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協奏曲B〜ブラームス


レーベルと品番、ジャケット写真は管理人が所有しているものに拠っていますので、現役盤と異なる場合があります。



ブラームス/BRAHMS

VIRGIN
<VIRGIN DE VIRGIN>

VBD-5614122(2CD)
ピアノ協奏曲全集 スティーヴン・ハフ(P)、アンドリュー・デイヴィス(指)BBC響

録音:デジタル
クリスタル・タッチ横溢!驚異の技巧派ハフの入魂ブラームス!
2枚で1枚分価格のお得盤。大聖堂の壮麗さを思わせるブラームス。重厚さを表出しながら、シャープなタッチで音の末端まで鳴らしつくす姿勢を崩さず、独自の緊張を最後まで維持しています。第1番は、オケの導入からして凄い気合で、よほど強靭なピアニズムを兼ね備えていなければ太刀打ちできませんが、ハフに限っては心配無用。終楽章の再現部でオケと火花を散らす瞬間でさえ、その剛腕ぶりは健在。第2番は、最初のピアノの導入で和音が濁らせてしまうピアニスト多い中、ハフは絶妙なペダリングで高潔なハーモニーを獲得していているように、ブラームスにつきまとい易い陰鬱さを払拭しているところが実に新鮮です。【湧々堂】

Resonance
CDRSB-204(2CD)
ブラームス:ピアノ協奏曲全集(第1番、第2番) ジョン・リル(P)、
ジェームズ・ロッホラン(指)ハレO

録音:1978年ステレオ
派手さを排し、極美のタッチで内面を見つめる理想のブラームス!
リルは、1970年のチャイコフスキー・コンクールに優勝して、一躍脚光を浴びたものの、その後はメジャー・レーベルへの録音には恵まれていません。しかし、これを聴けば、彼自身の音楽性は、華やかな脚光を浴びなかったことがプラスに作用し、着実に大きく育まれてきたことを確信させます。特に「1番」がオススメ!最晩年のボールトを思わせる雄渾かつ気品溢れるロッホランの指揮にも魅せられますが、それを受けて入るリルのピアノは、まるでショパンのような繊細さ!絶妙なアゴーギクをさり気なく盛り込みながら、息の長い冒頭のテーマを息づかせるところから、早速心に迫ります。第1楽章提示部は、あくまでも弱音重視で、繊細な詩情表出に徹し、展開部から、温存していた強健なタッチを全開にさせるという構成力も見事。第2楽章は、ほんのわずかな装飾音にも共感を込め、連綿と連なるフレーズを弛緩させることなく歌い尽くすセンスに酔いしれ、しっかりとした芯を宿しながらきらめくピアニッシモにも心奪われます。終楽章は、どんな演奏でも後半になるほどそれなりにヒートアップしてくるものですが、ここでは単なる熱気を超越し、オケとピアノが互いの出方を尊重しながら相乗効果的に壮絶な高揚を見せると同時に、縦の線が完璧に合致するという鉄壁のアンサンブルを確立しているのです!ロッホランにとっても一世一代の入魂でしょう。特に6:14以降は釘付け!  【湧々堂】


KONTRAPUNKT
32020[KO](2CD)
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」*
ハンス・リヒター・ハーザー(P)
クルト・ザンデルリンク(指)デンマークRSO

