湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



Mariinsky
(ロシア)


ロシア、ペテルブルグの至宝マリインスキー劇場。ゲルギエフの精力的活動とあいまって、今日世界最高のオペラ劇場のひとつとしてカリスマ的な人気を保っています。これまでユニバーサル系レーベルから数多くの名盤をリリースしてきましたが、劇場自体が独自レーベルをたちあげることとなりました。響きの良さで定評のあるマリインスキー・コンサートホールを用い、レコーディングにはグラミー賞受賞のプロデューサー、ジェイムズ・マリンソンとミキサーのジョン・ニュートンを起用、SACDハイブリッド高音質録音を目指しています。何よりゲルギエフ自身が意欲満点で、新しいレパートリーも興味深く、彼らの芸術を存分に堪能できます。


※品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者

MAR-0501(2SACD)
ショスタコーヴィチ:歌劇「鼻」 コヴァリョーフ:ヴラジスラフ・スリムスキー(Br)、
イワン・ヤコヴレヴィチ:アレクセイ・タノヴィツキ(Bs)、
警察分署長:アンドレイ・ポポフ(T)、
鼻:セルゲイ・セミシュクル(T)、
床屋の妻:タチヤナ・クラフツォワ(S)、
医者:ゲンナジー・ベズズベンコフ(Bs)、
イワン:セルゲイ・スコロホドフ(T)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)マリインスキー劇場O&cho

録音:2008年7月15-25日(セッション録音)
ショスタコーヴィチ初期の問題作がゲルギエフの演奏でついに登場。当時22歳のショスタコーヴィチのとんがり方は危険なまでに鋭く、まさに才気煥発のひとことに尽きます。主人公の鼻が勝手にひとり歩きを始めるという荒唐無稽なゴーゴリの原作を、ショスタコーヴィチならではの皮肉で人をくったような音楽が彩っています。作風的にはかなり前衛的で、これまで難解とされてきましたが、さすがゲルギエフ、テンポの良さや強烈な金管などからお馴染みのショスタコ色を引き出し、何と面白い作品かと驚かせてくれます。強い緊張感とオケのコントロールも驚異的で、これまで誰も実現できなかったレベルで作品の真価を知らしめてくれます。マリインスキーの歌手陣も熱演。ショスタコ・ファンなら絶対に聴かねばならないアルバムです。  (Ki)
MAR-0502(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番ヘ短調Op.10、
交響曲第15番イ長調Op.141
ワレリー・ゲルギエフ(指)マリインスキー劇場O

録音:2008年7月24,25日 マリインスキー劇場コンサートホール(ライヴ録音)
音楽ファンの間で熱い注目を集めているマリインスキー・レーベルの第2弾はゲルギエフによるショスタコーヴィチの交響曲。ゲルギエフはユニヴァーサル・レーベルにショスタコの4番から9番までの交響曲を録音し、いずれも絶賛されていますが、残りは当レーベルからリリースされます。まず、ショスタコーヴィチ最初と最後の交響曲をカップリングした1枚が待望の登場。ショスタコーヴィチ作品のなかでは前衛的な第1番と、軽快で謎めいた第15番をゲルギエフならではの解釈で納得、堪能させてくれます。グラミー賞受賞録音スタッフによるクリアなサウンド(ライヴ)も聴きもの。ショスタコーヴィチ交響曲にまた新たな一石が投じられる一枚です。 (Ki)
MAR-0503(1SACD)
チャイコフスキー〜ロシア国歌に基づく作品集
大序曲「1812年」、スラヴ行進曲、
戴冠式行進曲、
デンマーク国歌による祝典序曲
カンタータ「モスクワ」
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2009年2月15-20日マリインスキー劇場コンサートホール(セッション録音)
音楽ファンの間で熱い注目を集めているマリインスキー・レーベルの第3弾はチャイコフスキー。ゲルギエフは1993年に同じ団体(表記はキーロフ歌劇場管)と「1812年」とスラヴ行進曲を録音していますが、15年を経ての再録はまさに円熟の極み。音楽の大きさ、彫の深さの違いも歴然ながら、意外におとなしかった前録音と異なりロシアの歴史的指揮者たちを彷彿させる演奏が味わえます。また収録の5作品に共通するのは、帝政時代のロシア国歌が引用されていること。ゆえにたかだか20年前のソ連時代ではオリジナル通りの演奏が禁止だった問題作集。これらをゲルギエフとマリインスキーのオーケストラで聴けるとは、まことに嬉しい限りと申せましょう。 (Ki)
MAR-0504(2SACD)
シチェドリン:歌劇「魅せられた旅人」
バレエ音楽「イワンと仔馬(せむしの仔馬)」〜4篇
管弦楽のための協奏曲「お茶目なチャストゥーシカ」
セルゲイ・アレクサーシキン(Bs)、
クリスチーナ・カプスチンスカヤ(Ms)、
エフゲニー・アキーモフ(Ten)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)マリインスキー劇場O&cho

[録音:2009年7月 マリインスキー劇場コンサートホール(セッション録音)
先頃も感動の日本公演を行ったゲルギエフとマリインスキー劇場管、今世界で一番熱い団体と申せましょう。今回の新譜は旧ソ連時代以来の重鎮シチェドリン作品集。ソ連作曲家同盟議長歴任のいわゆる体制側幹部だったため低く見る向きもありますが、ソヴィエト音楽の伝統を今日に継承する人間国宝的存在といえます。ゲルギエフはシチェドリンを非常に高く評価し、積極的に演奏、録音することを宣言していて頼もしい限り。「魅せられた旅人」は演奏会用オペラと称される大掛かりな舞台を必要としない作品で、独唱は3人。2002年にマゼール指揮ニューヨーク・フィルで初演されましたが、ロシアでは何故か2007年まで演奏されませんでした。原作はショスタコーヴィチの「ムツェンスクのマクベス夫人」と同じニコライ・レスコフで、農奴の息子イワンが旅をするなかで修道院へ入ったり、タタールをキリスト教に改宗させたり、ジプシー女に入れあげた皇子が出てきたりと抱腹絶倒の民話風小説。シチェドリンはリムスキー=コルサコフばりの作曲技法と管弦楽法の魔術で見事に作品化しています。さらに彼の代表作「イワンと仔馬(せむしの仔馬)」や、先日の来日公演のアンコールで奏され、その演奏効果とボルテージの高さで聴衆を釘付けにした「お茶目なチャストゥーシカ」が入っているのも嬉しい限り。ゲルギエフとマリンスキー管の魔術に酔わされます。 (Ki)
MAR-0505(1SACD)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
パガニーニの主題による狂詩曲Op.43
デニス・マツーエフ(P)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)マリインスキー劇場O

録音:2009年2月マリインスキー劇場コンサートホール(セッション録音)
1998年に行われた第11回チャイコフスキー国際コンクール、ピアノ部門で優勝したデニス・マツーエフ。ゲルギエフの超お気に入りで、その強い希望もあって録音されたラフマニノフの協奏曲集がマリインスキー・レーベルから登場します。第3番は雄大なテンポによる演奏で、ゲルギエフの伴奏ともに近年稀に見る大きな音楽に圧倒されます。もちろんマツーエフの技巧は全く危なげな所がなく、ギレリスを思わす鋼鉄のタッチとクリアな音色で曲を征服。独奏、指揮、オーケストラと三拍子揃った滅多にないラフ3の豪華新録音と申せましょう。パガニーニの主題による狂詩曲も、有名な第18変奏でのゲルギエフならではの華麗な世界に注目です。 (Ki)
MAR-0507(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」
交響曲第2番「十月革命に捧げる」*
ワレリー・ゲルギエフ(指)マリインスキーO&cho

録音:2009年2月14-16、18-20日、2月4-6日*/マリインスキー・コンサート・ホール]
待望のゲルギエフ&マリインスキー管によるショスタコーヴィチの交響曲新シリーズ、第2弾はロシア革命がらみの2篇、最初期1927年作の第2番「十月革命に捧げる」と円熟期1957年作の第11番「1905年」。第2番は当時バリバリの新進だったショスタコーヴィチのもっとも尖った作品のひとつ。混声合唱を含む大編成、混沌としたクラスターで始まり、27声部の「ウルトラ対位法」という超複雑な技法を凝らした後、サイレンが高らかに鳴り響き合唱が始まり、聴き手があっけにとられている間に終わります。錯綜した音の綾と強烈な音響ゆえ、指揮者の統率力と高水準の録音が要求されますが、さすがゲルギエフ。驚くほど明快かつ若きショスタコーヴィチの恐ろしいエネルギーを最大限に再現。SACDの効果も鳥肌が立ちます。一方第11番「1905年」は演奏時間1時間を要する大曲。ロシア革命前夜を描いた映画的音楽で、ショスタコーヴィチの驚くべき描写力が発揮されています。「血の日曜日」の民衆虐殺の場面をはじめ、全体に指揮者の能力が試される難曲。ゲルギエフは2004年にPMFのオーケストラとこの曲を披露し、聴衆に大きな感動を与えたことが語り草になっているので、マリインスキー管とのセッション録音、期待できないはずがございません。これまでのショスタコーヴィチ盤が無用になるほど衝撃的なアルバムの登場です。 (Ki)
MAR-0508(4SACD)
ワーグナー:パルジファル パルジファル:ゲイリー・リーマン(T)、
クンドリー:ヴィオレッタ・ウルマーナ(S)、
グルネマンツ:ルネ・パーペ(Br)、
アンフォルタス:エフゲニー・ニキーチン(Br)、ティトゥレル:アレクセイ・タノヴィツキー(Bs)、
クリングゾル:ニコライ・プチーリン(Br)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)マリインスキー劇場O&cho
ドイツ語歌唱

