湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



EVIDENCE
(フランス)



APARTEレーベルの妹的レーベル。フランスの若手を中心としたリリースが予定されています。



※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者
EVCD-001
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D810「死と乙女」
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲 第1番「クロイツェル・ソナタ」
ドビュッシーSQ
〔クリストフ・コレット(Vn)、
マーク・ヴィエイユフォン(Vn)、
ヴァンサン・デュレック(Vla)、
ファブリス・ビアン(Vc)〕

録音:2012年9月
1990年に結成されたフランスの名門ドビュッシー弦楽四重奏団による新譜の登場。ドビュッシー弦楽四重奏団は、1990年、リヨン音楽院の学生たちによって結成されました。エヴィアン国際弦楽四重奏コンクールで優勝以来、世界各地で公演を行っており、これまでに来日もしています。名を冠しているドビュッシーやラヴェル、フォーレ作品の演奏はもちろん、ルクー、ラロ、ミヨー、ジョゼフ=エルマン・ボナルの作品にも力を入れています。録音も多く、モーツァルトのレクイエムの弦楽四重奏版の録音でも話題となりました。そんな彼らによるシューベルトの「死と乙女」は、非常にやわらかな仕上がり。ヤナーチェクの「クロイツェル・ソナタ」も激情におぼれず品格ある演奏。やわらかみのあるアンサンブルが魅力です。 (Ki)
EVCD-003
シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調op.114, D667「ます」
シルヴィアに(チェロとピアノ版)D891
糸を紡ぐグレートヒェン D118(ヴィオラとピアノ版)
リュートに寄せて D905
ヴァイオリン・ソナタ.第1番 ニ長調 D384(チェロ編曲版/ヤーノシュ・シュタルケル編)
ヨッシフ・イヴァノフ(Vn)
ベアトリス・ムトレ(Va)
オフェリー・ガイヤール(Vc)
ステファヌ・ロジェロ(Cb)
デルフィヌ・バルダン(P)

録音:2011年9月16,17,18,19日
人気女性チェロ奏者、ガイヤールも参加しての「ます」の登場。ヴァイオリンはエリザベート国際コンクールで第2位受賞のイヴァノフ。ヴィオラは、ズッ カーマンにヴィオラを師事し、その後マーラー・チェンバーオーケストラでソロ・ヴィオラ奏者も務めたムトレが素晴らしい内声を響かせます。コントラ バスは、エベーヌSQ、モディリアーニ四重奏団、また、クインシー・ジョーンズやファジル・サイ、ミシェル・ルグランなどジャンルを問わな い共演歴を持つロジェロ、と、非常に一人ひとりの質の高い奏者が集った、稀有なアンサンブルです。
全体に非常にらくらくとした演奏で、ちょっとしたアクセントのつけかたも、演奏者たちが楽しんでいることがうかがわれるような幸せな演奏です。ヴァ イオリン・ソナタ第 1番をシュタルケルがチェロとピアノ版に編曲した作品でも、ガイヤールの親しみやすく気品あふれる奏法が光ります。ピアノのデルフィ ヌ・バルダンは、エマールにも師事し、受賞歴多数、室内楽の分野でひっぱりだこの存在で、フォーレのバルカローレ集(アルファ・レーベル)でも高 い評価を得たピアニストです。 (Ki)

EVCD-002
ロカテッリ:24のカプリース(カプリッチョ)
第1番 ニ長調/ 第2番 ニ長調/ 第3番 ハ短調/ 第4番 ハ短調/ 第5番 へ長調/ 第6番 ヘ長調/ 第7番 ホ長調/ 第8番 ホ長調/ 第9番 ハ長調/ 第10番 ハ長調/ 第11番 ト短調/ 第12番 ト短調/ 第13番 変ロ長調/ 第14番 変ロ長調/ 第15番ホ短調/ 第16番 ホ短調/ 第17番 ト長調/ 第18番 ト長調/ 第19番 ヘ長調/ 第20番 ヘ長調/ 第21番 イ長調/ 第22番 イ長調/ 第23番 ニ長調/ 第24番 ニ長調
ガブリエル・チャリク(Vn/楽器:Philippe Miteran製(モダン仕様)(2007)、弓:Konstantin Cheptitski製(2011))

録音:2013年3,4,5月、フランス
18世紀のパガニーニ」、ロカテッリによる難物「24のカプリース」(カプリース=カプリッチョの仏語)24曲、全曲一切カットなしの世界初録音盤の登場です!
ロカテッリは、バロック後期の作曲家ですが、なによりもヴァイオリンのヴィルトゥオーゾでありました。その腕前はコレッリらを凌いだと言われており、 「18世紀のパガニーニ」とも呼ばれます。人々がロカテッリをそう呼ぶきっかけとなった作品のひとつが「ヴァイオリン技法」と題された協奏曲集。これ は正確には「ヴァイオリン協奏曲12曲、およびその独奏カデンツァとしての無伴奏のヴァイオリンのためのカプリッチョ24曲」と題された曲集。12の 協奏曲に対して24曲のカデンツァ(カプリッチョ)が存在するのは、それぞれの協奏曲が3楽章(急‐緩‐急)から成り、その第1,3楽章に対してカ デンツァ(カプリッチョ)が書かれたから。このカプリッチョ24曲は、「謎のカプリッチョ(カプリース)」とも呼ばれてきた難物。現代でも演奏不可能に 近い超絶技巧が含まれている上、当時の楽器の指板の長さでは不可能と思われる音域が含まれているなど、いくつかの疑問点があるのも事実。1733年 当時に出版された楽譜を、アルバート・ダニングが監修した校訂版がショット社より2002年に出版されています。これまでにいくつか録音も存在してい ますが、今回のチャリクの録音は、忠実に楽譜を再現、これまで行われてきたカットなどを一切せずに全曲録音した、という意味で世界初録音といえます。 曲集をしめくくる最後のカデンツァも、ロカテッリの指示どおり、演奏者自身(チャリク)の創造によるもの。パガニーニも舌を巻きそうな超絶技巧をたっ ぷりと堪能できる注目の1枚です!
ガブリエル・チャリクは1989年にフランス=ロシア系の家系に生まれました。5歳でピアノ、9歳でヴァイオリンを始め、フランス・ヴェルサイユ地方 音楽院でアレクサンドル・ブルシロフスキに学びました。各地のコンクールで優勝をかざっている気鋭のヴァイオリン奏者です。鮮烈な音と研ぎ澄まされた 音程感覚が魅力の注目株。 (Ki)
EVCD-003
シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調op.114, D667「ます」
シルヴィアに(チェロとピアノ版)D891
糸を紡ぐグレートヒェン D118(ヴィオラとピアノ版)
リュートに寄せて D905
ヴァイオリン・ソナタ.第1番 ニ長調 D384(チェロ編曲版/ヤーノシュ・シュタルケル編)
ヨッシフ・イヴァノフ(Vn)
ベアトリス・ムトレ(Va)
オフェリー・ガイヤール(Vc)
ステファヌ・ロジェロ(Cb)
デルフィヌ・バルダン(P)

録音:2011年9月16,17,18,19日
人気女性チェロ奏者、ガイヤールも参加しての「ます」の登場。ヴァイオリンはエリザベート国際コンクールで第2位受賞のイヴァノフ。ヴィオラは、ズッ カーマンにヴィオラを師事し、その後マーラー・チェンバーオーケストラでソロ・ヴィオラ奏者も務めたムトレが素晴らしい内声を響かせます。コントラ バスは、エベーヌSQ、モディリアーニ四重奏団、また、クインシー・ジョーンズやファジル・サイ、ミシェル・ルグランなどジャンルを問わな い共演歴を持つロジェロ、と、非常に一人ひとりの質の高い奏者が集った、稀有なアンサンブルです。
全体に非常にらくらくとした演奏で、ちょっとしたアクセントのつけかたも、演奏者たちが楽しんでいることがうかがわれるような幸せな演奏です。ヴァ イオリン・ソナタ第 1番をシュタルケルがチェロとピアノ版に編曲した作品でも、ガイヤールの親しみやすく気品あふれる奏法が光ります。ピアノのデルフィ ヌ・バルダンは、エマールにも師事し、受賞歴多数、室内楽の分野でひっぱりだこの存在で、フォーレのバルカローレ集(アルファ・レーベル)でも高 い評価を得たピアニストです。 (Ki)
EVCD-004
フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番 op.15
メル・ボニ(1858-1937):ピアノ四重奏曲第1番 op.69
ジャルディーニQ
〔ダヴィド・ヴィオリ(P)、パスカル・モンロン(Vn)、カロリーヌ・ドナン(Va)、ポリーヌ・ブエ(Vc)〕

録音:2013年12月
フランスのジャルディーニ四重奏団による、フォーレと女性作曲家メル・ボニの代表作の一つであるピアノ四重奏曲第1番をおさめた1枚。勢いのある さわやかなアンサンブルです。 (Ki)
EVCD-005
ローラン・ルフランソワ(b.1974):Balneaire(海水浴場)〜室内楽曲集
フルート,クラリネット,ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロとピアノのための六重奏曲
マリンバとクラリネットのためのパドゥク・ファンタスティクス
弦楽四重奏のためのトッカータ・セスタ〜フレスコバルディ作品の編曲
オーボエ,クラリネットとファゴットのための「Approaching a City」
弦楽四重奏のためのErinnerung
4手ピアノのための「新海水浴場」
ポール・メイエ(Cl)、パリジイSQ
マガリ・モニエ(Fl)
フランソワ・メイエ(Ob)
ジル ベール・オーダン(Fg)
出田りあ(マリンバ)
シリル・ギュロットン(P)
ニマ・サル ケ シク(P)

録音:2014 年 1,4,5,6月/ラジオ・フランス、スタジオ106
エコール・ノルマル音楽院を卒業した、ルフランソワ作品集。ポール・メイエら豪華演奏陣も魅力の1枚です。 「 フル ート、クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオ ラ、チェロとピ アノの た め の 六 重 奏 曲 」 は ルフランソワ の o p .1 に あ たる 作 品 。 単 一 楽 章 で、リズ ム のくっ きりとしたABA(急緩急)形式の作品。「マリンバとクラリネットのためのパドゥク・ファンタスティクス」は、出田りあとポール・メイエのために書か れた作品。バロック作品を思わせるスタイルながらも、非常にヴィルトゥオーゾ的な作品です。トッカータ・セスタは、フレスコバルディのオルガン作品 を弦楽四重奏版に編曲したもの。2006年ブローニュ市若手作曲家コンクールで聴衆賞を受賞した「Approaching a City」は、20世紀アメリカの画 家、ホッパーの絵画を思わせる作品。Erinnerungは、モディリアーニ弦楽四重奏団らによっても演奏されたことのある作品。モーツァルトの交響曲第 40番第1楽章のモティーフが亡霊のように聴こえる作品です。「新海水浴場」は、モネの絵画を思わせる、印象派的な作品。ルフランソワの多彩な作 品と、メイエら豪華演奏陣の力演も魅力の1枚です。 (Ki)
EVCD-006
スクリャービン:マズルカ全集&練習曲
マズルカ全曲
10のマズルカOp.3〔第1番 ロ短調/第2番 嬰ヘ短調/第3番 ト短調/第4番 ホ長調/第5番 嬰ニ短調/第6番 嬰
ハ短調/第7番 ホ短調/第8番 変ロ短調/第9番 嬰ト短調/第10番 変ホ長調〕
9つのマズルカOp.25〔第1番 ヘ短調/第2番 ハ長調/第3番 ホ短調/第4番 ホ長調/第5番 嬰ハ短調/第6番 嬰
ヘ長調/第7番 嬰ヘ短調/第8番 ロ長調/第9番 変ホ短調〕
2つのマズルカOp.40〔第1番 変ニ長調/第2番 嬰ヘ長調〕
練習曲変ロ短調op.8の11/嬰ニ短調op.8の12
フランソワ・シャプラン(P)【Yamaha CFVS】

