湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



OTAKEN
(日本)



自主製作レーベル「ISODA」のプロデューサー、太田憲志氏が創設したレーベル。



※「単価=¥0」と表示されるアイテムは廃盤です

※品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者
TKC-101
ヴァイオリン小品集「愛のよろこび」
ヴュータン:「サロン風小品」〜第1番「華麗なるサロン風小品」Op.22-1
ヴュータン:「サロン風小品」〜第2番「エア・ヴァリエ」Op.22-2
フバイ:「5つの性格的な小品」〜「ボレロ」Op.51-3
アウリン:「4つの水彩画」〜第2曲「ユーモレスク」
ヴァイル:ユーカリ・タンゴ
ドルドラ:セレナーデ第1番イ長調
メトネル:おとぎばなしOp.20-1
ランデッカー:サルタレッロ奇想曲Op.17-2
マルティーニ:愛のよろこび
ハルフター:バレエ「ソナティナ」〜「ジプシーの踊り」
トセリ:セレナーデOp.6-1
ジット:「モザイク」12の小品〜第12 番「ボレロ」Op.95-12
サマズィユ:スペインの歌/ディニーク:ひばり
ヴィエニアフスキ:クヤヴィアク
コープランド:「ロデオ」〜「ホーダウン」
辻井 淳(Vn) 、藤井由美(P)

録音:2013 年8 月 滋賀県高島市ガリバーホール
プロデューサー:太田憲志(オタケンレコード)
※新録音
NHK E テレ「クインテット」のアリアさんのヴァイオリンでお茶の間にお馴染みとなった辻井淳のオタケンレコード移籍第一弾のヴァイオリン小品集!今回も聞き覚えのある名曲からSP レコードより楽譜を起こしたという秘曲まで網羅したヴァイオリン・ファン必携の1枚となっております。

TKC-201
「風の伝説」〜ホルン五重奏作品集
カモネッティ(1959-):ホルン五重奏曲 第1番 変ホ長調Op.4
グラズノフ:2つの小品Op.14〜第1曲「牧歌」
ヨーク・ボーエン:ホルン五重奏曲 ハ短調Op.85
サン=サーンス:ロマンス.ヘ長調 Op.36(カモネッティ編)
池田重一(Hrn)
カモネット(弦楽四重奏)
【辻井 淳(第1Vn)、小林真奈美(第2Vn) 、土井茉莉(Va)、大西泰徳(Vc)】

録音:2013 年8 月 滋賀県高島市ガリバーホール、
プロデューサー:太田憲志(オタケンレコード)
※新録音
朝比奈&大植時代の大フィルのホルン・トップ奏者、池田重一を中心に繰り広げられる、ホルンと弦楽四重奏曲のための作品を集めた貴重な演奏。
グラズノフの「牧歌」は、元々は管弦楽のための作品で、ここではオケ部分をほぼそのまま弦楽四重奏曲に移行。滑らかで大らかなの池田のホルンと相性抜群。
サン・サーンスでは、美しいメロディーの余韻を十分に生かした演奏を披露。池田が心の底から音楽を感じていることがひしひしと伝わり感動的。
カモネット(カモネット弦楽四重奏団)の名前の由来となったカモネッティの作品は世界発録音。クラシカルなスタイルで美しいメロディーを散りばめた佳曲。
最大の聴きものはボーエンの作品。バックスと同年代のイギリスの作曲家・ピアニストのヨーク・ボーエンは、近年はChandosの録音で静かな脚光を浴びています。とりわけボーエンの才能を強く認識させるのはピアノ作品ですが、戦時中には軍楽隊でホルンを吹いていたこともあり、この楽器とは浅からぬ縁がありました。このホルン五重奏曲は、印象派風のテクスチュアと保守的な和声が交錯し、独特の淡い色彩を湛えた名作。特に第2楽章は必聴。弦楽器がホルンの引き立て役ではなく、両者の融合にいかに心血を注いでいるかが窺われます【湧々堂】
TKC-102
辻井 淳/ヴァイオリン小品集「カヴァティーナ
フバイ:「6つの小品」より第1番「祈り」Op.121-1(5:09)
シューベルト:「12 のバガテル」より「蜂」(ミツバチ)Op.13-9(2:12)
フルッフ:イン・メモリアムOp.65(12:22)
ハルフター:「2つのキューバ風小品」より「ハバネラ」(シェリング編)(3:09)
シューマン:「3つのロマンス」より第2 曲イ長調Op.94-2(クライスラー編)(4:34)
ヴィエニャフスキ:キャプリス風練習曲イ短調Op.18(クライスラー編)
ブラームス:ワルツ.イ長調Op.39-15(ホッホシュタイン編)
オルンシテイン:ヘブライ風幻想曲
ポッパー:妖精の踊りOp.39(ソーレー編)
ドヴォルザーク:「ジプシーの歌」より「わが母の教え給いし歌」Op.55-4(クライスラー編)
ドリゴ:バレエ「百万長者の道化師」より「セレナーデ」(アウアー編)
ハルフター:バレエ「ソナティナ」より「羊飼いの踊り」(マンソ編)
レフ:「6つの小品」より「カヴァティーナ」Op.85-3
ブロッホ:アボダー
アラール:「16 のサロン風小品」より「ブリンディジ ワルツ」Op.49-16
辻井 淳(Vn)、藤井由美(P)

2014 年8 月 滋賀県高島市ガリバーホール、
プロデューサー:太田憲志(オタケンレコード)
エンジニア:松田淳一(アンサンブル・ベガ ステージ・プランナー)
音楽は実演で聴いてこそ、真の感動が得られるものです。このことに異議を唱える人はいないでしょう。しかしそうだからと言って、録音がなおざりにされるのは、いかがなものかとも思われます。かつて演奏家の多くは、録音というものに興味を持たなかったし、今でもそのような方がおられます。かく言う辻井さんもそのお仲間の一人でした。 ところが磯田博士との出会いによって、録音に開眼されたようです。博士の理論は、録音が音楽をありのままに捉えることが出来るなら、録音は実演と同等あるいは時にそれ以上の感動を伝えることが出来ると言うもので、実際私達はそれを体験しました。以来、毎年ソロ作品一作のペースで今日までやって参りました。 辻井さんの録音の目的は、実演と同様、音楽の感動を伝えることで、これは首尾一貫変わることがありません。今日では、パソコンの進化によって、テイクごとの良いとこ取りで外見的により完璧なものに仕上げることが出来るようになりましたが、辻井さんはそのことに最小限の興味しか示しません。むしろ録音期間中、実演風にプログラム通りを何度か弾いていただくという音楽の流れを重視した録音方法も変わることがありません。
そんな中で私が毎回驚かされるのは、これだけヴァイオリン小品集の回を重ねるにあたり、もうマンネリ化してもよさそうなのに、録音当初から伴奏を引き受けてくださっているピアニスト藤井さん共々毎回進化しておられること。それと回を重ねる度に、当然有名曲は減ってくるわけで、勢い埋もれた秘曲が増えて来るのですが、これが又魅力的に聴こえ、聴いたとたんに親しみを覚えさせるものとなっていることです。 近年録音に関して、同じスタンスに立つ松田さん強力なエンジニアとして加わってくださることになり、かくなう上は辻井さんには末永く小品集を録っていただき、有名曲はもちろん、歴史に埋もれた秘曲の魅力をも発信し続けてほしいと願うのは私だけではないでしょう。(オタケンレコード 太田憲志)
TKC-202
新録音
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲 変ホ長調Op.20
エネスコ:弦楽八重奏曲 ハ長調Op.7
マイ・ハート弦楽八重奏団【辻井 淳(Vn)、 釋 伸司(Vn)、若松亜由(Vn)、赤松由夏(Vn)、沖田孝司(Va)、中島悦子(Va)、雨田一孝(Vc)、山岸孝教(Vc)】

録音:2014 年9 月ガリバーホール
辻井淳が率いるマイ・ハート弦楽四重奏団のメンバーにマイ・ハート室内管弦楽団から4 人を加えた八重奏団の初のアルバム。 当録音の楽器配列は、舞台に向かって左側より第 1 ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、第2ヴィオラ、第1 チェロ、第2チェロ、第1 ヴィオラ、第4 ヴァイオリン、第3 ヴァイオリンでチェロをセンター奥とする半円上に各奏者は位置し、ヴァイオリン、ヴィオラは両翼配置となっています。 これらの八重奏曲では、多くの場合、各パートが違う動きをするため、メンデルスゾーンではまだ第 1 ヴァイオリン主導の感があるものの、エネスクに至っては、各パートが、ほぼ対等で、この録音での楽器配列により、大変聞き取りやすくなるようにいたしました。これらの八重奏曲は、各奏者にソリステックな技量と合奏に適した資質が要求されており、マイ・ハート八重奏団のメンバーは、その両方を兼ね備えた面々と言えるのではないでしょうか。 この録音の演奏により、今まであまり明らかにされて来なかった八重奏曲の魅力をお楽しみいただけましたら、幸いです。 (オタケンレコード 太田憲志)
TKC-301
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付」 エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)
エリーザベト・ヘンゲン(A)、
ハンス・ホップ(T)
オットー・エーデルマン(Bs)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
バイロイト祝祭O&cho

録音:1951年7月29日、バイロイト祝祭劇場、ライヴ
※原盤:豪HMV
『世の中には夢のような話が現実になることがあるものですが、例えばバイロイトの「第九」の初期HMV盤がほとんど手付かずの状態で発見されるなどという話は、コレクターの夢として語られることはあっても実際にはなかなかありえないことではないでしょうか?もしそのような話があればそれは私共音楽ファンにとっては高額宝くじに当るより嬉しく心踊る出来事に、他なりません。さてこの度小生はその夢のようなお話に現実に遭遇させて頂く幸運に巡り合うことができました。ものはそのバイロイトの「第九」。英製と同レーベル・デザイン、同プレス規格と思われる豪HMV初期1st.フラットプレスの国宝級否、世界遺産級のミント盤が在阪某所で発見されたのです。レーベルヒゲの皆無はもちろんのこと2楽章の極浅キズ以外はプレス工場から今あがって来たかのようなほれぼれするような立体的盤面です。ともかく通針の形跡がほとんど感じられず後にも先にもこのようなHMV初期フラット盤は、他にないのではないでしょうか? 今回、その所有者及び仲介者の方の全くのご好意でなんとそれを3日間借り受けることが出来早速復刻の運びとなりました。はたしてこれは今までに聴いたことのないすぐれた音質のバイロイト盤であることは言うまでもないことです。百聞は一聴にしかず、フルトヴェングラー・ファンの方はもちろんすべてのクラシックファン必聴の音源です。もちろん復刻に際しては音質劣化を招くデジタルリマスタリングはなしで、フォノ端子を介してプレーヤーと業務用CDレコーダーを直結しただけのシンプルな構成での可能なかぎりの原音再生を心がけましたので、どうぞ安心してこの世界の至宝をご鑑賞くださいませ。』(オタケンレコード 太田憲志)
TKC-302
ホロヴィッツ&セルのチャイコフスキー
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番*
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番#
 バラード第1番ト短調Op.23#
 夜想曲第5番嬰ヘ長調Op.15-2#
リスト:巡礼の年第1年「スイス」〜泉のほとりで#
 ハンガリー狂詩曲第6番変ニ長調#
ヴラディーミル・ホロヴィッツ(P)
ジョージ・セル(指)NYO*

