湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



SAKURA
(日本)


宇野功芳氏のプロデュースによるレーベル。


※品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者

SAKURA-1
HISAYA〜魔界のヴァイオリン
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調Op.24「春」
ブラームス(ハイフェッツ編):コンテンプレーション
ファリャ(クライスラー編):スペイン舞曲
マリー:金婚式/ドルドラ:想い出
クライスラー:プニャーニのスタイルによる前奏曲とアレグロ
マスネ:タイスの瞑想曲
モンティ:チャールダーシュ
ショパン(ミルシュテイン編):ノクターン遺作
佐藤久成(Vn)、鳥羽泰子(P)

録音:2012年9月25-26日、埼玉県富士見市民会館、キラリふじみ 大ホール
すごいCDが出た。(中略)まずは「春のソナタ」。過去に耳にした名人、巨匠たちの誰よりすばらしい。(中略)8曲の小品は100%の久成節である。(中略)これはことによると世紀の名演。異常ではあるが、他のヴァイオリニストの絶対に実現不可能な、桁はずれの演奏なのではないかと考えるようになった。久成の微細な息遣いまでをキャッチした迫真の録音がそれを助長する。(中略)この破格な、魔界に入る寸前までに達したHISAYAに、一分の隙もなくつけていく鳥羽泰子の音楽性に大拍手!(宇野功芳氏のライナー・ノートより)
宇野功芳氏のプロデュースによる佐藤久成氏の新プロジェクトCD第1弾。ブラームスとクライスラー以外は、2012年7月、東京文化会館で開かれたリサイタルでも演奏された曲目。当日は実際に会場で聴きましたが、事前にCDで知っていた濃厚な表現が決して小手先の演出ではなく、まさに体全体から本能的に吹き出す情感をストレートに音化する一途さに貫かれ、しかも個性をアプールするような嫌味が一切ない自然な音楽の息づかいに「本物」であることを再認識しましたのでした。このCDでは、その素直でありながら妥協のないニュアンス表出が見事に再現されています。
ベートーヴェンの「春」は、第1楽章第1主題を繊細でありながら内面は濃密でアゴーギクも大胆。主役がピアにに代わってアルペジョを弾く箇所でも強烈な語りかけを止めることはありません。第2主題からテンポを速めてここからが主部のように設計するのもユニークですが、これこそ佐藤氏が綺麗事より各楽想の特徴を生かすことに心底こだわる姿勢の表われです。この第1楽章を聴いて「気ままな演奏」としか感じないとしたらこれほど残念なことはありませんが、そんな人でも第2楽章を聴いたら降伏するしかないでしょう。「繊細」とは決して音色のことではなく、心から引き出され、それでそ説得力を持つということを思い知らせれことでしょう。
小品集は更に本領大発揮!特にファリャのような民族的色彩の強い作品では、リズムの弾力といい、胸を掻きむしるような語り口といい他の追随を許しません。そしてコーダの畳みかけの凄まじさ!!
宇野功芳氏お気に入りの1曲、「金婚式」は、これまた作曲家の想像も超えるであろう泣きじゃくり。同じくシンプルな楽想に小粋な風が吹き抜けるドルドラの「思い出」は、音色トーンの使い分けの妙に唖然。明らかにベートーヴェンとは異なるテクスチュアで一貫し、見通しの良い音像を繰り広げながら音楽は心からスウィングしており、佐藤氏の感性が決して濃密に歌いあげるだけの単純なものではないことを実証。
「タイスの瞑想曲」の素晴らしさは、前作『オード・エロティーク』でも実証済みですが、それから1年も経っていないのに表現はさらに深化!緩急の振幅も大きく取り、胸焦がすセンチメンタリズムをこれ以上不可能なほど注入し尽くします。
そして圧巻はやはり「チャールダーシュ」!まさに宇野氏のライナー・ノートにある「桁はずれの演奏」という形容を用いるしかない凄みに圧倒されるばかりです。前半のラルゴはすすり泣きを超えて心の底から号泣。アレグロに入ると堰を切って猛進。途中のフラジオレットは安定感抜群な上に血生臭い猛進とのコントラストが尋常ではありません。締めくくりに至っては、超高音域が発狂寸前!そんな凄演の後に置かれているのが切なさを極めたショパンのノクターンですから、効果絶大!「金婚式」や「思い出」同様、作品の容量を超えることも厭わない濃密な表現はここでも不変。ヴィブラートはお行儀良く綺麗に配置されている代物ではないので終始聴き手の心を掴んで離さず、弱音には常に必然性が宿っているので音楽が萎縮することも安易なセンチメンタリズムに陥ることもなく、ただただ音楽をドラマとして描き切る一途さは、アカデミックな意味での完璧さをもって是とする昨今の音楽界の風潮に対するアンチテーゼとも言えましょう。【湧々堂】