録音:1997年 9月/ボン・セクール教会(パリ)
フランソワ・シャプランはパリ音楽院でヤンコフ、ロバン、ペヌティエに師事。ショパンやドビュッシーのディスクをリリースし、来日公演も行っているの で日本にもファンの多い個性派です。彼の演奏はまず何よりピアノの音色の美しさ、特殊さが特徴。弱音主体で、幻のようにキラキラした不可思議な世界 に魅了されます。今回は響きが重要なスクリャービンなのでまさにピッタリ。それも前奏曲やソナタでなく、マズルカ全集というのも独特。スクリャービン は初期から中期にかけて21曲のマズルカを作曲していますが、いずれも宝石のような小品。ひそやかに奏でる詩情は比類なく、晩秋の宵のBGMに最適。 最後に2篇の練習曲が収録されていますが、ホロヴィッツやベルマンの愛奏した劇的な嬰ニ短調練習曲でさえ、決して大きな音を出さず、それでいてすさ まじい効果をあげています。要注目の個性派と申せましょう。 (Ki)
EVCD-011
ピエール・バルトロメー:旅路のエディプス王
4幕から成るオペラ
台本:アンリ・ボショ
ジョゼ・ヴァン・ダム(エディプス王)
ヴァレンティーナ・ヴァレント(アンティゴネ)他
ダニエレ・カッレガーリ(指)
モネ劇場O&cho

録音:2003年3月
ピエール・バルトロメーは1937年ブリュッセル生まれ。ヴィルヘルム・ケンプのベートーヴェン・トレーニング・プログラムで学び、ピアニストとして も活躍しました。1977年から99年まで、リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督を務め、ヨーロッパ、アメリカ、日本で数多くの初演およ びツアーを行いました。バルトロメーの宗教作品はサヴァールによって初演され、その折にこの「?dipe sur la route」のプロジェクトが生まれたといい ます。劇場がバルトロメーに委嘱したのが1999年、そして2003年3月にモネ劇場で初演されました。 シンフォニー・オーケストラ、合唱、12人の独唱者、2名の黙役(訳者)、そして何名かのエキストラを要する大規模な作品です。ソナタ形式を思わせる 第1幕、ドラマティックなスケルツォのような第2幕、緩徐楽章の第3幕、そして終幕の第4幕となります。エディプス王の悲劇をもとにしたボショの台 本に、全体的に不安感をあおるような雰囲気の音づくりがなされています。 (Ki)
EVCD-0012
ブラームス&シューマン:チェロとピアノのための作品集
ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 op.38
シューマン:幻想小曲集 op.73
ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 op.99
ブリュノ・フィリップ(Vc)
タンギ・ド・ヴィリアンクール(P)

録音:2014年9月26-28日
チェロのブリュノ・フィリップは1993年フランス南部のペルピニャン生まれ。パリでラファエル・ピドゥに師事、その後ゲリンガス、イッサーリス、ゲイ リー・ホフマン、ウィスペルウェイやハーゲンらに師事して研鑽を積んだ逸材です。2011年にアンドレ・ナヴァラ国際コンクールでグラン・プリとベスト・ リサイタル賞を受賞。2014年にはミュンヘン国際コンクールで第3番に入賞しました。ピアノのタンギ・ド・ヴィリアンクールはパリ音楽院でロジェ・ム ラロ、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ、クレール・デゼールらに師事しました。若き逸材によるみずみずしいブラームスとシューマンです。 (Ki)
EVCD-013
ティシチェンコ:ヴァイオリン作品全集
幻想曲Op.118 (1994)
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.5 (1957)
ロンド Op.2 (1957)
カプリッチョ Op.31 (1965)
古風な様式による2つの舞曲Op.62b (1975)
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番Op.63 (1975)
ガブリエル・チャリク(Vn)、
ダーニャ・チャリク(P)

録音:2015年4月/サル・コロンヌ(パリ)
近年、ショスタコーヴィチの愛弟子たちの作品が、ロシア以外の地域から再評価が起きています。ボリス・ティシチェンコ(1939-2010)もリリースが 急増するひとり。彼の協奏曲を除くヴァイオリン作品を集めた待望のアルバムが世界初登場。
「ロンド」と無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番は彼が18歳、まだショスタコーヴィチと出会う前の作品。どちらもプロコフィエフの影響が濃厚。「カ プリッチョ」は1966年の第3回チャイコフスキー国際コンクール、ヴァイオリン部門の課題曲として作曲されました。これもプロコフィエフ調アレグロに よるヴィルトゥオーゾ的作品。「古風な様式による2つの舞曲」はジャン・アヌイ原作の劇「ひばり」のために作ったものの編曲。ジャンヌ・ダルク裁判を テーマとしていますが、第2曲ではタンバリンの音がにぎやかに鳴ります。ソ連崩壊後の1994年に、アメリカで活躍する出身の女流ヴァイオリニスト、ニー ナ・ベイリーナの委嘱で作曲された「幻想曲も充実作。ロシア民謡やロシア・ジャズの引用もみられ、典型的な旧ソ連音楽に嬉しくなります。
演奏はガブリエル&ダーニャ・チャリク兄弟。ロシアの血をひくフランスの演奏家で、クールかつていねいな演奏で作品を蘇らせています。 (Ki)
EVCD-014
エチオピアのメロディー(ライヴ録音)
Wollo
アビシニアのフォリア/Ambasale
オラツィオ・ミキ・デッラルパ:Non Chinate /Gorague
Derbabba /タランテラ
Gonder
(アルファベット表記のタイトルはエチオピアの伝統音楽)
XVIII-21・ル・バロック・ノマド
ジャン=クリストフ・フリッシュ(指)

録音:2013年2月
オルガンがリスボンを出てアビシニア(現エチオピア)の中心地に船とラクダによって運ばれたこと、あるいはナイルの源近くにはカトリックの教会が今 なお建っていること、あるいは17世紀のアムハラ音楽(エチオピアの言語)が17世紀の論文で扱われていることなどを想像することができるでしょうか? これらはすべて事実。エチオピアに古より根付くキリスト文化と、エチオピアの聖なる儀式に欠かせないダンスを融合させたのがこの1枚。20年以上前 に結成されたグループ、XVIII-21・ル・バロック・ノマドは、ヨーロッパの伝統と他の国々の音楽の共通点を見つけ、聴衆に提示する音楽活動を展開して います。キリスト文化とエチオピアの意外なつながりに驚く1 枚です。 (Ki)
EVCD-015(2CD)
ベートーヴェン:チェロとピアノのための作品全集
ヘンデル『ユダ・マカベア』〜「見よ勇者は帰る」の主題による12の変奏曲ト長調 WoO.45
モーツァルト『魔笛』〜「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲変ホ長調 WoO.46
モーツァルト『魔笛』〜「娘か女か」の主題による12の変奏曲ヘ長調 Op.66
チェロ・ソナタ第1番ヘ長調 Op.5-1
チェロ・ソナタ第2番ト短調 Op.5-2
CD2 (55’18)
チェロ・ソナタ第3番イ長調 Op.69
チェロ・ソナタ第4番ハ長調 Op.102-1
チェロ・ソナタ第5番ニ長調 Op.102-2
グザヴィエ・フィリップス(Vc:1710年製マッテオ・ゴフリラー)
フランソワ・フレデリック・ギィ(P)

録音:2015年1月、アルセナル、メス
1971年パリ出身のチェロ奏者グザヴィエ・フィリップスと卓越した技巧と力強いタッチをもつピアニスト、フランソワ・フレデリック・ギィによるベートー ヴェンのチェロとピアノのための作品全集。ギィはnaiveレーベルで、アンヌ・ガスティネルとチェロ・ソナタを録音。さらにピアノ・ソナタ、ピアノ協奏 曲とこれまで積極的にベートーヴェンの作品の録音に取り組んでおり、年月を経るたび深まっていく音楽性、表現力、そして圧倒的な集中力をみせています。 グザヴィエ・フィリップスは、中堅実力派チェロ奏者としてフランスを中心に活躍し、往年の名手のような端正で艶やかな美音が魅力です。 CD1には作品5の2つのソナタと《魔笛》の主題による変奏曲を収録しています。この2つのソナタは、当時ベルリンに滞在していたベートーヴェンが、 チェロ奏者ジャン・ルイ デュポールとの演奏のために作曲したもの。チェロとピアノが対等に扱われているという点で重要な作品として位置づけられてい ます。3つの変奏曲は、《魔笛》のよく知られた主題をもとに、ベートーヴェンの即興性を駆使した曲。フィリップスの変化に富んだ音色が作品の魅力を さらに引き出しています。CD2に収録されているベートーヴェンの黄金期「傑作の森」時代に書かれた作品69のソナタは、バッハの無伴奏組曲と並んで、 チェロ奏者の「バイブル」ともいわれ、技巧、音楽性ともに最高峰の演奏が求められる傑作。フィリップスが使用する銘器1710年製のマッテオ・ゴフリ ラーの美しい響きと豊かなニュアンスが、一段上の音楽を表現する一助となっています。作品102の2つのソナタは、内省的な深みのある表現が必要と される作品。ギィの情感豊かな演奏と見事な構築力、フィリップスの瞑想的なチェロがベートーヴェンの孤高音楽を一層充実させています。 (Ki)」
EVCD-016
21世紀のチェロ作品集
アリレザ・ファルハング:ザミャート(2015)
アントニオ・フアン・マルコス:エル・アフィラドール(2013)
オレリアン・マエストラッチ:Je t'attendrai la ou je sais que tu ne seras pas(et m'effondrai de ne pas te voir venir)(2012)
ヴィットリオ・モンタルティ:マッキーナ・クルデーレ(2012)
ヌリア・ヒメネス=コマス:言葉の誕生(2015)
ジャン=フランソワ・デュッシェ:ナラダ(2013)
マリー・イティエ(Vc&エレクトロニクス)

録音:2015年4月、パリ
20世紀そして21世紀の作曲は、電子楽器の登場により表現の方法が大幅に広がりました。このアルバムは、現代の6人の作曲家によるチェロとエレ クトロニクスのための作品を収録しています。フランスの若手チェロ奏者マリー・イティエが、新たなる音響世界を探求した内容となっています。
■マリー・イティエ
同時代の作曲家の作品を積極的に初演している注目の若手チェリスト。パリとリヨンの音楽院で学び、メシアン音楽祭、ルツェルン音楽祭、クフモ音楽祭 など権威ある音楽祭にゲストとして出演。フランス国内はもちろん、イギリス、ドイツ、イタリアのアンサンブルと共演、ピエール・ブーレーズ、ペーテル・ チャバなど著名な指揮者のもとでソリストとして演奏。2015年にはフランシス&ミカ・サラベール財団賞を受賞している。
EVCD-018
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲集
エレジー
弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調 op.122
弦楽四重奏曲第8番 ハ短調 op.110
弦楽四重奏曲第5番 変ロ長調 op.92
ドビュッシーSQ