録音:1953年1月12日、カーネギーホール、ライヴ*/1947年&1950年
※原盤:RCA#
このCDのチャイコフスキーの音源は、某音楽評論家先生が全くのご好意で提供して下さった先生秘蔵のプライベート盤で、米RCA社が発売すべく正式録音したが何らかの理由で発売中止となり外部流出してしまったそのオリジナルテープから作られたといわれています。このプライベート盤の音は信じられないぐらいすばらしくホロヴィッツの超絶的な演奏とも相まってチャイコフスキー第1ピアノ協奏曲録音の第1席に来るべきものではないかと思われます。ホロヴィッツ・ファンの方だけでなくすべてのクラシックファン必聴の音源と言えましょう。盤の保存状態も申すまでもなく極上でキズ皆無はもちろんプチノイズもほとんど目立ちません。併録はショパン、リストのソロ作品で、こちらは米RCA ビクター正規盤の良品からの復刻です。 (オタケンレコード 太田 憲志)
TKC-303
フォーレ:レクイエム*
ドビュッシー:海#
ベルリオーズ:「ファウストの劫罰」〜[ラコッツィ行進曲/妖精の踊り/鬼火のメヌエット]+
 序曲「ローマの謝肉祭」+
フランソワーズ・オジェア(S)*
ベルナール・ドゥミニー(Br)*
ジャンヌ・ボドリー=ゴダール(Org)*
デジレ=エミール・アンゲルブレシュト(指)(*/#)
フランス国立放送O(*/#)、同cho*
アンドレ・クリュイタンス(指)パリ・オペラ座O+

録音:1955年1月-2月*/1954年1月11日#/1950年代初頭+。
※原盤:仏 Ducretet-Thomson (*/#)、仏 Columbia 10インチ盤+
この、世にも美しいフォーレのレクイエムの演奏が刻まれている当CDの音源となったレコードは、音盤ファン垂涎の的、仏デュクレテ・トムソンレーベル、オリジナル盤で、例のバイロイトの第9と同じくN氏の提供によるものです。フォーレのレクイエムと言えば古くはクリュイタンス盤が、少し下ってはコルボ盤が有名ですが、それらより以前にほぼ決定的とも言える名演奏が残されていたことは驚きでもあり、その発見は音盤ファンとしてこの上もない喜びでもあります。よく調べるとアンゲルブレシュトの本録音や他曲のライブ盤はこれまでにもCD化がなされてきておりますが、今回のオリジナル盤の復刻にはフランス音楽を鑑賞するにあたって抗しがたい魅力となるフランスの香りと気品が感じられます。まるでこのCDがフォーレの生きた時代の雰囲気と文化の匂いの玉手箱であるかのような感があります。一人でも多くの方に当CDを開けていただき古き良きフランスを体験していただければ幸いです。尚、盤の状態はこれまでのオタケンCD同様極上でキズ皆無は勿論のことプチプチノイズもほとんど目立ちません。又、デジタルリマスタリングもこれまで同様なしでオリジナルの演奏と録音の魅力を安心してご堪能いただけます。併録はオリジナル盤B面収録のドビュッシーの海でこちらもレクイエムに勝るとも劣らぬ名演です。【オタケンレコード太田憲志】  ※CD-Rではありません。 (オタケンレコード 太田憲志)
TKC-304
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番*
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」#
ユーディ・メニューイン(Vn)*
エトヴィン・フィッシャー(P)#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
フィルハーモニアO

録音:1953年9月12日&13日*/1951年2月19日&20日#、以上ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ
※原盤:米HMV LHMV-3*/米HMV LHMV-4#
遂に、フルトヴェングラー初期HMV盤の未開封新品発見!ものは米LHMV3の品番を持つメニューインとのバルトークのヴァイオリン協奏曲。例のN氏のコレクションの中から発見され、同氏の全くのご好意でこの度CD化を許されました。フルトヴェングラーの演奏はベートーヴェンなどにおいてその真価が発揮されるのは言うまでもないことですが、前衛的な面を持つこうした近代作品においてこそフルトヴェングラーの天才が際立つのも事実です。全く古さを感じさせない録音とも相まって今までに聴いたことのない氏の新境地が開けたと言って過言ではないでしょう。メニューインもこの時期の氏との一連の協奏曲録音の中でこのバルトークが一番良いのではないかと思われます。私事で恐縮ですが実際小生が知人の演奏家達のレコーディングでいつも使っているホールにフルトヴェングラーとメニューイン現われて小生がそのモニター室でレコーディングに立ち合っているかのような錯覚に襲われて板起こし中震えが止まりませんでした。これはフルトヴェングラーの録音中音楽的にもオーディオ的にも最もすぐれたものの一つに数えられるのではないでしょうか。カップリングは言わずもがなのフィッシャーとの皇帝。米LHMV4の品番を持つこちらは未開封ではありませんがバルトークに準ずるミント盤です。但し録音年代が多少古く(1951年)音的にはバルトークのようにはいきませんが、それでも既存盤とは異次元の音を聴かせます。 (オタケンレコード 太田憲志)

TKC-305
フルトヴェングラーのモーツァルト
モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550*
セレナード第10番「グラン・パルティータ」#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO*、
ウィーン・フィルハーモニー管楽アンサンブル#

録音:1948年12月7日-8日、1949年2月16日、以上ウィーン、ムジークフェラインザール*/1947年11月10日-12月3日、ウィーン、ブラームス・ザール#
※原盤:英HMV 78rpm D.B.9441-3 * /独エレクトローラ E 91 175 #
この「グラン・パルティータ」は、「ハーモニーを紡ぎ出す」ということの本当の意味を教えてくれる破格の名演奏!もちろん曲の性格のせいもありますが、ここではフルトヴェングラーの個性が演奏に色濃く反映したものではなく、ただただ音楽自体が泉のように溢れ出て、しかも当時のVPOの管の甘美な魅力がこれでもかと押し寄せるのです。例えば「アダージョ」の冒頭!ソロ奏者がきれいにアンサンブルをなしているといった次元を超えたこの豊かで深いニュアンス!誰一人として独奏モードで吹いている人がいません!最後の「ロンド」のしっかり腰の入ったリズム感、人なつっこい表情ながら格調を保った音楽には、しばし時を忘れさせる魅力が充満!原盤のエレクトローラ盤の状態も極上。  【湧々堂】
昨今、音盤に刻まれたかつての名演奏の版権が切れだし、誰でも自由にそれらを複製し多くの人々に提供できる有り難い時代になりました。しかしここで復刻盤製作者に要求されることは、原盤をいかに忠実に複製するかの一言に尽きるかと思います。雑音を取り過ぎて演奏者のキャラクターまで消してしまったり、パソコンで音をいじくり回して原音と似ても似つかぬものとしてしまったりすることは、厳に謹まなければなりません。もし綺麗な盤と巡り合うことが出来たなら、それをそのままストレートに複製するにこしたことはないのです。幸い今回、品川征郎氏の盤庫で発見された本CDの原盤となったレコードは、何れも状態の良いもので、何も足さず引かずのストレート復刻が可能となりました。40番はオリジナル盤も含めLPは音質的に満足出来るものがこれまでなく、今回SPを復刻するに及び初めて十全な再生が可能となりました。又、グラン・パルティータの方もフルトヴェングラーのありがたい?唸り声や靴音までも鮮明にとらえた大変クリアーな音質を実現しております。しかし今回それらのことより重要なことは、ここでは本当に涙の出るぐらい美しい音楽が鳴っていることで、改めてモーツァルトを始めフルトヴェングラー及びウィーン・フィルのメンバーへの感謝の念でいっぱいになりました。この思いをモーツァルト・イヤーの今年、一人でも多くの方とお分かち出来ればと存じ上げる次第です。(オタケンレコード 太田憲志)
TKC-307
1954年ルツェルンの「第9」
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)
エルザ・カヴェルティ(A)
エルンスト・ヘフリガー(T)
オットー・エーデルマン(Br)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
フィルハーモニアO、ルツェルン祝祭cho

録音:1954年8月22日、クンストハウス、ルツェルン、ライヴ
※原盤:スイス放送局(バーゼル)
スイス放送局(バーゼル)フルトヴェングラーの生を聴いたことのない私どもの夢は、やがて天国に行った時、天国でのフルトヴェングラーの演奏会に行くことに他なりませんが、もし今のこの世で氏の実演に限りなく近いものが聴けるなら、これを現代の奇蹟と呼ばずして何を奇蹟と呼ぶのでしょうか? この度、某所から提供された音源によって再現された「ルツェルンの『第九』」は今から50年以上前の当演奏会場に私どもを連れて行ってくれます。この音源は従来のいわゆるデジタル・リマスタリングの手法ではなく、投下された物量は半端なものではないが、きわめてシンプルかつナチュラルな原理によって構築され、元から有るものに何かを引いたり足したりするのではなく、元から有るものを歪みなく十全に引き出すことを旨とする手法によってリマスタリングされました。ともかくまずこの音を聞いてみてください。すべてが在るがままで、今まで隠されていたものがすべて明らかにされたと言っても過言ではないでしょう。「バイロイトの『第九』」が私どもの人生に意義を与えるものであるとするならば、この「ルツェルンの『第九』」も同等、否、フルトヴェングラーにほぼ直に触れることが出来るという意味においては、それ以上の意義を与えるものと言えるのではないでしょうか?この喜びをすべての音楽を愛する方々とお分かち出来ることを念じる次第です。この演奏は、フルトヴェングラー自身が非常に満足した演奏で、彼は楽員に感謝の意を表明した、とのことです。この音ならそれは納得出来るし、天国のフルトヴェングラー氏もきっと喜んでくださるのではないでしょうか? (オタケンレコード 太田憲志)。
TKC-306
バックハウス&カンテッリ
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番*
 ピアノ・ソナタ第26番a「告別」#
 ピアノ・ソナタ第25番「かっこう」#
シューベルト:即興曲 変ロ長調Op.142-3+
ショパン:練習曲 ヘ短調Op.25-2+
シューマン:「森の情景」〜予言の鳥+
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番〜トルコ行進曲+
ヴィルヘルム・バックハウス(P)
グィド・カンテッリ(指)NYO*

録音:1956年3月18日*/1954年3月30日#/1956年4月11日+、以上カーネギーホール
※原盤:米ペンザンスPR 39 * /米ロンドン LL.1108-9 金文字赤レーベル #/独デッカ SLA 25036-D の 10面 +
私たちはその人の風貌やその人に対する世評によってその人に対する固定観念を持ってしまいがちになります。私ども一般リスナーのバックハウスの演奏に対するイメージはキレが良いとは決して言えないもこもこした音、しかしその中より自ずと滲み出るあの風貌とマッチした不器用だが風格ある演奏、といったものではないでしょうか?これが名盤と言われるベートーヴェンやブラームスの正規録音盤によって長年私どもが培ってきたバックハウスのイメージと言ってほぼ間違いのないところでしょう。ところがこの度、能楽師にしてバックハウス音盤収集家の幸信吾(こう しんご)氏提供の音源によって私どものバックハウスの演奏イメージは完全にくつがえされました。ちなみに氏は「バックハウスの真の良さを多くの人々に知っていただきたいとの一念で」代理店を通じ当方にご自身のLPコレクションのCD化をリクエストしてこられ、今回はそれに答えるものです。ともかくホロヴィッツのチャイコフスキーで前回にわかに注目を集めた米ペンザンスレーベルからのベートーヴェンの第4コンチェルトはポリーニより指がまわり、アルゲリッチより音楽が推進する名演奏です。そしてアンコールの「トルコ行進曲」。おそらくこれを越える演奏は後にも先にもないのではないでしょうか? (オタケンレコード 太田憲志)
TKC-308
F・ライナーのバルトーク
バルトーク:ヴィオラ協奏曲*
管弦楽の為の協奏曲#
ウィリアム・プリムローズ(Va;*)
ティボール・シェルイ(指)ロンドン新SO*
フリッツ・ライナー(指)CSO#

