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内容 |
演奏者 |
TKC-101
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ヴァイオリン小品集「愛のよろこび」
ヴュータン:「サロン風小品」〜第1番「華麗なるサロン風小品」Op.22-1
ヴュータン:「サロン風小品」〜第2番「エア・ヴァリエ」Op.22-2
フバイ:「5つの性格的な小品」〜「ボレロ」Op.51-3
アウリン:「4つの水彩画」〜第2曲「ユーモレスク」
ヴァイル:ユーカリ・タンゴ
ドルドラ:セレナーデ第1番イ長調
メトネル:おとぎばなしOp.20-1
ランデッカー:サルタレッロ奇想曲Op.17-2
マルティーニ:愛のよろこび
ハルフター:バレエ「ソナティナ」〜「ジプシーの踊り」
トセリ:セレナーデOp.6-1
ジット:「モザイク」12の小品〜第12 番「ボレロ」Op.95-12
サマズィユ:スペインの歌/ディニーク:ひばり
ヴィエニアフスキ:クヤヴィアク
コープランド:「ロデオ」〜「ホーダウン」 |
辻井 淳(Vn) 、藤井由美(P)
録音:2013 年8 月 滋賀県高島市ガリバーホール
プロデューサー:太田憲志(オタケンレコード)
※新録音 |
| NHK E テレ「クインテット」のアリアさんのヴァイオリンでお茶の間にお馴染みとなった辻井淳のオタケンレコード移籍第一弾のヴァイオリン小品集!今回も聞き覚えのある名曲からSP
レコードより楽譜を起こしたという秘曲まで網羅したヴァイオリン・ファン必携の1枚となっております。
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TKC-102
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辻井 淳/ヴァイオリン小品集「カヴァティーナ
フバイ:「6つの小品」より第1番「祈り」Op.121-1(5:09)
シューベルト:「12 のバガテル」より「蜂」(ミツバチ)Op.13-9(2:12)
フルッフ:イン・メモリアムOp.65(12:22)
ハルフター:「2つのキューバ風小品」より「ハバネラ」(シェリング編)(3:09)
シューマン:「3つのロマンス」より第2 曲イ長調Op.94-2(クライスラー編)(4:34)
ヴィエニャフスキ:キャプリス風練習曲イ短調Op.18(クライスラー編)
ブラームス:ワルツ.イ長調Op.39-15(ホッホシュタイン編)
オルンシテイン:ヘブライ風幻想曲
ポッパー:妖精の踊りOp.39(ソーレー編)
ドヴォルザーク:「ジプシーの歌」より「わが母の教え給いし歌」Op.55-4(クライスラー編)
ドリゴ:バレエ「百万長者の道化師」より「セレナーデ」(アウアー編)
ハルフター:バレエ「ソナティナ」より「羊飼いの踊り」(マンソ編)
レフ:「6つの小品」より「カヴァティーナ」Op.85-3
ブロッホ:アボダー
アラール:「16 のサロン風小品」より「ブリンディジ
ワルツ」Op.49-16 |
辻井 淳(Vn)、藤井由美(P)
2014 年8 月 滋賀県高島市ガリバーホール、
プロデューサー:太田憲志(オタケンレコード)
エンジニア:松田淳一(アンサンブル・ベガ
ステージ・プランナー) |
音楽は実演で聴いてこそ、真の感動が得られるものです。このことに異議を唱える人はいないでしょう。しかしそうだからと言って、録音がなおざりにされるのは、いかがなものかとも思われます。かつて演奏家の多くは、録音というものに興味を持たなかったし、今でもそのような方がおられます。かく言う辻井さんもそのお仲間の一人でした。
ところが磯田博士との出会いによって、録音に開眼されたようです。博士の理論は、録音が音楽をありのままに捉えることが出来るなら、録音は実演と同等あるいは時にそれ以上の感動を伝えることが出来ると言うもので、実際私達はそれを体験しました。以来、毎年ソロ作品一作のペースで今日までやって参りました。
辻井さんの録音の目的は、実演と同様、音楽の感動を伝えることで、これは首尾一貫変わることがありません。今日では、パソコンの進化によって、テイクごとの良いとこ取りで外見的により完璧なものに仕上げることが出来るようになりましたが、辻井さんはそのことに最小限の興味しか示しません。むしろ録音期間中、実演風にプログラム通りを何度か弾いていただくという音楽の流れを重視した録音方法も変わることがありません。
そんな中で私が毎回驚かされるのは、これだけヴァイオリン小品集の回を重ねるにあたり、もうマンネリ化してもよさそうなのに、録音当初から伴奏を引き受けてくださっているピアニスト藤井さん共々毎回進化しておられること。それと回を重ねる度に、当然有名曲は減ってくるわけで、勢い埋もれた秘曲が増えて来るのですが、これが又魅力的に聴こえ、聴いたとたんに親しみを覚えさせるものとなっていることです。
近年録音に関して、同じスタンスに立つ松田さん強力なエンジニアとして加わってくださることになり、かくなう上は辻井さんには末永く小品集を録っていただき、有名曲はもちろん、歴史に埋もれた秘曲の魅力をも発信し続けてほしいと願うのは私だけではないでしょう。(オタケンレコード
太田憲志) |
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TKC-103
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辻井淳〜愛の歌
エネスコ:バラード/ディニーク:時計
ビーチ:ロマンスOp.23
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第8番(カモネッティ編)
ハルフター:ドルシネア姫のセレナード
ヴュータン:アメリカの思い出
スクリャービン:3 度のエチュードOp.8-10(シゲティ編)
ミュザン:マズルカ
ダンブロジオ:カンツォネッタ/セレナータ
ブラームス:ハンガリア舞曲 第19番(ヨアヒム編)
フバイ:セギデイーリャOp.121-2
スーク:愛の歌(コチアン編)
サン=サーンス:ワルツ形式のカプリース(イザイ編) |
辻井淳(Vn)、 藤井由美(P)
録音: 2015 年8 月 ガリバーホール |
| 若書きにしては、堂々としたエネスクのバラードに始まり、ディニークで早くも辻井淳の神業に驚かされます。ビーチはロマンチックな曲想の優れたメロディメーカーで、今回の注目株。戦前のアメリカの女流ということで、興味をそそります。面白いのはヴュータンのアメリカの思い出。ヴュータンらしい序奏の後にすぐアルプス一万尺のメロディが。これが何度も変奏され、最後に盛り上げられます。他にもダンブロジオ等、これがクライスラーの作品ならもっとメジャーになっていたろうなと思わせる作品が目白押し。タイトルロールの愛の歌、最後のサンサーンスは誠に見事な名曲の名演と言えるのではないでしょうか?どうぞ今回も辻井淳のヴァイオリンの世界をご堪能くださいませ。(オタケンレコード
太田憲志) |
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TKC-104
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G線上のアリア
ゴセック:タンブラン
プリンチーペ:無窮動
バーレイ:夕暮れ
