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MUSICIANS SHOWCASE RECORDINGS (MSR)
(アメリカ)


ニューヨークを本拠地とするインディペンデント・レーベル。アーチストは
アメリカ在住のアーチストがほとんどですが、演奏内容が素晴らしいものが
あまりにも多いので是非記憶にとどめていただきたいレーベルです。
レパートリーも広範囲にカヴァーしていますが、特に種類の多いピアノ
録音は、名手トッド・クロウの名演奏をはじめ、聴き逃せないものが
目白押し!録音技術も、熟練のスタッフを抱えているので極めて優秀!

1CD=¥2100
2CD=¥3150


レーベル特集
期間:2006年、9/4〜10/31
*この期間に2タイトル以上お申し込みの方に限り
それぞれ100円引きさせていただきます!


〜ご注文方法〜
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品番 内容 演奏者
MS 082098 R・コルサコフ:詩人に、チャイコフスキー:7つの歌〜眠れ悲しむ友よ、6つの歌Op6〜涙は震える、6つの歌Op38〜ドン・ファンのセレナード、それは早春のことだった、12の歌Op60〜狂おしい夜、コンスタンティン・ロマノフの詩による6つの歌〜私は窓を開けた、ラフマニノフ:12の歌Op14〜時は来た、12の歌Op21〜ミュッセからの断片、12の歌Op14〜彼女は真昼のように美しい、15の歌Op26〜昨日私たちは会った、息がつけるでしょう、6つの歌Op4〜いやお願いだ行かないで、美しい人よ私のために歌わないで、死の歌と踊り〜司令官 オデヒレン・アメイズ(Bs-Br)
デイヴィッド・コレヴァー(P)
MS 082198(2CD) バッハ:平均律クラヴィア曲集第1巻 デイヴィッド・コレヴァー(P)
コレヴァーは、1962年ウィスコンシン州出身。6歳からピアノをはじめ、16歳でアール・ワールドに
師事。ジュリアード音楽院に進み、引き続きワイルドに師事するとともに、作曲をダイアモンドから学び
ました。更に、エゴン・ペトリやエミール・フォン・ザウアーらの弟子で、ラヴェル学んだことのある
フランスのピアニスト、ポール・ドゲロォに
も師事。とても堅実な音楽作りです。
MS 021699 David MacDonald, Suite for Piano (1994); Jonathan Faiman, Piano Sonata (1992, rev. 1996), and Five Vaults (1997); Ken Sullivan, Maracaibo (1998); Eric Samuelson, Sonata for Piano (1997); David Shohl, Dynamophone (1989, rev.1998); Derek Bermel, Three Funk Studies (1991) and Dodecaphunk (1992); Ricky Ian Gordon, Winter Again (1984) and Desire Rag (1998) ジョナサン・ハイマン(P)
ニューヨークを中心に活躍している作曲家の作品を集めたアルバム。
MS021699 テレマン:パルティータ ニ長調、ソル:慰め、グラナドス:スペイン舞曲第2番、アサド:Pinote ハリス・ベッカー、パスカル・ビアンクッリ(G)
MS031899 harles Lefebvre: Suite, Op. 57; Gyorgi Ligeti: Six Bagatelles; Opera Highlights from L’Elisir d’Amore and La Traviata, (arr.Richard Price); Eric Ewazen: Roaring Fork Quintet for Wind Instruments; Anton Reicha: Adagio for the English Horn; Johann Strauss, (arr.Fredrich Gabler): Vergnugungzug; Egyptischer Marsch; Perpetuum Mobile. ボレアリス管楽五重奏団
MS 042899 タネーエフ:弦楽五重奏曲ト短調、前奏曲とフーガOp29、
前奏曲へ長調、アンダンティーノ・センプリーチェ、
まどろみの歌
エリック・ウィリック(Vn)、エリカ・キーセヴェッター(Vn)、ナリト・ポーイ(Va)、ジョナサン・スピッツ(Va)、ロバート・マーティン(Vc)、トッド・クロウ(P)
MS 1001 シューマン:クライスレリアーナ、アラベスク、幻想曲 アヴナー・アラト(P)
アラトはイスラエル出身のピアニスト。ジュリアードではアックスやフィルクスニーに師事。
クーセヴィツキー記念コンクール優勝など、数々のコンクール入賞歴の持ち主。
MS 1002 ラフマニノフ(サイモン編):交響曲第2番〜第2楽章、ホロヴィッツ:ソナチネ、ドビュッシー:第1ラプソディ、ウェーバー:グランド・デュオ・コンチェルタンテ、ストラヴィンスキー:クラリネットのための3つの小品、ベルリーニ(バッシ編):「清教徒」の主題による幻想曲、ミヨー:ブラジレイラ、ガーシュウィン:サマータイム
アンドリュー・サイモン(Cl)
ジョン・クリボノフ(P)
国際クラリネット協会コンクールなどに優勝。ニュージーランド響や、スコティッシュ室内管に客演主席を
歴任。現在は香港交響曲の主席を務めています。1992年には、アメリカ人の音楽家として初めて
北朝鮮で演奏しています。
MS 1007 モーツァルト:レチタティーヴォ「ああ、それはわかっていたこと」、アリア「ああ、私の目の前に二度と現れないで」、アリア「ああ、恵み深い星々よ、もし天にあって」、「羊飼いの王様」〜彼女を愛そう、私の麗しき恋人よ、留まってください、ああいとしい人よ、アリア「あなたは情熱的な恋人のように律儀な心の持ち主」 他 ヴァレリー・ジラード(S)
ヴィルトゥオージ・プラハ
ニューヨーク生まれのジラードの無理のない華麗で叙情的ななコロラトゥーラは、アメリカ国内はもとより、
ヨーロッパの批評家をも大いに唸らせました。
MS 1012 ラヴェル・ヴァイオリン・ソナタ、ツィガーヌ、フォーレの名による子守歌、ブリッジ:ヴァイオリン・ソナタ チャールズ・リボーヴ(Vn)、ニーナ・ルゴヴォイ(P)
リヴォーヴは、カーティス音楽院でガラミアンの下で研鑽を積み、第1回エネスコ国際コンクール、
第1回ナウムベルク室内楽コンクールで優勝。パガニーニ四重奏団のメンバー。この両者は長年に
わたって共演を続けており、息の合った絶妙なデュオを聴かせてくれます。
MS 1018 リスト:ピアノ・ソナタロ短調、メフィスト・ワルツ第1番、
ラ・カンパネッラ、「ランメルモールノルチアの回想」、
献呈(原曲:シューマン)
ティモーシー・スミス(P)
ティモシー・スミスはアラスカ州立大学のピアノの教授で、音楽部門の主任。日本でもマスタークラスを
開いたこともあります。
MS 1021(2CD) バッハ:平均律クラヴィア曲集第1巻 デイヴィッド・コレヴァー(P)
MS 1022(2CD) ブラームス:8つの小品、6つの小品、4つの小品、
3つの間奏曲、2つの狂詩曲、幻想曲集
デイヴィッド・コレヴァー(P)
MS 1023 フォーレ:バラードOp19、舟歌Op42-3、夜想曲Op37-5、
前奏曲集Op103、主題と変奏Op73
デイヴィッド・コレヴァー(P)
MS 1024 プロコフィエフ:チェロ・ソナタ、ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ エバンゲリン・ベネデッティ(Vc)
ペジャ・ムジェヴィチ(P)
ベネデッティは、シュタルケル門下。カザルスのマスタークラスにも参加。1967年以来の
ニューヨーク・フィルのチェロ奏者で、初の女性チェロ奏者でした。もちろん生前のバーンスタインからも
厚い信認を得ていました。ブロンフマン、フェルツマン等との共演も多数。
MS 1026 モーツァルト:ピアノ・ソナタ集@
ピアノ・ソナタ第1番、第2番、第3番、第4番
ヘイディ・ローウィ(P)
ローウィはジュリアードで学んだ後フランスへ渡り、ブーランジェやカサドシュの下で研鑽を積んだ
ピアニスト。しっとりとした感触で気品溢れるタッチがとにかく魅力的!レーガーとのセンスも抜群で、
前の音の余韻を感じながら次の音へ繋げる繊細さ、フレーズの変わり目での丁寧な間(ま)の取り方
など、真の慈愛に満ち溢れています。円熟したへブラーのモーツアルトを愛聴される方は、きっと満足
されることと思います。第6番第2楽章、左手のアルペジョ風フレーズの微妙な変化に繊細に反応した
至福のニュアンスも聴きもの!
MS 1027 「リフレクションズ・ショパン」
ショパン:前奏曲集Op28-15.7.24.4.2.17、夜想曲Op15-1、
Op9-2、Op48-1、バラード第2番、マズルカOp17-4、
即興曲Op29、幻想即興曲、スケツツォ第4番
アダム・マコヴィッツ(P)
マコヴィッツは1940年チェコ出身のピアニスト。16歳まではクラシックのピアニストとして活躍。その後