録音:1950年代前半キングズウェイ・ホール*
1955年10月22日シカゴ・オーケストラ・ホール#。
※原盤:米 BARTOK RECORDS # 309 *
今回、オタケンCDのために某氏から提供されたレコードは、何とバルトークの子息にして、すぐれたレコーディング・エンジニア、ピーター・バルトークの主宰したバルトーク・レコーズの一枚です。しかも曲目は、父・ベラの遺作「ヴィオラ協奏曲」で、さらに演奏者がこの曲の依頼者プリムローズとこの曲の完成者T・シェルイの指揮という豪華版です。この曲の初演は1949年で、1955年刊の「THE DISC BOOK」(米)にはすでにこのレコードが掲載されていることから、この録音は1950年代前半であったと推定されます。前掲書にはさらにバルトーク・レコーズの紹介もあって、それによれば、少ないが厳選されたカタログと「ハイ・ファイ」マニアが高く評価する音質を特徴とするレーベル、とあります。なるほど納得の演奏であり音質と言えましょう。カップリングは言わずもがなのライナー・シカゴ響の「オケ・コン」。今回は某所提供のテープ音源で、「ルツェルンの第九」(TKC-307)同様、特製オタケン・リマスタリングで再現しました。驚きのステレオ臨場感をお楽しみくださいませ。 (オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-309
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)
エリーザベト・ヘンゲン(A)
ハンス・ホップ(T)
オットー・エーデルマン(Bs)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
バイロイト祝祭O&cho

録音:1951年7月29日バイロイト祝祭劇場ライヴ
※原盤:HMV(プライヴェート・アーカイヴ)
私たちはその人の風貌やその人に対する世評によってその人に対する固定観念を持ってしまいがちになります。私ども一般リスナーのバックハウスの演奏に対するイメージはキレが良いとは決して言えないもこもこした音、しかしその中より自ずと滲み出るあの風貌とマッチした不器用だが風格ある演奏、といったものではないでしょうか?これが名盤と言われるベートーヴェンやブラームスの正規録音盤によって長年私どもが培ってきたバックハウスのイメージと言ってほぼ間違いのないところでしょう。ところがこの度、能楽師にしてバックハウス音盤収集家の幸信吾(こう しんご)氏提供の音源によって私どものバックハウスの演奏イメージは完全にくつがえされました。ちなみに氏は「バックハウスの真の良さを多くの人々に知っていただきたいとの一念で」代理店を通じ当方にご自身のLPコレクションのCD化をリクエストしてこられ、今回はそれに答えるものです。ともかくホロヴィッツのチャイコフスキーで前回にわかに注目を集めた米ペンザンスレーベルからのベートーヴェンの第4コンチェルトはポリーニより指がまわり、アルゲリッチより音楽が推進する名演奏です。そしてアンコールの「トルコ行進曲」。おそらくこれを越える演奏は後にも先にもないのではないでしょうか?【オタケンレコード 太田憲志】
TKC-311
ガラスCD〜フルトヴェングラーの「運命」
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」*
交響曲第4番変ロ長調Op.60#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO

録音:1954年2月28日&3月1日ムジークフェラインザール*
1952年12月1日-2日ムジークフェラインザール#
※原盤:EMI
ガラスCDに迫る音質のプレスCDでフルトヴェングラーの「運命」を聴く。 私ども復刻盤愛好家がレコードよりの復刻、いわゆる板起しにこだわってきた理由は、これまでの市販CDの音に満足出来なかったからに他なりません。しかし最近になってCDの音を悪くしている原因が、粗雑なスタンパー製作とプレス時の不純物であることが解明され、決してデジタルがアナログに劣っているわけではないことが判明して来ました。そこで当社は音楽CD製作を専門とし且つ国内最高水準の精度と純度を出すスタンパー製作会社およびプレス工場と提携し、超高音質で話題になったガラスCDに迫る音質のプレスCDの製作に成功いたしました。これにより、我らがフルヴェングラーの録音がかつてない最高音質で甦る道が開かれました。この方法ですと、音源を大変忠実に再現するため、当然マスターの音の良否が問われることになります。幸い、フルトヴェングラーの1952年以降の正規録音は、マスターにおいてすぐれた音質で保存されていることが確認され、この度そのうち何点かコピーIDフリーの状態でマスターコピーの提供をお受けすることができました。文字通り前代未聞の音で巨匠の名演の数々を順次ご提供させていただくことが可能となったわけです。まずは54年の「運命」。カップリングの「第4」共々私事で恐縮ですが30数年前初めて聴いた擬似ステレオLPのぼんやりした音から見れば本当に隔世の感がある見事な音で甦りました。この音で聴くとフルトヴェングラーのベートーヴェンには、例えばパーヴォ・ヤルヴィのような現代のスタイルのベートーヴェンを支持される方にも受け入れられるはずの斬新性が先取りされていたことが判明します。フルトヴェングラーは決して古弁ではなく何時もfull弁なのです。(オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-312
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付」*
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」〜エジプトとイシスの神に栄光あれ#
アイリ-ン・ファーレル(S)*
ナン・メリマン(Ms)*、ジャン・ピアース(T)*
ノーマン・スコット(Bs)*
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響
ロバート・ショウ(指)ロバート・ショウcho

録音: 1952年3月31日&4月1日カーネギー・ホール*
1949年3月26日&4月2日、NBC 8H スタジオ#。
※原盤:RCA
トスカニーニが「指揮者の中の指揮者」との高い評価を得ながら、もうひとつ人気の出ない原因の一つは、70年代以降の再発売LP及びCDの音質の悪さにあると言えるのではないでしょうか。実際、小生がトスカニーニを最初に聴いたのは再発売の日本盤LPであり、その後CD時代になっても、その残響のない骨だけのような音を聞くのは、小生にとって拷問以外の何物でもありませんでした。演奏が立派であるだけに、この音だと逆に強圧的に聞こえ、その分、拒否反応も起こりやすかったと言えるのではないでしょうか。トスカニーニを受け入れない方々の大半はその演奏ではなく、この音をではないかと思える程です。現にその後、英HMVや米RCAの初期プレスLPを聴くにおよび、トスカニーニ/NBC交響楽団の演奏が骨肉はもちろんのこと、実は花も実もある演奏であることが判明し、さらに今回のマスターコピーのオタケン・リマスタリングでトスカニーニが「歌うマエストロ」であることがあらためて再認識されました。この音で聴くと、今回の「第九」は、演奏時間は最短に近いにもかかわらず、決してせかせかした印象はなく、実にのびのびと演奏されており、実際トスカニーニの棒のもとでは特に声楽陣はたいへん歌いやすかったのではないかと思われてきます。トスカニーニにとっては、歓喜と勝利の歌は決して人を圧迫するものではなく、どこまでも解放された空に向かって爆発する生命の根源的エネルギーの絶えざる表出なのでした。トスカニーニの生演奏を初めて聴いた人達の感動はこういったものではなかったかと思われる次第です。没後50年の今年、この大指揮者の魅力を本CDで一人でも多くの方に再発見して頂ければ幸いです。尚、4楽章コーダ直前の編集跡は今回のリマスタリングでより明確になっておりますが、これはオリジナル・マスターに元からあるもので、米RCAビクター初期プレスLP,LM 6009にも確認されております。御了承くださいませ。 (オタケン・レコード 太田憲志) (オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-313
擬似ガラスCD方式〜「ウラニアのエロイカ」
べートーヴェン:交響曲第3番「英雄」*
序曲「フィデリオ」#/序曲「レオノーレ」第3番#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO

録音:1944年12月ムジークフェラインザール*、
1950年8月ザルツブルク祝祭劇場#
※原盤:ドイツ帝国放送局*/オーストリア放送局
擬似ガラスCD方式で所謂「ウラニアのエロイカ」のような古い録音の名演の音がどのようになるか?これはたいへん興味はあるが、半ばあきらめかけていた事案でもありました。と言いますのは、この方式ではCDの元となるマスター音源の音が良好であることが最低条件で、「ウラニアのエロイカ」においてこの条件に見合う音源は存在しないと思っていたからです。現にこれまで英ユニコーン社原盤の各LPや米ウラニア社のオリジナルLP、露メロディア及びオーストリア経由のテープ系音源をあたりましたが、この方式に耐え得るものを見つけることができませんでした。ところがこの度、さる信頼できる筋から当社に持ち込まれたテープ系音源は、この方式に見事にマッチするものでした。ともかくこの方式でCDに定着された当音源の音は、これまでに出たどの「ウラニアのエロイカ」よりもダイナミックで音の巾も厚く、特に金管楽器の強奏部でのびりつきは「ウラニアのエロイカ」のトレードマークともなっていましたが、それがほとんどなくなったのは嬉しいかぎりです。また実際にはとてつもなく広かったであろうと思われるフルトヴェングラーのダイナミックレンジを彷彿とさせるクレッシェンドのすさまじさも目を見張るものがあります。とにかく1楽章のドン、ドンというあの「ウラニア・マーカー」がなければ、にわかに「ウラニアのエロイカ」とは信じがたい音に仕上がっております。しかし今回の最大の収穫は、音質改善が音楽的感動に直結したことで、このCDは今後のオーディオと音楽のあり方について一石を投じたものにもなり得ましょう。ファンの方はもちろん広く音楽愛好家の皆様に又、今回は特にオーディオ・ファンの方にもご一聴願えたらと思われる「ウラニアのエロイカ」の登場です。  (オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-314
擬似ガラスCD方式〜フルトヴェングラーのベト7&8
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92*
交響曲第8番ヘ長調Op.93#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO

録音:1950年1月18日-19日ムジークフェラインザール*/1954年8月30日ザルツブルク祝祭劇場、ライヴ#
※原盤:EMIによる商業用録音*、オーストリア放送局による実況録音#
フルトヴェングラーのベートーヴェン7番と言えば、1950年録音のEMI盤と相場は決まっているのですが、これは昔から音が悪いことでも有名でした。この録音は、最初78回転レコードで出され、その後のLP,CDはその78回転盤をテープにコピーしたものをマスターにしており、そのマスターテープの経年変化が音質劣化の原因となっているのではないかと考えられます。これを解決するため、通常、状態の良い78回転レコードや初期プレスのLPを復刻するという手法が使われますが、どうしてもプチプチ、パチパチというノイズが残ってしまい、どなた様でもどうぞというわけには行きません。そこで今回、CD製作用にリマスタリングされた良質マスターを借り受け、それを当社の擬似ガラスCDの手法を用いて、スタンパー製作、CDプレスをするという方法をとりました。これにより、初めての方でも無理なく音楽に入って行くことの出来る音質で、フルトヴェングラーのベートーヴェン7番の再現に成功致しました。もちろんこれは、ファンの方にもご満足いただける音質であることは、言うまでもありません。今回の擬似ガラスCD化で判明したことを1点。この録音は、第4楽章の3分半付近に、人の声が混入していることが知られていますが、今回、4楽章が始まって1分半付近から3分半付近まで、持続的に人の声が混入していることがわかりました。これは78回転レコードからLP用のマスターテープを作るときに、モニタールームの人の声が何らかの理由で混入したものと思われます。音楽と直接関係なく、音楽鑑賞に支障をきたす程のものでもありませんが、興味のある方はご確認くださいませ。 (オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-315
フルトヴェングラーVol.1
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲*
シューマン:交響曲第4番ニ短調Op.120#
ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn)*
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO

録音:1953年5月18日、ティタニア・パラスト、ライヴ*/1953年5月14日、イエス・キリスト教会、商業用録音#
※原盤:DG KL 29 * / DG KL 28A #
「Super“ITAOKOSHI”by OTAKEN」
所謂、オリジナルLPレコードが、フルトヴェングラ−の真実に迫るためのオ−ディオツ−ルとして、より有効である場合、その板起こしに際し、ノイズ除去や音質いじりを一切しないことはもちろんですが、当社の擬似ガラスCD方式に耐え得る盤質であるかどうかが、1番のポイントと言えましょう。幸い今回当社に提供されたレコードは、某コレクターが長年に渡って厳重保管してこられた予備コレクションで、今日までついに未通針で来たと言われるミント盤です。アナログレコードはCDとは違い、掛ければ掛ける程傷むので、昔の熱心なコレクターは、これは、というアイテムは二組買い求め、一方を鑑賞用に一方を保管用にした、とのことです。今回せっかくですから、レコーダーへの入力レベル設定は通常鑑賞用で厳密に行ない、予備のミント盤で処女通針の一発録りを敢行して、ユーザーさまには初期盤のバージンサウンドを心行くまで堪能していただけるように致しました。さらに、擬似ガラスCD方式で明らかにされる、レコード盤の音溝奥深く刻み込まれたフルトヴェングラ−演奏のディティ−ルの隅々までも味わい尽くして頂けたら幸いです。尚、今回の使用音源レコードは、主にDGがフルトヴェングラ−・メモリアムとしてKLの品番で発売したセットものからで、最初期盤ではありませんが、この頃のプレス及び盤質は一番安定していると言われており、ノイズ除去なしのストレート復刻で行くなら、時期的にはこのあたりが限度となるでしょう。但し、もちろんチュ−リップ・レ−ベルであることは、言うまでもありません。 演目については、シュ−マンの4番、シュ−ベルトのグレ−ト交響曲については、今更申すまでもない大名演ですが、シュナイダ−ハンとのベートーヴェンの協奏曲は、今回の復刻でかなり名誉挽回するのではないでしょうか?両端楽章のカデンツァはシュナイダ−ハン一世一代の大熱演と言えましょう。又、ハイドンのV字交響曲も今回の復刻では、特に木管の美しさが、際立っております。"復帰"3日目の「運命」はこのセットに元々含まれていないため、伊ヘリオド−ルの初版を使用しました。この盤は「運命」一曲をレコード両面にフルカッティングしており、音響条件の劣悪なティタニア・パラストでの録音から可能な限りのダイナミックレンジが確保されていす。 (オタケンレコード 太田憲志)
TKC-316
フルトヴェングラーVol.2
ハイドン:交響曲第88番ト長調「V字」*
シューベルト:交響曲第9番「グレイト」#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO

録音:1951年11月#-12月(*/#)、ともにイエス・キリスト教会、商業用録音
※原盤:DG KL 28B * /DG KL 30 #
TKC-317
フルトヴェングラーVol.3
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」*
 「エグモント」序曲#
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
第1幕前奏曲+
バッハ:管弦楽組曲第3番**
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO

録音:1947年5月27日(*/#)、1949年12月19日+、以上ティタニア・パラスト、ライヴ(*/#/+)/1948年10月22日、ゲマインデハウス、ダーレム、放送用録音**
※原盤:伊ヘリオドール 88011*/独ヘリオドール 88008#/ DG 2740260 第8面+/DG KL 27A**
『所謂、オリジナルLPレコードが、フルトヴェングラ−の真実に迫るためのオ−ディオツ−ルとして、より有効である場合、その板起こしに際し、ノイズ除去や音質いじりを一切しないことはもちろんですが、当社の擬似ガラスCD方式に耐え得る盤質であるかどうかが、1番のポイントと言えましょう。幸い今回当社に提供されたレコードは、某コレクターが長年に渡って厳重保管してこられた予備コレクションで、今日までついに未通針で来たと言われるミント盤です。アナログレコードはCDとは違い、掛ければ掛ける程傷むので、昔の熱心なコレクターは、これは、というアイテムは二組買い求め、一方を鑑賞用に一方を保管用にした、とのことです。今回せっかくですから、レコーダーへの入力レベル設定は通常鑑賞用で厳密に行ない、予備のミント盤で処女通針の一発録りを敢行して、ユーザーさまには初期盤のバージンサウンドを心行くまで堪能していただけるように致しました。さらに、擬似ガラスCD方式で明らかにされる、レコード盤の音溝奥深く刻み込まれたフルトヴェングラ−演奏のディティ−ルの隅々までも味わい尽くして頂けたら幸いです。尚、今回の使用音源レコードは、主にDGがフルトヴェングラ−・メモリアムとしてKLの品番で発売したセットものからで、最初期盤ではありませんが、この頃のプレス及び盤質は一番安定していると言われており、ノイズ除去なしのストレート復刻で行くなら、時期的にはこのあたりが限度となるでしょう。但し、もちろんチュ−リップ・レ−ベルであることは、言うまでもありません。
演目については、シュ−マンの4番、シュ−ベルトのグレ−ト交響曲については、今更申すまでもない大名演ですが、シュナイダ−ハンとのベートーヴェンの協奏曲は、今回の復刻でかなり名誉挽回するのではないでしょうか?両端楽章のカデンツァはシュナイダ−ハン一世一代の大熱演と言えましょう。又、ハイドンのV字交響曲も今回の復刻では、特に木管の美しさが、際立っております。"復帰"3日目の「運命」はこのセットに元々含まれていないため、伊ヘリオド−ルの初版を使用しました。この盤は「運命」一曲をレコード両面にフルカッティングしており、音響条件の劣悪なティタニア・パラストでの録音から可能な限りのダイナミックレンジが確保されていす。』(オタケンレコード 太田憲志)
TKC-318(HQCD)
HQCD方式〜「エロイカ」
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」*
交響曲第1番ハ長調Op.21#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO

録音:1952年11月26日-27日*/1952年11月24日、27日-30日#、以上ウィーン・ムジークフェラインザール
※原盤:EMI
某誌読者投稿覧に「2000円のCDを2回しか聴かなければ、1回1000円です。20回聴けば、1回100円になります。」と書いた方がおられましたが、その意味では、フルトヴェングラ−の52年「正式録音エロイカ」のCDは、とっくの昔に、元を取ったと言われる方が、多いのではないでしょうか?それ程にこの録音は、私どもの血肉となっている、とも言えましょう。実際、フルトヴェングラ−の録音中、名曲にして名演、おまけに良い音のものを、となると、この録音が随一のものとなってくるのではないでしょうか?
さてこの度、満を持して上程させて頂くオタケン盤「正式録音エロイカ」は、当社指定プレス工場が開発した、HQCD方式によるものです。これは、これまでの擬似ガラスCD方式をさらに進化、徹底させたもので、液晶パネルに用いる超透明ポリカーボネートを用い、反射膜も従来のアルミに換えて、シルバーを主体とした特殊合金を採用した、とのことです。せっかくですから、借り受けたマスター音源も、この際、新たにリマスタリングし直し、さらにフルトヴェングラ−の真実に迫るものとなりました。このようなプロセスを経て、今回のCDは、ユーザー様の期待を決して裏切らない出来に仕上がりました。若いお方には、これからの長い人生のお供となり、厳しい世の中で戦っておられる我らミドル世代の方には、今日を生き抜くための活力となり、人生のベテランの方には今一度、生命の輝きを呼び起こすCDになるに違いありません。名曲の名演は、何度聴いても、聴き飽きないものですが、今あらたにオタケン盤「正式録音エロイカ」が、貴方様の人生のライブラリーの一つに成り得たならと、謹んで存じ上げます。 (オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-319
「バイロイトの第九」
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
バイロイト祝祭O&cho
エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)、
エリーザベト・ヘンゲン(A)
ハンス・ホップ(T)、
オットー・エーデルマン(Bs)

録音:1951年7月29日 バイロイト祝祭劇場
※源:仏 FALP 30.048-9
当社TKC-301以前に、TK-5501の品番で出ていた仏パテ第2版原盤のCD-R盤(廃盤)の再発リクエストのお声を、多くの方から頂戴しておりました。そこで今回、強音部のところを音量を絞るなどといった原盤において元々あったダイナミック上の問題を解決した上で、プレスCD化の運びとなりました。これにより、この天下の名演が、決してきれいごとなどでは済まされない本来の迫力ある音で、三たび甦りました。又、バイエルン放送局収録による新音源発表の際、当社盤も含めた従来盤に提示された幾つかの問題について、ライナーノートにて検証致しました。こちらの方も是非お楽しみに。(オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-321
HQCD方式〜『メロディアの「第9」』
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
ティラ・ブリーム(S)
エリーザベト・ヘンゲン(A)
ペーター・アンダース(T)
ルドルフ・ヴァツケ(Br)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO
ブルーノ・キッテルcho

録音:1942年3月22日-24日、旧フィルハーモニー、ベルリン
※原盤: M10 10851 009 用メタル原盤からの初回プレス品(小石忠男氏所蔵)
『当CDの音源を提供して下さいましたのは、皆様よくご存知の音楽評論家、小石忠男先生です。ソ連邦崩壊と前後して、メロディア社からフルトヴェングラ−の多くの戦中録音がLPレコードで復活したのは、私どもの記憶に新しいところですが、そのためにご尽力されたお一人が、、他でもなく小石先生その御方であられたそうです。このシリーズは、最新の研究によって非フルトヴェングラ−演奏とされているものや、一部戦後の演奏までも含む膨大なもので、今日でも愛蔵しておられるファンの方も多いのではないでしょうか?ただM10シリ−ズと言われる本シリーズの復刻となると、少々疑問に思われる方もあるやも知れません。かく言う小生も先生からこのシリーズを譲り受けた時、ありがたい気持ちと同時に、正直戸惑いを覚えたのも事実です。ところが聴いてびっくり玉手箱!何とこれらのレコードはクリアーに鳴り響いていることでしょう!小生手持ちの同シリーズの何点かと聴き比べても明らかに違うのです。早速先生に問い合わせたところ、今回ご提供いただいたレコードは、このシリーズ用に新たに製作されたメタル原盤からのファーストプレス品だからではないか、とのことです。ならば、アナログレコードは、製造ナンバーが若いほど高密度、高精度なのですか?とお聞きしましたところ、間違いなくそうです、とのことでした。フルトヴェングラ−の戦中録音と言えば、フォルテでのビリツキや音の混濁は避けられないと思っておりましたが、ここではそれが最小限に止められているだけではなく、特に今回リリース致します第九など、レコードとしては、ヘッドホン試聴レベルで特に第3楽章までは小さなプチノイズすらほとんどなく、まさにマスターテ−プを聴いているのではないかと思わせる程のクオリティで、驚くばかりです。あまりの綺麗さに、デジタル的にいじったのではないかと疑う方もおられるかもしれませんが、当社がそれをしないのは皆様ご存知の通りですし、マスターをデジタル的にいじったものをメロディア社がLPにしたのでは?との先生へのさらなる問い合わせにも、それはない、とのことでした。つまりこれが現在入手できる真正にして最新の戦中、旧フィルハーモニ−の音響情報と考えてほぼ間違いないと言えましましょう。それにつけても驚くべきは、旧フィルハーモニーの音響のすばらしさと、当時の帝国放送局のすぐれた録音技術です。通常スピーカー再生のブラインドテストなら、今の録音と言っても充分通用するのではないか、と思ってしまいます。これでこそ、フルトヴェングラ−の名演も生きるのではないでしょうか?フルトヴェングラ−再生に新次元をご提供いただきました小石先生に、この場をお借りして、改めて厚く御礼申し上げます。』(オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-322
ベートーヴェン:交響曲第7番、
ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死*
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO

