湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



CARPE DIEM
(ドイツ)



カルペ・ディエムはドイツのレコーディング・エンジニア、トーマス・ゲルネが創設した室内楽専門レーベル。特に古楽、現代音楽、演奏される機会の少ないクラシック作品に力を入れ、気鋭の演奏家を起用して完成度の高い音楽を提供、ダイレクトでナチュラルなサウンドを目指す姿勢はオーディオ界からの注目も集めてきました。2007年、レーベルはトーマス・ゲルネからドイツのリュート奏者ヨナス・ニーダーシュタットに譲渡され、古楽を中心としたレーベルとして再スタートしました。
2011年にはオーナーが交代となり、カタログの整理が進んでいます。



※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者
CARPE-2006
セニョーレス・アノーニモス
不詳:愛は傷だらけ[Muchos van d'amor heridos]
不詳:愛は傷だらけ(フラメンコ)
アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):わが慰めの涙(器楽)/わが慰めの涙
フアン・デル・エンシーナ(1468-1529/1530):愛の神と運命の女神/美しい女
ディエゴ・オルティス(1510頃-1570):甘美な記憶(器楽)
フアン・デル・エンシーナ:悲しきスペイン(器楽)
マテオ・フレーチャ老(1481-1553):ラ・ネグリーナ
バルトロメオ・デ・セルマ・イ・サラベルデ(1580-1640):カンツォーナ
マヌエル・コレーア(1600頃-1653):甘美なる愛の毒
アロンソ・デ・ムダーラ(1510頃-1580):もしも私をお呼びなら
セニョーレス・アノーニモス[サイダ・バリェステロス(歌、舞踊、カスタネット)、サラ・イェッギ(歌)、ペトラ・ヘルマン(リコーダー)、エリーザベト・カウフホルト(ドゥルツィアン)、ジャネット・ドレ(ヴァイオリン、ヴィオラ)、マルテ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ヴァネッサ・ハイニッシュ(リュート、バロックギター) ミヒャエル・ガンバクルタ(打楽器)]

録音:2006年、ドイツ、タン市教会/収録時間:約35分
セニョーレス・アノーニモスはルネサンス音楽からフォルクローレ、フラメンコまでスペイン音楽を幅広く取り上げるグループとして2006年に10名の若い演奏家によって創設されました。当アルバムはカルペ・ディエム・レーベルの新オーナー、ヨナス・ニーダーシュタットが録音・編集を行った彼らのプロモーション・キットで、縦208mm・横148mmの見開きカバー内にCDが収められており、ブックレットは添付されておりません。録音は優秀です。
※外装・本体にレーベル・規格番号表記は無く、管理上「CARPE-2006」としておりますので、ご注意ください。
CARPE-16252
薄明かりの歌
ダウランド:暗闇にわたしは住みたい
 来たれ重い眠り、嘆け昼は暗闇のなかに去った
つれない人、だからわたしの心を奪って、
 来たれ重苦しい夜、もう泣くな悲しみの泉よ
ブリテン:ジョン・ダウランドによる夜の曲 Op.70(ギター独奏)
レノックス・バークリー:薄明かりの歌 Op.65(高声とギターのための)

コルネリア・ヘルヴィヒ(S)
カトリン・ゲルネ(G)

録音:1996年10月、1997年2月、ベルリン=ヴァンゼー、アンドレアス教会、ダイレクト・ディジダル・ステレオ

「夜」、「暗闇」、「薄明かり」をテーマとしたアルバム。

CARPE-16255
アモローゾマンチーニ:リコーダー・ソナタ集
フランチェスコ・マンチーニ(1672-1737):フルートと通奏低音のための12のソナタ(1724)から
第2番ホ短調/第10番ロ短調/第7番ハ長調/
第6番変ロ長調/第1番ニ短調/第4番イ短調

トリオ・マンチーニ
「セシル・ルミー(リコーダー)、ディルク・ベルナー(Cemb)、野入志津子(アーチリュート)]

録音:1996年12月、リヨン、聖ルイ=聖ブリュノ礼拝堂、ダイレクト・ディジダル・ステレオ

マンチーニはナポリに生まれナポリに没した作曲家。アレッサンドロ・スカルラッティの好敵手とみなされた彼は数多くのオペラ、オラトリオ、カンタータを書き、国の内外で名声を得た。「12のソナタ」はマンチーニの活躍が頂点をきわめた時期に書かれ、ロンドンデ出版された、大家の風格じゅうぶんの充実した曲集。現在、リコーダー奏者の重要なレパートリーとされている。トリオ・マンチーニはバーゼル・スコラ・カントールムで出会った3人が結成したトリオ。近年活躍が目立つ野入の参加が頼もしい。

CARPE-16256
オフレンダリコーダーとパーカッションのための20世紀作品集
マリオ・ラヴィスタ(1943-):供物[オフレンダ](テノール・リコーダーのための)
アンネッテ・シュルツ(1964-):夏の鎌(ソプラノ・リコーダー、アルト・リコーダー、テノール・リコーダー、バス・リコーダーとパーカッションのための)*
ストラヴィンスキー:無伴奏クラリネットのための3つの小品 から
第1曲/第3曲(アルト・フルートのための編曲版)
ユップ・ストラッセル(1934-):接触点(テノール・フルート、マリンバとパーカッションのための)*
カリオペ・ツォウパキ(1963-):Charavgi(ルネサンス・アルト・リコーダーのための)

カティア・ライザー(リコーダー)
タン・クタイ(パーカッション、マリンバ)*

録音:1997年10月、1999年3月、ベルリン=アドラースホフ、変容教会、ダイレクト・ディジダル・ステレオ

リコーダーというと一般には教育用楽器あるいは古楽器の印象が強いと思われるが、実はこの10年ほどのうちに、リコーダーのために書かれた新作は急増している。このアルバムではリコーダーの「静」の側面を探求した作品が選ばれており、共演するパーカッションも神秘的な雰囲気を高めるのに一役買っている。テノール・リコーダーはときに尺八のように響く。ライザーはダン・ラウリン他に師事したドイツの女性リコーダー奏者。

CARPE-16257
王のシャンブル付き楽団終身音楽家
オトテール:フラウト・トラヴェルソと通奏低音のための作品集

オトテール:フラウト・トラヴェルソのための曲集第1巻〜 組曲第4番ホ短調
フラウト・トラヴェルソのための曲集第2巻〜組曲第3番ニ長調
フラウト・トラヴェルソのための曲集第2巻〜組曲第1番ト短調
フラウト・トラヴェルソのための曲集第1巻〜組曲第1番ニ長調

レジネーガル
[ロドリーゴ・タラーサ(フラウト・トラヴェルソ)、クリスティーネ・ゲファート(Cemb)、ペトル・ヴァグネル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)]

録音:1998年7月、オスナブリュック、聖マリア教会、ダイレクト・ディジダル・ステレオ

オトテールはフランスの管楽器製作家・演奏家の一族に生まれ、製作・作曲・演奏・教育のすべてにおいて最高の才能を発揮した。彼は国王ルイ14世の宮廷楽団の管楽器奏者として活躍し、当時の音楽家としては最高の名誉である、「王のシャンブル付き楽団終身音楽家」の称号を授与された。オトテールが書いたフラウト・トラヴェルソのための作品は、現在も続く「フルート王国フランス」の幕開けを告げるものであった。
タラーサはチリに生まれ、ハーグ音楽院でバルトルト・クイケンに師事したフラウト・トラヴェルソ奏者。

CARPE-16258
ラ・ゴルフェランマ2つのコルネットのためのイタリアの音楽 1600-1650
ニコロ・コッラディーニ(1585?-1646):ラ・ゴルフェランマ[コルネット2、オルガン2]
フランチェスコ・ロニョーニ(17世紀):2つのコルネットのためのカンツォン第2番(1626)[コルネット2、オルガン2]
来たれ主よ[コルネット、オルガン]
2つのコルネットのためのカンツォン第1番(1626)[コルネット2、オルガン2]
サロモーネ・ロッシ(1570-1642?):ソナタ「ラ・ヴィエナ」(1623)[コルネット2、チェンバロ]
ソナタ「ラ・ロマネスカ(1626)[コルネット2、チェンバロ]
ソナタ「ラ・ベルガマスカ」(1642)[コルネット、リコーダー、レガール]
ジュゼッペ・スカラーニ(1628-1674?):2声のソナタ第3番[ミュート・コルネット2、チェンバロ]
チプリアーノ・デ・ローレ(ボヴィチェッリ編):ふたたび別れて[ミュート・コルネット、チェンバロ]
ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチオ(17世紀):ソプラノ2声のエコーのソナタ[コルネット2、チェンバロ、レガール]
ジュゼッペ・スカラーニ:2声のソナタ第5番[コルネット2、チェンバロ]
ガブリエリ:カンツォン 第1旋法[コルネット2、オルガン2]
パレストリーナ(1525?-1594) /ジョヴァンニ・バッサーノ(16-17世紀):あなたは完全に美しい[コルネット、オルガン]
ジュゼッペ・スカラーニ:2声のソナタ第1番[コルネット2、オルガン]
ダリオ・カステッロ(?-1656/58):ソプラノ2声のソナタ第2番[リコーダー2、オルガン]
ソプラノ2声のソナタ第1番[コルネット2、オルガン]
バッティスタ・リッチオ(17世紀):立ちつくすマリア(1617)[ミュート・コルネット2、オルガン]
ガブリエリ:エコーのカンツォン 第12旋法[コルネット2、オルガン2]

ル・コンセール・ブリゼ
[ウィリアム・ドンゴワ(コルネット、リコーダー)
濱田芳道(コルネット、リコーダー)
カーステン・ローフ(オルガン、チェンバロ)
ピエール=アラン・クレルク(オルガン、レガール)]

録音:1998年、スイス、ローザンヌ、聖ローラン教会、ノイヒャテル歴史博物館

日本の誇るコルネット&リコーダー奏者、濱田芳道が登場! 二重合奏形式の作品を2台のオルガンを備えた聖ローラン教会で、室内ソナタをリュッケルス製チェンバロを所蔵するノイヒャテル博物館でそれぞれ収録。コルネットの名手二人による歌い交わすようなデュオが魅力。

CARPE-16260
アルタ・ムジカチコーニア、デュファイ、ヴォルケンシュタイン:作品集
作曲者不詳(14世紀):Wel were hym that wyst
作曲者不詳(15世紀):Puisque je sui d'Amours loial servant
ギヨーム・デュファイ(1400頃-1474):年の初めのこの日に*
作曲者不詳(14世紀):Je voy le tens venir
作曲者不詳(14世紀):Contre le tremps et la sason jolye
 He,mari,mari
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン(1337-1445):あなたはわたしの美しい心を選んだ*
ピエール・ド・モラン(14世紀):Amis tout dous vis
作曲者不詳(15世紀):De tout flors
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン:楽しく美しき五月に*
ギヨーム・デュファイ
:四旬節のグローリア
ヨハネス・チコーニア(1370頃-1412):Ben che da vui donna
作曲者不詳(14世紀):ラ・マンフレディーナ、
 ラ・マンフレディーナのロッタ
ヨハネス・チコーニア:Doctorum principem、
 Melodia suavissima、Vir mitis
作曲者不詳(14世紀):愛する人よわたしはあなたに仕えなければならない*
デュファイ:美しい人よ楽しげで優雅な人よ、
 わが幸福わが愛
ニコラス・グレノン(1385頃-1456):La plus jolie et la plus belle
ヨハネス・チコーニア:一頭のヒョウ
ロバート・モートン(1430頃-1475):Il sera pour vous conbatu、
 戦士(ロム・アルメ)