録音:2015年9月
1990年に結成されたドビュッシー弦楽四重奏団は、ショスタコーヴィチの演奏のスペシャリストとして活動を続けています。Arionレーベルからショス タコーヴィチの全集をリリースしていますが、2015年のショスタコーヴィチ新録音の登場。第1番よりも前に書かれたエレジーは、ムツェンスク群のマ クベス夫人の第3幕のカテリーナのアリアの編曲。ベートーヴェン弦楽四重奏団の第2ヴァイオリン奏者で有人だったヴァシリー・シリンスキーの死にさ さげられた第11番、DSCHの音列に支配された第8番、スターリン時代の最後に書かれた第5番と、充実の作品が並びます。ベテランのドビュッシー 弦楽四重奏団が、エネルギーと高い集中力、そして明晰な演奏で聴かせます。 (Ki)
EVCD-019
マラン・マレ〜エウリュトスの庭で
マラン・マレ
:オペラ「アルシード」(クラヴサンのための編曲)(1693)
第2曲集(1701)組曲ロ短調
【プレリュード、小幻想曲、アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグ、リュリ氏のためのトンボー】
マリー・ファン・ライン(クラヴサン)

録音:2015年8月16-18日、フランス、ノール=パ・ド・カレー
1990年生まれのクラヴサン奏者マリー・ファン・ライン初のソロ・アルバムは、太陽王ルイ14世の宮廷ヴィオール奏者として仕えたマラン・マレの 1693年に発表された最初のオペラ「アルシード」のクラヴサン編曲版。マレのオペラはいずれも悲劇で、このオペラ「アルシード」もギリシャ神話の英 雄アルシード(ヘラクレス)を題材としたギリシャ悲劇。リュリの息子ルイが台本を書き、音楽も共作しています。ルイ14世期の宮廷オーケストラの華や かな音楽をマリー・ファン・ラインのクラヴサンが色彩豊かに演奏しています。アルバムの最後には、リュリ氏のためのトンボーなどが収録された第2曲 集が収録されています。録音には1679年(作者不明)のクラヴサンを使用し、当時の響きが見事に再現されています。 (Ki)

EVCD-020(2CD)
明暗〜シリル・ギヨタン
■CD1
モーツァルト:フランスの歌「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲 ハ長調(きらきら星変奏曲)K.265、
 幻想曲ハ短調K.475
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 「月光
シューマン:幻想曲 ハ長調Op.17
ショパン:夜想曲 第20番 嬰ハ短調 遺作
使用楽器:シュタイングレーバー&ゼーネE272
■CD2
モーツァルト:フランスの歌「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲 ハ長調(きらきら星変奏曲)K.265、
 幻想曲 ハ短調K.475(使用楽器:カルロ・デ・メリオ)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 「月光」(使用楽器:エラール)
シューマン:幻想曲ハ長調Op.17(使用楽器:エラール)
ショパン:夜想曲 第20番 嬰ハ短調 遺作(使用楽器:プレイエル)
シリル・ギヨタン(P)

録音:2015年10月16‐19日、バイロイト(CD1)、2015年7月12‐19日ジュリナック、フランス(CD2)
1980年フランス出身のピアニスト、シリル・ギヨタン。「HELLDUNKEL/CLAIR OBSCUR(明暗)」と題された当アルバムは、同一曲を異なるピア ノで演奏した2枚組のディスク。1枚目は、1852年バイロイトで創業されたピアノ・メーカー、「シュタイングレーバー&ゼーネ」のコンサート・グラン ドE272を使って収録しています。ワーグナーやリスト、そして最近ではダニエル・バレンボイムも愛用しているピアノ・メーカーで、重厚な音色が魅力と 言われています。2枚目は、カルロ・デ・メリオ、エラール、プレイエルの3つの楽器を使用しています。カルロ・デ・メリオは、19世紀のイタリア、ナ ポリで最も技術とデザイン性のあるピアノ・メーカーとして、当時は楽器メーカーに贈られる賞も何度か受賞しています。機能はフランスのエラールやプレ イエルをモデルに製造されていました。そして、その積極的な改良により音量の増幅や表現の幅を広げベートーヴェンの音楽をも満足させたエラールとショ パンに愛された繊細なタッチと伸びやかな音を持つプレイエル。時代とともに改良され、作曲家や奏者の音楽の幅を拡大していったピアノの変遷を感じる ことのできる内容です。 (Ki)
EVCD-021
A.スカルラッティのエレミア哀歌、器楽曲
クリストファロ・カレザーナ(c.1640〜1709):エレミア哀歌 聖金曜日の第1朗読 
アレッサンドロ・スカルラッティ(1660〜1725):オラトリオ「追放されたハガルとイシマエル」シンフォニア
ガエターノ・ヴェネツィアーノ(1665〜1716):エレミア哀歌、聖金曜日第一夜の第3朗読 
アレッサンドロ・スカルラッティ:シンフォニア・ア・クワトロ・センツァ・チェンバロ
 オラトリオ「聖フィリッポ・ネーリ」シンフォニア
 エレミア哀歌、主の聖餐の木曜日の第1朗読
レスカドロン・ヴォラン・ドゥ・ラ・レーヌ

録音:2015年7月
17〜18世紀にかけてのナポリは、音楽の急進的な首都でした。ヨーロッパ大陸内で最多の人口を誇る都市の1つであったナポリは、音楽や音楽家 が集まる場所として発展し、劇場や教会、宮殿や道にも音楽が溢れていたといいます。また信仰に篤い都市であったナポリでは数多くの宗教典礼が行われ、 そこには当然多くの宗教音楽が生まれました。このCDにはそんな当時のナポリで活躍した作曲家カレザーナ、ヴェネツィアーノ、A.スカルラッティの、復 活祭に先立つ3日間に演奏される「エレミア哀歌」と、A.スカルラッティの器楽曲が収録されています。 当時のナポリでは、本来は懺悔の精神のもと荘厳な雰囲気の中で行われる宗教儀式も一種の豪華絢爛なショー、エンターテーメントとしての面を持ち、 華やかに行われていたとのこと。このCDにおさめられている曲の数々も、宗教的なテキストを歌いながらもどこか世俗的なきらびやかさを感じさせます。 演奏を手掛ける「レスカドロン・ヴォラン・ドゥ・ラ・レーヌ」のグループ名は、フランス語で「女王の飛行隊」という意味。カトリーヌ・ド・メディチの元で、 各国の宮廷との人間関係を円滑にする役割を負った女官を指すといいます。その名の通り調和に満ちたレスカドロン・ヴォラン・ドゥ・ラ・レーヌの演奏で、 17、18世紀のナポリの華やかな文化の薫りを感じてみられてはいかがでしょうか。 (Ki)
EVCD-022(2CD)
ブラームス:ピアノ・ソナタ全集
ピアノ・ソナタ第2番嬰ヘ短調 作品2
ピアノ・ソナタ第1番ハ長調 作品1
ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 作品5
フランソワ=フレデリック・ギィ(P)

録音:2016年1月、メッツ、アーセナル
年々音楽的深みが増しているフランスのピアニスト、フランソワ=フレデリック・ギィ。ギィは近年ベートーヴェンのピアノ・ソナタ、ピアノ協奏曲とこれ まで積極的に録音に取り組んでおり、年月を経るたび深まっていく音楽性、表現力、そして圧倒的な集中力を備えています。ブラームスは彼にとって思い 入れのある作曲家のひとり。20年ほど前にギィはブラームスのソナタを録音しており、今まさに円熟の時期を迎えたギィが聴かせるブラームスに期待が深 まります。 ブラームスが残したピアノ・ソナタは若き日に書いたわずか3つのみ。ピアノ・ソナタ第2番は19歳の時に作曲したとは思えない重厚な作品。第1番 (出版の関係で番号が前後)は、本人にとっても自信作でありましたが、シューマンは本作の素晴らしさを「新音楽時報」で紹介し、当時の音楽ファンの 間でも評判となりました。ブラームスのピアノ・ソナタの集大成とも言える第3番は、5楽章編成の大規模なソナタで、ブラームス自身何度も改訂を加えた、 多大な情熱が込められた傑作。
ギィの演奏は、力強く、躍動感と深く豊かな響きに溢れた熱演を披露しています。勇壮な第3番はブラームスらしい魅力溢れ、ギィも熱が込められてい ますが、第2番の暗く情熱的でロマンティックな曲調は、ギィの緊張感ある引き締まった演奏で素晴らしく充実した演奏を聴かせてくれます。録音が行わ れたのはヨーロッパ屈指の音響を誇るホール、メッツのアーセナル。ピアノはヤマハの頂点であるコンサートグランドCFXを使用。ギィの充実の演奏を存 分に楽しむことができます。 (Ki)
EVCD-023
イザーク(V.1450〜1517):6声のミサ曲「おお、いと聡明なる乙女」、聖母祭のため定旋律
すべての者よ、主に向かいて喜ばん(ミサ「おお、いと聡明なる乙女」)
めでたし、聖なる産みの母(入祭唱 定旋律)
キリエ エレイソン(ミサ「おお、いと聡明なる乙女」)
グローリア(ミサ「おお、いと聡明なる乙女」)
祝福され、尊ばれし聖母マリア(昇階唱 定旋律)
ハレルヤ、御身が生まれてより(定旋律)
エサイの枝は芽を出し(アレルヤ賛歌)
セクエンツィア(定旋律)
クレド(ミサ「おお、いと聡明なる乙女」)
アヴェ・マリア(奉献唱 定旋律)
序誦(定旋律)
サンクトゥス(ミサ「おお、いと聡明なる乙女」)
アニュス・デイ(ミサ「おお、いと聡明なる乙女」)
祝せられたる御胎(聖体拝領唱 定旋律と4声のポリフォニー)
アンサンブル・ジル・バンショワ
ドミニク・ヴェラール(指・テノール)

録音:2015年9月6日-10日
ハインリヒ・イザークはルネサンス盛期のフランドル楽派の作曲家で、ジョスカン・デ・プレと同世代。バッハの「マタイ受難曲」や「ヨハネ受難曲」のコラー ルにも使われている「インスブルックよ、さようなら」。今ではこの一曲だけがイザークの最も有名な旋律として知られていますが、当時はジョスカン・デ・ プレと同様に重要な作曲家の一人としてみなされていました。1484年頃インスブルックの宮廷作曲家として仕え、その後すぐにロレンツォ・デ・メディチ の招きによりメディチ家の宮廷音楽家となり、オルガン奏者、宮廷楽長ならびにロレンツォの子供たちの家庭教師を務めました。メディチ家がフィレンツェ から追放されたあとは、神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン1世に仕官し、ヨーロッパ諸国、ドイツ各地を歴訪。当時のドイツ作曲界に多大な影響を及 ぼしたと言われています。 ここに収録されている楽曲は、メディチ家出身の教皇レオ10世のフィレンツェ訪問に合わせて書かれたものと考えられています。「6声のミサ曲」は循 環ミサ曲の基本的構成、模倣の手法、巧妙な処方で書かれています。また「聖母祭のため定旋律」は、聖母マリアの交唱の一つを定旋律としていますが、 熟達した作曲技法の数々が凝縮されています。演奏は、アンサンブル・ジル・バンショワ。1978年にスイスのバーゼル音楽院の古楽専門の研究所「スコラ・カントルム・バジリエンシス」でドミニク・ ヴェラールにより設立されました。日本人の古楽ソプラノ佐藤裕希恵もメンバーとして参加しています。 (Ki)
EVCD-024
ヨーロッパ1920
レスピーギ:ヴァイオリン・ソナタ.ロ短調(1917)
ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ(1914-22)
リャトシンスキー:ヴァイオリン・ソナタOp.19(1926)
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ.ト長調(1923-27)
ガブリエル・チャリク(Vn)
ダーニャ・チャリク(P)