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第 1 番(カモネッテイ編)
バッハ:G 線上のアリア(ウィルヘルミ編)
グレインジャー:岸辺のモリー
チェイジェス:ハシッド
バーレイ:おどけたワルツ 作品21
サンサーンス:アンダルシア奇想曲
シューマン:献呈(アウアー編)
グリンカ:ひばり(アウアー編)
パールマン:ラビの夫人の踊り
レヴリィ:3 つのへブライ舞曲
ホアキン・ニン:グラナディーナ
イベリア狂詩曲
黒人霊歌:私の悩みは誰も知らない(ジョンソン編) |
辻井淳(Vn)、藤井由美(P)
録音:2016 年8 日滋賀県高島市ガリバーホール |
| 「次世代に残すべき小品300 曲」を目標に1997
年よりスタートし、現在まで240 曲ほど 収録、絶版楽譜とともにデータベース化を予定しています。300
曲の基準はヴァイオリン本 来の「美しさと響き」を持つ音楽です。これを踏まえて名曲を探していきます。このCD
にも バーレイの作品など耳を傾けるべきものがあります。 |
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TKC-105
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2つのギター
デマレ:リゴードン(メラルティン編)
ポッパー:紡ぎ歌(アウアー編)
ダンブロジオ:マドリガル
フバイ:6つのハンガリア詩曲〜第6曲
グラズノフ:瞑想
バッハ:アリオーソ(シゲティ編)
グレインジャー:モリスもどき
リムスキー=コルサコフ:インドの歌(クライスラー編)
ギルバート:マリオネット・スケルツォ
アクロン:ロマネスカ
スメタナ:「我が故郷より」〜第2番
ラウプ:サルタレロ
オンドジーチェク:スケルツォ奇想曲
バツェヴィッチ:オヴェレック第1番
アルボース:ジプシー風セギディーリャ(カモネッテイ編)
レハール:セレナード(クライスラー編)
ロシア民謡:2つのギター(カモネッテイ編)
コールリッジ=テイラー:深い河 |
辻井淳(Vn)、藤井由美(P)
録音:2017 年8 日滋賀県高島市ガリバーホール |
| このCD シリーズは、こんにちでこそ演奏される機会が減った小品の詰め合わせではあ
りますが、人々の記憶から消え去るには余りにも惜しいものまでを網羅しています。
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TKC-106
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「賛仰」〜ヴァイオリン小品集
ボロウスキ:賛仰
グラズノフ:マズルカ・オブレック
ドビュッシー:月の光
ラモー:タンブラン
ビーチ:祈り
バーレイ:クリスマスの季節
シューマン:予言の鳥
ガルデル:タンゴ
コールリッジ=テイラー:時には母のない子のように
スコット:タラハシー組曲Op.73
コルンゴルト:組曲「空騒ぎ」Op.11 |
辻井淳(Vn)、藤井由美(P)
録音:2018 年8 月、滋賀県高島市ガリバーホール |
| 元京都市SOコンサートマスター、神戸女学院大学准教授の辻井淳のラ
イフワーク「次世代に残すべき小品300 曲」は1997
年より録音がスタートし、絶版 楽譜とともにデータベース化を予定しています。300
曲の基準はヴァイオリン本来 の「美しさと響き」を持つ音楽です。これを踏まえて名曲を探していきます。今回
の1 枚の発売で第1 段階の収録目標の300 曲まで、あと9
曲になりました。 ブックレットの辻井氏ご本人による「アイデンティティとオリジナリティ」に関する考
察も楽器演奏に携わる方には必読。 |
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TKC-107
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「秋の詩」〜ヴァイオリン小品集
ショパン:マズルカ
ブラームス:ハンガリー舞曲第12番
シャミナード:スペインのセレナーデ
スヴェンセン:ロマンスOp.26
ラウブ:ポロネーズ
バーレイ:バラの悲しみ
キロガ:グヮヒーラ第1番
レスピーギ:秋の詩
ミュザン:演奏会用ワル
ハチャトゥリアン:アイシェの踊り
ダンブロジオ:ロマンス
スコット:蓮の国
グリエール:ロマンス
パガニーニ:ソナタ第12番 |
辻井淳(Vn)、藤井由美(P)
録音:2019 年8 月、滋賀県高島市ガリバーホール |
| 元京都市SOコンサートマスター、神戸女学院大学准教授の辻井淳の
ライフワーク「次世代に残すべき小品 300 曲」は
1997 年より録音がスタートし、 絶版楽譜とともにデータベース化を予定しています。300
曲の基準はヴァイオリ ン本来の「美しさと響き」を持つ音楽です。これを踏まえて名曲を探していきま
す。今回の1 枚で第1 段階の収録目標の300 曲を超えました。
ブックレットの辻井氏ご本人による「クラシカルな即興性と上質娯楽音楽という
要素を併せ持つ独自の世界、ヴァイオリン小品とは」と題する読み物や、各曲
に対する詳しい解説も必読。巻末掲載された収録済の全305
曲の作曲家別索 引は圧巻です。 |
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TKC-108
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「ジョスランの子守歌」〜ヴァイオリン小品集
ニン:エステーヴェの主題による舞曲の調べ
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第1番(クライスラー編
フランク:アンダンティーノ・クゥイトーゾ
キロガ:ロンダージャ
ドビュッシー:巷に雨の降るごとく
クライスラー:道化師のセレナーデ
トゥリーナ:古典的な変奏曲
クーベリック:メロディ
キロガ:ハバネラ
ドヴォルザーク:インディアン・ラメント
R.シュトラウス:「薔薇の騎士」からワルツ
ゴダール:ジョスランの子守歌
サラサーテ:ペテネラス
バルデス:ジプシーのセレナーデ |
辻井淳(Vn) 、藤井由美(P)
録音:2020 年8 月、滋賀県高島市ガリバーホール |
今回取り上げたプログラム、前出の CD もすべて小品と呼ばれるものです。これ
らは交響曲やソナタなどの大規模作品とは一線を画していて、内容としては身近な
生活に根ざしたものとなっている場合が多いのです。規模が大きくなるにつれ、そ
の内容は抽象的なもの、普遍的なものとなり、理解しようと身構えれば甚だ困難な
ものとなっていきます。「運命」や「ジュピター」など作曲家本人の発案ではなくイメ
ージ等から名付けられた名作も多々ありますが、「ジュピター」などに至っては解釈
がギリシャ神話になぞらえるところまで行きつくものもあるようで、一般人の理解を超
えてしまっているケースもあるようです。果たしてそこまで難解かどうかは別にして、
聴きたいと切望している人は多いのも事実です。案外、当の作曲家本人は音を上
下に遊ばせるがごとく、楽しみを以て単純に考えているのかもしれません。このあた
りも想像して日常の会話のごとき小品を気楽に味わうのも一聴一幸ではないでしょ
うか。(辻井淳 ライナーノートより)
※レコード芸術2021 年12 月号準推薦。 |
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TKC-109
