|  | オッド・グリューナー=ヘッゲ(指) | 
    
      | オスロ・フィルハーモニー管弦楽団 | 
    
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      | Treasures TRT-005(1CDR)
 
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            | 録音:1958年6月(ステレオ) |  
            | 音源:英Camden SND-5002 |  | 
    
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            | 演奏時間: | 第1楽章 |  | / | 第2楽章 |  | / | 第3楽章 |  | / | 第4楽章 |  |  | 
    
      | カップリング/グリーグ:「ペール・ギュント」第1組曲&第2組曲 | 
    
      | “静かな闘志と確信が、センチメンタルなチャイコフスキーを払拭!” | 
    
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            | グリューナー=ヘッゲ(1899-1973)はノルウェーの名指揮者。ワインガルトナーに師事し、1928年に指揮者としてデビュー。生涯を通じてノルウェーに本拠を置いていたので世界的な認知度は低いですが、幸いにもRCA(Camden)の録音で、静かな確信が宿るその音楽性を知ることができます。 中でもこのチャイコフスキーは、かなり大胆な解釈を展開。終楽章で短縮版を採用している点も大きな特徴ですが、まず第一に印象的なのが、オケの響き。北欧のオケにはドイツ系の指揮者の客演が多かったせいか、ここでのオスロ・フィルの響きも、いかにも北欧的な透明さよりも、かつての北ドイツ放送響のような渋みを感じさせます。それがプラスに作用し、第1楽章序奏は、腰の座った低弦の響きを基調とした鬱蒼としたニュアンスが心を捉えます。主部以降は、繊細さを装うことのない男性的な推進力が見事!スコアに書かれた極端なまでのテンポ指示もセンス良く中和し、その勢いを決然と貫徹。第2楽章のホルン・ソロは、ピカピカの一流品ではないものの、音楽の感じ方はまさに一級。弦が歌う主題(3:58)も、綺麗事の弱々しい音など皆無。第3楽章も、優美さよりも野武士的な雰囲気が濃厚です。終楽章は、主部を低速で開始して次第に加速する点や、展開部でメンゲルベルクと同様のカットを行うあたりに古いスタイルの片鱗が見られますが、押し付けがましくないので、その勢いに自然に惹き込まれてしまいます。ケンペンのような男らしいチャイコフスキーをお好みの方は、必聴。【湧々堂】
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      | 第1楽章のツボ | 
    
      | ツボ1 | クラリネットは巧味に欠ける。弦と常に均等のバランスを保ちながら吹き続ける。フレージング自体は単調ではなく、一音ごとに思いを込める姿勢が伺える。には | 
    
      | ツボ2 | 木管があっけらかんとした響き。テンポは標準的。 | 
    
      | ツボ3 | スコアどおりだが、ここでも響きに洗練味が欲しい。 | 
    
      | ツボ4 | スコアどおり。 | 
    
      | ツボ5 | スラーの位置よりも一呼吸のうねりを優先。 | 
    
      | ツボ6 | タイの直後、8分音符の前で一呼吸を挟むのが珍しい。 | 
    
      | ツボ7 | 響きの凝縮度がやや劣るのが惜しまれる。 | 
    
      | ツボ8 | 心はこもっているが、響きに美感が乏しい。 | 
    
      | ツボ9 | 比較的よく聞こえる。冒頭のティンパニの一撃が絶妙な味だが、録音にリミッターが掛かっているのか、音楽の高揚が抑制気味に聞こえる。 | 
    
      | 第2楽章のツボ | 
    
      | ツボ10 | 弦は深淵さを欠くが、心から感じている。ホルンも巧くはないが、誠実な歌が息づく。 | 
    
      | ツボ11 | 勢いに任せず、厳格なフレージングを保持しようとする意思が利いて、格調高い響きを醸成。 | 
    
      | ツボ12 | むしろテンポを落として、切なさの限りを尽くすが、クラリネットが巧くない。 | 
    
      | ツボ13 | 冒頭のテンポに戻る。ピチカートはどこか雑然とした響き。 | 
    
      | ツボ14 | テンポを落とし、一歩ずつ足場を固めながら進行。ここでも勢い任せを禁じ、内燃した音のみを発する姿勢が独特の緊張を生んでいる。 | 
    
      | ツボ15 | 繊細なニュアンスに乏しいが、決して無機質ではなく、過度な感傷を排する姿勢の表れと思われる。 | 
    
      | 第3楽章のツボ | 
    
      | ツボ16 | テンポを落とすが、どこかぎこちない。 | 
    
      | ツボ17 | 一生懸命弾いている、という印象。 | 
    
      | ツボ18 | 共に不明瞭。 | 
    
      | 第4楽章のツボ | 
    
      | ツボ19 | 勇壮な男性的なイメージを明確に刻印。テンポは標準的。 | 
    
      | ツボ20 | 一定音量で裏方に徹する。 | 
    
      | ツボ21 | 冒頭でティンパニの強打一撃あり。ティンパニはその後は一切クレッシェンドせず、一定音量でトレモロを継続。テンポはやや遅めで開始し、次第にアッチェレランドする旧スタイル。 | 
    
      | ツボ22 | ほとんど無視。 | 
    
      | ツボ23 | カット | 
    
      | ツボ24 | カット | 
    
      | ツボ25 | カット | 
    
      | ツボ26 | そのままイン・テンポ。 | 
    
      | ツボ27 | 一瞬だけテンポを落とスだけで、基本的にイン・テンポ進行。 | 
    
      | ツボ28 | 楽譜の音価よりも少し長め。最後にティンパニ一撃あり。 | 
    
      | ツボ29 | 標準的テンポ。 | 
    
      | ツボ30 | 弦は明確に音を切るが、トランペットは曖昧。 | 
    
      | ツボ31 | 改変型。 | 
    
      | ツボ32 | 田舎臭い響き。 | 
    
      | ツボ33 | 550小節以降アッチェレランド。最後の4小節でテンポを落としてイン・テンポ終結 |