録音:2016年1月2、3日/サル・コロンヌ(パリ)
1920年代のヨーロッパは、まさに芸術の転換期でした。ベル・エポックのパリ、ワイマール文化のドイツ、革命のロシアなど爛熟した19世紀文化が 先鋭的な20世紀文化へ移る狭間のヴァイオリン・ソナタを4篇収録。珍品はウクライナの作曲家リャトシンスキー。スクリャービンの影響濃いアヴァンギャ ルドな作風が興味津々。またバルトークを先取りしたような民謡処理のヤナーチャク、簡潔でブルースの手法も用いたラヴェルまで多種多彩。ロシアの血 を引くフランスの音楽家兄弟ガブリエル&ダーニャ・チャリクが新鮮な感性を示しています。 (Ki)
EVCD-025
パッチワーク
エネスコ:カンタービレとプレスト
シュルホフ:フルート・ソナタ
プロコフィエフ:フルート・ソナタOp.94
ムチンスキ:フルート・ソナタOp.14
ラケル・マガリィヤンス(Fl)
サーニャ・ビジャーク(P)

録音:クセナキス公会堂(ヴィル・ド・スタン)
ブラジル出身、フランスを拠点に活躍するアラン・マリオン門下の女流フルート奏者ラケル・マガリィヤンス。アルバム・タイトルは「パッチワーク」。 独奏者マガリィヤンスによれば、20世紀東欧作曲家によるフルートとピアノのためのソナタを集め、その温かく色彩豊かな生地の模様のモデルを示してい るとのこと。ムチンスキはポーランド系ながらアメリカ人ではありますが、フルート奏者必修の名作ソナタをはじめ、難曲4篇を余裕のテクニックと明るい 音楽性で再現。フォル・ジュルネ音楽祭でもおなじみのビジャーク姉妹の妹サーニャがピアノ・パートを担当。プロコフィエフのソナタはピアノ・パートが 単なる伴奏でなくフルートと対等に渡り合う作品だけに、彼女の演奏が光ります。 (Ki)
EVCD-026
ゴドフスキ編曲集
「ショパンによる練習曲」より
第5番(「別れの曲」Op.10の3による左手のための)
第13番(Op.10の6による左手のための)
第34番(Op.25の5をマズルカ形式に)
第45番(「3つの新練習曲」第2番による)

バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調BWV1001
シューベルト原曲:野ばら/子守歌/楽興の時第3番/朝の挨拶/「ロザムンデ」のバレエ音楽/おやすみ(「冬の旅」より)
シューマンの「君は花のごとく」
ヨハン・シュトラウスの「酒・歌・女」による交響的メタモルフォーゼ
アルベニスの「タンゴ」Op.165の2
サン=サーンスの「白鳥」
スミスの「星条旗よ永遠なれ(アメリカ国歌)」
ローラン・ワグシャル(P)

録音:2015年7月10、11、13日/ヴァンセンヌ市講堂
フランク、サン=サーンス、シマノフスキらの難曲を易々と弾きこなし、不当に閑却された作品を次々と録音するピアニスト、ローラン・ワグシャル。超 絶技巧だけでなく、パリジャンらしい洒脱さも魅力で日本にも根強いファンを持っています。そのワグシャルがついにゴドフスキに挑戦。ゴドフスキは多数 の編曲を行っていますが、ワグシャルは誰もが原曲を知る19曲を選び、その魅力をたっぷり楽しませてくれます。 ワグシャルは余裕の技巧でショパンの練習曲編曲やヨハン・シュトラウスの「酒・歌・女」を征服。シューベルトやシューマンの歌心、サン=サーンスの 「白鳥」やアルベニスの「タンゴ」も恐るべき難しさを超越してメロディに聴き惚れさせるところなど流石としか言いようがありません。アメリカ国歌「星 条旗よ永遠なれ」の音の渦もピアノ音楽の醍醐味。ピアノ好き興奮の一枚です。 (Ki)

EVCD-027(2CD)
マーラー:交響曲第2番「復活」 ジャン=クロード・カサドシュ(指)
リール国立O
オレナ・トカール(S)
ヘルミーネ・ハーゼルベック(Ms)

録音:2015年11月
ジャン=クロード・カサドシュ(b.1935)と彼のオーケストラ、リール国立管弦楽団によるマーラーの復活の登場。カサドシュはピアニストのロベール・ カサドシュの甥にあたり、ピエール・デルヴォー、ブーレーズらに指揮を師事した巨匠。この録音は、2015 年11月13日のパリで起こったテロ事件の 直後に行われたとあって、非常に重々しい空気が漂う第1楽章に始まり、終楽章での救済はまさに「復活」を思わせます。痛切な祈りのこもった力演です。 (Ki)
EVCD-028
東洋と西洋の間に
コミタス(1869-1935):鶴
ショーソン:詩曲
ヤナーチェク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 変イ長調
アンドレ・ホセイン(1905-1983):キャラヴァン(タラ・カマンガル編)
フィリップ・エルサン(b.1948):南の歌、無伴奏ヴァイオリンのための6つの小品
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ト長調
ヴィルジル・ブテリ=タフト(Vn/モンタニアーナ「ex Regis Pasquier」ヴェニス、1742年製)
ギョーム・ヴァンサン(P)

録音:2016年6月
繊細かつ熱い音色のヴァイオリン奏者、ヴィルジル・ブテリ=タフトのデビューCD。パリに学んだ後、ハンガリー、そしてイギリスで研鑽を積んだ彼は、 2015年から、イレーヌ・デュヴァルとデュオ「La Rose and Reseda」を組んで活動しています。今後、カーネギー・ホールやウィグモア・ホールでの 演奏会も予定されている注目株。「熱い感情」と評された彼の音色は熱さをたたえながらも端正なもの。このディスクでは、「東洋と西洋の間に」と題し、様々 な地域の音楽に影響を受けた作品をミステリアスに奏でています。 (Ki)
EVCD-029
金と光〜18世紀から21世紀
ROSH HASHANA
1. Avinu Malkenu
HOSHA’ANA RABA (SUKKOT, DERNIER JOUR)
Anonyme : extraits de Dio, Clemenza e Rigore, 1733, Casale Monferato
2. Allegro
3. Andante e piano
4. Recitativo (la Clemenza)
5. Aria Allegro (la Clemenza)
6. The Jewes Dance, Cambridge Consort Books, c. 1595
7. Yo m’enamori
‘HANNUKA
8. Benedetto Marcello (1686-1739), intonazione degli Ebrei Tedeschi
9. Ocho Kandelikas
10. Pesrev neveser
11. Traditionnel ladino : Para que quero mas vivir
PURIM
12. Casale Monferato : Allegro
13. Giuseppe Lidarti (1730 ? ca 1794) : Recitativo et Aria (Ester)
14. Traditionnel ladino : Coplas de Purim
15. Traditionnel ladino : La Rosa Enflorece
16. Traditionnel ladino : Cuando el Rey Nimrod
PESSA’H
17. Biagio Marini (1597-1665) : Sonata a 3
18. ‘Had Gadia
ル・バロック・ノマド

録音:2016年7月
ユダヤの音楽と、ユダヤの祭などに接し音楽を聞いたバロック作曲家の作品などを集めた1枚。非常に独特のオリエンタル色濃厚な1枚です。 (Ki)
EVCD-030(2CD)
カーゲル:ウインドローズについての8つの小品
(サロンオーケストラのための)
アンサンブル・アレフ
録音:2015-2016年
アンサンブル・アレフ 録音:2015-2016年 カーゲル:ウインドローズについての8つの小品 (サロンオーケストラのための) (Ki)
EVCD-031
ハイドン:ピアノ・ソナタ集
幻想曲 Hob.XVII: 4 ハ長調
ソナタ Hob.XVI: 37 ニ長調
ソナタ Hob.XVI: 31 ホ長調
ソナタ Hob.XVI: 32 ロ短調
ソナタ Hob.XVI: 46 変イ長調
ソナタ Hob.XVI: 26 イ長調
カプリッチョ.ト長調 「8人のへぼ仕立屋に違いない」Hob.XVIII-1
フランチェスコ・コルティ(Cemb/David Ley, J.H,グレープナー(1739)のコピー)
録音:2015年9月
1984年イタリア生まれのチェンバロ奏者、コルティの登場。ミンコフスキ率いるレ・ミュジシャン・ドゥ・ルーヴルのメンバーでもあるコルティは、ミ ンコフスキの指揮でハイドンを演奏した経験ももっており、ここでも、非常に生き生きと豊かな表情が魅力の演奏を展開しています。最後の「8人のへぼ 仕立て屋に違いない」ではミンコフスキ流のびっくりするようなユーモラスないたずらも聴かれます。 (Ki)
EVCD-032
心躍るコンチェルト集
バッハ:ヴァイオリン,オーボエ,弦と通奏低音のための協奏曲 ハ短調 BWV 1060a
 チェンバロ,2本のフラウト・トラヴェルソ,弦と通奏低音のための協奏曲 ヘ長調 BWV 1057
テレマン:オーボエ,ヴァイオリン,2本の  リコーダーと通奏低音のための協奏曲 変ロ長調 TWV54: B1
 リコーダー,フラウト・トラヴェルソ,弦と通奏低音のための協奏曲 ホ短調 TWV52: e1
アンサンブル・アマリリス

録音:2016年9月
リコーダーおよびバロック・オーボエのエロイーズ・ガイヤール率いるアンサンブル・アマリリス最新盤。バッハとテレマンの協奏曲の名曲が収録された、 極上のバロックのたのしみに満ちた1枚です。バッハとテレマンは同時代に活躍し、どちらも奏者間の対話を重視した協奏曲をのこしています。とりわけ、 リコーダーとフラウト・トラヴェルソ、つまり縦笛と横笛が登場するテレマンの協奏曲では、両者の音色が見事に融け合っており、テレマンがこれらの楽器 の優れた奏者であったことを思い出させます。タイトルのとおり、心躍るような演奏が展開された1枚です! (Ki)
EVCD-033
マーク・メリッツ (1966-):弦楽四重奏曲第3番「タパス」
弦楽四重奏曲第4番「プロメテウス」(2011年)
弦楽四重奏曲第5番 「Waniyetu」(2015年)
ドビュッシーSQ
アメリカの作曲家マーク・メリッツ(b.1966)の世界初録音の弦楽四重奏作品集。ミニマル・ミュージックの作風で知られるメリッツですが、ここでも そうした作品が聴かれます。第5番の終楽章は、どこかライヒのディファレント・トレインズをほうふつとさせ、弦が刻む和声が刻々と変化していくさまがかっ こよい演奏です。名手ドビュッシー弦楽四重奏団がザクザクと気持ちよく弦でリズムを刻みます。 (Ki)
EVCD-034
ダウランド=ベンジャミン
ジョン・ダウランド(1563-1626):ラクリメ、または7つの涙
ジョージ・ベンジャミン(1960-):メゾ・ソプラノと5つのヴィオールのためのUpon Silence
シット・ファスト〔酒井敦、イザベル・サン=イヴ、マリオン・マルティノー、ニコラ・ミルヌ、ジョシュア・チートハム〕
サラ・ブルトン(Ms)
カール・ニーリン(Lute)

