湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



Phil.harmonie
(ドイツ)



≪Phil.harmonie≫は、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーが結成した様々なアンサンブルや、ベルリンで活躍する音楽家の演奏を中心にリリースするベルリン発のレーベル。



※※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 曲目 演奏者
PHIL-06001
ラヴェル:クープランの墓(ヴォルフガング・レンツ編〜Fl,Ob,Cl,Hrn,Fg,2Vn,2Vla,Vc,Cb)
ムソルグスキー:展覧会の絵(ヴォルフガング・レンツ編/Fl,Ob,Cl,Hrn,Fg,2Vn,2Vla,Vc,Cb〜(ヴォルフガング・レンツ編)
アンサンブル・ベルリン【町田琴和(Vn)、クリストフ・フォン・ナーメル(Vn)、マルティン・フォン・ナーメル(Va)、ヴェロニカ・パッシン(Vla)、クレメンス・ヴァイゲル(Vc)、ウルリヒ・ヴォルフ(Cb)、パーミン・グレール(Fl)、クリストフ・ハルトマン(Ob)、ギュンター・フォルストマイヤー(Cl)、フランツ・ドラクシンガー(Hrn)、マリオン・ラインハルト(Fg)】

録音:2006年10月/バイエルン放送スタジオ2(ミュンヘン)
アンサンブル・ベルリンによる「クープランの墓」、「展覧会の絵」の登場。このアンサンブルの編成にあわせた編曲を手掛けたのは、アウグスブルク・フィルハーモニー管弦楽団のオーボエ奏者ヴォルフガング・レンツ。彼は、長年の奏者としての経験を活かしながら、アンサンブル・ベルリンのためにこれらの作品の編曲を手掛けました。他にシューベルトの歌曲集やシューマンのピアノ曲などを違う編成に編曲しています。「クープランの墓」では、ラヴェル自身の管弦楽編曲版では除かれた「フーガ」「トッカータ」の楽章が含まれているのがポイント。各楽器の音色も声部間の受け渡しも見事、急速なトッカータでは各楽器の一音一音の発音が極めてクリアで、この作品をピアノで学んでいる方には曲の新しい側面を発見できるかもしれません。「展覧会の絵」は、冒頭「プロムナード」の有名なファンファーレがクラリネットで登場。続く各曲も楽器選択の妙が活きており、ラヴェル編の大規模なものとは一味違い、和音進行や曲の雰囲気を親密な雰囲気で楽しめます。管弦楽というより室内楽といったほうがぴったりくるかもしれない、興味深いものとなっております。メンバー全員の力の均整もとれていて、しかもそのレベルが高いことを実感できる、文句無しの出来栄えといえるでしょう。 (Ki)
PHIL-06002
シューマン:無言歌集〜ヴィオラ版「詩人の恋」と「リーダークライス」
歌曲集 「詩人の恋」 Op.48(ヴィオラとピアノ版)、
歌曲集 「リーダークライス」 Op.39(ヴィオラとピアノ版)
マルティン・シュテーグナー(Va)、
高橋朋子(P)

録音:2007年12月18日(Op.48)&2009年3月11日(Op.39)、ベルリン
1996年からベルリンPOのヴィオラ奏者として活躍するドイツ、ニュルンベルク出身の名手、マルティン・シュテーグナーと、ベルリン在住のピアニスト、高橋朋子による、「ヴィオラとピアノ」のための編成で贈る、シューマンの名作歌曲集「詩人の恋」と「リーダークライス」。アルバム・タイトルの「無言歌(Lieder ohne Worte)」とは、「詩のない歌」という意味の言葉。メンデルスゾーンのまるで歌曲のようなピアノ作品集のタイトルとしても使われていますが、ここではしばしば人の声に例えられるヴィオラの音色で、シューマンの歌曲を再創造。歌詞はなくとも、ヴィオラの流暢な表現力で濃密に訴えかける音楽となっています。「無言歌」でありながら、ブックレットにはオリジナルの歌曲の歌詞(ドイツ語)も掲載。
PHIL-06003
ヴィヴァルディ:協奏曲集
オーボエとヴァイオリンのための協奏曲変ロ長調RV548
チェロ協奏曲ロ短調RV424
ヴィオラ・ダモーレの為の協奏曲イ短調RV397
協奏曲集「四季」
ライナー・クスマウル(Vn)、ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ・ダモーレ)、ゲオルク・ファウスト(Vc)、ヨナタン・ケリー(Ob)
ベルリン・バロック・ゾリステン【ライナー・クスマウル(Vn、音楽監督)、ゾルタン・アルマジ(Vn)、町田琴和(Vn)、ゼバスティアン・ヘーシュ(Vn)、リューディガー・リーバーマン(Vn)、ベルンハルト・フォルック(Vn)、ライマー・オルロフスキー(Vn)、クリストフ・シュトロイリ(Vn)、ターニャ・クリスト(Va)、ヴァルター・キュッスナー(Va)、ゲオルク・ファウスト(Vc)、クラウス・シュトール(コントラバス)、クリスティン・フォン・デル・ゴルツ(Vc/RV548のみ)、ラファエル・アルパーマン(Cemb)】

録音:【四季/1998年9月】【RV424,RV397/2004年6月】【RV548/2009年9月】イエス・キリスト教会(ベルリン)
このグループに対して「アンサンブルの妙」という言葉はあまりにもありきたりかもしれませんが、やはり素晴らしいメンバーが集結したベルリン・バロック・ゾリステンの奏でるハーモニーはひときわ輝きを放っているといえるでしょう。四季の音源は以前CD化されていたものですが、いまや入手困難となっており、めでたくここに収録されたもの。他の協奏曲はすべてCD初登場、ソリストもアンサンブルも直球勝負の心地よい演奏を展開しています。 (Ki)
PHIL-06004
シュールホフ:作品集
(1)フルート,ヴィオラ,コントラバスのためのコンチェルティーノ(小協奏曲)(1925年)WV.75
(2)フルート・ソナタWV86*
(3)弦楽六重奏曲#
 
