品番 |
内容 |
演奏者 |
CDB-001
|
カスパー・フェルスター(1616-1673):作品集
私は心を尽くし主に感謝を捧げる
イエス、優しい思い出
3 声のソナタ2番
おお良きイエスよ
3声のソナタ3番
我いかなる時も主をほめたたえん
2本のコルネットのための作者不詳のソナタ
私は信じる、贖い主は生きておられるといかに幸いか、主を畏れる人 |
レ・トラヴェルセ・バロック
エティエンヌ・メイヤー(指)
録音:2014年11月17日〜20日 |
なかなか演奏されることのない17世紀の中欧、東欧の作品の演奏をライフワークに活動するレ・トラヴェルセ・バロック。バロック時代ポーランドの
作曲家であるミエルチェフスキとジェレンスキに続き今回彼らが挑んだのは同じくポーランドのバロック時代の作曲家、カスパー・フェルスターです。イタリアが音楽の最先端であった当時、フェルスターは当時の中欧の作曲家たちの例に漏れず、イタリアで勉強し、そこでの音楽様式を取り入れながら
も独自の語法を織り交ぜ、豊かな音楽を生み出しました。自らが歌手でもあったフェルスターの声楽パートは、音域も広く技巧が凝らされ、彼が優れた歌
手であったことを思わせます。当時の慣習に従い、声楽の旋律から器楽パートが派生し発展していくこれらの曲では、歌と器楽の旋律がかみ合う緊密なア
ンサンブルや、華やかな響きが楽しめます。音楽の中心地ではなかったからこそ生まれた、イタリアンバロックとは一味違う中欧バロックの響きをどうぞご
堪能ください。 (Ki) |
|
CDB-002
|
ヨハン・ゲオルグ・ラウホ(1658-1710):作品集
喉が渇いた全ての者よ/12度のソナタ
おお我がイエス/ソナタ4番
サルヴェ・レジーナ
トッカータ1番(ゲオルグ・ムッファト)
ソナタ1番
天の女王/ソナタ3番
いと優れたる慰め主、来たり給え、他 |
アンサンブル・ドゥルチス・メロディア
ジャン=フランソワ・アベレ(Org・指)
録音:2014年10月21日〜25日バエレンドルフ、サン=レミ教会 |
作曲家であり、ストラスブール大聖堂のオルガニストでもあったヨハン・ゲオルグ・ラウホ。彼の哀歌を中心とする作品群の全体が初めて録音された、
貴重な一枚です。演奏はイタリア、ドイツ・バロック音楽を中心に活動する演奏団体、アンサンブル・ドゥルチス・メロディアが手がけます。「自分の音楽
を通して、倦怠を取り除き、闇を追い払い、衰えた魂に活気をもたらしたい」と望んでいたというラウホの、音楽を通した祈りが込められたCDです。 (Ki) |
|
CDB-003
|
J.S.バッハ、ブクステフーデ、ガイスト: カンタータ集
バッハ:カンタータ第19番「かくて戦おこれり」BWV
19
ブクステフーデ:カンタータ「 天使に来たれと命じたまえ」
Bux WV 10
バッハ:カンタータ「主なる神よ、我らこぞりて汝を頌め」
クリスチャン・ガイスト: 天にいる敵は誰か |
トロンハイム・バロック
シギスヴァルト・クイケン(指、Vn)
録音:2015年7月8日、サン=マルタン=デ=ホフ教会、サールブール音楽祭 |
神の国の到来とこの世の終末が書かれた新約聖書の最終章「ヨハネの黙示録」。中でも重要な場面である、大天使ミカエルとサタンの戦いを題材とし
たバッハ、ブクステフーデ、ガイストによる4つのカンタータが、ここにおさめられています。演奏は古楽器界で名を馳せるクイケンが率いるノルウェーの若々
しい古楽演奏集団、トロンハイム・バロック。宇宙的なスケールで描かれる戦闘を、お聴きください。
(Ki)
■トロンハイム・バロック
2009年に設立されたノルウェーのバロック・アンサンブル。若々しいエネルギーと斬新なアプローチで、創設以来高い評価を得ています。特に17〜
18世紀の知られざる作品に取り組んでおり、特に17世紀スウェーデン宮廷の音楽やノルウェーの伝統音楽、そして18世紀後半のフランス音楽を得意
としています。また本拠地ノルウェーのトロンハイムの文化を発信することにも注力し、美しいステンドグラスで有名なニーダロス大聖堂で定期的にコンサー
トを行っています。また主要な古楽フェスティヴァルにも度々招かれ、ヨーロッパを中心に精力的にツアーも行っています。さらにシギスヴァルト・クイケン、
クリストフ・ルセ、エルヴェ・ニケといったバロック界の巨匠たちとも共演を重ねています。 |
|
CDB-004
|
ドメニコ・マッツォッキ(1592-1665):作品集
聖なる希望/世俗的な愛
マリー・マドレーヌ,希望と悲しみ
神聖なソネットとマドリガル |
アンサンブル・エリマ
ガブリエル・ガリード(指)
録音:2015年6月27日〜7月2日、9月14日〜15日サールブール |
時は16世紀末、宗教改革を経たキリスト教の中心地ローマでは、音楽においても後のバロック音楽に繋がる改革が行われていました。パレストリー
ナらによるポリフォニックな宗教音楽と、モンテヴェルディに代表されるモノディ様式による世俗曲という、2つの対極にある音楽様式が1つに絡み合い、
新たな音楽表現が生み出されている時代でした。そんな時代を代表するのが、昨年没後350周年を迎えたイタリアの作曲家、ドメニコ・マッツォッキです。
このCDには、ジェズアルドとモンテヴェルディの系譜を引き継ぎながら独自の音楽を生み出しているマッツォッキの多様な作品が収められています。バッ
ソオスティナートのような彼の先人たちの手法や、当時の新様式であったモノディ様式、イタリア語のみならずスペイン語やラテン語など様々な言語で書か
れた声楽曲など、彼の多様な音楽表現が詰まっています。切々と歌い上げるものから心浮き立つような祝祭的な曲まで、多様な表情の音楽が詰まったこ
のCDはマッツォッキの音楽の魅力を様々な角度から余す所なく伝えます。
彼はまた、強弱やテンポ表示など、音符以外の情報を楽譜に書き込み始めた作曲家の1人としても知られています。楽器の指定も行ったとされ、この
CDの「世俗的な愛」の中では劇的な効果を高めるため、楽器本体を叩いて雑音を出すという現代顔負けの奏法を聴くことができます。
1人でこれだけの幅広い様式に取り組み、成功を収めたにも関わらず、音楽史の中で取り上げられることの少ないマッツォッキの知られざる世界。17
世紀イタリア、ラテンアメリカバロックのエキスパート、ガブリエル・ガリードが率いるアンサンブル・エリマの輝きのある演奏で堪能できる1枚です。 |
|