湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



DREYER-GAIDO
(ドイツ)


レーベル名はプロデューサーのミハエル・ドライアー氏とフーゴー・ガイドー氏の名前を合わせただけと、質実剛健なドイツらしいレーベルです。何といっても注目なのは指揮者のガブリエル・フェルツ(1971年生まれ)でしょう。レパートリーはモーツァルトからリゲティまでと幅広いのですが、演奏がとても個性的。レスピーギ:ローマの祭りやラフマニノフ:死の島での激遅演奏や古楽ばり高速モーツァルトに、早い遅いの超メリハリ演奏のマーラーなど、挙げればきりがありません。他にヒンデミット弟エディションやフリードリヒ・デール・エディションでは名演奏家が多数登場。他にはチェロのゲリンガスのアルバムや変わったところでは、テヘラン交響楽団のドイツ・ライヴなども注目。


1CD=(税込)
2CD=(税込)


※品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者
DGGF-001
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調 ガブリエル・フェルツ(指)
シュトゥットガルトPO

※録音(ライヴ):2009年1月13日、2012年2月24日、リーダーハレ・ベートーヴェンザール(シュトゥットガルト)
※日本語解説付き
ガブリエル・フェルツは、ハンブルク州立歌劇場でゲルト・アルブレヒトの助手を務め、リューベック市劇場へ転身。ブレーメン劇場、アルテンブルク・ゲラ市のOおよび歌劇場の音楽総監督、そしてシュトゥットガルト・フィルの首席指揮者、シュトゥットガルト市の音楽総監督を務め、2013−14シーズンからは、ドルトムント市の音楽総監督、ドルトムント・フィルの首席指揮者に就任するなど、ドイツを中心に圧倒的な勢いで大活躍中のマエストロです。
第2ヴァイオリンのパートに欠けていた2つのアウフタクトなど、第2楽章の最初のヴァイオリンの2ヵ所のフレーズに疑問を抱いたフェルツ。ドイツ式配置(対抗配置)を採用し、細部に至るまでスコアを徹底的に研究するなど、マーラーの傑作に相応しい解釈の実現に情熱を注ぐガブリエル・フェルツ渾身の「第5番」ライヴです。
DGGF-003(2CD)
マーラー:交響曲第3番ニ短調 ガブリエル・フェルツ(指)
シュトゥットガルトPO
アレクサンドラ・ペーターザマー(Ms)
ブルノ国立フィルハーモニーCho
カルフ・アウレリウス少年Cho

録音(ライヴ):2010年4月30日、リーダーハレ・ベートーヴェンザール(シュトゥットガルト)
鬼才ガブリエル・フェルツとシュトゥットガルト・フィルの名タッグによるマーラーの交響曲第3番。マーラーの交響曲第3番をめぐる、アルブレヒト・デューア氏とガブリエル・フェルツによる対談の日本語ヴァージョン付き。
DGGF-005(2CD)
マーラー:交響曲第6番 「悲劇的」 ガブリエル・フェルツ(指)
シュトゥットガルトPO

録音:2008年2月15日、リーダーハレ・ベートーヴェンザール、シュトゥットガルト、ライヴ録音
※DRECD-21045(日本語帯なし)と同音源。
才ガブリエル・フェルツとシュトゥットガルト・フィルの名タッグによるマーラー・ライヴ録音第2弾は、交響曲第6番「悲劇的」。ガブリエル・フェルツによる譜例付きの詳細な解説の日本語ヴァージョン付き。
DRECD-21001
運命〜ギター作品集
コンスタンティン・ヴァシリエフ:運命、
3つの森の絵画
レオ・ブローウェル:ソナタ、他
アントニオ・ホセ:ソナタ
エグベルト・ジスモンチ:水とワイン
ロマン・ヴィアゾフスキー(G)

録音:2001年、ドイツ
ウクライナ出身、ドイツで活躍するヴィルトゥオーゾ・ギタリスト、ロマン・ヴィアゾフスキー。
DRECD-21002
ブラームス:歌曲集
見知らぬ土地で、帰郷、
エオリアン・ハープに寄せて、
夜に私は急に立ち上がり、
ご機嫌いかが私の女王様、5月の夜、
日曜日、湖上で、おまえの青い瞳よ、
青春歌、郷愁、ひばりの歌、秘めごと、
おお涼しい森よ、夏の夕べ、月の光、
野の寂しさ、荒野を越えて、
サッフォー風頌歌、
調べのように私を通り抜ける、
セレナード、墓地にて、
4つの厳粛な歌Op.121
小松英典(Br)、イエルク・デムス(P)

録音:2001年6月、ライヴ
日本人で初めてドイツ連邦共和国政府より永久プロフェッサーの称号を授与され、ドイツ・ブレーメン国立音楽大学声楽科教授を務めるドイツ歌曲の第一人者、小松英典が歌うブラームス。録音:2001年6月、オーストリア
DRECD-21003
ブロニウス・クタヴィチウス(1932-):イェルサレムの門 ドナタス・カトクス(指)聖クリストファーCO、
アイディア室内cho
DRECD-21004
女性作曲家たちのピアノ作品集
ドロテー・エーベハルト:時の変化I-III/他
マリアンネ・マルティネス、ヨゼファ・フォン・アウエルンハンマー、ファニー・ヘンゼル、クララ・シューマン、セシル・シャミナード、ジェルメーン・タイユフェール、リリー・ブーランジェ、エレナPOソヴァの作品
ユディット・プファイファー(P)
DRECD-21005
ダブル・トーク〜日本の現代音楽
松永通温:風の時、糸の間
石井真木:ブラック・インテンション
大前哲:ダブル・トークno.21
細川俊夫:十七絃筝のための「夜」
菅野由弘:水鏡
篠原真:Fragmente(断片)
グドゥーラ・ローザ(Bfl)、
後藤真起子(筝)
リコーダーと箏の組み合わせだが、リコーダーは尺八を模した位置づけで東西の音楽上の交流を図る。ローザはオランダのスヴェーリンク音楽院で学び日本の現代音楽の演奏で高い評価を得た。後藤真起子はハワイ在住でフランス、ポーランド、イタリアなど世界各地でリサイタルを行っています。
DRECD-21006
ベッリーナ
パンドルフィ・メアリ、フランソワ・クープラン、アン・ダンシャン・フィリドル、ボワモルティエ、ルイ・クープラン、アンジェロ・ベラルディの作品
ジルケ・マイア(Bfl)、
クラウディア・クラヴィーツ(Cem)
DRECD-21007
シューベルト&ブラームス:歌曲集
シューベルト:さすらい人、
 さすらい人の月に寄せる歌、
 さすらい人の夜の歌、
 シルヴィアは誰か告げよう、
 リュートに寄せて、ミューズの息子、
 夕映えの中で、墓堀人の郷愁、魔王、
ブラームス:エオリアン・ハープに寄せて、
 5月の月、おまえの青い瞳よ、
 セレナード、便り、日曜日、野の寂しさ、
 墓地にて、
 世の人に起こることは獣にも起こる、
 ここにわれ身をめぐらしてすべてのしいたげを見たり、
 おお死よいかに汝は厳しいことか、
 たとえわれ人の言葉天使の言葉とて語るとも
小松英典(Br)、イエルク・デムス(P)
録音:2002年ハンブルク、ライヴ
小松英典の巨匠デムスとの共演集第2弾。
DRECD-21008
即興風に〜チェロとバヤンのための作品集
アナトリュス・シェンデロヴァス:シュラムのおとめの歌
グバイドゥーリナ:十字架に
レポ・スメラ:即興風に
エドゥアルダス・バルシス:ハバネラ
ピアソラ:アヴェ・マリア、忘却
ダーヴィド・ゲリンガス(Vc)、
ゲイル・ドラウグスヴォル(バヤン)、
アルカジス・ゴテスマナス(パーカッション)、
パヴェラス・ギュンテリス(パーカッション)、
マルク・ペカルスキー(パーカッション)