(1)アンドラシュ・アドリアン(Fl)、
 ヴァルター・キュッスネル(Va)、
 クラウス・シュトル(Cb)
(2)アンドラシュ・アドリアン(Fl)、
 占部由美子(P)
(3)ベルリン弦楽六重奏団
【リュディゲル・リーベルマン(Vn)
ベルンハルト・ハルトーク(Vn)、
ヴァルター・キュッスナー(Va)
マシュー・ハンター(Va)、
ゲオルク・ファウスト(Vc)、
アンスガル・シュナイダー(Vc)】

録音:2009年10月、2009年12月*、2009年6月#
アンサンブルの妙が魅力のシュールホフ作品集。@のコンチェルティーノでは、各人の巧さが際立ちます。Aのフルート・ソナタは占部由美子の確かなピアノが光ります。ベルリン・フィルのメンバーが大半を占めるベルリン弦楽六重奏団によるBの弦楽六重奏曲では、ベルリン・フィル首席チェロ奏者ゲオルク・ファウストがアンサンブルを引き締めています。 (Ki)
PHIL-06005
ストラヴィンスキー:「兵士の物語」(ドイツ語) コリヤ・ブラッハー(Vn)、
ドミニク・ホルヴィッツ(語り)
アレクサンデル・バーデル(Cl)
マルクス・ヴァイドマン(Fg)
ガボール・タルケヴィ(Tp)
クリストハルト・ゲスリング(Tb)
ペーテル・リーゲルバウアー(Cb)
ヤン・シュリヒテ(Perc)

録音:2009年12月/スタジオP4(ベルリン)
コリヤ・ブラッハー率いる「兵士の物語」の登場。ストラヴィンスキーによるドライなリズムで書かれたアンサンブルを、ベルリン・フィルの首席トロンボーン奏者と首席トランペット奏者をはじめ、豪華メンバーが奏でます。語りのホルヴィッツは、舞台俳優として活躍する傍ら映画出演(スターリングラード)なども果たしている実力派。生き生きと台詞まわしに情景感たっぷり。ストラヴィンスキーのドライな世界を完璧な技術で奏でています。 (Ki)
PHIL-06006
バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988 ピ=シェン・チェン(P)

録音:2001年9月
ピ=シェン・チェンは、台湾出身で、10歳からケルン音楽院で研鑽をつみ、ハンス・レイグラフ、タチアナ・ニコラーエワ、ゲザ・アンダ、W.ケンプ、アラウら歴史的巨匠の薫陶を受けています。そんな彼女によるゴルトベルクは極めてまっすぐなもの。装飾などもごく最低限で、シンプルで迷いのない演奏です。冒頭のアリアでのさくさくと歩むテンポ、16変奏での序曲風リズム楽章での絶妙なゆったり感など、どの楽章でも適切なテンポを熟考して採用しています。 (Ki)
PHIL-06007
バッハ:パルティータ第2番ニ短調BWV1004
パルティータ第3番ホ長調BWV1006
コリヤ・ブラッハー(Vn/使用楽器:1730年製ストラディヴァリウス「トリトン」/キミコ・パワーズ氏より貸与)
フランク・アーノルド(朗読)

録音:2009年11月25-26、12月9日/StudioP4(ベルリン)
ベルリン生まれのベルリン・フィル元コンサート・マスター・ブラッハーと、朗読などで特に定評のある俳優、フランク・アーノルドによる、バッハとその同時代のドイツの詩人たちの芸術の融合をみる1枚。アーノルドは、「バッハは偉大な芸術家として歴史に名を残しているけれど、同じくらいに優れた同時代のドイツの詩人たちの評価はあまりに低いと言わざるを得ない。ここでバッハの優れた音楽と、彼の同時代人の優れた詩の音読を同時に聴くことにより、両方ともが素晴しく響く」と述べています。ブラッハーのヴァイオリンが素晴らしいことはいうまでもありません。シャコンヌでも直球勝負、泣きの表情も絶妙に入っており、ズシリと響く名演です。 (Ki)
PHIL-06008
ディッタースドルフ:ヴァイオリン協奏曲第1番変ホ長調
ホフマイスター:ヴァイオリン協奏曲第1番変ホ長調
ヴァンハル:コントラバス協奏曲 変ホ長調
エディクソン・ルイス(Cb)
クリスティアン・ヴァスケス(指)
シモン・ボリバルSO

録音:2009年10月
ここでソリストを務めるエディクソン・ルイスは1985年ベネズエラのカラカス生まれ、11歳で初めてコントラバスを手に取り、めきめきとその才能をあらわしました。エル・システマで学び、17歳でベルリン・フィルに入団。南米人として初めての同楽団メンバーの上、オーケストラ史上最年少での入団でした。コントラバス協奏曲の代名詞的存在ともいえるヴァンハルの協奏曲のほか、ヴァイオリンのために書かれた協奏曲でも自在に飛翔する音楽性はまばゆいほどです。シモン・ボリバルの爽やかな伴奏が彩りを添えています。 (Ki)
PHIL-06009
ゲオルク・アブラハム・シュナイダー(1770-1839):ヴァイオリンとヴィオラのためのデュオ変ロ長調Op.44/1
フルート四重奏曲ト短調Op.69/3
2つのコントラバスのためのデュオ(クラウス・シュトールによるアレンジ)
フルート四重奏曲ト長調 Op.52/3ト長調Op.52/3
アドリヤン四重奏団【アンドラーシュ・アドリヤン(Fl)、ガブリエル・アドリヤン(Vn)、ヴァルター・キュスナー(Va)、
ダヴィド・アドリヤン(Vc)、クラウス・シュトール(Cb)、エディソン・ルイス(Cb)】