収録:2009年6月5-13日/マリインスキー・コンサート・ホール(ライヴ)]
ゲルギエフ初のワーグナー。彼はワーグナーにことのほか情熱を示していますが、録音として出るのはこれが最初となります。パルジファルは聖杯伝説を扱い宗教色が強いため、ソ連時代全く演奏されず、崩壊後の1997年にゲルギエフにより80年ぶりに復活蘇演されました。晩年のワーグナーならではの長大で難解な作品ながら、ゲルギエフは得意として世界各地で上演し、好評を博しています。日本でも来年2011年2月に第3幕を演奏会形式上演することになっていて、熱い期待が寄せられています。当CDはもちろん全曲盤。ルネ・パーペをはじめリトアニアの名花ヴィオレッタ・ウルマーナほかゲルギエフの信頼厚い芸達者が集結、非常な熱演を見せてくれます。ゲルギエフも終始強い緊張感を保ちつつ、壮麗な響きを引き出す豪演で、聴き手を陶酔の世界へと導きます。音楽もますます大きくなり、さすがの巨匠芸を聴かせてくれます。 (Ki)
MAR-0509(1SACD)
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番ハ短調Op.35
 ピアノ協奏曲第2番ヘ長調Op.102
シチェドリン:ピアノ協奏曲第5番
デニス・マツーエフ(P)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2009年12月 マリインスキー劇場コンサートホール(セッション録音)
マツーエフとゲルギエフは2009年12月1日にサントリーホールでショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番を披露、その撃演が語り草となりました。もともと人を小馬鹿にしたような軽快でシニカルな作品なのに、物凄い音量と戦車のような迫力で、初めて聴くかような鮮烈さでした。その彼らがほぼ同時期に録音したものがリリースされます。マツーエフにはテミルカーノフ&サンクトペテルブルグ・フィルによる2006年の録音もありましたが、全く別の作品のような印象を受ける成長ぶり。★さらに嬉しいのは、ピアノ協奏曲第2番も入っていること。小規模なため、易しく軽い作品と思われがちですが、マツーエフとゲルギエフのコンビで聴くと、大交響曲を聴くような充実感と印象を受けます。マツーエフ自身、「この曲を人々は平易だなんて言うけれど、とんでもない」と言っていました。加えて、最近ゲルギエフが力を入れているシチェドリンのピアノ協奏曲も収録。1999年の作で、マツーエフはヤンソンス&バイエルン放響と2004年の共演ライヴをRCAからリリースしていました。ショスタコーヴィチかプロコフィエフを想わすソヴィエト的作風がかえって新鮮。ゲルギエフの入魂ぶりも光ります。 (Ki)
MAR-0510(1SACD)
ストラヴィンスキー:歌劇「エディプス王」
バレエ音楽「結婚」*
エディプス王:セルゲイ・セミシクル(T)、
妻イオカステ:エカテリーナ・セメンチュク(Ms)、
クレオン:エフゲニー・ニキーチン(Bs-Br)、
ジェラール・ドパルデュー(語り手)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O&cho

録音:2009年12月*、2010年2月マリインスキー劇場コンサートホール(セッション録音)
「エディプス王」は新古典主義的作風時代の1927年の作で、ソフォクレスの原作に基づくジャン・コクトーの台本、声楽はラテン語、語り手はフランス語により、父殺し、実の母と通じたエディプス王の悲劇が描かれます。物凄い迫力の合唱に圧倒されますが、悲劇とはいえ、人を小馬鹿にしたようなストラヴィンスキー一流の音楽にも事欠かず、楽しめます。語り手をフランスの名優ジェラール・ドパルデューが迫真の演技で務めているのも豪華の極みです。4台のピアノが凄まじい打楽器的効果を生み出す「結婚」も聴きもの。オーディオ効果も満点の曲ですが、ゲルギエフならではの計算されつくした絶妙なバランスで原始的な音世界を作り上げています。今日ゲルギエフほどストラヴィンスキーの生命力を表せる指揮者はなく、まさに生の歓びを実感させてくれます。 (Ki)
MAR-0511(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第3番「メーデー」
交響曲第10番ホ短調Op.93
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O&cho

録音:2009-10年/マリインスキー・コンサート・ホール
交響曲第3番は1929年、ショスタコーヴィチ23歳の作で、まだ前衛的な香りをとどめています。いわば「体制側」の顔で、最後に農村を賛美した白々しい合唱が付きます。しかし音楽のオタク的なとりとめなさと、オーケストラの効果を存分に発揮している所はショスタコーヴィチの真骨頂で、それをゲルギエフで聴くことができるのは超贅沢。この曲の決定盤となること間違いないと申せましょう。交響曲第10番は2009年12月東京・サントリーホールでの壮絶な名演が語り草となっていますが、まさに同時期の録音。第2楽章はスターリンの肖像画を音で描いたといわれる粗野で恐ろしいもので、いわばショスタコーヴィチの「反体制」の顔を代表します。決して感動的な音楽ではなく、盛り上がりもしませんが、全体を貫く緊張感と底に秘めたエネルギーが痛いまでに伝わってくる演奏で、ゲルギエフの凄さを実感させてくれます。初演を務めたムラヴィンスキーの名盤と甲乙付け難い強烈な存在感を示します。 (Ki)
MAR-0512(2SACD)
ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」 ナタリー・デセイ(S ルチア) 
ピョートル・ベチャーワ(T エドガルド)
ヴラジスラフ・スリムスキー(Br エンリーコ) 
イリヤ・バンニク(Bs ライモンド)
ディミトリー・ヴォロパエフ(T アルトゥーロ)
ジャンナ・ドンブロフスカヤ(Ms アリーザ)
セルゲイ・スコロホドフ(T ノルマンノ)ほか
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリンスキー劇場O&cho

録音:2010 年9 月12-16 日,サンクトペテルブルグ(ライヴ)
ドニゼッティの傑作「ルチア」を、日本でも大人気の名ソプラノ、ナタリー・デセイが歌っ ています。デセイはコロラトゥーラソプラノ役を得意とし、「ルチア」も度々歌っているものの、録音、映像ともフランス語版「リュシ」で、ファンの間から はオリジナルの「ルチア」も聞いてみたいという声が上がっていました。今回、2010 年9 月に、ロシア、サンクトペテルブルグのマリインスキー・コンサート・ ホールにて演奏会形式で上演された際の録音。デセイですから、声の美しさ、高いレベルの歌唱技術はもちろん、役の掘り込みもたいへんに深く、傑出 したルチアをになっています。エドガルドには、ポーランド出身で今や欧米で大人気のテノール、ピョートル・ベチャーワ。2007 年9 月のチューリヒ歌劇 場来日公演でも話題になり、さらにこの6 月のメトロポリタン歌劇場来日公演では、このエドガルドと、プッチーニ「ボエーム」ではネトレプコ相手にロド ルフォを歌う予定です。エンリーコのヴラジスラフ・スリムスキーは、2009 年6 月のボリショイ劇場来日公演で絶賛されたチャイコフスキー「エフゲニ・ オネーギン」のタイトルロールを務めていました。そしてもちろんゲルギエフの指揮はいつだって驚異的な集中力と熱い感情に溢れ、「ルチア」本来の生々 しい表現を掘り出した演奏になっています。 この「ルチア」のもう一つの特徴として、狂乱の場でグラスハーモニカを用いていことがあげられます。この場面でドニゼッティは、機械式のグラスハーモ ニカを用いようとしたのですが、様々な事情で断念、フルートで代用しています。近年、扱いの難しい機械式ではなく、音楽専用の楽器としてのグラスに 水を張って音程調整するタイプのグラスハーモニカに優れた名手が輩出、この上演ではドイツ人グラスハーモニカ奏者のサシャ・レッケルトがこの世のも のとは思えぬ響きを漂わせ、狂乱の場をいっそう趣き深いものにしています。 SACD hybrid、112 ページブックレット付きの豪華な仕様です。

MAR-0513(DVD)
MAR-0515(Bluray)
チャイコフスキー:交響曲第4番
交響曲第5番ホ短調Op.64
交響曲第6番「悲愴」

+ゲルギエフ・インタビュー(トミー・ピエルソン監督)
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

収録:2010年1月25、26&29日/サル・プレイエル
(パリ、ライヴ)

(DVD)
リージョンフリー
NTSC-16:9
PCM-STEREO/5.1PCM
約140’(本編)