録音:2016年12月
酒井敦が2001年に結成したヴィオール・コンソート「シット・ファスト」。今回のアルバムは、アンサンブル結成時からのレパートリーであるダウランドの「ラ クリメ、または7つの涙」と、現代の作曲家でメシアンの愛弟子としても知られる英国の作曲家ジョージ・ベンジャミンというプログラム。ダウランドの 作品が、線の絡み合いが織りなす美しいハーモニーが主眼とするならば、メゾ・ソプラノが加わるベンジャミンの作品は「間」や「無」を連想させるもので、 ピッツィカートやチェロの奏法も多用されている難曲。このディスクでは指揮者なしで演奏されており、アンサンブルの緊張感が伝わってきます。
アンサンブルを率いる酒井敦は、名古屋生まれのチェロ奏者・ガンバ奏者・指揮者。1986年に渡米。中島顕氏、堤剛氏、H.シャピロ氏に師事した後に渡欧。 パリ国立高等音楽院でP.ミュレール氏に師事し、首席で卒業。同音楽院在学中から並行してバロック・チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバをC.コワン氏に師 事する。レ・タラン・リリク、ル・コンセール・ダストレといった古楽アンサンブルの通奏低音奏者として、数々の演奏会やCD録音に参加。室内楽にも 力を注いでおり、シット・ファスト(ガンバ・コンソート)を結成。2015年のフォルクレ作品集のCD(AP.122/KKC.5619)は高く評価されました。 2017年第15回齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞しています。 (Ki)
EVCD-035
レスピーギ:作曲者編曲によるピアノ4手版
ローマの噴水
ローマの松
リュートのための古い歌と舞曲第1組曲
リュートのための古い歌と舞曲第2組曲
ジュリオ・ビッダウ&ノルベルト・レスピーギ(ピアノ・デュオ)

録音:2017年1月9-11日/リトル・トリベカ(パリ)
レスピーギの「ローマの噴水」と「ローマの松」は近代オーケストレーションの極限を示した名作で、後者にはスコアに鳥の鳴き声のレコードまで指定 されています。その2篇をレスピーギ自身が4手連弾用に編曲、効果的なピアノ曲に仕立てています。これまで少し録音もありましたが、ついに決定盤の 登場です。もともと印象派風で水を扱った「ローマの噴水」はピアノでも想像できますが、ピアノ向きとは思えない「ローマの松」も冒頭から輝かしいピア ノの音の美しさに引き込まれます。全体にピアニスティックで華麗、非常に魅力的な作品として再発見できます。ローマの2作に加え、「リュートのための 古い歌と舞曲」の第1、第2組曲の4手連弾版も収録しているのも嬉しい限り。演奏はイタリアの若手ジュリオ・ビッダウとノルベルト・レスピーギ。後者は作曲者の子孫で、ピアニストのかたわらBNPパリバ・グループで財務管理 をしているという異色です。両者とも切れ味の良い技巧とイタリア風の明快な音色で一気に聴かせます。 (Ki)
EVCD-036
プルーストのヴァイオリン
フランク:ヴァイオリン・ソナタ.イ長調
レイナルド・アーン:ヴァイオリン・ソナタ ハ長調
サン=サーンス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調Op.75
ガブリエル・チャリク(Vn)
ダーニャ・チャリク(P)

録音:2017年2月10-11日/サル・コロンヌ(パリ)
プルーストの長編小説「失われた時を求めて」には架空の作曲家ヴァントゥイユのヴァイオリン・ソナタが登場しますが、このモデルは何であるか長く 議論されてきました。プルースト自身サン=サーンスのヴァイオリン・ソナタ第1番だと示唆したともいわれ、また譜例として示されたものがフランクのソ ナタだという説もあります。またプルーストの相方レイナルド・アーンが登場人物スワンのモデルとも言われており、そのヴァイオリン・ソナタである可能 性もあります。ことに第 3 楽章はプルーストの描写するヴァントゥイユのソナタのイメージにぴったりです。ここではその3篇のソナタを、ロシアの血を引くフランスの音楽家兄弟ガブリエル&ダーニャ・チャリクが新鮮な感性で再現。「失われた時を求めて」の 場面を彷彿させるソフトフォーカスによる美青年ふたりの写真が満載で、雰囲気たっぷりです。 (Ki)
EVCD-037(3CD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集
[CD1]第1番ニ長調 Op.12-1、第2番イ長調 Op.12-2、第3番変ホ長調 Op.12-3、第4番イ短調 Op.23
[CD2]第5番ヘ長調『春』 Op.24、第6番イ長調 Op.30-1、第7番ハ短調 Op.30-2
[CD3]第8番ト長調 Op.30-3、第9番イ長調『クロイツェル』 Op.47、第10番ト長調 Op.96
テディ・パパヴラミ(Vn/ストラディヴァリウス「La Reynier」1727年 LVMHファンデーションより貸与)
フランソワ=フレデリック・ギィ(P/スタインウェイ D-274 no.584407)

録音:2016年11月22-26日、2017年3月1-5日
生粋のベートーヴェン弾き、フランソワ=フレデリック・ギィが鬼才ヴァイオリニスト、パパヴラミとヴァイオリン・ソナタ全曲を録音!ベートーヴェンの スペシャリストとして名を馳せるギィの、音楽に寄り添った精妙な語り口が実に聴きものです。パパヴラミとのアンサンブルも申し分なく、2人のバランス 感覚の見事さに唸らされます。初期作品では軽やかな走句が明快にきらめきながら歌われ、中期以降は段々とダイナミックな静と動との対立が現れてきま す。単に美しいだけと思われがちな『春』第1楽章でも展開部から再現部にかけてのいびつさ、激烈さがしっかりと表現されており、かといってやり過ぎ にならず絶妙なセンスを感じます。力強い協奏が圧巻の『クロイツェル』もやはり必聴ですが、一番の名演は最後の第10番。ヴァイオリンとピアノが完 全に一体となっています。ふわりと幻想的なトリルが虚空に舞い、繊細な予感にあふれた転調は水彩画のごとし。それでいて確固たる音楽を感じる演奏で、 ベートーヴェン後期のピアノ・ソナタや弦楽四重奏曲と同じ地平がはっきりと想起されます。これはぜひ聴いて頂きたい素晴らしい全集です。フランソワ=フレデリク・ギィは1969年フランス生まれで、ドイツものの堅実な演奏で大変好評を得ているピアニストです。同EVIDENCEレーベル からブラームスのピアノ・ソナタ全集(EVCD-022)、グザヴィエ・フィリップスとのベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集(EVCD-015)をリリースして いるほか、ベートーヴェンに関しては別レーベルからもピアノ・ソナタ全集、ピアノ協奏曲全集、そしてアンヌ・ガスティネルとのチェロ・ソナタ全集など をリリースしています。 ヴァイオリンのテディ・パパヴラミは1971年アルバニア生まれで、幼少の頃フランスに移住。高い技巧と研ぎ澄まされた表現力が魅力で録音も非常に 多く、出版された自伝も話題になりました。ベートーヴェンのディスクは今作が初。2017年のラ・フォル・ジュルネで来日した際にギィと共演し見事な『春』 を披露しましたので、CDを心待ちにしていた方も多いでしょう。 (Ki)
EVCD-038
ヘンデル:愛の影〜イタリア・カンタータ集
ルクレツィア HWV 145
もしあなたの誠実さが(Se pari e la tua fe)HWV 158a
クローリ、わたしのクローリ HWV 92
聞える(Sento la che ristretto)HWV 161b
むごい暴君の愛(Crudel tiranno Amor)HWV 97
アンナ・カシアン(S)
ジョリー・ヴィニクー ル(Cemb)
オフェリー・ガイヤール(Vc)
ホルヘ・イメネス、アナスタシア・シャポヴァル(Vn)
ミシェル・ルナール(Va)

録音:2016年12月2-5日、ボン・セクール教会(パリ)
ヘンデルのソロ女声のためのカンタータは、キアロスクーロ、すなわち光と影を音楽で表現したとも称され、振幅の大きな感情が歌われます。女性の主 人公は愛から憎しみまで、様々な感情を時に超絶技巧の音符にのせて歌いますが、アンナ・カシアンはその広い音域とゆるぎないテクニックで、ヘンデル が音に織り込んだ様々な感情を見事に歌い上げています。 アンナ・カシアンは1981年生まれの、ジョージア出身のアルメニア人ソプラノ歌手。トビリシの音楽院でヴァイオリンと声楽を学び、2008年エリザベー トコンクール声楽部門で第4位となりました。クルレンツィス指揮の「コジ・ファン・トゥッテ」でデスピーナを演奏するなど、オペラのほか様々に活躍し ています。現在フランス在住。 (Ki)
EVCD-039
ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ
シマノフスキ:神話Op.30
レイナルド・アーン:夜想曲
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ
ファニ ー・ロビヤール(Vn)、
パロマ・クイデル(P)

録音:2017年3月/フレーヌ(フランス)
トリオ・カレーニヌのメンバーとして「フォルジュルネ音楽祭」で来日もしたファニー・ロビヤールとパロマ・クイデルが近代フランス系のヴァイオリン曲 に挑戦。インゴルフ・トゥルバン門下のロビヤールはソリストのかたわら、室内楽やオーケストラのメンバーとしても活躍しています。ドビュッシーとラヴェ ルの名ソナタの演奏も清潔かつ正確な味わいに富んでいます。シマノフスキ独特の美学による「神話」もキラキラ感に満ちた世界を見事に再現。またアー ンの絶美な「夜想曲」はまるで歌曲のように表情豊かな歌を聴かせてくれます。相方のクイデルの華やかなピアノも聴きものです。 (Ki)

EVCD-041
テレマン:ソナタ集〜旅するヴィルトゥオーゾ
トリオ・ソナタ ニ短調 TWV.42:d10
トリオ・ソナタ ト短調 TWV.42:g5(音楽の練習帳)
トリオ・ソナタ 変ロ長調 TWV.42:B4(音楽の練習帳)
ソナタ ニ長調 TWV.41:D6(忠実な音楽の師)
トリオ・ソナタ 変ホ長調 TWV.42:Es3(音楽の練習帳)
トリオ・ソナタ イ短調 TWV.42:a4(音楽の練習帳)
アンサンブル・アマリリス〔エロイーズ・ガイヤール(音楽監督、リコーダー、オーボエ)、ヴィオレーヌ・コシャール(チェンバロ)、ダヴィド・プランティエ(ヴァイオリン)、エマニュエル・ジャック(チェロ)、ローラ・モニカ・プスティルニク(アーチリュート)〕

録音:2006年3月13-17日
旅するヴィルトゥオーゾ、とはテレマンのこと。テレマンは様々な地に旅をし、様々な音楽を貪欲に吸収しました。ここに収録されている「音楽の練習帳」は、 1740年にテレマン自身が出版した作品集。12のソロ・ソナタと12のトリオ・ソナタ(6つの異なる楽器-リコーダー、ヴァイオリン、オーボエ、フラウト・ トラヴェルソ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェンバロ-を想定して書かれている)が収められています。当盤ではオーボエのための2作とリコーダーのための 2 作が収録されています。 (Ki)
EVCD-042
ピエール・バルトロメー:1970-85年の作品集
(1)グラウンドとしてのファンシー
(2)絡み合った3つの極
(3)アルモニーク/(4)リチェルカール
(1)(2)ジョルジュ=エリ・オクトール(指)
アンサンブル・ミュジーク・ヌーベル、
(3)ミヒャエル・ギーレン(指)フランクフルトRSO
(4)クーン・マース(ソプラノSax)
ピエテル・ペレンス(アルトSax)、
ピエト・ルベル(テナーSax)、
ラフ・ミンタン(バリトンSax)

