品番 |
内容 |
演奏者 |
NYCC-10001
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藤田真央のデビュー・アルバム
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調Op.10-2
ラフマニノフ:楽興の時Op.16*
三善晃:ピアノ・ソナタ* |
藤田真央(P)
録音:2011年12月16日、2013年4月2日-3日*
※日本語/英語/独語・解説書付き |
Naxos Crescendoは、ナクソス・ジャパン発の次世代のアーティスト達を応援するレーベル。
2013年、15歳を迎える若きピアニスト藤田真央の演奏がついにCD化された。録音は2011年(愛知県碧南市芸術文化ホール)と2013年(ベルリン・イエスキリスト教会)で、録音エンジニアは共にエバーハルト・ヒンツが担当。2009年の第19回日本音楽コンクール全国大会グランプリ受賞を皮切りに、「世界クラシック2010」シニアの部第1位、2010年第64回全日本学生音楽コンクール小学校の部東京大会第1位、全国大会第1位、などを独占した。以降、現田茂夫指揮・神奈川フィルハーモニー管弦楽団、飯森範親指揮・東京交響楽団、大友直人指揮・東京交響楽団などと共演、2012年8月には第13回エトリンゲン国際コンクール入賞を果たし(ドイツ)、2013年8月、ウィーンで開催された第5回ロザリオ・マルチアーノ国際ピアノコンクールで栄えある第1位、併せてワーグナー・ヴェルディ賞を受賞した。このCDは、古典派から近代ロシア音楽、さらには邦人作品まで、藤田真央の多彩なアプローチが聴ける鮮烈なデビュー・アルバムである。
【藤田真央プロフィール】
3歳よりピアノを始め、松山優香氏、松山元氏に師事。2009年、第19回日本クラシック音楽コンクール全国大会でグランプリを受賞。同年、台湾で開催された「世界クラシック2010」へ日本代表として出場、ジュニアの部で第1位を獲得する。2010年、第64回全日本学生音楽コンクール小学校の部東京大会第1位、全国大会第1位。併せて、野村賞、井口愛子賞、音楽奨励賞、横浜市民賞(聴衆賞)を受賞。その後、神奈川フィルハーモニー、東京交響楽団などと共演。2012年、第13回エトリンゲン国際コンクール入賞(ドイツ・エトリンゲン)2013年、第5回ロザリオ・マルチアーノ国際ピアノコンクール第1位、併せてワーグナー・ヴェルディ賞を受賞(オーストリア・ウィーン)。現在、コロンビアインターナショナルスクール中学課程3年在学中。 |
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NYCC-10004
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ミュージック・イン・ライフ
ショパン:エチュード第5番変ト長調作品10「黒鍵」
ノクターン第 21 番 ハ短調「遺作」
エチュード第6番嬰ト短調Op.25
ノクターン第20番嬰ハ短調「遺作」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」
ドビュッシー:月の光(ベルガマスク組曲)
ガーシュウイン:3つの前奏曲
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番イ長調K331
「トルコ行進曲付き」
ショパン:スケルツォ第1番Op.20 |
ウミ・ギャレット(P) |
ジャケットでにっこり微笑む可憐な少女・・・ウミ・ギャレット。
しかし、この少女の指から生まれてくる「力強い音と類い稀なる表現力」には、誰もが震撼せずにはおれないでしょう。これがなんと、ウミ12歳の時の録音というのですから感嘆する他ありません。
アメリカ在住の彼女、4歳でピアノを始め、すぐに世界各国のオーケストラと共演する他、多くの音楽祭で演奏、2013年の「浜松ピアノ・アカデミー」にも参加するなど、その才能を着々と進化させています。また、2011年の震災の惨状を目の当たりにした彼女は、すでにいくつかの被災地で演奏会を行うなど、復興に向けて力を注いでいることも忘れてはなりません。
まだまだ日本での評価は未知数の彼女ですが、このアルバムを一度でも聴けば、これからの輝かしい将来が目に浮かぶことは間違いありません。私たちは「素晴らしい才能と未来」をこのCDで発見することができます。10年後、間違いなく彼女は世界を席巻することでしょう。 |
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NYCC-27265
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日本復興支援演奏会・イン・ミュンヘン
バッハ:管弦楽組曲第3番〜アリア
ベートーヴェン :交響曲第9番「合唱」 |
アニヤ・カンペ(S)
リオバ・ブラウン(A)
クラウス・フロリアン・フォクト(T)
ミヒャエル・フォッレ(Bs-Br)
ズービン・メータ(指)
バイエルン国立O
ミュンヘンPO、バイエルンRSO
バイエルン国立cho
ミュンヘン・フィルハーモニーcho
バイエルン放送cho
録音:2011 年5 月2 日ミュンヘン・ガスタイクフィルハーモニー(ライブ録音) |
2011 年5 月2 日にミュンヘンを代表する世界的な3つのオーケストラ(バイエルン国立管弦楽団、ミュンヘン・フィルハーモ
ニー管弦楽団、バイエルン放送交響楽団)によって共催されたチャリティコンサートをライブ収録。SACD
ハイブリッド形式で お届けします。3つの楽団から編成された初の合同オーケストラは、ミュンヘンと縁のあるズービン・メータ指揮の下、ベート
ーヴェンの交響曲第9 番「合唱」を熱演。普段はライバルとしてしのぎを削る3つのオーケストラが手をとりあって実現した歴
史的演奏。マエストロ・メータの希望により、被災者に向けて送られた「G