ジャズに目覚め、クラシックとジャズの接点を常に模索し続けています。ここでもショパンの作品を
ベースにしながらも音楽は完全にジャズ。オリジナルの魅力を大切にしながら、クラシック的な
イディオムとの見事なブレンドが実現しています。曲と戯れる様子が目に浮かび、聴いているほうも
ウキウキしてきますが、彼の人柄でしょうか、エキセントリックに響くところがなく、なんともヒューマンな
タッチが魅力的です。シンプルな前奏曲第7番など、インプロビゼーションにはもってこいの曲ですが、
4分もかけて洒落たニュアンスを込め、聴き手の心を温かく癒す風情がたまりません。同第4番も左手で
断続的に鳴らされるリズムがスパイスとなり、切なさ一杯。ノクターンOp28-7もサロン的な安易さが全くなく、
ハーモニー移り変わりのなんとハイセンスなこと!最後の締めくくりの粋な計らいも聴きものです。決して
邪道などとは言わず、心の底からこの雰囲気に酔いしれていただきたい逸品です!1999年デジタル録音。
MS 1031 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番、
サン・サーンス:ピアノ協奏曲第2番、モーツァルト:ロンドK382
ジョン・ロビレッテ(P)
ローゼン・ミラノフ(指)ソフィア新SO
1999年録音。ベートーヴェンではサン・サーンスのカデンツァを用いており、これが実にブリリアント!
ベートーヴェン自身のカデンツァも別トラックにて収録。ソフィア新交響楽団の鳴りっぷりがユニーク!
MS 1033(2CD) シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番、第16番、第7番、第6番、アレグレットD.900、小品D.60 トッド・クロウ(P)
シューベルティアン必携アイテム!21番は、多くの競合盤の中でもシューベルトらしい素朴さを大切に
しながら、作品自体の素晴らしさを信じ切った演奏としとしてはダントツの名演奏!冒頭からまろやかなタッチで
静かに幸福を噛みしめる風情が魅力的で、次第にタッチの硬度を強めて高揚していく流れの自然なこと!
第1楽章展開部直前の間合いのよさ、素直な表情の中に煌く語りのセンスは、強烈な自己アピールなしに
惹きつけてやまない魅力が一杯です!鳥肌が立つのは、展開部の前触れを示す短調の和音(9:40)!直前の
可憐さから急に翳りを帯びるこの瞬間のタッチの色彩の変化の妙は、魔法としか言いようがないほど自然
そのもの。第3楽章の内省的なニュアンス、慈しむようなリズムの扱いには、クロウの人柄がそのまま反映
されているように感じられます。作品に全面的に身を委ねながら音楽的な発言をしっかり行なうクロウの
ピアニズムは終楽章で更に開花。最初のテーマのこんこんと湧く泉のような音の流れ出しからして、
シューベルトの音楽の容量からはみ出さない細心の配慮が素晴らしく、しかも教科書的な味に乏しい演奏とは
明らかに一線を画しています。コーダで、いかにも「これで締めくくります!」といった印象を強く刻印せずに、
余韻を残しながら終わるこのセンス!しかし更に白眉が第16番!最初の1分間でもう釘付けです!
がっちりとした構築感を基調として独特の風格と悲哀の入り混じる作風の魅力を余すところなく繰り広げています。
第1楽章の行進曲風の走句の威容とタッチの輝かしさは、人口的な磨き上げの跡を感じさせないだけに音楽的な
訴え掛けが絶大!最後2分ほどでハーモニーの厚味を更に加えながら、最後に渾身のフォルティッシモにまで
登りつめるまでの緊張はまさに圧巻!変化に富んだリズムの沸き立ちを洒落たセンスで描ききった第3楽章
にも息を飲みますが、終楽章のあまりのニュアンスの溢れ出しに全てを受け入れるには、聴く側も許容量を
確保しておかなければなりません。★
MS 1034(2CD) ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィア」
第31番、ヒナステラ:アルゼンチン舞曲集Op.2
ブランカ・ウリベ(P)
ウリベは、コロムビア出身の女流ピアニストで、コロムビアの文化貢献に対して大統領からメダルも
授与されています。ジュリアード音楽院では、ロジーナ・レヴィンに師事。1969年以来、ヴァサール
大学で教鞭もとっています。格調高い構築と気品溢れるタッチが実に魅力的で、特に第31番のさり気
ない表情には愛情が満ち溢れ、静かな緊張が優しく浸透。母に抱かれながら聴くような安心感に満ち
ていて、何とも忘れがたい演奏です。ヒナステラでも感情過多に陥らず、打鍵は常にまろやか。第2曲など
、まるで空気のように自然でありながら鼓膜に優しく染みるのです!
MS 1036 モーツァルト:ピアノ・ソナタ集A
ピアノ・ソナタ第5番、第6番、第7番
ヘイディ・ローウィ(P)
MS 1038 バーンスタイン:「ウェストサイド物語」〜シンフォニック・ダンス、ガーシュウィン(グレインジャー編):「ポーギーとベス」幻想曲、コープランド:ロンド、ロレム:2台ピアノのための6つの変奏曲 マック・シスターズ(2台P)
日本生まれで、幼い頃にアメリカに移住したマック・ユキとマック・トモコのデュオ。
オークランド大学、ミシシガン大学で学ぶ間にソリストとして認められ、1998年には
第4回国際ピアノデュオコンクールで優勝しています。
MS 1039 モーツァルト:ピアノ・ソナタ集B
ピアノ・ソナタ第8番、第9番、第10番
ヘイディ・ローウィ(P)
MS 1040 モーツァルト:ピアノ・ソナタ集C
ピアノ・ソナタ第11番、第12番、第13番
ヘイディ・ローウィ(P)
ローウィのモーツァルトは、どれも過去の名演たちと同列に語られるべき名演奏です!なんという
まろやかなタッチ!フレーズのつなぎ目を優しく慈しみ、しっとりとした情感をたっぷり湛えています。
「11番」は変奏曲でそのタッチが終始語りかけ、冗長さを感じさせずに統一感を築き、ゴルトベルク
変奏曲の名を想像せずにいられません。第2楽章冒頭もその雰囲気を見事に踏襲して、弱音で自然に
滑り出す感性だけでも、ローウィは只者ではありません!アゴーギクも入念に盛り込まれていますが
、煩わしさは皆無。トルコ行進曲では、軽快なリズムを感じながら、転調の妙もじっくりと浸透させて
から次へ進む配慮が美しい気品を生んでいます。強弱の差も控えめですが、音を外へ向かって放射
するのを嫌うような育み方がここでも功を奏し、まさに至純の音楽となって表出。彼女の抜群の
アゴーギクのセンスは、「第12番」第2楽章でも明らか。まさにルバートの意味を体で知り尽くしている
彼女の絶妙で自然な音価バランスは、清明な歌に満ちたこの楽章をさらに香り高い音楽にしています。
「13番」の最初の一音の音価もやや長めですが、この一瞬の間に音楽的内容をたっぷり蓄えている
のを是非感じてください!とにかく「弾き飛ばす」瞬間など全くない丁寧で入念な演奏ですが、その配慮が
モーツァルトの音楽よりも優位に立つことがないので、ただただモーツァルトのエッセンを味わいたい方には、
特にオススメします!
MS 1041 モーツァルト:ピアノ・ソナタ集D
ピアノ・ソナタ第14番、第15番、K457 
ヘイディ・ローウィ(P)
MS 1044 モーツァルト:ピアノ・ソナタ集E
ピアノ・ソナタ第16番、17番、18番
ヘイディ・ローウィ(P)
MS 1046 ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲「ドゥムキー」、
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番
アルマン・トリオ
MS 1047 バッハ:無伴奏ヴァイオリオン・パルティータ第1番〜第3番 ザイダ・レヴィン(Vn)
レヴィンはニューヨーク生まれ。16歳の時にイタリアでデビュー公演を行いました。アメリカに
戻ってからはルイス・クラスナーに師事。
MS 1048 シューマン:アラベスク、色とりどりの小品〜3つ小品、アルバムの綴り(3曲)ブラームス:4つのバラード、コピートマン:グレゴリーのために、メシアン:幼子イエスの口づけ グレゴリー・ハイモフスキー(P)
ハイモフスキーは、グネーシン音楽大学、チャイコフスキー音楽院、R・コルサコフ音楽院で学び、
メシアンの音楽の権威としても知られ、ロシア、東欧で、多くの曲を初演しています。シューマンの
「アラベスク」は、冒頭を速めのテンポで駆け抜けますが、タッチは美しくまろやかで、慈しみ溢れる
語りかけの風情が魅力的。他に、MS1059もリリース。
MS 1052 ナポリ民謡集
オー・ソレ・ミオ、あの人に伝えてくれ、カタリ・カタリ、ローマのギター、忘れな草、禁じられた音楽、君に口づけを、フニクリ・フニクラ
ヨゼフ・アッデオ(T)
ジェームス・グラセック(Vn)
マリオ・トッカ(アコーディオン)
ウィリアム・グレイザー(P)
1991年、ドン・ホセ役でオペラ・デビューを果たしたリリック・テナー。1993年に、コシ・ファントゥッテで
ヨーロッパ・デビュー。甘いマスクに加え、声質も若き日のカレーラスを彷彿とさせるものがあります。
MS 1054 ラテン・アメリカ・ピアノ音楽集