アルタ・ムジカ
[ライナー・ベーム(ショーム、リコーダー、ストリング・ドラム)、ダグマー・イェニケ(ボンバルド、リコーダー、ストリング・ドラム)、ハンス=ユルゲン・ブルクガラー(ボンバルド、フィドル)、マリア・ケプケ(S)*、ペトラ・プリース(フィドル)カロリーネ・シュナイダー(ショーム)]

録音:1999年4-6月、ベルリン=ヴァンゼー、アンドレアス教会、ダイレクト・ディジダル・ステレオ

14−15世紀の作品(ほとんどが声楽曲)を管楽器を中心にして演奏したアルバム。アルタ・ムジカは1985年にライナー・ベームによって創設された中世の楽器を用いる管楽アンサンブルで、レパートリーに応じて歌手、弦・打楽器奏者も参加する。ショームはオーボエの前身にあたるダブル・リードの木管楽器で、ボンバルドはその大型(低音)のもの。カッチリとまとまった演奏と録音は、やはりドイツのアンサンブル、レーベルならではといえる。

CARPE-16261
ロドリーゴ歌曲&室内楽作品集
恋する羊飼いの歌(ソプラノとフルートのための;1935)
古い歌[アリア・アンティガ](フルートとギターのための;1960)
カスティーリャ詩集(ソプラノ、ピッコロ、ツィンクとギターのための;1980)から
サン・フアン・イ・パスクァ/別離と孤独/愛する人の忍耐強さ
前奏曲とリトルネッロ(チェンバロのための;1979)
カナリア諸島のフォリア(ソプラノとギターのための;1958)
2つの小幻想曲(ギターのための;1987);
なんてすてきな小道!/セファルディムのこだま
3つのビリャンシーコ(ソプラノとギターのための;1952);
Pastorcito Santo/アリアと冗談/Coplillas de Belen
即興曲(ハープのための;1959)
夜明けのセレナード(フルートとギターのための:1982)

クリスティーネ・ヴォルフ(S)
カトリン・ケルネ(G)
レギナ・ヴィルシング(Fl)
ウィリアム・ドンゴワ(ツィンク)
カティア・ライザー(ピッコロ)
ベニ・アラキ(Cemb)
ドメニカ・レーツ(Hp)

録音:1999-2001年、ベルリン=アルダースホフ、変容教会

ロドリーゴの小編成作品をたっぷり楽しめるアルバム。「カスティーリャ詩集」で用いられるツィンクは、ルネサンスからバロック初期にかけて使用された木管楽器で、コルネットとも呼ばれたものです。

CARPE-16262
フォーレ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.13/ソナタ第2番Op.108
ロマンス Op.28

アリアドネ・ダスカラキス(Vn)、
ログリット・イシャイ(P)

録音:2000年7月、ベルリン、ジーメンスヴィラ
※使用楽器:1856年ジャン=バティスト・ヴィヨーム製*/1900年頃エラール製+

ボストン生まれのダスカラキスとイスラエル生まれのイシャイが、ピリオド楽器で聴かせます。

CARPE-16263(2CD)
アルプスの向こうの音楽太陽王ルイ14世の宮廷
ロスト写本から


◆室内用音楽:ラ・カッタリーナ*
メールラ(1595-1665):ラ・カッタリーナ
ローゼンミュラー(1619頃-1684):2声のソナタ
作曲者不詳:2声のソナタ
ゲオルク・ムッファト(1653-1704):パッサカリア
ジョヴァンニ・パンドルフィ=メアリ(17世紀):ラ・カステッラ
フローベルガー(1616-1667):組曲第20番
カッツァーティ(1620-1677):ラ・フィアスカ、
12の音によるカプリッチョ、パッサカリオ=チャコーナ

◆教会用音楽:ラ・カルカニーニャ+
ゲオルク・ムッファト:トッカータ第1番
ヨハン・ローゼンミュラー:ソナタ
マウリツィオ・カッツァーティ:ラ・カルカニーニャ
ヨハン・シュトス:ソナタ
ゲオルク・ムッファト:トッカータ第7番
ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1623-1680):ソナタ第2番
ヨハン・ローゼンミュラー:ソナタ
ヨハン・カスパル・ケルル(1627-1693):パサカーユ
マウリツィオ・カッツァーティ:チャコーナ
タルクィニオ・メールラ(1595-1665):ラ・カッタリーナ

ル・コンセール・ブリゼ
[ウィリアム・ドンゴワ(コルネット、指揮)クリスティン・モラン(Vn)、カーステン・ローフ(Cemb)、西山まりえ(Hp)
アンネ=カトリーネ・ブヒャー(Org) ]

録音:2001年ヌシャーテル芸術歴史博物館*
2002年スール/聖マルタン教会+

1653年にドイツのフランツ・ロストによって編纂され、彼の死後フランス国王ルイ14世の手に渡った写本に収められたドイツ、オーストリア、イタリアの器楽作品を中心にしたアルバム。このところヨーロッパでの活躍が目立つ西山まりえの参加もポイントです。

CARPE-16264
「星と海」
リー・サンタナ:ヴィオラ・ダ・ガンバとリュートのための音楽

GREENPEACE MUSIC 2 [The North Sea - Whole Song - Whale Song]
GREENPEACE MUSIC 5
[Energy,kinetic,dynamic - A Prayer for Little Edie - Courtney -
Caliban Recap]
GREENPEACE MUSIC 4
[What the Sea Said - What the Sky Said - Pick-a-Mowen]
GREENPEACE MUSIC 3
[Copperline - On the Banks of the Mississippi - The Star and the Sea -
Fancy-Grade A - Sun Dance]
BILDER BALLET 1 [The Window - Der Flieger - R.C. - Das rote Kissen]

ヒッレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
リー・サンタナ(Lute)

人気抜群のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者ヒッレ・パールと、コンポーザー=リューティストであるリー・サンタナのデュオ・アルバム。サンタナはアメリカ合衆国フロリダに生まれ、ロックとジャズのギタリストとして活動した後、古楽に惹かれてリュートを学び、作曲も開始しました。当アルバムの収録曲もすべて彼のオリジナルです。

CARPE-16265
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタインの音楽
クリストフォルス・デ・モンテ(1383頃-1437):Plaude decus mundi[器楽]
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン(1377-1445):シリアで騒ぎがあった
フランチェスコ・ランディーニ(1335頃-1397):春が来た/愛の神よ、この乙女を
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン:煙で目を悪くする者は
作曲者不詳(14世紀):Je voy mon cuer[器楽]
 サルタレッロ[器楽]
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン:めでたし御母なる女王
ピエール・ド・モラン(14世紀):De ce que fol pense[器楽]
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン:来たれいとしい人よ!
 好意の心で[器楽]、起きて、マレデル!
ピエール・フォンテーヌ(1390頃-1447):A son plaisir volentiers serviroye[器楽]
マルティヌス・ファブリ(14世紀):N'ay je cause d'estre lies et joyeux[器楽]
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン:美しく生気あふれる五月
ニコラス・グレノン(1385頃-1456):もっともかわいく美しい
ザルツブルクの修道士(14世紀):Nachthorn[器楽]
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン:Ain gut geporen edelman[器楽]、
 起きろおれたちは眠りたい、
 わが心の痛みは消え去り
作曲者不詳(15世紀):めでたし御母おおマリア

アンサンブル・アルタ・ムジカ
[マリア・ケプケ(S)、マルクス・シュック(T)、ライナー・ベーム(ショーム、リコーダー、ストリング・ドラム)、ダグマー・イェニケ(ポマー、リコーダー)、ハンス=ユルゲン・ブルクガラー(ポマー、フィドル)、カロリーネ・シュナイダー(ショーム、アルト)、アンナ・シュタイゲンベルガー(S)、ペトラ・プリース(フィドル)]

録音:2001年5、7、9月、ベルリン、アンドレアス教会

最後のミンネゼンガー(ドイツの吟遊詩人)、オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタインと同時代の音楽で構成されたアルバム。

CARPE-16266
甘美なる旋律17世紀イタリアの音楽
ジュゼッペ・スカラーニ(1628頃活動-1674?):ソナタ「ラ・ノヴェッラ」
マウリツィオ・カッツァーティ(1620-1677):カプリッチョ「イル・ボヴィオ」、
 ガリアルダ「ラ・マニャーニ」
 コッレンテ・フランチェーゼ「ラ・グラッサ」
バルトロメオ・ディ・セルマ(17世紀):カンツォーナ第11番
ジュゼッペ・スカラーニ:ソナタ第16番
マウリツィオ・カッツァーティ:カプリッチョ「イル・ファントゥッツィ」
アンドレア・ファルコニエリ(1585-1656):甘美な旋律、
 フォリアス
バルトロメオ・ディ・セルマ:ファゴットのためのファンタジア
マウリツィオ・カッツァーティ:カプリッチョ「イル・コスピ」
 アッレマンダ「ラ・ギシラルディ」、
 ジガ「ラ・マルシーリャ」
バルトロメオ・ディ・セルマ:カンツォーナ第17番
ジュゼッペ・スカラーニ:ソナタ第3番
アンドレア・ファルコニエリ:パサカーユ=チャコーナ
マウリツィオ・カッツァーティ:カプリッチョ第12番「夜」、
 陰のバッロ、コンタディーニのバッロ、パッサカリオ
タルクィニオ・メールラ(1595-1665):チャコーナ

アンサンブル・バディネリ
[ラヘル・シュテルガー(リコーダー)、ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)、クリステャイン・ボイス(ドゥルツィアン)、アレクサンダー・ヴァイマン(チェンバロ、オルガン)、カール=エルンスト・シュレーダー(テオルボ、ギター)]

録音:2000年4月、ベルリン、アンドレアス教会

リコーダーとコルネットが旋律を吹き、ヴィオラ・ダ・ガンバやチェロではなくファゴットの前身楽器ドゥルツィアンが通奏低音を吹く、管楽器を主体とした演奏です。

CARPE-16272
ホルボーン(1545-1602):ファンタジー、エア&舞曲集
Cradle pavan(+)、As it fell on a holly eve(*)、
Cradle of conceites(*)、Fantasia No.3(*)、
Prelude(#)、Tres choses(#)、Pavane No.2(*)
Galliard No.2(*)、Pearl(*)、Muy linda(*)
Pavane quadro(**)、What you will(**)、
The oulde almaine(++)、Pavane passamezzo(++)
Galliard passamezzo(++)、Heartes ease(*)
Heigh ho holiday(*)、Jast(*)、Fantasia No.1(#)
Last will and testament(#)、The new yeares gift(*)
The teares of the muses(*)、
Mr.D.Bonds galliard(*)、Playfellow(*)、
Responce galliard(*)、Night watch(#)、Lullaby(#)

リー・サンタナ
(リュート(*)、バス・リュート(+)、バンドーラ(#)、チターン(**)、ツィターライン(++))

録音:ドイツ、デートリンゲン

フロリダ生まれのリュート奏者リー・サンタナが5種類の撥弦楽器を弾き分けて、イングランド・ルネサンスの作曲家・リュート奏者ホルボーンの作品を演奏。アルバム・タイトルになっている「Cradle of conceit(e)s」は「奇想の揺りかご」とでも訳したらよろしいのでしょうか。