録音:2002年5月、ベルリン
ストロポーヴィチに学び、1970年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝し、ドイツを拠点に国際的に活躍するリトアニア出身の名チェリスト、ダーヴィド・ゲリンガス。今作では、リトアニアのシェンデロヴァスやバルシス、エストニアのレポ・スメラから、グバイドゥーリナ、ピアソラまで、チェロとバヤン(ロシア式アコーディオン)による作品を演奏。
DRECD-21009
ルドルフ・ヒンデミット・エディションVol.1
ソナティネ第7番/5つのピアノ小品
弦楽四重奏のための主題と変奏
弦楽四重奏のための「鏡」
六重奏曲(セレナード)
ピアノと管弦楽のための組曲
ユッタ・ミュラー=フォルネーム(P)
コーリャ・レッシング(P)
ゲオルゲ・アレクサンダー・アルブレヒト(指)
ブレーメン州立PO

録音:2001年、ブレーメン放送
ルドルフは1900年生まれで有名なパウル・ヒンデミットの弟。チェリスト、指揮者として活躍しましたが、作曲家としても多くの作品を残しています。作風は新古典主義的だがパウルより年が若い分、無調、クラスター的な語法まで自在。ピアノと管弦楽のための組曲はもっとオーケストラが取り上げても秀作です。
DRECD-21011
グリーグ:歌曲集
山の妖精 Op.67、他
ジルケ・シムカット(A)
フランク=トーマス・リンク(P)

録音:2001年、ベルリン
DRECD-21012
リトアニアのチェロ作品集
ヴィータウタス・バルカウスカス:演奏会用組曲op.98、他
ブロニウス・クタヴィチウス、アナトリユス・センデロヴァス、オスヴァルダス・バラカウスカス、ミンダウガス・ウルバイティスの作品
ダヴィート・ゲリンガス(Vc)、
タティヤナ・シャッツ=ゲリンガス(P)、
ペトラス・ゲニウサス(P)
DRECD-21013
フリートヘルム・デール・エディション1
サウンド・オヴ・スリート/冬の旅/夜曲
ラ・サール四重奏団、アウリン四重奏団、
ボリス・ペルガメンシチコフ(Vc)、
ジェームズ・トッコ(P)他
DRECD-21014
アナトリュス・シェンデロヴァス:チェロ協奏曲 ハ調
ハ調の協奏曲
チェロとパーカッションのためのソナタ
チェロとピアノのための4つの小品
カントゥスT/カントゥスU
シュラムのおとめの歌
ダーヴィド・ゲリンガス(Vc)
ロベルタス・シェルヴェニカス(指)
リトアニア音楽アカデミーSO、
タチアナ・シャッツ=ゲリンガス(P)他

録音:1972‐2002年、ドイツ
DRECD-21015
ファニー・ヘンゼル:ヘーローとレアンダー、
エミリー・マイア:交響曲ヘ短調、
ルイーズ・アドルファ・ル・ボー:ピアノ協奏曲ニ短調op. 37
マーヒャ・ドイプナー(S)
カティア・チェンベルディ(P)
ユルゲン・ブルンス(指)ベルリン室内SO

録音:2001年、ドイツ
DRECD-21016
「…雲から来た知天使のようにーベッティーネ・フォン・アルニムへの敬意」
歌曲集と歌詞
フェレーナ・ライン(S)、アクセル・バウニ(P)、
ブリッタ・ゾマー他(朗読)
DRECD-21017
「三学」
トゥリーナ、ロドリゴ・リエラ、モンポウ、ルネ・エスペレの作品
ヘルマン・フッデ(G)、
ブルクハルト・シュミット(Vn)、
ガリー・ヴォルフ(Fl)
DRECD-21018
ルドルフ・ヒンデミット・エディション2
7つの前奏曲とフーガ
ソナティナ第1・2・4-6番、
歌劇「皇帝の新しい着物」〜ワルツ、
クラリネット,弦楽四重奏とコントラバスのための六重奏曲(セレナード)
マリアンジェラ・グラナタ(P)、
ルトガー・マックスザイン(P)、
エドゥアルト・ブルンナー(Cl)、
A.ショッパー(Vn)、二宮美和子(Vn)、
ルドルフ・ヒンデミット(Vc)他
DRECD-21019
フリートヘルム・デール・エディション2
ピアノ作品集
2台のピアノのためのバレエ「祝祭」
3つのバラード、そして声が…、夢の曲、
肖像画、織物
マッツ・ペルソン、
クリスティーネ・ショルツ、
ジェームズ・トッコ、
フリートヘルム・デール(P)
DRECD-21020
旅への誘い
デュパルク:旅への誘い、フィディレ
 悲しき歌、前世、
フォーレ:9月の森の中で、
 川のほとりで、月の光、賛歌、
ドビュッシー:忘れられた小歌、
 ある日ある夜、
ラヴェル:2つのヘブライの歌
スコット・ウィアー(T)、
カローラ・タイル(P)

録音:2003年5月、ブレーメン放送
DRECD-21021
フリートヘルム・デール・エディション3
−グランド・ピアノのための音楽
グランド・ピアノのためのカデンツァ/ODRADEK/グランド・ピアノのための7つの俳句/夜の旅
フリートヘルム・デール(P)、
マリアンネ・シュレーダー(P)

録音:1980年&1984年、ドイツ

DRECD-21022
レスピーギ:ローマの泉、ローマの祭、
スーク:幻想的スケルツォ
ガブリエル・フェルツ(指)
アルテンブルク・ゲラ歌劇場PO

録音:2003年6月
「ローマの祭り」は30分もかかる演奏で、ラテン的輝かしさ、開放感を無視し、じっくりと攻め立てるドイツ・ロマン派のような濃厚な演奏です。まるで初めて聴くような衝撃。ここまで正面切って個性を発揮できる指揮者はそうはいません。
フェルツは、1971年ベルリン生れ。ベルリン・ハンス・アイスラー高等音楽院に学び、リューベック、ブレーメンの歌劇場で研鑽を積み、2001年には名門アルテンブルク・ゲラ歌劇場の音楽監督に就任、さらに2005年にはシュトウットガルト・フィルの音楽監督も兼任。劇場出身の叩き上げドイツ人指揮者として注目を集めています。本領はもちろんオペラですが、DREYER-GAIDOレーベルの管弦楽曲を聴けば、ドイツ・ロマン派音楽では、たっぷりとオケを鳴らし、引き摺るようなテンポで重厚きわまりない音楽を聞かせ、モーツァルトでは演奏スタイルはオリジナル楽器風に則っておりながら過激な前衛音楽のような音色で聞かせるというカメレオンぶり。驚くべき、そして恐るべき超個性的指揮者であることがわかります。
DRECD-21023
フリートヘルム・デール・エディション4
〜連作歌曲集
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)、
アリベルト・ライマン(P)、
エヴァ・チャポ(S)、
フリートヘルム・デール(P)、
マリオ・ヴェンツァンゴ(P)

録音:1970年‐1985年、ドイツ
DRECD-21024
フリートヘルム・デール・エディション5
〜歌曲とミクロドラマ
メデア=モノーローグ/ある小さな死による情景/ミクロドラマU「A&O」/アンナK/6人の演奏家のためのレクイエム/シビレ断章
ジューン・カルド(S)、
フランシス・トラヴィス(指)
ボン現代音楽アンサンブル、
ケルン・コレギウム・ヴォカーレ他