線上のアリア」も収録。このアルバムによる収益の
一部を日本赤十字社を通じて被災地へと寄付させていただきます。
ミュンヘンを代表する世界的な3つのオーケストラであるバイエルン国立管弦楽
団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、バイエルン放送交響楽団は、同じ
都市に本拠を構えるいわばライバル。しかしこの日だけは被災地のために手をと
りあって音楽を奏でる。通常のガスタイク定期公演よりも高い値段設定ながら、
チケットは販売開始からわずか4
日間で完売。会場のガスタイクフィルハーモニ
ーは、このミュンヘンでの歴史的な一夜を見ようと聴衆で満員になった。
右写 真はソロイストたちを交えたゲネラルプローベでの一枚。ドイツのみならず世界中
を跳び回って活躍している4 人。バイエルン国立歌劇場総裁ニコラウス・バッハ
ラー氏の尽力によって、人気実力共にドイツ・トップクラスの彼らをキャスティング
することが可能となった。
■指揮者ズービン・メータのスピーチ(抜粋)■
震災によって苦しい生活を送る多くの人々のため、そして残念ながら命を失った多くの人々への追悼の
意をこめて、今私たちに出来ることを行ないたい。そう考えます。地震が発生したとき、私は日本にいま
した。ニュースが繰り返し報道され、目を背けたくなるような映像が次々と流れてくる中にあって、冷静
に規律正しく生きる日本人の強さに敬服しました。苦しみを耐えて強く生きている日本のみなさんに、
今なお平穏な日々が戻っていないことは、本当に残念でなりません。しかし、日本という国が時と共に
復興し、我々の訪日演奏会を喜んで迎えてくれる日が必ず来ると、私は確信しています。我々はこれま
でにも頻繁に訪日し演奏会を行なってきましたが、そのたびに日本の聴衆は喜びを持って我々を歓迎
してくれました。日本のためにできること、それが本日の演奏会です。今日ここにいる皆さんと共にこの
想いを共有できることに感謝いたします。 |
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NYCC-27266
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日本の歌
浜辺の歌(成田為三)/椰子の実(大中寅二)
初恋(越谷達之助)/早春賦(中田章)
芭蕉布(普久原恒男)/荒城の月(滝廉太郎)
宵待草(多忠亮)/故郷(岡野貞一)
浜千鳥(弘田龍太郎)/ペチカ(山田耕筰)
叱られて(弘田龍太郎)/中国地方の子守歌(山田耕筰)
かなりや(成田為三)/さくら貝の歌(八洲秀章)
からたちの花(山田耕筰)/赤とんぼ(山田耕筰) |
ライナー・キュッヒル(Vn)
グザヴィエ・ドゥ・メストレ(Hp)
小野崎孝輔(編曲)
録音:2003年4月 ウィーン・ショッテン修道院礼拝堂
※24bitリマスタリング、HQCDで再発売 |
2003年10月、ウィーンで録音されたこのアルバムは、同年10月にGakken/Platzからリリースされ、高い評価を得ました。ウィーン・フィルハーモニーの第一コンサートマスターであるライナー・キュッヒル、録音当時、同楽団のソロ・ハープ奏者だったグザヴィエ・ドゥ・メストレのデュオが描き出す日本の原風景は、私たちの心に深く沁み入ります。再リリースにあたり、音の名匠、藤田厚生氏がリマスタリングを担当、さらに高音質では定評のあるHQCDの採用により、ショッテン修道院礼拝堂の豊かな残響が鮮明に再現されます。
■日本の皆さまへ
ご家族、ご親戚、ご友人、お住まいなどを失われた方々、お怪我をされた方々、ご遺族の皆さま、そして全国に避難しているご家族、ご親戚ならびにご関係者の方々へ、ウィーンより心からお見舞いの言葉を申し上げます。
突如東日本を襲った大震災は、被害に遭われた方々を悲しみのどん底に突き落とし、日本はもとより世界各国の人々の心に大きな衝撃を与えました。
世界の放送局は地震、津波、原子力発電所の事故をテーマに、連日ウィーンに住む私の元までも生々しくその惨状を伝えておりました。私はショックの余り、私の命であるヴァイオリンを弾くことに一時気力を失ってしまいました。そして被災地の皆さまの心や避難場所での過酷な生活を想像しただけで、なんとも暗くやるせない気持ちになりました。しかし、高度成長期を経て日本は経済大国になり、戦後の日本人が日本を見事に立ち直らせた強さは世界に知られています。そういう背景がありますから、東日本の早期の復興は可能であると私は信じています。その気持ちを元に、私たちは日本の皆さまのことを心から応援しています。
ひとりのオーストリア人である私に出来ることは、皆さまに音楽をお聞きいただくことです。そして、その音楽が少しでも皆さまの心を癒すことができるなら、こんなに嬉しいことはありません。ウィーンの人びとは第二次大戦で全てを失った後、音楽を聞いて心の傷を癒し、戦災からの復興に立ち上がりました。音楽が皆さまの気持ちを少しでも和らげ、皆さまの心の中に勇気の明かりを灯してくれることを願ってやみません。(2011年4月 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団第一コンサート・マスター、ウィーン国立音楽大学教授 ライナー・キュッヒル) |
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NYCC-27270
(HQCD)
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山田一雄の世界
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
シューベルト:「ロザムンデ」序曲/間奏曲第2番
ビゼー:「アルルの女」第1組曲〜前奏曲*/メヌエット*/カリヨン*
「アルルの女」第2組曲〜ファランドール
チャイコフスキー:大序曲「1812年」# |
山田一雄 (指)読売日本SO
二期会Cho#