(Blu-Ray)
リージョンオール
1080i-HD-16:9
PCM-STEREO/5.1PCM
約140’(本編)
ゲルギエフのチャイコフスキーの交響曲といえば、語り草となっている2009年のN響との「悲愴」のすごさを思い出しますが、CDでは何と言ってもウィーン・フィルとの共演盤が知られています。あれから10数年を経て、今や円熟の彼が満を持しての再録音に臨みました。それも手兵マリインスキー劇場管を率いているのが大注目。音だけでなく、パリのサル・プレイエルでのコンサートが映像となっているのも注目。フランスのソダペラガやメッツォとの共同制作で、画像の美しさに驚かされます。ゲルギエフと団員たちの真剣な表情に釘付けとなってしまいます。ゲルギエフは極めて正攻法から勝負。堂々と巨匠風な音楽作りで奇をてらったり、これ見よがしなところは少なく、チャイコフスキーの音楽への深い理解にあふれる感動的名演を繰り広げています。第5番第1楽章の優美な第2主題など、独特のためがムラヴィンスキーを彷彿させる絶妙さで、ゲルギエフこそがロシアの指揮の伝統を守り抜いていることを実感させてくれます。間違いなく、21世紀に出現したチャイコフスキーの交響曲録音の白眉と申せましょう。 (Ki)
MAR-0514(DVD)

MAR-0516(Bluray)
バランシン:ジュエルズ
(音楽:フォーレ、ストラヴィンスキー、チャイコフスキー)

■ボーナス:ゲルギエフ・インタビュー(トミー・ピエルソン監督)
(「ジュエルズ」について(英語)(約7分)/字幕なし)
ウリヤナ・ロパートキナ、
イーゴリ・ゼレンスキー、
イリーナ・ゴルプ、
アンドリアン・ファジェーエフ、
ジャンナ・アユポワ、
マリインスキー劇場バレエ団
トゥガン・ソヒエフ(指)マリインスキー劇場O

収録:2006年4月

(DVD)
リージョンフリー
NTSC16:9
PCMSTEREO/5.1PCM
約94’(本編)

(Bluray)
リージョンオール
1080i-HD16:9
PCM-STEREO/5.1PCM
約94’(本編)
20世紀のバレエの神様、ジョージ・バランシンが1967年にニューヨーク・シティ・バレエのために制作した全3場のバレエ「ジュエルズ(宝石)」。今日ではすっかりマリインスキー・バレエの定番レパートリーとなった観があります。もともとバランシンはマリインスキー劇場でバレエダンサーとして働き、生涯その伝統を根底に置いていたので、ニューヨーク・シティ・バレエ以外、世界で最もこの作品に向いている団体と申せましょう。ことにロパートキナの当たり役で、それを高画質で鑑賞できるのは感涙モノです。全3場で、第1場「エメラルド」はフォーレの「ペレアスとメリザンド」と「シャイロック」の音楽が用いられ、フランス風の振付が魅力。第2場「ルビー」はストラヴィンスキーの「ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ」が用いられ、ケークウォークなどアメリカ的な振付が施されています。第3場「ダイヤモンド」はチャイコフスキーの交響曲第3番の終楽章が用いられ、帝政ロシア・バレエ最良の煌めきにあふれる振付となっています。何よりダンサーの豪華さに驚かされますが、なかでもロパートキナの素晴らしさは別格、息をのむ美しさ。オーストリア放送協会との共同による画質のクリアさで、あたかも劇場にいるかのような錯覚にとらわれるクオリティの高さです。音楽はソヒエフ指揮によるマリインスキー劇場管。ゲルギエフゆずりの熱っぽくエネルギーに満ちた音楽作りはさすが。同じコーカサスの血をひくバランシンへの敬表にあふれています。
MAR-0523(2SACD)
マスネ:歌劇「ドン・キショット(ドン・キホーテ)」 ドン・キホーテ:フェルッチョ・フルラネット(Bs)、
ドゥルシネア姫:アンナ・キクナーゼ(Ms)、
サンチョ・パンサ:アンドレイ・セロフ(Bs)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O
マリンスキー・アカデミー青年声楽アンサンブル

録音:2011年5月/マリインスキー劇場コンサートホール(セッション録音)
ゲルギエフとマリインスキー・オペラの最新盤は何とマスネ。それもバスが主役を務めることで有名な「ドン・キショット」。何といっても伝説的なバス歌手シャリャーピンに歌ってもらうために書かれた作品ということもあり、ロシアとは無縁の作品でなく、マリインスキー・オペラも力が入っています。
マスネ晩年の傑作「ドン・キショット」は1910年の作で、セルバンテスの原作に基づくドン・キホーテの物語。マスネならではの華やかさと美しいメロディを感じさせながらも、ドン・キホーテの悲哀に感情移入させられる深さに満ちています。
ドン・キホーテ役のフルラネットは1949年イタリア生まれのバス。豊かな声量と重い声が特徴で、2001年にサントリーホール・オペラでのドン・カルロ役が現在でも語り草となっています。ゲルギエフからの信頼も厚く、ムソルグスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」でも主役に起用されました。「ドン・キショット」でも芸達者ぶりを発揮、第2幕で巨大な風車に挑む有名なエピソードも、ドン・キホーテそのものに見えてくるハマり方。またドゥルシネア姫への片思いもコミカルながら男の哀しみが滲み出るいぶし銀の至芸を見せてくれます。ドゥルシネア姫はマリインスキーのソリストで、ゲルギエフお気に入りのグルジアの名花キクナーゼ。スペイン女性そのものの情熱的な歌唱を聴かせてくれます。
ゲルギエフとマスネは、ピンとくる組合せではないと思われがちですが、サンフランシスコ・オペラとの「エロディアート」の名盤でも証明されるように、相性ばっちり。流麗かつ優雅で、マスネの音楽性がチャイコフスキーと近いことを実感させてくれます。 (Ki)
MAR-0524(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番変ホ長調Op.70
ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調Op.77*
レオニダス・カヴァコス(Vn)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2012年6月16-18日、6月17日、18日*/マリインスキー・コンサート・ホール
ゲルギエフ&マリインスキー管がショスタコーヴィチの交響曲第9番を再録しました。旧録のフィリップス盤は2002年5月録音で、発売時「レコード 芸術」誌特選に輝きました。その際は交響曲第5番とのカップリングでしたが、批評では9番の演奏の方がおおむね高い評価を受けていて、ゲルギエフ 向きの作品とみなされていました。
今回は10年を経て、ゲルギエフの円熟ぶりと、手兵マリインスキー管を完全に手中に収め変幻自在な神業を示しています。カップリングはレオニダス・ カヴァコスを独奏者に迎えたヴァイオリン協奏曲第1番というのも注目です。
ショスタコーヴィチの交響曲第9番は、第2次世界大戦の勝利を祝うために1945年に作曲され、ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルにより 初演されましたが、勝利を祝う壁画的作品を期待されていたにもかかわらず、軽妙で人を小馬鹿にしたような作風だったため、ショスタコーヴィチは強い 非難を受けることとなりました。初演者ムラヴィンスキーも不快感を示し、その後演奏しなかったため録音が残っていません。
「レコード芸術」特選の批評で、宇野功芳氏は第1楽章を「真摯なジョーク」、第2楽章を「誠実に作曲者の内面の苦しみを追い」、第3楽章を「狂 的な音楽を緻密に音化」、そしてフィナーレを「ぼくはこの部分の音楽もゲルギエフの指揮も大好きだ」と絶賛。一方小石忠男氏も「恐るべき才人の音楽 である」として、「カップリングの第5番以上に立派な演奏といえるかも知れない」と絶賛。それ以上の円熟と自在ぶりを示す新録音。ショスタコーヴィ チの屈折した心を絶妙に表現、決して軽妙な音楽でない驚くべき境地を見せています。 さらに期待がヴァイオリン協奏曲第1番。ゲルギエフお気に入りのカヴァコスが、異様な緊張感を持続、精妙極まりない第3楽章のパッサカリアではゲ ルギエフの魔術全開。協奏曲というよりヴァイオリン独奏を含む交響曲のような仕上がりとなっています。 (Ki)
MAR-0525(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調Op.65 ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2011年6月15、17日、2012年5月16日、2013年3月23日/マリインスキー・コンサート・ホール
旧録のフィリップス盤は1994年9月に同じオーケストラとオラン ダのハーレムにて録音され、発売時「レコード芸術」誌では準特選をとりロングセラーとなっています。今回は15年以上を経て、ゲルギエフの円熟ぶりと、手兵マリインスキー管を完全に手中に収めた神業の完成度に驚かされます。前盤で見られた未消 化さや解釈の甘さは完全に払拭され、黒光りするような凄味を感じます。こうした幻想的で複雑な大曲にこそ、ゲルギエフの真価が最大に発揮しうると申 せましょう。 今回の演奏時間は65分38秒。旧盤より2分半ほど長くなっています。
注目は第1楽章の遅さ。旧盤より2分半、この作品の決定盤の誉れ高いムラヴィンスキーの1982年盤に比べて3分半も遅く、数ある同曲の録音中で もかなり遅い部類に属します。重苦しさに満ちながら、驚くほど強い緊張感が張り詰め、金縛りにあったように動けなくなる凄さ。ゲルギエフのテンポ設 定に納得させられます。急速楽章の第2、第3楽章はほぼ同じ演奏時間ですが、ラルゴの第4楽章は1分ほど早く、希望の兆しが見える第5楽章は逆 に遅くなっています。ことにパッサカリアの第4楽章が絶品。こうした精密極まりない音楽でゲルギエフの見せるテクニックは誰にも真似できない凄さ。ショ スタコーヴィチの天才性を改めて実感できます。終楽章の不思議な重さにもゲルギエフの哲学が感じられます。
ショスタコーヴィチの交響曲第8番は、独ソ戦さなかの1943年、ソ連軍が攻勢に転じつつある時期に作曲されました。希望の光の見え出した時に作 曲されながら、高揚感や喜びの感情は薄く、勝利を願いながらその先にあるであろう不安におびえるマーラー風の屈折感に満ちています。ムラヴィンスキー に献呈され、同年11月3日にムラヴィンスキー指揮ソヴィエト国立交響楽団によりモスクワで初演されました。今年は作曲・初演から70年目にあたり、 感慨ひとしおです。年齢も経て、マーラーの全交響曲も経験したゲルギエフ、前盤とは比べものにならぬ成熟と自信に満ちた8番、ムラヴィンスキー盤に 匹敵する名盤の登場と申せましょう。 (Ki)
MAR-0526(2SACD)
ワーグナー:「ラインの黄金」 ルネ・パーペ(Bs ヴォータン)
ニコライ・プチーリン(Br アルベリヒ)
シュテファン・リューガマー(T ローゲ)
エフゲニー・ニキーチン(Bs ファーゾルト)
ミハイル・ペトレンコ(Bs ファーフナー)
アンドレイ・ポポフ(T ミーメ)
エカテリーナ・グバノワ(Ms フリッカ)
ヴィクトリア・ヤストレボワ(S フライア)
ズラータ・ブリチョワ(Ms エルダ)
アレクセイ・マルコフ(Br ドンナー)
セルゲイ・セミシュクール(T フロー)
ジャンナ・ドンブロフスカヤ(S ヴォークリンデ)
イリーナ・ワシリエワ(Ms ヴェルグンデ)
エカテリーナ・セルゲーエワ(Ms フロースヒルデ)
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2010年6月7-10日、2012年2月17、18日、4月10日、サンクトペテルブルク
2010年6月9日のマリインスキー劇場のコンサートホー ルでの演奏会形式上演を中心に念入りに収録を重ねたもので、ゲルギエフの力の入れようが感じられます。 第1弾の「ワルキューレ」(MAR 0527)と同様、ここでも優れたキャストが集められています。ヴォータンは美声バスのルネ・パーペ。パーペは、「ライ ンの黄金」のヴォータンを、バレンボイムの指揮でベルリンとミラノでも歌っており、さすがよくこなれています。悪役も得意とするパーペですから、時々 利かせる凄みもさすが。もう一人のドイツ人、ローゲのシュテファン・リューガマーもベルリンでバレンボイムに重用された万能型テノール。モーツァルト も歌う人なので、柔らかくけれどずる賢いローゲを巧みに歌っています。この二人以外はマリインスキー劇場から育った優秀な歌手たちが起用されています。 アルベリヒには、度々の来日で日本でも有名なバリトン、ニコライ・プチーリン。この荒々しくも油断ならぬアルベリヒは秀逸。ヴォータン、ローゲ、アル ベリヒの場面は、ゲルギエフの緊張感のある指揮も含めて、今回の録音の聞きどころです。巨人兄弟にも、エフゲニー・ニキーチンとミハイル・ペトレン コというマリインスキー劇場から国際的に羽ばたいたバス二人を惜しげもなく投入。さらにフリッカには、スカラ座やメトの来日公演にも参加して評判だっ たエカテリーナ・グバノワ。ラインの乙女まで、優れた人材を起用できるのはさすがゲルギエフ。 そのゲルギエフの音楽は、華やかさや迫力、重厚さで押すワーグナーではなく、細部まで神経を巡らせ、歌とオーケストラが良く絡み合うことでワーグナー が本来狙った効果を上げる音楽作り。しばしば歌付きの交響詩のようになってしまうワーグナーのオペラが、もっと繊細かつ斬新な音楽劇であることをゲ ルギエフはよく分かっています。ことに対話が重要な「ラインの黄金」ではその効果は絶大。もちろん、必要なところではマリインスキー劇場管弦楽団が フルで稼動する華麗な音楽も引き出しています。 優秀録音がSACD Hybridで発売というのも嬉しいもの。オーディオマニアも注目です! (Ki)
MAR-0527(4SACD)
ワーグナー:「ワルキューレ」 ヨナス・カウフマン(T ジークムント)
アーニャ・カンペ(S ジークリンデ)
ニーナ・ステンメ(S ブリュンヒルデ)
ルネ・パーペ(Bs ヴォータン)
エカテリーナ・グバノヴァ(Ms フリッカ)
ミハイル・ペトレンコ(Bs フンディング)
ジャンナ・ドンブロフスカヤ(S ゲルヒルデ)
イリーナ・ヴァシリエヴァ(S オルトリンデ)
ナタリヤ・エフタフィエヴァ(Ms ワルトラウテ)
リュドミラ・カヌンニコヴァ(Ms シュヴェルトライテ)
タチヤナ・クラフツォヴァ(S ヘルムヴィーゲ)
エカテリーナ・セルゲーエヴァ(Ms ジークルーネ)
アンナ・キクナーゼ(Ms グリムゲルデ)
エレーナ・ヴィートマン(Ms ロスヴァイゼ)
ワレリー・ゲルギエフ(指)マリインスキー劇場O