録音:1967‐1980年、ドイツ
DRECD-21025
シューマン:「秋の感情」
1850年に作曲された歌曲集
スコット・ウィアー(T)、
ライナー・ホフマン(P)
DRECD-21026
「トルコ音楽の同時代の声」
ファジル・サイ:ヴァイオリン・ソナタ、アーメド・アドナン・サイグン、イハン・ウスマンバスの作品
アティラ・アルデミル(Vn)、
セヴキ・カライェル(P)
DRECD-21027
R・シュトラウス:アルプス交響曲、
チョルリョーニス
:森の中で
ガブリエル・フェルツ(指)
アルテンブルク・ゲラ歌劇場PO

録音:2002年5月6-9日
「アルペン」が重厚極まりない演奏。軽視されることもある同曲をブルックナー、マーラーの交響曲作品と同等の品格と様式を備えた名曲として捉え、説得力のある仕上がりとなっています。チョルリョーニスは珍曲ですが、シュトラウスとほぼ同年代の作品。
DRECD-21028
フリートヘルム・デール・エディション6
チェロ協奏曲、ピアノ協奏曲、
ビッグ・バンドと3台のグランド・ピアノのための「素早い動き」
ハインリヒ・シフ(Vc)、
ザールブリュッケンRSO、
ルドルフ・ブフビンダー(P)、バンベルクSO、
RIASビッグ・バンド
DRECD-21029
R.シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき
リゲティ:アトモスフェール、
モーツァルト:交響曲第41番ハ長調KV551
ガブリエル・フェルツ(指)シュトゥットガルトPO
フェルツは1971年生まれのドイツの指揮者で2004年以来、シュトゥットガルトPOの音楽総監督。彼はゲルト・アルブレヒトのアシスタントを務めた他タングルウッド音楽祭にも出演しています。骨太でドイツ的な音楽作りを信条としているようですが、ジュピターの早いテンポには些か驚かされます。
DRECD-21030
ノーノ(1924-1990):歌劇「イントレランツァ(不寛容) 1960」〜アンジェロ・マリーア・リペッリーノの着想にもとづく二幕の物語・全2幕 ガブリエル・フェルツ(指)
ブレーメンPO
ブレーメン歌劇場Cho
ヴォルフガング・ノイマン(T)、
マリア・コヴォリク(CA)、
ジュディ・ベリー(S)、
イナ・シュリンゲンジーペン(S)、
アキム・リクス(ナレーション)ほか

録音:2001年2月ブレーメン(ライヴ),DDD、64:28
ノーノの創作史は研究者によっておよそ3 つの時期に分類され、それぞれの時期に歌劇が作曲されている。第 2 期の「愛に満ちた偉大な太陽に向かって」(1972-75)、第 3 期の「プロメテオ」(1984)、そして第 1 期に書かれたのがこの「イントレランツァ(不寛容) 1960」()である。ブレヒト、エリュアール、マヤコフスキーらのテキストからの引用をちりばめた台本は複数の異なる物語が展開しマルチ・スクリーンを駆使した凝った演出とともに多次元的な空間が作られます。初演以来、現代の歌劇としては幸運にも上演機会に恵まれ、コンタルスキー盤も出ていたが、2001年録音のこのディスクの登場はファンにはありがたい。マーラー・シリーズが好評のガブリエル・フェルツも好演。
DRECD-21031
金の音符−ベル・エポック作品集
ショーソン、ルクー、ラヴェル、
フォーレによるソプラノ、弦楽四重奏、ピアノのための作品
フェレーナ・ライン(S)、
チウルリオニス四重奏団、
セルゲイ・オクルスコ(P)
DRECD-21032
ルドルフ・ヒンデミット・エディション3
〜歴史的録音集
ベートーヴェン:2つのオブリガート眼鏡付きの二重奏曲変ホ長調、他
パウル・ヒンデミット(Va)、
ルドルフ・ヒンデミット(Vc)、
アマール四重奏団、
A.エーラース(Cemb)、グランタ(P)
DRECD-21033
フリートヘルム・デール・エディション第7集
レクイエム2000(アテムヴェンデ)
ハンス・ダルムシュタット(指
カッセル声楽アンサンブル、
カッセル・ザンクト・マリエン聖歌隊、
ザイツ(A)、アベレ(Br)
DRECD-21034
「今度夢は私の所に」
コール・ポーター、ガーシュウィン、
ハラルド・アーレン、ジェローム・カーンの作品
スコット・ウィアー(T)、
ヤン・チャイコフスキー(P)
DRECD-21035
(1SACD)
ラフマニノフ:幻想曲「岩」、
 交響詩「死の島」、
スクリャービン:交響曲第5番「プロメテウス」
ガブリエル・フェルツ(指)
シュトウットガルトPO、
ケイ・ヨハンソン(Org)、
アンドレアス・ボイド(P)

録音:2006年5月
通常のCDに加えボーナスとして、DTSサラウンド音質CDが付いております(DTSサラウンド対応デッキのみで再生可)。
DRECD-21036
テヘラン響/オスナブリュック・ライヴ
ハッサン・リアヒ:ペルシャ組曲、
チャイコフスキー:幻想序曲「ロミオとジュリエッ」
トナデル・マシャイェヒ:フィエ・マ・フィエV(初演)

◆アンコール
サラル・アギリ&ハリル・シャリアツァデーによる演奏
ナデル・マシャイェヒ(指)テヘランSO
サラル・アギリ(歌)、
ハリル・シャリアツァデー(ダフ[太鼓])、
アミル・サラフ(P)

録音:2006年8月20日ライヴ
珍しいアラブ圏のそれもイランのオーケストラのライヴ。イランといえばチェクナヴォリアンやアレクサダー・ラハバリなどの指揮者も出ている西洋音楽の伝統もあるのです(時期的につらい時もあったようですが)。チャイコフスキーの名曲だと技術的な粗も目立ちますが、重く粘っこいあまり聴いたことのない演奏で、とにかく張りきっています。1曲目のリアヒのペルシャ組曲は期待を裏切らないエキゾティックでダイナミックな映画音楽風作品。3曲目の「フィエ・マ・フィエV」はイランの太鼓「ダフ」とイランの著名な歌手サラル・アギリをフィーチャーした瞑想的な作品。
DRECD-21037
フリートヘルム・デール・エディション8
メランコリア/初期歌曲集
エディト・ガブリー(S)
クリストフ・フォン・ドホナーニ(指)ケルンSO&cho、
オーマン・ブログリ=ザッハー(指)リューベックPO
DRECD-21038
「ホワット・シャル・ウィ・リメンバー?」
ジェイク・ヘギー、ジョン・デューク、アンドレ・プレヴィン、リッキー・イアン・ゴードンの歌曲
スコット・ウィアー(T)、
ヤン・チャイコフスキー(P)
DRECD-21039
「虚空」〜現代日本と中国のリコーダーと打楽器のための音楽
ケージ:竜安寺、三善晃:リップル、
石井真木:東・緑・春、
陳名志(チャン・ミンチー,1961-):樹は静を欲すれど風止まず、
松永通温:葦と枝と風と・・・、
石井眞木:虚空
グドゥーラ・ローザ(リコーダー)
藤井はるか(Perc)

