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VTS-001
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シェーンベルク初期作品集
浄夜 Op.4(エドゥアルト・シュトイアーマンによるピアノ三重奏編曲版)
逢引き(断片)
室内交響曲 第1番Op.9 (アントン・ヴェーベルンによるピアノ五重奏編曲版) |
ニコラ・ドートリクール(Vn)
ベルトラン・レイノー(Vc)
瀬尾 和紀(Fl)
ニコラ・バルデイルー(Cl)
朴 鐘和 (P)
ローラン・ヴァグシャル(P)
録音:2011年12月4日、6-7日 名古屋市 MS&ADしらかわホール |
19世紀末から20世紀初頭にかけて・・・。これほどまでに?楽が爛熟した時は他にないでしょう。ワーグナーの半音階進行が音楽を優しく蕩けさせ、彼の意志を継いだマーラーやR.シュトラウスらによって、その柔らかくなった表皮と肉片が少しずつ剥がされていく様子を、当時の聴衆たちは、かすかな腐臭と共に感じていたのです。いよいよ響きが壊されていくにつれて現れてきたのは、予想もつかなかった「十二音、無調」という冷たくも美しい音楽でした。そこには甘やかな響きはなく、厳しい規律を伴った音の建築物だったのです。しかし、心ある人にはそこにもまた「冴えた美しさ」を見出し、その構造を究めていく道を選んだのです。
このアルバムには、そんな時代の変わり目に生まれた一連の音楽・・・シェーンベルクの傑作が3曲収録されています。
演奏しているのは、実力派フルーティスト瀬尾和紀を中心としたアーティストたち。
彼の才能に惚れ込んで集まった各々の奏者たちの火花散る演奏は、凛としながらも限りない優しさも内包しています。
シェーンベルクってこんなに素敵だったんだ・・・。聴く人全てにこの感動をお届けします。 |
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VTS-2
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進化系ピアノ連弾
スーザ:星条旗よ永遠なれ
(V.ホロヴィッツ、 山口雅敏&伊賀あゆみ 編)
G.アンダーソン:J.シュトラウスUの「美しき青きドナウ」幻想曲
ラフマニノフ:ヴォカリーズ (G. アンダーソン編)※
ハチャトゥリアン:剣の舞 (G. アンダーソン編)
ガブリーリン:バレエ音楽「アニュータ」による4 手のためのスケッチ
チャイコフスキー:フランスの古い歌 作品39-16(プトゥーシュキン編)
ツファスマン:インテルメッツォ (ナザロフ編)
ビカノフ:ロココ (ナザロフ編)
ローゼンブラット:アヴェ・マリア
ローゼンブラット:2つのロシアの主題によるコンチェルティーノ
W.ゴメス:アヴェ・マリア (山口雅敏編)
メンデルスゾーン:「結婚行進曲」と変奏曲(V. ホロヴィッツ編
/ 山口雅敏編) |
伊賀あゆみ & 山口雅敏(Pデュオ
プリモ:伊賀あゆみ セコンド:山口雅敏
※トラック3 のみ、プリモ:山口雅敏 セコンド:伊賀あゆみ
使用ピアノ:1912 年製ニューヨーク・スタインウェイ《CD368》 |
アクロバッティックな4 手の交差、ダイナミックな体の動き、そして個と個による異次元への化学反応。視覚を
も魅力する連弾作品のみならず、オリジナル編曲や知られざる作曲家の作品を手掛ける伊賀あゆみ&山口雅敏ピ
アノデュオによるデビューアルバム。そのエンターテイメント性と鍵盤上のバトルともいえる演奏スタイルは正
に“進化系連弾”。収録曲の核となる連弾ヴィルトゥオーゾ(超絶技巧)曲は、銘器と謳われた1912
年製ニューヨー ク・スタインウェイによりその輝きを一層増している。話題のデュオ”アンダーソン&ロウ”による斬新な編曲、現
代ロシアバレエ音楽の名匠ガヴリーリン、ロシア・ジャズのツファスマン、そしてクラシックとジャズを融合させ
たローゼンブラット、ビカノフらの作品にも光を当てる。2
人が敬愛するホロヴィッツの超絶ピアノ独奏用編曲を
さらに華麗にリメイクさせたオリジナル連弾編曲など、数多くの作品が世界初録音!!!ピアノ連弾の新時代、
今はじまる・・・ 。 |
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VTS-3