CARPE-16273
JOHN COME KISS ME NOW
17世紀イングランドの様々な楽器のための組曲、ディヴィジョンと舞曲集

ジョン・プレイフォード(1623-1686):ノバディズ・ジグ
マシュー・ロック(1621-1677):「小コンソート」から 組曲第7番ト短調
デイヴィッド・メル(1604-1662):ジョン私にキスして
ジョン・プレイフォード:「イングランドの舞踏教師」から 陽気な乞食たち−シメロンの踊り
フランチェスコ・コルベッタ(1615-1681):スペインのパヴァン(ギター独奏)
マシュー・ロック:「ブロークン・コンソート」第2部〜組曲第2番ニ短調
「2部のコンソート、友人たちのための」〜組曲第4番ホ短調(原調:イ短調)
ソロモン・エクルズ(1618-1683):グラウンド上のディヴィジョン
パーセル:グラウンド ハ短調(チェンバロ独奏)
マシュー・ロック:「2部のコンソート、友人たちための」から 組曲第6番イ短調/イ長調
ジョン・プレイフォード:アイルランドのブレ、
 スコッツ・ラント、ウォリングフォード・ハウス、
 女王の喜び

ラ・ベアタ・オランダ
[クラウディア・ホフマン(ヴァイオリン、ポシェット)、ゲラルト・シュテンプフェル(リコーダー、ヴィオル)、トルステン・ブライヒ(テオルボ、アーチリュート、ギター、キタローネ)
ティナ・シュペックホーファー(Cemb)]

録音:2008年8月9-12日、ドイツ、アウハウゼン

ラ・ベアタ・オランダはオランダのハーグ王立音楽院でシギスヴァルト・クイケン、寺神戸亮に師事したクラウディア・ホフマンによって1992年にドイツのフライブルクで創設されたアンサンブル。ディヴィジョンは17世紀にイングランドで流行した変奏曲の一種です。

CARPE-16274
デ・プロフンディス
ミシェル・ゴダール(1960-):深い淵から私はあなたに向かって叫ぶ」による即興曲
ヴォルフガング・エブナー(1612-1664):深い淵から私はあなたに向かって叫ぶ
ゴダール/シェッパー:蜘蛛
リー・サンタナ(1959-):島の上の島、
 ミスター・エド、今回が最後
オラツィオ・ベネヴォリ(1605-1672):彼を君主たちと共に並ばせ
アレッサンドロ・グランディ(1575/1580-1630):神が私たちを憐れみ
アルベリク・マザーク(1609-1661):天上は静穏であった
マウリツィオ・カツァーティ(1620頃-1677):天上で大戦争があった
ミシェル・ゴダール:マニフィカト
アントニオ・チフラ(1584-1629):博士たちは星を見て
ヨハン・メルヒオール・グレートレ(1626-1683):アヴェ・マリア
トーマス・アイゼンヒュート(1644-1702):サルヴェ・レジナ

トレ・バッシ[アラン・ビュエ、ポール・ウィレンブロック、フィリップ・ロシュ(バス)]
ミシェル・ゴダール(セルパン)、
ヒッレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ、リローネ)
リー・サンタナ(キタローネ)

3人のバスと3つの低音楽器による音楽。3人のバス歌手によるグループ、トレ・バッシ(Tre Bassi;3人のバス)が当レーベルでおなじみのヒッレ・パール、リー・サンタナらと共演したユニークなプロジェクト。セルパンはコルネット(ツィンク)族の最低音楽器で、蛇のようにくねった長い管を持っています(画像)。ミシェル・ゴダールはフランスのテューバ奏者としてジャズとクラシックの両ジャンルで活躍、また数少ないセルパンのスペシャリストとして貴重な存在です。
歌詞・英訳はウェブサイトを参照する形となっています。
低声と低音の共演ですがけけっして重苦しくはありません。17世紀の様々な作曲家たちが3人のバスのための音楽を書いていたのは少々驚きですが、彼らがバスという声によって意図したものは威嚇や鈍重さではなく、落ち着きであったことがわかります。全体にヒーリング志向と受け取れますがユーモラスな部分もあり、とにかくユニークなアルバムです。





CARPE-16276
彼らが私の名呼ぶならば
ディエゴ・ピサドル
(1509/10?-1557以後):歌曲&ビウエラ曲集
「ビウエラの譜本」(1552年、サラマンカにて出版)から
Si me llaman a mi llaman
Quien tuviesse tal poder
Fantasia a tre bozes del quarto to...
Para que es dama tanto quereros
Partense partiendo yo、Y con que la lavare
Por una vez que mis ojos alce
Fantasia por el quarto tono sobre ...
Si la noche haze escura
No me llamen sega la yerba
O bene mio fa famme uno favore
Madonna mia fan me von
Guarte guarte el rey don Sancho
Lagrime mesti
Fantasia sin passo ninguno a tres ...
Passeavase el rey Moro
Gentil cavallero, dadme ora un beso
A quand'a quand'haveva
Sempre me fingo、En la fuente del rosel
Fantasia del sexto tono a quatro
Aquellas sierras madre
La manana de San Juan
Si te quitase los hierros
Herida va la garca、Pues te partes y te vas

エル・コルテサノ
[ホセ・エルネンデス=パストル(男性アルト)
アリエル・アブラモヴィチ(ビウエラ)]

スペインの作曲家・ビウエラ奏者ピサドルの「ビウエラの譜本」には58のビウエラ伴奏歌曲と37のビウエラ独奏曲が収められています。
ホセ・エルネンデス=パストルはバーゼルのスコラ・カントールムでリチャード・レヴィットとアンドレアス・ショルに師事したスペインのカウンターテナー。アリエル・アブラモヴィチはロック、ジャズ、ラテンから転向してバーゼルのスコラ・カントールムで学んだというユニークな経歴を持つアルゼンチン生まれのギター&ビウエラ奏者。1998年、二人がバーゼルでデュオを組みエル・コルテサノを結成しました。
歌詞・英訳はウェブサイトのPDFファイルを参照・印刷する形となっています。

CARPE-16277
芳香のコンサート
S.マルク:インプロヴィゼーション
M.ゴダール(1960-):アンブル
 インパーメネンス
G.マレ:インプロヴィゼーション
M.ゴダール:アンジェリカ
M.ゴダール/P.エラール:インプロヴィゼーション
G.ムルギア:インプロヴゼーション
G.マレ:Nebia del baix camp
G.ムルギア:インプロヴィゼーション
G.マレ:偶像破壊者
S.マルク:アルマンド
M.ゴダール:ルネッサンスをなぞって
P.エラール:インプロヴィゼーション
M.ゴダール:影の線
 インプロヴィゼーション
 Fermal'ali
S.マルク:インプロヴィゼーションU
ミシェル・ゴダール(セルパン)
ガビノ・ムルギア(Sax)
ジェラール・マレ(G)
パトリス・エラール(パーカッション)
セバスチャン・マルク(リコーダー)

録音:2009年5月13-15日
陶酔と香水・・・。このパッケージを開くと現れる薄紙から仄かに良い香りが漂います。ウルスラ・S=ヨーがプロデュースした神秘的でどこか懐かしいこの香りは、花というよりも深い森の奥に由来するものでしょうか?この香りの中で奏された音楽は、この香りと見事に調和し、幽玄で深淵な世界を表出しています。とりわけインプロヴィゼーション(即興演奏)でのジャンルを超えた音世界は一聴の価値ありです。
CARPE-16278
コルベッタ、ヴィゼ:バロックギター曲集
フランチェスコ・コルベッタ(1615-1681):前奏曲 g sol re ut b mol
アルマンド/クラント
 サラバンド/ジグ/パッサカリア
 前奏曲 f ut fa
 ヨーク公殿下のお気に入りのアルマンド
 クラント/サラバンド/ジグ
 オルレアン公夫人のトンボー
 シャコンヌのカプリス
 前奏曲 b fa b mi tierce mineur
 王のアルマンド
 クラント/サラバンドI/サラバンドII
 パッサカリア
 モンマス公のお気に入りのガヴォット
 前奏曲 c sol ut fa b mol/パッサカリア
 オルレアン公夫人のサラバンド/ジグ
 もうひとつのシャコンヌ
ロベール・ド・ヴィゼ(1650頃-1732):前奏曲
 フランシスク氏のトンボー
ロザリオ・コンテ(バロックG)

録音:2006年8月7-8日、ロヴァート(イタリア)、アヌンツィアータ修道院
フランチェスコ・コルベッタ(イタリアのパヴィア生まれ)はバロックギター史上最高のヴィルトゥオーゾと称されるギタリスト・ギター教師・作曲家。フランスでは国王ルイ14世のギター教授を務め、その後渡ったイギリスでは貴族階級の間にギター・ブームを起こしました。ロベール・ド・ヴィゼはコルベッタの教え子の一人で、「フランシスク氏のトンボー」は師への追悼曲です。ロザリオ・コンテは1966年イタリアのタラントに生まれ、バーリのピッチニーニ音楽院で学んだ後バーゼルのスコラ・カントルムでホプキンソン・スミスに師事したギター・リュート系楽器奏者。
CARPE-16279
心のおもむくままに スペイン・ルネサンス音楽と即興演奏
パッサカリア
バルバラ・ストロッツィ(1619-1677)/ジョヴァンニ・アントニオ・パンドルフィ・メアッリ(活躍:1660-1669)/即興
パッサメッツォ・モデルノ
ディエゴ・オルティス(1510-1570以後)/ビセンテ・パリリャ/即興
フォリアス
アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):パバナとそのグロサ/誰のために髪を伸ばした
ディエゴ・オルティス/ビセンテ・パリリャ:セレルカダ第8番
即興:誰も愛さずにいられようか
ガイヤルド
ピエール・アテニャン(1494頃-1552)/即興
グアルダメ・ラ・バカス(牛の見張り番)
ルイス・ベネガス・デ・エネストロサ(1510頃-1570)
 ディエゴ・オルティス/即興
コンデ・クラロス(クラロス伯爵)
 エンリケス・デ・バルデラバノ(1500-1556)と不詳作者の作品に基づく即興
シャコンナ
 クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1673)とベネデット・フェラーリ(1603/1604-1681)の作品に基づく即興
モーレ・イスパーノ[ビセンテ・パリリャ(リコーダー、指)、ラケル・アンドゥエサ(S)、ファーミ・アルクァイ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ヘスス・フェルナンデス(リュート、テオルボ)、ミゲル・リンコン(リュート、ギター、テオルボ)、ハビエル・ヌニェス(Cemb)、アルバロ・ガリド(打楽器)]
楽譜に書かれた通りに音を出してお終いではなく、心のおもむくままに即興を展開してゆく・・・これが、スペインのピリオド楽器アンサンブル、モーレ・イスパーノのポリシー。「誰々作曲の何々」で完結しない創造的な音楽が、ここにはあります。
CARPE-16280
ファンタスティック・スタイル
ジョヴァンニ・パンドルフィ=メアッリ(1620-1669頃):6つのソナタ Op.3(1660)〜ソナタ「ラ・カステッラ」
 ソナタ「ラ・メラーナ」
フローベルガー:皇帝フェルディナント3世の死に寄せる哀歌(1657)
ジョヴァンニ・パンドルフィ=メアッリ:6つのソナタ Op.3〜ソナタ「ラ・チェスタ」
フローベルガー:トッカータ第3番ヘ長調(1649)
ジョヴァンニ・パンドルフィ=メアッリ:6つのソナタ Op.3 〜ソナタ「ラ・ステッラ」
 ソナタ「ラ・サッバティーナ」
フローベルガー:組曲ニ短調
ジョヴァンニ・パンドルフィ=メアッリ:6つのソナタ Op.3〜ソナタ「ラ・クレメンテ」
ル・コンセール・ブリゼ
[ウィリアム・ドンゴワ(コルネット[ツィンク])
カルステン・ローフ(チェンバロ、オルガン)
エリク・ベロック(Lute) ]