録音:2010年、ベルリン
ゲオルク・アブラハム・シュナイダーは、ベートーヴェンと同年の1770年、ドイツのダルムシュタットに生まれた音楽家。作曲家、マネジメント、ホルン奏者として活躍し、19世紀初頭ベルリンの音楽界の重鎮の一人でしたが、その手稿譜の多くは未だベルリン国立図書館に眠っており、日の目を見ていません。そのような中で、今回取り上げられた1810年前後に作曲されたとされるフルート四重奏曲(作品52/3、69/3)は、モーツァルトのフルート四重奏曲の影響を強く受けており、中心的な位置を占めるフルートの軽快さと弦の温かみのある兼ね合いが調和を究めています。どちらの作品も、三楽章構成となっており、メヌエットがありませんが、これは当時のベルリンの音楽界における趣向に合わせたものです。古のベルリンの重鎮の作品の真価を、ベルリン・フィルのメンバーたちが極めつけんの名演で世に問う注目盤です! (Ki)
PHIL-06010
新しく生まれ変わった伝説のロック
レッド・ツェッペリン:カシミール(編曲:ヤン・カズダ)
ハートブレーカー(編曲:ヤン・カズダ)
ベイブ・アイム・ゴナ・リーブ・ユー(編曲:ヤン・カズダ)
胸いっぱいの愛を(編曲:ヤン・カズダ)
レイクハースト(編曲:ヤン・カズダ)
レイン・ソング(編曲:ヤン・カズダ)
ブラック・ドッグ(編曲:ヤン・カズダ)
聖なる館(編曲:ヤン・カズダ)
コミュニケーション・ブレイクダウン(編曲:ヤン・カズダ)
移民の歌(編曲:ヤン・カズダ)
天国への階段(編曲:ヤン・カズダ)
アフターオール(編曲:ヤン・カズダ)
ヤン・カズダ、インディゴSQ

録音:2009年11月
六弦のベースと弦楽四重奏団によって、あの1970年代の伝説ロックミュージック、レッド・ツェッペリンが新しく生まれ変わりました。ロック特有の怒涛の響きはありませんが、ジャンルを超えてクラシック・ファンやポップ・ファンにも楽しめる、より馴染みやすい内容となっております。ヤン・カズダは、あえて両極端のジャンルを組み合わせる試みに挑戦し、ロックミュージックを見事クラシカルに編曲しています。懐かしい昔の思い出に浸りたいときは、是非!
ヤン・カズダはスウェーデンのロックバンド、セリオンに属すベーシスト。セリオンは結成当時、デスメタル色の強いバンドでしたが、次第にクラシックやオペラを取り入れた音楽に傾倒し、今ではシンフォニックメタルというジャンルに大きく貢献するバンドまで成長しました。インディゴ四重奏団は20年前に結成され、ヤン・カズダと組んで既に「ソングス・フロム・ザ・ニーバーフッド」という優れたアルバムをリリースしています。音楽のジャンルをも超えた意欲的な活動を展開中です。 (Ki)

PHIL-06011
シューマン:ヴァイオリン協奏曲ニ短調 WoO23*
ヴァイオリン・ソナタイ短調 Op.105
3つのロマンスOp.94
コーリャ・ブラッハー(Vn&指*)マーラーCO
ヴァシリー・ロバノフ(P)

録音:2007年11月7-8日*、2010年9月26-27日
ジュリアード音楽院で名教師ドロシー・ディレイに師事した後、シャーンドル・ヴェーグの元で研鑽を積み、1993年には史上最年少でベルリンPOのコンサートマスターに就任。1999年に同団を退団後はソリストに転身し、世界各地で活躍を続けているドイツの名ヴァイオリニスト、コーリャ・ブラッハー。
そのコーリャ・ブラッハーがシューマンの「ヴァイオリン協奏曲」を弾き振り!オーケストラは、クラウディオ・アバドが創設した名手揃いで知られるマーラー室内Oです。シューマンの遺作とされ、80年もの間陽の目を見ずに埋もれていたなどエピソードに事欠かないこの作品を、見事なアンサンブルで聴かせます。オーケストラを導きつつも、巧みなヴァイオリンを聴かせる圧巻の演奏となっています。
「ヴァイオリン・ソナタ第1番」と、シューマンの室内楽曲の中でも名曲のひとつとされる「3つのロマンス」では、たびたび共演しているワシーリー・ロバノフをピアノに迎え、名手コーリャ・ブラッハーが思慮深い演奏を披露しています。

PHIL-06012
ウェーバー(ヴォルフガング・レンツ編):七重奏曲(Ob,Fg,2Vn,Vla,Vc,Cb)〜ピアノ・ソナタ第4番ホ短調Op.27
ベートーヴェン(カール・カイム編):五重奏曲(2Vn,Vla,Vc,Cb)〜ホルン・ソナタ ヘ長調Op.17
アントニオ・パスクッリ(ヴォルフガング・レンツ編):協奏的大七重奏(Ob,Vnと弦のための)〜ロッシーニの「ウィリアム・テル」による
アンサンブル・ベルリン【クリストフ・ハルトマン(Ob)、フィリップ・ボーネン(Vn)、アンドレアス・ブシャッツ(Vn)、マルティン・フォン・デア・ナーメル(Va)、クレメンス・ヴァイゲル(Vc)、ウルリヒ・フォルフ(Cb)、モル・ビロン(Fg)】

録音:2009年9月、ベルリン
ウェーバー、ベートーヴェン、パスクッリの歌心に溢れた美しい作品たちの華麗なる編曲集。ウェーバーのピアノ・ソナタは、自身オーボエ奏者として活躍したヴォルフガング・レンツにより七重奏曲へと姿を変えました。憂いのある美しい音色のオーボエから始まり、最初の一音から思わず聴き入ってしまいます。終楽章でもオーボエを中心に実に華麗なアンサンブルが展開されています。ベートーヴェンのホルン・ソナタ(ベートーヴェン自身の手によるチェロ版も存在)は、弦楽五重奏として生まれ変わり、チェロが主役として大活躍しています。編曲したのはベートーヴェンと同時代に生きたボヘミアの名オーボエ奏者、カール・カイム。この他にも、ベートーヴェンのクラリネット三重奏曲op.11やピアノ三重奏曲op.1-2などの編曲も手掛けています。最後に収録されている「ウィリアム・テル」に基づく協奏曲的大七重奏曲は、もともとはパスクッリが弦楽三重奏のために編曲したものを、レンツがより大きな編成へと変身させたもの。室内にいながら、彼のオペラに思いを馳せることのできる、特別な心地よい時間を提供してくれるでしょう。ベルリン・フィルのメンバーを中心に結成されたアンサンブル・ベルリンの豪華な名人芸を心行くまで堪能できる1枚です。 (Ki)
PHIL-06013
コルンゴルト:作品集
組曲『から騒ぎ』op.11より(「花嫁の部屋の乙女」、「野生リンゴとリンボク酒」、「庭の風景」、「仮面舞踏会」)
バレエ『雪人形』より「雪人形」
ピアノ『おとぎ話の絵』op.3より「幻想的カプリス」
オペラ『死の都』より「マリエッタの歌」、「ピエロの踊り歌」
弦楽六重奏曲op.10(1914-15)*
ダニエル・ゲーデ(Vn)、
セッシュ・リュー(P)
ベルリン・フィル弦楽六重奏団*【ベルンハルト・ハルトーク(Vn)、リュディゲル・リーベルマン(Vn)、ヴォルフラム・クリスト(Va)、ヴァルター・キュッスナー(Va)、ゲオルク・ファウスト(Vc)、アンスガル・シュナイダー(Vc)】

