湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



YYC(YEARS & YEARS CLASSICS)
(日本)



ミッテンヴァルト・レーベルでワインガルトナーや伊福部昭の名演奏を披露していたヴァイオリニスト佐藤久成が立ち上げたレーベル。



※品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者

YYC-0001
「哀傷のラメント」〜佐藤久成
ラフマニノフ:ジプシー・ダンス
ザジツキ:ロマンス
チャイコフスキー:メロディ
アンジェヨフスキ:ブルレスカ
ホルブ:春*/グルック:メロディ
モシュコフスキ:ギターラ
ザレンプスキ:子守歌*
ヴェチェイ:夢*/タウンゼント:子守歌
プロヴァズニーク:陽気なワルツ
ウィルヘルミ:ロマンツェ
プルシーホダ:奇想曲
ナシェ:哀傷のラメント*
佐藤久成(Vn)、武内俊之(P)

録音:2010年1月4〜6日、笠懸野文化ホール(群馬県)

*=世界初録音
魂のヴィルトゥオーゾと評される佐藤久成のヴァイオリンによる前代未聞の刺激的な小品集アルバム!タイトルにある「哀傷のラメント」は、1896年にハンガリー人のナシェによって親友の突然の死を悼んで書かれた痛々しい心境が滲み出た悲しみ溢れる曲。その知られざる秘曲の封印が解かれる!
YYC-0002
「トリスタンとイゾルデ」〜佐藤久成
(ワグネリアンによるヴァイオリン・トランスクリプション&パラフレーズ集)
ワーグナー(ジット編):“前奏曲”〜楽劇「トリスタンとイゾルデ」より*
ワーグナー(ウィルヘルミ編):“懸賞の歌”〜楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より
ワーグナー(E.ジンガー編):アルバムの綴り変ホ長調
ワーグナー(シンディング編):“愛の歌”〜楽劇「ワルキューレ」より*
ワーグナー(O.ジンガー編):“冬の静かな炉ばたで”〜楽劇「ニュルンベルクのマイスタージ
ンガー」より*
ワーグナー(ウィルヘルミ編):ロマンツェ
ワーグナー(マイヤー/佐藤久成編):“愛の死”〜「トリスタンとイゾルデ」より*
ワーグナー(ウィルヘルミ編):ジークフリート・パラフレーズ*
ワーグナー(ウィルヘルミ編):パルジファル・パラフレーズ*
佐藤久成(Vn)、武内俊之(P)

録音:笠懸野文化ホール(群馬県)/2010年1月4〜6日

*=世界初録音
19世紀官能美の境地に酔う。夢想の空間。往年のワグネリアンによってヴァイオリンのために書かれた知られざるワーグナーの世界を、佐藤久成の官能美溢れるヴァイオリンによって描いたファン待望のアルバム。ヴァイオリン・ファン、ワーグナー・ファン、珍曲ファンのみならず全ての音楽ファン必聴。世界初録音多数!

YYC-0003
「ニーベルングの指輪」〜佐藤久成
歌劇「さまよえるオランダ人」序曲(オンドジーチェク編)*
歌劇「ローエングリン」「前奏曲(オンドジーチェク&佐藤久成編)*
夢(レオナルド編)
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」「前奏曲」(ジット編)*
「ラインの黄金」〜「ラインの乙女たち」(マイヤー編)*
「ワルキューレ」〜「死の予告」(ブラントシュテットナー&シュルツェ=ビーザンツ編)*
「ジークフリート」〜「小鳥たちは歌った」(クリントヴォルト編)*
「神々の黄昏」」〜葬送行進曲(ゲルトナー&佐藤久成編)*
「パルジファル」前奏曲(マイヤー&佐藤久成編)*
佐藤久成(Vn)、田中良茂(P)