録音:1971年5月9日武蔵野音楽大学ベートーヴェン・ホール
1973年4月6日杉並公会堂*
1983年4月15-16日荒川区民会館#
*…初CD化 |
1991年にCD化され、その凄すぎる演奏にファンが狂喜乱舞した「1812年」を始めとする山田一雄の、いわゆる「名曲アルバム」の復活です。
悠然たる「マイスタージンガー」前奏曲、優美極まるシューベルトとビゼー、そして恐ろしいまでの迫力で迫る「1812
年」。全身全霊で指揮棒を振りまわすヤマカズの姿が目に浮かぶことは間違いありません。
マーラー、ベートーヴェン指揮者としてのヤマカズは人気が再燃していますが、、どんな曲にも渾身の力を尽くす「熱
血指揮者ヤマカズ」の真の姿を知るためには、やはり、このような誰もが知っている曲を聴いてみるのが一番です。
なお「アルルの女」組曲からの3曲は、初CD化となります。
このCD化のために書き下ろされた岩野裕一氏の解説も読みごたえあり。
戦後日本のクラシック音楽界を支えた指揮者山田一雄の知られざるエピソードがたっぷり盛り込まれています。
細心のマスタリングで蘇った鮮明な音をHQCD盤に収録。
録音時の興奮と熱気をそのままダイレクトに伝えます。 |
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NYCC-27271
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シューマン:作品集
アベッグ変奏曲op.1
8つのノヴェレッテop.21
3つの幻想的小曲op.111 |
福間洸太朗(P)
録音:2000年5月11-14日
バーデン・バーデン祝祭ホール ライブ |
クリーヴランド・コンクール優勝から10 年。現在は活動の拠
点をベルリンに移し、海外での評価も高い福間洸太朗。2013
年の国内ツアーもスタートした、今最も注目されている日本人
若手ピアニストのデビュー盤を、高音質化&国内盤仕様で再リ
リース! ※この商品はNAXOS レーベルから既に発売されている「シュ
ーマン:アベッグ変奏曲、他(8.557668)」と同一の音源を
HQCD 化し、新たに日本語解説書を付けたものです。
新しい演奏家への出会いの提供で好評
を頂いている当シリーズ、2003
年クリーヴランド国際ピアノコンクールで優勝した、日本期待の星・福間洸太朗の登場です。オール・シューマン・プログラムとなっていますが、超メジャー曲が外れた選曲が興味をそそります。若々しく華やかな「アベッグ変奏曲」、詩情と充実したピアニズムが魅力の「8
つのノヴェレッテ」、やや晦渋な色も見え隠れする「3
つの幻想的小曲」、いずれもシューマンらしいロマンティシズムが横溢していますが、力任せの勢いだけでは絶対に聴かせることのできない、真の意味での難曲といえましょう。そして福間は見事に楽曲の魅力を引き出すことに成功しています。 |
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NYCC-27272
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サティおじさんのおかしな交遊録
1.バレエ音楽「エッフェル塔の花嫁花婿」-I.序曲<オーリック>
2.3つのジムノペディ-I.おそく悲痛に<サティ>
3.自動記述法-III.かぶとについて<サティ>
4.バレエ音楽「エッフェル塔の花嫁花婿」-蓄音機の対話4<テキスト:コクトー>
5.ジュ・トゥ・ヴ(君が欲しい)<サティ>
6.ばら十字団の最初の思想<サティ>
7.夢見る魚<サティ>
8.バレエ音楽「エッフェル塔の花嫁花婿」-II.結婚行進曲<ミヨー>
9.梨の形をした3つの小品<サティ>
10.あらゆる意味にでっちあげられた数章-I.おしゃべりな女<サティ>
11.子供の曲集「はた迷惑な微罪」-II.彼のジャム付きパンを食べてしまうこと<サティ>
12.バレエ音楽「エッフェル塔の花嫁花婿」-III.将軍の話<プーランク>
13.バレエ音楽「エッフェル塔の花嫁花婿」-IV.トゥルーヴィル海水浴場の女<プーランク>
14.子供の曲集「短い子供の話(童話音楽の献立表)」-I.いんげん豆の王様の戦争の歌<サティ>
15.子供の曲集「短い子供の話(童話音楽の献立表)」-II.アーモンド入りチョコレートのワルツ<サティ>
16.バレエ音楽「エッフェル塔の花嫁花婿」-V.殺戮のフーガ<ミヨー>
17.バレエ音楽「エッフェル塔の花嫁花婿」-蓄音機の対話5<テキスト:コクトー>
18.3つの小さなピエスモンテ?I.パンタグリュエルの幼年時代(夢想)〜II.楽園のマーチ(歩き方)〜
III.ガルガンチュアの遊び(ポルカのかけら)<サティ>
19.でぶっちょ木製人形のスケッチとからかい-I.トルコ風チロル舞曲<サティ>
20.バレエ音楽「エッフェル塔の花嫁花婿」-VI.電報のワルツ<タイユフェール>
21.バレエ音楽「パラード(見世物小屋)」-アメリカの少女<サティ>
22.バレエ音楽「ダフニスとクロエ」-全員の踊り(第1部)<ラヴェル>
23.バレエ音楽「エッフェル塔の花嫁花婿」-VII.葬送行進曲<オネゲル>
24.3つのジムノペディ-I.おそく悲痛に(ドビュッシーによる管弦楽版)<サティ>
25.貧しき者の夢<サティ> |
エルヴァルトゥンク・アンサンブル/ベルナール・デグロープ[Track1,8,12,13,16,20,23]
クラーラ・ケルメンディ[Track2,3,5,6,7,
10,11,14,15,19,25]
ジャン・ピエール・オーモン/レイモン・ジェローム[Track4,17]
ガボール・エッカート/クラーラ・ケルメンディ[Track9,18]
ナンシー歌劇場SO/ジェローム・カルタンバック[Track21,24]
ボルドー・アキテーヌ国立O/ローラン・プティジラール[Track22] |