録音:1979年、1980年*(共にステレオ・ライヴ)
“これを聴いた時ほど、クラシック・ファンである幸せを感じたことはありません!”
協奏曲の全CDの中の最高峰といいたいくらいの超絶品!ドイツの巨匠同士の名演というとバックハウス&ベームの共演が有名ですが、この2曲は、音色の華麗さ、スケール感、録音の素晴らしさといった点で、バックハウス&ベームのコンビネーションの更に上に君臨するといっても過言ではなく、このような録音が遺されたことに心からの喜びを禁じ得ません。交響曲ばりの造形力に溢れたブラームスの第1番は、まず第1楽章のオケの序奏部が、まさに苦境を乗り越えたドイツの巨匠にして初めて可能な響きの豊かさ、重量感、遅いテンポで内面から核心を抉り出す意志力がたまらなく魅力的!あのカプリッチョ・レーベルの交響曲全集同様の比類なき深遠なニュアンスが延々と流れ、これだけ早々に名演であることを確信させますが、リヒタ・ハーザーのピアノがそのニュアンスに完全にマッチする深みと輝きに溢れたもので、逞しいタッチから零れる華麗な色彩の魅力と共に、最後まで聴き手を惹きつけて離しません。第1楽章の5:57からのフレーズなど、ドイツのピアニストでは珍しく、単色の渋い色彩に偏らず、クリスタルのような気品ある煌きと潤いのあるタッチを披露しますが、最弱音でも決して音が埋没せずにスーッと透き通り、美しい夜露をを思わせるニュアンスは、まさにリヒター・ハーザーのトレードマーク!第2主題の大海原へゆとりを持って漕ぎ出すような第2主題の呼吸感と安定感、展開部後半の13:45以降ではピアノとオケの鉄壁の融合を実現。第1主題主題再現に辿りつくまでのなんという緊張感!第2楽章の雄大なスケール。ここでもリヒター・ハーザーのタッチの明確な粒立ちが魅力を発揮し、ピアニッシモでもショパンのような耽美性と明らかに一線を画す、まさに純ドイツのロマン性を肌で感じることができます。3:42からの短いカデンツァなど、単に幻想的というより、もっと奥の深い未知の幽玄世界を現出。終楽章は終止感動の連続で、とても言葉にはなりません!ここに至って遂に激情をあらわにしますが、決して格調を欠かず、厳格な造型の重みを貫徹する意志力が更に加わり、内燃のエネルギーが飽和状態のままコーダに突入します。そのコーダでは遂に最後まで温存していた最強のフォルティッシモで激高し、オケとピアノが競い合いながら興奮を高めるのとは違い、共に強力に手を携えた据えに手にした達成感に満ち溢れているのです!この演奏を聴きながらこうして書いている最中にも涙が止まらず、申し訳ありませんが、これ以上は言葉では説明できません。
一方の「皇帝」も同様のスタイルで、この曲に多くの人が求める究極の理想を実現したと断言できる超名演!「皇帝の中の皇帝」という形容は、この演奏以外では使っていただきたくありません!第1楽章冒頭の上下行するフレーズの何と輝かしいこと!マシンのように駆け抜けるのではなく、貴族的な優雅ささえ感じさせ、音の粒にしっかりとした芯を湛えるタッチの魅力にさっそく惹かれます。10:39〜では、早くも渾身の強打鍵が登場!そんな中、リズムの俊敏性を確保し、ペダリングの細やかな統制も並行して行ないながら決然たるアーティキュレーションを実現するという芸術的センスには、誰が対抗できるでしょうか?第2楽章は硬質にきらめくタッチが美しいだけでなく、前向きな希望の光を感じさせる晴朗さが印象的で、ブラームスのときと同様に、弱音を多用しないことにより、音楽を更に内容豊かなものにしています。後半に延々と続くアルペジョがこんなに詩的に響いた例も、他に記憶がありません。終楽章は、冒頭のペダリングが凄い!ロンド主題の途中の8分休符でスパッと音を切り、その直後の上行に弾みを付けるのが、たまらなく粋!決してだらしなくぶら下がることのない高潔なリズム感を土台として、見事な推進力を実現。高音域の音の突き抜け方も神々しさの極み!なお、コーダは通常桶のみで締めくくられますが、リヒター・ハーザーは最後まで和音を刻み続け、見事な効果をもたらしています。リストの協奏曲第1番の最後などと同様に、最近でもこうした音の付加は時折聴かれますが、こんなに自然に響いたことは滅多にありません。ザンデルリンクは、ブラームス同様ここでもドイツの伝統の意地を見せつけ、クレンペラー&バイエルン放送響のステレオ・ライヴを思わせる重量級の名演を繰り広げています。【湧々堂】


ORFEO
ORFEOR-500991
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番、アルト・ラプソディ
クラウディオ・アラウ(P)、ラファエル・クーベリック(指)バイエルンRSO
録音:1964年、1962年(共にステレオ・ライヴ)
“アラウの渋いイメージが吹き飛ぶ、クーベリックとの激闘!”
協奏曲は、激しく緊迫したオケの導入から凄い意気込みで圧倒!しかもそれと張り合う全盛期の洗うの気力がこれまた凄いこと!クーベリックともども高潔な佇まいを常に湛えながらフォルテが神々しく轟き、展開部最初のタッチの強烈さ、トリルの冴え渡り方など、晩年には望めぬ芸当を次々と披露。終楽章のコーダにかけての白熱ぶりも謹厳実直なアラウのイメージからは想像できず、最後の短いカデンツァに至っては地鳴そのものり!「アルト・ラプソディ」はホフマンの広がりのある美声も魅力ですが作曲者の心象風景に迫らんとするクーベリックの表現意欲にご注目を。【湧々堂】