録音:1943年10月30(31)日、1942年11月8(9)日*
旧フィルハーモニーにおけるライヴ録音
音源:小石忠男氏所蔵(M10 49727、M10 45949 008*  ディレクターズカット盤)
前回の「メロディアの第9」と同じく、当CDの音源は、小石忠男先生所蔵の、所謂ディレクターズカット盤(以下DC盤)と言われるものです。DC盤とは、レコード生産時、量産に入る前に制作関係者用に数枚作られる手動プレス品で、これは一般に流通する量産品と見た目は同じですが、音質は格段の違いがあると昔から言われて来ました。その理由は、メタル原盤も量産によって摩耗しますが、DC盤はその前に出来立てのメタル原盤から作られること、又、手動プレスのため柔らか塩ビがメタル原盤の音溝深く隈なく行き渡って焼きあがって来ること等が考えられます。今回リリース致します「メロディアのベト7」も、M10用原盤からのものとは言え流通している量産品とは別次元の音質で、これだけの音で聞かせてもらえるならあえて初期盤にこだわる必要はないのでは?と思ってしまう程です。と言いますのは、M10シリーズはソ連邦崩壊前後に製作されており、少なくともこの時点までは当CDに転写された音質を元テ−プは保持していたということになるからです。私ども復刻ファンが初期盤にこだわるのはマスターテ−プの劣化が前提で、もしそうでなければマスタ−又はそのコピーから転写すれば良い、ということになります。さて、ここで疑問が2点。1点はなぜソ連邦崩壊前後まで元テ−プは劣化しなかったか?ということです。推測ですが、ソ連邦政府が国宝級戦利品を政府直轄の国営レコード会社(メロディア社)に長期厳重保管させていたからではないか?と考えられます。もう1点はM10シリ−ズのLPの少し後に出たメロディアCDが、なぜ本DC盤と同クオリティの音質ではなかったか?という点です。これは当時のロシアのCD製盤技術が初期段階であったからと考えられます。何れにしても今回のCDの音は、ソ連邦の厳重管理によって劣化を免れた元テ−プが、ディレクターズカットという特別な仕方でレコードに転写され、それがせいぜい1〜2回の通針の後に小石邸にて十数年間厳重保管されてきたものからで、将に唯一無二であると言えましょう。そして今回も強く感じることは、当時の帝国放送局の優れた録音技術です。ここで使用された無指向性と思われる超高性能ワンポイントマイクは、直接音と間接音(旧フィルハ−モニ−のホ−ルト−ン)を将に黄金のバランスで収録しており、これは今のエンジニアの方にも是非ご一聴いただきたい程のものです。尚、当CDは当初HQCDでの発売を予定しておりましたが、本来無味無臭であるべきプレス過程において、工場側の嗜好が反映される可能性のあることが判明し、万全を期して従来方式(擬似ガラス)に戻しました。(オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-323
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調
ワーグナー:ジークフリート牧歌*
ブルーノ・ワルター(指)コロンビアSO

録音:1959年11月,1959年2月* ステレオ,アメリカ在郷軍人会集会ホール(カリフォルニア州ハリウッド)、
プロデューサー:ジョン・マックルーア
原盤:米コロムビア MS--6171,
米コロムビア MS-6507*
小生が初めてブルックナーの交響曲を聴いたのは、まだ中高生時分、CBSソニーのワルター盤ででした。以後、少なくとも、7番と今回取り上げさせて頂いた9番は、小生にとりましては、同曲演奏のスタンダードとも言うべきものとなり、後年、色々な演奏を聴くようになりましても、どうしてもワルターとの比較になってしまったことでした。それ程、ワルターの解釈の一点一画までもが、耳に畳み込まれてしまったということでしょう。実際、期間を置いて聴き直しても、この2曲に関しては、今でも、ベストを争う演奏ではないかと、感じます。ただLP時代から今日に至る唯一の不満が、その漂白されたような、いわゆる、味のない音質でした。この点は割り引いて聴く、と言うのが、ワルターのコロムビア録音を聴く上での流儀というのが、暗黙の了解事項となっているのではないでしょうか?ところがこの度、品川コレクションの中から発見、調達させて頂いた、米コロムビアのデモ用非売品LPのおそらく未通針盤を聴かせて頂くに及び、その定説は見事にくつがえされました。まあ、いっぺん、聴いてみてください、といったところです。先般、お亡くなりになりました若林駿介先生が、晩年、ご病床の中でのレコ芸録音評で、何度も取り上げておられたのが、ご自身録音に参画された、このワルター晩年のコロムビア録音であったことに合点がいきます。ああ、若かりし先生がハリウッドで聴かれたのは、まさに、この音だったのかと、目を見張る思いです。(オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-324
マーラー:交響曲第7番「夜の歌」 ヘルマン・シェルヘン(指)
ウィーン国立歌劇場O

録音:1953年 ウィーン、コンツェルトハウス、モーツァルトザール
原盤:英ニクサ WLP 6211-2
CDショップの売れ残りワゴンセ−ルの常連指揮者は、ヘルマン・シェルヘンだと、口の悪い業界人は言います。何故、これ程、シェルヘンの人気は低下したか?小生は、シェルヘンの既出CDの音質の悪さが、影響しているのではないか、と推測します。そこでこの度、当社はかねてより入手しておりました英ニクサ初版LPのマラ7と米ウェストミンスタ−初版LPのマラ5で、シェルヘンの真価を問うことに致しました。まずは、英ニクサのマラ7。重さ200グラムにも及ぶ初期厚盤の叩き出す音と言ったら・・・・本当に度肝を抜かされますよ。盤の状態は、さすがに出来て半世紀以上も経ちますので、塩ビの経年変化によるものと思われるスクラッチノイズが、全編にありますが、楽音とノイズがきっちり分離していること、楽音が強力に再生されることから、慣れればあまり気にならなくなると思われ、ノイズ軽減処理はしておりません。又、レ−ベルひげが皆無なことから、音溝を傷める初期の重針圧での通針はなかったものと思われます。それにしても驚くべきは、当時の米ウェストミンスタ−社の録音技術の凄さです。同時期のHMVのフルトヴェングラ−の音と比べると、大きく差をつけていることがわかります。マ−ラ−ファンはもとより、マ−ラ−はどうも、と言われる方、特にマラ7はさっぱりわからん!という方にこそ、御一聴いただければと、存じます。実は小生も、この盤でマラ7にやっと親しみをもてるようになった者です。(オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-325
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付」 カール・シューリヒト(指)パリ音楽院O、
リップ(S)、ヘフゲン(A)、ディッキー(T)、
フリック(Bs)、エリザベート・ブラッスールcho

録音:1958年サル・ワグラム
※音源:TRX6146〜7
シューリヒト、パリ音楽院管による「第九」の仏プレスのレコードを聴くと、声楽における独語の発声が、仏語のように鼻にかかったものとなると聞いたことがあります。仏プレス盤はフランス風になることを言った一例です。後発のCDでは、そのような経験はしなかったので、シューリヒトの「第九」の仏プレスのレコードを探したところ、仏パテ・マルコニーのトリアノン盤が入手出来ました。最初期盤ではなく、比較的入手しやすいものと言われていますが、それでもCDに比べれば、音のリアリティー、味わいの点で格段の違いがあります。盤の状態も良好で、この度復刻の運びとなりました。それにしてもこのトリアノン盤、フランス趣味溢れる音造りで、華の管楽器群は勿論のこと、声楽部に至るまで徹底されていると言えます。色付けという言葉は、今日、悪い意味でしか使われませんが、アナログ時代には、いかに趣味良く色付け出来るかがレコードの出来、不出来を左右していたと言えましょう。シューリヒトのこの「第九」のレコードは、それが最も成功したものの一つであることは間違いありません。ここでは、色付けがシューリヒトの芸の妨げにならないどころか、それをより鮮明にしております。ご存知のようにシューリヒトの「第九」は後にステレオ盤も出ましたが、この仏盤の魅力は、それへのこだわりを無くさせるのに充分です。特に注目すべき点は、シューリヒトの声楽の扱いの上手さです。この仏盤はシューリヒトが幼少の頃から声楽に親しんで来たこと、彼のベルリンでの定職が、ベルリン・フィル合唱団の指揮者であったことなどを思い起こさせます。(オタケン・レコード 太田憲志)
TKC-326
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第19番ヘ長調K.459*
カール・シューリヒト(指)
パリ音楽院O
シュトゥットガルトRSO
クララ・ハスキル(P)

録音:1957年4月30日、5月2&6日パリ・サル・ワグラム、1956年7月4日ルートヴィヒスブルク城・バロック=テアーター*
TKC-327
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
交響曲第7番イ長調*
アンドレ・クリュイタンス(指)BPO

録音:1958年3月10,11&13日、1957年2月*、ベルリン、グリューネヴァルト教会(ステレオ録音)
鏡面CDとは、一言で言えばCDの信号面のポリカーボネートを取払ったCDのことで、レーザー光線が金属面に埋め込まれた信号を直接読み取るため、実に驚嘆すべき音が再現されます。ただ残念なことに、鏡面CDは今のところ持ち運びが出来ず、再生にも諸々の制約があって、あくまでも工場内での実験的試聴に限られています。そこでこの鏡面CDの音をデジタルコピーし、それをマスターにして通常のCDにするだけでもかなりの効果があるのではと実験したところ、この度、データ上でも聴感上でも鏡面CDにほぼ遜色ないCDの製作に成功いたしました。音源は鏡面CDの性質上、どうしてもスクラッチノイズを避けることが出来ないアナログディスクは不向きで、今回は提供されたデータ音源を使用させていただきました。まずは、シューリヒトとクリュイタンスのベートーヴェン。既出盤とは異次元の鮮明な音というだけではなく、彼らの棒によってベートーヴェンの音楽が立体的に構築されていく様が、如実に見て取れます。音質の向上が指揮者を格上げさせている好例と言えましょう。今回不思議なのは、マスターから直接CD化するより、いったん鏡面CDに落としてからCD化する方が格段に音が良いという現象で、デジタルオーディオの奥深さを感じさせます。ぜひ貴方様の御耳でお確かめ下さいませ。尚、シューリヒトの余白に収めさせていただきましたハスキルとのモーツァルトの今回のリマスタは、ハスキルのピアノをきわめて明瞭に捉えた稀有のもので、ゲネプロで全力を出し切り本番は不発、というハスキルの汚名を返上するのに十分なものでしょう。末永く聴いていただくに足るCDであることを保証いたします。(オタケン・レコード太田憲志)
TKC-333
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」*
カール・シューリヒト(指)
パリ音楽院O
シュトゥットガルトRSO
クララ・ハスキル(P)

録音:1957年12月18&20&23日パリ・サ
ル・ワグラム、1952年5月23日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム*

TKC-334
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲*
R・シュトラウス:交響詩「死と変容」#
ブルーノ・ワルター(指)
シンフォニー・オブ・ジ・エア、
NBC響*#

録音:1957年2月3日カーネギー・ホールにおけるトスカニーニ追悼コンサート・ライヴ
1951年2月24日コンサート・ライヴ*、1951年コンサート・ライヴ#

音源:未通針見本盤
このCDの音源となった原盤は、某所より蔵出しされた未通針の見本盤です。この追悼エロイカは、かのフルトヴェングラーのウラニアのエロイカに唯一匹敵する演奏と言われ、確かに1楽章後半から2楽章の全ては、ことによると、ウラニアのエロイカより、立体的で彫りの深い表現という点では、上回っているかも知れません。ただ残念なことに、これまでの復刻盤は音質が悪く、演奏の真価を正しく伝えるものではありませんでした。今回の見本盤は、レコードと思えないぐらいノイズがなく、おそらく限りなくマスター・テープに近いものとなっており、今後は本CDをもって追悼エロイカが語られることになるのでは、と思われるほどです。もちろんこの復刻をもってしても元のカーネギー・ホール特有のデッドな響きは変わることはありませんが、ここは、変な響きを後付けすることなく、オリジナルを生かした復刻で行きたいと存じます。バイロイトの第九が一期一会の演奏であるように、この追悼エロイカも、巨星の死を目の当たりにしたエアの楽員共々、ワルターの数あるエロイカの中でも、特別な高みに達した演奏です。尚、問題の終演後の拍手ですが、追悼演奏会であるとの主旨を鑑み、起こりかけた拍手をワルターが止めたという言い伝えが事実なら、この見本盤はオリジナルのままが収められております。 (オタケン・レコード太田憲志)