VENEZUELA - Jaropo; Moises Moleiro
Ilusion; Luisa Elena Paesano 1:52
BRAZIL-Tres Marias; Villa Lobos ? Nos.1-3; SANTO DOMINGO - Cancion sin Palabras; Licinio Mancebo
Danza dominicana; Licinio Mancebo
MEXICO-Intermezzo; Manuel Ponce
Scherzino Mexicano, Manuel Ponce
PUERTO RICO - Felices Dias
Margarita; Manuel Tavares
La Cunadita; Olimpio Otero
Laura and Georgina; Juan Morel Campos
No Me Toques; Juan Morel Campos
COLOMBIA - Lejano azul; Luis A. Calvo
Pasillo “Entusiasmo”; Luis A. Calvo
CUBA - La Bella Cubana; Jose White
Linda Cubana; Antonio Maria Romeo
Cristantemo; Ernesto Lecuona
Berceuse compasina; Alejandro Garcia Caturla Noche Azul; Ernesto Lecuona
ARGENTINA- Milonga del Angel; Astor Piazzolla: Milonga from “Dos Canciones, Op.3”; Alberto Ginastera

マルタ・マルチェナ(P)
MS1057 ショパン:バラード(全4曲)、バッハ:フランス風序曲 ヴィクトリア・ムシュカトコル(P)
ムシュカトコルは、オデッサ出身。10歳の頃方オーケストラと共演して話題となりました。
サンクト・ペテルブルク音楽院ではウラディミール・ニールセンに師事。