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「プラターに再び花咲き」〜ヴァイオリン小品集
(1)パデレフスキ:メヌエット
(2)イエロ:ホタ・カプリッチョ
(3)ニン:「5つの回想」よりホセ・バーサの主題による
(4)クライスラー:ディッタースドルフのスタイルによるスケルツォ
(5)グリーディ:「2つの小品」より即興曲
(6)グリーディ:「2つの小品」より小スケルツォ
(7)ゴダール:間奏曲〜ヴァイオリン協奏曲「ロマンティック」より
(8)サラサーテ:ミラマール・ソルティコ
(9)ベートーヴェン:ロンド
(10)トルドラ:朝霧のソネット
(11)トルドラ:落穂拾い
(12)キロガ:アルゼンチン風の踊り
(13)キロガ:グァヒーラ第2番
(14)モナステリオ:アルハンブラよさらば
(15)シュトルツ:プラターに再び花咲き
(16)ドヴォルザーク:マズレック
(17)フィシェル:アモローソ |
辻井淳(Vn)、藤井由美(P)
録音:2021年8月、滋賀県高島市ガリバーホール |
| ソリスト、室内楽奏者、宮川彬良率いるアンサンブル・ベガのメンバーとして活躍
する傍ら、小品集の録音をライフワークとしている辻井淳。そんな辻井の小品集
23枚目のアルバムです。このアルバムを含めると実に
336曲も CD 化され(ISODA レーベル、OTAKEN
レーベル)、レコード芸術特選などの高評価を得ています。解説
も辻井が担当しており、今回は演奏における「立場」についてユニークな論考がされ
ており、また一曲ごとにも丁寧に解説されています。
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TKC-111
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「天使のセレナーデ」〜ヴァイオリン小品集
(1)ブラーガ:天使のセレナーデ
(2)バーレイ:華やかなワルツ
(3)キロガ:アンダルシアの歌と踊り
(4)マクダウェル:野ばらに寄せて
(5)シュポア:スケルツォ
(6)クレイン:ヘブライ奇想曲
(7)バックス:地中海
(8)ニン:アングレの主題によって
(9)スコット:舞曲
(10)サンドラー:エイリ・エイリ
(11)フィオリオ:練習曲
(12)コミタス:親愛なるマラル
(13)マネン:カタロニア
(14)スコット:ロマンス
(15)シャスラン:ジプシー舞曲 |
辻井淳(Vn)、藤井由美(P)
録音:2023年5月、滋賀県高島市ガリバーホール |
| ソリスト、室内楽奏者、宮川彬良率いるアンサンブル・ベガのメンバーとして活躍
する傍ら、小品集の録音をライフワークとしている辻井淳。そんな辻井の小品集
25枚目のアルバムです。録音曲数もなんと367
曲に到達!(ISODA レーベル、 OTAKEN レーベル)。
アルバム・タイトルの「天使のセレナーデ」はイタリアのチェロ奏者で作曲家のガエタ
ーノ・ブラーガ(1829-1907)の作品で現在は実質のこの作品のみで知られる作曲家
です。最後は現代の作曲家フレデリック・シャスラン(b.1963)のジプシー舞曲で締め
ます。 今回も解説は辻井淳自身によるもので、「ヴァイオリニストのひとりごと」と題した
4ページに渡る読み応えのあるコラムと、各作品の詳細な解説も充実しています。
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TKC-304
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バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番*
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」# |
ユーディ・メニューイン(Vn)*
エトヴィン・フィッシャー(P)#
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
フィルハーモニアO
録音:1953年9月12日&13日*/1951年2月19日&20日#、以上ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ
※原盤:米HMV LHMV-3*/米HMV LHMV-4# |
| 遂に、フルトヴェングラー初期HMV盤の未開封新品発見!ものは米LHMV3の品番を持つメニューインとのバルトークのヴァイオリン協奏曲。例のN氏のコレクションの中から発見され、同氏の全くのご好意でこの度CD化を許されました。フルトヴェングラーの演奏はベートーヴェンなどにおいてその真価が発揮されるのは言うまでもないことですが、前衛的な面を持つこうした近代作品においてこそフルトヴェングラーの天才が際立つのも事実です。全く古さを感じさせない録音とも相まって今までに聴いたことのない氏の新境地が開けたと言って過言ではないでしょう。メニューインもこの時期の氏との一連の協奏曲録音の中でこのバルトークが一番良いのではないかと思われます。私事で恐縮ですが実際小生が知人の演奏家達のレコーディングでいつも使っているホールにフルトヴェングラーとメニューイン現われて小生がそのモニター室でレコーディングに立ち合っているかのような錯覚に襲われて板起こし中震えが止まりませんでした。これはフルトヴェングラーの録音中音楽的にもオーディオ的にも最もすぐれたものの一つに数えられるのではないでしょうか。カップリングは言わずもがなのフィッシャーとの皇帝。米LHMV4の品番を持つこちらは未開封ではありませんがバルトークに準ずるミント盤です。但し録音年代が多少古く(1951年)音的にはバルトークのようにはいきませんが、それでも既存盤とは異次元の音を聴かせます。 (オタケンレコード
太田憲志) |
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TKC-324
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マーラー:交響曲第7番「夜の歌」 |
ヘルマン・シェルヘン(指)
ウィーン国立歌劇場O
録音:1953年 ウィーン、コンツェルトハウス、モーツァルトザール
原盤:英ニクサ WLP 6211-2 |
| CDショップの売れ残りワゴンセ−ルの常連指揮者は、ヘルマン・シェルヘンだと、口の悪い業界人は言います。何故、これ程、シェルヘンの人気は低下したか?小生は、シェルヘンの既出CDの音質の悪さが、影響しているのではないか、と推測します。そこでこの度、当社はかねてより入手しておりました英ニクサ初版LPのマラ7と米ウェストミンスタ−初版LPのマラ5で、シェルヘンの真価を問うことに致しました。まずは、英ニクサのマラ7。重さ200グラムにも及ぶ初期厚盤の叩き出す音と言ったら・・・・本当に度肝を抜かされますよ。盤の状態は、さすがに出来て半世紀以上も経ちますので、塩ビの経年変化によるものと思われるスクラッチノイズが、全編にありますが、楽音とノイズがきっちり分離していること、楽音が強力に再生されることから、慣れればあまり気にならなくなると思われ、ノイズ軽減処理はしておりません。又、レ−ベルひげが皆無なことから、音溝を傷める初期の重針圧での通針はなかったものと思われます。それにしても驚くべきは、当時の米ウェストミンスタ−社の録音技術の凄さです。同時期のHMVのフルトヴェングラ−の音と比べると、大きく差をつけていることがわかります。マ−ラ−ファンはもとより、マ−ラ−はどうも、と言われる方、特にマラ7はさっぱりわからん!という方にこそ、御一聴いただければと、存じます。実は小生も、この盤でマラ7にやっと親しみをもてるようになった者です。(オタケン・レコード