録音:2007年2月20-23日ブレーメン放送
ケージの龍安寺はもともと図形楽譜の不確定性の音楽で楽器の指定もないため何で演奏するかで印象も十人十色。これまでトロンボーンと打楽器バージョン、声楽と打楽器バージョンなど、いろいろありましたが、このリコーダーと太鼓バージョンほど、いかにも「龍安寺」って雰囲気の演奏はなかったのでは。まるでお坊さんがお経を読みながら木魚を叩いている感じ。リコーダーのすっとぼけた音色に思わず「かわいい!」と笑みがこぼれます。ケージが聴いたら、あの愛すべきバカ笑いをして喜ぶでしょう。

DRECD-21040(2CD)
ドロステ=ヒュルショフ:緑の血が流れて以来 カロラ・フォン・ゼッケンドルフ(ナレーター)、ユリアーネ・アンケレ(Vc)
DRECD-21041
マーラー:交響曲第7番「夜の歌」 ガブリエル・フェルツ(指)
シュトゥットガルトPO
DRECD-21042
フリートヘルム・デール・エディション9
〜管弦楽作品集
墓/情熱/バレエ「イカロス」
ハンス・ツェンダー(指)ハンブルク北ドイツRSO
オトマール・マーガ(指)ハノーヴァーNDR放送PO、
モーシェ・アツモン(指)バーゼルSO
DRECD-21043
アロイス・ブレーダー:ギターを伴う室内楽作品集 クリストファー・ブラント(G)、
ヨハネス・フィッシャー(bfl)、
リンダ・バングス(Sax)、
クリストフ・フォン・エルファ(Vc)、他
DRECD-21044
フリートヘルム・デール・エディション11
〜弦楽器独奏作品集
カデンツ/秋のソナタ/夕暮れ・夜〜ソット・ヴォーチェ/独奏/7つの歌/セレナード
C.エディンガー(Vn)、C.フェルシュ(Cb)、
C.ゴロモス(Va)、ヨハネス・モーザー(Vc)、
J.リノヴィツキ(Cb)、ザハール・ブロン(Vn)、
U.ティシュビレク(Vc)
DRECD-21045(2CD)
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」 ガブリエル・フェルツ(指)
シュトゥットガルトPO

録音:2008年2月15日リーダーハレ・ベートーヴェンザール、シュトゥットガルト(ライヴ)
通の間では評判の鬼才指揮者ガブエル・フェルツのマーラー第2弾。第1弾の第7番(CD21041)も独特なテンポ感による怪演。ライナー・ノートではフェルツ自身の詳細な作品分析(日本語訳もあり)がなされ、並々ならぬ意欲です。第1楽章の提示部は慣例通り、繰り返します。アルマのテーマとして知られる第2主題の思い入れたっぷりのねちっこい歌いまわしに思わず惹き込まれます。第4楽章の有名なハンマー打ち下ろしに至る直前の期待とも不安ともいえる作為的なテンポの落とし加減の、いかにもあざとい感じが、逆に面白くてはまります。そして結尾、最後の一発の直前の沈黙と驚愕のこけおどし的対比も必聴です。
DRECD-21046
フリートヘルム・デール・エディション12
〜室内楽作品集
二人のための協奏曲/太陽賛歌/セラン歌曲/夕暮れ・夜〜ソット・ヴォーチェ/
C.エディンガー(Vn)、
ジェイムズ・トッコ(P)、
U.ベストライン(Br)、
トリオ・プレイエル、他
DRECD-21047(2CD)
バッハ:クリスマス・オラトリオBWV.248 ヴォルフガング・ヘルビッヒ(指)
ブレーメン・ラートスcho、
ブレーメン新ラートスPO、
アニエスカ・トマセフスカ(S)、
マニヤ・シュテファン(S)、キャサリン・ウィン=ロジャース(A)、
クレメンス・レーシュマン(T)、
フィリップ・ラングショー(Bs)

録音:2008年6月12日ライヴ聖コスマス&ダミアヌス教会,テディングハウゼン・ルンゼン
CPOレーベルのバッハ:偽作シリーズで知る人ぞ知る合唱(指)者ヴォルフガング・ヘルビッヒ。その清新な音つくりには定評があり、CPOのアイブラーのレクイエムやNAXOSのヘンデルやシュッツが好評を得ています。今回は偽作ではなく正真正銘のバッハ作品。
 DRECD-21050
ナデル・マシャイェヒ:ペルシャの歌手と管弦楽のための作品集
フィエ・マ・フィエ II、モウラナ
サラル・アギリ(歌)、
フランク・クラーマー(指)ミュンヘン放送O

録音:2008年4月、バイエルン放送
DRECD-21051
アルベニス:スペイン組曲(B.ボラルヒンホ編)
ベートーヴェン:七重奏曲
アンサンブル・メディテライン
【L.R.フェレレス(Cl)、D.ババノフ(Hrn)
E.カルサダ(Fg)、D.ユング(Vn)、
オリ・カム(Va)、B.ボラルヒンホ(Vc)、青江宏明(Cb)】

録音:2009年4月ベルリン
もともとピアノ曲のアルベニス:「スペイン組曲」はベートーヴェンの七重奏曲と同じ編成の7楽器に編曲され、色鮮やかな音のミニアチュールに生まれ変わりました。管弦楽ほど派手ではなく、スペイン情緒に溢れた実に気持ちのよい出来栄え。カップリングの同じ編成のベートーヴェンの七重奏曲も名手たちによる見事な演奏。2002年にベルリンで結成されたアンサンブル・メディテラインはベルリン・コミッシェ・オパーのソロ・クラリネット奏者ローラ・ルイス・フェレレスとドレスデン・フィルのチェリスト、ブルーノ・ボラルヒンホの二人にベルリン・フィルや北ドイツ放送響、シュトゥットガルト放送響、ミュンヘン・フィル、などドイツの名だたるオケで活躍する奏者を固定ゲストに迎え、ヨーロッパ各地で活動しています。レパートリーは古典から20世紀作品まで広範囲。
DRECD-21052
マーラー:交響曲第5番 ガブリエル・フェルツ(指)シュトゥットガルトPO

録音:2009年1月31日,ベートーヴェンザール・リーダーハレ,シュトゥットガルト,ライヴ
※フェルツによる日本語解説付き
主観的で思い入れたっぷりだった第7番、第6番に続いてマーラー中期の傑作第5番を今回もフェルツがこだわり抜いてのライヴで録音しました。解説(日本語訳あり)によるとフェルツはマーラーが初演・再演のさいに使用したスコアの(マーラー自身の)書き込みを仔細に検討しディナーミク、アクセントに細心の配慮をしたとのこと。第1楽章はやや遅めのテンポを取り、弦楽をたっぷりと歌わせて続く第2楽章とのコントラストを明確にします。重要な第3楽章スケルツォの複雑な対位法のオーケストラの処理は見事で、途中現れるレントラーのリズムは粘りきった、とてもいやらしいもので世紀末ウィーンの爛熟した空気はかくなるものかと思わせます。そしてアダージェットは、おそらくフェルツがもっともこだわったのではないかと思わせる、思い入れたっぷりの甘く、気だるい空気が充満しています。これほどデレデレ、ぐにゃぐにゃのアダージェットは近年珍しいでしょう。まるでマントヴァーニかヘンリー・マンシーニ楽団といった感じです。終楽章のいささかとってつけたようなフィナーレもフェルツのややあざとい芸風にぴったりで深みにかけますが、盛り上がります。
DRECD-21053
フリートヘルム・デール・エディションVol.13
フリートヘルム・デール:ヴァイオリン・ソナタ「初期の歌」
チェロとハープのための印象「タペット」
8本のトロンボーンのための「グラドゥアーレ」
4人の打楽器奏者のための「コンドゥクトゥス」
室内オーケストラのための「バレエ・メカニーク≫
ヴァイオリンとギターのための「パ・ドゥ・ドゥ」/チェロ・ソナタ
クリスティアーネ・エディンガー(Vn)、
クラウス&ヘルガ・シュトルク、
エールハルト・ヴェッツ・トロンボーン・アンサンブル、
クロウマタ・アンサンブル・ストックホルム(打楽器アンサンブル)、
アンサンブル・ベルンハルト・ヴルフ、ヴァルター・クラジンツ(Vn)、
マルガ・ボイムル(G)、
ウルフ・ティシュビレク(Vc)