録音:2009年10月28-31日、ヌーシャテル(スイス)、美術・歴史博物館、ライヴ
イタリアのヴァイオリニスト・作曲家パンドルフィ=メアッリはその経歴がほとんど知られていません。現存する作品は各6曲から成る2つのソナタ集(Op.3、Op.4)のみですが、それらはコレッリ以前の器楽史において重要視されています。当CDは吹奏古楽器コルネットの名手ウィリアム・ドンゴワが Op.3の全曲で名演奏を披露したライヴ盤。同時代のフローベルガー(イタリアでフレスコバルディに師事したドイツの鍵盤楽器奏者・作曲家)の作品が曲間に演奏されています。
CARPE-16281
スウェーリンク:チェンバロ作品集
スウェーリンク:半音階的ファンタジア
私たちのために御子が生れた
スペインのパヴァーヌ
大公のバレット/緑の菩提樹の下で
もしも運命の女神に愛されるなら
涙のパヴァーヌ
ああ、神よ、天から見下ろしてください
私の青春は過ぎ去り
クラウディオ・メールロ(1533-1604):トッカータ ニ短調
スウェーリンク:おかしなシモン
ジョン・ブル:スウェーリンクのフーガによるファンタジア
アリーナ・ロタル(Cemb)

録音:2010年7月6-8日、アーレンスホルスト(ドイツ)、聖ヨハンニス教会
アリーナ・ロタルはルーマニアのブカレストに生まれ、1999年ドイツに移住、ジーグベルト・ランペ、カルステン・ローフ、デトレーフ・ブラチュケ、ボブ・ファン・アスペレンに師事したチェンバロ奏者。
CARPE-16282
ニンフィディア−妖精の国エリザベス&ジェイムズ朝イングランドの歌と舞曲集
ジョン・ベネット(1575頃-1614以後):The Elves daunce
マイケル・ドレイトン(1563-1631)作詩:Nymphidia
トマス・レイヴンズクロフト(1582/1592-1635):Yonder comes a courteous knight
ジョン・プレイフォード(1623-1686):Scotch Cap
不詳:The sorrowful complaint of Susan Higges
ジョン・ジョンソン(1545頃-1594):Quadro Paven / Quadro Galliard
リチャード・ファラント(1530頃-1580):Panthea's lament
ロバート・ジョンソン(1583頃-1633):Full fathom five
不詳:Howell's Delight
ロバート・ジョンソン:Where the bee sucks
不詳:Grimstock
トマス・ロビンソン(1560頃-1610頃):The new hunt's up
トマス・アスキュー:Jig
ジョン・ダウランド:O sweet woods / Can she excuse
不詳:The Puncke's delight / The dark is my delight / Excuse me
ジョン・プレイフォード:Bobing Joe & Jenny pluck pears
ジョン・ダウランド:I saw my lady weepe
不詳:Daphne - Broadside ballad [ボーナス・トラック]
パンタグリュエル
アンナ・マリア・ヴィーロズ(歌)ドミニク・シュナイダー(笛、ギター、歌)
マーク・ウィーラー(リュート、チターン、バンドーラ)

録音:2010年7月、コルンラーデ(ドイツ)、聖マリア教会
17世紀のイングランドで隆盛した妖精文学を下敷きとしたプログラム。2002年に結成されたパンタグリュエルはアントニー・ルーリー絶賛の古楽グループ。デンマーク生まれのソプラノ、アンナ・マリア・ヴィーロズの透き通った歌声が魅力です。
CARPE-16284
ヤコブ・ファン・エイク(1590-1657):リコーダー作品集
「笛の楽園」第1巻〜Lof-zangh Marie
Engels Nachtegaeltje
Janneman en Alemoer
O Heyligh Zaligh
Tweede Lavignione
Prinst Robberts Masco
Bockxvoetje(第2巻 から)
Engels Liedt / Lanterlu
Pavaen Lachrymae / Courante
Stil, stil een reys / Rosemont
Rosemond die lagh gedocken
Lavignone / Frans Ballet
ゲラルト・シュテンプフェル(リコーダー)

録音:2008年8月、アウハウゼン(ドイツ、バイエルン州)、修道院教会
生まれながらの盲目のオランダ貴族にしてリコーダー、オルガン、カリヨンの名演奏家、作曲家であったファン・エイク。厖大な数のリコーダー独奏曲を収録した「笛の楽園」は現代のリコーダー奏者、そして古楽愛好家に遺された貴重な曲集です。ゲラルト・シュテンプフェルはリコーダーをウルリケ・フォルクハルト、マリオン・フェラブリュッヘン、ワルター・ファン・ハウヴェに、チェンバロをアンネケ・アンテンボッシュ、カルステン・ローフに、ヴィオラ・ダ・ガンバをハルトヴィヒ・グロート、パオロ・パンドルフォに師事したドイツのピリオド楽器奏者。
CARPE-16285
ルネサンス音楽の装飾
ルルキン(15世紀後半):De tous biens playne -
エーヌ・ヴァン・ギゼゲム(1445頃-1476以降/1497以前):De tous biens playne
マルケット・カーラ(1465頃-1525):Chi me dara piu pace
バルトロメオ・トロンボンチーノ(1470-1534以降):Per dolor me bagno il viso
ジョスカン・デプレ(1450頃-1521)/ルイス・デ・ナルバエス(活躍:1526-1549):
Mille regretz. Cancion del Emperador[千々の悲しみ.皇帝の歌]
ジョスカン・デプレ:Mille regretz
フィリップ・ヴェルドロ(1480頃-1530頃):Igno soave/Madonna per voi ardo
チプリアーノ・デ・ローレ(1515頃-1565):Anchor che col partire[別れの時]
不詳:Une jeune fillette[若い娘](出版:1576)
ピエール・R、伝サンドラン(1490頃-1560頃):Doulce Memoire[甘い記憶]
ビセンテ・パリリャ(1977-):アヴェ・マリス・ステラによるコントラプント
ディエゴ・オルティス(1510頃-1570)/ビセンテ・パリリャ:ラ・スパニャによるコントラプント
アントニオ・デ・カベソン(1510頃-1566):「La Dama le Demanda」によるディフェレンシア
即興演奏:パッサカリア
モレ・イスパノ
ラケル・アンドゥエサ(S)
ビセンテ・パリリャ(リコーダー、指)
ミゲル・リンコン(リュート、テオルボ)
 ヘスス・フェルナンデス(Lute)
ファーミ・アルクアイ、ラミ・アルクアイ、ヨハンナ・ローゼ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ハビエル・ヌニェス(Cemb)
アルバロ・ガリド(打楽器)

録音:2009年4月26-29日、セビリャ(スペイン)、キリスト学校小礼拝堂
16世紀の西欧音楽における装飾・変奏・即興を探求したアルバム。リコーダーのヴィルトゥオーゾ、ビセンテ・パリリャを中心に、スペイン古楽の新たなる歌姫ラケル・アンドゥエサ、自主レーベル(Alqhai & Alqhai)でも絶好調なアルクアイ兄弟らが、じっくりと、深く濃い音楽を聴かせてくれます。前作「心のおもむくままに」(CARPE 16279)には赤ワインが似合いましたが、こちらは深煎りのコーヒーを味わいながら楽しみたい、そんな感じです。
CARPE-16286
モンテヴェルディ〜ア・トレース・オブ・グレース
モンテヴェルディ:Pur ti miro[歌劇「ポッペアの戴冠」から ただあなたを見つめ]
ミシェル・ゴダール(1960-):L'Abbesse / Soyeusement / A trace of grace
モンテヴェルディ:Zefiro torna[西風が戻り]
ミシェル・ゴダール:Prelude in F / Roma
スティーヴ・スワロー(1940-):Les effets de manches
モンテヴェルディ:Pianto della Madonna[聖母の嘆き]
ミシェル・ゴダール:Doppo il lamento
モンテヴェルディ:Si dolce e il tormento[苦しみはこんなにも甘く]
スティーヴ・スワロー:Doppo il tormento
モンテヴェルディ:Oblivion soave[歌劇「ポッペアの戴冠」から 安らかにみな忘れ]
ミシェル・ゴダール(セルパン、ベースギター)
ギュメット・ロランス(歌)
ガヴィーノ・ムルジア(サクソフォン、声)
ファニー・パクー(Vn)
ブルーノ・ヘルストロッファー(テオルボ)
スティーヴ・スワロー(ベースギター)

録音:2011年6月1-4日、ブリュエール=アリシャン(フランス)、ノワールラック修道院
「芳香のコンサート」(CARPE 16277)に続くフランスのセルパン奏者ミシェル・ゴダールのノワールラック修道院における録音で、その続編とも言えるアルバム。セルパンは蛇のようにくねった長い管を持つ、コルネット(ツィンク)族の最低音楽器。ミシェル・ゴダールはフランスのテューバ奏者としてジャズとクラシックの両ジャンルで活躍、また数少ないセルパンのスペシャリストとして古楽の分野でも貴重な存在です。当アルバムでもゴダールのコネクションが生かされ、古楽からギュメット・ロランス、ファニー・パクー、ブルーノ・ヘルストッファー、ジャズからガヴィーノ・ムルジアとスティーヴ・スワローが参加。古楽トリオとジャズ・トリオのコラボレーションで展開されるジャンルも時代も超えた渋く知的な雰囲気の音楽がリスナーを魅了します。アルバム・タイトルは「恩寵の跡」、「神の恵みをたどって」とでも訳すべきなのでしょうか、現在は建物だけになってしまったノワールラック修道院、天才モンテヴェルディとその音楽にインスパイアされたゴダール、スワローの作品に掛けられているのかもしれません。
CARPE-16288
アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566-1638頃):アーチリュートの為の作品集
トッカータ第8番/舞踏の為のガリアルダ第4番
コッレンテ第2番/半音階的トッカータ第12番*/トッカータ第3番
変奏によるサラバンドのアリア*/トッカータ第26番*/パッサカリア
コッレンテ第10番/トッカータ第3番*/リチェルカーレ・ムジカーレ第1番*
トッカータ第7番/ガリアルダ第1番/コッレンテ第9番/トッカータ第6番
ガリアルダ第3番/コッレンテ第8番/フランス風サラバンド
リチェルカーレ第1番/トッカータ第8番*
チャッコーナ「スペイン風マリオナ」
*「リュート曲集第1巻」(1623)から/(無印)「リュート曲集第2巻」(1639)から
ロザリオ・コンテ(アーチLute)