録音:1986年11月1-3日王立リエージュ音楽院ホール(1)(2)、
1973年2月3日フランクフルト放送(3)
2017年8月31日サン・レミ教会(ベルギー)(4)
ピエール・バルトロメー(1937-)はリェージュ・フィルの首席指揮者を1977年から99年までつとめ、ベルギーの作曲家作品のCD録音でも知られ ています。彼の作品4篇が収められていますが、オーケストラ曲を何とギーレンが指揮。ファン狂喜のお宝音源と申せましょう。 (Ki)
EVCD-045
Opus102〜ステファン・ポレロのピアノをつかって
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
シューベルト(リスト編):ドッペルゲンガー
 アトラス、セレナード
ドビュッシー:雪の上の足跡、
 沈める寺、霧
スクリャービン:詩曲、夜想曲 op.61、
 炎に向かって op.72
シリル・ユヴェ(Pノ/ステファン・ポレロ(102鍵))

録音:2017年7月
フランスの伯爵の音楽との出会い」と称される、フランスの名手シリル・ユヴェによる超絶技巧作品集。102鍵をもつステファン・ポレロ製のピアノ を用いての録音です。鍵盤が多いということは弦も多いということで、倍音のスケール、特に低音の鳴りが通常の88鍵ピアノとは異なってきます。さらに シリル・ユヴェはオーケストラを思わせるスケールの大きな演奏スタイルなので、ここに収録されたヴィルトゥオーゾで音の多い作品ではピアノが真価を発 揮。ピアノの迫力を満喫できる1枚です。 (Ki)
EVCD-046
シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」イ長調 op.114(D667)*
幻想曲 ハ長調 op.159(D.934)
ギョーム・シレム(Vn)
ナタナエル・グーアン(P/ベヒシュタイン)
マリー・シレム(Va)*
ア ストリジ・シラノシアン(Vc)*
エミリー・ルグラン(Cb)*

録音:2017年3月14-18日
2011年のラ・フォル・ジュルネ音楽祭で来日もしているギョーム・シレムと、リスト作品集(MIR 354)で圧倒的な超絶技巧を披露したナタナエル・グー アンとのデュオの登場。二人はスウェーデン国際デュオ・コンクールで第1位を獲得しています。「幻想曲」で聴かせるヴァイオリンの息の長い歌と、ピア ノの軽やかな響きに引き込まれます。「ます」では実にみずみずしい感性が光り、ふたりの多様性に感じ入る1枚です。グーアンは、2018年ラ・フォル・ ジュルネ音楽祭で来日予定で、期待が高まります。 (Ki)
EVCD-047
エリザベス・ジャケ・ド・ラ・ゲール(1665-1729):クラヴサン曲集
「ラ・フラマンド(フラマン人の女)」〜クラヴサン曲集第2巻(1707)より
クラヴサン曲集第1巻(1687年頃)より
組曲 ヘ調〔Tocade(熱中)、アルマンド、クーラント、クーラントU、サラバンド、ジーグ、カナリア、メヌエット〕
組曲 ニ調〔プレリュード、アルマンド、クーラント、クーラントU、サラバンド、ジーグ、カナリア、L’Inconstante 移り気な女(シャコンヌ)、メヌエット&ドゥーブル(マリー・ファン・ラインによるドゥーブル)〕
組曲 イ調〔プレリュード、アルマンド、クーラント、クーラントU、サラバンド、ジーグ、シャコンヌ、ガヴォット、メヌエット〕
ラ・フラマンドのドゥーブル(マリー・ファン・ライン編)
マリー・ファン・ライン(Cemb)
17世紀のクラヴサン音楽で、シャンボニエールやクープランと並び称されるべき存在、ジャケ・ド・ラ・ゲールの作品集。今日あまり演奏される機会 のないジャケ・ド・ラ・ゲールですが、彼女が生きた当時、賞賛をほしいままにしていました。彼女の霊感に満ちた作品は、楽器の音域をくまなく使うも のです。1990年生まれのクラヴサン奏者、マリー・ファン・ラインは、アルバム第1弾(EVCD 019)のマレのオペラのチェンバロ編曲版で高評を得ま したが、ここでもジャケ・ド・ラ・ゲールに光を当てた秀逸のプログラム。ライン自身がジャケ・ド・ラ・ゲールのスタイルを模して書いたドゥーブル(変奏) を自身演奏しているなど、研究にも裏打ちされた説得力抜群の演奏を披露しています。 (Ki)
EVCD-048
ラフマニノフ:音の絵Op.39(全9曲)
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第2番嬰ト短調Op.19
 3つの練習曲Op.65
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番ニ短調Op.14
ジャン = ポール・ガスパリアン(P)

録音:2017年7月17日-20日/オテル・ド・アンデュストリ(パリ)
ジャン=ポール・ガスパリアンは1995年パリ生まれ。アルメニアとセルビアの血を引き、パリ音楽院ではジャック・ルヴィエやミシェル・ベロフに師事、さらにクレール・デゼールやチッコリーニ、ダルベルトの薫陶を受けた期待の若手。ガスパリアンのデビュー盤はロシアの難曲を集めたアルバム。テクニックも正確で、若々しくナイーヴな音楽性を味わえ要注目です。 (Ki)
EVCD-049
ヘンデル:メロディーズ・イン・マインド〜組曲&ソナタ集
トリオ・ソナタ ニ短調 HWV 386 (op.2-1)
空想の組曲第1番〔コンチェルト HWV 487- ラルゲットHWV 580-アレグロ(ヴァイオリン・ソナタHWV 358第1楽章)- イ
ンパーティネンスHWV 494-メヌエットHWV434/4- アダージョ&アレグロ( ヴァイオリン・ソナタHWV358第2&3楽章)-〕
チェンバロ組曲 ヘ長調(1720)よりアダージョ&アレグロ
トリオ・ソナタ ヘ長調 HWV 389(op.2-4)
空想の組曲第2番〔アルマンド(組曲第3番より)-アレグロ&アダージョ(リコーダー・ソナタHWV 377より)-アレグロ(組
曲第7番 ト短調より)-デュオHWV 470- サラバンド(組曲HWV 440より)-ジーグ(リコーダー・ソナタHWV 377より)-アリ
ア(HWV 449)〕
アンサンブル・アマリリス
エロイーズ・ガイヤール(Fl(リコーダー))、
ヴィオレーヌ・コシャール(Cemb)
エロイーズ・ガイヤール率いるアンサンブル・アマリリスは、ヘンデル作品集。ヘンデルの、もっとも「イタリア的」な楽章を集めて、ヴァイオリン・ソ ナタはフルートで演奏するなどしながら、想像上の組曲にしたてました。アンサンブル・アマリリスの変幻自在な編成が活かされ、多様性に富んだプログ ラムとなっています。 (Ki)

EVCD-060
14世紀の宗教声楽作品集
バルセロナのミサ
アプトのミサ曲
ドミニク・ヴェラール(指)
アンサンブル・ジル・バンショワ

録音:2018年9月
結成40年を迎えたアンサンブル・ジル・バンショワによる最新録音は、14-15世紀にかけての地中海沿岸で生まれた宗教音楽。ビウエラと中世のマンドリン の音色にも酔いしれる1枚です。 (Ki)
EVCD-065(2CD)
VOIX DU CIEL〜天上の声
中世のポリフォニーと聖歌集〜地中海、フランドル、インド、イランの聖歌集
アンサンブル・ジル・バンショワ
歴史上最も美しい聖なる歌への愛を宣言し、過去と現在の間の絆を紡ぐ」をモットーに活動を続けるアンサンブル・ジル・バンショワ。録音と音楽研究に 費やした40年の集大成ともいえるコンピレーションの登場です。地中海、フランドル、インド、イランといった広い地域の、8世紀にもわたる時代に書かれた作 品がまとめられており、そのバラティ豊かさと共通点、そしてアンサンブルのレパートリーの広さに驚かされる内容となっています。2019年に40周年を迎え るアンサンブル・ジル・バンショワが、こうした神聖なレパートリーの真のエキスパートであることを実感する2枚組です。 (Ki)
EVCD-067
CONTEMPORARY
クセナキス(1922-2001):Rebonds A、Rebonds B、Psappha(プサッファ)
マントヴァーニ(b.1974):Moi, jeu…
フィリップ・ユレル(b.1955):LoopsU、LoopsW
フランコ・ドナトーニ(1927-2000):Movement 1、Movement 2
リチャード・ロドニー・ベネット(1936-2012):After SyrinxU〜マリンバ・ソロのための
アデライーデ・フェリエール(パーカッション)

録音:2018年10月、2019年5月
意欲的なプログラムによるパーカッションのアルバムの登場。奏者のアデライーデ・フェリエールは2017年、フランスのヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミュジー クで打楽器奏者として初めてInstrumental Solo Revelation(新人の器楽独奏者)を受賞した、今世界が注目する打楽器奏者。パリ国立高等音楽院を 卒業後、英国の王立音楽院で学んでいます。世界の名だたるコンクールで入賞を重ね、室内楽、ソロで活躍しています。2017年にはパリ・オペラ座のバ レエ公演でパーカッション奏者として舞台上で演奏するなど、音楽シーンにとどまらない活躍を見せています。ヤマハ・アーティスト。腹の底から湧きあが るエネルギーと迫力に圧倒されどおしの1枚です。 (Ki)
EVCD-068
L’HEURE BLEUE〜青い時
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:O magne Pater*/Rex noster promptus est*/Vos flores rosarum*
フィリップ・エルサン:ヒルデガルトの幻影
ショスタコーヴィチ:弦楽八重奏のための2つの小品 op.11
カール・アマデウス・ハルトマン:ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための葬送協奏曲

*=オリヴィエ・フォレーによる弦楽オーケストラ編曲版
マリアンヌ・ピケッティ(指)
ル・コンセール・イデアル

録音:2019年11月
タイトルの「青い時」は、夜の終わりから夜明けにかけての瞬間をさしています。ピケッティとコンセール・イデアルが集めた作品は、どれも豊かな映像が目に浮 かぶもの。エルサンの協奏曲はナチの恐怖を描き、エルサンとショスタコーヴィチもそれぞれ様々な映像が浮かんでくる作品です。ピケッティはフランスのヴァ イオリン奏者。パールマンやメニューインに師事しました。カーネギー・ホールでのデビュー公演を皮切りに世界で活躍しています。2013年にル・コンセール・ イデアルを結成し、ピアソラからヴィヴァルディ、さらには新作委嘱まで、積極的な演奏活動を展開しています。2019年に「アリアンヌの糸」(EVCD 053)をリ リース、ロカテッリと現代を結ぶオリジナリティあふれるディスクで話題となりました。 (Ki)
EVCD-069
クロード・ル・ジュヌ:春
(1)おおバラよ、花の女王よ
(2)さあ、緑美しい5月
(3)可愛いブルネットの娘
(4)私の眼は眺めるのをやめない
(5)美しいつばめ
(6)あなたの前で私は茫然となる
(7)ナイチンゲールの歌
(8)愛と言う者は誰しも
(9)美しい花は僕のもの
(10)フランシーヌ、ロジーヌ
(11)ファンタジア第1番
(12)輝かしい栄光と名誉は
(13)恋は苦悩と苦痛でしかない
(14)愛よ、おまえはいつ生まれたのか
ドミニク・ヴェラール(指)
アンサンブル・ジル・バンショワ