MS1058
ベルリオーズ(リスト編):幻想交響曲、リスト:イデー・フィックス トッド・クロウ(P)
クロウは、カリフォルニア出身のピアニスト。ジュリアード音楽院で学び、アニー・ドルフマンや
エルノ・ダニエルに師事。作曲にも才能を発揮し、13歳の時から作曲研究のための奨学金が与えられた
ほどです。このピアノ版の幻想交響曲は、ペトロフとは対極的。かつてなされた録音の中で、オケの
原曲に張り合うのではなく、これほどピアニスティックに徹し、ピアノ曲としての詩的なニュアンスを込め
きった演奏はないと思います。第1楽章の長い序奏部から、音色の温かさと美しさ、内省的なニュアンス、
陶酔的なアルペジョに象徴される深い味わい!休符の連続の箇所でも緊張が弛緩せず、激しい
パッセージでも完璧な技巧が一人歩きせずに音楽と完全一体化している演奏は、ありそうでなかなか
ありません。第2楽章はオケの何倍ものニュアンスが立ち込めているといっても過言ではなく、全声部に
渡って可憐なニュアンスが末端まで浸透。何でもないトリルまでものが実にチャーミングに響きます。
長い音価と休符の連続の第3楽章は、ピアノという楽器の特性から言っても難物だと思いますが、
クロウの演奏は、心の底からフレージングで一貫し、音楽に隙間が空くことなど決してなく、第2楽章同様、
ピアノだからこそ醸し出されるこの曲の深層部分を初めて垣間見る思いです。原曲ではこの楽章を
飛ばして聴く人も多いようですが、少なくともこの演奏ではその音楽的な語り掛けの見事さに、途中で
切り上げることはできないのでは?第4楽章はもちろん技巧を惜しげもなく投入するのですが、ここでも
強引な威圧がないので、音楽的な味わいが格別です!終楽章は、冒頭の高音トリルと低音の呻きの
織りなす絶妙な色彩に唖然!驚異的ペダリングが引き出す幻影、発作的なダイナミズムの変化も音楽と
してこれほど完熟させられるものかと驚きを禁じ得ません。鐘が打ち鳴らされる箇所の単音の響きも、
なんというコクを湛えていることでしょう!コーダ力感も申し分なく、それでも鍵盤を暴力的に叩く印象を
与えないので、最後まで聴き手の音楽を味わい取ろうとする気持ちを裏切らないのです。今後の曲を
マシンのように弾きまくる演奏は出現する思いますが、このように丹念に音の意味を吟味しつくした
演奏が現れるとは思えません!カップリングまた好選曲!幻想交響曲の固定楽想をもとにした小品
ですが、リストらしいハーモニーとこのテーマが完全に融合する様は、クロウの独特のまろやかなタッチ
とともに甘美の極地!
MS1059 モーツァルト:ピアノ協奏曲第8番、第9番「ジュノーム」、 グレゴリー・ハイモフスキー(P)
アレクサンダー・ヴェデルニコフ(指)ロシアPO
他に、MS1048もリリース。
MS 1063 リスト:「巡礼の年・第1年スイス」〜ジュネーブの鐘、ダンテを読んで、「ヴェネツィアとナポリ」、リゴレット・パラフレーズ、ため息、小人の踊り、君に捧ぐ(原曲:シューマン)、ハンガリー狂詩曲第9番 ナデジャ・ヴラエヴァ(P)
2002年の国際リスト録音アウォーズ(過去の受賞者はブレンデル、ポリーニ、コチシュなど)第1位
受賞CD!ヴラエヴァは、ブルガリア出身。5歳からピアノをはじめ、幼少の頃はアントン・ディーコフの
下で学び、ソフィア音楽アカデミーへ進学。1997年にオランダへ留学し、ベルマン、シャンドール、
セボック等のマスタークラスに参加。1989年に、イタリアのリスト・コンクールに優勝、1996年に、
ブタペストのリスト国際コンクールに第3位入賞という経歴が示すように、彼女のリストは実に確信に
溢れており、言い知れぬ幻想性も漂っているところが魅力です。「ジュネーブの鐘」冒頭の水が滴るような
美音からうっとっり。美しいリストを聴きたい人は必聴です!「ダンテを読んで」の音圧を誇示するところがなく、
最初の強烈な走句を一音ごとに丁寧に置きながら、音の内面からドラマを汲み上げようとする意思が
漲っています。唐突な全休止も格別の意味深さ!ドロドロした感触よりも、この曲の詩的で繊細な
ニュアンスを徹底的に追求した素晴らしい演奏です。コーダの大音量でも決して混濁せずに、低音トリルも
最後の一音まで制御が行き届いています。「ヴェネツィアのナポリ」の“タランテラ”の潔癖なピアニズムも
衝撃的!低音部のドスの効いた凄みと高音部の軽やかなパッセージとの対比をはじめ、場面転換の鮮やかさ
には唖然。ハンガリー狂詩曲の中でも最大級の規模の第9番を最後においていますが、ヴラエヴァの
ピアニズムの全てがここに結集。テーマを可憐に歌わせながら民族的なアゴーギクをさり気なく盛り込む
センスが素晴らしく、美しいフォルティッシモの醍醐味も存分に味わえます。
MS 1064 「飛躍」
ケニー・ターナー作品集
アメリカン・ホルン・カルテット
サタディ金管五重奏団
ルクセンブルクPO団員
MS 1068 バッハ・無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番、
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第5番、
ベン・ハイム:ソナタ ト調、ジェミニアーニ:ソナタ変ロ長調
マティテュー・ブラウン(Vn)
ブラウンはイスラエル出身。1962年にアメリカへ渡り、ジュリアード音楽院では、ヨーゼフ・フックスに
師事。1969年からニューヨーク・フィルの団員を務めています。まず音色が美しく、端正な構築を
見せるバッハには並外れたセンスを感じます。
MS 1070(2CD) ラヴェル:ソナチネ、鏡、亡き王女のためのパヴァーヌ、古風なメヌエット、夜のガスパール、ハイドンの名によるメヌエット、シャブリエ風に、ボロディン風に、クープランの墓、グロテスクなセレナード、前奏曲、水の戯れ グウェンドリン・モク(P)
ニューヨーク生まれのモクは、ペルルミュテールの最後の弟子。フランス文化省のお墨付きで、
ペルルミュテールからみっちりとラヴェルのピアニズムの真髄を受け継ぐことを許されたピアニスト
です。ラヴェルが所有していたものに近い1875年生のエラール製のグランドピアノを使用。
CALAレーベルにはラヴェルの協奏曲を録音しています。ここでは楽器の古雅な音色のみならず、師譲りと
思われる淡々とした流れの中から自然な息づかいを余すところなく再現することに専心したピアニズムが
聴くほどに味わい深く、「古風なメヌエット」など、何もしていないようでいて中間部と両端部分のニュアンスを
くっきりと表出。「亡き王女のパヴァーヌ」の第2主題のインテンポが実に意味深く、潤い豊かな低音部と
上声部との豊かなハーモニーの妙もたまりません!「道化師の朝の歌」では弾力性抜群のリズム感が
炸裂!中間のエキゾチックなニュアンスとエキセントリックな情感の交錯ぶりが素晴らしく、柔らかな音色の
反面、表現が広がり切らないことにもなり兼ねないエラールのイメージを大きく押し広げているのも実に
痛快。「クープランの墓」は音像をぼかすことなく、音の隈取りをしっかり表出しながら色彩変化とリズムが
持つニュアンスに焦点を当てた解釈。“リゴードン”のリズムがこんなに面白いほどに沸き立つ演奏は極めて
稀でしょう。エラールで聴くラヴェルの醍醐味の極みは「夜のガスパール」の“絞首台”!
MS1072 モーツァルト:変奏曲K.573、シューベルト:即興曲Op90-2、
Op90-4、ショパン:スケルツォ第2番、バラード第1番、
リスト:ダンテを読んで、プロコフィエフ:トッカータ
アレクサンドレ・ドッシン(P)
これだから、無名のアーチスト探索は止められません!ドッシンはブラジル出身で、アルゲリッチ
国際ピアノ・コンクール、モーツァルト国際ピアノ・コンクールなど多数の国際コンクールでの受賞者。
現在は、ウィスコンシン大学オークレア校のピアノの助教授を務めています。とにかく全曲、弱音の
部分の音楽の育み方に是非御注目下さい。まず、最初に置かれているモーツァルトの変奏曲の
最初の数秒で、これ以上ありえない可憐なニュアンスが零れ出すのに唖然!タッチの一粒一粒が
精製前の宝石のよな無垢な感触!第6変奏など悲嘆の極致で、タッチそのものが涙のきらめき。
リストやプロコフィエフは磐石の技巧を披露しますが、それでも非情さは皆無。トッカターは、かつて
梯剛之が弾くのを聴いて、こういうプロコもあるのかと驚愕したものですが、この演奏もそれと双璧で、
十分にこの曲の激高を表現しながら、温かみも絶やさず、深い後味を感じさせる演奏となっています。
MS1078 ハイドン:ピアノ・ソナタ第50番、29番、38番、20番、
アンダンテ
トッド・クロウ(P)
長調の作品のみを収録しているところがポイント。軽快に弾むだけでなく、明るい楽想の中に潜む
ハイドンの深い音楽性を聴き手に徹底的に痛感させる見事な仕上がりです!ハイドンのピアノ曲が
これほど音楽味満点であったのかと、これを聴いてハッとする方もきっと多いことでしょう。第50番の
冒頭の下降する音型が和音を伴なう際の響きのなんと豊かなこと!天真爛漫な息吹きを安定した