NX-C01 |
ショスタコーヴィチ:交響曲第11番 ト短調 「1905年」(作曲家自身によるピアノ4手連弾版)
タヒチ・トロット Op.16(ショスタコーヴィチによるユーマンス作「二人でお茶を」のピアノ編曲版) |
伊賀あゆみ&山口雅敏(ピアノ・デュオ)
録音:2017年2月14-16日三重県総合文化センター
大ホール
※世界初録音 |
「まだ誰も録音していないショスタコーヴィチを弾いてみないか?」
この沖秀明氏の言葉から始まったというプロジェクト。
数多くの難曲をレパートリーに持ち、常に新しいレパートリーの探求を続けることで(時には自身で編曲も行うほど)、「進化系デュオ」と異名を取る伊賀あ
ゆみ&山口雅敏の2人にとって、このプロジェクトがどれほど魅力的であったか想像もつきません。譜面を手にした彼らは、すぐに演奏に取り組みますが、難題
にも突き当たります。 テクニカルな問題はやすやすとクリアした彼らでしたが、この作品の重要なファクターである「第4楽章の最後で鳴らされる象徴的な鐘の音」がショスタコーヴィチ
の譜面には記載されていなかったのです。 そこで彼らは自ら鐘の音を再現する試みを行いました。
そして、トラック5に付け加えられたヴァージョンは、彼らが導き出した結果の一つです。
様々な思いが込められた交響曲 第11番Op.103のピアノ連弾版。
オーケストラで聴く「1905年」とは全く違う、ピアノの響きのみが醸し出す緊張感に満ちた静寂と、音の交錯が聴きものです。
もちろん世界初録音です。 |
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VTS-007
国内盤仕様
税込定価
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R・シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 |
瀬ア 明日香 (Vn)
エマニュエル・シュトロッセ (P)
録音:2018年4月25〜27日三重県総合文化センター大ホール |
フランクとシュトラウス、2つのソナタの魅力を追って艶やかな美音と深い音楽性で聴衆を魅了する
ヴァイオリニスト瀬ア明日香。ヨーロッパで研鑽を積み、幾多のコンクール入賞歴を持つだけでなく、
すでにイザイやサン=サーンスのアルバムをリリース。その煌めく才能を存分に開花させています。今回
彼女が取り組んだのは、フランクとシュトラウスのヴァイオリン・ソナタ。ピアノとの対話が美しいフランク、
若々しい情熱が漲るシュトラウス。どちらの作品も高度な技巧が駆使された名曲であり、瀬アは真
摯、かつひたむきに曲に取り組み、その本質を丁寧に伝えています。 |
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VTS-8
税込定価
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パトリック・ガロワの芸術・1〜パリ音楽院卒業試験曲集
フォーレ:ファンタジー 作品79
ガンヌ:アンダンテとスケルツォ
エネスコ:カンタービレとプレスト
ゴーベール:ノクチュルヌとアレグロ・スケルツァンド
タファネル:アンダンテ・パストラルとスケルツェッティーノ
ビュッセール:プレリュードとスケルツォ 作品35
ゴーベール:ファンタジー
ユー:ファンタジー
カゼッラ:シシリエンヌとビュルレスク 作品23
グロヴレ:ロマンスとスケルツォ
ゴーベール:バラード |
パトリック・ガロワ(Fl)
瀬尾和紀(P)
録音:2019年1月8日〜10日 三重県総合文化センター大ホール |
「パリ音楽院卒業試験曲集」と聞くと、どうしても堅苦しい雰囲気が思い浮かびますが、
パリ音楽院においては「試験」は全て「コンクール」であり、師の教えを離れた若き奏者たちの思い思いの創造の翼を広げる機会なのです。
実際にこれらの曲は「様々なコンクール用小品集」であり、試験だけで用いられるのではありません。全てのフルート奏者にとっての必須曲であ
り、また演奏のためのスタンダード・レパートリーにもなっています。もちろん、全ての曲が良く知られているわけではありませんが、どれも近代フラ
ンス周辺の作曲家たちが腕によりをかけて書き上げた逸品ばかり。ゆったりとした序奏部と、華やかで技巧的な速い部分で構成されており、