太田憲志) |
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TKC-326
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ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第19番ヘ長調K.459* |
カール・シューリヒト(指)
パリ音楽院O
シュトゥットガルトRSO
クララ・ハスキル(P)
録音:1957年4月30日、5月2&6日パリ・サル・ワグラム、1956年7月4日ルートヴィヒスブルク城・バロック=テアーター* |
TKC-327
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ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
交響曲第7番イ長調* |
アンドレ・クリュイタンス(指)BPO
録音:1958年3月10,11&13日、1957年2月*、ベルリン、グリューネヴァルト教会(ステレオ録音) |
| 鏡面CDとは、一言で言えばCDの信号面のポリカーボネートを取払ったCDのことで、レーザー光線が金属面に埋め込まれた信号を直接読み取るため、実に驚嘆すべき音が再現されます。ただ残念なことに、鏡面CDは今のところ持ち運びが出来ず、再生にも諸々の制約があって、あくまでも工場内での実験的試聴に限られています。そこでこの鏡面CDの音をデジタルコピーし、それをマスターにして通常のCDにするだけでもかなりの効果があるのではと実験したところ、この度、データ上でも聴感上でも鏡面CDにほぼ遜色ないCDの製作に成功いたしました。音源は鏡面CDの性質上、どうしてもスクラッチノイズを避けることが出来ないアナログディスクは不向きで、今回は提供されたデータ音源を使用させていただきました。まずは、シューリヒトとクリュイタンスのベートーヴェン。既出盤とは異次元の鮮明な音というだけではなく、彼らの棒によってベートーヴェンの音楽が立体的に構築されていく様が、如実に見て取れます。音質の向上が指揮者を格上げさせている好例と言えましょう。今回不思議なのは、マスターから直接CD化するより、いったん鏡面CDに落としてからCD化する方が格段に音が良いという現象で、デジタルオーディオの奥深さを感じさせます。ぜひ貴方様の御耳でお確かめ下さいませ。尚、シューリヒトの余白に収めさせていただきましたハスキルとのモーツァルトの今回のリマスタは、ハスキルのピアノをきわめて明瞭に捉えた稀有のもので、ゲネプロで全力を出し切り本番は不発、というハスキルの汚名を返上するのに十分なものでしょう。末永く聴いていただくに足るCDであることを保証いたします。(オタケン・レコード太田憲志) |
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TKC-333
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ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」* |
カール・シューリヒト(指)
パリ音楽院O
シュトゥットガルトRSO
クララ・ハスキル(P)
録音:1957年12月18&20&23日パリ・サ
ル・ワグラム、1952年5月23日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム* |
TKC-342
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ワーグナー:神々の黄昏(ハイライト)
夜明け〜ジークフリートのラインへの旅
ホイホー!ホイヘー!〜ジークフリートの死
ジークフリートの葬送行進曲
ブリュンヒルデの自己犠牲 |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
ミラノ・スカラ座O&cho
キルステン・フラグスタート(ブリュンヒルデ)、
マックス・ロレンツ(ジーククリート)
ルートヴィヒ・ウェーバー(ハーゲン)、
ヨーゼフ・ヘルマン(グンター)
録音:1950 年4 月2 .4. 6 日, ミラノ・スカラ座
※原盤:ミラノ放送局テストプレス盤 |
| この演奏は、ドイツより持ち込まれたテレフンケンのレコーダーとBASF
のテープを用い、ミラノ 放送局によって収録されたことが判明しております。かつてワルター協会から出たものは、テープから音盤に転写されたものからの復刻で、ノイズの多さには辟易したものでした。その後、チェトラ
から元テープ起こしと銘打ったレコードが出ましたが、確かにノイズは少ないが、テープの劣化は覆うべくもありませんでした。その後
CD 時代になって、このテープ音源から様々な
CD が製作されましたが、 強烈なデジタルリマスタリングによって、音が改変されたものがほとんどでした。この度、在阪某所より当社に持ち込まれたテスト盤は、テープより転写された音盤を復刻したものですが、この音盤の保存状態が余程良かったらしく、声もオケも極めて明瞭に鳴っております。又、周波数レンジ、ダイナミックレンジとも広く、元盤に起因する僅かなノイズを忍べば、通常の鑑賞
に十分耐え得るものと存じます。勿論今回もノイズ取りを含めた一切のデジタルリマスタリングは排し
ておりますので、よりオリジナルに近い音でのご鑑賞が可能かと思われます。演奏につきましては、もう皆様よくご存知の通りのものでございますが、今回の復刻で特に思い至ったことは、フラグスタート
を当代随一のブリュンヒルデ歌いにしたのは、指揮者はあまたおれどフルトヴェングラーをおいて他にはいないのではないか?ということです。(オタケン・レコード太田憲志)
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TKC-343
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MG非売品見本盤復刻〜フルトヴェングラー第3弾
(1)シューマン:交響曲第4番
(2)ウェーバー:「オイリアンテ」序曲
(3)シューマン:「マンフレッド」序曲
(4)ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
BPO
録音:(1)1953年5月14日ベルリン・イエス・キリスト教会
(2)1954年5月4日パリ・オペラ座ライヴ
(3)1949年12月18日ベルリン・ティタニア・パラスト・ライヴ
(4)1950年6月20日ベルリン・ティタニア・パラスト・ライヴ
音源:(1)-(3)MG6009 白レーベル非売品見本盤
(4)MG6004 白レーベル非売品見本盤 |
CD 時代になって30 年、出る度に買い直して来たグラモフォン盤におけるフルトヴェングラーCD
遍歴は、結局のところかつて聴いた MG シリーズのレコードの音を求める旅であったと気づかされました。特にシューマンの交響曲第4番の裏面に入っていたマンフレッド序曲は、CD