録音:2011年5月21-22日、スタジオ4(ベルリン
0代から完成度の高い作品を多く輩出し、“ヴォルフガング” という共通の名を持つことから「モーツァルトの再来!」とも言われた早熟の天才音楽家、 エーリヒ・ウォルフガング・コルンゴルト(1897-1957)。本アルバムではアメリカ亡命前、彼が神童と注目されていた10代の頃の作品を中心に収録。
メロディ・メーカーとしてのコルンゴルトの魅力満載のヴァイオリン作品は、様々な自曲からの編曲。甘い旋律が魅力の「雪人形」は、もともとはコルン ゴルトが11歳で作曲したバレエ音楽「雪人形」の一部。甘い旋律が魅力で、後にハイフェッツも好んで演奏しました。他にも組曲「から騒ぎ」からの抜 粋や、自身のヒット作「死の都」からのメロディなど、コルンゴルトの甘いメロディが魅力の作品が並びます。
弦楽六重奏曲は17歳の頃に作られた作品で、若者らしい瑞々しい旋律に満ち溢れたもの。軽やかかつ優雅なソロの掛け合いが美しく、洗練されたア ンサンブルに聴き入ります。
演奏陣の豪華さも本アルバムの注目されるところ。1994?2000年にウィーン・フィルのコンサートマスターを務めていたダニエル・ゲーデの演奏は 流石の一言。多彩な曲調を含む小品集を見事に弾きこなし、繊細かつ優雅な音色でしっとりと聴かせてくれます。弦楽六重奏曲を演奏するベルリン・フィ ル弦楽六重奏団はベルリン・フィルのメンバー、元メンバーからなるアンサンブル団体。ソリストとしても活躍する名手らによる極上のアンサンブルは見事 です。 (Ki)
PHIL-06014
バロックから近現代まで/低音の魅力
フレスコバルディ:カンツォーナ(ホセ・ヴィトーレス編)
ディエゴ・オルリッツ(1525-1561):第1 リチェルカーダ(シュトール編)
ヴィターリ:ヴァイオリンのためのパルティータ
中国の無名の作曲家(1725頃):ビヤン・イン・バール
ジョン・ケージ:竜安寺(1984)
シュールホフ:Der goettliche Funke kann, wie in einer Leberwurst auch in einem Kontrabass vorhanden sein…
シュールホフ:バス=ナイチンゲール( シュトール編)
マルヴィン・P・ファインスミス:ヘブライ風練習曲第2番
クルターク(b.1926):メッセージ=コンソレーション
グラナドス:インテルメッツォ(ゴイェスカスより)(シュトール&ヴィトーレス編)
レクエーナ(1931-2010):ペルテーニョ・ペル・コントラバス
カバルコス(b.1950):ポエマ・アン・グリス
ダノエル・ブオーノ(b.1956):タンゴ練習曲第5番
シビリス(b.1948):インセルン
ホセ・ヴィトーレス:コントラバスとギターのためのCansion sin Palabras(1962)
クラウス・シュトール(Cb、朗読)、
ホセ・ヴィトーレス(G)

録音:2011年4月13-15日、ベルリン
ベルリン・フィルの元首席コントラバス奏者クラウス・シュトールが、ギターリストであり作曲家でもあるホセ・ヴィトーレスと組み、バロックより近現代まで網羅した数々のコントラバスの名曲を披露。コントラバス独奏或いはコントラバス・ギター用にアレンジした作品もあります。途中では、チェコ出身でユダヤ系ドイツ人の作曲家エルヴィン・シュールホフによる、「バス・ナハティガル」へのプロローグを、シュトールがドイツ語で朗読します。ケージの奇作「竜安寺」にも、変幻自在な音色で迫ります。 (Ki)
PHIL-06015(2CD)
J.S.バッハ:6つのパルティータ
第2番ハ短調BWV.826/第3番イ短調BWV.827
第4番ニ長調 BWV.828/第1番変ロ長調BWV.825
第5番ト長調BWV.829/第6番ホ短調BWV.830
ピ=シェン・チェン(P)

録音:2011年6月7-8日、アッテンバッハ(ベルクノイシュタット、ドイツ)
H.レイグラフ、T.ニコラーエワ、W. ケンプら巨匠に師事し、世界的に活躍する台湾の女流ピアニスト、ピ=シェン・チェンによるJ.S.バッハの6つの パルティータ。シェーンベルクやケージといった前衛音楽作品の演奏・録音にも積極的なピ=シェン・チェンですが、J.S.バッハもまた彼女の主たるレパー トリーの一つといえましょう。ゴルドベルク変奏曲(PHIL 06006)でも好評を博した迷いのないシンプルな演奏は今回も健在。過度な装飾や情感を排 した誠実な演奏が心に真っ直ぐ響きます。全体的に堅実なテンポを保っている印象がありますが、第6番のサラバンドなどでは適度な情感を込めた演奏 でじっくりと聴かせてくれます! (Ki)
PHIL-06017
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番&第19番
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番変ホ長調 KV 271
ピアノ協奏曲第19番ヘ長調 KV 459
クララ・ハスキル(P)、
カール・シューリヒト(指)
シュトゥットガルトRSO