Antes Edition
BM-CD-31.9204
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
ヤーン・ラーツ
(1932−):交響曲第5番
ペーター・レーゼル(P)、
ゴロー・ベルク(指)デッサウ・アンハルトPO

録音:2004年
“重厚かつ伸びやか!ブラームスの音楽の瑞々しさを引き出した名演!”
ペーター・レーゼルの硬質に煌くタッチの魅力を存分に堪能できる一枚。まず第1楽章冒頭のオケの響きの素晴らしいこと!ホルンはたっぷりと間合いを感じ感じたフレージングが素晴らしく、その後のシンフォニックな構築感もまさにブラームスを聴く醍醐味を痛感。その響きに構えの大きなレーゼルのピアノが融合すると、更に音楽の魅力が倍加。第2主題が登場してしばらく経った7:24以降の打鍵の重厚感も聴きもの。音の透明度も結晶度も極めて高く、なによりも内面から溢れる精神的な高揚感が感動を呼びます。第2楽章は低音の扱いのセンスに感服。音の芯まで響かせながらも威圧感を与えず、瑞々しい情感の飛翔を絶やしません。第3楽章は、コーダの美しさが聴き逃せません!特に最後のアルペジョ風フレーズの繊細さは鳥肌もの。
終楽章は意外にも肩の力を抜いた軽やかなリズムで開始しますが、それによって、重厚な作品のイメージの影に隠れた瑞々しい感性が際立ち、新鮮な感銘をもたらします。音の運びは軽やかでも、音楽の内容は濃密。自然な緊張感を湛えた音楽作りは、ゴロー・ベルクの指揮にも共通しているので、その安定感とと説得力は盤石。
ゴロー・ベルクは1968年ドイツ生まれ。日本のオケにも度々客演しています。自己をひけらかすことなく作品の持ち味を生かすことのみに専心する手堅い音楽作りに、今後の活躍の期待が高まります。
カップリングのラーツの交響曲第5番は、ジャズのリズムと旋律を採り入れた五楽章からなる作品。【湧々堂】


カメラータ
CMCD-25033
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 ウラディーミル・フェルツマン(P)
ハンス・フォンク(指)ケルンRSO

録音:1995年9,10月ドイツ
※JVC K2レーザー・カッティング
“タッチの彫琢の深さが空前絶後!フェルツマンの魅力の全てがここに凝縮!”
第1楽章冒頭、朴訥そのものの響きながら、深々とした呼吸感を自ら確認するようなフォンクの指揮にまずイチコロ。それに続くフェルツマンは、自身の思いの全てを結晶化させた高潔のタッチを惜しげもなく展開。この部分にフェルツマンのピアニズムの大きさ、凝縮力の高さといった魅力の全てが内包されていると言っても過言ではありません。3:27の物凄い強打には度肝を抜かれますが、それ以降の強弱のコントラストが実に鮮やかで、その強打もいかに意味深い一撃であるかを思い知らされます。
第2楽章はタッチの彫琢の深さが空前絶後!フレーズごとの共感の熱さと集中力も尋常ではなく、どっしりとしたテンポ感と共に、重心の堅固な仰ぎ見るような造型表出に心奪われます。第3楽章は透徹したテクスチュアのタップリと余韻を感じながら丹念に歌わせた感動的な音楽。タッチは透明なだけでなく常に示唆に富み、特に弱音を挟む際のニュアンスの息づき方には特に御注目を。終楽章はあまりにも鉄壁!明瞭に轟くタッチの一粒一粒が初めて聴くような鮮度を持って迫り、確実に主張を繰り広げるのです。6:31〜6:41からの壮絶なうねりを伴うフレーズの抉り出しも必聴!筋金入りとはまさにこういうことを言うのでしょう。
ちなみにライナーノーツには「バックハウスやポリーニなどの過去の名盤を凌駕する」というよくありがちな文言が書かれていますが、これに関してはそう説明するしかないでしょう。逆にそれらの名盤よりも下位に位置づける理由が全く見当たらないのです!【湧々堂】