録音:2012年6月6-14日、サンクトペテルブルグ
強力なワーグナーの新録音が登場します。マリインスキー劇場のワーグナーの「ワルキューレ」、ゲルギエフが指揮というだけでも話題十分なのですが、 加えて歌手がとんでもなく豪華、今この役を歌わせたら一番という人ばかり。ジークムントは、ヘルデンテノールの王子とも言える人気絶頂のヨナス・カウ フマン。ジークムントは、ローエングリーンと並んで彼の当たり役です。ジークリンデは若手のワーグナー・ソプラノで最も注目されているアニャ・カンペ。 2007年3月に新国立劇場での「さまよえるオランダ人」でゼンタを歌って大絶賛を浴びました。彼女は来年、生誕200年記念のバイロイト音楽祭でこ のジークリンデを歌う予定です。ブリュンヒルデは、現代最高のワーグナー・ソプラノ、ニーナ・ステンメ(シュテンメ)。「ワルキューレ」のブリュンヒル デは、スカラ座の2010/2011年シーズン・オープニングでバレンボイムの指揮で歌い、空前の大成功を収めています。さらにヴォータンは、近年この 役に乗り出して大きな成功を収めているルネ・パーペ。フリッカは、モスクワ生まれの若いメッゾながら、スカラ座やメトロポリタン歌劇場で大活躍してい るエカテリーナ・グバノヴァ。これだけのオール・スター・キャストはバイロイトでは実現できそうにありませんし、METやウィーン、ロイヤルオペラです ら近年ここまでの揃い踏みはありません。 ゲルギエフは、持ち味であるイナミックな表現力と知性的なコントロールのバランスを取って、彼らしい充実のワーグナーを聞かせてくれます。 マリインスキーの劇場ではなくコンサートホールでの優秀録音をSACD hybridで発売。 (Ki)

MAR-0530(1SACD)
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
 少しショパン風に Op.72-15
ショパン:舟歌Op.60
シューベルト(リスト編):魔王/春の思い
 ます/水の上で歌う/町
シューマン(リスト編):献呈
ダニール・トリフォノフ(P)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2011年10月25日&12月30日、2011年10月26日&2012年1月24日、4月12日 マリインスキー・コンサート・ホール
2011年に行われた第14回チャイコフスキー国際コンクール、ピアノ部門優勝のダニール・トリフォノフ、待望のチャイコフスキーの登場です。それ もゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管との共演という、超弩級の内容。
トリフォノフは1991年生まれ、グネシン音楽学校でタチヤナ・ゼリクマン(リフシッツやコブリンを育てた名伯楽)に師事。現在21歳の若さながら、 2010年の第16回ショパン国際コンクール第3位、2011年のルビンシュタイン国際コンクール優勝、そして同年第14回チャイコフスキー国際コンクー ル優勝という輝かしい経歴を誇る天才。かのアルゲリッチが「彼の手から生み出されるテクニックは信じ難いものです。そして彼のタッチ。柔らかさに悪 魔性もはらみ、私はかつてこのようなものを聴いたことがありません」と絶賛。アルゲリッチのみならず、ゲルギエフも彼を絶賛。トリフォノフのアルバム に華を添えるという異例の扱い。
ショパン作品を得意とするトリフォノフのスタイルは繊細極まる「ピアノの詩人」ですが、ロシア・ピアニズムの系譜らしいぞっとするような超絶技巧も 示します。チャイコフスキーの協奏曲はまさにピッタリで、鳥肌が立つほど興奮をさせられます。また得意のショパンの舟歌もデリケート極まりなく絶品。 さらにリスト編曲の歌曲編曲では、トリフォノフならではの美しいタッチと歌心に酔わされますが、リスト特有の豪快な技巧も爽快。21世紀最注目のピア ニストの真骨頂全開の注目盤。聴かないと後悔します。 (Ki)
MAR-0533(1SACD)
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」Op.60 ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2012年6月6-14日/マリインスキー・コンサート・ホール ]
ゲルギエフ&マリインスキー管がショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」を再録しました。旧録のフィリップス盤は2001年9月にマリ インスキー(表記はキーロフ)劇場管とロッテルダム・フィルの混成オケによるライヴで、発売当時「レコード芸術」誌特選をとるなど絶賛されました。
今回は手兵マリインスキー劇場管のみで、曲タイトルの地元オケとしての誇りと意気込みが物凄いことになっています。ゲルギエフも、力演ながらどこか 迷いの感じられた旧録とは段違いに曲とオーケストラを支配しきり、ほとんど神業に近い完成度と円熟を示しています。こういう演奏に接すると、改めてゲ ルギエフの凄さを実感させられます。
今回の演奏時間は82分21秒。旧盤より4分ほど長くなっています。注目すべきは第2楽章の遅さ。旧盤より2分半も遅くなっていますが、ムラヴィンスキー盤よりも5分以上長いのが驚きです。敵の襲撃を受けた街の様 子を描いたような寂しげな音楽ですが、ゲルギエフの新盤はモノクロのシリアスなドキュメンタリー映像を見るような緊張感とリアルさで、身の毛がよだつ ような恐怖に満ちています。その大きさ、説得力は現在のゲルギエフならではの円熟味で、誰にも真似できない凄み。 ★ショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」は、1941年、ナチス・ドイツ軍に包囲されたレニングラード市で作曲され、プロパガンダ臭云々 について言われもしますが、曲に込められた作曲者の義憤と悲しみ、未来への希望はそれを凌駕し、聴く者の胸を打ちます。レニングラード・フィル(現 サンクトペテルブルグ・フィル)が初演したため、同オケのお家芸的な印象がありますが、マリインスキー劇場も同市を代表し、同じ位の歴史を誇っています。 ゲルギエフとともに、息もつかせぬ緊張感と恐怖、深い祈りを紡ぎ、最後は驚くほど壮大に盛上ります。これほど内容に満ち、感動的な「レニングラード」 はムラヴィンスキー、あるいはバルシャイ以来の名演と申せましょう。新たな決定盤の登場です。 (Ki)