ではついに MG シリーズのレコードで聴いた感動は得られずじまいでした。ある中古レコード店の店主によれば、一度手放した
MG シリーズのレコードを、買い戻しに来られる客が少なくない、とのことです。最近のCD
は確かに音盤の数値上の特性は向上しており、そこにフルトヴェングラーなどという大古録音を入れる場合、リマスタリングが行われるのですが、デジタルはアナログに比べエンジニアの音の嗜好が反映される可能性が高いと思われます。
今回、MG シリーズのレコードの白レーベル非売品、見本盤の美麗盤より復刻した一連の
CD は、プチノイズ取り、ヒスノイズ取りを含めた一切のリマスタリングを排したものに仕上げております。さて、このCD
に収められたシューマンの交響曲第4番は名演の誉高いもので、音の方も元々良かったのですが、今回は切り立ての見本盤特有の立ち上がりの良さと、ピュアアナログ独自の芳醇さを兼ね備えた音により、一層楽しんでいただけたら幸いです。
(オタケン・レコード太田憲志) |
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TKC-344
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ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調Op.60
ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58* |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO
コンラート・ハンセン(P)
録音:1943年6月27−30 日ベルリン・フィルハーモニー・ホールでの放送録音
1943年10月30 日−11月3 日 ベルリン・フィルハーモニー・ホールでの実況録音
*
音源:MG6013、MG6011* (何れも白レーベル非売品見本盤) |
| 本 CD に収められた2つの4番は、今回のシリーズの中でも、盤の状態が非常に良かったもので、交響曲の第3楽章以外、プチノイズはほとんど聞こえません。演奏面では、交響曲もさることながら、協奏曲でのハンセンの一世一代の名演奏をお楽しみいただければ幸いです。
(オタケン・レコード太田憲志) |
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TKC-351
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ベートーヴェン:交響曲第9 番「合唱付」 |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
VPO
ウィーン・ジング・アカデミー
イルムガルト・ゼーフリート(S)
ロゼッテ・アンダイ(A)
アントン・デルモータ(T)
パウル・シェフラー(Bs)
録音:1953 年5 月31 日ウィーン
原盤:F669.056〜7 |
| 今回 '53/5/31 の第九のためにN氏より提供されたレコードは、蔵出し未通針独協会盤
です。ヘッドホン試聴でも、レコードに起因するプチノイズはほとんど検知されず、音の方
も元音のごくわずかな不備以外、明瞭に録れております。当録音は、レコードでは以前ワ
ルター協会盤が出ておりましたが、それは、放送のダビング録音らしく、その後出たCD
諸 盤も、リマスターが過度になされたものが多く、満足出来る音質とまではいきませんでし
た。 この度の独協会盤は、マスター音源から採られたもので、この演奏が、初めて鮮明な音
で鳴ったと言って良いのではないでしょうか?
演奏の方もこの盤で聴きますと、まことに 満足のいくような出来ばえで、バイロイトの第九と最晩年のルツェルンの第九の良さを併
せ持ったものとなっているのではないかと存じます。さらに共演者がウィーン・フィル及びウ
ィーンのソリストたちということで、フルトヴェングラーの何かしら共演者に対する敬意のよう
なものも感じられます。その意味でこれは、ワインガルトナー的な要素も加味されたフルト
ヴェングラーの第九としては、きわめてユニークな立ち位置にある演奏と言うことが出来ま
しょう。 (オタケン・レコード太田憲志) |
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TKC-355(2CD)
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バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ(全曲) |
ジョルジュ・エネスコ(Vn)
原盤:米コンチネンタルCLP104-106(最初期赤ラベル厚盤) |
| このCDの音源となったレコードは、米コンチネンタル・オリジナル盤です。当盤は国内にせいぜい数セットしか存在しない超貴重盤です。針を落としてみると、この時代のレコード相応のプチプチ・ノイズはありますが、幸いなことに重針圧のSP針によって音溝が潰れておらず、しっかり音をゲット出来ました。
エネスコの無伴奏と言えばこれまで音程の狂い、演奏技術の劣化等が言われてきましたが、オリジナル盤の正確な復刻によって、全く狂いのない音程、晩年になっても衰えを知らぬエネスコの見事な演奏技術が明らかにされました。これは晩年のエネスコの評価を一変させる復刻と言っても過言ではないでしょう。エネスコのヴァイオリンには官能性と精神性が奇跡的に共存しておりますが、今回それが見事に捉えられております。少し大げさですが、仮に人に苦しみや悲しみを乗り越えさせる力を持つ音楽があるとすれば、今回復刻したエネスコのバッハこそまさにそれにあたるのではないか?などと言うことを考えさせられた次第です。
尚、プチノイズ取りを含む一切のデジタルリマスタリングは当社の方針により行っていませんので、悪しからずご了承下さいませ。
(オタケン・レコード太田憲志) |
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TKC-356
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ベルリオーズ:作品集
(1)幻想交響曲 作品14
(2)序曲「ローマの謝肉祭」
(3)ラコッツィ行進曲 |
(1)ピエール・モントゥー(指)サンフランシスコSO
(2)(3)アンドレ・クリュイタンス(指)パリ・オペラ座O
録音:(1)1950年2月27(1952とするデータも有)、(2)(3)1950年代
原盤:(1)米RCA音源の白レーベル非売品見本盤、(2)仏コロムビアFC25003 |
| ベルリオーズの幻想交響曲の録音と言えば、ミュンシュ、パリ管が定番で、長年トップの座に君臨してきましたが、今回その座を揺るがす録音が登場しました。登場と言っても、何も新たに登場したわけではなく、昔からあった録音で、モントゥー、サンフランシスコ響の録音です。この演奏は、もともと世評が高かったのですが、如何せん録音が悪く、そのこもった音は、演奏の真価を伝えていませんでした。音の悪さは、CD
になっても変わらず、荒れた平板な音には辟易としたものでした。ところが今回発見された見本盤は、まことに驚くべき音で鳴っており、初めて演奏の真価が明らかにされたと言えるのではないでしょうか?