録音:2011年8月24-27日、アヌンツィアータ修道院、ロヴァート(イタリア)
アレッサンドロ・ピッチニーニはボローニャに生まれ、ルネサンス末期からバロック初期にかけてイタリアで活躍したリュート奏者・作曲家。アーチリュートはリュートに棹のような拡張ネックを取り付け開放バス弦を張った楽器。ピッチニーニは1623年出版の「リュート曲集第1巻」において自分がこの楽器の発明者であると主張しています。ロザリオ・コンテは1966年イタリアのタラントに生まれ、バーリのN・ピッチンニ音楽院で学んだ後、バーゼルのスコラ・カントールムでホプキンソン・スミスに師事したリュート、ギター奏者。
CARPE-16287
トレチェント(14世紀イタリア)の音楽
エギディウス・ダ・フランチア(14世紀):Intro - Donna s'amor
アンドレア・ダ・フロレンティア(?-1415):Cosa crudel
バルトリーノ・ダ・パドヴァ(活躍:1365頃-1405頃):El no me giova
フランチェスコ・ランディーニ(1325/1335頃-1397):Somma felicita
アンドレア・ステファーニ(活躍:1399頃):Con tutta gentilezza
バルトリーノ・ダ・パドヴァ:I bei sembianti
即興演奏:Interlude
不詳:Nel mio bel orto / Lauda
バルトリーノ・ダ・パドヴァ:La douce cere
不詳(ファエンツァ写本所収):Interlude
バルトリーノ・ダ・パドヴァ:Alba colomba
不詳:Passando in ombra (Madrigal / Estampie)
ドン・パオロ・ダ・フィオレンティア(1355頃-1436以後):Amor da po'che
ゲラルデッロ・ダ・フィレンツェ(1320/1325頃-1362/1363):Donna, l'altrui mirar
エギディウス・ダ・フランチア:Donna s'amor
アンサンブル・シンタグマ
入澤真美、カトリーヌ・ジョスラン(S)
太刀川昭(C.T)
守谷敦(リコーダー)
ソフィア・ダニレフスキ(中世フィドル)
ジェローム・サロモン(打楽器)
ベランジェル・サルダン(中世ハープ)
マルニクス・ファン・ゼップ(カリヨン)
アレクサンドル・ダニレフスキ(中世リュート、Chekker、ディレクター)

録音:2010年8月4-6日、ビルシュ(フランス)、聖オーギュスタン礼拝堂
「イタリアのアルス・ノヴァ」とも称されるトレチェント(1300年代、つまり14世紀イタリア)を代表する一人であるバルトリーノ・ダ・パドヴァと同時代の作曲家たちによる、非常に手の込んだ精巧緻密な音楽を取り上げたアルバム。日本人メンバーの活躍がうれしいアンサンブル・シンタグマ。演奏至難な音楽をまったくそのように聴かせないその演奏技術の高さに驚嘆させられます。「聴く」という行為の感覚すら忘れさせる音楽はほんとうに独特で、うまく文章で表せないものがあります。
CARPE-16288
アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566-1638頃):アーチリュートの為の作品集
トッカータ第8番/舞踏の為のガリアルダ第4番
コッレンテ第2番/半音階的トッカータ第12番*/トッカータ第3番
変奏によるサラバンドのアリア*/トッカータ第26番*/パッサカリア
コッレンテ第10番/トッカータ第3番*/リチェルカーレ・ムジカーレ第1番*
トッカータ第7番/ガリアルダ第1番/コッレンテ第9番/トッカータ第6番
ガリアルダ第3番/コッレンテ第8番/フランス風サラバンド
リチェルカーレ第1番/トッカータ第8番*
チャッコーナ「スペイン風マリオナ」
*「リュート曲集第1巻」(1623)から/(無印)「リュート曲集第2巻」(1639)から
ロザリオ・コンテ(アーチLute)

録音:2011年8月24-27日、アヌンツィアータ修道院、ロヴァート(イタリア)
アレッサンドロ・ピッチニーニはボローニャに生まれ、ルネサンス末期からバロック初期にかけてイタリアで活躍したリュート奏者・作曲家。アーチリュートはリュートに棹のような拡張ネックを取り付け開放バス弦を張った楽器。ピッチニーニは1623年出版の「リュート曲集第1巻」において自分がこの楽器の発明者であると主張しています。ロザリオ・コンテは1966年イタリアのタラントに生まれ、バーリのN・ピッチンニ音楽院で学んだ後、バーゼルのスコラ・カントールムでホプキンソン・スミスに師事したリュート、ギター奏者。
CARPE-16289
オランダのリュート音楽
ティシウスのリュート曲集(1595-1646)〜[Met dat schuijtgen al over dat meertgen/Jan Dirrixz/In een groot ongheluck/T' souw een meijsken gaen om wijn/Ick lijd' int hart pijn onghewoon - Mr. David/Daer is een Leeuwerck doot ghevallen]
フレホリオ・フエト(1550以前-1616頃):ファンタジア
ニコラ・ヴァレ(1583頃-1644以後):前奏曲/緑の菩提樹の下で/哀歌の形式によるパヴァーヌ
  イングランドの歌
フレホリオ・フエト:ファンタジア
ヨアヒム・ファン・デ・・ホーフェ(1567-1620):前奏曲/アルマンド/涙のパヴァーヌ/Susanneken/Het Laeste Leijtsche Afscheyt/Favorito - Diomedes Cato/Windeken/ガリアルド/ファンタジア第6番/アルマンド/ガリアルド/フランドルの歌
エマヌエル・アンドリアーンセン(1554頃-1604):イングランドの歌−別のイングランドの歌−イングランドのサルタレッロ
アントニー・ベイルズ(Lute)

録音:聖マリア教会、シェーネモーア(ドイツ)、時期の記載なし
リュート界の重鎮で、アムステルダムのスウェーリンク音楽院教授として数多くの優秀なリュート奏者を輩出したアントニー・ベイルズによる、16世紀後半から17世紀前半にかけてのオランダのリュート音楽。
CARPE-16290
フローベルガー:組曲&トッカータ集
ブランシュロシュ氏の死に際してパリで書いたトンボー
組曲第19番; アルマンド,ジグ,クラント,サラバンド
トッカータ第2番
組曲第2番; アルマンド,ジグ,クラント,サラバンド
組曲第12番; ラメント,ジグ,クラント,サラバンド
組曲第13番; アルマンド,ジグ,クラント,サラバンド
リチェルカーレ第7番/トッカータ第19番
組曲第14番; ラメンタシオン,ジグ,クラント,サラバンド
トッカータ第11番
アリーナ・ロタル(Cemb)

録音:音楽・歴史博物館、ヌーシャテル、スイス
アリーナ・ロタルはルーマニアのブカレストに生まれ、1999年ドイツに移住、ジーグベルト・ランペ、カルステン・ローフ、デトレーフ・ブラチュケ、ボブ・ファン・アスペレンに師事したチェンバロ奏者。前作:スウェーリンク:チェンバロ作品集(CARPE 16281)。
CD-16291
不確定性原理〜アレクサンドル・ダニレフスキ(1957-):作品集
ラウダ<プレリュード/第1 部:Se mai per maraveglia/インターリュード I/第2 部:ユニバーサル・ドローレ/インターリュード U/第3 部:Ser perder la propia vita /インターリュード V/第4 部:Gia le ferrate e inexpugnabil porte >
レヴェレーション
悲しみのオーダ<前奏曲/詩:黄金の葉/インターリュード/別れ:誰が私のコップに注いでくれるのだろう?>
リコーダー四重奏のためのアンティフォナいていたい1枚です。
太刀川昭(C.T)
スザンナ・トス(S)
ラリッサ・グローエンフェルト(Vc)
フランダース・リコーダー・クァルテット
アンサンブル・シンタグマ
アレクサンドル・ダニレフスキ(指)

録音:ベルギーアントワープ,AMUZ
中世から現代まで、様々な時代を想起させる神秘的な音のサウンドスケープ。身の毛もよだつようなチェロの咆哮で幕を開ける「ラウダ」は、この世のものとも思えぬような歌声を従え、聴き手を冥界へ誘います。調性も和声も不明瞭であり、とっつきやすいメロディがあるわけでもないのですが、曲に漂うオーラはとても魅惑的であり、独特の美しさに満ちたものです。独奏チェロによる「レセレーション」も確かな質感を感じさせる豊かな音楽。
CARPE-16292
ハリーはわれらの王様/チューダー王ヘンリー8世のための音楽
1.作者不詳:England be Glad
2.オケゲム:レクイエム-入祭唱
3.ヘンリー8世(1491-1547):Gentil prince de renom
4.作者不詳:Nil maius superi vident a 5
5.伝承曲:The Hunt is Up
6.ヘンリー8世:Grene growith the holy
7.作者不詳:Jay pryse amours
8.ウィリアム・コーニッシュ2世(1468-1523):Blow thi horne hunter
9.クロード・ジェルヴェーズ(1525-1560):Pavan,“La Battaglia”
10.作者不詳:And I were a maiden
11.作者不詳:Pray we to God a 31
12.ビュノワ(1430-1492): Fortune esperee
13.伝承曲:Fortune My Foe
14.バード(1540-1623):Fortune my foe
15.ヘンリー8 世:If love now reynyd
16.ウィリアム・コーニッシュ2 世:A robyn, gentyl robyn
17.ヘンリー8 世:Taunder naken
18.クロード・ジェルヴェーズ:Gagliarde “La Battaglia”
19.ヘンリー8 世:Pastyme with good companye
20.ヘンリー8 世:Helas madam
21.作者不詳:La doune cella
22.作者不詳:Adieu madame ma maistresse
23.ヴェルドロ(1485-1532):Sancta Maria a 6
チャールズ・ダニエルズ(T)
ジェレミー・ウェスト(コルネット)
カペラ・デ・ラ・トーレ
カタリナ・ボイムル(指)
チューダー王ヘンリー8世(1491-1547)は、イングランド王家史上最高のインテリであるとされ、ラテン語、スペイン語、フランス語を理解し、スポーツにも才能を発揮、また音楽にも造詣が深かったことで知られています。また幾つかの合唱曲の楽譜も現存、文化史にも名を残しています。このアルバムは、そんな王自身の作品とその時代の音楽を集めたもので、世俗曲から宗教曲まで、16世紀のイギリス文化の華を感じさせる好企画となっています。テノールのチャールズ・ダニエルズは、当時の言葉を古式ゆかしき発音で見事に歌い上げ、およそ500年前の音楽を生き生きと表現しています。
CARPE-16293
寒い冬の日に/クリスマスの音楽集
英国民謡:A Wassail, a Wassail
カナダ民謡:'Twas in the Moon of Wintertime
英国民謡:月は輝き
Tune No 176 Turlough O’Carolan (1670?-1738), Ireland
英国/フランス民謡:The Holly and the Ivy
スコットランド民謡:A Naoidhe Naoimh (O Holy Child)
To Shorten Winter’s Sadness Thomas Weelkes (1576?-1623), England
アイルランド民謡:ベツレヘムの夜
アイルランド民謡:クリスマス・イブ-Christmas in Killarney-クリスマスの日の朝-クリスマスの前の日
英国/フランス民謡:Pat-a-Pan
Taladh ar Slanaighear Scottish Gaelic traditional (Our Saviour’s Lullaby)
アイルランド民謡:寒い冬の朝に
英国民謡:A Babe is Born All of a Maid
Nikolaus Newerkla:英国民謡による「This is the Truth Sent」
英語とアイルランド語によるWexford Carol
英国民謡:Gower Wassail Welsh
英国民謡: Drive the Cold Winter Away
英国民謡:Deck the Hall
グアドリガ・コンソート
録音:2012年5月3-6日オーストリア,ガルス・アム・カンプゲルトルーズ教会
アイルランド、英国、カナダ民謡で祝うクリスマス。使っている楽器は中世のものでも、そこに流れる感覚は間違いなく現代に通じるものです。クラシックというよりもワールド・ミュージックであり、素朴で懐かしい何とも言えない肌触り。大地の息吹きをそのまま感じるクリスマスもよいものです。グアドリガ・コンソートはブリテン諸島に伝わるバラードや、ケルトのゲール語の宮廷の歌、舞曲などを現代的感覚で演奏するアンサンブル。楽しくて美しい1枚です。
CARPE-16294
世界と音楽〜15世紀のスペインとフランドルの器楽曲
ブリュメル:タンデルナック
アグリコラ:我らが主に向かいて喜べ
デ・パレーハ:世界の音楽を皆で奏でよ4.ティンクトーリス:思い出
オケヘム/ティンクトーリス:ダン・オートル・アメ
ティンクトーリス:彼女はいいところばかり
 Elaes Abrayam
ベニート:キリエ/グローリア
作者不詳:カノン- Undecim apostoli secuti sunt Petrum
ダ・ペサロ(グリエルモ修士):La Spagna/Falla con misuras
ギゼゲム/アグリコラ:Alez, regretz
アグリコラ:Comme femme
作者不詳:めでたし、聖なるマリア
ティンクトーリス:アレルヤ
アグリコラ:Cecus non judicat de coloribus
ティンクトーリス:Tout a par moy
コンペール:Beaulte damours
アグリコラ:Princesse de toute beaulte
コンペール:Le grant desir d’aymer m’y tient
クァリア
【アンナ・ダニレフスカイア…フィドル/クリストフ・デスリネス・・・・オルガネット/ランベルト・コルソン…リコーダー,コルネット,音楽監督】

