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MAGGIO-001
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チャイコフスキー:交響曲第2番 ハ短調 Op.17 「小ロシア」
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」 |
カルロ・マリア・ジュリーニ(指)
フィレンツェ五月音楽祭O
録音:1993年11月19、20日、フィレンツェ |
2014年が生誕百周年の偉大な指揮者、カルロ・マリア・ジュリーニ(1914―
2005)、彼はもちろんイタリア生まれのイタリア人ですが、1956年
にスカラ座の音楽監督を辞して以降はイタリアでの活動は活発ではありませんでした。その中でも比較的頻繁に訪れていたのがフィレンツェで、1945年
のフィレンツェ・デビュー以来、1999年2月(既に引退後)に青年オーケストラを指揮するまで、半世紀以上演奏会にオペラにフィレンツェで指揮をし
ました。このCDには1993年11月19、20日、フィレンツェのヴェルディ劇場で行われた演奏会のライヴ録音が収められています。ムソルグスキーの
「展覧会の絵」は、ご存知の通り、ジュリーニの得意中の得意曲。チャイコフスキーの交響曲第2番もジュリーニが好んで演奏した曲でしたが、1956年
のEMI録音しか残されておらず、それから半世紀近くもたってからのこの録音は貴重です。普段はオペラを演奏しているオーケストラだけに慣れぬ作品に
四苦八苦している様子はあるものの、引退まで後数年というジュリーニの大きな音楽に必死に食らいついています。
なおマスターに起因する目立つノイズが数箇所で聞こえます。あらかじめご容赦ください。 (Ki) |
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MAGGIO-002(2CD)
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ロッシーニ:歌劇「湖上の美人」 |
ロザンナ・カルテリ(S エレナ)
チェーザレ・ヴァレッティ(T ジャコモ)
イレーネ・コンパネーズ(A マルコム)
エディ・ルール(T ロドリーゴ)
パオロ・ワシントン(Bs ダグラス)
ヴァリアーノ・ナターリ(T セラーノ,ベルトランド)
カルメン・ピッチーニ(Ms アルビーナ)
トゥリオ・セラフィン(指)
フィレンツェ五月音楽祭管O&cho
録音:1958年5月9日、フィレンツェ |
ロッシーニの「湖上の美人」は1819年にナポリで初演されるや、19世紀前半でもっとも人気の高いオペラの一つとして各地で上演されましたが、19
世紀半ばに上演が途絶えてしまいます。百年ほど埋もれていたこのオペラが復活したのは1958年のフィレンツェ五月音楽祭で、そのライヴ録音がこの
CDに収録されています。巨匠トゥリオ・セラフィンの指揮の下、30代半ばで引退した幻の美人ソプラノ、ロザンナ・カルテリや、当時メトロポリタン歌
劇場の花形テノールだったチェーザレ・ヴァレッティらが実力を発揮し、かなりカットの多いとはいえ十分聞き応えがあります。当時メトロポリタン歌劇場
の花形テノールだったチェーザレ・ヴァレッティらが実力を発揮し、なかなか聞き応えがあります。なおこの上演はカットや改変が多く、有名なロンド・フィ
ナーレ「たくさんの思いがこの瞬間に」も第1幕のエレナの登場の音楽を用いた二重唱に差し替えられています。ちなみにマルコムのイレーネ・コンパネー
ズは、映画脚本家のジャック・コンパネーズの娘で、映画監督、脚本家のニナ・コンパネーズの姉。優れた歌手でしたが、35歳で突然歌えなくなってしまっ
て舞台から消え去ったという悲劇の歌手。これは彼女の貴重な録音でもあります。
これまでかなり状態の悪い録音が出回っていましたが、今回オリジナルの録音から初めてCD化され、だいぶ聞ける程度になっています。ただしCD1トラッ
ク10の1分55秒辺りにバチッというノイズやCD2トラック6の3分48秒辺りで音飛びのような大きなノイズがはいるなど、数箇所の瑕疵があります。
あらかじめご容赦ください。 (Ki) |
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MAGGIO-006(2CD)
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ハイドン:オラトリオ「天地創造」 |
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
アンドレア・ロスト(ソプラノ/ガブリエル、エワァ)
ヘルベルト・リッペルト(テノール/ウリエル)
クルト・モル(バス/ラファエル、アダム)
ジョルジュ・ジョルジェスク(チェロ)
アンドレア・セヴェーリ(チェンバロ)
フィレンツェ五月音楽祭O、
フィレンツェ五月音楽祭Cho
録音:1999年6月11-12日、フィレンツェ、ペルゴーラ劇場 |
フィレンツェ五月音楽祭のレーベルから、サヴァリッシュのハイドン「天地創造」が登場します!これはサヴァリッシュにとってフィレンツェ五月音楽祭最
後の演奏となった貴重なもの。サヴァリッシュ指揮のハイドンのオラトリオには「四季」がProfilから発売(PH
07020)されておりましたが、ここで貴 重な「天地創造」の登場となりました。
サヴァリッシュは、1958年、モーツァルトの交響曲第31番とベートーヴェンのエロイカ、さらに当時フィレンツェで活躍していた作曲家ブッキの作品
を指揮してフィレンツェ五月音楽祭にデビュー。以降ブルックナーのロマンティック(1969年)などと登場しておりました。
ドイツ音楽正統派、さらに声楽の指揮にかけても比類なき存在であったサヴァリッシュのまさに真骨頂ともいえる演奏。1999年6月当時サヴァリッシュ
は75歳(1923年8月生まれ)、1998年には長年連れ添った妻を亡くすという大きなショックな出来事もありましたが、統率力に満ち、すみずみまで
目の行きわたった、ライヴとは思えないほどの完成度のこの演奏を聴くとまさに充実の極みの時期だったということを実感します。実際、当時演奏してい
た楽団員の中にはこの時のサヴァリッシュの圧倒的な存在感と、大学教授のような雰囲気が忘れられないメンバーもいるそう。サヴァリッシュはリハーサ
ル時に楽団員に高度なことを要求しつつも、ユーモアも忘れなかったといいます。実に立派な演奏で、ほれぼれとしてしまう出来栄えです。 (Ki) |
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