EMI
5868692
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番*
ラプソディ第2番#、ワルツ集(16曲)*
ブルーノ・レオナルド・ゲルバー(P)
ルドルフ・ケンペ(指)ロイヤルPO

録音:1973年、1974年#、1976年*(全てステレオ)
20代にしてこの深み!ゲルバーのピアニズムの奥義を思い知る一枚!!”
第2協奏曲は、この曲の録音史上に燦然と輝く名演奏!まずケンペの指揮の充実ぶりに心奪われ、ヴァイオリンの両翼配置の効果も含めて伝統美を誇るドイツのオケのような雄渾な響きを醸し出して、その味わいたるや言葉になりません!ゲルバーがまたそのケンペに全面的に信服していることを如実に示す入魂ぶりで、同じ南米出身のアラウ同様、南欧的なニュアンスから蒼然とした渋く深いニュアンスまで余すところなく再現。何一つ変わった事はしていませんが、ひたむきな作品への打ち込みをベースにした強固な意志の力が漲るニュアンスに終止釘付けです。終楽章などまるでライヴいのような熱い一体感!2つのソロ作品も聴き逃せません。「ラプソディ」は冒頭の激しい切込みを鋭利な感覚で圧倒するのではなく、ハーモニーの量感、質感を保持した響きが絶品。更に驚愕は「ワルツ集」!このサロン的雰囲気満点の曲が、これほど格調高く仕上がるとは!第2曲の艶やかな雰囲気も万全ですが、決して表面的に流れはしません。第6曲ではタッチの結晶力、瑞々しい跳躍感が絶妙。そして第13曲の呼吸の弾力!第15曲のみが突出して有名ですが、ショパン同様、全曲がもっと広く演奏されてしかるべきではないかと、これを聴くとそう思わずにいられません。【湧々堂】

Concert Royale
TIM-206214(3CD)
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番#
交響曲第2番、第3番*、ハイドン変奏曲
セレナード第2番**
ジョルジ・シャンドール(P)#
ロルフ・ラインハルト(指)南西ドイツRSO#
エルネスト・ブール(指)南西ドイツRSO
ヤッシャ・ホーレンシュタイン(指)南西ドイツRSO*、
アンドレ・ジョウヴェ(指)ヴェルテンベルク国立歌劇場O**

録音:ステレオ
“偉大なる大音量!溢れんばかりの情感放出!!”
ピアノ協奏曲は、バルトークの門弟で、「舞踏組曲」(ピアノ版)初演を果たしたことでも知られるシャンドールのスケール感溢れるピアニズムをとことん堪能できる名演奏です。第1楽章、ピアノ・ソロの最初の弱音が、充分な養分を湛えながら芯のある響きで醸し出される瞬間からハッとさせられます!オケへ引き渡すまでの着実かつ力感溢れる盛り上げ方も、完全にオケと連鎖させるのに充分すぎるほど。第2主題以降、持ち前の強健打鍵が冴え渡り、重低音から鐘のような高音域までを根底から鳴らしきり、しかもその情報量で音楽の容量一杯まで押し広げて行く様を目の当たりにすると、この作品がとてつもないヴィルトゥオジティを要求した作品であることを再認識させられます。その恐れ知らずのピアニズムはバッカウアーの豪放さにも似て、天才だけに可能な技!コーダでトリルで駆け上がる音型がこれ程までにまばゆく煌めくタッチで彩られた演奏は、他に記憶がありません。第2楽章も、第1主題は一見無造作に鍵盤を叩き付けているようでいて、それが完全に感情の揺れと呼吸とに結びついており、説得力絶大。第2主題の明晰な打ち鳴らし方にもびっくり。第3楽章は何と男臭いこと!決して泣きは見せず、音が常に立っているのはこの楽章でも変わらず、いきり立つ激情をギリギリまで溜め込んだような危険さを孕んでいます。終楽章は、冒頭主題でなんとも美しいアーティキュレーションが自然に立ち昇る瞬間から感動!ほぼ1小節ごとに呼吸を改めているように聞こえるこのフレーズの振幅ク感がたまりません。しかもタッチが硬質で極美!B主題2を最初にピアノで奏でた後、この旋律をフルートに引き渡してから((1:57〜)はピアノはしばらく伴奏に回りますが、その間のタッチの冴え渡り方は何としてもお聴き逃しなく!クライネルトの支えがまた絶品!完全にソロに付き従っているように見せかけながら、オケの渋い響きと雄渾のニュアンスを表出して、シャンドールのピアノとの見事なブレンドを成し遂げているのです。とにかく聴き所満載で、聴後はお腹一杯になります。

