニュルンベルクSO
ライナー・ゲップ(P)*
ヤン・コラツォッラ(指)ラインCO#

録音:録音:1977年、1983年7月9-10日*、1985年4月10日#
ドイツのヴァイオリニスト、クリスティーネ・ラファエル(1943-2008)の録音集。マイニンゲンの生まれで、CPOからチェリビダッケ等が演奏した録音が発売になって話題となった作曲家のギュンター・ラファエル(1903-1960)の娘。ヴァイオリンを始めたのが13歳とかなり遅く、ソリストとしての活動が本格化したのも1970年代になってからという遅咲きだった。残された録音は少ない。このCDは、LP用の録音と放送録音を復刻したもの。

GEN-11188
ドイツ音楽コンクール2007優勝者〜フレデリック・ベッリ
(1)ベリオ:「ソロ」〜トロンボーンと管弦楽のための
(2)ラーベ(b.1935):「バスタ」〜トロンボーンのための
(3)マルタン:「バラード」〜トロンボーンとピアノのための
(4)ジョルジュ・ドルリュー(1925-92):マドリガル
(5)ニーノ・ロータ:トロンボーン協奏曲 ハ長調
フレデリック・ベッリ(Tb)
(1)シルヴァン・カンブルラン(指)
バーデンバーデン・フライブルクSWR響
録音:2009年9月18日、ストラスブール

(3)竹沢絵里子(P)
(4)トロンボーン・ユニット・ハノーファー
(2)-(4)録音:2009年5月18日、バーデンバーデン
(5)パブロ・エラス・カサド(指)バーデンバーデン・フライブルクSWR響
録音:2009年5月14-15日
2007年のドイツ音楽コンクールに入賞したトロンボーン奏者、フレデリック・ベッリのアルバム。彼は2006年から、バーデンバーデン・フライブルクSWR交響楽団のソロ・トロンボーン奏者を務めています。ソリストの少ないトロンボーンだけに、珍しい作品が集められています。
GEN-11194
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第3番ヘ短調 Op.65
ピアノ三重奏曲第4番ホ短調 Op.90「ドゥムキー」
ミュンヘン・ピアノ三重奏団
【ドナルド・ズルツェン(P)、ミヒャエル・アールト(Vn)、ゲルハルト・ツァンク(Vc)】

録音:2010年7月14-15日、ミュンヘン
今やドイツを代表するピアノ三重奏団であるミュンヘン・ピアノ三重奏団によるドヴォルザーク。予想に違わぬ充実した演奏。両曲とも比較的チェロが活躍し、ゲルハルト・ツァンクの深々としたチェロの音色が生きていまする。
GEN-11195
ストラヴィンスキー:春の祭典(デュオ・ダコール&イヤードラム・パーカッション・デュオ編,2台のピアノと打楽器版)
バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタ
デュオ・ダコール(ピアノ・デュオ)
【ルシア・ファン&ゼバスティアン・オイラー】

イヤードラム・パーカッション・デュオ
【ヨハネス・フィッシャー&ドメニコ・メルヒオーレ】

録音:2010年4月,59'20
デュオ・ダコールはエームス・レーベルなどに録音がある新進コンビ。メシアンやカルミナ・ブラーナ(ピアノ伴奏版)などで評判です。このアルバムは演奏者たちによる編曲でストラヴィンスーの「春の祭典」に挑んでいます。2台ピアノ版は今までもありましたが、打楽器も入ることで、更に多彩な表情が出ています。ティンパニなど入る場面では迫力が違いますし、ピアノに木琴などが重なると意外に可愛らしい感じになったり、と面白い効果が続出です。カップリングはこの編成の名曲バルトークです。
GEN-11196
フルートとハープのためのリサイトル
バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタ ハ長調 BWV1033
モーツァルト:アンダンテ ハ長調 K.315
ショパン:ロッシーニの主題による変奏曲
イベール:フルート・ソロのための小品,
 アントラクト
ベルトミュー:パテティコ,ラシーヴォ,
 イディリコ,エキゾティコ,ドルチッシモ
フォーレ:幻想曲 ハ長調 Op.79
トゥルニエ:2つのロマンティックな前奏曲 Op.17
フォーレ:夢のあとに
ロッシーニ:アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ
サン=サーンス:幻想曲 Op.124
ミヒャエル・マルティン・コフラー(Fl)
レギーネ・コフラー(Hp)

録音:2008年9月8-11日
フルートとハープの相性は良く、これまでにも多くの録音が残されていますが、このCDも魅力的。ミヒャエル・マルティン・コフラーは1966年、オーストリアのフィラッハの生まれ。1987年にセルジュ・チェリビダッケによってミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者に招かれている。
GEN-11197
ブラームス:ピアノ・デュオのための作品集
2台のピアノのためのソナタ ヘ短調Op.34b
ハイドンの主題による変奏曲Op.56b(2台ピアノ)
シューマンの主題による変奏曲Op.23(連弾)
オルハ・チパク&オレクシイ・クシュニル(ピアノ・デュオ)

録音:2010年3月、5月
ブラームスのピアノ・デュオ作品集。一曲目のソナタはピアノ五重奏曲と同じ曲で、弦楽五重奏として着想されたものの破棄され、この2台ピアノ版に置きかえられ、その後で現行のピアノ五重奏曲になったという複雑な経緯をたどったもの。ブラームスはこ2台ピアノ版を気に入っていたそうです。チパク&クシュニルはウクライナのピアノ・デュオで98年のローマ・コンクール優勝を始め様々なコンクールに入選、現在はウクライナを始めヨーロッパ、アメリカ、中国などで活躍しています。
GEN-11198
ドイツ音楽コンクール2008優勝者〜デュオ・リウル
ルトスワフスキ:5つの舞踊前奏曲
ベルク:4つの小品 Op.5
ドビュッシー:第一狂詩曲
ユン・イサン:リウル
ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120-1
ドビュッシー:クラリネットとピアノのための小品
デュオ・リウル
【ゼバスティアン・マンツ(Cl)、
マルティン・クレット(P)】

録音:2008年12月12日
ドイツ音楽コンクール2008年の受賞者、デュオ・リウルによるクラリネットとピアノの作品集。クラリネットのゼバスティアン・マンツは1986年、ハノーファー生まれ。まだ20代だが、圧倒的な高評価を得ているクラリネット奏者です。マルティン・クレットは1987年、ハンブルク近郊のブクステフーデ生まれのピアニスト。若い二人の生み出す音楽は素晴らしく新鮮です。
GEN-11199
ロシアとフランスへの音楽の旅
ムソルグスキー:展覧会の絵
 涙,瞑想曲(アルバムの綴り)
ドビュッシー:映像第1巻(水の反映,ラモー讃,運動)
 喜びの島
吉住理恵子(P)

録音:2009年10月,ビーレフェエルト
ドレスデン在住の日本人ピアニスト吉住理恵子初のソロ・アルバム(伴奏ではドレスデン近代ヴァイオリン作品集 GEN87107が出ていた)。吉住は東京芸術大学を卒業後デトモルト音楽大学に留学。ヨーロッパ、アジア、南米で活躍し、2000年からドレスデン音楽大学教授を務めている。学生時代はロックバンドでヴォーカルをやっていたという変わり種です。

GEN-11200(4CD)
パウル・バドゥラ=スコダ、室内楽曲録音集
(1)モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第30番ニ長調K.306

(2)シューベルト: ピアノ三重奏曲第2番変ホ長調Op.100 D.929

(3)ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 Op.8
 ドヴォルザーク: ピアノ三重奏曲第4番 「ドゥムキー」

(4)ブラームス:ピアノ五重奏曲 ヘ短調 Op.34
 J.シュトラウス(シェーンベルク編):ワルツ「南国のばら」

(5)オットー・シュールホフによる「ドゥムキー」のレッスン
(1)ダヴィド・オイストラフ(Vn)
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
録音:1972年6月、パリ

(2)ジャン・フルニエ(Vn)
アントニオ・ヤニグロ(Vc)
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
録音:1955年(WESTMINSTER録音)

(3)ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn)
ボリス・ペルガメンシコフ(Vc)
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
録音:1981年ウィーン、ザルツブルク

(4)キュッヒルQ
【ライナー・キュッヒル(Vn)、
エックハルト・ザイフェルト(Vn)、
ペーター・ゲッツェル(Va)、
フランツ・バルトロメイ(Vc)】
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
録音:1980年1月8日、サン=コンタン

(5) 録音:1954年
2011年に84歳を迎えたウィーンの名ピアニスト、パウル・バドゥラ=スコダが加わった様々な室内楽曲の録音を集めたセット。オイストラフ、ヤニグロ、シュナイダーハンなど、優れた演奏家の名前が並んでいます。興味深いのはバドゥラ=スコダの師匠である、オットー・シュールホフが彼にレッスンをつけている様子の録音。バドゥラ=スコダの修行期を物語る貴重な資料です。
GEN-11201
シューマン:「謝肉祭」 Op.9
ショパン:幻想ポロネーズ
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.36
アナスタシア・ヴォルチョク(P)

録音:2010年7月4-6日、ライプツィヒ
モスクワ出身のピアニスト、アナスタシア・ヴォルチョクがGENUINに初登場。ヴォルチョクはゲルギエフとの共演やNOVARISへの録音で知られている。一件、名曲3つを並べただけのように思えるが、シューマンの「謝肉祭」とショパンの幻想ポロネーズはともにラフマニノフが得意とした曲で、そこにヴォルチョクは関連性を見出そうとしたようだ。ラフマニノフは1931年の改訂版を基本としています。
GEN-11202
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp.27(全曲)
ソナタ第1番 ト短調 Op.27-1
ソナタ第2番 イ短調 Op.27-2
ソナタ第3番 ニ短調 Op.27-3
ソナタ第4番 ホ短調 Op.27-4
ソナタ第5番 ト長調 Op.27-5
ソナタ第6番 ホ長調 Op.27-6
ユディト・インゴルフソン(Vn)

録音:2010年1月5-7日、マルククレーベルク
ユジェーヌ・イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全集に、ジュディス・インゴルフソンが挑んだ。インゴルフソンは1973年、アイスランド生まれ。1998年、インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクールで金賞を受賞、米国を中心に活躍しています。
GEN-11203
クレイン&フェインベルグ:ヴァイオリン・ソナタ集
グリゴリー・クレイン(1879-1957):
 ヴァイオリン・ソナタ ト長調 Op.11
 詩 Op.25
 ヤクートの主題による二つの小品
サムイル・フェインベルグ(1890-1962):ヴァイオリン・ソナタ Op.46
イロナ・テン=ベルク(Vn)
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2010年5月23-24日、ミュンヘン
グリゴリー・クレイン(1879-1957)とサムイル・フェインベルグ(1890-1962)という、二人の同世代のユダヤ系ロシア人作曲家のヴァイオリン・ソナタが収録されています。ドイツ語圏でも活躍したクレインの音楽はたいへんに西欧的で、末期ロマン派的魅力に富んでいます。一方フェインベルグは、渋さと厳しさのある作風。イロナ・テン=ベルクはバイエルン国立管弦楽団、バイエルン放送交響楽団のコンサートミストレスを務めたヴァイオリニスト。当コンビはレスピーギのヴァイオリン作品全集やラッザーリ&アンドレーエのヴァイオリン・ソナタ集など、近代の秘曲を積極的に紹介しています。
GEN-11204
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調 Op.80
弦楽四重奏のための4つの小品 Op.81
ヘンゼル=メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 変ホ長調
メレルQ

録音:2010年12月13-15日
弦楽四重奏曲第6番は、メンデルスゾーンが姉ファニーの死のショックを音楽にぶつけた悲痛な作品。弦楽四重奏のための4つの小品のうちアンダンテとスケルツォはメンデルスゾーンンの死の直前に書かれたもので、どこか陰鬱な曲想が拭えません。その姉、ファンニ・ヘンゼルの弦楽四重奏曲も収録されています。彼女が「メンデルスゾーンの姉」と片付けてよい存在ではないことが実感できる。メレル四重奏団は2002年結成の若い四重奏団。チューリヒを拠点に活動しています。
GEN-11205(2CD)
ウルシュプルフ:ピアノ作品全集第1集(世界初録音)
5つの小品 Op.19
カヴァティーナとアラベスク Op.20
5つの幻想的小品 Op.2
アナ・マリヤ=マルコヴィーナ(P)

録音:2010年9月14-16日、ビーレフェルト
ドイツ・ロマン派のピアノ曲マニア待望の録音。アントン・ウルシュプルフ(1850-1907)は、フランクフルト・アム・マインに生まれ没したドイツの作曲家。教育家としても著名なことから分かるように、作風は概して保守的で、彼の師匠であるヨアヒム・ラフを受け継ぐ存在だった。今日では忘れられた存在ですが、彼の音楽の慎ましくも品の良い音楽には独特の魅力があります。今回、クロアチア生まれのピアニスト、アナ・マリヤ=マルコヴィーナによる全作品録音の企画が始まりました。もちろん世界初録音。
GEN-11206(2CD)
フィリップ・ラシーヌ(b.1958):作品集
@磨耗の詩〜大アンサンブルのための(2010)
A不在(エリュアールと.アポリネールの詩による,2002-03) (合唱,Fl)
B星々(2003-04)(Pf)
C黙考-嘆き(1993)(バスFl、バスCl、Vc)
D3つの歌曲(2001)(声&Pf)
Eプロムナード(ヴァイオリンとアンサンブルのための協奏曲)(2011)
Fルーのための歌(G.アポリネールの詩による2004)(ソプラノ&小アンサンブル)
Gしかし昨日・・・(1998)(Fl&Pf)
H3つの軸(2006)(3つのアルトSax)
I放浪者の気分(2009/2010)(Fl&Cb)
@ペーター・ヒルシュ(指)コレギウム・ノヴム・チューリヒ、
Aフィリップ・ラシーヌ(Fl&バスFl)、チューリヒ・ヴォーカル・アンサンブル
Bエリック・フェラン=ヌカウア(P)
Cフィリップ・ラシーヌ(バスFl)、エルネスト・モリナーリ(バスCl)、ベアト・シュナイダー(Vc)
Dルーベン・ドロール(Br)、イェンス・フューア(Pf)
Eラファエル・オレグ(Vn)、ユルグ・ヘンネンベルガー(指)アンサンブル・フェニックス・バーゼル
Fマルティナ・ボヴェ(S)、P.ラシーヌ(Fl)、バーバラ・ボリンガー(Vn,Va)、S.ベールチ(Vc)、M.クライザー(P)
GP.ラシーヌ(Fl)、ブリギッテ・マイアー(P)
Hエクササックス四重奏団員
Iフェリックス・レングリ(Fl)、エディクソン・ルイス(Cb)

録音:1999-2011年
フィリップ・ラシーヌ(b.1958)は音楽をバーゼルとパリで学んだ。作曲のほかにフルート奏者としても活動しており、スイスの室内アンサンブル、コレギウム・ノヴム・チューリッヒのメンバーでもあります。作風はポスト・セリエリズムの厳しい表現のなかにクリスタルの輝きを思わせるきらきらとした音色が散りばめられている辺りはいかにもフランスの作曲家と思わせる。ブーレーズの作品が好きな人にお勧め。
GEN-11207
バッハ&ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ集
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第3番ホ長調BWV1016
ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ第4番ニ長調
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ ト長調BWV1021
ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ第8番イ長調
バッハ:パルティータ第3番ホ長調BWV1006
エフゲニー・スヴィリドフ(Vn)、
ジタ・ミキヤンスカ(Cemb)

録音:2011年3月、マルクレーベルク
2010年バッハ国際コンクール優勝者エフゲニー・スヴィリドフはロシアの若手ヴァイオリニストでサンクト・ペテルブルクのR.コルサコフ音楽院でクリスティアン・テツラフに学んだ。2008年にメニューイン国際コンクール、2009年にハイフェッツ国際コンクールにそれぞれ上位入賞を果たしています。現在ソリストとしてマリンスキー劇場管弦楽団、サンクト・ペテルブルク・フィルなどと共演している期待の新人。
GEN-11208
ドイツ音楽コンクール2010優勝者〜ライプニッツ・トリオ
フランク・マルタン:アイルランド民謡による三重奏曲
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲へ短調Op.65
ジョセフ・フィンレイ(b.1981):ピアノ三重奏曲
ライプニッツ三重奏団
【ピョン・ファ=ウォン(Vn)、
レナ・ヴィンヨーザプトロ(Vc)、
ニコラウス・リンマー(P)】

録音:2011年
ドイツ音楽協会主催・ドイツ音楽コンクールは1975年に開始されたドイツ国内の若い音楽家のための音楽コンクール(日本音楽コンクールのようなもの)で毎年様々なカテゴリーのコンクールが行われています。ライプニッツ三重奏団は2005年にハノーヴァーで結成された全員20代の若々しいグループ。フランク・マルタンの珍しい「アイルランド民謡による三重奏曲」はイギリスの作曲家とはまた違った切り口でアイルランド民謡を扱った清冽な作品。美しい旋律と活き活きとした舞曲で構成されています。ジョセフ・フィンレイの「ピアノ三重奏曲」はバルトーク、リゲティにロックを折衷したようなポップな現代曲。
GEN-11209
バロック・オーボエ協奏曲集
C.P.E.バッハ:フルート(オーボエ)協奏曲ニ短調Wq.22
バッハ:オーボエ(ヴァイオリン)協奏曲第1番イ短調BWV1041
テレマン:オーボエ・ダ・モーレ協奏曲イ長調TWV51:A2
バッハ:オーボエ(ヴァイオリン)協奏曲第5番ト短調BWV1056
ラモン・オルテガ・クエロ(Ob)、
ポツダム・カンマー・アカデミー

録音:2010年10月イエス・キリスト教会
バイエルン放送響の首席オーボエ奏者ラモン・オルテガ・クエロ(1988年生まれ)は2007年ドイツのミュンヘンで開催されたARD国際音楽コンクールで優勝し、近年人気が急上昇しているスペイン出身の若いオーボエ奏者。バレンボイムのウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団にも参加していました。澄み切った甘い音色、バロック特有のメカニックな動きも申し分ない。今後の活躍が期待されます。
GEN-11210
サウンドスケープスII
レオ・ブローウェル:森林のカンティレーナ
武満徹:エキノクス
ブラインドル(1917-2003):G.ロルカの4つの詩
武満徹:森の中で
ブラインドル:ソナタ第3番《エスドラロンの谷》
武満徹:ギターのための小品
ブラインドル:エトルリア前奏曲
ライナー・シュテークマン(G)

録音:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス
ライナー・シュテークマンは、ヘッセン州マインハウゼン出身の中堅ギタリストで第1集(GEN88527)に続くサウンドスケープ・シリーズ第2弾。ここでは武満徹の主に晩年期に書かれた円熟のギター曲を味わい豊かに弾いています。ブラインドルの作品は1917年生まれのイギリスの作曲家で調性と旋法、無調の間を揺れ動く瞑想的な音楽は武満にも合い通じる世界を持つ。なお武満徹の「ギターのための小品」はシルヴァーノ・ブソッティの60才の誕生日の記念に書かれたもので録音は珍しい。
GEN-11211
フルートとオーボエのための二重奏曲集
ヒナステラ:二重奏曲Op.13
W.F.バッハ:2つのフルートのためのソナタ第1番ホ短調
ロベルト・ズーター(1919-2008):5つの二重奏曲(世界初録音)
W.F.バッハ:2つのフルートのためのソナタ第3番変ホ長調
アルベルト・メーシンガー(1897-1985):7つの寓話(世界初録音)
W.F.バッハ:2つのフルートのためのソナタ第4番へ長調
ハインツ・ホリガー(Ob)、
フェリックス・レングリ(Fl)

録音:2010年
20世紀を代表する作曲家で名オーボエ奏者と名手レングリが二重奏を吹きまくります。ホリガー71才の時の録音。管楽器奏者としては高齢ですが、全くそれを感じさせない。W.F.バッハの二本のフルートのためのソナタ(もちろんオーボエとフルートで吹いいる)と20世紀の作品が交互に演奏されている。ヒナステラの二重奏曲は南米の民謡を思わせる楽しい作品。ズーターの5つの二重奏曲はヨーロッパの正統的前衛音楽。

GEN-11212
モーツァルト:短調のピアノ作品集
幻想曲ニ短調KV.397
幻想曲ハ短調KV.475
ピアノ・ソナタ.ハ短調KV.457
ピアノ・ソナタ.イ短調KV.310
ロンド.イ短調KV511
コンスタンツェ・アイクホルスト(P)

録音:2011年3月、リューベック
“この世にモーツァルトの音楽があることを感謝せずにいられない一枚!”
コンスタンツェ・アイクホルストはクララ・ハスキル国際ピアノ・コンペティションとゲザ・アンダ国際ピアノ・コンペティションに優勝。その後、ソロ、室内楽、オーケストラとの共演など幅広く活動しています。
このCDはモーツァルトを愛する人なら頬ずりしたくなること必至の名演!知的な構築性を湛えながらも冷たいアカデミズムを感じさせず、音楽の自然の流れを大切にして人間的な息遣いを込め抜いたモーツァルト。短調の曲ばかりを収めていますが、陰鬱にならず、そこはかとない悲しみに止めている点にもセンスの高さを感じさせます。「幻想曲ニ短調」は、後半の長調部分も浮かれすぎることなく温かな語りに終始。コーダでの間合いの絶妙さも聴きもの。
「幻想曲ハ短調」もベートーヴェンのような剛直さの一歩手前で古典的な佇まいを大切に維持。ニ長調部分の淡い色彩の中に息づく幸福感と、その後の急速なハ短調のパッセージで見せる推進力のコントラスト、移行の自然さも見事で転調に伴う楽想の変化が、打鍵の美しさと共に胸に染みます。
その幻想曲とセットせ出版されたK.457のソナタがまた絶品!第1楽章冒頭の全く気負いを感じさせない滑り出しからして天才モーツァルトが生き写し。第2主題の全休止に象徴されるように、アイクホルストのピアノには衒いの影は一切無く、音楽全体を弛緩させずに大きな弧として浮き上がらせる独特の緊張が常に流れているのです。第2楽章も考えすぎて伸びやかさを欠く演奏とは異なり、ほとんど何もせずにこの閃き!1:52〜1:58の高音の可憐な囁きも必聴。第2楽章の優しい雰囲気も作り込んだものではなく、あくまでも音楽を自然に流し、その中での楽想のメリハリの注入もまた見事。終楽章の劇的な展開と緊張のバランスもあまりにも見事。ここでもリズムの躍動、強弱コントラストが古典的フォルムの中で美しく調和しているので、それが繰り返し聴きたくなる魅力に繋がっています。
何度も聴きたいといえば続くK.310も同様。第1楽章第1主題は、左手で連打される和音が朴訥なほど素の状態で奏でられ、主旋律と同等の存在感を持ってインテンポで進行しますが、そこから滲み出るニュアンスのなんと豊かなこと!モーツァルトの音楽のエッセンスを堪能できる素晴らしいこんな演奏は久しく出会っていなかった気がします。 【湧々堂】
GEN-11213
ゼレンカ:マニフィカト ニ長調 ZWV108
生誕ミサ ニ長調 ZWV8
主は、私の主に言った(ディクシット・ドミヌス) ZWV68
ニコロ・ソコリ(指)
ラルパ・フェスタンテ、
マルブルク・バッハcho
カーティア・プラシュカ(S)、
アンネ・ビーアヴィルト(A)、
クリスティアン・ディーツ(T)、
マルクス・フライク(B,Br)
録音:2011年3月5-7日ヴェッター
近年富みに人気の高いゼレンカだが、このCDはゼレンカ・ファンには掘り出しもの。ピリオド楽器を用いたラルパ・フェスタンテも、マルブルク・バッハ合唱団も、優しく美しい音色が魅力的です。ドイツの地方における古楽活動の奥の深さを実感できます。
GEN-11215
シューマンのチェロ協奏曲(2種類の編曲版)
(1)シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 Op.129(独奏チェロと弦楽オーケストラ版,フローリアン・ヴィゲン、アレクサンダー・カール編)
(2)シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 Op.129(チェロ四重奏版,リヒャルト・クレム編)
ベネディクト・クレックナー(Vc)
(1)ミヒャエル・ザンデルリング(指)
ドイツ弦楽フィルハーモニー
(2) レアンダー・キッペンベルク(Vc)、ルーカス・ジーバー(Vc)、
ミヒャエル・プロイス(Vc)

録音:2010年11月7−8日、ジーメンス
フィラ
非常に面白い企画。シューマンの名作チェロ協奏曲を、弦楽オーケストラの伴奏にしたものと、チェロ四重奏曲にしてしまったものの二つが収録されています。ことにチェロ四重奏のものは、ソロと伴奏が同質な中で微妙な変化を見せるのが非常にユニーク。ベネディクト・クレックナーは1989年生まれのドイツの若いチェリスト。
GEN-11216
ラモー:アコーディオン演奏によるクラヴサン曲集(全18曲)
ひとつ目の巨人
クラヴサン曲集第5組曲 ト長調(全8曲)
鳥のさえずり
クラヴサン曲集第4組曲 イ短調(全7曲)/溜め息
ヴィヴィアーヌ・シャッソ(アコーディオン)
録音:2011年5月31日-6月2日、
バート・ラウシック
ハイドンのピアノ・ソナタをアコーディオンで演奏(GEN-89162)して大きな話題を呼んだヴィヴィアーヌ・シャッソ、第2弾はラモーのクラヴサン曲集。シャッソの軽やかなアコーディオンの演奏そのものも驚きだが、それによってラモーがまるで20世紀のパリの街角で演奏されていたかのように聞こえるのがさらに驚き。ラモーをよく知っているほどに新鮮さに浸れるCDでしょう。

GEN-11218
ハイドン:弦楽四重奏曲第48番 ヘ長調 Op.50-5 Hob.III-48
 弦楽四重奏曲第74番ト短調 Op.74-3「騎士」
ウェーベルン:弦楽四重奏のための5つの楽章
アマリリスQ
【グスタフ・フリーリングハウス(Vn)、
レナ・ヴィルト(Vn)、レナ・エッケルス(Va)、
イヴ・サンド(Vc)】

録音:2010年10月23日、2011年4月27-29日、ハンブルク
“音楽する喜びに溢れた弦楽四重奏の原点!”
2011年、第6回メルボルン国際室内楽コンクールでアマリリス四重奏団は弦楽四重奏部門で大賞を受賞。これはその直前に収録されたものです。
「シャープな感覚でスタイリッシュ」というのは、昨今の弦楽四重奏の殆どに共通する特徴ですが、彼らの演奏には、その現代感覚のみならず、互いに阿吽の呼吸を心得た絶妙な間合い、響きをブレンドし合うことに無常の喜びを見出し、それを演奏の源としているような、独特の息吹が立ち込めています。その雰囲気がハイドンのような古典では不可欠であることを改めて思い知らされます。
「第48番」の第3楽章は、4人で弾いていることを忘れさせるほど一体感があり、リズムの弾力を共有し合いながら響きの美しさと伸びやかなフレージングも実践。終楽章で、第1ヴァイオリンに他の楽器が絡むたびに、単に音を重なるだけではなくニュアンスの膨らみを実感できるの、これほど心をときめかすのです。
「騎士」も、精緻なアンサンブルながら冷たさは微塵もなし。第1楽章では短調から長調へ転じる際のニュアンスの微笑み具合が絶品。第2楽章は主題フレージングの持久力と求心力にご注目を。終楽章は冒頭のチェロが繰り出すリズムがゴリ押しではなく、それに続く他の声部と完全に連動しているので、その旋律線の大きく豊かなこと!第2主題の晴れやかさと推進力もにも心弾むます。
ウェーベルンは、感覚的なは精巧なクリスタル細工のようですが、もちろんそれだけでは満足せず、ニュアンスの掘り下げがハイドン以上に深く濃密なものに変貌。そこには主情的なまでに強烈な表現の投影が感じられます。特に数々の特殊奏法が、その特殊性だけが浮き出るのではなく、確固たる意思を宿した色彩として立ち上がらせているのには、たとえ無調音楽を苦手とする方でもきっと感じ入っていただけることでしょう。 【湧々堂】
GEN-11219
ルネサンス音楽と新時代の音楽
コッホ=ラファエル:気配
スウェーリンク:大公の踊り
 愚かなシモン,それはマルス
アバド:9つの問い/ハインツ:隠蔽カジェヌリ:断片/ゴルジ:鱗年輪
プレレヴィック:ツァゴネトカ/ほか
ミクストゥラ
【マルギット・カーン(アコーディオン)、カタリーナ・ボイムル(ショーム)】

録音:2011年5月28-31日、ケルン
ルネッサンス時代の木管楽器であるショームと近代の鍵盤楽器アコーディオンを組み合わせ、古楽と現代音楽を共に取り上げるという面白いアルバム。どちらの楽器、奏者も、新旧どちらの時代も受け入れる広さに感心させられます。
GEN-11533
アルベニスへのオマージュ
エンリク・モレーラ(1862-1942):宗教的なアンダンテ
 メランジア、嘆きと踊り
フェリップ・ペドレル(1841-1922):クーラント
 ガリャルダ
アルベニス:入江のざわめき、
 アストゥリアス、コルドバ、セビーリャ
マッシモ・パリス(指)
コンチェルト・マラガ室内O

録音:2009年8月マラガ
アルベニスと彼と親しかった二人のスペインの作曲家の弦楽オーケストラのための作品を収録。モレーラはスペイン的な中にワーグナーの影響が見られ、ペドレルは民族的というよりは古い宮廷音楽を模した様式を採っています。アルベニスはスペインの土地の名前がつけられた陽気で情緒豊かな小品集。コンチェルト・マラガは1996年に設立されたスペインの弦楽オーケストラで2003年以降、作曲家でもあるマッシモ・パリスが指揮台に立っています。
GEN-12217
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番「大公」
ピアノ三重奏曲第3番ハ短調 Op.1-3
トリオ・エクス・エクオ
【ゲラルト・ファウト(P)、
マティアス・ヴォロング(Vn)、
マティアス・モースドルフ(Vc)】

録音:2011年7月1日,8月28日
ベートーヴェンの有名な「大公」と初期のハ短調を収録。トリオ・エクス・エクオは2005年に結成されたピアノ三重奏団。ドイツの伝統に根ざしつつ、瑞々しい感性をもった演奏が高く評価されています。
GEN-12220
「チェロ・シネマ」〜チェロ・プロジェクト
8 1/2(ニーノ・ロータ)
ナイト・オン・アース(トム・ウェイツ)
「サイコ」組曲(バーナード・ハーマン)
ヘンリーIV(ピアソラ)
タンゴ・バー(カルロス・ガルデル)
ディーヴァ(カタラーニ)
スール(ピアソラ)
呼応計画(ショスタコーヴィチ)
馬あぶ(ショスタコーヴィチ)
存在の耐えられない軽さ(ヤナーチェク)
パルプ・フィクション(ディック・デール)
モダン・タイムス(チャップリン)
ニューヨークの王様(チャップリン)
ニュー・シネマ・パラダイス(エンニオ・モリコーネ)
チェロ・プロジェクト
【エックハルト・ルンゲ(Vc)
ジャック・アモン(P)】

録音:2003年フライブルグ,2012年ライプツィヒ
チェロによる映画音楽集といっても選曲が普通ではありません。モダン・タイムスやニュー・シネマ・パラダイスはよいとしても、フェリーニの「8 1/2」、タランティーノの「パルプ・フィクション」が取り上げられ、ヒッチコックの「サイコ」では3 楽章の組曲を構成するほどの凝り様。「存在の耐えられない軽さ」と「ディーヴァ」では映画の中で印象的に使用されたクラシックが演奏されています。チェロ・プロジェクトはこれまでにもカプースチン等を演奏した「ロシアン・ソウル」やピアソラほかタンゴの名曲を演奏した「タンゴ・チェロ」が高い評価を得ており、このディスクでも雰囲気たっぷりに朗々とチェロを歌わせています。
GEN-11221
吹奏楽版シンフォニック・クラシックス
ヴェルディ:「アイーダ」〜合唱と凱旋行進曲
ワーグナー:「タンホイザー」〜賓客の入場
 「ローエングリン」〜よりエルザの大聖堂への入場
ヘンデル:「ソロモン」〜女王の到着
 「セルセ」〜アリア
R.ファール:「神は我がやぐら」〜イントラーダ
メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」〜「神はわがやぐら」
 「エリヤ」〜「それ、主汝のためにみ使いたちに命じ」
バッハ:「エルセレムよ、主を讃えよ」,G線上のアリア
クラウス=ペーター・ブルッフマン(b.1932):クレッシェンド
ブラームス:ハンガリー舞曲第6番、第5番
トマス・クラーマー(指)
ザクセン・ウィンドPO(吹奏楽)

録音:2011年2-3月ライプツィヒ・ベタニア教会
ザクセン・ウィンド・フィルハーモニックは昨年設立60年を迎えた吹奏楽団でドイツの主要な交響楽団の腕利きの管楽器奏者たちで構成されている。アイーダの凱旋行進曲、タンホイザーの賓客の入場など吹奏楽の醍醐味を味わえる定番からしっとりとしたG線上のアリアまで幅広い内容。
GEN-11222
サクソフォン四重奏によるグラスとナイマン
グラス:弦楽四重奏曲第3番(1985年)
 弦楽四重奏曲(1995年)
ナイマン:トニーへの歌(1993年)
ソニック・アート・サクソフォン四重奏団
【ルート・フェルテン(ソプラノSax)、
アレクサンダー・ドロシュケヴィッチ(アルトSax,バリトンSax)、
マルティン・ポゼッガ(テナーSax)、
アンネグレート・シュミードル(バリトンSax)】

録音: 2011 年2 月28 日-3 月1 日、ベルリン
ミニマル・ミュージックを代表する二人の作曲家の弦楽四重奏作品を、サクソフォンで演奏したもの。モダンな響きを持つサクソフォンが微妙で緻密な絡み合いをすることで、弦楽四重奏による演奏とはかなり異なった不思議な雰囲気を醸しています。
GEN-12223
ヴェッツェル(1879-1973):歌曲集
夏の夜の提灯/青い蝶/口笛/横笛の演奏
告白/霊感/夜の挨拶/残響/学生
最後の踊り/三月の晩/夏の晩
あの谷底で/アグネス/隠遁/告別
問いと答え/祈り/日の出/前の一時
棄てられた娘/娘との別れ/旅の杯
我が母に/月に寄せて/全体
オリフィア・フェルモイレン(Ms)
ペーター・シェーネ(Br)
リアナ・フラト(P)
エドゥアルト・スタン(P)

録音:2011年5月
ドイツ・リート・ファンは必聴のCD。ユストゥス・ヘルマン・ヴェッツェル(1879−1973)は、20世紀前半のドイツの重要な歌曲作曲家でしたが、妻がユダヤ系だったためナチ時代にたいへん苦労をし、戦後も忘れられ、長命したにも関わらず作品が顧みられることがありませんでhした。20世紀的な近代性のまったくない、非常にロマンティックなヴェッツェルの歌曲は、21世紀の今になって大きな注目を浴びています。ヴェッツェルだけのCDはおそらくこれが初めて。
GEN-12224
夜と愛にまつわる男声合唱のためのパート・ソング集
シューベルト:森の夜の歌D.913,
 夜 D.983C,小さな声で歌おうD.635,
 矛盾 D.865,隠棲 D.337,墓と月D.893
 墓 D.569,精霊の踊り D.494
ヴォーン・ウィリアムズ:放浪者,
 ローモンド湖,冬は去った
シェーベリ:調べ
アルヴェーン:気分,セレナード
ブルックナー:真夜中に,晩の空,真夜中
 晩の魔法
ヤン・シューマッハー(指)
カメラータ・ムジカ・リンブルク

録音:2011年6月18-19日、10月29-30日
男声合唱によって、夜や愛に関わる様々な曲が歌われている。ほとんどは原曲は歌曲である。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年結成。以来ヤン・シューマッハーに率いられ、2010年にはドルトムントでのドイツ合唱コンクールに優勝するほどの実力を得ました。
GEN-12225
ワイマール木管五重奏団
モーツァルト
(リンケルマン編):「魔笛」序曲
ハース:木管五重奏曲 Op.10
ダンツィ:木管五重奏曲 ト短調 Op.56-2
カーター:木管五重奏曲
タファネル:木管楽器のための五重奏曲
ワイマール木管五重奏団

録音:2011年7月12-14日
新旧の木管五重奏曲集。ワイマール木管五重奏団は、フルートのトモ・アンドレアス・イェックレ、オーボエのフレデリケ・ティンマーマン、クラリネットのゼバスティアン・ランベルツ、ホルンのシュテファン・ショットシュタット、ファゴットのヤコプ・カルヴァートによるアンサンブル。ポール・タファネル(1844-1908)の作品が珍しい。
GEN-12226
「ドビュッシー:ピアノ作品集第1集
ロマンティックなワルツ/夢/マズルカ
ベルガマスク組曲/ピアノのために
映像第1集/映像第2集/レントより遅く
ユリアーナ・シュタインバッハ(P)

録音:2011年3月27日−4月1日、10月3日、ライプツィヒ
ユリアーナ・シュタインバッハはブラジル生まれ。リヨンとパリで学んだ女流ピアニスト。1曲目の「ロマンティックなワルツ」でタッチの美しさを印象づけ、続く「夢」ではその美しさが表面的なものではなくテンポ揺れや強弱変化と完全に融合して温かな情感を生み出していることを確認できます。「ベルガマスク」の“メヌエット”や“パスピエ”はフランス的な香りを湛えたつつも、フレージングはややウェットで、リズムの弾ませ方に独特の民族的な表情が顔をのぞかせているのが印象的。【湧々堂 120417】
GEN-12227
ドビュッシー:ピアノ作品集第2集
アラベスク第1番&第2番
ボヘミア風舞曲/バラード/舞曲
夜想曲/前奏曲集第1巻
アミール・デベニヒン(P)

録音:2011年6月19-21日、ライプツィヒ
アミール・デベニヒンは1977年、カザフスタン生まれのピアニスト。モスクワ音楽院で学ぶ。2000年の浜松国際ピアノコンクールで奨励賞を受賞するなど、数々のコンクールに入賞。2004年以来ドイツを拠点にしており、2011年4月、ライプツィヒのドイツ・ピアノ賞を受賞。
GEN-12228
ドビュッシー:ピアノ作品集第3集
喜びの島/版画/スケッチ帳より
小品/仮面/前奏曲集第2巻
リ・チェンイン(李晨音)(P)

録音:2011年6月19-21日、ライプツィヒ
リ・チェンイン(李晨音)は中国出身のピアニスト。北京音楽院で学んだ後、ニュージーランドのオークランド音楽大学に留学、さらにロンドンのギルドホール音楽演劇学校で学んでいます。高度なテクニックを持ちつつ、やや翳りあるしっとりとした情感の演奏が素晴らしい。
GEN-12229
ドビュッシー:ピアノ作品集第4集
子供の領分/ハイドンを讃えて
小さな黒人/ 英雄的な子守歌/悲歌
題名のない商品
練習曲集第1巻/練習曲集第2巻
ユリア・ダールクヴィスト(P)

録音:2011年9月29日-10月2日ライプツィヒ
ユリア・ダールクヴィストはシベリア生まれのフィンランド系ロシア人のピアニスト。2004年に北欧国際ピアノ・コンクールで優勝、以来フィンランド、スウェーデンなど北欧を中心に活躍している。ドビュッシーは2006年から2008年までの間にピアノ曲全曲を演奏するほど得意としています。
GEN-12231
ドイツ音楽コンクール2005優勝者〜アンドレアス・マルティン・ホフマイアー(チューバ)
(1)ドゥーダ(b.1968):チューバ協奏曲第1番 Op.67-1
(2)ネトヘル(b.1948):二重奏曲 Op.120
(3)ドゥーダ:幻想曲第2番Op.29-2
(4)ドゥーダ:ファンキー・ナイトメア Op.55d-1
(5)ロイケアー(1901-99):チューバと管弦楽のためのカプリッチョ
(6)ドゥーダ:チューバ,ハープ,ピアノのためのブルレスク・オン・ミニアチュア
アンドレアス・マルティン・ホフマイアー(Tub)
(1)フィルハーモニー・ザルツブルク
(2)(3)(6)アンドレアス・ミルドナー(Hrp)
(4)ミヒャエル・マルティン・コフラー(Fl)
(4)アルベルト・オステルハンマー(バスCl)
(5)ノイブランデンブルガー・フィルハーモニー
(6)ハインリヒ・アルペルス(P)

録音:(1)2011年11月6日ライヴ,(5)2007年2月24日ライヴ、(6)2007年3月1日ライヴ,52'55
チューバ絡みの作品を集めており、いずれも初録音である。イエルク・ドゥーダは1968年、ミュンヘン生まれの作曲家。キエル・ロイケル(1901-1999)はデンマーク生まれの作曲家で、30年以上に渡ってデンマーク国立歌劇場のファゴット奏者を務めた人物。メインとなるチューバを演奏するアンドレアス・マルティン・ホフマイアーは、1978年、ミュンヘンの生まれ。ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で学ぶ。2004年から2008年まで、リンツのブルックナー管弦楽団の首席チューバ奏者を務めた。2005年、ベルリンでのドイツ音楽賞を受賞。
GEN-12232
クラリネット、ファゴット、ピアノのための作品集
ダニエル・シュナイダー(1961-):外の世界
 クラリネット・ソナタ/バロックロッホネス
グリンカ:悲愴三重奏曲 ニ短調
 ファゴット・ソナタ/哀歌
トリオ・エレゴ:
【アントニア・ロレンツ(Cl),
フィリップ・ツェラー(Fg),
イザベル・フォン・ベルンシュトルフ(P)】

録音:2011年10月7-9日、フランクフルト・アム・マイン
グリンカと、1961年、チューリヒ生まれのダニエル・シュナイダーの作品を集めたCD。トリオ・エレゴは、いずれも2006年のドイツ音楽コンクールの参加者だったアントニア・ロレンツ、フィリップ・ツェラー、イザベル・フォン・ベルンシュトルフによって結成。クラリネット、ファゴット、ピアノという珍しい組み合わせながら、高い音楽性によって評判を博しています。
GEN-12233
ピッツェッティ:ペトラルカの3つのソネット
リーム:フリードリヒ・リュッケルトによる4つの晩年の詩
リスト:ペトラルカのソネット
マーラー:リュッケルトの詩による5つの歌
クリストフ・ポール(Br)
トビアス・クランペン(P)

録音:2011年4月15−17日
新進演奏家を積極的に世に紹介するGENUINが、また新たに優れたリート歌手を見つけ出しました。クリストフ・ポールは、まだ修行を終えて数年という若いバリトンですが、その柔らかい美声と、十分に知性によってコントロールされている歌は、数年のうちに彼が名声を高めるであろう期待に満ちたもの。マーラーやリストの有名な曲もさることながら、あまり省みられないピッツェッティの歌曲が大変見事。
GEN-12234
R.シュトラウス、エルナーニ・ブラーガ歌曲集
オブラドルス:恋人に
 僕のただ一人のラウレオラ
 その柔らかな黒髪で/心よ、お前はなぜ
 愛をこめて、私のお母さん
 嫉妬深い恋人/ちっちゃい花嫁
アーン:クロリスに/春/リラの木の夜鳴き鶯
 五月/最後のワルツ
R.シュトラウス:巡り合い/赤い薔薇
 薔薇のリボン/目覚めた薔薇
 母の自慢話/わが子へ/セレナード
ブラーガ:草むしり/小さな家
 オキニンバ/聖ジョアンのわらべ歌
 子守歌/新しいサトウキビ絞り器
カロリーナ・ウルリヒ(S)
マルセロ・アマラル(P)

録音:2011年10月20-23日ベルリン
スペイン、カタルーニャのフェルナンド・オブラドルス(1897-1945)、フランスのレイナルド・アーン(1874-1947)、ドイツのR.シュトラウス、ブラジルのフランチスコ・エルナーニ・ブラーガと、変化に富んだ歌曲を集めている。ブラーガの歌曲は、メトロポリタン歌劇場のプリマドンナだったブラジル出身のソプラノ、ビドゥ・サヤンが好んで歌ったことで知られます。ウルリヒは2010年以来ドレスデンのゼンパー・オーパーに所属している若いソプラノ。しっとりとした情感のある声の持ち主です。彼女はドイツ系チリ人で、ドイツ的なカッチリした音楽にも、ラテン系の情熱的な音楽にも、どちらにも秀でています。
GEN-12235
ドイツ音楽コンクール2010優勝者〜デュオ・アンガー=ゲラッシメツ
ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 Op.99
ベートーヴェン:モーツァルト「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲変ホ長調
シューマン:アラベスク ハ長調 Op.18
ドビュッシー:チェロ・ソナタ
ペンデレツキ:全くのチェロ
シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 Op.70
ピアソラ:ル・グラン・タンゴ
ノルベルト・アンガー(Vc)
ニコライ・ゲラッシメツ(P)

録音:2011年7月25-27日ベルリン
2010年のドイツ音楽コンクールで優勝した当デュオのお披露目CD。ノルベルト・アンガー1987年、ドレスデン近郊のフライタル生まれ。滴るような美音を駆使して実によく歌い、たいへん優れたチェリストであることがこのCDからよく分かります。ニコライ・ゲラッシメツはエッセンの出身。前に出すぎず堅実にチェロを支えながら、全体の手綱を見事に引き締めています。今後が注目のデュオです。
GEN-12236
不遇の作曲家、サバネーエフのピアノ三重奏曲
サバネーエフ(1881-1968):ピアノ三重奏曲 Op.4
ピアノ,ヴァイオリン,チェロのためのソナタ Op.20
イロナ・テン=ベルク(Vn)
ウェン=シン・ヤン(Vc)
ミハエル・シェーファー(P)

録音:2011年4月、ミュンヘン
レオニード・サバネーエフ(1881-1968)は、ロシア生まれで後にフランスで活動した作曲家。長命したが、戦後に活躍しなかったこともあり、作品が演奏される機会は稀。このCDに収録されている二つのピアノ三重奏曲はサバネーエフの代表作といってもよいもの。ほの暗いロマンティックな曲想は魅力的です。バイエルン放送交響楽団のコンサートミストレスを務めたイロナ・テン=ベルク、同じくバイエルン放送交響楽団の主席チェロ奏者だったウェン=シン・ヤン(台湾系、スイス生まれ)、そしてテン=ベルクとのコンビでおなじみのミハエル・シェーファーの三人による非常に高い水準の演奏で珍しい作品が楽しめます。
GEN-12237
チェコの作曲家による四手ピアノ作品集
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲Op.46
フィビヒ:四手ピアノのためのソナタ変ロ長調Op.28
シュールホフ:皮肉Op.34
フルニーク:ペルゴレージの主題による変奏曲
ピアノ・デュオ・ダンヘル=コルプ

録音:2010年8月9-12日、ノイマルクト
チェコの作曲家による四手ピアノ作品集。ドヴォルザーク、フィビヒ、シュールホフに加えて、1922年生まれのフルニークの作品を収録しています。ピアノ・デュオ・ダンヘル=コルプは、ロマナ・ダンヘル=コルプとオリヴァー・コルプによるピアノ連弾のデュオ。
GEN-12238
フォーレ:「ペレアスとメリザンド」組曲Op.80(4曲)
チャイコフスキー:イタリア奇想曲Op.45
プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」Op.64〜モンタギュー家とキャプレット家/ジュリエット/踊り/ロメオとジュリエット/ジュリエットの墓の前のロメオ/ティボルトの死)
ミハエル・ザンデルリング(指)
ドレスデンPO

録音:2011年クルトゥア・パラスト,ドレスデン、ライヴ
ザンデルリング一家の末弟ミハエルは1967年生まれ。チェリストから2001年に指揮者に転向し、GENUINレーベルへも主に弦楽オーケストラと録音を行っていましたが、いよいよフル・オーケストラを振ってのCDが登場。ミハエル・ザンデルリングは、その優れた音楽性から急激に人気が上昇しており、その理由は、フォーレの「ペレアスとメリザンド」の前奏曲の潤いに満ちて美しく流れる音楽を聞けばよく分かります。また名演あまたのプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」の音楽も、いずれの曲もザンデルリングの豊かな感性が羽ばたく様を感じることができます。
GEN-12239
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第1番 Op.1-1
キット・アームストロング(b.1992):笑うのを止めなさい、リハーサル中です!
ハイドン:ピアノ三重奏曲 Op.73-1, Hob.XV-24
リスト:トリスティア
キット・アームストロング(P)
アンドレイ・ビエロフ(Vn)
エイドリアン・ブレンデル(Vc)

録音:2012年1月1-4日、ブレーメン、70'04
ベートーヴェンとハイドンのピアノ三重奏曲に、ピアノのアームストロングの自作を含めた面白い内容。キット・アームストロングは1992年、米国カリフォルニア州生まれのピアニスト。両親は英国人と台湾人。アンドレイ・ビエロフは、1981年、ウクライナ生まれのヴァイオリニスト。シマノフスキ四重奏団のリーダーでもあります。エイドリアン・ブレンデルは、アルフレード・ブレンデルの息子。1976年、ロンドン生まれ。室内楽で活躍しています。
GEN-12240
ファゴット協奏曲集
ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲イ短調 RV497
ジェイコブ:ファゴット,弦楽,パーカッションのための協奏曲
フランセ:ファゴットと11の弦楽器のための協奏曲
C.P.E.バッハ:協奏曲 イ長調(原曲 フルート協奏曲)
クリスティアン・クーネルト(Fg)
ポツダム室内アカデミー

録音:2011年11月22-24日ベルリン
ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団の首席ファゴット奏者、クリスティアン・クーネルトによるファゴット協奏曲集。ゴードン・ジェイコブ(1895−1984)は20世紀英国の作曲家で、このファゴット協奏曲は彼の代表作の一つ。フランセの協奏曲が珍しい。

GEN-12241
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.49
ピアノ三重奏曲第2番 ハ短調 Op.66
ライプニッツ三重奏団
【ファ=ウォン・ピョン(Vn)、
レナ・ヴィグンヨサプトロ(Vc)、
ニコラス・リマー(P)】

録音:2009年8月、2011年3月、ライプツィヒ
“堅牢なのに瑞々しい!メンデルスゾーンのトリオの魅力再発見!”
ライプニッツ三重奏団は2005年結成のピアノ三重奏団。「マルタン、ドヴォルザーク、フィンレイ作品集(GEN11208)」に続くGENUINへの録音第2弾。ファ=ウォン・ピョンは1982年、ゾーリンゲン生まれ。2007年からバーデン・バーデン・フライブルク南西ドイツ放送交響楽団の団員。レナ・ヴィグンヨサプトロは、1983年、エッセン生まれ。室内楽活動を盛んに行っている。ニコラス・リマーは、英国、ウィガン生まれ。ピアニストだけでなくオルガニストとしても活躍しています。
「メンデルスゾーン=優美」いうイメージが一般的ですが、この演奏は、それだけでは収まりません。「第1番」第1楽章でも明らかなように、堅牢な造型力と瑞々しい息吹を同時に兼ね備え、メンデルスゾーンを弾くために結成されたのではと思えるほどの説得力の高さに終始釘付けです!今このフレーズをこの楽器が弾いているという印象を与えずに、常に美しく凝縮したハーモニーだけで勝負する姿勢が最後まで貫かれており、その緊張が心を揺さぶり続けるのです。したがってヴァイオリンとチェロのユニゾンは、まさに一つの楽器と化して確信に満ちた音色を発し、ピアノは独立して突出することなくハーモニーの彩りとして確実に作用し、これぞ室内楽の理想と言っても過言ではありません。同第2楽章冒頭のピアノ・ソロはまさにメンデルスゾーンならではの気品をさり気なく再現し、続くヴァイオリンとチェロの融合は繊細さの極み。第3楽章は息もつかせぬ愉悦のニュアンス!技巧の完璧さが全く目的化していないので、ただただ発せられる音の湧き立ちに吸い寄せられてしまいます。終楽章コーダの追い込みもあざとい構えを見せずに見事な自然体!
「第1番」よりも精妙な筆致で書かれた「第2番」は、ハ短調という調整とドラマティックな楽想ゆえにベートーヴェンとの近似性も指摘される作品なので、このアンサンブルの堅牢さを一層全面に出すと思いきや、むしろ繊細な内面性を重視。特に第1楽章の求心力の高さが忘れられません。
メンデルスゾーンのピアノ・トリオ未体験の方も、これで虜になること必至! 【湧々堂】
GEN-12242
「ドイツのミサ曲」〜シューベルトのドイツ・ミサの曲間に別の作品を挿入しての演奏
シューベルト:ドイツ・ミサ曲 D.872
ヘラー:キリエ・エレイソン
トーマス:私たちは人生のただ中にある
ハウプトマン:高みにおいて神に栄光がありますように
シュレンカー:神は光の中にお住まいになる
サン=サーンス:来てください、創造主である聖霊よ
ディストラー:私たちは父である神を信じる
 主よ、あなたがお望みになるものをお授けください
 おお人よ、お前の大きな罪を嘆け
マウエルスベルガー:ベッソブルンの祈り
プレトリウス:主よ、深きふちの底より
ビラー:私たちに恵み深く平和を授けてください
アンサンブル・ノビレス(男声五重唱)

録音:2011年9 月6−10 日、2012年1月14日ライプツィヒ
シューベルト:ドイツ・ミサ曲の8つの部分の間に、9人の作曲家の作品を挟み込んだ興味深い企画。アンサンブル・ノビレスは、2006年にライプツィヒのトーマス教会聖歌隊の団員によって結成された男声声楽アンサンブル。現在5人のメンバーで活動しています。
GEN-12243
ドイツ音楽コンクール2010年受賞者〜アレクセイ・ゲラッシメツ
エマニュエル・セジョルネ(b.1961):ファミム2
アレクセイ・ゲラッシメツ(b.1987):エコトナン
トビアス・ブロストローム(b.1987):アレナ(独奏版)
アレクセイ・ゲラッシメツ:エラヴィー
ジョン・サーサス(b.1966):1つの研究・1つの要約
アレクセイ・ゲラッシメツ:リベルタンゴによる変奏曲
アレクセイ・ゲラッシメツ(Perc)、
ユリウス・ハイゼ(Perc)、
ニコライ・ゲラシメッツ(P)

録音:2011年10月
ドイツ音楽コンクールは 1975 年に開始された国営の音楽コンクールで日本における「日本音楽コンクール」に相当する若手音楽家のための権威ある登竜門。打楽器奏者のアレクセイ・ゲラッシメツは1987 年生まれですでに多くのコンクール入賞歴があり、ベルリン放送響のコンサートにソリストとしても登場しています。このCD は自作を含む、比較的若い世代の作曲家の作品で構成されており、その多くがスティーヴ・ライヒ、グラハム・フィットキンなど、ミニマルもしくはミニマルにポップスとエスニックな要素を加味したポピュラリティのある親しみやすい作品。
GEN-12244
ファニー・ヘンゼル=メンデルスゾーン:ピアノ曲集
アンダンテ・カンタービレ変ニ長調
アレグロ・モルト ハ短調
《12ヶ月》〜フォルテピアノのための12の性格的小品
ローマのサルタレロ
ローマへの別れ
エルス・ビーセマンス(Fp)
※パリ1851年製プレイエル・フォルテピアノ使用

録音:2011年10月ラジオ・スタジオ,チューリヒ
ビーセマンスはベルギーの若手女流鍵盤奏者でモダン・ピアノ、フォルテピアノ、チェンバロ、オルガンとあらゆる鍵盤楽器でリサイタルを行っています。数々のコンクール受賞歴があり、第5回武蔵野市オルガン・コンクールでも2位入選した経験がある。このCDでは早世したファニー・メンデルスゾーンの最晩年のピアノ作品をほぼ同時代に製作された 1851年製プレイエルのフォルテピアノで弾き、往時の見事に雰囲気を再現しています。
GEN-12246
ブラームス: ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 Op.101
ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 Op.25
ミュンヘン・ピアノ三重奏団
【ドナルド・シュルツェン(P)
ミヒャエル・アールト(Vn)
ゲルハルト・ツァンク(Vc)】
ティロ・ヴィデンマイヤー(Va)

録音:2012年5月26-28日、ミュンヘン
ブラームスのピアノ三重奏曲第1 番、第2 番(GEN-89137)以来、4年ぶりのミュンヘン・ピアノ三重奏団のブラームス。紛れもなくドイツの伝統を受け継いだ密度の濃いしっかりした響きを持ちつつ、新鮮な感性も併せ持つこの団体の長所が良く出ている。ピアノ四重奏曲第1 番は、バイエルン国立管弦楽団のヴィオラ奏者、ティロ・ヴィデンマイヤーを加えての演奏。こちらもブラームスの内省的渋さを生かした見事な演奏です。
GEN-12247
アメリカン・クラシックス
バーンスタイン:「キャンディード」序曲
 「ウエストサイド・ストーリー」〜「サムフェア」&交響的舞曲
 演奏会序曲「スラヴァ!」
ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド
 メドレー(ライザ,ス・ワンダフル
 お前が好きだ、ポーギー
 誰かが私に恋している/サマータイム
アイ・ガット・リズム)
マンシーニ
:ムーン・リバー
伝承歌:山を登って告げよ
ペンダース:グレンがヴォルフガングに会う
トーマス・クラモー(指)
ザクセン管楽フィルハーモニー
イネス・アグネス・クラウトヴルスト(Vo)

録音:2011年10月7−9日バート・ラウシック
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の元トランペット奏者、トーマス・クラモーがドイツの管楽オーケストラを指揮してアメリカの音楽を演奏したもの。ザクセン管楽フィルハーモニーは60 年以上の歴史がある名門である。この CD は「シフォニック・クラシックス(GEN11221)に続く当コンビのGENUIN への第2 弾。イネス・アグネス・クラウトヴルストは、ライプツィヒのメンデルスゾーン音楽大学で学んだ後、ミュージカルなどで活躍している歌手。
GEN-12248
ヴィヴァルディ:ピゼンデル・ソナタ集
ヴァイオリン・ソナタ.ハ長調 RV2
ヴァイオリン・ソナタ.イ長調 RV29
ヴァイオリン・ソナタ.ト長調 RV25
ヴァイオリン・ソナタ.ハ短調 RV6
ヴァイオリン・ソナタ.ヘ長調 RV19
アンネッテ・ウンガー(Vn)
ミヒャエル・プフェンダー(Vc)
ルドガー・レミ(Cemb)

録音:2011年8月22−24日イエス・キリスト教会,ベルリン
18世紀前半のドイツのヴァイオリンの名手、ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755)は、ドレスデンの宮廷楽団で活動していたが、その初期の1716年にヴェネツィアを訪れ、9歳年上のヴィヴァルディに学んでいる。彼がドレスデンに持ち帰った筆者譜のいくつかには「ピゼンデル氏のために」と銘打たれた曲があり、ここにはその5曲のヴァイオリン・ソナタが収録されています。アンネッテ・ウンガーはドレスデン生まれのヴァイオリニスト。ソリストとして活躍する他、1992年からドレスデン音楽大学の教授を務めています。瑞々しい音色が美しい。高名なベルリンのイエス・キリスト教会での録音。
GEN-12249
ファンタジーとシンメトリー
ヘンデル:フーガ.ハ短調 HMV610
チャイルズ(b.1957):花壇
ブレハルツ(b.1981):航空路線
バッハ:フーガの技法〜コントラプンクトゥス4
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガOp.87〜フーガ ハ長調
バッハ:フーガの技法〜コントラプンクトゥス9
パソフスキ(b.1980):ペッセル
ヘンデル:フーガ.ロ短調HWV.608
ライター(b.1976):約束の地への移動
カルテット・ニュー・ジェネレーション(リコーダー四重奏)

録音:2011年2月24−25日ヌレンベルク
斬新な選曲で話題となった「いたずらに」(GEN-89143)に続くリコーダー四重奏団、カルテット・ニュー・ジェネレーション(略称QNG)のCD。ズザンネ・フレーリヒ、アンドレア・グットマン、ハンナ・パペ、ハイデ・シュヴァルツという女性4人のアンサンブルは実に鮮烈。今回も古楽と近現代音楽を交えたプログラミングが刺激的です。
GEN-12250
バッハ:7つのトッカータ
トッカータ 嬰ヘ短調 BWV.910
トッカータ.ハ短調 BWV.911
トッカータ.ニ長調 BWV.912
トッカータ.ニ短調 BWV.913
トッカータ.ホ短調 BWV.914
トッカータ.ト短調 BWV.915
ステパン・シモニアン(P)

録音:2011年11月7-9日、ハンブルク
ステパン・シモニアンは1981 年、モスクワ生まれのピアニスト。モスクワのチャイコフスキー音楽院を修了した後、数々のコンクールに優勝、入賞している。現在はドイツに拠点を移し活躍している。透明で雑味のない響きによるキリリとした演奏で、その中に自由な感性を滲ませています。
GEN-12251(2CD)
シューベルト:3つのピアノ小品 D946
ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960(3種)
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

録音:2011年11月28日-12月1日、ザルツブルク
2012年4月28-20日、ウィーン
2011年3月27-28日、ウィーン,143'34
2012 年10 月6 日に85 歳を迎えた巨匠パウル・バドゥラ=スコダの最新録音。シューベルトのピアノ曲を、バドゥラ=スコダらしく楽器選択にこだわって演奏しています。3 つのピアノ小品は、1826 年頃に製作されたコンラート・グラーフのフォルテピアノ。ソナタ第 21 番は、同じくコンラート・グラーフのフォルテピアノと、2004 年の最新のスタインウェイ、1923 年のベーゼンドルファーと、3 つの楽器による 3種の演奏を収録、楽器によって同じシューベルトの曲がどう違って聞こえるのか比較ができるようになっています。
GEN-12252
マドセン(b.1940):ホルン作品集
(1)ホルン・ソナタ Op.24
(2)サイの夢 Op.92〜無伴奏ホルンのための
(3)ヴァイオリン,ホルン,ピアノのための三重奏
曲 Op.145
(4)ホルン,ヴァイオリン,2つのヴィオラとチェロの
ための五重奏曲Op.145
(5)アイネ・クライネ・ヤクトムジーク(小狩曲)
(6)ホルン協奏曲 Op.45
クリストフ・エス(Hrn)
(1)ボリス・クズネゾフ(P)
(3)トリオ・トリコロール【K.アルテンベルガー(Vn)、B.クズネゾフ(P)、クリストフ・エス(Hrn)】
(4)(5)ツェムリンスキーQ
(5)ティモ・シュタイニンガー(Hrn)
(6)ゼバスティアン・テヴィンケル(指)バンベルクSO

録音:2012年3月25日、5月28、29日ライプツィヒ、2012年4月18日バンベルク
ノルウェーの作曲家、トリグヴェ・マドセン(1940−)のホルンのための作品を集めたもの。いずれも非常にロマンティックな作風である。サイの夢はホルン独奏曲、小狩曲は2 本のホルンと弦楽四重奏のための小品で、途中に有名曲の引用があります。クリストフ・エス(Christoph Es エシュという表記は誤り)は、バンベルク交響楽団の首席ホルン奏者。マドセンとも親交があります。
GEN-12253
エッセンス・オヴ・クリスマス
ブリッジ:サー・ロジャー・ド・カヴァリー
モーツァルト:キラキラ星変奏曲 K.265
ドビュッシー:雪は踊っている
 雪の上の足跡
チャイコフスキー:「四季」〜12月
 「くるみ割り人形」組曲〜行進曲/アラビアの踊り/金平糖の精の踊り/トレパック
ブランヅ・ブイス:フルート四重奏曲ニ長調 Op.21
バッハ:コラール「いざ来たれ異教徒の救い主よ」 BWV659
クインテセンツ(ライプツィヒ・フルート・アンサンブル)

録音:2012年2月27日、ライプツィヒ
クインテセンツによるフルート・アンサンブルの演奏。収録されている曲はいずれもクリスマスに関わるものばかりです。クインテセンツは、アンナ・ガルズリ=ヴァールグレン、グドルン・ヒンツェ、ウテ・ギュンター、ベッティーネ・カイサー、クリスティアン・シュプレンガーの5人から成るフルート・アンサンブル。
GEN-12254
ロマンティック・オーボイスト
シューマン:幻想小曲集 Op.73
シューベルト(オルテガ・クエロ編):即興曲 変ト長調 D899-3
チャイコフスキー(オルテガ・クエロ編):「エフゲーニ・オネーギン」−レンスキーのアリア
パスクッリ:ドニゼッティの「ポリウート」に基づく幻想曲
ラリエ:ショパンの主題による変奏曲 Op.31
シューマン:3つのロマンス Op.94
カリヴォダ:サロンの小品 Op.228
ラモン・オルテガ・クエロ(Ob)
カテリーニャ・ティトヴァ(P)

録音:2012年5月4-6日、ベルリン
バロック協奏曲集(GEN-11209)に続くクエロのアルバム第2弾。若い奏者二人によるロマンティックなオーボエ演奏。オーボエのラモン・オルテガ・クエロは、1988年、スペイン、アンダルシアのグラナダの生まれで、2008 年からバイエルン放送交響楽団の首席オーボエ奏者務める名手。カテリーニャ・ティトヴァは、1983年、ウクライナ生まれのピアニスト。2010以来ベルリンを拠点に活躍しています。
GEN-12255
1842年エラール製ピアノフォルテによるショパン他
ショパン:3つの夜想曲 Op.15
ヒラー:リズムの学習 Op.52から(4曲)
 3つのガゼル Op.54
 即興曲「ギターに」 Op.97
 8つの様々な旋律 Op.57
リスト:まぼろし S155
 詩的で宗教的な調べ S154
トビアス・コッホ(ピアノフォルテ 1842年エラール製)

録音:2012年3月11−14日、ハンブルク
シューマンのシリーズやメンデルスゾーン姉弟の作品集が好評のドイツのピアニスト、トビアス・コッホが、ショパン、ヒラー、リストの作品を1842 年エラール製ピアノフォルテで弾いています。ドイツの作曲家、フェルディナント・ヒラー(1811-1885)も含め、彼らは 1830 年代初頭にパリで親しい間柄でした。リズムの学習からの4曲は世界初録音。
GEN-12256
バッハ:チェロ・ソナタ全曲&クルターグ
バッハ:チェロ・ソナタ第3番ト短調 BWV.1029
クルターグ:私たちは花…
 ジョン・ケージ賛
 ピアノ独奏のための前奏曲とコラール
バッハ:チェロ・ソナタ第2番 ニ長調BWV.1028
クルターグ:リガトゥーラY/信号
 深い苦しみから
バッハ:チェロ・ソナタ.ト長調 第1番 BWV.1027
クルターグ:ピリンスキー・ヤーノシュ
 影/ジェルジ・クローの思い出
バッハ:アダージョ(BWV.564より)
デュオ・アルプ・フランツ
【ユリアン・アルプ((Vc)
カスパール・フランツ(P)】

録音:2012年5月25-28日、ベルリン
ショパン、シューマン、ドビュッシー、ヤナーチェクのアルバム(GEN-87093)、メンデルスゾーン(GEN-89133)に続くデュオ・アルプ・フランツの新録音。バッハのチェロ・ソナタ(ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ)3 曲と、ジェルジ・クルターグの小品集という面白い内容です。
GEN-12257(3CD)
ジャック・シャルパンティエ(b.1933):72のカルナティク練習曲 ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2011年2月7−9日、12月19−20日、ミュンヘン
ジャック・シャルパンティエは1933 年生まれのフランスの作曲家。青年期にインドに滞在していたことからインドの音楽語法から深い影響を受け、フランスに持ち込んだことで知られています。72 のカルナティク練習曲は、1957年から1984年まで四半世紀以上かけて作曲された作品集。各曲はカルナティック音楽の調性素材に基づいています。ダンディのピアノ作品シリーズなどGENUIN へ多数録音している卓越したピアニスト、ミヒャエル・シェーファーが、この難曲を僅か5 日で録音したことからも、彼の強い意気込みが感じられます。
GEN-12258
メシアン:室内楽作品集
(1)世の終わりのための四重奏曲
(2)クロウタドリ
(3)ヴォカリーズ・エチュード
(4)主題と変奏
(1)(3)フランソワ・ベンダ(Cl)
(1)イヴァン・モニゲッティ(Vc)
(1)(2)(3)(4)セドリック・ペシャ(P)
(2)フェリックス・レングリ(Fl)
(1)(4)ヌリト・スターク(Vn)
メシアンの名曲「世の終わりの四重奏曲」をメインにしたアルバム。本来声楽のための作品であるヴォカリーズ・エチュードはクラリネットで演奏されている。フランソワ・ベンダ、モニゲッティ、ペシャ、レングリなどそれぞれの楽器の名手たちによって演奏されています。フランソワ・ベンダはボヘミアの音楽家・作曲家一族ベンダ・ファミリーの血をひき、チューリヒ・トーンハレ管のクラリネット奏者などを勤めた。チェロのモニゲッティは古楽器でのバロック演奏から現代音楽まで幅広いレパートリーで質の高い演奏活動を行っています。ピアノのペシャは CLAVES レーベルや AON レーベルに多数録音があり好評を博している。スタークはイスラエルの若手女流ヴァイオリニスト。

GEN-12536
オーボエ・バンドの音楽
クリーガー(1649-1725):「楽しい野の音楽」〜第1部 ヘ長調,第2部 ハ長調,第3部 ヘ長調
 トッカータとフーガ
シーファーデッカー(1679-1732):12の音楽協奏曲〜協奏曲第9番 ト短調,協奏曲第5番 ニ短調,協奏曲第3番 ハ短調
トゥッテ・シュイッテ
【マリアンヌ・リチャート・プファウ(Ob,指)、ユーリア・ベリッツ(Ob)、ニルス・イェンソン(Ob)、レジーナ・サンダース(Fg)、アヒム・ヴァイゲル(ヴィオローネ)、アンケ・デンネルト(Cemb)】

録音:2011年6月2-5日、ニュルンベルク
珍しいピリオド楽器オーボエ・アンサンブル「トゥッテ・シュイッテ」のGENUINレーベルへの録音第3弾。今回は、ヨハン・フィリップ・クリーガー(1649-1725)とヨハン・クリスティアン・シーファーデッカー(1679-1732)の作品を収録。トゥッテ・シュイッテは指揮も務めるマリアンヌ・リチャート・プファウを中心に結成された団体。3人のオーボエ奏者にファゴット、ヴィオローネ、チェンバロが加わっています。
GEN-12537
フルートとチェロの対話
モーツァルト(古賀編):二重奏曲 ニ長調 K.423(原曲 ト長調)
フェルー:フルート独奏のための3つの小品
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第6番
武満徹:フルート独奏のためのヴォイス
カサド:チェロ独奏のための組曲
ヴィラ=ロボス:ジェット・ホイッスル
古賀敦子(Fl)、イータイ・ケン(Vc)

録音:2011年6月2-4日、イエス・キリスト教会,ベルリン
古賀敦子は、桐朋学園音楽科高等学校、パリとケルンで学び、現在はドイツで活躍するフルーティスト。イータイ・ケンはイスラエル出身のチェリスト。ベルリンで学び、アントワープ王立フィルハーモニー管弦楽団やニュルンベルク歌劇場管弦楽団の首席奏者を務めました。

GEN-13260
マンボとファンファーレ
ダッドーナ:グランド・ファンファーレ Op.7
ペレス・プラード(エウジェニオ・トゥサン編):エル・マンボ,マン
ボ No.8
ヒナステラ(デイヴィッド・ジョン編):「エスタンシア」〜マランボ
ラヴェル(ヘンク・ファン・レインスホーテン編):ボレロ
メンデルスゾーン(S.ゴルトハンマー編):クラリネッ,、バセットホルンとピアノのための演奏会用小品第1番 ヘ短調 Op.113*
ムソルグスキー(マーク・H.ヒンズリー編):「展覧会の絵」*
トーマス・クラモー(指)
シモン・ボリバル・ユース・シンフォニー・バンド
ヴァルデマール・ロドリゲス(Cl)*
ヴィクトル・メンドーサ(バセットホルン)

録音:2012年3月26-30日、カラカス
ベルリン・フィルの元トランペット奏者で、現在はザクセン・ウィンド・フィルハーモニックの首席指揮者、ドイツ金管アカデミーの芸術監督を務めるトーマス・クラモーが、ベネズエラのエル・システマで育った管楽器奏者の団員によるブラスバンド(ただしチェロとコントラバスが入っている)を演奏したもの。いずれも明るく活気のある演奏です。
GEN-13261
ベルク:弦楽四重奏曲 Op.3
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番
嬰ハ短調 Op.131
アマリリスQ
【グスタフ・フリーリングハウス(Vn)
レナ・ヴィルト(Vn)
レナ・エッケルス(Va)
イヴ・サンドゥ(Vc)】

録音:2012年8月16-19日、ブレーメン
アマリリス四重奏団は、若い弦楽四重奏団の中で最も注目されている団体である。2011年6月にイタリアのパオロ・ボルチアーニ賞国際弦楽四重奏コンクールで最高位(第1 位なしの第2 位3 団体の一つ)を獲得、同年7 月にはメルボルン国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門で優勝。2012年に発売されたGENUIN への初録音、ハイドンとウェーベルンのCD(GEN11218)は、ドイツの権威あるエコー・クラシック賞で 2012 年の室内楽録音部門賞を受賞しています。そのアマリリス四重奏団の新録音
は、ベルクの弦楽四重奏曲と、ベートーヴェンの第14番。どちらも緻密で細部にまで目の行き届いた演奏で、アマリリス四重奏団が既に高い完成度に至っていることを実感させてくれるものです。
GEN-13262
2011年ドイツ音楽コンクール2011優勝者
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58
ショパン:舟歌 嬰ヘ長調Op.60
ラヴェル:夜のギャスパール
ミャオ・ファン(P)

録音:2012年7月ベルリン
ミャオ・ファンは中国出身の若手ピアニスト。ドイツ・ハノーファー音楽大学でピアノを学び、2011年にドイツ音楽コンクール・ピアノ部門で優勝、その後数々のコンクールで上位入賞を果たし、現在ソリストとして多くのオーケストラと共演している若手。凛としたタッチと音色、一切迷いのない毅然とした音楽つくりには、すでに大家の貫禄すら感じさせる。ショパン、ラヴェルともに、絶妙にコントロールされたタッチ、ペダル、ディナーミク、そして右手と左手の微妙な弾き分けなど、繊細極まる表現に驚かされます。大型新人の登場。

GEN-13263
MP3-CD付き
シューベルト:ピアノ・ソナタ第9番 ロ長調 D575
12のドイツ舞曲 D790
ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D958

■ボーナスMP3CD
「シューベルトについての考察」(英独仏伊西語)】
フィリッポ・ファエス(P)

録音:2010年6月3-4、8-9日、カステルクッコ
フィリッポ・ファエスは1960年、ロンドン生まれ。1989年にドルトムントのシューベルト国際ピアノ・コンクールで第1位を獲得。シューベルト研究にも熱心で、その成果がこの録音にも十二分に反映されています。
ファエスのシューベルトは、同時期に発売されたアイクホルストの演奏とは好対照。感情の起伏を抑制せず、デュナーミクの幅も大きくとった堂々としたもので、タッチも鋭利。第19番のソナタ第1楽章や終楽章はベートーヴェンのような強靭な精神を盛り込み、確信をも持って推進し続けます。強弱のコントラストも実に直截。とにかく音楽に曖昧さがないのです。一方で構成に対する知的コントロールに揺るぎがないので、力任せの印象を与えず、その一本筋の通った圧倒的な力感には圧倒されるばかりです。【湧々堂】
特典として、ファエスの「フランツ・シューベルトについての考察」が自らによって英独仏伊西の5 ヶ国語で語られています。MP3で、4 時間近く収録されています。
※MP3 AUDIO は一般的なCD プレイヤーではご利用いただけません。MP3 対応CD/DVD プレイヤー、もしくはPCを用いて再生してください。
GEN-13264(2CD)
「ジークフリートとヴィオレッタ」あるいは「リシュト・ラシュト・ルストそしてルンゲ」
〜リヒャルト・ワーグナーとジュゼッペ・ヴェルディの音楽に基づく4本のホルンと語りによる3幕のオペラ断章
ジャーマン・ホルン・サウンド
【シュテファン・ショットシュテット(Hrn)、ゼバスティアン・ショル(Hrn)、クリストフ・エス(Hrn)、ティモ・シュタイニンガー(Hrn)】
カール・ディートリヒ・グレーヴェ(語り、テオドロ)、
マルティン・ザイフェルト(語り、ワーグナー)

録音:2012年11月26-28日ベルリン
ワーグナー、ヴェルディの生誕200 年を記念した企画アルバム。二人の代表的なオペラ、楽劇の中から特に有名な曲をホルン4 本に編曲し収録。さまよえるオランダ人、タンホイザー、トリスタンとイゾルデ、ローエングリン、椿姫、リゴレット、アイーダ、オテロ、マイスタージンガー、パルジファルなどから多数収録。曲の合間に語り手が二人の人生や作品について語る。ジャーマン・ホルン・サウンドはバンベルク響を始めとするドイツのオーケストラの若手奏者により2009 年に結成されました。
GEN-13265
無伴奏ヴィオラ作品集
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラ・ソナタOp.25-1
ギュンター・ラファエル(1903-60):無伴奏ヴィオラ・ソナタOp.46-3
 無伴奏ヴィオラ・ソナタOP.46-4
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラ・ソナタOp.11-5
ユルゲン・ヴェーバー(Va)

録音:2012年1月
ユルゲン・ウェーバーはシャンドール・ヴェーグらに師事しロベルト・シューマン四重奏団のメンバーとしてキャリアを積み、1973 年には同四重奏団として国際ARD コンペティションに入賞、1975年にはドイツ音楽家協議会により、その年のベスト・ソリストに選ばれています。1977年以後、ソリストとしてベーム、バーンスタイン、ラトル、マゼールら多くの指揮者と共演しています。近年再評価が進んでいる作曲家ギュンター・ラファエルの作品は後期ロマン派からバルトーク、ヒンデミット辺りまでの 20 世紀前半の諸様式を取り込んだ内省的な音楽。作曲家はバロックや古典派の研究者でもあり、作品にもその方面の造詣の深さが反映しています。
GEN-13267
アコーディオンのための新しい音楽
バベッテ・コブレンツ(b.1956):日の当たらない場所
アンネッテ・シュリュンツ(b.1964):ジャーナル第2番(雪国)
ジン=アー・アン(b.1969):夢のあいだ
シャルロッテ・ザイタアー(b.1965):ネヴァー・リアル,オールウェイズ・トゥルー
アール・キム(1920-1998):オフィーリア
ミヒャエル・ベイル(b.1963):そして8
マルギット・カーン(アコーディオン)

録音:2012年6月
大衆的な楽器の印象が強いアコーディオンは近年、現代音楽表現の担い手として注目され新しい作品が続々と発表されています。奏者のマルギット・ケルンはその苗字とは裏腹にダルムシュタット近郊の出身で現代音楽演奏の登竜門として著名な国際ガウデアムス・コンペティションで優勝し、以後ソリストとしてアンサンブル・モデルンとも共演、多くの音楽祭に出演しています。このディスクでは 1960 年代出身の作曲家の作品が中心に選ばれており、アコーディオンの機能を駆使し、その可能性を限界まで探ろうとする実験的な作品からオルガンや日本の笙にも似た音楽を奏でるものまで多種多様。
GEN-13269
シューベルト:八重奏曲ヘ長調D.803 マルクス・クルシェ(Cl)、
ダニエル・モーアマン(Fg)、
クリストフ・エス(Hrn)
アレクサンドラ・ヘングシュテベック(Cb)
アマリリスQ

録音:2011年12月ハンブルク=ベルクシュテット
シューベルトがその短い生涯の終わり頃に作曲した室内楽の大作をドイツの全員がほとんど20 代の若手演奏家たちが演奏、大変瑞々しいシューベルトを聴かせてくれます。既に来日経験もあるアマリリス四重奏団は既に当GENUIN より2 枚のCD(ベートーヴェン&ベルクGEN13261)、(ハイドン&ウェーベルンGEN11218)をリリースしており、何れも高い評価を得ています。
GEN-13270
2011年ドイツ音楽コンクール優勝者〜「フル・パワー」〜ハノーヴァー・トロンボーン・ユニット
ダニエル・シュニーダー(b.1961):8本のトロンボーンのための「オリンピア」
サスキア・アポン(b.1957):トロンボーン四重奏曲
クリスティアン・リンドベリ(b.1958):4本のトロンボーンのための「枕の下」
デレク・ブルジョア(b.1941):8本のトロンボーンのための「葬送のスケルツォ」
ダニエル・シュニーダー:トロンボーン四重奏曲
フォルケ・ラーベ(b.1935)&ヤン・バルク(b.1934):ボロス
デレク・ブルジョア:8本のトロンボーンのための「骨芽細胞」
ハノーヴァー・トロンボーン・ユニット
【フレデリック・ベッリ、マテウス・ドヴレツキ、ラルス・カーリン、アンゲロス・クリティコス、トメール・マシュコフスキ、トビアス・シースラー、マテウス・スツェンジーナ、ミヒャエル・ズュール】

録音:2012年10月ベルリン
ハノーヴァー・トロンボーン・ユニットは2008 年にハノーヴァー大学音楽学部で学ぶ8人の若手トロンボーン奏者によって結成されました。2011 年の彼らは現在、バンベルク響、ベルリン・ドイツ響、SWR バーデン・バーデン・フライブルク響、オーフス響などの団員としても活動しています。収録されている作品はいずれも親しみやすいものばかりでトロンボーンの新しいレパートリーを探している関係者は必聴。
GEN-13271
クロード・デルヴァンクール(1888-1954):作品集
ヴァイオリン・ソナタ(1923)
「ボッカチオ」(1926)〜デカメロンの4つの肖像(ピアノのための)
ヴァイオリンとピアノのための舞曲集(1935)
ヴァイオリンとピアノのための「熟考」(1935)
イロナ・テン=ベルグ(Vn)、
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2012年4月、6月ミュンヘン
デルヴァンクールはパリ音楽院でアンリ・ビュッセル、シャルル=マリー・ヴィドールに師事し後にローマ大賞を受賞した。第一次大戦では徴兵され重傷を負いましたが、1940 年にはパリ音楽院の院長に就任した。第二次大戦下のパリではユダヤ系の音楽家が強制収容所に送られないよう、尽力したとされます。作品は管弦楽から室内楽まで幅広く、ラヴェルをさらに現代的に先鋭化したような雰囲気を持ち、ラヴェルとデュティーユを結ぶ様式的架け橋といっても言い過ぎではない。ひとつひとつの音の選び方から全体の構成まで、洗練と彫琢の限りが尽くされている。作品がまとまって一枚のアルバムになるのはおそらくはこれが初めての画期的リリース。レスピーギ・シリーズ等近代の珍しいヴァイオリン作品の紹介で定評のあるテン=ベルグ&シェーファーのコンビによる演奏です。
GEN-13272
シューマン:幻想小曲集Op.12
幻想曲ハ長調Op.17
アニカ・トロイトラー(P)

録音:2011年11月
アニカ・トロイトラーは今年22 歳になるドイツのピアニストで2010 年にドイツ交響楽団とシューマンのピアノ協奏曲を弾いてデビュー。これまでにミュンヘン国際ピアノ・コンクール優勝、ドイツ国際音楽コンクール特別賞など、多くのコンクールに優勝もしくは上位入賞している。澄み切った音色と完璧にコントロールされた感情とエネルギーの配分など、これからの活躍が期待される若手。
GEN-13275(2CD)
モーツァルト:弦楽五重奏曲全集
弦楽五重奏曲第1 番 変ロ長調 K.174
弦楽五重奏曲第2番 ハ長調 K.515
弦楽五重奏曲第3番 ト短調 K.516
弦楽五重奏曲第4番 ハ短調 K.406
弦楽五重奏曲第5番 ニ長調 K.593
弦楽五重奏曲第6番 変ホ長調 K.614
シネ・ノミネQ
【パトリック・ジュネ(Vn)
フランソワ・ゴトロー(Vn)
ハンス・エジディ(Vc))
マルク・ジェルマン(Vc)】
ラファエル・オレグ(Va)

録音:2012年9、10 月、スイス、コルソー
ローザンヌを拠点に非常に人気の高いシネ・ノミネ四重奏団が、1986年チャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門の第1 位、ラファエル・オレグをヴィオラに招いてのモーツァルトの弦楽五重奏全集。シネ・ノミネ四重奏団は1975年に結成、40年近くに渡って幅広く活躍している四重奏団。シネ・ノミネとはラテン語で「名前の無い」という意味。柔らかい音色と丁寧な演奏が持ち味で、しかも四人の団結が感じられる熱気が魅力だ。彼らは実力のわりには録音が少なく、モーツァルトは弦楽四重奏集が1 枚あっただけ。ここでも幾分速めのテンポで聞くものをグイグイ引き込む演奏を繰り広げている。名盤の多いモーツァルトの弦楽五重奏曲でも充実感の高いCD2 枚である。
GEN-13276
メシアン:聖なる三位一体の神秘についての瞑想 ダニエル・バイルシュミット(Org)

録音:2012年12月パリ
ダニエル・バイルシュミットはドイツの中堅オルガニストのひとりでライプツィヒ大学で学んだ後、アメリカ、北欧、メキシコなどで多忙な演奏活動を行う。レパートリーはバロックからロマン派、現代まで幅広く、モヴィメント・フェスティヴァルではバッハ作品とここに収録されたメシアンを演奏し好評を博した。豪華絢爛、極色のメシアンの世界を見事に再現した同作品の決定盤となるディスク。
GEN-13277
弦楽オーケストラのための作品集
パリー(1848-1918):イギリス組曲(1914-18)
メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第10番ロ短調
チャイコフスキー:フィレンツェの思い出Op.70
カール・ジェンキンス(b.1944):パラディソ〜弦楽オーケストラのためのコンチェルト・グロッソ(1996)
ミヒャエル・ザンデルリング(指)
ドイツ弦楽フィルハーモニー

録音:2012年8月ベルリン
2013年6月にドレスデン・フィルと来日し好評だったミヒャエル・ザンデルリンクの最新録音。パリーはエルガーやヴォーン=ウィリアムズの前の世代の作曲家でブラームス風の堅固な様式にイギリス的な素朴な情緒を加えた作風で知られる。ここに収められた「イギリス組曲」はイギリスの田園風景や祭りの風景が見えてくるような魅力的な音楽。CM 音楽、「アディエマス」や「ソフト・マシーン」でお馴染みのカール・ジェンキンスのバッハとロックを混合したような「パラディソ」も必聴。
GEN-13278
「ホワイ・ノット?」〜チューバとハープの二重奏
イェルク・ドゥーダ(b.1968):ファンタジアII(2001)
テレマン:フルートのためのファンタジア第2番
クイント・マガニーニ(1897-1974):デモワゼル・クロコダイルの午後
ジスベルト・ネーター(b.1948):チューバとハープのためのデュオ
ピアソラ(1921-92):忘却
アンドレ・キャプレ(1878-1925):2つのディヴェルティメント
イェルク・ドゥーダ:哀歌とアラベスク
ピアソラ:ナイト・クラブ1960
マスネ:タイスの瞑想曲
アンドレアス・マルティン・ホフマイア(Tuba)、
アンドレアス・ミルトナー(Hrp)

録音:2011年3月イエス・キリス
ト教会,ベルリン
チューバとハープのデュオという世にも珍しい組み合わせによるアルバム。チューバのホフマイアは1978 年ミュンヘン生まれで2004 年にイタリアの「チッタ・ディ・ポルチャ」国際チューバ・コンペティションに入賞、現在はバイエルン州のポピュラー・バンド「ラブラスバンダ」に在籍する傍ら、ソリストとしてベルリン放送響、リンツ・ブルックナー管弦楽団などとも共演しています。力強いチューバと繊細なハープという一見対照的な楽器が生み出す洒落っ気たっぷりの妙味が楽しい。
GEN-13280
シュンケ一家の管弦楽曲(全曲世界初録音)
(1)フーゴー・シュンケ(1823-1909):ヴァイオリン,チェロと管弦楽のための小協奏曲
(2)ヨハン・クリストフ・シュンケ(1791-1856):ホルンのための小協
奏曲
(3)ヘルマン・シュンケ(1825-1898):交響曲変ロ長調Op.6
パヴェル・バレフ(指)
バーデン=バーデンPO
(1)井手上 康(Vn)、
(1)デヴィッド・ピア(Vc)、
(2)ロベルト・ラングバイン(Hrn)

録音:2012年6月,78'37
代々、25人の音楽家を輩出しているドイツのシュンケ・ファミリーの管弦楽曲集。20 世紀初頭まで存命したフーゴーの二重協奏曲は様式的には初期ロマン派でメンデルスゾーン、ウェーバー、シュポアの影響が感じられる。フーゴーの父ヨハン・クリストフのフレンチ・ホルン協奏曲は古典派、初期ロマン派の折衷様式でもっとも若い世代であるヘルマンの交響曲はベートーヴェン、シューベルト、シューマンらの影響が感じられる抒情的な作品ですが、終楽章では、もろベートーヴェンの交響曲第7番そっくりの主題が現れます。井出上康はバーデン=バーデン・フィルのコンサート・マスター。
GEN-13281
ウィニペグ/音楽と亡命
ラモン・ゴリゴイティア(b.1958):「ウィニペグ」(2010)〜2人の歌い手と室内アンサンブルとテープのための
ザビエル・ベンゲレル(b.1931):ファンタジア・ドマラティカ(2010)〜ピアノ,フルート,クラリネット,ヴァイオリン,チェロと打楽器のための
フェルナンド・ガルシア(b.1930):「夜明けが来る」(1978)〜ソプラノと弦楽四重奏のための
ファリャ:チェンバロまたはピアノのための協奏曲(1923-26)〜チェンバロまたはピアノ,フルート,オーボエ,クラリネット、ヴァイオリンとチェロのための協奏曲
アンサンブル・イベロアメリカーノ

録音:2012年3月
20世紀スペインとラテン・アメリカの作曲家の室内アンサンブルの作品を収録。チリ出身のゴリゴイティアの「ウィニペグ」は歴史に題材を取った作品でテープで演説が流されるなど、政治的な内容を併せ持ちます。ベンゲレールはスペイン出身で作品はスペイン内戦に題材を取っている。ガルシアはチリの作曲家でノーベル文学賞受賞のチリの詩人パブロ・ネルーダの詩をテキストにした瞑想的な作品。ファリャのチェンバロ協奏曲として知られるこの作品はここではピアノで演奏されている。はもはや民族主義を超えたキッチュな名曲で新古典主義時代のストラヴィンスキーと同様の先進的なモダニズムに溢れています。
GEN-13283(2CD)
セバスティアン・ベンダ〜メモリーズ
ベートーヴェン:創作主題による32の変奏曲ハ短調
シューベルト:ピアノ・ソナタ 変ロ長調Op.Posth*
シューマン:幻想小曲集Op.12*
リスト:ペトラルカによるソネット第104番**
ヴィラ=ロボス:ピアノ小品集#(ブラジルの魂、内なる祭り、メスティーソの伝説、セレステイラスの印象、白人インディアンの踊り)
マルタン:8つの前奏曲#
ムソルグスキー:展覧会の絵+
セバスティアン・ベンダ(P)

録音:1979年、1961年*、1979年**、1981年#、1994年##、1964年+
セバスティアン・ベンダ(1926-2003)は名門音楽一家ベンダ・ファミリーの血筋で、ヴァイオリニストの父とピアニストの母という音楽一家にスイスに生まれ、幼い頃よりピアノの才能を発揮し、後にエドウィン・フィッシャーに師事、18−19 世紀の独墺系音楽の演奏スタイルを今に引き継ぐピアニストとしてイェルク・デムスらと並んで音楽界の重鎮として活動してきました。その一方で20 世紀の音楽にも積極的に取り組み、その堅実な演奏スタイルは作曲者からも絶大な支持を得た。このセットでは得意のベートーヴェンからロシア物の展覧会の絵、20 世紀のマルタン、ヴィラ=ロボスまであらゆる時代と様式の作品が選ばれ、ベンダの多彩な側面を知ることができます。
GEN-13288
小山莉絵〜ファゴット協奏曲集
ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲へ長調RV491
モーツァルト:ファゴット協奏曲変ロ長調K.191
ジョリヴェ:ファゴット,弦楽,ハープとピアノのための協奏曲
ポール=アグリコール・ジュナン(1832-1903):ヴェニスの謝肉祭(原曲:フルートとピアノのための)
小山莉絵(Fg)
ゼバスチャン・テヴィンケル(指)
プフォルツハイム南西ドイツCO

録音:2013年5月16-18日マタイ教会,プフォルツハイム
小山莉絵は1991 年生まれで2012 年に第37 回ドイツ音楽コンクールに優勝、他にも2013 年にMuri Competition 第1 位など多くのコンクールに優勝し現在ソリストとしてヨーロッパの多くのオーケストラと共演しています。幅広い音域に無理のない音色と豊かな音楽性を感じさせ、特に高音域の柔らかな音は見事で今後の活躍が期待される。バロックから古典派、現代音楽までファゴットの可能性と魅力を詰め込んだ快心のデビュー・アルバム。

GEN-13289
シューベルト:さすらい人幻想曲 ハ長調 D760
楽興の時 D780(全6曲)
ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D958
コンスタンツェ・アイクホルスト(P)

録音:2012年8月22-24日、ノイマルクト
“堅実な解釈から無限のニュアンスが舞う、琴線に触れるシューベルト”
コンスタンツェ・アイクホルストは1961年ブレーメン生まれ。後進の指導にも積極的に取り組んでいるピアニストなので、強烈な自己主張よりも作品自体に語らせる堅実な演奏ですが、決して単なる模範的な演奏ではなく、何度でも繰り返し聴きたくなる魅力を宿しているのです。どの曲においても抜群の構築力をベースにして、シューベルトならではの歌心を伸びやかに羽ばたかせるという共通のアプローチを見せながら、異なる3曲の性格を見事に描き上げているのは驚きです。
「さすらい人」からして巨匠級の名演!最初ののテーマの堂々としたニュアンスから惹きつけられ、第2主題は一転して優しく語りかけ、そのコントラストには少しの衒いも感じさせません。3:31からのフレーズもサロン的な軽さに陥ることなく気品に溢れなど、各楽想の知能力にも全くムラがありません。第2楽章はあえて悲しみを強調することのない素直な流れが帰って涙を誘います。終楽章は、左右の声部の強固な凝縮が効き、シンフォニクといえる厚みのある響きを表出。
「楽興の時」も、シューベルトの内省的な性格に囚われ過ぎたち小じんまりとした演奏とは異なり、音楽はどこまで行っても素直で瑞々しく、第2曲もメランコリックななニュアンスは十分に湛えながらも、音楽は常に前向き。有名な第3曲と第4曲は左手のリズムに御注目を。主旋律の下支えに徹しながらも、音楽全外の色彩変化に微妙な陰影を与える役割を与えていることに驚かされます。第5曲のリズムの躍動自体が音楽的で、ニュアンスは常に確信に満ちながらも高圧的にならないところにセンスを感じさせます。終曲も単に夢心地なのではなく、フレージングの息の長さが音符の末端まで浸透し、音楽の素晴らしさを改めて実感させるのです。
ソナタは、第2楽章において、アイクホルストが無視できないシューベルティアンであることをますます確信!最小限のアゴーギクがほんのりとスパイスとして働くその魅力、5:51からの抑制されたペダリングによる朴訥とした語りの味わいは、かつての演奏からは感じ得なかったもの。終楽章はまずタッチの美しさに惹きつけられ、音楽の情報量も凄い!【湧々堂】
GEN-13290
シューマン&クルタークの弦楽四重奏曲
シューマン:弦楽四重奏曲第1番イ短調Op.41-1
クルターク(b.1926):アンドレー・セルヴァンスキを追悼する小聖務日課(オフィチウム・ブレーヴェ)Op. 28
シューマン:弦楽四重奏曲第3番イ長調Op.41-3
アマリリスQ
【グスタフ・フリーリングハウス(Vn)、
レナ・ヴィルト(Vn)、
レナ・エッケルス(Va)、
イヴ・サンドゥ(Vc)】

録音:2013年3-6月
GENUIN では4 枚目となるこのアルバムで、これまでもベートーヴェンとベルク、ハイドンとウェーベルンという異色の組み合わせでアルバムを出してきたアマリリス四重奏団。今回もシューマンとクルタークという意表をつくカップリングですが、ある種の狂気じみた内容に意外な共通点が見出せる。クルターク作品は 14 の小品からなり、厳しい表現主義ありウェーベルン風の極小主義ありと西洋前衛音楽を俯瞰するような内容。シューマンと聴き、クルタークを聴き、再びシューマンを聴くと聴き手の耳は奇妙な錯覚、異化作用を起こしヨーロッパの歴史の裏に横たわる暗黒の精神史に勢い、思いをさせることになります。
GEN-13294
「ポートレイト」〜10フォー・ブラス
デュカス:ラ・ペリのためのファンファーレ
ガブリエリ:カンツォンXIV
J.S.バッハ:主よ人の望みの喜びよ
G.F.ヘンデル:シバの女王の到着
マーラー:私はこの世に捨てられて
エンリケ・クレスポ(b.1941):ブルックナー・エチュード
ショスタコーヴィチ:祝典序曲
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
ヴィクター・ヤング(1900-56):星影のステラ
デューク・エリントン(1899-1974):キャラヴァン
アーヴィング・バーリン(1888-1989):プティン・オン・ザ・リッツ
10フォー・ブラス(金管アンサンブル)

録音:2012年7月ヨハネス
教会,フェルクセン・ドイツ
10フォー・ブラス(ブラスのための 10)はユンゲ・ドイチェ・フィル、マーラー・ユーゲント・オーケストラ等で活躍する若手奏者達により2010 年に結成された金管アンサンブル。編曲物を中心に金管アンサンブルの定番レパートリーの多くを収録、バロックからジャズまで肩の力を抜いて楽しめる内容。
GEN-13538
ロマンティックな小道
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ.イ短調Op.105
メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ.ヘ長調
ガーゼ:ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ短調Op.21
アンネッテ・ウンガー(Vn)、
ダリヤ・フリンキフ(P)

録音:2011年11月
アンネッテ・ウンガーはヨーロッパ、日本で盛んに活動しており、日本では、サントリー・ホール、軽井沢の石川音楽堂でもリサイタルを行ったこともあります。ドイツ音楽の伝統を受け継ぐ堅実な音楽つくりに定評があり、GENUIN が積極的に録音を行っているアーティスト。中期ロマン派の旋律の豊かなヴァイオリン・ソナタを情感たっぷりに歌っています。
GEN-13539
ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン・ワークス
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):「ブルガリア組曲」〜「歌」
パガニーニ:鼓動Op.13
クライスラー:レチタティーヴォとスケルツォ・カプリスOp.6
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp.27
ファリャ:スペイン舞曲第1番
エルンスト:夏の名残りの薔薇、
 グランド・カプリス
リムスキー=コルサコフ:「金鶏」幻想曲
サラサーテ:カルメン幻想曲Op.25
エリーナ・ルビオ(Vn)、
グラハム・ジャクソン(P)

録音:2011年11月
エリーナ・ルビオは 1996 年スペイン出身の若手ヴァイオリニストでバルセロナのサン・アンドリュー・デ・ラ・バルカ・コンクール、ドイツ・マイセンのシモン・ゴールドベルク国際コンクールなど、ヨーロッパの数々のコンクールで優勝しています。このディスクは彼女のデビューCD で彼女の得意とするスペイン物、ロシア物、イタリア物で構成されている。たっぷりと歌い込む情熱的なカンタービレに出身のスペインの熱い血を感じる。ウラディゲロフの《ブルガリア》組曲からの一曲はブルガリア的というよりはいわゆるジプシー的な小品で、ここでも彼女の情熱的なヴァイオリンが功を奏し秀逸な演奏を繰り広げています。

