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湧々堂が心底お薦めする"殿堂入り"名盤
メンデルスゾーン
協奏曲



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メンデルスゾーン/MENDELSSOHN

TESTAMENT
SBT-1037
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調、
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
*
ヨハンナ・マルツィ(Vn)、
パウル・クレツキ(指)フィルハーモニアO

録音:1955年、1954年*(ともにモノラル)
“流麗なフォルムの内側で湧き上がる毅然とした精神力!
 どの協奏曲でもそうですが、ソロの第1音から聴き手の心をわしづかみにする演奏というのは、最後までその求心力で惹きつけて離さないものですが、序奏が極端に短く、心の準備も整わぬ間にソロが滑り込んでくるメンデルスゾーンの曲においては、このような魅力を孕んだ演奏は、決して多くないように思います。それにしてもなんという気品!オンショクが美しい上に、運弓の隅々にまで情感が通い、切なさ一杯。しかも決してべとつかずに凛とした佇まいを一瞬にして築き上げています。厳密に言えば、フレーズ最後の高音持続音などは多少シャープ気味に上ずって聞こえますが、はち切れんばかりの内面のパッションが飽和状態であることを反映したその瞬間こそ、まさに音楽の塊!第1楽章第2主題の美しさも破格!ほんの微かなポルタメントが、絹の感触のフレージングの中で気品の光を放ち、ただでさえ美しい旋律美が更にヴェールをまとって立ち昇ってくるのです。リズムに独特のハリがあるのも魅力で、頻出する8分音符と2分音符のリズムに、響きの硬軟を交えながらも一貫して保持しているのにもご注目。第2楽章冒頭主題の、目の前のただ一人だけに優しく説き伏せるような弱音の魅力も忘れられません。中間部の二重音が一切ぎすぎすした感じを与えずに端麗に奏でられているのもマルツィならでは。終楽章は、アレグロに入ると待ってましたとばかりにリズムのエッジを立ててノリまくる演奏も少なくないですが、マルツィは音に愛を込めること至上命題とばかりに、まろやかで温かみのあるリズムとボウイングを一体化して、香り高い演奏に終止。第2主題では、16分音符と4分音符の連鎖リズムのカチッとしたフォルムが、音楽に一層の格調を加味し一段と気品を倍化させている点もお聴き逃しなく!
 そんなマルツィの気品と愛の芸術は、ブラームスでも変わりません。ゴツゴツとした一枚岩のようなブラームスとは一線を画し、美しいフレージングを重視した演奏ですが、耳を素通りしてしまうスマートな演奏とは次元が異なります。音をガリガリと唸らない代わりに内燃力が尋常ではなく、カデンツァだけでも一編のドラマを垣間見るような内容量!そこからコーダへ至るまでの深々とした佇まいは、持ち前の美音の効果とも相俟って、もう言葉にならない幻想的ニュアンス!終楽章は更に感動的で、第1副主題(1:13〜)の腰の据わったリズムの弾力、1:44からの音型をポルタメントで逃げない姿勢に象徴される毅然とした精神力が曲が進むにつれてじりじりと増幅。コーダも単なる沸き立ちとは異なり、オケも含めた全員が、ただ一途に芸術的な高みに達しようとする一念で築きあげた緊迫感に打たれます。このような演奏がスタジオ録音においてかつて実際に行なわれていたのです!クレツキの有機的な棒さばきも見事。マルツィの魅力のツボを直感的に理解していたのでしょう。主張すべき箇所と引き際の見極める技には、全く頭が下がります。なお、2曲ともマルツィには他の録音も存在しますが、音質と演奏フォルムの美しさにおいても、まずはこちらをオススメします!【湧々堂】


BIS

BISCD-935
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調(1844年版)
ヴァイオリン協奏曲ニ短調*、八重奏曲〜スケルツォ
イザベラ・ファン・クーレン(Vn)
レフ・マルキス(指)
新アムステルダム・シンフォニエッタ

録音:1995年10月、1998年7月*
“1988年初演時のヴァージョンによる世界初録音!
有名なホ短調協奏曲は、通常は出版時に改訂された版によって演奏されますが、ここでは、最初の草稿のままダーヴィッドが初演した版に基づく演奏を行なっているところがまずポイントです。Vn・ソロ・パートはもちろんのこと、オケ・パートも現行のものとは異なる部分が多く、全体のトーンもファン・クレールントマルyキスの音楽性と相俟ってかなり濃厚。楽器の重ね方も大胆で、メンデルスゾーンの天才性が一層顕著に感じられるものとなっています。思いもよらぬ感動の連続です!【湧々堂】


DORON
DRC-4020
〜Legendary Artistsシリーズ〜
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 Op.16
メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番*
メナヘム・プレスナー(P)
ジャン=マリー・オーベルソン(指)ウィーン祝祭O
ハンス・スワロフスキー(指)ウィーン国立歌劇場O*

録音:1965年11月11日,1966年6月6日*,ADD(共にステレオ)
※コンサートホール原盤
グリーグは、一途な表現意欲をいかんなく発揮した演奏。特に第2楽章のリリカルな弱音の美しさが印象的。終楽章では玉を転がすような美音を強打鍵においても絶やさず、彫琢豊かな音楽作りを披露。オケもウィーン特有の甘美さを持ちながらもきめ細かいニュアンス表出と芯のある構築力を見せ、プレスナーの堅実な演奏と絶妙に融合。
メンデルスゾーンでも、持ち前の美音は変わりないですが、グリーグ以上に作品へののめり込みが強く、ストイックな集中力が最後まで途切れずに、単なるエレガント路線とは一線を画す手応えを感じさせます。終楽章では華麗なヴィルトゥオジティが容赦なく炸裂。とにかくすごい気迫です!この演奏で初めてこの曲の虜になる方も多いのではないでしょうか?【湧々堂】


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