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器楽曲M〜メンデルスゾーン



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メンデルスゾーンMENDELSSOHN
無言歌集(26曲)
オルガ・トヴェルスカヤ(フォルテピアノ) 1998年 デジタル録音
OPUS111
30-183
“フォルテピアノで初めて実現した、涙に染まった『無言歌』”
「ヴィルトゥオーゾ作品には興味がない」と言い切るトヴェルスカヤの真意をひしひしと伝える感動作です。決してサロン的な気軽さで曲に接するのではなく、彼女自身の人生に照らしたようなドラマ性を感じさせる歌い口と、表現の許容量が狭いと思われがちな古楽器のイメージを覆すほどの音色の多様性は、この楽器への惚れ込み方が尋常でないことの何よりの証です。特に、短調の曲で熱い共感を込めながらも埋没せず、聴き手側に泣かせる雰囲気作りは全く見事!有名な「ヴェネティアの舟歌」で、リズムを微妙にスウィングさせる自然さなど、魅力満載です。

無言歌集(20曲)
春の歌(イ長調Op.62の6)/ヴェネツィアの舟歌(ト短調Op.19の6)/デュエット(変イ長調Op.38の6)/民謡(イ短調Op.53の5)/5月のそよ風(ト長調Op.62の1)/紡ぎ歌(ハ長調Op.67の4)/子守歌(ホ長調Op.67の6)/浮き雲(変ホ長調Op.53の2)/道に迷って(ロ短調Op.30の4)/家もなく(ホ短調Op.102の1)/甘い思い出(ホ長調Op.19の1)/狩りの歌(イ長調Op.19の3)/慰め(ホ長調Op.30の3)/失われた幸福(ハ長調Op.38の2)/詩人の竪琴(ホ長調Op.38の3)/ヴェネツィアの舟歌(イ短調Op.62の5)/失われた幻影(嬰へ短調Op.67の2)/うわごと(変ホ長調Op.85の3)/旅人の歌(変ロ長調Op.85の6)/信仰(ハ長調Op.102の6)
クリストフ・エッシェンバッハ(P) 1975年 ステレオ録音
ユニバーサル
UCCG-5094
“エッシェンバッハの詩的センスを端的に示す名演奏!”
エッシェンバッハの内省の美学が、暖かな雰囲気を湛えながら迫ります。最初に置かれた“春の歌”は、パッと花が咲いたような開放感を持って表現することも可能ですが、ここでは心のときめきを一人で温める風情でひっそりと奏でられるのが、心に染みます。続くト短調の“ヴェネツィアの舟歌”も、徹底して音楽は内向型で、次第に音色の翳りを濃くしながら、最後は音像かぼやける寸前まで感傷的なニュアンスを湛えますが、諦めや絶望にまで陥らず、微かな光を失わないところに、エッシェンバッハらしいロマンを感じずにはいられません。“子守唄”のチャーミングなリズムの揺れも耳をくすぐりますが、“家もなく”や“失われた幻影”で、深い沈静の佇まいを保ったまま、その中に潜むドラマティックな情感をじりじりと燃やすのには、彼の才能を痛感すると共に、この曲集の計り知れない奥深さを思い知らされます。表面的な表情付けだけでは歯が立たない小品たちの真価を伝える演奏として。忘れることができない名演奏です!

厳格な変奏曲、ロンド・カプリチオーソ、6つの前奏曲とフーガ、弦楽四重奏曲のカンツォネッタ
ダニエル・ラヴァル(P) 1994年 デジタル録音
Valois
V-4729
“メンデルスゾーンの息吹を大切に育んだ名録音!”
ペルルミュテール門下のラヴァルの名演!「ロンド・カプリチオーソ」は、序奏の優美な雰囲気から、いかにもメンデルスゾーンらしい軽妙なリズムの華やぎへの転じ方が実に鮮やか!艶やかな打鍵と共に、作品の持つ色彩と良い意味でのサロン的な気品を伝えきっています。「前奏曲とフーガ」は、その美しいタッチはそのままに、じっくりと各声部の絡みを見事に統合しながら、あくまでもバッハとは違うロマンの香りを着実に引き出してくれます。特に第3の変奏曲とフーガの春の日差しを思わせる温かさや、第5フーガの心地よい緊張は絶品です。「厳格な変奏曲」も厳しく造型しながらもベートーヴェンのように剛直にはならず、持ち前の気品溢れるタッチを硬軟自在に使い分けて、見事に歌心の込め尽くしています。第1変奏からその歌のセンスがいつまでも浸っていたいほど魅力的で、芸術的な壮麗さに溢れる終曲まで、見事に一貫したドラマを築いています。最近はこの曲もフォルテピアノで弾かれることが少なくないですが、ピアニスティックな面をいかんなく発揮したこの演奏を聴くと、これらの作品の真価がひしひしと伝わり、心の染みます。

ピアノ・ソナタ第1番、ピアノ・ソナタ第2番、ピアノ・ソナタ第3番、ロンド・カプリチオーソ
フレデリック・チュウ(P) 1993年 デジタル録音
H.M.F
HMU-907117
廃盤
“メンデルスゾーンの天才を思い知る、ソナタOp.106の魅力!!”

HCX-3957117
メンデルスゾーンがまだ10代の頃の清明なテクスチュアにあふれる作品を集めた一枚。「第1番」、第3楽章までは静かな詩情と、メンデルスゾーンらしい深刻ぶらないパッセージが新鮮な味を残し、第4楽章で才気爆発。ここでメンデルスゾーンらしいを健康的なフレーズを無窮動的に展開していきますが、チュウはそんなメンデルスゾーンの向こう見ずな息吹を余すところなく再現。最も若い12歳のときに書かれたOp.105は、ベートーヴェンの影響が濃厚で、第1楽章は急速なテンポで情熱的な音楽が飛翔。後の「真夏の夜の夢」を思わせる風情も顔を出します。低音で終始鳴らされる悪魔の囁きのようなパッセージが、それだけが突出することなく、音楽全体の骨格となっているあたりはまさに天才技ですが、まるで作曲者になり代わったようなチュウの明快なタッチが、その魅力を十分に伝えてくれます。3曲中最大のおススメは、Op.106。がっちりとした構成は全く揺ぎなく、メンデルスゾーンとベートーヴェンが見事に融合した大傑作で、「ハンマークラヴィア」のメンデルスゾーン版といいたくなるほど魅力的。第3楽章はもう天才技そのもの!たった3つの音を積み重ねていくだけの冒頭部分から心に染みます。チュウも、その魅力を十分に感じ取った可憐なピアニズムを繰り広げ、部屋中に甘い香りが立ち込めます。しかも最後は、それをかき消すかのような怒涛の波が押し寄せ、アタッカで終楽章になだれ込むという粋な構成!



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