録音:1952年、1956年
1895年にブカレストで生まれたクララ・ハスキルは、9歳で最初のコンサートを行い、すぐに世間の注目を集めました。その後パリ音楽院で学び、14歳で「最優秀賞」を受賞し卒業しました。1950年代に入ると、彼女の人気はヨーロッパで絶大なものになり、特にモーツァルトの演奏では絶対的な評価を得ています。シューリヒトとのモーツァルトは特に定評が高く、このアルバムに収録された第9番と第19番も現在の演奏と比べても色あせることはありません。当代きってのモーツァルト弾きによる不朽の名演をご堪能ください。

PHIL-06018
ゼレンカ&テレマン作品集
ゼレンカ:2つのホルン,2つのオーボエ,ファゴット,弦楽と通奏低音のためのカプリッチョ第3番ヘ長調 ZWV184
テレマン:ホルンと弦楽のための協奏曲ニ長調 TWV51:D8
 2つのホルン,2つのヴァイオリンと弦楽のための協奏曲変ホ長調TWV54:Es1
 2つのホルンと弦楽のための協奏曲ニ長調 TWV52:D2
 序曲(組曲)ト短調「ミュゼット」
ラデク・バボラク(Hrn)
ベルリン・バロック・ゾリステン
通常「序曲」というと、何か物語が始まる前に奏されるものとして認識されていますが、バロックの時代には「いくつかの舞曲が組になった曲集」を意味した自由度の高いもので、ドイツ、フランス、イタリア、そしてポーランドの音楽までをも熟知していたテレマンにおいては、自らの想像力を発揮させるのに極めて適した分野の音楽だったことは間違いなく様々な形の序曲(組曲)を数多く生み出しました。また多くの楽器を弾きこなしたテレマン(1681-1767)は協奏曲でも抜群に楽器の扱いがうまく、彼の協奏曲では各々の楽器が大活躍し、華々しくその技巧を競っていることで知られています。一方ゼレンカ(1679-1746)はボヘミアで生まれ、ザクセンで没した作曲家で宗教音楽の大家として知られていますが、彼のトリオ・ソナタはJ.S.バッハが高く評価したほどの完成度の高さを誇っています。このアルバムでは現在「最も上手い」ホルン奏者ラデク・バボラクとベルリン・バロック・ゾリステンが共演。文句なしのアンサンブルを披露しています。
PHIL-06019
シュニトケ:弦楽三重奏曲(1985)
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ短調op.80
 5つのメロディーop.35
コリヤ・ブラッハー(Vn)、
ヴァルター・キュスナー(Va)、
ヨハネス・モーザー(Vc)、
ヴァシリー・ロバノフ(P)

録音:2011年6月、ベルリン
本CDは、ソ連時代に生まれたシュニトケ、プロコフィエフの名曲に光を当てたもの。シュニトケの弦楽三重奏曲は、ベルク生誕100年を記念して、ウィーンのアルバン・ベルク協会が委嘱し、作曲されたもので、後にユーリー・バシュメットが弦楽のための「トリオ・ソナタ」(1987)に編曲もしています。病中にありながら創作された同曲は、ほとばしる鬱屈した感情が、弦楽の重厚な響きによって、まるで吹き荒れるかのようです。プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第1番は、プロコフィエフの数ある作品の中でも最も憂鬱且つ情熱的であり、ソナタ第2番に比べてよりロマンティズムが濃くなっています。両極端の結びに聞こえるヴァイオリンの滑り落ちるような音階を、プロコフィエフは「墓を抜ける風」と呼びました。5つのメロディーは、エレガントに包まれたヴァイオリンの音色が、各曲の曲想に応じて時に繊細に、時に情熱的にと変化します。夢幻的に縦横に変化するプロコフィエフ独特の美しいロマンティズムを存分に堪能できます。 (Ki)
PHIL-06022
ベートーヴェン(リチャード・トネッティ編):ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」(Vnと弦楽合奏版)
セアン・ニルス・アイクベア:エンドルフィン(弦楽四重奏と室内オーケストラのためのコンチェルト・グロッソ)
コーリャ・ブラッハー(Vn)、
マーラー室内O

録音:2011年12月16日
ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの中でも名曲中の名曲「クロイツェル」を、オーストラリア室内Oのヴァイオリニストにして芸術監督であるリチャード・トネッティがヴァイオリンと弦楽合奏版に編曲。
指揮者兼作曲家であるセアン・ニルス・アイクベアはデンマーク放送Oのコンポーザー・イン・レジデンスを務めながらベルリンで活動しています。
彼らの作品を史上最年少でBPOのコンサートマスターに就任し、退団後は世界的な活躍をみせているドイツの名ヴァイオリニスト、コーリャ・ブラッハーが巧みに描きます。
PHIL-06025
サティ:ピアノ作品集
4つの前奏曲(1893)/舞踏への小序曲(avant 1900)/ゴシックの舞曲(1893)
ウルリッヒ・グンペルト(P)

録音:1989年5月20日−21日、ベルリン
ドイツのジャズ・ミュージシャン、ウルリッヒ・グンペルトがエリック・サティを弾いたピアノ作品集。ウルリッヒ・グンペルトは1967年以来クラウス・レンツの様々なバンドに参加し、1971年ジャズ・ロック・バンド「SOK」や1973年フリー・ジャズ・バンド「Synopsis」を共同設立し、ヨーロッパのフリー・ジャズ界の巨匠の一人として活動するピアニスト、オルガニスト、作曲家です
PHIL-06026(2CD)
ジョン・ケージ:ピアノ作品集
■CD1 アーリー・ピアノ・ワークス〜ミュージック・フォー・ピアノ 4-19(1953)/ミュージック・フォー・ピアノ 20(1953)/ミュージック・フォー・ピアノ 21-36, 37-52(1955)/ヴァリエーションズ(1958)/ソロ・フォー・ピアノ(1958)
■CD2 レイト・ピアノ・ワークス〜ワン(P・ソロのための)(1987)*/トゥー2(P4手のための)(1989)*/ワン(P・ソロのための)(1987)
シュテッフェン・シュライエルマッヒャー(P)、
ヨーゼフ・クリストフ(P)*

