湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



Myrios Classics
(ドイツ)



「全ての音楽には始まりと終わりがある」。そんな言葉をコンセプトに2009年に設立されたMYRIOS CLASSICS(MIRIOSはギリシャ語で"無限大"の意)。レーベル創立者シュテファン・カーエンは幼い頃から音楽に親しみ、常に音楽テープを友として成長、デュッセルドルフでサウンド・エンジニアの技術を学び、並行してロベルト・シューマン大学にて音楽学も究めています(実は日本の某有名ゲーム会社にてサウンドクリエーターとして活躍していたという異色の存在でもあります)。良い音楽を高音質、高品質のフォーマットでリスナーに届けるためにレーベルを立ち上げたという彼の思いを伝えるために、最初のリリースとして選ばれたのが、ヴィオラの名手タベア・ツィマーマンのソロ・アルバムとアルテ・ムジク・ケルンのアンサンブル・アルバムの2種類です。これらはマニアックなユーザーの耳を存分に満足させるもので、とりわけSACDハイブリッドで収録されたタベアのヴィオラの艶やかに濡れそぼった音色は、この上ない強いインパクトを与えてくれるはずです。



 ※「単価=¥0」と表示されるアイテムは廃盤です。

※品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者
MYR-001
バッハ:幻想曲とフーガイ短調BWV904
幻想曲とフーガイ短調BWV944
半音階的幻想曲とフーガニ短調BWV903
幻想曲ロ短調BWVdeest
アルビノーニの主題によるフーガロ短調BWV951a
幻想曲とフーガハ短調BWV906
ロンドによる幻想曲ハ短調BWV918
幻想曲ハ短調BWV1121
幻想曲ト短調BWV917(偽作)
フーガイ短調BWV959
幻想曲イ短調BWV922
レオン・ベルベン(Cemb)

録音2009年10月、2010年1月オーバープファルツノイマルクト、ヒストリシャー・ライトシュターデル使用チェンバロ:1728年ハンブルククリスチャン・ツェル・モデル=キース・ヒルが復元
1970年、オランダのヘーレンで生まれたベルベンの演奏するバッハの知られざる幻想曲を含むアルバムです。彼はデン・ハーグとアムステルダムでオルガンとチェンバロを学び、2000年からはムジカ・アンティクヮ・ケルンでチェンバロ奏者を務め、解散後は独奏者として活躍しています。バッハの幻想曲は、一応楽譜として残っていますが、本当は演奏時にたくさんの即興を交えて奏者が華麗な妙技を披露するための曲だと考えられます。例えば「半音階的幻想曲」も、弟子たちが書き移したいくつもの異稿版が存在するなど、研究すればするほどに深みにはまる作品と言えそうです。このアルバムには、前述の通り、あまり演奏されることのない曲も含まれます。(BWVのあとに付いているdeestとは、シュミーダーによるBWV作品目録が編纂された後に発見された作品などで、遺稿Anhangとも若干意味あいが違い、いわば「分類待ち」とでも言えるでしょうか?)色んな意味で興味をそそる1枚です。
MYR-002
ROMA
ボンポルティ(1672-1740):ソナタニ短調Op.1-5
ストラデッラ(1644?-1682):シンフォニア22番
ニ短調
カルダーラ:室内ソナタニ短調
コリスタ(1629-1680):トリオ・ソナタハ短調
ボンポルティ:ソナタト長調Op.2-10
レーヴェンスロフト(1650-1708):ソナタイ長調
マンネッリ(1640-1607):ソナタ第9番ト短調「ラ・パヌッツィ」Op.2
ロナティ(1645?-1710?):ソナタ第8