TKC-335
ベートーヴェン:交響曲第4番*
交響曲第5番「運命」
ヴェルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO

録音:1952年12月1〜2日*、1954年2月28日&3月1日 ウィーン・ムジークフェライン
ザール
音源:ブライトクランク白レーベル非売品見本盤
当CDに収められたベト4&5は、当社の擬似ガラスCDに匹敵する高音質で、そこにアナログレコードの柔らかさを加味したものとなっております。演奏は、即興性よりも全体のバランスを重んじており、多くの人々の繰り返しの鑑賞に耐えることが出来、尚且つ私どもの人生に安心と安定をもたらす名演と言っても過言ではないことは、皆様よくご承知の通りです。心行くまでご堪能くださいませ。(オタケン・レコード太田憲志)
TKC-336
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
スメタナ:交響詩「モルダウ」*
リスト:交響詩「前奏曲」#
ヴェルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO

録音:1952年11月24〜25日、1951年1月24日*、1954年3月3日#
ウィーン・ムジークフェラインザール
音源:ブライトクランク白レーベル非売品見本盤
いわゆる白レーベル非売品見本盤とは、作り立てのメタル原盤から最初に手動でプレスされ、音楽評論家を始め一部の関係者に一般発売前に配布されたレコードのことです。これらのレコードは、私どもが昔聴いた自動プレス量産市販品とは似て非なるもので、その音質の違いは一聴瞭然です。
この度、ほとんど手付かずの状態で発見された一連のブライトクランク非売品見本盤は、元のブラクラの音はこんなに美しく自然なものであったかと、ブラクラに対する評価を一変させるものと思われます。当CDに収められた田園は、今回のブラクラシリーズの中でも特に盤質が良く、ヘッドフォン試聴レベルでも極小プチノイズすらほとんど感知出来ない程です。又、音溝もまことにきれいで驚くべき鮮度の再生音が確保され、これなら本CDをもって、フルヴェンの田園のスタンダードとすることに何らの躊躇もいらないのではと思える程です。
併録の2曲もほれぼれとする復刻で、これもベスト復刻と言えるのではないでしょうか?ぜひ貴方様の御耳でお確かめくださいませ。特に、色々なことがあった今年の暮れは、第九も良いが、フルヴェンの田園を聴いて、慎んで国の安寧に思いを馳せたいと存じ上げます。
(オタケン・レコード太田憲志)
TKC-337
ベートーヴェン:交響曲第1番
交響曲第7番*
ヴェルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO

録音:1952年11月24日&27〜30日、1950年1月18〜19日* ウィーン・ムジークフェラインザール
音源:ブライトクランク白レーベル非売品見本盤
当CDに収められたベト7は、これまでSP起こし、LP起こし、テープ系起こしの3系列で様々な復刻盤が出ておりましたが、音質面で、それぞれ一長一短があって、全ての点で満足出来るCDは無かったように思えます。今回のブラクラ非売品見本盤復刻においては、この点がほぼ解消出来たと言って良いでしょう。演奏については、言わずもがなの名演で、これほど多くの人々に生きる勇気を与えてきた演奏は他になく、数あるベト7の演奏の中でも随一の演奏であることは、皆様よくご承知の通りでございます。尚、ベト1の方も当社HQCDに匹敵する音質で、そこにアナログレコードの柔らかさを加味したものとなっており、演奏も繰り返しの鑑賞に耐え得る安心の名演と言えます。(オタケン・レコード太田憲志)
TKC-338
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
シューベルト:交響曲第8番「未完成」*
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO

録音:1952年11月26〜27日、1950年1月19〜21日* ウィーン・ムジークフェラインザール
音源:ブライトクランク白レーベル非売品見本盤(疑似ステレオ)
いわゆる白レーベル非売品見本盤とは、作り立てのメタル原盤から最初に手動でプレスされ、一部の関係者に一般発売前に配布されたレコードのことです。これらのレコードは、私どもが昔聴いた量産市販品とは似て非なるもので、その音質の違いは一聴瞭然です。この度、ほとんど手付かずの状態で発見された一連のブライトクランク非売品見本盤は、元のブライトクランクの音はこんなに美しく自然なものであったかと、ブライトクランクに対する評価を一変させるものと思われます。
さて、当CDに収められたエロイカは、何度聴いても聴き飽きない名演で、色々なエロイカの演奏を聴きに行っても、いつもここに戻って来る、エロイカの世界基準とも言うべき演奏であることは皆様良くご存知の通りです。特にこんにちのような困難な時には、わたくしどもの生活に安心と安定をもたらしてくれる演奏と言っても過言ではなく、小生も日夜、今日を生き抜く力をこの演奏からいただいております。一方、併録の未完成はエロイカより古い録音ですが、エロイカと比べても古さを全く感じさせない音質で、演奏の方も詩情にあふれた、たいへん美しいものとなっております。ご一聴の程、宜しくお願い申しあげます。(オタケン・レコード太田憲志)

TKC-339
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
バイロイト祝祭O&cho
エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)
エリーザベト・ヘンゲン(C.A)
ハンス・ホップ(T)
オットー・エーデルマン(Bs)

録音:1951年7月29日バイロイト祝祭劇場における実況録音
音源:ブライトクランク白レーベル非売品見本盤
今回、このCDの音源となったレコードは、厳重空調管理された某盤庫より蔵出しされた未通針と思われるいわゆる白レーベル・非売品見本盤です。
小生が学生時代に聴いたフルトヴェングラーの量産品のブライトクランク盤は、売り払って確認出来ないのが残念ですが、もっと寝ぼけた音だったはずであり、当時の再生装置から今のはグレードアップしているとは言え、その分を差し引いても、今回の見本盤の音は良過ぎです。ご承知のように見本盤は、マスターからスタンパーが起こされ、最初に手動でプレスされた盤のことで、きわめてマスターに近い音が再生されます。この度、ブライトクランクは、当時のマスターにおいて、実に驚くべき音で鳴っていたことが、完璧に保存されていた見本盤によって、実証されました。ブライトクランクは、単なる擬似ステではなく、フルトヴェングラーの実演を聴いたと思われるエンジニアの、その再現を試みた、きわめて真面目な仕事であると言えます。
今回の当CDの復刻においては、特に、従来盤CDに見られたデジタル的ストレスからも開放されており、最高音質と謳われた当社TKC309よりダイナミックレンジも、きわめてナチュラルな広がりを見せております。さらに、えらいこっちゃーと思ったのは、合唱がこれまでのどの盤より明瞭に分離し、演奏のディテールもより克明に聞こえるようになった点です。まさに、あなどるなかれブライトクランクです。何をもって良しとするかによって違いはありますが、このCDを「バイロイトの第九」のベスト復刻とする方も少なくないでしょう。今回も、結局は今のエンジニアの趣味の反映でしかないデジタルリマスタリングは、一切排しておりますので、揺るぎなき往年の音を最上級のクオリティで楽しんでいただけます。是非まずは御一聴の程、宜しくお願い申し上げます。
(オタケン・レコード太田憲志)

TKC-341
マーラー:交響曲第2番「復活」 オットー・クレンペラー(指)
アムステルダム・コンセルトヘボウO&cho
ジョー・ヴィンセント(S)
キャスリーン・フェリアー(C.A)

録音:1951 年7 月12 日 オランダ音楽祭におけるライヴ録音
※音源:未開封・非売見本盤
当演奏の既出CD の音質は、ノイズを取りすぎて演奏の生気まで失われたものや、 音質をさわらないのは良いが、歪みやノイズが演奏の鑑賞を妨げるもの等、満足出来 るものはありませんでした。今回、未開封非売品見本盤から復刻された音質は、にわ かにこれが1951 年の録音であることが信じることが出来ないぐらいすばらしいもので す。音の古さを全く感じさせない周波数レンジの広さと、クレンペラーのどこまでも延び て行く、とてつもないクレッシェンドに充分堪え得るダイナミックレンジの広さには、驚く ばかりです。しかもどんな強音でも音自体が割れたりすることなく、そこに微動だにしな い安定感があります。早世の名花、キャスリ−ン・フェリア−のどこまでも深いコントラル トを大変リアルに捕らえているのも嬉しいかぎりです。持続する小プチノイズはアセテ ート原盤に由来するもので、気になるものではありません。アセテートは慎重に保存す れば、テ−プより高音質を保持出来ると言われ、今回はその成功例と言えましょう。演 奏は正直、既出盤の音質の悪さも手伝って、注目していませんでしたが、今回の音で 聞くと、途方もなく優れた演奏であったことが、判明しました。クレンペラーのマラ2の ベスト、否、すべてのマラ2のベストとして良いのではと思える程です。同年の夏にはか の「バイロイトの第九」が生まれますが、凄い年もあったものだなぁと痛み入ります。 翻ってわが国を鑑みるにつけ、今年始はニューイヤーも良いが、この「復活」を聴い て国の復興、復活に思いを馳せたいと存じ上げる次第です。 (オタケン・レコード太田憲志)
TKC-342
ワーグナー:神々の黄昏(ハイライト)
夜明け〜ジークフリートのラインへの旅
ホイホー!ホイヘー!〜ジークフリートの死
ジークフリートの葬送行進曲
ブリュンヒルデの自己犠牲
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
ミラノ・スカラ座O&cho

キルステン・フラグスタート(ブリュンヒルデ)、
マックス・ロレンツ(ジーククリート)
ルートヴィヒ・ウェーバー(ハーゲン)、
ヨーゼフ・ヘルマン(グンター)

録音:1950 年4 月2 .4. 6 日, ミラノ・スカラ座
※原盤:ミラノ放送局テストプレス盤
この演奏は、ドイツより持ち込まれたテレフンケンのレコーダーとBASF のテープを用い、ミラノ 放送局によって収録されたことが判明しております。かつてワルター協会から出たものは、テープから音盤に転写されたものからの復刻で、ノイズの多さには辟易したものでした。その後、チェトラ から元テープ起こしと銘打ったレコードが出ましたが、確かにノイズは少ないが、テープの劣化は覆うべくもありませんでした。その後 CD 時代になって、このテープ音源から様々な CD が製作されましたが、 強烈なデジタルリマスタリングによって、音が改変されたものがほとんどでした。この度、在阪某所より当社に持ち込まれたテスト盤は、テープより転写された音盤を復刻したものですが、この音盤の保存状態が余程良かったらしく、声もオケも極めて明瞭に鳴っております。又、周波数レンジ、ダイナミックレンジとも広く、元盤に起因する僅かなノイズを忍べば、通常の鑑賞 に十分耐え得るものと存じます。勿論今回もノイズ取りを含めた一切のデジタルリマスタリングは排し ておりますので、よりオリジナルに近い音でのご鑑賞が可能かと思われます。演奏につきましては、もう皆様よくご存知の通りのものでございますが、今回の復刻で特に思い至ったことは、フラグスタート を当代随一のブリュンヒルデ歌いにしたのは、指揮者はあまたおれどフルトヴェングラーをおいて他にはいないのではないか?ということです。(オタケン・レコード太田憲志)

TKC-343
MG非売品見本盤復刻〜フルトヴェングラー第3弾
(1)シューマン:交響曲第4番
(2)ウェーバー:「オイリアンテ」序曲
(3)シューマン:「マンフレッド」序曲
(4)ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
BPO