録音:2012年6月26-29日
スペイン、カスティーリャ・イ・レオン州セゴビア県の県都であるセゴビアの図書館に所蔵されている「セゴビア写本」は、15世紀末に編纂された興味深い曲集です。当時のスペインで流行したポリフォニック音楽や、近隣の国で演奏された音楽(オランダやフランスの曲も含まれる)など、幅広い作品が含まれ、学術的にもとても貴重な資料となっています。これらの曲を演奏しているクァリア(日本語で感覚の意)は、音楽を奏することを通じて、多くのことを聴き手に訴えかけることを目指しているアンサンブルであり、このいにしえの素材から豊かな物語を紡ぎ出しています。
CARPE-16295
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(リュート編)
ソナタ第1番ト短調BWV1001
パルティータ第2番ニ短調BWV1004
ミゲル・リンコン(バロックLute )

録音:2012年8月16-18日
1979年生まれ、若きスペインのリュート奏者ミゲル・リンコンによる美しいバッハの作品集。彼は既に古楽の分野ではとても有名ですが、carpediemでのソロデビュー盤は彼自身によるバッハのトランスクリプションになります。これらの作品にはバッハ自身の編曲版もありますが、リンコンはリュートの特性を最大限に生かし感情的で豊かな音色を模索、複雑で美しい「リュート組曲」を再創造したのです。パルティータの終曲「シャコンヌ」での見事な音の造形には息を呑むことでしょう。
CARPE-16297
パガニーニ:チェントーネ・ディ・ソナタ集
チェントーネ・ディ・ソナタOp.64MS112第3番ハ長調
チェントソナタOp.64MS112第2番ニ長調
ギター・ソナタ第34番イ長調MS84
チェントーネ・ディ・ソナタOp.64MS112第15番イ長調
ギター・ソナタ第35番ホ長調MS84
チェントーネ・ディ・ソナタOp.64MS112第5番ホ長調
ギター・ソナタ第4番MS85
チェントーネ・ディ・ソナタOp.64MS112第6番イ長調
ギター・ソナタ.イ長調「ディダを呼んで」MS104第1楽章メヌエット
チェントーネ・ディ・ソナタOp.64MS112第17番イ長調
カンタービレニ長調Op.17MS109(ヴァイオリンとギター編)
山口慶子(Vn)
ロザリオ・コンテ(G)

録音2012年7月3-6日イタリアロヴァート,コンヴェント・デッラアヌンツ
東京生まれのヴァイオリニスト、山口慶子のデビュー盤。清水高師に師事し、東京芸大を卒業後はベーゼルに留学、バロック・ヴァイオリンをジュリアーノ・カルミニョーラから学びます。ソリスト、室内楽奏者として主にヨーロッパで活躍中の彼女、北米、南米、ロシアを始め、アゼルバイジャン、トルコ、中国などでも高い評価を受けています。使用楽器は1822年のニコラ・デュポ制作のもの。
CARPE-16298
パーセニア
ウィリアム・バード(1543-1623):前奏曲/ウィリアム・ペトレ卿のためのパヴァーヌとガイヤルド第2番ト短調
前奏曲
メアリー・ブラインロウ夫人のためのガイヤルド第4番ハ短調
ソールズベリー伯爵のためのパヴァーヌと2つのガイヤルドイ短調
ジョン・ブル(1562頃-1628):前奏曲
トーマス・ウェイクのためのパヴァーヌとガイヤルド
パヴァーヌ第2番/ガイヤルド
ガイヤルド/ガイヤルド
オルランド・ギボンズ(1583-1625):ガイヤルド/ファンタジー.ハ長調
ソールズベリー伯爵のためのパヴァーヌ
ソールズペリー伯爵のためのガイヤルド(C.ビチェンズによるハープシコードとチェロ編)20.女王のためのコマンド(C.ヴィチェンズによるヴァージナルとチェロ編)
前奏曲第2番ト長調
カタリーナ・ヴィチェンズ(ヴァージナル&ハープシコード)
レベッカ・ルソー(ヴィオール)

録音:2013年1月22-26日ゲルマニークロツィンゲンシュロス・バド
「パーセニア」とは16世紀英国の音楽家、バード、ブル、ギボンズの三人が出版した鍵盤楽曲集のこと。プファルツ選帝侯フリードリヒとジェイムズ1世の娘であるエリザベスの結婚を祝して献呈された21曲からなる曲集で、“古代ギリシアの乙女たちの歌舞”の意味がある。同じ主題による曲のききくらべも面白い。

CARPE-16300B
2人のフランチェスコ〜スピナチーノ&ミラノ:リュート作品集
フランチェスコ・スピナチーノ:タブラチュアによるリュート曲集より<第1巻-リチェルカーレ第30番/第1巻-リチェルカーレ第25番/第2巻-リチェルカーレ第43番/第1巻-リチェルカーレ第36番/第2巻-リチェルカーレ第41番/第1巻-リチェルカーレ第37番/第1巻-リチェルカーレ第31番/第1巻-リチェルカーレ第29-28番/第1巻-リチェルカーレ第34番>
フランチェスコ・ダ・ミラノ(1497-1543):タブラチュアによるヴィオラまたはリュート曲集より<リチェルカーレ第4番/リチェルカーレ第2番/ファンタジア第33番/ファンタジア第34番/ファンタジア第40番/リチェルカーレ第16番/リチェルカーレ第51番/ファンタジア第15番/ファンタジア第32番-ファンタジア第31番-ファンタジア第61番/ファンタジア第67番/ファンタジア第38番
リチェルカーレ第91番/リチェルカーレ第84番/ファンタジア第82番>
ピーター・クロトン(Lute)

録音:2012年4月スイスバインウィル教会
スイス系アメリカ人のリュート奏者ピーター・クロトンによる「2人のフランチェスコ」作品集です。その一人であるフランチェスコ・スピナチーノの生涯についてはほとんど知られていません。しかし、1507年に出版された「リュートのためのタブラチュア」は最古のタブラチュア(記譜法の一種で、弦を押さえる指のポジションが記号化されているもの)とされていて、この功績のみが残されています。かたやフランチェスコ・ダ・ミラノはもう少し知名度が高く、生前から「リュートのヴィルトゥオーソ」として名を馳せていました。即興的なパッセージは現在のジャズのインプロヴィゼーションにも似た味わいを醸し出しています。この静かな美しい音は、ゆっくりとした時間を過ごす時にふさわしいものです。
CARPE-16301B
アンネ・ヒッタ:Draumsyn
Clouds/UndrestilleI/UndrestilleII/
UndrestilleIII/PreludeinLightBlue/
ALightBlueRondo/Gorr/MorKbla/
Ramme/ARuneTune/TheBlindDoor/
VedArinn/Enstille/Denstillhagen
アンネ・ヒッタ(ハーディングフェーレ=ハルダンゲル・ヴァイオリン)

録音:2013年5月13-16日ノルウェーグラン,マリア教会
ノルウェーの伝統的な楽器ハーディングフェーレは、日本でもヴァイオリニスト山瀬理桜の紹介で良く知られています。楽器に美しい装飾、トップの部分には神の象徴であるドラゴンが施された特徴的なフォルムを持ち、ノルウェーでは神聖な楽器とされていて、冠婚葬祭で奏されることが多く、もちろん、その音色も鄙びた味わいを持つ、ユニークなものなのです。このアルバムはノルウェーのハーディングフェーレ奏者アンネ・ヒッタ(1974-)のデビュー盤で、彼女自身の作品が収録されています。ノルウェーの風景、古代の知恵や感情、そして未知の世界への旅…静かに耳を傾けて、想像の翼を広げたくなるような魅力的な1枚です。
CARPE-16302B
ダウランド-鏡のゲーム
伝承:柳の歌
ダウランド:晴れても曇ってもやさしい4月の前ぶれ
 あふれよ、わが涙
 彼女は私の過ちを許すだろうか
 もう一度帰っておいで、やさしい恋人よ
 私は見た、あの人が泣い
ているのを
 おいで、さあかわいい恋人よ
 愛と運命にそむ
かれた君たち
 低い木にも梢はある
 暗闇に私は住みたい
※全て、D.シュヴァリエによる声楽、ギターとテオルボによる編曲
アンヌ・マグエ(S)
デヴィッド・シュヴァリエ(G)
ブルーノ・ヘルストロッファー(テオルボ)

録音:2013年2月ブルエル・アリチャンプ,ノワルラック修道院
モダンジャズとイギリス・ルネサンス音楽を融合させた、美しく洗練されたアルバムです。デヴィッド・シュヴァリエはフランスのジャズ・ギタリストで、このアルバムでは、ダウランドの良く知られた作品に新しい外観と響きを与え、現代に解き放つことを試みました。第1曲目の「柳の歌」から新鮮な驚きを感じさせてくれるものです。ダウランドの各々の曲も、リュートの伴奏とはまた違う、典雅な佇まいとモダンな味わいの双方が感じられるユニークなものです。たった3人の奏者から生まれているとは思えないほどの、芳醇な響きも聴きどころでしょう。
CARPE-16303B
シャルル・デュパール:室内楽作品集
組曲第3番ロ短調/前奏曲(L.クープランによる)
組曲第2番ニ長調/クラヴサン組曲第6番ヘ短調
組曲第1番イ長調
コリーナ・マルティ(リコーダー)
トーレ・エケトープ(カントン)
ジヴ・ブラハ(テオルボ)
ソマ・サラツ=ツァカリアス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
イツハル・カルション(Cemb)