録音:1993年6月18日−19日
現代音楽を専門とし、特にジョン・ケージのピアノ作品を全曲録音した最初の人物としても知られるピアニスト&作曲家、シュテッフェン・シュライエルマッヒャー。シュライエルマッヒャーがジョン・ケージのピアノ作品全集に取り掛かる前の1993年に録音されていた2つのアルバム「アーリー・ピアノ・ワークス」と「レイト・ピアノ・ワークス」をセットにした2枚組。独奏ピアノのための「One」はシュライエルマッヒャーによる演奏とヨーゼフ・クリストフによる演奏の2バージョンを収録。
PHIL-06027
ヴィヴァルディ:協奏曲集〜四季
ヴァイオリン協奏曲ヘ長調 RV.293 「秋」 Op.8-3(「四季」より)/ヴァイオリン協奏曲ヘ短調 RV.297 「冬」 Op.8-4(「四季」より)/チェロ協奏曲ロ短調 RV.424/ヴィオラ・ダモーレ協奏曲イ短調 RV.397/ヴァイオリン協奏曲ホ長調 RV.269 「春」(「四季」より)/ヴァイオリン協奏曲ト短調 RV.315 「夏」(「四季」より)
ベルリン・バロック・ゾリステン、
ライナー・クスマウル(Vn、指)、
ゲオルク・ファウスト(Vc)、
ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ・ダモーレ)

録音:1998年9月(四季)、2004年6月(Vc協奏曲、ヴィオラ・ダモーレ協奏曲)、ベルリン
1995年にベルリン・フィルの第1コンサートマスターだったライナー・クスマウルとベルリン・フィルの首席奏者達により創設されたベルリン・バロック・ゾリステン。彼らの十八番のレパートリーでもあるヴィヴァルディの、1998年に録音されていた「四季」と、2004年に録音された「チェロ協奏曲」、「ヴィオラ・ダモーレ協奏曲」を収録。
PHIL-06028
セニョール・タンゴ
ピアソラ:ファイヴ・タンゴ・センセーションズ*†
マルセロ・ニシンマン:セニョール・タンゴ*†
ロセンド・メンディサーバル(ニシンマン編):エル・エントレリアーノ§†‡
ペドロ・ダッテ(ニシンマン編):エル・アエロプラーノ§†‡
ピアソラ(ニシンマン編):ジャンヌとポール§†‡、アディオス・ノニーノ*†、売春宿 1900(タンゴの歴史より)**†、カフェ 1930(タンゴの歴史より)**†
マルセロ・ニシンマン:4・フォー・フォーグラー*†
フォーグラーSQ*〔ティム・フォーグラー(Vn)**、フランク・ライネッケ(Vn)§、シュテファン・フェーラント(Va)、シュテファン・フォルク(Vc)〕、マルセロ・ニシンマン(バンドネオン)†、ヴィンフリート・ホルツェンカンプ(Cb)‡

録音(ライヴ):2013年、コンツェルトハウス・ベルリン小ホール
1985年の創立からメンバーを変えずに継続してきた東ドイツの名アンサンブル、フォーグラーSQが、バンドネオンの鬼才、マルセロ・ニシンマンをフィーチャーした異色アルバム。マルセロ・ニシンマンは、ブエノスアイレス生まれ、現在はスイスのバーゼルを拠点に世界で活動する作曲家&バンドネオン奏者。若き日にアストル・ピアソラの薫陶を受け、世界的なバンドネオン奏者としてマルタ・アルゲリッチ、ギドン・クレーメル、ゲイリー・バートン、フェルナンド・スアレス・パス、アサド兄弟、WDRビッグ・バンド、ベオグラードPO、シャルル・デュトワ&フィラデルフィアOらと共演。作曲家としては、タンゴと20世紀のクラシック音楽を組み合わせた独自の作風で人気を博しています。このアルバムでは、「バンドネオン+弦楽四重奏」の他、「バンドネオン、ヴァイオリン、コントラバス」のトリオや、「バンドネオン+ヴァイオリン」のデュオなど多彩な組み合わせでフォーグラーSQと共演。ラスト・トラックの「4 for Vog
PHIL-06029(2CD)
ボリス・ブラッハー:室内楽&ピアノ作品集
■CD1
(1)ハンス・アイスラー:弦楽三重奏のためのスケルツォ(1920)
(2)ボリス・ブラッハー:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(1951)
(3)パウル・デッサウ:ヴィオラとピアノのための4つのバガテル(1975)
(4)ボリス・ブラッハー:五重奏曲(フルート、オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための)(1973/74)
(5)クルト・ヴァイル:「三文オペラ」からの7つの小品(シュテファン・フレンケル編)

