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チャイコフスキー:交響曲第5番〜全レビュー
TCHAIKOVSKY : :Symphony No.5 in e minor Op.64
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ
Mstislav Rostropovich



掲載しているジャケット写真と品番は、現行流通盤と異なる場合があります。あらかじめご了承下さい。



なsy

チャイコフスキー:交響曲第5番

ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(指)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
第2楽章ホルン・ソロ: ニコラス・ブッシュ(?)
東芝
TOCE-7140
録音:1976年10月6日〜7日 キグスウェイ・ホール【ステレオ録音】
演奏時間: 第1楽章 16:42 / 第2楽章 14:37 / 第3楽章 6:19 / 第4楽章 14:13
カップリング/
“ロストロの指揮者としての手腕が最高に発揮された感動作!!”
指揮者としてEMIに録音したロストロポーヴィチの演奏は、どれも感銘深いものばかりですが、これはまさにその筆頭!全体にテンポは遅く、また遅くしなければ盛り込みきれない表情の多彩さ、尋常ではない作品への共感の深さが全編に浸透し、オケも完全にその意を汲んで全身全霊で弾ききっています。「遅い」というとチェリビダッケを思い出しますが、チェリの場合は、遅くすることにまず意味があり、それによって曲本来の構造を解き明かそうとするのに対し、ロストロはまず共感が最優先で、そのイマジネーションを音楽に仕上げると結果的に遅くなってしまう、というに、好対照をなしているように思われます。したがって、遅さに辟易することなく、嘘のない心から発した音楽の波にどっぷりと身を委ねることができます。とにかく、第1楽章第1音から別世界!出だしの超スローテンポによる凍てつくロシアの大地を思わせる深々としたピアニッシモ、深い嘆きの色合いに、さっそく心が打ち震えます。そのテンポ感と濃厚な翳りは全楽章を通じて(優雅な3楽章までも)尾を引き、一貫した音楽のイメージを作り上げ、なおかつ、これほど濃厚な表情を込めながら、意外なほどテンポの揺れを抑制し、客観的なフォルム構築への配慮も十分に感じられるのですから、指揮者としてのロストロの力量に感服せざるを得ません。その一途な音楽作りが最大に開花しているのが第2楽章!特に終結部に入る前の部分で、感情の高まりを見事な緊張感で構築していく様は、まさに圧巻!終楽章の弛緩のない感情の盛り込み方、クライマックスへ持っていく設計の見事さも注目です。オケがLPOというのも、この名演を生んだ大きな要因で、全パート漏れなく渾身の力を振り絞っているのが目に浮かびますが、威圧的な汚い音はどこにも見当たらず、美しい大音像を繰り広げてくれるのです。出しゃばらずに核心を突くティンパニの巧さにも唖然とします。ムラヴィンスキーの影を全く踏まず、独自のチャイコフスキー像を打ち立てた画期的名演として、忘れるわけにはいきません。なお、ティンパニ・パートには随所にバティス&LPO盤同様の改変が施されています。ざっと挙げると以下のとおりです。
第1楽章:101〜106小節(4:56)、255〜266小節(9:11)、499〜500小節(15:38) 第2楽章:164〜165小節(12:16,他の全てのパートと同じリズムを叩き続ける) 第4楽章:74〜76小節(4:23)、179〜186小節(6:03)、195〜205小節(6:20)、452〜454小節(10:32)、490〜501小節(12:12)、531〜533小節(13:27)、546小節〜553小節(13:39) 【湧々堂】