録音:2012年1月5-6日、11日 富士見市民文化会館 キラリふじみ(埼玉県)、セッション(デジタル)
(*印:世界初録音)
“熱い共感が全くブレない、佐藤久成の無垢な音楽愛!”
まさに「ザ・佐藤久成」というべきCDの出現である。(中略)このCDは「さまよえるオランダ人」序曲で開始されるが、凄まじい気迫と熱いロマンの血が燃えさかっている。全身全霊をこめたエネルギーの持続と官能的なヴィブラート、すでに久成節全開だ。「ローエングリン」第1幕への前奏曲の高音のヴィブラートは、さながらメンゲルベルクのよう。(中略)佐藤久成は一本のヴァイオリンの線ですべてを表現してしまうのだ!なんという才能!ここに佐藤久成の芸術の《真実》がある。<宇野功芳、ライナーノートより抜粋>
管弦楽作品をピアノやヴァイオリンのために編曲した作品は多く存在しますが、このCDは単なる「置き換え」ではく、演奏者が編曲者の抑えがたい意欲に心の底から共鳴し、同時に原曲に宿る魂も余すことなく引き出しているという点で画期的なアルバムです。
ワーグナーの編曲ものといえばリストによるピアノ版が有名ですが、ジリジリと長い音価のエネルギーを増幅させることはピアノでは限界がある以上、どうしてもトリルなどで代用し、あくまでもピアノ作品として再構成せざるを得ません。ヴァイオリンではその心配はないと予想できても、さすがにワーグナーともなると、原曲が持つ音の厚み、陰影、スケール感をヴァイオリン一挺で表現するのは無理があるのではと思う向きもあるでしょう。ところが1曲目の「さまよえるオランダ人」が鳴り出した途端、その懸念も吹き飛びます!それくらい佐藤氏の尋常ではないワーグナー熱が全てのフレーズに迸っており、単に面白い編曲だから録音してみたという次元ではないことも全ての音から感じ取ることができます。
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の最初のテーマでも明らかなように、ヴィブラートの使い分けや、ごく自然なポルタメントに込められた本物の共感は聴き手の心を鷲掴みにし、1:40からは音を思い切り引き伸ばして感情の高ぶりを顕にしますが、作品への思い入れの強さによる押し付けがましさがなく、作品の持ち味に完全に寄り添っているので、その音のときめき方に心を奪われるのです。「神々の黄昏」〜“葬送行進曲”は、予想をはるかに超えるドラマティックなうねりにまず驚かされますが、佐藤氏の音楽が決して綺麗事ではなく、表面的な音色美よりも音楽の核心への肉薄を優先する姿勢をまざまざと思い知らされます。それと好対照なのが「パルシファル」前奏曲。音が少なくごまかしようのないフレーズにこれほど緊張を一貫させるとは驚異!弱音はもとより頻出する全休止の間もその緊張は途絶えず、常に神々しい光を湛えた音色のニュアンスと精神は、オーケストラ版でもなかなか味わうことができません。
この佐藤氏の一切嘘のない表現力と全体を瞬時に見通す構成力がベートーヴェンの協奏曲の発揮させたら、きっととんでもない名演になるに違いありません!【湧々堂】

YYC-0004
『オード・エロティーク』〜佐藤久成
ボーム:カヴァティーナ
バルモチン:小さなポエム*
ペトリ:トロイメライ*
ヴィエニアフスキ:華麗なるポロネーズ第1番
ウィルヘルミ:アルバムの綴り*
ポンセ:エストレリータ
ヴィエニアフスキ:スケルツォ・タランテラ
サン=サーンス:白鳥
シュレティアン:理想*
パラディス:シシリエンヌ
ワーグナー:天使*
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
マスネ:タイスの瞑想曲
ベディンガー:オード・エロティーク*
ボーム:カンツォーナ*
佐藤久成(Vn)、田中良茂(P)

録音:2012年1月5日,11日、2月21日
富士見市民文化会館キラリふじみ(埼玉県)