■CD2
(1)ボリス・ブラッハー:ピアノのための24の前奏曲(1974)、
(2)ピアノ・ソナタ第1番(1943)
(3)ピアノ・ソナタ第2番(1943)
(4)ヴァイオリン・ソナタ Op.18(1941)
(5)チェロ・ソナタ(1940/41)、
(6)ピアノのための2つのトッカータ(1931)
■CD1
(1)コーリャ・ブラッハー(Vn)、ヴァルター・クシュナー(Va)、ヨハネス・モーザー(Vc)/録音:2014年9月、ベルリン
(2)コーリャ・ブラッハー(Vn)/録音:2014年9月、ベルリン
(3)ヴァルター・クシュナー(Va)、オズガー・アイディン(P)/録音:2014年9月、ベルリン
(4)フローリアン・ドンダラー(Vn)、マルティン・シュテーグナー(Va)、クヌート・ウェーバー(Vc)、エルンスト=ブルクハルト・ヒルゼ(Fl)、ドミニク・ヴォーレンウェーバー(Ob)/録音(ライヴ):1992年、ベルリン・フィルハーモニー
(5)〔コーリャ・ブラッハー(Vn)、オズガー・アイディン(P)/録音:2014年9月、ベルリン
■CD2
(1)ゲルティ・ヘルツォーク(P)/録音:1976年12月8日、ベルリン
(2)ゲルティ・ヘルツォーク(P)/録音:1983年1月7日、ベルリン
(3)ゲルティ・ヘルツォーク(P)/録音:1983年1月7日、ベルリン
(4)コーリャ・ブラッハー(Vn)、ゲルティ・ヘルツォーク(P)/録音:1984年4月19日、ベルリン
(5)エーバーハルト・フィンケ(Vc)、ゲルティ・ヘルツォーク(P)/録音:1982年12月8日、ベルリン
(6)ゲルティ・ヘルツォーク(P)/録音:1976年12月8日、ベルリン
ユダヤ人であるがゆえにナチス政権下での困難な年月を経て、戦後はベルリン音楽アカデミーの教授とチェアマン、ベルリン芸術アカデミーのチェアマンとして西ベルリンの文化的生活に大きな影響を与えた、戦後西ドイツのもっとも重要な作曲家の一人、ボリス・ブラッハー(1903−1975)。
このアルバムは、2014年に亡くなったピアニスト、ゲルティ・ヘルツォーク(ボリス・ブラッハー夫人)へのオマージュとして、ボリス・ブラッハーの弦楽作品、ピアノ作品を集成。演奏は、ゲルティ・ヘルツォークの他、1993年に史上最年少でベルリンPOのコンサートマスターに就任したドイツの名ヴァイオリニスト、コーリャ・ブラッハー(ボリス・ブラッハーの息子)を中心とする、ベルリン・フィルで活躍した名手たちです。同メンバーによる、ボリスと同世代のドイツの作曲家、パウル・デッサウ、クルト・ヴァイル、ハンス・アイスラーらの作品も1曲ずつ収録。58ページのブックレット(ドイツ語、一部英語)には、解説やヘルツォークのインタビューの他、多数の貴重な写真が掲載されています。
PHIL-06030
ショスタコーヴィチ:室内楽編成による交響曲第15番
ショスタコーヴィチ(ヴィクトル・デレヴィアンコ編):交響曲第15番イ長調 Op.141(Vn、チェロ、ピアノと打楽器版)
ショスタコーヴィチ(オリオール・クルイシェン編):ジャズ組曲第2番(Vn、チェロ、ピアノと打楽器版)
コーリャ・ブラッハー(Vn)、
イェンス=ペーター・マインツ(Vc)、
オリオール・クルイシェン(P)、
レイモンド・カーフス(打楽器)、
クラウディオ・エスタイ(打楽器)、
マーク・ヘルダーマンス(打楽器)

録音:2014年3月24日−26日、ミュンヘン(ドイツ)
ジュリアード音楽院で名教師ドロシー・ディレイに師事した後、シャーンドル・ヴェーグの元で研鑽を積み、1993年には史上最年少でベルリンPOのコンサートマスターに就任。1999年に同団を退団後はソリストに転身し、世界各地で活躍を続けているドイツの名ヴァイオリニスト、コーリャ・ブラッハー。
コーリャ・ブラッハーと、カタルーニャ地方出身の作曲家、ピアニスト兼指揮者のオリオール・クルイシェンを中心に集結した名手揃いのアンサンブルがレコ―ディングを行ったのは、「ピアノ三重奏+打楽器の室内楽編成」に編曲されたショスタコーヴィチの「交響曲第15番」と「ジャズ組曲第2番」!
ロシアン・ピアノ・スクールの最大流派の1つ「ネイガウス・スクール」の開祖ゲンリフ・ネイガウスにピアノを師事し、室内楽はマリア・ユーディナに学んだ旧ソ連出身のピアニスト、ヴィクトル・デレヴィアンコ。1974年に祖国を離れてイスラエルへ亡命したデレヴィアンコはテル・アヴィヴ大学のピアノ科教授としてイノン・バルナタンに代表される優れたピアニストを育成した教育者でもあり、自身が「ピアノ三重奏+打楽器」の編成に編曲したショスタコーヴィチの「交響曲第15番」は作曲者本人からも激賞され「Op.141bis」の作品番号を与えられたという有名なエピソードを持っています。
この室内楽版「交響曲第15番」を録音するにあたり、カタルーニャのコンポーザー=ピアニスト、オリオール・クルイシェンはデレヴィアンコと同じアプローチを用いて「ジャズ組曲第2番」を「ピアノ三重奏+打楽器」の編成に編曲。映画音楽やバレエ音楽、劇音楽の要素を併せ持つ秀作の一味違う魅力を存分に楽しむことのできる優れた編曲に仕上がっています。
ブラッハー、クルイシェンと共にレコ―ディングに臨んだメンバーたちも非常に豪華。ベルリン・ドイツSOの第1ソロ・チェロ奏者を務め、ルツェルン祝祭Oでも活躍するイェンス=ペーター・マインツ、バイエルンRSOのレジェンド的存在で首席ティンパニ奏者として活躍するレイモンド・カーフス、バイエルン国立歌劇場(州立歌劇場)、バイエルン国立Oの首席打楽器奏者クラウディオ・エスタイ、オランダ放送POの首席打楽器奏者マーク・ヘルダーマンスという世界的名手たちが、「ピアノ三重奏+打楽器」という姿へと生まれ変わったショスタコーヴィチの2作品で圧巻のパフォーマンスを繰り広げてくれています。
PHIL-06032
コントラバスとオーボエの為の新しい音楽
ハインツ・ホリガー(b1939):無伴奏コントラバスの為の前奏曲とフーガ
ローランド・モーザー(b1943):フリーデリケ・メイレッカーへのオマージュ 「...sehr mit Bassstimme sanft...」
エリオット・カーター(1908-2012):無伴奏オーボエの為のフィグメント Y
ローランド・モーザー:無伴奏オーボエの為の「エーリッヒのために」
ドナルド・マルティーノ(1931-2005):オーボエとコントラバスの為の5つのフラグメント
アレクサンダー・ジェムニッツ(1890-1963):無伴奏コントラバスの為のソナタ Op.36
エリオット・カーター:無伴奏コントラバスの為のフィグメント V
ハインツ・ホリガー:Unbelaubte Gedanken zu Holderlin "Tinian"
ルドルフ・ケルターボルン(b1931):コントラバスの楽譜
エディクソン・ルイス(Cb)、
ハインツ・ホリガー(Ob)