マンネッリ:ソナタ第6番ハ長調「ラ・ヴェルドーニ」Op.2
ルリエール(1662?-1700?):室内コンチェルトヘ長調
阿部千春(Vn)
アルテ・ムジーク・ケルン
2006年にチェリストのクラウス=ディーター・ブラントによって設立されたオリジナル楽器によるアンサンブルです。すでに2枚アルバムをリリースしていますが、どちらも入手困難でファンをやきもきさせています。このアルバムでは日本を代表するバロック・ヴァイオリンの名手、阿部千春が参加。ニュアンス豊かな調べを奏でています。ここに収録された作曲家のほとんどは、現在では忘れられてしまった人たちばかりですが、彼らの作品の何と躍動的で美しいこと!素晴らしい録音技術に裏打ちされた弦楽器の滑らかな音にも感激です。部屋一杯に馥郁たる香りが広がります。
MYR-003(1SACD)
無伴奏
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲Op.131D〜第1番ト短調
バッハ:無伴奏チェロ組曲(ヴィオラ編)第1番ト長調
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲Op.131D第2番ニ長調
バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調(ヴィオラ編)
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲Op.131D第3番ホ短調
タベア・ツィンマーマン(Va)

※使用楽器…1980年エティエンヌ・ヴァトロ製
「ヴィオラの名手には何故女性が多いのだろう?やはり母の胸に抱かれているような安心感があるから?」そんな思いに捉われてしまいそうな魅惑的なこの1枚。ジャケ裏の彼女の至福の表情をぜひご覧ください。タベア・ツィンマーマンの初のソロ・レコーディングとなるこのアルバムには、彼女が精魂こめて奏でた音の一つ一つが大切に映し込まれています。オーケストラやアンサンブルとは全く違う孤高の世界がここにあるかのようです。バッハとレーガーの作品の間にはおよそ200年近くの隔たりがありますが、悠久の時の流れをいとも容易く飛び越えた表現力にも驚く他ありません。本当に音楽を愛する人にぜひお聴きいただきたい至高の響きです。
MYR-004(1SACD)
ヴィオラとピアノのためのソナタ集第1集
クラーク:ヴィオラ・ソナタ
ヴュータン:ヴィオラ・ソナタ変ロ長調Op.36
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第2番変ホ長調Op.120-2
タベア・ツィマーマン(Va)
キリル・ゲルシュタイン(P)

録音2010年3月、4月ケルンドイツ放送カンマームジクザール
MYR003「Solo」であまりにも素晴らしい演奏を聴かせたツィマーマン、MYRIOSレーベルへの2番目の録音は、3曲のロマン派のヴィオラ・ソナタです。注目はイギリスの女性作曲家レベッカ・クラークのソナタです。このヴィオラ・ソナタは1919年にエリザベス・クーリッジ夫人が主催する「室内楽コンクール」に提出、73人の作曲家をしりぞけ、第2位を獲得しています。ちなみに第1位は、ブロッホが獲得しましたが、彼女はこの曲を男性名義で提出していたのでした。素晴らしい才能を持ちながらも、結局のところ、どうしてもジェンダーの壁を乗り越えることができず、作品を公表することに消極的になり、いつしか存在自体が忘れられてしまったのです。この録音が復権の機会を作ることでしょう。ロマン派、印象派、新古典派、様々な表情を見せる極めて素晴らしいソナタです。
MYR-005
キリル・ゲルシュタインリスト、シューマン、ナッセンを弾く
シューマン:フモレスケOp.20
ナッセン:オフェーリアの最後の踊り(オフェーリア舞曲集第2集より)
リスト:ピアノ・ソナタロ短調
キリル・ゲルシュタイン(P)

録音2010年5月オーバープファルツノイマルクト、ヒストリシャー・ライトシュターデル
2009年12月のN響定期に出演、見事なショスタコーヴィチを聴かせ聴衆の度肝を抜いたゲルシュタイン。彼はジャズを学ぶために14歳でアメリカに渡るも、その後クラシックに「転身」。現在ではシャルル・デュトワに高く評価されているピアニストです。MYRIOSへのソロ・デビューアルバムは、リスト、シューマンとナッセンというユニークなもの。リストでのデモーニッシュな表現、かたやシューマンでの柔らかなまなざし、確かに期待の新人に間違いありません。ナッセンの作品は世界初演録音。2010年に作曲されたばかりの新作です。
MYR-006(1SACD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲ホ短調「ラズモフスキー」Op.59-2
モーツァルト:弦楽四重奏曲 変ホ長調 K428(K421b)
ウェーベルン:弦楽四重奏のための5 つの楽章 Op.5
 弦楽四重奏のための6 つのバガテル Op.9
ハーゲンSQ
[ルーカス・ハーゲン(Vn1)、ライナー・シュミット(Vn2)、ヴェロニカ・ハーゲン(Va)、クレメンス・ハーゲン(Vc)]
今や世界一の実力と人気を誇るハーゲン弦楽四重奏団、MYRIOS レーベルに登場です。1981 年にロッケンハウスで審査員賞と観客賞を受賞し、その翌年ポーツマス弦楽四重奏コンクールで優勝し、グラモフォン・レーベルと契約し、40 枚以上のCD をリリースしています。このアルバムは、結成30 周年の記念リリースで、ベートーヴェンとモーツァルト、ヴェーベルンが収録されています。研ぎ澄まされた感性と一分の隙もないアンサンブル、そして今回特筆すべきはSACD ハイブリッドの高音質です。まさに至高の音楽がここにあります。