SAKURA-2(2CD)
みどり・オルトナー/シューベルトの世界(宇野功芳企画)

(1)さすらい人 作品4-1D.489
(2)郷愁 作品79-1 D. 851
(3)4つの即興曲 作品90 D.899
(4)4つの即興曲 作品142 D.935
(5)楽興の時 作品94 D.780
(6)「白鳥の歌」D.957〜ハイネ歌曲集(全6曲)
(7)楽に寄す 作品88-4 D.547
(8)夕映えの中に D.799
みどり・オルトナー(ピアノ;(1)-(5)ベーゼンドルファー(92鍵)1975年制作楽器/(6)-(8)ベーゼンドルファー・インペリアル(95鍵))
(1)(2)(6)(7)(8)ロベルト・ホル(Bs-Br)

録音:(1)(2):2011年1月19日クレムス、オーストリー、ケッヘル協会でのコンサート(ライヴ録音)
(3)(4)(5):2012年8月10-15日ウィーン郊外プレスバウム、ピアノ芸術協会、コンサートサロン
(6)(7)(8):2008年10月31日川口リリア音楽ホールでのコンサート(ライヴ録音)
絶賛を浴びている佐藤久成「HISAYA、魔界のヴァイオリン」(SAKURA 1)に続き、宇野功芳氏が見出した最高のシューベルト弾き、みどり・オルトナー の本格的なソロ・アルバム・デビュー盤が遂に発売します。収録曲はシューベルトの至高の名作、4つの即興曲Op.90とOp.142全曲に「楽興の時」 全曲を組合せ、さらに巨匠ロベルト・ホルとの未発売ソース10曲を加えた豪華2枚組です。さらに宇野功芳氏絶賛の、アーチスト本人書下ろしによるシュー ベルト論を含む充実のブックレットです。
「本CDを他のピアニストのCDと比べて良い悪いを論じることは無意味となる。これは別次元のシューベルトなのだ。しかもみどり・オルトナーの ピアノは決して説明的になっていない。あくまでも美しい音楽として耳に入ってくるのである。ホル/みどりのリリアホールにおける「白鳥の歌」抜粋は本 CDに収録されているが(中略)、みどり・オルトナーはホルの絶唱に献身し、ピアノという楽器の音が消え、ただシューベルトの音楽だけが、シューベル トの心だけが鳴っていた。こんな体験は初めてである。アンコールの「夕映えの中に」の前奏が始まった時は、ぼくは危うく気を失いそうになった。」 (宇野功芳 ライナー・ノートより)
■みどり・オルトナー(ピアノ)
ウィーン在住の異色ピアニスト。埼玉県出身。東京芸大の声楽科へ進み、戸田敏子の師事のもと大学院修了、読売新人演奏会出演。芸大在学中からドイ ツ歌曲に魅了され、ウィーンへ渡りウィーン国立音大、市立音楽院にてオペラ、リートを学ぶ。在籍3年目、後に夫となる故ロマン・オルトナー教授と出 会い、ヨーロッパにおける指折りの歌曲伴奏者であった同氏の勧めにより、ウィーン国立音大のピアノ科に入学。1990年には同音大のソリステン・コンサー トに選ばれ、ウィーン楽友協会大ホールでシューマンのピアノ協奏曲を演奏し、ピアニストとしての道を歩み始める。 1997年同音大のビアノ科修士課程を修了。声楽家としては、ウィーンで更にルイーゼ・シャイト、ワルデマール・クメント、デヴィッド・ルッツらに師事 し、オペラやドイツ歌曲を中心にまた現代音楽、20世紀の作品を得意として活動の軌跡を残している。ピアニストとしての教育は、井上道子、ヤン・ホラー クに師事したほか、ウィーン国立音大にてロマン・オルトナー、ミヒャエル・クリスト、オレグ・マイセンベルクに学ぶ。在学中から歌曲伴奏者として注目 され、ヴェルナー・ホルヴェク、クルト・エクヴィルツ、ロベルト・ホル、岡村喬生、エレン・ファン・リアー、ヨアンナ・ボロフスカ、アンゲリカ・キル ヒシュラーガー等世界一流の歌手たちのパートナーを務め現在に至っている。1996年にはウィーン郊外の街プレスバウムに「ピアノ芸術協会」を設立し、 「よりよき音楽を、より高き調和を」をモットーとして、ウィーンの若い才能を集めて独特なコンサートシリーズを開催している。2000年に「東京の夏」 音楽祭の招聘で日本デビュー以後、定期的に来日。ヨーロッパ各地の音楽祭、コンサートホールでの出演を重ね、歌曲伴奏者として高く評価される一方、 個性的なプログラム構成のソリスト、室内楽奏者として、徐々に聴衆の人気を集めている。 (Ki)