GEN-14295
「仮面劇〜劇場の記憶」
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3章
ラヴェル:道化師の朝の歌、ラ・ヴァルス
ラフマニノフ:ロマンス
リスト:リゴレットの主題による演奏会用パラフレーズ
アブラム・チェイシンズ(1903-87):カルメン幻想曲、こうもり幻想曲
リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛
ルトスワフスキ:パガニーニ変奏曲
ピアノ・デュオ・チパク=クシュニル
【オルハ・チパク&オレクシイ・クシュニル(P)】

録音:2013年8月ゲヴァントハウス・メンデルスゾーン・ザール,ライプツィヒ
ピアノ・ソロ曲、管弦楽曲のピアノ・デュオへの編曲およびピアノ・デュオのために書かれたオリジナル作品でまとめたアルバム。当デュオはこれまでにブラームスのピアノ・デュオのための作品集(GEN11197)をリリースしている。二人はウクライナのリヴィウ音楽院に在学中にコンビを組み、数々のコンクールに上位入賞を果たしています。ストラヴィンスキーのペトルーシュカからの 3 章やラヴェルの道化師の朝の歌は既にピアノ独奏曲として完成された作品ですがデュオ版はさらに音が増やされ複雑な音楽になっている。チェイシンズのカルメン幻想曲はサラサーテに勝るとも劣らずの名編曲。ルトスワフスキのパガニーニ変奏曲は現代のピアノ・デュオの名曲でパガニーニのおなじみのカプリスの主題による自由奔放なヴァリエーション。

GEN-14296
シュヌアー〜オジコンド(Otjikondo)のために弾く
モーツァルト:幻想曲ニ短調K.397
 アダージョ.ロ短調K.540
 デュポール変奏曲K.573
ベートーヴェン:エリーゼのために
 ロンドOp.51-1
シューベルト:即興曲Op.142-2
メンデルスゾーン:無言歌Op.67〜第1、4番
バッハ(M.ヘス編):「主よ人の望みの喜びよ」
フリードリヒ・ヴィルヘルム・シュヌアー(P)

録音:2013年3月16-17日、デトモルト・コンツェルトハウス
“ドイツの伝統を受け継ぐピアニズムの凝縮した宝石箱!”
ケンプ門下のドイツの重鎮、シュヌアー84歳時の堅実で端正なピアニズムを味わい尽くせる一枚。これは単なる小品集ではなく、まさに宝石箱です!
最初のモーツァルトに、そのシュヌアーの特質は凝縮されています。モーツァルトだからと言って慎ましく可憐に…などといった後付けのニュアンスは全くなく、表情を作品の骨格を見据えて着実に足場を固めながら有機的な流れをひたすら醸し出すセンス一本で勝負。「デュポール変奏曲」など、楽譜を有るがままに弾いているだけのようでいて、これほど含蓄に富んだ音楽と再現されるのです。極めて均整のとれたタッチも健在。
慎ましくリリカルに奏でられることの多い「エリーゼのために」も構成感が盤石で、歌はそこはかとなく浮かび上がる程度。ベートーヴェンの作品であることをこれほど思い知る演奏もなかなかありません。感涙を禁じ得ないのが、次の「ロンド」。この上なくシンプルで屈託のない楽想から、無限の愛が溢れます。ホルショフスキの晩年のように、これは技術や理性を超越した、着実に年輪を重ねた一握りの音楽家だけが為せる技と言えましょう。
これと並んで、シューベルトも信じがたい名演奏!ホールの響きとの融合も素晴らしく、シュヌアーの高潔なタッチが一層開花。モーツァルト同様、ここでもそれらしく振る舞う素振りは一切なく、作品を全面的に信頼した結果に滲み出るニュアンスに息の飲むばかりです。
これを聴くと、この先もシュヌアーのピアニズムが「枯淡」に向かうことなど想像できません。録音がまた絶品!【湧々堂】
GEN-14297
モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番「春」ト長調K.387
弦楽四重奏曲第15番ニ短調K.421
メレルQ
【ユリア・シュレーダー(Vn)、
メアリー・エレン・ウッドサイド(Vn)、
イルヴァリ・シリアクス(Va)、
ラファエル・ローセンフェルト(Vc)】

録音:2013年2月
いわゆるハイドン・セットと呼ばれる弦楽四重奏曲の最初の2 曲を収録。メレル四重奏団は2002 年に結成されたチューリヒを中心に活動する若いアンサンブルで、既にザルツブルク音楽祭、ルツェルン音楽祭などに出演しキャリアを積んでいます。古典派の他に現代音楽なども度々取り上げている。当CD は若木のような清新さを感じさせる瑞々しいモーツァルト。
GEN-14298
マルマライ」〜オリエンタル・コンテンポラリー
アタツ・セゼル(b.1979):「サブジェクト」〜弦楽四重奏のための
マティアス・ピンチャー(b.1971):「ヴェールのための考察」への習作IV
アフメト・アドナン・サイグン(1907-91):弦楽四重奏曲第1番
アタツ・セゼル:「フロウ」〜弦楽三重奏のための
アサセッロQ
【ロスティスラフ・コジェフ
ニコフ(Vn)、バーバラ・クス
ター(Vn)、ユスティナ・シュリワ(Va)、
ヴォルフガング・ツァマスティル(Vc)】

録音:2011 年11 月
オリエンタル・コンテンポラリーという副題の通り、どこかエキゾチックな雰囲気を持つ現代の弦楽四重奏曲および三重奏曲を収録。オリエンタルといっても安易なエキゾチシズムとは無縁でオリエンタルな要素は完全に消化され、抽象化されている。セゼルはトルコ・イスタンブール出身の若手でトルコの民族音楽の要素は全て一度解体され、再構成されている。サイグンは20 世紀トルコ音楽の父を言われる重鎮で、弦楽四重奏曲第1 番はさながらトルコのバルトークといった趣き。セゼル、サイグンともにクロノスQ が喜んで演奏しそうな作品。ピンチャーはドイツの若手でマンフレート・トロヤーンに師事しラッヘンマンやブーレーズの影響を受け一見、オリエンタリズムとは無縁の作曲家だが、サイグンらと並べて聴くとまるで中東の砂漠で呪術師の呪文と笛を聴いているような気分に陥るから不思議。
GEN-14299
「シビラ」〜ルネッサンスの音楽と新時代の音楽
オルランド・ディ・ラッソ:シビラの預言
カリン・ハウスマン:声を知る
アンネッテ・シュリンツ:カウンターテナーとショーム,アコーディオンのための9 つの歌
バベッテ・コブレンツ:アラウンド
ミクストゥーラ
【カタリナ・バウムル(ショーム)、マルギット・カーン(アコーディオン)】
カイ・ヴェッセル(A)

録音:2014 年3 月11-14 日
前2 作も新旧の音楽を織り交ぜたテーマで個性的なリリースを続けている、ショームとアコーディオンのデュオ、ミクストゥーラ。ルネサンス後期、フランドル学派の重要な作曲家、ラッソの傑作 12 曲のモテットからなる曲集『シビラの預言』を中心に、この作品にインスパイアされ作曲された委嘱作品を散りばめ構成されたアルバムです。ショームはオーボエの祖先と言われる、ヨーロッパで 13 世紀後半から 17 世紀にかけて作られたルネサンス期の木管楽器。ラッソの宗教曲を神秘的な響きで表現しています。ラッソ以外の3 曲は世界初録音。

GEN-14300
ブリテン、ヘッド、アイアランドの歌曲と二重唱
アイアランド:夏の森で
 彼女の顔の中に森があった
ヘッド:月の縁の上に、アヴェ・マリア
ブリテン:福で希少、真夜中に、
 夏の名残りのバラ
アイアランド:オーバード、
 エコーイング・グリーン
ブリテン:サリー・ガーデン
 グリーン・スリーヴス、
 谷間の嵐/ほか全28 曲
アリソン・ブラウナー(MS)、
シャロン・カーティ(MS)、
アンドレアス・フレーゼ(P)、
クラウディア・スティルマーク(Vc)
録音:2013 年6 月
近代イギリスの比較的珍しい歌曲を収録。この中でマイケル・ヘッド(1900-76)は日本ではあまり知られていないませんが、イギリスではポピュラーな作曲家でピアノ協奏曲や交響詩がよく知られています。ここでは繊細な和声の乗せられたアイルランド風の素朴な旋律を楽しむことができます。ジョン・アイアランド(1879-1962)はモーランやブリテンの師匠でもあり、印象派の和声と親しみやすい旋律が魅力的。ブリテン(1913-76)は「イギリス民謡の編曲集」からのセレクション収められており、おなじみのメロディがブリテン独自の感性により全く新しい歌曲に生まれ変わっています。
GEN-14302
「ダンス、詩、おとぎ話」
リスト:愛の夢
シューベルト(リスト編):糸を紡ぐグレートヒェン
ラフマニノフ:V.R のポルカ
ファリャ:火祭りの踊り
ショパン:ワルツ イ短調「遺作」
 小犬のワルツ
リスト:タランテラ、
 アッシジの聖フランチェスコ、
 ローレライ
メトネル:4 つのおとぎ話Op.26〜第1、2、3 番
リスト:ハンガリー狂詩曲
アンナ・シェップス(P)

録音:2013 年6 月
アンナ・シェップスはロシア出身の若手女流ピアニストで6 歳でチャイコフスキー音楽院に入学を許され、その後、1992 年に一家でベルリンに移住、西側で教育を受け、2013 年、すべての教育課程を終えてこのたび、デビューを果たしました。得意のロシア物、リスト、ショパンを瑞々しい感性で旋律もたっぷりと歌いこみ、タッチも澄み切って美しい。今後の活躍が期待される新星の登場です。
GEN-14303
チェロとアコーディオン
マルティヌー:スロヴァキア民謡による変奏曲H.378
シューマン:おとぎの絵本Op.113
ドヴォルザーク:ポロネーズ.イ長調
マルティヌー:7 つのアラベスク「律動的な練習曲」H.201
シューマン:民謡風の5 つの小品Op.102
デュオ・エスカルラータ:
【ダニエラ・フンツィカー(Vc)
イナ・ホフマン(アコーディオン)】

録音:2013 年10 月21-24 日
チェロとアコーディオンという珍しい編成のデュオ・エスカルラータ。民族色溢れる選曲。アコーディオンはまるでオルガンのようで、特有の郷愁感のある音色がとても自然に聴こえてきます。
GEN-14304
チェロとピアノのための作品集
メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ第2番Op.58
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタOp.40
ヴァシリー・ゲラシメッツ(b.1970):チェロ・ブルース(2007)〜無伴奏チェロのための
ファジル・サイ(b.1970):パガニーニ変奏曲(1995)〜ピアノ独奏のための
ヴァシリー・ゲラシメッツ:トランジション(2009)
ヴァシリー・ゲラシメッツ(Vc)、
ニコライ・ゲラシメッツ(P)

録音:2013 年3 月23-25ベルリン
ワシリー&ニコライ・ゲラシメッツ兄弟はドイツ・エッセンの音楽家一家に生まれ、これが CD デビューとなります。チェロのヴァシリーはジャズ・テイストあふれる作曲もし、ファジル・サイのパガニーニ変奏曲と共に若々しいパワーが弾けます。メンデルスゾーンとショスタコーヴィチのソナタでもその力は変わることなく、クラシックに荒々しくも新鮮な風を吹き込ませています。
GEN-14305
「歌にインスパイアされて」
ヴォーン=ウィリアムズ:ピアノ五重奏曲ハ短調
シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調「ます」
ミュンヘン・ピアノ三重奏団
【ドナルド・ズルツェン(P)
ミヒャエル・アールト(Vn)、
ゲルハルト・ツァンク(Vc)】
ティロ・ヴィデンマイヤー(Va)、
アレクサンダー・リリング(Cb)

録音:2013 年7 月ミュンヘン
ヴォーン=ウィリアムズのピアノ五重奏曲は既に CHANDOS 盤が出ており、数年前、日本でも読響のメンバーによって演奏されたこともあって、マイナーな曲ながら一部のファンに愛されています重厚な弦楽の響きときらめくピアノの繊細な響きはヴォーン=ウィリアムズの室内楽版交響曲といってもよく、イギリス民謡風の旋律、フォーレを思わせる華麗な室内楽書法など、イギリス、フランス音楽ファンならきっと気に入るはず。ミュンヘン・ピアノ三重奏団ほかによるシューベルトの「ます」五重奏曲のシンフォニックともいえる弦楽パート、それに対して協奏曲風に対峙するドナルド・ズルツェンのピアノも聴きもの。
GEN-14306
音楽の空想
三善晃:フルート,チェロ、ピアノのためのソナタ(1955)
ウェーバー:フルート三重奏曲 ト短調 Op.63
マルティヌー:フルート,チェロ,ピアノのための三重奏曲 H.300
古賀敦子(Fl)、
ゲオルギー・ロマコ(Vc)
ラドスワフ・クレック(P)

録音:2013年3 月ベルリン
ドイツを中心に活躍するフルート奏者、古賀敦子を中心としたフルート三重奏曲集。古賀は福岡生まれ。パリ国立高等音楽院を修了。数々のコンクールで優勝、入賞を収め、ソリストとして活動している。GENUIN からは、フルートとチェロの対話(GEN12537)、フルートとピアノによるロマン派名曲集(GEN13540)のCD2 枚が発売されている。三善晃は古賀が桐朋学園高校在学中に桐朋学園大学長を務めており、特別な敬意を持っていたという。演奏にもそれが強く現れている。この録音から7 ヵ月後の2013年10 月4 日に三善が亡くなり、この録音は図らずも追悼盤になってしまった。ゲオルギー・ロマコフはウクライナの生まれ。13 歳でドイツに移住している。ラドスワフ・クレックはポーランド生まれのピアニスト。
GEN-14307
交響的舞曲集
ドヴォルザーク(バウマン編):スラヴ舞曲第8 番 ト短調
ドヴォルザーク(シェーファー編):第2 番 ホ短調
J.シュトラウス(ベートマン編):トリッチ・トラッチ・ポルカ Op.124,
 常動曲 Op.257
オッフェンバック(シルマー編):カンカン
ペレス・プラド:マンボNo.5
プラド:マンボ・キ・リコ・
グティエレス(オスナ編):アルマ・ジャネーラ
ヒナステラ:マランボ
ムソルグスキー(ヒンズレー編):卵の殻をつけた雛の踊り
モンティ(クナイフェル編):チャールダーシュ
ブラームス(シュロッター編):ハンガリー舞曲第5 番
チャイコフスキー(シュロッター編,コバー編):組曲「くるみ割り人形」〜行進曲,中国の踊り,葦笛の踊り,トレパック
ハチャトゥリアン(シルマー編):剣の舞
ショスタコーヴィチ(スミス編):ポルカ
ストラヴィンスキー(ゴールドスミス編,アールズ編):組曲「火の鳥」〜王女たちの円舞,カスチェイの邪悪な踊り
トーマス・クラモー(指)
ザクセン・ウィンドPO

録音:2013年4 月15−19 日、バート・ラウシック
すっかりお馴染みになったトーマス・クラモー指揮のザクセン・ウィンド・フィルハーモニックのニューリリース。「交響的舞曲集」のタイトル通り、オーケストラ用の舞曲をウィンド・アンサンブル向けに編曲して演奏しています。ドイツ伝統のガチッと力強い管楽器が現代風にノリノリで吹き鳴らされ
ると、もはや無敵。トーマス・クラモーはベルリン・フィルハーモニーOの元トランペット奏者で、ザクセン・ウィンド・フィルハーモニックの首席指揮者を務めています。
GEN-14308(2CD)
バッハ: 平均律クラヴィーア曲集第2 巻 ゲルリンデ・オットー(P)

録音:2013 年3 月ライプツィヒ
ゲルリンデ・オットーは現在ヴァイマールのフランツ・リスト音楽大学の教授を務めるベテラン女流ピアニスト。旧東ドイツ・ザーレ川沿いのハレ出身でルドルフ・ノイマン、ハインツ・フォルガーらに師事。現在、ヨーロッパ、アジア、北米と広く活動している中堅。それぞれの声部を生き生きと歌わせつつ、全体のフォルムは凛とした雰囲気を漂わせている。音色も大変美しく、久々のドイツピアノを聴いたという気持ちにさせます。
GEN-14309
エネスコ&フォーレ:ピアノ三重奏作品集
エネスコ:ピアノ三重奏曲イ短調(1916)
 セレナード・ロワンタン(1903)
フォーレ:ピアノ三重奏曲ニ短調Op.120(1923)
トリオ・エネスコ:
【アリーナ・アルモナ=タンブレア(Vn)、
エドヴァルダ・アルモナ(Vc)、
ガブリエル・ギリテ=ヘイン(P)】

録音:2013年3月フランクフルト
トリオ・エネスコはジョルジュ・エネスコ(1881-1955)の生誕130年を記念して2011年に結成された若手アンサンブル。多作のエネスコは三重奏曲でも秀作を残しており、作曲の師匠フォーレの影響を強く受けながら出自のルーマニアを思わせるノスタルジックなメロディが魅力的。フォーレ最晩年の「ピアノ三重奏曲」の澄み切った世界も聴きもの。
GEN-14310
シューベルト:幻想曲ハ長調D.934
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調Op.18
ニーナ・カーモン(Vn)、
マリア・ソフィアンスカ(P)

録音:2013 年1-3 月
シューベルトの最晩年の傑作と R.シュトラウスの若書きのヴァイオリン・ソナタを収録。シューベルトの幻想曲は作曲者の晩年の心情を反映した傑作に対して R.シュトラウスはシューベルトやシューマンの影響を受けつつまだ作曲家の個性は発見されていないものの若々しい力を放っている佳作。ドイツのヴァイオリン奏者ニーナ・カーモンはこれまでピンカス・ズッカーマン、ズービン・メータ、ヘルムート・リリングらと共演し、2008 年からはドイツ・シュタインハイムにあるシャウベック城においてミュージカル・サロン室内楽音楽祭を主宰する女流ヴァイオリニスト。
GEN-14311
ジョン・ベネット:泣け、我が目よ
パスロー:私の亭主は美男でお人好し
ジャヌカン:戦い
シュロネン:戦いと平和
ペッテション=ベリエル:気分
ドイツ民謡:ああ、厳しい冬よ
メンデルスゾーン(ブーヒェンベルク編):森への別れ
ギーズ:ああ、広い谷よ
ドイツ民謡(ブラームス編):別れの歌,私が考えていることはすべて
ドイツ民謡(シュミット編):それ、カトライレルネ
フランス民謡(スンド編):ひばり
バッハ(ウィリアム編):G 線上のアリア
スタンフォード:青い鳥
シューマン(ゴットヴァルト編):月の夜
アレクサンダー・ラウアー(指)
ランデスユゲントコール・ザール

録音:2013年 10 月18-20 日、ザールブリュッケン
ランデスユゲントコール・ザールは 2008年創立の若者たちの合唱団。女声がほぼ半数を占めるため、若い女性特有の、少年の声でも大人の女性の声でもない独特の透き通った魅力が強く出ている。指揮のアレクサンダー・ラウアーは、ラインラント=プファルツ州の都市シュパイアーの大聖堂のカントール。
GEN-14312
フランスのエスプリ
フローラン・シュミット:ヴァイオリンとピアノのための自由なソナタ.Op.68
インゲンホーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ(第1番)、ヴァイオリン・
ソナタ第2番
ライタ:ヴァイオリンとピアノのための協奏的ソナタ.Op.68
イロナ・テン=ベルグ(Vn)
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2013年7月14-16日、ミュンヘン
すっかり GENUIN の看板アーティストになったイロナ・テン=ベルグとミヒャエル・シェーファーのコンビ、今回はかなり珍しい作曲家のヴァイオリン・ソナタを集めています。いずれもフランスで作曲された曲で、ライタを除くと 1920年前後の作品である。フローラン・シュミット(1870-1958)は比較的知られているでしょう。ヤン・インゲンホーヴェン(1876-1951)はオランダの作曲家。ドイツで活動した後、1915年以降はパリやスイスに拠点を移し、晩年のドビュッシーと交流を持ちました。ソナタは 2 曲ともパステル画のような美しさを湛えた佳曲で、埋もれるには惜しいもの。ラースロー・ライタ(1892-1963)はハンガリーの作曲家。若い頃パリで学んだ。協奏的ソナタは1962年の作品。ハンガリー人らしい曲想にほのかにパリの香りがします。
GEN-14313
R・シュトラウス:チェロ・ソナタ.ヘ長調 Op.6
プーランク:チェロ・ソナタ.Op.143,
 ルイ・アラゴンの2 つの詩〜第1 番「セー」
リーム:遠くから
R.シュトラウス:ロマンツェ.ヘ長調
ベネディクト・クレックナー(Vc)
ホセ・ガリャルド(P)

録音:2013年11 月19-21 日、ノイマルクト
※チェロ好きは要注目。今非常に注目されているドイツの若いチェリスト、ベネディクト・クレックナーのGENUIN への2 枚目のCD(1 枚目は2 種の伴奏によるシューマンのチェロ協奏曲GEN-11215)。クレックナーの太く熱い音で朗々と歌うチェロはたいへんに魅力的で、R.シュトラウスのチェロ・ソナタがこんなに素敵な曲だったのかと認識を新たにするほど。一方でリームの静寂、ロマンツェの素朴さと、若いにもかかわらず表現の幅が極めて広い。間違いなく彼は遠からず世界的なチェリストになるでしょう。
GEN-14314
「Be welcome」〜降臨節、クリスマス、公現祭のための賛歌とモテット
【降臨節】
プレトリウス:輝く実り多き天の創り主
ディストラー:汝らの頭を上げ、門を開け
デュシス:今ぞ、喜べ、愛するキリストのともがらよ
ディストラー:全地よ、主に喜びの叫びをあげよ
P.K.W.ベルク:舟が来る
ビクトリア:輝く実り多き天の創り主
トーマス:舟が来る
ポーラーズ:アヴェ・マリア
プレトリウス:讃美、名誉、徳、栄光
【クリスマス】
ラファエル:ようこそ、主イエス
ヘラー:マリアは茨の森を通って行った
ストミウス:ベツレヘムは幼な子生まれぬ
ディストラー:汝らキリスト者よ、こぞりて主をたたえよ
ストミウス:賛美の歌声を鳴り響かせよ
ヘラー:清しこの夜
【公現祭】
ローソン:主よ歓喜せよ
ビラー:魂に、そして遅れずに
P.K.W.ベルク:主キリスト、神の独り子
ビラー:愛しまつる主キリスト
ユング:詩篇100 番に
アンサンブル・ノビレス(男声五重唱)

録音:2013 年8 月20‐22 日、2014 年4 月24‐27 日、5 月1,2,5 日、62’43
クリスマスとその前後にある降臨節と公現祭で歌われる、新旧の讃美歌とモテットを収録。神聖な響き、祈りの音楽。アンサンブル・ノビレスは、2006 年にライプツィヒのトーマス教会聖歌隊の団員によって結成された男声声楽アンサンブル。現在5 人のメンバーで活動している。
GEN-14315
アコーディオンの新しい地平
シュテファン・ヴィルト(b.1975):怠惰(2012)
ハインツ・ホリガー(b.1939):ピアノのためのパルティータより「フーガ」(1999,アコーディオン版)
ケルターボーン(b.1931):3 楽章の室内ソナタ(2008)
ベルンハルト・ラング(b.1957):シュリフト(フォント)(1997)
ヘレナ・ヴィンケルマン(b.1974):潮流(2010)
ヴィヴィアーヌ・シャッソ(アコーディオン)、
マルクス・ヴァイス(Sax)
ラファエル・ローゼンフェルト(Vc)
フォーグラーSQ

録音:2010-13年
アコーディオンのヴィヴィアーヌ・シャッソの最新アルバム。当GENUIN では3 枚目となる。前回まではラモーのクラヴサン曲をアコーディオンで演奏したり(GEN11216)、ハイドンのピアノ・ソナタをアコーディオンで演奏(GEN89162)するなどバロックおよび古典を新しい視点で読み替える新鮮な活動でいずれも高い評価を得てきたが、今回は満を持しての現代音楽。巨匠ハインツ・ホリガーのピアノ作品のアコーディオン版の他、ベルナルト・ラング、ルドルフ・ケルターボーンなど、ヨーロッパ前衛のベテラン作曲家の作品を演奏。アコーディオンという楽器の先入観を覆す鮮烈な作品集。
GEN-14316
2011年ドイツ音楽コンクール優勝者
〜トビアス・フェルトマン

イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3 番 ニ短調 Op.27
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7 番 ハ短調 Op.30-2
バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
ワックスマン:カルメン幻想曲
トビアス・フェルトマン(Vn)
ボリス・クズネゾフ(P)

録音:2013年5 月
素晴らしく優秀なドイツの若いヴァイオリニスト、フェルトマンの初ソロ CD。フェルトマンは 1991年の生まれ。僅か 8 歳でヴュルツブルク高等音楽院に入学したという神童だった。2012年のドイツ音楽コンクールで大賞を獲得。極めて高度な技術、高貴な音色、一見クールなようで内に秘めた情熱と、見事な演奏を聞かせてくれる。イザイやバルトークの高難易度の無伴奏曲を切れ味も鮮やかに弾くと思えば、ベートーヴェンのソナタを古典的にカッチリまとめ、カルメン幻想曲を楽しさ一杯に奏でる。なんと凄い逸材だろう!
GEN-14317
ベルリン・カウンターポイント
プーランク:六重奏曲Op.100
ベートーヴェン:ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調Op.16
ギョーム・コネソン:テクノ・パレード
バーバー:夏の音楽Op.31
R.シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら(アーロン・ダン編曲)
ベルリン・カウンターポイント(木管五重奏とピアノ)
【アーロン・ダン(Fl)、
ヴィオラ・ヴィルムゼン(Ob) 、
サーシャ・ラトル(Cl)、
ハイディ・エリザベト・モッカート(Fg)、
アンドレイ・ズスト(Hrn)、
ゼイネプ・オズシュカ(P)】

録音:2014 年2 月25-28 日
若手音楽家で 2007 年に結成されたベルリン・カウンターポイント。2013 年にウーゼドム音楽賞を受賞、今作がデビュー・アルバムとなる。ホルンのアンドレイ・ズストは 2011 年からベルリン・フィルのメンバー。エネルギッシュなアンサンブルで、フルートのアーロン・ダンが編曲した室内楽版「ティル・オイレンシュピーゲル…」は興味深い。
GEN-14318
「魔笛」〜ドビュッシー、フランク、ジョンゲンのフルート作品集
ジョセフ・ジョンゲン:フルート・ソナタOp.77
フランク:フルート・ソナタ(原曲:ヴァイオリン・ソナタ)
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(カール・レンスキ編曲によるフルートとピアノ版)
ハンス=ウド・ハインツマン(Fl)
エリサヴェッタ・ブルーミナ(P)

録音:2013 年11 月11-14 日、67’05
ミュンヘン交響楽団、フランクフルト歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、1982 年から2013 年まで北ドイツ放送響のフルート奏者として活躍中のハインツマンによる、フランスとベルギーのフルート作品集。近代ベルギーを代表する作曲家ジョンゲンはドビュッシーのようなフランス印象派の影響を受けた作風を感じさせる、人気上昇中の作曲家。この「フルート・ソナタ」も神秘的で色彩溢れるセンスの良さを感じさせる旋律を聴くことが出来る。ドビュッシーの傑作「牧神」のフルートとピアノ版も収録。
GEN-14319
モーツァルト:管楽器を伴う室内楽作品集
フルート四重奏曲第1 番 ニ長調 K.285
オーボエ四重奏曲 ヘ長調 K.370(K.368B)
クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581 *
スイス・チェンバー・ソロイスツ
【フェリックス・レングリ(Fl)、
ハインツ・ホリガー(Ob)、
フランソワ・ベンダ(バセットCl)、
エステル・ホッペ(Vn)、
ダリア・ザッパ(Vn)、
ユルク・デーラー(Va)、
ダニエル・ヘフリガー(Vc)】

録音:2009 年3 月9,10 日、2010 年5 月12 日*、スイス、コルソー
ハインツ・ホリガー参加!ホリガーを中心に1999 年に結成された名手揃いのスイス・チェンバー・ソロイスツ。バロックからロマン派、更には彼らのために献呈・作曲された現代曲まで幅広いレパートリーが持ち味です。モーツァルトの名曲 3 曲を収めた今作は、さすがの名演!流れるように自然なアンサンブル、音色の豊かさに引き付けられる。ホリガーの繊細な表現で奏でる“オーボエ四重奏曲”、モーツァルトの時代の楽器、バセット・クラリネットで弾く“クラリネット五重奏曲”の柔らかに漂う音色は心地よい。
GEN-14322
フォルテピアノで弾くリスト編曲歌曲集
シューベルト(リスト編):水の上で歌う
シューベルト(リスト編):シューベルトの 12 の歌曲「冬の旅」 (おやすみ/幻の太陽/勇気/郵便馬車/かじかみ/あふれる涙/菩提樹/辻音楽師/幻覚/宿屋/嵐の朝/村で)
メンデルスゾーン(リスト編):「7 つの歌曲」より (春の歌/旅の歌/ズライカ/歌の翼に/新しい恋)
ショパン(リスト編):6 つのポーランドの歌(乙女の願い/春/指環/バッカナール/私のいとしい人/家路)
リスト:愛の夢第3 番
エルス・ビーセマンス(フォルテピアノ)
*Aloys Biber 1835 年製作のフォルテピアノ使用

録音:2014 年 4 月 28-30日
ベルギー出身の鍵盤楽器奏者。ピアノから、クラヴィコード、チェンバロ、オルガン、フォルテピアノなど、あらゆる鍵盤楽器でリサイタルを行っているビーセマンス。数々のコンクールでも入賞を果たしています。今作では、リストが編曲した歌曲を当時の楽器であるフォルテピアノで演奏した注目作!しっとりと歌われる歌曲が、軽やかな音色で親しみやすく聴かせてくれる。難技巧な作品も多数!リストが編曲した「冬の旅」は絶望と希望、喜びと哀しみを丁寧に表現しています。トラック 17 は名曲「歌の翼に」。穏やかに歌われるメロディ、華やかに美しい。ピアノ好きの方オススメです。
GEN-14323(2CD)
バッハ:ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲第1番 ニ短調BWV1052
ピアノ協奏曲第2番 ホ長調BWV1053
ピアノ協奏曲第3番 ニ長調BWV1054
ピアノ協奏曲第4番 イ長調BWV1055
ピアノ協奏曲第5番 ヘ短調BWV1056
チェンバロ協奏曲第6番 ヘ長調BWV1057 *
ピアノ協奏曲第7番 ト短調BWV1058
ヨルク・クローネンベルク(P 、Cemb*)
チューリッヒCO
ウィリ・ツィマーマン(コンサートマスター)
ローラ・シュミット、クラウディス・カンプ(リコーダー)

録音:2014年3月、5月
1973 年ドイツ生まれ、ピアニストであり、作曲家、作家など、多才な顔を持つクローネンベルク。古典から近代まで幅広いレパートリーの持ち主で、リューベック・ノイエ・ムジークのメンバーでもあります。1998 年にドイツ・ザールブリュッケンで行われたバッハ国際ピアノ・コンクールで優勝。このバッハもシンプルで水彩画のように淡々と、端正な演奏。強すぎず、弱すぎず、芯のあるクリアなタッチが美しい。「第6 番」のみチェンバロで弾いています。
GEN-14324
Bach and B-A-C-H」〜スウェーリンク、J.S.バッハ、R.シューマン、クールの作品
J.S.バッハ:前奏曲とフーガ.ハ長調 BWV566/
スウェーリンク:四声のファンタジア SwWV273
J.S.バッハ:「フーガの技法」〜“コントラプンクトゥス14”
R.シューマン:「バッハの名による6 つのフーガ」〜“第2 番「Lebhaft」”
J.S.バッハ:トリオ・ソナタ第6 番 ト長調 BWV530
ヤン・エズラ・クール(b.1988):B-A-C-H による変奏曲(世界初録音)
J.S.バッハ:トッカータ,アダージョとフーガ ハ長調 BWV564
ヨハネス・ラング(Org)

録音:2014 年3 月27-29日
ヨハン・セバスティアン・バッハ国際コンクール 2012 オルガン部門優勝のヨハネス・ラングは新進気鋭のオルガニスト。J.S.バッハの作品と、「B-A-C-H 主題」を用いた作品を収録。
GEN-14325
「夜の到来」〜ハートキー、ピアソラ、ブラームスによるピアノ四重奏曲集
スティーヴン・ハートキー:太陽の王
ピアソラ(コンスタティノス・ラプティス編曲):悪魔のタンゴ/悪魔をやっつけろ/悪魔のロマンス
ブラームス:ピアノ四重奏曲第3番 ハ短調Op.60*
フレックス・アンサンブル
【杉村香奈(Vn)、
アンナ・スルツ=カパラ(Va)、
マルタ・ビルスマ(Vc)、
エンドリ・ニニ(P)】
エルスベト・モーザー(バヤン) *

録音:2014 年3 月29‐31 日
杉村香奈をリーダーとして結成して 1 年足らずで、フランクフルト国際シューマン室内楽賞 2013で第 1 位と最優秀解釈賞を受賞するなど、注目をあつめるピアノ四重奏団のデビュー・アルバム。「夜」というテーマでセレクト。ミロの絵画に影響された、現代アメリカの作曲家ハートキーの「太陽の王」。表情豊かな響きが印象的。ピアソラの「悪魔」が付く 3 曲をピアノ四重奏曲に編曲。バヤンも加わり、渇いた空気感、リズミカルなタンゴが繰り広げられる。
GEN-14326
「歌と絵画」
リスト:12 のシューベルト歌曲編曲S.558(挨拶を贈ろう/水に寄せて歌う/君こそわが憩い/魔王/海の静けさ/若い尼僧/春の想い/糸を紡ぐグレートヒェン/聞け、ひばり/休みない愛/さすらい人/アヴェ・マリア)
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
ミハイル・モルドヴィノフ(P)

録音:2013年11月
リストの 12 のシューベルト歌曲編曲はシューベルトの有名歌曲ばかりを一同に集めた上さらに鮮やかなピアノ・ヴィルトゥオーゾを施した名編曲でピアニストの技量を試される試金石的な作品。モルドヴィノフはウラディーミル・トロップに師事し 1996年のロベルト・シューマン・コンクール、1997年のフランツ・シューベルト・コンクール入賞、ヨーロッパを中心にソロ活動を繰り広げている。リストの華やかなピアニズムからムソルグスキーの骨太な音楽まで幅広い表現力を備えた期待の若手。
GEN-14327
シューベルト:後期ピアノ作品集
アレグレット.ハ短調 D915
4 つの即興曲D899,Op.90
ピアノ・ソナタ第21 番 変ロ短調 D960
江尻南美(P)

録音:2014 年1 月10‐12 日 テルデック・スタジオ(ベルリン)
※日本語解説付き
桐朋学園大学音楽学部研究科とフランクフルト音楽大学卒業、第13 回ショパン国際ピアノ・コンクールで最優秀演奏者賞、チェルニー=ステファンスカ氏よりマズルカ特別賞を授与など、ドイツを拠点に活躍中のピアニスト、江尻南美。 幼少時から思い入れの深いシューベルトを録音した今作。シューベルトの繊細で孤独な魂を、慈しみながら、共感しながら奏でる。聴こえてくるのは音楽への希望。亡くなる直前に作曲された「ピアノ・ソナタ第21 番」は、深い悲しみと静けさ、そして未来への決意が波のように押し寄せてくる。
GEN-14330
ホリガー:チェロとピアノのための作品集
ハインツ・ホリガー(b.1939):ロマンスエンドレス(2003)
「カトルズ・ジュイエ」のための小花火(2012)
シャコンヌ (1975)/パルティータ (1999)
ダニエル・ヘフリガー(Vc)、
ジル・ヴォンサッテル(P)

録音:(1)2012年/(2)−(4)2013年
当年とって 75 歳となったホリガーの最近作を含むチェロとピアノの作品集。チェロとピアノのための「ロマンセンドレス」は内部奏法および(おそらくは何らかのプリペアリングを施された)ピアノとチェロの寡黙な旋律がおりなす私的な作品。「パルティータ〜ピアノのための」はアンドラーシュ・シフのために書かれた作品でいまや現代音楽の古典として知る人ぞ知る名曲。
GEN-14331(2CD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第 29 番〜第
32 番

ピアノ・ソナタ第30 番 ホ長調Op.109
ピアノ・ソナタ第31 番 変イ長調Op.110
ピアノ・ソナタ第32 番 ハ短調Op,111
ピアノ・ソナタ第 29 番「ハンマークラヴィーア」
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

録音: CD1/2013 年12 月27‐30 日 ヨーゼフ・ハイドン音楽院
CD2/1976 年6 月26 日 ポーランド国立フィルハーモニー(ライヴ録音)
グルダ、デムスとともに“ウィーンのピアノ三羽烏”と言われたバドゥラ=スコダ。2014 年春、最後の日本公演を終えました。この後期3 大ソナタは、来日の少し前、2013 年末に録音したもの。86 歳とは思えない、美しく柔らかな音。深みのあるタッチでたおやかに、包容力を持って聴き手に伝えます。第30 番の冒頭の安らかな空気感から音楽に引き込まれていきます。CD2 は1976 年に「ハンマークラヴィーア」を演奏したワルシャワでのライヴ録音。まだまだ激しく勢いがあります。第30 番はベーゼンドルファー、第31 番&第32 番はスタンウェイ、第29 番はベーゼンドルファー・インペリアルを使用。
GEN-13540
フルートとピアノのためのロマンティック作品集
ヴィドール:組曲Op.34
バッハ&グノー:アヴェ・マリア
マスネ:タイスの瞑想曲
F.ボルン:華麗なる幻想曲
ゴーベール:マドリガル
シューベルト:しぼめる花による序奏と変奏曲
サン=サーンス:白鳥
古賀敦子(Fl)
宮田真夕子(P)

録音:2012年8 月シュロス・ブリッツ,ドイツ
古賀敦子の GENUIN へのアルバム第 2 弾。シューベルトの名曲に加え「アヴェ・マリア」や「タイスの瞑想曲」「白鳥」のようなフルート以外の名曲も演奏しています。
GEN-13541
フリーメイソンにインスパイアされて
ジェミニアーニ:ソナタ第6 番イ短調Op.5
ベートーヴェン:「魔笛」の「娘か女か」の主題による12の変奏曲ヘ長調,
「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調
シベリウス:ヴァイオリンとピアノのための4つの小品Op.78
フンメル:変奏曲ニ短調
カーチャ・ツァコトニク(VC)
ナイラ・アルヴァレンガ=ラーマン(P)

録音:2012年8 月ルードヴィヒスハーフェン,ドイツ
フリーメイソンに関係する作曲家の作品を集めたユニークな作品集。
GEN-15342
エチュード&スタディ
シマノフスキ:12 の練習曲(1916)
リゲティ:ピアノ練習曲集第3 巻(1995-2001)
アイヴズ:習作集第20 番〜第23 番
シュテファン・ヴィルト(1975-):5 つの練習曲
シュテファン・ヴィルト(P)

録音:2013年
20 世紀以降のピアノの練習曲を集めたアルバム。ショパン後のポーランドの重要な作曲家シマノフスキ。中期の作品で、ドビュッシーのような印象派風の音楽性で、難技巧を要し、無調にも感じられる独特の調性感で幻想的。リゲティの超難曲エチュードは、16 年に渡って作曲された3 つの巻からなる練習曲です。この“第 3 巻”は、1995〜2001 年作曲の 4 曲。複雑難解でいながら、緻密に広がる音響。アイヴスの習作集はあまり知られていないが、“第20 番”はポリリズミックに始まり、有名なマーチ「リパブリック讃歌」、「ディキシー」のメロディがラグタイムで登場するなど、面白い曲です。
GEN-14542
ベートーヴェンと彼の師匠による弦楽三重奏曲集
アルブレヒツベルガー(1736-1809):弦楽三重奏曲ハ長調Op.9-1
ハイドン:弦楽三重奏曲ト長調Op.53
ベートーヴェン:弦楽三重奏のためのセレナーデ. ニ長調Op.8
ドレスデン・フィルハーモニック弦楽三重奏団
【ハイケ・ヤニッケ(Vn)、
アンドレアス・クールマン(Va)、
ウルフ・プレーレ(Vc)】

録音:2013 年4 月
ベートーヴェンと彼の師匠の作品をなんと弦楽三重奏曲でたどる一風変わった企画。生徒と師匠の作品を並べ、ベートーヴェンが師匠から何を学び、何を切り捨てたかを作品から類推する内容。ハイドンは説明不要ですが、ヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガーは当時の楽壇の大立者で作曲家、教育者として大きな影響力を持ち、ウィーンのシュテファン大聖堂の楽長であったこともある。対位法の大家でもあり、ベートーヴェンのほか、フンメル、モシュレスらがいる。演奏のドレスデン・フィルハーモニック弦楽三重奏団はドレスデン・フィルのコンマスであるヤニッケ、ヴィオラのアンドレアス・クールマン、チェロの首席ウルフ・プレーレから構成され、オーケストラ活動の傍ら、精力的に活動しています。
GEN-14543
「ボレロ」〜エイプソス・サクソフォン四重奏団
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
 クープランの墓
フォーレ:序奏とポピュラーなロンドによる変奏曲
ティエリー・エスケシュ(b.1965):湾、タンゴ・ヴィルトゥオーゾ
フランセ:サキソフォンのための小さな四重奏曲
ラヴェル:ボレロ
エリプソスQ(サックス四重奏)

録音:2013年4-5月
エリプソス四重奏団は2004 年にデビューしたフランス人を中心としたアンサンブル。フランセ以外は編曲物だが、ラヴェルを始め洒落た雰囲気が味わえる。ティエリー・エスケシュは現代フランスのオルガニストで作曲家。ジャズ、タンゴのテイストを持つ楽しい小品。終わりのボレロではサックス4 本がいかにボレロのダイナミズムを表現するかお楽しみ。
GEN-13544
インテルメッツォ〜ヴァイオリン小品集
シャミナード(クライスラー編):スペインのセレナーデ
ファリャ(クライスラー編):スペイン舞曲
コルンゴルト:歌劇「死の都」より「ピエロの歌」
R.-コルサコフ:(ハイフェッツ編):熊ん蜂の飛行
ラフマニノフ(ハイフェッツ編):ここは素晴らしき所/
モシュコフスキ(サラサーテ,ハイフェッツ編)ギターラ
プロフォスト:間奏曲「ウィーンの思い出」
ブラームス(クレンゲル,ギンゴールド編):ハンガリー舞曲第2番
シューマン(ハイフェッツ編):予言の鳥
ドヴォルザーク(クライスラー編):わが母の教え給いし歌
C-テデスコ(ハイフェッツ編):海のささやき
ブラームス(ヨアヒム,ハイフェッツ編):ハンガリー舞曲第7番
サン=サーンス(パラージ編):白鳥
ディニク(ハイフェッツ編):ホラ・スタッカート
マスネ(ギャレ編):タイスの瞑想曲
ブラームス(ヨアヒム編):ハンガリー舞曲第5番
ハロルド・アーレン:虹の彼に(オーヴァー・ザ・レインボー)
グルック(ハイフェッツ編):メロディ(精霊の踊り)
ゴドフスキー(ハイフェッツ編):古きウィーン
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
デュオ・インテルメッツォ
【ラルフ・マティアス・カスパース(Vn),
タマキ・タケダ(竹田環)=カスパース(P)】

録音:2012年12月ハーフォード北西ドイツ・フィルハーモニー・スタジオ
デュオ・インテルメッツォは夫婦のコンビで、ヴァイオリンのアンコール・ピースに相応しい小品ばかりを集めた楽しいアンソロジー。クライスラー、ハイフェッツ編のおなじみの編曲の他、コルンゴルトの歌劇「死の都」からの一曲など普段あまり聴くことのない作品も収録。これ一枚でヴァイオリンの有名なアンコール・ピースがほぼ聴けます。
GEN-14545
ヴィオラとピアノのためのロマンティック作品集
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第1 番 ヘ短調Op.120-1
フックス:ヴィオラ・ソナタ.ニ短調Op.86
キール:3 つのロマンス Op.69
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第2 番 変ホ長調Op.120-2
ライナー・モーク(Va)
橋場めぐみ(P)

録音:2013 年 7 月 22‐24 日
ライナー・モークはドイツのヴィオラ奏者で、1974〜78 年までカラヤン指揮のもとのベルリン・フィルで首席ヴィオラ奏者として活躍。広がりを感じさせる豊かな音色で朗々と奏でています。ヴィオラ作品の代表曲であり、ブラームスの最晩年の作品でもある2 曲の「ヴィオラ・ソナタ」。ほの暗い情熱、暗さの中から見える光を、そして穏やかさを、渋みのある演奏で表現。注目したいのは、ドイツの作曲家フリードリヒ・キール(1821-1885)の「3 つのロマンス」。本当にロマンに溢れた美しい作品。抒情に満ち、ヴィオラが気持ちよく歌う。埋もれてしまうにはもったいない。

GEN-15332
アルビノーニ、ヴィヴァルディのヴェネチア教会ソナタ集
アルビノーニ:3 声のソナタOp.1
ヴィヴァルディ:2 つのオーボエと通奏低音のためのトリオ・ソナタRV81
ヴィヴァルディ:オーボエと通奏低音のためのオーボエ・ソナタRV53
ハイメ・ゴンザレス(Ob、指)
カメラータ・デリ・アミーチ

録音:2014 年6 月23 日〜27 日フライブルク、アンサンブルハウス
ヴェネチア生まれの2 人の偉大な作曲家、アルビノーニにヴィヴァルディ。文化、音楽が隆盛だった黄金期、朗らかに軽やかな作風のオーボエを含んだソナタ集です。アルビノーニの作品は、ロマンティックな旋律に溢れ、典雅なリズム。穏やかな気分にさせてくれます。ヴィヴァルディは、軽快なで爽快なリズムに哀愁漂うメロディで、ヴィヴァルディらしい妙技が聴こえてきます。
GEN-15333
「ザクセン」〜バッハ、メンデルスゾーン、ワーグナー
ワーグナー(ゴールドハンマー編):「ローエングリン」〜「第3 幕への前奏曲」、「朝の歌と軍隊の行進」
ワーグナー:(ゴールドハンマー編):「トリスタンとイゾルデ」〜「イゾルデの愛の死
ワーグナー(M.ネストラー編):「神々の黄昏」より「葬送行進曲」
ワーグナー(ゴールドハンマー編):「ワルキューレ」〜「ワルキューレの騎行」
メンデルスゾーン(ゴールドハンマー編):前奏曲とフーガ ハ短調Op.37
バッハ(G.ブラウアー編):管弦楽組曲第3番
トーマス・クラモー(指揮)
ザクセン管楽フィルハーモニー(吹奏楽)

録音:2014 年3 月17-20日 ベサニー教会(ライプツィヒ)
ザクセン管楽フィルハーモニーは60 年以上の歴史を誇る吹奏楽団。指揮はベルリン・フィルの元トランペット奏者だったトーマス・クラモー、メンバーはドイツの主要な交響楽団の管楽器奏者たちで構成されています。ドイツのザクセンにゆかりのある 3 人の作曲家バッハ、メンデルスゾーン、ワーグナーの名曲を吹奏楽版にアレンジ。力強く響き渡る管楽器がエネルギッシュに清々しく奏でています。“ワルキューレの騎行”は色彩感豊かに躍動するメロディ、キレのある音色は開放的で爽快!バッハの“管弦楽組曲第3 番”は、典雅に華麗なサウンドで聴かせてくれます。
GEN-15334
小山莉絵〜ファゴット作品集
ベートーヴェン:ホルン(ファゴット)・ソナタ.ヘ長調 Op.17(ファゴット版初録音)
ウェーバー:アンダンテとハンガリー風ロンドOp.35
カリヴォダ:ファゴットとピアノのためのサロンの小品Op.230(世界初録音)
モーツァルト:ヴァイオリン(ファゴット)・ソナタ第 35 番 ト長調K.379/373a (ファゴット版初録音)
ドップラー:フルート(ファゴット)とピアノのためのハンガリー田園幻想曲Op.26
小山莉絵(Fg)
クレメンス・ミュラー(P)

録音:2014 年 7 月 9−11 日 トロッシンゲン・コンツェルトハウス(ドイツ)
突出した才能に大注目の逸材!1991 年生まれ、父も名ファゴット奏者小山昭雄氏。第37 回ドイツ音楽コンクールで優勝、第62 回ミュンヘン国際音楽コンクールにて最高位の第2 位を受賞するなど、参加したコンクールすべてで最高位を受賞する才媛、小山莉絵。GENUIN レーベルからの2 枚目のアルバムはファゴットの可能性を広げる意欲作。豊かな音色は力強くも、暖かく繊細にコントロールされている。ベートーヴェンやモーツァルトなど、オリジナルの楽器に引けを取らないファゴットの魅力と美しさに溢れています。
GEN-15335
ロマンティック・インプレッションズ
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1 番ト長調Op.78
クララ・シューマン:3 つのロマンスOp.22
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3 番ハ短調Op.45
グリーグ:歌曲編曲集(はじめての出会い Op.21-1/薔薇の時にOp.48-5/ソルヴェイグの歌”Op.23-19)
ビョル・カン(Vn)
ボリス・クズネゾフ(P)

録音:2014 年2 月3−5 日 ベルリン イエス・キリスト教会(ダーレム)
2009 年のドイツ音楽コンクールのピアノ部門とヴァイオリン部門で優勝したビョル・カンとボリス・クズネゾフによるデュオ第2 作。1985 年生まれの若き2 人ですが、2011 年にはカーネギー・ホール・デビューも果たし、ビョル・カンは 2013 年のラルス・フォークトが主催するシュパヌンゲン音楽祭にも参加するなど実力も評価も急上昇中。エレガントなスタイルで伸びのある音色がふくよかにロマンを湛えている。2 人の美しい調和、お互いがバランス良く丁寧に演奏しています。グリーグの歌曲編曲はシンプルなメロディが優しく心に響きます。
GEN-15336
〜ドイツ音楽コンクール2013優勝者〜 「ルーベン・ドゥラ・デ・ラモ(テューバ)」
(1) クリステル・ダニエルソン(1942-1989):テューバとブラ
ス・アンサンブルのための「カプリッチョ・ダ・カメラ」
(2)アルマンド・ラッセル(1932-):テューバと木管五重奏の
ための協奏的組曲
(3)アンリ・トマジ(1901-71):「生きるべきか、死ぬべきか」
(4)ウィリアム・ペン(1943-):テューバとマリンバのための
「カプリッチョ」
(5)モルテン・ゴートハウグ(1955-):テューバと金管五重奏
のための協奏的ソナタ
ルーベン・ドゥラ・デ・ラモ(Tub)、
(1)(5)アンサンブル・シュワープンクト
(1)ユヴァル・ウォルフソン(Tb)
(1)(2)(5)ケルヴィン・グアラパーナ(Hrn)
(2)ワイマール木管五重奏団
(3)トロンボーン・ユニット・ハノーファー
(4)サブリナ・マ(マリンバ)

録音:2014 年3 月25-27 日、ベルリン イエス・キリスト教会(ダーレム)
スペイン生まれ、ドイツのハノーファー音楽大学でイェンス・ビョルン=ラーセンに師事したテューバ奏者ルーベン・ドゥラ・デ・ラモ。2012 年第8 回エオルス国際管楽器コンクール、マルクノイキルヘン国際器楽コンクールで優勝するなど、数々のコンクールで入賞しています。2013 年のドイツ音楽コンクールで優勝し、CD デビューを果たしました。テューバの超絶技巧を駆使し、様々な編成の室内楽でテューバの魅力を最大限に引き出しています。
GEN-15337
ドイツ音楽コンクール2011優勝者〜ラーシュ・カーリン
アンデシュ・ヒルボリ(1954-):トロンボーンとテープのためのスキン・トロンボーン
ラース=エリック・ラーション(1908-1986):トロンボーンと弦楽のためのコンチェルティーノ/4 本のトロンボーンのための“変態創造主たち”/日出ずる国(世界初録音)
クリスチャン・リンドベルイ(1958-):ソロ・トロンボーンのための“ジョー・ジャック・ビングルバンデット”
ベンジャミン・ステルン(1978-):ソロ・トロンボーンのための“ユーモラスな独白”(世界初録音)
フォルケ・ラーベ(1935-):ソロ・トロンボーンのための“バスタ”
ヒューゴ・アルヴェーン(1872-1960):羊飼いの娘の踊り
 トロンボーンとトロンボーン・アンサンブルのためのスウェーデンの3 つの歌曲〜
(ペテリク・モラレス(1950-):コッポンゲン/ホーカン・ノーレン(1917-2003):真夏の歌/オスカル・
リンドベルイ(1887-1955):夏の牧舎の古い讃美歌)
ローランド・ペンティネン(1963-):トロンボーンとピアノのためのカメラ
ラーシュ・カーリン(Tb、編曲)
トロンボーン・ユニット・ハノーファー、
弦楽アンサンブル、
カタジナ・ウィエチョレク(P)

録音:2014 年3-4 月
スウェーデン出身の新進気鋭のトロンボーン奏者、ラーシュ・カーリン。スヴェン=エリック・エリクソンやヨナス・ビルントに師事し、このドイツ音楽コンクールを含む、多数のコンクールで優勝を果たしています。デンマークのオーフス響の元首席奏者であり、現在トロンボーン・ユニット・アンサンブルのメンバーです。このトロンボーン・アンサンブルも2011 年のドイツ音楽コンクールのアンサンブル部門で優勝しました。このアルバムは 20 世紀の作曲家の作品を中心にソロやトロンボーン・アンサンブル、ストリング・アンサンブルと様々な編成で、トロンボーンの魅力を聴かせてくれます。新しい作品ばかりですが、メロディも牧歌的だったりと、とても親しみやすい。
GEN-15338
C.P.E.バッハ&ドヴィエンヌ:フルート協奏曲集
C.P.E.バッハ:フルート協奏曲イ短調 WQ166
ドヴィエンヌ:フルート協奏曲第2 番ニ長調
C.P.E.バッハ:フルート協奏曲ニ短調 WQ22
フェリックス・レングリ(Fl)、
バーゼル・チェンバー・アカデミー

録音:2014 年8 月 バーゼル音楽院大ホール
スイスのバーゼルを拠点に世界各地でソリストとして活躍しているフルート奏者フェリックス・レングリ。フルートをペーター=ルーカス・グラーム、オーレル・ニコレに師事した実力派フルート奏者です。C.P.E.バッハのイ短調は 1750 年にチェロ協奏曲として作曲された作品を作曲家自身がフルート協奏曲に編曲しました。フルートの繊細な響きが軽やかに演奏されています。自信もフルート奏者だったフランスの作曲家ドヴィエンヌ。快活で流麗な音楽でヴィルトゥオーゾ的な技巧も楽しめる作品です。
GEN-15339
現代ヴァイオリン作品集
ブライト・シェン(1955-):無伴奏ヴァイオリンのための「流れ」
ペルト:「フラトレス」*
シュニトケ:無伴奏ヴァイオリンのための「ア・パガニーニ」
レーラ・アウレルバッハ(1973-):無伴奏ヴァイオリンのための
「孤独の組曲」
グバイドゥーリナ:「綱渡りの踊り子」*
ジジョン・ワン(王之Q、Vn)、
ヤシュアンジ・シエ(P)*

録音:2014 年 7 月 19 日〜20 日、ライプツィヒ、メンデルスゾーン・ザール
中国出身の注目若手ヴァイオリニスト!上海音楽院で学び、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で、コーリャ・ブラッハーに師事。1998年にメニューイン・コンクールのジュニア部門で優勝、第6回中国ヴァイオリン・コンクールで史上最年少優勝を果たしています。フランス放送フィルやヘルシンキ・フィルなど、様々なオーケストラのソリストとして出演。2014年にはN響にも客演してシベリウスのヴァイオリン協奏曲を演奏しています。 今作は、技巧的な現代ヴァイオリン作品集。アルヴォ・ペルトの名作“フラトレス”はシンプルな音の反復から生まれる澄んだ透明感、静謐な空気の中、時に激しく。ワンは、丁寧に奏でながら、その美しさを表出させています。クレーメルの演奏でも有名なシュニトケの“ア・パガニーニ”。不穏な静けさから始まり、パガニーニの断片が織り込まれた超絶技巧曲。グバイドゥーリナの“綱渡りの踊り子”は、ヴァイオリンが踊り、ピアノが不安を掻き立てる。収録曲もどれもが魅力的なアルバムです。
GEN-15340
ホルン八重奏と打楽器のための編曲集
ムソルグスキー:展覧会の絵、
 禿山の一夜
ショスタコーヴィチ:オーケストラのための組曲
プロコフィエフ:ロメオとジュリエット
チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」
ジャーマン・ホルン・サウンド8.1:
【クリストフ・エス(Hrn)、
ステファン・ショットシュテット(Hrn)、
セバスティアン・ショル(Hrn)、
ティモ・シュタイニンガー(Hrn)、
ラルフ・フィッカー(Hrn)、
マルティン・グロム(Hrn)、
カーステン・ドゥフィン(Hrn)、
クリスティアン・ランペール(Hrn)】
シモン・レスラー(Perc、Pf、チェレスタ)
ハンネス・クレマー(指)

録音:2014 年4 月
バンベルク響をはじめとするドイツのオーケストラの若手奏者により2009 年に結成されたホルン四重奏団“ジャーマン・ホルン・サウンド”。今作はホルン奏者 4 人と打楽器奏者を迎えて、ホルン八重奏&打楽器で“展覧会の絵”をメインにロシアの偉大な作曲家たちの名曲を取り上げています。重厚感があり、8 本のホルンによる絶妙なハーモニー。骨太ながら柔軟性に富む明朗な音色です。
GEN-15341
ドイツ音楽コンクール2013優勝者〜ヨナス・パルム
メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ第2 番Op.58
デュティユー:ザッハーの名による3 つのストローフェ
ヤナーチェク:チェロとピアノのための“おとぎ話”
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第5 番Op.102-2
ヨナス・パルム(Vc)
フィリップ・ハイス(P)

録音:2014 年4 月 イエス・キリスト教会
(ダーレム)
1993 年生まれ、ドイツのルートヴィヒスブルク出身、これまでにジャン=ギアン・ケラスやクレメンス・ハーゲンに師事。コンクールでの入賞も多数で、ドイツの若手注目チェリストの 1 人です。伸びのある艶やかな音色、優美でキレもあり、とても爽やかな演奏です。デュティユーの作品はロストロポーヴィチがスイスの指揮者パウル・ザッハーの古希を祝うために、12 人の作曲家に委嘱した作品の一つ。聴こえるか聴こえないか位の弱音からのダイナミクスも繊細。超絶技巧!
GEN-15344
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集第2集
ピアノ三重奏曲第5 番ニ長調Op.70-1「幽霊」
カカドゥ変奏曲Op.121a
ピアノ三重奏曲第2 番ト長調Op1-2
トリオ・エクス・エクオ
【マティアス・ヴォロング(Vn)、
マティアス・モースドルフ(Vc)、
オルガ・ゴーレイ(P)】

録音:2014 年9 月
第7番「大公」&第3番(GEN12217)に続くトリオ・エクス・エクオのベートーヴェン第2弾。 “第5 番「幽霊」”第1 楽章での颯爽としたテンポ、物悲しい冒頭で始まる第2 楽章など、ベートーヴェンの名作をとにかく繊細な音色で奏でる。丁寧に紡ぎ、心地よい緊張感と情感豊かな歌を感じる。“カカドゥ変奏曲”はユーモアに満ちた変奏部分の瑞々しい感性、個性豊かな各変奏はとても興味深い。ヴァイオリン奏者のヴォロングはシュターツカペレ・ドレスデンのコンサートマスターであり、バイロイト音楽祭管弦楽団のコンサートマスターとしても活躍している名手です。
GEN-15345
ドイツ音楽コンクール2008年優勝者〜 トーマス・ヘッカー(オーボエ)
ヴィヴァルディ:オーボエ・ソナタ第2番ハ短調RV53
ベリオ:セクエンツァZ
テレマン:「音楽の練習帳」〜オーボエ・ソナタホ短調TWV:e06
イサン・ユン:東西の小品U(オーボエとチェロのための)
クープラン:「新しいコンセール集」〜“趣味の和”
トマジ:ミレイユの墓(オーボエとタンブーランのための)
ヘンデル:オーボエ・ソナタヘ長調 HWV363a
ジャックマン:無伴奏オーボエのためのサーカス
トーマス・ヘッカー(Ob)
ラファエル・アルパーマン(Cemb)
ミカエル・フォン・ショネルマルク(Fg)、
ミッシャ・メイヤー(Vc)
ミカエル・メツラー(タンブーラン)

録音:2014年3月
1985 年生まれ、ハノーファー音楽大学でクラウス・ベッカーに師事したヘッカー。2008 年に、このドイツ音楽コンクールとマルクノイキヘン国際器楽コンクールで優勝しました。2009 年よりベルリン・ドイツ響の首席オーボエ奏者として活躍中。今作は、新しいオーボエ作品と、古典のオーボエ作品が交互に収録されています。
GEN-15346
〜ハワード・ブレイク(1938-):チェロ作品集
気晴らしOp.337a
ペニリオンOp.525a
チェロ・ソナタOp.619
ヴィーナスの魔法Op.566a
ウォーキング・イン・ジ・エアー〜「スノーマン」Op.620a より
大天使の子守歌Op.436a
ベネディクト・クレックナー(Vc)
ハワード・ブレイク(P)

録音:2014年
「スノーマン」の挿入歌で知られるイギリスの作曲家、ハワード・ブレイクのチェロ作品集。“大天使の子守歌”以外はこの「チェロ+ピアノ版」編曲は世界初録音。チェロのふくよかな音を活かしてロマンティックで華やかさがある作品ばかり。“ウォーキング・イン・ジ・エアー”はチェロの低音が弾くメロディーが哀愁たっぷりに奏でられます。
GEN-15348
フルートとチェロのためのデュオ・アルバム
モーツァルト:二重奏曲第2 番 変ロ長調K.424(古賀敦子とロマコフにより変ホ長調に編曲)
鈴木理香(1960-):風の通[世界初録音](フルート・ソロ)
J.S.バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタ.ホ短調BWV1034
ヒンデミット:無伴奏チェロ・ソナタOp.25-3
棚田文紀(1961-):“F”フルート・ソロのために
ボザ:フルートとファゴットのためのソナチネ
古賀敦子(Fl)、
ゲオルギー・ロマコフ(Vc)

録音:2014 年7 月
古賀敦子のGENUIN への第4 弾。フルートとチェロのデュオ作品、フルートとチェロ、それぞれのソロ作品を収録しています。鈴木理香作曲のフルート・ソロ作品「風の通」は世界初録音です。伸びやかで、無機質なクールさを漂わせ、超絶技巧の連続。澄んだ雰囲気を醸し出している。バッハはフルートとチェロが絡み合い、ふくよかで豊かな表現で演奏。モーツァルトの二重奏曲は演奏者自身により、ヴァイオリン声部をフルートに生かすために第1 楽章と第3 楽章を変ロ長調から変ホ長調に転調させている。ドイツを中心に活躍するフルート奏者、古賀敦子。パリ国立高等音楽院を修了。数々のコンクールで優勝、入賞を収め、ソリストとして活動している。

GEN-15352
太陽王ルイ14 世のための音楽集
ダングルベール:前奏曲ト短調
リュリ:アポロンのアリア、
 アムールの勝利
フランソワ・クープラン:第3前奏曲、
 クラヴサン曲集第1巻第1組曲、第7前奏曲
リュリ(ダングルベール編):ファエトンのシャコンヌ、
 リュリ氏のジーグ、
 アルミードのパッサカイユ、
 サラバンド「冥府の神」
ジャケ=ド=ラ・ゲール:プレリュードト短調
ルイ・クープラン:パッサカイユト短調、パッサカイユ、
 ド・ブランクロシェ氏のトンボー
ル・ルー:クラヴサン小品集
ロワイエ:めまい
レベッカ・マウラー(Cemb)

録音:2014 年 10 月
「太陽の王」ルイ 14 世時代のフランス音楽から、王室に縁の深い作品を集めたチェンバロ・アルバムです。舞踊、音楽、演劇など、芸術活動に力を入れすべてが繁栄していた時代。多くの名作が誕生しました。使用楽器はヌーシャルテル芸術歴史博物館に所有されている 16〜17 世紀に多くの名器を残したルッカース一族のヨアネス・ルッカース製作のチェンバロを使用しています。

GEN-15353(35CD)
ディノラ・ヴァルシ(1939-2013)レガシー
■Live 1
(1)ショパン:ワルツ イ短調Op.34-No.2
(2)バッハ:ピアノ協奏曲第5番へ短調BWV1056
(3)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調Op.18
■Live 2
シューマン:クライスレリアーナOp.16
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
シューベルト:ピアノ・ソナタ第16番イ短調D.845
■Live 3 モーツァルト:アダージョ ロ短調KV540、小さなジーグKV574/
ブラームス:間奏曲Op.117/
バルトーク:ピアノ・ソナタSz80/ショパン:エチュードOp.25
■Live 4
バッハ:トッカータ ホ短調BWV914
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集Op.6
ショパン:エチュードOp.10
■Live 5
(1)ラモー:クラヴサン小品集より
バッハ:(2)フランス風序曲 ロ短調BWV831
(3)イタリア協奏曲へ長調BWV971
(4)ピアノ協奏曲第5番へ短調BWV1056]
■Live 6
ハイドン:ピアノ・ソナタ ニ長調Hob XVI:37/
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番ニ短調Op.31-2/
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調Op.36/
ドビュッシー:前奏曲集〜「妖精たちは艶やかな踊り子」「ミンストレル」「亜麻色の髪の乙女」「奇人ラヴィーヌ将軍」「花火」/
ドビュッシー:ゴリウォーグのケークウォーク/ファリャ:三角帽子よりファルーカ/ショパン:マズルカOp.7-1
■Live 7
ラモー:クラヴサン小品集より/
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第12番変イ長調Op.26/
ショパン:夜想曲Op.15-1&2、Op.27-.2、Op.62-1、Op.48-1/
ドビュッシー:ピアノのために/
ショパン:前奏曲ホ短調Op.28-4、嬰ヘ短調Op.28-8
■Live 8 ハイドン:変奏曲へ短調(ソナタ)Hob.XVII:6、ピアノ・ソナタ ヘ長調HobXVI:23、ピアノ・ソナタ変ホ長調HobXVI:52/
シューマン:幻想曲ハ長調Op.17
■Live 9
(1)ショパン:ピアノ協奏曲第2番
(2)ラヴェル:ピアノ協奏曲
(3)バッハ/リスト:前奏曲とフーガBWV543
■Live 10
ベートーヴェン:(1)ピアノ協奏曲第4番
(2)ピアノ協奏曲第5番《皇帝》
■Live 11
(1)ラフマニノフ:パガニーニに主題による狂詩曲
(2)リスト:ピアノ協奏曲第1番
(3)バルトーク:ピアノ協奏曲第3番
■Live 12
(1)ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
(2)ショパン:「お手をどうぞ」の主題による変奏曲Op.2
■Live 13
ディノラ・ヴァルシ/ライヴ13
(1)ブラームス:ピアノ協奏曲第1番
(2)モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番
■Studio 14
ブラームス:(1)幻想曲集Op.116/(2)間奏曲集Op.117/(3)6つのピアノ小品Op.118/(4)4つの小品Op.119
■Studio 15
ブラームス:(1)ラプソディ第1番、第2番Op.79
(2)ヘンデルの主題による変奏曲とフーガOp.24
(3)チェロ・ソナタ第2番へ長調Op.99

■Studio 16
ブラームス:(1)8つの小品Op.76、(2)ラプソディ第1番、第2番Op.79
シューマン:(3)ピアノ・ソナタ第2番ト短調Op.22、(4)序奏とアレグロOp.92
■Studio 17
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ
(1)第1番へ短調Op.2-1/(2)第3番ハ長調Op.2-3/(3)第7番ニ長調Op.10-3
■Studio 18
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
(1)第18番変ホ長調Op.31-.3/(2)第28番イ長調Op.101/(3)第29番変ロ長調《ハンマークラヴィーア》
■Studio 19 ショパン:ピアノ・ソナタ
(1)第2番Op.35/(2)第3番Op.58/(3)第1番Op.4
■Studio 20
ショパン:マズルカ第1集
第1-4番Op.6、第5-9番Op.7、第10-13番Op.17、第14-17番Op.24、第18-21番Op.30、第22-25番Op.33
■Studio 21
ショパン:マズルカ第2集
第26-29番Op.41、第30-32番Op.50、第33-35番Op.56、第36-38番Op.59、第39-41番Op.63、第42-45番Op.67、第46-49番Op.68
■Studio 22 「ショパン:夜想曲第1集」
第1-3番Op.9、第4-6番Op.15、第7-8番op.27、第9,10番Op.32、第11,12番Op.37、第13,14番Op.48
■Studio 23
(1)「ショパン:夜想曲第2集」
第15,16番Op.55、第17,18番Op.62、第19番Op.72-1
(2)ショパン:バガテルOp.23、Op.38、Op.47、Op.52
(3)ショパン:序奏と華麗なポロネーズOp.3
■Studio 24
ショパン:(1)即興曲(第1番変イ長調Op.29、第2番嬰へ長調Op.36、第3番変ト長調Op.51、第4番《幻想即興曲》嬰ハ短調Op.66)/
(2)前奏曲全曲Op.28/(3)幻想曲へ短調Op.49
■Studio 25
ショパン:(1)ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11、第2番へ短調Op.21
(2)スケルツォ第3番嬰ハ短調Op.39
■Studio 26
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調Op.18
チャイフコスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23
■Studio 27
(1)シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番D664
(2)モーツァルト:ピアノ協奏曲第16番ニ長調KV451
(3)メンデルスゾーン:華麗なロンドOp.29
(4)F.メンデルスゾーン=ヘンゼル:ピアノのための歌Op.2-2、6-2、6-3、6-4、8-1、8-3、2-4
■Studio 28
(1)フランク:前奏曲、コラール、フーガ
(2)ドビュッシー:前奏曲集第1巻
(3)ガリーナ・ウストヴォルスカヤ:ピアノ・ソナタ第4番
■Studio 29
(1)シューマン:交響的練習曲Op.13/(2)謝肉祭Op.9/
(3)シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番ハ短調D958
■Studio 30
シューマン:(1)クライスレリアーナOp.16/
(2)幻想小曲集Op.12/(3)フモレスケOp.20
■Studio 31
(1)シューマン:幻想曲Op.17
(2)シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番イ長調D959
■Studio 32
(1)ドビュッシー:前奏曲集第2巻(全曲)
ラヴェル:(2)優雅で感傷的なワルツ、(3)ソナチネ
■Studio 33
(1)アルベニス:ナヴァラ
(2)アルベニス:イベリア組曲より
(3)ヒナステラ:ピアノ・ソナタ第1番Op.22
(4)バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタ
■Studio 34
(1)ルクー:ヴァイオリン・ソナタ ト長調
(2)イザイ:子供の夢Op.14
(3)ヴュータン:バラードとポロネーズOp.38
(4)ファリャ:スペインの庭の夜
■Talk 35 「ディノラ・ヴァルシ/トーク」
(1)1986年ベルリン映画祭におけるウルスラ・クラインとの対談
(2)モニカ・スティーグマンとのショパン:前奏曲Op.28についての対談
■Film 36(DVD)
(1)シューマン:幻想小曲集Op.12
(2)メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番ト短調Op.25
(3)シューマン:序奏とアレグロOp.92
■Film 37(DVD)
「カールスーエにおけるマスタークラス」
(1)ショパン:Op.10、シューマン:Op.13、Op.16、Op.20、ブラームス:Op.15のレッスン、インタビュー、学生との対話などのドキュメント映像
(2)ショパン:練習曲集Op.10
■Film 38(DVD)
(1)モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番
(2)ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
(3)ラモー:鳥の思い出/シューマン:夜に(幻想小曲集より)/ショパン:夜想曲第5番/F.メンデルスゾーン=ヘンゼル:ロマンティックなサルタレロ/ショパン:前奏曲第15番/ドビュッシー:花火(前奏曲集より)
■Film 39(DVD)
(1)ピアニストの肖像(インタビュー、マスタークラス、自宅での映像)
(2)ベートーヴェン:バガテルOp.33-2/ショパン:木枯らし/クララ・シューマン:スケルツォOp.10/ラヴェル:トッカータ(クープランの墓より)/ショパン:練習曲Op.25-1/スクリャービン:練習曲Op.8-12/ヒナステラ:ガチョウのダンス
■Film 40(DVD)
「ライヴ・イン・東京」
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻より、前奏曲第9番、第10番、第11番
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
ショパン:前奏曲集Op.28、ワルツ変ニ長調Op.64-1
全て、ディノラ・ヴァルシ(P)

DISC1〜13 :ライヴ録音
DISC14〜34 :スタジオ録音
DISC35 :ディノラ・ヴァルシのトーク
DISC36〜40 :DVD

■Live 1
2)ヴィセンテ・アスコーネ(指)ソドレSO
(3)ヴィクトル・テヴァー(指)ソドレSO
録音:モンテヴィデオ(ウルグアイ)、(1)1945年私的録音、(2)1949年8月13日、(3)1955年6月25日

■Live 2
録音:1967年11月6日
バーンホフ・ローランズエック

■Live 3
録音:1980年5月2日シュヴェツィンゲン音楽祭シュヴェツィンゲン城ロココ劇場

■Live 4
録音:1982年6月19日ルートヴィヒスブルク城音楽祭

■Live 5
(4)ベルンハルト・ハルトーグ(Vn)、
ヤノシュ・バローグ(Vn)、
チャイム・ソロトルスキ(Va)、
ペーター・ミヒャエル・マン(Vc)
録音:1983年7月8日ベルリン

■Live 6
録音:1986年9月16日ベルリン、ゼンデザール大ホール(ベルリン芸術週間1986年)

■Live 7
録音:1989年5月19日シュヴェツィンゲン音楽祭シュヴェツィンゲン城ロココ劇場(シュヴェツィンゲン音楽祭1989年)

■Live 8 ハ
録音:1988年9月6日ヨーロッパ音楽祭(ハイドン)、1983年4月15日エッティリンゲン宮殿コンサート(シューマン)

■Live 9
(1)ウリ・セガル(指)ケルンWDR響
(2)ズデニェク・マーツァル(指)ケルンWDR響
録音:(1)1973年10月19日、(2)1971年12月3日、(1)(2)WDRゼンデザール、ケルン (3)1980年2月28日

■Live 10
1)パウル・クレツキ(指)スイス・ロマンドO
(2)R.ツァグロセク(指)オーストリアRSO
録音:(1)1970年4月1日ジュネーヴ、(2)1983年4月28日ザールバウ、エッセン

■Live 11
(1)ネヴィル・マリナー(指)シュトゥトガルトRSO
(2)ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指)ベルリンRSO (
3)ジャック・ウトマン(指)ソドレSO
録音:(1)1983年12月6日、(2)1999年12月10日 、(3)1971年6月7日モンテヴィデオ

■Live 12
(1)ペトル・アルトリヒテル(指)プラハSO
(2)ダニエル・ナザレト(指)シュトゥットガルトRSO
録音:(1)1994年6月16日プラハ、(2)1980年3月27日シュトゥットガルト

■Live 13
(1)ペトル・アルトリヒテル(指)プラハSO
(2)ベルンハルト・ギュラー(指)シュトゥットガルトRSO
録音:(1)1993年3月22日プラハ、(2)2002年3月1日シュタットハレ、ジンデルフィンゲン

■Studio 14
音:(1)1996年6月19日、1994年12月18日
(3)1994年4月13日、(4)1995年10月16日

■Studio 15
(3)ボリス・ペルガメンシチコフ(Vc)
録音:(1)1994年5月11日、(2)1995年2月14日、(3)1980年4月28日

■Studio 16
(4)エルネスト・ブール(指)南西ドイツ放送響
録音:(1)(2)1971年、(3)1969年(1)−(3)ユニバーサル・ミュージックのライセンス音源、(4)1976年6月26日

■Studio 17
録音:(1)1986年12月10日、(2)(3)1987年2月17、18日

■Studio 18
録音:(1)(2)1987年2月17、18日、(3)1980年2月29日、[76`03]

■Studio 19
音:(1)1993年6月27、28日、(2)(3)1989年2月23、24日、[66`57]

■Studio 20
音:1985年RBBとドイツ・ハルモニア・ムンディによる共同制作 [58`07]

■Studio 21
録音:1985年RBBとドイツ・ハルモニア・ムンディによる共同制作

■Studio 22
録音:1986年RBBとドイツ・ハルモニア・ムンディによる共同制作

■Studio 23
(3)ボリス・ペルガメンチコフ(Vc)
録音:(1)1986年RBBとドイツ・ハルモニア・ムンディによる共同制作、(2)1989年10月14日、(3)1980年4月28日

■Studio 24
音:(1)(2)1988年、(3)1987年

■Studio 25
(1)ヤン・クレンツ(指)モンテカルロ・フィル
[P]:(1)1972年、(2)1971年、(1)(2)ユニバーサル・ミュージックのライセンス音源

■Studio 26
ロンベルト・ガルデッリ(指)ロッテルダム・フィル
[P]:1975年、ユニバーサル・ミュージックのライセンス音源

■Studio 27
(2)ルイ・アントニオ・ガルシア・ナバロ(指)シュトゥットガルトRSO
(3)エルネスト・ブール(指)南西ドイツRSO
録音:(1)1989年 (2)1987年4月27日、(3)1976年6月26日、(4)1984年12月3日、5日

■Studio 28
録音:(1)1995年1月9日、(2)1991年6月21日
(3)1993年6月28日

■Studio 29
録音:(1)1984年12月3日、5日、(2)1993年6月25日(3)1977年11月3日
■Studio 30
[P]:(1)1969年、(2)1970年、(1)(2)ユニバーサル・ミュージックのライセンス音源、録音:(3)1979年12月18日

■Studio 31
録音:(1)1994年4月12日、(2)1982年11月24日

■Studio 32
録音:(1)1993年12月1日-4日、(2)1996年6月20日、(3)[P]:1970年ユニバーサル・ミュージックのライセンス音源

■Studio 33
(4)マリオアラ・トリファン(Pf)、リヒャルト・ゾーム(Perc)、クルト・シャット(Perc)
録音:(1)1970年11月23日、(2)1987年6月26日(3)1995年1月10日、(4)1981年3月24日

■Studio 34
(1)(2)(3)アルトゥーユ・グリュミオー(Vn)
(4)イルジー・スターレク(指)シュトゥットガルトRSO
(1)-(3)[P]:1974年ユニバーサル・ミュージックのライセンス音源、録音:(4)1972年12月18日

■Talk 35 「ディノラ・ヴァルシ/トーク」
(1)1986年ベルリン映画祭におけるウルスラ・クラインとの対談
(2)モニカ・スティーグマンとのショパン:前奏曲Op.28についての対談 録音:(1)1986年(2)1978年

■Film 36
(3)ピンカス・スタインバーグ(指)スイス・イタリアO
収録:(1)1973年 (2)(3)1984年5月26日(ライヴ)
■Film 37(DVD)
収録:1990年 [89`00]
■Film 38(DVD)
(1)ミヒャエル・ションヴァント(指)ベルリン・コンツェルトハウスO
(2)エリアフ・インバル(指)ベルリン・ドイツSO
収録:(1)1995年、2012年ベルリン、コンツェルトハウス、(2)1993年8月28日ベルリン、コンツェルトハウス [88`43]
■Film 39(DVD)
収録:1997年 [86`44]
■Film 40(DVD)
収録:2004年11月26日東京、明治学院大学チャペルにおけるライヴ [74`22]
DVD(NTSC):10 時間強
ウルグアイ生まれで主にドイツで活躍した伝説のピアニスト、ディノラ・ヴァルシの演奏がCD、DVD で一挙40 枚がセットになって発売になります。ドイツ各地の放送局やユニヴァーサル・ミュージックから音源提供を受け制作されています。1 枚目は幼少時のウルグアイでの演奏から始まり最後は2004 年の東京でのライヴ映像で締められています。レコード芸術 11 月号(251 ページ)でドイツの評論家ペーター・コッセ氏のレポートも記載されています。
GEN-15359
メンデルスゾーン:ピアノ4手、2台ピアノのための作品集
八重奏曲Op.20(ピアノ4手)
序曲「フィンガルの洞窟」(ピアノ4手)
ソナタ楽章ト短調(2台ピアノ)
無言歌集〜アンダンテ・カンタービレ」Op.67-1(ピアノ4手)
デュオ・ロンターノ
【ベッテ・ヒアホルツァー(P)、
ユルゲン・アッペル(P)】

録音:2014 年3 月
2004 年に結成した実力派ピアニストによるデュオ“デュオ・ロンターノ”。今作では、ヴィルトゥオーゾとして知られるメンデルスゾーンが 10 代で作曲した、あふれる楽想、美しい旋律がたまらなく魅力的な作品“弦楽のための八重奏曲”の作曲家自身によるピアノ 4 手版!爽やかな“八重奏曲”は、その魅力そのままに美しいメロディをピアノに置き換えています。若々しく色彩的。序曲「フィンガルの洞窟」はピアノの柔和な音色が清々しく、爽やかな余韻を残しています。

GEN-15370
4本のホルン管弦楽のための作品集
L・モーツァルト:シンフォニア・ディ・カッチャ.ト長調「狩の交響曲」〜4 本のホルンと弦楽と猟銃のための
シューマン:4 本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュックOp.86
トリグヴェ・マドセン(1940-):4 本のホルンと管弦楽のためのシンフォニア・コンチェルタンテOp.153
ジャーマン・ホルン・サウンド
【シュテファン・ショットシュテット(Hrn)
ゼバスティアン・ショル(Hrn)
クリストフ・エス(Hrn)
ティモ・シュタイニンガー(Hrn)】
ミハエル・ザンデルリンク(指)
バンベルクSO

録音:2014 年12 月
バンベルク響、ロイトリンゲン・ヴェルテンベルク・フィルをはじめとするドイツのオーケストラのホルン奏者によって 2009 年に結成されたホルン四重奏団「ジャーマン・ホルン・サウンド」。今作は4 本のホルンとオーケストラのための作品を収録。アマデウス・モーツァルトの父レオポルトが作曲した珍しい猟銃の音まで入った「狩の交響曲」に、シューマンの 4 人のホルン奏者の高度なテクニックの妙技を堪能できる“コンチェルトシュテュック”、そして世界初録音となるノルウェーの作曲家マドセンが作った“シンフォニア・コンチェルタンテ”など、ホルン好きにはたまらない内容になっています。
GEN-15371
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第16 番K.545
ピアノ・ソナタ第11 番「トルコ行進曲」K.331
ピアノ・ソナタ第12 番K.332
ジェニファー・リム(P)

録音:2014 年9 月
韓国系カナダ人ピアニスト、ジェニファー・リム。カーティス音楽院でピーター・ゼルキンに、ジュリアード音楽院でベラ・ダビドヴィチに師事。現在アメリカ、ヨーロッパを中心に活躍しています。このアルバムはモーツァルトのピアノ・ソナタの中でも有名な作品を収録しています。ピアノの初心者が習う人気作品“第16 番”、“第12 番”に、名曲“第11 番「トルコ行進曲付き」”。軽やかで、細やかな指の動き。安定感のあるタッチです。歯切れの良い音で明快に響いてきます。
GEN-15373
「Blue」〜ドビュッシー、リン・ヤン、ラヴェルの弦楽四重奏曲集
ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調Op.10
リン・ヤン(1982-):弦楽四重奏曲第1番「この瞬間に」
ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
アマリリQ
【グスタフ・フリーリングハウス(Vn)
レナ・サンドゥ(Vn)、
レナ・エッケルス(Va)、
イヴ・サンドゥ(Vc)】

録音:2013〜2015 年
アルバム「White(GEN-11218,ハイドン&ウェーベルン)」はドイツの権威ある音楽賞「エコー・クラシック・アワード」を受賞しました。次に「Red」「Green」と続いたこのシリーズの最新作がこの「Blue」。印象派のドビュッシー、ラヴェル、そしてアマリリス四重奏団のために作曲され、今回が世界初録音となるリン・ヤンの“弦楽四重奏曲第 1 番「この瞬間に」”。中国伝統音楽を取り入れ、ほぼピチカートとグリッサンドで奏されるという難曲です。ドビュッシーの作品はジャワのガムランからの影響を受けたとされる響き、そのドビュッシーに絶賛されたラヴェルの作品は3 作品とも、作曲家の持つ個性的なスタイルを取り入れた作風のもの。洗練されたモダンな響きが広がっています。
GEN-15379
「休みなさい、我が魂よ」〜R.シュトラウス:歌曲集
休みなさい、我が魂よOp.27-1/夜Op.10-3冬の夜Op.15-2/ 赤いバラ
バラのリボンOp.36-1/時なし花Op.10-7
なにもOp.10-2
乙女の花Op.22/森のしあわせOp.49-1
若い魔女の歌Op.39-2/子守歌Op.41-1
解き放たれてOp.39-4/ひそやかな歌Op.41-5
詩人の夕暮れの散策Op.47-2
万霊節Op.10-8/明日!Op.27-4
カタリーナ・ペルジケ(S)
ニコラス・リンマー(P)

録音:2015 年3 月
シューベルト国際リート・コンクール、ノルウェーのソニヤ王妃国際音楽コンクールに優勝するなど、ドイツの注目のソプラノ、カテレーナ・ペルジケ。ドレスデンのゼンパーオーパーでの喜歌劇「愉快なニーベルンゲン」のジゼルヘーマ役、フライブルク歌劇場とオルテンブルク州立歌劇場での歌劇「愛の妙薬」のジャンネッタ役など、世界各地で活躍しています。このリヒャルト・シュトラウスの歌曲では、滑らかな美声で、甘美な歌の世界を繰り広げています。
GEN-15380(2CD)
レオニード・サバネーエフ(1881-1968):ピアノ作品全集Vol.1
CD1) 4 つの前奏曲Op.1/4 つの前奏曲Op.2
2 つの前奏曲Op.3/ 2 つの小品Op.5
2 つの小品Op.6/3 つの小品Op.7
2 つの小品Op.8/4 つの小品Op.9
CD2) 8 つの前奏曲Op.10/6 つの詩Op.11
3 つの小品Op.12/4 つの断片Op.13
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2014〜2015 年
忘れられたロシアの作曲家、音楽学者、評論家サバネーエフ。タネーエフ、リムスキー=コルサコフに師事しました。スクリャービンの友人としても知られ、スクリャービンの回想録「晩年に明かされた創作秘話」が有名です。今作はまさに貴重といえるピアノ・ソロ作品をまとめたアルバム第 1弾!埋もれたままにするのはもったいない程の小品ばかり。抒情が溢れ出る美しいメロディ。ちょっぴりの切なさも入り混じる。どこかスクリャービンのような神秘的な雰囲気も感じられます。ピアノ好きの方にオススメです。

GEN-15546
バルツ・トリュンプ(1946-):作品集
(1)カンティ・エレジアチ(悲しみの歌)(2007-08)〜ソプラノ,フルート,ピアノのための
(2)フロレスタンとオイゼビウス(2010-11)〜サックス,トロンボーン,ピアノのための二重奏&三重奏曲
(3)遠い声(2007)〜テノール,ヴィオラ、ピアノのための
(1)ベアトリーチェ・フェールミー(S)、
 クラウディア・ヴァイスバルト(Fl)、
 リッカルド・ボヴィーノ(P)
(2)マルクス・ヴァイス(Sax)、
 マイク・スヴォボダ(Tb)、
 ユルク・ヘンネベルガー(P)
(3)ダニエル・ベーレ(T)、
 カーラ・ブランカ(Va)、
 リッカルド・ボヴィーノ(P)

録音:2013 年
トリュンプはスイスの作曲家で、ベリオに師事。このアルバムはすべて世界初録音です。「悲しみの歌」はイタリアの詩人ジャコモ・レオパルディとミケランジェロ・ブオナローティの詩を基に作られました。静謐な空間でソプラノとフルートとピアノが一体となり絡み合う。神秘的な音楽。「遠い声」はドイツのロマン主義の作曲家エドゥアルド・メーリケの詩を基に作曲しています。
GEN-15347
アドルフ・イェンゼン(1837-1879):管弦楽曲集
結婚式の音楽Op.45(ベッカー編曲オーケストラ版)/
エマオの途上にてOp.27〜大管弦楽のための宗教作品/
未完の歌劇「モンフォートの女相続人」より (序曲/第二幕への前奏曲/第二幕からバレエ音楽)
パヴェル・バレフ(指)
バーデン=バーデンPO

録音:2014年7月SWRスタジオ、カイザースラウテルン
すべて世界初録音!忘れられた作曲家アドルフ・イェンゼン。ドイツ生まれ、リストの元でピアノを学び、ブラームスと友人であったイェンゼン。現在ではピアノ作品と歌曲が知られている位。ロマンティックで詩的な作風で、特にピアノ 4 手連弾曲を編曲した「結婚式の音楽」(全 4 曲)は、メンデルスゾーンの「結婚行進曲」と同じくらい、華麗で喜びに満ち溢れ、更に上品さもある。爽やかで心地よい風が吹く。4 曲目の“ノクターン”は、穏やかなイマジネーション広がる夢物語のよう。ドイツ・ロマン派の隠れ名曲。これは必聴!
GEN-15349
シューベルト:男声合唱作品全集VOL.1
森の夜の歌D.913/戸外の歌D.572
今過ぎ去る現在D.710/5 月の酒宴の歌D.427
漁夫の歌D. 364/5 月の歌(雪は解け)D.202
春の歌D.243/ リュッツォウの勇猛なる追撃隊D.205
狩人の歌D.204/金色の輝きD.357
去って行った人にD.331/矛盾D.865
墓と月D.893/墓D.569/あこがれD.656
君に寄すD.338/朝の生気はさわやかに息づくD.67
5 月の歌(春の歌)D.199
ようこそ、愛する美しい5 月D.244
朝の星 D.203/夜の明かりD. 892
ヤン・シューマッハー(指)
カメラータ・ムジカ・リンブルク

録音:2008〜2014 年
999 年創設の男声合唱団カメラータ・ムジカ・リンブルクのGENUIN レーベル4 枚目のアルバムは、合唱の重要なレパートリーとして知られるシューベルトの男声合唱作品。 クリストフ・プレガルディエン、アンドレアス・ウェラーといった名歌手がソリストとして参加しているのも注目です。柔らかく、美しく繊細なアンサンブル。ホルン・アンサンブルが伴奏の“森の夜の歌”では森の情景が浮かぶ幻想的な歌。プレガルディエンの艶やかな歌声と、合唱の見事なアンサンブルが心地よい“今過ぎ去る現在”など、聴いていて穏やかに癒される珠玉の21 曲。
GEN-15358
ベネズエラ音楽吹奏楽作品集
(1)カリプソ・メドレー(バンディード〜カラカス・カラカス)
(2)アルトゥーロ・マルケス(1950-):コンガ・デル・フエゴ・ヌエボ
(3)ベネズエラと音楽〜偉大な巨匠たちのフォルクローレ集
(4)民謡:ロス・メレクレス
(5)パキート・デリヴェラ(1948-):「アリア・トロピカル」より“ベネズエラのワルツ”
(6)エル・ガバン・デ・フィゲレード
(7)パキート・デリヴェラ(1948-):「アリア・トロピカル」よりコントラダンス
(8)アントニオ・カリーリョ(1892-1962):エル・サルタリン
(9)ゼキーニャ・ジ・アブレウ(1880-1935):ティコ・ティコ・ノ・フバ
(10)カルダレーラ&スカルピーノ:パリのカナロ
(11)ロビン・デューハースト:ブラジリア〜ソロ・トロンボーン&ウィンド・オーケストラ
(12)ジョセフ・タリン(1947-):ソロ・トランペット、トロンボーン&ウィンド・オーケストラ
(13)ヴィクトリアーノ・ヴァレンシア・リンコン(1970-):ファンダンギーリョ
(14)フランシスコ・デ・パウラ・アギーレ(1875-1939):アマリア
(15)ペドロ・エイラス・グティエレス(1870-1954):アルマ・ジャネーラ
トーマス・クラモー(指)ザクセン・ウィンド・フィルハーモニー【(1)(2)(3)(10)(11)(12)(13)(14)(15)】、
(3)(4)(6)(8)(14)(15)アルマ・ジャネーラ五重奏団、
(5)(7)(9)ザクセン・ウィンド・フィルハーモニーによる木管五重奏団
(12)スヴェン・ギーペル(Tp)
(11)(12)シュテファン・ワグナー(Tb)
(13)ビリー・シュミット(Cl)

録音:2014 年 4 月〜5 月
ベルリン・フィルの元トランペット奏者で、現在ザクセン・ウィンド・フィルハーモニーの首席指揮者を務めるクラモー。以前ベネズエラのエル・システマで育った管楽器奏者によるブラスバンド「シモン・ボリバル・ユース・シンフォニー・バンド」を指揮したアルバム(「マンボとファンファーレ」GEN13260)をリリースしました。今作は手兵ザクセン・ウィンド・フィルハーモニーとのベネズエラ音楽!ベネズエラのフォルクローレや、ラテンの名曲、吹奏楽作品まで、幅広く収録。情熱的であったり、哀愁のメロディ、ラテンのリズム、もうノリノリです。
GEN-15360
シューベルト:弦楽四重奏曲第12 番「四重奏断章」D.703
弦楽四重奏曲第4 番D.46
弦楽四重奏曲第13 番「ロザムンデ」D.804
クレンケQ

録音:2012〜13 年(バーデン・バーデン南西ドイツ放送 SWR、ハンス・ロスバウド・スタジオ)
1994 年に結成したクレンケ四重奏団。全員ワイマール・フランツ・リスト音楽大学で学んだ女性の弦楽四重奏団で、CD もこれまでPROFIL レーベルやBERLIN CLASSICS などから9 枚ほどリリースしている実力派。ドイツを中心に、ヨーロッパ、アメリカで演奏活動を行っています。今作はシューベルトの弦楽四重奏曲集。女性らしい丁寧さで、細部まで瑞々しくバランスの取れた演奏
です。凝った味付けをせず、純粋で柔らかな表現が好感を持てます。
GEN-15361
〜ドイツ音楽コンクール 2013 年度優勝者〜「Playtime!」〜サブリナ・マ(パーカッション)
(1)マルクス・ボンガルツ(1963-):ポートレート *
(2)スティーヴ・ライヒ(1936-):ナゴヤ・マリンバ
(3)リリ・ウィロウ:…azz e hamechir…
(4)ブライアン・ファーニホウ(1943-):ボーン・アルファベット
(5)ヤン・ショワー(1977-):プラトー*
(6)ホセ・M.ロペス・ロペス(1956-):カルキュオ・セクレト
(7)リリ・ウィロウ:ハヴァナ**
(8)マルクス・ボンガルツ:ポエム*
サブリナ・マ(Perc)
(3)(7)リリ・ウィロウ(Vo)、
(1)オルガ・ツェルティコヴァ(Cemb)
(2)(7)(8)アレキサンドロス・ジョヴァノス(マリンバ、ドラムス)
(5)(7)ヤン・ショワー(エレキ・ギター)

録音:2014 年10 月
*=世界初録音
イギリス生まれ、香港育ちのパーカッショニスト、サブリナ・マ。2013 年のドイツ音楽コンクールの優勝者は、マイケル・ユドゥー、デイヴィッド・フリードマン、中村功に師事。パーカッションにおけるダイナミックで多彩な表現に満ちた楽曲をセレクトしたこのアルバムは世界初録音曲を 4 曲収録しています。ロペス・ロペスの“カルキュオ・セレクト”は、神秘的で幻想の世界へと誘うヴィブラフォンの音色。音に身を委ねたくなる癒しのパワーがすごい!スティーヴ・ライヒの“ナゴヤ・マリンバ”は、しらかわホールの?落としのために委嘱された作品。2 つのマリンバが絡み合いながら、音型を少しずつ変えていきます。
GEN-15362
ベンジャミン・ブリテンへの追憶
トマシュ・スクイヴェレス(1984-):ショート・ストーリー
ロマン・パウォレク(1971-):デイドリーミングwith ベンジャミンB.
ダニエル・オリヴァー・モーザー(1982-):ヤガ科
ビョートル・スクイヴェレス(1980-):3 つの詩〜ベンジャミン・ブリテンの追憶
ブリテン:ダウランドによる夜想曲(ノクターナル)Op.70
ライナー・シュテークマン(G)
トマシュ・スクイヴェレス(Vc)

録音:2014 年8 月8 日〜10日バートラウジック
ライナー・シュテークマンはヘッセン州マインハウゼン出身の中堅ギタリストで、第1集(GEN-88527)、第2 集(GEN-11210)に続くサウンドスケープ・シリーズ第3 弾。今作はブリテンにちなんだ作品を収録しています。ブリテンの作品以外は、すべてシュテークマンに献呈されたもので、世界初録音になります。ブリテンの“ノクターナル”は、1964 年偉大なギタリスト、ジュリアン・ブリームにより初演されました。16 世紀の作曲家ダウランドのリュート伴奏付きの歌曲「来たれ深き眠りよ」を主題にした変奏曲。哀しみと静謐な緊張感に満ちています。
GEN-15363
テルミン・ソナタ〜クリストファー・タルノフ:テルミン・オリジナル作品集
クリストファー・タルノフ(1984-):テルミン・ソナタ第1 番
テルミンとピアノのための間奏曲第1 番
テルミン・ソナタ第2 番
テルミンとピアノのための間奏曲第2 番
カロリーナ・エイク(テルミン)、
クリストファー・タルノフ(P)

録音:2014 年10 月
世界初録音!前代未聞!?テルミン・ソナタ誕生!若き人気テルミン奏者カロリーナ・エイク。オーボエ奏者ハインツ・ホリガーとの共演や、フィンランドの現代音楽作曲家カラレヴィ・アホが彼女のために作曲した「テルミン協奏曲」、ハンブルク・バレエ団「人魚姫」(音楽:レーラ・アウエルバッハ)での演奏や、ファジル・サイの「交響曲第 2 番“メソポタミア”」の録音に参加するなど、活動の場を広げている注目のテルミン奏者です。このアルバムもエイクのために書かれたもの。別世界へと誘う神秘的な音色のテルミンですが、とても明快で力強さを感じる音色、音程の確かさ、ピアノとの自然な融合はさすがの一言です。テルミンのためのソナタ…これからのテルミン作品の代表作になりそうです。
GEN-15364
チェロ・エフェクト〜チェロ四重奏編曲集(編曲:S.ドラブキン)
プロコフィエフ:バレエ「ロミオとジュリエット」より(少女ジュリエット/マーキュシオ/百合の花を持った娘たちの踊り/仮面/騎士たちの踊り)
プッチーニ:「トスカ」より“星は光りぬ”
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
アントニ・カルロス・ジョビン:デサフィナード
ウィリアム・クリストファー・ハンディ:セントルイス・ブルース
デイヴ・ブルーベック:トルコ風ブルー・ロンド
ルロイ・アンダーソン:シンコペーテッド・クロック
アントニ・カルロス・ジョビン:ワン・ノート・サンバ
作曲者不詳:ブーブリキ
ボビー・ティモンズ:モーニン
ポール・デズモンド:テイク・ファイブ
チャイコフスキー:感傷的なワルツ
ラストレッリ・チェロ四重奏団
【セルジオ・ドラブキン、キラ・クラフツォフ、 キリル・ティモフェーエフ、 ミシャ・デグチャレフ】