NAXOS
8.110805
ブラームスピアノ協奏曲第2番(リハーサル併録)
交響曲第1番、他
ウラディミール・ホロヴィッツ(P)
アルトゥール・トスカニーニ(指)NBC響

録音:1940年5月6日 モノラル・ライヴ
“ホロヴィッツ&トスカニーニの究極の対決!”
聴き手にじっくりと酔わす隙を与えないほどの情感の大波に翻弄されるばかりです。第1楽章はピアノも指揮も、破天荒の限りを尽くしますが、第3楽章は意外にも、全ての音が詩情に溢れ、チェロ独奏部の美しい風情は例えようもありません。終楽章は、もちろん強靭なパワーが徹底的に放射されますが、ここでもホロヴィッツの究極のブリリアント・タッチをお聴き逃しなく!交響曲は、まさにトスカニーニ以外に成し得ない筋肉質な力感に打ちのめされ、終楽章のティンパニ・パートの大々的な追加も、ここでは不可欠と思わせる説得力で迫ります。完全に【湧々堂】

BRILLIANT
BRL-99274(3CD)
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番、アノ協奏曲第1番
ワルツ集、小品集Op.119、ヴァイオリン協奏曲、
ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲
カリン・レヒナー(P)、ブーレン(Vn)
ヤーノシュ・シュタルケル(Vc)
マルトゥレット(指)ベルリンSO、他

録音:ステレオ
“天は二物を与えた!美しい容姿を超えた音楽的な冴え!!”
このセットで特に聴き逃せないのが、美貌の女流レヒナーが弾くピアノ協奏曲第2番!この曲を何年も弾き込んだような風格とオケをも圧倒するような高いヴォルテージ、心ときめく美しい弱音が見事にブレンド!第2楽章のスピード感、第3楽章の気品、終楽章ではほかでは滅多に聴けない明確なタッチの連続です。しかも音楽が内面から息づいています。小品集でも、その第1曲から得も言われぬ独特の詩情が漂い、完全ノックアウト!【湧々堂】


ORFEO DOR
ORFEOR-329062(2CD)
ブラームス:悲劇的序曲、ピアノ協奏曲第2番
交響曲第3番
クリフォード・カーゾン(P)
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)VPO