第1楽章のツボ
ツボ1 超スローテンポで、クラリネット、弦、共に音価をたっぷり確保。全く弛緩せずに深い呼吸を保ち続け、これ以上不可能なほど哀愁を漂わせる。クラリネットの色彩感も素晴らしく、あえて2本で吹かせている意味をこれほど実感できる演奏も珍しい。正確な4拍子の拍節感など、ここでは意味を成さない。
ツボ2 ここも超スローテンポで、全ての音符がすすり泣いている。音の立ち上がりが実に柔らかく、美しい。
ツボ3 柔らかな感触でデリケートに処理。強弱の振幅を付けずに、弱音のまま囁き続ける
ツボ4 特に特徴はないが、引き続き表情は濃厚。
ツボ5 スフォルツァンド効果が絶妙!強弱に表情がしっかり寄り添っている。
ツボ6 共感を込め抜いた、美しいテンポ・ルバート。
ツボ7 第一音が、コルクの栓を抜いたような妙な音がするが、全体に美しい。
ツボ8 ここからテンポを落とし、ピアニッシモ寄りの繊細な弱音で切々と歌う。しかし、基本はインテンポで、洗練された美しさを併せ持つ。確か以前、ロストロポーヴィチは、一般にこの箇所を過剰に歌いすぎること問題提起していたと記憶している。
ツボ9 テンポ変動なし。16分音符は良く聞き取れない。この後、503小節(15:43)からのティンパニの難所がパーフェクト
第2楽章のツボ
ツボ10 弦は、聞えないくらいのピアニシシモで、ロシアの凍える冬を思わせる。それに伴いホルンも見事に美しい弱音で、全く間延びせずに歌いぬく。絡むクラリネットも実に繊細。オーボエも切ない!
ツボ11 ふくよかに高揚。十二分に共感を込めながらも、見栄を切るような真似はしない。
ツボ12 クラリネットもファゴットもハイ・センス!楽譜に忠実でストレートに吹きながらニュアンスが滲み出ている。
ツボ13 直前でかなり長い間(ま)をとり、その呼吸を持ち込みながら、情感を保ったピチカートが一音ごとに丁寧に鳴らされる。
ツボ14 ティンパニの一撃が裸で突出せず、全体と見事にブレンド。ここでもティンパニ奏者の力量が窺える。ここからフォルテ4つまでのエネルギーの保ち方、緊張の持続、最高潮点での渾身の咆哮は、古今を通じて滅多に味わえない感動の瞬間!
ツボ15 耽溺してボロボロになる寸前!極美のピアニッシモによるフレージングに言葉を失う。
第3楽章のツボ
ツボ16 若干テンポを落としてから入る。全体のニュアンスにマッチした翳りのある奏で方が見事。
ツボ17 お互いによく聞き合ってじっくりと連携をとっていくので、ニュアンスもじんわりと染み出る。
ツボ18 見事な連携。
第4楽章のツボ
ツボ19 いきなり止まりそうな超低速、超テヌート!にもかかわらず、深々とした呼吸は絶やさず、フォルムも美しい。このバランス感覚の凄さ!
ツボ20 ホルンはほとんど裏方だが、テヌートで綿々と美しい背景を醸しだしている。
ツボ21 これもあまり例がない。最初にクレッシェンドして、その音量のまま最後まで通す。74小節から全ての音をテヌートで弾かせるのも独特。
ツボ22 全く無視。
ツボ23 鋭く突出はしないが、全体のニュアンスの範囲内で調和がとれている。
ツボ24 ほとんどテンポは変えていない。
ツボ25 強打ではないが、音楽的に響いている。
ツボ26 ここでもテンポは変えない。全体に遅めのテンポを採用した場合、再現部冒頭から一定のテンポで進み、自然な流れが築けることが多いようだ。
ツボ27 「きわめて速く」は採用せず、厳粛な宣告のように荘重なテンポで進む。
ツボ28 本来の音価より長めだが、遅いテンポの中なので、感覚的に長くは感じられない。
ツボ29 遅いテンポでとうとうと流れる弦のレガートが胸を打つ。
ツボ30 弦、トランペットもレガート。
ツボ31 改変なし。この辺だけ微妙に加速がかかるが、ティンパニもそのテンポに完全に合わせているので、指揮者の指示によるものだろう。これが奇異に感じず、ヴォルテージの高まりと見事に合致。恐るべき裏技!