録音:2014 年 6 月
「誰も聴いたことのないチェロ四重奏を演奏しよう」と、ロシア出身のクラフツォフとベラルーシ出身のドラブキンを中心に 2002 年に結成されたラストレッリ・チェロ四重奏団。クラシック、ジャズ、ラテン、ブルースなど、ジャンルを限定せずにとにかく楽しくチェロ四重奏曲を親しんでもらおうと選曲されています。メンバーの一人、ドラブキンがすべて編曲。携帯電話のCM で有名になったプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」のあのメロディや、抜け感のあるリズムが心地よいカルロス・ジョビンの「デサフィナード」、ユーモアあふれるアンダーソンの「シンコペーテッド・クロック」、ジャズの名曲「テイク・ファイブ」も変拍子の難曲を息の合ったアンサンブルで演奏しています。
GEN-15365
金管アンサンブルのための作品集
スティーヴン・フェルヘルスト(1981-):10 フォーブラス・ファンファーレ
デリク・ブルジョワ(1941-):ウィリアムとメアリーOp.106
ヘルベルト・バウマン(1925-):フォー・ブラス
ヤン・クーツィール(1911-2006):ブラス・シンフォニーOp.80
マイケル・ナイマン(1944-):フォー・ジョン・ケージ
10 フォー・ブラス

録音:2014 年 8 月
ドイツのオーケストラなどで活躍している若手奏者で 2010 年に結成された金管アンサンブル、10 フォー・ブラス。ドイツを中心に活動し、人気を博しています。1 曲目の“10 フォーブラス・ファンファーレ”は東日本大震災の被災者に思いを寄せて作曲した「日本に捧ぐ歌(A SONG FOR JAPAN)」でも知られるベルギーの作曲家フェルヘルストが書き下ろした世界初録音のファンファーレ。勇壮で軽快に躍動し、メロディもアグレッシブで元気をもらえる名曲!これからの金管アンサンブルの定番曲になりそうな楽曲です。 マイケル・ナイマンの“ジョン・ケージのために”は、ナイマン節を感じさせるミニマルで乾いた空気感、超絶なアンサンブルで聴かせます。そして金管アンサンブル作曲家として有名なクーツィールの代表作“ブラス・シンフォニー”を収録。フィリップ・ジョーンズに委嘱された作品で、ブラス・アンサンブルの醍醐味を感じる作品です。
GEN-15368
ドイツ音楽コンクール2014年度優勝者
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第1番Op.2-1
 ピアノ・ソナタ第32 番Op.111
ベルク:ピアノ・ソナタOp.1
エトヴェシュ:地のピアノ-空のピアノ
ベリオ:水のクラヴィア/地のクラヴィア/大気のクラヴィア
フランク・デュプリー(P)

録音:2015 年1 月26 日〜29 日ベルリン、イエス・キリスト教会
1991 年生まれの若手注目のピアニスト、デビュー!幼少期からソントラウト・シュピーデルに師事し、カールスルーエ音楽大学で学びました。すでに 60 以上の入賞歴を持ち、レパートリーも多数!その才能を生かした選曲にも注目です。ハンガリーの作曲家エトヴェシュの“地のピアノ-空のピアノ”はベリオを追悼して作曲したもの。そしてベリオの神秘的でとても美しい“水のクラヴィア”を含む3 曲を収録。細やかなタッチと芯のある音色で魅力的。
GEN-15369
作曲家若書きのピアノ三重奏、ピアノ四重奏作品集
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1 番Op.8
ラフマニノフ:悲しみの三重奏曲第1 番
マーラー:ピアノ四重奏曲
リリ・ブーランジェ:ピアノ三重奏のための2 つの小品
ジョン・アイアランド:幻想三重奏曲
モンテ・ピアノ・トリオ:
【フランチェスコ・シーカ(Vn)、
クロード・フロショー(Vc)、
イリーナ・ボータン(P)】、
ダニエル・ローランド(Va)

録音:2014 年3 月18 日〜20 日、フランクフルト音楽・舞台芸術大学大ホール
作曲家が若い頃に作曲した作品をセレクトしたアルバム。まだ小難しくない、真っ直ぐなロマンティックさが垣間見られ、それでいて独自の音楽性や緻密さを発揮しています。19 歳の学生時代にラフマニノフが作曲した“悲しみの三重奏曲第1 番”は、チャイコフスキーに影響を受けた作品。哀愁の旋律が美しい。モンテ・ピアノ・トリオは 2008 年に結成され、ロベルト・シューマン国際音楽コンクールやマリア・カナルス・バルセロナ国際コンクール、ヨハネス・ブラームス国際コンクールなど、いくつものコンクールで優勝しています。
GEN-15374
バッハ:フーガの技法BWV1080 シャガジェグ・ノスラティ(P)

録音:2015 年1 月
シャガジェイ・ノスラティ(Schaghajegh Nosrati)は1989 年ドイツのボーフム生まれ。ハノーファー音楽演劇大学でアイナー・ステーン=ネクレベルク、クリストファー・オークデン、エヴァ・クピークなどに師事。シフやレヴィンも称賛する期待のピアニスト、ノスラティのビュー・アルバム。アルカンやリゲティといった超絶技巧曲を演奏会で披露するなど、レパートリーも幅広い。最初の録音に選んだのは J.S.バッハの死後に出版された未完の大作「フーガの技法」。同じく難曲と知られるこの傑作をしっかりとした構築性を持って演奏されています。柔和な音色が移ろいゆくフーガを変貌させていきます。
GEN-15381
ドイツと世界のクリスマス・ソング集
ハンマーシュミット(1611-1675)/ノードクヴィスト(1886-1949)/エッカールト(1553-1611)/ニールセン(1865-1931)/聖アルフォンソ・マリア・デ・リグォーリ(1696-1787)/マルティン・ルター(1483-1546)/レオントヴィチ(1877-1921) /コダーイ(1882-1967) /ヴィラ=ロボス(1887-1959)/プレトリウス(1560-1629)編/シルヴェストロフ(1937-)/ホルスト(1874-1934)/メル・トーメ(1925-1999)&ロバート・ウェルズ(1922-1988)/カザルス(1876-1973)編/ローリゼン(1943-)/グルーバー(1878-1863)/他世界の伝承曲、黒人霊歌のクリスマス・ソング
フィリップ・アーマン(指)
ライプツィヒ MDR 放送Cho

録音:2014 年 11 月、2015 年9 月
ドイツの名門合唱団、ライプツィヒMDR 放送合唱団によるクリスマス・アルバム。地元ドイツのクリスマス・ソングに加え、世界中に伝わるクリスマス・ソングもセレクト。ウクライナや、ブラジル、ギリシャなど、珍しい作品も多数収録しています。

GEN-15547
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1 番Op.80
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタOp.134
イゴール・マリノフスキー(Vn)
イタマール・ゴラン(P)

録音:2014 年4 月18 日〜20 日ライプツィヒ、メンデルスゾーン・ザール
ピアノがイタマール・ゴラン!ロシア出身のヴァイオリニスト、マリノフスキーはミルシテイン、シュヴァルツベルク、シュルツ、ザハール・ブロンに師事。サラサーテ国際ヴァイオリン・コンクールやF.クライスラー国際ヴァイオリン・コンクールで優勝するなど、入賞歴多数の実力派。そして、ピアノはヴェンゲーロフやヤンセン、庄司紗矢香など名だたるソリストから信頼を置かれている名ピアニスト、イタマール・ゴランという注目の演奏です。プロコフィエフのソナタは醒めたように聴こえるのにメラメラと熱い緊張感漂う演奏。ヴァイオリンの太めの音色、確かな技巧、ゴランの強烈なピアノも聴きものです。

GEN-15372
ヴァインベルク-プロコフィエフ:クラリネット・ソナタ集
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2番
Op.94bis(クラリネット編曲版)
ヴァインベルク:クラリネット・ソナタOp.28
プロコフィエフ:ヘブライの主題による序曲
アンネリエン・ファン・ヴァウヴェ(Cl)
ルーカス・ブロンディール(P)

録音:2014 年11 月15〜17 日シント=トロイデン、アカデミーザール
美しきクラリネット奏者アンネリエン・ファン・ヴァウヴェ。ヴェンツェル・フックス、ザビーネ・マイヤー、モラゲス、カルボナーレなど錚々たる名演奏家に師事した期待のクラリネット奏者。第61 回ミュンヘン国際音楽コンクールで優勝、各地の音楽祭に出演するなど、ソリストとしても活躍中です。 今作は作曲家ケント・ケナンが編曲したプロコフィエフのクラリネット・ソナタを収録。原曲はヴァイオリン・ソナタ第 2 番で、プロコフィエフの神秘的なメロディ響きがシンプルに、はっきりと伝わります。そしてポーランド=ロシアの作曲家ヴァインベルク。初期に作曲されたクラリネット・ソナタは抒情溢れる旋律が流れるように包み込む。
GEN-15375
J.S.バッハのコラールとコラール前奏曲の編曲集
クルターク編:四手連弾カンタータ「神の時こそいと良きときBWV106」より“ソナティーナ”
「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」※
ブゾーニ編:コラール前奏曲「いざ来たれ、異教徒の救い主よBWV659」
ノイマン編:四声のコラール「主よ、人の望みの喜びよ」
ノイマン編:「主よ、人の望みの喜びよ」
「かくも喜びに満てる日」※
ランバート編:コラール前奏曲「かくも喜びに満てる日BWV605」
「甘き喜びのうちに」※
ケンプ編:コラール前奏曲「甘き喜びのうちにBWV751」
ロード・バーナーズ編:コラール前奏曲「甘き喜びのうちにBWV729」
「ひとよ、汝がつみの」※
ハウエルズ編:コラール前奏曲「ひとよ、汝がつみのBWV622」
「わが心の切なる願い」※
ウォルトン編:コラール前奏曲「わが心の切なる願いBWV727」
「おお、穢れなき神の子羊」※
クルターク編:四手連弾のためのコラール「おお、穢れなき神の子羊」
ウィルナー編:「マタイ受難曲BWV244」より最終合唱「我らは涙流してひざまずき」
ヴォーン=ウィリアムズ編:コラール「ああ、われらと共に留まりたまえ、主イエス・キリストよBWV.253」
ヴォーン=ウィリアムズ編:コラール前奏曲「ああ、われらと共に留まりたまえ、主イエス・キリストよBWV.649」
「最愛のイエス、われらここにあり」※
コーエン編:コラール前奏曲「最愛のイエス、われらここにありBWV731」
「主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる」※
コラール前奏曲「主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわるBWV639」
「深き困窮より,われ汝に呼ばわる」※
クルターク編:四手連弾のためのコラール「深き困窮より,われ汝に呼ばわるBWV687」
「いと高きところにいます神にのみ栄光あれ」※
クルターク編:四手連弾のためのコラール「いと高きところにいます神にのみ栄光あれBWV711」
ケンプ編:コラール「審判の日は来れりBWV307」
ケンプ編:コラール「今ぞ喜べ、愛するキリスト者の仲間たちよBWV734」
ブリッジ編:宗教歌曲「甘き死よ来たれ BWV478」
「目覚めよと、われらに呼ばわる物見らの声」※
ヘス編:シュープラー・コラール「目覚めよと、われらに呼ばわる物見らの声BWV645」※
レーガー編:四手連弾のための「G 線上のアリア」BWV1068
※印=アルバート・リーメンシュナイダー校訂「J.S.バッハ:371 の和声的コラールと 69 の通奏低音付き旋律コラール」より
アンナ・クリスティアーヌ・ノイマン(P)、
アンヤ・クラインミヒェル(ピアノ[連弾])

録音:2014 年9 月
J.S.バッハのコラール、コラール前奏曲、宗教曲などをピアノに編曲した作品を収録。J.S.バッハ の偉大な作品は、時代を超えて様々な編曲が多数存在します。バッハへの深い愛情や尊敬の念 が詰まった現代音楽作曲家のクルタークによる四手連弾や、名ピアニスト、ヴィルヘルム・ケンプ によるアレンジは、原曲をさらに魅力的で刺激的に、聴き手に新鮮な感情を与えてくれます。
GEN-15376
デュオ・フォー・ワン
ストラヴィンスキー:イタリア組曲
ヴィラ=ロボス:赤ちゃんの一族 第一組曲
セルヴェ:サンクトペテルブルクの思い出Op.15
パガニーニ:弦楽独奏のためのモーセの主題による変奏曲
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3 章
エレナ・ガポネンコ(Vc&ピアノ多重録音)

録音:2014 年7 月、8 月、11 月
4 歳からチェロとピアノをはじめ、遂には大学で両方を学んだ才媛ガポネンコのデビュー・アルバム。真似出来る人は少ないであろう、チェロとピアノ、どちらもガポネンコ自身の演奏という興味深いもの。彼女が望む作品表現が完璧に収められています。
GEN-15378
ヴェッセリーナ・カサロヴァ〜ロシア・アリア集
ムソルグスキー:《ホヴァーンシチナ》〜神秘的な力、大きな力が
ダルゴムイシスキー:《石の客》〜グラナダは神秘のヴェールに包まれ
チャイコフスキー:《エフゲニー・オネーギン》〜ああ、ターニャ、ターニャ!
リムスキー=コルサコフ:《皇帝の花嫁》〜大好きなお母さん
チャイコフスキー:《スペードの女王》前奏曲*
 《スペードの女王》〜リーザの好きなロマンスを歌います
 《スペードの女王》〜ああ、今の世にはうんざりする
グリンカ:《イヴァン・スサーニン》〜かわいそうな馬は野で倒れ/泣くな、泣くな、小さな
孤児よ
チャイコフスキー:《オルレアンの乙女》〜そう、時は来た/許しておくれ、故郷の野や丘よ
ボロディン:《イーゴリ公》〜陽の光が消えていく
ムソルグスキー:《ボリス・ゴドゥノフ》〜なんともどかしくだらだらと
リムスキー=コルサコフ:《雪娘》〜スコモローフたちの踊り*
*はオーケストラのみ
ヴェッセリーナ・カサロヴァ(Ms)
パヴェル・バレフ(指)
バーデン=バーデンPO

録音:2014 年10 月24 日
※日本語オビ・解説付き
ヴェッセリーナ・カサロヴァも栄光あるブルガリア人歌手の一人である。1965 年、ブルガリア中部のスターラ・ザゴラの生ま れ。ソフィアで学んだ後、1989 年に西欧に出るやたちまち評判となり、僅か数年のうちに国際的な人気歌手になった。当時 のカサロヴァは主にモーツァルトやロッシーニのメッゾソプラノ役を歌っており、その後ヘンデルなどのバロックオペラの男装メ ッゾソプラノ役でも名を馳せる。その一方で、メッゾソプラノを代表する役であるビゼー《カルメン》のタイトルロールを歌ったの はやっと2008 年のこと。サン=サーンスの《サムソンとデリラ》のデリラはようやく2011 年に初めて歌っている。カサロヴァが役 選びに慎重なことが分かるだろう。2014 年に録音されたこのロシア・アリア集は、カサロヴァがロシアオペラに取り組もうとする 意気込みが強く感じられる内容になっている。ブルガリア人歌手に共通した低音域の力強さはロシアオペラでは大きな武器 になっている一方で、四半世紀に渡る西欧での活動で磨き上げられた洗練された美感がまたとても良く映えている。
GEN-16399
ヨハン・ルートヴィヒ・クレープスのオルガン作品集
トッカータとフーガイ短調(Krebs-WV411)
われらみな、唯一なる神を信ず(Krebs-WV554)
「主イエス・キリスト、われらを顧みたまえ」よりファンタジア(Krebs-WV535)
おおわが魂よ、大いに喜べ(Krebs-WV520)
イエスよ、わが喜び(Krebs-WV502)
イエスよ、わが喜び(Krebs-WV706)*
我が魂、目覚めよ(Krebs-WV709)*
トリオ変ホ短調(Krebs-WV442)
高き御空よりわれは来れり(Krebs-WV545)
暁の星はいと麗しきかな(Krebs-WV552)
ファンタジアヘ短調(Krebs-WV604)*
トリオニ短調(Krebs-WV439)
ファンタジアヘ長調(Krebs-WV419)プレリュードハ短調(Krebs-WV403)
プレリュードハ長調(Krebs-WV414)ソナタ第4 番ニ長調(Krebs-WV835)
アンネッテ・ウンターネーラー=グフェラー(Org)
トーマス・ウンターネーラー(バロックOb)

録音:2014 年9 月
ヨハン・セバスティアン・バッハの高弟として知られ、オルガニストとして、作曲家として高い才能の持ち主だったクレープス。しかしバロックから古典へと時代が変化していったバロック音楽末期だったため彼の作風は時代遅れであるとみなされてしまいました。バッハも認めたその作曲技術は、どれもが上質のオルガン作品として示されている。8 世紀前半にドイツで活動したオルガン製作者、トビアス・ハインリヒ・ゴットフリート・トロスト(1680 頃-1759)の製作したグローセンゴッテルンの聖ヴァルプルギス教会のオルガンで録音。

GEN-16401
アーシャ・ファチェーエヴァ
フェルナンド・デクリュック(1896-1954):ソナタ嬰ハ長調*
ウィリアム・オルブライト(1944-1998):アルト・サクソフォンとピアノのためのソナタ*
ジャン=ドニ・ミシャ(1971〜):シャムス#
イベール(1890-1962):室内小協奏曲 #
アーシャ・ファチェーエヴァ(Sax)
ヴァレリヤ・ミロシュ(P)*
ミヒャエル・ヘルムラート(指)ブランデンブルクSO#

録音:2014 年、2015 年イエス・キリスト教会、ベルリン・ダーレム
美貌のサクソフォン奏者、デビュー!2012 年ドイツ音楽コンクールで優勝後、2014 年アドルフ・サックス国際コンクール第 3 位、女性として初の入賞者という歴史的快挙を成し遂げた若手注目の演奏家です。1990 年クリミア半島のケルチに生まれ、2005 年からドイツ在住。ケルン音楽大学でダニエル・ゴーティエに師事、パリ国立高等音楽院にてクロード・ドラングルに師事しました。現在ソロ活動のほかに、アリアーガ・クインテットのテナー・サクソフォン奏者として活躍中。このアルバムではフランスに関係の深い 4 人の作曲家による作品を収録。美しく澄み切った音色で、女性らしい柔らかさも併せ持った魅力的な演奏です。
GEN-16402
リスト:歌曲集
ミニヨンの歌/風はそよぐ
昔トゥーレに王がいた
御身,天から来たり
ラインの美しい流れの
ノンネンヴェルトの
僧房(アルバムの綴り第 2 集)
ローレライ/私を愛してくれた人
お前は/彼女の瞳(日の光を知った)
「シラーのウィリアム・テルからの 3 つの歌 −“漁師の歌”、“羊飼い”、“アルプスの狩人”」
マルリングの鐘たちよ
我れかつて岩の極みに登り詰め
私はこの地上で天使の姿を見た
イ=チャオ・シー(MS)
クレメンス・ミュラー(P)

録音:2015 年7 月
台湾出身のメゾ・ソプラノ、イ=チャオ・シー。国立トロッシンゲン音楽大学、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で、モニカ・モルデンハウアー、ウォルフラム・リーガーに師事。パウラ・サロモン・リンドベルグ歌曲コンクールで第2 位、台湾学生音楽コンクールにて第1 位など、入賞多数、ヨーロッパやアジアを中心に活躍しています。この録音では、リストが使用していたシュタイングレーバーのピアノが使われています。ゲーテ、ハイネ、リヒノフスキー、メチェルスキー、ペトラルカなどの詩に曲をつけた、繊細でロマンティックな歌の世界を芯がしっかりと明瞭に歌っています。
GEN-16403
Loco〜ウェーヴ・カルテット
ジョシュ・グローバン:ワンダリング・カインド
ピアソラ:天使の死
レーントコ:ダンサ・ノン・ダンサ
ピアソラ:「タンゴ・アパシオナード」より“プロローグ”
カルロス・ガルデル:首の差で
ピアソラ:タンゲディアT、
 天使のミロンガ、リベルタンゴ、
 オブ
リヴィオン
ロドリゴ・イ・ガブリエーラ:タマクン、フアン・ロコ
ウェーヴ・カルテット(マリンバ&パーカッション四重奏団)
【ボグダン・バカヌ、クリストフ・ジーツェン、内山詠美子、ヴラディ・ペトロフ】

録音:2015 年6 月
若干 23 歳でオーストリア・アントンブルックナー私立音楽大学教授に就任、数多くの音楽祭に出演、後進の指導にも熱心なマリンバ界の若い天才、ボグダン・バカヌの呼びかけにより結成されたマリンバ四重奏団。4 人の強烈な個性がマリンバ・アンサンブルのレパートリーを広げ、マリンバの特性を活かしたアレンジが魅力的です。ダイナミックに、超絶なテクニックでマリンバを最大限に鳴らし、息の合った繊細な音色で美しく響かせています。 ピアソラを中心に、メキシコ出身の超絶ギター・デュオとして人気の“ロドリゴ・イ・ガブリエーラ”の楽曲や、アメリカの人気歌手ジョシュ・グローバンのメロディアスな作品など、新しいものを取り上げ、意欲的に編曲し、レパートリーとして取り入れているのにも好感が持てます。これからさらに目が離せない革新的なマリンバ四重奏団!
GEN-16404
ナミ・プレイズ・ディアベリ変奏曲
「ディアベリのワルツ主題に基づく50 の変奏」〜主題/変奏曲4:チェルニー/変奏曲16:フンメル/ 変奏曲18:カルクブレンナー/変奏曲24:リスト/ 変奏曲26:モシェレス/変奏曲20:ケルツコフスキー/ 変奏曲28:フランツ・クサヴァー・モーツァルト/ 変奏曲38:シューベルト/コーダ:チェルニー
ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲Op.120
江尻南美(P)

録音:2015 年 5 月 24-26日ライプツィヒ・ゲヴァントハウス、メンデルスゾーン・ザール
江尻南美の GENUIN レーベルへの第 2 弾(第1弾はシューベルト:後期ピアノ作品集GEN14327、レコード芸術特選)。 桐朋学園大学音楽学部研究科とフランクフルト音楽大学卒業、第 13 回ショパン国際ピアノ・コンクールで最優秀演奏者賞、チェルニー=ステファンスカ氏よりマズルカ特別賞を授与されるなど、ドイツを拠点に活躍中のピアニスト、江尻南美。今作はバッハの「ゴルトベルク変奏曲」と並ぶ変奏曲の傑作、ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」を録音。ベートーヴェンにとっても変奏技法の集大成ともいえるこの難曲が持つ力強いエネルギーと底が見えないくらい奥深い変奏の数々を丁寧に紐解きながら、たおやかに演奏しています。そして、ディアベリが自作の主題を当時人気のあった作曲家 50 人に編曲を依頼し、それをまとめて一つの変奏曲にした「ディアベリのワルツ主題に基づく50 の変奏」より主題とコーダを含んだ10 曲収録。
GEN-16406
シューマン:ピアノ三重奏曲第2 番Op.80
ピアノ四重奏曲Op.47*
ミュンヘン・ピアノ三重奏団:
【ドナルド・スルゼン(P)、ミヒャエル・アールト(Vn)、ゲルハルト・ツァンク(Vc)】
ティロ・ヴィデンマイヤー(Va) *

録音:2015 年5 月
1982 年に結成されたミュンヘン・ピアノ三重奏団。今作ではシューマンの室内楽2 曲を取り上げています。シューマンが第 1 番を作曲したあと続けて 1847 年に作曲された“ピアノ三重奏曲第 2番”。明快な曲調で、夢想するロマンティックな雰囲気が程よい気持ちよさを与えてくれます。ミュンヘン・ピアノ三重奏団もさすがの名アンサンブルぶりを発揮。“ピアノ四重奏曲”は、歌曲のように意思のある旋律が本当に美しく印象的な第三楽章“アンダンテ・カンタービレ”の甘美に、そして誠実に演奏しています。
GEN-16407
オーボエとピアノのための二重奏曲
シューマン:3 つのロマンスOp.94
デヴィッド・ルドウィグ(1972-):プレイアデス;7 つのミクロリュード
プーランク:オーボエ・ソナタFP185
パヴェル・ハース(1899-1944):オーボエ組曲Op.17
キャサリン・ニードルマン(Ob)
ジェニファー・リム(P)

録音:2014 年 9 月、10 月
2003 年よりボルティモア交響楽団の首席オーボエ奏者として活躍している実力派キャサリン・ニードルマン。同年、国際ダブルリード協会の「フェルナンド・ジレット=ヒューゴ・フォックス国際コンクール」で優勝しています。ルドウィグの「プレイアデス:7 つのミクロリュード」はニードルマンのために作曲されたもの。他にもオーボエのために書かれた名作のひとつ、シューマンの“3 つのロマンス”。妻クララに贈ったとされるこの曲は、ロマンティックなメロディをオーボエが優しく歌っていきます。プーランクの「オーボエ・ソナタ」は晩年に作曲されたもので、晩年の様々な想いが込められた代表作。アウシュヴィッツで亡くなった悲劇の作曲家パヴェル・ハースの「オーボエ組曲」は40 歳の時テレジン収容所で作曲されたもので、悲しみ、慟哭、絶望、そして自由への祈り…時代に翻弄された作曲家の心に響く名作です。
GEN-16408
シューマン:子供の情景 Op.15
ラヴェル:夜のガスパール
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
イリーナ・ゲオルギエヴァ(P)

録音:2014 年11 月2‐7 日,ライプツィヒ
イリーナ・ゲオルギエヴァはブルガリアのソフィア生まれのピアニスト。生地で学んだ後、バーゼル音楽アカデミーでルドルフ・ブーフビンダーに学んだ。洗練された美感と高度な技術を兼ね備えており、2015 年3 月にはウィーンの楽友協会でのウィーン・デビュー公演を大成功に終わらせている。まだ西欧に出て間もないピアニストだが、確実に評判はグングン上がっていくだろう。
GEN-16409
リスト:超絶技巧練習曲集
第1 番ハ長調「前奏曲」/第2 番イ短調
第3 番ヘ短調「風景」/第4 番ニ短調「マゼッパ」
第5 番変ロ長調「鬼火」/第6 番ト短調「幻影」
第7 番変ホ長調「英雄」
第8 番ハ短調「荒々しい狩り」
第9 番変イ長調「回想」/第10 番ヘ短調第11 番変ニ長調「夕べの調べ」
第12 番変ロ短調「雪嵐」
ディナーラ・クリントン(P)

録音:2015 年6 月2−4 日ライプツィヒ
ウクライナ生まれのピアニスト、ディナーラ・クリントンの弾くリストの超絶技巧練習曲集。ディナーラ・クリントンは1989 年、ウクライナのハルキウの生まれ。旧姓はナジャーフォヴァ。モスクワ音楽院を修了後、様々なコンクールに入賞。2007 年にはイタリア、ボツツァーノのフェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノ・コンクールで第 2 位、2013 年にはポーランドの国際パデレフスキ・コンクールで第 2位を得ている。現在はロンドンを拠点に世界的に活躍。CD はまだ十代だったディナーラ・ナジャーフォヴァ名のもの以来久々。ピアニストとしてはるかに成長し、超難曲であるリストの超絶技巧練習曲集を余裕で弾き切っている。
GEN-16410
シューベルト:男声合唱曲全集 第2集
水の上の精霊の歌 D714
若々しい5月の生気 D61
牧場の羊飼い D513/愛による幸せ D55
吟遊詩人の歌 D147
アリ・ベイへの哀悼 D140
「人質」 D435―盗賊の歌/舟人の歌 D835
堂々とした太陽の馬 D64
「フィエラブラス」 D796-騎士の歌
Chor der Ritter D796/14
兵士の歌 D822/戦いの歌 D912
戦に臨む酒宴の歌 D169
険しい星の道を昇る者は D63
戦の歌 D443/
崇高な座に就き D62/剣の歌 D170
若者の喜び D983/愛 D983A
輪舞に D983B/夜 D983C
雪が融けて D130/狩りの歌 D521
16 世紀の酒宴の歌 D847
酒の歌 D356/酒と愛 D901
素敵な夜に D903
ヤン・シューマッハー(指)
カメラータ・ムジカ・リンブルク
クリストフ・プレガルディエン(T)
アンドレアス・フレーゼ(P)
ヴェロニカ・ハーゲン(Va)、レナ・エッケルス(Va)
イヴ・サンド(Vc)、リリアン・マン(Vc)
ペトル・イウガ(Cb)

録音:2008 年4 月,2014 年3 月,9 月,
2015 年3 月,ディーツ、2015 年8 月,フランクフルト
第1 集(GEN-15349)に続くヤン・シューマッハーとカメラータ・ムジカ・リンブルクによるシューベルトの男声合唱曲全集の第2 集。名曲がたくさんあり、男性合唱団では重要なレパートリーになっているシューベルトの男声合唱曲だが、CD でまとまって聞けるのは貴重。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999 年創立。創立以来ヤン・シューマッハーが指導にあたり、たいへん優れた男声合唱団に成長している。第1 集と同じくクリストフ・プレガルディエンが参加しているのが嬉しい。
GEN-16411
テレマン:2 つの付加楽章付き6 つの序曲
序曲ト長調TWV32:5
序曲イ長調TWV32:6
序曲ヘ長調TWV32:7
序曲ホ短調TWV32:8
序曲変ホ長調TWV32:9
序曲ロ短調TWV32:10
アンケ・デナート(Cemb)
[クリスチャン・ゼール 1728 年製 ダ
ブル・マニュアル・ハープシコード]

録音:2015 年5 月
アンケ・デナートはチェンバロ、クラヴィコードをハンブルク音楽大学にてジゼラ・グムズに師事。他、ローベル・コーネン、アンドレアス・シュタイアーに師事。ソリストや室内楽奏者として国内外で活躍しています。テレマンがこの作品を作曲した時代に製作された歴史的チェンバロで録音しています。
GEN-16412
シューベルト=メニューイン
シューベルト:人生の嵐 D947、
 幻想曲 ヘ短調 D940、
自作主題による8 つの変奏曲 変イ長調 D813
シューベルト(メニューイン編):シューベルトの弦楽四重奏曲第14 番 「死と乙女」第2 楽章に基づく編曲
ムーキー・リー=メニューイン(P)
ジェレミー・メニューイン(P)

録音:2015 年1 月26、28、29 日 ライプツィヒ
ジェレミー・メニューインとムーキー・リー=メニューインの夫妻によるシューベルトのピアノ連弾曲集。ジェレミー・メニューインは偉大なヴァイオリニスト、ユーディ・メニューインの息子で、1951 年生まれ。独奏、伴奏、室内楽と幅広く活躍している。ムーキー・リー=メニューインは彼の妻。韓国、ソウルの生まれで、韓国名はリ・ムキ。マンチェスターのチータム音楽学校とロイヤル・ノーザン音楽大学で学んだ後、ピアニストとして活躍している。
GEN-16413
シューベルト:ピアノ・ソナタ第18番番 ト長調D894 「幻想」
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
ナタリア・エーヴァルト(P)

録音:2015 年 3 月 2‐4 日,ライプツィヒ
ナタリア・エーヴァルトの初の独奏 CD。ナタリア・エーヴァルトは 1983 年、ドイツの大学町、イェーナの生まれ。ワイマールで学んだ後、16 歳でヘルシンキのシベリウス・アカデミーで学んでいる。また彼女はエフゲニー・コロリオフからの指導も長く、大きな影響を受けている。シューベルトのソナタもシューマンのクライスレリアーナもどちらも幻想曲 Fantasia と副題的に銘打たれた作品で、エーヴァルトは思索的な深みをたっぷりと感じさせる、素晴らしい幻想の世界を繰り広げてくれる。
GEN-16414
Young Spirit of Serenades
ブルッフ:スウェーデンの民謡に基づくセレナード
キラール:オラヴァ
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク ト長調K.525
チャイコフスキー:弦楽セレナード
ヴォルフガング・ヘントリヒ(指)
ドイツ弦楽フィルハーモニー

録音:2014 年7 月19-21 日、2015年7 月20-22 日 ベルリン
ドイツ弦楽フィルハーモニーと、2013 年以来このオーケストラの音楽監督を務めるヴォルフガング・ヘントリヒによる新録音。モーツァルトとチャイコフスキーの有名曲に加え、ブルッフのスウェーデンの民謡に基づくセレナード、映画「戦場のピアニスト」の音楽を担当したことでも有名なポーランドの作曲家、ヴォイチェフ・キラール(1932―2013)のオラヴァと珍しい曲も収録されている。
GEN-16415
R.シュトラウス、トゥイレ、ヴォルフの歌曲集
R・シュトラウス:お父さんが言いましたOp.36-3
 あなたは私の心の王冠Op.21-2
 白いジャスミンOp.31-3
 静かな歌Op.41-5
 私は一本の花束を作りたかったのOp.68-2
 悪い天気Op.69-5/ペニヒでOp.36-2
トゥイレ(1861-1907): 若き魔女の歌Op.15-3
5 つの歌曲集Op.19(全5 曲)
私の夢の故郷Op.27-2/森の孤独Op.12-1
ヴォルフ:魔法の夜
 さあ、もう行くときよ、私の恋人
 春に/ 荒野の乙女
 小さきもの/心変わりした娘
 恋人はフィンクのように歌う/森の娘
ミレッラ・ハーゲン(S)
ケルスティン・モルク(P)

録音:2014 年5 月
2013 年に世界デビューを果たした注目のソプラノ歌手、ミレッラ・ハーゲン。2014 年のバイロイト音楽祭でキリル・ペトレンコ指揮で行われた舞台祝典劇『ニーベルングの指環』より「ラインの黄金」、「ジークフリート」「神々の黄昏」に出演。さらに2015 年4 月に行われたラトル指揮バイエルン放送交響楽団によるコンサート形式の歌劇「ラインの黄金」に出演するなど、期待の若手ソプラノ歌手です。今作は初のソロ・アルバムで、リヒャルト・シュトラウスや、ヴォルフの名歌曲を収録しています。作品の中にある夢見がちで、ロマンティックな乙女心に焦点を当て、切ないほどの思いや喜びを表現しています。
GEN-16416
シューベルト&シューマン作品集とリスト&ゴドフスキーによる編曲集
シューベルト
幻想曲 ハ長調 「さすらい人幻想曲」 D760
 さすらい人 D489/春の想い D686
 君は私の憩い D 776/鱒 D550
リスト:シューベルトの春の想い
 シューベルトの君は私の憩い
 シューベルトの鱒
シューマン:君は花のよう Op.25-24
 春の夜 Op.39-12/君に捧ぐ Op.25-1
ゴドフスキー:シューマンの君は花のよう
リスト:シューマンの春の夜
 シューマンの君に捧ぐ
ウィリアム・ユン(P)
イザベレ・カテリーネ・ヴィルマー(S)

録音:2015 年10 月26-29 日,ノイマルクト,ライプツィヒ
韓国出身の注目のピアニスト、ウィリアム・ユンと、ドイツのソプラノ、イザベレ・カテリーネ・ヴィルマーによるシューベルトとシューマンの作品集だが、かなり手が込んだ選曲だ。まずシューベルトの有名なさすらい人幻想曲と、その第2 楽章の素材の元になった歌曲の「さすらい人」を収録。さらにシューベルトの「春の想い」、「君は私の憩い」、「鱒」を原曲とリスト編曲で。さらにシューマンの「君は花のよう」を原曲とゴドフスキー編曲とで、「春の夜」と「君に捧ぐ」を原曲とリスト編曲で収録。原曲と編曲を容易に比べることができる。 ウィリアム・ユン William Youn(ヨンではない)、韓国名 ユン・ホンチョン ??? は韓国、ソウルの生まれ。6 歳でピアノを習い始め、13 歳で米国、ボストンのニュー・イングランド音楽院に 5 年間留学、さらにドイツのハノーファーで更なる研鑽を積む。現在はドイツを拠点に精力的な活動を行っている。イザベレ・カテリーネ・ヴィルマーはハンブルクの生まれ。ベルリンのハンス・アイスラー音楽アカデミーでディプロマを得てから 5 年ほどの若いソプラノだが、その豊かで瑞々しい声は大きな未来を感じさせてくれる。
GEN-16417
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 全曲
第1 番 ト短調/ 第2 番 イ短調/第3 番 ニ短調 「バラード」/ 第4 番 ホ短調/第5 番 ト長調/ 第6 番 ホ長調
イヴォンネ・スメラーズ(Vn)

録音:2015 年5 月2-3 日,6 月13-14
日,9 月 5-9 日,フランクフルト
オランダ出身のヴァイオリニスト、イヴォンネ・スメラーズが挑むイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲。10 歳でアムステルダムのコンセルトヘボウの舞台で演奏したという天才少女だったイヴォンネ・スメラーズは、その後ドイツで学び、若い世代で特に注目されるヴァイオリニストに成長した。卓越したテクニックでイザイの音楽に切り込む演奏には強い求心力が宿っている。イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタには優れた演奏が多々あるが、このスメラーズの若々しい演奏もその一つに数えられるだろう。
GEN-16418
弦楽のための作品集
アントワーヌ・ド・ロワイエ:ギターと弦楽のための協奏曲Op.16
ドヴォルザーク:弦楽セレナードOp.22
エルガー:弦楽セレナードOp.20
ゲヴォーグ・ガラベキアン(指)
「I TEMPI」室内オーケストラ
シュテファン・シュミット(G)

録音:2015 年7 月
2013 年バーゼルで指揮者であるガラベキアンらにより結成された「I TEMPI」室内オーケストラ。“バロック”から“モダン”まで幅広いレパートリーで、作品によってピリオド楽器とモダン楽器を使い分け、このアルバムでも、ド・ロワイエの作品はピリオド楽器で演奏しています。アントワーヌ・ド・ロワイエは 19 世紀フランスのギター音楽作曲家であり、音楽教師、ヴィルトゥオーゾ・ギタリスト、軍人でもありました。“ギターと弦楽のための協奏曲”は軽やかで華麗な古典派ギター作品の知られざる名曲です。ちょっとした哀愁とロマンディックなメロディ…弦楽の柔和なアンサンブルが心地よいドヴォルザークとエルガーの“セレナード”も爽やかな演奏です。
GEN-16419
「像と鏡」
ヒンデミット(K.ウィルソン編):ウェーバーの主題による交響的変容〜行進曲
フリードリヒ・グルダ:チェロと吹奏楽のための協奏曲
ヴィラ=ロボス(F.ボンジョルノ編):ブラジル風バッハ第5番〜アリア
バート・ピクール(b.1972):カード遊び
(ハートのクイーン/スペードのジャック/ダイヤの10/愚者)
トーマス・クラモー(指)
ザクセン管楽フィルハーモニー
ペーター・ブルンス(Vc)
クレル=オブスキュル(サクソフォン四重奏団)

録音:2015 年3 月2−5 日 バート・ラウシック
元ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のトランペット奏者、トーマス・クラモーが首席指揮者を務めるザクセン管楽フィルハーモニーの新刊。今回の目玉は、鬼才ピアニスト、フリードリヒ・グルダが作曲したチェロ協奏曲を、名チェリスト、ペーター・ブルンスが弾いていることだろう。5 楽章それぞれが非常に個性が強い作品で、全体としてはかなり風変わりだが、しかし親しみやすい名曲でもある。録音はいくつかあるが、ブルーンスのような大物チェリストの録音は珍しい。ヒンデミットの行進曲とヴィラ=ロボスのアリア(チェロとサクソフォン四重奏)は編曲もの。特にヴィラ=ロボスのアリアは、原曲のしっとりとした趣とはまた異なった魅力がある。バート・ピクール(1972-)のカード遊びは世界初録音。
GEN-16420
ジャン=クリストフ・ディジュ
ヘンデル:プレリュード ト短調 HWV573
 プレリュードとアレグロ ト短調 HWV574
 エール・ラメント.ト短調 HWV467
 組曲 ト短調 HWV453―シャコンヌ
ブクステフーデ:トッカータ ト長調 BuxWV165
ベーム:アリア「イエスよ、あなたあまりに美しく」に基づくパルティータ ハ長調
マッテゾン:大通奏低音教程から(第18 練習曲 ホ長調/第4 練習曲 ホ短調/ 第5 練習曲 ハ長調)
テレマン:組曲 ト長調 TWV32:13
C.P.E.バッハ:専門家と愛好家のためのソナタ集と自由な幻想曲集およびロンド集 第2 巻 Wq56―ロンド ハ長調
ジャン=クリストフ・ディジュ(Cemb)

録音:2016 年 2 月14-16 日,ライプツィヒ
2014 年ライプツィヒ国際バッハ・コンクールのチェンバロ部門での優勝者、ジャン=クリストフ・ディジュによるヘンデル、ブクステフーデ、ベーム、マッテゾン、テレマン、C.P.E.バッハの作品集。ディジュは 1982 年、フランスのレユニオン(マダガスカル島の東に位置する島)の生まれ。パリ音楽院でピアノを学んでいる時にチェンバロに興味を示し、フライブルグ音楽大学でチェンバロを本格的に学ぶ。音色はサラッと爽やかなのだが、音楽には柔らかさと温かみがあり、優勝も当然と思われるたいへん魅力的な演奏ばかりだ。チェンバロ愛好家は逃してはいけないCD だ。
GEN-16421
「Incantations」
ロッシーニ:踊り
ロスマン:「メドゥーサ」―美女とアテネの罵倒の声,怪物
とペルセウスの戦い
ドビュッシー:パックの踊り
メンデルスゾーン:「夏の夜の夢」―夜想曲,スケルツォ,妖精の歌,ベルガマスク舞曲,フィナーレ
ドップラー:ハンガリー田園幻想曲 Op.26
クラーク:呪文
マレ:スペインのフォリア
サン=サーンス:死の舞踊 Op.40
クインテセンツ(ライプツィヒ・フルート・アンサンブル):
【アンナ・ガルツリ=ヴァールゲルン(Fl)
グトルン・ヒンツェ(Fl)
ウテ・ギュンター(Fl)
ベッティーネ・カイサー(Fl)
クリスティアン・シュプレンガー(Fl)】

録音:2015 年3 月2‐4 日,ライプツィヒ
ライプツィヒのフルート・アンサンブル、クインテセンツの新刊。精密なアンサンブルと美しい音色によって、いずれも軽やかで生き生きした音楽に仕立て上げられている。今回はメンデルスゾーンの「夏の夜の夢」のスケルツォやドップラーのハンガリー田園幻想曲など、元々フルートが活躍する曲が多いのだが、そうした曲でもさらにフルートが引き立っているのがさすがだ。
GEN-16422
ウィリアム・ブランク(b.1957):調和
楽章 Satz(2005)
痕跡 Traces(2006)
トラクルの詩 Trakl Lied(2007)
バルバラ・ザニケッリ(S)
シネ・ノミネQ

録音:2012 年8 月1-5 日、2013 年1 月3-5 日,ローザンヌ
ローザンヌを拠点に活躍する人気弦楽四重奏団、シネ・ノミネ四重奏団が演奏するウィリアム・ブランクの3 作。ブランクは1957 年、スイス、モントルー生まれの作曲家。ここに収録されている3曲は、楽章が 2005 年、痕跡が 2006 年、トラクルの詩が 2007 年と別の機会の作品だが、全体で50 分近い 3 楽章の作品として聞けるようになっている。トラクルの詩では、オーストリアの詩人、ゲオルク・トラクル(1887-1914)の「調和 Accord」が用いられている。バルバラ・ザニケッリはイタリア、パルマ生まれのソプラノ。
GEN-16423
モノディアローグ
テレマン:幻想曲第10番 ニ長調 TWV40:23(ト長調で演奏)
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラ・ソナタ Op.25-1
テレマン:幻想曲第6 番 ホ短調 TWV40:19(イ短調で演奏)
ストラヴィンスキー:悲歌
テレマン:幻想曲第1 番 変ロ長調 TWV40:14(変ホ長調で演奏))
ヴィゼンベルグ(b.1950):モノディアローグ
ガイ・ベン=ツィオーニ(Va)

録音:2015 年 7 月 17-19日、8 月16 日
無伴奏ヴィオラ曲を集めたCD。ガイ・ベン=ツィオーニは1974 年、イスラエル生まれのヴィオラ奏者。9 歳からヴァイオリンを習い始め、13 歳にはヴィオラに転向している。フランクフルトでタベア・ツィンマーマンに、ライプツィヒでタチアナ・マスレンコに学んだ後、ソリストとして国際的に活躍している。テレマンの幻想曲は、通奏低音なしのヴァイオリンのための 12 の幻想曲を移調してヴィオラで演奏している。メナハム・ヴィゼンベルグは1950 年生まれのイスラエルの作曲家。
GEN-16424
サクソフォン独奏とエレクトロニクスのための作品集
ピエール・ジョドロフスキ(1971-):Mixtion(混合)
スティーヴ・ライヒ(1936-):ニューヨーク・カウンターポイント
ベリオ:セクエンツァVIIb
ゴードン・ケンペ(1976-):ルースの平和(邪悪なゾンビと)
ファビアン・レヴィ(1968-):他の場所の空気
フランソワ=ベルナール・マシュ:アウロディ
ルート・フェルテン(Sax:ソプラノ、アルト、テナー、バリトン)

録音:2014 年〜2016 年
ドイツの気鋭のサックス奏者ルート・フェルテンによる、サクソフォン独奏のための刺激的な現代音楽作品集。“Mixtion(混合)”は、テナー・サクソフォンとライヴ・エレクトロニクスのための作品。性質の異なるものが絡みあい、生み出される音。枠にとらわれない興味深い音楽。ルチアーノ・ベリオの『セクエンツァ』は楽器の奏法の限界越えに挑み、特殊奏法などさまざまなアイデアが詰まった傑作です。このアルバムには「Zb〜ソプラノ・サックスのための」が収録。ケンペの“ルースと平和”はテナー・サクソフォンとテープのための作品で世界初録音。スティーヴ・ライヒの“ニューヨーク・カウンターポイント”はソプラノ・サクソフォン版に編曲されたものです。
GEN-16425
シューベルト:ピアノ・ソナタ第17番 ニ長調 D850
3 つのピアノ曲 D946
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

録音:2005 年3 月30-31 日、ウィーナー・ノイシュタット、2014 年12 月29-30 日、アイゼンシュタット
レコード芸術誌2016 年6 月号070 ページで前田昭雄氏が「たゆまない解釈の歩みに尊敬を感じる」と賞賛を送っている CD。最長老ピアニストにしてウィーンのピアノ曲の権威、パウル・バドゥラ=スコダが、長年に渡り最も心血を注いできたシューベルトのニ長調ソナタを新録音。この明るく長大でピアニスト泣かせのまとめづらい難曲を、80代後半のバドゥラ=スコダが探求と経験から得た奥深い理解によって、恐ろしく説得力のある演奏を繰り広げている。まさに至芸。D946 ともども、老巨匠の今の芸術的高みを実感させられる演奏だ。
GEN-16426
ハイドン:ピアノ三重奏曲 ハ長調 Op.75-1 Hob.XV:27
フリードリヒ・シュナイダー(1786-1853):ピアノ三重奏曲 変ホ長調 op.38
アウグスト・クルークハルト(1847-1902):ピアノ三重奏曲 ロ長調 Op.47
ソノ・ピアノ三重奏団:
【工藤寛子(f)、カール・ハインリヒ・ニーブール(Vn)、マティアス・ヴィルデ(Vc)】

録音:2015 年4 月27-29 日、ライプツィヒ
2012 年結成の若いピアノ三重奏団、ソノ三重奏団のCD。有名なハイドンの Op.75-1 に加え、フリードリヒ・シュナイダー(1786-1853)とアウグスト・クルークハルト(1847-1902)のピアノ三重奏曲を世界初録音するという意欲的な内容。どちらも埋もれていたのが不思議なくらいの名曲で、ことにシュナイダーのピアノ三重奏曲は古典派の室内楽が好きなら気に入ること間違いない。 工藤寛子はドイツ在住のピアニスト。カール・ハインリヒ・ニーブールは 2007 年からライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の奏者を務めている。マティアス・ヴィルデはデッサウのアンハルト劇場のソロ・チェリストを務めた後、2011 年からシュターツカペレ・ドレスデンの団員。
GEN-16427
イン・レジデンス
ジェームズ・モリソン:メルク修道院ファンファーレ
プロコフィエフ:「三つのオレンジへの恋」より“行進曲”
プロコフィエフ:「ロミオとジュリエット」組曲第 1 番&第 2番より抜粋
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より“愛の死”
ビゼー:「カルメン」組曲第1 番&第2 番より抜粋
バーンスタイン:「ウェスト・サイド・ストーリー」より抜粋
トーマス・クラモー(指)
ヨーロピアン・ブラス・アンサンブル
ジェームズ・モリソン(ピッコロTp)

録音:2015 年 9 〜10 月
元ベルリン・フィルのトランペット奏者として活躍し、近年ではブラス・アンサンブルなどの指揮者として活躍しているトーマス・クラモーが結成したヨーロピアン・ブラス・アンサンブル。特徴は世界各国から腕利きの管楽器奏者たちで構成された多国籍アンサンブルです。オーストリアの国民的トランペット奏者&マルチプレイヤーとしても有名なジェームズ・モリソンがオーストリアの有名なメルク修道院のために作曲した「メルク修道院ファンファーレ」は雄大に響き渡る躍動的な名曲です(本人もピッコロ・トランペットで参加)。ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」から“愛の死”はしっとりとした味わいで聴かせます。他にも「ロミオとジュリエット」や「カルメン」など吹奏楽の醍醐味が楽しめるアルバムです。
GEN-16428
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタ Op.134
ヴィオラ・ソナタ Op.147
デュオ・チョップボヴィーノ:
【ミリャム・チョップ(Vn,Va)
リッカルド・ボヴィーノ(P)】

録音:2015 年 7 月 3−5 日、ライプツィヒ
ショスタコーヴィチのヴァイオリン・ソナタとヴィオラ・ソナタを収録。ミリャム(ミリアム)・チョップは、1976 年、チューリヒの生まれ。ヴァイオリンとヴィオラを並行して演奏活動している。CPO レーベルにサイグンのヴィオラ協奏曲やクークハルトのヴァイオリン協奏曲などの珍しい作品を録音し好評を博している。リッカルド・ボヴィーノは1975 年、トリノ生まれのピアニスト。
GEN-16429(2CD)
シェーンベルク:弦楽四重奏曲全集
弦楽四重奏曲第4 番Op.37
弦楽四重奏曲第3 番Op.30
楽四重奏曲第2 番Op.10
弦楽四重奏曲第1 番Op.7
アサセッロQ【ロスティスラフ・コジェフニコフ(Vn)、 バーバラ・クスター(Vn)、ユスティナ・シュリワ(Va)、テーム・ミョハネン(Vc))】
エヴァ・レッシュ(S)

録音:2014、15 年
現代音楽を得意とするアサセッロ四重奏団の「ジャレル、ナンカロー、ロルフ・リーム作品集(GEN13292)、「セゼル、ピンチャー、サイグン作品集(GEN14298)」に続く GENUINレーベルへの第3 弾。 現代音楽の始祖シェーンベルクの弦楽四重奏。十二音技法で作曲された第4 番からスタートし、無調や十二音技法に至る前に書かれた第 1 番をラストに収録。時代を遡るかのように、その足跡を強く印象的に刻む。2000 年にバーゼルで結成、2005 年以降ケルンを本拠とするアサセッロ四重奏団によるスリリングな演奏で。
GEN-16430
ドビュッシーとブリテンの歌曲集
ドビュッシー:ポール・ヴェルレーヌの詩による歌曲(マンドリン/艶なる宴第1集/忘れられたアリエッタ/3つのメロディ/艶なる宴第2集)
ブリテン:イリュミナシオン(アルチュール・ランボーの詩による歌曲)
エヴァ・レッシュ(S)
フランソワ・サリナット(P)

録音:2015 年8 月
オペラや現代音楽などで活躍中のドイツのソプラノ歌手エヴァ・レッシュによる、詩に多大な影響を受け作曲された歌曲集。19世紀末のパリ。ドビュッシーが詩人たちと交流し、大きな影響を受け、作品を多数残しています。あの有名なピアノ曲「月の光」もヴェルレーヌの同名の詩に着想を得て作曲されました。物憂げで繊細なメロディの美しい世界を歌い上げます。ブリテンの“イリュミナシオン”はフランスの詩人アルチュール・ランボーの難解な詩に曲を付けた、ブリテンの代表作。音楽と詩の美しく深遠なる関係をお楽しみください。
GEN-16431
「変容」〜グラズノフ、グバイドゥーリナ、フィルソヴァ、ショスタコーヴィチ
グラズノフ:サクソフォン四重奏曲Op.109
グバイドゥーリナ:トランスフォーメーション(変容)
フィルソヴァ:夜
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲のための 2 つの小品(編曲:アンネグレート・シュミードル)
ソニック・アート・サクソフォン四重奏団:
【ルート・フェルテン(ソプラノSax)、アレクサンダー・ドロシュケヴィッチ(アルトSax、タムタム)、エイドリアン・トゥリー(テナーSax)、アンネグレート・シュミードル(バリトンSax)】
クリスチャン・リンドベルイ(Tb)
エヴリーナ・ドブラチェヴァ(S)
ヴォルフガング・ザマスティル(Vc)、
ベルテーン・ルイス・モリーナ(Cb)

録音:2015 年6 月、12 月ドイツ放送室内楽ホール 68’57
ソニック・アート・サクソフォン四重奏団は、2005 年に結成された若手メンバーのアンサ ンブルですが、2008 年のドイツ音楽コンクールで優勝し一躍注目を集めました。彼らの卓 越した妙技を駆使し、サクソフォン四重奏の枠を超え、今作ではグラズノフ以外は、様々 な楽器との共演。グバイドゥーリナの作品では、トロンボーン界の巨匠、クリスチャン・リンド ベルイが参加!サクソフォンの透明感のある音色が重なり合い、神秘的な空気が流れて いる。
GEN-16432
ドイツ音楽コンクール2015 年優勝者〜ベッティナ・アウスト(クラリネット)
フランセ:クラリネットとピアノのための主題と変奏
ブルクミュラー:クラリネットとピアノのための二重奏曲 変ホ長調Op.15
イェルク・ヴィトマン:クラリネット・ソロのための幻想曲
レナード・バーンスタイン:クラリネットとピアノのためのソナタ
ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調Op.120-1
ベッティナ・アウスト(Cl)
ロベルト・アウスト(P)

録音:2015 年10 月
2015 年のドイツ音楽コンクールで優勝、その前年にはマルクノイキルヘン国際器楽コンクールでも優勝した注目のクラリネット奏者ベッティナ・アウスト。2014 年からアウグスブルク・フィルの首席奏者に任命されています。これまでにザビーネ・マイヤー、ヨハネス・パイツ、パスカル・モラゲス各氏に師事。CD デビューとなるこのアルバムでは彼女が長年コンサートで演奏してきた思い入れのある楽曲をセレクトしています。あのピアノ教則本で有名なヨハン・アウグスト・フランツ・ブルグミュラーの弟であるノルベルト・ブルクミュラーが作曲した“デュオ”は素朴で聴く人を引き付ける美しいメロディを持つ佳曲。バーンスタイン 23 歳の時の作品である“クラリネット・ソナタ”に、超絶技巧で聴かせるフランセの“主題と変奏”など多彩な作品が並びます。
GEN-16433
ドイツ音楽コンクール2015 年優勝者〜ウィース・ド・ブフ(コントラバス)
グリエール: 2 つの小品Op. 32
 間奏曲とタランテッラOp. 9
ボッテシーニ:夢想、
 序奏とボレロ
ジョンゲン:前奏曲、ハバネラとアレグロOp.106
ハウタ=アホ:コントラバス独奏のためのカデンツァ
ピアソラ:キチョ
ウィース・ド・ブフ(Wies de Boeve コントラバス)
高橋朋子(P)

録音:2015 年11 月、54’10
1987 年ベルギー生まれのブフ。ルツェルン音楽学校にてボゾ・パラドに師事、他にもジーク ヤンネ・サクサラ、エスコ・ライネなどに師事。 ピアソラの「キチョ」は、ピアソラが絶賛したコントラバス奏者キチョ・ディアスのことで、ピアソラに は珍しいコントラバスが主役の楽曲。他に、コントラバスのレパートリーに欠かせないグリエール やボッテシーニの楽曲を収録しています。若手コントラバス奏者の意欲作。
GEN-16435
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988 マリー・ローザ・ギュンター(P)

録音:2015 年8 月30 日-9 月1 日、ライプツィヒ
ドイツのピアニスト、マリー・ローザ・ギュンターの独奏 CD デビュー。お披露目にバッハのゴルトベルク変奏曲を選ぶというのはかなり思い切ったことだが、それも納得できるたいへん充実した演奏だ。彼女は1991 年、ブラウンシュヴァイクの生まれで、まだ20 代半ばという若さ(そしてかなりの美人)なのだが、少女時代からバッハに傾倒し、バッハのコンクールにいくつも入賞し、既にバッハ演奏の確固たる意志が出来上がっているようだ。声部の分離のよいクッキリしたこのゴルトベルク変奏曲は、バッハ・ピアニストの第一歩としてはたいへんに上々の出来栄えだろう。
GEN-16436
ミュンヘン国際コンクール2015声楽部門優勝者エマリー・サヴォイ
ラヴェル:歌曲集「シェエラザード」
チャイコフスキー:歌劇「イオランタ」より“何故私は以前に知らなかったの”
ドヴォルザーク:歌劇「ルサルカ」より“月に寄せる歌”
ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」より“恋知らぬ身は”
バーバー:隠者の歌
エマリー・サヴォイ(S)
マティアス・フォレムニー(指)
フランクフルト・ブランデンブルク州立O
ジョナサン・ワーレ(P)

録音:2016 年2 月、53’07
2015 年ミュンヘン国際コンクール声楽部門で優勝を果たした美貌のソプラノ歌手エマリー・サヴォイのソロ・デビュー・アルバム。2012 年にヤナーチェクの歌劇「マクロプロス事件」でメトロポリタン歌劇場デビュー。2014-2015 シーズンではルネ・フレミング主演のオペレッタ「メリー・ウィドウ」でシルヴィアーネ役を務めるなど、そのドラマティックな歌声で活躍の場を広げています。注目の新人ソプラノ歌手です。
GEN-16434
男声アンサンブルとホルンのための音楽
アウグスト・ホルン(1825-1893):森の歌Op.26
シューマン:男声合唱とホルン四重奏のための“狩りの歌”
ホミリウス(1840-1918?):ホルン四重奏曲Op.38
ゴルトマルク:静かな海と楽しい航海Op.16
フェルディナンド・フンメル(1855-1928):森の中の散歩Op.48
シューベルト:4つの歌曲Op.17 D983
 森の夜の歌D913
カール・シュタインハウザー(1852-1934):森の孤独Op.32
アンサンブル・アマルコルド【ヴォルフラム・ラクテ(T)、ロベルト・ポーラース(T)、フランク・オツィメク(Br)、ダニエル・クナウフト(Bs)、ホルガー・クラウゼ(Bs)】

ジャーマン・ホルン・サウンド【クリストフ・エス(Hrn)、ゼバスティアン・ショル(Hrn)、シュテファン・ショットシュテット(Hrn)、ティモ・シュタイニンガー(Hrn)】

録音:2015 年10 月
シュトゥットガルト音楽演劇大学のクリスチャン・ランパート教授のフレンチ・ホルン・クラスに学んだ4 人が結成したホルン四重奏団“ジャーマン・ホルン・サウンド”。4人とも、バンベルク響をはじめロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィル、ハノーファー州立歌劇場、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団などドイツの名門オーケストラに所属し、活躍しています。男声5 人によるアカペラ・コーラス・グループ“アンサンブル・アマルコルド”は1992 年にライプツィヒ聖トーマス教会少年合唱団の元団員たちによって結成。この世界に名高い2つのアンサンブルによる夢の共演!ドイツのロマンティシズムから生まれた愛や悲しみなどの情感を美しく声とホルンが溶け合いながら聴かせます。ホミリウスの「ホルン四重奏曲」は、4人それぞれの音域を生かした名曲。シューマンやフンメルなど、男声合唱とホルンの美しい響きに酔いしれる1枚です。
GEN-16437(2CD)
偉大な芸術家の思い出〜ピアノ三重奏曲集
チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲イ短調 Op. 50 「偉
大な芸術家の思い出」
ラフマニノフ:悲しみの三重奏曲第2 番ニ短調Op.9
ゴリデンヴェイゼル:ピアノ三重奏曲ホ短調Op.31
ミヒャエル・シェーファー(P)
イローナ・テン=ベルグ(Vn)
ウェン=シン・ヤン(Vc)

録音:2015 年3 月&10 月
「GENUIN」の看板アーティストとしてお馴染イローナ・テン=ベルグとミヒャエル・シェー ファーのコンビに、24 歳にして、バイエルン放送交響楽団の首席チェロ奏者に就き、現在 はソリストとして活躍するウェン=シン・ヤンという実力派 3 人による“ピアノ三重奏曲集”。 “ルービンシュタインに捧げたチャイコフスキー”、“チャイコフスキーに捧げたラフマニノ フ”、そのラフマニノフの「ピアノ三重奏曲第2 番」の校訂を行った“作曲家ゴリデンヴェイゼ ル(1875-1961)がラフマニノフに捧げたピアノ三重奏曲”という、脈々と繋がる哀愁の「ピア ノ三重奏曲」を収録。イローナ・テン=ベルクは、19 歳でバイエルン国立管弦楽団のコン サート・ミストレスに就任、さらにバイエルン放送交響楽団のコンサート・ミストレスも務めた 名手。シェーファーは 31 歳でミュンヘン音楽演劇大学教授に就任し、後進の指導にも力 を注いでいる
GEN-16438(2CD)
「Ywllow」〜モーツァルトとシェーンベルクの弦楽四重奏曲集
モーツァルト:弦楽四重奏曲第 17 番「狩り」変ロ長調K.458
シェーンベルク:弦楽四重奏曲第2 番Op.10*
モーツァルト:弦楽四重奏曲第19 番「不協和音」ハ長調K.465
アマリリスQ【グスタフ・フリーリングハウス(Vn)、レナ・サンドゥ(Vn)、レナ・エッケルス(Va)
赤坂智子(Va)
イヴ・サンドゥ(Vc)】
カタリナ・ペルシケ(S)*

録音:2014 年〜2016 年
アマリリス四重奏団は、若い弦楽四重奏団の中で最も注目されている団体です。2011 年6 月にイタリアのパオロ・ボルチアーニ賞国際弦楽四重奏コンクールで最高位(第1位なしの第2 位 3団体の一つ)を獲得、同年7月にはメルボルン国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門で 優勝。アルバム「White(GEN-11218,ハイドン&ウェーベルン)」はドイツの権威ある音楽賞「エ コー・クラシック・アワード」を受賞しました。次に「Red」「Green」「Blue」と続いたこのシリーズの 最新作がこの「Yellow」。シェーンベルクは1908 年に完成したこの「弦楽四重奏曲第2 番」の第 4 楽章から『無調』の世界へと足を踏み入れた重要な作品。冒頭にきわめて大胆な和声効果を 持つ序奏が置かれているモーツァルトの「不協和音」。快活に躍動する「狩り」の3 曲を録音。
GEN-16439
「わすれもの」〜アコーディオンとツィターの作品集
リゲティ:ムジカ・リチェルカータ[、ムジカ・リチェルカータT
ダウランド:涙のパヴァーヌ、
 デンマーク王のガリアード、
 前奏曲、真実の涙、
 M. ジャイルズ・ホビーのガリアード
クープラン:ショワジのミゼットとタヴェルニのミュゼット、
 ジュイエ、
ジョン・ケージ:チェス・ピース
ピアソラ:リベルタンゴ、
 アディオス・ノニーノ、
 ノヴィタンゴ
リゲティ:ムジカ・リチェルカータZ、
 ムジカ・リチェルカータW、
 ムジカ・リチェルカータV
デュオ・シャッソ/マラウン:【ヴィヴィアンヌ・シャッソ(アコーディオン) 、マルティン・マラウン(ツィター)】

録音:2016 年 4 月
ヴィヴィアンヌ・シャッソは 1979 年生まれのアコーディオン奏者。現代音楽の演奏に特に優 れ、これまでに細川俊夫、ホリガー、フラーらの作品を初演している実力者。今作はなんとツィ ターとのデュオという珍しい共演!リゲティやジョン・ケージといった現代音楽からルネサンスや バロックの作曲家、さらにタンゴ…多彩な作品をアレンジしています。 ツィターの何とも言えない深い響きが身体と共鳴しあうような感覚と伸びやかなアコーディオン の音色が絶妙にマッチ。ただただ音楽に委ねながら聴きたい。
GEN-16440
ルターの終わりなき世界〜プロテスタントのコラールによる幻想的管弦楽曲集(クリスチャン・スプレンガー編曲)
いざやともに
私の心よ、前向きに
イエス・キリストに祝福を
神を讃えよう
汝はすべての悲しみを委ねられる
神はわがやぐら
きっと汝を称賛すると歌わないだろう
神の子羊
こころのよろこび
神よ、われらの時代に平和を与えたまえ
もしあなたが望むならば、神はあなたを導くだろう
讃美歌
リスチャン・スプレンガー(指)
ワイマール・シュターツカペレ
ワイマール・フランツ・リスト音楽大学室内cho

録音:2016 年5月
ドイツの宗教改革の創始者であるマルティン・ルター。讃美歌を多数作り、ドイツ音楽の 発展の基礎となったものが、プロテスタントの教会音楽として作られたコラールと言われてい ます。マルティン・ルターやヨハン・クリューガー、ゲオルク・ノイマルクなどが作曲した美しい 旋律にオーケストレーションを施し、勇壮で壮大な作品として蘇りました!神聖で清らかで いながら、劇的で心の叫びを表出させているよう。これは注目の世界初録音!
GEN-16441
セジョルネ、伊福部昭:作品集
(1)エマニュエル・セジョルネ(1961-):マリンバと弦楽のための協奏曲
(2)エマニュエル・セジョルネ:マリンバ四重奏の
ための“ゴタン”協奏曲
(3)伊福部昭(:「ラウダ・コンチェルタータ」〜マリンバと管弦楽のための
(1)(3)ボグダン・バカヌ(マリンバ)
(2)ウェーヴ・カルテット(マリンバ&パ
ーカッション四重奏団):
【ボグダン・バカヌ、クリストフ・ジーツェン、内山詠美子、ヴラディ・ペトロフ】
(1)(3)クリスチャン・マンデアル(指)ルーマニア国立SO

録音:2016 年3 月,ブカレスト
ルーマニア生まれの世界的マリンバ奏者。13歳でオーケストラと共演、ザルツブルク・モーツァルテウム大学でペーター・サドロに師事。23歳の若さでアントン・ブルックナー私立音楽大学の教授に就任。現在ウィーン国立音楽大学教授であるボグダン・バカヌ。伊福部昭の、マリンバの素朴な音色、雄大で強烈なエネルギーを持つ傑作マリンバ協奏曲に、自身もパーカッショニストとして活躍しているセジョルネの、マリンバの新しいレパートリーになりそうな2曲を収録。「ブルックナー:交響曲全集(ERT1013/22)」を完成させているルーマニアのベテラン、クリスチャン・マンデアルが伴奏というのも注目です!
GEN-16442
「動物園への案内」〜ハンス・ザンディヒ(1914-1989)による子供のための合唱作品集
(1)動物園への案内 [動物園カンタータ]
(2)モルゲンシュテルン-ツィクルス [冬のカンタータ]
MDR児童cho
(1)ウルリヒ・カイザー(指)
(1)ヴィーランド・レムケ(指)

録音:2015年
ドイツの合唱指揮者、作曲家として活躍したハンス・ザンディヒ(Hans Sandig)。MDR 児童合唱団の前身であるライプツィヒ放送児童合唱団を作り、亡くなる 1989 年まで手掛けていました。子供のための合唱作品を多数残しており、ここに収録された 2 作品もユーモアに溢れ、歌う子供たちも笑顔になりそうな魅力に溢れた瑞々しい合唱曲です。
GEN-16443
「LUXUS(贅沢)」
ポール・フリック(1979-):メタル・ゾーン
ゴードン・カンプ(1976-):キツネ/ナイフ(黒澤明監督の映画「夢」へのオマージュ)
ステイングリームル・ローロフ(1971-):近い親戚
マクシミリアン・マルコル(1981-):ドリル&サンダー
サラ・ネムツォフ(1980-):ジャーナル
アンサンブルLUXUS:NM
【ルース・フェルテン(Sax)、
フローリアン・ユンケル(Trb)、
シルケ・ラング(アコーディオン)、
マトゴルザタ・ヴァレンティノヴィチ(P、キーボード)、
ベアテ・アルテンブルク(Vc)、
ヴォルフガング・ザマスティル(Vc)】

録音:2016年9月ケルン
アヴァンギャルドな音楽がてんこもり!若手の演奏家が集結したアンサンブルで、若手作曲家の室内楽作品を演奏。ブラスの豪華なサウンド、風変わりな音響、エレクトロニクスの新しい音楽を体感させてくれます。既存の概念を覆すような刺激的で鮮烈な音楽を体験できます。
GEN-16444
マックス・ベックシェーファー(1952-):声楽作品集
(1)海との会話〜カウンターテナーのための
(2)Wie got kumet in die sele〜4 人の男声のための
(3)ポントルモの肖像画〜テノールとコントラバスのための
(4)ヴェネツィアのマドリガル〜カウンターテナーと弦楽四重奏のための
(5)グルックについての試論〜バリトンとピアノのための
(1)(4)フランツ・ヴィッツム(C-T)
(2)アンサンブル・スティンムヴェルク
(3)ロバート・セリアー(T)
(3)クリスティーネ・ホック(Cb)
(4)アンサンブル・イル・カプリッチョ
(5)クリスティアン・リーガー(Br)
(5)オリヴァー・フレンツケ(P)

録音:2015年
ドイツのオルガニスト兼作曲家。宗教音楽をミュンヘン音楽・演劇大学で学び、ミュンヘンの教会でオルガニスト、合唱監督などを約 11 年間務めました。今作はすべて世界初録音で、中世から近代への新旧の詩に音楽をつけた声楽曲作品集。まるで吟遊詩人のように豊かな表現で詩の世界を表出させています。
GEN-16445
「ウィンズ・アンド・パイプス」〜シンフォニック・ウィンド・アンサンブル&オルガン作品集
フロール・ペーテルス(1903-1986):祝典前奏曲Op.93
トーマス・トラクセル(1972-):オルガンとシンフォニック・バンドのためのコンチェルティーノ
アレクサンドル・ギルマン(1837-1911):幻想行進曲Op.44
ウジェーヌ・ジグー(1844-1925):大合唱の応答
ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1557-1612):「サクレ・シンフォニエ」より“ピアノとフォルテのソナタ”、“すべての民よ、手を打ち鳴らせ”、「カンツォーナとソナタ集」より“ソナタII”
J.S.バッハ:「フーガの技法」よりコントラプンクトゥス1,3,7,5,15、「マタイ受難曲」より“血しおしたたる”
トーマス・クラモー(指)
ザクセン管楽フィルハーモニック、
ダニエル・バイルシュミット(Org)

録音:2015 年10 月、72’56
元ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のトランペット奏者、トーマス・クラモーが首席指揮者 を務めるザクセン管楽フィルハーモニー。ドイツの主要な交響楽団の腕利きの管楽器奏者た ちで構成されています。ドイツのウルゼンにある聖マリア大聖堂のオルガンを使用して、華麗で 心躍るような、壮大な共演を繰り広げている。新旧の作曲家の作品をバランスよくセレクトし、ト ーマス・トラクセルの“コンチェルティーノ”は世界初録音。
GEN-16447
エネスコ:ピアノ三重奏曲第1 番ト短調
アレンスキー:ピアノ三重奏曲第 1 番ニ短調Op.32
トリオ・エネスコ【アリーナ・アルモナス=タンブレア(Vn)、エドヴァルダス・アルモナス(Vc) 、ガブリエル・ジリテ(P)】

録音:2016 年2 月〜4 月
トリオ・エネスコはジョルジュ・エネスコ(1881-1955)の生誕130 年を記念して2011 年に結成された若手アンサンブル。多作のエネスコは三重奏曲でも秀作を残しており、ロマンティックで出身のルーマニアを思わせるノスタルジックなメロディが魅力的。このト短調のピアノ三重奏曲はエネスコ16 歳の時の作品。ロシアの作曲家アントン・アレンスキーのピアノ三重奏曲第1 番は彼の代表作としても知られ、美しい抒情と濃厚なロマンティックなメロディが横溢する作品。トリオ・エネスコはその情熱を全面に、ドラマティックな演奏を繰り広げています。
GEN-16548
「分岐点」〜20 世紀のヴァイオリンとピアノの作品集
ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ.
ストラヴィンスキー:デュオ・コンチェルタンテ
プロコフィエフ:5 つのメロディOp.35bis
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ第2 番
サリタ・クウォク(Vn)
ウェイ=イ・ヤン(P)

録音:2014 年3 月
オーストラリア出身のヴァイオリニスト、サリタ・クウォク。ドイツのシェーンタール国際ヴァイオリン・コンクール、ニュージーランドのギズボーン国際音楽コンクール、ポーランドの若手ヴァイオリニストのためのリピンスキ・ヴィエニヤフスキ国際コンクールで優勝するなど、様々なコンクールで入賞を果たしているヴァイオリニスト。今作は20 世紀に作曲されたヴァイオリン作品集。ヤナーチェクの唯一のヴァイオリン・ソナタであり難曲として有名。エキセントリックな手法で秘めた情念をさらけ出す。バレエにも使われているストラヴィンスキーの“デュオ・コンチェルタンテ”。牧歌的で抒情溢れるメロディが印象的です。
GEN-16549
ピアノ連弾作品集
クルターク:ピアノのための遊び
 7つのバッハのコラール集(クルタークによる1台4 手編曲)〜「人みな死すべきもの」BWV643
ブゾーニ:バッハのコラール「幸なるかな」BWV517 による即興曲
リゲティ:ソナチネ
レーガー:ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガ
シュテンツェル・ピアノ・デュオ【ハンス=ペーター・シュテンツ&フォルカー・シュテンツ】

録音:2013 年、2015 年
11 ものコンクールで優勝(1986 年ミュンヘン国際コンクール優勝など)した実力派ピアノ・デュオ《シュテンツェル・ピアノ・デュオ》。ドイツにあるロストック大学において、世界で初めてピアノ・デュオ教授職に就任するなど、連弾の地位を高めてきました。今作ではクルタークのバッハへの深い愛情から生まれた“7 つのバッハのコラール集”から「人はみな死すべきもの」、ブゾーニのお気に入りだった、バッハのコラール『幸いなるかな、おお魂の友よ』(BWV527)を主題にした2台ピアノのための作品など、ピアノ連弾の名曲を収録しています。
GEN-16550
「音楽の鱒料理」
(1)フランツ・シェッグル(1930-1982):ゆかいな鱒
(2)シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」〜第4楽章
(3)シューベルト:歌曲「鱒」D550
(4)シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」D667より第4楽章(ユーゴ・ウルリヒによるピアノ連弾編曲)
(5)ウォルフラム・ラングナー(1956-):新しいゆかいな鱒
(1)(5)ミヒャエル・グレイザー(指)コンソルティウム・ヴォカーレ・ライプツィヒ
(2)アンドレア・ハルトマン(Vn)、リヴ・バルテルス(Va)、アンナ・ニーブア(Vc)、クリストファー・ボイヒェルト(Cb)、ロルフ=ディーター・アレンス(P)
(3)ウルリケ・フルデ(S)
(3)(4)ハイコ・ラインチュ(P)
(4)ハイドルン・クレメン(P)

録音:2008 年〜2016 年
「鱒」をテーマにした作品を集めたユニークなアルバム!シェッグルとラングナーによる合唱作品は世界初録音。この2人の作品はシューベルトの人気の高い歌曲「鱒」が、作曲家や国が変わったらどんな音楽になるのか!? 人気の珍しいパロディ合唱曲です。そしてシューベルトのピアノ五重奏「ます」のオリジナル版とピアノ連弾版が収録されています。料理方法で様々な魅力が味わえます。

GEN-17448
コントラバスとピアノのための作品集
グリエール:コントラバスとピアノのための2 つの小品Op.32
 コントラバスとピアノのための2 つの小品Op.9
クーセヴィツキー:悲しい唄Op.2、
 小さなワルツOp.1-2
ブルッフ:コル・ニドライOp.47 (コントラバス編)
ブラームス:チェロ・ソナタ第1 番Op.38 (コントラバス編曲)
ナビル・シェハタ(Cb)
カリム・シェハタ(P)

録音:2015年9月
2003年にミュンヘン国際コンクールで優勝し、ベルリン国立歌劇場管弦楽団に首席コントラバス奏者として、2004年にはベルリン・フィルに首席コントラバス奏者として入団。現在はソリスト、そして指揮者としても活躍を続けているナビル・シェハタによるコントラバス作品集。コントラバスのレパートリーとして人気のグリエールのロマンティックな楽曲や、もとはコントラバス奏者として活躍していた名指揮者クーセヴィツキーが作曲したコントラバス作品、そして編曲ものとしてブラームスの“チェロ・ソナタ第1番”などを収録。
GEN-17449
女流作曲家によるピアノ三重奏曲集
エイミー・ビーチ(1867-1944):ピアノ三重奏曲イ短調Op.150
ナタリー・クロウダ(1984-):ピアノ三重奏曲第1番「幻想的三部作」
クララ・シューマン:ピアノ三重奏曲ト短調Op.17
モンテ・ピアノ・トリオ:
【フランチェスコ・シカ(Vn)、
クロード・フロショー(Vc)、
イリアナ・ボタン(P)】

録音:2016年3月21-23日
19世紀、20 世紀、21 世紀と3 つの時代の、3 人の女流作曲家により作られたピアノ三重奏曲。 後期ロマン派の作風で描かれたエイミー・ビーチ、それぞれの楽器が絡み合い、ロマン的な情感を表情豊かに歌い上げるクララ・シューマン、イギリスでヴァイオリニスト、作曲家として活躍するナタリー・クロウダに委嘱した“幻想的三部作”。ロベルト&クララ・シューマン、ヨハネス・ブラームスからインスパイアされ、その名の通り、透明感のある幻想に満ちた作品です。
GEN-17450
ボルトニャンスキー&シュニトケ:合唱聖歌コンチェルト集
ドミトリー・ボルトニャンスキー(1751-1825):合唱協奏曲第9番
 ヘルヴィムの歌第7番
 合唱協奏曲第24 番
シュニトケ(1934-1998):合唱協奏曲
リスト・ヨースト(指)MDR放送cho

録音:2016年
1923 年創設のライプツィヒRSOを前身とし、東西ドイツ統一後、MDR 交響楽団と改称。 合唱団も同じくライプツィヒ放送合唱団から MDR 放送合唱団へ改称した伝統ある合唱団です。こ のアルバムでは、無伴奏の合唱聖歌コンチェルトを収録。ウクライナの作曲家ボルトニャンスキー は 35 曲の合唱協奏曲を残しています。ロシア正教会・ウクライナ正教会等で歌われる事が多いこ のジャンルを確立した作曲家の一人として知られています。シュニトケの代表的な作品“合唱協奏 曲”も無伴奏の混声合唱曲で、アルメニアの詩人グレゴリー・ナレカツィ(951-1003)の「嘆きの歌の 書」の第3 章をテキストに作曲されました。ロシア正教の影響を感じさせる作品です。
GEN-17451
「フランスの休日」〜クラリネットとピアノのための作品集
ジャン・フランセ:主題と8 つの変奏
ヴィドール:序奏とロンド Op. 72
プーランク:クラリネット・ソナタ FP 184
サン=サーンス:クラリネット・ソナタ 変ホ長調 Op. 167
ピエルネ:カンツォネッタ Op. 19
グロヴレーズ:サラバンドとアレグロ
ドビュッシー:クラリネットとピアノのための第1 狂詩曲
ジョン・ファヌーカン(Cl)、
エリザヴェータ・ブルーミナ(P)

録音:2016年3月24-26日メンデルスゾーン,ライプツィヒ・ゲヴァントハウス
アイルランド国立交響楽団の首席クラリネット奏者を1995年から務めている実力派クラリネット奏者ジョン・ファヌーカン。ソリスト、室内楽、指揮など、アイルランドを中心に世界各地で演奏活動を行っています。今作はフランスの作曲家によるクラリネットとピアノのための作品集。ベニー・グッドマンが初演した20世紀のクラリネットの名曲、プーランクの“クラリネット・ソナタ”やサン=サーンス晩年に作曲したしっとりと穏やかな“クラリネット・ソナタ”やピエルネの“カンツォネッタ”など収録。
GEN-17452
「Pearls of Classical Music」〜ピアノ作品集
ハイドン:ピアノ・ソナタ第39 番 ニ長調hob.XVI/24
ベートーヴェン:ロンド・カプリッチョ ト長調Op.129「失われた小銭への怒り」
ウェーバー:華麗なロンド 変ホ長調 Op. 62
ショパン:ワルツ第14 番 ホ短調「遺作」
 アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズOp.22
リスト:愛の夢第3 番 変イ長調 S.541
 “リゴレット”による演奏会用パラフレーズS.434
サン=サーンス:アレグロ・アパッショナート Op.70
モシュコフスキ:15 の練習曲 Op72 より第11 番
リャプノフ:12 の超絶技巧練習曲Op.11 より第10 番「レズギンカ」
カロリーネ・フィッシャー(P)

録音:2016年5月
ロリーネ・フィッシャー久々のGENUIIN への録音で、3 枚目のアルバム。 1982 年ベルリン生まれ。16 歳のときにハンス・アイスラー音楽大学へ入学し、スタインウェイ国際ピ アノ・コンクール、ゾフィー・シャルロッテ女王国際コンクール、ベルリン・ヤング・ピープル・コンクー ルなど 37 回に渡る優勝や受賞歴を誇ります。どこまでもクリアなタッチ、朗々とした歌いまわし、目 の覚めるようなヴィルトゥオージティでピアノの美しい小品たちを奏でます。
GEN-17453
「絶望的な運命の女神」〜ゴシックとルネサンスのオルガン作品集
(1)ブクスハイム・オルガン曲集(〜1470):Redeuntes in idem
(2)ギヨーム・ド・マショー:サンクトゥス(ノートルダム・ミサ曲より)
(3)ロバーツブリッジ写本(〜1320):adesto - firmissime fidem teneamus ? alleluia
(4)アダム・イーレボルク・フォン・シュテンダールのタブラトゥーラ曲集(1448):sequitur aliud praeambulum
(5)ファエンツァ写本117(〜1380-1420):キリエ - 全能なる創り主
(6)ファエンツァ写本117(〜1380-1420):グローリア - 全能なる創り主
(7)アダム・イーレボルク・フォン・シュテンダールのタブラトゥーラ曲集(1448):プレアンビュルム
(8)アダム・イーレボルク・フォン・シュテンダールのタブラトゥーラ曲集(1448):Sequitur mensura sex
notarum eiusdem tenoris, "Frowe al myn hoffen an dyr lyed":
(9)アダム・イーレボルク・フォン・シュテンダールのタブラトゥーラ曲集(1448):incipit fortuna
(10)アントワーヌ・ビュノワ?(1430-1492):絶望的な運命の女神
(11)ヨハネス・ビューヒナー(1483-1538):Fortuna in fa trim vocum
(12)レオンハルト・クレーバーのタブラトゥーラ曲集(1495-1556):Fortuna in fa quatuor vocum
(13)レオンハルト・クレーバーのタブラトゥーラ曲集(1495-1556):Fortuna in mi
(14)アントワーヌ・ビュノワ/アレクサンドル・アグリコラ(〜1446-1506):絶望的な運命の女神
(15)パウル・ホーフハイマー(1459-1537):サルヴェ・レジーナ
(16)アダム・イーレボルク・フォン・シュテンダールのタブラトゥーラ曲集(1448):Sequitur praeambulum
(17)ヨハネス・ビューヒナー(1483-1538):Dantz Moss. Benczenauer
(18)ブクスハイム・オルガン曲集(〜1470):Redeuntes
(19)ザンクト・ガレン・オルガン曲集(1490-1546):御身はすべてが美しくあり給う
(20)ヨハネス・ビューヒナー(1483-1538):復活の主は
(21)ゼトゥス・カルヴィジウス(1556-1615):復活の主は
(22)ザンクト・ガレン・オルガン曲集(1490-1546):復活の主は
ダニエル・バイルシュミット(Org)
(5)(9)(15)クリスティーネ・モーズ(S)
(1)(2)(5)(9)(15)(22)ファイト・ヘラー(グロッケン)

録音:2015年
ゴシック時代からルネサンス期に残されたオルガンの作品を収録。ブクスハイム・オルガン曲集 は 1460 年から 1470 年の間に編纂された鍵盤楽器の曲集。オリジナル曲と編曲作品を合わせて 256 曲が収められています。ロバーツブリッジ写本は14 世紀の音楽手稿。15 世紀の修道院長イー レボルクが書いた写本などから取り上げています。
GEN-17454
「ダイアローグ」〜イングリッシュホルンとピアノのための作品集
ピアソラ:カフェ1930/タンティ・アニマ・プリマ(アヴェ・マリア)/忘却
メシアン:ヴォカリーズ
パスクッリ:アメーリア〜ヴェルディの歌劇「仮面舞踏会」による幻想曲
シュタインメッツ:牧神の愛の呼びかけ
シューマン:夕べの歌Op.85-12
 アダージョとアレグロOp.70
フォーレ:夢のあとに
シュルホフ:ホット・ソナタ第3 楽章、第2 楽章
ラフマニノフ:ヴォカリーズOp.34 Nr.14
ミヒャエル・ジーク(イングリッシュホルン)、
アンゲリカ・メルクレ(P)

録音:2016年2月
珍しいイングリッシュホルン(コール・アングレ)のための作品集。柔らかく牧歌的な響き が作品の持つ情感に厚みを持たせ、味わい深いアルバムになっています。メシアンの神 秘的な“ヴォカリーズ”も、フォーレの“夢のあとに”も、ピアソラの楽曲も美しい哀愁が漂っ ている。 ドイツ出身のオーボエ/イングリッシュホルン奏者のミヒャエル・ジークはフライブルク音楽 大学でハンス・エルホースト、ハインツ・ホリガーに師事。ベルゲン交響楽団、hr交響楽団 (フランクフルトRSO)などに在籍し、活躍しています。
GEN-17455
アトラクション」〜パーカッション作品集
エマニュエル・セジョルネ(1961-):アトラクション(マリンバ、ヴィブラフォン、パーカッションとテープのための)【世界初録音】
クセナキス(1922-2001):ルボンA+B(パーカッション独奏のための)
アルヴォ・ペルト(1935-):アンナ・マリアのために(作曲家公認、クリストフ・シッツェン編曲)
アンドリュー・トーマス(1939-):マーリン(パーカッション独奏のための)
ブルース・ハミルトン(1966-):インターゾーンズ(ヴィブラフォンとテープのための)
アルヴォ・ペルト:アリヌーシュカの回復への変奏曲(作曲家公認、クリストフ・シッツェン編曲)
ジョン・サーサス(1966-):ワン・スタディ・ワン・サマリー(マリンバ、ジャンク・パーカッション、テープのための)
クリストフ・シッツェン(Perc)

録音:2016年6月1日-3日、65’27
実力派マリンバ奏者達が集結したウェーヴ・カルテットのメンバーとしても活躍するクリストフ・シッツェン。ブルックナー音楽大学で、ボクダン・バカヌ、レオンハード・シュミディンガー各氏に師事。2014 年ミュンヘン国際音楽コンクールにおいて、3 位入賞。現在は演奏活動の他に、ウィーン国立音楽大学臨時講師を務めています。パーカッションの現代音楽作品を集めたアルバムは、シッツェンに献呈されたセジョルネの“アトラクション”に、ピアノ曲で有名なペルトの 2作品“アンナ・マリアのために”、“アリヌーシュカの回復への変奏曲”の作曲家自身が許した世界初録音となるパーカッション編曲版、クセナキスの難曲など、多彩なレパートリーを収録。
GEN-17456
「Libero,fragile」〜現代無伴奏ヴァイオリン、ヴィオラのための作品集
ベリオ:セクエンツァ VIII(Vn)、セクエンツァ VI(Va)
エリオット・カーター(1908-2012):ムネモシネ(Vn)、フィグメント IV(Va)
ジェルジ・クルターク(1926-):「サイン、ゲーム、メッセージ」より
・バッハへのオマージュ(Hommage a JSB)(Vn)/・カレンツァ・ジグ(Vn)/
・民謡風(Vn)/・J. H.ソング(Va)/・ドロローソ(Vn)/
・アンナ・ケラーへのポストカード(Vn)/・イン・メモリアム・ブルム・タマーシュ(Va)/
・イン・ノミネ?ハンガリー風に(ダムヤニッチの記念碑)(Va)/
・…feerie d'automne…(Vn)
ヤン・ミュラー=ヴィーラント(1966-):リベロ、フラジール(Vn)、昇天(Va)
エリーザベト・クッフェラート(Vn,Va)

録音:2016年3月4,5日&14,15日
クリスティアン・テツラフ率いるテツラフ・カルテットのメンバーとしても活躍している実力派ヴァイオリニスト、エリーザベト・クッフェラート。タベア・ツィンマーマン、イザベル・ファウスト、ラース・フォークトなどとの共演や、バンベルク交響楽団の元コンサートミストレスであり、現在はハノーファー音楽大学の教授で後進の指導にもあたっています。このアルバムはベリオ、カーター、クルターク、ミュラー=ヴィーラントといった現代音楽作曲家による無伴奏のヴァイオリンとヴィオラのための作曲された作品集。ヤン・ミュラー=ヴィーラントの“昇天”はクッフェラートに捧げられた作品で、オーストリアのフェルトキルヒ・フェスティヴァルで初演されました。ベリオのヴィオラのために書かれた“セクエンツァ VI”では圧倒される超絶技巧を聴かせてくれます。
GEN-17457
「内なる光」〜フルートを含む室内楽作品集
(1)ヴィヴァルディ:フルート協奏曲 ニ長調『ごしきひわ』Op.10-3
(2)マラン・マレ:スペインのフォリア
(3)ヘンデル:私の霊魂は見ることで聴く HWV 207 より「アンダンテ」
(4)ヴィヴァルディ:フルート協奏曲 ト短調『夜』Op.10-2
(5)バッハ:音楽の捧げものBWV1079 より「トリオ・ソナタ ハ短調」
(6)C.P.E.バッハ:フルートとハープシコードのためのソナタBWV1020
(7)ヘンデル:快い静けさ HWV205 より「ラルゲット」
バーバラ・コルトマン(Fl)
ザビーネ・エルトマン(ハープシコード)
(1)(3)(4)(7)ケルスティン・リンダー=デウォン(Vn)、
(1)(4)ジュリア・プリッジ(Vn)、
(1)(4)ニコラウス・シュリーフ(Va)
(1)(3)(4)(7)ジュリア・カーソウ(Vc)
(1)(4)ベンジャミン・ヴァント(Cb)、
(5)ヘレン・ヴァイス(Vn)、
(5)(6)インカ・デューリング(Vc)

録音:2016年3月
1985 年ミュンヘン生まれのフルート奏者バーバラ・コルトマン。アンドレア・リーバークネヒト、フェ リックス・レングリ、ミヒャエル・マルティン・コフラーなどに師事。ブカレスト国際青年音楽コンクー ル、エオルス国際管楽器コンクールで優勝するなど、数々の受賞歴を誇る注目のフルート奏者で す。今作ではフルートを含んだ室内楽作品集で、J.S.バッハやヴィヴァルディなどの名曲から、ヘン デルの歌曲をコルトマン自身が編曲したものなど収録。
GEN-17458
「ショート・ストーリーズ」〜チェロ小品集
パガニーニ:カンタービレ ニ長調Op.17MS 109
ダヴィドフ:泉のほとりでOp.20-2
ハイドン:ディヴェルティメント ニ長調
クライスラー:シンコペーション
ルビンシテイン:ロマンスOp.44-1
メンデルスゾーン:協奏風変奏曲Op.17
ダヴィドフ:ロマンス
サラサーテ:「スペイン舞曲集」〜サパテアードOp.23-2
ポッパー:タランテラOp.33
メンデルスゾーン:無言歌ニ長調 Op.109
ショパン:夜想曲第2 番 変ホ長調
クライスラー:愛の悲しみ
フォーレ:蝶々Op.77
シューマン:「小さな子供と大きな子供のための12 の連弾小品Op.85」〜夕べの歌
マーク・シューマン(Vc)
マーティン・クレット(P)

録音:2016年2月15日-17日
1988年ドイツ生まれ。日本人ピアニストの母とドイツ人ヴァイオリニストの父、兄はヴァイオリニストのエリック・シューマン、ケン・シューマンという音楽ファミリーで育った注目のチェリスト、マーク・シューマン。これまでにアルウィン・バウアー、ハンス=クリスティアン・シュヴァイカー、エミール・クライン、ハインリヒ・シフ、フランス・ヘルマーソン各氏に師事。兄弟であるエリック・シューマン、ケン・シューマン、そしてヴィオラ奏者リザ・ランダルと「シューマン・クァルテット」のメンバーとして活躍しています。2013年にはボルドー国際弦楽四重奏コンクールで優勝を果たしました。日本はもちろん、ヨーロッパ各地で演奏活動を精力的に行っています。 チェロは、人間の声に最もよく似た楽器だと言われています。ふくよかな音色で奏でられる「ショート・ストーリーズ」は、ハイドンからシューマン、ダヴィドフからクライスラーまでの小品を演奏したアルバムです。マーク・シューマンのソロ・デビュー・アルバムであり、エレガントなショパンの“夜想曲”から、軽やかで楽し気なポッパーの“タランテラ”、情熱的なサラサーテの“サパテアード”など、しなやかなテクニックが冴えわたっています。チェロが奏でる気品のある音楽が楽しめる1枚です。
GEN-17459
シマノフスキ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op. 9
神話 Op. 30
農民の踊り〜バレエ・パントマイム「ハルナシェ」 Op. 55 より
アイタコ・エニアの子守歌Op.52
ロクサーヌの歌〜歌劇「ロジェ王」 Op. 46 より
夜想曲とタランテラOp.28
デュオ・ブリュッヘン=プランク:
【マリー・ラーダウアー=プランク(Vn)、
ヘンリケ・ブリュッヘン(P)】

録音:2016年6月&9月
ポーランドの近代音楽作曲家、カロル・シマノフスキ。ヴァイオリン作品を収録した今作は、初期の“ヴァイオリン・ソナタOp.9”から名曲“神話”、後期に作曲された“アイタコ・エニアの子守歌”やバレエ・パントマイム「ハルナシェ」より“農民の歌”などを取り上げており、シマノフスキ独特の神秘的な音楽性が堪能できるアルバムです。ヴァイオリンはザルツブルク・モーツァルテウム大学でベンヤミン・シュミット、ルーカス・ハーゲンに、ハノーバー音楽大学でウルフ・シュナイダーなどに師事したマリー・ラーダウアー=プランク。
GEN-17460
ボヘミア〜木管五重奏作品集
パヴェル・ハース(1899-1944):木管五重奏曲Op.10
ヤナーチェク:組曲「青春」(木管六重奏曲)*
フェルステル(1859-1951):五重奏曲 Op. 95
ツェムリンスキー:ユーモレスク(木管五重奏のための)
アセルガ五重奏団:
【ハンナ・マンゴールド(Fl)
アマンダ・クラインバート(Hrn)
セバスティアン・ポヤールト(Ob)
アントニア・ツィンマーマン(Fg)
ユリウス・キルヒャー(Cl)】
アンヌ・シェッフェル(バスCl)*

録音:2016年10月25日-28日、54’54
2012 年に結成された若き木管五重奏団のデビュー・アルバム。2013 年ミュンヘン国際音楽コンクールで第3 位になるなど、注目の若手アンサンブルです。このアルバムでは、ボヘミアの作曲家の木管五重奏(六重奏)作品をセレクト。フェルステルはチェコの作曲家、オルガニストで、チェコ音楽の近代化を押し進めた作曲家の一人。“五重奏曲”は、古典派時代以来の伝統的なボヘミアの管楽合奏のような作風で、後期ロマン派の書法で描かれています。ヤナーチェクの木管六重奏曲“青春”も人気曲。木管の柔らかな響きが一体感を持って聴く人に美しい音色を届けます。
GEN-17461
「デビュー」〜ピアノ連弾作品集
ラヴェル:序奏とアレグロ(2 台ピアノ版)
シューベルト:6 つの大行進曲 Op.40, D. 819 より第6 番
ドビュッシー:小組曲(4 手連弾)
フェラン・クルイサン(1976-):バイナリー(2 台ピアノ版)※世界初録音
タネーエフ:前奏曲とフーガOp. 29(2 台ピアノ版)
ヒンデミット:2 台のピアノのためのソナタ
シャラモフ・ピアノ・デュオ:
【アリーナ・シャラモワ、ニコライ・シャラモフ】

録音:2016年3月2〜4日
2015 年ミュンヘン国際コンクール(ARD music competition)、ピアノ・デュオ部門優勝のシャラモフ・ピアノ・デュオによるデビュー・アルバム。 ブルガリアで結成され、スペインのソフィア王妃高等音楽院で研鑽を積みました。そしてドイツのロストック音楽大学で兄弟デュオとして有名なハンス・ペーター・ステンツルとフォルカー・ステンツルに師事。ドビュッシーの“小組曲”は柔らかなメロディを溶け込むように滑らかなアンサンブルで聴かせ、シューベルトの作品では、勇壮でリズミカルなキレのある演奏です。スペインの現代音楽作曲家フェラン・クルイサン作曲の“バイナリー”は世界初録音。
GEN-17462
ショップ、テレマン、バルツァー、ヴェックマン作
品集

ヨハン・ショップ(1590-1667):「すばらしい陳列棚」より“sine titulo”
テレマン:ソナタ第1 番ト短調TWV.41:g1
ヨハン・ショップ:「すばらしい陳列棚」より“涙のパヴァーヌ”、“als jupiter gedacht”、“貴族”
テレマン:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 TWV 41:F4(「音楽の練習帳」より)
トマス・バルツァー(1630/31-1663):前奏曲 ハ短調
トマス・バルツァー:アルマンド ト短調
マティアス・ヴェックマン(1616-1674):歌曲“愛らしいまなざし”による 4 つの変奏曲 [チェンバロ独奏]
テレマン:ソナタ第3 番 ホ短調 TWV41:e2
ヨハン・ショップ:「すばらしい陳列棚」より“アルマンド”、“クーラント”
テレマン:パルティータ第4 番 ト短調 TWV41: g2
ヨハン・ショップ:「すばらしい陳列棚」より“我が苦しみは生ず”
ラ・ポルタ・ムジカーレ:
【ガブリエル・スタインフェルド(Vn)、
アンケ・デナート(Cemb)】

録音:2016年5月
後期バロック音楽を代表するドイツの作曲家ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)は 46年間に渡り、ハンブルク市の音楽監督兼ヨハネウム学院のカントルを務めました。ハンブルク出身のヨハン・ショップ、ハンブルクの聖ヤーコプ教会専属オルガニストを務めたマティアス・ヴェックマンなど、ハンブルクにまつわる作品をセレクトしたアルバム。演奏楽器も作曲家が生きた時代周辺のハンブルク製というこだわりよう。優雅な雰囲気で軽やかだったり、しっとりと流麗な演奏を聴かせてくれます。
GEN-17463
ドイツ音楽コンクール2016 年優勝者〜ヴァレンティーノ・ヴォルリッチ
ベートーヴェン
:チェロ・ソナタ第5番 二長調 Op.102-2
イザイ:無伴奏チェロ・ソナタ Op.28
チェロ・ソナタ第5番 Op.
シューマン:アダージョとアレグロ Op.70
ブリテン:チェロ・ソナタ ハ長調 Op.65
ヴァレンティーノ・ヴォルリッチュ(Vc)
エリーザベト・ブラウス(P)

録音:2017年3月21,23,24日,6月19日
2016年のドイツ音楽コンクールの受賞者の一人、チェリストのヴァレンティーノ・ヴォルリッチ ュ、その受賞記念となるデビューCD。ヴァレンティーノ・ヴォルリッチュは1989年、ハノーファー の生まれ。若いとは思えないほど表現の幅が広く、受賞も当然の巧さがこのCDにも収められて いる。
GEN-17464
ピアノ・パッション
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」
 ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」
クララ・シューマン:ロマンス変奏曲Op.3
シューマン:ピアノ・ソナタ第2 番Op.22
カロリーネ・フィッシャー(P)