録音:1955年7月26日
“オリジナル・マスター使用!白熱を極めたブラームス・プログラム全曲!”
「クナッパーツブッシュ大全集」で正規盤世界初出となった、1955年ザルツブルク音楽祭でのブラームスのピアノ協奏曲第2番が、同日コンサートの全曲目と共に本家ORFEOから発売です。存在は知られていたものの、なかなかCD化されず、幻かと囁かれていた録音。その演奏内容は予想をはるかに超えて壮絶の極みです!、まずはピアノ協奏曲でのカーゾンの燃え盛り方!カーゾンは特に協奏曲の演奏におい手はスタジオ、ライヴを問わず、テンションが上がると内燃のエネルギーをぎりぎりまで溜め込み、ホロヴィッツなどとは異なるスリリングな様相を呈することが多いですが、ここではまさにそのパッションが破裂寸前!第1楽章の最初の滑り出しは気品を湛えた美音で魅了しますが、その後の駆け上がる走句では早くも意欲むき出し!まさに交響曲を味わう醍醐味をとことん感じさせるクナの伴奏の恐るべき風圧に真っ向から対峙する果敢さは、終楽章の最後まで堅持。モーツァルトを弾くカーゾンしか知らない人には、この灼熱の強靭さを誇るフォルティッシモの打鍵の威力には度肝を似かれることでしょう。終楽章は7:21からの上下行するフレーズの粋な滑らせ方をお聴き逃しなく!クナと共演の多いピアノストとしてはバックハウスの名も浮かびますが、この鉄壁かつ白熱しきった演奏を聴くと、クナの音楽性とのコントラストの妙と融合の熱さ、双方を満たす点でカーゾンの方が優っていたのでは?という思いに駆られます。
そして第3交響曲。ご存知、クナの十八番中の十八番ですが、演奏、録音共に最高峰のあのドレスデン盤を上回る超巨大造型物が出現するのです!例によって全楽章を通じて常軌を逸した低速を貫いていますが、第1楽章冒頭の金管が重低音を轟々と響かせる力は、クナの他の同曲録音にも例のないこと。第2主題直前では失速寸前までリタルダンドを施し、4:43からのホルン・ソロ、随所に顔を出すウィットに富んだ弦の甘美なカンタービレは、当時のVPO出なければ味わい得ない荒涼としたニュアンスがたまらなく魅力。コーダでは爆弾をこれでもかと投げかけ、聴き手を徹底的にノックアウト。第2楽章は、第1主題のクラリネットの陰影の濃さにびっくり。第2主題直前で虎視眈々と獲物を狙うような表情も実に意味深く、音楽が発展するにつれてその恐ろしい威容とは裏腹に、やがて大きな愛で世界を包み込んでしまうという、尋常ならざる感性の度量に改めて驚きを禁じ得ません。第3楽章ははじめにチェロで奏される主題が高弦へと移行して後のボーイングの艶やかさにご注目!まるで水の流れに身を任せるような流麗さは、杓子定規な正確さを目指す演奏となんと次元の異なることでしょう!中間のホルン・ソロ(3:50〜)は、同じVPOの録音ではカラヤンのDecca盤も感動的でしたが、ここではそれ以上に腹の底に染み入る音色美に魅了されます。コーダの呼吸の深さも常人技ではありません。終楽章に至っては、とても並べきれないほどの感動のオンパレード!解釈のアウトラインこそドレスデン盤等の他の'50年代の録音と同じですが、全ての表現要素の説得力がワンランク上!序奏、主要楽句ではここでも徹底的にテンポを落としますが、葬列に望むような厳粛さ、感情の込め方はこの録音が群を抜いており、主部以降の身を切るような弦の弓圧の強さ、纏綿たるアゴーギク等も、まさに極限と言える高みに達しているのです。6:33ではクナの「ブラ3」のトレードマーク、2つのティンパニの激烈な追加がありますが、ティンパニの音のみがエッジを立てて突出せず、全体と渾然一体ととなって襲い掛かるので、これまた比類なきスケール!コーダはもちろん単なる安らぎではなく、得体の知れない幽玄世界に聴き手を見る見るうちに牽引。聴後は我に返るのに時間を要するほどです。クナの「ブラ3」もカーゾンの協奏曲も他の録音があるからいい…、などと言っていられません。全く別物です!【湧々堂】

Archipel
ARPCD-0249
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲* 
ジョコンダ・デ・ヴィート(Vn)、
ルドルフ・シュヴァルツ(指)フィルハーモニアO
マリオ・ロッシ(指)RAIトリノSO*

録音:1953年、1954年*(共にモノラル)
“デ・ヴィート独自の気品溢れるフレージングの魅力満載!”
共に聴きやすい音質。ブラームスは、全体にゆったりとしたテンポの中で、弾き飛ばしをせずにじっくり腰をすえたフレージングで気品を湛えています。第1楽章の第1主題から第2主題への経過句の力ずくにならずにエネルギーを蓄えた音の発し方、終楽章の優雅なテンポに寄り添いきった美しい風情など、聴き所一杯。
チャイコフスキーの2楽章で弱音ですすり泣かず、朗々とカンタービレを聴かせるのはいかにもイタリア的ですが、決して外面的ではなく、魂の歌として迫ります。終楽章は、テーマのリズムに独特の溜めがあり、しかも最後までそれで通しているので、土臭さにも事欠きません。【湧々堂】

Concert Royale
TIM-206216(3CD)
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
ハンガリー舞曲(第1番〜第4番、第6番、第7番、第17〜20番)#
弦楽六重奏曲第1番*、第2番*、
ホルン三重奏曲**、クラリネット五重奏曲##
スザンヌ・ラウテンバッハー(Vn)
ロベルト・ワグナー(指)インスブルックSO、
ヨネル・ペルレア(指)バンベルクSO#、
オーストリアSQ*、イルムガルト・ガール(Va)*、
ダンクヴァルト・ガール(Vc)*、
G・ルートヴィヒ(P)**、D・ヴォンホルツ(Vn)**、
エーリヒ・ペンゼル(Hrn)**、
ヨスト・ミヒャエルズ(Cl)##、
ミュンヘン・エンドレスSQ##