最後は華やかなカデンツァで締めくくるという決まった形式を採りながらも、作曲家たちの個性が存分に発揮された芸術性の高い曲集です。
今回、この曲集に取り組んだのは名フルート奏者、パトリック・ガロワ。
聴きどころの多いこれらの作品をいとも易々と演奏し、味わい深く聴かせます。
そして注目はピアノを担当する瀬尾和紀! フルート奏者でありながら、幾度となくガロワの伴奏を務めるなど、すでにピアニストとしても名を馳せる彼の演奏をお聴きください。 |
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VTS-9
税込定価
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パトリック・ガロワの芸術・2〜フランス・ロマン派ソナタ集
フランク:ソナタ イ長調
ピエルネ:ソナタ ニ短調 作品36
ヴィドール:組曲 作品34 |
パトリック・ガロワ (Fl)
瀬尾和紀 (P)
録音:2019年1月28〜30日 |
このアルバムには、19世紀後半のフランスで活躍したフランク、ピエルネ、ヴィドールによる3つの作品が収められています。いずれもフ
ルーティストのレパートリーに重要な位置を占める存在であり、そのうち2曲はもともとヴァイオリン・ソナタとして書かれたものですが、
フルートのための編曲版もオリジナルの形に劣らぬだけの人気と演奏頻度を誇っています。
ガロワは3つの作品にじっくり向き合い、これらの曲をフルートで演奏することの意義を探求。19世紀から20世紀に移り変わる時代
の音楽が持つ繊細なハーモニーを生かし、巧みな息使いで作品に新しい命を与えました。
ピアノを担当するのは、ガロワの信頼厚い瀬尾和紀。前作「パリ音楽院卒業試験曲集」ではフルーティストがピアノを演奏するという
驚きを持って迎えられた瀬尾、今作でもフルートを知り尽くした彼ならではの「伴奏の域を超えた」細やかなアンサンブルを披露しま
す。 |
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VTS-10
税込定価
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ビーダーマイヤー/ウィーン1820
ジュリアーニ:協奏大二重奏曲 Op. 52
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ D821
ジュリアーニ:協奏大二重奏曲 Op. 85
シューベルト:セレナードD957 |
瀬尾和紀(Fl)、松尾俊介(G)
録音:2020年11月17〜19日、神奈川県立相模湖交流センター |
タイトルの「ビーダーマイヤー」とは、家庭の団欒や身の回りの食器や家具などに関心を向け、簡素で心地よいものを好み、日常的な生活に喜びを見い
出すといった、19世紀前半のドイツやオーストリアを中心に流行した風潮のこと。このアルバムでは、当時活躍した2人の作曲家、ジュリアーニとシューベ
ルトの作品に焦点をあて、その作品を瀬尾と松尾が温かい音色で描き出しています。
マウロ・ジュリアーニはウィーンで活躍した南イタリア出身の作曲家。数多くのギター作品を残し、ギターという楽器の地位と、演奏技術を確立したことで
知られています。現代、彼の作品を耳にする機会が少ないのは残念ですが、アルバムに収録された2つの「協奏大二重奏曲」を聴けば、その魅力に開
眼する人も多いことでしょう。2人の奏者は持てる技術を最大に駆使しながらも、決して競うことはなく親密な空気を醸し出しています。
かたや親しい友人たちとの交流をことのほか大切にしていたシューベルト、彼の作品はまさに「心の喜び」を見出すのにふさわしいものばかり。このフルート
とギターで奏されるアルペジョーネ・ソナタでは、2つの楽器の音色が溶け合い、絶妙な雰囲気を醸し出します。余韻深いセレナーデも聴きどころ。
「身の回りのものに喜びを見い出すこと」は、今の時代にも共通することであり、この素晴らしいアルバムからも、大きな喜びを見い出すことができるのでは
ないでしょうか? |
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VTS-11
税込定価