録音:2016 年11 月16 日-19 日
カロリーネ・フィッシャー、4 枚目のアルバムはベートーヴェンと、クララ&ロベルト・シューマンのピアノ作品集。カロリーネは 1982 年ベルリン生まれ。16 歳のときにハンス・アイスラー音楽大学へ入学し、スタインウェイ国際ピアノ・コンクール、ゾフィー・シャルロッテ女王国際コンクール、ベルリン・ヤング・ピープル・コンクールなど数多くの優勝や受賞歴を誇ります。“熱情”では、ダイナミックな表現を丁寧に奏で、溌剌としたタッチが作品に輪郭を与えています。シューマンのソナタの中でも人気の“第2 番”も、スッキリと軽やかな演奏です。
GEN-17465
「ジャズのように」〜クラリネット作品集
ガーシュウィン:3 つの前奏曲(クラリネットとピアノ編)
ジョセフ・ホロヴィッツ(1926-):クラリネット・ソナタ
エルヴィン・シュルホフ(1894-1942):アルト・サクソフォンとピアノのためのホット・ソナタ(クラリネットとピアノ編)
レナード・バーンスタイン(1918-1990):クラリネット・ソナタ
ダニエル・シュナイダー(1961-):クラリネット・ソナタ
フランソワ・ベンダ(Cl)、
セバスティアン・ベンダ(P)

録音:2001年8月7日-9日
ブラジル出身の人気クラリネット奏者フランソワ・ベンダ。今作は1926 年〜1985 年に作曲された楽曲で、ピアノ独奏曲であるガーシュウィンの“3 つの前奏曲”はジャズの要素を多く持つ楽曲。シンコペーションを多用したジャズの影響を受けたバーンスタインの“クラリネット・ソナタ”などクラシックとジャズを融合した作品をセレクト。クラリネットのオリジナル作品と、編曲ものを収録。 フランソワ・ベンダの祖先は、ボヘミアの音楽一族、ベンダ家の一人で、プロイセン王フリードリヒ2世に仕えたフランツ・ベンダ。フランソワは1988年いチューリヒ・トーンハレ管弦楽団のクラリネット奏者を皮切りに、ソリストとして広く活躍している。ピアノのセバスティアン・ベンダはフランソワの父。
GEN-17466
サクソフォン四重奏作品集
バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV 971 (サクソフォン四重奏編)
ガーシュウィン:「ポーギーとベス」組曲 (サクソフォン四重奏編)
フランコ・ドナトーニ(1927-2000):ラッシュ II
アルシス・サクソフォン四重奏団

録音:2016年10月9-12日、ミュンヘン音楽・演劇大学 大ホール、ドイツ
2009 年ミュンヘン音楽・演劇大学の学生で結成されたアルシス・サクソフォン四重奏団。2013 年ガスタイク音楽賞コンクールで第 1 位、ピエトロ・アルジェント国際コンクール第 1 位など、数々のコンクールの入賞歴を持つ実力派。 J.S.バッハのチェンバロ曲である“イタリア協奏曲”は、チェンバロのような軽さを持ち、音色がより広がり、風通しの良い演奏となっています。 ガーシュウィンの“「ポーギーとベス」組曲”も表情豊かで、奔放なリズムも息の合ったアンサンブルで楽しませてくれます。
GEN-17468
チェロ・イタリアーノ
ダッラバコ(1710-1805):11 のカプリッチョより第1 番、第3
番、第6 番、第8 番
ダッラピッコラ(1904-1975):シャコンヌ,間奏曲とアダージョ
ボッケリーニ:チェロ・ソナタ.ハ長調 G.17
ピアッティ(1822-1901):イタリアのセレナーデOp.17
 シチリアーナ Op.19/タランテラ Op.23
 カンツォネッタ
パオロ・ボノミーニ(Vc)
マグダレーナ・ボジャノヴィッツ(通奏低音)
薗田奈緒子(P)

録音:2017 年1 月29-31 日、Studioboerne 45、ベルリン、ドイツ
J.S.バッハ国際コンクール 2016 のチェロ部門優勝のパオロ・ボノミーニ。デビュー・アルバムは同郷のイタリアの作曲家の作品集。古典派から現代作品まで幅広く収録されています。マリオ・ブルネロ、アントニオ・メネセスなどに師事し、ソロの他に、ボッケリーニ・トリオのチェロ奏者としても活躍。 ジョゼフ・マリー・クレマン・ダッラバコの“11 のカプリッチョ”は、J.S.バッハの“無伴奏チェロ組曲”のような雰囲気で、チェロ独奏で、軽やかでありながら、しみじみとした旋律が美しい作品です。ボノミーニの瑞々しいチェロの音色が作品を更に輝かせてくれています。ダラピッコラの“シャコンヌ、間奏曲とアダージョ”では研ぎ澄まされた集中力に引き込まれる。魅力的なイタリアのチェロ作品集となっています。
GEN-17469
ドヴォルザーク、グリーグ、シベリウス:声楽アンサンブル作品集
ドヴォルザーク:スラヴ民謡の花束から Op. 43 *
グリーグ:4 つの歌EG160〜第1番、第2番、第4番
 夕べの趣EG162
 我が最愛の思いEG 169
ドヴォルザーク:5 つの合唱曲Op.27、B.87〜第2 番、第4 番、第5 番
シベリウス:2 つの歌Op.108〜第1 曲「ユモレスク」”
 「ラカスタヴァ」JS 160A(テノールと男声合唱)
 6 つの歌Op.18〜“第6 曲「わが心の歌」”、“第1 曲「そこなわれた声」”
 フィンランディア讃歌Op.26祖国にJS 98B
グリーグ:故郷への帰還 Op.31
アンサンブル・ノビレス
【パウル・ヘラー(T)
クリスティアン・ポーラース(T)
フェリックス・ヒュープナー(Br)
ルーカス・ロンチャー(Bs)
ルーカス・ヘラー(Bs)】
アレクサンダー・シュマルツ(P)
パク・ソンア(P)*

録音:2016年8月29-30日、9月5-7日
2006 年にライプツィヒのトーマス教会聖歌隊の団員によって結成された男声声楽アンサンブル、アンサンブル・ノビレスによるドヴォルザーク、グリーグ、シベリウス…チェコ、ノルウェー、フィンランドといった国を代表する作曲家たちの声楽アンサンブル作品集。 ドヴォルザークの“スラヴ民謡の花束から”は男声アンサンブルとピアノ連弾の伴奏で演奏されます。躍動的な歌声に、オーケストラのような厚い音のピアノ伴奏が作品に広がりを持たせています。グリーグの牧歌的な穏やかな旋律、シベリウスの透明感のある音楽性など、大合唱では味わえないバランスのとれた室内合唱の美しさが感じられるアルバムです。人間の声だけの柔らかで豊かな響きがしみじみと染みわたります。
GEN-17470
ブラームス:歌曲集「美しきマゲローネのロマンス」Op.33(全曲) ニコライ・ボルチェフ(Br)
ボリス・クズネゾフ(P)

録音:2016年9月21日〜24日、フェステブルク教会、フランクフルト、ドイツ
バリトンのニコライ・ボルチェフは、1980 年ベラルーシのピンスク生まれ、モスクワ音楽院で歌を始め、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で、ハインツ・レー、ユリア・ヴァラディ、ヴォルフラム・リーガーに師事。バイエルン国立歌劇場の専属バリトン歌手を務めており、現在欧米の一流オペラハウスで活躍しています。 ルートヴィヒ・ティークの『マゲローネ』によるロマンスは、ブラームスが書いた唯一の連作歌曲。ボルチェフの艶やかな輝きのある歌声が魅力的です。
GEN-17471
〜ドイツ音楽コンクール2016年優勝者〜
「コンスタンティン・ハートヴィヒ(チューバ)」

ロランド・セントパーリ(b.1977):真珠3
アリルド・プロ(1920-2005):協奏曲
ウィリアム・クラフト(b.1923):遭遇2
ジョン・スティーヴンス(b.1951):シーシュポスの解放
ジョン・ハーマン(b.1935):シルエット
ジョン・スティーヴンス:舞曲
コンスタンティン・ハートヴィヒ(Tub)
マリア・レーベト(P)
弦楽合奏団、金管合奏団

録音:2016年11月24-26日,2017年1月25日ハノーファー
ドイツ音楽コンクールの2016年の受賞者、チューバ奏者のコンスタンティン・ハートヴィヒの受賞記念CD。コンスタンティン・ハートヴィヒは1992年、ドイツ西部のノイシュタット・アン・デア・ヴァインシュトラーセの生まれ。チューバというと鈍重なイメージがあるかもしれないが、ハートヴィヒはチューバを軽々と操り高い音でも音色は柔らかい。ちょっと信じられないくらい極めて高い技量を備えている。収録されている曲はクラフトの遭遇2(1964年)を除いてすべて1990年代以降の作品。
GEN-17472
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調Op.80
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 ハ長調 D934
サラ・クリスチャン(Vn)
リリット・グリゴリアン(P)

録音:2016年10月12日〜14日、ゼンデザール・ブレーメン、ドイツ
アウクスブルク生まれのヴァイオリニスト、サラ・クリスチャン。ザルツブルク・モーツァルテウム大学にてイゴール・オジムに、ハンス・アイスラー音楽大学でアンティエ・ヴァイトハースに師事。2013 年から2016 年まで、ヴァイトハースのアシスタントとしてハンス・アイスラー音楽大学で教鞭をとるなど、ヴァイトハースの信頼も厚いヴァイオリニストです。国際コンクールで多数の入賞歴があり、その中にはヨハネス・ブラームス国際コンクールで第1 位、第 2 回シモン・ゴールドベルク国際ヴァイオリンコンクールで第 1 位などが含まれています。2013 年からドイツ・カンマーフィルのコンサートマスターを務めており、ドイツで最も注目されているコンサートマスターの一人です。 このアルバムでは、プロコフィエフの最初のソナタと、シューベルト最晩年に作曲された“幻想曲”を収録。静寂のメロディを繊細に紡ぎ、一音一音入念に考え抜かれた緻密さで演奏しています。
GEN-17474
シューベルト:男声合唱曲全集第3集
サヨナキドリ(夜鶯) D724
徳に到る2つの道 D71
逃避 D825B
私は涙に濡れて D131
憂愁 D825
静かに静かに歌いましょう D635
セレナード D920/春の歌 D914
サリエリ氏の50 歳の誕生日を祝して D407(全4 曲)
愛の心 D747/思い出 D424
やまびこ D428/追憶 D423
永遠の愛 D825A
時の歩みは3 つの様相 D43
安らぎ、この世の最も美しい幸せ D657
小さな村 D598
ヤン・シュマッハー(指)
カメラータ・ムジカ・リンブルク
クリストフ・プレガルディエン(T)
アリソン・ブラウナー(Ms)
アンドレアス・フレーゼ(Pf)
ティルマン・ホプストック(G)

録音:2008年4月12日 ディエツ
2015年8月28‐30日 フランクフルト・アム・マイン
2014年9月28日 ディエツ
2015年3月8日 ディエツ
2017年2月17‐19日 ディエツ
第1 集(GEN-15349)、第2 集(GEN-16410)に続く、ヤン・シュマッハー指揮カメラータ・ムジ カ・リンブルクによるシューベルトの男声合唱曲全集第 3 集。ここでも温かみのある演奏が曲に 相応しく、和やかな雰囲気を醸している。今回はD724、D747、D798 でギターを採用しているの が特徴(楽譜ではピアノかギターか選択ができる)。

GEN-17475
「クロッシング・スフィアーズ」 〜ベートーヴェン、ショパン、リスト&チャイコフスキー
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調Op.109
ショパン:24 の前奏曲Op.28
リスト:パガニーニによる大練習曲 S.141 より“第3 番「ラ・カンパネラ」”
チャイコフスキー:四季 より“10 月「秋の歌」”
リスト:コンソレーション第3 番S.172
ソヌ・イェゴン(P)

録音:2016 年10 月28 日 Kursaal Bad Cannstatt、ドイツ(ライヴ)
4 年に一度開催されるヴァン・クライバーン国際コンクール。前々回の2009 年は辻井信行が優勝し話題になりました。2017 年第 15 回(5/25〜6/10 開催)は、2012 年ウィリアム・カペル国際ピアノ・コンクールや第 5 回仙台国際音楽コンクールで優勝を果たすなど、注目の高いピアニスト、1989 年韓国生まれの新星ソヌ・イェゴンが優勝しました!韓国人としては初の優勝!彼はカーティス音楽院やジュリアード音楽院で学び、マネス音楽院にてリチャード・グードに師事。落ち着いた安定感のある緻密で丁寧な演奏で、優しいタッチのベートーヴェン、キレのあるテクニックが発揮された“ラ・カンパネラ”など、ヴァリエーション豊かな演奏に引き込まれます。このアルバムは 2016 年ドイツでのリサイタルのライヴ録音。ヴァン・クライバーン国際コンクールを優勝したその実力が垣間見れるアルバムです。
GEN-17476
ラフマニノフ:晩祷Op.37 リスト・ヨースト(指)
MDR放送cho
クラウディア・ツァイナー(A)
ファルク・ホフマン(T)

録音:2016年12月5-9日ライプツィヒ
エストニアの指揮者、リスト・ヨースト(1980年生まれ)は、2015年からライプツィヒのMDR放送choの音楽監督に就任。ボルトニャンスキーとシュニトのCD(GEN-17450)の次に満を持してリリースしたのはラフマニノフの大人気作、晩祷。現代ドイツのchoらしく透明感に優れているが、常にぬくもりがあり、聞いていて幸福感に満たされるようだ。ライプツィヒのパウル・ゲルハルト教会での録音も優秀。
GEN-17477
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ集
ソナタハ長調K200/ソナタヘ短調K19/ソナタニ短調K1/ソナタニ短調K9/ソナタハ短調K11/ソナタニ短調K32/ソナタヘ短調K239/ソナタロ短調K87/ソナタイ長調K322/ソナタニ短調K213/ソナタヘ短調K365/ソナタイ長調K208/ソナタロ短調K377/ソナタト短調K426/ソナタト長調K449
カティア・ブラウンシュヴァイラ
ー(P)

録音:2016年9月1-2日スイス,ライナウ
スイスのピアニスト、カティア・ブラウンシュヴァイラーによるドメニコ・スカルラッティのソナタ集。ブラウンシュヴァイラーはジュネーヴの生まれ。まだ国際的な活動を始めてそれほど経っていないが、しかし技術も表現も驚くほど高い水準にある。彼女のスカルラッティは知的に隅々まで整えられつつ、静かだがかなり熱い情熱が宿っており、彼女が只者ではないことをよく伝えてくれる演奏だ。
GEN-17478
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番ハ長調Op.59-3「ラズモフスキー第3番」
弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調Op.131
アリス四重奏団:
【アンナ・カテリーナ・ヴィルダームート(Vn)、ノエミ・ツィッパーリング(Vn)
カスパー・フィンツェンス(Va)、ルカス・ジーバー(Vc)】

録音:2017年4月5,6,11,12日フランクフルト・アム・マイン
若いSQによるたいへんに新鮮なベートーヴェンが登場。アリス四重奏団(ArisQuartett)は2009年、フランクフルト音楽舞台芸術大学の室内楽教授、フーベルト・ブフベルガー(ブフベルガー四重奏団の第1ヴァイオリン奏者)の主導で結成されたSQ。2016年のARD国際音楽コンクール(日本ではミュンヘン国際音楽コンクールの名で知られる)のSQ部門で第2位と聴衆賞を受賞。これはそれを記念してのCDである。アリス四重奏団は、楽譜の深い読み込みを感じさせる感性の鋭さ、透明感のある音色、正確で緻密なアンサンブルなどいかにも現代的な四重奏団らしい新鮮な魅力を備えているが、一方で彼らには一昔前のSQにありがちな神経質臭さがなく、力みや気負いのない伸びやかな音楽もまた素晴らしいもの。このCDに収録されているベートーヴェンの2曲を聞けば、SQの世代が確実に代わりつつあることを実感することだろう。
GEN-17479
インモータル・バッハ〜シモーネ・ルビーノ(打楽器)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009―プレリュード,アルマンド
ボッカ:聖書釈義
バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009―クーラント
ボッカドーロ:発電所
バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009―サラバンド
ニューステット:不滅のバッハ
バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009―ブーレ1、2
クセナキス:リボンズB
バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009―ジーグ
ケージ:第3コンストラクション(第3構成)
シモーネ・ルビーノ(打楽器)
セルゲイ・ミハイレンコ(打楽器;ニューステット,ケージ)
クリスティアン・フェリックス・ベンニング(打楽器;ニューステット,ケージ)
パトリック・ステイプルトン(打楽器;ニューステット,ケージ)

録音:2016年12月ケルン
打楽器演奏によるバッハの無伴奏チェロ組曲第3番に現代の作品を混ぜ込んでいる。シモーネ・ルビーノは1993年生まれの打楽器奏者。バッハはマリンバによる演奏。マリンバがこれほど表情豊かなバッハを奏でるとは驚嘆するしかない。これだけ抜き出して聞いても満足しうる高水準な演奏だ。その他ロベルト・ボッカ(1950-)、カルロ・ボッカドーロ(1963-)、クヌト・ニューステット(1915-2014)、ヤニス・クセナキス(1922-2001)、ジョン・ケージ(1912-1992)の作品を収録。ニューステットとケージには助演が入る。
GEN-17480
ロシアン・クラシックス
グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲(ナストラー編)
ショスタコーヴィチ:多様な管弦楽のための組曲(デ・メイ編)〜行進曲,抒情的なワルツ,舞曲第2 番,ワルツ第2 番,終曲
ショスタコーヴィチ:組曲「馬あぶ」 Op.97a(バウマン編)〜民衆の祭日
チャイコフスキー:イタリア奇想曲(シュタットマイヤー編)
プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」(デ・メイ編)〜モンターギュー家とキャピュレット家,街の目覚め,朝の踊り,僧ローレンス,客人たちの退場(ガヴォット),モンターギュー家とキャピュレット家
ストラヴィンスキー:「火の鳥」(アールズ編)〜子守歌,終曲
トーマス・クラモー(指)
ザクセン管楽フィルハーモニー

録音:2016年3月8−11日 バート・ラウシック
GENUINの人気団体、トーマス・クラモーが指揮するザクセン管楽フィルハーモニー の新録音は、ロシア音楽。グリンカ、チャイコフスキー、プロコフィエフ、ストラヴィンスキ ー、ショスタコーヴィチといずれも有名作曲家の名曲ばかり。輝かしくもビチッと決める優 れた演奏はいつもながら充実している。
GEN-17481
「Living on the Edge」
ヘンデル(カーリン編):王宮の花火の音楽 HWV351
プロコフィエフ(カーリン編):「ロメオとジュリエット」Op.64 より (導入,騎士たちの踊り,少女ジュリエット,ローレンス僧庵におけるロメオ,ジュリエットの葬送,ジュリエットの死)
ムソルグスキー(カーリン編):展覧会の絵
トロンボーン・ユニット・ハノーファー〔フレデリック・ベッリ(Tb)、マテウス・ドゥヴレツキー(Tb)、カロル・ガイダ (Tb)、ラーシュ・カーリン(Tb)、アンゲロス・クリティコス(Tb)、トメル・マシュコフスキー(バス・トロンボーン)、トビアス・シスラー(Tb)、マテウス・チェンズィナ(バス・トロンボーン)、ミヒャエル・チュール(Tb)〕

ゲストプレーヤー:ユヴァル・ウォルフソン(Tb)、マルティン・ヘネッケ(パーカッション)、ドミニク・ミンシュ(パーカッション)、ヨハネス・ヴァルター(パーカッション)

録音:2017年2月20日-23日(ドイツ)
トロンボーン・ユニット・ハノーファーのアルバム第2弾。第1弾「フル・パワー」は新作の アルバム(と言っても親しみやすい作品ばかり)でしたが、今回はオーケストラ名曲を演奏 したCD。弦楽器におけるチェロ・アンサンブルと同様で渋い魅力が強まり、オーケストラ はもちろん吹奏楽や金管アンサンブルともだいぶ違った独特の雰囲気を楽しめる。 トロンボーン・ユニット・ハノーファーは2008年結成。ドイツ各地のオーケストラの奏者9人 が主要メンバーで、これに適宜ゲストを加えて演奏している。
GEN-17482
バッハ:ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲第1 番 ニ短調 BWV1052
ピアノ協奏曲第2 番 ホ長調 BWV1053
ピアノ協奏曲第3 番 ニ長調 BWV1054
シャハイェフ・ノスラーティ((P)
ベルリン・ドイツCO

録音:2017 年1 月11‐13 日 ベルリン
日本語オビ・解説付き
新しい時代の自由で素敵なバッハのピアノ協奏曲が登場。まだ20代ながらドイツでバ ッハのピアニストとして高い注目を浴びているシャハイェフ・ノスラーティによるバッハの ピアノ協奏曲集。なおノスラーティのデビューCDは、バッハのフーガの技法(GEN-15374)。シャハイェフ・ノスラーティは1989年、ドイツ西部のボーフムの生まれ。2014年 にライプツィヒでの国際バッハコンクールのピアノ部門で第2位を受賞してバッハ弾きとし て広く知られるようになった。このバッハの3曲の協奏曲も注目すべき演奏だ。ノスラーテ ィはピリオド演奏でのバッハの意欲的な表現手法をピアノ演奏に積極的に取り入れつ つ、それをモダンピアノ演奏でなければできない人間味のある温かさと上手く融合さ せ、実に新鮮で気持ちの良い協奏曲に仕立てている。独奏だけでなく総奏の部分にも 参加してオーケストラを引っ張り、また積極的に楽譜にない装飾を入れたりと、かなり自 由にやっているのだがそれらがズバリ決まっている。ベルリン・ドイツ室内管弦楽団の控 えめながらノスラーティの志向にピタリと合わせた伴奏もいい。 なお彼女のファーストネーム Schaghajegh はペルシャ語由来の名前で、マネージメント に問い合わせたところ、上記のように読むとのこと。
GEN-17484
ドイツと世界のクリスマス・ソング集
作者不詳(17 世紀):高く戸を上げよ
ブリテン:聖母讃歌/
ストラヴィンスキー:アヴェ・マリア
パレストリーナ:恵み深い救い主の母よ
吉村:静かな夜に
リュリ:王たちの行進
民謡:最初の降誕祭
伝承歌:眠れ、わが子よ
コラン:シルヴィアのクリスマスキャロル
伝承歌:柊と蔦は
チャイコフスキー:伝説 Op.54-5
伝承歌:走ろう、走ろう
ニステット:明るい星が一つ
ロッチャー:神に栄光がありますように
カルヴィシウス:ヨゼフよ、愛する私のヨゼフよ
ジャクソン:キリストの幼時
伝承歌:おお、私の少年よ
ヘンデル:シオンの娘よ
伝承歌:今日は私たちの主の生誕祭だ
メルクナー:キリストの子守歌
オー:牧人が夜に羊の群れのそばにいると
バッハ:私はあなたの飼葉桶のそばに立ち
カールソン:クリスマスの平安
シュッツ:このように神は世を愛し
ハンブルガー:世の上にはなにもなく
レーガー:船がやって来る/民謡:ああこの上なく聖なる
フィリップ・アーマン(指)
MDR放送cho

録音:2017 年1 月23 −25日,2月1−3日 ライプツィヒ
第1 弾(GEN-15381)から2 年ぶりのフィリップ・アーマン指揮MDR 放送合唱団による世界の クリスマス曲集。今回も時代も地域もまちまちな様々なクリスマス曲を美しい無伴奏合唱で楽し める。フィリップ・アーマンは 1974 年生まれ。ケルンでマーカス・クリードに学んでいる。2013 年 からMDR 放送合唱団の首席客演指揮者を務めている。
GEN-17485
シューマン:おとぎの絵本 Op.113
レーマン(1937-2013):「言葉なしで」 ヴィオラとピアノのための7 つの歌曲
シューマン:おとぎ話 Op.132
クルターグ(1926-):R. Sch.への賛辞
ユルク・デーラー(Va)
フランソワ・ベンダ(Cl)
ジャイルズ・ヴォンサテル(P)

録音:2011年3月28日,4月1日,5月17日 チューリヒ、DDD
シューマンのロマンティックな2曲と現代作品2曲を併せている。ハンス・ウルリヒ・レーマン (1937-2013)はチューリヒを拠点にして活動した作曲家。「言葉なしで」は2011年の作品だ が、20世紀後半の前衛音楽の名残が色濃い。ジェルジ・クルターグ(1926-)のR. Sch.への賛 辞は1990年の作品。R. Sch.とはもちろんロベルト・シューマンのこと。 ユルク・デーラーはチューリヒ生まれのヴィオラ奏者。ヨーロッパを中心に精力的に活動してい る。フランソワ・ベンダは1964年、ブラジル生まれのクラリネット奏者。ジャイルズ・ヴォンサテル は米国出身のピアニスト。
GEN-17486
フネラリッシモ
万霊節のヨーデルの歌
トゥルケアスカ
ストラデッラ:教会のアリア
ロンドンデリーの歌
ラーガ
朝のボニー
カルデロン:メキシコの嘆き
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第 2 番 イ短調BWV1003―アンダンテ
シェレシュ:暗い日曜日
ミュラー:さようなら
グリエール:8 つの小品 Op.39―子守歌
ポルンベスク:物悲しいアンダンテ
あの上、天の扉で
レーフェルト:死の踊り
セント・ジェームス病院
スリコ
ピアソラ:忘却
マティアス・ヴェル(Vn)
マリア・ヴェル(Vc)
ズラフコ・ジーフコヴィッチ(アコーディオン)

録音:2017年4月7‐9日 ライプツィヒ
ヴァイオリン独奏にチェロとアコーディオンが伴奏する名曲集。フネラリッシモ Funeralissimo と題されており、何か悲しみを表した曲を集めている。マティアス・ヴェルは 1993 年生まれの若 いヴァイオリニスト。ズラフコ・ジーフコヴィッチはセルビア出身のアコーディオン奏者。

GEN-18490
〜ドイツ音楽コンクール2016 年入賞者〜
カタリーナ・コンラーディ
シューベルト:夜と夢 D827/秘めた恋 D922/春の信仰 D686
トロヤーン:真夜中に/私は暗い夢の中に立ち
ドビュッシー:あらわれ/月の光/ロマンス
ブーランジェ:私のベッドの下で/あなたは心から私を見た
ラフマニノフ:私の窓辺に Op.26-10/ここは素敵なところ Op.21-7/夢 Op.38-5
クシェネク:ああ、涙を流し Op.48 (全3 曲)
ライトマン:蝶/そう、物事はそういうものだ/古い家
R.シュトラウス:薔薇のリボン Op.36-1/明日! Op.27-4
カタリーナ・コンラーディ(S)
ゲラルト・フーバー(P)
アンドレアス・リップ(Cl;ライトマン)

録音:2017年9月4-7日 ライプツィヒ
若く瑞々しい美声のソプラノが好きならばこのCDはぜひ耳にすべきだ。2016年のドイツ音楽コンクール Deutscher Musikwettbewerb 入賞者(このコンクールは複数入賞制)の一人、ソプラノのカタリーナ・コンラーディが歌う歌曲集。カタリーナ・コンラーディは1988年、キルギス共和国の首都ビシュケクの生まれ。母国で学んだ後、2009年から2013年までベルリン芸術大学で学び、この間に舞台デビューを果たしている。2014年からミュンヘン音楽舞台大学で学んでいる。2015年からヴィースバーデン・ヘッセン州立劇場に所属している。実に美しい声の持ち主で、特に透明で伸びの良い高音は既に一級品だろう。録音時まだ20代というまだ駆け出しのソプラノとはいえ、初めの一歩としてはたいへんに上出来と言うしかない。今後の活躍が楽しみな逸材だ。
GEN-18491
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18
ドルマン(1975-):ヴァイオリン・ソナタ第2 番
シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D574
キム・ソジン(Vn)
デイヴィッド・フォン(P)

録音:2017年1月2−4日 ライプツィヒ
若いアジア(系)人二人が共演したヴァイオリン・ソナタ集。シューベルトの D574 が大変素 晴らしい。 キム・ソジンは韓国最南部のヨス生まれのヴァイオリニスト。奨学金を得て米国のジュリアード・ スクールで学び、2006 年にソリストとしてデビュー。2013 年までルツェルンSOのコンサ ートマスターを務めた。やや線の細めの優しい美音が素晴らしく、聞いていると惹き付けられ るものがある。デイヴィッド・フォン(Fung フンやファンに非ず)は中国系オーストラリア人のピ アニスト。既にかなり活躍しているピアニストで、ことに米国で人気が高い。 イスラエル生まれの作曲家、アヴネル・ドルマン〔アブナー・ドーマン〕(1975―)のヴァイオリ ン・ソナタ第2 番はこれが世界初録音とのこと。
GEN-18492
「マイヤーリンに」
ヘンデル:組曲第6 番 ニ短調 HWV 449
フローベルガー:パルティータ第 6 番 ト長調 「マイヤーリンに」 FbWV606
フックス:組曲第3 番 ト短調 E117 / FuxWV III.5.21
フローベルガー:哀歌 ヘ短調 FbWV633
バッハ:フランス組曲第2 番 ハ短調 BWV813
ケルト・ルーベル(P)

録音:2017年2月23,24,26日 ライプツィヒ
ね18 世紀前半に活躍したフックス、バッハ、ヘンデルに加え、17 世紀半ばに活躍したフ ローベルガーの作品を加えてピアノで演奏している。フローベルガーの曲をピアノで演奏した CD はあまりなく、ピアノ演奏のバロック音楽を好きな人は要注目だ。 ケルト・ルーベルは1988 年、エストニアのタリン生まれのピアニスト。2008 年から2016 年まで ドイツ最北部、バルト海に面するロストック音楽演劇大学でマティアス・キルシュネライトに学 び、以降ドイツを拠点に活動している。バロックの鍵盤作品を様式感を崩さずに丁寧に演奏し ている。
GEN-18493
♯ホルンライクス
(1)ヘンデル:ヴィーヴォ(水上の音楽第1 組曲第3 曲より)
(2)ヘンデル:私を泣くがままにさせてください(「リナルド」より)
(3)ペルゴレージ:悲しみの聖母は立っていた(スターバト・マーテル より)
(4)ドヴォルザーク:ラルゴ(交響曲第9 番 ホ短調 Op.95 「新世界から」より)
(5)-(7)ブルックナー:3 つのコラール
(8)メンデルスゾーン:そしてかの方は彼の天使たちに命じた(「エリアス」より)
(9)メンデルスゾーン:夜想曲(「夏の夜の夢」 Op.61 より)
(10)バッハ:アレグロ(ブランデンブルク協奏曲第2 番 ヘ長調BWV1074 より)
(11)A.マルチェッロ:アダージョ(オーボエ協奏曲 ニ短調 より)
(12)ブルックナー:スケルツォ(交響曲第4 番 変ホ長調 「ロマンティック」 より)
(13)ヴェルディ:奉納唱(レクイエム より)
(14)ピアソラ:メディタンゴ
(15)ワーグナー:森のささやき(「ジークフリート」より)
(16)シューベルト:アンダンテ・コン・モト(交響曲第7 番 ロ短調 D759 「未完成」 より)
(17)フンパーディンク:夕べの祈り(「ヘンゼルとグレーテル」より)
(18)ウェーバー:村の人々の合唱(「魔弾の射手」より)

(編曲:(1)(9)(10)(11)クリストフ・エス/(2)(3)(4)(8)(12)(13)(15)(16)(17)(18)シュテファン・ショットシュテット/(5)-(7)ヘルツェル&エス/(14)ケーラー)
ジャーマン・ホルンサウンド:
【クリストフ・エス(Hrn)、ゼバスティアン・ショル(Hrn)、シュテファン・ショットシュテット(Hrn)、ティモ・シュタイニンガー(Hrn)】

録音:2017 年5 月15−18 日 ヴァルシュタイン、72'38
ドイツのホルン四重奏団、ジャーマン・ホルンサウンドの新録音。#ホルンライクス と題されたこのCDではバロックから近代 までの様々な有名曲をホルン四重奏で演奏している。ヘンデルの水上の音楽やウェーバーの「魔弾の射手」、ブルックナー のロマンティック交響曲のように元々ホルンが活躍する曲もあれば、声楽曲やピアソラのタンゴもあり、とにかくいずれもホルン 節をたっぷり楽しめる。
GEN-18494
リスト:ピアノ作品集
ヴォロニンツェの落穂拾い S.249(全3 曲)
3 つの演奏会用練習曲 S.144〜練習曲第2 番 ヘ短調 「軽やかさ」
愛の夢第3 番 変イ長調 S.541-3
ウィーンの夜会 S.427〜アレグロ・コン・ストレーピト イ短調
愛の歌 S.566(シューマンの歌曲の編曲)
春の夜 S.568(シューマンの歌曲の編曲)
ハンガリー狂詩曲S.244〜第5 番ホ短調/第11 番イ短調/第12 番嬰ハ短調
スペイン狂詩曲S.254
アレクサンドラ・ミクルスカ(P)

録音:2017年2月28日-3月3日 ライプツィヒ
ポーランドの注目ピアニスト、アレクサンドラ・ミクルスカの弾くリスト。アレクサンドラ・ミクルスカは1981 年、ワルシャワの生まれ。2005 年のショパン・コンクールでは上位入賞は逃したものの非常に注目されて特別賞を受賞している。じっくり聞かせるタイプのピアニストで、このリストのCD でも実に繊細な音楽でリストの美しさを聞かせてくれる。
GEN-18495
アイルランドの休日
バックス:クラリネット・ソナタ ニ長調
スウィーニー:クラリネットとピアノのための二重奏曲
トリンブル:イグサの中の沼
バリー:トランペッター〜クラリネット独奏のための
ファーガソン:4つの短い小品 Op.6(b 管クラリネットとピアノのための)
バリー:ロウ
スタンフォード:クラリネット・ソナタ Op.129
ウィルソン:3 つの演奏曲 Op.97
モリアーティ:くすんだラプソディ
ジョン・ファヌーカン(Cl)
エリザヴェータ・ブルーミナ(P)

録音:2017年1月9-12日 ラ
イプツィヒ、DDD、76'44
アイルランドの休日 Irish Holidays と題されたクラリネット作品集。1911年から2016年ま で、概ねこの100年の曲を取り上げており、エリック・スウィーニー(1948-)、ジョウン・トリンブ ル(1915-2000)、ジェラルド・バリー(1952-)、チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード (1852-1924)、ジェイムズ・ウィルソン(1922-2005)などアイルランド出身の作曲家、北アイル ランド生まれのハワード・ファーガソン(1908-1999)ら、アイルランドの作曲家の作品ばかりと いうのが珍しい。バックスはロンドン生まれだがアイルランド文化に傾倒した。 ジョン・フィヌケインは1995年からアイルランドのRTE国立交響楽団の首席クラリネット奏者を 務めている。エリザヴェータ・ブルーミナとは既に「フランスの休日」と題されたCDを発売して いる(GEN-17451)。
GEN-18496
R.シュトラウス:ピアノ三重奏曲第2番 ニ長調
ピアノ四重奏曲 ハ短調 Op.13 *
ミュンヘン・ピアノ三重奏団:
【ドナルト・ズルツェン(P)
ミヒャエル・アールト(Vn)
ゲルハルト・ツァンク(Vc)】
ティロ・ヴィーデンマイヤー(Va)*

録音:2017年6月3−5日 ミュンヘン
2017 年に結成35 年を迎えたミュンヘン・ピアノ三重奏団のGENUIN への9 枚目のCD。ミュンヘンに縁の深いリヒャルト・シュトラウスのピアノ三重奏曲第 2 番とピアノ四重奏曲を演奏。ピアノ三重奏曲第 2 番はシュトラウスが 14 歳の時の若書きだが、ドイツ・ロマン派の情感豊かな佳作で、それをミュンヘン・ピアノ三重奏団が愛情を込めてじっくり演奏している。ピアノ四重奏曲はシュトラウスが二十歳の年の作品で、ブラームスからの影響が色濃い中にもより近代的な響きが感じ取れる作品。ヴィオラにバイエルン国立歌劇場のヴィオラ奏者ティロ・ヴィーデンマイヤーを迎え、スケール大きな演奏を繰り広げている。
GEN-18497
オトマール・シェック作品集
(1)弦楽のための組曲 変イ長調Op.59
(2)チェロと弦楽のための協奏曲Op.61
(3)弦楽のための田園間奏曲「夏の夜」Op.58
ゲフォルク・ガラベキャン(指)
イ・テンピCO
クリストフ・クロワゼ(Vc)

録音:2017 年3 月21‐24 日 チューリヒ
20世紀前半に後期ロマン派の美を守り続けたスイスの作曲家、オトマール・シェック(1886-1957)。その独特のロマンティシズムには根強い支持者がいる。このCDにはシェックの弦楽オーケストラのための作品を3曲収録。組曲 変イ長調は長調でありながら憂い陰りがあちこちで美しさを醸している。チェロ協奏曲はことに第2楽章の深い情感が素晴らしい。夏の夜は、ゴットフリート・ケラー(1819―1890)の詩に基づいた作品。なぜあまり演奏されないのか不思議なほど幻想的な美しさに満ちた名曲。 イ・テンピは2013年結成のバーゼルを拠点とするオーケストラ。イ・テンピ I Tempiはイタリア語で「時」の複数形で、取り上げる作品ごとにその時代に即した楽器を用いる方針から名付けられた。創設以来ゲフォルク・ガラベキャンが指揮に当たっている。クリストフ・クロワゼは1993年生まれのスイスの若いチェリスト。
GEN-18499
〜ドイツ音楽コンクール2016 年入賞者
ジーモン・ヘフェレ
リゲティ:マカーブルの秘密
ジョリヴェ:7 つの小品(エプタド)
細川俊夫:霧の中で
ハミルトン:5 つの情景
武満徹:径
HK グルーバー:晒された喉
ジーモン・ヘフェレ(Tp)
竹沢絵里子(P)
カイ・シュトローベル(打楽器)

録音:2017年8月12,14-17日 ベルリン
2016年のドイツ音楽コンクール Deutscher Musikwettbewerb 入賞者(このコンクールは複数入賞制)の一人、トランペット奏者ジーモン・ヘフェレのCD。1966年のハミルトンの5つの情景から細川の2016年の霧の中でまで比較的新しい作品ばかり取り上げている。ジーモン・ヘフェレは1994年、ヘッセン州のグロース=ウムシュタットの生まれ。既にソリストとしてかなりの活躍をしている。竹沢絵里子は広島生まれのピアニスト。1984年にドイツに渡る。伴奏ピアニストとして世界各地で活躍している。
GEN-18498
フルート独奏のためのバロック作品集
ブロホヴィツ(ガルツリー=ヴァールグレン編):想像上の組曲
テレマン:幻想曲第8 番 ホ短調 TWV 40:9
C.P.E.バッハ:ソナタ イ短調 Wq 132
テレマン:幻想曲第2 番 イ短調 TWV 40:3
バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013
アンナ・ガルツリ=ヴァールグレン(Fl)

録音:2017 年9 月1-3 日ライプツィヒ
バロック時代のドイツの作曲家による無伴奏フルートのための作品を集めた CD。ヨハン・ マルティン・ブロホヴィツ(1687―1742)は情報の乏しい作曲家で、ここではガルツリー=ヴァ ールグレンが4 つの舞曲を選んで組曲に仕立てている。 アンナ・ガルツリ=ヴァールグレンはハンガリー出身のフルート奏者。1995 年からライプツィ ヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の準主席フルート奏者を長く務め、またフルート五重奏団、クィ ンテセンツの第 1 フルート奏者としても活躍している。しかし単独での CD はこれまでほとん どなく、満を持しての本領発揮の演奏を聞かせてくれる。
GEN-18553
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」Op.8NO1-4 イーゴリ・マリノフスキー(独奏Vn,指)
ドレスデン・レジデンスO

録音:2017年1月2-4日ライプツィヒ
イーゴリ・マリノフスキーがヴァイオリン独奏を務めるヴィヴァルディの四季の CD。イーゴリ・マリノフスキーは 1977 年、ソ連のスヴェルドロフスク(現在のロシアのエカテリンブルク)の生まれ。1991 年にウィーンに移り、以降ヨーロッパで広く活動している。四季には数多くの個性的な録音があるが、マリノフスキーはここでは独奏ヴァイオリンにオーケストラと言いながらも弦楽五部各一人、チェンバロという極少人数のアンサンブルで、ヴィブラートを控えめにスッキリと美しい演奏を心がけている。
GEN-19554
「ダンス」
タイチェヴィッチ(1900-84):バルカンの舞曲集(1927)
リスト:「ヴェネツィアとナポリ」 S.159〜タランテラ
ファリャ:「恋は魔術師」〜火祭りの踊り
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
シューマン:ダヴィット同盟舞曲集 Op.6
ミリヤナ・ライイッチ(P)

録音:2018 年7 月28−30 日 ドレスデン
セルビア出身の情熱系ピアニスト、ミリヤナ・ライイッチの本格的なデビューCD。ミリヤナ・ライ イッチはベオグラード生まれで、2008 年からドレスデンを拠点を活動しています。その演奏は意志 の強さを感じさせる冴えたもので、ことにこの CD に収められたような舞曲ではどれも熱い躍動 が生きています。有名なファリャの火祭りの踊りにしてもラヴェルの高雅で感傷的なワルツにして も、音楽がそこに留まらず発散して聞き手を刺激する力の強い演奏で、そしてそれは同郷のマ ルコ・タイチェヴィッチ(1900-1984)のバルカンの舞曲集でことに顕著だ。情熱的女性ピアニスト がお好きな方はぜひ名前を覚えてほしい。
GEN-19555
「火 Fire」
ショパン:夜想曲 変ロ短調 Op.9-1
 夜想曲 ハ短調 Op.48-1
 スケルツォ 変ロ短調 Op.31
リスト:パガニーニによる大練習曲第3番嬰ト短調 「ラ・カンパネッラ」
 メフィスト・ワルツ第1 番S.514
巡礼の年第2 年「イタリア」―ダンテを読んで
シェン・シュジュ(P)

録音:2018 年11 月18 日 ハノーファー
国のピアニスト、 シェン・シュジュ(沈?哲)のデビューCD。シェン・シュジュは1994 年、中 国、湖南省湘潭市の生まれ。6 歳からピアノを始め、奨学金を得て英国に留学、さらにハノー ファーで研鑽を積んだ。「火 Fire」と題されたこの CD には、ショパンとリストの名曲ばかりが収 録されており、題名の通り熱気を孕んだ演奏が素晴らしい。20 代半ばのピアニストのデビュー CD としてはとても成功しているでしょう。
GEN-18600
ドビュッシーと彼の友人たち
ドビュッシー(ラフルランス編):二つのアラベスク
ドビュッシー(ベイラーオ編):ベルガマスク組曲
ルーセル:笛吹きたち Op.27
ドビュッシー:シランクス
デュカス:牧神のはるかな嘆き
プーランク:フルートとピアノのためのソナタ
ラヴェル(フルリ編):ハバネラ形式の小品
デュオ・マティック・フート:
【クリスティアン・マティック(Fl)
マティアス・フート(P)】

録音:2017年3月26-29日 バイエル
ン州ポリング
ピアノ伴奏のフルート演奏は普通だが、デュオを名乗って活動するのは珍しい。デュオ・マッティック・フートは、フルート奏者のクリスティアン・マティックとピアニストのマティアス・フートのベテランの二人によるデュオ。クリスティアン・マティックはバイエルン室内管弦楽団に所属しつつ、ソロ活動を盛んに行っている。しっとりとした音色が素晴らしい。マティアス・フートはザルツブルクのモーツァルテウムでハンス・レイグラフに学んだ人で、品の良さが光る。
GEN-18601
超越 transcendence
フランク:前奏曲,コラールとフーガ FWV21
エネスコ:ピアノ・ソナタ Op.24-1
リスト:ピアノ・ソナタ.ロ短調 S.178
ミハイ・リティヴォイウ(P)

録音:2017年5月10-12日 ノーサンプトンシャー
「超越(transcendence)」 と題されたCD。ミハイ・リティヴォイウはルーマニア、ブカレスト生まれのピアニスト。6歳からピアノを学び始め、2011年のジョルジュ・エネスク国際ピアノ・コンクールで3位(1位なし、3位二人)入賞を果たし、以降広く活躍している。理知的で緻密に弾くタイプのピアニストである。エネスコ(エネスク)のピアノ・ソナタは比較的珍しい作品だが、リティヴォイウは思い入れが強いようで各地で演奏している。 GENUINにしては珍しい英国録音。
GEN-18602
イ・ヨンジョ:歌曲集
(1)最愛の母/(2)絹の霞/(3)ダデオミ/(4)小鳥よ小鳥/ (5)鳥を追い払う歌/(6)星の光/(7)月の夜/(8)五百年/
(9)冗談を言う/(10)ムンジョンセジェ・アリラン/ (11)キョンサンドウ・アリラン/(12)チョンソングン・アリラン/ (13)(14)「ファン・ジニ」―チョンサンリの青い水,絶望的な憧れ/ (15)囚われのチュンヒャン/(16)神の子羊/ (17)詩篇第23 番/(18)イエスは真の葡萄の木
イ・ユラ=ホフ(S)
ミシャエル・シュッツェ(P)
(1)マリー=ルイーゼ・カーレ(Hrn)

録音:2017年9月11-14日,2018年2 月6-7 日 フランクフルト、
韓国の作曲家、イ・ヨンジョ Young-Jo Lee(1943-)の歌曲集。イ・ヨンジョはソウルの生まれ。ミュンヘンに留学、カール・オルフに学んだ。韓国民謡を基にした西洋音楽で高い評価を得ています。ここに収められているのは、留学前の若書きの2曲を除き、比較的近年の作品ばかり。「ファン・ジニ」は、度々映画化、テレビ化される李氏朝鮮時代の妓生ファン・ジニ 黄真伊を主人公とするオペラ。1999年に初演され、2001年4月には東京で日本初演もされた。 イ・ユラ=ホフはソウル生まれのソプラノ。ベルリンとライプツィヒに留学し、現在はドレスデンを拠点にドイツを中心に活動しています。高音のよく伸びる美声のソプラノです。
GEN-18603
ドイツ国際ピアノ賞2017 年優勝者
モーツァルト:ロンド イ短調 K.511
シューベルト:4 つの即興曲 D899
ブラームス:6つのピアノのための小品 Op.118
エリック・ルー(P)

録音:2017 年10 月27 日ニュルンベルク
ピアノ・ファン待望の CD。2015 年の第 17 回ショパン国際ピアノ・コンクールで僅か 17 歳で第4 位入賞した米国のピアニスト、エリック・ルーの初の独墺系レパートリーのCD が 発売。エリック・ルーは 1997 年、米国マサチューセッツ州生まれの中国系米国人。2017 年の国際ドイツ・ピアノ賞で優勝、かつ聴衆賞も得ており、その半年後にニュルンベルク で行われた演奏会をライヴ録音したもの。ショパン・コンクール第 4 位の実力はさすがに 素晴らしく、じっくりとした落ち着きと深みのある演奏は、十代のピアニストのレベルを遥か に超えている。しかもモーツァルト、シューベルト、ブラームスのそれぞれ晩年の作品に挑 んでおり、堂々と押し切っている様からは風格すら漂ってくる。一切情報なしに聞いて 19 歳の演奏と当てられる人はいないだろう。ショパン・コンクールで彼の名を知った人にも、 まったく初めて名前を聞くという人にも、ぜひ実際の演奏を聞いて若い逸材の凄さを実感 してもらいたい。
GEN-18604
ムーキー・リー=メニューイン/ピアノ・リサイタル
ベルク:ピアノ・ソナタ(1909)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第17番Op.53/D850
バルトーク:ルーマニア民族舞曲(1915)
エリック・タンギー(b.1968):トッカータ(2006)
ムーキー・リー=メニューイン(P)

録音:2017年6-7月メンデルスゾーン・サール,ライプツィヒ・ゲヴァントハウス
ムーキー・リー=メニューインは韓国出身の若手ピアニスト。その名前からわかるように ユーディ・メニューインの息子ジェレミー・メニューイン夫人。 イギリス王立ノーザン・カレッジ音楽院でマーガレット・フィンガーハット、ジョン・ダムゴー に師事した。ソリストとしてヨーロッパ、アジアを中心に盛んに活動しており、2003 年に権威あるオーグスティヌス賞とヨハヒム王子・アレクサンドラ王妃国際賞を受賞している。繊 細さの中に彼女のパッションの強さを感じさせる、芯あるクリアなタッチと若々しい音楽性 が聴き手に爽やかな印象を与える。後期ロマン派の様式で書かれたベルクのソナタ、 瑞々しいシューベルト、そしてタンギーの奇知あふれるトッカータなど聴きどころ満載。
GEN-18605
少年合唱による世界の歌
フンガ・アラフィア(東アフリカの歓迎の歌)
シュトライヒ:カモメの歌
ギルキソン:気楽に試してごらん
クライン:チャ=チャ=チャ=チンチラ
ラコミ:小川
エポ・イ・タイ・タイ・エー(ニュージーランドのマオリ
族の歌と踊り)
ハーゲン:水の中の魚
シュトライヒ:巡る惑星の上で
イスフェルト:狼の歌
フォイステル:フェリチタス、イモムシの子
ツュークハルト:郵便切手
フューレ:マモ、月の男
フューレ:世界は大きい
ヴィスキルヒェン:猫たちは夜通し歩く
ケーニヒ:夢の歌
ゾフィー・バウアー(指)
ライプツィヒ歌劇場少年cho

録音:2017年1月27-29日 グロースドイベン
小さな目、大きな世界 と題された、ライプツィヒ歌劇場少年合唱団の歌う世界の歌。といっても20 世紀に作られたドイツの歌も多い。水の中の魚は、パンクの令嬢ニナ・ハーゲンの最初のアルバム「ニナ・ハーゲン・バンド」に含まれる曲。
GEN-18606
もう一つのスペインを垣間見る
ファリャ:ベティカ幻想曲
ルイス=ピポ:窓,カタルーニャ民謡の主題による変奏曲
モンポー:内なる印象
ルイス=ピポ:ガリシア民謡の主題による変奏曲
アリ・イレシュ(P)

録音:2017 年7 月8-9 日 フランス,シャラント県,アングレーム
「窓 もう一つのスペインを垣間見る」と題された近代スペイン、カタルーニャの 3 人の作曲 家のピアノ作品集。アントニオ・ルイス=ピポ(1934―1997)はグラナダ生まれでバルセロナ 生まれの作曲家、ピアニスト。翳りのある情熱に満ちた音楽が独特だ。「窓」は6 曲からなる小 品集。ルイス=ピポの作品はこれまでギター曲が CD になっていたが、ピアノ曲はほとんどな かった。 アリ・イレシュはパリ出身のピアニスト。彼はルイス=ピポの弟子で、師匠のピアノ曲に並なら ぬ思い入れがあることが伝わる演奏である。
GEN-18607
「旅の楽しみ」
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第5 番 ニ長調 Op.70-1 「幽霊」
シュポア:ピアノとヴァイオリンのための二重奏曲 Op.96 「旅のソナタ」
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第2 番 ハ短調 Op.66
エルデリング・アンサンブル:
【シモン・モンガー(Vn)、イェネッテ・ギエル(Vc)、サンドラ・ウルバ(P)】

録音:2017年8月28-30日 ライプツィヒ
注目を浴びているエルデリング・アンサンブルの新録音。ベートーヴェンとメンデルスゾー ンのピアノ三重奏曲と、シュポアの「旅のソナタ」を収録。「旅のソナタ」はヴァイオリンとピアノ が対等の二重奏曲で、シュポアらしい魅力に満ちた素敵な作品。 エルデリング・アンサンブルは、オーストラリア出身のヴァイオリニスト、シモン・モンガー、ドイ ツのチェリスト、イェネッテ・ギエル、リトアニアのピアニスト、サンドラ・ウルバによるピアノ三重 奏団。アンサンブルと名乗っているのは、ゲスト奏者を加えて規模を拡大することがしばしば あるから。今回は基本のピアノ三重奏で彼らの実力を存分に聞かせてくれる。
GEN-18608
「多様性」
シャルパンティエ(ブレイク編):テ・デウム―前奏曲
ウォルトン(クライネス編):王冠
カストロ・ダッドーナ:速歩き Op.19
 レクオーナ:マラゲーニャ
メンデス(ロバートソン編):3 つのメンデス・ポルカ
ガーシュウィン(ハーヴィー編):アイ・ガット・リズム
パウラ・アギレ(ルイス編):アマリア
ホデル:クルピラの伝説
ブレイク:エーデルワイス幻想曲,
 ブリーディング・チャンクス
トマス・クラモー(指)
ヨーロピアン・ブラス・アンサンブル

録音:2017 年10 月8-12日 バート・フレデブルク、
クラモーの指揮するヨーロピアン・ブラス・アンサンブルの新録音。「多様性 Diversity」と題されている通り、様々な国の作曲家の作品が収録されています。有名曲も多い中、お勧めはリチャード・ブレイクのブリーディング・チャンクス。ブリーディング・チャンクス Bleeding Chunks は文字通りには血の滴るぶつ切り(肉)という物騒な意味だが、音楽では曲の一部を多数連ねたある種のメドレーを意味する。この曲でも 13 分ほどの間に有名な曲がぎっちり詰め込まれていて、元ネタ捜しするのも楽しい。もちろん演奏はどの曲でも素晴らしい水準です。
GEN-18609
「反映」
ベルトホルト・フンメル(1925-2002):3 つのピアノ小品 「アルバン・ベルク讃」 Op.83
チェ・ウジョン(b.1968):前奏曲第 7 番,前奏曲第 25 番「水の中の鏡」
武満徹:フォーアウェイ
ラヴェル:鏡(全5 曲)
メシアン:幼子イエスに注ぐ 20 の眼差し〜それによって全ては成された
チ・ユキョン(P)

録音:2017 年10 月7-9 日
ドイツ,ノイマルクト・イン・デア・オーバープファルツ
反映 Reflections と題された、韓国のピアニスト、チ・ユキョンのデビューCD。チ・ユキョンはソウルの大学を卒業後、2012 年からハノーファーに留学、ここを拠点に活動の場を広げている。2015 年のクララ・ハスキル国際ピアノ・コンクール(この年は第1 位なし)では特別賞を3 つも獲得して大きな注目を浴びた。 この初のCD では、ラヴェル、メシアン、武満に加え、20 世紀ドイツの作曲家、ベルトホルト・フンメル(1925-2002)の 1985 年の作品や、同胞の作曲家チェ・ウジョンの前奏曲を収録するなど意欲的。ことにチェの前奏曲第25 番は「水の中の鏡」という題名通り鮮やかなきらめきが美しい。
GEN-18610
「反逆の声」〜ジェレミー・メニューイン自作自演集
ジェレミー・メニューイン:バロック風の2つのピアノのための組曲
ブラームスの弦楽六重奏曲第1 番 変ロ長調 作品18 の第2 楽章による2 つのピアノのための変容
4手ピアノのための独自主題に基づく変奏曲
ブラームスの弦楽六重奏曲第2 番 ト長調 作品36 の第2楽章による2 つのピアノのための変容
2つのピアノのための幻想曲
ムーキー・リー=メニューイン(P)
ジェレミー・メニューイン(P)

録音:2017 年1 月18-19日,9月27-28日 ライプツィヒ
ユーディ・メニューインの息子でピアニストのジェレミー・メニューインが、妻のムーキー・リ ー=メニューインと共に、自作の 2 台もしくは 4 手のピアノ作品を録音。ブラームスを主題に 採っていることから窺えるように作風はいたってロマン派風。夫の作品を夫婦で演奏するとい うまことに天晴れなおしどり夫婦っぷりを楽しめる。
GEN-18611
息吹が響きになる時
クーラウ:フルート四重奏曲 ホ短調 Op.103
ボザ:2 つのスケッチ
ジラード:川の春
トロヤーン:墓碑銘
モーツァルト:自動オルガンのためのアンダンテ ヘ長調 K.616
アンサンブル・テトラコード:
【梁凌嘉(リャン・リンジャ)(Fl)
アレナ・ヴィルスドルフ(Fl)
盧思默(ルー・シモー)(Fl)
※盧は実際には簡体字
フランツィスカ・フェルマー(Fl)】

録音:2017年3月20-23日 北京
フルートだけの四重奏曲を集めている。アンサンブル・テトラコードは、2013 年、デュッセル ドルフ・ロベルト・シューマン大学(音楽大学)の学生、中国人二人とドイツ人二人によって結 成されたフルート四重奏団。四人とも1990 年代前半生まれという若い奏者たちで、高い技量 を備えた若い才能が一致団結して音楽を作り上げる様はとても爽やかだ。フリードリヒ・クーラ ウのフルート四重奏曲 ホ短調 Op.103 は、フルート・アンサンブルでは人気の高い名曲。ウ ジェーヌ・ボザ(1905-1991)、アンソニー・ジラード(1959-)、マンフレート・トロヤーン(1949-) ら20 世紀の作曲家の作品も素晴らしい。
GEN-18612
レオニード・サバネーエフ(1881-1968):ピアノ作品全集第2集
5 つのスケッチ Op.1
ピアノ・ソナタ Op.15
練習曲=夜想曲 Op.16
パッサカリアとフーガ
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2017 年8 月16‐17 日、10月31 日ミュンヘン
レオニード・サバネーエフのピアノ作品全集の第2集。レオニード・サバネーエフ(1881-1968)はモスクワ生まれだが、後半生をフランスで過ごした作曲家、音楽評論家。若い頃 に晩年のスクリャービンと親しく、日本でも彼の「スクリャービン: 晩年に明かされた創作秘 話」という本が翻訳されている。音楽にスクリャービンっぽいところはあるが、スクリャービン のように神秘主義的な音楽ではなく、モノトーンの暗い、しかし意志の強さが窺える音楽 である。通好みの作風ではあるが、なぜこれだけ充実した音楽がこれまでほとんど顧みら れてこなかったのか、このCDを聞けば誰でも不思議に思うだろう。 ミヒャエル・シェーファーは1963年生まれのドイツのピアニスト、作曲家。作曲家としては埋も れかけていたサバネーエフの作品を積極的に取り上げ、再発見の中心人物になっている。 ピアノ作品全集の第1集はGEN-15380、ピアノ三重奏曲集はGEN-12236で発売されている。
GEN-18613
黄金時代 チェロ 1925年
ヒンデミット:室内楽第3番Op.36-2
イベール:チェロと木管合奏のための協奏曲
トッホ:チェロと室内オーケストラのための協奏曲 Op.35
マルティヌー:チェロ,木管合奏,ピアノと打楽器のための協奏曲 ハ短調 H. 143
クリストフ・ヘーシュ(Vc)
ヤコプ・レーマン(指)
エロイカ・ベルリン

録音:2018 年4 月4-7 日 ベルリン
若く有望なチェリスト、クリストフ・ヘーシュのデビューCD。クリストフ・ヘーシュは1995 年、ベルリンの生まれ。2018 年時点でベルリン芸術大学の学生でもあるが、2018 年のファンニ・メンデルスゾーン振興賞を受賞、この CD はそれを受けて制作された。このCD は、タイトルにあるように、1925 年頃の作品ばかりを集めています。モダニズム風のヒンデミット、色彩的な愉悦に満ちたイベール:、米国に亡命する前のトッホ、パリに留学していた頃のマルティヌーと、同時代ながら様々な作風の音楽が楽しめる。
GEN-18614
イタリアのリサイタル
モリナーロ:幻想曲第1 番,
 幻想曲第9 番
ザンボーニ:ソナタ第9 番
スカルラッティ:ソナタ ホ長調 K.531/ソナタ ニ短調 K.213 /ソナタ ニ短調 K.32//ソナタ ロ短調 K.27
パガニーニ:グランデ・ソナタ イ長調 MS.3
レゴンディ:夢想―夜想曲 Op.19
ダニエル・ヴァレンティン・マルクス(G)

録音:2017年12月11−14日 オーストリア,ザンクト・ゲロルト
日の出の勢いのドイツの若いギター奏者、ダニエル・ヴァレンティン・マルクスのデビューCD。ルネサンス期のシモーネ・モリナーロ(1565 頃―1615)、後期バロック時代のジョヴァンニ・ザンボーニ(18 世紀始め)とドメニコ・スカルラッティ、初期ロマン派のパガニーニ、そして19 世紀後半のジューリオ・レゴンディ(1823-1872 彼だけスイス生まれ)とおよそ 250 年ほどのイタリアの作曲家の作品を追いかけています。オリジナル曲のみならず、ドメニコ・スカルラッティのソナタもギターでとても気持ちよく奏でられています。 ダニエル・ヴァレンティン・マルクスは、ドイツ、オーバーバイエルンのエルディングの生まれ。7歳でギターを始め、17 歳の時に生地でヴィヴァルディのギター協奏曲を弾いてデビュー。現在は欧米各地で演奏活動を広げています。 ヒリヤード・アンサンブルの録音場所として知られるオーストリア、ザンクト・ゲロルトの修道院での録音。
GEN-18615
〜ドイツ音楽コンクール2017 年優勝者〜ティルマン・ヘフス(Hrn)
ヴィニェリ(1913-74):ホルン・ソナタ Op. 7
サロネン:ホルン独奏のための演奏会練習曲
R.シュトラウス:ホルンとピアノのためのアンダンテ
ヴィトマン:ホルン独奏のためのエア
F.シュトラウス:海辺の感覚 Op.12
ヒンデミット:ホルン・ソナタ ヘ長調
ティルマン・ヘフス(Hrn)
仁上亜希子(P)

録音:2018年2月8-11日 ベルリン
GENUIN恒例のドイツ音楽コンクール受賞記念のCD。2017年は二人が受賞、そのうちの一人、ホルンのティルマン・ヘフスの演奏。ティルマン・ヘフスは1996年、ハンブルクの生まれ。このコンクールでホルン奏者が受賞したのは初という。ハンブルクの音楽・劇場大学アカデミーで学んだ後、ベルリン芸術大学で学び、既にソリストとしても活躍しています。ほぼ19世紀に生きたフランツ・シュトラウス(リヒャルトの父)を除くと20世紀の作曲家ばかり。ことにあの指揮者サロネンの2000年の作品が含まれているのが目を引く。 伴奏の仁上亜希子は、東京藝術大学、同大学大学院を経てベルリン芸術大学で学び、2008年にはロベルト・シューマン国際コンクールで2位を受賞しています。アクースティカ・レーベルから「シューマン:ピアノ・ソナタ第1番、謝肉祭(品番:PPCA623)」が発売になっています。
GEN-18616
シューベルト:男声合唱曲全集第4集
春の歌 D740/苦しみは消え去った D88/鉱夫の歌 D268/水の上の精霊の歌 D538/人生は D269/ポンチの歌 D277/酒の歌「兄弟よ」D148/ポンチの歌、北国で歌うD253/酒の歌「友よ、輪になれ」 D75/ポンチに D492/自然の喜び D422/庵 D337/精霊の踊り D494/時の歩みは三倍に D69/墓 D330/墓掘り人の歌 D38/サンクトゥス D56/聖霊への讃歌 D948/詩篇第23 篇「主は私の牧人」 D706/サルヴェ・レジーナ D811/アレルヤ D71A/
信仰、希望、愛 D954
ヤン・シュマッハー(指)
カメラータ・ムジカ・リンブルク
クリストフ・プレガルディエン(T)
ティルマン・ホプストック(G)
アンドレアス・フレーゼ(P)
アンヅレアス・ヴェラー(T)
ゼバスティアン・コールヘップ(T)
イェンス・ハマン(Br)
アドルフ・ザイデル(B)

録音:2009年5月21-23日 グレフェネック、
2015年8月28-30日 フランクフルト・アム・マイン 、2017年2月17-19日、6月30日-7月2日、2018年5月31日-6月3日ディエツ
ヤン・シュマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルクによるシューベルトの男声合唱曲全集 の第4集。今回も聖俗どちらの曲もある。ちなみに3曲に用いられるポンチ Punschとはフルー ツ・ポンチ的なカクテル。 今回も名テノール、クリストフ・プレガルディエンが参加しています。
GEN-18617
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8 番ハ短調 Op.110
シューベルト:弦楽四重奏曲第14 番ニ短調 D810 「死と乙女」
アリス四重奏団:
【アンナ・カテリーナ・ヴィルダームート(Vn)、ノエミ・ツィッパーリング(Vn)、 カスパー・フィンツェンス(Va)、ルカス・ジーバー(Vc)】

録音:2018 年3 月16-17 日,4 月20-21 日 ケルン
アリス四重奏団のGENUIN への第2 弾は、ショスタコーヴィチが深い思いを込めたと弦楽四重奏曲第8 番と、シューベルトの死と乙女という短調の名曲2 曲。第1 弾は「ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9、14 番」(GEN17478)。 アリス四重奏団は2009 年結成のまだ若いSQ。2016 年のARD 国際音楽コンクール(日本ではミュンヘン国際音楽コンクールの名で知られる)のSQ部門で第2 位と聴衆賞を受賞して一躍名を知られるようになった。現代的SQに求められる正確さ、緻密なアンサンブル、繊細な表現を実現しつつ、彼らの音楽には常に血が通っているような温もりがあるのが魅力だ。ショスタコーヴィチの第 8 番では随所で作曲者の強烈な痛みを抉りつつ、それが深い悲しみに向かって行くところが素晴らしい。シューベルトの死と乙女では疾風怒濤的な表現はもちろん、第 2 楽章の深く静かな情感が見事だ。
GEN-18618
モーツァルト:ホルン協奏曲全集
 ホルン協奏曲第2番変ホ長調 K.417
 ホルン協奏曲第4番変ホ長調 K.495
 ホルン協奏曲第3番変ホ長調 K.447
 ホルン協奏曲第1番ニ長調 K.412
マドセン:モーツァルトと4人のホルン奏者と共に旅への誘い
クリストフ・エス(Hrn)
(1)ヨハネス・クルンプ(指)
エッセン・フォルクヴァングCO
(2)ジャーマン・ホルンサウンド【クリストフ・エス(Hrn) 、ゼバスティアン・ショル(Hrn) 、シュテファン・ショットシュテット(Hrn) 、ティモ・シュタイニンガー(Hrn)】

録音:2017 年9 月15-17 日,2018年5 月11-13 日 エッセン
モーツァルトのホルン協奏曲集は大変よい演奏だ。クリストフ・エスは現代ドイツを代 表するホルン奏者で、2007/2008 年シーズンからバンベルクSOのソロ・ホルン 奏者を務めています。技量、音色、音楽性とも当代一と言われても納得、モーツァルト のホルン協奏曲の素晴らしさを改めて知らしめてくれます。エッセン・フォルクヴァング 室内Oは創立から60 年を超える伝統ある室内管弦楽で、2013/2014 年シー ズンから首席指揮者に就任したヨハネス・クルンプの元、非常にすっきりかつ伸びや かなモーツァルトを奏でています。 ジャーマン・ホルンサウンドはエスとドイツのオーケストラの仲間たちによるホルン四 重奏団。2017 年 12 月には前バンベルクSO首席指揮者のジョナサン・ノット 指揮の東京SOに客演して話題になっていた。
GEN-18619
フンパーディンク(ゴルトハンマー編): 「ヘンゼルとグレーテル」 抜粋(吹奏楽伴奏による) カロリーネ・シュニッツァー(メッゾソプラノ/ ヘンゼル)
アンネ・ペッチュ(ソプラノ /グレーテル)
レーフケ・ハンバッハ(露の精 ソプラノ)
ヨゼフィン・クヴェック(母,眠りの精 /メッゾソプラノ)
フレデリック・トゥッカー(父 /テノール)
トーマス・クラモー(指)
ザクセン管楽フィルハーモニー(吹奏楽)

録音:2016年12月15-16日,2017年12月16-17日 ドイツ バート・ラウシック
メルヘンオペラの傑作、フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」を下ベルリン・ POのトランペット奏者で今や管楽オーケストラの巨匠、トーマ ス・クラモーの指揮する管楽オーケストラで演奏した録音。概ね 1 時間半の全曲を三 分の二に短縮しており、第 3 幕の魔女の場面がない。管楽オーケストラで演奏される フンパーディンクは、親しみやすさを増して素朴な楽しさが強くなっています。主役の二 人は若い有望株。アンネ・ペッチュはドレスデン生まれの若いソプラノ。モーツァルトの 娘役を得意としており、その美声は既に注目されています。カロリーネ・シュニッツァー は、南ドイツのアルゴイ生まれのソプラノ。まだ本格的に活動を始めて数年だが、既に ドイツでは目立った活動を行っています。
GEN-18620
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20 番イ長調 D959
シューマン:フモレスケ 変ロ長調 Op.20
ナタリア・エーヴァル(P)

録音:2017 年12 月5−7 日 フランクフルト・アム・マイン
ドイツのピアニスト、ナタリア・エーヴァルトのGENUIN への2 枚目のCD。1 枚目もシューベ ルトとシューマンだった(GEN-16413)。ナタリア・エーヴァルトは 1983 年、イェーナの生まれ。 数々のコンクールで受賞した後、24 歳で米国デビューを果たし、以来国際的に活躍しています。 しっとりとした情感を湛えた音色は、ドイツ・ロマン派のピアノ曲に実にふさわしい。
GEN-18622
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調 ハルトムート・ヘンヒェン(指)
デンマーク王立O

録音:2017年 5月26日 コペンハーゲン(ライヴ)
ドレスデン生まれの巨匠ハルトムート・ヘンヒェンが 74 歳にしてブルックナーの交響 曲第8 番を初めて録音。ワーグナー指揮者として高名なヘンヒェンは20 年以上前にブ ルックナーの交響曲を何曲か録音していたが、その後取り上げることが無かった。満を 持してのこの第8 番は、予想を軽く超えた素晴らしい演奏になった。ノーヴァク版を用い て70 分を切る俊足な演奏で、ヘンヒェンの持ち味である明晰な響きの美しさやあいまい さのない構築が見事に決まっている一方、バランスやフレージング、テンポ、ディナーミ クなどの細部でのこだわりは恐ろしく徹底しており、時に大胆に音楽に攻め込みなが ら、全体は力みや暑苦しさとは無縁で、ブルックナーの音楽の充実を具現している。こ んな第8 番がかつてあったろうか!恐るべしヘンヒェン。
GEN-19624
「恋のサヨナキドリ」
ダカン:ツバメ
パリシュ=アルヴァーズ:導入とベッリーニのノルマによる変奏曲 Op.36
F.クープラン:フランスのフォリア、またはドミノ(全12 曲)
リスト:愛の夢第3 番S.541
ラモー:鳥のさえずり
ヒンデミット:ハープ・ソナタ
ダカン:カッコウ
リスト:サヨナキドリ S. 250-1
F.クープラン:恋のサヨナキドリ
ポッセ:ヴェネツィアの謝肉祭による変奏曲
リスト:慰め第3 番ニ長調 S.172
アニェス・クレマン(Hp)

録音:2018 年10 月10-13 日 ドイツ,ジンスハイム
ハープのオリジナル曲に加え、クラヴサン曲、ピアノ曲などをハープで演奏しています。 アニェス・クレマンは 1990 年、フランス中部のオーヴェルニュ地方の生まれのハープ奏者。2016 年にミュンヘンでのARD 音楽コンクール(ミュンヘン国際音楽コンクール)で第1 位を獲得。腕前は非常に高く、ハープの華麗な音色が鍵盤楽器曲の技術を軽々と弾いていることに驚かされます。
GEN-18625
ラプソディに寄せるオーデ
ロジェ・ブトリ(b.1932):「飛鳥」〜クラリネットとピアノのためのラプソディ
リュシアン・エクスコフィエ(1917-2010):プロヴァンスのラプソディ
イルランド・ダニエリ(1944-):切り倒されたある木の住人たちに寄せるオーデ
ドビュッシー:ラプソディ第1 番
ジーフリート・ボリス(1906-1987):ラプソディとカプリッチョ
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
デュオ・ケルマニ=ジェンティーリ: 【キミア・ケルマニ(Cl) 、アルバ・ジェンティーリ=テデスキ(P)】

録音:2017 年11 月 18-20 日 ベルリン
ドイツのクラリネット奏者、キミア・ケルマニと、イタリアのピアニスト、アルバ・ジェンティーリ= テデスキによるデュオ・ケルマニ=ジェンティーリのデビューCD。ラプソディを主題にしており、 ドビュッシーやガーシュウィンの他、ロジェ・ブトリ(1932-)、リュシアン・エクスコフィエ(1917-2010)、イルランド・ダニエリ(1944-)、ジーフリート・ボリス(1906-1987)の作品を収録しています。 エクスコフィエ、ダニエリ、ボリスの各作品は世界初録音。ブトリの「飛鳥」は、奈良の飛鳥に滞 在した印象に基づいて書かれた作品で、1 曲目が飛鳥川を、そして 3 曲目は日本名物ラッシ ュアワーを描いたもの。
GEN-18626
リスト:詩的で宗教的な調べ S.173-第1 曲「孤独な中の神の祝福」
 巡礼の年第2 年「イタリア」 S.161-婚礼
 詩的で宗教的な調べ S.173-第7 曲「葬送、1849 年10 月」
 伝説 S.175(全2 曲)
ショパン:ピアノ・ソナタ第2 番変ロ短調 Op.35
ヌロン・ムクミ(P)

録音:2018年1月3-5 日ライプツィヒ
中央アジア、ウズベキスタン出身のピアニスト、ヌロン・ムクミの初 CD。ヌロン・ムクミは 1996 年、ウズベキスタンの首都タシュケントの生まれ。6 歳で母からピアノを学び始め、翌年には才 能ある子供のための音楽院に入学、8 歳でショパンの練習曲を弾くという神童振りを見せる。 2009 年にはワイマールのフランツ・リスト国際コンクールで第2 位。研鑽を積みつつソリストとし て国際的な活動を始めています。
GEN-18627
シマノフスキ:変奏曲 変ロ短調 Op.3
 練習曲 変ロ短調 Op.4-3
 9 つの前奏曲 Op.1
ラヴェル:鏡
マティアス・ロート(P)

録音:2017 年10 月5-6 日,2018 年2 月12-13 日 ライプツィヒ
スイスのピアニスト、マティアス・ロートのおそらくデビューCD。シマノフスキの初期のピアノ曲と、ラヴェルの鏡を収録。シマノフスキの9 つの前奏曲が1899-1900 年、変奏曲が1903年、練習曲が1903-1904 年、ラヴェルの鏡が1904-1905 年と、どれもほぼ同時期の作品です。シマノフスキの作品は17 歳頃から22 歳頃までの作品で、いずれも瑞々しい美しさに満ちています。 マティアス・ロートはスイスのトーゲンブルクの生まれ。チューリヒ芸術大学で学んでいます。華々しいコンクール歴はないが、このCD を聞けば彼が技術、芸術両面で極めて高い水準に達していることを理解できるでしょう。そしてシマノフスキの作品には深い共感が聞いて取れます。
GEN-18628
「漂着物」
ゴルドン・カンペ(1976-):クナップ
イェール・クラルタグ(1985-):ゴオ=プロネ
フィリップ・マインツ(1977-):怒りに満ちた夜
ビルケ・バーテルスマイヤー:アル・ディ・ラ
ヴァソス・ニコラウ(1971-):チェンバーズ
アンサンブル・ルクス:NM
【ルト・フェルテン(ソプラノ&バリトンSax)
フローリアン・ユンカー(打楽器)
ジルケ・ランゲ(アコーディオン)
マウゴジャタ・ヴァレンティノーヴィチ(P)
ベアテ・アルテンブルク(Vc)
アンドレアス・フォス(Vc)
エリフ・ディムリ(Vc)】
テオ・ナビヒト(Cl)

録音:2018年6月1-3日 ベルリン
1 枚目のCD(GEN-16443)に続くアンサンブル・ルクス:NMの2 枚目のCD。今回も1970 年 代以降に生まれた作曲家によるトンガッた曲ばかり収録。ドイツの作曲家、ゴルドン・カンペ (1976-)、イスラエルの作曲家、イェール・クラルタグ(1985-)、ドイツの作曲家、フィリップ・マイ ンツ(1977-)、同じくビルケ・バーテルスマイヤー、キプロス生まれで現在はドイツを拠点とする 作曲家、ヴァソス・ニコラウ(1971-)の作品を収録。
GEN-18629
ドイツ音楽コンクール2017 年優勝者〜
ユーリ・ファレンティン〜「橋」
シルヴェストリーニ:他の世界
ヨハン・クリストフ・ペツ(1664-1716):シンフォニア
シューマン:3 つのロマンス Op.94
細川俊夫(1955-):スペル・ソング〜呪文のうた〜
パヴェル・ハース(1899-1944):組曲 Op.17
F.クープラン:趣味の融合 コンセール第7 番 ト短調
ガブリエル・エルコレカ(1969-):ドゥドゥク I-b
ユーリ・ファレンティン(Ob)
フィリップ・ハイス(P)
エリナ・アルバッハ(Cemb)
テオ・プラト(Fg)
パトリック・ゼペク(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2018年4月4-8日 ベルリン
『橋』と題された CD。ヨハン・クリストフ・ペツ(1664-1716)やフランソワ・クープランといったバ ロック音楽、ロマン派のシューマン、アウシュヴィッツで処刑された悲劇の作曲家、パヴェル・ハ ース(1899-1944)、さらに細川俊夫(1955-)やジル・シルヴェストリーニ(1961-)、スペイン、ビ ルバオ生まれのガブリエル・エルコレカ(1969-)と、時代も地域も様々な作曲家の作品が収録 されています。エルコレカの作品のドゥドゥクとはアルメニア近辺で用いられるダブルリード楽器。 ユーリ・ファレンティンは 2017 年のドイツ音楽コンクールの受賞者。2015 年には日本で開催さ れた第11 回国際オーボエコンクール・東京で第2 位を受賞しています。現在はハノーファー・ニ ーダーザクセン国立O(ハノーファー国立歌劇場のオーケストラ)の首席オーボエ奏者 を務めています。
GEN-19633
クセナキス(1922-2001):プレイアデス(1978-79) ドメニコ・メルキオーレ(指)
デシベルズ【アドリアン・ロマニウク(打楽器)、 ダーフィト・グルトナー(打楽器)、ロバン・フルモー(打楽器)、 安居早紀子(打楽器)、シラールド・ブティ(打楽器)、 ティル・リンゲンベルク(打楽器)】

録音:2018 年4 月25-26 日 チューリヒ
クセナキスの打楽器合奏のための大作「プレイアデス」の新録音。6 人の打楽器奏者 を必要とする難曲だが、腕の立つ奏者が集まると聞き応えがある。 ドメニコ・メルキオーレはバーゼルSOのソロ・ティンパニ奏者。デシベルズ DeciBells は若い打楽器奏者たちのアンサンブル。奈良県出身で相愛大学で学んだ安 居早紀子が参加しています。
GEN-19634
「音の旅」
コヌソン(1970-):アガータの歌(3 曲)(2008)
プーランク:チェロ・ソナタ FP143(1940-48)
ドビュッシー:インテルメッツォとスケルツォ(1880-82)
ファリャ:スペイン民謡組曲,スペイン舞曲第1 番
グラナドス:「ゴイエスカス」〜インテルメッツォ
カサド:レクイエブロス(親愛の言葉)(1931)
マリア・クリーゲル(Vc)
オリヴァー・トリエンドル(P)

録音:2008年4月23−25日,6 月10 日 ケルン、
ドイツのベテラン・チェリスト、NAXOS への多数の録音でお馴染みマリア・クリーゲル の新録音。近年注目されているフランスの中堅作曲家、ギヨーム・コヌソン(1970-)の 2008 年の作「アガータの歌」が注目されます。マリア・クリーゲルはドイツ中西部のディレン ブルクの生まれ。インディアナ大学ブルーミントン校でヤーノシュ・シュタルケルに学ん でおり、明確な弾きっぷりは師匠譲りだ。
GEN-19635
ウェーバー:協奏大二重奏曲 変ホ長調 Op.48
ベルク:5 つの小品 Op.5
ベートーヴェン:ソナタ ヘ長調(原曲 ヴァイオリン・ソナタ第5 番ヘ長調 Op.24 「春」)
シュナイダー(1989-):コンストルクト1
ドビュッシー:クラリネットとピアノのためのラプソディ第1 番
クリストフ・シュナイダー(Cl)
ユリヤ・バラビチェヴァ(P)

録音:2018 年6 月18-21 日 フランクフルト・アム・マイン
ドイツのクラリネット奏者、クリストフ・シュナイダーの演奏するクラリネット作品集。自作も含ま れています。クリストフ・シュナイダーは1989 年、フランクフルト・アム・マインの生まれ。2016 年から ライン・デュイスブルク・ドイツ歌劇場の第 1 ソロ・クラリネット奏者を務めています。しっとりと柔らか く穏やかな音色はウェーバーに打ってつけなのはもちろん、ベルクやドビュッシーでもたいへん 魅力的。またベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ 「春」をクラリネットで演奏したものも非常に面 白く聞ける。
GEN-19636
モーツァルト:交響曲集
交響曲第13 番ヘ長調 K.112
交響曲第16 番ハ長調 K.128
交響曲第29 番イ長調 K.201(186a)
交響曲第40 番ト短調 K.550
ヨハネス・クルンプ(指)
エッセン・フォルクヴァング室内O

録音:2017年9月15-18日,2018年5月
11-14日 エッセン
ヨハネス・クルンプの指揮するドイツ、エッセンのオーケストラ、エッセン・フォルクヴァング室内 Oによるモーツァルトの交響曲。エッセン・フォルクヴァング室内Oは既に創立か ら60 年を超える伝統ある室内オーケストラで、2013/2014 年シーズンから首席指揮者、音楽監 督にヨハネス・クルンプが就任し、充実した活動をしています。ここでのモーツァルトの交響曲 4 曲 は、大オーケストラは違った立ち居地による力みのない演奏が特色で、ヴィブラートを控えめに して透明感を重視しつつ、ピリオド演奏ともまた一線を画して、室内オーケストラならではのモー ツァルトの魅力を十全に引き出しています。
GEN-19637
「夜に向かって・・・」
ショパン:夜想曲 変ホ長調 Op.9-2
リスト:愛の夢第3 番変イ長調 S.541-3
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14 番嬰ハ短調Op.27-2「月光」
ショパン:夜想曲 変ニ長調 Op.27-2,夜想曲 嬰ハ短調
ドビュッシー:月の光
ショパン:夜想曲 ロ長調 Op.62-1
ブラームス:ピアノ・ソナタ第3 番ヘ短調 Op.5
ジェニファー・リム(P)

録音:2018 年2 月20-21日 ライプツィヒ
韓国出身の中堅のピアニスト、ジェニファー・リムの名曲集的 CD。リムは米国のカーティス音 楽院でピーター・ゼルキンに学んだ後、ジュリアード音楽学校のベラ・ダヴィドヴィッチのマスタ ークラスも修了し、2000 年にヨーロッパでのデビューを果たしています。現在はカナダを拠点にし て国際的に活躍しています。リムの演奏は、叙情的な美しさを基本としながら、ふとした時に情熱 がパッと燃え上がるところが素晴らしい。 なおGENUIN からはモーツァルトのピアノ・ソナタ集のCD が発売されている(GEN-15371)他、 伴奏のCD もいくつか出ています。
GEN-19640
フルートとギターの二重奏
ハイドン:ソナタ ニ長調 Hob.XVI:37(原曲ピアノ・ソナタ)
モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397((原曲ピアノ独奏曲)
ベートーヴェン:ソナタ第26番「告別」(原曲ピアノ・ソナタ)
ハイドン:ソナタ イ長調 Hob.XVI:30(原曲ピアノ・ソナタ)
ジュリアーニ:フルートとギターのための大協奏二重奏曲 Op.85
ノエミ・ジェーリ(Fl)
カタリン・コルタイ(G)

録音:2018年6月11-14日 ハンガリー,ソンバトヘイ
フルートとギターの二重奏。オリジナルのジュリアーニの大協奏二重奏曲の他はいずれも演 奏する二人の編曲。ハイドンのピアノ・ソナタの中でも特に有名なニ長調のピアノ・ソナタや、ベ ートーヴェンの告別、モーツァルトの幻想曲など、いずれもフルートとギターによって新たな雰 囲気に生まれ変わって聞くことができます。 演奏する二人は共にリスト音楽アカデミーの出身。フルートのノエミ・ジェーリはさらにウィーン 国立音楽大学やミュンヘン音楽大学で学び、広くヨーロッパで活躍しています。カタリン・コルタイ はブリュッセル王立音楽院などで学び、バロック・ギターやリュート、テオルボなども弾くギタリス ト。
GEN-19641
シューベルト&シューマン:フルート作品集
シューベルト(ベーム編):「白鳥の歌」 D957〜漁師の娘,影法師,鳩の便り
シューベルト:「萎れた花」の主題による序奏と変奏曲 ホ短調 D802
シューマン(マティック編):3 つのロマンツェ Op.94
シューベルト(ラリュー編)):ソナティネ ニ長調 D384
シューマン(マティック編):おとぎの絵本 Op.113
デュオ・マティック・フート【クリスティアン・マティック(Fl)、マティアス・フート(P)】

録音:2017 年10月16-17 日,2018年11月20日 フランクフルト・アム・マイン
「ドビュッシーと彼の友人たち」(GEN-18600)に続くデュオ・マティック・フートの新録音は、シ ューベルトとシューマンの作品集。オリジナルのD802 の他は編曲。クリスティアン・マティックの 柔らかい美音のフルートが巣晴らしく、長年コンビを組むマティアス・フートとの相性も抜群で、 幸せな一時を過ごすことができます。
GEN-19642
エネスコ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
ヴァイオリン・ソナタ第3 番Op.25
子どもの頃の印象 Op.28
ヴァイオリン・ソナタ第2 番Op6
協奏即興曲
デュオ・ブリュッゲン=プランク:
【マリー・ラダウアー=プランク(Vn)
ヘンリケ・ブリュッゲン(P)】

録音:2018 年6 月18-21 日 ベルリン=ダーレム
ジョルジェ・エネスコ(ジョルジュ・エネスコ)のヴァイオリンとピアノのための作品を収録。演奏 するは若手女性デュオ、デュオ・ブリュッゲン=プランク。マリー・ラダウアー=プランクはオー ストリア、ザルツブルクの生まれ。2014 年、ライプツィヒのバッハ国際コンクールのヴァイオ リン部門で第 2 位(ちなみに第 1 位は日本の岡本誠司)など、数多くのコンクールで受賞して います。ヘンリケ・ブリュッゲンはドイツ、シュタットオルデエンドルフの生まれ。若い二人の奏でる エネスコはルーマニア民俗色を強調するよりはエネスコの国際的な洗練味を引き立てたもの で、新鮮です。
GEN-19643
ドイツ国際ピアノ賞2018 年受賞者/ソ・ヒョンミン
ベートーヴェン:6 つのバガテル Op.126
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
ドビュッシー:月の光がふりそそぐテラス
 月の光
シューマン:アラベスク Op.18
 子どもの情景 Op.15
ソ・ヒョンミン(P) (ハンス・H.スー)

録音2018 年9 月14 日 ヴィースバーデン(ライヴ)
既に極めて優秀な若手ピアニストとして注目を浴びているソ・ヒョンミン(???) の初 CD。ソ・ヒョンミンは 1990 年、韓国のソウル生まれ。生地で学んだ後、ニューヨ ークのマネス音楽院に留学。その後世界各地の様々なコンクールで受賞。日本で は2013 年の第5 回仙台国際音楽コンクールのピアノ部門で第2 位を受賞、話題に なっていた。2016 年の韓国のイサン・ユン国際コンクールで第1 位。そして2018 年 のドイツ国際ピアノ賞を受賞、その御褒美としての演奏会のライヴ録音の CD であ る。なお彼は国際的に活動する際は Hans H. Suh と名乗っており、この CD でもそ の名義。 演奏はたいへん素晴らしい。例えばリストのピアノ・ソナタ、物々しく派手に弾くので はなく、淡々としているようで、僅かな揺らしや溜め、和音のコントロール、抑制と解 放が実に見事に作られており、たいへん聞き応えがある。米国で長く修行した成果 である知的で合理的な演奏技術と音楽性に、ドイツを中心とした欧州で活躍するよ うになって見に付けた風格が加わっています。彼は間違いなく偉大なピアニストになる でしょう。その初期の結実をここに聞ける。
GEN-19644
「エデン」〜ドイツ語の歌曲集
ウルマン:リカルダ・フックに基づく5 つの詩 Op.26
シェーンベルク::シュテファン・ゲオルゲの「架空庭園の書」からの15 の詩 Op.15
ウェーベルン:シュテファン・ゲオルゲの詩による5 つの歌 Op.4
シュレーカー:ウォルト・ホイットマンの「草の葉」からの 2つの抒情歌曲
エーファ・レッシュ(S)
エリック・シュナイダー(P)

録音:2018 年8 月27-28,30日ケルン
20 世紀初頭から第二次世界大戦直前の頃までのドイツ語の歌曲集。アウシュビッツ収容所 で処刑されたヴィクトル・ウルマン(1898-1944)がドイツの作家リカルダ・フックの詩に付けた歌 曲と、フランツ・シュレーカー(1878-1934))が米国の作家、ウォルト・ホイットマンの代表作「草 の葉」比較的珍しい。 エーファ・レッシュは近現代歌曲を得意とするソプラノ。GENUIN からは既にドビュッシーとブリ テンの歌曲集(GEN-16430)が発売されています。
GEN-19645
「遠くへの渇望」〜シューベルトとアイスランド民謡集
アイスランド民謡:この谷で
シューベルト:遠くへの渇望 D770,
 月に寄せるさすらい人の歌 D870,
 舟人 D536
アイスランド民謡:私の舌よ
シューベルト:それらがここにあったことを D775,
 好奇心の強い男 D795-6,
 耽り D715
アイスランド民謡:私たちは牧草地に立っていた
シューベルト:君は私の憩い D776
 かじかみ D911-4
アイスランド民謡:優しく眠れ
レイフス:子守歌
シューベルト:泉のほとりの若者 D300
アイスランド民謡:キスしておくれ、優しい娘よ
シューベルト:いやな色 D795-17,
 歓迎と告別 D767
アイスランド民謡:宵の明星が明るく輝いても
シューベルト:漁夫の愛の幸福 D933
アイスランド民謡:アイスランド、祝福の地よ
シューベルト:流れの上で D943
ベネディクト・クリスチャンソン(T)
ティルマン・ヘフス(ホルン,アイスランド、祝福の地よ)
アレクサンダー・シュマルチ(P)

録音:2018 年8 月16-18 日 ベルリン
美声テノール、ベネディクト・クリスチャンソンのデビューCD。ベネディクト・クリスチャンソンは アイスランドの北岸の町、フーサヴィークに生まれた。アイスランドで学んだ後、ベルリンに留 学。まずバッハのテノールとして名を挙げ、さらにドイツリートやオペラでも活躍しています。素晴 らしく美しい声の持ち主で、「君は私の憩い」のような聞きなれたシューベルトの名曲が新鮮な 感動をもって聞くことができます。故郷アイルランドの民謡を数曲挟んでいて、さすがにこれも素 晴らしい。
GEN-19646
1730 年頃のバロック・リコーダー作品集
バッハ:パルティータ ハ短調(原曲:リュート組曲ハ短調 BWV997)
シェドヴィル:ソナタ ト短調 「忠実な羊飼い」(伝ヴィヴァルディ)
テレマン:フルート独奏のための幻想曲 TWV 40: 10
ヘンデル:リコーダー・ソナタ 変ロ長調 HWV 377
バッハ(疑作):フルート・ソナタ イ短調 BWV 1020
テレマン:フルート独奏のための幻想曲 TWV 40: 3
ヘンデル:リコーダー・ソナタ ヘ長調 HWV 369
テレマン:トリオ・ソナタ 変ロ長調 TWV 42: B4
テレマン:フルート独奏のための幻想曲 TWV 40: 11
バッハ:フルートとチェンバロのためのソナタ イ長調BWV1032
イェレミアス・シュヴァルツァー(リコーダー)
ラルフ・ヴァルトナー(Cemb)

録音:2018 年9 月18-20日 エルランゲン,ドイツ
バロック時代のリコーダー作品を集めています。ニコラ・シェドヴィル(1705-1782)は18 世紀フランスのオーボエ奏者。6 曲からなるヴィヴァルディの「忠実な 羊飼い」は、実はシェドヴィルがヴィヴァルディの名を騙って出版したもので、つ まりこのト短調のソナタは長らくヴィヴァルディの作品として親しまれてきたもの。 イェレミアス・シュヴァルツァーは、バロック音楽から現代音楽まで幅広く活躍する リコーダー奏者。2008 年にシャリーノの 4 つのアダージョの世界初演でリコーダ ーを吹き(ダニエル・ハーディング指揮スカラ座O)、注目を浴びた。
GEN-19647
アレクサンダー・ヴォルフ(b.1969):ヴォルフ・ヴィーヒェルトの詩による歌曲集
星の時(全6 曲)
愛(全6 曲)
花々(全6 曲)
瞬間(全6 曲)
マリア・ベルニウス(S)
レナーテ・カシュミーダー(Ms、A)
マキシミリアン・アルグマン(T)
マティス・コッホ(Bs-Br)
セルゲイ・コロレフ(P)

録音:2018年9月2-4日ライプツィヒ
ドイツの作曲家、アレクサンダー・ヴォルフが、東プロイセン(第二次世界大戦後はソ連もしく はポーランド領に)出身のヴォルフ・ヴィーヒェルトの詩に作曲した歌曲集。いずれも2011 年以 降の新作だが、ドイツ・リートの伝統を受け継いだ重厚な作風で手応えがある。演奏者はいず れも若い人たちだが、いずれも立派に演奏しています。
GEN-19648
「グランド・ツアー」
バリエール:3 声のソナタ第2 番ニ短調
ヘンデル:ソナタ第5 番ト長調
ムファット:パッサカリア ト短調
テレマン:ソロ 変ロ短調
ジェミニアーニ:ソナタ第3 番ハ長調
ロマン:ソナタ第6 番ロ短調
クヴァンツ:ソロ第231 番ロ短調
チチェローネ・アンサンブル【トマス・ヴァルミット(フラウト・トラヴェルソ) 、アドリアン・シガン(Vc) 、アンドレアス・ギルガー(Cemb)】

録音:2018年2月25-27日 ドイツ オーバープファルツ
バロック時代のフルート独奏のトリオ・ソナタなどを集めた CD。チチェローネ・アンサンブルは ドイツの古楽アンサンブル。チチェローネ Cicerone とは元々は古代ローマの政治家、学者のキ ケロのことだが、キケロが雄弁で知識を広めたことから、転じて「案内人」の意味で使われてい る。彼らの意気込みが伝わる命名だ。
GEN-19649
ピアノ連弾によるシューベルト
シューベルト(フランツ編):弦楽四重奏曲第 14 番ニ短調 D810 「死と乙女」
シューベルト(ガヒ編):ピアノ三重奏曲 変ホ長調D897 「ノットゥルノ」
シューベルト:幻想曲 ヘ短調 D940
デュオ・ロンターノ【バベッテ・ヒエールホルツァー(P) 、ユルゲン・アッペル(P)】

録音:2018年5月21-23日メンデルスゾーン・ザール,ライプツィヒ・ゲヴァントハウス
シューベルトの有名な弦楽四重奏曲「死と乙女」などをピアノ連弾で演奏しています。「死と乙 女」はロベルト・フランツ(1815-1892)の編曲、「ノットゥルノ」はヨーゼフ・フォン・ガヒ(1793-1864)の編曲で、どちらも非常に良く出来たもので、シューベルトの連弾曲として楽しめるだけの ものだ。これに連弾オリジナルの幻想曲も含め、いずれも良い演奏。デュオ・ロンターノは 2004 年結成。連弾というよりも4 手ピアノという方がしっくり来る一体感がある。
GEN-19650
ハイドン:ソナタ ハ長調 Hob.XVI:50
ヘイグ:ハイドン氏の編曲したロンドのカンツォネッタ
 幻想曲〜皇帝讃歌に基づく
ラトローブ:ソナタ第1 番イ長調〜第2 楽章
ヘイグ:ソナタ第2 番変ロ長調
ハイドン:ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI:52
レベッカ・マウラー(フォルテピアノ)

録音2018 年3 月7-10日 ザルツブルク
ハイドンの鍵盤作品をフォルテピアノで弾くのはもう珍しいことではないが、この CD は一捻りが入っています。ハイドンの傑作として知られるハ長調 Hob.XVI:50 と 変ホ長調 Hob.XVI:52 を最初と最後に置き、間にはトマス・ヘイグ(1769-1808?) とクリスチャン・イグナティアス・ラトローブ(1758-1836)という英国のあまり知られて いない作曲家の作品が挟まれています。実は、ヘイグのカンツォネッタは題名の通り ハイドンの曲に基づいており、幻想曲は現在ドイツ国家に用いられているハイドン の皇帝讃歌(したがって弦楽四重奏曲「皇帝」の第 2 楽章も)の旋律が用いられて います。ラトローブのソナタはハイドンに捧げられたもの。これらはいずれも世界初録 音と思われます。ハイドンの傑作 2 曲ほど充実した作品とは言い難いが、ハイドンが 英国楽壇に大きな影響を与えたことが伺われる佳作だ。 レベッカ・マウラーはドイツのチェンバロ、フォルテピアノ奏者。ロジャー・ノリントン がハイドンの12 の交響曲を録音した時には彼女が参加していたという。こうした演 奏を聞くと、ハイドンはフォルテピアノが一番相性がよいと思わされます。
GEN-19652
「オペラ」〜歌劇からの金管アンサンブル
ウェーバー(プフィースター編):「魔弾の射手」序曲
ドヴォルザーク(ドレクスター編):「ルサルカ」から(4 曲)
ボロディン(ローレンス編):「イーゴリ公」序曲
プロコフィエフ(ローレンス編):「三つのオレンジへの恋」から(4 曲)
フンパーディンク(ドレクスラー編):「ヘンゼルとグレーテル」から(2 曲)
ロッシーニ:「ギヨーム・テル(ウィリアム・テル)」序曲
10フォー・ブラス

録音:2018年7月20-23日 ドイツ,ヘルフォルト
GENUIN から発売された2 枚のCD、ポートレイト(GEN-13294)、オリジナル(GEN-15365)に続く、10 フォー・ブラスの久々の CD。題名の通りオペラの音楽を金管アン サンブルで演奏、序曲だけでなくアリアや舞曲なども演奏して楽しませてくれます。 10 フォー・ブラスは 2000 年に当時のドイツの若手奏者たちによって結成されたドイ ツの金管アンサンブル。ブラスというと輝かしいイメージになるけれど、彼らは柔らか いコクのある響きも素晴らしい。今回の録音には打楽器奏者も含めて15 人が参加し ています。
GEN-19653
「前奏曲」
プロコフィエフ:前奏曲 Op.12-7
バッハ:前奏曲 ロ短調 BWV855a
ラフマニノフ:前奏曲 Op.32-12
ラヴェル:「クープランの墓」〜前奏曲
ブルーメンフェルト:前奏曲 Op.17-14
レスピーギ:グレゴリオ聖歌による3 つの前奏曲 第2番
タニェーエフ:前奏曲 Op.103-3
ショパン:前奏曲 Op.28-8
マルティヌー:ラルゴの形式による前奏曲
アレンスキー:前奏曲 Op.63-1
フェインベルグ:前奏曲 Op.15-3
ドビュッシー:月の光がふりそそぐテラス
メシアン:風のなかの反映
スクリャービン:前奏曲 Op.11-2
カリム・シェハタ(P)