SAKURA-4
HISAYA〜魔界のヴァイオリンU
エルガー:愛のあいさつ
サラサーテ:アンダルシアのロマンス
ルビンシテイン(エルマン編):露が輝くさ
プロコフィエフ(ハイフェッツ編):行進曲〜歌劇「3つのオレンジへの恋」より
シューベルト(クライスラー編):即興曲Op.90-3
ラフ:カバティーナ
シマノフスキ:アルトゥーザの泉
ドヴォルザーク(クライスラー編):ユーモレスク
ゴセック:ガヴォット
リスト(ミルシテイン編):コンソレーション
ラヴェル:ツィガーヌ
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
佐藤久成(Vn)、小田裕之(P)

録音:2014年6月24&25日/富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
音楽評論家・宇野功芳氏がいのちを賭けて推薦する、天才ヴァイオリニスト佐藤久成、待望の新譜「HISAYA 魔界のヴァイオリンU」が登場!第2 弾もHISAYAが愛奏する珠玉のヴァイオリン名曲を収録。HISAYA、唯一無二の表現で、あっと驚かされる演奏を披露しております。今回も192khz・ 24bitの高品位録音で、前回同様に高いオーディオ評が期待できます。なお、録音はALTUSが担当しました。HISAYAの世界をご堪能ください!!
「久成は燃えに燃えている。彼のありあまる感情が全身の血流にあふれ出ている。お客の居ない空間の中で、よくもこんなホットなヴァイオリンが弾け るものだ。彼は歌いぬき、心をこめぬく。その心は奔流となってほとばしる。楽器が鳴り切っている。濃厚な久成節が第1曲から全開する。それにしても 大変な《愛のあいさつ》があるものだ!」【宇野功芳氏のライナーノートより】

SAKURA-5
久成+功芳〜宇和島ライヴ2015
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92
佐藤久成(Vn)
宇野功芳(指)仙台PO