ツボ32 朗々と良く鳴っている。
ツボ33 インテンポで終結。4つの打ち込みは、ここでも全体と見事に溶け合っている。

チャイコフスキー:交響曲第5番
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(指)
ナショナル交響楽団
第2楽章ホルン・ソロ:
ERATO
2292-454152
録音:1988年10月 ワシントン・ケネディ・センター 【デジタル録音】
演奏時間: 第1楽章 15:54 / 第2楽章 11:56 / 第3楽章 :5:54 / 第4楽章 :12:15
カップリング/カップリング/序曲「1812年」
“再録音で成し遂げたかったものは何か?”
なぜロンドン・フィルとのあれほど素晴らしい録音がありながら再録音を行ったのか、全く理解できません。各楽章のタイミングも2〜3分づつ短くなっているというのは、いくらなんでも変わり過ぎで、なるべくスタイリッシュに楽譜に忠実であろうと試みたのでしょうが、残念ながらそのことに縛られて、音楽的表現が何もできずに終わってしまった感じです。下記の“ツボ”ごとに聴くと、LPO盤以来のこだわりやオケが共感していることが分かる瞬間もないこともないのですが、通して聴くのはしんどいものがあります。このオケの奏者の音楽的センスが良くないのかもしれませんし、録音があまりにも臨場感に欠けるものなので、そのようにしか聞えないのかもしれませんが、聴き手は聞こえてくるもので判断するしかないのですから仕方ありません。終楽章の軽薄さに至っては、怒りさえ覚えます!【湧々堂】
第1楽章のツボ
ツボ1 弦が分厚い響きで支えられて、クラリネットも太い音色で奏でるが、色彩も表情も乏しい。テンポは標準的で、リズムも粘らない。
ツボ2 テンポはやや遅め。クラリネットとファゴットのブレンド感に多少ムラがある。主題が弦に移ってからは、リズムが機械的で、その上、スタッカートを強調しすぎて流麗な流れを妨げてしまっている。
ツボ3 デリカシーが感じられない。
ツボ4 楽譜に忠実にフォルティッシモの弧を描いているが、やや恣意的に響く。スラーで繋がった8分音符も楽譜どおりだが、優しさは感じられない。
ツボ5 LPO盤同様、スフォルツァンドをしっかりこなしているが、響きがキツい。その後、濃厚なアゴーギクを見せる。
ツボ6 それなりに歌い込んでいるが、胸に迫ってこない。
ツボ7 全くズレのない正確なピチカート。しかし、その後も音楽的な表情が漂ってこない。
ツボ8 前の部分からほとんどテンポを変えない。この部分は、弦の響きが充実し、強弱の配分も細やかで、生きた表情が感じられる。
ツボ9 テンポ変動なし。16分音符はかすかに聞こえる。
第2楽章のツボ
ツボ10 弦は、遅いテンポで、聞えないくらいのピアニシシモで始るのはLPO盤と同じだが、表情が湧き出てこない。ホルンは、弦と溶け合おうというそぶりを見せず、一人できれいに吹くことに専念。
ツボ11 なんという浅い呼吸!
ツボ12 クラリネットは巧いが、立ち上がりが明確過ぎて感興を欠く。続く、ファゴットの安っぽい響きはどうしたことか?
ツボ13 弱い音丁寧に弾かれるが、体温が感じられないのが不気味。
ツボ14 ティンパニは鈍く、エネルギーの高揚が感じられない。ここからかなり速めのテンポに激変して突っ走るが、リズムは完全に上滑り。LPO盤との差が大きすぎる。
ツボ15 弱音で丁寧に引いている程度。何を怖がっているのだろう?