録音:2018年10月8,9,11日 ライプツィヒ
題名の通り、前奏曲ばかりを集めた面白い CD。バッハ、ショパン、ドビュッシー、ラフマニノ フ、ラヴェルのような有名な曲から、ウクライナ出身のフェリックス・ブルメンフェリト(ブルーメンフ ェルト 1863-1931)、アントン・アレンスキー(1861-1906)、サムイル・フェインベルグ(1890-1962)などの作品も収録。 カリム・シェハタはクェート生まれのドイツのピアニスト。両親はエジプト人とドイツ人で、5 歳の 時にドイツに移る。弟のナビル・シェハタはベルリン・POの首席コントラ バス奏者で、共演したCD(GEN-17448)が発売され、また2018 年には兄弟で来日して話題と なった。
GEN-19654
シューベルト:男声合唱曲全集第5集
父の命名祝日のためのカンタータ D80
春の歌 D709
歓喜に寄せて D189
ここで忠実な夫婦はお互いに抱擁する D60
葉が愛をささやいている D988
静かな歌 D916 /墓 D377
限りない喜び D54
ゴンドラを漕ぎ D809
疲れを癒す巡礼者 D57
夜の音楽 D848/冬の酒宴の歌 D242
酒宴の歌「さあ、みんな楽しく」 D267
嵐に翻る旗 D58/酒宴の歌 D183
五月の歌「野は緑を増し」 D129
月の光 D875/限りない喜び D51
冬の日 D984
呻くような嘆きは終わり D53
水上を飛ぶ霊たちの歌 D705
ヤン・シュマッハー(指)
カメラータ・ムジカ・リンブルク
クリストフ・プレガルディエン(テノール D189,D183)
ゼバスティアン・コールヘップ(テノール D875)
ティルマン・ホップシュトック(ギター D80,D984)
アンドレアス・フレーゼ(P; D189,D809,D267,D129,D705)

録音:2014年3月7−9日 ディエツ
GENUIN の進めるシューベルトの男声合唱曲全集も第5 集に。今回も静かで感動的な曲か ら陽気な酒の歌まで多種多様。また独唱ゲストのクリストフ・プレガルディエン、ゼバスティアン・ コールヘップ、ギターのティルマン・ホップシュトック、ピアノのアンドレアス・フレーゼといつもの 面々も参加。シューベルトの歌曲は好きだけれど男声合唱曲は聞いたことがないという人は、 ぜひこのCD で。
GEN-19655
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタと変奏曲集
ヴァイオリン・ソナタ第26 番変ホ長調 K.302
「ああ、私は私の恋人を失った」による6 つの変奏曲 ト短調 K.360
ヴァイオリン・ソナタ第35 番ト長調 K.379
フランスの歌「羊飼いの娘セリメーヌ」による12 の変奏曲 ト長調 K.359
ヴァイオリン・ソナタ第41 番変ホ長調 K.481
アンネッテ・ウンガー(Vn)
ロベルト・ウマンスキー(P)

録音:2018 年9 月10−12 日 ドレスデン
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集(第9、27、37、42 番、1995 年録音,GEN-87524)から久々のアンネッテ・ウンガーによるモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ と変奏曲集。アンネッテ・ウンガーは1992 年からドレスデンのカール・マリア・フォ ン・ウェーバー音楽大学の教授を務めており、また独奏者としての活動も盛んで ある。良い意味で聴衆受けを狙わない自然な演奏で、モーツァルトの音楽を損 ねることがない。ロベルト・ウマンスキーは 1985 年、ウクライナのハルキウ(ハリコ フ)の生まれ。彼も2017 年からウェーバー音楽大学に勤めている、ウンガーの同 僚です。 名録音会場として知られるドレスデンのルカ教会
GEN-19656
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調 BWV 1005
ベン=ハイム:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ト長調 Op.44
バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz117
リフ・ミグダル(Vn)

録音:2018年10月4-7日 ケルン
ドイツのヴァイオリニスト、リフ・ミグダルの無伴奏ヴァイオリン曲集。有名なバッハとバルトーク の作品に加え、イスラエルの作曲家、パウル・ベン=ハイム(1897-1984)を含めているのが珍 しい。 リフ・ミグダルはドイツ西部のヘルネの生まれ。ドイツを中心に国際的に活躍しており、2016 年 10 月にはベルリン・POの演奏会にヴィヴァルディの「四季」とピアソラ の「ブエノスアイレスの四季」(いわゆる「八季」)のヴァイオリン独奏者として初出演しています。 難曲として知られるバルトークの無伴奏ヴァイオリン・ソナタでは、技術的に軽々と弾きこなすだ けでなく、死の前年のバルトークの最後の輝きというべき静かな熱気もはらんだものになってい る。一方バッハではバロック弓を用いて演奏、聞いた誰もが近い将来の全曲録音を期待せず にはいられないような素敵な演奏になっています。
GEN-19657
ハインリヒ・フォン・マイセン(1250 頃-1318):十字架の詩(全22 曲)(グンダーマン編) オクタヴィアンス(男声アンサンブル)
ゼバスティアン・クラーネルト(指)
アカデミッシェ・オルヒェスターフェライニグング・イェーナ
アンドレアス・クーフ(Org)

録音:2018 年10 月7-9 日 ワイマール
ハインリヒ・フォン・マイセン(1250 頃-1318)は中世のドイツの高名なミンネゼン ガー。フラウエンロープ(女性讃美)の呼び名でも知られます。マイセンの曲を22 曲 選び、作曲家カーステン・グンダーマンが、独唱者たち、室内合唱団、O のために編曲したのがこの「十字架の詩(うた)」。編曲といっても中世の味わい は色濃く残した上で、伴奏を色彩豊かにしたもの。あまり中世音楽に馴染みのな い人がその美しさに触れるには打ってつけの作品でしょう。 オクタヴィアンスはドイツの声楽アンサンブル。カウンターテノールを含む男声ア ンサンブルで、CD にはメンバー表がないが、ホームページには8 人の写真が掲 載されています。
GEN-19659
ラフマニノフ+テオドラキス、ピアソラ:2台ピアノ作品集
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲Op.43
テオドラキス:パサカーユ
ラフマニノフ:交響的舞曲 Op.45
ピアソラ:リベルタンゴ
タチアーナ・ツェンツィパー(P)
アルカディ・ツェンツィパー(P)

録音:2017年9月28-30日 ザルツヴェーデル
タチアーナとアルカディのツェンツィパー夫妻による 2 台ピアノ演奏。アルカディ・ツェンツィ パーは 1958 年、レニングラードの生まれ。冷戦終結後ドイツを中心に活動するようになります。ピ アノ教師としても高名で、ドレスデンのカール・マリア・フォン・ウェーバー音楽大学の教授を務 めています。タチアーナ・ツェンツィパーも同郷で、1990 年にドイツに移り、1991 年にミュンヘンの ARD 音楽コンクールで受賞をしています。
GEN-19660
望郷と革命の間
シューマン:幻想小曲集 Op.73
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調 Op. 40
シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 Op.70
マルティヌー:スロヴァキアの主題による変奏曲 H.378
シューマン:5 つの民謡風の小品 Op.102
ベネディクト・クレックナー(Vc)
ダナエ・デルケン(P)

録音:2018年10月31日-11月2日 カイザースラウテルン
「望郷と革命の間」と題されたチェロとピアノのCD。シューマンの3 曲の間にシ ョスタコーヴィチとマルティヌーの作品を挟んでいます。 ベネディクト・クレックナーは1989 年生まれのドイツのチェロ奏者。比較的若いチ ェロ奏者にしては渋みのある落ち着いた音色に長けており、しみじみした味わい がある。ダナエ・デルケンはまだ 20 代半ばだが、既に単独の CD を数枚出して いるほどの実力派ピアニスト。
GEN-19661
2018 ドイツ音楽コンクール受賞者 エリオット四重奏団
(1)シマノフスキ:弦楽四重奏曲第2 番Op.56
(2)ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1 番ヘ長調Op.18-1
エリオットQ【マリャーナ・オジポヴァ(Vn)、アレクサンダー・ザックス(Vn) 、ドミトリー・ハハリン(Va)、ミヒャエル・プロイス(Vc)】

録音:2019 年1 月24-26 フランクフルト・アム・マイン
GENUIN恒例のドイツ音楽コンクール受賞者によるCD。エリオット四重奏団は2014年結成だ からまだ活動し始めて5年ほどの若いSQだが、シマノフ
キの演奏を聞けば誰でも 舌を巻くでしょう。単に技術的に高度、アンサンブルが精密というレヴェルを超えて、シマノフス キ独特の暗く湿った美感も見事に表しています。一方ベートーヴェンは力こぶや気負いのない爽 やかな演奏。若々しい美音が映えています。少なくともこのCDを聞けば、彼らが只者ではないと いうことは十分分かるはず。
GEN-19662
ゲルンスハイム:歌曲集
6つの歌 Op.14
5つの歌 Op.19 から(4 曲)
4つの歌 Op.34 から(3 曲)
ビールバウムによる5 つの詩 Op.74
新しい歌曲集 Op.88 から(3 曲)
晩の歌
ゲルンスハイム・デュオ【アンナ・ガン(S) 、クリスト加藤尚子】

録音:2019 年3 月4-7 日 フランクフルト・アム・マイン
ドイツの作曲家、フリードリヒ・ゲルンスハイム(1839―1916)の歌曲集。南西ドイツ、ヴ ォルムスの生まれ。19 世紀後半のドイツの重要な作曲家の一人で、晩年はベルリンで 高い地位に就いたほどだったが、ナチの反ユダヤ政策で 20 世紀後半にはすっかり忘 れ去られてしまった。近年になって再評価が急速に進んでおり、交響曲や室内楽曲の CD が世にでています。ゲルンスハイムの歌曲がまとまってCD になるのはこれが初めてと 思われます。いずれもまさにドイツ・ロマン派のリートといった趣、ドイツ・リートのファンは逃 せない。 アンナ・ガンはドイツのソプラノ。透明ですらっと伸びる声はたいへん美しい。クリスト加 藤尚子は横浜出身のピアニスト。ドイツで活躍しています。 なお2019 年10 月から11 月にかけてゲルンスハイム・デュオの来日公演が予定されて います。詳しくはゲルンスハイム・デュオの公式サイトを。
GEN-19665
2018ドイツ音楽コンクール受賞者/マチェイ・フラキエヴィッチ
シュニトケ:ゴーゴリ組曲〜チチコフの子供時代,官僚,ワルツ,ポルカ
ベリオ:セクエンツァXIII
ルトスワフスキ:牧歌集(全5 曲)
ラモー:ミューズたちの語らい,雌鶏
マイクシャク:ディアド〜ラルゴ
ピアソラ:レント
クラウゼ:ある恋人の肖像
マチェイ・フラキエヴィッチ(アコーディオン)

録音:2018年11月28−30日 ケルン
GENUIN 恒例のドイツ音楽コンクール受賞者によるCD。2018 年の受賞者の一人が、ポーラ ンドのアコーディオン奏者、マチェイ・フラキエヴィッチ。日本ではまだ名が知られていないだろ うが、ヨーロッパでは若き天才アコーディオン奏者として既に名声を得て、彼がコンクールの審 査に回ることすらある。このデビューCD でも 20 世紀の作曲家の作品を大きく取り入れて鮮や かな腕前と類稀な音楽性を披露しています。
GEN-19666
「変容するヴィオラ」
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第 2 番BWV1004〜シャコンヌ
ビーバー:ロザリオのソナタ〜パッサカリア
ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタ Op. 11-5〜第4 楽章
ブリテン:チェロ組曲第2番Op.80〜シャコンヌ
リゲティ:ヴィオラ・ソナタ〜半音階的シャコンヌ
ディアン・メイ(Va)

録音:2019年4月15−17日 ライプツィヒ
ディアン・メイ Diyang Meiは1994 年生まれの中国の若いヴィオラ奏者。2014 年 以降ドイツで学んでいます。2018 年の ARD 国際音楽コンクール(ミュンヘン国際音楽コンクー ル)で1 位受賞。そしてこのデビューCD では編曲を含めた無伴奏ヴィオラ曲集という意欲的な 内容。スター奏者のまだ多くないヴィオラの世界で非常に楽しみな逸材だ。
GEN-19667
弦楽のための作品集
スーク:弦楽のためのセレナーデ 変ホ長調Op.6
マーラー:交響曲第5 番〜アダージェット
バツェヴィチ:弦楽オーケストラのための協奏曲
シャーラン・イーノン:生き生きと
エルガー:エニグマ変奏曲 Op.36〜ニムロッド
ヴォルフガング・ヘントリヒ(指)
ドイツ弦楽フィルハーモニー

録音:2018年1月7-8日,2019年1月20-22日 ベルリン
ドイツ弦楽フィルハーモニーの新録音。今回も首席指揮者ヴォルフガング・ヘントリヒの指 揮。細やかに神経の通った音楽が素晴らしい。マーラーのアダージェットやエルガーのニムロ ッドといった弦楽オーケストラの定番曲に加え、ポーランドの作曲家、グラジナ・バツェヴィチ (1909-1969)や、クラシックからロック、メタルまで演奏する多ジャンルのヴァイオリニスト、シャ ーラン・イーノン (Shir-Ran Yinon)の作品も採用するという、興味深い内容です。
GEN-19668
2018 ドイツ音楽コンクール受賞者/イオアナ・クリスティーナ・ゴリチェア
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18
コルンゴルト:劇音楽「空騒ぎ」組曲 Op. 11
ゴレスタン:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調
イオアナ・クリスティーナ・ゴリチェア(Vn)
アンドレイ・バンチウ(P)

録音:2019年1月11−12日 マルククレーブルク
2018 年のドイツ音楽コンクールの受賞者、ヴァイオリニストのイオアナ・クリスティーナ・ゴリチ ェアのデビューCD。というよりもこの録音の直後に、2019 年のエリザベート王妃国際音楽コンク ールのヴァイオリン部門で6 位入賞したと言う方が通じるかもしれない。1992 年、ルーマニアの ブカレストの生まれ。ルーマニアで学んだ後、ライプツィヒのメンデルスゾーン音楽院に留学。 以降ドイツを拠点に活躍しています。やや線の細い繊細で優しい美音が素晴らしい。コルンゴル トの作品は、シェイクスピアの「空騒ぎ」のための付随音楽を組曲にしたものを、作曲者自身が ヴァイオリンとピアノのために編曲したもの。スタン・ゴレスタイン(1875-1956)はルーマニアの 作曲家。世界初録音との表示がある。
GEN-19669
3つのサクソフォン協奏曲
(1)フリードリヒ・チェルハ:ソプラノ・サクソフォン協奏曲
(2)ゲオルク・カッツァー(1935-2019):「ラ・メトリーIII」もしくは「機械の晩」
(3)クリスチャン・ロバ(b.1952):怒りの日
ヨハネス・エルンスト(Sax)
(1)ミヒャエル・ギーレン(指)ORFSO
(2)ペーター・ヒルシュ(指)MDRSO
(3)ガブリエル・フェルツ(指)MDRSO

録音:(1)2006年10月20日 ウィーン,(2)1999年3月18-22日 ライプツィヒ、(3)2000年11月13-14日 ライプツィヒ
クラシック・サクソフォンのための 20 世紀の作曲家の協奏曲を 3 曲収録。いずれ も世界初録音と表記されています。クリスチャン・ロバ(1952―)はチュニジア生まれの フランス人作曲家で、たしかに近代フランス音楽に北アフリカの音楽要素が加味さ れたような独特の面白さがある。 ヨハネス・エルンストは 1963 年、ドイツのヴァルブルク生まれのサクソフォン奏者。ソ リストとして活躍すると同時に、ドイツで大人気の歌手マックス・ラーべ率いるパラス ト・オーケストラの首席アルト・サクソフォン奏者を務めています。 チェルハはなんとミヒャエル・ギーレンの指揮。ギーレンらしいキレッキレの演奏。
GEN-19670
「新世界」〜声楽アンサンブル作品集
霊歌:深い河
パディーリャ:星は笑う
エスコバル:私のギターの心よ
ピアソラ:リベルタンゴ,失われた鳥たち
パディーリャ:聖木曜日への嘆き
グスタヴィーノ:ハトが誤解していた
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」〜第2楽章ラルゴ
ドーシー:私たちがかつて主を必要としたのなら
霊歌:静かに揺れろ、心地よい馬車よ
霊歌:ヨシュアはジェリコの戦いに取り組んだ
カーマイケル:静かな場所
コンパイ・セグンド:チャン・チャン
アーレン:虹の彼方に
シュルツ:月
アンサンブル・アンコール【ヨハンナ・ポムランツ(S)、ユーリア・シュヴァルツ(S) 、フィリップ・メレス=ブッシュ(A) 、ヨ・ホルツヴァルト(T) 、ヨハネス・フリッチェ(Br) 、ユルゲン・パリソン(Bs)】

録音:2018年11月10-11日 カールスルーエ,2019年1月4-5日 シュトゥットガルト
シュトゥットガルトの若い声楽アンサンブル、アンサンブル・アンコールのデビューCD。アン サンブル・アンコールは 2015 年にシュトゥットガルト音楽演劇大学で出会った 6 人によって結 成、幅広いレパートリーを高水準に歌って高い評価を得ています。写真を見ても若い 6 人だが、 非常に瑞々しい声で、しかもアンサンブルは緻密。素晴らしい1 枚に仕上がっています。
GEN-19671
チェコのヴァイオリン作品集
ドヴォルザーク:ロマンティックな小品 Op.75(全4 曲)
ヤナーチェク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
マルティヌー:インテルメッツォ H.261
ドヴォルザーク:マズレク ホ短調 Op.49
スーク:4 つの小品 Op.17
デュオ・アニメ【レンカ・マティェヤーコヴァー(Vn)、ダリヤ・フリンキフ(P)】

録音:2018年11月25―27日 ドイツ,ザクセン州 ランメナウ
デュオ・アニメは、チェコのヴァイオリニスト、レンカ・マティェヤーコヴァーと、ウクライナのピア ニスト、ダリヤ・フリンキフによるデュオ。レンカ・マティェヤーコヴァーはプラハで学んだ後、ウィ ーンやドレスデンでさらに学び、室内楽を中心に活動をしています。ダリヤ・フリンキフは2009年 からドイツを拠点として活動しています。デュオつまり二重奏団と名前を掲げているように、ヴァイ オリンとピアノがかなり対等な演奏になっています。
GEN-19672
シューベルト:男声合唱曲全集 第6 集〜歌曲の編曲や触発されて作られた作品集
シューベルト:音楽に寄せて D547
ジルヒャー:菩提樹
ヤンソン:魔王
シュピース:晩の安らぎ
シュローネン:明るく晴れた美しい日
リスト:夕映えに
ブラームス:愛の悲嘆はひたすらに Op.113-13
カンポグランデ:愛
リスト:全能の神
ヘルツォーク:毎夜
コーネリウス:埋葬の歌
ターナウ:夜の歌
バントック:憩い,海辺で
サーンハー:夢から残ったもの
アプト:朝のセレナード
シェンク:酒の歌
ボルン:音楽に寄せて
ヤン・シュマッハー(指)
カメラータ・ムジカ・リンブルク
ハンナ=エリーザベト・ミュラー(S)
クリストフ・プレガルディエン(T)
アンドレアス・カラシアク(T)
アンドレアス・フレー(P)
クリストファー・ターナウ(P)
ワルター・ボルン(P)

録音:2015年8月28日 フランクフルト・アム・マイン
2014年9月27−28日 ディエツ
2017年2月17−19日 ディエツ
2018年6月1−3日 ディエツ
2019年3月8日 ディエツ
ヤン・シュマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルクによるシューベルトの男声合唱曲全 集、第 6 集は変り種で、シューベルトの歌曲を合唱用に編曲したものや、それに触発されて書 かれた合唱作品を集めています。原曲に忠実なものからリノヴェーションされたものまで多種多 様。トラック 1 の「音楽に寄せて」だけはシューベルトの原曲をクリストフ・プレガルディエンが歌 っています。
GEN-19673
ベートーヴェン:ピアノ四重奏曲集
ピアノ四重奏曲 ハ長調 WoO.36-3
ピアノ四重奏曲 変ホ長調W oO.36-1
ピアノ四重奏曲 ニ長調 WoO.36-2
ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.16a
ハノーファー・ピアノ三重奏団
コンスタンティン・ゼルハイム(Va)

録音:2019 年 2 月 26 日-3 月 1 日 カイザースラウテルン
ベートーヴェンの隠れた名曲として知られるピアノ四重奏曲 WoO.36 の 3 曲と、ピ アノと管楽のための五重奏曲からの編曲であるピアノ五重奏曲 変ホ長調を収録。ピ アノ四重奏曲 WoO.36 の3 曲は、1785 年、ベートーヴェンが15 歳になる頃に作曲さ れた作品で、40 年近く後になって出版されたが、作品番号は付けられなかった。モー ツァルトやハイドンの影響が強い中で、しかし後のベートーヴェンの個性がキラリと光 る秀作。ハ長調はピアノ・ソナタ第1 番、第3 番と関連が強いことでも知られます。 ハノーファー・ピアノ三重奏団にコンスタンティン・ゼルハイムを加えた演奏は、大変に 若々しく爽やかな作品の魅力を引き出しつつ、それだけで終わらない若き日の天才 の冴えも浮かび上がらせた見事なもの。Op.16a も含め、録音の多くないベートーヴェ ンのピアノ四重奏曲の真価を知るに十分の内容です。
GEN-19674
ラ・ベル・エポック
イザイ:物悲しい詩 ニ短調 Op.12
デュボワ:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
デュオ・インゴルフソン=ストウペル【ユディト・インゴルフソン(Vn)、ウラディーミル・ストウペル(P)】

録音:2019年3月4-7日 ベルリン
19 世紀末のフランスのヴァイオリンとピアノのための作品を集めたCD。パリ音楽院の院長を 務めたテオドール・デュボワ(1837―1924)は近年再評価が著しいが、ヴァイオリン・ソナタの録 音は珍しい。 ユディト・インゴルフソンはアイスランド出身のヴァイオリニスト。米国で学び、国際的に活躍をし ています。ピアニストのウラディーミル・ストウペルとデュオを組み、ことに 20 世紀初頭の珍しい作 品を蘇らせることで高い評価を得ています。
GEN-19676
葉は無い方がよい」〜チューバとハープによるドイツ歌曲とオペラ
シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 Op.70/くるみの木 Op.25-3/エフタの娘 Op.95-1/ローレライ Op.53-2/月に寄せて Op.95-2
シューベルト:糸を紡ぐグレートヒェン D118(2 種)/セレナード D957-4/竪琴弾きの歌1 孤独に身を委ねる者は D478
マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
ワーグナー:「タンホイザー」〜夕星の歌
プッチーニ:「トスカ」〜星はきらめき,歌に生き
ボルヌ:ビゼーの「カルメン」による華麗な幻想曲
アンドレアス・マルティン・ホフマイアー(Tub)
アンドレアス・ミルトナー(Hp)

録音:2019年5月14−15日 ドイツ,クリュン
2013 年のエコ・クラシック賞受賞チューバ奏者、アンドレアス・マルティン・ホフマイ アーと、ヴュルツブルク音楽大学教授のハープ奏者、アンドレアス・ミルトナーのコンビ が6 年ぶりにGENUIN に戻って来た(前のCD はGEN-13278)。ホフマイアーの柔ら かく温かいチューバの音色に、控えめながら独奏をしっかり支える伴奏は、まったく他 に聞くことのできない愉悦に満ちています。この CD は前半がシューマンとシューベルト の歌曲。これが実に音楽的な演奏で、好奇心で聞くとに驚かされること間違いなし。 糸を紡ぐグレートヒェンは高音域、低音域の2 種収録。後半はオペラもの。フランソワ・ ボルヌ(1840-1920)のカルメン幻想曲は、フルート奏者のボルヌが書いたフルートの ための曲を、チューバで見事に吹きこなしています。
GEN-19677
チェメリテ:リコーダーとアコーディオンのための作品集
月のささやき1/テ・プラ1/テ・プラ2
月の歌/テ・プラ1/テ・プラ2
月のささやき2
ザビーネ・アンボス(リコーダー)
ミリャーナ・ペテルコル(アコーディオン)

録音:2018 年12 月21-22 日 フランクフルト・アム・マイン
リトアニアの作曲家、ディアナ・チェメイテのリコーダーとアコーディオンのための作品集。な かなかに実験的な作風です。 ザビーネ・アンボスはヴィースバーデン出身のリコーダー奏者。ミリャーナ・ペテルコルはクロア チア、イストラ半島西岸のポレチ出身のアコーディオン奏者。
GEN-19678
ヴァインベルク:ピアノ三重奏曲 イ短調 Op.24
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番ホ短調 Op.67
トリオ・マルヴィン:【フィタ・カン(P)、マリーナ・グラウマン(Vn) 、マリウス・ウルバ(Vc)】

録音:2019年3月8-10日 シュトゥットガルト
トリオ・マルヴィンは 2016 年にライプツィヒで結成したピアノ三重奏団。結成してすぐに 2017 年、ベルリンでのフェリックス・メンデルスゾーン・バルトホルディ音楽院のコンクールで第1 位を 受賞。2018 年にはオーストラリアのメルボルン国際室内楽コンクールでグランプリ。さらに数ヵ 月後に 2018 年の ARD 国際音楽コンクール(ミュンヘン国際音楽コンクール)の受賞者となっ た。 ワインベルクとショスタコーヴィチという、20 世紀の苦悩を描いた作品を2 曲並べるところに、彼 らの自信の程が伺えます。
GEN-19679
「まさに!」〜ユーフォニアム音楽の次世代
キリアン(b.1962):ボガルーサ
フィールダウス(b.1978):ヴォルト
キュンツリ(b.1984):ブレイジング
ダニエル・シュナイダー(b.1961):ユーフォニアムと管弦楽のための協奏曲「アトラス」
セントパリ(b.1977):ンコール(アンコール)
リンコラ(b.1955):ユーフォニア
ダニエル・ホール(b.1996):ウィーアプ!
アンディ・スコット(b.1966):この地から
ダニエル・シュナイダー:ネイと管弦楽のための協奏曲〜第4 楽章
ファビアン・ブロッホ(ユーフォニアム)
フランソワ・キリアン(P)
ミヒャエル・マイネン(打楽器)

録音:2019 年4 月18-20 日 ライプツィヒ
副題の通り、現在活動中の作曲家によるユーフォニアムの作品を集めています。ピアノ伴奏を 務めてもいるフランソワ・キリアンは 1962 年、パリ生まれ。ジム・フィールダウスは 1978 年生ま れ。ファビアン・キュンツリは1984 年、スイスの生まれ。ダニエル・シュナイダーは1961 年、チュ ーリヒ生まれ。ロランド・セントパリは1977 年、ハンガリーの生まれ。ユッカ・リンコラは1955 年、 フィンランド生まれ。ダニエル・ホールは1996 年、英国生まれ。アンディ・スコットは1966 年、英 国生まれ。なおシュナイダーの作品のネイはアラビアの縦笛。 ファビアン・ブロッホはスイス生まれのユーフォニアム奏者。幅広く利用されるわりには独奏曲 の少ないユーフォニアムの地位を高めており、このCD でも1 曲を除いてすべて彼が依頼した 作品。柔らかく気品高いのに親しみやすさも感じられる音色がたいへん素晴らしい。

GEN-20556
シューベルト&リスト:ピアノ作品集
シューベルト:4 つの即興曲 D899
シューベルト(リスト編):5つ歌曲編曲 (水の上で歌う/聞け、聞け、ひばりよ/糸を紡ぐグレートヒェン/セレナード/アヴェ・マリア)
リスト:慰め(全6 曲)
ヴァチェスラフ・アポステル=パンクラトフスキー(P)

録音:2018 年3 月30-31 日,2019 年2月11-12 日 ライプツィヒ
モスクワ出身のピアニスト、ヴァチェスラフ・アポステル=パンクラトフスキーのおそらく初CD。 モスクワのグネーシン音楽大学を修了後、2006年にライプツィヒのメンデルスゾーン音楽演劇 大学で、さらにワイマールのリスト音楽大学で学んだ。現在はドイツを拠点に活動をしています。 写真で見るだけでも繊細そうなアポステル=パンクラトフスキーだが、その演奏はたいへん感 受性豊かで憂いをたっぷり湛えています。しかしそれが重くならずさらりとした感触を残している 辺りが見事。今後ますます伸びていく逸材でしょう。
GEN-20557
リユニオン」〜オグニェン・ポポヴィッチ、リサイタル
イワン・ミュラー(1786-1854):マドリッドの城
サン=サーンス:クラリネット・ソナタ 変ホ長調Op.167
ノルベルト・ブルグミュラー(1810-36):二重奏曲 変ホ長調Op.15
ミゲル・ユステ(1870-1947):旋律的な勉強
マルコム・アーノルド(1921-2006):ソナチネ
ウジェーヌ・ボザ(1905-1991):アリア
オグニェン・ポポヴィッチ(b.1977):バナット・ダンス、心の内に
オグニェン・ポポヴィッチ(Cl)
ミリャーナ・ライッチ(P)

録音:2020年
クラリネットのポポヴィッチはセルビア出身。ソリストとしてミュンヘン・フィル、ベオグラード・フ ィルなど多くのオーケストラと共演し現在ベオグラード・フィル首席奏者を務めています。このディ スクではサン=サーンスの有名なソナタの他、アーノルドやブルグミュラー(ピアノの教則本で有 名なヨハン・ブルグミュラーの弟)、スペインの作曲家ユステの珍しい作品を収録。最後はポポヴ ィチの自作による楽しい「バナット・ダンス」とロマンティックな「心の内に」で締めくくられます。
GEN-20639
ヴィエラ・ヤナールチェコヴァー(b.1941):遠ざけられた〜弦楽四重奏曲第8 番
マールトン・イレーシュ(b.1975):弦楽四重奏曲第3 番
リサ・ストライヒ(b.1985):[天使、…]なおも手さぐりしながら
アサセッロQ【ロスティスラフ・コジェフニコフ(Vn) 、バルバラ・シュトライル(Vn)、ユスティナ・シュリワ(Va) 、テーム・ミョハネン(Vc)】

録音:2018 年10 月15-19 日 ケルン
アサセッロ四重奏団のGENUIN への3 年ぶりのCD。今回もバリバリ現代音楽。ヴィエラ・ヤ ナールチェコヴァーは1941 年生まれのスロヴァキアの作曲家。ピアニストとして活躍する一方、 作曲活動も盛ん。弦楽四重奏曲第8 番は2015 年の作。マールトン・イレーシュは1975 年生ま れのハンガリーの作曲家。作風は大変前衛的。弦楽四重奏曲第 3 番は 2016/17 の作。リサ・ ストライヒは1985 年生まれのスウェーデンの作曲家。ひんやりした感触が面白い。
GEN-20658
英国のクラシック音楽
(1)バード(ハワース編):オックスフォード伯爵の行進曲
(2)ヘンデル(シャイベ編):王宮の花火の音楽 HWV351
(3)パーセル(シャイベ編):「妖精の女王」から(4 曲)
(4)ホルスト(マシューズ編): 軍楽隊のための第 1 組曲変ホ長調 Op. 28-1
(5)ヴォーン=ウィリアムズ(ウィック編):バス・チューバと管弦楽のための協奏曲
(6)エルガー(リード編):エニグマ変奏曲〜ニムロッド
(7)エルガー(バウマン編):威風堂々 第1番
トーマス・クラモー(指)
ザクセン管楽フィルハーモニー
(5)アンドレス・マルティン・ホフマイアー(Tub)

録音:2018年3月5-8日 バート・ラウシック
トーマス・クラモーの指揮するザクセン管楽フィルハーモニー、新刊は英国のクラシック 音楽集。ヘンデルもといハンデルももちろん英国の作曲家。バードからエルガーまで今 回も充実の演奏。英国尽くしであってもやはりドイツの管楽の渋みがいい味なのが彼らの 良さ。
GEN-20680
「インスピレーション」
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3 楽章
シューマン:3 つのロマンス Op.28
アルベニス:「イベリア」第2 巻(全3 曲)
スクリャービン:幻想曲 ロ短調 Op.28
犬飼新之介:5 つの即興曲
犬飼新之介(P)

録音:2019 年2 月2 日-3 月2日 フランクフルト・アム・マイン
犬飼新之介のリサイタル CD。犬飼新之介は楽器の町浜松市生まれのピアニスト。 桐朋学園大学を修了後、ドイツに渡りフランクフルト音楽演劇芸術大学でさらなる研 鑽を積む。技術的に非常に難しいペトルーシュカからの 3 楽章を易々と弾きこなしつ つ、刺激的な響きを避け上質な柔らかい美しさを大切にするあたりに、犬飼の美感が 良くうかがえます。自作の 5 つの即興曲は洒落たセンスが光る小品集。この作品目当て で買っても良いと思う。
GEN-20681
サックスによるバッハ無伴奏作品集
バッハ:組曲第2番ニ短調 BWV1008(原曲 無伴奏チェロのための)
パルティータ イ短調 BWV1013(原曲 無伴奏フルートのための)
パルティータ ニ短調 BWV1004(原曲 無伴奏ヴァイオリンのための)
アルノ・ボルンカンプ(Sax)

録音:2019年6月24-27日 オランダ,オーステム
サクソフォンでバッハの無伴奏作品を演奏した CD。アルノ・ボルンカンプはオランダを 代表するベテランのクラシック・サクソフォン奏者。ボルンカンプの奏でるサクソフォン演奏はまるで明るくて柔らかい音色のバスーンのようで、とても心温まる。
GEN-20682
バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
パルティータ第1 番変ロ長調 BWV825
パルティータ第5 番ト長調 BWV829
半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903
コンスタンツェ・アイクホルスト(P)

録音:2019 年7 月17-19 日 ブレーメン
リノス・アンサンブルのピアニスト、コンスタンツェ・アイックホルストによるバッハの名曲。コ ンスタンツェ・アイックホルストは1961年、ブレーメンの生まれ。11歳の時にハノーファー音楽 演劇大学に入学を許された天才少女。1981年、クララ・ハスキル国際ピアノコンクールで優 勝。さらに1988年にはゲザ・アンダ・コンクールでも優勝。しかし彼女は独奏ピアニストよりも 室内楽の道を進み、アンサンブルや伴奏ピアニストとして活躍しています。とはいえ彼女のピア ノ独奏は、典型的な派手さはないけれど極めて説得力のある音楽で、ここでのバッハもすこ ぶる充実したもの。ピアノ演奏のバッハがお好みの方なら逃せないCDだ。
GEN-20683
ドイツ音楽コンクール受賞者〜テオ・プラト
ウェーバー:ファゴット協奏曲 ヘ短調 Op.75
マルセル・ビッチュ(1921-2011):ファゴット小協奏曲
ジョリヴェ:ファゴット協奏曲
ルーセル:ファゴット協奏曲
テオ・プラト(Fg)
レオ・マックファル(指)
ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送PO

録音:2019 年 5 月 27 日-6 月 1日 ザールブリュッケン
GENUIN 恒例のドイツ音楽コンクール受賞者のCD、2018 年の受賞者(このコンクール は複数受賞で順位付けなし)の一人、ファゴットのテオ・プラトによるファゴット協奏曲集。 テオ・プラトはこの録音の直後の2019 年秋からフランクフルトのHR SOの首席ファ ゴット奏者に就任しています。ファゴット、ことにドイツのファゴットというと良くも悪くも渋いイメ ージだが、プラトのファゴットはドイツ的な実の詰まった音を持ちつつ、時に軽く甘い音色 も響かせて気持ち良い。絶対数の少ないファゴット協奏曲の中、比較的知られているウェ ーバーはもちろん、ロマンティックなビッチュ、近代的なジョリヴェ、そしてベートーヴェンと 同時代のフィンランドの作曲家、ベルンハルト・クルーセル(クラリネット曲が知られている) の知られざる佳曲と、収録内容も素晴らしい。
GEN-20684
アヴラモヴィッチ・デビュー
シューマン:ダフィト同盟舞曲集 Op.6
ショパン:バラード ヘ短調 Op.52
リスト:シューベルトの住みか S.560-3
 ハンガリー狂詩曲 ヘ短調 S.244-14
ニコラ・アヴラモヴィッチ(P)

録音:2019 年 5 月 21-23 日 フランクフルト・アム・マイン
セルビアのピアニスト、ニコラ・アヴラモヴィッチのデビューCD。ニコラ・アヴラモヴィッチは ベオグラード芸術アカデミー、さらにロンドンの王立音楽院を修了、様々なコンクールで入賞 し、これからますますの活躍が期待されます。音は極めて明快でありつつ、歌いまわしには情 感も豊かで、若いらしい新鮮な演奏が聞ける。
GEN-20685
南アメリカの4 手ピアノ作品集
ゴッチョーク(アッペル編):マンチャの調べ Op.38
カレーニョ(アッペル編):ゴッチョーク・ワルツ Op.1
レクオーナ(スクラ編):マラゲーニャ
ラフィッテ(アッペル編):美しいキューバの娘
ガルデル(アッペル編):わが懐かしのブエノスアイレス
ガルデル(アッペル編):ヴォルヴェル
 ポル・ウナ・カベーサ(首の差で)
ピアソラ(ペトロフ編):忘却
ピアソラ(コラー編):リベルタンゴ
ナザレー(アッペル編):オデオン
 カリオカ
ヴィラ=ロボス:悲しみに満ちて
 壊れたオルゴール
ベラスケス(アッペル編):ベサメ・ムーチョ
アルベニス:パヴァナ=カプリチョ Op.12
デュオ・ロンターノ【バベッテ・ヒアホルツァー(P)、ユルゲン・アッペル(P)】

録音:2019年4月11-13日 フランクフルト・アム・マイン
題名通り、南アメリカの 4 手ピアノ作品を集めています。クラシカルな曲からベサメ・ムーチョの ような人気曲まで様々な作品が楽しめる。 デュオ・ロンターノは、結成は2004 年だが写真を見る限りバベッテ・ヒアホルツァーもユルゲン・ アッペルもベテランの様子。レパートリーは広い彼らだが、南米にしばしば楽旅に招かれ、そ れがこのCD に結びついているのでしょう。
GEN-20686
ハイドン:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ ニ長調 Hob.XVI:24(ウィーン原典版 第39 番)
ピアノ・ソナタ 変イ長調 Hob.XVI:46(ウィーン原典版 第31 番)
ピアノ・ソナタ ハ長調 Hob.XVI:50(ウィーン原典版 第60 番)
ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI:52(ウィーン原典版 第62 番)
ブリギッテ・マイヤー(P)

録音:2018年6月4-6日 シチリア
ハイドン・マニアは逃してはいけない CD。スイスのピアニスト、ブリギッテ・マイヤー の演奏するハイドンのピアノ・ソナタ 4 曲。ブリギッテ・マイヤーは 1944 年、スイス、ベ ルン州のビールもしくはビエンヌに生まれたピアニスト。もうかなりのベテランで国際的 にも活躍しているピアニストなのだが、これまで録音は極めて少なく、知る人ぞ知る名 ピアニストの状態だった。そんな彼女がハイドンのピアノ・ソナタを録音、これが実に素 晴らしい。典型的なじんわり味が染み出るハイドン。穏やかに大仰なところは一切なく 丁寧に弾きつつ、細部まで神経を通わせ、音楽の端々まで感性が行き届いています。 またハイドンでは真面目なだけの演奏ではハイドンの人柄の良さ、ユーモアの感覚が 生きて来ないのだが、マイヤーのピアノからはそうしたハイドンの温かみがじんわりと 伝わってくる。CD の世界では目立つ存在ではなかったブリギッテ・マイヤーだが、70 代半ばになっての大ホームラン。 使用ピアノは明記されていないが、録音場所がイタリア、シチリア島のファツィオーリの コンサートホールで、おそらくその楽器を使用しているでしょう。
GEN-20687
「時間旅行」〜アンドレアス・ヘップ(b.1969)作品
(1)(2)「対話」〜フルート、アルト・フルート、ピッコロ、打楽器とピアノのための
(3)間奏曲第1 番
(4)「四十七士」〜打楽器四重奏曲
(5)コンチェルト・グロッソ〜弦楽オーケストラ、チェンバロと打楽器のための
(6)「忍耐」〜クラリネット、ピアノ、打楽器のための
(7)間奏曲第2 番
(8)「無限」〜弦楽四重奏とマリンバ・打楽器のための
アンドレアス・ヘップ(Pf,Perc,マリンバ)
ノラ・エル・ルヘイバニ(マリンバ)
コンラート・グラーフ(ドラムセット)
ラルス・ラップ(太鼓)
ブルクハルト・ラッゲンブック(ヴィブラフォン)
ジョン=ノエル・アッタード(P)
ズザンネ・ローン(Cemb)
ウルリヒ・ビュージング(クラリネット,バセットホルン,バス・クラリネット)
ズヴェン・ヴァン・デア・クイプ(クラリネット,Es管クラリネット)
ザバスティアン・プファフェンツェラー(Vn)
ステーファノ・スッチ(Vn)
ヴァイダ・ロジンスカイテ(Va)
フロリアン・フィッシャー(Vc)
ウルリッヒ・ホルン(Vc)

録音:(1)(2)(3)(6)(7)2011年9月17日 フランクフルト・アム・マイン
(3)(6)(7)2016年6月17日 フランクフルト・アム・マイン
(4)2015年9月6日 ヴュステンデュルファー
(5)2013年5月12日 ヴュステンデュルファー
(8)2016年11月29日 クロンベルク
「時間旅行」と題された、ドイツの打楽器奏者、アンドレアス・ヘップの自作自演集。アンド レアス・ヘップはフランクフルト・アム・マインを拠点に活動しており、アンサンブルで活動した り、フランクフルトRSOをはじめとするオーケストラに参加しています。作品は、何らか の打楽器が含まれているとはいえ、いずれも現代的室内アンサンブル作品。「四十七士」は もちろん赤穂浪士に基づいた作品です。
GEN-20688
2019年ドイツ国際ピアノ賞受賞者〜ソン・ジョンボム
シューベルト:ピアノ・ソナタ第14 番イ短調 D784
ラヴェル:夜のガスパール
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32 番ハ短調 Op.111
ソン・ジョンボム(P)

録音:2019年11月29日 アーヘン(ライヴ録音)
2019 年のドイツ国際ピアノ賞の受賞者、韓国のピアニスト、ソン・ジョンボム(欧文表記 JeungBeum Sohn)のアーヘンでのリサイタルのライヴ録音。ソン・ジョンボムは韓国国立芸術大 学を修了後、2012 年からミュンヘン音楽舞台大学に留学、以来ドイツを拠点に活躍しています。 落ち着いた演奏と抑えの利いた渋い芸風はかつてのドイツのピアニストを思わせるもので、そ れは当然シューベルトとベートーヴェンでは強い武器になっており、またラヴェルも華やかさより も緻密な掘り出しによる充実感が見事。
GEN-20689
2018 年バッハ国際コンクール受賞者 〜マイア・カベサ
ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ
ヴェレス:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
ホリガー:春の踊り
エネスコ:ルーマニアの流儀のエール
シュルホフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
バルトーク:ラプソディ第2 番Sz.90
マイア・カベサ(Vn)
ゾルターン・フェイェールヴァーリ(P)
アレクサンドロス・ジョヴァノス(打楽器)

録音:2019年5月5-8日 ベルリン
カナダ、米国のヴァイオリニスト、マイア・カベサの意欲的な内容の CD。マイア・カベサは 1992 年、日本生まれのアルゼンチン系。カーティス音楽院で学んだ後、ベルリンでさらに研 鑽を積み、2018 年のライプツィヒのバッハ・コンクールでは第2 位を受賞しています。このCD で は、ヤナーチェク、エネスコ、バルトークといった近代東欧の代表的作曲家に加え、ハンガリ ー⇒スイスの作曲家、シャーンドル・ヴェレシュ(1907-1992)、ご存じオーボエ奏者のハイン ツ・ホリガー(1939-)、そして強制収容所で非業の死を遂げたチェコのエルヴィン・シュルホフ (1894-1942)と、多様な作曲家が取り上げられています。
GEN-20690
パオロ・リッタ(1871-1931):ヴァイオリンとピアノのための演奏会用三部作
愛の湖(1909) /裸の女神(1912)
フィドル弾きとしての死(1924)
イローナ・テン=ベルク(Vn)
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2019年4月27,28日 ミュンヘン
近代ヴァイオリン音楽が好きな人にぜひ聞いてもらいたい CD。パオロ・リッタ(1871― 1931)は、ストックホルムにイタリア人の父とスウェーデン人の母の間に生まれた南北欧混 血の作曲家。ブリュッセルで学んだ後、イタリア人歌手と結婚して以降はイタリアを拠点と して活動した。リッタの CD はあるいはこれが初めてかもしれない。ここに収録されている ヴァイオリン曲はいずれも、近代的な響きとロマンティックな曲想、イタリア的な朗々とした 旋律美と、なぜ長年埋もれてきたのか理解できないほど素敵な曲ばかりだ。 GENUIN で珍しいヴァイオリン曲を多数優れた演奏で復活させているイローナ・テン=ベ ルクとミヒャエル・シェーファーがここでも作品の素晴らしさを存分に引き出しています。テン =ベルクは、1 バイエルン国立OやバイエルンRSOのコンサートマスタ ーを務めた名手。
GEN-20691
フルートとハープの二重奏
シューマン:3 つのロマンツェ Op.94
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821
ドビュッシー(ロマン編):牧神午後への前奏曲
カプレ:2 つの小品
クィーンズ・デュオ【フェレナ・ベアトリクス・シュルテ(Fl)、ハンナ・ラーベ(Hp)】

録音:2019年4月30日-5月1日,6月12-13日 マリエンミュンスター
ドイツのフルートとハープの二重奏団、クィーンズ・デュオによるドイツ・ロマン派とフランス 近代の音楽。シューベルトのアルペジオーネ・ソナタをフルートで演奏した録音は以前にもあ ったはずだが、ハープ伴奏となると初めてかもしれない。これが絶妙にはまっており、シュー ベルトの美しくも孤独な寂しさに満ちた音楽がフルートとハープによって弦楽器とピアノ伴奏 とは全く異なった素敵な雰囲気を得ています。カプレの2 つの小品も素敵な作品。 フェレナ・ベアトリクス・シュルテは 1989 年、レムゴ生まれのドイツのフルート奏者。ハンナ・ラ ーベは1988 年、ビーレフェルト生まれのドイツのハープ奏者。二人は2010 年にクィーンズ・ デュオを結成、活発に活動しています。
GEN-20692
クリスティアン・リディル(b.1943):独唱曲と男声合唱曲集
(1)小民謡組曲「クルプファルツから来た狩人」(全11 曲)
(2)賭け/(3)2 つの初期の合唱曲
(4)私の母に
(5)目を覚ませ、私の心の美しさよ(全3 曲)
(6)セレナード/(7)北風と南風
(8)歓迎と告別/(9)告別
(10)3 つの詩篇の歌/(11)ベルシャザル
(1)(3)(4)(6)(7)(11)ヤン・シューマッハー(指)
カメラータ・ムジカ・リンブルク
(2)(5)(8)(9)(10)ニコラウス・フルック(Br)
(2)(5)(8)(9)(10)(11)アンドレアス・フレーゼ(P)
(1)ゲルハルト・シュルトハイス(Tp)、
エグベルト・レヴァルク(Tp)、
アンドレアス・ヴェル(Tp)、
イリヤ・ダニロフ(Tb)

録音:2019年3月8-10日
ドイツの作曲家、クリスティアン・リディルの独唱および男声合唱の曲集。クリスティアン・リディ ルは1943 年、長くドイツ領だったブレスラウ(現在のポーランドのヴロツワフ)の生まれ。14 年間 ギムナジウム(中高校)の教師を務めた後、2011 年までフランクフルトのゲーテ大学で教職に就 くと同時に、大学合唱団を指導し、同時に作曲家として様々な作品を書いています。したがって いずれの曲も親しみやすいものです。 カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999 年にヤン・シューマッハーよって設立された男声合唱団。 リンブルク大聖堂の少年合唱団の出身者が中心となっています。
GEN-20693
「カスタマイズド」
ロバート・ハッチンソン(b.1970):金管四重奏曲
ケヴィン・マッキー(b.1980):鉄の馬
アイイス・ロアンニデス(b.1943):回想
シュテッフェン・シュライアーマッハー(b.1960):ためらいながらの響きの整理
イェセ・ミリナー(b.1973):ジャズの様式によるパッショネッタ
ゲヴァントハウス金管五重奏団【ルーカス・ベノ(Tp)、ヨナタン・ミュラー(Tp)、ヤン・ヴェセリ(Hrn) 、トビアス・ハッセルト(Tb)、デイヴィッド・クリッブ(チューバ)】

録音:2019年3月31日-4月3日 ライプツィヒ
ゲヴァントハウス金管五重奏団の GENUIN への久々の CD。その名の通りライプツィヒ・ゲ ヴァントハウスOの団員からなる金管五重奏団で、高い水準が認められなければオ ーケストラからゲヴァントハウスの名称の使用が許可されない。ゲヴァントハウス金管五重奏 団は認められた4 つの団体の一つで、2008 年から精力的に活動して高く評価されています。 このCD には、ロバート・ハッチンソン(1970-)、ケヴィン・マッキー(1980-)、アイイス・ロアンニ デス(1943-)、シュテッフェン・シュライアーマッヒャー(1960-)、イェセ・ミリナー(1973-)の作 品を収録。さすがはゲヴァントハウスOの団員たち、充実した響きが密に絡まって、い ずれの曲でも実の詰まった演奏が楽しめ
GEN-20694
「アンバラバ」〜マンドリン、ギター、ハープによる三重奏
サン=サーンス:「動物の謝肉祭」〜水族館
ヘンツェ:カリヨン,レシタティフ,マスク
ボリス・ミヘーエフ(b.1937):7 つの性格的小品〜歌,即興,踊り
ヒナステラ:アルゼンチン舞曲集 Op.2
ドビュッシー:神聖な舞曲,世俗的な舞曲
ロドリーゴ:かつてイタリカは名高い都市だった
アルベルト・イグレシアス(b.1955):トーク・トゥ・ハー
ラヴェル:「マ・メール・ロワ」〜パゴダの女王レドロネット
ヴァルター・フェーンドリヒ(b.1944):アンバラバ
シクスティ1ストリングズ【エカテリーナ・ソロヴェイ(マンドリン)、ネギン・ハビビ(G) 、コンスタンツェ・クス(Hp)】

録音:2019 年7 月10-13日 ドイツ,マンデルスロー
マンドリン、ギター、ハープという撥弦楽器3台による三重奏団、シクスティ1ストリン グズによる素敵なCD。音色はかなり異なる3種の楽器だが、いずれも弦を指で弾くこと から相性良く溶け合い、華やでかつ癒しの音楽になっています。 エカテリーナ・ソロヴェイはロシア、ネギン・ハビビはイラン、コンスタンツェ・クスはドイツ の生まれ。
GEN-20695
「地平線の彼方へ」〜ボーレン・ピアス・クラリネット作品集
ゲオルク・ハイドゥ(b.1960):燃えるガソリン(スクリャービンに触発されて)
トッド・ハロップ(b.1970):渦潮
アコス・ホフマン(b.1973):デュオ・デズ
ノラ=ルイーズ・ミュラー(b.1977):モルフェウス
ゲオルク・ハイドゥ:地平線の彼方へ
トッド・ハロップ:ヤヌスの鳥
サーシャ・リノ・レムケ(b.1976):パ・ドゥ・ドウ
ベンヤミン・ヘルマー(b.1985):前奏曲とパッサカリア
マンフレート・シュターンケ(b.1951):聖キルダの鳥人
フレデリク・シュヴェンク(b.1960):夜の鷹
ノラ・ルイーズ・ミュラー(Cl、ボーレン・ピアスCl)
アコス・ホフマン(Cl、ボーレン・ピアスCl)
ユリア・プルス(ボーレン・ピアスCl)
リン・チェン(ボーレン・ピアス・カリンバ、Perc)
メレ・ヴァイテルス(41音エレクトリックG)
ユリア・シュテグマン(Va)
ゲオルク・ハイドゥ(エレクトロニクス、シンセサイザー)ほか

録音:2017年
ボーレン・ピアス・クラリネット(Bohlen-Pierce Clarinet)とは最近開発されたばかりの楽器で平 均律ではなく独自のボーレン・ピアス音階で調律されています。ボーレン・ピアス音階とは一種の微 分音スケールでこの楽器の他、41 音エレクトリック・ギター、ボーレン・ピアス音階でチューニング されたヴィオラ、コントラバス、カリンバ、シンセサイザーが加わり、これまでの平均律を土台とした 音楽とは全く異なる新しい音楽の可能性が探求されています。作品はいずれも実験性の高いもの で、まるで別の惑星の民族音楽を聴いているような不思議なエキゾチシズムを感じさせる。
GEN-20696
ヒッチコック・スピネット
マッテゾン:組曲第7 番
テレマン:トリオ第10 番
ルイエ:スピネットのためのレッスン第1 番
テレマン:「忠実な音楽の師」〜ドルチェ,メヌエット,ジグ・ア・ラングロワーズ
アベル:トリオ ト長調 A5:4A
バーニー:ソナタ第3 番ハ長調
ヴェラチーニ:12 のアカデミックなソナタ Op.2〜ソナタ第12 番
ジェミニアーニ:真の味わいでの演奏規範集:英語の調べ
ザ・ヒッチコック・トリオ【アンケ・デンネルト(スピネット)、ガブリエレ・シュタインフェルト(バロックVn)、ジモーネ・エッケルト(Gamb)】

録音:2019年10月21-23日 ハンブルク [68'04]
英国の高名なスピネット製作者トマス・ヒッチコックが作ったスピネットは現存しているものが僅 かしかないが、その一つがハンブルクのテレマン博物館に収蔵されており、おそらくテレマン自 身が演奏したものではないかと考えられています。そしてこの演奏で用いられているのがまさにそ のヒッチコック・スピネットです。この CD にはテレマンと同世代から少し後の作曲家たちの独 奏曲とトリオが収録されています。最近著作が日本語に翻訳されて注目を浴びているチャール ズ・バーニー(1726-1814)の作品が珍しい。 ヒッチコック・スピネットの音色がたいへんに美しく、それを優秀な録音(場所はハンブルクの聖 アンシャー教会)で捉えています。もちろんアンケ・デンネルトが楽器の良さを存分に引き出して います。彼女は GENUIN から既に 2 枚の CD を出している(GEN-16411,GEN-17462)。ジモー ネ・エッケルトはドイツを代表するヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。ガブリエレ・シュタインフェルトは 数々のピリオド・オーケストラで活躍しているヴァイオリニスト。
GEN-20697
シューベルトの四季
シューベルト:すみれ D786/ガニュメート D544/夏の夜 D289/「ロザムンデ、キプロスの女王」 D797〜ロマンツェ/秋の夜の月に D614/万霊節のための連祷 D343/老人の歌 D778/冬の夕べ D938/ケレースの嘆き D323
シャロン・カーティ(Ms)
ジョナサン・ウェア(P)

録音:2009年9月28日-10月1日 英国,サフォーク州スネイプ
「シューベルトの四季」と題された 1 枚。シューベルトの歌曲から 9 曲を選び、季節ごとに並 べたという面白い試み。 シャロン・カーティはアイルランドのメッゾソプラノ。バロックから古典派を得意としており、透明感 のある歌声が美しい。ジョナサン・ウェアは今引っ張りだこの伴奏ピアニスト。
GEN-20698
オッフェンバック・ファンタスティック
オッフェンバック:「悪魔の3 つのキス」序曲
「ロバンソン・クルゾーエ(ロビンソン・クルー
ソー)」間奏曲
「月への旅行」序曲
「ファンタシオ」第3 幕への間奏曲
「ニンジンの王」間奏曲
「ラインの妖精」序曲
「ファンタシオ」第2 幕への間奏曲
「バルクフ」第3 幕への間奏曲―ワルツ
劇音楽「憎しみ」―宗教行進曲
「ニンジンの王」―導入,バレエ/ワルツ
「地獄のオルフェ(天国と地獄)」序曲
ニコラス・クリュジェ(指)
ライプツィヒSO

録音:2019 年3 月12-14 日 ドイツ,ベーレン
2019 年が生誕200 周年だったオッフェンバックの記念CD。世界で最も有名なクラシ ック音楽の一つであろう「地獄のオルフェ」序曲の他は比較的珍しい作品が収録されて います。「ラインの妖精」はウィーンで初演されたロマンティックオペラ(つまりシリアスな物 語)で、有名な「ホフマン物語」の舟歌のオリジナルが序曲にも用いられています。 ニコラス・クリュジェは1972 年生まれのフランスの指揮者。祖父は20 世紀半ばのフラン スの作曲家、アンリ・バロー。パリ音楽院を修了後、フランスを中心とした地方歌劇場で 活動。2018/2019 年シーズンからライプツィヒSOの首席指揮者を務めています。
GEN-20699
ベートーヴェン:弦楽三重奏曲第2 番ト長調 Op.9-1
弦楽三重奏曲第3 番ニ長調 Op.9-2
弦楽三重奏曲第4 番ハ短調 Op.9-3
ボッケリーニ三重奏団【カン・セヨン(Vn)、ヴィッキ・パウエル(Va) 、パオロ・ボノミーニ(Vc)】

録音:2019年12月16-19日 ライプツィヒ
ベートーヴェンの弦楽三重奏曲に新鮮な演奏の新録音が登場。 ベートーヴェンの弦楽三重奏曲は間違いなく傑作でありながら、人気では弦楽四重奏曲に大 きく水を空けられてしまっています。このCD には全4 作のうちOp.9 の3 曲を収録。Op.9 はベー トーヴェンの最初期の弦楽四重奏曲とほぼ同時期の作品であるが、完成度はむしろ弦楽三重 奏曲の方が高いでしょう。 2014 年結成の若い弦楽三重奏団、ボッケリーニ三重奏団がたいへんに充実した演奏を聞か せてくれます。緻密なアンサンブルと踏み込みの強い表現そしてそれを支える高度な技術は、近 年の弦楽四重奏曲の傾向そのまま。ベートーヴェンの弦楽三重奏曲ってこんなに素晴らしかっ たのか、と新鮮な驚きを感じることでしょう。 ヴァイオリンのカン・セヨンは韓国生まれでカナダとオーストラリアで育ち、2007 年からヨーロッパ に移って来た国際派。ちょっと聞けばすぐ優秀なヴァイオリニストであることが分かる腕前だ。ヴ ィッキ・パウエルは米国生まれのヴィオラ奏者。2018 年からストックホルム王立フィルハーモニー Oの首席ヴィオラ奏者を務めています。パオロ・ボノミーニはイタリアのチェロ奏者。2016 年にライプツィヒの国際バッハ・コンクールのチェロ部門で第 1 位を獲得。現在はカメラータ・ザ ルツブルクのソロ・チェロ奏者を務めながらソリストとしても活躍しています。
GEN-20700
フルートとチェロのための珍しい作品集
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第6 番
ボザ:コントラスト集第1 集,無伴奏フルートのための映像
カルク=エーレルト:無伴奏フルートのための 30 のカプリス Op.107〜シャコンヌ
テレマン(古賀&ロマコフ編):カノン風のソナタ ニ長調TWV40:120
徳山美奈子:ある蝶の一生
古賀敦子(Fl)
ゲオルギー・ロマコフ(Vc)

録音:2019年12月2―4日 ライプツィヒ
日本語解説付き
フルートの古賀敦子とチェロのゲオルギー・ロマコフによるGENUIN への3 枚目の CD。過去 2 枚はGEN-14306(フルート三重奏曲集)とGEN-15348。「珍しい作品集」と題している通り、比較 的凝った内容になっています。ウジェーヌ・ボザのコントラスト集第 1 集は本来フルートとファゴット のための作品。テレマンのカノン風のソナタはフルート二つ、ヴァイオリン二つ、あるいはフルート とヴァイオリンなどで演奏されるのが普通。徳山美奈子の「ある蝶の一生」は、ピアノ曲を作曲者 自身がフルート独奏に編曲したもの。古賀が世界初演、日本初演しており、これが初録音。 古賀もロマコフもたいへんに美しい音色の持ち主で、さらにそれが絶妙に絡み合い、いずれの 曲も旋律の絡み合いが滑らかで香り高い。古賀敦子は福岡県福岡市の生まれ。パリ国立高等音 楽院フルート科を第 1 位で卒業。数々のコンクールで優勝、入賞を果たす。2001 年からマクデ ブルク・フィルハーモニーSOに所属。ゲオルギー・ロマコフはウクライナの首都オデッサの 生まれ。6 歳からチェロを学び、13 歳でドイツに渡る。チェロ奏者として欧米で広く活躍しています。 ※CD の曲目表示ではテレマン作品の TWV 番号が 40:119 になっていますが、正しくは 40:120 です。
GEN-20701
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40
ソナタ Op.147(原曲 ヴィオラ・ソナタ)
2つのヴァイオリンのための 5 つの小品〜プレリュード(シャフラン編)*
デュオ・アヌシュカ&カタリーナ・ハック【アヌシュカ・ハック(Vc)、カタリーナ・ハック(P)】
ゴーティエ・カピュソン(Vc)*

録音:2019年6月15日,11月23-24日 ベルリ]
ピアノのカタリーナ・ハック(1994 年、ケルン生まれ)とチェロのアヌシュカ・ハック(1996 年、ア ントウェルペン生まれ)の姉妹デュオによるショスタコーヴィチ。若い頃のチェロ・ソナタに加え、 亡くなる直前の作であるヴィオラ・ソナタをチェロ演奏しています。「導入」は、元々の映画音楽か らレフ・アトフミャンが組曲にまとめた「馬あぶ」の第7 曲をダニール・シャフランが編曲したもの。 顔立ちも双子のようによく似ている姉妹の演奏は当然のことながら親和性が高く、またそれぞれ の技量も非常に高い。また「導入」では名チェロ奏者ゴーティエ・カピュソンが参加、2 分半だけ とはいえカピュソン・ファンには逃せない。
GEN-20702
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
ベルク:ヴァイオリン協奏曲
イフォンネ・スムーラース(Vn)
ペーター・クーン(指)
フランクフルト・ブランデンブルク市立O

録音:2028年8月28日 フランクフルト(オーダー)
オランダのヴァイオリニスト、イフォンネ・スムーラースが弾くベートーヴェンとベルクのヴァイオ リン協奏曲。イフォンネ・スムーラースは 10 歳の時にはアムステルダムでチャイコフスキーのヴ ァイオリン協奏曲を弾くという天才少女だった。様々なコンクールで優勝、入賞をしており、オラ ンダの中堅のヴァイオリニストでとりわけ注目されています。彼女の音楽はとても優しく安らぎがあ る。とかく力強く演奏されがちなベートーヴェンも、彼女の手にかかると柔らかく温かい微笑み の音楽になります。ベルクのヴァイオリン協奏曲では彼女の卓越した技巧が発揮されている一方 で、ヴァイオリンは常に可憐な美しさを持ち、若くして亡くなったマノンへのベルクの想いが際立 っています。
GEN-20704
ブラームス:弦楽四重奏曲第1 番ハ短調 Op.51-1
クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op.115
アリスQ【リアンナ・カタリーナ・ヴィルダームート(Vn)、ノエミ・ツィッパーリング(Vn) 、カスパー・フィンツェンス(Va)、ルカス・ジーバー(Vc)】
トルステン・ヨハンス(Cl)

録音:2020年2月10-13日ケルン
アリス四重奏団の GENUIN 第 3 弾の新録音はブラームス。今回もたいへんに素晴らしい出 来栄え。とかく暗く渋く演奏されがちなブラームスの室内楽だが、アリス四重奏団はここでも持 ち前の緻密なアンサンブルと透明感のある音色、読み深く詩的な解釈でブラームスの美を引き 出しています。ハ短調の力作、弦楽四重奏曲第 1 番は劇性は高くても澄み切った潤いを失うこと がない。ブラームス58 歳のクラリネット五重奏曲は、トルステン・ヨハンスのクラリネットもアンサン ブルにピタリとはまり、この曲にまとわりがちなブラームス晩年の諦念や憂愁よりも、あくまで成熟 し切ったブラームス的ロマンティシズムを美しく引き立てています。有名なヴァイオリン 2 本の絡み から始まる第1 楽章の冒頭をしばらく聞いただけで、これは飛び切り美しい名演だと見抜けるだ ろう。 アリス四重奏団は2009 年結成。2016 年のARD 国際音楽コンクール(日本ではミュンヘン国際 音楽コンクールの名で知られる)のSQ部門で第2 位と聴衆賞を受賞。その後急速に 台頭し、結成 10 年程度のSQとしては異例の高い人気を誇っています。トルステン・ヨ ハンスはドイツ、クレフェルト生まれのクラリネット奏者。2002 年、25 歳でケルンのWDR 交響楽 団の首席クラリネット奏者に就任、2015 年まで務める。その後はソリストとして活躍。また2014 年 からワイマールのフランツ・リスト音楽大学の教授を務めています。
GEN-20706
シューマン:アダージョとアレグロ(原曲:ホルンとピアノのための)
ブラームス:ソナタ ホ短調 Op.38(原曲:チェロ・ソナタ第1番)
ミシェク(1875-1955):コントラバス・ソナタ第 2 番ホ短調 Op.6
エッケハルト・ベリンガー(Cb)
高橋朋子(P)

録音:2019年10月7-9日 ハンブルク
エッケハルト・ベリンガーが弾く編曲も含めたコントラバス作品集。予備知識なく聞くと、ずい ぶん深みのあるチェロの音だな、いやこの重低音はコントラバスだ、と驚かされるでしょう。それく らい高い音域が自然で優しく、そしてコントラバスらしい深い味わいに満ちています。シューマン のアダージョとアレグロがこれほどコントラバス演奏に合うとは誰も考えなかったろう。またブラー ムスでは音楽の渋みが一層際立っています。チェコの作曲家、アドルフ・ミシェク(1875―1955) は、オーストリア=ハンガリー帝国のモドレティーン(現在はチェコ領)生まれのコントラバス奏 者。ウィーン音楽院でコントラバスを学び、長くウィーン宮廷歌劇場およびウィーン・フィルハー モニーOでコントラバス奏者を務めた。その後1920 年から1934 年までプラハの国民劇 場の首席コントラバス奏者を務めた。ソナタ第 2 番はロマン色濃厚な作品で、20 分を要する力 作。 エッケハルト・ベリンガーは現代ドイツを代表するコントラバス奏者。ライプツィヒ・ゲヴァントハウ スOの首席コントラバス奏者、ベルリン・ドイツオペラOの首席コントラバス奏者を 経て、2003 年から NDR SO→NDR エルプPOの首席コントラバ ス奏者を務めています。またハノーファー音楽大学の教授でもある。高橋朋子はドイツで 40 年近 く活動しているピアニスト。東京芸術大学で学んだ後、ベルリン芸術大学に留学、以来ベルリン を拠点にソリストとして、室内楽ピアニスト、伴奏ピアニストとして活躍しています。
GEN-20708
バッハ:前奏曲ト短調BWV808
チャールズ・ウゾー(b.1961):セファルディック・リルト/ミミクリ
ラモー:クラヴサンのための新組曲ト短調より「異名同音」
トリスタン・ザビエル・ケスター(b.1993):記憶の断片III
ショスタコーヴィチ(1906-75):前奏曲とフーガ第5 番
ホセ・サンチェス=ヴェルドゥ(b.1968):ルス・ネグラ
バッハ:無伴奏チェロ組曲第6 番〜前奏曲
アレヤンドロ・ヌネス・アラウカ(b.1943):ハンブルグ風バッハ
セバスティアン・スプレンガー(b.1972):恵の聖母
ルクス・ノヴァ・デュオ【リディア・シュミット(アコーディオン)、ヨルゲ・パス・ヴェラステギ(G)】

録音:2020年 [66:44]
アコーディオンとギターによるバッハ、ラモーなどバロック作品と現代音楽を組み合わせたユ ニークなディスク。バッハ、ラモー、ショスタコーヴィチはこの編成に編曲されたことで全く別の曲 のように新鮮な感覚を与えます。それ以外の作品はこの編成のために作曲された新作。いずれも それぞれの楽器の機能、可能性が最大限に追及されている秀作。
GEN-20709
「ファンタジー」〜アミット・ヤハフ、ピアノ・リサイタル
ショパン:幻想曲ヘ短調Op.49
メンデルスゾーン:幻想曲嬰へ短調Op.28
シューマン:幻想曲ハ長調Op.17
ショパン:幻想即興曲嬰ハ短調 Op.66(ショパンの自筆譜に基づく版による演奏)
アミット・ヤハフ(P)

録音:2019年12月10-11日フランクフルト・アム・マイン
アミット・ヤハフはイスラエル出身の若手ピアニスト。これまでにゲオルグ・ショルティ賞受賞を 始め第 1 回国際イスラエル音楽コンペティション入賞など数々の国際的な賞を獲得しています。 現在はロンドンを拠点にソロ、室内楽を中心に活動を続けています。このディスクは同時代を生き たショパン、メンデルスゾーン、シューマンの作曲した幻想曲を集めたもの。ショパン自筆稿に 基づく幻想即興曲ではこの曲の演奏でありがちな過剰な身振りと恣意的な解釈を極力避け、 曲の形式をすっきりと浮き彫りにする透明なタッチと節度のある端正な音楽作りに大変好感が 持てる。有望新人ピアニストの登場。
GEN-20710
シューベルト(クランペ編):「白鳥の歌」 D957
シューマン(クランペ編):「詩人の恋」 Op.48
ダニエル・ベーレ(T)
クリストフ・ゲルデス(指)
ミュンヘン室内歌劇場O

録音:2019年10月,ポリング
人気テノール、ダニエル・ベーレの歌うシューベルトの「白鳥の歌」とシューマンの「詩人の 恋」、しかも室内管弦楽伴奏。歌曲の伴奏を小編成の管弦楽に編曲する試みはかつてはよく行 われ、古い録音にたくさん残されています。ここでは1967 年、オーストリアのグラーツ生まれの作曲 家、アレクサンドル・クランペによって、フルート、クラリネット、ファゴット、アコーディオン、ギター、 ヴァイオリン×2、ヴィオラ×2、チェロ、コントラバス(弦は各 1 人)という編成の伴奏に仕立て直さ れています。伴奏が色彩的になり、詩の世界が広く開けた印象になり、新鮮だ。 そして歌うはドイツの美声人気テノール、ダニエル・ベーレ。1974 年、ハンブルク生まれ。ウィー ンのフォルクスオーパーやフランクフルト歌劇場で名を上げ、瞬く間に人気テノールに。バロック 声楽曲、モーツァルトのオペラ、ドイツ・リートで高い評価を得ると同時に、2017 年にはバイロイト 音楽祭にワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のダーフィト役で初出演、これまた 大評判となった。今絶好調のテノールです。クリストフ・ゲルデスは 1965 年、ミュンヘン生まれ の指揮者。2004 年にミュンヘン室内歌劇場Oを設立、理事を務め指揮に当たっています。
GEN-20711
名ピアニスト作曲家による無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
アルトゥール・シュナーベル(1882-1951):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(1919)
エドゥアルド・エルトマン(1896-1958):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(1921)
ユディト・インゴルフソン(Vn)

録音:2019年6月イエス・キリスト教会、ベルリン
ユディト・インゴルフソンはベルリンを拠点に活動するヴァイオリニスト。コンサート・アーティス ツ・ギルド・コンペティション第1 位、パガニーニ国際ヴァイオリン・コンペティション第3 位など多 くの賞に輝いています。ピアニストとして著名だったシュナーベルの無伴奏ヴァイオリン・ソナタは 自由な無調によるが時折り現れる東欧的な民謡を思わせる旋律が印象的な作品。エルトマンも シュナーベルと同じく生前ピアニストとして著名だった作曲家。ピアニストとしてはバッハ、ベー トーヴェン、シューベルトを得意としていたが、彼自身の作品は自由な無調を基本としたもの。 彼の作品は現在ほとんど顧みられていないので貴重な録音の登場です。
GEN-20712
「ドイツ音楽コンクール2019 年受賞者 〜ゼバスティアン・フリッチュ」
ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ イ短調 RV 44
クルターグ:「兆候、ゲームとメッセージ」〜(5 曲)
シューマン:幻想小曲集 Op.73
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19
ゼバスティアン・フリッチュ(Vc)
オルガ・ヴァッツ(Cemb)
リザ・ネスリング(Vc)

録音:2020年2月21-23日イエス・キリスト教会、ベルリン,ダーレム
GENUIN 恒例のドイツ音楽コンクール受賞者の CD。ゼバスティアン・フリッチュは 1997 年、 シュトゥットガルトの生まれ。2014 年からフライブルク音楽大学でジャン=ギアン・ケラスに学ん だ。フリッチュの素晴らしさは一聴してすぐ分かるほど際立っており、瑞々しい美音と豊かな音 楽性は 20 代半ばにして高い完成度に至っています。また 20 世紀ハンガリーの作曲家、ジェル ジ・クルターグ(1926-)の作品を持ってきているのも個性的だ(ケラスの影響だという)。名録音 会場として有名なベルリン、ダーレムのイエス・キリスト教会での収録。
GEN-20713
「ロマン派の弧」
ショパン:夜想曲 変ロ短調 Op.9-1
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30 番ホ長調 Op. 109
リスト:ダンテを読んで
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31 番変イ長調 Op. 110
ショパン:ポロネーズ 変イ長調 Op.53 「英雄ポロネーズ」
ショパン:夜想曲 嬰ハ短調
アレクセイ・レベデフ(P)

録音:2020年1月2-4日 ライプツィヒ
ロシア出身でドイツを拠点に活動するピアニスト、アレクセイ・レベデフは 1980 年、サンクト・ ペテルブルグの生まれ。サンクト・ペテルブルグ国立音楽院で学んだ後、2004 年にハノーファ ー音楽舞台大学に移る。数々のコンクールで優勝、入賞しており、2009 年のイタリア、ボルツァ ーノでのフェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノ・コンクールでは第2 位を得ています。 ベートーヴェン、ショパン、リストの有名作ばかり収録しています。レベデフのピアノはとても落ち着 きと余裕のある大人の演奏。優秀な技術を持ちながらこれ見よがしに弾くことがなく、しかも冷た さや素っ気なさは微塵もない。まだ40 歳ほどでこれだけ作品にじっくり取り組めるとは、さらなる 大成が楽しみなピアニストだ。
GEN-20716
「ドイツ音楽コンクール入賞者〜フリードリヒ・ティーレ」
ブラームス:チェロ・ソナタ第2 番へ長調Op.99
デュティーユ:パウル・ザッヒャーの名による
 3 つのストローフェ
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調Op.40
ヴィエニャフスキ:タランテラ風スケルツォOp.16
リードリヒ・ティーレ(Vc)
薗田奈緒子(P)

録音:2020年1月14-16日イエス・キリスト教会、ベルリン
リードリヒ・ティーレは1996 年生まれ現在24 歳の若手チェリスト。昨年ドイツ音楽コンクール に入賞、以来ソリストとしてバイエルン放送響、ブレーメン・ドイツ室内管などと共演しています。この ディスクはデビュー・アルバムでヴィエニャフスキからデュティーユといったロマン派から現代まで 幅広いレパートリーをカバーしています。今後の活躍が期待される有望なチェリストの登場。
GEN-20717
「ルツェルンの響き」
レト・シュターデルマン(b.1977):フルート・ソナタ(2017)、「海賊」(2002)
ヨゼフ・ラウバー(1864-1952):フルートとピアノのためのグランド・ソナタOp.53(1937)、1 楽章のソナタOp.50(1933)、幻想曲Op.46a(1928)
ミリアム・レッチャー(Fl)
トーマス・ワイズ(P)

録音:2019年11月12-15日チューリヒ
フルートのミリアム・レッチャーはルツェルン音楽院を卒業後、パリ、ミュンヘン、ベルリンで更 に研鑽を積んだ。最初に学んだルツェルンとは縁が深く、その後もルツェルン音楽祭に参加ま たはルツェルンSOともしばしば共演しています。収録されている作品の作曲家シュターデ ルマンはレッチャーの友人でその作品は近代フランス的な洗練された佳品。ラウバーはやはり ルツェルンと関わりの深い作曲家でドイツ・ロマン主義とフランス印象派がほどよく融合した、や やフォーレを思わせる作品を収録。
GEN-20718
「リフレクションズ」〜ショパン&リスト作品集
ショパン:バラード第4 番へ短調Op.52
 ピアノ・ソナタ第3 番ロ短調Op.58
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調S.178
アレクサンドラ・ミクルスカ(P)

録音:2017年2月28日-3月3日ライプ
ツィヒ・ゲヴァントハウス、メンデルスゾーン・ザール
当GENUIN では2 枚目となるアレクサンドラ・ミクルスカのソロ・アルバム。ミクルスカはワルシ ャワ出身の若手。イタリアでは移住後の(ロシアの)巨匠ラザール・ベルマンの指導も受けてい る。彼女は母国ショパンの作品を深く愛し、その演奏は若手演奏家の中では群を抜いています。 クリアなタッチと大げさでない端正な造型感覚は21 世紀のショパン像ともいうべき新しい感覚に あふれています。リストのロ短調のソナタも壮絶な秀演。自信を持ってお薦め。
GEN-20719
「運命の詩」
ラヴェル:ラ・ヴァルス〜2 台ピアノのためのオリジナル版
ブラームス:交響曲第4 番〜2 台ピアノのためのオリジナル版
ピアノ・デュオ・シュテンツル【ハンス=ペーター・シュテンツル(P) 、フォルカー・シュテンツル(P)】

録音:2018年9月13-15日ウィーン
当GENUIN では2 枚目となるシュテンツル兄弟ピアノ・デュオ。ここではラヴェルとブラームス という意外なカップリング。2 台ピアノのためのオリジナル版との記載があるが、作曲者自身によ る編曲版であるかどうか詳細は不明。なおこのディスクでは 1877 年のエアバー社製ヒストリカ ル・グランド・ピアノが使用されており、作品が作曲された19 世紀〜20 世紀初頭のピアノの響き がよみがえっています。
GEN-20720
「エチュードの新しい展望」
リゲティ:練習曲第1 集(1985)
ルトスワフスキ(1913-1994):2 つの練習曲(1940-41)
リスト:パガニーニによる大練習曲(1851)
ジャッキー・ジェキョン・ユー(P)

録音:2019年
リゲティの難曲「エチュード」を軽々と弾いてしまうピアニストがついに現れた。まるで赤子の 手をひねるように、とまで言ったらさすがに言い過ぎだが、軽々と爽やかな風が吹きすぎるよう にリゲティの難曲が耳元を過ぎてゆくこの快感はたまらない。ピアノのジャッキー・ジェイキン・ユ ーは韓国出身。ソウル国立大卒業後、ハノーバー音大に留学、既にヨーロッパの数々のコンク ールに上位入賞しています。今後の活躍が期待されている若手の登場。
GEN-20722
「ハイディ・マリア・タウベルト(S)」
ファルコニエーリ(1585-1656):チャッコーナ
モンテヴェルディ:あの高慢な眼差しは
メールラ(1595-1665):カンツォネッタをお聞きなさい
フレスコバルディ:モニカのアリアによるパルティータ集〜第1 番,第2 番,第4 番,第6 番,第9 番,第11 番
ストロッツィ(1619-1677):恋するエラークリト(恋するヘラクレイトス)
クリーガー(1649-1725):孤独よ、心の苦しみであるお前よ
パーセル:ひとときの音楽
ヘールマン(1585-1647):君は何を悲しむつもりなのか
作者不詳::人は影のように逃げる
ニジーニ(b.1971):戦いの子守歌
メールラ:子守歌による宗教的カンツォネッタ
マリーニ(1594-1663):モニカのアリアによるソナタ
ニジーニ:チャッコーナ「時は移ろう」
タウベルト(b.1978)&ニジーニ:平和を与えろ
ハイディ・マリア・タウベルト(S)
エルコレ・ニジーニ(指)
インストゥルメンタ・ムジカ

録音:2019 年9 月23-25日 ドレスデン
ドイツのソプラノ、ハイディ・マリア・タウベルトの初のソロ CD。バロック声楽曲を中心に収録し ています。ハイディ・マリア・タウベルトはドレスデン出身のソプラノ。透明感のある美しい声でルネ サンス、バロックの声楽作品を得意とし、その魅力はこのCD でもたっぷり聞いて取れます。エルコ レ・ニジーニはイタリア人だがドイツで活躍しているトロンボーン奏者。ルネサンス、バロック、古 典派の音楽を得意とし、2004 年にインストゥルメンタ・ムジカを結成し精力的に活動しています。ニ ジーニとタウベルトの作曲した曲も含まれています。

GEN-21714
「風合い」〜2 台ピアノ作品集
ドビュッシー:白と黒で
リゲティ:2 つのピアノのための3 つの小品
メシアン:アーメンの幻影
ピアノデュオ・レルッケ・グレンメルシュパッハー【イルメラ・レルッケ(P) 、アクセル・グレンメルシュパッハー(P)】

録音:2020 年3 月12-15 日フランクフルト・アム・マイン
「風合い Textures」と題された2台ピアノ作品集。メシアンの「アーメンの幻影」が50分ほど を占めています。 イルメラ・レルッケはドイツのピアニスト。彼女は埋もれた作品の発掘に尽力していることで知 られ、CDでも名ピアニスト、アルトゥール・シュナーベルの作品を録音しています。アクセル・グ レンメルシュパッハーは1974年、フライブルク生まれのピアニスト。20世紀、21世紀のピアノ作 品を得意としています。二人とも大変な腕達者指達者で、いずれも鮮やかなピアノ演奏とその 掛け合いが楽しめる。 ※約85分の長時間収録CDです。再生にはご注意ください。
GEN-21715
「ああ私の月よ」〜メールラ、ロマーノ、ドビュッシー&セイロヴァ歌曲集
メールラ(1594/5-1665):「彼は無謀にも信じてる」
ロレンツォ・ロマーノ(b.1985):「気紛れな月 変わりやすい月1」
ドビュッシー:月の光,星の夜,時のえも言われぬ静けさ
メールラ:私が恋をすることを望む人は,学校に通う子どもは,抜け目ない愛の神は昼も夜も
アイゲリム・セイロヴァ(b.1987):熊市場
ドビュッシー:パントマイム,ロンド
セイロヴァ:父,弦
メールラ:「お前は偽っている、嘘つきの口よ」
ロマーノ:ただタウロによって
メールラ:「私に求めないでおくれ、ああ忠実な友たちよ」「私が別の晩に思いを馳せる時」
ロマーノ:「気紛れな月 変わりやすい月2」
ドビュッシー:お告げの鐘,月の光,美しい夕暮れ
ピア・ダヴィラ(S)
エリック・シュナイダー(P)、
アンドレアス・ナハツハイム(Lute)

録音:2019 年12 月9-12 ベルリン
「ああ私の月よ」と題された、イタリアのバロック時代のメールラと、フランス近代のドビュッシ ー、そして現代の作曲家二人の歌曲作品集。メールラの曲はリュート伴奏。 ピア・ダヴィラは1988年、ベルリンに生まれたソプラノ。ハンブルク音楽舞台大学で学んだ 後、透明な美声でオペラ、オラトリオ、歌曲に活躍しています。エリック・シュナイダーはドイツの ピアニスト。ケルン音楽舞踊大学で学んだ後、歌手の伴奏ピアニストとして高い評価を得て います。アンドレアス・ナハツハイムは今引っ張りだこのドイツのリュート奏者。
GEN-21721
「ARD 国際音楽コンクール2019 年優勝者〜ジョエ・クリストフ」
ジョーゼフ・ホロヴィッツ:ソナティーナ
ゴベール:幻想曲
ドビュッシー:小品(1910)、
 ラプソディ第1番(1909/10)
シンプソン:無伴奏クラリネットの為の3 つの小品
クラーク:モルフェウス(眠りの神
プーランク:クラリネット・ソナタ
ボザ:牧歌
ジョエ・クリストフ(Cl)
ヴァンサン・ミュサ(P)

録音:2021 年2 月23-25 日 フランクフルト・アム・マイン
滅多にない才能を持ったクラリネット奏者が現れた。2019年のARD国際音楽コンクール(日 本ではミュンヘン国際音楽コンクールと呼ばれることが多い)でクラリネット部門(数年に一度設 けられる)で優勝したジョエ・クリストフの初CD。クリストフは1994年スペイン、カタルーニャ州ヴ ァレンシア生まれ。2020年にパリ高等音楽院を修了したばかりで、つまり優勝時にはまだ学 生、録音時でもまだ26歳という若さ。その演奏は、明るく軽やかさを持った美しい音で、上から 下までむらなく、洗練された音楽を聞かせるもの。優れた演奏などというレベルでない、魅了さ れずにはいられないクラリネット。近代フランスの作品を中心としたこのCDは、彼の名前を広く 知らしめるものになるでしょう。
GEN-21724(2CD)
「ロレム・イプサム」
セファルディの伝承歌:私の娘よ
レグレンツィ:目よ、泣かないで
18 世紀のペルーの音楽:トナーダ「エル・ディアマンテ(ダイヤモンド)」
8世紀のペルーの音楽:カチュア・セラニータ
セファルディの伝承歌:ニモルド王が郊外に出た時
F.カッチーニ:私は憔悴し
ファルコニエーリ:ドニャ・タロリリャ・デ・カラリェノスのためのフォリア
フレスコバルディ:そよ風がすっかり優しく吹けば
トレホン・イ・ベラスコ:眠れぬ私の主よ/私の熱愛する素敵な人が/トナーダ「ラ・ラタ」/セニョーラ・ドニャ・マリア
メールラ:カンツォネッタを聞いておくれ
セファルディの伝承歌:サヨナキドリたちが歌う
パーセル:少しの間の音楽
コンボ・カム(古楽アンサンブル)

録音:2020 年 2 月24-27 日 ライプツィヒ
中世からバロックにかけてのスペイン、イタリア、ペルーなどの音楽を歌と古楽器アンサン ブルで演奏しています。コンボ・カムは、6 人の音楽家(うち一人は歌の担当のヴィオラ・ブラン シュ)とドリス・メーレスビュヒナーからなる古楽団体。メーレスビュヒナーは演奏には参加して おらず、ブックレットに長めの解説(独英文)を寄せているが、読んでもあまり良く分からない。 CD1 では上記 15 曲に加え 8 つの短い情景のようなものが挟まっています。CD2 は曲間に情 景を入れず15 曲だけ、ただし曲順が異なります。
GEN-21725
シューベルト:楽興の時 D780
チェ・ウチョン(b.1968):楽興の時
ラフマニノフ:6 つの楽興の時Op.16(第1 版)
キム・イェスル(P)

録音:2020 年2 月11-13 日 ライプツィヒ
有名なシューベルトの楽興の時全6 曲、ラフマニノフの楽興の時に加え、韓国の作曲家チ ェによる新たな楽興の時も含めた、楽興の時集。ラフマニノフの楽興の時は第2 番が1940 年 に改訂されており、現在はこちらが一般的だが、ここでは 1897 年の第 1 版が用いられてい る。チェ・ウチョンは 1968 年の生まれ。ソウルで学んだ後、ザルツブルクのモーツァルテウム やパリ国立高等音楽院などで学んでいます。 キム・イェスルは韓国のピアニスト。ソウルで学んだ後、ハンブルク音楽舞台大学に留学。韓 国とドイツを拠点に活躍しています。2018 年からソウルのコングク大学で教職に就いています。
GEN-21726
「夢」〜ピアノ編曲集
ラフマニノフ(ガイガー編):夢 Op.8-5、ロマンス Op.6-1
リスト(ガイガー編):ハンガリー狂詩曲第13 番S.244
ガイガー:ウェーバーの「魔弾の射手」からの主題による変奏曲
メンデルスゾーン(ガイガー編):「歌の翼に乗って」幻想曲
シューベルト(リスト編):春の想いS.558-7,休みのない恋S.558-10,水車職人と小川S.565-2
シューベルト(ゴドフスキー編):楽興の時 Op.94-3
ビゼー(ホロヴィッツ編):「カルメン」変奏曲
サン=サーンス(ガイガー編):オンファールの糸車
リスト(ホロヴィッツ編):ハンガリー狂詩曲第2 番嬰ハ短調
ガイガー:大ホールでの踊り
ユルゲン・ガイガー(P)

録音:2020 年1 月30-31 日 ドイツ バイエルン州 ポリング
ドイツの中堅ピアニスト、ユルゲン・ガイガーの弾くトランスクリプション集。かつては名ピア ニストが有名無名の曲を自分の流儀に改編して演奏するのは当たり前に行われていた。この CD でガイガーは、自らの編曲も含め、そうしたトランスクリプションの面白さ楽しさを蘇らせて います。「編」とあってもほとんどの場合で原曲を下地に発展させた作曲です。 ユルゲン・ガイガーは1976 年、ドイツ、南バイエルンのプファッフェンヴィンケル生まれのピアニ スト。ミュンヘン音楽演劇大学で学んだ後、ピアニスト、またオルガニストとして活躍しています。
GEN-21727
「ロシアの魂」〜アレクサンドル・クライン(1883-1951)編「ロシアの三重奏曲集」

バラキレフ:色づいた麦畑が波打つ時
ボロディン:私の歌は苦くそして荒々しい
リムスキー=コルサコフ:東洋のロマンス
リムスキー=コルサコフ:「金鶏」〜シェマハの女王のもとで
ムソルグスキー:涙
チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 Op.48〜第3 楽章,第2 楽章
チャイコフスキー:6 つの二重唱 Op.46〜涙
チャイコフスキー:6 つのロマンス Op.6〜一言もなく、ああ私の友よ
チャイコフスキー:「四季」〜ヒバリの歌
アレンスキー:4 つの小品 Op.30〜第2 番セレナーデ
ラフマニノフ:楽興の時 Op.16〜第3 番
レビコフ:「クリスマス・ツリー」 Op.21〜ワルツ
チェレプニン:5 つのロマンス Op.22〜第1 番 調べ
グリエール:12 の子ども向けの小品 Op. 31〜第2 番夜想曲
エンゲル:2 つのロマンス Op.2〜第2 番ああいいや、美しさに
ニコライエフ:2 つのロマンス Op.4〜第1 番 夜は穏やか
パフルスキ:4 つの前奏曲 Op.21〜第3 番
カトワール:3 つの小品 Op.2〜第1 番親密な歌
メトネル3 つの物語 Op.9〜第2 番物語
サバネーエフ:2 つの小品 Op.5〜第2 番前奏曲
ストラヴィンスキー:「火の鳥」〜子守歌,王女たちのロンド
スクリャービン:3 つの小品 Op.2〜第1 番練習曲
スクリャービン:2 つの夜想曲 Op.5〜第2 番
ピアノ・トリオ・テン=ベルク・ヤン・シェーファー 【イローナ=テン・ベルク(Vn)、ヤン・ウェン=シン(Vc)、ミヒャエル・シェーファー(P)】

録音:2020 年2 月29 日,3 月1 日 ミュンヘン
ロシアの作曲家の様々な小品をピアノ三重奏で演奏しています。モスクワで活躍し たユダヤ人作曲家、アレクサンドル・クライン(1883-1951)が選曲、編曲し出版した 「ロシアの三重奏曲集」という楽譜の25 曲を順番もそのままに収録しています。原曲は 今でも有名なものもあればもう忘れ去られてしまったものもあるが、いずれも楽しめる ものばかり。ロシア革命前のモスクワのサロンではこうした曲がこのように演奏されて 人気を博していたのかもしれない。 バイエルンRSOのコンサートミストレスを務めたイロナ・テン=ベルクと、彼 女の伴奏を受け持つミヒャエル・シェーファー、さらにバイエルンRSOの主 席チェロ奏者だったヤン・ウェン=シンの三人によるトリオは、それぞれの名字を取 った長い名前になっているが、これがGENUIN への3 枚目のCD。小品でも充実の 演奏を聞かせてくれて、25 曲たっぷり楽しめる。
GEN-21728
通奏低音なし〜バッハへ至る道で
バルツァー:前奏曲
マッテイス:壊れた経過区、急速な楽句そして幻想曲
ヴェストホフ:組曲 イ短調
コレッリ:前奏曲 イ長調
トレッリ:前奏曲 ホ短調
ピゼンデル:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調
コレッリ:前奏曲 ニ長調
作者不詳(ノゲイラ手稿譜):幻想曲 ニ長調
フィルスマイヤー:パルティータ イ長調
作者不詳(ノゲイラ手稿譜):前奏曲と幻想曲 ヘ長調
バルツァー:アルマンド
パーセル:前奏曲 ト短調 N773
ビーバー:パッサカリア
ナージャ・ツヴィーナー(Vn)

録音:2020 年 6 月 8-10 日 ライプツィヒ
「バッソ(=通奏低音)なし ―バッハへ至る道で」と題された、17 世紀後半から 18 世紀前半 にかけての無伴奏ヴァイオリン作品集。無伴奏ヴァイオリンと言えばバッハとなってしまうが、 その先駆作品を聞くことができます。個々の曲がいずれも素晴らしい作品ばかりで、しかもそれ らが並ぶことで、バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ、パルティータ集がこれらの伝統の上に 成り立っていることがよく分かる。ことにヨハン・ヨーゼフ・フィルスマイアー(1663―1722)のパ ルティータ集(ここに収録されているニ長調を含む6 曲)は、バッハよりも数年前の作品で、極 めて充実した内容で聞き応えがある。 ナージャ・ツヴィーナーは、まだ十代の学生の頃に、今や人気SQであるクス四重 奏団の創立メンバーを務めたヴァイオリニスト(彼女は正式には第 2 ヴァイオリンだったが、し ばしば第 1 ヴァイオリンを受け持った)。そう言われてみれば、1 つのヴァイオリンながら緻密 なアンサンブルを思わせる演奏で、また重音でも音程が極めて正確で美しい。
GEN-21729
「世紀末」
ドビュッシー:ラプソディ第1 番
ベルク:クラリネットとピアノのための4 つの小品 Op.5
レーガー:クラリネット・ソナタ 嬰ヘ短調 Op.49-2
ストラヴィンスキー:無伴奏クラリネットのための3 つの小品
サン=サーンス:クラリネット・ソナタ 変ホ長調 Op.167
デュオ・アウスト【ベッティーナ・アウスト(Cl)、ロベルト・アウスト(P)】

録音:2020 年7 月15-17 日 ドイツ,ブライバッハ
「世紀末」という題名だが、ほぼ 20 世紀初頭の近代のクラリネット曲を集めています。ただし 作風は作曲家によって様々。 ベッティーナ・アウストはドイツのクラリネット奏者。ハノーファーおよびパリで学んだ後、2014 年からアウグスブルクPOのソロ・クラリネット奏者を務めています。 2015 年にドイツ音楽コンクールで受賞(3 人のうちの一人)、この時に初のCD をGENUIN か ら発刊していた(GEN-16432)。キリリとした音色が美しまたコントロールも抜群で、こうした近 代音楽には打って付けのクラリネット奏者です。ピアノのロベルト・アウストは彼女の兄(もし くは弟)。
GEN-21730
「ロシアの小さな絵画」〜リャードフ&アレンスキー作品集
リャードフ:舟歌 嬰ヘ長調 Op.44
 バガテル 変ニ長調 Op.30
 ピアノのための2 つの小品 Op.9
 ピアノのための3 つの小品 Op.57
 前奏曲 ヘ短調 Op.33-1
 前奏曲 ロ短調 Op.11
 前奏曲 変ニ長調 Op.10-1
 前奏曲 変ロ短調 Op.31-2
 前奏曲 ト短調 Op.46-2
 前奏曲 ニ短調 Op.40-3/
練習曲 変イ長調 Op.5
アレンスキー:24 の性格的小品 Op.36 から(第3 番夜想曲 変ニ長調/第4 小バラード 嬰ハ短調/第16 番悲歌 ト短調/第19 番春の夢 イ長調)
 6 つの小品 Op.53
ヴェトラーナ・メールマン=ムレト(P)

録音:2020 年3 月3―5 日 カイザースラウテルン
ロシア・ロマン派のピアノ曲が好きな人にはたまらない CD。アナトーリ・リャードフ(1855― 1914)とアントン・アレンスキー(1861-1906)のピアノ小品を計 24 曲収録。いずれもサロン風 の素敵な曲ばかりで、1 時間うっとりと楽しめる。 スヴェトラーナ・メールマン=ムレトはロシア、モスクワの南に位置するリペツクの生まれ。16 歳の時にはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1 番を弾いて演奏会デビューしたという。2011 年からフランス在住。気品のある柔らかいピアノの音が素晴らしく、これらの小品がすこぶる 心地よく響いています。
GEN-21731
「LA MUSIQUE」〜エリオット・カーター(1908-2012)作品集
(1)木管四重奏のための8 つの練習曲と1 つの幻想曲(1950)
(2)音楽(2007)〜独唱のための
(3)弦楽三重奏曲(2011)
(4)ルイス・ズーコフスキーの詩(2008)〜クラリネットとソプラノのための
(5)リトレイシング2(2009)〜フレンチホルンのための
(6)ナイン・バイ・ファイヴ(5 人で9 本)(2009)〜木管五重奏のための
(7)オーボエとハープシコードのためのソナティーナ〜第1 楽章(1947)
スイス室内合奏団(スイス・チェンバー・ソロイスツ):サラ・ウェゲナー(S)/フェリックス・レングリ(Fl)/ハインツ・ホリガー(Ob)/フランソワ・ベンダ(Cl)/セルジオ・ピレス(Cl)/オリヴィエ・ダルベライ(Hr)/ ディエゴ・ケンナ(Fg)/イレーネ・アブリーゴ(Vn)/ユルク・デーラー(Va)/ ダニエル・ヘフリガー(Vc)/ペーター・ソロモン(Cemb)

録音:(1)(5)(6)2014 年10 月29-30 日 スイス,リーエン、(2)(3)(4)2020 年6 月19 日 スイス,マルターレン、(7)2008 年12 月7 日 ジュネーヴ,DDD、58'16
20 世紀米国を代表する作曲家の一人、エリオット・カーターの室内楽編成作品集。ソナティーナが 1947 年、8 つの練習 曲と1 つの幻想曲が1950 年の作品、他は21 世紀に入ってから、つまりカーター90 代以降の作品で、弦楽三重奏曲は103 歳で亡くなる前年の作品。「ナイン・バイ・ファイヴ」は5 人の奏者が持ち替えで9 つの管楽器を吹く。 ハインツ・ホリガーも参加しているスイス室内合奏団はいずれの奏者も名手ばかりで、ソプラノのサラ・ウェゲナーともどもカ ーターならではの楽しさを引き出しています。エリオット・カーターという名前は知っているけれど曲を聞いたことがないという人 にこそお勧め。
GEN-21733
「センティメント」〜フランス・バロックとアニタ・ミエゼのチェンバロ作品集
L.クープラン:プレリュード・ノン・ムジュレ(拍子のない前奏曲) ヘ長調
アニタ・ミエゼ(b.1980):感情(Sentiment)1
デュフリ:ラ・フォルクレ,メデ,シャコンヌ
ラモー:ミューズたちの対話
デュフリ:三美神,ラ・ド・ブロンブル
ラモー:ガヴォットと6 つのドゥーブル(イヴァノヴァによるプレリュード・ノン・ムジュレ付き)
ミエゼ:感情(Sentiment)2/L.クープラン:シャコンヌ ヘ長調
デュフリ:ラ・フェリックス,優しいロンド
ロワイエ:第1 タンブーラン,第2 タンブーラン,愛らしさ,気まぐれ
ミエゼ:葉書
L.クープラン:ブランロシェ氏の墓石
アレクサンドラ・イヴァノヴァ(Cemb)