MYR-009
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第3番ニ長調Op.18-3
弦楽四重奏曲第5番イ長調Op.18-5
弦楽四重奏曲第16番ヘ長調Op.135
ハーゲンSQ

録音:2012年10月…ベルリン,ジーメンスヴィラ
2012年11月…DJFカンマームジクザール
第3番は1798年の作品で同じOp.18の6曲の中で最も最初 に書かれました。古典的な形式の中に若々しい情熱が込められ たもので、冒頭の憧れに満ちた楽想はまるで春の香りを伝える かのような馥郁たる美しさを誇ります。 第5番は1800年頃の作品。Op.18の中で第4番目に書かれた この曲は伸びやかなメロディが横溢するモーツァルトを思わせ る柔和な曲。とりわけ第2楽章のメヌエットの簡素で優しい音 楽が心をくすぐります。 第16番は1826年の作品で、ベートーヴェン最後の弦楽四重 奏となります。12番から15番まで規模が大きい四重奏を書い ていたベートーヴェン、ここでは古典的な4楽章の形式に戻し、 極めて端正な音楽を書いています。 最終楽章の導入部に「Mussessein(かくあらねばならぬか)?」 第1主題に「Esmusssein(かくあるべし)!」と記されてい ることでも知られる謎めいた作品です。
MYR-010
ヒンデミット:ヴィオラ作品全集第1集〜ヴィオラと管弦楽作品集
白鳥を焼く男 (古い民謡の旋律によるヴィオラと小管弦楽のための協奏曲)
葬送音楽-弦楽オーケストラと独奏ヴィオラのための
室内音楽 第5 番 Op.36-4 (ヴィオラと大管弦楽のための協奏曲)
ヴィオラと大室内管弦楽のための協奏音楽 Op.48a (初稿版…世界初録音)
ダベア・ツィマーマン(Va)
ハンス・グラーフ(指)
ベルリン・ドイツSO
どんな楽器も弾きこなしたと言われるヒンデミットですが、彼はもともと優れたヴィオラ奏者であり、 ソリストとしてだけでなく、一時期は自らが結成したアマール弦楽四重奏団でも8 年に渡ってヴィオ ラを演奏、その間に自作の弦楽四重奏曲第2 番の初演を行うなど、多彩な活躍をしたことでも知られ ています。 そんなヒンデミットですから、ヴィオラのための作品も積極的に作曲、それまでは「縁の下の力持ち」 的存在であったヴィオラを独奏楽器として認めさせることに成功したのです。 このアルバムでは、ヴィオラのための作品を4 曲収録しています。 代表作の一つである「室内音楽」は、6 曲全てに独奏楽器が与えられた実質「協奏曲」であり、この5 番がヴィオラ協奏曲となっています。そして、イギリス王ジョージ5 世(1865-1936)の葬儀のために 書かれた「葬送音楽」も比較的知られている作品です。 タイトルにインパクトがありすぎる「白鳥を焼く男」。こちらはもともと、3 つの楽章に中世のドイツ 民謡が使われていて、終楽章に「あなたは白鳥の肉を焼く人ではありませんね」というメロディが使 われていることでこのタイトルが使われています。そして「協奏音楽」の草稿版による演奏は世界初 録音となります。 いずれも技巧性と音楽性を兼ね備えた名作であり、ほんのわずかな近寄り難ささえ乗り越えれば、本 当に数多くの事を語りかけてくる優れた作品です。
MYR-011(2SACD)
ヒンデミット:ヴィオラ作品全集 第2集
ヴィオラとピアノのためのソナタ Op.11 No.4
独奏ヴィオラのためのソナタ Op.11 No.5
独奏ヴィオラのためのソナタ Op.25 No.1
ヴィオラとピアノのためのソナタ Op.25 No.4
独奏ヴィオラのためのソナタ Op.31 No.4
独奏ヴィオラのためのソナタ(1937)
ヴィオラとピアノのためのソナタ(1939)
タベア・ツィマーマン(Va)
トーマス・ホッペ(P)