ライヴ収録:2015年4月11日宇和島市立南予文化会館
“これ以上は不可能!命を削って奏で尽くすチャイコフスキー”
宇野氏の「ベト7」は、これが5回目の録音。今回は、第1楽章冒頭で、独特の溜め見せずに決然とイン・テンポで推進力を優先さるなどの新解釈もありますが、近衛版のド派手アレンジの一部採用も含めて、例によって世間の常識とは無縁の激演を展開。
しかし、それよりも大きなインパクトを与えるのがチャイコフスキー!佐藤久成の初の協奏曲録音で、宇野氏のチャイコフスキーもこれが初。
佐藤久成の今まで発売された小品集を少しでも聴いたことがある人なら、ここでの独特のロマンの注入ぶりは容易に想像できると思いますが、実際にはその10倍は凄いことを覚悟してお聴きいただきたいと思います。
小品集では、佐藤氏の感性の豊かさが作品の容量を超えすぎていると感じた方もいたかもしれませんが、協奏曲ではその懸念は一切無用です。
極限まで身を焦がしながら愛を語る第1楽章冒頭の滑り出しからして、佐藤氏だけに許される濃密な世界。その濃密なニュアンスは、決して部分的な特徴にとどまらいので、その全てをここで紹介することなど、到底不可能です。
この作品の入魂の名演には事欠きませんが、古今を通じてこれほどまでに全身で表現し尽くした演奏は皆無でしょう。
また、超絶的な技巧の冴えを駆使し、作品造形の崩壊寸前までパッションを発散し、感覚的な美観など二の次となれば、単に行儀の悪いだけの演奏になりかねませんが、ここには技巧だけが浮き立つ瞬間など存在しないばかりか、音楽を不潔なものに貶めていないというのは、奇跡という他ありません。
もちろん宇野氏の指揮も、単なる伴奏の域を超えたこだわりの連続。中でも終楽章6:31からの弦のピチカートの、鋼のような強靭さは忘れられません。
それにしても、なんと罪作りなCDでしょう。おかげで、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の他の演奏など考えられなくなってしまいました。【湧々堂】

SAKURA-6(2CD)
宇野功芳氏追悼盤
みどり・オルトナー/シューベルトの世界U

断章 ハ短調 D.900
3つのピアノ小品集 D.946より第2番 変ホ長調
歌曲集「冬の旅」D.911第一部 12曲
歌曲集「冬の旅」D.911第二部 12曲
ピアノ・ソナタ第13番 イ長調 D.664
みどり・オルトナー(P)
ロベルト・ホル(Bs-Br)

録音:2015年5月24日(冬の旅/ライヴ)、2015年12月7日(ピアノ・ソロ/セッション)/ひまわりの郷(横浜市)
※宇野功芳氏絶筆のライナーノート付
その個性豊かな評論で戦後の日本の音楽評論界を圧倒的にリードし、カリスマ評論家として、また指揮者としてファンを酔わせてきた宇野功芳氏が 2016年6月10日、86歳で逝去されました。その氏が最晩年から死の直前まで、心血を注いで世に広めようとしたピアニスト、みどり・オルトナー。 宇野功芳企画としてSAKURAレーベルからリリースした〜走り去る生の時〜みどり・オルトナー、シューベルトの世界(SAKURA 2/3)で、「『夕映え の中に』の前奏が始まった時は、ぼくは危うく気を失いそうになった」と激賞し、話題盤となりました。本企画は氏の最後のCD企画であり、死の直前ま でライナーノートを推敲し、CD化を待ち望んでいた氏への追悼盤となります。
ロベルト・ホルが最も得意とする「冬の旅」。これまで複数回録音を残していますが、オルトナーとの当ライヴでは楽譜を読み直した新たな表現も魅力です。 宇野功芳氏絶筆のライナーノートにその思いが収録されております。 「みどり・オルトナーは次元が違うのだ。彼女の第一の武器は強靭なタッチで、楽譜に書かれているすべての音を意味深く拾い上げる」(宇野功芳 ライナー ノートより)