録音:2018年8月、10月 オランダ,アス
ロシアのチェンバロ奏者、アレクサンドラ・イヴァノヴァの独奏CD デビュー。アレクサンドラ・ イヴァノヴァはロシア、バイカル湖畔の生まれ。モスクワのチャイコフスキー音楽院でピアノを 学びつつ、徐々にチェンバロやフォルテピアノ、オルガン演奏に傾倒して行く。これらをバー ゼルのスコラ・カントルムでさらに学び、現在はスイスを拠点に活躍しています。このデビュー CD では、ルイ・クープランやラモー、デュフリ、ロワイエといったフランス・バロック音楽の作品 を中心に、ラトヴィアの作曲家、アニタ・ミエゼ(b.1980)の作品を交えています。気品に溢れつ つ、明快で主張のはっきりした演奏が気持ちいい。
GEN-21734
「連続 Continuum」
カサド:スペイン古典様式によるソナタ
ストラヴィンスキー:イタリア組曲
コダーイバッハの3 つのコラール前奏曲
シュニトケ(ホイペル編):古い様式による組曲
レーガー:アリア Op.103a-3
ミハリス・ホイペル(Vc)
マリオ・ヘリング(P)

録音:2020 年3 月10-12 日 フランクフルト・アム・マイン
「連続 Continuum」と題された、バロック音楽など古い様式に基づいて書かれたチェロとピ アノの作品集。シュニトケの「古い様式による組曲」(本来はヴァイオリンとピアノのための作 品)は、1970年代の作品とは思えないほど見事な擬バロック音楽で、おそらくお手本としたで あろうストラヴィンスキーの「イタリア組曲」と一緒に演奏される人気曲。 ミハリス(もしくはドイツ風にミヒャエル)・ホイペルは1988年、アテネ生まれのチェロ奏者。8歳 でチェロを学び始めるとすぐに才能を発揮。2006年から奨学金を得てドイツに留学、ハノー ヴァーとハンブルクで学ぶ。以来祖国ギリシャとドイツを中心に世界中で活躍しています。マリ オ・ヘリングは1989年、ハノーファー生まれのピアニスト。ベルリン育ち。2018年にリーズ国際 ピアノ・コンクールの第2位を受賞。母親は日本人。若い二人による瑞々しい演奏が素敵だ。
GEN-21735
アルト・サクソフォンを用いたピアノ三重奏曲集
ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1 番 ハ短調 Op.8
クレネク(クシェネク):クラリネット三重奏曲 Op.108
クラヴィス三重奏団【イェンニ・リップル(Vn)、ミハ・フェルク(アルト・サクソフォン)、サビーナ・ハサノヴァ(P)】

録音:2019 年4 月15-17 日 ウィーン
3 つの三重奏曲それぞれでアルト・サクソフォンを用いて演奏しています。ブラ ームスの三重奏曲ではホルンが、ショスタコーヴィチではチェロが、クレネクで はクラリネットが、アルト・サクソフォンに置き換えられています。特にショスタコー ヴィチとクレネクでは音楽の近代的色彩が増しているように感じられます。 クラヴィス三重奏団は2013 年結成のウィーンの三重奏団。もちろんこの編成の 三重奏団は珍しい。イェンニ・リップルはウィーン生まれのヴァイオリニスト。母 親はメキシコ人。ミハ・フェルクはスロヴェニア生まれ。ウィーンでサクソフォンを 学んでいます。サビーナ・ハサノヴァはアゼルバイジャンの首都バクーの生まれ、 トルコのエディルネ育ちのピアニスト。14 歳でモスクワのチャイコフスキー音楽 院大ホールでモスクワSOと共演したという。2010 年からウィーンを拠点と しています。
GEN-21736
レッシュ(b.1975):弦楽四重奏曲第3 番「アタッカ」(2019)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7 番ヘ長調Op.59-1「ラズモフスキー第1 番」
アリスQ【【アンナ・カタリーナ・ヴィルダームート(Vn)、ノエミ・ツィパーリング(Vn)
カスパー・フィンツェンス(Va)、ルカス・ジーバー(Vc)】

録音:2020 年7 月14-16 日 フランクフルト・アム・マイン
もはや「注目の」から「人気の」へと進化したアリス四重奏団、GENUIN から発売され た過去3 枚のCD はいずれも素晴らしい出来で話題となった。新録音はベートーヴェ ンのラズモフスキー第 1 番。彼らは 2017 年にラズモフスキー第 3 番(と第 14 番Op.131)を GENUIN 初録音に選んでいたが、それから 3 年で著しく成長、高い技術 による精緻な弦楽四重奏の絡みを誇りつつ、ベートーヴェンの内側からエネルギーが 突き上げるような熱気のある勢い、つまりベートーヴェンの芸術的衝動を現代に蘇ら せています。初演時斬新過ぎて理解されなかったという第 2 楽章が、彼らの演奏ではた しかに目覚ましく新鮮に響いています。加えて第1 ヴァイオリンのアンナ・カタリーナ・ヴィ ルダームートの伸びのよい美音には随所で惚れ惚れとさせられます。 ゲラルト・レッシュは1975 年、リンツ生まれのオーストリアの作曲家。ウィーン音楽演劇 大学で学んだ後、指導者としても優秀なスイスの作曲家、ミカエル・ジャレル/ミヒャエ ル・ヤレルに学び、21 世紀に入ってから幅広く活躍しています。弦楽四重奏曲第 3 番「アタッカ」は新作で、これが世界初録音。
GEN-21737
クリスティアン・リディル(b.1943):室内楽作品集
(1)会合(全4 曲)
(2)おとぎの絵本(全5 曲)
(3)ハンガリーの舞曲による変奏曲
(4)広場の演奏会(全4 曲)
(5)2 つの死の舞踊
(1)ノ・フィル・ブラス:
【マルティン・アンゲラー(Tp)
ヘルベルト・ツィンマーマン(Tp)
カーステン・ドゥフィン(Hrn)
ウヴェ・シュローディ(Tb)
シュテファン・ティシュラー(チューバ)】
(2)イヴァンナ・テルナイ(Fl)
フェリックス・コルプ(打楽器)
(3)オリファー・クレンク(Cl)
ライナー・ザイベル(Fg)
アンドレアス・フレーゼ(P)
(4)モニャ・ホイラー(半音階ハーモニカ)
オリファー・クレンク(バス・クラリネット)
ライナー・ザイベル(Fg)
アルフレート・ベーム(Fg)
アンドレアス・フレーゼ(Cemb)
(5)イヴァンナ・テルナイ(Fl)
オリファー・クレンク(Cl)
ハンネス・ロイビン(Tp)
ハンスイェルク・プロファンター(Tb)
フェリックス・コルプ(打楽器)
ミヒャエル・フリードリヒ(Vn)
アレクサンダー・ヴァイスコップ(Cb)
アンドレアス・フレーゼ(P)

録音:2020 年7 月24 日,31 日-8 月2 日 ミュンヘン近郊ゼンドリング
ドイツの作曲家、クリスティアン・リディル(1943-)の室内楽曲集。クリスティアン・リディルは ブレスラウ(現ポーランドのヴロツワフ)の生まれ。長らくフランクフルトのゲーテ大学で教職に 就いており、また作曲家として様々な作品を書いています。このCD に収録された作品はどれも 穏やかなながらどこかピリリとした作品で、リディルの音楽の魅力をよく伝えています。 演奏者の多くはバイエルンRSOなどミュンヘンのオーケストラの団員で、例えばマ ルティン・アンゲラーは2011 年以来バイエルンRSOの首席トランペット奏者。
GEN-21738
ヨハン・グラーフ(1688-1750):ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集
独奏ヴァイオリンと低音伴奏による6 つのソナタOp.1 より
ソナタ第4 番ト短調/ソナタ第5 番イ短調
独奏ヴァイオリンと低音伴奏による6 つのソナタOp.2 より
ソナタ第2 番ハ短調/ソナタ第6 番ト長調
独奏ヴァイオリンと低音伴奏による6 つのソナタOp.3 より
ソナタ第4 番イ長調/ソナタ第5 番ト短調
アンネ・シューマン(バロックVn)
クラウス・フォイクト(ヴィオラ・ダ・スパッラ)
ゼバスティアン・クネーベル(Cemb)

録音:2020 年 7 月 7-10 日ドイツ,ピルニッツ
18世紀前半に活躍したドイツのヴァイオリニスト、ヨハン・グラーフ(1688―1750)のヴァイオ リン・ソナタ集。グラーフの作品の録音はこれが初めてかもしれない。ヨハン・グラーフはニュ ルンベルクの生まれと伝えられています。若くしてヴァイオリンの名手と知られ、まずバンベルク の宮廷楽団に迎えられ、ここでOp.1のソナタ集を出版。1722年にシュヴァルツブルク=ルー ドルシュタット侯国の宮廷に仕えるようになり、ここでOp.2とOp.3のソナタ集が出版された。か のゲオルク・フィリップ・テレマンはグラーフと交流があり、テレマンはグラーフを奏者としても 作曲家としても高く評価していたことが知られています。残念ながらグラーフの大作はすべて消 失しており、現代に伝えられているのはこのヴァイオリン・ソナタ集だけです。それでもグラ ーフが18世紀前半のドイツを代表するヴァイオリニストだったことは伝わるでしょう。 アンネ・シューマンはドイツのヴァイオリニスト。1989年にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽 団の団員となります。フリーになった後はバロック・ヴァイオリンで活躍、特にジョン・エリオット・ガ ーディナーの下で多く演奏しています。クラウス・フォイクトはドイツのヴィオラ奏者。1995年から 専らバロック演奏に取り組み、ヴィオラ・ダモーレやヴィオラ・ダ・スパッラの演奏も手掛けてい る。ゼバスティアン・クネーベルはチェンバロ奏者、オルガン奏者として幅広く活躍しています。 この3人は、GENUINからヴィオラ・ダモーレのための音楽を刊行している(GEN-10183)。
GEN-21739
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティー
タ第2 番ニ短調 BWV1004
ジョン・ケージ:安っぽい模造品(1977)
ジョン・ケージ:18 回の春の素敵な未亡人(1942)
ディアマンダ・ラ・ベルジュ・ドラム(Vn)
ミシェル・オルーク(歌)
カティンカ・フォウ・ヴィネリウ(歌)

録音:2020 年9 月21-24 日 ケルン
「裏返しに Inside Out」と題された、オランダのヴァイオリニスト、ディアマンダ・ラ・ベルジ ュ・ドラムのおそらく初めてのクラシックの CD。バッハとケージの作品を並べただけでも目新 しいが、バッハの無伴奏パルティータ第2 番は高度な技術でバッハの音楽をかなり自由に操 って新鮮だ。そして有名なシャコンヌにはなんと女声 2 人のヴォカリーズを加えています。この 二人はケージの「18 回の春の素敵な未亡人」でも活躍する。ラ・ベルジュ・ドラムはかなりアヴ ァンギャルドな音楽家なようだ。ミシェル・オルークは、アイルランド、ダブリンで活躍する歌 手。カティンカ・フォウ・ヴィネリウはデンマークの歌手。二人ともクラシック畑ではないものの 素晴らしい美声の持ち主です。
GEN-21740
「モーツァルト=サリエリ」
モーツァルト:セレナード第 10 番変ロ長調 K.361「グラン・パルティータ」
サリエリ(ヘルマン編):「トロフォニオの洞窟」序曲*
サリエリ夜の神殿のためのアルモニア 変ホ長調 *
 小セレナータ 変ロ長調#$
アルモニア・アンサンブル

録音:2016年4月2-4日,2017年10月18日*,2004年春#、ライプツィヒ
モーツァルトの傑作「グラン・パルティータ」に、サリエリの作品も加えた管楽合奏(独ハル モニームジーク,伊アルモニア)作品集。サリエリの「夜の神殿のためのアルモニア」は、ベー トーヴェンの「フィデリオ」を発案した男爵ペーター・フォン・ブラウンがウィーン近郊シェーナ ウに建てた別荘「夜の神殿」の天井に設置された機械仕掛けのためのもの。5 分強の短い曲 だがたいへん魅力的な音楽で、サリエリの良さが凝縮されています。。 アルモニア・アンサンブルは 2000 年結成の管楽合奏団。たいへん素晴らしい演奏だと思っ たら、彼らはライプツィヒ・ゲヴァントハウスOの団員達、つまりライプツィヒ・ゲヴァント ハウスOの管楽器部門による演奏。さすがの演奏です。なお「グラン・パルティータ」 は指示通りコントラバスを用いて演奏しています。
GEN-21741
マンデリシュターム歌曲集
グバイドゥーリナ(b.1931):詩人リンマ・ダロスに宛てた
手紙
フィルソヴァ(b.1950):悲しみ Op.145
星のフルート
Op.56
 星明りに向かって Op.173 (3 曲)
 スラ―ヴァのために
デニソフ(1929-96):転換点で(4 曲)
シルヴェストロフ(b.1937):不眠 ホメロス
フィルソヴァ:冬の細道で
ヴォロネジ手帳Op.121(6 曲)
マーハ・ドイブナー(S)
カーチャ・チェンベルジ(P)
エーレンガルト・フォン・ゲミンゲン(Vc)
KAPモデルン・アンサンブル

録音:2020 年2 月14-16 日,6 月11-12 日 ベルリン,ダーレム、2020
年10 月4 日 ベルリン,クロイツベルク
20 世紀前半のロシアの詩人で、反体制的かつユダヤ系であったために弾圧され、流刑地 で亡くなったオシップ・マンデリシュターム(1891-1938)の詩に関わる歌曲集。ソフィア・グバイ ドゥーリナ(1931-)やエレナ・フィルソヴァ(1950-)らの作品はいずれも世界初録音とされます。 マーハ・ドイブナーはフライブルク生まれのドイツのソプラノ。近現代作品のスペシャリストとし て知られています。
GEN-21743
「フランス的憧憬」〜フランスのチェロ小品集
ピエルネ:発展 Op.21/カプリス Op.16
ドビュッシー:間奏曲/夜想曲とスケルツォ
ショーソン:チェロもしくはヴィオラとピアノのための小品
Op.39
ヴィエルヌ:異国の夜(5 曲)
フォーレ:ロマンス Op.69/蝶々 Op.77
ラヴェル:メヌエット
L.ブーランジェ:悲しい晩に
フォーレ:組曲「ドリー」Op.56〜ドリーの庭,スペイン風の踊り
サン=サーンス:白鳥
デュオ・アファド【クレメンス・クリーガー(Vc)、吉住理恵子(P)】

録音:2020 年 1 月 19-22日ドレスデン
ドレスデンPOのチェロ奏者、クレメンス・クリーガーの弾く近代フラ ンスのチェロ小曲集。サン=サーンスの「白鳥」のような超有名曲から、フォーレの素敵な作 品、ドビュッシー、ショーソン、さらには指揮者としても有名なガブリエル・ピエルネ(1863― 1937)、20 世紀初頭の偉大なオルガン奏者、ルイ・ヴィエルヌ(1870―1937)、夭折の天才作 曲家リリ・ブーランジェ(1893―1918)と、選曲がたいへん素晴らしい。 クリーガーは1992 年からドレスデンPOのチェロ奏者を務めています。 しっとりとした音色で伸びやかに歌うチェロはたいへん美しい。吉住理恵子は大分生まれの ピアニスト。東京藝術大学を修了したのち、ドイツのデトモルト音楽大学に留学。その後はソ リストとして、また室内楽や伴奏のピアニストとして長くドイツで活躍。1994 年以来ドレスデン 音楽大学で指導にも当たっています。深みを感じさせつつもフランス近代音楽の華やかさにも 秀でており、そしてクリーガーの音楽と見事に調和しているのが素晴らしい。
GEN-21746
メンデルスゾーン:歌曲集
春の歌 Op.34-3/最初の菫 Op.19-2/愛の歌 Op.47-1/さすらい人の歌 Op.57-6/春に/朝の挨拶 Op.47-2/野原にようこそ Op.8-11/秋に Op.9-5/ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの歌(広場を抜けて)Op.57-5/秋の歌 Op.84-2/慰め Op.71-1/窓 Op.86-1/夜毎に私は夢の中で君に会う Op.86-4/葦の歌 Op.71-4/晩の歌 Op.8-9/夜の歌 Op.71-6/古いドイツの春の歌 Op.86-6
ロベルト・ポーラース(T)、
フリードリヒ・プレトリウス(P)

録音:2020年7月27-29日 ライプツィヒ
20代のドイツの二人によるメンデルスゾーンの素晴らしい歌曲集。ロベルト・ポーラースは1994年、ライプツィヒ生まれのテノール。少年時代は聖トーマス教会の少年合唱で歌っていた。ライプツィヒのフェリックス・メンデルスゾーン音楽舞台大学で学んだ後、独唱者として活躍しています。ポーラーズの声は非常に素直で軽やかで繊細です。メンデルスゾーンの歌曲は名曲揃いだが、太い声で歌われると彼独特の幻想味が消え去ってしまう。ポーラーズの儚げな美しさに満ちた歌は、メンデルスゾーンの歌曲を再発見させてくれる素晴らしものだ。伴奏のフリードリヒ・プレトリウスも1996年生まれの若いピアニスト。ちなみに彼も聖トーマス教会の少年合唱で歌っていた。プレトリウスは指揮者を目指しており、さすがに単なる伴奏ピアニストに収まらない豊かな音楽を紡いでくれます。
GEN-21747
「桜:春!」
ブーランジェ:春の朝に
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調 Op.24 「春」
ソスノフスキ(b.1985)&ヌス:間奏曲 「ヌスの福島のための悲歌へのカデンツァ」
ベニャミン・ヌス(b.1989):福島のための悲歌
タイユフェール:ソナタ第1 番
浜渦正志(b.1971):桜の周りの4 つの小品
マルヴィナ・ソスノフスキ(Vn)
ベニャミン・ヌス(P)

録音:2019 年 11 月 19-21 日,2020 年 1 月 28 日 ドイツ,カイザースラウテルン
「桜:春!」という題名の通り春を題材にしたヴァイオリンとピアノのための作品を集 めています。ベートーヴェンの有名な「春」ソナタに加え、リリ・ブーランジェとジェルメー ヌ・タイユフェールの作品が素敵だ。浜渦正志はゲームのファイナルファンタジーで有 名な作曲家。桜の周りの4 つの小品は2019 年の作品で、これが世界初録音。 マルヴィナ・ソスノフスキはスイス、バーゼル生まれのヴァイオリニスト。ポーランド系。 バーゼルで学んだ後、米国のカーティス音楽院に留学。ここ10 年ほどで目覚ましく台 頭しているヴァイオリニストです。ベニャミン・ヌスは1989 年、ドイツ中西部、ベルギッ シュ・グラートバッハの生まれ。2010 年に東京を訪れて日本の文化に大きな刺激を受 け、翌年の東日本大震災と福島の原子力発電所の被害に強い衝撃を受けて「福島 のための悲歌」を書いた。
GEN-21748
「ドラマ」〜木管五重奏曲集
ヴェルディ(リンケルマン編):「運命の力」序曲
ダンツィ:木管五重奏曲 ヘ長調 Op.68-2
ベリオ:作品番号動物園
タファネル:木管五重奏曲 ト短調
J.ゲーゼ(ヨルゲンセン編):タンゴ・ジェラシー
アセルガ五重奏団【ハンナ・マンゴルト(Fl)、ゼバスティアン・ポヤウルト(Ob)、ユリウス・キルヒナー(Cl) 、アマンダ・クラインバールト(Hrn)、アントニア・ツィンマーマン(Fg)】

録音:2020 年7 月8-10 日 ドイツ カイザースラウテルン
古典派の作曲家で優れた木管五重奏曲をいくつも残しているフランツ・ダンツィ(1763-1826)から、ベリオの作品番号動物園(奏者が演奏しながら語りをすることでも知ら れている)まで、オリジナル、編曲いずれにおいても大いに楽しめる。 アセルガ五重奏団は2012 年結成。2 年後の2014 年にはARD 国際音楽コンクール(ミュンヘ ン国際音楽コンクール)の木管五重奏団部門で第3 位(第1 位なし)を受賞、大いに名を高め た。彼らは既に2016 年にGENUIN にボヘミアの作曲家の作品集を録音、それから4 年たった アセルガ五重奏団が木管五重奏団の最高峰に上りつつあることがよく分かる演奏だ。
GEN-21749
フォーレ:ピアノ三重奏曲 ニ短調Op.120
レフラー:2 つのラプソディ―
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4 番変ロ長調 Op.11「街の歌」
古賀敦子(Fl)
ゲオルギー・ロマコフ(Vc)
ラドスワフ・クレク(P)

録音:2020 年8 月26-28 日 ライプツィヒ
フルートの古賀敦子とチェロのゲオルギー・ロマコフによるGENUIN へ新録音は、ピ アノのラドスワフ・クレクを加えてのピアノ三重奏曲集。注目はフォーレ晩年の傑作、ピ アノ三重奏曲、これをフルートで演奏しています。フォーレは当初クラリネットを想定して 書いていたのでクラリネットを用いた演奏は時々あるが、フルート演奏は珍しいだろ う。パリ仕込みの古賀のフルートがフランス近代風の香りを引き立ててオリジナルとは また異なった魅力に溢れます。チャールズ・マーティン・レフラー(1861-1935)は、ドイ ツ、ベルリン近郊シェーネベルク生まれで、1881 年に米国に移住、ボストンSO でヴァイオリンを弾き、さらには作曲家として活躍、没後 30 年にトスカニーニが作品を 指揮したこともある米国音楽史では名の知れた作曲家なのだが、録音は非常に少な い。これにベートーヴェンの街の歌三重奏曲を加えて、充実した1 枚になっています。 古賀敦子は福岡県福岡市の生まれ。パリ国立高等音楽院フルート科を第 1 位で卒 業。数々のコンクールで優勝、入賞を果たす。2001 年からマクデブルク・フィルハーモ ニーSOに所属。ゲオルギー・ロマコフはウクライナの首都オデッサの生まれ。6 歳からチェロを学び、13 歳でドイツに渡る。チェロ奏者として欧米で広く活躍してい る。 ラドスワフ・クレクはポーランドのグダニスク音楽院で学んだピアニスト。室内楽や 歌曲のピアニストとして活躍しています。
GEN-21750
「コントラスツ」〜ドレスデン・ソロ
ハンス・ベルナー(1927-2006):50の格言的な練習曲 Op.34〜対比(コントラスツ)
ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755):無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ イ短調
ハンス・ベルナー:50の格言的な練習曲 Op.34〜アレグロ・アパッショナート,フォックストロット,ワルツ,ポルカとマズルカ
ライナー・リシュカ(b.1942):独奏ヴァイオリンのための3つの小品
シュテファン・フレンケル(1902-1979):独奏ヴァイオリンのためのソナタ Op.1
マンフレート・ヴァイス(b.1935):独奏ヴァイオリンのための幻想曲
ライナー・リシュカ:独奏ヴァイオリンのための軽薄曲
ハンス・ベルナー:50の格言的な練習曲 Op.34〜マエストーソ,ジプシーの旋律
アンネッテ・ウンガー(Vn)

録音:2020年6月18-20日 ドレスデン
GENUINではすっかりお馴染みのヴァイオリニスト、アンネッテ・ウンガーの無伴奏ヴァイオリン曲集。ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755)を除いていずれも20世紀生まれの作曲家ばかり。アンネッテ・ウンガーは1992年からドレスデンのカール・マリア・フォン・ウェーバー音楽大学の教授を務めています。技術的に高度でかつ音色が美しく、おそらくは初めて聞くであろうこれらの作品を魅力的に弾き捌いています。
GEN-21751
女性作曲家のヴァイオリン作品集
レベッカ・クラーク(1886-1979):中国のパズル
ルイーズ・ファランク(1804-1875):ヴァイオリン・ソナタ第12 番 Op.39
レベッカ・クラーク:子守歌
クララ・シューマン(1819-96):3 つのロマンツェOp.22
レベッカ・クラーク:夏至の月
エイミー・ビーチ(1867-1944):ロマンス Op.23
ルーシー・バルトロメイ(Vn)
ヴェレナ・ルイ(P)

録音:2020 年 10 月 24-26日 ドイツ,ベーレン
女性作曲家のヴァイオリンとピアノのための作品集。20 世紀末に再評価された英国 のレベッカ・クラーク(1886-1979)、19 世紀半ばのパリで大きな名声を築きながら死後 忘れ去られてしまったルイーズ・ファランク(1804-1875)、説明不要のクララ・シューマ ン、そして歌曲で知られる米国のエイミー・ビーチ(1867-1944)。それぞ れに素晴らしい作品ばかりで、女性作曲家というくくりを付けずともヴァイオリンの名曲 ばかり。中でも最も復興が遅れているファランクによるヴァイオリン・ソナタ第 12 番は、 こんな素敵な曲が150 年以上埋もれていたのかと驚くしかない。ヴァイオリン・マニアも ぜひ注目すべきCD だ。 ルーシー・バルトロメイは、2003 年生まれというまだ十代のヴァイオリニスト。ライプツィ ヒ・メンデルスゾーン音楽演劇大学で学んでいるまだ学生だが、腕前はもう出来上が っています。ヴェレナ・ルイはパリ生まれのピアニスト。伴奏を中心に活躍しています。
GEN-21752
「ロシアの主題」
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7 番ヘ長調Op.59-1「ラズモフスキー第1 番」
プロコフィエフ:弦楽四重奏曲第2 番ヘ長調Op.92
エリオットQ【マリャーナ・オジポヴァ(Vn)、アレクサンダー・ザックス(Vn)、ドミトリー・ハハリン(Va)、ミヒャエル・プロイス(Vc)】

録音:2020 年8 月19-22 日 フランクフルト・アム・マイン
2019 年のドイツ音楽コンクール受賞記念CD に続くエリオット四重奏団の2 枚目の CD。1 枚目の CD(GEN-19661)と同様、ベートーヴェンと近代作品の組み合わせ。ベ ートーヴェン中期の傑作、ラズモフスキー第 1 番は、現代のSQらしい高度 な技術に裏打ちされた緻密なアンサンブルでありながら、明るくのびのびとして躍動感 にも満ちているところが素晴らしい。この演奏を聞けば誰でもエリオット四重奏団による ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を待ち望むようになることでしょう。 ラズモフスキー第1 番の第4 楽章の第1 主題はロシア民謡に基づいているが、プロコ フィエフの弦楽四重奏曲第 2 番も疎開先のナリチク(ジョージア国境に近い)の民謡を 用いています。プロコフィエフならでは民俗主義音楽と近代和声の融合を、エリオット四 重奏団は見事に果たしています。
GEN-21753
「チューバだけ」
サミッツ:深いエネルギー
モンテヴェルディ:3声のカンツォネッタ〜「どちらがより良いと言えるのか」「光よ、私のいとしい人はどこに居るのか?」「私が期待した時,残酷な光景」
ピアソラ:リベルタンゴ
コレッリ:ラ・フォリアに基づく変奏曲 Op.5-12
プレムル:3つのトロンボーンのための2つの小品
シュナイダー:ロメオとジュリエット変奏曲
サミッツ:ユーチューバ
アイルランド民謡:ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ)
モリコーネ:モリコーネのための瞬間
シュナイダー:シューマッハー行進曲
ザヴィヌル:バードランド
シャーナグル:友から友へ
トリオ・21メーター60【コンスタンティン・ハートヴィヒ(チューバ)、シュテッフェン・シュミート(チューバ)、ファビアン・ネッカーマン(チューバ)】
ゼフェリン・シュティッツェンベルガー(打楽器)

録音:2020年8月17-20日 ライプツィヒ
題名通り、チューバ3本のアンサンブルが、モンテヴェルディ、民謡からピアソラ、モリコーネなど、たっぷり楽しめる。ジョー・ザヴィヌルのバードランドはウェザー・リポートの名曲でありマンハッタン・トランスファーのカバーでも知られます。
トリオ・21メーター60は2016年結成の若いチューバ三重奏団。コンスタンティン・ハートヴィヒは1992年の生まれ。父親もチューバ奏者で13歳からチューバを学んだ。シュテッフェン・シュミートは1988年の生まれ。2011年からバイエルン国立Oのチューバ奏者を務めています。ファビアン・ネッカーマンは1995年の生まれ。ハノーファー音楽舞台媒体大学で学び、現在はベルリンRSOに所属。
GEN-21754
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 Op.24 「春」
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2 番 ニ長調 Op.94a
ヴィエニャフスキ:創作主題による変奏曲 イ長調 Op. 15
ワックスマン:カルメン幻想曲
ジモン・リュティ(Vn)、
アレクサンドラ・トルソヴァ(P)

録音:2020 年10 月 ドイツ バイエルン州 ポリング
若く優秀なヴァイオリニストの素晴らしいCD。ジモン・リュティは2000 年、ドイツのアウグスブ ルク生まれのヴァイオリニスト。ミュンヘンで学んだ後、2015 年から2019 年まで、優れた指導者 として知られるヴァイオリニスト、ザハール・ブロンに学んでいます。この CD に聞けるリュティのヴ ァイオリンは、20 歳頃の演奏になるわけだが、想像するような若々しい演奏とは異なります。瑞々し い感性と滴る美音を持ちながら、決して勢いに任せることなくじっくりと作品を聞かせる大人の 演奏だ。プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第2 番は滑らかで美しく、しかし近代的な妖しさが 漂う。有名なベートーヴェンの春ソナタは真っ向勝負の正攻法の演奏で、しかも古典派に不可 欠な気品の高さが素晴らしい。彼ほどの高度な技巧と美音を持った若いヴァイオリニストが、ワ ックスマンのカルメン幻想曲をこれほどしっとりじっくり弾くことは想像を超えています。リュティは 若くして円熟したヴァイオリニストのようです。今後の活躍が楽しみになります。ロシア、サンクトペ テルブルク出身のピアニスト、アレクサンドラ・トゥルソヴァの伴奏もたいへんに雄弁。
GEN-21755
「数世紀からの数分間」
フアン・デ・アンチエータ:愛を心に抱いて、私の母よ
ガストルディ:美しい人,愛の狩り,愛の希望
モーリー:4 月が私の恋人の顔に
スコットランド民謡:ローモンド湖
シューベルト:夜 D983C
ベルガー:海辺の教会
ムーディ:平和のための祈り
メイソン:より近くに、私の神よ、あなたへと
ローリゼン:ああ光から生まれた光
テイラー:あなたはあなたの目を閉じることができる
ドーシー:谷の平和
レノン:イマジン
シュヴィルムス:青い惑星
サイモン:明日に架ける橋,ボクサー
スティング:黄金色の畑 フィールズ・オブ・ゴールド
スコットランド民謡:別れの盃
クーフ:ハイ=ホ
マイ:おやすみなさい、友よ
ラインベルガー:晩の歌
アダム:再び晩になる
オクタヴィアンス【ハイコ・クノプフ(カウンターテノール)、レネ・ラッハマン(カウンターテノール)、マティアス・モイラー(カウンターテノール) 、クレメンス・リス(T)、クリスティアン・ガイダ(T)、マルティン・クレーカンプ(Br)、アンドレアス・イェッケル(Br)、ヨハネス・シュロイスナー(Bs)、ヤコプ・ランデンバッハ(ビートボックス)】

録音:2020 年 10 月 4-8 日 ドイツ コルディッツ、2020 年10 月9-13 日 ドイツ クロムスドルフ
ドイツの男声声楽アンサンブル、オクタヴィアンスのGENUINへの2枚目のCD。「数世紀か らの数分 Minuten aus Jahrhunderten」と題されている通り、15世紀末/16世紀初頭のフア ン・デ・アンチエータからジョン・レノン、ポール・サイモンまでおよそ500年の作品が美しい無 伴奏男声アンサンブルで歌われています。シューベルトの男声4声の傑作「夜」も実に見事な完 成度。
GEN-21756
「バッハに触発されて」
ブゾーニ:シャコンヌ
リスト:B-A-C-H の主題に基づく幻想曲とフーガ S.529(P版)
プーランク:BACH の名前に基づくワルツ即興曲
ダミアン・ショル(b.1988):…は穏やかな大河である(2013)
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 第2 番「ジャック・ティボー」
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第 2 番ニ短調 BWV1004〜シャコンヌ
ザミラ・シュピーゲル(P,Vn)

録音:2020年11月17-19日 ライプツィヒ,66'06
バッハとバッハに関連した作品を集めています。ブゾーニのシャコンヌ、リストの B-A-C-H の主題に基づく幻想曲とフーガ、プーランクの BACH の名前に基づくワル ツ即興曲、イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第 2 番と有名曲ばかりの中、1988 年 生まれの作曲家ダミアン・ショルの作品が2013 年の作品が珍しい。 ザミラ・シュピーゲルはピアニストでありヴァイオリニストであり、どちらにおいても高く 評価されています。この CD でも、ブゾーニ、リスト、プーランクではピアノを、ショル、イ ザイ、バッハではヴァイオリンを弾いて、どちらも見事な腕前を聞かせてくれます。
GEN-21757
ベートーヴェン:弦楽三重奏曲 変ホ長調 Op.3
セレナーデ ニ長調 Op.8
ボッケリーニ三重奏団【カン・セヨン(Vn)、ヴィッキ・パウエル(Va)、パオロ・ボノミーニ(Vc)】

録音:2020 年11 月30 日-12 月3 日 ベルリン
ボッケリーニ三重奏団によるベートーヴェンの弦楽三重奏曲集の第 2 弾、完結編。先に発 売されたOp.9 の3 曲(GEN-20699)が大変に素晴らしい演奏だったボッケリーニ三重奏団、こ こで瑞々しい音色と和やかな優しさに満ちた演奏で、初期のベートーヴェンの魅力を存分に 引き出しています。どうしても偉大な弦楽四重奏曲群の陰に隠れがちな弦楽三重奏曲だが、ボッ ケリーニ三重奏団の 2 枚によって極めてよくできた名曲だと分かることでしょう。特に Op.3 は 6 楽章から成る40 分近い大作で、18 世紀古典派のディヴェルティメントを受け継いだとても聞き やすい佳作。 ヴァイオリンのカン・セヨンは韓国生まれ、カナダとオーストラリアで育ち、2007 年からヨーロッ パ在住。彼女の滴る美音のヴァイオリンが大変魅力的です。ヴィッキ・パウエルは米国生まれ のヴィオラ奏者。2018 年からストックホルム王立POの首席ヴィオラ奏 者を務めています。パオロ・ボノミーニはイタリアのチェロ奏者。2016 年にライプツィヒの国際バッ ハ・コンクールのチェロ部門で第1 位を獲得。現在はカメラータ・ザルツブルクのソロ・チェロ奏 者を務めながらソリストとしても活躍しています。
GEN-21758
「まじめな?!」〜ドイツの歌曲集
ツェムリンスキー:メーテルリンクの詩による6 つの歌 Op.13
 2 つのキャバレー・ソング
スフェン・ダイガー(b.1984):風の要求
シェーンベルク:4 つの歌 Op.2
 キャバレー・ソング
スフェン・ダイガー:孤独(4 曲)
 拒絶
アリス・ラックナー(Ms)
イムケ・リヒトヴァルク(P)

録音:2021 年3 月1-4 日 ベルリン
ツェムリンスキーとシェーンベルクの20 世紀初頭歌曲に加え、ドイツの中堅作曲家、スフェ ン・ダイガーの歌曲が収録されています。スフェン・ダイガーは 1984 年、ドイツのエーババッハ の生まれ。ハイデルベルクで育ち、ロストック音楽舞台大学で学ぶ。今ドイツで注目されてい る作曲家の一人です。 ラックナーはドイツのメッゾソプラノ。バロック声楽作品と20 世紀21 世紀歌曲を得意としてい る。透明でかつ温かみのある声が素敵だ。リヒトヴァルクはライプツィヒ生まれのピアニスト。
GEN-21759
ブラームス:セレナーデ第1 番ニ長調 Op.11(九重奏曲復元版)
シュポア:九重奏曲 Op.31
アンサンブル・オブリガート・ハンブルク【インメ・イェアンネ・クレット(Fl)、アネッテ・ベール・ケーニヒ(Vn)、 ボリス・ファウスト(Va)、マルク・シューマン(Vc)、 山崎裕幸(Cb)、ゴンザロ・マイヤ(Ob)、 ヨハン=ペーター・ターフェルナー(Cl)、ブレイク・ウェストン(Cl)、 エマニュエル・ジャン=プティ=マティル(Hrn)、クリスティアン・エルスナー(Fg)】

録音:2021 年1 月6-8 日 ハンブルク
ブラームス20 代前半の佳作、セレナーデ第1 番ニ長調 Op.11 は、当初フルート、クラリネ ット×2、ファゴット、ホルン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスという九重奏曲として作 曲され、私的に演奏されたが、好評を受けてブラームスは2 管オーケストラ作品に書き直した。 これが今日知られているセレナーデ第 1 番です。残念なことにオリジナルの九重奏曲稿は 破棄されてしまい現存しない。この録音では管弦楽版から九重奏曲を復元した楽譜を用いて います。シュポーアの九重奏曲は、大九重奏曲 Grand Nonetto の名で知られる名曲。 アンサンブル・オブリガート・ハンブルクは、1995 年、フルート奏者のインメ・イェアンネ・クレッ トを中心に結成された。コントラバスに、2005 年からブレーメンフィルハーモニー O の首席コントラバス奏者を務める山崎裕幸が参加しています。 (Ki)

GEN-21761(4CD)
「デトモルトのアーカイヴの宝物」 〜デトモルト音楽大学の創立75周年記念アルバム
(1)ベートーヴェン:幻想曲 ホ長調 Op77
 ピアノ・ソナタ第24 番嬰ヘ長調Op.78 「テレーゼ」
 ピアノ・ソナタ第25 番ト長調Op.79
ムソルグスキー:「展覧会の絵」
シューマン:ウィーンの謝肉祭の道化Op.26〜間奏曲 変ホ短調
シューベルト:行進曲 ホ長調 D606
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調Op.31-3〜第4楽章

(2)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4 番ト長調 Op.58

(3)ドリースラー(1921-98):ピアノ協奏曲 Op.27

(4)バッハ:オーボエ・ダモール協奏曲 イ長調 BWV1055R

(5)ブラームス:チェロ・ソナタ第2 番ヘ長調 Op.99

(6)ベルク:ヴァイオリン協奏曲

(7)バルトーク:2 つのピアノと打楽器のためのソナタ Sz.110

(8)シェーンベルク:ピアノ曲 Op.33a、ピアノ曲 Op.33b

(9)レーガー:クラリネット五重奏曲
(1)ハンス・リヒター=ハーザー(P)
録音:1976年5月11日(ステレオ)

(2)ハンス・リヒター=ハーザー(P)、エーリヒ・ベルゲル(指)北西ドイツ・フィルハーモニー
録音:1973年12月11日(ステレオ)
(3)クラウス・シルデ(P)、マルティン・シュティファニ(指)北西ドイツ・フィル、ムジークアカデミー・デトモルト
録音:1971年2月19日、世界初演のライヴ録音(ステレオ)
(4)ヘルムート・ヴィンシャーマン(Ob)、ティボール・ヴァルガ室内O
録音1971年12月14日(ステレオ)
(5)アンドレ・ナヴァラ(Vc)、ヴェルナー・ゲヌイト(P)
録音:1972年1月14日(ステレオ)
(6)ティボール・ヴァルガ(Vn)、ギルバート・ヴァルガ(指)ティボール・ヴァルガ室内O
録音:1979年11月20日(ステレオ)
(7)ヴィルフリート・カッセバウム(P)、フリードリヒ・ヴィルヘルム・シュヌル(P)、ヴァルデマール・デリング(打楽器)、マルティン・クリストフ・レーデル(打楽器)
録音:1981年11月10日(ステレオ)
(8)エドムンド・ラスヘラス(P)
録音:1966年初頭(拍手無し)(モノラル)
(9)ヨスト・ミヒャエルス(Cl)、エルンスト・マイヤー=シールニング(Vn)、カタリーナ・リンデンバウム(Vn)、ライナー・モーク(Va)、イレーネ・ギューデル(Vc)
録音:1973年12月14日(ステレオ)
ドイツのデトモルト音楽大学の創立75 周年を記念して、1966 年から1981 年までの様々なライヴ録音が集められています。 なかでもティボール・ヴァルガが弾くベルクのヴァイオリン協奏曲は貴重。ヴァルガはこの曲のウィーン初演やさらにオースト ラリア初演でも演奏するなど、この曲を世に広めたヴァイオリニストの一人でありながらこれまで録音が聞けず、これはファン にはたいへん嬉しいもの。当時58 歳で技術的には難も見られるものの、意気込みは見事。名ピアニスト、ハンス・リヒター= ハーザーは、まずアンコールも含めたリサイタルが素晴らしい。得意のベートーヴェンを前半に、メインはなんとムソルグルス キーの「展覧会の絵」。さらにヘルムート・ヴィンシャーマンのバッハや、アンドレ・ナヴァラのブラームスなど、興味深い音源 が多々。いずれも記録用の音源らしく、音の状態はまちまちで、「広がりに乏しいステレオ」と付記しているものは楽器の音 像はほぼモノラル。それでも嬉しい4CD です。
GEN-21766
ベートーヴェン(リスト編):交響曲第9 番ニ短調 Op.125(ティンパニ追加版) ピアノ・デュオ・チパク=クシュニル【オルハ・チパク(P)、オレクシー=クシュニル(P)】
フランシスコ・マヌエル・アンガス・ロドリゲス(ティンパニ)

録音:2021 年2 月26-28 日 ドイツ ロストック
ピアノ・デュオ・チパク=クシュニルのGENUIN への3 枚目のCD。ベートーヴェン の交響曲第 9 番「合唱付き」をリストが 2 台ピアノ用に編曲したもの。リストによるベ ートーヴェンの交響曲の編曲は有名で録音も多々ある。これらピアノ独奏用編曲に 先立ち、1851 年に第9 交響曲を2 台ピアノ用に編曲、これも人気がある。今回の新 録音では、このリストの2 台ピアノ用編曲の第9 交響曲に、ベートーヴェンの楽譜か らティンパニを抜き出してリスト編曲の 2 台ピアノに加えて演奏しています。これだけで ガラッと印象が変わるのが面白い。オルハ・チパクとオレクシー=クシュニルは共に ロストック音楽舞台大学とウクライナのリヴィウ国立音楽アカデミー(彼らの母校であ る)で指導に当たっています。フランシスコ・マヌエル・アンガス・ロドリゲス 1990 年、セ ビリア生まれの打楽器奏者。ベルリンを中心にドイツで活躍しています。

GEN-22558
ショパン:名曲集
ポロネーズ イ長調 Op.40-1「軍隊ポロネーズ」/ ワルツ イ短調 KK.IVb-11/夜想曲 変ロ短調 Op.9-1/ 夜想曲 変ホ長調 Op.9-2/ ワルツ 変ホ長調 Op.18「華麗なる大円舞曲」/ ワルツ 変イ長調 Op.34-1「華麗なる円舞曲」/ ワルツ イ短調 Op.34-2「華麗なる円舞曲」/ ワルツ 変イ長調 Op.69-1「別れのワルツ」/ ワルツ ロ短調 Op.69-2/夜想曲 ホ短調 Op.72-1/ 夜想曲 ヘ短調 Op.55-1/ワルツ ヘ短調 Op.70-2/ ワルツ 変ニ長調 Op.64-1「小犬のワルツ」/ ワルツ 嬰ハ短調 Op.64-2/ワルツ ホ短調 KK.IVa-15/夜想曲 嬰ハ短調 KK.IVa-16
ヴィアチェスラフ・アポステル=パンクラトフスキ(P)

録音:2020年4月14-16日,2021年4月8-9日 ドイツ ライプツィヒ
ヴィアチェスラフ・アポステル=パンクラトフスキはモスクワ生まれのピアニスト。モスクワの グネーシン音楽大学を修了後、2006年にライプツィヒのフェリックス・メンデルスゾーン・バル トルディ音楽演劇大学の大学院に入学。以来ドイツを中心に活躍しています。2020 年に GENUIN からシューベルトとリストのピアノ作品集でCD デビュー(GEN-20556)、これは2年 ぶりの CD。全ショパンのアルバムと気合が入っています。アポステル=パンクラトフスキはショ パンを技巧的に鳴らすことなく、あくまで詩情を大切にしており、しっとりとした美しさが映え ています。
GEN-22559
フルートとピアノのためのフランスの音楽
ボザ:アグレスティード Op.44
カプレ:夢想と小さなワルツ
鈴木理香:遠いかすかな記憶2
フォーレ:フルートとピアノのためのコンクール用小品
棚田文紀:こだまする森3
フォーレ:ソナタ第1番イ長調 Op. 13(原曲 ヴァイオリン・ソナタ)
古賀敦子(Fl)
棚田文紀(P)

録音:2021年7月7-9日 ドイツ ライプツィヒ
※日本語解説付き
GENUINの看板アーティスト、フルートの古賀敦子の新譜。今回は棚田文紀の伴奏 でフランスとフランス関連の音楽を収録しています。アンドレ・カプレの「夢想と小さなワル ツ」は19世紀末のフルートとピアノための作品でも特に美しい名曲。ウジェーヌ・ボザの アグレスティードは1942年作ながらロマンティシズムに満ち溢れています。ガブリレル・フ ォーレの2曲に加え、棚田と鈴木理香というパリで活動する二人の日本人の作曲家の 作品を含めているのが特徴。いずれの曲でも古賀のパリ仕込みのフルートの美しく華 やかな音色が映え、しかも日本的わびさびも生きています。 古賀敦子は福岡県福岡市の生まれ。パリ国立高等音楽院フルート科を第1位で卒業。 数々のコンクールで優勝、入賞を果たす。2001年からマクデブルク・フィルハーモニー SOに所属しています。棚田文紀は1961年、岡山県岡山市の生まれ。東京芸術大 学作曲家を卒業後、パリ国立高等音楽院を修了。パリを拠点に活躍しており、1991年 から同音楽院のフルート科のピアニスト、2014から室内楽教授を務めています。
GEN-22560
ハイドン:フルート、ヴァイオリン、チェロのための6 つのディヴェルティメント(ピリオド楽器とモダン楽器による2種の演奏)
第1番ニ長調 Hob.IV:6
第2番ト長調 Hob.IV:7
第3番ハ長調 Hob.IV:8
第4番ト長調 Hob.IV:9
第5番イ長調 Hob.IV:10
第6番ニ長調 Hob.IV:11
アンナ・ジュトゥヌヒナ(フルート・トラヴェルソ,フルート)
スヴェトラーナ・ラマザノヴァ(バロックVn)、
フロリアン・シュトライヒ(バロックVc)
ヘイリー・バロック(Vn)、
ディミトリ・ゴルノフスキー(Vc)

録音:2021年8月 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
ハイドンの6つのディヴェルティメントを、ピリオド楽器とモダン楽器の2 種の演奏で 収録した興味深い CD。フルートはどちらもアンナ・ジュトゥヌヒナの演奏。ジュトゥヌヒ ナはロシア北西部のアルハンゲリスクの生まれ。8 歳でフルートを学び始め、地元の音 楽院、サンクト・ペテルブルク音楽院で学んだ後、オランダのマーストリヒト音楽院で学 んだ。二つの演奏は、ピリオド演奏とモダン演奏で、音色やピッチの違いはもちろん、 楽器や音楽の在り方という点まで直に比べられるので興味深い。もちろんどちらの演 奏も極めて高水準だ。 ※87分の超長時間収録のCDです。プレイヤーによってはうまく再生されない場合が ありますのでご注意ください。
GEN-22561
「境界の影」 〜クリスティアン・FP・クラム(b.1968):歌曲集
(1)境界の影(2004/10)〜6つの歌曲
(2)サルゴン(2001)〜サルゴン・ボウルスの詩による 5つの歌曲
(3)ニーチェ格言集(2019)〜11の格言
(4)静かな反響(2002)(全2曲)
(5)雪は降る(2012)(全10曲)
(1)(3)(5)クリストファー・ユング(Br)、ヤン・ローロフ・ヴォルトハウス(P)
(2)(4)マライケ・シェレンベルガー(Ms)、オリヴィエ・ルシャルドゥール(P)

録音:(1)(3)(5)2021年9月14-15日、(2)(4)2021年10月28-29日、ライプツィヒ
※(2)-(5)世界初録音
ドイツの作曲家クリスティアン・FP・クラム(Christian FP Kram) はエッセンのフォルクヴァン ク大学で音楽理論とピアノを学び、デュッセルドルフのシューマン大学でマンフレー ト・トロヤーンに作曲を、ライプツィヒ音楽大学でペーター・ヘルマンとディミトリ・テルザキスに 師事した。また 2002年から 2004年にかけて、ライプツィヒの HMT で 電気音響作曲コースを受講しました。現代音楽的な無調で硬派な作風。
GEN-22787
「とても美しい牧草地で」〜ドイツの民謡・歌曲集
北ドイツ民謡:あなたは、あなたは私の心の中にいる
ジルヒャー:タラウのエンヒェン
フェスカ:ザーレ川の美しい岸で
バーデンのプファルツの学生歌:聞け、外から来るものを
民謡:昔、二人の王様の子どもがいた
メンデルスゾーン:そっと私の心を通り抜けるOp.19a-5
モーツァルト:春への憧れ(来なさい、愛する五月よ) K.596
ヴェルナー:野ばら
シューベルト:菩提樹
ホーネ:黄色い馬車の上に高く
民謡:とても美しい牧草地で
ジルヒャー:私はそれが何を意味しているか分からない
シュヴァーベン地方の民謡:すべての泉が流れる時
ジルヒャー:明日にはここを去らねばならない
F・グルック:ひんやりした大地で
フロレンティン・フォン・ツッカルマーリオ:今の時代にこれほど美しい国はない
民謡:陽光溢れる道で民謡:お月様よ、あなたはそんなに静かに歩む
シュルツ:月が昇った
民謡:荒野はもう暗くなり
ブラームス:こんばんは、おやすみなさい Op.49-4
ダニエル・ブルーメンシャイン(Br)
ロベルト・ヴァン・スタイン(指)
ライプツィヒSO

録音:2021年10月20-22日 ドイツ ベーレン
ドイツの民謡、歌曲などを、オーケストラ伴奏でバリトンが歌っています。いずれもシュテファ ン・ケーニヒの編曲。ケーニヒは1963年、ベルリンの生まれ。長年フリーで活躍してきた音楽 家で、耳に親しみやすい音楽にうまく仕立てています。かつては日本でも親しまれていたハイ ンリヒ・ヴェルナーの「野ばら」など、懐かしく思われる方も多いでしょう。 ダニエル・ブルーメンシャインは、ドイツ、ハレ出身のバリトン。ライプツィヒのフェリックス・メン デルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学で学び、ドイツ・リートやオペラ、バロック音楽など 幅広く活躍しています。ロベルト・ヴァン・スタインはオランダの指揮者。2021 年からライプツィヒ SOの首席指揮者、音楽総監督を務めています。

GEN-22742(4CD)
ハインツ・レーグナー/ライプツィヒ・ゲヴァントハウスでのライヴ録音集
(1)メンデルスゾーン:序曲「静かな海と楽しい航海」
(2)ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
(3)シューベルト:交響曲第8番「未完成」
(4)シューベルト(マーラー編):弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」
(5)レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ Op.132
(6)ラヴェル:クープランの墓
(7)ブルックナー:交響曲第6番
(8)ガーシュウィン:パリのアメリカ人
ハインツ・レーグナー(指)
(1)(2)(8)MDR室内PO
(3)-(7)MDR響

録音:(1)1999年2月20日、(2)1999年2月28日、(3)1995年8月25日、(4)1997年9月21-22日、(5)1998年10月20日、(6)2001年8月8日、(7)1994年7月12日、(8)1997年12月25日、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスにおけるライヴ(全て)
ライプツィヒ生まれの指揮者ハインツ・レーグナー(1929-2001)が、ライプツィヒのMDR響(旧ライプツィヒ放送響)とMDR室内フィルハーモ ニーを指揮したライヴ録音集。突出して素晴らしいのが、ディスク1に収録されているメンデルスゾーンと&ベートーヴェン。
 メンデルスゾーンの序曲は、タイトルから連想される屈託のない楽しさを超越し、まるで人生の一大叙事詩のように圧倒的な説得力で迫ります。とにかく、サラッと流す瞬間が皆無。序奏部から憧れと切なさが入り混じったニュアンスを内声の抉り出しによって徹底表出。絶妙なルフト・パウゼからの主部は、あのケーゲルを思わせる屈折美の連続で、6:51からは憚ることを知らないフレーズの愛撫から恍惚の光が滲みます。10:35からの大胆なテンポの落とし方も、凄い凝縮力。最後のファンファーレで初めて緊張から開放されますが、コーダでは砂に水が染み込むような儚さを漂わせるのです。メンデルスゾーン自身の想定をも超えているであろう、恐るべき高内容の名演の誕生です!
 「田園」がこれまたレーグナーならではの内声の充実ぶりが最高次元に達した超名演!第1楽章冒頭ではヴィオラを中心とした声部の彩の表出に驚かされ、第2主題前のルフトパウゼや、1:46からの末端まで慈しみぬいたフレージングは、レーグナーの作品への愛情が、単なる「共感」以上の深さであることを物語ります。声部の炙り出しにしても、理屈でオケを説き伏せたのではなく、全パートに主役として歌うことを求めた結果としての音像が広がるので、どこを取っても音楽が温かいのです。
 そのレーグナーの温かな人間味が大きな包容力で迫るのが第2楽章。ここでも全パートが惜しげもなく歌い、支え合いうことで生まれるハーモニーは、あまりにも豊かで純粋なので、聴き手も感性全開で臨む必要があります。
第4楽章は、レーグナーのバランス感覚の妙に脱帽。ティンパニの強打に頼る単純志向とは無縁の声部操作と楽想への執着ぶりから、真のドラマが醸成されるのです。
 そして感動的な終楽章!これほど生への感謝が音化された演奏は稀ではないでしょうか?忘我の先の平穏な空気感をたたえた緩やかなテンポがまず素敵。ピチカート以降はパステル調の色彩が拡散し、人間と自然への愛を本当に知る尽くした人間だけがなし得る佇まいを繰り広げるのです。
ところで、ジャケットに使われているレーグナーの顔写真。その優しい目の奥にとてつもない悲しみを感じるのは気のせいでしょうか?  【湧々堂 2022年3月】
GEN-22745
黒ミサ〜アサセッロ四重奏団
アルトゥール・ルリエ(1892-1966):弦楽四重奏曲第1 番(1915)
クリストフ・シュタウデ(b.1965):弦楽四重奏曲第1 番(1986)
スクリャービン:「黒ミサ(P・ソナタ第9番)」(G.ペッソンによる弦楽四重奏のための編曲版)
イワン・ヴィシネグラツキー(1893-1979):弦楽四重奏曲第 2番〜四分音によるOp.18(1930/31)
アサセッロQ【ロスティスラフ・コジェフニコフ(Vn)、バルバラ・シュトライル(Vn) 、ユスティナ・シュリワ(Va)、テーム・ミョハネン(Vc)】

録音:2021年7月7-9日 ドイツ ライプツィヒ
これは大変珍しい作品集。アルトゥール・ヴァンサン・ルリエはロシア未来派の作曲家 でシェーンベルクとは異なる独自の12音技法による作曲を試みたり、世界初の図形楽 譜による作品を発表したり、と時代を超越した前衛作曲家。ここに収められた弦楽四重 奏曲はまだそこまでの前衛性には到達していないもののスクリャービンの影響を受けつ つ自由な無調による濃厚なロマンティシズムの芳香を放つ傑作。スクリャービン自身は 弦楽四重奏曲を一切残していないが、ここでは彼のピアノ・ソナタ「黒ミサ」の弦楽四重 奏版を収録。最初から弦楽四重奏として作曲されたかのような自然な編曲で、この編曲 により、スクリャービンがシェーンベルクの浄夜やベルクの抒情組曲に近い世界を築い ていたことが分かる。ヴィシネグラツキーは微分音音楽の先駆者として知られるが、この 第2弦楽四重奏曲でも後期ロマン派、民族主義的、表現主義的な語法の中で微分音 が使われています。いずれも他では入手困難な作品なので現代音楽ファンは必携!!
GEN-22760
「明暗」〜マルティン・クリストフ・レーデル(b.1947) 作品集
(1)管弦楽のためのブルックナー=エッセイ
(2)「影の線」ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための幻想曲 Op.53
(3)「こっそりと」女声独唱のための夜想曲 Op.77
(4)「囚われの瞬間」ピアノのための鏡幻想曲 Op.82
(5)「明暗」オルガンのためのパッセージ集 Op.97
(6)クラリネットとピアノのための夜曲Op.96
(1)ミシェル・タバシュニク(指)
ハノーファーNDR放送フィルハーモニー
録音:1983年1月20-21日 ハノーファー
(2)ウルフ・シュナイダー(Vn)
マルティン・レール(Vc)
エッカルト・ハイリガーズ(P)
録音:2004年4月2日 ヴィッテン=ヘルデッケ
(3)ニコル・ピーパー(Ms)
録音:2021年4月16日 デトモルト
(4)ハイドルン・ホルトマン(P)
録音:2021年2月26日 フランクフルト・アム・マイン
(5)フリートヘルム・フランメ(Org)
録音:2021年3月17日 デトモルト
(6)フェリックス・ブルックラッハー(Cl)
有元裕子(P)

録音:2021 年9 月22 日 デトモルト
ドイツの作曲家、マルティン・クリストフ・レーデルは1947年、ドイツのデトモルトの生まれ。 父親は高名なフルート奏者、クルト・レーデル。1971年からデトモルト音楽大学で教職に就 き、1979年には作曲の教授、さらに1993年から2001年には楽長を務めた。作風は現代的か つ晦渋なもの、辛口な中にもドイツの伝統を感じさるもの。 有元裕子(ありもとひろこ)は鹿児島生まれ、鹿児島大学教育学部音楽家を卒業後デトモル ト音楽大学に留学、デトモルトを拠点にドイツを中心に活躍しているピアニスト。
GEN-22762
モーツァルト:ディヴェルティメント集
ディヴェルティメント ニ長調 K.136
ディヴェルティメント 変ロ長調 K.137
ディヴェルティメント ヘ長調 K.138
ヨハネス・クルンプ(指)
エッセン・フォルクヴァング室内O

録音:2020年6月28―30日 ドイツ エッセン
ヨハネス・クルンプの指揮するエッセン・フォルクヴァング室内Oのモーツァル ト第3弾(既発は ホルン協奏曲全集 GEN18618,交響曲第13、16、29、40番 GEN-19636)。1772年にザルツブルクで16歳のモーツァルトが書いた3つのディヴェルティメ ントを収録。弦楽四重奏で演奏されることも弦楽合奏で演奏されることもある曲集で、こ こでは小編成の弦楽合奏による。 ヨハネス・クルンプは1980年、シュトゥットガルトの生まれ。2013年に1958年創立のエッ セン・フォルクヴァング室内Oの首席指揮者、音楽監督に就任、このドイツの地 方の室内オーケストラを一躍注目の楽団に引き上げた。ちなみにクルンプは、ハイデ ルベルクSOのハイドンの交響曲シリーズで、怪我で指揮活動ができなくなったト ーマス・ファイの後を受け継いでいます。ここでのモーツァルトのディヴェルティメント3曲 は、キビキビした音楽で室内楽的密な絡みを際立たせつつ、一方で弦楽四重奏曲より もシンフォニックな作品の特性にも不足ない見事な演奏。また今回もヴィブラートを控え めにして透明感を重視しつつ、ピリオド手法の演奏ともまた異なった、現代の室内オー ケストラならではのモーツァルトの魅力を十全に引き出しています。
GEN-22763
ヴァイオリンとハープのための作品集
リテルバンド(1914-79):ヘブライの3 つのバラード
ラヴェル(エッケ編):ツィガーヌ
ライナ(1928-2021):ヴァイオリンとハープのための組曲(1998)
ハヤム(b.1978):ノイケルンからのさまよう妖精
ダマ−ズ(スミス編):タンゴ
ピアソラ:カフェ1930
マスネ:タイスの瞑想曲
エーファ=クリスティアーナ・シェーンヴァイス(Vn)
キルステン・エッケ(Hp)

録音:2020 年12 月2-4 日、62'46
ヴァイオリンとハープのための近現代の作品を収録している。マスネのタイスの瞑想曲 やラヴェルのツィガーヌのような有名曲もあるが、珍しい作品もまた素晴らしい。ロマン・ リテルバンド(1914―1979)はポーランドのウッチの生まれ。ユダヤ系だったために第二 次世界大戦を避けスイスに移住、さらにカナダのモントリオール、米国のシカゴに移っ て活躍した。トーマス・ライナ(1928―2021)はハンガリー、ブダペスト生まれのピアニス ト、作曲家。ロンドンで活躍したのち、南アフリカのケープタウンに移り住んだ。「ヴァイオ リンとハープのための組曲」は印象派的な美しい作品である。フーシャル・ハヤム(1978 ―)は英国のベッドフォードの生まれの。イラン系で、ペルシャ音楽を取り入れた作品を 書いている。ジャン=ミシェル・ダマーズ(1928―2013)はフランスの作曲家。 エーファ=クリスティアーナ・シェーンヴァイスはベルリン在住のヴァイオリニスト。ベルリ ン・ドイツ交響楽団の首席第2ヴァイオリン奏者を務めている。キルステン・エッケはドイ ツのハープ奏者。
GEN-22764
「空中楼閣」
トルステン・ヴォルマン(b.1966):古風なシンフォニア
イェルク・マインカ(b.1962):空中楼閣
シュテファン・ホーデル(b.1973):クルピラの伝説
ダーフィト・ティンマ(指揮)
ザクセン管楽フィルハーモニー

録音:2020 年11 月10-13 日 バート・ラウシック
ザクセン管楽フィルハーモニーの新譜は、ドイツとスイスの中堅作曲家の作品集。トルステ ン・ヴォルマンは1966年、南ドイツのビーベラッハ=ラウプハイムの生まれ。「古風なシンフォ ニア」は題名の通りシャコンヌ、パヴァーヌ、スケルツォ、ロンドといった古典舞曲による作品。 イェルク・マインカは1962年、ザルツギッター=バートの生まれ。「空中楼閣」は2019年の最 新作。30分近い大作。シュテファン・ホーデルはスイス、ルツェルン州の生まれ。ボストンのバ ークレー音楽大学でも学んでおり、ジャズも得意とする。クルピラとはブラジルなど南米の森 の中に住む動物を守る精霊。 ダーフィト・ティンマ1969年、北ドイツのヴァーレン生まれの指揮者。2020年からザクセン管楽 フィルハーモニーの常任首席客演指揮者を務めている。
GEN-22765
フルートとギターのための音楽
ロバート・ビーザー(b.1954):4 つの山の歌
ラヴィ・シャンカール:魅惑の夜明け
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第5 番〜アリア
武満徹:海へ
ピアソラ:タンゴの歴史
デュオ・マティック・エチュマン【クリスティアン・マティック(Fl)、トーマス・エチュマン(G)】

録音:2020年12月7-9日 ドイツ ミュンヘン
ドイツのフルート奏者、クリスティアン・マティックのGENUIN への3 枚目のCD、ただし今回は 伴奏がマティアス・フートのピアノではなく、トーマス・エチュマンのギター。フルートとギターのた めの 20 世紀の作品を集めています。フルートとギターの相性はとてもよく、特にしっとりとした美感 に優れています。ラヴィ・シャンカールの「魅惑の夜明け」、エイトル・ヴィラ=ロボスのブラジル風バ ッハ第 5 番のアリア、武満徹の「海へ」、ピアソラの「タンゴの歴史」といった有名曲に加え、1954 年、ボストン生まれの米国の作曲家、ロバート・ビーザーの「4 つの山の歌」も素晴らしい。 クリスティアン・マティックはミュンヘンで学んだドイツのフルート奏者。近現代のフルート音楽を 得意としています。ギター奏者のトーマス・エチュマンとは 2005 年以来コンビを組んで活動してい る。
GEN-22767
「類似」
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第3 番嬰ヘ短調Op. 23
ショパン:ピアノ・ソナタ第3 番ロ短調Op.58
スクリャービン:夜想曲 嬰ヘ短調Op.5-1、夜想曲 イ長調Op.5-2
ショパン:夜想曲 嬰ハ短調Op.27-1、夜想曲 変ニ長調Op.27-2
スクリャービン:幻想曲 ロ短調Op.28
ショパン:幻想曲 ヘ短調Op.49
カタリン・セルバン(P)

録音:2021年4月14-16日 ドイツ ベルリン
ショパンとスクリャービンの作品を対に配置した面白い試みのCD。 セルバンはルーマニア出身のピアニスト。ブカレスト音楽院で学んだ後、ドイツに移り、ベルリ ンを拠点に活躍しています。また2007 年からリューベック音楽大学、2018 年からベルリンのハン ス・アイスラー音楽学校で指導に当たってもいます。これは彼の2 枚目のCD。スクリャービンはロ シア臭のない透明感に優れた演奏。ショパンは崩しのあまりない端正な美しさが映えています。
GEN-22768
17世紀フランスのクラヴサン作品集
ダングルベール:組曲 ト長調
デュ・モン:組曲 ニ短調
ジェオフロワ:組曲 ヘ長調
シャンボニエール:組曲 イ短調
L.クープラン:組曲 ハ長調
アンドレアス・ギルガー(Cemb)

録音:2021 年5 月28-30 日 エッティンゲン
17世紀フランスのクラヴサン作品を収録。アンドレアス・ギルガーはドイツの若い世 代のチェンバロ奏者。2013年にチチェローネ・アンサンブル(バロック・フルート、バロ ック・チェロとの三重奏)を結成、2019年にGENUINからグランド・ツアーと題されたCD (GEN-19648)を出して話題になった。待望のソロCDである。1681年、パリのヴォドリ製 作のチェンバロに基づく、2020年、マティアス・グリーヴィッシュ製作のフレンチ・チェン バロを使用。柔らかい気品に溢れた演奏が素晴らしい。
GEN-22769
「雨の歌」〜ヴィオラ作品集
チャイコフスキー:涙が震える Op.6-4
ラフマ二ノフ:夜の神秘的な静けさ Op.4-3
ダウランド:もし私の嘆きが
ブリテン:ラクリメ〜ダウランドの歌曲の投影 Op.48
プロコフィエフ(ボリゾフスキー編):「ロメオとジュリエット」Op.64〜ジュリエットの死
ブラームス:余韻 Op.59-4
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調 Op.78「雨の歌」 (ヴィオラ演奏)
カロリーヌイ・エレラ(Va)、
リリト・グリゴリヤン(P)

録音:2021年5月11-13日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
オリジナル、編曲交えたヴィオラ演奏。ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第 1番や、 チャイコフスキー、ラフマニノフらの歌曲などをヴィオラで演奏すると、重心が下がって 雰囲気がだいぶ変わる。プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」は、ロシアのベートー ヴェン四重奏団のヴィオラ奏者、ワジム・ボリソフスキーによる編曲。ヴィオラのオリジ ナル曲であるブリテンのラクリメも含め、ヴィオラの魅力がいっぱいです。 カロリーヌイ・エレラは、モスクワ生まれでベルリンを拠点に活動しているヴィオラ奏 者。モスクワ中央音楽学校、ベルリンのハンス・アイスラー音楽院を修了。2018年には ユーリ・バシュメット国際ヴィオラ・コンクールで第1位を獲得。タベア・ツィンマーマンの 高弟です。
GEN-22770
「セレンディピティ」
スパークダイアモンド:協奏曲〜第3 楽章
ヴァーヘルスト:ダンゾン
ブルガリア民俗舞踊:ガンキノ・ホロ
サン=サーンス:白鳥
ダニエル・ホール:セレンディピティ
ファビアン・ブロッホ:街歩き
ジョヴィーヴォ:第1 の前奏曲における瞑想
ボーズウィック:フヌッグ
サンドストレム:ソング・ティル・ロッタ
モンティ:チャルダーシュ
クロード・フランソワ&ジャック・ルヴォー:マイ・ウェイ
ワルトトイフェル:スケーターズ・ワルツ
ヴォルフガング・ゾルガー:バリトン・レヒナー
カール・ヘス:故郷の鳥
ハンス=ユグル・ゾマー:アルプホルンの精神
ダニエル・シュナイダー:カラチ
デュオ・ジョヴィーヴォ【ファビアン・ブロッホ(ユーフォニウム,ヴンダーホルン,アルプホルン,ピアノ) 、ムリエル・ツァイター(P,ヴァイオリン,フルート)】

録音:2021年7月16-18日 ドイツ ライプツィヒ
ドイツのユーフォニウム奏者ファビアン・ブロッホと、ピアノなど複数の楽器をこなすムリエル・ ツァイターによるデュオ・ジョヴィーヴォの楽しい CD。ジョヴィーヴォ Giovivo とはイタリア語の gioa 喜びと生き生きとした vivo の合成語。名前の通りいずれの曲も生き生きと楽しい演奏だ。 ファビアン・ブロッホの自作とジョヴィーヴォとしての作品も含まれます。
GEN-22771
「自信」〜テレマンのカンタータと歌曲
心配なしに TWV25:59
中産階級 TWV25:72
満足 TWV20:29
孤独 TWV25:62
田舎の喜び TWV20:33
勇敢な求婚者 TWV25:76
愛 TWV20:32
苦しみの中で安心して TWV25:44
私は笑い、泣き、冗談を言うことができる TWV20:15
誰もが自らの裁判官である TWV25:85
適度な幸せ TWV20:31
金 かね TWV25:40
幸運 TWV25:71
ズザンネ・ラングナー(Ms)
マティアス・キースリング(横フルート)
クリスティアン・フォス(Vn)
アンナ・ライゼナー(Vc)
クリストフ・ハーゲマン(Cemb)
マグヌス・アンダーソン(Lute)

録音:2021年4月21-23日,5月5日 ドイツ ベルリン・ヴァンゼー
テレマンの膨大な作品の中でも、テレマン作品番号で TWV20世俗カンタータと TWV25教 育目的の作品には、当時の市民階級向けに道徳を説く面白い小カンタータや歌曲が多々あ る。残念ながらこれらは録音ではあまり顧みられることがなかった。ここではドレスデン生まれの 古楽メッゾソプラノ、ズザンネ・ラングナーが素敵に歌っています。歌詞(ドイツ語のみ掲載)を読な がら聞くのが一番だが、内容なんて分からずともテレマンの音楽はたいへんに魅力的で、ラング ナーの美声に酔いしれることができます。
GEN-22772
「物思い」〜独奏ハープのための作品集
フォーレ:塔の中の王妃 Op.110
シュポア:「私はまだ春の中にいる」に基づく変奏曲 Op.36
フンパーディンク:「夜曲」
マーラー(プランク編):交響曲第5番〜アダージェット
プロコフィエフ:「束の間の幻影」〜第7曲「絵のような」
プロコフィエフ:10の小品 Op.12〜前奏曲 Op.12-7
プロコフィエフ:エレオノーラ
デュセック:6つのハープ・ソナタ集 C162〜ソナタ第3 番ト長調
ツァマラ:私の初めての思い ロマンス
アルヴァーズ:私の若い頃の情景〜ハープのための大幻想曲Op.75
エリーザベト・プランク(Hp)

録音:2021年6月8―10日 オーストリア ツィールスドルフ
ショパンとスクリャービンの作品を対に配置した面白い試みのCD。 セルバンはルーマニア出身のピアニスト。ブカレスト音楽院で学んだ後、ドイツに移り、ベルリ ンを拠点に活躍しています。また2007年からリューベック音楽大学、2018 年からベルリンのハン ス・アイスラー音楽学校で指導に当たってもいます。これは彼の2 枚目のCD。スクリャービンはロ シア臭のない透明感に優れた演奏。ショパンは崩しのあまりない端正な美しさが映えています。
GEN-22773
ルドルフ・モーザー(1892-1960):弦楽オーケストラのための作品集
弦楽オーケストラのための導入 Op.38-2
オーボエと弦楽オーケストラのための協奏曲 Op.86
弦楽オーケストラのための楽曲 Op.57-4
弦楽オーケストラのための小組曲 Op.38-1(1927)
弦楽オーケストラのためのコンチェルト・グロッソOp.32
ゲヴォルク・ガラベキヤン(指)
イ・テンピ室内O
マルク・ラハト(Ob)

録音:2020年9月14-15日,2021年11月8-9日、スイス バーゼル=シュタット州 リーヘン、68'09
スイスの作曲家、ルドルフ・モーザー(1892-1960)の弦楽オーケストラのための作品集。 ルドルフ・モーザーはスイス、ザンクト・ガレン州のウツヴィルの生まれ、バーゼル育ち。ライ プツィヒ音楽院でマックス・レーガーらに学んだ後、バーセルに戻って音楽院の教授を務め るなど、ここを拠点にした。モーザーの作品がまとまった CD はまだごく僅か。ここに収録さ れている弦楽オーケストラのための作品は 1927年から 1950年までのもので、いずれも新 古典派的作風。穏やかな中にも近代的美感も感じられるモーザーの作品は、今後もっと復 活してよいものでしょう。 ゲヴォルク・ガラベキヤンは、1982 年、アルメニアの首都エレバンの生まれ。元々はヴァイオ リンを学んでいたが、指揮者に転向、2009年から 2011年までルツェルンで学んでいます。 2013 年からイ・テンピの指揮者を務めています。マルク・ラハトは1987 年生まれのオーボエ奏 者。2013年からバーゼルSOの首席オーボエ奏者。
GEN-22774
「深い高み」
ドニゼッティ:「ドン・パスクワーレ」〜天使のように美しく
ブージョワ:バス・トロンボーンとバンドのための協奏曲Op.239a
チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」〜誰でも一度は恋をして
レベデフ:チューバ/バス・トロンボーンと管弦楽のための協奏曲第1 番
ヴェルディ:「ドン・カルロ」〜彼女は私を愛してはいなかった
ブルーベック:プラハ協奏曲〜バス・トロンボーンと管弦楽のための
ワーグナー:「タンホイザー」〜ああお前よ、私の優しい夕星よ
リザ・ホッホヴィンマー(Tb)
ベンヤミン・ライナース(指)
キールPO

録音:2021年3月24―26日 ドイツ キール
トロンボーンのオリジナルの協奏曲とトロンボーンで吹いた有名オペラ・アリア(いずれもバリ トンもしくはバスのアリア)を並べた面白い試みのCD。どちらの曲においてもドイツのトロンボー ン奏者、リザ・ホッホヴィンマーが見事な腕前を披露してくれます。リザ・ホッホヴィンマーはミュン ヘンとウィーンで学んだ後、2020年まではまだ就学中だったにもかかわらず、2017 年にキー ルPOのバス・トロンボーンとコントラバス・トロンボーンの奏者に就任 したほどの実力の持ち主。修了後はソリストとしてもドイツ各地で活躍しています。
GEN-22775
「窓」〜現代女性作曲家のピアノ作品集
アルテミス(b.1980):窓(7曲)
ライエヴァ(b.1971):3つのピアノ小品
グライム(b.1981):10の小曲
チェルノヴィン(b.1957):ファーダンス・クローズ
マルガレーテ・フーバー(b.1980):短い稲妻、太陽、風そして雨(12 曲)
ムンドリー:転換
ノイヴィルト:トルール=ティヒ=ティンクル
フィダン・アガイエヴァ=エルダー(P)

録音:2021年9月8-9日 ドイツ ハレ
現代の女性作曲家のピアノ作品集。ジャンヌ・アルテミス(1980-)、オリガ・ライエヴァ (1971-)、ヘレン・グライム(1981-)、ハヤ・チェルノヴィン(1957-)、マルガレーテ・フーバー (1980-)、イザベル・ムンドリー(1963-)、オルガ・ノイヴェルト(1968-)の作品を収録。 フィダン・アガイエヴァ=エルダーはドイツのピアニスト。ベルリンを拠点に現代音楽を中心に 活動している。
GEN-22777
バッハ:リュートのための組曲第2番ハ短調BWV997
ポンセ::24 の前奏曲(1928/29)
アンネ・ハーシュ(G)

録音:2021年7月13-16日、ライプツィヒ・ベタニエン教会
バッハとメキシコの作曲家ポンスという意外な組み合わせ。アンネ・ハーシュはワイマールを拠 点に活動するギタリスト。近年、ソリスト、室内楽奏者として活動しています。ここではバッハのリュー トのための組曲の精密な多声書法を艶やかな音色で弾きこなしています。対するポンスの 24の前 奏曲はバッハを意識していると思える多声書法とタルレガらスペインの作曲家と通底するラテン 的な明晰さ、楽天性が一体となった音楽。ここでもハーシュは美しい音色で見事な演奏を披露し ています。なおブックレットには武満徹への惜しみない彼女の讃辞が掲載されおり、今後、武満の ギター作品の録音が大いに期待されます。
GEN-22778
ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調Op.22
ネイ・ロサウロ(b.1952):マリンバと弦楽のための協奏曲Op,12(1986) *
ディートリッヒ・ツェルナー(b.1965):ポコインサニムス(2019)
ヴォルフガング・ヘントリッヒ(指)
ドイツ弦楽フィルハーモニー
アレクセイ・ゲラシメッツ(Perc)*

録音:2021年7月26-27日ブレーメン
ドイツ弦楽フィルハーモニーはなんとドイツの11 歳から20歳までの優秀な弦楽奏者を集めた 弦楽オーケストラ。才能ある若い演奏家を育てるためのユーゲント・オーケストラは数々あるが、 10代を中心とした、ここまで優秀な弦楽オーケストラは他に類を見ない(ディスクを一聴した限りで はとてもユーゲント・オーケストラとは思えない。音程も音色もプロのオーケストラと比べて全く遜 色ない)。ここではドヴォルザークの弦楽セレナード、ロザウロのミニマルとラテンがミックスした軽 快なマリンバ協奏曲、このオーケストラのための委嘱作品であるツェルナーの「ポコ・インサニム ス」を収録。ツェルナー作品はヒンデミットを若干思わせる現代曲だが、ここでもオーケストラの技 術、アンサンブルともに高い完成度を保っており、彼らの技術、音楽性の高さに驚かされる(特殊 奏法もしっかりと意図を理解した上で演奏されている)。
GEN-22779
ハインツ・ヴィンベック(1946-2019):弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第1番「気まぐれな時代」(1979)
弦楽四重奏曲第2番「夜の時間」(1979)
弦楽四重奏曲第3番「狩の四重奏曲」(1984)
レオポルド・モーツァルトQ【ダーセ・サルミナ=フリツェン(Vn)、ジヴァ・チグレネツキ(Vn)、クリスティアン・デーリング(Va)、ヨハネス・グートフライシュ(Vc)】

録音:2021年3月30-31日、10月12日
ハインツ・ヴィンベックはドイツの作曲家で指揮者としても活躍した。この世代の作曲家としては 珍しく、大編成の標題付きの交響曲を5つも作曲した。ここに収められた3 つの弦楽四重奏曲は 彼の比較的初期の作品だが、後期ロマン派、調性音楽、新古典主義を折衷しつつ、リゲティなど の音群書法の影響も感じさせるユニークな作品。ドイツのダルムシュタット楽派を中心とした前衛 音楽とは一線を画した様式で独自の路線を歩んだ作曲家でもある。レオポルド・モーツァルト四 重奏団は 2005年にアウグスブルク・フィルハーモニーのメンバーにより結成された弦楽四重奏 団。クラシック、現代音楽からジャズまで演奏するマルチな才能を持ったアンサンブルです。
GEN-22780
シューベルト:3つのピアノ曲 D946
ブラームス:7つの幻想曲 Op.116
マチェク(1914-2002):即興曲(1937)
 間奏曲(1935)
 前奏曲とトッカータ(1987)
イヴァン・ガリッチ(P)

録音:2021年12月2-4日 ドイツ・フランクフルト・アム・マイン
ピサレヴァは1987年モスクワ生まれの若手ピアニスト。モスクワ中央音楽院でタマーラ・コ ロス、チャイコフスキー音楽院でセルゲイ・ドレンスキに師事した後、ベルリンでマリア・ジョア ン・ピリス女史ほかに学んだ。既にヨーロッパの多くのコンペティションで上位入賞を果たし、 ヨーロッパ、日本など多くの国々でリサイタルを開催しています。端正なタッチと品格のある音 楽作りに定評があり、今後の益々の活躍が期待されるホープ。
GEN-22781
ヨハン・フリードリヒ・ルーエ(1699-1776): ヴィオラ・ダ・ガンバ作品集
ヴィオラ・ダ・ガンバ独奏曲 ハ長調
ヴィオラ・ダ・ガンバ独奏曲 イ短調
ヴィオラ・ダ・ガンバとフォンダメントのためのスオナータト長調
ヴィオラ・ダ・ガンバとフォンダメントのためのスオナータニ短調
ゲオルク・ツァイケ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ベルナルデット・メサロシュ(フォルテピアノ,チェンバロ)

録音:2021年7月1-3日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
18世紀ドイツの作曲家、ヨハン・フリードリヒ・ルーエ(1699―1776)のヴィオラ・ダ・ガンバ 作品集。ヨハン・フリードリヒ・ルーエはドイツ、ザクセンアンハルト州のハルバーシュタットの 生まれ。1733年以降マグデブルク大聖堂の楽長を務め、この町の音楽の重鎮となった。し かし残された作品は非常に少なく、ここに収録されたヴィオラ・ダ・ガンバのための作品は貴 重なものです。 ゲオルク・ツァイケはドイツのガンバ奏者。11 歳からチェロを学び、ライプツィヒのフェリック ス・メンデルスゾーン・バルトルディ大学では加えてバロック・チェロとヴィオラ・ダ・ガンバを 学ぶ。その後フリーの奏者として活躍しています。
GEN-22782
ベルク:7つの初期の歌
フォーレ:5つの調べ Op.51
バーバー:恨みと沈黙 Op.41
コルンゴルト:3つの歌 Op.22(5曲)
プーランク:変身(3曲)
トゥリーナ:歌のかたちの詩 Op.19(5曲)
ナタリア・ラブルデット(S)
ヴィクトリア・ゲレーロ(P)

録音:2021年7月26-29日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン、60'06
ナタリア・ラブルデットの歌う歌曲集。フォーレが19 世紀末、バーバーが1969年、他は20世紀前半の作品。 ナタリア・ラブルデットはマドリッド生まれのスペインのソプラノ。声楽はベルリン芸術大学で 学んでいます。オペラデビューは 2016年というのでまだ若い歌手だが、透明感と伸びのある 声はたいへん美しく、歌い口もひたむきで好感が持てる。
GEN-22783
モーツァルト:交響曲集第2集
交響曲第1番 変ホ長調K.16
交響曲第28番 ハ長調K.200
交響曲第41番「ジュピター」
ヨハネス・クルンプ(指)
エッセン・フォルクヴァング室内O

録音:2019年9月20-23日(K.16,K.551),2021年6月24-27日(K.200)
ヨハネス・クルンプ率いるエッセンのフォルクヴァング室内OによるGENUINの モーツァルト4枚目、モーツァルトの交響曲集としては2枚目のCD。(既発は ホルン協 奏曲全集 GEN18618,交響曲第13、16、29、40番 GEN-19636,ディヴェルティメント K.136-138 GEN22762)。 これまでのCDはいずれも好評だったこのコンビのモーツァルト、今回も素晴らしい。ヨ ハネス・クルンプは1980年、シュトゥットガルト生まれの指揮者。2013年に1958年創立の エッセン・フォルクヴァング室内Oの首席指揮者、音楽監督に就任、この地方オ ーケストラを注目の楽団へと引き上げた。また2020年からはハイデルベルクSO の芸術監督に就任している。クルンプはピリオド演奏から影響を受けつつ、室内オーケ ストラならではの透明でキビキビしたモーツァルトを生み出しており、大変魅力的であ る。このCDでは最初と最後の交響曲を収録しており、9歳の作品も32歳の作品もどちら も様式に適った、そして充実した音楽に仕立てている。
GEN-22784
フランク:弦楽四重奏曲 ニ長調
ピアノ五重奏曲 ヘ短調
エリオットQ【マリャーナ・オジポヴァ(Vn)、アレクサンダー・ザックス(Vn)、ドミトリー・ハハリン(Va)、ミヒャエル・プロイス(Vc)】
ディミトリ・アブロギン(P)

録音:2021年9月7-10日 ドイツ カイザースラウテルン
エリオット四重奏団の3枚目のCD は、フランク。2014 年結成で、2019年のドイツ音楽コ ンクールで受賞したエリオット四重奏団がメキメキと実力を高めていることがよく分かる。弦楽 四重奏曲の冒頭のなんとも言えぬ豊かな香りからは、彼らが単に優秀なSQでは ないことがよく分かる。ディミトリ・アブロギンが加わったピアノ五重奏曲でも、過度に劇的に 演奏することなく、じっくりと作品の近代性とロマンティシズムを滲み出しています。 ディミトリ・アブロギンはロシア生まれのピアニスト。モスクワのグネーシン・アカデミーを修了 後、ドイツ、フランクフルト・アム・マインの音楽舞台芸術大学で学び、ここでフォルテピアノも 学んでいます。2018年、川口成彦が第2位となったことで日本でも話題になった第1 回ショパ ン国際ピリオド楽器コンクールで名誉賞を受賞。2021 年には国際ドイツ・ピアニスト賞を受 賞。詩的な表現に冴えを見せるピアニストです。
GEN-22785
「マグマ」〜ドロテー・エーベルハルト(b.1952)作品集
(1)マグマ(2020)〜木管五重奏のための
(2)ユントス(2015/16)〜ヴァイオリンとバス・クラリネットのための
(3)エクストラヴァガンツァ(2018)〜フルートとピアノのための
(4)エオス(2015)〜フルートとクラリネットのための
(5)ネオン(2012)〜クラリネットとピアノのための
(6)キマタ(波)(2014/15)〜ヴァイオリン、ホルンとピアノのための
(1)モネ五重奏団(木管五重奏)
(3)(4)アニッサ・バニアーマド(Fl)
(3)(4)(5)アクセル・グレメルシュパッハー(P)
(2)(5)ゾルタン・コヴァーチ(Cl)
(2)カテリナ・レンドル(Vn)
(6)トリオ・トリコロール

録音:2021年6月フランクフルト・フェストブルク教会
作曲家エーベルハルトは当初ピアノとアコーディオン、サックスを学び、後にロンドン・トリニテ ィ・カレッジでクラリネットを、ゴールドスミス・カレッジで作曲を学んだ。イギリスで学んだせいか、ド イツ流の前衛音楽色は薄く、新古典主義的、あるいは新ロマン派的な傾向の比較的親しみ易い 音楽。「エクストラヴァガンツァ」はフランス6 人組を思わせる粋で繊細な音楽。
GEN-22786
ブラームス:クラリネット三重奏曲イ短調Op.114
クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115*
トリオ・クロノス【アンドレアス・ランゲンブッフ(Cl) 、サイモン・デフナー(Vc)、ゴットリーブ・ヴァリッシュ(P)】
ホセ・マリア・ブルーメンシャイン(Vn)*
クリスティアン・スヴァイアラ(Vn)*
村上淳一郎(Va)*

録音:2017年4月1-18日、2019年12月22日ケルン、クラウス・フォン・ビスマルク・ザール
ブラームスのクラリネットを中心とした傑作室内楽を収録。クラリネットのアンドレア ス・ランゲンブッフとチェロのサイモン・デフナーはともにケルンWDRSOのメンバ ー。ピアノのゴットリーブ・ヴァリッシュはソリストとしてシノーポリ、ネヴィル・マリナー、ユ ーディ・メニューインとも共演している俊英。クラリネット五重奏で共演しているヴィオラ の村上淳一郎はN響の首席でケルン放送響の首席も務めたこともある若手のホープ。 ブラームス晩年の傑作を今が旬の奏者たちが奏でる珠玉の一枚。
GEN-22788
ティルマン・シレスク(b.1969):交響曲第1番「夜の光」(2020) クリスティアン・K・フランク(指)
シュターツカペレ・ワイマール

録音:2019年12月17-19日、2021年5月25-26日ドイツ、ワイマール
※世界初録音
ティルマン・シレスクという名前はルーマニア系を思わせるがドイツ、フランクフルト出身。 フランクフルト大学でジャズとポップ・ミュージックで学位を取得、現在は主に映画音楽の世 界で活躍しています。しかし2001年以来、コンサート用のシリアスな作品を手掛けており、この 作品は満を持しての初の交響曲となります。映画音楽での経験を活かし巧みな管弦楽法を駆 使した全4楽章42分の聴き応えのある交響曲で明らかにマーラー、特にショスタコーヴィチ の影響を色濃く感じさせる大作。
GEN-22789
シューベルト:楽興の時 D.780Op.94
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」
ナデジダ・ピサレヴァ(P)

録音:2021年2月4-6日ベルリン、オルベルク教会
ピサレヴァは1987年モスクワ生まれの若手ピアニスト。モスクワ中央音楽院でタマーラ・コロス、 チャイコフスキー音楽院でセルゲイ・ドレンスキに師事した後、ベルリンでマリア・ジョアン・ピリス 女史ほかに学んだ。既にヨーロッパの多くのコンペティションで上位入賞を果たし、ヨーロッパ、 日本など多くの国々でリサイタルを開催しています。端正なタッチと品格のある音楽作りに定評があ り、今後の益々の活躍が期待されるホープ。
GEN-22790
エミリー・マイヤー(1812-1883):ピアノ三重奏曲 ニ短調
ピアノ三重奏曲第3番変ホ長調
ピアノ三重奏曲 イ短調
ハノーファー・ピアノ三重奏団【カタリーナ・ゼルハイム(P) 、ウツィア・マジャール(Vn) 、ヨハネス・クレプス(Vc)】

録音:2021年11月22-23日 ドイツ ハノーファー
19世紀のドイツの作曲家、エミリー・マイヤー(1812-1883)のピアノ三重奏曲集。エミリー・ マイヤーは北ドイツ、フリートラントの生まれ。20 代末にシュテッティン(現在のポーランドの シュチェチン)に移り、バラードで有名な作曲家カール・レーヴェに学んだ。オ ペラを含む広い分野の作曲を精力的に行ったという点で、ドイツ音楽史上初の本格的女性 作曲家だったと言えるでしょう。そして彼女の作品は女性作曲家としてなどという括りがまった く不要な魅力的なものです。ここ数年、彼女の交響曲の録音が立て続けに発売されてい るが、このピアノ三重奏曲集もエミリー・マイヤーの素晴らしい才能を堪能するに打って付け のものだ。 ハノーファー・ピアノ三重奏団は、ベートーヴェンのピアノ四重奏曲集(GEN-19673)に続く2 枚目の CD。埋もれていたマイヤーのピアノ三重奏曲の素晴らしさに驚いて演奏会で取り上 げ、それがこの録音につながっているという。たしかに共感に溢れた素晴らしい演奏だ。ドイ ツ・ロマン派の室内楽曲が好きな人にはお勧め。 ※81分強の超長時間収録の CD です。プレイヤーによってはうまく再生されない場合があ りますのでご注意ください。
GEN-22791
「むしろロマンティック」〜ユーフォニウムが語る美しい思い出
マスネ:タイスの瞑想曲
ベートーヴェン:君を愛すWoO.123
サティ:ジュ・トゥ・ヴー(お前が欲しい)
カリヴォダ:夜想曲第2-4番
ベートーヴェン:アダージョ・カンダービレ〜ピアノ・ソ
ナタ第8番「悲愴」Op.13より
シューマン:献呈
バッハ:羊は安らかに草を食み
フォーレ:子守歌Op.16
クライスラー:愛の悲しみ
フォーレ:シシリエンヌOp.78
シューマン:はすの花
ドヴォルザーク:私にかまわないでOp.82-1
シューマン:クルミの木
チャイコフスキー:感傷的なワルツOp.51-6
ドニゼッティ:アヴェ・マリア
デュオ・ジョヴィーヴォ【ファビアン・ブロッホ(ユーフォニウム)、ムリエル・ツァイター(P)】

録音:2021年10月11-13日フランクフルト・アム・マイン
ドイツのユーフォニウム奏者ファビアン・ブロッホと、ピアノなど複数の楽器をこなすムリエ ル・ツァイターによるデュオ・ジョヴィーヴォのCD第2弾(第1集はGEN22770)。 今回は有無を言わせぬ名旋律をユーフォニウムで甘く歌い上げています。
GEN-22792
「ジャズィッシモ」
ローゼンブラット(b.1956):カルメン幻想曲
ピアソラ:タンゴの歴史〜ナイトクラブ 1960
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ト長調
ガーシュウィン:「ポーギーとベス」〜うちの人は逝ってしまった
コジョカル(b.1983):万華鏡
ミヨー:映画幻想曲 Op.58b(「屋根の上の牛」の原曲)
マティアス・ヴェル(Vn)
リリアン・アコポヴァ(P)

録音:2021年11月18-19日,2022年2月10日 ドイツ・フランクフルト・アム・マイン
ジャズの要素を盛り込んだクラシック音楽を集めている。「カルメン幻想曲」は、ハイ フェッツの演奏で有名なフランツ・ワックスマンのものではなく、ロシアの作曲家、アレ クサンドル・ローゼンブラット(1956-)の曲。元々はクラリネットとピアノのための曲だ が、作曲者自身がヴァイオリン用に編曲している。ビゼーの素材をモダンでお洒落な 音楽に仕立て直し、近年人気になっている。ヴラディスラフ・コジョカイ(1983―)はモ ルドヴァのチミシリア生まれのアコーディオン奏者。2003 年からミュンヘンを拠点に活 動している。マティアス・ヴェルと度々コンビを組んでいる仲間である。「万華鏡」は極 めてロマンティックな美しい小品。ミヨーの「屋根の上の牛」は有名だが、その原曲に あたる「映画幻想曲」は案外と録音が少なく、久々の新録音。 マティアス・ヴェルは、1993年、ミュンヘン生まれのヴァイオリニスト。彼の父はバイエル ンで絶大な人気を誇ったカバレットグルッペ、ビーアメーズル・ブロスンのヴェル3兄弟 の一人、ミヒャエル・ヴェルの息子。今や現代ドイツで最も注目されるヴァイオリニスト の一人だが、父のバンドの影響か、こうしたジャズ・テイストのクラシック音楽を引かせ ると借り物ではない生き生きした演奏を聞かせてくれる。リリアン・アコポヴァはウクライ ナ、キーウ生まれのピアニスト。天才少女として名を知られ、後にドイツに留学、ここで 活躍している。
GEN-22793
黄金時代の音楽
アッリゴーニ:マンドリンと通奏低音のためのソナタ
ヴィヴァルディ:マンドリン協奏曲 ハ長調 RV425
ル・コック:バロック・ギターノタメノシャコンヌ
カステッロ:ソプラノ(・マンドリン)独奏のためのソナタ第1 番
ウッチェッリーニ:ベルガマスカに基づくアリア
D.スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K.90
ムルシア:マリサパロス
マレ:スペインのフォリア
シクスティ1ストリングズ【カテリーナ・ソロヴェイ(バロック・マンドリン)、コンスタンツェ・クス(スペイン・バロック・ハープ)、ネギン・ハビビ(バロック・ギター)】

録音:2021年9月9日-10月1日 ドイツ ・ハノーファー クレーフェルト
3か国の女性3人によるシクスティ1ストリングズ sixty1strings の第2弾で撥弦楽器3台に よるバロック音楽。彼女らの演奏は、気品高く落ち着きがあって安らぐ素晴らしいもの。朝の目 覚めにも、午後の安らぎにも、夜の憩いにも打って付け。(第 1集はサン=サーンス〜現代も のまでGEN20694) カテリーナ・ソロヴェイは、ソ連のスヴェルドロフスク(現在のロシアのエカテリンブルク)生まれ のマンドリン奏者。2010年にケルン音楽大学に編入し、瞬く間に若い世代の筆頭マンドリン 奏者になった。コンスタンツェ・クスはドイツの音楽一家に生まれ、5 歳からハープを学んでい るという筋金入りのハープ奏者。様々なオーケストラでハープ奏者として活躍する一方、ロック やポップスにも参加する多才人。ネギン・ハビビは 1982年、イランのテヘラン生まれのギター奏者。12 歳からギターを学び、2001年にライプツィヒのフェリックス・メンデルスゾーン・バルト ルディ音楽舞台大学に入学。現在は欧米で幅広く活躍している。
GEN-22794
レオ・ブローウェルとの出会い
ブローウェルb.1939):リエージュの思い出
ボセト(下絵,スケッチ)第1番
数世紀にわたるフォリア
プロヴァンスのラベンダー畑
時の戦い/タラントス/協奏的三部作
ルクス・ノヴァ・デュオ【リディア・シュミードル(アコーディオン) 、ホルヘ・パス・ヴェラステギ(G)】

録音:2021年10月5-8日 ドイツ ライプツィヒ
キューバの作曲家、レオ・ブローウェル1939-)のギター、アコーディオンの作品を集めた CD。ギター奏者でもあったブローウェルは多数のギター作品を書いているが、ギターとアコー ディオンのための作品はそれほど多くない。タンゴの要素が濃い作品が多いものの、総じて 刺激と憧れと同居した作風だ。 ルクス・ノヴァ・デュオ(新しい光の二重奏という意味)は、ペルーのギター奏者、ホルヘ・パス・ ヴェラステギと、ドイツのアコーディオン奏者、リディア・シュミードルによるデュオ。2012 年にバ ルセロナで結成され、現在はハンブルクを拠点に活動している。彼らはブローウェルから絶賛 されており、その期待に応えた見事な出来栄えだ。
GEN-22796
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第5番ニ長調Op.102-2
ブラームス:チェロ・ソナタ第2番ヘ長調Op.99
シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調Op.70
アントアネタ・エマヌイロヴァ(Vc)
エンドリ・ニーニ(P)

録音:2021年 ドイツ ロストック
ブルガリア生まれのドイツのチェロ奏者、アントアネタ・エマヌイロヴァのおそらく初の独奏 CD。7歳の時にドイツに移住、ベルリンで学んだ後、ニューヨークのジュリアード音楽学校に 留学。2007年から 2011年までケルン・ギュルツェニヒOの首席チェロ奏者を務めた 後、マーラー室内Oおよびオベロン・トリオのチェロ奏者として活動、特に後者でのチ ェロは注目を浴びていた。満を持してのソロ・アルバムは、ベートーヴェン、ブラームス、シュ ーマンというドイツ王道3曲。彼女のチェロは意外や渋めの音色でじっくり弾き込むタイプ。い ずれの曲でも手応えがあるが、特にブラームスの第2 番ソナタでの味わい深さは素晴らしい。 エンドリ・ニーニはアルバニア生まれのピアニスト。雄弁かつ巧みな伴奏で、エマヌイロヴァの チェロを弾き立てている。
GEN-22797
グローリア ドイツと世界のクリスマス・ソング集 第3集
ウェイド:ここに来なさい、ああ信心深い者たちよ(神の御子は今宵しも)
ゲーゼ:幼児イエスは飼い葉桶の中に横たわっていた
ジェイムズ:3人の家畜追い
作者不詳:羊の傍で番をしていると
ロシアの歌:この聖なる夜は
オード:アダムは縛られて横たわり
レーガー:マリアの子守歌
マウエルスベルガー:クリスマス
東ポーランドの歌:羊飼いよ、小屋へ
テニェール:湖と湖畔を照らす
伝ディルク・ヤンスゾーン・スウェーリンク:ああクリスマスの夜よ
フランスの歌:幼児イエス
カールソン:冬の魔法
エーベル:静かに雪が降り
ニコラウス・ボイットナーの歌本:私たちの愛する女性の夢
シレジア民謡:この上なく優しく鐘が鳴る
クヴェルノ:めでたし海の星
ラインターラー:この暗い日々に
伝承歌:もみの木
ビーブル:アヴェ・マリア
サバテ:グローリア
フィリップ・アーマン(指)
MDR放送cho