テンポと深いタッチから滲ませる力量には本当に脱帽です。全声部を満遍なく響かせながら、可憐な
表情を湛える第2楽章も魅力的で、ハイドン独自のアイデアを体で感じながら、それを説明調ではなく
豊かな流れの中に繰り広げることができるセンスは、単に指が回るだけのピアニストには及びも付かない
センスです。終楽章の例の唐突な転調も、その衝撃を確実に伝えながら、音楽的な流れを決して寸断
しないのです。第29番も、第1楽章の行進曲風の進行の中に、これほど先の展開を期待させる内容量を
込めた演奏が他にあるでしょか!次にどんなフレージングが紡ぎ出されるか、いちいちワクワクさせる
のです。表面的な意味での古典らしく、ハイドンらしくといったことに頓着せずに、作品の素晴らしさを
丁寧に伝えるスタンスは、派手な「幻想交響曲」を弾くときと全く変わらず、奇を衒うことも一切ないので、
心の底から音楽を感じ続けたい人は必携のアイテムと言っても過言ではありません!自然た雰囲気の
録音もベスト!
MS1082 W.F.バッハ:2つのフルートのための二重奏曲、C.P.E.バッハ:三重奏曲、J.C.バッハ:2つのフルート、ヴィオラ、チェロのための四重奏曲、バッハ:ソロ・フルートのためのパルティータ イ短調 ハノーヴェリアン・アンサンブル
【ジョン・ソルム、リチャード・ウィトン(Fl)、
アルトゥール・フィアッコ(Vc)、
マリー・ホイト(Vn)、モニカ・ジェラルド(Va)、
リンダ・スケルニッヒ(Cemb)】
ハノーヴェリアン・アンサンブルは、古楽器の専門家で構成す。
MS 1084 ハイドン:ピアノ・ソナタ第41番、42番、40番、48番、49番 トマス・サウアー(P)
サウアーはソリスト、室内楽奏者、教師と、多方面で活躍。五嶋みどりの伴奏も頻繁に務めています。
非情に軽やかなタッチで、作品の持ち味を誠実に引き出しています。タッチの美しさも印象的。
トッド・クロウのCDとともに、ハイドンのソナタを愛する人にはぜひともお聴きいただきたいものです。
MS 1086 バッハ:トッカータ ト長調BWV916、
半音階的幻想曲とフーガBWV903、
イタリア風協奏曲BWV971、フランス風序曲BWV831
リンダ・ブルマン・ホール(Cemb)
しっかりとリズムにコシが入ったバッハを久々に聴きました!レオンハルト門下ですが、その厳格な
構築に強靭な意志が宿る演奏は、軽く聞き流すわけにはいきません。彼女の公式サイトもあり。
MS 1089 【TAKE9】
ターナー:テイク・ナイン・ファンファーレ、エヴァツェン:グランド・キャニオン組曲、バーンスタイン(デック編):「キャンディード」序曲、ブラームス(エルカイア編):ハンガー舞曲第5番、ガーシュウィンアイ・ガット・リズム
アメリカン・ホルン・カルテット
(デイヴィッド・ゾンソン、他)&ニューヨーク・・フィルのホルンセクション(フィリップ・メイヤーズ、他)
ジャズの名曲「TAKE FIVE」を文字って、TAKE 9と題されたこのアルバムは、9人のホルン奏者による痛快な
妙技の連続!とにかく、モゴモゴと停滞する箇所がどこにもなく、音の立ち上がりがなんとスムースで鮮やかな
こと!気持ちいいことこの上なし!メイヤーズの深々とした独特の音色がスパイスになっているのにもご注目!
MS 1090
(DVD付き)
ヘンデル:「オルランド」からのアリア、カンタータ「思いの極みであるあなたから離れること」、「悲しい心の子らよ」、「あのことを思う間に」、「私の胸が騒ぐ」、歌劇「アルチーナ」からのアリア PATRICE DJEREJIAN(コントラルト)
フィリップ・レッジャー(指)イギリスCO
DJEREJIANは、バロックから現代曲まで幅広いレパートリーを持つコントラルト。リハーサル
風景を収めたボーナスDVD付き。
MS 1096 グリエール:夜想曲OP35-10、間奏曲Op35-11、F・シュトラウス:ノットゥルノOp9、主題と変奏Op13、R・シュトラウス:序奏・主題と変奏、アンダンテ、スクリャービン:ロマンス、シューマン:アダージョとアレグロ、メンデルスゾーン(M・ジョーンズ編):交響曲第5番第3楽章 グレゴリー・ミラー(Hrn)、
エルネスト・バルレッタ(P)
エンパイア・ブラスの一員でもあり、ピッツバーグ響でも活躍したグレゴリー・ミラーのこの名奏は
ホルン・ファンだけのものにしておくのはあまりにももったい代物。これによってホルンのイメージが
変わる方も多いことでしょう。しっとりとした緩やかなテンポの曲ばかりが選ばれていますが、そこに
彼の歌のセンスの素晴らしさと、一切停滞感のないフレージングの技が生きています。深みと芯を
湛えた音色も素晴らしく、その音色だけでも十分に音楽的ですが、彼の歌心は、多くの金管奏者の
中でも特に傑出しています。本当に人間的な息づかいが浸透しきっており、ホルンを聴いてるという
ことを忘れるほど、歌になりきっているのです!シューマンのアダージョとアレグロなど、一度聴き
始めたら、最後まで釘付け必至!アダージョでの低音の安定感と余韻、アレグロの華麗に吹きこなす
ことを目指すのではなく、慈しみを決して忘れない懐の深さ。1:39からの深々と訴え掛けにも音楽味が
満点。高音域が鋭利に突出せずに、なんというコクを湛えていることでしょう!メーソン・ジョーンズが
アレンジした、メンデルスゾーンの「宗教改革」第3楽章もお聴き逃しなく!
MS 1097 サティ:3つのジムノペディ、6つのグノシェンヌ、冷たい小品、ゴシックの舞曲、3つの歌*,3つのサラバンド、天国の英雄的な門の前奏曲 リンダ・ブルマン・ホール(P)、
パトリース・マギンニス(S)*
MS1086で手ごたえのあるバッハを聴かせてくれたブルマン・ホールは、歴史的鍵盤楽器演奏の
権威。ここでは1868年のエラールのピアノを1995年に復元したものを使用して、たおやかな
サティを披露しています。最初の「グノシェンヌ」から、その艶かしい音色美にイチコロ!その魅力を徹底的に
押し出すようにアゴーギクが絶妙に揺らめき、麻薬的な効果をもたらします。第3曲の不安定な和声に
おいては、その妖しさに更に官能を加え言葉を失います!音符の少ないサティの作品だからこそ、楽器
自体の音色美が放射されることなく、たっぷりと滲み出るのだと思いますが、かなり主情的な表現を用い
ながら、サティのシンプルなイディオムの中に流れるアイロニーだけが深々と紡ぎ出されるこの風情は、
楽器や作品の特性のみならず、ピアニスト自身のセンスを痛感せずにはいられません。最も有名な
「ジムノペディ」にしても、この魅力にハマッたら他のCDには手が伸びなくなってしまうこと必至!
マギンニスのソプラノが、これまた絶品!歌いこみ過ぎず、子供のようなピュアな声が涙を誘います。
MS 1098 ショパン:夜想曲Op9-2、練習曲Op10-8、シュー・キュン・ソン:冬のバラード、ブラームス:間奏曲Op116-2、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」〜第2楽章、バッハ:シチリアーノ、イタリア協奏曲〜アンダンテ、他 シュー・キュン・ソン(P)
ソンは韓国出身の女流ピアニスト。14歳の時に家族とともにアメリカに移住。テキサスの
キングスヴィル国際コンクールなど、数々の入賞歴を持ちます。
MS 1098 ハイドン:フルート三重奏曲「ロンドン・トリオ」、J.C.バッハ:五重奏曲Op19-3、グレトリ:2つのフルートのための二重奏曲ハ長調、ト短調、アベル:三重奏曲Op16-4、 ハノーヴェリアン・アンサンブル
【ジョン・ソルム、リチャード・ウィトン(Fl)、
アルトゥール・フィアッコ(Vc)】
2つのフルートとチェロのための三重奏曲を集めた一枚。古風な佇まいの中に、気品に満ちた
呼吸を宿した素敵な演奏です。MS1082とともにどうぞ!
MS 1101 ベートーヴェン:ゲレルトの詩による6つの歌、レーヴェ:3つのバラード、詩人トム、ショスタコーヴィチ:4つのロマンスOp46、6つの歌Op62 オデヒレン・アメイズ(Bs-Br)
アメイズはナイジェリア出身のバスバリトン。
MA 1103 ラヴェル:ピアノ三重奏曲、
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番、
ブライト・シェン:ピアノ三重奏のための4つの楽章
トリプル・ヘリックス・ピアノ・トリオ
1995年に結成された女性3人によるトリオ。その素晴らしさはアメリカ各誌でも絶賛されています。
MA 1103 ヘンデルオーボエ協奏曲第1番〜第3番、「オケイジョナル・オラトリオ」序曲、歌劇「ジュスティーノ」序曲、 フィニス・ラニーニ(Ob)
ステフェン・サイモン(指)ワシントン室内SO
ラニーニはこのオーケストラの主席。ブルックリン・フィルでも首席奏者を務めています。
MS 1105 イギリス民謡集
Traditional Scottish Songs(arr. Haydn)
Will ye go to Flanders; The White Cockade; The bonnie wee thing