当アルバムは、エリック・サティと同時代の音楽家たちとのユニークな交遊関係をメインテーマとしたコンピレーションです。収録曲は全25曲。サティと彼をとりまく音楽家たちの作品を、人生のさまざまなエピソードに紐づける形で収録しています。センスの光るカフェ・ミュージックとして気軽に楽しむことも、フランス音楽の秘曲集としてじっくり堪能することも可能です。とりわけフランス6人組の共作による「エッフェル塔の花嫁花婿」は、”これぞパリ!”というべき、現代のアヴァン・ポップにも通じるテイストが魅力の、幅広い音楽ファンからの需要が期待できる録音希少な作品です。
また、当アルバムの裏テーマは「おかし(お菓子)」。作曲家たちが愛した料理をレシピ付きで紹介する、ナクソスの大人気ブログ「巨匠たちの晩餐http://naxosjapan.exblog.jp/」と連動して、サティがよく食べたというシュークリームのレシピをブックレット上で紹介。収録曲の中にも「梨」「ジャム付きパン」「アーモンド入りチョコレート」「ピエスモンテ(シュークリームなどを積み重ねた飾り菓子)」ほか、食にまつわるモチーフの作品が散りばめられています。 |
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NYCC-27273
(HQCD)
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イベール:管弦楽曲集
バッカナール/ディヴェルティメント
祝典序曲/海の交響曲
交響組曲「寄港地」 |
佐渡裕(指)ラムルーO
録音:1996年4月 パリ、サールプレイエル |
これは、僕が17年間、首席指揮者を務めた、ラムルー管弦楽団との最初の録音で、僕が自分で音源を家に持ち帰り、自ら編集した、特別に思い入れが強い録音です。そして、毎回こうした斬新なレパートリーで、パリの聴衆を熱狂させたことを、とても懐かしく思い出します。フランスで130年を超える歴史あるオーケストラと、京都出身のまだ若かった佐渡裕の共演をどうぞお聴き下さい!(佐渡裕)
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NYCC-27274
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シベリウス:交響曲第2番ニ長調Op.47 |
ピエタリ・インキネン(指)日本PO
録音:2013年4月19日 サントリーホール・ライヴ |
シベリウスの聖地、フィンランドが生んだ若き精鋭ピエタリ・インキネンは、2008
年にニュージーラン ド交響楽団の音楽監督に就任以来、ナクソス・レーベルへのレコーディングにより人気が急上昇しました。
その後ヨーロッパの一流オーケストラに客演し脚光を浴び、2009
年9 月からは日本フィルの首席客演指
揮者に就任。清廉で瑞々しい音楽性と端正なマスクが女性ファンの心をつかんでいます。
2013 年3 月から4 月にかけて開催されたシベリウス・チクルスの演奏から、4
月19 日にサントリーホ ールで行われた演奏会のライブ録音を初CD
化、交響曲全集に先がけてのリリースとなります!
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NYCC-27275(2CD)
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バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) |
藤原真理(Vc)
録音:2011年12月19、20日
2012年1月23、24日/4月12日
2013年4月4、5日/11月8日
武蔵野市民文化会館小ホール |
第1弾の録音から約30 年を経て再び挑むJ.S.
バッハ 無伴奏チェロ組曲!! 長年にわたり日本の音楽界を牽引してきたチェリストの藤原真理。毎年、自身の誕生日にはバッハの無伴
奏チェロ組曲を演奏してきました。これは彼女にとって文字通りライフワークとも呼べるコンサート・シ
リーズとなっていますが、ファンの間からは、長らくこの楽曲の新録音を望む声が上がっていました。
藤原真理が最初にバッハの無伴奏チェロ組曲をリリースし、高い評価を受けたのは1982
年。この時から およそ 30 年の歳月が流れ、より円熟の境地に達した藤原の至芸が光る第2弾が遂に完成しました。新録
音には1982 年当時の録音スタッフが再集結し、8回の収録セッションが持たれました。気心知れたスタ
ッフとの交流の中に生まれるほどよい緊張感が、素晴らしい演奏を生み出す原動力となっています。 |
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NYCC-27279
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キュッヒル&プレヴィン/デュオ・イン・ザルツブルク
クライスラー:ウィーン奇想曲
クープランのスタイルによるルイ13
世の歌とパヴァーヌ
クープランのスタイルによる才たけた貴婦人
ベートーヴェンの主題によるロンディーノ
ロンドンデリーの歌
プニャーニのスタイルによる前奏曲とアレグロ
中国の太鼓
ドヴォルザーク(クライスラー編):スラヴ舞曲 第10 番 ホ短調
クライスラー:愛の喜び/愛の悲しみ
R・シュトラウス(ジンガー編):「ばらの騎士」〜ワルツ
ジーツィンスキー:ウィーン,わが夢の街 |
ライナー・キュッヒル(Vn)
アンドレ・プレヴィン(P)
録音:1991年6月 ザルツブルク |
伝統に安住せず、かといって伝統を軽視せず、「ウィーンらしさ」という指標に新たな1ページを付け
加えようとするキュッヒル、そしてプレヴィンのたゆまざる努力の跡が、この音盤には刻まれている。
20 年の時を経た後に改めて聴いても、その価値はいささかも揺るがない。(広瀬大介/ライナーノートより) |
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NYCC-27280