録音:1971-2009年
DRECD-21055
ツー・マルギット・カーン〜アコーディオンとエレクトロニクス
デニソフ:闇から光へ
ゴルジ:フラッター・フリューゲル
ハインツ:影
オデー=タミミ:Tslalim(影)
ザイター:出発の目録
マルギット・カーン(アコーディオン&エレクトロニクス)

録音:2009年4月7日−10日
ガウデアムス国際現代音楽演奏コンクールで第1位を獲得したドイツの女流アコーディオン奏者、マルギット・カーン。エレクトロニクスをふんだんに聴かせたアコーディオンのための現代音楽。
DRECD-21056(2CD)
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調Op.68
交響曲第2番 ニ長調Op.73
マーカス・ポシュナー(指)ブレーメンPO

録音:2009年2月ライヴ
指揮者マーカス・ポシュナーは1971年ミュンヘン生まれ。2004年にドイツ音楽協会、ドイツオーケストラ連盟よりドイツ指揮者賞を授与されました。コリン・デイヴィス、ロジャー・ノリントン、ファビオ・ルイジのアシスタントとして研鑽を積み、2007年9月からはブレーメン歌劇場の音楽総監督を務め、客演指揮者としてミュンヘン・フィル、バンベルク響、ケルンWDR交響楽団、リンツ・ブルックナー管弦楽団、シュトゥットガルト放送響と共演。2010年4月には東京都交響楽団、2009年には広島交響楽団の指揮台にも立っています。そして2010年秋からはドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者に就任します。この録音はクナッパーツブッシュ、クレメンス・クラウスと縁の深いブレーメン・フィルとのライヴ。ブラームスの交響曲第1番は冒頭から尋常ならざるハイテンションで始まり、金管はバリバリと、弦は弓いっぱいに弾かせてオケを存分に鳴らしまくります。第2番は一転して繊細で室内楽的なアプローチ。ブレーメン・フィルの精妙なアンサンブルにはうっとりとさせられます。
DRECD-21062(2CD)
フリートヘルム・デール・エディションVol.15
フリートヘルム・デール(b.1936):歌劇《メディア》(全3幕)
ブレンダ・ロベルツ(S)、
マリオ・タガドッシ(Br)、
アッティラ・コヴァーチ(Bs)、
マーガレット・ラッセル(S)、
ハンス・ゲオルク・アーレンスbs
クラウスペーター・ザイベル(指)
キールPO
キール州立歌劇場cho

録音:1990年6月17日キール歌劇場ライヴ
フリートヘルム・デールはドイツ・ゲッティンゲン出身でフライブルク音楽大学でヴォルフガング・フォルトナーに学ぶ一方、哲学、歴史、音楽学を専攻しウェーベルンの研究では博士号を取得している。1982年にリューベック音楽院の教授に就任以来、数々の音楽祭の主宰や演奏グループの音楽監督、現代音楽のワーク・ショップの責任者を務める中で多くの様々な作品を発表してきました。歌劇《メディア》はエウピリデスによる有名なギリシャ悲劇に基づくオペラ。電子音楽あり、オルフ、黛敏郎、松村禎三を思わせるアクの強い原初的でギラギラした管弦楽法、オスティナート、ペンデレッキを彷彿とさせる狂気的、神秘的な合唱など様々なスタイルが折衷されています。現代オペラとはいえ、よくありがちなアイデア先行型の抽象的な内容とは無縁で純粋に響きのスペクタクルを楽しめる作品。
DRECD-21064(2CD)
ブラームス:交響曲第3番ヘ長調Op.90
交響曲第4番ホ短調Op.98
マーカス・ポシュナー(指)ブレーメンPO

録音:2009年2月23、26日ブレーメン
マーカス・ポシュナー指揮ブレーメン・フィルハーモニーによるブラームス交響曲全集の完結編。指揮者ポシュナーは1971年ミュンヘン生まれ。2004年にドイツ音楽協会、ドイツオーケストラ連盟よりドイツ指揮者賞を授与された。コリン・デイヴィス、ロジャー・ノリントン、ファビオ・ルイジのアシスタントとして研鑽を積み、2007年9月からはブレーメン歌劇場の音楽総監督を務め、客演指揮者としてミュンヘン・フィル、バンベルク響、ケルンWDR交響楽団、リンツ・ブルックナー管弦楽団、シュトゥットガルト放送響と共演。2010年4月には東京都交響楽団、2009年には広島交響楽団の指揮台にも立っている若き巨匠。
*交響曲第3番タイミング…9:34/8:07/6:19/8:30
*交響曲第4番タイミング 12:52/10:45/6:16/9:18

DRECD-21065(2CD)
マーラー:交響曲第3番ニ短調 ガブリエル・フェルツ(指)
シュトゥットガルトPO、
アレクサンドラ・ペーターザマー(Ms)
ブルノ国立フィルハーモニーcho、
カルヴ・アウレリウス少年cho

録音:2010年4月30日ライヴ・レコーディング
※日本語解説つき(フェルツ氏のインタビュー形式、譜例を引用したフェルツ自身の分析)
マーラーの現時点での最高の演奏と言っても過言ではない確信に満ち溢れた名演奏です!!ガブリエル・フェルツは1971年ベルリン生まれアルテンブルク・ゲラ歌劇場(チューリンゲン州立歌劇場)の音楽監督に2001年に就任、2004年からシュトゥットガルト・フィルの音楽監督と、バーゼル歌劇場の主席客演指揮者に就任。既に発売されている録音でも、フェルツの才能は実証済みですが、ここでもスコアの原点に立ち返り、徹底的に読み込み検証を重ねながらも学究的な窮屈さを感じいさせない素直な共感をもって音楽的主張を明確に伝えきっているのが頼もしい限りで、少なくともマーラーの解釈に関しては、ラトルなどの世代の次の世代を担うべき逸材と言えるのではないでしょうか。
第1楽章冒頭の響きの凝縮度からして、フェルツの牽引力が凄さを痛感。第4主題以降の行進曲の何という瑞々しい推進力と迫力!展開部へ入る際には大きくテンポを落として先へ繋げますが、その大河のような流れな巨匠級の技!展開部のトロンボーンとイングリッシュホルンのソロによる荒涼とした雰囲気も実に自然に湧き上がり、陰湿さ皆無。20:07からの低弦の小刻みなフレーズの後、クラリネットの雄叫びを合図にガラっとテンポを速めるのはユニークですが、この後の行進曲と興奮の渦への前触れとして功を奏していることに気づきます。その打楽器乱舞が凄まじいこと!しかもオケの巧さ!コーダは大スケールで圧倒しますが、ここまで一貫していた金管・打楽器とが巨大なトゥッティの中でも完璧なバランスで妥協なく鳴り切る様がここでも全く揺らがないのも驚異です。
第3楽章の木管に取る鳥のさえずりの後に現れるヴァイオリンの動機では、音の色彩ニュアンスが克明に変化させ、新たなメルヘン世界に聴き手を誘います。中間部のポストホルンのセンスもホールとの距離感も抜群。
第4楽章は、ペーターザマーの癖のない澄んだ声がこの作品に不可欠と思わせるほど素晴らしく、決して目立ち過ぎることなく世界の神秘を優しく歌います。
第5楽章は合唱とユニゾン鳴らされる鐘の音のバランスが絶妙!それにしても、気がつくとここまでの楽章を一気に聴き進めているという経験は何年ぶりのことでしょうか。それだけ音楽の求心力が全く弛緩しないのです。
最終楽章はフレージングが高潔で響きは透明。精神が浄化する様をリアルに表現した感動的な演奏で。精緻でありながら人間的な温もりを失わないアーティキュレーションにも、フェルツの音楽センスの高さを窺い知ることができます。特に最初の約5分間はこんなにも深々とした深みを湛えた音楽だったかと認識を新たにするほど心に染み入ります。そしてコーダのティンパニ連打の力感の見事さ!単なる力演ではなく、最後の一音に至るまで少しづつクレッシェンドする配慮を見せて、この巨大な交響曲を受け止めるのに相応しい結末を築き上げています。なお、終演後に拍手が入りますが、長い余韻を味わいつくしてから鳴り始めるというタイミングの良さで、興を削ぐことがないのも嬉しい限りです。録音も極めて良好。【湧々堂】