Traditional Welsh Airs
The Welsh ground; The dying bard to his harp
(Dafydd y garreg wen / David of the White Rock)

Traditional Scottish Songs (arr. Haydn)
The rose bud; O can you sew cushions; Flowers of Edinburgh; Soger Laddie

Instrumental Variations
Sad and luckless was the season; Fy gar rub her o'er with straw; Bonny Laddie, Highland laddie, where got ye that sillermoon?

Original English Songs (Haydn)
A Pastoral Song; She never told her love; O tuneful voice; The Lady's Looking-glass

Traditional Scottish Instrumentals
The Scots Ground; The Flowers of the Forrest; Maggy Lauder
Original English Songs (Haydn)
Sailor's song; Content; The Wanderer; The Mermaid's Song

Traditional Welsh Airs (arr. Haydn)
Sir Watkyn's Dream (Llwyn Onn/The Ash Grove);
The Live Long Night; (Ar hyd y nos/All through the night/The widow's lament)
ジュリアン・ベアード(S)、
ラックスムジカ、リンダ・バーマン・ホール(フォルテピアノ、Cemb)
ベアードは素晴らしい声質の持ち主!慎ましくメロディをなぞった感覚的な心地よさに止まらず、
歌詞の意味をかみ締めるようなふくよかなニュアンスが印象的。しっとりとした伴奏も素敵です!