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R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」 |
謙=デイヴィッド・マズア(指)
R・シュトラウス生誕150周年記念英雄の生涯オーケストラ
演奏:藤原浜雄(Vnソロ)
録音:2014年2月9日東京芸術劇場コンサートホール |
2011 年3 月、ソロ・コンサートマスターとして「英雄の生涯」のソロを弾くことになっていた藤原
浜雄氏。しかし、演奏会の3日前に東日本大震災が起こり、予定されていた公演はキャンセルになっ
てしまいました。その時から3 年、“彼に「英雄の生涯」のソロを弾かせたい”という元N
響ソロ・ コンサートマスター徳永二男氏の呼びかけに、日本を代表する錚々たる演奏家たちが集まりました。
2014 年2 月9 日、折しも東京が40
年に一度の大雪に見舞われた日、ただ一度だけ開催された演奏
会の貴重なライブ録音です。 |
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NYCC-27282
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ウィーンの森の物語
J・シュトラウス:美しく青きドナウ
ウィーン気質/アンネン・ポルカ
春の声
ヨーゼフ・シュトラウス:天体の音楽
J・シュトラウス:トリッチ・トラッチ・ポルカ
J・シュトラウス&ヨーゼフシュトラウス:ピツィカート・ポルカ
J・シュトラウス:皇帝円舞曲(J.シュトラウスU世)
ウィーンの森の物語 |
ウィーン・リング・アンサンブル
録音:1990年9月18 日、19日、20日
:ショッテンシュティフト・フェストザール(ウィーン) |
ウィーン・リング・アンサンブルはウィーン・フィル首席演奏家たちによって結成されており、近年はウ
ィーンでの「ニューイヤー・コンサート」を終えるとすぐに日本へ駆けつけ、各地で演奏会を開催してい
ます。本場の響きと空気をそのまま日本のファンに届けてくれる、ウィーン・フィル伝統の小編成アンサ
ンブルです。 このCD に収録されているのは、1990
年にウィーンのショッテン修道院で録音された、ヨハン・シュト
ラウスU世の作品を中心としたウィーン情緒あふれるワルツやポルカです。“ワルツの王”とも呼ばれるシ
ュトラウスU世のワルツは、大編成のオーケストラでの演奏がお馴染みですが、ここではウィーン・リン
グ・アンサンブル9人のウィーン気質と、J.シュトラウスの音楽が持つ上品さが融合された素晴らしい室
内楽演奏となっています。シュトラウスU世が宮廷での演奏依頼を受けていた当時、その編成は
10 名前 後の規模のものが記録されています。このウィーン・リング・アンサンブルの演奏は、そのような当時の
宮廷での響きを彷彿とさせながらも、ウィーンの新鮮な風をも感じさせるような仕上がりとなっています。 |
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NYCC-27285(2CD)
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アルベニス:2つの性格的小品 Op.164
組曲「イベリア」(全4巻)
エスパーニャOp.165 |
福間洸太朗(P)
録音:2007年10月10日、11日、15日、16日和光市民文化センター(サンアゼリア大ホール) |
2008年にリリースされ、多くのファンから再発売を待たれていた福間洸太朗のアルベニス「イベリア」。スペインの民族的色彩豊かなアルベニスのピアノ作品を、若きピアニストが情熱的に演奏しています。福間氏はこの作品に挑む前、自らスペインを訪ね、楽曲に登場する土地に足を運び、その空気を吸い、現地の文化や人々に触れることで、インスピレーションを蓄積していったと語っています。このCDでは、組曲「イベリア」全曲の他に、アルベニスが本来組曲に入れる予定だったものの、急遽予定を変更し組曲に編入しなかった楽曲なども収録しました。アルベニスが書き残した楽譜の奥に潜むエスプリを、ひとつひとつ丁寧に表現しており、彼のアルベニス作品の演奏は、聴衆にも共感を得ています。作品に対する真摯な姿勢と情熱、そしてさらに磨きをかけるテクニックで見事に表現された待望の復刻盤・アルベニス「イベリア」、注目の再リリースです! |
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NYCC-27286(4CD)
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シベリウス:交響曲全集 |
ピエタリ・インキネン(指)日本PO
録音:・2013年3月15日サントリーホール(第1、5番)、・2013年4月20日みなとみらい(第2番)、2013年4月27日サントリーホール(第3番)、2013年4月19日サントリーホール(第4番)、2013年4月26日サントリーホール(第6、7番) |
2014年、第2番のみが先行発売され、全集への期待が高まっていたピエタリ・インキネン&日本フィルのシベリウス(1865-1957)交響曲チクルスが、満を持しての登場です。当初、第2番は既発売のテイク(サントリーホールでのライブ)を採用する予定でしたが、みなとみらいでの演奏も稀代の名演であったため「ぜひこちらも聴いて欲しい」というスタッフの心意気もあり、全集には4月20日のテイクが収録されました。指揮者ピエタリ・インキネンは、もともとシベリウスのオーソリティとして、NAXOSにもニュージーランドSOとのチクルスを完成させていることはご存知の通りです。また日本フィルにとってもシベリウスは大切な作曲家。創立者である渡邉暁雄との世界初ステレオ録音である「シベリウス交響曲全集」はまさに伝説的な偉業でもあるのです。そんな日本フィルとインキネンによる2013年のシベリウス・チクルスは、本当に白熱したものでした。演奏に先立って行われたインキネンの記者会見の席でも、彼はシベリウスへのこだわりを熱く語っていましたが、その際に最も強調していたのが、曲の演奏順序と組み合わせでした。とりわけ第6番と第7番については「良く似たスタイルを持つ作品」として認識していて、第6番が終わったらそのまま第7番に繋げたいという意思があり、このアルバムでもそれを遵守し、この2作品は続けて収録されています。各々の曲の演奏については詳細な説明は不要でしょう。とにかくじっくりと耳を傾けてください。完璧なシベリウス・サウンドと壮大な世界観は全ての人を魅了すること間違いありません。 |