録音:2019年9月/アットスタット
ヴェラール率いるアンサンブル・ジル・バンショワ、結成40周年を迎えた彼ら待望の新譜は、フランドル楽派を代表する作曲家ル・ジュヌの傑作「春」。彼らの 魅力を全開できるルネサンス期ポリフォニー合唱を存分に堪能できます。そのピュアで明るい響きに癒されます。 「春」はル・ジュヌの死後1603年に出版された全39曲から成るシャンソン集。クプレとルフランが交互に現れる構成で、曲により声部の配置を変え豊かな 表現を引き出しています。クレマン・ジャヌカンらの伝統と新しい様式を結び付けた、当時としては画期的な作品集でした。フランス語の発音をリズムの長短 に置き換えることで、拍子がひんぱんに変わりますが、かのメシアンは「音楽史上最も美しいリズムの記録」と激賞しています。 (Ki)
EVCD-070
マイケル・ファイン:FIVE FOR FIVE〜木管と弦楽四重奏のための五重奏曲集
ファゴットと弦楽四重奏のための五重奏曲(2017)
Elegy for…(2016)
クラリネットと弦楽四重奏のための五重奏曲(2015)
オーボエと弦楽四重奏のための五重奏曲(2015)
フルートと弦楽四重奏のための五重奏曲(2018)
フェイ・シー(Fg)
ロバート・ワルターズ(イングリッシュ・ホルン)、
アントン・リスト(クラリネット)、
シャオディ・リュー(Ob)
アリス・K.デイド(Fl)、スコット・ヨー(Vn)、
エリク・アルヴィンダー(Vn)、
モーリシー・バナセク(Va)、キム・ヨナ(Vc)

録音:2019年8
マイケル・ファインはアメリカ出身のクラリネット奏者、作曲家、プロデューサー。ドイツ・グラモフォンでA&R副社長を務めた経歴を持ちます。プロデュー サーとしても優れた録音を多数世に出した彼は、2013年より作曲を開始。それぞれの楽器、さらには奏者のキャラクターまでをも熟知したプロデューサー としての手腕も発揮された、近未来的なサウンドの魅力的な作品がならびます。 (Ki)
EVCD-071
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調Op.18
ピアノ協奏曲第3番ニ短調Op.30
チョ・ジェ=ヒョク(P)
ハンス・グラーフ(指)
ロシア国立SO

録音:2019年6月/ザリャーディエ・ホール(モスクワ)
チョ・ジェ=ヒョクは韓流ピアニスト。ジュリアード音楽院に学び、1993年プロピアノ社のオーディションで優勝、カーネギーホール・デビューを果たしました。 20代半ばスランプに陥り、ピアノから離れて法律を勉強したという変わり種。またオルガニストとしても優れ、四半世紀にわたりニューヨークの教会で奉仕してい ます。
ピアノから離れた時期がありながら彼のテクニックは完成されていて、ピアノ協奏曲中でも最難曲のラフマニノフの2番と3番を本家モスクワのオーケストラ相 手に見事に渡り合っています。高度な技巧に恵まれながらも、演奏は冷静で細部まで曖昧さがありません。テンポは比較的遅めで落ち着いていますが、その説得力 の強さに驚かされます。 (Ki)
EVCD-072
伝説
ルニエ:伝説/小鬼の踊り
カプレ:幻想的な物語〜ハープと弦楽四重奏
リスト(ルニエ編):ナイチンゲール
バンジャマン・アタイール:暗闇からU(2012)
トゥルニエ:妖精の国〜ハープと弦楽五重奏*
◇永遠の夢想家
コリーヌ・ジャジェ(Hp)、
アキローヌ四重奏団
ロレーン・カンペ( コントラバス)*

録音:2020年11月/サル・コロンヌ(パリ)
コリーヌ・ジャジェは1992年ニース生まれのハープ奏者。母がニース・フィルのハープ奏者で、当初母から学び、パリ音楽院入学後はイザベル・モレッティに師 事。2014年にリリー・ラスキーヌ国際コンクール優勝など輝かしい経歴で今後世界のハープ界を背負って立つ逸材と目されています。クリスタルのように結晶化 した音を持ち、フランスの偉大な先達ルニエやトゥルニエ作品が絶品。ここではルニエの独奏曲のはか、トゥルニエとカプレの室内楽、1989年生まれで2014年 には委嘱作品上演のため来日したフランスの作曲家バンジャマン・アタイールの作品まで美しく聴かせてくれます。 (Ki)
EVCD-073
ポエム
リヒャルト・デーメル:浄夜(フランス語朗読)
シェーンベルク(シュトイアーマン編):浄夜(P三重奏版)
ヨゼフ・ウェンツィヒ:いっしょに旅に出よう(フランス語朗読)
ブラームス:いっしょに旅に出ようOp.75の3
ツェムリンスキー:ピアノ三重奏曲ニ短調Op.3
ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフ:尼僧と騎士(フランス語朗読)
ブラームス:尼僧と騎士Op.28の1
ローベルト・ライニック:静かな夜に来て!(フランス語朗読)
トリオ・アルカディス【アマンディーヌ・レ(Vn)、ニコラ・サン=イヴ(Vc)、ダヴィド・ヴィオリ(P)】
ファニー・アルダン(朗読)

録音:2020年11月/サントメール会議場「ラ・バルカロール」、6月/オデオン座(パリ)
幻想的な傾向を示すドイツ・ロマン派の詩に基づく音楽作品をピアノ三重奏の形態で純音楽として鑑賞しつつ、原詩(フランス語訳)をその前に朗読するという ユニークなアルバム。
トリオ・アルカディスはヴァイオリンのアマンディーヌ・レ、チェロのニコラ・サン=イヴ、ピアノのダヴィド・ヴィオリが2001年に結成。フランス古今のピアノ三 重奏を探求、披露して注目されています。朗読は「愛と悲しみのボレロ」や「永遠のマリア・カラス」で知られるフランスの名女優ファニー・アルダン。フランス語の 美しさにも耳を奪われます。
EVCD-075
光の声〜ヨーゼフ・マルティン・クラウス作品集
@「オリンピュア」序曲VB33
Aグスタフ3世の誕生日のためにVB41〜序奏とアリア
Bグスタフ3世の為の葬送カンタータVB42〜序曲とアリア
Cイエスの死VB17〜序曲とアリア
D歌劇「プロセルピン」VB19〜序曲とアリア
Eパントマイム ニ長調VB37
FアリエッタVB58「時代の荒廃は」
マリー・ペルボー(S)
ペジマン・メマルザデー(指)
ジェネラシオン・モザール

録音:2021年5月19-21日/ポワシー劇場
ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792)はスウェーデンで活躍したドイツ人作曲家。生没年がほぼ同じことから「スウェーデンのモーツァルト」と称され ました。1781年以来スウェーデン王グスタフ三世の宮廷音楽家を務めました。クラウスの音楽は古典派的明快さに加え、独特な短調の翳りを見せるところが魅力。 クラウス最晩年の1792年にグスタフ三世が暗殺され、悲痛な葬送カンタータを作曲しています。
表情豊かな歌唱を聴かせてくれるのはハルモニア・ムンディのデビュー・アルバムで注目されたソプラノのマリー・ペルボー。指揮のペジマン・メマルザデーは 1973年イラン生まれ。5歳からフランスに住み、チェロ奏者としても活躍しています。「モーツァルト世代」を意味するジェネラシオン・モザールと爽やかな演奏を 繰り広げています。 (Ki)
EVCD-074
バッハ:トッカータ ニ長調 BWV 912
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV 971
フランス風序曲 ロ短調 BWV 831
シャコンヌ(スキップ・センペ編)〜ヴァイオリン・ルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004より
濱田あや(チェンバロ/ルッカース製、1632/ 1745年)

録音:2020年11月12-14日、ヌーシャテル・美術・歴史博物館(スイス)
※日本語帯・解説付
ニューヨーク在住のチェンバロ奏者、濱田あやが、「編曲」と「即興」という2つのジャンルに焦点をあてて選曲したアルバムをリリースします。クラヴィーア練習 曲集第2部に収められているイタリア協奏曲は、ソロとトゥッティが交互に現れるイタリア様式の協奏曲を独奏鍵盤作品に、そしてフランス風序曲は、フランス様式 の管弦楽組曲のスタイルを用いた書かれた作品。バッハ初期の作品であるトッカータは、即興的な自由な部分を含む作品。そして最後に収録されたのは、濱田が衝 撃を受けた、センペがヴァイオリン譜を見ながら即興で弾いた「シャコンヌ」(CD)を濱田が聞き取りで書き起こしたもの。どの作品も、濱田の歌にあふれているの はもちろん、軽やかなパッセージでの愛らしくも繊細な音色、そしてうたう部分での濃厚なレガートと、濱田の音楽に機敏に反応した楽器(ヌーシャテル所蔵のルッ カース)の素晴らしさにも感じ入る内容。最終トラックの「シャコンヌ」でも、楽器の豊かな響きと、濱田のふくよかな音楽、そして終盤のたたみかけてくるような表 現に圧倒されます。
兵庫県芦屋市出身。神戸女学院中高部、同大学音楽学部首席卒業。ジュリアード音楽院古楽演奏科修士課程を、第一期生及び特待生として、最優秀の成績で修 了。プロミュージカ・チェンバー・オーケストラの首席チェンバロ奏者、レザール・フロリサンのチェンバロ伴奏要員、及びサンテスプリ・フランス教会専属奏者。古 楽アンサンブル「クイーンズ・コンソート」のメンバー。 ロンドン音楽祭コンクール第一位、ヨゼフ・ホフマン・ピアノコンクール第二位、フランス・ロワイヨモン財団賞、 MSM協奏曲コンクール、アーティスト・インター ナショナル・オーディション等で受賞。またジュリアード音楽院にて、アイリーン・ダイアモンド:・フェローシップ、および ヒュワード記念奨学金を受賞する。 北米・古楽鍵盤楽器協会国際総会、NY市主催国際リサイタルシリーズ、カナダ・ケベック州政府主催リサイタルに招聘されたのをはじめ、日本、米国、カナダ、中 南米、欧州各地でリサイタルを開催。 ニューヨークにてケネス・ワイス、パリにてスキップ・センペの各氏に師事。また、ピエール・アンタイ、クリストフ・ルセ各氏の指導を受ける。 ニューヨーク・マンハッタン在住。 濱田自身による充実の解説にも注目です。 (Ki)
EVCD-076
ヴィヴァルディ〜黄金時代
(1)ヴィヴァルディ:歌劇「試練の中の真実」〜シンフォニア(原典版)
(2)バルバラ・ストロッツィ:わが涙(オリヴィエ・フーレによるディミニッション版)
(3)ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ロ短調RV390(原典版)
(4)同:2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの為のソナタ変ホ長調「聖墓にて」RV130
(5)トゥリーニ:3声のソナタ「コリシーノ」(オリヴィエ・フーレによるオーケストラ版)
(6)ヴィヴァルディ:ヴァイオリンとチェロの為の協奏曲ト長調RV814(オリヴィエ・フーレによる復元)
(7)アルビノーニ:シンフォニア ト短調
(8)マルカントニオ・ツィアーニ:シンフォニア ハ短調「墓」
(9)ドメニコ・ガッロ:ソナタ第2番〜アレグロ・ノン・モルト
(10)ヴィヴァルディ:協奏曲ニ長調RV562〜グラーヴェ
(11)同:4つのヴァイオリンの為の協奏曲変ロ長調RV553
(12)同:弦楽の為の協奏曲ト短調RV157
(13)モンテヴェルディ:歌劇「ポッペアの戴冠」〜バッソ・ディ・チャッコーナ(オリヴィエ・フーレによるディミニッション版)
マリアンヌ・ピケッティ(Vn)
ル・コンセール・イデアル