録音:2012年-2014年
1985年ベネズエラ生まれ、「エル・システマ」出身のベルリン・フィルのコントラバス奏者エディクソン・ルイスと、1939年スイス生まれで長年オーボエ奏者として、また指揮者、作曲家として活動してきたハインツ・ホリガーのデュオ・アルバム。今回の作品を演奏するに際して、特殊な「ウィーン調律」を用いて演奏するなど、桁外れな技量を見せつけるエディクソン・ルイスに、長年鍛えられた技巧を発揮するハインツ・ホリガーの夢の共演!オーボエ、低弦ファンならずとも独創的な世界が拡がる充実の一枚です!
PHIL-06034(3CD)
フォーグラーSQ 30周年記念録音集
クルト・ヴァイル:弦楽四重奏曲 Op.8(1922/23)
ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ:弦楽四重奏曲第3番(1976)
イェルク・ヴィトマン:弦楽四重奏曲第4番(2005)
マウリシオ・カーゲル:弦楽四重奏曲第5番(2006)
ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調(1902/03)
レスピーギ:イル・トラモント(1914)*
アントン・ガルシア・アブリル:Canciones Del Jardin Secreto(2001)*
ショーソン(アブリル編):リラの花咲く季節(1886/2001)*†
フォーグラーSQ〔ティム・フォーグラー(Vn)、フランク・ライネッケ(Vn)、シュテファン・フェーラント(Va)、シュテファン・フォルク(Vc)〕、ザンドラ・マクマスター(Ms)*、マイケル・マクヘイル(P)†

録音:2013年〜2015年、コンツェルトハウス・ベルリン小ホール
1985年、ベルリンのハンス・アイスラー音楽アカデミーで結成され、30年超にわたって創設メンバーを維持している東ドイツの名アンサンブル、フォーグラーSQ。結成からわずか1年後の1986年に著名なエヴィアン弦楽四重奏コンクールで第1等賞を勝ち取り国際的な知名度を得、ハイドンからバルトーク、そして第2ウィーン楽派までの幅広いレパートリーを誇り、イェルク・ヴィトマン、マウリシオ・カーゲル、イアン・ウィルソン、フランク・ミヒャエル・バイヤー、スヴェン=インゴ・コッホらの委嘱作品を世界初演しています。
2014/15年シーズンに創設30周年を迎えたフォーグラーSQのアニヴァーサリーBOXとしてリリースされた3枚組セット。ヴァイル、ヘンツェ、ヴィトマン、カーゲル、ラヴェル、アブリルなど20世紀〜21世紀の作品に絞り、ベルリン・コンツェルト・ハウスで行われた4つライヴの模様を収録。56ページにおよぶブックレットには、結成当初の若きメンバーや共演してきた様々なアーティストを含む多数のカラー写真を掲載しています。
PHIL-06040(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲 BWV.1007−1012(ヴィオラ版/全曲) マルティン・シュテーグナー(Va)

録音:2019年−2020年、ベルリン(ドイツ)
躍するドイツ、ニュルンベルク出身の名手、マルティン・シュテーグナーがバッハの不朽の名作「無伴奏チェロ組曲」の全6曲を「ヴィオラ」でレコーディング!
バッハの音楽、特にこの「無伴奏チェロ組曲」について「これまでに作曲されてきた音楽の中で最も完璧なもの」、「何百万もの解釈が考えられる作品であり、(この作品に対して)あまりにも大きな尊敬の念を抱いていたため公の場で演奏する勇気がなかった」と述べるシュテーグナー。
ベルリン・フィルのメンバーとして多くのステージに立ち、様々な時代、スタイルの作品を演奏してきた百戦錬磨のシュテーグナーの言葉は、バッハの「無伴奏チェロ組曲」の傑出した完成度とその偉大な存在感を改めて感じさせてくれます。
自分の人生を豊かに、そして幸せにしてくれる「無伴奏チェロ組曲」の6つの組曲と長年に渡って向かい合い続けた結果、この音楽を友人やリスナーと共有したいという考えに至り、満を持してヴィオラでの録音を決断したシュテーグナー。
レコーディング・エンジニアを付けず4本のマイクとヴィオラを持ってホールに向かい、自分自身が演奏者、プロデューサーとエンジニアを兼ねる1人3役で録音に臨みました。まさに入魂のバッハ。ご期待下さい!
8歳の時に父からヴァイオリンを学び始めたマルティン・シュテーグナーはマンハイム音楽大学でローマン・ノーデルに師事した後にヴィオラに転向。
ベルリン・フィルのオーケストラ・アカデミーでナイトハルト・レーザとヴィルフリート・シュトレーレに師事した後、1993年にベルリン・ドイツSOに首席ヴィオラ奏者として入団。そしてその3年後にベルリンPOに移籍し現在に至ります。
ベルリン・フィルハーモニー・ジャズ・グループの共同創設者でもあるシュテーグナーは、2008年にアンサンブル・ボレロ・ベルリンを設立。ベルリン・フィルでの活動やソロに留まらず、ジャズ、アンサンブルなど様々な分野で幅広く活躍しています。
PHIL-06041(2CD)
サティ:3つのジムノペディ
3つのジムノペディ、神秘的なページ、ハーモニーズ、ばら十字団のファンファーレ、4つのオジーヴ、冷たい小品、3つのゆがんだ踊り
ウルリッヒ・グンペルト(P)

録音:1991年、ベルリン(ドイツ)
1945年ドイツのイェーナ出身のジャズ・ミュージシャン、ウルリッヒ・グンペルトがエリック・サティを弾いたピアノ作品集。PHIL06025に続く同企画の第2巻は、サティのもっとも有名な作品の1つ「3つのジムノペディ」を含む初期作品を2枚のCDに収録。
サティの初期作品の本質をつかむのは、並大抵なことではありませんが、ウルリッヒ・グンペルトはその卓越した知識と経験で、核心迫る演奏を展開。全体的に極端に遅いテンポを取り、非常に内省的で瞑想的な、一味違ったサティの姿を見せてくれます。
ウルリッヒ・グンペルトは1967年以来クラウス・レンツの様々なバンドに参加し、1971年ジャズ・ロック・バンド「SOK」や1973年フリー・ジャズ・バンド「Synopsis」を共同設立し、ヨーロッパのフリー・ジャズ界の巨匠の一人として活動するピアニスト、オルガニスト、作曲家です。


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