■みどり・オルトナー(ピアノ)
ウィーン在住の異色ピアニスト。埼玉県出身。東京芸大の声楽科へ進み、戸田敏子の師事のもと大学院修了、読売新人演奏会出 演。芸大在学中からドイツ歌曲に魅了され、ウィーンへ渡りウィーン国立音大、市立音楽院にてオペラ、リートを学ぶ。在籍3 年目、後に夫となる故ロマン・オルトナー教授と出会い、ヨーロッパにおける指折りの歌曲伴奏者であった同氏の勧めにより、 ウィーン国立音大のピアノ科に入学。1990年には同音大のソリステン・コンサートに選ばれ、ウィーン楽友協会大ホールで シューマンのピアノ協奏曲を演奏し、ピアニストとしての道を歩み始める。1997年同音大のビアノ科修士課程を修了。声楽家 としては、ウィーンで更にルイーゼ・シャイト、ワルデマール・クメント、デヴィッド・ルッツらに師事 し、オペラやドイツ歌曲を中心にまた現代音楽、20世紀の作品を得意として活動の軌跡を残している。ピアニストとしての教 育は、井上道子、ヤン・ホラークに師事したほか、ウィーン国立音大にてロマン・オルトナー、ミヒャエル・クリスト、オレグ・ マイセンベルクに学ぶ。在学中から歌曲伴奏者として注目 され、ヴェルナー・ホルヴェク、クルト・エクヴィルツ、ロベルト・ホル、岡村喬生、エレン・ファン・リアー、ヨアンナ・ボロフ スカ、アンゲリカ・キルヒシュラーガー等世界一流の歌手たちのパートナーを務め現在に至っている。1996年にはウィーン郊 外の街プレスバウムに「ピアノ芸術協会」を設立し、「よりよき音楽を、より高き調和を」をモットーとして、ウィーンの若い才 能を集めて独特なコンサートシリーズを開催している。2000年に「東京の夏」音楽祭の招聘で日本デビュー以後、定期的に来 日。ヨーロッパ各地の音楽祭、コンサートホールでの出演を重ね、歌曲伴奏者として高く評価される一方、個性的なプログラム 構成のソリスト、室内楽奏者として、徐々に聴衆の人気を集めている。

SAKURA-8
HISAYA〜魔弓のレジェンド
アイルランド民謡:ロンドンデリーの歌
ヴラディゲロフ:ブルガリア狂詩曲「ヴァルダル」Op.16
シモネッティ:マドリガル
ドヴォルザーク:母の教え給いし歌
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
パガニーニ:カンタービレ
アルベニス:タンゴ
シューマン:幻想曲 ハ長調Op.131
フォーレ:夢のあとに
佐藤久成(Vn)
小田裕之(P)

録音:2014年12月9&10日/三芳町文化会館 コピスみよし
レコード芸術」特選をはじめ、圧倒的な高評価に輝いた「魔界のヴァイオリン」(SAKURA 1)、「魔界のヴァイオリンU」(SAKURA 4)、そして「久 成+功芳、仙台フィル宇和島ライブ」(SAKURA 5)に続き、音の魔術師HISAYAのSAKURAレーベル第4弾が登場!今回も “流石、HISAYA!” と思わせる魅力的な選曲で、往年の巨匠が愛奏した名曲が並びます。今回もHISAYA節炸裂でコクのある濃厚な表現に圧倒されます。ヴァイオリン界の絶滅危惧種的存在のHISAYAが前人未踏の領域に達そうとしており、ここに宇野功芳氏に捧げる追悼盤が完成しました。なお、録音 はALTUSが担当しており192khz・24bitの高品位録音です。  (Ki)
「僕の人生の最後に彼の様な才能に出会えて良かった。久成君をもっと羽ばたかせたかった…もっと早く知り合っていたかった…」(宇野功芳)