(タイミング 33:19/9:34/16:16/10:12/4:12/23:06)
DRECD-21068
フリードヘルム・デール・エディションVol.16
デール:吟遊詩人の歌による変奏曲
カントW/接写レンズ、反射
ユリアンの数分/7つの俳句
テクスチュア/5つの小品
エレジー/太陽の賛歌
アンゲラ・フィルキンス(Fl)、
ヤンナ・リュック(S)、
クリスティアン・ルヴォロ(P)、
トレルス・スヴァーネ(Vc)

録音(ライヴ):2010年10月21日、リューベック(ドイツ)
ISCM(国際現代音楽協会)のドイツ支部会長などを歴任したドイツ現代音楽の重鎮、フリードヘルム・デール(1936−)の作品集第16巻。若き頃の作品から2008年の作品まで、フルート作品を集成。「7つの俳句」は、与謝蕪村の俳句を元にした、ソプラノ、フルートとピアノのための作品。
DRECD-21070
「シュローク」〜クラシックとジャズ、民族音楽の奇妙な出会い
(1)ダニエル・シュニーダー:シュローク
(2)ダニエル・シュニーダー:シャヤラ
(3)アルメニア民謡:Ayes Kedhir
(4)マルディン・アラビア民謡:Sabiha
(5)ダニエル・シュニーダー:ネイ協奏曲
(6)ダニエル・シュニーダー:ダッコード
(7)ナデル・マシャイェヒ:moulAnA(抜粋)
(1)-(6)NDRビッグ・バンド((3)(4)指:ヴォルフ・ケルシェク)
(1)(2)(5)-(7)ヘルマン・ボイマー(指)オスナブリュックSO
(3)(4)イブラヒム・ケイヴォ(Vo、ブズク、ジュンブシュ)、
(2)キナン・アズメー(Cl)、
(1)(5)モスレム・ラハル(ネイ)、
(7)フレデリック・ケスター(Trp)、

録音:2010年8月22日モルゲンラント音楽祭,オスナブリュック(ライヴ)
アラビア、アルメニアの民族音楽家と西洋のオーケストラがコラボレーションしたフュージョン・ミュージック。基本はワールド・ミュージック系のジャズ。ジャズのサックス奏者でもある作曲家ダニエル・シュニーダー(1961-)は管楽器の協奏曲を得意としており、ミハエル・ザンデルリング(BIS)やクリスティアン・ヤルヴィ(MARSHAS)が指揮したアルバムも発売になっています。
DRECD-21071
グバイドゥーリナ:「ガルゲン・リーダー(絞首台の歌)」(5人の奏者版、全14曲) テキスト:クリスティアン・モルゲンシュテルン バーバラ・ヘフリング(M.Sop)、
エルスベト・モーザー(バヤン)、
ゲルゲリー・ボドキー(Fl)、
コルネリア・モンスケ(打楽器)、
マルティン・ハインツェ(Cb)

録音:2011年8月
発売済みの「グバイドゥーリナ:コントラバスを含む室内楽作品集(NEOS11106-08)」に3人の奏者によるヴァージョンが収録されていた「絞首台の歌」の異版が登場です。3人版にバヤンとフルートが加わったのが5人版です。また、なぜか5人版は一曲少ないです。
詩集「絞首台の歌」の作者クリスティアン・モルゲンシュテルン(1871-1914)はドイツの作家、詩人でショーペンハウアー、ニーチェ、仏教の影響を受け、20世紀最大のオカルティストであるルドルフ・シュタイナーと親しく交友し彼の神智学にも強く影響を受けた。一種のシュールレアリスムとも言えるナンセンス表現が特徴で詩集「絞首台の歌」は彼の代表作として日本では種村季弘氏による訳が知られています。グバイドゥーリナはその中から14編を選び出し作曲しているが、メゾの語り歌いとコントラバス、打楽器、フルートにロシアの民族楽器バヤンまで動員して、きわめて特殊で奇怪な世界の現出に成功しています。
DRECD-21072
マーラー:交響曲第4番 ガブリエル・フェルツ(指)
シュトゥットガルトPO
ジャネット・ヴェルネッケ(S)

録音:2011年1月25日シュトゥットガルト・リーダーハレ・ベートーヴェン・ザールにおけるライヴ
フェルツによるマーラー交響曲全集シリーズ第5弾。ブックレットには例によってフェルツ自身が楽譜つきの詳細な楽曲解説(日本語訳つき)を執筆しており、特に第3楽章の変奏曲についての微に入り細に亘るアナリーゼは演奏に反映され、第3楽章終盤のフォルテシモから終楽章の天国的な音楽への推移はこのディスクの圧巻のひとつ。全体に繊細なテンポの変化、ディナーミクの変化による陰影のあるニュアンスにフェルツのこの曲へのこだわりが感じられます。独唱のヴェルネッケは2004年から2010年までクレーフェルド/メンヒェングラートバッハ歌劇場に所属し「ナクソス島のアリアドネ」のツェルビネッタ、「魔笛」の夜の女王で好評を博し、チェルハの歌劇「シュタインフェルドの巨人」のドイツ初演に参加するなど、古典から現代まで幅広いレパートリーを持つ歌唱力はこのディスクでも発揮されています。
DRECD-21074
アフメト・アドナン・サイグン(1907-91):オラトリオ「ユヌス・エムレ」〜独唱、合唱と管弦楽のためのオラトリオ(全3部、第2部の終わりに間奏曲つき) ナージ・エズギュチ(指)
オスナブリュックSO
オスナブリュック・ユースCho
ビルギュル・ス・アレチ(S)、
アイリン・アテシュ(MS)、
アイディン・ウシュトゥク(T)、
テヴフィク・ロドス(Bs)