録音:2022年1月25-28日 ドイツ ライプツィヒ
第1集(GEN-15381)、第2集(GEN-17484)に続く、フィリップ・アーマン指揮MDR 放送合 唱団による世界のクリスマス曲集、第2 集から5年ぶりの第3集が登場。今回も有名曲から渋 い選曲まで幅広くクリスマスの歌が美しい無伴奏合唱で楽しめる。フィリップ・アーマンは1974 年生まれ。ケルンでマーカス・クリードに学んでいる。2013 年から2016年までMDR 放送合唱 団の首席客演指揮者を務めたのち、 2020年に同団の芸術監督に就任している。
GEN-22799
「魔法の音楽箱」〜オルガンによる管弦楽名曲集
ラヴェル:「マ・メール・ロア」〜美女と野獣の対話,妖精の園
デュカス(シュヴァルツェ編):「魔法使いの弟子」
エルガー(シュヴァルツェ編):「子供の魔法の杖」第2 組曲 Op.1b〜飼いならされた熊
 「子供の魔法の杖」第1組曲 Op.1a〜妖精たちと巨人たち
ストラヴィンスキー(シュヴァルツェ編):組曲「火の鳥」〜導入部,カシチェイの魔法の庭園,火の鳥の出現,火の鳥の踊り,王女たちのロンド,子守歌,カシチェイの目覚め,カシチェイの死,深い闇,フィナーレ
ダンクザークミュラー(b.1969):カリオペ〜魔法の音楽箱
オルゲルデュオ・マリオン・クラル&ラルス・シュヴァルツェ(オルガン・デュオ)

録音:2021年9月21-24日 ドイツ ヒルデスハイム
近代管弦楽作品を4手オルガンで演奏したもの。パイプオルガンだとオーケストラの生々し さが後退する一方で、幻想味が著しく増して雰囲気が大きく変わる。有名なデュカスの「魔法 使いの弟子」もまるで教会のステンドグラスに描かれる寓話のよう。またパイプオルガンの最低 音の迫力はオーケストラの低弦が束になっても敵わない迫力で、これはストラヴィンスキーの 「火の鳥」で遺憾なく発揮されている。 マリオン・クラルはドイツの若いオルガン奏者。現在はマンハイムを拠点に活動している。編曲 も受け持っているラルス・シュヴァルツェは、ニーダーザクセン州アルフェルト出身。第 5回国 際ブクステフーデ・オルガン・コンクールや第 8回国際ヘルマン・シュレーダー・コンクールな どで入賞し注目を浴びる。二人は 2015年にデュオを結成している。ヒルデスハイム聖堂に 2014年に設置されたロマヌス・ザイフェルト・ウンド・ゾーン社制作のオルガンを使用。
GEN-22800
死の芸術
J.C.バッハ:わが命、今やつきぬ
バッハ:フーガの技法BWV.1080〜コントラプンクトゥスI、W
カンタータ「神にのみ わが心を捧げん」BWV.169〜
レチタティーヴォ「神の愛とは」とアリア
フーガの技法BWV.1080〜コントラプンクトゥスW、[
カンタータ「われは喜びて十字架を負わん」BWV.56〜「汝、おお美しい世界の姿は」
フーガの技法BWV.1080〜コントラプンクトゥス\、
コラール「われを憐れみたまえ、おお主なる神よ」BWV.721
コラール「汝の御前に、われは進まん」BWV.668
フーガの技法BWV.1080〜3主題によるフーガ
カンタータ「満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ」BWV.170〜アリア
アンサンブル・イル・カプリッチョ【フリーデマン・ヴェツェル(Vn) 、ディートリンド・マイヤー(Vn) 、フロリアン・シュルテ(Va) 、ドミトリー・ディヒティアー(Vc) 、マティアス・ショルツ(ヴィオローネ)、エヴェリン・ライプ(Org)】
フランツ・フィッツトゥーム(カウンターテター)

録音:2022年1月3-5日聖マルティン協会、ミュールハイム
バッハの「フーガの技法」からの抜粋と死、永遠、約束をテーマとしたアリアとコラール 編曲を収録。本来はオルガンのための作品であるコラールの旋律を、声楽パートまたは ヴァイオリンで演奏しています。「死」をテーマとしているだけあってしっとりと物悲しく作品が 得も言われぬ美しさで演奏されています。 アンサンブル・イル・カプリッチョはフリーデマン・ヴェツェルが芸術監督を努める古楽アン サンブル。ルドヴィヒスブルク城音楽祭、ハレ・ヘンデル音楽祭、マウルブロン修道院コン サート、SWRシュヴェツィンゲン音楽祭などに参加して好評を得ています。
GEN-22802
ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795):
オラトリオ「ラザロの復活」(1773)
アンドレアス・ミチュケ(指)
ゲッレールト・アンサンブル

録音:2021年11月19-20日パウル・ゲルハルト教会、ライプツィヒ(ライヴ録音)
「ラザロの復活」はバッハの息子、ヨハン・クリストフ・フリードリッヒ・バッハと詩人ヨハン・ゴット フリート・ヘルダーのコラボレーションにより完成したドラマティックなオラトリオで新約聖書の軌 跡的な物語を題材にした、色彩豊かでニュアンスに富んだ作品。歴史的な演奏の実践を最 高レベルで実現したドイツ中部の若手演奏家たちによる感動的な気迫のライヴ録音です。
GEN-22803
〜ドイツ音楽コンクール2021年受賞者〜 「トリオ・クラングスペクトルム」
ゼバスティアン・ファガールンド(b.1972):ブレス
ウロシュ・ロイコ(b.1954):ストーン・ウィンドV
ユッカ・ティエンスー(b.1948):プラスW
フリードリヒ・ゴルドマン(1941-2009):静けさ、ちょっと
ためらい
ルネ・クワン(b.1983):偽りの自由
ゲオルク・カッツァー(1935-2019):オクトパス
トリオ・クラングスペクトルム【パウラ・ブレランド(Cl) 、イェニファー・アスムス(Vc) 、アナ=カタリーナ・シャウ(アコーディオン)】

録音:2022年2月1-3日コロッセウム,リューベック
GENUIN 恒例のドイツ音楽コンクールの受賞者(このコンクールは複数受賞)による CD。 2021年の現代音楽アンサンブル部門の受賞者トリオ・クラングスペクトルムで、このトリオはク ラリネット、チェロ、アコーディオンの若手女性演奏家によって呼吸する楽器というコンセプトで 結成された。オリジナル作品を中心に、新しい音楽が情熱的かつ官能的に再現されています。
GEN-22804
〜ドイツ音楽コンクール2021年受賞者〜
マックス・フォルバース(リコーダー)

バッハ(フォルバース編):フルートのためのパスティッチョ協奏曲 ハ長調
モンテヴェルディ:「天も地も風も黙る今こそ」に基づくソナタ
パレストリーナ:あなたは美しい、私の愛しい人よ
サケラリディス:どうか地下に入ってください
 パーセルの「妖精の女王」のシャコニーによる幻想曲
ディユパール:第3組曲
パレストリーナ:丘や野原にまとわせる(野山は花の賑わい)
シャイン:私たちに教えてください
ヴィヴァルディ(フォルバース編):フラウティーノのための協奏曲 ト長調 RV312
マックス・フォルバース(リコーダー)
アルフィア・バキエヴァ(Vn)
ジョナタン・ポネ(Vn)
マルティン・シュナイダー(Va)
吉田亜莉紗(Cb)
アクセル・ヴォルフアーチリュート)
ロバート・スミス(Vc,ヴィオラ・ダ・ガンバ)
アンネ=ズーゼ・エンスレ(ファゴット,リコーダー)
アレクザンデル・フォン・ハイゼン(Cemb)
エリーザベト・ヴィルト(リコーダー)
フェリックス・グーチ(リコーダー)
ヨナタン・フォルバース(リコーダー)

録音:2022年2月27日-3月2日 ドイツ ノイマルクト・イン・デア・オーベルプラッツ
GENUIN 恒例のドイツ音楽コンクールの受賞者(このコンクールは複数受賞)による CD、 2021年の受賞者の一人、リコーダーのマックス・フォルバースのデビューCD。リコーダーの腕 前が見事なのはもちろん、既に指揮者としても活躍している彼の音楽は実に生き生きしてお り、両面において先々が楽しみな人材。選曲も 16世紀の音楽もあればバッハ、ヴィヴァルデ ィもあり、さらには 1995年生まれの作曲家の 2020年の作品も含まれるという攻めた内容。な おコントラバスに東京芸術大学卒で、現在ウィーンの21 世紀アンサンブルでコントラバス奏者 を務める吉田亜莉紗が参加している。

GEN-23798
信仰について - 肖像
バード:喜んで歌いなさい
ガブリエリ:新しい歌を主に向かって歌え
スウェーリンク:喜べ、エルサレムよ
ブジニャック:ハレルヤ、神は言う
キンベルガー:バビロン川のほとりで
トーマス:神は彼らの目から涙をすっかり拭いとるだろう
ポーラーズ:ああ主よ、あなたの怒りで私を罰しないでください
ヴァイスマン:詩篇121「わたしは山にむかって目をあげる」
ブラウティガム:神は私たちの確信である
ラミン:来なさい、聖なる聖霊よ
ヘラー/アベル:良い力によって
チルコット:今こそ去らせなさい(シメオンの賛歌)
タウベ:海がこんなに輝いたことはなかった
キーホー:流水
マクドナルド:星の昨夜
スウェーデン民謡:古い羊飼いの賛歌
ヴォイスメイド【リリ・ハイン(S) 、ヨハンナ・ヤーガー(Ms) 、エバ・レジョンクロウ(A) 、ヨハン・ヤコブ・ヴィンター(T) 、フリーデマン・マインハルト(Br) 、ヴィンセント・ベルガー(Bs)】

録音:2022年2月5,6日,3月12,13日 ドイツ デベルン35
ドイツの声楽六重唱団、ヴォイスメイド voicemeade のおそらくデビューCD。ルネサンスか ら近年の作品まで様々な作品が収録されています。 ヴォイスメイドは2017年結成の若い団体。ライプツィヒを拠点に活動しています。透明で精緻な 歌の絡み合いは古い歌も新しい歌もいずれも見事で素晴らしい。 (Ki)
GEN-23805
フォンタネッリ(b.1961):ドレスデン七重奏曲〜ベートーヴェンへの敬意(2020)
ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20
ドレスデン室内ソロイスツ【フェデリーコ・カシク(Vn)、ホルガー・クリスティアン・グロース(Va) 、ノルベルト・アンガー(Vc)、フィリップ・ツェラー(Fg) 、ロベルト・オベライグナー(Cl)、ゾルターン・マーツァイ(Hrn) 、ヴィクトール・オソキン(Cb)】

録音:2020年9月30日-10月2日 ドイツ ドレスデン
ベートーヴェンの七重奏曲と、イタリアの作曲家シモーネ・フォンタネッリ(1961-)の七重奏 曲をカップリングしたCD。ベートーヴェンの方は言うまでもなく彼の20 代末の瑞々しい傑作。 フォンタネッリの七重奏曲は、題名の通りベートーヴェンへの敬意から作られたもので、七重 奏曲だけでなくベートーヴェンの様々な作品の断片が素材として用いられています。 ドレスデン室内ソロイスツは、2019年にミェチスワフ・ヴァインベルクの室内楽作品を録音する ためにシュターツカペレ・ドレスデンの団員によって結成された七重奏団で、つまりシュターツ カペレ・ドレスデンの粋が結集したアンサンブル。したがって単に技術的に巧いだけでなく、 結成して間もないにもかかわらず音楽の方向性がきちっとかつ豊かにまとまっているのが素 晴らしい。  (Ki)
GEN-23806
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集
ピアノ三重奏曲第4番 変ロ長調 Op.11
ピアノ三重奏曲第5番ニ長調 Op.70-1
ピアノ三重奏曲第6番変ホ長調 Op.70-2
トリオ・アルテルナ〔坂巻貴彦(フォルテピアノ/コンラート・グラーフ1821/22)、アンナ・ドミトリエヴァ(Vn)、アマリリス・ドゥエニャス・カスタン(Vc)〕

録音:2022年3月28日-29日&5月16日-17日、クラウス・フォン・ビスマルク・ザール(ケルン、ドイツ)
ドイツ在住の鍵盤楽器奏者、坂巻貴彦率いる若きトリオ、トリオ・アルテルナのファースト・レコーディングとなるベートーヴェンのピアノ三重奏曲集。トリオ・アルテルナは2021年にドイツのジークブルクでベートーヴェンの生誕250周年を記念して行われた古楽器のための室内楽コンクール“Beethoven in his time”で、第2位に加え最も優れたベートーヴェンの演奏解釈に贈られる「ベートーヴェンハウス賞」を受賞しており、その解釈は折り紙つき。坂巻貴彦はケルン音楽舞踏大学で学び、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー等で演奏活動を展開している若手演奏家です。
GEN-23807
デゲンホーフ・セッションズ
バッハ(ケンプ編):カンタータ 第29番「神よ、われら汝に感謝す」前奏曲
バッハ(バウアー編)::魂はイエスの手にて憩う
ビゼー(ゴドフスキー編):「アルルの女 第1組曲」よりアダージェット
カール・ボーム(ゴドフスキー編):夜のように静かに Op.326-27
シューマン(ゴドフスキー編):君は花のように Op.24-25
シューベルト(ゴドフスキー編):「ロザムンデ」よりバレエ音楽 D.797
ショパン(ゴドフスキー編):ワルツ第13番 変ニ長調 Op.70-3
ショパン(リスト編):「6つのポーランドの歌」より乙女の願い S.480
スメタナ:3つのサロン用ポルカ第1番嬰ヘ長調 Op.7-1
アドルフ・フォン・ヘンゼルト:もしも私が鳥だったら Op.2-6
モンポウ:「歌と踊り」より第1曲、第4曲、第6曲
モシュコフスキ(アルバート・ウルリッヒ編):「5つのスペイン舞曲」Op.12より第1曲、第2曲、第3曲
ゴドフスキー:「トリアコンタメロン、三拍子による30の雰囲気と光景」より第11曲、第19曲、第18曲、第11曲
ヨハン・シュトラウス2世(ゴドフスキー編):喜歌劇「こうもり」の主題による交響的変容
イグナーツ・フリードマン:侯爵と侯爵夫人 Op.22-4
ディルク・シェーフェル:五月の夜 Op.3-7
ヤコブ・ロイシュナー(P)

録音:2022年7月1日-3日
ヴァイオリニストの漆原啓子とのデュオでも知られる名手ヤコブ・ロイシュナーによるピアノ作品集。1880年頃から第二次世界大戦頃までほとんどのピアニストは、作曲家でもあり編曲家でもありました。そのような編曲作品を中心に集めたこのアルバムではピアノの「黄金時代」に編曲された珠玉の名曲たちをお楽しみいただけます。
GEN-23809
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番(室内アンサンブル版)&第2番(室内アンサンブル版)
ベートーヴェン:ピアノと管弦楽のためのロンド 変ロ長調 WoO6(室内アンサンブル版)
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.19(室内アンサンブル版)
ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15
アリス・アレクサンダー・ブレッテンベルク(P、(指)編)、
ミュンヘン室内オペラO

録音:2023年4月12日-15日
ハンス・フォン・ビューロー国際ピアノ・コンクール第1位、ウィーン国際ベートーヴェン・ピアノ・コンクール第1位の受賞歴を持つ多才なピアニスト、アリス・アレクサンダー・ブレッテンベルクによるベートーヴェンのピアノ協奏曲の室内アンサンブル版!C'Avi Musicからリリースした前作(8553529)でもベートーヴェンの交響曲第7番のリスト編曲版を披露するなど並々ならぬベートーヴェンへの想いを表現してきたブレッテンベルク。今作では全作ブレッテンベルク自身の編曲で挑むという力の入れようです。オーケストラの輝きを失うことなく、ベートーヴェンの若き日の作品を透明感のある音楽で表現しています。
GEN-23810
ラヴ・ビヨンド・デス
シューマン:幻想小曲集 Op.73
ヴォーン・ウィリアムズ:ヴィオラとピアノのためのロマンス
プロコフィエフ:バレエ音楽 「ロメオとジュリエット」 Op.64より〔モンタギュー家とキャピュレット家、少女ジュリエット、騎士たちの踊り、ジュリエットの死〕
ブリテン:ヴィオラとピアノのためのラクリメ Op.48
ルクレール(b.1962):晴れた夜明けから一日の終わりまで(De l’aube claire jusqu’a l a fin du jour/世界初録音)
ベンジャミン・ベック(Va)、
マリー・ローザ・ギュンター(P)

録音:2022年1月&2月、ドイツ
バルセロナSOの首席ヴィオラ奏者であり、2023年7月からはウィーン・フィルの首席ヴィオラ奏者に就任予定という大器、ベンジャミン・ベックのセカンド・アルバム。あらゆる地平を超え、現世と来世を結びつけ、永遠の愛の可能性を問う、シューマン、ヴォーン・ウィリアムズ、プロコフィエフ、ブリテンのヴィオラ作品集。これらの思慮深い楽曲の絶妙なニュアンスを、ベックのビロードのようなヴィオラの音色で引き出しています。世界初録音となるフランソワ=ユーグ・ルクレールの作品は、ベンジャミン・ベックへと捧げられています。
GEN-23811
ドイツ後期ロマン派歌曲集
(1)アルマ・マーラー:静かな町
 森の孤独/激情/賛歌
(2)コルンゴルト:「不滅であること」 Op.27
(3)R.シュトラウス:希望と失望 Op.19-5
 もしも Op.31-2
 静かな散歩 Op.31-4
 解き放たれて Op.39-4
(4)R.シュトラウス:夜の散歩 Op.29-3
 忍耐 Op.10-5
 美しく、しかし冷たい空の星よ Op.19-3
 私の心は沈黙し冷える Op.19-6
(5)ツェムリンスキー:6つの歌曲 Op.13
(1)ジュリア・ムーアマン(S)
(2)アメリー・ペトリヒ(S)
(3)ミヒャエル・ポーター(T)
(4)マルセル・ブルンナー(Bs-Br)
(5)ノラ・シュトイアーヴァルト(Ms)
(1)-(5)フリーデリケ・ジーバー(P)

録音:2022年2月2-5日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
アルマ・マーラー(1879-1964)、エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト、リヒャ ルト・シュトラウス、アレクザンダー・フォン・ツェムリンスキーという後 期ロマン派を汲む作曲家の歌曲を、5人の若い歌手が歌い分けた CD。歌手一人一人を紹 介したいところだが、いずれもドイツ各地の歌劇場で活躍している優秀な人たちである(ジュリ ア・ムーアマンのみ米国人)。中でも、フリッツ・ヴンダーリヒを思わせる甘い美声と泣きが魅力 的なテノール、ミヒャエル・ポーターは今後が期待できそうだ。フリーデリケ・ジーバーはドイ ツ・リートのピアニストとして知られています。
GEN-23812
ピアノ三重奏のための作品集
シェーンベルク:浄められた夜 Op.4(エドゥアルト・シュトイアーマン(1892-1964)編曲によるピアノ、ヴァイオリンとチェロ版)
ツェムリンスキー:ピアノ三重奏曲ニ短調 Op.3
シューベルト:ピアノ三重奏曲変ホ長調 D897, Op.posth.148「ノットゥルノ」
ハンブルク・トリオ〔塩貝みつる(Vn)、ウルリッヒ・ホルン(Vc)、エバーハルト・ハーゼンフラッツ(P)〕

録音:2021年3月15日-16日、フランクフルト(ドイツ)
塩貝みつるがヴァイオリン奏者を務め、ハンブルクを拠点に活動するピアノ三重奏団「ハンブルク・トリオ」の新録音が、ドイツのGenuinからリリース。後期ロマン派の情熱的な物語を紡ぐ「浄められた夜」は、シェーンベルクの「ピアノ協奏曲」や「月に憑かれたピエロ」の初演でピアノ・パートを務め、私的演奏協会でもシェーンベルクと活動したピアニスト、エドゥアルト・シュトイアーマンの編曲によるピアノ三重奏版。初期ロマン派の永遠を感じさせるシューマンの「ノットゥルノ」とともに、異なる角度から「夜」というテーマにアプローチし、間にツェムリンスキーの洗練されたピアノ三重奏曲を配置した上質なプログラム。2023年5月〜6月に予定されている来日ツアーでも、これらのプログラムの演奏を予定しています。
ハンブルク・トリオは2013年にドイツのハンブルクで結成。塩貝みつるはハンブルク国立POのヴァイオリン奏者、ハンブルク国立歌劇場のアソシエイト・コンサートミストレスを長年務め、ドイツの主要オケにも客演。現在は国内を拠点に、全国主要オーケストラのゲストコンサートミストレスやソリスト、室内楽奏者として日本とヨーロッパで活躍しています。ウルリッヒ・ホルンはフランクフルトRSO(hrSO)のチェロ奏者を20年以上務めており、エバーハルト・ハーゼンフラッツはベルリン芸術大学で教鞭を執りながら室内楽奏者として活躍する名手です。
GEN-23813
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」
チェン・ユシン(P)

録音:2021年3月14-16日 ドイツ ベルリン 53'31
チェン・ユシン Yuxing Chen のおそらくデビューCD。1992 年、中国生まれ。2010年にドイ ツに移り、ハンブルク音楽演劇大学で学び、さらにロストック音楽演劇大学でマティアス・キル シュナーに学ぶ。リストの難曲ソナタを聞けば、彼の切れ味の良い技術と透明かつきらめきを 持った音色、そして知的な構築を持った表現力に圧倒されるでしょう。辛口のリストが好きなら おそらく気に入るでしょう。ベートーヴェンのワルトシュタイン・ソナタでも音の明快さと余裕を感 じさせる音楽の大きな把握に引き込まれます。ピアノ好きは彼の名前を覚えておくべきだし、ぜ ひこの録音を聞いてほしい。
GEN-23814
ショパン:初期作品集
ロンド ハ短調 Op.1
モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の「手を取り合って」の主題
による変奏曲 変ロ長調 Op.2
ピアノ・ソナタ第1番ハ短調 Op.4
マズルカ風ロンド ヘ長調 Op.5
4つのマズルカ Op.6
マズルカ 嬰ヘ短調 Op.6-1/マズルカ 嬰ハ短調 Op.6-2
マズルカ ホ長調 Op.6-3/マズルカ 変ホ短調 Op.6-4
アレクセイ・レベデフ(P)

録音:2022年1月4-6日 ドイツ ライプツィヒ
ロシア出身でドイツで活躍するヴィルトゥオーソ・ピアニスト、アレクセイ・レベデフの GENUIN への2枚目のCD は、ショパンの若き日の作品集。アレクセイ・レベデフは1980 年、 ロシアのサンクト・ペテルブルクの生まれ。14 歳の時にはラフマニノフのピアノ協奏曲第 2 番を演奏したという。サンクト・ペテルブルク音楽院在学中には様々なコンクールで受賞。修了 後はドイツに移り、ハノーファー音楽演劇大学で学ぶ。2009 年のイタリア、ボルツァーノでのフ ェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノ・コンクールで第2 位。 ショパンの初期作品は技巧的華やかさが勝ると言われがちだが、たとえば初期の傑作である マズルカ風ロンドはレベデフの手に掛かると意欲的な新鮮さと詩的な味わいの両立した印象 深い曲に聞こえます。レベデフがあえてショパンの初期作のみを集めたCD を作ったか、聞き終 えるころには大いに納得してしまうでしょう。
GEN-23815
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007
 無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV1009
 無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV1010
ミタル(b.1979):「ポスト=アウ=ト」 無伴奏チェロの為の幻想曲
アドン・ミタル(Vc)

録音:2022年1月23-25日 スイス バハス
スイスのチェロ奏者、アドン・ミタルによるバッハの無伴奏チェロ組曲からの 3曲と、自作自 演。アドン・ミタルは1979年、スイスのルツェルンの生まれ。2004 年、ライプツィヒでの第14回 バッハ国際コンクールのチェロ,バロック・チェロ部門で第2 位を受賞。以来独奏、室内楽、教 育で活躍しているが、録音はごく僅かしかなかった。満を持しての無伴奏チェロ組曲集はとて も上出来。ミタルのチェロはスッキリと響く抜けの良い音色で、それがどこかスイスの自然を感 じさせるのは偶然ではないかもしれない。結構音楽を揺らしていてもそれが作為的でなく、常 に自然な息遣いを感じさせるあたり、ミタルの卓越した音楽性と腕前を実感させてくれます。無 伴奏チェロ組曲マニアなら注目すべきだ。 自作の「ポスト=アウ=ト Post-au-to」とは、スイスの山岳地帯を走る公共バス、ポスタウト Postauto を題材にした曲。ポスタウトは郵便バスという意味で、スイスではかつて郵便運搬車 で旅客も運んだことの名残。スイスの山々を旅するのが趣味のミタルにはポスタウトは馴染み 深く、その様子を曲にしたもの。曲中にはポスタウト独特のクラクションの音も模倣されていて 楽しい小品に仕上がっています。  (Ki)
GEN-23816
ハイドン:ピアノ三重奏曲 ハ長調 Hob.XV:27
パヴォレク(b.1971):ピアノ三重奏曲
スメタナ:ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15
トリオE.T.A【エレネ・マイパリアニ(Vn) 、ティル・シュラー(Vc) 、ティル・ホフマン(P)】

録音:2022年4月5-8日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
ピアノ三重奏好きにはぜひとも耳を傾けてほしい CD。GENUIN 恒例のドイツ音楽コンクールの受賞者(このコンクールは複数受賞) による CD で、2021年の受賞者の一つ、トリオE. T.A.のデビューCD。若いドイツの奏者3人による三重奏団は、E.T.A.ホフマンにから名 前を取っており、この2021年のドイツ音楽コンクールの受賞によって広く知られるようになっ た。この CD は彼らの実力を知るに打って付けのもの。ハイドンの名曲、ハ長調のピアノ三重 奏曲の冒頭の洗練された華やぎのある音色を聞いただけで、彼らがただものではないことは すぐ分かる。第2楽章の落ち着いた愉悦、第3 楽章の疾走しながらも一切雑にならずに常に 新鮮な音楽も素晴らしい。スメタナのト短調の三重奏曲では一転して集中力の高い強い掘り 込みにグイグイ引き込まれます。そしてその間にロマン・パヴォレク(1971-)の 2006年の作を置 く意欲。彼らは確実に21世紀の第2 四半世紀の名ピアノ三重奏団になるでしょう。
GEN-23817
シマノフスキ、ラビリチ、シューベルト、スミルノフ、シュトラウス歌曲集
シマノフスキ:ミチンスキの詩による4つの歌
ラビリチ(b.1988):イワノフの詩による連作歌曲〜私に話して,寒さが来る,私の憧れは打ち負かされない
シューベルト:夜の曲 D672Op.36-2
 小人 D771 Op.22-1
 丘の上の若者 D702Op.8-1
スミルノフ(b.1952):「淀み」〜ロルカの4つの詩による女声低声とピアノの為の連作歌曲
R.シュトラウス:庭で野薔薇を摘んで来た AV-49
 愛そうと思う者は Op.49-7
 薔薇のリボン Op.36-1/夜の散歩 Op.29-3
 憩えわが心 Op.27-1
ナタリア・ボエヴァ(Ms)
ポリーナ・スピリナ(P)

録音:2021年11月1-4日 ドイツ ミュンヘン
二人のロシア人による歌曲集。ナタリア・ボエヴァはソ連末期のレニングラード(ほどなくサ ンクトペテルブルクに改称)の生まれ。サンクトペテルブルク音楽院で学んだ後、同地でデビ ュー。2012年にイタリアの進出し、2013年8 月、イタリア、ペーザロのロッシーニ・歌劇・フェ スティヴァルの「ランスへの旅」に出演。その後はミュンヘンを拠点とし、また 2018/19年のシーズンからアウグスブルク州立歌劇場に所属した。ロシア人ならではの暗めのしっとりした美 声が映え、しかも歌い口はとても丁寧。また 1988年生まれのアレクサンドル・ラビリチや 1952年生まれのディミトリ・スミルノフ(1948 年生まれのベラルーシの同名の作曲家とは別人)のロ シア語の歌曲も加えています。ポリーナ・スピリナもサンクトペテルブルク出身のピアニスト。
GEN-23818
XGEN-23818
日本語解説付国内盤
税込定価
マーラー:交響曲第2番「復活」(室内楽版)(ブルーノ・ワルターの4手ピアノ版を基にした、2台ピアノ、ソプラノ&アルト独唱、トランペットと合唱のための編曲版 グレゴール・マイヤー(P)、
ヴァルター・ツォラー(P)、
アンニカ・シュタインバッハ(S)、
ヘンリエッテ・ゲッデ(A)
エマヌエル・ミュッツェ(Tp)
ゲヴァントハウスcho

録音:2021年12月21日,2022年2月3-4日,5月9-10日 ドイツ ライプツィヒ
ウィルス禍の下で生まれたミニマム復活交響曲の CD。マーラーの復活交響曲を その弟子である若き日のブルーノ・ワルターが 4手ピアノ用に編曲したことは知られ ているでしょう。これは既に録音もあるのだが、今回はそこにオリジナルの楽譜から独 唱と合唱(ただし少人数)を持ってきて演奏してしまったのだ。4 手ピアノ編曲では声 部がよく聞き取れるので透明感が著しく増し、マーラーの音楽の近代性が露わにな る。一方大編成のオーケストラ相手では全力で声を張り上げなくてはならない独唱 合唱は、力みなく美しい声を響かせることができます。するとよく知っているはずの復 活交響曲が、なんと新鮮に聞こえることか!このミニマム復活交響曲は、オリジナル の復活交響曲をよく知っていれば知っているほど発見の多い演奏でしょう。マーラー・ マニアやワルター・ファンにはぜひ聞いてほしい。なおトランペットはあくまで補助的 に用いられています。 グレゴール・マイヤーとヴァルター・ツォラーはどちらもゲヴァントハウス合唱団のピア ニスト。マイヤーは合唱の練習にも当たっています。このミニマムな復活交響曲は、新型 ウィルスの猛威の下で彼らが大編成の合唱作品を上演できないことから思いついたと いう。つまりこれは、不遇な時代に負けるわけにはいかない芸術家魂の結実なのだ。 アンニカ・シュタインバッハとヘンリエッテ・ゲッデはどちらもドイツの優秀な若手歌手。  (Ki)
GEN-23819
シューベルト:冬の旅
冬の旅 Op.89D911第一部(バリトン、イングリッシュ・ホルンと弦楽三重奏曲版)
ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D959第二楽章(イングリッシュ・ホルンと弦楽三重奏曲版)
冬の旅 Op.89D911第二部(バリトン、イングリッシュ・ホルンと弦楽三重奏曲版)
※全てエドゥアルト・ヴェスリー編
フローリアン・ゲッツ(Br)、
グルントマンQ【エドゥアルト・ヴェスリー(イングリッシュ・ホルン)、ウルリケ・ティッツェ(Vn)、ベッティーナ・イーリヒ(Va)、ウルリケ・ベッカー(Vc)】

録音:2022年1月13日-17日&2月7日-11日
シューベルトの名曲「冬の旅」をバリトン、イングリッシュ・ホルンと弦楽三重奏版という非常に珍しい編成でのリリース!カップリングにはイングリッシュ・ホルンと弦楽三重奏によるシューベルトの「ピアノ・ソナタ第20番」の第二楽章を収録。全てグルントマン四重奏団のイングリッシュ・ホルン奏者、エドゥアルト・ヴェスリーによる編曲で、木管楽器の柔らかな響きとフローリアン・ゲッツの豊かな歌声が絡み合いピアノ伴奏とはまた違った「冬の旅」を作り上げています。
バリトンのフローリアン・ゲッツは、ロンドンのギルドホール音楽演劇学校と、ワイマール音楽大学で声楽を学びました。その後パリ・オペラ座、ミュンヘンのガスタイク、ライプツィヒ歌劇場、ダルムシュタット州立劇場などで活躍しています。またアムステルダムのコンセルトヘボウなどにも出演しています。
GEN-23820
「アルペッジョ」
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D821
クラウス・アルプ(1950-2016):2つの手に
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007
ピアソラ:ル・グラン・タンゴ
クラウス・アルプ:組曲チェロ
デュオ・アルプ・フランツ【ユリアン・アルプ(Vc)、カスパール・フランツ(P)】

録音:2020年10月22-25日 ドイツ・カイザースラウテルン
チェロのユリアン・アルプとピアノのカスパール・フランツによるデュオ・アルプ・フランツの GENUIN への4枚目のCD。彼らは2006年のドイツ音楽コンクールの受賞者で、着実に実力 を伸ばしています。今回は無伴奏曲が含まれているように、チェロのユリアン・アルプが前面に 出ています。ユリアン・アルプは1981年の生まれ。東ベルリンのハンス・アイスラー音楽院でボリ ス・ペルガメンシコフに学ぶ。良く歌い情熱的なシューベルトのアルペジョーネ・ソナタも、自 信の漲ったバッハの無伴奏組曲第1番も、アルプの充実ぶりを伝える名演だ。彼の叔父クラ ウス・アルプ(1950-2016)は高名な指揮者で、1987 年から1995年までカイザースラウテルン SWR放送Oの首席指揮者を務めた他、フィラデルフィア・歌劇でも活躍した。ユリア ンはこの偉大な叔父から多くの影響を受けたと述べています。彼はここで叔父の作品を 2曲演 奏しています。
GEN-23821(3CD)
「鏡の中のバッハ」
バッハ:無伴奏チェロ組曲 全曲BWV.1007-1012
ゲルハルト・ゲムケ(b.1962):クーラント・ド・フェリクス
ポール・グラス(b.1934):鏡の中のバッハ
カール・テオドール・ヒュッテロット(b.1926):鏡の中のバッハへの舞曲
ガオ・チュンフゥ(醇和,b.1959):ゲンギスバッハ
ブロッホ:チェロのための組曲第1 番
ジェレミオー・ロレール(b.1973):呪文
フェリックス・フォーゲルザンク(Vc)

録音:2018年4月30日,2020年5月16日,7月6-7日,10月2日、RSIステリオ・モロ・オーディトリウム、ルガーノ、スイス
ドイツのチェロ奏者、フェリックス・フォーゲルザンクによるバッハの無伴奏チェロ 組曲全集。近年、バッハの無伴奏チェロ組曲の全曲を CD にするにあたって、間 に様々な曲を挟み込むことがよくあるが、このCD でも各組曲の後に、ゲルハルト・ ゲムケ(1962- )、ポール・グラス(1934- )、カール・テオドール・ヒュッテロット (1926-)、ガオ・チュンフゥ 醇和(1959-)、エルネスト・ブロッホ、指 揮者ジェレミー・ロレール(1973-)の作品が収録されています。バッハからインスピレ ーションを受けた曲もあり、曲間の気分転換になっています。 フェリックス・フォーゲルザンクは1975年生まれの中堅チェロ奏者。現在はスイス・ イタリア語地域Oの副首席チェロ奏者を務めています。いかにもドイツ的なゴ ッチリした、石積みのバッハという感じだ。無伴奏チェロ組曲では案外こうした演奏 は少ないのではないだろうか。
GEN-23822
バリトンの狂気〜バリトン・サクソフォンのための作品集
クルターグ(b.1926):ジェルジ・クルーの追憶に
ペーテル・ヴィーグ(b.1987):三つ編み
ジュゼッペ・ルッジェーロ(1909-1977):アンダンティーノ=アレグロ
ルーカ・フランチェスコーニ(b.1956):ノットゥルノ
ヤン・メヌ(b.1962):Bit of Bit
ヤコブ・テル・フェルトハイス(b.1951):太陽が昇る遥か前に
マラン・マレ:「スペインのフォリア」による変奏曲
吉松隆(b.1953):エクローグ・モノローグ
野田燎(b.1948):ダンス・ダンス・ダンス
ブランフォード・マルサリス(b.1960):バリトン・サクソフォンのための小品
グレゴリー・ワナメイカー(b.1968):モノロジー
アルノ・ボーンカンプ(バリトンSax)

録音:2022年6月28日-30日、プロテスタント教会(オーステム、オランダ)
現代最高のクラシカル・サクソフォン奏者の一人、アルノ・ボーンカンプがバリトン・サクソフォン・アルバムをリリース!コンサートやレコーディングで幅広く活動するほか、1982年に結成し2017年に惜しまれつつ解散した名カルテット、アウレリア・サクソフォン四重奏団のテナー奏者として長年にわたって活躍してきたボーンカンプ。1840年頃にサクソフォンの生みの親、アドルフ・サックスが作った最初のサクソフォンが現在のバリトン・サクソフォンの音域を持つ楽器であり、サクソフォンの原点は低音域にあるということ、そしてコダーイの「無伴奏チェロ・ソナタ」に大きな衝撃を受け、サクソフォンという楽器にもこのクラスの作品、つまり、楽器が持つ魅力と可能性を最大限に引き出し、しかも幅広い聴衆にアピールできるほど洗練されたレパートリーが必要だと痛感したことを機にこのプロジェクトが生まれました。そしてかつてアウレリアで共に活動していたアンドレ・アレンズと共にマルチメディア・パフォーマンス・プロジェクト「リトル・ビッグ・ホーン」を立ち上げ、オランダの多くの舞台で公演を行い、CDを制作。このアルバムには「リトル・ビッグ・ホーン」のために書かれた新作が多く収録されており、これまでもサクソフォンという楽器のレパートリーの拡大に尽力してきたボーンカンプが今度はバリトン・サクソフォンの新境地を開拓します。5ヶ国から2人ずつ作曲家を選び、まず一方の作曲家の短い曲をいわば「前奏曲」として、その後にもう一方の作曲家の長い曲を演奏してゆくという拘ったプログラム構成にも注目。サクソフォン・プレイヤー、サクソフォン・ファン必携のアルバムです。
GEN-23823
クリスティアン・リディル(b.1943):室内楽作品集 第2集
(1)5月の音楽(導入、カンツォーナと7つの変奏)(1995)
(2)組曲(1977)
(3)暗い二重奏曲(1978)
(4)オピッツの文に基づく3つのソネット(1985)
(5)シシフォ(1997)
(1)カーステン・ダフィン(Hrn)
フランスワ・バスティアン(Hrn)
トマス・ルー(Hrn)
ノルベルト・ダウザッカー(Hrn)
(2)イエンス・ヨーゼフ(Fl)
(3)ヤカ・シュタードラー(Vc)
ライナー・ザイドル(Fg)
(4)メリンダ・パウルセン(Ms)
シェリー・エツラ(Cl)
アレクサンダー・ザックス(Vn)
ディミトリー・ハハリン(Va)
ミヒャエル・プロイス(Vc)
(5)エリオットQ【マリヤーナ・オジポヴァ(Vn)、アレクサンダー・ザックス(Vn)、ディミトリー・ハハリン(Va) 、ミヒャエル・プロイス(Vc)】

録音:(1)(3)2022年5月21-22日 ドイツ ミュンヘン
(2)(4)(5)2022年4月7-9日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
第1集(GEN-21737)に続くクリスティアン・リディル(1943―)の室内楽作品集の第2 集。ク リスティアン・リディルはブレスラウ(現在のポーランドのヴロツワフ)の生まれ。フランクフルトの ゲーテ大学で退官する2011年まで指導に当たっており、この時期から精力的に作曲をして います。作風はあまり前衛的でないが近代的感覚に長けたもの。録音に参加した演奏者はバイ エルンRSOの団員が多く、特にホルン奏者たちはバイロイト音楽祭のオーケストラ の常連でもある。
GEN-23826(2CD)
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集 Vol.1
弦楽四重奏曲第7番嬰ヘ短調 Op.108/弦楽四重奏曲第8番ハ短調 Op.110/弦楽四重奏曲第9番変ホ長調 Op.117/弦楽四重奏曲第10番変イ長調 Op.118/未完の弦楽四重奏曲(第9番)/弦楽四重奏曲第11盤ヘ短調 Op.122/弦楽四重奏曲第12番変ニ長調 Op.133/弦楽四重奏曲第13番変ロ短調 Op.138/弦楽四重奏曲第13番断片(初稿)(世界初録音)
アサセッロQ

録音:2022年4月2日-4日&8日-11日、2022年11月7日-11日、2023年2月15日-19日、ドイツ放送室内楽ホール(ケルン、ドイツ)
バーゼル音楽院でラサールSQの創設者、ヴァルター・レヴィンの室内楽クラスの生徒たちによって2000年に結成されたアサセッロ四重奏団が、ショスタコーヴィチが生涯をかけて取り組んだ交響曲と並ぶ重要な作品、弦楽四重奏曲の全集プロジェクトを始動。第1弾となる今作はショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲における最重要作品ともいわれる第8番を含む、1960年からの約10年間に作曲された第7番〜第13番を収録。最後に収録された第13番の初稿の断片は世界初録音です。
GEN-23827
モメント・オヴ・エターニティ〜リスト、シューマン、シマノフスキ:ピアノ作品集
リスト:2つの伝説 S.175
シマノフスキ:仮面劇 Op.34
シューマン:謝肉祭 Op.9
ホン・ミンス(P)

録音:2022年4月28-30日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
永遠の瞬間」と題された、韓国出身のピアニスト、ホン・ミンス Minsoo Hong のおそらくCD デビュー。ホン・ミンスは 1993年、釜山の生まれ。韓国で学んだ後、2013 年にドイツのデトモ ルト音楽大学に留学。2017 年、オランダ、ユトレヒトでの国際フランツ・リスト・ピアノ・コンクー ルで第2位を獲得、一気に名を知られるようになります。ホンのピアノは技術が極めて高く、しかも 硬質な音色がたいへん美しい。リストの小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコの冒頭部 分の万華鏡のような音楽がキラキラ輝きつつも極めて良くコントロールされていて圧倒されます。 シマノフスキの仮面劇もホンの見事な技量と音楽性を伝えてくれます。シューマンの謝肉祭で は、この作品の賑やかな娯楽性を少し抑えて、充実した音楽をじっくり聞かせることに集中し ているようだ。
GEN-24828
夜が落ちるまで
ドビュッシー:「ベルガマスク組曲」より第3曲「月の光」、
 「版画」より第2曲「グラナダの夕べ」
ショパン:子守歌 Op.57
バルトーク:「10のやさしいピアノ小品 Sz.39」より第5曲「セーケイ人たちとの夕べ」、
 「2つのルーマニア舞曲 Op.8a」より第1番
シェーンベルク:「4つの歌曲 op.2」より「期待」、「あなたの金の櫛を私におくれ」
シベリウス:「6つの歌 Op.50」より「静かな街」
スクリャービン:練習曲 Op.42-3
ラフマニノフ:前奏曲 ト短調 Op.23-5、練習曲 嬰ハ短調 Op.3-2
ブラームス:3つの間奏曲 Op.117
ヴァイル:ユーカリ
エヴァ・バルタ(P)

録音:2023年4月3日-4日
ハンガリー系のピアニスト、エヴァ・バルタの夜をテーマにした詩的で親密なプログラムによるGenuinレーベルへのデビューアルバム。学生時代から歌曲にも興味を持った彼女は、ピアノのソリストとしてだけでなく歌曲にも非常に精通しており、このアルバムではシェーンベルクやシベリウスの歌曲を自ら編曲し収録しています。多才なピアニスト、エヴァ・バルタの魅力の詰まった一枚となっています。
GEN-23829
ラウダーテ・ドミヌム
マルティン・グスタフ・ノッテボーム(1817-1882):ヨハン・セバスティアン・バッハの主題による変奏曲 Op.17(フランス組曲第1番BWV812のサラバンドによる)
フリードリヒ・ニーチェ(1844-1900):2つのモノディ NWV39(P4手のための)
ミヒャエル・デンホフ(b.1955):(k)ein Choral(2004/世界初録音)
ピアソラ:フーガと神秘(歌劇 「ブエノスアイレスのマリア」より/パブロ・ツィーグラー編)
ストラヴィンスキー:詩篇交響曲 K052(ショスタコ―ヴィチ編)
バッハ(クルターグ編:「主よ、人の望みの喜びよ」BWV147+怒りのコラール(遊戯第4巻より)
シュテンツル・ピアノ・デュオ【ハンス=ペーター・シュテンツル(P)、フォルカー・シュテンツル(P)】

録音:2013年3月19―20,27―28日,2022年8月15―18日 ドイツ ケルン
ドイツのベテランのピアノ・デュオ、ハンス=ペーターとフォルカーのシュテンツル兄弟によ るシュテンツル・ピアノ・デュオの GENUIN への 4枚目の CD。今回は珍しい作品が主。マル ルティン・グスタフ・ノッテボーム(1817-1882)はブラームスの親友として知らるピアニスト、作 曲家。バッハの主題による変奏曲は、フランス組曲第 1番のサラバンドに基づく9つの変奏曲。フリードリヒ・ニーチェはあの有名な思想家ニーチェの作品。2 つのピアノのためのモノデ ィ(二人のためのモノディ)は知る人ぞ知る名曲。ニーチェが友人の結婚を祝って書いたもの で、おそらく2台のピアノが二人になぞらえられているのでしょう。ミヒャエル・デンホフは 1955年生まれの作曲家。[無]コラール [k]ein Chral は静かでしみじみとした佳作。ピアソラの「ブ エノスアイレスのマリア」の中のフーガと神秘は、兄弟の見事な絡み掛け合いが楽しめる。スト ラヴィンスキー詩篇交響曲をショスタコーヴィチが 2台ピアノのために編曲した作品は、存在 はよく知られているにもかかわらず録音があまりなく、ストラヴィンスキー・マニア、ショスタコー ヴィチ・マニアどちらからも歓迎されるでしょう。最後にバッハの有名な「主よ、人の望みの喜び よ」が演奏されて…と思ったら、これはジェルジ・クルタークが途中に自分の「怒ったコラール」 を挟み込んだもの。ニヤリとさせられます。 ちなみに二人の姓は、シュテンツェル ではなく シュテンツル Stenzl。
GEN-23830
エロスと暴力
カルロ・ジェズアルド
(1566-1613):5声のマドリガーレ(第5巻と第6巻より)
クロード・ヴィヴィエ(1948-1983):7人の女声と打楽器のための聖歌
ミケランジェロ・ロッシ:(1601/2-1656):5声のマドリガーレ(第1巻と第2巻より)
ヴァルター・ナスバウム(指)、
ミヒャエル・ロートショプフ(朗読)、
スコラ・ハイデルベルク

録音:2007年8月、2021年9月
ルネサンスから現代まで幅広いレパートリーを誇るスコラ・ハイデルベルク。このアルバムでもその特徴を活かしたプログラムとなっています。指揮者であるヴァルター・ナスバウムによって設立されたスコラ・ハイデルベルクは、1600年前後のイタリアの音楽と現代音楽は非常に近いものであると考えています。このアルバムではヨーロッパを代表する合唱団であるスコラ・ハイデルベルクの多様なテクニックを活かしたハイレベルな歌唱によって、そのことを体現できるものとなっています。
GEN-23831
20-21世紀の無伴奏クラリネット作品集
イヴァン・オレンチク(1952-):カプリース第18番
デヴィッド・ウィリアムズ(1952-):And in a moment(世界初録音)
ヴィラ=ロボス:ギターのための5つの前奏曲より第3番イ短調
アンテ・グルギン(1945-):カプリース第1番
イゴール・ドゥルク:詩篇
ラドスワフ・パラジュ(1973-):Ephesiaka
ジョン・ホーキンス(1949-):Mimes(世界初録音)
クラウディオ・ダッラルベロ:Variazioni su Hijazkar Romani(世界初録音)
エフゲニー・オーキン(1977-):ユダヤ組曲
アルベニス:スペイン組曲よりアストゥリアス
ユリア・ドゥルク(クラリネット、朗読)
サンクトペテルブルクとカールスルーエで学んだクラリネット奏者ユリア・ドゥルクによる近現代の無伴奏クラリネット作品集。収録曲はアルベニスを除いて20世紀と21世紀のもので、さまざまな地域のフォークロアにインスパイアされています。各作品は、若き音楽家であり詩人である彼女自身の詩によって彩られています。
GEN-23832
ヒンデミット、プロコフィエフ、クノール、ド・ゼーガン:無伴奏ヴァイオリン作品集
ヒンデミット:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op.11-6(1917/18)
エルンスト=ローター・フォン・クノール(1896-1973):無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ ト短調(1946)
プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.115(1947)
ジャック=アルフォンス・ド・ゼーガン(1955-):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ「青い星 l’Astre Bleu」(2021)(マルケタ・ヤヌシュコヴァーに献呈、世界初録音)
マルケタ・ヤヌシュコヴァー(Vn)
チェコやスロバキアの民俗音楽から多くのインスピレーションを得て国際的に活躍するヴァイオリニスト、マルケタ・ヤヌシュコヴァーによる近現代の無伴奏ヴァイオリン作品集。1世紀にも及ぶこれらの作品は、それぞれの作曲家の非常に独特な音楽言語で作曲されている一方で、過去と現在を結びつける新古典主義的な様式への回帰という共通点をもっています。ベルギーの現代音楽作曲家、ジャック=アルフォンス・ド・ゼーガンの詩的な「l’Astre Bleu」はマルケタ・ヤヌシュコヴァーのために作曲されたもので、本作が世界初録音です。
GEN-23833
宇宙と断片
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」
ウェーベルン:ピアノのための変奏曲 Op.27
ベートーヴェン:6つのバガテル Op.126
ウルリヒ・カルマイヤー(b.1963):チャールズ・ヒューバート・ヘイスティングス・パリーの讃歌「エルサレム」による6つの変奏曲(世界初録音)
マリー・ローザ・ギュンター(P)

録音:2022年1月18日&9月24日-25日、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス・メンデルスゾーンザール(ドイツ)
マリー・ローザ・ギュンターは1991年、ドイツのブラウンシュヴァイク生まれ。バッハに傾倒し、当レーベルからリリースしたソロ・デビュー・アルバムでもいきなりゴルトベルク変奏曲を取り上げていましたが、今作は深遠で壮大なテーマを掲げたアルバムでまた違った一面を見せてくれます。ベートーヴェンとウェーベルンの作品に、彼女と同じブラウンシュヴァイク出身の作曲家、ウルリヒ・カルマイヤーの世界初録音となる作品を組み合わせています。
GEN-23835
ボヤージュ〜サクソフォン四重奏作品集
J.C.バッハ(アルベルト・マインズ編):シンフォニア 変ロ長調 Op.18-2
エレーナ・カノバス・イ・パレース(b.1994):Ich traumte, dass ich in demselben Garten eingeschlafen war und den Atem von jemandem auf meiner Wange spurte.
グラズノフ:サクソフォン四重奏曲 Op.109
コンスタンティア・グルズィ(b.1962):サクソフォン四重奏団のためのボイジャー1号 Op.98
エテルナム四重奏団

録音:2022年10月31日-11月3日
新進気鋭の若手サクソフォン四重奏団、エテルナム四重奏団のデビュー・アルバム。J.C.バッハの編曲作品から、グラズノフのサクソフォン四重奏曲といったクラシックの作品に、彼女たちのために書かれた現代曲が2曲収録されています。そのうちコンスタンティア・グルズィの「サクソフォン四重奏団のためのボイジャー1号」は、45年前に飛び立った宇宙探査機ボイジャー1号へのオマージュとなっています。
GEN-23837
そこに星が昇る...
アルベルト・マリア・ヘルツ(1878-1950):シャコンヌ(バッハ:パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004の弦楽四重奏版)
シュテファン・ゲオルゲの言葉による5つの歌曲 Op.7
弦楽四重奏のための4つの小品 Op.5
弦楽四重奏曲 ロ短調 Op.6
8つの楽器のためのラジオ音楽 Op.9
アサセッロSQ
E-Mexアンサンブル
クリスティアーネ・エルツェ(S)

録音:2022年&2023年
1878年ケルンに生まれたユダヤ人作曲家マリア・ヘルツは、1950年ニューヨークで亡くなりました。彼女はアルベルト・マリア・ヘルツというペンネームを使い活躍し、このアルバムにはバッハの作品を編曲したSQによる作品や、歌曲、室内アンサンブルによる作品など多様な編成を用い、さらにはバロック音楽から自由な調性を用いた作品まで多岐に渡り、この作曲家の幅の広い作品を残していることを示しています。
GEN-23839
芸術の仲間たち
クララ・シューマン:ヴァイオリンとピアノのための3つのロマンス Op.22
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 Op.78、
 ヴァイオリン・ソナタ第2番Op.100、
 ヴァイオリン・ソナタ第3番 Op.108
ゾフィア・ヤッフェ(Vn)、
ビョルン・レーマン(P)

録音:2016年9月28日-30日&2017年2月24日
エリザベート王妃国際音楽コンクール2005のヴァイオリン部門第3位の実績を持ち、これまでにも「Genuinレーベル」(GEN-89161)や「NMCレーベル」(NMCD189)などからもCDがリリースされている女流ヴァイオリニスト、ゾフィア・ヤッフェ。40年間もの間、芸術面での友情関係にあったクララ・シューマンとヨハネス・ブラームスの作品を取り上げます。このアルバムで共演しているピアニスト、ビョルン・レーマンとは長年の間デュオを組んできたパートナーです。
ベルリンで生まれたゾフィア・ヤッフェは最初は両親にヴァイオリンを師事し、その後ハンス・アイスラー音楽大学で研鑽を積みました。エリザベート王妃国際音楽コンクール2005のヴァイオリン部門第3位の他、ドイツ音楽コンクールやコンクール・オブ・ザ・イヤーなどの国際的なコンクールで数々の賞を受賞しています。現在は教育者としても活躍しており、フランクフルト音楽・舞台芸術大学の教授を務めています。
GEN-23834
フルート、ヴァイオリン、チェロのためのセレナーデ
ベートーヴェン:セレナーデ ニ長調 Op.25
ボザ:3つの降臨
ハイドン:ロンドン・トリオ第1番 ハ長調 Hob. IV:1、 ロンドン・トリオ第2番ト長調 Hob. IV:2
ヴィラ=ロボス:ショーロ第2番
ヤセン・ヴォデニチャロフ(b.1964):神話 -5つの小品(世界初録音)
ドビュッシー(古賀敦子 編):亜麻色の髪の乙女
古賀敦子(Fl)、植村理葉(Vn)、
ゲオルギー・ロマコフ(Vc)

録音:2022年9月25日-28日(ベルリン)
日本語解説&日本語曲目表記オビ付き(解説:古賀克己、古賀敦子)
これまでの録音でもドイツの主要メディアから高い評価を受けているフルート奏者、古賀敦子のGenuinから8枚目のリリースとなるアルバムは、フルート、ヴァイオリン、チェロという三重奏による作品集。ハイドンやベートーヴェンといった古典からドビュッシーの繊細な華やかさ、ヴィラ=ロボスとボザのモダニズム、そして1964年生まれのブルガリア系フランス人作曲家、ヤセン・ヴォデニチャロフの古代グレコ=ロマンの世界を想起させる小品まで、4世紀にわたる作品の数々を高い音楽性で表現しています。過去のレコーディングでも共演してきた世界的チェリスト、ゲオルギー・ロマコフに加え、ソリストとしてベルリン・フィルハーモニーやミュンヘン・ヘラクレスザールといったコンサートホールに度々登場するなど国内外で活躍を見せているヴァイオリニスト、植村理葉が参加。ブックレットには古賀克己、古賀敦子による日本語の曲目解説が掲載されています。
古賀敦子は福岡市生まれのフルート奏者。桐朋学園音楽科高等学校を卒業後、パリ国立高等音楽院フルート科を満場一致の一等賞で卒業し、同音楽院の大学院に進学しました。その後ケルンとミュンヘンの両国立音楽大学を卒業。在学中、数多くの国際コンクールで優勝や入賞を果たしています。現在はドイツのマグデブルグSOに在籍。ドイツを中心にヨーロッパで非常に高く評価されています。
GEN-23840
ソッリマ、サイグン、サイ、カサド、ブロッホ:無伴奏チェロ作品集
ジョヴァンニ・ソッリマ(1962-):ラ・フォリア(2007)、嵐(2001)
アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991):無伴奏チェロのためのパルティータ Op.31(原典版/1955)
ファジル・サイ(1970-) :無伴奏チェロ・ソナタ Op.92b(2020)
ガスパール・カサド(1897-1966):チェロ組曲(1926)
ブロッホ(1880 -1959):無伴奏チェロ組曲第1番(1956)
ドルカン・ドルク(Vc)
ヴィトルト・ルトスワフスキ国際チェロ・コンクール第2位、アントニオ・ヤニグロ・国際チェロ・コンクールやリーゼン国際チェロ・コンクール第1位のドルカン・ドルクが、トルコの作品を中心に聴かせる多彩な無伴奏プログラム!サイグンのベールに包まれた音楽からソッリマのヴィルトゥオーゾ的な奇想曲まで、斬新でエキサイティングな音世界をお楽しみください。
GEN-23841
モーツァルト彼のヨーロッパ
C.P.E.バッハ:12の変奏曲 H.263、ロンド ハ長調 H.260
J.C.バッハ:ピアノ・ソナタ イ長調 Op.17-5
クレメンティ:ピアノ・ソナタ ヘ短調 Op.13-6
モーツァルト:ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K.333、アダージョ ロ短調 K.540、
 グルックの主題によるピアノのための10の変奏曲 ト長調 K.455
アナ・ホミチュコ(P)

録音:2022年10月24日-27日
SWR(南西ドイツ放送)の音源を用いたアナ・ホミチュコのデビュー・アルバム!このアルバムでは18世紀の作曲家の作品を集めており、モーツァルトと面識のあった C.P.E.バッハと、ライバル視していたとされるクレメンティの作品を集めています。作品の違いや共通点はもちろんのこと、作曲家の個性を、そのしなやかでクリアなピアノ演奏で明らかにしていきます。
ドイツを拠点として活動するロシアのピアニスト、アナ・ホミチュコは、バレンシア国際音楽祭2013音楽賞第1位、アントン・ルビンシテイン国際ピアノコンクール2018第2位などの実績を誇り、YouTubeやInstagramではクラシック音楽のブロガーとしても人気を得ています。
GEN-23842
ブローウェル、レムケ、モラ、ドックス:ギターとアコーディオンのための作品集
ブローウェル(1939-):ベートーヴェンによる協奏的変奏曲(2020)、Bomarzos Tales(2022)
サーシャ・リノ・レムケ(1976-):Atemschaukel(2021)*
エディー・モラ(1965-):ルクス・ノヴァ(2021)
ヘクター・ドックス(1993-):3つの変容(2022)
ルクス・ノヴァ・デュオ 〔リディア・シュミードル(アコーディオン)、ホルヘ・パス・ベラステギ(G)〕、
マルチア・レムケ=ケルン(S)*、
ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内O、
エディー・モラ(指)

全て世界初録音
ギターの巨匠レオ・ブローウェルからも絶賛されたギターとアコーディオンのデュオ、ルクス・ノヴァ・デュオのGeniuin3枚目のアルバムは、全曲世界初録音!ルクス・ノヴァ・デュオは、ペルーのギター奏者ホルヘ・パス・ベラステギと、ドイツのアコーディオン奏者リディア・シュミードルによって2012年にバルセロナで結成されました。本作の収録曲はすべて彼らのために書かれた2020年以降の作品で、ブローウェルのラテンアメリカ的な色彩からドックスの沈黙の深さを追求した「変容」まで、広大なカラーパレットを楽しめます。
GEN-23844
ブラームス:美しきマゲローネのロマンス Op.33 トマス・キルディシウス(Br)、
アニ・テル=マルティロシアン(P)、
ヤニケ・リープヴェルト(ナレーター)

録音:2021年7月
リトアニアとアルメニアのデュオ、トマス・キルディシウスとアニ・テル=マルティロシアンによるブラームスの「美しきマゲローネのロマンス Op.33」全曲録音です。このアルバムで「Genuinレーベル」デビューとなります。ルートヴィヒ・ティークの詩に若きブラームスが音楽をつけた美しい歌曲に、ヤニケ・リープヴェルトによるナレーションを加えています。
GEN-23845
躍動するリズム
ヒナステラ:クリオージョ舞踏組曲 Op.15
ヴィラ=ロボス:ブラジル風連作 W374
ムラヴィン・サンディ:Ritmos panteisticos Op.1a
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6
ホセ・ナバロ=ジルバーシュタイン(P)

録音:2022年7月21日
アントン・ルビンシテイン・コンクール、クラウディオ・アラウ・ピアノコンクールなど数々の国際コンクールで優勝し、現在はロンドンを拠点に活動している若きボリビアのピアニスト、ホセ・ナバロ=ジルバーシュタインによる「リズム」をテーマにしたアルバム。シューマンの「ダヴィット同盟舞曲集」に南米の作曲家たちの作品を合わせて収録し、ナバロ=ジルバーシュタインは、その卓越した技術で芸術性の高い音楽に仕上げています。
GEN-23847
冬の旅
シューベルト:冬の旅 Op.89D 911(グレゴール・マイヤーによるバリトン、合唱と2つのアコーディオン版)
トビアス・ベルント(Br)、
ハイディ・シュティーガー(アコーディオン)、
ウーヴェ・シュティーガー(アコーディオン)、
ゲヴァントハウスcho、
グレゴール・マイヤー(指)

録音:2022年1月&2023年1月
ゲヴァントハウス合唱団の監督であるグレゴール・マイヤー編曲によるシューベルトの「冬の旅」は非常に珍しい編成となりました。バリトンのソロに、合唱団そして2つのアコーディオンという編成です。マイヤーはピアノのパートを巧みに2つのパートに分け、2つアコーディオンへと振り分けました。アコーディオンの音色は、驚くほど人間の声、呼吸、叫び、そしてささやきを表現しています。またソリストとして参加しているバリトン歌手のトビアス・ベルントは熟練の歌唱を聴かせてくれています。
GEN-23848
ベートーヴェン:「献堂式」序曲
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64
アンドレス・ロイカウフ(b.1972):南ヴェストファーレン=ファンファーレ(世界初録音)
南ヴェストファーレン・フィルハーモニー、
ナビル・シェハタ(指)

録音:2021年5月18日-20日、ベッツドルフ市立ホール(ドイツ)
1957年にジーガーラントOとして発足して以来、ドイツのヴェストファーレン州、ヒルヒェンバッハを拠点に活動するオーケストラ、南ヴェストファーレン・フィルハーモニー。かつて児玉宏も首席指揮者を務めたこのオーケストラは2020年3月に新たな本拠地となる「音楽の家」の建設を開始し、途中建設現場が大規模な水害に襲われるアクシデントがありながらも2023年に完成。それを記念して首席指揮者ナビル・シェハタとの新しいアルバムがリリースされます。ベートーヴェンが新築された劇場のこけら落としのために作曲したまさにこの機会にぴったりな「献堂式」序曲にチャイコフスキーの情熱的な交響曲第5番、そして1972年スイス生まれのドイツ人音楽家、アンドレス・ロイカウフによる快活な「南ヴェストファーレン=ファンファーレ」が初めて録音され、きわめて祝祭的なムードのアルバムに仕上がっています。
ナビル・シェハタは1980年、エジプト人の父とドイツ人の母の間にクウェートで生まれ、5歳でドイツへ移住。9歳からコントラバスを始めると2003年に難関ARDミュンヘン国際音楽コンクールで優勝し、翌2004年から2008年までベルリン・フィルの首席コントラバス奏者として活躍。様々な名門オーケストラやアンサンブルとともに日本を含む世界各地でツアーやマスタークラスを行ってきました。一方で指揮をクリスティアン・ティーレマン、ダニエル・バレンボイムらに学び、2007年にドイツで指揮者デビュー。日本のオーケストラの指揮台にも何度も登場しています。南ヴェストファーレン・フィルハーモニーには2019年、約200名もの候補の中から選ばれ首席指揮者に就任。新築された「音楽の家」と新しい道を歩み始めたオーケストラを牽引し、今後ますます飛躍してゆくことでしょう。
GEN-23849
マジカル・クリスマス・ファンタジーズ
バッハ:G線上のアリア(管弦楽組曲第3番より)
ランゲ:ピアノのための幻想曲「きよしこの夜」
ロベルト・レオナルド:クリスマス幻想曲 Op.99
バッハ:羊は安らかに草を食み
ランゲ:クリスマス幻想曲
カレル・スヴォボダ:灰かぶり姫の3つの木の実
バッハ
:主よ人の望みの喜びを
モーツァルト:きらきら星変奏曲
バッハ=グノー:アヴェ・マリア
シューマン:サンタクロース(子供のためのアルバムより)
チャイコフスキー:行進曲(くるみ割り人形より)
フリッツ・ヘルビッヒ:クリスマス幻想曲「高き天よりわれは来れ」
カール・ティーセン:「もみの木」による変奏曲
カロリーネ・フィッシャー(P)

録音:2021年8月21日
ベルリン生まれのピアニスト、カロリーネ・フィッシャーによるクリスマス・アルバム。古いものから新しいものまでさまざまな時代から厳選されたクリスマスにまつわる作品をソロ・ピアノで美しく紡ぎあげます。バッハの「(G線上の)アリア」に始まり、「きよしこの夜」、「主よ、人の望みの喜びを」やくるみ割り人形の「行進曲」など誰でも知っているメロディも、スタインウェイ国際ピアノ・コンクールなど様々な賞に輝き、国際的に活躍しているフィッシャーの瑞々しいタッチで新鮮にそして時には神秘的に響きます。クリスマス・シーズンにじっくりとお聴きいただきたい1枚となっています。
GEN-23850
ヒンデミット、ベートーヴェン、ヘンリク・ヴィエニャフスキ、R.シュトラウス:作品集
ヒンデミット:ヴァイオリン・ソナタ Op.31-2
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ Op.24-5
ヴィエニャフスキ
:グノーの歌劇「ファウスト」による華麗な幻想曲 Op.20
R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」Op.59よりワルツ・シークエンス
アンネ・ルイーザ・クラム(Vn)、
ジョンファン・キム(P)

録音:2023年3月
ドイツ国際コンクールは多くの偉大なアーティストのキャリアを支援してきました。2022年優勝者のドイツのヴァイオリン奏者アンネ・ルイーザ・クラムもこのコンクールがきっかけとなり今回のアルバムのリリースとなります。このアルバムでは彼女の高い音楽スキルを存分に発揮できるプログラムが選ばれており、難曲ばかりが選ばれていますが、この若いアーティストは見事に表現しています。伴奏は数々のコンクールで受賞しているジョンファン・キムです。
GEN-24852
Per aspera ad astra
バッハ(ブラームス編):シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 BWV1004より/左手ピアノのための)
ブラームス:7つの幻想曲 Op.116
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
アンドレイ・デニセンコ(P)

録音:2023年3月15日-17日
日本でもコンクールやリサイタルを行ったことのある、1992年ロシア生まれのピアニスト、アンドレイ・デニセンコはロシアとドイツのコンクールで受賞経験があり、高く評価されています。今回のアルバムでは、バッハ、シューマン、そしてブラームスの作品に取り組み、力強さと明晰さを兼ね備えた素晴らしい演奏を披露しています。
GEN-24855
メタモルフォシス
ルネ・クワン(1857-1935):The Flow of Time*
エルガー:「エニグマ変奏曲」より「主題」、「第1変奏」、「第2変奏」、「第5変奏」、「第8変奏」
ミカエラ・リア・カトラニス(b.1985):The Space Surrounding*
マーティン・ドノソ・ヴェラ(b.1991):En Naufragio Hacia la Anoranza*
エルガー:「エニグマ変奏曲」より「第7変奏」
クワン:Imperceptible Change*
エルガー:「エニグマ変奏曲」より「第9変奏」
デュオ・アマービレ〔パウラ・ブレランド(Cl)、アンナ=カタリーナ・シャウ(アコーディオン)〕

録音:2022年12月13日-16日(ベルリン、ドイツ)
*世界初録音
クラリネット奏者のパウラ・ブレランドとアコーディオン奏者のアンナ=カタリーナ・シャウによって2016年に結成されたデュオ・アマービレは古楽から現代音楽まで幅広い楽曲をレパートリーとしています。このアルバムには、ルネ・クワン、ミカエラ・リア・カトラニス、マーティン・ドノソ・ヴェラがこのデュオのために作曲した新作と、エルガーのエニグマ変奏曲(抜粋)が組み合わせられています。
GEN-24856
憧れと情熱
ブラームス:クラリネット・ソナタ へ短調 Op.120-1
イェルク・ヴィトマン(b.1973):5つの断章
シューマン:幻想小曲集 Op.73
ヘルムート・アイセル(b.1955)〔セバスティアン・マンツ(b.1986)編〕:イスラエル組曲メドレー
リュウタ・コバヤシ(Cl)、
ユリアン・エマニュエル・ベッカー(P)

録音:2023年8月8日-10日(フランクフルト、ドイツ)
クラリネット奏者のリュウタ・コバヤシは2003年にドイツ、デトモルトで生まれ、父親からクラリネットの手ほどきを受けました。ドイツ国内外のコンクールでの数々の受賞を経て、2022年にボンで開催されたドイツ音楽コンクールでは複数の賞を受賞しています。また2023年には若干19歳にして、ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送POの首席クラリネット奏者に就任するなど、今、目が離せないアーティストのひとりです。
19世紀と20世紀の作品を織り交ぜたこのアルバムでは、2023年のセント・オールバンズ国際オルガンコンクールで最年少出場者として第2位と聴衆賞を受賞したオルガン奏者でピアニストのユリアン・エマニュエル・ベッカーがピアノ伴奏を務めています。
GEN-24857
エレメンツ
ヤコブ・クレメンス・ノン・パパ:Ego flos campi
アグネ・アグネテ・マジュリエネ:Kleine Wunsche
ミヒャエル・オストシガ:Tall Trees Grove, March1st2016
トマス・モーリー:Hard by a Crystal Fountain、Fyre, Fyre!
バード:This Sweet and Merry Month of May
ラウラ・マルコーニ:Vorrei
ジェズアルド:Tristis est anima mea
オルランド・ディ・ラッソ:Lagrime di San Pietro
ブラームス:3つの歌 Op.42/F.H.ボーテ(マックス・レーガー):Es waren zwei Konigskinder
メンデルスゾーン:Psalm 2,Warum toben die Heiden
シュテファン・ホイケ:Andenken, Op.100
ケルン・ヴォーカルゾリステン

録音:2022年9月20日-23日
ケルン・ヴォーカルゾリステンは6声からなるヴォーカル・アンサンブルです。彼らはこのアルバムで16世紀から19世紀に至る幅広い作品を披露しています。中でもミヒャエル・オストシガ、ラウラ・マルコーニ、そしてシュテファン・ホイケの作品は世界初録音となっています。彼らの美しいハーモニーでお楽しみください。
GEN-24859
フロム・ホーム・ウィズ・ラヴ〜ブラジル、スロヴェニア、ドイツの作曲家による作品集
ヴィラ=ロボス:前奏曲 Op.20-2
ブラシュ・プチハール(b.1977):サマー・ソナタ Op.8
ブラームス:チェロ・ソナタ第1番ホ短調 Op.38
ヴィラ=ロボス:「ブラジル風バッハ第5番 W389」より「ア
アンドレ・メマーリ(b.1977):チェロとピアノのためのブラジル組曲
シキーニャ・ゴンザーガ(1847-1935):Feijoada do Brasil、Roda Yoyo、Gaucho ? Corta Jaca
ヴィラ=ロボス:O Canto Do Cisne Negro W122
カーチャ・ザコトニク(Vc)、
ナイラ・アルヴァレンガ・ラーマン(P)

録音:2023年5月25日-28日(フランクフルト、ドイツ)
*世界初録音
スロヴェニア出身のチェリスト、カーチャ・ザコトニクとブラジル出身のピアニスト、ナイラ・アルヴァレンガ・ラーマンによるこのアルバムには、それぞれの故郷の音楽とドイツの音楽が収録されています。スロヴェニアの作曲家ウルシュカ・オレシッチの「リトル・ダイヤモンド」は世界初録音となっています。
GEN-24861(2CD)
ポストスクリプトゥム
■CD1
ショスタコーヴィチ:1. 前奏曲(2本のヴァイオリンとピアノのための5つの小品より/レヴォン・アトフミャン編)、2-3. スペインの歌 Op.110(マリー・ローザ・ギュンター&スタニスラス・キム編)、5. アダージョ(バレエ組曲第2番〔明るい小川〕/レヴォン・アトフミャン編)
6-10. レオニード・ゴロホフ(b.1967):2本のチェロのためのセレナード
ショスタコーヴィチ:11-12. ユダヤの民族詩から Op79より〔第3曲 子守唄、第9曲 よい暮らし〕(マリー・ローザ・ギュンター&スタニスラス・キム編)、13-16. チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40、17. 優しい少女の歌(ファースト・トレインより/マリー・ローザ・ギュンター&スタニスラス・キム編)
■CD2
1. アルトゥール・ルリエ(1891-1966):前奏曲第3番(5つのこわれそうなプレリュード Op.1より)
2-6. ボリス・ティシチェンコ(1939-2010):チェロ・ソナタ第1番 Op.18
7. ルリエ:大気のかたち第1番
8. ボリス・ゴルツ(1913-1942):前奏曲第4番(24の前奏曲 Op.2より)
9-10. アントン・アレンスキー:2つの小品 Op.12
11-12. ウストヴォーリスカヤ(1919-2006):ピアノのための12の前奏曲より〔第1番、第7番〕/13-15. ボリス・アラポフ(1905-1992):チェロ・ソナタ
スタニスラス・エマニュエル・キム(Vc/CD1 1-17、CD22-6,9,10,13-15)、マリー・ローザ・ギュンター(P/CD1 1-5,11-17、CD21、7-15)、レオニード・ゴロホフ(Vc/CD1 1,6-10,17)

録音:2022年2月、9月&2023年1月、ドイツ
ヨーロッパの玄関口として、特にフランス、ドイツ、ロシアの多様な文化が独特に融合した国際都市サンクトペテルブルクの痕跡を音楽で探求するアルバム。ショスタコーヴィチによるスペイン語の歌やユダヤの歌など、外国文化への思慮深いアプローチを象徴する作品に、ボリス・ゴルツ、ガリーナ・ウストヴォーリスカヤ、ボイス・アラポフ、アルトゥール・ルリエらのチェロ作品(一部ピアノ・ソロ)で、政治的抑圧の下で実験的で柔軟な活動を行った作曲家たちの姿を浮き彫りにします。ゴロホフのセレナードと独自の編曲作品は世界初録音。
GEN-24864
モーツァルト:交響曲集第3集
交響曲第9番 ハ長調 K.73/75a
交響曲第14番イ長調 K.114
交響曲第20番 ニ長調 K.133
交響曲第24番変ロ長調 K.182/dA
ヨハネス・クルンプ(指)、
エッセン・フォルクヴァング室内O
2013年からエッセン・フォルクヴァング室内Oの首席指揮者を務めるヨハネス・クルンプ。両者によるモーツァルトの交響曲集の第3弾が登場しました。今回はモーツァルトがわずか13歳で作曲した「交響曲第9番」から始まり、1769年から1773年にかけて作曲された4つの初期交響曲が収録されています。これらの作品は、若かりし頃のものとは思えないほど、充実した内容となっており、聴くものを魅了します。演奏は当時の歴史に基づいた手段を駆使し、完璧なアンサンブルでなされています。今後のリリースも期待せずにはいられない素晴らしいモーツァルトを奏でています。
GEN-24867
透かし模様
リリ・ブーランジェ:「3つの小品」より「古い庭から」
シモン・ラクス:バラード「ショパンへのオマージュ」
ラヴェル:「鏡」M.43より「蛾」
ドビュッシー:版画
フランク:プレリュード,コラールとフーガ FWV21
アドリアーナ・フォン・フランケ(P)

録音:2023年7月17日-19日
世界的に評価の高いピアニスト、アドリアーナ・フォン・フランケの「Genuin」レーベル、デビュー・アルバムが登場です。繊細で詩的な表現に優れた彼女のデビュー・アルバムは、フランスで活動した作曲家の作品を中心にしたものとなりました。その明瞭で色彩感のあるピアノの音色で織り成す音楽で聴衆を魅了してくれます。
GEN-24869

XGEN-24869
日本語解説付国内盤
税込定価

モーツァルト:レクイエム K.626(フランツ・クサヴァー・ジュスマイヤー補筆完成版に基づく、カール・ツェルニー編曲4手ピアノ連弾版) ケアスティン・シュトラスブルク(P)
ユルゲン・アッペル(P)

録音:2023年7月11日-13日、フェステブルク教会(フランクフルト、ドイツ)
今日も絶大な人気を誇るモーツァルト最後の傑作「レクイエム」はあらゆる音楽家によって様々な編曲が施されてきました。ベートーヴェンに弟子入りし、またリストの唯一の師でもあるカール・ツェルニーもこの作品に魅了され編曲に取り組んだ一人で、ピアノ独奏版やピアノ連弾版を遺しています。ツェルニー編曲の4手ピアノ連弾版は合唱やソリスト、ティンパニ等様々な追加のアレンジがなされたものも出版され、過去に録音されてきたのも合唱などを伴ったものがほとんどでした。ここに収録されているそういった追加のアレンジをすべて排除した純粋な4手ピアノ連弾によるヴァージョンは、これまでに自動演奏や配信音源ではリリースされていましたが、ドイツのピアニストであるケアスティン・シュトラスブルクとユルゲン・アッペルがピアニスト2人による初のCDレコーディングに挑戦。合唱団や他の楽器がなくともピアノ1台で声楽、オーケストラのパートを完全に表現しており、その明瞭さ、力強さ、芸術性すべてにおいて秀逸なアレンジはツェルニーの持つ技量、そしてツェルニーのモーツァルトに対する敬愛がはっきりと表れています。また近年の補筆に加えられることが多い短いフーガ(アーメン・フーガ)も、ロバート・レヴィンの編曲から奏者が4手ピアノ連弾用にアレンジしたものが加えられており、こちらは世界初録音となります。
GEN-24870
夢とトラウマ
シュルホフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 Op.7
ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ
ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナ
アンタイル:ヴァイオリン・ソナタ第2番(1923)
フリーデリケ・シュタークロフ(Vn)、
エンドリ・ニニ(P)

録音:2022年11月14日-16日、NDR小ホール(ハノーファー、ドイツ)
芸術が激動と革新の時代を迎えた20世紀初頭に生まれた4つのヴァイオリン・ソナタを並置し、それぞれの異なる魅力と音楽性を浮き彫りにします。フリーデリケ・シュタークロフはハノーファー北ドイツ放送フィルの最年少コンサートマスターとしてキャリアをスタート。2023年からはバーゼルSOの第1コンサートマスターを務めています。伴奏のエンドリ・ニニはフレックス・アンサンブルのメンバー。
GEN-24871
ボーンカンプ&フレンズ・プレイ・アンリ・ソーゲ
アンリ・ソーゲ(1901-1989):花(アルト・サクソフォンとピアノのための)(1985)*
牧歌的なソナチネ(アルト・サクソフォンとピアノのための)(1963)
バラード(セバスティアーン・クーマン編/バリトン・サクソフォンとピアノのための)(1960)*
カンティレーヌ・パストラーレ(セバスティアーン・クーマン編/ソプラノ・サクソフォンとピアノのための)(1978)*
アレントゥール・サクソフォニクス(アルト・サクソフォン、2つの木管五重奏とピアノのための)(1976)*
婚礼の祈り(独奏オルガンのための)(1962)*
彼は永遠に死ぬことはない(アンドレ・ジョリヴェを悼んで)(セバスティアーン・クーマン編/ソプラノ・サクソフォンとオルガンのための)(1979)
祈り(1人の奏者によるソプラノ、アルト、テナー、バリトン・サクソフォンとオルガンのための)(1976)*
アルノ・ボーンカンプ(ソプラノ・サクソフォン、アルト・サクソフォン、テナー・サクソフォン、バリトン・サクソフォン)、
レオ・ファン・ドゥセラール(オルガン、ピアノ)、
jongNBE

録音:2023年1月30日-31日、ヘット・オルヘルパルク(アムステルダム)
*=世界初録音
20世紀フランスの伝統を受け継ぐクラシカル・サクソフォンの巨匠、アルノ・ボーンカンプの新録音。今回はソプラノからバリトンまで4本のサクソフォンを操り、20世紀フランスの作曲家アンリ・ソーゲのサクソフォン作品の魅力を紹介します。サティ、ミヨー、ジョリヴェ、ケクラン、ドビュッシーといったフランスの作曲家のスタイルを融合した作風といわれ、遊び心のあるユニークで活気に満ちた音楽を遺したソーゲの世界初録音作品を多く収録しているほか、他の楽器のために書かれた作品のセバスティアーン・クーマンによるサクソフォンのためのアレンジも聴きもの。友人である鍵盤楽器奏者、レオ・ファン・ドゥセラールと共に深い感性でソーゲの音楽の真髄をお届けします。またオランダの音楽院に在籍する優秀な学生で構成され、オランダ管楽アンサンブルによる育成の場でもあるjongNBEが「アレントゥール・サクソフォニクス」に参加しています。
GEN-24872
ファニー・ヘンゼル:一年〜音楽と文学の出会い
Hochgeehrter Herr und Freund!(フランツ・ハウアーへの手紙〔1843年11月24日〕より)/1月/2月/Felix(フェリックス・メンデルスゾーン=バルトルティへの手紙〔1829年5月27日〕より)/3月/Italienische Reise(フェリックスとセシル・メンデルスゾーン=バルトルディへの手紙〔1829年9月23日〕&旅行記〔1840年1月1日〕より)/4月/5月/Vater(アブラハム・メンデルスゾーンからファニー・ヘンゼルへの手紙〔1828年11月14日〕&ファニー・ヘンゼルからカール・クリンゲマンへの手紙〔1820年7月16日&1829年3月22日〕より)/6月/7月/Liebste Schwester(レベッカ・ディリクレ、セシル・メンデルスゾーン=バルトルディ&メンデルスゾーン・ファミリーへの手紙〔1839年12月16日、1839年10月23日、1839年11月28日〕より)/8月/Venedig(メンデルスゾーン・ファミリーへの手紙〔1839年10月13日〕より)/9月/Hensel(フェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディへの手紙〔1829年7月6日、1829年7月29日、1829年8月25日〕より)/10月/11月/Abschied aus Rom(旅行記&レベッカ・ディリクレへの手紙〔1840年4月5日〕より)/12月/後奏曲/6月(オリジナル・ヴァージョン)
ソフィア・ヴァイデマン(P)、ティンカ・クレフナー(朗読)

録音:2023年9月、ドイツ
ピアニストのソフィア・ヴァイデマンと女優ティンカ・クレフナーが、ファニー・ヘンゼル(ファニー・メンデルスゾーン)の音楽と文学の出会いを表現。ファニーの人生でもっとも充実した時期のひとつだったとされる1年間のイタリアへの旅の途中と帰国後に書いたピアノのための12の性格的小品「一年」に、ファニーが弟フェリックスやフェリックスの妻セシル、妹レベッカ、父アブラハムらに宛てた手紙や旅行記(日記)を組み合わせたユニークな企画で、その解釈を通じて、19世紀のもっとも重要な女性作曲家であり啓蒙思想家の一人であったファニー・ヘンゼルの生涯と作品を親密に垣間見ることができます。
GEN-24873
クープラン:コンセール集
趣味の融合、または新しいコンセール(1724)より コンセール第9番「愛する人の肖像」/王宮のコンセール(1714/15)より コンセール第2番/趣味の融合、または新しいコンセールより コンセール第6番/趣味の融合、または新しいコンセールより コンセール第5番/王宮のコンセールより コンセール第4番
エマヌエル・アビュール(オーボエ、オーボエ・ダモーレ、コール・アングレ)、ダビド・トマス(Fg)、カルラ・サンフェリクス(バロック・チェロ)、ミクローシュ・シュパーニ(ハープシコード)、ブノワ・ファライ(テオルボ)

録音:2022年8月31日-9月3日&2023年10月5日-6日、フリーデンス教会(マンハイム)
アンドレ・ラルドロとハインツ・ホリガーに師事し、バーゼル響、ロッテルダム・フィル、ロンドン響の首席奏者を務めてきたスイス出身の名オーボイスト、エマヌエル・アビュール(エマニュエル・アビュール)が率いるクープランのコンセール集。
フランス・バロック音楽のもっとも意義深く重要な作曲家の一人であるフランソワ・クープランが、1714年から1724年にかけて作曲した「王宮のコンセール」と「趣味の融合、または新しいコンセール」全14曲のコンセール(フランス・バロックの管弦楽組曲)のうち、5つのコンセールを選択し、ダビト・トマス、ミクローシュ・シュパーニらの優れた仲間たちと協力して美しいコンセールを演奏。スタイル、色彩、テンポを最大限に尊重し、モダン楽器(オーボエとファゴット)とヒストリカル楽器を組み合わせて使用しています。
GEN-24880
チャイコフスキー:18の小品 Op.72 エフゲニア・ルビノヴァ(P)

録音:2021年5月6日-8日、ライトシュターデル(ノイマルクト、ドイツ)
1977年にウズベキスタンの首都タシケントに生まれ、モスクワでウラジーミル・クライネフやアレクセイ・リュビモフの下研鑽を積み2003年のリーズ国際ピアノ・コンクールで2位入賞を果たしたピアニスト、エフゲニア・ルビノヴァによるチャイコフスキー最晩年の作品「18の小品 Op.72」。死の半年前に作曲されその完成度と内容からまさに「チャイコフスキーの遺言」とも呼ぶにふさわしいこの作品にルビノヴァが新たな命を吹き込みます。

GEN-85049
スコット:ピアノ作品集
ソナタ全集、スフィンクスOp.63虹鱒、
バラード、ヴィクトリア風ワルツ
ミシェル・シェーファー(P)

録音:2003年4月28、29日、2005年3月8日
GEN-85049
スコット:ピアノ・ソナタ全集、
スフィンクスOp.63*、虹鱒*、バラード、
ヴィクトリア風ワルツ
ミシェル・シェーファー(P)

録音:2003年4月28&29日、2005年3月8日* デジタル録音
スコットは、イギリスのオクストンに生まれ。ドイツで学び、ピアニストとして活躍。印象派の音楽に傾倒。また、東洋哲学や神智学にも興味を示し、詩作もしました。あらゆる分野の作品を残しましたが、ピアノ曲を中心とした描写音楽、東洋的題材の小品が知られています。簡明な旋律の中に印象派を感じさせる、不思議な独特の世界を持つ名イギリス音楽です。
GEN-85050(2CD)
ダヴィド・オイストラフ、最後のリサイタル
モーツァルト
:ヴァイオリン・ソナタ第33番、
シューベルト
:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574、
ベートーヴェン
:ヴァイオリン・ソナタ第7番、
モーツァルト
:「泉のほとりで」による6つの変奏曲ト短調 K.360、
シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 D.408〜アレグロ・ジュスト、
ベートーヴェン
:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 Op.24「春」〜スケルツォ、
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第41番 変ホ長調 K.481〜アダージョ*
ダヴィド・オイストラフ(Vn)、
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

録音:1974年5月29日ウィーン楽友協会ホールでのステレオ・ライヴ録音、1972年*
20世紀を代表する偉大なヴァイオリニスト、ダヴィド・オイストラフ(1908-1974)の、最後のリサイタルのライヴ録音!オイストラフはこの年の10月24日に亡くなっています。死を5ヵ月後に控えたオイストラフが、どんな枯れた音楽をしているかと思ったら、まったく異なった、非常に充実した演奏を展開。大家らしく堂々して、オイストラフの持ち味である旨みたっぷりの豊かさがたっぷりしみこんでいながら、同時にバドゥラ=スコダのピアノに感化された新鮮さも加味されています。この20歳近くも離れた二人が頻繁にデュオ組んだ理由もよく分かる演奏でし。とりわけシューベルトのD.574は、こんなに素敵な曲だったのか!と聴く者を感嘆せる魅力的な演奏。
GEN-85053
ジローラモ・サリエーリ(1794−?):ロッシーニによる主題と変奏、
 ベッリーニによる主題と変奏、
 パチーニによる主題と変奏、
 導入・主題と変奏、
ロッシーニ:導入・主題と変奏
ジュゼッペ・ポルゴ(Cl)、
ゼバスティアン・テヴィンケル(指)
プフォルツハイム南西ドイツCO
レニャーノ生まれのジローラモ・サリエーリ(1794−?)のクラリネット作品を収録。彼はモーツァルトのライバルとして有名なアントーニオ・サリエーリの甥(兄の息子)で、オーストリアから北イタリアでクラリネット奏者とした活躍しました。いずれの曲もロッシーニやドニゼッティと同時代らしい明るさが魅力です。ジュゼッペ・ボルゴは1979年、南イタリアの爪先に当たるレッジョ・カラブリア出身のクラリネット奏者。
GEN-85054(2CD)
C.P.E.バッハ:ヴュルテンベルク・ソナタ集
第1番 イ短調 Wq.49-1,H.30、
第2番 変イ長調 Wq.49-2,H.31、
第3番 ホ短調 Wq.49-3,H.33、
第4番 変ロ長調 Wq.49-4,H.32、
第5番 変ホ長調 Wq.49-5,H.34、
第6番 ロ短調 Wq.49-6,H.36、
クラヴィーア協奏曲 ニ短調 Wq.23,H.427
アナ=マリヤ・マルコヴィナ(P)、
フェデリーコ・ルンゴ(指)
ザクセン室内フィルハーモニー

録音:2005年10月28−31日
ヴュルテンベルク・ソナタ集は、1742から1743年にかけて作曲された作品集で、C.P.E.バッハの鍵盤作品の中でも重要な位置を占めるもの。C.P.E.バッハといえば、モーツァルトやベートーヴェンへの強い影響が指摘されるもの、ヴュルテンベルク・ソナタ集にもそうした要素が顕著に感じられます。アナ=マリヤ・マルコヴィナはクロアチア出身で、ケルン在住のピアニスト。ボーナスとして協奏曲ニ短調がCD1枚に収録されています。ピアノ独奏でありながら、オーケストラにチェンバロを加えているという面白い試みをしています。
GEN-85512
フランク:ヴァイオリン・ソナタ、
ラヴェル
:ピアノ三重奏曲*
アンジェラ・シャルロット・ビーバー(P)、
ミヒャエル・ディンバー(Vn)、
アルフォ・ラング(Vc)

録音:2004年6月25-27日、5月10-12日*
軽やかなピアノに乗せられて、輪郭のはっきりしたディンバーの演奏はパリの香り豊か。5歳で父よりヴァイオリンの手ほどきを受けた彼は後にミュンヘン、フライブルク音楽大学で学びクルト・グントナー、ニコラス・チュマチェンコ、ハンスハインツ・シュネーベルガーに師事。
GEN-85513
ドヴォルザーク:弦楽セレナード、
メンデルスゾーン:弦楽の為の交響曲第11番*
ミヒャエル・ザンデルリンク(指)
ドイツ弦楽フィルハーモニー   

録音:2004年10月9-10日&9月30日、
2003年10月2日*
この弦楽オーケストラの歴史は30年前、1973年に第10回世界の若い音楽家の為の音楽祭に集まったことから始まりました。現在の指揮者、M.ザンデルリンクによって見出された若き才能たちは情熱的で透き通った弦の美しさを聴かせてくれます。
GEN-85516
オペラ・アリア集/ラインスベルク音楽祭
アダン
:「アジュモーの郵便屋」〜友よ話を聞いてくれ、
ロッシーニ
:「セヴィリアの理髪師」〜陰口はそよ風のように、
マスネ
:「エロディアード」〜はかない幻、
プッチーニ
:「ラ・ボエーム」〜私の名はミミ、
ヴェルディ
:「リゴレット」〜悪魔め鬼め、
プッチーニ
:「蝶々夫人」〜ある晴れた日に、
ベルリーニ
:[ノルマ」〜清らかな女神よ、他
マルコ・ヤントシュ(T)、
フリードマン・レーリク(Bs)、
小森輝彦(Br)、
アグニスカ・ピアス(S)他

録音:2005年5月
ドイツの若いオペラ歌手の登竜門として知られる、ラインスベルク音楽祭記念CDです。これはラインスベルク音楽祭に出演した歌手の中から各声部が選ばれ、得意のアリアをレコーディングしたもの。ここで注目する小森輝彦は、現在はドイツ、テューリンゲン州のゲラ市に在住、アルテンブルク・ゲラ市立劇場の専属バリトン歌手として活躍しています。この劇場では2001年6月のリゴレットで華々しいデビューを飾り、新聞各紙でも絶賛されました。日本での演奏活動も同時に行っており、オペラだけではなくドイツリートや宗教曲のレパートリーも多く、今後の活躍も更に期待されます。
GEN-85517
ロマンティック・フルート
マックス・マイヤー=オルバースレーベン:幻想ソナタOp.17、
ユリウス・リーツ:ピアノとフールトの為のソナタOp.42、
J.フランシス・バーネット:グランド・ソナタOp.41
ハンス・ウド・ハインツマン(Fl)、
エリザヴェッタ・ブルーミナ(P)

録音:2003年8月18-20日
中期ロマン派以降のフールト作品は数が少ない上、あまり知られることがなく、このアルバムは貴重な作品を取り上げているといえるでしょう。作曲者マイアヤー=オルバースレーベンは、自身の姓と同名の 地オルバースレーベン (ワイマール近郊 )に生まれ、ヴュルツブルクに没したドイツのピアニスト、作曲者。あまり知られていませんが、ヴュルツブルクの王立音楽学校の校長を務めたり、同地の有名な合唱団体 「リーダーターフェル」 の指揮者として活躍しました。「ファンタジー・ソナタ」 は、後期ロマン派風の作品で、スケールの大きさを感じさせます。
GEN-85518
トランペットとオルガンのためのクリスマス音楽
クレープス(1713-1780):コラール編曲「目を覚ませ、と呼ぶ声あり」、
ベルンハルト・クロル
(1920-):キリスト生誕協奏曲op. 158から、
ダンドリュー
(1822-1890):ノエル「真夜中に目を覚ました」「我は神の大天使なり」、
フランク
:「オルガニスト」からの3つのノエルの編曲「来たれ、崇高な救世主」「我らは町の中のここにいる」「それは小さい天使だった」、
イヴォン・ブレル
(1932-):古いノエルによる変奏曲op. 89、
レーガー
:マリアの子守歌、
ハンス・ウヴェ・ヒールシャー
(1945-):クリスマスのカンタータ「甘き喜びのうちに」op. 56
コンチェルティーノ・ア・トレ
[カール=ハインツ・ハルダー(Tp)、
ミヒャエル・エッケルレ(Org)、
モーリッツ・コーン(Tp))、
アレクサンドラ・ルスティフ(S)]
カンタータ以外はトランペットとオルガンのニ重奏のための作品です。クロルはベルリンで生まれ、1945年から1979年までオーケストラのホルン奏者として活動しました。広範囲に渡る作品はヒンデミットやレーガーの伝統を受け継いでいます。フランスの作曲家ブレルの作品は後期ロマン派的な様式で書かれています。ヒールシャーはオルガン・カリヨン奏者としても活動しています。このカンタータはこのCDのために作曲され、5つの部分がそれぞれクリスマス・キャロルに基づいています。コンチェルティーノ・ア・トレは2001年に結成され、あまり聴かれない作品や穏健な現代作品に力を入れています。
GEN-86052
モーツァルト(フンメル編):「ドン・ジョヴァンニ」序曲、
ベートーヴェン
:アレグロ・モルト(ディアベリ変奏曲〜第12変奏)、
モーツァルト(ビゼー編):手を取り合って、
J
.B.クレーマー:序奏、アリアと変奏曲、
クレメンティ:打てよマゼットによる序奏とコーダ、
F.X.W.モーツァルト:ドン・ジョヴァンニのメヌエットによる変奏曲、
シューマン
:モーツァルトによる小品、
ラインベルガー
:「恋人よこの薬で」による小品Op.68-No.2、
ヘルツォーゲンベルク
:ドン・ジョヴァンニの主題による変奏曲、
モーツァルト
(バレット・ドーン編):ドン・ブラヴィ,ヴィア,バラテ、
モーツァルト(ビゼー編):ドン・ジョヴァンニ・ア・チェナル・テコ
バベッテ・ドルン(P)

録音:2006年
モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」の主題に基づいた様々なピアノ曲。ピアノのバベッテ・ドルンは1991年にドルトムントの国際シューベルト・ピアノ・コンペティションで受賞後、ヨーロッパ、アメリカで活躍中のピアニスト。自身もドン・ジョヴァンニの主題に基づく作品を自作自演で収録しています。
GEN-86055(2CD)
シューベルト:楽興の時、
アレグレット ハ短調D.915、
即興曲Op.90、Op.142
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

録音:2005年5月12日,8月21−23日,10月7日
バドゥラ=スコダは若い頃からシューベルトを非常に得意としており、楽譜の校訂も手がけるなど一家言を持った人だけに、いずれの曲でも余計な力は抜けていながら、自信に満ちて説得力ある演奏となっています。デジタル録音パック仕様特別価格。
GEN-86056
バッハ:パルティータ第1番、
ブラームス
:ピアノ・ソナタ第3番、
バルトーク:組曲、
ドビュッシー
:版画、喜びの島
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

録音:1982年5月31日シドニー・オペラ・ハウス、ライヴ
1952年に24歳のバドゥラ=スコダは初めてオーストラリアを演奏旅行し、熱狂的に歓迎されました。30年後にシドニーに再び現れた時、歌劇場のホールは期待した聴衆で満員となり、バドゥラ=スコダはそれに十分こたえる演奏をしました。彼は芸術的に成長し、力が増し、音色は多彩になりましたが、若い時の情緒と優雅さはそのままでした。ブラームスには情熱的でロマン的な力がみなぎっていますが、バドゥラ=スコダはこのソナタの記念碑的演奏をしたエトヴィン・フィッシャーの生徒でした。バルトークの作品は他に録音していませんが、母はハンガリー生まれで、自身は1948年ブダペスト国際(バルトーク)コンクールに入賞しています。
GEN-86057
シューベルト:ピアノ・ソナタ集
 第13番/第11番/第19番
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

録音:1972年ウィーン・モーツァルト・ザール
ウィーンの名ピアニスト、バドゥラ=スコダは1966年から1971年までウィスコンシン大学付きの演奏家として指導しました。この録音はその後に行われました。演奏者自身、この録音は、そこでの仕事と長いシューベルト研究の成果で、自分の芸術のピークに達し、記録しておくべきだと思い、32年後の今でも、その時シューベルトの意図に近づくことができたと感じていると述べています。
GEN-86058
シューマン:蝶々Op.2、
クライスレリアーナ Op.16、
幻想小品集 Op.111
アナ=マリヤ・マルコヴィナ(P)

録音:2005年11月2−5日
クロアチア出身で、ケルン在住のピアニスト、アナ=マリヤ・マルコヴィナのシューマン。マルコヴィナは、パウル・バドゥラ=スコダの弟子だけあって、シューマンのロマン色を過度に際立てることなく、あくまで正攻法に質実剛健の音楽を作り上げています。
GEN-86061
教則本で有名なブルクミュラーの弟のピアノ作品全集
ノルベルト・ブルグミュラー:ピアノ・ソナタヘ短調Op.8、
 ワルツ変ホ長調、マズルカ変ホ長調、
 狂詩曲変ロ短調、ポロネーズへ長調、
メンデルスゾーン
:葬送行進曲Op.103(ノルベルト・ブルグミュラーのために)、
フレデリク・ブルグミュラー:幻想的夢想Op.41、
 25の練習曲Op.100〜第2番「アラベスク」、
 第5番「無邪気」、第15番「バラード」、
 華麗なる円舞曲Op.106
トビアス・コッホ(P)

録音:2005年11月
教則本で有名なブルクミュラーの兄ノルベルト(1810〜36)のピアノ作品全集。カップリングにノルベルトの早すぎる死を偲んでメンデルスゾーンが作った葬送行進曲と、弟の有名な教則本からの3曲を含む作品を収めた好企画盤です。ノルベルトはわずか26年の生涯の中で2曲の交響曲、ピアノ協奏曲など多数の作曲活動を行い、長生きしたら大作曲家として名を残したかもしれない逸材でした。シューマンやメンデルスゾーン等初期ロマン派のピアノ音楽ファンの方なら、興味はつきない1枚でしょう。
GEN-86082
モーツァルト:オーボエ・ソナタ(原曲:ヴァイオリン)ホ短調KV304、
シューマン
:アダージョとアレグロ(原曲:ホルン)op. 70、
 3つのロマンスop. 94、
 オーボエ・ダモーレ(原曲:クラリネット)とピアノのための幻想小曲集op. 73、
モーツァルト
:アンダンテとフーガ(原曲:ヴァイオリン)イ長調KV402
青山聖樹(Ob)、小山京子(P)