盤の状態も非常に良く、盤に起因するノイズもほとんどありません。この音でミンシュ、パリ管と聴き比べますと、芸の深さではモントゥーの方が勝っており、ステレオにこだわらなければ、モントゥーに軍配を上げる方も少なくないと思われます。百聞は一聴に如かず。何はともあれ、ご一聴くださいませ。
なお、余白に入れましたクリュイタンスは、市販盤でプチプチノイズは有りますが、これ又リアルサウンドで再現されております。この曲は、TKC-303
と同曲同音源ですが、今回新たに最新カートリッジで復刻し直しました。
(オタケンレコード 太田憲志) |
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TKC-357
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ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
バイロイト祝祭O&cho
エリザベート・シュワルツコップ(S)
エリザベート・ヘンゲン(C.A)
ハンス・ホップ(T)
オットー・エーデルマン(Bs)
録音:1951 年7 月29 日バイロイト祝祭劇場に於ける実況録音
原盤:CC35-3165 用マスター |
| レコードコレクターは初版という言葉に弱いのですが、フルトヴェングラーファンは、初版
CD にも目の色を変えます。理由はデジタルリマスタリングの少ないよりマスターに近い音で、フルトヴェングラーを聴きたいからに他なりません。
確かに初期 CD は音がやや硬かったりするのですが、デジタルリマスタリングは最小限に抑えられており、それは何にも替えがたいことなのです。今回、入手した、バイロイト第九の初版CD(CC35-3165)のマスターCD-R
により極上の音で三たびバイロイトの第九が甦ったと言えるのではないでしょうか。
東芝EMI がこれ程のクオリティーでマスターを保存していたこと自体、まず驚きですが、では一体我々が聴かされていたあのもやもやした音は何だったかということになります。転写とプレスに劣化の原因があったとしか今となっては言いようがありません。ともかく今、私の前に広がっている音響空間は、ティンパニーが引き締まり、雲一つない青空のように抜けきった高域です。第九はあまたあれど、バイロイトの第九に勝る第九は無し。今回、初版CD
のマスターを聴き、益々その思いを強めた次第です。
尚、初版CD の演奏後の拍手は後付けが明らかであり、割愛いたしました。
(オタケンレコード 太田憲志) |
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TKC-358
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R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
交響詩「英雄の生涯」* |
フリッツ・ライナー(指)CSO
ジョン・ワイチャー(Vnソロ)*
録音:1954年3月8日、1954年3月6日*
原盤:米RCA 音源の白レーベル非売品見本盤 |
| レコードにおけるディレクターズ・カット盤とは、量産プレスに入る前に、関係者に配布される手焼きの試聴盤のことで、昔から通常プレス盤より音が良いと言われて来ました。今回入手したライナーの
R・シュトラウスはそのディレクターズ・カット盤であるばかりか、蔵出し未開封品でした。この度、その又とないチャンスを生かすべく、処女通針の一発録りを敢行いたしました。はたして結果は?
私の予想をはるかに上回るものとなりました。従来のアメリカ録音盤には、LP,
CD を問わずある種の粗っぽさがあったのですが、それが皆無であること。それに伴い、アメリカ録音盤がいわゆる本場物の代用品の立場を返上し、独自の地位を獲得したことが主な成果と言えましょう。実際、この音で聴きますと、ライナーがかってドレスデンのシェフであったことを想起させ、その理想をここで甦らせただけでなく、さらに突き抜けた世界を実現していることを目の当たりに出来ました。
それにしても、1954 年 3 月と言えば、フルトヴェングラーは存命中であり、毎度のことながら、歴史に“たられば”は無いのですが、あの反対さえなければ、将にこの音でフルトヴェングラーを聴けたかもしれないと思うと胸が締め付けられます。
まあ、何はさておき、百聞は一聴に如かず、是非ご一聴くださいませ。
(オタケンレコード 太田憲志) |
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TKC-361
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クライバーンのチャイコフスキー(蔵出し未開封ディレクターズ・カット盤)
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番* |
ヴァン・クライバーン(P)
キリル・コンドラシン(指)
RCA 響、シンフォニー・オブ・ジ・エア*
録音:1958 年5 月30 日カーネギー・ホール(スタジオ録音)、1958
年5 月19 日カーネギー・ホール(ライヴ録音)* 以上ステレオ
原盤:米RCA 音源の白レーベル非売品見本盤、米RCA
音源* |
| レコードにおけるディレクターズ・カット盤とは、量産プレスに入る前に、関係者に配布される手焼きの試聴盤のことで、昔から通常プレス
盤より音が良いと言われて来ました。 今回入手したクライバーンのチャイコフスキーはそのディレクターズ・カット盤であるばかりか、蔵出し未開封品です。この度、又とないチャンスを生かすべく、処女通針の一発録りを敢行致しました。はたして結果は?
予想をはるかに上回るものでした。従来アメリカ録音盤にはLP、
CD を問わず、例えそれが日本プレス製であれ、ある種の粗っぽさがあったのですが、それが皆無であること。
それに伴い、アメリカ録音盤がいわゆる“本場物の代用品”の立場を返上し、独自の地位を獲得したことは、今回の主な成果と言えましょう。実際、この音で聴きますと、アメリカンドリームの申し子のように思われ、とかく外面的なことが語られることの多かったクライバーンが、実は確かなテクニックによって、新しい時代の知性に照らしだされたチャイコフスキー像を、しっかりと打ち立てていたことが如実に理解出来ます。
尚、余白に入れましたラフマニノフの3 番は、以前評判になった鏡面復刻CD
で、これ又、リアルな音で名演奏をお楽しみ頂けると存じます。
(オタケンレコード 太田憲志) |
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TKC-362
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ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調
ワーグナー:ジークフリートの牧歌 * |
カール・シューリヒト(指)
ハーグPO、バイエルンRSO*
録音:1964 年9 月、1961 年9 月、ステレオ(セッション)*
原盤:オリジナル・コンサートホールソサエティの新品同様LP
盤 |
| 復刻において、音質の向上が、演奏度のアップにつながることがあります。これまでのフルトヴェングラーやワルターなどもそうでしたが、シューリヒトほど、このことにぴったりと当てはまる指揮者もいないのではないでしょうか。
今回、ハーグ・フィルとのブルックナー7番の復刻に使用したオリジナル・コンサートホールソサエティの新品同様LP
盤は、将に見違える音で鳴っており、これでこそこの演奏の真価がより正確に問えるようになったと言えるのではないかと思われます。
特に金管のコラールが、神々しく鳴り渡っている様には、正直驚きました。このレコードのライナーノートには、録音に先立って、ハーグ・フィルの金管セクションだけを集めての特訓が行われたと、記載されてましたが、この音でこそ、それが実証されていると思われます。この度、この感動を皆様にお届けすべく、忠実な復刻を試みました。是非ご一聴くださいませ。
尚、初期盤特有の極小プチノイズは、残しておりますことをご了承ください。