録音:2011年12月オスナブリュック(ライヴ)
サイグンはトルコを代表する作曲家で音楽学者。パリのスコラ・カントルムでヴァンサン・ダンディに師事し後に母国で民族音楽の研究と後進の指導にもあたった。5 つの交響曲、オペラ、室内楽など多くの作品を残している。本作のタイトル「ユヌス・エムレ」とは 14 世紀トルコの詩人でイスラム神秘主義の影響を受け、人間愛、神への愛を素朴な詩で歌い上げ、今日でもなおトルコの国民的詩人として広く愛されています。このオラトリオは彼の詩をテキストにしながら彼の生涯をたどるサイグンの祖国愛溢れる大作。ダンディに学んだサイグンの音楽には当然ながらフランス音楽の影響が強く、このオラトリオにはラヴェルの「ダフニスとクロエ」を思わせる箇所も多い。またショスタコーヴィチ、ハチャトリアンなどのエコーも聴こえ、さらにトルコの神秘的な音階、イスラムのメリスマティックで妖艶な旋律も満載。近代とエスニックな要素が見事に融合した魅力的なオラトリオ。
DRECD-21075
ルネサンス・ゴーズ・ジャズ〜ライヴ
作曲者不詳(ゴダール編):時の鏡
ヘンリー8世:よき友との気晴らし
作曲者不詳(パラシオ編):ロドリーゴ・マルティネス
ゴダール:優美の軌跡
カローゾ:ベッラ・ジョイオーサ
伝承曲:パッサメッツォ
モンテヴェルディ:西風もどり
作曲者不詳(パラシオ編):パセ・エル・アゴア
ゴダール:シャコンナ/他
マルクス・ベッカー(P)、
ミシェル・ゴダール(セルパン、テューバ、エレクトリック・ベース)、
カタリーナ・バウムル(ショーム、指)、
カペラ・デ・ラ・トーレ
ドイツの鬼神マルクス・ベッカーのDreyer Gaido第1弾。フランスのチュービスト、ミシェル・ゴダール、ルネサンス・アンサンブル、カペラ・デ・ラ・トーレとの共演で、ルネサンス音楽からジャズへの歩みを表現。
DRECD-21076
フリードヘルム・デール(b.1936)エディション第17集〜ヴァイオリンとチェロのための音楽集
ヴァイオリン・ソナタ(2008/9)
冬の旅による断片(2011)
チェロ・ソナタ(2008)
バガテル(2011)
シンフォニア・ア・デュ(2011)
カルロス・ジョンソン(Vn)
ハンス=クリスティアン・シュヴァルツ(Vc)
dreyer-gaido が最もプッシュするドイツの作曲家フリードヘルム・デールの作品集第17 弾。この5年以内の近作でヴァイオリン独奏、チェロ独奏、ヴァイオリンとチェロの二重奏のための作品が収録されている。デールはフライブルクで作曲をフォルトナーに師事、後にベルリン自由大学の教授となり、アンサンブル・モデルンの設立にも深く関わっています。
DRECD-21078
手紙〜声楽とギターのための歌曲集
ブリテン:民謡編曲集、
 中国の歌 Op.58
アルジェント:作曲家たちからの手紙
デュアート:5つの静かな歌 Op.37
スコット・ウィアー(T)、
フォルケル・ニーフスマン(G)
アメリカの現代作曲家、ドミニク・アルジェント(b.1927)による「手紙」は、ショパンやシューベルト、ドビュッシー、プッチーニらが友人へ宛てた手紙、モーツァルトが父親へ宛てた手紙、シューマンが婚約者へ宛てた手紙などテキストとして歌うユニークな歌曲。そして、ブリテンのギター歌曲の重要レパートリーである民謡編曲集と中国の歌、イギリスの現代作曲家、ジョン・W・デュアート(1919ー200)のギター歌曲を、アメリカのテノール、スコット・ウィアーが歌います。
DRECD-21080
スクリャービン:24の前奏曲 Op.11
ピアノ・ソナタ第2番嬰ト短調 Op.19 「幻想ソナタ」
ピアノ・ソナタ第5番 Op.53
ユン・ユジュン(P)

録音:2012年6月27日−29日
韓国出身、15歳でサンクトペテルブルク音楽院に最年少の生徒の一人として学び、その後もドイツやパリで研鑽を積んだ女流ピアニスト、ユン・ユジュンのデビュー・アルバム。特に、スクリャービンとラヴェルの音楽に造詣が深いというユン・ユジュン。華麗なタッチと深い色彩で、スクリャービンの難曲を弾きこなしています。
DRECD-21078
声楽とギターのための歌曲集
ブリテン:民謡編曲集、中国からの歌曲集Op.58
ドミニク・アージェント(b.1927):作曲家たちからの手紙
ジョン・W.デュアート(デュアルテ)(1919-2004):5つの静かな歌Op.37
スコット・ウィア(T)、
フォルカー・ニーフスマン(G)

録音:2004年8月〜9月ニューメキシコ州
近現代のギター伴奏歌曲集。生誕百年となるブリテン、同じくイギリス出身のデュアート、アメリカ出身のアージェントが現代的ながら手編みのセーターのようなフォルクロアな手触りの歌曲を聴かせてくれます。なかでもアージェントの「作曲家からの手紙」はショパンやモーツァルト、ドビュッシー、プッチーニ、シューベルトらの手紙をテキストとした風変わりな歌曲で彼らの有名な作品の旋律が曲の中で引用されることもあります。
DREDVD-21083
PAL仕様
ベートーヴェン・イン・スターリングラード 〜 コンサート・ツアー エドヴァルド・セロフ(指)、
アンドレアス・ホッツ(指)、
タベア・ツィンマーマン(Va)
オスナブリュックSO
ヴォルゴグラード・アカデミックSO、他

リージョン・コード0(ワールドワイド)、
TVフォーマット16:9、ステレオ、
字幕:英語&ドイツ 語、
収録時間:約60分+ボーナス約33分
1942〜43年のスターリングラード攻防戦から約70年後。ヴォルゴグラード(旧スターリング ラード)で実現したドイツのオーケストラ、オスナブリュック交響楽団と、ロシアのオーケスト ラ、ヴォルゴグラード・アカデミック交響楽団の合同コンサートを追ったドキュメンタリー・ フィルム。
※当タイトルはPAL方式のため、PAL方式対応の再生機器のみで試聴可能です。予めご了承くだ さい。
DRECD-21085(2CD)
キエフ・シカゴ〜展覧会の絵とジャズ・インプロヴィゼーションズ
■キエフ〜
スクリャービン:6つの前奏曲 Op.13
ムソルグスキー:組曲 「展覧会の絵」
■シカゴ〜
ベッカー:マグネティック
キング、ヤング、アルスタイン:美しい愛
グルダ:フーガ
コリア:イントロダクション/チルドレンズ・ソング第6番*
フェランテ:パス・イット・オン
グレヴァー:エコー・オブ・ア・セレナード
キャニング、グレイドン、ジャロウ:イージー
コリア:スペイン
レーガー:即興曲集Op.18より 第1番アレグレット・コン・グラツィア
カーン:君は我がすべて
マルクス・ベッカー(P)、
ヨナス・シェーン(Sax)*

録音:2014年1月、ハノーファー北ドイツ放送(ドイツ)
マックス・レーガーのピアノ作品全曲録音という偉業を成し遂げたことでその名を轟かせ、その後も"ピアノ王国ハイペリオン"などで活躍するドイツの鬼神マルクス・ベッカー。「ルネサンス・ゴーズ・ジャズ(CD 21075)」に続く、Dreyer Gaidoからの2枚目となるアルバムは、またもジャズ・インプロヴィゼーション! しかし、ブックレットの解説の一番最初に「これはクロスオーヴァーではない!(This is not a crossover album!)」と大きく宣言されており、単なる「クラシックとジャズのクロスオーヴァー」ではないことがわかります。「キエフ」と「シカゴ」、ロシアとアメリカに分けられ、「キエフ」ではスクリャービンとムソルグスキー、そして「シカゴ」では、チック・コリアの「スペイン」をはじめ、ジェローム・カーンやアル・ジャロウ、ヴィクター・ヤングらのスタンダード、フリードリヒ・グルダの楽曲が並ぶ。ベッカーの軽妙なテクニック、多彩なインプロヴィゼーション(即興)によって、「展覧会の絵」と「6つの前奏曲」のジャジーなハーモニーやグルーヴとジャズとの関連が浮かび上がります。
 DRECD-21088
ベートーヴェン:交響曲第3番 「英雄」
交響曲第5番「運命」
ガブリエル・フェルツ(指)
シュトゥットガルトPO