SAKURA-9
ヴルタヴァの風に乗せて〜バッハからベルクへ
フンメル:ロンド 変ホ長調 Op.11
ショパン:舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
シマノフスキ:仮面 Op.34から第3曲「ドンファンのセレナーデ」
ラモー:エジプトの女 ト短調
バッハ(ブゾーニ編):「我、汝を呼ぶ、主イエス・キリストよ」BWV639
バッハ(ブゾーニ編):「目覚めよ、と呼ぶ声あり」BWV645
バッハ(ブゾーニ編):「来たれ、異教徒の救い主よ」BWV659
ベルク:ソナタ Op.1
スメタナ:「我が祖国」からモルダウ*
スーク:組曲「春」 Op.22aから第5曲「感動して」
小田裕之(P)、
十川菜穂(第2P)*
使用ピアノ;ベヒシュタイン D280

録音:2017年3月21-22日/入間市武蔵ホール
鬼才ヴァイオリニスト佐藤久成の共演でも注目を浴びるピアニスト小田裕之のソロ・アルバムがついにリリースされます。チェコで研鑽を積み、帰国後 ソリスト、室内楽奏者として活躍する小田裕之は1975年札幌生まれ。桐朋学園大学音楽学部に入学、1998年同大学ピアノ科を首席で卒業し、同大 学卒業後、プラハ芸術アカデミーにて故イヴァン・モラヴェッツの高弟であるボリス・クライニー氏の許で研鑽を積みました。
“ヴルタヴァの風に乗せて〜バッハからベルクへ”と題された当ディスクは小田裕之ならではの選曲。ブゾーニ編曲のバッハの有名なコラール3篇、ラモー のエジプトの女、ショパンの舟歌、フンメルのロンド、そしてベルクのソナタとレパートリーの広さを知ることのできる内容で、変幻自在の音色を十分に堪 能することができます。そして注目はチェコのスメタナ、スークの作品を収録していることです!チェコで学んだ小田にとって大切なヴルタヴァ(=モルダウ) の風景を思い描ける充実の演奏で、スメタナのモルダウでは小田裕之の夫人、十川菜穂との連弾を聴くことができます。アシュケナージが選定したベヒシュ タインのフルコンサートモデルD280で息の合った美しき演奏をお楽しみください。 (Ki)

SAKURA-10
HISAYA/魅惑のヴァイオリン〜モーツァルトソナタ集
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 K.301
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.378
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 K.304
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 K.526
佐藤久成(Vn)
江崎萌子(P)

録音:2017年12月14-15日/鴻巣市文化センター、クレアこうのす(小ホール)
建前論のモーツァルトに振り回されるのはもうやめましょう!
 長年慣れ親しんできた作品において演奏スタイルに対する理想形が次第に固定化 する中で、それを大きく逸脱した演奏に出会うと、拒否反応を示す人がいます。特に感知能力に欠ける批評家にその傾向が強いのは、今も昔も変わらないようです。 この佐藤久成氏のモーツァルトは、そんな良識派先生方の格好の餌食になることは必至で、同時に音楽評論家としての真価を計る格好の試金石だと思います。
 この演奏には「普通ではない何か」が孕んでいることは、誰でもわかることです 。肝心なのは、それを単に変な演奏として切り捨てるか、音楽表現の本質を見るか。そして、その峻別センサーを持たないまま書かれた論評によって迷惑を被るのは誰か?佐藤久成氏ではありません。音楽で魂を揺さぶられたいと純粋に思うリスナーです !感動する機会を奪われてしまうです!そんな音楽ファンに「この演奏はモーツァルトそのものだ!」と強く訴えずにはいられません。
 その根拠を挙げたらきりがありませんが、テンポや強弱対比の強烈さ、ヴィブラ ートの使い分け等の外見的な特徴が、作品を歪めるどころか楽想を一層輝かせ、 建前とは無縁のモーツァルトの再現に心を砕いていることがまず第一!
 例えばK.301の第2楽章中間部。こんな最弱音の連続は常識から外れているでしょう 。しかしそんなことは久成氏本人が百も承知のはずで、常識よりも大切にしたい魂があり、その思いが決して自己満足ではない嘘のない表現として結実としているという事実!これをぜひとも感じていただきたいのです。 K.378冒頭も無垢な語りしか存在せず、万人受けする表現などお呼びではありません。
 聴く前は正直なところ、ツィゴイネルワイゼン等の小品を超過激に弾きまくるあの流儀でモーツァルトを弾くのはヤバイのでは?という危惧はありましたが、作品の魂を表現し尽くすという点では通底するものは同じで、このモーツァルトで彼が表面的な過激さを目的としていないことが、はっきりと証明されたと言えましょう。
 久成氏がここまで全身全霊を傾けて音楽の本質に迫っているのですから、それ を受け止めるのも全力で当たらねばならず、良い意味で「ヤバイ」演奏です 。彼を見出した宇野功芳氏も天国で彼の快挙を讃えているに違いありません。【湧々堂】