MAR-0534(DVD)
MAR-0538(Bluray)
ヴェルディ:歌劇「アッティラ」 イルダール・アブドラザコフ(Bs アッティラ)
アンナ・マルカロヴァ(S オダベッラ)
ヴラジスラフ・スリムスキー(Br エツィオ)
セルゲイ・スコロホドフ(T フォレスト)ほか
ワレリー・ゲルギエフ(指)マリインスキー劇場O&cho
アルトゥーロ・ガーマ(演出)

収録:2010年7月 サンクトペテルブルク
(DVD)
リージョン・コード:0
NTSC 16:9
2時間20分
Stereo dolby digital 5.1
字幕:英独仏露

(Bluray)
リージョン・コード:0
HD 16:9
2時間20分
Stereo dolby digital 5.1
字幕:英独仏露
ヴェルディの「アッティラ」は、1846年3月にヴェネツィアで初演されたオペラ。アッティラは5世紀前半に実在したフン族の王。強力な軍団を率いて西 へと勢力を拡大し、西ローマ帝国を恐怖に陥れました。この史実に愛と復讐の物語を交えた力作です。メジャーとまでは言えないものの、1840年代半 ばのヴェルディのオペラでは比較的よく取り上げられており、近年ではムーティがこの作品を度々取り上げていることで知られています。そのムーティが遅 いMETデビューとなった2010年2月の公演で取り上げたのも「アッティラ」。そしてその時のタイトルロールが、ここでもアッティラを歌っているイルダー ル・アブドラザコフです。東欧の重厚なバスの伝統を引き継ぎつつ、ロッシーニも得意とするアブドラザコフは、力強くも運動性の高いアッティラにはまさ に打ってつけ。またアジア人の血を引いていると思しき風貌もアッティラ役にピッタリです。驚くべきはヒロインのオダベッラを歌うアンナ・マルカロヴァ。 マリインスキー劇場の若手歌手のアカデミーで研修を積んだ後、2010年にマリインスキー劇場のソリストに加わったばかりのまだ本当に若いソプラノで すが、たいへんな実力の持ち主で、至難なオダベッラを見事に歌い切っています。重要な役エツィオはヴラジスラフ・スリムスキー。2012年11月のマリ インスキー劇場来日公演のドニゼッティ「ルチア」でのエンリーコでを歌ったのはまだ記憶に新しいところ。今ロシアで一番人気のバリトンです。フォレス トのセルゲイ・スコロホドフは、地元サンクトペテルブルク生まれのテノール。彼もマリインスキー劇場のアカデミー出身で、2007年からマリインスキー 劇場に所属しています。 アルトゥーロ・ガーマの演出は堅実な伝統的なもの。ゲルギエフのダイナミックな音楽作りとの相性も良く、「アッティラ」を堪能できます。 (Ki)
MAR-0536(DVD)

MAR-0540(Bluray)
プロコフィエフ:歌劇「賭博者」Op.24 将軍:セルゲイ・アレクサーシキン(Bs)、
ポリーナ:タチヤナ・パヴロフスカヤ(Sop)、
アレクセイ:ウラジーミル・ガルージン(Ten)、
お婆様:ラリサ・ジャトコワ(Ms)、
侯爵:ニコライ・ガシーエフ(Ten)、
アストリー:アレクサンドル・ゲルガロフ(Br)、
ブランシュ:ナジェジダ・セルジュク(Ms)、
ニルスキー公:アンドレイ・ポポフ(Ten)、
ヴルマーヘルム男爵:オレグ・スィチェフ(Bs)、
ポタプーチ:アンドレイ・スペーホフ(Br)
ワレリー・ゲルギエフ(指)マリインスキー劇場O&cho
演出:テムール・チヘイーゼ
ロシア語上演 
映像監督:ロラン・ジャントー
収録:2010年6月マリインスキー劇場

(DVD)
リージョンフリー
NTSC 16:9
PCM STEREO/ 5.1
約123’
字幕:日本語,露英仏独

(Blu-ray)
リージョンオール
1080i HD 16:9
PCM STEREO/ DTS 5.1
約123’
字幕:日本語,日露英仏独
ゲルギエフがプロコフィエフ初期の問題作「賭博者」を再録音しました。1996年のフィリップスCDから14年を経て、今回はブルー レイとDVDの映像、さらに日本語字幕付きと何から何までパワーアップしての発売です。
ゲルギエフはプロコフィエフ作品録音に情熱を示し、交響曲、協奏曲、オペラといずれも同曲の決定盤として燦然たる輝きを示しています。斬新でけれ ん味たっぷりながら、親しみやすさと不思議な明るさに満ちたプロコフィエフの音楽はまさにゲルギエフ向き。今回もマリインスキー・オペラで、主役のア レクセイ(ウラジーミル・ガルージン)、将軍(セルゲイ・アレクサーシキン)、侯爵(ニコライ・ガシーエフ)など主要キャストは同じ歌手が務めていますが、 ますます芸がこなれ、すさまじい説得力です。
「賭博者」はプロコフィエフ24代半ばの1915年から17年にかけての作。当時マリインスキー劇場の指揮者だったアルバート・コーツの勧めで作曲、 同劇場で初演される予定がロシア革命で中止。1927年に大改訂を施し、29年にブリュッセルで初演されました。「スキタイ組曲」やヴァイオリン協奏曲 第1番、「束の間の幻影」などと同時期で、急進的な作風がうかがえます。オペラならではの美しいアリアや重唱はなく、奇矯な旋律と過激な音響に終始 する典型的なロシア・アヴァンギャルド作品。
原作はドストエフスキーの中篇小説。プロコフィエフ自身が台本を手掛け、台詞が非常に多いのも特徴です。ドイツの架空の都市を舞台にルーレット賭 博に人生を狂わされる人々が描かれますが、登場人物たちの邪悪さ、不道徳さは帝政ロシア末期の腐敗した社会そのもの。カジノを再現したステージで 繰り広げられるルーレットが見もの。ジャントー監督の映像も巧みで、実際賭けに参加しているような臨場感。これに限らず、画像、日本語字幕があるこ との利点は非常に大きく、CD時代とは比べものにならぬ理解が可能となりました。 ゲルギエフの解釈も、前回を遥かに凌ぐ凄さ。ロシアの演劇を観るような充実感に満ち、登場人物たちの邪悪さ、弱さを露呈。プロコフィエフの音楽 の過激さに圧倒させられ、オペラの概念を覆させられます。 (Ki)

MAR-0543(2DVD)
MAR-0544(Bluray)
R・シュトラウス::歌劇「影のない女」 アヴグスト・アモーノフ(T皇帝)
ムラーダ・フドレイ(S皇后)
エデム・ウメーロフ(Brバラク)
オリガ・セルゲーエワ(Sバラクの妻)
オリガ・サヴォーワ(Ms乳母)
エフゲニー・ウラーノフ(Bs霊界からの使者)
リュドミラ・ドゥディーノワ(S寺院の門番)
アレクサンドル・ティムチェンコ(T青年の幻影)
タチヤナ・クラフツォワ(S鷹)
リディア・ボボヒナ(Ms天からの声)
アンドレイ・スペーホフ(Bsバラクの片目の兄弟)
ニコライ・カメンスキー(Bsバラクの片腕の兄弟)
アンドレイ・ポポフ(Tバラクのせむしの兄弟)
ほか
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O&cho
ジョナサン・ケント(演出)
収録:2011年12月、サンクトペテルブルグ

◆DVD
リージョン・コード:フリー
NTSC/16:9/210分
字幕:独英仏西露

MAR-0544(Bluray)