MS 1107
ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」の3楽章、
スカルラッティ:ソナタK141.K87、
ドビュッシー:ベルガマスク組曲、
ブラームス:6つの小品
アルピン・ホン(P)
異常テクニック!!刃金の打鍵で応酬する刹那のピアニズム!アルピン・ホンは、ジュリアード
音楽院でジェローム・ローウェンタールに学んだ俊英。幼い頃からその才能を発揮し、10歳で
オーケストラと共演。数々のコンクール歴も持ち、現在はアメリカを中心に活躍しています。ジャケット
写真に写る彼の風貌から、なぜか只ならぬものを感じ、試しに買って聴いてみたらきいたら、これが凄い!
まず最初にスカルラッティが2曲置かれていますが、これを前菜と思ったら大変な目に会います!
あまりにも一般的なピアノの音色のイメージとかけ離れ、極度に硬質で非情な連打音がいきなり耳を
直撃するのです。歯止めが利かなくなった高速マシンのように、このK.141には古典的な風合いも
慈しみも無く、あるのは狂気のみ。しかしドロドロとした殺気ではなく、人間的な温かみや情感を突き
抜けてしまった危険な匂い。しかもタッチは極限まで研磨しつくされているので、ピアノを聴いているという
ことを忘れて、禁断の世界に引きずり込まれたような感覚に陥ります。しっとりとした次のK.87ではその
煌くタッチが緻密に敷き詰められ、表面的には美しいことこの上ないのですが、この佇まいの中に
おいても、極度な孤独に耐えかねた末の異様な切迫感が静かに支配しています。全体を長い一呼吸で
弧を描くような呼吸感も印象的。ドビュッシの「月の光」も同様。凝ったアーティキュレーションも
過度な歌いこみも無く、自然発生的に醸し出される極端なまでの美しさ!「透徹」という言葉がそれに
近いですが、それを意図して痕跡がまるでないのです。まさに天才的な閃きのなせる技と言うしかあり
ません。この「動」と「静」の不思議な狂気が混在して現れるのが、「ペトルーシュカ」!1曲目は、
ピカピカに磨き上げた刃物を振り回すような強打鍵が無慈悲に襲い、、2曲目はユーモラスな表情が、
媚びることなくダイレクトに表出されるので実にリアル。1:39からの全和声の完璧なブレンド感と、
民族的な空気の現出ぶり、その直後の両手の各声部が、心の裏表のように嘆く箇所も聴き物。
終曲の息もつかせぬ完璧さな技巧の威力と、各場面の強化の連動、スタミナの持久力に接すると、
この曲がポリーニでなければならない理由が分からなくなります。最後のグリッサンドの怒涛の猛進で
完全ノックアウト!2004年のデジタル録音。
MS 1109 ゼレンカ、ヴヴァルディ、テレマンの作品集 フランク・モレッリ(Fg)とその仲間たち
ステファン・テイラー、ランダル・ウォルフガング(Ob)、スーザン・パルマ・ニデル、マルヤ・マルティン(Fl)、ハリー・シーリング(Fg)、ドナルド・パルマ(Cb)、ケネス・クーパー(Cemb)
モレッリは、ニューヨーク・シティ・オペラやオルフェウス室内管の主席も勤める名手。DGには
オルフェウス室内管をバックにモーツァルトの協奏曲を録音してていました。
MS 1110 フランシスコ・ミノン:ファゴットと室内尾オーケストラのための協奏曲、フォゴット・ソロのための16のワルツ、ヴィラ・ロボス:ブラジル風バッハ第5番〜アリア、他 フランク・モレッリ(Fg)
ベンジャミン・バーデリー(G)、
オルフェウス室内O
MS 1110 アドラー:祝典宣言、ヘンデル:オルガン協奏曲Op4-6、バッハ(パワー・ビッグス編):甘き死よ来たれ、カンタータ「わが楽しみは元気な狩のみ」より、バッハ:トッカッタとフーガニ短調、フランク:コラールホ長調、ヴィドール:交響曲第5番 ウィリアム・ネイル(Org)
ネイルは、ワシントン・ナショナル響のオルニスト、チェンバロ奏者。
MS 1113 テレマン:協奏曲集
イ長調TWV 53:A1、ホ短調TWV 52:e2、ニ長調TWV 53:D1、
イ短調TWV 53:a1、ト長調TWV 53:G1、ロ短調TWV 53:h1
ハノーヴェリアン・アンサンブル
【ジョン・ソルム、リチャード・ウィットン(Fl)、
トマス・セフコヴィッツ(Fg)、ロバート・メアリー、
クレア・ジョリヴェ(Vn)、モニカ・ジェラード(Va)、
アルトゥール・フィアッコ(Vc)、他】
世界初録音。
MS 1115 メンデルスゾーン:ソナタ第2番、バッハ:幻想曲とフーガBMV537、フリーデル:カンタービレ、ヴィエルヌ:24の自由な形式による小品〜5曲、フランク:カンタービレ、他 ステフェン・J・ケッテラー(Org)
ハンブルクBeckerathのオルガン(アメリカに2台しかないうちの一台)を使用。
MS 1116 バッハ:前奏曲とフーガBWV543、バビロン川のほとりでBWV653、デュプレ:3つの前奏曲とフーガ、サン・サーンス:前奏曲とフーガ第1番、ヴィエルヌ:月の光 シャイネ・ドーティ(Org)
こちらもBeckerathのオルガン。
MS 1117 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番、30番、32番 ブランカ・ウリベ(P)
ウリベは、「ハンマークラヴィア」他も録音しています(MS 1034)
MS 1125 ラヴェル:鏡、クープランの墓、夜のガスパール デイヴィッド・コレヴァー(P)
1962年、アメリカのウィスコンシン州生まれ。6歳でピアノをシャーマン・ストアにから学び始め、
13歳でアール・ワイルドに師事。14歳で初めてのリサイタルを開き、ジュリアード音楽院に入学後、
20歳までに学士および修士課程を修めてしまっていたが、ワイルドに引き続きピアノを、また
デイヴィッド・ダイアモンドに就いて作曲を学んでいます。博士課程修了。他には、エゴン・ペトリや
エミール・フォン・ザウアーらの弟子で、ラヴェル学んだことのあるあったフランスのピアニスト、
ポール・ドゲロォにも師事しています。1988 年、メリーランド大学ウィリアム・カぺル国際コンクールで優勝。
翌89年のロベール・カザドゥシュ国際コンクールでは、フランス音楽に対する鋭い解釈が評価され、
2000年5月にはラヴェルの《鏡》の演奏を称え、リチャード・フレンチ賞をジュリアード音楽院から
授与されています。このラヴェルは、まずボールドウィンのピアノを用いているのが特徴、実にまろやかな
音色が耳に心地よい上に、その特質を最大限に生かすような、コレヴァーの丹念なピアニズムがまた
泣かせます!通常イメージする以下にもフランス的な線の細さや硬質な輝きとは対照的に、テンポは
ゆったり目、タッチも決して軽くはならず、一音ごとに吟味するような育み方が素晴らしく、特に「クープランの
墓」の“リゴードン”はその打鍵の重さに一瞬戸惑いますが、それが音楽を重くするのではなく、音楽の
深部を汲み上げるのにすぐに気付かされます。“メヌエット”の美しさには思わず言葉を失います。ことさら
繊細に振舞おうと意図を見せず、淡々の奏でているようでいて、アーティキュレーションは根底でしっかり
保たれているので、その流麗さと意味深さは例えようもありません。ボールドウィンの木目風合いを感じ
させる音色もたっぷり堪能できます。「道化師の朝の歌」後半のグリッサンドがこんなに美しく響いた例も稀少!
MS 1129(3CD) ワーグナー:楽劇トリストンとイゾルデ」全曲 ヘイッキ・シュコラ(T)、エリザベート・コンネル(S)、他
イヴ・ケラー(指)ニューヨーク・オペラO、cho、
カットなしの完全全曲版。1997年2月9日、カーネギーホールでのライヴ録音。
MS 1130 ラヴェル:優雅で感傷的なワルツ、クープランの墓、
ハバネラ形式の小品、マ・メール・ロワ
ウィンドスケイプ
【タラ・ヘレン・オッコーナー(Fl)、ランダル・ウォルフガング(Ob)、アラン・R・ケイ(Cl)、フランク・モレッリ(Fg)、デイヴィッド・ジョリー(Hrn)】
管楽器ファン必聴!オルフェウス室内管の奏者として、また、マンハッタンの音楽大学で後進の
指導に当たっている5人の奏者で構成される管楽アンサンブル“ウィンドスケイプ”は1994年
結成。ホルンのジョリーはArabeuqueレーベルにもソロ録音がありました。編曲の素晴らしさがまず
印象的で、彼等自身でその巧さに酔いしれず、着実に音楽を伝えようとする意気込みが感じられます。
MS 1131 チャイコフスキー:四季、
「エフゲニ・オネーギン」〜ワルツ、ポロネーズ
エレノール・ビンドマン(P)
ビンドマンはラトヴィアのリガ出身の女流ピアニスト。ウラディミール・フェルツマンらに師事。
MS 1133 ショパン:ワルツ集(14曲) アヴナー・アラート(P)
アラトはイスラエル出身のピアニスト。ジュリアードではアックスやフィルクスニーに師事。
ジーナ・バッカウアー国際コンクールには2度優勝。
MS1120 バッハ(ブゾーニ編):コラール前奏曲「主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶ」BWV 639、ショパン:幻想曲、マズルカOp63-2、Op68-4、ピアノ・ソナタ第2番、シューベルト:即興曲Op142-2 ジョン・ブラウニング(P)