第3楽章のツボ
ツボ16 一度目だけ不器用にテンポを落とす。
ツボ17 ここから急に速くなるのが不自然。小回りがよく効いている。
ツボ18 特徴なし。
第4楽章のツボ
ツボ19 標準的なテンポによる教科書的な演奏。
ツボ20 ホルンはほとんど裏方。オーボエの音が美感を欠いている。
ツボ21 最初にクレッシェンドして、その音量のまま最後まで通すのはLPO盤と同じだが、布団の中でモゴモゴ言っているような音で、トレモロの意味を成していない。続く弦も全く無感動。74小節から全ての音をテヌートで弾かせるのもLPO盤同様。
ツボ22 ほとんど無視。
ツボ23 よく聞こえるが力感がない。
ツボ24 ほとんどテンポは変えていない。
ツボ25 お願いだから休んでいて欲しい!
ツボ26 TempoTの直前でテンポを落として、提示部冒頭のテンポに落ち着く。一貫して遅めのテンポのLPO盤とは当然処理が異なる。
ツボ27 「きわめて速く」は採用せず、遅めのテンポで進むが、緊迫感が皆無。451小節と453小節で、ティンパニに一音追加している。LPO盤の思い出に浸ってみたかったのか?
ツボ28 本来の音価より長め。
ツボ29 リズム打ちがいかにも軽い。LPO盤同様、弦のフレージングにに明確なメリハリ処理がなされている。
ツボ30 弦、トランペットもレガートには違いないが中途半端。
ツボ31 改変なし。
ツボ32 良く鳴っているが、美しくない。
ツボ33 インテンポで終結。

チャイコフスキー:交響曲第5番
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(指)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
第2楽章ホルン・ソロ:
KAPELLMEISTER
KMS-172(2CDR)
録音:2001年5月28日 キグスウェイ・ホール【ステレオ・ライヴ】
演奏時間: 第1楽章 17:38 / 第2楽章 12:46 / 第3楽章 6:08 / 第4楽章 13:58
カップリング/ショスタコーヴィチ:交響曲第10番
“LPO盤の奇跡よもう一度!”
なんと1回のコンサートで大曲2曲を演奏するというが凄い!そのせいで力をセーブしているわけではないと思いますが、カップリングのショスタコーヴィチも含めて、演奏意欲が十分には演奏に反映しきれていない印象が拭えません。終始スローテンポを貫き、表面的にはあのLPOとの名録音と似ていますが、全ての表情が熟し切れていないのです。VPOの側もロストロポーヴィチに対して完全には身を委ねていないような、どこか冷めた空気を感じます。ロストロポーヴィチの指揮の技量についてはいろいろな意見がありますが、ワーナーに再録音したこれらの曲の演奏が象徴するように、LPOとまさに一心同体で成し遂げた濃厚かつ緊張感溢れる演奏は後年にはすっかり影を潜めてしまい、スコアに書かれた音を立体的に再構築することなく、「主旋律中心に熱く歌い上げる」だけを拠り所にしているような指揮ぶり変貌してしまったのはどういうわけでしょうか?指揮している本人は天下のVPOを振って気持ち良いのかも知れませんが、優秀録音にもかかわらず音像のメリハリに乏しく、聴き手に迫る力が足りないのです。
演奏時間を見ても、第2楽章はLPOに比べて2分ほど短くなっており、遅いテンポにじっくりニュアンスを乗せて緊張を持続することがもはや出来なくなっていることを証明しています。第3楽章冒頭では必然性が感じられない弱音で開始されますが、ヴァイオリンが先陣を切るフレージングにおいてこの手法を乱発しているのもいかにも安直。終楽章では造形力の甘さがいよいよ全開。テンポと強弱の指示のみを与えて本番に臨んだのかと疑いたくなるほどです。
年を重ねたアーチストには、その経験をふまえた深い味わいを求めるのは当然です。しかし、ロスロポーヴィチはそれに逆行したまま亡くなってしまったのが悔しくてなりません。【湧々堂】
第1楽章のツボ
ツボ1 スローテンポでじっくり歌い上げ、音色感は素晴しいが、ニュアンスの余韻と陰影は意外にも少なく、どこか茫洋としている。
ツボ2 弱音にデリカシーがあり、哀愁が漂う。しかし、16分音符と8分音符の繋がり(44小節等)があまりにも軽く、表情が徹し切れていないのが露呈している。
ツボ3 表情が固い。
ツボ4 心はこもっているが、呼吸と表情が膨らまない。
ツボ5 幾分テンポを落とす。スフォルツァンドの意味がほとんど感じられず、感傷的なニュアンスを強めているが、どこか真実味に欠ける。
ツボ6 ヴァイオリン群の方だけを向いて指揮しているのか?パート全体が融合せず、ぎすぎすしている。
ツボ7 ピチカート第1音直前の間合いがあまりにも悪く、素人くさい。どんな呼吸をしたらこうなるのか?