◆Bluray
リージョン・コード:フリー
HD/16:9/210分
字幕:独英仏西露
2011年2月、ゲルギエフ率いるマリインスキー劇場来日公演で上演されたシュトラウスの「影のない女」、同じプロダクションが映像になりました! 2011年2月にマリインスキー劇場で収録されたものです。ジョナサン・ケントの演出は、霊界には巨大な花を用いるなどかなり幻想的に、一方の地上は ロンドンのゴミゴミした下町と、極端な対比をつけて舞台を分かりやすくして好評でした。 歌手は、皇后のムラーダ・フドレイ、バラクのエデム・ウメーロフ、バラクの妻のオリガ・セルゲーエワ、乳母のオリガ・サヴォーワ、鷹のタチヤナ・クラフツォワ、 青年の幻影のアレクサンドル・ティムチェンコなどは来日公演と同じで、いずれもしっかりと役を手中に収めています。嬉しいことにこの映像では予定され ながら来日に参加しなかったアヴグスト・アモーノフが皇帝を歌っています。カザンの生まれのベテランで、マリインスキー劇場の看板歌手の一人。彼は この収録の直前の2012年10月に、メトロポリタン歌劇場でのヴェルディ「オテッロ」のタイトルロールをヨハン・ボータの急な代役として3回歌い大 成功を収めたばかりでした。 ゲルギエフの指揮はダイナミックかつ繊細で、非常に難しいこの作品の世界観をしっかりと描いたもので、来日公演での好評も頷けるものです。演出、演奏、 鮮明画像と三拍子揃ったマリインスキーの「影のない女」、大作をじっくりと楽しめることでしょう! (Ki)

MAR-0545(2SACD)
ゲルギエフのショスタコーヴィチ
交響曲第4番ハ短調Op.43
交響曲第5番ニ短調Op.47*
交響曲第6番ロ短調Op.54#
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2013年6月24 - 27日、
2012年6月5、9、14日(ライヴ)*
:2013年6月21、23、26日(ライヴ)#
マリインスキー・コンサート・ホール
ゲルギエフ&マリインスキー劇場管がショスタコーヴィチの交響曲第4、5、6番を再録しました。旧録のフィリップス盤は4番が2001年11月、5 番が2002年6月、6番が同年5月に同じオーケストラと録音され、4番は2004年度レコード・アカデミー賞大賞を受賞しています。 今回は約10年を経ての再録音。ゲルギエフの円熟ぶりと、手兵マリインスキー劇場管を完全に手中に収めた神業の完成度を披露してくれます。
第4番はセッション録音。いずれの楽章も速くなっていますが、ことに第3楽章は2分以上も短くなり、楽章後半のスピード感とノリの良さを増しています。 さらに第2楽章後半のフーガはゲルギエフならではの計算され尽くした緻密さで、人工美の極み。全体に高評価を受けた旧盤をはるかにしのぐ魔術的な 出来となっています。
第5番は第1楽章と第3楽章が旧盤より1分ほど速くなり、全体に最盛期のムラヴィンスキーのテンポ設定に近くなっているのが興味津々。ゲルギエ フは来日公演も含め、この曲を頻繁に演奏しているため、解釈もこなれ説得力満点。急速楽章での巨大な盛り上がりはゲルギエフの独壇場ですが、ゆっ くりとした楽章での緊張感の持続も凄いとしか言いようがありません。この作品の背景については諸説ありますが、21世紀も10年が過ぎた現在、ゲル ギエフが再びムラヴィンスキーの解釈に立ち返ろうとしているのは象徴的なことと申せましょう。
第6番は、大編成の管弦楽ながら室内楽を思わせる透明さと、管楽器のソロ的な活躍の多い難曲。第1楽章の透明感はゲルギエフならではのバラン ス感覚で、叙情美にひたれます。またショスタコーヴィチの職人芸が光る急速なフィナーレは、ムラヴィンスキー盤を思わすスピード感と漸進性に興奮さ せられます。ことにコーダの狂喜乱舞ぶりは、物凄いエネルギーを放出しつつも、空々しい不気味ささえ湛えていて印象的。録音の良さでマリインスキー 劇場管の巧さも光ります。(Ki)
MAR-0548(1SACD)
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23
ピアノ協奏曲第2番ト長調Op.44(原典版)*
デニス・マツーエフ(P)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O
録音:2013年4月14、15日、3月5、6日* マリインスキー・コンサート・ホール]
、チャイコフスキーのピアノ協奏曲を最もエキサイティングに演奏するピアニストは、間違いなくマツーエフでしょう。実演はもとより、テミルカーノフ 指揮サンクトペテルブルグ・フィルとの2006年のCDや、2007年シャンゼリゼ劇場のライヴDVDも衝撃的な爆演でしたが、それをも凌駕するとてつ もない最新録音が登場します。
今回はゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団との共演。マツーエフはゲルギエフのお気に入りで、これまでもラフマニノフやショスタコーヴィチの 協奏曲で決定盤を制作してきましたが、待望のチャイコフスキーは1番のみならず2番も収録というのが嬉しい限り。最近ロシア系ピアニストの録音が増 えてきている2番は原典版のうえ、カットされることの多い第1楽章中間部のオーケストラのみの長い総奏も完全に再現。まさにゲルギエフの独壇場で、 交響曲第4番や歌劇「エフゲニー・オネーギン」と共通するチャイコフスキーならではの世界をたっぷり堪能できます。
マツーエフは鋼鉄のタッチと正確無比な技巧が、若き日のギレリスを彷彿させます。目の眩むような超絶技巧に加え、甘さや感傷性のみじんもない骨太 で力強い音楽性が魅力。ゲルギエフの指揮ともども久々に男っぽいチャイコフスキー演奏の出現となりました。
ゲルギエフの指揮は重心の低い堂々たるものながら、絶妙なバランス感覚で、強音の総奏部分でも独奏部が明瞭に聴こえ、それが全く自然なのが天才的。 2番の第2楽章で延々と歌われるヴァイオリン・ソロの切ない美しさも絶品。ロシア色たっぷりの演奏で、この部分だけでも宝物にしたくなってしまうディ スクです。 (Ki)
MAR-0549(1SACD)
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番交響曲第5番変ロ長調Op.100 デニス・マツーエフ(P)
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2012年6月、10月マリインスキー・コンサート・ホール、4月モスクワ音楽院大ホール*

MAR-0553(1SACD)
ムソルグスキー:展覧会の絵(ラヴェル編)
死の歌と踊り(ショスタコーヴィチ編)
はげ山の一夜(原典版)
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場管
フェルッチョ・フルラネット(Bs)

録音:2014年6月、10月/マリインスキー・コンサート・ホール
待ちに待ったゲルギエフとマリインスキー劇場管による「展覧会の絵」と「はげ山の一夜」新録音が登場です。同曲は2000年録音の名盤が存在しますが、 オーケストラがウィーン・フィルで、素晴らしい演奏ではあるものの、ゲルギエフとしては自分を出し切れていない感がありました。今回は手兵マリインスキー 劇場管を自在に操り、思う存分の表現を繰り広げています。
「展覧会の絵」はラヴェル版。ゲルギエフは「ダフニスとクロエ」の超名演をはじめ、ラヴェルのオーケストラ曲を得意としているだけあり、抜群の巧 さを示しています。悠然としたテンポ、各曲の性格分けも明快で、後半の凄まじい盛り上がりは興奮もの。また、「はげ山の一夜」はデッカ盤のリムスキー =コルサコフ版ではなく、ムソルグスキーの原典版なのも注目。アバド盤をはじめいくつか聴くことができますが、ゲルギエフとマリインスキー劇場管とい う本場ロシア最強の組み合わせで録音されたことは驚きと申せましょう。粗削りとか狂気と評されますが、ゲルギエフの解釈だと奇妙な煌めきに満ちた不 可思議な世界が広がり、リムスキー=コルサコフ版以上のエネルギーと猟奇性を味わせてくれます。
ゲルギエフの「死の歌と踊り」は1993年にホロストフスキーとのCD、2012年のウィーン音楽祭オープニング・コンサートでセミシュクールとの DVDがありますが、今回はイタリアの実力派バスのフェルッチョ・フルラネットを独唱者としています。セミシュクール盤はラスカトフのオーケストレーショ ンでしたが、今回はショスタコーヴィチ版。オペラの一部とみまごう渾身の演技に息が止まる緊張感。ムソルグスキーの凄さを再認識させてくれます。
SACDハイブリッド盤による高音質録音も注目。「展覧会の絵」の「プロムナード」冒頭のトランペットの絶妙なニュアンスや「ババ・ヤガー」「キエフの大門」 の全合奏の強音でのレンジの広さに驚愕。あらゆる意味で「展覧会の絵」のベスト盤が登場したと申せましょう。 (Ki)
MAR-0554(2SACD)
シチェドリン:歌劇「左利き」(2013) 左利き:アンドレイ・ポポフ(T)、
アタマン・プラトーノフ:エドワルド・ツァンガ(Bs)、
皇帝ニコライ一世:ウラジーミル・モローズ(Br)、
蚤:クリスチーナ・アリェワ(S)、
シャーロット王女:マリア・マクサコワ(Ms)、
ワレリー・ゲルギエフ (指)
マリインスキー劇場O&cho