録音:1963年11月22日モノラル
J・F・ケネディ暗殺事件が起きた当夜に行なわれたコンサートのライブ録音。冒頭、ブラウニングが聴衆に
向かって追悼の言葉が述べられた後に演奏されるのは、まさに涙を一杯に湛えたバッハ。全員が起立し、
黙祷を捧げる会場の雰囲気と共に、深い悲しみが込み上げます。続くショパンの「幻想曲」は、ブラウニングが
単に技巧だけを売り物にしていたわけでないことをの実に示す名演奏。アゴーギクは常に清潔で、タッチは吟味され、
勇壮な第2マーチの箇所でも必要以上に物々しくならず、全体の流れを大切にした構成力が見事!シューベルトは、
こんな深い呼吸感に根ざした演奏はめったに聴けません!弱音の息の潜ませ方、長い音価の呼吸の持久力も
全く磐石と言う他なく、格調高いニュアンスが全体に溢れます。中間部の骨太なダイナミズムとのコントラストも
芸術的なニュアンスを一層引き立てています。強烈な轟音で開始されるショパンのソナタは、ブラウニングの
超絶技巧が全開!展開部で主題が悶絶を繰り返す箇所はタッチの感触こそサラッとしていますが、リズムの
うねりが決して表層的にならず、十分な激高を見せながらもセンスの高さを痛感させます。ほとんどアタッカで
突入する第2楽章の強弱の入れ替えの鮮やかさもブラウニングのピアニズムの面目躍如。中間の甘美な
フレーズも雰囲気に溺れずに両端の決然とした意思をそのまま踏襲したような強さが根底に息づき、芸術性満点。
葬送行進曲では、ダイヤモンドのように硬質に輝き、決して濁ることのないフォルティッシモから、詩的なピア
ニッシモの魅力まで、ブラウニングのピアニズムの全てが凝縮されているといっても過言ではありません。
終楽章には、過去様々なピアニストがこの非旋律的な怒涛の音楽に個性を投入してきましたが、うねりの熱さ、
激しさ、最後のを締めくくる和音の決死の大轟音の威力と意味深さにおいて、これに匹敵する演奏はちょっと思い
当たりません。
MS1121 ショパン:練習曲Op25-12*、夜想曲Op27-2、ドビュッシー:グラナダの夕べ、花火、バーバー:ピアノ・ソナタ、ラフマニノフ:絵画的練習曲Op33-2.3、Op39-5、前奏曲Op32-5 #、ファリャ:アンダルーサ、アルベニス:「イベリア」〜港、R・コルサコフ:熊蜂の飛行#、フランシス・ヘンドリックス:練習曲変ロ短調* ジョン・ブラウニング(P)

録音:1950年11月21日*、1964年10月19日、1958年9月9日#/夜想曲、ドビュッシー、バーバーはステレオ録音(録音年不詳)
ショパンの夜想曲第8番は、清潔で硬派なブラウニングのピアニズムを象徴。表面的な美しさよりも確かな手応えを
感じさせるこの演奏だけでも、ブラウニングの芸術性の高さは疑いようもありません。ドビュッシーの「花火」では
弱音から急にフォルティッシモに移る際の瞬発力の凄いこと!この演奏だけでも彼のピアニズムの虜になってしまう
方も多いことでしょう。ホロヴィッツによって初演されたバーバーの超難曲は最大の目玉!バーバー自身からも
絶大な信頼を受け、ピアノ協奏曲の初演も務めたブラウニングの面目躍如たる凄演です!並みのスタミナでは
太刀打ちできないこの曲を全く破綻を見せずに弾きとおすだけでなく、作品の根底に流れる激情を芸術的な
フォルムで現出させるところにブラウニングの並外れた集中力と精神力を痛感させます。、特に終楽章のピアノが
崩壊しかねない凶暴さには、言葉が出ません。そして、最後に置かれたヘンドリックスの練習曲!人類の限界に
挑むような異常なまでの技巧曲ですが、ここに至ってはブラウニングも人間機関銃と化しています。
MS1122 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」*、ディアベルリ変奏曲 ジョン・ブラウニング(P)

録音:1965年9月2日(モノラル)、録音年不詳(ステレオ)*
ブラウニングのピアニズムは古典的な佇まいの中に安住するものではなく、ベートーヴェンであっても、
ロマンティックなフレーズの息づかいを抑制するそぶりを見せません。しかし腕に任せて気ままに弾きまくって
いるのではなく、「テンペスト」第1楽章、左手のフレーズの強弱の振幅が絶妙に呼吸と付随し、独特の瑞々しさを
生んでいるところにご注目を。ブラウニングの音のパレットの豊富さを痛感させるのがディアベッリ変奏曲。
各変奏曲の持つ表情が、タッチを絶妙に変化させながら生き生きと立ち上がります。第15変奏、22変奏などの
急速なパッセージが説得力を持て迫るのはもちろんですが、29変奏のような深々としたニュアンスには、
シューマンのような香りさえ感じさせます。
MS1123 バッハ:イタリア協奏曲BWV.971、前奏曲BWV998、前奏曲とフーガBWV.543、ハイドン:ピアノ・ソナタ第50番*、モーツァルト:ピアノ・ソナタ第14番*、ロンド へ長調短調、スカルラッティ:ソナタL23 ジョン・ブラウニング(P)

録音:1958年9月8日、1964年10月9日*/BWV998とスカルラッティはステレオ
ブラウニングの強健なタッチはバッハでも弱められることはありません。オーセンティックな演奏に慣れた
耳で聴くと大味に感じられるかもしれませんが、演奏の「正しさ」よりも音楽を感じる感性さえあれば、ピアノ
作品として確信を持って鳴らしきったこの演奏に心から手応えを感じていただけることでしょう。「イタリア組曲」
第2曲などは、ピアノで弾いてもより繊細さを強調する演奏が多いですが、ここではタッチも精神力も骨太。
そこには独特の緊張感が貫かれているので、音楽が肥大化するといった印象を残しません。最大の聴きものは
ハイドン!ハイドンのアイデアの豊富さを自ら楽しんでいるだけの演奏ならいくらでもあります。しかし、その
楽しさを聴き手にしっかり届け、聴き手と交流できる表現にまで達しているピアニストはどれだけいるでしょうか?
この終楽章を聴きながらそんなことを思わずにいられません。この演奏をきっかけにして、ハイドンのソナタを
もっと聴きたくなる方も多いはず。
MS1124 上記4タイトルのセット
(箱には収納されておりませんので、ご了承くださいませ)
ジョン・ブラウニング(P)


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