録音(ライヴ):2012年11月8日、2013年5月29日、リーダーハレ・ベートーヴェンザール(シュトゥットガルト)
※日本語解説付き
ガブリエル・フェルツは、ハンブルク州立歌劇場でゲルト・アルブレヒトの助手を務め、リューベック市劇場へ転身。ブレーメン劇場、アルテンブルク・ゲラ市のOおよび歌劇場の音楽総監督、そしてシュトゥットガルト・フィルの首席指揮者、シュトゥットガルト市の音楽総監督を務め、2013−14シーズンからは、ドルトムント市の音楽総監督、ドルトムント・フィルの首席指揮者に就任するなど、ドイツを中心に圧倒的な勢いで大活躍中のマエストロ。

DRECD-21090
(1SACD)
ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調 Op.27 ガブリエル・フェルツ(指)
ドルトムントPO

録音:2014年10月21日−22日、コンツェルトハウス・ドルトムント(ドイツ)
大胆な解釈でマーラー演奏に一石を投じ、2013−2014シーズンからドルトムント市の音楽総監督、ドルトムント・フィルの首席指揮者を兼任するドイツの若き鬼才ガブリエル・フェルツ。新たなるパートナー、ドルトムント・フィルとのレコーディング第1弾は、ロシアン・ロマンティシズムの代名詞、ラフマニノフの「交響曲第2番」!シュトゥットガルト・フィルとのマーラーでも存分に発揮されたガブリエル・フェルツの無尽蔵のアイディアは、ドルトムント・フィルとのコンビでも健在。
DRECD-21091
クライン、コフレル、ナウマン:弦楽三重奏曲集
ギデオン・クライン:弦楽三重奏曲
ユゼフ・コフレル:弦楽三重奏曲 Op.10
エルンスト・ナウマン:弦楽三重奏曲 ニ長調 Op.12
EOSトリオ

録音:2013年10月6日&2014年3月15日−16日
EOSトリオは、2013年にフランクフルトで結成された女性による弦楽三重奏団。ナチスの迫害によってテレージエンシュタットの強制収容所に送られ、同地トで作曲されたギデオン・クラインの弦楽三重奏曲や、同じくナチスの被害にあったユゼフ・コフレルの残された僅かな作品のうちの1つである弦楽三重奏曲を収録。
DRECD-21092
死せる屍に〜マーラー、ムソルグスキー、ヒンデミット:歌曲集
マーラー:亡き子をしのぶ歌
ムソルグスキー:死の歌と踊り
ヒンデミット:メランコリーOp.13
 死せる屍に Op.23a
バルバラ・ヘーフリング(Ms)、
ヘリアンSQ、ソフィー・リュッケ(Cb)、
アマンダ・アンダーソン(Vc)

録音:2014年1月13日−16日、ハノーファー
グバイドゥーリナの「絞首台の歌」(CD 21071)を歌ったバルバラ・ヘーフリング(バーバラ・ヘフリング)が歌う、マーラー、ムソルグスキー、ヒンデミットの歌曲集は、「死」をテーマにした選曲。マーラーとムソルグスキーは、「声楽と弦楽五重奏」版の世界初録音。
CD-21097
ペーター・ガーン:Meinten Sie: RED アンサンブル・リフレクションK、
ゲラルト・エッケルト(指、Vc)

録音:2014年、2015年
1970年ドイツ生まれの作曲家、ペーター・ガーンの作品集。ペーター・ガーンは、東京芸術大学の大学院修了後、東京芸大や洗足学園音大で講師を務めるなど日本との関わりも深く、「一角獣の頭骨を読む - 街(刻みこまれている夢)」は琴、4本の拍子木、クラリネット、ヴァイオリンと打楽器のための作品。
DRECD-21099(2CD)
リトアニアのチェロ作品集
ブドリューナス:哀歌
カルナヴィチウス:詩曲
チュルリョーニス:夜想曲 VL.183、
 前奏曲 VL.184、前奏曲 VL.271、
 前奏曲 VL.250
ヤクベナス:セレナード
バナイティス:ソナタ・ラプソディカ
カロサス:無言歌
ドヴァリョーナス:湖にて、
 序奏とロンディーノ
バルシス:バレエ 「蛇の女王エグレ」からの演奏会用組曲
ヴァイニューナス:リコレクション
クタヴィチウス:常動曲-79
ラテナス:チェロ・ソナタ
ギリン:バラード 「トレドからのレイチェル」
シェンデロヴァス:4つの小品
バルトゥリス:I'm Seeing My Friend Off and We Are Taking One Last Look at the Snow-covered February Trees...
ダーヴィド・ゲリンガス(Vc)、
ペトラス・ゲニューシャス(P)、
ユルギス・カルナヴィチウス(P)、
ローカス・ズボヴァス(P)、
インドレ・バイクシュタイテ(P)、
ユスタス・ドヴァリョーナス(P)、
ビルテ・ヴァイニューナイテ(P)

録音:2013年−2015年
ロストロポーヴィチに学び、1970年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝し、ドイツを拠点に国際的に活躍するリトアニア出身の名チェリスト、ダーヴィド・ゲリンガスによる、祖国「リトアニア」の作品集が登場。チェリストとしてはバロックから現代音楽まで幅広いレパートリーを誇り、指揮者としては九州SOの首席客演指揮者も務めたゲリンガス。これまでもDreyer Gaidoからは、シェンデロヴァスやバルシス、バルカウスカスなど、リトアニアの音楽を取り上げてきたが、今作の「The Sound of Lithuania」では、なんと14人のリトアニアの作曲家によるチェロ作品を集成。戦前の作品を集めたCD1、戦後から1980年代までの作品を集めたCD2と別れており、現代リトアニアのチェロ作品を俯瞰できます。
ロマンティックな旋律から躍動的なフレーズ、物語性の強い作品など様々なチェロの魅力を、ゲリンガスが愛器グァダニーニ1761で雄弁に語ります。リトアニア・ファン、チェロ関係者は要注目!

DRECD-21100(1SACD)
ラフマニノフ:交響曲第1番ニ短調 Op.13 ガブリエル・フェルツ(指)
ドルトムントPO

録音:2016年2月23日−24日、ドルトムント・コンツェルトハウス(ドイツ)
シュトゥットガルト・フィルとの大胆かつ斬新な解釈でマーラー演奏に新風を吹き込み、2013−14シーズンからはドルトムント市の音楽総監督とドルトムント・フィルの首席指揮者という重責を担うドイツの鬼才ガブリエル・フェルツ。演奏、録音ともに高評価を得た「交響曲第2番」(CD 21090)に続く、フェルツ&ドルトムント・フィルのラフマニノフ・チクルス第2弾は「交響曲第1番」!ドイツ指揮界の若き鬼才が描く濃密なロシアン・ロマンティシズムの世界が、再び話題を呼ぶことは間違いないでしょう。
定評のあるドルトムント・コンツェルトハウスの音響、そして世界最高峰のレコーディング・チーム「トリトナス」(エンジニア:マルクス・ハイランド)の録音にも要注目。


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