録音:2004年ソウル
シューマンは「アダージョとアレグロ」にはホルン又はチェロ、ヴァイオリン、「3つのロマンス」にはオーボエ又はクラリネット、ヴァイオリン、「幻想小曲集」にはクラリネット又はヴァイオリン、チェロと、オリジナル以外の楽器の使用を許しています。「アンダンテとフーガ」のモーツァルトの自筆譜はアンダンテの途中で終わっているとされていますが、多くの音楽学者たちは、シュタードラーによるフーガの完成にはモーツァルトも協力したと推定していて、演奏者もそれに賛成しています。
青山聖樹はドイツで生まれ、インゴ・ゴリツキに師事しました。ドイツのフィルハーモニア・フンガリカの主席オーボエ奏者を経て、2002年から2005年まで新日本フィルハーモニー交響楽団の主席奏者を務め、現在はNHK交響楽団で演奏しています。また武蔵野音楽大学で後進を指導しています。小山京子はワルシャワのショパン・アカデミー、ミュンヘン音楽大学を卒業し、独奏者・室内楽奏者として活動しながら武蔵野音楽大学で教えています。
GEN-86063
レスピーギ:ヴァイオリン・ソナタ.ロ短調、
5つの小品、6つの小品
イローナ・テン=ベルク(Vn)、
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2005年11月2−5日
レスピーギの器楽作品にも脚光が当たってきたとは言うものの、ヴァイオリン作品だけのCDは稀少。ヴァイオリン・ソナタは1916年から1917年にかけての作品。同時期の「ローマの泉」とは異なり、内省的な美しさに満ちた音楽で、ことに第2楽章の面々たる情緒は素晴らしいものがあります。二つの小品集はいずれもまだレスピーギが20代の頃の佳曲。イローナ・テン=ベルクは、バイエルン放送交響楽団のコンサート・ミストレスを務めた名手。
GEN-86064
ヴォーン・ウィリアムズ:海の歌、
バス・チューバ協奏曲*、交響曲第5番
ワルター・ヒルガース(指、Tuba*)、
ミヒャエル・ルイク(指)*、
フランクフルト・ブランデンブルグ州立O

録音:2005年6月、8月
ウィーン・フィルのチューバ奏者でジャーマン・ブラスでも活躍するチューバ奏者ワルター・ヒルガースが満を持して傑作ヴォーン=ウィリアムズのチューバ協奏曲を録音!指揮者としても活動しているヒルガースですので、カップリングは指揮者として交響曲第5番を入れるという凝ったアルバムとなっております。ヒルガースはチューバ奏者としてベルリン・フィルや北ドイツ放送響といったオーケストラに定期的に客演し、2005年からウィーン国立歌劇場・ウィーン・フィルの奏者になりました。その間カラヤン、マゼール、アバド、プレヴィン、ブーレーズ、ショルティ、小澤などのもと演奏しました。1995年にはスロヴァキアでの指揮者コンクールに優勝。指揮者としても活動を始めています。またユンゲ・ドイチェ金管ゾリステンを結成しGENUINレーベルから3タイトル発売になっております。
GEN-86065
イギリスの弦楽四重奏曲
ジュディス・ウィアー(b1954):弦楽四重奏曲、
エルガー
:弦楽四重奏曲、
ピーター・マックスウェル・デイヴィス
(b1934):小さな弦楽四重奏曲第1番、第2番
ラインホルトSQ(ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のメンバー)

録音:2005年
エルガーの弦楽四重奏曲を20世紀生まれの作曲家の二人の作品で挟んだビューティフルなアルバム。バーミンガム市響のコンポーザー・イン・レジデンスであるウィアーの弦楽四重奏曲は調性感のある憂いを含んだ美しい作品でブリテン−ペルト−ブライヤーズを連想させる佳作。伝統と革新が拮抗せずに軽やかに結びついているのはさすがビートルズの国。ベテラン、マックスウェル=デイヴィスも切りつめられた書法のなかに静謐な美しさが光ります。
GEN-86066
ブラームス:弦楽四重奏曲第2番、
ヤナーチェク
:弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」
ハイネSQ[イダ・ビーラー(Vn)、
ウルリッヒ・グレーナー(Vn)、
マティアス・ブッフホルツ(Va)、
クリストフ・リヒター(Vc)]

録音:2005年
ハイネ弦楽四重奏団はメロス弦楽四重奏団、ケルビーニ弦楽四重奏団、ラヴェル弦楽四重奏段の元メンバーが集まって2003年に結成された新しい弦楽四重奏団。熟練の音楽家たちが新たな出会いによって円熟と同時に新鮮で鮮烈なアンサンブルを聴かせます。
GEN-86067
ピアノによるフィガロの結婚のロマンス
モーツァルト(フンメル編曲):「フィガロの結婚」序曲、
カルクブレンナー
:序奏とロンド、
ベートーヴェン:「伯爵様が踊るなら」のによる12の変奏曲WoO40、
フンメル
:「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」による幻想曲、
モーツァルト
(ライデスドルフ編):愛の神よ照覧あれ、
モーツァルト
(タールベルク編):恋とはどんなものかしらop. 70-20、
フェルディナント・リース
:「貞節な恋人たち」の主題による7つの変奏曲op. 66-1、
モーツァルト
(ライデスドルフ編):なくしてしまったわ、私は不幸ね、
チェルニー
:華麗な変奏曲op. 493
バベッテ・ドルン(P)

録音:2005年8月
「フィガロの結婚」中の曲の編曲や、それを主題とした作品が集められています。カルクブレンナーは一時ショパンも師事した大ピアニストで、ピアノ技巧の開発に貢献し、このロンドでも華やかな技巧が用いられています。ベートーヴェンの変奏曲はヴァイオリンのオブリガート付きの作品です。リースはベートーヴェンにピアノを学んだピアニストで、様々なジャンルの多数の作品を作曲しました。ドルンはドイツのブラウンシュヴァイクで生まれ、1991年国際シューベルト・ピアノ・コンクールに入賞しました。室内楽にも熱心で、また、知られていない作品を研究し、「ドン・ジョヴァンニ」中の曲による作品も録音しています(GEN86052)。
GEN-86068
リスト:ラ・カンパネッラ、
D.スカルラッティ
:ソナタ二短調K.141、
:ドン・ジョヴァンニの回想、
モーツァルト
:ピアノ・ソナタ第8番、
ドビュッシー:前奏曲集〜「妖精たちはあでやかな舞姫」「ラヴィーヌ将軍、風変わりな」「花火」、
シチェドリン:バッソ・オスティナート、
ショパン
:練習曲ハ長調Op.10-1、
リスト:ハンガリー狂詩曲第13番
カロリーネ・フィッシャー(P)

録音:2006年1月ライプツィヒ・ゲヴァントハウス・メンデルゾーン・ホール
カロリーネ・フィッシャーは1982年ベルリン生まれのピアニスト。9歳で奨学金を得、16歳のときにすでにハンス・アイスラー音楽大学入学するなど天才ぶりを発揮。スタインウェイ国際ピアノ・コンクール(ベルリン)、ソフィ・シャルロッテ女王国際コンクール、ベルリン・ヤング・ピープル・コンクール、チェコやミュンヘンでの国際コクンクールなど多数の優勝、受賞暦がある。またヴェーバージンケ、バドゥラ=スコダ、ナセトキンなどのマスタークラスにも参加し、めきめきと腕を上げています。このアルバムでもリストやショパンといった高度な技術を要するロマン派を中心にバロック、古典、現代と幅広いレパートリーを相当なヴィルトゥオージティを発揮し、美しく仕上げています。確かな腕を持った期待の若手ピアニストです。
GEN-86069
フルートと弦楽のための作品集
D.スカルラッティ(フランセ編):5つのソナタ(Fl,Vn,Va,Vc,Hrp版)、
モーツァルト
:フルート四重奏曲ニ長調KV.285、
シューベルト:弦楽三重奏曲 断章D.471、
シューベルト(フランセ編):「6つの即興曲」と「楽興の時」より(Fl,Vn,Va,Vc,Hrp版)、
ドビュッシー:フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ
アンサンブル・オブリガート
【I=J.クレット(Fl)、S.ラツコ(Vn)、
R.キリアン(Va)、H.ハンボルク(Vc)、
H.ウェビー(Hrp)]

録音:1998年
この団体は1995年にフルートのインム=ジャンヌ・クレットによってハンブルクで結成。三重奏から五重奏まで、フレキシブルに編成を変え、変化に富んだ音楽を聴かせてくれます。特にスカルラッティとシューベルトのフランセ編曲版は一聴に値する演奏。
GEN-86070
「サンスーシ宮殿とヴェルサイユ宮殿−フルートとチェンバロのためのヴィルトゥオーソ音楽」
C.H. グラウン(1704-1759):フルート・ソナタト長調、
J.G. ミューテル
(1728-1788):フルート・ソナタニ長調/メヌエットと変奏曲(チェンバロ曲)、
C.P.E. バッハ
:ハンブルク・ソナタト長調Wq. 133、
ボワモルティエ
:組曲op. 35-6、
クープラン(1668-1733):クラヴサン曲集から「恋のナイチンゲール」/王宮のコンセール第3番、
ドンジョン(1839-1912):ナイチンゲール、
ラモー
(1683-1764):クラヴサン曲集から「鳥のさえずり」、
ドビュッシー:パンの笛
オブリガート合奏団
【インメ=ヤンネ・クレット(Fl)、
アンケ・デネルト(Chem)】

録音:2006年4月
豪華なヴェルサイユ宮殿は18世紀の音楽、舞踊、演劇の背景をなし、壮麗で堂々とした作品は絶対権力の象徴で、宮廷の客をもてなすためにバレエや歌劇が上演されました。プロシアのフリードリヒ大王のサンスーシ宮殿でもフランスの趣味と室内楽は高く評価されました。グラウン、C.P.E. バッハ、ミューテルらの宮廷作曲家たちは音楽の夕べを催し、フルート愛好家の大王がそこで演奏するための作品も作曲しました。J.S. バッハの生徒ミューテルと次男C.P.E. バッハはギャラント様式を発展させ、個性的で表現力豊かな新しい音楽を創造することになります。
GEN-86071
「サルスエラ〜スペインのアリア集」
チャピ:「セベデオの娘たち」から「とらわれ人の歌」、
 「ふるさと」から「羊飼いの歌」「前奏曲」、
ルーナ:「ユダヤの子」から「スペインの歌」、
ヒメネス
:「テンプラニカ」からテンプラニカのロマンス「グラナダ山脈」、
 「金の塔」から前奏曲、
バルビエーリ
:「ラバピエスの理髪師」から「いとしい人の歌」、
フェルディナンデス・カバリェーロ
:「ホアキン氏」からバラードと朝の歌「澄んだ穏やかな夜」他
ノエミ・ナデルマン(S)、
トーマス・ヘルツォーグ(指)
ヴュルテンブルク・フィル・ロイトリンゲン

録音:2005年6月
サルスエラはスペインの歌劇で、17世紀にマドリード郊外の離宮サルスエラで演じられた歌入り劇がサルスエラと呼ばれるようになりました。18世紀末にはイタリア・オペラが全盛となりましたが、1850年頃にマドリードにスペインの国民的歌劇を作ろうとする作曲家たちが現れました。1874年に初演されたバルビエーリの「ラバピエスの理髪師」はその先駆で、ロッシーニの「セビーリャの理髪師」を皮肉った題名が示すように、イタリア・オペラの技巧的なアリアを退け、もっと単純で地方色の濃い音楽から成っています。ここにはこの作品以降、20世紀初めまでのサルスエラが収録されています。  (070117)
GEN-86073
フランク:大オルガンのための小品(1854)、
ジャン=アリスト・アラン
(1911-1940):幻想曲第1番、
幻想曲第2番、
ヴィドール
:オルガン交響曲第7番op. 42-3
ヨハネス・ウンガー(Org)

録音:2002年9月
アランはパリ音楽院でオルガンをデュプレ、作曲をデュカスに学び、1939年パリ郊外の聖ニコラス教会とパリのユダヤ教会堂のオルガン奏者になりましたが、翌年戦死しました。幻想曲第1番はペルシアの詩人ウマル・ハイヤームの宗教的な4行詩に基づいています。第2番の特徴は旋法的な調子で、その起源は中欧の中世の宗教音楽だけでなく、アラビア語を話す国々の伝承音楽にもあります。10曲のオルガン交響曲で知られるヴィドール。この第7番は6楽章から成り、管弦楽書法をオルガンに移すだけでなく、この楽器固有の特性を十分に発揮させる形式が追求されています。
 ウンガーは1976年ドイツで生まれ、1998年デンマーク、オーゼンセの国際オルガン・コンクール、2000年英国セントオールバンズの国際オルガン・フェスティヴァルで優勝し、2003年からライプツィヒの聖トーマス教会のオルガン助手を務めています。
GEN-86074
R・シュトラウス:アルプス交響曲、
「ばらの騎士」組曲
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指)
ドレスデンPO

録音:2005年10月30日ドレスデン(ライヴ)
GENUINレーベルとドレスデン・フィルが協力して、CDを制作していくことになりました。今後どういったものが出てくるかは不明な点が多いですが、リリースに期待しましょう。第1弾として2003年からヤノフスキーの後を継いで首席指揮者を勤めその後芸術監督も勤めることになったフリューベック・デ・ブルゴス。そんな彼のR.シュトラウス:アルプス交響曲と「薔薇の騎士」組曲です。ドレスデン・フィルとはBERLINCLASSICSに「ドン・ファン」「ティル」「ドン・キホーテ」を既にシュトラウス作品集を録音しています。またアルプス交響曲はウィーン響とも録音したり(CALIG)、日本で読響と演奏したりとこだわりの作品です。この録音も巨匠の域に入ったデ・ブルゴスの迫真のライヴを高音質で完全再現。「薔薇の騎士」組曲のドレスデン・フィル管の豊穣な響きも必聴です。
GEN-86075
魔笛〜マジック・オン・ザ・ピアノ
モーツァルト(フンメル編):「魔笛」序曲
クレメンティ:ソナタOp.47-2よりアレグロ・コン・ブリオ
F.リース:幻想曲/C.G.ネーフェ:変奏曲
ベートーヴェン(ドルン編):「魔笛による変奏曲」WoO46(チェロのための)〜第7変奏
J.B.クラマー:魔笛のアリアによる変奏曲
モーツァルト(編者不明,1850年頃):「魔笛」第2幕より「静かに、静かに、静かに、静かに」
ラインベルガー:魔笛の動機による即興曲Op.51
バベッテ・ドルン(P)

録音:2007年2月、7月
これまでにも「ドン・ジョヴァンニ」、「フィガロの結婚」のピアノ編曲とそれに基づくピアノ曲を収録してきたドルン女史の今回の録音は魔笛。全曲、魔笛に旋律による作品。こんなにたくさんあるとは、改めてこのオペラの旋律の魅力に気づかせてくれます。
GEN-86076
ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ、
メンデルスゾーン
:厳格な変奏曲、
ベートーヴェン
:エロイカ変奏曲
クリスティアン・ペーターゼン(P)

録音:2005年
ペーターゼンはウゴルスキに師事、後にレオン・フライシャー、クリスティアン・カツァリス、ワイセンベルクのマスター・クラスを受けて、数々のコンクールに入賞後、ソリスト、室内楽のピアニストとして今後の活躍が期待されている若手ピアニスト。強靭でクリアなタッチはエロイカ変奏曲で余すところなく聴くことができます。 
GEN-86077
ファゴット・アンサンブル版「展覧会の絵」
アラン・スティーヴンソン:ディヴェルティメント(3つのファゴットとコントラ・ファゴットのための)、
ムソルグスキー
(D.イェンセン編):展覧会の絵(ファゴット五重奏版)、
ピアソラ
:タンゴ組曲(4つのファゴットと打楽器版)、
オスカー・ピーターソン
:マーチ・パスト(4つのファゴットと打楽器版)
カドリーガ・バスーン・アンサンブル
[M.ラクツ、E.ゲーリンク、
M.v.シェーナーマーク、D.ブル]、
山田知史(コントラFg)、
ダグ・イェンセン(Fg)、
A.ベルガー(Perc)

録音:2006年
カドリーガ・バスーン・アンサンブルはヨーロッパ各地の名門オーケストラの首席奏者によって1998年に結成。ダグラス・ブルはベルリン・ドイツ交響楽団、エリザベス・ゲーリンクはグスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラ、シェーナーマルクはベルリン交響楽団(現コンツェルトハウス管弦楽団)、ラクツはチューリヒ・トーンハレ管弦楽団で、それぞれ首席を務めています。更にはゲストの世界的なソリスト ダグ・イェンセンと山田はサイトウ・キネン・フェスティヴァルの常連。ムソルグスキーからピアソラ、オスカー・ピーターソンまで、管楽器マニア必聴です。 
GEN-86078
「リミックスされた『魔笛』」
ディーター・シュネーベル(1930-):「娘か…」〜魔笛の濃縮、
デーヴィッド・ラング(1957-):おおイシスとオシリスの神よ、
ロルフ・リーム(1937-):ああ女王様、
カローラ・バウクホルト
(1959-):追伸、
ゴードン・カンペ
(1976-):3つに切られた、
ヴァルター・ツィンマーマン(1949-):踊りと痛み、
ペーター・アプリンガー(1959-):白は美しい、
トーマス・ヴィッツマン(1958-):パミーナの映像(コンピュータによるヴィデオ・トラック付き)
フィリップ・アルムブルスター(指)
マンハイム国立劇場の楽団員たち

録音:2006年7月
ここに収録された作品はマンハイム国立劇場が委嘱したものです。モーツァルト生誕200年に当たる1956年に、ドナウエッシンゲン音楽祭のために「魔笛」に関連した作品を作曲することを、国際現代音楽協会会長シュトローベルが作曲家たちに頼みましたが、何人かに断られました。それから50年たち、作曲家たちのモーツァルトとの関係は変わっただろうかと考えて、マンハイム国立劇場は同じ依頼をしました。応じなかったのはバウクホルトだけでしたが、最後になって送られて来ました。同劇場のクヴィット氏は、反応の数だけでも、モーツァルトは現代作曲家たちから50年前ほど隔たっていないことを示しているのではないかと述べています。しかし、作品自体はあまりモーツァルトの原型をとどめず、前衛的傾向のものが多くなっています。
GEN-86519
ハイドン:弦楽四重奏曲第33番ト短調Op.20-3、
ショスタコーヴィチ
:弦楽四重奏曲第3番
ルーベンスQ
このハイドンとショスタコーヴィチの作品は100年以上離れた時期に作曲されていますが、引き締まって活力に満ちたもので、普遍的な共通性を持っています。この2曲の精巧で劇的、自発的、機知とユーモアがあり、また深く人間的で、力強いといった属性を若いオランダの弦楽四重奏団ルーベンス四重奏団の優れた演奏で聴くとより明確になります。
GEN-86521
ボッケリーニ:弦楽五重奏曲作品13-5、
シューベルト
:弦楽五重奏曲D956
シューベルト弦楽五重奏団

録音:2005年8月1〜3日
シューベルト弦楽五重奏団は生まれも出身大学もまちまちの若手弦楽奏者によるアンサンブル。高いモチベーションとみずみずしい表現が歌心あふれるボッケリーニとシューベルトにうってつけです。
GEN-86062
シューマン:後期ピアノ作品集
シューマン:3つの幻想小曲Op.111、
フゲッタ形式の7つのピアノ小品Op.126、
暁の歌Op.133、主題と変奏(1954)、
2つのコラール楽章(1855)、
オレンジとミルテ(1853、4重唱とピアノのための)、
「子供のアルバム」より「思い出」「小さなロマンス」「田舎風の歌」「ゆっくりと」、
朗読とピアノのためのバラードOp.106、Op.122
トビアス・コッホ(P)  
※使用楽器:1855年製コンサート・グランピアノ、1850年製スクエア・ピアノ)、
デュッセルドルフ・ジンガー・クレンツヒェン(歌の小花輪)、
ペーター=クリストフ・ルンゲ(朗読)

録音:2007年1月デュッセルドルフ
シューマンのヴァイオリンとピアノのための作品全集(GEN04043)が好評のトビアス・コッホのシューマン作品集です。内容も凝ったもので、後期の名作の他、あまり録音のない「朗読とピアノのためのバラード」や「オレンジとミルテ」といった独奏作品以外も収録されています。  (070413)
GEN-86079
ブラームス、シューマン、メンデルスゾーン重唱曲集
ブラームス:愛の歌(18のワルツ)Op.52、
静かな夜に、別れの歌、おまえのやさしい恋人Op.65-4、私の胸の思いの全てOp.65-5、他
シューマン、メンデルスゾーンの重唱曲集
シュテファン・シュレッケンベルガー(指)
ムジカ・リングア、
ヴォルフガング・ルンケル(P)、
フリーデリケ・ヴィーズナー(P)

録音:2006年4月
ブクステフーデ:祝祭カンタータ集(GMP020403)に続くムジカ・リングアのGENUINレーベル2枚目のアルバム。ムジカ・リングアは2人のソプラノ、カウンター・テナー、テノール、バスからなるアンサンブルです。ブラームスの名作「愛の歌」をはじめドイツ・ロマン派作品が美しく歌われております。癒し系としても聴くことができます。  (070413)
GEN-86080
コルネリア・プタセク(ソプラノ)オペラ・アリア集
トラエッタ(1727-1779)、モーツァルト、ケルビーニ、ヴェルディ、プッチーニ、リヒャルト・シュトラウス、フレデリック・シャスラン(1963-)のオペラからのアリア
コルネリア・プタセク(S)、
フレデリック・シャスラン(指)
マンハイム国立劇場O

録音:2006年
プタセクはミュンヘンで生まれ、VDMK連邦コンクール、エリカ・ケート・コンクール、リッカルド・ザンドナイ国際コンクールに入賞しました。ミュンヘンの摂政劇場でデビューし、バイエルン国立歌劇場で歌った後、ブレマーハーフェン劇場の合唱団員となり、2005-06年にはマンハイム国立劇場の歌劇合唱団員を務めました。
トラエッタはナポリ派の歌劇のレチタティーヴォ・セッコとアリアの交代という常套的手法を改革し、音楽と劇との有機的な結び付きに配慮しました。最後の作品の作曲者で指揮のシャスランはパリで生まれ、1987-89年パリ管弦楽団とバイロイト音楽祭でバレンボイムの助手、続いてアンテルコンタンポラン合奏団でブーレーズの助手、1991年ルーアンのノルマンディー歌劇場、1999-2002年エルサレム交響楽団の主席指揮者、2005-06年マンハイム国立劇場音楽総監督を務めました。指揮のほかピアノ演奏、作曲も行っています。 (070306)

GEN-87081
アンコール!フリューベック・デ・ブルゴス&ドレスデンPO
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲、
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ホ短調op.72-2/変イ長調op.46-3、
ブラームス
:ハンガリー舞曲第5番、
J・シュトラウス
:皇帝円舞曲、
ワインベルガー
:歌劇「バグパイプ吹きシュヴァンダ」〜ポルカとフーガ、
ビゼー:歌劇「カルメン」〜4つの前奏曲、
ベリオ
:ボッケリーニの「マドリードの帰営ラッパ」の新規の4つの版、
ファリャ
:歌劇「はかない人生」〜間奏曲と舞曲第1番、
グラナドス:歌劇「ゴイェスカス」〜間奏曲、
ヒメネス
:「ルイス・アロンソンの結婚」間奏曲、
J・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指)
ドレスデンPO

録音:2006年12月・2007年1月ライヴ
スペインのブルゴス生まれのフリューベック・デ・ブルゴスが、後半ではスペインあるいはスペインにちなんだ作品を生き生きと演奏しています。2003年ドレスデン・フィルの主席客演指揮者となり、翌年主席指揮者・芸術監督に就任しました。
GEN-87083
ダンディ:ピアノ作品集第1集
山の詩op. 15、旅の画集op. 33
主題、変奏、フーガと歌op. 85
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2005年12月
「山の詩」は、祖先の地である南仏ヴィヴァレの風景を描写した、3楽章から成る作品で、恋人の「固定楽想」が各楽章に現れます。形式におけるベルリオーズの影響だけでなく、リストのピアノ書法やワーグナーの和声の影響も明らかです。「旅の画集」は、シュヴァルツヴァルトとバイエルン地方のアルプスを旅行した時の印象を13の小品にしたものです。晩年の1925年に書かれた「主題、変奏、フーガと歌」は、単一の主題に基づき、絶対音楽に近づいた様式に変化しています。シェーファーはミュンヘン音楽演劇大学教授を務め、ミュンヘン・ピアノ三重奏団などの一員として活動するほか、レスピーギのヴァイオリン・ソナタやシリル・スコットのピアノ・ソナタなど、忘れられた作品をGenuinレーベルに録音しています。
GEN-87084
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第4番ハ長調op. 102-1、
ヴェーベルン
:2つの小品
3つの小品op. 11/チェロ・ソナタ、
バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調BWV1011、
リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ、
ストラヴィンスキー
:イタリア組曲
ニコラス・アルトシュテット(Vc)、
フランチェスコ・ピエモンテシ(

録音:2007年2月
ドイツ音楽コンクールは1975年から毎年ドイツ音楽協議会によって行われています。アルトシュテットは1982年ドイツ人とフランス人を両親として生まれ、ペルガメンシチコフとゲリンガスに師事し、2005年サントリー・ホールでシューマンの協奏曲を演奏しました。
GEN-87086
ブルックナー:交響曲第3番「ワーグナー」(1889年版) ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指)
ドレスデンPO

録音:2006年10月4日〜7日、ドレスデン・ルカ教会
GENUINのドレスデン・フィル・エディション第3弾は、我が国でもお馴染みの首席指揮者フリューベック・デ・ブルゴスのブル3。数々の名録音で知られるドレスデン・ルカ教会で2006年の10月に4日間を掛けたセッション録音です。ブルゴスと言えば様式が定まらず、落ち着きの無い演奏を想像しがちですが、ノヴァーク版第3稿というオーソドックスな版を採用し、全体にゆっくりとしたテンポで、第1楽章が、22分を越えております。演奏は隅々まで注意が行き届いており、しみじみとした風情も事欠かず、構えの立派な「ドイツ的」な演奏です。ドレスデン・フィルの音色はいつにも増して美しく、点の辛いマニアも唸らせること必定です。想定外のブルックナー指揮者として今後も目が離せません。70歳を超え、いよいよ円熟味を増してきた巨匠。ラテン系の名前で損をしているとしか思えない正攻法の名演です。
GEN-87087
九重奏曲集
シュポア:九重奏曲ヘ長調Op.31、
クレメンティ:九重奏曲変ホ長調(断章、ピエトロ・スパーダ完成版、世界初録音)、
モーツァルト:ハフナー・ムジーク第2番ニ長調(ヤン・ベッチャー編曲)
ペルシウス・アンサンブル
(Vn、Va、Vc、Cb、Fl、Ob、Cl、Hr、Fg)
クレメンティの作品は未完の作品をピアニストでクレメンティ研究の第一人者ピエトロ・スパーダが完成させたもので世界初録音となります。またモーツァルト作品は当アンサンブルのオーボエ奏者ベッチャーが編曲したものです。室内楽の最大編成ともいえる九重奏曲ですが、なかなか興味深いサウンドが楽しめます。
GEN-87088
バッハ:ピアノ独奏へ編曲した協奏曲集
協奏曲第3番BWV.974(原曲:A.マルチェッロのオーボエ協奏曲)、
協奏曲ニ長調BWV.1054(原曲:自作のヴァイオリン協奏曲)、
協奏曲第4番BWV.975(原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲)、
協奏曲第14番BWV.985(原曲:テレマンのヴァイオリン協奏曲)、
協奏曲第6番BWV.977(原曲:不明)、
協奏曲第7番BWV.978(原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲Op.3-3)、
イタリア協奏曲
バベッテ・ヒアーホルツァー(P)

録音:2003年10月
GENUINレーベルお得意の好企画盤。バッハは自作のみならず他の作曲家の作品もかなりクラヴィアのために編曲していました。そういった編曲作品が収録された後にイタリア協奏曲が演奏されています。フライブルク生まれのピアニストのヒアーホルツァーはベルリン・フィルを初めベルリン放送響やシュターツカペレ・ベルリン、ピッツバーグ交響楽団など共演もし、好評を博しています。  (070413)
GEN-87089
ゲオルク・ゲーラー(1874-1954):歌曲・二重唱曲集
恋人を悩ませる/彼は嵐と雨の中を来た/孤独に身をゆだねる人/天から来られた汝/5つのゼーゼンハイムの詩/フリードリヒ・リュッケルトの詩による3つの二重唱曲/熟慮op. 1/「2つの民謡」から/「インドの小さい歌曲集」から/雪片/一番すばらしい日よ、おやすみ
アンティエ・ペルショルカ(S)、
ヘンリク・ベーム(Br)、
ヘンドリク・ブロインリヒ(P)

2005年10月−2006年7月
ゲーラーはツヴィッカウで生まれ、ライプツィヒ、ハンブルク、リューベック、アルテンブルクなどで指揮者として活動しましたが、1933年以降は作曲に専念しました。管弦楽曲、協奏曲、室内楽曲、歌劇、合唱曲など広いジャンルの作品を残し、歌曲は200曲以上作曲しました。ブロインリヒは、ゲーラーの楽譜などの資料を収集しているツヴィッカウの図書館がゲーラーの死後50年を記念する展示を行うと知って、これらの歌曲が忘れられないように録音したいと思いました。ゲーラーは批評も行い、それを高く評価したシェーンベルクとは接触もありましたが、ゲーラーの様式はドイツ・ロマン派に根差したものにとどまっていました。 (070306)
GEN-87090
クープラン:ハープシコード組曲集
組曲ハ長調、
組曲ホ短調、
シャコンヌまたはパッサカリア.ト短調
組曲イ短調、組曲ヘ長調
フランチェスコ・コルティ(クラヴサン)

※使用楽器:ヨハネス・ルッカース(1632年製作/1745年改造)/ピッチ:a=392Hz/調律:純正長3度を持つミーントーン
録音:2007年2月24-26日、美術・歴史博物館(ヌーシャテル、スイス)
2006年の第15回国際バッハ・コンクールのチェンバロ部門で第1位を、2007年には、ブリュージュ国際古楽コンクールのチェンバロ部門で最高位(第2位)を受賞した世界で最も注目されるチェンバロ奏者の一人、フランチェスコ・コルティのデビュー盤が日本語解説付きの国内仕様盤として新規リリース!
大バッハの名を冠し、1950年に第1回が開催された国際バッハ・コンクールは、若手音楽家の登竜門であり、各部門の上位入賞者は、各地でのコンサートとGEN-UINレーベルからのCD録音の機会が与えられています。2006年に優勝した際にコルティがCDソロデビューに選んだのは、ルイ・クープランの作品集。ルイ・クープランは、わずか35才という若さでこの世を去ったため、生前、その作品が出版されることはありませんでしたが、「ボーアン写本」など鍵盤音楽史的に大変重要な曲集に、主に舞曲の形式を持つ数多くの楽曲が残されており、それらの作品を組み合わせた組曲として演奏されています。
本アルバムでは、その後のバッハ演奏で聴くことのできる即興的な装飾を伴った演奏センスを発揮し、高い技術とセンスが要求されるルイ・クープランの作品を見事に奏でています。スイスの博物館所蔵のルッカースの銘器を使用していることもポイントの一つです。
GEN-87091
フーゴー・ヴォルフ:ピアノ作品集
変奏曲/ロンド・カプリッチョーソ/ユモレスク/幼年時代より(眠りの精/たわむれと遊び)/ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」によるパラフレーズ/ワーグナーの「ワルキューレ」によるパラフレーズ
アナ=マリヤ・マルコヴィナ(P)

録音:2007年1月
ヴォルフが15歳から22歳の時に書いた作品で、ピアノ曲はこのほか数曲しか作曲していません。作品は古典的な変奏曲や1分ほどの小曲があるかと思えば、ワーグナーをネタにした大作(「マイスタージンガー・パラフレーズ」は12分、「ワルキューレ・パラフレーズ」は20分を超える)までバラエティにとんでおります。マルコヴィナはクロアティアで生まれ、バドゥラ=スコダ、ロルフ=ディーター・アレンスなどに師事し、新日本フィルとも共演しています。当アルバムはGENUINレーベルへの3枚目のアルバムとなります。
GEN-87093
ショパン:チェロ・ソナタ、
シューマン
:幻想小曲集op.73、
ドビュッシー:チェロ・ソナタ.ニ短調、
ヤナーチェク:おとぎ話
デュオ・アルプ・フランツ
【ユリアン・アルプ(Vc)、
カスパー・フランツ(P)】

録音:2007年3月
アルプは1981年ドイツのゾルタウで生まれ、エトヴィン・コッホ、ペルガメンシチコフ、ゲリンガスに学びました。2006年、メンデルスゾーン・コンクールとフィレンツェのプレミオ・ヴィットリオ・グイ国際室内楽コンクールでも優勝しました。
GEN-87094
レスピーギ:ヴァイオリンとピアノのための作品全集Vol.2(バロックのヴァイオリン・ソナタ編曲集)
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン・ソナタ.ニ長調、
ポルポラ
:ヴァイオリン・ソナタ ハ長調
ヴェラチーニ:ヴァイオリン・ソナタ.ト長調、イ短調、第6番、第8番
イローナ・テン=ベルク(Vn)、
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2007年4月4−5日
レスピーギは大管弦楽による華麗な作品で知られておりますが、一方で「リュートのための古風な舞曲とアリア」のようなバロックの作品の編曲でも知られるように、20世紀初頭に忘れられていたバロック音楽の復興に尽力しました。これらのヴァイオリン・ソナタの編曲もその一環として行われ、通奏低音(チェロやファゴット等とチェンバロなどの鍵盤楽器)の伴奏をヴァイオリンとピアノに振り分けています。そうして出来上がった作品はまるでロマン派のソナタのような響きになるという興味深いものになっています。
GEN-87095
言葉のないワーグナー
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第3幕前奏曲/徒弟たちの踊り/第1幕前奏曲、
「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死、
「神々のたそがれ」〜日の出/ジークフリートのラインの旅/ジークフリートの死/葬送音楽/フィナーレ
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指)
ドレスデンPO

録音:2006年9月録音
読売日本交響楽団もたびたび指揮しているフリューベック・デ・ブルゴスは、2003年ドレスデン・フィルの主席客演指揮者、翌年主席指揮者・芸術監督となりました。同楽団とはR.シュトラウスの作品や2007年のニュー・イヤーコンサートを録音し、「マイスタージンガー」は1993年ベルリン・ドイツ・オペラと来日して指揮しました。この録音は、強音部分や官能的な個所を極度に強調することなく、全体のバランスや流れが考慮され、落ち着いて細部まで丁寧に演奏されています。
GEN-87096(2CD)
チェンバロ伴奏版モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集
ヴァイオリン・ソナタ第25番 ト長調K.301
ヴァイオリン・ソナタ第26番 変ホ長調K.302
ヴァイオリン・ソナタ第27番 ハ長調K.303
ヴァイオリン・ソナタ第28番 ホ短調K.304
ヴァイオリン・ソナタ第29番 イ長調K.305
ヴァイオリン・ソナタ第30番 ニ長調K.306
アンダンテとフーガ K.402
リザ・マリア・ランドグラーフ(Vn)、
トビアス・コッホ(Cemb)

録音:2006年4月17−19日
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタの中でも特に人気の高い20番台を中心としたアルバム。ピアノやフォルテピアノでなく、チェンバロを用いた演奏はかなり珍しい。チェンバロを用いると、曲想の高貴さが引き立ち、だいぶ趣が変わって聞こえます。ヴァイオリンのランドグラーフはバロックとモダンの両方を勉強した名手で、ピリオド演奏の透明感を持ちつつ、しっとりとした柔らかさが絶品。コッホのチェンバロの憂いのある美音も絶品。
GEN-87097
C.P.E.バッハ:プロイセン・ソナタ集Wq.48(全曲)、
ピアノ協奏曲 イ短調Wq.26
アナ=マリヤ・マルコヴィナ(P)、
フェデリコ・ロンゴ(指)
ベルリン・ブランデンブルグCO

録音:2008年2月、2007年10月(ライヴ)
当レーベルでフーゴー・ヴォルフのピアノ作品集を出すなど独自の活動を展開しているマルコヴィナの最新録音。C.P.E.バッハの作品はこれまでにヴュルテンベルク・ソナタ集(GEN86058)を出しているます。冷たく済みきった音色が大変魅力。ピアノ協奏曲も素晴らしいです。
GEN-87100
ブラームス:交響曲第1番、交響曲第3番 ラファエル・フリューベック・ブルゴス(指)
ドレスデンPO

録音:2007年9月、11月、ドレスデン・ルカ教会
今や円熟の極みともいえる巨匠ブルゴスらしい、壮大なスケールを誇り、妥当なテンポ設定で雄大な第1番、そして第3番の目くるめく哀愁あふれるメロディ運びなどベテランならではの味わいです。80分を超える長時間収録のお徳盤です。
GEN-87101
ダンディ:ピアノ作品集第2集
ピアノ小ソナタ OP.9
ピアノ・ソナタ ホ短調 Op.63
フランスのロンドの古風なエールによる幻想曲
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2005年12月4日,2007年5月7−8日
第1集(GEN 87083)に続くヴァンサン・ダンディ(1851−1931)のピアノ作品集。ピアノ小ソナタは、1880年に作曲された曲。「古典的形式で」という副題があり、4楽章構成の伝統的なソナタ。小ソナタといっても20分以上かかります。ホ短調のソナタは1908年、57歳の時の作品。40分を越す大作である。幻想曲は、1931年、最晩年の作品。シェーファーの誠実なピアノが曲の魅力を引き出しています。
GEN-87102(3CD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 パウル・バドゥラ=スコダ(P)、
ヘルマン・シェルヘン(指)
ウィーン国立歌劇場O

録音:1951〜1958年
原盤:ウェストミンスター(ライセンス:ドイツ・グラモフォン)
グルダ、クリーンとともにウィーン派ピアノ三羽烏と言われたバドゥラ=スコダも今や80歳。それを記念し、ウェストミンスターに鬼才シェルヘンと録音した「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集」を世界初CD化。第2番はIDISからCD化されたことがありますが、今回はDGから正式なライセンス許可のもと発売されます。GENUINとバドゥラ=スコダの良好な信頼関係を象徴するかのような好企画。   (070903)

GEN-87105
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」、
チェコ組曲 ニ長調 Op.39
ジョン・アクセルロッド(指)
ヴュルテンベルクPO

録音:2007年1月22−23日,4月27−28日
ジョン・アクセルロッドはヒューストン生まれ。バーンスタイン、ムーシン、エッシェンバッハ等に学んだホープとして活躍が期待されていますが、この「新世界」を聴けばその期待はさらに倍増すること必至!
まず第1楽章は実にデリケートに開始しますが、ホルンの警告音には不気味な強さがあり、その後の木管のフレーズは強弱の振幅を大きくとり、一筋縄では行かね芸風を早速披露。主部に入ると、その伏線を納得させる何と味の濃い表現の連続。主旋律をくっきり表出させつつも、周りを取り巻く声部が微妙に暗い影を落としながら寄り添うのです。その不思議な屈折感は第2主題でさらに際立ちます。フルートはグッとテンポ落としたと思うと、その直後に続く弦までもとことんルバートで、これでもかと言わんばかりにメランコリックな風情を強調します。主部リピート直前の大見得にの切り方にもびっくり。しかしそれらの表現が決して古臭く感じさせず、胸を締め付けるほどの共感の表われとして立ち上がってくるので、聴く側もそのモードに引き込まれてしまうのです。
第2楽章は冒頭の金管の導入からして普通じゃない!これほどハーモニーの統制を徹底させた厳粛な響きは滅多に耳にすることはイングリッシュ・ホルンは明瞭な音色ながら人肌の温かさがあって心の深部に迫ります。中間部は、弦のトレモロの末端まで心を震わせていることが手に取るようにわかり、切なさの極み。しかも感情の起伏を大きくとった表現でさらに緊張を煽ります。
第3楽章も若さに任せることのない腰の据わったニュアンスが説得力大。第1トリオ主題のアーティキュレーションは要注目!これと同じフレーズの切り方をする演奏は他にもありますが、恣意的な感じを与えずに音楽の本質に迫るような演奏は他に聴いたことがありません。そして、終結部直前7:06からの気の遠くなる音の引き伸ばし効果!こんなことを全く臆することなく自然にやってのけられる感性が、尋常であろうはずがありません!
終楽章に至っては、音楽の質量が最高潮に達します。最初のテーマはティンパニの絶妙なバランスと共にこの上なく雄渾な響きを醸成。胸を焦がし尽くした思いのたけがあくまでも内面から噴出しするので、感動もひとしお。第2主題の陰影の濃さも、2:30の弦の入り方の緻密さも忘れられません。
ホーレンシュタインの暗さとケーゲルの屈折を併せ持ったような演奏とも言えるかも知れませんが、この「新世界」の素晴しさは、単にアプローチの表面的現象に止まらず、アクセルロッドの自己表現と作品の個性を完全に融合させて、最後までそのスタンスにブレを生じさず、首尾一貫した高密度な音楽を再創造し尽くした意思と統率力において、並の素晴しさではないと確信しています。  【湧々堂】
GEN-87107
ドレスデンの近代ヴァイオリン作品集
ラインホルト(1899-1965):ヴァイオリン・ソナタ、
ティルマン
(1906-73):ソナティネOp.82,ソナティネOp.50,8つの二重奏曲、
ベルナー(1927-2006):小バレエOp.24
 アフロディーテの踊り
アンネッテ・ウンガー(Vn)、
吉住理絵子(P)

録音:2007年3月8−10日
ドレスデンに縁のある近代作曲家の珍しいヴァイオリン作品を集めている。オットー・ラインホルト(1899−1965)、ヨハネス・パウル・ティルマン(1906−1973)、ハンス・ベルナー(1927−2006)は、いずれもかなり保守的な作風で、ここに収録された作品も、ロマンティックという以上に古典的なほど。戦後の前衛音楽真っ盛りの中にあって彼らの音楽の評価は低かったが、21世紀の今改めて聞けば、いずれも優れた作品であることが実感できるでしょう。ドレスデン出身のヴァイオリニスト、ウンガーが作品の魅力を的確に伝えてくれます。このCDのもう一つのポイントは、ドレスデン在住の日本人ピアニスト、吉住理絵子。大変見事な伴奏です。
GEN-87108
フルート五重奏によるフランス音楽
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲,
 小組曲,ベルガマスク組曲
ビゼー:子供の遊び
サン=サーンス:動物の謝肉祭
ラヴェル:ハバネラ形式の小品
 道化師の朝の歌
クープラン
:ティク・トク・ショク
ガンヌ:アンダンテとスケルツォ
クインテセンツ(ライプツィヒ・フルート・アンサンブル)

録音:2007年1月20−21日,3月18日
フルート五重奏によるフランス音楽。クインテセンツは、アンナ・ガルツリ、グドルン・ヒンツェ、ウテ・ギュンター、ベッティーネ・カイサー、クリスティアン・シュプレンガー、フリーデリケ・フォン・クロシクによるフルート・アンサンブル。技術水準が極めて高いのはもちろん、表現力も豊かで、ことにドビュッシーはいずれも非常に魅惑的な演奏です。
GEN-87522
シチェドリン:バレエ「カルメン組曲」、
チャイコフスキー
:アンダンテ・カンタービレ、
ヒンデミット:葬送音楽
ミヒャエル・ザンデルリング(指)
ドイツ弦楽フィルハーモニー
録音:2007年1・2月
ミヒャエル・ザンデルリングとドイツ弦楽フィルハーモニーのGENUINへの2枚目のアルバム。ドイツ弦楽フィルハーモニーは学生を中心とするユース・アンサンブルです。しかしながらその技術力、表現力は学生であることが信じられないほど高いものです。ドイツにはユンゲ・ドイチェ・フィルやマーラー・ユーゲント・オーケストラなどプロ顔負けのユース・オケが多々ありますが、このドイツ弦楽フィルもその一つに数えられるでしょう。チャイコフスキーの弦楽四重奏からの有名な「アンダンテ・カンタービレ」はチェロのソロ、ヒンデミットの「葬送音楽」ではヴィオラのソロを団員が務めています。ザンデルリング一家の三男ミヒャエルの指揮も冴え渡り、ヒンデミットのようなやや難解な作品でもメリハリが効き、シチェドリンのカルメン組曲は打楽器が加わりさらに切れ味の鋭い快演になっております。
GEN-87523
ムソルグスキー:展覧会の絵、
グバイドゥリーナ
:ソナタ「そして待ち望む」
ヘラルド・エラー(バヤン)

2007年1・2月
グバイドゥリーナのソナタは一種のミサ曲で、曲名はクレドの最後の行「そして死者の復活と来世の生命を待ち望む」から採られ、ロシアのバヤン奏者フリードリヒ・リップスに献呈されました。ミサ通常文が5つの部分から成るように、5楽章で構成されています。バヤンはロシアのクロマティック・アコーディオンの一種です。エラーは1977年に生まれ、ヴュルツブルク音楽大学でシュテファン・フッソングに学びました。第3回JAA(日本アコーディオン協会)国際アコーディオン・コンクールで3位、2005年ドイツ音楽院コンクールで2位となり、ドイツ内外で独奏者・室内楽奏者として活動しています。
GEN-87524
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第9番ハ長調 K.14、
ヴァイオリン・ソナタ第27番ハ長調 K.303、
ヴァイオリン・ソナタ第37番イ長調 K.402、
ヴァイオリン・ソナタ第42番イ長調 K.526
アンネッテ・ウンガー(Vn)、
ブルンヒルデ・ウェーバーシンケ(P)、
ミヒャエル・プフェンデル(Vc)

録音:1995年8月21-25日
モーツァルトの四つの時期のヴァイオリン・ソナタを集めたCD。初期のヴァイオリン・ソロ付きのピアノ・ソナタから、徐々にヴァイオリンが主導権を握っていく様子がわかる。ドレスデンのヴァイオリニスト、アンネッテ・ウンガーと、彼女と長くコンビを組んでいるブルンヒルデ・ウェーバーシンケが息の合った演奏を聞かせてくまする。
GEN-88109
世界へのリターン/アルゼンチン、ブラジル、スペイン、イタリア、ロシア、グルジア
ピアソラ:カフェ1930、タンティ・アンニ・プリマ、
 リベルタンゴ、忘却、ル・グラン・タンゴ、
ヴィラ・ロボス
:ブラジル風バッハ第5番〜《アリア》、
ファリャ:7つのスペイン民謡、
ストラヴィンスキー
:イタリア組曲、
ジンザーゼ
:サチダオ
ニコラス・アルトシュテット(Vc)、
エルスベト・モーザー(バヤン&編曲)

録音:2008年
バヤンはアコーディオンに似たロシアの民族楽器で、それにチェロを加えたデュオ。たったこれだけでピアソラからファリャ、ストラヴィンスキーまでやってしまいます。編曲も優秀で楽しめること間違いなし。チェロのアルシュタットはドイツ音楽コンクール2005受賞者で、ベートーヴェン、リゲティ、ウェーベルンの作品でアルバムを作っています。
GEN-88111
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番ニ短調Op.49、
ピアノ三重奏曲第2番ハ短調Op.66
ミュンヘン・ピアノ三重奏団
〔ドナルド・スルツェン(P),
ミヒャエル・アールト(Vn),
ゲルハルト・ツァンク(Vc)〕

録音:2006年6月18-19日
ミュンヘン・ピアノ三重奏団は1982年結成というからもう四半世紀活動を続けるベテラン・トリオ。密度の濃い演奏で、メンデルスゾーンの豊かな情感を引き出しています。
GEN-88112
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番、
交響的舞曲
ピエトロ・マッサ(P)、
ダニエレ・ジョルジ(指)ブルーノ・マデルナO

録音:2006年5月28日
イタリアのピアニスト、ピエトロ・マッサ(1973年生まれ)によるラフマニノフのピアノ協奏曲第3番です。マッサはパリでピアノをチッコリーニに学び、ミラノで作曲をベッティネッリに学びました。現在はベルリンを中心に活躍しております。このCDはマッサがプログラミングしたもので、曲目の関連を考えピアノ協奏曲ではない交響的舞曲をあえて入れたこだわりをみせています。イタリアのピアニスト、指揮者、オーケストラのフレッシュな演奏です。
GEN-88113
ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番、第2番 ニコレ・ケルン(Cl)、ステファノ・ヴィスマラ(P)

録音:2007年7月19-21日ライプツィヒ・ゲヴァントハウス
ニコレ・ケルンは1978年生まれのドイツの女性クラリネット奏者。バイエルン州立歌劇場、ブレーメン・ドイツ・カンマー・フィル、ベルリン・コミシェ・オパーなどのソロ・クラリネット奏者を務めたあと現在シュトゥットガルト州立管弦楽団の主席奏者を務めています。
GEN-88114
「お聞きを!」/エルベブレッヒ
ショスタコーヴィチ:祝祭序曲Op.96
バッハ:フーガト短調BWV578
テレマ
ン:序曲ハ長調
メンデルスゾーン
:そして主は天使たちに命じた
ルトスタウスキ
:ミニ序曲
ケツィア:抒情的五重奏曲
バーンスタイン
:舞踊組曲
ベーレ
:愚作/ジョビン:イパネマの娘
レーン:オールド・デビル・ムーン
レノン(マッカートニー):イエスタデイ
ポラック
:ザッツ・ア・プレンティ(それで十分さ)
エルベブレッヒ(金管五重奏団)

録音:2007年8月21-24日
エルベブレッヒは、ハンブルク在住の若い金管奏者5人で2004年に結成されたブラスアンサンブル。エルベはハンブルクを流れる大河エルベ川のこと、ブレッヒは英語のブラスに相当する語。聞けば彼らの技術水準の高さは一発で分かるでしょう。加えて屈託のない明るい音楽作りは実に楽しいものです。
GEN-88115
ドイツ音楽コンクール2006受賞者〜ニルス・メンケマイアー
ベートーヴェン:ノットゥルノニ長調Op.42、
ペルト:フラトレス、
ショスタコーヴィチ
:ヴィオラ・ソナタ Op.147
ニルス・メンケマイアー(Va)、
ニコラス・リンマー(P)

録音:2007年8月28-30日ベルリン
メンケマイアーは1978生まれのヴィオラ奏者。この世代では最も期待されている逸材で、2006年のドイツ音楽コンクールの他、2005年ORF国際ヴィオラ・コンクール優勝、2005年カール・フレッシュ賞、プリムローズ・ヴィオラ・コンクールで優勝など輝かしい受賞暦があります。
GEN-88117
シューベルト:美しき水車小屋の娘 アンドレアス・ポスト(T)、
タティアナ・ドラヴェナウ(P)

録音:2007年9月3−5日
シューマン「詩人の恋」(GMP020204)、アリア集(GEN03028)に続く、アンドレアス・ポストとタティアナ・ドラヴェナウのコンビのCD第3弾。二人はエッセンのフォルクヴァンク高等学院の同窓。絶妙のコンビネーションはさすが。ポストの軽く漂うようなテノールと、ドラヴェナウのキビキビしたピアノは、新時代のリートのあり方を提示していると言えるでしょう。
GEN-88118
メンデルスゾーン:初期作品集
カンタータ「ただ愛する神の摂理にまかす者」(1828/29)
キリエ ハ短調(1823)
弦楽のための交響曲第3番(1821)
「われら人生の半ばにありて」(1830)
マニフィカト(1822)
ゲオルク・マイアー(指)
ライプツィヒ・メンデルスゾーンO、
ゲヴァントハウスcho、
ゲジーネ・アドラー(S)、
マライケ・シェレンベルガー(A)、
バルカヴィッツ(T)、
トビアス・ベルント(Bs)

録音:2007年10月-11月ライプツィヒ・ゲヴァントハウス
2009年には生誕200周年を迎えるメンデルスゾーン。最近録音も増えてきています。ライプツィヒのレーベルGENUINもメンデルスゾーン縁のこの地のアーティストを起用し珍しい作品集を発売。早熟なメンデルスゾーンが12歳〜21歳までに書いた作品を集めています。
GEN-88119
ダブル・ベースとピアノのための作品集
R.フックス(1847-1927):コントラバス・ソナタOp.97
K.ライナー(1910-1979):コントラバス・ソナタ
F.プロト
(1941-):ソナタ1963、
A.ミシェック:コントラバス・ソナタOp.7
シルヴィオ・ダラ・トーレ(Cb)、
マティアス・ペーターゼン(P)

録音:2007年
シルヴィオ・ダラ・トーレはドイツに生まれたイタリア系のダブル・ベース奏者。ヨーロッパのダブル・ベース奏者の中で中心的存在で現在オーケストラからソロまで幅広く活躍している。ダブル・ベースのための数少ないオリジナル作品集です。
GEN-88120
ドイツ音楽コンクール2005受賞者〜マクシミリアン・ホルヌング
サン=サーンス:チェロ・ソナタ第1番、
ベートーヴェン
:モーツァルトの主題による変奏曲ヘ長調Op.66、
ヒナステラ:プネーニャ第2番、
ヤナーチェク
:おとぎ話、
ブラームス
:チェロ・ソナタ第2番
マクシミリアン・ホルヌング(Vc)、
ゲルハルト・フィールハーバー(P)

録音:2007年10月23-25日ジーメンスヴィラ、ベルリン
有望なソリストを紹介していく「ドイツ音楽コンクール受賞者シリーズ」の1枚。ホルヌングは1986年生まれの若いチェリスト。8歳でチェロを始め、1995年にイサカッゼの弟子となりました。後にグロッセンバッハーやゲリンガスに師事。2005年ドイツ音楽コンクールで1等賞を獲得。2008年よりバイエルン放送交響楽団の首席チェリストに就任。
GEN-88122
ブゾーニ:ピアノ協奏曲Op.39 ピエトロ・マッサ(P)、
シュテファン・マルツェフ(指)
ノイブランデンブルクPO、
エルンスト・ゼンフcho、
ノイブランデンブルク・フィルcho

録音:2008年1月17日、ノイブランデンブルク・コンサート・チャーチ(ライヴ)
イタリアの新鋭ピエトロ・マッサ(1973年生まれ)のGENUINレーベルへの第2弾。前作はラフマニノフのピアノ協奏曲第3番(GEN88112)でしたが、今回は前作以上の難曲ブゾーニのピアノ協奏曲です。今でこそアムランを始めオールソンやオグドン、ポストニコワなどの録音がありますが、以前は技術的にも演奏困難と言われ、演奏時間も80分前後、何故か終楽章では男声合唱でアラーの神を讃えるという強烈な大作です。しかしながら決して近寄りがたい作品ではなく勇壮で美しい場面にも事欠きません。こんな難曲をマッサはなんとライヴで録音。冴え渡る技巧と圧倒的なパワー、エキサイトな演奏で一気に聴かせます。
GEN-88123(2CD)
ヨルク・クローネンベルク/ブラームス・リサイタル
3つの間奏曲Op.117/ピアノの小品Op.118
ピアノの小品Op.119/2つのラプソディOp.79
ヨルク・クローネンベルク(P)

録音:2008年1-2月
クローネンベルクは1973年ドイツ生まれ。ルチアーノ・ベリオに作曲を師事し、作曲家としても活動しています。レパートリーはバッハからK.A.ハルトマン、ストラヴィンスキーと広範囲。大変落ち着いた無駄のない、大人の音楽を奏でます。   (0808)
GEN-88124
シューベルト:フルートとピアノのための作品集
「しぼめる花」による変奏曲D.802
ソナティナ.イ短調D.385(原曲:ヴァイオリン・ソナティナ第2番)
ソナタ.イ長調D.574(原曲:ヴァイオリン・ソナタ)
フェリックス・レングリ(Fl)、
ミカエル・バリアン(P)

録音:2007年10月7-9日バーゼル
レングリは1961年バーゼル生まれのフルーティストで、ペーター=ルーカス・グラーフやオーレル・ニコレに師事。チューリヒ・トーンハレ管やルツェルン祝祭管、ヨーロッパ室内管などの首席を務めていました。現在バーゼル音楽院の教授で、2007年日本フルート・コンヴェンションで公開レッスンの講師などもしています。
GEN-88125
パウル・バドゥラ=スコダ/シューベルト・ソナタ集
シューベルト
:ピアノ・ソナタ イ短調D.784(第14番)、ピアノ・ソナタ イ長調D.959(第20番)
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

録音:2008年2月22-23,ウィーン
GENUINレーベルではバドゥラ=スコダのシューベルトが2タイトル発売になっています。今回は得意としているシューベルトのソナタ2曲で、第20番は昨年の来日公演でも演奏した得意中の得意です。年齢を全く感じさせないテクニック、鮮やかな音色、強靭なタッチに驚嘆する。老練、枯淡の境地とは無縁のみずみずしいシューベルト。
GEN-88127(2CD)
ブラームス:クラリネットのための作品全集
クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115、
クラリネット三重奏曲イ短調Op.114
クラリネット・ソナタ.ヘ短調Op.120-1、
クラリネット・ソナタ変ホ長調Op.120-2
フランソワ・ベンダ(Cl)、
ベンダ音楽一座
【ロラ・ベンダ(Vn)、
ナンシー・ベンダ(Vn)、
モニカ・ベンダ(Va)、
クリスティアン・ベンダ(Vc)、
セバスティアン・ベンダ(P)】

録音:1988年、1990年
総代であるピアニストのセバスティアン・ベンダはチェコの名門音楽家ベンダ・ファミリーの血をひき、生前はオネゲル、カゼルラ、マルタンらとも交流がありました。彼の家族も皆優れた音楽家。クラリネットのフランソワはブラジル生まれ、1988年にソロ・デビュー。このCDは、その頃の若々しい録音です。
GEN-88128
「クラリネットとオーケストラ」
ロッシーニ:導入,主題と変奏曲、
ドビュッシー:狂詩曲第1番
ブゾーニ:クラリネット協奏曲 Op.48、
ニールセン
:クラリネット協奏曲 Op.57
フランソワ・ベンダ(Cl)、
クリスティアン・ベンダ(指)スロヴァキアPO

録音:1993年6月12,13日
フランソワ・ベンダはブラジル出身のクラリネット奏者。祖先は、ボヘミアの音楽一族、ベンダ家の一人で、プロイセン王フリードリヒ2世に仕えたフランツ・ベンダ。フランソワは1988年いチューリヒ・トーンハレ管弦楽団のクラリネット奏者を皮切りに、ソリストとして広く活躍。クリスティアン・ベンダもベンダ家の末裔で、プラハ・シンフォニアの音楽監督を務めています。
GEN-88129
無伴奏フルート作品集
バッハ:無伴奏フルート・ソナタBWV.1013
ハインツ・ホリガー(1939-):三重奏「ローラン・カヴァンのために」(2005)、(E)CRI(T)(2006)*
C.P.E.バッハ:無伴奏フルート・ソナタWq.132
ホリガー:(T)AIR(E)(1980/83)、眠りの雲、ソナタ(イン)ソリト(アリア)(1995/96)、
小さなアリア(2000)
フェリックス・レングリ(Fl、トラヴェルソ、アルトFl)、
アン=ローレ・パンティヨン(Fl)、
アン・パリソー(Fl)、マティアス・ヴュルシュ(りん=仏具)

録音:2008年3月ライプツィヒ
著名な現代作曲家にしてオーボエ奏者ホリガーの作品とバッハ親子の作品を並べて聴いているとホリガー作品の中にある伝統、バッハ作品の中にある前衛に自ずと気づかされます。*はピッコロ、フルート、アルト・フルートのための三重奏で三者の関係が面白く音響的にも美しい佳品。レングリはスイス生まれでペーター=ルーカス・グラーフ、ニコレらに師事、古典から現代曲まで幅広いレパートリーを持ちます。
GEN-88130
ジークフリート・カルク=エラート(エーレルト):宗教合唱曲集
高きみ空より/キリストの埋葬
主イエス・キリストよわれら汝に感謝す
サンクトゥス/ベネディクトゥス
レクイエム・エテルナム
交響的カンツォーネ第3番
神よ汝らに近寄らん
グレゴル・マイアー(指)
ゲヴァントハウスcho、
ライプツィヒ・ヴォーカル・コンソート
、シュテファン・エンゲルス(Org)、他

録音:2008年3月ライプツィヒ
カルク=エラート(エーレルト)はオルガン曲がよく知られていますが、彼の宗教合唱曲がこれだけまとめて収められたCDはこれが初めてではないでしょうか。この19世紀末のドイツの作曲家はワーグナー、スクリャービン、ドビュッシー、12音技法発案以前のシェーンベルクの影響を受け、独自のロマン的作風を確立しました。ブルックナーの音楽に内在する女性的な要素をさらに発展させたような甘美な音楽です。オルガンは様々なレジストレーションを駆使し多彩な音色を出しているのでさながらオーケストラ伴奏のようです。
GEN-88132
アンリ・ボナミ/ピアノ・リサイタル
ブラームス:幻想曲Op.116、
 ラプソディOp.79、
シューベルト
:ピアノ・ソナタ第17番D.850
アンリ・ボナミ(P)

録音:2007年
ボナミはパリ音楽院でジャック・ルヴィエらに師事し、その後、数々の国際コンクールに入賞し、今勢いに乗っているフランスのピアニスト。若手とは思えない堂に入った落ち着きのある演奏は将来の巨匠を予感させる。
GEN-88525(2CD)
ジャン・ミシェル・ミュラー(1683−1743):12のソナタ(世界発録音) マリアンヌ・リチョアート・プファウ(指,バロックOb)
トゥッテ・シュイッテ(ピリオド楽器)

録音:2007年6月
ジャン・ミシェル・ミュラー(1683−1743)は、ドイツ中部のシュマルカルデンに生まれた作曲家。1704年から亡くなるまで、ハーナウ(フランクフルト東方の町)を拠点とし、この地の聖マリア教会のオルガニストとして活躍しました。多数の曲を作曲したミュラーでしたが、今日ではほぼ忘れ去られた存在になってしまっています。このCDに収録されているソナタ集は、実際にはオーボエ・ソロ、木管楽器、通奏低音によるコンチェルト・グロッソ。低弦以外弦が含まれていないので、独特の響きが面白い音楽です。トゥッテ・シュイッテは、オーボエ奏者マリアンヌ・リチャート・プファウによって結成されたピリオド団体。フランス語の団体名ですが、カリフォルニアの団体です。
GEN-88131
ドメニコ・スカルラッティ:16のソナタ集
K.1、2、3、208、209、212、213、214、
146、532、533、462、463、28、29、30
松岡友子(Cemb)

録音:2008年5月,ヌシャテル、スイス
松岡友子は千葉県出身でチェンバロを曽根麻矢子、副嶋恭子の両氏に師事。その後、イタリアに留学。チェンバロをE.ファディーニ氏に、オルガンをE.ベッロッティ氏に師事、数々の賞を受賞、コンサートに出演。2007年8月、第44回ブルージュ国際古楽コンクール・チェンバロ部門で第3位入賞。現在、イタリアを拠点にソリスト、通奏低音奏者として活躍。ミラノ在住。今後の活躍が大いに期待されています。   (0808)
GEN-88526
シューベルティアーデ・シュナッケンブルクのソリスト達
モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番ト短調KV.516
ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲ト短調Op.57
イリヤ・コノヴァロフ(Vn)、
アンネッテ・ウンガー(Vn)、
V.クラスノフ&V.ブカーチ(Va)、
L.ゴロホフ(Vc)、A.ゼンジパー(P)

録音:2007年ライヴ
シューベルティアーデ・シュナッケンブルクはドイツの夏の地方音楽祭のひとつ。これは2007年のライヴから収録。登場する演奏家たちはいずれも30代前後の若手。溌剌としたモーツァルトが見事です。
GEN-88527
「音の眺め」
ブローウェル:新しい簡単な練習曲(10曲)
 悲歌/悲しげなキューバの風景、
ドメニコーニ:シャコンヌ
ライナー・シュテークマン(G)

録音:2008年5月20−24日
レオ・ブローウェルは、1939年、キューバ生まれの作曲家、ギタリスト。「新しい簡単な練習曲」は、10曲がドビュッシー、プロコフィエフ、ストラヴィンスキキーなど十人の作曲家を讃えるとしている。「悲歌」は武満徹に捧げた作品。カルロ・ドメニコーニは、1947年イタリア生まれの作曲家。ライナー・シュテークマンは、ヘッセン州マインハウゼンの出身。
GEN-89116
レスピーギ:ヴァイオリンとピアノのための作品全集第3集
レスピーギ:ヴァイオリン・ソナタニ短調、
タルティーニ
(レスピーギ編):ヴァイオリン・ソナタホ長調 牧歌、
ロカテッリ
(レスピーギ編):ヴァイオリン・ソナタ第6番
イローナ・テン=ベルク(Vn)、
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2008年5月13,14日,ミュンヘン
レスピーギのヴァイオリンとピアノのための作品全集、第3集は、まだ学生だった1897年作曲のヴァイオリン・ソナタと、バロック・ヴァイオリン曲の編曲を収録。ことにヴァイオリン・ソナタは、レスピーギの出発点を示す作品として重要です。イローナ・テン=ベルクは、19歳でバイエルン国立管弦楽団のコンサート・ミストレスに就任、さらにバイエルン放送交響楽団のコンサート・ミストレスも務めた名手。
GEN-89121
ショパン:練習曲全集(全27曲)
練習曲集Op.10、練習曲集Op.25、
3つの練習曲作品番号なし
ジョアンナ・ジミン・リー(P)

録音:2008年
ジョアンナ・ジミン・リーは韓国出身の若手ピアニストでアシュケナージ、ピエール・ローラン・エマール、ジェルジ・クルタークに師事した。「別れの曲」「黒鍵」「革命」などの超有名曲も含むこの作品集で、ロマン的で余計な身振りを一切廃した端正な作りは現代音楽の演奏様式を思わせます。
GEN-89133
メンデルスゾーン:チェロとピアノのための作品全集
協奏的変奏曲ニ長調Op.17
チェロ・ソナタ第1番変ロ長調Op.45
アルバムの綴り
チェロ・ソナタ第2番ニ長調Op.58
無言歌ニ長調Op.109
デュオ・アルプ・フランツ【ユリアン・アルプ(Vc),カスパール・フランツ(P)】

録音:2008年7月26−29日,フランクフルト
メンデルスゾーンのチェロとピアノのための作品を全て集めている。ユリアン・アルプは、1981年、ドイツのソルタウ生まれのチェリスト。カスパール・フランツは1980年、キール生まれのピアニスト。二人はまだ十代の1996年から共演を始め、2006年にフェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ・コンクールで優勝をしています。
GEN-89135
ドイツ音楽コンクール2007受賞者〜ヨハネス・フィッシャー(パーカッション)
クセナキス:ドゥマーテン(1976)〜オーボエと打楽器のための#
ロザリー・ヒルス(1965-):事項O (北極を横断する仏陀)(1999)*
ディーター・マック(1954-):テル(1989/90)、
ゲラルト・エッケルト(1960-):ノール(2008)
ディーター・マック:ワンティラン(1988)〜フルートと打楽器のための、
クセナキス:プサッファ(1975)
ヨハネス・フィッシャー(Perc)
ナリ・ホン(Fl)*
クリスティアン・ホンメル(Ob)#

録音:2008年
ヨハネス・フィッシャーは2006年ドイツ音楽院コンクール、2007年ドイツ音楽コンクールなど数々のコンクールで優勝し活動する若手打楽器奏者。ここでは打楽器音楽の古典的傑作、クセナキスのプサッファをメインにして若手中堅作曲家の作品を取り上げています。マルチ・パーカッションの醍醐味を存分に楽しめます。
GEN-89137
ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番ロ長調Op.8、
ピアノ三重奏曲第2番ハ長調Op.87
ミュンヘン・ピアノ三重奏団
【ドナルド・スルツェン(P),
ミヒャエル・アールト(Vn),
ゲルハルト・ツァンク(Vc)】

録音:2008年8月3−5日,ミュンヘン
ピアソラ作品集(GEN-88110)、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲集(GEN-88111)が好評だったミュンヘン・ピアノ三重奏団が、今度はブラームスに取り組んだ。第1番の冒頭、明るく柔らかいスルツェンのピアノと、朗々と歌うツァンクのチェロ、アールトのヴァイオリンにすぐ引き込まれてしまう。ドイツの伝統に乗りつつ、瑞々しい感性が生きています。第2番でも、しっかりとした構成でありながら、重苦しくならないのはさすがです。
GEN-89138
「美しい夜」〜男声合唱作品集
ヴォーン=ウィリアムズ:茂みといばら
 リンデン・リー/キジバト
シューベルト:美しい夜に D.903
 セレナード D.920 
 現在の中の過去 D.710
 夜の明かり D.892/
ジルヒャー:菩提樹/溌剌と歌う
 ターラウのエンヒェン/ペルシャの夜の歌  さらば/遠くで/ローレライ/不実
ナーゲル:指環/来ておくれ世界の慰めよ  美しい夜
プラハト:暁
シューマン:谷に咲くバラ Op.65-1
トゥルベリ:麗しき水晶
アルヴェーン:海の夜明け
ヤン・シューマッハー(指)
カメラータ・ムジカ・リンブルク

録音:2008年4月11-13日
様々な男声合唱作品を集めている。フリードリッヒ・ジルヒャー(1789-1860)は、「ローレライ」の作曲家として有名なドイツの作曲家。ヴィルヘルム・ナーゲル(1871-1955)はドイツの作曲家、指揮者。ロベルト・プラハト(1878-1961)は、カールスルーエを拠点として活躍した作曲家。その他、オット・フレードリク・トゥルベリ (1802-1853)や ヒューゴ・アルヴェーン(1872-1960)の作品も収録。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年創立、ヤン・シューマッハーの指揮で活動しています。
GEN-89140
フランスのオルガン音楽
アレクサドル=ピエール=フランソワ・ボエリ(1785-1858):アンダンテ・コン・モト 変ホ長調/アレグロ・マ・ノン・トロッポ ヘ短調/アレグレット ロ短調/オクターブのカノンホ短調/幻想曲とフーガ ロ長調
クロード=ベニーニュ・バルバトル(1724-1799):前奏曲とロンド ハ長調/題名のない小品 ロ長調/前奏曲 ニ長調/デュオ ニ長調/クリスマス イ長調/題名のない小品 ハ長調/題名のない小品 ニ長調(3曲)/カノナード ニ長調/死を弔う鐘 へ長調/ラ・マルセイエーズ行進曲とサ・イラ ハ長調
マキシム・アインツ(Org)

録音:2008年8月8-11日
18世紀に活躍したバルバトル(1724-1799)と、19世紀前半に活躍したボエリ(1785-1858)の二人のオルガン作品を収録。マキシム・アインツはフランスのオルガニスト。フランス、グリニャンのサン=ソヴール参事会教会のオルガンを使用。
GEN-89141
ラヴェル:弦楽四重奏曲へ長調、
ストラヴィンスキー:3つの小品(1914)、
 二重カノン(1959)、
 コンチェルティーノ(1920)、
ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調Op.10
ローザンヌ・シネ・ノミネQ

録音:2008年8月26-28日
主に19世紀末から20世紀初頭の20年間に書かれた弦楽四重奏曲の傑作選。ローザンヌを拠点に活動するシネ・ノミネ四重奏団は1975年に結成された名門で、シューベルトの弦楽四重奏曲全集が評判となっています。ラヴェルでみせるふくよかな旋律の歌いまわし、ストラヴィンスキーにおける機動性、キッチュな感覚、ドビュッシーのイメージを覆すかのような大らかで堂々とした音楽のつくりなど、瑞々しい発見がたくさんあり弦楽四重奏好きは必聴!
GEN-89142
ゲヴァントハウス・ブラス・クインテット・プレゼンツ・・・
ジャン・ケツィア(1911-2006):小サーカス行進曲、金管五重奏曲
ルトスワフスキ:小序曲、
バッハ
:フーガ ト短調BWV.578
アルビノーニ:ソナタ「聖マルク」、
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
V.エワルド:金管五重奏曲第3番、
ブラームス
:子守歌
ゲヴァントハウス金管五重奏団

録音:2008年8月25-28日
ゲヴァントハウス金管五重奏団は1975年にゲヴァントハウス管弦楽団のメンバーによって結成された。金管五重奏でどこまで幅広い表現が出来るか試しているかのようなヴァラエティに富んだ楽しいアルバム。ケツィアは五重奏の醍醐味を充分に堪能させてくれます。ルトスワフスキの小品は現代作品とはいえ洒脱で機知に富みあきさせない。「亜麻色の髪の乙女」は、いかに甘く、柔らかな音色が出せるか試しているようでもあり、実際驚くほどの結果を出しています。金管アンサンブルの名曲エワルドの作品も見事。ややジャズ風のハーモニーにアレンジされたブラームスの子守り唄は、その重厚な響きを聴くと筋骨隆々のおじさま方にあやされている赤ちゃんを想像して思わず噴き出してしまいます。
GEN-89143
リコーダー四重奏曲集
ハーン:死の舞踊
シャイト
:“ああ私は傷ついて”による幻想曲
ビーファーマン:パッセージ
モラヴェッツ:肉体
ブルックナー
:ヴェクシラ・レジス
コスヴィナー:かき混ぜられた空気の世界
バッハ:3つの主題によるフーガ
カルテット・ニュー・ジェネレイション(リコーダー四重奏団)

録音:2008年5月29日−6月1日
リコーダー四重奏というと、可愛らしいイメージを思い浮かべてしまうかもしれませんが、これは全く違います。ドロテー・ハーン(1966-)、ゴードン・ビーファーマン(1967-)、ポール・モラヴェッツ(1957-)、デイヴィッド・コズヴィナー(1957-)といった現代の作曲家の刺激的な作品と、ザムエル・シャイト、アントン・ブルックナー、ヨハン・セバスチャン・バッハのクラシカルな作品が、いずれも優れた演奏で収録されている。カルテット・ニュー・ジェネレイション(略称QNG)は、女性四人による団体。
GEN-89144
ジークフリート・マトゥス(1934-)〜最愛のディオニソス(マトゥス75歳記念アルバム)
「アリアドネ」〜酒神賛歌(2002)*、
マンハッタン協奏曲(1994)
ホロフェルネスのアリア(歌劇「ユディト」より)
公園の夜の情景(1988)
ジークフリート・マトゥス(指)、
オラ・ルードナー(指)*、
ロイトリンゲン・ヴュルテンベルクPO
アリス・アルギリス(Br)、.ネルツ(Perc)、
S.ベルンシュタイン(Perc)、S.クーン(Perc)
J.ルーベルク(ティンパニ)

録音:2008年6月、11月
マトゥスは1934年生まれのドイツの作曲家。当初、指揮を学んだが、後にハンス・アイスラーに作曲を学んだ。1960年代はポップ・ソング、映画音楽などの仕事をしたという彼の作風は基本的に無調の表現主義的音楽ですが、ロマンティックで幻想的でオルフ、ヒンデミット、バルトークを思わせる側面もあります。音色や楽器の扱いが変化に富んでおり、聴いていて飽きることがありません。このディスクは彼の75才を記念して作られたもので、主要作品が全て収められています。
GEN-89145
ハイドン:ピアノ協奏曲集
へ長調Hob.XVIII:3、
ト長調Hob.XVIII:4、
二長調Hob.XVIII:11
パウル・バドゥラ=スコダ(P、指)
ウィーン・コンツェルトフェライン

録音:2008年10月24-26日,コンツェルトハウス、ウィーン
デムス、グルダと並ぶピアニスト・ウィーン三羽烏の一人、パドゥラ=スコダが御歳82歳にして、なんと弾き振りで最新録音!枯淡の境地とは全く無縁で余計な身振りがなく、童心に還ったかのようなみずみずしい演奏です。遊び心にあふれた実に楽しくチャーミングなハイドンです。
GEN-89146
ロベルト&クララ・シューマン:ロマンスとファンタジー
R・シューマン:アダージョとアレグロOp.70
 3つのロマンスOp.94
 クラリネット・ソナタ イ長調Op.105
 夕べの歌Op.85-12
クララ・シューマン:2つのロマンスOp.22
R・シューマン:幻想的小品Op.73
フランソワ・ベンダ(Cl)、
エリーナ・ゴトショーリャック(P)

録音:2007年11月ゲヴァントハウス,ライプツィヒ
当レーベル3枚目となるベンダのアルバムはシューマン夫妻のクラリネット作品集。ベンダはブラジル出身で1988年にスイスでソロ・デビュー。以後ヨーロッパを中心に活動している。ECM、ヘンスラーなどから多数録音が出ている。独特の高音、潤い豊かなロング・トーンがシューマンに存分に生かされています。
GEN-89147
リストマジア
シューベルト(リスト編):愛の便り、
シューマン
(リスト編):愛の歌
リスト:バラード第1番、第2番、
 スペイン狂詩曲、即興ワルツ、
 メフィスト・ワルツ第1番
カロリーネ・フィッシャー(P)

録音:2008年9月20-22日
前作(GEN86068)でモーツァルトからリスト、シチェドリンまで弾いて鮮烈なCDデビューを果たしたカロリーネ・フィッシャーの待望のセカンド・アルバム。前のアルバムで既にリスト演奏に対する並々ならぬ意欲と冴えを見せていましたが、今ようやく、ここにオール・リスト・プログラムが実現しました。シューベルト、シューマンの歌曲の編曲物のほか大作メフィスト・ワルツまでフィッシャーの妙技をとことんまで堪能できます。
GEN-89148
ハイドン:チェロ協奏曲集
第1番(カデンツァ:N.アルトシュテット版)、
第2番(カデンツァ:N.アルトシュテット&A.ビルスマ版)
ニコラス・アルトシュテット(Vc)、
ミハエル・ザンデルリング(指)
ポツダム・カンマーアカデミー

録音:2008年12月14-16日
当レーベルでは既にお馴染み、ベートーヴェンのソナタやバッハの無伴奏組曲で若き天才ぶりを発揮しているアルトシュテット。ベルガメンシチコフとゲリンガスに師事した彼はリゲティなど現代音楽にも意欲的に取り組んでいます。その彼が自ら作曲したカデンツァを使ってハイドンの二つの協奏曲に挑みました。端正なオーケストラの枠組みに入りきらんばかりのパッション。特にスル・ポンティチェロを多用した第1番第1楽章の燃えるようなカデンツァは聴きもの。
GEN-89149
イグナツ・フリートマン:ピアノ作品集
主題と変奏、間奏曲、パッサカリア、
2つのマズルカ、ポーランドの詩T、
ポーランドの詩U、バラード、ポーランドの詩V、
8つの前奏曲、蜃気楼、6つのマズルカ
ミヒャエル・シェーファー(P)

録音:2008年
イグナツ・フリートマンはポーランドのピアニストで同じポーランドの大ヴァイオリニスト、フーベルマンとのベートーヴェン:ソナタの有名な録音が残されています。その一方、フリートマンは19世紀に多かった作曲も手がけるピアニストで多くのロマンティックなピアノ曲を残した。作品はどれもピアニストの余技とは言えない完成された様式と個性をもっており、埋もれた後期ロマン派の作曲家の発見を素直に喜ぼう。作風はショパン、ブゾーニなどのヴィルトゥオーゾ系の流れとグリーグ、バルトークなどの民族系の流れがあり、それらは時に交じり合っています。
GEN-89152(2CD)
メンデルスゾーンのライプツィヒ・オルガン〜オリジナル作品と編曲、即興演奏
メンデルスゾーン:オラトリオ《聖パウロ》序曲(シュメディング編)
バッハ:「私はイエスの御姿を見たい」マタイ受難曲より(R.シュナブ編)/
ルドルフ・ルッツ:即興演奏(コラール前奏曲3曲)
メンデルスゾーン:前奏曲とフーガ ハ短調 Op.37-1
ガーデ:音の小品第1番 へ長調 Op.22-1
モーツァルト:幻想曲KV.608
ルドルフ・ルッツ:ソナタ、他多数
ルドルフ・ルッツ(Org)
マルティン・シュメディング(Org)

録音:2008年
※使用楽器:ライプツィヒ・トマス教会のバッハ・オルガン、レータ聖ゲオルク教会のジルバーマン・オルガン、ライプツィッヒ・メッケルン復活教会のシュヴァイネフライシュ・オルガン
メンデルスゾーン・イヤーに因み、メンデルスゾーンに縁のある教会のオルガンで彼が弾いたであろう作品を演奏、録音したもの。バッハのマタイ受難曲ほか、もともとオルガン曲でないものもオルガンで演奏(ただし編曲はメンデルスゾーンによるものではない)。
GEN-89153
モーツァルト&プロコフィエフ:ソナタ&その他の作品集
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第5番ト長調KV.283、
 アダージョKV.540、ロンドKV.485、ジーグKV574
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番変ロ長調Op.84
ゲザ・リュッカー(P)

録音:2008年10月
ゲサ・リュッカーは12才でデビューし、その後、数々の国際コンクールに入賞。以後、精力的にソロ活動を続けている。清らかなタッチ、適切で緩みのないテンポ設定など、清潔感のある音楽作りが特徴でモーツァルトのソナタではその個性が十分生かされている。一方、プロコフィエフではタッチを様々に変えてうねる様なドラマティックな空間を作り出す。
GEN-89154
ロシアのヴァイオリン・ソナタ
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ ヘ短調Op.80
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタ ト長調Op.134
ミヒャエル・ディンネビーア(Vn)
アンゲラ=シャルロット・ビーバー(P)

録音:2008年
以前話題となったフランク:ヴァイオリン・ソナタ、ラヴェル:ピアノ三重奏曲(GEN85512)のコンビ、ディンネビーアとビーバーによるロシアン・ヴァイオリン・ソナタの名作2曲。ディンネビーアは1968年ドイツ生まれでソリストの他、弦楽四重奏など室内楽の分野で幅広く活動しています。ビーバーはアルフォンス・コンタルスキ、ブッフビンダーに師事。繊細さと豪快さを併せ持った快演です。
GEN-89155
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番

◆ボーナス・トラック:エドウィン・フィッシャー演奏(1945年)の第1楽章断片
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
フェリックス・コロボフ(指)
スタニスラフスキー&ネミロヴィチ=ダンチェンコ・モスクワ音楽劇場O

録音:2008年6月14−17日,モスクワ
80歳のバドゥラ=スコダがモスクワを訪れ、難曲ブラームスのピアノ協奏曲第1番を新録音した。傘寿の巨匠が奏でる音楽は、枯淡の味わいの中に、半世紀以上一流のピアニストとして活躍してきた経験の深みが宿っている。素朴な感動に満ちた第2楽章、強い集中力で老体を奮い立たせた第3楽章、いずれも感動的だ。コロボフの厚みのある伴奏も素晴らしい。なお、CDにはブラームスのピアノ協奏曲第1番のみの3トラックで、収録時間は43'32と表示されていますが、その後バドゥラ=スコダによる英独仏伊語による紹介とともに、彼の師匠エドウィン・フィッシャーが演奏した第1楽章の断片が収録されています。
GEN-89156
フェリックス&ファニー・メンデルスゾーンのピアノ作品集
メンデルスゾーン:アイルランド民謡《夏のなごりのバラ》による幻想曲
3つの奇想的幻想曲Op.16
オティリー・ゲーテのためのアルバム綴り
ロンド・カプリチオーソ/6つの無言歌Op.30
6つの無言歌Op.62/無言歌Op.62-3
ファニー・メンデルスゾーン:前奏曲ホ短調、
4つの無言歌
トビアス・コッホ(ピアノフォルテ)

録音:2009年
メンデルスゾーン・イヤー企画。ここではメンデルスゾーンが生きた時代に使用されていたピアノフォルテ(1835年ベルリン製)による録音。古楽的なアプローチを試みるトビアス・コッホはこれまでにも当レーベルからシューマン:後期ピアノ作品集(GEN86062)、シューマン:ヴァイオリンとピアノのための作品集(GEN04043)、ブルグミューラー:ピアノ作品集(GEN86061)、モーツァルト:ソナタ集(GEN87096)をリリースしており、何れも高い評価を得ています。
GEN-89157
「大聖堂から」〜男声宗教合唱曲集
メンデルスゾーン:2つの宗教的合唱曲Op.115
「主よ、見下ろしてください」Op.121
オラトリオ「キリスト」 Op.97〜「彼はその背に」
コルネリウス:男声のための悲しみの合唱Op.9(8曲)
シューベルト:聖霊への讃歌 D.948,
詩篇第23篇 D.706
サルヴェ・レジナ D.811,信仰・希望・愛 D.954
アンドレアス・ウェラー(T)
ゼバスティアン・コールヘップ(T)
イェンス・ハマン(Br)
ゼバスティアン・クンツ(Br)
アドルフ・ザイデル(B)
アンドレアス・フレーゼ(Pf)
ヤン・シューマッハー(指)
カメラータ・ムジカ・リンブルク

録音:2009年5月21-24日
珍しい男声合唱宗教曲を集めている。中ではメンデルスゾーンの晩祷歌 「主よ、見下ろしてください」は日本でも親しまれている名曲です。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年創設の男声合唱団。
GEN-89160
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
ドビュッシー:忘れられていた映像,
 映像 第1集,映像 第2集
アンリ・ボナミ((P)

録音:2009年4月6,7日
アンリ・ボナミは、1979年生まれのフランスのピアニスト。1999年、パリ国立高等音楽院を修了。2002年カサグランデ国際ピアノコンクール第3位受賞によって注目を浴び、若い世代のフランスのピアニストとして注目されています。ドビュッシーはまさにフランス人だからこその美感をたっぷり湛えている。一方、「展覧会の絵」は、豪快さよりも洗練された感覚を生かした演奏です。
GEN-89161
ドイツ音楽コンクール2005受賞者〜ゾフィア・ヤッフェ
J.スーク:4つの小品
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番
イザイ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第10番
ゾフィア・ヤッフェ(Vn)、
ビョルン・レーマン(P)

録音:2009年2月、ベルリン
ヤッフェはベルリンの音楽家一家に生まれ、7才で既に公開演奏を行い、2003年レオポルド・モーツァルト・ヴァイオリン・コンクールに入賞、その後、2005年にエリザベート王妃コンクールで第3位を獲得した。オーケストラとも多数共演し、これまでにD.R.デイヴィス、M.ヤノフスキ、L.ツァグロセクの指揮で演奏しています。繊細な表現とエネルギッシュな情熱が共存したみずみずしい才能の登場です。J.スークの4つの小品は掘り出し物の名品で、冒頭の調性のあいまいな部分にシマノフスキーや後の新ウィーン楽派をうっすらと予感させます。
GEN-89162
ハイドン:アコーディオンによるピアノ・ソナタ集
ソナタ ニ長調Hob.XVI:37
ソナタ ヘ長調Hob.XVI:23
ソナタ 変ホ長調Hob.XVI:25
ソナタ ト長調Hob.XVI:40
ソナタ ホ短調Hob.XVI:34
ヴィヴィアンヌ・シャッソ(アコーディオン)

録音:2009年5月
かつてアコーディオンによるバッハというのがあったが、こちらはハイドンのピアノ・ソナタをアコーディオンで演奏したもの。ハイドンの音楽に内在する俗謡的、民謡的イディオムがアコーディオンによって強調され、さながらストリート・ミュージックのように響きます。羽根のように軽やかな音楽がなんとも魅力的!演奏のヴィヴィアンヌ・シャッソは1979年生まれ。現代音楽の演奏に特に優れ、これまでに細川俊夫、ホリガー、フラーらの作品を初演し、彼らから絶大な信頼を得ています。
GEN-89528
セバスチャン・ボディヌス(1700-1759):音楽的ディヴェルティメント第4部(2つのオーボエと通奏低音のための6つのソナタ) トゥッテ・シュイッテ(ピリオド楽器):【マリアンヌ・リチャート・プファウ(指揮、ob),N.イェンソン(ob)、J.ベリッツ(ob)、A.デンネルト(Cemb)、R.ザンデルス(fg)、H.ヒュンマー(Vn)】

録音:2008年10月
ボディヌスは同時代のテレマンやバッハの影に隠れて今まで忘れられた存在であった。彼はドイツ、チューリンゲン地方の生まれで、その生涯に100曲以上の作品を残したものの、そのほとんどは出版されず、ほとんど演奏されることはありませんえした。このオーボエ・トリオはアメリカ・サンディエゴ大学の図書館所蔵の楽譜によるもので、これが世界初録音となります。甘いオーボエの音色を生かした優雅な音楽です。
GEN-89529
シーンズ
コルンゴルト:《から騒ぎ》の劇音楽より
ヨゼフ・マルクス:パストラーレ
パウル・バドゥラ=スコダ:エレジー(ピアノ独奏)
シュテファン・エッサー(b.1966):チェロ・ソナタ
モンポウ:橋
ディーリアス:チェロ・ソナタ
ミヒャエル・シュレヒトリーム(Vc)
北野法子(P)

録音:2004年、2009年
実にビューティフルなチェロ・アルバムの登場です。メロディ・メーカー・コルンゴルトの劇音楽《から騒ぎ》はもとは管弦楽曲ですが、ヴァイオリンとピアノための編曲をさらにチェロで弾いています。朗々とした旋律にチェロはぴったりです。コルンゴルトとほぼ同世代のマルクスは後期ロマン派とフランス印象主義を折衷した様式で知られますが期待に違わぬ甘美な音楽。先日リリースされたハイドン:ピアノ協奏曲が記憶に新しいバドゥラ=スコダの意外にもスクリャービンばりの作品には驚かされます。モンポウの珍しいチェロ曲、演奏機会が少ないディーリアスの名曲チェロ・ソナタと音楽通を唸らせる選曲です。
GEN-89530
メンデルスゾーン&ベートーヴェン:オルガン作品集
メンデルスゾーン:3つの前奏曲とフーガOp.37
ベートーヴェン:自動オルガンのための3つの小品Wow33:1-3
 2つの前奏曲Op.39
メンデルスゾーン:オルガン・ソナタ ヘ短調Op.65-1
 オルガン・ソナタ ニ長調Op.65-5
ヴォルフガング・クレーバー(Org)

録音:2009年7月
クレーバーはヘルムート・リリンクにオルガンと指揮を学び、1982年にニュルンベルク国際オルガン・コンペティションではヨハン・パッヘルベル賞を受賞しています。今年も含め何度も東京芸術劇場のランチタイム・コンサートでオルガンを使用。作曲家としても活動し、室内楽からオラトリオまで幅広い作品を発表しています。そうした経験がオルガン演奏にも生かされ、オルガンの音色にも反映されています。

GMP-010301
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番、
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番、
ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ
ラズロ・フォガラシ(Vn)、
ウラウディア・ヘニンガー(P)
GMP-020107
ブラス・アンサンブルによるローマの三部作
レスピーギ:交響詩「ローマの松」、
「ローマの噴水」、「ローマの祭」
ワルター・ヒルガース(指)
ユンゲ・ドイッチェ・ブレッヒブレーザーゾリステン
GMP-020202
シューベルト:魔王 D328、
さすらい人の夜の歌 D224、
ブラームス:五月の夜 Op.43-2、
永遠の愛について Op.43-1、
バーバー:3つの歌 Op.45、
ヴォーン・ウィリアムズ:旅の歌、他
アーンスト・ブスカーニュ(Br)、トム・マク(P)
GMP-020204
シューマン:詩人の恋、
プフィッツナー:6つの若き日の歌、
R・シュトラウス:8つの歌曲 Op.10
アンドレアス・ポスト(T)、
タティアナ・ドラヴェナウ(P)
GMP-020403
ブクステフーデ:祝祭カンタータ集
汝らが言葉と行いで示すすべてを、
わがために正義の門を開け、
来たれと天使に告げて言え、マニフィカト、
新たに生まれし嬰児、
何ものも私たちと神の愛を引き離すことはできない
シュテファン・シュレッケンベルガー(指)
ムジカ・リングア,ラルパ・フェスタンテ
GMP-020601
ブラームスに捧げる
シューマン:ホルンとピアノの為のアダージョとアレグロ Op.70、
ブラームス:ホルン三重奏曲、FAEソナタ〜スケルツォ、
リゲティ:ホルン三重奏曲
ダリウス・ミクルスキ(Hrn)、
ニナ・カールモン(Vn)、
ラース・ヨーンソン(P)
GMP-04046
リチャーズ:高貴な葡萄を讃えて、
ハーゼル:ブラス・キャッツ、
パーカー
:ニューヨークのロンドン子、
 ロンドンデリー・エア(ジョン・アイヴソン編)、
エリントン
:キャラバン(リチャード・ビシル編)、
アブレウ
:チコ・チコ(アイヴソン編)、
ポーター:ビー・ア・クラウン(アラン・ファーニー編)
ワルター・ヒルガーズ(指)
青年ドイツ金管アンサンブル

録音:2004年8月1−5日
ブラス・ファンにはおなじみのゴフ・リチャーズの「高貴な葡萄を讃えて」、ジム・パーカーの「ニューヨークのロンドン子」から、デューク・エリントン、コール・ポーターの名曲まで、優秀な金管アンサンブルの妙技名演尽くし。ヒンデミット作品集(GEN04041)、レスピーギ:ローマ三部作(GMP020107)に続く青年ドイツ金管アンサンブル(正式名称は Die Jungen Deutschen Blechblasersolisten)のアルバム。当アンサンブルは2000年創立。ワルター・ヒルガーズの指導のもと、青年たちならではの若さ溌剌とした音楽で人気を集めています。
GMP-04501
ポンセ:ソナタ・メヒカーナ、
モレーノ・トローバ:ソナタ=ファンタジア、
ドレツェル:ディアーリオ(ギターのための5つの前奏曲)、
カスティッロ(シェッペ編):3つの歌
スザンヌ・シェッペ(G)
GMP-04502
時の間に〜1920年代のフルート音楽
ヨゼフ・ラウバー:単一構成のソナタ Op.50、
フィンケ:フルートとピアノのためのソナタ、
ジークフリート・カルク=エーレルト:フルート・ソナタ変ロ長調 Op.121、
パウル・ユオン:フルートとピアノのためのソナタ Op.78
ハンス=ウド・ハインツマン(Fl)、
ユルゲン・ラムケ(P)
GMP-04504
ヴァイオリンとハープのための作品集
サン=サーンス:幻想曲 Op.124、
ダマーズ:ソナタ、
ボワエルデュー:ソナタ第1番、
オーベール:ソナタ第4番第5巻、
ボクサ:協奏的夜想曲
エーファ=クリスティーナ・シェーンヴァイス(Vn)、
クリステン・エッケ(Hrp)
GMP-04505
デュオ・ルービン〜オン・ツアー
ショパン:華麗なるポロネーズ、
ベン=ハイム:羊飼いの歌、
オッフェンバック:物憂げなワルツ、
ファリャ:火祭りの踊り、エムジ:瞑想曲、
ピアソラ:グランド・タンゴ、モンティ:チャルダーシュ
デュオ・ルービン
〔イサイ・ケン(Vc),ガブリエッラ・ゴンダ=ケン(P)〕
GMP-04506
クラリネット、バセット・ホルン、バスクラリネットのための音楽
モーツァルト:ディヴェルティメント第6番 K439b、
ベートーヴェン:「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」による変奏曲WoO.28、
クレーマー(レイトン編):アフター・ユーヴ・ゴーン、
ベシェ:小さな花、
エリントン:クリオール・ラヴ・コール、
ピアソラ:ナイトクラブ1960、
フランセ:クラリネット,バセット・ホルン,バスクラリネットとピアノの為の四重奏曲 他
トリオ・ド・ヴィエンヌ
〔エルケ・アウフシュレーガー,
アコシュ・ホフマン,ゼバスティアン・マンツ〕
クリスティアン・ライサー(P)
GMP-04507
ブラームス:荒れ野を越えて 、
 昔の恋、乙女の歌、日曜日の朝、
 愛のまこと、私の歌、テレーゼ、
 5月の夜、私のまどろみはいよいよ浅く、
 死はすがすがしい夜 、
ファニー・ヘンゼル:森はざわめき、
 五月の夜 Op.9-6、夜のさすらい人、
ヴォルフ:夜、捨てられた娘、隠棲、
R.シュトラウス:夜、献呈
アン=カトリン・ナイドゥ(Ms)、
ロバート・クーレク(P)

録音:2004年4月5−7日 デジタル録音
アン=カトリン・ナイドゥはシュトゥットガルトに生まれたメッゾソプラノ。初め故郷シュトゥットガルトのヴュルテンベルク国立歌劇場で、その後ミュンヘンに移ってバイエルン国立歌劇場のメンバーとなっており、メータの指揮で「ニーベルングの指環」の公演にも参加。 
GMP-04508
テオドラキス:ラヴァン、アダージョ、
ゲンツマー:ハープ協奏曲、
ハープのための幻想曲
キルシュテン・エッケ(Hp)、
カロリーン・マズア(Ms)、
シュテファノス・ツィアリス(指)中部ドイツ室内PO

録音:2004年3月10−13日 デジタル録音
リシャの国民的作曲家、ミキシュ・テオドラキスと、ドイツ生まれでヒンデミットの弟子としても知られるハラルド・ゲンツマー(1909-)のハープと管弦楽の作品を4曲、いずれも現代的な美のしたたる曲。ことにテオドラキスのラヴァンはこの作曲家の傑作の一つとされています。キルシュテン・エッケはドイツのハーピスト。20代からその腕が買われ多くのオーケストラのハーピストとして契約、カロリーン・マズアはベルリン生まれのメッゾソプラノ。現在はハノーファーの歌劇場のメンバー。 
GMP-04509
スメタナ:ピアノ三重奏曲Op.15、
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番
ローマ・ピアノ・トリオ
録音:2004年5月3-6日
GMP-04510
ブラームス:パガニーニの主題による変奏曲、
シューベルト:即興曲変ロ長調 D.935-3、
レーガー:バッハの主題による変奏曲とフーガ
ヴォルフガング・ヴァツィンガー(P)

録音:2004年2月5−6日
ヴォルフガング・ヴァツィンガーはダルムシュタットに生まれたドイツのピアニスト。カーティス音楽院でかのルドルフ・ゼルキンに学び、ドイツ伝統のピアニズムをみっちり学んだ人。1994年にウィーン音楽演劇大学のピアノ科教授に就任。 
GMP-04511
ウィーンに縁のある作曲家たち
ブラームス:ジプシーの歌 Op.103から(「おい、ジプシーよ」、「波立つリマの流れ」、「聞け、風が小枝の間で嘆くのを」、「あの子が一番美しいのは、いつか知っているの」、「神様、ご存じですね」、「日焼けした若者が踊りに行く」、「3つの赤いばらが」、「お前は時々思い出すだろう」、「赤い夕焼け雲が流れ」)、
マーラー
:子供の魔法の角笛から(「私は緑の野を楽しく歩いた」、「ラインの小伝説」、「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」、「浮き世の生活」、「もう会えない」、「原光」)、
ベルク
:4つの歌曲 Op.2(「眠ること」、「眠りこんだまま私は」、「私は一番強い巨人にうち勝ち」、「風は暖かく」、
R.シュトラウス
:4つの歌曲 Op.27(「鎮まれ、わが心よ」、「ツェツィーリエ」、「ひそやかな誘い」、「明日」)
J・パピーラ(A)、ミヒャエル・バルク(P)

録音:2004年8月14-17日
J.パピーラはドレスデンで音楽を学びシュワルツコップ、シュライアーなどのマスタークラスに参加。リートそしてオペラにおいて最高のディプロマを受賞している名歌手です。また、コンサート、オペラ歌手としてドレスデン・フィルなどとも競演しており幅広い活躍をされています。ブラームスにおいても重さを感じさせること無く、芯のある声で叙情的に歌い上げているのが印象的です。


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