録音:(1)1953年5月14日ベルリン・イエス・キリスト教会
(2)1954年5月4日パリ・オペラ座ライヴ
(3)1949年12月18日ベルリン・ティタニア・パラスト・ライヴ
(4)1950年6月20日ベルリン・ティタニア・パラスト・ライヴ
音源:(1)-(3)MG6009 白レーベル非売品見本盤
(4)MG6004 白レーベル非売品見本盤
CD 時代になって30 年、出る度に買い直して来たグラモフォン盤におけるフルトヴェングラーCD 遍歴は、結局のところかつて聴いた MG シリーズのレコードの音を求める旅であったと気づかされました。特にシューマンの交響曲第4番の裏面に入っていたマンフレッド序曲は、CD ではついに MG シリーズのレコードで聴いた感動は得られずじまいでした。ある中古レコード店の店主によれば、一度手放した MG シリーズのレコードを、買い戻しに来られる客が少なくない、とのことです。最近のCD は確かに音盤の数値上の特性は向上しており、そこにフルトヴェングラーなどという大古録音を入れる場合、リマスタリングが行われるのですが、デジタルはアナログに比べエンジニアの音の嗜好が反映される可能性が高いと思われます。
今回、MG シリーズのレコードの白レーベル非売品、見本盤の美麗盤より復刻した一連の CD は、プチノイズ取り、ヒスノイズ取りを含めた一切のリマスタリングを排したものに仕上げております。さて、このCD に収められたシューマンの交響曲第4番は名演の誉高いもので、音の方も元々良かったのですが、今回は切り立ての見本盤特有の立ち上がりの良さと、ピュアアナログ独自の芳醇さを兼ね備えた音により、一層楽しんでいただけたら幸いです。
(オタケン・レコード太田憲志)
MG非売品見本盤復刻で甦るフルトヴェングラー
「復帰3日目の運命」「戦中の2つのベートーヴェン4番」

CD時代になって30年、出る度に買い直して来たグラモフォン盤におけるフルトヴェングラーCD遍歴は、結局のところかつて聴いたMGシリーズのレコードの音を求める旅であったと気づかされました。特にシューマンの交響曲第4番の裏面に入っていたマンフレッド序曲は、CDではついにMGシリーズのレコードで聴いた感動は得られずじまいでした。ある中古レコード店の店主によれば、一度手放したMGシリーズのレコードを、買い戻しに来られる客が少なくない、とのことです。最近のCDは確かに音盤の数値上の特性は向上しており、そこにフルトヴェングラーなどという大古録音を入れる場合、リマスタリングが行われるのですが、デジタルはアナログに比べエンジニアの音の嗜好が反映される可能性が高いと思われます今回、MGシリーズのレコードの白レーベル非売品、見本盤の美麗盤より復刻した一連のCDは、プチノイズ取り、ヒスノイズ取りを含めた一切のリマスタリングを排したものに仕上げております。(オタケン・レコード太田憲志)
TKC-344
ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調Op.60
ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58*
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO
コンラート・ハンセン(P)

録音:1943年6月27−30 日ベルリン・フィルハーモニー・ホールでの放送録音
1943年10月30 日−11月3 日 ベルリン・フィルハーモニー・ホールでの実況録音 *
音源:MG6013、MG6011* (何れも白レーベル非売品見本盤)
本 CD に収められた2つの4番は、今回のシリーズの中でも、盤の状態が非常に良かったもので、交響曲の第3楽章以外、プチノイズはほとんど聞こえません。演奏面では、交響曲もさることながら、協奏曲でのハンセンの一世一代の名演奏をお楽しみいただければ幸いです。 (オタケン・レコード太田憲志)
TKC-345
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
 「エグモント序曲
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲*
  「パルジファル」聖金曜日の不思議**
R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュビーゲルの愉快ないたずら」#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO

録音:1947年5月27日 ベルリン・フンクハウス(ベルリン放送会館)でのライヴ
1949年12月19日 ベルリン・ティタニア・パラストでのライヴ*
1951年4月25日 アレクサンドリアでのライヴ・レコーディング**
1943年11月13-16 日ベルリン・フィルハーモニー・ホールでのライヴ#
音源:MG6006、MG6016*,**、MG6015# 何れも白レーベル非売品見本盤
本 CD に納められた「運命」は、フルトヴェングラーの数ある「運命」の中でも随一と言われる復帰 3日目のものですが、これまでのものはティンパニーがもこもこと鳴ったり、フォルテが頭打ちになったりと音の面で不具合がありました。今回のものは、その点がかなり改善されたと思われますので、是非ご一聴くださいませ。(オタケン・レコード太田憲志)

TKC-349
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付」 シャルル・ミュンシュ(指)
日本フィルハーモニーSO
東京混声Cho、二期会Cho
蒲生 能扶子(S)、小野 邦代(A)、
森 敏孝(T)、岡村 喬生(Bs)

録音:1962年12月27日 日比谷公会堂
日本フィルハーモニー交響楽団「第9」特別演奏会
この CD の音源提供者は TKC-301 の「バイロイトの第九」と同じくN氏です。N氏 によれば、この音源は関係者より入手したサブマスター(マスターのデジタルコピー で、音質的にマスターに遜色ない)で、かつて一度 CD 化されたとのことです。しか し、ある事情で市場に出回ったものもすぐ回収され、発売中止となったとのことです。 N氏からの情報によれば、ミュンシュがリハーサルでの紳士的な態度を一変させ、本 番では大変激しい指揮をしたため、演奏者達はかなり面食らったそうです。確かに、 今聴いても演奏者達の緊張感が伝わって来る演奏となっております。演奏者にとっ ては当初の予定通りの演奏ではないかもしれないが、この演奏をこのまま埋もれさせ て良いかと問われれば断じて否で、むしろ積極的に世に問うべき演奏ではないかと 存じ、今回の運びとなりました。 実際のところは皆様のお耳で確かめていただく他ありませんが、言えることは、演奏 のどの様な局面もミュンシュの責任管理下にあるということ、そしてミュンシュ自身ど れ程高揚しても、一方でそれを見つめる冷静な目があるというアルザス人特有の特 徴が、色に染められていない当時の日本人の演奏者達によって、より際立っている のではないか、ということです。 (オタケン・レコード太田憲志)

TKC-351
ベートーヴェン:交響曲第9 番「合唱付」 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
VPO
ウィーン・ジング・アカデミー
イルムガルト・ゼーフリート(S)
ロゼッテ・アンダイ(A)
アントン・デルモータ(T)
パウル・シェフラー(Bs)

録音:1953 年5 月31 日ウィーン
原盤:F669.056〜7
今回 '53/5/31 の第九のためにN氏より提供されたレコードは、蔵出し未通針独協会盤 です。ヘッドホン試聴でも、レコードに起因するプチノイズはほとんど検知されず、音の方 も元音のごくわずかな不備以外、明瞭に録れております。当録音は、レコードでは以前ワ ルター協会盤が出ておりましたが、それは、放送のダビング録音らしく、その後出たCD 諸 盤も、リマスターが過度になされたものが多く、満足出来る音質とまではいきませんでし た。 この度の独協会盤は、マスター音源から採られたもので、この演奏が、初めて鮮明な音 で鳴ったと言って良いのではないでしょうか? 演奏の方もこの盤で聴きますと、まことに 満足のいくような出来ばえで、バイロイトの第九と最晩年のルツェルンの第九の良さを併 せ持ったものとなっているのではないかと存じます。さらに共演者がウィーン・フィル及びウ ィーンのソリストたちということで、フルトヴェングラーの何かしら共演者に対する敬意のよう なものも感じられます。その意味でこれは、ワインガルトナー的な要素も加味されたフルト ヴェングラーの第九としては、きわめてユニークな立ち位置にある演奏と言うことが出来ま しょう。 (オタケン・レコード太田憲志)

TKC-352
シューベルト:交響曲第 9 番「グレート」
ウェーバー:「魔弾の射手」序曲*
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
BPO

録音:1953年9月15日、1952年12月8日*
※原盤:F670.027〜8M(疑似ステレオ)
「ザ・グレート」のレコードは、未通針と思われる蔵出し独協会盤です。 レコードに起因するプチノイズはごくわずかで、音も、きわめてしっかり入っております。しかし、このたび驚いたのは、復刻しようと当レコードの封を開け、レーベルをチェックする と、そこに小さく STの2文字が。もしかしてと思い、ステレオ・カートリッジで再生すると、予想した 通り、ステレオで再生されるではありませんか!もちろんオリジナルがステレオであるとは考えにくく、 疑似ステレオには違いありませんが、しかしそれにしてもしっかり分離し、細部がほぐれて聞こえるのには驚かされます。当盤は独エレクトローラ社のプレスで、おそらくエンジニアが独協会の指示か その了承のもとに、ブライトクランクの技術を使ったものと推測されます。 さて、当演奏の既出CD は、リマスターが強烈で、小生には音も冷たく演奏も死んだように聞こえておりましたが、当盤で聴くと、音、演奏の総合点で同曲中、51 年のグラモフォン盤をわずかに凌駕するか、少なくともベストを競うものになったのではないかと思われ、長く座右に置いていただけるものと、存じ上げる次第です。(オタケン・レコード太田憲志)
フルトヴェングラーの「グレート」といえば1951年のDGが超名演として有名ですが、ほぼノイズ皆無のこのブライトクランク版で聞くと、フルトヴェングラー最晩年特有の徹底して音楽の深部に迫る意志力と、悟りきった境地を反映した柔らかな光がリアルに感じられ、感動もひとしおです。第1楽章でのトロンボーンのフレーズが長く引き伸ばされる箇所など、空間的な広がりの中から立ち昇るので、神々しさが更に引き立ちます。ステレオ初期によく見られたように、音が広がるのに伴って、音が拡散して楽音の量感が乏しくなってしまったという結果に陥っていないのがありがたい限りです。第2楽章3:45以降の深遠な静寂感は、51年盤を凌駕するかもしれません。終楽章はアグレッシブな迫力では51年盤が上かもしれませんが、ニュアンスの強烈なコントラストの中にも聴き手の心にそっと手を差し伸べるような優しさが垣間見られ、独特に魅力を放っていることを再認識させられました。
「魔弾の射手」も1954年(EMI)不動の名名演が存在しますが、このディスクで聞くとニュアンスの陰影の意味深さはこちらが優ると思えてきました。【湧々堂】
TKC-353
ヒンデミット:交響曲「世界の調和」
ベートーヴェン:交響曲第1番*
R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー (指)
BPO、VPO*

録音:1952年12月8日、1952年11月30日*、1954年4月25,26,27日#
原盤:F670.027M、F669.056*、F668.165M #
N氏提供、蔵出し独協会盤復刻シリーズの第3弾は、ヒンデミットです。 フルトヴェングラーとヒンデミットの関係で特に有名なのが、フルトヴェングラーが職を賭してまで、ナチスからヒンデミットを擁護した所謂ヒンデミット事件ですが、そればかりではなく、フルトヴェングラーは同時代の作曲家の中では、ヒンデミットを好んで取り上げていたようです。ヒンデミットは第一次世界大戦後に起こった新即物主義の旗頭として世に出ましたが、結局コスモポリタンにはなり得ず、ドイツ的な音楽語法を堅持したことが、フルトヴェングラーの共鳴するところであったのではないかと思われます。現に、おそらく独エレクトローラ社に於いて電気的にステレオ化されて、細かい音まで明瞭にほぐれて聴こえるこの独協会盤で聴くフルトヴェングラーのヒンデミットは、味も素っ気もないものでは決してなく、逆にドイツ的な親しみやすさを覚えるものとなっております。かなり長いCD の余白には、独協会盤の「第九」にカップリングされていたベートーヴェンの1番と同協会盤の「ドン・ファン」(但しこの2曲はモノラル)も収録させていただきました。(オタケンレコード 太田憲志)
TKC-354
モーツァルト:交響曲第40 番ト短調K.550
ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO

録音:1949 年6 月10 日 ヴィースバーデン
原盤:F666.156〜7M
N氏提供、蔵出し独協会盤復刻シリーズ第4弾は、ヴィースバーデン・コンサートです。ここに収録されたモーツァルトの 40 番はフルトヴェングラーの3種類ある同曲録音の最後のものであり、ブラームスの4番もベルリン・フィルとの3種類ある同曲録音の最後のものです。録音年代から言えばこれらが一番新しく、それぞれの曲の代表録音となってもよさそうなものですが、デッドでこもった音のせいで、これまではそうはならず、それなりにバランスのとれたSPや第三帝国下のテープ録音の方に軍配が上がったものでした。ところがこの度の独協会盤の音質はかなり改善されており、繰り返しの鑑賞に耐え得るばかりか、フルトヴェングラーの同各曲を聴く場合、取り出す回数も増えるのではないかと判断し、今回の運びとなりました。 当盤のプレスは独エレクトローラ社によって行われており、特にブラームスは魅力的な2回目のEMI の音に近づき、更に全体の音のクオリティもアップしたのとなっております。ぜひご一聴くださいませ。(オタケンレコード 太田憲志)
TKC-355(2CD)
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ(全曲) ジョルジュ・エネスコ(Vn)

原盤:米コンチネンタルCLP104-106(最初期赤ラベル厚盤)
このCDの音源となったレコードは、米コンチネンタル・オリジナル盤です。当盤は国内にせいぜい数セットしか存在しない超貴重盤です。針を落としてみると、この時代のレコード相応のプチプチ・ノイズはありますが、幸いなことに重針圧のSP針によって音溝が潰れておらず、しっかり音をゲット出来ました。 エネスコの無伴奏と言えばこれまで音程の狂い、演奏技術の劣化等が言われてきましたが、オリジナル盤の正確な復刻によって、全く狂いのない音程、晩年になっても衰えを知らぬエネスコの見事な演奏技術が明らかにされました。これは晩年のエネスコの評価を一変させる復刻と言っても過言ではないでしょう。エネスコのヴァイオリンには官能性と精神性が奇跡的に共存しておりますが、今回それが見事に捉えられております。少し大げさですが、仮に人に苦しみや悲しみを乗り越えさせる力を持つ音楽があるとすれば、今回復刻したエネスコのバッハこそまさにそれにあたるのではないか?などと言うことを考えさせられた次第です。 尚、プチノイズ取りを含む一切のデジタルリマスタリングは当社の方針により行っていませんので、悪しからずご了承下さいませ。 (オタケン・レコード太田憲志)
TKC-356
ベルリオーズ:作品集
(1)幻想交響曲 作品14
(2)序曲「ローマの謝肉祭」
(3)ラコッツィ行進曲
(1)ピエール・モントゥー(指)サンフランシスコSO
(2)(3)アンドレ・クリュイタンス(指)パリ・オペラ座O

録音:(1)1950年2月27(1952とするデータも有)、(2)(3)1950年代
原盤:(1)米RCA音源の白レーベル非売品見本盤、(2)仏コロムビアFC25003
ベルリオーズの幻想交響曲の録音と言えば、ミュンシュ、パリ管が定番で、長年トップの座に君臨してきましたが、今回その座を揺るがす録音が登場しました。登場と言っても、何も新たに登場したわけではなく、昔からあった録音で、モントゥー、サンフランシスコ響の録音です。この演奏は、もともと世評が高かったのですが、如何せん録音が悪く、そのこもった音は、演奏の真価を伝えていませんでした。音の悪さは、CD になっても変わらず、荒れた平板な音には辟易としたものでした。ところが今回発見された見本盤は、まことに驚くべき音で鳴っており、初めて演奏の真価が明らかにされたと言えるのではないでしょうか? 盤の状態も非常に良く、盤に起因するノイズもほとんどありません。この音でミンシュ、パリ管と聴き比べますと、芸の深さではモントゥーの方が勝っており、ステレオにこだわらなければ、モントゥーに軍配を上げる方も少なくないと思われます。百聞は一聴に如かず。何はともあれ、ご一聴くださいませ。 なお、余白に入れましたクリュイタンスは、市販盤でプチプチノイズは有りますが、これ又リアルサウンドで再現されております。この曲は、TKC-303 と同曲同音源ですが、今回新たに最新カートリッジで復刻し直しました。 (オタケンレコード 太田憲志)

TKC-357
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
バイロイト祝祭O&cho
エリザベート・シュワルツコップ(S)
エリザベート・ヘンゲン(C.A)
ハンス・ホップ(T)
オットー・エーデルマン(Bs)

録音:1951 年7 月29 日バイロイト祝祭劇場に於ける実況録音
原盤:CC35-3165 用マスター
レコードコレクターは初版という言葉に弱いのですが、フルトヴェングラーファンは、初版 CD にも目の色を変えます。理由はデジタルリマスタリングの少ないよりマスターに近い音で、フルトヴェングラーを聴きたいからに他なりません。 確かに初期 CD は音がやや硬かったりするのですが、デジタルリマスタリングは最小限に抑えられており、それは何にも替えがたいことなのです。今回、入手した、バイロイト第九の初版CD(CC35-3165)のマスターCD-R により極上の音で三たびバイロイトの第九が甦ったと言えるのではないでしょうか。 東芝EMI がこれ程のクオリティーでマスターを保存していたこと自体、まず驚きですが、では一体我々が聴かされていたあのもやもやした音は何だったかということになります。転写とプレスに劣化の原因があったとしか今となっては言いようがありません。ともかく今、私の前に広がっている音響空間は、ティンパニーが引き締まり、雲一つない青空のように抜けきった高域です。第九はあまたあれど、バイロイトの第九に勝る第九は無し。今回、初版CD のマスターを聴き、益々その思いを強めた次第です。 尚、初版CD の演奏後の拍手は後付けが明らかであり、割愛いたしました。 (オタケンレコード 太田憲志)
TKC-358
R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
交響詩「英雄の生涯」*
フリッツ・ライナー(指)CSO
ジョン・ワイチャー(Vnソロ)*

録音:1954年3月8日、1954年3月6日*
原盤:米RCA 音源の白レーベル非売品見本盤
レコードにおけるディレクターズ・カット盤とは、量産プレスに入る前に、関係者に配布される手焼きの試聴盤のことで、昔から通常プレス盤より音が良いと言われて来ました。今回入手したライナーの R・シュトラウスはそのディレクターズ・カット盤であるばかりか、蔵出し未開封品でした。この度、その又とないチャンスを生かすべく、処女通針の一発録りを敢行いたしました。はたして結果は? 私の予想をはるかに上回るものとなりました。従来のアメリカ録音盤には、LP, CD を問わずある種の粗っぽさがあったのですが、それが皆無であること。それに伴い、アメリカ録音盤がいわゆる本場物の代用品の立場を返上し、独自の地位を獲得したことが主な成果と言えましょう。実際、この音で聴きますと、ライナーがかってドレスデンのシェフであったことを想起させ、その理想をここで甦らせただけでなく、さらに突き抜けた世界を実現していることを目の当たりに出来ました。 それにしても、1954 年 3 月と言えば、フルトヴェングラーは存命中であり、毎度のことながら、歴史に“たられば”は無いのですが、あの反対さえなければ、将にこの音でフルトヴェングラーを聴けたかもしれないと思うと胸が締め付けられます。 まあ、何はさておき、百聞は一聴に如かず、是非ご一聴くださいませ。 (オタケンレコード 太田憲志)

TKC-361
クライバーンのチャイコフスキー(蔵出し未開封ディレクターズ・カット盤)
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番*
ヴァン・クライバーン(P)
キリル・コンドラシン(指)
RCA 響、シンフォニー・オブ・ジ・エア*

録音:1958 年5 月30 日カーネギー・ホール(スタジオ録音)、1958 年5 月19 日カーネギー・ホール(ライヴ録音)* 以上ステレオ
原盤:米RCA 音源の白レーベル非売品見本盤、米RCA 音源*
レコードにおけるディレクターズ・カット盤とは、量産プレスに入る前に、関係者に配布される手焼きの試聴盤のことで、昔から通常プレス 盤より音が良いと言われて来ました。 今回入手したクライバーンのチャイコフスキーはそのディレクターズ・カット盤であるばかりか、蔵出し未開封品です。この度、又とないチャンスを生かすべく、処女通針の一発録りを敢行致しました。はたして結果は? 予想をはるかに上回るものでした。従来アメリカ録音盤にはLP、 CD を問わず、例えそれが日本プレス製であれ、ある種の粗っぽさがあったのですが、それが皆無であること。 それに伴い、アメリカ録音盤がいわゆる“本場物の代用品”の立場を返上し、独自の地位を獲得したことは、今回の主な成果と言えましょう。実際、この音で聴きますと、アメリカンドリームの申し子のように思われ、とかく外面的なことが語られることの多かったクライバーンが、実は確かなテクニックによって、新しい時代の知性に照らしだされたチャイコフスキー像を、しっかりと打ち立てていたことが如実に理解出来ます。 尚、余白に入れましたラフマニノフの3 番は、以前評判になった鏡面復刻CD で、これ又、リアルな音で名演奏をお楽しみ頂けると存じます。 (オタケンレコード 太田憲志)
TKC-369
フルトヴェングラー〜「ニコライの第9」
ベートーヴェン:交響曲第9番 「合唱」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO
ウィーン・ジングアカデミーcho
ヒルデ・ギューデン(S)
ロゼッテ・アンダイ(A)
ユリウス・パツァーク(T)
アルフレート・ペル(Bs)

録音:1952 年2 月3 日 ウィーン・ムジークフェラインザール「 ニコライ記念演奏会」(ライヴ・モノラル)
「ニコライの第9」 は、従来 より「バイロイトの第9」 に匹敵する名演と言われて 来ましたが、昨今のリマスタ盤の音質改善により、そのことがやっと明らかになって 来ました。 今回、当社のリマスタリングにおきましては、ノイズリダクションに伴うデジタル的漂 白化を避け、極力アナログ的雰囲気を残しつつも、録音年代の古さを全く感じさせ ない、眼前で演奏しているかのようなリアリティーを引き出すことに注力いたしまし た。その結果、この演奏からウィーン・フィルの魅力を、より一層感じ取れるようにな ったのではないかと存じます。具体的には、第3楽章のどこまでも歌いぬいて行く ヴァイオリンが、より可憐でチャーミングになったことなどですが、さらに重要なの は、フルトヴェングラーのどのような解釈もクッションのように受け入れる、ウィーン・ フィルのふところの深さを確認出来るようになったことです。これは、ソリストや合唱 団にも言えることで、バイロイト盤にはない魅力です。もちろんムジークフェラインザ ールのすぐれた音響も、関係していることは間違いありません。これは、すべての 面でバランスのとれた、フルトヴェングラーの数ある第9の中でも、最もスタンダード なものになるのではないでしょうか? もし、同年にウィーン・フィルで第9のスタジ オ録音があれば、この様なスタイルの演奏になっていたと思われます。終結部、フ ェルマータの音響崩壊も、今回は許容範囲内で、これを機会にこの演奏が広く聞 かれることを期待致します。 (オタケンレコード 太田憲志)


このページのトップへ


このサイト内の湧々堂オリジナル・コメントは、営利・非営利の目的の有無に関わらず、
これを複写・複製・転載・改変・引用等、一切の二次使用を固く禁じます
万一、これと類似するものを他でお見かけになりましたら、メール
でお知らせ頂ければ幸いです




Copyright (C)2004 WAKUWAKUDO All Rights Reserved.