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採光〜ア・ラ・フランセーズ
サン=サーンス:幻想曲 Op.124
フォーレ:ヴォカリーズ・エチュード
夢のあとに〜3つの歌曲 Op.7より 第1曲
子守歌 Op.16
シシリエンヌ Op.78
コンクール用小品
サティ:星たちの息子〜第1幕への前奏曲「天職」(武満徹編)
ドビュッシー:小舟にて〜小組曲より 第1曲
ラヴェル:ハバネラ形式の小品(ヴォカリーズ・エチュード)
カディッシュ〜2つのヘブライの歌より 第1曲
イベール:(1890-1962):間奏曲
カントルーブ(1879-1957):捨てられた女〜オーヴェルニュの歌
第2集より 第4曲(ファブリス・ピエール編)
ダマーズ(1928-2013):アーリー・モーニング変奏曲
アンドレス(1941):ナルテックス |
瀬尾 和紀(Fl)
福井 麻衣(Hp)
録音:2019年4月29日-5月1日
神奈川県立相模湖交流センター |
フルートとハープ。モーツァルトの協奏曲でもおなじみの、この楽器の組み合わせから生まれる極上の響きは、とりわけ18世紀以降
のフランスで人気を博し、2つの楽器のために数多くの作品が生まれてきました。このアルバムでは、ともにパリ音楽院で学んだフルー
トの瀬尾和紀とハープの福井麻衣が共演、「フランスのエッセンス」を知り尽くした2人が多彩な響きと音色を駆使し、フランス近代
のデュオ作品を心行くまで聴かせています。
アルバムの収録曲は、どれもフルートとハープのための基本的なレパートリーですが、作曲家の生年をほぼ追って並べられた1曲1曲
には、強いこだわりと優れたセンスが感じられます。サン=サーンスやフォーレのふんわりとした優しい曲から、随所に東洋的な雰囲気
も含むラヴェルやサティ、ハープの特殊奏法がふんだんに用いられたアンドレスの「ナルテックス」まで、19世紀から20世紀フランス近
代音楽の流れも体験できることでしょう。 お互いの個性を尊重しながら、対話と主張を繰り広げる瀬尾と福井の演奏は、聴き手の心を遥か遠い世界へと誘います。 |
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VTS-12
税込定価
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ベルリオーズ(リスト編):幻想交響曲
リスト:「イデー・フィクス」
ベルリオーズの旋律によるアンダンテ・アモローソ
S.395 |
菊地裕介(P)
Yusuke Kikuchi, piano
【録音】
2021年5月20〜21日
三重県総合文化センター
ピアノ:Steinway D,-527890 |
ベルリオーズの代表作「幻想交響曲」。"ある芸術家の人生における逸話"というタイトルが付されたこの作品は、自身の失恋体験を音楽に乗せて告白
するというもの。各楽章にはタイトルがつけられており、彼の恋愛対象を示す旋律(イデー・フィクス
idee fixe、固定観念、固定楽想)が至るところに姿
を変えて現れます。ベルリオーズの持てる全ての管弦楽法の極意がつぎ込まれたこの作品、オーケストラの多彩な響きが極限まで用いられています。
この作品をピアノ1台で演奏できるように編曲(トランスクリプション)を施したのが、ベルリオーズの友人、当時のパリでピアニストとして人気を誇っていたフラ
ンツ・リストでした。「幻想交響曲」の初演を聴いたリストは、その規格外の大オーケストラでしか演奏できない「幻想交響曲」の衝撃を広く宣言するため
に、超絶的なピアノ独奏版を作ってみずから演奏し、作品の普及に努めたのです。
リストの編曲は、オーケストラの多彩な響きが余すことなく生かされており、この譜面を見たシューマンは「ピアノの音符からオーケストラの全ての楽器をイ
メージすることが出来る」と絶賛。ただし、演奏が困難であり、超絶技巧と音楽性を兼ね備えたピアニストでないと弾きこなすことは不可能な作品と言え
るでしょう。 この菊地裕介の演奏は、ピアノが紡ぎ出す音のみで、幻想交響曲の持つ華やかさの中に潜む不気味さまでをも見事に表現しています。夢見るような
第1部、華麗な第2部、寂寥と孤独の第3部、恐怖みなぎる第4部、狂乱の第5部…一連の流れの中から浮かび上がる恋人の姿(イデー・フィクス)
は、オーケストラで聴くときよりも、聴き手の耳に鮮明な印象を与えることでしょう。ベルリオーズとリスト、そして菊地が創り上げた興奮の1時間をお楽しみ