(オタケンレコード 太田憲志) |
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TKC-364
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ブラームス:交響曲第1番ハ短調 作品68
ハイドンの主題による変奏曲 作品56a |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
北西ドイツRSO
録音:1951 年10 月27 日ハンブルクミジークハレにおけるライヴ録音
※ミント盤LP からの復刻 |
| 交響曲の方は、アナログ完成期のレコードからの復刻、変奏曲は大変珍しいプライベートレコードからの復
刻です。共に、アナログのままで聴くことの出来る、こんにちでは、貴重盤と言
えるものです。特に交響曲の盤は、その後、数多くの同曲同演奏の
CD が出 た中でも、研究者、ファンの人達に、高音質とされて来たものです。変奏曲の
方も今回の復刻で、音質、演奏とも交響曲と同等のクオリティーを持つことが
判明しました。 さて、演奏ですが、交響曲は
52 年のベルリンフィルとの演奏と、常にベスト
を争って来たものです。少なとも気迫の面では、北西ドイツ放響の方が勝って
いると言われて来ました。しかし、今回の復刻では、切迫感はむしろベルリン
の方で、北西ドイツ放響の方は、悠然とした演奏に聴こえました。これは、旧
ベルリンフィルのメンバーであったレーン(Vn)やトレースター(Vc)などのトップ
奏者たちとの再会がもたらしたものかもしれません。少なくとも、他流試合のよ
そよそしさは全くなく、古巣に帰って来たかのような親密感溢れる演奏です。
是非、ご確認くださいませ。 尚、2楽章の終わりの方で、数回の微弱な周期的プチノイズが出ます。又、
今回、マスターにおける各曲最終音の、エンジニアによるフェードアウトの失
敗を修正しております。お含みおきくださいませ。
(オタケンレコード 太田憲志) |
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TKC-365
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ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
交響曲第6番「田園」 |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
BPO
録音:1947 年5 月25 日ベルリン、ティタニア・パラスト,モノラル(ライブ) |
レコーディングにおいて、完成度はともかく、鮮度に関しては、2回目以降のテイクが、初回録りを上回ることが、ついになかったということは、よくある話しです。同様のことが、フルトヴェングラーの戦後復帰初日と3日目の「運命」にも言えます。これまで復帰の「運命」と言えば、3日目を指しておりましたが、昨今、初日演奏の音質向上により、初日の方をあげる方も少なくないようです。こんにち、音響の悪さの代名詞のように言われるティタニア・パラストも、フルトヴ
ェングラーによれば、ロンドンの某ホールよりはるかに良いとのことで、当時ドイツの録音技術も、戦中から世界のトップレベルにあったことを鑑みると、当録音は、相当良い音で録られていたにちがいありません。
今回当社のリマスターにおきまして、広大な周波数レンジをそのままに、聴衆の咳、客席あるいは舞台上の物音、指揮者のブレス等のすべてのアンビエントノイズを残し、歪むことを恐れて絞られていたダイナミックレンジを、想定されるレベルに設定いたしました。これにより音が締まって迫力の増したティンパニー、クッキリと音色豊かに浮かび上がる木管楽器等を、特に3楽章の4楽章にかけてのブリッジにおけるクレッシェンドにもご注目くださり、お楽しみください。是非、ご一聴くださいませ。
(オタケンレコード 太田憲志) |
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TKC-366
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ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番 ニ短調K.466 |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)BPO
イヴォンヌ・ルフェビュール(P)
録音:1954年5月15日 ルガーノでのライブ録音
原盤:白レーベル非売品見本盤 |
| 「ルガーノの田園」と言えば、これまであまり良い音のレコード、CD
に出会えませんでした。レコードはモヤモヤ、モコモコ感があり、CD
はデジタル臭が強く、キンキンしていました。今回の復刻に使用した白レーベル非売品見本盤の音は、シャキッとしてそれでいてアナログ独自のナチュラルさにも欠けるところのない、まことに理想的なものでした。この盤で聴きますと、テンポが遅いと言われる
「ルガーノの田園」 が、決してもたれることなく、前へ前へと進んで行き、実際の時間より速く感じられる程です。又、率直な読みと平明な表現を旨とする「軽み」
(かろみ) とも言うべき、巨匠晩年様式が、如実に現れているのも、この盤の特徴といえましょう。巨匠が最期にたどり着いた世界は、わびさびではなく、若さも色もある、これから又何かが始まるような境地であったことが、想起されます。
尚、同日演奏された K.466 は、フルトヴェングラー最高のモーツァルトであるばかりか、今日でも
K.466 のベストとする方々も少なくない名演奏です。併せご堪能くださいませ。
(オタケンレコード 太田憲志) |
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TKC-367
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ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO
ウィーン・アカデミーcho
イルムガルト・ゼ―フリート(S)
ロゼッテ・アンダイ(C.A)
ユリウス・パツァーク(T)
オットー・エーデルマン(Bs)
録音:1951年1月7日ウィーン楽友協会大ホールにて実況録音
※ミント盤LP からの復刻 |
| 今回の大阪発ミント盤LP復刻は、1951年1月のウィーンフィルとの第九です。これは、全く想定外の良音で再生されました。51年1月といえば、例のバイロイトの第九の半年余り前です。曲の解釈や、フルトヴェングラーの気力の充実度などは酷似しています。しかし、ともすればバイロイトの第九が、音が苦(おんがく)に耐えて精神の高みへ行こうとする感があるのに対し、このウィーンフィルとの第九は、文字通り、音楽すなわち音を楽しむことも、音楽の重要な要素であることを、思い起こさせてくれます。具体的には、ウィーンフィルの弦、管の音色とたっぷりとした響き、ホールの良さに起因すると思われるオケとソリストと合唱のバランスの良さ、フルトヴェングラーのどんなに叩き込むような解釈をも、潤滑油を効かしてスムーズに解決するウィーンの演奏家たちの上手(うま)さなどです。かと言って、ウィーン演奏に精神的なものがなおざりにされているわけでは決してなく、3楽章の精神的な深みは、バイロイトのそれに、ひけをとりません。尚、この復刻において使用したレコードは、初出のものではなく、第2版です。初出版は、エアチェックで、4楽章はバイロイトの第九で補修されていると言われております。第2版は、首尾一貫したマスターテープ起こしであることは、今回の音を聞いていただいても明らかです。尚、1楽章にはマスターテープの回転が僅かに安定しない箇所があります。お含みおき下さいませ。(オタケンレコード太田憲志) |
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TKC-369
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フルトヴェングラー〜「ニコライの第9」