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NYCC-127290
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16人の作曲家による「アヴェ・マリア」
ミハウ・ロレンツ、バッハ=グノー
ジャン・アラン、シューベルト、カッチーニ
フォーレ、マスカーニ、ヴェルディ
ビゼー 、メルカダンテ、ルイージ・ルッツィ
ドヴォルザーク、サン=サーンス
フランク、ウイリアム・ゴメス、ピアソラ |
田村麻子(S)、福本茉莉(Org)
録音:2015 年3 月19 日.20 日 武蔵野市民文化会館
小ホール |
現在ニューヨークに在住、世界中のオペラハウスでその清冽な歌唱を聴かせるソプラノ、田村麻子。
NAXOSレーベル初となる、今回の彼女のアルバムは16人の様々な作曲家による「アヴェ・マリア」です。
時代、地域を分け隔てなく、全ての人類に愛を注ぐ聖母マリアを巡っては、数多くの作曲家が思い思いの美しい歌を捧げています。田村は、その感情を丁寧に読み取り、全身全霊を込め、ひたすら美しい声で「祈りを捧げるように」歌っていきます。また、今回は彼女自身の希望により、全てをオルガン伴奏で歌っていますが、その共演者として、2012年武蔵野市国際オルガンコンクールの日本人初の優勝者、福本茉莉が共感溢れる見事な演奏で、田村の歌に天国的な響きとドラマティックさを添えています。
この心からの真摯な祈りをどうぞ受け止めてください。
田村麻子はバッハ=グノーやシューベルトでは禁欲的とも言える、宗教的、静謐な表現に徹しているが、マスカーニやメルカダンテでは一転し、本来のオペラティックな劇的表現を追求する。(中略)オペラ的な楽曲では音色も明るく、力感を帯び、音の粒子表面の突き上げ感がシャープになる。そんな楽曲による田村麻子の表現の違いをこの録音は実に細やかに再現してくれるのである。(麻倉玲士・ライナーノートより) |
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NYCC-27291
2015年8月26日発売 |
ノスタルジア〜日本の歌
1.シャボン玉《曲:中山晋平/詞:野口雨情/編曲:直江香世子》
2.七つの子《曲:本居長世(補作:岩河智子)/詞:野口雨情》
3.朧月夜《曲:岡野貞一/詞:高野辰之/編曲:直江香世子》
4.霧と話した《曲:中田喜直/詞:鎌田忠良》
5.浜辺の歌《曲:林古渓/詞:成田為三/編曲:直江香世子》
6.赤とんぼ《曲:山田耕筰/詞:三木露風/編曲:直江香世子》
7.早春賦《曲:中田章/詞:吉丸一昌/編曲:直江香世子》
8.悲しくなったときは(二人のモノローグによる歌曲集「木の匙」より)《曲:中田喜直/詞:寺山修司/編曲:直江香世子》
9.松島音頭《曲:山田耕筰/詞:北原白秋》
10.さくらさくら《曲:日本古謡/詞:日本古謡/編曲:直江香世子》
11.芭蕉布《曲:普久原恒勇/詞:吉川安一/編曲:直江香世子》
12.千の風になって《曲:新井満/詞:不詳(日本語詞:新井満)/編曲:直江香世子》
13.初恋《曲:越谷達之助/詞:石川啄木》
14.虹と雪のバラード《曲:村井邦彦/詞:河邨文一郎/編曲:直江香世子》
15.この道《曲:山田耕筰/詞:北原白秋》
16.湖上《曲:木下牧子/詞:中原中也》
17.宵待草《曲:多忠亮/詞:竹久夢二/編曲:直江香世子》 |
田村麻子(S)
江澤隆行(P)
直江香世子(P)
クァルテット・レオーネ
録音:2015年5月25日、26日フィリアホール |
前作「ジュエルズ・オブ・アヴェ・マリア」では、荘厳なパイプオルガンをバッ
クに古今のアヴェ・マリアを歌い上げた田村麻子が、長い間心の中で温め続けて
きた企画を遂に実現させました。文字どおりのコスモポリタンとして欧米での活
躍を続けてきた田村は、日本語の美しさこそが日本の歌の原点だと言います。彼
女がいま最も歌い継いでいきたい日本の歌17曲、編曲には次代を担う俊英・直江
香世子を起用、田村麻子が新鮮なアプローチで日本人の心の風景を謳いあげた意
欲作の登場です。
ヴィヴラートを駆使して表情豊かに歌い上げた「アヴェ・マリア」に対し、今
作では、日本語の響きを生かすために、ほとんどノン・ヴィヴラートで全曲を歌
い上げています。清純、かつひたむきな歌唱は必ずや、聴き手の心をくすぐるで
しょう。
.編曲の素晴らしさにも注目。まるでルクーやフォーレの歌曲のような「ピアノ
五重奏」を伴奏にした曲の斬新かつふくよかな響き、従来のピアノ伴奏譜に大胆
な改編をほどこした曲のジャンルを超えた美しさなど、誰もが知っている、これ
までの「日本の歌」とは一線を画したアレンジは、新鮮な驚きを齎してくれるは
ずです。 |
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NYCC-27292
2015年8月12日発売 |
近衛秀麿の「運命「未完成」
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」、
シューベルト:交響曲第8番「未完成」 |
近衛秀麿(指)読売日本SO
録音:1968年2月21日 杉並公会堂(ステレオ) |