ください。 |
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VTS-13
税込定価
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モダン・エチュード
ストラヴィンスキー:4つの練習曲 Op. 7
シマノフスキ:12の練習曲 Op. 33
ラフマニノフ:絵画的練習曲集 Op. 39 |
山田剛史(P)
録音:2021年2月16〜18日三重県総合文化センター
ピアノ:Steinway D,-527825 |
世界各地で芸術的想像力が花開いた1910年前後。この時期に書かれた3人の作曲家による「エチュード=練習曲」を収録した1枚。
冒頭に置かれたのは、1908年、若きストラヴィンスキーによる熱気と興奮が伝わる「4つの練習曲
Op. 7」。そして1916年にシマノフスキが自らの音楽
語法のショーケースとして書いた「12の練習曲
Op. 33」。最後に1916-17年に書かれたラフマニノフの磨きのかかったピアニズムが駆使された「絵画的
練習曲集 Op. 39」。 いずれの曲集も演奏家の指や技術の「練習」のために存在するのではなく、作曲家が、新しい音響、書法、発想を生み出すための「源泉」と捉える山
田剛史の演奏は、各々の曲集の特徴を際立たせながらも純粋に音を紡いでいくという真摯なもの。各々の作曲家たちの想いを秘めた技巧的で複雑
な総譜を、山田は丁寧に読み解き、充実した音楽へと練り上げていきます。山田の個性溢れるイマジネーション豊かな表現が聴き手の耳を魅了しま
す。 |
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VTS-16(2CD)
税込定価
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フランク:ヴァイオリン/ピアノによる作品集
【CD1】
交響曲 ニ短調(エルネスト・アルデルによるヴァイオリンとピアノのための編曲版)
協奏二重奏曲 変ロ長調 Op.14〜ダレーラク作曲「グリスタン」のモチーフによる
ヴァイオリン・ソナタ イ長調
前奏曲,コラールとフーガ ロ短調
前奏曲,アリアと終曲 ホ長調
交響的変奏曲 嬰ヘ短調(グスタヴ・サマズイユによるピアノ・ソロのための編曲版)…世界初録音
前奏曲,フーガと変奏曲 ロ短調 Op.18(ハロルド・バウアーによるピアノ・ソロのための編曲版)
アンダンティーノ・クイエトーゾ Op.6
メランコリー〜自作のソルフェージュ教本からの編曲版 |
ニコラ・ドートリクール(Vn)
上野 真(P)
録音:2019年5月8〜10日三重県総合文化センター
大ホール、2021年11月24〜26日神奈川県立相模湖交流センター
ラックスマンホール |
2022年に生誕200周年を迎えたセザール・フランクの作品集。ヴァイオリンとピアノのために書かれた若き日の
作品から晩年の名作までを集め、ピアノ・ソロのための主要作品を含めた全9曲がアルバムに収められています。
中でもエルネスト・アルデルがヴァイオリンとピアノのために編曲した「交響曲」や、グスタヴ・サマズイユがピアノ独奏
用に編曲した「交響的変奏曲」などはとても希少な録音で、その凝縮された響きのミクロコスモス(小宇宙)に
聴く者を誘います。 フランスを代表するヴァイオリニスト、ニコラ・ドートリクールと日本のピアニストの上野真がタッグを組み、真摯な演
奏で『大器晩成』と言われるフランクの魅力を余すことなく描き出しています。 |
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VTS-18
税込定価
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モダン・タイムズの妙巧
ジークフリート・カルク=エーレルト:ソナタ・アパッショナータ 嬰ヘ短調 作品140
ヒンデミット:8つの小品
ドホナーニ:パッサカリア 作品48-2
ヒンデミット:カノン風ソナチネ 作品31-3*
ジークフリート・カルク=エーレルト:30のカプリス 作品107
バッハ(瀬尾和紀編):チャッコーナ(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ
第2番ニ短調WV 1004より) |
瀬尾和紀(Fl)
パトリック・ガロワ(第2Fl)*
録音:2006年〜2010年、フィンランド、ユヴァスキュラ近郊 |
近年、ピアノ演奏やプロデューサーとして多彩な活動をする瀬尾和紀が、本来の
楽器であるフルート、それも無伴奏作品でその真価を問う1枚が登場。
選ばれた作品はカルク=エーレルトの「30のカプリス」を中心に、ドホナーニ、ヒンデ
ミットの近代作曲家の小品と、瀬尾自身がアレンジしたバッハの無伴奏ヴァイ
オリンのためのパルティータ第2番より「チャッコーナ」というもので、2本のフルートで
演奏されるヒンデミットの「カノン風ソナチネ」には、彼の師であるパトリック・ガロワが
参加。なんとも贅沢で聴きごたえのある1枚に仕上がっています。
カルク=エーレルトはドイツ後期ロマン派のオルガニスト兼作曲家。木管楽器のた
めの作品も数多く、なかでも第一次世界大戦中、軍楽隊でライプツィヒ・ゲヴァント
ハウスのフルーティスト、カール・バルトゥザット(Carl
Bartu?at)と親交を持ったこと でフルートのための重要な作品を残しました。この「30のカプリス」は副題に"グラドゥ
ス・アド・パルナッスム=パルナッソス山への階梯"と付けられており、芸術や学問の
聖地とされるパルナッソス山へ段階を踏んで登っていくように、高度な技術を磨いて
いくための練習曲との意味合いを持つ曲集。フルートを愛する人ならば、ぜひ聴い
ていただきたい重要な作品です。 最後に置かれたバッハのチャコーナでの緊張感に満ちた音楽も聴きどころ。 |
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VTS-19
税込定価
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ベートーヴェン:ディアベッリのワルツによる33の変奏曲 作品120 |
兼重稔宏(P)
録音:2022年4月19〜21日三重県総合文化センター
ピアノ:ベーゼンドルファー・コンサートグランド290インペリアル |
三重県津市出身。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校・同大学を卒業後、ライプツィヒ音楽演劇大学修士課程及び演奏家課程を最高
点にて修了。ライプツィヒ音大在学中より、副学長であるゲラルド・ファウト氏の助手、演奏家課程修了後は同大学講師として、ピアノ科及びライプツィ
ヒ・ゲヴァントハウスOオーケストラアカデミーにて指導を行う。2020年に帰国。
ドイツ在住時より、ソリスト、室内楽奏者、歌曲伴奏者として、ボローニャ音楽祭、ブダペストの春音楽祭、ヒューストンバッハ週間、エンガディン音楽
祭、クララ・シューマン生誕200周年記念音楽祭、アルテンブルク音楽祭、メクレンブルク=フォアポンメルン音楽祭などの音楽祭に出演した他、ライプ
ツィヒ・ゲヴァントハウス大ホール、ヴィガドー(ブダペスト)、コロッセオ(ポルトガル)などヨーロッパの主要なコンサートホールにて演奏を行う。
帰国後も、文化庁・日本演奏連盟主催による東京文化会館でのソロリサイタルをはじめとし、トッパンホール主催のランチタイムコンサート、三重県文
化会館主催「ベートーヴェンピアノ・ソナタ全曲演奏会」など、数多くの演奏会に出演しています。また、尾池亜美、山田麻実、湯本亜美、森山涼介と共
にゼフィルス・ピアノ五重奏団を結成し、全国各地にて演奏を行う。
2016年第1回Coimbra World Piano Competitionにて優勝。国際ロータリー財団、岡田文化財団、Elfrun
Gabriel財団、ザクセン州奨学金 財団より奨学金を授与。令和元年度津市文化奨励賞を受賞。
これまでに、中村文保、杉浦日出夫、故堀江孝子、渡辺健二、上野真、エヴァ・ポブウォツカ、ゲラルド・ファウトの各氏に、歌曲伴奏をアレクサンダー・
シュマルツ氏の師事。またマスタークラスなどにて、エリーザベト・レオンスカヤ、メナヘム・プレスラー、パウル・バドゥラ=スコダ、イェルク・デームスの各氏に指
導を受ける。 現在、東京藝術大学、京都市立芸術大学、名古屋音楽大学にて後進の指導に当たる。 |
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