録音:2021年2月/ノワールラック修道院(フランス)
(1)(2)(3)(5)(6)(13)世界初録音
バロック期のヴェネツィアはイタリア音楽の黄金時代とされ、重要な作曲家や演奏家が集まりました。ヴァイオリニストのマリアンヌ・ピケッティとル・コンセール・ イデアルはこの実りの時代の豊かな遺産を復活することに熱意を燃やしています。
今回6曲の世界初録音が含まれているのも貴重。ヴィヴァルディ作品の原典版のほか「ヴァイオリンとチェロの為の協奏曲ト長調」は復元版。ほぼすべて楽譜 研究家オリヴィエ・フーレの成果が反映されています。フーレは本業がバレエ・ダンサーで、日本にもしばしば公演、指導で来ていてお馴染みの存在。ここでは天晴 れの音楽学者の顔を見せています。
EVCD-077
十字架上のキリスト最後の7つの言葉
ハイドン:十字架上のキリスト最後の7つの言葉(弦楽四重奏版)(1787)
ドミニク・ヴェラール:十字架上のキリスト最後の7つの言葉(1999)
ドビュッシーSQ
ドミニク・ヴェラール(指)
アンサンブル・ジル・バンショワ

録音:2021年1月/ラゴルテ地下聖堂
ハイドンの「十字架上のキリスト最後の7つの言葉」は聖金曜日の礼拝で、福音書中のキリストの7つの言葉を読む間に演奏されるため作られました。当初管弦 楽曲として作られ、ハイドン自身が弦楽四重奏版とオラトリオ版にも編曲しました。
これまでこの器楽パートの後にグレゴリオ聖歌などを挿入する試みが何度も行われましたが、いずれも説得力に欠けるため、アンサンブル・ジル・バンショワの リーダー、ドミニク・ヴェラールが自ら作曲しました。1999年の作ながら完全に古楽スタイルで、各曲はハイドンの対応部分と同じ調性に設定され、キリスト(テノー ル)をメインに聖母マリア(低いソプラノ)、天使(S)がエコーのように答えます。
アンサンブル・ジル・バンショワは今回3名。日本のソプラノ高山潤子が参加し、透明で敬虔なハーモニーを聴かせてくれます。 (Ki)
EVCD-082
デュファイ:愛のプリンス〜シャンソン集
@私が嘆くのは当然だ/A気高い貴婦人/B美しい人よ、いかなる過ちを犯したというのか/Cこれほどまでに感じる苦しみ/Dあなたの気高い美しさ/Eもういつもの私ではない/Fさらば、わが恋よ/Gさあみんな、目を覚まそう/Hこの5月に/I私に悦びの贈り物を/J今日は愛を得る日/K眠りもせずに/L目を覚まそう/M優しい人の愛のために/Nあなたに幾度も挨拶します/Oつらい悲しみに打ち勝って/Pさらば、わが残された命/Q哀れにも嘆く/R気高く優しい心/Sいとしい友
ドミニク・ヴェラール(指)
アンサンブル・ジル・バンショワ

録音:2021年3月/ピーニャ講堂(コルシカ)
ドミニク・ヴェラール率いるアンサンブル・ジル・バンショワの最新盤はデュファイの世俗曲集。彼らは以前にもデュファイ作品をリリースし、その美しさが今でも 根強い人気となっていたので、新録音は大歓迎と申せましょう。
デュファイ(1397-1474)はルネサンス、ブルゴーニュ楽派を代表する作曲家。宗教曲は知られていますが、シャンソンなど世俗曲は顧みられること が少ないものの驚くほど美しい世界を作り上げています。教会音楽の大家ながら、世俗曲こそがデュファイの才能を最も表現していたとも申せましょう。
アンサンブル・ジル・バンショワの歌唱はますます磨きがかかり、まさに神業。心に染み入るような情感は晩秋の夜長によく合います。 (Ki)
EVCD-087
イタリアのピアノ音楽1900-1920
(1)マリピエロ:月に寄せる小詩集 (1909/10)(全7曲)
(2)同:アーゾロ詩集 (1916)(全3曲)
(3)レスピーギ:甘美なワルツ
(4)同:夜曲
(5)グレゴリオの旋律による3つの前奏曲
ノルベルト・コルディスコ・レスピーギ(P)

録音:2021年10月4-6日/サル・コロンヌ(パリ)
ノルベルト・コルディスコ・レスピーギは、2017年に先祖のレスピーギ自身の4手編曲による「ローマの噴水」と「ローマの松」「リュートのための古風な舞曲 とアリア」で鮮烈なデビューを果たしたピアニスト。今回はマリピエロと先祖の独奏曲に挑戦しました。
1984年生まれ。パリのエコール・ノルマルでヴェロニク・ボンヌカズに師事。チッコリーニとルイサダにも個人レッスンを受けています。ピアニストのかたわら BNPパリバ・グループで税務管理をするビジネスマンという顔も持つ異色の名手です。
どうしてもオペラ中心のイタリア音楽のなかで、マリピエロの「月に寄せる小詩集」はドビュッシー風の音遣いにイタリア的な空気感を感じさせる独特なの世界を 作っています。レスピーギの「甘美なワルツ」と「夜曲」は「6つのピアノ曲」の第1、第3曲で、ロマンティックな情感にあふれています。「グレゴリオの旋律による 3つの前奏曲」は懐古的な様相を深め、凝った技法によりながらもシンプルに響きます。後にオーケストレーションされ「教会のステンドグラス」という作品になり ました。ノルベルト・コルディスコ・レスピーギはオーケストラ的な迫力と色彩で聴き手を引きつけます。 (Ki)
EVCD-088
ジャケ・ド・ラ・ゲール:ユディット&セメレ
(1)聖書カンタータ「セメレ」
(2)トリオ・ソナタ第4番ト短調
(3)聖書カンタータ「ユディット」
(4)組曲ト長調(Vnでも演奏可能なクラヴサン小品集)
エロイーズ・ガイヤール(指)
アンサンブル・アマリリス、
マイリス・ド・ヴィユトレイ(S)

録音:2021年11月5-7日/ラ・クロワ(アントルーグ=シュル=ラ=ソルグ)
17世紀フランスを代表するクラヴサンの名手にして女性作曲家エリザベート・ジャケ・ド・ラ・ゲール。フランス・バロックの作曲家ダカンが夫の甥で、彼のクラヴサン曲にも影響を及ぼしています。
ジャケ・ド・ラ・ゲールはクラヴサン曲のみならず、世俗・神聖両カンタータも多数残しています。そのなかから旧約聖書に登場するふたりの女性、勇気と美徳を体現したユディト、節度と尊厳を体現したセメレを描いた2篇をエロイーズ・ガイヤール率いるアンサンブル・アマリリスが美しく再現。ジャケ・ド・ラ・ゲールの天性のドラマ的感覚が光ります。アンサンブル・アマリリスは1994年結成の女性団体。
器楽作品であるトリオ・ソナタ第4番は、半音階や大胆な和声などコレッリの影響を感じさせる新しい楽器法と、彼女ならではのフランス的な装飾技法の融合が興味深い作品。アンサンブル・アマリリスのフレッシュな演奏で味わえます。 (Ki)
EVCD-089
リスト:7つの典礼〜1869-1884の宗教作品集
タントゥム・エルゴ
クリスマスの歌(おお聖なる夜)
アニマ・クリスティ・サンクティフィカ・メ(キリストの御魂、われを聖ならしめ給え)
Meine Seel' erhebt den Herrn!(わが魂は主をあがめ)
Sancta Caecilia(聖セシリア Fiat cor meum)
リベラ・メ
O Haupt voll Blut und Wunden(おお、血と涙にまみれた御頭よ)
Le Crucifix(十字架にかけられ)
Septem sacrament(7つの典礼)
パーテル・ノステルV(われらが父第3番)
アンサンブル・ジル・バンショワ
アルティテュードcho
ドミニク・ヴェラール(指)
クルト・リューデル( ハルモニウム)

録音:2021年8月23-26日
フランツ・リストの晩年の宗教作品集。リストはなんといってもヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして、そしてその後も交響詩などの分野で華々 しく世界に名をとどろかせましたが、1865年には僧籍に入るなど、その人生の後半以降は、宗教音楽の分野にも積極的に取り組むようになります。当時形骸化し ていた宗教音楽をそもそもの姿にもどし、神のメッセージや神秘的なものを伝えられるような作品を書き、宗教音楽への地位を回復しようと努めました。リストの 音楽による説話は、過去のリストのピアノ作品などの音世界とと比べれば控えめに感じられるかもしれませんが、それでもなおあふれ出る音楽が感じられ、時には 大胆な和声もみられます。ドミニク・ヴェラールは1869-84年の間の、リストの宗教作品の中でもあまり知られていない作品を選び、リストが音に込めた敬虔な 祈りを見事に音化しています。 (Ki)
EVCD-091
星のもとで
(1)リリー・ブーランジェ(ナンテ編):悲しみの夕べ
(2)ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ト短調RV439「夜」
(3)イザイ(ナンテ編):悲しみの詩曲Op.12
(4)ルイ・トラヴノル:眠り(1734)
(5)アレックス・ナンテ:星のもと(2019)
(6)イザイ:子どもの夢Op.14
(7)ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲変ロ長調RV501「夜」
(8)リリー・ブーランジェ(ナンテ編):春の朝に
マリアンヌ・ピケッティ(Vn)、
ル・コンセール・イデアル

録音:2022年2月15-19日/ACB国立舞台(バル=ル=デュク)
パリ音楽院とジュリアード音楽学校で学び、パールマンやメニューインの薫陶を受けたマリアンヌ・ピケッティ。彼女を慕う人々と2013年に発足した団体ル・コ ンセール・イデアルの最新録音。
テーマは夜。各作曲家にとり夜とその魅力は何かを探る音楽の旅となっています。ヴィヴァルティの陽気な騒ぎ、リリー・ブーランジェの憂鬱な夜、イザイの詩的 な夢までフランス、イタリア、ベルギー、アルゼンチンの夜空を眺めるような味わいに満ちています。
1992年アルゼンチン生まれの作曲家アレックス・ナンテはピケッティと親しく、「星のもと」は彼女の委嘱作です。 (Ki)


EVLP-001LP(1LP)
バッハ/リスト/ウィドール:チョ・ジェ=ヒョク
[A面]
バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
リスト:バッハの名による幻想曲とフーガ 
[B面]
キム・テジュ(1980-):「Pahdo」【委嘱作品】
ヴィドール:「シチリアーノ」〜『バッハの思い出』より第5曲
「トッカータ」〜交響曲第5番ヘ短調 Op.42-1より第5楽章
チョ・ジェ=ヒョク(Org;カヴァイエ・コル1849年製作の大オルガン)

録音:2018年8月27-30日/マドレーヌ寺院(パリ)
韓国を代表するピアニスト、チョ・ジェ=ヒョクのパイプオルガン演奏の録音(CD版:EVCD 058)がLPで登場。ジェ=ヒョクは中学生の頃には韓 国で開かれたピアノ・コンクールで優勝するなど若くしてその才能を開花させた逸材。その後ジュリアード音楽院で学士、修士号を、またマンハッタン音 楽院で博士号を取得しました。 
ピアニストとしてのキャリアを着実に積むジェ=ヒョクはベートーヴェンのピアノ・ソナタ第 21 番「ワルトシュタイン」、シューマンのピアノ・ソナタ第 2 番などをおさめたアルバムをリリースしておりますが、期待の新譜ではオルガンを演奏し、多才な鍵盤奏者としての顔を見せたアルバムを完成させました。 バッハ、リスト、ヴィドールの名曲に委嘱作品であるキム・テジュ作曲の「Pahdo」も収録。マドレーヌ寺院に据え付けられたカヴァイエ・コル1849年 製作の大オルガンを使用した実に贅沢な内容のアルバムです。(CDに収録されている作品のうち、リスト:コラール「アド・ノス、アド・サルタレム・ウ ンダム」による幻想曲とフーガはこのLPには収録されていません。) (Ki)


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