激動の昭和史の中で、音楽家として、時の首相・近衛文麿の弟として、ヨーロッパを舞台に活躍した近衛のヒューマンな実像が鮮烈に描かれます。音楽ファンのみならず、多くの視聴者が近衛秀麿に興味を抱くことと思います。
解説書本文 20 ページ、「戦火のマエストロ」の著者、菅野冬樹氏の特別寄稿を掲載。ほかに宇野功芳、藤田由之、戸川幸夫の解説付きです。オリジナル、アナログマスターテープから192kHz/24bit
マスタリング、ダイナミック・レンジの幅が広く、楽器のテクスチャを細かく捉えた優秀録音(ステレオ)です。
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NYCC-27293
2015年9月23日発売 |
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
「エグモント」序曲Op.84 |
近衞秀麿(指)読売日本SO
録音:1968年3月20.21日杉並公会堂ステレオ録音 |
激烈な「運命」に比べると比較的穏やかな表情を持つ「田園」ですが、近衞の指揮はまるで曲全体をいとお
しむかのようなものであり、もちろん細部にいたるまで目の行き届いた彼らしい演奏となっています。
今回も解説書には「戦火のマエストロ」の著者、菅野冬樹氏の特別寄稿を掲載。前作に続く感動秘話はここ
でしか読めません。ほかには息子である近衞秀健(作曲家)、宇野功芳のプログラムノートが収録されてい
ます。
【宇野功芳ライナーノートより】
第1楽章の頭から、なんという上品な典雅さが匂うことであろう。そのピアニッシモは雰囲気満点で、と
ても日本のオーケストラとは思えない。近衞がいかにウィーン風の味わいを完全に自分のものにしていたか
が理解される。まるでウィーン・フィルがムジークフェライン・ザールで演奏しているような感じで、音と
音が少しも切れず、第1主題がフォルテに盛り上がる部分も極めて柔かく、なんともいえぬ情感や感慨の
深さがある。そのおっとりとした佇まいを強いて言えば近衞節というのであろうか。詩的な木管の生かし方、
楽章終結の大きなリタルダンドもまことに美しい。 |
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NYCC-27294
2015年10月28日発売 |
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
スラヴ舞曲第10番ホ短調Op.72-2
スメタナ:交響詩「モルダウ」 |
近衞秀麿(指)読売日本SO
録音:1968年6月3、4日世田谷区民会館(ステレオ)
解説書本文24ページ(筆者:福永陽一郎、菅野冬樹、宇野功芳、藤田由之) |
「今回のシリーズにおけるベートーヴェンやシューベルトで、枯淡な解釈の妙を聴かせてくれた近衞秀麿が、この《新世界》ではボヘミアの土俗感を十二分に発揮し、さながら別人のような演奏を示しているのは、彼が音楽のスタイルというものを人一倍重視している結果であろう。両端楽章におけるティンパニの強打はベートーヴェンなどでは絶対に見られぬところである。金管の強奏の血の濃さ、テンポの動きの多用とともに、民族主義の作曲家であり、当然後期ロマン派にも属するドヴォルザークの個性を最大限に生かしてゆく。」(宇野功芳ライナーノートより)
■オリジナル、アナログマスターテープから192kHz/24bitマスタリング、ダイナミック・レンジの幅が広く、楽器のテクスチャを細かく捉えた優秀録音(ステレオ)です。 |
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NYCC-27295
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ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」 |
渡辺洋子(S)、長野羊奈子(A)
藤沼昭彦(T)、栗林義信(Br)
二期会Cho
近衞秀麿(指)読売日本SO
録音:1968年9月6.12.13日厚生年金会館ステレオ
解説書筆者:藤田由之、菅野冬樹、宇野功芳 |
作品の全てを完璧に把握し、音の一つ一つに意味を持たせ、ホール全体に響きを行き渡らせる近衞の指揮は、この長大で苦難に満ちた大作を俯瞰し、一つのドラマとして構築することで、究極の説得力を生み出しています。ソリストたちの熱唱、二期会合唱団の力のこもった歌声、そしてオーケストラ。これらが渾然一体となった演奏をお聴きください。オリジナル、アナログマスターテープから192kHz/24bitマスタリング、ダイナミック・レンジの幅が広く、楽器のテクスチャを細かく捉えた優秀録音(ステレオ)です。
近衞秀麿は楽器の性能を熟知し、オーケストレーションに精通していた。とくにベートーヴェンの交響曲については造詣が深く、生涯をかけてスコアの改訂に取り組んだ。木管や金管を単にだぶらせるだけではなく、時には4人、全部に別の音を吹かせるほか弦の奏法の改変、ティンパニの大幅な追加など、特に「第7」「第9」あたりは編曲の趣もある。それゆえ近衞の表現自体がフルトヴェングラーのようなドラマティックなものに思われがちだが、実際はワインガルトナーをもっと小型にしたような、趣味の良い、上品な指揮者だったのである。(中略)第3楽章は近衞の特質にぴったりと合った優美な名演で、楚々とした、はかない、神秘な、そして繊細な情感がたまらない。(宇野功芳ライナーノートより) |
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NYCC-27296
2015年9月16日発売 |
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番「月光」
ワーグナー(リスト編):「タンホイザー」序曲
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第6番イ長調 Op.82 |