ベートーヴェン:交響曲第9番 「合唱」 |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)VPO
ウィーン・ジングアカデミーcho
ヒルデ・ギューデン(S)
ロゼッテ・アンダイ(A)
ユリウス・パツァーク(T)
アルフレート・ペル(Bs)
録音:1952 年2 月3 日 ウィーン・ムジークフェラインザール「
ニコライ記念演奏会」(ライヴ・モノラル) |
| 「ニコライの第9」 は、従来 より「バイロイトの第9」
に匹敵する名演と言われて 来ましたが、昨今のリマスタ盤の音質改善により、そのことがやっと明らかになって
来ました。 今回、当社のリマスタリングにおきましては、ノイズリダクションに伴うデジタル的漂
白化を避け、極力アナログ的雰囲気を残しつつも、録音年代の古さを全く感じさせ
ない、眼前で演奏しているかのようなリアリティーを引き出すことに注力いたしまし
た。その結果、この演奏からウィーン・フィルの魅力を、より一層感じ取れるようにな
ったのではないかと存じます。具体的には、第3楽章のどこまでも歌いぬいて行く
ヴァイオリンが、より可憐でチャーミングになったことなどですが、さらに重要なの
は、フルトヴェングラーのどのような解釈もクッションのように受け入れる、ウィーン・
フィルのふところの深さを確認出来るようになったことです。これは、ソリストや合唱
団にも言えることで、バイロイト盤にはない魅力です。もちろんムジークフェラインザ
ールのすぐれた音響も、関係していることは間違いありません。これは、すべての
面でバランスのとれた、フルトヴェングラーの数ある第9の中でも、最もスタンダード
なものになるのではないでしょうか? もし、同年にウィーン・フィルで第9のスタジ
オ録音があれば、この様なスタイルの演奏になっていたと思われます。終結部、フ
ェルマータの音響崩壊も、今回は許容範囲内で、これを機会にこの演奏が広く聞
かれることを期待致します。 (オタケンレコード
太田憲志) |
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TKC-371
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ブラームス:交響曲第1番*
ベートーヴェン:交響曲第1番 |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
BPO
録音:1952年2月10 日*、1954年9月19日 ティタニア・パラストでのライヴ録音
原盤:1970年代のDGの未開封LP*、RCAビクターLP |
| アナログ期、録音物の記録媒体として、レコードほど優れたものはなかったと
言われております。但し、未通針であること、保存環境が良いことなどが条件と
なります。これらの条件を満たせば、レコードは、とれたてほやほやの音を、長く
保つことが出来るのです。 この度、大阪で発見されたフルトヴェングラーのブラームス第1交響曲のレコ
ードは、まさにこの条件を満たすものでした。最盛期のアナログレコードが、この
条件で発見されるのは、今ではもはや珍しいことと言えましょう。さっそく針を落
としてみると、はたして、大変迫力のあるリアルなサウンドが再生されるではあり
ませんか。プチプチノイズも皆無に等しく、録音して間もないマスターテープを
聞いているかのようです。フルトヴェングラーが、実際に目の前で指揮している
のかと、錯覚しました。もともとこの演奏は、同曲中フルトヴェングラーの暫定ベ
ストとされる方は多いのですが、気迫の面で、51
年の北ドイツ放響との同曲演 奏に軍配を挙げる方も少なくありません。ところが、その気迫も、この復刻では、
申し分なく再現されていると思われ、これよりは、総合的にすぐれたこの演奏を
名実ともにベストにして良いのではないかと思われます。
余白には、フルトヴェングラー最後の演奏会のベートーヴェン第1交響曲を入
れました。意外に明るい演奏です。あわせお楽しみくださいませ。
(オタケンレコード 太田憲志) |
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TKC-373
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ベートーヴェン:交響曲 第3番「英雄」
リスト:交響詩「前奏曲」*
ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲# |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
VPO
録音:1952 年11 月26〜27 日、1954 年3 月3〜4
日*、1949 年4 月1〜4 日#、ムジークフェラインザール,ウィーン
録音方式:モノラル(スタジオ)
*このCD は、ブライトクランク方式によりモノラルをステレオ化したものです。 |
フルトヴェングラーのブライトクランクは、レコードにおいて、ワイドなものとナロウなものが存在することが、今回判明しました。曲の全
体又は、一部において、ナロウなものがある、と言うことです。そこでこの度、音質を変えることなく、ワイドで統一させようと試みました。今
までナロウなところがワイドになり、ナロウで親しんで来た耳には、音楽的密度が薄まるように聴こえることもあろうかと思われますが、フル
トヴェングラーを目一杯ワイドで聴ける喜びは、何物にも代えがたいものがあるのも事実です。
このCDに収められたエロイカは、フルトヴェングラーの数あるエロイカの中でも、最もスタ
ンダードなもので、演奏だけを取れば、もちろんウラニアのエロイカなどのような、超名演も
ありますが、録音も含め、総合的には、この方が、安心して楽しんでいただけるものです。
リストは、今回のワイド化により、レコード会社からの、リクエスト演目とは思えないほどの、燃
え上がるような演奏であることが、より明らかになりました。さらに、マイスタージンガー前奏
曲は、オタケンでは、ブライトクランク初復刻です。併せてお楽しみくださいませ。
(オタケンレコード 太田憲志) |
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TKC-375
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ベートーヴェン:交響曲 第5番「運命」
交響曲 第7番 イ長調 Op.品92* |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
VPO
録音:1954 年2 月28 日, 3 月1 日、1950年1
月18〜19 日* ムジークフェラインザール,ウィーン
録音方式:モノラル(スタジオ)
*この CD は、ブライトクランク方式によりモノラルをステレオ化したものです。 |
フルトヴェングラーのブライトクランクは、レコードにおいて、ワイドなものとナロウなものが存在することが、今回判明しました。曲の全
体又は、一部において、ナロウなものがある、と言うことです。そこでこの度、音質を変えることなく、ワイドで統一させようと試みました。今
までナロウなところがワイドになり、ナロウで親しんで来た耳には、音楽的密度が薄まるように聴こえることもあろうかと思われますが、フル
トヴェングラーを目一杯ワイドで聴ける喜びは、何物にも代えがたいものがあるのも事実です。
このCDに収められた運命は、フルトヴェングラー晩年様式を代表する演奏で、数あるフ
ルトヴェングラーの運命の中でも、最もユニークなものです。確かに、得意のアッチェララン
ドもほとんどなく、ダイナミックレンジもそれほどではありませんが、今回のワイド化によって、
大きな広がりの中で、各パートが生き生きと動き回る様は、又違った迫力が感じられます。
一方、第7の方は、言うまでもない名演で、録音年代が多少古いにもかかわらず、もともとブ
ライトクランク化に最も成功したと言われていたものです。(オタケンレコード
太田憲志) |
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