録音:2013年7月27、28日/マリインスキー劇場コンサートホール
1932年生まれのロディオン・シチェドリンが2013年に作曲した最新オペラの世界初録音。ゲルギエフの還暦誕生日プレゼント としてマリインスキー劇場が委嘱し、2013年7月27日のステージ初演の記録というのも興味津々です。
原作はニコライ・レスコフ(ショスタコーヴィチの「ムツェンスクのマクベス夫人」の著者)の小説「ぎっちょの鍛冶屋とのみ」(池田健太郎訳 東京創元 社刊)に基づきシチェドリンの6作目のオペラにあたります。「ムツェンスクのマクベス夫人」と違い風刺的な喜劇で、古き頑固なロシア男の生き様、ロシア とイギリスの関係などが滑稽に描かれています。
旧ソ連の大物作曲家のなかで、現在でも気炎を吐いているシチェドリン。ショスタコーヴィチ的な旧ソ連作風が健在なのはまさに奇跡と申せましょう。こう した音楽で育ったゲルギエフが、シチェドリンにこだわり偏愛し続けるのも納得の魅力があります。シチェドリンもゲルギエフの還暦プレゼントということもあ り、いつも以上に力の入っていて充実感満点。華麗なオーケストレーション、老練な舞台効果、音楽に込められた皮肉と悲哀など、最良のソ連音楽の伝統を 最新で味わえる贅沢さ。ゲルギエフ組の歌手陣も充実。主役のアンドレイ・ポポフは昨2014年のNHK音楽祭でリヒャルト・シュトラウスの「サロメ」の ヘロデ役が記憶に新しいテノール。またシャーロット王女役のマリア・マクサコワも昨年来日した若手メゾ。ゴロワーノフのお気に入りだった伝説のソプラノ、 マリア・マクサコワの実孫というのも注目です。ゲルギエフの指揮も見事で、ソ連オペラ最盛期の響きを再現しています。 (Ki)
MAR-0577(2SACD)
プロコフィエフ:交響曲第4番ハ長調Op.47
交響曲第6番変ホ短調Op.111
交響曲第7番「青春」
ピアノ協奏曲第4番(左手のための)*
ピアノ協奏曲第5番ト長調Op.55#
アレクセイ・ヴォロディン(P)*、
セルゲイ・ババヤン(P)#
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2015年4月6-9日、2012年4月25日、2015年9月13日マリインスキー・コンサート・ホール
ゲルギエフは、2004年5月にロンドン交響楽団と全交響曲をライヴ録音していますが、約10年を経て再挑戦。いずれも得意曲なうえ、今回は手兵 マリインスキー劇場管であることもあり、演奏は極めて自然かつ熱く、著しい円熟がうかがえます。ムラヴィンスキーの決定的名演で知られる6番も、ゲ ルギエフならではの流儀でプロコフィエフの心の闇を表現。驚くべきは第1ヴァイオリンが完璧に揃い、あたかも巨大なヴァイオリン1本で弾いているか のように聴こえること。ゲルギエフの統率力が光ります。 プロコフィエフ最後の交響曲にあたる第7番も、これまであるどの演奏よりも骨太で聴き応え満点。フィナーレのやんちゃぶりは35年前に作られた「古 典交響曲」を思わせ、プロコフィエフの作風が基本的に変わっていないことを認識させてくれる凄さです。新シリーズの魅力は、ピアノ協奏曲も収録されていること。ラヴェルの協奏曲のエピソードで有名なパウル・ヴィトゲンシュタインの依頼で1931年に 作曲された第4番は、技術的にも内容的にもヴィトゲンシュタインの手に負えなかった難曲。ゲルギエフお気に入りの1977年生まれのアレクセイ・ヴォ ロディンが、活気あふれる快演を繰り広げていて、プロコフィエフのピアノ協奏曲のなかでは弾かれることの少ないものの、非常に魅力的な作品であるこ とを再認識させてくれます。もうひとつの第5番は1932年の作で、プロコフィエフ自身が独奏を務めた初演の際に、指揮を担ったのは何とフルトヴェン グラーでした。この作品も曲芸なみの難技巧が要求され、演奏機会も多いとは言えません。かつてProPianoレーベルからCDをリリースしていたアルメ ニアの名手セルゲイ・ババヤンが超絶技巧を発揮、すさまじい効果をあげています。 (Ki)
MAR-0587(1SACD)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1番(改訂版)*
ストラヴィンスキー:カプリッチョ (1949年改訂版)
シチェドリン:ピアノ協奏曲第2番
デニス・マツーエフ(P)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2014年11月16日*、2015年4月6、7日マリインスキー・コンサート・ホール]
ゲルギエフと、彼がもっとも信頼を寄せるピアニスト、マツーエフが異なる時代に生まれたロシアのピアノ協奏曲3篇に挑戦。いずれも両者のCDとし ては初レパートリーで期待できます。
3篇とも作曲者自身が弾くために作られ、それぞれがソロを受け持った録音も残っています。すべて難技巧が要求されますが、マツーエフの巨大な技 巧は何の苦もなく再現。ラフマニノフの1番はマツーエフお気に入り作品のひとつとのことで、説得力満点。ことに指がもつれそうなピアニズムの続くフィ ナーレも、一切の曖昧さなく駆け巡り爽快。若きラフマニノフの希望と心意気がにじみ出ます。ストラヴィンスキーもほとんど「春の祭典」のように聴こえ、 曲の凄さを再認識させてくれます。
シチェドリン作品の録音は、作曲者立ち会いのもとで行われています。旧ソ連時代の1966年の作ですが、十二音技法とジャズの手法を用いた斬新な 作風。ジャズバンド風になり、ヴィブラフォンやドラムスまで参加、マツーエフもノリに乗り、カッコ良さの極み。シチェドリンはリハーサルから積極的に立 ち会い、意見を交換したりアドヴァイスをもらったりと、まさに生きた音楽となっています。
マツーエフのピアノ以上に雄弁なのがゲルギエフ指揮のオーケストラ。ストラヴィンスキーの「カプリッチョ」は、2009年の来日公演でトラーゼとの演 奏を聴かせてくれましたが、ますます骨太になり面白さが倍増しています。また得意なシチェドリン作品も堂に入っていて、ジャズの部分などまるでビッグ バンド風。ゲルギエフ才気煥発のアルバムと申せましょう。気
MAR-0588
(1DVD+Bluray)
シチェドリン:歌劇「左利き」(2013) 左利き:アンドレイ・ポポフ(T)、アタマン・プラトーノフ:エドワルド・ツァンガ(Bs)、皇帝ニコライ一世:ウラジーミル・モローズ(Br)、蚤:クリスチーナ・アリェワ(S)、シャーロット王女:マリア・マクサコワ(Ms)
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O&cho

録音:2013年マリインスキー劇場第2コンサートホール
BD50 NTSC 16:9
DVD9 NTSC 16:9
2.0 PCM STEREO
DTS 5.1 HD 24Bit 48kHZ (Blu-ray)
DTS 5.1 (DVD)
字幕:英仏独西,日本語
各 119' 0 0"
原作はニコライ・レスコフ(ショスタコーヴィチの「ムツェンスクのマクベス夫人」の著者)の小説「ぎっちょの鍛冶屋とのみ」に基づくシチェドリンの 6作目のオペラにあたります。風刺的な喜劇で、古き頑固なロシア男の生き様、ロシアとイギリスの関係などが滑稽に描かれています。 旧ソ連の大物作曲家のなかで、現在でも気炎を吐いているシチェドリン。ショスタコーヴィチ的な旧ソ連作風が健在なのはまさに奇跡と申せましょう。 こうした音楽で育ったゲルギエフが、シチェドリンにこだわり偏愛し続けるのも納得の魅力があります。シチェドリンもゲルギエフの還暦プレゼントというこ ともあり、いつも以上に力の入っていて充実感満点。美しい舞台と歌手陣の芸達者ぶり、音楽に込められた皮肉と悲哀など、最良のソ連音楽最盛期を彷 彿させます。ゲルギエフ組の歌手陣も充実。ゲルギエフの指揮も見事で、ソ連オペラ最盛期の響きを再現しています。 当商品はDVDとBlu-rayが1枚ずつ入っております。 (Ki)
MAR-0592
(DVD+BluRay)
プロコフィエフ:歌劇「セミヨン・コトコ」 セミヨン・コトコ:ヴィクトル・ルツューク(T)
ソフィヤ:タチヤナ・パヴロフスカヤ(S)、
ソフィヤの父:ゲンナジー・ベズズベンコフ(Bs)
フローシャ:ワルワラ・ソロヴィヨワ((Ms)
村長レメニュク:エフゲニー・ニキーチン(Bs)ほか
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O&cho
演出:ユーリ・アレクサンドロフ
ロシア語上演
映像監督:アンナ・マティソン