藤田真央(P)
録音:2014年9月17-19日 ベルリン イエスキリスト教会
解説: ヘルマン・ゴチェフスキ(東京大学大学院教授・音楽学者)/日本語・英語・ドイツ語 |
2013 年にリリースしたデビュー・アルバム(NYCC10001)では、ベートーヴェンのソナタ第6
番、ラフマ ニノフの「楽興の時」、そして三善晃のピアノ・ソナタという意欲的なプログラムで、その溢れんばかりの
才能を魅せてくれた藤田真央。当時は「紅顔の美少年」と言った風情だった彼も、すっかり大人になりまし
た。第2 作のプログラムは、より技巧的でアグレッシヴな内容を持つものであり、今現在の彼の姿を余す
ことなく映し出すものです。叙情性と劇的さを併せ持つ「月光ソナタ」での雄弁な語り口はもちろんのこと
彼が最も得意とする「タンホイザー序曲」では、リストが要求する超絶技巧を心行くまで楽しむことができ
るでしょう。また彼の新境地ともいえるプロコフィエフの「ピアノ・ソナタ第6
番」では、嘲笑やアイロ ニーなどの大人の味わいをも醸しだしており、すでに大家の貫禄さえもが垣間見えるものです。
素晴らしい原石が磨き上げられ、独自の光を放っていく様子をぜひその目でご覧ください。
(Ki) |
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NYCC-27297
2015年9月23日発売 |
ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 Op.5
ラフマニノフ:楽興の時 Op.16 |
倉澤杏菜(P)
録音:2015 年5 月12-14 日 ベルリン・イエスキリスト教会
解説…ヘルマン・ゴチェフスキ(東京大学大学院教授・音楽学者)
/日本語・英語・ドイツ語 |
ベルリン在住の才能溢れるピアニスト、倉澤杏菜。
4 歳でピアノをはじめ、13 歳の時にはモーツァルトの「戴冠式」でオーケストラと共演。以降着々と才能
を開花させています。文才にも恵まれ、雑誌「ショパン」でコラムを連載するなど、その洞察力に満ちた文
章も高く評価されています。 彼女がデビュー盤として選んだのは、ブラームスとラフマニノフの作品集。ブラームスが20
歳の時に作曲 した「ピアノ・ソナタ第3
番」は若書きならではの力強さと、後年の深い洞察力と構成力を併せ持つ作品
として知られ、情熱溢れる第1 楽章と甘い第2
楽章の対比がとりわけ美しい作品です。かたやラフマニノ
フの「楽興の時」も、23 歳のラフマニノフが書いた若き日の曲で、曲集を構成する6
つの小品は、それぞ れ独自の輝きを持ち、彼らしいピアニズムが全開の、まるで万華鏡を覗き見るかのような風情を持っていま
す。 倉澤の演奏は、2 人の作曲家たちの溢れるエネルギーを全身で受け止め、自らの内に取り込んだ上で、新た
な輝きを与えるもの。作品の持つ魅力をとことんまで描き出した迫真の名演と言えるでしょう。 |
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NYCC-27298
2015年10月28日発売 |
細川俊夫:大鴉(THERAVEN)〜メゾ・ソプラノと12人の奏者のためのモノドラマ
1.エドガー・アラン・ポー「大鴉」朗読
2.大鴉-メゾ・ソプラノと12人の奏者のためのモノドラマ |
シャルロッテ・ヘレカント(Ms・朗読)
ユナイテッド・インストゥルメンツ・オブ・ルシリン(アンサンブル…2)
川瀬賢太郎(指…2)
録音:2014年10月29日、31日アステール・プラザ(広島) |
エドガー・アラン・ポー(1809-1849)の「THERAVEN-大鴉」は1845年に「イヴニング・ミラー」紙に掲載され、瞬く間に人気を博した作品です。恋人を失って嘆き悲しむ主人公の元に、人間の言葉を操る「大鴉」がやってきては彼の心をかき乱し、その謎めいた言葉はやがて主人公を狂気の淵へと追いやるというものですが、全編を貫く高貴な様式と、文学性、そしてあらゆるところに散見される古典への比喩など、多くの点で人々の心を捉えて話さない魅惑的な物語詩なのです。日本が誇る作曲家である細川俊夫氏(1955-)も、そんな「大鴉」に魅入られた一人であり、彼はこの不可思議な物語から、日本古来の伝統芸能である「能」の世界観を見出し、これらを融合することで新たな宇宙を創り上げています。物語を進行していくメゾ・ソプラノのシャルロッテ・ヘレカントによる表現豊かな歌唱と語り、それを彩るルクセンブルクの名アンサンブル「ルシリン」の精緻なアンサンブル。恐怖の中に点滅する甘美な余韻までが見事に捉えられた、緊迫の音楽劇です。
■ユナイティッド・インストゥルメンツ・オブ・ルシリン(アンサンブル・ルシリン)
1999年、西欧の中心部に位置し、欧州文化が高度に集約されるルクセンブルク大公国で現代音楽の創造と推進を目的とするアンサンブルとして、有志の音楽家により結成された。弦楽四重奏にピアノ、打楽器のアンサンブルを基本に、楽曲によって管楽器を加えるフレキシブルな楽器編成を採っている。本拠地ル
クセンブルクを中心に世界各国への客演を含めで年に20回から30回のコンサートを行っている。その演奏は、知的要素、精神性、視覚などを複合した、独特な表現で高い評価を勝ち得ている。また、ルシリンは演奏活動のみにとどまらず、演奏家、作曲家、舞台芸術家の集う創造の場として、新ウィーン楽派から新世代のアメリカのミニマリスト音楽、即興演奏や電子音楽など、現代の音楽創造の広い分野をカヴァーしている。これまで楽曲を委嘱し初演した作曲家は、ルカ・フランチェスコーニ、ドンチャ・デヒニー、ジャン=リュク・ファフシャン、マルセル・ロイター、ミヒャエル・リースナー、ヤン・マレシュ、マルタン・マタロン、クラウス=シュテッフェン・マーンコプフ、細川俊夫と多士済々である。 |
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