SAKURA-11
ハイドシェック、バッハ〜ベートーヴェン〜バッハ
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻〜フーガ第1番 ハ長調BWV846/2、前奏曲とフーガ第11番 ヘ長調BWV856、前奏曲とフーガ第12番 ヘ短調BWV857
ベートーヴェン:創作主題による6つの変奏曲* ヘ長調 Op.34(ハイドシェックの短いナレーションに続いて)
バッハ:フランス組曲第5番 ト長調 BWV816
 フランス組曲第6番 ホ長調 BWV817
エリック・ハイドシェック(P;YAMAHA CFV)

録音: 2017年 6月、12月ビュシェール(フランス)
2007年 8月/草津国際音楽アカデミーでのライヴ録音*
ハイドシェックの最新録音盤にして、来日記念盤のリリースです。フランスのPOLYMNIE社と日本のSAKURA(桜)レーベルとの共同制作盤です。 あの伝説の宇和島ライヴからもう30年。依然として日本で絶大な人気を誇るハイドシェックも2018年に82歳を迎えるが、なおピアノへの情熱は健在です。
今、巨匠は自らの最終到達点としてベートーヴェンからバッハを選びました。アーティスト本人による、ユーモア溢れる軽妙洒脱な曲目解説も注目です(日 本語訳付)。また、ともに同時期、名ピアニスト・コルトオから薫陶を得た遠山慶子さんのエッセイ入りです。 (Ki)

SAKURA-12
ハイドシェック〜バッハ:フランス組曲U
(1)バッハ:フランス組曲第4番変ホ長調 BWV815
(2)バッハ:フランス組曲第2番ハ短調 BWV813
(3)バッハ:フランス組曲第1番ニ短調 BWV812
(4)エリック・ハイドシェック:モーリス・クーロンの詩による前奏曲集「4大元素〜海」全曲【「海は語る」〜「貝殻」〜「渡り蟹」 〜「お気に入りの鳥」〜「ノワルムチエ島」〜「漂流物」〜「哀しみの海」】
(5)ハイドシェック:モーリス・クーロンの詩による前奏曲集「4大元素〜大地」より第6曲「心満たされる風景」
(6)ドビュッシー:前奏曲集第1巻より「亜麻色の髪の乙女」
エリック・ハイドシェック(P)

録音:(1)-(3)2019年5月&6月ビュシェール、フランス
(4)-(6)2003年8月18日草津国際音楽祭(ライヴ)
2021の9月に85歳を迎える、愛すべき巨匠「エリック」待望の新録音。 2018年発売の、「バッハ〜ベートーヴェン〜バッハ」(SAKURA-11)に続き、再びバッハに戻りました。原点、終着点としてのバッハです。 巨匠の真っ黒に書き込まれたスコア研究を経たものの、聴こえる音はバッハへの慈しみに満ちた極めて美しいものです。
作曲家ハイドシェックにも注目。フランスの詩人、モーリス・クーロンの詩に触発された自作の前奏曲集、そしてドビュッシーの名作「亜麻色の髪の乙女」も 聴き逃せません。 曲目解説はハイドシェック自身によって書かれましたが、ウィットに富んだ極めて独創的なものです。 巻頭のエッセイに今年(2021年)3月29日に逝去された、コルトオ(コルトー)同門の遠山慶子さんの遺稿を使用いたします。


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