録音 2011 年12 月、 2013 年2 月
2013年にリリースされた第1集に続く、タベア・ツィマーマンのヒンデミット作品集です。こちらは優れたヴ ィオラ奏者であったヒンデミット(1895-1963)の才能が遺憾なく発揮された、ヴィオラのためのソナタ集です。 彼のヴィオラ・ソナタは楽器の性能を余すことなく見せつけるものであり、楽器と奏者が一体となる幸福感も随 所に漂わせています。 ここで聴ける全てのソナタは、1919年に書かれた初期の作品から、1930年代後半の成熟した作品まで、幅広 い作風を有しています。Op11の2つのソナタはどちらも1919年の作品ですが、ゆったりとした暖かみのある 美しさを持つ「ピアノを伴うソナタ」に比べ、「独奏のためのソナタ」は無機質で硬質な響きに溢れています。 ヴィオラの落ち着いた音色が静寂を切り取っていく様子は感動的です。1922年のOp.25になると、更に深化を 遂げた音楽が展開されていきます。Op.25-4での躍動的な楽想や、第3楽章での新古典派的な音の動きなどは、 まさにヒンデミットを聴く喜びそのものと言えるでしょう。 1930年代の2つの作品は、もう「突き抜けた世界」とでも言える孤高の光を放った作品です。 もちろんタベアの演奏は、曲の隅々までを知り尽くしたものであり、卓越した表現力を支える技巧には恐れ入 るばかりです。
MYR-012(1SACD)
ユリアン・プレガルディエン:遥かなる恋人に
ベートーヴェン:遥かなる恋人にOp.98
ウェーバー:恋人を失った時の気分Op.46<快活/重苦しく/恋に狂って/平静>
R・シュトラウス:乙女の花Op.22<矢車菊/けしの花/きづた/すいれん>
ヴォルフ:メリケ歌曲集<恋焦がれる男の歌/鼓手/狩人の歌/風の歌/望郷/恋人に>
ベートーヴェン:あきらめWoO149
ユリアン・プレガルディエン(T)
クリストフ・シャナッケルツ(P)

録音:2013年7月.10月ケルン,ドイツ放送,カンマームジークザール
以前は「クリストフの息子」という肩書きがついて回っていた感のあるユリアン・プレガルディエン。しかし最近はすでに一人の素晴らしきテノールとしてリート界を背負って立つ人物になっています。このアルバムはそんな彼の最新録音であり、カンタータや受難曲の世界とは違う、極めて繊細で感じやすい心を描き出した「等身大の青年」の姿で歌い上げた、愛とロマンスに溢れる1枚。ベートーヴェンで「憧れ」を、ウェーバーで「失恋」を歌い、シュトラウスで「乙女の姿」を描き、ヴォルフで「散り散りになった心の痛み」を吐露し、最後はまたベートーヴェンで「諦観」を歌うという、大きなストーリーとなっています。美しい声と恐ろしいまでの表現力は、父クリストフの模索する世界ともまた違う、新しい境地を開拓していくであろうと確信させてくれるものです。
MYR-013(1SACD)
キリル・ゲルシュタイン:想像上の画集
ムソルグスキー:展覧会の絵
シューマン:謝肉祭Op.9
キリル・ゲルシュタイン(P)