録音:2013年9月、聖十字架教会、ビニンゲン、スイス
作曲家デュパール(1667-1740)はフランス出身のチェンバロ奏者、ヴァイオリニスト、作曲家です。彼の生涯についてはあまり詳しいことはわかっていませんが、恐らくパリで生まれ、本当の名前はフランソワであっただろうとされています。1702年もしくは1703年にロンドンに渡り、この地に定住し、この地のドルリー・レーンで活躍したようです。その後も幾許かの活動をしましたが、最終的には教師として後進の指導に力を注ぎました。彼の作品の中で最も知名度が高いのが「クラヴサンのための組曲」で、これはバッハの「イギリス組曲」に影響を与えたとされています。このアルバムでは彼の代表的な作品を選び、リコーダーのコリーナ・マルティを中心としたアンサンブルがこれらを生き生きと演奏しています。しっとりとした美しい響きをお楽しみください。
CARPE-16304B
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン-天空の声
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお、まことに愛らしき若枝よ(レスポンソリウム)
 愛は全てに宿り(アンティフォナ)
ベッテル・ウトランド・ヨハンセン:瞑想曲第1番
ペーター・アベラール(1079-1142):痛みの軽減「サウルとヨナタンを越えるダヴィドの嘆き」
ペッテル・ウトランド・ヨハンセン:瞑想曲第2番
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:アヴェ・マリア(レスポンソリウム)
ペッテル・ウトランド・ヨハンセン:瞑想曲第3番
 おお、何と驚くべき予見が(アンティフォナ)
ペッテル・ウトランド・ヨハンセン:瞑想曲第4番
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお、智慧の力よ(アンティフォナ)
ヒルンド・マリス(アンサンブル)<メンバー:アリアンナ・サヴァール(ヴォーカル、メディヴァル・ハープ、イタリアン・トリピック・ハープ、リラ、ティベタン・シンギング・ボール)/ペッテル・ウトランド・ヨハンセン(ヴォーカル、ハルダンゲルフィドル、リラ、モノコード)/アンドレアス・スピンドラー(フルート、フィドル、ロマン・ベル、コラスツィオーネ、トロンバ・マリーナ、ヴォーカル)/アンケ・スピンドラー(ニッケルハープ、フィドル、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴォーカル)/ダヴィッド・マヨラール(サントゥール、パーカッション、ロマン・ベル、ヴォーカル)>
中世のヨーロッパで最も有名な女性の一人であるビンゲン。彼女はベネディクト会系女子修道院長で、預言者であり医学にも強く、また詩人としても、もちろん作曲家としても途方もない才能を持っていました。彼女の作品はクラシックの分野ではもちろんのこと、ポップスなどの他のジャンルのアーティストにも愛されていて、この神秘的なメロディーをフィーチャーした「新たな創作」はしばしばチャートを賑わしていることもご存知の人が多いことでしょう。このアルバムも、ビンゲンの作品を自由に解釈し、再構築したもので、曲の間にはヒルンド・アンサンブルのメンバーであるヨハンセンの「新曲」が挿入され、更なるイマジネーションを呼び起こしています。いつものように録音の素晴らしさも際立っています。
CD-16321
ウェルシュ・ハープによる英国バロックの音楽
ジョン・パリー(1710-1782):「ホワイトロックのデイヴィッド」による変奏
コレッリ(1653-1713):ヴァイオリン・ソナタ第3番 Op. 5-3 より 第5楽章アレグロ(ジグ)
ヘンデル(1685-1759):「幸いかな二人、ここにただ勇者のみが集えり」
(『アレクサンダーの饗宴』HWV 75 より)
ジョン・パリー:トマス・ダーフィー『乞食オペラ』より「シェンキンは貴族の出だった」による変奏
ヴィヴァルディ:『調和の霊感』第5番RV 519 より 第1楽章
作者不詳::アレグロ
ヘンデル:歌劇『ロデリンダ』 HMV 19 より 序曲とメヌエット
ジョン・パリー:「ルドランの湿地」による変奏
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ第11番 Op.5-11 より アレグロとガヴォット
作者不詳::ラルゴ
作者不詳::アレグロ
ジョン・パリー:「森をぬけて、若者よ」による変奏
ヴィヴァルディ:『調和の霊感』第3番RV 310 より 第1楽章
作者不詳::「ロスリン城」による変奏
作者不詳::シー・シー
ヘンデル:『水上の音楽』 第2組曲 HWV 349 より プレリュード
ジョン・バートン(1730-1782):バートンの追跡
マクシミリアン・エールハルト (ウェルシュ・トリプル・ハープ)
1764年ジョン・リチャーズ製作楽器に基づく、2009年ミラノのダリオ・ポンティッジアによる復元楽器

録音:2019年5月27-19日 アンドレアス教会 ヴァンゼー、ベルリン、ドイツ
ヘンデルのハープ協奏曲に代表されるように、18世紀のロンドンではアイルランドのオカロランやウェールズのジョン・パリ―など、連合王国各地 から来たハープの音楽家たちが妙技を聴かせ、ポルポラやジェミニアーニといったイタリア出身の作曲家たちとともに人々の耳を喜ばせていまし た。この新譜はナミュール室内合唱団を率いるレオナルド・ガルシア・アラルコンや、ガンバ奏者のユリアーネ・ラーケらの信頼篤い、ドイツのテット ナング出身の古楽系ハープ奏者マクシミリアン・エールハルトによる、英国バロックをテーマにしたアルバム。ハープのための知られざるレパートリー を追求する彼らしく、収録されているのは英国で作曲された作品はもちろん、当時流行っていた合奏協奏曲やコレッリの作品、伝承曲を元に した変奏曲など実に多彩です。もちろん名手ジョン・パリーによる音楽もあり、ウェールズに古くから伝わる伝承曲の一つ「ホワイトロックのデイ ヴィッド」など、当時既に有名だったメロディを元に作られたその変奏曲の趣は、日本人にもたいへん親しみやすいものと言えるでしょう。ヴィヴァ ルディやヘンデルによるよく聴き知ったメロディも、ヒストリカル・ハープの音色でたいへん味わい深く響きます。
CD-16323
『LETHE〜忘却の川』 テッサロニキ、ニコシア、イスタンブール、中世から17世紀までの知られざる宮廷音楽
1. 作者不詳::フランスの王(セファルディ=スペイン系ユダヤ伝承歌)
2. ディミトリ・カンテミル(1673-1723):ニサブルのペシュレフ(器楽)
3. アリ・ウフキ(1610-1675):ムランバ - わが主君、陛下の髪に心乱され
4. カンテミル:ベステニヤルのペシュレフ(器楽)
5. ニコラキ・ケメンチェジ(19世紀に活躍): マフル・セマイの調べ(器楽)
6. ランボー・ド・ヴァケラス(生年不詳-1207): わたしは冬も春も好きになれない
7. 即興演奏による南仏宮廷詩人の哀悼歌(器楽)
8. 作者不詳::ロンドー「わが婦人がすぐ戻ってくる喜びも」(トリノJ.II.9写本)
9. 作者不詳::ロンドー「あなたの気高き顔を思い出すと」(トリノJ.II.9写本)
10. 作者不詳::ロンドー「甘美なる美しさ」(トリノJ.II.9写本)
11. 作者不詳::ヴィルレー「わたしは心を」(トリノJ.II.9写本)
エクス・シレンティオ (古楽器使用)【 ファニー・アントネルー、テオドーラ・バカ (歌)、ディミトリス・クントゥラス (リコーダー、指揮)、ティミオス・アツァカス (ウード)、アンドレアス・リノス、エレクトラ・ミリアドゥー (フィドル、ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ニコス・ヴァレラス (打楽器)】

ゲスト
ソクラティス・シノプロス (リラ…小型弓奏弦楽器)】

録音:2019年9月11-14日 アギオス・ラヴレディオス(アイオス・ラヴレンディオス)、ギリシャ
ヨーロッパの新しい古楽シーンを柔軟な感性で切り取りつづけるCarpe Diemレーベルで、すでにいくつかの越境型アルバムをリリースしている ギリシャの古楽合奏団エクス・シレンティオ。リコーダーやヴィオラ・ダ・ガンバ、中世フィドルなどの西欧古楽器に中近東の伝統的撥弦楽器ウー ドが絡むサウンドが心地よく、東地中海の文化多層地域へ思いを誘います。今回のアルバムではさらにバルカン半島に広く流布している民俗 弦楽器リラも参加。ローマ帝国の後継国家ビザンティン帝国が栄え、十字軍遠征がたびたびあった中世ギリシャの西欧型宮廷音楽から、オ スマン朝が支配権を伸ばした 16世紀以降のトルコ古典音楽まで、欧州古楽と近東の音楽との接点と重なりあいを、同じ楽器の組み合わ せで探る好企画。先行作「MNEME 記憶」(CD-16306)と対をなす、昔日のバルカンに思いを馳せるプログラムです。エンジニアリングも秀 逸で、自然な響きでくりだされる妙音のなか異国情緒と歴史探訪に浸れる絶妙の1枚です。
CD-16326
ヴィオラ・ダ・ガンバとオルガンで巡るドイツ・バロックの音楽世界
ビーバー(テペルマン編):ソナタ第14番「聖母被昇天」 〜『ロザリオのソナタ集』(1674頃)より
キューネル(1645-1699以降):ソナタ 第7番ト長調 〜『ヴィオラ・ダ・ガンバ独奏または二重奏の為のソナタ集』(1698)より
ヨハン・カスパー・フォン・ケルル(1627-1693):鍵盤の為のトッカータ イ短調
イグナツィオ・アルベルティーニ(1644頃-1685)/ゴットフリート・フィンガー(1660頃-1730)編)): ソナタ 第1番ニ短調 〜『ヴァイオリン独奏の為のソナタ集』(1692)より
ムファット(1653-1704):チャコーナ ト長調 〜『オルガン奏者必携乃書』(1690)より
シュメルツァー(1620頃-1680)/テペルマン編)): ソナタ 第4番ニ長調 〜『ヴァイオリン独奏の為のソナタ集』(1664)より
ハンネス・スヘンク(またはヨハン・シェンク 1660-1727以降):ソナタ 第5番ハ短調 〜『ドナウのこだま』(1704)より
フィクトール・テペルマン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
使用楽器:ウィーンのハンス・ケークル1674年製作(オリジナル楽器)
ダニエラ・ニートハンマー(Org)
使用楽器:フォルモースのハンス・フォークル1662年建造(オリジナル楽器)