ツボ8 テンポはほとんど変わらない。木管とヴァイオリンが全く別の方向を向いて音楽を奏でており、一体となってない。ヴァイオリンの表情は甘美な音色美と共に心を捉える。
ツボ9 テンポ変動なし。16分音符は良く聞き取れる。ない。
第2楽章のツボ
ツボ10 LPO盤同様、弦は、聞えないくらいのピアニシシモで開始するが、音楽自体が停滞している。ホルンは第1音でズッコケるが、20小説のフレージングのセンスは見事。
ツボ11 一切呼吸を溜めることなくなだれ込むが、緊張感に欠ける。ここからクラリネット・ソロまでのフレージングの呼吸は徹底的に浅い。
ツボ12 クラリネットはニュアンスを決めきらないまま吹き通している感じ。ファゴットはニュアンスが決まっている。
ツボ13 直前で長い間をとって開始し、ピチカートを丁寧に鳴らすのはLPOと同じ、しかし、ピチカートの休符ごとに音楽の流れが寸断されるように、根本的に演奏に対する緊張感が不足している。
ツボ14 ティンパニの一撃を強調。テンポをここから性急にアップさせるのが珍しいが、音楽の高揚には結びつかず、テンポが速いという事実とトランペットの音型が終始突出しているバランスの悪さが目立つ。LPO盤との違いが最も顕著な箇所。
ツボ15 痩せ気味の弦とサクサクとしたテンポ感が意味不明。
第3楽章のツボ
ツボ16 テンポを落としてから入る。
ツボ17 弦のテンポが先走る。管楽器はオマケように響くだけ。とにかく各パートがバラバラ。3:21でテンポを落とすのが珍しいあまり意味がないように思う。
ツボ18 この連携は完璧!かなりリアルに録られているのではっきり聞き取れる。
第4楽章のツボ
ツボ19 低速だが驚くほどの遅さではない。全体の音色トーンは良くまとまり、不器用なテヌートもここでは味わいにも通じている。ただし、いくらVPOとはいえ、縦の線のズレが頻出するのは、ロストロポーヴィチの棒の拙さゆえだろう。
ツボ20 主部に入るまでのニュアンスは、強弱操作を中心としてかなり入念。ホルンはほとんど裏方。
ツボ21 58小節冒頭、62小節、66小説のアクセントのみティンパニが浮上し、他は聞こえない。ほとんど緊張感が増幅されない。
ツボ22 全く無視。
ツボ23 コントラバスに対して全く何の指示も与えていないことが窺える。
ツボ24 ほとんどテンポは変えていない。
ツボ25 強打ではないが、明瞭な一撃。
ツボ26 直前でテンポ・ルバートして、主部冒頭のテンポを採用。
ツボ27 極めて遅いテンポ。しかし、音の重量感は全く変わらないので、何かの警告を予感させるような音楽の重みはない。
ツボ28 本来の音価よりかなり長く、間延びしているほど。弦とトランペットのバランスにあまりにも無頓着。
ツボ29 最悪!異様に長い全休止で完全に止まっている!
ツボ30 とうとうと流れる弦に対し、洗練されたリズムのトランペット。どう考えてもちぐはぐ。共に音は切っているが。
ツボ31 改変なし。
ツボ32 確信に満ちたトランペットに対し、何と弱気なホルン…。
ツボ33 インテンポで終結。4つの打ち込みテンポを落としてしっかり打ち込み、最後に来て音を凝縮してくれた感じ。



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