録音:2013年/マリインスキー第2劇場
リージョン:All
NTSC16:9
2.0PCMSTEREO DTS5.1HD
24bit48kHz
字幕:日本語,露英仏独西、約148’
日本語字幕付。ゲルギエフはプロコフィエフのオペラに並々ならぬ情熱を注いでいますが、不遇の作品「セミヨン・コトコ」を再録音しました。1999 年にウェーン・コンツェルトハウスで録音されたフィリップスCDとほぼ同じ歌手陣を起用しながら、今回はブルーレイ+DVD各1枚同封、日本語字幕 付きと何から何までパワーアップしての発売です。 「セミヨン・コトコ」は1939年、プロコフィエフのソ連帰国後の作で、初のソヴィエト・オペラ。当時プロコフィエフはソ連政府に請われて帰国しながら、 期待と裏腹の微妙な立場となり、起死回生を狙い必死でした。 当時話題となっていたカターエフの小説「私は労働者の息子」を題材に、華やかな舞踏会や上流階級の優雅な生活といったオペラの定石を排し、労働 者やパルチザンの汗臭い生活を描きます。イデオロギー色全開で、純真な人々と憎き敵との衝突が展開の軸となっていますが、プロコフィエフの個性的す ぎる音楽が「ソヴィエト人民の英雄的闘争を描くのに不適切」と激しく批判され、結局演目からはずされ今日に至っています。 革命直後、ソ連内戦時のウクライナが舞台。前線から帰郷した若き砲兵セミヨン・コトコがソフィヤとの婚礼の最中、ドイツ兵が乱入して皆を捕えます。 セミヨンは逃げてパルチザンとなります。ソフィヤの父は娘を地主に嫁がせますが、セミヨンは教会を襲撃しソフィヤを助けるもののドイツ兵に捕われてし まいます。処刑されそうになるものの、同志たちに救われます。 曲の素晴らしさを理解しようとせず、失敗作として採りあげられないことにゲルギエフは義憤を覚え、再評価に力を注いているとのこと。たしかに「戦争 ソナタ」で知られるピアノ・ソナタ第6番から8番と同時期の作で、プロコフィエフの技法が頂点に達していた円熟期の確かな筆致は駄作であるはずなく、 プロコフィエフならではの実験性と才気煥発ぶりを再認識できます。日本語字幕付なのもうれしい限り。 ゲルギエフ入魂の演奏は息をのむ充実感。歌手陣もロシア映画のような役者ぶりを見せ、プロパガンダ作品とわかりながら感動で涙を禁じえない世界 を作り上げています。 (Ki)

MAR-0593(2SACD)
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」(全曲)
交響曲第4番ヘ短調Op.36*
ワレリー・ゲルギエフ (指)
マリインスキー劇場O

録音:2015年6月10日&9月29日*、6月16日&12月30日/マリインスキー・コンサート・ホール]
ゲルギエフは1998年8月にバーデン=バーデン祝祭劇場で同曲をライヴ録音していますが、12年を経て再挑戦。今回はセッションなうえ、ホー ムグラウンドであるマリインスキー・コンサート・ホールでもあり演奏は自然かつ熱く、著しい円熟がうかがえます。 「くるみ割り人形」はマリインスキー劇場の委嘱で作曲され、1892年12月18日に同劇場でリッカルド・ドリゴの指揮により初演されました。 その125周年記念を目指し、ゲルギエフは再録音を強く希望して実現となりました。
チャイコフスキーのバレエ音楽は純音楽としても名作なため、多くの大指揮者が録音していますが、いずれも踊りであることを無視した速いテン ポや感情移入に彩られることが常でした。しかし同曲の数限りない上演経験のあるゲルギエフとマリインスキー劇場Oは、まさに同劇場伝統 のテンポで堂々と作品を物語ります。SACD高音質録音ゆえの「金平糖の踊り」のチェレスタや「花のワルツ」のハープの輝くような美しさに酔 わされます。また第2幕パ・ド・ドゥの「グランド・アダージョ」の交響曲のような大きさと盛り上がりを見せ充実感満点。全体として華やかさ と恰幅の良さが絶妙なバランスを崩さず繰り広げられるところが、ゲルギエフの凄さと申せましょう。
カップリングは交響曲第4番。ゲルギエフには2002年にウィーン・フィルを振ったライヴCDと2010年1月にマリインスキー劇場O とパリで行ったライヴのDVDがありますが、ついに手兵マリインスキー劇場管とのセッション録音となりました。この曲(特に第1楽章)のロシ ア音楽独特のうねりは、ロシア系指揮者でないとサマになりませんが、ゲルギエフはロシア語の発音のような抑揚で万全。ゲルギエフ現在の至芸を 聴かせてくれます。 (Ki)

MAR-0593LP(2LP)
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」Op.71(全曲) ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2015年6月16日、12月30日/マリインスキー・コンサート・ホール
ゲルギエフは1998年8月にバーデン=バーデン祝祭劇場で同曲をライヴ録音していますが、12年を経て再挑戦。今回はセッションなうえ、ホームグ ラウンドであるマリインスキー・コンサート・ホールでもあり演奏は自然かつ熱く、著しい円熟がうかがえます。
「くるみ割り人形」はマリインスキー劇場の委嘱で作曲され、1892年12月18日に同劇場でリッカルド・ドリゴの指揮により初演されました。その 125周年記念を目指し、ゲルギエフは再録音を強く希望して実現となりました。 
チャイコフスキーのバレエ音楽は純音楽としても名作なため、多くの大指揮者が録音していますが、いずれも踊りであることを無視した速いテンポや感 情移入に彩られることが常でした。しかし同曲の数限りない上演経験のあるゲルギエフとマリインスキー劇場管弦楽団は、まさに同劇場伝統のテンポで堂々 と作品を物語ります。SACD高音質録音ゆえの「金平糖の踊り」のチェレスタや「花のワルツ」のハープの輝くような美しさに酔わされます。また第2幕 パ・ド・ドゥの「グランド・アダージョ」の交響曲のような大きさと盛り上がりを見せ充実感満点。全体として華やかさと恰幅の良さが絶妙なバランスを 崩さず繰り広げられるところが、ゲルギエフの凄さと申せましょう。
2枚組LPでの登場、くるみ割り人形にふさわしく、盤はそれぞれ赤と緑色になっています。

MAR-0594(1SACD)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」(オリジナル1911年版)
バレエ音楽「かるた遊び」*
ワレリー・ゲルギエフフ(指)
マリインスキー劇場O

録音:2014年1月14日、12月26, 29, 31日* マリインスキー・コンサート・ホール
ゲルギエフとマリインスキー劇場管はストラヴィンスキーの三大バレエを来日公演でも披露しているため、いかにもディスクが存在していそうですが、「春の祭典」と「火の鳥」は前世紀の録音、「ペトルーシュカ」はワールド・オーケストラ・フォー・ピースとのものしかありません。 手兵マリインスキー劇場管との演奏がようやくカタログに載ることとなりました。「ペトルーシュカ」はパリで初演されたこともあり、ロトをはじめとする 純フランス風な演奏も魅力的ですが、ゲルギエフはあくまでロシア音楽として、しかもオリジナル1911年版にこだわりを示しています。その成果は十二 分に発揮されていて、若きストラヴィンスキーのエネルギーに満ちた煌めく音響と骨太な音楽世界が広がります。4管編成の大オーケストラも素晴らしい 統率力で突進させます。ひさびさの豪快な「ペトルーシュカ」と申せましょう。また、後半のおどろおどろしい表現も神業です。 カップリングは「かるた遊び」。1937年、ストラヴィンスキー新古典派時代の作ですが、ゲルギエフの聴かせ所のツボを押えた解釈で楽しさ満点。乾 いた新古典主義という先入観とは大違いの、ペトルーシュカなどと遠くない味わいを感じることができます。 (Ki)

KKC-5226(2SACD)
国内盤仕様
ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」 ナタリー・デセイ(S ルチア)
ピョートル・ベチャワ(T エドガルド)
ヴラジスラフ・スリムスキー( Br エンリーコ)
イリヤ・バンニク( Bs ライモンド)
ディミトリー・ヴォロパエフ(T アルトゥーロ) 
ジャンナ・ドンブロフスカヤ( Ms アリーザ)
セルゲイ・スコロホドフ(T ノルマンノ)他
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場O&cho

録音: 2010年 9月 12-16日,サンクトペテルブルグ(ライヴ)
※原盤:Mariinsky* MAR-0512
※日本語解説書&歌詞訳付
ariinskyレーベルから注目のオペラ全曲録音が登場です。ドニゼッティの傑作「ルチア」を、日本でも大人気の名ソプラノ、ナタリー・デセイが歌っています。 デセイはコロラトゥーラソプラノ役を得意とし、「ルチア」も度々歌っているものの、録音、映像ともフランス語版で、ファンの間からはオリジナルの「ルチア」 も聞いてみたいという声が上がっていました。今回、2010 年 9 月にマリインスキー・コンサート・ホールにて演奏会形式で上演された際の録音。歌姫デセイは、 声の美しさ、高いレベルの歌唱技 術はもちろん、役の掘り込みもたいへんに深く、傑出したルチアをになっています。エドガルドには、ポーランド出身のピョー トル・ベチャワ。 ゲルギエフの指揮は驚異的な集中力と熱い感情に溢れ、「ルチア」本来の生々しい表現を掘り出した演奏になっています。この「ルチア」のもう一つの特徴と して、狂乱の場でグラスハーモニカを用いていことがあげられます。この場面でドニゼッティは、機械式のグラスハーモニカを用いようとしたのですが、様々 な事情で断念、フルートで代用しています。近年、扱いの難しい機械式ではなく、音楽専用の楽器としてのグラスに水を張って音程調整するタイプのグラス ハーモニカに優れた名手が輩出、この上演ではドイツ人グラスハーモニカ奏者のサシャ・レッケルトがこの世のものとは思えぬ響きを漂わせ、狂乱の場をいっ そう趣き深いものにしています。 (Ki)


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