録音:2020年10月1-4日 聖シュテファン司牧教会、フォルモース(オーストリア北部オーバーエスターライヒ地方)
指板やボディの構造の違いから、ヴァイオリン属のヴィオラやチェロとは微妙に違う、鼻にかかったような美しい音を奏でる弓奏弦楽器ヴィオラ・ ダ・ガンバ。倍音豊かなその音色が、こもりすぎず響きすぎない短めの残響の教会堂に設置された歴史的オルガンと相性の良いデュオを聴か せるこのアルバムのテーマは「宇宙の音楽」。天文学にも通じた博覧強記の学者アタナシウス・キルヒャー(1602-1680)の著名からタイトル を取り、キルヒャーが生きた17世紀のドイツ語圏に花開いた弦楽芸術の粋を示す重要作品を中心に、オルガン独奏曲の傑作を交えた厳 選選曲を、ほぼ当時の姿のまま今に残るガンバとオルガンでお送りします。既に当時はドイツ語圏でもヴァイオリンが新たな器楽作法の中軸 を担う存在になりつつあり、本盤にもシュメルツァーやアルベルティーニ、ビーバーといった名演奏家≒作曲家たちによるヴァイオリン音楽が多数 選ばれていますが、ここでは17世紀当時ないし奏者自身による編曲を通じてガンバの響きに置き換えられており、原作を知る人にも新鮮な 感覚で味わえる演奏となっています。ガンバ奏者テペルマンは世界的に知られた古楽器演奏の2拠点ロンドンとケルンで学んだミュンヘン出 身の俊才で、本盤では弦楽器の里フュッセンからウィーンに移り住んだ17世紀の名工ケークルによる響きの良いオリジナル楽器を使用。対す るオルガンも1662年建造時からほぼ手が加えられていないオーストリアの一段鍵盤楽器。こちらも同じくミュンヘン出身で近年ますます多忙 になりつつある新世代奏者ニートハンマーの的確な音使いにより、残響にぼかされない美音がガンバの味わいと好適な調和とコントラストを 描き出します。
CD-16328
古楽器による18世紀ヴィオラ作品集
テレマン:無伴奏フルートのためのファンタジア第6番 TWV 40:7
ジャン=ダニエル・ブラウン(1700頃-1738):ミヌエット(メヌエット)〜歿後出版されたOp.11の曲集より
ウィリアム・フラックトン(1709-1798):ィオラと通奏低音のためのソナタ 第6番ト長調 Op.2-6
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのためのファンタジア 第1番TWV 40:14
ブラウン:アッレマンダ(アルマンド)〜歿後出版されたOp.11の曲集より
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番ト長調 BWV 1007
ブラウン:ラルゴとドゥーブル(変奏)〜歿後出版されたOp.11の曲集より
テレマン:無伴奏フルートのためのファンタジア 第2番TWV 40:3
ブラウン:ラメンテヴォレ 〜歿後出版されたOp.11の曲集より
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ ト短調 BWV 1029
ナディーネ・ヘンリクス(バロック・ヴィオラ)
※使用楽器:ウィーンのヨハン・ゲオルク・ティーア1775年製オリジナル楽器
ペーテル・ブラチ(バロック・ヴァイオリン)
ヒレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
アンネカトリン・ベラー(バロック・チェロ)
ミヒャエル・ベーリンガー(チェンバロ )

録音:2022年1月12-16日 テオドール・エーゲル・ザール、フライブルク、ドイツ
近代もかなり後になるまでソロ楽器として扱われる機会に恵まれなかったヴィオラですが、実は大バッハがこれを弾きながら合奏を指揮したと 言われるように、バロック後期のドイツでは決して看過できない存在とされていました。古楽器奏者にも名手は多いものの、バロック・ヴィオラを 単体で聴ける機会となると非常に限られてくるのは確か。ブレーメン・ヴェーザー=ルネサンスやコンチェルト・ケルン、ヴォクス・ルミニス、ホラン ト・バロックなどヨーロッパ屈指の古楽アンサンブルで活躍を続けるナディーネ・ヘンリクスの演奏で、バッハと同時代人たちによる作品群を通じ てこの楽器を堪能できるこの新録音の登場は、古楽ファンならずとも歓迎せずにおれません。指定されている本来の楽器でなくとも、演奏可 能であれば別の楽器を使うことが日常的に行われたバロック期の演奏習慣を踏まえ、的確な判断で選び抜かれた名品の数々は、18世紀 オリジナルのヴィオラから引き出される中音域のくすんだ音色の魅力を最大限に活かしたヘンリクスの演奏を通じ、いずれも味わい深く響きま す。無伴奏作品を中心にしつつ共演者が加わる作品もあり、とくにトリオ編成で演奏されているBWV1029のソナタでは本来ガンバ向けに 書かれたパートをヴィオラが受け持ち、通奏低音に徹するヒレ・パールのガンバやチェンバロの右手のパートを弾くペーテル・ブラチのヴァイオリン など、他の楽器との対比が鮮やかに際立つ解釈になっています。
CD-16329
1700年頃製のクラヴィコードで聴く昔日のオーストリア鍵盤楽曲

1. フェルディナント・トビアス・リヒター(1651-1711): トッカティーナ ニ短調
2. コレッリ/編曲者不詳:カプリッチョまたはガヴォッタ〔ガヴォット〕ニ短調 〜ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタOp.5-7より(1721)
3-4. パウル・ポイエル(1570-1625):パドゥアン、舞曲とナーハタンツ 〜『4声および6声のパドゥアン、イントラーダ、様々な舞曲とガリアルダ集』(1611年ニュルンベルク刊)より
 3. パドゥアン ニ短調
 4. 舞曲とナーハタンツ ニ短調
5. ムッファト(1653-1704):パッサカリア ト短調 〜『オルガン奏者必携之書』(1690年ザルツブルク刊)より
6. フランツ・マティアス・テヒェルマン(1649-1714): ウィーン包囲解放の喜びのアルマンド ハ長調 〜『オルガンならびにチェンバロで奏でるためのトッカータ、カンツォーネ、リチェルカーレ、およびその他の様々な楽曲』(手稿譜)より
7-8. フックス(1660頃-1741): 楽長フックスのアルペジオとフーガ
 7. アルペジオ
 8. フーガ ト長調
9. フックス:フックス氏のメヌエット第9番 ト短調
10-13. フローベルガー: 組曲第11番(1653年レーゲンスブルクで作曲)
 10. フェルディナント4世、ローマ王に推挙されての戴冠に寄せて書かれたアルマンド (遅く控えめに弾くこと)
 11. 若き皇女御生誕の日に書かれたクラント
 12. マントヴァ公女としてお生まれになった皇妃エレオノーラの戴冠に寄せて書かれたサラバンド
 13. ジグ
14-15. ヨハン・ミヒャエル・シュタインバッハー(1700頃-1750頃): プレリュードとカプリッチョ
 14. プレリュード イ短調
 15. カプリッチョ イ短調 〜「チェンバロのためのパルティア」(手稿譜)より
16-17. ヘンデル: プレリュードとカプリッチョ
 16. プレリュード HWV Anh. B 607-1
 17. カプリッチョ ハ長調 HWV Anh. B deest II
18. L・モーツァルト: 「三月に」 アダージョと変奏曲 〜『12の鍵盤曲』(1759年アウクスブルクにて作曲)
19. アントン・フェルディナント・パリス(1744-1809): アレグロ ヘ長調
20. ヨーゼフ・アントン・シュテファン(またはヨセフ・アントニーン・シチェパーン 1726-1797):プレリュード 変ロ長調 〜『さまざまな調による40のプレリュード』(1762年ウィーン刊)より
21. M・ハイドン:無題のクラヴィコード曲 変ホ長調
22. モーツァルト: アレグロ・モルト ハ長調 KV deest(1780年頃作曲)〜個人所蔵の手稿譜による
アレクサンダー・ゲルゲリフィ(クラヴィコード)
 使用楽器:作者不詳、1700年頃オーストリア製のオリジナル楽器(アドモント修道院所蔵)

録音:2022年2月9-13日アドモント修道院小ホール(オーストリア南部シュタイアーマルク地方)
大バッハやその息子たちが愛奏していたことで知られるクラヴィコードは、小型で卓上に置け持ち運びもしやすい古くからある鍵盤楽器。小片 で弦を突き上げて音を出す構造のため、打鍵した瞬間やその後鍵盤を押さえている指の力しだいで音にニュアンスがつけられ、表情豊かな 演奏ができるかわり奏者自身のごく周辺にしか音が届かず、プロ音楽家が大人数相手に演奏することが増えた19世紀以降に音楽史の表 舞台から姿を消しました。しかしオルガニストの練習用などプライベート空間でこれを愛奏した音楽家は欧州各地に多く、モーツァルトも旅先 で鍵盤練習ができる旅行用の楽器を持っていたことが知られています。その伝統を踏まえ、1700年前後から残るオーストリアでは現存最古 のオリジナル楽器を用い、バロック以前の音楽から多くを学んだ18世紀の音楽家たちの個人的な演奏空間の響きに迫ったのがこのアルバ ム。楽器は全て製作者の地元周辺で切り出された木材で出来ており、共鳴弦型で同時に鳴らせない音が生じるため奏者も工夫が必要で すが、リンツ生まれの若き名手アレクサンダー・ゲルゲリフィは巧みにニュアンス豊かな演奏で、300年以上前から残る楽器の素材感豊かな味 わいを引き出してゆきます。楽器そのものの微音を間近で克明に捉えたエンジニアリングで、モーツァルトも学んだバロックの巨匠フックスやムッ ファトの多声書法から、ドイツ語圏南部のロココ期ならではの典雅な鍵盤曲まで、多様な音楽様式を通じての音による歴史旅行をお楽しみ 下さい。
CD-16330
テノール独唱による17世紀ドイツ北部の教会音楽
1. クリスティアン・フロール(1626-1697):I我が救世主の腕の中に
2. ヨハン・フリードリヒ・マイスター(1638-1697): ああ主よ、怒りにまかせてわたしを苛まないでください *
3-7. ゴットリープ・フィリップ・フロール(1682-1723): 歌い合うがよい、竪琴と讃美の歌をもって *
8. ブクステフーデ: 主よ、わたしはあなたさえいてくだされば
9. フランツ・トゥンダー(1614-1667):バビロンの流れのほとりに
10. ブルーンス(1637-1718): 泣け、ああ今こそ泣いて務めを果たすがよい
11. C. フロール:これで果たされた、主よわたしの魂を
12. ヨハン・マッテゾン(1681-1764):ああアブサロム、わが息子よ
13. トゥンダー:ああ主よ、どうかあなたの愛しき御使いを
アンサンブル・ラ・シッラ(古楽器&声楽アンサンブル)【リヒャルト・レッシュ(T)、フランツィスカ・アンナ・ハイドゥ(Vn1)、ウーヴェ・ウルブリヒ(Vn2、ヴィオラ)、イレーネ・クライン、リアム・バーン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、キット・スコットニー(ヴィオローネ)、ジャンルーカ・ジェレミア(テオルボ)、ザビーネ・エルトマン(Org)】

録音:2022年1月25-29日福音聖十字架教会、ベルリン
*…世界初録音
ルネサンス〜バロックに軸足を置きながら19世紀に至る宗教曲の演奏でも注目を集めるドイツ新世代のテノール歌手、リヒャルト・レッシュを 中心に、バッハ以前の重要な音楽潮流であるドイツ17世紀の小編成教会音楽を集めたプログラム。リューベック、ハンブルク、メクレンブルク など、ドイツ北部各地で活躍した作曲家たちが知名度にかかわらずバランスよく集められ、ベッシュの丁寧かつ安定感ある歌唱と対話する古 楽器奏者たちの細やかな解釈で、作品の持ち味が最大限に引き出されてゆきます。バッハの教会カンタータのような大規模な音楽が生み 出される前の、祈りの詩句を細やかに伝えてゆくことに心を砕いて作曲された独唱作品の数々は、奏者各員の個性が際立つ室内楽編成 でこそ映えるということが改めて実感される名演。ドイツ語圏内外で多忙な活動を続ける名手たちが集うアンサンブル・ラ・シッラの妙技を 隅々まで、Carpe Diemの自然な佇まいを活かしたエンジニアリングで収めている好感度抜群のアルバムです。


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