録音:2013年11月ベルリン、ナレパシュトラッセ、放送会館
ムソルグスキーとシューマンの2つの作品、これはどちらも物語性を帯びた鮮やかな映像を感じさせる曲集です。現実の絵画からインスピレーションを得て描かれた「展覧会の絵」。こちらは良く知られているように、ムソルグスキーの友人ハルトマンの書いた10枚の絵を音楽で描きながら、それらをプロムナードと呼ばれる小さな曲で繋いでいくというもので、聴き手も知らず知らずのうちに会場を一回りするという趣向になっています。一方シューマンの「謝肉祭」は絵画からの印象ではなく、シューマンの音による物語のようなもので、様々な登場人物・・・シューマンが創作したフロレスタン、オイゼビウスや、実在の人物であるショパンやパガニーニ、クララなど・・・も描かれ、これらは特定の音形で組み合わされ、作曲家特有の秘密のエピソードなども盛り込まれたファンタジーたっぷりの、夢想家であったシューマンらしい楽しい音楽です。ピアニスト、ゲルシュタインは演奏する際、ペダリングに至るまでの隅々に注目し、新しい物語を創造すべく、丁寧に音を紡いでいくことで、彼らしい世界を構築しています。
MYR-014(1SACD)
タベア・ツィマーマン〜忘れられたロマンス
ハンス・ジット:6つのアルバムの小品Op.39
グラズノフ:エレジーOp.44
ヴィエルヌ:2つの小品(伝説/夕べ)
ヴュータン:エレジーOP.30
ヴィエニャフスキ:夢想
リスト:忘れられたロマンス
クライスラー:ロマンス
 オーカッサンとニコレット
コダーイ:アダージョ(1905)
タベア・ツィマーマン(Va)
トーマス・ホッペ(P)

録音:2014年12月ベルリン=ダーレムイエス・キリスト教会
名ヴィオラ奏者タベア・ツィマーマンのMYRIOSレーベルにおける6枚目のアルバムは19世紀の作曲家たちの、現在ではほぼ忘れられてしまった作品を集めた1枚です。冒頭のハンス・ジットは、今では名前も知られていませんが、ボヘミア出身のヴァイオリニスト、作曲家で、グリーグの「ノルウェー舞曲集」の管弦楽版を作った人で、当時は大変な人気を博していました。野心的な作風でなかったためか、時代の波にのまれてしまいましたが、こうして改めて聴いてみると本当に良い曲です。他の作品も、どれもロマンティックで美しいもの。タベアに改めて命を吹き込まれたこれらの作品、長く愛されていくことでしょう。
MYR-016(1SACD)
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(1879年版-チャイコフスキーが所有していたスコアに基づく)*
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番ト短調Op.16
キリル・ゲルシュタイン(P)
ベルリン・ドイツSO
ジェームズ・ガフィガン(指)

録音:2014年6月ベルリンナレパシュトラッセ放送第1ホール
*=世界初録音
チャイコフスキー(1840-1893)のピアノ協奏曲第1番は、草稿の段階で彼の友人ルビンシテインに聞かせたところ、思いがけず不評であり、書き直しを勧められました。しかし、彼はそれに従わず、そのままオーケストレーションを完成させ、ハンス・フォン・ビューローに献呈し、ビューローの演奏で初演され大成功を収めました。結局、最終的にはルビンシテインも何度もピアノ・パートを受け持ちこの曲を演奏しましたが、チャイコフスキーも1879年と1888年の2回に渡ってこの作品を改訂しています。現在広く演奏されているのは、実は1888年に改訂された最終稿であり、実はチャイコフスキーの最初の構想とは違うものなのです。現在、1879年版もIMSLPなどで確認することが可能なのですが、今回のゲルシュタインの演奏は、2015年の生誕175周年を記念して初めて公開される新しい原典版に、特別に事前にアクセスしたものです。ここには印刷された1879年版にチャイコフスキーが行った様々な変更が含まれたものであり、これまで誰も聴いたことのないものなのです。併せて演奏されたプロコフィエフ(1891-1953)の協奏曲も、やはり復元、改訂を経た作品で、ゲルシュタインは意図的にこの2つを組み合わせることで、聴き手に様々な問題を突きつけるのです。
MYR-017(1SACD)
モーツァルト:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第14番ト長調「春」K387
弦楽四重奏曲第17番変ロ長調「狩」K458
ハーゲンSQ<ルーカス・ハーゲン(第1ヴァイオリン)/ライナー・シュミット(第2ヴァイオリン)/ヴェロニカ・ハーゲン(Va)/クレメンス・ハーゲン(Vc)>