録音:全てステレオ(VOX原盤)
“麗しの名演!名女流ラウテンバッハーの代表的録音!”
ヴァイオリン協奏曲は、名女流ラウテンバッハーの魅力を知るのに最適な録音。風格に満ちた造型美、ハリと艶のある音色が緊張の糸で密接に連動しています。第1楽章は第2主題が実に清々しくしなやかなフレージングで飛び込んでくるのにハッとさせられます。経過部フレーズの重音ハーモニーに込めた渾身の思いも聴き手の琴線に触れます。第2楽章の滑り出しもくすぶったところが全くなく、雲一つない青空のようにさわやかで健康的。それでも決して楽天的には響かず、息の長いフレーズを連綿と歌わせる持ち前のセンスが音楽に何ともいえぬ香気をもたらしてくれるのです。やや遅めのテンポでじっくり慈愛も持って奏でる終楽章も聴く側の感性をときめかせることしきり。特に、第1副主題に続くVnソロの高音跳躍の絞り出すような内面のパッション、終結部での、渋いながら極めて有機的なワグナーの指揮と渾然一体となった熟しきった音楽の味わいは格別です!なお、第1楽章後半カデンツァの部分のみ音がざらついていますので、あらかじめご了承ください。2つの弦楽六重奏曲も素晴らしい演奏です。【湧々堂】


EMI(GRC)
CDM-3457652
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲
 悲劇的序曲#
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番*
ダヴィッド・オイストラフ(Vn)、
ピエール・フルニエ(Vc)、
アルチェオ・ガリエラ指(指)フィルハーモニアO
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指)LSO*

録音:1956年2月29日&3月2日〜3日
1956年11月2日#(以上ステレオ)
1954年(モノラル)
“恐るべし!アルチェオ・ガリエラ !!”
フィルハーモニア管の創生期から多くの録音を遺しながら、伴奏以外の演奏はほとんど省みられないガリエラ(今までCD化された管弦楽曲は「ロッシーニ序曲等ごくわずか)の悲劇的序曲がまず必聴!録音日を見てもわかるように、一日で一気に録音したと思われるこの演奏は、ガリエラの魅力と当時のフィルハーモニア管の巧さががまさに凝縮された形で詰まっています。ガリエラの指揮は、職人的な堅実さに裏打ちされた確かな手ごたえと共に、オケの自発性を駆り立てる不思議なパワーを秘めていたことが確認できます。一切もったいぶらずに淀みなく流れるフレージングには純な共感が漲り、重装備で構えた演奏にはない瑞々しい情感が溢れています。D・ブレインのホルンの透き通る音色に続く第2主題の弦のブレンド感も絶品。中間の行進曲風楽想の清潔なリズムの刻みに支えられ、弦も管も最高のコンディションでしっとりとした味を醸し出すシーンも聴きもの。特に7:29からの、ひたひたと聴き手に迫る弦の絡み合いは、意識して聴けば聴くほど、ガリエラのバランス感覚が月並みなものでないことを思い知らされ、オケが全幅の信頼を置いているからこそ滲み出た味わいでしょう。コーダでも奇を衒わずにストレートな高揚のうちに締めくくりますが、それでも聴後に味わいが胸いっぱいに広がるのは、音の構築に対する基礎固めが磐石であるということを痛感して止みません。2つの協奏曲は共に名演として有名ですが、特に二重協奏曲は2人の巨匠の全盛期の芸術がステレオで捉えられていることに加え、より有名な後年のセルの伴奏盤にはない魅力が満載で聴き逃せません。地味ながら華のある伴奏を繰り広げるガリエラが繰り広げるニュアンスの中で、オイストラフもフルニエも完璧のフォームで素直に自己の芸術を飛翔させ、しかもそれらが美しくブレンドし尽くされたこの演奏の魅力はとても語りつくせません!第2楽章最、最初の弦のユニゾンの何と有機的なこと!終楽章では、オイストラフの粘着力とフルニエのノーブルさをお互いが吸収しあったような絶妙な音色が出現し、真の一体感を体感できます。オイストラフ、フルニエ双方のステレオ録音による協奏曲録音の最高峰と言っても過言ではないと思います。【湧々堂】

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