*印:世界初録音
“ヴァイオリンの官能性を徹底追求!気軽に聴けない小品集”
いま世界中を探しても、小曲を佐藤久成ほど濃厚、纏綿と弾けるヴァイオリニストは居ないだろう。本CD はその〈佐藤久成のすべて〉といいたい久成ファン必聴の1 枚である。(中略)佐藤久成はヴァイオリンという楽器はエロティックなものだと語っているが、その官能美の実践がポンセの「エストレリータ」や「タイスの瞑想曲」である。なかなか次の音に到達しない上行ポルタメント!!久成の〈感じる心〉〈感じやすい心〉は半端ではない。こういう芸術家の人生とはどのようなものであろうか。外側には現われない胸の中は? (宇野功芳、ライナーノートより抜粋)
感覚的な美しさよりも自身の感性と作品の持ち味を一体化させることを最優先させる佐藤久成の真骨頂とも言える一枚!
1曲目のボームはシンプルな楽想が何度も聴きたくなるほど魅力的ですが、ヴァイオリンのお稽古てきな気軽さはなく、佐藤氏持ち前の肉感的フレージングが涙を誘います。
ヴィエニャフスキの「華麗なポロネーズ」は民族的な血を徹底的にたぎらせつつも断固として作品のフォルムを崩さないので、安っぽい演歌調にならず心にビリビリ迫ります。
ポンセの「エストレリータ(小さな星)」の原曲は、少女の淡い恋心を歌った歌曲ですが、佐藤氏が少女になったつもりで可憐な歌に終始するという嘘臭いスタイルを取るはずはなく、自身の感性一つで勝負。鋭敏な心のひだをもつ人間のみが可能な表現に心が洗われる思いです。
サン・サーンスの「白鳥」は、まず普通のヴァイオリニストなら間が持たないと思われる程の遅いテンポにまず驚きますが、そのテンポでなければ表出し得ないニュアンスが横溢。もちろん優雅な白鳥の情景描写という次元は超えており、白鳥の身を借りて孤独と憧れの心情が炙り出されるこういう演奏を聴くと、今まで聴いてきた数々の演奏は表面的なものがいかに多かったことかと痛感させられます。
収録曲の中で唯一古典的な佇まいを持つパラディスの「シシリエンヌ」も、繊細でありながら決して小さくまとまらず、懐の深さと大きさを湛えてます。
CDタイトルどおり、ヴァイオリンという楽器の官能性を徹底的に突きつけるのが「タイスの瞑想曲」。原曲のストーリーに何らかのシンパシーを感じているのか、楚々とした気品を失わない範囲で、人間の持つ抑えがたい情欲をバランスよくフレージングに注入し尽くし、ここまで内面から溢れ出る演奏というのはかつて触れたことがありません。
しかし、何と言っても佐藤氏の魅力を最大に発揮しているのは「ツィゴイネルワイゼン」でしょう。宇野功芳氏はライナーの中で「やりたい放題」と形容していますが、どこを取っても「これ以外はあり得ない」という確信に満ちたニュアンスの連続で、かつて聴いてきた名演奏が吹き飛ぶ威力もこの作品がダントツです!
第1部2:02からの下行音型の的確さとエロチシズム!こんなところでハッとさせるとは全く予想外ですし、第2部の気の遠くなるほどの深遠な音像表出にも唖然とするばかり。特にその後半、やっと聞こえる程度の最弱音による身を粉にした哀愁は、人によっては「やり過ぎ」と言うかもしれませんが、場違いでもなければ嘘でもない、しかも独りよがりではない確信に満ちた表現に心を揺さぶられない人などいるでしょうか?そして第3部はもちろん狂喜乱舞の極み!こういう激しい部分でも技巧のデモンストレーションに陥らないのは言うまでもありません。
佐藤久成の全ての演奏の底流にあるのは、「その作品で何を表現したいか」であり、それを実現するための技術はもとより、「想像力と信念」が演奏家にとっていかに不可欠であるかをどなたも思い知らせれることでしょう。 【湧々堂】

YYC-0005
佐藤久成〜エヴォカシオン
グレチャニノフ:瞑想曲Op.14
フス:エクスタシー*
アウリン:フモレスケ
レンバ:愛の詩
ヴォ―レ:エレジー*
ウィルヘルミ:コンチェルト・シュトゥック「ハンガリー風」”*
シベリウス:ロマンスOp.78-2
フバイ:アリオーソOp.10-1
ウィルヘルミ:スウェーデンの調べ
ディーク:エヴォカシオン(喚起)Op.31*
リャードフ:悲しみの歌Op.67
グリエール:ロマンスOp.3
スタトコフスキ:クラコヴィアクOp.7
アレンスキー:子守歌Op.30-3
佐藤久成(Vn)、秋場敬浩(P)

録音:2014 年4 月23-24 日
埼玉県富士見市民文化会館 キラリ☆ふじみ
*=世界初録音
秘曲が次々と舞う。華やかな音楽史に、そっと寄り添う、哀しくも烈しい調べに酔いしれる。(中略)内なる尽きせぬ想いがついに溢れ出る趣。ステージで、ディスクで、佐藤久成は我が道を貫く。(中略)並外れた探求心と実践力を併せ持つ彼は、時空を超えたクラシックの名曲、人気作を奏でつつ「でも私たちは、大切な何かを忘れていませんか。失ってはいませんか」とメッセージを放ちながらヴァイオリンを弾く。妖しい音色、戯れの美学、官能性も奔放性もお任せあれの芸術観。賛辞は尽くされているように見える。しかし佐藤久成はさらなる創造の地平を拓く。(後略)
(音楽評論家 奥田佳道・ライナーノーツより抜粋)


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