録音:2014年12月
ハーゲン弦楽四重奏のメンバーの中核をなすハーゲン兄弟は、もともとモーツァルト(1756-1791)の故郷ザルツブルクの出身で、モーツァルテウム音楽院で学び弦楽四重奏団を結成したという経歴を持っています。とは言え、その演奏は「従来のモーツァルト」とはかなり距離を置いたものであり、極めて斬新かつ衝撃的な仕掛けが至るところに施されています。それはまず第14番の「春」の冒頭部分を聴いただけでもお分かりになることでしょう。これは、最近多くなったピリオド楽器による解釈(ノン・ヴィヴラート、テンポは速め)に近く、モーツァルトに癒しを求めようとする人にはもしかしたら反発を食らうかもしれません。時代の流れに即した、しなやかで美しく躍動的なモーツァルトです。
※バックインレイ、ブックレットでは曲の表記に誤りがあります。ご了承いただけますようお願いいたします。
MYR-018(1SACD)
シューベルティアーデ
1.朗読‐Die Szene ist ein Bild(ペーター・ヘルトリング)
2.シューベルト(1797-1828):さすらい人 D489 Op.4-1
3.朗読‐ Klage an das Volk(フランツ・シューベルト)
4.シューベルト:朝の歌 D685 Op.4-2
5.シューベルト:舞曲 D365 Op.9-第1 番&第5 番
6.シューベルト:羊飼いの嘆きの歌 D121 Op.3-1
7.シューベルト:野ばら D257 Op.3-3
8.朗読‐1815年8 月20 日(ミヒャエル・シュテーゲマン)
9.シューベルト:さすらい人の夜の歌 D224 Op.4-3
10-11.ヴェンツェル・トマス・マティーカ(1773-1830):ノットゥルノ Op.21 <レント・エ・パテティノ/ジンガーラ>
12.シューベルト:流れの上で D943
13.シューベルト:憧れ D516
14.ヨハン・カスパール・メルツ(1806-1856): 夜咲きすみれ Op.2
15.シューベルト:白鳥の歌 D744
16.シューベルト:水の上で歌う D774
17.シューネルト:笑いと涙 D777
18.朗読‐Geheimnis. An Franz Schubert(ヨハン・バプテスト・マイヤーホーファー)
19.シューベルト:夜咲きすみれ D752
20.朗読‐Ich kann die Scharade nicht erraten(ペーター・ヘルトリング)
21-25.シューベルト:竪琴弾きの歌 Op.12<竪琴弾きの歌 I D478/インプロヴィゼーション/竪琴弾きの歌 II D480/インプロヴィゼーション/竪琴弾きの歌 III D479>
26.シューベルト:メヌエットとトリオ D894
27.朗読‐An Franz(ヨハン・バプテスト・マイヤーホーファー)
28.シューベルト:歌曲集「白鳥の歌」からセレナード D957-4
ユリアン・プレガルディエン(T&朗読)
マルク・アンタイ(バロックFl)
クサヴィエ・ディアス=ラトーレ(G)
フィリップ・ピエルロ(Br)

録音:2015年11月
現在最も注目される若手テノール歌手、ユリアン・プレガルディエンと彼の仲間たちが一同に会し、あたかもシューベルトの時代のような親密なコンサート「シューベルティアーデ」を再現した1枚。プレガルディエンの歌唱への伴奏はピアノではなく、バロック・フルートとギター、そして現在では廃れてしまった楽器"バリトン"を用いています。また随所に挟み込まれるプレガルディエン自身による詩の朗読は、もちろんシューベルトの友人の作品。そして時には即興演奏も交えるなど、本当に当時の和やかな雰囲気がそのまま目の前に現れるような、完成度の高いアルバムになっています。*バリトン…6本、または7本のガット弦と9本から24本の共鳴弦(主に12本)が張られ、弓でガット弦を弾き、左手の親指で共鳴弦をはじくことで音を出す、チェロに似た大きさの擦弦楽器。ヨーゼフ・ハイドンが好み、エステルハージ侯爵のために多くの曲を書いています。
MYR-019B07
リスト:超絶技巧練習曲集
1.前奏曲/2.モルト・ヴィヴァーチェ
3.風景/4.マゼッパ/5.鬼火
6.幻影/7.英雄/8.荒々しき狩り
9.回想/10.アレグロ・アジタート・モルト
11.夕べの調べ/12.雪あらし
キリル・ゲルシュタイン(P)

録音:2015年12月ベルリンジーメンス・ヴィラ
Myriosレーベルを代表するピアニスト、キリル・ゲルシュタイン。前回リリースの「チャイコフスキー: ピアノ協奏曲第1番(1879年版)」では、巧みな技巧と音楽性はもちろんのこと、通常とは異なるエディシ ョンを研究、紹介したという功績が認められ、2016/17年のニューヨーク・フィルのシーズンで同じ版に よるチャイコフスキーを演奏することが決まりました(指揮はセミョン・ビシュコフ)。またアトランタ、 デトロイトなど各地のオーケストラともこの曲を演奏することになっています。そんなゲルシュタインの新 譜は、彼が最も得意とするリスト(1811-1886)の「超絶技巧練習曲」。彼はこの作品を単なる技巧を誇示す る練習曲としてだけではなく、19世紀半ばにおけるロマンティックさの中に顕れる前衛も含め、リストの 先見の明と劇的な描写力にも焦点を当てた多面的な作品として構築しています。
MYR-020(1CD)
NX-B07
シューマンとヴィトマンのおとぎ話
シューマン:「おとぎ話」Op.132
 幻想小曲集 Op.73
 おとぎ話の挿絵 Op.113
イェルク・ヴィトマン(1973-):むかしむかし…世界初演録音
イェルク・ヴィトマン(Cl)
タベア・ツィマーマン(Va)
デーネシュ・ヴァーリョン(P)

録音:2015年12月
おとぎ話の冒頭で語られる“Es war einmal… むかしむかし”。この言葉にインスピレーションを得たシューマンが作曲した 三重奏曲はタイトルもそのまま「おとぎ話」です。同一の主題が発展する4つの楽章は、晩年のシューマンの作風そのままに、 内に秘めた優しさが感じられます。このシューマンの描いた世界を、現代最高のクラリネット奏者で作曲家でもあるヴィトマン が21世紀の新しいメルヘンとして再創造。いかにも現代的な不安や暗さを併せ持つ興味深い作品として表現しています。 他に収録されたシューマンの2作品も含め、名手タベア・ツィマーマンとデーネシュ・ヴァーリョン、ヴィトマン自身が心を込めて演 奏しています。
MYR-022(1CD)
NX-B07
THE GERSHWIN MOMENT
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー(1924年ジャズ・バント版)グローフェによるオーケストラ編
アール・ワイルド(1915-2010):ガーシュウィンによる超絶技巧練習曲より
 Somebody Loves Me 誰かが私に恋してる
I Got Rhythm アイ・ゴット・リズム
オスカー・レヴァント(1906-1972):Blame It On My Youth 若気の至り
ガーシュウィン:サマータイム
 へ調のピアノ協奏曲
アール・ワイルト:ガーシュウィンによる超絶技巧練習曲より
Embraceable You 抱きしめたくなるようなあなた
キリル・ゲルシュタイン(P)
デイヴィット・ロバートソン(指)
セントルイスSO
ゲイリー・バートン(ヴィヴラフォン)
ストーム・ラージ(歌)

録音:2017年4月7-9日、2014年5月8日 、2012年4月30日
ガーシュウィンの代表作「ラプソディ・イン・ブルー」。1924年に米国のジャズ、ポップス指揮者ポール・ホワイトマンの依頼を受 けたガーシュウィンが2週間で書き上げたとされています。ただオーケストレーションに関しては、当時ホワイトマン楽団のアレン ジャーを務めていたグローフェが行い、まずジャズ・バンド版が完成。後に何度も改訂が行われ、現在耳にするオーケストラ版 などが生まれました。この録音では最初のジャズ・バンド版で演奏されており“シンフォニックジャズ”としての味わいが深く感じら れます。 ロシアのピアニスト、ゲルシュタインは14歳でバークリー音楽院に留学し徹底的にジャズを学んでから、クラシックに「戻った」と いうユニークな経歴の持ち主。このアルバムではガーシュウィンにまつわる作品を超絶技巧を駆使して華麗に演奏。楽しいア ルバムに仕上がっています。




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